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2011/05/26 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 国土交通委員会 第13号
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2011/05/26 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 国土交通委員会 第13号

#1
第177回国会 国土交通委員会 第13号
平成二十三年五月二十六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     安井美沙子君     大野 元裕君
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     大野 元裕君     安井美沙子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小泉 昭男君
    理 事
                藤本 祐司君
                室井 邦彦君
                佐藤 信秋君
                吉田 博美君
                長沢 広明君
    委 員
                池口 修次君
                川崎  稔君
                小見山幸治君
                輿石  東君
                羽田雄一郎君
                平山 幸司君
                藤原 良信君
                安井美沙子君
                米長 晴信君
                岩井 茂樹君
                岡田 直樹君
                伊達 忠一君
                中原 八一君
                渡辺 猛之君
                白浜 一良君
                上野ひろし君
                藤井 孝男君
   国務大臣
       国土交通大臣   大畠 章宏君
   副大臣
       国土交通副大臣  池口 修次君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       中山 義活君
       国土交通大臣政
       務官       小泉 俊明君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫟原 利明君
   政府参考人
       文部科学省研究
       開発局長     藤木 完治君
       国土交通大臣官
       房長       小澤 敬市君
       国土交通大臣官
       房建設流通政策
       審議官      大森 雅夫君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  加藤 利男君
       国土交通省河川
       局長       関  克己君
       国土交通省住宅
       局長       川本正一郎君
       国土交通省鉄道
       局長       久保 成人君
       国土地理院長   岡本  博君
       観光庁長官    溝畑  宏君
       気象庁次長    福内 直之君
       環境大臣官房長  谷津龍太郎君
       環境省水・大気
       環境局長     鷺坂 長美君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (被災地域における下水処理施設の復旧及び合
 併浄化槽の整備に関する件)
 (震災の教訓を踏まえた多重的な交通網の整備
 の必要性に関する件)
 (災害廃棄物処理事業等における地方負担の軽
 減に関する件)
 (住宅エコポイント事業終了後の施策の在り方
 に関する件)
 (多量の放射性物質を含む下水汚泥の処理に関
 する件)
 (避難施設を核とした被災地域のまちづくりに
 関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(小泉昭男君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に文部科学省研究開発局長藤木完治君、国土交通大臣官房長小澤敬市君、国土交通大臣官房建設流通政策審議官大森雅夫君、国土交通省都市・地域整備局長加藤利男君、国土交通省河川局長関克己君、国土交通省住宅局長川本正一郎君、国土交通省鉄道局長久保成人君、国土地理院長岡本博君、観光庁長官溝畑宏君、気象庁次長福内直之君、環境大臣官房長谷津龍太郎君及び環境省水・大気環境局長鷺坂長美君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(小泉昭男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(小泉昭男君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○小見山幸治君 皆さん、おはようございます。民主党・新緑風会の小見山幸治でございます。
 本日は、被災地の下水処理整備の問題を中心に質問をさせていただきます。
 震災後二か月半が過ぎました。今回の震災による下水処理場及び管路の被害と応急復旧状況について、まずお伺いをいたします。
#6
○政府参考人(加藤利男君) お答えを申し上げます。
 まず、沿岸部にございます下水処理場十八か所が、主に津波による機械電気設備の損壊等により稼働を停止いたしております。これらの処理場のうち、汚水流入のある十か所では仮設の沈殿池を設置いたしまして、その上澄みを消毒処理する簡易処理等により現在応急対応を実施中でございます。
 また、下水管についてでございますが、下水管につきましては、現在までに確認されている被害延長は約九百五十キロメートルでございまして、これは被災都市の全下水管延長の約一%に相当しております。破損箇所につきましては仮設配管等による応急対応を現在実施しているところでございます。
#7
○小見山幸治君 今御説明がありました仮設沈殿池では、先ほど説明がありましたように、上澄み液を消毒をされた後放流されていると聞いておりますが、放流水質はどのような状況ですか、お答えください。
#8
○政府参考人(加藤利男君) 例えばの例で御報告させていただきたいと思います。
 例えば、仙台市にございます南蒲生浄化センターにおける簡易処理後の放流水質については、代表的な水質指標でありますBODを見ますと、五月十九日時点でリッター当たり百ミリグラムであるという報告を受けているところでございます。
#9
○小見山幸治君 ただいま国土交通省から報告がありましたBOD数値の放流水質について環境省はどのようにお考えか、お聞かせいただけますでしょうか。
#10
○政府参考人(鷺坂長美君) お答えします。
 水質汚濁防止法に基づくBOD、生物化学的酸素要求量ということでございますが、排水基準は日平均値で百二十ミリグラム、リッター当たりとなっております。先ほど報告がございました施設につきましては、一律の排水基準を超過している状況ではございません。しかしながら、水質汚濁防止法では国の基準に加え、地域の状況に応じ条例で厳しい基準を定めることができるとされておりまして、そういった国、地方併せて水環境を保全する仕組みとなっております。
 この処理場の現在の放流水の水質は通常時と比べては高いことになっておりますので、良好な水環境保全のためにも下水道関係者による早急な復旧をお願いしたいと考えております。
#11
○小見山幸治君 汚泥処理も深刻な状況だと思いますけれども、一日当たりの発生汚泥量と最終処理方法を含めた対応策についてどのようになっているか、お答え願えますでしょうか。
#12
○政府参考人(加藤利男君) お答え申し上げます。
 御指摘の簡易処理に伴います発生汚泥につきましては、例えば、先ほども例を引きましたが、仙台市の南蒲生浄化センターにおきましては、四月中旬から仮設の脱水機を設置いたしまして脱水処理をしております。その処理量でございますが、一日平均四十トン程度の脱水汚泥が発生しているということでございます。この脱水汚泥でございますが、これは現在、県内の産業廃棄物処分場で埋立処分をいたしておりまして、当面の間、当該処分場において処分可能であるというふうに聞いておるところでございます。また、その他の処理場におきましても、脱水機の復旧ですとか他の処理場での処理等を検討しているところでございます。
 今後も下水汚泥を適正に処理、処分できるように、必要に応じて被災自治体に対して助言等をしてまいりたいというふうに考えております。
#13
○小見山幸治君 私は、下水処理場から発生する汚水や汚泥が被災者の方々及びその周辺環境に与える影響について大変不安を感じております。特に、これから雨季を迎え、夏を迎えますと、蚊やハエが発生しまして、それらを媒介として感染症を発生するおそれがあることは否定できないと思います。国交省としてそういった水質処理の質的向上を是非速やかに図っていただきたいと思いますが、今後のことについてもう少し詳しくお聞かせください。
#14
○政府参考人(加藤利男君) お答え申し上げます。
 今後につきましては、応急復旧を進めながら従前の機能を回復させ、再度災害を防止することを目的とした本復旧を実施予定としております。ただ、本復旧までに時間を要する場合におきましては、周辺環境や放流先の水利用等を十分に把握した上で、状況に応じまして簡易処理の段階的なレベルアップも必要だというふうに認識をしております。
 その際の考え方についてですが、これにつきましては、学識者等から成ります下水道地震・津波対策技術検討委員会におきまして、簡易処理の段階的なレベルアップに際しての考え方ですとか処理の方法等について取りまとめをいただいておりますので、こうした考え方を被災自治体にも既に周知をしているところでございます。被災自治体においては、その簡易処理のレベルアップを行う際に本提言内容を十分活用してもらうことも私どもとしては期待しているところでございます。
 いずれにいたしましても、今後、被災自治体において適切な簡易処理がなされるよう、また本復旧が早期に実施できるよう、国土交通省としてもできる限りの支援をしていきたいというふうに考えております。
#15
○小見山幸治君 今お話が出ておりました南蒲生の浄化センターは、仙台市民の七十万人が利用している浄化センターであります。聞くところによると、その復旧には二年以上掛かると聞いております。一刻も早く復旧するために、私は一つの案として、かねてから申し上げておりますように、合併浄化槽の活用を含めた汚水処理システムのベストミックスが必要だと考えております。大規模の下水処理場が壊れることで、それに頼る市民全員が被害を受けること、それからまた費用の面からも、何といっても工期短縮、僅かな期間で整備が完了します。
