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2011/12/01 第179回国会 参議院 参議院会議録情報 第179回国会 環境委員会 第4号
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2011/12/01 第179回国会 参議院

参議院会議録情報 第179回国会 環境委員会 第4号

#1
第179回国会 環境委員会 第4号
平成二十三年十二月一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松村 祥史君
    理 事
                小見山幸治君
                広田  一君
                川口 順子君
               北川イッセイ君
    委 員
                小西 洋之君
                輿石  東君
            ツルネン マルテイ君
                徳永 久志君
                羽田雄一郎君
                平山  誠君
                舟山 康江君
                小坂 憲次君
                鈴木 政二君
                谷川 秀善君
                中川 雅治君
                加藤 修一君
                水野 賢一君
                市田 忠義君
                亀井亜紀子君
   国務大臣
       環境大臣     細野 豪志君
   副大臣
       農林水産副大臣  岩本  司君
       経済産業副大臣  牧野 聖修君
       経済産業副大臣  松下 忠洋君
       環境副大臣    横光 克彦君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        郡  和子君
       経済産業大臣政
       務官       北神 圭朗君
       国土交通大臣政
       務官       津川 祥吾君
       環境大臣政務官  高山 智司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山下 孝久君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       濱田 敏彰君
       文部科学大臣官
       房政策評価審議
       官        田中  敏君
       厚生労働大臣官
       房審議官     金谷 裕弘君
       厚生労働省労働
       基準局労災補償
       部長       鈴木 幸雄君
       農林水産技術会
       議事務局長    藤本  潔君
       経済産業大臣官
       房技術総括審議
       官        西本 淳哉君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       新原 浩朗君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      糟谷 敏秀君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院審議官   黒木 慎一君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       下水道部長    岡久 宏史君
       環境大臣官房長  谷津龍太郎君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    伊藤 哲夫君
       環境省総合環境
       政策局長     白石 順一君
       環境省地球環境
       局長       鈴木 正規君
       環境省水・大気
       環境局長     鷺坂 長美君
       環境省自然環境
       局長       渡邉 綱男君
       防衛省防衛政策
       局長       西  正典君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (原子力発電所事故由来の放射性物質の除染へ
 の取組に関する件)
 (環境省に送られてきた福島県内の土の処分問
 題に関する件)
 (COP17で京都議定書の延長が採択された場
 合の我が国の対応に関する件)
 (「原子力安全庁(仮称)」の任務と名称に関
 する件)
 (我が国のエネルギー効率の水準と更なる向上
 の余地に関する件)
 (普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影
 響評価の進め方に関する件)
 (原子力発電所事故に伴う警戒区域内における
 除染と住民帰還の可能性に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(松村祥史君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房審議官濱田敏彰君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(松村祥史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(松村祥史君) 環境及び公害問題に関する調査を議題といたします。
 先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。広田一君。
#5
○広田一君 それでは御報告申し上げます。
 去る十一月二十九日、東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所事故由来の放射性物質による環境汚染への取組状況等に関する実情調査のため、松村委員長、小見山理事、北川理事、川口理事、徳永委員、舟山委員、平山委員、小西委員、小坂委員、谷川委員及び私、広田の十一名で福島県において調査を行ってまいりました。
 以下、調査の概要について御報告いたします。
 まず、南相馬市役所におきまして、除染対策の取組状況等について南相馬市より説明を聴取いたしました。
 南相馬市は、市内の一部に警戒区域及び計画的避難区域が設定されているほか、特定避難勧奨地点が百四十二か所設定されております。
 四月末の警戒区域等の設定前に、市は集団避難を誘導し、また、自主避難も行われたことから、人口は震災前の約七万一千五百人に対し、三月末には一万人程度になったと推定されております。現在は緊急時避難準備区域が九月末に解除され、市民が避難先から戻ってはいるものの、特に環境汚染に敏感な若い世代を中心として、いまだ約二万七千人が市外に避難しており、震災以後に転出した方は約三千八百人にも上るということであります。
 除染への取組につきましては、十一月に策定した除染計画に基づき、国が除染を実施する警戒区域等を除く市内全域を対象に、来年二月より約二年間掛けて順次除染を行うこととしております。復旧・復興の要である若い世代を避難先から戻すためには、生活圏の除染が重要であるとのことであります。
 他方、除染に当たっての課題として、人員の確保が第一に挙げられております。生活圏の除染を二年間で終わらせるには、一日当たり百戸以上の家屋や事業所を除染しなければならず、これには六、七人から成るチームが百ユニット程度必要であると見込んでおります。しかし、若い世代の避難が続いている状況では人員の確保は相当困難であり、また、これは警戒区域など南相馬市以外の地域でも同じ状況が見込まれるとのことであります。
 除去土壌等の仮置場の確保も大きな課題として挙げられております。南相馬市では来年一月を目途に市内に三か所の仮置場を設置するとしておりますが、仮置きが恒久化するのではないかとの住民の懸念を払拭し理解を得るためには、次のステップである中間貯蔵施設の選定を国が早急に決定することが必要であるとのことでありました。
 なお、この際、桜井市長から、今後、原子力発電所事故収束に伴い、警戒区域など避難指示を受けている地域の見直しが見込まれるが、これらの地域の除染については、見直しがあったとしても、国が直接除染及び仮置場の設置を行うよう要請する要望書が松村委員長に手渡されました。
 次に、南相馬市にあるハートランドはらまちへ移動し、国による除染モデル実証事業を視察いたしました。
 本事業は、同じく国が警戒区域等の十二市町村を対象に行う除染モデル実証事業に先立って、伊達市の下小国地区と併せて先行して行うものであります。
 ハートランドはらまちは、農業体験実習館を始めとして、バンガロー、乗馬体験場などを有しており、周辺には森林が多く存在しております。このため、建物に加えて様々な地形での実証試験を行うことができ、特に森林の影響を把握することが可能であることから、モデル実証事業が行われるものであります。
 除染の方法としては、実践的な方法で除去物の発生量が可能な限り少ないものとし、また、二次的汚染を避けるため、水は可能な限り用いないとしております。除染の手順としては、居住空間から周辺環境、高い位置から低い位置を基本とし、また、除染の効果を確認するため、森林の除染作業は最後に段階的に行うとしております。
 除染に当たっては、建物や施設、森林などに応じて敷地内を九か所に分けて行うこととしており、一部では既に作業が行われておりました。このうち、給水塔と試験的に作業が行われた森林を実際に視察しました。
 給水塔では落ち葉などの堆積物の除去のほか、塔の上部では水をしみ込ませた業務用のキムタオルにより拭き取り作業が行われておりました。また、森林では枝打ちや落ち葉かきのほか、堆積した有機物の撤去が行われておりましたが、今後、こうした汚染物の除去などの除染活動を試行的に行い、その効果を確認しながら除染技術の評価を進めていくとしております。
 次いで、防護服を着用の上、警戒区域内に入り、浪江町請戸地区へ移動しました。
 この請戸地区は、福島第一原子力発電所からおよそ七キロメートルの地点にあり、県内有数の漁港である請戸漁港を中心として水産業が盛んな地域でありました。
 海岸から数十メートルの距離にある請戸集会所付近において被害の状況を視察しましたが、建物等は津波の被害を受けたままの状況であり、また、辺りは警戒区域のため人影もなく、瓦れきが散在しておりました。
 空間放射線量率を測定したところ、集会所前においては毎時約〇・三マイクロシーベルト、集会所の建物内の一部で毎時約〇・五マイクロシーベルトでありました。これらは新宿区の約四倍から約七倍強の数値となっております。また、請戸地区からの移動途中では、車内で毎時二十マイクロシーベルトを超える箇所がありました。
 最後に、楢葉町のJヴィレッジにおいて放射線のスクリーニングを受け、全ての日程を終えました。
 以上が調査の概要であります。
 放射性物質による環境汚染については、これに対処する法制度がなかったことから、八月には放射性物質汚染対処特別措置法を成立させ、一定の道筋を付けたところではありますが、今回の委員派遣では、被災地の復旧・復興に必要な除染への取組が早急に求められているにもかかわらず、これに必要な作業員の確保や仮置場の設置が環境汚染によって阻まれるという被災地の厳しい状況を認識いたしました。
 また、効果的な除染方法や除染技術を早期に確立させるとともに、汚染された土壌や廃棄物を処理するために必要な中間貯蔵施設の設置など、具体的な取組を早急に進めていく必要があると改めて考えた次第です。
 なお、南相馬市からいただきました要望書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載していただきたく、委員長のお取り計らいをよろしくお願い申し上げます。
 最後に、改めまして、犠牲になられた方々の御冥福をお祈りし、被災者の皆様方に心からお見舞いを申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。
 今回の派遣に際しお世話になった関係者の方々に厚く御礼を申し上げまして、報告を終わります。
#6
○委員長(松村祥史君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 なお、ただいまの御報告にございました現地からの要望書につきましては、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(松村祥史君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#8
○委員長(松村祥史君) 次に、環境及び公害問題に関する調査について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#9
○小見山幸治君 おはようございます。民主党・新緑風会の小見山幸治でございます。
 今国会より環境委員会の所属となりまして、与党の次席理事という重責を担わせていただいております。各党会派の理事の皆様、委員の皆様、何とぞ御指導を賜りますことをよろしくお願いをいたします。
 なお、細野大臣始め横光副大臣、高山大臣政務官始め環境省の皆様におかれましては、環境行政全般にわたり、特に三月十一日の東日本大震災の発災後は、震災廃棄物処理と除染作業の迅速化に当たって連日連夜御尽力をいただいておりますことに心から敬意を表したいと思います。
 さて、今ほどは広田理事からも委員会の派遣の報告がございました。一昨日、当委員会で福島県に入らさせていただきました。私自身も二十キロ圏内に入りましたのは初めてのことでございました。震災から間もなく九か月がたとうとしておりますけれども、その現状を目の当たりにして、大変厳しい状況であるということを私自身も実感をした次第であります。一日も早い復旧復興を願うと同時に、地域の再生に向けて除染の徹底が非常に大事であるということを認識してまいりました次第であります。
 本日は、その視察のときに感じましたことを中心に環境行政全般について御質問させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず、復旧復興の一番の鍵を握る除染についてお尋ねをしたいと思います。
 先月十一日、除染に関する基本方針が閣議決定されました。この基本方針と併せて除染等のロードマップも策定されました。被災地における今後の除染作業の進行、行程にどのような効果をもたらし得るのか、大臣の御説明をお願いしたいと思います。
#10
○国務大臣(細野豪志君) 環境委員会の皆様には、除染について御視察をいただいて、前向きな御報告、御提案もいただいておりまして、心より感謝を申し上げたいと思います。
 小見山委員からの御質問にお答えをいたします。
 先月の十一日にお示しをしました基本方針では、放射性物質汚染対処特措法に基づく除染等につきまして、国や関係原子力事業者の責任を明らかにするとともに、基本的な方向であるとか留意するべき事項について具体的な目標も含めて提示をしたところでございます。
 十月の二十九日に提示をしましたロードマップでは、具体的に除染を進める際の一つの壁になっております仮置場と中間貯蔵施設の在り方についての考え方を提示をさせていただきました。仮置場のイメージ、そして中間貯蔵施設の在り方、そしてその運用期間も含めて提示をいたしまして、特に福島の皆さんには、いろんな御心配であるとか、非常に厳しい御意見もいただいておりますけれども、まずは国としての考え方を提示をさせていただいて、是非、地元の皆さんとしっかりと相談をする中で、仮置場を早期に設置をし、中間貯蔵施設もできるだけ早い段階でめどを立てることによって除染を進めていきたいというふうに考えております。
#11
○小見山幸治君 ありがとうございます。
 今大臣の方からは国の責任について言及されました。正確に言いますと、福島県内に設置する中間貯蔵施設やその後の最終処分の安全性について国が責任を持つというお話だと思いますけれども、具体的にそれはどういうことか、国が果たす責任の内容をもう少し詳しく説明をいただければと思います。
#12
○国務大臣(細野豪志君) この中間貯蔵施設につきましては、ロードマップにおいてお示しをしましたとおり、国の責任において、仮置場への本格搬入開始から三年程度をめどといたしまして供用開始をできるようにすることにしておりまして、平成二十四年度内に場所の選定を行うことといたしております。また、最終処分については、減容化をしっかり行った上で、中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外で最終処分を完了するとしているところでございます。
 国の責任についての御質問でございますので、こういうことをしっかりやり抜く体制をまず国が整備をすることが重要であろうというふうに思っております。環境省が国の中でも責任省庁ということになりますので、現在、環境省の下で、どういった形でどういう組織に例えば中間貯蔵施設を造らせるのがいいのかということについての作業を進めております。当然、それをやるためにはそうした体制も必要ですし、きちっとした制度も必要だというふうに思っておりますので、その検討作業を現在しているという状況でございます。
 もちろん、この中間貯蔵施設の在り方というのは、安全には最大限配慮がなされなければなりませんし、また、そこで減容化をするという研究開発の要素も不可欠だろうというふうに思っております。そういった意味で、安全に保管できるだけではなくて、研究開発の要素が出てくることによって、例えば地元の皆さんの雇用にもつながり、様々な研究成果がほかにも生かせるような前向きな施設にできるように、国としての責任を全うしてまいりたいと考えております。
#13
○小見山幸治君 ありがとうございます。
 今大臣からお話がありましたとおりでございます。スピード感を持って是非着実に進めていただきたいと思います。
 それでは、除染の現状と今後の見通しについて更に質問させていただきたいと思います。
 震災から九か月近くたっているわけでありますけれども、除染を要するエリアが相変わらずかなりの広範囲にわたっております。具体的な進捗状況がなかなか実感できないのが現状だと思います。震災直後は、取りあえず、まず子供の健康と安全を守る見地から、新学期に向けては学校の校庭の除染が大きくクローズアップされましたけれども、それ以外のその他の土壌や建物の汚染、また稲わらの汚染や、さらに福島第一原子力発電所の汚染水と、幾つも問題が出ていると思います。
 早期に抜本的な解決を図らなければならないと思いますが、まず、除染の現状、その取組状況につき、大臣ほか関係省庁から御説明をいただきたいと思います。
#14
○国務大臣(細野豪志君) 除染を推進をしていくためには政府としての予算をしっかり確保していかなければなりませんし、また体制も整備をしていかなければならないと思っております。
 これまで、除染に関する緊急実施基本方針に基づく取組に必要な経費として、復旧復興の予備費の中から約二千百八十億円を措置をいたしました。また、来年度の予算の要望も含めると、既に一兆一千数百億円のかなりまとまった規模の予算を既に確保しております。また、法律が来年の一月の一日から本格施行でございますので、それに向けての様々な準備もおおよそ整いつつあると、そういう状況でございます。
 そうした中で、最終的に、除染を進めるためには予算や法律ということだけでは十分ではなくて、人員を確保することが重要であると考えております。来年の一月一日には福島の現地のチームを拡充をいたしまして福島環境再生事務所というものを設ける予定をしております。そして来年の四月には、それを他省の応援も得て三百人規模に拡大をして、大規模な除染を実施をできるような人的なしっかりとした体制もつくっていきたいと思っております。
 言うまでもなく、東京でもそれをバックアップする必要がありますので、この霞が関でのバックアップ体制も含めて体制の整備を今まさに行っておって、かなり整ってきたというのが私の今の思いでございます。
