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2012/03/21 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 予算委員会 第12号
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2012/03/21 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 予算委員会 第12号

#1
第180回国会 予算委員会 第12号
平成二十四年三月二十一日(水曜日)
   午後一時三十五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     島尻安伊子君    三原じゅん子君
     高階恵美子君     山崎  力君
     若林 健太君     山田 俊男君
     草川 昭三君     渡辺 孝男君
     中西 健治君     寺田 典城君
     松田 公太君     小野 次郎君
     大門実紀史君     井上 哲士君
     福島みずほ君     又市 征治君
 三月二十一日
    辞任         補欠選任
     外山  斎君     安井美沙子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井  一君
    理 事
                植松恵美子君
                川上 義博君
                武内 則男君
                徳永 久志君
                有村 治子君
                礒崎 陽輔君
                山本 一太君
                浜田 昌良君
                小野 次郎君
    委 員
                石橋 通宏君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                金子 洋一君
                小西 洋之君
                櫻井  充君
                谷  亮子君
                谷岡 郁子君
                友近 聡朗君
                林 久美子君
                姫井由美子君
                広田  一君
                牧山ひろえ君
                安井美沙子君
                蓮   舫君
                赤石 清美君
                片山さつき君
                片山虎之助君
                川口 順子君
                佐藤ゆかり君
                末松 信介君
                西田 昌司君
                丸山 和也君
               三原じゅん子君
                山崎  力君
                山田 俊男君
                竹谷とし子君
                山本 博司君
                渡辺 孝男君
                寺田 典城君
                井上 哲士君
                又市 征治君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      岡田 克也君
       財務大臣     安住  淳君
       文部科学大臣   平野 博文君
       厚生労働大臣   小宮山洋子君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償支援機
       構))      枝野 幸男君
       国土交通大臣
       国務大臣     前田 武志君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       行政))     細野 豪志君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 藤村  修君
       国務大臣
       (復興大臣)   平野 達男君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        松原  仁君
   副大臣
       内閣府副大臣
       復興副大臣    中塚 一宏君
       総務副大臣    黄川田 徹君
       外務副大臣    山根 隆治君
       財務副大臣    藤田 幸久君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  三谷 光男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
   政府参考人
       警察庁交通局長  石井 隆之君
       総務省自治税務
       局長       岡崎 浩巳君
       厚生労働省健康
       局長       外山 千也君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       宮野 甚一君
       農林水産省消費
       ・安全局長    高橋  博君
       資源エネルギー
       庁長官      高原 一郎君
       環境大臣官房長  谷津龍太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○平成二十四年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十四年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十四年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
○委嘱審査に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(石井一君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に小野次郎君を指名いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(石井一君) 平成二十四年度一般会計予算、平成二十四年度特別会計予算、平成二十四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、去る十九日に引き続き、質疑を行います。浜田昌良君。
#5
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 本日は、お時間をいただきまして、福島県の被災者対策、また東京電力の値上げを含むエネルギー対策について質問させていただきたいと思います。
 まず、今福島を中心とした被災地で、いわゆる義援金、また賠償金が支払われておりますけれども、これが生活保護の収入認定でいろんな混乱が起きています。その事実関係を、まず厚労大臣から御説明いただきたいと思います。
#6
○国務大臣(小宮山洋子君) 御承知のように、生活保護は法律上、利用し得る資産、能力、そのほかあらゆるものを活用することを前提としています。
 しかし、義援金等につきましては、被災者の実情に照らして、自立更生に充てられる分については収入として取り扱わないことにしています。また、自治体の判断により、一定額については使途を確認することなく自立更生に充てられる費用として包括的に認めることを可能にするなど、柔軟な取扱いとしているところです。
 南相馬市のことを少し申し上げます。南相馬市の処分を福島県が取り消したケースにつきましては、市が処分に当たって事務手続に不備があったこと等を理由に取り消されたものと承知をしています。
 また、日弁連が会長声明を出されていますが、自治体によって自立更生に充てる経費の設定が十分されていないことや、包括的に計上する取扱いをしている自治体が少ないことに触れて、厚生労働省に適切な指導を行うことを求めていると承知をしています。
 義援金や仮払い補償金の収入認定の取扱い、これはこれまでも地方自治体の担当者が出席する全国会議などで、こうした金銭が被災した生活保護受給世帯の生活再建に有効に活用されるよう周知を図っているところでございます。
 今後とも、被災状況や被災された方の意向に十分配慮をしながら取り扱うようにしていきたいと考えています。
#7
○浜田昌良君 今、厚労大臣が義援金なり賠償金については一部収入認定をしないとおっしゃっていますけれども、実態は非常に厳しくて、三・一一以降、去年の八月一日までの状況で四百五十八世帯が生活保護の受給停止になったと。その五一%が、二百三十三世帯ですが、南相馬市だったわけですね。南相馬市の場合は、当時、四百五件から百十二件と生活保護が四分の一に激減したと、こういう事態があったわけですよ。
 そういう意味で、こういう問題について日弁連等から問題の指摘があったわけですが、この件につきましては、十月二十六日の衆議院の内閣委員会で津田政務官が、中身を丁寧に今チェックさせていただいていると、こういう答弁されました。それから五か月たっていますけど、このチェックの内容、特に今厚労大臣がおっしゃったように、厚労省としては五月二日付けで保護課長名の通知が出ていますし、福島県においては六月二十日付けで社会福祉課長名の通知も出ていると。そういうものは実際に十分踏まえられて南相馬市が対応したのか、チェックの結果を教えてください。
#8
○国務大臣(小宮山洋子君) 今御指摘の南相馬市で義援金等の一時金を受け取った結果、保護廃止となった全ての事例、二百二十二件につきまして、南相馬市から関係書類を提出してもらいました。そして、自立更生に充てることのできる項目や、そこに充てられた額については収入認定しないことを事前に本人に対して説明をしているかという点、また、被保護者本人から義援金等の使途を確認しているか、この二点につきまして点検を行いました。
 この点検の結果を見る限り、南相馬市の取扱いは、五月二日付けの厚労省保護課長通知と六月二十日付けの福島県社会福祉課長の通達を踏まえたもので、不適切なものは見受けられなかったと報告を受けています。
#9
○浜田昌良君 今、厚労大臣は不適切じゃないと答弁されましたが、五月二日付けの厚労省の保護課長名の通達によりますと、別紙二というのが付いていまして、こういうものは自立更生のため充てられる費目だと一覧表があるんですよ。これについては、別紙二を提示、説明するなどと書いてあるんですが、南相馬市ではちゃんとこれは提示、説明されたんでしょうか、ちゃんと。
#10
○国務大臣(小宮山洋子君) 調査をした結果、提示、説明をしているということです。
#11
○浜田昌良君 提示、説明をして、なぜこういうふうにこれだけの混乱があったのかというのは再度もう一度調査してほしいと思っていますが。
 次の質問に移りたいと思いますけど、この通知によれば、この別紙のこういう費目の提示以外にも、使途を確認しない包括的一括一定額計上による収入認定除外、こういう措置も構わないと書いてあるんですが、こういう措置がどれぐらい徹底されているのかという問題です。
 福島県で何自治体、全体の何%ぐらいがこのような使途を確認しない包括的一括計上による収入認定の除外を行っているのかと。特に私が聞きたいのは、住宅の全半壊とか三十キロ圏内に住宅がある、だからこの収入認定の除外をするというのじゃなくて、福島の場合は、住宅が壊れていなくても風評被害であったり放射能の不安という別の状況があるわけですから、こういう観点から住宅の全半壊や三十キロ圏内の住宅以外でもこういう包括的一括計上を行っている自治体は何自治体ありますか。
#12
○国務大臣(小宮山洋子君) 福島県内で第一次義援金を個々の内訳を見ることなく全額を収入として認定しない取扱いをしている市町村は、五十七市町村、九六・六%です。南相馬市と二本松市のみがこの取扱いを行っていないということです。第一次義援金以外の東京電力から支払われる補償金などについて、個々の内訳を見ることなく全額を収入として認定しない取扱いをしている市町村は、福島県内にはございませんでした。
#13
○浜田昌良君 今、多くの市町村で収入認定除外の扱いしているという話がありましたが、それはあくまで住宅が全壊なり半壊なり、また三十キロ圏内にある場合だけじゃないんですか。それ以外でもされていますか。
#14
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員御指摘のそういうことのみでございます。
#15
○浜田昌良君 問題なのは、住宅が全半壊していない場合でも一定額はしていただきたいということなんですよ。
 なぜ今これを取り上げるかといいますと、昨年十二月上旬に紛争審査会が、いわゆる福島県の方々の自主避難、また全県民の精神的損害ということで、大人八万円、子供四十万円の追加賠償を発表したわけですよ。これが三月十六日から始まっています。つまり、百五十万人です。で、百五十万人以外の方々にも県が独自に何らかの費用を支払うということを決めていますから、ほとんど福島県民二百万人に何らかのお金が払われると、それが全て同じような、南相馬市であったような混乱が、生活保護世帯、福島全体で一万三千世帯あります、起きるんじゃないかという問題が今持ち上がっているんですよ。
 ある方、これ、郡山市の方からこういう手紙をいただきました。この方は、お母様五十六歳、息子さん十七歳、隣の須賀川市にある私立学校に通われている息子さんですけれども、お母様は慢性関節リウマチ重度のため仕事には就けない状況で生活保護を受給されています。ところが、こういう賠償があるという話で、もうすぐに市の担当者が来て、大人八万円、子供四十万円払われるんであれば、生活保護五か月間は支給しませんよと、こう言いに来たというんですよ。私、これおかしいと思うんですよね。
 そういう意味では、まず少なくとも大人八万円の部分って、それほど大きな金額じゃありません。しかも、今言いましたように、福島県においては風評被害、放射能の不安があったりして、例えば飲料水を買うとか、水道水じゃなくて、また、いろんな、マスクを買ったり、食料品も高騰しているし、生活のいろんな情報も集めなきゃいけないということで、この八万円については、住宅がどういう、壊れている壊れていない関係なしに一括して、つまり、先ほど言いましたように、包括的に一定額を自立更生に充てるものとして、県の通知にあるその他生活基盤の整備に必要なものと、こういう項目があるんです、県には。こういうものとして、自立更生計画に計上しても差し支えない旨をもし福島県が決定すれば、その決定を国として尊重すると、そういうことでよろしいですか。
#16
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、福島県がそうした決定をされた場合にはその考えを尊重したいと思います。
#17
○浜田昌良君 ありがとうございます。
 いろんな混乱が起きてから後で処分をどう、変えるって大変ですから、早い段階から国が方針をある程度示していただくと、これが重要なんです。
 もう一点ですが、この子供の四十万円の問題。これについても、このお子さんの場合、バドミントン部に入っておられまして、部費やユニフォーム代掛かりますと。また、修学旅行代、こういうものって生活保護から出ないんですよ。こういうものにこの四十万円を充てるとか、また、この方、息子さんは、将来のために資格を取りたいという話もあります。こういう費用もなかなか生活保護費では難しいです。
 今回の子供に対する四十万円については、今挙げましたような私立学校の授業料、生活保護費ではあくまで公立学校分ですから、その差額分を何らか賄わなきゃいけない。こういうものに充てたりとか、しかも、今高校生でなくても、中学二年生、三年生が将来そのために取っておくということもあるわけですよね。今回の課長通知には、直ちに自立更生のために、用途に供されるものでなくても計上しても差し支えないと書いてあるわけですから、そういう将来の、私立学校の授業料とか部活動代、修学旅行代、さらに、子供たちやっぱりまだ放射能不安がありますから、放射能からの不安除去といいますか、安心のために遠距離宿泊に活用するなどについては課長通知にある自立更生計画に計上しても差し支えない旨を、県がもしこの判断として通知を出した場合には、国としてその結果を尊重するということでよろしいでしょうか。
#18
○国務大臣(小宮山洋子君) 県がそのように判断をされれば、それで結構です。
#19
○浜田昌良君 ありがとうございます。
 もう一点、そういう意味では、今回五月に出された厚労省の課長通知はある面では評価しています。というのは、この別紙二で具体的費目をここまで書いていただいたというのは、これはうまく徹底されればかなり問題は少なかったんですよ。
 やっぱり徹底が少なかったから南相馬市で問題があったと思うんですが、この中に、教育という項目もありまして、例えばパソコン、プリンター、ファクシミリとか、学習塾代とかあるんですよ。つまり、何かというと、やっぱり放射能の不安があるから、子供たちがなかなか表で自由に動き回れない。そうであるならば、時間を使って、家の中でこういうパソコンやプリンターを使ったり、また学習塾に行ったりすると。そういうものを自立更生として充てるというのは当然、ここに、表にあるわけですから、その四十万円ですね、今回払われる分、それを使うんであれば、自立更生に充てるというふうに解釈してよろしいですね。
#20
○国務大臣(小宮山洋子君) 個別のケースについてはなかなか明確なお答えをすることは難しいんですけれども、その個別ケースを自治体が判断をされれば、それを尊重したいと思います。
#21
○浜田昌良君 ありがとうございました。
 今、大臣から個別ケースを自治体が判断すればという話がありましたが、じゃ、この自治体に対して、福島県に対して、今言ったような扱いを早く早急に検討して、その結果を県から市町村に徹底するように厚労省からも要請すべきと考えますが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#22
○国務大臣(小宮山洋子君) こうした趣旨は先ほど申し上げたように全国会議などで周知を図っていますが、まだ足りないという御指摘でございますので、更に徹底をさせたいというふうに思います。
#23
○浜田昌良君 ありがとうございます。
 次に、原子力規制庁法案の関係についてお聞きしたいと思いますが、これについては、四月一日からの設立はかなりもう難しいと誰もが思っています。そのときに、この規制庁法案の成立が四月から遅れた場合、平成二十四年度の予算は修正の必要があるんでしょうか、財務大臣。
#24
○国務大臣(安住淳君) 結論からいうと、修正の必要は現時点ではないと考えております。
 規制庁の関係の予算は、原子力規制庁関係で、一般会計、それからエネルギー特会、それから復興特会と、三つの中から出される予定でありますけれども、エネルギー特会については、これは所管大臣が法令に定める所掌事務に従って、また、一般会計、東日本大震災復興特別会計については、各省のそれぞれ設置法に基づいて、所掌事務に従って執行することが可能でございますので、仮にできなくても予算の修正は考えておりません。
