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2011/05/24 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 環境委員会 第6号
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2011/05/24 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 環境委員会 第6号

#1
第177回国会 環境委員会 第6号
平成二十三年五月二十四日(火曜日)
   午後三時三十二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     白  眞勲君     江崎  孝君
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     江崎  孝君     白  眞勲君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     福山 哲郎君     梅村  聡君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長        北川イッセイ君
    理 事
                轟木 利治君
                山根 隆治君
                有村 治子君
                川口 順子君
    委 員
                梅村  聡君
                大石 尚子君
            ツルネン マルテイ君
                白  眞勲君
                前田 武志君
                松野 信夫君
                柳田  稔君
                小坂 憲次君
                鈴木 政二君
                谷川 秀善君
                中川 雅治君
                加藤 修一君
                水野 賢一君
                市田 忠義君
                亀井亜紀子君
   国務大臣
       環境大臣     松本  龍君
   副大臣
       環境副大臣    近藤 昭一君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  尾立 源幸君
       農林水産大臣政
       務官       吉田 公一君
       環境大臣政務官  樋高  剛君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山下 孝久君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房政策評価審議
       官        田中  敏君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局次長      渡辺  格君
       厚生労働大臣官
       房審議官     篠田 幸昌君
       経済産業大臣官
       房審議官     中西 宏典君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       安井 正也君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      横尾 英博君
       国土交通大臣官
       房審議官     井上 俊之君
       環境大臣官房審
       議官       関 荘一郎君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    伊藤 哲夫君
       環境省地球環境
       局長       鈴木 正規君
       環境省水・大気
       環境局長     鷺坂 長美君
   参考人
       株式会社日本政
       策金融公庫取締
       役        星  文雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (災害廃棄物の処理方針に関する件)
 (海域のがれき処理に関する件)
 (仮設住宅の浄化槽の再使用に関する件)
 (放射性物質による土壌汚染に関する責任体制
 に関する件)
 (放射性物質に汚染された災害廃棄物の処理責
 任に関する件)
 (自然公園内のがれき処理に関する件)
○水質汚濁防止法の一部を改正する法律案(内閣
 提出)
    ─────────────
#2
○委員長(北川イッセイ君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、福山哲郎君が委員を辞任され、その補欠として梅村聡君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(北川イッセイ君) 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として文部科学大臣官房政策評価審議官田中敏君外十名の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として株式会社日本政策金融公庫国際協力銀行取締役星文雄君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(北川イッセイ君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(北川イッセイ君) 環境及び公害問題に関する調査を議題といたします。
 先般、本委員会で行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。山根隆治君。
#6
○山根隆治君 御報告をいたします。
 去る五月十日、東日本大震災における災害廃棄物処理への取組状況等に関する実情調査のため、北川委員長、轟木理事、有村理事、川口理事、白委員、松野委員、谷川委員、加藤委員、水野委員、亀井委員及び私、山根の十一名で宮城県において調査を行ってまいりました。
 以下、調査の概要について御報告いたします。
 東日本大震災による被災状況、災害廃棄物への取組方針などについて、宮城県、仙台市及び多賀城市から説明を聴取いたしました。
 まず、宮城県についてであります。宮城県の被害状況は、死者約八千八百名、行方不明者約六千名、全壊した住宅は約五万七千棟、避難者数は約三万五千名に及び、被害額は約二兆二千八百億円と推計されております。
 災害廃棄物の量はおおむね千五百万トンから千八百万トンと推計され、これは県全体のごみの排出量約二十三年分に相当するとのことであります。処理については、まず、被災地から災害廃棄物を市町村内に数か所配置した一次仮置場に搬入し、その後、県内四地域にそれぞれ数か所配置する二次仮置場に集積し、破砕や焼却を行うとしております。その期間は、被災地からの災害廃棄物の搬出をおおむね一年とし、おおむね三年以内に処理を終了するとしております。
 派遣団との意見交換では、二次仮置場については設置のめどが立っていない地域もあること、また、仮置場での長期保管により有害物質が拡散する場合には応急的に対処せざるを得ないこと、焼却灰などの埋立ては県外処理も見込まれることなどの説明がありました。また、今回、地方自治法の事務委託として、県が市町村に代わり処理を行うことができるが、国からの補助金の事務手続が煩雑であり、この点、国直轄の方が負担は軽減され得るとの説明もありました。
 次に、仙台市についてであります。仙台市の被害状況は、死者六百八十名、行方不明者百八十名、住宅のうち全壊したものは三千百九十棟、津波により浸水した面積は市全体の約七%であり、産業やライフラインなどに多大な被害が発生し、その被害額は約六千四百億円と見積もられております。
 震災により発生した災害廃棄物は約百三万トンと推計されており、これは仙台市のごみの約三年分に相当するとのことであります。こうした災害廃棄物を集積するため、海岸公園など三か所に合計約百ヘクタールの仮置場を整備し、搬入が行われております。可能な限りリサイクルを行うため、仮置場では分別を進めているほか、仮設の破砕施設を設置するとしております。また、可燃物や津波により塩分を含んだ廃木材など、リサイクルが困難なものは仮設の焼却施設により処理することとしております。これにより、宮城県と同様、三年程度を目途に全処理の完了を目指すとしています。
 派遣団との意見交換では、国に対して、廃棄物処理業者などの団体等を通じて業者へ個別に処理を委託することについて、法令の弾力的な適用をお願いしたいこと、また、国の直轄処理も検討される中で、震災直後から市が早期に取り組んできた対策の費用負担についても国の補助を確実にお願いしたいことなどの要望がありました。なお、処理費用は全体で約一千億円と見込まれております。
 次に、多賀城市についてであります。多賀城市の被害状況は、津波により市の約三分の一が浸水し、死者は百八十五名、行方不明者は四名、全壊した家屋は約千二百棟などとなっており、いまだ九百五名が避難所生活を余儀なくされております。仙台港の石油コンビナートが爆発し、火災が発生したほか、市内の中小企業の被害も大きく、復興への道のりは険しいものがあります。
 瓦れき等の撤去は既に始まっており、市内に三か所の仮置場が設けられております。また、ペットを連れた避難者の対応につきまして、四か所の避難所のうち二か所におきまして専用エリアを設けているとのことです。派遣団からは、事業系一般廃棄物の処理状況、仮設トイレのし尿処理の状況、浄化槽の被害状況、ボランティアの活動状況などについて質疑が行われました。
 なお、その際、東日本大震災への支援についての要望書が菊地市長から北川委員長へ手渡されました。
 以下、視察先であります仙台市災害廃棄物搬入場、石積埋立処分場及び松森工場、多賀城市災害廃棄物仮置場並びにJFE条鋼株式会社仙台製造所の取組状況を御報告いたします。
 まず、仙台市が宮城野区の海岸公園蒲生地区に設置しました災害廃棄物の搬入場についてであります。海岸公園蒲生地区は野球場施設など広大な敷地があることから、最初に仮置場とされたものであります。蒲生地区は二十三万立方メートルの災害廃棄物を搬入する予定であり、既に八万立方メートルの災害廃棄物が搬入されております。
 搬入した災害廃棄物は、自動車や家電に加えて、金属、木くず、可燃ごみなどに分別して保管しておりますが、有害物質による土壌汚染を防ぐため遮水シートなどが敷設されております。
 次に、仙台市の石積埋立処分場及び松森工場についてであります。
 まず、石積埋立処分場は、焼却工場の焼却灰や不燃ごみを埋め立てているほか、焼却灰の溶融スラグを管理しています。震災後は瓦れきなどを埋め立てており、当初、平成三十年度までとしていた埋立期間が短くなると予想されております。派遣団からは、溶融スラグの利用状況、処分場の跡地利用などについて質疑がありました。
 また、松森工場は、平成十七年竣工の最も新しい焼却施設であり、一日当たりの処理能力二百トンの焼却炉が三基二十四時間運転し、余熱により自家発電を行っているほか、灰溶融炉も備えております。震災により、ごみクレーンの脱輪などの被害が発生し、焼却は再開しているものの、現時点において約七千トンのごみが未焼却の状態となっております。派遣団からは、放射性物質によるごみの汚染状況、紙ごみの焼却とリサイクル状況、補修管理等の民間への委託状況、余熱の利用状況、今後の焼却処理の見通しなどについて質疑がありました。
 次に、多賀城市が三陸自動車道のインターチェンジの予定地に設置しました災害廃棄物の仮置場についてであります。
 ここには十一万立方メートルの搬入を予定しており、既に約二万立方メートルが搬入済みとのことであります。二次仮置場が未定のため、焼却処理のめどが立っていないとのことでありました。
 次に、仙台港にあるJFE条鋼株式会社仙台製造所についてであります。
 仙台製造所は、主に内外の自動車メーカー向けの特殊鋼を製造しており、生産量は年間八万トンとなっております。震災により自家発電設備の煙突が倒壊し、また大津波により一瞬のうちに構内全域が水没し、電気設備に甚大な被害が生じたほか、構内には汚泥や廃棄物が堆積するなどの被害が発生し、岸壁には大型船舶が乗り上げた状態となっております。社員四百三名のうち、二名が死亡し、一名がいまだ行方不明であります。
 現在、構内の排水作業及び道路整備がほぼ完了し、廃棄物の集積、搬出が始まっており、七月の東北電力による電力供給再開に合わせて復旧作業が行われておりますが、設備の復旧には長時間を要することなどから、国に対して、被災地を特区とし、復興に向けた財政・税制面の支援など、総合的な支援策をお願いしたいとのことであります。
 以上が調査の概要であります。
 今回の派遣では、仙台市において災害廃棄物への取組が着実に進んでいる状況を見ることができましたが、一方、県北の市町村では復旧が遅れている地域もあり、膨大な災害廃棄物処理には全国的な見地から広域的な処理体制の構築が早急に必要であると強く認識した次第であります。
 なお、多賀城市からいただきました要望書につきましては、おおむね被災地市町村の共通事項と考えられますことを勘案し、またJFE条鋼株式会社仙台製造所からも八項目に及ぶ要請を受けましたが、これらの要請事項につきましても、被災された企業の共通事項と考えられますことから、参考資料としてこれを本日の会議録の末尾に掲載していただきたく、委員長のお取り計らいをお願いいたします。
 最後に、改めまして、犠牲になられた方々の御冥福をお祈りし、被災者の皆様方に心からお見舞いを申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。
 今回の派遣に際し、お世話になった関係者の方々に厚く御礼を申し上げまして、報告を終わります。
#7
○委員長(北川イッセイ君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 なお、ただいまの報告にございました現地からの要望書等につきましては、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(北川イッセイ君) 異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#9
