くにさくロゴ
1947/06/09 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 予算委員会 第28号
姉妹サイト
 
1947/06/09 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 予算委員会 第28号

#1
第002回国会 予算委員会 第28号
昭和二十三年六月九日(水曜日)
    午前十一時八分開議
 出席委員
   委員長 鈴木茂三郎君
   理事 庄司 一郎君 理事 苫米地英俊君
   理事 稻村 順三君 理事 川島 金次君
   理事 押川 定秋君 理事 小坂善太郎君
   理事 今井  耕君 理事 大原 博夫君
   理事 東井三代次君
      青木 孝義君    淺利 三朗君
      東  舜英君    角田 幸吉君
      古賀喜太郎君    島村 一郎君
      鈴木 正文君    西村 久之君
      海野 三朗君    岡田 春夫君
      加藤シヅエ君    黒田 寿男君
      田中 松月君    田中 稔男君
      中崎  敏君    中原 健次君
      矢尾喜三郎君    米窪 滿亮君
      梅林 時雄君    川崎 秀二君
      小島 徹三君    田中源三郎君
     長野重右ヱ門君    笹森 順造君
 出席國務大臣
        大 藏 大 臣 北村徳太郎君
 出席政府委員
        経済安定本部財
        政金融局長   佐多 忠隆君
        大藏政務次官  荒木萬壽夫君
        大藏事務官   福田 赳夫君
        大藏事務官   平田敬一郎君
        專賣局長官   原田 富一君
 委員外の出席者
        專門調査員   芹澤 彪衞君
        專門調査員   小竹 豐治君
五月二十八日委員磯崎貞序君辞任につき、その補
欠として片岡伊三郎君が議長の指名で委員に選任
された。
六月九日小島徹三君が理事を辞任した。
同月同日理事鈴木彌五郎君及び小島徹三君の補欠
として押川定秋君及び小坂善太郎君が理事に当選
した。
同月同日大原博夫君が理事に追加選任された。
    ―――――――――――――
六月七日
 昭和二十三年度一般会計予算
 昭和二十三年度特別会計予算
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の補欠及び追加選任に関する件
 公聽会開会承認要求に関する件
 昭和二十三年度一般会計予算
 昭和二十三年度特別会計予算
    ―――――――――――――
#2
○鈴木委員長 それではこれから会議を開きます。
 不肖私は五月六日に重ねて予算委員長の選任を受けまして、この重任を担当することになりましたが、はからずも二十三年度の重要な案件を含んでいる予算案の審議に直面することになりました。御承知のように、二十三年度予算案は、重要な案件を多数含んでおりますだけに、できるだけ十分審議を盡したい決意でございますが、それにつきましては、理事その他委員各位の御協力を切にお願いいたしまして、大過なくこの予算案の審議を盡したいと存じます。なお私は多少健康を損ねておりまして、まだ十分回復いたしておりませんために、いろいろと支障、御不滿の場合もあるかと存じますが、そういう点につきましても、御寛容な御協力をお願いいたしたいと存じます。一言御挨拶を申し上げます。
#3
○庄司委員 議事進行について――。御鄭重な委員長の御挨拶、まことに恐縮に感ずる次第でございます。この際本委員会が、政府がきわめて遅ればせに提案されたいわゆる本予算案を、しかもきわめて短期間内に、最も効果的に、かつ能率的に審議の実績をあげるため、委員長におかれてお諮りの上、委員会の御賛同を得ることができるならば、理事のうちより実行委員と言いましようか、若干名の委員を御委嘱になられまして、総理大臣及び各所管大臣、政府委員等を遺憾なく委員に質問に対して應答せしめ得るよう、督促係というような意味を含んで、さような措置を委員長においておとりくださいましたならば、きわめて能率的に効果があがるじやないか。かようなことを考えている次第でございます。適当な機会にお諮りの上、なるべく御採択を願いたいと思うのであります。
#4
○鈴木委員長 ただいまの庄司君の御提案がございましたが、これまでの予算委員会の経驗によりますると、こちらで予算委員会を開会いたします際に、参議院の方では事前審査を開始いたしまする関係上、政府側の御都合の惡いことが非常に多うございましたので、そういう点に関しまして、先般理事会におきましては、特に二人ないし三人、政府側との折衝に関するただいまの庄司君の御提案のような御趣旨をもつて、特別に理事会の中に委員をあげて、政府との折衝にあたることに決定いたしておりまするが、ただいま庄司君の御提案の御趣旨の通りでございますから、そういうふうに運びましてよろしゆうございますか。
#5
○鈴木委員長 それどはそういうふうに庄司君の御提案を決定いたします。
 議事にはいります前に、お諮りいたしたいことがありますが、理事の小島徹三君が今回辞任を申し出られまして、さきに理事の鈴木彌五郎君が辞任されておりますので、二人の欠員を生じておりますが、この際二名の理事の補欠をいたしたいと思いますが、その補欠は委員長において指名することに御異議ございませんか。
#6
○鈴木委員長 御異議がなければ押川定秋君、小坂善太郎君、二人を理事に御指名いたします。
 なおこの際委員会の運営上理事一名の増員をいたしたいと思いますが、この追加増員する理事の御指名も委員長において御指名することに御異議ございませんか。
#7
○鈴木委員長 それでは大原博夫君を増員理事に御指名いたします。
 次に公聽会の問題でありまするが、國会法の第五十一條によりまして、当然公聽会を開催しなければならないのでありまするが、それにつきましては、諸般の準備を必要といたしますので、早速委員長より議長に開会の承認を求めたいと思いまするが、なお公聽会の開会の日時であるとか、案件等のことにつきましては、議長の承認があり次第決定いたす順序でありまするが、手続の準備上委員長にそういうこと一切を御一任願いたいと存じまするが、いかがでありますか。
#8
○鈴木委員長 それではそういうことに、公聽会の件につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じます。
 それではこれから去る七日に本委員会に付託になりました昭和二十三年度一般会計予算及び昭和二十三年度の特別会計予算の両案を一括議題といたします。まず提案の説明につきまして、北村大藏大臣より御説明を願いまして、続いて主計局長並びに主税局長から、大藏大臣の説明の補足をお願いいたしたいと思います。
#9
○北村國務大臣 二十三年度本予算が提出が遅れまして、皆さんに対してはなはだ御迷惑をかけております点は、遺憾に存ずる次第であります。ただいまちようど参議院で私に対する質問が継続されておりますので、ここで提案理由の説明を申し上げる時間がちよつとございませんので荒木政務次官より申し上げますが、御了承願いたいと思います。なおたいへん遅れましたのでございますが、ただいま庄司委員の御発言で承りますと、この審議を促進するために、かくかくにすべしというような御提案を承つておりまして、まことに私どもといたしては感謝にたえぬ次第でございます。閣僚は全部まかり出るべきでありますが、ちようど参議院、衆議院同時に開かれ、委員会をめぐりまして駈けまわつておりますけれども、御要求の通りにちようどまいりかねる場合もしばしばございますが、私どもといたしましては、できるだけ都合を差しくりまして出まして御質問にお答え申し上げたい。かように存じておりますので、どうか今後とも御審議に関しましては、ひとつ政府の意のあるところをおくみとりいただきまして、なるべく速やかなる御審議をいただきたい。かように存ずる次第でございます。参議院にすぐ参らなければなりませんので、一言御挨拶を申し上げまして、荒木政務次官より提案理由の御説明を申し上げます。
#10
○荒木政府委員 昭和二十三年度一般会計予算案及び昭和二十三年度特別会計予算案につきましては、大藏大臣より本会議におきまして、その大要を御説明申し上げましたが、予算委員会の御審議にあたりまして、さらに予算案の内容について御説明いたします。