#25
○浜田昌良君 修正が必要ないということですけど。
 そうしますと、新規予算で計上されていて現地で使えないんじゃないかと、遅れるんじゃないかと不安を呼んでいる予算があります。一つは、新生児に対する聴覚検査。これは、原子力被災者健康確保・管理関連交付金等というのが七億円あるんですが、これについてはエネ庁で執行と、そういうことでよろしいんでしょうか。
#26
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、原子力規制庁が設立されるまでの間は資源エネルギー庁が執行することとなっておりまして、予算成立させていただけば、速やかに執行できるよう努めてまいります。
#27
○浜田昌良君 そのほか、原子力発電所事故影響調査費十九億円、また放射性物質監視推進事業十四億円、原子力安全に関する国際会議開催二億円とありますが、これはどの省庁が実施するんでしょうか。
#28
○国務大臣(藤村修君) まず、原子力発電所事故影響調査経費十九億円につきましては、これは原発事故影響に係るモニタリングの一括計上予算でありまして、実務担当省である文科省に移替えした上で執行をすると。それから、放射性物質監視推進事業費十四億円、これにつきましては原子力規制庁の設置に伴い新たに計上をしたものであります。原子力規制庁が緊急時に自ら汚染状況等を把握するための予算で、これは緊急時にと、こういうことがございます。現場での執行体制の整備と併せてこれは検討が必要だと考えます。
 仮に、原子力規制庁の設置が大幅に遅れ、現行の体制で執行する必要が生じた場合は、経産省等において執行する方向で検討、調整をいたします。
#29
○浜田昌良君 このように、規制庁がたとえ四月一日から遅れた場合でも移替えをして予算修正もなくできるはずなのに、現地ではこれができないと予算も執行できないと言って不安をあおった職員がいるんですよ。環境省の職員。これについては処分してほしいんですが、いかがですか。
#30
○政府参考人(谷津龍太郎君) 御説明申し上げます。
 御指摘の点でございますけれども、先ほどの答弁のように、政府部内で予算の執行の在り方について検討してまいったわけでございます。今の御指摘の点につきまして環境省内におきまして事実関係を調べましたところ、福島県からのお問合せに対しまして環境省の職員が、健康管理予算は新規予算項目となるため原子力規制庁の発足前の執行が難しくなるかもしれないということで関係者が調整をしていると、正確なところは県の財政課に聞いてほしいというお答えをさせていただきました。したがいまして、原子力規制庁の設置誘導を行おうという意図のやり取りという事実は確認をされてございません。
 とは申し上げましても、仮にそのような誤解が生じましたといたしましたら、それは私どもの本意ではございません。私ども、福島県とは毎日様々な案件でやり取りをさせていただいております。除染、瓦れき処理などでございますけれども、どれ一つ取っても福島県の皆様方の御理解と御協力がなければ前に進めることはできません。
 先生の御指摘を踏まえまして、今後は、事実を正確に福島県にお伝えする努力をなお一層払いまして、誤解の生じないように十分注意をし、丁寧に対応してまいりたいというふうに考えております。
#31
○浜田昌良君 決して地元が望んでいる予算を人質に拙速な審議誘導をしないようにお願いしたいと思いますけれども。
 次に、東京電力の料金値上げについて移りたいと思いますが、これについてまず枝野大臣にお聞きしますが、四月一日から値上げをするという話がありますけれども、五百キロワット以上の需要家が一万五千口、それ未満では二十二万口あると思いますが、合意状況、どうなっているんでしょうか。
#32
○国務大臣(枝野幸男君) 全需要家数でいきますと、需要家、約二十三万七千件になります。現時点で約六〇%の需要家に対して東京電力は個別に連絡を取り、交渉を行っているという報告を受けております。ただ、どの程度合意ができているのかというのは、現在交渉の途中でもあることから、現時点では東京電力からも具体的な回答は返ってきておりません。
#33
○浜田昌良君 もう四月一日まで日数ないですよ。どうなっているんですかね。
 そういう中で、昨日、東京新聞でこういう記事が載りました。もし三月三十日までに合意できなければ契約期間までは別に値上げされないと。これ、事実ですか。
#34
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、四月一日以降に契約更新を迎える方については、まさに契約期間が残っているわけでありますので、東京電力と需要家との間の契約に基づいて当然その期間まで値上げを東京電力から言うわけにはいかないのが本来の筋でありまして、したがって、期間より前倒しして四月一日から値上げをするためには両者の合意が必要である、逆に言えば需要家の方が応じなければ断れるというのが制度であります。
#35
○浜田昌良君 そんな話、今ごろ何ですか。これが本当なら、もっと早く言うべきだったんじゃないですか。
#36
○国務大臣(枝野幸男君) 率直に申しまして、これは個別の問合せのあった顧客に対してはその旨を説明してそういった対応をしていたようでありますが、需要家の方が気付かなければ、一方的に通告に基づいて、何も言われなければ一方的に合意したものだということで対応しようとしていたと思われても仕方がない対応をしていたようでございます。
 率直に申し上げて、私もそういった対応をしているということを十五日、十六日ぐらいに初めて把握をいたしまして、これは私も東京電力の様々な対応については想像力を様々働かせて、おかしなことがないようにということを可能な限り個別にチェックするように、あるいは事務方にもチェックさせるようにしてきたつもりでございますが、ちょっと私の想定を超えている対応でございまして、把握し次第、十六日に東京電力に対して、需要家に対して個別に、つまり四月以降に契約更改の時期がある、つまり四月一日からの値上げに必ずしも縛られないはずの需要家の皆さんに対しては個別に説明を行って、既に値上げに承諾をした需要家も含めて、契約更改後に初めて料金値上げになるんだというオプションが適用し得るんだということをきちっと伝えるようにという個別指示をしたところでございます。
 率直に言って、私の想像力が及んでいなかったことに対しては大変遺憾に思っております。
#37
○浜田昌良君 大変遺憾にじゃないですよ、本当に。東京電力に任せるんじゃなくて、やっぱり経産省としてしっかりとこういう情報については、需要家も力関係が強いところも弱いところもあるわけですから、公平に扱ってやってくれないと困っちゃうんですよね。
 それで、ある需要家は、これ、値上げ分についてはもう払わないと、値上げ分は供託しておくという方もおられるんですよ。
 それで、お聞きしたいんですが、我が党としては、これは値上げ分についてはもう延べ払いをすべきだという主張をしました。すぐ払う必要はないと。これについて枝野大臣は、この前、三月十三日の答弁で大変貴重な提言と、こうした声を受けて柔軟かつ現実的に対応するよう東京電力に促すと答弁されましたが、省内の検討状況、また東京電力の検討要請状況はどうなっていますか。
#38
○国務大臣(枝野幸男君) 御党からそういった提起いただきまして、東京電力に対しては柔軟かつ現実的に対応するよう事務方から既に伝えているところでございますが、先ほどのあの契約更新時期の話も、個々の顧客に対して誠意ある説明を徹底するよう求めて、分かりましたと言わせていたにもかかわらず、こういったことでありましたので、具体的に詰めませんとなかなか徹底できない。ただ、もちろんこれは、御理解いただいているかと思いますが、個別の顧客ごとに状況や事情は違いますので、ちょっと一括、包括的に延べ払いオーケーですとか、そういうことではなかなか難しいかと思いますが、ちょっときめ細かく、具体的にどういうやり方でどういう相談を需要家の方たちとするのか、これしっかりと東電に定期的に報告させるようにしたいと思います。
#39
○浜田昌良君 定期的って、もう四月一日まであと十日しかないですよ。どういうタイミングでやるんですか。
 この前、枝野大臣は、自由部門については直接私から決めることができませんがと答弁しましたが、電気事業法三十条には改善命令とありますけど、どういう条文でしょうか。
#40
○国務大臣(枝野幸男君) 電気事業法三十条は次のような条文になっております。「経済産業大臣は、事故により電気の供給に支障を生じている場合に一般電気事業者又は特定電気事業者がその支障を除去するために必要な修理その他の措置を速やかに行わないとき、その他電気の供給の業務の方法が適切でないため、電気の使用者の利益を阻害していると認めるときは、一般電気事業者又は特定電気事業者に対し、その供給の業務の方法を改善すべきことを命ずることができる。」という条文になっております。
#41
○浜田昌良君 改善命令出せるじゃないですか。この条文にあるように、「その他電気の供給の業務の方法が適切でない」、適切でないですよね、電気の使用者の利益を阻害していると認めるときは、その供給業務の方法を改善すべきことを命ずることができると書いてあるんですよ。
 この改善命令、今まで発したことはありますか。
#42
○国務大臣(枝野幸男君) 実は私も、この条文でこの自由化部門の値上げについて業務改善命令ができないかということは検討をいたしました。ただ、これ、先ほど読み上げました条文にもありますとおり、事故により電気の供給に支障を生じている場合にその除去のための修理その他の措置を速やかに行わないとき、その他のということでございまして、まさに供給そのものが滞っているということに対して改善命令、業務の方法について改善ができるという規定になっておりまして、条文の解釈として、これで料金のことについて業務改善命令が出せるという解釈はなかなか困難であるというところが現時点のこの条文の解釈でございます。
#43
○浜田昌良君 今、大臣、一か所読み間違えましたよ。その他の、「の」が入っていませんよ、これ条文は。大きく違うんですよ。事故の場合、それ以外もできると書いてあるんですよ、これは。その他「の」が入っていないんだから。電気の供給業務の方法が適切でない。適切でないじゃないですか。どうしてそう役人の解釈をそのまま受け取るんですか。
 今本当に需要家の方々は東京電力に対して、適切でない、自分らの利益が阻害されていると認めていますよ、みんな。であるならば、これを発動するぞと強く出なければ、全く東電の言いなりじゃないですか。もう一遍答弁してください。
#44
○国務大臣(枝野幸男君) 済みません。「の」は本当ケアレスミスで大変申し訳ありませんが、事務方の報告に基づいてではなくて、私自身法律家として自分なりにしっかりと研究、検討をしたつもりでございますが、法律のこの条文の解釈としては率直に言ってなかなか無理な解釈だというふうに思っております。
 その上で、経済産業大臣として、電気事業法三十条に基づいてはこういったことであると、したがっていわゆる行政指導にとどまるものと思っておりますが、一方で私は、原子力損害賠償支援機構法の担当大臣として、東京電力が適切な業務を行っていくということがなければ総合特別事業計画を認可しないという権限を持っております。したがいまして、この権限に基づいて、東京電力が自らしっかりとした対応をしないならば認可をしないというこの強制権限を背景にして東京電力に対しては厳しく対応を迫っているところでございます。
#45
○浜田昌良君 私はこの条文は使えると思いますけど、もう一つ電気事業法には武器があるんですよ。何かというと、この特定需要規模というこの規模は省令で決まっているんですね。これは、平成十二年から当初二千キロワット以上については自由化部門というのを平成十六年、十七年と二回改正して、今は五十キロワットに下げてきましたが、それ全部省令なんですよ。こういう緊急時、当面は自由化部門といっても不自由ですよ。そうであるならば、自由化部門の規模をもう一度昔に戻せば、十年前に戻せば、それだけ全部規制部門に入れるんですよ。これ発動すべきじゃないですか。
#46
○国務大臣(枝野幸男君) 一つは、この五十キロワット以上の自由化部門においては、東京電力以外の新電力も既にこの規制に服してこうした事業化を、需要家を対象として事業活動を行っている新電力も存在をしているというのが実態としてございます。そのことはきちっと考慮をせざるを得ないというふうに思っています。
 また、その一方で、じゃ、規制部門になった場合に、今自由化部門で検討されている、あるいは顧客の皆さんに対する東京電力が示している値上げ後の値段と、規制部門において、今後これは、先日、料金制度の改革、現在の総括原価方式の下におけるコストの見直しの方針を固めましたけれども、それを見直した後であっても、その規制部門の料金が自由化部門で値上がり後の料金あるいは規制部門で今後想像される原価を踏まえた料金とでどちらがどう安くなるのかということ自体、必ずしも単純には言えないというふうに思っておりまして、いずれにしても東京電力に対しては最大限の合理化と需要家との関係における誠実な対応を厳しく求めてまいりたいと思っております。
#47
○浜田昌良君 じゃ、聞きますけれども、省令では沖縄電力だけは二千キロワットのままなんです。なぜですか。
#48
○国務大臣(枝野幸男君) ですから、ゼロベースのところで、今からどうしましょうかということであれば、私は現在のように実際に参入している新電力が事実上選択肢になり得ないような状況で料金だけ自由になるという自由化だけを進めるというやり方は良くないというふうに思っておりますが、沖縄はまさに沖縄の事情で自由化を下げていないわけですね、範囲を広げていないわけですね。
 東京管内においては、その下げたことを前提にして、東京電力だけが唯一のそのプレーヤーであるならば、それは省令を変えて規制の基準を変えることは、これはあり得ると思うんですが、若干とはいえ新電力が参加をしているという状況の中にあって、東京電力はこの間の様々な経緯から不利益変更急にあったとしてもそれは文句言えない立場だと思いますが、新電力についてどうするのかということは、これはちょっと簡単にはお答えできない、なかなか難しいという問題だということは御理解いただきたいと思います。
#49
○浜田昌良君 一部のPPSが東京電力管内にあるにしても、一部じゃないですか。ほとんどが東京電力が供給していて、その供給状況について需要家の間で大きな問題が生じているんだから、緊急時についてはそこまでも視野に入れて東京電力に譲歩させるというのが交渉ポジションでしょう、経産大臣の。そういう意味では、これはできない、あれはできないと言って全部東京電力にお任せということじゃなくて、そこは強くやっていただきたいと思いますね。まあ、時間がないんで次に移りますが。
 お手元にグラフ一つ配りました。原油の状況です。
 これについては、今ガソリンの値段が、先週埼玉では百五十円の後半になっていると聞きましたけれども、これ通告していませんが、昔民主党で、暫定税率のトリガー条項ってありましたが、あれ幾らだったでしたっけ。
#50
○国務大臣(枝野幸男君) 済みません、余り数字の暗記得意じゃないんですが、たしか百六十円だったと思います。
#51
○浜田昌良君 そういう、あの法律が続いていれば発動する条件が近づいているという状況です。
 今確かに、景気については円安で株価も戻ってきますが、唯一のリスク要因がこの原油高、これに対する対応についてお聞きしたいと思いますけれども、これについて、前回も、二〇〇八年、このグラフにありますように、このときWTIで百四十七ドルぐらい、円ベースで、これ日経ドバイですけれども、一万五千円ぐらいいったわけですよね。このときの投機的商品の取引抑制対策はどうなったのかと。
 つまり、今心配なのは、日本もアメリカもヨーロッパも金融は緩めていますから、その金が一挙にコモディティーに行っちゃうじゃないかという懸念があるわけですよ。これにどういう対応をしているのか、お聞きします。
#52
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、全体としての原油価格が上がっていて、これが大変重要な問題になっている中で、投機資金が国境を越えて活発に移動している状況があります。商品先物市場の透明性を高めることによってこうした動きを国際的にもしっかりと抑制をしていく、あるいは相場操縦行為等の不公正取引に対する市場監視を強化する必要があり、各国の規制当局との連携を推進をしているところでございます。
 また、そもそもの問題として、平時より産業協力等を通じて産油国との良好な二国間関係を構築しつつ、産油国に対して需給に応じた弾力的な生産の要請を行ってきているところでございます。
 さらに、産油国、消費国との会合等を通じて双方の協力の重要性を確認してきており、例えば先日も、三月に入ってから牧野副大臣が国際エネルギーフォーラム閣僚級会合に参加をいたしまして、国際原油市場の安定化に向けた働きかけを行ってきているところでございます。
#53
○浜田昌良君 財務大臣にお聞きしますけれども、四月十九、二十日、ワシントンでG20の財務大臣会合がありますけれども、こういう投機的資金対策、どうするんですか。
#54
○国務大臣(安住淳君) メキシコでもやはりこの話題が出まして、サウジアラビアの代表の方からも需給のバランスについては決して崩れているわけではないという説明がありましたが、世界経済のやはり今後の発展の中で大きな阻害要因になる可能性はあると。
 これは、原油は、全く浜田先生おっしゃるように、投機的目的でこうしたことに金融緩和のお金が行く可能性が出ておりますので、そうした点では、G20ではIOSCOの報告等をしっかり受けて、やはりこうしたものに対する監視というものは強めていかなければならないので、今後、四月に行われるワシントンでの会合では私は主要テーマの一つになるのではないかなと、今はそういうふうに思っております。
#55
○浜田昌良君 この背景には中東のいわゆるリスク、イランを中心とした状況があるわけですが、これについては、先般の予算委員会で玄葉大臣が、日本としてもこの中東非核化の二〇一二年の国際会議実現と、そういうことを外交努力をしたいと、その中で日豪がイニシアチブを取っているNPDI、軍縮・不拡散イニシアチブでも取り上げたいと、こう発言ありましたが、具体的な進め方について外務副大臣からお聞きいたします。
#56
○副大臣(山根隆治君) 今、外務省といたしましては、関係国と協議をいたしているところであります。特に、この二〇一二年の国際会議が開かれるか否かというのは非常に大きな影響もあるだろうというふうに思っております。
 その中で、特にイスラエルであるとかイランであるとかがこの会議に参加するかどうかというのも非常に大きな影響があるんだろうというふうに思っておりますけれども、今先生お話ございました軍縮・不拡散イニシアチブ、NPDIにつきましては、我が国そしてオーストラリアが主導をしているものでもありますけれども、今年の四月二十七日にトルコのイスタンブールで第四回の関係外相会議が実は開かれます。その中で、トルコも非常に意欲を持ってイニシアチブを取ろうというふうな思いもおありだというふうに承知をいたしておりますけれども、トルコとも協議をしながら、この問題を積極的に取り上げて協議していきたいというふうに考えております。
#57
○浜田昌良君 是非、原油高の要因の一つですから、頑張っていただきたいと思いますが。
 こういうときにあって、今日の本会議でも議論されましたが、地球温暖化対策税が導入されるんですね。
