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2011/12/06 第179回国会 参議院 参議院会議録情報 第179回国会 厚生労働委員会 第4号
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2011/12/06 第179回国会 参議院

参議院会議録情報 第179回国会 厚生労働委員会 第4号

#1
第179回国会 厚生労働委員会 第4号
平成二十三年十二月六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     牧山ひろえ君 ツルネン マルテイ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小林 正夫君
    理 事
                梅村  聡君
                柳田  稔君
                石井 準一君
                中村 博彦君
                渡辺 孝男君
    委 員
                足立 信也君
                石橋 通宏君
                大島九州男君
                川合 孝典君
            ツルネン マルテイ君
                津田弥太郎君
                辻  泰弘君
                西村まさみ君
                牧山ひろえ君
                赤石 清美君
                石井みどり君
                衛藤 晟一君
                大家 敏志君
                高階恵美子君
                丸川 珠代君
               三原じゅん子君
                秋野 公造君
                川田 龍平君
                田村 智子君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  池田 元久君
   国務大臣
       厚生労働大臣   小宮山洋子君
   副大臣
       財務副大臣    五十嵐文彦君
       厚生労働副大臣  辻  泰弘君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  三谷 光男君
       厚生労働大臣政
       務官       藤田 一枝君
       厚生労働大臣政
       務官       津田弥太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        今別府敏雄君
       厚生労働省健康
       局長       外山 千也君
       厚生労働省年金
       局長       榮畑  潤君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を
 改正する法律案(第百七十七回国会内閣提出、
 第百七十九回国会衆議院送付)
○特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に
 関する特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(小林正夫君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長榮畑潤君外二名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(小林正夫君) 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○丸川珠代君 自由民主党の丸川珠代でございます。
 本日、どうしてもちょっと体の都合で座って質問させていただくことをお許しいただきたいと存じます。申し訳ございません。よろしくお願い申し上げます。
 まず、この国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する、まあ衆議院で修正が加わりましたので修正案でございますけれども、これについて質問をする前に、一点、厚生労働大臣に、一日に野田総理大臣が安住財務大臣にその編成を指示したと言われている四次補正予算について、是非お願いといいますか御検討いただきたいことを申し上げたいと存じます。
 この四次補正予算で手当てをするものの中に、安心こども基金の積み増しというものが入ってございます。これ、私は非常に心強いなと思っているわけでございますけれども、この積み増しで是非とも、母子家庭の就業支援であります高等技能訓練促進費、この支給対象の期間の延長を平成二十三年度以降も続けていただきたいというお願いでございます。
 もうこれは大臣よく御承知かと思いますけれども、安心こども基金を活用することによって、それまで県と国の事業として、二年以上の勉強の期間のうちの半分は住民税の非課税家庭であれば十四万一千円毎月毎月お支払いをしましょうと、そのことによって母子家庭のお母様方が生活費のことを心配したり育児のことを心配せずにずっと勉強を続けて、より安定した雇用に就ける資格が取れるという、こういう非常にすばらしい制度なわけですが、これを修業期間中全て見ることができるようになった、これは安心こども基金のおかげであると。非常にその就業率も高いし、千五百九十人、平成二十一年度資格を取得されたわけですけれども、このうちの千三百三十二人が就業に結び付いて、しかも、そのうち常勤が千百二十四人という大変質の良い私は就労支援だと思っているんですね。
 これが今、安心こども基金には期限がございますから、平成二十三年度末までに勉強を開始している人ということになっております。是非これを平成二十四年度以降も修学を始める人が使えるようにしてほしいと。なおかつ、今、期間を全ての修学の期間ということになっておりますけれども、これをそのまま続けていただきたいという要望が母子家庭のお母様方から大変多く出ております。
 是非、安心こども基金の積み増しをどういうふうに使うのかということも含めて、この高等技能訓練促進費等事業について、大臣から前向きな御答弁をいただきたいんでございますが。
#6
○国務大臣(小宮山洋子君) 今、丸川委員がおっしゃいましたように、この母子家庭の高等技能訓練促進費、この支給期間につきましては、本来は修業期間の後半二分の一の期間なんですが、平成二十一年度の緊急経済対策の補正予算によりまして、平成二十三年度末までに修学を開始した方について、安心こども基金を活用して、前半二分の一を含む修業全期間を支給対象としてきたということです。今御紹介があったように、非常に母子家庭のお母様たちは一生懸命これをされるので、成績も大変いいということは私も認識をしております。
 基金という性格上、安心こども基金は、いつもその期限が来て、その積み増しということをこれは予算編成上折衝していかなければならないんですけれども、しっかりと安心こども基金を確保して、こうした事業も続けられるように最大限努力をしていきたいというふうに思います。
#7
○丸川珠代君 基金余っているじゃないかと、二十三年度末の時点でというようなことを言わせないように、もうこれは本当に必要な事業だというふうに思いますので、是非期限の延長とそして修学期間全期間にわたっての支援というものを勝ち取っていただきたいと思います。そこはしっかり応援をさせていただきたいと思います。
 それでは、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案に関して御質問させていただきたいと存じます。
 この法律は、年金の国庫負担の二分の一までの引上げの財源の確保に当たって、これまで我々が政権にあったときも、そして民主党が政権にあるときも、非常にこの財源の確保に血のにじむような努力をしてきたわけですけれども、ついに法が想定をした、法というのは国民年金法の改正ですね、平成二十一年、あるいは所得税法の附則百四条で想定した期限に税制の抜本改革が間に合わなかったと、いよいよ二分の一引上げの財源を公債の発行に頼らざるを得ない状況に突入したということかと思いますが。
 これはすなわち、附則十六条一項に言うところの特定年度が平成二十四年度以降にずれ込んで税制の抜本的な改革によって確保される財源というのが平成二十四年度に確保されない場合は、基礎年金の国庫負担二分の一の引上げに必要な額について臨時に特例公債を発行するものだというふうに私はこれを理解しているんですけれども、この点について、通告ではその十六条の二項について先に厚生労働大臣に伺うというふうにお伝えしたんですけれども、先にちょっと財務副大臣にお伺いをしたいと存じます。
 この年金の国庫負担二分の一への引上げの財源として臨時に特例公債を発行する場合は、その発行額というのは財政運営戦略や中期財政フレームに示された新規国債発行額の枠、四十四兆円には含まれることになるんでしょうか。
#8
○副大臣(五十嵐文彦君) 新聞紙上ではつなぎ国債だ、年金国債だというお話が出ておりますけど、現状ではまだ決まっておりません。これは、政府・与党の社会保障本部の下、関係五閣僚が中心になってこれから検討をしていただき決定をいただくということになっておりますので、国債発行を前提として二分の一への引上げ分を賄うとまだ決まったわけではないということがまず前提でございます。
 その上で、私どもの姿勢としては、国際公約でもあります国債発行四十四兆円枠というのは堅持をしていかなければいけないと、こう思っておりまして、税・社会保障一体改革の中で解決の道を探っていくということがまず第一と考えております。国会審議中の法案では、税制抜本改革により確保される財源を確保してと、いわゆる消費税引上げによる財源を活用するという考え方を出しておりますけれども、衆議院における審議で、必要な税制上の措置を講じた上で国庫の負担とするよう、必要な法制上、財政上の措置を講ずると修正されたものですから、更にいろいろな方面の検討をしなければいけないという状況になっていると思います。
#9
○丸川珠代君 修正の意義は前向きに御理解をいただいているようでやや安心しましたけれども、これから検討するということの中には、つまり、来年その消費税引上げの法案がどういう形で出てくるかということにもかかわりますしというふうなことだと思いますけれども、可能性によってはそれはつまり含まれない可能性も出てきますよということを今おっしゃったんだと思うんですね。つまりそれは、どうも消費税の議論を拝見しておりますと、政府・与党内の取りまとめに大変御苦労されているようであると。
 私どもは、まず、今まで財政再建法等に反対されたことに対してまず申し開きを聞きたいなと思っているわけでございますけれども、そういう議論の中で、これ四十四兆円のフレームの枠外にこれを押し出すということになりますと、財務省としては恐らく市場の信認を得られるかどうかという非常に際どい判断をしなければいけない状況になるんだと思います。
 四十四兆円の枠外に出すというのは、別にその法案が出ても、もしかすると検討しなければいけないケースが出てくる。これ、どういう意味かといいますと、平成二十一年の所得税法改正の附則百四条というのは、法律を出す時期と消費税の引上げの時期というのをいつにするということは書いてございません、これは皆様よく御理解のことだと思いますが。つまり、法律を出したけれども、非常に柔軟な書きぶりで、いつ消費税を上げるかを決めなさいということを書いているわけでありまして、場合によると、ここは本当に決め切れない、玉虫色のまま出てくるかもしれないという状況になると。こういうことになると、本当に市場の信認を得るのは容易ではない状況に突入するわけですね。
 こういう状況の中で四十四兆円を枠外に押し出すというようなことはなかなか薄氷を踏むような状況ではないかと思いますが、この決定について、財務副大臣、いかがですか。
#10
○副大臣(五十嵐文彦君) 市場の信認もいただき、そして将来の年金に頼る国民の皆様にも安心をしていただく、両方両立していかなければならないと、こう思っておりますので、最大限の努力をいろいろな各方面、各分野においてしなければいけないと思っておりますし、早くやはり消費税の含む抜本改正ができていかなければいけないと。遅れれば遅れるほど困るということになりますので、野党の先生方の御指導、御支持もいただかなければならないと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
#11
○丸川珠代君 消費税を引き上げなければならないのでよろしくお願いしますと言う前に聞くべきことがあるんじゃないかと私たちは思っているわけですね。財政健全化法に三回も審議に乗らなかったわけですから、まずその点についての反省を聞いてからじゃないと私たちはなかなか議論に乗れないなと思っているわけであります。
 来年度の予算の見通しからして、実質的に四十四兆円の枠に収まるという見通しを持っているのかどうかというのも是非お伺いしたいところなんですが、来年度予算は、税収とそれから四十四兆円の国債発行だけでは必要な財源に届かないんではないかという世間一般の見通しがあるわけですね。何しろ、今年は三月十一日の東日本大震災の影響を大きく我が国は受けたわけでございまして、税収の見通しというのは非常に厳しくなるであろうことが予測されるわけでありまして、その点についてはどのような見通しをお持ちなんでしょうか。
#12
○副大臣(五十嵐文彦君) これは、まさにこれからの予算編成の過程の中で見ていかなければいけないということですけれども、四十四兆円枠は必ず守ってまいりたいと、こう思っております。
#13
○丸川珠代君 その四十四兆円の枠にこの二・六兆円が入るのかどうかというようなことを今まさに問題にしているのでありまして、その守る中に入るのか入らないのか。これは、我々がまだ見通しが見えない中で認めろというのはなかなか厳しい話だなと、正直申し上げて。ここで判断しろというのはその今御答弁の材料だけではなかなか難しいと言わざるを得ない状況にあることは御理解いただいていると思います。
 私たちが、この償還財源、つまり、じゃ二・六兆円発行したときにこれが枠内に収まる、市場の信認が得られるものであるかどうか、あるいは、消費税が法制化されたとして、それがいつ通るものであり、それを当てにしたものとしてこれを発行することを認めるべきかどうかというようなことを本来であれば議論しなければならないのですが、残念ながら財務省からはそのような見通しが出てこないという状況であります。
 では、仮にこの臨時の特例公債を発行するに当たって、これを将来の税収を当てにしたものとするならば、一般的にはこれは過去にも発行されたことがございますつなぎ国債というようなものだということになるんだと思いますが、過去に臨時に公債を発行した例、平成二年の湾岸戦争の基金、あるいは平成六年から八年の特別減税に際しての臨時の公債発行、こういうものが償還期間あるいは償還の財源についてどのように規定をされていたか、もし財務副大臣お分かりにならないようでしたら、厚生労働大臣御存じかと思いますので、御答弁いただければ。
#14
○副大臣(五十嵐文彦君) 過去には御指摘のとおり三回ございます。
 昭和二年度に発行されたいわゆる湾岸臨時特別公債……
#15
○丸川珠代君 平成です。
#16
○副大臣(五十嵐文彦君) 平成二年度、ごめんなさい。平成二年度に発行されたいわゆる湾岸臨時特別公債でございますが、発行額が九千六百八十九億円でございます。法人臨時特別税、石油臨時特別税の収入により平成六年度までに償還することとされました。四年間でございます。
 その次が、平成六年度から八年度まで発行されたいわゆる減税特例公債でございます。先行減税ですね。このときは私がかかわりましたけれども、発行額が八兆六百四十四億円でございます。十年度から二十九年度までの間において、消費税率の引上げを含む税制改革により確保される財源により償還することとされました。二十年間でございます。
 その次が、三回目が、今般成立した復興財源確保法によります平成二十三年度から二十七年度まで発行される復興債について、四十九年度までの間における復興特別税及び政府保有株式の処分収入等の税外収入により償還することとされました。これは二十五年間の措置ということになります。
#17
○丸川珠代君 今御説明いただいたとおりでございまして、平成二年のときには、この公債の発行と同時に臨時の増税の法案を国会において成立をさせております。それから、平成六年からの減税特例公債に関しては、国債整理基金の特別会計への繰入れの特例を規定しまして、通常の定率の繰入れ六十分の一に加えて三十分の一を上乗せする措置を二十年間行っております、平成二十九年度までですね。六十分の一プラス三十分の一で二十分の一ということで、二十年間で償還するという規定を決めている。そして、平成二十三年度、今年の復興債に関しては、まさに発行時に合わせて償還財源を確保するための増税の法案を我々は成立させたわけでありますが、いずれの場合においても、償還財源と償還期間、あるいは最低でも償還の期間について、これ平成六年のときは財政制度審議会できちんとそれなりの報告を作ってこのような返し方をしますということを決めているわけでありますけれども、このような手続を取って臨時に特例の公債を発行し、これをもってつなぎということを認めているわけであります。
 こういう手続がなければ、正直申し上げてつなぎ国債と呼ぶことすらできないわけでありまして、もしこれがこのようなきちんとした償還期間あるいは償還の財源というものを明示し国会に対して約束をしたものでなければ、これはつなぎ国債にもなり得ない臨時の特例公債を、下手すると四十四兆円の枠外の宙に浮いた状態で認めなければならないことになるというわけであります。
 こういうことが認められるのかどうかということについて、財務省の御判断をお聞かせいただきたいんですが。
#18
○副大臣(五十嵐文彦君) きちんとした新たな法律を作ってやはりそれは手当てをするということでなければならないと思っております。
#19
○丸川珠代君 とすると、これは消費税を引き上げる時期というものもしっかりと明示をした上で発行することになると、こう理解していいわけですね。
#20
○副大臣(五十嵐文彦君) いわゆるつなぎ国債、何度も申し上げますけれども、まだ決めたわけではありませんが、万が一そういう場合にはきちんとした手当てを法律上別途必要とすると考えております。
#21
○丸川珠代君 分かりました。
 非常に厳しい財政の状況の中で、ヨーロッパの財政不安が非常に大きな問題になっております。我が国にもそのような影響が及ばないように、是非ここのところはしっかりとけじめとして、つなぎであるならばつなぎなりの償還の期間あるいは償還の財源というものを示した上でこの公債を発行することにお取り組みいただきますようにお願いを申し上げたいと存じます。
