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2011/11/21 第179回国会 参議院 参議院会議録情報 第179回国会 予算委員会 第6号
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2011/11/21 第179回国会 参議院

参議院会議録情報 第179回国会 予算委員会 第6号

#1
第179回国会 予算委員会 第6号
平成二十三年十一月二十一日(月曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十八日
    辞任         補欠選任
    はた ともこ君     外山  斎君
     宇都 隆史君     塚田 一郎君
     大門実紀史君     田村 智子君
     片山虎之助君     荒井 広幸君
     福島みずほ君     山内 徳信君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井  一君
    理 事
                植松恵美子君
                川上 義博君
                武内 則男君
                徳永 久志君
                有村 治子君
                礒崎 陽輔君
                山本 一太君
                浜田 昌良君
                小野 次郎君
    委 員
                石橋 通宏君
                江崎  孝君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                金子 洋一君
                小西 洋之君
                櫻井  充君
                田中 直紀君
                谷岡 郁子君
                外山  斎君
                友近 聡朗君
                林 久美子君
                姫井由美子君
                広田  一君
                牧山ひろえ君
                赤石 清美君
                猪口 邦子君
                片山さつき君
                川口 順子君
                佐藤ゆかり君
                末松 信介君
                塚田 一郎君
                西田 昌司君
                丸山 和也君
               三原じゅん子君
                山崎  力君
                山田 俊男君
                山谷えり子君
                草川 昭三君
                竹谷とし子君
                山本 博司君
                中西 健治君
                田村 智子君
                荒井 広幸君
                山内 徳信君
   国務大臣
       内閣総理大臣   野田 佳彦君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、地
       域主権推進))  川端 達夫君
       法務大臣     平岡 秀夫君
       外務大臣     玄葉光一郎君
       財務大臣     安住  淳君
       文部科学大臣   中川 正春君
       厚生労働大臣   小宮山洋子君
       農林水産大臣   鹿野 道彦君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償支援機
       構))      枝野 幸男君
       国土交通大臣
       国務大臣     前田 武志君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       行政))     細野 豪志君
       防衛大臣     一川 保夫君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 藤村  修君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        山岡 賢次君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        自見庄三郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策、科学技
       術政策))    古川 元久君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」、少子
       化対策、男女共
       同参画、行政刷
       新))      蓮   舫君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        平野 達男君
   副大臣
       財務副大臣    藤田 幸久君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  神風 英男君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    江利川 毅君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
   参考人
       東京電力株式会
       社取締役社長   西澤 俊夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十三年度一般会計補正予算(第3号)(
 内閣提出、衆議院送付)
○平成二十三年度特別会計補正予算(特第3号)
 (内閣提出、衆議院送付)
○平成二十三年度政府関係機関補正予算(機第2
 号)(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十三年度第三次補正予算三案審査のため、本日の委員会に東京電力株式会社取締役社長西澤俊夫君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(石井一君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(石井一君) 平成二十三年度第三次補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告をいたします。
 本日は、締めくくり質疑を六十三分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会九分、自由民主党・無所属の会二十一分、公明党十一分、みんなの党七分、日本共産党五分、たちあがれ日本・新党改革五分、社会民主党・護憲連合五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#5
○委員長(石井一君) 平成二十三年度一般会計補正予算(第3号)、平成二十三年度特別会計補正予算(特第3号)、平成二十三年度政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑を行います。武内則男君。
#6
○武内則男君 おはようございます。第百七十九臨時国会、第三次補正予算案にかかわる予算委員会におきまして、締めくくりの質疑に立たさせていただきます民主党・新緑風会の武内則男です。
 冒頭、先週、ブータン国王の御演説を衆議院本会議場で聞かさせていただきました。本当に、戦後の復興からそして高度成長と、そしてバブルの崩壊を経て、今ある今の日本、我々が失いかけていた心や様々な精神を思い出ささせていただく、本当に大きな大きな勇気をいただき、体が熱くなる思いで聞き入りました。
 私たちは、決して三月十一日の震災を忘れてはなりません。我々、今、国会を預かる一人一人がしっかりと現地の人たちと、被災された人たちやその自治体の人たちと一緒になってこの苦難を、復旧復興という苦難を何としてでも成し遂げなければならない、そんな強い思いを持ちながら質問に立たさせていただきたいというふうに思います。
 まず最初に、国家公務員の給与の臨時特例に関する法律案。この法律は、職員にとっても最も厳しい課題である給与の引下げについて、現在の労働基本権制約政策とその代償措置としての給与勧告による決定システムの下では不可能な措置を、東日本大震災という戦後最大規模の災害の下、給与の削減原資を復旧復興財源に活用するということを求めたものであり、政府そして国会はこれにこたえる職員の英断に対して真摯な対応を図らなければならないというふうに考えておりますが、御答弁をお願いいたします。
#7
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 今おっしゃいましたように、今回の臨時特例法は、大震災という未曽有の国難とも言える事態に応じて、国家公務員の皆さん、最前線で大変頑張っていただいているのでありますけれども、自ら身を切ってこれに対応するということで、臨時特例の状況で二十五年までの期間、給与減額措置を講じようとするものでありまして、当然ながら職員の皆さんの生計にも配慮しなければいけませんので、我が国の危機的な状況に対応するとはいえ、身を削るという観点から職責に応じてぎりぎりの減額率を設けて実施することに法案としては作らせていただきました。
 給与特例法の趣旨、内容については、職員の理解を得るために職員団体とも真摯な話合いを行った上で国会に提出しているところでありまして、給与臨時特例法の早期の成立を期して最大限努力してまいりたいと思いますし、是非ともに幅広い国民の皆さんの御理解をいただきたいというふうに思っております。
#8
○武内則男君 ありがとうございました。
 是非真摯な対応を心からお願いを申し上げたいというふうに思います。
 一方で、十月二十八日、人事院総裁は、政府の公務員給与改定に関する取扱いについてに対する談話を公表しました。政府の閣議決定を真っ向から批判をしています。これは、国家公務員の勤務条件等に関する適正な利益保護を図るという本来の任務を完全に忘却をし、むしろ、国家公務員制度改革関連四法案が国会に提出されている現状を踏まえ、給与の改定や東日本大震災の復旧復興という国難への対処よりも人事院の自己保身や組織防衛を優先している立場を明らかにしたものとして、言語道断であります。このような組織は、関連四法案を一刻も早く成立させることにより直ちに廃止するべきと考えています。
 以上、御指摘をしながら、人事院の視点について、談話について、二点御指摘をしたいというふうに思います。
 人事院勧告を完全実施し、給与特例法案は別の問題として検討するべきという主張は、人事院の組織防衛のための社会的批判の回避であり、いかなる事態にあっても、国家公務員給与の引下げを政府と国会の裁量に委ねることは、労働基本権制約の代償措置として断じて許されるものではありません。そもそも現行制度の下では対応ができないからこそ、連合傘下の公務員労働組合連絡会は、東日本大震災からの復旧復興を最優先をして、制度改革前においても自律的労使関係制度を先取る政府との交渉において決着したものであります。
 もう一点、指摘をしたいと思います。
 憲法問題は、人事院が評価できることではありません。交渉結果との関係、つまり、合意が前提か否か、あるいは全ての国家公務員の合意が得られているかどうかについて、仮に合意ができなければ、その後の制度的な対応の手段として想定されるのは、現在の民間制度を参考とすれば、労働委員会のあっせん、調停、仲裁又は争議行為となります。このうち、労働委員会のあっせん、調停、仲裁は国家公務員制度改革関連四法案では措置しているものの、現行制度では争議行為を行使ができません。争議権は、勧告制度が争議権も一体的である交渉による決定の代償措置であると想定をすれば、交渉によって合意が形成できない場合、争議行為を禁止する論理は成立をしないという帰結になることは否定をできないというふうに考えます。
 ただし、この場合も、制約を前提とした今回の措置を違憲の対象とするのではなく、争議権の制約自体が問われるということにほかならず、その主体は人事院ではなく職員団体に帰属するものであります。
 このように、憲法問題というのは、まさしく労働基本権の問題にほかなりません。まさか人事院が合意した組合以外の職員団体に対して争議権の行使を促しているとは考え難いが、少なくとも、憲法問題について提起できるのは制約をされている職員と職員団体であり、制約政策に組織の存在根拠を有する人事院が主張することはあり得ません。
 以上のことから、人事院は、国家公務員の勤務条件等に関する適正な利益保護を図るという本来の任務を完全に忘却し、むしろ、国家公務員制度改革関連四法案が国会に提出されている現状を踏まえ、給与改定や東日本大震災の復旧復興という国難への対処よりも自己保身や組織防衛を優先している立場を明らかにしたものであります。
 関連四法案の一刻も早い成立を目指すべきと考えますが、その決意をお伺いをいたします。
#9
○国務大臣(蓮舫君) お答えいたします。
 自律的労使関係制度の措置ですけれども、国家公務員制度改革基本法を踏まえまして、現在の人事院勧告制度を廃止をし、透明性を確保し、国民の理解の下に、団体交渉を通じて労使で自律的に給与等の勤務条件を決定できるような恒常的な仕組みに改め、効率的で質の高い行政サービスの実現を図ることを目的としております。
 国家公務員制度改革関連四法案ですが、このように大変重要な法案であることから、早期成立に向け最大限の努力を図ってまいりたいと考えています。
#10
○武内則男君 以上、指摘をさせていただいて、総務大臣そして蓮舫大臣の方に御答弁いただきましたが、官房長官の方から改めてその御決意をお伺いをしたいというふうに思います。
#11
○国務大臣(藤村修君) 二つの法律、給与臨時特例法と、それからもう一つは、一くくりになっていますが関連四法案、これは政府といたしましては、両法案を同時期に提出したということもございまして、いずれも大変重要な法案でございますので、できるだけ早く成立していただきたい、そんなように努力したい、そのように申し上げたいと存じます。
#12
○武内則男君 ありがとうございました。
 本当に改めて、新しい労使制度を含めて、これからそういう新しい時代に入っていくということで、是非御努力をお願いをしたいというふうに思います。
 ところで、こうした国家公務員の給与削減に対して、地方の公務員にも波及するべきだということが聞き漏れてまいります。地方は、少なくとも、こうした自律的労使関係にない中においても、下水道料金の値上げや国保税の値上げあるいは水道料金の値上げ等、様々な住民に負担を強いるときには物すごい給与の削減をしながら、特殊勤務手当を廃止し、懸命な努力をしてまいりました。二〇〇四年の地財ショック、後の三位一体改革、本当に苦しい地方財政の中で努力をしてきた地方に対して、こうしたことが発言、発信をされていることは非常に遺憾であります。
 改めて、義務教育費の国庫負担金を含め、地方財政に一切の影響がないことを明確にするべきだと考えますが、財務大臣、総務大臣、それぞれ御答弁をお願いいたします。
#13
○国務大臣(安住淳君) 今回の法案は、我が国の厳しい財政状況と東日本大震災という未曽有の国難に対処するため、国家公務員を対象に給与の減額支給措置を講じようとしたものであり、これにより財源の捻出をすることにしております。こうした法案の趣旨を勘案し、公的セクター全体でもこの国家公務員給与決定を御参考にしていただいて的確に対応していただくことも検討していただきたいというふうには思っております。
#14
○国務大臣(川端達夫君) 地方公務員の給与につきましては、御案内のとおり、地方公務員法の趣旨を踏まえて、それぞれ地方公共団体において十分な議論の下に、議会で十分な議論の下に条例で定められるという仕組みになっております。したがって、総務省としては、今回の国家公務員の給与引下げと同様の引下げを地方公共団体に対して要請することや、地方交付税の減額により強制することは考えておりません。
 地方公務員の給与については、引き続き各地方公共団体において、国民、住民の理解と納得が得られるように情報公開を徹底するなどして自主的な取組を進めながら適切に決定することが肝要であると考えております。
#15
○武内則男君 二十五年間、私、自治体で勤務をしてまいりました。そして、地方議会を経験させていただいて、多くの人に育てていただきました。大変な中で職員も血を流しながら、ずっと国策に誘導されながらも懸命に努力をしてきています。それが地方自治体であり、何をもってそうするのか、それは地域住民に対する地方の公共サービスを低下してはならないという、そのことを回避することに全力を投じているということを申し上げ、改めて要請をしておきます。
 次に、日中関係について伺います。
 来年は国交回復から四十周年に当たります。訪中の時期と日中関係の強化を深める会談の中身について、総理の方から御答弁をお願いいたします。
#16
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 先般のホノルルAPECで胡錦濤国家主席と、そして今回、バリ島で温家宝総理とお会いをいたしまして、その際に私の年内の訪中を実現をするということで一致をしました。日程は今ちょっと最終的な調整を行っているところでございますけれども。
 両首脳とお話をした中で基本的な認識で一致したのは、日中関係強化するということは、これは二国間の関係だけではなくて、アジア太平洋地域あるいは世界においてその平和と安定と繁栄に資するんだということであります。そういう視点から、御指摘のとおりに、来年、国交正常化四十周年でありますので、戦略的互恵関係が深化をする、そういう会談としていきたいと考えております。
#17
○武内則男君 ありがとうございました。
 総理の方からお答えをいただきましたが、具体的に四十周年に向けてどう対処をしていくのか、外務大臣の方から少しお伺いします。
#18
○国務大臣(玄葉光一郎君) 具体的にどう対処するのかということでございますけれども、今月、私の方が訪中いたします。そして、年内に訪中実現すべく調整している総理の訪中のときに、具体的なこれまでの様々な案件が幾つもございます。そういった問題についてしっかり準備作業をしていこうというふうに考えておりますので、今具体を挙げろと言えば挙げますけれども、もう四点も五点もあるだろうというふうに思います。
#19
○武内則男君 是非四十周年の成功に向けて御努力をお願いをしたいというふうに思います。
 貿易相手国として中国は大変大事な国家であります。そこで、これからも良好な関係を維持していくことが求められておりますし、地方間においても様々交流がされています。こうしたことを含めて今後どう対応していくのか、経済産業大臣の方からお答えいただけたらと思います。
#20
○国務大臣(枝野幸男君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、中国は我が国にとっての最大の貿易相手国の一つでございます。両国の経済関係、ますます重要性を増している中にあると思っております。私自身も就任直後に日中震災復興協力の一環として、中国の広州交易会において、被災地の宮城、岩手、福島を始めとする日本の地域産品を展示し、私自身も参加して温家宝総理に御紹介するなどトップセールスを行ったところであります。
