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2012/06/19 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 総務委員会 第14号
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2012/06/19 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 総務委員会 第14号

#1
第180回国会 総務委員会 第14号
平成二十四年六月十九日(火曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十八日
    辞任         補欠選任
     武内 則男君     水岡 俊一君
     難波 奨二君     長浜 博行君
 六月十九日
    辞任         補欠選任
     長浜 博行君     難波 奨二君
     水岡 俊一君     武内 則男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤末 健三君
    理 事
                江崎  孝君
                吉川 沙織君
                片山さつき君
                金子原二郎君
                木庭健太郎君
    委 員
                相原久美子君
                加賀谷 健君
                行田 邦子君
                主濱  了君
                武内 則男君
                難波 奨二君
                林 久美子君
                礒崎 陽輔君
                片山虎之助君
                岸  宏一君
                世耕 弘成君
                中西 祐介君
                藤川 政人君
                山崎  力君
                石川 博崇君
                寺田 典城君
                山下 芳生君
                又市 征治君
                森田  高君
   衆議院議員
       総務委員長    原口 一博君
       総務委員長代理  稲見 哲男君
       総務委員長代理  皆吉 稲生君
       総務委員長代理  谷  公一君
   国務大臣
       総務大臣     川端 達夫君
   副大臣
       総務副大臣    大島  敦君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  福田 昭夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
   政府参考人
       総務大臣官房地
       域力創造審議官  門山 泰明君
       総務省自治行政
       局長       久元 喜造君
       消防庁次長    長谷川彰一君
       厚生労働大臣官
       房審議官     平山 佳伸君
       農林水産省農村
       振興局長     實重 重実君
       国土交通大臣官
       房審議官     小林 裕幸君
       観光庁審議官   志村  格君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○東日本大震災による被害を受けた合併市町村に
 係る地方債の特例に関する法律の一部を改正す
 る法律案(第百七十九回国会内閣提出、第百八
 十回国会衆議院送付)
○過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する
 法律案(衆議院提出)
    ─────────────
#2
○委員長(藤末健三君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 東日本大震災による被害を受けた合併市町村に係る地方債の特例に関する法律の一部を改正する法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房地域力創造審議官門山泰明君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(藤末健三君) 東日本大震災による被害を受けた合併市町村に係る地方債の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 東日本大震災による被害を受けた合併市町村に係る地方債の特例に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案について、提出者衆議院総務委員長原口一博君から趣旨説明を聴取いたします。原口一博君。
#5
○衆議院議員(原口一博君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の理由及び内容を御説明申し上げます。
 御承知のように、過疎対策については、昭和四十五年の過疎地域対策緊急措置法制定以来、これまで四度の立法が行われ、現行の過疎地域自立促進特別措置法につきましては、平成二十二年に、過疎地域の要件の追加やソフト事業に対する支援措置の拡充等を行った上で、有効期限を平成二十八年三月三十一日まで六年間延長する改正法を超党派の議員立法として成立させたところであります。
 現在、現行法の下で、過疎関係市町村を中心に、関係都道府県、国の三者が一体となって過疎対策に取り組んでいるところでありますが、東日本大震災の発生により、被災市町村において過疎地域自立促進市町村計画に基づく事業の進捗に大幅な遅れが生じることが想定されるなど、現行法の期限内において総合的かつ計画的な施策を展開することが困難な状況も生じているところであります。
 このような状況を踏まえ、現行法について、有効期限を延長することとするものであります。
 以上が、本案を提案した理由であります。
 次に、本案の内容について御説明申し上げます。
 本案は、現行法の有効期限を平成三十三年三月三十一日まで五年間延長することとしております。また、この法律は、公布の日から施行することとしております。
 以上が、本案の提案の理由及び内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#6
○委員長(藤末健三君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより両案について質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、今趣旨説明いただきました過疎対策事業についてお伺いしたいと思います。
 平成二十二年の改正で、過疎対策事業につきましては対象がソフト事業へも拡大されました。衆議院での質疑にもありますように、この実績というのは今後の結果ということになろうかと思われますけれども、そもそも平成二十二年の調査によると、全国で過疎地域の割合というのが四五・一%に上っているんですね。それで、この中で、しかしながらこの過疎債、事業債は、国が七割を見るとはいいましても、やはり借金であることには変わりがないわけでございます。過疎から抜け出す解決ということにはならないのではないかと。
 それから、あちこちでハード事業、ソフト事業いろいろな展開をしていただいておりますけれども、幾らこういう形で生活環境等々を整えましても、今現実に地方自治体の多くというのは産業の先細りですとか、それから医療とか教育の不安等々で人口が流出しているというのが現状だろうと思います。
 こういうような状況の中で、過疎地域の問題というのは、交付税ですとか過疎対策事業債で対処するにはもう限界が来ているのではないか、そのように思うわけですけれども、総務省としては、やはり地域の地方税収の向上、こういうことを考え合わせていきますと、雇用の問題等々も含めまして他の省庁との大きな連携の中である意味別な意味での政策展開をしなければならないのではないか。もちろん、地方自治体もそれなりに知恵を出していただかなきゃならないわけですけれども、総務省としてどうお考えになるのか、お伺いしたいと思います。
#8
○国務大臣(川端達夫君) いわゆる過疎と言われている地域に可能な限り活力をもたらし、人口減少に歯止めを掛け、増加に転ずるというためには、やはり人が増えること、そして産業が興ることであるということはもう当然のことだと思います。そういう中で、この過疎債をより使い勝手をよくするためということで、ソフト分を活用して農業の六次産業化とか都市住民の過疎地域への移住促進、あるいは将来の税収拡大につながる取組を積極的にいろいろ工夫して市町村でやっていただいているところもありますけれども、委員御指摘のように、過疎対策事業債とか交付税措置というのは一つの支援策であって、これで十分ということではないというふうに思っております。
 人口減少とか高齢化の進展、将来の維持が危ぶまれる集落の発生など過疎地域の直面する状況を解決するためには、過疎事業債による支援のみならず財政面、人材面での支援が必要であるということはもう御指摘のとおりでありまして、現在、集落課題に関する関係省庁連絡会、これは農水省、国土交通省、内閣官房、まちづくり教育の推進ということで観光庁、子ども農山漁村交流プロジェクトということで農水省、文部科学省、それから、林野庁、文部科学省等との施策研究会というふうにいろんな切り口で各府省と連携をする中で取り組んできておりまして、そういう中で中山間地域における農林水産業対策、あるいは集落活性化事業などについて引き続き連携して取組を行ってまいりたいというふうに思っております。
#9
○相原久美子君 是非その辺は強力にお願いしたいと思います。
 あと、一方では、地方自治体によっては相当頑張ってこの過疎地域からは一定抜け出ることができたというところも幾つか現れております。しかしながら、これらの地域は、やはり人口密度については疎と言わざるを得ない状況にあるのは間違いないと思うんですね。少子化ですとか産業雇用の縮小等々で財政基盤のこの脆弱さというのは、過疎地域とそう大きく変わるような状況にはないということでございます。
 そういう意味では、こういう過疎地域指定にはならないけれども小規模自治体の実態、これを総務省としてはどのようにとらえ、今後どのような形でというふうに何か展望をお持ちなのかどうか、お伺いしたいと思います。
#10
○国務大臣(川端達夫君) 平成十二年度の現行法制定時におけるものから、いわゆるこの過疎地域から卒業したというんですか、という団体は百一団体あります。
 背景を見てみますと、それぞれに積極的にいろいろの対策を取っていただいたと同時に、住宅団地あるいは工場の立地、それからダム工事等で人口流出に歯止めが掛かったということで、一旦過疎地域に指定された市町村が要件から外れるようになった例は今申し上げたようなことがありますが、一方で、過疎地域に指定されていないけれども中身を見ると人口減少がじわじわと歯止め掛からず進行しているということや、機能の維持がもう財政的に相当厳しくなっているというふうな集落をたくさん抱えている非過疎市町村が相当数存在していることは事実でございます。
 こういう非過疎市町村に対しても、これは過疎債とか対象になりませんけれども、中心市と周辺市町村が協定を結んで連携協力して圏域全体で住民の暮らしを支えるという、いわゆる定住自立圏構想の推進、あるいは地域おこし協力隊のような都市住民の移住、交流等々の支援、それぞれの地域の実態を踏まえた施策に総務省としても引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
#11
○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思いますし、そして、なおかつ、こういう自力で頑張って何とかなってきたところとの連携の、横のネットワークですね、これもつくっていただければ有り難いなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 今までこの二問を質問させていただきましたけれども、地方自治体からいろいろと要望を伺いますと、そもそも論として、現行の交付税の算定の方法に対して検討を求める声が出ております。
 実は、私は出身が北海道であります。北海道の自治体の多くは、相当の面積、森林が占めているという状況にあります。この森林、水の資源の元でもございますし、今非常に問題になっております鳥獣被害、これのある意味の生息地でもあるわけですね。これは、今のような地方自治体の財政状況ではなかなか手が入りにくい、しかしながらどうしても対応しなければならないという状況にもあって、これが非常に厳しい財政の中で苦しんでいるという状況があるわけです。
 要望としては、この森林の部分も交付税の算定措置の要件に入れてほしいというのは北海道的な要望でございまして、ほかにも他の市町村からいろいろと要望があろうかと思います。条件不利地域に対する財政調整を制度として取り組んでほしいという要望に対して、どういうお考えでしょうか。
#12
