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2011/05/26 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 環境委員会 第7号
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2011/05/26 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 環境委員会 第7号

#1
第177回国会 環境委員会 第7号
平成二十三年五月二十六日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     梅村  聡君     福山 哲郎君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     鈴木 政二君     石井 浩郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長        北川イッセイ君
    理 事
                轟木 利治君
                山根 隆治君
                有村 治子君
    委 員
                大石 尚子君
            ツルネン マルテイ君
                白  眞勲君
                前田 武志君
                松野 信夫君
                柳田  稔君
                石井 浩郎君
                小坂 憲次君
                谷川 秀善君
                中川 雅治君
                加藤 修一君
                水野 賢一君
                市田 忠義君
                亀井亜紀子君
   国務大臣
       環境大臣     松本  龍君
   副大臣
       環境副大臣    近藤 昭一君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       中山 義活君
       環境大臣政務官  樋高  剛君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山下 孝久君
   政府参考人
       文部科学省研究
       開発局長     藤木 完治君
       文化庁文化財部
       長        関  裕行君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        矢島 鉄也君
       厚生労働大臣官
       房審議官     篠田 幸昌君
       国土交通大臣官
       房審議官     井上 俊之君
       国土交通省都市
       ・地域整備局下
       水道部長     松井 正樹君
       環境大臣官房審
       議官       関 荘一郎君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    伊藤 哲夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○水質汚濁防止法の一部を改正する法律案(内閣
 提出)
    ─────────────
#2
○委員長(北川イッセイ君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、梅村聡君が委員を辞任され、その補欠として福山哲郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(北川イッセイ君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 水質汚濁防止法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省研究開発局長藤木完治君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(北川イッセイ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(北川イッセイ君) 水質汚濁防止法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○有村治子君 皆様おはようございます。
 三月十一日に発生しました東日本大震災で天寿を全うできなかった数々の命の尊さ、またその御霊に哀悼の意を尽くすとともに、人生設計の大きな変更を余儀なくされていらっしゃる被災地の方々、また自ら被災しながらも被災復興支援に今日この瞬間も貢献をしていらっしゃる方々の大いなる貢献をたたえ、本日は水質汚濁防止法の改正案について質問をさせていただきます。自由民主党の有村治子です。
 今日は質問時間が限られておりますので、質問に対して端的にお答えいただけると大変有り難いと思います。政治判断が伴うものに関しては政務三役に御対応を願い、また技術的な問題は政府参考人にお答えいただいても結構でございます。あらかじめ申し上げておきます。
 まず、政務官にお伺いします。
 樋高政務官、法治国家とはいかなるものでしょうか。その根幹的価値をお述べください。
#7
○大臣政務官(樋高剛君) 法治国家という言葉についてでございますけれども、国民の意思によって制定された法に基づいて国家権力を行使する国家であって、権力分立が行われ、司法権の独立が認められ、行政が法律によって行われ、法が統治するというふうに考えています。
#8
○有村治子君 そもそも、時の為政者が恣意的な判断あるいは権力の行使によって国民が生存権を始めとする基本的人権が侵されたりすることのないよう、不利益を被らないようにするのが法治国家における民主主義の根幹だと理解をしております。
 もし法律の守備範囲にすき間があるのなら、それを早急に埋めるべく努めるのが立法府に身を置く国会議員の務めであり、また、そちらに座っていらっしゃる行政権をつかさどる内閣の大臣及びその内閣の一角を占める三役の務めと理解しておりますが、この理解でよろしいでしょうか。
#9
○大臣政務官(樋高剛君) 私自身、いろいろなこの法治国家、今先生がおっしゃった法治国家、いろいろな法体系がございます。一方で、場合によっては、状況によっては想定をしてこなかった、あるいは法律がない部分も時にあるかもしれない。その場合には、しかし現実に対処をしていかなければいけない、適切に対応をしていかなくてはならないというふうに私は考えているところでございます。
#10
○有村治子君 質問にお答えをしていただきたいと思います。それが三役の務めというふうな認識でよろしいかどうか、端的にお答えください。
#11
○大臣政務官(樋高剛君) そのように考えています。
#12
○有村治子君 私もかように思います。
 福島第一原子力発電所周辺における放射能による水質汚濁の調査は、現在どのような状況にあるでしょうか。
#13
○政府参考人(関荘一郎君) 放射性物質に係る対応につきましては、関係省庁がそれぞれの役割分担の下、政府全体として適切に実施されていると認識しております。
 第一原子力発電所から二十キロ圏内外における水環境のモニタリングにつきましては、文部科学省、東京電力等において海域を中心に実施されていると承知しております。
 環境省におきましては、今回の震災を受けまして、緊急的に有害物質等の水質モニタリングを行うことを予定しているところでございますが、福島県より、これに合わせて放射性物質についても測定していただきたいという強い要望がございました。
 このため、環境省といたしましては、福島県内の第一原子力発電所から二十キロ圏外の河川、地下水については、有害物質等の測定と合わせまして放射性物質の濃度についても測定することとしておるところでございます。
#14
○有村治子君 ありがとうございます。
 福島県知事からの強い要望ということで、放射線についてもかかわっておられるようでございますが、そこに法的根拠はあるんでしょうか。
#15
○政府参考人(関荘一郎君) 放射性物質における水質モニタリングを実施する法的根拠につきましては、環境省設置法に、「放射性物質に係る環境の状況の把握のための監視及び測定」という規定がございまして、これを根拠としているものでございます。
#16
○有村治子君 では、伺います。
 水質汚濁防止法第二十三条に、放射性物質による水質の汚濁及びその防止について除外規定がわざわざ盛り込まれています。今回の調査はそれと矛盾しませんか。
#17
○政府参考人(関荘一郎君) 水質汚濁防止法第二十三条の除外規定というのは、この法律の規制対象となる物質から放射性物質を除くというものであるというふうに承知しております。
#18
○有村治子君 お答えいただいていません。矛盾しませんか。
#19
○政府参考人(関荘一郎君) したがいまして、モニタリングにつきましては、設置法上、環境省もその役割が明記されておりますので、モニタリングをすることに関しましては法的には問題ないと私ども考えております。
#20
○有村治子君 では、モニタリング以外のことは法的根拠がないということと同義というふうに認識してよろしいですか。
#21
○政府参考人(関荘一郎君) 現行の水質汚濁防止法で、放射性物質に係る規制を行うということについては水質汚濁防止法は適用除外ということになっておりますので、法的な根拠、環境省の責務というのがない状況にあるというふうに認識しております。
#22
○有村治子君 大臣、今の答弁を聞いていただいて、苦しい答弁だということは大臣も御認識のとおりだと思います。
 福島県知事からの要望が根拠ということですが、福島県知事がそのような要望、要請を出されるのは当然で、それは支持しますが、その法的整合性において、放射線由来の水質汚染にはタッチしませんよ、防止にも関与しませんよと自ら除外規定を法案に設置し、自らを縛りながら知事の要請にこたえようとする現状ニーズとの乖離において、いかに法的整合性を図るのかを伺います。質問にお答えください。
#23
○国務大臣(松本龍君) 今、関さんが言われたとおりだというふうに思いますけれども、いずれにしましても、私もこの間、様々な縦割り行政、三月十一日の発災以来様々な縦割り行政の中で抜け落ちている点、様々見てまいりました。
 例えば、廃棄物にしましても、官公物の問題あるいは瓦れきの問題、港の問題等々を見ましても、環境省、国交省、農水省、そして県、市町村、それぞれいろんな役割があって抜け落ちる点があるというところで、いろんな指示を出していきながら、決して抜け落ちることがないようにという指示をずっと出してきております。
 そういう意味では、今、関さんが言われたとおりだというふうに私は思います。
#24
○有村治子君 大臣、質問をもう一度させていただきます。
 縦割り行政の苦しさ、その抜け落ちることのないようにという大臣の趣旨は心から賛同します。そうではなくて、自ら放射性物質由来の水質汚濁には関与しないと法律に書きながら関与を迫られている、そしてその根拠としては知事からの要請という苦しい答弁を繰り返される、その整合性をどう大臣はお取りになるのですかと伺っているんです。
#25
○国務大臣(松本龍君) ですから、先ほど言いましたように、いろんな意味で発災以来様々なことが起こっておりまして、そういう意味では、法律の根拠等々もありますけれども、バックアップをしていかなければならないということもあろうかというふうに思っております。
#26
○有村治子君 冒頭に樋高政務官におっしゃっていただきました法治国家の趣旨、また民主主義国家の発展に仕える政治家であれば、そのバックアップというより先頭に立たなきゃいけないポジションでいらっしゃるはずです。
 今回、地下水のことについてですが、改正案の基になった中央環境審議会の答申においても、また、大臣が一昨日言及された本改正案の提出理由においても、地下水は一旦汚染されると多くの場合、自然の浄化作用による水質の改善、回復は困難だという地下水のその特徴を挙げた上で、特出しの指摘をされておられるんですね。
 であればこそ、放射性由来の水質汚濁を防止する手だて、体制、法整備を整えるべきだと思われませんか。
#27
○政府参考人(関荘一郎君) 委員御指摘のとおり、地下水は一旦汚染されますと回復は極めて困難である、これは一般の有害物質につきましても放射性物質につきましても恐らく同様なことだと思っております。
 ただ、現行の水質汚濁防止法では、有害物質につきまして、今御審議いただいておりますような様々な規制措置等はとれるようになっておりますけれども、放射性物質については現行では対象の外になっていると、こういうものでございます。
#28
○有村治子君 ならば、第二十三条の放射性物質による水質の汚濁及びその防止の除外規定を外す努力をすべきです。法案の出し直し、附則を付けるなり、大臣答弁としてしっかりと政治家の責任を果たすべきだと思いますが、いかがですか、大臣。
#29
○国務大臣(松本龍君) 災害がずっと起きてもう二か月以上、七十幾日たちますけれども、様々な措置といいますか、いろんな特出しとか横出しとかいう措置をこの間、五月二日の財政援助法案に盛り込みました。例えば、七十九の阪神・淡路では措置があったんですけれども、今度は百四十以上の措置をしております。
 そういう意味では、緊急の状況の中で様々なことが考えられるというふうに思いますけれども、そこのところの法の問題については御議論をまた願いたいというふうに思いますし、いろんな意味で喫緊の課題であるというふうに思っております。
#30
○有村治子君 大臣、議論をさせることではなくて大臣が決断することなんです。その決断を全くされようとしないで、どうやって今被災地であえぐ国民のその要請にこたえようとするんですか。質問に端的にお答えください。
#31