 一点、財務省、これ通告にないんですがお伺いしたいんですが、仮に、仮にです、その消費税の議論が、今非常にもめておりますけれども、なかなか進まない上に経済の好転もままならない、附則の百四条にあるような経済状況の好転が見られず、消費税の引上げに踏み込めない状況の中で年金債を発行しなければならない状況になったと。これが市場の信認を得られそうにもないという場合に、財務省はこの年金の二分の一の引上げの財源をどのように手当てすべきというお考えをお持ちでしょうか。
#22
○副大臣(五十嵐文彦君) そういうことがないようにしなければならないということだと思います。
#23
○丸川珠代君 実際に起こり得る可能性、全く起こらないということはあり得ないわけで、その可能性についても備えていただかなければ全く政府として体を成していないと思うんですが、もう一度お伺いしますけれども、仮に臨時の公債を発行することになったとして、それがそのときの市場の状況で信認を得られない可能性が出てくる場合に、財務省としてはどのようにして年金の国庫負担の引上げ二分の一を実現すべきだというふうにお考えですか。
#24
○副大臣(五十嵐文彦君) それはもう仮定の問題でございますので、今軽々にお話しすることはできないと思っております。あらゆるケースを勉強していかなければならないと思いますけれども、今そうしたケースを私の立場で想定をしてここで申し上げるわけにはいかないと思っております。
#25
○丸川珠代君 年金の積立金を取り崩しなさいということを考える可能性はございますか。
#26
○副大臣(五十嵐文彦君) それも大きな政治判断だと思いますので、社会保障・税の一体改革の中で考えるべきことと考えます。
#27
○丸川珠代君 積立金に手を付けるというのは、正直申し上げて、これは絶対に私たちは反対でございます。厚生労働大臣も大きくうなずいておられますけれども、厚生労働大臣、もしお考えがございましたら是非おっしゃってください。
#28
○国務大臣(小宮山洋子君) この年金のつないでいく部分についてはこれから財務当局ともしっかりと折衝をしていかなければならないと思っていますが、私どもはやはり、今、社会保障改革として安心できる年金をつくるというのは一つの大きな柱ですから、そういう意味でも、年金を取り崩すということは、私どもはそうした社会保障改革の理念からしましてもそれはできない選択だというふうに考えています。
#29
○丸川珠代君 もし消費税の引上げがかなわず、積立金を取り崩すというようなことになりますと、これは、我が国一国の、何も年金の制度の問題のみならず、我が国の政治に対する信用、あるいは国債に対する信用、この借金に対して担保されている何らかのものに対する信用を失うわけでありまして、その点を是非重く受け止めて考えていただきたいと思いますが、財務副大臣、もう一度、いかがですか。
#30
○副大臣(五十嵐文彦君) 御指摘の点はそのとおりでございます。しっかりと重く受け止めて考えてまいりたいと思います。
#31
○丸川珠代君 財務省内でよくその点について深い検討をしていただいて将来に備えていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 さて、それでは厚生労働大臣にお話をお伺いします。
 これまでの財務省との議論を聞いていただいた上で改めてお伺いしたいんですが、この附則十六条の二、衆議院において条文の修正がなされました。先ほど財務副大臣も触れていただきましたけれども、「税制の抜本的な改革により確保される財源を活用して」という部分を「必要な税制上の措置を講じた上で」と修正したことについて、どのように受け止めておられますか。
#32
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回政府が提案した法案では、平成二十四年度から税制抜本改革により安定財源の確保が図られるまでの間については、税制抜本改革により確保される財源を活用して基礎年金給付費の二分の一と三六・五%との差額を国庫の負担とするよう、必要な法制上、財政上の措置を講じるものと政府の方としてはしていました。これは、年金法本来の考え方からすれば、税制の抜本改革で安定的な財源を確保して基礎年金の国庫負担割合を恒久的に二分の一とすることが、これが本来の筋であるというような考え方からこういうふうにいたしました。
 一方、この点について、衆議院での与野党の協議の中で、今御紹介あったように、必要な税制上の措置を講じた上で国庫の負担とするよう、必要な法制上、財政上の措置を講ずるものとするよう修正がなされました。
 いずれの考え方にしましても、年金制度の長期的な安定、長期的、安定的な運営の観点から、税制上の措置を通じて基礎年金国庫負担二分の一を確実に維持していかなければならない、こういう考え方は共通しているというふうに認識をしています。
 厚生労働省としましても、今後、社会保障・税一体改革、この検討、とにかく社会保障の改革、これまでツケ回しが、ツケがずっと積まれてきた部分を解消をし、さらに全世代型にすることによって納得いただいて目的税としての消費税をという形で進めていきたいと、そういう御説明をしていきたいと考えていますので、その辺りの国民の皆様にも納得していただける社会保障と税の一体改革、それから二十四年度の予算編成過程を通じまして、この二分の一がしっかり確保できるように全力を挙げていきたいというふうに考えています。
#33
○丸川珠代君 国民の理解を得るために一つ重要なポイントがございまして、そのことについてはこの修正の中にも含意として入っていると、つまりある意図としてここの修正に含まれているというふうに私は理解しているんですが、この税制上の措置を講じた上で国庫の負担とする、一つの意味は、財務副大臣が先ほどおっしゃったように、つまり税制の抜本改革を待つことなくても、それ以外の手段でもとにかく税制上の措置でどんどん財源を取りにいこうという積極的な意味合いがこもっているんだというふうに私は思うんですが、もう一点というのは、歳出削減努力等によって生まれた財源、いわゆる埋蔵金でございますが、こういうものを今後二分の一の引上げの財源とできるのかどうか、衆議院でも議論になった点でございますが、ここのところだと思うんですね。これについて道を開くべきであるという意見が衆議院の議論の中でもたくさん出てまいりました。
 ここにもし法律として税制の抜本改革により確保される財源と書いてしまったら、それを待つ、つまりそれだけを当てにして公債を発行するということになるんじゃないのと、そうではなくて、無駄を省き、埋蔵金を見付けてきて二分の一の引上げ財源にすると、これまで我々が二年間努力をしてきたこの道筋を決して放棄するものではないということをはっきりさせなければいけないんじゃないかということをここに含んで書いてあるのではないかと私は理解しているんですが、この点について、埋蔵金が、あるいは歳出削減の努力の結果生まれた財源がこの国庫負担二分の一の引上げの財源となるのかどうか、この点について厚生労働大臣の御答弁をちょうだいしたいと存じます。
#34
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほどから申し上げているとおり、政府としましては、従来から、安定財源確保して二分の一を恒久化するという年金法本来の趣旨を踏まえながら、税制抜本改革の財源を活用してこの二分の一を維持していくという方針を取っています。
 政府提出の法案もこの方針に基づいて作成されたもので、一義的には、二十四年度の基礎年金国庫負担の財源として臨時財源を活用することは想定をしておりません。したがいまして、政府提出の法案の条文では、臨時財源を充てて二分の一を維持するということは困難だというふうに考えています。
#35
○丸川珠代君 その理由を教えてください。
#36
○国務大臣(小宮山洋子君) これまで、御承知のように、いろいろな無駄を省いたり、特別会計の方から捻出をしたり、いろいろやりくりをしてつないでまいりましたけれども、この二・六兆円という大きな金額については、やはりしっかりとその財源を確保を税制上していくべきだというふうに考えておりまして、そういう考え方から、先ほど申し上げたように、消費税の今回五%上げさせていただきたいという中の一%分は、この基礎年金の二分の一に上げるということをしっかりと明記をしておりますので、そういう中で御理解をいただいてやっていくべきものというふうに考えています。
#37
○丸川珠代君 何も二・六兆円全部見付けなくてもいいんだと思うんですね。一兆円でもあるいは五千億円でも、もし削減努力によってそこに財源が見付かるのであれば、少しでも上げる税金というのは少ない方がいいんじゃないですかと。ここ何年かの厳しいであろう、厳しいと予測される経済状況の中で、何よりも無駄の削減というのは民主党政権がイの一番に挙げてきたことでございます。
 これまで、民主党が附則の百四条に反対したとき何とおっしゃったか。消費税を上げる前にやることがあるだろうと、やるべき改革は道路歳出の無駄排除や天下りの根絶などで、消費税の増税ではないと言ってこれに反対をされたわけであります。にもかかわらず、いざ自分たちが政権に就いたらそうした努力をここに取り入れないというのはおよそ理解し難いことなんですが、どうして無駄の削減が優先されないんですか。大臣、お願いします。
#38
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、マニフェストを作る段階で財政についての検討が不十分であった、それは大変申し訳なかったということは、夏に当時の岡田幹事長が取りまとめたマニフェストの検証でも申し上げているところです。そういう意味では、無駄を削減をしていろいろなことをしますということを言いながらできなかったことについては心から私からもおわびをしたいというふうに思っています。
 先ほど申し上げたように、この基礎年金の二分の一の二・六兆円という膨大なものにつきましては、これはしっかりと安定的な財源を確保するべきだと思っておりますので、そうした私どもがマニフェストのときにお約束したことができないという状況については心からおわびをした上できちんと対応していきたいと、そのように考えています。
#39
○丸川珠代君 大変残念ですが、おわびじゃ済まないんですね。うそついて票を集めましたということにもなりかねないわけでございますので、これはやはり国民にきちんと信を問うていただきたい内容だと思います。
 どうも解せないのは、今後無駄を削減することを諦めたかのようなことにも聞こえるんですけれども、まだマニフェストの中身は諦めておられないんですよね、民主党は。
#40
○国務大臣(小宮山洋子君) 先日、提言型の政策仕分というものも行政刷新の方でこの政権でやらせていただきました。一つ一つの無駄をもちろんそれは省いてまいります。でも、そのことが大きな財源にはなかなかなり得ないということは、そこは、先ほど申し上げたように、見通しどおりいっていないということはおわびを申し上げますが、これから政策的にいろいろな仕分をする中でやはり無駄というものをあぶり出していくべきだと思っておりますから、それは、財源の中に無駄を省いたものを入れるということは決して諦めたわけではございません。
 ただ、本当にこれからの社会保障の超高齢社会の中での安心のもとになりますこの基礎年金の国庫負担の二分の一というところには安定的な財源を確保すべきだということから、今回はそういう税制の抜本的な改革でということを申し上げましたので、その中で、この修正の中に与野党の合意で含まれたそこの意味合いにつきましては、今それをまさに御審議いただいているところですので、私の方からその解釈を申し上げるべきではないのではないかと、そういうふうに思っております。
#41
○丸川珠代君 およそ納得し難い御答弁なんですが、これ、安定的な財源を確保しなければいけないというのは我々が言っていたことでありまして、民主党が何と言って政権交代をしたかといえば、十六・八兆円無駄が削れるので、少なくとも四年間消費税を上げる必要はないんですと、そういう話でございました。ところが、もう来年にも法案を出して、特定年度を平成二十四年度にもしたいというような、そういう御意思をお持ちでいらっしゃいますね。これはマニフェストと全くかみ合わないんですが、どう理解すればいいんでしょうか。
#42
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、マニフェストでお約束した、四年間の政権をお預かりする期間に実施をするということはないということを、選挙を経ないで実施をすることはないということをお約束したものと思っておりますので、総理も申し上げているように、実施をする前に民意を問えばよいのだと、私どもはそう考えています。
#43
○丸川珠代君 法律が通った後、そこには施行期日が書き込まれるわけですから、その前にこれは解散しても意味がないわけで、つまり、いつ実施するということはもう書き込まれた法案が通ってから国民に信を問うても意味がないわけで、そういうことをやるつもりですよということを掲げてやるのが選挙でありますので、法案を通してから選挙というのはどうも全く理解ができないわけですね。
 そして、私が申し上げたいのは、十六・八兆円なり九兆円なり無駄が出ますと、まずそれを先に使うんですねということで国民は納得をしたわけですが、どうしてここでそれが優先されないのかということなんですね。今、無駄を削る努力は諦めたわけではないというふうにおっしゃった。じゃ、その諦めたわけではない努力がなぜこの二分の一の引上げというもう法律に書いて国民に約束していることに対してあてがわれないのかという、これは財務省に聞いた方がいいんでしょうかね。
#44
○副大臣(五十嵐文彦君) 実際には昨年度も特定年に達してないものですから鉄運機構のお金を使わせていただいたということでございますので、それはあり得ることだと思いますが、ペイ・アズ・ユー・ゴー原則で、やはり本来恒久的なものに属するものは恒久的な財源で手当てをしなければいけないと、これは大原則なんだと思います。
 ただ、その前に、二十三年度というのは特定年前の一時的なものと見れば、それは何かで手当てすることもあり得るということだと思います。
#45
○丸川珠代君 今、五十嵐副大臣が衆議院での議論と違う御答弁をなさったので確認をしたいんですけれども、つまり、平成二十三年度は特定年度に至らなかったのでということで鉄建公団等の埋蔵金を活用したということでございます。ということは、来年度以降も、このように法律には書いてあるけれども、政府の意思として埋蔵金を活用するということも考えるということで理解してよろしいですか。
#46
○副大臣(五十嵐文彦君) そういうことではございません。
 ですから、今、最初に申し上げましたように、基本的にはペイ・アズ・ユー・ゴー原則ですから、恒久的な財源で恒久的な支出を賄う。恒久的な支出というのは、今考えられているのは社会保障・税一体改革の中で生み出される財源によってあてがうということでございますけれども、その前の年のそこに至るまでの経過についてはお互いに知恵を出していきましょうというようなお話になっているということです。できればそれは恒久的な財源でということでありますので、活用させていただきたいというのは基本的な考え方であります。
#47
○丸川珠代君 どうして道を閉ざす必要があるのかというのがいま一つ理解できないんですが。
 マニフェストを諦めたわけでないのであれば、例えば公務員の人件費二割削減、これはマニフェスト期間のうちに実施することが不可能ではないんだろうというふうに思いますね。しかも、これは人勧とも関係ない方法でやるというふうに私は理解しております。民主党さん、選挙のときに何とおっしゃっていたかといえば、これは国の出先機関等の職員、こうした方々を地方に回すんだと、そういう方向で人件費の二割削減を実現するんですと、こうおっしゃっていたわけで、給与の水準とは何の関連もない方法で人件費の二割削減が可能だというふうにおっしゃっていたかのように理解しておるんですが。
 そうなりますと、どうしてこういうマニフェストをこれから努力したら実現できるものがあるというものを財源の当てとして考えないで、あるいはそういうものに対する道を閉ざしてまで税制の抜本改革に懸けるのか。これは全くこれまでのマニフェストでおっしゃっていたことと違うんですね。
#48
○副大臣(五十嵐文彦君) 公務員人件費につきましては、これは総額で二割ということを申してまいりました、マニフェストではですね。それは水準の方で一割、人数の方で一割という考え方だったと思っております。
#49
○丸川珠代君 人数の方で一割にしても幾らかの埋蔵金は出せるわけでありますので、その点、小宮山大臣、もう一度お願いしたいんですが、これ、やっぱり埋蔵金を使えるという道を閉ざすべきではないんじゃないですか。これは是非厚生労働省として、これ、非常に厳しい戦いになるとは思うんですけれども、これ、財務省は当然、ここで一旦財源を確保しましたと、もう税でやりますということは決めたら後はあんたたちで何とかしなさいと、こういう話を言われると思うんですが、これは、これは年金の積立金にもかかわる非常に重要なポイントだと思います。是非、政府で出した埋蔵金を、これだけ社会保障の改革に取り組み、安心した社会保障と言っているのであれば、まずイの一番に社会保障に回すべきだということを厚生労働大臣はもっと強くおっしゃるべきなんじゃないでしょうか。いかがですか。
#50
○国務大臣(小宮山洋子君) 同じ答弁になって恐縮でございますけれども、この年金の安定という本当に大切な社会保障の柱につきましては、やはり税制の抜本改革によって安定的な財源を確保をすると。そういう意味で、政府提出の法案としては、一義的には二十四年度の基礎年金国庫負担の財源として臨時財源を活用することは想定をしておりません。
 ただ、申し上げたように、衆議院の修正で「必要な税制上の措置を講じた上で」という規定がございますので、そこに盛り込まれた意味につきましては、さっきも申し上げたように、今御審議中でございますので、そこの解釈は今申し上げないといったところで私の方の言いたいことをお酌み取りいただきたいというふうに考えています。
#51
○丸川珠代君 結局、そういうことを伺っておりますと、マニフェストではまだできることがあるんだと、諦めていないんだと言いながら、現実的にそれは不可能だという理解を持って、これは財源には充てられないと言っているのとほとんど同じに聞こえるんですよ。財源に充てられるのであれば、まず、皆さんがマニフェストでお約束をされたとおり、そうやって生まれる財源を優先的にこうした社会保障の改革に充てるべきではないんですか。それができないということをおっしゃっているということは、結局、いやもう埋蔵金出せませんと、十六・八兆円無駄出ると言ったけれども本当は出ないんですということを自らお認めになっているも同然だというふうに私どもは理解しますが、財務副大臣、何かございますか。
#52
○副大臣(五十嵐文彦君) そうした努力を、埋蔵金なり節減を図るということはもう当然のことだと思いますが、それは今復興財源に優先して充てましょうというのが政府の考え方になっておりまして、年金のような恒久的な支出に対してはやはり恒久財源で、ペイ・アズ・ユー・ゴー原則をやはりまず第一に考えていかなければならないということだと思います。
