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2011/02/02 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第1号
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2011/02/02 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第1号

#1
第177回国会 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第1号
平成二十三年二月二日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員氏名
    会 長         山崎  力君
    理 事         梅村  聡君
    理 事         舟山 康江君
    理 事         関口 昌一君
    理 事         古川 俊治君
    理 事         山本 博司君
    理 事         寺田 典城君
                郡司  彰君
                佐藤 公治君
                高橋 千秋君
                谷  亮子君
                津田弥太郎君
                平山  誠君
                藤田 幸久君
                増子 輝彦君
                松井 孝治君
                柳澤 光美君
                石井 準一君
                岸  宏一君
                中原 八一君
                牧野たかお君
                松村 祥史君
               三原じゅん子君
                竹谷とし子君
                荒井 広幸君
    ─────────────
   委員の異動
 二月二日
    辞任         補欠選任
     高橋 千秋君     石橋 通宏君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         山崎  力君
    理 事
                梅村  聡君
                舟山 康江君
                関口 昌一君
                古川 俊治君
                山本 博司君
                寺田 典城君
    委 員
                石橋 通宏君
                郡司  彰君
                佐藤 公治君
                谷  亮子君
                平山  誠君
                藤田 幸久君
                増子 輝彦君
                松井 孝治君
                柳澤 光美君
                石井 準一君
                岸  宏一君
                中原 八一君
                牧野たかお君
                松村 祥史君
               三原じゅん子君
                竹谷とし子君
                荒井 広幸君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        近藤 俊之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○国民生活・経済・社会保障に関する調査
 (「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」
 について)
    ─────────────
#2
○会長(山崎力君) ただいまから国民生活・経済・社会保障に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、高橋千秋君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君が選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(山崎力君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済・社会保障に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(山崎力君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○会長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○会長(山崎力君) 国民生活・経済・社会保障に関する調査を議題とし、「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」について委員間の意見交換を行います。