 また、これからビジネスの面でも大変期待のできる省エネ・環境分野における両国間の官民経済交流を一層促進していくため、今度の週末に北京で日中省エネ・環境総合フォーラムが開催される予定になっております。
 こうした場や日中韓の経済連携あるいは東アジアの広域経済連携などをも通じて、特に中国との間ではビジネス環境の改善ということが重要だろうというふうに思っております。そうした点を中心に更なる努力をしてまいりたいと思っております。
#21
○武内則男君 ありがとうございました。
 最後に、第四次補正の必要性について若干述べて、総理の答弁をいただきたいと思います。
 第三次補正予算、本当に地方の負担をなくし地域が一緒になって復興に向けていかれるという大変な予算を組んでいただきました。ただ、これでも抜け落ちていく様々な事業やいろんなニーズが生まれてこようかと思います。そうしたことに対応していくことも含め、今後第四次補正の必要性について総理の御見解をお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
#22
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 三次補正の今御審議の終盤でございますので四次補正に言及するのは適当ではないと思うんですが、新たな追加財政需要が出たときには対応していきたいと思います。
 御指摘のとおり、地方向けの予算措置は三次補正でやったつもりでございますが、今後、必要な場合には更なる予算措置を行っていきたいというふうに思います。
#23
○武内則男君 終わります。
#24
○委員長(石井一君) 以上で武内則男君、民主党・新緑風会の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#25
○委員長(石井一君) 次に、礒崎陽輔君の質疑を行います。礒崎君。
#26
○礒崎陽輔君 おはようございます。自由民主党の礒崎陽輔でございます。
 先週、ブータン国王歓迎の宮中晩さん会が行われました。それに多くの閣僚が欠席したことは、先方にも、そして御招待された天皇陛下に対しても極めて不遜なことと考えますが、総理はどう考えますか。
#27
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 国賓の接遇というのは政府として閣議決定をしており、宮中晩さんは重要な国賓の接遇の一環でございます。
 閣僚はできる限り出席をするべきだと考えておりますけれども、御指摘の十六日の宮中晩さん会では四名の閣僚が欠席をいたしました。これは、いずれも公務のための日程の調整が付かなかったものと承知をしております。
#28
○礒崎陽輔君 今総理から公務とありましたけれども、一川防衛大臣は民主党議員の政治資金パーティーに行ったんでしょう。これは公務ですか。
#29
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 公務等でございました。失礼いたしました。
 それで、公務で出席できないということを予想をして四日の日にあらかじめ欠席の通知を出されていました。その後、ちょっとそのスケジュールが変更があってパーティーに出たということでございますが、その際の発言は、私は、宮中行事を軽視をしているかのような印象を与えましたので、それについては軽率であったというふうに思いますし、それについては官房長官からも厳重注意をしているところでございます。
#30
○礒崎陽輔君 その一川防衛大臣でございますけれども、今言ったように民主党の同僚議員の政治資金パーティーに駆け付け、ブータン国王が来て宮中で催物があるが私はこちらの方が大事だと挨拶したそうでございます。これは、ブータン国王にも天皇陛下にも極めて失礼な物言いだと考えますが、総理、どう考えますか。
#31
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 十七日にちょうどブータン国王のいわゆる演説をお聞きしている際に、官房長官から午前中の予算委員会でそういう御指摘があったことを聞きまして、私の方から官房長官に、一川防衛大臣に、本人に事情を聴いた上で必要な注意をするように指示を行いました。
 それを踏まえて、先ほど御説明をしたとおりでありますけれども、事前に、公務の関係上出られなくなる可能性があるので、御迷惑が掛かるので欠席の通知を出していたと、その事情がいろいろ変わりましたけれども、御指摘のようなパーティーに出てそういう発言がございました。それは、先ほど申し上げたとおり、宮中の行事を軽視をする、そういう印象を与えますので厳重注意というふうになりましたし、本人も反省をしているところでございます。
#32
○礒崎陽輔君 この発言は少しもう許容限度を私は超えていると思います。本当にブータン国王陛下に対しても我が国の天皇陛下に対しても極めて失礼なことであると私は考えます。
 一川防衛大臣はこれまでにも、防衛大臣の素人発言がありました、先般の沖縄での閣内不一致と取れるような発言もありました。ここまで来ますと、総合的に勘案して大臣としての資質がないんじゃないかと私は思います。総理、あなたから一川防衛大臣に自発的な辞任を促すべきだと考えますが、どうですか。
#33
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 先ほどのいわゆるパーティーでの発言は私も軽率であったというふうに思いますので、厳重注意をしたところでございますけれども、そういういろいろ厳しい御指摘も踏まえながらきちっと職責を果たしていただきたいというふうに思っております。
#34
○礒崎陽輔君 私は厳重注意で済む問題ではないと思いますが、まあ今後この問題も我が党として追及をしてまいりたいと思います。
 消費税の問題についてお伺いをいたします。
 総理は、消費税の引上げ、非常に熱心なようでございますけれども、この前こうおっしゃいましたね、引上げの法律が成立してから施行までの間に衆議院を解散すると。これを聞いていて訳分からぬという人、世の中にたくさんおるんですね。法律を通す前に解散するなら意味が分かるけど、通した後に解散するというのはどういう意味かと言っていますけど、どういう意味ですか、これ。
#35
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 社会保障と税の一体改革というのは、これはもうどの内閣、替わっても、これ避けて通れない、先送りのできないテーマだというふうに思っています。
 それをもって、先般六月に私どもは成案をまとめさせていただきまして、その具体化をしてまいりますし、これは基本的には年内をめどにそういう取りまとめをしていきたいと思いますし、法案の提出も年度内にするというのが附則の百四条でございますので、そういうプロセスをたどっていきたいというふうに思いますけれども、あくまでこれは、法案が通った暁には、実施時期との差はこれ当然、時期がありますので、実施の前に国民の信を問うという考え方にしたいというふうに思います。
#36
○礒崎陽輔君 いや、国民は意味分からぬと思いますよ。菅総理も言ってきたじゃないですか、消費税をやる前に衆議院を解散すると。今まで民主党の内閣、そう言ってきたじゃないですか。法案を出す前に解散すべきじゃないですか。どうしてそうしないんですか。
#37
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 菅総理も鳩山総理も任期中に消費税を引き上げるということはしないということは申し上げてきたというふうに思いますし、議論をすること自体はこれは当然あるんです。議論をした上で一つの考え方に集約をしていくということはこれ当然あるんです。
 ただし、任期中に、そのまさに実施をする前にその信を問うという考え方とこれは整合的であるというふうに思っております。
#38
○礒崎陽輔君 そうしたら、仮に、じゃその法案が通った後に衆議院選挙で民主党が負ける、その件で民主党が負ける、そのときに野田さんが総理かどうかは知りませんけどね、仮に民主党政権だったら、法律はあるんだけど、その後また執行を止めるようなことを考えると、そういう御趣旨でしょうか。
#39
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 解散時期云々、またそのタイミング、またその勝敗について言及する段階ではないというふうに思いますが、それは当然、民意を踏まえた対応があるということだと思います。
#40
○礒崎陽輔君 そこのところがいつも総理何を言っているのか分からぬのだけれども、まあそれ以上言えないんだからあれでしょうけれども。
 じゃ、閣議決定をするまでに野党と協議をすると言っていますけれども、これはいつごろになる予定ですか。
#41
○内閣総理大臣(野田佳彦君) この第三次補正予算が成立をさせていただいた暁に、政府税調においては消費税を含む税制の抜本改革、そして社会保障改革についても政府内、党内での議論が進んでまいります。そのプロセスの中で、できるだけ早い段階から与野党協議ができればと私は思っております。
#42
○礒崎陽輔君 今、総理、よく二十一年度の附則百四条を引いてくれるんですが、これはこの前、川上理事も言ったように、自民党で作った法案ですね。そのとき民主党は反対した。そこにこう書いてあるんですよね。景気回復に向けた集中的な取組により経済状況を好転させることを前提として、平成二十三年度までに必要な法制上の措置を講ずるものとある。要は、経済状況の好転が前提だと考えているんですよ。ここの解釈、総理はどう考えているんですか。
#43
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 附則の百四条にもそう書いてございますし、加えて、政府・与党でまとめた成案についても経済条件の話は出てきておりますので、そのことをよく勘案しながら具体的な詰めをしていきたいというふうに考えております。
#44
○礒崎陽輔君 何を言っておるのかさっぱり分からない。
 要は、経済状況が好転したら法的措置をとると書いているんですけれども、経済状況がどこが好転しておるんですか。好転しなければ、別にこの二十三年度までに法制措置をとるという話にはこの附則百四条でもなっていないじゃないですかと言っておるんですよ。
#45
○国務大臣(安住淳君) 経済情勢の好転を見ながら、しかし法的措置は二十三年度と書いてありますので、末までに。ですから、そういう意味では法律は出させていただくということになると思います。
#46
○礒崎陽輔君 余りひどい答弁を続けぬでくださいね。
 百四条に経済情勢の好転を前提として法的措置を講ずると書いておるんですから、前提条件が壊れたら法的措置をとる必要はないという意味でしょうが。総理、違いますか。
#47
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 附則百四条は、だから、経済との関連の中の判断がございます。あわせて、私どもが成案でまとめたものについてもその経済の分析をよくすることになっています。その上での議論を進めていきたいというふうに思っております。
#48
○礒崎陽輔君 おかしいんですよね、だから。(発言する者あり)
#49
○委員長(石井一君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#50
○委員長(石井一君) 速記を起こして。
 質問と答弁とがかみ合っていないという野党筆頭からの御指摘がございます。それも含めて御答弁をいただきたいが、もう一度、礒崎さん、質問を明快に繰り返してください。
#51
○礒崎陽輔君 附則百四条には経済情勢の好転を前提として二十三年度までに法的措置を講ずると、こうあるから、好転しなければ法的措置を講ずる必要はないんであります。そこ、総理の言うことがおかしいじゃないですかと言っているんです。
#52
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 百四条は御指摘のとおりの記載であります。あわせて、それに対応する……(発言する者あり)いやいや、そうです、だから、そうです。だから、成案の方も、あわせて、東日本大震災の影響等からの回復状況の判断とか国際経済の動向などを見極めて対応していくということでありますので、おっしゃっていることと矛盾することではないというふうに思います。(発言する者あり)
#53
○委員長(石井一君) ちょっと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#54
○委員長(石井一君) 速記を起こして。
#55
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 附則百四条も、そしてまとめた成案も、経済との勘案をしながら判断をしていくという、そこは同じだと言いました。(発言する者あり)いや、同じです。(発言する者あり)
#56
○委員長(石井一君) 御静粛に願います。
#57
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ただ、前提条件となっているかと、経済の好転が前提条件となっているかというと、百四条は決して前提ではないというふうに思います。
#58
○礒崎陽輔君 この条文案書いたの私なんですよ、これ百四条一項書いたのは。書いた人間が違うと言っているんですよ、これは。書いた人間が経済情勢の好転がなければ国税の法案出さなくてもいいと、そういう意味だと言っているんですよ。
 まあ、じゃ、質問変えましょう。じゃ、経済情勢の好転は今あるのかないのか、それ、総理、教えてください。
#59
○内閣総理大臣(野田佳彦君) だから、解釈の違いで、絶対にその前提条件下であるかというと、そうじゃないという解釈、私たちは立つんです。
 その上ででありますけれども、じゃ、今の経済状況どうするか、その判断、景気判断はあると思います。問題は、成案で書いてあることは、いざ消費税率を一〇%に段階的に引き上げていくときの経済状況、それをどうするかということが重点的に書いてあるということでございますので、今の景気判断とは別の話であります。(発言する者あり)
#60
○委員長(石井一君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#61
○委員長(石井一君) 速記を起こしてください。
 まず、古川大臣、簡潔に答えてください。
#62
○国務大臣(古川元久君) 社会保障・税一体改革の担当大臣としてちょっとお答えをさせていただきたいと思います。
 この法律の読み方のところなんですけれども、これ、二十三年度中に必要な法制上の措置を講じる際に、経済状況の好転が達成又は視野に入っていれば、その前提の下で施行期日を検討することとなります。しかし、今の経済状況がじゃどうかといえば、これはまだ大変厳しい状況にあるということは認識をいたしております。
 そういう今の状況の中では、これは社会保障・税の一体改革の成案の中でも具体的に、消費税の引上げを行うに当たっては経済状況のこれは好転を条件とするというのは、まさに社会保障・税一体改革案の中でも示されておりますので。
 じゃ、それをどういうふうに担保していくのかと。例えば、一定の留保条件等を付した上で施行期日を定めることなど、この経済状況の好転というものと、それと遅滞なく税制抜本改革を実施できるような仕組みというものをどう考えていくかと。まさに、これはこれからの協議の中で具体的な定め方を検討してまいりたいというふうに思っております。
#63
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今の大臣の説明のとおりだというふうに認識をしています。
#64
○礒崎陽輔君 そうしたら、経済状況好転していないと認めたのでいいですよね。経済状況好転していなければ、これ、百四条は動かぬのですよ。おかしいんですよ、それは。
 私もいつも言うけれども、自民党税調で役員もやっておるんですよ、だから、いずれ消費税はきちっと引き上げさせていただかなきゃならぬということは恐らく皆さんと変わりはないと思う。しかし、この円高、超ですよ、超円高デフレの不景気の中で消費税、今復興増税、もうこの後どうなるか分かりませんけれども、それも決める。そしてまた消費税増税。やっぱり国民に対してあんまりだと私は思います。こんなときに、今消費税、消費税と言うべきじゃないと思いますが、総理、いかがですか。
#65
○内閣総理大臣(野田佳彦君) タイミング論のお話だというふうに思いますけれども、私は、欧州危機の問題も踏まえて、これはもうバックグラウンドとしてやっぱり財政の問題が端を発しているということであります。
 そんな中で、やっぱり中長期的にきちっと財政規律を守っていくということを取組として示すということは、私は、危機の連鎖を止めていくという上で私は大事な時期だと思いますが、もちろんこれは財政論だけではなくて、社会保障を持続可能なものにするための財源という議論でありますけれども、こういう議論をやっぱりしっかりやっていく、そしてまとめられるものはまとめていきたいというふうに思います。
#66
○礒崎陽輔君 だから、財政規律は分かるけど、それならもっと景気対策とか金融対策とかやったらどうですか。皆さんは景気対策も金融対策もやらないで、復興増税だ、今度は消費税増税だ。国民がくたびれてしまいます、そんな話ばっかりやっていると。きちんと財政対策をやったらどうですか。どうですか。
#67
○国務大臣(古川元久君) 今の急激な円高に対する総合的な対応策もまさにこの三次補正予算の中にも組み込んでおります。そういった意味では、現下の経済状況に対応するそうした政策対応もしっかりやっておりますので、是非御協力いただきたいと思っております。
#68
○礒崎陽輔君 この前も川上議員の質問の中にあったけど、デフレで好景気なんかってあり得ぬのですよ。まず、デフレ退治をしっかりとやらなあかぬ、私はそう思いますよ。
 そこで、じゃ、地域経済のことを聞きます。
 まず、東日本大震災の復旧復興はこれ一番であります。これはやっぱり一生懸命やらなきゃいけませんが、さあ、そこだけやっていると、今度は日本のほかの地域が全く冷えてしまう。これじゃ全く東日本にもいい影響を与えないと私は思いますが、麻生内閣のときにたくさん都道府県の基金つくらせていただいた。それが本年度まであるんですよ。それでまだ地域は何とか息をついておる。これをやっぱりどうするかという問題が私はあると思います。麻生内閣はもうなくなってから二年たちましたけど、まあ皆さん方がどういう政権運営をしてきたのか知らないけど、麻生内閣のときの基金が、死せる孔明生ける仲達を走らすというような話で、麻生さんは死んだわけじゃありませんけど、そういうふうにまだ今なおじわっと効いておるんですよ。それが今年度で終わるんです。この後どうしますか。
#69
○国務大臣(古川元久君) お答えいたします。
 御指摘がありましたように、麻生政権下において設置されました基金につきましては、これは短期間で、日本経済は全治三年というふうにおっしゃられて、その短期間で事業を集中して実施するために、これ平成二十二年度ないし二十三年度までの期限という形で設置されたものというふうに承知をしております。こうした基金につきましては、これまでの経済対策や補正予算において、政権交代後も必要に応じて積み増しや期間の延長等の対応を図ってきております。
 さきに閣議決定いたしました円高への総合的対応策におきましても、雇用の創出、下支えなど、円高による景気の下振れリスク等に対処するため、必要な事業につきましては、これ、切れ目のない対応を図る観点から一部基金の積み増し及び延長を行うこととし、第三次補正予算に所要額を計上しておりますので、先生方のところでやられたことの趣旨も踏まえて、これが本当にもっと、引き続きやるべきことについては今後ともやってまいりたいというふうに思っております。
#70
○礒崎陽輔君 基金は厚生労働省が多いんですが、厚生労働大臣、ちゃんとやっていますか。
#71
○国務大臣(小宮山洋子君) 雇用や介護、そして子育て支援など、基金が重要な役割を果たしてきたということは現在も変わらないと思っておりますので、政策効果もしっかりと見ながら、次の二十四年度の予算編成過程でしっかりと財源は確保していきたいというふうに考えています。
