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2011/12/07 第179回国会 参議院 参議院会議録情報 第179回国会 本会議 第11号
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2011/12/07 第179回国会 参議院

参議院会議録情報 第179回国会 本会議 第11号

#1
第179回国会 本会議 第11号
平成二十三年十二月七日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十号
  平成二十三年十二月七日
   午前十時開議
 第一 東日本大震災復興特別区域法案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第二 地方税法の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第三 東日本大震災の被災者等に係る国税関係
  法律の臨時特例に関する法律の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第四 国民年金法等の一部を改正する法律等の
  一部を改正する法律案(第百七十七回国会内
  閣提出、第百七十九回国会衆議院送付)
 第五 津波防災地域づくりに関する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 第六 津波防災地域づくりに関する法律の施行
  に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、第三十二回オリンピック競技大会及び第十
  六回パラリンピック競技大会東京招致に関す
  る決議案(鈴木寛君外八名発議)(委員会審
  査省略要求)
 一、復興庁設置法案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(平田健二君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 鈴木寛君外八名発議に係る第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(平田健二君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。橋本聖子君。
    ─────────────
   〔議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔橋本聖子君登壇、拍手〕
#5
○橋本聖子君 ただいま議題となりました民主党・新緑風会、自由民主党・無所属の会、公明党、みんなの党、たちあがれ日本・新党改革、社会民主党・護憲連合、国民新党の各派共同提案に係る第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案につきまして、発議者を代表して、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 まず、案文を朗読いたします。
    第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案
  我が国において、一九六四年の東京オリンピック以来となるオリンピック夏季競技大会及びパラリンピック競技大会を開催することは、今般成立したスポーツ基本法の趣旨に沿うものであって、国際親善とスポーツ振興、共生社会の実現にとって極めて意義深いものである。また、東日本大震災からの復興の途上にある我が国にとって、両大会の招致と開催の成功は、国民に希望を与えるとともに、世界に対する復興の証となる。
  来る二〇二〇年の第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会を東京都に招致するため、政府、国会が一体となり、内外における招致活動及びスポーツ外交を強力に推進するとともに、国を挙げて、必要となる支援や競技環境等その準備態勢を整備すべきものである。
  右決議する。
 以上であります。
 オリンピックが、世界各国のスポーツを発展させ、スポーツを通じた友情、連帯、フェアプレーの精神を培うことで、民族の相互理解や世界平和への貢献をしてきたことは御承知のとおりであります。
 我が国は、これまで、一九六四年の東京夏季大会、一九七二年の札幌冬季大会、一九九八年の長野冬季大会を開催した経験があります。いずれの大会もオリンピックの精神に基づき、国民的な盛り上がりの中で大成功を収め、国際親善とスポーツの振興に大きな役割を果たしました。
 また、一九六四年の東京、一九九八年の長野で開催されたパラリンピック競技大会は、障害者の自立と社会参加の促進、障害者理解の上で意義あるものとなりました。
 戦後復興の成った日本を世界に示した東京オリンピックから五十六年が経過し、再び日本において人類最大の平和の祭典であるオリンピックを東京で開催することは、世界平和の希求と共生社会の実現、そして、東日本大震災からの復興と世界の方々からいただいた支援に対する感謝の念を示すものであります。
 第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会の開催都市は、再来年九月七日に開催される国際オリンピック委員会総会において決定をされます。スポーツ基本法が全会一致で成立したことを踏まえ、東京都への招致を実現するためには、国内外の人々と真に友好的な関係をつくり上げ、国民が心を一つにして招致活動に当たらなければその成功はあり得ないということを私たちを含め関係者が強く認識して、東京オリンピックのレガシーである国立競技場の整備や、政府による財政の保証を始めとした招致並びに開催に必要な活動を推進していかなければなりません。
 以上が本決議案を提出する趣旨であります。
 何とぞ皆様方の御賛同を賜りますようにお願いを申し上げます。
 以上です。ありがとうございました。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(平田健二君) これより採決をいたします。
 本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#7
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#8
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成           二百二十二  
  反対               六  
 よって、本決議案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#9
○議長(平田健二君) ただいまの決議に対し、文部科学大臣から発言を求められました。文部科学大臣中川正春君。
   〔国務大臣中川正春君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(中川正春君) ただいまの御決議に対して所信を申し述べます。
 第三十二回オリンピック競技大会、第十六回パラリンピック競技大会を東京都に招致し、我が国において再びオリンピック競技大会、パラリンピック競技大会が開催されますことは、国際親善とスポーツ振興にとって誠に有意義であり、また、東日本大震災からの復興と世界からの支援への感謝の気持ちを世界に示すものとなると存じます。
 政府といたしましても、ただいまの御決議の趣旨を十分尊重いたしまして、スポーツ基本法を踏まえ、招致の実現並びに準備態勢の整備に最善の努力を払ってまいる所存でございます。
 ありがとうございました。(拍手)
     ─────・─────
#11
○議長(平田健二君) この際、日程に追加して、
 復興庁設置法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○議長(平田健二君) 御異議ないと認めます。国務大臣平野達男君。
   〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(平野達男君) 復興庁設置法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、本年六月二十四日に施行されました東日本大震災復興基本法に基づき、復興に関する施策の企画立案及び総合調整並びに実施に関する事務等を所掌する復興庁を設置し、東日本大震災からの復興の円滑かつ迅速な推進を図るため、提出することとした次第であります。
 次に、法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、復興庁の設置、任務、所掌事務について定めております。
 復興庁は、内閣に置き、復興に関する内閣の事務を助けること及び復興に関する行政事務の円滑かつ迅速な遂行を図ることを任務としております。
 また、復興庁は、その任務を達成するため、復興に関する施策の企画立案及び総合調整、関係地方公共団体に対する情報の提供、助言その他必要な協力、復興推進計画の認定に関すること、復興交付金の配分計画に関すること等を行うこととしております。
 第二に、復興庁の組織について定めております。
 復興庁は、内閣総理大臣を長とし、関係行政機関の長に対する勧告権等を有する復興大臣を置くとともに、所要の規定を整備することとしております。
 また、復興庁に、全ての国務大臣等をもって組織する復興推進会議及び関係地方公共団体の長及び優れた識見を有する者をもって組織する復興推進委員会を置くこととしております。
 さらに、復興庁に、地方機関として岩手県、宮城県及び福島県の各県庁所在地に復興局を置くこととしております。