#53
○丸川珠代君 よしんば復興債という話を認めたとするならば、この五%という消費税の引上げの中に確実にこの分の財源は盛り込まれていなければならないわけでございます。
 厚生労働大臣にお伺いしますけれども、このつなぎの分の財源というものは五%の消費税の引上げの中に、二分の一の引上げのつなぎの分ですよ、改革した年からじゃありません、今つなぐ分というのはどういうふうに含まれているというふうに厚生労働省では理解されているんでしょうか。
#54
○国務大臣(小宮山洋子君) 消費税を五%上げさせていただく。その中身としては、機能強化分として三%相当を充てることにしていまして、それは今回、充実しよう、全世代型にするという制度の改革、そこの機能を強化するところに一%、それから高齢化で全体に増えていく分で一%、そして年金二分の一の安定財源に一%としておりまして、そこでしっかりと米印で税制抜本改革実施までの二分の一財源ということもこの三%の中に含めておりますので、私どもはそこをしっかりと確保をしていきたいというふうに考えています。
#55
○丸川珠代君 米印だとほとんど事項要求みたいなもので、本当に予算を獲得できるんですかというレベルの話なんですね。ここをきっちり明らかにしないと、やっぱり今の財政に対する信頼と同じ話で、本当に厚生労働省はこれをきちんと財務省から勝ち取れるのかどうかというところが不安ですね、非常に。是非ここのところを、税と社会保障の一体改革の議論を我々に乗ってこいというのであれば、ここもきちんとお示しになった上でどのような形にいたしますということでお話をいただかないと乗れないとはっきり申し上げます。
 そして、今、税と社会保障の一体改革について、残り時間が少なくなってきたので一点お伺いしたいんですが、年金制度改革について前原政調会長が十一月二十日のNHKの番組で、いわゆる一元化ですね、厚年と共済だけではなくて国民年金も通じた一元化、こういうもの、あるいは七万円の最低保障年金について、二〇一三年度にその改革の法案を出すことを目指すとおっしゃっている。
 一方で、現在、税と社会保障の一体改革の議論というのが、例えば社会保障審議会とか民主党の厚生労働部門でも議論されていると。これ、年金の改革についても医療、介護のみならず議論されていますが、これ、一部の報道ではこんな言われ方もしているんですね。この税と社会保障の一体改革は民主党がマニフェストに掲げた年金改革案を事実上撤回したものだというような評価をしているところもあって、この現在の議論とそれから二〇一三年に出そうとしている議論が一体どういうふうな方向を持って、これは同じ路線の上に乗っているのかそうではないのかということがいま一つよく分からないんです。
 というのは、今の税と社会保障の議論というのは、いずれも、これは私の印象でございますけれども、現行制度の改善というところにとどまっておりまして、どうも話の内容を見ていくと、それは民主党がマニフェストでおっしゃった基礎年金、これを消費税で全部やるとおっしゃったわけですけれども、こういうことになってくると、今そこでいじらなくてもいいんじゃないんですかというような話をやっておられるわけですね。
 例えば、パートと厚生年金の適用拡大についてなんですが、これなんて、今既にこの最低限の九万八千円というのは、御自分で払う分というのが保険料八千四十一円で、労使で折半ですから。国民年金の保険料一万五千二十円。でも、もらえる額というのは、今言った八千四十一円の保険料を自分で払っている人が六十三歳から百十二万もらって、国民年金の保険料一万五千二十円払っている人、六十五歳から七十七万円しかもらえない。もう既にこういう不公平があるわけでございますけれども、既にあるこの不公平を更に拡大することになるんですね。
 もしこういうものというのは、民主党さんがおっしゃるように、国民年金と所得比例年金分けますと、なおかつ一元化してこれは国民年金で所得比例と基礎年金を分けますよという話するんだったら、そんなこといじらなくていいんじゃないですか。九万八千円より下に下げるんだったら、不公平を拡大するだけなんですよね。
 じゃ、どういうふうにその九万八千円以下の人から得た財源を分配する、あるいは本当に公平な給付と負担を実現するんですかということが見えてこない。小手先いじりを今やって、二〇一三年にもう一度抜本改革の法律を出すということは全く重ならないわけなんですよ、我々から見ていますと。
 是非、これはどういう位置付けで今の税と社会保障の改革を年金制度改革の中でやろうとしているのかと、これを最後に御答弁いただいて、終わりにしたいと思います。
#56
○委員長(小林正夫君) 辻厚生労働副大臣。なお、時間が過ぎておりますので、よろしくお願いいたします。
#57
○副大臣(辻泰弘君) 本年六月に決定いたしました一体改革成案では、年金制度改革の目指すべき方向性を打ち出したところでございます。
 具体的なことは時間の関係上割愛させていただきますけれども、新しい年金制度、民主党が掲げる新しい年金制度は私どもの一体改革成案の方向性に沿ったものでありまして、その実現に向けて検討を進めていくわけですが、当面、一体改革成案の方向性に沿って現在の制度の改善を進めていくということでございまして、当面の改革、そしてその後に本格的なマニフェストで打ち出している改革がその次に実現すべきテーマとしてあるということでございまして、いずれにいたしましても、先ほど御指摘がございましたけれども、民主党の新しい年金制度の詳細、そういったものは党の議論も必要でございますし、政府としての議論も必要でございますけれども、いずれにいたしましても、与野党の協議もいただきつつ平成二十五年の法案提出を目指して頑張っていきたいと、このように思っております。
#58
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。
 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案等に関連しまして質問をさせていただきます。
 最初に、現行の年金制度の安定性に関しまして質問をさせていただきたいと思います。
 平成十六年の国民年金法改正によりまして年金財政の長期的安定の制度設計が行われたわけであります。その主なものは、一つは保険料水準の固定方式の導入、二番目としては基礎年金国庫負担割合の二分の一への引上げ、三番目は年金積立金の活用、四番目にはマクロ経済スライドによる給付水準の調整などであります。ただし、マクロ経済スライドによる給付水準の調整につきましては、一九九九年から二〇〇一年の物価下落時に高齢者の生活の影響に配慮しまして減額を見送ったという経緯があります。
 さて、去る十一月十日の衆議院予算委員会での公明党石井政調会長の質問に対しまして、年金局長は、二十一年度の年金財政検証では将来にわたって給付と負担の均衡が取れていると、平成二十一年度、二十二年度においても総じて年金財政はさほど悪化しているというところではないと、そのような答弁をいただいておるわけでありますけれども、小宮山厚生労働大臣も同様の認識であるのかどうか、念のために確認をさせていただきたいと思います。
#59
○国務大臣(小宮山洋子君) 一言で申し上げれば同様の認識でございますが、少し説明をさせていただくと、御承知のように年金財政は長期的な収支で判断をすべきもので、そのため、法の規定に基づきまして、少なくとも五年に一度、将来の人口ですとか経済の前提を設定した上で長期的な年金財政の見通しを作成をして、給付と負担の均衡が図られているかの検証を行っているわけでございます。年金局長が申し上げたように、直近の平成二十一年二月に行いました財政検証では、将来にわたり年金財政の給付と負担の均衡が図られている、このことが確認をされています。
 ただ、その後の財政状況につきまして、直近の平成二十一年度の厚生年金基金の代行部分を含む収支状況を見ますと、運用状況が良好であったことから、財政検証の際の見通しに比べこれは良くなっているんですね。ただ、年度末の積立金は、そして財政検証の際の見通しよりもおよそ四兆円上回っている。こちらはいいんですが、一方、平成二十二年度は、現在集計中なんですが、運用状況が悪かったこと、それから賃金上昇率が伸び悩んでいることなどから、財政検証の際の見通しよりも若干年度末の積立金が下回ると見込まれております。
 このように、直近の二年の実績を見ますと、プラスの方向に乖離している年もマイナスの方向に乖離している年もあるので、現時点で年金財政が大幅に悪化しているということではございません。ただ、賃金が下落しているなど、現下の経済状況厳しいものがございますので、今後の年金財政の見通しは楽観できないという見方もありますので、長期的な人口や経済の趨勢を見極めながら、これがしっかりと健全な財政運営ができるようにしてまいりたいと、そのように考えているところです。
#60
○渡辺孝男君 今お話がありましたとおり、賃金の低下等があるので、経済・雇用対策をしっかりやっていただいて、更に年金が安定するように政府としても取り組んでいただきたいと思います。
 次に、基礎年金の国庫負担割合を二分の一に維持するための臨時財源のほかの事業への転用についてお伺いをしたいと思うんですけれども、これからも年金制度の安定のためには基礎年金の国庫負担の二分の一の割合を維持していくことは大変重要でありますし、国民も求めているところでありまして、衆議院で修正議決をされた本法案につきましては賛成をするものであります。
 ただ、基礎年金の国庫負担の二分の一の維持のための臨時の財源等をほかの方に転用するということがあってはならないと、私はそう考えておりますけれども、しかしながら、今回の東日本大震災の臨時財源として菅政権の下で転用が行われたわけであります。
 四月二十九日の民主、自民、公明の三党政調会長合意でも、そのとき、年金の臨時財源については第二次補正予算の際にその見直しを行っていくということが合意をされておるんですが、残念ながら、第二次補正予算においてはその臨時財源の確保は盛り込まれなかったということであります。それで今回の第三次補正予算によって確保せざるを得なかったということでありますので、このような年金の他の事業に転用した場合の、通常ではあってはならないことでありますけれども、まあ今回はやむを得ない。しかし、その場合も速やかにその財源を元に戻してもらう、そういう努力はしっかりやってもらわなければいけない。
 この件に関しまして、小宮山大臣の御所見をお伺いをしたいと思います。
#61
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員がおっしゃいますように、この基礎年金の国庫負担二分の一というのは安定的にしっかりと確保をしておかなければいけないものだというふうに私も考えております。
 ただ、委員も御指摘のように、未曽有の大震災の復興に充てるということでやむを得ず緊急的にこれはお貸しをしたもので、おっしゃるように三党の政調会長合意にあった二次補正ではできなくて申し訳なかったんですが、三次補正でしっかりと確保をいたしましたので、こうしたことがまた特に起こらないようにしっかりと確保できるように今後も努めてまいりたいというふうに考えています。
#62
○渡辺孝男君 次に、平成二十四年度以降の基礎年金国庫負担二分の一の維持のための財源の安定的確保について質問をさせていただきますけれども、年金に対する国民の不安を解消するためには、安定財源を確保し、基礎年金国庫負担の割合を、二分の一の割合を恒久的に確保していくということが非常に大事だと、これは誰もがそう思っているのではないかと思いますけれども、平成二十四年度以降の二分の一の維持のための財源確保の方針につきまして、厚生労働大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#63
○国務大臣(小宮山洋子君) 税制抜本改革によってしっかりと確保すべきだと考えておりますが、その間の、二十四年度から税制抜本改革で安定財源が確保されるまでの間、これもきちんと二分の一は確保すべきだと考えておりまして、この期間の国庫負担につきましては、この法案に対する衆議院での修正により、必要な税制上の措置を講じた上で、基礎年金給付費の二分の一と三六・五%との差額を国庫の負担とするよう、必要な法制上、財政上の措置を講じるものとされておりますので、厚生労働省としましては、この衆議院での修正の趣旨、これも踏まえながら、平成二十四年度の基礎年金国庫負担二分の一、これが確実に維持できるように全力を挙げていきたいと、そのように考えています。
#64
○渡辺孝男君 先ほども丸川委員の方から質問がありましたけれども、財源確保が難しいというようなことで年金積立金を取り崩してそれに充てようというようなことがないように、しっかり大臣に頑張っていただきたいと思います。
 次に、年金支給開始年齢の引上げの案が新聞報道されたりしておりますけれども、また、年金の改革案の中にもそういうものが盛り込まれていると理解をしておりますけれども、ただ、この年金支給開始の年齢の引上げについていかがなものかと、私自身はそのように思っているわけでありますけれども、これが直近に行われることはないような新聞報道もありますけれども、この年金支給開始年齢の引上げの検討状況につきまして、小宮山大臣にお伺いをしたいと思います。
#65
○国務大臣(小宮山洋子君) この支給開始の年齢を引き上げることについては六月の成案に盛り込まれた項目の中に入っておりますので、ただ、これも委員会で以前にもおわびをしたように、項目をただ並べて順番に検討を部会でしたために、全部同じように同等に扱って今回改革をするのではないかというような御懸念を抱かせたことは、やり方がまずかったということはおわびを申し上げたいと思っています。
 昨日、厚生労働省の推進本部で取りまとめました中間報告の中でも、これは中長期的な課題なので今回はやらないということを書いてございまして、ですからこれは、今六十五歳までの引上げをやっている最中でもございますし、今回のこの改革の中には含まないということを私の方からもはっきり申し上げているところでございます。
#66
○渡辺孝男君 もう一つ検討課題になっているもので実行しようかというようなものがあります。それは特例水準の解消に向けての法改正でございますけれども、これについては現在のところ小宮山大臣としてはどのようにお考えになっているのか、お伺いをしたいと思います。
#67
○国務大臣(小宮山洋子君) この特例水準は、年金受給者の中で六割が年金だけでお暮らしになっているとかいろいろな事情から、高齢者の方の生活の安定のためにというところで、本当は引き下げるべきところを特例措置で引き下げないできたという経緯があるというふうに承知をしています。
 ただ、その間に七兆円もの大きなお金が、国庫の方からすると払い過ぎということにもなっておりまして、これは当然次の世代へのツケ回しという形になっていますので、この特例水準を解消しないとマクロ経済スライドも発動しないという仕組みになっておりますから、どんどん後世にツケ回しをすることは適当ではないというふうに考えております。
 それで、私としましても、これは物価スライドからしても今回ある程度は下げることになりますので、あわせて、どの程度までが御負担いただける範囲かという、高齢者の方の生活の安定ということも考慮をしながら、けれども決して先送りすることなく来年度からこの解消には取り組みたいと、法案を提出したいと考えています。ただ、それを三年でやるのか五年でやるのか、そこのところはまた関係の皆様と協議をして進めていきたいと、そのように考えています。
#68
○渡辺孝男君 来年度から取り組むというようなお話ありましたけれども、御存じのとおり、東日本大震災もありまして、その支え合いのための負担を国民広く全体で賄おうというようなことで増税もされるというような状況がありますし、景気もそして雇用の状況もまだまだ芳しい状況ではないということでありまして、こういうときにこの特例水準の解消に向けて年金額を引き下げていくということは、これは、額そのもののこともありますけれども、やはり国民の理解は得られないのではないかと、私自身は、これはやはり慎重に検討して、景気が良くなってきたときにこれは調整して解消をしていくということがいいのではないかと思っておりますけれども、この点はいかがでしょうか。
#69
○国務大臣(小宮山洋子君) おっしゃることもよく分かりますが、ただ、これをどんどん先に延ばすことによってやはり後世への負担というのが増えていくことになる。
 百年安心ということで自公政権のときにおつくりになりましたこの年金の元々のその安心のための仕組みが先ほど申し上げたように作用できないようなことに、この特例水準でストッパーが掛かっているような形になっておりますので、それはもちろんその生活の方のことも勘案をいたしますので、当初は三年というふうに考えておりましたが、五年という御意見もあるのも承知をしておりますので、その辺の兼ね合いをきちんと考慮しながら、でもこれは確実にやっていくべきものだと私どもとしては考えているところでございます。
#70
○渡辺孝男君 なかなかこれは難しい提案かなというふうに我が方は思っておりますけれども、今後いろいろ議論をしていきたいと思っております。
 次に、年金積立金の管理運用の直近の状況と今後の運用方針についてお伺いをしたいと思います。
 この七月から九月の運用状況では、約三・七兆円の赤字ということでありました。これが年金財政に与える影響がどのようなものか、また今後の年金積立金の運用方針についてどのようにお考えであるか、小宮山大臣にお伺いをしたいと思います。
#71
○国務大臣(小宮山洋子君) 年金積立金管理運用独立行政法人、この平成二十三年度第二・四半期、七月から九月の運用状況は、国内外の株価の下落ですとか円高などによって収益率がマイナス三・三二%、収益額はマイナス三・七兆円と、これは時価に基づく評価ですが、そのようになっています。一方で、年金積立金の自主運用を開始した平成十三年度からの累積収益額は、年金積立金全体でおよそ十九兆円のプラスになっています。
 年金積立金の運用は長期的な観点から行われることが重要だと考えておりますので、市場の動向によって短期的に損失が生じることもありますが、それによって直ちに運用の方法などについて変更することは考えていません。
 引き続き、その短期的な動向に一喜一憂することなく、長期的な観点から、今現在国内の債券が七割ぐらいを大体占めておりますので、国内債券を中心としながら安全で効率的な確実な運用に努めていきたいと考えています。
#72
○渡辺孝男君 この年金積立金の運用というのは、非常に、先ほども申し上げましたとおり、年金制度の安定のためには大変重要な一つの要素でございますので、これはしっかり運用益が出るようにいろいろ御検討いただきたいと、そのように思っております。
 次に、基礎年金の加算制度について質問をさせていただきたいと思います。