○国務大臣(川端達夫君) 森林を多く持っていただいている地方団体ということでいいますと、費用的には、森林のその管理、それから地球温暖化対策としての森林の整備、それから農作物等の被害軽減のための鳥獣被害対策等々の財政需要があるということになっております。したがいまして、普通交付税の算定に当たっては、林野行政費という費目でありますけれども、都道府県分としては、単位費用に林野面積を掛けて係数を掛けるということで、例えば公有林野の管理費が全国ベースで二百五十六億円、それから地球温暖化対策暫定事業費で全国ベースで五十億円、鳥獣被害対策が全国ベースで三十八億円が、こういういわゆる普通交付税の算定費目として入れております。
 そういう部分では、森林がいろんな国土保全上の重要な役割を担っていただいているという観点で、これからもしっかり役割を果たせるように地方団体の意見を伺いながらこの適切な算定に努めてまいりたいというふうに思っております。
#13
○相原久美子君 もちろんそういう算定があるということは承知した上で、恐らくそれでももうちょっと見てよという地方の思いなんだろうと思うんですけれども、そういいますと、様々な自治体からいろいろな要望があると思いますので、是非とも様々な観点から検討をいただければと思います。
 最後になりますけれども、合併特例債の期間延長の部分についてお伺いいたします。
 今回の特例債の期間延長、まさに東日本の大震災による震災県のみならず、その他の災害等に関連した部分ございますし、その意味では、延長すべきという点につきましては私どもも賛成でございます。
 その点でいきますと、次に、合併する前の各市町村の交付税を合算して十年間保障して、その後五年で段階的に減らすというような措置がございますね。これが本来水準になるころというのが、報道によりますと平成十三年ころというような、自治体が増えてくるというようなことで、この際、全体の交付税算定の在り方を見直すというような報道があったんですが、これについてはどういうような検討をされていくのか、いつをめどにされていくのか、お伺いしたいと思います。
#14
○国務大臣(川端達夫君) 大原則としては、平成の大合併以降もそれぞれの市町村がしっかりと一体的な振興を図って運営していただくように応援をしていこうということは大前提でありますが、この特例措置というのは、いろいろ集まったときには、それぞれの単位での行政をやっていた部分がありますから、いきなり大きな人口になったということにせずに持ち寄った部分から始めようということでありますが、だから、普通交付税の総額を、持ち寄った部分の合算額を下回らないようにということの制度で今やっているわけですけれども、この期間については、合併算定替えの制度の趣旨を踏まえて、平成の合併期間を除いて、従来から、これはこういうことをやるというのは五年ということになっておりました。
 そして、その期間を終えた合併市町村や同規模の非合併市町村との公平性も考えなければいけないということで、特例期間を更に延長するということに関しては難しいのではないかというのを基本に思っておりますが、一方、地方交付税の算定に関して言えば、従来からこの取り巻く状況を適切に反映するというのが趣旨でありますので、そういう部分で、平成の大合併が行われて一定の時間がたってまいりましたので、そういう、合併した後、いろいろ御努力いただいて効率化とか図っていただいた現在の市町村の体制に基づいて、行政運営はどういうふうに実態があるのか、ちゃんとやっていけるのかということを適切に反映していく必要があるんだろうというふうに考えております。
 また、今後の市町村のあるべき需要額に対する考え方も、こういう合併した部分の変化というのも随分ありますので、そういうことの考え方も検討を進め、自分たちで検討していただいている市町村も随分あります、そういうことを踏まえまして、今言われたのは二〇一三年、平成十三年じゃなく、二〇一三年に、合併した部分の、これが終わるのが、ピークが始まりかけるということになりますので、それから以降がいわゆる合併の特例期間が終わる団体が一気に増えてまいりますので、この年度を一つの目安として、地方の自治体の財政運営に支障を生じないよう財源保障を行おうとする、地方交付税制度の機能を十分発揮できるように適切な交付税の算定に努めてまいりたいと、このように考えておりまして、それが一部報道で何かこう見直しをするということで載ったんだと思いますが、趣旨としては、大きな節目を迎えるときに、合併の一定期間を過ぎた後の自治体の財政運営が円滑に行われるにはどういう算定をしたらいいかを考えてまいりたいと、このように思っております。
#15
○相原久美子君 終わります。ありがとうございました。
#16
○金子原二郎君 自民党の金子でございます。
 まず、過疎法の延長についてお伺いしますが、現在の過疎法は平成二十八年の三月末になっておりますが、このように期限までにまだ時間があるのに、なぜ今五年間延長しようとしているのか、その点についてまずお伺いしたいと思います。
#17
○衆議院議員(谷公一君) 今、金子委員御指摘のとおり、過疎法の失効までまだ期間はございます。ただ、今回、政府の方から合併特例債の五年延長という法案が出されました。現在の過疎法そのものが、平成二十二年の改正において、過疎団体の多くが、七割近くが平成の合併を経験している。それで、合併の特例の多くの団体が切れる平成二十七年度末ということで、通常、法延長は五年、十年でございますけれども、そこのところを合併市町村の特例に合わせて六年にした、そういう経緯がございます。
 また、実際、被災団体だけではなくて、被災を受けていない全国の過疎団体からも延長の要望が大変強いということもございまして、過疎関係市町村のそういう意向を踏まえて、被災地域と被災していない地域との整合性、また、多くは合併をしている、それで合併特例債を五年延ばす、そういったことを併せ考えるならば、やはりこの際、五年、過疎の方も五年延長を併せてお願いをしたいと、そういう趣旨でございます。
#18
○金子原二郎君 私がこういう質問をしますのは、実は平成二十二年度の改正のときに、先ほどお話がありましたように、ソフト事業が追加されました。その追加されたときに、衆参両院におきまして、三年後をめどに、平成二十二年度の国勢調査の結果を勘案し、必要な措置を講じるという附帯決議がなされているわけです。実は、二十二年度以降の過疎地域の人口の減少を見てみますと、大変な大幅な減少をしているんです。
 実は、特に長崎県は離島を抱えておりますが、今、皆さん方のお手元に配っておりますこの資料の一番上を見ていただきますと、特に合併をした対馬、壱岐、上五島、そういった市町村でも、六年から五年の間に大体一一%から一七%、僅か五、六年の間にこれだけの人口が減少しているわけなんです。合併の問題云々だけじゃなくして、この人口減少がこれだけ甚だしいという数字が分かっている中で、私は、どうせ過疎法の改正を行うならば、これに対する対策というものを考えざるを得なかったと思うんですね。それをやらないで今回こういった改正に至ったというのについてはいかがなものかなというふうに思っております。
 特に、過疎地域は人口減少が激しい。そこで何をするかといったときに、雇用を確保する、そういった事業を起こしていかなきゃならないんです。雇用を確保するためには、当然離島とか半島の過疎地域は、一次産業、農林水産業、また交流人口を増やしていくとか、そういった限られた施策しかやっていけません。そういうふうな対策のためのこの過疎債を活用するということが今できないんですよ。ハードにしてもソフトにしても、ほとんど公共的か準公共的なんです。
 今一番求められているのは、例えば漁船を建造してリースで貸し付けるとか、市町村において工場を誘致したい、企業を誘致したいけれども、投資のときの最初の資本がなかなか難しいので、最初の投資のときの資本を過疎債でやって、そしてそれを民間でやってもらうためにリースで貸すとか、そうしたいろいろなことが考えられるし、それをやっていかないと今の過疎債だけではなかなか人口減少を止めることは難しいと思うんです。
 なぜこういうときにこういったものを考えなかったかということについて、お考えをお伺いしたい。大臣でもどちらでも結構です。
#19
○国務大臣(川端達夫君) ちょっと、議員立法でありますけれども。
 私どもの理解といたしましては、今回の延長は、震災発生に伴って、この過疎債の事業がほかの防災・減災対策の方を優先したいということでいうと後回しにせざるを得ないという状況とか、あるいは震災対応によって立地含めて新たにもう一度再検討をしなければならないとか、あるいは小さい市町でありますのでそういう防災事業等々に人手を割くと元々予定しているものが遅れるとかいう、そういう震災対応に伴って過疎債対応の事業が遅れるということに対応せざるを得ないので延長するという趣旨だと伺っております。
 したがいまして、元々先生御指摘のように見直し条項が入っておりますが、このことに関しては、当然ながら、その期限までに、新たな人口減少の部分とか根本的ないろんな対策に関しては、今回の法改正後も引き続き各党各会派で御議論いただけるものだというふうに私としては理解をしております。
#20
○金子原二郎君 見直しの時期までやったら、もう人口はどれぐらい減るか分かりませんよ。現実的に今困っているわけなんですから。
 それじゃ、こういう法律の改正をしなくても、例えば運用の面で、ソフト、それからハードについてもさっきお話ししたようなことについて前向きで検討してやっていくということであれば、私はそれでいいと思うんです。そこはどうですか。
#21
○国務大臣(川端達夫君) 一つ、ソフト事業については使っている部分に随分ばらつきがあるということで、枠の話としては弾力的に運用して、発行限度額の弾力化については最大二倍まで引き上げるようなことを工夫をするということと同時に、今民間の事業等々への枠のいろんな弾力的な運用でありますけれども、このソフトに係る運用の変更についての部分と、ハード部分でありますが、原則としては公共設備等に関しての問題でありますけれども、基盤整備あるいは産業振興で民間活力を地域活性化に生かすために民間を対象とした地場産業、観光、レクリエーションに係る第三セクターへの出資や電気通信事業者、これはブロードバンド環境整備等への補助等について認められてきているところでありますが、対象の拡大については、こうした考え方の下、過疎地域の状況等を踏まえて、個別にしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
#22
○金子原二郎君 そういう事業というのは共同でやるものについては認められているんですよ。例えば冷蔵庫を造るとか荷さばき場を造るとか。ところが、物件を、例えばホテルならホテルを造って、それを貸与するということはできないわけなんですよ。やっぱり、特に私もちょっといろいろやってみまして、離島振興法で公共事業は随分やりましたよ。公共事業をやっても結果的には雇用の拡大にはつながらなかった。それはやっている間は雇用の拡大につながった。過疎債だって一緒なんですよ。どう地域で雇用が確保できるか、交流人口をどういうふうに増やしていくかということを考えた上で、こういうものを最大限活用していかなきゃ意味がないじゃないですか。だから、具体的にそういったものをやっぱりこれから考えていただきたい。
 それと、もう一つ私がお願いしたいことは、市町村では非常に財政的に限界があります。やりたくてもやれないところが随分あります。ここはやっぱり県がバックアップしないといけない。例えば長崎県で考えた場合、離島航路の補助について、船舶を造ってそれを貸し付ける方法だって今やっているわけですよ、これは別の予算で。そういう具体的な問題について、市町村だけでは難しいですよ。
 だから、私は、今回の変更については県も認めなさいと言ったけれども駄目だと、枠が減るからということで認めてもらえなかった。そしたら、運用の面でその辺を十分考えることにするか、それとも、そういったことについての配慮の法案を来年でもまた出してもらうかということを考えてもらわないと、抜本的な対策に私はならないと思うんですよ、せっかくこういったものがあって。
 今までの国のやり方というのは、地総債にしてもみんな公共事業ですから、それでは人は増えませんよね。だから、本当にそういった活用できるようなものについてと、県の関与についてどういうふうにお考えになっているかということ。
 それから、先ほどちょっとソフトの面についてもお話がありましたけれども、ソフトの面についても非常に要望が高いのと、一〇〇%満たしているところは三県だけ。だから、当然要望が強いところに五〇%以下のところは思い切ってシフトして、当初から計画の中に入れていただくようなことの配慮をやっていかなきゃいけない。だから、臨機応変にこれを使っていくことが私は国として必要だと思うんですよ。そこを是非お考えいただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#23
○国務大臣(川端達夫君) 全体として、せっかくのこういう制度が地域の財政力の状況あるいは運用の固さによって、効果がもう少し頑張れるのにという部分があるのは本意でないということは、私もそのとおりだというふうに思います。
 そういう中で、個別の具体の部分のいろんな弾力化等々に関しては、またその個別具体を含めていろいろ我々としても研究をさせていただきたいというふうに思いますし、ソフトの部分の枠の問題は、積極的に使っていただいている方等を含めて、一定の枠の中で二倍の部分に関してはそういうことの拡大が弾力的にできるようにというのは今回も取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 そして、県と市町村の役割ということでいうと、今までも個別の事業は市町村がやりますから、そういう部分では、県が起債を発行するというのは今までの役割分担ではいかがかという議論で今までやらないということになってきたことはもう先生御承知のとおりでございまして、そういう部分で、いろいろ御提案は、私は過疎の地域がよりこれを活用して元気になるという前向きな部分での御提言だというふうに思いますので、我々としてもいろんな部分では研究してまいりたいと思いますし、基本が議員立法でございますので、また各党間でもそういう御相談もいただく中で、我々としてもそれに対して協力していきたいというふうに思っております。