 まず、経産省にお聞きしたいと思いますけれども、先般、これ八月二十三日に、昨年のですね、当時のエネ庁長官が、現状でも原発が止まっていれば石油税増収が大体七百億円ぐらいあると答弁がありましたが、その積算根拠をお願いしたいと思います。
#58
○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。
 当時のエネ庁長官からは、仮に原発が全て停止して、全て化石燃料が火力発電にシフトした場合に年間で約七百億円の増収となると試算をされるということを申し上げたというのは、御指摘のとおりでございます。
 この積算でございますけれども、仮に二〇〇九年度並みに原子力が稼働した場合の発電電力量、これは二千七百四十五億キロワットアワーでございますけれども、これをLNGの火力と石油火力、大体比率が七対三でございます。ここに所与の税率の案を掛けて全て代替をすると想定いたし、失礼いたしました、石石税の税率を掛けますと、これは機械的な計算でございますけれども、御指摘の七百億という数字になるということでございます。
 以上でございます。
#59
○浜田昌良君 そうしますと、もし、これだけ七百億あるのに、今回地球温暖化対策税で第一段階八百億更に増税するという話なんですが、この増税が行われた場合には、東京電力の自由化部門の値上げにこの根拠は入っているんでしょうか。それとも、今後また規制部門についても値上げ申請がありますが、その部分もエネ庁として増税部分のアップも当然認めることになるんでしょうか。
#60
○政府参考人(高原一郎君) 現在、東京電力が公表いたしておりますいわゆる自由化部門の料金値上げの算定根拠には、当該の増税分は入っておりません。また、規制料金につきましては、石油石炭税がこの中で増税ということになれば、昨年八月に改正が行われました電気事業法の第十九条の第六項に基づきまして、当該分の増税分の値上げにつきましては届出により行われることになっております。
 以上でございます。
#61
○浜田昌良君 これは枝野大臣にお聞きしたいんですけど、東京電力については値上げをするなと、圧縮しろと国は言っていると、しかし一方でその東京電力に増税するわけですよ。それは何かおかしいんじゃないかと。しかも、これは税収が既に七百億あるんだから、初年度の八百億に課税を今年十月からするというのを延ばしたらどうですか。確かに、この法案については衆議院の可決で送られてきていますけれども、こういう圧縮しろ、圧縮しろというときに国が増税するって、何か便乗値上げじゃないかと。それについては襟を正して、逆に遅らせるぐらいのことは判断したらどうですか。
#62
○国務大臣(枝野幸男君) まず、増収についてですが、先ほど高原長官から御答弁いたさせましたとおり、単純計算をすると七百億の増収になるという試算になりますが、燃料調達の時期とか景気全体の動向によって変化をしてまいります。
 実際に、昨年の四月から本年一月まで、つまり原発事故以降の状況でありますが、石石税の累計実績は三千三百八十二億円で、これは前年と比べて五十五億の増収にとどまっているところでございまして、今後も例えば節電とか景気の動向によってこれがどうなるかというのは、ちょっと一概に言えないというのがまず大前提でございます。
 その上で、ユーザーの皆さんの電気料金のまさに総額という観点からは御指摘のような考え方もあるのかなというふうには思いますが、その一方で、このいわゆる温暖化対策税については長年の議論を踏まえて衆議院では御理解をいただいたところでございまして、まさにちょっと今、東京電力の値上げについて、この事故、その後の経緯等を踏まえて、企業としての体質、在り方、そして最大限の合理化を前提としなければとても認められるものではないということで問われている話と、将来の温暖化に備える、対応するためのこの温暖化対策税というのでは、結果的に料金のところに影響するという意味では同じような性質ありますが、しかし全く趣旨を異にしているところでございまして、もちろん中小企業を所管する大臣としては、トータルとしての電気料金コストの特に中小企業に与える影響というものは注視してまいらなければいけないというふうに思っておりますが、今すぐにこの二つを直接リンクさせて考えるという立場には立っておりません。
#63
○浜田昌良君 財務大臣にお聞きしますけれども、もし石油石炭税、今回の温暖化対策税の引上げを行わなかった場合には予算修正は必要となるんでしょうか。
#64
○国務大臣(安住淳君) あくまで歳入予算というのは、一言で言うと歳入見積りで計算をしておりますから、私どもとしては、税法の一部が修正されたとしても、直ちにそれをもって予算修正を行わなければならないというものではないというふうに考えております。
 つまり、法律改正によって、税法が決まったことによって入るのと出るというのが決まってくるので、あらかじめ予算に基づいて、その七百億の例でいいますと、七百億入ってきたから、また入ってこなかったからということが課税根拠になっているわけではないということでございます。
#65
○浜田昌良君 予算修正は必要ないという答弁だったですけれども、そういう意味では、是非、明日、財政金融委員会でこの税制も議論されますけど、確かに衆議院と、一院は通っていますが、参議院では慎重に審議してほしいと是非各党にお願いしたいと思いますね。
 財政は、もう七百億は増収はあるんですよ。確かに、比べる数字はあれかもしれませんけれども、三兆円ぐらいの燃料増負担分があるんだから、それについてあるんであれば、しかも、電気料金のアップという問題は東京電力だけじゃなくて、今後ほかの電力会社にも波及するわけですから、それをいかに遅らせるか。
 実は、そのことは経産省も内々検討していたんですよ。これ大臣にお話ししますけど、実はこの温暖化対策税の値上げについては、復興財源のときにも一遍議論がありました。そのときに、十一月八日に担当課長が持ってきた紙には、この施行時期を遅らせると、これは今回されました。しかし、段階税率は当面の一・五年を三年にしてもいい、八百億という税収も四百億にしていいと、これで三党合意してくれませんかという紙を持ってきたんですよ。つまり、金は要らないと言ったんです、役所は。その元々の紙を見れば、大体、費用として八百億円ぐらい要るんだけれど二百億あればいいんですよという紙があったんですよ。それがありながらも、今回余り議論がなかったがゆえに衆議院が通っちゃったのが実態ですよ。
 是非、そういうことがありますから、本当に今電力料金を始め需要家の方々は困っている中にあって、国が増税を本当にこのタイミングでするのかということについては是非明日の委員会では慎重審議を求め、私はこの質問を終えたいと思います。
 以上です。
#66
○委員長(石井一君) 以上で浜田昌良君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#67
○委員長(石井一君) 次に、渡辺孝男君の質疑を行います。渡辺君。
#68
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。関連で質問をさせていただきます。
 まず、東日本大震災における災害関連死について……(発言する者あり)失礼いたしました。
#69
○委員長(石井一君) 渡辺孝男君、非関連質疑です。どうぞ。
#70
○渡辺孝男君 予算に関連しまして質問をさせていただきます。
 まず、東日本大震災における災害関連死について質問をさせていただきたいと思います。
 一九九五年の一月十七日に発生しました阪神・淡路大震災のときに、地震による建物の崩壊などにより窒息とか圧死という、あるいは外傷性ショックなどで死亡した場合には直接死と、そのように言われておりましたけれども、それとは別に災害関連死という概念が生まれまして、災害弔慰金も支給されるようになってきたわけであります。
 そこで、まず初めに、災害関連死の定義について平野復興大臣にお伺いをしたいと思います。
#71
○国務大臣(平野達男君) 御指摘の災害関連死につきましてでございますけれども、現段階では明確な定義は必ずしもないというふうに承知しております。
 しかし、今委員からも御紹介がございましたけれども、兵庫県が平成十七年十二月に阪神・淡路大震災の死者に係る調査を行ったことがございまして、その際に兵庫県は、関連死を震災と相当な因果関係があると災害弔慰金判定委員会等において認定された死者としておりまして、これを参考に震災と相当な因果関係がある死者ということを基本的な考え方として、今後、復興庁を中心として調査をしてまいりたいというふうに考えております。
#72
○渡辺孝男君 各自治体で既にそういう災害関連死の認定を行っているということで、共同通信あるいは朝日新聞でこれまでに一千三百人以上の方が災害関連死と認定されているようだというお話がございましたけれども、こういう数字につきまして平野東日本大震災総括担当の大臣はどのようにお考えでしょうか。
#73
○国務大臣(平野達男君) 今後、災害関連死につきましては市町村や関係省の協力を得まして調査をすることとしておりまして、災害弔慰金の支給に当たりまして、自然災害による死亡であるか否かの判定が困難な場合等には、市町村又は県が弁護士、医師といった有識者による審査会等を設置しております。審査会において災害との因果関係において審査し、その結果に基づき市町村が判定しているところであります。
 厚生労働省によりますと、三月九日現在、審査会において災害との因果関係があるとされた件数は一千四百二十七件であると承知しております。
#74
○渡辺孝男君 東日本大震災では、昨年の三月十一日の発災以来、大きな余震とか関連の地震もございまして、そしてまた東京電力福島第一原子力発電所、この事故も起こっているわけでありますので、災害関連死と認定される発災から死亡までの期間、これに関してやはり特殊性があるということで、長い期間の間でも亡くなった場合には災害関連死というふうに認定される可能性があると思うんですが、この期間に関しての小宮山厚生労働大臣のお考えをお聞きをしたいと思います。
#75
○国務大臣(小宮山洋子君) 災害弔慰金は、自然災害によって亡くなられた方の御遺族に対して市町村が支給をしています。その際、震災から日数が相当経過した後に、避難生活の長期化ですとか持病の悪化によってお亡くなりになった場合など、災害により死亡したかどうかの判断が難しい場合には、先ほど平野大臣から御答弁ありましたように、県や市町村に設置された審査会で個別に審査をされることになっています。
 御指摘の認定基準は、この審査会での審査がより円滑に行われるように、新潟県の中越地震の際に一部の自治体で使用されたものを参考にお示しをしています。各自治体では、これも参考にして、被災者と御遺族の置かれた状況をよく踏まえて柔軟に御対応いただいていると承知をしています。
#76
○渡辺孝男君 今大臣の方から答弁がありましたように、新潟県で起きました中越大震災のときの判定基準というものを自治体に参考として示されていると。その中越地震のときの災害関連死判定基準では、死亡までの間六か月以上経過したものは震災関連死でないと推定と、震災関連死でないという、そういう基準で当時はあったわけですね。
 今回の東日本大震災、先ほども述べましたように、余震も大きなものが続いている、そしてまた原子力発電所の事故も加わっているということで、いろんな心身に対する影響が長期化する可能性があるわけですね。そういうことを踏まえまして、この六か月以上は災害関連死でないということは、今回の大震災ではそういう基準にはならないんではないかと思うんですが、この点に関して大臣の所見をお伺いをしたいと思います。
#77
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほどの答弁の最後でも述べましたように、こうしたことを参考にしながら、今回、特殊性とか被災者の方の置かれた状況などを勘案をして各自治体で柔軟に御対応をいただいていると思っています。
#78
○渡辺孝男君 既に、東松島市あるいは南相馬市でも六か月を過ぎた事例でも災害関連死と認められたということもあると聞いておりますので、この点は柔軟に、そういう災害の影響というものをきちんと調べていただいて、災害関連死であるのかどうかというのを判断をしていただきたいと、そのように思います。
 次に、東日本大震災の被災者における心的外傷後ストレス障害、PTSDと呼ばれておりますけれども、この発生状況について小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
#79
○国務大臣(小宮山洋子君) この東日本大震災の被災者の健康管理と今後の災害対策の立案への活用、これを目的に、昨年の六月から厚生労働省の研究班によりまして東日本大震災被災者の健康状態に関する調査研究、これを岩手県と宮城県で実施をしています。この研究では、心的外傷後ストレス障害に見られる症状についても調査をしています。
 昨年六月から八月にかけて行われました石巻市での調査では、震災の記憶について、思い出したくないのにそのことを思い出したり夢に見るという方が三七%、そして、思い出すとひどく気持ちが動揺するという方が三五・二%、思い出すと体の反応が起きるという方が一二・二%との結果が出ています。
 今後も、自治体ですとか地元大学などと協力をして引き続き調査を行い、被災者の健康状態の把握に努めていきたいと考えています。
#80
○渡辺孝男君 災害関連死にはそういう心的外傷後ストレス障害というものも大きく関係をしていると、そのように考えているわけでありまして、ここはしっかり調査をしていただいて、そういう心的外傷によるいろんなストレス等に対する適切な対応、治療あるいはカウンセリング等をしていただければと、そのように思っております。
 それで、今後のそういう災害関連死の防止対策というのは大変重要だと思うんですね。昨年、日本脳卒中学会は現場調査をしまして、やはり被災者の方々、血圧が高くなっているということで、脳卒中対策というものをしっかりやっていただきたいという声明も出されておるわけでありまして、そういう災害関連死の防止対策について、平野復興大臣、そしてまた小宮山厚生労働大臣、どのようにお考えになっているのか、どういう対策をするのか、お伺いをしたいと思います。
#81
○国務大臣(平野達男君) 孤立防止と心のケアの問題につきましては、仮設住宅等で生活されている方々の中に孤独感にさいなまれるなどの心の問題を抱える方が多いといった訴えをお聞きしているところでありまして、特にこれから高台移転等々を進めるわけですけれども、それが必ずしも順調にいくとは限らないというようなところも予想されます。仮設住宅の生活期間が長くなるということも視野に入れてこれからいろんなことを考えていかなければなりませんが、その中での委員の御指摘のように心のケアというのは本当に大きな課題だというふうに思っています。
 そのため、昨年六月には、さわやか福祉財団の堀田理事長を座長とする被災者の孤立死を防止するための有識者会議を開催し、取組の好事例等を冊子にまとめて広く関係者に配付しております。また、昨年十二月には、同じく堀田先生に座長をお願いしまして孤立防止と心のケアに関する有識者会議を開催し、その資料等をホームページ等を活用して紹介しております。
 各府省における孤立防止と心のケアに関する施策などをまたホームページ等々で周知しておりまして、今後とも、特に厚生労働省等々中心となりまして、各省等との連携を密にして、孤立防止と心のケアの問題に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#82
○国務大臣(小宮山洋子君) 御指摘の点につきましては、例えば仮設住宅での見守りや交流の拠点としての集会施設の設置ですとか高齢者の総合相談、また生活支援などを行うサポート拠点の整備、そして保健師などの巡回訪問による保健指導などの実施、また、岩手、宮城、福島の各県に心のケアセンターを設置いたしまして、PTSDやうつ病等心の不調を訴える方に対する心のケア専門職による訪問支援の実施をしています。また、社会福祉協議会等の巡回訪問による見守りや総合相談等の実施など、仮設住宅に入居されている方々が孤立しないために可能な限りの対応をしておりますが、今後更に一層力を入れていきたいというふうに思っています。
#83
○渡辺孝男君 今、小宮山厚生労働大臣の方からも、心理関係の方々がいろいろ心のケアについて御尽力いただいているというようなお話もありました。被災者の心的外傷後のストレス障害の改善、あるいは被災者の、こういうことはあってはならないんですが、自殺防止対策というものが大変重要だというふうに思っております。そういう方々のそういう防止対策、自殺の防止等には、やはり心理職の方々の活躍が期待をされている。
 心理職の方々は、もう長年やっぱり国家資格というものの制度を望んでおるわけでありますけれども、私もやはり心理職の方々の国家資格を早く作ってあげるべきであると、そのように考えておるわけでありますけれども、関係大臣としましては厚生労働大臣、文部科学大臣がおられるわけでありますけれども、両大臣に早期国家資格化の実現、それについての決意をお聞きをしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
#84
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回のことも含めて、心理職の方の役割というのは非常に重要だということは認識をしております。ただ、心理職を国家資格とするかどうかについては、お医者様でいらっしゃいますけれども、医行為、その医療の方の行為と心理学的な行為との関係についてのお考えも様々あるようでございますので、関係者の方々の御議論を注視をしながら、そうした声にもどのようにこたえられるか検討していきたいというふうに思います。
#85
○国務大臣(平野博文君) 今、小宮山大臣の方から御答弁しましたことが全てでございますが、私どもの立場でいいますと、やっぱり特に、ある発災が起こった、ある時期からはやっぱりそういう意味で精神的な心のケアが非常に大事であると、こういうことについては認識をいたしております。
 特に、心理職の方々にも今現実的に多くのお手伝いをしていただいているわけであります。特に教育分野におきましてはスクールカウンセラーと、こういう立場で活躍をいただいておりますし、特に東日本の大震災におきましても、岩手、宮城、福島三県においても延べ二千二百六十四名の方々に御協力をいただいているところでございます。
 そういう意味では、大きな役割を果たしてもらっている、この認識は同じでございますし、今、小宮山大臣の方から御答弁しましたが、今日までのいろんな関係団体の経過もあることも事実でございますので、そういう方々の御意見の方向性を十分見極めて対応してまいりたいと、かように考えています。
#86
○渡辺孝男君 関係者の方々もほぼまとまってきているというのが現状でございまして、こういう東日本大震災でやはり心理職の方々の活躍が求められている、若い方々もこういう職業に就きたいという方々が大勢いらっしゃると思うんですね。しかし、やはり国家資格というようなものがなければ身分的に不安定なことも心配されておられると思いますので、是非とも早期に心理職の国家資格化、進めていただきたい、両大臣にはそれを応援していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔委員長退席、理事川上義博君着席〕
 次に、被災地の高速道路の無料開放期間について質問をさせていただきます。