 そういったことを踏まえてこの合併浄化槽を活用すべきだと思いますが、大畠大臣、いかがお考えでしょうか。
#16
○国務大臣(大畠章宏君) 小見山議員の御質問にお答えを申し上げます。
 私も、仙台市の下水処理場、今御指摘のところを現実に視察をさせていただきました。大規模に被害が及んでおりまして、その当時もほとんど基本的には機能が損なわれておりまして、そのまま自然沈殿という槽にポンプ等を使って、仮のポンプで処理しているというのが実態でございました。
 今回の大規模な処理施設の被害を受けて、今仮の形でやっているわけでありますが、御提言のように、地域によってはそういう浄化槽等の活用を図って、一日も早くその地域の市民の被害というものをそういう面から対策すべきじゃないかという御指摘でございますが、私もそういう考えは大変大事だと思います。
 現在、様々な形から自治体の方々ともいろんな相談をさせていただいておりますが、そのほかに下水道だけではなく、農業集落排水ですとか、あるいは個人の浄化槽等も非常に損害を、被害を受けているという実態がございますので、そういうものを一つ一つ丁寧に事実関係を調べて、今御指摘のように、大規模な被害を受けているものですから長期間時間が掛かると。じゃ、その間何もしないのかというとそうではなく、今御指摘のような考え方も踏まえて対策をしていくことが私も大事だと考えております。
 これは町づくりとも絡んでまいりますが、そういうものも含めて、関係の自治体とも連携を図り、地域の実情に適した汚水処理の機能が回復するように国土交通省としても支援してまいりたいと考えているところであります。
#17
○小見山幸治君 次に、放射性物質を含む下水汚泥問題について質問をいたします。
 今月十二日に、政府原子力災害対策本部は、福島県内の下水処理副次産物の当面の取扱いに関する考え方を発表いたしました。
 現在、十万ベクレル・パー・キロを超える脱水汚泥、また、それを下回る脱水汚泥の一日当たりの推定発生量、そしてそれらをどのように今処分をしているか、お尋ねをいたします。
#18
○政府参考人(加藤利男君) お答え申し上げます。
 福島県内におきましては、平成二十年度の実績によりますと、一日当たり約二百十トンの脱水汚泥が発生しております。
 それで、福島県の調査によりますと、五月四日の時点でございますが、福島市堀河町終末処理場の脱水汚泥からキロ当たり十万ベクレルを超える放射性物質が検出されております。これ以外の処理場の脱水汚泥は全て十万ベクレル、キロ当たりでございますが、これを下回っております。
 上回っている堀河町の終末処理場でございますが、この処理場におきましては、現時点で約十トンの脱水汚泥が飛散防止の措置がとられた上で処理場内に保管されている、そういう状況にあるところでございます。
#19
○小見山幸治君 今お話がありました十万ベクレル・パー・キロを超えた場合は、お手元にお配りしました資料のように、ピット処分にしなければなりません。また、超えないものについてもトレンチ処分にしなければなりません。
 我が国には、放射性廃棄物施設、いわゆるピット処分ができる施設は青森県六ケ所村の日本原燃にしかありません。今回、十万ベクレル・パー・キロを超える下水汚泥の管理期間が引き続き検討されている中で、これからは廃棄物処理法の枠組みだけでなく、従来の法律の枠組みを超えて、原子炉等規制法を含め検討することが必要であると思いますが、中山政務官にお尋ねいたします。
#20
○大臣政務官(中山義活君) ただいまのその問題意識、私たちも同じように考えておりまして、原子炉規制法では低レベル放射性廃棄物のうち最も濃度が低いものの処分方法としていわゆる今お話がありましたトレンチ、つまり素掘りの穴へ埋設が認められていると。この濃度の上限はセシウム137の場合は十万ベクレル毎キログラムとなっております。こういうことでございますので、私たちもこの法律を、こういう状況にありますが、どこにそういう最終処分場を持っていくかというような点についてはこれから各省と御相談をしながら決めていきたいと思っております。
#21
○小見山幸治君 法的枠組みに向けた早急な対応を是非お願いをしていきたいと思います。
 次に、浜岡原子力発電所の全原子炉停止についてお尋ねをいたします。
 今回、菅総理は、要請という形で浜岡原発の停止を行いました。しかしながら、要請というものの、先週の金曜日の参議院予算委員会においても、総理自ら政治判断を、お願いしたということであります。また、それについて及ぼす影響について、全面的に支援をしていきたいともおっしゃっておられました。
 今回、浜岡原発を止める最も大きな要因は津波対策と聞いております。そこで、経済産業省中山政務官にお尋ねをいたしますが、どのような対策を指示されておりますでしょうか。
#22
○大臣政務官(中山義活君) 地震・津波対策というのは、まず止める、冷やす、閉じ込めると、こういうような三つがうまくできれば非常にいいということで、今までの形としてはそれを、三つを目標に、福島第一原発のできなかったこと、例えば電源車が流されてしまうとかいろんなことがございましたので、そういうものを高台に置くとかというのが一つでございますが、全般的には、中期対策も含めて、電源車、ポンプ車等の資材、機材の配備や緊急時の対応マニュアルの整備など短期対策の実施を確認をいたした上で、海水ポンプの電動機等の予備品確保や非常用発電機の高台設置、防潮堤の設置や建屋の水密化、これはかなり中期的なものになりますが、こういうものが計画されているということを一応確認はいたしております。
#23
○小見山幸治君 そもそもこのように総理の要請とはいえ、明らかに国が国民の安心、安全を守るために下した政治決断と思います。そうであれば、この度の防潮堤は国がしっかりと建設すべきではないかと考えます。津波対策のための防潮堤を造ることが重要ということであれば、一刻も早く国が責任を持って建設すべきだと思いますが、中山政務官、いかがお考えでしょうか。
#24
○大臣政務官(中山義活君) 津波による今回のこういうような、よく使ってはいけない言葉で想定外という言葉です。でも、我々は想定をして、絶対にそういうことのないようにするということが国の考え方でございますので、今言った費用の点についてもできる限り国が支出をしていくということは当たり前のことだというふうに考えております。
#25
○小見山幸治君 ただいまの中山政務官の御答弁により、今回の浜岡原子力発電所の安全対策は国も技術的な面、財政的な面においてしっかり支援していくことが確認できたと思います。
 そこで、このことを受け、国交省としても我が国が世界に誇る港湾整備のインフラ技術を生かして全面的な支援体制を整えていただきたいと考えますが、大畠大臣、いかがでしょうか。
#26
○国務大臣(大畠章宏君) 小見山議員の御質問でございますが、今、中山政務官からも御答弁がありましたように、この防潮堤の整備については国としてもできる限りの力を傾注してまいりたいと思います。
 現在の状況を私も把握させていただきましたが、四月五日から既に浜岡原子力発電所の中部電力が地盤の調査の工事を開始したところであります。
 今御指摘のように、防潮堤については国土交通省としてもノウハウといいますか知見を持っておりますので、そういうものを提供しながら早期に整備をするように、いわゆる防潮堤の設計、施工に係る知見を踏まえた技術的な支援を行ってまいりたいと考えているところであります。
#27
○小見山幸治君 是非、積極的な支援をお願いしていきたいと思います。
 最後に、被災リスクと我が国の社会資本整備についてお尋ねをいたします。
 今回の災害でも明らかなように、まず発災した緊急時において、人命救助、食料支援等全てにおいて道路の確保が必要であります。こうした観点からも、以前から議論になっております東海北陸自動車道を始めとする主要幹線道路の四車線化、私が先日予算委員会で質問した後、高速道路のあり方検討有識者委員会の設置が決まり、先週第三回目が終わったところであります。
 被災リスクと社会資本整備という視点も検討委員会に盛り込みながら、是非早期実現に向けた議論を早めていただきたいと思いますが、最後に大畠大臣の御意見をお伺いいたします。
#28
○国務大臣(大畠章宏君) ただいま御指摘をいただきました東海北陸道のいわゆる四車線化の事業でございますが、今回の大震災を受けて、高速道路がいかに人間の、地域の人々の命を守るという意味で大切かというのを国土交通省としても強く認識を新たにしたところであります。したがいまして、災害に強い国土の実現を図るために、高速道路のミッシングリンクの解消や四車線化というのが大変大事だという認識を新たにいたしました。
 御指摘の点でございますが、高速道路のあり方検討有識者委員会の中でもこの論議をしていただいておりまして、いずれにしても、既に御指摘の点については整備計画が策定済みと、こういうことを前提に整備手法を検討してまいりたいと考えているところであります。
#29
○小見山幸治君 ありがとうございました。これで質問を終わります。
#30
○岡田直樹君 自由民主党の岡田直樹でございます。国土交通省の皆様が震災の復旧復興に御尽力されておることに心から敬意を表した上で、御質問をいたしたいと思います。
 まず、大臣にお伺いをいたします。
 今、東日本大震災を受けまして、私の頭にはあのコンクリートから人へという言葉がよみがえってくるのであります。この言葉について大臣のお考えを伺いたいのですが、コンクリートから人へ、私は最初この言葉を聞いたときから、全くこれはナンセンスではないかと思ってきたのであります。
 人というのは政治の目的であります。人間のための政治というのは誰も異存がありません。目指すところは皆共通をしていると思うのであります。しかしながら一方で、コンクリートというのは手段なんですね。それで、人の命を守るコンクリートというものもあれば、人の生活を守りそして豊かにしていくためのコンクリートというものもこれは当然必要であると考えます。このコンクリートから人へという言葉は、どうも政治の手段と目的とをごっちゃにしたような、そういう意味でこれはほとんど意味がない言葉だなと、そういうふうに思ってまいりました。
 図らずも、今回の大震災においてそのことが浮き彫りになったと考えております。東北の復旧復興、被災者の命を守りまたその生活を再建していく、そのことはもとより日本全体の国土を災害に強いものにしていかなくてはいけないし、また今、経済的にデフレの上にこの震災の追い打ちを掛けて、日本経済、大変沈み込んでいく懸念があります。また、国民生活も厳しいものになるおそれがあります。
 そんな中で、コンクリートというと、言葉、多少語弊があるかもしれないけれども、公共事業というもの、これは決して無視することができない必要不可欠なものではないかと、そういうふうに思っております。まず、こうした点について大臣の基本的な考え方をお伺いいたしたいと思います。
#31