 昭和二十三年度一般会計予算の歳入歳出はおのおの三千九百九十三億八千万円でありまして、これを前年度予算額二千百四十二億五千六百万余円に比較いたしますと、千八百五十一億二千三百九十余万円の増加と相なつております。
 まず歳入予算の内訳について申し上げますれば、租税及び印紙收入二千六百三十二億四千七百万円、專賣廳益金九百四十三億千七百六十万余円、印刷廳益金及びアルコール專賣事業益金十三億四千七百八十余万円、國立病院及び刑務所收入十六億八千三百十余万円、官有財産收入三十億三千百余万円、日本銀行納付金八億円、財産税等收入金特別会計受入金二十二億六千六百三十余万円、公團納付金五十億六千五百八十余万円、價格差益納付金百八十九億二千七百十万余円、特殊物件收入九億千九百万円、宝籖発行者等付金十五億円、その他雜收入五十四億四千二百九十余万円、前年度剰余金受入八億三千二百余万円、合計三千九百九十三億八千万円と相なつております。
 次に歳出予算のおもなる事項の金額を申し上げますれば、終戰処理費九百二十六億円、賠償施設処理費六十四億円、連合國財産返還費十六億円、價格調整費五百十五億円、物價及び物價調整事務取扱費六十九億千四百三十余万円、公共事業費四百二十五億円、地方分與税分與金四百四十九億千六百万円、地方警察費國庫負担金二十八億九千七百九十余万円、住宅復興資材費十八億九千七百三十余万円、政府出資金百八十九億七千三百五十余万円、國債費七十五億二千二百八十余万円、同胞引揚費五十二億三千九百九十余万円、小学校教員給與國庫負担金八十七億四千百三十余万円、新制中学校実施費四十四億四千二百七十余万円、定時制高等学校実施費五億二千三百余万円、盲聾唖教育義務制実施費二千百三十万余円、生活保護費七十四億八百三十余万円、國民健康保險関係経費五億六千四百八十余万円、失業保險費十九億六千二百十余万円、農地改革費四十二億三千五百四十余万円、農業技術滲透費五億八百八十余万円、大藏省預金部特別会計へ繰入四十五億七千九百余万円、鉄道業務收支差額繰入百億円、通信業務收支差額繰入五十億円、國有鉄道事業特別会計へ陸運行政費繰入十四億千四百四十万円、通信事業特別会計へ通信行政費繰入六億千四十余万円、船舶運営会補助四十億円、刑務所收容費十一億九千三百三十万余円、價格補正等特別補充費六十億四百二十余万円、予備費二十億円と相なつております。なお以上のほか、交付公債をもつて損失補償をいたします予定のものが、二百三十四億七千三百二十余万円ありまして、その内訳は、金融機関再建補償百七十二億円、生命保險及び損害保險損失補償三十五億七千六百七十余万円、簡易生命保險損失補償四億七千三百二十余万円、國民更正金庫損失補償十三億六千八百四十余万円、帝國鉱業開発株式会社損失補償二億二千百五十余万円、産業設備営團損失補償六億三千三百二十余万円と相なつております。
 次に特別会計予算について申し上げます。昭和二十三年度特別会計予算は、地方分與税分與金ほか二十五の特別会計を合計いたしまして、その歳入歳出は、歳入一兆一千百八十三億四千九百十余万円、歳出一兆二百二十七億千六百八十万円と相なつております。これを前年度予算額歳入四千七百九十九億六千五百四十余万円、歳出四千二百九十四億三千八百七十余万円に比較いたしますると、歳入において六千三百八十三億八千三百六十余万円、歳出において五千九百三十二億七千八百余万円の増加となつております。特別会計におきましては、企業特別会計の独立採算制の確立に努め、鉄道運賃、通信料金等の改訂を行うことといたしましたが、物價政策全般の見地から値上倍率を最小限度に止める方針のもとに從來特別会計負担となつておりました鉄道、通信行政費を一般会計において負担することといたしましたほか、本年度におきましては、鉄道、通信両特別会計に対して、その業務收支差額百五十億円を一般会計から繰入れることといたしました。國有鉄道事業、通信事業等の特別会計におきまして、建設費等の財源は、公債または借入金によることといたしましたが、その金額は國有鉄道事業百七十四億四千八百二十余万円、通信事業百四十六億二千九百三十余万円、國有林野事業十四億六千七百二十余万円、印刷廳四億五千万円、農業共済再保險二十六億七千四百三十余万円、開拓者資金融通二十四億千百七十余万円と相なつております。
 なお昭和二十三年度における國民資金蓄積の状況に顧みまして、以上申し上げました各特別会計におきまして発行する公債または入金につきましては、二百十億円までは、日本銀行に引受けさせ、または日本銀行から借入れることができることといたしますため、財政法第五條但書の規定によりまして、國会の御承認をお願いいたしておる次第であります。
 最後に本年度予算の実行上必要といたしまする大藏省証券の発行、または國庫金の一時融通のためにする一時借入金の最高限度額を一般会計におきまして六百億円、國有鉄道事業その他の特別会計におきまして三百四十億九千八百四十余万円といたしまして、予算の円滑なる実行を確保することといたしたく、これまた財政法の規定によりまして、御承認をお願いいたす次第であります。
 以上昭和二十三年度一般会計予算及び昭和二十三年度特別会計予算の概要を御説明申し上げました。
 なお詳細の点につきましては、主計局長及び主税局長より説明いたさせます。何とぞ御審議をお願いいたします。
#11
○鈴木委員長 続いて主計局長の御説明をお願いいたします。
#12
○福田政府委員 そりではただいまの説明を補足いたしまして、若干申し上げます。お手もとに配付してあります昭和二十三年度予算概要という書類によりまして申し上げたいと思うのでありますが、そこに書いてあります通り前年度の予算に比べますと、千八百五十一億円の増加ということでありまして、八六%の増加にあたります。特別会計の方は歳入で六千三百八十三億、これは一三三%の増加にあたるのでありますが、歳出の方は五千九百三十二億円の増加で一三八%増加ということになつておるのであります。この一般会計並びに特別会計を通じます純計の調査が、先ほど大体できたのでありますが、純計の数字を申し上げますと、歳入が九千四百五十六億円、一般会計、特別会計を通じまして、その重復勘定を除いたという純計でありますが、歳入が九千四百五十六億円、それから歳出が九千四百五十七億円、これに対しまして前年度の数字は、歳入が四千三百六十六億円でありまして、歳出が四千三百七十九億円ということになつております。
 次に歳入の点を申し上げまするが、第二表をごらん願いたいのであります。歳入の内訳につきましては、第二表にその区分を分類して掲げてあるのでありますが、当初日本政府において研究いたしました歳入歳出の中間的な最後案というものは三千七百三十三億で、三千七百三十三億円という際におきましては、大体税を二千五百億、それからタバコの收入を八百億、それからその他の雜收入において四百億、合計して三千七百億ということになつておつたのであります。その三千七百億という数字に対しまして、その後の檢討の過程におきまして、鉄道、通信両会計の赤字を一般会計から繰入れた方がよかろうというようなことになりまして、さようなことが主たる原因で、二百二十億ばかりの歳出増加となつたのであります。その歳出増加を賄うために、いかなる財源を捻出するかということになりますと、先ほど申し上げました三千七百億円が國民所得の関係等からみましても、大体昨年度と均衡のとれた数字でありましたので、何か特殊の財源を見つけたいというふうに考えたのであります。その際いろいろ檢討の議題にのつかつたものは、例の輸出滯貨の賣拂いの問題でありますとか、あるいは貿易資金の黒字をいかに轉用するかというような問題、あるいは糖蜜を輸入して、これをもつて酒をつくり、これで收入を上げるというような問題、あるいは葉タバコを輸入するというような各種の案件があつたのでありますが、結局これらの問題は、関係各方面と十分打合せをする必要もありまするので、今回の予算の財源としては、間に合わなかつたのであります。從いまして、その歳出増加に対する財源は、結局税とタバコにまたもどつていくということになりまして、先ほど申し上げました二千五百億の税の目標額、八百億のタバコの目標額というものが、たでいまお手もとに差上げてありまする数字のように増額せられておるわけであります。この結果税の負担は相当昨年度に比ベまして重いことになります。一方税制改正によりまして、減税はいたすのでありますが、減税いたすにもかかわらず、國民全体の負担といたしましては、相当の増加となつて現われてくるのでありまして、國民所得の計算から見ますると、前年度におきましては、一兆一千二百八十六億円の國民所得に対しまして租税負担は二千百五億、この租税負担の中には地方税と專賣益金を含めて計算をしております。本年度におきましては、一兆九千九十億円の國民所得に対しまして、租税負担は四千二百十二億というふうに相なりまして、前年度は一九%でありまするが、今年度は二一%の租税負担となり二%の増加を示しておるのであります。それから國税だけの見地から見ましても、前年度は千三百五十四億円でありまするがお手もとにありまする通り今年度は二千六百三十二億円というふうに相なりまする関係上、これまた前年度な國民所得に対しまして一九%でありまするが、今年度は二二%に税は殖えてまいるというふうになつております。まずその内容について一々申し上げたいと思いまするが、税につきましては後刻主税局長より申し上げる予定であります。