 まず、議事の進め方でございますが、調査項目である「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」について共通理解を深めるため、舟山理事から御説明をいただきます。その後、午後二時までを目途に、調査項目について委員相互間で意見交換を行っていただきます。その際、調査項目選定に当たり理事会等で御協議いただいた各理事及び荒井委員から御意見をお述べいただきたいと思います。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、調査項目につきまして、舟山理事から御説明と、併せて御意見もお述べいただきます。舟山康江君。
#7
○舟山康江君 民主党の舟山でございます。よろしくお願いいたします。
 まず、私の方からこれまでの経緯について簡潔に御報告を申し上げます。
 本調査会の設置につきましては、議院運営委員会等におきまして各会派から提出された意見に基づいて検討がなされてまいりました。その結果、昨年の十一月、本会議の議決によりまして、国民生活・経済・社会保障に関し、長期的かつ総合的な調査を行うため、従来の国民生活・経済に関する調査会に社会保障を追加する形で、国民生活・経済・社会保障に関する調査会というものが設置されたところであります。
 本調査会が今後三年間取り組むべき調査項目につきましては、この間の経緯を踏まえて、調査会の理事会メンバーが協議を重ねてまいりましたけれども、委員の皆様からもたくさんの御意見、御要望をいただいた結果、昨年の十二月の理事会におきまして「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」とすることに決定いたしまして、調査会長からさきの臨時国会におきまして御報告をいただいたところでございます。
 また、調査項目の選定に当たりましては、多くの委員の皆様が社会保障への御関心が大変強かったと、こういったことがありましたので、理事会において、まずは初年度の調査につきましては社会保障を中心に進めましょうと、こういった方針が確認されております。
 続きまして、調査項目について「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」とした趣旨について改めて申し上げます。
 我が国の経済社会を取り巻く急激な環境の変化は、国民生活に重大かつ深刻な影響を及ぼしております。第一に、少子高齢化の進展と人口減少社会の到来、第二に、経済のグローバル化とデフレの進行、そして第三に、家族形態や雇用形態の多様化に伴い、これまでの家族モデルや正社員モデルに依拠した社会保障制度が期待された役割を果たせなくなっていることなどであります。
 つまりは、今まで考えられていた前提が大きく今揺らいでいると、そういった状況でありまして、本調査会では、こういった現状を踏まえつつ、党派を超えて、長期的な視点で今後の日本と経済社会、そして社会保障のあるべき姿を探ろうというものであります。特に社会保障の持続可能性につきましては、医療、年金、介護を始めとする多くの分野において制度の抱える様々な問題が指摘されております。
 そこで、初年度は以下のような進め方で調査を行いたいと存じます。
 まず、政府から「社会保障の現状と課題」というテーマについて説明を聴取し、質疑を行うための調査会を二回程度開くこととしております。
 政府からの説明、質疑は、従来どおり、通り一遍のものではなく、問題点の本質に迫るような工夫ができないかと考えまして、第一に、政府からの説明は現在の社会保障制度が抱える問題点を中心に聴取することといたしております。今様々な問題が抱えているからこそ社会保障制度で様々な綻びが出ているということでありますので、今の現状を説明いただくだけではなく、問題点について率直に説明をいただきたいと思っております。
 第二に、あるべき日本の社会保障を展望するため、我が国の社会保障制度の沿革及び主要先進国との社会保障制度の比較につきましても、社会的な背景、歴史的な背景、民族的な背景、こういったものを踏まえた上での説明を求めていきたいと思っております。
 次いで、二回の対政府質疑の後、社会保障についての具体的なテーマを設定し、四、五回程度、有識者からの意見聴取と質疑を行うことにより更に議論を深めていくことにしております。