○轟木利治君 民主党の轟木でございます。
 まず、松本大臣を始め環境省の皆さん、被災地の復旧復興に対しまして大変努力されておりますことを心からお礼申し上げたいと思ってございます。
 今ほど御報告がございましたように、私も五月十日の日にこの当委員会として宮城、仙台を中心に視察に行かせていただきました。そういったことも含めて質問をさせていただきたいと思っております。
 まず、廃棄物の処理についてでございますけれども、この処理については環境省のマスタープランでもおおむね三年で処理をしたいということも聞いておりますし、実際現地に伺った宮城県も三年で処理をしたいと、こういった意向でございました。そこに対しまして、具体的にどのような方法で処理を進めていかれるのか、また、計画どおり処理しようと思えば相当なスピードアップをしていかなければならないと思います。
 そういった意味で、国はどのような取組をされているのかということをお聞きしたいんですが、現地を見た感想から申し上げさせていただきますと、先ほども話がございましたように、宮城県全体で二十三年分が蓄積されているということ、そしてこの量がどれぐらいかというと、東京ドーム十九個分だとも言われておりました。それを三年間で処理をするということなんで相当スピードアップしなきゃならないと思いますが、特に現地を見て、仮置場を見まして、これは時間掛かるなと思ったのは自動車、車の処理でございまして、車が仮置場に随分運ばれておりました。
 ナンバープレートが付いているやつもあれば付いていないやつもございました。ナンバープレートが付いているのはいいんですが、ナンバープレートが付いていないのは現地の人が二、三人でボンネットを開けて車番をチェックして、その置場に持ってきてからようやくその所有者の確認をするんだということで、所有者の確認が終わったものが運ばれているわけではないと。
 こういったことを考えると、人海戦術を含めて相当な時間掛かると思うんですが、国としてどのような計画で進められようとされるのかをお聞きしたいと思います。
#10
○大臣政務官(樋高剛君) まず、先生方におかれましては、現地調査をいただきまして、深甚なる敬意と感謝を申し上げさせていただきたいと思います。
 今、轟木先生から重要な御指摘をいただいたと、このように考えているところでございます。
 五月の十六日、先週でございますけれども、災害廃棄物の処理指針、マスタープランというのを発表させていただきました。今おっしゃいましたとおり、瓦れきの処理につきまして、住民の生活している近くのものにつきまして本年八月末までをめどに仮置場におおむね移動することを目標とするというふうにさせていただきました。また、再生利用予定のコンクリートくずなどを除きまして、三年後の二十六年三月までをめどに処理をすると、全ての処理を終えるという指針を出させていただいたところでございます。
 松本大臣からの強い指示もありまして、とにかく処理の徹底的なスピードアップを図るということで、人材、機材、処理施設など全国の能力をフルに有効に活用していく今所存でございます。
 今、全国の市町村、全国の四十一の都道府県、そして五百を超える五百二十二の市町村、一部事務組合の皆様方から受入れをして是非瓦れきの処理を手伝いたいという有り難い申出をいただいているところでございます。その量も大変な今、単純計算でありますけれども、全国の受入れ処理可能量、新たに受入れをするという処理可能量が、一年間でありますけれども、焼却につきましては年間約二百九十万トン、そして破砕につきましては年間約七十万トン、そして埋立てにつきましては年間約百六万トン、これは単純に足すものではありませんけれども、これを単純に足しただけでも四百六十六万トンにも及ぶ広域連携の申出をいただいているということでありまして、環境省がリーダーシップを発揮して広域処理を進めてまいりたいというふうに思っております。
 また、環境省におきまして、先ほど事務の煩雑化ということがありましたけれども、これを徹底的に簡略化をさせていただくということと同時に、被災県に対しまして、いわゆる契約面あるいは技術面での強力な支援を取りたいということで、環境省の職員の派遣を進めるだけではなくて、いわゆる例えば政令指定都市の職員の皆様方はごみの処理に精通していらっしゃるわけでありますけれども、協力依頼をいたしまして、例えば政令指定都市の職員の方を現地にお送りをする、あるいは民間のコンサルタントの派遣などについても今調整を進めさせていただいているということでございます。
 また一方で、例えばでありますけれども、特に電力が不足をするであろう東京電力管内などにつきましては、いわゆるごみ発電と言っておりますけれども、廃棄物発電施設、発電機の付いた、ここ例えば首都圏において、木くずなどの可燃物の受入れを中心に積極的に行っていただくことによって電力供給にも資すると。つまり、瓦れきをごみと見るのではなくて、むしろ有効な資源、宝として対処してまいりたいと思っております。
 以上申し上げましたとおり、県や市町村に対する人的支援の強化あるいは広域的な処理体制の構築を進めることによって、瓦れき処理のスピードアップを徹底的に図ってまいりたい。先生の御指摘をしっかりと受け止めて、全力を尽くさせていただきたいと思っています。
#11
○轟木利治君 ありがとうございます。是非全力でスピードをアップしてやっていただきたいと思います。
 実際、自分の目で見た形で一番心配するのは、それともう一つは、仮置場が本当に足りるのかなという心配もございます。
 そこで、一つの提案でございますけれども、環境も含めて考えますと、私は一つの活用として、海で、仮置場としてメガフロートなんかの活用というのも、これから海の廃棄物も集めていかなきゃいけないわけですから、そして仮の焼却炉も造るという計画もあると聞いておりますので、そういった活用、まあメガフロートでいえば、福島の原発で今活用されようとしておりますけれども、そういった仮置場でも活用できるんではないかなと思っております。
 そして、スピードアップということを十分御理解いただいて進めるという御回答でございましたけれども、実際現地へ行きまして、企業さんで回ったJFE条鋼さんはまだまだ、ようやくこれからというところで、特に事業が再開しようと思っても、特に車がまだ動けないということで重機が入らないと、こういったことも言われておりましたので、その点についてもよろしくお願いしたいと思います。
 それと同時に、この廃棄物の処理で地元の経済、雇用も兼ねて配慮していくということが一つの考え方としてあるんではないかなと思っています。
 そういった意味で、この雇用という目で、意味で被災された方々を見ますと、雇用の部門でいきますと、雇用保険、それと雇用調整助成金、これも改善がされましたけれども、特に本当に仕事がなくなった方々をこの廃棄物の処理で、まあ一時的になるかも分かりませんけれども、雇用して賃金を得ていただくと、そして自立の一つの方法として考えていただくと、こういったことも廃棄物の処理と雇用という意味での一石二鳥の対応ができるんではないかと、こういった考え方もございます。
 そういったところについて、政府としての考え方をお聞きしたいと思います。
 以上です。
#12
○国務大臣(松本龍君) 大変重要な御指摘で、私もあの発災の午後三時前に危機管理センターに入りまして、様々ないろんな方々の声を聞きました。そして、十日ばかり危機管理センターにおりましたけれども、出てきてテレビを見ていますと、漁民の方が自分たちの網を拾っておられる、あるいは、いかだを片付けておられる姿を見て、これは海の清掃という雇用にならないのかなというふうなことを思いまして、すぐ事務次官会議を招集をして、それぞれ被災者の雇用ということについて指示をいたしました。そういった中では、厚生労働省も被災者の中からいわゆるお年寄りの見守りや子供の見守り、避難所のパトロール、あるいは様々なことで雇用を早く緊急雇用創出事業でつくっていただきました。
 そういう意味では、今、岩手県、宮城県、福島県三県で二千八百人以上の被災者の雇用が見込まれておりますけれども、これまだまだ私たちが用意したスキームより少のうございますから、いろんな意味で、仮設住宅の建設あるいは災害廃棄物の収集等々、くれぐれも安全なことに気を付けて、国交省にもそのガイドラインを示すようにという指示も出しました。慣れない仕事ですから、けがをしたら元も子もありませんので、そこのところも指示をしながら今やっているところであります。
 いずれにしましても、今後の被災地の経済復興と被災者の自立支援につながることを期待をしておりますし、これからも大いに取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#13
○轟木利治君 是非、よろしくお願いいたします。
 以上で終わります。
#14
○谷川秀善君 自由民主党の谷川秀善でございます。
 この度の東日本大震災によりまして多くの人々が犠牲になり、今なお多くの人々が行方が定かでないということであります。大変なことでございます。また、改めて御冥福をお祈りを申し上げますとともに、災害が発生してから二か月以上がたっているにもかかわりませず、なお不自由な避難生活を強いられている方々がたくさんおられるわけですね。もうこれは大変なことですよね。もうプライバシーは全然ないわ、二か月も三か月もどんどんいきますね。
 こういう人たちに本当に申し訳ないなと、こう思っておるわけでございますが、心からお見舞いを申し上げたいというふうに思っております。
 この大震災の対応につきましては、福島の原発の対応を始めといたしまして、私は政府に申し上げたいことはもう数限りなくあります。しゃべっておればもう一日掛かってもまだ申し上げ足らぬなというぐらいに思います。思いますが、本日は環境委員会でございますので、この視察、この前、五月の十日、当委員会では北川委員長を先頭に、いわゆる災害瓦れきの処理がどうなっているかということを中心に仙台の方へ皆で行ってまいりました。
 そういうこともございますので、仙台では、大変瓦れきの処理でお手数をお掛けしているにもかかわりませず、我々大挙して行って、大変親切な対応をしていただきました。この場をお借りいたしまして、その関係者に御礼を申し上げたいというふうに思うところでございますが、いずれにしても、いわゆる瓦れき処理に限りまして、これはもう大変いろんな問題点がございますから、数点お伺いをいたしたいというふうに思いますので、簡単明瞭にお答えを、もう修飾語みたいなものは要りませんから、簡単明瞭にお答えをいただきたいなというふうに思います。
 まず、この大震災によりまして被害を受けたのは、ずっとベルト地帯みたいになっていますが、大体東北三県、いわゆる岩手県、宮城県、福島県の三県だと思います。それ以外にもある県もあると思いますが、大きな被害を受けたのはその三県だろうというふうに思いますんで、この三県の当該市町村の名前、その県ごとの数、そして被害を受けた人口、面積、これを県単位でお答えを願いたいと思います。
#15
○政府参考人(伊藤哲夫君) まず、岩手県について申し上げます。岩手県において特に被害が甚大だということで、東日本大震災の対処のための特別の財政援助及び助成に関する法律に基づきまして、特別の財政援助の対象となる市町村、特定被災地方公共団体と呼んでおりますが、この数は、宮古市、大船渡市、久慈市などを始めとする二十ございます。被害者数につきましては、五月二十三日の時点で死者四千四百六十九人、行方不明者二千九百三十七人でございます。また、浸水面積につきましては、五十八平方キロメートルであるという状況でございます。
 また、宮城県におきましては、この特別被災地方公共団体の数でございますけれども、仙台市、石巻市、塩竈市など三十一ございます。また、被害者数につきましては、五月二十三日の時点で死者八千九百十八人、行方不明者五千三百人であり、浸水面積は三百二十七平方キロメートルであるところでございます。
 そして、福島県におきましては、特別被災地方公共団体の数は、福島市、郡山市、いわき市などの三十五でございます。被害者数につきましては、五月二十三日の時点で死者千五百三十五人、行方不明者五百十七人であり、浸水面積は百十二平方キロメートルでございます。
 以上でございます。
#16
○谷川秀善君 大変な市町村の数でありますね。だから、阪神・淡路のときは非常に限られていたんです、むしろ。災害は非常に大変だったんですけど、限られていた。ところが、今回はざあっとベルト状でしょう。そして、もう市町村によっては壊滅的に近い状態で、もう役場もないというぐらいのところもたくさんあるわけでございますから、その辺のところが大分違うと思うんですよね。
 それで、北は大体青森から南はまあ千葉まででしょうけどね、被害受けているのは。だけど、大体一番大きな被害を受けたのはその三県ですね、今おっしゃった。その三県でそれぞれの瓦れきの発生状況も、また瓦れきの種類ももう全部違いますわね、状態が。全部違いますからね。福島はこれまた原発がありますから、これはこれでまた違うんですね。これからどうなるかもこれ分かりませんからね。
 だから、そういうことでございますから、推定で結構でございますから、その瓦れきの発生量、大体岩手で幾ら、宮城で幾ら、福島で幾らと、どれぐらい推定しておられるか、お答えをいただきたいと思います。
#17
○政府参考人(伊藤哲夫君) 環境省では、衛星画像等を用いまして津波等により倒壊した家屋等の瓦れきの量を推計しております。その結果でございますが、岩手県では約六百万トン、宮城県では約千六百万トン、福島県では約二百九十万トンとそれぞれ推計しているところでございます。
#18
○谷川秀善君 だから、これは大変な量ですよ。
 平成七年の阪神・淡路大震災のときも大変でした。もう膨大な災害瓦れきが出ました。私もちょうど尼崎のお寺に帰っておりまして、それでもう家具の下敷き、半壊いたしまして、家具の下敷きになって、一命を取り留めたんですけど、何とか。ちょっと家具が、倒れ方いかんによってはもう私も今ここにおらぬと思いますけれども。そういう状況でしたけれども、その瓦れきの量は、大体あのときでも推定千五百万トンぐらいかな、阪神・淡路のときは。
 だから、今度、今おっしゃったように二千四百九十万トン、二千五百万トンぐらいございますね。そうすると、一千万トン以上多いと思いますよ。それに、まだ分かりませんね、福島原発がどういう状況になるのかということはこれはまだ分かりませんから、その辺も入れますと、これは大変な私は瓦れきの量だろうというふうに思います。
 ところが、その瓦れきをまず、この前視察したときもそうですけど、一旦どこかへ持っていかないかぬわけですわな。第一次仮置場に持っていって、それからまた第二次仮置場、また仕分というふうにいろいろしなきゃいかぬわけですけれども、まず更地にすることが大事ですね、その瓦れきがいろいろ、方々に散っていますから。