#15
○政府参考人(藤本潔君) 農地の土壌でありますとか稲わらの御質問についてお答えをいたします。
 農林水産省といたしましても、放射性物質の除去につきましては環境省を中心に政府一体となって取り組むことが重要であるというふうに認識しております。現在、農林水産省からも政府の福島除染推進チームに職員を常駐させて、これまでに開発してまいりました除染技術の現場での指導等に当たらせているところでございます。
 先生御指摘の、除染に伴い発生する土壌等につきましては、地方公共団体から仮置場として国有林野を使いたいというような要請があった場合には国有林野の無償の提供について積極的に協力することとしているほか、排出土壌の減容化のための技術開発にも取り組んでいるところでございます。また、汚染されました稲わらの処理につきまして、キログラム当たり八千ベクレル以下の汚染稲わらは一般廃棄物として処理し、同じくキログラム当たり八千ベクレルを超える汚染稲わらは隔離一時保管との処分方法を示して周知に努めているところでございます。
 農林水産省といたしましては、関係県や市町村とも連携して汚染稲わらの隔離一時保管等に全力を挙げて取り組んでいるところでございまして、今後、隔離一時保管後の焼却等の処理につきまして環境省とも連携して推進していく所存でございます。
 今後とも、政府一体となって除染対策の推進に取り組んでまいる所存でございます。
#16
○小見山幸治君 ありがとうございます。
 今ほどお話をしていただいたとおりであると思いますが、先ほど大臣が御答弁された基本方針、ロードマップとの関係で、いわゆる中間貯蔵施設の役割が重要であると考えます。震災廃棄物については減容化を行った上で中間貯蔵施設に封じ込めることが必要不可欠であると先ほどから細野大臣も繰り返し御答弁をされておられることでございますけれども、これまでも仮置場の設置に苦労がかなり重なっていると聞いております。地元では、政府の希望的空手形になるのではないかという意見もございます。
 中間貯蔵施設の確保の見通しについて、現在の状況はどうなっておりますか、お尋ねしたいと思います。
#17
○国務大臣(細野豪志君) この中間貯蔵施設というのは、政府が一方的に例えば場所を特定をしてここに造るからということを言えるという性質の施設ではないだろうというふうに思っております。したがって、まずはそれぞれの自治体の思いというのも聞かせていただいて、例えば場所としてどこが適切なのかということも含めて、福島県であるとか市町村の御意見もしっかりと伺いながら方針を立てていかなければならないというふうに思っております。
 ただ、その一方で、自ら進んで手を挙げて中間貯蔵施設を造っていただけるかというと、恐らくそういった場所はないのではないかと思っております。したがって、現在はとにかく地元の皆さんのいろんな話を聞かせていただいている状況でございまして、それぞれの地域の復旧計画もありますから、復旧計画の中でどう位置付けていくのかということも含めて、協議を様々な形でさせていただいているという状況でございます。
 その中で、ある段階で、やはりお願いをするのは私どもの側でございますから、改めてこういった形でお願いできないだろうかという次の段階へ移らなければならないというふうに思っております。
 その時期でございますけれども、仮置場がなかなかできない一つの原因が、中間貯蔵施設についてめどが立っていないということにございます。そのことも考えると、場所の選定自体は来年度中ということではございますけれども、ずっとその議論を先延ばしをするということではなくて、時期は見極めた上で改めて私どもの方から、中間貯蔵の在り方についてやはりもう一つ踏み込んだ様々な、これは本当にお願いというのをできるだけ丁寧な形でしていく必要があるのではないかというふうに思っております。
#18
○小見山幸治君 ありがとうございます。
 一昨日の委員会の派遣で南相馬市へ伺いまして、桜井市長と面談した際にもこの件については具体的にお話がございました。南相馬でも、仮置場を造らなければいけない、地域の住民の同意を得なければいけないというお話の中で、やっぱりその先の中間貯蔵施設がはっきり決まらないと、三年と聞いているけれども、三年が五年、五年が十年になるのではないかという不安の中から、なかなかそれぞれの地域で了解が得られにくいと。
 そういう状況も考えると、まずやっぱり国が責任を持って中間貯蔵施設をここに造るんだということをある程度工程表を示しながら決めていかないと難しいのではないかと思いますので、このことについては強くお願いをしておきたいと思います。
 続きまして、除染実証モデル事業についてお尋ねをいたします。
 これもこの前の視察で、ハートランドはらまちにも伺いました。最近スタートしたばかりの除染実証モデル事業の概要について、現地でいろいろお話を伺ってまいりました。除染モデル実証公募には、Aグループ、Bグループ、Cグループと分けて、鹿島建設、大成建設、大林組等が受注をされていると聞いております。それぞれ、それらの実証モデルにはどういった予算が付いているのか。
 それからあわせて、除染技術実証公募にも二十五社が採択されたと聞いています。これらの技術と、現場で実際に除染が行われるものはどうやって今後マッチングしていくのか、どういうふうにそれらが組み合わされて生かされていくのかということについて具体的にお話をいただければと思います。
#19
○政府参考人(西本淳哉君) お答え申し上げます。
 除染モデル実証事業は、警戒区域、計画的避難区域等に指定されております十二の市町村で実施をいたしております。先般、JAEA、日本原子力研究開発機構から公募によりまして除染事業者の三者を選定したところでございます。十二市町村ございますので、この三者にはそれぞれ四市町村ずつ受け持っていただくということで、一市町村当たり六億円程度の除染費用を計上いたしております。
 それから、この除染のモデル実証事業とは別に、今後の除染作業に活用し得る優れた技術、こういったものを発掘するために、除染作業の効率化を進めるような技術とか減容化技術とか、こんな技術を対象といたしました除染技術実証試験事業を実施しているところでございます。
 このモデル実証とそれから技術実証は、実施に当たりましては、相互にきっちり連絡を取り合って連携をして実施していくということにいたしております。
 それから、今後、除染が本格化してまいります。こういったモデルの実証事業とかあるいは技術実証で得られた知見がしっかり活用されるように取り組んでまいりたいと思います。
#20
○小見山幸治君 ありがとうございます。
 これらの実証実験を、具体的な現場で優れた技術を是非生かしていっていただきたいと、そう思っていますので、よろしくお願いいたします。
 次に、除染作業について質問をさせていただきます。
 先日、細野大臣も福島の伊達市で除染ボランティアと共に自ら除染活動をされたと聞いております。今後継続的に、先ほどからもお話がありますように、人手が確保できるかどうかということが問題になっていると思いますし、また、その活動に当たるスタッフの健康管理、そういったことも見過ごすことができないんではないかと思いますが、これらの点について大臣のお考えを伺いたいと思います。
#21
○国務大臣(細野豪志君) 除染につきましては、事業者による事業としての除染でやるべきところ、一方で、コミュニティーの除染はボランティアの皆さんや地域の皆さんに手を貸していただいてやっていく、そういう幾つかのやり方があるのではないかと考えております。その中で、本当にボランティアの皆さんというのは手弁当で来ていただくわけでありますから、そういう方々の健康の問題というのは非常に重要な課題の一つであるというふうに感じております。
 環境省では、除染のボランティアの募集の問題につきましては、ホームページで公開をするなどのそういう募集をすると同時に、来ていただく方については、きちっと除染の方法や留意事項についてお知らせをできるような資料は作成をしております。また、厚生労働省の方でも既にガイドラインを九月九日に作っておりまして、当面の除染される、参加されるボランティアの方々に対してのやり方というのはお示しをできているという、そういう状況でございます。
 ただ、改めて、そういったことについて更に踏み込んだやはりある程度の基準を作っていった方がいいだろうというふうにも考えておりますので、それについては現在厚生労働省で検討が進んでいるというふうに承知しております。
#22
○小見山幸治君 その除染をする作業の人員、これは大変たくさんの方が必要ではないかと思います。
 先ほども視察の報告にもございました。これも南相馬市長がおっしゃっておられたことでございますけれども、南相馬市の除染をするには一日百軒の除染をして二年掛かると、そういうお話でございました。一軒につき六人から七人が必要ではないかと、そういう中で、一日一チーム、一軒から二軒しかできないと。そういうことを考えますと、それを全部完了しようと思えば一日五十チーム以上が必要であり、それ掛ける七、八名という数になります。それが二年間継続して行わなければ南相馬市の除染は完了しないと、そういう現状でありました。
 具体的に除染が完了するイメージというものをもちろん持っておられると思いますけれども、そういったことをきちっとやっていかないと、どんどんこういった作業は延びていくんではないかと思いますので、具体的な作業方針というか行程を是非しっかりと計画していただいて進めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、来年四月発足予定の原子力安全庁の準備状況についてお尋ねをしたいと思います。
 現在のところ、設置に向けた議論はどの程度進んでいるのか、大臣から伺いたいと思います。
#23
○国務大臣(細野豪志君) 来年四月の発足に向けまして、現在、法律の準備を進めております。年内にとにかく作業を、できるだけ詰めの作業をいたしまして、できるだけ年明けの早い段階で法案をお示しをできるようにしてまいりたいというふうに思っております。
 また、あわせて、来年の四月の発足を目指しておりますので、どういった場所にどういったいわゆる体制でやるのかという実務的な調整もしていかなければなりませんので、その準備も並行して行っているという、そういう状況でございます。
 是非、いろんな皆さん御意見がおありだと思いますし、いろんな御意見を既にいただいておるわけでございますけれども、いずれにしても、今の原子力安全体制が残念ながら国民の信頼を失っているし、国際的にも必ずしも十分な信認を得ていないという状況の中で、新しい体制をできるだけ早くつくっていくことは重要だというふうに思っておりまして、来年の四月の発足に向けて、是非環境委員会の皆さんの御理解もいただきたいというふうに思っております。
#24
○小見山幸治君 ありがとうございます。
 原子力行政を推進する側、規制する側が相互に独立し、チェック・アンド・バランスを作用させるというのが今回の原子力安全庁の設置の趣旨であると理解しています。来年の四月といってももうそれほど準備期間はないと思いますので、大臣の指導の下、スピード感を持って検討が進むことを期待をさせていただきたいと思います。
 震災の際、私は地元の方とお話しする機会がございました。三月十一日以降何が変わりましたかとお尋ねをしましたら、その女性の方は、子供がいなくなりましたと悲しい声で答えてくれました。一日も早く笑顔が取り戻せるように、政治の役割を厳しく自覚した次第でございます。私も微力ではございますが、復旧復興に向け、しっかりと汗をかいていきたいと思っています。
 それでは続いて、震災時にも改めてクローズアップされた生活排水の問題についてお尋ねをしたいと思います。
 東日本大震災、津波の影響で被災地における下水道施設、浄化槽施設が甚大な被害を受けました。政府として被害状況をどう認識しておられるのか、それぞれ御答弁をいただきたいと思います。
#25
○政府参考人(伊藤哲夫君) まず浄化槽について御説明申し上げます。
 環境省では、東日本大震災により被害を受けた浄化槽につきまして、岩手県、宮城県、福島県の三県の中でとりわけ被害が大きかった地域、具体的には震度六弱以上を観測した地域又は津波による被害を受けた地域の中から千基程度のサンプル調査を行った次第でございます。その結果、修理が不可能であり全損と判断された浄化槽は全体の三・八%にとどまっておりまして、応急修理の必要があると判断された浄化槽は全体の約二八%、残りの六八%につきましては特段の修理をしなくても使用することが可能だと、こういった状況でございました。
#26
○政府参考人(岡久宏史君) 下水道施設の被害状況についてお答えをさせていただきます。
 今般の東日本大震災では、下水道施設におきましても、特に岩手県、宮城県、福島県の沿岸部を中心とした処理場が津波により被災するなど、甚大な被害を受けたところであります。これらの下水処理場を中心に当初四十八か所が稼働停止をいたしましたが、その後の復旧によりまして、現在、津波による機械電気設備の損傷等で稼働停止中の処理場は、岩手県、宮城県、福島県の東北三県にある十六か所まで減少しております。そのうち十四か所につきましては、生活排水等の流入があるため応急的な処理を実施している、こういう状況でございます。
#27
○小見山幸治君 被害状況については今お答えがあったとおりだと思います。その復旧に向けて先般第三次補正予算が成立したところでありますけれども、予算執行のスケジュール感というか、どのような政策をどういう行程で今後進めていくのか、現時点での見通しをお聞かせいただきたいと思います。
#28
○政府参考人(伊藤哲夫君) 今般お認めいただきました第三次補正予算の低炭素社会対応型浄化槽の整備費につきましては、東日本対策振興復興交付金といたしまして内閣府予算に計上されているところでございます。
 今後の執行スケジュールにつきましては、内閣府に置かれております東日本大震災復興対策本部が中心となって調整を行っていくということであるわけでございますが、環境省としましても、復興対策本部と連携しながら、できるだけ早期に執行できるように努力してまいりたいと、こういうふうに考えております。
#29
○政府参考人(岡久宏史君) 東日本大震災で被災した下水道施設につきましては、できるだけ早く復旧することが重要と認識をしております。
 国土交通省におきましては、四月に設置をいたしました学識者等から成る下水道地震・津波対策技術検討委員会におきまして、簡易処理の段階的なレベルアップの考え方でありますとか、従前の機能を回復させ、再度災害防止を目的とした本復旧の考え方等についての提言を取りまとめまして、被災自治体に周知をしてございます。被災自治体におけます今後の本復旧に向けた取組としましては、生活排水等の流入がある十四か所のうち、平成二十四年度上半期中には十一か所、平成二十四年度末までには十三か所において被災前の水準での処理を開始する予定でございます。残りの一か所につきましても、段階的に処理水質の向上を図りながら早期の完了を目指しているところであります。
 なお、稼働停止中の十六か所のうち二か所につきましては、地域が壊滅的な被害を受けておりまして、生活排水などの発生のない状況であります。今後の復興町づくりと併せて、その復旧を検討していくこととなると思います。
#30
○小見山幸治君 ありがとうございます。
 迅速な予算執行は言うまでもありません。その一例として、被災地の中で最も象徴的、衝撃的な被害があったケースとして、仙台市の南蒲生浄化センターの事案に具体的に触れていきたいと思います。
 仙台市宮城野区にある南蒲生浄化センターは、仙台市民約七十万人、全体の七割の処理を行ってきた大型の処理施設であります。三月十一日の震災被害に遭い、建物が物理的に壊れ、操業が不能となりました。深刻な被害が出たところでありますけれども、現在、その南蒲生浄化センターは機能停止が続いていると聞いておりますが、そこで、まず現在までに分かっている被害の状況及び復旧状況、さらに、最終放流水は水質が今どうなっているのか、その点について御説明をいただきたいと思います。
#31
○政府参考人(岡久宏史君) 南蒲生浄化センターでは、震災から一週間後の三月十八日より下水を沈殿処理をしまして、その上澄みを消毒をして放流する簡易処理を実施しているところでありまして、現在、代表的な水質指標でありますBOD、これが十一月十日時点で百ミリグラム・パー・リットルであると、そういう報告を受けております。
 来年一月からは、現在の沈殿消毒による処理に加えまして、更に放流水質を向上させるための処理を既存施設を活用して実施するべく準備しているところでありまして、その放流水質は、BODでいいますと四十ミリグラム・パー・リットル程度となる見込みであります。
 本復旧につきましては、被災前の水準での処理の開始を平成二十七年六月、全ての復旧工事の完了を平成二十七年度末と見込んでいると聞いております。
 以上です。
#32
○小見山幸治君 生活排水処理は、いつ何どきでも国民の生活に密着した重要な問題であります。是非これからもしっかりした対応をお願いしたいと思います。
 さて、生活排水が話題になったところで、改めて被災地の現状に照らした質問を続けさせていただきたいと思います。
 政府の東日本大震災復興対策本部は、先月二十四日、震災における被災者数を十一月十七日時点で三十二万八千九百三人と発表いたしました。うち被災三県で仮設住宅に入居しておられる方は十一万四千四百三十一人になります。仮設住宅における生活排水の処理について、現状はどうなっているのか、下水道、浄化槽のどちらを使用されているのか、お尋ねをしたいと思います。
#33
○政府参考人(金谷裕弘君) お答えいたします。
 被災三県に建設されております応急仮設住宅の団地の生活排水の処理状況についてでございますけれども、県からの報告によりますと、下水道を利用して処理をしておりますのが約四割弱、三七%の団地でございます。それから、浄化槽を設置して処理をしておりますところが約六割強、六三%の団地という状況になってございます。
 以上でございます。
#34
○小見山幸治君 今お話がありましたとおり、先ほど取り上げた仙台南蒲生浄化センターの事例でも分かるように、集中した下水処理ではなく、浄化槽を適宜適切配置して生活排水処理が機能不全に陥らないようにすることが肝要だと思います。
 つまり、危機管理、災害対策の観点からも浄化槽が優位ではないかと私自身は痛切に感じるわけでありますけれども、その点について環境省の御意見を伺いたいと思います。
#35
○大臣政務官(高山智司君) 小見山議員御指摘いただきましたように、今回、この仮設住宅の設置に関しましても、仮設住宅、迅速に設置しなければいけないということと、また、仮設住宅の場合、特に短期間であったということもございますし、また、人口がなかなか少ない地域に仮設住宅を建てるといった場合に浄化槽が非常に便利であったということは私も思っております。
 また、浄化槽は水環境保全上、十分な処理水質が得られるものでありまして、適切な生活排水処理の観点から、下水道と比較しても環境上大きな差異はないというふうに考えております。
#36
○小見山幸治君 ありがとうございます。
 それほど環境省と私の間に認識の違いがないということがよく分かりました。
 そこで、生活排水に関し、我が党が政権交代以前から取り組んでいる下水道法改正について幾つか質問をしたいと思います。
 我が党は、野党時代から下水道法の改正を訴え、法制化の準備に着手していることは御存じのことと思います。下水道法第十条第一項本文の改正であります。これは、公共下水道の供用が開始された場合において、当該公共下水道の排水区域内の土地の所有者、使用者又は占有者は、遅滞なく、次の区分に従って、その土地の下水を公共下水道に流入させるために必要な排水管、排水渠その他の排水施設を設置しなければならないという、いわゆる接続義務を定めておるわけでございますが、我が党は、この接続義務の免除につき立法措置を講じようと合意形成に努めているところでございます。
 この条文の趣旨はそもそも何なのか、国土交通省から説明をいただきたいと思います。
#37