○国務大臣(大畠章宏君) 岡田議員から、コンクリートから人へというこの一つの考え方について、どう今回の大震災の経験を受けて考えているかという御質問を賜りました。
 今回の大震災の中で、先ほども防潮堤、防波堤の話が出ましたけれども、いかに防潮堤や防波堤が人の命を救うために役に立ったかということは、今回の大震災の報道等を見ても明らかなわけであります。
 このコンクリートから人へと、こういうスローガン的な言葉がありますが、私は、基本的に必要な公共事業というのは必要であって、このコンクリートから人へというその背景は何かというと、無駄な予算はもうやめて、人間が暮らす生活に生かすための予算にしてほしいというのが一つの背景にあるんだろうと思います。そういう意味では、人間の暮らしを守る、あるいは人間の命を守るという意味での公共事業というのは非常に大事であると、こういうこと、この大震災の被害の状況を見ても明らかなわけでありまして、言ってみますと、今回の大震災の中ではコンクリートが人の命を救ったというところがたくさん随所に見られます。
 したがいまして、私は、ただいまの御質問にお答えを申し上げるとすれば、やはり必要な公共事業というのはしっかりと行っていく、それから人の命、人の暮らしを守る公共事業というのはしっかりと築いていく、こういうことが大切であると、そう認識しているところでございます。
#32
○岡田直樹君 コンクリートが人の命を救ったという今の大臣のお言葉、そして必要な公共事業は進めていくと、そのとおりだと思うんです。このスローガン的な言葉がコンクリートから人へという余りにも短絡的な表現であるがゆえに、公共事業悪玉論みたいなそういうふうに受け止められてきたことが大変問題だと思うので、私は、この際こうした言葉はもう死語にしてしまいたいと思っております。
 また、国交省は長い間、公共事業悪玉論のような一方的な議論にさらされてきましたけれども、今、国交省が担う使命というものは非常に重いものであって、是非胸を張って今おっしゃった必要な事業というものを積極的に進めていっていただきたいと、そういうふうに要望をしたいと思います。
 当面の最優先の課題というものは被災地の復旧復興でありますけれども、一方では、将来の災害に備えて対策を打っておくことも国交省の務めであると思います。例えば、多重的な交通網の整備ということをちょっと今日取り上げたいと思いますけれども、これも大変大切なことだと思います。
 お手元に資料をお配りしておりますが、その一枚目を御覧ください。
 これは東日本の主要高速道路・直轄国道の地震前後の交通量の変化というものでありまして、これによると、東北―関東間の道路網の機能が制限される中で、日本海側の北陸道や関越道、直轄国道の交通量が増加したと、このことを示しております。東北自動車道や常磐自動車道が大変な被害を受け機能不全に陥った、そして交通量が大きく減った。そうした中で、日本海側の道路というものがそれをカバーした面が大きいわけであります。このことは、道路網を一本だけではなくて幾重にも多重的に整備しておくことの重要性を端的に示しておるものと思います。
 また、二枚目の資料を御覧ください。
 これは地震国・日本と高速道路ネットワークと題しておりますけれども、この赤いところが例の今後三十年間に震度六弱以上の揺れに見舞われる確率、赤いところは地震の起こりやすいと想定をされるところなのであります。そして、それは太平洋側に多くあって、しかも三大都市圏を含む幹線道路が集中をしている地域であります。万が一この赤い地帯が被災をしたときに、それ以外のこの黄色い地帯、比較的安全と思われる、必ずしも今回の東北大震災を見ますとそのことも保証し難いわけでありますけれども、こういう黄色い地帯の道路網、まだ未整備のところも多くございます。これを結んでおくことが被災地の復旧復興にとっても極めて重要なことであると私は思っております。
 こういう代替機能といいますか、補完機能といいますか、リダンダンシーという難しい横文字があって、まあこれは余裕を持って整備をしておくという意味だろうと思いますけれども、災害も見据えた多重的な道路網整備について、先ほども小見山委員から東海北陸道のお話もございました。そうした道路網整備について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#33
○国務大臣(大畠章宏君) ただいまの御指摘でございますが、実は高速道路のあり方の検討の委員会の中でもお願いをしましたし、また今回、社会資本整備審議会、交通政策審議会の計画部会というものを開催をさせていただきましたが、そのときにもお願いを申し上げました。
 今回の大震災を受けて私たちが考えるべきことは、今御指摘のように、多重的なネットワークをきちっとつくっていくことと、それも高速道路やあるいは鉄道あるいは航空路、それから港湾、そういうものを多重的な形でお互いの連携というものを図りながら、この部分が、この地域が今回と同じような大震災を受けたときにどんな形で救援の道を築いていくかと、そういうことも是非この検討の中に入れていただきたいと。単なる高速道路や鉄道や空港路、港湾あるいは社会資本整備という視点だけじゃなくて、そういう非常時のときにはどんな形で全国のその被災地を救援するかと、こんな視点も是非加えてやっていただきたいというお願いを申し上げました。
 その骨格は、今御指摘のようにネットワークでございまして、一つの道が断たれたときにも別な道から救援部隊が入れる、あるいは別な道からルートを通って救援物資が運ばれる、そういう今先生御指摘の多重的なネットワークをどう築くかという視点で是非検討いただきたいという要請をしたところであります。
#34
○岡田直樹君 先ほど申し上げたリダンダンシーという、余裕性というんでしょうか、そういう概念というのは、ある種費用対効果とは対極的な概念であると思うんです。必ずしも費用対効果だけにとらわれることなく、万が一に備えた命の道造りということを我々は特に地方の立場からこれまでも主張をしてまいりましたし、国交省には、今大臣おっしゃったように、是非道路ネットワークの整備に更に力を入れていただきたいと思います。
 そして、道路のみならず鉄道網についても同じことは言えるわけでありまして、これは資料の三枚目、御覧をいただきたいと思います。
 震災で東北線が不通になったときに、JR貨物が日本海側を迂回する臨時貨物列車を仕立てて被災地に石油を輸送いたしました。これで被災地の石油不足、随分救われたことと思います。やはり、道路も鉄道もこうした多重性が必要であるということを示すいい実例ではないかと思うわけであります。
 こう考えますと、我が国の鉄道の、特に旅客鉄道の大動脈であります東海道新幹線、これが万が一の際にも備えておかなくてはいけない。先ほどの地図の真っ赤な部分を通るのが東海道新幹線だからであります。これを補完、代替し得るものとして日本海側を通って東京―大阪を結ぶ計画の北陸新幹線がございます。言うまでもなく、まだ金沢以西は未着工でありますが、大臣はこの北陸新幹線が東海道新幹線を代替する機能というものをどう考えておられるか、お伺いをしたいと思います。
#35
○国務大臣(大畠章宏君) 先ほどからの御質問あるいはその御質問の背景の中に、いわゆる多重性という考え方での御質問をいただきました。そういう観点からすれば、今御指摘の点はまさに多重性という意味で大変大事だと私も考えております。
 現在様々な検討がされているわけでありますが、私としては、この多重性という意味、あるいは先生から示されました、地震の確率を示す図表というものを示していただきましたが、東海道新幹線だけに依存するのではなく、もう一つの幹線というのが大変大事だろうと、そういう認識を持っているところであります。
#36
○岡田直樹君 今のお話、そのとおりであると思います。そのお話も踏まえて、北海道、北陸、長崎、この整備新幹線の未着工区間の新規着工に向けて、大臣の決意というものを伺いたいと思うんです。
 繰り返すまでもなく、鉄道・運輸機構の剰余金一兆二千億円が昨年末、年金財源に充てられるということになったと思ったら、今度の震災で第一次補正の財源に入れられたわけであります。この剰余金は鉄道由来のお金でありまして、鉄道の強化やそれを通じた地域の活性化に用いられるのが筋だと今でも私は思っております。
 震災の復旧復興はもちろん最優先課題でありますが、それは復興債でやるべきだというのが我々の考えでありました。その意味で、あの第一次補正の財源確保というものは余りにも場当たり的で、これは流用と言われても仕方がないというふうに思っています。こんな経緯を見ると、政府・民主党にはどうも整備新幹線を前に進める熱意が足りないのではないかと、こう思わざるを得ないのでありますが、自公政権時代、政府・与党が合意して着工認可の一歩手前まで進みました。その未着工区間をどう進めていくか、その前に進めるという意欲がおありかどうか、大臣、どうですか、お答えください。
#37
○国務大臣(大畠章宏君) ただいまの御質問でございますが、いわゆる鉄道・運輸機構の特例業務勘定における利益剰余金の扱いについては、先ほど御指摘いただきましたように、昨年の十二月二十一日に、国家戦略、財務大臣、それから国土交通大臣の三大臣で国庫納付すると合意されたものでありまして、国土交通省としては、いろいろな思いはございますが、この国庫納付した後の資金の使途については現在この場で見解を示す立場にはないわけでありまして、是非この点については御理解を賜りたいと思います。
 後半の部分でございますが、私としては、先ほど申し上げましたように、日本の将来を考えてやはり多重的な対策をしっかりと行っていくということが大切でありますから、何らかの形でこの道筋は付けたいと思いますし、そのために、この特例業務勘定の利益剰余金等を活用して、整備新幹線の関係も含めて、今後十年間で総額八千四百九十億円の鉄道関連施策を講じることとしており、そのための関連法案を今国会に提出しているところであります。
 また、整備新幹線の未着工区間についてどうなのかということでありますが、私としては、この大震災を受けまして、いわゆる三月十一日を一つの起点として、大きく物事を考える根本というものを新たにしなければならないという思いを持っております。そういう観点から、是非とも各方面の御協力をいただきながら全力でこの整備をしていきたいと考えているところであります。
 現在、この安定的財源の見通しあるいは投資対効果等、先ほど本当にBバイCというものだけで考えていいのかという御指摘がございましたが、私も、全て何でもBバイCで物事を測ればいいというものではないということがこの三月十一日の大震災を経ての大きな経験だと私は考えておりまして、様々な観点から私も一生懸命努力をしまして、議員からの御指摘のように、将来を展望してしっかりとした基盤をつくることができるように努力をしてまいりたいと考えているところであります。
#38
○岡田直樹君 終わりますが、今の大臣のお言葉に偽りがないように、未着工区間の早期の着工認可を主張いたしまして、私の質問を終わります。
#39
○佐藤信秋君 自由民主党の佐藤信秋でございます。岡田委員に引き続きまして、お時間をいただきます。