 本格的な復興に向けて動き出している東北あるいは北茨城の被災者あるいは被災地の方から、今月で終了してしまう、そういう東北地方の高速道路の無料開放の期間、これをやはり延長してほしいと、継続してほしい。特にやはり福島県はこれから復興にもやっと取りかかるというような状況であると、これからまた長期間様々な努力を重ねていかなければいけない、そういう場合に、やはり福島県又はその近隣に行く場合に高速道路を使う方は大勢いらっしゃると思うんですね。被災者の方々を支援をするためにも、やはり高速道路の無料開放期間の延長、特に福島県、近隣の場合は必要だと思いますが、この点に関しまして、前田国土交通大臣にお伺いをしたいと思います。
#87
○国務大臣(前田武志君) 渡辺委員の御指摘のとおり、去年の十二月一日から、第三次補正予算による措置によって、被災地支援、そして観光振興の観点から無料開放を続けておりましたが、この年度をもってこれは終結いたします。この先のことについては、二十四年度予算には、この厳しい財政状況、さらには三党合意の趣旨もありまして、計上はしておりません。
 ただし、福島の原発事故による避難者、これを対象とした支援などについてどういうようなことができるかというような、現行の措置の見直しも含めて、高速道路会社とも今相談を鋭意続けているところでございまして、近々中の間に結論を得たいと、こう思っております。
#88
○渡辺孝男君 これから、福島県の浜通り、沿岸地域でございますけれども、原発周辺のところ、避難区域等の新しい区域割り等ができるということで、これまで入れなかった地域にも入れるような状況になってくるということも検討されているということでありますので、被災者の方々、ふるさとを離れておられる方々もおいでになる機会が増えてまいりますので、やはり高速道路、時間的に考えますと使いたいんですけれども、やはり費用負担が大変だという、そういう思いの方もいらっしゃると思いますので、ここは特別にもう一度検討をいただければと、そのように思います。よろしくお願いいたします。
 次に、疾患による交通事故の防止について質問をさせていただきます。
 近年、飲酒運転の防止対策などの強化によりまして、官民一体となって取り組んだところの結果によりまして交通事故による死亡者が非常に減少をしておるわけでありまして、これは大変喜ばしいことと、そのように考えております。
 交通事故の中には、運転者が突然病気の発作で事故が起こることもあるわけでありまして、私は脳神経外科専門医でもございますけれども、くも膜下出血の重症の場合はやはり意識障害、意識消失が起こってしまってとても運転ができない、そういうことも考えられるわけであります。
 そういう意味で、運転者が病気を突然発症しまして人身事故に至った、そういう統計資料というものがあるのかどうか、あれば状況を教えていただきたい。松原国家公安委員長、よろしくお願いいたします。
#89
○国務大臣(松原仁君) 疾病発症による交通事故の現状についてというお話であります。
 平成二十三年中の自動車及び原動機付自転車の運転者による発作、急病に起因する交通事故は二百五十四件発生しており、そのうち死亡事故は十九件発生しております。二十三年中ですね。
 その前の資料は必要ですか。よろしいですか。はい。
#90
○渡辺孝男君 死亡に至らないまでも、そういう事故が起きている件数というのも把握しているんではないかと思いますが、この点いかがでしょうか。
#91
○国務大臣(松原仁君) 申し上げましたように、発作、急病によるものは二百五十四件でありまして、これは大体、平成十九年が二百八十六件、二十年が二百六十二件、平均してこの五年間で二百六十六件ですね。死亡事故に至ったものはこの五年間の平均で十三件になります、年平均。
 以上です。
#92
○渡辺孝男君 その疾患もいろいろ、先ほどは脳卒中のお話をしました、いろんな種類があると思うんですね。多い順にどれくらいの程度なのか、教えていただければと思います。
#93
○国務大臣(松原仁君) これは死亡に至ったものですか、それとも……(発言する者あり)死亡に至ったものですか。
 一番大きいのは、てんかんということであります。それから次は心臓麻痺、それから脳血管障害と、こういう順番になっております。
#94
○渡辺孝男君 こういう発作あるいは病気の発症というのはなかなか予見が難しいわけでありますけれども、このような疾病による交通事故を防止するための運転免許取得時あるいは更新時の対応について、そしてまたその効果につきまして松原国家公安委員長にお伺いをしたいと思います。
#95
○国務大臣(松原仁君) お答えいたします。
 一定の病気にかかっている方については、運転免許の申請時及び運転免許証の更新申請時に、申請書に設けている病気の症状等申告欄に記入をしていただくことにより警察に症状を自己申告していただくこととなっております。また、運転免許センター等においては運転適性相談窓口を設け、一定の病気に係る運転免許の可否等の相談を受け付けております。
 このような申告や相談を的確に行っていただくため、昨年五月、警察庁から都道府県警察に対し、一定の病気にかかっている方に係る運転免許の取得や更新手続について、記載台に記載例を備え付けるなど免許の申請時等における病気の症状の正確な申告を促す工夫、ポスターを掲示するなど、運転適性相談窓口の周知と相談対応の充実等を指導するとともに、関係団体に協力を申し入れたものであります。
 このような取組により、免許更新時等の病状申告件数及び運転適性相談受理件数とも増加をいたしております。
 以上、よろしいですか。
#96
○渡辺孝男君 私も、先日、免許の更新に行ってきたんですが、注意して見るようにしておりまして、意識を失ったようなことがあったかどうか、きちんと申告するわけでありますけれども、実は、十年ほど前に、障害者の権利の擁護と社会参加を進めるために、絶対的欠格条項、絶対この方には免許は駄目という、そういう疾患も今まであったんですが、てんかんに関しましては相対的欠格条項ということで、条件を満たせば、治療で発作が起こらなければ免許を取ってもよろしいというふうになってきたわけでありまして、今回、様々な事故が起こったということでありますが、これは適正な治療を受け入れなかったということ、またそれを受療をしなかったということが原因だと思っておるんですが、そういう事故が起こりますと逆にてんかんの患者さんは免許を持てないというような、国民の皆さん思ってしまうとこれ困ることでありまして、交通安全と障害者の方々の社会参加が両立できるようにするための省庁としての対応、厚生労働大臣、そして松原国家公安委員長にその点をお伺いをしたいと思います。
#97
○国務大臣(小宮山洋子君) 患者さんはもちろんですけれども、家族とか会社も、その適切な病気の内容ですとか対応方法を知ることが重要だと考えています。
 このため、厚生労働省の所管団体であります社団法人てんかん協会で、てんかんについての分かりやすい解説や医療機関への受診を勧める、こういうことをしていることとともに、精神疾患全般に関する普及啓発のために、みんなのメンタルヘルス総合サイト、ここで心の病気についての情報ですとか心の病気になったときの治療や生活サポートなどを掲載をしています。
 今後も、こういう民間の団体の取組などとも連携をして、必要な治療を受けてきちんとした状態でいられるように厚生労働省としても努めていきたいと考えています。
#98
○国務大臣(松原仁君) 平成十三年に改正され、平成十四年から施行された道路交通法の改正では、障害者等が社会活動に参加することを不当に阻む要因にならないよう、運転免許の欠格事由について、改正前は今委員御指摘があったように病名による絶対的欠格事由でありました。それを変えまして、相対的欠格事由に改めました。その結果、一定の病気にかかっている方について、個々人の病気の症状により免許の可否等を決定することができるようになったところであります。
 今後とも、警察においては、道路交通の安全と障害者の社会参加の確保の両立を図るため、一定の病気にかかっている方による免許の取得については医師による診断と指導を踏まえながら免許付与の可否を検討することとしており、引き続き、都道府県警を指導するとともに、関係機関、団体と連携して取り組んでいくよう警察庁を督励してまいります。
#99
○渡辺孝男君 以前、この欠格条項の問題が出たときに、子供さんから、てんかんの治療を受けているんだけれども将来車を運転したいというお話がありまして、こういう改正が行われれば有り難いということで、これが改正されて、じゃ僕も運転できるんだなという、そういう喜びの声をいただいたことがありましたけれども、これは交通安全と障害者の社会参加ということで、この両立ができるようにしっかり担当大臣にはやっていただきたいと思います。
 次に、そういう病気ではなくても不注意とか居眠りとかで交通事故が起こる場合もありますけれども、自動車そのものが安全性を向上するということも大事でありまして、運転者の交通事故防止対策と併せて、自動車そのものの安全性を高める技術開発と普及について、前田国土交通大臣にお伺いをしたいと思います。
#100
○国務大臣(前田武志君) 委員御指摘のように、もう既に、エアバッグであるだとか安全性に富んだボディーの構造だとか、いろいろこの技術開発もされておりまして、これは産学官連携の下に新技術の開発とその実用化、普及の促進が行われております。
 特に大型自動車につきましては、追突事故の割合が高く、また一たび事故が起こると被害が大きいということがあって、衝突被害軽減ブレーキというものの装着が有効であるというふうに考えられており、考えられておりというよりも実際にこれはもう証明されているわけですね、補助を実施しております。時々テレビのコマーシャルなんかに乗用車の衝突直前にセンサーで自動的に止まるという、あのブレーキを大型自動車に補助として実施をしておりまして、平成二十六年度以降、大型貨物車に対して順次更に義務付けを行う予定でございます。
#101
○渡辺孝男君 自動車の性能の面でもやはり事故防止ということ、あるいは万が一、私も心臓発作がいつ起こるか分からないわけでありまして、そういうときでも自分もそしてまた相手も助けられるような、そういう性能のあるいい車というものを開発に努力をしていただきたいと思います。
 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、一つだけ小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいんですが、今、要介護者と介護者の同居世帯の孤立死というものが問題になっております。
 札幌の事例では、障害者年金がいただけるその前の期間で大変お金がなくなってしまって食事が十分に取れないという事案がありました。そういう方々に見守りも兼ねまして、緊急的に、栄養のバランスの取れた、そういう食事を現物支給するような制度がやはり必要なんではないかと、そういう市会議員から質問があったんですが、この点に関しまして、小宮山厚生労働大臣、そういうサービスができるのかどうか、できるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#102
○国務大臣(小宮山洋子君) 現在、厚生労働省では、地方公共団体やNPO等の民間支援団体が主体となりまして、生活困窮者等に対して自立支援の観点からの総合相談や居場所の確保、生活支援を行う貧困・困窮者の「絆」再生事業を実施しています。
 このことが今おっしゃった方に当てはまるかどうかということはございますけれども、こういうような活動を活用をすること、そのようなことも含めまして、また、いろいろガスや電気の事業者のところから福祉部局に一元的に情報を集めることも考えていますので、民間でのそうした活動などもあるかと聞いておりますから、そうしたところとも連携をして、何とかそういう方々が困られないような方策が取れないかどうか、いろんな事例もチェックをいたしまして検討していきたいというふうに思います。
#103
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
#104
○理事(川上義博君) 以上で渡辺孝男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#105
○理事(川上義博君) 次に、寺田典城君の質疑を行います。寺田典城君。
#106
○寺田典城君 みんなの党の寺田典城でございます。ひとつよろしくお願いします。
 政治の停滞は、要するに国民に対しまして不利益を及びますし、また政治の不信を招きます。そういうわけで、ひとつ今日は踏み込んだ答弁を各大臣からお願いしたいと、そう思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 我が党もそうなんですが、自民党さんも、また政権党の民主党さんも、国家公務員の人件費二〇%削減するという公約というんですか、マニフェストを掲げていますが、具体的にどのようにお進めになるか、それから、この間の七・八%の削減がどういう意味なのかも含めて答弁願いたいと思います。
#107
○国務大臣(岡田克也君) まず、寺田委員には、知事時代に大変秋田県の行革をお進めいただいたということで、また様々御示唆いただければ大変有り難いことだと思っております。
 もう既に、政権交代以降、国の業務のスリム化による定員の純減、人事院勧告に基づく給与改定などを進めてまいりました。それに加えて、先般、国家公務員給与の平均七・八%の削減を決めていただきましたので、これ全体合わせまして約五千億円の削減となるところでございます。大体一割ということでございます。
 今後、私が本部長代行を務めます行政改革実行本部、これは各大臣がメンバーでありますが、総理が実行本部長ですが、ここで公務員の計画的な削減の推進、もちろんそれはその前提としての全体の仕事のやり方あるいは仕事の中身の見直しということが必要になります。それから、公務員の人事・給与制度改革の推進、こういったことを一つ一つ確実に前に進めることで、その目標達成に向けて前に進めていきたいというふうに思っているところでございます。
#108
○寺田典城君 公務員の七・八%の削減は地震のための削減であるというふうな話も出ていましたけれども、私は、それは要するにカットせざるを得ない時代に来ていると、そのように理解しておりますので、ひとつその辺も含めてまた答弁していただきたいんですが、ただ、二十一年度の採用実績が八千五百人から、二十三年度は四割減とか二十四年度は三割減とかという形になっています。二十五年度はそれよりも大幅に上回りますということなんですが、実行の仕方がすごく場当たり的じゃないのかなと率直にそう思いますので、その辺はいかが計画なさっているか、お答え願いたいと思います。
#109
○国務大臣(岡田克也君) まず、先ほどの七・八%減についての考え方ですけれども、これは午前中の参議院本会議で総理も御答弁になったところでございます。基本的には、これは大震災のための必要な経費に充てるということでございます。ただ同時に、それは現下の情勢を見て、公務員給与の削減、人件費の削減という意味合いも持っている。
 我々は、実は公務員四法を既に国会に提案させていただいておりまして、これが成立をいたしますと、今後は労使交渉によって賃金水準が決まるということになります。二年間の七・八%の削減の後の話につきましては、この法律が順調に成立をすれば後のことは労使交渉で決まりますので、なかなか政府としてこうだということは言い切れないわけでございますが、今申し上げたような全体の中で交渉を進めていくということになるかと思っております。
 それから、全体の新規採用抑制が余りにも場当たり的ではないかということですが、これはいろんなことをやっていく中でたまたま採用試験というのがございますので、それに間に合わせるタイミングで政府としての全体の数字を決める必要があるということで、今、総務大臣、総務省の方で各省に数字を示しながら交渉を進めていただいているところでございます。
 もちろん、それにとどまるものではございません。本会議でも少し申し上げましたけれども、例えば希望退職の問題でありますとか、あるいは再就職を、これは我々あっせんをいたしませんので自らしていただく必要があるんですが、しかしそういうときに、そういう再就職が自らしやすくなるような支援措置というのはそれは考えられるのではないかと、そういうふうに思っておりまして、そういったことについてもしっかりやっていきたいと思います。
 その他、退職の、何といいますか、在り方、つまり六十歳定年の後、全体の共済の支給が六十五歳になってまいりますので、この間どうするかということについて今政府の中で検討しているところでございます。二つ基本的な考え方があって、定年延長、これは人事院からの意見であります。もう一つは再雇用、つまり一旦退職していただいて毎年毎年ということで再雇用すると。これ、どちらを取るかということは、間もなく決めなければいけない問題でございます。
   〔理事川上義博君退席、委員長着席〕
 そのほか、民間と比べて賃金カーブが果たして同じなのかどうか、特に五十代前半について民間はかなり下がると、こういう話がございます。公務員は果たしてそうなっているのかと、こういうことについても議論が必要であると、こういうふうに考えているところでございます。
#110
○寺田典城君 私は、公務員バッシングしたから、公務員をたたいたからといって国は豊かにはならないと思うんですよ。いかに能率的に、また目標を持っていただいてそれを達成していただくか、そして公務員に満足感を与えるとか、そういうことについては、やっぱり民主党さんのやり方のマネジメントというのはまだ幼稚だなと、率直にそう思います。
 ですから、その中で私の、まあ秋田県というのは人口百万、百十万ぐらいですから日本の国の百分の一と思ってもらえばいいんですが、県庁の予算も大体百分の一、まあ六千億ぐらいなんですが、ピークは八千億ぐらいだった。小さな県の小さな経験なんですが、当初、五千人ぐらいおった職員を二〇%削減しようということで計画を立てました。私は、御存じのとおり、何というんですか、知事選三回自民党と戦った知事です。ですから政権はねじれておりました、全くねじれ、今のような。ところが、ねじれはそれなりの私は効用あると思うんですよ。我が家もねじれているんですが、効用はあるんです。ですから、何というんですか、徹底したディスクロージャーとオン・ザ・テーブルの上での議論というのがなされることが私大事だと思います。
 それで、これちょっと下、一のところを見ていただきたいんですが、人件費で約二〇%、昭和六十三年並みの人件費に持っていったと、それから公務員は約二七%削減させていただいたんですが、これが全て国に通用するわけではないんですが、要するにこう言いました、私は。行政改革をして行政コストを下げなければ、要するに県民のサービスはやっていけないよと、それから、あなた方もそれなりの報酬をいただけなくなりますよということで、私はしました。
 ですから、その中の手法としては、何というんですか、十年間で二割人員削減しますと、取りあえずそういうキャップをはめました。そして、ある程度達成してからもう一割下げましょうということで、十七年に五か年計画を組んで約三割近く人員削減したんですが、これを見てもらって、例えばこれの二番目も見てもらってもそういう数字出ています。
 やり方については、すごく、市町村合併が平成十七年ですから、権限移譲をするとかやっぱり具体的にしていかないと人員削減はできないと思う、事務事業を見直すとか権限移譲するとかですね。ですから、今の霞が関のできる役人の人方はこれだけ借金があるのに何を考えている。省益だけ守ろうとしているんですよ。その辺がどうも理解できないんです。その辺も含めてひとつ岡田副総理からお聞きしたいと思うんですが、中期計画とそういうスケジュールですね。
#111
○国務大臣(岡田克也君) これ、公務員バッシングとか、そういうことはあってはならないことだと思います。そのためには、やはり無駄を削減すること、それからもう一つは、やはり仕事そのもののやり方を変えていかなきゃいけないということだと思います。