 次に官業及び官有財産收入であります。專賣廳益金におきましては製造数量を昨年は大体五百五億本ぐらい見ておるのでありますが、今年は少し増産をいたしまして五百五十一億本というふうにいたします。この五百五十一億本に対しまして、賣り拂う單價の改正をいたしておりまするが、これはただいま財政金融委員会において審議中であります。「ピース」五十円のものを六十円に上げます。「光」は現在通り五十円、「いこい」という新しいタバコを出しますが、これを四十円、「ハツピー」というこれまた新しいタバコでありまするが三十五円「朝日」これは從來配給でありますのが、これを自由販賣にいてしまして二十円にいたします。「ききよう」という新製品を出しまして二十円、以上が自由タバコでありまするが、配給タバコにおきましても、六円の「きんし」を十一円、五円の「みのり」を十円、五円の「のぞみ」を九円というふうにいたすのであります。この配給品の値段を上げるのは、今回の價格改訂に伴いまして賃金も上る、一般の物價水準も上るということに関連して改訂を試みたいというわれであります。さような大体の基礎の上に算出いたしました金額は九百四十三億円というふうになるのであります。なお詳細御必要がありますれば專賣局長官が見えておりますから、御説明いたします。それから印刷廳益金につきましては、これは歳入歳出の差額を一般会計に繰入れるという性質のものであります。アルコール專賣事業益金は、このアルコールにつきましても、今回價格改訂に伴いまして、相当の原價の引上げがありまするが、一面におきまして賣拂單價の改正をいたします。さような結果相当の益金を生ずるのであります。刑務所收入は、最近の実績によりまして、今後の趨勢を見まして、この金額を掲げたわけであります。病院收入についても、実績によりまして今後の單價の値上りを考慮いたしましていたしたわけであります。それから建築資材賣拂代というのは、これは歳出の方にも出てまいるのでありますが、歳出の方で資材を買つて、地方團体にそれを賣拂つてやるというのでありまして、大体歳出の金額と見合うのでありますが、前年度からの繰越しの関係、また翌年度へ繰越す関係等を調整を加えて、この收入額を計上いてしておるのであります。その他は備考にこまかく書いてありますが、國有財産收入というのを六億円見ております。それから藥品賣拂代、これは主としてD・D・Tであります。歳出の方にもD D・Tの購入費というもので出てまいりますが、DD・Tを一旦政府で買いまして、そうしてこれを必要の方面に賣り拂うというので、これが二億二千四百万円ばかりはいつておるのであります。それから試驗場の製品賣拂代というのが六千五百南円ばかりあります。それから家畜の賣拂代が九千七百万円、家畜の賣拂いにつきましては、その單價が低いというようなお話が前の議会であつたのでありますが、今回は牛馬にいたしますと、廃牛馬で一頭三万円ないし四万円くらいの價格を見ております。役に立つものでありますと、場合によれば十万円くらいでも賣れやしないかというような計算にいたしておるのであります。それから地図その他の刊行物の賣拂も相当あるのでありまして、これが七千二百万円というのが、この中にはいつておるのであります。
 次に雜收入でありますが、まず日本銀行納付金、日本銀行納付金は、最近しばらくなかつたのであります。ということは、日本銀行におきましては、戰爭中相当大きな不良債券を背負いこんだのであります。すなわち滿州中央銀行に対しまして、戰爭中貸付をいたしますとか、あるいは中國における軍票價値維持のために、その資金を正金銀行に貸出しをいたしますとか、あるいは資金統合銀行というものに融資をいたしますとか、あるいは戰時金融金庫に資金の融通をいたしますとか、さようなものが五十億円ばかりあつたのであります。そういうものを最近は利益金によつて償却をいたしておつたのであります。大体その償却も今年上期におきましては終了いたし、しかも八億円の益金を出すというような状況と相なりましたので、その益金をここに計上いたすことに相なつたのであります。
 それから財産税等收入金特別会計受入金、これは財産税の收入が今年度におきましては、この程度のものが見込まれる予定であります。
 次に不正保有物資特別措置特別会計からの受入金でありますが、これは不正物資を公債で買い入れまして、しかもその買入れの値段は、昔の古い單價で買い入れ、それを新しい單價で買り拂うのでありますから、そこに相当の差益を生ずるのであります。その関係の差益金でありまして、それが五億五千八百万円、それから公共團体工事費納付金、これは歳出と関連いたしまして、ここに計上と相なつたのであります。これから懲罰及び没收金、これは実際問題といたしまして、私どもといたしましては、昨年度より殖えるのではないかというような感じもいたしますが、これはどういうことになりますか、先行きもまつたく見当もつかないようなものになつておりますので、前年度と同じような金額を掲げたのであります。
 次に授業料及び入学檢定料であります。これは約三倍となつておりまするが、この三倍の引上につきましては、学校等におきまして、学生の間などに相当の問題を起しておるのでありまするが、この予算の計額におきましては、授業料の單價を、たとえば大学につきましては六百円のものを三倍にいたしまして千八百円というふうにいたす計画であります。授業料は大体三倍にいたすという計画で、この数字を得ておるのであります。三倍にいたしましても、大学生一人にかかるところの経費の大体二、五%くらいしか授業料では賄えないという状況となつておるのであります。ほとんど三倍の授業料をとつても、全部学生を丸抱えであるという状況であります。
 次に弁償及び返納金、これは税の延滯金等がこの中にはいるのでありますが、見込額を計上いたしたわけであります。
 それから償還金が非常に殖えてきておるのでありますが、これは昨年度における給與の改訂にあたりまして、地方公共團体に一般会計から財源を貸したのであります。それを二年ないし三年の元利金等を償還で返すということになつておるのでありまして、その初年度の返還金がこの中に大部分を占めております。その他震災貸付金、返還金等を加えて八億六千五百万円ということになつております。
 それから公團納付金は、これは歳出とまつたく見合うものでありまして、歳出から公團に給料、事務費等を出すのでございます。そして一面公團からその財源を繰入れるというようなことになつておるのであります。
 次に競馬会納付金でありますが、これは昨年秋の実績をつかまえまして、それに若干の増加を見て計上いたしておるのでありまして、相当の増加であります。
 次に價格差益納付金でありますが、これは百八十九億円というふうになつておりまするが、このうち二十二年の七月、すなわち七、七物價改訂の分が、この中で百十六億という過半を占めておるのであります。今回の價格改訂に基く分といたしましては七十二億円であります。すなわち昨年度の分が百十六億、今度六月に実行しようというのが七十二億、さようなことになつております。今年度の分がなぜさように少いかと申しますと、これは在庫が昔よりも少いという関係もありますが、年度内に徴收し得る額が少いということもあるのでありまして、差益としては全部で百二十四億あるのでありますが、年度内においては、その徴收可能額は七十二億であるというふうになつておるのであります。
 次に特殊物件收入、これは実際の見込額を計上いたしたものでありまして、若干の減少となつております。それから宝くじ発行者納付金、これは若干の増加でありまして、発行総額三十三億九千三百万円に対して、約四四%を國庫において收納する計画であります。