○政府参考人(岡久宏史君) 下水道法第十条第一項の趣旨でございますが、この規定につきましては、公衆衛生の向上あるいは浸水の防止、また公共用水域の水質保全を図るという下水道法の目的を達成する観点から、下水道が供用開始された区域内の各家庭や事業所などには原則として下水道へ接続していただくこととしているものであります。
 なお、下水道の整備に当たりましては、地方公共団体自らが、経済性等を勘案して、浄化槽等の他の汚水処理施設との役割分担を明確にした上で進めているところであります。
#38
○小見山幸治君 今国土交通省からお話がありました。
 私は、後ほどもう一度述べさせていただきますが、下水道と浄化槽のベストミックスがこれからは必要ではないかと、そういう立場でございます。
 そこで、下水道と浄化槽の比較優位の議論について確認をしたいと思います。
 今国土交通省から答弁をいただいた内容を踏まえて、水質汚濁の防止、適切な生活排水の処理の観点から、下水道と浄化槽に環境影響上の差異があるかどうか、明確にそれぞれ御答弁をいただきたいと思います。
#39
○大臣政務官(高山智司君) ありがとうございます。
 まず浄化槽についてでございますけれども、浄化槽も現在は水環境保全上十分な水質処理が得られるということになっておりまして、適切な生活排水処理の観点から、下水道と比較しても環境影響上の大きな差異はございません。
#40
○政府参考人(岡久宏史君) 下水道につきましても、公共用水域の水質保全や公衆衛生の向上などを図ることを目的とした社会資本であると認識しておりますが、公共用水域の水質環境基準を達成させるなどのために、下水道法におきまして放流水の基準を決めてございます。この放流水の基準につきましては、処理場ごとに放流先の状況等を考慮して設定をする仕組みと、こうなってございます。
 放流水の基準のうち、BODにつきましては十五ミリグラム・パー・リットルより厳しい数値で設定することとなっておりますし、放流先が閉鎖性水域である場合は、富栄養化の原因となる窒素、燐につきましても基準を設定しております。これらのほかに大腸菌群数、水素イオン濃度、浮遊物質量などについても設定をしておりまして、合わせて四十三項目について放流水の基準を設定しているということでございます。
 また、放流水の水質基準を守るためには適正な維持管理を実施する必要がございますので、年に二十四回の放流水質の検査が義務付けられていると、こういうことになってございます。
 以上のとおり、下水道の整備、適切な維持管理によって公共用水域の水質保全に貢献をしている、そういうふうに認識しているところでございます。
#41
○小見山幸治君 今、国土交通省からは明確な答弁がなかったわけですけれども、環境省からお話がありましたように、水質については、住民の人が生活していくという意味においては、決して、浄化槽であれ下水道であれ、問題はないのではないかと、私はそのように認識をしております。
 そこで、もう少し踏み込んで、財政上の問題からどういうことが問題であるかということについてお尋ねをしたいと思います。
 本日は皆様にも資料を配らさせていただきました。総務省からも今日はここへ出席をしていただいておりますが、下水道整備に関しては地方の財政をかなり圧迫しているのではないかという指摘がございます。それについて総務省の方から御説明をいただきたいと思います。
#42
○政府参考人(濱田敏彰君) お答えさせていただきます。
 皆様のお手元にあります御資料にありますとおり、平成二十一年度、直近の決算におきまして、一般会計等からの下水道事業会計への繰り出し金は一兆九千億弱、一・九兆円でございます。一般会計等の歳出額に占める割合は約一・九%。また、下水道事業債の現在高は約三十一兆円となっておりまして、地方債の残高に占める割合は一三・七%でございます。
 こうした下水道事業に関係する一般会計負担割合あるいは借入残高比率で見ますと、最近五年間では若干漸減傾向にあるというものの、いまだ地方の財政において相当のウエートを占めている状況にあるかと認識しております。
#43
○小見山幸治君 ありがとうございます。
 財政上これだけの問題があるということが客観的に明らかになったと思います。本来は、下水道事業は特別会計及び料金収入で賄わなければいけないということであります。しかしながら、一般会計からかなり繰入れをしないと下水道は成り立たないというのが今の現状だと思います。そういう観点から、そういう状況になると地方財政をかなり圧迫し、自由度を狭め、地方の下水道の負担が大きくなるという状況が現状であります。
 したがって、私は、現在、この下水道事業を進めておられる上で、こういった点を踏まえて、国土交通省の見解を改めてお伺いしたいと思います。
#44
○大臣政務官(津川祥吾君) ありがとうございます。
 今委員からは、下水道の整備に関して地方財政を圧迫しているのではないか、この整備というのはいわゆる維持管理も含めての御指摘というふうに理解をさせていただきますが、今、下水道事業の経営の状況につきましては、指定都市等、大都市では比較的良好でありますが、一方で、人口が密集していない地域における経営の状況はかなり厳しいという状況でございます。
 こういった地域の状況を踏まえまして、昨年の四月に国土交通省と環境省、それから農林水産省の三政務官によります今後の汚水処理のあり方に関する検討会というものを設置をしております。ここで、三政務官、そして三省の事務方も一つのテーブルに着きまして、持続可能な汚水処理の在り方などについて幅広く検討してまいりました。有識者の皆様方にも様々御指摘をいただき、また、各自治体からもアンケート調査、ヒアリングを進めながら議論を進めてきているところでありますが、その中におきまして、今委員御指摘の下水道経営の健全化の在り方についてということも議題として議論をしてきているところであります。
 先ほど委員がお話になりましたとおり、下水道あるいは浄化槽、あるいは農業集落排水というものもございますが、これらをしっかりと組み合わせてベストミックスを実現していくということは大変重要であるというふうに我々も考えております。
 今後とも、地域の事情にしっかりと適切に合わせた形で、役割分担の下で汚水処理が適切に行われる、また効率的に行われるということが重要だというふうに考えておりますし、また、国がミスリードするようなことがあってはならないと。そのような考え方の中で、各省連携をいたしまして、今後とも地方公共団体を支援してまいりたいというふうに考えているところであります。
#45
○小見山幸治君 どうもありがとうございました。
 今、政務官からもお話がありましたように、私もベストミックスが必要だと思いますので、是非、下水道法改正については今後具体的に進めていきたいと思います。
 残念ながら時間が来てしまいましたので、まだ地域主権改革やCOP17についてもお尋ねをしたいと思いましたけれども、これで私の質問を終わらさせていただきます。
 今日はどうもありがとうございました。
#46
○谷川秀善君 皆さん、おはようございます。自由民主党の谷川秀善でございます。質問をさせていただきたいと思います。
 質問をさせていただきますが、先般は、今、小見山委員からも御質問ございましたように、松村委員長を先頭に、除染がそろそろ試験的に始まったということで、南相馬の方へ行ってまいりました。そして南相馬の桜井市長さんにいろいろお話をお伺いをいたしましたが、いずれにしても初めての経験であろうと思いますから、市長さんも、大変やということで、人的にも財政的にも大変なので、何とか、国また皆さん方に御協力、御指導を賜りたい、こういうことでございました。私も見せていただいて、これは膨大なこんなところをどう除染するのかなと心配になって帰ってまいりました。この件については後で御質問をさせていただきたいと思いますが。
 まず、新聞でちょっと見たんですが、環境省に何か小包みたいなものが送られてきたと。その小包みたいなものの処分について何か不適切なことがあったということで、大臣が在任中、大臣の給与を全額返上するということで責任を取ったというような囲み記事みたいなものを見ましたので、大臣が在任中、大臣給与を全額返上するなんてことは、これは大変なことですよ。どういう事件が起こったのかというて心配になっておりますので、その点について、時系列的に、簡潔に、しかも分かりやすく御説明をいただきたいというふうに思います。
#47
○委員長(松村祥史君) 細野大臣。
#48
○谷川秀善君 いや、委員長、その点については大臣に説明してもらわぬでもいいんですよ。事務局で説明してもらって、その後、大臣に聞きますから。
#49
○政府参考人(谷津龍太郎君) 御説明申し上げます。
 まず、一個目と二個目という二つのケースでございます。
 一箱目につきましては、十一月の八日に到着をいたしました。二つ目の箱が十一月の十六日に到着をいたしました。一つ目の箱には土と書いてございまして、二つ目の箱は灰と表記をされたものでございます。この物につきましては、私どもの合同庁舎五号館内において密封容器に封入して保管をしておったわけでございます。
 二つ目の箱が十六日に到着をしたわけでございますけれども、その時点でこの問題が幹部に報告をされたわけでございます。その報告の中で、実は一つ目の箱で送られた土については職員が処分をしたという報告がございまして、その後、私どもとしては、政務三役と相談をいたしまして所要の措置を講じてまいったわけでございます。
#50
○谷川秀善君 そんな訳の分からぬ説明されてもみんな分かりますか。おかしいでしょう。それじゃ、私が大体聞きましたんで、私から説明しますよ。もうばからしい、本当に。
 これは、十一月の八日午前九時ごろ環境省にA4コピー大の小箱が宅急便で送られてきたと。これぐらいの箱ですな、それが宅急便で送られてきて、開封をした、開けてみたと。その中に土がビニール袋に入っていたと。そこに手紙も付いておったということで、これは福島の私の自宅の庭の土であります、それで、放射線量を測りました、放射線量がこれこれでございました、その処分について環境省によろしくお願いしますと、こういうことだったんですね。それで分かるでしょう。
 それで、環境省でもいろいろ測ってみたと。約七十センチ離れたところで測ったら〇・一八マイクロシーベルトであった。ビニール袋ひっつけて近くで測ったら〇・六マイクロシーベルトであったと。まあ大したことはないというか、それほど大変なシーベルトではなかったということで、この土をどうしようかと相談したというんですよ。ところが、一週間たっても結論が出ない。弁護士にも、何で弁護士にも相談するのよ、こんなもの。
 それで、何か課長が当時現場へ行っていたのかな、福島の現場の方へ行っていたので帰ってきて相談するのに時間が掛かったと。そういうことで、課長と相談したら、それは大したことないね、それじゃどこか空き地にでも処分しようかと言うたというんですね。それで、係員が気利かせて持って帰って、自分の庭に処分するのもちょっと具合悪いから近くの公園かどこかへほうったと。これが一件目ですよ。
 二件目が、十一月の十六日にまた送ってきたと、宅急便。どうも筆跡等からいうと同じ人らしいと。住所もちゃんと書いてあるんですね。それで、測ったらまた同じようなことであったと。その土はどうしているかというたら、いまだに環境省にある、こういうことなんです。
 あなた、考えたら分かるでしょう。住所が書いてあるんですよ。どうしてほしいのかということを当然、小学校の生徒でもその人に会いに行くでしょう。違いますか。会いにも行かぬと、一回目はこそっと持って帰ってほうったと。子供でもしますか、こういうばかなこと。二回目はどうか。何にもせぬとそのままほったらかしてある、環境省にあると、そう言っているんです、私が聞いたところ。違うたら違うと言ってください。
 だから、私は、心の問題だと。この人も、一回目にすぐに、あんたこういうことを送ってこられたけど、うちの方でも測ったらこんなんやから大したことないさかいにあんたの庭へ返しておくわと言うたら、これ二回目送ってきますか。こないと思いますよ。納得して、それは分かりましたと。環境省としてはこれから除染もいろいろやりますので、どうぞ御理解賜りたいと、こう言えば済む話と違いますか。いまだにほったらかしてあるわけですよ、その人と何の接触もしていないんですよ、環境省は。これを私は問題にしているわけです。大臣はどう聞いたか知りませんよ。
 それで私は、これは大変なことだというて在任中月給全部返上する、何かええ格好のように思いますけれども、次起こったら、次はどうするんですか。次に何か事件が起こったらどうするんですか。辞めるんですか。辞めなきゃしようがなくなりますよ。だから私は心配しているわけですよ。その点についてお答えをいただきたいと思います。
#51
○国務大臣(細野豪志君) 今回のこの土の処理の問題は、私はいろんな意味で不適切であったと思っております。
 一番私が問題だと思っておりますのは、一月の一日から施行される法律に基づいて我々は除染をする責任がございます。そして、除染をした土については適切にしっかりと処理をしていただけるように、住民の皆さんであるとか市町村の皆さんにお願いをしなければならない立場でございます。しかも、法律自体はもう通っておりますから、施行前の時期でございますので、本来は、実質的なもう法律そのものが存在をするという状況ですので、我々がしっかりそれを皆さんにお願いをしなければならない立場なわけです。
 その環境省が福島の方から送られてきた土を非常に適切ではない形で処分をしたと。これからお願いをしなければならない、場合によっては罰則付きでいろんなことも言っていかなければならない我々がそういったことをしたというのはやはり問題だというふうに感じたということでございます。
 在任中の給与全額の返納というのは、これで責任が全うできたとか、ええ格好しいという話がありましたけれども、そういうつもりでやったわけではないんです。
 若干、身内をかばうようで恐縮なんですけれども、環境省、小さい世帯でございまして、除染であるとか廃棄物の処理というのはこれまで環境省がやる仕事の外にある仕事でございますから、各所から人を集めて、もう本当にぎりぎりの状態でやっておるんですね。ですから、こういう土の処理なんかも、もう少し人に余裕があって適正な人事配置ができていれば恐らくこういう間違った処理はしなかっただろうと思っておりまして、そういう体制を整えられなかったということも含めて、環境省の職員だけに責任を取らせるということに関して、私の中でこれはどうなのかという思いがございました。
 したがって、実際に処分を誤ってした人間についてはしっかりとそれなりの処分をする一方で、私自身もその責任を取りたいという思いがあったということでございます。
 これから問題があったらどうかということでございますけれども、環境省は今国民にしっかりと向き合ってやっていかなければならない、そういう非常に重要な役を担っておりますので、とにかく国民の皆さんにいろんな御迷惑をお掛けをしないように、緊張感を持って私を含めて事に当たっていきたいというふうに思っております。
#52
○谷川秀善君 私は処分その他について言うているんじゃないんですよ。心を言うているんです。これから福島一帯について除染せないかぬのに、福島県民の皆さん方に信頼が得られますかということを言うているんですね。
 だから、やっぱりすぐに行ってもらって、その人住所書いてあるんですから、すぐに訪ねていって聞いてもらったら、第二回目は起こってこないと私は思うんですよ。それを申し上げているんです。だから、やっぱり政治というのは信頼、行政も信頼ですよ。信頼から始まるわけで、是非そうしてもらいたい。
 それで、職員については別に、処分していたら切りないわね、こんなもの。むしろ、しっかりその心を大臣が示してもらいたいというふうに思います。これ以上もう申し上げませんから、しっかりその辺は信頼を確立をしてもらいたい。早急にその住所のところへ行って、二回目の土は灰と書いてあったのが土であったけれども、これはどうしましょうとちゃんと聞いてもらいたいというふうに私は思います。
 この問題はこれで終わります。
 それと同じことなんですが、東京電力の役員の報酬ですよ。事件が起こる前どれぐらい報酬を出しておって、社長その他、事件が起こってからどうなっているのか、これについてお伺いをいたしたいと思います。
#53
○大臣政務官(北神圭朗君) 東京電力につきましては、代表取締役である会長、社長及び副社長、全部で七名おられますが、の一人当たりの平均役員報酬額が、震災前は約四千七百万円でありましたが、震災後は支給されておりません。ゼロでございます。そして、代表取締役以外の取締役十名の一人当たりの平均役員報酬額は、震災前は約三千万円でありましたが、震災後は約一千五百万円に減額をされております。
#54
○谷川秀善君 そんな、あなた、中途半端な答えしたらいけませんがな。中越地震前、中越地震が起こった後、それから震災が起こったときと、こうなっておるんでしょう、減額していったのは。違いますか。何となく、あなた、安いところから言うたらあきませんがな。
 平常の状態のときは五千九百万円取っておったんです。大変でしょう、社長、副社長、会長。それ以外の役員は三千八百万円、平均。それが中越地震が起こって、その責任で四千七百万円と三千万円に下げたんです。それで今度の地震が起こって、会長、社長、副社長はただにというかゼロ円になって、それ以外の重役は千五百万円まだもらっているんです。これもおかしいでしょう、もう破産している会社ですよ。これから国も税金を投入して、福島の人たちにどれだけ補償しようかと。これからの話でしょう、補償しようかと。それに役員、平取も含めて千五百万円もらっていると。これで福島の県民は納得しますか。どう思いますか。
#55
○大臣政務官(北神圭朗君) これは、今の現段階で十一月四日に緊急特別事業計画というものが認定されたわけですが、この段階の話でございまして、今後につきましては、来年の春ぐらいに総合特別事業計画というものが策定をされます。その中で、それを認定する段階でしっかりと経営責任が明確になっているかどうかを予断なくかつ厳しく検証してまいりたいというふうに思っております。
#56
○谷川秀善君 それはやっぱり、少なくとも平時には三千八百万円もらっておったんや、貯金もあるでしょう。少なくとも、もう破産している会社の役員さんなんやから、できたら国民感情としても県民感情としてもやっぱりゼロでやってもらわなあかんのと違いますか。せやないと信頼が生まれませんよ。できるだけ、まあいろいろあるんだろうと思いますから、指導、まあなかなかこれ、一応民間会社ですからあれでしょうけれども、今やもう大変な状況になって、その被害を、県民が大変、いまだに帰ってこれぬ人たくさんおるわけですよ、避難して。そういう状況の中で、失業もしているでしょうし大変でしょう。その原因をまいた電力会社の役員さんが千五百万ももらっているいうたら、どうするんですか、これ。この辺よくお考えして指導してもらいたいというふうに思います。
#57
○大臣政務官(北神圭朗君) 先生御案内のとおり、総合特別事業計画というものは、東京電力さんと損害賠償機構、ここが策定をするということになっておりまして、我々が認定をする段階で、先生の今の御指摘も踏まえて、被災地の住民の皆さんの気持ちとか国民の気持ちというものを十分踏まえて厳しく検証してまいりたいと思います。
#58
○谷川秀善君 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 それでは次に、もう大分、半分ぐらい時間がたってしまいまして、原発の安全基準につきましてお伺いをいたしたいと思います。私は大阪の選出の議員でございますが、そういうこともございまして、関西電力についてお伺いをいたします。
 関西電力の原発が十四基、福井県に立地しているわけです。これはやっぱり全国で一番立地県としては多い数だろうというふうに思っております。その福井県の知事が、西川さんという方ですが、この知事が、定期検査で運転停止中の原発の再稼働につきまして、我々はただ単に反対をしているわけではありません、早く判断をしたいんです、けれども国が安全基準を示してくれなければ判断のしようがないと、そう言っているんですね。