 厚生労働省は低所得者の年金制度の見直しを検討しているようですが、その検討状況について、十二月一日の社会保障審議会の年金部会におきまして、単身者、年収六十五万円未満の方に一律一万六千円を加算をしまして、また加算をして七万円にすると。で、六十五万円から八十四万円までの人の場合は七万円になるようにその差額を加算をするというような案が出ておりますけれども、これにはいろいろモラルハザードの問題等も絡んできまして慎重に検討しなければいけない面も含まれておりますが、この案の今後の検討状況、実施に向けての検討はどのような状況になっているのか、お伺いをしたいと思います。
#73
○国務大臣(小宮山洋子君) 社会保障・税一体改革成案には、低年金、無年金者問題に対応して、最低保障機能を強化するという観点から、年金分野の検討項目の中に低所得者への加算、これが盛り込まれています。
 具体的な内容につきましては今社会保障審議会の年金部会で議論をしている最中ですが、この部会の議論では、低所得者などへの加算について、一つは低所得者の範囲を適切なものにすることが必要だということ、それから、今おっしゃったように、保険料納付意欲を阻害しないような制度設計が必要といったような御意見をいただいています。中には、その低所得者の範囲について、ほかの介護保険や国民健康保険などと比べて、年金の場合はその範囲が狭くて整合性を欠くのではないかというような御指摘もいただいていると承知をしています。
 こうした点を踏まえながら、具体的な内容については引き続き検討をして、税制抜本改革とともに来年の通常国会への法案提出をしていきたいというふうに考えています。
#74
○渡辺孝男君 公明党もやはり低年金者の対策はしっかりやっていかなければいけないと、そういうことでは認識を一緒にしているわけでありますけれども、公明党が提案しているのは二五%のかさ上げというようなことでありまして、定率というような形になっておりますけれども、この点につきましては、小宮山大臣、どのようにお考えでありますか、お聞きをしたいと思います。
#75
○国務大臣(小宮山洋子君) 御党の方でそういう御提案をお持ちということもお聞きをしています。ただ、御提案のその低所得者の方の基礎年金に定率で加算を行うということですと、低年金の方ほど加算額が少なくなってしまうという、そういうことから、最低保障機能の強化という点からはその効果が弱くなるというような御指摘もいただいているところでございます。これからの検討の中で低所得者への加算が必要だということは皆さん同意をしていただける点だと思いますので、具体的なやり方につきましては御党の御提案も考え合わせて検討を進めていきたいというふうに考えます。
#76
○渡辺孝男君 高齢者の年金給付の見直しについてもお聞きしようと思いましたけれども、これは政府の方は低年金者の対応とペアというようなお考えでありますけれども、これはまだまだ議論といいますか見直しの案が出てくるところまで来ていないと思いますので、次の質問に移らせていただきたいと思いますけれども。
 先ほども議論がありましたけれども、今、社会保障と税の一体改革の取りまとめにつきまして政府の方は取り組んでおられるわけでありますけれども、先の党首討論で山口代表も野田総理にいろいろ申し上げたんですが、この社会保障と税の一体改革の中で出てくる年金制度の改革というものが民主党さんがこれまでおっしゃっておられた最低所得保障年金等の新しい年金制度の改革とどのように結び付いているのか、その関係性がまだまだちょっと分からないと、先ほどもそういう趣旨の質問もございましたけれども、これにつきまして大臣のお考えをお聞きをしたいと思います。
#77
○国務大臣(小宮山洋子君) 民主党がマニフェストでお約束をいたしました新しい一元化の年金制度については、マニフェストのお約束どおり、二十五年度の法案提出へ向けて今党の方で検討が進んでいると承知をしています。
 六月にまとめました政府・与党社会保障改革の検討本部として合意しました一体改革成案では、その方向性と骨格をお示しをしまして、国民的な議論や環境整備を進めて実現に取り組むことというふうにしています。ただ、これは入れてからすぐに全員が適用になるわけではなくて、四十年とか、あるいは短くても三十年とかを掛けて移行をしてまいりますので、その間今の年金制度の改善をしなくていいということではないという点から、当面の改善は、できるところを取り組みつつ、その一元化の方向を目指していくということで、今回の低所得の方への加算ですとか、あるいは資格期間を短くすることなどもこれから考えていく新しい年金制度に結び付いていくものと、そのように考えています。
#78
○渡辺孝男君 まだまだ民主党さんが提案されているその新しい年金制度、これについてのいろんな数値の問題とか、負担と給付の問題とか、まだまだ制度そのものの設計が十分まとめられておらないというふうに私どもは認識をしておりまして、この制度設計をきちんと国民の皆さんに提案をされて、より具体的な議論ができるようにしていければと、そのように思っておりますけれども、早くその制度設計を示していただきたいと思います。
 今のお話を聞きますと、まず直近は今の年金制度の部分的な改善でやっていくというようなお話でありましたので、それについては我が方もいろいろアイデア等もございますので、また議論をする機会があると思います。
 それで、今日、実はこの法案とは直に関係はしていないんですけれども、来年度の診療報酬改定に絡む問題がありますので、一つ質問をさせていただきたいと思います。
 それは間質性膀胱炎のことでございますけれども、間質性膀胱炎というのは慢性の膀胱炎の一種で、上皮と筋肉の間にある間質が慢性的に炎症を起こす膀胱炎で、細菌等による感染ではないということであります。男性に比しまして女性で八倍ぐらい多いと言われている病気でありまして、この膀胱炎も症状が重くなってしまいますと、大変つらい、痛い、そして頻繁にトイレに行かなければいけないということで、外見上なかなか理解をしていただけないので御本人にとっては大変苦しいと。男性でも二割程度は起きているということでありますけれども、女性に多いということでございまして、小宮山大臣にこういう間質性膀胱炎ということについて御認識をいただいて支援をしていただきたいということでありますが、まずこの点につきましてお伺いをしたいと思います。
#79
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃいましたように、間質性膀胱炎、これは大体二十歳から六十代の女性に多くて、主な症状は膀胱痛や頻尿ということで、排尿回数が一日二十回を超えることも珍しくなく、その際に強烈な痛みが生じることもあって、患者さんは大変御苦労をされているというように伺っています。また、女性に多い疾患であることから症状が発見されるのが産婦人科である場合も多いため、泌尿器科以外の診療科では認知度が高くないので、産婦人科などでもなかなか発見ができずに診断に時間を要する、こういう課題もあるというふうに聞いています。
 なお、間質性膀胱炎につきましては、有効な治療法がまだ確立をしていないということ、またその疾患の認知度が低いことなどがございまして、研究がまだ必要な疾患だということから、来年度、二十四年度の研究事業の公募にいい形でその計画が申請をされることを期待をしているところでございます。
#80
○渡辺孝男君 今大臣おっしゃいましたとおり、原因等がまだ未解明でありますし、根本的な治療法というものもまだ確定しておらないということであります。
 そういうことで、日本間質性膀胱炎患者情報交換センターというところの理事長様始め患者団体の方々、要望を八月十日にさせていただきました。その中には、一つは簡易診断法や治療法の研究の推進、先ほどそういう研究の科研費等、そういうものに挑戦をしていただければというお話もありました、そういう研究の推進。そして、これが診療報酬とかかわってくるんですけれども、ボトックス膀胱壁内注入療法、あるいは疼痛治療薬ですね、なかなかこの疾患で認められておらないような疼痛治療薬がありますので、こういうものの保険適用を広げていただきたいということであります。
 そういうことで、申入れを健康局長にさせていただいたわけでございますけれども、その後の検討状況につきまして健康局長に答弁をいただければと思います。
#81
○政府参考人(外山千也君) 本年八月十日に、日本間質性膀胱炎患者情報交換センターから厚生労働省あてに間質性膀胱炎の原因解明、治療方法の開発の支援等について御要望をいただいたところでございます。
 間質性膀胱炎の研究につきましては、先ほど大臣が来年度の研究事業の公募でもいい研究を期待していると答弁されましたけれども、平成二十二年度に研究奨励分野の研究をスタートしましたが、その後評価の関係で一旦落ちております。
 疼痛治療薬、NSAIDsの一部、インドメタシン、ジクロフェナクナトリウムなどは膀胱炎の効能、効果で薬事法上の承認を受けておりまして、保険適用されているものもございます。
 それから、ボトックスの膀胱壁内注入療法につきましては、これまで、厚生労働科学研究費補助金により研究行われてきたところでありまして、エビデンスの収集を踏まえまして対応を検討してまいりたいと考えております。
 それから、間質性膀胱炎の認知度が低いために診断に時間が掛かるという問題につきましては、要望をお受けした後に、平成二十二年度の研究班の研究者代表者であると同時に日本泌尿器科学会の理事長で、それから間質性膀胱炎診療のガイドラインの作成者のお一人でございます東京大学の本間之夫教授とも連携を取ったところでございまして、普及啓発を含めて図ってまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、本疾患の希少性等については十分検討する必要があると考えておりますけれども、難治性疾患への総合的な対応策につきましては、研究事業や医療費助成の対象疾患の拡大等の要望がございますほか、様々な問題があることから、昨日開催されました厚生労働省社会保障改革推進本部の検討状況の中間報告におきましても、医療費助成についての法制化も視野に入れた検討であるとか、あるいは治療研究等の総合的な実施の支援の仕組みの構築を目指すことなどについても取りまとめたところでございまして、そういった全般的な立場から進めてまいりたいと考えております。
#82
○渡辺孝男君 最悪の場合は膀胱摘出という状況になる方々もいらっしゃいますので、研究の推進の方、よろしくお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。
#83
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。
 本日は国民年金法改正の審議ですが、その前に、前回の委員会で質問させていただくはずであった難病対策について、審議会や厚労省で中間取りまとめが出たばかりということでのタイミングでもございますので、質問をさせていただきます。
 第十八回難病対策委員会が十二月一日に開かれ、今後の難病対策の検討に当たってという中間的な整理が出され、二日には辻副大臣も含めて今後の方向性を確認したと聞いております。この中間的な整理を受けて、今後の難病対策への取組について厚労省としてどのように取り組むのかを辻副大臣にお尋ねいたします。
#84
○副大臣(辻泰弘君) 御指摘をいただきました難病対策につきましては、医療費助成や研究事業の在り方等を含め、制度横断的な課題があることから、現在、厚生労働省内におきまして、私をトップとする部局横断的な新たな難治性疾患対策の在り方検討チーム、また、当事者や専門家から構成される厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会のそれぞれで検討を行ってきているところでございます。
 御指摘いただきましたように、十二月一日の難病対策委員会におきましては、委員会として中間的な整理が取りまとめられ、十二月二日の在り方検討チームでも報告されたところでございます。
 今後の難病対策につきましては、昨日十二月五日開催されました厚生労働省社会保障改革推進本部の検討状況の中間報告におきましても、長期高額医療の高額療養費の見直しのほか、難病患者の長期かつ重度の精神的、身体的、経済的負担を社会全体で支えるため、医療費助成について、法制化も視野に入れ、助成対象の希少難治性疾患の範囲の拡大も含め、より公平、安定的な支援の仕組みの構築を目指す、また、治療研究、医療体制、福祉サービス、就労支援等の総合的な施策の実施や支援の仕組みの構築を目指すと取りまとめさせていただいたところでございまして、引き続き具体的な検討を行っていきたいと考えております。
#85
○川田龍平君 特定疾患に指定されている疾患でも、対象者が多いパーキンソン病のヤール3の症状の方など、特定疾患から外されるのではないかと日々不安におののかれているという声が多く届いています。一方で、特定疾患に指定されていない多くの難病の患者さんや家族からも悲痛な声が日々届いています。
 そうした中で、しっかりと法整備も含めて検討していくことが大事ですが、そのためには、財源はこの社会保障と税一体改革と併せて検討していくことになっており、まず増税ありきとなってしまっているのではないでしょうか。当事者の立場に立って国としてこれだけの保障をするということを示して、一定の安心を国民に与えた上で、そのためにこれだけの財源が必要となるので増税も含めて検討するというのならばまだ理解もできますが、増税してから何をするか決めるというのでは、順序が逆であるばかりではなく、広く負担する国民にも理解されず、患者さんには不安が広がるばかりです。
 辻副大臣がライフワークとしているこの難病対策について改めて決意表明していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#86
○副大臣(辻泰弘君) 難病患者の方々、重篤かつ慢性の症状に苦しみ、治療法が未確立のため、患者、家族の医療費負担は長期かつ極めて重く、また希少性なるがゆえに社会一般の理解も得られにくいなどの問題を抱えて、今日も苦しんでおられる方も多くおられるところでございます。
 御指摘にもございましたけれども、社会保障・税の一体改革におきまして、難病医療費の支援の在り方を検討する旨が盛り込まれているところでございまして、昨日開催されました推進本部の中間報告においても難病対策をしっかり位置付けるということにさせていただいたところでございます。
 私も、御指摘もいただきましたけれども、政治とは何ぞやと言われたら、やはり政治とは人間の幸せの追求だと、このように私はいつも思っておりますが、その一つの形が社会保障や難病対策だと、このように思っておりまして、御指摘もしっかり踏まえさせていただいて、省として、また個人としてもしっかり取り組んでいきたい。やはり政治が光を当てるべき課題であり、また超党派的にも取り組んでいく課題だと、このように思っておりますので、また委員の御助力もいただきながら頑張っていきたいと思います。
#87
○川田龍平君 是非よろしくお願いします。
 それでは、国民年金改正法の質問に移らせていただきます。
 民主党はマニフェストに掲げている最低保障年金の法案を再来年に出すとのことですが、審議会の議論と並行して、民主党の年金ワーキングチームの会合や厚生労働省の社会保障改革推進本部などで次々に提案が出され、本格的議論が始まっているようです。しかし、その議論の過程が国民に十分に示されているとは到底思えません。しっかり情報公開しなければ国民の理解は得られません。
 最低保障年金を導入した場合、国庫負担はどれくらいになると想定しているのかお示しください。あわせて、最低保障年金を入れた場合も年金の国庫負担二分の一を続けるつもりなのかもお教えください。
#88
○副大臣(辻泰弘君) 民主党のマニフェストにおきましては、所得比例年金と最低保障年金の組合せから成る一つの年金制度に全ての人が加入することを目指しているところでございます。
 最低保障年金の支給に必要な財源規模がどの程度となるかは、最低保障年金を減額したり支給しないこととする基準点をどうするのかというような問題ともかかわっているところでございます。この点も含めまして、新しい年金制度の詳細につきましては、今後の民主党における議論も踏まえて、政府としても引き続き検討を進め平成二十五年の法案提出を目指していきたいと、このように考えているところでございます。
 なお、現行制度から新制度への移行には相当長い期間を要することが想定されるわけでありますけれども、その間は現行の基礎年金からの給付も引き続き行われるわけでありまして、引き続き基礎年金の国庫負担二分の一を確保することは重要だと考えております。この観点から、現行の基礎年金について、その安定的な運営を確保するために国庫負担二分の一を実現することが必要であり、不可欠であり、その実現に取り組んでいきたい、このように考えております。
#89
○川田龍平君 先日、十一月三十日の衆議院の厚生労働委員会で、公明党の坂口委員の、年金改革の財源や給付について数字を示すようにとの質問に対し、辻副大臣は、与党に聞いてみたいと答弁されていますが、聞かれた結果はどうだったのでしょうか。
#90
○副大臣(辻泰弘君) 最低保障年金の支給に必要な財源規模がどの程度となるかは、先ほども申し上げましたけれども、最低保障年金を減額したり支給しないこととする基準点をどうするかという問題ともかかわっていることでございますが、この点も含めまして、新しい年金制度の詳細については民主党内でも検討中であるというふうに伺っております。
 年金改革の財源規模について具体的に示せるような固まった数字はないということを聞いておりますけれども、引き続き民主党内における検討状況を見守っていきたいと、このように思っております。
#91
○川田龍平君 これ、さっきの十一月三十日の審議では、前の内閣ではこういった数字が出ていたという話も出ていました。小宮山大臣は副大臣だったんですが、それについて聞いていますか。
#92
○国務大臣(小宮山洋子君) 申し訳ありません、副大臣のときに私、労働担当の方で、こちらは担当しておりませんでした。
 そのときも幾つかの試算はしておりましたけれども、現状として、さっき副大臣がお答えしたように、どこを基準点にして、どれだけ減額をし、どこで支給しないようにするかという制度設計自体によるので、今は固定した数字ではなく、今検討中と聞いています。
#93
○川田龍平君 その試算した数字も含めて是非出していただきたいと、情報公開していただきたいと思います。
 最低保障年金以外にも、年金の一元化や三号被保険者の問題など、公平性の観点から現在の年金制度は多くの問題を抱えていますが、どういうスケジュールで一つ一つ解決していくおつもりなのでしょうか。民主党のマニフェストでうたわれていることのみならず、数多くのひずみがある中で、一体全体としてどのように年金制度を改革していこうとしているのかが非常に分かりにくいです。国民に分かりやすいように説明していただけないでしょうか。
#94
○副大臣(辻泰弘君) 民主党が掲げております新しい年金制度につきましては、その実現に向けて検討を進めていくわけですけれども、新しい年金制度の創設には現在の年金制度を抜本的に改めるということになるわけでございまして、当然のことながら国民的な合意が不可欠でございます。