 最初に、大臣、資料も付けましたが、今回の補正予算で地方の負担が出てくる分、総額、適債、非適債分かれておりますが、三兆円、国費が二兆三千億円の中で地方の負担が七千三百億出てくるんですね、計算上は。この七千三百億のうち四千四百億近くが災害復旧事業なんですね。
 実は、こういうふうに出てくる、いわゆる補助事業として対象になる、あるいは直轄の復旧事業の対象になる、実は地方団体にとってはこれ以外の負担というのが物すごいたくさんあるんですね。こうした拾い切れない部分というのは物すごいたくさんあります。それを考えますと、そもそもこの地方負担なるものは十割国で負担なさったらどうでしょうということをずっと申し上げてきております。
 なかなか、法律改正、救助法でいえば救助法の法律改正、こういうことが必要になるわけですけど、なかなか政府、重いおみこしを上げてくださらない、こういう状況ですから、だとすると、これ予算措置で、第二次補正、予算措置で、例えば我々は災害臨時交付金とかいろんな言い方をしていますが、我々は災害臨時交付金、予算措置として、本当に費用がたくさん掛かっている公共団体に対してはそれに応じて自由にお使いいただける、しかしながらそういう傾斜配分をきちっとする、そういう交付金というようなものが必要になるんではないかと。
 こういうことが現地でいろんな対策を打つ上での手かせ足かせになっている面もあります、現実問題として。ですから、是非そうした災害臨時交付金のようなものをお考えいただく必要があるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。
#40
○国務大臣(大畠章宏君) 国土交通行政に精通されている佐藤議員からの御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 ただいまの御質問は、まさに地域の自治体の首長さんの御意見等あるいは今復興に非常に苦労をしている自治体の首長さんのお話を伺った上での御質問と受け止めさせていただきます。
 いわゆる交付金等を新たに災害復旧事業のために創設してはどうかと、こういう御提言でございますが、現在の制度については今御指摘をいただいたとおりでありまして、なかなか、自治体が非常に住民の暮らしを守る上で壊滅的な打撃を受けていて、その中で自治体も応分に資金は出しなさいよと、こういう制度が本当に今回の大震災を乗り越える上での制度として正解なのかと、こういう御質問でございます。
 現在、激甚災害の指定により補助率のかさ上げが行われるとか、あるいは地方の負担分についても交付税の措置がとられているとか、こういうことで地方の負担を極力抑える仕組みにはなっておりますが、しかしそれだとしても地方としては耐えられないんじゃないかという御質問でございます。
 私といたしましては、国土交通省内からも情報をいろいろ受けておりますし、他の省庁とも連携を取っておりますが、何とか被災地の自治体と相談しながら復旧事業を適切に行うために、当然、今先生からお話があるように、第二次補正でこのような支援策というものを工夫してやったらどうかということは私自身も真剣に考えさせていただきたいと現在考えております。
#41
○佐藤信秋君 是非、実現をしていただきたいと思います。
 そこでなんですね、復旧、救助、こういう中に瓦れきの処理というのが両方に入ってきます。この資料の一でいえば、災害復旧あるいは災害等廃棄物処理事業、瓦れきの処理が入ってきます。応急復旧と、こういう意味で、公物管理の世界で、今回の災害復旧事業一兆七千億円の中にどのぐらいの公物管理という面での瓦れきの処理が入っているか、見込まれているか、お分かりであれば教えてください。
#42
○政府参考人(小澤敬市君) お答えを申し上げます。
 瓦れきの処理につきましては、廃棄物処理法に基づきまして、環境省を中心に各府省が連携して対応させていただいているところでございますが、国土交通省といたしましても、被災いたしました公共土木施設の機能の早期回復を、復旧を図るために、所管の公共施設であります道路、河川、港湾等に係る瓦れきの撤去について全力を挙げて取り組んできているところでございます。
 国あるいは地方公共団体がこういった災害廃棄物の処理を行う場合には、維持管理や災害復旧事業の一環として対応することが可能になっているわけでございますが、今御指摘がございました先般成立いたしました補正予算では、公共土木施設などについての災害復旧事業費七千七百五十一億円、枠がございますが、その枠の中で対応させていただいていると、そういう状況でございます。
#43
○佐藤信秋君 明晰な官房長らしくなく金額が出てこない。幾ら見込んでいると、こういう話にはなっていないということなんですね、要するにね。そこの見積りはこれからといいますか、まだまだ恐らくこの災害復旧一兆七千億円という、地方負担も含めての議論ですが、これにはるかに倍した総費用が掛かっていくんだと、こういうことで理解すべきかと思います。
 今、仮置きしていますけど、最終処分までそれぞれ本当は、公物管理の世界でいえば最終処分まで持ち込まなきゃいけない。しかしながら、仕分ができているわけじゃないですから、公物管理、道路の上、河川にあったものがこれですよというふうに仕分してあるわけでもないですから、そういう意味では、幾ら現在見込んでいるかという点について難しいのは分かりますが、言ってみれば、見込んでいないと思ってもいいぐらいのことかもしれませんですよね。
 そこでなんですね、一方で、災害等廃棄物処理事業、瓦れきの分として四千二百億、これまた地方負担があって困るんですが、二千五百万トンぐらいあるということでしたよね。そうすると、一トン当たり大体中越地震のときに三万三千円でしたかね、一トン、最終処分まで。今回はそれじゃとてもとても収まらない。恐らく、五万とか六万とかいうオーダーの費用が掛かるんだろうと。ですから、全くの仮定でいえば、五万としたら一兆二千億ですか、六万としたら一兆五千億。四分の一ぐらいしか見ていないと、こういうことだとは思うんですが、しっかりと瓦れき処理やりますと、市町村に、地方公共団体にできるだけ迷惑掛けないようにと、これはさっきの大臣の御答弁と同じように努力をしていただくと、こういうことになるわけですが、環境省、どうでしょう。
#44
○政府参考人(谷津龍太郎君) 災害廃棄物処理のお尋ねでございます。
 私ども、先生御指摘のように、現在のところ、二千四百九十万トンの発生量というふうに見積もってございます。これは限られた情報の中で推計したものですから、処理が進むにつれてこの数字は変わってこようかと思います。そうした中で、補助率のかさ上げ、補助裏、いわゆる補助裏については地方財政措置ということで、基本的には国が一〇〇%負担するという考え方で今後もやってまいりたいと思います。
#45
○佐藤信秋君 というのが資料三に考え方を付けさせていただいているんですけど、今の国が一〇〇%というのが、実は公共団体にとっては、交付税措置の部分でいえば、あるいは特交の措置でいえば、見ていただいているかどうか分かりませんよねと、こうなるんです。だから、一〇〇%国費、国でと、こう言っているのが信用されていないというのはお分かりだと思いますが、結局のところ、四千二百億の処理でも一割以上の負担が出てくる。さっき申し上げましたように、一兆二千億とか一兆五千億とかいうようなオーダーになってくると、一体幾ら負担が出るだろうと。
 しかも、超過単価、これはもうお願いですけど、環境省の要領を見ていると、運搬費は機械損料と人件費だけなんですよね。これじゃ作業できないんです。分かりますよね。諸経費必要ですよね。全体の計画立てたり、マネジメントも要るんですね。そこは見てくださいね、そこは見てください。
 お答えがあれば、一言で。
#46
○政府参考人(谷津龍太郎君) 御指摘いただきました収集運搬に係る諸経費の扱いでございます。
 これまで必ずしも明確になっていなかったため、私どもに対しましても、現場から数多くの問合せをいただいてまいりました。このため、財政当局とも調整をいたしまして、この度、公共土木の災害復旧事業と同様の諸経費の扱いとさせていただくことにいたしまして、近くその旨を明確に自治体にお示ししたいと思います。
#47
○佐藤信秋君 ということで、そこの改善はしていただけると、ありがとうございます。
 そして、総額がはるかに足りない、これはお分かりだと思います。
 そこで、じゃ、現地の市町村長、知事さんに聞くと、いや、瓦れきの何倍も津波堆積物、ヘドロがあるんだ、こうなるんですね。確かにそうなんです。二十センチぐらい積もっているとしても、ヘクタールでいうと、一ヘクタール当たりでいうと、二十センチでどのぐらいでしょう、二千トンとか三千トンとかいうオーダーになるんですね、これ。ですから、すごい量があるんだと。そうすると、津波堆積物、いわゆるヘドロ、この処理もきっちりやっていかなきゃいけない。現地、実は頭抱えているんですね、このヘドロの方も。
 処理方針、簡単な処理方針ですぐやってくださいと、こういう話にしていかないとなかなか大変。どうでしょうかね、環境省。
#48
○政府参考人(谷津龍太郎君) 御指摘の津波堆積物でございます。
 現在、宮城、岩手、仙台市などの自治体の方々にも御参加いただきまして、また学識経験者あるいはゼネコンの専門家、入っていただきまして、処理手法の検討を今進めているところでございます。
 現在、私どもが処理指針として当面お示ししているものにつきましては、腐敗性のある可燃物、あるいは油を含んだものについては、例えばセメント原料としての有効利用、あるいは焼却、最終処分の埋立て、こんな処理方法が適していると思ってございます。これ以外で有害物質などが含まれておらないような水底土砂と同程度の性状のものにつきましては、異物を除去した後に、地盤沈下した場所の埋め戻し材、あるいは土木資材としてのリサイクル、あるいは海洋投入も今後進めていっていただければというふうに考えております。
#49
○佐藤信秋君 ということで、できるだけ分かりやすく運用できるように、地元の市町村長や知事さんの声をできるだけ入れてくださいね。
 瓦れきの処理もそうですけど、大変細かく御指示が行っているものだから、ほんまにできるかいな。家電製品、全部リサイクルですよね、一応原則は。自動車もそうですよね。そういう作業しながらやっていたら、真面目に本当にそのとおりやっていたらこれ進みません。だから、きっちりやらなきゃいけないところはあるとしても、そこは現地に応じて応用動作が利くようにしてあげないと、瓦れきは処理が遅れている、あるいはヘドロの処理が遅れるこの原因の一つにもなっているというところがあるので、そこは現地に即してしっかりと処理が進むようにやっていただきたいと思います。
 そして、時間も迫ってきました。先ほど岡田委員から、多重性といいますかね、日本海側の言ってみれば新幹線あるいは港湾ですよね、それから高速道路、まあ高速道路はこれ太平洋側も含めてまだまだミッシングリンクと言われる部分が多いわけですし、こうしたことをしっかりと整備を進めていただきたいと思います、私の方からも。