 議論を深めるために、この度、対政府質疑に関しましては、当日に資料をいただくだけではなかなか深い議論もできませんので、その前の調査会の折に資料等も提出いただきまして、是非、委員の皆様にはその資料を読み込んでいただいて、その上で政府に対して疑問や質問、意見をぶつけていただくことが私は実りある議論に資するのではないかと、そんなふうに思っておりまして、今日も来週の調査会での対政府質疑の際に使う資料をお手元にお配りしているような、そんな状況でございます。
 二年目以降につきましては、社会保障について更に調査を進めていくのか、あるいは経済や雇用、更に広く国民生活や経済社会の在り方について取り上げていくのか、委員の先生方から御意見をいただきながら進めてまいりたいと思っております。
 最終的には、他国からの借り物ではない、日本社会や日本人の特質に合った、お仕着せではない日本型の社会保障、日本型の経済社会、福祉社会をどのように構築していくのかという発想の下、本調査会の調査を進めていくこととしてはどうかと考えております。
 いずれにいたしましても、各委員の先生方からの御意見を賜り、それを踏まえ、有益な調査会活動となるよう取り組んでまいりますので、御協力のほどよろしくお願いを申し上げます。
#8
○会長(山崎力君) どうもありがとうございました。
 それでは、これより意見交換を行います。
 御発言はお一人五分以内とさせていただきますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、ただいま御意見をいただいた舟山理事を除く各理事、荒井委員から御意見をお述べ願います。
 まず、関口昌一君。
#9
○関口昌一君 本調査会が設置されましたのは昨年の十一月十二日になりますが、直ちに理事懇を行って調査項目の検討を開始いたしました。その後、理事会メンバーで何度か協議をいただいて、ただいまの舟山理事の発言にもありましたとおり、調査項目の選定、初年度の調査方針を決定するに至ったところであります。
 今回の調査会の調査の進め方については、おおむね舟山理事の御提案に賛成したいと思っております。政府からの説明は通り一遍になる場合が多い。国会審議の充実のためには今回の御提案は貴重なものであると思っております。
 調査会では、設置の趣旨に鑑み、できるだけ各会派が問題意識を共有するような長期的かつ総合的な課題を検討することが望ましいと考えております。
 社会保障の重要性については改めて申し上げることはないわけでありますが、あるべき社会保障を実現し支えていくためには、今後我が国の経済社会の在り方を考えるという視点を忘れてはならないと思っております。グローバリゼーションが進展する中で、産業や雇用をどのように創造していくか、内需をどのように拡大していくか、成長をどのように実現していくか、多様な働き方を可能とするために環境をどのように整備していくか、そうしたことをいかに日本の繁栄につなげていくかということが今後も検討していくべきではないかと思っております。
 私も今筆頭理事をしておりますので、委員の先生方の御意見を踏まえつつ、調査会の趣旨を踏まえた円滑な運営と、また質の高い議論ができるよう心掛けていく所存でございますので、委員の皆様方の御協力をお願いをいたしまして、私の意見表明とさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。
#10
○会長(山崎力君) 続いて、梅村聡君。
#11
○梅村聡君 民主党の梅村聡です。
 今回、この国民生活・経済・社会保障に関する調査会理事をさせていただいておりますが、先ほど舟山筆頭理事からも御説明がありましたように、特に長期的、総合的な課題、そこに掘り下げていくということがこの調査会の大きな使命ではないかなと思っております。
 今、衆議院でも予算委員会が開かれておりますし、それから社会保障については超党派という言い方、あるいは中長期的なビジョンということが今語られるようになっておるんですが、どうも今、予算委員会あるいは常任委員会の議論だけを突き詰めていくと、どうも国民の皆さんから見て、かゆいところに手が届いている議論には私はなりにくいのかなと思っております。もちろん、今一番大きな問題というのは財源問題があると。その中で、増えていくべき社会保障費をどうしていくのかと。これは確かに議論の題材としてはふさわしいわけなんですけども、この議論が国民の皆さんが見て希望が持てる議論なのかなというと私はちょっと違うと思うんですね。
 例えば、どういうことかといいますと、お年寄りの方が、じゃ、あの国会中継を見られてイメージするものがないんですね。認知症のうちのおじいちゃん、おばあちゃん、どうしてくれるんですかと、国は一体どういう政策が打てるのですか、ほとんどイメージが湧かないんだと思いますね。何か難しい議論が目の前でなされている。