 それから電力超過加算料金受入でありますが、前年度よりは多少下つておるのであります。これはどういうことかと申し上げますると、二十二年度の超過料金だけをここに予算としては見ておるのであります。すなわち二十二年度において調定済みになつた分に対するだけを、ここに掲げておるのでありまして、今年の冬に違反が出るかどうかということは測定できないことでありますから、この計算にははいつていないのであります。
 その他といたしまして、こまかいものがはいつております。國民恩給法納付金でありますとか、特別会計恩給負担金、免許及び手数料、運輸建設本部納付金、その他こまかいものがたくさん集まりまして、かような数字になつておるのであります。
 前年度剩余金は八億三千二百万円であります。二十一年度における剩余金は、十六億五千八百万円あつたのであります。そのうち半分は國債償還にのみ使い得るというふうになつておるのでありまして、その残りの半分を今まで予算の財源に使つてきたのでありますが、半分のうちで、まだ未使用のものが二百八十三億円あつたのでありまして、これを今回使う。そのほかに國債償還を別にいたすということにいたしまして、八億三千二百万円、これで二十一年度の剩余金は、全部拂い切りと相なるような次第であります。
 かようにいたしまして歳入といたしましては三千九百九十三億円というふうに相なつております。
 それから次に歳出でありまするが、歳出は第四表によりまして御説明いたした方が便利かと存じます。
 まず歳出でありまするが、先般大臣からも御説明がございました通り、歳出予算――歳入予算ももちろんでありますが、特に歳出予算の基本といたしましては、給與というものが前提となつておるわけであります。給與は三千七百円ベース、すなわち本予算に計上いたしました人件費の積算の基礎となります給與は三千七百円ベースであります。あえてベースと申し上げますのは三千七百円ということではないのでありまして、正確に申し上げますと三千七百九十一円というふうになるのであります。と申しますのは、これはちようど昨年の七月の場合にもさような考えをとつておつたのでありますが、昨年の七月におきしまては、一般の工業労働省の平均賃金というものは二千八百五十円であります。その場合に官廳職員は二千九百二十円であるというふうにいたしたのであります。ということは、どういうことであるかと申しますと、二千八百五十円に工業労働者の平均賃金はなりますが、そのほかに時間外の手当がありますとか、あるいは物的給與でありますとか、さようなものを加算いたしますと、その一割五分増くらいに該当するのであります。その一割五分くらいに該当しまするものに対してまして、官廳職員と一般勤労者との勤務時間の差異を見まして、これを調整いたしますると、官廳職員の給與は、大体二千九百二十円でよろしいというふうになつておるのであります。今回二千八百五十円という工業労働者の平均賃金を三千七百円に引上げる。その結果同樣の調整を試みまして三千七百九十一円というふうにいたしたのであります。この人件費はさような單價によりまして、予算の各項目に全部改訂いたしましてのつけております。
 それから次に物件費でありますが、物件費は大臣の御説明通りマル公七割程度の増加となつておるのであります。それをいかに予算に具体化するかということ、これは非常にむずかしい問題なんでありますが、七割上るといいますが、個々の、たとえば石炭がいくらであるとか、鉄がいくらであるとかいうことが、まだなかなか正確に最終的な決定になつておらぬのであります。そこでいかにこれを予算に織りこむかという問題でありますが、最終的な決定ではないが、大体石炭はいくらくらいになろうかというような見透しを政府部内におきまして檢討いたしまして、それを基礎にいたしまして、そして政府部内でたとえば終戰処理費あるいは公共事業費というような非常に多額に物の要るものにつきましては、その経費の中でいくらくらいの石炭が要る、あるいはいくらくらいの鉄が要る、さようなものを計算いたしまして、それに新單價をもつて調整を加えるということをいたしたのであります。それからその他公共事業費や終戰処理費以外のものにつきましても、非常に物がたくさん要るのだという経費につきましては、それぞれ同樣な檢討を加えまして、今回の物價改訂の結果を予算に織りこんでいつたのでありますが、しかしながら、非常にこまかい経費、いわゆる雜件と称するものが五千件くらいもあるのでありますが、これに一々新しい價格の影響を織りこむということは、きわめて困難な問題であるのであります。ということは、この七割程度の値上げということが、五月二十二日に大体関係方面との話もきまつており、五月二十二日からスタートして六月八日までに議会に提出する予算に、五千件にわたるものにすべての單價を織りこむいとうようなことは、とうてい不可能なことと認められたのであります。そこで大体の大ざつぱなことでありますが、各省ごとにさような雜的なものに対しまして、いくばくの経費増加を考えなければいかぬかということを理論的に算出いたしまして、その金額を價格補正等特別補充費という名前で、これを各省に一種の予備金みていな形として計上いたすことにいたしたのであります。その金額が六十億円といあふうになるのであります。
 大体さような仕組で、この歳出面はできておるのでありますが、まず終戰処理費であります。終戰処理費は前年度六百四十一億二千百万円でありますに対しまして、今回は九百二十六億円というふうに、金額的には若干の増加をいたしておるのであります。しかしながら、実質といたしましては、これは相当の減少になつておるというふうに考えられるのであります。以上内容につきまして申し上げます。
 終戰処理費につきましては、報告内訳の一覧表を資材として配付いたしたいというふうに考えておりますが、この際大体のことを御説明いたしておきます。終戰処理費は、総額が九百二十六億円となつておるのでありますが、これが予算に現われる場合におきましては、終戰処理費という大藏省所管にのつかつてくるものと、各省に終戰処理費という名前でのつかつてくるものとがあるのであります。各省とは建設院、特別調達院、商工省、逓信省、運輸省、それから大藏省、これは各省的なものでもあるが、同時に終戰処理費的なものでもあるというものは、終戰処理費プロパーのものと切離しまして、各省所管にこれを計上するということにしたしておりまして、さようなことに今年度から新たに建て方を改正いたしたわけであります。終戰処理費プロパーの金額といたしましては、これが三つにわかれます。一つは終戰処理事業費というのであります。第二は終戰処理雜業務費というもの、それから第三が終戰処理事務費というものであります。第一のものが終戰処理費の本体でありますが、今年度はこれが八百八十八億円というふうになつております。その内容を申し上げますると、常傭者すなわち常に進駐軍の用務のために働いている者の給與、これが百六十二億五千七百万円、それから日傭の給與が十八億六百万円、それから物件購入費と申しまして、石炭とか、家具とか、あるいは什器とか、進駐軍の施設を維持するためのいろいろな設備があるのでありますが、それを買う経費であります。これが百四億七千九百万円。それから物件の借上げ費であります。これは建物がおもでありますが、ほかにも船舶や、車輛などもあるのであります。これが十五億一千万円、それから次にこれは重要な問題でありますが、住宅新築費、これが四十億一千九百万円、それから次に宿舎工事費、これが九億七千二百万円、次に兵舎、これが三十八億七千万円、次に一般の工事費、これが百一億七千二百万円、それから維持管理のための維持管理費が百十三億五千二百万円、それから交通費が百三十七億七千百万円、これは鉄道通信両特別会計なんかに頼みまして、軍需輸送をやるというようなものが、その大部分になつております。それから道路費が二十二億四千三百万円、それから諸費、雜費でありますが、これは自動車の修理でありますとか、あるいは印刷工場の管理でありますとか、港湾荷役の関係であるとか、ホテルの委託経営費でありますとか、さような細かいものでありますが、これが百十一億七千六百万円、それから円資金勘定への繰入金というのがありますが、これが十億円、それからB号軍票の整理をしているのでありますが、そのための日銀に対する返還金、これが一億五千五百万円、それが大体終戰処理費の本体である終戰処理事業費の内容であります。