 そこでなんですね、この前、ごめんなさいませで、ここの答えは要りません、もう既に要望申し上げているところでありますので。そこで、現地で随分とどっと地元の建設産業が、瓦れきの処理、道路の啓開や何か、本当に自分が被災しながらも努力してくれているんですね。沿岸部は特にもう重機がなくなっています、津波で。公共工事で工事中の重機がなくなって、自分持ちの分とリースの分とあるんですね、リースの分もこれ弁済せにゃいかぬのです。二重ローンの前にそもそも弁済金が出てくる。工事中ですよね。それから、ここの取扱いの仕方は恐らく積算上もいろいろ問題があると思うんです、処理の仕方。ちゃんと見てやらなきゃいけないんですね、ある部分は。
 そういうことも含めて、いろんな検討していただいていると、こういうことなんで、一言、幾つかの面から検討しますということをお願いしたいと思います。
#50
○政府参考人(大森雅夫君) 御指摘の件につきましては、建設業団体の方々から国として何らかの対策を講じるよう要請を受けているところであります。
 先月の国土交通委員会においても先生から御質問をいただきましたが、それ以降、国土交通省としては、被災地の中小企業に対する支払条件の変更等の柔軟かつ適切な対応について経済産業省からリース業界への要請をしている旨、建設業団体へ通知したところであります。
 引き続き、どのような措置が可能なのか、関係省庁とも連携の上検討を進めてまいりたいと思います。
#51
○佐藤信秋君 ということで、そういう面からの検討と、それから契約の問題があるんですね。機械はなくなった、だけど、契約上は機械を運搬してどこかに戻すことになっている。あるいは、工事の一時中止していますから、じゃ、その間の損料どうするかとか、契約上の契約変更をせにゃいかぬという問題もありますから、その辺は省の中でよく検討していただきたいと思いますし、会計検査等の問題もあるかもしれませんから、よく相談しながらやっていただきたいと思います。
 最後になります。
 五%の留保、これは早く解除しないと、全国を元気にしながら震災対策やっていかなきゃいけないのに、これ大変な状態です、今。なかなか被災地以外も契約が出てきません。前倒しでやってくださいということと、五%留保をやめましょう、この二つがどうしても大急ぎで必要だと思います。
 そして、さっき申し上げましたように、今見ていただいている一次補正は、大体私の見るところせいぜい三割ぐらいかな、あるいは場合によっては二割ぐらいかな、こんなふうな規模でもあります。大急ぎで二次補正をやる、これがどうしても必要だと思います。
 全国の建設産業が元気出さないことには経済も回りませんし、特に被災地の建設業は物すごく一生懸命我が身を顧みずに仕事をしています。なかなか映像なんかに出ないので困っておるんですけど、実際問題としては自分の被災も顧みずに一生懸命やっています。
 そういうことも含めまして、大臣、五%留保の解除と前倒し執行とそして二次補正を早く大型のものをきちっと組む、こういう御決意を一言で。
#52
○国務大臣(大畠章宏君) ただいまの公共事業関係の予算の五%執行の留保という課題についての御質問を賜りました。
 この留保というのは、決して予算を留保してその分だけ取り上げてしまうと、こういうことではなくて、まず留保してほしいと、こういう要請に基づいて留保しているわけでございますが、いずれにしても、どんな形で復興を行っていくのかと、こういうことをいろいろ検討する中で、当然ながら第二次補正の中で復興に向けて、あるいは復旧復興に向けての補正予算が組まれるものと考えておりまして、そういうものの状況を見ながら、私どもとしては当初の計画のとおりにこの公共事業というのはしっかりと進めなければならないと、そう考えているところであります。
 いずれにしても、御指摘のように、全国各地で公共事業というものが必要な箇所について必要な形で予算付けされておりますので、早急にこの五%の留保というのが解消できるように私どもも一生懸命努力をして、地域の方々が安心して生活ができる環境をつくるように更に努めてまいりたいと考えているところであります。
#53
○佐藤信秋君 ありがとうございました。
#54
○長沢広明君 公明党の長沢広明でございます。
 今日は、まず、先日かなり急いで成立をさせました公共工事の代行法について伺いたいと思います。
 大変大きな震災被害に対しまして、地方自治体だけではなかなかこの公共土木施設の災害復旧は難しいということがあろうかということで、災害危険箇所につきましては国や県が代わってこの工事をすることができるという法律が提出をされまして、非常に二次災害を防止するためにも重要なことだということで、与野党一致して急いでこの法案を成立させました。
 施行後一か月ということだと思うんですけれども、実際まだこれからということかもしれませんが、この代行法に基づいて復旧事業、具体的にはどう行われているのか、どこで行われて、施行状況は実際どうなっているかについて確認をさせていただきたいと思います。
#55
○政府参考人(関克己君) ただいま、いわゆる代行法につきまして現時点の状況についてどうかということでございます。
 現時点での状況でございますが、仙台湾沿岸の十八キロ区間につきまして、これは海岸堤防でございますが、この復旧につきまして宮城県知事より要請をいただいておりまして、これに対しては五月九日付けで国の方で代行を行いますということで回答をさせていただいたところでございます。
 この海岸につきましては、背後に仙台空港あるいは下水処理場等の地域の復旧復興に不可欠な施設があります。そういう意味で、大潮や満潮時における浸水等の二次災害を防ぐ必要があることから、緊急的に行う当面の対策として、まず盛土等による締切りを今行うこととしており、進めているところでございます。
 また、更に本格的復旧に移っていくわけでございますが、これにつきましては、農林水産省と共同で設置いたしております海岸における津波対策検討委員会におきまして復旧の基本的な考え方を現在検討を進めております。
 この検討と結論を踏まえるとともに、被災地の町づくりの計画あるいは産業機能の復旧、こういったものとの調整を図った上で速やかに実施してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#56
○長沢広明君 現実、現段階としては、宮城県の南側ですね、元々国の直轄事業のあるところをちょっと延ばして十八キロ、あの海岸堤防、これを国で代行して行うというようなことでスタートしているということで、元々この法律、最初から見込んでいたのはこの事業だけですから、最初の着手としてはいいと思うんですけれども、せっかくこういう制度をつくって、いわゆる復旧作業を早めようという法律を作ったわけですから、もっと広げるとか、あるいは積極的に活用して復旧のスピードアップにどう生かすかという工夫が必要だと思うんですね、せっかく作った法律ですから。
 その工夫をやっぱりちょっとこれからもしてほしいなというふうに思いまして、例えば報道では、宮城県には十八都県から百人規模の土木建築関係の職員を長期派遣すると、こういうような報道も見ているんですけれども、被災県ではまだまだ行政機能を回復するために人員が非常に不足していると、特にこの土木工事ということになると余計に人員が必要になるということもございます。実際、被災箇所の把握作業、あるいはどう復旧するかという復旧計画の作業そのものが進んでいないという地域もあるということもありますので、スピードアップするためにもこの法律をもっと生かすということが必要だと思うんですね。特にこれからの季節、梅雨を迎えますし、夏の台風被害という時期も迎えますので、非常に出水時期を迎えると危険が更に増すべきということもございます。
 今この代行法で実際国が代行して着手している地域だけではなくて、今、今後のそういう農水省とも一緒に計画を考えるという話ありましたけれども、他の地域でも代行をどんどん進めていけるようなことを積極的に考えるべきだと私は思いますが、それについての見解と、あと、復旧復興のスピードを速めるという意味でも、このスキームを活用しながら、土木関係の職員の人員の応援ということもやりながら現地に分け入ってニーズをつかむとか、そういう国としてのサポート、こういうことを今後どう考えているか、大きくその二点、お答えいただきたいと思います。
#57
○国務大臣(大畠章宏君) ただいま長沢議員の方から二点にわたる御質問を賜りました。
 一つは、せっかく各党の協力を得てこの公共土木施設復旧代行法というのを早期に成立させたんだから、それをより広範に活用していただくような動き、活動をすべきじゃないかという御質問をまずいただきました。ここにつきましてはおっしゃるとおりでございまして、私どもも内閣府、農林水産省と連携して、岩手県、宮城県、福島県など被災した県、市町村を対象に説明会を開催いたしまして、代行制度を積極的に活用していただくよう周知徹底を今行っているところであります。
 また、二点目のところにつきましては、御質問でありますが、人を現地に応援に出して地域のニーズをしっかりとつかんで早く仕事が進むようにすべきだという御指摘でありますが、私どもも全く同じく考えているところであります。
 これまで応急といいますか緊急対策、応急対策等々においても活動をさせていただきましたが、国土交通省のいわゆる緊急災害対策派遣隊、テックフォースというものを派遣して、被災の状況の調査、あるいは照明車の配置、そして夜間の応急工事の支援、排水ポンプによる湛水の排除等を行うとともに、地方自治体へ職員を派遣しまして、一生懸命地域の復旧復興、いわゆる応急対策あるいは復旧対策に支援を行ってきたところであります。特に仮設住宅の建設につきましては各自治体とも大変苦労をしておりますので、土地の確保あるいはその状況の把握等々を行うために国土交通省関連の職員を派遣しまして支援を行ったところであります。
 今後とも、被災地域の自治体の意向を踏まえて積極的に支援を行ってまいりたいと思いますが、先ほどのいろんなこの委員会での御議論を伺う中で、特に瓦れき、佐藤議員からも御指摘いただきましたが、瓦れき処理をどうするかと、これがこれから夏場に当たっての大変大事な視点になってくると思いますので、この点につきましても、この公共土木施設の復旧代行法というものを活用して、とにかく自治体ができなければ県が、県ができなければ国がと、こういう形でやっていかないといけないのではないかと、そのように今日の委員会での御議論を聞いて感じたわけであります。
 今後とも、関係の省庁と連携しながら、この法律を適切に活用して、現実的に地域の皆様方が復旧復興に向けて、よしやろうという、そういう環境をつくるために最大限にこの法律を活用してまいりたいと考えているところであります。
#58
○長沢広明君 大臣、本当にそのとおりで、積極的に進めなきゃいけないということがあります。
 残念ながら、一次補正に含んだ様々な措置というのがかえって復旧の手を遅らせている面も実はあるんですね。一次補正に合わせて物事を進めようとするから、それまで自治体が手を着けられなかった問題があるんですよ、逆に言うと。
 それから、瓦れきの処理についても、現地歩けば分かりますけれども、道路をきれいにと、取りあえず道が走れるように脇によけるというところまではやっていますが、まだ荒涼たる瓦れきの山がずっと続いていますよ。