 第三に、復興庁は、別に法律で定めるところにより、平成三十三年三月三十一日までに廃止するものとすること、その他所要の措置について定めております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して四月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 政府としましては、以上を内容とする法律案を提出いたしましたが、衆議院におきまして一部修正が行われております。
 第一に、復興庁は、東日本大震災復興基本法第二条の基本理念にのっとり、東日本大震災からの復興に関する内閣の事務を内閣官房とともに助けること等を任務とすることとしております。
 第二に、復興庁の所掌事務に、東日本大震災からの復興に関する行政各部の事業を統括し及び監理すること、必要な予算を一括して要求・確保すること、事業を自ら執行し、又は関係行政機関に予算を配分すること等を追加することとしております。
 第三に、関係行政機関の長は、復興大臣の勧告を十分に尊重しなければならないこととしております。
 第四に、復興庁に副大臣二人を置くこととするほか、所要の規定を整備することとしております。
 第五に、復興局について、国及び地方公共団体の職員、民間事業者等による協議、調整等を行うための組織体に関する事務に係る規定等を新設することとしております。
 第六に、附則において、検討規定及び国会報告規定を新設することとしております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#14
○議長(平田健二君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。斎藤嘉隆君。
   〔斎藤嘉隆君登壇、拍手〕
#15
○斎藤嘉隆君 民主党・新緑風会の斎藤嘉隆です。
 議題となりました復興庁設置法案について、会派を代表して質問をさせていただきます。
 間もなく年末を迎えます。今年は東日本大震災、それに伴う原子力発電所事故、その後も災害等が続発した一年でありました。亡くなられた方々とその御遺族の方々に改めてお悔やみを申し上げ、また、今日もなお苦難の生活を余儀なくされている被災者の方々にお見舞いを申し上げます。
 幾度となく被災地の学校を訪問しました。厳しい環境にありながらけなげに明るく過ごす子供たちに出会ってきました。冒頭、こうした子供たちへの支援の在り方についてお聞きをしたいと思います。
 東北にも厳しい冬が到来しました。最低気温が氷点下の日々も続きます。被災地には、底冷えする体育館を仮の学びやとしている学校もありました。かじかむ手で鉛筆を握る子供たちの姿が脳裏に浮かびます。日も短くなり、下校時が日没の時刻と重なります。全てを津波に押し流され、通学路には家の明かりも街灯もない箇所が幾つもあります。暗い夜道を懐中電灯片手に家路を急ぐ子供たちの姿がありました。
 間もなく受験シーズンを迎えます。親を失った遺児や孤児ばかりでなく、仕事を失い、家を失った家庭の子供たちは、経済的理由等も含め、自分は本当に進学できるのだろうかという不安を心に抱きながら学習を続けています。
 復興構想会議が示した復興への提言では、人と人とをつなぐ絆を育てるために教育の持つ潜在的可能性を生かすことや、学校を新たな地域コミュニティーの核となる施設として拡充していくことの重要性が示されました。被災地の子供たちに手を差し伸べ、一日も早く当たり前の教育環境を用意することは政治の責務です。被災地の子供たちへの思いや教育復興に向けた決意を、総理御自身の言葉で是非お聞かせをいただきたいと思います。
 被災地の復興なくして日本の再生なし、野田総理が就任以来繰り返し述べてこられた内閣の最大、最優先の課題です。その復興予算の中心となる第三次補正予算とその財源を確保するための法案が今国会で成立し、復興に向けての施策の全体像が定まりました。本法案は、先に成立した復興特区法と並んで、言わばこうした施策を強力かつスムーズに推進していくための仕組みを復興庁として整えようとするものであり、一連の復興施策の中で重要な意味を持つものと考えます。復興の最前線に立つ自治体や被災住民の皆さんも大きな期待と関心を寄せています。衆議院での議論と修正も踏まえて、復興庁設置の意義と役割を改めて総理にお伺いをいたします。
 次に、その復興庁の機能と効果について、三つの具体的内容を例にお尋ねします。
 例えば、学校の再建や修復です。被災三県で移転が検討されている学校は計八十校に上るとされています。学校施設の移転先確保や復興計画策定について、復興庁はどのような役割を果たすのでしょうか。この点を復興担当大臣に伺います。
 また、直接現場を預かる地元教育委員会との調整をどう行い、それが教育復興のスピードアップにどうつながるのか、この点は文部科学大臣に伺いたいと思います。
 また、被災自治体が復興の前提として解決を迫られている瓦れきの撤去と処理について伺います。
 仮置場に搬入された瓦れきはまだ六割にすぎず、分別・焼却処理や最終処分地の確保などのめどはいまだ立っておりません。放射性物質による汚染やアスベストの飛散防止などに十分な注意を払いながら安全にこれらを処分していくために、環境省を軸に全国の自治体などで努力と検討が続けられていますが、これに復興庁はどのような役割を果たすのか、復興担当大臣の見解を伺います。
 現在の復興対策本部と原子力災害対策本部との関係は複雑で、現地ではしばしば混乱も生じていると聞いています。今後、原子力安全庁の設置も検討されますが、復興庁の業務とどのように関係するのか。また、事故を起こした福島第一原発は廃炉まで三十年、四十年という長い期間を要するものと考えますが、復興庁は十年しか存続しないとすれば、その後の原発災害からの救済、復興について国としてどのように対応していくおつもりなのか、復興担当大臣にお聞きをいたします。
 次に、衆議院における本法案の修正点について伺います。
 被災地の自治体が抱える多種多様な問題を各省庁の垣根を越えて解決へと導き、復興に対する国の責任を一元的に果たしていく官庁でなければ、新たに設置する意義はありません。一方で、既に三陸沿岸道路などを始め国の直轄事業として相当進んでいる事業もあり、所管換えや重複によって時間的、予算的ロスや混乱が生じることも避ける必要があります。
 衆議院での本法案修正は、復興庁の各省庁に対する予算管轄権を原案より強化拡大し、個別公共事業の箇所付けまで含めて復興庁が担うとして、各省庁の執行機能を限定するものとなりました。この修正によって、実際に事業を企画、決定、実施していく上でどのような改善効果が期待できるのか、復興担当大臣の見解をお尋ねいたします。
 さらに、こうした高度な調整機能と事業監理能力を有する復興庁となるかどうかは、その人的体制に懸かっていると言っても過言ではありません。どのように優秀な人材を集め、どれほどの規模で体制をしくおつもりなのでしょうか。復興庁独自の定員として確保するのかどうかも含め、お聞かせいただきたいと思います。
 また、衆議院の修正によって副大臣二人を置き、政務官は置かないということになりましたが、この限られた政務二役の配置によって広域にわたる被災地の現場ニーズを的確に反映した業務ができるのか、この点も復興担当大臣にお答えいただきたいと思います。
 震災後九か月を経過し、年も暮れようとしています。仮設住宅で初めての年越しを迎える方も多くいらっしゃいます。復興への道のりは長く厳しいものとなりますが、厳しい冬の後には必ず暖かな春が訪れます。
 復興庁が一日も早く設置され、野田総理の下、全体の復興施策を力強くリードすることによって、暖かな春が一日も早く被災地に訪れますことを心から期待し、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇、拍手〕
#16
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 斎藤嘉隆議員から、二問、私にはお尋ねがございました。
 まず最初が、被災地の教育の振興に関するお尋ねでございます。
 地域コミュニティーの拠点でもある学校を中心に、被災をした子供たちがこれまでどおりの落ち着いた環境の中で安心して学ぶことができるよう、被災地の教育の振興を進めることは極めて重要な課題であると考えております。
 このため、政府としては、復興の基本方針に基づいて、学校施設の復旧支援、そして就学機会の確保のための経済支援、被災した子供たちの学習支援や心のケアの充実を図るための教職員定数の加配措置、スクールカウンセラーの派遣などの取組を進めております。
 地域コミュニティーの絆の中で、我が国の未来を担う子供たちが健やかに学び育つことができるよう、斎藤議員御指摘のとおり、一日も早い被災地の教育の復興に向け、引き続き最大限努力をしてまいります。
 続いて、復興庁設置の意義と役割についての御質問をいただきました。
 復興庁は、市町村が復興事業を円滑かつ迅速に行えるよう、各府省の縦割りを超え、かつ、被災地の要望等にワンストップで対応することが重要であります。このため、政府案において、復興庁は、復興交付金や復興特区制度に加え、勧告権や各府省の復興関係予算要求の調整権を含む強い総合調整権などの権限を担うこととしておりました。
 この度の衆議院における修正により、これに加えて、被災自治体から一元的に受理した要望に基づき対応方針を策定し、各府省の復興事業に係る予算を一括して要求するとともに、各府省の復興事業について、実施に関する計画を策定し、各府省に予算を配分し、執行させるなど、政府全体の司令塔として更に強力な実施権限を担うこととされたものと認識をしております。
 政府としては、可決していただければ、この修正の趣旨を十分に踏まえて、強力に復興を進めてまいる決意でございます。
 残余の質問については、関係大臣が答弁をいたします。(拍手)
   〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(平野達男君) 斎藤議員からは、私に五問質問をいただいております。
 まず、学校施設の復興に係る復興庁の役割についての御質問をいただきました。
 被災地の学校施設につきましては、これまで文部科学省において再建や改修等の支援を進めてまいりました。また、復興本部においては、これまで、学校施設の復旧に係る事業計画と工程表を市町村別に取りまとめ、公表すること等によりましてこれを推進してまいりました。
