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2011/06/17 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 東日本大震災復興特別委員会 第5号
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2011/06/17 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 東日本大震災復興特別委員会 第5号

#1
第177回国会 東日本大震災復興特別委員会 第5号
平成二十三年六月十七日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十六日
    辞任         補欠選任
     横山 信一君     西田 実仁君
     藤井 孝男君     舛添 要一君
     吉田 忠智君     福島みずほ君
 六月十七日
    辞任         補欠選任
     大河原雅子君     舟山 康江君
     大野 元裕君     加賀谷 健君
     姫井由美子君     藤田 幸久君
     松野 信夫君     斎藤 嘉隆君
     田村 智子君     紙  智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳田  稔君
    理 事
                岡崎トミ子君
                金子 恵美君
                小西 洋之君
                藤原 良信君
                岩城 光英君
                佐藤 信秋君
                森 まさこ君
                長沢 広明君
    委 員
                相原久美子君
                岩本  司君
                加賀谷 健君
                郡司  彰君
                今野  東君
                斎藤 嘉隆君
                主濱  了君
                平山 幸司君
                藤田 幸久君
                舟山 康江君
                増子 輝彦君
                山根 隆治君
                愛知 治郎君
                赤石 清美君
                上野 通子君
                岡田  広君
                川口 順子君
                熊谷  大君
                佐藤 正久君
                高階恵美子君
                長谷川 岳君
                牧野たかお君
                山田 俊男君
                竹谷とし子君
                西田 実仁君
                小熊 慎司君
                松田 公太君
                紙  智子君
                舛添 要一君
                福島みずほ君
                亀井亜紀子君
   衆議院議員
       東日本大震災復
       興特別委員長   黄川田 徹君
       東日本大震災復
       興特別委員長代
       理        後藤 祐一君
       東日本大震災復
       興特別委員長代
       理        山口  壯君
       東日本大震災復
       興特別委員長代
       理        加藤 勝信君
       東日本大震災復
       興特別委員長代
       理        谷  公一君
       東日本大震災復
       興特別委員長代
       理        石田 祝稔君
   国務大臣
       内閣総理大臣   菅  直人君
       総務大臣     片山 善博君
       財務大臣     野田 佳彦君
       文部科学大臣   高木 義明君
       厚生労働大臣   細川 律夫君
       農林水産大臣   鹿野 道彦君
       経済産業大臣   海江田万里君
       国土交通大臣   大畠 章宏君
       環境大臣     松本  龍君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 枝野 幸男君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    中野 寛成君
   副大臣
       厚生労働副大臣  大塚 耕平君
       経済産業副大臣  池田 元久君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
       常任委員会専門
       員        櫟原 利明君
   政府参考人
       原子力安全委員
       会委員長     班目 春樹君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院長     寺坂 信昭君
   参考人
       財団法人原子力
       安全技術センタ
       ー理事長     数土 幸夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○東日本大震災復興基本法案(衆議院提出)
○地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき
 、現地対策本部の設置に関し承認を求めるの件
 (内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(柳田稔君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、横山信一君、藤井孝男君及び吉田忠智君が委員を辞任され、その補欠として西田実仁君、舛添要一君及び福島みずほ君が選任されました。
 また、本日、大野元裕君、姫井由美子君、大河原雅子君、松野信夫君及び田村智子君が委員を辞任され、その補欠として加賀谷健君、藤田幸久君、舟山康江君、斎藤嘉隆君及び紙智子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(柳田稔君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 東日本大震災復興基本法案、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、現地対策本部の設置に関し承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に財団法人原子力安全技術センター理事長数土幸夫君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(柳田稔君) 東日本大震災復興基本法案、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、現地対策本部の設置に関し承認を求めるの件、以上両案件を一括して議題とし、原発問題等について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○藤原良信君 民主党・新緑風会の藤原良信でございます。質問をさせていただきます。
 まず最初に、黄川田委員長を始め衆議院の各担当委員の皆様方、総力を挙げてこの度の基本計画案、作成をされました。今回の法案、それを労を多とし、敬意を表したいと思います。
 後ほど提案者の方に質問いたしますけれども、まずもって総理にお尋ねをいたします。
 二次補正に関係することでございますけれども、東日本大震災は、その被害の甚大性、被災地域の広範性、あるいは被害の複合性からいきましても、相当復旧復興には多岐にわたってございます。これらをスピーディーに処理しなければならないことは誰もが一致してございます。一日でも早くということでございます。
 これは、地域だけではなくて人の復旧復興もございます。そういう観点からも、その対応策について御質問していきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思うんです。
 例えば、一例で申し上げますけれども、仮設住宅が建設が進行し、もう完成したところが大分出てきております。ところが、避難所にいて入居をしない人たちが結構見受けられるんです。入らないんですね。その理由を尋ねてみました。そうしましたら、入居しますと電気代、ガス代、水道代が掛かると。要は、収入がないんです。その不安なんですね。いわゆる雇用といいますか、そういう収入を得られる働く場所が失われているという実態を表していると思うのでありますね。それが今の実情でございます。
 そういう意味での整備をしていかなきゃならないという意味で、地域だけじゃなくて人の復旧復興をしなきゃならないということを申し上げた次第でございます。そのためには、それらを整備していくための一日でも早い私は大規模な二次補正が必要だと思うんです、総理。
 そして、今回の基本法案、提出をされましたが、その中にも、第八条、復興債の発行がうたわれてございます。復興債を発行すべきだということなんです。第七条では、復興財源の確保のため、復興関連施策以外の予算を見直すこともいたしますとも書いておる。このことは当然といたしましても、この被害額というのが十六兆から二十五兆円とも言われておりまして、無駄遣いの見直しや節約だけで到底補い切れるものではございません。思い切った復興債の発行によりまして、地域、人の復旧復興の迅速化を図ることが不可欠である、このことは、私は国家、政治の命題だと思うのであります。
 総理は、十四日に発表した総理指示に基づいてのいわゆる閣議決定もされておりますけれども、国債発行せず、決算剰余金等の既存の財源のみの対策をしようとする姿勢を打ち出しました。私は、これでは被災地としては、地域の被災された方々は早く早くと願っている立場でもありますがゆえに、いら立ちと憤りになっていく、そういう思いを感じております。総理、私は、是非これは復興債を発行して財源をきちんとして、そして一気に大規模な、迅速に対応できるようなそういう対応の予算を組むべきだと思うんです。
 スケジュール的にいきましても、私は、今回もし、二兆円規模と報道されておりますけれども、そのくらいなものをやった場合にまた三次補正出てくると思うんです。そして、概算要求が出てきます。一二年度予算の概算要求、この手続もしていかなきゃ駄目だと思うんですね。財務省は事務的に、事務的にですよ、私は予算のそういう詰め方をしていく上で二か月は掛かるんじゃないかと思うんです、夜通しやっても。そういうことからいって、果たしてこれからの進み具合の、編成の日程がスムーズにいくのかという懸念も持ちます。
 ですから、私は、基本法でもうたわれておりますけれども、復興債を発行し、そして大型の補正をもって一気に一次補正で対応し切れなかったものを、本格復旧はこれからなのでありまして、これを実行していくべきだと思います。
 個別にはこれからお聞きいたしますので、まずこの点について総理の基本的な考え方をお示しをいただきたいと思います。
#7
○内閣総理大臣(菅直人君) 藤原委員のおっしゃる考え方、私は基本的に大きく違っておりません。つまり、当初は、大型の二次補正をまさに復興債といったことも含めて作っていこう、それには、構想会議の結論が一応六月末に出ますので、そういうものを待ってやることが適切かなと、こう考えて本当におりました。その中で国会審議、この委員会も含めて、一次補正で十分にできなかったもので急がなきゃいけないものがあるじゃないか、例えば二重ローンの問題。
 先日は釜石に出かけまして、例えば氷さえあれば漁に出られるけれども、氷の作ったりためたりするものについて十分な予算が一次補正付いていない、こういうのは是非急いでほしい、あるいは東電のいわゆる賠償スキームの費用がそろそろ底をつくんじゃないか、こういうある意味一次補正に盛り込み切れなかった、しかし同時に急がなきゃいけないものという、そういう位置付けの中で、一・五次補正という言葉が適切かどうかは別として、今回はまず非常に急ぐものについてきちんとした対応をしようと。そして、それを踏まえて、今、藤原議員から言われました、この基本法がそのときには成立をしているでありましょうから、復興債、その場合には復興債の償還というものもこの中で議論がされることになっておりますので、そういうことも含めてまさに大型の復興の計画を推進すると。
 そういう意味で、大きな方向としては私はそう違わないと思いますが、今準備をしているのは、あくまで復旧で一次補正に盛り込み得なかったもので急ぐもの、そういうものについて準備を進めていると、是非御理解をいただきたいと思います。
#8
○藤原良信君 私は、いずれこれは、言葉では皆さん方はスピード、一日も早く復興しなきゃならぬと、そういうお話をされておりますけれども、それを実現するためには、これはもう細切れではなくて、今総理が一・五次と申されましたけれども、いわゆる中途半端と言ったら恐縮ですけれども、そう取られないような大規模な最初から二次補正を取るべきだと、私はそう思っておりまして、改めて申し上げたいと思います。
 限られた時間でございますから、なぜそのことが必要なのかについての個別のことは申し上げていきますので、次に入らせていただきますが、まず提案者にお尋ねいたします。
 後藤提案者、今回の質疑の中で、復興庁のイメージについて提案者の方からその理由を申し上げられました。改めて確認でございますけれども、これは縦割り行政を打破してスピーディーに物事を運ぶために復興庁を創設する必要があるという、そういう意味合いを話されたわけですけれども、そのとおりでよろしいですか、まずお尋ねいたします。
#9
○衆議院議員(後藤祐一君) お答え申し上げます。
 藤原議員おっしゃるとおり、この復興庁あるいはその前の復興本部もそうだと思いますが、被災地のこの厳しい状況を一刻も早くスピーディーに解決するために縦割り行政をどうやって乗り越えていくか、これが大変重要になるわけでございます。
 そして、この復興庁は、復興担当大臣の下で、各省横並びではなくて一格高い、今でいえば内閣府に似たような縦割りの上に立った、そんな組織を念頭に置いているところでございます。さらに、現地対策本部というものも復興本部の下にできて、復興庁になった後も現地に何らかの組織ができるわけでございますが、こちらにもしっかりとした副大臣級の本部長を置かせていただいて、各省なんかからもハイレベルの方に行っていただいて、現地で決断できるような、そんな組織をつくっていただくということを念頭に置いております。
#10
○藤原良信君 ありがとうございました。
 今また改めて確認できましたが、官房長官にお尋ねいたします。
 いわゆるこの基本法では二十四条でこれは設置をうたわれておりますけれども、そうしますと、これからそれを実現するためにこれ進めていくわけですが、担当相といたしましてその考え方をお尋ねいたしますが、新たに創設される復興庁は、二重行政を避けるためにその権限、財源を集中させることは不可欠であるということになっていきます。よって、その機能といたしましては、ワンストップで地方の要望を実現させるという機関にしていかなきゃならぬと、そう思いますが、そういう方向のとらえ方で進めようとしておりますかどうかということをお尋ねいたします。
#11
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、被災地の皆さん、特に被災自治体の皆さんからの様々な要望を一か所で受け止めて、できれば現地で判断、決裁ができる、少なくともいろいろな役所をぐるぐる要望に回っていただくということのないように、この復興本部、そして復興庁をつくり上げてまいりたいというふうに考えております。
 一方で、二重行政というロスをしてはいけませんので、そういった意味では、既存の省庁が従来どおりやる部分と、まさに復興に向けて復興庁がワンストップでやる部分というものを、今回の議員立法の趣旨を踏まえて、遅くとも年内には成案を得ていきたいと思っておりますし、できるだけ早くそれも、その仕切りといいますか、既存の省庁がやる部分、そして復興庁がやる部分の整理をしてまいりたいと思っております。
#12
○藤原良信君 次に、この基本法の中での第十条の特区についてお尋ねをいたします。これも官房長官にお尋ねいたしますけれども。
 これは、被災地におきましては、かねてから復旧復興の迅速化が、何度も申し上げますけれども、このことが大きな観点でございますが、この観点から規制緩和を求める声がもう当然強いわけであります、もうお耳に入っていると思いますけれども。今回この制度が法案に盛り込まれたことは、被災地の要望にこたえたものとして私は高く評価するものであります。ただし、これは運用でございます。運用です。この復興特区制度の運用に当たっては、規制、制度の特例を始め税財政、金融支援等広範にわたる特例支援措置が創設されることを期待をするものであります。
 そのことにつきまして、具体的な立法化について、政府はいつごろまでに実現を、そういう内容を含めたものをやろうとしておりますか、お尋ねいたします。
#13
○国務大臣(枝野幸男君) 復興特区につきましては、今御指摘をいただきました様々な規制の緩和、そして税財政措置、あるいは金融措置等をこの復興に当たって進めていく、その重要性、一方で、今回の被災地域が大変広範にわたっておりまして、地域によってかなり事情も違っているということを踏まえると、それぞれの地域に合った特区をつくって今申し上げた三つの措置を適切に組み合わせて地元の御要望にこたえた対応をしていくということで、大変重要な施策であるというふうに考えております。
 ただ、その具体的な内容については、これは復興特区を御主張されている例えば自治体の皆さんあるいは有識者の皆さんにおいても若干イメージの違いがあったりもいたしておりまして、今そうしたことを踏まえながら、具体的な制度の中身について一方では復興構想会議でも御検討いただいておりますが、そうした結論が出ましたら、すぐに制度化できるような準備を進めております。どの程度大掛かりになるのかということで、法律案の準備等についての時間がどれぐらい掛かるのかということについては、ちょっと今の段階で即断を申し上げることはできませんが、できるだけ早いことが求められているということは十分認識しております。
 その上で、この特区ができる前であっても、様々な規制について運用でできるところについては現行法の解釈の最大限の柔軟な対応で、それぞれの省庁にやっていただくべく努力をいただいておるところであります。
#14
○藤原良信君 今官房長官がいみじくも触れられましたけれども、この法ができる前であっても規制緩和等については対応できるものはしていくという趣旨のお話だと思いますが、大変大事なことだと思うんです。
 今回被災された、津波が来たところというのは当然沿岸地域でございますから、そこは平野地が多いところじゃないわけで、山がせり出ていて、極めてそういう土地の有効活用が少ないところでございますが、そういうところは実はいろんな、農業の振興地域に指定されたり、あるいは既に諸々のいろんな国庫補助が投入されていて他用途への転用ができないという、そういう地域でございまして、これは今官房長官がいみじくもお話しされましたけれども、復興特区制度の創設までの間の時間がありますので、これを前倒しで規制緩和をして有効に活用し、被災住民の生活改善を私は図るべきだと思いますね。その点、簡潔でいいですからお願いいたします。
#15
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘の点は大変重要なことだと思っておりまして、これまでも様々な規制について最大限の柔軟な運用あるいは例えば政令、省令等で対応できるところについての努力はしてきていただいておりますが、さらに、各省において様々な規制を最大限柔軟に対応できるように内閣官房の立場からもお願いをしてまいりたいと思います。
#16
○藤原良信君 ありがとうございました。
 次に、これも十四日閣議決定されておりますけれども、原子力賠償機構法が、これ今回国会に恐らく提出されてくると思いますけれども、審議が始まっていくわけでございますが、これについてお尋ねをいたします。
 これは、聞き及びますと、国が交付国債を発行して資金を用意をして、そして東電に提供していくと、そして補償を、不安のないような状況下をつくっていくということが目途であろうと思うんですが、明らかにしていかなきゃならないのが、その資金が何兆円もなるんだろうけれども、それが東電に渡った場合、その渡ったままなのかどうだか、この点は制度の基本にかかわることなのでお示しをいただきたいと思います。
#17
○国務大臣(海江田万里君) 藤原委員にお答えをいたします。
 委員御指摘のように、確かに、国が交付国債を発行して、そしてその交付国債を機構が受けて現金化をして、その現金を事業者、つまり東京電力に渡すわけであります。東京電力はこの資金により適切に賠償を行って、そしてその後、事業者が機構に対して今度は負担金を支払います。この負担金をもって国は交付国債を発行したその分の償還を行うということでございますから、これは事業者がしっかりと交付国債の額に応じた返済を行うということでございます。
#18
○藤原良信君 ありがとうございます。
 次に、鹿野農水大臣にお尋ねいたします。
 私は、予算委員会でもこれは取り上げましたけれども、津波被害が起きたところですから当然その地域は水産業が主たる産業でございまして、御案内のように、水産業の場合は生産から買手まで全体で初めて整備して成り立つわけですけれども、これがすべからく破壊をされました。
 漁船が流され、生産現場でいえば養殖の施設が流され、市場が壊れ、それから先ほど総理が触れられました氷、これもなくちゃならない欠くべからざるものなんであります。それから、水産加工場、冷蔵庫が、それがないと、備わってないとこれまた回転しないんです。仲買人さん、仲買人さんの保管所も流されているんです。流通まで含めたものが全体が壊れているんですが、一次補正は水産は当初予算よりも多かったわけですけれども、一次補正で極めてやるべきことは相当やっておりますけれども、手が届かなかった点がございます。それが水産加工でございます。水産加工、冷蔵庫なんですね、氷と。
 これはなぜかといいますと、民間事業者が多いからなんであります。それを救う道というのは、例えば低利の金利で融資するとか、あるいは無利子の融資をするとかという制度はこれはつくっていただきましたけれども、何せ借財を持っていますので、二重ローンというものが話題となっておりますけれども、発生してきます。したがいまして、なかなか整備をして再建をしていくというところまでは行きかねているのが現状なんです。
 それで、中小企業庁がいい制度をつくりました。サプライチェーンのグループ化をして、四分の三の施設整備費に使えるという。ところが、これ百五十五億だけなんです。これは大方の中小企業者がみんな手を挙げておりまして、とてもロットが少ないから手が回らない。そこでなんですが、私は、農水大臣、これは水産庁版のサプライチェーンのこういう対策をつくるべきだと思います。これが一点。
 時間の関係でもう一点申し上げますけれども、これは本格的な二次補正という意味合いのことをなぜ申し上げているかというと、例えば養殖施設というのは全部流されておりますけれども、稚貝も買ってこなきゃならない、中間育成したものを買ってきて、そして三年後、四年後に製品になっていくわけですね。その間は収入がないんです。
 ですから、今水産庁で現在、もうかる漁業というのがございます。これはいい制度なんですが、これ内容を充実させて、いわゆる資材から、それから中間育成の稚貝から、それから三年間そこで給料を取れるような仕組みもつくれるわけで、そうすると、収入があるわけですから、それで生産体制入ったときに返していくという図式なので、僕は二次補正を一刻も早くやってこれを実行すべきだと思うんです。
 一次補正の進捗状況も聞こうと思いましたけど、時間の関係がありますから、この二点について是非、鹿野農水大臣、お示しをいただきたいと思います。
#19
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生から御指摘の、水産業の人たちの復旧復興ということを考えたときには、加工業の方々、そして流通業者の方々、この一体的な取組をしなきゃならないと、こういうようなことで、まず第一次補正は応急、緊急措置を講じさせていただきましたけれども、いよいよ本格的なことになりますならば、当然その一体化した形での本格復旧復興ということを目指していかなきゃなりませんので、二次補正等々に向けて、今先生からの御指摘の点を踏まえ、地元の人たちの意見をよく聞きながら、今後要求をすべく取り組んでいきたいと思っております。