 だから、二か月以上経過しましたが、現在その瓦れきの集積状況、まだそのままの状況の市町村もあるやに聞いておりますから、集積状況を各三県ごとにお知らせをいただきたいと思います。
#19
○政府参考人(伊藤哲夫君) 各県を通じて私ども、仮置場への集積量を集計しているところでございます。その結果でございますが、岩手県では八十一か所の仮置場で約百十四万トン、宮城県では百七十か所の仮置場で約二百三十万トン、福島県では百三十二か所の仮置場で約三十二万トンの瓦れきが、五月十七日現在でございますけれども集積されていると、こういうふうに把握してございます。
#20
○谷川秀善君 大分、何といいますか、集積場も確保されておられるようですけれども、いろんな集積場が要るわけです、これから。そうすると、やっぱりできるだけ私は市町村に近いところの方がいいんだろうと思いますけれども、なかなか、この前行った仙台みたいにうまく集積場が、グラウンドが空いてたりなんかしてあるところはいいですけど、これはないところもありますわね。
 そういたしますと、非常に更地にするという状況が難しいと思うんですよ。そういう意味では、何か公共用地も使わなきゃいかぬのやないかと思いますけれども、私有地も頼んで使わなきゃなかなか、私有権がどうやとかこうやとかと言うてもしようがないと思うんですね。
 そういうこともありますので、現在、用地が確保されている状況は各県で何%ぐらいなのか、その辺のところ、分かったらお知らせ願いたいと思います。
#21
○政府参考人(伊藤哲夫君) 現在のところ、岩手県では八十一か所で約百三十ヘクタール、宮城県では百七十か所で約四百ヘクタール、福島県では百三十二か所で約百ヘクタールの仮置場が設置されているところでございます。
 仮置場の必要面積の何%ぐらいかということでございますけれども、これは仮置場から焼却施設へどういったスピードでまた持っていくか、こういったことにもかかわってきますので、現時点ではそれぞれその必要面積を算出するということはなかなか難しいわけでございますけれども、各県においては当面の瓦れきの搬入については対応できているということでございますけれども、まだまだ更なる仮置場の確保が必要だということで努力をしているところでございます。
 国としても、国有地の提供はもちろんでございますし、また、民有地につきましてはその借料については当然補助の対象としているということで関係省庁とも連絡して支援してまいりたいと、こういうふうに考えているところでございます。
#22
○谷川秀善君 是非、その民有地についても借り上げて、そう急に民有地に家が建つというような状況でもないと思いますから、どんどん借り上げないとなかなか進まぬと思いますよ。
 どうも私の調べたところでは、相当市町村によってはまだ必要面積の一〇%もいっていないというような市町村もあるようですから、その辺のところはしっかりよく地元と話合いをして、環境省の方で指導してやってもらわぬと。まだそのままの状態が相当続いているわけですよ。そういうことでは、もう三か月、四か月たってきますから、やっぱり是非どこかへ集めるということをまずやってあげていただきたいというふうにお願いをいたしておきます。
 厚生労働省が五月の十三日時点でまとめました東日本大震災で失業した人の数は、岩手、宮城、福島三県で約十万六千数百人だというふうに発表をこの前いたしましたね。これは、あの辺は農業だとか漁業だとか、何といいますか、自営業の方が相当おられますね。その人はカウントされていないということでございますから、相当もっとこれ以上にいわゆる職をなくした方がたくさんおられるわけです。だから、相当な失業者が出ているわけですね。
 それで、あの同じ発表では求人も相当あると、こういうふうに書いてありましたが、三万幾ら求人もあると書いてあったけれども、なかなか、その求人のほとんどは県外であると、こう言うとるんですね。そうすると、県外に行かないかぬ、働きに。だから、その働きたいという求職者の要望と働いてもらいたいという求人者とがマッチしていないわけですな。この辺が私は非常に大変なことだろうというふうに思っておるわけですよ。
 そうすると、この瓦れきの処理というのは大変な人手が要るわけですよ。これをなぜそういう人たちを雇ってあげないのかと私は思いますよ。そうすると、一時的にしろ、永久的なものじゃないですから、瓦れきの処理は、しかし相当一年なり二年なりはいけるわけですよ。だから、これは是非雇ってやってもらわぬと、そんな普通の雇用状態だけを考えておったら、らち明きませんで。
 そういう意味では、私は、こういう人たちを雇用する、現在ですね、どういう状況になっておるのか。どんどん雇用しているとも聞いていますけれども、なかなか数字は微々たるものというふうに聞いておりますんで、三県別にお答え願いたいと思います。
#23
○政府参考人(伊藤哲夫君) 御指摘のとおり、被災地域における雇用の確保というのは非常に重要でありまして、まさにこの瓦れきの処理が非常にそういった意味で有効であるというふうに考えております。私どもも、この災害廃棄物の処理に当たっては、被災自治体に対しまして、地元の被災した方々を優先的に雇用する取組を進めていただくよう、政府から依頼してきたところでございます。
 現在この瓦れきの処理に何人地元の方を雇用しているかということは、全体を今把握しているわけではございませんけれども、少なくとも岩手県におきましては、大船渡市、釜石市、山田町、田野畑村などの自治体で瓦れき処理等の人手として合計二千四百人の地元住民の雇用を見込んでいると、こういうことでございます。
 また、宮城県につきましては、これは石巻市、気仙沼市、女川町等の自治体で腐敗水産物の処理を進めておるわけでございますけれども、この腐敗水産物の処理のための人手として合計約二百九十人の地元住民の雇用が見込まれていると、こういうふうなことも聞いております。
 また、福島県のいわき市、矢吹町、新地町等の自治体で、瓦れき処理の仮置場の管理等の作業に関する人手として合計百三十人の地元住民の雇用が見込まれていると、こういう話も聞いておりますが、これは全体の一部でございます。
 いずれにいたしましても、この大震災に遭われた人々がこの瓦れきの処理ということで地元の雇用に役立つということが非常に重要な課題だと思っておりまして、政府としても応援していきたいと、こういうふうに考えている次第でございます。
#24
○谷川秀善君 今の話を聞いていますと、大体百人とか千人単位なんです。とてもやないが、十万、十五万の失業者をですな、急に失業したわけですよ。この人たちをどうするかというようなことには、とてもやないが取組が全然私は進んでないと思いますよ。本気になって雇ってもらわないと。そんな支障があるとかないとか、そんな話じゃないでしょう。どんどん使うてやってもろうたらええんやないですか。遊んでおるんですから、行くとこのうて。考えてみりゃお気の毒に。違いますか。それは進みますよ。
 それはいろいろ、民間との契約をしているからその雇用関係がどうだとかこうとか、いろいろありますよ、それは難しいことが。そんなのは乗り越えてやってもらわぬと。本当に瓦れきの処理など進みませんよ、そんなこと言うてたら。その辺のところは、しっかり地元の人を雇用するという基本的な立場に立ってやっていただきたいということをお願いをいたしておきます。是非それを頼みますわ。
 それで、この前の仙台の実態調査でも、瓦れきを一旦どっかへ集めるということを今やっているわけですね。ところが、市町村によってはそれすらできないというところもまだあるわけですね。一旦どっかへ集積をすると、それさえできひんという。だから、その場合には県なり何かが代替的にやってあげるということのようですが、行ったときにちょっと話を聞いたら、国が何か乗り出すというようなことを言うてるやに聞いたわけです。
 そうすると、仙台なんかは、今やっとうまくいっているのに、訳も分からぬ国が出てきてもろうたってしようがないというようなことを言うてましたよ、ぼそぼそと。はっきりとは言うてないけどね。その辺のところは私も分かりませんから、その実態、国だってそんなに手足があるようには思えません、私は。やっぱり手足持ってるのは府県であり市町村だと思いますから。
 だから、そういう意味で、国は、どういうつもりでそういう話が出たのかどうかということをまずお伺いするのと、それはやめた方がええと思いますよ、私は。むしろ市町村にしっかりそういう民間の人を雇用してやってもろうてやった方が私は処理は早く進むと思いますので、どういう意味で国が出かけようと、出かけてもいいよというふうに考えておられるのか、その点、ちょっとお伺いをいたしたいと思います。
#25
○副大臣(近藤昭一君) 重要な御指摘をいただいておりまして、ありがとうございます。また、本当に今回は現地に御視察をいただきまして、谷川委員におかれましても現地で多くの関係者のお声を聞いていただいているということで、感謝を申し上げたいと思います。
 国が乗り出すということではなく、今回は、先ほど来、谷川委員も御指摘なされましたように、大変なごみが発生をしている。こういう中で、やはり被災地を一日も早く復旧復興していくためには国がしっかりと関与をしていかなくてはならないと、こういうことであります。
 ただ、その前に、ごみの行政につきましては、瓦れきの行政につきましてはまず市町村が取り組むということでありますし、今、谷川委員も御指摘なされましたように、こういう中で地元の雇用を創出していけないだろうかと、こういう観点もあるわけであります。そういう観点から、私どもといたしましても、まず市町村が取り組んでいくべきだと、こういうことが大前提として考えております。
 ただ、これもまた谷川委員も御指摘なされましたように、市町村が、悲しい話でございますが、職員の方も亡くなられているところもあると。そういう意味では、私どもとしては、市町村ができない場合には県に委託してもらうと、こういう仕組みをつくらさせていただいているというところであります。そういう意味では、私どもといたしましては、地元とよく話合いをしながら、国が関与していくべきところにはしっかりと関与していくけれども、あくまで地元の声を受け止めてと、こういう考え方をさせていただいております。
 ただ、そういう中では、実は先般、宮城県の知事からは、県内、これ実は仙台市を除いておりますが、県内の災害廃棄物処理について、仮置場までの集積は県と市町村で行い、それ以降の焼却、粉砕、埋立てなどの処理は国で実施してほしいとの要望、こういうこともありました。そういう意味では、今御指摘をいただいたように、地元との連携をしながら、国が直接関与していくべきところは関与していくと、こういう考え方であります。
#26
○谷川秀善君 それは、どこもできぬという場合は国がもうおのずから関与してもらわざるを得ないと思いますがね。国が関与するのはお金だけでええんですよ。お金どんどん出してあげたらええんですよ。お金をちびちびするから、いろいろややこしくなる。私、そう思いますよ。財政的援助だけしっかり考えたってもろうたら、市町村なり県はちゃんとやりますよ。それが不安やからいろいろ問題が起こっておる。
 そういう意味では、是非、今しっかり副大臣の方からお答えをいただきましたから、その辺、しっかり考えたってください。要はお金ですよ。このお金があればちゃんとできる。人もその地元にたくさんおられるわけで、そういう人を雇用してあげてもらって。
 そういうことで是非、それはどうしようもないという場合は国の方でお出ましをいただかないかぬという場合もあろうと思いますけれども、県しっかりしていますがな、岩手県も宮城県も福島県も。福島はちょっと原発でいろいろあって大変でしょうけれども。そういう意味では、県止まりぐらいにしてちゃんと対応してもらいたいというふうにお願いをいたしておきます。
 それで、この瓦れきは、最後は焼却処分なり埋立処分なりといろいろするんだろうと思いますけれども、この焼却は、急に起こったことですから、それは宮城県でも二十三年分だとかいろいろありますが、この焼却炉が間に合っているのかどうか、各それぞれの県で。焼却は広域的に焼却できる場合もあると思いますけれども、そういう意味では、どれぐらい各県で、宮城へ行ったときも、ここに臨時の焼却炉を造りますというような話も聞きましたから、焼却炉が間に合っているのか、間に合っていない場合はどれぐらい造る必要があるのか、その辺についてお答えを願いたいと思います。
#27
○政府参考人(伊藤哲夫君) 先生御指摘のように、瓦れきの処理につきましては、まず可能な範囲でリサイクルを行うと、こういったことが重要であります。
 金属やコンクリートくずについてはできる限りリサイクルを進めていきたいと、こういうふうに考えております。また、可燃物につきましても、例えば、特に電力が不足している東京電力管内の廃棄物発電施設で木くずなどを受け入れて広域処理をしていくと、こういったことも非常に重要であり、こういった取組も環境省が中心になって進めているところでございます。これらの取組によって既存の処理施設をまずは最大限活用できるよう努めていきたいと、こういうふうに考えております。
 また、環境省では、五月十六日に災害廃棄物の処理指針、いわゆるマスタープランを公表し、このマスタープランに基づきまして各県によって実行計画が今策定されつつあるということでございます。
 この実行計画の中で最終的に広域処理と仮設焼却炉等による、それぞれどれぐらい処理していくかといったことが具体的に決められ、新たな焼却炉も造っていかなければならないことも間違いないわけでございまして、それはどれぐらい必要かといったことも今後決まっていくことになるだろうというふうに考えております。
#28
○谷川秀善君 だから、この焼却炉はそう急にばっと造れるわけはないですから、大体早いこと調査をしていただいて、焼却炉が是非必要だというところについては焼却炉を建設をするということを是非お願いをしておきたいというふうに思います。
 この瓦れき処理をするのに、市町村の職員も非常に一生懸命働いてくれているわけですけれども、最終的にはやっぱり委託して民間業者に集めてきてもらうということになるんだろうと思うんですね。その場合に、市町村によっては適当な民間業者がないというようなところもあるやに聞いているんです。その辺のところはどういう形態でおやりになろうとしているのか、いや、ちゃんと適当な民間業者はおりますよというふうにお考えになっておられるのか、その辺をお伺いいたしたいと思います。
#29
○政府参考人(伊藤哲夫君) これは、様々な市町村、いろんな事情があって市町村ごとに異なってくるのではないかというふうに考えております。
 私ども、先ほど申しました災害廃棄物の処理のマスタープラン、先般発表させていただき、その中で、住民の生活している近くのものを本年八月末を目途に仮置場へおおむね移動すること、こういうことを目標として、現在、被災地の市町村では災害廃棄物の仮置場への搬入作業が、まさにおっしゃられたとおり、地元の事業者を中心に行っていただいているところでございます。