#24
○金子原二郎君 研究は駄目ですよ。研究は、やらないんだから。私も昔は研究とやっていましたから。
 だから、やっぱりこれは今の法律の運用の中でやれる範囲のものについては前向きに検討するという約束をしていただきたいと思います。
#25
○国務大臣(川端達夫君) やれる範囲のことは個別具体含めてしっかりと、まさに研究してというのは、やれるものはやるという意味でございます。
#26
○金子原二郎君 ありがとうございました。分かりました。
 それじゃ、合併特例債についてお伺いいたします。
 合併特例債については、執行率ですか、発行率を見てみますと、全国平均で二十二年度時点で三二・六%。長崎県で見てみますと、大体四七・五%になっておりますので、この合併の特例債をここまででなかなかこれをうまく利用できなかったというのは、実は三位一体によって交付税が減らされたことによって非常に先の見通しが立たなくなって、慎重になったんですよ。だから、ある意味じゃ、今回これが延長されたということは非常に地元としても喜んでいるわけなんですが、問題は、この運用についてもまたもう少し拡充をしていただきたい。
 合併をします。学校が廃校になる可能性も出てきます、統廃合して。それから、産業廃棄物のごみ処理場もあります。そういった各市町村でそれぞれ持っておったものを合併したことによって一つの新しいものに造ったり、またそれをもう必要がないからということで破棄するときに、次の計画がなければ特例債が使えなくなっているんですよ。これはおかしいですよ。合併したことによって結果的にはそういうものが残ってきたわけですから、無駄は省いていかなきゃいけないんですから、どんどん。そこは運用で私はこれはできると思っているんですけど、これも地元によって中身がいろいろ違います。
 だから、この地元の中身によって、できるだけ積極的にやるということについて、御理解いただきたいと思うんですよ。いかがですか。
#27
○国務大臣(川端達夫君) 今の制度の立て方としては、そういう部分で、当然ながら合併によって統合的に集約して運営する等々で合理化を図るというのはその趣旨に沿ったものでありまして、そういう部分では、一体化したときに不要不急になったもの、あるいは要らなくなったものというものを解体をして、次に何かに使うという計画があれば対象になると。ただ、何もないときは対象にならないという今仕組みになっております。それは御指摘のとおりでありまして、それなりの考え方もあったというふうに思います。
 公共施設跡地を公共的施設として有効活用する場合にはその公共施設等の解体撤去について公共施設整備事業と一体としてとらえることができるというふうになっておりますので、実際の事業実施に当たって、ただ壊して更地のままでずっと置いておくということではないというふうに思います。計画が立たないということとのタイムラグがどれぐらいあるのかという事業の問題でもあるんだろうというふうには思っております。
 そういう部分では、実際の事業実施に当たっていろいろと工夫していただける余地はあるのではないかというふうには思っておりますので、個別の案件でありますけど、これ、今、ただただ壊すだけでも必ず出ますということにはなっていない立て方でありますけれども、その中で、何かに、こういう公共的なものに使うということに伴って壊すということであれば起債が認められるという制度でありますので、そういう方向に事業がなるような工夫を是非ともに凝らしていただきたいというのが今の私の立場でございます。
#28
○金子原二郎君 提案者の方、どうぞ退席して結構ですから。ありがとうございました。
 そういう答弁は事務的ですよね。だって、ごみの焼却場なんて跡地を何に使いますか。考えたって分かるでしょう。だから、できないようにできないようにするんじゃなくして、合併したところというのはみんな苦労して合併しているわけですから、前向きの発想でやってやろうという気持ちになればできるんですよ、これは。
 だから、是非これは前向きに、そういったものについては従来の考え方で研究しましょうでは困るので、要するに、そういった実態を調査した上で、後の事業ができないところ、できるところあるんですよ。できるところもあるかもしれません、しかし活用できないところだっていっぱいあるわけですから。そこについてはやっぱりそれをそのままほっておくわけにはいかないわけですから。是非その辺についてはちゃんとやっていただくようにお願いしたいと思いますが、いかがですか。
#29
○国務大臣(川端達夫君) おっしゃる思いはよく分かりますが、ただ、壊して更地にしてその後は何にするか分からないというような、その建物が非常に危ないとかいうことの状況もまたあるのかもしれませんが、基本的なことで申し上げれば、この起債によって借金をすることになる、財政負担するわけですが、そのことによって合併された住民の皆さんにとって役に立つことが起こるというのが基本だと思います。
 そういう部分で、先ほど工夫を凝らしていただきたいというのは、そういう部分でどういうふうに、地域住民にとってこの事業をやることが、壊すことも含めてやることが役に立つことであるかということがやはり起債の大前提としてありますので、壊すことがどれだけ役に立つのかということも含めて、そこの工夫は我々としても相談をさせていただきたいと思いますし、御趣旨で言っておられることはよくよく分かりまして、やらせないためにこういう理屈をつくっているのではないということは是非とも御理解をいただきたいというふうに思いますし、我々としてはできる限りの協力はさせていただきたいと思います。
#30
○金子原二郎君 生活環境が良くなるといえば全て満たされるわけですから、どうぞよろしくお願いしたいと思いますから。
 それから、合併特例債の、病院とか下水道とか上水道の仕事を、この合併特例債を使うときは、増嵩した場合、別に合併によって増えた分しか認めないということになっているんですよね。これだと、なかなか病院を新しく新築しようとしてもうまくできないんですよ。
 だから、この点についても、この辺についての、増嵩部分の二分の一しか認めないというものについては、これも運用の面ですから是非配慮していただきたいということと、過疎債と合併特例債の併用も是非前向きで検討していただきたいと思うんですが、答弁を聞くと後ろ向きになるんですかね、一応お答え聞きたいと思いますけれども、前向きで。
#31
○国務大臣(川端達夫君) 何か先ほどから答弁するのに大変心苦しく思いながら答弁をしているんですけれども。
 そもそも論ばかり申し上げて本当に申し訳ないんですけれども、合併特例債と過疎債はそれぞれ性格が違うということで、一つの事業に両方使うということは制度的にはなかなか難しいというふうに考えております。そして、合併市町村からの要望の状況とか特例債を活用する緊急の必要性、あるいは料金の高騰、健全な経営に対する影響などということで対象事業とか対象経費を、公営企業に係る部分はこれは料金も取った事業でありますので、そういう背景をしっかり勘案する中で、何でも使えるということでないという状況でやってまいりました。
 そういう部分で、この平成大合併が始まった十一年以降に一定期間に合併した市町村に限り認められた制度ということで、全国同じ仕組みでやってまいりましたので、発行期間が終了した市町村も既にあります。そういう部分で、今から、これからの部分は事業の対象の拡大するとか範囲を広げるとかいうことに関しては、今までやったところとの整合性というか、公平感という部分ではいろんな議論があるということで、現在のところちょっと慎重な状況にあることだけは御理解いただきたいと思います。
#32
○金子原二郎君 その辺についてはよく分かるんですが、しかし、特例債だってまだ消化率が三割ですから、全国的に見て。だから、余裕は十分あるわけなんですから、やっぱり行政というのは、どうした方がより地域のためになるのかというのを、これはもう大臣はよくお分かりになっていると思うんですよ。そのハードルを越えるためには事務当局の抵抗をやっぱりこれは打ち破っていかなきゃ難しいんですよ。法律でどうしても駄目なものは難しいですよ。でも、考え方によってやることができるということについては、是非、民主党政権というのはそういうふうなやり方で絶えずいつもお話をしておりますんで、前向きでこれから取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 次に、合併の算定替えについてお伺いしますが、実は参議院の本会議で総理に対して合併算定替えの延長を求めましたが、先ほど総務大臣からも未合併団体と合併団体の公平性の問題もあって延長は難しいというような答弁がありました。
 そこで、合併算定替えの特例期間の終了によって、先ほど相原委員からもあったように、算定替えによって大幅な交付税が減額されるところは非常に危惧の念を持っているわけなんですよ。本当にこれは切実な問題でして、そういった問題について是非大臣にも皆さん方にも御理解をしていただきたいということで、今日、資料を私の方、長崎県にお願いして作っておりますんで、この資料を見ながら、合併がいかに大変だったかということと、この苦労を考えれば、当然、今までいろいろと私がお願いしてきたことについては前向きでやっていかなきゃいけないということがある一定の御理解がいただけるんじゃないかと思いますので、資料を御覧になっていただきたいというふうに思っております。
 そこで、まず、全国でも三千二百三十二あったのが千七百二十七になりましたが、長崎県におきましても、県民や各市町村の首長さんとか議員の理解によりまして市町村合併が推進いたしまして、図一のように七十九が二十一の市町になりました。
 ここで、次の二ページの資料を見ていただきますと、平成十四年度の長崎市町村における決算状況がこれグラフとして書かれておるんですが、合併前の長崎県内市町村における住民一人当たりの地方債残高と住民一人当たりの行政経費、地方税を表したものでありまして、これを見ますと、人口の少ない市町村ほど住民一人当たりの行政経費が高く、ある程度の規模があった方が効率的なことがお分かりになると思います。
 人口規模が小さい市町村ほど経費が掛かり、財政的にも厳しいことが分かりますが、そういう中で合併した結果が次にある平成二十二年度の長崎県市内の決算状況、資料三を御覧になっていただきたいと思います。
 これを見ますと、合併前の平成十四年度と合併した後の平成二十二年度を比較しますと、平成十四年度に住民一人当たりの経費が最も高かったのが高島町の、上から九番目のやつですね、四百十九万でありましたのが、平成二十二年度を見ると、最も高くて小値賀町の百十四万円となっております。この小値賀町は、合併をせずに人口が三千に満たない町ですが、平成二十二年度に百万を超しているところはこの小値賀町一つだけとなりまして、実際に合併による行政効率化の効果が、合併が財政の緊縮化に貢献したことが現れているというふうに思います。
 この背景には、合併団体が職員の給与費や職員数等を削減するなどの行政改革に取り組み、決算規模を縮減させ、行政の効率化に大変な努力をしてきたことにあります。その実態についてお配りした表を見ていただきたいと思います。
 まずは資料四、これは合併による特別職等の削減状況という、御覧をいただきますと、合併に伴いまして各市町村の首長、議員、行政委員の人数が削減されまして、長崎県だけで十三合併市町村合計で二千百四人、金額にして年間約五十億円の削減となりました。
 次に、配付資料の五を御覧いただきますと、職員数と職員給与についての表があります。
 上の表が職員数ですが、平成十七年から二十二年にかけて集中的に削減を行い、長崎県の合併市町村ではこの間に人数にして千六百四十五人、実に一一%の職員を削減しております。ただ、未合併団体でも削減をしておりますが、四・六%の削減にとどまっております。
 下の表の職員給与の変化を見ますと、合併市町では平成十四年度に七百三十二億円だった職員給与費が二十二年度には六百十二億円まで下がっておりまして、割合にすると一五%以上の削減になっております。
 配付資料の六の決算額の年度別推移というものを見ますと、長崎県内の市町村の平成十四年度の決算額を一〇〇とした場合の平成二十二年度における職員給与費と普通建設事業費の伸び率のグラフとなっておりますが、職員の給与費につきましては今述べたとおりのことがグラフになっておりまして、下の普通建設事業費、公共事業グラフを御覧いただきますと、合併市町村は、合併前千五百六十七億円だったのを、合併後に九百十八億円になっております。合併前の六割弱まで縮減していますが、未合併市町村は二十二年度の時点で一五%にとどまっております。合併市町がいかに血のにじむような努力をして財政支出を圧縮しているか、お分かりいただけると思うんです。
 ところが、このような合併団体が大変な合理化を行っている合併と同時期に、実は、平成十六年度から三位一体改革が行われた結果、交付税総額が減ったことによりまして、合併団体に対する交付税も削減されることになりました。配付資料七の三位一体改革に伴う地方交付税の影響額の推移の下の方を御覧いただきますと、平成十五年度に長崎県内の合併団体合計額が二千百十一億円だった交付税が、平成十九年に千九百五億円まで約一割削減されまして、全国的に見てみましても、全国市町村の欄にありますとおり、平成十六年度から十九年度まで毎年交付税額が削減されてきたところであります。