 東日本大震災で被災三県において被害を受けた公立学校は約二千校ございます。その多くは、復旧計画に基づきまして鋭意今復旧が進められております。また、津波等の被害を受け、移転等を検討している公立学校は、現時点で私どもの把握では五十九校ございます。そのうち二十五校では復旧完了のめどが立っておりまして、残りの三十四校については土地利用計画や市町村の復興計画との関係により復旧完了時期がいまだ未定となっております。
 復興庁におきましては、学校施設を含む被災自治体の復興計画の策定支援や、学校施設の整備を含む各府省の復興事業を横断的に一括する復興交付金などによりまして、復旧完了時期が未定の学校につきましては早期に復旧計画を策定できるよう支援するとともに、復旧計画に基づき全ての被災学校が早期に復旧するよう、そのことを目指して更なる支援を進めてまいります。
 瓦れきの処理に関する復興庁のかかわりについての御質問をいただきました。
 瓦れきの撤去につきましては、環境省を中心に、仮設処理施設の設置や県外での広域処理を推進し、放射性物質汚染対策や飛散防止の徹底を促す自治体への通知の発出、ボランティアを通じたマスクの無料配布等によるアスベストの飛散防止対策等が進められてまいりました。
 また、被災直後から、現復興対策本部の前身である政府の被災者支援本部が主体となって各省調整を行いまして、災害廃棄物の処理指針等をまとめるなど、環境省が中心となった瓦れきの処理を支援してまいりました。この結果、居住地近傍の散乱瓦れきは全て撤去されるなど、一定の進捗を見ております。
 復興庁設置後は、復興庁はいわゆる瓦れき処理特措法に基づく瓦れき処理の総合調整を担うこととしておりまして、市町村や県の要望を受け止めて、瓦れき処理の迅速化が図られるよう調整機能を発揮してまいります。
 原子力災害からの復興の関係についての御質問をいただきました。
 原子力災害からの復旧・復興のうち、除染、避難区域の見直し、放射性廃棄物の処理など、直接被害に関する事項は原子力災害対策本部が担当し、復興のための被災者、自治体の支援、インフラの充実、産業振興などは復興対策本部が担当してまいります。復興庁は、この復興対策本部の機能を引き継ぎます。
 なお、原子力安全庁は、環境省の外局として新設され、原子力安全・保安院による原子力安全規制を引き継ぐ専門組織であり、事故発生時の初動体制などを行う組織という位置付けとなる予定でございます。
 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向け、中長期的措置の取組については、枝野経済産業大臣及び細野原発事故収束・再発防止担当大臣から指示を受けた東京電力、資源エネルギー庁及び原子力安全・保安院が中長期ロードマップを策定しているところでございます。このロードマップに従いまして、廃炉に至るまでの対応について、安全の確保については原子力安全庁が、廃炉事業の着実な推進については資源エネルギー庁が役割を果たしてまいります。
 原子力災害からの復興については、復興庁の存続十年間のできるだけ早い時期に、避難している住民の方々がふだんの生活に戻れるように取り組むとともに、長期避難を余儀なくされる方々の支援にも取り組みます。
 また、今回の原発事故により被害を受けた全ての方々が、その損害額全てについて迅速かつ適切に賠償を受けられるよう、復興庁としても取り組んでまいります。
 復興庁の人員体制についての御質問をいただきました。
 復興庁は、被災自治体への支援や、そのニーズに対するワンストップでの対応を実現するため、各府省の制度や復興施策に詳しく、何より熱意ある人材を確保することとしております。このため、各府省からの出向者が多くなると考えておりますが、自治体や民間からの出向等も活用し、幅広く人材を確保したいと考えております。
 また、衆議院における修正では、行政改革などの観点から政務三役の数の縮減が行われたところでございますけれども、他府省の副大臣又は大臣政務官を復興庁に併任できることとされておりまして、これらに復興局を担当させるなどにより、復興自治体の要望をしっかりと受け止めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣中川正春君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(中川正春君) 学校の再建や修復に関する文部科学省の役割についてお尋ねがありました。
 文部科学省としては、被災地の教育復興に向けて先駆的な教育モデルを取り入れたり、地域との連携を一層深めたりする取組と結び付いた学校施設の整備を支援するなど、文教施策の観点から復興庁や地元教育委員会との連携を図っていきたいと思います。
 現地の要望にきめ細かく対応することによって、被災地の復興の加速化に協力をしてまいります。(拍手)
    ─────────────
#19
○議長(平田健二君) 岡田広君。
   〔岡田広君登壇、拍手〕
#20
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 私は、自由民主党・無所属の会を代表いたしまして、ただいま議題となりました復興庁設置法案について質問をいたします。
 質問に先立ち、野田総理と一川防衛大臣に適材適所の考え方等についてお伺いをいたします。
 被災地では本格的な冬を迎えています。仮設住宅で僅かな暖を取り、寒さをしのいでおられる被災者の皆様の様子を報道で拝見するたびに心が痛み、なぜこんなにも震災復興が進まないのか、歯がゆい思いでいっぱいです。
 大震災発災後、政府は、菅総理のパフォーマンスによる原発視察とベントの遅れから始まり、間違った政治主導による震災対応、そして、国民への説明も国会での議論すらないままでの野田総理のTPPへの協議参加宣言、閣僚の不適切発言等による混乱が今日まで復旧・復興を遅らせてきたのではないでしょうか。一川防衛大臣に至っては、安全保障の素人発言から、ブータン国王の晩さん会の件、防衛局長の不適切発言、沖縄少女の暴行事件での認識のなさ、さらには少女乱交事件という発言まで飛び出し、沖縄県民の心を傷つけ、人として許し難い暴言であります。
 野田内閣はこれでも適材適所と言えるのでしょうか。党内融和を優先した人事だったのではないでしょうか。総理の任命責任はないのでしょうか。総理にお尋ねをいたします。
 一川大臣にもお尋ねをいたします。
 一川大臣は、農林水産行政には特に見識がある方と伺っております。しかし、今の立場ではその能力を十二分に発揮することはできないのではないでしょうか。一川大臣にとって防衛大臣という要職は御自身で適材適所だと思われるのでしょうか。率直にお答えをいただきたいと思います。さらに、国会を混乱させないためにも、高い見地からの総合的な判断はないのでしょうか。一川大臣の率直なお考えをお聞かせください。
 私は、四月の決算委員会で復興庁を設置すべしという質問をいたしました。当時の菅総理からは余り積極的な答えはありませんでした。政府は元々復興庁をつくる気がなかったのではないでしょうか。
 しかし、その後、自民党を始め野党の努力によって復興基本法に復興庁の設置が明記されました。基本法によれば、復興庁は復興施策についての総合調整と実施を担う強い権限を持つ省庁となるはずでありました。ところが、復興庁設置法の政府案は実施権限が骨抜きになっており、各省の縦割りが残ったままのものになりました。
 総理に伺います。
 なぜあのような政府案を出したのでしょうか。復興基本法を踏みにじってまで復興庁の権限を縮小しようとしたその理由をお答えください。
 幸いにも、与野党協議による修正によって、復興庁は、予算要求、事業の実施計画策定、予算配分に至る権限を持つことになり、司令塔としての機能が強化されました。しかし、よく見ると、新たに追加された権限は全て政令で定める事業となっております。これでは、政令の定め方によってはまた骨抜きになる余地が残されている気がいたします。
 今回の修正で追加された復興庁の権限規定で、政令で定める事業とあるのは、どのような事業を定めるつもりでしょうか。復興に関する事業は基本的に全て入るという理解でよいのか、総理に伺います。
 次に、復興庁の場所について伺います。
 法案には明記されてありませんが、復興庁の本部は東京に置く考えだと総理は答弁をされております。しかし、重要なことは、被災地の自治体が求めていることは何かということです。復興庁は被災地にあってこそ、被災地の声をダイレクトに聞き、直ちに反映できるのではないでしょうか。政府のやる気、姿勢が問われている問題です。
 本部の場所はどのような基準で、どんな手順で決めるのでしょうか。本部の場所を決める際には、被災地の意見や野党の意見をどのように反映するのか、総理にお尋ねをいたします。
 復興局について伺います。
 法案では、岩手、宮城、福島の県庁所在地に復興局を置くことになっております。この復興局はどこまでの権限を持つものになるのでしょうか。被災地のニーズに素早く対応するためには、単なる窓口ではなく、自ら対応を決めることができる権限が必要です。
 復興局の権限と各省の出先機関との関係について、平野大臣から御説明願います。
 また、復興局が置かれない県での体制についても伺います。
 私の地元である茨城県も震災で大きな被害を受け、七七・三%の市町村が特定被災地方公共団体に指定されております。また、原発事故の影響は、福島県に次いで大きいものがあります。しかし、茨城県には復興局が置かれません。復興局が置かれる県と比べ、対応が不十分になるのではないかと懸念をしております。
 復興局には復興庁のどの立場の方が責任者として配置されるのでしょうか。復興局の置かれない県の責任者は誰になるのでしょうか。また、他県では復興局が担当する仕事はどのような体制で行われることになるのでしょうか。衆議院では、必要な体制を検討するといったような答弁でありましたが、平野大臣、もっと明確にお答えください。
 復興庁の人員について伺います。
 法案の修正で、復興庁の権限が強化されたことに伴って、その権限に見合うだけの人員も増えるのだと思います。復興庁の人員はどの程度になるのか、お聞かせください。