○国務大臣(松本龍君) これは、政府全体としての原子力行政の、今までずうっと長い間議論されてきた原子力行政の在り方の議論の中で併せて検討していくことが必要だというふうに私自身は認識をしております。
#32
○有村治子君 検討した上で、最終的に誰が決断するんですか。
#33
○国務大臣(松本龍君) 検討した上で、それぞれ最終的に判断をしていかなければならない。誰がということは、検討した上で判断をしていくことになろうかと思います。
#34
○有村治子君 誰が決断するかも分からないということを大臣が真顔でおっしゃっているんですか。
 法律が定めることと行政が行うことが全く逆になるおそれがある。法治国家、民主主義国家の精神に反するし、環境省はその法的矛盾を知りながら、また、その矛盾を抱えながら国民に真実でないことを言い続ける行政をすることになりはしませんか。虚構を演じ続けることを、真摯に環境行政に寄与したいと願い環境省に入ったスタッフに強いてほしくはないと思います。また、環境省スタッフには、国民、国家に対する欺瞞的行政がまかり通るのだという不正義を学習してほしくないと思います。
 こういうところこそ政治の主導が発揮されるところではないのですか、大臣。
#35
○国務大臣(松本龍君) 繰り返しになりますけれども、政府全体として原子力行政の在り方を検討して内閣が判断をするということになろうかと思います。
#36
○有村治子君 内閣が判断するといっても、ミスター内閣がいらっしゃるわけではありません。どこの大臣が判断するんですか。
#37
○大臣政務官(樋高剛君) 政府全体で判断をさせていただきたいと思っております。
#38
○有村治子君 大臣の所管も明確にできないんですか、政務官。
#39
○大臣政務官(樋高剛君) 先生がお尋ねになりました問題意識の部分でありますけれども、今回の調査はそれと矛盾をしないのかと。第二十三条の部分であろうというふうに思うわけでありますけれども、先ほど来、大変繰り返して恐縮でありますけれども、御案内のとおり、設置法第四条二十二のチのところで、「放射性物質に係る環境の状況の把握のための監視及び測定」とはっきり書かれているわけでございまして、この水質モニタリングを実施する法的根拠はここにあると、このように考えているところでございます。
 また、この水質汚濁防止法の第二十三条におきましては、「この法律の規定は、放射性物質による水質の汚濁及びその防止については、適用しない。」というふうには書いているわけでありますが、先ほど来大臣も答弁をさせていただきましたとおり、そして私も先ほどお話をさせていただきましたとおりでございまして、今後、政府全体として原子力行政の在り方が検討される際には、その一環として環境省が実施する放射線モニタリングの在り方についてしっかりと検討をさせていただきたいと、このように考えているところでございます。
#40
○有村治子君 別の観点からお伺いします。
 水質汚濁防止法において、地下水を浄化する基準には放射性物質の基準値が設置されていませんが、放射性物質に係る浄化基準を設定する必要があるんじゃないですか。
#41
○副大臣(近藤昭一君) 御指摘のとおりであると思っております。
 水質汚濁防止法では、有害物質に汚染された地下水の浄化措置を命令することができると、そういう規定が設けられております。ただ、その中においては放射性物質は規制の対象から除かれており、放射性物質にかかわる浄化基準も設定されていない。有村委員の認識のとおりだと思います。
 そういう中で、放射性物質による環境汚染を防止するための措置は、環境基本法第十三条において「原子力基本法その他の関係法律で定めるところによる。」とされており、現在の枠組みにおいては、原子力基本法の体系の下に関係各法に基づき必要な規制等が行われているところであります。
 そして、そういう中で、今、先ほどから答弁がありますように、放射性物質にかかわる河川や地下水等の水質汚濁についてはどこの府省が何法に基づいて所管するのか必ずしも明確になっていないため、責任体制を明確化するため政府内での新たな体制などの議論が必要と認識をしております。議論の際には環境省としてももちろん積極的に役割を果たしていくと、こういうことであります。
#42
○有村治子君 環境派で知られた近藤副大臣がそのような官僚的答弁を繰り返されるのは極めて遺憾であります。
 地下水を浄化する基準、その基準値というのはいかにあるべきでしょうか、そして、それはどこの所管が決めるんですか。環境省ではないんですか。
#43
○政府参考人(関荘一郎君) 副大臣から御答弁申し上げましたように、有害物質、いわゆる通常の有害物質につきましては、環境省の責任で多数の有害物質につきまして浄化基準を決めておりまして、それに基づいて浄化措置というのが行われてきているところでございます。放射性物質については、現在の水濁法の中では決定するようにはなっておりません。
#44
○有村治子君 では、審議官、いま一度伺います。
 調査はするが、放射能による水質汚濁の防止に実効性はない、それを担保する法的根拠はないということですね。
#45
○政府参考人(関荘一郎君) 放射性物質による環境汚染の状況の調査につきましては、設置法に基づいて調査ができるというふうに考えておりまして、現に近々調査を開始するということになってございますが、汚染が見付かりましたときにどのように対策を取るかというのは、水質汚濁防止法を始め、現在の環境法では全て対策の適用除外ということになっていると認識しております。
#46
○有村治子君 設置法を盾にされるのであれば、設置法のチを盾にされるのであれば、項目のチですね、水質汚濁法から二十三条を、わざわざ除外規定を設けるべきではない、その立法の不作為ということをしっかりと速やかに変更していただきたい。
 でなければ、先ほどおっしゃったように、今日の配付資料、環境省さんが提出していただいた資料でございます。大臣御案内のとおり、環境基本法でこれら全ての法案が放射性物質に対する適用除外規定があります。放射性由来の汚染物質には環境省は触りませんよ、タッチしませんよと。その困難を乗り越えていくのが今回の震災の被害の甚大さであり、政治主導が求められているその一丁目一番地ではないのですか。
#47
○国務大臣(松本龍君) 一丁目一番地という御指摘は、そのとおりだというふうに思います。
 本当に、今日、それぞれの委員の皆さんの御議論の中で様々なことをしっかり議論していただけるというふうに思っておりますので、私もいろんな意見を拝聴していきながら、今日これが議了をいたしますことを望んでおります。
#48
○有村治子君 私は、松本大臣とそう多く一緒に仕事をさせていただいたわけではありません。数時間、こういうふうに討議をさせていただいただけでございます。
 しかし、昨年の大臣御就任以来、生物多様性の日本が議長国になったあのCOP10、名古屋での会議でも、就任早々実に粘り強い、まさに、今まで必ずしも主流にいらっしゃらなかった松本代議士が政治の中枢に上り詰められたこのリーダーシップは、忍耐力であり、本当にしぶとい交渉力、これが松本大臣の強みであろうと思います。そして、党は違いますけれども、民主党の松本大臣が日本を代表して実にすばらしい差配をしていただいたことを私は掛け値なしでたたえたいと思います。
 にもかかわらず、原子力発電所の敷地外で放射性物質に汚染された瓦れきや土壌、水質については、処理方法が確立されていないどころか、どの省の誰がこれを所管し、第一義的な責任を負い、権限を持つのかが明確でないんです。それは、過去、三役が今まで予算委員会を始めとする答弁でも明確にそれをお認めになっていらっしゃいます。法が現状に追い付いていない状態です。
 放射性由来の水、大気、土壌汚染から人の健康や生態系に係る被害を防止するため、まずは所管を明確にすることが議論の先決だと考えます。いかがですか。
#49
○委員長(北川イッセイ君) 大臣、答弁できますか。
#50
○国務大臣(松本龍君) 何度もお答えして恐縮ですけれども、政府全体として原子力行政の在り方を検討していく、そして内閣において決めていくということになろうかというふうに思います。
#51
○有村治子君 誰がいつまでに責任を持って決断をするということすらおっしゃれない大臣の現実に、私は国民として少なからず不安を覚えます。
 東日本大震災を受けての菅内閣提出の第一次補正予算には放射性由来の災害廃棄物、瓦れき処理についての費用すら計上されていません。瓦れきの処理が復旧復興への一丁目一番地と大臣が何度もおっしゃる割には説得力に乏しいですね。予算を計上するのがどの省庁かどの官庁か明確になっていない法の空白事態が生じているからではないですか。
#52
○政府参考人(伊藤哲夫君) 第一次補正予算における廃棄物の処理についての予算措置でありますけれども、福島県内の放射性廃棄物による汚染のある災害廃棄物の処理に関しては、関係府省が協力して五月二日に福島県内の災害廃棄物の当面の取扱いを取りまとめたところでございます。
 これに基づきまして、避難区域及び計画的避難区域以外の地域のうち、浜通り及び中通り地方にある災害廃棄物については仮置場に集積をしているというところでございますが、この仮置場まで持ってくると。この必要な経費につきましては、宮城県、岩手県などの災害廃棄物と同様に、第一次補正予算における災害廃棄物処理事業において処理が複数年度にわたることを踏まえ、初年度分の国費所要額として全体で三千五百十九億円を計上したところでございます。
 また、環境省では、仮置場及びその周辺でのモニタリングを実施し、災害廃棄物安全評価検討会の第一回会合を五月十五日に開催しまして、放射性物質による汚染のおそれのある災害廃棄物の取扱いについて検討を行っているところでございますが、この取扱いの方針が固まった段階で追加の対応について適切に判断していきたいと、こういうふうに考えているところでございます。
#53
○有村治子君 その災害廃棄物安全評価検討会の結論が出るまでは予算は計上しないと強弁されるんですか。
#54
○政府参考人(伊藤哲夫君) 追加的な予算が必要となるということであれば当然措置をしなければいけないと考えますが、現行の予算措置の中で対応できるものについては当然のことながら現行の予算で対応していきたい、また、そういった部分も当然あるというふうに考えております。
#55
○有村治子君 大臣、スタッフにこういう苦しい答弁を何度もさせるというのは罪だと思いますよ。別の言い方で本質を伺っていきます。
 これは質問通告をしていないので、どなたが答えていただいても構いません。あらかじめ申し上げます。
 では、環境省に放射線由来の廃棄物処理あるいは放射能による環境汚染等を専門にする原子力の専門家は何人いらっしゃいますか。
#56
○政府参考人(伊藤哲夫君) 今回の事故を受けまして、私ども環境省廃棄物・リサイクル部の中、それから国立環境研究所等の関係機関の総動員をいたしまして、今、放射性物質による汚染のおそれのある廃棄物、どういうふうにしていったらいいかということを研究、検討しているところでございます。
#57
○有村治子君 検討していただくのは大いに結構。私が伺っているのは、原子力の専門家は環境省に何人いますかという数字です。
#58
○政府参考人(関荘一郎君) 原子力専門の職員は過去採用したことはございませんけれども、私の知っている限りにおきましては。ただ、大学等での専攻が核物理学、核融合であるという職員は数名存在しております。
#59
○有村治子君 答えは、今審議官がおっしゃったように、また伊藤部長が答えに窮されたようにゼロなんです。ゼロですよ、大臣、副大臣、政務官。放射性物質の災害廃棄物を鋭意努力してこれから処理を検討しますと強弁なさるけれども、そのブレーンを今まで育てたことは環境省ないんですよ。なぜか。法的縛りを掛けてきたからじゃありませんか。これ自民党にも責任ありますよ。この現実に対してそれをする手段がない、能がない、手だてがない、ノウハウもない中でどうやって処理するんですか、大臣。
#60
○国務大臣(松本龍君) 今、有村委員御指摘のとおりゼロだということは私も今初めて知りましたけれども、こういう状況の中ですから、これからやっぱりいろんな知見を集めていきながら、様々私どもとしても努力しますし、関係省庁ともこれから検討していくという、最初に述べましたけれども、そういうことを鋭意やっていくことが私どもの務めだというふうに思います。
#61
○政府参考人(伊藤哲夫君) 私どもの関係しております放射性物質によって汚染されたおそれのある廃棄物、これは原子力発電所の外の問題でございますけれども、これにつきましては、これまで環境省のみならず関係省庁においても想定をしてこなかった問題であります。そういった意味では、関係省庁でもそういった問題に特定して、何というか、これまで専門にやってきた職員というのは恐らく存在しないんだろうと思います。
 環境省としては、こういう問題が起こった以上、全力を尽くして検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。
#62
○有村治子君 専門家を養成するために十年、二十年待たれるわけですか。
 いみじくも今、伊藤部長がお認めになったように、今までなかったんですよ、想定していなかった。想定しなかったことが起こってしまった以上、今までの法体系の空白は許されない。むしろ、環境省自らをがんじがらめにしてきたこの法的な区割りを乗り越えていく。それだけの震災が起こったのに、その責務にこたえようとしないのは行政権の怠慢だと言われても仕方がないんじゃありませんか。
 ずっと私を見ていてくださる副大臣、いかがですか。
#63
○副大臣(近藤昭一君) 見ていたというか、重要な指摘だなと思って。あるいは、また改めて今、私もこの間この重要な問題に環境省としてしっかりと対応していかなくちゃいけないと、こういう思いであります。
 ですから、関係のスタッフとも話をしてまいりました。関係の専門家がゼロであるということは私は聞いておりました。どうしてこういうことになってしまったんだろう。今、有村委員が御指摘になったように、そうした専門家を育てていくことは時間が掛かることであります。そういう意味では、なぜ今までやってこなかったんだろう、こういう思いもあります。
 ただ、今からしっかり今この時点でもやっていかなくては、今後の体制ということでやっていかなくてはなりませんし、今の体制、今起こっていることに対しても対応していかなくてはいけません。