 合併算定替えは、先ほども相原委員に対して大臣からもお話がありましたが、本来、合併がなかったものと仮定した場合の旧市町村の普通交付税の合計額を合併後十年間下回らないようにするというものであり、合併団体は、それを前提として合併計画を立てた。要するに、三位一体改革の交付税額の減額は考えていなかったわけなんですよ。平成十五年の時点で、当然これだけのものが来るという前提の中で、それぞれが、合併の特例債の問題もある、交付税が一定額を保障されるということで、みんな今のうちにやらないとこれは大変だということもあったわけです。それは国も奨励したわけですよ。
 そういう中で、本来なら三位一体やっちゃいけなかったんです。そういう大きな改革をやっているときに、本当はそれはやるべきじゃなかったんですよ。まあ小泉内閣の批判になりますがね。いや、それは事実そうだと思うんですよ。大きな事業をやっているときは、余りほかの改革をしたら、せっかくのものがうまくいかなくなってくるんですよ。それを何でこんなことをやったのか私はよく分からない。
 だから、私は、そういった中でこういう状況になっておる。特に、五万人以下の市町村は大変困っているんですよ。もう、そこは大体五から七ぐらいの町村が合併されてきたわけですから、財政が厳しい中でやってきた。だから、財政力指数も非常に低い。
 そういう中で、やっぱり結果的には、合併したことによって、例えば今言った小値賀町というのは、今でも合併しなかった。その隣の宇久は合併した。人口は大体同じ三千五百ぐらいあった。その今、小値賀町でも年間三十億の予算を使っているんですよ。三十億の予算を使っているということは、人件費とか公共事業とか全然いろいろな事業をやっていっているわけですから。それを一つの宇久町はもう公共事業なんか一億もないんですから。そういうふうに、国に対しては相当な協力をした形になるんですよ、結果的には。
 だから、今、逆に言うと、交付税が元に少し戻ってきたから、合併しなかった方が良かったんじゃないかとみんな言っているわけですよ。だって、しなかったところはそこで証明されているわけですから。小値賀町というのは興って、隣は合併して疲弊していった。隣はそのまま残っているんだったのに、何で我々は国の政策に協力したのかと。国はやっぱり自分たちのそういった平成の大合併をやった責任があるんですよ。責任がある以上はやっぱり結果についても、努力してもなかなか難しいところとできないところがありますから、そこはやっぱり国が今後配慮をしていかなきゃいけないのに、これはまあ民主党政権だからって余り言いたくないんだけれども、民主党政権になったら合併したところよりも未合併のところに交付税を増やしてきたんですよ。
 今年は交付税は減っていますけれども、減った減り率も、長崎県内だけで見たら合併していないところの方が減り率が少ないわけなんですよ。こんなのをみんな市町村長見たら、何で我々は国に協力してきたということになってくるでしょう。こういうことをもう少し国は一つずつ考えて政策を打っていかないと、何も信用しませんよ、市町は。特に住民の皆さん方はそういった面については、もうそれは目に見えて合併していないところに交付税がどんどんどんどん流れてくるということになれば、何だったのかということになるわけですから、その辺をよく考えていただきたい。
 一番大事なのは、私がお話ししたいことは、この算定替えの問題で、資料八を見てください。平成二十三年度普通交付税、それから市町村合併算定替え増減の比較及び交付税依存度を見てみますと、Cの欄の増減額というところの合併算定替えの額というのがありますが、これが合併算定替えの特例期間の終了により五年間でゼロになるわけですが、同じ表の右欄に交付税依存度があります。これを見てみますと、人口が五万以下の対馬市では四九・五%、全体の収入額に占める交付税の依存度が。五島市でも四七・二%と、人口が、規模が小さい市町村ほど依存度が高くなっているんです。
 例えば、対馬市の場合、合併算定替えの期間が終了しますと、百六十九億円あった交付税が、四十一億円ですよ、実に二四・四%の減額になって百二十八億円になったと考えたときに、これで本当にやっていけるんだろうかという不安感でいっぱいだと思うんですよ、首長さんたちは。
 だから、先ほど配慮をするということで、今後交付税の算定の在り方についてその辺について考慮をするということでしたから、こういう実態はこれは長崎県だけじゃないんですから、全国にこういう数字をやっぱり調べてくださいよ。調べてそして一つ一つの実態調査をやって考えた上で算定替えをやっていかないと、私は、せっかくの平成の大合併も何のための合併だったのかということになりますので、そこは是非、大臣、お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#33
○国務大臣(川端達夫君) ちょうどこの平成大合併の一番難しいとき、そして三位一体改革の中で知事として大変最前線で御苦労いただいたことがこのデータでも本当に感じられますし、そういう部分で、おっしゃるように、そこまで苦労してやはり財政的にも非常に効果を上げ、効率化も図ってきたということで御努力したところが、しなかった方がよかったのにということがあってはそれはもういけないというのはおっしゃるとおりだと思います。
 そういう中で、前集まったところの部分をベースにしてというのはまさに過渡的な制度でありますから、それを制度を延長するということは今考えておりませんが、先ほど答弁申し上げましたように、合併した後の実態としてのこういう状況があるというときに、この市町村に対して交付税を含めてどういう手当てをしてしっかり運営していただくということが担保できるのかということでの財政基準の見直しを図りたい。そして、それが一番大きなピークを迎えるのは二十六年度からスタートし出しますので、それまでに、ということは残された期間はそんなにありませんが、算定替えのことを含めて、今先生がおっしゃったような御趣旨も踏まえて、実態もしっかり踏まえる中で我々としてはしっかり検討してまいりたいというふうに思っております。
#34
○金子原二郎君 合併を非常に推進した県とそうじゃない県があるんですよ。これは数字を見ていただければ分かると思う。それで、しなかったところはよかったなとみんな思っているかもしれませんよ。したところの首長さんたちは、おまえたちは何やったのかと辞めた後随分いろいろ言われているかもしれませんよ。こういうことがあっちゃ行政に対する責任は持てないと思うんですね。
 だからやっぱり、これは是非、今も前向きのお話をいただきましたので私は総務大臣に期待しておりますが、同時に、私、総務省からよく地方に派遣されている総務部長さんたちが、もうちょっと実態を見てきているんだから。帰ってきたらもう全部忘れちゃうんだから。やっぱり何のために自分は派遣されたか。今度の過疎債の問題だってそうですよ。今担当しているのは、長崎県に出向していた総務部長だったんだから。長崎県の実態を一番よく知っているはずなんだよ。全く配慮がない。こういうふうな、ただ何のために地元に行っているのかと私は思うんですよ。せっかく人を派遣したならば、派遣した人間が要するに応援団まではならなくていいけれども、実態に沿ってこういう問題はこういうふうに変えていかなきゃいけないというふうに役人もならないと、帰ったら知らんばいじゃ困りますよ。
 ここは、是非これからそういったものについて真剣に考えていただきたいということを強く要望いたしまして、質問を終わります。
#35
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。どうぞ今日はよろしくお願いいたします。
 まず、合併特例債の期限延長でございますが、これは昨年、東日本大震災による被害を受けた合併市町村に係る特例の法律案の際に、両院の附帯決議において、被災地以外の市町村にも同様の類似の制度を設けるべきという附帯決議が付いたことも受けて今回延長されるものであり、各市町村においてもこの延長については非常に期待の声も伺っておりますので、私としても賛成でございますが、何点か確認また御要望をさせていただきたいというふうに思っております。
 この合併特例債、言うまでもなく、合併にかかわる事業の充当率の九五%に充てることができる上に、元利償還金の七〇%を普通交付税で充てていただけるという、非常にこれを活用するところにとっては有り難い制度ではございますが、しかし、今回延長するに当たって、これまで十年間という枠の中で建設計画を決め、そして、その建設計画の中で合併特例債の起債計画というのを組んできたわけですが、この十年間の建設計画を今回五年間延長されるということで、十五年間に延長が必要だというふうに見込む市町村においてはこの変更手続を取らなければいけなくなります。
 先ほど金子先生のお話にも、合併が進んだ県と進んでいない県が非常に差があるというお話もございましたが、私の地元である大阪では実はたった一つの自治体しか合併が進まなかったんでございます。堺市というところ、堺市とそれから以前、美原町というところが合併をいたしまして、堺市が政令指定都市になったという例がございます。これがたった一つの例でございますが、堺市におきましても、この建設計画、これまで十年間で組んでいたものを今回延長していただけるのは有り難いが、しかし、その延長に当たって、建設計画を五年間延長する手続、元々の建設計画も審議会で承認を得、そして知事との協議をやり、総務大臣に計画を提出するということをやっていましたが、今回これを変更するとなると、またゼロから同じように審議会に諮問して、それから知事との協議をやり、さらに議会との議決を行わなければならないと。
 この変更手続、法律の条文上も書かれているのでこれはやらざるを得ないんだと思うんですけれども、やはり建設計画の大きな枠とか目的が変わらないような延長、単に起債の期間だけを変えるようなものであれば、もう少しこの事務手続を簡便にできないかという強い声がございます。
 特に、東日本大震災を受けてこの措置をとられたということであれば、今なお東日本大震災への対応、また新たな災害想定なんかも出てくる中で、そうした事業にてんてこ舞いの地方自治体に過剰な負担を掛けてはいけないのではないかというふうに思っておりますので、是非これ、運用の範囲で結構でございますが、可能な限り自治体の負担が軽減されるよう手を打っていただければと思いますが、この点、大臣、いかがでございましょうか。
#36
○国務大臣(川端達夫君) 制度的には、公金がかかわることでありますから、市の建設計画を作る、いわゆる審議会の議を経て作って、都道府県知事と事前協議をして議会の承認を得るという手続だと。
 今回、先ほども申し上げましたけれども、延長する背景としては、東日本大震災の発生に伴って防災計画等々の見直しの中で、それを優先するから後に遅れるというケースもあれば、そもそも立地が例えば津波とか地震で大丈夫かということで場所を変えないかぬということもあるというふうなことや、人手が足りないとか、いろんな背景があります。
 その中で、手続的な部分を省略するということは制度ですから難しいんですが、中身がもう一から変わるものとそんなに変わらないものとあると思うんですね。審議会とかこういう部分は市の中の、委員会ですか、手順は踏んでいただきますが、その中で例えばほとんど一緒で期限だけ変わるということであれば、手続は取っていただいてもそんなに時間は掛からないと思いますし、その部分で一番あれなのは、議会も御理解は地元のことですからいただけやすいのではないかと思いますが、やはり都道府県との関係においては、そこで事前協議をするということがありますので、それぞれの関係の部分には、制度の趣旨でこういう事情で延長する背景ができたので延長することに、もし通していただくと、なりますということの趣旨はよく都道府県には我々の方から周知をさせて、できるだけ必要に応じて効率的に計画が進むようにということの助言等はしてまいりたいというふうに思っております。
#37
○石川博崇君 是非、具体的に今おっしゃっていただいたようなことを行動に移していただければというふうに思っておりまして、法律施行後は施行通達を各自治体の方に出されるかと思うんですが、そういったところに書き込んでいただくとか、そうした負担軽減に向けて各自治体も動きやすい体制整備に取り組んでいただければというふうに思います。
 それから、今回、計画を変更するに当たって、そもそもの思想の発端が東日本大震災による被害を受けたことから始まっている延長でございますが、変更が可能となる対象の事業というものは限定されるのかどうかということを確認しておきたいというふうに思います。
 今も大臣、東日本大震災を受けたいろんな体制で追われているとか防災計画の見直しとか、そういったことをお触れになられましたが、そういったことに限られるのか、そういったことじゃなくても必要というふうに各市町村が判断をすれば変更可能な対象事業として認められるのか、この点を確認したいと思います。
#38
○国務大臣(川端達夫君) 震災が発災したことによっていろいろ期限内にできないという事情が発生したということに伴ってのことでありますが、震災後の事情については自治体ごとに様々だと思うんです。そういう意味で、従来どおり各自治体の判断により旧合併特例法の趣旨に沿った事業を実施していただくものであって、計画変更に当たって対象事業の制限は行うことは考えておりません。
#39
○石川博崇君 ありがとうございます。
 それから、もう一つお伺いしたいんですけれども、今回、この合併特例債の発行可能期間の延長を全国一律に五年間というふうにされております。被災地は十年間になるわけですが、それ以外のところは五年間というふうになっております。