 そして、いつごろまでにこの判断基準が出るのかということで、ちょっとお配りしていますが、福井県内の原発の数はこの十四基でございますが、関西電力の原発が十一基あって、ずっと定期検査中と、いろいろあるんですね、運転中と。こういうふうにあるんですけれども、四基が運転していた、あとは皆定期検査だったんです。それで、十一月の十五日に高浜原発の二号機が運転を停止させて定期検査に入ったわけです。それによって、今、関西電力の原発は十一基のうち八基が運転を停止をしておりまして、残る三基も十二月と来年の二月に順次定検に入るわけです。そういたしますと、来年の二月になりますと関電の原子力発電所は全部運転停止と、こういうことになるわけですね。
 そうすると、関電というのは割に原発の依存度高いです。高いんで、これが全部運転停止してしまいますともう大変な影響を及ぼすんです、これから冬に入って。だから、これ何とか、関西全体に、産業に大変な影響を及ぼしますから、早いこと安全基準を示していただければ西川知事もそれに沿って運転再開を考えたいと、こう言うておられますんで、まず早く安全基準を示してもらうということと、なかなかそう簡単に安全基準できそうにないようですから、その間どうするのか。何か聞くところによると、中国電力とかどこからか回してもらうというような話もあるようでございますが、その辺のところについてお知らせをいただきたいと思います。
#59
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 原子力発電所に対しては、国民の安心、信頼を確保するため、今般の事故から徹底的に教訓を抽出し、それを基に法体系、安全基準、これを整備していくこと、これ極めて重要でございます。
 政府におきましては、事故調査委員会、それから保安院に設置された事故を踏まえた技術的知見に関する各種の意見聴取会において現在事故原因について徹底的な検証を行い、基準の見直しなどの検討を行っているところでございます。このような検討を全力を挙げて進め、できるだけ速やかに安全規制に反映させるよう努めてまいりたいと考えております。
 他方におきまして、既存の原子力発電所の安全性につきましては、福島第一原発事故の原因を踏まえまして、緊急安全対策、それからシビアアクシデント対策、これは重大事故の対策でございますが、このような対策につきまして、今般の事故と同程度の津波が発生しても深刻な事態に至ることなく冷温停止につなげるための対策ができるということなどを確認してきているところでございます。
 このようなことを前提に、現在、緊急安全対策実施後の施設がどの程度の安全裕度があるのかということにつきまして、ストレステストと通称呼んでございますが、これで安全性の評価、確認を行っているというところでございます。これらの我々の審査等のプロセスにつきましては、公開を徹底的に進めまして透明性を確保し、信頼が得られるような体制で対応してまいりたいと考えております。
#60
○谷川秀善君 いろいろこの原発については、まだ原発が実用化されるようになってから五十年もたっていませんな。大体一番古いのでソ連、ロシアの原発が四十七年ぐらいだろうと思いますし、あとはそれ以降のものだと思いますので、なかなかどれまでが安全かということは分からぬと思うんですけれども。
 それにしても、福島第一原発六基とも皆三十年以上たっているでしょう。関電の福井の原発も大体三十年以上たっていますからね。原発に耐用年数というのがあるのかないのか分かりませんが、耐用年数みたいなものがあるとしたら大体どれぐらいと専門家は考えておられるんでしょうか。その辺のところをちょっと分かりましたらお知らせ願いたいと思います。
#61
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 現在、世界で最も古く運転継続しているものでございますが、約四十四年程度運転しているものがございます。我が国は、そこまで行ってもございませんが、四十年を過ぎた運転をしているものがあるわけでございます。
 そこで、御質問の発電所の耐用年数でございますが、これは経年劣化の特徴に応じて、その保守管理をどのように実施しているかなどによって異なってくるところでございまして、一義的に決めることは困難でございまして、規制上は一律の耐用年数を設定はしていないという状況でございます。
 しかしながら、原子炉の高経年化対策については、まず運転開始後三十年を迎えた時点、それからその後十年ごとに高経年化による劣化状況についてを評価し、運転管理の方針などを事業者において作成させまして、これを国がその内容の安全性の観点から認可するという形を取ってございます。すなわち三十年の時点、それから十年ごとに国が運転継続に関する安全性についてチェック、確認を行うという形で、それで運転の継続を認めつつ一層の安全確保に取り組んでいると、そういう状況でございます。
#62
○谷川秀善君 できるだけ安全に運転できるように、是非いろいろ安全基準等を定めていただいてその運用に努めていただきたいというふうに思います。
 しかし、脱原発、脱原発とこの原発事故で言われておりますけれども、なかなか一気に脱原発とは、それは言葉としてはいいし、そのとおりだろうと思いますけれども、なかなか一気に行くというわけにいかぬと思うんです。だから、これからのエネルギー政策をどうするかというのは、何も与党、野党問わず十分考えていかなきゃいかぬと思いますけれども、これは大変重要な政治判断が求められるところだろうと思います。だから簡単には答えを出せない問題だろうと思いますけれども、大臣、その所管として、これからどういう方向でエネルギー政策を進めていきたいというふうにお考えになっておられますか。最後に大臣のお考えをお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
#63
○国務大臣(細野豪志君) エネルギー政策全般については、国民の皆さんの関心、非常に高くなっておりますので、これから、政府でもきちっと検討していきたいというふうに思っておりますし、国会の中でも様々な御議論をいただければ、それにはしっかりと私どもも耳を傾けさせていただいて、いろんな議論をしていきたいと思っております。
 現在、政府の中では幾つかの会議が立ち上がっておりますが、その中でもやはり中心的な役割を果たしますのは、エネルギー・環境会議というのがございまして、その中で関係閣僚が集まりまして議論をする、ここが大きな場所になってくるであろうというふうに思っております。
 その中での議論というのは、まずは原子力発電所については、安全というのを最優先に、それこそ安全が確保できたものについては地元の自治体の理解もいただいた上で再稼働する、一方で、そこが確認をできないものについては、それはしっかりと止めていくという、めり張りの付いた対応をどういった形でしていくのかというのが一つ大きな柱になってくるであろうというふうに思っております。それは、最終的な様々な判断は当然原子力安全・保安院が現在やっておりますし、来年四月以降は原子力安全庁の中でやっていくという、そういう考え方でございます。
 そういった中でありますが、全体としては原発の依存度自体が下がっていくことは間違いありませんので、もう一つの柱としては、やはり再生可能エネルギー、これをあらゆる可能性を考えて育てていくということが重要であるというふうに考えております。既に国会で固定価格買取り制度というのを導入をしていただきまして、来年から本格的に動く形になります。
 それをあらゆる可能性を探って育てていく中で、どの程度これでエネルギーが供給できるのかということは見極めていく必要があると考えております。そうした見極めをどの時点でどうできるのかというのが非常に難しゅうございまして、今政府で考えておりますのは、来年の三月、四月辺りまでには選択肢をお示しをしたいと、そして来年の夏にはエネルギー基本計画にしっかりと方針を示せるような、そういう議論をしていきたいというふうに思っております。
 今申し上げたような要因をどこまでそこまでに整理をし切れるのかというのは、まさにこれからの議論ということになってまいります。
#64
○谷川秀善君 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。
#65
○委員長(松村祥史君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#66
○委員長(松村祥史君) 速記を起こしてください。
 答弁漏れがあったようでございますので。資源エネルギー庁糟谷電力・ガス事業部長。
#67
○政府参考人(糟谷敏秀君) 原子力発電所が止まっている間、関西の産業に大きな影響が出ないようにするためにどうするかという御質問でございます。
 御指摘のように、関西電力は原子力発電比率が高いために、今年の一月の需給ギャップは、単体で見ますとマイナス七・一%、二月でマイナス九・五%ということになっております。このため、関西電力自身も供給力を最大限に積み上げておりますし、それから、先ほど先生からの御質問にもありましたように、ほかの電力会社から最大限融通を受けると、これは西日本全体で見ますと少しプラスでございます。これを融通を受けるとともに、この間成立をさせていただきました第三次補正で自家発電の燃料費等の補助を三百億円予算をいただいております。これを速やかに、今月の半ば、前半にでも採択をして発表したいと思っております。
 こういうことで供給力を最大限積み上げ、なおそれでも不安が残ります部分については、関西電力管内においては一〇%以上の節電をお願いすることになるわけでございます。ただ、その節電要請に当たりましては、生産活動への実質的な影響が生じない範囲で自主的な目標を設定していただくということで、生産活動に実質的な影響がないようにきめ細かな対策を取っていただくということで、ちょっとお願いをしていきたいと。こういうことによって何とかこの冬は経済に大きな悪影響のない形で乗り切っていけないかということで最大限取り組んでおるところでございます。
#68
○谷川秀善君 それじゃ、結構でございます。
#69
○川口順子君 私からは気候温暖化の問題について質問をさせていただきます。
 日本が震災の結果としていろいろな課題がある中で、気候温暖化、地球温暖化は待ったなしで容赦なく進んでいるわけでございます。それから、国際的なそれに対応する取組もスケジュールどおり日本の都合にはお構いなく進んでいるということで、細野大臣には、その二つの課題を抱えられて大変に御多忙なことと思います。
 まず伺いたいのは、この会議で、実は基本方針全部お伺いをしたいところですが、時間的に制約がありますので、一つ大きな論点というのが京都議定書の第一約束期間以降の新しい枠組みをどうするかということであって、一つは途上国あるいはBASICと言われる中国、インド等の新興国が第二約束期間というのを設定すべきであるというふうに言っているわけで、EUもそれにかなり軸足が乗っかっている方向であるというふうに理解をしています。
 他方で、日本は全ての国が参加する公平で実効性のある枠組みということを言っていて対立をしているわけですが、私の見るところ、EUは排出権の価格もこのままでいくとゼロになってしまうというような状況になりますので、大変に第二約束期間の延長をほかの国を仲間に入れてやりたいという希望が強くあるのではないかというふうに思っておりまして、日本への圧力が相当に掛かっているということだと思います。
 新しい枠組みをどうするかというこの点について、細野大臣の今回の会議の見通し、どのようなことになりそうかということを教えていただきたいと思います。
#70
○国務大臣(細野豪志君) 川口委員はまさにこの温暖化交渉を我が国の先頭に立って引っ張ってこられた方でございますので、皆さんの努力をしっかりと引き継いで、国際交渉で日本の立場をできるだけしっかりと世界に伝えることができるように努力をしてまいりたいと思っております。
 我が国の温暖化に対する交渉の基本的な考え方は今御指摘のとおりでございます。全ての主要国が参加をする公平かつ実効性のある国際的枠組みの構築を最終目標としております。ただ、COP17の、今回の会議においてこれを実現をするということは相当困難であるというのも現実でございますので、将来の包括的な枠組みに向かう道筋をやはり明らかにし、その必要な作業に着手をする、そのことに合意をするということを私どもとしては提案をしてまいりたいと思っております。
 その具体的な中身は、例えば先進国同士の革新的な技術開発に向けた連携であるとか、途上国に対するCDMを代表されるような様々な協力の枠組みを更に深化させていこうであるとか、脆弱国、島嶼国などが主に非常にこの問題について大きな懸念を持っているわけですから、そういう途上国への様々な支援の在り方などになるわけですけれども、これを全体としてしっかりと協力をしながらやっていくという、そういう雰囲気といいますか意欲というか、そういったものが失われることがあってはならないというふうに考えておりますので、その辺りをしっかりと前に進めることができるような会議にしてまいりたいというふうに思っております。
#71
○川口順子君 日本が道筋についての提案をするということについては建設的な取組であって、私は評価をさせていただいておりますが、国際会議ですから、日本の思惑どおり進めていただきたいわけですが、そうなるとは限らない。新聞等で見ますと、途上国、これは数が非常に多いわけでして、非常に力があるわけですが、京都議定書自体は、今第一約束期間を決めているわけですが、これは加盟国の四分の三の賛成があれば改正をされるということになっていまして、日本は、そういう意味では先進国は数がそもそも少ないし、仮にEUとたもとを分かってやるということになりますともっと少なくなるわけでして、シナリオとしては四分の三の賛成をもって京都議定書の第二約束期間が合意をされてしまうという可能性もこれは論理的に捨て切れないし、論理的以上に、可能性としてもあると私は思います。
 当然、政府としても思っていらっしゃると思いますけれども、仮にこれが起きてしまった場合、我が国はどういう対応をなさいますか。京都議定書の第二約束期間は認めないというのが我が国の方針であるというふうに承知をしていますので、その場合はどうなさいますか。大臣からお答えをお願いします。
#72
○政府参考人(鈴木正規君) まず技術的なことを申し上げますと、確かにそういうふうな形で改正手続が定められておりますが、一方で、第二約束期間の個々の締約国の係数を書くためには、その当該締約国の書面による同意がなければ効力を発しないということがありますので、全体の改正を行うかどうかの話と個々の締約国がその部分に入るということとは少し手続が異なっているということでございまして、日本がこの議定書の中で新しい参加をする形になるためには、日本自身が書面でそういうことに対する同意を出さなければ参加することにはならないというのが手続上の仕組みでございます。
#73
○国務大臣(細野豪志君) 途上国が鍵を握るというのは川口委員御指摘のとおりだと思っております。
 私どもは、途上国にしっかりとメリットがあるような、そして世界全体で排出量が削減をできるような提案をしてまいりたいと思っております。それが先ほど御説明申し上げたような、CDMを更に深化をさせるという仕組みであったり、途上国に対する様々な財政的な支援も含めて、その枠組みを前に進めることであるというふうに思っております。
 京都議定書というのは、確かに歴史的には非常に大きな意義があった議定書であるし、今もその意義は残っているというふうに思いますけれども、状況が大きく変わっている中で、二六%の現在の第一約束期間に入っている国々だけ、若しくはそれが更に減って、例えば二〇%を下回っているような国々だけで合意をすることが必ずしも全体のプラスにはならないし、途上国にとってもむしろ全体でやっていくという枠組みをお互いに協力をしながら努力をするということの方が本当の意味でメリットがあるということを交渉で私は申し上げていきたいというふうに思っております。
 この対応につきましては、今局長からも答弁がありましたけれども、第二約束期間自体は全体としての排出量を減らしていくことに決してベストな案というふうには私どもは思っておりませんので、そういった姿勢を維持しつつ、まあ仮に、もう本当に仮の仮の話でございますけれども、そういったものが、第二約束期間が設定をされたとしても、それには日本は参加をしない、その第二約束期間自体には参加をしないという、そういう姿勢は貫いてまいりたいと考えております。
#74
○川口順子君 確認でございますけれども、その場合は、数字を入れてきたその書面には日本として賛成であるという書面は出さないということでよろしいわけですね。鈴木局長が技術的な説明をなさいましたので、それをしないということでいいということを確認させていただきます。
#75
○国務大臣(細野豪志君) その場合は署名はしないということであります。
 ただ、ちょっといろんな報道がありますので申し上げたいんですけれども、京都議定書には、この約束期間に関する様々な義務が課されるという要素だけではなくて、CDMを始めとしたいろんな要素があるわけです。ですから、京都議定書全体の枠組みについては私どもは前向きなものがたくさんあるというふうに思っておりますので、私が今申し上げているのは、この第二約束期間についてはサインをしないということであるということを併せて申し上げたいと思います。
#76
○川口順子君 もし仮に、起こってほしくないことで、大臣からは、あるいはいらっしゃる方からは、積極的に多くの国が、全ての主要の国が入ることが大事だということを国際社会に説得をしていただきたいわけでございますけれども、にもかかわらず、仮の話としてそういう数字が入るようなことになるというと、日本として、日本に当てはめられる数字というのは、前提条件付けて日本は発言しているにもかかわらず二五%ということになってしまうと思うんですね。それで二五%を、時間がないので私が言ってしまいますが、これは今回撤回をしない、取り消さないということで対応なさるというふうに理解していますが、確認をさせていただきます。
#77
○国務大臣(細野豪志君) COP17の会合は、個別の国々の目標について主要な議題になる会議だというふうには私は認識をしておりません。したがって、どうやって全体として排出量を減らしていくのか、そして包括的な枠組みをつくるのにどういうロードマップを考えていくのかと、それが議論の対象だというふうに思っております。そして、その中で日本はどうかということで問われれば、前提条件付で二五%という目標自体は現段階で変えているものではないということでございます。
#78
○川口順子君 前回の質問で申しましたように、前提条件を日本は付けていても、国際社会はそんなことは忘れて数字だけが独り歩きをするということで、二五%が問題だということについて私の立場は変わりません。
 それで、二五%削減に関しまして大臣から、そして今、谷川議員の質問に対しても同じようなお答えがありましたけれども、エネルギー、温暖化の問題をしっかりと検討をして、これは前回の答弁の議事録ですけれども、国民にも選択肢を示し、来年の夏、その時点でどういう判断をするかについて改めてお示ししなければならないというふうに述べられていらっしゃいます。たった今も同じ御答弁がありました。それで、その結果どういうふうな答えになるかということでございますけれども、見直し作業の結果として二五%削減は二〇二〇年に無理だということになったらば、その二五%削減目標をその時点で取り下げられるわけですね。
#79
○国務大臣(細野豪志君) その来年の夏までの検討というのは、我が国の厳しい環境というのがありますから、率直に厳しい部分も含めて評価をしなければならないと思っております。
 ただ一方で、プラスの要因も私はあると思っていまして、節電の努力であるとか再生可能エネルギーがこれから相当の勢いで増えていくだろうし、増やさなければならないというプラスの要因もあるわけですね。ですから、そういったことも含めて総合的に来年の夏までに検討して様々な判断をしていくということになろうかと思います。したがって、そういう様々な要因をかなりしっかりと議論をしなければ、それこそ数字について確たることを申し上げることはできませんので、その時点でしっかり判断をするという姿勢で臨んでまいります。
#80
○川口順子君 まあ仮の話でございますので、この点はこれ以上追及しませんけれども、仮に二五%削減というのを取り下げるような事態になったときには、それを前提にしている基本法、今、国会に出ていますけれども、これも取り下げられるということでよろしいですね。