 先般、私、閣僚懇でも発言をしたんですが、例えば決裁の在り方ですね。一体どれだけ判こついているのかと、二十個とか三十個判こがつかれて役所の意思決定がなされると。しかし、それをもっとフラット化できるはずだと。そういったことについてもきちんと知恵を出して、そしてその仕組みを変えていかないといけないということであります。その結果として、人はより少ない人で物事が決められる。逆に言うと、若い人はそれだけ、自分の決裁したものがだんだん上に段階を経るに従って角が取れて丸くなって訳が分からなくなっちゃう、やる気もうせると。それをフラット化することによってそういうこともなくなり、よりやりがいを持って仕事をしてもらえると。これは一つの例でありますが、そういった霞が関の仕事のやり方の改革ということをしっかり行っていかなければいけないと思います。
 そういうことをトータルとして総合的に考えるために、今民主党の方で行政改革に関する議員立法を考えていただいているわけですが、その中に、平成版の民間臨調、平成版土光臨調ですね、土光臨調のような組織をつくって、その検討していただく具体的なテーマの一つがこの問題でございます。
 そういった霞が関の外の方の知見をいただきながら、霞が関全体の大きな改革を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
#112
○寺田典城君 副総理にお聞きしますが、中高年の公務員の、今、大量というか、渋滞していますね、非常に。だから若い人方の採用を削れば、また人員の構成というか世代間のバランスも崩れてしまうということなんで、人事異動だとか、それから、ですから、やる気というんですか、モチベーションもなくなってしまう可能性もあります。
 岡田副総理は採用年次は、確かに通産の官僚だったんですけれども、何年採用なんですか。
#113
○国務大臣(岡田克也君) 私は昭和五十一年で、役所には今同期で残っているのは一名ということでございます。
 ただ、これは十年ぐらい前、よく話したことなんですが、若いころに我々がやっていた仕事とほぼ同じようなことを今もやっているねという話によくなるんですね。つまり、仕事の中身が、年次が上がっても、そして、つまり課長補佐ぐらいでやってきたことを部長ぐらいでもやっていると、あるいは課長でもやっていると。そういったことも変えていかないと、結局若い人から見たら、それは権限を持たされていないということですから、それは反省点としてございます。いろんなやり方を変えていくということが私は必要不可欠であるというふうに思っております。
#114
○寺田典城君 私は、平成三年採用というか、市長になったのは平成三年なんで行政経験というのは十八年ぐらいしかないんですが、行政文化というのは、民間のレベルから比べるとコストは高いし、時間に対しての感覚が、タイム・イズ・マネーという感覚がないし、それこそ、何ぼいい消防車でも火事消えてから走った、到着したんじゃ間に合わないというのが全然分からないというようなこともありますしね。
 ですから、何というんですか、こういう渋滞するとますます駄目になるので、思い切った早期退職の優遇制度ですか、割増しで、私はもうしましたけれども、そういうことを、例えば五十歳以上になって課長職になりますと一年に千五百万近くお金が掛かると思うんですよ。十年間掛ければ一億五千万ですよ。で、民間企業は、大抵早く辞めていただいて、どこかにあっせんするということになれば、それなりの退職優遇して、私たちもしましたけれども、そういう将来の道も、今までみたいな天下り方式じゃなくて、四十代からでもそういうあれを、やり方を進めて具体的に示すと。そして残る人には、残ったそれなりのポストにはそれなりの報酬を与えるとかということをしっかりと考える道を付けるべきだと思うんです。その辺をどうお考えになっていますか。
#115
○国務大臣(岡田克也君) 今委員御指摘のことはそのとおりでありまして、先ほどちょっと申し上げたことをもう少し敷衍して申し上げたいと思います。
 まず、希望退職の導入であります。
 これは二つの意味で必要になっております。一つは、全体の、今でいうと四、五十代ぐらいがかなり多いと、そういったところをもう少しスリムにしていかなきゃいけないという、それは一般的な意味での希望退職。それからもう一つは、定年が延びる。もちろん定年ということではなくて、どういう形にするかは今議論しておりますけれども、六十歳から六十五歳まで役所にかなりの方がとどまるということになると、総定員は変わりませんから、どうしても平均年齢が上がってしまうと。そういうことを防ぐためにも、ここはかなり思い切った希望退職の制度を入れてスリム化していく必要があると、そういったことが必要かと思います。
 具体的に今そういったことについて議論を行い、これから決めていかなければいけないということでございます。
#116
○寺田典城君 私、今行政というか政治の一番の弱点は、何というんですか、目標の設定の選考というのがなされていないじゃないかと。今の政権がその辺をしっかりと目標を立ててそれを設定して議論していただくと私は結構進むと思うんですよ。そのことを今の退職制度の在り方も含めて、人員採用の在り方も含めて、しっかりと進めていただきたいと思います。
 それで、私たちがこれだけ、三割も人員削減したというのは、やっぱり権限移譲しなければ、事務事業見直し。それと、ですから、新しい法律をいつも今日、明日と作っていくわけなんですけれども、今までの法律を全部背負っていくという。
 これ、私は行革を進めるとき、三割書類を捨てなさいと。要するに三割の、今まで必要でなくなったら条例は全部捨てなさいというような形でやりました。そういうところをやはり分権にする。例えば、地方に対して義務付け・枠付けって一万件もあるんですよ。それを抽出したら四千ぐらいになっていて、今法律に出ているのは二千ぐらいになっているんですが、今回の総務委員会にもかかるでしょうけれども、なぜこんなに古いものを持っていかなきゃならないのかと。そうすると、ますます肥大化になっていくでしょう。思い切った勇断というんですか、そういう決め方ですね。
 それから、どこそこもみんな一律といったって無理だと思うんですよ。私たち、あの九・一一のテロの問題起きたとき、県、自治体自体もそのことに対応しなきゃならないとき、日本の国、私たちどうやってこれ守ったらいいだろうと。日本海側三百キロ近くありますから、それ守るのに。警察は警察権あります。自衛隊というのは正当防衛以外認められないんで、どうするんだと。自衛隊駐屯地あるんですけれども、そうなんですが。そうすると、あとは頼りになるのは海上保安庁ですね。だから、今回の一律の中で、これだけ海洋国家の日本に、これも人員同じように削減するのかというと、やっぱり削減できないところ、警察は大体うちの方は同じような数字で来ていますけれども、そういうところも、あと消防だとかは、そういうのは大体同じです。
 その辺も含めて、全部一律なのか、その辺のお考えをお聞きしたいと思います。
#117
○国務大臣(岡田克也君) もちろん一律ではございません。まず、七割という数字自身は私が語った言葉ではございません。大幅に抑制ということを言っているわけであります。もちろん各省庁の状況は違いますし、仕事の中身も違いますので、一律で示すということはしておりません。そして、各省庁とコミュニケーション取りながら、どこまで切り込めるかということを今総務省の方で御努力いただいているということでございます。
 それから、いろんな仕事の見直しということは当然必要なことで、過去にできた様々な規制とか法律とか、そういうものをもう一度必要性を見直して、全体として国の仕事を減らしていくということも極めて重要な課題であるというふうに認識をしております。
#118
○寺田典城君 秋田県は六十九市町村が二十五になりました。県は市町村のサポーターになろうということで行政も進めてきました。中央政府はやっぱり地方の自立のためのサポーターになるべきだと思うんですよ。その辺をひとつしっかり見据えて改革を進めて、していただきたいなと思います。
 では、安住財務大臣にお聞きしたいと思いますが、安住大臣の家庭は、家計はどなたが握っておりますか、家計。大臣としての所得はおありでしょう。(発言する者あり)はい、家計です。
#119
○国務大臣(安住淳君) 秋田県出身の家内です。
#120
○寺田典城君 どうも済みません。奥様が家計を握っていらっしゃるということは、分権をなさっているということでよろしいですか。
#121
○国務大臣(安住淳君) いや、一緒に生活して、お願いするところはお願いしないと、私がとても管理能力ないものですから、そういうことでお願いしております。
#122
○寺田典城君 私は、秋田県民は私をほとんど知っている、私は婿養子なんで、何というか、どちらかというと家計は女房の方が強うございますけれども、財務省というのは、法定の税収が全部ありますね。そして、主計、要するに予算を付けるのも財務省ですね。これ、正常だと思いますか。
#123
○国務大臣(安住淳君) いわゆる法律で定められた税収の歳入については管理はさせていただいております。
 もしかしたら、寺田先生の御指摘というのは、いわゆる陳情政治というふうな状況に、主計局に予算編成時にはいっぱい来て、査定みたいなことをやっているんではないかという御指摘だとすれば、前よりはかなり良くなりましたけれども、基本的には各省庁との間でそれぞれの毎年の予算の編成については話合いをさせていただいていることは事実でございます。
#124
○寺田典城君 要は、予算査定という、主計官というのは主計局に二百七十人とか八十人いらっしゃるというのをお聞きしたんですが、予算査定をするということは、予算を要求するわけですね。ですから、何でも要求しようとなっちゃうんですよ。ですから私は、ある面では、人員削減するためにも、要するに、県でいえば部局予算というんですか、省庁別予算にして、重点だけはそれこそ国家で要するに査定に入ればいいと思うし、やはり行政の一番弱いところは、結果に対して評価しないというか、事業評価制度がはっきりしていないということなんです。使うだけなんですよ。民間は、働いて、そして投資をしたら、その結果は絶対的に評価されますけれども。その辺、今の予算の在り方、ですから、先ほど奥さんに分権していますねという話をしたのはその辺なんですよ。ですから、地方にもしっかりと権限移譲をすればこのような形はなくなると思うんです。
 ですから、私、七十一歳です。認知症にならないように、寝たきりにならないようにって頑張っているんですよ。地方にやっぱり物を考えてやらせなければ駄目だと思うんです。その辺をどう、これからのことなんですが、どうお考えになるか、ひとつ真剣に答えてください。
#125
○国務大臣(安住淳君) 寺田先生、知事時代に平成十六年から枠組み予算制度というのをやられたということで随分当時話題になりましたんで、私ども、今朝、そういう質問があるというんで、一度先生に是非、どういうやり方でやったのか、お話聞かせてもらおうかなと思っておりました。
 というのは、秋田県のホームページ等を見させていただいて、なるほど、部局に予算を任せて、言わば、ある程度自主性に任せると、そして一方で、やっぱり全体の財政のマネジメントをどうしていたのかとか、是非そこは教えていただかないといけないなと思っておりました。
 私も政治家個人として申し上げれば、やっぱり戦後の言わば箱弁当、一律箱弁当的なやり方ではなくて、それぞれの地方を、先ほど弱点を補うようなサポーターであるべきだと、その代わり国の予算を、それぞれの地域の特性を生かしたやり方の国のマネジメントを考えるべきではないかということには、私も方向性としては大変賛同するところがあり、これ、自民党政権下でも随分権限の移譲というのはやってきているわけですね。ただ、まだまだそういう点では足りないという認識は持っておりますが、先ほどのそういう秋田県のユニークな、ユニークと言ったら大変失礼かもしれませんが、いろんな取組を見させていただいて、創意工夫というのをやっていけるところはやっていきたいと思っております。
#126
○寺田典城君 やはり平成十三年が、合併特例法でした、その前に、市町村に合併するんだから権限も移譲と。もう今になってみれば、あれから、十七年から、今二十四年ですから五、六年、今ほとんど、道州制とかそういうの進んでいるときなんですよ、もう。ですが、今まだ同じような。ですから、私は中央省庁の人方も悪いと思います。霞が関の人は何ぼしても自分の省益守ろうと。この資料を見てもらっても、例えば農林水産が千五百人から千人ぐらいになっている、土木なんかは千人から七百人になっているとか、そういうのは、やっぱり間違いなく減るのは減っているんですよ。
 ですから、そういうことも含めて、やはり今自分たちの国が生き残るためにどうすべきかというのはよく話していただきたいなと。そのように、思考停止せずに、大蔵省の在り方はどうなのかということを考えてもらいたいと思いますし、それがやはり国家のために利益になるということをひとつ頑張っていただきたいなと、そう思います。
 それでは、十番のあれですが、使用済核燃料の最終処分の安全になし得る場所があり得ますかという。
 私は、原発、率直に言って東京電力というのは、私個人としてもそうなんですが、国民としてだって、それこそ許せないというぐらい厳しく見ていると思いますよ。やはり企業はその結果責任を負わなきゃならぬことは事実ですし、ところが、これは天災だとかあるいは想定外だとかという、そういうことで理屈で通ろうとしているというのは許せないと思いますし、歴代の経営者はやはり責任を感じなきゃならぬと、そのように思っています。
 その中で使用済核燃料を処理できなければ、処分できなければ、これはあと原発はやめざるを得ないと思うんですが、枝野大臣、どう思っていらっしゃるでしょうか。
#127
○国務大臣(枝野幸男君) 高レベル放射性廃棄物の最終処分については、もう大分前になりますが、平成十一年に、核燃料サイクル開発機構、現在の日本原子力研究開発機構が研究開発の成果を取りまとめて、日本においても、地盤の安定性その他、安全に処分をできる場所はあるという一応報告を出しまして、それに基づいて最終処分地を選定するための法令の定めがなされているところでございます。
 三月十一日の原発事故を踏まえて、原子力を含む中長期的なエネルギー構成、当然その中には核燃料サイクルをどうするかということについては、エネルギー・環境会議を中心にゼロベースで検討しているところであります。特に核燃料サイクルについては、原子力委員会の方でこれについて中心的に御検討をいただいているところでございます。
 今後、原発を利用どうするのか。依存度、限りなくゼロに向けて引き下げていくという方針でありますが、いずれにしろもう既に出てしまっている廃棄物ございますので、これは、今後の原子力政策いかんにかかわらず、使用済核燃料をどうするのかということはこの原子力委員会あるいはエネルギー・環境会議の議論を踏まえて適切に対応していかなければならない、ただ、大変難しい問題であるというふうに思っております。
#128
○寺田典城君 原発事故の収束ということで、国会ではスリーマイルとかチェルノブイリとかそういうのを視察してきたようですが、私は、それと同等以上に大事なのは、やっぱり廃炉だとかそれから使用済みの核燃料、これは何というんです、リサイクルして地層処分するのか、それともそのままフィンランドみたいに地層に、私、フィンランドのオンカロというところにも行ってきました。あそこの地層というのはそれこそ十数億年前の、十八億年ですか、地層が安定しているということなんですね。日本の国というのは二万年ぐらい前にようやくできたような形でナマズのあれなんで、その辺は安定している場所を見付けることができるでしょうか。
#129
○国務大臣(枝野幸男君) この平成十一年の報告によりますと、日本における火山の配置、規則的で、二百万年前から現在に至るまで火山の活動地域はほとんど変化をしていない、また全国の活断層の分布はおおむね把握されている等ございまして、日本の中でも長期、超長期にわたって安定している地区はあり得るということが当時の評価でございますが、今後、エネルギー政策の抜本的見直しあるいは核燃料サイクルの抜本的見直しの中、あるいはそれを踏まえて、さらにこの安全性については、できれば規制庁を早くつくっていただきまして、規制庁などの下で改めてもう一度これはしっかりと検討をする必要があると思います。
 実際にどこかの地点を選ぶときには、そういったことは全てもう一回検証されるということになると思っております。
#130
○寺田典城君 六ケ所にも行ってきました、「もんじゅ」も見てきましたけれども、要するにその目標も設定されていないし、非常に私は不安を感じてきました。
 率直に言って、あと私もう時間ないですから、大臣の内心の意思はどうなっています。ひとつその辺を率直にお聞きしたいと思うんですが。
#131
○国務大臣(枝野幸男君) 私、三月十一日から原発事故の対応を官房長官という立場でまさに直面をいたしました。そのときの反省と経験を踏まえれば、できるだけ早く原子力を使わないで済む社会をつくることが望ましいと、ただし、そこに向けてどういうプロセスで進んでいくのかということについては、様々な御意見を踏まえた上で進めなければならないというふうに思っております。
#132
○寺田典城君 どうもありがとうございました。
 以上でございます。
#133
○委員長(石井一君) 以上で寺田典城君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#134
○委員長(石井一君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上君。
#135
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士であります。
 今日は、原爆症認定問題についてお聞きをいたします。
 私は、広島に育った被爆二世でもありますし、母校の広島国泰寺高校は平和公園のすぐそば、広島一中の先輩たちは多くが亡くなりました。そういう点で、核兵器廃絶と被爆者援護というのは私の原点でもあります。
 そこで、まず厚労大臣、お聞きいたしますが、原爆症認定の近畿訴訟で、三月九日に大阪地裁での判決が下りました。新しい審査方針の下での心筋梗塞による原爆症認定申請への却下処分を取り消しただけではなくて、原爆症の認定をせよと初めて踏み込んだ判決でありますけれども、どのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
#136
○国務大臣(小宮山洋子君) 三月九日の大阪地裁の判決は、今委員がおっしゃいましたように、原告が原爆症認定申請却下処分の取消しに加えて原爆症認定の義務付けを求めたため、この点についても判断が示されたものだと考えています。
 国の主張が認められませんでしたので、大変厳しい判決だったという認識を持っています。
#137
○井上哲士君 これは自公政権時代からの流れがあるわけですね。麻生総理と被団協代表の間で集団訴訟の終結のための確認書が取り交わされました。その際に当時の河村官房長官が談話を出しておりますけれども、これはどういう内容か。そしてまた、この確認書と談話を民主党政権も受け継いでいるということでよろしいでしょうか。
#138
○国務大臣(小宮山洋子君) 平成二十一年八月六日に、当時の麻生総理と被爆者団体代表との間で原爆症認定集団訴訟に関する基本方針に関する確認書が署名をされました。これを受けまして当時の河村官房長官が、裁判が長期化し、被爆者の高齢化、病気の深刻化などによる被爆者の方々の筆舌に尽くし難い苦しみや集団訴訟に込められた原告の皆さんの心情に思いを致し、これを陳謝いたします、この視点を踏まえ、この度、集団訴訟の早期解決を図ることとしたものでありますという談話を示されました。