 こういった八月末までという一定の目標におきまして、地元の事業者だけではなかなか対処できないと、こういった場合におきましては、その県内あるいは県外の事業者も積極的に活用していただいたらどうかといったことを先般環境省から各市町村にお願いをした状況にあるところでございます。
#30
○谷川秀善君 是非、支障のないように各市町村とよく御相談をいただいて、適当なアドバイスをしてあげていただきたいというふうに思います。
 そして、このような大変な廃棄物ですから、これを大体何年ぐらい、各県によって計画が違う、おおむね三年から四年ぐらいだろうと思いますけど、ちょっと違うように思いますので、それぞれ何年ぐらいで処理をしようと考えておられるのか、県ごとにお知らせをいただきたいと思います。
#31
○政府参考人(伊藤哲夫君) 岩手県におきましては、岩手県における震災により発生した災害廃棄物の処理の基本的な考え方というのを既に出しておられまして、ここにおきまして、処理完了までに要する期間についてはおおむね三年から五年を目標とすると、こういうふうにしておられます。
 また、宮城県におきましては、災害廃棄物処理の基本方針というのをまとめておられまして、おおむね三年以内に処理を終了すると、こういうふうにされているわけでございます。
 私ども先般発表いたしましたマスタープランでも、おおむね三年を目途にやっていただいたらどうかというふうなことを申し上げております。このマスタープランも踏まえて各県において実施計画が今後作成されると、こういうふうに承知しているところでございます。
#32
○谷川秀善君 できるだけ早くこれをまず処理することが次の復興復旧へつながるわけでございますので、是非それはお願いをいたしたいと思いますし、また、年数もさることですが、費用も膨大な費用が掛かりますね。だから、この費用をどれぐらい各県ごとに見込んでおられるのか、ちょっとお知らせいただきたいと思います。
#33
○政府参考人(伊藤哲夫君) 今般成立させていただいた補正予算におきまして、補正予算の要求時点で入手可能な情報に基づきまして事業費を推計したわけでございますけれども、これは全体で六千八百億円程度を推計しておるところでございます。
 県別では、岩手県が約千二百三十八億円、宮城県、四千四百三十五億円、福島県、約千二十四億円を推計しているという状況でございます。
#34
○谷川秀善君 相当な金額でございますが、これは支障のないように財政措置を是非お願いをしたいと思いますが、この負担ですね、何か補助金で一部やると、あとは交付税措置で見るんだというような話を聞いておりますけれども、そんなんじゃ、それはどうしようもないですよ。
 だから、もう全額国庫補助で見てやってもらわないと、大変、まあ大変ですよ、よく分かりますよ、大変なことはよく分かるけれども、是非これはやっぱり、後で要った費用を補助以外は交付税措置で見てあげますよいうたって、なかなかそういうふうにうまいこといかぬのですわ。費用全部、全額県が持ち出し、市町村が持ち出しせんでもええというようなことにはならない、今までの経験からすれば。阪神・淡路でもそうですよ。
 そやから、弱小市町村にとっては大変だと思いますんで、何とか補助率一〇〇%と。これは、まずできなければ、あとはまた我々協力して法律をまた変えりゃええんですよ。そういうこともしたいと思いますが、どう思われますか。
#35
○大臣政務官(樋高剛君) ありがとうございます。
 先生おっしゃいますように、まず、この瓦れきの撤去、まさしく被災地の復旧復興の一丁目一番地、一番最初のプロセスであろうと思っております。
 この費用負担についてでありますけれども、国庫補助率のかさ上げを行うと。また一方で、地方の負担が実質的に生じないように、残る地方負担分につきましても、災害廃棄物処理事業費が多額に及ぶ市町村の地方負担分の全額を災害対策債により対処し、その元利償還金を一〇〇%交付税措置をするということでありますが、今先生の御経験もしっかりと踏まえさせていただいて、環境省として、その当初の目的がしっかりと達成されるように、つまり地方の実質的な負担が生じないようにしっかりと尽力してまいりたいと思っているところであります。
 また、膨大な量の災害廃棄物を迅速に処理するためには、まさしく、人材、機材、処理施設など、先ほど来申し上げておりますとおり、全国の能力を有効に活用する必要があると、このように考えております。大きな被害を受けた市町村につきましては、地方自治法に基づく事務委託によりまして、御案内のとおり、県による処理も可能でありまして、現に岩手、宮城の沿岸部の複数の市町村では事務委託を行っているところであります。
 また、被災自治体に対して、契約面のほか技術面での支援ができるように、政令指定都市からの職員の派遣などについても調整を進めさせていただいているところであります。そして、環境省の職員を県に派遣をするだけではなくて、小まめにやはり被災した市町村、市町村の現場などにも派遣をさせていただいて、被災の大きな市町村に対する人的支援も強化をしてまいりたいと、このように申し上げさせていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、先生の御指摘を受け止めさせていただいて、環境省がリーダーシップを発揮をしてバックアップを力強く行うということによって、物的そして人的支援に万全を尽くしてまいりたいと、このように考えております。
#36
○谷川秀善君 両方なんですよね、物的、人的。だから、人的は相当、全国の県なり市町村が非常に人を出してもいいよということで出していただいておるようでございますから、是非これを進めてもらいたい、大いに。特に、弱小市町村なんですよ、そういう人的な面で、まあ財政的にもそうなんですけど、そういうところには是非各全国からそういう経験者を、特に阪神・淡路の経験者もおられますから、その辺のところを是非お願いをして動員をしていただいて、お手伝いをしてやっていただきたいというふうにお願いをいたしておきます。
 それで今、私はただいまは、陸上の瓦れき、目に付きますからね、陸上の瓦れきについていろいろ御質問をさせていただきましたが、今日の新聞を見ますと、各漁協さんが、海洋、海へ持っていかれた瓦れきがこれはまた相当な量あろうと思いますよ。それの何か引揚げを一部やったというふうに記事を見ましたが、これが大変なんですよね、余り目に見えませんから。陸上のは目に見えるから、これはえらいこっちゃだなと。だけれども、海の方は、持っていかれた量がどれぐらいあって、どれぐらいたまっているのか、その辺のところは分かりません。
 これも大変な量に上っていると思いますので、これは調査をされたのか、もしされていないとしたら、これからどういう実態を把握されようとしておられるのか、その点についてお伺いをいたしたいと思います。
#37
○政府参考人(鷺坂長美君) 御指摘のように、震災に伴って発生した廃棄物が海底の方に持っていかれて堆積しているのではないか、こういうことでございますけれども、私ども、その海底堆積物について調査する、その重要性は十分認識しているところでございます。
 環境省におきましては、補正予算等によりまして緊急的に海洋環境モニタリングを実施したいと考えておりまして、音波を用いた装置でありますけれども、サイドスキャンソナーと、こういったようなもので海底廃棄物の概要等についても把握したいと考えております。
 また、水産庁ほか他の関係省庁におきましても同様の手法で海底堆積物の把握をすると、このように伺っておりまして、こういった関係各省のモニタリング等調査、そういった役割分担の下で連携をしながら全体像の把握に努めてまいりたいと、このように考えております。
#38
○谷川秀善君 今日の記事を見ますと、ちょっと一部漁連がやったと、ところが費用が相当掛かったと、こう言っていますね。ところが、この費用について、何か一部国庫補助があるけれども、漁連の持ち出しも相当あるやに書いていました。私は詳しいことは存じませんがね。
 だから、これは後で議論いたしたいと思いますけれども、まず調査してやってもらわぬとどうしようもないですよ、これ。これからやるんだと。これからやるんじゃ遅いがな。陸上もさることながら、あの辺のところは皆漁業で生きとるんですよ、漁業で。それがあなた、だあっとみんな陸上のもの持っていかれて、漁場はもう大変なことになっていると思いますよ。だから、早急に調査してくださいよ。そして、どうするのか、それをするためには費用がどのぐらい掛かるのか。
 こういうことも、何もこれは環境省だけじゃないです。環境省だけじゃなく、それは農林水産省も大いにやってもらわないけませんよ、一緒になって。一緒になって是非これはやっていただかないと、日がたてばたつほど、やっぱりそれも、その引揚げも早急にやってもらいたい。そうせぬとこれ大変だと思いますよ。
 同時にこれ、そんなのそのままあったら汚染も進みますよ。その海の汚染がどんどんどんどん進んでいくと思いますから、これもやっぱりどういう状況なのかということを早急に調査をして、引き揚げる。どういう引揚げ方が必要なのかも検討してもらって、早急に引き揚げてもらいたい。陸上の瓦れき処理と同様に、並行して進めてやってもらいたいというふうにお願いをいたしておきます。
 そして、これは水質の調査というのはやっておられるんでしょうか、その辺、お伺いします。
#39
○政府参考人(鷺坂長美君) 震災等で例えば油とか有害物質、こういったものが流出しているのではないかということで、海洋環境への影響についても調査をすることが大切だと考えておりまして、私どもは、岩手県、宮城県、福島県の三県の沖合につきまして早急に緊急的に海洋環境モニタリングの調査を実施したいと考えております。
 海洋環境モニタリング調査におきましては、先ほど申し上げましたが、油とか有害物質について分析を行い、そういった現状を把握していきたいと、このように考えております。
#40
○谷川秀善君 是非それは早急に実施をしていただくようにお願いをいたしておきます。
 いろいろまだお伺いいたしたい項目もございますけれども、そろそろ私の与えられた時間が参りましたので、最後に、県も市町村もそれほど財政力はないんですよ、言うほど。だから、こういうときこそ、国も大変ですよ、今財政難で大変だろうと思いますけれども、こういうときこそやっぱりしっかり、国が頑張っているよ、皆も頑張ってくれよと言うてあげてほしいんですよ。
 日本語にはええ言葉ありますよ。ない袖は振れませんという言葉もあれば、清水の舞台から飛び降りるという言葉もあるんですよ。今こそ清水の舞台から飛び降りぬでどうするんですか。私は財源、それは節約せないけませんよ、いろいろ無駄は省かないかぬ。しかし、千年に一遍、百年に一遍のこの大震災のときにどんどんどんどん債券発行したらええやないですか。このときこそ債券発行しないでどうするんですか。私はそう思いますよ。
 もう今既に債務があるでしょう。赤字国債が八百兆、九百兆、近々一千兆になるんです。災害ないときに、でもまあ阪神・淡路はありましたが、そやけどそれぐらいたまっているんやないんですか。こんなときこそあんた何十兆でも出したらええやろう。今こそ国ありきですよ。国民の信頼が国に集まってくると思いますよ。
 大臣、あんたは実力者や。しかも災害担当大臣。このときこそあんた片肌も両肌も脱がなあかんの違いますか。我々応援しますよ。是非しっかり覚悟を決めて、この災害復旧に是非元気を出して当たっていただきたい。お願いをいたします。決意をお聞かせいただきたい。
#41
○国務大臣(松本龍君) 谷川先生、本当にありがとうございました。
 私自身は清水の舞台から飛び降りているつもりでありますけれども、政府の一員としてこれからも取り組んでいこうと思います。
 阪神・淡路の話をされました。十六年前の一月十七日から私実は三週間ほどして、自社さ政権でしたんで、自民党の村岡兼造先生、谷洋一先生、そして当時の社会党の私、松本龍三人が復旧復興プロジェクトの座長になりまして、もう半年間一生懸命努力をしました。しかし、半年間実は誰からも余り褒められませんでした。そのくらい災害というのは厳しいものだというふうに思っております。一年たってやっと兵庫県からフェニックス賞という賞状をいただいて、これで私は努力が報われたなというふうに思いました。
 そういう意味では、その十六年前の思いをしっかりかみしめながら、これからのまた、避難所におられる方々、そして生活がまだ厳しい方々に対して努力をしていきたいというふうに思っております。与野党これは心を一つにしてこの困難に立ち向かっていかなければならない、今お励ましをいただいて、しっかり勇気を出して頑張ってまいります。
#42
○谷川秀善君 どうぞよろしく頑張ってください。
 終わります。
#43
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 三月十一日に発生してもう既に七十日を過ぎておりますが、今もって十万人を超える方々が避難所にいるということは、非常にこれは異常な事態であるということを指摘をしておきたいと思います。
 まず最初に、国土交通省にお尋ねいたしますけれども、仮設住宅に併設される浄化槽、これ仮設住宅が解体後の再使用の在り方について伺いたいわけでありますけれども、仮設住宅については、総理及び国土交通大臣は、予算委員会におきまして八月中旬までに七万戸を整備すると答弁しているわけでありますけれども、これ併設する汚水処理施設は浄化槽でありまして、多くは三十人から百人用の浄化槽をリース方式で併設すると聞いているわけでありますが、仮設住宅が数年で役割を果たした後はリース事業者の手に委ねられることになりますが、リユースする仕組み、これは十分にチェックすべきであるというふうに考えておりますが、一般家庭は五人槽、七人槽が普通でありますが、大量生産タイプでありますが、一方、三十人から百人用の浄化槽は一般家庭に大き過ぎてリユースに適さないと、再使用できないと。したがって、膨大な廃棄物が生まれかねない。
 仮設住宅への導入段階から再使用を考えて、仮設住宅終了後も一般家庭に十分再使用が可能である仕組み、例えば五人槽から七人槽を中心に導入、併設を考えて、浄化槽の使用から最後まで資源効率の良い使われ方を考えて行うべきではないかと、そういうふうに思うわけでありますけれども、これ国土交通省にまず最初にお聞きしたいと思います。
#44
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。
 通常、浄化槽を設置する際の、どのぐらいの規模のものを使うかということにつきましては、処理人数に応じまして効率のいい規模の浄化槽を選んでいると、一般的にそういうことだと思います。