#72
○礒崎陽輔君 地域経済というのを本当に考えてほしいんですよね。この地域経済を考えるのは古川大臣でいいんですか。
#73
○国務大臣(古川元久君) 政府といたしましては、日本経済の再生なくして被災地域の真の復興はないという認識でおります。で、日本経済の再生のためには、これはまさに地域経済が元気にならなければいけないというふうに思っております。そういった意味では、この地域経済についてもしっかり目配りをしてまいりたいと思っております。
 私も、おととい、三重県の方にも行ってまいりました。その前に青森にも行ってまいりました。その前に大阪や京都も行ったりもしております。全国各地でなるだけ現場の地域経済の状況をしっかり伺って、グローバルな、今経済状況こういう状況でありますから、鳥の目の視点で大きく経済状況をとらえると同時に、地域のそれぞれ現場で頑張っている皆さん方の意見をしっかり聞いて虫の目でも経済の状況をとらえていく、そうした鳥の目、虫の目両面からの経済対応を行ってまいりたいというふうに思っております。
#74
○礒崎陽輔君 総理、この基金がなくなると本当に地方は全くそういう財源なくなるんですよ。これは少し総理も勉強していただくと分かると思うけど、これがなくなると本当に地域経済大変でありますよ。しっかりと来年度予算の中では地域経済対策を組むということを総理の口からお約束してください。
#75
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおり、既に三次補正での対応を決めたものと、それから来年度予算編成過程で検討していくものとがありますが、委員の御指摘も踏まえてしっかり対応していきたいと思いますし、来年度予算編成の中では日本再生重点化枠というそういう、いろんな歳出を削りながらも重点化をしてそしていこうという枠がありますが、その中では地域経済という視点が入っておりますので、そういう意味からも地域経済への対応はしっかりやっていきたいというふうに思います。
#76
○礒崎陽輔君 先ほどの消費税の問題、もう一度言いますけど、あの文章は自民党で私たちが作ったんで、私もあそこの条文書くのはかなりかかわった。だから、法律になってしまえば違う解釈をまた財務省は勝手にやっておるのかもしらぬけど、景気回復なくして消費税上げるなんかいう意味の条文ではないということだけは、大きな声でもう一回言っておきたいと思います。
 それで、先ほども出ました国家公務員給与問題に入りますが、政府はなぜ人事院勧告を実施しないんですか。
#77
○国務大臣(川端達夫君) 六月三日に、先ほども話題になりましたけれども、給与の臨時特例法案を出させていただきました。これは、我が国のこういう大変な状況の中で国家公務員の皆さんに自ら身を削ってでも御協力いただきたいという趣旨でございます。一方、九月三十日に出された人事院勧告は官民の給与較差を解消するということが基本の趣旨でございますので、両者の目的と狙いは、そのものは異にするものであることは事実でございます。そういう中で、国家公務員の基本的な労働権が制約されているということで人事院勧告は極めて重いものであり、尊重すべき立場であることは当然のことでございます。
 そういう中で、まず人事院勧告と我々の給与法の比較をいたしますと、水準においては、人勧は〇・二三%水準是正マイナス、我々は七・八%というそれをはるかに上回る額で御協力をお願いしたいという部分が一つでございます。
 もう一つは、人事院勧告は給与構造改革の経過措置額を廃止するということで、年齢に着目した措置でいわゆる賃金カーブをフラット化させるという狙いを持っての勧告でございます。一方、特例法案はそういう狙いではございませんが、職責に着目して減額幅を五%、八%、一〇%ということで、結果として、職責は年齢が高い人がという傾向がありますので、結果としては賃金カーブをフラット化するという効果も持っております。
 したがって、人勧と特例法案は狙い、目的は異にいたしますけれども、得られる効果ということにおいては含まれている効果を持っていると同時に、額は相当切り込んだ形になっているということでございますので、今回は人勧そのものを実施しているわけではございませんが、特例法案の実施により結果として本年の人勧の趣旨は生かされることになると思って、単なる不実施ではなくて、この法案、我々の出している法案で是非ともに御成立をさせていただきたいというふうに考えていることでございます。
#78
○礒崎陽輔君 意味分からぬですね。私の聞きたいのは、だからその人事院勧告をしなくていい理由じゃないんです、しない理由は何でかと。できるでしょう。最初に人事院勧告をやって〇・二三下げて、それから更に深掘りやるということはできるでしょう。それをなぜやらないのかと聞いておるんですよ。
#79
○国務大臣(川端達夫君) 額において〇・二三%、七・八%という部分でいえば、それを含めるという理屈もあり得るかというふうには思います。
 ただ、今回、この給与削減は臨時に大変な額を、減額をお願いするということで職責に応じて減額いたしましたけれども、今回の人勧には、〇・二三%平準して下げるということだけではなくて、先ほど申し上げた給与のフラット化を目的とするということで、この給与構造改革の経過措置額を減額すると、二年間にわたって。これで、結果といたしまして、中間の課長代理職ぐらいでありますと、平均、〇・二%が全体でありますが、そういう管理職においては二%から四%、多い人では六%給与が減額されると。その原資をもって若い人に振り分けるということで、若い人は二%給料が上がるというふうなフラット化をやっておられます。
 したがいまして、両方やりますと十数%、本来八%上限の人たちが十数%減額されるという事態が起こりますので、この部分では、仕組みとして趣旨、目的が違いますので、効果は同じというふうに我々は考えましたけれども、仕組みが違うという意味では我々の部分で包括してやらせていただくことが一番適切であるというふうに考えております。
#80
○礒崎陽輔君 総務大臣ね、そういうずさんな答弁しちゃ駄目なんですよ。
 それは確かにいろいろあるでしょう、アンジュレーション出てくるでしょう。だけど、それは政府がやるんなら幾らでも調整できるでしょう。結論のところで皆さんの言う額の削減のような法案ができないですか、できるでしょうというんですよ。人事院勧告をやった上で同じ結論を成すような調整も政府ならできるはずだ、なぜそれをやらぬのかと聞いているんですよ。
#81
○国務大臣(川端達夫君) 仕組みが違う法律でありますので、今先生の御指摘のようなことをやろうといたしますと、例えば中間の課長代理の者を、八%ということでありますが、人勧とやりますと一二、三%減額ということになると。それを七・八%を上限としてとどめるということは、そこを七・八から一二、三%まで超えた部分を再度調整するということになります。これは、人勧で給料をフラット化するといって減額したものをトータルの枠として再調整するということで、結果として人勧の趣旨を消すことになるということになりますので、やるという意味でいえば、大きな額を減額する我々の給与特例法案に、趣旨、目的は違いますが、中身として効果をもたらしているということで、含めてこれで一本でやらせていただきたいと考えているところでございます。
#82
○礒崎陽輔君 そんないいかげんな、技術的な問題で人事院勧告をやらぬのですか。話のレベルが違うでしょうよ、軽重が。日本の戦後ずっと人事院が国家公務員給料は決めてきた。それをやらないということと、今言った技術的な調整が難しい。話の軽重が同じですか。いいかげんな答弁するんじゃないですよ。
 ちょっと、じゃ違う質問をしましょう。これで、人事院勧告をやらないことによって、二十二年度の給与水準に対して今年の退職手当あるいは義務教育費国庫負担金が掛かるんです。これに伴う過払い金は一体、財務大臣、幾らぐらいになりますか。
#83
○国務大臣(安住淳君) 人事院どおりでやるとなれば、退職金でマイナス五、それから義務教でマイナス四十ということになると思います。
#84
○礒崎陽輔君 私は百二十億円と聞いているんですが、違いますか。
#85
○国務大臣(安住淳君) トータルで百二十で、そのうち退職金と今義務教のことを申し上げました。
#86
○礒崎陽輔君 分かると思うんですよ。人事院勧告をやらないから二十二年度で退職金とか払われる。合計、そういうのを全部合わせますと百二十億円の過払いになるんですよ。
 蓮舫大臣、昨日、事業仕分一生懸命やっておられましたけれども、百二十億円、これ無駄遣いだと思いませんか。
#87
○国務大臣(蓮舫君) 目的と趣旨がある、そのための手段だと思いますので、とりわけて無駄だという指摘は当たっていないと思います。
#88
○礒崎陽輔君 全然、まあ急に聞いたから分かっておらぬのもしようがないけど。
 要は、二十二年の水準だから、人勧だけでもやれば、その分だけ退職金が下がるんですよ、退職金が。だから、今年の公務員は二十二年度の水準でやるから、退職金はもうかるわけじゃないですか。それはおかしいじゃないですかと言っておるんですよ。どうですか、総務大臣。
#89
○国務大臣(川端達夫君) トータルで申し上げたときに、総額で〇・二三%でこういう給与にかかわる分は百二十億円と想定されておりまして、一方で七・八%、二千九百億円でございます。
 こういう中で、退職金の部分だけで御指摘をされれば、そういう状況という計算はできます。ただ、人勧を実施するときには、退職金では、一人、平均の影響額ですと、個人に直しますと四、五万円、人勧をやらないことでいえばプラスの退職金になるということは事実でございます。一方で、その者が、辞める月にもよりますけれども、一年いっぱい掛かって辞めたときの平均的な給与減額率は四、五十万円でございますので、トータルとしての人件費削減含めての効果としてはそういう状況にあるということを御理解いただきたい。
 なお、退職金手当については人事院においても今見直しの部分を御議論いただいていることを申し添えたいと思います。
#90
○礒崎陽輔君 何を言っておるのか全く分からぬけれども。要は、今年退職する人に四、五万ぐらいお祝い金付けても構わぬということを言いたいわけですな。そんなずさんな話がないと思いますよ。とにかく百二十億円無駄になるんですよ、この人勧やらぬがために。
 人事院総裁にお伺いします。この人勧やらないことについてどう思っていますか。
#91
○政府特別補佐人(江利川毅君) この問題についての人事院の基本スタンスでございますが、国家公務員には憲法第二十八条の労働基本権が制約されており、その制約の代償として人事院勧告制度があります。このような国家公務員法上の仕組みによりまして合憲性が担保されております。人事院勧告は憲法、国家公務員法にかかわる制度でありますので、その完全実施をしていただきたいというのが基本でございます。
 その上で、東日本大震災という未曽有の国難に対処するために、その財源の確保の一環として公務員の人件費をどうするかと、どう見直すかと、これはこれとして内閣及び国会において大所高所に立って御判断いただくべきだというふうに考えておりまして、この点に関して人事院が反対しているわけではございません。
 内閣は閣議決定において人事院勧告を尊重することは基本と言っております。一方で、人事院勧告を実施するための給与法の改正は提出しないと言っているわけでございます。その理由は先ほど川端大臣がお答えしたとおりでございますが、まず一つ数字の関係について申し上げますと、確かに〇・二三と七・八では〇・二三が含まれているような印象を持つわけでございますが、マラソンをすれば百メートル競走はしなくてよいという理論は成り立ちませんので、制度が違えば、それはその制度として実施していただく、それぞれ実施していただくということだと思います。
 その際に、人事院勧告は憲法、法律にかかわる制度でございまして、内閣には法律遵守義務があるわけでございますので、そういう意味では、まず最初に人事院勧告を実施して、その上で大震災対策の財源問題を考えていただくということだと思います。
 それから、経過措置の話がございました。
 経過措置につきましては、これは給与構造のゆがみを是正すると、フラット化を目的とするものではございません。給与構造を是正するというものでありまして、これによりまして、二十代、三十代、四十代初めの人たちの約十万人の給与の抑制が回復されることになります。
 ちょっと詳しく申し上げますと、五年半前までは公務員の給与のベースは平均、置いておりました。それが、五年半前の給与構造改革で全国の最低のところの地域を基準にして対応したわけでございまして、そうすると平均より下がる地域においては給与が下がってしまいます。これは気の毒なわけでございますので、その平均より下がるところはその差額を経過措置として上乗せしてきたわけであります。
 この上乗せの財源は、公務員の給与、昇給を抑制する、例えば八千円上がるところを六千円にして二千円をずっとプールして差額に充てていたわけでございます。この差額に充てている期間がもう既に五年半になっております。もう経過措置をやめてもいい時期ではないかということで経過措置の廃止を申し上げているわけでございます。
 これに、廃止をいたしますと、その手当てをしていたプールのお金が要らなくなりますので、その分は二十代、三十代、四十代の人たちの給与の回復に充てるということであります。大震災のために公務員に負担を課すわけでありますので、給与構造の是正すべきは是正すべきであるということが私どもの主張でございます。
 それから、大変下がる人が出てくるという話がありました。この給与構造の経過措置は二年間で廃止をするということ、来年は一万円でございます、二年後には全部廃止するということでございますが、例えば三万円以上影響を受ける人というのは全公務員の中の〇・二%であります。そういうことを実施しないことによって十万人以上の給与回復ができなくなるというのはいかがかというのが私どもの考えでございます。
 また、廃止をしてたくさん下がる人というのは、それまで上乗せ分をたくさんもらっていた人であります。仮に上乗せを三万円もらっていたという人は、月給とボーナスと、来年四月に六年間ということになります、これは残業手当などにも影響するんですが、簡単に俸給とボーナスだけ考えても計算していくと三百万円近い金額をそれまで経過措置として上乗せしてもらっていたわけでございます。そういう人たちを普通の水準に戻すわけでありまして、みんな共通の水準に戻すと、それで若い人たちを上げてあげるということでありますので、この給与水準の是正というのはフラット化の問題ではございません。
 たくさんもらっている人たちについて特別な経過措置が必要だということであれば、これは一つの立法政策でございますので、これはまず人事院勧告制度を実施して、財源の特例法を出す中で工夫をしていただければいい話ではないかというふうに思います。
 それからもう一点でございますが、特例法案は二十六年三月までの時限法案でございます、時限立法です。その後は今回の人事院勧告を反映していない給与法に戻ります。そういう意味で、今回の勧告内容はどこにも残らないということになってしまいます。
 以上のような観点から、人事院勧告の趣旨、目的、内容を踏まえまして、特例法案に内包しているという立論をすることには無理があるのではないかというふうに思っているわけでございます。
 以上でございます。
#92
○礒崎陽輔君 いろいろ御説明いただきました、全部言いませんけれども。要は、だからできるということでしょう。人事院勧告をやって、それからさらに今回の財源対策のための深掘りをする、震災対策のための深掘りをするというのが人事院総裁の意見であります。
 総理、何かおかしいですか、今人事院総裁の言ったことが。
#93
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 人事院のお立場としての意見としてはよく分かりますけれども、先ほど関連して大臣が答弁をしたとおり、人勧は我々は尊重するという立場であります。尊重するという立場の中で、今回の給与法の中で今回の勧告は内包をしているという考えの下で進めさせていただいているところであります。
#94
○礒崎陽輔君 総理は今までの議論を何も聞いていない。
 委員長にお伺いします。
 会計検査院と違って人事院というのは内閣の所轄の下に置かれておる機関であります。内閣の中の総理大臣、政府と、要は人事院が意見が違うというのは、これは閣内不一致だと思いますが、委員長、これはやっぱりこんなことで審議進めてよろしいんでしょうか。
#95
○委員長(石井一君) 私から言えば、不一致であるというふうには考えられない。今の両者の答弁を聞いても、不一致と断定するのにはいろいろの条件があるというふうに私には思えますが、後刻、必要があれば、あなたも理事ですから、理事会において協議をするということで論議を進めてください。
#96
○礒崎陽輔君 まあ石井委員長がおっしゃるんですから議論を進めたいと思いますけれども。
 いえ、総理、全然人の言うことを聞いていない。なぜやらないのかと聞いておるんですよ。だから、尊重だから尊重しなくてもいいなんか、そんなこと答弁してもしようがないでしょうが。二段階でやればできるんだから、人事院勧告もやって給与の深掘りもやればいいでしょうと。ごちゃごちゃごちゃごちゃ細かいことは役人にさせりゃいいんですよ、そんなことは。この前も片山虎之助先生おっしゃっていたけど。そうでしょう。
 なぜ人事院勧告をやらないんですか。もう一回。
#97
○内閣総理大臣(野田佳彦君) いや、同じ答弁になりますけれども、人勧は基本的に尊重するという立場。今回の勧告については内包しているという解釈でありますので、別にあえて人勧に基づいた対応じゃなくて、今回の給与法で一括して対応させていただきたいということであります。
#98
○礒崎陽輔君 おかしいですよ。
 総務大臣、この前総務委員会で、人事院勧告を実施することにはならないと、さっきも言いましたよね。総理にもう一回教えてあげてください。
#99
○国務大臣(川端達夫君) 人事院勧告を受けてそのままの法律を出すことにはならないというふうに申し上げましたが、先ほど申し上げましたように、趣旨、目的は異なりますが、効果において人勧の趣旨を含めて政府として最大限尊重した立場で臨時特例法で対応したいと申し上げました。
#100
○礒崎陽輔君 私は説明を求めておるんです、総理。いや、だから、けしからぬというのではないですよ、今の段階で。
 なぜ人事院勧告をやって二段階でやらないんですかという質問ですから、ちゃんと答えてください、総理。
#101
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これまた本当に同じ答弁で恐縮ですけれども、人勧のまさにそれは尊重をするという形です、尊重をする気持ちを持っている。その中で、その今回の給与法の中には、今大臣の答弁があったとおり、結果的には内包しているということが解釈できるということでございますので、二段階論でなくてもいいという話であります。(発言する者あり)
#102
○委員長(石井一君) 静粛に願います。
 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#103
○委員長(石井一君) 速記を起こして。
 はい、それじゃ、もう一度、川端総務大臣。
#104
○国務大臣(川端達夫君) 何度も繰り返しになって恐縮でございますが、人事院勧告を最大限尊重する中で真摯に検討した結果、先ほど百メートルとマラソンとおっしゃいましたけれども、マラソンと百メートル競走を別々にするという趣旨ではございません。公務員の皆さんに厳しい身を削る思いでマラソンを走っていただく中で、百メートル部分も当然一生懸命走っているということでありますので、そういう趣旨の部分で対応させていただくということで是非ともに御理解をいただきたいと思います。
#105
○礒崎陽輔君 さっき、総理の答弁の最後、まさにこう言っているの。行わなくてもいいと言ったんですよ。てもいい理由は分かったと言っているんですよ。てもいいんじゃなくて、それは人勧を行わなくても内包しているというんでしょう。それはまあ分かりませんけど、そこは説明は分かった。そうじゃなくて、じゃ、なぜ行わないのかというもっと主体的な理由を聞かせてくださいと私は何回も質問しているんです。