 そういう意味では、環境省としてできることは、残念ながら、今のところそういう専門家がいない、こういうこともありまして、私は、政府全体というか、関係省庁とも連携をしながら本当にできる限りのことをやらなくてはならないんだと、こういう思いであります。
#64
○有村治子君 今必要なのは連携で、連携は既にできています、そういう思いを持っていますということじゃなくて、決断されることなんですよ。菅さんも内閣総理大臣も、そして防災担当大臣も環境担当大臣も、決断していないからこれだけの問題が生じていて、そして原子力の専門家を一人も持っていないという事実を大臣が、所管の大臣すら知らない。そんなことみんな知っていますよ。それを大臣が知らないというのは、イエスマンしか置いてないんじゃないですか。
#65
○国務大臣(松本龍君) 私にとってはイエスマンもノーマンもおりません。ある意味では自分で様々判断をしてまいりましたので、これからも自分自身も判断をしていかなければならないと思っていますけれども、原子力の問題につきましては私も知見がありませんでしたし、そういったことを知らなかったことは私の不徳の致すところだというふうに思っております。
#66
○有村治子君 大臣御自身に知見が必ずしもあるということを求めているわけではありません。むしろ、持てるブレーンを総動員して、彼らがその専門機能を発揮できるような環境をつくるのが政治そのものじゃないですか。その決断をいつまでに決断するという表明もできなくて、いかにして環境省が国民の環境行政に対してこたえようとするのですか。今のままでいいと大臣は本気で信じ込んでいらっしゃるんですか。
#67
○国務大臣(松本龍君) 今のままでいいとは決して思っておりませんから、先ほど来答弁をしております。
 そういう意味では、放射性物質による汚染に関する基準や適切な処理の方法等は、やっぱり災害廃棄物の処理を担当する環境省が中心になってこの問題に当たる必要があるというふうには思っております。
#68
○有村治子君 今やっと明言していただきました。そうですよ。汚染源が何であれ誰であれ、環境省は国民また人体始めとする生態系を守る、環境保全を守るということで、この四十年間存在意義を発揮し、国民から信用されてきた。その国民の負託にこたえてこそ、松本大臣、兼務のメリットが出ると思いますが、いかがです。
#69
○国務大臣(松本龍君) おっしゃるとおりだと思います。
#70
○有村治子君 ならば、その決意のほどを法の改正について言及されるのが筋だと思いますが。
#71
○国務大臣(松本龍君) 法の改正につきましては、今申し上げましたとおり様々な関係省庁等々ありますので、検討をしてまいりたいというふうに思っております。
#72
○有村治子君 大臣、ずるいですよ。様々な省庁があるので検討したい、そうじゃないですよ。環境基本法と先ほどから政府答弁側が根拠の盾にされているその大本で、これだけの法案が放射性物質の適用除外を設けてきたんですから、これは原子力の専門家が云々言えるものじゃなくて、政治家しかこの判断はできない。そのリーダーシップのポジションにおられるのが松本担当大臣じゃないですか。
 そもそも、なぜ環境省が放射線由来の環境汚染には関与しないという、こんながちがちな縛りができたんでしょうか。
#73
○政府参考人(伊藤哲夫君) 放射性物質による環境汚染を防止するための対策につきましては、昭和三十年に制定されました原子力基本法に基づき昭和三十二年に制定されました核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律などに、その規制措置が制定されているところでございます。
 このため、環境基本法の前身であります昭和四十二年に制定されました公害対策基本法では、放射性物質による大気の汚染及び水質の汚濁の防止のための措置については原子力基本法その他の関係法律で定めるところによると整理され、それ以降制定されております廃棄物処理法その他の環境省所管の法律においても、放射性物質及びこれによって汚染された物を除くというふうにされたところでございます。
 なお、付言いたしますれば、公害対策基本法も、それを発展的に作りました環境基本法におきましても、放射性物質の問題が全て除外されているということではございません。これは、汚染を防止するための措置について原子力基本法その他の関係法律によるということでありまして、環境基本法でいいますれば、例えば事業者の責務、それから基本理念、三つ掲げておりますけれども、環境保全の基本理念、そういったものは放射性物質による環境汚染についても対象としているところでございます。
#74
○有村治子君 では、伺います。
 放射能に関する除外規定は、環境に関連する法律の中で一体何本あるんでしょうか。
#75
○委員長(北川イッセイ君) 答弁できますか。
#76
○政府参考人(関荘一郎君) 個別の環境法につきましては全て除外規定があると承知しておりまして、正確な数値はすぐには出ませんけれども、十三ではなかったかなと思います。
#77
○有村治子君 大臣、この十三というのは当たっていますか。
 すなわち、放射性物質は除く、環境省は関与しないという、その本数は幾つかということを環境省の幹部職員もそらんじてはなかなか言えないという状況、それに向き合おうとしてこない大臣の姿勢そのものが浮き出ているんですよ。いかがですか。
#78
○国務大臣(松本龍君) 今、十三というふうに言われましたけれども、ひょっとしたらもっとあるかというふうに思います。
 以上です。
#79
○有村治子君 先ほど伊藤部長がおっしゃったように、何でこの放射能に関する除外規定ががちがちに環境省を縛ってきたのかというのは、付言にも少しありましたけれども、省庁再編による所掌事務の結果や行政改革の都合というところもかなり色濃くあります。すなわち、行政制度としての人工的な線引きによって、環境省は放射性由来の環境汚染には関与しない仕組みが安全神話とともに今まで温存されてきただけではありませんか。
 人を始めとする生態系の健康、環境保全のために、汚染源が何であれ誰であれ、現実を直視し対策を打ってきたことによって環境庁、環境省の存在意義を発揮し、国民の信頼と支持を築いてきた四十年の実績におよそにつかわしくないばかりか、戦後最大の国難が起こり、世界が固唾をのんでこの心配をし、また日本を見守る中で、結局、環境省はそれでもこの法体系を見直そうとしない。
 除外規定を更に塗り重ねようとしていることによって、では一体どんな国民的利益があるのですか。その国益を明らかにしてください。
#80
○政府参考人(関荘一郎君) 環境法の中で放射性物質の扱いが除外されているというのは事実でございますけれども、環境省といたしましては、それぞれ有害物質に係る対策、例えば土壌汚染対策等の知見を基に、放射性物質による汚染の対策に活用できるものについては関係省庁と連携して積極的に取り組んでいるところでございます。
#81
○有村治子君 連携連携とおっしゃいますけど、連携するためにはその責任の所管、所掌事務を明確にするのが大前提じゃありませんか。
 内閣法第七条、今日の配付資料にも四ページ目に付けております、四ページ目の下の方ですが。
 内閣法の第七条には、所管官庁が定まらない事案に関して、総理が閣議にかけて裁定するというふうにあります。ですから、所管官庁が定まらない事案に関しては閣議決定をすればいいんじゃないですか。それをしないというのは、総理の決断力のなさか、菅内閣で防災担当大臣を担う松本大臣の危機管理能力の欠如、あるいは環境大臣としての事なかれ主義だといったそしりを免れないのではないですか。
 立法府に身を置きながら、また、行政権を発揮する内閣の主要大臣、不条理を正す内閣と自ら高らかに宣言した菅内閣が、不条理を正すどころか、この行政的不条理に向き合おうとすらしない行政の不作為、これこそ国民にとっての最大不幸ではないですか。
 松本大臣、歴史の評価に堪え得る選択とは全く思えませんが、いかがでしょう。
#82
○国務大臣(松本龍君) 様々、この放射性物質の問題につきましては、今、有村委員御指摘のとおり、不備があったというふうに私自身も思っております。そういう意味では、これから政府全体としても検討していかなければなりませんし、当然環境大臣としても防災大臣としてもしっかりこれからやっていかなければならないと今改めて思っております。
#83
○有村治子君 今改めて決意を新たにしていただいて有り難いと思います。
 ならば、内閣法第四条、今日の配付資料の四ページの下に書いておきました。第四条に、内閣がその権限を行うのは閣議による、そして、このB、各大臣は、案件のいかんを問わず、内閣総理大臣に案件を提出して閣議を求めることができるというふうに法的に担保されているんですから、松本大臣が案件を内閣総理大臣に提出され、閣議を求める、そして、環境相と防災担当大臣を兼ねている大臣としての務めを果たすというのが一丁目一番地じゃないですか。
 これをせずして、何が精いっぱい頑張っているという位置付けになるんでしょうか。
#84
○国務大臣(松本龍君) 精いっぱい頑張っているとは私は申しておりません。
 そういう意味では、今御指摘のあったことに関してはこれから環境省もあるいは政府全体としても取り組んでいかなければならない。今作業をしているところであります。
#85
○有村治子君 精いっぱい頑張っていることになるんでしょうかと申し上げました。
 今回、自民党も長年政権を担い、度重なる中東での紛争、また、それをもとにするオイルショックの苦い経験を経て、脱中東依存、脱石油一辺倒のエネルギー政策として原子力エネルギー政策を進めてきました。また、近年では地球温暖化防止の観点からも、CO2削減の観点からも、準国産エネルギーと位置付けられる原子力政策を自民党も続けてきました。
 平成二十三年三月十一日の震災発生後、その責任と反省に立ち、やはり環境省が、やはり放射能由来のことに我関せずというこの除外規定でがちがちに環境省を固めることは良くないと。その良くないということをしっかりと明言して、被災された方々、安定的な環境行政に期待する国民の負託にこたえようと、まず私たちは附帯決議ではなく法令集にも明記される附則の検討を進めてきました。
 大臣始め三役、この動きは御存じですね。
#86
○大臣政務官(樋高剛君) 議論があったことは承知をしております。
#87
○有村治子君 この議論になぜ乗らないんですか。今まで電気事業者にも相当な理解のあった自民党が、そしていろいろ党内でも立場のある自民党が、がちがちの自民党が、それでも経済産業部会長、文部科学部会長、環境部会長、いわゆるシャドーキャビネットの三大臣の合意の下に、やはりこれは日本の将来のために環境省が、汚染源が何であれ、それに向かい合っていくという法整備をしようと。
 こういうことを、野党の今までがちがちだった自民党が石破政調会長のオーケーもいただいて出しているのに、そのことに乗らないのは非常に残念ですが、どうですか、政務官。
#88
○大臣政務官(樋高剛君) 私自身も様々な問題意識も持ちながら日々お仕事をさせていただいておりますけれども、有村先生を始め各党各会派の皆様方で様々な角度からいろんな御議論をいただいていることにつきましては、本当に純粋に心からの感謝を申し上げさせていただきたいと思っております。
 一方で、今回の、そもそもこの法律案につきましては、放射性物質のものについての対応を一旦別にいたしまして、今回はまた法改正によってどうしても実現をさせたいこと、あるいは環境保全に資することをどうしても実現をさせたいということでありまして、その放射性物質のことにつきましては政府全体で、今現実に対応しなくてはいけないことには対応しつつ、しかし、先ほど来答弁もさせていただいておりますとおり、様々な問題意識も持ち、そして一方で政府全体で対応しながら現実の中で対応していくと。
 しかし、今回の法律の改正の趣旨も、大臣からお話を先般させていただきましたとおり、これも大切な目的を何とか実現をしたいという中でやっておりますので、どうか御理解をいただければ有り難いと、このように考えているところでございます。
#89
○有村治子君 理解はできません。思いがどれだけあっても、政治は結果で評価されるものと心得ております。
 話題を変えます。
 中国が沖ノ鳥島海域で放射性物質の海洋環境への影響調査を実施する方針を固めたとの報道がなされています。環境省はどのように対応するんでしょうか。
#90
○副大臣(近藤昭一君) 有村委員御指摘の件でありますが、中国が本年からの五か年計画で西太平洋での観測調査に乗り出す方針を示したとの報道があったことは承知しております。
 環境省におきましては、従前から継続的に日本近海の海洋環境モニタリング調査を実施しており、沖縄沖の海域を含め日本近海の海洋環境把握に努めているところであります。また、こうした知見を踏まえて、今回の震災に伴う海洋環境影響についても把握するため、緊急的な調査を東北被災地の沖合においても実施し、その際、放射性物質についても関係省庁と連携をしながら測定することとしております。
 こうした調査等により、環境省として今後も日本近海の海洋環境の状況把握に努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
#91
○有村治子君 副大臣、沖ノ鳥島ってどの都道府県に所属するんですか。
#92
○副大臣(近藤昭一君) 東京都だと思いますけれども。
#93
○有村治子君 伊藤部長に言われないと、ささやかれないと答えられないところ、領土意識、大丈夫でしょうか。
#94
○副大臣(近藤昭一君) いや、別にささやかれておりませんけど。
#95
○有村治子君 環境を守り、国土、領土を守るのが日本政府であり、環境省ですね。国境の島での調査実施についての具体的展望を伺いたいところですが、なぜ沖縄周辺とか西太平洋とかってわざとすり替えられるんですか。中国はこの沖ノ鳥島を岩と言い、日本はこれを島と言っているんですよ。それによって排他的経済水域も漁業権も主権も全く異なってくるんですよ。それなのに、そんな危うさで大丈夫なんですか。
#96
○政府参考人(関荘一郎君) 環境省におきましては、環境庁の時代から日本近海の海洋環境の状況を把握するために北から南までやってきたものでございまして、その例示といたしまして、南の方は沖縄から太平洋に向かっての調査も行っているというものでございまして、今後とも日本近海の状況を定期的に調査をしていきたいと、このように考えております。