 例えば、これは物すごく砕けた話になりますけども、例えば、お年寄り、認知症の方、どこで見るのかと。私は、町の例えば空いた医療機関とか公民館とかそういうところを開放して、そこでお祭りみたいなことをして、屋台も出して、中で出会いもあるという、何かそういうものを本来はどうあるべきかというのを地域で考えるのり代が要るわけですよね。ところが、実際は介護保険の給付の仕組みがこういう仕組みで給付しますと、条件はこうですと縛っていっているうちにだんだんだんだん、高齢者の方から見られると、じゃ一体自分たちのために何の議論をしてくれているのかという、そういう絵がやっぱり広がっているんじゃないかなと。そういうかゆいところに一歩踏み込んだ議論をするのがやはり私はこの調査会のミッションではないかなと思っております。
 そしてもう一つは、今までは社会保障とそれから経済発展と、あるいは福祉というものがそれぞれ別々のレールで進んでいましたけども、例えば一つ、これも例を挙げますと、地域、今商店街が非常にシャッター通りになってきています。これをどう復活させていくのかと。そうすると、じゃ、その商店街に補助金なりそういうものをどうやって入れていくかということがこれまでは一つ柱だったんですけれども、例えば、その商店街のちょうど真ん中に高齢者の方が住めるような住宅を建てれば、そこの税金はほとんどただにするということになれば、その商店街の中はお年寄りの方がアーケードの下でどんどんどんどん買物をするようになってくると。地方に行けば年金が消費の二〇%を占めている、そういう地方もあるわけなんですね。そういう形で実は地方の活性化なんかもできていくんじゃないかと。つまり、全く新しい概念を入れることによって社会保障は経済につながる、それがまた税収につながるということで、負のスパイラルから正のスパイラルへと転換していくこともできる。
 ですから、そういうアイデアを一つ一つ出し合ってそして検討していくということが私はこの調査会の大きなミッションだと思っておりますので、是非委員の皆様と共々、力を合わせて頑張ってまいりたいと思います。
 以上でございます。
#12
○会長(山崎力君) それでは、古川俊治君。
#13
○古川俊治君 この「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」というのは物すごく深遠なテーマで、この調査会だけで、我々、恐らく一年後には交代することになるかもしれませんが、そういった期間でどの程度できるかというと、やはり限度があるというふうに思っております。
 その中で、これは是非とも超党派で、ほとんど全ての議員が問題意識を持っていることでございますので、単なるそこで意見の出し合いという形のことに終わらせないで、できる限り、非常に難しいことかもしれませんが、超党派でせめてこういうことはコンセンサスが得られるんではないかというような内容を含んだ報告ができればいいかなというふうに考えております。
 その中で、今、舟山筆頭理事がおっしゃいましたけれども、日本の歴史的な在り方というのを考えてみることは極めて重要だというふうに私も認識しております。それは、今まで、医療、介護制度あるいは年金制度をどうしたらいいか、今後のことにつきまして、やはり諸外国との比較というのが極めて多く今やられてきて、こういったモデルにした方がいいんではないかという話がございました。
 ただ、今のそういう制度には、日本なりの歴史を踏まえてきて、そういった社会的な変化の結果がこのように表れているわけですから、そういった意味では、例えば医療なんかは二〇〇〇年まではWHOの世界一というシステムになってきたという事実もございますし、何かはいいところも恐らくあるんだろうと、残すべきところもあるんだろうと、そういう観点から、ただ単に、諸外国の比較、あるいは諸外国への類似の制度がいいんではないかということではなくて、我が国の国民性、我が国の経済の体質等にふさわしい持続可能な経済社会と社会保障の在り方、こういったものについて、財源をどうするかも含めて話合いが超党派でできればなというふうに考えております。
 以上です。
#14
○会長(山崎力君) それでは、山本博司君。
#15
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。今回、理事をさしていただきます。
 貴重なこういう調査会ということで社会保障を中心に勉強を含めて論議をするということは、大変今の時宜にかなった部分であると思います。
 ちょうど、公明党も昨年の六月から、この社会保障のあるべき姿ということで新しい福祉社会ビジョンということを十二月の十八日に発表させていただきました。今日の予算委員会等でもこの新しい福祉社会ビジョンということで質問をした部分がございましたけれども、ちょうど今から十四年後、二〇二五年が一つのターニングポイントではないかということで、ちょうど団塊世代の方々が七十五歳を迎えるピーク、ちょうどそのときには六十五歳以上の方の人口が三千六百万人ということで、単身の世帯の方も六百七十万という一つの大きなこのときに、安心の年金、医療、介護、そういったことがどうなっていくかということを具体的にイメージをしながら進めないといけないということで、公明党はまとめさしていただきました。