 最近は、私テレビの報道見ていて思うんですけど、港からスケトウダラが揚がりましたとか報道されます。そうすると、いかにも漁港がもう回復したかのように見える。テレビですから、やっぱりどうしても動いた映像を撮るには、そういうところを探してそういう映像を撮るしかないんです。それ以外のところは全く実は動いていないんですよ。瓦れきだって、まだ山のままなんですよ。そういうところへ行くと、もう荒涼たる瓦れきの山で人っ子一人歩いていませんから、テレビの報道がカメラ映そうとしても静止画像になっちゃうわけですよね、人が動いていませんから。そういう動かない画像は流してもしようがないわけですよ。で、つい動いたところを撮ってテレビで流すと、いかにも復旧が進んでいるかに見えますが、現場へ行って一件一件見ると、それはもうほんのごく僅かで、今でも大部分は全く手が着いていないというのが現実です。
 だから、待っているんじゃなくて、しっかり国からも必要なものはどんどん応援を送るという形で進めなければ、手の着かないところはもうそのまま手の着かないままいってしまう、これはもう非常に心配だというふうに思っているので、そこは積極的に進めてもらいたいということを求めておきたいと思います。
 次の問題へちょっと移りますが、住宅エコポイントについてお伺いしたいと思います。
 この住宅エコポイントにつきましては本年十二月末までという予定でいたわけなんですけれども、その予定を繰り上げて七月三十一日の着工分まででしたかね、で終了ということになりました。エコ化ということを進めるということもありましたし、中古住宅やあるいはリフォーム市場の拡大とかいう、住宅を、いわゆる成長戦略の中で住宅市場を活性化するということは重要なことだということはこれまでも何度もこの委員会でも議論をさせていただいてまいりました。
 ところが、この住宅エコポイントが七月三十一日で前倒しで終了をしてしまうということについて、なぜ終了するかということで、これまず理由を確認したいと思います。
#59
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 住宅エコポイントにつきましては、平成二十一年度の補正予算、それから平成二十二年度の予備費などによりまして二千四百四十二億円の予算措置がされております。平成二十二年と二十三年、今年の十二月三十一日までの二か年間で新築で六十四万戸、リフォームで六十万戸という申請を見込んでおったわけでございますが、直近で大変伸びが大きゅうございまして、当初の想定を大きく上回る活用が図られております。直近六か月の状況は年間ベースでいきますと四十三万戸を超えるというような数字になっておりまして、お話のございました十二月末という当初の期限の前に予算額に達する見込みとなっております。
 現在の状況を着工ベースで推計をいたしますと、震災の影響によります下振れというものをある程度見込みましても、早ければ七月末には予算額を達成するというような状況になりましたことから、七月三十一日までということで工事の着工期限を前倒しをするということにさせていただいたところでございます。
#60
○長沢広明君 簡単に言えば、予算、お金が切れるからここで打ち切らざるを得ないと、こういう話でございます。
 ただ、予算が切れるから取りあえずやめますと。取りあえずはやめますけど政策としては生かしますということなのか、あるいはもうやめちゃいます、もうやりませんということなのか、ということは、これは政策上、政府の姿勢という面でもこれは非常に問われる面だというふうに思うんですね。
 ちょっと、まず本当はこの評価についてお聞きしたかったんですけれども、ちょっと時間がないので評価は別として、今後復活する可能性、予算が切れたから一回やめただけで、今後ちゃんと予算が確保できれば必要な事業だとしてそれはやるという気持ちがあるのか、あるいはないのか、やめますということなのか。
 あるいは、せっかくスタートしたいろんな事業が実は終わっているんですね。去年、補正予算でやったストック活用型住宅セーフティーネット事業も三月で予算を使い切って終わりました。この住宅エコポイントも前倒しで終了するということになりますと、リフォーム市場とか住宅市場に対する活性化の推進力となる事業がこれで完全に姿を消してしまうわけです。住宅市場の活性化ということを成長戦略の一つとして柱に掲げておきながら、この予算の中で、もう予算終わりましたからもうやりませんと、今後もめども立ちませんということでは、せっかく政府が立てた成長戦略というものと実際やっていることが違うということになっちゃう。
 私は、例えばこの住宅エコポイント制度については、今のいわゆるエネルギー問題、省エネという問題についても非常に大きな効果のある、逆に言えば非常に重みを増している政策でもあるというふうに思いますので、場合によっては二次補正で新たに要求するというようなこともあってしかるべきではないかというふうに思うんですね。
 そういうことも含めて、打ち切るということなのか、復活する可能性があるのか、場合によっては二次補正に盛り込むということも検討するのかということで、ちょっと見解を伺いたいと思います。
#61
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 まず、評価につきましては、先ほど申し上げました年間ベースで四十三万戸ベースということになりますと、現在着工が八十万戸ぐらいですから、省エネ住宅というのが新築住宅に占める割合が大体五割ぐらいになってきているということでございます。従前一〇%から二〇%程度という数字でございましたから、大変効果は大きかったというふうに思っております。
 その意味で、今回の打切り後どうするのかということにつきましては、今お話ございましたが、住宅の環境対策、省エネ化を進めていくという点でも、また住宅市場を活性化する、とりわけリフォーム市場を活性化するという意味でも、こういったやり方というのは非常に私ども重要だと考えております。ただ、同じことをそのままやるのかどうかということは別にしましても、施策につきましては、今後どうやっていくのかについて検討してまいりたいと思っております。これで全部終わりというわけでなくて、新たなやり方について検討してまいりたいと考えております。
#62
○長沢広明君 政策目的はもう方針として出ているわけですよね。これは政府・与党、政府の責任ですからね、この成長戦略の中に、住宅を生き続けて、しかもリフォーム市場をここまで拡大するという目標を立ててやっているわけですから、この政策に対してきちんと具体的に手を打つという責任はこれ政府にあるわけです。
 ですので、今やり方を変えて考えるというような検討ありましたのでしっかり進めていきたいと思いますし、その際は、私もこの委員会でも、予算委員会でも提案させてもらいましたが、リフォームポイント制度、リフォームについてポイントを付与すると。その際、省エネあるいは耐震化、こういうことについてはそのポイントを更にプラスをするというようなことをすることで、リフォーム市場とそれから省エネ、耐震化、バリアフリー化、こういうことを同時に進めることができるというリフォームポイント制度というのを私も提案させていただいてまいりましたが、そういうことも含めて検討してもらいたいというふうに思いますが、見解を伺いたいと思います。
#63
○国務大臣(大畠章宏君) 長沢議員から御指摘のように、お金が、予算がなくなっちゃったからただやめますというだけでそれは政策として言えるのかと、こういうお話でございますが、私もそのように政策としては一つの筋を通していくということが大事だと思います。
 特に、今御指摘のように、耐震化あるいはバリアフリー化というものを含めたリフォームというニーズは、地域における経済の下支えといいますか、そういう大きな効果もあるだろうと考えておりまして、今回このような形で、当初の予算が底をつきそうだから申し訳ないんですが途中で打ち切りますということになりましたが、政策としては、私は、非常にこれだけ早めに予算がなくなるほど人気があったわけでありますから、国民からのニーズもあるということですから、何らかの形でそういう筋を今後とも通していきたいと考えているところであります。
 いずれにしても、住宅市場というのが地域経済を支えている、あるいは中古住宅流通市場等で二〇二〇年までにリフォーム市場の規模を倍増させる、こういう目標も政府として挙げているわけでありますから、これを裏打ちするための一つの政策として継続できるように、私どもも一生懸命検討してまいりたいと考えているところであります。
#64
○長沢広明君 是非お願いしたいと思います。
 時間がなくなりましたので、最後に気象庁と国土地理院に併せてお伺いをいたします。
 気象庁の観測ネットワーク、これも被害を受けているということで、その復旧のための予算が一次補正にも付いております。こういう観測設備の被害が今後どのような影響が出るか、復旧の進捗状況、これを気象庁の観測機材やあるいはアメダス観測点。
 それから、国土地理院には、測地基準の基準点等が動いたりなんかしているんですね、これは地図が動いちゃうということは基準点そのものが動いたりしている、こういうことの復旧の問題がありますので、これが地方公共団体の業務等に影響があるのではないかというふうに思いますが、その復旧も含めて、この二点、併せて御答弁いただきたいと思います。
#65
○政府参考人(福内直之君) それでは、まず気象庁より、今回の震災によります観測施設や業務への影響、またその復旧状況について御説明させていただきます。
 三月十一日の地震におきましては、地震情報や津波警報等の発表に必要な観測データの収集、これ自体に大きな問題はありませんでしたが、その後発生した大規模な停電や通信回線の途絶によりまして地震計やアメダスの一部が一時期使用不能になり、このため緊急地震速報の適切な発表に支障が生じる等の影響がございました。また、三陸沿岸の潮位計の多くが津波により損壊したこと等で、最終的には潮位の監視ができなくなりました。
 気象庁では、復旧に期間を要する潮位計や沿岸のアメダス等については、臨時観測点を設置する等により業務への影響を最小限にとどめるよう地震及び気象観測網の応急復旧に努めてまいったところでございます。
 御承知のとおり、地震計や潮位計は緊急地震速報や津波警報の適切な運用のために、またアメダスは気象警報等の防災気象情報の適切な運用のために極めて重要な機器です。このため、既存の観測網を再点検しまして、平成二十三年度補正予算において、被災した観測施設の復旧はもとより、非常用電源の長時間化あるいは通信バックアップ回線の確保、こういった障害に強い観測網の構築を図るとともに、二次災害防止のための観測監視体制の強化、これにも努めてまいっているところでございます。
#66
○委員長(小泉昭男君) 簡潔にお願いします。
#67
○政府参考人(岡本博君) 国土地理院といたしましては、基準点についてでございますが、青森県から山梨県に至る一都十五県の幅広い地域で二十センチを超える地殻変動があったことから、この地域で基準点の位置情報、これ地震前の情報ですけれども、この使用を停止しております。このため、国、地方、市町村、県等が行う公共事業のための測量については支障が生じているということでございます。