 また、もうかる漁業的な一つの事業というものを、これを養殖事業にと、こういうふうな業者の人たちに当てはめていったらどうかと、こういうことでございますけれども、養殖に関しましては、当然、再び復旧ということになりますと、生産から出荷まで相当時間が掛かるわけでありますので、やはりこの養殖業の特性というものを踏まえて、どういう形がいいのか、今の具体的な提案も含めた形で今後取組をしてまいりたいと思っております。
#20
○藤原良信君 ありがとうございます。
 次に、松本防災大臣、お尋ねいたします。
 これは、環境省が瓦れきの取扱いの優良の取組事例というのを実は出しておりまして、先般岩手県の大槌町をお邪魔しましたら大変いいやり方をしておりました。
 といいますのは、瓦れきを集めて、そして山積みにみんな沿岸沿いなっておりますけど、これを今度は分別して処理していくという作業に入っていきますけど、これは時間掛かります。その間野積みをしておくわけなんですが、実は蛍光灯にもコンデンサーにもこれは水銀が入っております。家電にも不純物質があるんです。ですから、それが破壊されて山積みになって、雨が降ると地中に浸透していくんです。ですから、これは沿岸沿いですから、三陸は三大漁場と言われるくらいブランド製品の海産物が捕れるところですけれども、これが被害の現象が起きてきたら、これはもう手の施しようがなくなっちゃう。
 私は、これはいい事例を大いに指導すべきだと思います。これ、遮水シートでここ一件だけでした。ですから、私はこれは大いに参考例を、もう実施したわけですから、それで瓦れきの処理のシートまでこれは国が全額持って対応しているわけなんで、地元負担ないわけなんで、ほかの市町村に言ったらこれ是非参考にしたいと、そういうお話でございました。
 お考えをお示ししてください。
#21
○国務大臣(松本龍君) お答えいたします。
 大変いい事例といいますか、グッドプラクティスという事例集を四月の十五日に発しました。それは、私が四月の初めに、宮城県の亘理町の方々が、住民に赤や緑の旗を持たせて、ここの家はもう瓦れきも家も撤去していいですよという御自宅は赤い旗を立てる、何も触らないでくださいという方は緑の旗を立てる、ですから撤去作業がスムーズにいく。この事例を知りまして、事務方に、いい事例を、先進事例を取り上げてそれを市町村に伝えるようにということで、四月の十五日にブルーシートも含めて発令をしております。いろんなその中には取組事例、今分別の話もありましたけれども、そういった地下水の汚染につながらない、土壌の汚染につながらないやり方等も含めて、これからも適宜、環境省、支援をしてまいりたいというふうに思っております。
#22
○藤原良信君 ありがとうございます。
 経産大臣並びに国交大臣、一括して御質問いたします。これは関係してきますのでお願いいたします。
 被災地に立地いたしております自動車産業などの製造業が今回甚大な被害を受けていること、御承知のとおりでございます。百日が経過しようとしておりますが、今でも多くの企業が操業の目鼻だちが立っておりません。また、操業が再開をいたしましたけれども、本格的な操業に至っていないと。
 先ほど、いわゆる雇用の場の確立の問題につながっていくのでこの問題を取り上げさせていただきますけれども、これはいろんな問題があるからなかなか操業が全開していかないんですが、臨海部に立地する企業の工場用地の地盤沈下とか、あるいは自社の専用施設が破壊されていると。そういう民間の専用施設、そういう復旧についてどんな支援策が、経産省、あるのかということを、これまとめてお尋ねいたしますが、そのことが一点。
 それから、国交大臣さんにお尋ねいたしますが、これらの企業が再開するに当たりまして、道路、港湾などのインフラの早期の復旧がこれは肝要でございます。ところが、ただいま申し上げましたように、一企業だけでもこれは対応できるような環境でもございませんので、支援策が必要だと思うんですね。この点、どんなとらえ方で進めようとするのか、国交大臣にお尋ねいたします。
 それから、併せてなんですけれども、釜石の湾口防波堤、これ予算委員会で申し上げまして、これがあったればこそ、それ以上大きな被害に至らなかったんですが、早急にこれは二次補正という、先ほどから何度も申し上げますけれども、こういう次の災害を来る前にきちっと備えるという防波堤、こういうものをやっていかなきゃならぬと思うんです。これを早急にやるべきだと思います。その考え方についてお示しをいただきたいと思います。
 それから、時間の関係で総理に最後に御質問いたします。私、三十分までなんで、あと二分ですから、よろしくお願いいたします。
 これは復旧復興とともに、これはただいま申し上げましたが、次の災害の備えが必要でございます。例えば、三陸縦貫自動車道などを復興道路として位置付けまして、集中的投資による三年間の重点的整備、遅くても五年以内に全線開通をさせる必要が私はあると思うんです。そういう対応を、国家政治の最高責任者として総理の進め方の考え方をお示しをいただきたいと思います。
 私からまずこの質問で終わります。
#23
○国務大臣(海江田万里君) 手短にお答えをいたします。
 先ほどお話のありました補助金というのは大変効果的だと思っております。一次補正では、委員指摘のとおり百五十五億積みましたが、今、二次補正に向けて私どもの要求をしているところであります。
 それから、やはり工場が津波などによって流された工場もたくさんありますから、工場の貸工場というんですか、できるだけ使用料も無料でということで、今そういうものも準備をして、既に具体的なそうした工場の建設に着手をしたところでございます。
 あとはやっぱり金融の支援だろうと思います。最終的には、これは二重ローン、先ほど総理からお話ありました二重ローンを解消するということでございますが、その手前の段階で、低利で、しかも据置期間が長く、そして保証がしっかりと付くと、そういうローンも既に準備をしてございます。
 万全を尽くしていきたいと思っております。
#24
○国務大臣(大畠章宏君) 藤原議員の御質問にお答えします。
 二つ御質問をいただきました。
 一つは、港湾の施設の中の企業が有する岸壁、護岸等、あるいは上屋等の復旧をどう対応するのかということであります。
 このことについては、私ども国土交通省としては、基本的にお客様に迷惑を掛けない、港を使う企業あるいは利用者の計画に従って復旧させようと、こういうことでこれまで火力発電所の立ち上げに伴って公共の岸壁等々の復旧工事に全力を挙げてまいりました。これから私的な企業が所有する岸壁、護岸等々の対策でありますが、これらについても、港湾管理者である県の意見を十分聴取して、具体的な支援策をいろいろ工夫しながら対処してまいりたいと考えております。
 もう一つの、湾口堤防等でございますけれども、これも大きく破壊をされました。このことについては、各港湾の管理者、自治体、港湾立地企業などにより、それぞれの港について、産業・物流復興プランというのが六月末をおおよそのめどとして固まるということに聞いておりまして、それらを実行するために、私ども国としてもいろいろと工夫しながら全力で取り組み、その利用者の方々の計画に従った形で復興ができるように取り組んでまいりたいと思います。
#25
○内閣総理大臣(菅直人君) 三陸縦貫自動車道は今回の震災でも命の道として大変機能をしたと聞いております。この重要性は十分認識しており、調査を着実に進めた上で早期整備が重要だと認識をいたしております。
#26
○委員長(柳田稔君) 藤原良信君の関連質疑を許します。増子輝彦君。
#27
○増子輝彦君 民主党の増子輝彦でございます。
 東日本大震災、併せて福島原発の事故が起きて間もなく百日になろうといたしております。この間、政府挙げての対応、十分ではないものの、いろいろと御尽力をいただいていることに、被災地の選出の議員の一人としてまず御礼を申し上げたいと思いますし、特に原発事故における全国各地の皆さんから大変なる御支援いただいていることに、福島県民に代わりまして心から御礼を申し上げたいと思います。
 今日は限られた時間です。簡潔にお答えをいただきたいと思います。
 まず最初に、菅総理、本当に連日御苦労さまでございます。総理、一つだけお尋ねをまずしたいことがございます。綸言汗のごとし、この言葉を御存じでしょうか。綸言汗のごとし。
#28
○内閣総理大臣(菅直人君) 存じています。
#29
○増子輝彦君 大変恐縮でございますが、どういう意味かお答えいただければ有り難いと思います。
#30
○内閣総理大臣(菅直人君) 汗と同じで、一度言葉も外に出せばそれを戻すことはできない、そういう意味だと理解しております。
#31
○増子輝彦君 まさにそのとおりでありまして、これは礼記が出典でございます。汗が一度出ると再び体内に戻らないように、天子の言葉は、口から出ることを訂正したり取り消したりすることはできない、一度口に出した言葉は取り消せないという意味であること、まさに菅総理のおっしゃるとおりでございます。
 まさに政治の責任は、特に政権与党の一人一人の議員、併せて国家の最高権力者である総理ということになれば、この綸言汗のごとしということを肝に銘じて今後の政権運営をやっていかなければならない、私もそういうふうに教えてこられましたし、是非、総理にも、今後とも政治活動の中で、また政界の最高権力者として、この言葉をかみしめながら今後の政治行動を是非していただきたいと思っております。
 さて、今回のこの基本法あるいは原発対応、様々な課題がございますが、黄川田衆議院委員長始めそれぞれ出された議員の皆さん、関係政党の皆さんにも御礼を申し上げたいと思います。
 ただ、私は、この基本法や設置法が成立した後に一体この国の姿はどういうふうになっていくんだろう、あるいは被災地のそれぞれの県は一体どういう姿になっていくんだろう、ここのところのイメージをきっと皆さんはお持ちになりながら今回のこの法案もお作りになったと思うんです。
 この国のこの大地震、大津波、原発事故の中で、一体この国はどういうふうになっていくのか、それぞれの被災地はどういう姿になっていくのか、この法案成立後のそういったイメージを今どういうふうにお持ちになっているか、黄川田委員長と菅総理に簡略にお答えいただければ有り難いと思います。
#32
○衆議院議員(黄川田徹君) お答えいたします。
 御案内のとおり、被災地は、仙台市あるいはまたいわき市など都市もありますけれども、ほとんどが中山間地、辺地、過疎地域であります。私の地元の岩手においても、甚大な被害の釜石、大槌、山田などが新たに過疎地域に指定されました。また一方、この電源交付金の関係でも、その取扱いによっては交付税の不交付団体であっても財政状況厳しいものが出てくるのではないかと、こう思っております。二十一世紀半ばには限界集落という言葉が消え、それから原発事故が収束して、昔の話だったというふうな形になれば本当にいいと思っております。
 それから、自分自身の気持ちでありますけれども、日本のあるべき姿といいますか、そういう部分については、私は、やはり何といっても共に生きる社会の構築が第一だと、こう思っております。共生の社会であります。結いであります。あるいはまた、きずなであります。国家と国家の共生は、やはりこれは平和の追求であり、それから人と自然の共生は、これは環境問題にしっかりと取り組むということでありましょう。そして、厳しい被災地の中でどうやって持続的に生きていくかということになれば、やはり人と人との関係、人と人との共生といいますか、無縁社会、こういうものがなくなることが強く望まれると思っています。
 二〇〇五年から、日本として人口減少しております。身の丈に合った地域、身の丈に合った国家をつくっていかなければならないと、こう思っております。
#33
○内閣総理大臣(菅直人君) 日本のあるべき姿を考える上で、今回の震災あるいは原発事故、やはり国民が安心して、そして安全に生きられるということが一つの前提条件にならなければならないと思っております。
 また、今、黄川田委員長からもお話がありましたように、高齢化社会が大変進んでおりまして、そういう高齢化の中できずなを大事にし、そしてそれぞれの地域できちんとした生活が全うできる、そういうある意味では福祉という面からもモデル的な町がこの復興の中で生まれてほしい、そう考えております。
 また、産業的な面では、もちろん本来の農業、漁業、林業といったものに加えて新しい産業、例えばそうした再生可能エネルギーというものを、東北地方は風力にも恵まれ、あるいは太平洋地域では太陽エネルギーにも恵まれておりますので、そういう未来に向かって希望の持てる新たな産業も生み出していく、そういうモデルとなるような復興が望ましい復興ではないかと考えております。
#34
○増子輝彦君 黄川田委員長の御家族が不幸なことに遭われたことを改めてお見舞い申し上げたいと思いますが、そういう思いの中で黄川田委員長のお話、大変感銘深いものがございました。
 また、菅総理にも是非、いずれにしても、この基本法を始め関連法案が通りましたら、一日も早い復興を望んでいる被災地の皆さん、それは日本全体にも大きな影響が出てくるわけでありますから、ここをしっかりとやっていただきたい。
 実は、これNHKの放送で出たことでありますが、被災地の皆さんと、それを束ねる地方自治体の首長さんのそれぞれのアンケートという結果がございます。若干、実はずれているものがあります。ただ、共通しているところは、やっぱり復興のスピードが遅いということは共通したものが実は両方から出ているわけであります。このスピード感、これは前に私、予算委員会の集中審議でも申し上げましたけれども、今回の復興に当たっては、大胆に、かつスピーディーにこれらの対策を講じていくことが何よりも大事だということを申し上げてきました。是非、ここのところをしっかりと踏まえて復興に当たらなければいけないと思っております。
 そういう中で、実はこの施行期日の中に、阪神・淡路大震災における復興基本法には、施行の日から起算して五年を経過した日に失効するとの規定が置かれてございます。ところが、今回はこの期日が実は明示されておりません。期限を設けずに復興が進んだ時点で廃止するということになっております。それは当然、原発という事故が今現在進行中でありますからそういうことにならざるを得ないんだろうと思いますが、総理、おおむね今原発のこの工程表を含めながらある程度の目安というもの、まさに一定のめどというものをどのような形の中で、それぞれの避難民の皆さん、そして特に原発地域の皆さんはこのところの見通しが付かないことが一番不安を感じているところなんです。
 先般、参与が、十年、二十年、総理は住めない地域になってしまうかもしれないというような、間違った報道かもしれませんが、そういう報道がなされたということもございました。この施行期日が設けられていないというところ、先ほど申し上げたとおり、原発の事故の現在進行形ということがあるからでありましょうけれども、おおよそのこの復興のためのめどというもの、大体どのぐらいの間には何とか、この基本法も実はもう終わることができるなというようなことも含めて、その辺のところの一定のめど、総理の決意のほどを、是非復興に当たっての考え方をお示しいただきたいと思います。
#35
○内閣総理大臣(菅直人君) 東電がロードマップを二度出しましたが、実は今日夕方、三度目のロードマップを出すことになっております。当初よりステップツーの完了時期、遅くとも一月半ばということになっておりまして、私がそのことをめどと言ったことが若干誤解を生みましたが、それはロードマップに書かれていることであります。
 もう少し増子議員が言われることに沿って、私なりの理解で踏み込んだ形で少しだけ申し上げますと……
#36
○増子輝彦君 それは後で聞きます。工程表については後で聞きます。
#37
○内閣総理大臣(菅直人君) あっ、そうですか。
 そうしますと、若干一般的なことを申し上げますと、私は、ステップワンがあと一か月になっておりますが、何とかそれもほぼ予定どおりでいけるのではないか、部分的にはそれの一部の前倒しも始まるのではないか。そうしますと、ステップツーの終了時が見えてまいりまして、そして、現在の二十キロ圏の問題、三十キロ圏の問題、計画的避難区域の問題もこの時期まで来れば、例えばこうなればある程度縮小できるとか、こうなればこういうことができるとか、そういうものが少しずつ見えてきていると。もし後ほど具体的なことで御質問があれば、分かる範囲ではお答えいたします。
#38
○増子輝彦君 実は私は、プラントのめどを聞いたのではなくて、この復興のめどについての実は御質問をさせていただいたところでございますけれども、時間がありませんので、また質問の中でお答えいただければ有り難いと思います。
 いずれにしても、この復興のめどが立つに当たって様々な財源が必要になってまいります。先ほども財源論が出てまいりましたが、今日はせっかく野田財務大臣においでいただいておりますけれども、この復興財源、これをどうするのか。これは増税をしていくのか、あるいは違う形でやっていくのか、そこのところを財務大臣としてどういうお考えになっているのか、簡略にお答えいただければ有り難いと思います。
#39
○国務大臣(野田佳彦君) 本格的な復興については、復興構想会議の青写真であるとか、被災地の復興計画などを踏まえて考えていきたいというふうに思いますが、その財源については基本的には国民が連帯して分かち合っていくということと、そしてやっぱり国債市場の信認等々のいろんな観点から検討していかなければなりませんが、今御審議をいただいている基本法の八条においては他の公債とは区分して経理をしていくということ、九条においてはその資金の流れの透明化が出ています。そういう観点を大事にしながら、歳出歳入両面から検討をさせていただきたいというふうに思います。
#40
○増子輝彦君 財務大臣、それにつきましては、いわゆる復興財源、今お話しの中ですが、これはいわゆる復興税というようなものの形の中で増税をしていくのか、あるいは別な形にしていくのか、そこのところをはっきりお答えいただければ有り難いと思います。
#41
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほど申し上げたとおりであって、それ以上のことは今考えていません。何かの税金を上げるとかということでは、まだそこまで確定的なことを考えているわけではなくて、歳出歳入両面から検討をするということでございます。
#42
○増子輝彦君 これ以上この件については触れませんが、それでは総理、改めて工程表についてお尋ねをいたしたいと思います。
 先日、総理は、民主党の代議士会の中で一定のめどが付いたらということでの発言をされましたけれども、その中で、その後、実はプラントの問題について冷温停止が一つのめどだというお話をしたと伺っておりますが、この冷温停止という定義は一体どのような形でしょうか。その冷温停止の、原子力に詳しい総理ですから、冷温停止の定義について教えていただければ有り難いと思います。
#43
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、この工程表で申し上げためどということと少し混乱があったかもしれませんが、あくまで記者に対して申し上げたのは、原子炉の一つのめどとして申し上げたわけであります。
 今、冷温停止ということがありましたけれども、私もその専門的な表現としてどういう表現が適切かというところまでは明確ではありませんけれども、少なくとも原子炉の温度が、通常は数百度なりもっと高い温度、真ん中の方はもっと高いですが、今百度前後になっておりまして、例えばそれがもう少し下がってくる、そういう状況がずっと続けられる、そういう状況だと思います。
 そしてそのことは、私の見通しでは、順調にいけば今日、明日にもいわゆる循環型の冷却の水の流れが動き出しつつありますので、これが大量の水を循環させるようになれば、比較的早い時期に温度は下がってくることは私は間違いないだろうと。それが安定的に運転できるようになれば、当初のステップツーの一月を待たずして冷温停止状態になり得る条件が出てきていると、こう理解いたしております。
#44
○増子輝彦君 総理、冷温停止の定義をお聞きしたんでありまして、プラントの今の工程の状況をお聞きしたわけではありません。
 私の乏しい原子力発電所の知識に返ってみれば、実は、正常なプラントの冷温停止という状況は大体百度を切ったときなんですね。ですから、原発の事故が起きたときには止める、冷やす、閉じ込める、まさにこの冷やすところが今うまくいっていないというところであります。
 ですから、総理のおっしゃる冷温停止というのは、この百度を下回ったときに冷温停止ということでいいのかどうか、イエスかノーかでお答えください。
#45
○内閣総理大臣(菅直人君) イエス、ノーで申し上げにくいのは、今、増子さんが言われたのは、普通の原子炉が停止をしたときはそれでいいと思うんです。今の原子炉は普通の状態ではなくて、つまり燃料棒がメルトダウンした状況でありますから、これの冷却というのは通常の冷却の形になっておりません。つまり、炉心に水を注入しているわけです。それが漏れ出しているわけです。漏れ出した水をもう一回フィルターに掛けて戻していくという、本来の、通常の原子炉とは全く違う形で冷却のサイクルをつくろうとしているわけでありますので、そういう意味で、考え方は私も百度を切ったところ、しかしそれが安定的に継続できなきゃいけません。一時的にそれ以下になっているのはもう既に何度も、あるいはかなりの部分ができておりますが、安定的にそういう水準に保たれるようになったときだと私は理解しております。
#46
○増子輝彦君 今総理がおっしゃったとおり、正常な状況ではまさに百度を切ったとき、そのとおりなんです。今は正常じゃありませんから、ですからなおのこと、総理のその正常じゃない今の福島第一原発の四つのプラントの冷温停止という一つのめどというのが何度かと、そこのところが実は今後大事なんですよ。まあ、これはもう結構です。そういうことで、そこを更にしっかりと私はやっていただきたいと思っております。
 ただ、実は残念ながら、福島県民からすれば、あるいは国民の皆さんそうなのかもしれませんが、ここの情報の開示というのが、今まで、どうも東電と政府のそれぞれの発表に信憑性というか信頼性がないんですね。ですから、ここのところを、私ども福島県民、特に東京に東京の三分の一の電力を送ってきたという、ある意味では犠牲的な形の中で原発を進めてきたということになれば、今言いにくいことがあるかもしれません、つらいことがあるかもしれません、しかしやはり正しい情報をしっかりと正確に県民の皆さんあるいは国民の皆さんに出していくことが、何よりも今一番信頼性を確保するために大事だと思うんです。
 是非ここのところを、言いにくいことでもつらいことでも、はっきりと正確に出していただくという決意を述べていただきたいと思います。
#47
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、今、増子さんがおっしゃることはそのとおりでなければならないと当初から思っておりますし、今も思っております。
 しかし、残念ながら、結果として、ある段階で東電なり保安院なりが発表したことが、後になって、いや、それはそうではなかったといった形で訂正をされる、あるいはせざるを得ない状況になったことは、本部長としての私の最終的な責任であるということで、大変申し訳なく思っております。
 そのことを含めて、現在は東電と政府の間の統合本部、今は連絡室になって、そこでできるだけの把握をし、あるいは保安院もしっかりと把握をするようにしておりますけれども、そうした情報が後になって訂正しなきゃいけないようなことにならないように、しかし一方では、分かったことはできるだけ迅速に発表できるように、今後も更に指導してまいりたい、また経産大臣にもそのことをお願いをいたしているところであります。
#48
○増子輝彦君 総理、今統合本部の件が話出ましたけれども、一部の報道によると、今後、統合本部を法律化をして設置するというような報道がなされておりますが、そういうお考えをお持ちなんでしょうか。といいますのは、統合本部をそれぞれ法律化して、プラントに万が一、今後あってはいけませんけれども、万が一プラントの事故や原発の事故があったとき、その都度いわゆる統合本部を法律で設置していくというお考えなのかどうか分かりませんが、この統合本部の設置を法律化するというお考えをお持ちなんですか。
#49
○内閣総理大臣(菅直人君) 私の問題意識は、現在の原災法は、例えば私の本部長の機能は、必ずしも原子炉に対してこうしろああしろということではなくて、こういう場合は逃げてくれとか、こういう場合は出荷停止をしてくれと。じゃ、誰がこういう場合に原子炉をこうしろということの権限があるかといえば、これは原子炉等規制法に基づいての経産大臣の権限という形に分かれております。
 しかし、実質的に、この間の東電の情報あるいは保安院の情報あるいは安全委員会の情報等をまとめるためにこの統合本部、これは当時の、今もそうですが、清水社長と私の間で合意をしてつくった団体でありまして、そこが機能し、それにアメリカやフランスの専門家を交えてこの間やってまいりました。
 そういった意味で、現在もこの連絡室は機能はしておりますけれども、法律的な裏付けということになれば、間接的に原災法における私の権限、あるいは経産大臣が持っておられる原子炉等の規制に関する権限です。