 この内容につきましては、当然、現在の厚労大臣である私も基本的な認識を共有するところです。
#139
○井上哲士君 この大阪地裁判決というのは、この集団訴訟の流れに沿うものであるわけですね。確認書とこの談話を受け継ぐということであるならば、私は、控訴は断念をして、高齢で重い病気に苦しむ原告に対する救済を図るべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
#140
○国務大臣(小宮山洋子君) 現在、判決の内容を詳細に検討し、関係省庁と詰めの今調整をしているところです。
 控訴期限があさって三月二十三日ですので、最終的な結論を出していきたいというふうに考えています。
#141
○井上哲士君 この問題は、民主党政権の姿勢が問われております。民主党の〇九年のマニフェストでは、高齢化している被爆者を早急に救済するために被爆実態を反映した新しい原爆症認定制度を創設するとしております。つまり、現状は被爆実態を十分に反映をしていないということだと思いますが、具体的にどういうことなのか。また、この新しい認定制度の創設はどのように進んでいるのでしょうか。
#142
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、被爆者の方が高齢化をされているし、先ほどの談話にもありましたように、長い間苦しまれてきているので、何とかその認定を広げたいということで、私も普通大臣が会われる回数より多く被爆者の皆さんと会わせていただいたりしています。
 それで、今私の下で、原爆症認定の見直しについて、原爆症認定制度の在り方に関する検討会、これを開催いたしまして、既に現在まで九回議論をしていただいています。この検討会で、原爆症認定制度の在り方について、原爆放射線の健康影響に関する科学的な論議について、また行政の認定と司法の判断の乖離を踏まえた対応の在り方、そして財政負担の問題、こうした幅広い観点から総合的に御議論をいただいていますので、この議論をなるべく早くに取りまとめていただいて、一定の結論を出していきたいというふうに考えています。
#143
○井上哲士君 確認書に基づいて開かれた第一回目の厚労大臣と被団協との定期協議の場で、当時の長妻大臣が、皆様が認定が緩和された、認定が変わったという実感を持つためには法律の改正が必要であると発言をされました。これを受けてその後のこの検討会の設置になったわけでありますが、つまり法改正も視野に入れて検討をしていると、こういうことでよろしいでしょうか。
#144
○国務大臣(小宮山洋子君) それは委員がおっしゃるとおりです。
#145
○井上哲士君 そうなりますと、この検討の核心というのは、司法とこの認定行政の乖離を正すというところにあるわけであります。
 原爆症認定の集団訴訟では、三百六人の原告のうち九割以上が勝訴をいたしました。その過程で厚労省は認定基準を緩和をして新しい審査の方針へ改定をしたわけですが、この新しい審査の方針の概要を、当局で結構ですので、お述べください。
#146
○政府参考人(外山千也君) 原爆症認定につきましては、平成二十年四月以降、新しい審査の方針により審査を行っているところであります。
 新しい審査の方針では、放射線起因性の判断につきまして、被爆地点が爆心地より三・五キロメートル以内である者、それから原爆投下より約百時間以内に爆心地から約二キロメートル以内に入市した者などの被爆要件を満たし、さらに悪性腫瘍や白血病など七つの疾病に罹患している場合、積極的に認定することとしております。
 また、積極的に認定する範囲に該当しない方については、申請者の被曝線量、既往歴、環境因子、生活歴などを総合的に勘案して判断していただくこととなっております。
 また、要医療性の判断につきましては、疾病の状況に基づき個別に判断しているところでございます。
 なお、この新しい審査の方針に基づき、平成二十年四月から平成二十三年十二月までに八千八百二十五件を認定しております。
#147
○井上哲士君 放射線起因性が認められるという文言はありますけれども、七つの疾病については積極認定をし、それ以外も被爆状況などを総合的に勘案をして認定をするというものです。
 司法判断に沿って積極的に運用をすれば、被爆者の救済につながるものであります。しかし、やはり厚労省は消極的な認定を、態度を変更していないんですね。
 資料一を見ていただきたいんですが、政権交代のあった二〇〇九年九月以降、この認定の大量却下が急増をしております。結果として、二〇〇八年度は認定二千九百十九、却下六十二でしたけれども、二〇一〇年度は認定千四百三十五、却下は五千と、こういう数になっているわけですね。
 司法と認定行政の乖離がむしろ増していると私は思いますが、これ、マニフェストと逆行しているんじゃないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
#148
○国務大臣(小宮山洋子君) 今の新しい審査の方針につきましては、これは被爆者援護法に基づいて科学的に許容できる限度まで疾病等の範囲を拡大して策定されたもので、被爆者の立場に立って認定を行うということになっております。
 ただ、御指摘のような状況もございますので、私もそこのところは、もう少し司法との乖離もしっかりと埋めていくためにどういう形ができるかということを、今被爆者の代表の方にも入っていただいている検討会で議論をいただいているので、それをなるべく速やかに結論を出していただきまして、前向きに検討させていただきたいと私は思っています。
#149
○井上哲士君 今後の検討をしていく、これは早くやる必要がありますが、しかし、現にこれは行われている問題なんですね。そして、それが不服でまた訴訟を起こさなくてはならないという人が出ている問題であります。被爆者には時間がありません。これ、直ちに改善することが必要なんですが。
 表二を見ていただきたいんですが、この新しい審査方針で積極認定とされている中で、この白内障以下のがん以外の疾病に対する認定率が極度に低いんです。
 更に見ますと、表三を見ていただきたいんですが、これは裁判の結果を原告ごとにまとめたものであります。マルやバツが付いたものは勝訴、敗訴という結果でありますけれども、表三、白内障の場合は、裁判ではこの三・一キロ爆心地から離れた地点で被爆した方でも認定された場合があります。では、この新しい審査の方針が実施されて以降、白内障で一・四キロを超えた場所で被爆して認定されたケースはあるでしょうか。
#150
○政府参考人(外山千也君) 原爆症認定申請に係る処分状況につきましては、平成二十二年四月から平成二十三年十二月までの審査の状況を厚生労働省ホームページに公表しているところでございます。公表している審査結果の中で、一・四キロメートルを含めますと二件ございますけれども、一・四キロメートルを超えてということではございません。ただ、御指摘の白内障は加齢や糖尿病などの持病による発症も多く、分科会におきまして申請者の被爆状況や既往歴、環境因子、生活歴などを総合的に勘案しまして一件一件個別に審査しているところでございます。
 なお、新しい審査の方針が始まりました二十年四月から二十二年三月までにつきましては一・四キロを超えてというものもたしか若干あったと思いますけれども、今手元にデータを持っておりません。
#151
○井上哲士君 裁判も、総合的に判断したけれども、こういう距離も含めて認定をしているわけですね。
 では、次に表四を見ていただきますが、これは心筋梗塞の場合であります。裁判の場合は三・八キロを超えた場所で被爆された方も認定をされておりますが、では、新しい審査方針で爆心地から一・五キロを超えた場所で被爆して認定をされたケースはあるでしょうか。
#152
○政府参考人(外山千也君) 先ほどの白内障と同じく、ホームページに公表しております時期の平成二十二年四月から二十三年十二月までの間の審査の状況でございますけれども、公表している審査結果の中で、一・五キロメートルを超えてということではございませんけれども、一・五キロメートル以遠ということで一・五キロを含むのでございますれば四件ございます。なお、先ほどの白内障と同時に、御指摘の心筋梗塞は喫煙や高血圧症、糖尿病などの持病により発症する場合も多く、分科会におきましては申請者の状況を個別個別に審査を行っているところでございます。
#153
○井上哲士君 一・五キロを超えた場合はないということであります。
 では、表四と五を併せて見ていただきますと、この白内障、心筋梗塞、いずれも裁判では入市被爆者も認定をされております、被爆後に広島市内や長崎に入った人。では、新しい審査方針で、この白内障、心筋梗塞、甲状腺機能低下症、慢性肝炎、肝硬変、こういう患者で入市被爆をして原爆症に認定をされた被爆者はいるでしょうか。
#154
○政府参考人(外山千也君) 平成二十年四月から平成二十三年十二月までの審査結果の中で入市被爆だけで被爆者健康手帳を取得されている方のうち、白内障、心筋梗塞、甲状腺機能低下症、慢性肝炎、肝硬変を認定された方はいらっしゃいませんが、先生の資料のその五ページにあります、四日後に〇・七キロメートルに入市、一・三キロメートルで直爆というふうに書いてあるような、原爆投下時に三・五キロメートル以内で被爆し、投下後四日以内に入市した方を数えるのであれば八名の方が認定されております。
 以上でございます。
#155
○井上哲士君 つまり、それはほかの基準でありますから、入市被爆の場合には結局これは認定をされていないんです。ですから、私はこれは明らかに司法の判断と乖離をしていると思うんですね。個々のケースを総合的判断と言われましたけれども、それをやった結果、裁判ではいろんなケースが出ているんです。
 しかし、今の厚労省の認定行政では、明らかに一・五キロとか一・四キロメートルという距離で線引きをして切り捨てています。そして、入市被爆の場合は一切認めないと、こういうふうにしているから大量の却下になっているんじゃないでしょうか。この点、厚労大臣、いかがでしょうか。
#156
○国務大臣(小宮山洋子君) 今いろいろと具体的に御指摘をいただきましたけれども、司法と今の認定が乖離をしていることには、冒頭申し上げたように私も強い問題意識を持っています。
 この問題は私自身も野党のときから取り組ませていただいていますので、先ほど申し上げた有識者の検討会、被爆当事者も入っていただいていますが、これの結論を今急がせています。なるべく早くに結論を出してその乖離を埋められるように最大限の努力をしたいというふうに思っています。
#157
○井上哲士君 明らかに司法判断に反する機械的線引きをしているわけですね。ですから、今、新しい審査方針の下での判決でも八割以上国側が敗訴しておりまして、集団訴訟の敗訴が九割でありますから、同じような傾向になっているわけですね。
 なぜこんなことになっているのかと。結局、初期放射線量の被害だけを問題にして残留放射線の影響を無視するという姿勢が続いているということ、そして、この数字で示されたいわゆる科学的知見にしがみついて被害者救済の立場に立っていないということにあると思うんですね。
 科学的な知見というのは未解明な部分が多いということを前提にして、科学的知見がないからといって切り捨てるのではなくて、いろんな社会的、経済的、そういう状況を勘案をして救済するという立場で被害者、被爆者に寄り添っていくと、こういう方向への見直し、これが求められていると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#158
○国務大臣(小宮山洋子君) 私も日ごろから委員がおっしゃる趣旨で事務方に指示をしております。
 そういう意味で、今、かといって私が独断で何かをするわけにはいきませんので、今行っている検討会を急がせておりますので、なるべく早くその結果を得て、私もおっしゃる趣旨で、もう本当に、御高齢で長い間そういう苦しみを抱えていらした方は本当にできるだけのことをしなければいけないと私自身も思っていますので、可能な限りのことをさせていただきたいと思っています。
#159
○井上哲士君 その検討会で、被団協などはもう原爆症認定制度そのものの見直しも提案をされておりますし、医療分科会の委員からも、放射能起因性に固執せずに、被爆者手帳を持っているということは被爆者として国が認めたんだから、原爆起因性という考え方もあるじゃないかと、こういうふうな発言もされておりますし、現行の月額十三万七千円の医療特別手当と三万四千円の健康管理手当のこの間のものもあるんじゃないか、様々な提案がされております。
 こういう認定制度そのものの見直しまで踏み込むべきではないかと思いますが、この点はいかがでしょうか。
#160
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員御指摘のその被団協の方からの御提言についても、これは真摯にしっかりと検討させていただきたいと思います。
#161
○井上哲士君 ところが、第九回の検討会に当面の議論のポイントというものが出されました。これを見ますと、原爆症認定制度を前提とした場合の認定基準についてと、こういう項目になっておりまして、認定制度そのものを見直そうという、こういう様々な被団協の提案も含めたものはポイントから外れているんですよ。何でこんなことになっているんですか。
#162
○政府参考人(外山千也君) 第九回はまだ論点のポイントを示しただけでございまして、先生御案内のように、被爆者援護制度というのは放射性の起因性というのを重要視しておりまして、これが他の戦争被害との違いであるということでございます。
 ただ、今大臣が答弁しましたように、被団協の御要望もあるということでございまして、第十回に向けまして様々な論点から深くまた検討してまいりたいというふうに考えております。
#163
○井上哲士君 第九回目のポイントでその問題は外れていたということは、大臣は御存じだったんでしょうか。
#164
○国務大臣(小宮山洋子君) 事実関係から申し上げますと、その被団協の委員から資料が提示されて説明をされたのがこの第九回なので、第九回に当初、その説明を伺う前に事務方が用意したペーパーが先ほど御指摘のものだったというふうに思っています。
 御説明を受けて、私もこの御提言をしっかりと真摯に受け止めて、そうしたことも含めて検討するように言っておりますので、そういう方向でやっていきたいと思っています。
#165
○井上哲士君 同趣旨の発言はそれまでもいろんな委員から出ているんですね。ですから、そういう議論を意図的に外したというのが私は九回目の役人が作ったポイントだと思うんですね。ですから、裁判でどんなに連敗しても消極的な態度を変えない、そして検討会でいろんな議論があっても、もう法改正はせずに現行制度の微調整に終わらせようという、こういう私は一貫した厚労省のずっとこの行政の問題が今出ていると思うんです。
 これを突破するのが本当に私は政治主導と言われたことのやることだと思うんですね。それ、よろしいですか。
#166
○国務大臣(小宮山洋子君) それは財政的な問題もございますけれども、そこを乗り越えて、今回、被団協の皆様などからの御要望も踏まえて、事務方だけではなくて、政務の中でも藤田政務官を担当に充てて窓口にしておりますので、そこはしっかりと政治主導でやっていきたいというふうに思います。
#167
○井上哲士君 政権交代後に全会一致で成立した基金法の附則には、認定制度の在り方について検討し、必要な措置を講ずると、こうしているわけでありまして、これは見直しができないのはねじれのせいだと、こういうことではないんですね。まさに消極認定にしがみつくこれまでの厚生行政を変えないのなら、政権の本当に在り方が問われると思います。
 最後に、もう一度、本当に被爆者の願いに寄り添って、大臣自身も十一月に被団協との定期協議会でお話聞かれていると思います。それに寄り添ってやるということで最後御決意をいただきたいと思います。
#168
○国務大臣(小宮山洋子君) 少しでも御高齢な被爆者の皆様に寄り添ってできるように最大限努力をしていきたいと思います。
#169
○井上哲士君 終わります。
#170
○委員長(石井一君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#171
○委員長(石井一君) 次に、又市征治君の質疑を行います。又市君。
#172
○又市征治君 社民党の又市です。
 十六日の集中審議で我が党の福島議員が消費税問題を取り上げましたけれども、そこでの政府側の答弁を受けて、更に今日は財政問題、消費税問題についてただしたいと思います。
 まず、資料を配らせていただきましたが、これを見ていただきたいと思いますけれども、上の欄ですが、国税収入は一九九〇年度は六十二・八兆円、そして二〇一〇年度は四十三・七兆円、約二十兆円も減少しているわけですね。これは二十五年前の一九八六年と同じ水準、こういうことだと思います。答弁では、景気の影響を受けた結果、税収が落ち込んだ、つまり財政危機の原因は景気の悪化だとおっしゃるわけだが、二十五年前よりGDPは約五割拡大をしているにもかかわらず税収は一貫して低下をしている、こういうことですから、これは景気変動の影響というよりも、まさに日本の現在の経済システムに問題があるんではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
#173
○国務大臣(安住淳君) 又市先生の御指摘は、私も同じような認識は持っております。税収が上がればいい社会かというと、それはなかなか意見の分かれるところであるにしても、多少景気の変動があっても、やっぱり安定した税収を確保したり、また累進性をしっかり確保して一定のやっぱり税収を上げてきたかと言われれば、やはり世界のいろいろな潮流や問題があると思います、これから議論があると思いますが。そういう中で、やはり所得なりの再配分機能というものに課題を抱えていたのかなというふうなことも言えるんだと思います。
#174
○又市征治君 これまで景気の影響で所得税や法人税が減ったと、こう言われるわけですが、果たしてそうかと、こう言えば、振り返ってみますと、一九八六年当時の所得税の最高税率は七〇%だった、現在は四〇%に。また、法人税率は八九年の最高税率は四三・三%だったものが現在は三〇%に引き下げられた。つまり、人為的、政策的に税収が減らされてきたというのが実態なんだろうと思うんです。このことはお認めになりますか。
 また、この国税収入の構成推移、これ資料の下段を見ていただくと分かるんですが、一九九〇年度は直接税が全体の七三・七%を占め、うち所得税が四一・四%、法人税が二九・三%でした。間接税は二六・三%なわけです。ところが、これが二〇一〇年度になりますと、直接税が五六・三%、約一七%減少する。うち所得税は三〇・七%に、法人税は一八%へと減少しているけれども、間接税は全体では四三・七%へと約一七・四%も増大している。つまり、所得税、法人税の引下げの穴埋めを消費税がしているという、こういう勘定なわけですね。
 この変化について、先ほども大臣ちょっとお答えになったけれども、今後更に消費税の比重を高めようというお考えのようですから、こんなことが本当に正常な税収構成として言えるんだろうかどうか、この点の認識をお伺いします。
#175
○国務大臣(安住淳君) 又市先生御指摘のように、昭和例えば六十一年の所得税の最高税率七〇パーで、これがだんだん下がっていきまして今現在四〇であると。いわゆるフラット化を進めたわけですね。そういうことからいえば、所得税の税率は確かに落ちてきました。ただ一方で、これは消費税導入に伴うやっぱり所得税の軽減負担ということも一つ政策的にはあったのかなと思います。