 国土地理院といたしましては、引き続き起きております地震後の地殻変動の様子も見ながら、できるだけ早く基準点の復旧を進めることとしております。GPSを使った測量のための電子基準点については五月末、今月末に使えるようにしようとしております。また、三角点及び水準点については十月下旬には使用できるようにするということを目標にいたしまして、今その測量のための契約手続等を進めているところでございます。
#68
○長沢広明君 終わります。ありがとうございました。
#69
○上野ひろし君 よろしくお願いします。上野ひろしです。
 私も下水汚泥の問題について、まずお伺いをしたいと思います。
 既に報道もされておりますけれども、下水汚泥から放射性物質が検出をされたということで、各自治体で様々問題になっているということでございます。まさに、福島原発がある福島県のみならず、私の地元である群馬県、長野、神奈川、もう本当にいろんなところで検出をされているというわけでありますけれども、まず、国として速やかに放射性物質を含む下水汚泥の取扱いに関する全国的な基準、これを定めるべきではないかと思うんですけれども、御見解をお伺いいたします。
#70
○政府参考人(加藤利男君) お答え申し上げます。
 現在までに、御指摘のように、福島県以外では群馬県、神奈川県などにおいて下水汚泥から放射性物質が検出され、公表されているということは承知をしております。
 これらの地域におきましても、五月十二日に原子力災害対策本部が示しました「福島県内の下水処理副次産物の当面の取扱いに関する考え方について」が出ておりますので、これを参照いたしまして放射性物質の濃度に応じて適切に下水汚泥の処理、処分が実施されるものと理解しておりますけれども、国土交通省といたしましても関係各省と連携して積極的に指導、助言を行っていきたいというふうに考えております。
#71
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 今お話があったのは多分福島県に対する当面の取扱い方ということだと思うんですけれども、これを他県で使っていいということはなかなか周知をされていないんだと思うんです。今でもそういう報道もされていたり、また国土交通省にも問合せがあったりということなんだと思います。現場でも随分混乱が起きておりますので、これを使っていいということであれば、それをきちんと明確に示していただきたいというふうに思います。
 もう一点、当面の取扱いに関する考え方、今お話があった考え方の中の話についてですけれども、十万ベクレルを超える汚泥については焼却、溶融等の処置をした上で保管をする、それから十万ベクレル以下の汚泥についていうと、下水処理場等に仮置きをするということが定められているということかと思います。
 仮置きということなんですけれども、その先の明確な処理方法、処分方法が示されていないことで、汚泥が保管場所に積み上げられているというのが現状なのではないかと思っています。これは場所によっていろいろあると思うんですけれども、あるところではもうあと数週間で、積み上がっていって、汚泥を置く場所がなくなってしまうという話もございます。
 是非、国として、仮置きとか保管とかということではなくて、どういう処分方法を取ったらいいのかということをまず速やかに、明確に示していただきたいというのが一点。
 それから、下水汚泥についていうと、これまで、例えばセメントでありますとか、あと溶融スラグとして、これは路盤材でしょうか、使われていた、またコンポスト、肥料にも使用されていたということでございます。今回、こういった副次産物としての利用について、今ほど御指摘あった考え方の中では、今後検討していく、また当面そういった利用については自粛をするという話でありますけれども、それも下水汚泥の処理が進まないまた一因なのではないかと思います。
 是非、副次産物についての使用の基準についても、併せて速やかに示す必要があるのではないかと思うんですけれども、見解をお伺いいたします。
#72
○国務大臣(大畠章宏君) 上野議員からの御質問にお答えを申し上げます。
 ただいまの御質問のように、福島の県知事さんから、そういう状況があり対策に困っていると、こういうお話を聞きまして、国土交通省としても、福島県内の下水処理副次産物の当面の取扱いに関する考え方というものを示していただき、これに基づいて福島県の内部で対策をしていただいているところであります。ただ、今お話しのように、それでは仮置きしているものをどうするんだと、この先のところが見えません。それからもう一つは、この濃度といいますか、十万ベクレル以下、あるいはこれまでと同じように市場に出していいものはどういう基準なのかと、ここのところが明らかではありません。
 そこで、国土交通省として改めて、この原子力安全委員会の助言等を踏まえながら、原子力災害対策本部がこれらの基準について早急に示すようにと、こういうことを要請しているところであります。まだ結論が出ておりませんので、今日の御質問も踏まえながら、私としても、下水の処理場等でも困っていると、こういう状況を聞いておりますので、早急に結論を出して適切に対策が取れるようにしてまいりたいと考えているところであります。
#73
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 今福島県の話もありましたけれども、神奈川県の知事さん、また群馬県の知事からも大臣に対して御要望していると思います。是非、まさにもう置き場所があと数週間でいっぱいになるという話もありますので、早急な対応をお願いしたいと思います。
 下水汚泥について、最後にもう一点お伺いいたします。こうした放射性物質を含んだ下水汚泥の処理なんですけれども、これもある意味では原発事故による被害の一つであって、例えば国としてきちんと補償の対象として位置付けるといった形で自治体に対する支援をしていくことが必要なのではないかと思うんですけれども、考え方をお伺いいたします。
#74
○政府参考人(藤木完治君) お答え申し上げます。
 今回の福島原子力発電所の事故により生じました損害につきましては、事故との相当因果関係に照らして原賠法に基づき適切な賠償が行われるというのが原則でございます。
 この相当因果関係の考え方でございますけれども、これは現在、原子力損害賠償紛争審査会を法律に基づき置いておりまして、その範囲の、原子力損害の範囲の判定などの指針を今可能なものから順次策定しているところでございます。最近、直近では四月二十八日に第一次指針として、主に政府の指示による避難、制限等のあった区域を対象とした第一次指針を公表したところでございます。
 今お話のございました、放射性物質を含んだ汚泥に関連して追加的に必要となる費用、あるいは副産物の価値の減損によります損害、そういったものにつきましては、基本的にはこの汚水事業は地方公共団体が運営している事業というふうに認識しておりますけれども、一般的には地方公共団体自体の被った損害については第一次指針では含まれておりませんで、今後の指針の検討対象となっているところではございますけれども、第一次指針において出されました損害賠償の対象となる被害の類型に照らして考えますと、少なくともこの対象区域内における下水処理場における損害については、原子力損害として賠償の対象になり得るものというふうに考えております。
 また、今お話のありましたそれ以外の地域、群馬、神奈川等ほかの地域でも同じように放射性物質検出されておりますので、そういった今回の政府指示の対象区域外にある下水汚泥処理についてもできるだけ早く検討して、審査会におきます指針の中にその結果を反映していきたい、できるだけ早くやってまいりたいと、そういうふうに思っております。
#75
○上野ひろし君 ありがとうございます。是非万全の対策を講じていただきたいと思います。
 次に、時間がないんですけれども、観光の問題について何点かお伺いしたいと思います。
 一昨日、これは大臣の記者会見だと思うんですけれども、三月、四月の国内の観光客の状況について公表されていたというふうに認識をしております。特に、震災による被害が懸念をされる東日本におけるゴールデンウイーク、そしてまたゴールデンウイーク明けの状況についてどのように把握をされているのか、お伺いをいたします。
#76
○政府参考人(溝畑宏君) 先生の質問に対してお答えさせてもらいます。
 ゴールデンウイーク前につきましては、かなり厳しい見通しというふうに私ども思っておりましたが、自粛をとにかく解消していこうというような取組、そしてまた四月二十一日から開始いたしました官民一体となりました国内の旅行キャンペーン、これにまた地方自治体、民間、また旅行会社、そしてまたメディアの皆さんの後押しもございまして、結果といたしまして、おおむねゴールデンウイーク中は回復傾向にあると。ただし、西日本は予測を上回る回復傾向でございますが、関東、そしてまた東北につきましてはまだまだ厳しい状況にあるというふうに分析いたしております。傾向といたしましては、間際予約が非常に多かったということ、そしてまた近いところ、近場に積極的に行かれた例が多いというふうに分析いたしております。
 ゴールデンウイーク後につきましては、まだ具体的なデータはそろっておりませんが、旅行会社、自治体からの聞き込みによりますと、まだまだ厳しい状況にあるというふうに認識しておりまして、需要回復に向けまして積極的な取組が必要であると強く認識いたしております。
 今後とも、需要の動向を注視しながら、効果的な旅行振興施策を講じてまいりたいというふうに考えております。
#77
○委員長(小泉昭男君) 上野ひろし君、おまとめください。
#78
○上野ひろし君 最後に一点だけ大臣にお伺いをしたいと思います。
 今、ゴールデンウイーク後、大変厳しいという話もありました。四月二十日に、私、災害対策特別委員会ですけれども、デスティネーションキャンペーンのような地域と民間の取組、観光振興の取組を、是非国としても支援をしてほしいという話を申し上げて、池口副大臣から、国土交通省としても必要なことは全てやらせていただくということで、大変前向きな答弁をいただきました。
 デスティネーションキャンペーンについていうと、四月二十三日からこれは青森で始まっておりまして、七月から群馬で始まるということでございます。こういった取組に対してこれまでどういう支援をしてきたのか、またその効果についてどう考えておられるのか、また今後、どういう支援を具体的に進めていくのか、最後に大臣にお伺いをいたします。
#79
○委員長(小泉昭男君) 大畠国土交通大臣、簡潔にお願いいたします。
#80
○国務大臣(大畠章宏君) ただいまの御質問でございますが、私どもといたしましても、今観光庁長官からも御答弁がありましたが、官民合同で国内の旅行振興キャンペーンというものを実施してまいりました。昨日、東北地方のおかみさん会という方々がお見えになりまして、とにかく困っているんだから国としても全面的な支援をお願いしたいと、こういうお話がございました。