 平野大臣、復興庁の職員は、国の職員の異動、自治体からの出向、被災地からの新規雇用で、それぞれどの程度の割合を雇用することになるのか、お聞かせください。また、時限的に設置される復興庁は、公務員の定数管理とは関係なく、任期付きで柔軟に人員を増やせる体制にすべきと考えますが、平野大臣、お答えください。
 復興庁の予算について伺います。
 野党の修正で、復興庁は復興予算の一括要求と各省への配分を行うことになりました。しかし、来年度の予算要求は既に各省で作業が行われております。
 復興庁からの予算要求は、早くて来年度の補正予算から、遅ければ再来年度の予算要求になるということでしょうか。また、来年度予算の復興関係部分は各省が要求しますが、今後、全て復興庁に計上し直して復興庁が配分するという理解でよいのか、安住大臣に伺います。
 次に、復興庁の勧告権について伺います。
 復興庁の勧告権は、どのような勧告を行うことを想定しているのか、また、内閣の勧告権と違い、積極的に活用する考えがあるのか、総理、お答えください。
 次に、復興特区について伺います。
 復興庁は、復興特区に関する権限も持っております。被災地の復興のため、様々な規制をなくしたり税制上の特例を設けたりする復興特区は速やかに立ち上げる必要があります。
 復興特区の申請に伴う被災地の負担を軽減するため、復興庁が具体的にどのような支援を行うのか、平野大臣に伺います。
 九日が会期末です。国家公務員の給与削減などの重要法案が残っていますが、ここで予定していた二千九百億円の復興財源はどうなるのでしょうか。こんな状況で消費税増税について国民の理解が得られると考えているのでしょうか。最高裁が違憲状態と判断した一票の格差是正に向けた法改正等も見送りになるのでしょうか。
 このように重要法案を積み残したまま国会を閉じようとしていることに総理は責任を感じないのでしょうか。総理の不退転の決意はどこに行ったのでしょうか。まさか、党内の事情を優先して改革を避けて通るということではないと思います。それとも、総理の座、政権維持が大事なのでしょうか。野田総理の考えをお聞かせください。
 復興庁が誕生する来年のえとは、たつです。たつは十二支の中で唯一地球に存在しない架空の動物です。坂本龍馬の言葉に、龍とならんと欲すれば雲おのずと来るという言葉があります。目的を持って頑張れば必ず支えてくれる人、助けてくれる人がいて、物事が成就するということであります。
 都合が悪くなると泥の中に潜って隠れてしまうのではなく、復興庁が設立される来年は、空高く天を目指していく昇り竜の年になりますことを強く祈念いたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇、拍手〕
#21
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 自由民主党の岡田議員の御質問に順次お答えをしてまいりたいと思います。
 まず最初に、防衛局長の不適切発言と閣僚の任命責任についてのお尋ねがございました。
 報道された前沖縄防衛局長の発言は極めて不適切な発言であり、更迭は当然の措置と考えております。沖縄県民の皆様に改めて深く私からもおわびを申し上げたいと思います。現在、国家公務員法に照らし厳正に処分すべく検討中との報告を受けております。
 また、防衛大臣については、沖縄に赴き、沖縄県民、県民を代表する知事、議会の議長等に直接謝罪をされており、防衛省挙げて、襟を正して職務遂行に当たる先頭に立つことを求めたいと考えております。
 閣僚の任命に当たっては、政治家としての経験と蓄積、政策能力などを勘案し、それぞれ適格であるとの判断に基づき任命をいたしました。閣僚として職務を着実に遂行しており、任命責任を問われるものではないと考えております。
 復興庁の権限についての御質問をいただきました。
 政府の復興庁設置法案においても、基本法の趣旨を踏まえ、各府省の縦割りを排し、被災自治体が復興事業を円滑かつ迅速に行えるよう支援する観点から、復興庁は、復興交付金や復興特区などの実施権限に加えて、勧告権や各府省の復興関係予算要求の調整権を含む強い総合調整権限を担うこととしたところでございます。
 その上で、この度、与野党より御提案をいただいた修正案によって、復興庁は、各府省の復興事業に係る予算を一括して要求するとともに、各府省に予算を配分し執行させるなど、更に強力な権限を担うことになるものと認識をしております。
 続いて、政令で定める事業についての御質問がございました。
 修正案において、復興庁は、先ほど申し上げたとおり、復興に関する事業に必要な予算を一括して要求し確保するとともに、復興に関する公共事業等の実施に関する計画を定めることとされました。それぞれの対象となる事業の具体的な範囲は、修正協議における議論を踏まえつつ、今後政令で定めることとなりますが、復興庁が予算を一括して要求し確保する事業については、武器車両等の整備に係る防衛関係の経費など、被災地や被災者に直接裨益しないような事業を除き、基本的に全ての復旧・復興事業を対象とすることを想定をしています。
 また、復興庁が実施に関する計画を定める事業については、この予算一括要求等の対象事業のうち、公共事業など、財政法に基づく支出負担行為の実施計画の作成対象となっている全ての事業を基本的に対象とすることを想定をしております。
 続いて、復興庁の本庁の設置場所についての御質問をいただきました。
 復興庁の本庁については、各府省に対する総合調整や立法府への対応、衆議院による修正で盛り込まれた復興事業に係る予算の一括要求など、その果たすべき任務にふさわしい立地であることが必要であり、東京に置く必要があると考えています。これまでも、被災地の意見については復興庁設置法案の国会提出前に説明を行う中で伺ってきております。一方、国会等の場において、復興庁の本庁を被災地に設置すべきという御意見もいただいております。
 今後、政府部内において検討を進め、復興庁の設置までに最終的な判断をしたいと考えております。
 続いて、復興庁の勧告権についての御質問をいただきました。
 復興大臣については、各府省の総合調整を担い、必要があれば勧告を行うことができるとしています。さらに、この度の修正案において、この勧告について各府省の尊重義務が明記されました。これまで内閣府の勧告権が活用されたことはありませんが、復興庁においては、例えば復興特区制度の拡充などにおいて各省との意見が異なることも想定されますが、そのような場合も、一般的には、勧告権を背景とした強力な総合調整を行うことで縦割りの弊害が打破され、円滑な調整が進むものと考えております。
 最後に、国会会期と政府提出法案等に関する御質問をいただきました。
 まず、今国会において、大震災復興に係る第三次補正予算、財源関連法案などを始め、野党の皆様の御協力をいただいて成立を得られましたことにまず冒頭感謝申し上げます。
 同時に、御審議いただいております復興庁法案、あるいは労働者派遣法改正案、その他の法案、協定につきましても、何とぞ速やかなる御審議と可決を切にお願いをする次第であります。
 公務員給与に係る法案、さらに郵政改革法案などにつきましては、復興財源の確保にもかかわるものであり、政府としては、成立をお願いをしつつ、また政党間協議にも注目をしているところでございます。
 一票の格差是正につきましては、違憲状態からの脱却を目指して国会及び各党の御努力を是非お願いをしたいと考えております。
 国会の会期につきましては、政府としては会期内での政府提出案件の成立をお願いする立場でありますことを何とぞ御理解を賜りたいと存じます。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(平野達男君) 岡田議員からは、私、四問質問をいただいております。
 まず、復興局の権限と各省の出先機関の関係について御質問をいただきました。
 復興庁の出先機関である復興局につきましては、被災地方公共団体の要望等をしっかり受け止めまして支援を行っていくことが求められております。
 このため、復興局には本庁と同様な強力な総合調整を付与することによりまして、国の出先機関の復興事業の進行調整や各出先機関による合同支援チームの編成、派遣等を行うとともに、被災自治体からの要望についても、決してたらい回しにせず、現地でワンストップでしっかり対応してまいります。
 また、被災地におきましてハイレベルの政治判断をも可能とするため、衆議院における修正に基づき、副大臣又は大臣政務官がそれぞれ各復興局を担当することを予定しておりまして、可能な限り現場で判断ができるような体制を取ることとしております。
 被災地域における復興庁の支援体制についての御質問をいただきました。
 復興局は、復興庁の副大臣又は大臣政務官が担当するとともに、各府省の制度や復興施策に詳しく、何より熱意のある人材を現在の復興対策本部事務局を大幅に超える規模で確保することとしております。
 一方、復興局が置かれる三県以外の被災地域につきましては復興庁の本庁が直接担当をすることとしておりますが、まずその窓口をしっかり明らかにすると同時に、例えば、支所を置くことや、復興庁が中心となって関係機関による合同支援チームを派遣することなど、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
 復興庁の人員についての御質問をいただきました。
 復興庁は、被災自治体への支援や、そのニーズに対するワンストップでの対応を実現するため、各府省の制度や復興施策に詳しく、何よりも熱意ある人材を確保することが必要でございます。
 このため、各府省からの出向者が多くなると考えておりますけれども、自治体からの出向や現地雇用等も活用し、幅広く人材を確保することとしております。その規模につきましては、現在の復興対策本部事務局の規模を大幅に超えた十分な体制を確保しなければならないと考えております。
 また、衆議院における修正では、行政改革などの観点から政務三役の数の縮減が行われたところでありますが、復興庁の他の職員の数についても、このような考え方を踏まえ、行政組織の肥大化を招かないように留意しつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。