#106
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これはもう、だから同じ答弁になりますが、内包しているから私どもの今の既定の方針でいきたいということであります。
#107
○礒崎陽輔君 こんなひどい答弁で戦後歴史ある人事院勧告制度をむちゃくちゃにするのは全くひどい話だと思いますが。
 じゃ、私から言いましょう。連合と約束があるからじゃないですか。連合と人勧をやらぬという約束したからやらぬのでしょう。違いますか、総理。
#108
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 給与を削減をしていくということについては合意確認があると思いますが、それ以外の話で別に何か約束をしたということではありません。
#109
○礒崎陽輔君 そんなことは多分ないと思います。連合との間で人勧は実施しないと約束があるからあなた方はこだわっているんでしょう。
 これはひどい話なんですよ。今、人事院勧告制度というのがあるんですよ、現行憲法制度の中で人事院勧告制度がある。昭和五十七年のときは、これ、四・五%の引上げだったけれど、それは見送るだから、見送るのに上げようがなかったんですよ。今回は引下げだから、一段階目のロケットで人事院勧告をやって、二段階目のロケットで給与の深掘りやって、全然困らぬわけじゃないですか。しかも、これをやらないことでさっきのように、退職手当が百二十億円も過払いになる。こんなことを見過ごしてやるのは憲法体制上もおかしいじゃないですかと私は言っておるんです。総理、どうですか。
#110
○国務大臣(枝野幸男君) 憲法解釈の問題になりましたので私から答弁をさせていただきますが、最高裁が昭和四十八年のいわゆる全農林警職法事件で言っておりますのは、人事院勧告は憲法に保障する労働基本権の代償措置という側面を持つということで、憲法上の意味を持っているということでございます。
 今回については、人事院勧告でも引下げを勧告しておりますが、それを超えて引下げを政府としてお願いをするということになるわけでありまして、その限りにおいて労働基本権との関係で憲法上の問題が生じてまいります。
 しかしながら、これは委員も御承知のとおり、昭和五十七年の、いわゆる全農林昭和五十七年人勧凍結反対闘争事件の最高裁判決において、人事院勧告制度を尊重するという基本方針を維持しつつ取扱いを真摯に検討した結果、やむを得ない特別の事情により勧告が実施されないことになった場合には労働基本権制約の代償措置が本来の機能を果たしていないとは言えないことから、憲法違反にはならないということを判示しているものでございます。
 今回の、先ほど来の議論の中では、そもそもの昭和四十八年の全農林警職法事件で判示をした、人事院勧告制度の労働基本権の代償措置としての側面からの憲法問題はそもそも生じていないというふうに、少なくとも今の議論のやり取りの論点の中では出てきておりません。また、それを超えても、政府として人事院の勧告制度を尊重するという基本方針の中で、現下の状況の中でやむを得ない措置でありますので、憲法上の問題は生じないと。
 これは、人事院は所轄の下にありますので、直接的な人事院勧告そのものについての独立性は法律上保障されておりますが、憲法解釈については内閣において一元的に判断をしているものでございまして、人事院総裁にこれが憲法にどうなるかということについて口を出す権限はないと思っています。
#111
○礒崎陽輔君 問題になっていないじゃないんで、そんな質問もしていないんですよ。結局、連合との間でこれも密約があるんじゃないんですか。違いますか。
 これは、だから結局、労働協約締結権の付与をにらんでやるということでしょう。これも公務員改革基本法の中に十二条というのがあって、労働基本権問題を考えるということになっているから、それは我々も重く受け止めていますよ。受け止めているんだけど、今回のは百歩譲っても、二年間たったら元に戻るんでしょう、二年間の暫定措置でしょう。二年間の暫定措置で労働協約締結権を渡せなんか言うのは、この前こそくという言葉がありました、一時しのぎだという意味だそうでございますけれども、同時にひきょうなやり方だと思いますが、総理、どうですか。
#112
○国務大臣(川端達夫君) 労働基本権の、いわゆる関連四法も同時期に国会に提出されたことは事実でありまして、自律的な労働関係を構築するがための法律でありますし、いずれも大事な法律でありますが、これを通すのと密約とかセットとかいうことではございません。労働団体としては自律的に自分たちのことを決めたいという強い思いを持っておられることは事実でありますけれども、そういう中で今、来年も当然人事院勧告は出されるでしょうし、再来年も出されるでしょう。そのときそのときにおいて、この給与臨時特例法をやったことを踏まえながら、人事院勧告等の状況、労働四法等の推移の状況を踏まえながら、その都度その都度最適な政治判断をしてまいりたいというふうに思っております。
#113
○礒崎陽輔君 今セットではないという答弁いただきました。じゃ、今度の深掘りと労働協約締結権はセットではないと、それは当然のことだと思いますけど、それは確認をいたしておきたいと思います。
 そうなりますと、二年たつともう衆議院の任期終わるんですよね。じゃ、民主党のあの国家公務員人件費の二割カットというのはどこに吹っ飛んだんでしょうか。
#114
○国務大臣(川端達夫君) 二割削減の部分は総人件費でございますので、給与の問題、それから人数の問題あるいは地方移管の問題含めて、総合的にこの問題を取り組んでいくという基本的な方針は内閣として変わっておりませんけれども、今回の七・八%は臨時特例的にやるというものでありますが、その年その年のその時期において、その状況とそのときの給与の人事院勧告、それから決め方含めて、人件費に関してもしっかりと削減できるようにこれからも取り組んでまいりたいと思っております。
#115
○礒崎陽輔君 いや、今日、本当、テレビ中継がないのが残念でありますけど、こんなずさんな答弁ばかりやって。
 そんな難しいこと聞いているわけじゃない。これ二年間の暫定措置で元に戻るんだから、もちろんほかもやるんでしょう。だから、二割全部給与でやると私言っておるわけじゃないけれども、給与の部分は七・八やっても二年したら戻るんでしょう、総理。そうしたらもう人件費の二割カットなんか不可能じゃないですかと総理に聞いているんです。総理、総理。
#116
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今回のマイナス七・八%というのは、あくまで今回の災害対応の財源という視点も含めながら、やっぱり公務員の皆様にも御負担をいただくという形で出てきた異例の特例的な措置であります。
 一方で、公務員人件費の二割カットって、これは平成二十五年までに実現をするというためのこの議論は、このことも含めて、これはもう一環になっていくと思いますけれども、議論を進めていきたいというふうに考えております。
#117
○礒崎陽輔君 本当にやれるんであれば、その法律も出してから労働協約締結権も出せばいいでしょう。私はもちろん了解しませんけどね。
 何か、何となくその二割人件費の削減と今度の大震災の復興財源の話がどこかでクロスしてしまって、訳が分からぬようにして結局うやむやにしようということで、じゃ、必ず人件費二割カット、二十五年までに民主党はやるんですね、本当に。
#118
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 先ほど総務大臣の答弁にもありましたとおり、地方移管の問題であるとか含めていろいろ課題がございます。そういうものをしっかりと検討させていただきながら、二十五年二割削減に向けての努力をしていきたいというふうに思います。
#119
○礒崎陽輔君 最近また、向けてというのがはやっている。TPPと一緒ですが。いや、やれないでしょう、そんなことを言っておったら。本当にやれますか。もう一回。
#120
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これから具体的な詰めをさせていただきたいというふうに思います。
#121
○礒崎陽輔君 もうマニフェスト破綻しておるでしょう。もう子ども手当も高速道路も直したんだから、これも早く手を上げた方がいいと思いますよ。我々もある程度の人件費削減は一緒にやろうと思いますけど、不可能なことをいつまでも旗上げておってもしようがないと思いますよ。そういう、またマニフェストうそばっかりだという話になってしまうじゃないですか。その辺は極めて私はいいかげんだろうと思います。
 給与問題はそれぐらいにいたしておきたいと思います。
 総理は、本会議でずっとこの前棒読みしましたけど、なぜ本会議答弁は棒読みなんでしょうか。
#122
○内閣総理大臣(野田佳彦君) いただいた御質問に対して、なるべく正確を期して政府の方針をお伝えをした方がいいだろうと、そういう意味から、まあ棒読みという表現でありますけれども、一生懸命用意したメモを踏まえて対応をさせていただいているということであります。
#123
○礒崎陽輔君 一生懸命棒読みされたんでしょうけど、この前、我が方の高階議員のときだけちょこっと総理は何か言ったんですよ。美人の国会議員にだけサービスするのかもしれませんけど。でも、ちょっと言ったら我が党の西田昌司君も大分おとなしくなったんです。やじが大分おとなしくなった。なぜだと思いますか。
#124
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ちょっと私に問われても分かりませんが、西田さんに聞いていただければと思います。
#125
○礒崎陽輔君 まあ西田君に聞いてもいいんですけど、これは分からなきゃ困るんです、総理。やっぱり総理が自らの言葉で語るということは重いんですよ。西田君でさえ、総理がやっぱりきちっと自らの言葉で語れば一生懸命聞くんですよ。それがやっぱり総理、分かっていなきゃ駄目なんじゃないですか。
 だから、TPPも同じじゃないですか。最初ずっと党の中で協議しておると言って逃げ続けて、今度は党の中で玉虫色の結論が出たら、総理も同じようにTPP参加交渉に向けて関係各国と協議を進める。これじゃ、やっぱり日本の国民は総理信頼できないですね。
 私はTPP交渉参加は反対の立場でありますけど、それは今おいておいて、総理が日本のリーダーとして国民にしっかりと自分の方針を語るべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#126
○内閣総理大臣(野田佳彦君) TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入るということは、国内でも国外でも同じことを言っていますし、この国会でもその御答弁をさせていただいております。方針はまさにこれであります。そのものであります。
#127
○礒崎陽輔君 いや、その結果、民主党の中でもああでもない、こうでもないとなっておるんでしょう。与党もまとめられないで外交交渉なんかできませんよ。多少怒られてもいいから、ちゃんとはっきりと自分の信念を通す考えはありませんか。
#128
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 党内、政府内のまさに合意形成の中で慎重に熟慮をした中で出した結論がさっき申し上げたTPP交渉参加に向けて関係国との協議に入るということでございますので、これは別に我が国だけではなくて、カナダもメキシコも同じまさに表現で自分たちの意思を示しているわけでございますので、国際社会から見ても別におかしな対応ではないというふうに思います。
#129
○礒崎陽輔君 いや、私はおかしいと思いますよ。
 郵政民営化、これは賛成、反対、いろんな意見があるけど、小泉純一郎総理は、あれだけ自民党がみんな反対している中で、まず自分で語り、そして大きく議論をし、そして最後まで自分の信念を通した。日本の総理大臣はかくあるべきと思いませんか。
#130
○内閣総理大臣(野田佳彦君) それぞれの総理大臣の指導力の発揮の仕方はいろいろあるというふうに思います。私は私なりのやり方でやっていきたいというふうに思います。
#131
○礒崎陽輔君 それでは誰も総理のことを信用しないと思います。
 じゃ、ちょっと質問変えますけど、今の参加に向けてということですが、参加の決断はいつするんですか。
#132
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これから関係国との協議をする中で、それぞれの国が我が国に何を求めてくるかということがだんだん分かってくると思います。そうした得た情報をしっかりと皆様に御説明をしながら、十分な議論を踏まえて、最終的には国益に沿って結論を出すと、そういうプロセスをたどるということであります。
#133
○礒崎陽輔君 いや、プロセスはそうなんでしょうけど、だからそれはいつごろになるんですか。いつと言うわけにはいかぬなら、いつごろでもいいし、どんな状況になったらでもいいですけど、それを余りほかの人も質問をしていないんですね。いつになったら参加に向けてが参加に変わるんでしょうか。
#134
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 交渉参加となるのは、結果として今入っている九か国の同意を得るということですね、情勢として。それがいつになるかというのは、これは分かりません。
 加えて、九か国の同意を得る前に、我々が主体的に交渉参加するかという意思決定をするかどうかも、これは関係国とのまさに情報の交換等々踏まえてでありますので、明確にいつまでにということは、これはちょっと、現段階で交渉参加していない以上、情報もまだ限られているものもありますので、現時点でいつまでと明確に言うことはちょっと困難だというふうに思います。
#135
○礒崎陽輔君 だから、言えばアバウトなんですね。だから、何を議論をする、何を総理の言うことを信用していいか国民は分かりませんよ。例えば、それに二、三か月掛けるとか、年度いっぱい掛けるとか、そんなことを言わないと国民は信用できませんよ。
 実際、参加表明をしてから、アメリカ議会は九十日掛かるんでしょう。新聞によると、もう半年以上先になるんじゃないかと、早くてですよ、早くて交渉参加が半年以上先になるのじゃないかという報道もありますが、そのくらい、そんなに掛かると思っていますか。
#136
○内閣総理大臣(野田佳彦君) アメリカの場合は、御指摘のとおり九十日ルールというのがあります。加えて、各国も、その合意というか、その承認をするというのは、参加するか、認めるかどうかというのは、ちょっとそれぞれ国によって手続が違いますし、それはまさに、関係国とのまさにこれからの協議をしてみないとはっきり言える段階ではもちろんないということであります。
#137
○礒崎陽輔君 結局、何にも分からないということがよく分かりました。
 鹿野農水大臣、この前の予算委員会で、米を例外項目とすることは極めて難しいという答弁なさいましたよね。それ、間違いないですね。
#138
○国務大臣(鹿野道彦君) 大変困難なことであるのではないかな、もうと、このような考え方を申し上げたところでございます。
#139
○礒崎陽輔君 こういう答弁を平然としていただいてありがとうございました。そうですよ。例外項目なんかないんですよ。
 総理は、いいですね、今の鹿野大臣の答弁で。
#140
○委員長(石井一君) それじゃ、外務大臣玄葉光一郎君。
#141
○礒崎陽輔君 いやいや、総理、総理。(発言する者あり)
#142
○委員長(石井一君) その後で指名します。
#143
○礒崎陽輔君 いやいや、農水大臣の答弁確認してくださいと言っているんです。(発言する者あり)
#144
○国務大臣(玄葉光一郎君) これ、除外とか例外が認められるかどうかは、そういう主張をする国もあれば、そうではない、あくまで原則的、段階的に長期に関税を撤廃するという主張をする国もあって、まとまっていないというのが今の状況です。(発言する者あり)
 いや、先生、それと、先ほど九十日ルールの話がございましたけれども、あれは九十日ルールを得てから交渉参加でありますので、一応事実関係だけ申し上げたいと思います。(発言する者あり)
#145
○委員長(石井一君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#146
○委員長(石井一君) 速記を起こしてください。
 それじゃ、もう一遍、農水大臣。
#147
○国務大臣(鹿野道彦君) TPP協定という今日の状況というふうなものをいろいろ議論されておりますが、基本的に十年内にいわゆる関税を撤廃するというようなことだというふうに承知しておるわけでございまして、そういう中で、今後どういうふうなものが除外品目になるか、例外的な扱いがあり得るかということは当然交渉でございますけれども、今の時点でどうかと言われれば、私は大変困難なことではないかなというふうなことも思っておるところでございますと、こう申し上げたところでございます。
#148
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 困難か困難じゃないかという、それは見通しの判断は一つあると思うんですが、センシティブ品目について配慮しながら我々は対応していくということでありますし、加えて、今回のホノルルAPECで九か国によって大まかな輪郭の話がございました。そこについては、センシティブ品目について、ちょっと正確な表現は忘れましたけれども、まだ議論をしているという表現をしていたというふうに思いますので、私どもは国益を踏まえてしっかりと対応していきたいというふうに思っております。
#149
○礒崎陽輔君 全然話がおかしいんですが、とにかく農水大臣ははっきり米を例外項目にするのは極めて難しい、であろうでいいですよ、推測でいいですよ、という見通しを示したと。まあ総理は訳の分からぬことを言っているけれども、政府の答弁は鹿野さんの方が正しいんだと私は思います。きちっとやっぱり閣内もまとめた方がいいと思いますけどね。
 私も、日本が自由貿易立国であることは間違いない。だから、開国か鎖国とかいうのは全く不毛の議論であって、(発言する者あり)そんなものは開国をしておるんですよ、今も後ろで言いましたけれどもね。
 ASEANでどんな話をしてきたんですか、総理、経済連携について。
#150
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 経済連携については、TPPの話ではなくて、今回はむしろASEAN向けの議論を進めなければいけないというふうな思いから、ASEANプラス3、ASEANプラス6、それから日中韓、この経済連携を具体的に推し進めるための議論をさせていただきました。
 日中韓については、年内に特に中国とのちょっと調整が若干残っていますが、投資協定をしっかりやっていきましょうと、それを踏まえて具体的な議論を日中韓で進めていきましょうという、これは合意ができました。ASEANプラス3とASEANプラス6については、日本と中国がもう既に作業部会を設置することを共同提案をしています。それに向けてASEAN諸国が前向きな対応をし始めているという状況でございます。
#151
○礒崎陽輔君 まさに、TPPというのは一つの選択肢であるということを国民にちゃんと言わぬといかぬと思うんですよ。今まさに総理が言ったように、いろいろなことを総理やっておるわけでしょう。なぜTPPかという問題ですよ。だから、開国か鎖国かの本当にばかな議論をしていてもしようがないのに、テレビ見るとそんなことばっかり言っているんだけれども、そうじゃないんですよ。なぜTPPなのかという議論をしっかりと国民にもっと訴えるべきだと思いますが、いかがですか。
#152
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおりだと思います。