 それから、法人税率についても御指摘のようなことは事実でございますが、これはなかなかやっぱり、国際競争の中で海外へのいわゆるキャピタルフライを防ぐために自民党政権下でもぎりぎりのところで法人税率というのは決めていっているのではないかと思うんです。
 それからもう一つ、先生、一つだけ御指摘をさせていただきたいのは、これは平成十六年の地方への税源移譲分、これもやっぱり、こちら側、国から見ればやはり大幅な三兆円のへこみが出たということがありますから、地方と国全体で見てみれば一つのまた見方もあるのかなと思いますが、国の税収がやはり減ったことに対して言えば、景気の動向だけでなくて、今私が御説明したようなことは事実あると思います。
#176
○又市征治君 いろいろとおっしゃるけれども、現実問題としてはこういう格好で人為的に政策的に減らしてきたわけですよ、それはあなた方の政権だとは言いませんが。
 そこで、税制は応能負担が原則なわけだけれども、この原則に基づく直接税の割合を引き下げて、そして消費税のように所得に関係なく誰もが同じだけ負担を強いられるという、この税の割合が増大しているということは問題だ、これ実は民主党政権もそうおっしゃってきた。
 だから、例えば、菅総理大臣、野田財務大臣のときにまとめられた平成二十三年度の税制改正大綱の基本的な考え方では、格差拡大とその固定化の是正をうたう。それをうたいながら、税制における再分配機能の回復を図る必要がありますとか、あるいは税制の累進構造の回復を図ります、こう言及されているわけですよね。しかし、こう言われていることとやっていることは全く違うんじゃないのというのが今国民がやっぱり怒っていることだと思う。
 応能負担の原則がやっぱりないがしろにされているんではないのか。ここのところについて、安住さん、認識をお伺いします。
#177
○国務大臣(安住淳君) 私は、先生、一つだけ、ちょっと私自身の考えを申し上げますと、やっぱり少子高齢化というのは一つあると思うんです。
 シャウプ勧告以来、やっぱり直間比率がなぜある意味で機能したかといえば、やはりもう高度成長でサラリーマンになる方、月給取りの方が増えてきて、これがやっぱり所得税の自然税収を、ピーク時には二十六兆まで行きましたから。ところが、やっぱりそういう点では働く人たちの世代が少なくなってきて、これからますますそういう傾向も増えていく中で、直間比率でいえば、これの是正というのは政治的にはいろいろ賛否はあるにしても、余りにも、七、三だったのを、やっぱりこれは多少全世代型対応をしないといけないのではないかということで消費税の話というのは出てきたのではないかなと私は思っております。
 それで、実は、御指摘は私なりにも十分問題意識を共有しているところがあります。ですから、私、政府税調の会長でございますけれども、今回、不十分だと言われれば更なる検討はしないといけませんが、所得税の累進率も四五に高めました。それから、給与所得控除の上限の設定も、一千五百万まで、二百四十五万の上限を設けるということでやっております。
 ですから、フラット化が及ぼした影響については、私もそういう点ではやっぱり多少の累進性をもう一回議論をさせていただかなきゃいけないなとは思っておりますけれども、しかしそれをもってしてもなかなかやっぱり財源を確保するのは難しいということも是非御理解をいただいて、全世代型のお願いというのももう一つやっぱりやらせていただくということで消費税を提案させていただくということだと思います。
#178
○又市征治君 さっき申し上げましたように、現実に、今、野田さんが総理だけれども、その野田さんが財務大臣のときにこうやって格差拡大とその固定化の是正を言い、そして税制における再分配機能の回復を図る、累進構造の回復を図る、こう言っていながら、少なくともこのグラフを見ていただければお分かりのとおり、結局は所得税はもう本当に半分に減っているわけですよね。今、安住さん、そのことを部分的におっしゃった。だけれども、片一方で法人税見てくださいよ、これも半分に減ってしまっている。そして、後ほども申し上げますけれども、随分とそういう意味では企業は内部留保を物すごくため込んでいる。
 こういう問題があるわけだから、今、安住さんおっしゃったような、あなたの考え方は分かりますよ、そして部分的に幾つか是正をされたというのを言っているけれども、しかし、それはちまちました中身で、大きなものに全然なっていない、こういうことなんだと思うんです。
 ですから、そういう意味では、一方で何か国家公務員法違反の公務員給与を削減をしたり、それに連動して今度は地場中小の勤労者の所得がどんどん下がる、賃金が下がる。ますます国も地方も税収が落ち込むことになるんじゃないのか。これに追い打ちの消費増税で内需が一層冷え込めば、経済の更なるデフレ化、経済の縮小、景気の一層の後退を招くことになる、こう言わざるを得ません。
 先日の予算委員会では、デフレからの脱却と財政の健全化が政府の基本方針だと、こう言われているわけですけれども、それなら内需拡大を実現をし、企業、家計の担税力を付けることが必要なんであって、そういう意味でも、消費税率アップというのは、この時期、この基本方針とも真逆の方針になっているんじゃないのか、こう思いますが、その点をお伺いします。
#179
○国務大臣(安住淳君) それで、私も一つ思うのは、もう一つやっぱりやらないといけないのは、例えば証券優遇税制の問題が先生あって、これも、共産党の先生方からも、また又市先生始め社民党の皆さんからもあって、これをやっぱり二年間延長をしました。一〇%に据え置いているわけですけれども、こうしたものもやっぱり本則に戻していくということで、やはり比較的お金持ちと言われている方々に対して少し御負担をお願いしていくと。
 ただ、余り急激にやると、やっぱり消費税もお願いして所得税も上がるという、こういうある意味での二重取りになってしまいますので、十分、いわゆる、今、後段で御指摘のあった景気に配慮をしながらバランスのいい課税の在り方というものを私どもとしては考えていきたいと思っております。
 そして、景気の問題でございますけれども、やはり確かにデフレの脱却をしないと日本経済の成長がないんだということはもう御指摘のとおりでございます。この十年以上、これは前政権下でも財政出動を含めて様々な努力はしてきたと思います。しかし、一方で累積した債務の大きさというものも、これはもうほかの国に比べれば桁違いになりました。金融、財政相まって、やはりかみ合った経済政策をやることでデフレからの脱却をしなければなりませんが、一方でソブリンリスク等もあって、やはり財政的な不安というものを払拭していかないと日本の経済に対しては決していい影響を与えないので、そうしたところも痛しかゆしにあるということは是非御理解をいただければ、私有り難いと思っております。
 それで、一番のやっぱり消費を冷え込ませているのは、やっぱり社会保障の不安、老後の不安、こういうことではないかなと私は思っておりますので、そうした点をやっぱり充実をさせていくためには、この国会でも十分、年金、医療、介護、様々な観点から御議論をいただいておりますけれども、これのやっぱり安定財源の確保というもので消費税を提案をさせていただいておるわけでございます。
#180
○又市征治君 政府は、景気動向に左右されずに税収が安定している消費税を社会保障財源にすると、こう答弁をされている、今もそういうお考えでおっしゃっているわけだが、自民党政権時代もそう主張されて、一九八九年から福祉目的の名の下に消費税が導入をされたわけですよね。以降、二〇一〇年まで二十二年間で国民が納めた消費税総額というのは、これは国税庁の調べによれば二百二十四兆円に上る。ところが、同期間の企業減税は何と二百八兆円でしたというわけですね。つまり、消費税は社会保障に貢献したんではなくて企業減税の財源に回った勘定でありますと、こういうことなんですね。それは自民党政権の話じゃありませんかとはおっしゃるが、野田内閣も、むしろ国民の生活が第一だと言いながら似たり寄ったりの政策取られているんじゃないのか。ここのところを私は問題にしなきゃならぬと思う。
 さきに成立した復興財源確保法では、所得税は二十五年間で約七・五兆円、住民税は十年間で〇・六兆円増税をされますけれども、法人税は五%減税を行った上で三年間だけ約二兆四千億円の増税であります。つまり、法人税は四年目から丸々五%減税になるわけでありますから、トータルでいくと結局は同じ期間十兆八千億円の減税になる。法人税を五%減税しないだけで復興財源というのは賄えるわけであって、実は震災復興への協力ということを国民に訴えながら、逆に企業減税だけやられている。国民からは所得税、住民税が取り上げられているという、こういう格好になっている。
 政府は、企業が国際競争に勝ち抜けない、だとすると景気が悪くなる、雇用も駄目になると、こうずっと今までも言われてきたんです。しかし、どうですか、今。そう言われながら、結果として非正規労働者は一千七百万人を超える、三人に一人以上だ、十三年間ずっと勤労者の所得は下がり続けている、こういう結果をもたらしているじゃありませんか。一方で、結局は資本金十億円以上の大企業が二〇一〇年時で二百六十兆円を上回るこういう内部留保をため込んでいる。こういうことなわけであって、だから私は、法人税の問題を問題にすべきだとずっと一貫して我が党は言ってきたわけです。企業への課税問題、もうちょっと本格的に真剣に考えるべきじゃありませんか。
#181
○国務大臣(安住淳君) この二百六十六兆については、内部留保あるじゃないかとよく御指摘を受けます。ですから、資本剰余金や利益剰余金、引当金等を全部合算するとそれぐらいあるだろうと、(発言する者あり)そうですね。
 ただ、問題は、やっぱり私、日本の企業は不良債権問題が非常に重くのしかかっていて、そういう中で財務内容を良くしようということで努力してきた言わば証左でもあるとは思います。そのことは、先生、翻って考えれば、日本はオーナー企業は少ないわけですね。そういう点では、勤労者の方々が六千五百万人ぐらい言わばこの企業で雇用というのを賄っております。ですから、私は、一方で企業というのは健全に成長してもらって多くの人を雇用してもらわないといけないと。
 だから、雇用形態、雇用形態については社民党と私どもの考えは似ております。やっぱり非正規で、労働ビッグバンをやったことが非常に雇用の不安定を生んできたと。ですから、これはできるだけやっぱり正規の雇用をしていただくと、それと同時にやっぱり厚生年金や国民年金のギャップも埋めていきたいと、こういう考えで今関係法律等も出していただいておりますが、例えば今後のこととして、課題としては、欠損法人等は七割に及ぶじゃないかという御指摘もありますから、いろんな課税の在り方、それから企業負担というものをどういうふうに、じゃ、お願いをするのかということは、十分私どもとしても議論をしていきたいと思います。
#182
○又市征治君 もう一つ、政府は法人税減税の理由として、日本の法人税が国際的には高いと、こう主張されるわけですが、社会保険料の事業主負担と合わせるならばそんなことはないというのは、学者の皆さんが随分言っているわけですよね。百歩譲って諸外国よりももし法人税率が高いとしても、世界で今財政危機が問題になっているこの時期に法人税率の引下げ競争をお互いの国がやっている、そんなことはまさに愚策じゃないかと、私はそんなふうに思います。
 逆に、日本は国際的な財政危機脱却のためにも、むしろ法人税率の適正な負担を求める国際協調に主導権を発揮すべきではないか、安住さん自身がG20へ行って、本気になって、やっぱりこのことはある程度この基準でいきましょうよ、こういうことを先進国に呼びかけるべきじゃないのかと、こう思うんですが、いかがですか。
#183
○国務大臣(安住淳君) 会議の中身のことは申し上げませんけれども、私はカンヌにおいて、実は先生と今同じようなことを提起をしております。法人税のディスカウント競争が非常に行き過ぎて、これがそれぞれの国の財政悪化にも直結をしていると。だからやっぱりある種のルール化、規律を持ってこういうことに対応していかないと、日本の国内でいえば、これは例えは悪いですけど、お酒のディスカウントショップが出てきて地域の酒屋さんが駄目になったのと同じように、私たちも徹底的な法人税ディスカウント競争に巻き込まれて健全な財政というものを維持できなくなると。これについては先進国のかなりの国々が共有の問題を持っております。
 ですから、これをできればルール化したいんですが、問題なのはやっぱり新興国なんですね。企業誘致を目指す国々にとりましては、そうしたことというのはやはり企業誘致の阻害要因になるというふうな認識を持っておられるようですから、できるだけそういう国々を説得しながら、ある意味でのやっぱり何といいますか、基準というものは私も必要だというふうな認識を持っておりますので、国際会議で引き続きそのことは私の方からも呼びかけていきたいと思います。
#184
○又市征治君 まあ世界各国が大企業の要請、言い分を受けて減税を続けて国民経済を疲弊させるというのは、これは全くお粗末な話なわけで、是非そういう意味で日本がむしろそのイニシア取るぐらいの、安住大臣、是非頑張っていただきたい、そのことを求めておきたいと思います。
 さて、十六日の予算委員会で野田首相は、政治改革、行政改革、特会・独法改革をやった上で消費税率アップをすると、こういうふうに答弁されているわけですが、しかし、一般論で歳出削減と言っても国民の理解も納得もやっぱり私は得られないと思う。
 国民の多くは、消費税率アップの前にやるべきことをやっていない、こういうことで政府に対して不信、不満を募らせている、こういうことだと思うんですね。自ら身を削ると言って公務員の給与を違法に削ってみたり、国会議員の数だとか歳費を幾らか削りますと、こう言ったって、片やそういう意味で消費税率を五%アップで十二兆円以上の増税でしょう。国民のやっぱり納得得るためには、改革の具体的な目標が私必要だと思う。
 先日もお聞きしましたけれども、一つは特会改革で幾ら財源を捻出するというのか、二つ目に不要不急の公共事業をどれだけ削るというのか、三つ目には、これは前にも申し上げたんだが、法人間の配当無税制度の廃止だけで年二兆円の増収になると言われている、こういうものを含めた不公平税制の是正をどうされるのか。こういうものを具体的にやっぱりはっきりさせるべきだ、こう思うんですが、この点、御見解を伺っておきます。
#185
○国務大臣(安住淳君) 御指摘のことはもう重々承知をしております。ですから、特会については、とにかくまず大きな枠で十七を十一にすることで、この間も話しましたけれども、いわゆる離れをなくしていくと、このことは結果的に私は大きな支出の無駄と言われているものに対してメスを入れることができるんではないかと思います。
 公共事業についてもかなり大なたは振るってまいりました。ただ、問題は、これから老朽化していく公共施設がかなり出てくるんですね、道路、橋とかですね。そうしたものは必要なものに対してやりますけれども、いわゆる先生御指摘のめりと張りをしっかり付けた予算をやっぱり組んでいかなければならないというふうに思います。
 法人の受取配当の益金不算入制度は、法人がほかの法人の株式を保有する場合に、仮に配当に課税をされ、その後個人株主に配当されると、つまり税負担が二重に重くなるというようなことから、複数課税を避けるということで設けられておりますけれども、これはちょっとそういう意味では、二兆円という御指摘もありますので、いろいろ勉強させていただきます。
#186
○又市征治君 終わります。
#187
○委員長(石井一君) 以上で又市征治君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#188
○委員長(石井一君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井君。
#189
○荒井広幸君 大勢の大臣にほかの委員会をやりくりしていただいて出ていただきまして、ありがとうございます。それもこれも大臣の皆さんに是非お聞き届けをいただきたいということです。
 まず一点目は、お手元に委員の先生方にもお配りしましたけれども、こういう比較は本当につらい比較でございますけれども、中越地震とこの今回の福島中通りの地震、これは津波と原発に少し隠れているんですが、甚大な被害であったと、これを見ていただく資料でございます。
 改めて復興大臣にお尋ねいたします。
 福島県中通り地方の地震被災は、原発・津波被災に隠れているようにも見えますけれども、極めて甚大であったという認識はお持ちですか。
#190
○国務大臣(平野達男君) 福島の中通りだけではなくて浜通りもそうなんですが、地震において甚大な被害があったということについては認識をしております。今委員が配られた資料にもあるとおりでありますけれども、例えば須賀川市では住宅の全壊が一千百三十二棟、半壊が三千四百六十九棟、一部破損が一万三百八十六棟に上っておりまして、あと、国見町、郡山市、須賀川市などにおいては庁舎が被害を受けまして、いまだに別の施設で執務を行っています。
 三月十一日の被害がもちろん多かったです。これはモメントマグニチュード九・〇という巨大な地震でございました。しかし、その後、四月十一日も大きな余震が起こっておりまして、このときにも被害が発生しております。私、八月六日に須賀川市をお邪魔していまして、このときには藤沼ダムにお邪魔をしました。これは三月十一日の地震でもってダムが決壊したという現場でございまして、住民七名が亡くなられ、一名が行方不明になったと、その状況も見てまいりまして、この状況の、被害の甚大さにおいては認識を共有させていただいております。
#191
○荒井広幸君 もちろん岩手、宮城も大変でした。ただし、福島というと原発、津波ということだけですから、どうぞ財務大臣もそこを理解して、まだまだ足りないと言っているんです、復興大臣、まだまだ足りないと。そういう意味での要望がどんどん行っていますから、是非御検討ください。各大臣にもお願いしておきます。
 これからの質問の幾つかは、南相馬市復興市民総決起大会というのがこの間の日曜日に行われました。そのときにいただいてきた陳情書そのものでございますが、ある程度、てにをはは私の方で切らせていただきます。ということは、ずっと政府とやってきたものが相変わらずこのような形で要望されているということなんです。ですから、その経緯を含めて、どうぞ簡単にお答えをいただきたいと思います。
 国は、国の責任において一刻も早く福島第一、第二原子力発電所を廃炉にしてください。どうぞ、経産大臣。
#192
○国務大臣(枝野幸男君) これは、県においてもそうした旨の復興計画を決定していることも承知をしております。こうした地元の声というものを重く受け止め、これを踏まえながら対応してまいりたいと思っております。
#193
○荒井広幸君 ところが、大飯原発は国が判断する、こういうことでございますけれども、東電が一から四、廃炉にするって言っているだけなんですよ。ですから、早く方向を示さなければ、放射性物質のこれを、仮置場にしてください、中間貯蔵にしてくださいと言っても、何をどうしていいのか分からないじゃないですか。こういった点、要望いたします。
 それから第三、国は、国の責任において、未来を担う子供たちが安心して暮らせる環境整備として、健康調査、健康管理の強化、こういったことをやって、子供の帰還に向けた総合的な支援を行ってくださいと、こういうふうになっております。環境大臣。
#194
○国務大臣(細野豪志君) 今回の問題で国が健康管理において果たすべき役割が極めて大きい、まさに国がしっかりやらなければならないというふうに承知をしております。