 それについて若干申し上げますると、常傭者、日傭者、これにつきましては、單價の改正以外には、そう大した違いはありません。人間等の頭数におきましては、前年度と大体同じであります。すなわちこの常傭者等は、維持管理の要員であリまして、これは人数が殖えも減りもいたさないのであります。ところが物件購入費以上のものになりますると、これは前年度に比べまして、相当実質的に減つてくるのであります。物件の購入費にありましては、今年は百四億円でありますが、前年度は八十九億七千百万円でありまして、物價騰貴の関係を考慮いたしますと、非常な減少となつておるのであります。それから住宅のごときは、前年度予算におきましては百四億五千五百万円というのが、今度は四十億円に減つておる。非常なこれは激減であります。規模から申しますと二割程度に下つておるというふうになつておるのであります。それから兵舎工事費にいたしましても同様でありまして、前年度は八十三億八千五百万円というのが、今年は三十八億七千万円というふうに、これまた激減をいたすのであります。一般工事費におきましても、前年度予算額は九十一億六千九百万円というのが、今年は百一億七千二百万円というふうに、金額的に軽微な増額をしておるというような状況であります。この建設面の工事というものは、非常に減つてきておるということが顯著な内容となつておるのであります。次に第二の項目であります終戰処理雜業務費というのがありますが、これは本年度は十七億円であります。第三の項目は終戰処理事務費というのでありまして、これは支出の監査のための経費でありますとか、あるいは雜費というようなものがはいつておるのでありまして、十七億三千六百万円であります。
 以上で終戰処理費の本年度予算の合計は九百二十二億三千六百万円となるのであります。それが終戰処理費という名前のもとに、月一本でのつかつておる。そのほかに各省にのつかつておる分が合計いたしまして三億六千四百万円あります。――それではこの各省所管に計上いたしました三億六千四百万円の内訳等につきましては、書類を配付いたしました機会におきまして、必要に應じて御説明申し上げます。
 次に賠償施設処理費でありますが、これは前年度が三十六億円であるのに対して今年は六十四億円というふうになつておるのであります。このうち大部分がこの賠償管理物件の維持保管に要する経費でありまして、撤去に要する経費は大体前年度とそう大した殖え方ではないというふうになつております。これまた終戰処理費と同時に、資料を配付いたしまして、その際御説明いたしたいと思います。
 それから連合軍財産返還費は、昨年度は一億五千二百万円でありますのが、今年度は十六億円というふうに、相当に殖えてきておるのであります。これはどういう内容のものかと言いますと、一番大きなものは掠奪物件を返してやるというために、その掠奪物件を政府が買上げるわけであります。その経費、たとえば自動車なんか相当あるのでありますが、戰時中連合軍側の自動車を徴発したというようなものを、全部返してやるということになつておるのでありまして、これが六億三千六百万円、この中にはいつておるのであります。それと同樣に拿捕した船舶であります。これまた返さなけれいかぬ。しかももとの姿に修理いたして返してやらなければいかぬということで、非常にこれは金がかかるのでありますが、六億二千百万円ぐらいその金が要ります。その他連合軍の財産を戰時中押收、没收等いたしましたものを、昔の通りに維持保管しなければならぬというようなことで、相当金がかかりますので、十六億円というような金額をここに計上いたしたのであります。昨年度におきましては、予算は一億五千二百万円でありますが、実行上は、もつと多額の金がかかつておるのであります。
 次に價格調整費であります。價格調整費は五百十五億円であります。これは價格改訂を今回大体七割の騰貴に止めるという基本方針をとつておるのでありますが、七割騰貴では済まない重要物資が相当あるのでありまして、それに対しましては價格差をコストの超過分だけを政府において補給いたしまして、そうしてこの賣拂價格を七割程度にこれを止めるという方式をとつたのであります。そのために必要な経費であります、この五百十五億円のうち、今回の價格改訂に必要なものは四百三十六億円でございます。石炭に対しまして百五十億円、肥料に対しまして百億円、鉄鋼に対しまして百四十億円、その他すなわち非鉄金属、ソーダに対しまして四十六億円、合計四百三十六億円というものが今回の價格改訂維持のために必要なる補給金であります。
 それからその残りのものは何かと申しますと、昨年度のずれの関係のものが、支拂未済のものが二十億一千六百万円になつております。二十三年度の四月五月六月の十五日までの過渡的の分が四十一億八千万円、それから予備と申しまするか、予備的な財源といたしまして十七億四百万円、かようなものを予定いたしておるのであります。
 次に物資及び物價調整事務取扱費、これは公團交付金とその他の分というふうにわかれておりますが、公團交付金は、これは一般会計所属の公團というものが十公團あるのでございますが、その公團の職員の給與、事務費、これを一般会計から交付するのに必要な金額であります。
 次にその他とありますが、これは指定生産資材の割当及び配給ということを安定本部を中心にしてやつておるのであります。また配給物資の割当配給は安本を中心にしてやつておるのでありますが、そのために必要な経費であります。これが今回は十八億円というふうに殖えておりますが、本年度といたしましては、この財源を調達するという意味におきまして、この十八億円に対しまして、十億円ぐらいな財源をこれに関連して考えておるのであります。それは重要資材の割当申請がありましたから、その一件の申請に対しまして五十円を徴收する。また割当が実際できましたら、割当の金額に対しまして一%の手数料を徴收するというふうな措置を今回講ずることにしておるのであります。
 それから次は公共事業費でありますが、これはお手もとに資料が配付してあるのをごらん願いたいと存ずるのであります。二十二年度におきましては百四十七億円の公共事業費でありますが、今回は四百二十五億円というふうになつております。この四百二十五億円になつたのはどういうことかというと、大体三割程度の事業量の増加であります。あとの残りは物價の改訂の関係を織りこんだ。物價の改訂の関係につきましては、先ほども一言申し上げましたように、公共事業費は相当なお必要とする経費でありまするので、これにつきましては、特に愼重に必要なる價格改訂の経費を織りこんであるのであります。事業量の増加が三〇%、あとは價格改訂、かように御了承願いたいのであります。その結果四百二十五億円というふうになるのでありますが、この中でいわゆる、六・三制の関係は四十七億四千七百万円というふうになつております。昨年度におきましては、六・三制は七億円しかなかつたわけでありますが、七億円が四十七億四千七百万円に、非常に膨脹するということになるのであります。それから六・三制につきましては、文部当局が現下の情勢として考えるところの理想的な態勢といたしましては、教室を本年度におきましては二万一千くらいは建てなければならないというふうなことでありますが、この計画におきましては、多少縮小いたしまして、一万九千八百三十七教室ということに相なつておるのであります。それから農業一般の分といたしましていろいろ問題になります開拓関係、これが四十七億円、これは前年度は二十九億三千三百万円であつたのが、今回は四十七億八百万円ということになるのであります。土地改良の経費は、前年度は七億九千七百万円でありますものが、今回は十六億四千八百万円、それから農業水利の関係は前回は一億七千万円でありますが、國会方面におきましても、多大の御意見がありますので、今回は八億八千万円にこれを激増せしむるというふうにいたしております。
 次に地方分與税分與金でありますが、これにつきましては、地方、中央を通じて今回は財源の調査ということをやつたのであります。同時に歳出の区分の調整ということもやつたのであります。すなわち地方警察は全部地方でもちますとか、あるいは教員の経費はどういうふうにもつとか、いろいろな財源のもち方の調整をいたしたのでありますが、その結果地方に対しまして、たとえば地方が警察を全部もたなければならないということになりますと、これに対しまして財源が要るのであります。そこでいわゆる事業税を拡張いたしますとか、あるいは電氣ガス税をつくりますとか、いろいろの措置を講じたのでありますが、それでもなかなか地方財政はペーいたしません。そこで從來の比率によりまして、所得税の二三%強を地方にやる。また入場税の三一%強を地方にやるという分與税の計算でいきますと、三百七十七億円ということになるのであります。しかしながら三百七十七億円を地方がもらつたのでは、とても收支が合わない。そこで特別に今回はそれに七十一億円を追加いたしまして、四百四十九億円というものを、地方に繰入れることにいたしたのであります。この繰入れを本年度に実行いたしますると、地方財政の歳入歳出は歳出が大体におきまして、千九百九十三億円歳出が千九百二十七億、これでもまだ不足でありまして、六十六億円の赤字になるのでありますが、これは地方財政当局で、極力経費の節約をやる。これでもできなかつた場合におきましては、公債の発行の額を増加するという措置をいたしたいと考えております。さようなことで、大体本年度におきましては、地方財政は計画的にこの繰入金をいたすことによりまして、大体バランスをとるというふうに動きつつあるのであります。