 FTAAPというアジア太平洋圏における自由貿易圏をつくっていくことが一番の目標であります。そのための道筋でTPPもある、ASEANプラス6もある、ASEANプラス3もあると。そういう中で、私どもはそれぞれ多角的に推進できるような立場でいきたいというふうに思っています。
#153
○礒崎陽輔君 だから、そうであれば、先ほど農水大臣の答弁にあったように、十年間で例外なく、まあ原則例外なくと言った方がいいのかな、原則例外なく関税を撤廃しようというTPPは余りにも日本にとってきついものであるということをやっぱり国民に言わなきゃならない。
 まあ日韓中、中国、韓国、政治問題いろいろありますけどね、こういう問題はFTAであれば日本の主張がしっかりできるはずであります。その違いを国民にしっかりと訴えていく必要があると思いますが、この日韓中FTAはどうやって進めていく考えですか、最後にお聞きします。
#154
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 日中韓の投資協定は、さっき申し上げたように、何とか年内に持っていきたいんです。これ、四年間議論してきました。投資協定で四年掛かっていて、FTAまで持っていくにはもっと時間が掛かる可能性があります。そうではなくて、早く投資協定を終わらせるということを主張しました。これは日中韓だけの懸案です。内国民待遇、ここはしっかりやっていきたいと思います。
 その上で、日中韓についてはもう研究のレベルから交渉のレベルに早く持ってくるようにしていきたい。研究については、年内にこれは終わるという段階に来ています。
#155
○礒崎陽輔君 これで終わりますが、ちょっと非常に不明確な答弁がたくさんありましたので、理事会においてまた委員長、しっかりと議論をしたいと思います。
 ありがとうございました。
#156
○委員長(石井一君) 以上で礒崎陽輔君、自由民主党・無所属の会の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#157
○委員長(石井一君) 次に、浜田昌良君の質疑を行います。浜田昌良君。
#158
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 まず、総理にお聞きしたいと思いますが、十一月に入りまして、主要新聞、朝、毎、読売、産経新聞、またNHKの世論調査がございました。先月に比べまして、平均で支持率が九ポイント急落しました。時事通信では支持が三五・五、不支持が三六、ついに逆転しました。
 この急落の原因、何だと思いますか。
#159
○内閣総理大臣(野田佳彦君) よく分析をしなければいけないというふうに思いますけれども、基本的にはやっぱりもっと説明をしろというところが一番多いのだろうと思います。そのことについては心していきたいというふうに思います。
#160
○浜田昌良君 今、説明しろとおっしゃいましたが、TPPの問題が大きいと思いますね。これについては、NHKでは、政治の場の議論が十分が五%、不十分が六一%、また、国民への情報提供が不十分、産経で九二%、朝日新聞でも、TPP賛成の方でも不十分が八三%。
 それで、さらに総理にお聞きしますが、これを受けて衆参でTPPの集中もありました。また、参議院の予算委員会で総括質疑も二日やって、一般質疑もやって、先週金曜日は衆議院の本会議で質疑もありました。これでTPPの議論は深まったとお思いでしょうか。これらの質疑によりまして何が国民に情報開示ができたとお考えなのか、その内容を列挙していただきたいと思います。総理にお願いします。
#161
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 国会で、この予算委員会を含めて、あるいは衆議院においてもいろんな議論行われました。本会議でも、報告をした形で質疑をいただくという形でありまして、だんだんと有意義な質疑ができているというふうに基本的には思います。基本的なところは、やっぱり経済外交の進め方であるとか、あるいは高いレベルの経済連携と農業との両立どう図るかと、それぞれ具体的にいろいろな御質問をいただいたというふうに思います。
 ただ、今回まだまだ、その今の世論のお話もございましたとおり、情報提供が弱い、説明が不足しているという御指摘が世の中にあることは間違いありません。そのためにも、関係国と協議に入るときに、それぞれの国が我々に何を思っているのか、何を求めてくるのか、そういうものを踏まえた情報提供をして、よりメリットとデメリット含めての議論ができるように、十分な議論ができるように努めていきたいというふうに思います。
#162
○浜田昌良君 有意義な議論というわけですが、なかなかこれは深まっていないと思うんですよね。
 ただ、総理は、先週の金曜日、衆議院の本会議で、あるフレーズを四回繰り返したんですよ。何かといいますと、今、礒崎委員からいつ最終決断するんだというときに三ステップを言われたんですよ。こう言われました。更なる情報収集、十分な国民的議論、あくまで国益の視点で結論を出すと、このフレーズは四回おっしゃっているんですね。その結論を出すタイミングについては、今、礒崎委員からの質問ではいつかとは言われなかった。
 本来、このタイミングというのは、米国政府は議会の承認を得るためには通知、ノーティファイをしなきゃいけない、それから三か月、九十日です。そのときまでに日本はこの結論を出さにゃいけない、そうですよね。
#163
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 米国との関係はもちろんそういうことになると思いますが、それ以外の国もあるんですね、それ以外の国もある。ということは、我々が主体的に交渉参加していくかということの決断は、情報を収集し、議論を踏まえて、国益を踏まえて判断するという中においては、その前の適切な段階だろうというふうに思います。
#164
○浜田昌良君 今言われましたその前の適切な段階というのは大体何か月後ぐらいなんでしょうか。総理の決意をお聞きしたいと思います。
#165
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これをだからいつまでにと言えるところ、まだ協議に入っていないところもありますので、それは今の段階で言えませんが、適切な段階としか言いようがありません。
#166
○浜田昌良君 残念だと思うんですよね。
 この議論が深まっていかないということについて、総理は二点ぐらい考え違いをされているんじゃないかと。一点目ですけれども、一つは、確かに手のうちを明かせないという外交交渉のいわゆるタクティクス、戦術があるかもしれません。しかし一方で、不安を抱いている国民への説明責任も重要なんです。
 この二点、どちらを重視すべきと、総理、考えておられますか。
#167
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 二項対立ではないと思うんです。これはTPPの問題だけではなくて全ての外交交渉もそうだと思いますから、機微に触れる議論もあるでしょうから、それは全部外に言えないものもあるかもしれません。だけど、その交渉を推し進めていく際には国民世論の後押しがないとこれは厳しいわけでございますので、できるだけ世論におこたえをする形で可能な限りの説明を果たしていくことであって、これは両方、二項対立では私は決してないというふうに思います。
#168
○浜田昌良君 二項対立じゃないとは思いますが、より説明責任を私は重視すべきと思うんですよ、ないならば。
   〔委員長退席、理事川上義博君着席〕
 総理は、県会議員の時代から牛肉・オレンジ自由化反対決議に一人で反対されたという報道もありましたように、根っからの自由化論者かもしれませんが、今回のTPPの二十一分野の自由化によって、総理がおっしゃる分厚い中間層は必ずより豊かになると自信を持っておっしゃれますか。
#169
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 自由貿易を推進をすることによって日本が成長をする、そしてそれが雇用に増えるということになれば、それは国益にとってプラスであるというふうに思っています。そういうものを実現できるかどうかの、まさに今、関係国との協議に入っているということであります。
#170
○浜田昌良君 私自身も自由化論者ですけれども。
 じゃ、何点か聞きますけれども、最も自由化が進んだアメリカのウォールストリートで二か月以上デモが続きまして、二百名以上が今逮捕されています。なぜこのような事態になっているんでしょうか。また、更に言えば、自由化、グローバル化に向けての欧州市場統合という大成功の後、ギリシャ、イタリア、スペインという国債の暴落がドミノのように起きている。この背景は何だと思いますか。
#171
○国務大臣(安住淳君) ウォール街でのストというのは、やっぱり先生、行き過ぎた金融市場が実体経済と懸け離れていて、そういうことに対する不満というのが今世界的な規模で起こっているということだと思います。
 それから、欧州については、国家的な財政危機等が波及をして金融全体を不安定にしているというふうに認識しております。
#172
○浜田昌良君 今、安住大臣から行き過ぎた金融という話もありましたが、自由化というのは基本的にはやっぱり強者の論理ですよね。強い者が勝っていく。また、自由化には一方では貪欲性というかグリーディーな面もあると、これは事実なんですよ。そういう側面というのは九〇年代ぐらいからやっぱり強くなってきて、九〇年代半ばにジュネーブで三年いましたですけれども、WTOの閣僚交渉があるたびにジュネーブでデモが起きるんですよ。今はデモどころじゃありません。自動車が焼かれたり、商店街が焼き討ちに遭ったりする。
 これは、全て自由化を見えざる手に任せてしまっているととんでもないと、やっぱり見える手で何らかをコントロールしなきゃいけないということじゃないですか。そういう時代なのに、野田総理の見える手が見えないんですよ。この見える手をもう一度国民に説明する、これがやられないと、このTPP、理解が得られないと思いませんか。
#173
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今欧州危機のお話がございましたけれども、これをどうとらえるかだと思うんです。
 これは、金融面での不安の波及だけではなくて、私は貿易にも影響が出てくると思うんです。それはいわゆる保護主義の台頭です。保護主義が台頭しかねないような状況のときに、自由貿易を推進をしていくという旗印を持っていくということは極めて私は大事だと思って、いわゆる見える手、見えない手、ありました。もちろん、だから見えないことで何ができるかという議論はありますけれども、基本認識としてはやっぱりそこを置いておかないといけないのではないかなというふうに思います。
#174
○浜田昌良君 私自身も自由化論者ですから、自由化を止めろと言っているわけじゃないんですよ。その見えざる手とともに見える手もしっかりやらなきゃいけない、そういう国民の理解を得る努力がより外交の交渉のタクティクスとしても重要だということを言っているわけでございます。
 もう一点、考え違いをしているんじゃないかと思うのが、いわゆる内閣と議会との関係なんですね。総理にとって、この国会での論戦がありましたが、我が国国会は、総理の感触ですけれども、政府にとって言質を取られないように擦り抜けるための障害物なのか、それとも国難に対して連携すべきパートナーなのか、どっちとお考えですか。
#175
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 障害物とは思っておりません。国民を代表しての貴重な御意見をお伺いをする場でございますので、むしろ今の二つの分け方でいうと後者だというふうに思っております。
#176
○浜田昌良君 パートナーとおっしゃったわけですから、是非議会での自分の言葉で前向きなまた具体的な答弁をお願いしたいんですが、なぜこれ聞いたかといいますと、アメリカは完全に内閣と議会はこれはタッグマッチを組んでいますよね。今回、TPPの参加でも、なぜアメリカの承認、九十日間やらなきゃいけないのかと。根本の法律は二〇〇七年に失効した貿易促進権限法、失効した法律ですよ。しかし、議会がやらなきゃいけない、議会が議会がと、どうしてもこう言っていくわけです。確かに、アメリカの場合は通商権限が議会にあるという原則がありますけれども、それを理由にして政府が交渉をする。日本はそういうタッグマッチが組めているかという問題なんですよ。
 むしろ、政府は、議会を一定程度の悪者にしながら、これは日本は譲れない、譲ると議会が通らないと、そういうしたたかな交渉が必要だと思いませんか。
#177
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 極めて戦術面としては大変参考になる御意見だというふうに受け止めさせていただきたいというふうに思います。
#178
○浜田昌良君 それで、アメリカが議会で承認しなかった、結構じゃないかと、それぐらいの交渉ポジションをいかに変えるかなんですよ。それが実は、総理は昨日朝、EAS、東アジア・サミットから帰ってこられましたですけれども、アジアでどれぐらい貿易の自由化の交渉を進められるかということですが、総理、今回のEASの成果について、特に私はASEANの主要国閣僚会合で広域自由貿易圏構想というのが発表された、これは非常に意味があると思っています。これについては、ASEANプラス3又はプラス6に対して二年後には招待状も出すという話がある。ASEANプラス6が入ったと、非常に大きな私は意味があると思っていますが、この成果についてお聞きしたいと思います。
#179
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおり、ASEANの中で東アジアのまさにいわゆるEAFTAという東アジアのFTA構想を進めていこう、これはASEANプラス3です。それからもう一つ、CEPEAという包括的経済連携の構想、これはASEANプラス6です。
 これについて、元々日本と中国は共同して作業部会を設置しようと提案をしていました。今回もその働きかけをやりましたけれども、ASEAN諸国が大変前向きになってきて、この議論は加速をしていくことになりますし、加えて、日中韓でもさっき申し上げたようにFTAに向けての議論が加速化してまいりましたので、いわゆる東アジア地域における経済連携の動きがこれからどんどんとスピード感を持った議論になってくるのではないかというふうに思います。
#180
○浜田昌良君 CEPEAという話がありましたが、私は単なるアメリカとの交渉ポジションを変えるだけじゃなくて、まさにアメリカ、GDPナンバーワンの国、また中国というGDPナンバーツーの国に対して、ASEAN十か国と組みながら、ナンバースリーの日本が、アジア太平洋、どっちにも偏らずに中道の中で発展をしていく、その貢献を果たすことが日本の歴史的役割と思いませんか。
#181
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 全く同感であります。
#182
○浜田昌良君 そうであるならば、その思いをもう少し国会の場で語らないと駄目ですよ。
 一つお聞きしたいんですが、先週、我が党の山本香苗議員の答弁に対しまして、総理はトインビー博士の歴史的形成力という一節を引用されました。それは総理がトインビーの信奉者なんでしょうか。その一節をもう一度言っていただけますか。
#183
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 重大な困難に立ち向かおうという決意をしたときに最大の歴史形成力を始動するというような趣旨のトインビーの言葉だったというふうに思います。
 その意味では、先ほどのTPPの関連で申し上げておりますけれども、アジア太平洋地域における自由貿易圏を日本がまさに歴史的に主導するチャンスが私はあるというふうに思っています。
#184
○浜田昌良君 トインビー博士は東アジアのポテンシャル、また、アメリカと中国の間で日本が公平な仲介者としての役割、また、いわゆる中道的な物の在り方に高く評価をされていました。是非、紋切りじゃなくて全体を理解していただきたいと思っていますが。
 そういう意味では、今回、このナンバースリーの役割って重要なんですよ。我が党も第三党ですけれども、大体一番目、二番目っていがみ合うんですよね。そういう中にあって埋没しないようにお願いしたいと思っています。
 次に、基金の仮払い法、また基金について質問に移りたいと思いますが、これについては今回の補正予算で我が党の要望も多く入ったんですが、懸念する問題もあります。いわゆる自主避難、また福島全県民への精神的損害、これについては、紛争審査会の議論はどうなっているでしょうか。
#185
○国務大臣(中川正春君) なかなか難しい議論を今進めていただいていますが、既に四回にわたり審議が行われまして、その中で論点が五つほど上がってきておりまして、一つは滞在者に対する賠償ということであります。これは、自主的避難者だけでなくて滞在者についても同等に賠償するという方向で意見の一致を見てきております。それから、二番目には賠償対象の時期や対象者等の類型について、それから、三番目には賠償の対象者について、そして、四番目には賠償対象区域についてでありますが、これも放射線量を具体的に示すことはせずに、原発や避難区域からの距離、それから自主的避難者の数等を総合的に勘案して市町村単位で区域を決めることで意見の一致を見てきております。それから最後に、賠償の構成要素及び賠償額の算定方法、これについての議論ということでありますが、二十五日に開かれる予定になっておりますが、それともう一回ほど、合計二回ほどで結論を得ていただければということを考えております。
#186
○浜田昌良君 今、文科大臣から、五点ほど論点があると、中で、時期や区域で限定されるかもしれない、市町村単位だという話もあったんですが、お手元に資料配らせていただきました。実は、自主避難者、今約五万人以上おられますけれども、一人もいない市町村もあるんですよ。そういう方々には、じゃ払われないんでしょうか、いかがでしょうか。
#187
○国務大臣(中川正春君) そこについては今議論の最中でありまして、併せて結論を得ていきたいというふうに思っています。まだ途中経過ということで、決定的なことは申し上げることができません。
#188
○浜田昌良君 今はまだ決まっていないと、曖昧な答弁ですが、それでは東京電力にお聞きします。
 もし紛争審査会がこの対象市町村には全県民の精神的損害、また自主避難は賠償しないと決めた場合でも、東京電力はその市町村に対しても前向きに払っていただけるんでしょうか。
#189
○参考人(西澤俊夫君) お答えいたします。
 審査会の方で指針が出ましたら、それを踏まえて対応させていただきますけれども、中間指針で明示的に類型化されていない損害項目につきましては、御相談させていただきながら、相当の因果関係が本件の事故と認められた損害については賠償させていただくという基本方針でいきたいと思っています。
#190
○浜田昌良君 相当の因果関係という言葉からずっと抜け出されていないわけですよね。そういう意味で、私は、実はこれを解決する方法があったんですよ。仮払い基金法という法律を野党を中心に作りました。当時、野田財務大臣時代にもこれについては、基金について二次補正の予備費なり三次補正で前向きに対応すると答弁されていながら、今回計上されませんでした。これについては、福島県との協議状況、枝野大臣にお聞きしたいと思います。
#191
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘の仮払い基金法に基づく基金については、福島県側の意向を把握するよう事務方に改めて指示をしたところでございまして、これまでも意見交換を通じて新たな支援措置の必要性について御意見を承っているところでございます。
 これについては、紛争審査会の議論や東京電力の対応をある程度見極めた上で具体的な対応を検討する意向であるというふうに承知をしているところであります。
#192