 具体的には、経済性それから維持管理の効率性、こういう問題がございますので、小さい規模のものを集めて使うということは一般的にされていないんだと思いますけれども、処理人数が多い場合ですね。仮設住宅に特異の問題として、さらに地上に設置をしますので、場所の問題としてできるだけ狭いスペースで置けるということとか、それからできるだけ工事を早く終えなきゃいけない、こういう点にも配慮しなきゃいけないということでございます。
 このため、御指摘のとおりなんですけれども、岩手県、これ浄化槽の設置が一番多いんですけれども、五月の二十三日時点、配置計画の決まった、もう確定した団地でございますが、二百八十六台の浄化槽の内訳でございますけれども、十人槽未満はゼロでございます。十人から二十人が九、二十一から三十が三十一、三十一から百人が二百二十三、百人以上が二十三台ということでございます。
 一方、浄化槽につきましては、小型のもの、個人住宅用のものも含めて、必ずしも再利用というのは一般的ではないというふうに伺っているところでございます。こうしたことから、現時点で小型の浄化槽をお使いくださいというふうにお願いするのはなかなか難しいかなというふうに思っておりますけれども、物を大事に使えという議員の御指摘でございますので、今後、撤去までにまだ時間もございますので、関係者とよく相談してまいりたいというふうに思います。
#45
○加藤修一君 環境省に似たような質問になるんですけれども、これは、再使用の関係については非常に大事な視点だと私は思っておりまして、この辺はどういうふうに考える予定ですか。つまり、もう既に国土交通省はそういうふうに言っておりまして、やった後にどうするかといったってこれは困るんですね。やる前からそれを考えてやらなければいけない、こういうふうに思っていますけど、どうでしょう。
#46
○副大臣(近藤昭一君) 加藤委員に大変に重要な御指摘をいただきまして、ただ、今国土交通省の方からも報告がありましたように、現在のところは、仮設住宅の建設の中の経済性及び維持管理の効率性の観点から三十人槽以上の中型の浄化槽が導入されているというところであります。
 ただ、今も加藤委員に御指摘をいただきました3R、リサイクル、リユースというようなこと等からこれを考えるべきではないかということであります。こうしたことは大変に重要な課題だという認識はしておりまして、再生のための技術、側面あるいはニーズというところも考慮していく必要があると考えております。そうした観点から、今申し上げさせていただいた点等々を今後検討していくこととしたいというふうに考えております。
#47
○加藤修一君 災害の後ですから緊急にやらなければいけない、スピードが大事だということは私もよく分かります。それが優先されなければならないわけでありますけれども、いたずらに廃棄物が増えるようなことはまた慎まなければいけないと思います。
 それでは、次に人工衛星のリモートセンシングデータ、これを使っていわゆる災害廃棄物の推計等、そういう支援システムを開発促進させるべきではないかということなんですけれども、既に環境省の推計によると二千五百万トンということでありますので、これは一部リモートセンシングデータを使っているというふうに聞いておりますが、ただ、必ずしも体系的に使っているわけじゃございませんので、最速に、最も早い形で災害廃棄物は処理をしなければいけない。
 そういった意味では精緻のある推計結果を得なければいけないということでありますので、例えば、GIS、地理情報システム、都市基礎調査データ、湛水データ、ハザードマップ、そういう既存データと、人工衛星など今後の展開があり得るいわゆる解像度八十センチ画像データを駆使した、そういう推計を含む支援システムの開発というのは今後一層進めるべき価値が十分あり得るんではないかな、そんなふうに考えておりますけれども、この辺についての環境省の見解はどのようにお持ちでしょうか。
#48
○国務大臣(松本龍君) 大変重要な御指摘で、私も危機管理センターの中で映像を見ましたけれども、北は久慈の方からずっと南に下っていって、現地をまだ発災から二、三日ですから見ていませんので、映像を見たときに本当に規模の大きさにびっくりをいたしました。
 被害が甚大であった岩手、宮城、福島の三県については、人工衛星「だいち」などによって撮影された衛星画像と地図を重ね合わせて浸水域を割り出して、それを基に津波により倒壊した家屋の瓦れき量を二千四百九十万トンというふうに算定をしております。
 今後またいろんなところでより高い精度の人工衛星データの活用が可能となってまいりましたら積極的に活用してまいりたいし、様々民間にチャンネルを張っていきながらいろんな知見をこれから環境省としても広めていかなければならないと思っています。
#49
○加藤修一君 環境省にはもうそういった面については積極的な展開を是非お願いしたいと思います。
 この関連で文部科学省にお聞きしたいと思いますが、所管のJAXA、独立行政法人の宇宙航空研究開発機構がその種の様々なノウハウを持っていることは十分知られている話なんですけれども、こういうノウハウについて共有あるいは協力し合って、環境省と今申し上げました支援システムについての開発をより一層強固にやっていく必要があるんではないかと私は考えておりますけれども、是非両者結束してやってほしいと思っていますが、どうでしょうか。
#50
○政府参考人(田中敏君) 先生御指摘の地球観測衛星ということでございます。
 文部科学省では、JAXA、宇宙航空研究開発機構の陸域観測技術衛星、これは「だいち」というふうに言ってございますけれども、その被災地緊急観測を実施をいたしまして、防災関係の府省あるいは自治体にデータを提供して、その被害状況把握あるいは災害対応計画の立案ということに今回も貢献をいたしました。
 「だいち」につきましては、解像度の面、先生も先ほど御指摘がございましたけれども、まだまだ性能を向上させるという必要がございます。現在その解像度の性能の向上等を図っているところでございますけれども、環境省等の具体的なニーズということに対応して更なる衛星の活用ということを協力してやってまいりたいというふうに思ってございます。
#51
○加藤修一君 かつて環境省が産廃の不法投棄に人工衛星を使うという話があったわけですね。二年ぐらい調査をやったと思いますけれども、いずれにしても、両者協力し合って、こういう推計システム含めて、あるいは支援システムについて精力的にやっていただきたいことを強く要望しておきます。
 それでは、次に財務省にお願いでありますけれども、私は何回か環境委員会でこの問題を取り上げました。どういう問題かといいますと、巨大災害対応型の地域保険メカニズムの創設ということであります。
 これはカリブ海諸国も災害損失リスクの保険機能ということが有名でありますけれども、自然災害のホットスポットでありますアジア太平洋地域においても、災害リスク対応としてやはり日本が国際貢献の視点からもこういうメカニズムを創設すべきであると、こういう形で要請をしてまいりました。財務省及びアジア開発銀行、最近そういった面についての努力が私は見られるというふうに理解しておりますけれども、この辺について御答弁をお願いいたします。
#52
○大臣政務官(尾立源幸君) 加藤委員にお答えをいたします。
 先生御指摘のとおり、アジア太平洋地域において自然災害が多発しております。そこで、アジア開発銀行におきましても、この地域の発展途上国が自然災害によって受ける損害、こういったものをできるだけ低減させるために民間の再保険を活用した新たな自然災害保険メカニズムというものを今検討していると承知しております。我が国といたしましても、これまで防災の分野で積極的に国際機関とともに国際協力をしてきておるところでございますが、より一層、このメカニズムの検討を含め、協力関係を強力に推進をしてまいりたいと考えております。
#53
○加藤修一君 これからの段階でしょうけれども、ADBあるいはワールドバンク等を含めて、さらにJBICもこういった点については以前から相当踏み込んだ形で議論していると思います。
 これは気候変動に伴う台風やハリケーンの自然災害に対していかに災害保険をアジアの途上国において活用するかという話でありますけれども、これJBICの方から説明いただけますか。よろしくお願いをします。
#54
○参考人(星文雄君) お答えいたします。
 世銀やアジア開発銀行などの国際機関における災害については、災害対応型の保険制度を積極的に検討を進めているということは私どもも十分承知しております。
 保険分野という意味でございますが、JBICは二〇〇八年にタイの農業協同組合銀行、BAACとタイの農業セクターにおける天候デリバティブの普及促進に向けた協力について覚書を締結いたしました。その成果として、二〇一〇年から、日系の損保会社がBAACとの保険契約を通じてタイにおける天候インデックス保険の取扱いを開始しているところでございます。
 JBICは、御案内のとおり、法律上直接保険業務を行うことは現在できません。ただ、昨年三月の日本公庫法改正によりまして地球環境保全業務が追加されたところでもございまして、引き続き民間金融機関、保険会社も含みますが、との協力、それから現地政府機関との我々がつなぎ役などを務めながら、こういう分野で今後どういう貢献ができるか、我々としても一生懸命検討していきたいというふうに考えているところでございます。
#55
○加藤修一君 公的資金とか民間資金、それをどういうふうに活用するか、とりわけ、保険の関係については民間資源も十分に活用していかなければいけない側面もありますので、そういう保険制度というのは非常に私は大事だと思っておりますので、是非更に一層、国際的な貢献も含めて頑張っていただきたいと思います。
 それで、日本の地震災害等を対象にした準備金あるいは引当金制度の導入ということが私は非常に大切だと思っております。ただ、その導入に際しまして、税法上の優遇措置を検討すべきではないかと。自然災害リスクというのは、自己保有化を進めることが大事な点は一つあると思うんですね。
 ですから、リスク許容度の高い社会、自らがリスクに対してどう対応するかということについてやっていく会社、企業についてはそういう、何というんですか、税制上優遇すると、そういう考え方も一つは成り立つんじゃないかなと思っておりますけれども、財務省、よろしくお願いします。
#56
○大臣政務官(尾立源幸君) お答えいたします。
 将来発生する特定の費用や損失についてあらかじめ引当金等を引き当ててはどうかというような御質問かと思いますが、この引当金を設定するためには一定の条件が必要でございまして、そのうち、特に将来の発生の可能性が高いということと、あと損害の規模が合理的に見積もれるというようなことが実は要件になっておりまして、今お尋ねのこの自然災害については、なかなかそういった点が明確に合理的に積算等々ができないというふうなこともあって、これを今すぐに設定いたしますと企業の単なる内部留保に終わってしまうのではないかと、このように我々としては考えております。
 なお、こういった自然災害に備えるために、民間の保険会社が例えば地震危険担保付きの保険特約というようなものを用意しておりまして、これに保険料を払っていただきますと、これは費用として損金経理できるということになっております。
 また一方、このような保険を提供しております保険会社が保険料のうち一定額を異常危険準備金という形で積み立てる場合もこれまた損金経理ができるようになっておりますので、一定部分につきまして、このような面で税制上現在手当てをさせていただいておるということでございます。
#57
○加藤修一君 時間が参りましたので質問を終わりますけれども、アメリカにおいてはファイナイト保険制度ということで税制上の優遇制度を付けておりますけれども、いろいろ背景が当然あるでしょうから検討しなければいけないということなんですけれども、まあリスクファイナンスをどう自らの企業が考えるかというのは非常に重要な視点であると思っておりますので、是非積極的な検討をお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
#58
○水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。
 法律というのは、制定したりとか改正したりするときは結構議論になるんですけれども、その後その狙いどおりにちゃんと施行されているのかどうかというのを検証をすることも大切だと思うんですが。
 そこで、まず最初に、二〇〇九年に改正された土壌汚染対策法の施行状況について幾つか伺いたいというふうに思っています。まして今、ちょうど原発事故などで土壌汚染なども問題になっている中でありますし、この二〇〇九年の改正のときというのは私は衆議院の環境委員長だったものですから、そのときの議論というのはある程度覚えてはいるんですけれども。
 まず最初に伺いたいのは、この二〇〇九年の改正の一つの狙いというのは、土壌汚染を調査するというその端緒を、きっかけを増やしていくということがあったと思うんですね。そのときの改正によって、調査の端緒として、三千平米以上の土地の形質を変更するときは調査を開始するという、そういうようなことが、まあ三千平米というのは政省令以下の話にしてもこういうようなことが加わったわけですが、この部分ですね。
 つまり、三千平米以上の土地の形質変更によって調査が行われたものと、その結果、区域の指定、今の法律用語で言うと要措置区域とか形質変更時要届出区域というような区域がありますけれども、こういうようなものの指定を受けたもの、これは、法律改正は二〇〇九年で施行が二〇一〇年四月ですけれども、この施行以降どのぐらいありますでしょうか。
#59
○政府参考人(関荘一郎君) 改正後の土壌汚染対策法に基づきます新規の要措置区域等の指定件数は、昨年四月一日の施行から本年四月三十日までの累計で、三千平米以上の土地の形質変更を契機とするものが百二十三件となっておりまして、その内訳は、要措置区域十一件、形質変更時要届出区域百十二件となっております。
 なお、改正後の土壌汚染調査が実施された件数につきましては、この詳細について本年度自治体に施行状況調査を行う予定にしておりまして、現時点では正確な数値は把握しておりません。
#60
○水野賢一君 しっかりとまた正確な数字などを把握するようにも努めてもらいたいと思いますが。
 そうすると、この法改正のとき結構議論になっていたのが築地市場の豊洲への移転問題だったわけですよね。今までの旧法のままだと、ここには昔、東京ガスの工場があったんだけれども、その東京ガスの工場が閉鎖をされたのがこの法律が施行された二〇〇三年よりも前だからということで、どっちにしても対象外だった、調査の対象外だったんだけれども、この改正によって対象になり得るという話になったと思うんですが、これ本当に形質変更が豊洲で行われる場合には、三千平米以上であるでしょうから調査の対象になるという、そういう理解でよろしいですか。