#97
○有村治子君 ならば、審議官、地球環境の保全という意味で、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律、今日の四ページに入れておりますが、ここでの放射性物質による海洋汚染については、その防止については適用しないと、ここにも適用除外があるから、その法的根拠はどうやって担保されるんですか。
#98
○政府参考人(関荘一郎君) 海洋環境の状況の把握におきましては、放射性物質につきましても設置法において監視、測定を行うというのが環境省の任務の一つでございますので、それを根拠に実施できると考えております。
#99
○有村治子君 時間があと五分と迫ってきましたので、大臣にお伺いします。
 環境大臣が防災担当大臣を兼務されていらっしゃいますが、この状態をいつまで続けるんでしょうか、大臣。
#100
○国務大臣(松本龍君) 総理によって任命されまして、今日、今この状況にあります。そういう意味では、目の前にあることに関してずっとやってきておりますけれども、今それぞれが、環境でも副大臣、政務官が頑張ってくれていますし、防災でも副大臣、政務官がそれぞれ頑張っていただいております。
 そういう意味では、いつまで続けるということを言われれば、私はまないたの上のフナぐらいの気持ちで今おりますけれども、そういう意味では目の前にあることをしっかり取り組んでいくだけのことであります。
#101
○有村治子君 決断をすべき政治家のトップがまないたのコイなりフナなりというのは極めて心もとない状況でございます。
 海外に行ってこれから気候変動枠組条約の締約国会議でばんばんと国際交渉をしていかなきゃいけない環境大臣と、事にあって、実際に事が起こって国内に拘束される防災担当大臣、求められる機能、ファンクション、それからその拠点というのは全く違うわけですよね。
 そういう意味では、大臣が頑張るとおっしゃいましたけれども、大臣が頑張るだけではなくて、大臣の貴重な執務時間、身柄をどう確保するかというのは、御自身の体力的、物理的問題だけではなくて、国会対策マター、震災対応に関する政局、被災者の憤りにもつながりつつあるんです。松本大臣が兼務をしておられるので、環境省の大臣官房スタッフも、今、環境相に仕えているのか防災相に仕えているのか分からないぐらいなんですね。そういう意味では、もうそろそろ限界に来ているんではないでしょうか。
 兼務を解かれることが松本大臣にとっても環境省、政府にとっても国益にかなう良い選択だと思います。まないたのフナではなくて、自ら、まないたのコイだと理解しておりますけれども、是非御決断ください。いかがですか。
#102
○国務大臣(松本龍君) それぞれ昨年の九月以来担当してまいりましたし、九月、十月、十一月、十二月と国際会議が三つありまして、それぞれ担当してまいりました。今年に入りましては大変、大雪があって新燃岳があってこの震災ということで、目の前のことに対して対処していかなければなりませんので、ずっとやってきたつもりであります。
 体力的に御心配いただいてありがとうございます。しっかり体も整えてこれから頑張ってまいります。
#103
○有村治子君 大臣の体力だけを心配しているのではありません。システムとしてその影響が国内外に出始めている、その現実をどう大臣は認識し、最後に提言します。
 菅総理は、任命権者としての兼務大臣の人事を断行した責任を取らされるのを嫌がられるでしょうから、そしてまた現実問題として、閣僚三人を増員とする柱の内閣法改正法案は今国会における成立が断念されました。今朝の新聞にも報じられています。だからこそ、松本大臣、自らが兼務を降りることを総理に進言されるべきではありませんか。
#104
○国務大臣(松本龍君) 先ほどおっしゃったことで重要な御指摘は、国益を守るということだというふうに思います。私はそのことをずっと腹に入れながら、この間、大臣としての職務を全うしてまいりました。国際会議もそういうつもりで臨んでまいりましたし、今は被災者の方々の命を守るという当面の目標に向かって努力をしております。
#105
○有村治子君 努力ではなく決断を求めて、私、自由民主党有村の質問を完了させていただきます。
 松本大臣、責任は重いです。どうぞよろしくお願いいたします。
#106
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 まず最初に、これ通告しておりませんが、防災担当大臣である松本環境大臣にお聞きしたいわけでありますが、今の福島の一部の線量はチェルノブイリ並みと指摘する人がおりますが、ロシアでは年間五ミリシーベルトならば避難対象と、いわゆる居住禁止の基準としているわけであります。福島県の伊達市は、避難区域外にもかかわらず、年間二十一・七ミリシーベルトでありますし、福島大学のキャンパス、昼の食事を戸外でするところで、時間は十マイクロシーベルト、つまり年間に置き換えますと八十七・三六ミリシーベルト、それから学生の広場、ここは時間で一・六マイクロシーベルトで、これは年間十四ミリシーベルトになると。
 国に言いたいのは、これまた小学校を再開させるならば、細かくやってほしいわけですよね。一校に二十台前後で細かく測ってほしい。側溝、砂場、道路の端、枯れ草だまり、それぞれ高くぴんと跳ね上がる、ホットスポットが顔を出すと。そんなところに子供が通学している、住んでもいると。政府は、国民の健康を本当に考えているのか。何だったら、東電社員の孫をあるいは政府役員の孫を福島の学校に転校させてみてはどうかと。安全なんでしょう。大学に圧力を掛けて通学を強いてくると。これは文部科学省ですよ。我々福島県人はモルモットではないと。
 これはある福島県人が言っていた話なんですけれども、松本防災大臣、これどう思いますか、こういうことに対しては。
#107
○国務大臣(松本龍君) 福島の皆さんのそういう悲痛の叫び、私もずっと聞いております。とりわけ、今、加藤委員が言われた子供たちあるいは妊婦の皆さんの様々な問題は私も聞いておりますし、私は実は三月十一日の午後三時に危機管理センターに入りました。
 そういう意味では、私は防災担当大臣で、自然災害由来ということの中で、いわゆる東電の問題、原子力発電所の問題は切り分けていきながら、御遺体の捜索や救援ということに専念をしておりましたので、それぞれ、経産省、文部科学省等々の今やっておられることに対してコメントは控えたいと思いますけど、今おっしゃったような福島の皆さんのいろいろな苦悩や不満に対してはしっかり政府としてもこたえていかなければならない、とりわけ子供のことは御指摘のとおり大切なことだと思います。
#108
○加藤修一君 非常にスピード感もないし、それから、やっていることがちぐはぐであるということを指摘したいと思います。
 被災地の現状あるいは被災地以外の国内の関係を考えてまいりますと、私は経済的にも非常に厳しいと。閣僚の中でどの閣僚よりもいち早く防災大臣は、第二次補正予算、この必要性を強く要求すべき立場だと私は思いますけれども、本当にこのような状態のままでいいんですか。
#109
○国務大臣(松本龍君) 五月の二日に一次補正が出されました。そういう意味では、私としては、今おっしゃった旨はしっかり肝に銘じなければならないというふうに思っております。そういう意味では、瓦れきの処理あるいは被災者生活再建支援制度の問題等々ありますから、しっかり見ていきながら取り組んでまいりたいというふうに思います。
#110
○加藤修一君 大臣、昨年のCOP10でありますけれども、生物多様性の関係でありますが、名裁きですよ。議長としての気概、勇姿はどこに行ったのかと、深く考えていただきたいと思います。
 大臣が持っている権力は国民を守るためにある。東北の偉大な詩人、石川啄木、何と言っているかというと、一国の王とならむよりも、一人の人を救済するのは大なる事業なりと、こういうふうに言っているわけですよね。
 このような心境へ到達するのは非常に一般的には難しいと私は思いますが、しかし、大臣はそうならなければいけない。権力を預かっている役割は果たせませんよ、そういうことでないと。今被災者は必死に国の助けを求めている。だからこそ、必死に国が守ること、これが政府の私は責務だと思います。
 そこで、厚生労働省と経済産業省にお聞きしますが、河川も放射性物質で汚染されたところがあります。上水道の高級処理を行っても放射性物質を取り除くことはできないと、それを一定量飲んだ人は内部被曝にもなると。
 私は、今日、配付資料ございますが、皆さんのお手元に着いていると思います。これ何回となく政府に、外部被曝、特に内部被曝の関係については重大性を指摘してまいりました。配付資料にありますように、健康管理、データベースの構築、関係の調査を実施すべきであると、そういう主張もしてまいりました。
 特に事前調査をいち早くやるべきであると。今日の配付資料がそうでありますけれども、必要ならば法改正をすべきことを指摘したわけでありますが、政府がそういった関係を含めて実施すると、そういう答弁を得ておりますが、しかし、今まで何も進展がない。
 一体、予算委員会で大臣が答弁した責任はどうなるのかということですよ。松本大臣はどう思いますか、こういうことについて。まず松本大臣にお聞きしたいと思います。
#111
○委員長(北川イッセイ君) 松本環境大臣、よろしいか。
#112
○加藤修一君 いや、通告はしていませんでした、大臣には。
 まず、厚生労働省とそれから経済産業省、答弁してください。
#113
○政府参考人(矢島鉄也君) 四月十八日の参議院予算委員会で委員から御指摘をいただきまして、大臣から調査の実施について御答弁をさせていただいております。
 内部被曝も含めまして、地域住民の方々が受けた放射線量の実態の把握を行い、その後の健康調査や適切なフォローアップを行うことは重要であるというふうに考えております。このため、まず、政府といたしまして、住民の方々が受けた放射線量を環境モニタリングの結果や行動調査等により推定をすることとし、五月十七日に原子力災害対策本部において決定をされましたロードマップ、原子力被災者への対応に関する当面の取組方針にも盛り込んだところでございます。
 住民の方々の健康調査の実施は住民の方々の御理解と御協力の下行うことが必要であり、また、健康管理の取組は長期間にわたるため、住民に身近な福島県が主体となって行っていただくことが大切であります。福島県知事も、県民の健康調査を県民の協力を得ながら県が実施すると表明をされているところであります。
 具体的な調査方法について福島県において検討をされていくこととなりますが、その際には厚生労働省としても、原子力災害対策本部の下、関係省庁と連携しながら必要な技術的、人的支援を行ってまいりたいと考えております。
#114
○大臣政務官(中山義活君) 加藤先生の御指摘、この資料も読ませていただきまして、常に一元的に各省庁、今の厚労省と私ども経済産業省も横ぐしを入れてしっかりやれと、こういうような御指摘でございます。
 私たちも地元にいろいろお話をしまして、国にもこういうことが来ているのでしっかり調査をして中長期的に健康を守っていきたいと、こういうようなお話をしました。地元でも福島の方で、これは地元の問題でもあるので実態をよく分かっている地元ができる限り対応していきたいと。
 ただし、先生がおっしゃっているのは法的な根拠であるとか、いろんなことを御指摘なんだというふうに思うわけでございまして、私たちもそういうところを今検討しながら、国が徹底的にバックアップをして早くやっていただくということだと思います。
 ただ、私も現地本部長にいたときに、なるべく地元でよく相談をしてやった上で官邸と話をしないと、官邸が先走って調査をするというとやっぱり地元が反発をしたりすることもありましたので、今これ地元としっかりコンタクトを取ってしっかりやっていく所存でございます。
#115
○加藤修一君 地域住民の関係もそうでありますし、それから原発の従事者ですよね、六千人、七千人という話がございますけれども。それからさらに、これは見落とされている点でありますけれども、原発の方に出入りしている方、いわゆる輸送、郵送、物流業者等々ですよ。物を運んでいる方々についても、それはたまたま寄った中で被曝した人も相当数いらっしゃるわけでありますから、こういうところはいち早く捕捉しなければいけないということは言うまでもない話だと思うんです。
 それから、今お話がありましたように、地域といかにしっかり整合性あるというか、連携をしていくかというのは非常に私は大事だと思っております。従来、菅政権はどっちかというと、地域の意向を聞かない中で独断専行的にやっているところが私はあると思っておりますので、やはり私はそういうことは大事にしなければいけない。
 そういった中で、地域がやるということについては全面的に協力するという話でありますけれども、国が。であるならば、財源の問題についてもこれは十分対応すべきだと。国が直轄するぐらいの、そういう資金援助をすべきだと私は思いますよ。
 これについては通告しているわけじゃありませんが、全面的にやるという意味ではそういうことも入ってくるわけですよね。その辺はどうですか、両者。
#116
○大臣政務官(中山義活君) もとより、いろんな地域の経済の立て直しにしても何にしても、やっぱりこれ、原災法や何かのこともありますので、一義的にやっぱり国が支援していかない限りなかなかできないものがあると思います。要するに、県でいえば新たな予算が生まれてくるわけでございますので、もうできる限りのことをしなければいけないと私たちは自覚をしてやるつもりでおります。
#117
○加藤修一君 政権に対する信頼性が極めて落ちていますから、言葉が軽くなっていますから。これは国会で皆さん発言しているんですからね。しっかり本当に結果を出すということをやってもらわないと困りますよ。
 それから、法律、特別立法の関係そうなんですけれども、それもそうです。それについては一切レスポンスがありませんよ。それから、いわゆる放射線管理手帳の関係、そして健康管理手帳の関係、これ両者をつなぐ、そういう機能が働くようにどうするかという点についても一切話がありませんよ。何回も我々は申入れしていますよ。少なくとも三回、四回やっていますよ。そういうことに対して動きが見えない。見えるようにしてほしいと思うんですね、政府は。