 復興特区の申請に伴う被災地の負担軽減のための復興庁による被災地への支援についての御質問をいただきました。
 復興特区法の施行後速やかに自治体が計画を策定できるように、国としては最大限の支援をすることが重要と考えております。
 具体的には、現地で説明会を開催するほか、復興特区の申請に向けた県、市町村からの相談への対応や技術的助言を復興庁、復興局、各支所で行うとともに、出張、巡回を実施することにより、自治体の計画作りをしっかり支援してまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣一川保夫君登壇、拍手〕
#23
○国務大臣(一川保夫君) 岡田議員にお答えをいたします。
 私自身の役職に係る見解についてお尋ねがございました。
 私自身は、政治家として今日まで安全保障政策にもしっかりと関心を持ち、衆議院、参議院の関係委員会においても理事を務めてきたところでもあります。防衛大臣に任命されるに当たりましては、これまでのこうした経歴も加味されたものと私自身は認識いたしております。
 農林水産施策も、また国の防衛政策も、国家の最も基本的な施策であるというふうに考えておりまして、国民一人一人によって支えられている施策であると認識をいたしております。
 今般、国会等におきまして様々な御批判、御指摘をいただいておることに対しては、私、防衛大臣といたしましては、反省すべきところは真摯に反省をし、引き続き、沖縄の懸案事項、それから防衛力の整備、そしてまた災害への対処、また国際協力など、防衛省の抱える諸課題にしっかりとこれから職務を一歩一歩着実に成し遂げていきたいということでございます。
 その中で、特に国の安全を保つためにも、国民の皆様の信頼回復に努め、防衛大臣としての職責を果たしてまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣安住淳君登壇、拍手〕
#24
○国務大臣(安住淳君) 岡田先生にお答えを申し上げます。
 御指摘のとおり、復興庁が設立するまでの間は、各所管大臣が復旧・復興予算をこの組替え要求基準に沿って行うということになります。しかし、御指摘のとおり、復興庁設立日になれば、その時点から要求は復興庁が行うということになります。
 平成二十四年度の予算における復旧・復興に関する経費については、今般、今議題となっております復興庁設置法案が成立すれば、直ちに法にのっとり、各省の要求した復旧・復興に係る経費のうち、政令で定めるものについては復興庁に計上するとともに、その予算につき復興庁が配分するものになるよう所要の調整を行ってまいりたいというふうに思っております。(拍手)
    ─────────────
#25
○議長(平田健二君) 渡辺孝男君。
   〔渡辺孝男君登壇、拍手〕
#26
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。
 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました復興庁設置法案について、野田総理に質問いたします。
 私は、毎週週末に東日本大震災の被災地や被災者を受け入れている自治体を訪れ、不便な生活を強いられている仮設住宅等の被災者の話を伺い、また生活支援を求める切実な訴えを聞き、さらには遅々として進まない復旧・復興対策並びに東京電力による賠償の遅れに関しての怒りの声を聞き、国会議員として誠に申し訳ない思いでいっぱいです。
 公明党が目指す人間の復興の考え方が反映された復興基本法では、復興の牽引役となる復興庁に関して、できるだけ早期に設置すること、可能な限り早期に法制上の措置を講ずるものとすることとしていますが、政府が復興庁設置法案を国会に提出したのは復興基本法制定の約四か月後、発災から約八か月後でした。余りに遅い。
 野田総理は、法案提出がこのように遅れたことに対して被災者や国民におわびすべきと考えますが、いかがですか。
 それでは、法案の内容についての質問に入ります。
 まず、復興庁の本庁の設置場所ですが、これまで閣僚答弁によると東京都に置くとされています。しかし、被災地の現状や復興の進捗状況を肌で感じられるよう被災が大きい地域に設置する、例えば福島県は同県内に設置することを求めています。本庁を東京以外に、被災三県内に設置することを十分検討されているのかどうか、総理に伺います。
 次に、内閣府に置かれ、内閣総理大臣を長とする、各省庁より一段高い位置にある復興庁の任務等について質問いたします。
 衆議院では復興庁の任務規定を強化する修正が行われましたが、その修正に対する対応について総理に伺います。
 また、衆議院では復興庁の所掌事務に関しても拡充する修正が行われました。それに対する対応について総理に伺います。
 さて、衆議院の質疑で、公明党の石田祝稔議員に対する答弁で、内閣府には勧告権があるが、まだ一度も行使されたことがないとの総理の答弁がありました。その理由について総理に伺います。
 衆議院では、復興大臣に与えられた勧告権について、勧告を受けた関係行政機関の長はその勧告を十分に尊重しなければならないとの義務規定を置く修正もなされました。それについての総理の所見を伺います。
 次に、総理は、国の行財政改革を進めている中にあって、復興庁設置法案では、あえて復興庁の政務三役を五人増員することにしていました。その理由を伺います。
 衆議院ではこれを三人増員に減らす修正が行われました。減員となったことに対する対応について伺います。
 復興庁は、復興に関係して、各府省の事業を統括し、監理するとともに、政令で定める事業について、予算の要求・確保や事業実施に関する計画の策定及び執行、あるいは予算を関係各府省に配分することなど、多様な業務を行うことになります。それら復興庁を担う人材の確保に関する基本的な考え方について、総理に伺います。
 次に、復興庁は、その総合調整機能により、被災市町村からの要望や事業の手続等にワンストップで対応することとしていますが、それを推進する上での総理の基本的な考え方を伺います。
 さて、復興庁設置法案では復興推進委員会が設置されることになりますが、その任務について総理に伺います。
 さらに、同委員会の委員の人選に当たっては、女性や障害者など多様な意見が反映されるよう配慮することが重要と考えますので、その点に関しても伺います。
 次に、復興庁は東京電力福島第一原子力発電所事故に関連しての事業にも関係することになりますので、原子力発電所事故対策に関連しまして質問いたします。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射性物質を原因とする住民の健康被害への対応は、今後設置される予定の環境省の外局の原子力安全庁(仮称)が担うという方向にあると聞いております。その理由について総理に伺います。
 福島県では、県民の放射線被曝に関する健康調査を進めていますが、調査には大変苦労されているようです。一方、福島県民に限らず、低線量被曝の健康影響についてはまだまだ未解明のところもあり、近隣県においてもこの事業に対する関心が高まっています。
 そこで、環境省の外局の原子力安全庁への復興庁としての支援について総理に伺います。
 私は、先週末の十二月四日にも、公明党の井上義久幹事長とともに福島県の相馬市を訪れ、被災住民と懇談してまいりました。
 津波で家を失い、特別警戒区域のため、自分の宅地に家の再建もできず、地価も下がって困っている。放射線の風評被害で漁業者も操業自粛をしており、生活維持に困っている。自営業者の事業の再建や新たな企業の参入による雇用創出もまだまだ展望が見えない。これらの早期解決のためには、地元自治体の努力に加え国の強力な支援が必要であり、復興庁、復興局のリーダーシップによる復興の推進の必要性を実感しました。他と異なる課題を抱えている福島県では、福島特別立法の早期制定の必要性も実感しました。
 また、仮設住宅で震災後に生まれた乳児のかわいらしい笑顔に接することができ、希望の光を見出した思いでした。
 冬を迎えた被災者の方々が、来春には大きな希望の光を見出せるように、復興庁の早期業務開始など、総理には復興対策に全力で取り組むよう求め、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇、拍手〕
#27
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 公明党の渡辺孝男議員の御質問に順次お答えをしてまいります。
 まず最初に、復興庁設置法案の提出時期についての御質問をいただきました。
 まず、この復興庁の主たる実施権限の中に、いわゆる復興特区や復興交付金を考えておりました。この復興特区や復興交付金の制度設計を行って、そしてそのための復興特区法案を本国会に提出をすると、そういう順番があって、それを踏まえて、その後に復興庁設置法案を取りまとめて本国会に提出をしたということでございますので、そういう段取りがあったということを是非御理解をいただきたいというふうに思います。
 本国会において法案を成立をさせていただければ、速やかに復興庁を発足できるよう準備を進めてまいりたいと思います。
 続いて、復興庁の本庁の設置場所についての御質問でございますけれども、本庁については、各府省における総合調整や立法府への対応、あるいは衆議院による修正で盛り込まれた復興事業に係る予算の一括要求などの必要性から、東京に置く必要があると考えています。
 これまでも、被災地の御意見については、復興庁設置法案の国会提出前に御説明を行う中でその御意見をお伺いをしてまいりました。一方、今の渡辺議員の御指摘もあるように、国会等の場においては復興庁の本庁を被災地に設置すべきという御意見もいただいております。
 したがって、今後、政府部内において検討を進めさせていただきまして、復興庁の設置までに最終的な判断をしたいと考えております。
 続いて、復興庁の任務と所掌事務についてのお尋ねがございました。