 県民健康管理調査というのは、福島県からのお話もございまして、県が中長期的な健康管理を実施すべきものという位置付けになっておりますが、実質的にも国が参加をしております。そして、その主体は、放医研を始めとした国の専門機関もかかわるわけでありますけれども、政府内で調整をいたしまして環境省という形になりました。是非、できれば規制庁の法案を通していただけますと更に集約化をできるものですから、体制を強化したいというふうに思っておりますが、どういう状況にあっても国がしっかりと関与すると、その度合いがこれからますます強くならなければならないというふうに考えているところでございます。
#195
○荒井広幸君 この件については、南相馬市立病院、大変熱心に、もう一万人のホール・ボディー・カウンター、これによって調査をし、二巡目もしている方がいます。極めて重要な指摘がございます。次回はその件についてお尋ねをします。そういうことを求めている、こういうことでございます。
 第四の質問でございますけれども、少し、もう通告は丁寧にしておりますので、いわゆる子供たちの低線量被曝を軽減するため、定期的な保養体制、移動教室などをしないと累積の被曝が多くなりますから、きめ細かなこういう移動教室、そして心のケア、また大人に対する放射線等の勉強会、こういったものも必要だと思っています。リテラシーですね。こういったことについてどのような考えをしていますか。これが質問なんです。
#196
○国務大臣(平野博文君) 荒井議員の方から、被災地の教育環境の整備と、特に安心という観点での御要望というふうに承っております。
 特に私どもとしては、子供の安全、安心の確保という観点から、ソフト面とハード面と両面から今日までやらせていただきました。
 一例を挙げますと、例えばハード面での、特に校舎、校庭における一マイクロシーベルト・パー・アワー、これについては文科省の予算として二次補正の下にやらせていただいてございます。また、今年からは、学校周辺を含めて更なる安心、ホットスポット等々の問題を含めて、環境省の予算でハード面の整備、より安全をしていただくための環境整備をしております。
 ソフト面では、スクールカウンセラーをかなりの多くの方々に入っていただいている、さらには、教員加配をして、より安心して子供さんの教育環境を整える、さらにはリフレッシュ・キャンプ、こういうことで、国直轄の部分と県の事業を含めてそういう対応を今日まで図ってきているところでございます。
 いずれにいたしましても、今後とも県の皆さん方の御要望を踏まえて対応してまいりたいと、かように考えております。
#197
○荒井広幸君 今までのところも充実してください、早くやってください、まだ足りませんと、こういうふうに言っているということをどうぞ理解してください。
 五番目は少し飛ばさせていただきます。
 Q六に参ります。
 国交大臣、国は、国の責任において、国道六号及び県道原町川俣線を早期に整備するとともに、いろいろございますけれども、常磐自動車道、JR常磐線の早期復旧など交通インフラを早期に整備してくださいと、こういうふうになっています。加えて、これは私が相馬に行ったときにも、陳情を皆さんも受けていると思いますが、相馬―仙台間のシャトルバスをどんどん出してくれ、こう言っているんです。いかがでしょうか。
#198
○国務大臣(前田武志君) お答えいたします。
 国道六号については、もう既に昨年中に全線二車線の確保をしておりまして、警戒区域も含めてですね、機材を運び込んだりというようなことで確保をしております。
 県道原町川俣線については、現在国会審議中である復興再生特別措置法も踏まえて今後対応を検討してまいります。
 警戒区域外の、常磐自動車道ですね、警戒区域外については、南相馬インターチェンジから相馬インターチェンジ間は四月八日に開通する予定です。また、相馬インターチェンジから山元インターチェンジ間は平成二十六年度を供用目標としており、早期供用に向け最大限の努力をしてまいります。
 なお、警戒区域内の常磐自動車道については、関係省庁による合同チームにおいて放射線対策を検討しており、年間二十ミリシーベルト未満の区域では東日本高速道路株式会社が三月中に工事に着工する予定でございます。年間二十ミリシーベルト以上の区域では、環境省が実施する除染モデル事業の結果を踏まえて工事を進めることとしております。
 JR常磐線のうち相馬―亘理間については、地方自治体やJRが参加する復興調整会議を設置しておりまして、関係者間の調整を支援しております。これによって、ルート設定等により、鉄道工事着手からおおむね三年程度での運転再開見込みとなっております。また、警戒区域内の広野―原ノ町間については、JRが調査を実施しつつ具体的な復旧方針を策定中であり、今後、復旧に向けた作業を進めていくと承知しております。
 原ノ町―仙台間のバス運行については、現行の六往復が四月一日から八往復に増発を予定しております。地元のニーズ、御要望を伺いながら、更なる増便が必要な場合にはバス事業者に働きかけを行ってまいる所存であります。
 今後とも早期復旧に向けて頑張ってまいります。(発言する者あり)南相馬―仙台間ですか。
#199
○荒井広幸君 いや、相馬―仙台間。
#200
○国務大臣(前田武志君) 原ノ町と承知……
#201
○荒井広幸君 これは南相馬なんですかね。
 一つ抜けておりますから、後で調べていただきたいと思います。
 次に、八に参ります。
 国は、国の責任において、今回の被災による原子力災害の賠償及び地方税等の免除について全市一体で取り扱ってくださいということなんです。固定資産税、これは総務大臣、国保税、介護保険料、これは厚労大臣、お願いいたします。
#202
○政府参考人(岡崎浩巳君) お答え申し上げます。
 固定資産税等につきましては、原則として、通常の使用収益ができるというような資産につきましては他の資産との均衡もありまして課税が原則ですが、災害等で使用収益に支障が生じたような場合などには減免を行うことは適当だと考えているところであります。
 こうした考え方に基づきまして、南相馬市など関係地方団体とも相談をしながら、国の避難等に関する指示の対象となった区域にある土地、家屋に係る固定資産税等については、市町村長の指定に基づいて課税免除等を行うという措置を講じたところでございます。
 なお、それ以外の区域にある土地、家屋等につきましても、当該土地、家屋等の状況に応じて市町村の条例に基づき減免を行うということも可能でございます。
#203
○国務大臣(小宮山洋子君) 国民健康保険税、また介護保険料につきましては、市町村の判断によって、条例に定めることによって減免することが可能ですが、国の財政支援の対象となる減免措置の範囲については被災状況によって国が一定の基準を定めています。
 今回の東電の福島第一原発事故に伴うものについては、避難指示が行われた区域の被災者については全員の保険料免除分を財政支援の対象としていまして、この区域につきましては二十五年の二月末までこれを延長しています。また他方、避難指示等が行われた区域以外の方については、その住宅が全半壊した場合など医療保険制度共通の基準を設けて、被災状況に応じて財政支援の対象としていまして、こちらの方は二十四年の九月末まで延長しているところです。
#204
○荒井広幸君 これは、全ての閣僚の皆さん、なぜ市全体が一体としてというふうな要望を何遍も言っているか、ここなんです。分かるんです、その避難区域というのは。しかし、自主避難的な方も含めてそのエリアにはいらっしゃるわけですね。市として、町として、なぜ一体にと首長さん方が望むかというところを、是非そこをもう一回聞き届けてください。
 復興庁の健康管理班、復興庁には健康管理班がおりますか。
#205
○国務大臣(平野達男君) 今、復興庁の出先には健康管理班というチームは今置いておりません。
 ただ、地域の様々な要請につきましては、それを承って、健康管理の、あるいは医療福祉に係る部門については原子力被災者生活支援チーム等々が中心になって対応しておりますので、そことの連携を図りながら対応してまいりたいと、今対応しているということでございます。
#206
○荒井広幸君 国交大臣、採決がありますので、御退席いただきます。
#207
○委員長(石井一君) 国土交通大臣には御退席いただいて結構でございます。
#208
○荒井広幸君 今のところもそうなんですけれども、スタートしたばかりですけど、やっぱり健康管理を含めた町づくり、健康管理を入れたいわゆるハード、そういったものの視点を通さないといけませんから、是非一体でやってください。
 今の問題からは、今度、私の話になってまいります。
 食品の五百ベクレル、これを百ベクレルにいたしました。この理由は何か。そして、私は文科大臣に申し上げました、安全値は科学的根拠できちんとしておくべきだ、安心値は、これは本当に安心を求めて努力目標である。この二つにしないと、心の中でもやっぱり心配はまた心配を呼ぶんです、下げても。それから、食べ物も、いろんな意味で食べれないというようなことで、今度はもうノイローゼになりそうな方々もいるんです。
 そういう意味で、どうして五百を百にしたか。そして、私はその際に安全値と安心値というのを申し上げましたけれども、これは厚労大臣も含めて三大臣、文科、厚労、農水大臣に説明と御見解を聞かせてください。

#209
○国務大臣(小宮山洋子君) 食品につきましては委員と同じ問題意識を持っているかと思いますが、安全な上に特にお子さんを持った方たちなどに安心していただきたい、そうした思いも込めまして四月一日から新しい基準値にいたします。
 その新しい基準値にした理由としましては、食品の国際規格を作成しているコーデックス委員会の指標で年間一ミリシーベルトを超えないように設定をされているということ、一方で、モニタリング検査の結果、多くの食品からの検出濃度が時間の経過とともに相当程度低下傾向にあること、そうしたことから、より一層食品の安全と安心、確保する観点から年間五ミリシーベルトから一ミリシーベルトにいたしました。
 それで、これが厳しいのか、もっと厳しくした方がいいのか、いろいろ御意見がございますが、モニタリングの、いろいろとパブコメをした結果などは、一層厳しくしてほしいという御意見が多くのお母様方を始め多くの方からございました。
 ただ、日本の場合は、流通する食品の汚染割合、これを五〇%と設定をして一般食品の基準値を計算をした、そのような幾つか、細かく申し上げればいろいろございますが、そういう形でやりまして、ただ、現在の暫定基準値でも安全であるということは安全なので、そこのことと、今回、安心のために、また日本の農作物が風評被害に遭わないで、本当に安全で安心なものだということを国内外に示すためにもこういう厳しい基準値でやるということは、農水省などとも連携を取りながら決めたことでございますので、その中身を正確に皆様にお伝えをすること、一層努めていきたいと思っているところです。
#210
○国務大臣(平野博文君) 荒井先生からも先般のこの当委員会でもそういうお話がございました。特に、安全値、安心値と、こういうことについての部分がございました。
 ただ、私はやっぱりより安心なアクションプランというのは必要だと思いますが、値を決めるというのは個人によってかなり差があると、こういうことでございますので安心値というものを求めることはどうなのかなと、こういう答弁をさせてもらいましたし、今現在もそういう思いでございます。
 しかし、荒井先生おっしゃるように、より安心をしてもらうアクションというのはこれからも取っていかなきゃなりませんし、先ほど厚労大臣が御答弁されたように、科学的根拠あるいはその社会全体の根拠性に基づいて基準値を決められたものと私は理解をいたしております。
#211
○政府参考人(高橋博君) 農林水産省といたしましても、ただいま両大臣からお答えがございましたとおり、今回の新しい基準値につきましては、これまでの暫定規制値に適合する食品の安全性は確保されておりますが、より一層食品の安全と安心を確保する観点から見直したものであるというふうに承知をしているところでございます。
 これまでも食品衛生法の規制値を超えるものは流通させない、安全で安心な食品を提供して安定的に供給をするということに努めてまいっているところでございますので、引き続きこの観点から進めてまいりたいというふうに思っております。
#212
○荒井広幸君 厚労大臣がおっしゃったように、五百ベクレルで、私の言葉を使うと安全値。しかし、個人によってもいろいろな御不安もあるし、もっと厳しい方がそれはいいに決まっていますけれども、これを安心値というようなことで取ったということですが、どうも三省庁、もうちょっとはっきりしないと、やっぱり現場ではすごく悩みますよ。これをまた次回にも扱わさせていただきたいと思います。
 環境ではこれ以上排出したら有害ですよというのを排出基準といっているんです。しかし、例えばそれを水だとすれば、その水の水質を守れば大丈夫だということになりますが、蛍あるいはドジョウまですめるようにしようといったら、これは環境基準なんですよ。そういう意味で私は安全値と安心値というのを言っているんです。国外に対してもそういうメッセージを発しないといけない、このように思います。
 続いてですが、復興大臣、いわゆる一部の町村も含めて、仮の町づくり、一時的生活圏をつくっていきたい、こういう意見がありますけれども、福島県内で受皿になってもいいんですね。近い場所がいい場合もあります、双葉郡に近い。いい場合もあるけれども、福島県全体でもそうした受皿になれるような土地柄、地域もあるんです。
 こうした、話合いの中で、地元という意味じゃないですよ、復興庁で一時的な生活圏とか仮の町づくりみたいなのは計画されているんでしょうか。
#213
○国務大臣(平野達男君) 高い放射線量が計測されている区域がかなりあります。それから、私、これからもプラントとの関係もちょっと重要な要素になってくると思いますが、いろんな要素を勘案しますと、中長期的に帰れない場所というのは結構、ある程度の面積で出てくるというふうに思っています。
 先般、新潟県にお邪魔しまして、県外に避難されている方々とお話をさせていただきました。大熊町の二人の方が、私はもう戻れないことは分かっていると、誰も言ってくれないけど分かっていると、だから、だけどやっぱりそばに帰りたいから、いわき市に集合住宅を造っていただけないかという、そういう要望をいきなり受けました。
 今、双葉町と大熊町を始め何町村かでは、仮の町、いわゆるそこに役場を造って、学校を造るというようなことで、一つの構想を持っているということは承知をしております。これを具体化するに当たっては、これは様々なことを検討しなくちゃなりませんが、今まさに、その様々なことを今鋭意一つずつ詰めておりまして、これから各町村と具体的な話をできるだけ早い段階で詰めていきたいというふうに思っております。
#214
○荒井広幸君 大臣にこの間も申し上げましたが、三月十六日に、みんなの党と我々改革で借り上げ・生活支援法を出しています。是非、これも非常に手掛かりになると思いますので、原発大臣もどうぞ御検討ください。
 さて、原発事故で、荒井さん、亡くなった方はいねんだよと言う人がいるんです。国家公安委員長、原発事故災害に関連して死亡された方、どのように把握されていますか。──国家公安委員長、いない。私の方では登録してあるんですが。してなかったようです。済みません。
 それじゃ、これ、厚労大臣は登録していますね。事務方でいいですか。
#215
○政府参考人(宮野甚一君) お答えをいたします。
 東京電力福島第一原発の構内で事故に関連して死亡された労働者の方でございますけれども、計六人と把握をしております。このうち、二名の方は地震後の設備の点検中に津波で亡くなられました。四人の方は事故対応の作業中に亡くなった方でございますけれども、いずれの方も水素爆発あるいは放射線被曝との因果関係が認められる状況にはないというふうに承知をしております。
#216
○荒井広幸君 これは委員の先生方もお考えいただきたいんです。どこまでが原発災害の、事故災害のお亡くなりになった方なんでしょう。この間の追悼式のときにも追悼の話がありましたけれども、例えば今のようなケースもございます。同時に、四日間、双葉郡では病院で放置されたんです。自衛隊も入らなかったんです。その移動の中で亡くなった方もいらっしゃるんです。もう三桁になっているんですけれども、そういったものはどのように把握されていますか、厚生省。医療関係で亡くなった方どうなっていますか、つかんでいらっしゃいますか。
#217
○政府参考人(宮野甚一君) 私どもとして、先生御指摘のような点、全体としては把握をしておりません。
#218
○荒井広幸君 この辺になってくると、やっぱり、冒頭申し上げましたけど、自治体の皆さんや被災者の方が同じことを何遍も陳情しているというのは、そういうところの空回りにもなるんですよ。
 ですから、どうぞ、放射能で亡くなった方がこの原発災害の被災者なんですか、亡くなった方なんですか。違うんじゃありませんか。いわゆる関連死的なことは、実際は災害で亡くなっているんですよ。ここの定義をしっかり、厚労大臣、決めていただけませんか。
#219
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほども別の質問者の方が災害関連死のことございまして、それは中越地震を参考に今六か月ぐらいということをお示しはしていますけれども、それは個々の被災の状況によりますので、それはそれぞれの自治体でいろいろ認定をしていただく、そのことに従いたい、柔軟な対応をしたいということを申し上げました。
 先ほど、六名の原発の構内でのものに対しては、津波で巻き込まれた二人の方が労災支給が決定していますし、四人の亡くなった方のうち労災の支給を今請求をされている方について、そのお一人の申請をされた方については速やかに決定をしております。あと三人の方については申請がされていないという状況も併せて御報告をしたいと思います。
#220
○荒井広幸君 時間が終わっておりますが、自治体にどういう状況だからこの方は関連で亡くなったんだというんでは、いささかやっぱり国としての責任がないんじゃないですか。この発災も含めて、やはり国の責任なんですよ、憲法でいっても。東電がどうだなんていうのは、これは二の次なんですよ。どうぞ、厚生省、しっかりこの死亡というものを、経産大臣もいらっしゃいますが、これをきちんと定義立ててください。
 終わります。
#221
○委員長(石井一君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 本日は、皆さんの御協力によりましてかなり早く終了いたしました。御協力に感謝をいたします。
    ─────────────
#222
○委員長(石井一君) この際、平成二十四年度総予算三案の審査の委嘱についてお諮りいたします。
 本件につきましては、理事会において協議の結果、次のとおり決定いたしました。
 一、審査を委嘱する委員会及び各委員会の所管は、お手元に配付のとおりとする。
 一、審査を委嘱する期間は、特別委員会については三月二十七日の一日間、常任委員会については三月二十八日の一日間とする。
 以上でございます。
 ただいま御報告いたしましたとおりとすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#223
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 明日は午前九時から公聴会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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