 一体改革成案におきましては、新しい年金制度の方向性と骨格を示して、国民的な議論や環境整備を進めて実現に取り組み、平成二十五年に法案を提出すると、そういった方針を出しているところでございます。
 しかしながら、新しい年金制度に移行するまでには四十年以上の期間が必要でございまして、移行期間中は新制度と旧制度の両方から年金が支給されることとなるわけであります。当面は、年金制度改革の目指すべき方向性に沿って制度の改善を速やかに進めていくということにしているところでございます。
 また、昨日、一体改革の社会保障改革部分について厚生労働省としての現段階の検討内容を取りまとめたところでございますけれども、この中におきましては、現時点での整理ではございますけれども、来年の通常国会に提出する方向で検討する事項と引き続き検討を行っていく事項との整理を行っている次第でございます。
 今後、国会への法案提出に向けて議論を進めて、国民の皆様方にも説明する、その姿勢を持って頑張っていきたいと思います。
#95
○川田龍平君 先ほど指摘させていただいた問題点の中で一例を挙げさせていただきますと、年金保険料の全額免除期間を満額の二分の一として年金額を計算することを今後も続けていくのはもちろん重要なことですが、低所得者加算については、免除者や未納者、また、低所得で免除申請すれば免除できたにもかかわらず国民の義務として保険料を全額納付してきた方もいらっしゃいます。
 そうした方へどのように公平性を担保するつもりなのでしょうか。
#96
○副大臣(辻泰弘君) 一体改革成案におきましては、低年金・無年金者問題に対応し、最低保障機能を強化する観点から、年金分野の検討項目として低所得者への加算が盛り込まれているところでございます。その具体的内容については、現在、社会保障審議会年金部会で議論をしていただいております。
 年金部会の議論におきましては、低所得者等への加算について、低所得者の範囲を適切なものとすること、未納者とこれまできちんと手続を取ってきた方とを区別して考えるなど、保険料納付意欲を阻害しないような制度設計が必要だと、こういった意見をいただいているところでございます。
 こうした点を踏まえながら、具体的な内容につきまして引き続き検討を行いまして、税制の抜本改革とともに、来年の通常国会への法案提出を目指していきたいと考えております。
#97
○川田龍平君 次に、年金制度の抜本改革について質問させていただきます。
 財源の問題を復興債発行で先送りし、将来的な増税で解決するのでは、安心、安定の年金制度にはなりません。今回のような小さな改正を続けていかないで済むように抜本改革があるのではないでしょうか。できるのでしょうか。
 まずは、財源確保として、財務大臣から総理になった野田総理の意向ばかりが反映されるのではなく、国民が納得できる説明責任をまず果たしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
#98
○副大臣(辻泰弘君) 基礎年金国庫負担二分の一を恒久化することは、年金財政の長期的、安定的な運営のために不可欠でございます。また、平成二十四年度から税制の抜本改革により安定財源の確保が図られるまでの間の国庫負担についても二分の一とすることが必要だと考えております。
 この期間の国庫負担につきましては、今次法案に対する衆議院の修正によりまして、必要な税制上の措置を講じた上で基礎年金給付への二分の一と三六・五%との差額を国庫負担とするよう、必要な法制上、財政上の措置を講ずるものとされているところでございます。また、社会保障・税一体改革成案におきましても、税制の抜本改革を実施した場合に得られる財源の使途として、税制抜本改革実施までの分を含めた基礎年金国庫負担二分の一が挙げられているわけでございます。
 厚生労働省といたしましては、基礎年金国庫負担二分の一を確実に維持して年金制度を長期的に安定したものとするためにも、消費税率の見直しを始めとする社会保障と税の一体改革の実現に向けて取り組んでいきたいと、このように考えております。
#99
○川田龍平君 この社会保障と税の一体改革については、昨日、初会合が開かれた政府の社会保障改革本部で年内に素案を示すべく本格的議論が始まったようですが、どういう社会保障を約束するかがないままに増税の議論が先行しています。これでは現役世代、特に若年層に到底説明責任が果たせません。若い世代で自分たちが十分な年金を将来受けられると信じている人はほとんどいないんではないでしょうか。若者にどのように理解を求めていくのか、小宮山大臣に伺います。
#100
○国務大臣(小宮山洋子君) どうしても増税とかそちらの税制改革の方が先に出ているということは、やはり政府としてしっかりとその基になる社会保障改革を御説明をしていかなければいけないというふうに考えています。
 昨日、私が本部長をしている厚生労働省の推進本部で、これまでの議論を取りまとめた中間報告という形で取りまとめました。その中では、今おっしゃったように、高齢者三経費、年金、医療、介護が社会保障という概念を変えて、子供や子育ても含める四本柱にするということ、それから、柱にはなっていませんけれども、若年者を中心にした雇用もしっかり入れたということなど、全世代型で、全ての世代の方に受益を感じていただけるような形に改めたいと考えています。こうしたことを細部にわたって分かりやすく、どういう像を目指すのか、そのためにはどういう御負担が必要なのかという順番で分かりやすくしっかり御説明をしていきたいというふうに考えています。
#101
○川田龍平君 子供、子育てはもちろん重要ですが、それは年金制度の信頼性とは関係がありません。子供がいない、あるいは経済的理由で子供を産めない、そういう若者が多くなり、多様な世帯がある中で、小宮山大臣自身がこだわってきた、標準世帯で物事をとらえずに個人単位の保障を確立するお考えはもう諦めたのでしょうか。社会保障のあるべき姿、大臣自身の言葉でお示しいただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#102
○国務大臣(小宮山洋子君) いえいえ、それはいろいろな、多様な生き方がありますので、今私は高齢者だけに偏らないで若い人もと申し上げたので、いろいろな生き方をしていらっしゃる方全ての方にしっかりと、特に保障が必要な方のところに手厚く行くような形でしっかりと組み立てて、御説明をしていきたいというふうに考えています。
#103
○川田龍平君 ありがとうございました。
#104
○田村智子君 日本共産党、田村智子です。
 今回の法案は、国庫負担二分の一をまたも暫定的に手当てするというものです。そもそも、本則二分の一負担とした二〇〇四年の改正では、段階的に国庫負担を引き上げ、二〇〇九年には二分の一を実現するという約束でした。そして、その財源だとして年金等の控除の見直し、定率減税の廃止など実に二・八兆円規模の大増税が行われて、これで百年安心だと宣伝をされたわけです。基礎年金の国庫負担二分の一、いつまでたっても暫定措置、一体二・八兆円どこに消えたんだ、まあこれ前政権の仕事ですけれども、こういう声が国民から起こるのはやむを得ないと思います。それどころか、今回の改正ではまた国庫負担二分の一が増税の理由にされようとしている。
 当初の政府案では、消費税を含む税制の抜本改正によって財源を確保するとしていましたし、修正後も税制上の必要な措置を講ずるんだと、こういうふうにされています。二・五兆円の財源確保のために、既に行われた二・八兆円の増税に加えて更に消費税増税二・五兆円、合わせれば五兆円を超えて国民に負担を求めることになります。
 大臣、こういう経過をどうお考えになりますか。
#105
○国務大臣(小宮山洋子君) 基礎年金の国庫負担二分の一は、年金財政の長期的、安定的な運営のために不可欠ですので、そうした観点から、平成十六年度から十九年度にかけて税制改正によって得られた財源、これを用いて段階的に国庫負担割合を三六・五%まで引き上げてきたというふうに承知をしています。平成二十一年度と二十二年度は、臨時財源によって二分の一と三六・五%との差額を措置してまいりました。
 今委員御指摘のように、十六年度税制改正による年金課税の見直しに伴う所得税の増収分〇・二四兆円、このうち地方交付税分を除いた〇・一六兆円については基礎年金国庫負担割合の引上げに充てられたと承知をしています。また、十七年度、十八年度税制改正による定率減税の縮減、廃止に伴う所得税の増収分およそ二・六兆円のうち地方交付税分を除いたおよそ一・八兆円については、これは使途が法定されていない一般財源であるため厳密に特定することは困難ですが、当時の与党の御議論などを踏まえまして、定率減税の縮減、廃止に関連付けられた歳出項目として、基礎年金国庫負担割合の引上げにおよそ〇・三兆円が充てられたと承知をしております。残りは財政健全化のため公債発行の縮減に既に充てられたということです。こうした対応は、各年度の予算編成過程で当時の与党における議論も経て決定をされたと承知をしています。結果として、基礎年金国庫負担割合は従前の三分の一から平成十九年度までに三六・五%まで引き上げられました。
 いずれにしましても、基礎年金国庫負担二分の一の維持については長期的、安定的な運営の観点から不可欠ですので、二十四年度以降もその実現に向けて全力を挙げていきたいというふうに考えています。
#106
○田村智子君 私は説明してくれと求めたわけではなくて、政治家としてこんなことでいいんですかということをお聞きしたわけですよ。国民に対する約束を何度も何度も裏切っていけば、これ政治不信が広がるのは当たり前のことです。消費税増税案はこれ撤回すべきですよ。やはり、法人税減税中止するとか、応能負担を貫いた税制の改革やるとか、民主党が掲げた国民の暮らし最優先で本気で歳出を見直す、こうやって恒久的な財源確保を行うことを強く求めたいと思います。
 同時に、お聞きしたいのは、こうした増税とセットで検討されている更なる年金給付額の減額です。
 昨日、記者会見で、年金支給の特例水準二・五%、今後三年から五年掛けて解消すると、こういうふうに大臣、明言をされました。これ、二〇〇四年の改定で、物価の上昇を予測したということもありますけれども、物価あるいは賃金がマイナススライドしてもそのまま年金支給額には適用しないと、こういう特例措置がとられたわけですよね。これは、やっぱり単純に、安易に年金支給額をマイナススライドさせれば、高齢者の生活を、基礎的な生活保障ができなくなってしまうんじゃないかと、こういう政策目的があったと思います。
 この年金名目額をできるだけ維持して高齢者の生活の安定を図る、こういう政策、これ前政権の下でも取られていた。民主党に政権交代したらこの政策目的は投げ捨てるということなのかどうか、これお聞きしたいと思います。
#107
○国務大臣(小宮山洋子君) 今の御質問にお答えする前に、その前の件ですけれども、今回の社会保障と税の一体改革の中では、こういう形で社会保障を充実する目的税として五%上げさせていただくという、今回その目的としっかり結び付けた形で御理解いただくようにしていきたいと思っておりますし、もう一点のいろいろな今の再分配機能をもっと上げていくということについては、税制改正の大綱として与党としてもお示しをしておりますけれども、それがなかなか国会の事情の中で実現をしていないという、それがあることを申し添えておきたいと思います。
 今の御質問に対してですけれども、年金の物価スライド、これは物価上昇率に応じて年金額を改定することで物価の変動にかかわらず年金受給者の購買力を維持する、そのために行われるもので、現在支給されている年金額の水準は、本来想定しているものより二・五%増しの購買力を維持している結果になっていると考えています。年金制度の給付と負担のバランスについては、この本来の給付水準を前提として現役世代の負担の在り方が定められています。したがいまして、過去に設けられた特例水準を維持した場合には、急速な少子高齢化が進行する中で、将来の現役世代の負担が過重になるというおそれがあります。こうしたことからこの特例水準の解消をしていきたいと考えているところです。
 今、社会保障審議会の年金部会や民主党でも議論をしているところで、政府としましては、年金受給者の方々の生活への配慮とのバランスという観点も踏まえながら、一定の期間を掛けてできるだけ早期にこの特例水準は解消をする必要があると考えておりますので、部会の議論なども踏まえて速やかに実施をしていきたいというふうに考えています。
#108
○田村智子君 本当に、説明はいいですから、聞いたことに答えてほしいんですよ、高齢者の生活保障どうなるのかと聞いているわけですから。
 二・五%分のマイナスのスライドを抑えてきたと。しかし、十年ほどのスパンで見れば、年金の支給額は既に徐々に切り下げられているわけですよね。
 物価のマイナススライドが問題となった二〇〇〇年以降、年金支給額水準は何%下がっているか、お答えください。
#109
○政府参考人(榮畑潤君) 平成十二年、二〇〇〇年から平成十四年、二〇〇二年にかけまして、消費者物価が下がったにもかかわらず年金額は特例的に据え置いて、以降、平成十四年から消費者物価が累計で約一・九%下がってきております。したがいまして、年金額についてもその分だけ下がってきておるところでございますが、ただし、これはあくまで消費者物価が下がっただけの引下げでございますから、年金受給者にとりまして実質的な価値というのは変わっていないというところでございます。
#110
○田村智子君 下がっているんですよ、二%近くね。老齢基礎年金で見ると、満額で二〇〇〇年当時では年間支給額八十万四千二百円、それが現在七十八万八千九百円、ここから更に二・五%減となれば、今既に月六万六千円切っているような年金からも千六百円これ切り下げることになるわけですね。
 そもそも、こういう物価の下落といいますけれども、そんな実感は年金生活者にはないと思います。昨年の平均物価指数と今年の十月を比較すると、生鮮食品はプラス三・二%、五年前、二〇〇六年平均と比較すればプラス六・五%、水光熱費は二〇〇六年と比べて七・二%プラスになっているわけですよ。大きくマイナスになったのは家具等、中身見てみれば、結局、液晶テレビとかパソコンが年間で二割ぐらい価格が下がっている。パソコンや液晶テレビ毎日買う人なんかいないですよ。これで物価が下がっているからなんて下げられたら一体どうなるのか。
 しかも、来年四月からは、介護保険料を恐らく平均で千円前後これ値上げしてきますよ。医療費負担も増やそうとしている。一体、高齢者の生活どうするのかってまともに検討したのかどうか。このことだけでいいです、時間ないですから、小宮山大臣、お答えください。
#111
○国務大臣(小宮山洋子君) それは高齢者の方の生活の安定とのバランスも考えながら検討をしております。
#112
○田村智子君 どうやって保障するのかって全く伝わらないので、これはまた議論したいと思います。
 今日は、この年金問題に関連してもう一点、社会保険病院、厚生年金病院の売却の問題についてお聞きしたいと思います。
 これらの病院は、整理、売却を主たる任務とするRFOからいつ地域医療機能推進機構に移行するのかと、これ不安の声といいますか早くやってくれという声がいろんなところから聞こえてきます。大臣、これ、新しい機構発足、いつにしようということでしていらっしゃるのか、お答えいただきたいと思います。
#113
○国務大臣(小宮山洋子君) これは、必要な準備に要する期間も考慮して、新機構の発足は今年六月の法律の公布日から起算して三年以内としています。
#114
○田村智子君 それを一日も早くということで是非求めたいということなんですね。といいますのは、やはり医師、看護師の確保を早くやっていきたいんだと、安定させてほしいと。しかも、自治体や住民の方々からは、新機構の法案が成立した後も繰り返し要望が出されてくるわけです。本当に社会保険病院、厚生年金病院として存続できるのかという不安が今も起こっているわけなんですね。
 法律では、RFOは全ての病院を売却の対象とするというふうになっているけれども、RFOがどんな検討や作業をしていくのか、これ、関係者が一番不安を抱いているところです。この病院の譲渡、売却については、当該自治体が譲渡を希望し、必要な医療機能が維持されると大臣が認めて初めて話を進めるということになると思うんですね。その際、地元住民の理解を得ることということも条件付けられていると思います。
 そうであるならば、確認したいのは、RFOがどの病院を譲渡、売却の対象にするかということを色分けをして、RFOから自治体あるいは民間の病院に、この病院を買いませんかとその色分けに従って働きかけをする、こういうことはできないと思うんですが、いかがでしょうか。
#115
○政府参考人(今別府敏雄君) お答えいたします。
 今先生がおっしゃいましたように、RFOは新しい医療機構に変わるわけでありますけれども、医療機構に変わるまでも、改正法の附則あるいは附帯決議で示されましたように、病院の譲渡の推進をしていくということが決められております。これは、おっしゃいましたように自治体の理解が何より大事だというふうに考えておりますので、地元の自治体とよく御相談をしていきたいと思いますが、新医療機構が地域医療に貢献をしつつ安定的な病院運営を果たしていくために、どういう病院グループにするのかという観点も大事だと考えております。また、地元の自治体が自ら病院を引き受けるというような場合には、これは優先して譲渡の対象にするというふうに考えております。
#116
○田村智子君 RFOが色分けするわけではないということ、これ確認できると思います。ところが、そのRFOが委託団体に対して法施行前に全国で二十を超える病院の譲渡、売却を考えていると、こういう説明があったと聞いているんです。色分けを行っている。地域医療を支える全国ネットワークの公的病院が本当に重要なときに、二割から三割これ譲渡しようとRFOが話を進めるって、これとんでもないことだと思います。
 さらに、徳島健康保険鳴門病院をめぐって看過できない報道がありました。十一月二十九日付け徳島新聞の夕刊、徳島県知事が、鳴門病院の公的存続は不可欠だけれども、赤字経営を理由に民間への売却が取りざたされている、だから存続させるために財政苦しいけれども県が所有権を買い取ると、こういう意向が示されたというんですね。赤字経営が売却の理由になるなんていうのは、これ審議の中でも全く出てこなかったことですよ。事実上線引きしているんじゃないのかと、これが危惧されます。
 さらに、いろんな情報寄せられてくるんです。譲渡ありきで国の財産である病院施設を不当に安く譲渡しようとしているのではないのかと。
 山梨鰍沢病院、これ一九九九年に八十億円で建設して、国有財産台帳に記載された価格は厚労省に確認したところ七十三億円。ところが、七億円で譲渡という話が出ているといいます。鑑定評価額の実に十分の一。これ、信じられません。
 また、徳島鳴門病院、二〇〇四年の財産台帳では看護学校も含めて百四十一億円、これも昨日、厚労省に確認をいたしました。ところが、報道では買取りとプラス新たな施設整備費を含めても初期費用十五億円。こんなばかな話ないですよ。
 私たちは、売却の……
#117
○委員長(小林正夫君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