#81
○国務大臣(細野豪志君) この基本法は、既に政府として提出をしておりましてお願いをしている法律でございますので、そこも現段階で変わっているものではございません。来年の夏までそういう温暖化も含めたエネルギー、環境の議論をする中で何らかのそこで方針が出るということになりますので、その時点で改めて判断をさせていただきたいと思っております。
#82
○川口順子君 数字の話は、時間的にちょっと余裕がなくなってまいりましたので、少し置いて先に急ぎますが、実はその二五%の中長期の数字もありますし、それから足下のところの六%達成ができるかという両方の問題がございます。先ほど細野大臣は、プラスの面もあるでしょう、二五%に関しましてということをおっしゃいましたけれども、本当にそうなんだろうかと、足下の六%の達成も危ないのではないだろうかという感じが私としてはいたします。
 経産副大臣に来ていただきましたので、今、谷川委員からも原子力発電関連で、来年の三月には十一基全部止まってしまうことになるおそれがあるというお話がございましたが、仮に、そして止まったときの代替を、先ほど補助金が代替燃料についてあるという説明も経産省からありましたけれども、火力発電で行った場合に、そしてその状態が一年続いたとしますと、温室効果ガスの排出量というのは年間どれぐらい増えると推計をされるか、経産副大臣にお伺いをします。
#83
○副大臣(牧野聖修君) 川口先生の御質問にお答えをさせていただきます。
 仮に二〇〇九年度並みに原子力が稼働した場合の発電電力量を石油火力で全て代替すると想定した場合には、年間で一・八億トンの二酸化炭素排出量が増加するものと試算をされております。この量は基準年の温室効果ガス排出量のおおむね一四%に当たると、このように、一四%に当たると。(発言する者あり)一四、はい、済みません。
#84
○川口順子君 一年間でそういうことになるということでして、二〇一一年についてはもう震災前の数字もございますしということでございますので、二〇一一年の温室効果ガスの排出量が原発稼働の減少の結果として二〇一〇年よりもどれぐらい増えるというふうに推計をなさっていらっしゃいますか。
#85
○副大臣(牧野聖修君) お答えをさせていただきます。
 これまでの原発の稼働状況と、仮に再稼働がないとした場合の今後の稼働見通しを踏まえた二〇一一年度の原子力の発電電力量見込みと、二〇一〇年度の原子力の発電実績との差分を全て石油火力で代替したと想定いたしますと、二酸化炭素排出量は約一・二億トンが増加するものと試算されております。
 大変申し訳ありませんが、長期の試算はあくまで一定の仮定を置いた上での試算でありまして、発電における二酸化炭素排出量の実際の増加量は、原子力の稼働状況ではなく、経済状況やあるいは天候要因や節電の効果等による電力需要の変化や代替する火力発電の燃料種等の影響を受け、上記試算よりも減少するものと考えられております。
 以上であります。
#86
○川口順子君 一年間原発稼働がなかったとしたら一四%増えるということで、いろんな仮定があるということは承知でございますけれども、二〇〇九年の時点で約四%ぐらい日本は減らしていますので、マイナス四。それ分が貯金があったとして考えても、実際に原発がこれだけ止まってしまうということになりますと、二〇一二年京都議定書第一約束期間の終わりには、これは五年間毎年平均して六%削減ということで、京都メカニズム等を入れても、シンク等を入れてもマイナス〇・六のところで毎年やらなければいけないということですから、一一年、一二年と一四%なりあるいは一二%なり増えてしまうと、とてもマイナス六、京都メカニズム等を除いてマイナス〇・六というところまで行かないということを思わざるを得ないんですね。
 こういうことを、事実関係あるいは見通しを抱えて、今度のダーバンにおいては、我が国の第一約束期間についてはどのような見通しになるという御発言をなさるおつもりでしょうか。
#87
○国務大臣(細野豪志君) 二〇〇八年、二〇〇九年は若干この全体の制度の中で貯金がございますけれども、二〇一〇年は非常に暑かったですから、CO2だけでいうとなかなか厳しい結果であったと。ほかのガスがありますから、まだ数字は確たることは出ておりません。二〇一一年、二〇一二年はまだ数字が全く出ておりませんが、今回の事故を受けて非常に厳しい状況であるというのは率直にこれは認めていかなければならないし、我々も直視をしなければならないというふうに思っております。COP17でも、そういう我が国が非常に厳しい状況に追い込まれているということは世界もよく分かっていますので、説明をしたいというふうに思っています。
 ただ、その一方で、諦めているわけではないと、国民もその意欲も持っているということも伝えていきたいと思っております。その表れが環境問題に対する国民の理解の様々な取組にも表れているし、節電というものに表れていると。再生可能エネルギーに対する強い投資意欲も持っているということも説明をして、日本としては引き続いてその達成に向けて努力をしているということはしっかりと説明をしていきたいと思っております。
#88
○川口順子君 なかなか国内の温室効果ガス排出の削減についての取組が厳しい中で、厳しい御答弁ないしは交渉をなさらなければいけないという交渉団の皆さんには御同情を申し上げますが、実際、我が国の、前回も申しましたけれども、国際社会の評価というのは、日本は正直である、やると言ったことはやるし、できないと言ったことはできない、だから日本の言うことはきちんと受け止めようということであるわけだと私は自分の経験から思っておりますので、ゆめゆめ、その二五%に引きずられて世界の国々をミスリードして、将来、日本の言うことはやはり信頼できないということにならないように対応をしていただきたいというふうに思います。
 時間がなくなってしまいましたけれども、前回の質問のときに地球温暖化対策推進法第九条違反問題を取り上げさせていただきまして、時間がなくなってしまって途中になってしまいましたが、この点について、その後、細野大臣からは何か指示をなさいましたでしょうか。
#89
○国務大臣(細野豪志君) 長年この問題に取り組んでこられた川口委員からの御指摘でございましたので、担当の部局ともしっかりと相談をしながら、やはり今年の年末には温対推進法の九条に書かれているこの目達計画のモニタリングといいますか、しっかり、これ済みません、その目達計画に書かれている年二回のチェックですね、それはやりたいと思っております。
 できるだけ包括的にそこは評価をしたいと思っておるんですが、残念ながら、ちょっと本当に、二〇一一年、二〇一二年というのはまだデータが出そろっておりませんし、またどうなるかなかなか見極めが難しい面がありますので、まずは二〇〇八年以降のこれまでの情報をしっかり整理をして、国民の皆さんに御説明できるところは今後の見通しも含めてできるだけしっかりとした報告をしたいというふうに思っております。
 これまで法律を出している、基本法を出しているのでということでまいりましたが、一定の時間がたっていることは間違いありませんので、そこは私が責任者としてしっかりとお示しをしたいと考えております。
#90
○川口順子君 その取組は環境省だけでやっていらっしゃるんでしょうか、政府全体でやっているんでしょうか。
#91
○国務大臣(細野豪志君) それは政府全体でやっております。
#92
○川口順子君 目達計画によりますと、これは閣議決定された文書にこう書いてあります。「年内を目途に、地球温暖化対策推進本部又は地球温暖化対策推進本部幹事会において、次年度以降に強化・追加が必要な対策・施策等を検討する。」というふうに書いてありますし、少し飛ばしまして、「必要に応じ、毎年度、本計画を見直し、」、本計画というのは目達計画ですが、「閣議決定するものとする。」ということが書いてございます。
 この見直しの結果を地球温暖化対策推進本部あるいはその幹事会において検討なさるわけですね。
#93
○国務大臣(細野豪志君) 地球温暖化対策推進本部が法律に基づいて設置をされていることは承知をしておりますので、その方法も一つあり得ると思っております。
 一方で、政権が替わりましてから閣僚委員会というのを設けておりまして、関係閣僚で議論する場所というのもつくっております。したがって、どこの場所で報告をしてどういった形での報告の形を取るのかというのは今政府の中で調整をしているという、そういう状況でございます。
#94
○川口順子君 今の御答弁が私は実は一番気になる答弁でございます。
 地温対本部というのはちゃんと法律に書いてあるわけです。その法律は、これは全党一致で通した法律ですから、民主党ももちろん賛成をしている。今の民主党のやり方を拝見していますと、政権が替わったので今までとは違うことをやるんだ、法律に書いてあるのにそれを守らない、そして法律にも書いていないグループをつくって、あるいは会議をつくってそこでやる、これは法律無視そのものなんですね。民主党が賛成をした法律を無視している、こういうことで日本の法治国家の看板が泣くと私は思いますし、民主党が、法律にのっとって行政を行っている、法律にのっとって行政をやるというのは内閣の責務なんです、それをやっていらっしゃらないということについて、前回も申し上げましたけれども、反省が全く見られない。
 こういうことは本当に問題だと思いますが、最後に一言、この点について大臣の御所感をお願いします。
#95
○国務大臣(細野豪志君) 温暖化対策推進法というのは、私どもももちろん賛成をした大事な法律だというふうに思っております。一方で、今度基本法案も出させていただいておりまして、その中でまた新しい前進を図っていこうという考え方も既に提示をさせていただいております。ですから、ちょうどその過渡的な状況の中でどのような運営をしていくのかということが問われているんだろうと思っております。
 ただ、川口委員御指摘のとおり、現状の法律においてはこの本部というものがあって、そこが法律に基づいた機関であるというのはおっしゃるとおり事実でございますので、そこはしっかりと受け止めた上で年末の対応というのをしてまいりたいと思っております。
#96
○川口順子君 ありがとうございました。終わります。
#97
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 今、川口委員から法律にのっとってやっていないという話がありましたが、ほかの件も結構あるわけでありますので、私からも全く同じ意見でございますので、改めて指摘をしておきたいと思います。
 それで、現在原子力行政の見直しが進められておりますが、民主党のマニフェストにはいわゆる独立行政委員会ですね、委員会の設置を行うというふうに書いている中にありまして、現在、原子力安全庁、まあ私は原子力安全庁というよりは原子力規制庁と、そういうふうに言うべきではないかなと思いますが、我が党もどちらかといいますと、独立した行政委員会の設置をすべきだというふうにうちの井上衆議院議員は発言しているところでありますけれども、我々は野党でありますので、何だかんだといってもやっぱり原子力安全庁の方向に行く可能性が高いと思わざるを得ないわけでありますけれども、ただ、名前はやはり安全庁というのは私は非常に聞こえがよくない、原子力規制庁と、規制という言葉が入るように是非とも考えていただきたいと、このように思っておりますが、大臣、お願いいたします。
#98
○国務大臣(細野豪志君) しかと承りました。
 なぜ安全と付けたかという思いだけ申し上げますと、何のための機関なのかというのを明確にした方がいいだろうと思ったわけです。安全神話にそれこそ惑わされるというようなことがあっては絶対ならないわけでありますけれども、どこかで推進側が、推進がちらついた形で安全を考えるということではなくて、安全自体を大原則に、それが目的なんだということを明確にした方がいいだろうという考えがあって安全と付けたわけですね。
 ただ、その手段は何かと言われれば、それは強固な規制をしっかりとするということでございますので、名前をどうするかも含めて、今、加藤委員の方からの御指摘を踏まえて、様々な検討をしてまいりたいと考えております。
#99
○加藤修一君 原子力安全委員会とか安全が付いたやつはあるんですよね。それが今回の、結果的には事故が起こったというところにつながっているわけなんですよ。だから、日本における安全という言葉が持つ意味というのはこの分野においてはやや違うと、そう言わざるを得ないんです。
 だから、おっしゃる意味は分かりましたが、現実はそうではないというふうに私は理解しておりますので、是非規制ということが入ってくるような形で、国民の皆さんがああそういうことなのかと、原子力が安全というよりはやはり規制をしなければいけないという、そういう側面を大いに持っていると、そういうことが伝わるように、名前についてもしっかりと私は工夫をしていただきたいと、このように思います。
 それで、従来の組織は危機意識の薄さを引きずったままで私は駄目だと、それは国民の皆さんもそういうふうに不信感があると思うんですね。その不信感は強く深いと。現在でさえ、結果として、事故によって国民にこれだけ膨大かつエンドレスとも言える犠牲を強いることになっている。その総括、事故の真摯な検証がまだなされていない、まだ実態が分かっていない部分が当然ありますので、そういうことだと思いますが。
 私はその段階で、これは個人的な見解でありますけれども、原発の輸出、そういうふうに進もうとしているということについてはなかなか理解ができない。それは相手国政府が日本の技術を頼りにしている、原発導入に熱心であるからといって、私は、事故発生当事国である日本が安易に原発輸出について原子力協定を軸に進めるということは一体どうなのかという、そういう国民の指摘もあることは私は事実だと思うんですね。
 日本政府も公明党もそうでありますけれども、核廃絶を標榜していると。毎年、核廃絶の国連決議を日本も進めているわけであります、これはイニシアチブを取ってですね。原発輸出による核拡散のリスク、その前後を比較すると、私は確率的には増えているというふうになるんではないかと。確たる歯止めはないようにさえ私には思えます。
 東京電力の福島第一原子力発電所の事故というのは、国際原子力事象評価尺度、最悪のレベル、深刻な事故、レベル7の事故でありますが、これ依然として収束していないわけですよね。五回出された緊急事態宣言も解除されていない、それから冷温停止宣言もまだない、ありませんですね。そして依然事故の最中であると。まあ収束したわけではないということです。
 今回の原発の事故は津波だけで起こったのか、地震、余震で起こったのではないのかという意見もある。両方が原因ではないか。だから真相は未解明であるわけでありまして、いずれにしても、あれだけ絶対に安全だと、相当、事業者も安全だ、安全だと。まあ政府もそうですよ。
 そういった中で安全神話ができたわけでありますけれども、日本では起こらないと言っていた事故ですよね。チェルノブイリのような事故とか、あるいはスリーマイルアイランドのような事故は起こりません、大量に放射能を放出するようなことはありませんよというふうにおっしゃっていたわけでありますが、しかし実際、日本で原発の大事故が起こったと。これは紛れもない事実でありますので、結果として安全ではなかったというふうに言われてもしようがない。これは言い繕うことができない厳粛な事実であると思うんですけれども。
 政府は、自然の脅威に謙虚であるべきだと言っております。これは恐らく地震、津波の関係が意図しているところだと思うんですね。そうであるならば、私は、核エネルギーの脅威、事故の悲惨さ、国民の嘆き、それに対しても謙虚になり、少なくとも厳正な検証を踏まえて判断すべきものがやはり今回の原発輸出の件ではないかなというふうに思います。
 そのことに限りませんが、関係のあらゆる資料、データ、それから電子情報、被曝情報などを収集したいわゆる原子炉事故関係のアーカイブ、すなわち全容解明に役立つデータベース、これを私は構築することだと思うんですね。それで、平成二十三年度の第三次補正の中では内閣府本府は考えている、こういうものを。ただ、これ、津波、地震の関係なんです。あるいは、文部科学省はたしか平成二十四年度予算の中でもこれを予算化しているわけですよね。ところが、原発の関係については、こういう関係のデータについて構築する等々含めて何も予算措置されていないんですよ。
 何回も私は申し上げましたけれども、これは非常に私は歴史の審判を受けなければいけないという部分もこれあり、非常に大事なことだと思いますので、ここは担当大臣として、やはりこういった面についての対応をしっかりと平成二十四年度予算の中でやっていくべきだと、このように考えていますが、どうでしょうか。
#100
○国務大臣(細野豪志君) 情報をきちっと集めた上でしっかりと保存をして後世も検証できるようにすべきだという加藤委員の御主張は大変ごもっともだというふうに思います。そのことはこれまでも心掛けてきたつもりではございます。
 IAEAに二度報告書を出しておるんですが、六月の報告書も九月の報告書も、私自身ができるだけしっかり情報を集めるということについては指示をして作った、そういう報告書でございます。事故後の三か月、そして半年の報告書としては、若干まだ十分情報が検証し切れていないところはあったんですけれども、かなりまとまった報告書を出せたのではないかというふうには思っております。
 それを更に、もちろんこれはIAEAに出している報告書ということではありますけれども、事前に国民の皆さんに必ず御説明をしてから世界に対して発出をしておりますから、国民の皆さんにも当然まず真っ先に出されるべき情報でもあるというふうに思っています。そうしたものを常に更新をして最新の情報を、そして最大の情報を国民の皆さんに公開し続けるという努力は、これはこれからもしっかりと継続をしていきたいと思っております。
 予算措置としてどういったものがあり得るのかというのは、少し引き取らせていただいて、検討させてください。あわせて、検証委員会もありますから、恐らく相当のデータが政府の中の検証委員会にもたまっているというふうに思うんですが、それはちょっと私はどうなっているのかよく分かりませんので、それは独立をしたものということでございますので、そういったものも含めて、政府全体でどういう情報をどういった形で蓄積すべきなのかということについては改めて検討してまいりたいというふうに思います。
#101
○加藤修一君 機微核技術にかかわる部分も当然あるわけで、ただ、それは事業者が公開しない。まあその公開の程度というのは当然あるわけですけどね。そういう点についても、データベース化すべき問題で、しっかりとそれは政府としての大きな責任、役割であると私は思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 原子力災害の関係で更に基本として考えなければいけないことは、私は、非常に日本というのは希有な存在だなと思うんですね。何が希有なのかと。
 そのうちの一つは、やはり核エネルギーによる悲惨な歴史を持つ国だということだと思うんですね。戦時的核エネルギーによる広島、長崎の原爆被害、数十万の無辜の民が殺害されたと。これは明らかに国際法違反なわけですよね。それから、第五福竜丸のビキニ環礁の水爆実験ブラボーによる被害、大体ブラボーなんという名前を付けること自体が不謹慎ですよ。さらに、平和的な核エネルギーと言われながらも牙をむき出したジェー・シー・オー事故、東京電力福島原子力発電所の事故等々、核エネルギーという意味では同根ですよね。これらの悲惨な歴史、被爆経験と教訓とを十分生かさなければならない、そういう大きな責任、役割、希有な存在というのが私はあると思います。
 それで、国際社会に対していかに核不拡散を進め得るかと。また、これらを踏まえた核廃絶への展開をどうするのかと。そう簡単なことでは当然ないわけでありますけれども、この際に、この歴史を深く考えて、日本はどのように教訓として生かし得るかということについてはやはり更に考えていかなければいけない。
 我田引水になりますが、我が党の誕生はこのことと私は無関係ではないというふうに思っております。核廃絶でありますけれども。