#61
○政府参考人(関荘一郎君) 豊洲の市場予定地の面積は約四十万平米でございまして、今回の法律では、三千平米以上の土地の形質変更に伴う場合には調査の対象ということでありますので、東京都におきましては、工事に当たりまして、土壌汚染対策法に基づきまして手続を進めることになると理解しております。
#62
○水野賢一君 それで、もう一つその改正のころに話題になっていたことの一つが自主的な調査、この場合法律の全くの枠外だということが問題になっていましたよね。
 例えば、マンションを造るときなんかにディベロッパーはちゃんと調査をしないとマンションが売れないから自主的には調査するということが多くあったんでしょうけど、まあそれはそれで自主的に調査するのはいいことなんだけれども、いいことなんだけれども、逆に、その結果汚染が発見をされても、結局法律の網に掛からないから近くの住民には知らされないとかですね。
 そういうようなことがいろいろと問題になって、このときの法改正で自主的調査でも汚染が判明をしたときには申請して区域の指定がなされるように、こういうような仕組みつくりましたよね。その結果、区域の指定を受けたものというのは、この自主調査の結果、区域の指定を受けたものというのはどのぐらいあるんでしょうか。
#63
○政府参考人(関荘一郎君) 改正後の土壌汚染対策法に基づく自主的な土壌汚染調査を契機とした新規の要措置区域等の指定件数は、本年四月三十日までの累計で六十六件となっておりまして、その内訳は要措置区域十三件、形質変更時要届出区域五十三件となっております。
#64
○水野賢一君 こういう部分もしっかりとした対策を取っていっていただければというふうに思います。
 さて、この土壌汚染対策法だと、有害物質使用特定施設を廃止した場合でも、廃止した場合は調査に掛かるんだけれども、調査に入っていくという大原則があるにしても、この施設は廃止して、だけど工場そのものは稼働しているというような場合には調査猶予の規定がありますよね。この部分は二〇〇九年改正前からそうで、二〇〇九年改正でも変わらなかったわけですけれども、そうすると、この規定によって調査が猶予されているものというのはどのぐらいの割合になるんでしょうか。
#65
○政府参考人(関荘一郎君) 平成二十一年度におきまして、有害物質使用特定施設の廃止は全国で九百三十六件でございまして、一方、施設が廃止された工場に係る土地所有者が複数存在しているということがございまして、それぞれの所有者が調査猶予の確認を行っている場合などがございますので、全体の内訳というのは一致いたしませんけれども、調査結果報告件数は二百九十九件、調査猶予件数は八百十五件となっております。
 したがいまして、調査猶予になっているものは、全体のうち、平成二十一年度におきましては約七割ということになっております。
#66
○水野賢一君 そうすると、猶予という方が、普通イメージだと調査をするのが原則になっていて、猶予というのがその例外なのかと思いきや、猶予の方が数としては圧倒的に多くなっているという形になるわけですけれども、ここはいろいろ議論のあるところだというふうには思いますが、いずれにしても二〇〇九年にこの法律をかなり変えたときもこの部分は手は付けられなかったわけですよね。
 だからといって、工場が稼働中だからといって汚染を放置しておくことが許されるわけでもないわけですから、こういう場合にも必要に応じてしっかりとした調査とか対策が取られるべきだというふうには思いますけれども、どうでしょうか。
#67
○大臣政務官(樋高剛君) 水野先生から大切な御指摘をいただいたというふうに思っております。工場が稼働中であるからといって汚染が許されるわけではないと、私も同じ思いでございます。
 前回二〇〇九年の改正、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案に対する附帯決議がございまして、このときに、土壌汚染の現状に鑑み、未然防止措置について早急に検討を進めるとともに、工場などの操業中の段階から計画的に土壌汚染対策に取り組むための措置を検討することとされているわけでございます。
 このため、未然防止措置につきましては、有害物質の地下浸透を防止できるように、有害物質を使用する施設等に対する構造などに関する基準の遵守義務という、義務でございますね、遵守義務あるいは定期点検の義務の創設を内容とする水質汚濁防止法の改正案を今国会に提出をさせていただいているということでございます。
 また、稼働中の工場などにおける土壌汚染の未然防止、未然防止もこれも重要でございまして、これを図るために、土壌汚染の未然防止に係るマニュアルの作成を検討させていただいていると。つまり、注意喚起もしっかり行ってまいりたいということでございます。
 更になりますけれども、一部の施設が廃止をされたものの工場は稼働している場合の対策についてということでありますが、計画的に早い段階から対策に取り組んでもらおうということも重要であろうというふうに考えまして、低コスト、低負荷型、なるべくお金を掛けないで、しかし負担もなるべく抑えるという形で土壌汚染対策の実用化技術を開発する事業におきまして、これも既に予算措置済みでありますけれども、工場が稼働中でも汚染土壌を浄化できる技術の開発に今重点的に取り組んでいるということも申し添えさせていただきたいと思います。
#68
○水野賢一君 土壌汚染対策法では、例えば汚染原因者が分からないときなどに、そのときにも汚染を除去するのを支援するための基金が、土壌汚染対策基金というのが法律上規定されていますけど、これ基金としてどのぐらい今たまっているんでしょうか。
#69
○政府参考人(関荘一郎君) 現在の残高は約十四億一千三百万円でございます。
#70
○水野賢一君 この基金、せっかくそれだけのお金がたまっているのに、使い勝手が悪いとかいうことで余り使われていないというふうに思いますけれども、過去に適用されたもの、どのぐらいあるのか、また、使い勝手を良くするための工夫などについてどう考えていますか。
#71
○政府参考人(関荘一郎君) 土壌汚染対策基金につきましては、改正法以前の五年間で適用は一件でございます。昨年四月に改正法が施行されまして、その後新たに一件の交付決定をしておりまして、加えまして、現在複数の助成金交付の相談が環境省に寄せられております。
 改正法の施行に伴いまして、まず、知事から、旧法におきましては、命令があった場合に基金が適用されるということになっておりましたけれども、改正法におきましては、指示に基づく措置が基金の対象となったという点が一つでございます。加えまして、委員御指摘のように、自主的な土壌汚染調査の結果に基づきまして、土地の所有者等が基金からの助成を受けるために区域指定等の申請をすることが可能になったと。この二点が大きな変更点でございまして、基金の活用が法改正前よりも容易になったものと認識しております。
 今後とも、土壌汚染対策法の適切な施行のため、基金制度の周知等に努めてまいりたいと考えております。
#72
○水野賢一君 今議論しているこの土壌汚染対策法というのは、対象にしているのは、例えば六価クロムだとかベンゼンだとかトリクロロエチレンとか鉛とか、そういうようなものは、自然由来のものは除くんでしょうけれども、そういうようなものを対象にしているけれども、逆に言うと放射性物質は対象じゃないわけですよね。
 チェルノブイリなんかでも、これ今近くにもなかなか人が住めないとかって、まあ住んでいる人はいるみたいですけれども、本来住むべきでないというのは、これはセシウムなんかの放射性物質による土壌汚染が大きい問題になっているわけですが、この放射性物質は対象外ということですけれども、そういう理解でいいのかということと、この放射性物質による土壌汚染は、じゃ、どの役所が何法に基づいて今所管するんでしょうか。
#73
○大臣政務官(樋高剛君) 先生御指摘のとおりでありまして、土壌汚染対策法あるいは農用地土壌汚染防止法におきましては、放射性物質は規制の対象から除かれているというところでございます。
 今回の原発事故によります放射性物質の土壌汚染につきましてでございますけれども、どこの省庁が何法に基づいて所管するのかということは必ずしも明確になっていないということでございます。
#74
○水野賢一君 必ずしも明確になっていないというのは非常に心もとない話であって、今これだけこの原発事故で、特に土壌汚染というのは深刻な課題なわけですから、これは大臣に伺いますけど、これまさに明確じゃないというのは、このままでいいというふうには思いませんけれども、大臣、どういうふうにお考えでしょうか。
#75
○国務大臣(松本龍君) 土壌汚染につきましては、二年前の環境委員長として本当に思い入れを持った御質問だというふうに思います。
 御指摘のように、今回の原発事故による放射性物質の土壌汚染対策につきましては、責任体制を明確化するためには政府内での新たな体制などの議論が必要と私どもも同じように認識をしております。しかし、当面の緊急的な問題への対応につきましては、関係省庁が今持っておりますそれぞれの分野でのその知見を生かしながら、適切に連携をすることにより迅速に対応していくことが重要だと考えております。
 御指摘の問題でありますけれども、環境省におきましても、当省で現在有しております重金属等の有害物質の土壌汚染に関する知見や対策技術を放射性物質による土壌汚染の対策にも役立てるべく、関係省庁と連携を取ってまいりたいというふうに思っております。
#76
○水野賢一君 要は、これだけ重要な問題が責任がどこにあるのか分からないというような感じで、すっぽりと抜け落ちちゃうというようなことがないように、これは私も今、じゃ、ここが所管すべきだといういい案が瞬時に言えるわけではないですけれども、様々な協議をして明確な責任体制を取ってもらいたいというふうに思います。
 経済産業省にも来ていただいているので、何点か伺いたいと思いますが。
 電源開発促進税などを原資とする電源立地対策のこの交付金というのは、二〇〇三年ごろだったと思うんですが、これは原子力とか水力とか地熱が、これが長期固定電源として重点的にそれを支援するように変わったというふうに思いますけれども、この三つだけを優先する何か法的根拠はあるんでしょうか。
#77
○政府参考人(横尾英博君) 先生御指摘のとおり、二〇〇三年、平成十五年に電源開発促進税法と発電用施設周辺地域整備法の改正を行いまして、安定的な電力供給源であり、かつ地球環境面の負荷が小さいということで、原子力、水力、地熱といったいわゆる長期固定電源に重点化をして支援をするということを法改正をして決めたところでございます。
#78
○水野賢一君 今の電源立地対策の予算のうち、原子力とか水力とか地熱とか火力とか太陽光とか風力とか、いろいろあるでしょうけれども、その予算の内訳、それぞれどうなっていますか。
#79
○政府参考人(横尾英博君) 平成二十三年度予算における経済産業省所管分の立地対策予算の内訳でございますが、原子力関係が約千百九十五億円、水力関係が約六十四億円、火力関係が約十五億円、その他特定の電源には分類できない予算が約二百九十九億円となっております。
 なお、太陽光、風力に関しては電源立地対策予算には計上しておりません。
#80
○水野賢一君 実態としてほとんど原子力偏重と言っていいというふうに思いますが。
 昨日、私も実は浜岡原発の方へ行ってきたんですね。みんなの党の視察団で行ってきたんですが、そこで御前崎の市長たちともお会いしたんですが、そのときちょっと話題に出たことの一つとして、よく、これは官房長官とかですかね、電源立地の交付金は、浜岡原発が停止された場合でも八割は交付されるというような発言があったかと思いますけれども、これ八割というのは何に比べて八割なんでしょうか。
#81
○政府参考人(横尾英博君) 電源立地交付金の場合には、通常、二年前の発電電力量を算定基礎として交付をいたします。
 今御指摘の八割という件でございますが、これは災害その他の理由により施設の安全性を確保するために運転を停止した場合、この場合には年間の稼働率を八一%を超えない範囲で運転停止期間も稼働したとみなして算定をするものでございます。
 したがって、この八割というのはこの八一%のことだと思いますが、通常、原子力発電所は十三か月運転をして三か月定期検査をするというのが通常のパターンでございますので、これで計算をしますと年間稼働率が八一%になるという計算でございまして、これが上限で、運転が仮に止まってもこの上限でみなして交付をするというルールになってございます。
#82
○水野賢一君 じゃ、最後に伺いますけれども、今お話にあったように、原発というのは定期検査がありますから一〇〇%の稼働率ということはないわけであって、そうすると、その場合でも、だから、一〇〇%稼働したときに比べて八一%なのかということの確認と、その二年後、二年後とかは、要するに二年前のものを基準にするわけでしょうから、二年後とかになったときというのはどうするとかということは、そのときも八一%は保証するという意味なのか、ちょっとそこを確認したいと思います。
#83
○政府参考人(横尾英博君) まず、基本的には、直近でデータを入手するのは前々年度でございますので二年前。したがいまして、例えば浜岡のケースでありますと、平成二十三年度、今年度の電源立地対策交付金の算定基礎は平成二十一年度の発電電力量に基づいているということでございますので、そういう意味ではその八割といった減額はないようになっております。
 その二年前のルールとは別に、仮にその二年後以降、平成二十五年度以降についても仮に電源立地交付金が、今度は平成二十三年度が交付のベースとなる年度になりますが、二十三年度止まった場合においても、先ほどのように年間稼働率を八一%を上限とみなして交付をすると、そういうことでございます。
#84
○水野賢一君 終わります。
#85
○市田忠義君 今日は、福島原発事故による放射性物質に汚染された災害廃棄物対策についてお聞きします。
 五月一日、枝野官房長官は記者会見で、郡山市などの学校の校庭から除去した放射性物質を含んだ表土について、東京電力福島第一原発事故で汚染された廃棄物とみなした上で処分の在り方を検討すると、そういう考え方をお示しになりました。
 そこで、これ基本問題なので大臣にお聞きしたいんですが、福島県内の放射性物質に汚染された災害廃棄物についても福島原発事故に起因する放射性廃棄物として処分すると、これが当然だと考えますが、いかがですか。
#86