○浜田昌良君 東京電力の対応を見極めてからじゃ遅いんですよ。もう本当に自主避難の方々、何にも、一銭ももらっていないという状況なんですが、これについては現地から、この法律が野党提案だったから与党は冷たいんだ、政争の具だという、こういう批判がされています。野田総理、そういう思いはあるんですか。野田総理にお聞きします。
#193
○国務大臣(枝野幸男君) 今のようなことは全くございません。県の方から、あるいはこれ市町村も設置ができますので、県や市町村から具体的にこういうことでという御提案があれば、前向きに受け止めたいと思っております。
#194
○浜田昌良君 総理の答弁お願いします。
#195
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 私も、野党の提案だからとか政争の具という全く認識はありませんし、財務大臣当時もきちっと御答弁しています。県や市町村とよく意見交換をしながら、必要な措置はきちっとやっていきたいというふうに思います。
#196
○浜田昌良君 では、具体的に聞きますが、地元では、地元産品ですね、お米であったり肉であったり、お米券、お肉券ってあるわけですね。今回、風評被害で悩んでいるそういう産品を是非全県民に使っていただくために、そういうものを、クーポン券をいわゆる配りたいという話もあるんですが、こういうものについては、もし予算で対応する場合にはどの省庁が対応することになるんでしょうか。
#197
○国務大臣(枝野幸男君) 今のような御提案あった場合も、その具体的な制度設計とか対象産品とかによって実は所管省庁、主務官庁が変わってくる可能性はあります。
 ただ、そうした声を受け止める場としては、しっかりと原子力災害の現地対策本部とそれから復興本部の現地対策本部できちっと一元的に受け止めて、声が上がってきましたら、もし具体的な中身が上がってきましたら、その具体的な内容に沿ってしっかりと担当責任者、主務官庁を決めて対応をさせていただきます。
#198
○浜田昌良君 今まで担当省庁が決まらないでたらい回しになっているんですよ。
 これについては、是非、委員長、担当省庁を文書で明確にしてもらえますようにお願いしたいと思いますが。
#199
○理事(川上義博君) 後刻理事会で協議をいたします。
#200
○浜田昌良君 最後に、総理にお聞きします。
 この自主避難、決して自主的に避難されていません。本当に放射能のいろんな不安、そういう中にあって、もうやむにやまれず避難されている方々、そして精神的損害、二十キロ、三十キロ圏だけじゃありません。いろんなことを言われる、そのストレスがあるんですよ。それが、ずっとこの八か月間、こういう状況になりながら、全く今回の予算でも対応しなかったし、東京電力、また先ほどの紛争審査会、まだまだ結論が出ない。そうであれば、早く、地元からの要望が出れば予備費で対応すると、その決意の答弁を求めて、私の質問を終わりたいと思います。
#201
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 地元の御要望をしっかり受け止めながら、必要な予算措置は行っていきたいというふうに思います。
#202
○浜田昌良君 終わります。
#203
○理事(川上義博君) 以上で浜田昌良君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#204
○理事(川上義博君) 次に、中西健治君の質疑を行います。中西健治君。
#205
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。
 まず、復興財源における国家公務員人件費削減の織り込みについて、先週の木曜日の本委員会で安住財務大臣と川端総務大臣にお聞きしたことを踏まえて、今日は野田総理大臣の考えを確認させていただきたいと思います。
 そこで、委員長へのお願いですけれども、財務大臣、総務大臣のお考えはもう聞いておりますので、私の質問に当たっては極力総理を指名していただきたいとお願いを申し上げます。
 まず一つ目の質問ですけれども、川端大臣は、政府が提出しております国家公務員人件費削減七・八%の法案は、震災のための極めて臨時の、非常の対応であるという答弁をされましたけれども、総理も同じ認識でしょうか。
#206
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 同じ認識であります。極めて厳しい財政事情と東日本大震災の発災という、こういう状況を踏まえての極めて異例な対応ということで、大臣と同じ認識であります。
#207
○中西健治君 大臣とはちょっと今のはニュアンスが違うというふうに私は思うんです。
 大臣は、震災のための臨時ということだけをおっしゃられて、財政事情が厳しいという法律に書かれている一つ目の理由というのは一切おっしゃらなかったんです、前回も。ということでいうと、やはり今の財政状況が厳しいということも十二分に勘案してということでよろしいですか。
#208
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そのとおり、今申し上げたとおりであります。
#209
○中西健治君 ということは、二年後に財政状況が良くなっているというふうには今の状況では考えられないということですから、この法案は二年で切れるものではない、更に延びていくという理解でよろしいでしょうか。
#210
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 国家公務員人件費の二割削減というのは、先ほど議論もありましたけれども、これは私どもは引き続きこれ目指しております。その一環を成すものというふうに認識をしております。
#211
○中西健治君 ということは、今の質問ですけれども、もう一度お答えいただきたいんですが、二年後に新たな法案を出し直すということでよろしいですか。
#212
○国務大臣(安住淳君) 二年後、つまりその間に、総人件費の抑制ということでいえば、様々な法案措置が必要なものについては出していくということになると思います。
#213
○中西健治君 そもそも、どうして二年間しか織り込まないのかということについて先週もお伺いしているわけですけれども、総理は、この二割削減という旗を下ろさないと今も明言されたわけですので、二割というのは一兆円以上という金額になりますが、どうして復興財源に一兆円を書かないのか、そしてどうして二年しか書かないのか、そこのところを分かりやすく説明してください。
#214
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 端的に言いますと、給与削減、約七・八%削減、これ今法案を提出をしています。法案を提出をした以上、その成立を期しているわけで、成立したことを前提に復興財源で位置付けますけれども、国家公務員の全体二割削減はまだ具体的な法案提出とかという状況ではございません。その違いであります。
#215
○中西健治君 今の説明でいきますと、二千九百億円、七・八%の法案提出しているから書き込んでいる、そして一兆円の方はまだ法案提出していないから書き込んでいない、こういうことですけれども、いずれも不確定であるということ自体は変わらないと思いますけれども、それは不確定であるということはよろしいですか。
#216
○内閣総理大臣(野田佳彦君) それは、法案提出すれば全てが成立するということではないという意味では不確定でありますけれども、基本的には、この法案だけではなくて、具体的に政府として責任を持っている法案等、提出しているものはいわゆる様々な計画と整合的にするようにする、復興財源にするという位置付けです。法案も提出もしていないような話は、これはこの問題だけではなくて、具体的な財源等としては入れないというのが基本的な考え方であります。
#217
○中西健治君 この一兆円削減ということについては民主党のマニフェストに明言されていることです。それについて、今のところ、二年間の二千九百億円しか財源として手当てをしようとしてもいない。そして、この一兆円については今のところ道筋は全く示されていません。
 平成二十五年まであともう二年を切っているという状況の中で、道筋を示すということを全体的にやっていないという中で、マニフェストにも書かれていない消費税増税に関してはいついつまでに幾ら上げる、そんな準備法案を通そうというのは順序が違うんじゃないですか。
#218
○国務大臣(安住淳君) 国家公務員の人件費の問題については、地方移管をする分権の話、それから先ほど言いましたように退職金の水準等を見直す各種手当の見直しですね、給与の削減もこれは入るかもしれません。そういう点では、制度設計をこれからやっていって、任期の中で具体の実を上げていくということです。
 税と社会保障は、先生、これは消費税というのをいただいて、それはそのまま還元をして国民の皆さんに社会保障の安定のために使っていくということでの制度設計は制度設計としてやらせていただいていると。それは税と社会保障で既に骨格は決まっておりますので、これから具体の議論をしていくということになると思います。
#219
○中西健治君 私が申し上げているのは、マニフェストに書かれていることの具体的な設計というのが国民に示されていない、にもかかわらず、マニフェストに書かれていない消費税増税に関しては来年の早いうちに法案を出してくる、しかも、いついつまでに幾ら上げる、こんなことをしようとしているのは整合性が取れないんじゃないかということを聞いているんです。
#220
○国務大臣(安住淳君) 法律に書いてあることを、消費税については税と社会保障で、社会保障の充実ということでやるということでございます。それと国家公務員のこの人件費、総額での削減というのは別の話でありますが、しかし先生の御指摘はもう十分分かっておるつもりでございますので、国民の皆さんから見てそうしたものが一体的に行われるような努力というものをこれからしていかなければならないと思います。
#221
○中西健治君 野田総理は、仮に復興のための費用が現在想定しているよりも膨らんだ場合、膨らんでいく可能性も十二分にあるということもおっしゃっているわけですが、その財源として、更なる増税を行うのではなくて、歳出削減、税外収入の上積みを行うということを述べているわけですけれども、復興のための費用が更に膨らむと分かるのはいつごろを想定していますか。
#222
○国務大臣(安住淳君) これはまだ分かりません。分かりませんが、この先五年の集中復興期間をしっかりやらせていただいて、その後、やはりそれぞれの地域事情に合った中から積算というものが生まれてくるものだと思います。
#223
○中西健治君 ということは、五年の集中期間なのか、その後の復興期間の中なのかと、そんなようなことだと思いますけれども、そうしますと、今二十五年間増税をしようとしているその二十五年の中には当然入ってくるということになるかと思いますが、そのときに税外収入の上積みができる、歳出の削減ができるということは、現時点で雑巾を絞り切っていないということと同じことを言っているんじゃないですか。なぜ現時点で雑巾を絞り切らないんですか。
#224
○国務大臣(安住淳君) しかし、現実にはコンセンサスを得られていない問題も多数あるわけです。例えば郵政の問題等は、これは議会でのやっぱり合意というものが得られるかどうかとなれば、極めて不安定な、不確定な要素であるということもありますので、そうした点では、今織り込めるものの中でやった上で、税外収入をですね、その上で、なかなかそれで埋め切れないものについては、大変心苦しいんですが、所得税と法人税については付加を課させていただいたということでございます。
#225
○中西健治君 先週、財務大臣もそして総務大臣も、地方公務員の人件費削減については政府として要請するつもりはない、もちろんそれは地方で決めるということは分かっておりますけれども、政府としてもその気はないという答弁をされておりましたけれども、総理も同じ認識でしょうか。何でもやるというふうにおっしゃったかと思いますが、総理も同じ認識ですか。
#226
○国務大臣(安住淳君) 総理は、公的セクター全体で今回の七・八%の、これは法案が通ればですけれども、国家公務員の削減になりますけれども、これは御参考にしていただければということで、あくまでも地方に決めていただくという姿勢は変わりません。
#227
○中西健治君 そうすると、地方公務員の給与削減もあり得るだろうと、こういうことをおっしゃっているんでしょうか。
#228
○国務大臣(安住淳君) 地方自治体と地方の議会でお決めになっていただければと思います。
#229
○中西健治君 国家公務員の給与引下げ、これは求めておいて、国家公務員の給与に準ずると思われる地方公務員の削減については、政府としては地方任せで一切何も要請しない、何も働きかけを行わないと、そういうことですか。
#230
○国務大臣(安住淳君) 戦後これまで、強制したことは一度もございません。人事院勧告を含めて、それは国が決めたことに対してそれを参考に地方で決めていただいておりますので、今回もそうしたことを参考にしていただければと思っております。
#231
○中西健治君 元々、次の世代、後世代にツケを回さないとして五年の臨時増税から始まった話が、十年になって十五年になって二十五年になりました。そして、この二十五年について安住大臣に、おかしいのではないかと、今生まれてきた子供も増税を課されることになるからおかしいのではないか、こうしたことを質問したところ、その子が大学院に行って社会人にならなければ増税されない、こんな答弁を受けたわけですけれども、こんな本質的でない答弁を総理として許しておいていいんでしょうか。
 総理、お願いします。総理、お願いします。
#232
○理事(川上義博君) 安住大臣に、まず。
#233
○国務大臣(安住淳君) 私どもは十年を提案いたしましたけれども、政党間でのコンセンサスを得て二十五年になったというふうに理解しております。
#234
○中西健治君 私は、今、先週の答弁の適切さについてお伺いしているんです。大学院に入って社会人にならなければ課税されないんだから次の世代に回したことにならない、こういうふうにおっしゃられたわけですよ。これは総理、どう思いますか。
#235
○理事(川上義博君) まず、財務大臣に。正確に。
#236
○国務大臣(安住淳君) いや、中西さん、私が申し上げたのは、二十五年というのはどういうふうな期間なんだということですから、今生まれたお子様が二十五年たってから課税をされなくなるには大学院や博士課程をということで私は申し上げただけで、別にその間課税されないからいいんだなんという話をしたわけではございません。
#237
○中西健治君 それは私の質問に対して斜めに答えたとしか言いようがないんですが、総理、どう思いますか。
#238
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 大臣の申し上げたかった趣旨は、さっきもありましたとおり、基本は今を生きる世代で負担を分かち合うというところから十年の議論でスタートしましたけれども、なるべく国民にお願いする負担はなだらかな方がいいといういろんな御意見もあった中で、最終的に二十五年に決まったということで、まあ斜めからという表現だったというお話がございましたけれども、申し上げたかった趣旨は先ほどの大臣の答弁であるということで御理解をいただきたいと思います。
#239
○中西健治君 そもそも十一・二兆円の財源を二十五年ということになりますと、たかだか年間四千四百億円ということになりますけれども、概算要求段階で来年度も百兆円近くの要求がされているという中で、この百兆円を少しずつ絞り込んでいくということになるかと思いますが、なぜ四千億円程度は歳出削減できないんでしょうか。
#240
○国務大臣(安住淳君) 我が国の財政を考えたときに、一般会計予算とこの復興に関係する予算を区分をして、そして区分会計をして、今三党で協議の中では特別会計までしっかりやっていこうということですから、やっぱりそこは財政的なことを全体的に勘案をしながら区分をして考えるという概念をこの予算にそのまま当てはめるとこうなるということだと思います。
#241
○中西健治君 もう臨時という言葉も当てはまらないと思います。そして、次の世代にツケを回さないということも前提が失われつつあると。そんな中で、増税という結論にしがみつくべきではないんじゃないでしょうか。増税ではなくて歳出削減でやっていく四千四百億円なんではないでしょうか。総理、お願いします。
#242
○国務大臣(安住淳君) ですから、確保法の中でも、先生御指摘のように、我々もできるだけ税外収入が確保された時点で、この国民負担については圧縮をしていく、縮減をしていくということは書いてありますので、それは基本的には先生と考え方は変わらないと思います。
#243
○中西健治君 済みません。最後に一問、選挙制度改革について、がらっと変わりますけれども、お聞きいたします。
 みんなの党は、ブロック単位で非拘束名簿に基づく比例代表投票を行い、それを全国で集計して各党の議席配分を行うという画期的な一人一票比例代表制を提唱しています。これは投票価値の完全平等化が図られて、かつ多様な民意を反映するということになりますけれども、総理はこれまで選挙制度のことは国会の議論に任せるという答弁をされていますが、一国会議員として、そしてこの国の総理大臣として、投票価値の平等化についての考えを伺いたいと思います。
 ある人は一票を権利行使できるのに対して、他の地域の住人は〇・六票だったり〇・七票だったり、そういう権利行使しかできないということでよいと考えているのか。たとえ〇・九でも一・一でも住所差別ということになるわけですので、許されるものではないのではないでしょうか。総理のお考え、お伺いしたいと思います。
#244
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 一票の格差はやっぱり極力是正をされるべきであると。少なくとも今違憲状態とされている状況は一日も早く脱しなければいけないというふうに思います。その一票の格差のどこまで詰めていくかという議論は、これは各党でいろんな御意見があると思いますので、政党間の議論というのが大事であると。その状況を注視をしているということでございます。
#245
○中西健治君 総理のお考えを聞きたかったですが、お考えいただけないようなので、これでおしまいにさせていただきます。
 それでは、どうも失礼いたします。ありがとうございました。
#246
○理事(川上義博君) 以上で中西健治君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#247
○理事(川上義博君) 次に、田村智子君の質疑を行います。田村智子君。
#248
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 福島第一原発は年内にステップツーから次の事故収束に入る見込みとのことですが、細野大臣、ステップツー終了とは何を達成したことになるのでしょうか。
#249
○国務大臣(細野豪志君) ステップツーの終了というのは、原発の事故が再びエスカレートして近隣の皆さんに御迷惑を更にお掛けをすることがない状況ということでございます。
 具体的には、まずはしっかりと冷却ができている必要がございますので、圧力容器底部の温度に注目をしております。現在、大体四十度程度から七十度程度に安定をしております。
 加えて、燃料の場所が正確にこれ圧力容器の中だけということは言えません。格納容器にも恐らく落ちているであろうということが想定をされますので、そこの温度も測っておりまして、そちらが大体、こちらも四十度から七十度程度ということで安定をしておりますので、冷却自体はできていると考えております。
 加えて、外に出ている放射性物質の量でございますが、これを測っておりまして、年間換算で〇・一ミリシーベルトということになっておりますので、これも一ミリシーベルトという目標を下回っております。
 加えて、こうした状態が持続をするということが極めて重要でございます。そこで、現在、中長期的な安全が確認できているかどうかということをこれは慎重にも慎重を期して判断をして、それが判断できた時点で冷温停止状態、すなわちステップツー終了というのを皆さんに御報告申し上げたいと考えております。