 そこで問題なのは、現在の東電、福島原発第一サイトの六基の原発をこれからどのようにしていくのか。少なくとも一号、二号、三号、四号を廃炉にするという方向性は決まっております。その場合には、当面のステップワン、ステップツーは何か月単位ですけれども、廃炉ということを考えれば何年単位になります。それに必要な費用も場合によっては相当になります。
 私は、まずはこの第一サイトの処理をきちんと最後まで責任ある体制で処理をしていくためには、今の法体系のままでそういう任意団体的な形でやるのでは、私は安定的な将来のことに対して責任が持てないのではないか。今、経産大臣とも相談しておりますけれども、今の法律体系でそのまま何とかやっていけるのか。例えば、この福島第一原発についての処理に関するそうした特別な法律体系をつくって最後まできちんと責任を持つ体制をつくることが必要なのか、今検討を始めたところであります。
#50
○増子輝彦君 総理、この原発事故、本当に日本にとって初めてのことですし、総理も何度も避難者の皆さんをお見舞いいただきました。特に加須で双葉町の皆さん、五時間掛けてお見舞いをいただきました。あの状況をお考えになれば、原発の事故、一度起きれば大変なことだなという思いをお持ちになっていただいていると思うんです。
 そこで、実は、今世界の動きを見ても、例えばドイツもこの原発をやめるという方向に間違いなくなりました。先日のイタリアでの国民投票では、九四%の国民が原発ノーという国民投票の結果が出ました。スイスもそうです。
 我が国、せっかくこれを作りましたのでちょっと掲げますけれども、(資料提示)日本には今五十四基の原発があります。この中で、営業運転中十七基、定期検査停止中三十七基、合計五十四基あります。もちろん、三十七基の中には福島第一原発の四基も含め、第二原発も含め十基ありますが、いわゆる福島県はまさに原発の銀座で、本当に多くのことを耐えながら東京に電力を送り日本のエネルギー政策をやってきた。こういう状況の中で、福島県の実は有識者復興検討委員会が昨日、脱原発を打ち出しました。福島県としては、脱原発を今後の県土づくり、復興のど真ん中に入れてやっていこうということであります。
 これには、しかしいろいろ、雇用の問題、産業の問題、代替エネルギーの問題、いろいろあります。ですから、いきなり国でこのことを打ち出すということはそう簡単ではないと思いますが、今回の原発のこの事故を踏まえながら、これだけの日本中に設置されている原発、あってはなりません。そのことを含めて、浜岡も総理は強いリーダーシップで私は停止の要請をしたと思います。私は総理が、申し訳ないけれども、初めていいことをやったなと、これについては評価しているんですけれども。
 いずれにしても、この原発の事故が今後あってはならないし、これからの日本の原発行政の中で、エネルギー政策としっかりと整合性を取りながら、日本の産業構造、国民生活、そして雇用や様々なものを考えたときに、原発がどうあるべきかということの方向性は政治の責任として今後出していかなければいけないと思うんです。
 福島県は、まさに脱原発を今後、方向性を明確にしていくと思います。国として、脱原発を今すぐやるやらないということではなくて、一つの方向性として十分検討することに、私はテーブルに乗ってきてもいいと思うんです。ですから、場合によってはそれこそ、日本には国民投票はまだ規定されておりませんが、何らかの形でこの原発行政における答えを国民の皆さんからいただかなければならない。そのときには、総理のあるいは政治の強いリーダーシップが必要だと思っています。
 この脱原発についてのお考えを、総理、明確にお答えをいただければ有り難いと思います。
#51
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この三十年、四十年あるいは五十年、我が国は、いわゆる石油、天然ガスを中心とする化石燃料とそして原子力エネルギーと、二つの基幹的なエネルギーの柱としてきたと思います。
 しかし、今回の事故を含め、あるいは地球温暖化の問題を含めて考えると、やはり再生可能な自然エネルギー、そして省エネルギー、これはネガエネルギーと呼ぶ方もおられます。つまりは、マイナスのエネルギーということでエネルギーの総量が減ると。そういう意味で、私は、再生可能な自然エネルギーと省エネルギーをもう二つの柱に据えて将来のエネルギー政策を考える必要がある。政府もそこまではほぼ意思統一ができました。
 その中で、今、福島のことを言われましたけれども、選択をするとしたときには、例えばどのエネルギーを使って本当に必要なエネルギーを賄えるのかということも当然ながら考えなけりゃなりません。そう考えますと、まずやらなければならないのは、再生可能なエネルギーを育て、省エネルギーを育てていく。その育てていく中で、それで例えばそれだけで十分やれるという社会が生まれてくるのか、いやいや、頑張ってはみたけれども二割が精いっぱいだ、三割が精いっぱいだということになるのか。
 そういうことを考えて、まずやらなければならないのは、そうした形で再生可能なエネルギーを育てることが必要で、その後、何年か後に、今、増子さんから言われましたように、国民的な選択ということがあっても私はいいんではないかと、こう思っております。
#52
○増子輝彦君 委員長。
#53
○委員長(柳田稔君) 時間でございます。
#54
○増子輝彦君 最後に。
#55
○委員長(柳田稔君) 時間でございます。お願いします。時間でございます。
#56
○増子輝彦君 じゃ、これで終わります。
#57
○川口順子君 自由民主党の川口順子でございます。
 まず、今回の震災でお亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げ、また被災なさった方にお見舞いを申し上げます。そして、今、復旧復興に向かって大変な中を一生懸命に努力している、時には命を賭して頑張っていらっしゃる方々に対して心から敬意を表させていただきたいというふうに思います。
 今、先ほど来たくさん出ていますけれども、物事が早く進んでいない、遅いということが出ています。国民の皆さんは、政治が一体今何しているんだというふうに思っていらっしゃいます。それで、総理に、大変に僣越でございますけれども、一言お願いをさせていただきます。そういった国民の皆さんの不信、政治に対する不信を払拭するためにも、是非総理にはリーダーシップを取っていただきたい、責任を取っていただきたい。人に、例えば赤十字に、例えば復興会議に、例えば東電に責任を転嫁しないでいただきたい、御自分でリスクを取っていただきたい、国民はそういうリーダーを今求めていると私は思っております。
 一例を挙げます。
 赤十字への義援金、これは先日来配るのが遅れているという話がたくさんございました。自民党が政権に入っていた当時、これは阪神震災がございましたけれども、そのときには、一月十七日に震災があって、二月一日、すなわちもう二週間弱でお見舞金を出させていただいております。亡くなった方、行方不明の方に十万円、そして家が壊れたところに対して十万円出させていただいております。被災した人は、一年後の百万円よりも今日の十万円の方がはるかに大事なんです。総理は厚労大臣に対して赤十字に行けというお話を指示なさったようでございますけれども、総理御自身がもっと早いときに赤十字を呼ばれて、これを早くしろというリーダーシップを取られたでしょうか。私の知る限り、取られていない。これが一例です。もしもリーダーシップをお取りになれないのであれば辞めていただきたいというのが私のお願いでございます。
 もう一つ例を挙げます。
 予算委員会で我が党の義家議員が、総理が外国籍の方から受領なさった百万円及び四万円、これについて資料を速やかに出していただきたいというお願いをいたしました。それに対して総理から、これはやったので資料を提出をします、御報告をしますという答弁がありました。にもかかわらず、いまだになされていないというのが現状でございます。これは、一国のリーダーとして、率先垂範をしなければいけないリーダーとしてやるべきことをやっていない、これももう一つ国民が政治に不信を抱く理由であるというふうに私は思います。
 これについて何かコメントがあればいただきますが、なければ次の質問に移りたいと思います。いかがですか。
#58
○内閣総理大臣(菅直人君) 川口議員からリーダーシップについて具体的例を挙げて言われました。(発言する者あり)私、答弁をしているんですから、少し静かにしてください。
 つまり……
#59
○委員長(柳田稔君) 出席の皆様にお願いをいたします。
 審議の進行に御協力をお願いしたいと思います。
#60
○内閣総理大臣(菅直人君) リーダーシップにもいろいろあると思います。私は私なりに、例えば原発事故に対して現地に足を運ぶなど、それも必要なリーダーシップだと思って行ってまいりました。もちろん、不十分なところもありますけれども、リーダーシップについてはいろいろな形があると。先ほど浜岡のこともいろいろとお触れになった方もありましたけれども、リーダーシップがあるなしは、それぞれの立場で御理解をいただきたいと思いますが、私は私なりのリーダーシップを発揮していると、このように考えております。
#61
○川口順子君 国民は総理にリーダーシップがないという判断を世論調査ではしているということでございます。総理にひとつ王陽明という明の時代の政治家が言ったことをプレゼントさせていただきたいと思います。君子は行いをもって言い、小人は舌をもって言う。
 次に、質問に入らせていただきます。
 下水汚泥の方針が、昨日でしょうか、出されたという報道がございました。下水汚泥が放射能によって汚染をされているということでございます。これは、ここでは時間の観点でどのような指針であったかという指針の内容を細かく伺うつもりはございません。下水汚泥の方針が遅まきながらようやく出されたということについては評価をいたしますが、もっと早ければ、早くあってしかるべきであったというふうに思います。
 これは大変に多くの、単に福島県だけではなくて、多くの周りの県あるいは都からこれが見付かっております。どれぐらい強いものが見付かっているのか、どれぐらい広い範囲でそれが見付かったのか、簡単にお答えを国交大臣にいただきたいと思います。
#62
○国務大臣(大畠章宏君) 川口議員の御質問にお答えを申し上げます。
 現在、私が入手しております資料等によりますと、まず、私自身、福島県に参りまして、福島県知事から下水の汚泥対策というものをいろいろと、早急に基準を示せと、こういう指摘を受けました。そのときには十万ベクレルを上回る下水汚泥がありまして、これをどうするのかと、こういう御指摘を賜りました。一日に二百トンという下水汚泥がたまりますので早急に示してほしいという要請を受けまして、まずこの十万ベクレルという基準というものを示させていただきました。その後、各地域でこの下水汚泥の調査をさせていただいておりますが、様々な形で広範囲からそういう、この十万ベクレル以下でありましたけれども、そういう基準というのが示されたということを承知しております。
#63
○川口順子君 強いものは十万ベクレルを超えているものがあった、それから、範囲にいたしますと、これはNHKの報道では十六都県にわたっているということで、これに大きな間違いはないだろうと私は思っております。福島を越えてそれだけ広い範囲で放射性物質が汚泥のところに現れているということでございます。
 それで、指針は指針として、これからどうするかということが問題になるわけですけれども、市町村あるいは、まあ市町村ですね、これはこれを受けてどういうふうな対応を取るんでしょうか、これから。
#64
○国務大臣(大畠章宏君) お答えをさせていただきます。
 昨日、下水汚泥全体をどうするかと、こういう一つの考え方が原子力災害対策本部でまとめていただきました。この対策本部の方針を、内容を申し上げますと、今、十万ベクレル以上のものと、十万ベクレルから八千ベクレル、それから八千ベクレル以下と、この三つの基準というものを示させていただきまして、十万ベクレル以上についてはその下水の処理場の中に保管すること、飛散しないような感じで保管すること、それから、十万ベクレルから八千ベクレルについては、やはり同じような形で保管をしながらも、個別の安全性評価及び長期的な管理の方法の検討の後に埋立処分が可能ですという方針を示していただきました。八千ベクレル以下については埋立処分可能という、三つの基準を示させていただきましたので、それに従っていただきたいと考えているところであります。
#65
○川口順子君 ありがとうございます。
 今のお答えはただ前の質問についてのむしろ答えでございまして、私が伺いたかったのは、例えば十万ベクレル以下八千ベクレル以上のもの、これについては、例えばですけれども、これは廃棄物処分場に埋め立てて処分してもいいということになっているわけですね。そこまではいいんですけれども、そうすると、市町村はこれを業者に、委託業者に頼んで持っていってもらって埋め立てるということになるわけですね。
 これを確認を、このお答えをいただきたかったんですが、ということでよろしいですか。どうぞ。
#66
○国務大臣(大畠章宏君) 基本的にはそのようになると思いますが、ただ、これについては年間一ミリシーベルト以下の作業基準で作業をしていただくと、こういうことが大前提になると思います。
#67
○川口順子君 そういう条件はいろいろ付いているのですけれども、今、市町村はこれから、じゃ何をやるかというと、発注をして業者にそういう条件を満たすように持っていってもらって埋め立てる、これは廃掃法に基づいての行動であるということでよろしいですね。
#68
○国務大臣(大畠章宏君) 基本的に、この放射線レベルでありますけれども、この放射性的な廃棄物というものを運ぶという、その基準というものがこれまでございませんでした。したがって、今ある法律というのは今御指摘の法律ということで私も受け止めております。
#69
○川口順子君 今おっしゃったように、これは資料としてお配りをしておりますけれども、廃掃法では放射性物質に汚染をされたものというのは対象から除かれているわけです。それで、今、国交大臣は十万ベクレルということをめどにこの廃掃法でできるんではないかという意味のことをおっしゃいましたけれども、それでできるのでなければ廃掃法ではできないということになるんですね。環境大臣、どちらでしょうか。
#70
○国務大臣(松本龍君) 十万ベクレル以下のものについて、昨日、原子力災害対策本部から、放射性物質が検出された上下水処理等副次産物の当面の取扱いに関する考え方が御指摘のように公表されました。この中で、十万ベクレル以下のものについては、個別に安全性を評価をして、長期的な管理の方法を検討した上で埋立処分をすることも可能とされています。
 この考え方は、放射性物質の濃度に応じて適切な処理方針について技術的な観点から決めたものであって、この濃度以下のものを廃棄物処理法の適用対象とするという意味ではありません。廃棄物処理法の廃棄物から放射性物質及びこれによって汚染されたものが除かれているところでありますが、どの程度の汚染があれば除外されるかということは具体的には定められておりません。
#71
○川口順子君 今、環境大臣がおっしゃったように、廃掃法で除外されている放射性物質によって汚染された下水汚泥については廃掃法が適用されるかどうか分からないということで、菅総理、よろしいですか。
#72
○内閣総理大臣(菅直人君) 私もこのことを大変気になっておりまして、今、川口議員が言われたように、廃掃法には放射性物質といいましょうか、放射能を帯びたものを外してありますので、現在のところこれをカバーする法律体系ができておりません。ですから、私、今検討を……(発言する者あり)ちょっと、ちょっとやめてもらえますか。
#73
○委員長(柳田稔君) 総理、お掛けください、お掛けください。
 審議ができるまでお掛け願いました。
 どうぞ、総理大臣。
#74
○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、放射性物質により汚染されたおそれのある災害廃棄物の処理の方針概要といったようなものも検討をいただいておりますので、私は、これは従来の法体系で対応できないということになりますので、何らかの法体系を作る必要があるだろうと。しかし、法律を作るまでに、まずは、今検討をした上で、当面、この東電原発事故の対応としてどうすべきかということは、内閣として方向性を定めていきたいと今検討をいたしております。
#75
○川口順子君 委員長にお願いしたいんですけど、これは私の時間でございます。私の答弁に対して答弁をしていらっしゃる方を止めないでいただきたいと私は思います。
 それで、今の総理の御答弁に、今の……(発言する者あり)
#76
○委員長(柳田稔君) では、私の方から一言申し上げます。
 総理の答弁が聞こえないので、議事の進行に御協力願いたいと思ってお掛け願いました。
 川口君。
#77
○川口順子君 今の総理の御答弁ですと、法律、新しい法律、これを見る法律がないので新しい法律を作るということをおっしゃったというふうに理解をいたしております。
 それでよろしいですね。イエスかノーかでお答えください、時間がありません。
#78
○内閣総理大臣(菅直人君) まずは、今回の問題にきちっと対応できる方向性をまず打ち出したいと。法律についてはどの時点かで私は必要になると思っておりますが、今すぐ、法律を作ってからというのでは間に合いませんので、まずは内閣として方向性を定めたいと、こう申し上げたんです。
#79
○川口順子君 総理、閣内で起こっていることをよく御存じですか。災害本部は方針を出したんですよ。これから出すと今総理がおっしゃいましたけど、出ているんです。出ている上で、それで、それに対して新しい法律を作るという御答弁をなさったと、出ましたから、というふうに私は理解します。
 もし違うのであれば、ノーとおっしゃりたいならそうおっしゃっていただいてもいいんですが、時間がないので次のところに行って、そこでまとめて答えていただきます。
 法律がなければ、それではどういう場合に法律がなくてもこれはできるというふうにお考えですか。
#80
○国務大臣(枝野幸男君) 下水汚泥については方針を原子力災害対策本部として出しました。それから、その他、瓦れき等、法律が予定されていないものについてございまして、それについては検討いたしております。
 いずれにしても、残念ながら従来から法律がない分野でございますが、安全管理としっかりとした処理が必要でございますので、原子力災害対策本部の権限として方針を示しているものでございます。
#81
○川口順子君 そんなことは伺っていませんで、法律がない場合には、じゃどうやって対応するのかということを伺っているわけです。
 私も環境大臣やらせていただきましたけれども、大きな問題は、例えば産廃の不法投棄です。これはその法律があって、ちゃんと廃掃法で規制していても捨てられる。場合によっては、焼却灰なんかの場合にはこれ海に捨てられてしまうかもしれない。これは放射性物質に汚染されているものですから、人間の健康と安全にかかわる。それを、法律がない。方針が決まって市町村はもう動き出します。持っていってくれる業者さんがいるのであればその人に頼んで、産廃の捨場に、条件を満たした上でですけれども、捨てます。それで、あるいはそれをやらなくて、ただ持っていってどこかへ捨てても分からない。そういうことを今止められないという状況にあるというのを総理は認識していらっしゃいますか。
#82
○内閣総理大臣(菅直人君) 川口委員も環境大臣を務められたのであればそういう法律になっているということは御承知であったわけでしょうから、私としては、まあいろいろと産業廃棄物の問題でも取り組んだことがあります、豊島の問題でも。しかし、この問題については、今申し上げたように、これだけ大規模な津波による瓦れきに放射能の事故が重なるという事態はまさにこれまで日本では初めて経験することでありますから、まずやらなければいけないことは、内閣の方針と決めてやっていく、あるいは災害対策本部の原災法の責任でやっていくと。しかし、法的な不備については今後しっかりと検討したいということを申し上げているんで、申し上げていることははっきりしていると思います。
#83
○川口順子君 全然分かっていらっしゃらないと思います。対処方針はもうできている、下水汚泥については出たんです。そして、都道府県あるいは市町村に通達をされたか、されようとしているんです。早速作業が始まるんです。そこにほかのものの、例えば瓦れきとか、ほかにも土壌とか、たくさんあります。ありますが、ほかのものを待って、それができたらば、百年待ってもいつになったら川が澄むか分からない、本当にそういう、それぐらいのそのスピード感でしか仕事ができないというんであれば、先ほど私が冒頭で申し上げた、総理にはリーダーシップを持ってやっていただきたいということは、全然総理は実践していらっしゃらない。私はリーダーシップを持てないんだったらば辞めてくださいというふうに申し上げたわけでございます。
 それで、現に実害が起こる話なんです。実害が起こってからでは遅いんです。これは何にしても、下水汚泥は、捨てますと、ずっとそこにあるわけです。維持管理が必要なんです。産廃の処理場、これは幾つかありますけれども、そこでちゃんとなっているかというのは、誰かが法律に基づいてちゃんとチェックをしなければいけないところを、その法律が全然適用にない、こんなの法治国家じゃないですよ。
 こういうことを、その方針ができたらとおっしゃっていらっしゃるのは、方針ができたのになぜやらないんですか、法律がなくても何でいいんですか、今。実行に移ってもいいんですか、安全なんですか、健康に問題ないんですか。
#84
○国務大臣(枝野幸男君) 長年にわたって残念ながら放射性物質を帯びた廃棄物について法律がございませんでした。そうした中で今回こうした事態が生じております。現に様々な地域の自治体の皆さんはその処理に困っておられますので、まずはその方針をお示しをいたしました。放射性物質を帯びている廃棄物の管理については、まさに自治体の皆さんとしても住民の皆さんも国としても、これについてはしっかりと行政運用上、例えばいわゆる不法投棄のようなことが起こらないように、これは行政上しっかりと対応しながらやってまいります。
 根拠になる法律の有無、もちろん法律があった方が望ましいことは否定をいたしませんが、法律がなくても行政上の運用でできます。法律があっても違反する人がいれば、それは現に産業廃棄物等の不法投棄等があります。今、これだけ放射性物質に対する安全性についての強い意識がある中では、それぞれの自治体においても御苦労はお掛けしますが、しっかりとした行政上の管理がなされるものと承知をしております。
 その上で、必要な法律があることは承知を、我々も問題意識を持っておりますが、まさにこれまで長年にわたってこうした法整備を放置をされてきたのには一定の理由があって、しっかりとした法律体系を作り上げていくためには……
#85
○委員長(柳田稔君) 官房長官、おまとめください。
#86
○国務大臣(枝野幸男君) 一定の検討が必要だと考えております。
#87
○川口順子君 これは予算委員会で同じ方向の質問をさせていただいたときに、放射能が外に出る、原発のその構内の外に出て起こり得ることということについて法律で対処していなかったのは自民党も責任があるということは申し上げております。その上で、これは、起こったのは、民主党政権になってから起こったことです。そして、早急に対応が必要となっていることでございます。
 対応方針出ている。もう動いている。そして、新聞に報道がありますが、埋立場所が見付からない。引き取る業者もいない。そして、みんなその施設で、下水処理場の施設でためている。あるいはもう一か月でどこにも置くところがない。自治体の悲鳴の声が出てきているんですね。
 これは総理も枝野長官も、産廃の現場、見に行ったことがおありにならないんじゃないかと思います。不法投棄の現場を見に行ったことがおありにならないんじゃないかと思います。こういうことが起こってしまったら、ですから、一日も早く法律を作るということが必要だと申し上げます。
 総理においては、あるいは枝野長官にもそうですけれども、法律が必要でないということは、どういう状況で必要でないことがあり得るんですかという私の質問に対しては一言も答えていらっしゃらない。それは答えられないというふうに私は認識をさせていただきます。問題をちゃんと認識していない。答えられるのなら答えてください。ほかの答えをするのであれば、同じような問題が瓦れきにありますので、次に行きます。──総理です。
#88
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げていますように、私は、だから、法律の不備があるということは法律がなくていいと言っているわけじゃ全くありませんから。
 法律に不備がある場合にはどうするかといえば、これは緊急対応として行政がやるしかないと、そして、法律の不備についてはやはりどこかの段階できちんと法律の不備を正していく立法の必要があるであろうということを先ほど来申し上げているので、私が法律が必要はないということを言ったということは全くありません。(発言する者あり)
#89
○委員長(柳田稔君) 皆様にお願いをいたします。
 審議の進行に御協力をお願いいたします。
#90