#118
○田村智子君 はい。
 私は、売却は必ずしも賛成じゃないです。だけれども、少なくとも年金の財源にするんだということを理由にこういう売却ということが盛り込まれたわけで、事実上売りたたく、こんなやり方やるべきじゃないと。
 ちょっと一言だけ、済みません、RFOを強く監視していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#119
○国務大臣(小宮山洋子君) 譲渡を行いますRFOには中期目標として、年金資金等の損失を最小化する観点から、不動産鑑定評価の手法に基づき適正な価格設定に努めるよう指示をしています。
 RFOでは、これを踏まえて地方公共団体と価格などの協議を行い、適正な価格で譲渡されることになると考えていますので、そのように厚生労働省としても見ていきたいというふうに思っています。
#120
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今回のこの法案は、消費税予約法案という形で、消費税増税のために今やっているんではないか。社民党は消費税増税に反対、もっと違う形で財源をつくるべきだと考えています。
 平成十六年度税制改正大綱で、特に年金制度については、平成二十一年度までに基礎年金の国庫負担割合を段階的に二分の一に引き上げるための安定した税財源を確保するとあります。このことを財務省は実行しなければならないと認識をしているでしょうか。
#121
○大臣政務官(三谷光男君) 御指摘の当時の与党が取りまとめました平成十六年度税制改正大綱において、平成二十一年度までに基礎年金の国庫負担割合を段階的に二分の一に引き上げるための安定した税財源を確保するとされています。このためにも、平成十九年度を目途に、年金、医療、介護等の社会保障給付全般に要する費用の見通し等を踏まえつつ、あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う観点から、消費税を含む抜本的税制改革を実現するとされたと承知をしています。
 実際には、これまでに消費税を含む税制抜本改革が実現できていないため、平成二十一年度そして二十二年度は臨時財源を充てて基礎年金国庫負担を二分の一とし、平成二十三年度も、当初は臨時財源を充て対応することとしていましたが、御承知のとおり、一次補正の際にこの臨時財源を復興対策財源として活用した経緯に鑑み、三次補正の際に復興債で補填することとしました。ただし、こうした対応を続けることはもう限界であり、年金財政の安定を損なわないために、基礎年金国庫負担二分の一を恒久化するための安定財源の確保が不可欠であると考えています。
 こうした観点からも、引き続き、社会保障・税一体改革の実現に全力で取り組んでまいりたいと考えています。
#122
○福島みずほ君 当時、社民党は定率減税の廃止に反対をしました。この定率減税の廃止などによって、定率減税の廃止と年金課税強化で二兆八千四百億円増収になっています。にもかかわらず、実際には基礎年金の国庫負担引上げのために増収された額は合わせて三千三百億円にしかすぎません。これって詐欺じゃないですか。だって、私たちは反対でしたが、定率減税の廃止で合わせて二兆八千四百億円生まれたら、それは年金につぎ込むべきなのに、何でつぎ込まなかったのか。
 これ、衆議院の議事録を見ると、坂口さんは、これ財務省に裏切られたというふうに質問しているんですね。坂口さんも裏切られたかもしれないけれども、私たちも裏切られたし、国民も裏切られています。おかしいですよ。どうですか。当時の政権ですが、おかしいと思いませんか。
#123
○大臣政務官(三谷光男君) 十一月三十日の衆議院厚生労働委員会において、今、福島委員お話をされたとおり、藤田財務副大臣から、定率減税の廃止と年金課税強化による増収分は二兆八千四百億円程度である旨……
#124
○福島みずほ君 ごめんなさい。申し訳ない。時間がないので、そんなの分かっています。何で使われなかったかということだけ答えてください。
#125
○大臣政務官(三谷光男君) 十六年度税制改正による年金課税の見直しに伴う所得税の増収分、これは約〇・二四兆円のうち地方交付税分を除いた約〇・一六兆円……
#126
○福島みずほ君 ごめんなさいね。時間がないので、その事実、その数字は分かっているんです、全部。ですから、何で使われなかったのか……
#127
○委員長(小林正夫君) 指名されてから発言を願います。
 福島みずほ君。
#128
○福島みずほ君 時間がないので、済みません、細かい数字はもう全部分かっています。何で、言われていたのに、その定率減税の廃止分を基礎年金の国庫負担二分の一に使わなかったのか、財務省の立場を答えてください。
#129
○大臣政務官(三谷光男君) 御指摘のとおりの経緯であります。そのように承知をしております。
#130
○福島みずほ君 そのとおりですよね。財務省、何で使わなかったんですか。
#131
○大臣政務官(三谷光男君) 財務省がということじゃなく、そのときの政権がそのように対処をされたのだと思います。こうした対応は、各年度の予算編成過程において当時の与党において議論も経て決定をされたものと承知をしています。結果として、基礎年金国庫負担割合は従前の三分の一から平成十九年度までに三六・五%まで引き上げられたものと承知をしている、承知をしているだけです。
#132
○福島みずほ君 いや、だって与党だった坂口さんが裏切られた、だまされた、裏切られたと言っているんですよ。だったら、私たち、もっと裏切られたという思いですよ。
 何が言いたいか。二分の一引き上げるために財務省は、あるときは定率減税の廃止、あるときは消費税と言うんですよ。いいかげんにしてくれと。いつも年金の引上げ分で増税するなと、ふざけるなと、今までやったことは何だということなんですよ。財務省、約束したことやらないじゃないですか。いや、何か三谷さん、今日がみがみ言われるのは嫌かもしれないんですが、財務省に文句言っているんですよ、おかしいでしょうって。おかしいですよ、またもう一回増税のためにこれ使うのって。あなたたち、もう何回もこれ使ってきたじゃないですか。いいかげんやめろと言っているわけです。
 もう一つ、これ例えば増税しなくても、例えば年金の方から国の方へ貸付けをしたものが元本合計三千八百四億円、利息も入れると五兆七千億円ぐらいになる。まず、これ返してもらってくださいよ、消費税言う前に。どうですか。どっちでも。はい、財務省。
#133
○委員長(小林正夫君) 三谷財務大臣政務官。
#134
○福島みずほ君 厚労省だね。ごめん、これ厚労省だ。ごめんなさい。ごめん。
#135
○大臣政務官(三谷光男君) それは予算編成過程の中で財務省としては検討をさせていただきます。
#136
○福島みずほ君 厚労省、返してもらってください、すぐさま。
#137
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、過去に繰り延べたものが、御指摘のように、平成六年度から未返済が三兆八百四億円、そしてこれは元本と運用収益の合計でおよそ五・五から五・六兆円となりますので、これは是非返していただきたいと思います。
#138
○福島みずほ君 これだけ返してもらえたら、五兆円、当たり前じゃないですか、消費税増税を年金引き上げるための口実に、財務省、しないでくださいよ。私たち一度だまされたんですよ、定率減税の廃止で。二度だまされるわけにはいきませんので、今日帰られて、財務省に懇々と言ってください、お願いします。
 次に、二〇一〇年の年金積立金の運用で二千九百九十九億円赤字なんですね。これは、確かに運用すればもうけもあるけれども、これは、ごめんなさい、質問通告していないんですが、運用そのものについての検討も是非、大臣、していただきたいんですが、どうですか。
#139
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほど、前の質問者の方にも答弁をさせていただきましたが、今回はやはりいろいろな経済状況とかそういう市場によりまして運用利益が悪くなっていますが、やはりこれは長期的な観点で考えるべきことなので、すぐに運用方法を考えるということではないというふうに思っております。
#140
○福島みずほ君 これは、社民党は、こういうふうな運用を株などでするとやっぱりリスクが高いので、アメリカですらやっていないわけで、やめるべきだとずっと主張してきました。是非その観点からも、これからいろんなものがどうなるか分からない、世界が不安定になっておりますので、検討をお願いします。
 第三号被保険者制度について、社民党は、私自身も、女性が結婚した相手によって一号、二号、三号と変わることはおかしいと言ってきました。社会保障審議会年金部会で議論が進められていると思いますが、どのような方向で法改正が検討されているんでしょうか。
#141
○国務大臣(小宮山洋子君) この点は、御承知のように、これまでもさんざん議論をされてきたけれども変わってないという部分でございますが、社会保障審議会の年金部会では、第二号被保険者と第三号被保険者の夫婦は保険料を共同で負担していると考えれば、第三号被保険者も保険料を払って年金を受けていると評価できるようになるのではないかという考え方を提案をいたしました。
 この考え方は、現行法に規定されている被扶養配偶者を有する第二号被保険者の保険料は被扶養配偶者が共同して負担したものと認識するという条文と整合的で、現にこの規定に基づいて、離婚した場合は年金分割が行われていること、また、民主党の新しい年金制度案では、夫婦で納めた保険料を合算して分割する二分二乗という制度を導入する予定であること、こうしたことから年金改革の大きな方向に沿ったものと考えています。
 ただ一方で、この考え方に対しましては、これ考え方の整理なので、世帯単位で見た場合の保険料や年金額が変わらないため、第三号被保険者制度の見直しにつながらないなどのいろいろな御批判があるということも承知をしています。
 そういうことから、昨日発表いたしました厚生労働省の中間報告では、この第三号被保険者制度の見直しは来年に法案を提出する事項には含めていないんですけれども、この後どういうふうに見直しをしたらよいかは、また皆さんの御意見を伺いながら検討をしていきたいと考えています。
#142
○福島みずほ君 是非進めてください。
 亡くなった方の年金支給についてお聞きをします。
 年金は死亡した月まで支給することになっている。偶数月の十五日に前月までの二か月分の年金を支給するため、例えば九月に亡くなった方は、八月分、九月分がまとめて十月に支払われることになると。しかし、九月まで生きていたにもかかわらず、この八月、九月分を十月になって支払われることから、国は返還するよう求めているのが現状です。このことの改善ができないでしょうか。例えば、相続財産管理人にもこれは請求権はありません。この改善をしていただきたい。いかがでしょうか。
#143
○副大臣(辻泰弘君) 年金は、その方がお亡くなりになるまで終身で所得を保障するものでありまして、法律上、年金を受ける権利は他人に譲り渡すことができない本人限りの権利とされております。そして、受給権はお亡くなりになるまでの権利ですので、相続の対象とはならないというふうにされているところであります。ただし、例外的に、死亡した月までの分の年金について、死亡した方と生計を同じくしていた一定の御遺族に限り、請求に基づきその年金を未支給年金として御遺族の名義で受け取れる仕組みとなっております。
 委員のお考えは、毎月一日に生存している方について一日にお支払いすべきとの御意見かと思うわけでありますけれども、年金支給のシステム上、実際に支払がされる日の約一か月前には給付の事務処理がスタートをしている必要がございます。このようなことから、一日に生存している方について一日にお支払いすることは困難であるなど、年金の支給までに一定の期間を要することについて御理解をいただきたいと思います。
 また、財産管理人の御指摘もあったわけでございますけれども、先ほども申し上げましたけれども、年金は、年金を受ける権利は他人に譲り渡すことができない、御本人限りの一世専属の権利とされているところでございまして、一般の財産とは異なり相続の対象となるものではないと、このようにされているところでございます。
 このような基本的な考え方の中で、死亡した月までの分の年金については、死亡した方と生計を同じくしていた配偶者や子供など一定の遺族がおられる場合には、御本人限りに対する例外として未支給年金という位置付けでその御遺族にお支払いする仕組みとなっているところでございます。
 未支給年金を請求できる御遺族とは、配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹と、このようになっているわけですけれども、このように未支給年金を請求できる方がおられない場合には、本人限りである年金もこの未支給年金もいずれも受け取ることができる方がいないことになりますので、死亡後に口座に振り込まれた年金に相当する金額を御返還いただくことになると、こういうことでございます。
 世帯構成が多様化し、生計を同じくする御遺族がいないケースもあるとは考えられますけれども、財産管理人などに未支給年金の支給対象を拡大することについては、年金が御本人限りの一身専属の権利とされていることや民法上の扶養義務の範囲などとのバランスも踏まえた慎重な検討が必要である、このように考えております。
#144
○福島みずほ君 一定の家族については認められるという、そのことは分かるんですが、だとしたら相続財産管理人まで拡大できないかというふうに思ったわけです。つまり、相続財産管理人も、例えばガスが未払だとか葬儀費用が掛かるとかいろんな中で、全部相続財産管理人がきちっと選ばれているわけで、ある程度生計を同じくした者が負担しなければならないものも相続財産管理人は出費をしなければならないわけですから、是非検討をよろしくお願いいたします。よろしいですか。
#145
○副大臣(辻泰弘君) 法律の専門家である委員に釈迦に説法でございますけれども、この未支給年金の法的位置付けに関しましては平成七年十一月七日最高裁判決がございまして、相続とは別の立場から一定の遺族に対して未支給の年金給付の支給を認めたものであり、相続の対象となるものではないことは明らかであると、こういった判決が出されているところでございまして、こういうことに準拠して先ほど申し上げたような論理展開になっているわけですけれども、御意見も今後検討していきたいと思っております。
#146
○福島みずほ君 最後に一つ。不活性ポリオについてお聞きをいたします。
 これはポリオで副作用が出たりするので親が心配して受けさせないということがあります。外国ではやっているわけで、あるいはお母さん、お父さんがインターネットで購入してやるとか、今もう非常に高くなって、神奈川県ではこれを知事が着手しようと、もういいかげんに早くやってくれという声はたくさん聞きます。厚労省、これもう不活性化ポリオについて踏み切るという、できるだけ早く踏み切るという決断をされるべきときではないでしょうか。
#147
○国務大臣(小宮山洋子君) 今の生ポリオワクチンから不活化ポリオワクチンに切り替えていくということは、もうそのようにしております、そのようにするということを決断をしています。
 ただ、今年の末ぐらいから順次薬事承認申請が四種混合について行われ、その後、不活化ポリオ単独のワクチンについても申請をされるというふうに聞いていますので、今PMDAの強化などもしておりますから、一年掛からずに、安全性もきちんと確保しながらなるべく早期に認可ができるようにということで取り組んでいますので、ただ、接種を控えると、今中国などでもはやっていますので、そこは何とか今の、何かが起こったときに補償の制度もある生ワクチンを接種していただきたいというお願いをしながら、少しでも早く不活化に切り替えられるように全力を挙げてやっていきたいと思います。
#148
○福島みずほ君 終わります。
#149
○委員長(小林正夫君) それでは、午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#150
○委員長(小林正夫君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠としてツルネンマルテイ君が選任されました。
    ─────────────
#151
○委員長(小林正夫君) 休憩前に引き続き、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題として質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#152
○石橋通宏君 民主党の石橋でございます。
 今日は、まず冒頭、議題となっております法律案にも非常に関係する話でございますので。
 実は日曜日から、小宮山大臣も所信のときにお話をしていただきましたILO、国際労働機関の第十五回アジア太平洋地域会議、これは四年に一度のアジア太平洋全域から労働関係者が集まって、使用者、労働組合の皆さん、そして政府関係者が集まって労働問題に話をする大変重要な会議でありますけれども、京都で開始をいたしました。小宮山大臣が議長を務められまして、会の冒頭、御挨拶もしていただいたわけですけれども、まずは、今回、アジア太平洋地域会議が京都で開催されたことの意義と、議長をお務めになった大臣の御感想をお聞かせいただければと思います。
#153
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員から御紹介いただいたように、第十五回のILOアジア太平洋地域会議、日曜日から水曜日まで四日間の予定で開催をされています。これは、当初、四月に予定をしていたんですが、大震災の関係で延期をされていまして、ただこの時期にこそディーセントワークに関する国際会議を、地域会議をこの日本で開くことに意味があるということで、六月の百回総会のときに改めて招致をしてきたものでございまして、今回は四十三か国からおよそ五百人の政労使の関係者が集まっていただきました。
 それで、この地域でのディーセントワーク、尊厳のある働き方を実現するためにということなんですけれども、特に震災のときに多くの国からいろんな御支援をいただきましたが、今回、震災時、こういう災害があったとき、自然災害の多いアジアですので、どのような対応が必要か、何の備えが必要かということを日本主催のセッションとしてこれは昨夜行いまして、こういうことで日本の知見をアジア太平洋の各国にお分けできるのが日本からの震災でいただいたお見舞いへのお返しにもなるのではないか、そんな思いがございました。
 ちょうど紅葉が開催を待って二週間ぐらい遅れて今見ごろになってくれていまして、各国の方もその中で本当に尊厳のあるいい働き方について議論をしていただけるという、とてもこれはいいチャンスで、この地域のディーセントワークの実現に貢献をできるということを確信しています。
#154