 この辺について答弁ください。
#118
○政府参考人(矢島鉄也君) 先ほど先生が御指摘をいただきました、従業員の方のデータの要するに一体的な運用ということでございますけれども、職場での原子力被災者への対応に関する当面の先ほどの取組、いわゆる工程表の中でも、離職後を含め長期的に被曝線量等を追跡できるデータベースを構築しまして長期的な管理を行っていくということで、緊急作業、原発で作業に従事された方々も含めて、そういうような方向で今検討をさせていただいているところでございます。
#119
○加藤修一君 先ほど有村さんがいろいろと質問されておりましたが、私はあの大臣に対する要求、至極もっともだと思います。私は、防災担当大臣、辞任すべきだと思いますよ。唐突な言い方かもしれませんが、理屈は全く私、有村さんと同じでありますから。それから、放射性の関係の管理についても全く共有できます。
 そういうことについて、やはり私は、この際に環境省は動くべきですよ。戦う環境省になるべきですよ。そういうことを、やっぱりこういうときに動かないようじゃ話にならぬと思いますよ。是非そこは今まで以上に積極的に対応していただきたいと思います。
 それから、時間がございません、もう本来の水質汚濁防止法の関係について入っていけない状態でありますけれども。
 浄化槽の関係で、これは汚水処理の話でありますけれども、単独浄化槽から合併浄化槽に転換をさせなければいけないと。その場合に、単独浄化槽、それは埋め殺しにする場合も当然ありますけれども、実際には雨水槽として使っているんですよね。先日の国土交通省の答弁の中には、そういうことについては一般化していないと。
 つまり、再使用することについては一般化していないということじゃなくして、雨水槽あるいは貯留槽として使っているケースがあると。これは、地方が助成金を出してまでやっているわけですよ。地方の助成金は百前後ございますよ。これは、雨水槽とかあるいは貯留槽として使うという意味では、これは水資源として使うところも当然ありますし、洪水を抑制させるという、そういう意味合いでそういう使い方をしているんですね、再使用を。
 だから、こういうことについては、環境省も国土交通省も積極的にそういう再使用、従来の家庭にあった単独槽の関係についてもしっかりと対応することが、私は、これは国土交通省の考え方にも合致しますし環境省の考え方にも合致すると、このように考えておりますけれども、どうですか、二省、お願いします。
#120
○政府参考人(伊藤哲夫君) 今先生御指摘のように、浄化槽につきましては雨水槽あるいは貯留槽として使われていると、こういう実績は私どもも十分承知しております。そういった優良事例について私どもも収集していろいろ普及啓発すると、そういった活動も行っております。
 先生御指摘のとおり、この浄化槽の再使用、3Rということについてもしっかり検討していきたいというふうに考えております。
#121
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。
 御指摘の点、大変重要な御指摘だと思います。中越沖地震で、数は僅かでございますけれども、御指摘のように仮設住宅解体後に浄化槽を雨水貯留槽に転用した例もあるとのことでございますので、この間も御答弁申し上げましたように、これ関係者が多岐にわたりますので、制度を持っている厚労省にもよく御趣旨をお伝えした上で、撤去のときにどんなことが可能かよく相談して、御指摘の趣旨に沿うように進めてまいりたいというふうに思っております。
#122
○加藤修一君 事前にリース業者にも、そういった面については徹底していただきたいと思います。様々な課題があると私は思いますけれども、是非、そういった面については非常に大事な点であると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、浄化槽汚泥濃縮車、この関係について、先日視察に行ってまいりました、岐阜県でありますけれども。全国にこれが配備されているのは百台前後であると、岐阜は四十台前後あるという話でありますので、地域的にかなり集中度が違うなというふうに思っておりますが、これは非常に効率のいいものだというふうに認識しております。
 環境省がどういうふうに認識しているか分かりませんが、そういう点と、それから、今後全国的に展開すべきであると、このように考えておりますが、その辺、大臣、どうでしょう。
#123
○国務大臣(松本龍君) 移動式の汚泥濃縮車というのは、すごい、私も聞きましたけれども、今まで二台で行っていたのを一台で処理ができる、そういう意味ではCO2の排出も削減できるし運搬コストも削減できるということで、大変重要な御指摘で、これからまたやっていかなければならないと環境省でも思っております。し尿処理施設において濃縮した汚泥を処理するには希釈が必要となる場合がありますけれども、一部地域ではこの濃縮車が積極的に導入をされております。
 環境省では、市町村が行うし尿処理施設の整備と連携した汚泥濃縮車の導入に対しては、今、循環型社会形成推進交付金による財政支援を平成二十一年度より実施しております。引き続き、汚泥濃縮車の導入普及をおっしゃるとおり図ってまいりたいというふうに思っております。
#124
○加藤修一君 時間が参りました。
 最後の質問できませんが、水の持つ物理化学上の構造機能、これは非常に大事だと思っておりまして、有益な働きは計り知れない、そのための総合的な研究をやはり国としてやっていくべきではないかと。将来的には国際標準化も含めて、いかに勝つかということも含めて考えていかなければいけないということで、そういう総合的な研究については厚生労働省を中心にして是非対応を考えていただきたいと思います。
 今日は時間がありませんので答弁はいただけませんが、是非しっかり頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 以上です。
#125
○水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。
 水質汚濁というときに一番典型的なものというのは排水が汚濁している、汚れているということになるわけでしょうけれども、それ以外にも貯蔵タンクなどから、意図はしていないんだろうけれども漏れてしまうということもあるわけでしょうし、そうしたことを未然に防止しようというのが今回の法改正の大きな狙いだというふうに思いますが、これ確かに地下水汚染というのは一回汚染されると、土壌もそうですけれども、地下水、土壌というのは一回汚染されると非常に対策費が多額に掛かるというようなこともあるわけですが。
 これまでこうした意図せざる、非意図的な漏えいによる事案の中で対策費が多額に上ってしまったようなものとしてはどういう例が、環境省として把握していますでしょうか。
#126
○政府参考人(関荘一郎君) 環境省が把握しているところにおきましては、例えば電子部品等を製造する会社の十四事業場において貯蔵タンク等からの漏えいにより地下水汚染、土壌汚染というのが生じたというケースがございまして、この汚染対策に百十四億円ほど要したというふうなことを承知しております。
 このように、一般に、地下水汚染や土壌汚染は一度起きてしまいますと浄化等の対策に多額の費用が掛かってしまうことから、汚染の未然防止ということは費用対効果の面からも重要であるというふうに考えております。
#127
○水野賢一君 確かに未然に対策を取るというのも、これもこれで費用は掛かるかもしれないけれども、しかし、一旦事が起きてしまった後に対策を取るよりはずっと安く済むというようなこともありますから、だからこそ、経済的に見てもこうした未然対策をするということは大切ですから、私たちみんなの党もこの法案には、必要な改正だというふうに思っていますし、賛成をいたしますが。
 その上で、ちょっと何点か確認をしておきたいと思いますが、この水質汚濁防止法という法律は十九条などで無過失責任を定めているんですね。今回の改正後、例えばこの改正で構造などに関する基準遵守義務、こうしたものが出てくるわけでしょうけれども、こうしたものを義務を守って、しかも定期検査もしっかり受けていたというような場合でも、それでもタンクから漏れてしまうということがありますよね、義務は守ってきたけれども。
 この場合でも、当然事業者には無過失責任のこのことは当然掛かってきますよね。この部分は変わりませんよね。
#128
○副大臣(近藤昭一君) 水野委員御指摘のように、基準遵守義務等を遵守していたとしてもこの無過失責任の規定は適用される、このことに変更はございません。
#129
○水野賢一君 水質汚濁防止法違反、いろいろあるんでしょうけれども、その中で排水の基準を守らなかったものというのは年間どのぐらいありますか。
#130
○政府参考人(関荘一郎君) 平成二十一年度の排水基準違反件数は六件でございまして、過去に遡りますと、直近十年では年間三件から十四件ということになってございます。
#131
○水野賢一君 二〇〇五年には、千葉市にあるJFEの製鉄所が高アルカリ水とかシアン化合物なんかを東京湾に流していたということで、これが発覚して大問題に当時なったんですけれども、このときに法人としてのJFEとか若しくはその担当責任者、刑事責任としてどういうようなものが問われたでしょうか。
#132
○政府参考人(関荘一郎君) JFEスチール株式会社東日本製鉄所千葉地区の水質管理担当者四名と法人としての同社が、二〇〇五年十月に海上保安庁により書類送検され、そのうち三名が略式起訴されております。
 法人は起訴猶予となりまして、簡易裁判所において、同社の社員二名に対して罰金三十万、一名に罰金二十万の判決が出ておりまして、確定しております。
#133
○水野賢一君 私も千葉県選出でありますし、もちろんこれは当然許されざる事件だったわけですけれども、このとき問題になったことの一つというのは、そういう違法な排水を海に流していたということと、もう一つデータの改ざんがあったんですね。
 そのデータの改ざんというのもこれは極めて深刻な問題なわけですが、こうしたデータ改ざんなどは二度とあってはならないわけですけれども、こうした部分について環境省としてその後何か対策を取りましたでしょうか。
#134
○大臣政務官(樋高剛君) 水野先生おっしゃいますとおり、そういったデータの改ざん等は許されないことであると、このように考えているところでありますが、平成二十二年に水質汚濁防止法等を改正をいたしまして、未記録、虚偽記載等についての罰則を規定をさせていただいたところでございます。
 これは、実は先月、平成二十三年四月の一日に施行をしたわけでありまして、この法にのっとりまして、記録の改ざん等の防止など法の適正な施行に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
#135
○水野賢一君 これで法改正して、未記録、虚偽記載に罰則が新設されたということ、そのこと自体は方向性としては結構だと思うんですけれども、罰則というのはどのぐらいなんでしょうか。
#136
○大臣政務官(樋高剛君) 水質汚濁防止法の対象となる特定施設については排水の測定義務が課されておりまして、当該施設において測定結果の記録をせず、又は虚偽の記録をし保存をしなかった者に対して三十万円以下の罰金が科されることになっているところでございます。
#137
○水野賢一君 これ、三十万円以下の罰金というのは極めて、極めて軽過ぎるというふうに思うんですね。
 例えば我々政治家は、これはちょっと比べるのが適当かどうか分かりませんけれども、例えば政治資金規正法で収支報告出しますよね。虚偽記載とかの場合、まあどこかの政党の元代表とかもこれはいろいろ今問われて問題になっているのかもしれませんけれども、政局的なことを言うつもりはありませんけれども、政治資金規正法の報告書の虚偽記載というのは五年以下の禁錮ですよ、これ。一方で、例えば会計帳簿への未記載の場合、これ三年以下の禁錮なんですよね。
 例えば、こういう政治資金規正法の、もちろんこれは違反というのは民主主義とかそういうようなことに、透明性に対して非常に大きい問題があるということであっても、一方、この水質汚濁防止法の問題というのは国民の健康にかかわることですから、何でこっちが三年とか五年以下の禁錮という重い刑なのに対して、これ三十万円以下の罰金、軽過ぎるというふうに思いませんか。
#138
○大臣政務官(樋高剛君) 罰則の量刑につきましては、水質汚濁防止法の既存の同様の規定を踏まえた上で定めたものでございます。つまり、改正法が施行される平成二十三年四月の直前におきましては、自ら虚偽記載を公表した企業もございまして、罰則を設けること自体に、量刑にかかわらず罰則を設けること自体にまずは一定の抑止効果があったものと、このように考えているところでございます。
#139
○水野賢一君 いや、それは今まで全くなかったところに比べれば、その一定の抑止効果がそれは出てきたんでしょうけれども、それを言うと、大体環境の法体系全体の、例えばこういう報告義務があるとかいうものに対する虚偽記載とかのことが全体として軽過ぎると思うんですね。
 例えば、CO2の排出量なんかは温暖化対策推進法に基づいて届出の義務がありますし、化学物質の排出量なんかはPRTR法に基づいて届出義務がありますけれども、こうしたものを一個一個ここで議論をするつもりはありませんけれども、全体として軽過ぎるところがあるから、それに比べれば今回の水質汚濁法の部分も合っているのかもしれませんけれども、さっき申し上げたように、例えば政治資金規正法とかに比べて明らかに、こっちは三年とか五年の禁錮ですからね。
 これは大臣、通告はありませんけど、ちょっと問題意識として、聞いていてどういうふうに思いますか。
#140
○国務大臣(松本龍君) 今お聞きをしまして、同じように問題意識を持っておりますし、様々変えるべきことは変えなければならないというふうに自分自身思っておりますし、政治資金規正法のことにつきましてはいろんな改善点があるというふうに私は今でもいろんなことで言っております。
#141
○水野賢一君 政治資金規正法はいろいろ議論のあるところでしょうし、政治家みんないろんな思いを持っていると思いますが、そちらはここの主の議題ではありませんので、環境に対してのこの届出などに対する虚偽記載や未記載などに対することが全体として軽過ぎるという問題意識を伺えることができたのでよかったと思いますが。
 じゃ、ちょっと東京湾の水質浄化の問題についてお伺いをいたします。
 東京湾では、これは水質汚濁防止法に基づいてCODとか窒素とか燐の総量規制が行われていますよね。この目標値、達成されているんでしょうか。
#142
○政府参考人(関荘一郎君) 水質汚濁規制は、昭和五十三年度の制度導入以来六次にわたりましてCODについて、平成十一年からは窒素、燐について導入してございます。
 平成十六年度を目標年度とする第五次の総量規制におきましては全ての項目で目標を達成しておりまして、現在七次の、二十一年度を目標とした七次の総量規制におきましては最終実績というのを取りまとめてはございますけれども、着実に排出量は減少しておりまして、目標を達成する見込みであると考えております。
#143
○水野賢一君 つまり、東京湾の中に流れ込んでいく、そういう汚染物質の総量についての目標は達成しているんですよね。しているんだけれども、一方で東京湾の、今のCODとか窒素とか燐、生活環境項目の環境基準というのは依然として達成率が低いままだと。そうすると、要はその規制そのものがちょっと緩いんじゃないかというような見方もできると思いますが、どうでしょうか。
#144
○副大臣(近藤昭一君) 水野委員御指摘のことでありますけれども、海域の水質改善は陸域からの、これ規制している部分でありますが、汚濁負荷を削減するだけではなく、過去の汚濁物質が海底に蓄積している、この影響が大きいということで、非常に長期間にわたる取組が必要であります。また、そうした海底に蓄積していることの影響により環境基準達成率が低いのではないかというふうに考えております。ただ、そういう中でもしっかりと着実に進めていくためには、この目標値については実現可能な限度で設定しているところであります。
 ただ、いずれにせよ、東京湾においての水環境改善を進める必要は当然重要でありますので、今年三月に第七次水質総量削減に係る総量規制基準の改定告示を発出したところでありまして、引き続き着実に水環境を改善するために取り組んでまいります。
#145
○水野賢一君 今お話にあったうちの実現可能なという部分が非常に安易な目標値にならないように、そこら辺は気を付けていただきたいということを要望したいというふうに思います。
 じゃ、湖沼の話、湖とか沼ですね。湖沼の水質保全についての法律、湖沼水質保全特別措置法、これにも総量規制の制度がありますけど、過去に発動された例はありますでしょうか。
#146
○政府参考人(関荘一郎君) その前に、さきの私の御説明で、東京湾に現在適用されておりますのは第七次と申し上げましたが、六次の誤りでございました。
 湖沼につきましては、湖沼法に基づき、指定湖沼について都道府県知事がその総量削減に関する計画を定めることができるということになってございますけれども、これまでに同計画を定めた湖沼はございません。
#147
○水野賢一君 湖沼水質保全特別措置法では全国十一の湖沼を指定しているわけですけれども、例えば印旛沼とか手賀沼とか琵琶湖とか霞ケ浦とか、そういうところはもう一九八五年に指定されているんですよね。
 だから、それから二十数年間たってもなかなか劇的な改善というのは見られない、水質の状況が。という中で、この発動というのは検討はしなくてよろしいんでしょうか。
#148
○大臣政務官(樋高剛君) お答えさせていただきたいと思います。
 湖沼水質保全特別措置法の総量規制の制度につきましてでありますけれども、これは府やあるいは県が実施主体となって湖沼を指定をするものでございます。各府県におきましては、条例などによる独自の規制強化なども行われてきておりまして、また一方で、湖沼の周囲には農地が多い状況なども見られ、これまで各府県から総量規制の制度についての申出がなかったものと考えているところであります。
 今後、府県において施策の検討により総量規制制度の申出があった場合には環境省として適切にしっかりと対応をしてまいりたいと、このように考えています。
#149
○水野賢一君 確かに、湖沼の汚染というのは多くの場合、特定の何かの、工場からの排水が原因というだけじゃなくて、いわゆる面源負荷とか自然系とかと言われるものとかも多くあるわけですから、総量規制がどこまで適するかというのはいろいろ議論のあるというところだと思いますが、なかなか劇的な改善が見られていないという現実もありますから、そうしたことにも柔軟に考えていただければと思いますが。
 湖沼水質保全特別措置法は一九八四年に制定されて、さっき申し上げたように、余り、ところが効果がないということで二〇〇五年に改正が行われて、そのとき、今申し上げたような面源負荷なんかに対応するためにも流出水対策地区という制度をつくったりとか、アシとかヨシとかを保全するとかということで湖辺環境保護地区というものも指定できるようになったんですね。
 これは法律上そういう制度ができましたけれども、これらの指定の例というのはどのぐらいあるんでしょうか。
#150
○政府参考人(関荘一郎君) 流出水対策地区の指定に係る規定は二〇〇五年の改正で設けられたところでございますけれども、これまでに十一の指定湖沼全てにおきましてこの地区が指定されておりまして、箇所数は十二地区になっております。
 一方、ヨシ、アシ等の水質浄化機能を確保するための湖辺環境保護地区につきましては、検討はされておりますけれども、地元地権者の理解の醸成などの協議に比較的手間取っておりまして、残念ながら現在まで指定された地区はございません。
#151
○水野賢一君 湖辺環境保護地区については、制度はあるけれども空振りになっているということでしょうけれども、制度をつくるときの趣旨からすれば有効に活用するように留意してもらいたいと思いますが。
 これ、水質汚濁防止法の特定事業場というのは全国に二十七万ぐらいあると思いますが、湖沼の話の中で印旛沼とか手賀沼の流域にはどのぐらいありますか。
#152
○政府参考人(関荘一郎君) 御指摘のとおり、全国で二十七万の特定事業場というのがございますけれども、残念ながら流域別にこの個数というのは集計しておりません。
 ただ一方で、湖沼法におきまして、五十立方メートル以上の排水を出す湖沼特定事業場という概念がございまして、こちらの方は集計してございまして、全国では千九百九十二、このうち印旛沼流域におきましては百七十六、全国の八・八%、手賀沼流域におきましては百五、同じく五・三%が存在しているところでございます。
#153
○水野賢一君 私も千葉県選出なんですが、千葉県は、湖沼水質保全特別措置法に基づく指定湖沼というのは全国で十一なんだけれども、一番最初に指定されたのは五つなんですね。五つのうち二つが千葉県内で、印旛沼と手賀沼なんですが、特に私は印旛沼流域のところに住んでいますので、そのことについて伺いたいと思いますが。
 というのは、印旛沼の水質というのは、これは飲料水にも使われていますから、指定湖沼は全部飲料水だというわけじゃなくて、工業用水だけとか農業用水だけとかいろんなのがあるのに対して、印旛沼は飲料水にも使われているという大きい特徴があるので、その水質についてとりわけ伺いたいと思いますが。
 大臣に伺いますが、印旛沼の汚濁、普通、汚濁の場合、CODの値で測られますけれども、その汚濁の改善のために国としてどういうふうに取り組みましたでしょうか。
#154
○国務大臣(松本龍君) 小学校のときに印旛沼という沼を覚えました。そういう意味では、印旛沼は、今おっしゃるように、飲料水、農業用水、工業用水ということもあり、また住民の憩いの場として今大変重要な湖沼だと思いますけれども、一方で、水質の環境基準がかなり悪くなっているということもお伺いをしております。第五期の湖沼水質保全計画に基づいて、水質の改善に向けて下水道の整備、合併処理浄化槽の水質保全事業の促進等、各種取組を今進めてきているところであります。
 今後とも、こうした各種取組について関係省庁と連携をして総合的に推進していくことにより、印旛沼の一層の水質の改善を図っていきたいというふうに思っております。
#155
○水野賢一君 指定湖沼というのは都道府県からの申出によるんでしょうけれども、最終的にこれは国が、大臣が指定をするわけですから、つまりここは、一般的にもちろん全国の湖沼も水質を改善しなきゃいけないというのは当然ですが、指定湖沼というのは特にここは改善しなきゃいけないということで指定しているわけですから、そういう意味では、大臣のしっかりとした取組を期待をして、そのことを強く要望しながら、質問を終わりたいと思います。
#156
○市田忠義君 今回の法改正では、貯蔵タンク、ガソリンスタンドなどが〇五年の消防法改正で厳しく規制されているという理由から、水濁法の規制対象外となっています。
 漏えいの原因が特定されている二百五十二件の事例のうち、ガソリンスタンドなどの貯油施設などからの地下水汚染の事例は何件ありますか。
#157
○政府参考人(関荘一郎君) 汚染原因行為等の終了時期が平成元年度以降のものの二百五十二件のうち、原因等を調査した結果、特定施設以外の施設に係るものと特定又は推定されたものが八十四件、三三%ございます。一方、その施設以外に係るものと推定されたものが十件、四%でございました。特定施設以外の施設に係るものと特定又は推定された八十四件のうち、ガソリンスタンドは四十九件でございます。
#158
○市田忠義君 五十件近くのガソリンスタンドからの漏えいが特定されています。特に、古くから使用されていたガソリンスタンドの廃止後の汚染が多く発見されています。
 配付資料一を御覧いただきたいんですが、これは新日本石油が傘下のガソリンスタンド敷地内の土壌・地下水汚染状況を自主調査をして、ベンゼン、鉛などの検出物質の結果を公表したものであります。
 この表から何が読み取れるかということですが、一つは、操業開始が二〇〇五年の消防法改正以前の一九六四年からなど、大変古い施設で検出されていること、これが一点。二つは、操業十五年以上から三十年以下の比較的新しい事業場からも検出されている。第三に、操業停止してからの調査で検出されている。
 この三つが読み取れるわけですが、環境省が把握している五十件近くの漏えいしたガソリンスタンドでも、こういう実態、把握していますか。把握しているかどうかだけお答えください。
#159
○政府参考人(関荘一郎君) 平成元年度以降に汚染が生じたと、平成元年度以降も操業していたということは確認しておりますけれども、委員御指摘のような詳細な状況については把握しておりません。
#160
○市田忠義君 都道府県アンケートをこれはやっているぐらいで把握していないと、今御答弁があったとおりだと思うんですが、新日本石油ではガソリンスタンド廃止後の跡地を自主調査をして、ベンゼン等の有害物質を検出して浄化対策をやっていますが、既存のガソリンスタンドの大多数が〇五年の消防法改正前の施設、まあ中には廃止後に有害物質が検出されるというケースもあります。
 今回の規制対象からガソリンスタンドなど除外されていますが、古い施設は倒産などで十分に廃止手続が取られていない場合があります。何らかの法規制や石油元売の責任などを図る必要があると思いますが、これはまあ政治的な判断だと思いますので、大臣、いかがですか。
#161
○大臣政務官(樋高剛君) 今回の法改正におきましては、ガソリンスタンドにつきましては今回の法改正による措置の対象にはならないということでございます。
 ガソリンスタンドについてでありますけれども、中央環境審議会で審議をさせていただいた結果なのでありますが、消防法という法律がございますけれども、この消防法で施設の構造や定期的な点検などについて、今回の法改正で措置をしようとしていることと同等以上の規制が既に措置されていることを踏まえて対象にしないこととさせていただいたことを御報告させていただきたいと思います。
#162
○市田忠義君 いや、全然、それ答弁になっていないんですよ。
 その規制の対象から外されたというのは知っているんですよ。消防法できちんとやられている。それでもいろんな事態が生じているじゃないかと、何らかの法規制や石油元売責任などを図る必要はないのかと、そういう検討は一切するつもりはないのかと聞いているんです。
#163
○政府参考人(関荘一郎君) 現行の水質汚濁防止法におきましても、平成八年の改正で、地下水汚染が生じましたときにはその原因者等に対して浄化措置命令を発することができるということになっておりまして、今回の改正は未然防止でございますけれども、既に汚染が生じているものについては、水濁法上、浄化措置命令ということで手当てされているというふうに理解しております。
#164
○市田忠義君 じゃ、もう十分だということですか。
#165
○政府参考人(関荘一郎君) 制度的には浄化の義務等々について措置されているというふうに考えてございます。
#166
○市田忠義君 審議会でもガソリンスタンドを除外する問題についてはいろいろ議論になったわけでしょう。一切これはもう、関係者全部除外してもいいという意見だったんですか。
#167
○政府参考人(関荘一郎君) 今回、審議会で御検討いただきましたのは、今後新たに起こる可能性のある地下水汚染を未然防止する措置について、消防法におきまして既に審議会で検討して、想定しました措置がとられているということから、新たに二重に措置する必要がないというのが審議会の結論でございました。
#168
○市田忠義君 それは分かっているんですよ。一切のそういう議論はなかったのかと聞いたんです。もういいです。
 次に、水質汚濁防止法と土壌汚染対策法との連携の問題についてお聞きします。
 配付資料二を御覧いただきたいんですが、この資料は、大阪ガスが二〇〇一年から二〇〇四年にかけて工場跡地の土壌・地下水汚染状況の自主調査結果を公表したものをまとめたものであります。この資料で明らかなことは、酉島工場のように、遅くても一九九四年には操業終わっている。土地の用途変更までは拡散防止やモニタリングで済ませているということが挙げられています。
 環境省は、こうしたガス供給業の実態、これは把握しておられるんでしょうか。
#169
○政府参考人(関荘一郎君) ガス供給業に限らず一般的に土壌汚染がどういうふうに起きているか等について、地方自治体から適宜報告を受けているところでございます。
#170
○市田忠義君 ガス供給業のガス液分離施設あるいはガス冷却洗浄施設、これは水濁法の特定施設になっているが、これ実態を把握しているんですか。
#171
○政府参考人(関荘一郎君) 水濁法の特定施設につきましては設置の届出義務がございますので、私どもはその施行状況調査を通じて全国にどういう実態になっているかを把握してございます。
#172
○市田忠義君 問題は、廃止後の事業所、施設には水濁法では手が出せないと、これは間違いないですね。
#173
○政府参考人(関荘一郎君) 廃止の届出が水濁法に基づいてなされた場合につきましては、それで水濁法からいわゆる離脱するということになります。
#174
○市田忠義君 今おっしゃるとおりですけれども、土地の形状変更の場合に初めて土対法の適用となって調査、浄化対策等の措置がとられることになると。
 問題は、特定有害物質使用施設の廃止後、土地の形状変更をするまではどんなに有害物質が地下浸透していても放置されたままになっていると。水濁法の適用後から土対法の適用までの間の地下水汚染対策、これは検討すべきじゃないかと。これは大臣か政務官、いかがですか。
#175
○政府参考人(関荘一郎君) 現在の土壌汚染対策法におきましては、特定施設を廃止した際に、有害物質の使用特定施設を廃止した際に調査をやらなければならないということになっておりまして、あるいは、それに加えまして、三千平方メートル以上の土地改変の時にも同様の調査の発動ということになりますので、それで対応できているというふうに考えております。
#176
○市田忠義君 配付資料二にある彦根工場について取り上げたいと思うんですが、昨年末に大阪ガスの彦根工場の跡地の土壌、地下水から不適合のシアン化合物が検出をされました。この用地は、一九一三年から一九六三年まで石炭を原料とした都市ガスを製造していました。それが二〇〇九年からの自主調査で検出されたもので、幸い敷地外への拡散はないとされています。
 問題は、八八年に操業をやめてから検出されるまで二十年間以上放置されたと。この問題は、さきに私、当委員会で、東京ガスの豊洲工場跡地のような土壌・地下汚染が全国で起こっているうちの一つの事例だというふうに思うんですけれども、さきの委員会でも取り上げましたが。
 そこで、特定有害物質使用施設の廃止後に地下浸透が放置されないように、事業所に廃止後の報告、点検などを義務付ける措置を盛り込む必要があると思うんですが、この辺はいかがですか。
#177
○政府参考人(関荘一郎君) 一昨年の土壌汚染対策法の改正は、まさに委員御指摘のように、もう既に土壌汚染対策法が立法される以前に水濁法で廃止されましたときには、当然のことながらその時点で調査義務というのは掛かりませんで、そういうものについて土地改変を行ったときに調査義務を掛けるという一昨年の改正を行っていただきまして、それによって問題がかなり解決する方向に向かっているというふうに理解しております。
#178
○市田忠義君 かなりではまずいんですよ。未然防止小委員会でもこの問題はたしか議論になったはずですし、今回の改正までには至らなかった、法改正までには至らなかったんですけれども、たしか引き続き検討課題となっていたはずですね。これは、引き続き検討されるということでいいですか。
#179
○政府参考人(関荘一郎君) 未然防止につきましては、一昨年の法改正の参議院の環境委員会におきまして附帯決議でその旨政府に求められておりますので、引き続き検討しているところでございます。
#180
○市田忠義君 引き続き検討するということをおっしゃいましたので、そこを確認しておきたいと思います。
 次に、法改正の実効性を高める問題についてお聞きしたいと思います。
 まず、今回の法改正は、新設に伴う特定施設の届出だけではなくて既設の、一万四千事業所の特定施設等に基準遵守や定期点検等を義務付けるということになります。三年間の猶予期間がありますが、とりわけ小規模事業場の負担、重くなるおそれがあります。構造等の基準に合わせた施設の変更、定期的な点検に基づく記録の保存というのは一定の負担を伴うことになります。地方自治体の条例でも、ほとんどの条例では新設の許可申請で審査が行われていて、既設の事業所では新たな施設の設置の申請の際に指導しているところが多いと。
 これは大臣にお聞きしたいんですが、小規模事業者に過度の負担を課さないように配慮が必要だと思うんですが、その辺はいかがですか。
#181
○国務大臣(松本龍君) 私も国会に来る前は中小企業に勤めておりましたし、こういった関連の方々からも様々な意見をお聞きをしました。そして、今のは大変重要な御指摘だというふうに思っております。
 今言われましたように、より負担の大きい基準遵守義務については三年間の猶予期間を設けることとしておりますし、構造等に関する基準の具体的な内容につきましては今後とも関係業界を含めた検討の場を設け、検討をしていくこととしております。既存施設における実施可能性にも配慮して検討していくこととしております。
 施設の改築や改造を行うための資金の確保につきましては、日本政策金融公庫において既に環境対策に必要な資金に対する長期低利の融資を行っております。また、水質汚濁防止の取組を行う中小企業はこの制度を活用していただくこともできると考えておりますし、環境省としても、中小規模の事業者が対応できるよう分かりやすいマニュアルを作成をすることによって措置の内容のこれらの周知徹底を図っていきたいと思います。
 こうした取組を通じて、中小事業者の取組に配慮しつつ、改正法の実効性をまた更に高めてまいりたいというふうに思っております。
#182
○市田忠義君 小規模事業者も適用対象となることは私必要だと思うんですけれども、やっぱり二十人以下の小規模事業者が四百万事業所のうち八七%を占めているわけで、小規模な事業所の実行可能性を高めるためにも、小規模事業者の負担に是非とも配慮をする必要があるということは是非これは御検討いただきたいと。
 川崎市の条例での構造基準の施行は九八年の四月からとなっているんですが、猶予期間や小規模事業所の問題もあって、施行以前からの既設の事業所は対象となっていないんです。川崎市から聞いた話では、条例に基づく許可申請時に構造基準に適合しているかどうか審査を行う。立入検査で適合状況を確認して必要な措置を行っていると。また、既設の事業所で新たな施設の申請時に指導を行っているわけですが、実施状況の集計等は行っていないと。しかし、非意図的な事故などによる地下水浸透等の防止の効果が図られているというふうに川崎市からお聞きしました。
 法案では、新設だけではなくて、三年間の猶予期間を設けて既設へも適用することになっていると。川崎市の状況を見ると、既設の事業所への徹底は大変厳しいと。これは必要なんですけれども、大変な厳しさがあると思うんですが、この点はどういうふうに認識されているでしょう。
#183
○政府参考人(関荘一郎君) 中央環境審議会におきましても、各条例、川崎市も含めまして条例の状況等も参考にしながら議論を進めました。
 ただ、地下水汚染の未然防止を図るという観点からは新設のみでは不十分でありまして、既設についても手当てをすべしということでございまして、中小企業の団体等からも現場に来ていただきまして御意見も伺いましたところ、むしろ未然防止に若干の投資をすることが最終的に汚染を起こしてしまった後の莫大なコストに比べて未然防止の方がはるかに優れているということで、団体の方の意見も最終的には是非こういうことで一律に進めていただきたいということでありましたので、そういう声も考慮いたしまして、今回の結論となったものでございます。
#184
○市田忠義君 それは前向きでいいことだと思うんです。問題は、今回の法改正で水濁法の届出義務が課せられることになったこの届出を審査する地方自治体の体制ですね。これは十分なんでしょうか。どういうふうに見ておられますか。
#185
○政府参考人(関荘一郎君) 先ほどの中央環境審議会の小委員会には、地方公共団体の代表の方数名にも加わっていただきまして、その点についても御議論いただきました。結論といたしまして、対応できるというふうなことでございました。
#186
○市田忠義君 実態つかんでおられますか、どれぐらい人数が要るか。その辺はどうですか。
#187
○政府参考人(関荘一郎君) 行政改革の中、地方公共団体の環境部門の職員数につきましても年々減少しているという実態はつかんでおりますけれども、現体制において新たな措置について大丈夫であるということを自治体の方から併せて伺っているところでございます。
#188
○市田忠義君 大変甘い実態把握だと思うんです。
 例えば、川崎市では、有害物質を使用する事業所数、これは百十八か所、これを含めた総特定事業場が六百二十七か所あります。年間の届出審査件数は二百八十四件、立入検査四百十七件を水質関係職員何名で行っているか。これ十四名で行っているんです。全国的にも都道府県の水質関係実務担当職員、これ平均二十二・一名であります。水濁法政令市、これは平均七・六人です。既設への対象の拡大は地方自治体にとっても必要なことですけれども、大変な負担になっていると。
 既存の小規模事業者や約一万事業場に上る下水道法による届出しかしていない事業者などを指導する地方自治体、これ財政支援が必要だと思いますが、その点は、これは大臣の政治決断でしょう、いかがですか。
#189
○国務大臣(松本龍君) 今御指摘の中小企業の問題とか自治体への取組等々につきまして、これからもしっかり努力をしてまいりたいというふうに思っております。
#190
○市田忠義君 極めて一般的な答弁で、もっと積極的にやっぱり立場を示さないと、こういう法律の改正だけやっても、その実効性を担保させようと思えばやっぱり体制も必要であるわけで、今いろんな公務員減らしもやられている中で貴重な仕事をやっていると。今度の東日本大震災の中でも誰が頑張っておるかと。もう自衛隊員の皆さんも関係行政機関も、まさに公務員が必死になって頑張っておるわけでしょう。
 そういうときに、やっぱりこういうところで国がきちんとした財政支援も含めてやらなかったら、幾ら法律の改正やっても、法律の改正自身は我々賛成ですし、いいことだと思うんですが、しかし、それをやっぱり担保する、実効性を持たせるということがないと生きたものにならないじゃないかと。
 その辺りは、改正したらそれでおしまいというふうにしないで、しっかり環境省が目配りをして対応すべきだということを指摘して、終わります。
#191
○亀井亜紀子君 国民新党、亀井でございます。
 今日は、まず、水質汚濁の際の責任の所在について確認をさせていただきます。
 水質汚濁防止法では無過失責任を規定しておりますので、原因となった事業者等が特定できた場合、故意又は過失がなくても賠償責任を負うと理解しておりますけれども、この点、よろしいでしょうか。
#192
○政府参考人(関荘一郎君) 水質汚濁防止法第十九条におきまして、事業活動に伴う有害物質の排出等により人の生命等を害した場合には、故意又は過失がない場合でありましても、その事業者は生じた損害の賠償の責任を有しているというふうにされておるところでございます。
#193
○亀井亜紀子君 それでは、放射性物質による水質汚濁の責任の所在についてお伺いいたします。
 水質汚濁防止法と同様に放射性物質による水質汚濁の責任についても、原因となった事業者等が特定できた場合、故意又は過失がなくても賠償責任を負うと考えられますが、いかがでしょうか。
#194
○政府参考人(藤木完治君) お答え申し上げます。
 放射性物質による水質汚濁により損害が生じた場合の御指摘だと思いますが、今回の東京電力の福島原子力発電所における事故のように、その事故により生じた損害につきましては、事故との相当因果関係が認められるものについては原子力損害賠償法に基づき損害賠償の対象となります。
 この損害賠償責任については、この原子力損害賠償法におきましては事故を起こした原子力事業者に無過失の賠償責任を課しております。また、その責任を全て原子力事業者に集中するという規定も設けておりまして、先生お話しのように、故意又は過失の有無にかかわらず、当該事故を起こした事業者が原子力損害の賠償責任を負うという規定になってございます。
#195
○亀井亜紀子君 規定、明確に御答弁いただき、ありがとうございました。
 地下水は汚染されないにこしたことはないのですが、現実問題として、福島原発の一号機から三号機までが全てメルトダウンしていたと東電から発表がありました。そして、水を循環させることによる冷却システムが今確立できない中で、上から水を掛けて冷却しているわけですから大量の汚染水が発生し続けている。この汚染水をどこに持っていくかというのが日々もう深刻な問題になっております。
 ですので、私が非常に心配しているのは、メルトダウンを起こし、格納容器も損傷していて、汚染水も大量にある。これが地下水脈に時間を掛けて入っていかないだろうか。その可能性が専門家からも指摘されておりますので、早急に遮断をする必要があると思います。
 先日、この東電の計画、工程表の見直しが発表されましたけれども、この地下水脈との遮断についての工法の検討を今後六から九か月掛けて行うということだったんですけれども、これではとてもとても間に合いませんので、とにかく汚染水が入り込みそうなところは急いで遮断していただきますように、防災担当である松本大臣には強く要望をいたします。
 次に、不法投棄についてお伺いいたします。
 今回の水質汚濁防止法の法改正は、事業者等に対する規制の追加ですけれども、一方、地下水の汚染については産業廃棄物の不法投棄を取り締まる必要があると思います。
 不法投棄の件数、また増減、対策、また対策を実施する上での課題について環境省にお伺いいたします。
#196
○政府参考人(伊藤哲夫君) 御指摘のとおり、地下水汚染の防止のためにも不法投棄の未然防止を図る、これは非常に重要な課題だと考えております。
 環境省が毎年度実施しております不法投棄等の実態調査によりますと、平成十年度から平成十三年度にかけては、不法投棄の件数は年間千件を超えておりました。その後減少しており、平成二十一年度に新たに判明した不法投棄の件数は二百七十九件となっているところでございます。
 環境省では、不法投棄対策のため、廃棄物処理法の累次の改正を行ってきたところでございます。
 その主な内容は、産業廃棄物管理票制度などの排出事業者責任の強化、産業廃棄物処理業の許可要件の強化、罰則の大幅な強化などでございます。また、昨年度の廃棄物処理法の改正におきましても、建設工事に伴い生ずる廃棄物について元請業者に処理責任を一元化する、あるいは廃棄物処理施設の定期検査の義務付けをする、こういった適正処理のための対策を講じてきたところでございます。さらに、地方公共団体におきましても、廃棄物処理行政に携わる職員数を増加させるなど、監視及び取締りの体制の強化を図ってきたところでございます。
 近年における不法投棄件数の減少は、これらの国、地方公共団体における様々な対策の効果が現れてきたものと考えておりますが、まだ年間三百件近くの不法投棄が確認されていると、こういう状況でございます。環境省としても、今後も引き続き都道府県等と連携しながら不法投棄対策の強化に取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えております。
#197
○亀井亜紀子君 それでは、富士山麓の不法投棄についてお伺いいたします。
 小笠原諸島は世界自然遺産に登録されることがほぼ確実となっておりますけれども、一方、日本一の山、富士山について世界遺産候補地とならないのは、その障害はごみ問題であると聞いたことがあります。富士山麓での不法投棄は時々報道もされております。
 一方、富士のミネラルウオーターというものも何社かから販売をされておりまして、貴重な水源でもあると思いますけれども、富士山麓の不法投棄の状況、それから対策、また富士山を世界遺産にしたいという希望が今政府にまだあるのかどうか、お伺いしたいと思います。
#198
○政府参考人(関裕行君) お答え申し上げます。
 富士山につきましては、文化遺産として世界遺産への登録を目指したいというふうに考えておるところでございます。
 若干御説明をさせていただきますと、富士山につきましては、世界的に著名な名山でございまして、我が国の信仰あるいは芸術文化の諸活動に関連する景観として大変高い価値を持っているというふうに考えておるところでございます。このため、既に、平成十九年の一月でございますけれども、暫定一覧表、これは将来の世界遺産の候補を一覧表にしたものでございまして、最終的にユネスコが作成しておるものでございますけれども、これに文化遺産として記載をしておるところでございます。
#199
○大臣政務官(樋高剛君) お答えをさせていただきたいと思います。
 私の方から、富士山麓の不法投棄防止についてどういうことをやっているかということについてお答えをさせていただきたいと思いますが、御指摘のとおり、不法投棄が富士山麓近郊でも把握をしているところでございまして、今、文化庁さんからの答弁ありましたけれども、この富士山、我が国の最高峰であると考えているわけでありますが、本栖湖など富士五湖やあるいは山麓溶岩流上に広がる青木ケ原樹海といった原生的な森林も擁しているわけでございまして、日本を代表する山であると考えているわけであります。
 そんな中にあって、先ほど申し上げましたとおり、大変残念ながら不法投棄も見付かっているわけでありますが、環境省といたしまして、富士箱根伊豆国立公園の富士山地域におきまして、ごみの清掃等について地元雇用による事業、例えばでありますけど、グリーンワーカー事業を実施をさせていただいているというところでございます。
 また、環境省では、毎年五月の三十日から六月の五日を全国ごみ不法投棄監視ウイークとして設定をさせていただいておりまして、富士山麓では、関東地方環境事務所が現地の地元の地方自治体と連携をさせていただきながら、不法投棄の発見及び防止などのためにしっかりとパトロールを実施をさせていただいているところでございます。
 これからも、日本を代表する山である富士山麓への不法投棄の防止やその美化に全力を投じてまいりたいと思っております。
#200
○亀井亜紀子君 今回、富士山麓の世界遺産の計画が自然遺産ではなくて文化遺産としての登録を目指しているという御答弁を伺いまして、正直驚きました。小笠原諸島ですとか知床のように自然遺産であろうと思っていたんですけれども、なぜ文化遺産なのかというのは私まだ理解をしておりませんけれども、今日は特にこれはメーンのテーマではないので、これ以上は質問をいたしません。
 次の質問に移らせていただきます。
 地下水の所有権についてお伺いいたします。
 日本は土地の所有権が非常に強く、現在の解釈では土地の所有者が無尽蔵に地下水をくみ上げてもよいことになってしまいます。今国会の森林法改正で森林の所有者の特定に向けては一歩前進したと思いますけれども、森林や水資源は公のものであり、利用権を制限するという法律を私は作るべきだと思います。まずは水だけでも法制定が必要かと思いますけれども、御見解はいかがでしょうか。
#201
○副大臣(近藤昭一君) 環境省の方では、地下水保全、環境保全の観点から、水質汚濁法、また地盤沈下防止の関連法案で規制をしているところであります。また、地方公共団体が地域の実情に応じて条例等で地下水の採取は規制しているというところであります。ただ、そういう中で、御指摘のようなことの重要性は環境省としても認識をしておりまして、関係省庁と連携して推進していくことが重要だとは思っております。
 ただ、御指摘の法制定については、現在のところ、地下水の流動のメカニズムが複雑であるということもあり、また多数の関係者との議論が必要であり、また財産権の関係ということからも慎重な検討が必要だと、こういうふうに考えております。
#202
○亀井亜紀子君 非常に土地ですとか土地にかかわる財産権の強い国なんですけれども、やはりここで基本法といいますか、やはり水は公のものであると、地下水は公のものであるという法的な整理をした方がよい、私はそれは急がれると思いますので、どうぞ前向きな検討をお願いしたいと思います。
 最後に、被災地の下水道施設の状況について伺います。
 私は、仙台市に二回、一度はこの環境委員会で、もう一度は党の方の視察で伺いましたけれども、その際に、南蒲生浄化センターが全壊したことに困っているという要望が強くありました。この南蒲生浄化センターは、本当に海岸のところに位置して、津波をまともにかぶった施設です。
 今回のその被災地全域の下水道施設の被害状況について、また、海側に位置していたというのはやはり処理した水を河川や海に戻すということでそういう位置に置いてあるんでしょうけれども、一方で津波が来たわけですから、海側に処理施設をつくることの妥当性についてお伺いいたします。これは国交省にお伺いいたします。
#203
○政府参考人(松井正樹君) お答えいたします。
 今回の震災におきましては、百二十か所の下水処理場で被災を生じてございます。ほとんどの処理場が運転再開を今できておりますが、沿岸部に立地していた処理場は、津波の影響によりまして十八か所で現在稼働が停止してございます。代替としましては、簡易処理をやりながら応急対応をやっているという状況でございます。
 津波の影響をどういうふうに今後克服していくかということもありますので、学識経験者から成る下水道地震・津波対策技術検討委員会というのを四月十二日に開催をいたしました。即、技術的な緊急提言というのをいただきまして、これも被災自治体の方には配付をしているところでございます。同提言にも含まれておりますけれども、再度災害をいかに防止するかということが重要でございますので、処理場の位置の再現と、それから津波の外力をどういうふうに衝撃緩和するか、いろんなことが配慮事項として示されております。
 実際に原位置で復旧するというのが原理原則でございますけれども、位置の変更につきましてどうするかということにつきましては、被災自治体が施設の被災状況なり、あるいは要する時間なり、コストもあると思います、それから復興のビジョンとの整合性もあると思います、そういうことを総合的に検討してなされるものと理解しておりますが、国交省としてもできる限りの御支援は申し上げていきたいと思います。
#204
○国務大臣(松本龍君) 今の件につきましても、四月の早い段階から、下水道処理施設の問題、国交省を始めとして、ほかにもいろいろ処理場が傷んだりいろんなことがありますのでこれはずっと急がせておりますし、応急復旧という形でこれからも私も一緒になって取り組んでまいりたいというふうに思います。
#205
○亀井亜紀子君 日本の原発もみんな海側に、海岸線に位置しているわけですし、今回この浄化センターもかなり全壊してひどい状態ですから、全く同じように建て直すということではなくて、この際いろいろ検討を重ねた上で、より被災しにくいところに建設していただきたく、お願い申し上げます。
 では、少し早いですけれども、質問を終わりにさせていただきます。
#206
○委員長(北川イッセイ君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#207
○委員長(北川イッセイ君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、鈴木政二君が委員を辞任され、その補欠として石井浩郎君が選任されました。
    ─────────────
#208
○委員長(北川イッセイ君) これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 水質汚濁防止法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#209
○委員長(北川イッセイ君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、有村君から発言を求められておりますので、これを許します。有村治子君。
#210
○有村治子君 ただいま可決されました水質汚濁防止法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党及び国民新党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    水質汚濁防止法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
 一、本法が国会に提出された会期中の平成二十三年三月十一日に発生した東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故による影響が国内外を問わず広がっている現実を直視し、放射性物質による環境汚染については、環境の保全を図るべき環境省が、国民の負託に応える行政を法に基づき遂行できるよう、現行法第二十三条を含む関連環境法令における放射性物質に係る適用除外規定等の見直しの検討を含め、体制整備を図ること。
 二、放射性物質に係る環境モニタリングに関しては、原子力発電所周辺住民を始めとする国民及び諸外国の信頼を確保するためにも、水、大気、土壌、生態系などの総合的なモニタリングとその結果の評価及び情報公開について、責任及び権限を明確にした制度設計を行うとともに、広範囲で長期間にわたるモニタリングに対応するため、関連する知見の集積や人員確保などの体制整備に努めること。
 三、原子力発電所の敷地外で放射性物質に汚染されたがれきや土壌などについては、人の健康や生態系に係る被害を防止するため、関係省庁が連携して早急に処理方法を検討し、適切な保管、管理及び処理を行うための制度構築を早急に図るなど、放射性物質による環境汚染に係る健康被害が起きぬよう最大限努力すること。
 四、有害物質使用特定施設等の構造等に関する基準については、地下水汚染の未然防止対策が確実に行われるよう、事業者の取組状況も踏まえ、的確かつ速やかに策定すること。また、基準の遵守を徹底するため、事業者への周知や地方公共団体職員に対する研修の実施等、施行に向けた体制整備の強化を図ること。
 五、施設以外の有害物質の貯蔵場所や作業場所、指定物質に係る指定施設等についても、ガイドラインの策定等により地下水汚染の未然防止対策の推進を図ること。また、ガソリン等の貯蔵施設が原因となって地下水汚染が発生した場合にも効果的な対応が行われるよう、地方公共団体に対する指導に努めること。
 六、地域住民の安全・安心を確保するため、日頃からのリスクコミュニケーションの推進に加え、地下水汚染が発生した場合の速やかな情報公開の重要性について事業者の理解が促進されるよう努めること。また、リスク管理の観点から、排出段階における濃度規制のみでなく、有害物質の代替化や低減により環境中に排出される有害物質の総量を減らしていく取組を促進すること。
 七、汚水処理システムについては、地方行財政改革の中、より一層の経済合理性が求められることから、市町村設置型浄化槽や浄化槽汚泥濃縮車の積極的導入など、地域のニーズに合致した浄化槽の導入・普及拡大を検討し、効率的なシステムを構築すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#211
○委員長(北川イッセイ君) ただいま有村君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#212
○委員長(北川イッセイ君) 全会一致と認めます。よって、有村君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、松本環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松本環境大臣。
#213
○国務大臣(松本龍君) ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力してまいる所存でございます。
#214
○委員長(北川イッセイ君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#215
○委員長(北川イッセイ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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