 次に地方警察費國庫負担金、これは地方警察に対しまして國庫が負担するという制度は、ただいま申し上げました通り、財源調整をいたしますれば、この問題はなくなつてしまうのであります。七月以降は地方警察費國庫負担金ということはなくなつて、その代りに財源を向うにつけてやるというふうになるのでありますが四月ないし六月までの経費、それと前年度の、すなわち二十二年度の不足分、これを出してやる必要があるのでありまして、それを合わせまして二十八億九千七百万円を予算としては計上いたしたわけであります。
 次に住宅復興資材費は、十八億九千七百万円となつておりますが、これは地方公共團体でやつているところの庶民住宅の復興資材、これを地方ではなかなか買えないのであります。そこで國が一括して買つて、地方に交付してやるという制度をとつておるのであります。たとえば瓦、疊、建具、ベニヤ板、セメント、ガラス、鋼材というようなもの十八品目につきまして、さような制度をいたしているのでありますが、その資材の買入資金であります。この資材を地方公共團体が受取りまして、そうして木造の建物三万三千五百戸、鉄筋コンクリートの建物二千戸、それからいわゆるコンクリート、ブロツクという集團式な住宅、これを五百戸、それから既存の建物を庶民住宅に轉用するもの四千戸、余裕住宅を改造するもの二千戸、合計いたしまして四万二千戸を、本年度の庶民用として整備するという計画であります。
 次に政府出資金でありますが、これは百八十九億七千三百万円でありまして、そのうち復興金融金庫に対する分が百八十億円、その他が九億七千三百万円というふうになつているのであります。復興金融金庫に対する出資といたしましては、これは大体財政の許す限度内において拂いこむというふうな大体の数字でありまして、別にさしたる根拠もないのであります。それからその他の分といたしましては、閉鎖機関の関係といたしまして四億五千四百万円、特殊経理会社の関係が五億一千九百万円というふうになつております。
 それから次に國債費でありますが、國債費は本年度は七十五億二千二百八十五万円となつております、これは、いわゆる軍事公債の利息は四月ないし六月に必要な分以外はこれにはいつておりません。もしそれを軍事公債の支拂をいたしましたといたすならば、これよりさらに二十一億四千三百万円の増加となるのであります。すなわち軍事公債の七月以降の支拂額が二十一億四千三百万円節約されてきているというふうに御了承願いたいのであります。それからこの中には一般の償還のほかに、特別に剩余金を使いまして償還する國債償還の金額が八億二千九百万円はいつていることは、先ほど剩余金の説明について申し上げた通りであります。
 次に同胞引揚費であります。在外同胞は、ただいまのところ約七十万人程度がまだ外地に残留いたしておるのでありますが、本年度中にはこれは全部引揚げてくる予定のもとに予算を積算しております。すなわち帰還輸送費は、これが輸送に必要な経費でありまして、大体毎月三十隻の船を待機せしめ、これを動かすというふうなことのために必要な経費であります。その他の経費といたしましては、引揚援護院に必要な経費、またはその引揚援護院で各種の援護事業をいたしますための経費、それから金として大きいのは復員費であります。未復員者が相当まだあるのでありますが、今度全部未復員者が復員してくるということになると同時に、未復員者の中には死歿した者も相当あるのでありまして、そのための埋葬費でありますとか、そういう経費が相当多額に必要となるのであります。
 次は小学校教員給與國庫負担金でありますが、これは小学校の教員二十九万四千人に対しましてその給料等半額を政府において負担するのであります。それから新制中学校も同樣の経費でありますが、新制中学校の教員十二万一千人に対しまして、その半額を政府が負担するために必要なものであります。定時制高等学校実施費、これは義務制ではないのでありますが、いわゆる勤労青年を教育するために必要なる施設でありまして、夜間教育をいたしますとか、実業教育をいたしますとか、さような趣旨のものであります。これに対しましては、義務教育ではありませんが、さような教育の趣旨に顧みまして、政府におきまして教員費の四割、それから設備費の三割を國庫において負担するというような建前をとつたのであります。それから盲聾唖教育義務制実施費でありますが、これは本年度から盲聾唖に対して義務教育をいたすということにいたしてあるのであります。それに必要なる費用を大体小学校に準じまして國庫において負担せんとするものであります。
 次は生活保護費であります。これは四十八億五千万円の前年度の額に対しまして、七十四億円というふうに殖えております。この殖えた理由といたしましては、生活保護法に基くところの困窮者の生活扶助の経費、これが從來は標準家庭一世帶一千五百円であります。これが、四月ないし六月はさようなことでくるのでありますが、七月以降におきましては、價格改訂の結果の調整をとりまして、これを八割増加するというふうにいたす関係上、多額の経費の増加となつて現われてきておるのであります。
 次に國民健康保險関係経費これは大関物價改訂の調整をとつた程度であります。それから失業保險費でありますが、これは前年度は五億円のものを今度は十九億六千二百万円というふうにいたしておるのであります。失業保險制度は昨年の十一月に始められまして、本年の四月までは、さしあたり手当制度を用います。それから五月以降がほんとうの失業保險制度に切替わるわけであります。從來の失業保險制度の動きを見ますると、失業保險の対象となる人、すなわち被保險者は四百七十万人くらいおるのであります。ところがそれに対しまして、大体毎月テン・パーセントくらいな失業者が出るのではないかというふうな見透しで、昨年度は当初十億円の予算を立てたのでありますが、失業者は実際はほとんどないのです。今日に至るまで、この失業手当金を支給した金額は、当初十億円といたした額に対しまして三百万円くらいしか出ておりません。ほとんど失業者というものがない、失業者はあるのでしようが、みんな何か仕事がありまして、失業を営み得るという状況にあるのであります。失業保險の厄介になる人がほとんどないような状況であります。しかしながら、この失業者の受入態勢ということは、これは万全の用意をする必要があるという見地から、大体四百七十万人の被保險者、それに対しまして失業率が一〇%である。そうしてその際支給すべき保險金のベースは三千七百円ベースを基本にするというその原則によりまして、この十九億六千二百万円を計上いたしておるのであります。実行上はあるいは減額いたすかも知れません。
 それから農地改革経費、これは前年度の十七億一千六百万円に対しまして、四十二億三千五百万円と非常に殖えております。これは農地委員会というものが非常にたくさんあるのでありまして、都道府縣に四十六の農地委員会、それから市町村に一万一千以上の農地委員会というものがある。その全部の経費を國庫がもつということになりまする関係上、莫大な経費を必要とするのであります。
 それから農業技術滲透費というのも、これは中央に農業改良総局というものがあるのでありますが、これは各地方に出先をもつておりまして、五千人くらいの系統の人間がおるのであります。その給料金額を國庫が負担する、また事務費の一部を負担するということになつておる関係上、かような経費を必要とするのであります。
 それから政府事業再建費、大藏省預金部へ繰入れ、これは預金部におきまして、國債保有多額のために、この四十五億七千九百万円の歳入欠陷を生ずるのであります。その金額を政府一般会計より補填するものであります。それから國有鉄道への繰入れは百億円、これは三・五倍という倍率をとつた結果、百億円の赤字を生ずるのでありまして、百億円は全部一般会計でもつというふうにいたしたのであります。それから通信事業の五十億円、これも同樣であります。それから簡易保險及び郵便年金は、これは前年度は赤字でありましたが、今年度は赤字を生じません。