○石橋通宏君 開会式には野田総理も参加をされまして、特別演説をやられました。実は私も会場におりまして、野田総理の挨拶の後、各国の皆さんといろいろお話をさせていただきましたけれども、非常に評判が良かったです。
 それは、やはり今大臣が言われましたように、今こういう状況の中で、そしてまた世界が、アジアが様々なグローバル化の要因等で大変な中でも、やはり雇用というものを中心に、そして社会保障をしっかりとつくっていくことによって分厚い中間層を日本だけではなくて各国でもしっかりつくっていくんだ、それを日本もしっかりやっていくしアジアの国々とも連携してやっていこうという非常に力強いメッセージを伝えられたからだというふうに受け止められています。
 その思いでは、今日も議題になっておりますけれども、年金改革、そして社会保障制度改革、改めて強い決意で臨まれるということだと思いますけれども、大臣、議長席で野田総理の特別演説も聞かれておりましたけれども、改めての今後の社会保障改革に向けての決意をお願いをいたします。
#155
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員が御指摘いただいたように、私も議長席から総理の演説を聞いていまして、総理もずっといろんなところで言われていましたけれども、それだけ皆様の前で社会保障の一体改革への決意を、そして高齢化が進み、中間層が危機的な状況にあるというのは日本だけではなくてアジア太平洋諸国に共通することなので、そうした中で、やはり全世代型の、特にこれもヨーロッパも含めた全体的な世界の労働市場の中で若年者の雇用に大きな危機感がある中で、そうしたことも含めた全世代型の社会保障の一体改革をやるという決意も込めて、本当に中身のある演説を、説得力あるものをされたというふうに思っています。
 その社会保障の一体改革につきましては、さっきからもお話ししているように、私が推進本部の本部長として省内で取りまとめた中間報告という形で、大きな絵を描く基になるものを昨日発表させていただきました。
 そして、昨日、総理から、政府・与党の改革の会議のところで年内をめどに成案を具体化した素案を取りまとめること、政府・与党間で十分調整をして、政府部内は私も含めました関係五大臣中心に取りまとめることということを御指示がございました。その素案という形で取りまとめるということは、その後、是非各党の皆様にも協議に参加をしていただいて、何としても、これはどこの政党が政権を担っていても待ったなしの課題でございますので、これは各党挙げて、次の通常国会に提出いたします関連法案としてはなるべく皆様と御一緒にやっていけると、そういう形を取りたいということでございます。
#156
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 実は私も、ILO議連というのがございまして、その一員として参加をしたわけですけれども、このILO議連も超党派の議連でございまして、各党の皆さんにも御参加をいただいて参加をしております。まさにこの社会保障の改革に向けては与野党挙げての議論が必要だと思っておりますので、そういう意味でも、私たち議連としてもしっかりと貢献をさせていただきたいと思っておりますが。
 各論に入ります前に、一つだけ、このILOの関係で、小宮山大臣も現地で今のフィジーの情勢についてお話を聞いていただいたと思いますが、実はフィジーで労働組合権、人権の大変な、深刻な侵害が今現在進行形で起こっております。この件については野田総理も記者会見で、憂慮をされていると、今後とも対応していくという発言をされております。是非、日本政府としても今後の状況をフォローしていただいて、しっかりとした対応をしていただきたいと思いますが、一言だけ、この件について、大臣、お願いします。
#157
○国務大臣(小宮山洋子君) フィジーの状況につきましては、労働組合の幹部が逮捕されるというような事態で、私としても憂慮をしております。そして、このILOの会議にも招請をしたけれども出国が許されなかったということも聞いておりますので、そういう意味では、しっかりと情報を把握をして、関係省庁とも連携をして対応していきたいと考えています。
#158
○石橋通宏君 ありがとうございます。是非そういうふうに対応していただきたいと思います。
 それでは、法律案の質問に入っていきたいと思いますけれども、今日午前中に各委員の皆さんから様々な論点、質問がなされました。
 一つは、今大臣の方からも、昨日、推進本部があって、大きな案が出てきたということもありましたけれども、やはり改めて、今日の午前中の議論も聞かせていただいても、どうもやっぱり国民の皆さんに、民主党がマニフェスト以来お約束をしてきたいわゆる長期的な年金制度の改革というものと、当面、来年の通常国会への提出を目指している現行制度の改善という部分のすみ分けというか区分けというのがいまいちやっぱり理解をされていないのかなという気がしています。
 そこをまず理解していかないとなかなか議論が進んでいかないのかなと思うんですけれども、これは辻副大臣に、是非、改めてこの点について、民主党が目指す長期的な年金制度の抜本改革のところと現行の制度の改善のところとその辺の違いについて分かりやすく説明をいただければと思います。
#159
○副大臣(辻泰弘君) 民主党の年金制度改革というものの主張を私なりにお訴えする場合にどういうふうに申し上げているかということにもなるわけでありますけれども、やはり同じ国民であるときに、やはり同じ給付と同じ負担の体系の中にできれば位置付けられるべきだと、このような思いの中で、一元化、すなわち公平、平等の価値の追求としての公的年金制度の一元化というものが一つ大きな柱であったと思います。
 そして、安心、安定の価値の追求という意味からの最低保障機能、そういった強化するという立場からの最低保障年金の創設ということがございました。また、公正の価値というものを追求する、そういった中での納税者番号制度、今日的には社会保障と税の番号制度でありますけれども、そういったものの創設や、歳入庁という中での一元的な歳入の管理、行政というものも位置付けられていたと思っておりまして、そのような民主党の掲げてきた年金制度改革の大きな方向性、理念を持った制度改革、それが将来の私どもの目標であることは間違いないわけでありますけれども。
 しかし、同時に、その制度が完成する、完結するにはまだ四十年掛かるということにもなるわけでありまして、その過程においては新年金制度と現行の制度が混在するという状況もあるわけでございまして、そういった意味では、現行制度の中でのやはり改善というもの、その新年金制度の理念の方向に向けてではあるけれども、しかし当面の現行制度の中でも改善を図っていかなければならない、こういったものもあるわけでございまして、そういった見地から、新しい年金制度の創設ということで掲げさせていただくと同時に、現行制度の改善ということで一体改革の中で位置付けているところでございまして、具体的なことはまた御質問があればお答えしようと思いますけれども、大きく言いますならば、理想に向かっての第一歩が現行制度の改善であり、それを来年の通常国会に法案として提出させていただき、かつ将来に向けての理想的な、私どもが掲げてきた年金制度の抜本改革、新しい年金制度の創設については二十五年に法案を提出させていただきたいと、このように思っているところでございます。
#160
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 結局、ポイントは新制度、これをしっかりとつくっていく。これは二〇一三年通常国会目指してつくっていくわけですけれども、これができたとしてもすぐに全ての国民の皆さんが移行するわけではない。移行には四十年、前倒ししても三十年は掛かるわけで、その間は現行制度が国民の皆さんの安心、安全を支えていくんだということの下で、やはり現行制度をより皆さんに安心していただける制度をしっかりと維持確保していくということが必要なんだということから、我々は今、現行制度の改善ということ、そして国庫負担二分の一、これをしっかりと財源を確保していくと、そういう議論をさせていただいているんだというふうに思っています。
 その前提で、今日これも午前中に議論になりましたけれども、国民の皆さんがやっぱり一番不安なのは、じゃ果たして現行制度の年金財政が本当に安全なのか。午前中しっかりとこれ、大臣からも、いや、大丈夫なんだと、二〇〇九年の財政検証でもしっかりと検証して、向こうずっとしばらく安全な状況があるということでお話をいただきました。この点について改めて、年金財政は大丈夫なんだということについて、副大臣、説明をお願いします。
#161
○副大臣(辻泰弘君) 数値にわたる部分もございますので、若干ちょっと長くなるかもしれませんが、御答弁申し上げたいと思います。
 年金財政は長期的な収支で判断されるものであることから、少なくとも五年に一度、長期的な年金財政の見通しを作成し、給付と負担の均衡が図られているかの検証を行っているところでございます。直近の平成二十一年二月に行った財政検証におきましては、将来にわたって年金財政の給付と負担の均衡が図られていることが確認をされているところでございます。
 このうち、積立金の運用利回りについては、年金の給付額は基本的に名目の賃金率に連動して増減するため、名目運用利回りの実績がこの賃金上昇率をどの程度上回るかが年金財政にとって重要なものでございます。そういった中で、二十一年の財政検証での数値もあり、また長期的な数値もあるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、御質問に端的にお答えいたしますとするならば、年金財政上必要な運用利回りは確保されていると、このように判断しているところでございます。
 一方で、平成二十一年に行われました財政検証後の財政状況についてこの二年間の実績を見ますと、平成二十一年度は運用状況が良好であったことから、年度末の積立金は財政検証の際の見込みよりも約四兆円上回っているわけでありますけれども、一方で平成二十二年度は、現在集計中でありますけれども、賃金上昇率が伸び悩んでいることから、見込みよりも若干積立金が下回ることが想定されると、こういう状況でございます。
 申し上げましたように、直近の二年の実績を見ますと、プラス方向に乖離している年もあればマイナス方向に乖離しているという年もあるわけでありまして、現時点で年金財政が大幅に悪化しているものではないと、このように判断をいたしております。
#162
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 一つ確認をさせていただきますけれども、前回、衆議院の方でこの法案審議が行われたときにこの辺の説明がありまして、平成二十二年度までの十年間の収益、累積の収益額は約二十三兆円のプラスだったと。今日の午前中では、これが約十九兆円という説明でした。これは直近の数字で、マイナス三・七兆円の運用益の損失が出ているということを反映してのお話だったというふうに思っています。
 そうしますと、今御説明があったように、これはプラスマイナスがあって、長期的な観点でちゃんと検証どおりになればいいということだと思いますけれども、そうはいっても、今のヨーロッパの状況、世界経済の状況等々を見ますと、今後運用状況が大幅に改善してくるということはちょっと考えづらいかなというような状況にもあって、とりわけこの損失のかなりの部分が欧州株のマイナスによる損失だというふうに説明がされているところから考えると、これはひょっとしたら当面続くかなというふうな懸念もあります。
 その意味では、先日、仕分がやられたときにも、今のようなこういう世界経済の状況の中で財政検証をもうちょっと頻繁にやった方がいいのではないかと、今五年に一度やることになっていますけれども、よりちょっと頻繁にやった方がいいのではないかというような説明もあったわけですけれども、済みません、ちょっと質問通告から若干外れますけれども、この件についてはどういうふうにお考えでしょう。今後引き続きしっかりと年金財政の健全性を保っていくために財政検証をもうちょっと頻繁にやるべきではないかという意見に対してはどういうふうに説明をされるのでしょうか。
#163
○副大臣(辻泰弘君) 先ほども申し上げましたけれども、年金財政は長期的な収支で判断されるものでございます。このため、現行法の規定に基づきまして、少なくとも五年に一度、将来の人口や経済の前提を設定した上で長期的な年金財政の見通しを作成し、給付と負担の均衡が図られているかの検証、いわゆる財政検証を行っているわけでございます。
 年金財政の長期的な将来見通しを作成するためには、将来の人口推計と物価や賃金、運用利回り等の経済の見通しを見込む必要があるわけでございますけれども、まず、将来の人口推計につきましては、五年に一度行われる総務省国勢調査の結果を基礎として推計が行われているためにその公表も五年に一度となっていること、また、経済の見通しについても、経済状況の長期的な動向がどのように変化しているかを見極めつつ人口推計の影響を受ける労働力人口の見通し等も踏まえて検討を行う必要があることなどから、財政検証を毎年実施することは困難だというふうに判断しているところでございます。
#164
○石橋通宏君 今御説明をいただいたことで、やはり財政検証としては五年に一度の人口推計、これをしっかりと見極めた上でやっていただくということだというふうに思っています。
 是非、今後とも国民の皆さんに安心していただけるような年金財政、これをしっかりとやっていただきたいと思いますが、その意味で、今回の国庫負担二分の一、これは小宮山大臣もずっと説明をしていただいておりますように、この法案というのは基礎年金を長期的に安定させるために何としても必要な法案だという説明をいただいているところです。
 改めて、今日これもちょっと午前中に出たところですけれども、それでは、じゃ、この法案が通れば安定的に確保されたと考えていいんだねということをやっぱり国民の皆さんは一番知りたいところなんだと思うんですけれども、そういうふうにしっかりと説明をさせていただいてよろしいんでしょうか。この法案が通れば、二分の一、長期的に財政安定なんだというふうにしっかりと言っていただきたいと思いますが、どうでしょう。これは、では大臣、お願いします。
#165
○国務大臣(小宮山洋子君) 私が申し上げたことへの御質問ですので、私から答えさせていただきます。
 もちろん、基礎年金国庫負担二分の一、これは年金を長期的、安定的に運用するために必要ということで出しているものでございますが、必要な法制上の措置、税制の抜本改革、これが通りましたら恒久的に安定な財源になる。午前中から議論がございますように、その間をどういうふうにつないでいくのかという話がございますので、そこもしっかりとつながるように、厚生労働省としては財務省とも協議をしていきたいと思っておりますが、これが通れば全て大丈夫かというと、そのつなぎの期間というのがございますので、そこのところが安定できますように、しっかりとこれからも法案の審議、また予算の折衝で国民の皆様に安定できると納得していただけるように全力を挙げていきたいと思っておりますし、各党の皆様にも御協力をお願いしたいと思っています。
#166
○石橋通宏君 これも午前中に指摘がありましたけれども、やはり今大臣から説明をいただいたように、今回の法案、消費税増税の予約ではないかというような御批判もあるわけです。
 やっぱり一番皆さんが心配されておりますのが、これは消費税の増税というか税制の改正というのが前提になっているわけですけれども、今のような経済状況、とりわけデフレがこれだけ長い間続いている中で、増税増税ということになってしまったときに、かえって景気を冷やしてしまう、かえって税収が伸びないのではないか、そういうような懸念もあるわけです。これに対して、では政府はどうしっかりと、いやそうではないんだという説明をするのか、それがやはり重要なポイントだと、国民の皆さんに納得をいただけることが重要だと思っていますが、これは副大臣にお聞かせいただくのがいいのかと思いますが、このデフレ下の増税では景気を冷え込ませてしまうのではないかということに対してどう説明をされるのでしょうか。
#167
○副大臣(辻泰弘君) 委員御指摘のように大変重要なポイントであり、大事な政策課題、政策ポイントだというふうに思うわけでありますけれども、まずやはり基本論として、現在の社会保障制度は五十年前に基本的な枠組みができたわけでありますけれども、人口構造の変化などその後の社会経済情勢の変化に十分対応できていないという現状があります。また、将来に対する不安から、国民の皆様の間に消費を抑制する動きも見られるわけでございます。
 このような社会保障制度を改革し、必要な社会保障の機能強化と持続可能性の確保を図り、国民一人一人の安心感を高めていくことが消費の喚起等、経済成長にとって重要なポイントではないかと、このように考えております。
 経済に与える影響を具体的に示すということはなかなか難しいことがあるわけでありますけれども、一体改革の実現に向けて取り組むことによりまして、社会保障給付の安定財源確保と財政健全化を同時に達成して、社会保障改革と経済成長との好循環を実現していきたい、このように考えております。
#168
○石橋通宏君 今非常に重要な点を指摘をいただいたと思いますが、やはり国民の皆さんの将来的な安心というのをどう確保していくか、これは政治の責任として確保をしていくのか。皆さんに将来安心していただければ、皆さんも今使えるお金を安心して使っていただける、それがなければ消費の拡大はあり得ない、デフレの回復もあり得ないということだと思っています。
 その意味では、是非しっかりと、これも午前中に議論になったところですが、まずどう安心をつくるのかということをしっかりと国民の皆さんに示していただいて、そしてそのためにどういう負担の構造を変えていくのかということ。順番を逆にならないように、その辺をしっかりと対応いただきたいというふうに考えております。
 それで、先ほど、現行の制度の改善のところで、今の年金の財政は安心なんだというふうな御説明をいただきました。これも国民の皆さんからよく聞かれるのは、年金の財政が今はもうしっかりして安定的で安心、健全ならば何で現行制度の改善が必要なのか、いいじゃないかということも併せて聞かれるわけです。この点について、とりわけ、なぜ今現行制度の改善が必要なのか、どこのところが一番改善していかなければならないのか、改めて幾つか具体的に、一番重要なポイントを、副大臣、御説明をいただけますでしょうか。
#169
○副大臣(辻泰弘君) 先ほども申し上げておりますけれども、年金財政については、法律の規定に基づきまして、少なくとも五年に一度、長期的な年金財政の見通しを作成して、給付と負担の均衡が図られているかの検証を行っているところでございます。直近の財政検証では、将来にわたって給付と負担の均衡が図られていることが確認されていると、先ほど申したところであります。
 しかし一方で、現在の年金制度は、制度創設時の前提や社会経済の状況が大きく変化している中で、産業構造や労働市場の変化に対応できていない、また最低保障機能が低下しているなどの課題を抱えているわけでございます。