○国務大臣(松本龍君) 大変この問題も私も発災以来ずっと頭を痛めておりまして、原子力安全・保安院、あるいは原子力安全委員会、あるいは経済産業省、環境省、文部科学省等々、また福島県の意向もありますので、様々苦慮してまいりましたけれども、放射性物質による汚染のおそれのある災害廃棄物の処理に関しましては、関係府省が協力をして、福島県内の災害廃棄物の当面の取扱いをまとめたところであります。
 これに基づいて第一回の災害廃棄物安全評価検討会を五月十五日に開催をいたしました。その前にモニタリングを実施をしております。同検討会でモニタリング調査の結果を評価し、災害廃棄物の集積による周辺の空間線量率への特段の影響や、それによる周辺住民の方々の健康の影響はないことを確認をして五月十七日に結果を公表をいたしました。また、同検討会では、この調査結果などから通常の処理が可能と考えられる地域の範囲についても検討していると思っております。
#87
○市田忠義君 聞いていることに答えていないんですけれども。それは後の質問なんです。ちゃんと聞いていることに答えてほしいんですよ。
 じゃ、端的に聞きますよ。放射性物質に汚染された福島の災害廃棄物の汚染原因者は誰ですか。汚染原因者。
#88
○国務大臣(松本龍君) 東京電力です。
#89
○市田忠義君 それが聞きたかったんです。
 五月十七日の災害廃棄物安全評価検討会では、環境省が行った仮置場のモニタリング結果、災害廃棄物周辺の空間線量率はバックグラウンド地点と同程度であり、周辺への特段の影響や周辺住民への健康影響はないということで、一部の自治体について処理を再開することは可能だという方針が示されました。
 最大値は時間当たり四・〇四マイクロシーベルトの地点もあったと報告されていますが、そこでこれをお聞きしたいんですが、原子炉等規制法に基づくクリアランスレベル、これは時間当たりに換算すると何マイクロシーベルトか、数値だけお答えください。
#90
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 原子炉等規制法におけますクリアランスレベルの導出に当たって用いられた線量の目安というのは、一年間当たり十マイクロシーベルトとなってございます。
#91
○市田忠義君 一時間当たりを聞いているんです。
#92
○政府参考人(中西宏典君) 一時間当たりで申し上げますと、〇・〇〇一マイクロシーベルトに相当します。
#93
○市田忠義君 その通告のときにも、分かりやすいように時間当たりで全部統一してくれと言っておいたんです。
 じゃ、放射性固体廃棄物埋設処分で、放射線障害防止の観点からの管理を規制除外する際の判断の基準とすべき線量、それから国際原子力機関、IAEAの規制除外、規制免除のクリアランスレベル、医療機関や研究機関から発生する放射性廃棄物のクリアランスレベル、それぞれ時間当たり何マイクロシーベルトになっているか、これも数値だけお答えください。
#94
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 放射性固体廃棄物を埋設処分する場合の規制免除の判断基準ということにつきましては、時間当たりに換算いたしますと〇・〇三マイクロシーベルトとなってございます。
 さらに、IAEAについての質問でございます。IAEAにおきましては、クリアランスレベルにかかわる線量の目安といたしまして、時間当たり〇・〇〇一マイクロシーベルトでございますし、固体廃棄物の埋設処分を規制免除するという際の判断基準といたしましては、これ時間当たり〇・〇三マイクロシーベルトというふうになってございます。
#95
○政府参考人(渡辺格君) 放射性同位元素に関しても御質問でございますので、文部科学省の方からお答え申し上げます。
 平成二十二年の五月、放射線障害防止法が改正され、放射性同位元素に関してもクリアランス制度が導入されました。放射性同位元素に関するクリアランスレベルについても、原子炉等規制法と同様に考えてございまして、その濃度レベルは一時間当たりに換算すると約〇・〇〇一マイクロシーベルト程度に相当するものでございます。
#96
○市田忠義君 今述べられたように、人体への影響もほとんどなくて、放射性物質として扱う必要のないものを放射線防護の規制から除外、免除するという立場から、国際的にも国内的にもいずれも時間当たりほとんど〇・〇〇一マイクロシーベルトを基準にしていると。
 この基準の是非は別として、これでも高過ぎる、低過ぎるという議論はありますが、それはさておいても、今回の環境省の仮置場調査による線量というのは、今述べられた各種のクリアランスレベルと比較しても極めて高い線量だと。環境省、そういう認識でいいですね。
#97
○政府参考人(伊藤哲夫君) 今、保安院等から御説明のあったクリアランスレベルに比べれば高い数字であることは間違いございません。
#98
○市田忠義君 今述べられたように、各種のクリアランスレベルから比べると大変高い数字が出ているという認識をお示しになりました。
 さきの安全評価検討会では、放射線量が比較的高い瓦れきは国が設置する仮設焼却炉で処分し、線量が低い瓦れきは通常の焼却炉で処分できるようにすると、こうされています。しかし、国が設置する仮設焼却炉には放射性物質を除去できるフィルターが装着されますが、通常の焼却炉にはフィルターは装着されていません。
 通常の焼却炉で安全に処理できるのかと。線量が低いといっても、クリアランスレベルよりも大幅に高い線量の災害廃棄物を通常の焼却炉で安全に処理できるのかどうか、これについて端的にお答えください。
#99
○政府参考人(伊藤哲夫君) この検討会におきましては様々な議論が行われましたですけれども、今先生がおっしゃられたように焼却炉で、特定の焼却炉で焼却すればいいと、そういった結論が出たわけではございません。まだその処理の方法については今後の検討課題と、様々な議論が出ていますけれども、今後の検討課題というふうにされておるわけでございます。
 むしろ、この第一回検討会におきましては、会津地方と同程度以下の空間線量率の市町村にあっては災害廃棄物を通常どおり処理することが可能ではないかと、こういった方向性は出たわけでございますけれども、先生もおっしゃられたようなことについては方向性が出たわけではございません。
#100
○市田忠義君 そうすると、比較的線量が低い部分についても、一般の焼却炉ではなくて特別の安全対策を取ってやると、こういうことを、方向性を検討しているということでいいですね。
#101
○政府参考人(伊藤哲夫君) 会津地方と同程度以下の空間線量率の市町村にあっては、通常の災害廃棄物の処理と同じようなことでやってもいいと、こういう方向性は出されたということでございます。
#102
○市田忠義君 地域で分けるのは駄目だと思うんですよ。地域が違ってもいろいろ放射線量の値が高いところだってあるわけですから。まあ、それはいいです。
 南川事務次官が二日、福島の副知事に面会された際に、他県と放射線量のレベルが同じであれば処分しても問題はないと、こう述べたと報じられています。私は、この発言は、天然由来の放射線と東電の福島第一原発事故による放射能汚染を同列に扱うという非常に重大な発言だろうと思っているんですが、これは事実上東電の汚染原因者、加害者責任を棚上げすることにつながるんじゃないかと。冒頭わざわざ汚染原因者は誰かと聞いたのは、そういう意味なんです。
 この点については、大臣はどういう認識でしょう。
#103
○政府参考人(伊藤哲夫君) 次官が申しましたのは、今後福島県内の災害廃棄物をどういうふうに処理していくのかと、こういったことにつきまして、最初私ども三省でまとめた、原子力安全委員会の御意見も聴き取りまとめたものでは、会津地方につきましては通常の災害廃棄物として処理してもいいと、こういうふうなことでございましたので、中通り及び浜通り地域においても会津地域と同程度以下の空間線量率であれば同様に処理してもいいと、こういうふうな方向性についてお話をしたと、こういうふうに理解しております。
#104
○市田忠義君 私が言いたかったのは、この天然由来の他県のものと福島原発事故由来のものとを放射線量のレベルが同じだったら同じ扱いでよいとするという考え方は、責任の所在を曖昧にするものだということを言いたかったんです。
 角度を変えて聞きましょう。原子力損害賠償紛争審査会が先月二十八日、損害賠償の範囲に関する第一次指針を決定をいたしました。しかし、その指針の中には放射性廃棄物の処理費用などは検討されていません。風評被害も含めて、あの福島原発事故に起因するあらゆる被害について全面賠償するというのは、これは当然なんですが、この原発事故で放射性物質に汚染された放射性廃棄物についても同様の考えで扱うべきだというふうに思いますが、これは政治的な問題ですから、大臣に。認識いかがですか。
 要するに、原発に起因するあらゆる損害については東電が第一義的な責任を負うと、これは国会の答弁でもおっしゃっているんですよ。だとすれば、放射線に、原発の事故で放射線に汚染された災害廃棄物の処理についても、それに掛かる費用については東電に責任を負わせるというのは当然じゃないかということを聞いているんです。
#105
○政府参考人(伊藤哲夫君) 当然のことながら、東電の責任は免れないということは当然だと思います。
 その上で、どういうふうな費用負担をしていくかということは今後の検討課題だというふうに考えております。
#106
○市田忠義君 いや、それが確認されたらいいんです。東電の責任をきちんと曖昧にしないということをはっきりしてもらったらいいんです。
 じゃ、別の問題。福島第一原発のプラントメーカー、どこの企業ですか。
#107
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 福島第一原子力発電所のプラントメーカー、それぞれの炉型によって幾つか違ってございます。ちょっと長くなりますけれども、一号機につきましてはアメリカのゼネラル・エレクトリック社、二号機及び六号機につきましてはアメリカのゼネラル・エレクトリック社及び東芝、さらに三号機及び五号機につきましては東芝、四号機は日立のプラントメーカーが造ったものというふうに認識してございます。
#108
○市田忠義君 もう日本の原発建設のプラントメーカーというのは、東芝、日立、三菱、この三社で寡占状態にあるということはもう公にされていることでありますが、この原発建設にかかわるメーカーなどの原子力関係の年間売上高を調べてみましたら、この十年間、毎年一兆二千億円台から一兆七千億円台で推移していると。これら、例えば日立製作所、東芝の二〇一〇年三月現在の内部留保、それぞれ二兆二千八百二十四億円、一兆六千百二十八億円になっています。
 原発事故を起こした東京電力の責任と費用負担は当然ですが、原発を建設したプラントメーカーの内部留保を活用し、応分の責任と費用負担をこういう企業にも求めるべきだと思いますが、これは大臣の基本的認識で結構ですから、今後検討するとかいろいろあるんでしょうけれども、現時点で大臣はどう考えておられますか。
#109
○政府参考人(中西宏典君) そういう事態につきましては、今後具体的な東京電力の賠償をどういうふうにやるのかといったことが、まず当面、被害を受けられている方々に対する対応をまずは議論するということでございまして、今御質問の件につきましては今後の検討対象になるかと存じます。
#110
○市田忠義君 今後の検討対象では全然話にならないわけで、やっぱりこういう原子炉メーカーの責任についても厳しく問うていくという立場に立っていただきたいと。
 時間が来ましたから、最後に、福島原発事故で放射性物質に汚染された災害廃棄物は原子炉等規制法や廃棄物処理法には規定がありません。なぜかと。それは、日本の原発事故は過酷事故は起こらないんだと、絶対に大きな事故は起こらないと、そういう安全神話に基づいた原子力行政が行われてきたために、放射能汚染を想定外として規制してこなかった。それ重大な行政上の私は欠陥だと思うんです。
 したがって、福島原発の事故を契機にして、安全最優先の原子力行政に抜本的に転換すると、人の健康と生活環境を守る立場から、環境基本法や廃棄物処理法などの環境行政それ自体の抜本的な見直しを図るべきだと思いますが、これは、大臣、是非決意をお述べいただきたい。
#111
○国務大臣(松本龍君) 安全第一だということは、私ももう国会議員になる前からそのとおりだというふうに思っておりますし、様々な問題点があればこれからもやっていかなければなりませんし、冒頭申し上げましたように、やっぱり電力事業の在り方、保安院の在り方、安全委員会の在り方、そして事業者との切り分け、いろんなことをやっぱりこれから本格的にやっていかなければなりませんし、法律の問題も様々これから検討していかなければならないと思っています。
#112
○市田忠義君 終わりますが、放射能物質に汚染された災害廃棄物をどの法律に基づいて処理するかというのは全くないわけですね、総合法体系は。これはたしか予算委員会か何かで川口委員も指摘されておりましたけれども、やっぱりこういう問題の不備について、やっぱりこういうことを想定していなかったからそういう法律がないわけで、こういう事故の教訓に鑑みて、それに対する対応をきちんと取るという決意をもっと明確に述べていただきたいということを述べて、質問を終わります。
 一言あればどうぞ。
#113
○国務大臣(松本龍君) それも含めて、私は検討していかなければならないと考えています。
#114
○市田忠義君 終わります。
#115
○亀井亜紀子君 今日は、まず初めに、自然公園内の瓦れき処理についてお伺いをいたします。
 現行制度では、自然公園内の堆積土砂の撤去や自然公園内の庁舎の災害復旧費については国庫支出金交付対象外になっています。また、市町村施設の災害復旧費に対しては国庫補助制度がありません。今回、沿岸部を中心に、自然公園内、陸中海岸国立公園内の被害が甚大であると、私たちが視察に行った宮城県から対策が要望されておりますけれども、環境省の対応はいかがでしょうか。樋高政務官にお伺いいたします。
#116
○大臣政務官(樋高剛君) お答えをさせていただきたいと思います。
 まず、自然公園内の瓦れきの撤去についてでありますけれども、これはもう御案内のとおり、環境省のスキームとして、災害廃棄物の処理事業として当該市町村が認定をして撤去するということであれば、これは環境省のスキームで対処できるということであります。
 しかしながら一方で、今庁舎の復旧という御指摘があられたと思います。東北地方の重要な観光地を含む自然公園につきまして、公園事業施設の復旧を推進するということは、今後の被災地における復興が本格化していく中におきまして、観光の振興、それによる生活再建に資するものとして重要性を増していくというふうに考えているところであります。
 現在、自然公園施設の被災状況の把握をなお詳細に行っているところでありまして、これを踏まえて、自治体が管理する被災した公園利用施設への支援策の具体的内容について今検討し、結論を出して、しっかりと対処してまいりたいと、このように考えています。