 合併特例債の発行可能額、最高額というのは各市町村によって異なりますし、また、今回の災害想定の見直しによって取らなければいけない対応とかも、それぞれの市町村の規模やあるいは置かれている状況によってまちまちな中で、一律にちょっと五年間というのはなかなか理解に苦しむところもあろうかと思いますが、どうしてこの一律五年間ということを決められたのか、この辺の理由をお聞かせいただけますでしょうか。
#40
○国務大臣(川端達夫君) 元々旧合併特例法においてこの合併特例債は当該市町村の合併が行われた日の属する年度及びこれに続く十年度に限りということでありまして、これは合併市町村の一体性の速やかな確立を図るということの、いろんな公共的施設の整備、一体感の醸成などが、余り十年も十五年もというふうな長くやるものではない、その期間にやってくださいというのが趣旨で十年間と決められました。
 一方、昨年の通常国会で、この東日本大震災の発生を受けて、議員立法で、この被災地に限っては発行期限を五年延ばそうということが議員立法でされました。それを受けて、いや、被災地だけではなくて、いろいろな事情で影響を受けるよということが出てまいりまして、この議員立法で被災地に限って発行期間を五年延長する法律が成立した際に、衆参の総務委員会の決議を受けて、しっかり調べよということでございましたので、調査をさせていただきました。そうしたところ、被災地以外の市町村についても様々な震災に伴う影響が生じておると、今後も生じる懸念があるということで延長が必要と考えました。
 具体的には、例えば庁舎建設で立地に遡って再検討するという場合には住民を交えた合意形成、用地取得の準備、市町村建設計画の見直し等の手続が新たに発生すると。こういうふうな事業の見直し等に必要な期間、あるいは被災市町村等の需要の差異、冒頭に述べた合併特例債の趣旨等を勘案し、調査の際の市町村の意向も踏まえて五年とさせていただいた、いろんな関係を踏まえて五年とさせていただいたところでございます。
#41
○石川博崇君 調査を行っていただいて、ニーズもきちんと踏まえていただいた上での最高五年ということだというふうに理解をいたしました。
 合併特例債について確認したい点は以上三つでございますが、冒頭申しました事務負担の軽減というのは是非とも具体的な行動に移していただくことを再度お願いをさせていただきたいというふうに思います。
 続きまして、別の観点でございますが、昨年の東日本大震災を受けまして、私ども公明党、今いろんなところでやっぱり訴えさせていただいておりますのが、やはり今このときに防災、減災に係る様々な施策を講じていかなければいけない。全国的にも南海トラフの三連動地震なんかが想定されていたり、また首都直下型地震なんかも想定されている中で、やはり例えば社会インフラ資本の老朽化対策であったりとか、あるいは防災教育といったソフト面での対策、様々な防災・減災対策というものがあろうかと思いますが、こうしたものを今やはりこの例えば十年間、集中的に施策を講じて、また公共投資も投じていく、民間の力もお借りしていく、そうしたことをやっていく、ある意味チャンスなのではないかというふうに考えております。
 私どもは、これ、防災・減災ニューディールと銘打って訴えさせていただいておるわけでございますが、ニューディールというふうに銘打っている理由は、実はこういうふうに防災、減災に集中的に施策を講じることによって、日本の経済が非常に低迷が続いておりますけれども、経済活性化にも資する施策になるということを確信しているからでございます。
 具体的に申しますと、日本がやはり防災に強い、また減災に強い国だということを国際社会的にもアピールをすることによって、海外の事業者、企業の方々の日本国内への投資が進むことも期待されますし、また、海外からの観光客、残念ながら東日本大震災を受けて若干減って、今戻ってきている状況にございますが、こうした海外からの観光客の方も防災に強い、減災に強い国だということで安心して観光していただける、そういう体制づくりを是非政府におかれては集中的に進めていただきたいというふうに考えているわけでございます。
 しかし、いろいろと細かく一つ一つ見させていただきますと、なかなか例えばその外国人の日本における受入れ、あるいは、防災対策あるいは減災対策における対応の状況等を見ると、まだまだ不十分な点も多いのかなというふうに感じております。
 例えば、救急車が、外国人の方が体調を崩されたときに病院に搬送されるときに、その救急車が、外国人の方、日本語を解されない方であった場合、外国語対応ができているか、どういう病状か、どういうところがお困りかということを聞ける体制があるかというと、なかなか、全国消防本部の状況がどうなっているかという体制の把握も含めて、消防庁、まだこれからというところがあるのかなというふうに伺っております。
 是非、消防庁におかれましては、全国、これからやはりもっともっと外国人の方の観光客を増大させていかなければいけませんし、今後グローバル化が進む上でなってくると思いますので、こうした外国人の方の搬送体制の整備強化というのを取り組んでいただきたいなというふうに思っているんです。
 今日は、実はちょっと御紹介をさせていただきたくて、一つ物を持ってまいりました。(資料提示)
 理事の先生方には御了解をいただきまして御紹介をさせていただきますが、全国の消防本部伺いますと、紙ベースで、どこが痛みますかという文字の書類を整備している救急車は結構あるんです。ただ、痛みでもう意識ももうろうとしていて本当にもう苦しんでいる真っただ中の方にこの紙を読んでくれと言っても、そんなの、状況、余裕はないという方が多分ほとんどだと思うんです。そうした中にあって、実は、私の地元大阪の松原市の消防本部がこれを全国で初めて導入したというふうに伺っておりますが、この音声で対応する外国人の救急搬送シートというのを今整備をしております。
 これは、このペンとこの紙を救急車に積んでいればいいんですが、日本語ですと、この言葉が分かりますかというので、十七言語あります。例えば英語ですと、アメリカの国旗を押すとイングリッシュになって、この言葉が分かりますか。私、中東におりましたが、アラビア語も整備されておりまして、アラビア語でもきちんとこういうことが聞いていただける。どこが痛みますかというのもその地の言語できちんと聞いてもらえるという、韓国語もありますし、中国語もありますし、スペイン語もありますし、例えばもうすぐ病院に着きますよというようなことを言ってくれたりすると。外国で医療機関にかかった方いらっしゃるかもしれませんが、やはり言語が通じるかどうかというのは非常に安心材料になるところがございます。
 是非、消防庁におかれては、先ほど申しましたとおり、全国の体制をまず把握をしていただいて、こういうような先進事例があれば紹介していただいて、ほかにももっといろんないい事例あるかもしれません、そういったものをシェアしていただいてというのを取り組んでいただければというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
#42
○政府参考人(長谷川彰一君) お答えをいたします。
 ただいまもお話がございましたように、お尋ねの外国人傷病者の救急搬送の体制でございますけれども、御質問の中にもございましたが、救急隊が現場に到着したときに、搬送される外国人傷病者の方に対しましてその症状などを外国語で表記したカードとかシートなどを提示して、そしてその御自身の症状を指さしてもらうとか、そういったような対応をしているところがあるというのは、今御紹介もございましたし、私どもの方でも承知をしているところでございます。ただ、残念ながら、全国の消防本部全てでどんな取組をしているかというところまで把握をしているというわけではございません。
 そこで、お尋ねのございましたように、今後、全国的に外国人傷病者に対してどういう対応をしているか、そういったことの把握に私どもでも努めました上で、好事例がございましたら各消防本部へ周知するなどの取組をしてまいりたいと考えております。
#43
○石川博崇君 是非ともよろしくお願いいたします。
 今日お持ちしたのは、全国で初めて導入されたということで、御紹介も兼ねてお持ちをさせていただきました。
 あと、もう一つ是非取り組んでいただきたいなというふうに思いますのは、外国人観光客の方々に対する、そうした日本で取っている様々な安心・安全対策、防災・減災対策について広報していくこと、周知していくことというのも大事なのかなというふうに思います。
 日本で観光しているときに、気分が悪くなったときに一一九番を掛ければいいということを知っている外国人がどれだけいらっしゃるか、多分それほどいらっしゃらない。国によって番号も異なりますので、そうした、どうすればいいかという基本的なことからして是非案内をしていただきたいというふうに思って、観光庁と消防庁の連携というものを是非強化していただきたいというふうに思っております。
 観光庁さんの方でも様々な観光案内のコンテンツ、インターネットなんかでも整備されていたり、パンフレットを整備されたりされていらっしゃるかと思いますが、外国人の方が実際体調が悪くなったときにどうすればいいかというようなことを消防庁とも連携して進めていただきたいと思いますが、観光庁、消防庁、それぞれいかがでございましょうか。
#44
○政府参考人(志村格君) 政府の目標、訪日外国人、二〇二〇年までに二千五百万人にするという目標を掲げておりまして、外国人の方、増えてきております。その際に、外国人旅行者が安心して旅行できる環境整備は大変重要だと思っております。
 本件のような緊急時の対応については、消防庁と、それからいろんな関係省庁の連携する場所としまして観光立国推進本部がございますので、こういった場所を通じまして関係省庁の連携を図っていきたいと思っております。
#45
○政府参考人(長谷川彰一君) 消防庁におきましては、平成二十二年度に救急業務高度化推進検討会、これ毎年やっているんですけれども、その検討会の中で、国民が安心して救急車を利用できるようにするために、実際にどういうふうに救急車を呼ぶのかとか、そういったことについて載せたマニュアルを作成するということ、そして、あわせて、そのマニュアルは日本語だけじゃなくて外国語でも作成をするようにという御提言をいただいております。
 これを受けまして、平成二十三年、昨年の四月に、日本語、さらに日本語以外に英語、中国語、韓国語版のそういったマニュアルを作成しまして、消防庁のホームページに掲載するとともに、そのことを地方団体にお知らせをしたというようなことがございました。
 さらに、現在、観光庁さんとも協力いたしまして、このマニュアルをより一層普及、御利用いただけるようにということで取り組んでいこうということで検討いたしておりまして、お尋ねがございましたように外国人の訪日客が安心して観光できるように努めてまいりたいと考えております。
#46
○石川博崇君 是非よろしくお願いいたします。
 最後に、時間も限られておりますので一点だけ。
 川端総務大臣、地域活性化担当大臣も兼務されておられますが、国際戦略総合特区に関しまして、私、地元大阪の関西イノベーションも含め様々な地域の戦略総合特区をお認めいただいて、今具体的な規制緩和の協議を進めていただいているというふうに伺っておりますが、地元なんかでいろいろ話を聞くと、この戦略総合特区、大変に高い期待がありまして、経済活性化の起爆剤になっていくという期待が高い反面、いざ具体的に規制緩和の話に、規制官庁と話をするとそこが進まない。総論賛成ですごく理想も高く始めたにもかかわらず、実際に協議してみると何も変わらないじゃないかというような話をよく伺います。
 今日は厚労省さんにも来ていただいておりますが、ちょっと時間の関係で、大臣から是非、これはやはり日本を再生する上でも非常に重要な特区構想であろうかと思いますので、大臣の主導の下、各官庁、規制官庁に終わらせるのではなく、全体として総合的にこの特区制度を進めていくという御決意を一言いただけますでしょうか。
#47
○国務大臣(川端達夫君) 事実関係をまず申し上げますと、全国三十三区域、この中で国際戦略総合特区は七区域でありますけれども、規制緩和要望が三十三総合特区合計で約三百五十件出てまいりました。このうちで早期に、もうできるだけ早くに実施する必要がある優先提案は当初二百五十九件でした。この優先提案を対象に実施した協議の結果で合意に至ったものは百五十四件です。実現の方向性では合意をして条件等を最終協議をしているものが六十一件で、これで合わせて二百十五件ということであります。二百五十九件中二百十五件はほぼもう合意したか、ほぼめどが付いたと。
 それで、相当見解に相違があり、全国ベースでこの制度が根幹にかかわるからちょっと難しいのではないかというので合意に至らなかったものは二件です。ちょっと見解の相違があるので一旦協議を終了して、改めて問題点は分かったので提案者側で再検討をするというのが五十八件ということで、今八割近くは大体合意できたのではないかと思っておりますが、とはいえ、引き続き必要なものというものもあることは事実でありますので、御趣旨のように、これは非常に地元も期待を多く、そして自分たちで何とかやりたいという自立的な意欲も大変持っておられますので、できる限り我々、私としては進める方向で、これは総理からもしっかりと前向きにするようにという指示も出ておりますので、引き続きしっかりと前に進むようにやってまいりたいし、もしも個別の具体の案件でいろいろありましたら、また私にもお聞かせいただければ役に立つかというふうに思いますので、よろしくお願いします。
#48
○石川博崇君 終わります。
#49
○寺田典城君 みんなの党の寺田でございます。よろしくお願いします。
 先ほど、相原議員が過疎地域の限界と申しますか過疎債の限界という御指摘もしておりました。全くそのとおりだと思いますし、また金子議員が人口減少は避けられないと、だから市町村だけでは対策はもう無理じゃないのかと、ですから雇用対策も含めた要するに過疎的な対策もしなきゃならないだろうと。要するに、今の過疎債というのは合併特例債も含めて使いづらいんじゃないかという御指摘なんですが、総務大臣はやれることはやるという力強い言葉もありました。変えてみたいということなんですが。