#250
○田村智子君 エスカレートはさせないと、新たな放射性物質の放出は抑えると。しかし、冷却も汚染水処理も今後も続くわけですし、原子炉の状態は全く不明で、本格的な事故収束はまさにこれからだということだと思います。
 ところが、先週金曜日、私、東電に確認したところ、十二月は、今現在一日約三千人ほどの人員を、作業員の人員、二千百人から二千人程度にまで削減をすると、こういう報告を受けました。細野大臣、これ許していいんでしょうか。
#251
○国務大臣(細野豪志君) どういった報告なのかということは、私ちょっと直接、今の御発言の中身というのは承知をしておりませんけれども、大体二千人から三千人ぐらいの作業員が中に入っております。その中にはもちろん東京電力の社員も含まれますけれども、関連会社、メーカー、そして建設会社の作業なども全て含まれます。
 それぞれの事業ごとに忙しい時期、忙しくない時期がございまして、特に建設系の仕事が、例えば瓦れきの処理であるとか、あとはカバーリング、カバーですね、一号機のカバーなどの作業で大量に必要となっておりましたけれども、今その仕事が一段落をしておりますので少し減っております。
 したがって、人そのものを少なくして作業を遅らせるということはあってはなりませんけれども、それぞれの状況に応じて適切な人がしっかりと配置をされるような、私どもとしてはそこは手配をしていく必要があると考えております。
 人員計画については、特に放射性物質のいわゆる被曝の多いそういった皆さんが心配でございますので、人材育成も含めて政府としてはこれは責任を持ってやる体制を今整えているところでございます。
#252
○田村智子君 これは三分の一を削減しようというふうに言っているわけですから、のんきなことを言っていられないんですね。
 実は、私たちのところに事故前から第一原発で働いてきた二次請の社長さんから告発がありました。十月下旬、日立の一次請会社が二次請の社長さんを集めてこういう話をしたというんです。東電の予算がもうないから十二月から作業員を半分にする、日立系列で三百人から七十人に減らすと。
 日立といえば原子炉プラントメーカーです。まさに事故収束の中枢にかかわる作業、こういうところで大規模な削減やられようとしている。これ許していいんでしょうか。
#253
○国務大臣(細野豪志君) そこは私も直接今お話をいただきましたので、確認をしてみたいと思っております。
 今、一番私がしっかりと考えていかなければならないと思っておりますのは、事故の収束が確実にできる体制というのはどういったものなのかということでございます。東京電力は、現在、賠償も含めて非常に経営状態厳しくなっておりまして、その中でどう会社をこれからしていくのかということについて非常に関心を持ってやっているというのは承知をしております。
 ただ、その中にあって廃炉に向けての事業が滞るようなことがあってはこれは絶対にならないと。そこは政府としてしっかりと見た上で、それができないような体制であれば、それはもう本当に体制の在り方そのものも考えていかなければならないというふうに思っております。
 貴重な御指摘をいただきましたので、しっかり確認をしてみたいと思います。
#254
○田村智子君 のんきにしていられないというのには、既に十一月から人員削減がされているという訴えなんですよ。
 二次請の社長さんいわく、十月以前の今四割ぐらいになっているんじゃないかと、こういう指摘です。東電は現場のことをほとんど知らない、だから心配なんだと。段取りも悪いと。機械の潤滑油を抜き取る作業を指示されても油を入れるドラム缶が現場にない、末端の下請会社に指摘されてやっと準備する、こういうことが何度もあったんだと。ベテランの下請の労働者を切り捨てたらどうなるのかと。その上、予算が不足しているためなのか作業用具も足りなくなっている、ドライバー一本を現場では取り合いになっているというんですね。
 これ、厳格に状況をつかんで適切な指導を東電にすぐに行うことが必要だと思いますが、大臣、もう一度お願いします。
   〔理事川上義博君退席、委員長着席〕
#255
○国務大臣(細野豪志君) 私、メーカーの皆さんとも話をしておりまして、現場の事故の収束そのものの様々な技術的な問題というのは東京電力よりもむしろメーカーの方が詳しいというケースは多々ございます。ただ、メーカーの更にその取引会社ということになってくると、全て把握することは難しい面がございます。
 したがって、そういった声もできるだけ私も聞いてまいりたいというふうに思っておりますが、何よりも大事なことは、しっかりと廃炉に向けた事業の予算を確保して、それが確実に執行されると。当然、それに向けた人が確保できないとこれはもう話になりませんから、そこは確保できているのかということを全体としてしっかり確認をする作業は、担当大臣が私でございますので、私自身の責任でやってまいりたいと考えております。
#256
○田村智子君 既にこの十一月で現場を離れたそういう事業所の方は、もう十年、二十年福島第一原発で作業をしてきたと、こういう方々が何人もいらっしゃるんです。
 長年勤めてきただけに、事故収束はもう東電と同じように責任を感じて一生懸命作業に当たってきた。ところが、そういう皆さんが予算がないからといって切られてしまう。自分たちを予算がないといって切り捨てて一体事故収束はどうなるのかと、こういうやむにやまれぬ思いでの告発なんですよ。
 総理、これは大変重大な指摘だと思います。是非見解を伺いたいと思います。
#257
○国務大臣(枝野幸男君) 東京電力に対する行政指導権を持っているのは私ですので私の方から申し上げますが、今のようなことが本当に、お金がないからということで必要な、しかも能力の高い方を辞めさせるようなことがあったとすれば、それはもう事業者としてあり得るべきではないことでありますので、そういったことがないように指導をいたしますし、もしあったとしたら厳しく経営陣の責任を追及します。
#258
○田村智子君 是非やっていただきたい。特に日立の、第一原発統括する所長がこれ人員削減すると明言をした話をしているわけですから、きちんと下請の皆さんからも事情を聞いていただきたいと思います。
 総理にも是非見解をお聞きしたいんですね。先日、事故の現場がマスコミにも公開をされまして、線量が低いところを回ったと言われても、かなりの線量を記録しているわけです。私もあれを見て改めて、作業をしている皆さんがまさに危険と隣り合わせで大変な緊張を強いられながら作業をしているんだと、これ痛感をいたしました。となりますと、やっぱりお一人お一人の労働者の被曝線量をいかに低く抑えるのか、これ考えなきゃいけないです。そして、適切な休養も取らせていかなければならないです。作業の量がこうなったから人員はこう減らせるなんて単純な話ではないと思うんですけど、総理、いかがでしょうか。
#259
○内閣総理大臣(野田佳彦君) やっぱり基本的には、事故収束のプロセスを推進していく上で必要な人員措置は、これはとらなければいけない、そしてそこの作業にかかわる皆さんの健康管理は十分配慮しなければいけないというのは基本だというふうに思います。
#260
○田村智子君 今日、実は私、社長さんにもお聞きしようと思っていたんですが、金曜日に私が、千人規模の削減をすると東電本社に一時間にわたって説明を受けた、ところが予算委員会が始まる直前になって千人規模の削減はやらないと言ってきた。質問されると分かったら、土曜、日曜の二日間を挟んで、ころころ説明が変わるんですよ。
 これ是非、枝野さんも細野さんも、これ東電の説明にだまされないでほしい。私たち、もう全く、東電が出してくるこの数字、これ信用できないと、こういうふうに言わざるを得ないと思っているんですね。これ是非、大規模な削減、これやらせない、働く皆さんの健康管理、それから安全の管理、これ絶対追及して、東電の人員削減の計画あるいは予算の問題、厳しく監督指導を行っていただきたいと思います。もう一度総理、お願いします。
#261
○内閣総理大臣(野田佳彦君) もう先ほど申し上げたとおりで、確実に事故収束のプロセスをたどるために必要な人員は確保しなければいけない、そしてそこに従事する皆さんの健康管理には十分配慮しなければいけないという基本方針の下でそれぞれの対応をしていきたいというふうに思います。
#262
○田村智子君 終わります。
#263
○委員長(石井一君) 以上をもって田村智子さん、日本共産党の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#264
○委員長(石井一君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井君。
#265
○荒井広幸君 本日は、原発事故災害対策に絡んだ予算で提案をさしていただきたいと思います。
 せんだって小野次郎さんからも指摘がありましたけれども、福島大学災害復興研究所が随分しっかりしたアンケート調査をしていただきました。まず、総理、こうした貴重な被災者の皆さんの声、分析をされていますでしょうか。経産大臣。
#266
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘の調査結果については、住民の皆様のまさに率直な声として厳粛に受け止めるとともに、今後の除染や被災者支援の参考にしてまいりたいと思っております。
 そのために、今週の水曜日、二十三日に原子力災害対策本部が福島大学災害復興研究所と意見交換を行う予定でございまして、詳細にその分析含めてお伺いをしたいと思っております。
#267
○荒井広幸君 八月五日にこのような調査を国の責任で行うべきではないですかと申し上げましたら、政府はやらないと、こういうことでした。今、やる必要を感じていらっしゃいますか、総理大臣に伺います。
#268
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 現地の実情を把握するということは大事だと思いますし、先ほど御指摘の福島大学災害復興研究所の調査もこれ大いに参考にしたいと思います。
 また、これまでも自治体でもこうした調査が行われていましたので、そうした研究機関であるとか自治体の調査を今はしっかり踏まえた対応ということで、政府自体が今改めて世論調査をするということは考えてはおりません。
#269
○荒井広幸君 バックアップしなければならないということですが、この大学の調査はどこのお金でやったんでしょうか、政府はバックアップで協力をしたんでしょうか、あるいはこれからするんでしょうか、経産大臣。
#270
○国務大臣(枝野幸男君) これは福島大学が調査をされたと承知をしております。済みません、そこまで間接的に公費がどういう流れ方しているかは確認をしておりませんが、基本的には福島大学のお金だと承知をしております。そうした意味では、今回のこのアンケートは本当に福島大学が自主的、自発的にやっていただいて大変効果的なものだったと思っております。
 同時に、政府としては、地域の皆さんのところを回って、自治体を含めていろいろと御意見あるいは情報等を承らせていただいているという状況の中にあります。政府としては、特にこれからステップツーの終了後に、かなり具体的に線量とか、そうすると何年ぐらい除染をしたら帰れるのかなどという少し見通しなども出ていく、そしてそういった場合にどういったオプションがあり得るのかというような具体的なことをお示しをしながら、そうしたことの中で住民の皆さんの具体的な意向をしっかりと把握をして、帰還に向けた計画、あるいは帰還万が一できない皆さんについての対応策をきめ細かくやっていかなければならないということで思っておりますので、今回のようなマクロでのアンケートは大変有り難く参考にさせていただく一方で、そうしたミクロのきめの細かい対応のところを中心に力を入れさせていただければというふうに思っております。
#271
○荒井広幸君 政府だから逆に取れないという実態の話もあると思うんですね。ですから、そういうことを組み合わせる必要があると思うんです。今総理おっしゃいましたけれども、後で総理にこれ差し上げますから、どうぞ。これからのステージに入っていく段階に極めて重要なそうした将来の姿勢が見えるんです。是非検討してください。
 そして、国もやってください。地元で聞いているというふうなことですけど、まだまだ不十分なんです。もうじゅうたんのように、たて糸でどんどん住民の皆さんの意見を聞いて足らないところを埋めていく、こういう作業が必要だと思います。
 そういう意味で、お金の措置、この間教授が来ましたけれども、結局、今後もこれに補足してやっていきたいけどお金のめどが立たないと言っているんです。これは先ほど浜田先生からもありましたけれども、仮払いと基金で対応できる予算なんですよ、既に、国はやらなくたって。気が付いていないんだから、国は、やらないと言っているんですから。福島県に基金をつくってそこで実行すれば既にできた、そういうものなんです。
 改めてお尋ねをいたします。県と国が基金をつくらないという場合には、例えば二本松市、双葉町などは意欲を示されておられますが、この基金をつくることは可能ですね。
#272
○国務大臣(枝野幸男君) まず、福島大学の調査については、今後更なる深化させるために予算が必要でお金がないということであれば、どういった出し方ができるかはともかくとして、二十三日の際に御相談させていただいて、そうした御要望を踏まえてちょっと検討してみたいというふうに思います。
 その上で、仮払い・基金法に基づく基金については市町村についても主体となることは可能な制度になっておりまして、そうした御要望が具体的にあればしっかりと前向きに検討したいと思います。
#273
○荒井広幸君 いや、基金つくれますか、二本松と双葉で。
#274
○国務大臣(枝野幸男君) 今最後に申しましたとおり、基金については市町村も主体になり得ますので、具体的な御要望があれば前向きに検討したいと思います。
#275
○荒井広幸君 我々発議者との意識は一緒でございます。そういう方向に進んでいくものと思われます。
 六月に様々な法律措置をしていこうというふうに野党がしたときに、例えば被災地域での倒産というのは二百件ぐらいだったんです、関連も含めまして。今五百件を超しました。本当に遅い。実態が分かっているのかと私は強く総理に申し上げたい。
 その意味で、もう一つ問題がある。除染ですね。除染は二十キロ圏内は国がやるというふうに言っておられますが、二十キロ圏外も含めて一番困っているのは何か。どう処理をして、仮置場どうするか、中間と最終貯蔵、その場所をいつ決めるのかと、こういうことなんです。私は歩いていてはっとした。国が加害者であることを忘れている。国は加害者なんですよと、この原発については。結局、ていよく自治体に判断などを任せていては進まないんです、この除染。仮処分も含めて、仮置場も含めて、中間、最終、総理のその職を懸けて決める案件なんです。それぐらい重要です。総理、決意をお願いします。
#276
○委員長(石井一君) それじゃ、まず、簡単に。
#277
○国務大臣(細野豪志君) 簡潔に御説明のみさせていただきたいと思います。
 環境省がこの仕事をやっておりますが、自治体にも様々な役割を確かに担っていただいております。そのときに環境省の職員に必ず言っておりますのは、これは国の責任で本来やるものなんだということであります。除染もそうです、仮置場も中間貯蔵も最終処分も、全て国が責任を持ってやるべきところなんだけれども、実際に地元でやるにはどうしても自治体の皆さんの力を借りなければならないということであります。ですから、そこは絶対に本末転倒にならないような体制をつくらなければならないというふうに思っております。
 まだ不十分なところがあると思いますので、仮置場についても中間貯蔵についても少しずつ、特に仮置場については動きが出てきておりますが、国が責任を持ってそれをお願いをすると、しっかりと市町村と一緒にやるという体制はつくってまいりたいというふうに思います。
 貴重な御指摘でありますので、ありがとうございました。
#278
○荒井広幸君 力を借りつつ、国が場所を決めなきゃ進まないんですよ。総理、職を懸けて決める。
#279
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 原子力政策を推進してきた国の社会的責任というのがこれは重たいわけであります。したがって、そのことをしっかりと自覚し、除染、それから仮置場、中間貯蔵、そして最終処分、国がきちっと対応して、しっかり対応していくと。その際に、もちろん自治体に御協力いただくことはありますけれども、国がしっかりと責任を持って対応していくということであります。
#280
○荒井広幸君 ちょっと残念ですよ。これは決断をしていくということなんです。
 時間がありませんから次に参ります。
 九月三十日、政府は三十キロ―二十キロを帰還可能としました。しかし、十月七日、参議院で私たちもアメリカへ行ってまいりましたが、政府関係にも申し上げました、国会にも。アメリカはトラベルアラートでそのエリアには居住しないようにという、そういうものを出しています。経産大臣にも既にこれを申し上げております。
 アメリカに対して日本と同じ水準で同じ内容にしていただくように働きかけられましたか、総理。
#281
○国務大臣(枝野幸男君) 九月三十日付けの避難区域等の解除については、日本政府としては国際的な考え方と矛盾することのないよう国際機関が提案している参考値に基づいて決定をしているものでございまして、したがいまして、各国の政府におかれましても、この国際機関が提案している数値に基づいたものでありますから、自国民に対する退避勧告等に関する呼びかけについてもこれに基づいてやっていただきたいと日本政府としてはお願いする立場でございます。
 米国政府に対しては、この退避勧告等のことも含めて、これは事故対応についてあらゆるレベルで意見交換や情報提供を行ってきているところでございまして、御指摘の件についても是非国際基準に基づいてやっているのでそれに合わせてほしいという趣旨のことはお願いを申し上げておりますが、今後も継続的かつ丁寧に説明をしていくことで理解をお願いをしていこうというふうに思っております。
#282
○荒井広幸君 「たい」という話ばかりなんですよね。国際基準だから日本はその判断をした、しかし住民はえらい迷惑ですよ、アメリカはそこは駄目だと言うんですから。そのアメリカを説得できなければ、TPPの交渉、我々はどうしてもそこに頭も行かざるを得ない。どうしてアメリカを説得できないんですか、国際水準なのに。住民は大変な心配なんですよ。アメリカは駄目だと言い、日本は大丈夫だと言っている。
 こういった問題、解決できなくて、住民の安全、国民の生命、そして国益を果たして守っていけるのかなということになると、本当にTPPのみならず心もとないということを申し上げて、次回に譲ります。
#283
○委員長(石井一君) 以上で荒井広幸君、たちあがれ日本・新党改革の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#284
○委員長(石井一君) 次に、山内徳信君の質疑を行います。山内徳信君。
#285
○山内徳信君 私は、社民党・護憲連合の山内徳信でございます。
 最初に、福島第一原発の事故を受け、ドイツのメルケル首相の脱原発の決断は早かったと思っております。それは、二〇二二年までに国内十七基を全て閉鎖するという、そういう方針を明確に打ち出しました。
 社民党は、二〇二〇年までに原発ゼロ、二〇五〇年、自然エネルギー一〇〇%の日本を目指して今頑張っております。
 野田総理は、福島第一原発事故の反省と教訓を受け、脱原発を決断され、国民にその方針を具体的に示す必要があると思います。どうぞ。
#286
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今般の福島第一原発のこの事故を受けまして、原子力発電については、中長期的には原発への依存度を最大限に引き下げていくという方向性を目指すべきであると考えております。そのために、省エネの強力な推進であるとかあるいは再生可能エネルギーの普及に努める等々が基本になってくると思いますが、そのための国民が安心できるエネルギーの中長期的なベストミックスについては、来年夏までにエネルギー・環境会議を中心に冷静に検討してまとめていきたいと考えております。