 そこで、多くの議論があることは百も承知でありますが、日本は大胆に考えることを求めるようにしていくべきではないかと。常に核兵器潜在国と疑われている日本でありますので、これは個人的見解でありますけれども、核兵器以外で唯一持っている機微核技術ですね、ウラン濃縮、再処理、プルサーマル。こういった技術を持っているのは日本だけなわけですね。これは、私は、安全保障上の問題というのもかなり難しい部分もあることは確かだと思うんですけれども、私は、それを効果的にどう返上するかということも含めて議論し、核不拡散にイニシアティブを発揮すべきではないかなと、そういう意見も少なくはないということは聞いております。
 ただし、私は、廃炉等の技術開発研究、直接処分技術、中間貯蔵、最終処分場の技術、被曝健康管理の関係、危機管理、あるいは避難管理などの原子力防災などについては責任を持って推進しなければいけないと思いますけれども、こういった点について大臣としてはどういう意見をお持ちなのか。個人的見解があれば個人的見解でもよろしいです。お願いいたします。
#102
○国務大臣(細野豪志君) 加藤委員はまさにその分野の専門家でいらっしゃいますので、非常に今の御質問は重いお話だなと思いながら聞かせていただきました。
 今回の事故を受けて、我が国が世界に対して最も貢献のできることは何かといえば、後段の部分の御指摘のところだろうというふうに思います。つまり、廃炉というのは世界でこれから相当の数出てまいりますので、それを最もシビアな状況で我が国はこれからやらなければなりませんので、燃料の扱いなどについては相当技術が発達すると思います。ですから、そういったところで、日本がこのシビアな状況を乗り越えて廃炉をやり切る中で、他国が安全にそういったことができるようにしていくこと、これはもう一番大事なことだと思います。
 さらには、原子力安全の規制の在り方についても、今回日本は相当反省をしなければなりませんので、適正な規制というのはどういったものなのかということについては大変大きな議論があると思うんです。だからこそ、その規制の在り方についても、やはり世界に対してもそういうメッセージを発していくべきだろうと思います。
 そしてもう一つ、被曝医療に関しては、これは福島の皆さんの健康の問題に正面から向き合って、しっかりと分析をした上で、健康被害を出さない、こういう方向で努力をしなければなりません。
 この三つは、世界に最も共有すべき日本の、これはもう宿命とも言うべき課題だというふうに思っております。
 一方で、被爆国であり、不拡散の問題にどう向き合うのかというのは、原子力発電というのを考えるときに非常に重要な視点であるし、日本の場合にはついつい、原発はエネルギーの問題、安全保障は別の問題というふうに議論を分けてしがちですが、世界はそう見ておりません。これ一体として世界は扱ってきているし、ほとんどの国はそういう行政機構になっているわけですね。そこが大きく違うところであります。そこで、それも含めて、それこそ発電をどうするのか、バックエンドをどうするのかということを考えていかなければならないというふうには思っております。
 なかなか悩ましいのは、日本だけがやっているのであれば、原発もなくしてバックエンドもやめる、直接処分をすることで一応の解決になるわけですけれども、世界には原子力発電所があるわけですね。世界に原子力発電所があるということは、そこで濃縮ウランが必要になるわけです。原発で発電をすれば、一定のプルトニウムが出るわけですね。
 ですから、世界中もうそれで原発をやめるなら話は割と簡単なんですけど、そうでない中で、濃縮ウランとプルトニウムの問題に日本がどのように向き合っていくのかというのは、これはやはり欠かせない視点で、そこも含めてどういう判断をするのかというのは、私もまだ結論を得ていないんですけれども、非常に難しい問題だなということを考えているということは申し添えたいと思います。
#103
○加藤修一君 世界がやっているというふうな考え方から自分の方に引き寄せるという考え方は私は良くないと思うんです。問題は、こちらがどう考えるかという、そこのところが日本の希有な私はやり方、考え方にならなければいけないと思うんです。そう思いますよ。ほかがそうだから自分はこうするんだというんじゃ、ほかはそうでないかもしれぬけれども、自分たちはこう提案をして国際社会のありようを変えていくという、そういう主体性が私はあっていいと思うんですよ。そこはちょっと違うと思う。また別の機会に議論したいと思います。
 時間が迫っておりますけれども、それで、私はあえて自分に確認するために紹介したいわけでありますけれども、我が党は、生命、生活、生存を最大に尊重する社会をつくり上げたいと、こういうふうに言ってきました。これを思い、あえて取り上げますが、井上幹事長は、本年の九月十五日の代表質問で一つの基本的な帰結を出しました。これは多くの国民に理解していただけると確信しておりますが、すなわち、次の内容であります。
 原子力発電に依存しない社会への移行に今こそ本格的に取り組むべきと考えます。思い切った省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの導入、化石燃料の高効率化を推進しつつ、段階的に原子力発電を縮小していくべきです。また、今後、原子力発電所の新増設は、基本的には行うべきではないと考えます。核燃料サイクルについても、実現性、安全性、経済性はもちろん、外交、安全保障的観点も含めて、慎重に再検討すべきです。さらに、新たな規制組織には、独立性、中立性、専門性、そして強い規制権限など求められます。そのためには、内閣から独立した地位が与えられている独立行政委員会として設置すべきと考えます。
 こういう発言があったわけでありますけれども、「もんじゅ」の関係について細野大臣は発言をされています、見直しをすべきだと。私は非常に評価をしておりますが、その背景等を含めて、どのようなお考えでそのように記者会見等でおっしゃっているのか、確認だけさせてください。
#104
○国務大臣(細野豪志君) 「もんじゅ」は、私、今回初めて行ったわけではなくて、以前も行ったことがあったんですが、改めて、来年は原子力政策大綱の議論もしなければなりませんし、その中で高速増殖炉というのが非常に重要な判断の対象になるというふうに思いましたものですから、週末に行ってまいりました。
 地元も含めて様々な皆さんが努力をされて、高速炉の研究をしてきたこと自体は私は意味があったんだろうと思っておるんです。
 先ほどの話ともちょっとつながりますので、若干横道にそれますが申し上げますと、私は、他国もやるから日本も進めるべきだということを申し上げているわけではないんですね。例えば高速炉の研究というのは、できるだけ廃棄物を減らすとか、燃料を効率的に使うとか、そういう核不拡散の観点からプラスではないかという議論があって、それも踏まえてやっていると。つまり、そういったものに世界がいろいろ模索をするのに、日本もやはりそれなりの貢献をすべきではないかという議論があったということを忘れてはならないのではないかということで申し上げました。
 ですから、高速炉の在り方そのものは、私は、これまでの研究に意義があったし、これからも一定の、それこそ様々な検討というのはしていくべきではないかということは考えております。
 ただ、その一方で、「もんじゅ」についてはいろんな問題点が指摘をされていますから、それはしっかりと真摯に見極めた上で方向性を出していかなければならないのではないかということで、現地に行って、いろんな記者から御質問がありましたので、それについてお答えをさせていただきました。
#105
○加藤修一君 まだ続けたかったんですけれども、時間が参りましたので終わります。別の機会にやりたいと思います。
#106
○水野賢一君 みんなの党の水野賢一でございます。
 再生可能エネルギーの買取り法というのが通常国会の最終盤で成立をして、そして買取り制度が今後始まるわけですね。そうすると、今後一番の焦点になるのは、じゃ、幾らで買い取るのかという話になるわけですが、それを決めるのが調達価格等算定委員会という五名から成る算定委員会が決めていくわけですが、この五名というのは国会同意人事なわけですね。
 既にその人事案というのは政府の方から国会側に提示をされているんですが、この人選そのものに対してもいろんな議論はあるんですが、ちょっと確認を最初にしておきたいのが、この同意人事というのは、政府が提示はしているんだけれども、部長にちょっとお伺いしますが、どうも政府が提示をする前に三党から、つまり民主、自民、公明という三党から推薦をしてきて、それを追認するような形で政府が提示しているという話がありますが、事実ですか。
#107
○政府参考人(新原浩朗君) お答え申し上げます……
#108
○委員長(松村祥史君) 挙手の上に指名を受けてから御発言ください。
#109
○政府参考人(新原浩朗君) 済みません。
 御指摘のとおりでございまして、本委員会については、民主、自民、公明三党の政調会長合意に基づく法案修正によって設置が決まったものでございます。人選案の策定に当たっては三党に推薦をお願いをいたしまして、これを参考にして今回の五名の候補者を政府が選定させていただいたところでございます。
#110
○水野賢一君 御指摘のとおりというふうに言われても、こんなばかな話があっていいのかということなんですね。
 今まで国会同意人事というのがいろいろ紛糾したことはたくさんありました、日銀総裁人事などを始めとしてですね。しかし、それは政府が出してきた人間が適当か適当でないかというのを議論するのが普通、国会同意人事なんであって、その前に、今の話だと、推挙をお願いしたという、政府が各党に推挙をお願いして、そしてその上でそれを追認する形で出してくる、こんなばかな話があるかというふうに思いますが。
 これは環境大臣、環境省も、例えば今度も国会同意人事で、公害等調整委員会ですか、何かそういうようなものやりますけど、そんなやり方ってほかに今まで聞いたことありますか、大臣。
#111
○国務大臣(細野豪志君) ちょっと私に聞かれましてもお答えをできる立場にないわけですけど、環境省は同意人事の数が非常に少ないものですから、環境省としては、省としていろんな調整をして、これはという方を国会でお願いするという、そういう考え方でこれまではやっております。
#112
○水野賢一君 それで、これ極めてレアケースというか、私も初めて聞いた話ですからね、そんな、国会同意人事を政党側に推薦を依頼して、それに基づいてそれを政府が追認して出していくなんというのは。
 じゃ、部長、ちょっと聞きますけれども、いつどのレベルでどういう形で政党から推薦があったんですか。それで、これは政党といっても人事の話だから、恐らく民自公の方々もいわゆる平場のところで議論しているわけはないわけだから、そうすると、秘密裏に推薦を得ているはずなんですよ。これ一体、具体的にいつ誰からそういう推薦を得たんですか。
#113
○政府参考人(新原浩朗君) お答え申し上げます。
 元々の修正案の合意が三党の政調会長で行われておりました。したがって、三党政調会長間で議論をして、その三党から政府の方で推薦をいただいたと、こういうことでございます。
#114
○水野賢一君 元々の三党合意の話と非常に混同して言っているんですけど、三党合意というのは、確かにこれは国会で修正されました、この法案は。修正されたのというのは、この調達価格等算定委員会を同意人事にしますよということは確かにこれ国会で修正されているんですよ。だからといって、同意人事を三党から上げてきて、それを政府が追認して提示するというのは全く別な話なわけで、じゃ、副大臣にちょっと伺いますが、副大臣、こんな、実は自分たち経済産業省が提示した同意人事案は自分たちが主体的に決めたんじゃなくて三党から上がってきていたんだなんてことは知っていましたか、副大臣。
#115
○副大臣(松下忠洋君) 承知しておりました。というか、後で報告を受けたんです。報告を受けたんですけれども、そういう形で承知したわけですけれども。八月十一日の三党合意で、そういうことでやろうということに決まったんだというふうに報告を受けています。
 この買取り価格制度の審議の過程で、いろいろ相当修正について厳しい意見があったんだというふうに聞いておりまして、その中での買取り価格とか買取り期間をどう設定するかということでの委員会を設定して、そしてやっていこうという中で決まってきたんだろうと、そういうふうになってきたんだろうというふうに今考えておるところでございます。
#116
○水野賢一君 八月の十一日の三党合意というのは、あくまでもこの機関の人選は同意人事にしますよということを決めたんであって、その後の具体的な人事を提示してくるのが三党の推薦に基づいて提示をする、それを政府が追認するなんていう話は全くもって理解できない話だと思いますが、ちょっとこれは議運等々でも追及しなきゃいけないテーマだと思っていますが。
 ちょっとまた別の角度から伺いますが、部長、これ、要するに調達価格等算定委員会の人事というのは非常にデリケートな話で、電力会社なんかと余り関係の深い人だとまずいとかありますよね。じゃ、こういう利益が電力会社とかからこの委員の人たちに供与されていたかどうかとかということはちゃんと調べた上で人事案提示していますか。
#117
○政府参考人(新原浩朗君) お答え申し上げます。
 三党の側から先ほども言った推薦案が来て、その内容について私どももどのような、きちっとした議論をされているかどうかとかとともに、今委員が御指摘なされましたいわゆる利益供与という、これはちょっと今手元に持っておりませんが、国公法等で十数項目のチェック項目がございますが、この項目については、その方の所属する組織あるいはその方御自身について全て確認をいたしまして、電力会社との関係でそういう具体的なことが一切ないということは確認をした上で政府案としております。
#118
○水野賢一君 よくまあぬけぬけと、三党から推薦を受けてそれを追認して出してきたって、正直と言えば正直、ぬけぬけと言っていると言えばぬけぬけと言っている気がしますが。
 今、電力会社などとの関係、利益供与を受けたことがないという確認は一応したと、三党から推薦を受けた上でその人物について確認はしたらそういう問題はないから提示したという話なんでしょうが、これ、もし後から、実はこういう利益供与を受けていたとか、こういう講演料を実は受け取っている人だったとかということが明らかになったらどうしますか。
#119
○政府参考人(新原浩朗君) 今講演料と言われましたけれども、いわゆる利益供与については公務員法等で十数項目、具体的に特定しているものがございます。それについてチェックをしたということでございまして、当該者が所属する大学が例えば寄附講座を開いているとかいうことはございましたし、あるいは当該者を例えば研修を行うときにその研修の講師として招いているというようなことはございました。その一つ一つについて今の利益供与条項に該当するかどうかをチェックした上で今のような判断をしたということでございます。
 それから、加えて申し上げますと、そのまま追認したと言われましたけれども、あくまでもこれは推薦をいただいているということでございまして、今のように内容もあれもチェックして、確かにこれで政府案とするに足るということを確認した上で政府案として提示させていただいたということでございます。
#120
○水野賢一君 利益供与の、つまり電力会社などとの関係が深いというと問題があるというふうには当然普通に考えて思うわけですが、例えば株式の保有だとか親族に電力会社の関係者がいるかとか、そういうことはチェックの対象になっていますか。
#121
○政府参考人(新原浩朗君) ちょっと済みません、御質問があらかじめあれだったので今手元に資料を持っていないんですが、たしか公開株の譲渡とかそういうところについてのチェックは入っていたと思います。ただ、株式を自分の、たしか私の、ちょっと済みません、記憶で申し訳ありませんが、自分の資金で買っているかどうかというところについては、利益供与には当たらないのでチェックしていないというふうに思っております。
 それから、親族がというのも、これも利益供与には当たらないということでございますから、これもチェックしておりません。
#122
○水野賢一君 株式なども、少なくともこれは利害関係者になるわけですから、非常に深い。その間は例えば売買しないようにするとか、当然そういうようなことというのは検討すべきだと思いますけれども、いかがですか。
#123
○政府参考人(新原浩朗君) 御意見を踏まえてちょっと検討させていただきたいと思います。
#124
○水野賢一君 さて、COP17が今後始まるわけですが、そうすると、国際交渉に当たって、二酸化炭素排出に関して、よく乾いた雑巾論とか絞り切った雑巾論というのがあるわけですね、産業界なんかがよく言っている。要は、日本の産業界はもう既に省エネ努力を十二分にしているからこれ以上削減余地がないんだという議論なわけですよね。
 これは、言い換えて言えば、例えば百メーター走を十五秒で走る人であれば、努力をすれば十四秒とか十三秒になれるかもしれないけど、十秒で走る人は、頑張ったからといって、それは九秒で走れと、一秒縮めろといっても、そうはなかなかいかないというような議論に、いかにももっともらしい議論なんだけれども、果たしてそれが正しいのかということなんですが。
 これ事務方でも結構ですが、本当にそんなに日本の産業界の資源効率がいいのかという問題、エネルギー効率がいいのかという問題と、もう一つは、他国に比べて良くても、それでも本当に絞り切っているのという話が両方あると思うんですが、この辺り、事務方でも結構ですし、大臣でも結構ですが、いかがですか。
#125
○政府参考人(鈴木正規君) 確かに、御指摘のとおり、日本の産業界のエネルギー効率というのは非常に高くて、トップ水準にはございますけれども、各国ともエネルギー効率の改善には努めておりますし、我が国自身も世界でトップ水準を維持していくためには今後更なる効率化を図る必要があるというふうに考えておりまして、またそういう余地もあるというふうに考えております。
 そういう意味で、今後とも、産業部門におきましても引き続き削減努力をしていただき、その効率を高めていただける余地は十分あるというふうに考えております。
#126
○水野賢一君 本当にトップ水準なのかどうかもいろいろと議論、これは数字は都合のいいところを比べれば幾らでも比べられますからね。ですから、本当にそうなのかということはいろいろ議論がありますが、要はこの話というのも、とかく、もう絞り切れないんだと、もう削減できない、つまり手抜きをしたいということと紙一重の話なわけですよね。
 これ、大臣、今後国際交渉をするに当たって、何か手抜きをすることが日本の国益だというような、産業界などには一部そういうような議論もありますが、そういう手抜き国益論みたいなことに対してはくみさないということを約束してもらいたいと思います。
#127
○国務大臣(細野豪志君) 先ほど例として、走る十三秒、十四秒とか、十秒、九秒という話がありましたけど、ちょっとそれとは性格が違うと思うんですね。それこそ環境技術ということを考えたときに、様々な当然削減の余地というのはこれからも出てくるだろうし、それに対して技術革新をすることは、私は産業界にとっては必ずしもマイナスばかりではない、むしろプラスの要素もあると思うんです。
 ですから、産業界の皆さんにもしっかりとこれからも努力をしていただく、国としてもそれを強く要請をしていくという姿勢はしっかりと維持していきたいと考えております。
#128
○水野賢一君 この省エネ効率が本当にどういう状況なのかということの議論にはやっぱりデータがないといけないわけで、これは私も前から、エネルギーをどこの企業がどれだけ使ったかというデータは経済産業省は持っているんですね、省エネ法という法律に基づいて定期報告を受けていますから。電力の使用量とか石炭の使用量を持っていると。持っているんだけど公開していないのはおかしいじゃないかという話を前回もこれは追及したんですが、ちょっとそれについてお伺いしますけれども。