 年金、医療、介護だけでなくて、子育て、障害者施策、雇用、また貧困と格差とか、また今大きな問題になっております社会的包摂、ソーシャルインクルージョンということも含めて、引きこもりとかうつとか、様々な今の大変課題になっている問題も含めて推進をしていこうということでございまして、そういう意味で、そういう検証ができるということと、超党派で議論をしながらこういう社会保障のあるべき姿ということを本当に検討するということは大変有意義だと思っております。
 当然、そういった世界には支え手を広げるということが大事だと思います。ちょうど二〇二五年には、ちょうど若者の世代といいますか六十五歳以下の方が一・八人で一人の六十五歳以上を支えるということで、そういう意味での支え手ということを、若い方とか高齢者とか、また女性の方々を本当にその中でどうしていくかということも大きな課題だと思っております。
 先週、私どもの社会保障トータルビジョン検討会で、三島のグラウンドワーク三島というNPO法人を訪問さしていただきました。そのNPO法人は、市民団体が企業と行政と協力し合って源兵衛川という大変汚染された川をきれいにされながら、蛍が出るようになったとか、また公園も手づくりでやっていらっしゃるとか、そういう意味での今後のあるべき支え合っていく共助の姿というのが非常に参考になりました。
 また、先日、釧路に行きまして、生活保護世帯が大変もうすごい多い地域で、どう生活保護世帯から脱出するかということでの戦略をやっていらっしゃる、行政と、またNPO法人とか市民団体がやっていらっしゃいまして、そういうことというのは大変大事な視点だと思いますし、これは多分、皆さん方、全国の地域でやっていらっしゃることだと思いますから、そういったことも結集しながら、こういう社会保障の在り方という意味での検討を深めればと思っております。
 よろしくお願い申し上げます。
#16
○会長(山崎力君) 続きまして、寺田典城君。
#17
○寺田典城君 どうも済みません。みんなの党の寺田でございます。よろしくお願いします。
 調査項目に「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」についてということで、率直に申し述べさせていただきますれば、大変大きな課題をテーマにしたものだなと、率直にそう思います。これは、日本の根本的な課題でありますし、できますれば個別具体的に意見を検討する必要があるんじゃないのかなと思っています。
 ちょっと振り返ってみますと、日本は日本人の文化もありますし、国民性もあると思います。そういう歴史的な過程と、それから、何というんですか、日本の国というのは少子高齢化の社会のスピードは世界で類例のない形ですし、そういう点も含めて、世界の例と日本の例と、何というんですか、参考になるのかならないのかということも含めて検討する必要があるんじゃないのかなと、そう思います。ですから、日本型の社会保障の在り方という形のものが生まれてくるのかなと、率直にそう今考えもしております。
 また、経済ですが、日本の国というのは、ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われたのが一九八五年でしたね。それで、一九九〇年がバブルが崩壊しました。そのときは、皆さん御承知のとおり、税収は国税で六十兆円、地方税で四十兆円近い税収があったんですが、現在どうなのかというと、四十兆円弱と、それと地方で三十四、五兆円ですか、そういうぐらいしかないということですね。一九九〇年には高齢化率が一二%だったんですが、現在はもう二二、三%。要するに、二〇二〇年になると三〇%近くになっちゃうと、こういう状況と、税収が落ちてますます高齢化等含めて進んでいるわけなんですね。
 そういう中で、経済力がなければ社会保障の問題というのはなかなかどういう位置付けにするのか、経済の負担率の問題、これは皆さん考えてやるんでしょうけれども、その中で、一つは、大きな課題としては、社会保障の中で介護、現在八兆円ぐらい掛かっていると思いますが、医療が三十二兆円、年金が五十兆円という、これをどちらに重点配分するかと、このこともやはり具体個別にいろいろな考え方も出してくる必要があるのかなと、この三つをどうするのかという問題ですね。
 それから、合理化できるものは何であるかとかも含めて、とにかく私は今までにない考え方を出していく必要があろうと。その中で、そして日本の国民性というか日本人の文化というのをやはり一つの基礎にしなきゃ、まあ日本人というのはどちらかというと恥の文化だとかと言われていますので、そういうことも含めて奥深く皆さんと一緒に勉強していきたいと思いますから、ひとつよろしくお願いします。
#18
○会長(山崎力君) それでは、荒井広幸君。
#19
○荒井広幸君 改革の荒井です。
 一つは、この調査会の意義というのは、それぞれの先生方と政党が意識や考え方の基盤になるところ、あるいは賛成できるところ、そういった共通項を最大公約数的に見出して、例えば政権交代があっても継続していくものは継続すると、そういう役立つものを狙いとしているんだろうと思います。この意味で意義があると思います。