○川口順子君 捨て場所を探す、そして安全なように保存されているかどうかチェックする、これを一日も早くやるようにやれと総理がおっしゃるのがリーダーシップです。これをおっしゃらないで、どこかの多分官庁が書いた答弁だと思いますけれども、検討しますということを言っていらっしゃるのでは、総理の看板の政治主導が泣きます。本当に政治主導でこの問題を片付けていただけるのであれば、そして国民の皆さんはお一人お一人が総理のリーダーシップを待っている。これぞ、捨てられた、近くに捨てられた、あるいは不法投棄されるかもしれない十六の都道府県の人々はこれじゃ浮かばれませんよ、問題が起きているわけですから。
 ということを申し上げて、それから、その法律がなければ法律を作るのは当たり前じゃないですか。当面は緊急避難、うなずいていらっしゃいますが、法律を作るのが当たり前ということだったら、どうして、法律は必ず作りますとおっしゃってください、ここで。おっしゃってください。総理、答弁お願いします。
#91
○内閣総理大臣(菅直人君) 産業廃棄物のことも先ほど言われましたが、私が厚生大臣のときに豊島に出かけまして、豊島の五十万トンの産業廃棄物についての中間処理を決めました。私が何かそういうところに行ったことがないように言われているとすれば、それは間違いであります。
 また、必要な法律については是非作りたいと思います。ただ、法律案は出せますが、審議をいただくのは国会でありますので、適切なる法律案を出したときには、是非成立にも御協力をお願いしたいと思います。
#92
○川口順子君 私は、国民の方が一日でも早く安全で健康的な生活ができるように、建設的に法律が必要だという提言をさせていただいているのです。それなのに総理は、必要かどうか検討する、方針を待つ。本当にこれは総理の資格がないと私は言わざるを得ません。
 まだ放射線は、原発はまだ冷温停止していないんです、出てくる。そして、下水汚泥にはたまっていきます。現に、東北、関東地方の下水の汚泥量というのは、日本の半分ですけれども、大体年間で東京ドーム一個、下水汚泥がたまっていくんですね。それをみんな悲鳴を上げているということを十分に認識をしていただきたいというふうに思います。
 もう一つ、同じような問題が瓦れきの問題についてあります。これについても環境大臣に実は伺おうと思ったんですが、時間がなくなりましたので。これももう一つ、量が非常に多いということで国が前面に出なければいけない問題であると思います。
 私、宮城県に行きまして、県から言われたことは、最終処分場を国ができるだけ早く見付けてください。これは都道府県の問題だといって国がほっておいちゃいけない。総理がこれは国で責任持って探すということを言われなければいけないんです。そうすれば官僚の人たちはみんな一生懸命に探します。というところがリーダーシップであると思います。
 今日は下水汚泥の話と、それから瓦れきの話についてちょっと触れさせていただきましたが、これは土壌についてもどこに捨てるのか。それから、下水汚泥のようなことは上水道にもあります。工業用水にもあります。それから農業の集落排水のところにもあります。もうたくさんあるんですね。ある雑誌によれば、こういうものを片付けるのに何十兆、百兆、場合によっては、というぐらい掛かる、全部合わせますと、というふうに書いた雑誌もあります。
 ですから、これは一日も早くやるということが総理としてのリーダーシップであるということを強く申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
#93
○委員長(柳田稔君) 川口順子君の関連質疑を許します。愛知治郎君。
#94
○愛知治郎君 自民党の愛知治郎です。どうぞよろしくお願いいたします。
 震災が起こってあしたで百日を迎えます。この間、被災地においては本当に皆さん必死になって頑張ってきております。事業や地域を復旧復興させるために必死で頑張っている方々、また、その活動をサポートするために、多くの行政の方々、関係機関、そしてボランティアの皆さんが献身的に復旧復興に取り組んできた百日間でもありました。また、何よりも、この震災によって家や財産を流され、大切な人を流され、仕事も失って、それでも懸命に生きている皆さん、本当に頑張ってこられたと思います。
 また、改めてこの場をお借りしてちょっとお話をしたかったんですが、この百日間で本当に多くの方々が被災地を訪れていただきました。残念ながら、中には心ない方もいましたし、また現場の対応ができなくて混乱したということもありましたけれども、でも、基本的にはやはり現場に来ていただくというのは本当に有り難くて、特に、現場に足を運んでいただいて、そこに泊まっていただいて、現地のものを食べていただいて、現地のものを買っていただく、それだけでも本当に助かっています。改めてこの場で、テレビ中継がありますので、全国の皆さんに被災地を代表して心から感謝を申し上げたいと思います。是非、これからも時間が掛かりますので、事あるごとに、気軽な気持ちで結構ですから、現地に行っていただきたいと心からお願いを申し上げます。
 こうやって、いろんな方々みんな力を合わせて頑張ってきました。ただ、私自身、被災地に戻って、地元に戻って言われることがあります。こういってみんなが頑張っている中で、政治は、政治家は一体何をしているんだと厳しいお叱りを受けます。
 この点、総理、やはり責められるのはみんな反省しなくちゃいけないと思うんですけれども、基本的にはやはり政府・与党の責任だと思います。そのことをちゃんと自覚していますか、総理。責任転嫁をして人のせいにしたり、いろいろうまいこと言って答弁ごまかしてこの国会乗り切ったところで、被災地の復旧復興が進むんだったらそれでいいんです。ただ、そんなことをしている間にただただ時間だけが過ぎていくんです。そのことを是非分かっていただきたいと思います。
 自覚されていますか。
#95
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も、愛知さんが言われたように、やはりこの大震災の中で現地に行き、またいろいろな自治体の首長にもお会いをし、あるいは避難所も訪れる中で感じるのは、本当にいろいろな面でもっとしっかりやってもらいたいという声、大変強く感じます。今、行政の責任者としての私に最も重い責任があるということは重々承知をいたしております。
 と同時に、今、愛知さん御自身が、政治家は何をしているかと国民の皆さんが言われているということは、法律を通すにも野党の皆さんの協力がなければできないわけでありますから、これは本当に率直に、やはり与野党を超えてこの問題には取り組んでいこうという姿勢をお互いが持つ必要があると。もちろん、政府もそうですし、与党もそうですが、是非とも野党の皆さんにもそういう姿勢で臨んでいただきたいと、このことは心からお願いを申し上げます。
#96
○愛知治郎君 総理、本当に残念ですね。さっき言ったみたいに、それこそ責任転嫁じゃないですか。我々は審議拒否しているわけではないですし、協力できることを最大限協力していますよ。
 私は、今、野党の立場にあります。この野党の立場、つくづく限界、そして無力だなということを痛感させられております。選挙で我々は負けて野党に転落をしました。それは反省すべき点多くあると思いますけれども、この際だから、自民党も野党にいる間にしっかりと反省をして改革をしなければいけない、時間が掛かってもそれをやらなくちゃいけないというふうに思っていました。
 ところが、この大震災、大災害が起こってしまったと。じゃ、今何ができるんだろうと毎日考えながらここまで来ました。もう何でもいいからやれることはやろうと思って、例えば物資を調達して現場に持っていったり、またいろんな応援をしてくださる方々のアレンジをしてみたり、復旧の手伝いをしてみたり、炊き出しなんかもしました。だけど、やっぱり今やるべきことは、この国会でしっかりと議論をして、政府の間違っているところを正して、また政策も提言をしていく、こういうことが大事だと思うんです。
 今日は、私の所属する自民党の活動について、何にもやっていないというふうに言われると心外なので、ちょっと御紹介をさせていただきました。(資料提示)実はこれは自民党の政調が作った紙なんですけれども、これを見た瞬間に、ああ、自民党は何てやっぱり相変わらず広報が下手なんだろうと思いましたが、しっかりとこういうところも反省をして伝えなくちゃいけないと思ったんですが、それは自戒の念を込めてこの資料を使わせてもらいましたが。
 いろいろ提言をしております。例えば、八百項目を超える対応策を次々に提言しました。矢継ぎ早に、ここにあるんですけれども、緊急提言、当面の対応について山ほど提言をしました。また、原発被害に対する緊急提言もやっていますし、瓦れき処理、仮設住宅の建設促進に対する提言もやっていますし、これなんか緊急提言のPTが作ったやつなんですけれども、三次まで提言をして、これ、五百七十七項目にもわたる提言、様々な提言やってきました。これ、見るだけで大変なぐらいにいろいろな提言をやってきました。また、この基本法案、今、基本法案の審議をしておりますが、これについての提言もしています。また、東日本大震災等の影響に伴う当面の電力需給対策についてという提言もしています。また、私自身がこれは事務局長を務めているんですけれども、震災後の経済戦略特命委員会の緊急提言、これも出している。山ほどやっているんです。
 ちなみに、今日の審議において、今の法案についてなんですけれども、余りにも三か月たっても何にも政府がやってこないということで、我々、提言を出して今ここに至ると思うんですが、提案者に、我が党の提言がどのように取り込まれているか、簡単にで結構ですのでお伺いしたいと思います。
#97
○衆議院議員(加藤勝信君) 愛知委員にお答えさせていただきたいと思います。
 私ども自由民主党が衆議院に提出させていただきました東日本大震災復興再生基本法案、三つのポイントがございます。一つは、復興再生に関する企画立案、総合調整、そしてさらには施策の実施を一元的に行ういわゆるスーパー官庁たる復興再生院を創設すること、二点目は、復興再生に関する国の責務を明らかにすること、三点目は、復興再生以外の予算の徹底的な見直し、削減、あるいは財政投融資資金、民間資金の積極的な活用、復興再生債の発行及び償還の道筋を明らかにすること、そして特別会計の創設、この大きな三本柱がございました。
 今回の法案では、特別会計の創設など今後の検討に委ねられるものも一部ございますけれども、政府案の中心でございました東日本大震災復興対策本部を復興庁がつくるまでの言わば暫定的なものにするということも含めて、私どもの考え方が全面的に盛り込まれているというふうに思っております。あえて言えば、私どもの考え方を中心にこの法案が作られていると、こういうふうに認識しております。
#98
○愛知治郎君 ありがとうございました。
 要は、我々、いつでも政権を担って今の復旧復興に当たれると、そういう状況だということをお話をしたかったんですけれども。
 ちなみに、先ほど提言した例えばこの第三次提言なんですけれども、五百七十七項目提言したんですが、受け入れられたのが三五%にも満たない、そういう状況なんです。余りにも、しかも提言が受け入れられた分野でもさっぱりと実際の実務がなされていない、復旧復興に資していないという状況があります。
 それで、私自身も悔しい思いをしていたんですが、ここは参議院です、参議院ですけれども、先日の六月一日に衆議院において不信任案が提出をされました。やはり、総理は必ず否決されたんだからいいんだと言いますけれども、国民も民主党の中でもそう思っていない方は大勢いますよ。やっぱり問題があったんです、総理自身に、そして内閣に。
 総理、率直な意見を伺いたかったんですが、今回の震災、そして原発事故に対応する上で問題がやっぱりあったと思うんですけれども、どういった点が問題なのか、なぜ不信任が出されたのか、総理の考え方を聞かせてください。
#99
○内閣総理大臣(菅直人君) 不信任が出されたことの理由ということを私が言うのは余り適切ではないと思います。私たちも野党時代には何度も不信任を出しました。野党は、やはり多くの場合、政権交代を目指していますから、野党が時の政権に対してこういう問題は適切でないということで不信任を出すことはたくさんあります。
 そういう中で、逆に申し上げれば、私としては、民主党、与党の中でいろんな御意見があって、少なくともこの問題の直前までいろいろ国民の皆さんにも御心配を掛けたことについては大変申し訳なかったと思っております。しかし、結果として、私が一定のめどが付くまではやらせてくださいと、そうすれば次の段階では若い世代に責任を継いでいきたいということを申し上げ、我が党の大多数の衆議院議員がそれならやれということで、結果として不信任案は大差で否決をされたわけであります。
 そういう意味で、いろいろ御心配を掛けましたけれども、衆議院としては大きな差で否決をされたわけでありますから、党の内部で皆さんにも申し上げたように、一定のめどが付くまでは責任を持ってしっかりと仕事をやっていきたいと、こう考えております。
#100
○委員長(柳田稔君) 総理、簡潔に答弁お願いします。
#101
○愛知治郎君 委員長、ありがとうございます。簡潔にやっていただきたいと思います。
 不信任案の否決はいいんですよ。そのことじゃなくて、実際にこの震災対応、原発事故対応に対して反省すべき点がないかという質問だったんです。
 具体的な話をさせていただきたいと思いますが、四月の十八日に私、予算委員会で質問させていただきました。仮設住宅早く造ってくれというふうなお願いをして、そのときに、五月末までに三万戸を必ず提供するというふうに約束していただきました。どうなりました。
#102
○国務大臣(大畠章宏君) 愛知議員の御質問にお答えを申し上げます。
 確かに、四月の十八日、愛知議員からの御質問に対して、私も、五月末までにと、少なくとも四月中に土地を確保して発注していただければ五月末までに三万戸の仮設住宅を完成させたいと、こういう答弁をさせていただきました。私も、愛知議員からの御質問をいただいて、そのちょうど二日前に現地を訪れまして、一日も早くこの避難所の生活の方々を仮設住宅に移っていただきたい、そういう思いからそういう発言をさせていただきました。
 当時はまだ二万六千戸ぐらいの土地しか確保されておりませんでしたが、何とか関係者の県やあるいは自治体や大工さんの協力をいただきながら、私も、五月末までに三万戸を建設しようと、こういう方針を打ち出させていただきました。しかし、結果的には二千数百戸ほど足りませんで、二万七千数百ということになりまして、達成できなかったことに対しては大変申し訳なく思います。ちょうど一週間ほどでありますが、その後に三万戸を突破させていただきました。知人からの話でありますが、建設現場に一日も早く、一戸でも多くという紙が張り出されたそうであります。大工さんからも、とにかく五月末までに三万戸を建設するんだというので一生懸命やっていただいたと、そのことについては心から感謝を申し上げますが、全ては私の責任でもございました。
 以上でございます。
#103
○愛知治郎君 五月末までに三万戸を完成させて自治体に引き渡すということを私の責任として申し上げさせていただきますと。私も地元に帰って、頑張っているからもうちょっと待ってください、三月末までにこれ半分ぐらいできるんだから、すぐにどんどん進んでいきますよと言ってきたんですけれども、相当怒られました。
 ただ、本来ならば、これできなければ私自身も何やっているんだと大畠大臣の責任を問いたいと思うんですが、実は、大畠大臣の今の姿勢もそうですけれども、結果は出なかったんですが、やはり今辞めろ辞めろと言うよりかは、大畠大臣にしっかり頑張っていただいて結果をちゃんと出していただく方が被災地のためになると思って、責任を追及していないんです。早くやってください。
 それはお願いしたいんですが、一方で、総理、総理はお盆までに希望者の方々全ての人に仮設住宅提供すると言っていましたよね、言っていましたよね。これ、できるんですか。はっきり言って、私はそれは信じられません。できないと思っています。どうですか。
#104
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この目標について大畠大臣とも、あるいは松本防災大臣ともその後もお話をしておりますが、私が申し上げた日程でやれる、やり得ると、そういう報告も受けていますし、私もそういうふうに認識をいたしております。
#105
○愛知治郎君 認識しているのはいいんですけれども、結果責任なんです。結果が出せなかったときどうするんですか。できなかっただけでは納得できませんし、信じることはできません。できなかったらどうしますか。
#106
○内閣総理大臣(菅直人君) 御承知だと思いますけれども、たしか当初は七万二千戸必要だということで進めてきたわけですが、いろいろな希望の変更があって、かなり仮設という形の希望は減ってきております。そして、公営住宅とかいろんな民間アパートとかにも希望が変わってきております。また、できた仮設住宅にもいろいろな事情で入居できる段階でも入居をされていない方もかなり増えております。
 いろいろな問題は新たには起きておりますけれども、私は、申し上げたように、お盆までには希望される方については十分入れるだけの量の仮設住宅は用意できると、こういうふうに思っておりますので、そのことはその結果を見て御判断をいただきたいと思います。
#107
○愛知治郎君 いや、希望されている方は仮設住宅に入れるようにと、これ、内閣の責任、私の政権、内閣の責任として必ずやりますと言っていたんですよ、総理。これは議事録に書いてあります。できなかったとき、どう責任を取られるか。総理辞めるのは当たり前ですけれども、国会議員も辞めてくださいよ、そんなんだったら。いいかげんなこと言わないでください。
#108
○内閣総理大臣(菅直人君) 国民の皆さんがどういうふうに判断されるか分かりませんが、お盆までにはできるということを担当大臣も言っておられますし、大丈夫だということを申し上げているので、じゃ一戸足らなかったら、二戸足らなかったらどうするのかと。まずはその結果を見てからその段階で言ってください。それでないと、じゃできたときはどうなんですかみたいな話になりますから。是非とも、できるかどうかをきちんと見てから、もしそれでもけしからぬということであればそのように言っていただければ、そのときちゃんと考えますから。
#109
○愛知治郎君 さっき不信任案についてお話をしたんですけれども、文字どおり、何で出されたかといえば、我々、総理を信じることができないんですよ、総理の言葉が。まさに信じて任せることはできないから不信任なんです。今の話も、口だけでやりますと言われても、本当にそうなのかなと思ってしまうんです。そのことをちゃんと認識していただきたいと思います。やってください、ちゃんと。
 この問題もしっかりと、仮設の問題やりたかったんですが、今日、あともう十分しかないので、原発のお話をさせていただきたいと思います。
 実は、先日、同僚の熊谷委員と、同じ地元出身なんですけれども、女川原発を視察してまいりました。女川原発には津波約十三メートルが押し寄せたんですが、原子炉の敷地は元々十四・八メーターでした。地殻変動によって今回一メーター下がって十三・八メートルになった。まあぎりぎりではあったんです。ただ、いろんなところを見たときに、低いところにあった暖房用の重油タンクは被害を受けました、流されました。また、地下から浸水したり、敷地内少し陥没をしたり、電源が少しショートしたり、いろんな問題があったんですが、基本的に安全に停止をして全く問題ない状況で事なきを得ました。
 いろいろ見てきたんですが、率直な感想として、現場の皆さんは本当に頑張っていましたし、今、物すごい士気が高いです。訓練も最悪を想定して、福島を見習って、絶対に事故は起こしちゃいけないということで日々訓練に当たっています。
 また、もう一つ私自身が感じたんですが、行ったときに現場の職員の方たちが本当によく対応をしてくれました。接待を受けたという話ではなくて、大勢の方が長時間にわたって丁寧に対応をしていただきました。ここで、でも私は思ったんですけど、総理、総理、やっぱり総理、三月の十二日に福島原発に行くべきじゃなかったと思います。つくづく思います。我々が行っただけであれだけ多くの方がしっかりとした対応をしてくれる。総理が行ったらどれだけの人員がそこに割かれて時間と労力を掛けることになったか、それぐらい分かって当然じゃないですか。そう思いませんか、総理。
#110
○内閣総理大臣(菅直人君) 愛知さんに本当はもっと何年か後に改めてよく検証していただきたいんですが、まさに三月十一日に発生して、そして、早い段階からベントの必要性を言いながらなかなかコミュニケーションが、官邸の危機管理センターと本店と現地の間でコミュニケーションが取りにくかったんです。そういう中で、私は現地に行って現地の責任者とちゃんとコミュニケーションをした方がいいという判断と、同時に、上空からですが、宮城県の仙台のところも見るということも併せて行きました。そして、現地の吉田所長とも初めて面識を得ました。五十分程度の滞在でありましたけれども、私は、そのことがその後の原子力事故の収束に向かってのいろいろなプロセスの中で極めて重要であったと今でも思っております。
 ですから、状況状況で、今行かれるのはもちろん結構です。大いに行かれればいいと思います。あるいは長い時間説明を受けられるのも結構です。ですから、それはそのときそのときの重要性なりあるいは必要性があるわけで、私は、あの時点で行ってそうしたコミュニケーションがあったことはその後にとっては大変プラスになったと今でも確信をいたしております。
#111
○愛知治郎君 総理はそう考えているかもしれません。また、歴史が証明するという話もされていますけれども、はっきりと歴史に残る事実というのは、マグニチュード九の大地震が起きて、十数メーターの大津波が押し寄せて、原発の電源が喪失して、深刻な状況にある中総理が現地に行って、その後、水素爆発が起きて、建屋が吹き飛んで、メルトダウンが起きた、これが事実なんです。歴史が評価する事実なんです。結果責任なんです。それをどう考えるのか。
 総理、私はやりました、やりましたと言いますが、結果、被害が出ているじゃないですか。放射能がどれだけまき散らされているか。これは結果責任だと思いませんか。
#112
○内閣総理大臣(菅直人君) この議論は、この委員会でも衆議院の委員会でも相当やりましたので。
 ただ、メルトダウンした、いろんなことがあります。それはいろいろなことが重なってありますけれども、私は確かに原災本部の本部長ですが、例えばメルトダウンしたという事実そのものに対して、それはそうならないようにあらかじめいろいろな手当てができなかったという意味ではいろんな方のいろんなことの原因があると思いますが、結果責任というのは、まさに結果をちゃんと検証しなければ責任ということが出てこないんですよ。いいですか。今、だから、余りこまいことは私もあえて申し上げませんけれども、メルトダウンした時点そのものを、当初言われてきたよりずっと早い段階でメルトダウンしていたであろうということが明らかになってきたのは相当時間がたってからですよ。
 ですから、そういうふうにもし愛知さんが言われるならば、きちんとそのことを検証された上で言っていただきたい。まだ検証が終わらない段階で、あるいはそうではない事実がたくさん私が言えばありますけれども、そういう段階で何か一方的なことを言われるよりは、まずはそういうものがきちんと、今調査・検証委員会も立ち上がっていますから、そういうものを踏まえてきちんとした評価をしていただきたいと思っています。
#113
○愛知治郎君 いや、さっき私が言ったのは事実ですよね、全部。事実じゃないんですか。地震が起きて、津波が来て、建屋が爆発してと、そういった一連の事実ですよね、それは。それを言っただけですから。それ以外のこと何も言っていないんですから。
 時間がもうあと五分なんで、次の話を。これはしっかりと検証するのは当然です。
 浜岡原発についてお伺いをしたかったんですが、改めて、先日決算委員会で経産省には聞いたんで、総理の口から聞きたいんですけれども、なぜ浜岡原発を止めろと指示したんですか。
#114
○内閣総理大臣(菅直人君) これもいろいろな機会にはっきり申し上げておりますけれども、この浜岡原発については、文部省の下にあります地震調査研究本部が三十年以内にマグニチュード八程度の想定東海地震が発生する可能性が八七%という、そういう評価を出していると。一方で、今回のような事故があったと。
 こういうことを考えた中で、これほどにも高い、しかも大きな地震の可能性が同じ政府の一部門で指摘をされている中において、私は、国民の安全と安心のためにここは停止をお願いすることが望ましいと、そう考えて停止を要請いたしました。
#115
○愛知治郎君 今までのその話を聞いておりました。確認をしたかったんですけれども、三十年間で八七%の確率でマグニチュード八の地震が起きるということですよね、今おっしゃったのは。今日もあしたもあさっても八七%の確率でその巨大地震起こるんですか。今日どれぐらいの確率で起こるんですか。伺いたいと思います。
#116
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、この数字は私が作って申し上げたわけではありません。文部科学省の地震調査研究所の本部がこういう数字を出しているわけです。ですから、三十年間の間にという中で八七%というのをこの研究機関として一定の考え方に基づいて算出されたと、そのことは私はそれなりに重要な意味を持っていると、このように思います。
#117