 次は鉄道通信行政費繰入れでありますが、これは鉄道通信両会計におきましては、極力この收支の均衡、独立採算ということを計画しなければいかぬ、年次計画によりまして、收支均衡を得ることを努めておるのでありますが、その際におきまして、鉄道通信監督関係の経費などにつきましては、これは運賃に割りかけるのは不当ではないか、すなわち独立採算という場合におきまする計算といたしましては、これは一般会計でその分は見るべきではないかという議論となりまして、鉄道省といたしましては陸運の監督行政、観光の施設、それから警察保安の関係等を一般会計から繰入れる、通信につきましては、電波管理ということをやつておるのでありますが、この関係は通信事業の採算とは関係のないというところで、一般会計から繰入れることにいたしたのであります。
 船舶運営会は、やはりこれは相当の運賃引上げをしなければ、收支採算が合わないのであります。しかるに鉄道の方を三・五倍というふうにきめられた関係上、その均衡から申しますると、三倍値上げということが妥当と認められるのであります。すなわち船運賃は三倍値上げということになりますると、この三倍値上げをしない場合におきましては、三十九億円の收入が約百億円というふうになるのであります。それに対しまして歳出が百四十億円を要するというような状況でありまするので、その差額を一般会計から繰入れるということにいたしたのであります。
 それから年金及び恩給、これは見込額であります。それから刑務所收容費、これも大体見込みの金額を計上いたしたものであります。それから價格補正等特別補充費、これは先ほど御説明いたした通りであります。それから予備費は二十億円、昨年度と同額を計上いたしたのであります。
 これで重要事項の御説明を終つたのでありますが、雜件につきましては、非常にたくさんの数が各省にはいつておるのでありまして、これは予算書によりましてごらん願いたいと存ずるのであります。ただ皇室費でありますが、皇室費の本年度の五千八百七十八円五千円となつておるのであります。この内訳は予算書をごらん願いますればよろしいのでございますが、内廷費が二千万円、宮廷費が三千六百八十九万五千円、皇族費が百八十九万円、内廷費は二十二年は月割ではいつておりますが、年に換算いたしますと八百万円であります。八百万円のものを今回二千万円に増額する、これはどういうことであるかと申しますと、八百万円という前年度の予算は、前年度の当初予算の数字でありまして、七月に價格改訂があつたのでありますが、その際に改訂を行わなかつたのであります。すなわち八百万円に対しまして、昨年の七月の價格改訂を加え、さらに今囘六月に行うところの價格改訂を考慮いたしますると、大体二千億を必要とするので、その金額を計上いたしたわけであります。宮廷費につきましては、前年が二千八万七千円であります。それを今囘三千六百八十九万五千円、二十二年度の予算は七月の物價改訂を織りこんであります関係上、今回は三千六百八十九万五千円の程度にこれをお願いいたしたのであります。皇族費につきましては昨年度は百五万円でありまして、この百五万円といたしましては、年金一人当りの單價を二十万円というふうに考えておつたのでありますが、皇族年金を今回は三十六万円というふうに改訂せんとするものであります。
 以上歳出全般につきまして御説明いたしたのでありまするが、その裏に備考といたしまして、「上記の予算の外交付公債によるもの次のとおりである。」というのがあります。交付公債で、このほかに出すものが二百三十四億七千三百万円あるのであります。金金機関の再建補償は、金融機関再建補償整備法第三條、金融機関経理應急措置法附則第七條、これによりまするとことの補償金でありまして、今までは百億円となつておつたのであります。それを今回百七十二億円に増額するということにいたしまして、別途法律案の御審議をお願いいたすはずであります。それから生命保險及び損害保險損失補償は、これは生命保險中央会及び損害保險中央会の保險業務に関する権利義務の承継に関する法律案、南洋群島戰爭保險臨時措置令というこの二つの法律案によりまして、政府に支拂う義務のある金額であります。それから簡易生命保險損失補償につきましては、これは別途法律案で政府において損失を補償するということをお願いいたしております。それから國民更生金庫損失補償、帝國鉱業開発株式会社損失補償、産業設備営團損失補償、これは各会社の根拠法に損失補償の規定がありまして、これに基いて予管外契約をとつておるのでありますが、それに伴うところの補償金であります。
 大体以上は一般会計でありますが、次は特別会計につきましては、さして附け加えることもなかろうかと思うのであります。最後のしりをごらん願いたいのでありまするが、公債借入金または証券の発行額が千百二十六億三千七百万円というふうになつておりまするが、このうち公債の発行額が三百五十五億九千三百万円、それから借入金が四十億一千四百万円、合計いたしまして三百九十六億七百万円というふうになつておるのであります。すなわち一般会計の方では公債は発行いたしません。特別会計におきまして公債借入金の類が三百九十六億円あるのであります。このうち電話公債というのがあるのでありまして、これは交付公債でありますから、これを差引きますと、この金額が五十八億六千万円あります。この五十八億六千万円を差引いた額がこの公債の公募額であるということになります。その金額のうち日本銀行で背負いこまなければならぬ金額は、民間消化可能額というものを算定いたしまして、その金額百三十億円を差引いた残額であります。すなわち二百七億円となるのでありまして、これを特別会計の予算案の総則中において御審議を煩わすことに相なつておるのであります。
 以上大体予算案の概要でありますが、なおお手許に差上げてあります國家及び地方財政資金需要総合予定表というのがありますが、これは一般会計、特別会計並びに地方財政を通じて財政の各項はどういうふうになるかということを一覽する資料であります。一般会計においては、收支の赤はないのでありますが、特別会計におきましては、ただいま申し上げたように、公債の赤字その他資金上の赤字を加えますと、六百十億円の赤字になるのであります。地保財政におきまして、一應百八十一億円の赤字が出るのであります。合計いたしまして、財政全体として大体七百九十二億円の赤字が出るというわけであります。資金計画その他と関連のある問題でありまして、一應ごらんおきを願いたいのであります。
#13
○川島委員長代理 次に平田政府委員。
#14
○平田(敬)政府委員 税制改正の要点と、改正後における歳入見込みの要領について、要点を御説明申し上げたいと存じます。税制改正の法律案は、別途財政金融委員会で御審議を煩わすことになつておりますので、特に要点だけを申し上げて、御了解を得たいと存じます。
 今回の税制改正につきましては、最近における資金、物價等経済諸情勢の推移に即應いたしまして、租税負担の調整をはかるということに重点を置き、一方財政需要とにらみ合わせまして、税制の全般にわたり改正を加えることにいたしてあるのであります。今次の改正にあたりましては、租税の中枢であります所得税について、でき得る限り負担の軽減をはかるという趣旨からして、基礎控除、家族控除、勤労控除等をそれぞれ適当に引上げるとともに、税率につきまして、でき得る限りの引下げをはかることにいたしておるのでございます。それから法人税については、産業の振興、外資の導入というような見地から、税率につきまして所要なる調整をはかつておる次第でございます。間接税につきましては、一般的には從價課税の間接税については、特に増税ははからず、むしろ物品税等につきましては、若干の引下げをしておるのでございますが、從量税につきまして、それぞれ必要な増税をはかることにいたしておるのでございます。酒、砂糖、マツチ、あめ類等に対する税率を、それぞれ妥当と認むる程度に引上げておる次第であります。なおその他有價証券移轄税及び取引所税につきましても、最近の状況に顧みまして、それぞれ適当に認める税率の引上もいたしておる次第でございます。そうして先ほど申し上げましたように、所得税、法人税等について、相当大幅――なかんずく所得税につきまして、大幅の軽減をいたしました結果、相当の歳入減を生ずるわけでございまするが、この歳入減の一部を補填し、併せて財政の基礎を強固ならしめるために、新たに取引高税を創設いたしまして、もつて財政の健全化をはかりつつこの際所要の財源を確保しようという趣旨にいたしておる次第でございます。