 復興庁の任務については、衆議院での修正により、復興に関する内閣の事務を内閣官房とともに助けることなどとされました。また、所掌事務については、各府省の復興事業予算を一括して要求するとともに、各府省の復興事業の実施に関する計画を策定し、予算を配分し、執行させるなどの修正がなされました。
 政府としては、法案が成立した暁には、修正により、復興庁の地位が明確化されるとともに、強力な実施権限が付与された趣旨を十分踏まえ、縦割りを排し、円滑かつ迅速な復興を実現をしてまいりたいと考えております。
 続いて、内閣府及び復興庁の勧告権についてのお尋ねがございました。
 内閣府において勧告権が行使されたことがない理由は、特命担当大臣が重要政策に関する総合調整を円滑に行ってきた結果、内閣府設置法に基づく勧告を行う必要がなかったためであると承知をしております。
 復興大臣については、各府省の総合調整を担い、必要があれば勧告を行うことができるとしています。さらに、この度の修正案において、この勧告について各府省の尊重義務が明記されたものと認識をしています。勧告権も含め、強力な総合調整を行うことで、縦割りの弊害が打破され、円滑な調整が進むものと考えており、法案が成立すれば、修正案の趣旨を十分踏まえて対応してまいりたいと考えております。
 復興庁の政務三役についての御質問をいただきました。
 復興庁については、縦割りを排し、本庁における強力な総合調整と復興局におけるワンストップサービスを実現をするため、政府案では政務三役を五人増員することとしておりました。衆議院における修正では、行政改革などの観点から、増員数が三人とされたと承知をしています。
 一方、他府省の大臣政務官を復興庁に併任できることとされており、これらに復興局を担当させるなどにより、被災自治体の要望をしっかりと受け止め、復興に万全を期してまいりたいと考えております。
 復興庁を担う人材の確保についてのお尋ねがございました。
 復興庁の職員については、被災自治体への支援や、そのニーズに対するワンストップでの対応を実現するとともに、衆議院の修正により大幅に強化された実施事務の対応に万全を期するため、各府省の制度や復興施策に詳しく、何より熱意ある人材を確保したいと考えております。具体的には、各府省からの出向者とともに、自治体や民間などからも幅広く人材を確保したいと考えております。
 ワンストップ対応の基本的な考え方についての御質問をいただきました。
 復興庁については、出先機関である復興局が市町村からの要望を一括して受け付け、決してたらい回しにせず、自ら各省の出先機関等に対し総合調整を行い、可能な限り現地でワンストップでの対応をしてまいります。また、現地限りで対応することが困難なものでも、復興庁の本庁が責任を持って各省の本省等との総合調整を担い、一括して対応してまいります。
 復興推進委員会の任務と人選についての御質問をいただきました。
 復興庁設置法案において、復興推進委員会は、復興施策の実施状況を調査審議するなどの事務をつかさどることとしています。また、その委員の人選については、被災地の実情に通じた有識者など、委員会の役割にふさわしい人選を行うことが重要であると考えております。その際、渡辺議員から御指摘もございましたとおり、女性の方など多様な意見を反映できるよう検討してまいりたいと思います。
 最後に、住民の健康被害への対応についてのお尋ねがございました。
 今回の事故に係る住民の皆様の健康管理の問題については、政府としてしっかりと対応することが必要と認識をしています。環境省には、今回の事故を踏まえた組織等の改革により、原子力安全規制を担う原子力安全庁、まだ仮称でございますが、こうした組織を設置することとしています。
 原子力安全規制と原発事故に関する健康管理は相互に関連をしており、また環境省は公害による健康被害への対策に従来から取り組んできており、その知見も生かすことができます。こうしたことを踏まえ、原子力安全庁を設置する環境省に原子力事故に関する健康管理の問題を担当してもらうこととしたものでございます。その際、厚生労働省や関係省庁から原発事故に関する健康管理に知見のある職員を結集するなど、しっかりとした体制を構築していきたいと考えています。
 今後設置を予定している復興庁においても、保健指導や心のケアといった一般的な健康対策のための取組を通じて、環境省、原子力安全庁と連携をし、近隣県を含めた住民の皆様の健康管理にしっかりと取り組んでまいります。
 以上でございます。(拍手)
    ─────────────
#28
○議長(平田健二君) 寺田典城君。
   〔寺田典城君登壇、拍手〕
#29
○寺田典城君 みんなの党の寺田典城でございます。
 被災者の方々にお見舞いしつつ、早期の復興をお願いしながら、質問いたします。
 今、日本は、震災からの復旧・復興と原発事故の収束に加えて、税と社会保障、消費税、公務員改革、地方分権、議員定数削減も含めた選挙制度の改革、TPPといった、避けて通ることのできない国家的な政治課題が山積しております。
 財政に目を向ければ、平成二十一年度の国と地方の合わせた税収は八十兆円弱であります。ところが、社会保障給付費の公費負担が四十兆円あり、国と地方の公務員人件費は三十兆円であります。これを合わせると七十兆円になります。差し引きしたら使えるお金は僅か十兆円も残っておりません。
 こんな状態で十年先を見据えて復興庁と復興特区をつくっても、このままでは早晩財政が破綻し、復旧・復興が絵にかいたもちで終わってしまうのではと心配しております。それなのに、国会はねじれ、政権与党である民主党の中は不協和音がやまず、党の意思統一もされておらず右往左往。会期延長や臨時国会を開いても、いたずらに時間を浪費するばかり。全く無駄足で国益に反しております。このままでは日本の国は沈んでしまいます。
 野田内閣が発足したとき、支持率は六〇%を超えておりました。国民は、カール・ブッセの「山のあなたの空遠く 幸い住むと人のいう」という詩のように、遠いかなたから現れた新内閣が今度こそ幸せをもたらしてくれると願ったことでありましょう。ところが、このごろの支持率は四〇%以下に下がっております。このことは、総理の指導力の不足と党内の不一致が一因と思います。
 今回の復興庁設置法案と、本日成立する予定である復興特区法案は、復旧・復興を迅速に進める上で車の両輪であると思います。先日、復興特別委員会で復興特区法案について質問しましたが、日が暮れる法案であると評しました。いわゆる上から目線、各省庁の縄張などが見え隠れするためであります。物事が遅々として進まないのではないかと懸念しております。
 本日、本会議で復興庁設置法案について質問いたしますが、必要なのはパラダイムシフトであります。中央集権型の制度から、自治体に財源、権限、人材を大胆に移譲していくことが必要であります。
 以下、それぞれについて、野田総理、安住財務大臣、平野復興担当大臣に質問していきたいと思います。ちなみに、今年は想定外という言葉がところどころで使われました。これは、行政、学界、政治の逃げ口上です。しかし、本日の答弁では、是非、役人答弁の想定外である一歩踏み込んだ答弁をお聞きしたいと思います。
 まず、財源についてお聞きします。
 この臨時国会の会期はあさって九日までであります。復旧・復興予算の財源確保のために、国家公務員給与の七・八%削減、郵政株式の売却のための法案は諦めてしまったのですか。賛成の見通しがないからといって、法案審議すら行わないなれ合い体質はいかがなものでしょうか。私は、会期を延長してでも決めるべきだと思います。是非、野田総理のお考えをお聞かせください。
 衆議院で法案修正により、各省庁の予算要求・配分権限が復興庁に移管され、一元化されることになりました。これは評価できると思っております。この修正を受けて、まず、復興庁はどういう形で予算要求を行い、予算配分を行うのでしょうか。平野大臣のお考えをお聞かせください。
 また、財務省は復興庁からの予算要求に対して、どういう形で予算査定を行うのでしょうか。安住大臣のお考えをお聞かせください。
 財務省主計局で予算査定を行う者が二百六十人いると聞いております。果たして、迅速かつきめ細やかな査定ができるだろうかと疑問に思っております。私は、復興庁に予算査定権限も与えてしまえば、より現場に沿った迅速な復旧・復興予算が実現できるのではないかと考えております。この点についても、安住大臣のお考えをお聞かせください。
 次に、権限についてお聞きします。
 私は、被災自治体に対して条例による上書き権を認めるべきだと考えております。そのことが、迅速な復旧・復興につながると思います。しかし、復興特区法案では、地方の発意による規制の特例措置が実現されるまで、複雑な手続が必要となり、日が暮れてしまいます。いわゆる日が暮れる法案であります。被災自治体に対して条例による上書き権を認めることについて、総理大臣としてどのようにお考えになるか、野田総理のお考えをお聞かせください。
 次に、人材についてお聞きします。
 副大臣、政務官の一部を専任とし、被災地に常時いるようにすることは、陣頭指揮を執り、被災地を勇気付ける上で必要であると考えております。これに加えて、被災地にある地方出先機関、具体的には東北財務局、都道府県労働局、東北農政局、東北経済産業局、東北地方整備局、東北運輸局などを復興庁に結集して、復旧・復興に当たらせるべきではないでしょうか。さらに、行く行くはこれを地方へと移管していくべきではないでしょうか。この点について、野田総理のお考えをお聞かせください。
 最後に、財源、権限、人材を移譲した後の姿についてお聞きします。
 平成七年の合併特例法は、約三千あった基礎自治体が約千七百までになりました。また、三位一体の改革は、国へ依存するという地方の考え方を改めさせるきっかけにはなりました。しかし、いずれも道半ばであります。
 民主党政権になり、地域主権改革は一丁目一番地とおっしゃっておりました。今回の復興庁の設置、復興特区の導入を通じて、いわゆる地域主権型道州制の実現に向けたきっかけづくりにできないでしょうか。この点について、野田総理の踏み込んだお考えをお聞かせください。