○愛知治郎君 私が言いたかったのは、切迫しているという言葉と一緒になって、本当に今日起こるんじゃないか、それぐらいの切迫性があるように聞こえるんですよ。普通に三十年間で八七%、確率論で一日当たりにしてみますと〇・〇〇八%しかないんです。(発言する者あり)違いますか。そういう問題じゃないですか。今日どれぐらいになるか分からないじゃないですか。一日二日を争うという、そういった切迫した問題なんですか、総理。
#118
○国務大臣(海江田万里君) 委員にお答えをいたします。
 私も、この浜岡について菅総理と御相談をしたときに、その八七%とかあるいは八四%というのがどういう数字なのかということを問合せをいたしました。そうしましたところ、東海大地震でございますが、これはほぼ百十九年に一度起きております。これはもう歴史的に大体平均をしますと百十九年に一度起きております。まず、その百十九年というのを分母に置きまして、これを五〇にしてということで、そしてもう百十年、前回の地震から何年たっているかというと、もう既に三十年たっております。それを計算をしますと八七ということで、じゃ福島は何でゼロ%なのかということでございますが、この数値というのは、今年の一月一日で、今回の地震が起きる前でございましたけれども、それは、その周期が分かっていないということでございまして、今度の地震を通じて、貞観大地震、一千百年前にそういう地震と大きな津波が起きたということが分かりましたので、これから数値が置いていかれることと思っております。その意味では、いつあってもおかしくないというのが正確な表現でございます。
#119
○愛知治郎君 とにかく、どれだけ危険なのか、数字はっきりはしないですし、誰も明言はできないと思うんですよ。
 いずれにせよ、政治的な判断で止めろということだったと思うんですけれども、これから、じゃどうするんですか、浜岡原発。このまんま延々と完全にやめてしまって廃炉にして止めるのか、いずれは再開をしようと考えているのか、総理の考え方を伺いたいと思います。
#120
○国務大臣(海江田万里君) 私からごく短くお話をさせていただきます。
 私どもは、今お話をしたような、いつあってもおかしくない状況でございますので、従来でしたら、緊急安全対策、これは三月三十日に発出をいたしましたけれども、それとは、もう一つ、更に安全性を高めるために中長期的な手当てもしてくださいというお願いをしております。これは津波に対する防潮堤あるいは建屋の水密性の更なる確保でございますが、こういうものをしっかりやっていただくというのが私どもの方針でございます。
#121
○愛知治郎君 総理、一言でいいですから、どうするんですか、浜岡、これから。
#122
○内閣総理大臣(菅直人君) これは、最初に要請を出すということを決めて、要請を出した後の記者会見でも申し上げましたように、きちんとした、今経産大臣からもありましたように、防潮堤の設置など中長期の対策を確実に実施するということが、そういう中長期的なものが完了して安全性が確保されたことを確認した上で対応したいということを申し上げてきました。
#123
○愛知治郎君 時間が来ましたので終わりますが、対応、再開なんですか、はっきりさせてください。また同僚の質問でそういったことが出るかもしれないですので、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
#124
○委員長(柳田稔君) 川口順子君の関連質疑を許します。森まさこ君。
#125
○森まさこ君 自民党福島県選出の森まさこです。
 質問に先立ち、お亡くなりになった方と御遺族、被災者の皆様にお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 震災後に亡くなった方もいます。資料十三、十四の南相馬市の衰弱死八名。テレビで報道されましたが、水も食料も届かずに痩せ細って死んでいった痛ましい事例です。先週、相馬市の酪農家が原発さえなければと書いて自殺しました。補償がもらえないと言っていたそうです。政府の出荷制限の翌朝、須賀川市の農家も自殺しました。福島県の自殺者は増えています。政府の施策は、遅い、足りない、心がないと指摘させていただきます。
 私は、先週、第一原発のすぐ近く一キロ地点に行きました。防護服とマスクを着けて高台まで登り、三号機のぼろぼろの状態を間近で見ました。線量は百マイクロシーベルト毎時、線量計のベルは鳴りっ放し、こういった現場で命を懸けて復旧作業に当たる作業員の皆様に心から敬意を表したいと思います。そして、今なお避難生活を送る全ての方、放射線の不安と苦しい経済にあえぐ中、毎日暮らしている福島県民の思いを総理にお伝えしたいと思います。
 私は、原発の安全対策について自民党にも大きな責任があると思います。私自身、大きな十字架を背負ったと思っています。しかし、事故後の処理に問題が多過ぎます。これは過ぎたことだと言って済ませられない問題だと思います。後手後手の施策の象徴として、またもや新たな避難区域が昨日設定されました。
 特定避難勧奨地点、伊達市霊山町石田地区などが指定濃厚と言われています。五種類の区域が指定されたり解除されたり、分かりにくいです。今度の区域は、希望すれば避難してよいが、希望しなければ住んでよい。避難の場合の補償金額は不明。住民に判断をさせる、指定されるかどうか分からない、隣の人が指定されても自分は指定されない場合は不安になる。パニックです、精神的苦痛ですと住民から昨晩メールが来ました。もっと早い決断、さらに、政府が補償の支払も避難も明確に責任を持つ形で指定をすべきです。指定されずに自主避難した方は補償されない、おかしいと思います。本日、質問させていただくのは、こういった問題が全て政府の初動から招いた混乱だということです。
 六月三日の予算委員会で、SPEEDI予測図の隠蔽と福島県民の被曝について質問しました。パネル一を御覧ください。(資料提示)菅総理が本部長である政府の原子力災害対策本部が指示して出させたSPEEDIの試算図です。
 SPEEDIとは、正式名称が緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムといいまして、その名のとおり、原発事故があった場合に大気中に放出される放射性物質の拡散状況や線量を気象状況や地形を基に予測して、避難指示に有効に活用することのできる機械です。財団法人原子力技術安全センターにあります。
 二度視察をしてきましたが、このようにパネルのオレンジ色に塗られている部分が放射性物質が拡散している部分です。これが福島県民に知らされず、子供たちを含む避難民、ここに人型を付けておきましたが、子供たちを含む避難民がむざむざと被曝してしまいました。浪江町の一部の例を挙げますと、この人の印が付いているところに子供二百五十名を含む約七百名がいました。
 菅総理、このSPEEDIの予測図を公開しなかった、なぜですか。避難民に教えなかったのはなぜですか。
#126
○国務大臣(高木義明君) 森まさこ委員にお答えをいたします。
 今回の事故では、原子力発電所から放出されたいわゆる放射線情報、どのような放射性物質がどのくらいの量で出たかと、こういう情報が電源の喪失などで分かりませんでした。そういう状況の中で、私たちとしては、あくまでもこれは内部資料の参考として、まずは、そういう状況でありましたのでモニタリングをしなきゃなりません。そのモニタリングの方面をしっかりこれを参考にして決める、そういうことに対して十分活用されたと思っております。
 私どもとしましては、こういう事実経過をもって、これはこれとして、また活用については今後十分検証しなきゃなりませんが、そのような実際の放出源じゃなかったものですから、内部資料として参考にさせていただきました。元々公開の想定はいたしておりませんでした。
#127
○森まさこ君 総理に質問したんですけれども、文科大臣がお答えになりました。私、何回も文科大臣には同じことを聞いているんです。
 では、技安センターの数土理事長に来ていただいていますので、当時のことを質問します。
 まず、パネル一は資料四、五によって指示された図面です。資料四は保安院のホームページにありますけれども、資料五は私が保安院に要求して入手したSPEEDIの計算指示書です。
 数土理事長、資料四と五を御覧になっていただいて、保安院は当時、このとおり、原子力技術安全センターに対しSPEEDIの計算を指示しましたか。イエスかノーかで簡潔にお答えください。
#128
○参考人(数土幸夫君) ただいま紹介いただきました数土であります。
 簡潔にお答えいたします。そのとおりであります。
#129
○森まさこ君 数土理事長、その指示に従って、資料一の試算図を含む計算図を保安院へ送りましたか。
#130
○委員長(柳田稔君) 挙手の上。数土理事長。
#131
○参考人(数土幸夫君) 済みません、慣れないものですから。
 お答えいたします。そのとおりであります。
#132
○森まさこ君 数土理事長、では文科省についてお伺いします。
 資料六を御覧になってください。資料六は文科省のホームページに載っておりますが、文科省は原子力技術安全センターへ、資料六のとおり、SPEEDIの計算を指示しましたか。そして、その指示に従って、資料二を含む試算図を文部科学省へ送りましたか。
#133
○参考人(数土幸夫君) お答えいたします。そのとおりであります。
#134
○森まさこ君 ありがとうございます。
 今の答弁で分かるとおり、保安院、対策本部と文部科学省は、自ら指示をしてSPEEDIの予測図を作らせていたのです。自分で注文していたんです。漫然と自動的に送られてくるものを気付かなかったという言い訳は通用しないんです。今まで政府は、SPEEDIの情報は自動的に出されるもの、そのうち一枚が官邸に送られてきたが、総理と官房長官は見ていないと説明してきました。ところが、違う事実が発覚したのです。
 この予測図、これがいかに正確かは、資料三、パネル三の実際の積算線量マップと比較すると、SPEEDI予測図のオレンジ色の部分が実際の汚染箇所とほぼ一致をしていることから、いかに正確性が高いか分かると思います。
 資料四を見ると、保安院内にある原子力災害対策本部事務局が指示してパネル一の予測図を作らせたことが分かります。何のためにSPEEDIの図面を取り寄せたかも書いてあります。資料四を御覧ください。一号機ベントによる影響確認のためと理由が示されています。
 また、文部科学省も技安センターに指示してSPEEDI予測図を作らせていましたが、それが資料六です。パネルにもなっています。パネル六です。驚くべきことに、一号機の爆発の前に、爆発を予想して七枚もの予測図を作らせています。
 例えば、Bの解説部分の赤いアンダーラインを読みますと、一号機の仮想事故時の放出量の十倍の量が十三時から連続して二時間放出される場合について計算と書かれています。この後の十五時三十六分に現実に爆発しており、資料二の予測図Bのオレンジ色は現実の汚染状況と先ほど示したようにかなり一致しております。つまり、ベントをしている状態です。ベントがなかなかできない状態ですね、この仮想事故をですね、七枚出しているのは、ベントがなかなかできない、ベントが遅れて爆発するかもしれないと思って予測図を出していること、ベントを実施した後も爆発するかと思って予測図を出していたこと、これがうかがえます。
 なぜこれを避難民に教えてくれなかったんですか。パニックを心配したとおっしゃる方がいましたけれども、少なくとも首長や消防に教えて避難誘導に役立てるべきです。
 これが正確だということは、資料三のパネルを御覧になれば積算量とほぼ一致していることから分かります。高木大臣、先ほど何ですか、正確なものが出ないというふうにおっしゃいましたけど、ひどいじゃないですか。爆発まで予測していた、あなたの文部科学省ですよ。七枚も出させて、爆発直前のものはぴったり一致しているものが出ています。爆発まで予測していたのに福島県民に知らせてくれなかった。しかも、爆発の後もその影響を調べていますよね。郡山など線量が高い地域についても、校庭の土問題を事前に軽減する工夫を地域でできたかもしれないんです。文科省の責任は重大じゃないですか。
 郡山の小学校、中学校では、校庭の土が除去されて片隅に山のように盛られています。教室の窓も開けずに授業をしています。循環式クーラーを設置してください、夏の間だけでも林間学校やサマースクール制度を国で支援する考えはないんですかと何回もお願いをしてきましたけれども、この事実を知ってなお、文科省が自分で作らせて、予測していて、その図面を避難民に知らせていなくて、被曝した事実を知ってもこういった問題について国で積極的に乗り出さないんですか。どうですか、クーラーの問題、あなたの責任の問題、お答えください。
#135
○国務大臣(高木義明君) 先ほども申し上げました。私は、放射能の影響、これはそのリスクは決して甘く見てはいけないと、もう従来そのとおり考えております。
 そういう中で私どもとしましては、先ほども申し上げましたが、実際の放出源情報、これは元々SPEEDIがそのようなものを一つの大きな要素として計算をしていくというものでございました。私どもとしましては、そういう情報が得られない、あくまでも実際とは違う、仮定なものですから、この点については、内部の参考資料、特に緊急モニタリングの地域を決めなきゃなりません。そのために大いに参考にさせていただきました。
#136
○森まさこ君 今の文科大臣の意見に、総理、それを考えて、同じ考えですか。(発言する者あり)
#137
○委員長(柳田稔君) 分かりましたか、質問の趣旨は。
 済みません、委員長から申し上げます。質問の内容が私にも聞こえませんでした。審議の進行に御協力をお願いいたします。
 いいですか、菅総理大臣。
#138
○内閣総理大臣(菅直人君) 私もちゃんとここで座って資料を見ながら話を聞いていますが、時々聞こえる言葉が途切れるぐらいに残念ながらやじが大きいわけであります。
 今お聞きになったのは、高木大臣と同じような認識かということを言われましたね。
 この問題は、文科省として今、森さんが言われた形で指示されて、文科省が内部の資料として把握されたということでありますから、それは文科省としてそういう扱いをされたと。文科省としてそういう扱いをされたと当事者が言っておられるわけでありますから、そういう認識は、御本人がといいましょうか、文科省がそう言われているんですから、そうだと思います。
#139
○森まさこ君 総理、あなたは対策本部長なんですよ。まあ文科相と同じ考えということで。
 では、海江田大臣にお伺いしますけれども、高木大臣は、これを避難民に見せなかった、避難に有効に使わなかったのは現実に現地の放出源情報がなかったからだという趣旨のことをおっしゃいました。同じ考えですか。
#140
○国務大臣(海江田万里君) 森委員にお答えをいたします。
 これは考えというよりも事実といたしまして、残念ながら私や総理や官房長官がいたところに、その官邸に送られたというSPEEDIの試算の結果が来なかったわけでございます。
#141
○森まさこ君 それでは、総理、また今の二人の大臣の御答弁を聞いた上でお伺いしますけれども、当時この予測図を保安院と文科省が持っていたのに避難民に見せなかった、又は避難指示に有効に使わなかったことは法律にのっとった正しい処分であったというふうにお考えになりますか。
#142
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、経産大臣からも話がありましたように、当時、私のところあるいは経産大臣のところにはこういうことの、ある意味で仮の設定を置いて、仮の設定を置いてこういうものが出たということそのものが伝わってきておりませんので、私はどういう性格のものが出ているかいないかを知りませんから、そのものがそういうことに必要であるのかどうかということは、当時も知らないことは判断がしようがなかったということであります。
#143
○森まさこ君 大変なことをおっしゃっています。
 総理、あなたは防災訓練にも出ているんですよね。法律にはこう書いてあるんです。原子力災害対策基本法により定められた国の防災基本計画の指針にこう書いてあるんです。前回の予算委員会でも指摘しましたよ、聞いていなかったのかもしれませんけれども。事故発生直後の初期段階においては現地の放出源情報を把握することは困難であるため、単位放出量又はあらかじめ設定した値による計算を行うと、これ書いてあるんです。防災基本計画です。
 防災基本計画に基づいて国民の生命と、命と財産を守るのが総理大臣の仕事なんですよ。それが原子力災害対策措置法に書いてあるんです。法律違反じゃないですか。資料に書いてありますけれども、小佐古参与も、関連省庁が遂行すべき震災後早期の活動は災害対策基本法などの法令や指針に明確に定められていると述べています。それに違反しているんですよ。
 資料七の図を皆さん御覧ください。この資料七の図が分かりやすいんです。十条事象、十五条相当の場面では単位放出量の図形を使うことになっているんです。つまり、一ベクレルと入れた図形ですよ。別に現地の値が来なくていいんです、文科大臣、海江田大臣。これ、防災訓練でやっているんです。防災訓練で使うこのマニュアルに書いてあるんです。
 そして、その後の段階でも予測図形を使う。予測図形というのは、海江田大臣と高木大臣のところであなたたちの部下が作った、さっき七枚も作っていた、仮想事故と入れて、十倍ぐらい爆発したらどうしよう、その図形を使うことになっているんです。その図形で避難の対策をすることになっているじゃないですか。どこに現地の情報を使うと書いてあるんですか。初期の段階で現地の情報を使うことなんか書いてないですよ。
 この予測放出率というところ、そこがまさにパネル一や資料二の予測図です。これを使わなくてどうするんですか。これを使わなかったことは法律違反です。原子力災害対策基本法違反です。国が法律に違反して国民に損害を負わせたら、国賠法の対象になりますよ。原賠法で一義的には東電の責任だなんて言っている場合じゃない、国の責任で国家賠償しなきゃいけない、そういう場合じゃないですか。子供たちに対して責任を取ってくださいよ。
 総理、どうですか。御自分の責任、お認めになりますか。(発言する者あり)
#144
○委員長(柳田稔君) 御静粛にお願いをいたします。
 指名をいたします。まず、高木文部科学大臣、御答弁願います。
#145
○森まさこ君 総理にお願いします。委員長、総理にお願いします、時間がないので。
#146
○国務大臣(高木義明君) もちろん、SPEEDIは、いわゆる一時間当たりに一ベクレルという放射性物質が出たときにはどうなるかと、地域の特性やそのときの気象状況に応じてそういうシミュレーションをすることは可能でございます。私たちはそれも含めて、私たちとしては内部の参考資料にさせていただいたと、このように考えております。(発言する者あり)
#147
○委員長(柳田稔君) 御静粛にお願いします。
 菅内閣総理大臣。
#148
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げていますように、文科省としては文科省として、あるいは保安院は保安院として、こうした形の対応をされていたことは、その当時はそういうことが行われてこういう結果が出ているということは残念ながら私のところには伝わっておりませんでした。そういう意味で、こういう情報がきちんと伝わっていなかったということは、原災本部の本部長として、私も全体の責任者という意味では責任を感じております。
 こういうことがないように、今後きちんと対応してまいりたいと思っております。
#149
○森まさこ君 シミュレーションをできるのは当たり前なんです。そのシミュレーションで避難指示を行うというふうにちゃんと防災基本計画に書いてあるんですよ。それで防災訓練もしているんですよ。菅総理は昨年防災訓練に参加しているんですよ。
 海江田大臣、保安院が自ら指示して試算図を作らせていた、そこまではお認めになりますね。
#150
○国務大臣(海江田万里君) 今の森委員とそれから参考人とのお話の中でそういう事実が判明しております。
#151
○森まさこ君 理事長が答弁なさってくださって確かになりましたけれども、保安院のホームページに載っておりますので、大臣、それ御確認くださいね。これを指示したことは間違いないんです。
 それでは、海江田大臣が月曜日にウィーンに行って各国閣僚の中でトップバッターで演説をなさるというIAEAの報告書、資料十一、御覧ください。
 ここの線を引いたところですけれども、事実と違うんじゃないかと思うんですよ。だって、自分たちで指示してもう推測図を作らせていたのに、この世界最高の権威の国際会議で報告する報告書にはこう書いてあります。SPEEDIにより放射性物質の拡散傾向等を推測し、避難行動の参考等として活用すべきであった。しかし、これはおかしいですね。推測はもうしていたんです。推測して活用すべきであったじゃないんです。推測していたのに活用しなかったと書かなきゃいけないんです。これ、報告違うんじゃないですか、海江田大臣。(発言する者あり)
#152
○委員長(柳田稔君) 御静粛に、御静粛にお願いいたします。
#153
○国務大臣(海江田万里君) 先ほどもお話をいたしましたけれども、この時点でこの災害本部長たる総理、災害副本部長たる私、そして、官邸に情報が届きながら私どものところに届かなかったということは、これは反省をしなければいけないわけでございますけれども、それを活用できなかったということは事実でございますので、そのことをここに書いた次第でございます。
#154
○森まさこ君 ちょっと大臣がごまかしていますけれどもね。私が言ったのは、推測をしていたんじゃないですかということなんですよ。
 これ、国際会議に行って、福島県民に予測図を隠蔽していた、そして被曝をさせた、しかも推測していたことまで隠蔽するんですか、国際会議で。正確に書いてくださいよ、推測図を自分たちでは作っていました、保安院で何枚も何枚も作っていました、文科省では仮想事故として七枚も作っていました、官邸にも届いていました。これは、官邸が指示しなきゃ官邸に届かないんですから、自分で注文したんですよ。
 それなのに、こんな、虚偽報告じゃないですか。これ、国際会議でこんな虚偽報告しないでくださいよ、世界に向けて。恥ずかしくないんですか。訂正してください、訂正して報告してください、海江田大臣。
#155
○国務大臣(海江田万里君) ですから、先ほどもお話をしました、そういう情報が正確に入ってこなかったということは、私どもの責任は大いにございます。ですから、そういうことを書けということであれば、それはいかようにもお書きをいたします。
 ただ、いろんな事情が、私どもの報告というのは、これは最終的にまた正確な報告を取りまとめをいたしますし、今の時点で分かっていることを正直にお話をしてくるつもりでございます。
#156
○森まさこ君 総理、この報告書は総理の名前で書いてありますね。対策本部長の総理、いかがですか。これ、もう公開されているんですよ。インターネットで公開されている報告書ですけれども、このような虚偽の報告がされていることについて責任をお感じになりませんか。訂正をされますか。お答えください。
#157
○内閣総理大臣(菅直人君) 私、今ここで読んでおりますが、推測し、避難行動の参考等として本来は活用すべきであったという反省が書かれているわけです。ですから、今、森さんが言われたようなことをちゃんとやるべきではなかったかということだと思います、今経産大臣がおっしゃったように。そういう点での表現はありますけれども、何か方向性で違っているでしょうか。今言われているのとほぼ同じことが書いてあるんじゃないでしょうか。
#158
○森まさこ君 問題点が全く分からないので、福島県民はばかにされたような気持ちですよ。
 予測図を出していた、推測していたのに知らせなかったことを反省したらいいじゃないですか。推測もしていなかったかのように報告書に書いてごまかしているんですよ。
 訂正を求めます、総理。
#159
○内閣総理大臣(菅直人君) 何を、私がということですか、森さん。(発言する者あり)私がということですか。私が何かしろということですか。どういうことですか。
#160
○委員長(柳田稔君) 総理、ちょっとお待ちください。
 総理の答弁が全然聞こえませんので、審議の進行に御協力をお願いいたします。
 菅総理、お願いします。
#161
○内閣総理大臣(菅直人君) このIAEAに対する報告書は、私が本部長で、現実にはこの連絡室の事務局長をやりました細野補佐官に実務を担っていただきました。できるだけ分かっている範囲のことはしっかりと公開するようにということを指示して作られたものでありまして、今言われたところで、どこがその、私は、間違っているという御指摘だとすれば、どこがどう間違っているのか、もう一度御指摘をください。
#162
○森まさこ君 テレビのインタビューでも、班目委員長が人災であったと述べています。また、資料十二の小佐古参与も、官邸の強いリーダーシップと適切な判断は残念なことになされてこなかった、文科省、安全委員会の不適切な初動により、SPEEDIの運用による放射性物質の拡散予測の活用が十分になされず、余分な被曝を住民に与えるなどの事態を招いている。これが正しい記載なんですよ。推測をしたのに住民に公開しなかったということは書かれていない。