 このような現在の年金制度を取り巻く諸課題に対応していくために、一体改革成案におきましては、働き方、ライフコースの選択に影響を与えない一元的な制度、また最低保障機能を有し高齢者の生活の安定を図ることのできる制度、さらに国民から信頼され財政的にも安定した制度といった年金制度の目指すべき方向性を示して改革に取り組むことにしているところでございます。
 昨日も厚生労働省として現段階の検討内容を取りまとめたところでありますけれども、現時点での整理として、来年の通常国会に提出する方向で検討する事項と引き続き検討を行っていく事項との整理を行ったところでございまして、今後、国会の法案提出に向けて優先して議論すべき事項から精力的に議論を進めて結論を出していきたいと、このように考えております。
#170
○石橋通宏君 今説明をいただきましたように、私はやはり現行の制度の一番大きな問題は低年金、無年金の方々の増大ではないかと。つまり、まさに今副大臣が御説明をいただいた産業構造、雇用構造の変化に現行の年金制度が付いていっていないと。そのために残念ながら社会保障機能からはみ出てしまった人たちが大勢いる。そういう方々が無年金になり、低年金になり、本当に苦しい生活をされている。そういうところにどう現行の制度をきちんと対応させていくかという、まさにこれが問われているんだというふうに考えています。
 その意味では、今日説明がありましたけれども、特例水準の解消について、これをやるんだという御説明がありました。これは、二・五兆円の部分、これを解消していかないとマクロ経済スライドの発動もできないけれども、そもそもマクロ経済スライドをどう考えるかという議論も当然これはあるわけですが、そうすると、私が一番心配するのは、まさに今言われた最低保障機能のところをどうしっかりと担保しながらこの特例水準の解消をやるのかということをセットで考えないと、特例水準の解消だけ先行してやってしまったら、まさに本当に年金だけで生活をしていただいている方々、また基礎年金だけで受け取られている方々の平均は四万九千円ぐらいだというふうに聞いております。三万円台しか受け取られていない方がかなりいらっしゃいます。こういった本当に低年金で生活をされている方々のところの影響というのはやはり非常に大きいということを前提に、そういう皆さんの生活をどう支えていくのか、これを併せてやるべきだというふうに私は思いますが、この点について改めて考え方を御説明をいただければと思います。
#171
○副大臣(辻泰弘君) 御指摘いただきました観点、しっかりと踏まえて行政に当たっていかなければならない、このことはまず申し上げておかなければならないと思いますけれども、年金という角度から見ますと、現在支給されている年金額は、御承知のとおり、過去の物価下落時に特例的に年金額を据え置いたことから、法律上、本来想定している年金額と比べて二・五%高い水準となっていると、こういう経緯があるわけでございます。
 そして、急速な少子高齢化が進行する中で、将来の現役世代の負担が過重なものとならないよう給付水準を本来の水準に戻して年金制度の長期的な安定を確保する必要があることから、一体改革成案ではこの特例水準の解消も含めてデフレ経済下における年金財政安定化方策の在り方について検討することとされたわけでございます。
 厚生労働省といたしましては、この一体改革成案を踏まえまして、単身高齢者、低年金者、無年金者の増大に対して、最低保障機能を有し、高齢者の生活の安定を図ることのできる制度を目指すことといたしまして、この観点から、低所得者への加算あるいは受給資格期間の短縮などが検討項目として挙げられているところでございまして、これらのことの検討を重ねまして、来年の当面の改善としての法案提出、また中期的な、引き続く新たな年金制度の改革、それにつなげていきたいと、このように考えております。
#172
○石橋通宏君 確認させていただきますが、そうすると特例水準の解消と最低保障機能の確保、これはセットで通常国会に提案をしていただけると。どっちかを先行して、特例水準の解消だけを先行してやるのではないということでよろしいでしょうか。確認です。
#173
○副大臣(辻泰弘君) その点はまだ、最終的な方針というものがまだ確定していない状況でありますので、そのことについては今こうだと言える状況ではございませんけれども、御趣旨はしっかり体して取り組んでいきたいと思います。
#174
○石橋通宏君 是非よろしくお願いをいたします。
 それで、もう一点重要なところなんですけれども、被用者年金の一元化について考え方を聞かせていただきたいと思います。
 これも、成案の中でも被用者年金の一元化は出てきていたわけですけれども、来年の通常国会に向けて被用者年金の一元化は実施する方向で提案をされるということでよろしいんでしょうか。まず、その点を確認させてください。
#175
○副大臣(辻泰弘君) 被用者年金の一元化につきましても、民主党の大きな政策、主張の柱でもございましたし、政府の一体改革にも盛り込んでいる課題でございます。そういった意味で、来年の法改正に向けて取り組んでいきたいと、このように思っております。
#176
○石橋通宏君 改めて、この被用者年金の一元化、なぜ必要なのか、なぜ実施をしなければならないのか、その被用者年金の一元化の考え方、目的について説明をいただけますでしょうか。
#177
○副大臣(辻泰弘君) 私どもといたしましては、年金制度は働き方やライフコースの選択に影響を与えない一元的な制度としていくことが必要だと、このように考えているところでございます。そういった意味で、被用者年金の一元化は、このような年金制度の目指すべき方向性を踏まえつつ、年金制度の安定性、公平性を確保し、国民の信頼を高めるために実施するものであり、共済年金制度を厚生年金制度に合わせる方向で行うことによりまして、民間の被保険者また公務員等を通じて同一保険料、同一給付を実現する、そのような考え方に立つものでございます。
 一体改革に掲げられました被用者年金の一元化はそのような意味で大変重要な課題であると考えているところでございまして、厚生労働省といたしましては、平成十九年の法案をベースに関係省庁と調整をしながら、来年の通常国会への法案提出に向けて引き続き検討し取り組んでいきたいと、このように考えているところでございます。
#178
○石橋通宏君 今、平成十九年の法案に即してということを言及をいただきました。そうしますと、いわゆる共済年金の三階部分、職域加算の部分の扱いについて、これも平成十九年の法案に書かれていたことに即してやられるということでよろしいのか、その辺の確認をさせてください。
#179
○副大臣(辻泰弘君) 御指摘の三階部分について、職域加算の部分についての対応というのはまだこれからの検討課題でございますので、今の段階で結論的なことを申し上げることはできないと考えておりますけれども、いずれにいたしましても、被用者年金の一元化、公的年金制度の一元化ということで取り組んでいかなければならないと、このように思っております。
#180
○石橋通宏君 今この段階ではというお話でしたけれども、平成十九年、当時自公政権下で出された一元化法案、ここではいわゆる公的年金としての三階部分、職域加算の部分は廃止をするけれども、やはりまさに先ほど一元化の目的、何のために一元化をやるのかという目的のところで辻副大臣が言われたとおり、これは、民間で働いていようが公務部門で働いていようが、やはり被用者の皆さんみんな同じ保険料で、同じ給付で、そして同じ備えで老後を安心して暮らしていただける、それがまさに年金の目的で、そういう年金をつくるんだ、そのための一元化なんだということだと思っています。
 その意味では、じゃ、一元化をしたときに、当然民間の皆さんでは、いわゆる企業年金、三階の部分をこれをしっかりとつくって安心、安全の年金というものをつくられてきているわけです。そういう意味からいけば、一元化した後も同じように公務部門で働いている皆さんについては安心、安全の年金をどう新しい制度の下でつくっていくのかということについては、これはやはり当事者の皆さんも含めて、そして関係省庁の皆さんも含めて、やはりオープンにしっかりと議論をしてどういう制度をつくっていくのかという議論をすべきだというふうに考えておりますが、副大臣、そういう考え方についてどうお考えになるかを率直に教えてください。
#181
○副大臣(辻泰弘君) いわゆる共済年金の三階部分について、民間の企業年金との対比の中での公平性といいますか平等性といいますか、そういった角度からの御指摘だと思うわけでございます。
 当然、民間準拠という考え方からするそういった論理もあろうかと思いますし、必ずしもそうでないという御主張もあろうかと思います。そして、平成十九年のときには、三階部分、職域部分を廃止するという方針になっておりましたけれども、新たな三階の年金については、平成十九年中、当時でございますけれども、検討を行って、別の法律を設けて職域部分の廃止と同時に実施するという趣旨の規定が附則に盛り込まれたというのが十九年の法律だったわけでございますけれども、どういう形でそれとの継続性を図るのか、あるいはそれとはまた違った形で考えていくようなこともあるかもしれませんけれども、いずれにいたしましても、一元化の問題についてはまだ、現行、その共済の三階部分について結論が出ているわけではございませんで、ただいま検討中でございます。
#182
○石橋通宏君 是非平成十九年のその法案の趣旨を踏まえていただいて、また関係する皆さんにも是非しっかりと協議の場をつくっていただいて、本当に安心して暮らしていける、そういう年金制度が民間の皆さんにも公務員の皆さんにも併せて提供されるように議論をしていただきたいと思います。
 最後に、ちょっと小宮山大臣には通告をしておりませんでしたけれども、今のこの一元化については、やはり公務員の皆さんは、年金制度の改革というのは皆さんの生きる権利、そしてまた年金というのは給与の一部だというそういう定義もあるわけでして、そういう意味からいくと、やはり当事者である皆さんとしっかりと意見を協議をしながらという、これは民間では労働組合と使用者の皆さんと労使の協議でしっかりと議論をし年金制度というものをつくってきているわけです。そういう意味では、今まさに公務員制度改革の法案が閣議決定もされて議論をされるわけですけれども、そういった枠の中で、労使で協議をできるような形を整えてからしっかりと議論をすべきではないかという議論も当然あるわけです。その件について大臣としてどうお考えになるかということをちょっと最後にお考えをお聞かせをいただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
#183
○国務大臣(小宮山洋子君) そうですね、ここの被用者年金の一元化、その新三階の部分については、厚生年金の部分というより共済年金の方の財務省、総務省、文部科学省が管轄するところでございますので、そちらの関係省庁ともよく連携を取りながら、丁寧に、でもやはり公平性の点から迅速にということも必要でございますので、しっかりと検討していきたいと思っています。
#184
○石橋通宏君 ちょっと、最後と言いましたけれども、まだ一分ぐらいありますので。
 是非、今関係省庁としっかりと議論をということも言われましたので、そして同時に、公務員の皆さん方との協議もしっかりとやっていただいていい制度をつくっていただきたいと思いますので、そのことをお願いをさせていただいて、私の質問を終わりにしたいと思います。
 ありがとうございました。
#185
○委員長(小林正夫君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#186
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案について反対の討論を行います。
 基礎年金国庫負担割合二分の一を維持するのは当然ですが、本法案は、二〇〇四年の年金改正法の本則に戻るのではなく、今年度限りの暫定措置を定めるものでしかありません。二〇〇四年改正で、自民党、公明党の前政権は、年金等控除の廃止など年金課税の強化及び定率減税の廃止による増税分を財源として基礎年金国庫負担割合を順次引き上げ、二〇〇九年度には二分の一にすると約束をしていました。しかし、この増税による二兆八千億円のうち、年金国庫負担引上げに充てたのは僅か三千三百億円で、基礎年金国庫負担割合は暫定措置のままです。本法案でもここから脱していません。その上、政府が提出した法案では、またも基礎年金国庫負担割合の引上げは消費税増税を含む税制の抜本改正によって行うことが附則に書き込まれていました。衆議院で附則が修正されてもなおこの流れは変わっていません。まるで一枚の証文で二度にわたって国民から財産を取り立てるようなものではありませんか。国民を欺く手法を認めるわけにはいきません。
 消費税増税案は撤回し、法人税減税の中止、応能負担を貫いた税制の改革、国民の暮らし最優先の歳出見直しにより恒久的な財源を確保し、基礎年金国庫負担割合二分の一を直ちに実現することを求めて、討論を終わります。
#187
○委員長(小林正夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#188
○委員長(小林正夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#189
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#190
○委員長(小林正夫君) 次に、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。小宮山厚生労働大臣。
#191
○国務大臣(小宮山洋子君) 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法案について、その趣旨を説明いたします。
 B型肝炎訴訟については、平成十八年の最高裁判所判決で、集団予防接種等の際の注射器の連続使用によるB型肝炎ウイルスへの感染について国の責任が認められた後、全国各地で同様の訴訟が提起されましたが、裁判所の仲介の下で和解協議を進めた結果、平成二十三年六月二十八日、国と原告との間で基本的な合意がなされました。
 この問題は、かつて例のない非常に大きな広がりを持つものであり、長期にわたって責任ある対応を取る必要があるとの認識から、現在訴訟を提起されている方々だけでなく、今後提訴をされる方々への対応も含めた全体の解決を図るため、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容についてその概要を説明いたします。
 第一に、この法律は、集団予防接種等の際の注射器の連続使用により、多数の方々にB型肝炎ウイルスの感染被害が生じ、かつ、その感染被害が未曽有のものであることから、特定B型肝炎ウイルス感染者とその相続人に対し、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等を支給するための措置を講じることにより、この感染被害の迅速で全体的な解決を図ることを目的としています。
 第二に、確定判決又は和解若しくは調停で、集団予防接種等の際の注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルスに感染したことを証明された方々とその相続人に対し、その病態等に応じた額の特定B型肝炎ウイルス感染者給付金を支給することにしています。この給付金については、早期にこの問題を解決するため、提訴を促す観点から、五年の請求期限を設けることにしています。
 また、この給付金の支給を受ける方に対しては、訴訟等に係る弁護士への報酬と特定B型肝炎ウイルス感染者であることを確認するための検査費用について訴訟手当金を支給することにし、その後病態が進展した場合には追加給付金を支給することにしています。
 第三に、確定判決等で集団予防接種等の際の注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルスに感染したことを証明された方々のうち、まだ症状が出ていない方に対して、検査等に係る一部負担金相当等を支給する定期検査費、母子感染防止医療費、世帯内感染防止医療費、定期検査手当の支給を行うことにしています。
 なお、この法律による給付の内容は、国と原告の間で結ばれた基本合意書の内容に基づき定めたものです。
 第四に、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する業務は、社会保険診療報酬支払基金が行うことにし、支払基金は、給付金等支給関係業務に要する費用に充てるため、基金を設けることにしています。また、政府は、支払基金に対し、給付金等支給関係業務に要する費用に充てるための資金を交付することにしています。
 第五に、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の請求期限や、その支給に必要な財源については、この法律の施行後五年を目途に給付金等の支給の請求の状況を勘案し、検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講じることにしています。
 最後に、政府は、平成二十四年度から平成二十八年度までの各年度に支払基金に対して交付する資金については、経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律の施行により一般会計の中で増加する所得税の収入の一部を活用して、確保することにしています。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内で政令で定める日から施行することにしていますが、支払基金の給付金等支給関係業務等については、公布の日から施行することにしています。
 政府としては、以上を内容とする法律案を提出いたしましたが、衆議院で修正が行われています。
 以上がこの法律案の趣旨です。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願い申し上げます。
#192
○委員長(小林正夫君) この際、本案の衆議院における修正部分について、衆議院厚生労働委員長池田元久君から説明を聴取いたします。池田元久君。
#193
○衆議院議員(池田元久君) ただいま議題となりました特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。
 修正の要旨は、政府は、平成二十四年度から平成二十八年度までの各年度において社会保険診療報酬支払基金に対して交付する資金については、平成二十四年度において必要な財政上及び税制上の措置を講じて確保するものとすることであります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#194
○委員長(小林正夫君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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