 それで、ちょっと気に掛かったのは、三位一体の改革で私は、何というんですか、三位一体の改革というのは私は賛成だったんです。全て賛成というわけではないですけれども。交付税は二十四兆円から十八兆円まで下げました。国のプライマリーバランスも良くなってきました。地方も良くなってきました。
 それで、あの当時、市町村合併が進んでいまして、要するに、交付税が削減されるから市町村合併もしなきゃならぬという、そういう危惧もあったからあんなに市町村合併も進んだと思うんです。ですから、金子さんのところは七十九が二十一だった、まあ全国一だった。うちの方は六十九が二十五になりまして、それで九番目です。それが多ければいいというんじゃないんですが、確かに行政コストが削減できたことは事実なんです、人件費も含めて。ただ、権限移譲が進んでいないということが今の現状なんですね。
 それはそれとして、そのことを今詰めるつもりはないんです。過疎法のことで詰めたいと思うんですが、ただ、今の民主党、麻生さん以来、リーマン・ショック以来交付税が増えて、今民主党政権でも増えて二十四兆円近くなっていますね、臨時財政対策債入れて。ところが、合併しない市町村は良かった、なぜ合併したのって合併市町村にそういうことを言うんです、交付税が元どおり来ていますから。
 だから、おかしいんですよ、これ。これから、今、税と社会保障で消費税が国民に負担させなきゃならぬときに、交付税の在り方をもっと検討しなければ、これはお互いに国が駄目になっちゃいますよ。ですから、その辺はひとつしっかりととらえて考えていっていただきたいなと思います。
 それで、あえて今日は大臣じゃなくて事務的にちょっとお話聞かせていただきたいんですが、昭和四十五年以来四十数年この過疎法というのは続いてきました。過疎地域の自立とは具体的にどのような状態を指すと考えているか。まず、楽しみにしています。要するに、門山総務省大臣官房地域力創造審議官から、役人というのは、この自立という言葉をどのように答弁するのかお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いします。
#50
○政府参考人(門山泰明君) お答え申し上げます。
 過疎法につきましては、一九七〇年、昭和四十五年の過疎地域対策緊急措置法が議員立法で制定されまして以来、それぞれの法律で時代の背景に合いました目的というものが定められてきたと承知いたしておりますが、今御指摘ございました地域の自立、法律では地域の自立促進となっておりますけれども、この表現は平成十二年からの現在の過疎地域自立促進特別措置法の目的となっている文言でございます。
 具体的には、平成十二年以前は地域の活性化を図るという目的規定になっていたわけでございますけれども、この新しい法律、現行の法律におきましては自立促進を図るということが目的になったということでございます。
 その当時の解説を見ますと、過疎地域の自立とはということで、財政力に乏しくその自立的、自主的な地域づくりを実施するための自主財源、一般財源が不足する中で……
#51
○寺田典城君 ちょっと、自立ということはどういう意味かということを聞いている。
#52
○政府参考人(門山泰明君) はい。
 という解説がございますけれども、端的に申しますと、要するに、担当者としての理解でございますが、経済的な基盤がまずあると。そして、それは地域の自給力、自給自足という意味の自給力でございますが、自給力はある。それから、地域で主体的に物事が決められる精度が高いと。さらに言いますと、この法律ではやはり都市と並んで過疎地域が国全体の中で一定の役割を果たしていくと。この三つを恐らく自立というお考えで示されているのではないかというふうに理解いたしております。
#53
○寺田典城君 それこそモデルケースみたいな役所答弁で、理解はさっぱりできないと、文言を並べられただけだなというようなことで、私はそのように理解しました。
 自立論をするつもりはございませんが、私は、一九九一年に市長に就任したとき、あの当時、九二、三年だったと思いますが、第五全総、全国総合開発計画の検討審議会で参考人として意見陳述をさせていただきました。過疎法というのはプラスの面もあるけれども、これからの時代、その考え方を変えていかなきゃならないと。だから、そういう面での過疎法というのは二十年もなっているから、今の形は廃止すべきだという話をさせていただきました。
 私の市は過疎指定は受けていなかったんですが、だから、おまえは過疎指定を受けていないからそんなことを言うだろうという陰の声もあったんですが、私はそういう意味で言ったつもりはないんです。それを否定したわけじゃ、いいところはあるけれども、ある面ではもうそろそろ限界に来ているだろうと。
 例えば、道路を造ったからとか公民館造ったから、橋造ったからといって、そこの人口増えますかと、こう言ったんですよ。そうしたら、みんなきょとんとした顔をした。今はそういう時代じゃないと。九二、三年ですよね。平成四、五年ごろですか。もうバブルの終わったころですね。別の考え方をしましょうよという話をした。
 そうしたら、会が終わってからです、その当時の国土庁の地方振興局長です、総務省から出向なさっていますね。そうなったら国会議員のする仕事がなくなるでしょうと、こんなことを言われたんです。道路も橋も造らなきゃ。それがやっぱり霞が関文化というか、永田町文化という形だと思うんですよ。それまでは行け行けどんどんでやってきたんでしょうけれども、私から言わせると、永田町と、というのは国会と、市町村の要望がこういう議員立法で、このとおり満場一致で来ますから、エンドレスラブみたいなものだと思うんですよ。いつかはやめなきゃならぬです、これは。
 ですから、何というか、これによって、ある面では過疎債を活用して、インフラというのは今までも有効であるし、有益であると考えているかということですよね。各市町村によってはメタボになって、財政力のない割に資産があり過ぎてどうにもならぬというような状況になってきているんですよ。その辺をどうとらえているか。要するに、担当局の方で総括しているのか。その辺をひとつ具体的にお答え願いたいと思います。
#54
○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。
 一九七〇年に過疎地域対策緊急措置法、これが制定されまして、その後、過疎地域、いろいろなインフラ整備中心に行われたわけでございます。具体的には、例でございますけれども、道路の舗装率ですと、一九七〇年に二・七……
#55
○寺田典城君 そんなことを言っているんじゃないんですよ。
#56
○政府参考人(門山泰明君) そういった率がかなり上がってきている。道路、水洗化率、水道普及率など、これはかなり顕著に上がっていると思います。こういうところが財政力の弱い過疎地域でも生活環境の向上という面では有益であるというふうに考えております。
 また……
#57
○寺田典城君 もういい、もういい。
#58
○政府参考人(門山泰明君) はい。
#59
○寺田典城君 金子議員の表情を見ましたら、にこにこ笑っておりました。総務省から出向した人、もっとしっかりせいと。先ほどの長崎県にも来ております。そのとおりだと思う。
 なぜそういう考え方で霞が関は運用をしていかなきゃならないのか。その辺を変えていかなければもう無理なんですよ、こういう制度は。
 ですから、例えば今、小林国土交通省国土政策局審議官もおいでになっています。實重農林水産省農村振興局長さんも来ています。それで、過疎とか離島振興だとか半島振興、山村振興だとか、制度が今まで累々と続いているわけですね。延長を重ねてきています。その辺をお二方、どう考えておられるか。何が原因で、何が問題あると考えているか、その辺をひとつお聞きしたいと思います。
#60
○政府参考人(小林裕幸君) 国土交通省の小林でございます。
 今、離島振興法のことにつきまして、延長がされてきていて、一体どういう成果があって、今後どうするんだというお話であろうかと思います。
 今お話ありましたように、社会資本整備というのは一定の成果、今まで出てきておりますが、離島は、例えば高齢化だとか人口減少、引き続き大きな問題を抱えております。今後、やっぱり産業振興、そういったものを通じた人口の定住というものがやはり一番大きな課題になってきております。そのために、現在、離島法につきましては、法期限の延長と併せて、定住促進をするという目的をはっきり書くとか、あるいはソフト事業の充実等の規定を盛り込んだ法案が現在、まさに今審議されているところでございます。
 半島振興法につきましても、同様に今後、また産業基盤の充実等について力を入れていく必要があるというふうに考えております。
#61
○政府参考人(實重重実君) 山村振興法について申し上げます。
 山村振興法は、昭和四十年に制定されまして、委員御指摘のとおり、その後四回、十年ごとに延長してきているところでございます。
 山村振興法に基づきます振興山村でございますが、現在、国土面積の四七%を占める大変大きな、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、こういった役割を果たしているところでございます。一方で、高齢化や人口減少等の進行によって農林水産業を始めとする産業が厳しい状況に置かれております。
 この山村振興法におきましては、山村地域に人が居住いたしまして農林水産業などの活動を営むということを通じまして国土保全といった機能の発揮につながっているという意味で、一定の成果が見られるという具合に考えるわけでございますが、やはり平地と比べまして地形や傾斜といった条件的に厳しい面がございます。条件が不利な面がなかなかなくなって課題がなくなるということも、そういう性格のものではないと考えておりますので、引き続き格差是正等の政策的な支援は必要だと思っております。
 今後とも、山村振興法に基づく施策を実施していくことが必要と考えております。
#62
○寺田典城君 今日はあえてお役所の方からお聞きしました。ひとつ考え方を、時代は変わっているということで、計画、いろんな執行をする場合、考え方、そういう要綱とかそういうものはやっぱり考え方変えていただかなけりゃ日本駄目になってしまうと思いますよ。私はそう思います。
 それで、今の過疎債にはソフト事業も附帯しながらということですが、私はそのとおり一九九二、三年ごろソフトも入れてやろうということでしゃべってあるんですよ。知事時代もそれを要望してきました。ソフトがあって初めてハードがあるということ。だから、今、全て総括して、いかにメタボになっているか、財政力の割には資産があり過ぎると、みんな市町村合併してみんな廃止していかなきゃならぬところもたくさんあるということは、やはり全部回ってデータみんな取ってみてくださいよ。資産があることがかえって貧乏になっているんですから。そういうことです。
 それで、皆吉衆議院立案者もおいでになっています。川端大臣から、もはや今の形の再延長はやめるべきだと。平成三十二年度までというんだから、日本の国どうなっているか分からないんですけれども、それまでの先のことなんですが、ひとつやめる決意をお二方から、大臣と、お聞きしたいんですが。
#63
○衆議院議員(皆吉稲生君) お答えをさせていただきます。
 寺田先生御承知のように、過疎地域は、人口減少と高齢化の進展、農林水産業の衰退、将来の維持が危ぶまれるような集落の発生、また身近な生活交通の不足、地域医療の危機など……
#64
○寺田典城君 短く言ってください。
#65
○衆議院議員(皆吉稲生君) 様々な課題に直面をいたしております。
 ちょっとお聞きください。済みません、時間を要しますが。
 こうした過疎地域の現状に鑑みまして、過疎対策を切れ目なく実施をするために現行過疎法は平成二十二年に六年間の期間延長が行われたところでございますが、この度の東日本大震災による過疎対策事業への影響に鑑みまして法の期限を更に延長することで合意がなされまして、法案の提出に至ったところでございます。
 私といたしましては、今後の過疎対策につきましては、その時点における過疎地域の現状を十分に踏まえつつ、日本全体の人口が減少傾向にある中で、人口要件など制度の在り方等を含めて効果的な過疎対策の在り方全般について見直しを検討していく必要があるのではないかと、そのように考えております。
 以上でございます。
#66
○寺田典城君 ありがとうございました。
#67
○国務大臣(川端達夫君) 両者とも、今回背景は、東日本大震災というものがあったということが大きな背景としてありますけれども、今日は、金子先生、寺田先生の御意見を伺っている中でも、やはりせっかく出して元気になってもらうというときに、本当に有効に使われる仕組みになっているのかどうか。それと、メタボという表現でありましたけれども、これがもうこういうことでいいのかどうかということ。そして、自治体の構造も合併に伴って随分変わってきているということは御指摘のとおりだと思います。そして、政治主導でしっかりそれを前向きにやるのがおまえの仕事だろうというのも御指摘のとおりだと思います。
 そういう部分では、現場の実態をしっかり踏まえてというのが両先生からの御指摘でございました。そのことをしっかり肝に銘じて、今日は大変いい議論をしていただいたと思っておりますので、またこれからそういうことを含めて、自動的に延長されていくものではないということは、そのときそのときに考えるというのが当然でございますけれども、本当にこれを意味があるものにする、あるいは役に立つ形はどうあるべきかということをいつも一番原点に考えて取り組んでまいるべきだというふうに思っております。