 申し訳ないんですけど、私、英文もチェックさせていただきました。この報告書の英文も公開されているんですよ。英文の方を見ると、もう当初企図されたような適切な予測、できなかったと書いてある。だけど、当初企図されたのは、このマニュアルと法律に書いてあるとおり、仮の値を入れて、そして現地の情報がなくても避難民に知らせて被曝させないようにすると書いてあるんです。それができなかったことをどうして海外で報告できないんですか。隠すんですか。到底許されない。
 被曝した福島県民と子供たちを代表して、こんな総理と内閣は認められないということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#163
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 今回のこの大変な大震災、大災害に遭われました全ての方々のお見舞いを申し上げたいと思います。
 これだけ大きな災害でありますので、災害が大きければ大きいほど弱い方々へのしわ寄せも大きくなってくる。特に、子供やまたお年寄り、こうした方々へのしわ寄せが大きくなっているがゆえに、政治はよりそうしたところに手厚くしていかなければならない。しかしながら、残念ながら、それが現実にそうはなっていないということを申し上げなければなりません。
 まず、子供を守るという観点から、福島県郡山市等の学校の校庭の表土の扱いについてお尋ねをしたいと思います。
 これまで私も現地の小学校等にお邪魔をいたしまして、また郡山市には何度か足を運んで現地からいろんなことをお聞きしておりました。郡山市内のある学校に五月中旬にお邪魔したときのことでありますが、校庭の片隅にうずたかく土が積まれてブルーシートを掛けられた、そういう土が目に飛び込んでまいりました。これは放射線量の高い校庭の表土を削った後の残土がそういう山になっているということでございます。子供たちがこの小山に近づかないように、二メートル四方のところにテープが張ってございました。実際に私もガイガーカウンターを持って表土を、それ見ますと、もう五とか六マイクロシーベルトがある。元々校庭にそれがあったものを削って、その山になっているということでございました。
 なぜそうなっているのかというと、この経緯を簡単に申し上げますと、四月の十九日に原子力災害対策本部が校庭の放射線量の暫定基準というのを示しました。その後、しかしそれをどういうふうに除去するのかということは国が示さないものですから、独自に自治体がその表土を削ることによって、子供たちが外に出れるようにという環境を整えようということで努力をされたのが四月の二十七日のことであります。
 文科省がこの校庭の表土についてどのように処理するのかということを示したのは五月の十一日なんです。国が方針を示さないものですから、自治体が独自に子供たちのために動いた。その結果、残土ができた。その後ようやく国の方は、五月二十七日になりまして、この線量の低減策を講じた設置者、市に対しまして財政的な支援を行うことを決めたという、そういう経緯であります。
 問題は、この削った表土の処分先であります。学校の敷地外に、外に持っていくこともままならず、扱いに困った学校では結局、学校の敷地内に穴を掘ってそこに埋める、いわゆるピット方式を取ることになりました。その作業は徐々に始まっています。しかし、本音はやはり、子供たちが遊ぶ校庭から放射線量の高いその土を外に持っていって処理をしてもらいたい、それが偽らざる気持ちであるというふうに言われております。
 枝野官房長官は五月の一日の日の記者会見で、放射線量の高い校庭の表土は放射性廃棄物であるとの見解を示しておりました。しかし、翌日の二日、参議院の災害対策特別委員会におきまして福山官房副長官は、廃棄物かどうかということに対する言及は控えたい、放射性廃棄物を含んだ土壌という表現が適切などと言っております。
 この削った校庭の表土は放射性廃棄物に当たるんでしょうか、当たらないんでしょうか、官房長官、お答えください。
#164
○国務大臣(枝野幸男君) 大変恐縮でございますが、私の記者会見での発言について、ちょっと正確に前後のところ確認をしてきておりませんが、いわゆる原子炉等規制法等に規定をされる放射性廃棄物には、法令上は当たりません。
 ただ、一般的な言葉として言えば、まさに放射性物質を帯びて、何らかの形で処理をしなければならないものでありますので、私はそういった趣旨で申し上げたつもりでございます。法令上は、現行法ではいわゆる放射性廃棄物に当たらないということでございます。
#165
○西田実仁君 仮に、この放射性廃棄物に当たるかどうか分からないんですが、放射性廃棄物に当たるとした場合でありますけれども、どのような処理になるんでしょうか。
 原子炉等規制法の所管である経済産業大臣に、この校庭の表土の扱いに即して答弁を求めます。
#166
○国務大臣(海江田万里君) 校庭の表土についてでございますね。これは環境省が中心になりまして、せんだってその取扱いを決めたところでございますが、私どもは原子力発電所の敷地外のこの放射性物質については原子炉法に規制してございませんが、できる範囲で、これは特に瓦れきなどが中心になろうかと思いますが、できる範囲で専門的な知見を持った人を派遣をして、その処理が本当に環境にこれ以上影響を与えないように万全を期すつもりでございます。
#167
○西田実仁君 放射線障害防止法の所管である文部科学大臣、この表土はどのように扱うべきでしょうか。
#168
○国務大臣(高木義明君) 今、海江田大臣がお答えになりましたけれども、私どもは表土の処理について、いわゆる穴を掘って埋める方法と、それから二十センチ以上、お互いに裏表、天地返しというんでしょうか、そういう方法があることについて一つ示しておりますが、その場合にも、削り取ったものを他のところに持っていくということについては地域や関係者の理解や合意が必要でございますから、その点について我々としては非常に苦慮しておりました。
 したがいまして、これから政府部内としましても、この問題については早急に対応すべきものであろうと思っておりますが、私どもとしましては校内における処理を考えております。
#169
○西田実仁君 もう最終的な処理方法については何も述べていないわけであります。
 反対に、仮にこれが放射性廃棄物に当たらない場合、どのような処理になるのか、環境大臣にお聞きしたいと思います。
#170
○国務大臣(松本龍君) お答えいたします。
 廃棄物処理法においては、放射性廃棄物は定義はされておりません。先ほど言われたとおりであります。
 また、土砂及び専ら土地造成の目的となる土砂に準ずるものは廃棄物処理法上の廃棄物として取り扱われておらず、校庭の表土はそもそも廃棄物処理法上の廃棄物には該当しておりません。
 したがって、放射性物質に汚染されたおそれのある廃棄物につきましては、今、それぞれ環境省、経済産業省、文部科学省等々で五月二日に検討を開始したところであります。
#171
○西田実仁君 結局、この原子炉等規制法の経済産業大臣も、あるいは放射線障害防止法の所管である文科大臣も、はたまた環境大臣も、結局、この校庭の表土、削った表土、放射線量の高い表土を最終的にどう処理するかということは私の担当ではないとしか言ってないんですよ。何も決めてないということ。ここをどうするのかということが今問われているわけです。
 私は官房長官にお聞きしたい。この原子力発電所外で発生する放射性廃棄物の扱いについては、現行法上どのように位置付けられているんでしょうか。
#172
○国務大臣(枝野幸男君) 残念ながら、原子力発電所あるいは原子力事業によって生じたもの以外の放射性を帯びた物の処分、処理等についての根拠となる法律が存在をいたしておりません。そのために、こうしたものの処理についての安全と安心を確保する見地から、原子力災害対策特別措置法に基づく原子力災害対策本部長の指示等を活用することによって当面の対応をするという方針でございまして、既にそうした指針については、先ほども御議論ございました汚泥について、あるいは当面の学校の校庭の表土等についての方針を示しているところでございます。
 抜本的には法律を制定をする必要があるというふうに考えてはおります。
#173
○西田実仁君 そうなんです。早くこの法律を作らないと、学校の校庭にある放射線量の高いのはずっとそのままなんですよ。結局、暫定的に校庭に埋めるということしか文科省は言ってないんですよ。最終的にそれを外に取り出してもらいたいというのが偽らざる気持ちという、お子さんを抱えたところはまさにそうです。それを早くやらなきゃいけない。それを各省庁間の調整だけに任せていたんでは、いつまでたっても自分のところは担当じゃない、私はかかわりない、担当じゃない、こういう状態がずっと続いているんですよ。暫定的に埋めることしかやっていない。
 まさに、これを決めるのは省庁間の調整だけじゃ駄目なんです。リーダーシップが必要だ。それをやるのは総理大臣でしょう。総理大臣がそこを、あなたのところがやるんだということを、早く法律を作るんだということを指示しなきゃいけない。しかし、辞めようと言っている人が、辞めようということで信任を得た人がリーダーシップを本当に発揮できるんでしょうか。
 総理、今るるお話をしました。そういう最終的な、学校の校庭のこの放射線量の高い土壌、この処理、法律がなければ最終的な処理ができない。いつまでにこれを決着を付けるのか、今言えますか。
#174
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど他の議員からもお話がありましたが、確かにこの分野は法がきちんと対応できる体制になっておりませんので、この間は行政の責任で、あるいは本部長の責任でそれぞれの対応を決めて、やらせていただきました。また、全体としては、今、環境大臣を含めて検討をしていただいていて、必要な立法措置についても検討中であります。
#175
○西田実仁君 全くリーダーシップを発揮しようという気がないですね。
 ちょっと時間がないので次の話題に移りますけれども、最近、昨日、今日と新聞報道されておりました、南相馬市の生活保護を受けられている方が義援金を受けているということで、それが収入認定をされて、その結果、生活保護が停止をされているという、そういう事態であります。義援金やあるいは生活支援金、あるいは今回の福島第一原発事故で東京電力からの仮払い補償金、これを収入認定をされたものですから、生活保護を打ち切られた人が約百五十世帯、こういう状態になっているというんですね。
 私はこれはおかしいと思いますよ。なぜならば、例えば税の部分、この被災者生活再建支援法の再建支援金、これは非課税ですよ。義援金にしたって非課税です。損害賠償金にしたって基本的には非課税。税の世界ではみんな課税されていないのに、なぜ今回、厚生労働省はこうやって通知を出したんですか。厚労大臣、お答えください。
#176
○国務大臣(細川律夫君) この生活保護を受給している方に対しての義援金あるいは損害賠償の仮払金、これが支払われたときにこれを収入とみなすかどうかと、こういう問題でございますけれども、私どもが考えておりますのは、被災された方々の生活保護の受給者が自立更生をしていく、そのためにどういうお金が掛かるか、費用が掛かるかと、そういうことを考えまして、そういうことに係ることについてはこれはもう当然収入とみなさないと、こういうことで処理をさせていただいているところでございます。
 したがって、そういう自立更生のためのいろんな掛かった費用、これについて、更に残った分についてこれは収入として考えまして、そこで生活保護の基準、これの基準以上の収入があれば、これは生活保護を打ち切らざるを得ないと、こういう判断でございます。
#177
○西田実仁君 余りにも冷たいですね。
 そもそも、この義援金とかあるいは見舞金の性格を帯びているものをどう使うかなんて、何で一々調べるんですか。おかしいでしょう、だって。見舞金ですから。先ほど申し上げた税の世界においても非課税にしているわけです。
 先行きがなかなか見えない、不透明という中で、例えば、じゃ生活必需品がどのぐらい掛かりますかということを、先行きが見えている人が、原発のことも含めてですけれども、自分の計画を立てていくならまだ分かりますよ。しかし、いつ収束するか、どのように収束していくのかも分からないという状況で先行きが見えない今の現状の中で、自分自身の生活必需品がどのぐらい掛かるかなんということを冷静に落ち着いて判断できますか。普通はやはり、そうした見舞金等については、将来何が起きるか分からないから取っておこうと、生活必需品で使うのは少なくしようと、こうやって、まともに真面目に調査に応じたら、ああ、じゃ生活必需品に使う金がないんだから余ったところは全部打切りになりますねと、こういうことになってしまうじゃないですか。
 こういう状況の中で、そういう義援金とか見舞金とか、そうした賠償金とかをやはり収入認定するのはおかしいと思いませんか、大臣。
#178
○国務大臣(細川律夫君) ここ二、三日の間に報道されている南相馬市の件だと思いますけれども、そこでは東電からの損害賠償の仮払いが百万円、そして日赤などの義援金が四十万円、合計百四十万の収入があったわけでございます。そういうときに、それではそういう方に対して、それを全く収入外というふうに見るのが公平かどうかという点もやっぱり考えなければならないというふうに思います。
 例えば、百万円の貯金が仮にあれば、これは生活保護というものはもらえないところでございます。そうなりますと、低収入者の方々で生活保護をもらっていない方が義援金などで生活をしているときに、一方で、義援金ももらって、そして更に生活保護の給付ももらうということになれば、そこはやはり公平性の問題で考えていかなければならないんじゃないかというふうに思っております。
 したがって、私どもは全てを収入というふうに考えているわけではなくて、自立更生のために、ふだんの、普通の生活に戻るためのいろんな費用、これは家財道具にしろ家電にしろ、あるいは通院に使う自動車にしろ、そういうのも全部認めるわけでありますから、そういうのはもう全部収入外ということで判断しておりますから、どうぞそういう点も是非考慮していただきたいというふうに考えております。
#179
○西田実仁君 考え方の問題です。
 先ほど申し上げたように、例えば被災者生活再建支援法の中では、この支援金は課税をしないと法律に書いてあるんですよ。その人がどういう収入かとかいうことは関係なく、こうした大きな災害に遭って見舞金として差し上げるものについては課税をしないというのが、これは法律の精神です。立法の精神です。
 ところが、今回、厚労大臣が取られたのは、そういうこれまで取ってきたいろんな考え方、どの人がどういう収入でどう使おうかということではなくて、お金の性格としてこういうものは課税をしないんだというふうに言ってきた世界を壊して、それを収入認定するということを取ったということなんです。その重みは大変自覚していただかなければならないというふうに思います。
 次に移りますけれども、次に、被災地における介護施設の整備につきまして質問したいと思います。
 私もこの福島で、郡山を始めといたしまして、事業所の方々にたくさんお話をお聞きしてまいりました。特に今問題になっているのは、東京電力福島第一原発二十キロ圏内に十四の介護施設があります。その方々が全部避難をされている。特養は五、養護ホームが一、グループホームが五、老健施設が三と。利用者は散り散りに県内外の施設に避難をされておられます。その避難の途中で亡くなられたお年寄りもおられます。ある養護老人ホームから川内村、そして郡山へ避難してくる途中に三人が亡くなっている。郡山に到着した十三人のうち二名も、その後、体調悪化が進み、お亡くなりになっておられます。気心の知れた顔なじみの職員がいないなどが原因とも言われているわけであります。
 一方、この避難地域外の受け入れている施設におきましても、受入れによる負担が日々重なってマンパワー不足、サービスは低下しているという状況でございます。
 ここに今まとめさせていただきましたけれども、(資料提示)今現状はどうかというと、被災、避難した施設が休業状態、二十キロ圏内は休業状態、環境変化によるストレスによって避難利用者が亡くなっている、今お話し申し上げました。また、介護度は重度化している。さらには、避難利用者の受入れによって避難地域外の既存施設のマンパワー不足、サービスの低下、避難職員がばらばらになっているという状況であります。
 これをこのまま放置しておきますと、どういうことが起きてくるのか。既存利用者、避難利用者が更にお亡くなりになってしまったり、あるいは重度化してしまう。既存施設、これまであった施設のデイサービス等の機能が低下してしまう。事態が収束した後、避難施設が再開できなくなってしまうかもしれない。ひいてはこの福島県全体の介護サービスそのものが機能不全になっていく。介護保険は保険契約です。そういう意味では、保険契約そのものが契約不履行ということになってしまうことになるかもしれない。
 例えば、本来ユニット型の個室である施設に受け入れて、本人の了解があれば、利用者さんの了解があれば二人でもいいということで、本来は契約はユニット型なんですけれども二人部屋になっているというケースがもうそこらじゅうにあるわけですね。これは緊急避難的として仕方がない。しかし、もう三か月たつんです。厚労省は、介護報酬上の取扱いについてという通知を出しておりますけれども、そこにもこう書いてあるんです。こういう異例な状態が長期的に行われることは適当ではないと。
 もう三か月以上たっていて、本来ユニット型の方が、一人で契約をしているのに二人部屋になっていると。声を掛けたくても、職員の方も忙しくて掛けられない。入ってきている方々も大変だし、元々いた方々も大変な不自由をされているという、こういう、しかし、緊急状態だからこれはこれまでは仕方がなかったと思う。しかし、これからもうこれが三か月、四か月、五か月となったら、こういうことをそのまま放置していいのかということになる。これは、地域の人が地域の高齢者の方を見ていくという、この地域ケアそのものが崩壊しかねないという状況にあると思います。それがこの下側の、その結果、地域老人福祉介護、介護保険制度、地域コミュニティーの崩壊ということにもなりかねないという今状況にあるわけであります。
 こうした現状について、まず厚労大臣の認識を問います。
#180
○国務大臣(細川律夫君) 西田委員が言われるように、そういう避難をせざるを得なかった、そういう介護の人たち、要介護の人たち、大変本人たちも苦労していると思いますし、それをお世話をする職員の方、事業者の方、そういう方も本当に今疲労こんぱいの状態に来ているのではないかと私どもも心配もいたしております。
 それではどういうふうにしていったらいいのかということで、私どもしては考えられるのは、例えば旅館とかあるいはホテルとかそういうところを借り上げて、そちらで介護のサービスをさせていただくと、そういうような方法。あるいは福祉避難所、これは人数的にはそんなに多くは行けないと思いますけれども、そういうところに行っていただくとか、そういう方法を取りながら、是非そういう状況を打開をしてまいりたいというふうに考えております。
 また、今後の復興に向かっては、介護施設等の早期の復旧、地域のケア体制の再構築に向けました介護事業者あるいは介護人材の確保ということが必要だと考えておりますし、また、本格的な住宅や公共施設等の復興と併せまして高齢者ケアの体制の復興を図る必要がありまして、その前提といたしまして要介護高齢者等の実情もしっかり把握もしなければというふうに考えておるところでございます。
#181
○西田実仁君 今大臣言われた借り上げで宿泊施設、それがあればこんな苦労しないんですよ。飯舘村のいいたてホームだって、そういうのを探したんです。探したけど見付からないから結局地元に残るって決めたんじゃないですか。
 今大臣が言われたことは、じゃ、県内二十キロ圏内にある十四の老人福祉施設、それがそっくりそのまま収まるような宿泊施設、あるいはそうした借り上げられるような施設、見込み立っているんですか。
#182
○国務大臣(細川律夫君) いろいろと自治体とも相談をして、そういうことを早急にというふうに考えて努力はいたしておりますけれども、具体的にどこにどういうふうな形で入居できるような、契約とかいうところまでは、まだ私としては承知をいたしておりません。
#183
○西田実仁君 それじゃ希望がないじゃないですか。何でそんなことを言えるんですか。
 さっき申し上げたでしょう。大変な状況になっていて、厚労大臣だってこのままでいいと思っていないって言われたでしょう。見込みがないのに、こういうふうにしています、ああいうふうにしています、でも現実は何にも変わらないというのがこの政権のやり方じゃないですか。
 私は、そういう意味では、違う方法、新たな方法も申し上げたいと思います。それは、仮設の特養を造っていく、そういうやり方をここでもう思い切って考えなきゃいけないときに来ていると私は思います。
 避難してきた利用者の方も既存の利用者の方も、また職員の方も、いずれにとっても、このままでは地域ケアそのものが、また地域コミュニティーそのものが壊れていってしまう。それを維持していくためにも、私がここで図示をさせていただきましたのは、例えばこの避難十四施設を、福島県の県北、県中、県南、また会津地方、それぞれ仮設特養で四つにまとめて、それを取りまとめるつなぎの社会福祉法人を、例えば県の老施協等に頼んでまとめてもらう、取りまとめてもらう。しかし、これはあくまでもブリッジの社会福祉法人、二十キロ圏内に戻れるときが来たら戻ると、そういう希望がなければ、永遠にそこに移ってというわけではない。しかし、散り散りばらばらになってコミュニティーも壊れてしまって見知らぬ人しかいないところに避難するよりは、ある程度固まってコミュニティーを維持してこうした仮設の特養というのをつくる、こういうふうに決断すれば、今一生懸命探しているかもしれないけれどもなかなか見付からない、そんないいところはなかなかないんですよ。いいたてホームを見たら分かるじゃないですか。
 これは、大臣が法令の中で、災害救助法であれば災害救助法の中で、告示行為ですよ、やると決めれば、仮設特養を位置付ければすぐにできることなんですよ。それをやる気はありませんか。
#184
○国務大臣(細川律夫君) 今、西田委員から仮設の特養をつくったらどうかという御提案をいただきました。
 確かに一つの御提案、見識だと思いますけれども、仮設建築物であることには変わりはないわけでございますね。そうしますと、特養におきましては高齢者でそして体の自由が利かない寝たきりの方もおられますし、移動が非常になかなか難しい方がございます。もしそういうときに火災などが起こった場合にどうなるかということを考えるということも、これも大変大事なことでございます。
 こういう防火、防災の観点からそういうことも考えていかなければならないということ、それから、やはり仮設の建築物でありますからエレベーターとかそういうことも設置もできませんので、そういう意味では平家にしなければいかぬ、そういうときのいろんな問題もあるというようなことで、いろいろ問題点があるということを御指摘をさせていただきたいというふうに思いますが、やはり西田委員が御指摘のような……
#185
○委員長(柳田稔君) 簡潔にお願いします。
#186
○国務大臣(細川律夫君) はい。
 大きな問題点を提起されましたことは、私としては重く受け止めて、いろいろと自治体なんかとも相談をさせていただきながら取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#187
○国務大臣(松本龍君) 先週の日曜日に孤立化、孤独死、孤立死防止のためのシンポジウムを仙台で開きました。その中で様々な、市町村は例えば応急住宅あるいは仮設の住宅の中に老人の憩いの家を造るだとか、あるいは孤立を防ぐために、コミュニティーを守るために昼飯はみんなで食べましょうという施設を造るとか、それぞれ市町村取り組んでおられるところもあります。
 ですから、いろんな様々な取組の中で、そういう要望があればこれからも様々、防災大臣としても考えてまいりたいし、取組をこれから、そこでできたメニューもこれから示していきたいというふうに思っております。
#188
○西田実仁君 今厚労大臣が言われた防火、防災上難しい、あるいはバリアフリーのようなことも難しい、できない理由は幾らでも並べられますよ。やろうと思ったら、そんなの基準をきちんとクリアするものを建てればいいじゃないですか。おかしいですよ、そういう考え方は。やる気がないんでしょう、本当は。
 今の現状をどうするのかというようなことを考えて私は提案をさせていただきました。いろんな確かに問題点はあるでしょう。しかし、じゃそれをクリアすれば仮設特養はやれるんですね。お聞きします。
#189
○国務大臣(細川律夫君) 先ほども申し上げましたように、この件については、自治体などとも相談をさせていただいて検討させていただきたいというふうに思います。
#190
○西田実仁君 これ、じゃ例えば、経産大臣に今度お聞きしますけれども、二十キロ圏内の事業者はすぐに戻って事業所を再開するわけにはいかないわけですよ、入れないわけですから。だったら、その施設、土地を、今多分厚労大臣が言っているのは、仮設の特養に災害救助法を位置付けるとお金の問題が出てくるだとか、そういうことでしょう、本当のところは。だったら、二十キロ圏内の施設を東電なら東電が賠償して買い上げる。売り戻し条件付でもいいですよ。いずれ戻れるようになったらそこに戻るという条件で一旦は買い上げて、そしてその資金をもってこういう形のものを自力で造っていく、そういうことも考えていいんじゃないですか、経産大臣。