 この話になると、とかく、最高裁の判決で開示しなくていいんですという判決がありましたという、二か月ぐらい前ですが、そのことを盾に取るんですが、ちょっとお伺いしたい、まず確認したいのは、現状からいうと、大体九四%分ぐらいの企業のデータは公開されているんですよ。六%分ぐらいが公開されていないんですね。最高裁判決は、確かにその六%の部分、不開示のままで結構ですよというニュアンスの、そういう判決だったんだけど、これまさか、確認したいのは、盾に取って、六%不開示はともかく、今まで公開していた九四%の分も非公開にするなんてことは考えていませんよね。
#129
○政府参考人(新原浩朗君) 私どもとして、そのようなことは考えておりません。
#130
○水野賢一君 あと、このデータ、つまり石炭の使用量だとか電気の使用量だとかというデータは、事業者から経済産業省にそのデータが行くわけですが、これは保管期間というのはどのぐらいあるんですか。
#131
○政府参考人(新原浩朗君) 具体的には、私ども地方支分部局の経済産業局というところに提出をされます。
 それで、これはちょっと期間が実は歴史的には変わっておりまして、この四月に公文書等の管理に関する法律というのができておりますが、それでは行政機関の長が定めることになっているんですが、ここは保存期間五年といたしております。その前は、法律はありませんでしたが、平成十九年の八月付けで、私どもの本省の方から各通産局に対して、保存期間五年とするようにという通知をいたしております。
 問題はその前でございまして、その前については各経産局ごとに判断をしていたということでございます。具体的に申し上げますと、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、これが保存期間五年でございまして、四国と九州は保存期間を一年としておりました。
#132
○水野賢一君 そうすると、以前は一年だったところもあるわけですよね。そうすると、私は何を言いたいかというと、事業者からそういうエネルギーの使用量のデータを出させておいて、そして公開、世間にしないで、一年たったら廃棄しているというんだったら、一体何のためにこれ報告をさせる意味があるのかということ。これは一体何の意味があったんですか、一年で捨てちゃって。
#133
○政府参考人(新原浩朗君) この法律は、今の定期報告をしていただいて、そして使用の原単位の年間一%の改善が行われているかどうかということを確認すること、そしてそれが行われていない場合、あるいは不適切なエネルギー管理が行われている場合には、場合によって指導、勧告といったようなことを行うための法律で、それを行政当局がやるために報告書を取っておりました。
#134
○水野賢一君 こういうデータというのは役所だけで持っていても意味がないんですね。これは副大臣、例えば、私たち政治資金収支報告書というのを出しますよね。こういうようなのは、出すと、それが例えば公開されて、マスコミとか若しくはほかの人たちも見るということによって、それで、まあだからといって、それでも変な報告をする人はいるんでしょうが、普通の人は変な報告はしないし、身を律していこうというふうになるわけですから、公開をしなければ、経済産業省だけでデータを持っていたって意味はないんであって、公開をすれば、やっぱりエネルギーを変に野方図に使うわけにはいかないよねということで省エネの意識が高まるわけですから、これ副大臣、公開を完全に進めていくというのは、そういうふうに、副大臣、思いませんか。
#135
○副大臣(松下忠洋君) 水野委員の前回の委員会からのずっといろいろ御議論通して、おっしゃっていることの意味は分かってまいりました。
 中でも検討いたしまして、委員が温暖化対策の件でも推進に大変御協力いただいたんですけれども、CO2排出量公開に関する規定の導入とかそういうものを含めて、十分検討に値するというふうに考えております。ですから、今回の省エネ法を改正いたしますけれども、同法の公開規定と同様の内容を盛り込むことについて、中でも検討していきたいというふうに考えています。
#136
○水野賢一君 あと、これは部長で結構ですが、最高裁がこの前、判決が確かにありましたね。これは、一部の事業者については不開示にしても構わないという、そんなような判決だったんですが、この判決自体が不当だと思っていますが、それはともかく、一方で、情報公開法というのは、御承知のように、情報公開法七条で、不開示情報だって公益性があれば開示していいというふうに一方で書いてありますね。
 これは、確認しますけれども、最高裁の判決は、あくまでも不開示にしても構わないというものであって、この判決があったって、七条に基づく、つまり公益性があるということでの公開はできると考えて、やるやらないは別ですよ、法律的にはできるかどうかをちょっと確認したいと思います。
#137
○政府参考人(新原浩朗君) 先般御答弁申し上げましたように、七条は確かにそういう場合でもできるということを規定しておるわけでございます。ただ、その公益性の中身について認められるかどうかというのは、判決との関係でも議論があるというふうに先回答弁をさせていただきました。
 できるということでございます。
#138
○水野賢一君 じゃ、時間も参ったようですから最後の質問にしますけれども、今日から、経済産業省は夏に続いて節電の要請というのを十二月一日から公式に始めたわけですよね。
 夏の電力使用制限というのは、電気事業法二十七条に基づく電力使用制限令を発していたんですが、夏がどうだったのかということをちょっと検証してみる必要があると思うんですが、これ大規模の需要家に対しては一五%の使用制限を掛けていたんですが、当然それは違反していたところもあると思うんですが、違反の件数というのは何社ぐらい、若しくは何事業所ぐらいが違反をして、そこは違反していたんだから、そこを少なくとも企業名とか事業所名は公表すべきだというふうに思いますけれども、この辺についての見解をお伺いして、私の質問を終わらさせてもらいます。
#139
○政府参考人(糟谷敏秀君) 夏の電力使用制限令でございますが、使用できる電力の限度を超過して電気を使用した事業者数、これは現在のところ七百六十八事業所でございます。全体が一万八千事業所でありますので、全体の四%ほどになります。実は、まだ使用電力状況報告書を御提出いただいていないところが百件余りございまして、その辺を督促いたすとともに、電力事業者の方にデータの提供を依頼しまして、まだ未提出の方々についてどうだったかということを検証を今やっております。
 この方々について、事業者名の公表をするかどうかということでありますけれども、電気の使用制限は、使用できる電力の限度を超過して電気を使用した大口事業者の名称を公表するということを前提にしているものではありません。また、全体としていろんな御事情もございます。やむを得ざる事情で超えた事業者も、いろいろ聞いておりますが、おられます。
 現在、我々、こういう方々について、一体どういう事情で超過をされたのかということを一つ一つ理由を伺っているところでございます。その結果、これ……
#140
○委員長(松村祥史君) 答弁者は、時間が過ぎておりますので、簡潔に答弁願います。
#141
○政府参考人(糟谷敏秀君) はい。
 罰則が適用されるものでもございますので、この罰則の適用の可否も含めて検討をしていきたいと考えております。事業者名の公表についてもその中で考えていくということでございます。
#142
○水野賢一君 終わります。
#143
○市田忠義君 今日は、普天間基地の返還・移設問題で今重要な問題になっています辺野古への新基地建設問題についてお聞きします。
 一昨日、沖縄防衛局長が沖縄県民を侮辱、愚弄する暴言で更迭をされました。私は、これは一個人の問題ではなくて、県民の頭越しに力ずくで新基地建設を推し進めようという政府の姿勢が象徴的に表れたものであって、絶対に許されないと思います。また、こういう発言があった後も政府は環境影響評価書の年内提出方針に変更はないとしているけれども、どこまで県民の意思を踏みにじったら気が済むのかと言いたい。沖縄では、私たちの声よりアメリカ優先かと、政府の姿勢に怒りがますます広がっています。
 去る十一月十四日、沖縄の県議会は、わざわざそのためだけに臨時議会を開催をして、普天間飛行場の辺野古移設に反対し、環境影響評価書の提出断念を求める意見書を全会一致で採択をいたしました。環境大臣も当然この決議はお読みだと思いますが、環境大臣としてこの県議会の決議をどのように受け止めておられるか、お聞きしたいと思います。
#144
○国務大臣(細野豪志君) 沖縄の皆さんが本当にいろんな苦しい思いを持っておられて、そうした声に我々が十分こたえ切れていないということについては本当に申し訳なく思います。防衛省の中の問題ということでとらえるのではなくて、政府全体として重くとらえなければならないというふうにその件についても思っております。
 十一月十四日に出されました意見書については、私にあてたものではございませんでしたけれども、読ませていただいております。こうした沖縄の県民の皆さんの声を県議会ということで恐らく代弁をされる形になっているんだと思うんです。そういう重い重い決議でございますので、それはもう政府全体として受け止めなければならないというふうに思います。
#145
○市田忠義君 評価書の年内提出というんですが、準備書に対する知事意見で五百件の指摘を受けています。しかも、知事意見の後にも重大な問題が次々と起こっていると。その一つがオスプレイの配備であります。
 防衛省に聞きますが、辺野古へのオスプレイ配備について正式に関係自治体に伝えたのはいつですか。
#146
○政府参考人(西正典君) お答えを申し上げます。
 現時点で米国政府から日本政府に対して正式な接受国通報があるわけではございませんが、本年、米国時間の六月六日の段階でアメリカの国防省の方から二〇一二年の遅くから普天間飛行場に配備されているCH46をMV22オスプレイに換装する、こういう旨の発表が行われておる、これは承知しております。
#147
○市田忠義君 オスプレイの配備は、単に機種が変わったという問題ではありません。騒音だとか深刻な事故の多発など住民の生命、安全、環境と直結する重大な内容変更であります。それがアセスの最終段階になって初めて明らかになったと。
 防衛省に聞きますが、オスプレイの配備に関する環境影響評価はアメリカと日本と共同で行うんですか。
#148
○政府参考人(西正典君) 恐れ入ります。
 オスプレイの配備変更ということでございます。
 機種の更新ということでございますので、今私どもが対象としております環境影響評価の中には、この機種変更に伴ってどういう作業が出てくるか、これは我が国政府としての作業の範囲として押さえるものでございまして、日米間でというふうな作業には、先生、申し訳ございません、ちょっとなってこないのではないかと思っております。
 にわかのお尋ねでございまして、ちょっと要点を欠いておるかと思いますが、御容赦くださいませ。
#149
○市田忠義君 じゃ、どこで誰が責任持ってやるんですか。
#150
○政府参考人(西正典君) 重ねてのお尋ねでございます。
 今、私ども環境影響評価の作業を続けさせていただいております。これに基づきまして、現在、評価書を提出する作業をさせていただいております。それに対してまた知事の方から意見書をちょうだいするふうになってまいりますが、このオスプレイの配備が正式に通報された段階で私どもその取扱いについて検討してまいりたいと思っております。
#151
○市田忠義君 前の防衛大臣がオスプレイが配備されることをわざわざ沖縄に行って説明しているじゃないですか。防衛省、どうなんですか。
#152
○政府参考人(西正典君) 恐れ入ります。
 重ねてで恐縮でございますが、オスプレイが配備された場合について、環境影響評価手続、やり直すべきではないかというお尋ねは従前にもちょうだいいたしたことがございます。
 その際の関係の法令の規定ぶりに関して若干御説明を申し上げますと、普天間飛行場移設に係るこの事業に関しましては、飛行場の設置に関する環境影響評価は、これは沖縄県の環境影響評価条例に従い手続を進めております。
 また、航空機の機種が変更となった場合に関しましては、沖縄県の環境影響評価条例や施行規則に規定されている環境影響評価手続をやり直す要件には当たらないと、このように考えておる次第でございます。
 いずれにしましても、飛行場の設置に関する環境影響評価につきましては、沖縄県環境影響評価条例に従い手続を進めておりますことから、航空機の機種が変更となった場合の対応は、県とよく調整を行って、関係法令に従い改めて予測評価を行うなど、適切な対応をさせていただきたい、このように思っている次第でございます。
#153
○市田忠義君 本当にあなた冷たい官僚答弁ですよね、言い方も。
 オスプレイでどれだけの人が死んでいるか御存じでしょう、防衛省、実験段階から。一番危険な航空機だということが何回も問題になっているわけでしょう。実験段階でも何回事故を起こしたか知っているでしょう。それが環境影響評価書の、アセス法の対象になっているかなっていないかの問題じゃないんですよ。沖縄の県議会が、民主党も含めて全会派一致で環境影響評価書の年内提出やめてくれと、それが辺野古への移設への重要な一歩じゃないかと言っているときに、対象になっていないから。そんな姿勢でいいんですか、どうなんですか。
#154
○政府参考人(西正典君) 再三答弁をさせていただいて恐縮でございますが、先ほど申し上げましたように、環境影響評価法の手続に基づきまして私どもさせていただきたいと思っております。評価書においてしかるべく対応を取るとともに、既にいただいております知事意見をよく勘案するなどして、法令に従った形でおこたえをさせていただきたいと、かように思っている次第でございます。
#155
○市田忠義君 アセス法と条例とは一体のものだということを県知事も言っているんですよ。この法律の対象になっていないから、そういう言い方で本当に、沖縄県民だけじゃなくて日本国民全体の命とか自然環境にかかわる重要問題について、しかもオスプレイがまだ配備されるかどうかも分からないと、何ということを言っているか。防衛大臣自身が現地に行って、六月に、間もなく配備される、いつから配備されるということまで言っているんですよ。でも、まだ正式にないからそんな調査も必要ないと、そんな姿勢で沖縄県民の命や安全を守れるのか。もうけしからぬ私答弁だというふうに思います。
 我が党の機関紙しんぶん赤旗が、沖縄の米海兵隊太平洋基地司令部に質問状を送りました。十一月十四日に同司令部報道官から回答を得ました。それを読みますと、オスプレイ配備に係る環境影響評価は考えられるあらゆる環境項目について考慮するものではないと、そう明記している。要するに、アメリカが自国で配備する場合の環境影響評価に比較して非常に簡単なものであるということを明らかにしました。しかも、環境レビュー手続は二〇一二年三月に完了するとしている。
 政府は環境影響評価書の年内提出に固執していますが、簡単な環境調査さえ終了していないものをどうやって評価書に書き込むんですか。一川防衛大臣は、オスプレイの影響についてもこの評価書には盛り込みたいとちゃんと会見でもおっしゃっているじゃないですか。いかがですか。
#156
○政府参考人(西正典君) ただいま先生おっしゃられました点、恐縮でございますけれども、米国内における環境影響評価については、国家環境政策法、NEPAと申します、これに基づいて連邦政策にかかわるあらゆるレベルの行為に対して、必要な場合、環境影響評価を行うことが義務付けられておる、このように承知しております。
   〔委員長退席、理事北川イッセイ君着席〕
 他方、アメリカ国外の軍事施設における艦船、軍用機などの配備につきましては、国家環境政策法に基づく環境影響評価の対象とはなっておりませんが、一定の場合には配備運用計画の環境への影響を検討、評価する環境レビューが義務付けられておる、このようなことから米側が作業しておるものと承知しております。
 いずれにいたしましても、私ども、MV22の普天間飛行場の配備につきましてもこの環境影響レビューが行われておるものと承知いたしておりますので、それにつきましては、先ほども申し上げましたように、評価書を作成する作業の中で適切に対応したいと思っておる次第でございます。
#157
○市田忠義君 じゃ、環境大臣にお聞きします。
 死亡を含む重大事故が多発している危険なオスプレイの配備、これは国民の生命、安全に直接かかわる問題であります。アメリカが簡単な調査でまとめて一方的に示された資料でよしとするのか、環境影響評価法で求められている公平性、透明性がこれで担保されると言えるかどうか、その辺について、大臣、どうですか。
#158
○政府参考人(白石順一君) 環境影響評価法を担っております立場から申し上げますと、先ほど防衛省の担当の方からお話がありましたように、事業の諸元、例えば滑走路の長さであるとかあるいは区域、場所ですね、こういうもの以外の修正はもう一度やり直さなくてよいものというふうになっておるということを防衛省の方から説明しておりますので、法的にはこのような形でやるということになっているというふうに認識をしております。
#159
○市田忠義君 アメリカが西海岸にオスプレイを配備するに当たって、九年にわたる環境影響評価を行いました。
   〔理事北川イッセイ君退席、委員長着席〕
 アセス手続が開始された直後に配備候補地周辺の七か所で意見聴取会を実施したと。候補地三か所の間でオスプレイ十個隊を分散配置する五つのパターンが盛り込まれて、準備書段階でも三か所で意見聴取会を実施したと。最終的に配備されなかった候補地もあります。この事実を見れば、辺野古へのオスプレイ配備に係る検討は環境影響評価とはとても呼べないお粗末なものであります。
 環境大臣に聞きますが、こんなやり方でオスプレイが配備されるとすれば、日本の環境行政がアメリカにないがしろにされている、こういう理不尽なことをそのまま受け入れるべきではないというふうに考えますが、いかがですか。
#160
○国務大臣(細野豪志君) オスプレイというのは軍事面でも非常にこれまで話題になってきましたし、配備について沖縄の皆さんが非常に大きな関心を持っておられるということについても承知をしておりますので、市田委員が今言われたことは非常に重い話だなと思っております。
 一方で、法的なところということで申し上げると、実はこの飛行場自体が、これがアセス法の直接の範囲に入っておらないんですね。このアセス法の精神に基づいて沖縄県のアセス条例ができているのは事実でございまして、そこでどう考えるのかというのは、これは沖縄県の判断ということに私はなってくるというふうに思っております。
 ですから、思いは共有しつつも、法的なところで私が何か申し上げられる権限があるかというと、そこはこういう枠組みの中でいうとございませんものですから、大変恐縮なんですけれども、沖縄県の方の判断でどのようにお考えになるかということで御答弁せざるを得ないという、そういうことでございます。
#161
○市田忠義君 さきの国会で行われた法改正で、不十分とはいえ環境大臣意見が重みを持つことになったわけですから、やっぱりどんな問題についても的確な意見を述べることができるように環境省としてきちんと調査研究していくべきだということだけ指摘しておきたいと思います。
 お手元に資料をお配りいたしましたが、これを見ていただければ一目瞭然だと思うんですけれども、これまで行われてきた辺野古のアセスというのは、これは住民や知事が意見を述べる重要な節目の後になってから危険な内容について示して、意見を述べる機会をことごとく奪ってきたと。さらに、出された意見は無視して追加修正が繰り返されてきたと。
 方法書に対する知事意見ではこう言っているんです。まだ決まっていない未定事項が多過ぎて審査できないと。全面的な書き直しを求められて、二度の追加・修正資料、この膨大なファイルがそうなんです。これだけの追加・修正資料が出されています。
 集落上空飛行の可能性、大型護岸などは、これは方法書の追加、修正で、あるいはヘリパッド、護岸の位置、給油エリア、汚水処理浄化槽の配置は準備書で初めて書き加えられました。準備書への知事意見では、知事意見に対応していないと全般的な項目にわたって書き直しを求めて、これではアセス手続の意義も問われることになりかねないと、非常に厳しい指摘をしています。
 これは大臣でなくてもいいですが、環境省に聞きますが、これまでこれほどの追加、修正を繰り返して、知事からこれほど厳しい意見が付いたアセスはほかにありましたか。あったかなかったかだけで結構です。
#162