 今週の土曜、日曜日に日中韓の観光大臣会合というのがございまして、韓国で行うことになっておりまして、私もこの復興対策、復旧復興対策で大変多忙感にさいなまれているわけでありますが、しかし海外に出ていって中国、韓国の方々にきちっと事実関係をお示しすることも大事だということから、経済産業省の協力も得て、事実関係はこうですと、こういうことをお話をしっかりとしてまいりたいと思います。
 いずれにしても、旅行に出かけていくことが被災した地域の支援になるんだと、こういうことが国民の皆さんにもよく分かるような形で、観光庁の長官の方にもお願いをしまして、そういうキャンペーンを張りながら観光客が戻ってくるように一生懸命努めているところでございます。
#81
○上野ひろし君 ありがとうございました。是非、東日本、国内の観光は非常に重要ですので、国土交通省としても全力で取り組んでいただきたいと思います。
 以上で終わります。
#82
○藤井孝男君 私からは三点お伺いいたしたいと思います。
 第一点目は住宅エコポイントについてでありますが、これは先ほど長沢委員から質問がありまして、大臣等々の御意見も賜りましたので、ある程度理解はできました。したがいまして、私からこのことにつきまして私の意見を申し上げて、また大臣の御所見があれば伺いたいと思います。
 実は、エネルギー基本計画というのを総理が変えるということを宣言されて、その第一ポイントが自然エネルギー、脱原発ということで自然エネルギーをもっともっと活用していこうと。もう一点は省エネということです。これが住宅エコポイントにも関連する話で、このこと自体、政治判断ですからそれは結構だと思いますし、またサミットへ総理が行かれて、何か二〇二〇年代までに自然エネルギーのいわゆる我が国のエネルギー供給の比率を二〇%にすると。これは思い切ったことを言われたなと。
 しかし、私からすれば、ちょっとこれは本当にそれだけのグランドデザインがあった上での話なのか、まだまだほんの数%しか満たないこの自然エネルギーが一気に二〇年代までに二〇%の比率というのは、本当にこれはある面では場当たり的にまた言っているんじゃないかと。私は、先代の鳩山総理も国連へ行かれてCO2の削減、これも二五%と言って世界はびっくりしましたけれども、これも今度の震災、原発問題からして、これは達成不可能じゃないかということでありますから、このことは後世の世代が評価すると総理はおっしゃっているけれども、それはそれとして。
 先ほどのこの住宅エコポイント。省エネは私は非常に大事だと思いますよ。そこで、予算がなくなったから前倒しで、半年前倒しでやめるんだという話ですが、私はむしろこれは補正予算の、第二次補正予算の柱とすべきだと思いますよ。これは単に被災地域をどうのこうのというんじゃなくて、日本国全体を考えると、節電、夏場の、今年は本当に暑くなるのかどうか分からない。しかし、冬場だって非常に寒くなれば暖房ということでかなりのエネルギーが必要であるということに関して、やっぱりこの住宅のエコポイントというのは、私はむしろ、大臣、率先して第二次補正の柱として私は主張すべきだと思いますが、もし御意見があればお伺いいたしたいと思います。
#83
○国務大臣(大畠章宏君) ただいまエコポイントといいますか、住宅のエコポイントに関して藤井議員から御質問を賜りました。
 先ほどもいろいろとこの委員会でも質疑応答をさせていただきましたが、私も、これだけ国民から人気があるといいますか、国民の要求にぴたっとはまった政策ということだからこそ予算が枯渇する状況に至ったということではないかと。したがって、予算がなくなったからこれは一旦やめなければならないわけでありますが、じゃ今後どうするんだということでありますが、私は大事な視点だと思います。したがって、何らかの形で、先生からは補正予算に入れてはどうかというお話でありますが、その補正予算等も含めて、本予算、これは当面私は日本の一つの大きな柱として継続すべき政策ではないかと考えておりますので、先生の提言なんかを踏まえながら検討してまいりたいと思うところであります。
#84
○藤井孝男君 是非よろしく。総理がおっしゃっているんですから、省エネという点に集中投資するというんですから、是非そのことを大臣も頑張っていただきたいと思います。
 さて、震災地域の再生についてちょっとお伺いいたしたいんですが、都市計画というのは非常に専門家の意見、そういったものを非常に参考にすべきだということで、復興構想会議というのが議論を重ねていると思うんですね。大西先生という都市専門の先生もいらっしゃるようですけれども、残念ながらそこに政治の方々がいらっしゃらないということですし、国土交通省の方も入っていないというようなことなんで、ちょっと心配にはなっておるんですけれども、やはりこれからの震災地域の再生というのは、いろいろ地域によっても、地形によっても、またいろんな文化も違うということで、これも非常に難しい問題ですけれども、こういった中でやはり都市計画という観点というのは国土交通省が中心的な役割を果たさなきゃいけない。そういうことから考えますと、こういう今度の被災地域の再生、ちょっと大きなテーマでありますけれども、都市計画という観点からの国土交通省とのかかわり合いについて基本的な考え方があればお聞きいたしたいと思います。
#85
○大臣政務官(小泉俊明君) 先生御指摘いただきましたように、被災自治体の復興町づくり計画の策定につきましては、国としても人的支援や技術的支援など十分な支援を行う必要があると認識をしているところであります。
 特に、被災した市町村の中におきましては、町づくり部門の担当員が少なかったり、被災支援等に人員を割かざるを得ないことなどから、復興に向けた町づくりに十分な体制が取れないということが十分に想定されるところであります。このため、これまでも市町村の要望を伺いながら専門家の派遣等の支援を行ってまいりましたが、これからも積極的にこういった専門家の派遣の支援を行ってまいる所存であります。
 また、さきの補正予算におきましても、津波被災市街地の復興手法の調査として約七十一億円の調査費を確保したところであり、この調査の成果を被災自治体に提供することを通じ、自治体の復興町づくり計画の策定を支援してまいる所存であります。
 今後とも、市町村の要望をよく伺いながら、被災自治体の町づくり計画の策定を適切に支援してまいりたいと思います。
#86
○藤井孝男君 やはり、国土交通省は中心的な役割を果たしてもらいたいというのは、今政務官がおっしゃったことなんですよね。やっぱり地域の、それぞれ全然、地形も本当に、三陸地方なんか特にもういろいろ、リアス式の海岸ですから、難しい地域再生ですね。三県によって全然違うということですから、そういったところの地域の意見を聞き、それを復興会議なりに反映させるために是非中心的な役割を果たしていただきたいと思います。
 最後の質問なんですが、それに関連するかもしれませんが、まずやっぱり仮設住宅を早急に造ってほしい。これはいろんな委員から、今の状況どうであるかとか、大臣からもいろいろ前向きに、できるだけ要望にこたえるように建設していきたいということであります。私もそれはそのとおりだと思って、頑張っていただきたいと思いますが、用地問題というのはやっぱり相変わらずこれが大きな問題だと思います。今申し上げたように、三陸地方というのは非常に用地を確保するというのは、広い地域が、平野の地域がないということで本当に大変だと思います。
 そこで、いずれにしても、またこの地域の町づくりをしなきゃいけないんですけれども、仮設住宅はまず必要であります。しかし、将来に向けて、こういったところはこれからも津波、地震というものに、特に津波に大きなやっぱり危険が予想されますけれども、そのためには中心的な存在で何が必要かというと、私の意見ですよ、私の意見ですが、やっぱり私は避難場所というものをまず、これは行政、公共施設と一体となった、ここへ逃げれば、もし万一地震があってもここへ退避すれば助かるんだという、そこをまず拠点を確保する。そのことによって、何かもし地震があったときにすぐにそこへ退避できることによって生命、財産がある程度守られると。
 やっぱりそういう意味では、私は、避難場所、公共施設、今回は自治体も含めて流失したところがあるわけですから、そういったことを中心にして町づくりを考えていったらどうなのかなというふうに私はそう思いますが、この質問に対して大臣の御意見があればお伺いしたいと思います。
#87
○国務大臣(大畠章宏君) 藤井先生の方から避難場所の確保を図れと、これが基本ではないかという御質問でございました。
 私も、大震災、大津波の映像等を見ていましても、とにかく高いところに上がれば何とか助かるということで皆さんが高いところを目指して、例えば高速道路といいますか、道路のところまで一生懸命上って命を守ることができたというお話も伺いました。
 したがって、ポイントとしては高いところを造れと、これが非常に大事な視点だろうと思います。そういうものを考えながら、町づくりの中でどうやってそういう高台をきちっと確保するのかと、こういうことを是非考えていくことが必要だと思いますし、現在様々な復興プランですとかいろいろ検討をしていただいておりますが、防波堤とか防潮堤、これの整備に加えて高いところ、それからそこまでどうやってたどり着くのか、そんなことを織り込んだ、いわゆるハード、ソフトの施策を総動員して作ることが必要だろうと思います。
 今、地域の方でも一生懸命努力をされておりますが、そういう方々の御意見を賜りながら、三井国土交通副大臣を中心に、国土交通省としても専門家の方々にお集まりいただいて検討会を催しているところであります。
 是非、今後同じような津波が来たとしても、その人々の、町の人々の命が守れるような町づくり、あるいは対策というものができるように国土交通省としても取り組んでまいりたいと思うところであります。
#88
○藤井孝男君 終わりますけれども、今大臣からお話をお伺いしましたが、実は私は岐阜県で海がない県なんですね。しかし、山津波というのがあるんですよね。いわゆる土石流、土砂災害、これを我々は山津波と言うわけです。
 私の地元の町なんですが、その町長に聞いたら、その町の自治体の役場も危険地域なんですよ。要するに、多分、自治体の長はどちらかというと、自分たちは割合と簡素な役場とかそういうところに位置して、まず住民の生命、財産というのを大事にするという、そういう傾向が今まであったんですよ。
 それは別に間違っていないんですけれども、しかし、やっぱり今回、役場そのものが流失して、町長も亡くなられている、機能が全くできないとなると、その後の町民のいわゆる避難とかあるいは救出とか今後の復興計画というのは、やっぱりその大事な避難場所と同時に自治体というものの公共施設というのもしっかりとやっぱり確保した上で町づくりというのを是非やっていただきたい、こんな私は意見を持っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 終わります。
#89
○委員長(小泉昭男君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十一時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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