#191
○国務大臣(海江田万里君) お答えします。
 私ども、むしろ仮設の工場というものを造っておりますので、ですから、あと仮設の店舗ですね、これも準備をしておりますので、今委員がおっしゃったような形で土地を買い上げ、借り上げてと言うんですか、そこにもう工場が付いているものをおっしゃっているのか土地だけのことかちょっと分かりませんが、仮設の工場のような形で、これは役所が違いますのでよく協力をしなければいけませんが、そういうもので特養などを造れるんじゃないかなと、話を聞いていて思いました。土地を借り上げとか買上げとかいうことよりも、そっちの方が早いんではないかなというふうに思いました。
#192
○西田実仁君 ちょっと勘違いしているようですけれども、要するに、二十キロ圏内の介護施設とかをもう東電が売り戻し条件付で買い上げて、その資金をもって、その事業者が避難地域外のところで、国がやってくれないんだったら自力でやりましょうという仕組みを取ったらどうでしょうかということをお聞きしているんです。どうですか。
#193
○国務大臣(海江田万里君) ちょっと私、誤解をしておりましたが、ただ、その場合は東電にそういうことを、言うことを聞かせなければいけないわけでございますから、それよりは、私はさっきお話をしたように、仮設の特養を私どもは、私どもの予算では残念ながら仮設の商店、それから仮設の工場しか造れませんが、これは財務当局とも相談をして、そしてやっていただいた方が早いんじゃないかなと思っております。
#194
○西田実仁君 仮設特養を造った方がいいという大臣のお話でした。是非応援団になっていただきたい、こういうふうに思います。
 残り時間、我が党の総合経済対策につきまして若干お聞きしたいと思います。
 公明党では、先日、この東日本の大震災からの復興と日本経済の再生に向けて総合経済対策、第一弾の位置付けでありますけれども、まとめさせていただきました。一時的な復興需要にとどまらず、雇用を生み出す産業の再生、積極的な公共投資、民間資金の活用などを基本的な考えに据えて具体的な政策提言を行っております。
 対策は五つの柱から成っております。
 第一に、被災地を中心とした企業の再生支援であります。二重ローン対策に加えて今回の基本法にも盛り込まれております復興特区における投資の即時償却制度や税額控除の創設、さらには法人課税の減免などを提案しております。また、東北被災地のインフラ建設の資金供給を目的として、公的色彩の強い金融機関、東北復興銀行を創設する。融資債権は証券化して民間資金を最大限に活用し、少ない資本金で巨額の融資ができるようにしたいと。
 第二に、エネルギー供給制約への対応であります。当面は、電力多消費型経済を見直す。消費者向けの節電エコポイントを創設し、事業所向けには省エネ投資へのインセンティブを付与する。中期的には原発基幹型発電体制の見直し、再生可能エネルギーの導入を促すための減税、投資減税等の拡充を行うというものであります。
 ほかに、個人消費の回復に向けた東北方面有料道路の一時無料化、あるいは復興博の開催、日本ブランドの復活、そして国債金利の上昇懸念を払拭するための財政規律の堅持、こうしたことを五つにわたりまして、まず第一弾として公明党の震災後の総合経済対策としてまとめさせていただきました。
 今日は、ここで、特にこの復興特区におけます投資の即時償却制度あるいは税額控除についてと、今申し上げた東北のインフラ投資に対して中心的な役割を果たす東北復興銀行、仮称でありますけれども、その構想につきまして、この二つ、野田財務大臣に御所見を賜りたいと思います。
#195
○国務大臣(野田佳彦君) 西田議員にお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、税制面でのお尋ねでございますけれども、東日本大震災への税制上の第一弾の措置としては、既に法人税については被災企業の手元資金の確保のため、震災損失の繰戻しによる法人税額の還付や被災企業の再建や被災地復興のため、被災代替資産等の特別償却など措置を講じているところでございます。
 そのような中で、これから復興支援に向けての本格的な議論が行われることになるかと思います。その中で、六月十四日、御党の震災復興総合経済対策本部がまとめられた震災復興・日本経済再生に向けた総合経済対策の骨子、私も拝見をさせていただきました。これらのこういう御提言を踏まえてこれから各党間の御協議もあるかと思いますが、本格的な総合的な復興支援の中で税制面ではどうしたらいいかということは、そういう議論も踏まえて適切に対応していきたいというふうに思います。
 それから、二つ目のお尋ねは、東北振興銀行を創設すべきだという御提起でございますが……(発言する者あり)復興銀行ですよね、東北復興銀行。で、これは、既に被災地の復興支援については、日本政策金融公庫の既存の震災関係の融資制度を大幅に拡充した東日本大震災復興特別貸付けを新たに創設したほか、日本政策投資銀行及び商工中金が危機対応業務を円滑に実施できる体制を確保するなど、既存の政策金融機関等を最大限に今活用しているところでございます。
 即効性という意味においては、既存の今申し上げた日本公庫であるとか政投銀であるとか商工中金、最大限フル活用するということがまず私の頭にあります。その上で、中長期的にどうするかについてはこれから検討させていただきたいというふうに思います。
#196
○西田実仁君 是非、この政策投資銀行は確かにこのオールジャパンの投資に対しての政策金融として、この東北の復興ということに関しては、長年、中長期の時間が必要な、そういう復興であろうと思いますので、政策投資銀行は政策投資銀行としての役割をきちんと果たしていただくと。同時に、この復興ということにかけての東北復興銀行というのを検討して、そしてこのインフラ投資に向けて、千年に一度と言われるこの国難に立ち向かっていくという、そういう機能をつくるべきではないかというのが私どもの提言でございます。
 もう一つ、最後にお聞きしたいと思っておりますけれども、経産大臣に、節電エコポイントと私どもが提案させていただいている点についてお考えをお聞きしておきたいと思います。
 例えば、旧式の冷蔵庫の省エネタイプへの買換えによりまして、東電管内だけでも六十万キロワット程度の需要削減が見込まれるという調査がございます。また、旧式エアコンの買換え促進でも同五十万キロワット程度の需要削減も見込まれるというような調査もございまして、この節電エコポイントというのは有効ではないかというのが私どもの提案であります。
 さきに、環境、経済産業、総務の三省によります調査によれば、これまでに行ってまいりましたエコポイントの経済効果というものも五兆円に上ると、こういう発表もございました。
 そこで、改めてこの節電エコポイントということについて、経産大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#197
○委員長(柳田稔君) 海江田経済産業大臣、時間だから簡潔に。
#198
○国務大臣(海江田万里君) 短くお答えいたします。
 この御意見については私どもも検討してみました。確かに前回、大変効果が上がりました。掛かったお金がおよそ七千億ぐらいですか、六千九百五十億とかいうことで、一件当たりの事務費が比較的掛かるんです。七百円ぐらい掛かるというようなこともありまして、今財政上の余裕もないということもありまして、今、残念ながら、検討いたしましたけれども、これを直ちに行うという状況ではございません。
#199
○委員長(柳田稔君) 西田君、時間ですのでお願いします。
#200
○西田実仁君 はい。
 それでは、とにかく日本の復興ということに向けて、公明党、前に進めていくまた政治を行ってまいります。どうもありがとうございました。
#201
○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。
 我が党は、結党以来、増税なき財政再建、経済成長による増税なき財政再建を訴えて、そして様々政策を提案してまいりました。
 今回のこの復興に対しましても、復興そのものにはこれは国会挙げて取り組むべきだという意思はありますが、やはりその復興の在り方、とりわけその財源をどこに求めるかということは非常に大きな問題であります。
 そこで、今審議をされているこの法案には復興再生債のことが書かれてありますが、この財源が、どうしてもやはりそこに増税という選択肢が見受けられます。(資料提示)
 資料も提出させていただいておりますが、我が党もこの参議院に基本法案を出させていただきました。そこの大きな違いというものは幾つかありますけれども、特にこの財源の部分、我々は、様々な不要不急、そして埋蔵金を捻出して財源に充てるべきだということを主張させていただいて、増税は絶対認められないという法案になっております。
 しかし、今回提出されているこの法案に関しては、過日、衆議院の特別委員会でも我が党の柿澤委員が同様の質問をさせていただきましたけれども、どうしてもその財源の在り方に増税という選択肢が残ってしまう、そのように我々は考えているところでありますが、この点について、その衆議院での答弁でもありましたけれども、様々努力するということを言っておられます、提出者も。しかし、そこにやはり増税というものが入っているのかどうか、まず確認させてください。
#202
○衆議院議員(谷公一君) お答えいたします。
 今審議願っております復興基本法案第八条におきましては、国は、復興債について、「別に法律で定める措置その他の措置を講ずることにより、あらかじめ、その償還の道筋を明らかにする」、このように規定してございます。
 ここで言う措置については、復興債の償還の道筋を明らかにするための措置が幅広く含まれるものであり、その具体的な内容は今後の与野党における検討課題であると考えているところであります。
 なお、御党が、みんなの党さんが参議院に提出されております復興基本法案を拝見いたしますと、第二条第十号において、復興財源の確保に当たっては、いわゆる埋蔵金の活用等がまず検討され、「国民に課す新たな負担をできるだけ少なくするよう配慮されるべきこと。」とされております。
 この規定は、国民に新たな負担を課すことも全く排除していないように思われ、御党も財源については幅広く検討していくことを考えておられるように推察をいたしているところでございます。
 以上です。
#203
○小熊慎司君 誤解のないように、逆に質問されましたので、我が党のこれ言っていることは、今の遂行している政策を、これは削ったりやめたりというところで国民生活にいろんな負担が出てくるのではないかということのものであって、そしてまた、提出者も御存じだと思いますけれども、昨日、超党派二百人以上の議員で増税によらない復興財源を求める声明文というものが発表されました。これやはり、今後の復興においては、特に私も福島県でありますので、非常に三月十一日以前も厳しい経済状況でありました。この中で、やはり増税という選択肢は決して認められないということであります。今後の具体的な議論の中で、ここはもっと徹底的に議論を尽くして、この増税阻止をしていきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 次に、また、この我々の基本法案の中には風評被害のことについても言及をしておりますし、また四月の予算委員会でその一例として国会の移転開催を提案させていただきましたら、総理は、これも検討に値するという答弁いただいておりますが、臨時閣議も検討され、まだ開かれていないようでありますし、またこういった中で、まだ正式発表はされておりませんが、再来年のNHKの大河ドラマでは新島八重という、これは会津出身の新島襄の奥さんです、同志社を設立された、この方が主役になって取り上げられるということも内々で決定をされているようであります。久々に明るい話題でもありました。こうした取組、映像誘致やこうした取組がやはり風評被害にこれは有効であります。我が党の法案の中にも、様々な会議、コンベンション等をこれしっかりとやっていくことでこの風評被害の対策を取っていくというふうに提案をさせていただいています。
 今回提出されている法案の中には、この風評被害をどうやっていくかということがどうしても読み込めない部分がありますが、そこの部分についての説明を求めます。
#204
○衆議院議員(山口壯君) どうも失礼します。
 風評被害について、あるいは原発事故そのものについて、我々は修正協議で、民主党それから自民党、公明党の理事間で協議したときにも、十分原発について、あるいはこの風評被害についても意識はさせていただいていました。
 他方、言葉そのものは法案には入っていませんけれども、二条六号でもって、「原子力発電施設の事故による災害を受けた地域の復興については、当該災害の復旧の状況等を勘案しつつ、」と、まあ「等」でもってこの文書を読み込んでいただければと思うんです。
 他方、オペレーション的には、原子力損害賠償法に基づく紛争審査会でもって、その第二次指針で一定の風評被害については原子力損害とするというふうに認められて、どこまで入るかというのは、これから七月の中旬にかけてガイドラインが、おおよそのガイドラインが出るということになると思うんです。
 十四日に国会に政府の方から提出されたいわゆる賠償スキーム法案、このことが成立することによって実際の支払に結び付くと思うんですけれども、今、小熊議員はもっと広い観点で考えておられると思います。例えば、観光客の激減、あるいは日本製の部品が海外で輸入禁止になったとか、こういうことをどういうふうに対応するんだと。それは三条の方で「施策に関する基本的な方針」、これを「「東日本大震災復興基本方針」という。」というふうに定めてあるわけですけれども、この海外の手当てとか、あるいは放射線モニタリングポストをかなり網羅的に設置して、そしてその計測結果も公表することによって客観的にその風評被害というものに対応していく、こういうことも含めて、この基本方針に是非政府の方では盛り込んでいただきたいなと思う次第です。
 それから、根本的には、これ原発事故の解決ということを我々はきちっと考えていかなきゃいけないんで、これはいわゆる今回の東日本復興基本法案とはまた別にいろんな法体系というものを一緒に整えさせていただければと思います。
#205
○小熊慎司君 本当にこれ広い被害の範囲なんですよ、北海道から沖縄まで全体的に海外の観光客も減っているということでありますし。
 で、安全と安心は私は違うということを常々言ってまいりました。例えば、今皆さんの飲んでいる水がチェルノブイリの水ですと言ったら、安全値ですと言ったってそれは違和感感じるんですよ。そういう深刻な状況になっているんですよ。まして、その安全な数値を出している政府の信頼度がここまで低下している状況で、そんな甘い対策ではやっぱりやっていけないんです。そしてまた、十年、二十年、三十年、百年掛かるかもしれない、千年掛かるかもしれない。そのぐらいの深刻な状況だということで、これは徹底的に対策を取っていかなきゃいけないということを申し添えさせていただきます。
 時間がないので、次に移ります。
 その政治の信頼を取り戻さなきゃいけない、その中で、辞める辞めないで議論している暇も本当はないんです。しかし、今回この辞任騒動劇、また、福島県においては現地対策本部長の辞める辞めない、副大臣を辞める辞めないという、こうした茶番劇もありました。十日間以上も本部長が不在という、本当に現地のことを考えているのか、自分のメンツだけじゃないのかと、そのように見受けられます。
 そこで、この政治不信、その当事者の一人でもある池田副大臣、この今回の辞める辞めないの騒動について御見解を求めます。
#206
○副大臣(池田元久君) 小熊委員にお答えをいたします。
 まず、御心配と御迷惑を掛けて大変申し訳ないと思っております。
 経過でございますが、三月十一日以来、松下副大臣と交代した時期を除いて、私が基本的に現地本部長を務め、事故対応や避難住民対応等に取り組んでまいりました。しかし、五月半ばに入って体調が悪くなりまして、医師と相談し、東京と連絡の上、五月十九日から都内の病院に入院をいたしました。現地対策本部長は大変重要な任務であるため、入院の前に再三にわたり後任を決めてほしいと要請しておりました。五月三十一日に田嶋政務官が現地対策本部長に任命されましたが、それまで現地本部長が不在だったことは大変残念に思っております。しかし、田嶋政務官の下で、私からの引継ぎ事項も含めて、現地対策本部の取組が着実に進んでいるものと認識をしております。
#207
○小熊慎司君 この辞める辞めないのときに、菅総理からの何か御提言を、海江田大臣を通じてでも、直接でも、何かありましたか。
#208
○副大臣(池田元久君) お答えをいたします。
 あれは五月三十一日の委員会でこの問題が西村自民党委員の方から提起されまして、私も聞いておりました。そして、それを受けて田嶋政務官を現地本部長として派遣をするということが決まり、翌日、赴任をしたわけでございます。
 私は、いずれにしろ、公務が大変重要であると思いましたので、できるだけ早く復帰をして最善の努力をしたいと思って、今努めているところでございます。
#209
○小熊慎司君 副大臣も病後の中であっても出席いただいて、ありがとうございます。ゆめゆめどこかの副大臣みたいに飲みに出歩いたりしないように、御自愛なされますことを申し添えさせていただきます。
 総理、さっき新島襄の話をさせていただきましたけれども、新島襄の格言の中に、小言に腹を立てるな、腹を立てて小言を言うなという言葉があります。一々やじに反応している一国の宰相というのは非常に恥ずかしい。やじに反応するぐらいだったら、総理の身内の中に、今月辞めろ、いつ辞めるんだという、そっちの方を気にした方がいいですよ。
 総理も、総理の顔を見たくないと言っている人がいっぱいいるって総理自身が言っていますけれども、私は総理の顔を見たいですよ。それはこの永田町じゃないんですよ。被災地に行ってボランティアとして活躍されている、総理を辞めて、そしてその現地のために汗をかいている、そしてそこからもう一回やり直している、そういうときの顔を見たいですよ。そして、そのことによってこれからの政治の信頼を回復していく、そういうことが必要だというふうに私は思います。
 前の外務大臣も言っておられました。海外においても、やはり辞めると言った総理が新たな協力関係を結ぶことはできない。そういう状況の中で、これから政治の信頼を取り戻すために、総理は、そこの部分、自分の立場を踏まえて、自分の身の振り方を踏まえて、こうした低下した政治の信頼をどう取り戻していくのか、お聞きいたします。
#210
○内閣総理大臣(菅直人君) 今回の大震災の中で海外からのいろいろな評価があります。私は、日本国民に対しての海外の評価は、非常に冷静に行動する、あるいはしっかりと頑張っている、そういう評価が極めて高くて、多くの皆さんからそのことを言っていただき、本当に誇りに感じたところであります。また、自衛隊員始め、あるいは各自治体の職員始め、あるいは本当に命を賭して、まさに身を賭していろんな活動をされている皆さんに対しても、私は、高い評価をいただいている、あるいは、IAEAの調査などでも比較的高い評価をいただいております。
 政治については、最も責任ある立場に私自身があり、必ずしもそういう皆さんに比べて高い評価をいただけているとは思っておりません。しかし、そういう国民の皆さんと一緒になってやらなければいけないことは、私は、私の立場でいえば、私個人というよりは、内閣全体として全力を挙げるのはもちろんですけれども、多々不十分なところはありますけれども、私はやるべきこと、不十分さはありながらも前進をしてきていると、こう考えております。原子力事故についても、これも多々ありますけれども、何とか収束に向けて一歩一歩進んできていると思っております。
 そういうことを含めて、私に対して特にいろいろ御批判があることはよくよく承知をしておりますけれども、私の責任の果たし方は、やるべき責任をきちんと果たしていく、その上で、私が我が党の代議士会で私自身が申し上げたことについては、私自身の言葉でありますから、その言葉にはしっかりと責任を持ちたいと、こう考えております。
#211
○小熊慎司君 時間を松田公太議員に譲ります。
#212
○委員長(柳田稔君) 小熊慎司君の関連質疑を許します。松田公太君。
#213
○松田公太君 みんなの党、松田公太です。
 本日は二つの質問通告をさせていただいておりますが、ちょっと時間がないんで、一本に絞ってお話をさせていただきたいと思います。
 菅総理、先日、ソフトバンクの孫さんに総理は土俵際の粘り腰がすごいと褒められて、満面の笑みで喜んでいらっしゃいましたね。本当に私はすてきな笑顔だと実は思いました。しかし、国会議員は、菅さんの顔が本当に見たくないんです、本当に見たくない、本当に見たくないんですと思っている人も中にはいらっしゃると思いますが、私は、先日見せていただいたような笑顔であれば、見たい人がまだまだたくさんいらっしゃるんじゃないかなというふうにも思いますよ。
 ただ、残念ながら、私には、その土俵際、ここで粘っているように見えないんですね。どちらかというと、何か中毒症状にかかっている方のように見えるんです。これを最後の一本にやめる、これを最後の一箱にやめる、来月辞める、いや、来年辺り辞めようかなと、どんどん何か言い訳をつくって先延ばしされているように見えてしまうんです。どうしても総理の椅子にしがみつきたいから、総理中毒になってしまっているのかなというふうにも私は思ってしまいます。
 先日、恥ずかしかったんですけれども、私自身の失敗談のお話をさせていただいて、私が会社を譲り渡したというお話をしましたが、覚えていらっしゃいますか。本当はどうしようかとすごく悩んだんですけれども、役員を大幅に入れ替えて、政治でいうともしかしたら内閣改造して、自分で立て直せるというふうにも思いましたけれども、それをするとどうしても一年掛かってしまう、一、二年は掛かってしまう。それだけの時間が掛かるんだったら、場合によってはお客様の方向を向いて仕事ができなくなってしまうかもしれない、政治家でいうと国民の方を向いて仕事ができなくなってしまうかもしれないと、そう思ったんで、私はあえて諦めて、断腸の思いでしたけれども、会社を譲り渡したんです。
 もう菅総理、本当にどちらかだと私は思うんですね。最低でも一、二年のスパンでじっくりやり切るか、若しくはすぐにバトンタッチするか、中途半端なのが一番いけないんだと思うんです。辞めると言っていつまでもしがみつくのが、私は、混乱を招きますから一番いけないと思います。それだったらむしろ、やっぱり最後までやり遂げたいので、皆さん、私に付いてきてください、これを堂々と言われた方が私は政治家として立派じゃないかなというふうに思ってしまいます。
 今週一週間、私、この復興特別委員会に入り込んでじっくりやらせていただきましたが、残念ながら、これ正直な気持ちですけれども、政府サイドも野党サイドも、何か一〇〇%魂が入ってないんじゃないかなって感じがしてしまったんですね。これはあってはいけないことなんですけれども、どんな状況であろうとも、本当は我々国会議員は被災地、被災者の方を向いて仕事をしなくちゃいけないんですけれども、ただ、この内閣とやっても意味があるのか、この総理大臣はもしかしたらもうすぐいなくなってしまうかもしれないんじゃないか、疑心暗鬼になってしまうんです。そうすると気持ちが入らなくなってしまう。
 そこで、それは私は……(発言する者あり)まあやじを飛ばされていますが、与党も野党も一緒だと思います。
 そこで、最後に、菅総理に……
#214
○委員長(柳田稔君) 松田君、時間が来ておりますのでまとめてください。
#215
○松田公太君 質問をさせていただきたいと思うんですが、菅総理は御自分がお辞めになってしまったら日本の復興にとってどこがマイナスになると本当にお考えなんですか、是非それを教えていただければと思います。
#216
○委員長(柳田稔君) 総理、時間が過ぎていますので、よろしくお願いします。一言だけ。
#217
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この復旧復興、本当に、もちろん今までも、今も、今から後かなりの期間は大変重要な状況が続くと思っております。それだけに、少なくとも何か変化があるにしても、きちんとやるべきことを次の段階にも引き継げるように、そうした形で責任を引き継ぎたいと。つまり、私が申し上げたのは、ある段階で責任を引き継ぎたいと、きちんと引き継いでいくことが私の大きな役目だと、こう考えております。
#218
○委員長(柳田稔君) 時間が過ぎておりますので、次に紙智子君にお願いをいたします。
   〔松田公太君「それでは、本当に若い世代に一日でも早く引き継いでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします」と述ぶ〕(発言する者あり)
#219
○委員長(柳田稔君) 時間を守るようにしてください。
#220
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 東京電力福島原発の事故によって引き起こされた事態に対して、日本の多くの国民が、このまま二十一世紀もこの原発頼みのエネルギー政策を続けていいのかと真剣な模索をしています。福島県が十五日に、復興ビジョンに、原子力に依存しない社会づくりを掲げました。