○政府参考人(白石順一君) 少なくとも私の記憶にはございません。
#163
○市田忠義君 そのとおりなんです。これほどの意見修正が付いたものは過去には一度もなかったと。
 先ほども、機種の変更は対象外だとか軽微な変更とか、いろいろこう言われますけれども、やっぱり準備書に対する意見はこれまでも五千通出ているんです。また、法と条例は一体のものだというのは県知事の意見でも明確に述べられていることなので、そういう知事の意見にしっかり耳を傾けるべきだというふうに思います。
 沖縄県議会の意見書はこう書かれています。「米国から目に見える進展を求められたことにより、同手続が再び動き出している。」「県民の生命、財産及び生活環境を守る立場から、普天間飛行場の県内移設に反対し、国外・県外に移設を求めるとともに、環境影響評価書の提出を断念するよう強く要請する。」と。移設に向けた動きを一歩も進ませない、そういう意思を明確にしています。
 これは環境大臣に聞きたいと思うんです。このように県知事も県議会の意見書でも、あるいは県内の地方議会の意見書でも、県民の声は全て県内移設ノーであるのに、アメリカのごり押しで国民の生命、安全、環境、人権を踏み付けにしている、こういう事態は許されないと思うんですが、いかがでしょう。
#164
○国務大臣(細野豪志君) この意見書自体は非常に一つ一つ、言葉が本当に、何といいますか、しっかりと精査をされた上でこういう意見書が出されているというのは文言を見ればよく分かりますので、政府全体でしっかり受け止めなければならないというふうに思っております。
 その一方で、事業者としての防衛省がアセスを出すかどうか、さらには、政府全体としてそれをどう考えるのかという判断そのものは、環境大臣として何か差配できるという種のものではないというのも現実でございます。
 したがって、今私が申し上げられるのは、一番初めの御質問にもお答えしましたけれども、このこと自体は政権としてしっかり受け止めなければならないし、その中でこうした環境アセスの問題も含めてどうするのかという判断が求められているというふうには思います。
 それ以上のことは、申し訳ございませんが、今私の立場から答弁するのは差し控えたいというふうに思います。
#165
○市田忠義君 細野大臣も閣僚の一員で内閣全体に責任を負っておられるわけで、環境行政だけではないわけですから、「正心誠意」話し合って沖縄県民の理解を得るということを総理も何度もおっしゃっていながら、ああいう沖縄防衛局長の発言がありましたし、オスプレイ問題についても、今の防衛省の答弁を聞いていると、本当に県民を愚弄する、例の口にするのもはばかられるような、犯すという、まさに植民地的に沖縄を見ている発想が本当に表れていると思うんです。
 これ、ある新聞の社説の一部なんですけど、防衛官僚からそうした発言が飛び出すのは、人権感覚の欠如はもちろん、米軍基地は沖縄に押し付けて当然という政府の傲慢な姿勢があるからだろう。沖縄居座りを求める米政府の顔色をうかがい、沖縄県民とは向き合おうとしない。普天間の国外・県外移設を提起する努力もせず、辺野古への県内移設しか選択肢はないと強弁する。これは一体どこの国の政府かと言いたいと。赤旗の社説じゃないんです、東京新聞の社説なんです、断っておきますが。もう全く私、この社説に同感だし、まともな気持ちを持っている日本国民だったら誰もが思う言葉だと思います。
 時間が来ましたから一言だけ述べて終わりますけれども、アメリカのノースカロライナ州のワシントン郡へのNLP基地建設、これ夜間離着訓練の基地建設計画ですけれども、これに係るアセスでは、二〇〇三年九月に海軍の最終的な決定が作成、公表されました。しかし、騒音被害や野生生物の保護区が周辺に広がっているということから地元や環境保護団体の反対運動が起こって、再実施計画、結果を発表したが、この計画は中断したんです。
 私は、沖縄県民や日本国民はアメリカの野鳥以下かと、そう見ているのと一緒だと思うんです。あの超低空飛行訓練もアメリカ国内ではやりません。なぜやらないかといったら、野鳥に悪い影響を与えるからだと。日本では傍若無人にそういうことが平気でやられているわけですね。
 銃剣とブルドーザーで日常の生活を奪われた沖縄の人々に新基地を押し付けるような暴挙はもう絶対に許せないと。私は、アセス手続の中止、日米合意の撤回、普天間基地の無条件撤去を求めて、質問を終わります。
 以上です。
#166
○亀井亜紀子君 国民新党の亀井でございます。
 まず初めに、先ほどみんなの党の水野議員からの御質問にもございましたけれども、一言、再生可能エネルギーの調達価格等算定委員会の同意人事に関して、私も、通告はしておりませんけれども、申し上げたいと思います。
 実は、この時間帯、私はこの委員会があるので同席しておりませんけれども、三党以外の党、みんなの党、日本共産党、社民党、国民新党、新党日本の政策担当者が三党の政策担当者のところを回っております。今ちょうど民主党に行っている時間帯かと思います。
 同意人事、五人なんですけれども、皆様も余り御存じがないかもしれないので、どういう人事かという情報だけお伝えしたいと思います。五人のうち三人が再生可能エネルギーの買取りに否定的な人物です。一人は製鉄会社の副社長で、経団連です。もう一人は電源種ごとの価格設定に否定的な人です。もう一人もやはり固定価格買取り制度を批判している中心人物で、一律価格案を出した経産省の新エネルギー部会長です。ですので、五人のうち三人がこの再生可能エネルギーの買取りに否定的な人物であるということで今問題になっております。明らかに中立的な第三者機関の設置という法の趣旨にのっとっていない人事だと思いますので、今強く抗議をしているところです。
 もし環境省として何かコメントされたいことございましたら、御意見ございますでしょうか。
#167
○国務大臣(細野豪志君) ちょっと何ともコメントがしにくうございまして、済みません。確認をしっかりまずしたいというふうに思います。
#168
○亀井亜紀子君 環境省さんには是非前向きに再生可能エネルギーが推進されるように政府として取り組んでいただきたいと思いますし、私たちも応援をしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、予定の質問に入りたいと思います。
 まず初めの質問は、チェルノブイリ原発について政府で把握していることを教えていただきたいと思います。
 私は復興特のメンバーでありまして、閉会中にスリーマイル原発の視察に行ってまいりました。一方、衆議院の方はチェルノブイリの視察に行ったと伺っております。
 スリーマイルについては原発の敷地外での除染というのはそもそも必要のない事故であったので、今後、福島の第一原発からメルトダウンした核燃料を取り出す際にどのように取り出すかということについて、スリーマイルのケースというのは参考になるんだろうと思います。ただ、除染という意味では全く経験がないわけでして、一方、チェルノブイリの方は、福島と同じレベルの事故ですけれども、やはり除染はしておりません。ですので、何を視察してきたのかよく私も分かりませんけれども、全く除染しない状態でこれだけ年数が経過して、今、日本でいうところの警戒区域というのはチェルノブイリでどのぐらいの範囲であるのか、御存じでしたら教えていただけますか。
#169
○副大臣(松下忠洋君) IAEAの報告書を調べて整理してみました。
 事故は、昭和六十一年、一九八六年の四月二十六日でございますが、その事故発生から避難区域を順次拡大してまいりまして、五月十日時点では、放射線量、これ五十マイクロシーベルト以上、一時間ですけれども、の面積約三千平方キロについて避難区域の設定が行われました。
 当初は、四月二十六日の発災以降、明くる日は約三キロの五万人に避難命令、それからその後二十八日には十キロ圏内を立入禁止、それから五月二日には半径三十キロの区域からの住民避難ということで、順次避難させたんですけれども、現在は、一九九〇年に移住を認める基準というのを作りまして、これはセシウム137の汚染密度、これは五百五十五キロベクレル・平方メートル以上ですけれども、この範囲一万平方キロメートルが導入されているということでございます。
#170
○亀井亜紀子君 ありがとうございます。
 チェルノブイリのケースというのは、やはり、福島に当てはめてみて、今後どのぐらいたったら安心して人が住めるようになるのか、そういう一つの参考指標にはなるのではないかと思っております。
 今、除染活動が始まったところで、私は残念ながら視察に行くことはできませんでしたけれども、いろいろとメディアの情報などを見ておりまして、警戒区域の除染とその他の地域の除染、普通に生活をしていてホットスポットがあってそこの除染をすることとは、やはりそもそも基本的に違うものだと思っております。
 警戒区域というのは一体どのぐらい時間がたったら人が住めるようになるのか、誰しも疑問に思っているんですけれども、最近、被災地での町長選挙などがありまして、帰還を訴える町長と、必ずしも住民全員が帰還を求めているわけではなくて移住を訴える人との選挙がありましたけれども、大体帰還を訴える町長の当選が相次いでおります。
 例えば、警戒区域の中であっても比較的線量が少ないところに町をつくるですとか、そういうことは可能なんでしょうか。また、帰還を目的とした場合に、今除染のモデル事業などをやっているところですから、その中で有効な方法を確立して除染を進めていったとして、一番短くとも何年ぐらいしたら警戒区域に人が住めるようになるのか、そのような目安というのはあるのでしょうか。
#171
○国務大臣(細野豪志君) 今、亀井委員が御指摘のとおり、警戒区域における除染の考え方と元々人が住んでおられるところの除染の考え方というのは、やはり分けてしっかりやるべきだろうと思っております。したがいまして、この成立をした法律の中でも、警戒区域と計画的避難区域については国が全面的にやると。そのほかの地域についても、国がもちろん全面的に関与はするんですけれども、地域社会のいろんな事情というのもありますので、自治体の皆さんにやっていただいて、それを国として全面的に技術的、財政的な後押しをして一緒に考えていくという、そういう考え方に立っております。
 警戒区域なんですけれども、警戒区域は二十キロという距離で設定をしておりまして、この設定をした理由は、万が一、例えば発電所の中で再び事象がエスカレートした場合に、そのときにそれこそ危険な状態になることがあってはならないということで二十キロに設定をしたわけです。したがって、必ずしも二十キロ内が汚染をされているのでそこに住む環境として適さないということで設定をされたものではないんですね。
 つまり、警戒区域の中には、それこそ五十ミリや百ミリを年間で超えるような非常に高線量のところもありますけれども、一方で、非常に低線量、若しくは、実際にはほとんど問題がないと言うとちょっと言い過ぎになるかもしれませんが、少なくとも今人が生活されているところと変わらない地域ってかなり含まれるわけです。ですから、そこはそれほど物すごい時間を置かずとも帰れる可能性は私はあると思っています。
 ただ、恐らくむしろ壁になるのは、もうかなり事故から時間がたっていますので、インフラが傷んでいますから、それを復旧しなければなりません。さらには、それこそ御自宅も含めて長く空けていればいろんな準備をしなければなりませんので、そういったこともあると思うんですね。役所を戻すのも、これも当然必要でしょう。
 いろんな高線量以外の要因を解決をしないとなかなか戻れないという事情がありますから、そこは様々な準備をした上で、地元の自治体の合意が得られた時点で帰っていただくという形を取っていきたいと思っております。
 亀井委員が今御指摘をされた、高線量のところには戻れないけれども、警戒区域内の比較的線量の低いところにまずは戻っていただくという考え方は非常に有力な考え方だと思います。ですから、それぞれの自治体で仮に復旧計画としてそういったものを作っていただけるとすれば、今一緒にいろんな作業をやっているんですが、政府も、その考え方にできるだけ我々も即した形で様々な支援体制をつくっていきたいと考えております。
#172
○亀井亜紀子君 時間軸の中でいろいろ住民の判断も変わっていくと思いますので、やはり大体の目安を出した上での対策をお願いしたいと思います。
 それでは次の質問ですけれども、やはり広範な範囲を除染する、大変なことだと思います、人員も不足しておりますし。そして、やはり山林ですとか水源地というのは実際には除染は不可能なのではないかと思うんですけれども、そうしますと、そこから水を取っている地域の農業ですとか酪農ですとか、それも当分無理だろうと思うんですね。そういう地域というのはある程度特定されるのではないかと思うんですけれども、状況はいかがでしょうか。そして、その地域の方にはお知らせはしているんでしょうか。農水省にお伺いいたします。
#173
○副大臣(岩本司君) 亀井委員にお答えいたします。
 放射性物質によって汚染された農地は、除染作業を行って農地として使用可能な状態に戻すことが基本となっております。それで、農業者の選択により他地域に転出して営農を希望する場合、また他地域への移転や移転先での営農再開を支援することが重要であると思っております。
 そこで、農山漁村被災者受入れ情報システムによる空き家ですとか農地ですとか求人を行っている農業法人等への紹介ですとか、あるいは耕作放棄地を利用した営農再開に向けた支援ですとか、あと、これ厚労省とも連携して進めておるところですけれども、農業法人等に雇用された場合の研修、営農支援等に、これを進める考えでございまして、現在、マッチングといいますか、情報を提供して、じゃ、移転をしたいという方々がどのぐらいいらっしゃるかといいますと、これ十一月の十四日現在でございますけれども、住まいで大体百四十五名、十九法人で二十九名、これ雇用ですね、ですから百七十四名の方で、今回の被災で影響を受けた農家の方々が大体一万人以上いらっしゃいます。受入れ可能人数は、もう既に二万人以上我々は用意はしているんですけれども、要は、こうやって移転をされたらどうぞというお勧めはしても、やはり自分たちがそこで酪農ですとかもちろん農業も、全てまた同じところでもう一回やりたいという思いがやはりまだ強いんではなかろうかと思います。
 しかし、今後も、先生の御指摘、重要なことでございまして、もっともっと市町村と連携して情報提供をしていきたいというふうに思っております。
#174
○亀井亜紀子君 被災者の気持ちを大事にするか、ある程度国が主体的に御説明して移っていただくかというのは大変難しい判断かと思いますけれども、そういうケースというのはいろいろな地域で出てくると思います。
 済みません、時間がなくて質問の順番が行ったり来たりしておりますけれども、三番目の質問でして、例えば高台への移転構想のように、やはり具体的に今どこかへの移転の構想というのが地元から出てきているようでしたら教えていただきたいんですけれども。内閣府にお尋ねいたします。
#175
○大臣政務官(郡和子君) 亀井議員にお答えいたします。
 今は事故の収束が何よりも大事ということで、ステップ2の年内の達成に向けて最大限取り組んでいるところですけれども、収束後の復興ということについては地元でも様々な御意見が出ているようでございます。
 例えば、一部の自治体、大熊町などがそうですけれども、比較的線量の低いところで復興の拠点を整備するという構想も持っておられるようでございます。また一方では、地元に、元の地域には戻らないという、戻れないという、そういう意向をお持ちの方々もいらっしゃると承知しております。
 ステップ2の達成後には、このような御意見も踏まえながら、長期的な復興の在り方につきましては、関係する自治体と十分に連携を取りながら検討を続けてまいりたいと思います。
#176
○亀井亜紀子君 世代によって大分考えが違うようで、やはり年配の方は帰還されたい、でも若い世代の人はどこかに移って住みたいというように意見が分かれているような気がいたします。調整、大変かと思いますけれども、現実的な対応をお願いしたいと思います。
 それでは、被災住民による除染の可能性についてお伺いしたいと思います。
 除染の作業員が不足しているかと思います。震災当初、被災した方々にも雇用をということで、避難所の仕事でありますとか瓦れきの撤去でありますとか、いろいろ政府は工夫をされたわけですけれども、除染作業について被災住民も加わって、それを雇用対策とするような考えはございませんでしょうか。
#177
○国務大臣(細野豪志君) できるだけ地元の業者に活躍していただけるような除染をしたいというふうに思っておりまして、警戒区域はもちろんですけれども、警戒区域の外側で除染をやる場合も、地元の業者ができるだけ仕事になるようにということで今発注をしている最中でございます。
 数か月前に私も亀井委員と同じことを考えまして、例えば地元の事業者に避難をされている方なんかが雇用されて除染活動をやっていただくというのも一つの考え方かなと思ってちょっといろいろ調整をした経緯があるんです。
 ただ、一方でなかなか悩ましいのが、避難をしている方というのはいろんな意味で傷ついておられるし、いろんな複雑な思いも持っておられる方が当然多いわけですね。そういった方々に経済的に自立していただくというのは物すごく大事なことで、そういう機会として除染をとらえたいと思う一方で、除染作業というのはまさに放射能を片付ける作業ですから、それを被災をした方がまた直接やるというのもなかなかという方も中にはいらっしゃるということなんですね。
 そこで、ちょっと様子を見ながら、それを仕事にして是非一緒にやりたいよという方々が出てきたら、そのときは環境省で受皿をつくっていろいろ御紹介をするという枠組みをつくろうと思っておりまして、準備はしておるんですが、まだそこまでは踏み込めていないという、そういう状況でございます。
#178
○亀井亜紀子君 確かに、被災者のお気持ちいろいろあるかと思いますけれども、もしかしたら自分たちで除染をしたら下がったことが分かるので安心する方もあるかもしれないと思って、それで私は提案をいたしました。
 それでは最後の質問ですが、福島原発の吉田所長が入院をされました。これは個人的なことですから一切どのような御病状なのか分かりませんけれども、私が一つ違和感を覚えたのは、東電の記者会見をされた方が、事故との因果関係はありませんとはっきりおっしゃったことなんですね。
 私、これ、分かりませんだったら理解できるんです。様々な、例えば公害ですとか今までいろいろ国を相手に訴訟がありましたけれども、その因果関係がいつも裁判で争われて、分からないのでどこまで補償するべきかという議論だったわけですけれども、ですから、因果関係は分かりませんというのが正しい回答ではないかと思うんですけれども、どのように思われますか。
#179
○国務大臣(細野豪志君) 個人のプライバシーにかかわることですので、どういう今所長が状態なのかということについてはコメントを差し控えたいというふうに思うんですけれども。
 私も、事故の収束に向けてやはり現場の声をしっかり受け止めなければならないという思いがずっとありましたので、できるだけ話をするようにこれまでもしてきました。したがって、個人的にいろんなそういう状況が変わってきているということについては少し前から承知をしておりましたので、そういった意味では分かっておる立場ではあるんですね。その立場から申し上げると、放射能の影響によるものではないと私自身も考えております。
 それが断言できるのかとかということになってくると、いろんなそれはお話は、全くゼロということは言い切れない面がありますけれども、そこは、そういったことによってむしろ不安が広がってくるよりは、相当の蓋然性でそうではないという状況を私自身も心証として得ておりますので、そういう御説明はしていきたいなというふうに思っております。
#180
○亀井亜紀子君 以上です。ありがとうございました。
#181
○委員長(松村祥史君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後一時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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