#117
○亀井亜紀子君 是非早急な対応をよろしくお願いいたします。
 次に、瓦れきの利用についてお伺いいたします。
 先日、この委員会で、陸に打ち上げられた大型船舶などを撤去するのではなく、原爆ドームのように震災の記憶として保存してはどうかと提案をいたしました。松本大臣から御答弁をいただいて、安全性等の問題があるのでそれが一番重要であると、けれどもいろいろ検討はしてみたいというような御答弁がありました。
 報道を見ましたら、建物の上に打ち上げられた「はまゆり」はだんだん傾いてきているのではないかということで撤去されましたし、また、陸に乗り上げた大型船舶は先日クレーンでつり上げられて、これは海に戻されて利用されるのだと思います。
 それぞれ地元の事情があると思いますけれども、全てきれいに撤去してから何かアイデアが出てきては遅いと思います。今何か具体的に、例えば震災公園を造るようなそういう可能性、議論はあるのでしょうか。大臣にお伺いいたします。
#118
○国務大臣(松本龍君) いろいろなことを考えてまいりましたし、実は発災から一週間ぐらいして、河田惠昭先生という、今、復興構想会議の委員でありますし、津波の専門家でありますけれども、十日ほどして二人で話しまして、分別はしないといけませんけれども、ドンガラといいますか、硬いコンクリート塊はもう積み上げておいて、どこかそのまま防波堤みたいにしようよという話をしていましたが、いろんな話をしていまして、ある意味では、海岸の風景が美しい三陸海岸です。陸中国立公園もありますし、国定公園もありますし、県の指定公園もあります。そういう意味から、三陸復興国立公園として再編成をしてはどうかという構想を環境省は発表をしているところであります。
 この構想は構想として、実現につきましては構想会議の皆様の提言や、また何よりも被災した地方公共団体及び関係省庁との議論が大事でありますから、そこを深めていきながら、やっぱり何よりも美しいあの三陸のリアス式海岸の風景をしっかり大事にしていきながら、様々な構想を皆さんと一緒に膨らませていきたいなというふうに思っています。
#119
○亀井亜紀子君 全く元どおりにするということではなくて、この機会に新しい大胆な発想で復興計画を練るようにお願いしたいと思います。
 次に、バイオ燃料の実験についてお伺いします。
 バイオ燃料としてはトウモロコシなどが知られております。バイオ燃料というのは石油と同じように炭化水素を生産することのできる原料でありまして、最近は藻類、藻が特にアメリカなどで注目をされておりまして、大胆な研究開発が始まっています。
 アメリカ・エネルギー省は昨年の五月に、大学、企業で構成する藻コンソーシアムに五千万ドルを拠出する計画を発表しています。同じく七月にはアメリカ・エクソンモービルが藻に関する研究開発に六億ドルを超える投資を発表、アメリカ国防省は軍用ジェット燃料研究に三百五十万ドルの出資、NASAは海上での大規模生産を想定したOMEGA計画を発表しています。
 日本はどうかといいますと、藻類産業創成コンソーシアムという約六十社が参加しているプロジェクトがありまして、筑波大学で研究が進んでいます。この研究チームで昨年十二月にオーランチオキトリウムという沖縄産の藻が発見されました。元々ボトリオコッカスという藻類が炭化水素を発生することは知られていたんですけれども、これに対して、もっと十倍以上の炭化水素を作ることができる、二時間で倍になる藻が発見をされました。
 大規模栽培をしますと、これは昨年の十二月十五日付けの日経新聞ですけれども、一リットル当たり五十円程度になるのではないかと書かれています。商業生産には十年掛かるだろうということですが、かなり有望な藻類です。
 今回、海水につかった農地がたくさんあるわけですけれども、そこに多額の資金を投じて土地改良を行うよりも、農地における第六次産業としてのバイオマス生産として、塩害というピンチをチャンスに転換することもできるのではないかと思います。二万ヘクタールで日本の年間石油消費量を賄える。これは大体被災農地と同じ面積だそうです。
 こういった情報をベースとして、経産省それから農水省のお考えを伺いたいと思います。また、松本大臣には、被災地で大規模な実験、再生可能エネルギーの促進について前向きな御答弁をいただきたいと思います。
#120
○政府参考人(安井正也君) お答えを申し上げます。
 バイオマスエネルギーは動植物由来の有機性資源をエネルギーとして利用するということでございまして、再生可能エネルギーの一翼を担うと、このように考えてございます。また、その中で、今御指摘のございましたいわゆる藻類バイオ燃料、こうしたものにつきましては、大きな施設がなくてもかなりの量の資源を供給することができる可能性がある。あるいは、先ほどお話にございましたトウモロコシなどとは違いまして、食料とかあるいは飼料、動物の餌などのような言わば用途上の競合が起こりにくい、こうしたメリットがあるというふうに私どもも考えておるところでございます。
 一方、今まさに新しい種類が見付かったというお話ございましたけれども、利用目的に最も適した藻類の種類にどんなものがあるかというのはまだまだこれから探索の余地があると思っておりますし、また、効率的で価格競争力のある生産プロセスの開発についても同様であろうかと思っております。
 こうしたことでございますので、経済産業省といたしましては、昨年度からこの藻類バイオマス燃料技術を含めまして、次世代のバイオマスエネルギーの技術開発事業というのを立ち上げてございまして、広く提案を受け止めてこれらを支援するという制度をやらせていただいております。今年度、更に予算も増やさせていただいておりますので、より一層多くの案件にしっかりとした支援をしてまいりたいと、このように考えております。
#121
○大臣政務官(吉田公一君) 亀井委員から御質問がございましたバイオ燃料実証等への活用につきましては、地域から御要望があれば、今後の復旧復興対策の議論の中でこの藻につきましても十分に幅広く検討していきたいと思っております。
#122
○国務大臣(松本龍君) 再生可能エネルギーの大変いい御指摘をいただきました。
 岩手県の宮古市に行きましたら、山本市長は、この辺は風が強いんですよ。宮城県の南三陸の佐藤町長は、この辺は余り雪は降らないんですよという話をして、まさに太陽光、風力、バイオマスを含めて、かなり被災に遭われたところはポテンシャルが高いということも含めて、また、これから三・一一を境にして、やっぱり再生可能エネルギーというのは雇用も含めて非常に大事な問題だということで、環境省、先頭になってこのことを考えていかなければなりませんし、節電、省エネ、イノベーション、併せて我々これから大いに取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#123
○亀井亜紀子君 是非、関係省庁で連携して大胆な、経済成長に結び付くプロジェクトをよろしくお願いいたします。
 次に、放射性物質の除染についてお伺いをいたします。
 除染に効果がある、セシウムを吸着する物質としてゼオライトが今注目をされています。先日、四月の二十七日に、政府と東京電力の事故対策統合本部が放射性物質を含む汚染水処理にゼオライトを吸着剤として使うと発表をしています。ゼオライトの産出地は主に東北、それから北海道、ほとんど東日本ですけれども、実は島根県が西日本では唯一産出できるところで、今ゼオライトへの注目が高まっております。しまね産業振興財団ではかなり研究が進んでおります。
 先日、東電はゼオライト土のうで放射性物質の吸着実験を行って成功したという報道なのですが、このゼオライトの使い方について、私は地元で疑問を投げかけられました。岩石のまま土のうに入れたようなんですけれども、確かに、一般人が考えても粉砕した方が、粉にした方が表面積が増えますから、吸着率は高くなるはずなんです。ですので、東電はきちんとしたゼオライトの使い方のアドバイスを受けているのだろうかという指摘があったのですけれども、現状はいかがでしょうか。
 また、ゼオライトは、例えば放射能に汚染された瓦れきを分類する前の除染ですとか、今後、今日も雨でしたけれども、大気中にある放射性物質がこれから浄水場に落ちることが予想されます。そういった場合にその浄水場の水を除染することにも有望であると思いますけれども、この点、現状、対策はいかがでしょうか。
#124
○大臣政務官(吉田公一君) 今お話がありましたように、ゼオライトにつきましてはかなり注目をされ、そして吸着性があるというようなことも言われております。ロシアのチェルノブイリでもこのゼオライトが使われたようでございまして、ヒマワリ等もあるようでございますけれども、これからの浄化手法としては大変適していると思いますので、今検討中でございます。
 今後、土壌の放射性物質の状態等に応じまして適切な手法が選択をされて現場での導入が進むよう、現地実証試験を行ってまいるところでございます。
#125
○政府参考人(篠田幸昌君) 私ども水道を所管しておりますので、今回の原子力発電所の事故に伴いまして放射性物質が水道の方に入ってこないかと、こういう点で御質問でございます。
 私ども今回の事故に伴いまして、三月十九日になりますけれども、放射性物質に関する指標というものを設定をいたしております。これによりまして、水道事業者、水道水の摂取制限でございますとか、あるいは広報を要請するということをいたしてきておるところでございます。三月の中下旬に、一時的にでございますけれども、その指標を超過する自治体がございましたけれども、それ以降は極めて微量あるいは極めて一定の限られた区域でしか出ていないという状況にございます。
 こういった点ございますので、私どもモニタリングが必要だというふうに思っておりまして、モニタリングの実施ということをしておりますけれども、先生の御指摘ございましたゼオライトの使用についてでございます。
 私ども、今回こういった事例、経験的に初めてでございます。放射性物質をどうするか、水道水に混ざらないようにどうするかと、非常に大きな課題でございますので、四月の二十五日に私ども有識者から構成されます水道水中の放射性物質対策検討会というのを設けてございます。こちらにおきまして検討が開始されておるところでございますけれども、その検討の中におきまして、ゼオライト等を利用いたしまして有効な低減対策というものを考えてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#126
○亀井亜紀子君 浄水場については急ぐと思いますので、是非早急な対応をお願いいたします。
 最後に、ヒマワリについてですが、広い範囲の土壌の除染はゼオライトは余り適さない。一つヒマワリが注目されているんですけれども、これはJAXAで宇宙農業ということで研究されていたようでして、また農水省でも研究が行われていると聞いております。
 ヒマワリについて、その除染効果についてお伺いいたします。
#127
○委員長(北川イッセイ君) どなたに御質問ですか。
#128
○亀井亜紀子君 農水省担当の方です。
#129
○大臣政務官(吉田公一君) いや、私とは知りませんで、失礼いたしました。
 土壌の、御承知のとおり除染手法については、ヒマワリ等もございますけれども、当面は吸着剤の利用をいたしましたり、あるいは浄化方法などを今検討しているところでございまして、今これといった除染方法が果たしてあるのかどうかという点にあるわけでありますが、放射性物質の状態等に応じましては適切な手法がこれから選択をされまして、現場での導入が進むように進めてまいりたいと思っております。
#130
○委員長(北川イッセイ君) 亀井亜紀子君、いいですか。
#131
○亀井亜紀子君 はい、結構です。
#132
○委員長(北川イッセイ君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#133
○委員長(北川イッセイ君) 水質汚濁防止法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。松本環境大臣。
#134
○国務大臣(松本龍君) ただいま議題となりました水質汚濁防止法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 古来より我が国では、地下水を有効活用してきており、現在でも、我が国の水使用量の一割強、都市用水の約四分の一を占めているなど、身近にある貴重な淡水資源として広く活用されているほか、災害時等緊急時の水源としても重要であります。
 しかしながら、近年、事業場等が由来と推定をされるトリクロロエチレン等の水質汚濁防止法上の有害物質による地下水の汚染が明らかとなっております。地下水は、一旦汚染されるとその回復が困難なため、その汚染の未然防止を図ることが何よりも重要であります。
 この法律案は、こうした状況に鑑み、有害物質による地下水の汚染の未然防止を図るため、有害物質を貯蔵する施設等の構造等の基準を定め、当該基準違反時の命令規定を設けるとともに、構造等についての定期的な点検に関する必要な措置を講ずるための規定を整備するものであります。
 次に、本法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、有害物質の貯蔵を行う施設等に関する届出規定の創設についてであります。
 有害物質を貯蔵する施設の設置者等に対し、当該施設の構造、設備、使用の方法等についての届出を義務付けることとしております。
 第二に、基準遵守義務の創設についてであります。
 有害物質を貯蔵する施設の設置者等は、有害物質による地下水の汚染の更なる未然防止を図るため、構造等について基準を遵守しなければならないこととしております。
 第三に、基準遵守義務違反時の改善命令等の創設についてであります。
 都道府県知事は、有害物質を貯蔵する施設の設置者等が、基準を遵守していないと認めるときは、構造等の改善、施設の使用の一時停止を命ずることができることとしております。
 第四に、定期点検義務の創設についてであります。
 有害物質を貯蔵する施設の設置者等は、当該施設の構造等について、定期的に基準の適合状況等を点検し、その点検結果を記録することに加え、その記録の保存を義務付けることとしております。
 以上が本法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
#135
○委員長(北川イッセイ君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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