#68
○寺田典城君 どうもありがとうございました。
#69
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 法案は賛成です。
 今日は、生活保護の問題について、大臣の認識を伺いたいと思います。
 私どものところにある女性から一通のメールが届きました。少し長いですが、紹介します。
 私は、○○県にて生活保護で生活させていただいております。十分働ける年齢ではありますが、二年ほど前に精神疾患、うつを発症し、当時の医師の判断で、できれば仕事を退職し、療養に専念する方がよいとの判断で、悩みましたが、うつの状態で仕事を続けていても仕事に支障が出て会社に迷惑が掛かる可能性もあると考え、仕事を辞め、保護での療養に専念することを決意して現在に至ります。中略。
 私は、保護を受けながら遊びにも出かけますし、楽器のレッスンも月に一度通っています。周りから見れば、遊びに行けたりレッスンを受ける元気があるのなら働けばと思われるかもしれませんが、自分にとっては遊びに行くこともレッスンに通うことも社会復帰へのリハビリを兼ねてやっていることなのです。
 うつを発症したときは、外出すらできずに家にこもっていて、少しでも好きなこと、楽しいことをするのが治療の一つなのです。医師からそういう指示をいただき、自分なりに頑張っているつもりなのです。他人から見れば、保護で仕事もせず、遊んで羨ましいなど、批判を受けるかもしれませんが、そう思えることが少しずつ前に進めているということなのです。
 そんなやさきに先日の報道があり、不正受給が問題になっているわけですが、私のような精神疾患者が、保護受給で遊びに出かけたりレッスンに出かけることはいけないことなのでしょうか。遊びに行くといっても、映画、カラオケ、動物園などのうちのどれか一つ、月に一度出かける程度で、数万円も使うようなものでもありませんし、レッスンも月一度、二千五百円程度の出費です。その分、ほかのところで節約したり、できるだけ精神科以外の病院には行かないよう体調にも気を付けて税金を無駄に使わないよう心掛けているつもりなのに、中略、決して不正受給をしているわけではないですし、私たちのような働きたくても働けない人は別ですと皆さんコメントしていただいていましたが、今回の件で、私は、報道が流れた瞬間、自分が責められた気分になり、泣き崩れましたというものであります。
 こういう一連の生活保護バッシング報道の中で、こういう気持ちになった利用者の方がいるということについて、大臣のまず感想を伺いたいと思います。
#70
○国務大臣(川端達夫君) 生活保護は、憲法で保障された最低限の生活を営むというのを国が保障することでありますから、本当に必要な人にしっかり手当てされることは当然ながら極めて大事なことであり、役割もあるというふうに思っております。
 今、例を出されましたけれども、いわゆるいろんな障害があるということで、手足の不自由な方とかいうことの中で、社会的な部分で一番御本人が負担になり、逆に大変苦労されるのは、外見上何かどこか具合が悪いということが見えない、そういうメンタルな部分で病気を持たれる方が、いろんな部分で、例えば障害のある人の駐車場に車を止めたら何かじろっと見られたけれども、それでないと自分はできないんだという話を聞いたこともありますから、いろんな意味で生活保護を受けざるを得ない人は当然おられると思いますし、そういう人はしっかりとそういうことで国が責任持って手当てすべきだと思いますし、してはいけないのは、不正受給は許しちゃいけないということとは全く別の話だというふうに思っております。
#71
○山下芳生君 この間、生活保護問題対策全国会議の皆さんが生活保護緊急相談ダイヤルを実施されました。あるいは、全国生活と健康を守る会連合会の方々が利用者やソーシャルワーカーの方から私たちの声を聞いてくださいという声の集約を行いました。
 私、その一部見せていただきましたけれども、たくさんの声が、この一連の報道の下でどんな思いに駆られているのかということが集まってきております。共通して、保護が打ち切られるのではないかとか、親族に迷惑を掛けるのではないかとか、体調が悪くなった、夜眠れなくなった、人の目が怖くて気になる、後ろめたさを感じる、外出しにくくなったなどなど、利用者の中に不安が広がっております。これは明らかにこの間の一連のバッシング報道の下で起こっている声だと思います。
 私は、大臣がおっしゃられたように、生活保護の利用が真に必要な人に肩身の狭い思いをさせたり、その入口を狭めるような状況を政治と社会がつくってはならない、そう思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#72
○国務大臣(川端達夫君) おっしゃる趣旨は私もそのとおりだと思います。
#73
○山下芳生君 そのとおりだということでありますが、もう言うまでもなく、生活保護というのは憲法二十五条にしっかりと規定された生存権を保障するための制度であります。ですから、最後のセーフティーネットと言われる制度でありますので、不正受給があってはならないのはもちろんですが、真に必要とされる人が制度から漏れたり、あるいは排除されたり、萎縮したりということはもっとあってはならないというふうに思うわけであります。
 その上で、私は、生活保護の様々な問題を前向きに解決していく上で鍵となるのがケースワーカーの皆さんの役割ではないかと思っております。
 お手元に資料を配っております。京都府山城北保健所福祉室のケースワーカーや支援員の皆さんが大学の研究者の皆さんと一緒にいろんな実践の中からまとめた自立支援ハンドブックでありまして、これは文部科学省の基礎研究、生活保護における自立支援の在り方に関する研究の一環として作成されたものであります。大変すばらしいものなので、少し紹介したいと思います。
 まず、「はじめに」のところに、真ん中ぐらいに、山城北保健所福祉室では、利用者にはその人なりの自立を実現する可能性や権利があり、福祉事務所には自立を支援する義務があることを基礎に置き、自立支援を行ってきました。こういう立場でずっとやってきて教訓をまとめたものですが、一ページのところに「自立支援とは」、自立支援は、利用者の主体性を尊重しながら、利用者自身が様々な生活問題を解決できるようサポートしていく取組ですと、こうありまして、三ページのところに「支援の姿勢」というのがありまして、自立支援を行うときに大切なことは、利用者に寄り添う姿勢を持つことです。こうしたことに対して、利用者を甘やかすだけではないか、時間と手間が掛かるだけではないかという懸念を持たれる方があるかもしれません。しかし、利用者の気持ちや行動に寄り添っていくことは決して遠回りではありませんでした。多くの利用者が、自分自身が否定されずに受け止められ、支援者が見守る安心感の中で経験を重ね、自信を取り戻す中で、それぞれの目標を達成していく姿を見せてくれました。こうあります。
 その後、この間の経験を八つのポイントにまとめられまして、一つは「希望を尊重した支援 まず、利用者本人の希望(意向)を大切にします。」、二つ目に「共感にもとづく支援 利用者をほめ、苦労をねぎらい、利用者の気持ちに寄り添うことを心がけます。」などなど心掛けてきて、その次に、実際にこういう態度で支援していただいた利用者の声が載っておりますね。頑張ったことを褒めていただき、うまくいったときに本当に一緒になって喜んでくださったことがうれしくて、忘れられません。もう駄目ですと弱音を吐いたときにも、大丈夫、大丈夫と安心させてくれました。これ実際の声であります。
 大臣、こうした実践研究について、これは自治体の労働者が、職員がやっていることですけれども、大臣、感想を一言いただきたいと思います。
#74
○国務大臣(川端達夫君) ざっとは見させていただきましたが、やはりこれは、現場で活動されたことをベースにしていろいろと取組をされてまとめられたという部分では、いろんな貴重な示唆があるものだという受け止めをさせていただきました。
#75
○山下芳生君 やっぱり、こういう実践の中から真の利用者への支援とはどうあるべきかということが確立されている、理論化されていると。これ非常に大事な財産として全国に普及する必要があると思うんですが、その続き、ちょっともう簡潔に紹介しますけど、七ページからですね。「三、共に動く支援 利用者と一緒に動き、一緒に考えます。」。「四、将来をみすえた支援 今だけでなく五年後十年後をみすえて支援します。」。すぐに仕事を始めるのではなく、資格取得など、力を付けることも積極的に考えます。これも大事な見地ですね。それから、「五、責めない支援 利用者がどのような状況であっても責めません。」。利用者が約束を守れなかったときや、物事にうまく取り組めない場面に直面しても、そのことを責めません。利用者を責めても、利用者は自尊心を損ない自信をなくし、不安、恐れ、怒りの感情を抱くばかりであり、前向きな力は生まれてこないからです。責めるよりも、次につなげる支援を大切にします。これも本当に実践の中から出てきた教訓だと思います。そして、「途切れない支援」。これも、ほっと一息つくのはいいけれども、切れちゃったら駄目だと。守りじゃなくて攻めのと。これは厳しさも必要だということだと思います。それから、「七、利用者の力を引き出す支援」。八つ目、「組織的な支援 担当者が一人で抱え込まず、組織で支援のプロセスを共有しながらチームで支援します。」と。その次にまた利用者の声があって、ヘルパー一級の資格を取得することができました。驚くほどの知識量、仲間たちとのきずな、大勢の前でプレゼンテーションができる自分、たくさんの方々との触れ合い、全てセンターでいただきました。今笑顔で毎日、自信を持って職場に向かう私を一番応援してくれているのは、今までよそ見ばかりしていた私の娘です。Sさん、三十代、母子世帯。
 終わりますけれども、こういう親身で寄り添った援助ができる体制こそ、今、生活保護の利用者の方が物すごく増えています、二百十万です。その根底には、これ不正で増えているわけじゃありませんから、やっぱり高齢化であるとか労働法制の規制緩和などによる雇用の不安定化、貧困の格差があって、中身があってこういう保護の利用者が増えているわけですから、この問題、解決しようと思ったら、やはりそういう方々が自らの力を大いに発揮していろんな形で社会に参加していくと、復帰していくということを支援する必要がどうしてもあると思うんですね。その実践がここに集約されて理論化されていると。ここにこそ私は一つの問題解決の大きな道があると思いましたが、大臣、いかがでしょうか。
#76
○国務大臣(川端達夫君) 先ほど申し上げましたように、実際に現場で実践をされ、こういう実際の方のお声も書いてあるという部分で、やはり現場の部分、そしてしっかりとやっぱり基本的な物の考え方というんですかね、という姿勢をやっぱり明確にお持ちになっているということがこういう事例で表されているようなことになるんだというふうに思いました。
 直接生活保護の問題は厚生労働省担当でございますけれども、やはり自立に向けたいろんな部分では、先ほども同じ御答弁になるかもしれません、非常に示唆に富んだ事例であるというふうに改めて思っております。
#77
○山下芳生君 本当、私もすばらしい内容だと思いました。こういうヒューマニズムと専門性を兼ね備えたケースワーカーの活動、あるいは福祉事務所の組織的支援が地域の中で根付いていくことが私たちの社会が真に豊かな社会となる一つの要素であるというふうに思った次第です。大臣もうなずいておられますので、そういう認識だと思いますが。
 最後に、このような支援を本当に実践しようと思ったら、やっぱりケースワーカーの数の確保、それから経験の蓄積がどうしても必要です。
 私、三年か四年ほど前に総務委員会で、前の政権でしたけれども、鳩山邦夫総務大臣にこのケースワーカーの数が残念ながら追い付いていないということを提起し、大臣もいろいろ実態調べられて、交付税の中で少しずつ基準、定数を増やしてきているということは知っております。しかし、幾ら人数をそれなりに増やしてきても、それ以上に保護利用者の数が増えていますので、ケースワーカー一人当たりの担当世帯数というのは逆に増えちゃっているんですよね。その何年前かよりもまた増えていると。
 大臣、これは、やっぱりいい経験を本当に生かしてこの問題解決、前向きにしていくためにも、この事態、打開する必要があると思いますが、これ、どうするおつもりでしょうか。
#78
○国務大臣(川端達夫君) おっしゃるように、先ほど来の御議論で、地方自治体の職員数はどんどん減ってきているんですけれども、このケースワーカーに関しては増やしてきていただいている、しかし、対象者が増えているから、一人当たりの対象人数は増えていると。追い付いてはいないのが現状でありますが、大変厳しい状況の中でありますが、精いっぱいの努力をしている過程にあることはありますが、まだ十分ではないと。ケースワーカーの措置数も、市分では十名から十三名、県分は十六名から十九名というふうに二十一年度から二十四年度で増員をしておりますし、基準財政需要額も、二十二年から二十三年度で市分は一四・二%増、県分は六・四%増と、いろんな手当てをしておりますが、これからも地域の実情に応じて、地方公共団体でめり張りのある人員配置等々、自主的な人事管理に取り組んでいただきたいというふうに思っております。
#79
○山下芳生君 いろいろな報道がされておりますけれども、やはり問題を前向きに解決していくためにはケースワーカーの数と経験を、経験が本当に蓄積されていないんですよ。こんなに大量に、標準一人担当八十になっていますけれども、私、大阪なんかで聞きますともう百六十とか、そういうふうになっています。これはもう一人一人の名前と顔が一致しませんから、まともな支援ができないんですね。そういう中でいっぱい仕事があるから、もう次へ変わりたいと、担当部署を。だから、もう腰掛けになっているんですよ。これではさっき言ったような仕事はできませんので、ここを、数とともに経験の蓄積ができるような十分な体制を取ることが鍵になるということを重ねて強調して、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