 放射能の汚染は、福島だけではなくて、関東各県を始めとして本当に広範囲にその影響を広げているわけです。土壌や農林水産物を始め、大きな被害を及ぼしました。海洋汚染についても、この後どこまで広がるのかということは定かではありません。人体への健康被害も心配です。そして、計画的避難地域も含む避難指示の出ている十二の市町村から八万三千人の人たちが、いつ戻れるか分からない、そういう避難生活を強いられているわけです。
 本当に残念ですけれども、またしても相馬市で酪農家の方が、原発さえなければということを書き残して亡くなりました。一たび起きると、こういう形で、ほかの事故とは全く違う大変異常で深刻な被害をもたらす、これが原発事故だということを今回の事故は、福島の事故は示したと思いますが、総理大臣、そう思われませんか。
#221
○内閣総理大臣(菅直人君) 今回の原発事故、かつて他の国にあった原発事故と幾つかの点で異なっていると思います。一つは、言うまでもなく、地震、津波という大きな災害と同時に、それが原因で起きたということであります。それから、複数の原子炉が同時にまさに電源が落ち、事故につながったという問題であります。さらには、これまでの事故では、少なくとも、事故の収束までは、最終的なところまでは時間が掛かりましたが、当面のいわゆる、何といいましょうか、事故の一番強いところは比較的短い時間でありましたけれども、今回の場合は、発生から三か月を超えてもまだ完全な安定状態まで行っていない、長期にわたっているという意味で、大変深刻な事故だと思っております。
 しかし同時に、長期にわたってはおりますけれども、ぎりぎりの段階で拡大を抑え、また、それからの収束に向けて、まだいろいろ山はありますけれども、そちらに向かって動いているということは私は申し上げることができると思っておりますので、何としても収束に向かって、関係者一同の皆さんにも御努力をいただいて頑張り抜かなければならないと、こう考えております。
#222
○紙智子君 もちろん、収束を一刻も早くしなきゃいけないですけれども、しかし、原発事故がもたらす異常さということは、私たち、改めて認識をしなければいけないというふうに思います。
 そして、福島の原発事故を受けて、これ、ドイツの国会では、二〇二二年までに現在の十七基の原発は閉鎖を決定しました。イタリアは、原発再開の是非を問う国民投票で原発再開に反対が九割を超えました。スイスでは、政府は原発を二〇三四年までにこれは段階的に停止する方針を発表していますが、六月八日に国民会議が実質的にこれを承認するということになりました。IAEAが置かれているオーストリア、ここは原発は一つもありません。そして、デンマークは脱原発です。
 日本での福島原発事故が国際社会に大きな影響を広げていると。この日本でこそ、今回の事故からしっかりと教訓を受け止めて、今こそ原発からの撤退に向けて踏み出すべきではないでしょうか。総理大臣。
#223
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この三十年、四十年間の我が国のエネルギー政策は、もちろん石油、天然ガスといった化石燃料とそして原子力エネルギーに大きく依存するというか、それを基軸エネルギーとして積極的に進めてきた数十年であったと思います。
 今回の事故が発生した後、私がエネルギー基本計画の白紙見直しを申し上げ、そして、再生可能な自然エネルギーとそして省エネルギーをもう二つの大きな基幹エネルギー、エネルギーの柱にするということを申し上げ、内閣としてはそういう考え方を基本的には了解をいただいております。
 いろいろな国が原子力についての国民投票などが行われておりますが、私は、その前にといいましょうか、まずはどういうエネルギーで本当に我々の生活が今のようにといいましょうか、少なくともあるレベルで維持できるのか。
 そのためには、まず今極めて割合の少ない再生可能エネルギーを拡大していって、例えば将来それだけで全てのエネルギーが賄えるようになれば、それは化石エネルギーも要らない、原子力エネルギーも要らないということになりますけれども、そこまではとてもまだ見える状況ではありませんので、一方で再生可能エネルギーを拡大する、一方で原子力については安全性を徹底的に追求する、化石燃料についてはCO2のできるだけの少ない中での効率的な利用をする、そして省エネについても徹底的にそれを進めていくと、そういう姿勢が必要ではないかと考えております。
#224
○紙智子君 今総理の答弁の中で、自然エネルギーの再生の問題触れました。それはいいんですよ。しかし、触れなかったのは、やっぱり撤退ということについては一言も言われませんでした。
 今回、福島が復興ビジョンで、今回の災害で最も深刻な被害を受けた福島の地において、脱原発という考え方の下、原子力への依存から脱却をして再生可能エネルギーへの飛躍的な推進を図るんだということを掲げて、これを基本理念に書いているわけですよ。私はこれは本当に重いと思いますよ。
 そういうところにしっかりと耳を傾けなきゃいけないし、国民の意思という点で見ても、先日、直近のこれは朝日新聞の世論調査でしたけれども、国民の世論は、原発の段階的廃止というのは七四%になっているんですよ。やっぱりこの方向に、撤退の方向にこそ踏み出すべきだというふうに思います。
 総理は、今いろいろ言われた中にありましたけれども、もちろん原発の危険性を最小限にするということでの手だて、これはもちろん全力を尽くしてやらなきゃいけないことですよ。しかし、徹底してやらなきゃならないけれども、そもそも原発というのは、放射能は一旦放出されたらこれは止める手だてがないということが今回の事故から明らかになったんじゃないでしょうか。
 しかも、日本は、言わばまたいつどこで地震、津波が起きるか分からないという状況の中で、そういう状況だからこそ、先日、地震予知連の島崎邦彦会長も、それから茂木元会長もこう言ったんですよ。今回の地震でこれまでの地震学の大きな枠組みや専門的な考え方を変えなければならない、絶対大丈夫なんということは絶対言えないと、こう言って、反省を込めて語っているんですよ。
 総理はいろいろと切り替えなきゃいけないという話をされたんですけれども、やっぱり最も肝心なことは原発からの撤退を決断することだと思います。
 ちょっと見ていただきたいんです。(資料提示)これは、我が党は、今こそ原発からの撤退の政治的決断をということで、自然エネルギーの本格的導入ということで先日提言を出して、今、国民的な討論とそして合意を呼びかけているところです。
 いつまでに撤退するのか、そして日本のこれからのエネルギーについてはどうあるべきなのかと、こういう国民的な議論を経て決定していくということが大事ですけれども、それにつけても、やっぱり原発からの撤退ということを大方向として多くの国民の合意にしなきゃいけないと。
 その上に立ってですけれども、四つの柱です。一つは五年から十年以内に原発ゼロにすると、二つ目は自然エネルギーの本格的導入、三つ目は独立した規制機関を、そして四つ目はエネルギーの浪費型社会からの転換という方向です。
 この五年から十年以内に、これは決して無理なことを言っているわけじゃないんですよ、実現可能だと。総理が言われているように、新増設はこの際やらないと。そして、ここに書いてあるように、今、福島や浜岡は、危険な原発について、あるいはその下にあります老朽化の原発、これ想定の三十年から四十年、これらを廃炉にする、そして自然エネルギーに切り替えると。今、日本の電力の大体原発で二五%を持っていると言われていますけれども、これをやっぱり自然エネルギーに切り替えていくためには今からやっぱり二・五倍にするということで可能なわけですよ。その方向へやっぱり持っていくことは可能だし、挑戦すべきだと。
 私、こういう苦しみを二度と繰り返さないためにも是非とも撤退への決断をしていただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。
#225
○舛添要一君 震災から三月以上たちました。菅総理、非常に私は残念に思いますのは、この三月間の菅内閣の対応、一生懸命やっているとは思いますけれども、私は、何か日本国を破滅に導いた大日本帝国陸軍の道と同じように思えてならないんです。
 例えば、四月の二十五日の予算委員会で、原発の現場で働いている人たちの健康管理、自己の造血幹細胞の事前採取ということを御提案申し上げました。しかし、全くそれは受け入れてもらえない。国際学会でもこれを支持する動きがその辺りでその後出てきている。しかし、なしのつぶてであります。今なお非常に劣悪な環境で働いている。要するに、特攻隊を送り出して、おまえら勝手に死ねと言っているのと同じじゃないですか。
 私は、最高司令官としてそれであってはならないと思いますから、現場の作業員の健康管理、きちんとやっているのかどうか、お答え願います。総理です。
#226
○内閣総理大臣(菅直人君) 造血幹細胞の件は、そのときにも申し上げましたが、確かに一つの考え方としてあるということは私も承知をいたしております。と同時に、このことについてそれを行うべきでは必ずしもないんではないかという意見もあり、我が国では、原子力安全委員会も現時点でのそうした処置については必要がないというか、必ずしもやるべきでないという御意見でありまして、そういう対応を取らなかったということであります。
 今、作業員の皆さんの被曝の問題については、おっしゃるようにいろいろと問題点が明らかに次々となっていることは、全体の責任を持っている私としては大変申し訳なく思っております。確かに、大変厳しい原発の状況が一方にあり、一方では大変多くの作業員がかかわらなければ短時間での交代ができないという厳しい状況があるわけでありますけれども、やはり作業員の安全ということを十二分に考え、また、以前よりは最近作業をされている皆さんの、何といいましょうか、寝泊まり等が改善されたと聞いておりますが、そういった意味も、もっと安全で、ある意味、健康的に作業に当たってもらえるよう、もっと力を尽くさなければならないと。私も、この間も指示はしておりましたけれども、更に強く指示をしてまいりたいと思っております。
#227
○舛添要一君 要するに、総理や私が作業員として今から福島第一原発に入って作業をしろと言われたらどうするかを考えるんですよ。私はやりますよ、自分の造血幹を事前に採取して冷凍する、そして備えると。それは当然じゃないですか。
 ですから、いろんな説があるからどうだ、だけど私はこれを取るという、それ、いろんな説があって原子力保安院がこう言うから私は知らないという、それが無責任だという、それは最高指導者としての責任の取り方じゃない、決断の仕方じゃないということを申し上げているわけであります。だって、今まで想定外、想定外、想定外が起こっているじゃないですか。現に被曝している人、作業員、出てきているじゃないですか。こういうことを申し上げたい。
 それから、大日本帝国陸軍と同じだということを申し上げたのは、情報公開きちんとやっていない、情報を隠蔽する、情報の公開が遅い、そして壮大なる無責任体制だということですよ。先ほど森委員がSPEEDIの話をした。全くそのとおりで、皆さん聞いたでしょう、経産大臣の答え、文科大臣の答え。大日本帝国陸軍、ある大将は俺は知らぬ、ある中将は俺は知らぬ、トップまで知らないと言うんです。ですから、このSPEEDIがきちんとやられていれば、被曝しないで済んだ人いるんですよ。
 だから、日本国民の生命を守るのが総理のお仕事でしょう。その最低限のことをやっていないということを私は申し上げて、今になって分かったというけれども、メルトダウンを超えてメルトスルーまで行っているじゃないですか。それは、アメリカの文献なんかを読むと、電源全部止まると数時間以内にメルトダウンになるというのは造った人が言っているわけですから、それだけの情報は政府として取ってもらわないと困る。
 そこで、命を守るという観点から申し上げますと、セシウムについての調査資料は結構出てきています。今各地で、みんな自前でやろうとしている。その放射線量の測定器、五万するのが売り切れだという。個人でもやろうとしている。ところが、プルトニウム、ストロンチウム、ほとんど調査資料ありません。国のお金でもっと大規模にやる必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
#228
○内閣総理大臣(菅直人君) 戦前の軍部になぞらえられましたけれども、御批判をされることそのものは私にも理解できないわけではありません。また、何か言えばすぐ言い訳ということになりますから、今の段階で余り多くは申し上げませんが、私自身にとっても、やはり個人として初めてという意味だけではなくて、システムとして非常にいろんなものがいろんなところに権限がばらばらであり、また、一方で当然ですが同日に地震が起きているわけで、一方でこの原発の事故が起きているわけで、そういう中でいろいろな情報が的確に上がってこない。それは私自身も極めてもどかしい思いをして、そういったことが、その後のいろんな行動が私に対する批判にもつながっておりますが、できるだけダイレクトに現場に近い情報をまずは得られる体制をつくりたいという行動にもつながったわけであります。
 今の調査については、本来、私も国が全体の責任を持って行うべきだと考えております。この間の制度では自治体が行うとかいろんなことに分散しておりましたので、本来はあるいは国が責任を持つべきだと思っております。
 放射性物質のモニタリングについて、災害対策基本法及び原子力災害対策特別措置法に基づく防災基本計画において、地方公共団体及び原子力事業者がモニタリングを実施し、国がこれを支援することとされておりました。しかし、今回のような災害時に、特に被災した自治体が速やかに必要な各種モニタリングを行うことは容易でないために、国としても主体的にモニタリングを行ってきたところではあります。
 具体的には、特に福島県では発電所周辺の放射線の高い市町村については陸上で放射線の測定点を増やすなどきめ細かくモニタリングを実施するとともに、航空機を用いた放射線の測定により放射性物質の状況を面的、広域的にモニタリングをしているところであります。
#229
○委員長(柳田稔君) 簡潔にお願いします。
#230
○内閣総理大臣(菅直人君) また、セシウムのみならずストロンチウム、プルトニウムについても、まずは福島県を対象にした測定箇所を増やして検査を強化したところでありますけれども、これからもしっかりとそれを範囲を拡大してやっていきたいと思っております。
#231
○委員長(柳田稔君) 答弁は簡潔にお願いします。
#232
○舛添要一君 システムの問題にしては駄目ですよ。
 内閣総理大臣というのは、不信任案が可決されない限り誰も辞めさせることができないわけですよ。だから、俺がやると言って、やれと言ったら動くんですよ。それをやりなさいということを言っているんで、そんな紙読んで、こうなっているからどうじゃない、やるんですね。
 それから、もう一つやると言ってほしいことがあるんですよ。たくさんのお医者さんが今頑張って福島県民の、この放射能の被害を含めて助けようとしているんだけれども、アンケート調査だけじゃ駄目なんです。行って診断をして助けてあげないといけない。これ、国のお金で無料化してやらないとできないじゃないですか。やると言ってください。
#233
○内閣総理大臣(菅直人君) モニタリングについては、国の責任できちんとやれるように指示をしてまいりたいと思います。
 今おっしゃったのは、医者、診断のことですか。
#234
○舛添要一君 福島県民の命を守れということですよ。
#235
○内閣総理大臣(菅直人君) この点については、福島県自らも行いたいということを言われておりますので、国も全面的に協力し、あるいは国自身も含めてやってまいりたいと思っております。
#236
○舛添要一君 もう時間がなくなりますから時間厳守で参りたいと思いますが、昭和十八年の元旦の東京朝日新聞、緒方竹虎に頼まれて、私の郷里福岡の先輩である中野正剛が「戦時宰相論」という文章を書いている。東条英機はそれを見て、俺を皮肉って批判したなと言って発禁処分にするんですね。
 実は、時間があればそれ全部紹介したいんですが、是非それは秘書官に言って、今日じっくりお読みいただいてください。
 言葉三つだけ。誠忠に、謹慎に、そして廉潔に、この三つの資質を備えている者が危機のリーダーであると。よく熟読玩味して出処進退をお考えいただくことをお願いしまして、終わります。
 ありがとうございました。
#237
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 原発の安全についてお聞きをいたします。
 原子力安全委員長、安全設計及び耐震設計の審査指針について見直しをするということでよろしいですね。
#238
○政府参考人(班目春樹君) 見直しをするということで検討を開始したところでございます。
#239
○福島みずほ君 事故原因の究明をしっかりした上で安全評価指針を見直すということでよろしいですね。
#240
○委員長(柳田稔君) 誰に。
#241
○福島みずほ君 班目委員長。
#242
○政府参考人(班目春樹君) 事故原因の究明については、まだ時間が掛かると思います。したがって、まずは指針の改定すべき点というのを洗い出し、これは専門家の合意といいますか、コンセンサスによって作っていきますので、コンセンサスの得られるところから順次改定していきたいというふうに考えているところでございます。
#243
○福島みずほ君 班目さんは衆議院のこの特別委員会において、事故原因をしっかり究明してやらなければ、これについては事故の事実関係すらはっきりしないということもあって、スケジュールまでちょっと申し上げられないというふうにおっしゃっています。
 事故原因の究明、これはしっかりやらなければなりません。IAEAに対する日本の報告も、地震によって何が起きたかまだ分からないという状況です。私は、地震によってもかなり配管が壊れたんじゃないかと思っております。
 班目委員長、しっかり事故原因の究明をしない限り真っ当な安全設計指針はできないというふうなことでよろしいですね。
#244
○政府参考人(班目春樹君) 事故原因が究明されたらば、それは当然指針に反映されなきゃいけない。したがって、指針の改定と並行して事故原因の反映も行っていきたいというふうに考えているところでございます。
#245
○福島みずほ君 駄目ですよ。地震によって何が起きたか、津波によって何が起きたか、しっかり検証しなければ安全指針なんて作れないんですよ。
 今までの安全指針はでたらめでした。安全設計指針は、地震、津波によって複数の設備、機械が同時に故障するということを考えていない。全電源喪失などは配慮しなくていいというのが日本の今までの安全設計指針だったんです。原子力安全委員会は全面的に敗北したと思っています。新たに作り直さなければ駄目だ。これは、保安院についても、審査基準、これが無効になったというふうに思っています。
 今までの安全審査の結果与えられた設置許可は無効に、駄目になっていると思いますが、総理、いかがですか。
#246
○内閣総理大臣(菅直人君) 少なくとも、これまでの安全指針をクリアしていた福島原発、東電原発がこうした重大な事故を起こしたわけでありますから、これまでの指針が十分でなかったということは、これははっきりと申し上げることができると思います。
#247
○福島みずほ君 今総理がおっしゃったように、福島原発事故が起きた、今までの安全審査指針、安全基準は駄目だったんですよ、役に立たなかったんですよ、福島原発事故を防げなかったんですよ。安全評価指針を作り直し、安全審査をやり直さないで定期検診の合格はあり得ないと考えますが、いかがですか、総理。
#248
○国務大臣(海江田万里君) 今、班目委員長からもありましたけれども、今回の東京電力福島第一発電所の事故をしっかりと教訓化をして、新たな安全基準を作ると。経産省でも、経産省は発電用原子力設備に関する技術基準を定める省令というのがございますが、これをやっぱり直さなければいけないと思っております。
 その上で、現在、特に津波による全電源喪失というものが直接的な原因であったということは明らかであります。直接的でございます、これは。そして、これを何とかして防がなければいけないということで、緊急安全対策で三月三十日付け、これはその緊急の電源の確保ということをまずやりました。それから、それに続きまして、今回、IAEAへの報告も踏まえまして、六月の七日付けで、これは更なる、例えば水素爆発に対する対応など、今回の事故後得られた知見、そして直ちに手が着けられるものについては、これは六月の七日付けで指示をいたしまして、そしてその回答が十四日に参りましたから、今真剣に、慎重に検討しているところでございます。
#249
○福島みずほ君 小手先では駄目ですよ。三月三十日や保安院が出しているのは小手先のことです。
 それから、津波だけでは駄目なんですよ。IAEAへの報告でも、政府は、現在までのところ地震による大きな損壊は確認されていないが、詳細な状況についてはまだ不明であり更なる調査が必要であるといって、地震によって何が起きたかについては分からないと言っているんですよ。
 だとしたら、津波対策をちょろちょろやって済むという話じゃないじゃないですか。今までの原子力安全委員会の安全審査指針、保安院の安全基準、これは無効になったんですよ、役に立たなかった。それが今回の福島原発事故です。
 だとしたら、ちょっちょっと変える、津波対策をちょっちょっとやるのではなく、IAEAに報告しているじゃないですか、二十八の教訓。これを、全部出しています。これをきっちりやるぐらいのことが、これは私は、実はできない、こんなことをやったら、これはできない、原発は撤退するしかないと実は思っておりますが。
 安全性について、総理、今重要な局面で、再稼働を認めるかどうかなんですね。今までの安全審査指針、安全基準でオーケーですなんてやったら、また事故が起きるかもしれない。日本は、もう一度事故が起きたら破滅しますよ。大変な事故が起きますよ。再稼働をするに当たって、しっかり新たな安全基準を作り直せ、そうでない限り、安全のお墨付きがないわけですから、できないと思いますが、どうですか。
#250
○国務大臣(海江田万里君) このIAEAに対する報告で、二十八あるということでございますが、この二十八はしっかりとやらせていただきます。ただ、時間軸も考えなければいけません。ちょろちょろとかいろんな表現がございますが、私は、やはり緊急に今この時点でやらなければいけないことというものを三月の三十日、そして六月の七日に指示をしたところでございます。
#251
○福島みずほ君 三月三十日の指示は津波についての、例えば非常用電源車とか、そういうものですよ。非常用電源車がどれだけ使えるか、それはほんの一部のことじゃないですか。私は正直、今日の答弁聞いて、保安院も本当頭の切替えができていないと思いますよ。福島原発事故から本当の教訓を得ていないと思いますよ。まるで原発事故などなかったかのように続けていっちゃ駄目ですよ。
 総理、このことについてお聞きをします。福井県の西川知事は、県民の安全性の確保を優先する、国が示した緊急安全対策は津波対策に偏っている、地震の揺れの影響が検証されていないとして、県の要請を反映した暫定的な安全基準を国が設けない限り再稼働しないと言っています。県知事は県民の命を守る必要があります。
 しっかり、これはとことん安全性の審査基準を見直さない限り、再稼働できないと思いますが、いかがですか。
#252
○内閣総理大臣(菅直人君) 今回の事故で全電源が落ちたこと、そしてそれを本来ならカバーすべきディーゼルが津波で動かなかったこと、また今御指摘のように、地震そのものでどの部分が大丈夫であったか、あるいはどの部分に損傷があったのかということはその後の津波の影響ではっきりとしない状況にあることなど、非常にそういった意味で今回の検証はまだまだこれから本格的に始まると、このように理解しております。
 そういう中にあって、再稼働については、やはり安全性というものをまずしっかりと確保することが大前提であり、その上で、一方での電力需要といった問題もありますが、何をおいても安全性の確保というものが重視しなければならないということは、私はそのとおりだと、こう考えております。
#253
○福島みずほ君 安全審査指針、安全基準を変えない限り再稼働はできないというふうに思います。総理、それぐらいの、安全性の確保というのはそういうことだということでよろしいですね。
#254
○内閣総理大臣(菅直人君) 最終的には安全指針や基準というものが、検証の結果変えられていくということになろうかと思います。
#255
○福島みずほ君 官房長官にお聞きをします。地元の自治体の了解が必要ということでよろしいですね。
#256
○委員長(柳田稔君) 枝野内閣官房長官。時間が来ていますので、簡潔にお願いします。
#257
○国務大臣(枝野幸男君) 私は、社会的意味でそういったことが重要であろうということを記者会見等で申し上げました。
#258
○福島みずほ君 社民党は脱原発アクションプログラムを作りました。二〇二〇年までに原発ゼロ、原発ゼロになるように、そして再稼働は安全性が、確認の基準ができない限り許さないということで、しっかりやるべきだと政府に申し上げ、質問を終わります。
#259
○委員長(柳田稔君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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