 かつて、林芙美子は、「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」と詠みました。日本の国が置かれている状況は、確かに苦しいことばかりであります。しかし、だからといって、花の命のようにはかない野田内閣では、また国民の政治不信を招きます。
 ドングリころころどんぶりこ、お池にはまってさあ大変。皆さん、この次は何が来るでしょうか。
 今の国会は池にはまったドングリであります。野田総理はドングリの期待にこたえるドジョウであってほしいと思います。山のあなたの空遠く、ドジョウが出てきてこんにちはと言うだけでは駄目なんです。
 野田総理が今なすべきことは、政治生命を懸けて自らの考えで決断し、この国を前へと進めることであります。苦しさに耐えて、逃げずに決断することが、その人自身に勇気と力を与えてくれます。トップに立った者が背負う十字架であります。保身に走らず、国家の再生に向かって行動してください。
 また、国会は国民に対して責任があります。この国難に際し、良識の府である参議院議員がなすべきことは、党利党略を超えて、互いに力を合わせて前進することであります。それが日本の国の発展につながっていくと自分は信じております。
 以上をもちまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇、拍手〕
#30
○内閣総理大臣(野田佳彦君) みんなの党の寺田議員の御質問にお答えをしたいと思います。
 まず最初に、給与臨時特例法案及び郵政改革関連法案についてのお尋ねがございました。
 両法案は、寺田議員御指摘のとおり、震災復興の財源確保などのために大変重要な法案であります。政府としては、両法案とも今国会で御審議をいただき、成立をさせていただきたいと考えております。現在、両法案とも政党間協議が行われており、これに注視をしています。
 なお、国会の会期については、国会において御検討いただくものと承知をしていますが、政府としては、会期の中で全力を尽くしてそれぞれの法案の成立を目指す。会期を延長するかしないかについては、現在、政府・与党でまだ決めているわけではございません。
 続いて、条例による上書き権についての御質問をいただきました。
 いわゆる条例による法律の上書きについては、唯一の立法機関である国会に対して立法権限の一部の移譲を求めるものであり、政府提案として国会に提出することは控えるべきとの考えに基づいて、政府が提出した復興特区法案には盛り込まなかったところでございます。一方で、衆議院で被災自治体による条例を含めた新たな規制の特例措置等の提案について、国と地方の協議会における結果を国会に報告するなどの修正案が可決されたところでございます。修正案につきましては、国会を含め、国を挙げて被災地支援を強化するためのものと受け止めておりまして、その趣旨を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。
 続いて、地方出先機関の復興庁への集約についての御質問がございました。
 復興庁設置法案では、被災地における縦割りを排除して復興に関する事業を一体的に推進するため、復興局が各省の出先機関を総合調整するとともに、必要な各省の出先機関の職員を復興局の職員に併任して、地方機関の力を結集することとしております。他方で、各省の出先機関は復興に関する事務以外も所掌をしていますので、復興庁に各省の出先機関の事務を全て集約することは適当ではないと考えております。
 一方で、出先機関の事務権限の地方への移管、基本的には出先機関は原則として廃止をしていくということを私ども閣議決定をしていまして、そのアクションプランに基づいた法案を来年提出をする予定となっておりますので、そちらでこれまでお約束してきたことは担保をしていきたいと考えております。
 続いて、復興を通じた地域主権型道州制の実現についての御質問をいただきました。
 復興庁の設置や復興特区の導入は、被災自治体が復興事業を円滑かつ迅速に行うことができるようにするための仕組みであり、まずは、これらにより被災地域の復興に全力を挙げることが重要であると考えております。同時に、復興特区制度や市町村が主体となった復興への様々な取組は地域主権改革の先駆けとも位置付けられると考えており、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決められるよう、この国の形を変えていく契機とするべきであると考えています。
 他方、道州制の実現とのお話もございましたけれども、地域主権改革においては、まず受益と負担の相関関係が一番見える基礎自治体、つまり市町村に権限と財源を集中するべきと考えております。その上で、基礎自治体だけでできない部分を広域自治体が補っていくこととし、広域自治体については、当分の間、現行の都道府県の枠組みを基本と考えています。ただし、地域の自主的な判断として、基礎自治体の足りないところを補完するための道州制については、将来的に検討していくことはあり得ると考えております。
 いろいろ御質問をいただく中で、苦しいけど頑張れよという励ましのお言葉をいただいたことに感謝を申し上げたいというふうに思います。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕
#31
○国務大臣(平野達男君) 寺田議員からは一問質問をちょうだいしております。
 復興庁による予算要求と予算配分について御質問をいただきました。
 予算要求に当たりまして、復興庁は、まず地方公共団体の要望を一元的に受理した上で、それらの要望に関する方針を定め、その方針に基づき、財務省へ予算を一括して要求をいたします。
 関係各省への予算の配分に当たりましては、復興庁は、公共事業などを中心に、具体的な事業内容を決定する実施に関する計画を定めまして、要望への対応に関する方針と併せ、それらに基づき、関係各省に予算を配分し、執行させることとしております。
 復興庁は、予算要求から具体的な実施計画の策定、予算の配分という事業実施に関する実質的な決定権限のほとんどを有することになると考えております。縦割り行政の縦割りの弊害の更なる打破、それから被災地方公共団体の要望に対し、より迅速な対応を図ってまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣安住淳君登壇、拍手〕
#32
○国務大臣(安住淳君) 寺田先生にお答えします。
 先ほども申し上げましたが、復興庁が設置されるまでの間は、各省庁より復旧・復興に係る経費が要求されて、そしてそれをということで来年度の予算になりますが、復旧・復興に係る経費といえども予算の無駄があってはなりませんので、規律ある予算編成に財務省としては努めてまいりたいというふうに思います。
 なお、実際に今後復興庁ができてから予算の査定権限も与えたらどうだということでございますけれども、予算執行官庁以外の主体が客観的に予算を査定するということで予算の過大計上や不必要な施策への予算措置を防止するという面、さらには税収の動向や公債の消化の可能性等、歳入面での状況を認識する必要があることからいえば、復旧・復興もこれまでの編成とは例外ではないと考えておりますので、財政法の十八条に定められております財務大臣によるこの権限、いわゆる各省から提出された概算要求を検討して必要な調整を行い、予算概算を作成して閣議の決定を経ることとされており、各省の要求を査定する権限というものは財務大臣に与えられておりますが、これを変える必要は今の段階では全くないというふうに思っております。
 いずれにしても、復興庁が成立した後の復旧・復興事業については、財務省としても、この予算が円滑に執行されるよう特段の注意を払ってまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。(拍手)
#33
○議長(平田健二君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#34
○議長(平田健二君) 日程第一 東日本大震災復興特別区域法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。東日本大震災復興特別委員長増子輝彦君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔増子輝彦君登壇、拍手〕
#35
○増子輝彦君 ただいま議題となりました法律案につきまして、東日本大震災復興特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、東日本大震災からの復興が、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の連携協力が確保され、かつ、被災地域の住民の意向が尊重され、地域における創意工夫を生かして行われるべきものであることに鑑み、復興特別区域基本方針、復興推進計画の認定及び特別の措置、復興整備計画の実施に係る特別の措置、復興交付金事業計画に係る復興交付金の交付等について定めようとするものであります。
 なお、衆議院におきまして、認定地方公共団体等は、新たな規制の特例措置等について、国会に対して復興特別意見書を提出できるとともに、国会は、当該意見書の提出を受けた場合において必要があると認めるときは、所要の法制上の措置を講ずること、復興に関する施策の推進に関して協議を行うための国と地方の協議会における協議が調った場合において必要があるときは、内閣総理大臣等は、速やかに、所要の法制上の措置等を講じなければならないこと、内閣総理大臣は、同協議会の協議結果を国会に報告するとともに、国会は、当該報告を受けた場合において必要があると認めるときは、所要の法制上の措置を講ずること、復興交付金事業計画に記載する事項のうち、いわゆる効果促進事業に、基幹事業に関連して地域の特性に即して自主的かつ主体的に実施する事業等を含めるとともに、国は必要があると認めるときは、特定地方公共団体等が講ずる措置であって、原子力事業者が賠償すべき損害に係るものについても、復興交付金を交付することができることを主な内容とする修正が行われております。