 各税の内容等につきましては、本日時間の関係もございますので、省略さしていただきたいと存ずる次第でございますが、歳入に関連いたしまして、御説明申し上げたいと思う次第であります。お手許にございます二十三年度予算概要でございまするが、その第二表をごらんいただきたいと存じますが、まず租税全体の歳入といたしましては、前年度は千三百五十四億に対しまして、本年度は二千六百三十二億という数字に相なつております。ただこれは地方に委讓することが確定しておりますところの入場税を含んでおりますので、入場税を除きますと、これから若干さらに減少するということに相なるかと思つております。入場税を八月から地方に移譲するということにいたしますと、二千五百六十八億程度に租税收入の総額がなる見込みでございます。このおもなものにつきまして御説明申し上げたいと考える次第でございますが、まず所得税につきましては、先ほど申し上げましたように、税率につきましては、相当大幅な軽減を加えておるのでございますが、一面賃金が相当増加いたしますのと、その他課税所得等につきまして、それぞれ前年度実積に比ベまして必要な増加を見込んで、それに対しまして新税率を適用いたしました結果、かような歳入に相なる次第でございます。もしもこの税率の改正を行わないという場合と比較いたしますと、所得税におきましてはなお相当な増收に相なる見込みでありまして、本年度といたしましては、現行税法をそのままいたしますならば、千二百八十三億に対しまして、二千十九億程度の歳入になるのではないかと見ておりますが、先ほど申し上げましたように、相当大幅な軽減をいたします結果、本年度といたしまして千二百八十三億程度になる見込みでございます。從いまして所得税といたしまして、全体で七百三十六億程度の減收を税法の改正によりまして來す見込みでございます。そのうち勤労所得税の方は、千二百八十三億のうち三百八十億程度見込んでおります。源泉課税以外の申告納税の分が約九百二億ほど見込んでおりますが、勤労所得税につきましては、もしも税法の改正を行わないといたします場合におきましては、約七百八十五億程度に相なるものと考えられますので、差引いたしまして約四百億程度の税の減收を來すという計算に大体なるのでございます。申告納税の分につきましても、税法を改正いたさない場合に比較いたしまして、約三百三十億程度の減收になる、合計いたしまして先ほど申し上げますように七百三十億程度の減收になると見込んでおる次第でございます。
 その他の租税につきましては、それぞれ最近の課税の状況等に基きまして、できる限り適切なる見積りをいたした次第でございますが、法人税につきましては先ほど申し上げましたように、若干の軽減をいたしておる次第でございますが、税法の改正を行わないという場合におきましては、大体百四十八億程度の收入に相なるのではないか。それが税率の引下げ等によりまして、百三十億程度に減少する。約十八億程度の減收という大体の計算でございます。その他直接税につきまして特に御説明申し上げることはございませんが、増加所得税とか、比戰災者特別税等は、いずれも前年度分の滯納額のうち、本年度中にはいる見込みのものを計上いたしておる次第でございます。
 次に間接税でございますが、酒の税につきましては、大体におきまるす最近年度の供給見込石数を基にいたしまして、それぞれ新税法に基く税率を適用いたして見込みを計算いたしました。現行税法をそのまま実施いたす場合におきましては、酒の税においては大体三百三十七億程度の收入見込でございますが、先ほど申し上げました從量課税の引上等によりまして、それが四百五十七億程度に殖える。差引百十九億程度の増收を酒の関係において見込んでいる次第でございます。その他間接税中の清凉飲料税、砂糖消費税、織物消費税、物品税、これらの税につきましては、いずれも最近の課税実積を基にいたしまして、それに対して物價の改訂等をそれぞれ適切に織り込みまして、歳入を計算いたしている次第でございます。それに対しまして、さらに今回の税法の改正によつて、それぞれ税率の引上等をある部分についてはその分を見込みまして、二十三年度の予算を見積り計算いたしている次第でございます。
 なお今回新たに創設することといたしておりまする取引高税につきましては、本年度大体九月から実施するという計算で、二十三年度の歳入を計算いたしております。昭和二十二年度における取引額を基にいたしまして、それに対して本年度における物價改訂その他に基く取引額の増加等を十分に見込みまして、それに対して本年度の税額を出して、先ほど申し上げたように、本年度としては九月以後実施するという前提で計算いたしまして、約二百七十億の歳入を見込んでいる次第でございます。平年度としては約四百四十億程度の歳入になるものと見込んでおります。
 その他の有價証券移轉税、通行税、入場税、馬券税、関税その他につきましては、先ほど間接税について申し上げましたと同樣に、最近のそれぞれの課税実積を基にいたしまして、物價の値上り等を考慮して、それぞれ妥当な見積りをいたした次第でございます。
 なお入場税は、九十四億円ほど見込んでおりますが、これは地方團体に委譲することにいたしておりますので、その修正を行うことになりますと、先ほど申し上げたように、これから相当額が減少することになるかと存ずる次第でございます。
 以上ははなはだ要点だけを申し上げましたが、なお直接税、間設税の割合がどういうふうになるかということを最後に申し上げておきたいと思います。昭和二十二年度においては直接税が全体の六七%を占めておりましたが、新予算によりますと、五四%に減ることに相なります。それから間接税においては二十二年度においては二六・三%でございますが、昭和二十三年度においては二七%と、若干殖えております。その他の租税といたしまして、新たに取引高税を創設することといたしましたので、その関係は大分増加いたしまして、前年は六%でございましたのが、昭和二十三年度においては一七・四%に増加する。かような大体の結果に相なる次第でございます。
 なお取引税についても、もう少し詳しく申し上げますと、課税取引金額の総額を四兆九千六百七十億円程度に見込んでおります。これに一%の税率をかけますると、四百九十六億という税額になりまするか、一割程度徴收の減というものを見込みまして、先ほど申し上げたように、平年度における取引高税の見込額が四百四十億円程度に相なるものと思います。それを平年の九月から実施するということで、計算して見ますると、二百七十億という数字がでてくるのであります。
#15
○田中(源)委員 私の方で大体資料があればやれぬことはないのですけれども、まだ精細な説明を聽いておらぬのでわかりませんが、総体の予算のうち、生産の面に使われていく歳出金額がどのくらいであるか。それから終局的にそれが消費される予算がどのくらいであるか。こういうふうに内訳を説明してもらいたいと思います。たとえば終戰処理費でも、事業面に残るものは純計に見て、これは生産消費の面のプラスの面に入れていつていいとか、私の方では数字の上においてはつきりしたことがわからないと、これではやりにくいのでございますから、政府の方で資料をつくつて委員会の方に提出していただきたい。
#16
○川島委員長代理 大体以上で説明を終りましたが、この際委員会の総意をもちまして、政府委員に希望を申し上げたいと思います。
 まず第一に本案の審議に先だつて必要な資料のうち、先ほど委員会でお話が出ました終戰処理費の明細の内訳に関する印刷したもの、それから補給金の明細なるもの、第三番目にはただいまお話がありましたが、所得税のさらにそれを掘下げた明細なものを提出していただきたい。次にただいまお話の取引高税の明細なもの、ただいま田中委員からお話がありました全体の予算の中の生産面に直接役立つ総額、あるいはまた結局において消費されるような予算の総額等を中心とした明細なものが欲しいとの希望でありますから、それおも至急に本委員会に御配付を願いたいと思います。
 明日は午前十時に理事会を開き、十時半から引続き委員会を開きまして、安本長官、地方財政委員長、逓信運輸両大臣から、総予算に関連して説明を聽取いたしまして、午後一時から質疑にはいりたいと思います。これにて散会いたします。
    午後零時五十四分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト