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2011/04/26 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 国土交通委員会 第9号
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2011/04/26 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 国土交通委員会 第9号

#1
第177回国会 国土交通委員会 第9号
平成二十三年四月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     中原 八一君     礒崎 陽輔君
     石川 博崇君     白浜 一良君
 四月二十日
    辞任         補欠選任
     礒崎 陽輔君     中原 八一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小泉 昭男君
    理 事
                藤本 祐司君
                室井 邦彦君
                佐藤 信秋君
                吉田 博美君
                長沢 広明君
    委 員
                池口 修次君
                川崎  稔君
                小見山幸治君
                輿石  東君
                羽田雄一郎君
                平山 幸司君
                藤原 良信君
                安井美沙子君
                米長 晴信君
                岩井 茂樹君
                岡田 直樹君
                伊達 忠一君
                中原 八一君
                脇  雅史君
                渡辺 猛之君
                白浜 一良君
                上野ひろし君
                藤井 孝男君
                吉田 忠智君
   国務大臣
       国土交通大臣   大畠 章宏君
   副大臣
       国土交通副大臣  池口 修次君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       岡本 充功君
       国土交通大臣政
       務官       市村浩一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫟原 利明君
   政府参考人
       厚生労働省老健
       局長       宮島 俊彦君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  加藤 利男君
       国土交通省住宅
       局長       川本正一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(小泉昭男君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十九日、石川博崇君が委員を辞任され、その補欠として白浜一良君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(小泉昭男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に厚生労働省老健局長宮島俊彦君、国土交通省都市・地域整備局長加藤利男君及び国土交通省住宅局長川本正一郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(小泉昭男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(小泉昭男君) 高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。大畠国土交通大臣。
#6
○国務大臣(大畠章宏君) おはようございます。
 ただいま議題となりました高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 急速に高齢化が進展している我が国において、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができる住まいを確保することが求められております。
 特に、高齢者の単身世帯や夫婦世帯の急増が見込まれる中で、高齢者が必要な介護、医療を受けながら安心して暮らすことができる住まいの確保が重要となります。しかし、我が国の高齢者人口に対する高齢者向けの住まい数の割合は、諸外国に比べて極めて低水準にとどまっており、高齢者の居住の安定を確保するため、一定のバリアフリー構造等を有する賃貸住宅等において、高齢者の生活を支援するサービス付きの高齢者向け住宅の供給を促進する必要があります。
 このような趣旨から、この度この法律案を提出することとした次第です。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、一定のバリアフリー構造等を有する賃貸住宅等において、高齢者の生活を支援するサービス付き高齢者向け住宅事業の登録制度を創設し、当該事業を行う者が遵守すべき事項を定めるほか、登録を受けた事業者に公営住宅を使用させることができる等の特例を設けることとし、これに伴い、高齢者円滑入居賃貸住宅の登録制度及び高齢者向け優良賃貸住宅の供給計画の認定制度を廃止することとしております。
 第二に、サービス付き高齢者向け住宅の整備に関する事業を支援する地方公共団体に対し、交付金を交付することができることとしております。
 第三に、サービス付き高齢者向け住宅とするために既存住宅を購入する者に対する当該購入に係る資金の貸付けを、独立行政法人住宅金融支援機構が行うことができることとしております。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
#7
○委員長(小泉昭男君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○藤原良信君 おはようございます。藤原良信でございます。御質問をいたします。
 まずもって現行の法律がございます、高齢者住まい法でございます。高齢者住まい法に基づく高齢者向けの賃貸住宅、それから介護保険施設との、今回の法律との違いはどういうことかということをまずお尋ねを申し上げます。
 中身については承知しておりますので、高齢者円滑入居賃貸住宅、高齢者専用賃貸住宅、高齢者向け優良賃貸住宅というのがこれまでの住宅ということなんですが、これらとの相違が何かということと、それからもう一点、一括でお尋ねいたしますが、介護保険施設とサービス付き高齢者向け、今度の住宅との相違点、これを一括でお尋ね、まずいたします。
#9
○副大臣(池口修次君) お答えをしたいと思います。
 現在の制度については委員は御存じだということですので、現在の制度についての説明はちょっと時間の関係で省きたいと思います。
 ただ、現在の制度というのはどういう制度かというと、高齢者が入居できる、あるいは入居に適した住宅というハードの供給を促進をするというのが現在の制度であるというふうに理解をしております。その上で、今回の制度はどういうことかといいますと、ハードの面を拡充するとともに、ハードとソフトを一体的に供給する住宅を供給をするという違いが大きな違いだろうというふうに思っております。
 それと、特養老人ホームなどの介護施設との違いということですけれども、今までの制度は、要介護の高齢者を対象として施設の介護職員により介護サービスを提供する施設ということなんですが、今回は、要介護の、いろいろ程度はあるんですけれども、その人たちだけではなくて、全ての高齢者に対して介護サービスを提供するということではなくて、高齢者の心身の状況に応じた生活支援サービスや介護・医療サービスを提供するということで、どちらかというと介護ランクの低い人も含めて入れるようにしながら、ランクに応じたサービスを提供しようというのが大きな違いであるというように思っております。
#10
○藤原良信君 そうしますと、今度のこの法案でございますが、要介護度や家賃等の費用負担がそれぞれどのような高齢者の入居を想定して進めようとしておるのかということでございます。各住まいの役割分担についてという言い方がいいのかもしれませんけれども、どのように想定をされておりますか。
#11
○副大臣(池口修次君) 具体的な家賃の設定ですけれども、現在試行的に昨年度実施をしていますデータでいいますと、家賃ということでは平均すると五万円から七万円というふうに思っております。それに対して、多様なサービスを提供をするということでいえば、生活支援のサービスということで一、二万円必要かなと。それと、食事サービスを提供するということになると四万円程度必要かなと。プラス介護保険に応じた介護サービスということになりまして、トータルとしては、家賃と生活支援及び食事ということでいいますと十一万円から十二万円かなと。
 介護サービスについては介護のランクによって変わってきますので、それにプラスをするということになりますので、場合によっては十四万ぐらいの施設というのも出てくるのかなということで、これは提供する側がどういう設定をするかによって入る人も若干変わってくるというふうに思っています。
#12
○藤原良信君 そこでなんですが、医療・介護サービスとの連携ということがこれは当然出てくるわけでございます。それをどのように想定しているかということでございます。これは、状況把握のサービスとか生活相談のサービスということは当然義務付けられていくわけだと思いますけれども、この連携についてちょっとお示しいただきたいと思います。
#13
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘いただきましたように、医療と介護の連携を図っていくというのは大変重要な観点であります。高齢者の皆さんの生活支援サービスが、医療、介護連携する中で切れ目なく行われていくという、こういった提供される体制が必要だというふうに考えています。
 御指摘のとおり、入居者のニーズにしっかりこたえていくためにも、厚生労働省といたしましては、今回、高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律案、いわゆる本案でありますが、これと併せて、介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案を提出をしているところでございまして、この中では二十四時間対応型の定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスを提供することなどを創設したいと考えておりまして、こういったサービスなどもその連携の一環になるかと思います。
 また、医療と介護の連携に現場で取り組んでいる方々から御提案をいただく場も設けたいというふうに考えておりまして、患者さんや利用者がその心身の状態に合った最適なサービスを受けられるように医療と介護の役割分担と連携を強化し、医療、介護の一体的な改革に向けて検討を進めていきたいというふうに考えております。
 入居者の方々が中重度の要介護になっても十分なケアに対応できる、そういったことによってついの住みかとなり得るよう取り組んでいかなければならないと、このように考えております。
#14
○藤原良信君 分かりました。
 いわゆる高齢者の住宅でございますから、介護度が当然重度化していくこともこれは考えていかなきゃならないとなりますので、今お話ありましたけど、そうすると可能な限り、言い方は適当かどうかですけれども、終わりの住みかと、いわゆるそういう対象として考えていくつもりというふうに理解してよろしいんですか。
 これは、高齢者になりますと住み替えというのはなかなか大変な負担になるんだと思います。ですから、住まい続けたいと思えば住まい続けられるような、いわゆる終わりの住みかというような形も想定をしているというふうに理解してよろしいかという意味でお尋ねいたします。
#15
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘いただきましたように様々なニーズが発生をすると。高齢者の皆さんが年を重ねることによってそのニーズは変わってまいります。そして御指摘のとおり、中度、重度と介護が必要になる、若しくは医療が必要になる、こういった場合においても今回創設される住まいが対応できるようにしていかなければなりませんし、先ほどもお話をさせていただきましたけれども、十分なケアの確保を通じて住み慣れた地域で安心して暮らすことができるように、そしてそこがついの住みかとなり得るように厚生労働省としても取り組んでいかなければならないと考えております。
#16
○藤原良信君 そこでなんですが、これは国交省の進め方なんですけれども、どのような戦略でこれに臨むかでございますけれども、だんだんこれは高齢者が多くなっていくことは御案内のとおりですけれども、諸外国と比べてもそうなんですけど、こういう分野というのは極めて日本の場合は進捗率が低いわけなんですけれども、具体的にある程度の目標を持っていると思うんですけれども、具体的に何戸程度のサービス付きの今回の高齢者向け住宅の整備を考えていこうとしているのか。それから、この目標達成に供給促進策がある意味では必要じゃないかと思うんですけれども、これはどう考えておられるかということを併せてお尋ねいたしますが、高齢者向けの全体の供給ビジョンも示す必要があると思うんですが、これらを一括でどうぞお示しをいただきたいと思います。
#17
○副大臣(池口修次君) まず、今回の法案を踏まえてどの程度の戸数を考えているかということですけれども、国土交通省の成長戦略というものがあるんですけれども、これで掲げておりますのは二〇二〇年までに高齢者人口に対する高齢者向け住宅の割合を欧米並み、大体三から六%というのが欧米並みでございまして、それを達成をしたいというふうに考えております。
 具体的に言いますと、十年間で高齢者向け住まいをおおむね六十万戸を、供給が必要であるということで計算しておりまして、その中でサービス付き高齢者住宅については平成二十三年度予算については三百億円計上しておりまして、大体これは三万戸に相当をします。これをやると、三万戸掛ける十年間続けられるという設定でいいますと三十万戸ですから、高齢者というのは、六十万戸というのは、全てがこの要介護でなくてもいい人もいるわけですから、十年間で必要な六十万戸のうち三十万戸ぐらいはこのサービス付き高齢者住宅ということで考えたいということで、予算とともに税制なり融資制度というのも措置しながらこの実現を図りたいというのが我々の設定でございます。
 それと、供給ビジョンでございますけれども、これは厚労省さんともいろいろ調整をしながら、今回の法律でも厚労省と連携をして高齢者向け基本方針を定めるということになっておりますので、現時点ではもう少し深掘りをしなきゃいけないというふうに思いますけれども、この法律を踏まえて目標設定や供給促進に係る施策、住宅の管理の適正化などによる基本的な事項を厚労省さんと相談をしながら決めていきたいというふうに思っておりますし、都道府県が策定する高齢者居住安定確保計画というのもありますので、その中で老人ホームだとか高齢者向け住宅の供給目標を定めていきたいというふうに思っておりまして、福祉政策とこの住宅政策を合わせた共通のビジョンというのを今後策定をしていきたいというふうに思っております。
#18
○藤原良信君 そこで、課題でございますけど、大臣、住宅のハードあるいはサービスの供給内容が登録基準に至らないで、いわゆるサービス付き、今回の高齢者向け住宅の登録基準を満たさない賃貸住宅もあると思います。それでも高齢者の入居受入れ、そして家賃が比較的安い賃貸住宅のニーズも、これは今後ともあると思うんですね。
 それをどう御認識されておりますかということでございますし、それから、いわゆるこれはある意味では厚生年金の対象者という形で受け取ってよろしいのかと思いますけれども、そうしますと、高齢者世帯には年収二百万以下のいわゆる低所得の方々も結構多いと思うんですね。ですから、比較的安い賃貸のところを望むというところも出てくると思うんですが、その対応、どのようにしていくとしているのか、どう思われているのかということでございます。
 併せてお尋ねいたしますが、低所得者の高齢者も、バリアフリーの構造を有し生活支援サービスが提供される住まいが、居住できるということは、これは理想なんだと思います。それで、サービス付き高齢者向けの住宅に係る家賃助成の充実などの措置もこれは検討する必要があるんじゃないかと思うんですが、これを大臣、低所得者の対象という形をどうされていくかということを併せてお尋ねしたいと思います。
#19
○国務大臣(大畠章宏君) 藤原議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 ただいま御指摘をいただきましたいわゆるこうした制度に乗らない住宅についてどうするかでございますが、ハード面でのバリアフリー化を推進するとともに、福祉、医療施策との連携の下に、訪問介護や介護サービスの活用などにより地域で暮らし続けられるようにしていく施策を推進していきたいと考えているところであります。これが一つであります。
 もう一つ、低所得者の高齢者の方々に対してはどうかということでありますが、既存の住宅の改修等により比較的安いコストの高齢者向け住宅を供給するという努力をし、さらに公営住宅等における介護、福祉施設などの併設の推進、さらには地方公共団体による家賃の減額措置等について支援を行いたいと考えております。
 こういう対策を取ることによって、今御指摘のこの制度に乗らない住宅はどうするのかということ、さらには低所得者の高齢者の方々に対する対策はどうするのかということに対して対応してまいり、高齢者が安心して暮らせる住環境を国土交通省としても整備していきたいと考えているところであります。
#20
○藤原良信君 時間があと、ございませんので、お答えは結構なんですが、高齢者住まい法が改正されて間もないわけなんですね。これ二十一年に改正されておりまして、二十二年五月に完全施行されておりますね。また今回、法律を改正するということでございます。よってこれは情報提供の周知徹底が必要だと思いますね。
 高齢者を対象とする住まいが多数存在してございます。ですから、これはなかなか分かりにくいと思いますので、情報提供を是非やっていただきたいということと、それから、自治体にこれをきちっと説明すると。これは登録を行うのが都道府県でございますけれども、福祉施策の実施主体というのは市町村ですね、岡本政務官。それで登録制度の内容が、是非これは理解をさせておく必要があると思いますので、改正されてから間もなくまた改正ということなので、そういうことで周知徹底をお願いを申し上げ、私の質問を終わります。
 以上です。
#21
○佐藤信秋君 自由民主党の佐藤信秋でございます。
 本日は、これは高齢者住まい法、厚労省共管ということでありますので、厚労省からもおいでをいただきました。
 参考資料の方に、今、藤原委員もおっしゃいましたが、いろんな形のいろんな名称、内容の高齢者向けの住宅あるいは介護施設等があるんで、一つにしようと思ってまとめてみるとこんな感じかなというんで、この中で、全体として特養をお待ちの方が非常に多いというのが日本の場合には言われて久しいわけでありますから、最初に、特化した形で特別養護老人ホーム、待機者四十二万人というのが言われておりますが、これ、去年もたしか四十二万人程度だったでしょうかね。余り特養そのものの整備はそう進んでいないかなと。
 ただ、これは都道府県の場合には交付金にしたんでしたっけかね、税源移譲したんでしたかね。税源移譲したということで、厚労省もなかなか把握しづらいと、こういう問題もあるのかなと思っています。思っていますが、政策目的としてこの特養に対しては、この整備をこれまでどんなふうに進め、年間の目標で言えば、言いづらいかもしれませんが、これからの開所の目標はどう考えるかというふうなことを最初にお聞きしたいと思います。
#22
○政府参考人(宮島俊彦君) 今委員の方から御指摘ありましたように、特別養護老人ホームの入所申込者数、これは四十二万一千人でございます。この中では特に入所が急がれる、在宅で要介護度四と五、大変重い方、これが六・七万人おられるということで施設整備の必要性が大変高いというふうに思っております。
 今御指摘のように、三位一体改革で三十床以上の特養等については交付税措置ということになりましたので、この整備について、今現在は二十一年度及び二十二年度補正予算で各都道府県で介護基盤緊急整備等臨時特例基金などを設置して、この二十一年度から二十三年度までに三年間で十六万人分の整備を目標ということで取り組んでいるところでございます。
#23
○佐藤信秋君 そこでなんですよね。特養の場合にも個室推奨と、こういう形でやっておられるかと思いますが、市町村長なんかと話ししますと、きちっと自分たちは管理するから二人部屋、四人部屋認めてほしいんですという方々が結構います。
 個室の場合に、今回のこの高齢者住まいの標準も二十五平米でしたか、そこでいくと、もう少し二人、四人部屋で効率良くといいますか、その代わりきちっとした介護をするんですというようなことを言っている市町村長多いですね。そこのところは、多床式でもいいんじゃないかという点については、多少柔らかくなってきたかのようにも聞いてはいますが、実態はどうでしょう。
#24
○政府参考人(宮島俊彦君) この特別養護老人ホームについては、ユニットと言っていますが、個室ということで、個室にいる方を九人ぐらい集めて、リビングルームみたいなところを造ってお世話するという方式と、従来の四人部屋とか二人部屋でケアをするという、そういうことでの方式というのについて、将来の目標として厚生労働省としてはユニット型というのが、これはプライバシーの問題ですとか、あるいは認知症の方が増えてくるとか、あるいはこれからの団塊の世代というのはどちらかといえばそういう個室を望んでいくだろうというようなことで、個室のユニット型の整備を基本ということでこれまで進めてきております。
 ただ、このユニット施設以外の施設について整備するか否かというのは、これはやはり地方公共団体の判断というのを、これを否定するというものではないということでございます。
#25
○佐藤信秋君 そこで問題なのは、施設の整備として特養ですよという形で市町村なり県なりが整備はする。今度、サービスの方が介護保険対象としてきちっと、はいどうぞ、といったサービスを提供していいんですよと、ここの部分のマッチングが十分いかないとなかなかこれ進みませんわね。そこは大丈夫だと、こう理解していいんでしょうかね。今の、少なくとも公共団体がおやりになる部分でいえば、介護保険も付いてきますよと、こう理解してよろしいかどうかということなんですが、どうですか。
#26
○政府参考人(宮島俊彦君) 介護サービス、これ自体は各市町村が三年に一度ずつ介護保険事業計画というのを作ります。その必要な各期ごとのサービス見込み量というのを設定するということで、これは来年度、二十四年度から第五期の介護保険事業計画の策定ということで地域の高齢者ニーズをより的確に反映するためのお願いを今しているところです。
 ただ、その一方で、必要なサービスといっても、サービスを供給すればそれに応じて保険料が上がっていくと、お年寄り自らの保険料が上がっていくということになりまして、今これが全国平均で四千百六十円ということで、この辺を見ながら、この保険料も各市町村が市町村議会で条例を通して決めていただくということですので、そういった介護保険、財政運営とこの介護保険のサービス、これがバランスを取って行われるように各市町村で取り組んでいただいているという、そういう仕組みになっているところでございます。
#27
○佐藤信秋君 という意味では、それぞれの市町村、非常に多様性があると思うんですね。多様性がありまして、とにかく、とてもとても介護施設も特養も不足している、だから介護保険料、多少上がってでも、あるいはいろんな形で補填しながら、とにかく数増やさなくちゃという市町村と、それから、そうはいってもなと、保険料も上がるし、介護保険対象そのものとなるような施設はできるだけ立地を抑制しておきたいなと、置かれた状況で随分違ってくるとは思うんですね。
 この場合に、今度のこの高齢者住まい法のサービス付きの住宅、特養不足でしようがないよとか、福祉サービス施設が全体が少な過ぎるんだと、何とかしようというところは一生懸命頑張ると思うんですね。どんどんやってくださいと。民間の事業者もいいわけですから、民間の事業者も頑張ってくださいと、自分も頑張りますよと。ただ、どちらかというと、介護保険料の方が、いや、頭痛いなというところには抑制効果が働きかねない。
 こういうそれぞれの多様性があるとは思うんで、ただ全体として四十二万人、あるいはさっきの池口副大臣の目標としておられる十年間で六十万戸でいえば、この高齢者住まいサービスの、基づく供給だけでは半分しかいかない。そういう意味では一緒に計画を立ててやってくださいねというんで随分進んできたとは思いますけれども、公共団体の介護に対する熱意の度合いなのか、保険料の問題なのか、いろんな面から抑制装置が、抑制的に働くということがないようにというのは、厚労省としては何らかの考えをお持ちでしょうかね。
#28
○政府参考人(宮島俊彦君) さらに、ちょっと説明省かせていただいたんですが、このお配りいただいた資料の中の特別養護老人ホームや老人保健施設、介護保険施設と呼んでいますが、これは指定を拒否する仕組みというものがあります。これはどうしてそういうものがあるかというと、こういう施設を利用される方というのは、一月三十万ぐらい給付費掛かるんですね、一月。こういう方。それに対して在宅で家族が、要介護の四とか五とか重くなっても掛かる方というのに対する在宅サービスの方というのは、まだまだ供給水準が高まってないということから、そういう措置をとっております。
 それで、今度のこのサービス付き高齢者向け住宅でございますが、このサービスというのは、サービスといっても基本的にはお年寄りの見守りだけですので、ここで要介護度が重くなりますと、やはり在宅ケアとして訪問看護や訪問介護と、先ほど二十四時間の制度というのを新しく今度の法律で検討していると言いましたけれども、そういったものが付いていかないと、なかなかこういったところでみとりのときまでというか、終生お暮らしになるということはできないということでございますので、こういったサービス付き高齢者向け住宅に対する在宅サービスについては、そういう総量規制というかサービス総量規制は働かないという、そういう仕掛けに今なっているところでございます。
#29
○佐藤信秋君 ちょっと分かりづらかったですね。お分かりでしょうかね。
 施設介護であれば三十万ぐらいとおっしゃいましたかね。で、在宅だとどのぐらいで、今回のこの包括サービスでやると、こういうような形でいくとどのぐらいと、こう三つおっしゃっていただくともうちょっと分かりやすいかなと思うんですが、どうですか。
#30
○政府参考人(宮島俊彦君) 在宅サービスというのは人によって利用する程度が違いますから、一番多い人ですと三十五万とかありまして、軽い人だと十万もいかないぐらいなんですが、平均すると十数万というのが今の水準で、重い方にきちんと行き渡っているということではないわけです。
 今度、法律で検討しております二十四時間の訪問看護・介護サービスということになりますと、これはこれから報酬の設定になるんですが、三十万弱ぐらいの水準の、二十四時間、随時に行って面倒見ると、定期巡回ですので、そういうことになるんで、そういったサービスをこういったサービス付き高齢者向け住宅についても、マッチングというか、そこの提供をすることによって終生ここで暮らせるような対応を考えていきたいと、そういうことでございます。
#31
○佐藤信秋君 ということで、藤原委員の御質問にもありましたが、ここでついの住みかといいますかね、ができると。それも過度な負担といいますか、御本人にもそうですが、公共団体にも負担ができるだけ軽くなるといいますかね、というふうな方向を目指していると、こう理解すればよろしいんですね、今のお話ですと。在宅の場合に一番掛かるとすれば三十五万とかいうことにもなって、今度は三十万弱ぐらいに、高くてもと、こう理解すればいいんでしょうかね、になるように、そんな制度設計をして、言ってみれば工夫の産物と、こんなふうにとらえさせていただいてよろしいんでしょうかね。ということで、そういうことを用意して準備して、そして公共団体が取り組みやすいと、こういう形にしていく必要があるんですね。
 それから多分その辺の、施設は必要だと、だけれども介護保険料と、こういうような問題からいくと若干足踏みもせにゃいかぬのかなと。そんなことをそれぞれ考えながらということで、高齢者居住安定確保計画、これを作ることにはなっているけれども、余り実態としてはまだ進んでいない。それはそうした両方の、どうしたものかなというトレードオフみたいなのがあるんだということなのかなと、そんなふうにも思っております。
 したがいまして、こういうのを環境としてといいますか、環境整備をして、介護、生活支援、こうした面からのサービス付きの住宅、考え方改めて更に前に進めるようにしよう、趣旨はそういうことだと思いますが、この高齢者居住安定確保計画というものを策定すべしと、こうなっていますが、なかなか今言ったようなことだから策定できない。ここまで用意したよと、したがってどんどんやってくださいね、こういうことを大臣がメッセージを出していただく必要があるように思いますが、いかがでしょう。
#32
○国務大臣(大畠章宏君) 佐藤議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 ただいまの高齢者居住安定確保計画でございますが、確かに、今回御質問をいただくということでいろいろ調べさせていただきましたところ、群馬、東京、神奈川、大阪、熊本、この五県が策定済みでありますけれども、ほかのところでは策定がされていないということであります。
 じゃ、どうして遅れているんだと、こういうことでありますが、この計画策定というものは、三年ごとに行われます介護保険制度の見直しの時期とずれたことなどから、介護保険制度の見直しを待って計画を策定するというふうに考えた地方公共団体が多いと、こういうふうに見られているわけであります。したがいまして、平成二十三年度に行われます介護保険制度の見直しと併せて計画の策定が進むものと考えておりますけれども、現在、平成二十三年度中に十九県が策定予定であると聞いておりますし、更に十三道県が策定する方向で検討中と聞いておりますので、四十程度の都道府県でこの平成二十三年度中に策定されると見ております。
 佐藤議員からの御指摘のように、各都道府県は積極的にこの計画を策定するようにと私の方からも改めて要請をしたいと思いますし、今後とも高齢者の居住の安定確保に向けて国土交通省としても取り組んでまいりたいと考えているところであります。
#33
○佐藤信秋君 是非積極的にお願い申し上げたいと思いますし、計画があろうとなかろうと、とにかく進めるんだという方向性は一緒でしょうから、今計画を策定している五県以外も二十三年度改定といいますか、計画の策定を待たずに積極的にこれをお進めしていただきたいと思いますが。
 確認的にちょっとお伺いしますが、このサービス付きの高齢者向け住宅、二十四時間の、何というんですか、巡回サービス、見守り、相談をやると、こういうことですが、医療なんかの提供、これもどうしても必要になってくるときがあるんだろう。例えば、具体的にこういう場合にはこういうサービスを想定していますよというようなことを明確にしてあげた方が取り組みやすいという問題があると思いますが、いかがでしょう。
#34
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 今御指摘がございましたように、高齢者、心身の状況はそれぞれ大変多様でございますが、それぞれの高齢者、状況に応じまして必要な介護サービスだとか医療サービスだとかというのが受けられるようにする、そういった環境の整備というのが非常に大事だというふうに思っております。
 今回、法律でお願いをいたしておりますサービス付きの高齢者向け住宅につきましては、安否確認と生活相談サービスを必須といたしておりますが、それに加えまして、当然、高齢者が安心してお住まいをいただけるということで、御指摘のありました医療サービスなども含めてサービスの提供というものが期待されているところでございます。
 このため、法律に基づきます住宅の登録という場合には、必要なサービス、どういった形で受けられるのかということにつきまして、登録をしていただいて高齢者の方々に情報提供をしていただきまして、それによりまして、その住宅を選択されます高齢者の皆様に選択肢として明確に情報の提供をするという仕組みを用意しているわけでございます。また、生活相談のサービスにつきましても、社会福祉法人や医療法人の職員やヘルパー資格などを持っておられる方ということによります相談というのを義務付けをしておりまして、そういった面からも医療、介護、こういったサービスとも連携というものを取ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
#35
○佐藤信秋君 ごめんなさい、質問通告にはないんだけれども、診療所なんかを併設するとき、このサービス付きの高齢者住宅、そういうところに対する補助というのはあるんでしょうか、診療所併設とかナースステーション併設する場合に。ごめんなさい、通告していなくて恐縮ですが、そこまで手厚くちゃんとやってくださいと、こういう話なのかどうか、回答願います。
#36
○政府参考人(川本正一郎君) この点につきましては、建物全体について戸当たり百万円を上限とする補助を行うということになっておりますので、診療所の併設も含めて、そういった高齢者向けの住宅というものが供給されるようにしたいというふうに思っております。
#37
○佐藤信秋君 今回は、戸当たり百万円のほかに不動産取得税などなどに対する税制の特例がありますよね。資料にも付けさせていただいたんですけれども、所得税、法人税、固定資産税、不動産取得税、大分こういうことでやりやすくはなるという問題だと思いますが、もう一つの問題としては、税の減免自体は民間の福祉法人とか何かも取り組みやすいようにという趣旨かと思いますが、その場合に、相対的に地価の安い地方ではなかなか、戸当たり百万円というだけではちょっと行きづらいですよねというような議論がややもするとありますから、町の真ん中で、大都市で、地価の高いところで税制特例やるとやっぱり随分効くんですよと、こういうようなお勧めはあり得るかと思いますが、その辺、地方の方でも大丈夫ですかねというような辺りはどんなふうにお考えでしょう。
#38
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 高齢者向けのこういった賃貸住宅というのは一般的な賃貸住宅と少し入居の状況が変わります。通常の賃貸住宅ですと、最初新しく建ったときには入居者がわっと入りまして、その後、経年劣化に伴いまして少しずつ空室が増えていくというのが通常の形態でございますけれども、こういった高齢者向けの住宅というのは、高齢者の方々の選択ということもありまして、最初はなかなか埋まらないという状況がございます。埋まってしまいますと、比較的しっかりしたサービスを提供できていれば常に満室になっていくというような状況があるというふうに、私ども、厚労省さんとの勉強会等でも伺っているところでございます。
 こういった意味で、立ち上がりの時点での支援というものをある程度行いますと事業運営が非常にしやすくなるということで、先生御指摘のような補助でありますとか税制でやる支援というものを今回御提案をさせていただいているところでございます。
 では、地方圏ではどうかということでございますが、昨年度、試行的に補助制度というものを取りまして運用をさせていただきました。それを見ますと、例えば地方圏では民間の事業者が主体となりまして、地元の社会福祉法人などに生活相談サービスなどを委託して高齢者向けの住宅を運営するというやり方や、社会福祉法人がむしろ主体になりまして、民間の住宅事業者が建設しました住宅を借り上げて高齢者向けの住宅にするといったような例というものも散見されておりまして、こういった形での供給というものは地方圏でも相当行われるのではないかというふうに私ども思っております。
 また、地域の実情に沿って住宅の供給をしていただくという観点から、今回の登録に際しましては、先ほど大臣からも御答弁申し上げました都道府県が策定をいたします高齢者の居住安定確保計画に沿って供給をしてくださいというようなことで、地域の実情に沿ったものが供給できるような措置をいたしておりますし、それからまた比較的低コストで供給ができるようにということで、既存ストックの改修によります高齢者向けの住宅の供給につきましても補助を行うといったような措置を講じているところでございまして、地域の特性に応じて地方圏でもこういった住宅の供給が進むように措置してまいりたいというふうに考えております。
#39
○佐藤信秋君 ということで、さっきの大臣の御決意の話に戻りまして、五つはできたと。二十三年度介護計画の改善と一緒に十九が確保計画を作っていこうとする、それに基づいてこのサービス付きの高齢者住宅を積極的にやっていこうと。こうなると、できてないところは進まないねと、こうなってしまうんですね。そうではなくて、早く確保計画は作るけれど、それを見越しながら今のうちから積極的に取り組んでいく県や市町村、それから民間事業者、計画がなくても、やっている最中でもどんどん建てていきましょうね、どんどん供給していきましょうね、いいものをと、この精神が大事だと思うんで、これはお願いベースですが、厚労省宮島局長の方もそういうことでやっていくんだと、こう理解させていただいて、それでよろしいですよね。
#40
○政府参考人(宮島俊彦君) 第五期の介護保険事業計画、二十四年度からでございます。これは、あくまで市町村計画でございますが、第五期の介護保険事業計画の中で高齢者の居住に関する計画との調和を図るように各市町村で計画を作るようにお願いしているところでございます。
#41
○佐藤信秋君 ということで、積極的に是非お願いしたいと思いますが。
 そこで、残りました時間、多少、今の東日本大震災に関連しまして、阪神・淡路のときにも仮設住宅で高齢者向けのといいますか、高齢者向けというよりは福祉のケアステーションを仮設住宅で一緒に造りましたですよね。今回も、仮設の段階においてもそれが必要だということだとは思うんですよね。それで、この制度自体を使うのは恒久的な問題でしょうから、ただ精神としては仮設にも生かしながら、福祉関係の仮設施設、それが必要かなと思いますが、副大臣、いかがでしょう。
#42
○副大臣(池口修次君) 今御指摘のように、最終的には今回の制度を使ってついの住みかをつくることは、当然狙いとしてはそういう狙いが入っているということですが、仮設の段階での問題というのはまた別個の問題で、仮設でどの程度の戸数が集まっているところにどの程度のものを用意するかというのは、全ての仮設のところに今言われたデイケアのステーションとかを設けるというところまではなかなか行けないと思いますけれども、それなりにまとまったところについてはそういう福祉の中心になるセンターなり、場合によってはコンビニとか郵便局とか、そういうのも含めたものは造ることは私は必要だというふうに思っておりますし、そういう観点でこれからも整備をしていきたいというふうに思っています。
#43
○佐藤信秋君 ということで、多少仮設の議論を少し併せてお願いを申し上げたい。
 資料の三枚目に、この前も少し出させていただきましたが、仮設住宅の目標を二か月で三万戸、今回の東日本大震災の避難されている方々に対してですね。この二か月で三万戸というのは、多分、賃貸住宅の借り上げとか、それから公営住宅の貸与とかいうことを含まずにという趣旨だとは思います。それからもう一つは、一番最初に立てようとした計画で、あるいは立てた計画で、資材等を考えてですね。
 問題は、二か月で三万戸というのは、実は最低限の目標だろうと思っています、私自身は。むしろ、暑くなる前にできるだけたくさんの仮設住宅を必要とするでしょうし、それから、仮設住宅、公営住宅借り上げ、賃貸住宅の借り上げとか、自力再建といいますか本当の恒久的な家ができるまでの間、一応二年間と、こう言っているわけですが、二年でなくても、今回はとっても無理ですよね。町ごとさらわれてなくなっているところ、あるいは原発周辺で戻ろうにも戻れない、そういう状況の中でかなり長期化することも覚悟せないかぬ。
 そうすると、二点ほどちょっとお伺いしたいんです。一点は、三万戸というのは最小限であって、五月いっぱいまでに必要な戸数がいろんな形で用意できると、これは最も望ましいですよね、今すぐでも望ましいぐらいですけれども。そういう意味で、三万戸目標というのはこの際お取りになって、三万戸以上、できるだけ多く早急にやりますよと、五月末という意味でいえばですね。それから、七月末ぐらいまでには全体の住み直し方を、仮の住まい方をお決めいただくというような、そんな目標でおやりいただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。
#44
○副大臣(池口修次君) 若干我々の言い方が誤解を与えた部分があるかと思いますけれども、二か月で三万戸というのは、まず二か月でというのは、最初に震災が起きたときに住宅連合会に二か月で三万戸まず用意をしてくださいということで、それで終わりというふうに我々は全く思っていません。
 なおかつ三万戸というのは、住宅連合会にこれだけのある意味プレハブを用意をしてくださいということで、応急仮設住宅というのは、新たに建設するだけじゃなくて、御質問にありましたように賃貸で、今の制度では一応二年ということになりますけれども、長期間でいえば、場合によっては延びたときには三年とかいうところを賃貸で民間の住宅を借りる、若しくは公営住宅で空いているところを使ってもらうということもありますので、それは、まずは三万戸の外数で考えているというのは一つの我々の考え方です。
 さらに、今言っているのは、なおかつその三万戸については、連合会の方からは造りますと、二か月で造りますという約束は、大臣の方も相当プレッシャーを与えながらやりましたので、それは約束をいただいております。
 さらに、プレハブだけ用意しても土地がない、用地がないと造れませんから、用地については基本的には県が市町村と調整をしながら確保するということで、一時期、少し前まではせいぜい頑張っても二万六千とかいう数字がありましたけれども、この間いろいろ、財務省も財務省が管理しているものを供出しますとか、農地についても、農水省さんからはこの農地については使えますよとか、いろいろ候補を出していただいたおかげで現時点では三万戸以上の用地が確保できる見込みとなっております。トータルとしますと五月末までに三万戸を完成するということは、国交省としては強い意思で県とは調整はさせていただいています。
 そのときには、県の方で要員が足りないということがあれば、現在でも、これは国交省だけじゃなくていろいろ都道府県とか都市再生機構からも派遣をお願いして、四月の十八日から三県でトータル四十九名、この用地なり建設のフォローのためにやっておりますし、最終的には、今出ている数字だけでも三県で七万二千戸ということの要請は来ておりますので、我々はこのものを、全てが五月末というとなかなか、連合会の方にも一般住宅の予約を少し横に置いて応急仮設プレハブを造ってもらっているとかいう事情もありますので、更に五月末にちょっとまた七万戸というのはなかなか難しいということですが、取りあえずは、五月末には三万戸必ず完成させて、その後七月末ぐらいにはプラス三万戸をプレハブ業者の方で造ってもらって、建設は八月ぐらいになるかなというふうに我々は考えていますが、それプラス賃貸でのものというのは外数であるという理解をいただきたいと思います。
#45
○佐藤信秋君 地元の動きとちょっと違うんですよね、よく聞いていただいた方がいいと思いますけど。福島も宮城も岩手も、在来工法でもいいじゃないかと、そんなに待っていられないと、今のお話と全然違うんです。変えてください、ここの認識は。
 福島で四千戸ぐらい在来工法でやろうと思ったら、応募してきたのは一万四千戸だっていうんですね、七月末までで。早い者勝ちでいいと思うんですよ、私は。今のお話の目標に加えて、そういう問題がありますから、両方一緒にして、国が決める必要はないです、これ、ここまで。全体がどうなっていますかと、皆さんのそれぞれの各県の事情をよくよく聞いた上で、それがうまくいくようにということを是非お願いしたいと思います。これはお答え要りません。そこだけ方向を入れ替えてさえいただければいい。時間もありませんので。
 もう一つは、実はシナリオが必要なんですね、これ。今日も出ていましたけど、高台に集団災害移転しようかとか、総理もエコタウンでと、総理が言っちゃいけません、ああいうことは。具体的にどうするかというのは、それぞれの市町村、本気で苦しみながら考えているわけですから、そういうのをベースにしながら、どんなふうに住み直していっていただくかと、こういうことなんですが。
 最後、これは問題提起ですが、仮設住宅を造ろうとすると、一戸当たり大体十坪、九・五坪平均で外回り入れて五百万前後、五百七十万とか、そんなオーダーですよね。これ、三年間賃貸で住むとしても、五万円で借りて年間六十万とすると、三年間で百八十万。だとすると、ある程度そういう差額を防災集団移転みたいなことに使えませんかねと、こういう議論は当然あるんですね。
 この辺の工夫は、もう時間ですから、この辺の検討、工夫は是非お願いしたいというこの二点は、今のお答えはなくていいですが、両方ともよく検討するよという一言を、大臣からいただくか、副大臣。大臣、どうでしょう、今の問題意識は。お答えください。
#46
○国務大臣(大畠章宏君) 国土交通省としても、今避難をしている方々が一日も早く仮設住宅に入って自分の将来を考えることができる場所を提供することが大事でありますから、御指摘のようにこの仮設住宅、一生懸命取り組んで五月末までに三万戸は造ろうと、こういうことで計画しておりますが、しかし、それにとらわれることなく輸入住宅とか様々な手を使って、あるいは今、在来工法でもいいじゃないかと、これも私もそのとおりだと思うんです。一日も早く手段を選ばずに住宅を提供することが大事でありますから、そういうことも含めて検討をし、また今御提言をいただきましたことについても十分踏まえて検討をしてまいりたいと考えているところであります。
#47
○佐藤信秋君 ありがとうございました。
#48
○長沢広明君 高齢者居住安定確保法の一部を改正する法律案について伺います。
 今後、高齢化率が急激に高まっていきますし、高齢者の単身世帯あるいは高齢夫婦世帯というものが増えてまいります。特に団塊の世代が高齢世代に移行する時期は、特に都市部を中心に高齢化率が急激に上がっていくということが想定されています。そういう中で、高齢者の安心の住まいを安定的に確保するということは非常に重要な課題であります。
 今回、この法改正の目的は、住宅系の高齢者住宅、高齢者の住まいを施設から住宅へというふうにシフトしていくということが一つの方向性としてあるわけで、国交省からもデンマークやイギリスなどの外国の例が挙げられて、欧米においては住宅系が約八%と、我が国は〇・九%と、そういう差を指摘をされております。
 それでは、こういうデンマークとかイギリスとかという国は、いわゆる住宅系を増やすためにこれまでどういう取組を行ってきたかと。それに対して、我が国としてはそれをどう見ているかという評価について伺いたいと思います。
#49
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 ヨーロッパ各国の先進事例ということになろうかと思いますが、まずデンマークにつきましては、元々一九七〇年代から、どちらかといいますと施設系を先に造って、プライエムと言われるような高齢者を収容する施設が先に造られておったわけでございますが、八〇年代に入って高齢者の自立を促して、また地域にできるだけそのままお住まいをいただけるようにということで、プライエボーリ、エルダボーリと言われるような住宅の供給の拡大を始めたというふうに聞いております。場合によりますとその高齢者用の施設を改修をして住宅に変えていくといったような施策も行われたというふうに聞いておりまして、現在では高齢者向けの住宅の供給というのが主流になっているところでございます。
 また、イギリスにおきましても、ワーデンと呼ばれています生活扶助員が日常の生活の世話をするという仕組みがございまして、これに関連しまして、外部の介護サービスを活用できるシェルタードハウジングという制度がございます。これが言わば高齢者向けの住宅でございまして、これに対して施設系がケアホームと言われるものでございますけれども、現在ではこのシェルタードハウジングの建設に対するいろんな支援措置というふうなことで、こちらが主流になっておりまして、いずれにしても、デンマークもイギリスも住宅系が大体高齢者人口に対して八%ぐらいというふうになっております。
 今回の私どもの御提案いたしておりますサービス付きの高齢者向け住宅もこういった施策を参考としているものでございまして、住宅のハード面での基準の設定とともに、各国で行われております安否確認や生活相談といったようなサービスを必須にしまして、必要に応じて介護や医療サービスというものを提供していただくといった措置を講ずる、こういった住宅を増やしていきたいと、このように考えている次第でございます。
#50
○長沢広明君 デンマークの場合はどちらかというと施設系の割合は非常に低くなっていまして、それは今答弁あったとおり、住宅を増やすために施設系の新規建設を凍結するということをやったわけですね。ですから、施設を造ることによって多分、財政上の負担が重くなったということがあって、財政的な要請で住宅を増やす、その分施設の新規建設を凍結するということで、施設の割合が非常に低くなっているということがあります。
 ただ、我が国の場合は、先ほど来佐藤委員の指摘にもありますとおり、この施設のニーズに対してまだ、施設供給がもうとてもじゃない、追い付いていないわけですね。その意味では施設も増やしながら住宅も増やしていくと、この両方をやらなきゃいけなくなるということが、デンマークの例と比較するとそこがやっぱり違いだと思います。
 その意味では、デンマークでは住宅を増やすことに、ある意味ではそういう手を打つことで成功しましたけれども、我が国のこのやり方でどこまでこの施設を増やしつつ、このサービス付き住宅の方も増やしていけるかと。
 実は、施設の方に、比較的介護度の低い人がやはり施設に入ろうとするということで施設の方が追い付かないという問題もありますので、介護度の低い人についてはもうサービス付き住宅の方へというふうに分けていくことによって施設に対するニーズとのギャップを縮めていくという、それも考え方の一つなんですが、この施設系も増やしながら住宅系も増やしていくという、この両方をやっていくわけですけれども、今回のこの法改正でどこまで供給促進効果があるか、どこまで供給するというふうに、目標をどこに置いているかということについてお伺いしたいと思います。
#51
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 今、委員御指摘ございますように、我が国の場合には各国に例を見ないようなスピードで高齢化が進んでいくということでございまして、高齢者世帯も急速に増えていくということから、施設それから住宅合わせて供給の拡大を図っていくことが必要であるというふうに考えております。
 このために、私ども、住まい系、住宅系ということにつきましては、二〇二〇年を目途に高齢者人口に対する高齢者向けの住まいの割合を欧米並みの三から五%にするということを目標としておりまして、十年間で六十万戸程度、高齢者がお住まいいただくにふさわしい住宅の供給を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
 先ほどの佐藤委員の御質問にもお答えしたとおり、こういった住宅の供給に当たりましては、立ち上がりのときに、必ずしも入居率が高くないにもかかわらず、例えばサービスの人員でございますとか施設というのは先に整備をしておかなきゃいかぬということで、初期負担が非常に重いということで、今回、予算によります補助、あるいは税制上の措置といったものを講ずることといたしておりまして、こういった措置によりまして今申し上げました目標の達成に努めてまいりたいと、このように考えております。
#52
○長沢広明君 今回の法改正で、高円賃、高専賃、高優賃というこれまでつくった登録制度や認定制度がこれに一本化されるということになります。いろいろな制度をあっちこっちでつくっておいて、いつの間にか一本化することで消えていくという、このやり方が本当にいいのかどうかということがあります。それこそ、よくお役所がやりやすいことだと。ぽんぽんつくっておいて、いつの間にか消えて、いや、こっちに一本化したんですというこういうやり方が本当にいいのかということはきちんと総括しなきゃいけないので、高円賃、高専賃、高優賃と、今までつくってきたこの登録制度、認定制度について、どう評価して総括しているかということと、じゃ、何でそれぞれ特徴があって来たものをこれに一本化するのか、それはきちんとした合理的な理由、必要だというふうに思いますので、その点をお願いします。
#53
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 今、御指摘ございましたように、これまで高齢者住まい法では、高齢者円滑入居賃貸住宅、高円賃、それから高齢者専用賃貸住宅、高専賃、それから高齢者向け優良賃貸住宅、高優賃の三制度を持っておったわけでございます。制度の個別の内容につきましての御説明は省略をさせていただきますが、いずれもハード面に着目をいたしまして、高齢者がお住まいいただくのにふさわしい住宅の供給を進めていくということでスタートをいたしたものでございます。
 私ども、当初、この高齢者住まい法自体が旧建設省、国土交通省の単独の法律でございまして、こういったハード面で高齢者にふさわしい住宅を供給すると、こういうことの促進によって高齢者の居住の安定が図られるものということで制度の運用をしてまいりました。そういった意味で、高齢者向けのバリアフリー化された住宅自体もかなり増えてまいりまして、一定の成果は上がったものだというふうに考えております。
 ただ一方で、今申し上げましたように、高円賃、高専賃、高優賃と、非常に分かりにくいという御指摘はこれまでもいろいろいただいてまいりました。それから、こういった住宅のハード面だけではなくて高齢者の住まい、そして暮らしというものを考えれば、ソフト面も含めて組合せをすることによって高齢者の生活そのものを支えていくことが必要ではないかという御指摘をいただきました。その場合には、そういったサービスを提供する事業者に対する監督といった点についても十分考えなきゃいかぬのではないかというふうに考えられるわけでございます。
 こういった点に鑑みまして、今回、一定程度政策的な目的を達成されたのであれば、これからの政策としてやるべきこと、言わば高齢者の暮らしというものを住宅を中心にいかに全体として支えていくのかといった、こういった観点からサービスの付いたハード、ソフト一体となった住まいを提供するという今回のサービス付き高齢者向け住宅に一本化をするということとさせていただいたわけでございます。
#54
○長沢広明君 まあ簡単に言うと、ハード、ソフト両面に枠を広げたということ、それから分かりにくい、幾つもあって、それを分かりやすくしたということで、あえて一本化する理由としては余り強くないと実は私は思います。
 高優賃なんかの場合は東京都を中心に非常にいい例が結構あるんですよね。ですので、非常に評価もされているし使い勝手も決して悪くないという面もありますので、まあサービスをきちんと基準にして住宅を設置するというその目的は決して間違ってないと思いますので、そこはいいとします。
 ただ、問題はこのサービスの基準ということでありまして、安否確認と生活相談というこの二つの条件をしておりますが、やはり高齢者の求めるサービスというのは介護保険以外の面でも、例えば食事提供とかあるいは買物とかあるいは掃除とか、そういうことをちょっと手伝ってもらいたいというニーズがいっぱいあります。
 今回のこの法律では、安否確認と生活相談というこの二つを条件にすることによって、この二つの条件がある住宅は増えるけれども、逆に言うとサービスの幅が狭くなっちゃうんじゃないかと。高齢者向け住宅でのサービスというのはこの二つでいいんだという、概念が狭まってしまう危険性がある。これ、そうじゃなくてもっとバリエーションいっぱいあるわけで、この二つに条件が偏ってしまうということが懸念されるんですが、この辺、バリエーションどう確保するかということについて考えをお願いします。
#55
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 御指摘のように、今回の高齢者向け住宅、サービス付き高齢者向け住宅につきましては、安否確認と生活相談サービスを必須といたしておりますけれども、これに加えまして、高齢者の心身の状況に応じて家事サービスでありますとか生活支援サービス、さらには介護や医療サービスといった様々なサービスが組み合わせて提供されるということが重要であるというふうに思っております。御指摘のように、この二つのサービスだけに偏って他のサービスが行われないというようなことはないように私どもしたいと思っております。
 今回の登録につきましては、どういったサービスが提供されるのかということにつきまして必ず開示をしていただきまして、高齢者にどういったことが提供されるのかちゃんと分かりやすく御説明をいただくというような仕組みにしているところでございまして、高齢者がちゃんと選択をできるようにするということにしたいと思っております。
 また、先ほども触れましたが、この生活相談サービスにつきましても、社会福祉法人や医療法人の職員などによりますサービス提供というものを条件といたしておりまして、こういったことからも介護や医療との連携というものも期待をいたしているところでございます。
 これまでいろいろ試行的に運用もやってきておりますけれども、各事業者からの聞き取りによりましても、当然食事のサービスでありますとか家事のサービス、さらには介護サービスというのを組み合わせて提供したいという方向が示されておりまして、各都道府県が策定をいたします計画におきましても、むしろ多様なサービスが増えるような、多様なサービスが提供されるような住宅が増えるように運用していただくように私どもも努めてまいりたいと、このように考えております。
#56
○長沢広明君 一般の民間の事業者が普通の住宅とかそういう建物を買って、今回の支援制度を使って、買ってそれを改修してサービス付き高齢者住宅にしましたと、しかし、そのサービスの部分については外部に委託するということは可能なわけですよね。だから、サービスの部分だけどこかに委託をする場合、その委託先の事業者としての条件ですね、こういうことをきちっとしないとサービスの質が担保できないと思いますので、その辺についてどう考えているか、お願いします。
#57
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 高齢者が安心してお暮らしをいただくということのためには、身体機能の低下や緊急時の対応というものが的確に行われるということは当然必要でございまして、このため、こういったサービスの提供は事業者自ら又は委託して行うということを求めておりまして、委託も当然対象にはなるわけでございますけれども、このサービスの提供者、先ほども触れましたが、社会福祉法人や医療法人の職員や、一定の資格、これはヘルパー資格などを想定しておりますが、こういったものを有する者というふうに条件を付けておりまして、福祉や医療分野の者との連携を求めると、これがサービス提供の基本になるというふうに考えておりまして、委託事業者につきましても、どういった者に委託をするのか、しっかりとした者に委託をしていただくということを担保することによりまして、安心してお暮らしをいただけるようにしてまいりたいと、このように考えております。
#58
○長沢広明君 例えば、安否確認を請け負った委託業者が、その住宅そのものの主体の事業者と別にサービス部分を委託していると。その委託した業者が何らかの形で撤退してしまったと、あるいは倒産してしまったというようなことになった場合、その住宅はサービス付き高齢者住宅の登録から自動的に外れるわけですよね。そこに住んでいる人たちをどうするか、どう対応するかということ、また、委託事業者だけではなくて、運営している事業者そのものが倒産した、あるいは運営そのものができなくて撤退してしまった等、建物があって、サービスもなくなり、住んでいる人だけが取り残されるということになりますが、こういうときの対応はどうでしょうか。
#59
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 お話しのように、高齢者の方、大変弱い立場にあるわけでございますから、居住の安定ということが一番大事であるというふうに思っております。このため法律上、例えば前払金についてのいろんな規制というようなことも行っております。
 それから、今お話がございました例えばサービスを委託を受けた業者が撤退をした場合でございますが、こういった場合には、当然、住宅の供給者の方から他業者への委託等によりまして入居者へのサービス提供を続けていただくということが必要になるというふうに考えております。当然、登録ということで、都道府県の監督下に置かれるということでございまして、私ども、都道府県がしっかりと助言、援助を行うことによりまして、サービスが引き続き受けられるような環境というものを維持をしていただくということが必要ではないかと思っております。
 また、登録事業者自身が例えば破産に至った場合にどうなるのかということでございます。
 まず一つには、居住の安定ということについて言いますと、これは賃借権が基本でございますので、高齢者自身が直ちに追い出されるというふうなことにはならないということでございます、賃貸借でございますから。その上で、そういった高齢者の居住のために、じゃ、どういったことができるかということです。サービスをどこにどうくっつけるのかというふうなことにつきましては、各都道府県が次の事業者を見付けてくる、あるいは別のところを紹介するといったようなことで、お住まいの高齢者がお困りになることがないように措置をしていただきたいと、このように考えているところでございます。
#60
○長沢広明君 結果、都道府県が背負うことになっちゃうんですけれども、そこはしっかり担保をしてちゃんと住まい続けられるという、サービスもちゃんと継続されると、どんなことがあっても、ということをきちんとしておかないとこの制度をせっかくつくっても広がらなくなってしまう。何か起きたときにもうそこで頓挫してしまいますので、そこはきちんと手を打っていかなきゃいけないし、よく見ておかなきゃいけないところだというふうに思います。
 今回の改正で、比較的中間所得層に対する住宅というふうになるわけですね。高優賃の一番いい例で、西大井のヘルスケアタウンというのを、私、去年見に行ってきましたけれども、やっぱりそこは小学校の廃校を改修して高優賃、高齢者向けの優良賃貸住宅にして、そこに老人福祉施設も付けて、なおかつ保育所も付いているんですね。したがって、学校だったんで非常に使いやすい。元々、学校として建物があったので初期費用が安く抑えられているので、家賃は大体八万円から十万円という、大体八万円ちょいからぐらいの人が多いわけですね。ただ、食事サービスとかほかのサービスが付きますと個人負担というのは場合によっては二十万円ぐらいになるんですよ。家賃補助を受けて、それによって大体十三万円から十四万円、自己負担はですね、ぐらいのところへ抑えられるわけなんですが、そのぐらいの金額というのはやっぱり厚生年金受給世帯に限定されてしまうということを考えると、今後はやはり低所得層に対する住宅供給というものをどうするかということが非常に大事なテーマになってきますので、これは以前から指摘してきていることなんですが、これは決して国交省だけでできる問題ではありません、非常に福祉的な観点の強い問題になりますので政府を挙げてということでやらなければいけないんですが、高齢者の、特に低所得層向けの住宅の確保について基本的にどう考えるか、大臣のお考えを伺って終わりにしたいと思います。
#61
○国務大臣(大畠章宏君) 長沢議員からの低所得者の方に対する住宅の確保はどうするかと、こういうことでありますが、このことについても高齢者社会が進む中で大変大事な視点だと思います。
 そこで、国土交通省としては、できるだけ安い家賃で入れるように、既存の住宅の改良などにより家賃も低家賃のサービス付き高齢者向け住宅の供給というものを促進してまいりたい。さらには、公営住宅については、厚生労働省と私ども国土交通省との連携の下に、高齢者向けの公営住宅に生活援助員を派遣して安否確認や生活相談を行うシルバーハウジングプロジェクトの推進、そして公営住宅の建て替え等において福祉施設等の生活支援施設を併設し、地域の福祉拠点としての団地の整備等を進めまして、低所得の方々の高齢者についても安心して居住することができるような環境を整備してまいりたいと考えているところであります。
#62
○長沢広明君 以上で終わります。ありがとうございました。
#63
○上野ひろし君 よろしくお願いします。上野ひろしです。
 まず、高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律案についてお伺いをしたいと思います。
 高齢者住宅については、施設という面と住宅という面がありまして、その位置付けが曖昧な点があって、例えば、特に地方公共団体における取扱い、また法令上の取扱いについても若干ばらつきがあったり過度な規制が行われているという例もあるのではないかと思っています。その結果、コストが上昇したり、場合によっては入居者の方々に負担が生じるということもあるというふうに聞いています。地方自治体の例ですけれども、例えば駐輪場の設置基準が厳しく掛かってきたり、場合によってはワンルームマンション建設規制に引っかかるという例もあるというふうに聞いております。
 まず最初に、規制の適用という観点から、高齢者専用賃貸住宅、それから有料老人ホームが、市街化調整区域に建てられるのかどうか、現時点でどういう規制になっているのか。それと、今回新たに導入をされるサービス付き高齢者向け住宅、これはどのように取り扱われるのかということについてお伺いをしたいと思います。
#64
○政府参考人(加藤利男君) お答え申し上げます。
 高齢者専用賃貸住宅や有料老人ホームの市街化調整区域での立地につきましては、これまで市街化調整区域に立地する病院ですとか、特別養護老人ホームが有します医療、介護機能と密接に連携しつつ立地する必要がある場合で、かつ設置及び運営が国の定める基準に適合する等優良なものについては、立地がやむを得ない場合として開発許可に際しての運用の指針を国としてお示ししてきたところでございます。
 今般の法律改正により導入されることとなります一定のサービス付き高齢者向け住宅につきましては、有料老人ホームに該当することになりますので、その取扱いについてどうするかということでございますが、これは市街化調整区域の趣旨に照らしまして、周辺の市街化を促進するおそれがないか、あるいは市街化区域への立地が困難であるものであるかどうか等を総合的に勘案して、これまでと同一の取扱いが可能かどうか、施行までの間に考え方を整理したいというふうに考えております。
#65
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 都市計画法に基づいて地方公共団体が判断をするということなんだと思うんですけれども、ばらつきが出ないようにきちんと統一的な考え方というのを是非示していただければと思います。
 加えて、これも重なるような質問なんですけれども、高専賃、それから有料老人ホームについて建築基準法上の取扱いについてお伺いをしたいと思います。
 建築基準法上の用途の取扱い、これが変わることで、例えば容積率等々、様々な基準というのが変わってくるのではないかと思うんですけれども、現在どのように適用されているのか、また今回、サービス付き高齢者向け住宅が導入されることで、どういう取扱いをされるのか、方針をお伺いをしたいと思います。
#66
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 高齢者専用賃貸住宅、有料老人ホーム、こういったものにつきましては、個別の用途は最終的に各公共団体、特定行政庁が判断するわけでございますが、今お話がございましたように、用途が例えば寄宿舎になるのか住宅になるのかということになりますと、容積率の取扱いなんかも変わってまいります。共同住宅として扱われますと、共用廊下や階段部分というのは容積率に非算入ということで有利な扱いを受けられるということになるわけでございます。基本的に、食堂や便所、台所といったような、食事ができる場所というものを集約して設けるようなものは一般的に寄宿舎としておりますけれども、こういったものが独立的に設けられるものというのは一般的に共同住宅として扱っているところでございます。
 今回のサービス付き高齢者向け住宅の場合には、各住戸に便所や台所等、生活を営むために最低限の設備というものを基本的には各部屋ごとに置くというのが基本になっておりまして、こういった場合には共同住宅扱いになる。一方で、こういったものを全部集約して、各戸というのは部屋だけというようなパターンのものがあるとすれば、こういったものは寄宿舎扱いというようなことになろうかと思っておりますが、どちらかというと前者の方、個別住戸ごとに当然独立して自立して暮らしていただけるということをある程度想定いたしておりますので、共同住宅として扱われるものが多くなるというふうに考えております。
 いずれにしましても、こういった扱いについて各現場、特定行政庁ごとに混乱が生じるというのは大変まずいと思っておりますので、取扱いが明確になるように私ども周知を図ってまいりたいと、このように考えております。
#67
○上野ひろし君 ありがとうございます。是非、ばらつき、混乱を生じないように、また円滑な提供が進むようによろしくお願いをしたいと思います。
 次に、建設の促進という観点からお伺いをしたいと思います。
 今回、権利金や礼金を取らない、また施工前に家賃の前払の受領を禁止をするということであります。これは消費者保護という観点からは、そういうことなんだろうと思うんですけれども、一方で、提供を進めていくという観点からいうと、例えば民間の金融機関がなかなかその資金を貸してくれないという現状もある中で、今後、建築を促進をしていくという観点から、どのような対策といいますか、措置を考えておられるのかということをお伺いをしたいと思います。
#68
○副大臣(池口修次君) 今回の法改正をした上で供給を促進をしなきゃいけないわけですから、様々なものを考えておりまして、一つは予算措置ということで補助を考えておりまして、これは今までも出ていますから、一戸当たりの上限は百万円ということで、新築の場合は十分の一、改修の場合は三分の一を国が直接補助をするということを考えております。あと、税制的な措置につきましては、新築の場合ですけれども、所得税、法人税の割増し償却に加えた上で、固定資産税については通常の住宅の軽減を深掘りします。さらに、不動産取得税の軽減対象についても面積要件を緩和するということを考えております。
 あと、融資ですけれども、今言われたように、民間の金融機関を基本としますけれども、それではなかなか難しいという話ですので、その補完をする観点から、住宅金融支援機構の融資を実施をしますし、その場合の融資要件についても緩和をしたいというふうに考えておりまして、いろいろな方法でこの高齢者向け住宅の供給を図りたいというふうに考えております。
#69
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 今、提供する側、建築をする側の話についてお伺いをしたんですけれども、次に、今度は、入居をする方々の話についてお伺いをしたいと思います。
 高齢者の方々は、フローの収入、給料とかそういうのは少ないんだと思うんですが、一方で持家率というのは非常に高い、資産として持っておられる方々というのは多いのではないかと思います。そういうこれまでため込まれた資産、住宅資産というのをフロー化をすることというのが重要なのではないかと思っています。
 例えば、日本人の資産というのはその半分が実物資産であるのに対して、アメリカでは三割という数字もございます。そういう中で、リバースモーゲージの活用というのが今回の法改正に当たっても大事なんだと思うんですけれども、その活用についての考え方をお伺いをしたいと思います。
#70
○副大臣(池口修次君) リバースモーゲージに対する考え方ですけれども、残念ながら、このリバースモーゲージというのは一般的に日本では余り採用がされていないというふうに聞いております。
 そうはいっても、今言いましたように、高齢者の方の資産の活用をした上でこの制度に、住み替えていただくという意味ではそのリバースモーゲージは必要だというふうに考えておりまして、今回、入居一時金に係るリバースモーゲージを新たに住宅金融支援機構の融資保険の対象に追加をするということを決めております。
#71
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 是非、リバースモーゲージ、今回の件だけではないと思うんですけれども、しっかりと我が国においても活用できるように手当て、措置をお願いしたいと思います。
 時間がないので、最後に大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、先ほども今後十年間で六十万戸の供給、これは新規の供給ということだと思うんですけれども、六十万戸の供給という話もありました。結構大きな数であると思うんですけれども、今いろんな施策、手段を通じて供給、それから入居される方々へ手当てをされるという話もありましたけれども、今後の建設の促進、提供数を達成されていくための考え方、決意について最後に大臣にお伺いしたいと思います。
#72
○国務大臣(大畠章宏君) 上野議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 ただいま御指摘をいただきましたように、これから十年間で高齢者向けの住まいを六十万戸供給することを目標としておることはそのとおりであります。同時に、日本国として、住宅系が〇・九%と、こういうことでございますけれども、これを是非とも欧米並みにといいますかヨーロッパ並みの水準まで目指したいと思いますが、当面、三%から五%をひとつ達成をしたいと考えております。日本の国にふさわしい高齢者向けの住環境ができるように全力で頑張ってまいりたいと思います。
 ありがとうございました。
#73
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 以上で質問を終わります。
#74
○藤井孝男君 今日は高齢者の居住の安定確保に関する法律案の改正ということでありますが、私の聞きたいこと、ほとんど皆さん、各委員でもう質問されまして、今度の法改正の背景であるとか課題であるとか、これまでの法律との、どういう点が違う、どういう点がこれから取り組んでいかなきゃならないかということについていろいろ各委員から質問がございました。
 私は、そういう中でコミュニティーということについてちょっとお伺いいたしたいんですが、やはり高齢者向けの、今まではどちらかというと施設系、特にまた国交省はハード面を重点的にやってきたけれども、ソフト面、そして今度は住宅というものについての、要介護者だけに限らず、お年寄りに対してもっともっと受入れ体制整備をしていこうということなんですが、要するに、ただ高齢者に優しく、あるいはいろんな面でサービスするということはいいんですが、やっぱり一番身近なものは、やっぱり家族と一緒に住むということ、あるいは友人、知己、あるいは子供たちとの交流とか、いろんな多面的なコミュニティーというのが必要ではないかと思いますけれども、その点について大臣の基本的な考え方をお伺いしたいというふうに思います。
#75
○国務大臣(大畠章宏君) 私自身も、もう私も六十三になりますから、徐々にそれの世代に近づいているわけでありますが、藤井議員がおっしゃるように、これからのことを考えた場合に、コミュニティーというのは非常にやはり生きていく上で大変大事であります。
 したがいまして、今後の日本国における高齢者の住宅環境というのも御指摘のようにコミュニティーというものを保持した形で、いわゆる子供世代ですとか青年とか中年の方とか、そういう多世代の方が一緒に集うような住環境というのは大変大事でありますから、そういうものを保持した上で高齢者の住環境を整えていくということは非常に大事な基本的な考えだと考えております。
#76
○藤井孝男君 六十三歳ということですが、私は六十八歳で家内も六十八歳で、この対象になる世代でありますが、見渡すところこの委員会では輿石先生とか伊達忠一さん辺りはもう対象者、それ以外の方はまだ六十五いっているかどうか分かりませんが、いずれにいたしましても私もその対象者なんですが。
 これも大変恥ずかしい話で、突然、今の大臣の答弁にありましたので、私、個人的なことを言って申し訳ないんですけれども、私も家内も六十八歳なんですけれども、何という会話が今一番多いかというと、私は家内に対して、おまえより一日早く死にたいと、家内は私より、あなたより一日早く死にたい、これは、お互いに支え合って助け合っていくことは夫婦間で大事なことなんですけれども、どちらかというと先に死なせて、一日でも早い方がいいと。これはあとはよろしく頼むよというような、そんな背景がある。
 しかし、もっとそれを深く考えていきますと、やっぱり今大臣のお答えにありましたように、確かに高齢化社会で有り難いんですけれども、若い世代に支えられていく。しかし、やっぱりその背景には自分たちも自立したい、まだまだ元気でいたいという気持ちと、複雑な心境なんですね。
 ですから、こうしたいろんな法律を改正していくのは大変結構なことなんですけれども、そうしたやはりその地域、今度の大震災で東北の皆さん方も大変な被害を受けていますけれども、東北は東北のやっぱり地域性、コミュニティーというものがあると思うんですね。そういったことをやっぱりハード、ソフトの面でよくカバーしていきませんと、せっかく作ったものが結果的には受け入れられないとか余り有り難がらないということになりますから、その点は指摘しておきたいと思います。
 それから、もう一つ、そういう中でコミュニティーを図る場合に、先ほど局長の方からデンマークですとか英国のいろんなモデルケースがありましたよね。だけど、これは大変大事なことで、いろんなモデルを参考にすることは大事なんですけれども、徹底的に違うのは、ちょっと触れましたけれども、この超高齢化のスピードというのは日本はもう世界に類例のないスピードで進んでいるということ。それから、人口の規模も圧倒的に日本の人口が多いわけですね。北欧の国々というのは人口少ないんですよ。これが全然違う。国の広さもいろいろありますけれども、まずは人口が違うと。それから、もう一つはやっぱり税体系が全く違うんですよ。もちろん伝統文化というのも違いますけど、歴史も違いますけれども、しかしやっぱりこのスピードの違い、あるいは規模の違い、そして税体系の違い、こういったことを含めながら、そういう中でどういうふうに国が補助していくか。
 先ほど佐藤委員の方から質問ありましたけれども、この補助に対する、百万円限度だけれども、あるいは十分の一あるいは三分の一とかありますけれども、私は個人的にはもうちょっと補助率を上げてほしいなという気持ちありますけれども、しかし、それにもやっぱり国民も税体系の負担というものを一方で協力していかないと成り立たないということなんですが、そういった点について、補助率とかあるいは今後の税体系の在り方、そういった点について大臣の御所見があれば伺いたいと思います。
#77
○国務大臣(大畠章宏君) 私も北欧の福祉政策を見聞するためにお邪魔したことがございます。十四、五年前でありますが、羨ましいような住環境が整っております。それはそれなんですが、その背景には今御指摘のように税というものがございまして、大変高い税率でございますが、その代わりそういう住環境を提供すると、こういう仕組みになっているわけであります。
 そういう意味では、日本においても様々な御議論があるわけでありますが、どういう形のものを国民が求めるのかと。いわゆる住環境というものと税の問題、これについては十分国民の御意見を賜りながら、今後どうするのかと、こういうことは非常に大事な課題だと受け止めているところであります。
#78
○藤井孝男君 大臣、今度の東日本の大震災で世の中といいますか日本は一変したんですよね、もう全ての面において。ですから、そこで今起きていること、日本人が何をやろうかとしている、いろんなそれぞれの立場の人が世代を超えて、地域を越えて、もう一回日本が立ち直ろうじゃないかという。
 そこには、何かといいますと、今まで忘れていた支え合うとか、あるいはきずなとか、そういった心をもう一回呼び起こしたんじゃないかと思うんです。大変な大災害であること、深刻な問題でありますけれども、一方では、日本人がこれまで培ってきた先人からのいろいろな知恵あるいは家族というものの在り方というものをもう一度見直そうという、そういうことを今回目覚めさせたんじゃないかと。
 そういう意味で、法律を改正して、ハードの面、ソフトの面、そして情報だとかあるいはサービスだとか充実するのは当然のことでありますけれども、そういったことの基本的なことをしっかり踏まえながら、これからの高齢者に対する、あるいは被災地に対するいろんな住宅政策、あるいはいろんな面での御支援を心から期待をいたしまして、私の質問を終わります。
#79
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智です。
 一部重複するところがありますが、確認の意味で簡潔に答弁をお願いをいたします。
 まず、本題の前に、震災関連で一点質問します。
 阪神大震災でも、仮設入居の高齢者の孤立が大変大きな問題となりました。今回の被災地も高齢化率の高い地域が多く、高齢者の孤立を防ぐ取組が大変重要であると考えます。どのように取り組まれるか、お聞かせください。
#80
○政府参考人(宮島俊彦君) 委員御指摘のとおり、仮設住宅で高齢者の孤立を防ぐ、あるいは必要なケアを提供するということは大事なことです。こうした観点から、仮設住宅の建設に併せまして、高齢者や障害者に対して総合相談、デイサービスあるいは配食のサービス、それから訪問看護ですとか訪問介護、地域交流、こういった機能を有するサポート拠点の設置を推進することとしております。
 この二十三年度の補正予算において、地域支え合い体制づくり事業としてこの必要な経費を盛り込んでいるところでありまして、仮設住宅の建設に併せてこのサポート拠点の整備が進むように被災県に働きかけてまいりたいというふうに考えております。
#81
○吉田忠智君 しっかり取り組んでいただきますようにお願いします。
 次に、法案について四点質問します。
 サービス付き高齢者向け住宅ということで誤解が生じかねないんですけれども、あくまでも住宅に付随するのは安否確認、生活相談などの常駐サービスでありまして、介護サービスは一般の居宅介護と同様の外付けとなります。これらの住宅に付随するサービスの質、水準をどのように確保していかれるのでしょうか。そして、住宅に付随するサービスと介護サービスの連携が重要だと考えますが、どのように図っていかれるのか伺います。
#82
○国務大臣(大畠章宏君) 今回のこの法律案で目指していく住環境でありますが、御指摘のように安否確認あるいは生活相談のサービスを付加するということでありますが、この水準というのは非常に大事な視点でございます。したがいまして、このサービスを提供するいわゆる高齢者向け住宅の登録要件として、社会福祉法人や医療法人の職員あるいは介護関係の資格を有する者などにより安否確認や生活相談サービスを提供することとしておりまして、高齢者の心身の状況やニーズの変化に応じて介護保険制度の利用も含め必要なサービスについて助言するなどの措置が講じられております。
 私どもといたしましては、御指摘の安否確認、生活相談のサービス、こういうものが確かな事業者によりしっかりと提供されるという環境を築いてまいりたいと考えているところであります。
#83
○吉田忠智君 しっかり指導していただきたいと思います。
 退去時に入居一時金をめぐってトラブルが生じることも予想されますが、どのように対応されますか。高齢者の権利を保障するシステムが必要であります。都道府県の監督強化といいましても、都道府県も手いっぱい。評価や苦情受付などに弁護士会や社会福祉法人など公益的な団体の第三者の目を入れる必要があると考えますが、いかがですか。
#84
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 退去時のトラブル、とりわけ入居一時金をめぐるトラブルというのは実は現在の老人ホームなどでも非常に多いというふうに私ども承知をいたしております。
 このために、今回の法案では権利金や礼金は全部受領を禁止する、それから家賃等の前払金を受領する場合についてもその根拠や返還ルールを明確化する、それから前払金は保全措置を講じていただくといったようなことを要件といたしておりますし、また、今お話ございました居住の安定という観点からは、入居しておられる方が長期入院をしてもそれを理由に契約を解除するということがないようにというふうにいたしております。
 また、事業者の遵守義務として誇大広告の禁止や登録事項の公示などなどの義務付けを行っておりまして、サービス内容は十分に入居者に御説明をして、契約どおりにサービスが行われるよう入居者の保護を図っているところでございます。
 その上で、各都道府県によります監督といったことを決めておるわけでございますが、もちろん、お話ございましたように、全て公共部門、都道府県だけで対応できるとは考えておりません。消費者庁とも連携をいたしまして、例えば消費生活センターといったものを活用する、それから、こういった高齢者に対応しましたNPO法人も数多くできておりまして、居住支援団体等を活用する、これらの方々が参画した居住支援協議会を活用するなどによりまして第三者の視点というものも入れて、そういったところからのいろんな情報というものを受け入れて適切に指導監督をしていくと、このようなことによりまして居住の安定の確保ということに努めてまいりたいと、こう考えております。
#85
○吉田忠智君 次に、高齢の方ですから要介護度の進展による利用料増、滞納等も考えられます。退去せざるを得なくなったとき、都道府県が必要に応じて他の適当な賃貸住宅等へ円滑に入居するために必要な助言や援助を行うとされておりますが、弱いのではないでしょうか。セーフティーネットは確保されているのでしょうか。
#86
○副大臣(池口修次君) 御質問にありますように、高齢者の居住の安定を確保することは非常に重要であるというふうに思っております。
 今回の法律でいうと、明確にしているのは長期入院を理由とした事業者からの契約解除は禁止をしております。それ以外の部分は都道府県が助言、援助をするということになっておりますが、弱いのではないかということでありますけれども、現時点ではそれを活用したいということと、もう一つは、居住支援協議会ということが、確かに現段階では立ち上がりが遅れているのは事実でございます。
 これについては、国としては各県に、若しくは政令指定都市等にできるだけ早く立ち上げをお願いをしているということはしていきたいと思いますし、この居住支援ということは高齢者のみならず、いろいろな部分が必要だということがありましてなかなか立ち上がりが遅れるという話もありまして、できれば高齢者の部分だけでも早めに取り組めないかということも含めて、各県なり政令指定都市にお願いをしてまいりたいというふうに思っております。
#87
○吉田忠智君 制度として機能すれば大きな意義を持つわけでありますが、副大臣が言われましたように、居住支援協議会の設置が大変遅れております。これをいかに早期に設置をしていくかというのが大きな課題でございまして、国交省としてもしっかり支援をして高齢者の居住を確保していただきますように要望いたします。
 最後に、今回、賃貸借契約時に保証人を立てることが困難な高齢者等に対して家賃債務保証を実施してきた高齢者居住支援センター制度が廃止されます。国交省は、民間、NPO法人等による家賃債務保証が増えてきたことを理由とされておられますけれども、センターの保証料が月額家賃の三五%であったのに対し、民間事業者の平均は月額賃料の五〇%であります。特に、民間保証会社は不動産業者と提携する例も多く、賃借人が保証料が安い保証人を自由に選択できるというものでもありません。センターが重要な役割を果たしてきたと考えますが、今後どのように低所得者の居住権を実質的に保障していかれるのか伺います。
#88
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 これまでの高齢者住まい法では、御指摘のように指定法人として高齢者居住支援センターがございまして、高齢者が高円賃に入居される場合に家賃債務保証を行ってまいりました。今お話ございましたように、この制度をつくったときには家賃の債務保証をしてくれるところというのはなかったわけでございますが、最近、民間の債務保証会社も約百社になってきております。さらに、特に住宅弱者に対する債務保証ということでは、NPO法人も大変増えてまいりました。
 例えば一部では、一年間、一か月分の家賃の一割という料金で保証制度を運用いたしますというふうなところもございますし、それから、五千円とか一万円なりという会費を払っていただければ債務保証をいたしますというようなNPO法人も増えてまいりました。そういったことから、こういった指定法人の制度というものを廃止して家賃債務保証についてやらないということになっても基本的にはうまくいくんではないかというのが私どもの考え方でございます。
 ただ、高齢者の方々を始めとするこういった弱者の方々がそういった家賃債務保証をちゃんと受けられるようにNPO法人の取組ですとか、そういった会社の存在等について十分情報提供をして、そういう場がありますよということをまずしっかり分かっていただくようにしたいというふうに思っております。
 また私ども、これは取りあえず廃止ということを考えておりますが、低所得者などの家賃債務保証の実施状況というのは常に注視をいたしまして、それによりまして居住の安定の阻害をしないように、必要があれば更なる措置というものも検討したいというふうに思っております。
#89
○吉田忠智君 しっかり措置をしていただきたいと思いますし、情報の提供と監督についてしっかり努めていただきたいと思います。
 特養の待機者は四十二万人とも言われております。高齢者の所得格差は大きく、低所得で重度の要介護者も多数おられます。サービス付き高齢者住宅が公的介護施設の不足に十分寄与するとしましても、それだけで施設不足をカバーできるものでもありません。公的介護施設の増設も引き続き必要であります。また、この間の新自由主義、弱者切捨ての経済政策によって低所得者向けの公的住宅供給は後退し続けてまいりました。ケア付きのものも含めて、低所得者の居住権の保障に国がしっかりと責任を果たすことを強く要望しまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#90
○委員長(小泉昭男君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#91
○委員長(小泉昭男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、中原八一君から発言を求められておりますので、これを許します。中原八一君。
#92
○中原八一君 ただいま可決されました高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党、たちあがれ日本・新党改革及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一 東日本大震災の被災者に対し、応急仮設住宅を早急に整備するとともに、高齢者が多いなどの地域の実情を踏まえ、被災者の住まいの確保について万全を期すこと。
 二 東日本大震災の復興に当たっては、生活支援施設、福祉・保健医療施設、公営住宅、サービス付き高齢者向け住宅を一体的に地域の福祉拠点として整備するなど、高齢者が住みやすい地域をつくる取組を、国として総合的かつ具体的に支援していくこと。
 三 高齢者の住生活の安定を図るためには、住宅施策と福祉・保健医療施策との連携が重要であり、制度を運用する地方公共団体の関係部局が実効的に連携できるよう、情報提供、助言等の支援を積極的に行うこと。
 四 高齢者のニーズに対応したサービス付き高齢者向け住宅の供給が的確に行われるよう、社会福祉法人や医療法人等、様々な事業主体の参画を促すこととし、必要な情報提供、助言等の支援を行うこと。
 五 サービス付き高齢者向け住宅は、各住宅によって、契約形態や提供されるサービス内容、費用負担等が異なることから、トラブルを防止するため、高齢者に対する的確な情報の提供、相談体制の整備等がなされるよう必要な助言等を行うこと。
 六 事業者側の事情により高齢者の居住の安定を害する運営が行われることがないよう、悪質な業者の排除など、適切な指導監督を図るため、必要な措置を講ずること。
 七 サービス付き高齢者向け住宅の整備に当たっては、低所得者を始め幅広い所得層の高齢者が利用可能となるよう、既存住宅の改修や公営住宅等を活用した供給が促進されるよう努めること。
 八 高齢者のための住まいの確保に当たっては、若年層、子育て世帯等を含む多世代の居住者による地域コミュニティが形成されるよう、総合的な取組を推進すること。
   右決議する。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#93
○委員長(小泉昭男君) ただいま中原君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#94
○委員長(小泉昭男君) 全会一致と認めます。よって、中原君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対して、大畠国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。大畠国土交通大臣。
#95
○国務大臣(大畠章宏君) 高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会において真剣な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決していただきました。深く感謝申し上げます。
 今後、審議中における委員各位の質疑内容や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を始め理事の皆様、また委員の皆様の御指導、御協力に対し深く感謝申し上げます。
 大変ありがとうございました。
#96
○委員長(小泉昭男君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#97
○委員長(小泉昭男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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