 委員会におきましては、国と地方の協議会の実効性の確保、認定地方公共団体が国会に復興特別意見書を提出できることとした趣旨、漁業法に係る規制の特例措置を設けた理由、復興交付金の使途等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了しましたところ、本法律案に対して、日本共産党を代表して紙委員より、漁業法の特例に関する規定を削除することを内容とする修正案が提出されました。
 採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、本法律案に対して八項目から成る附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#36
○議長(平田健二君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#37
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#38
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百三十  
  賛成            二百三十  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#39
○議長(平田健二君) 日程第二 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長藤末健三君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔藤末健三君登壇、拍手〕
#40
○藤末健三君 ただいま議題となりました法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、東日本大震災の被災者等の負担の軽減及び東日本大震災からの復興に向けた取組の推進を図るため、固定資産税及び都市計画税の課税免除等の措置並びに個人住民税及び不動産取得税に係る特例措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、震災に伴う自治体の減収額と減収補填策、被災地における固定資産税等の課税に係る事務負担の軽減、平成二十五年度以降も課税免除等を延長する見込み、災害時の税制特例措置の一般制度化等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#41
○議長(平田健二君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#42
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#43
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百三十一  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#44
○議長(平田健二君) 日程第三 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長尾立源幸君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔尾立源幸君登壇、拍手〕
#45
○尾立源幸君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、東日本大震災の被災者等の負担の軽減及び東日本大震災からの復興に向けた取組の推進を図るため、所得税法その他の国税関係法律の特例を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、新規立地新設企業の法人税を五年間無税とする措置の内容と効果、復興に向けた更なる支援の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#46
○議長(平田健二君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#47
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#48
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百三十一  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#49
○議長(平田健二君) 日程第四 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案(第百七十七回国会内閣提出、第百七十九回国会衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長小林正夫君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔小林正夫君登壇、拍手〕
#50
○小林正夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、平成二十三年度において、基礎年金に係る国庫負担割合を二分の一とする等のため、所要の改正を行おうとするものであります。
 その主な内容は、第一に、国庫は、平成二十三年度について、三六・五%の国庫負担額と二分の一の国庫負担額との差額を負担するものとしております。
 第二に、平成二十四年度から、税制の抜本的な改革により所要の安定財源の確保が図られるまでの間の基礎年金の国庫負担については、国庫が三六・五%と二分の一との差額を負担するよう、必要な法制上及び財政上の措置を講ずるものとしております。
 なお、平成二十三年度の差額の負担に充てるための財源について、当初予定していた臨時財源が東日本大震災に対処するために活用されたこと等から、今国会において、復興債の発行による収入金を財源として活用するものとするよう内閣修正が行われております。また、衆議院において、平成二十四年度からの差額の負担に充てるための財源について、「必要な税制上の措置を講じた上で」とする旨の修正が行われております。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して田村智子委員より反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#51
○議長(平田健二君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#52
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#53
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十二  
  賛成            二百十五  
  反対              十七  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#54
○議長(平田健二君) 日程第五 津波防災地域づくりに関する法律案
 日程第六 津波防災地域づくりに関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長岡田直樹君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔岡田直樹君登壇、拍手〕
#55
○岡田直樹君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、津波防災地域づくりに関する法律案は、津波による災害を防止・軽減し、将来にわたって安心して暮らすことのできる安全な地域の整備、利用等を総合的に推進することにより、津波による災害から国民の生命、身体及び財産の保護を図るため、国土交通大臣による基本指針の策定、市町村による推進計画の作成、推進計画区域における一団地の津波防災拠点市街地形成施設に関する都市計画に関する事項等について定めるとともに、津波災害警戒区域における警戒避難体制の整備、津波災害特別警戒区域における一定の開発行為の制限等について定めようとするものであります。
 次に、津波防災地域づくりに関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案は、津波防災地域づくりに関する法律の施行に伴い、国土交通大臣が洪水、津波又は高潮による著しく激甚な災害が発生した場合において、浸入した水の排除等を行うことができることとする等関係法律の規定の整備等を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、津波防災対策における国の役割及び自治体への支援の在り方、ハード・ソフト施策を組み合わせた津波防災対策の必要性、両法律案に基づく諸施策の実効性の確保等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対して附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#56
○議長(平田健二君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#57
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#58
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百三十一  
  反対               〇  
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#59
○議長(平田健二君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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