 二つ目は、社会保障という概念で果たしてまとめられるような時代になっているのか、あるいはその概念自体を変えるのか。いろいろな、そういった意味で、個人の安心や国の発展と、こういったことを考えたときに、社会保障というのが従来の概念でまとめられるものなのか、そういったところの新たな枠組みを見付けていけるように自分としては努力をしたいなというふうに思っております。
 もとより、例えば年金でも医療でも介護でも、こうした制度は中長期を見て持続し安定していかなければならないわけですけれども、こういう中長期の先ほど申しました共通項の最大公約数を見付けるという、こうした丁寧な作業は重要なんですが、一方で、本日、公明党の石井政調会長と予算委員会で政府がやり取りをしておりましたけれども、四月には内閣でまとめ、六月には何か与党で方向を出すというようなことを聞いておりますけれども、例えば年金の場合ですね、社会保障の場合、そういうことも聞いておりますが、この調査会も中長期を見て、それをまとめるのに時間は掛かりますけれども、今、制度改正や予算による政策というものが行われているわけですから、同時に、今の予算や制度改正に埋め込むというスピード感やあるいは共通の意識というものがあれば、そういったものを反映するという体制も取れればよろしいのではないかというようなことを思っております。
#20
○会長(山崎力君) それでは、引き続きまして、御意見のある方から御意見をいただきたいと思います。
 挙手の上、会長の指名を待って御発言くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
 御自由でございます。どなたか御意見のある方の挙手をお願いいたします。
 それでは、佐藤公治君。
#21
○佐藤公治君 本日の調査会が開かれるまでの間の会長及び理事の皆さん方には敬意を表したいと思います。
 そして、国民生活・経済・社会保障に関する調査会ということ、社会保障に関してなんですが、ただ、これは議論の上で一番考えなくてはいけないことの一つだと思いますけれども、これはまさに国の在り方そのものの大きな柱になっていく、その国の在り方という形がどういう形であるのかということ、そういったことも大きくこの議論には関係してくることになる、その前提といったものをどうつくり上げていくかというのがやっぱり議論の中でもとても大事なことになってくるのではないかと。そんなことにいろいろと理事の皆さん方々へのまた誘導・配慮がいただきたい。そして、今回のこの内容に関して、社会保障というのは、新たな公共というか、公共事業の分野としての形づくりといったもの、定義づくり、こういうことにもなっていくかとも思います。
 何が言いたいのかといいますと、まずこの議論をしていくに際してのその前提といったものをよりお互いが共通認識を持ちながら整理をしていくことが大事。その大きな一つが、この国のあるべき姿というものがどういったものが我々が求めていくのか、いいものなのかということを考えていく必要性があると思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 以上でございます。
#22
○会長(山崎力君) そのほかにございますでしょうか。御遠慮なく。
 よろしゅうございますか。
 それでは、他に御発言もなければ、以上で委員間の意見交換を終了いたします。
 ということで、今日、これはちょっと予定外なんですが、時間がちょっとあるようなので、私、調査会長として、私の意見だけ少し述べさせて御参考にしていただきたいと思います。
 この問題に関しましては、私は、端的に言えば、もう負担と給付の問題だと。というのは、どこに正しいというのがあるのではなくてバランスの問題だというふうに思っております。そこのところを、高福祉高負担から低福祉低負担、そういったいろいろなバランスをどこら辺で折り合いを付けていくのが、先ほどの佐藤さんの話でいえば、我が国の在り方を決めていくものだろうというふうに思っておりますので、その意味で与野党関係なく、ある意味におきましては、委員、先生方、個人の価値観の披瀝をしていただいた中で、より良い姿をこの一年間の議論、調査の中で出していければと思っておりますので、委員各位の御協力を改めて申し上げたいと存じます。
 それでは、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございました。本日の意見交換で伺いました意見につきましては、今後の調査会運営の参考とさせていただきます。より充実したものになるよう努めてまいりたいと存じますので、今後とも皆様方の御協力をお願い申し上げます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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