#287
○山内徳信君 しっかり頑張ってください。
 もし東京都内で新規に米軍基地を造るとすれば、東京都の知事並びに当該自治体の首長及び議会の同意は当然のことと思いますが、総理、いかがいたしますか。同意を得ることについて伺っておきたいと思います。
#288
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 同意を得るというか、基地を新たにどこかに造る場合には、強権的に何かを進めるということは、これをやるべきではないということの中で、もしそういうことがあるならば、地域における皆さんの御理解を得ていくということが大事であるというふうに思います。
#289
○山内徳信君 千葉県に新たに基地を造るというときに、千葉県の知事とか千葉県議会の同意は当然必要でありますね。そういうことを今おっしゃったわけです、どこかに造るときには当然だと。そういうふうに、日本には四十七の都道府県がありますが、どこに造るときであっても、そこの代表とか議会の同意を得ることは当然であるというふうに受け止めておきますが、総理、もう一度確認をしておきます。どうぞ。それは当然だと、同意を取るのは当然だというふうに理解をしておきたいですが、よろしゅうございますね。(発言する者あり)いやいやいや、総理に聞いておるの、総理に。
#290
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 先ほど申し上げたとおりであって、強制的に何かを行うということは望ましいはずはありません。ということは、地域の皆様の御理解を得ながら仮に建設をする場合には進めるというプロセスをたどらなければいけないというふうに思います。
#291
○山内徳信君 ここで、総理、野田政権のその考え方を確認させていただきました。ありがとうございます。
 沖縄県議会は、十一月十四日、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対し、環境影響評価書の提出断念を求める意見書を全会一致で採択をしました。十一月十八日に政府関係機関への要請も終わっております。この意見書を野田総理は尊重されますか、それとも尊重されないんでしょうか、お伺いしておきます。
#292
○国務大臣(一川保夫君) 今先生お話しの県議会の意見書が十四日の日に議決され、そして、十八日の日に我々防衛省の方にもその旨の要請に来られたということは承知いたしております。ですから、その趣旨は我々も、大変沖縄では厳しい意見があるということは承知いたしておりますけれども、これからもう年内、この評価書の提出の準備を進めているという状況でございますので、しっかりと節目節目には説明をさせていただいて御理解を求めてまいりたいと、そのように思っております。
#293
○山内徳信君 総理が二回も強権的にはしないとおっしゃいました。したがいまして、一川大臣、この県議会の決議をしかと受け止めて、その趣旨に沿うような動きをしていただきたいことを希望いたします。
 次に、文科大臣にお伺いいたします。
 沖縄県八重山地区の教科書採択をめぐり一本化ができないまま、現在、政治問題、社会問題となって混迷を来しております。その理由は、教育委員会において委員長が話合いをいたしましたが、一本化ができないまま今日に至っております。
 一方の教育委員会に対して教科書の無償配付をする、他方の教育委員会の方には無償としない方向で今動いておるというふうにマスコミその他から情報を得ておりますが、私は、中川大臣に希望したいことは、憲法十四条の、全て国民は法の下に平等であるというこの精神と、憲法二十六条は、「義務教育は、これを無償とする。」という規定があります。これは最高法規にそういうふうにあるわけであります。
 したがいまして、是非この教科書問題で差別取扱いがないように、教科書は子供たちの教材であり、教科書問題で相対立することは賢明ではありません。したがいまして、憲法論争や裁判闘争にすべきではありません。担当大臣の賢明なる御配慮による取扱い方が必要と思います。是非、内部で再検討をする方向付けをしていただきたいと思います。お願いいたします。
#294
○国務大臣(中川正春君) 私としても、それぞれで話合いの上でうまくまとまっていってほしいという思いでありまして、引き続き県教委に対して努力をするようにというお願いをしています。
 ただ、憲法問題ということになりますと、いずれにしても法的に、いわゆるルール行政という形で法律に基づいて最終的には整理をしていきたいということですが、憲法問題ということになりますと、昭和三十九年の最高裁の判決が出ておりまして、憲法第二十六条第二項の「義務教育は、これを無償とする。」ということについての規定は、授業料の不徴収の意味と解するのが相当であって、教科書の無償措置は憲法の直接規定するところではないということであります。したがって、この問題は無償措置法に従って整理をしていきたいということであります。
 この無償措置法でいくと、八重山採択地区の規約というのがありまして、この規約にのっとって出された結果というのが八月の二十三日の答申、それから八月三十一日の再協議ということであって、竹富町教育委員会がこの結果に従わないということになると、我々の方としても、同法第十三条の規定によっていくと、同法に従った採択を行ったとは認められない教育委員会に対して無償措置を行うことができないということができてしまうということなんです。
 そこがあるものですから、そのことについて更に努力をして協議をしていくようにということで、県の教育委員会に対しても指導をしているというところであります。
#295
○委員長(石井一君) 山内君、締めくくってください。
#296
○山内徳信君 はい。終わりますが、官僚の書いた答弁書をここで読み上げるのは、私にとっては不満が残ります。あなたは政治家だから、やはり憲法判断をいつもやるべきです。
 以上、終わります。
#297
○委員長(石井一君) 以上で山内徳信君、社会民主党・護憲連合の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。
 以上をもちまして、平成二十三年度第三次補正予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#298
○委員長(石井一君) それでは、これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。田村智子さん。
#299
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、二〇一一年度第三次補正予算案に反対の討論を行います。
 反対の最大の理由は、復興国債の償還財源を所得税、個人住民税などの増税に求めていることです。庶民や中小業者への増税は内需を更に冷え込ませ、円高の影響と併せて日本経済に重大な打撃を与えることになります。
 一方で、不況の下でも内部留保を増やし続けてきた大企業に対しては、法人税を恒久的に五%引き下げた上で時限的に付加税を課すだけ、これでは復興を理由の庶民増税分は法人税減税の穴埋めにされるだけだと指摘しなければなりません。
 法人税減税や証券優遇税制をやめる、政党助成金、在日米軍関連費の廃止など、やるべきことはほかにあることを申し上げ、討論を終わります。(拍手)
#300
○委員長(石井一君) 次に、金子洋一君。
#301
○金子洋一君 民主党・新緑風会の金子洋一でございます。賛成の立場から討論をいたします。
 東日本大震災から八か月余りがたちました。被災者の皆様に改めてお悔やみを申し上げますとともに、自衛隊、海上保安庁を始めとする現地の公務員の皆様、ボランティア、全国各地の皆様に心から感謝を申し上げたいと存じます。
 今回の補正予算、我が国の経済の状況を考えますと、リーマン・ショックへの対応が不十分であったことに加え、昨今の欧州ソブリン危機の大きな影響を受けつつあります。
 リーマン・ショック以降、諸外国では、中央銀行への高い信認を背景にいち早く大胆な金融緩和が行われました。ところが、我が国では、改正日銀法施行以降、日銀が政府の反対を押し切って強行をいたしましたゼロ金利の解除、量的緩和の解除と、コミットメント欠如からくる早過ぎた引締めの実施が立て続けに行われ、その結果、中央銀行への信認が大きく損なわれたところであります。その結果、総裁が幾ら物価が一%になるまで金融緩和を続けると宣言をいたしましても、市場参加者から全く信頼されず、デフレ脱却が実現しておりません。
 我が国のコミットメントなきこうした宣言は全く力がなく、欧米諸国で行われている大胆な金融緩和と裏腹に、バランスシートの拡大が行われていないことなどから、一ドル百十円から七十五円へと急激な円高を引き起こし、輸出、すなわち外需へ大きなブレーキを掛けてしまったわけであります。
 一方、デフレ環境の下、全国の勤労者世帯の所得は消費者物価をはるかに超えるペースで下落を続け、一九九七年から比較をいたしますと、約一割五分も下落をしております。購買力の減退は内需の減少をもたらし、更なる財政支出が必要とされておるところであります。
 クルーグマンは、現在の欧米の状況を小さな恐慌と呼んでおりますが、ヨーロッパも米国も緊縮財政に向かっている中、我が国までもが緊縮に向かってしまいましては、小さな恐慌が大きな恐慌となってしまうかもしれません。
 こういった流れの中で第三次補正予算が成立することは、償還財源の確保の道筋にも依存をいたしますが、大恐慌回避の必要条件を満たすことになり、大変に意義深いものであると考えております。成立に御尽力をいただきました各党の皆様にも心から感謝を申し上げます。
 最後になりましたが、これから冬に向かう被災地の皆様、不撓不屈の精神で復興に取組をいただき、これに心からの応援を申し上げることで賛成討論とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
#302
○委員長(石井一君) 次に、赤石清美君。
#303
○赤石清美君 自由民主党の赤石清美でございます。
 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、平成二十三年度第三次補正予算三案について、その内容には全く満足できませんが、私の出身地であります青森県を始め多くの被災地の一日も早い復興のため、そして被災された皆様の一日も早い生活再建のため、賛成する立場から討論を行います。
 九月に野田政権が誕生してからおよそ二か月半がたちました。被災地、被災者の生活には大きな改善が見られず、原発事故への対応も思うように進んでいません。さらに、歴史的な円高で、被災地のみならず日本全体が空洞化しつつあります。欧州の財政危機やタイの洪水などが日本企業の経営を疲弊させています。この間、TPPや消費税などに対する政府の対応を見ても分かりますように、野田内閣では被災地や我が国経済への配慮は全くなされてきませんでしたと言っても過言ではありません。
 総理の目には被災地が見えているのでしょうか。口では復興が最優先課題と言いながら、やろうとしているのは復興増税、消費税増税であります。復興債に関しても、当初は償還期間を十年の短期にするなど、復興や景気に与える影響などもお構いなしでありました。我が党の提言で二十五年に延長されましたが、それでも短いと言わざるを得ません。
 さらに、我が党は四か月以上も前の七月に十七兆円の補正予算案を提案していました。今日やっとそれを織り込んだ第三次補正予算が成立する運びでありますが、余りにも遅過ぎる対応であります。震災関連の企業倒産は全国で四百社を超え、ほかにも被災地では二千社以上が営業不能に陥っています。もっと早く補正予算が成立していれば防げた倒産、営業再開できた企業が数多くあったはずです。私の出身地である青森県の被災企業の方のことを考えると、私は断腸の思いであります。
 この補正予算の成立をもって我々自民党の協力は終わります。野田内閣は、経済政策の失政と同時に、閣僚一人一人に看過できない問題があります。民主党政権が政権の座から降りることこそが、被災地の復興、日本の復活につながるのであります。
 消費税の増税法案を次期通常国会に提出すると聞いていますが、増税法案が国民に受け入れられるか否か、その採決をする前に総選挙で国民の信を問うのが筋であります。そのことを強く強く申し上げて、私の討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
#304
○委員長(石井一君) 次に、竹谷とし子さん。
#305
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
 ただいま議題になりました平成二十三年度第三次補正予算案について、公明党を代表して、賛成の立場から討論させていただきます。
 初めに、この三次補正予算については、その提出が余りにも遅く、必要とされているスピード感を欠いていたことを厳しく指摘せざるを得ません。我が党としては、東日本大震災からの本格的な復興の柱となるべき予算案を早急に編成し、速やかな執行により、被災者の方々の生活の再建を一日も早く進めていくべきと主張してまいりました。
 にもかかわらず、前総理が自らの政権の延命にきゅうきゅうとし、本格的な復興予算の編成は遅れに遅れ、九月上旬が中旬に、そして下旬に、結局、政府から予算案が国会に提出されたのは十月二十八日となってしまいました。このことから、被災地の本格的な復興を遅らせた責任は政府・与党にあることを厳しく指摘しておきたいと思います。
 このような提出に至る経緯がありますが、その内容においては、被災された方々の生活再建に資するため我が党が行ってきた提言、主張の数々が盛り込まれております。特に、被災自治体の復興プランを後押しする復興交付金や地方の負担を軽減する復興特別交付税の創設のほか、中小企業の資金繰り支援策などの充実と本格的な復興を推進する事業が盛り込まれたこと、そして公立学校の耐震化や全国的な防災対策などの災害対策予算が我が党の主張したとおり盛り込まれたことは評価しております。今後は、本予算案の成立と同時に、その執行を一日も早く行い、被災地に復興のつち音を鳴らしていくことが重要です。
 当予算委員会においても、一次補正、二次補正の執行の遅れが度々指摘されてきたところであります。成立後の予算を被災者の方々の生活再建に役立つ具体的な事業として速やかに執行し、被災地の本格的な復興を強力に推進していくべきであるということを強く訴え、私の賛成討論とさせていただきます。(拍手)
#306
○委員長(石井一君) 次に、小野次郎君。
#307
○小野次郎君 私は、みんなの党を代表して、平成二十三年度第三次補正予算案に対して賛成の立場から討論を行います。
 今、日本は、三つの大きな課題について待ったなしの決断と実行が求められています。課題の第一は脱原発、第二は行財政改革、第三はTPPであります。それぞれが既存の行政、経済社会の仕組みに大胆な改革を要する課題であり、これに対して、既得権にぶら下がる勢力からは組織的抵抗の姿勢が見られています。
 危機的な状況の下で政権運営に当たる内閣には、何よりも多くの国民の理解を得る積極的努力が求められています。しかし、野田総理は、安全運転を目指すという言い訳の下に、国家の重大課題にいかなる方針で取り組むのか一向に明らかにしていません。明らかにしているのは、復興増税に加えて消費税の大幅増税という何が何でも増税路線だけではありませんか。
 この点、みんなの党は、第一に脱原発を進め自然エネルギー立国を、第二に行財政改革による増税なき復興を、そして第三に貿易立国、科学技術立国に向けて国際経済連携の一層の推進と、自らの立場を既に明確にしています。
 また、野田内閣には構造的な欠陥を指摘せざるを得ません。ぶら下がり取材の拒否を含め、総理の発信力が極めて不足しています。人前で話したがらない政治指導者など、現代には無用の長物であります。また、脱原発やTPPをめぐっては閣僚の間に認識の不統一が見られますが、これも総理自身が常に右顧左眄する姿勢であることに最も大きな原因があります。
 さらに、当初から、マルチ商法との密接な関係を有する者、外国籍の人間から献金を受けたり、脱税、薬物犯罪の検挙者と密接な交際を続ける者、宮中行事の欠席について自ら不謹慎な発言をする者などなど、閣僚の資質の劣化は目を覆いたくなるほどです。予算案審議を通じて、官僚作成の答弁案を棒読みする閣僚が目立ちます。その一事をもってしても、国民は野田内閣が官僚支配の手のひらの上で踊ってみせるだけの内閣であることを既に見抜いています。
 このような内閣には、日本社会に覆いかぶさる重大課題について果敢に改革を実行していく覚悟も能力もないと断じざるを得ません。一刻も早く解散・総選挙を実施して国民の審判を受けることを改めて求めます。
 本補正予算案については、被災地域と被災者の方々に思いを致し、一日も早い本格的な復興を願う全国民の期待に鑑みて、政治的立場を乗り越えて賛成せざるを得ないことを申し上げ、私の討論を終わらせていただきます。(拍手)
#308
○委員長(石井一君) 次に、荒井広幸君。
#309
○荒井広幸君 たちあがれ日本・新党改革の荒井広幸です。
 第三次補正予算に次の注文を付けて賛成いたします。
 政府は、本当に実態を理解しているのでしょうか。二重ローン救済法案成立は遅過ぎました。しかも、その予算は組まれておりません。被災者の方々が甚大な被害から一刻も早く立ち直るためには、スピード、早期の手当てが必要でしたが、とにかく遅い。内容や規模も足りない。そして、必要なところに手が届いていない。まさに閣僚の皆さん、人災であります。今後、更なる工夫や施策の積み増しを求めます。
 特に、東電原発事故災害対応は全くなっていません。政府はやるべきことと財源の担保を明確に法律に定めるべきであります。法律によって被災者が長期にわたる放射線との闘いに打ちかつという基本哲学を、野田総理、きっちり持っていただきたい。
 また、除染作業と処分、貯蔵場所の決定を市町村に押し付けてはなりません。政府は、自らが加害者としての責任を果たすため、心を込めた説明と説得、そして場所決定を速やかに行うように求めます。さもなくば、生活再建を目的とした土地資産等の借り上げという次のステージに移っていけないからです。
 最後に、全国国民の皆様からの温かいお気持ちと御支援に感謝して、終わります。(拍手)
#310
○委員長(石井一君) 次に、山内徳信君。
#311
○山内徳信君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、政府提出の二〇一一年度第三次補正予算案に賛成する立場から討論を行います。
 まず、歳入の復興債の償還財源として法人税率を引き下げる一方、不公平税制の徹底是正がないまま安易な庶民増税を行うなどの問題があります。
 しかし、歳出には、震災復興特別交付税や震災復興交付金、瓦れき処理や除染経費、福島県の基金、雇用対策経費、B型肝炎関係経費などが盛り込まれており、復興、台風被害対策、円高対策の促進の観点から賛成するものであります。
 最後に、沖縄出身議員として、サトウキビは沖縄の基幹作物であります。国内のてん菜等を含めて甘味作物が壊滅的打撃を受けるTPPへの交渉参加は認められないことを訴えて、討論を終わります。(拍手)
#312
○委員長(石井一君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 平成二十三年度一般会計補正予算(第3号)、平成二十三年度特別会計補正予算(特第3号)、平成二十三年度政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#313
○委員長(石井一君) 多数と認めます。よって、平成二十三年度第三次補正予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#314
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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