#80
○又市征治君 社民党の又市です。
 まず、この法案を論議する前に、平成の大合併とは一体何であったか。大きな命題でありますけれども、若干、大臣の認識をお伺いしておきたいと思うんです。
 大合併は自民党政府が主導されて、地域の実情であるとかあるいは生活実態、さらには地方自治の本旨に関係なく、政府の財政支出を削減するために、大きいことはいいことだ式に割当て的にどんどん推進された、こんなふうに認識しています。
 合併後の現在、市町村の議員数や職員数は、先ほど金子先生からも資料をお出しいただきましたけれども、大幅に減って、地方交付税の基準財政需要額も大きく減りました。そしてまた、町村役場はもとよりですが、保育所であるとか学校であるとか老人施設などの行政サービスも統廃合されて不便になり、住民の身近での政治参加が遠のいて、これがまた過疎に拍車を掛ける、こういう現実を生み出しているのではないかと、こう思うんですが、総務大臣、こうした合併の弊害が出ていることについて、これはお認めになると思いますが、いかがですか。
#81
○国務大臣(川端達夫君) 人口の減少や高齢化ということがどんどん進む中で、基礎自治体がその自治体にふさわしい行政基盤を確立するということがどうしても必要であるということが基本認識にあってこの平成の大合併というのは進められたというふうに思っております。
 そういう中で、先ほど来議論ありますように、一定の規模は拡大をして、専門職員の配置など一定の行政サービスの確保も、充実も図られてきたということや、職員の配置あるいは減員、財政の節約等々効率化も進んだといういい面があることは事実でありますけれども、一方、やっぱり周辺部分の市町村の活力が失われてきているのではないかとか、住民の声がやっぱり届きにくくなっているのではないかと。それから、旧町村の地域の文化、伝統の継承、発展が危うくなっているのではないかという等の課題や問題点の指摘もありますところでありますが、合併した後の町の姿、先ほどの財政基準の見直しも取り組むと申し上げましたけれども、効果含めてやっぱり十年単位ぐらいでこの町の姿を見ないと、良かった悪かったというのは一概には言えないのではないかというふうに思いますが、しっかりと合併、せっかく合併された、御苦労の中でされた部分が、その効果がしっかりと発揮できて振興できるようにということが我々がフォローしていく一番大きな仕事だというふうには思っております。
#82
○又市征治君 申し上げたいことは山ほどあるのですけれども、とりわけ東北の被災地などで、被災をされたところで合併などがどういう効果をもたらしたかという問題はもう少ししっかりと把握をいただいて、そのことを含めた是正、こんなことを是非御努力をいただきたい、このことをまず申し上げておきたいと思います。
 そこで、この合併を期限内に終わらせようというわけで、当時の政府があの手この手を使って財政面でこの合併特例債もつくられた。期限までに合併するなら特別に有利な起債を認めます、合併しない市町村には認めませんと、こういうわけですが、しかも特例債の償還は将来交付税の需要額に算入するというわけですから、言わば非合併市町村の将来の財源に手を突っ込んでツケを回すということに結果としてなる。これは合併しない市町村に対する二重の差別になる。ですから、私どもはこの合併特例債の仕組みそのものには反対をいたしました。
 今現在提案されているこの法案そのものは、大震災によって復旧復興事業が先に延びる、こういうことで、合併が先になって、合併事業がむしろ先に延ばさなきゃならぬという、こういう状況で起債の期限を延長しようというものですから、これは妥当なことだというふうには認識します。
 しかし、この措置は果たして合併した市町村だけに必要なのかどうか。先ほどからの答弁されておりますけれども、全国的に延長が必要な理由というのは、建設資材の高騰であるとか、あるいは復興でない建設計画の優先順位が下がったことであるとか、防災性能強化の必要性から設計の見直しが必要だという、こういう問題など、これらは非合併市町村だって同じ理由なわけですよね。
 また、土地が駄目になって用地選定からやり直すと。この問題だって、被災市町村のこれは問題であって合併市町村の問題ではないということなどあるんですが、ここらのことをもう少し御説明いただきたいと思う。
#83
○国務大臣(川端達夫君) 元々、この合併特例債に伴う事業というのは、合併に伴っていろんな行政需要が生じる。例えば、庁舎を統廃合する、いろんな公共の施設を統廃合する、あるいは増強する。加えて、合併に伴っていろんな地域の格差を解消するため、あるいは連携を深めるためという事業のために起債をするということがベースでありますので、それが震災発災に伴ってほかの優先的な事業が行われると後回しになるということで期限が間に合わなくなるということや、あるいは、今ちょっとお触れになりましたけど、ここにやろうというふうに考えていたところが、東北地方とかいう被災地ではないけれども、ここもやはり津波の危険が高いところだからこの場所ではできないから変えようとかいうふうな事情等々も含めて、計画を見直そうということで遅らそうという背景でありますので、この事業自体は合併に伴うものにかかわるものでありますから、それの期限を延ばすということがほかの自治体のいろんな事業との部分で同じじゃないかという状況とは違う立場でありますので、これはこれとしてやらせていただきたいというふうに思っております。
#84
○又市征治君 全面的に納得できるという話じゃありませんが、そうお聞きしておきます。
 そこで、少し実情をお聞きしたいと思うんですが、震災で起債を含む自治体計画が頓挫をして練り直しを余儀なくされているのは何も合併市町村には限りませんで、非合併の市町村でも同じであります。この法案が合併した市町村に限るという点は納得はできませんけれども、被災地を始め被災地以外の合併自治体からも、先ほどの事情から建設事業が停滞しており、起債延長の要望が強いというので、延長には賛成をいたします。
 その上で、各市町村の実情はどうなっているのか。総務省が説明資料で出してあるメモがありますけれども、それ見ますと、例えばA県A市、これは被災地の状況なんですが、あるいは一方で、西日本の沿岸部でのD県D町というのもあります。これは合併で役場を新設する計画だったわけですけれども、ここらのもう少し事情を少し説明をいただきたい。
#85
○政府参考人(久元喜造君) 私どもの資料でA県A市というふうに表示をいたしましたのは岩手県宮古市でございますが、平成十八年度から平成二十年までに合併特例債約三億七千万円を活用して建設いたしました診療所がございます。また、平成二十年度に合併特例債、同じ、大体同程度の額でありますけれども、これを活用して建設した浄土ケ浜レストハウスというものがございます。こういうものが震災被害によって壊滅するといった被害を受けました。
 宮古市におきましては、平成二十三年度中の合併特例債の活用事業はこれは中止をせざるを得なかったということでありまして、平成二十四年度におきましても、内陸部等の被害が小さい区域における事業などに限定して事業を実施していると、こういうような状況でございます。
 それから、D県D町というのは、これは高知県黒潮町でありまして、当初の計画では海岸近くの海抜四メートル位置に新庁舎を建設する予定にしておりました。その後、国の中央防災会議などの被害想定も出ましたので、建設予定地の再検討あるいは住民を交えた合意形成とか、必要な見直しが新たに行われているという状況でございます。
#86
○又市征治君 ありがとうございました。
 こういう具体的な例、ずっとお取りになっているわけですから、そういう意味で、先ほど申し上げたように合併市町村の特例という問題だけではないのではないのかということも全体的にはあるので、もう少しそこらのところはやっぱり検討いただきたいということだけ注文申し上げておきます。
 さて、もう一つ提起された過疎法、今日は他の先生方から随分とこの問題は出ましたが、これについては賛成をいたします。過疎地域の定義が、過疎市町村の数で四五%、面積では五七%に広がったということでありますから、つまり日本の国土の半分以上は過疎地になる。そしてまた、いわゆる限界集落というのが増大をしてきているという実態があります。今日はそこは触れませんけれども、私は以前のこの委員会で何回か限界集落問題、いわゆる限界集落、この言葉は使ってもらっちゃ困るという人々もおられるわけですが、いわゆる限界集落も増大をしてきている。これに対する対処、今大事だと思います。人口は八%だけれども、この国土と環境を守る、こういう観点から言っても、この過疎地域対策、振興対策というものは大変大事なわけですから、この人々と土地を大切にする対策をしっかりとやっていただくことを注文だけ申し上げておきたいと思います。
 最後に、この法案から離れますけれども、昨年の六月にこの委員会で、地方議員の年金制度問題について廃止になったわけですが、廃止後一年をめどに新たな年金制度問題について検討をするということも、実はここの委員会では決議をいたしました。
 私どもは、あの地方議員年金制度の廃止問題については反対でありました。少なくとも、やはり資産家やあるいは会社の重役や弁護士や医者など、むしろ金持ちしか出れなくなってくるような話になるんじゃないのか。本当に勤労者が生活をなげうって、職をなげうって立候補しよう、そういう意欲さえも出てこない、こういうことになっていってしまうんじゃないのか。まして、そういう意味では、そうした議員の生活と活動費を、支えがなくなっていくという、こういうこともありますし、また老後、あるいは場合によっては落選後の生活を保障する、こういうことは民主主義のコストとしてやっぱり必要だということであって反対でありましたし、例えば、県は地共済に入れる格好にしたらどうか、市町村共済に市町村議員は入れるようにしたらいいんじゃないのかという立場から反対をしてきたんですが、残念ながらああいう流れになりました。
 さて、もう一年たつわけでありますが、この点について当然、そういう決議が上げられているわけですが、総務省でも検討なさっていることだろうし、これを実はここの委員会みんなで検討もしなきゃならない、決議を上げた者としてこれは検討しなきゃならぬ問題でありますけれども、まず、どの程度の総務省で検討をなさっているのか、あるいはどのように進めていくべきだというふうにお考えになっているのか、この点を今日はお伺いしておきたいと思うんです。
#87
○国務大臣(川端達夫君) 附帯決議、衆参両院でいただきました、附帯決議をいただきましたので、それで総務省としては検討を行ってまいりました。この検討におきましては、被用者年金の一元化によって共済年金が厚生年金に統合予定であるという流れがありますので、一応それを前提とした論点、問題点の整理を検討させていただきました。
 一つは、そういう意味で、厚生年金に統合予定であるということを前提にしてのお話でありますが、地方議会議員が厚生年金に加入する、それから地方議会議員が被用者年金一元化前の地方公務員共済年金に加入した上で被用者年金一元化後の厚生年金に移行するの両方について、その法的な課題を整理をいたしました。
 地方議会議員が民間サラリーマンと同様の被用者年金に加入することは、国民、住民の政治参加や地方議会における人材確保に資するものと考えられる。一方で、地方議会議員が被用者年金に加入する場合には、保険料の二分の一の事業主負担として、粗い推計で毎年約百七十億円の公費負担が必要と見込まれること。それから、厚生年金保険法で定められている加入要件は、被用者要件、労働時間要件等があります。これに対する法的手当て、議員はそのままでは適用できませんので、法的手当てが必要となります。加えて、地共済年金に加入する場合には、これに加えて、地共済法の常勤要件に対する、常勤ではありませんので、常勤要件に対する法的手当てが必要となります。
 こうした論点については、国会議員の取扱いと併せて検討することが望ましいと考えることなどの課題がありまして、引き続き検討が必要であるというふうに考えておるところが現状でございます。
#88
○又市征治君 時間が参りましたから終わりますけれども、是非、今大臣がおっしゃっていただいたような中身、我々議員レベルでは、金がどのぐらい掛かるかとか試算もできるわけでも何でもありませんから、そういう総務省として一定の資料を提供いただいて、そしてやはりこの委員会などでも議論をする。議員立法でいった方がいいのか、まさに閣法でいった方がいいのかという問題もあるでしょう。是非そこらのところの検討の中身を出していただいて、やはり早くこのめどを付けていくということが大事だと思いますので、その点をお願いをして、終わりたいと思います。ありがとうございました。
#89
○委員長(藤末健三君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、東日本大震災による被害を受けた合併市町村に係る地方債の特例に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#90
○委員長(藤末健三君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#91
○委員長(藤末健三君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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