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2011/04/12 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 経済産業委員会 第3号
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2011/04/12 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 経済産業委員会 第3号

#1
第177回国会 経済産業委員会 第3号
平成二十三年四月十二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     磯崎 仁彦君     中曽根弘文君
     若林 健太君     岩城 光英君
 四月一日
    辞任         補欠選任
     岩城 光英君     若林 健太君
     中曽根弘文君     磯崎 仁彦君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳澤 光美君
    理 事
                平山  誠君
                広野ただし君
                増子 輝彦君
                関口 昌一君
                牧野たかお君
    委 員
                加藤 敏幸君
                直嶋 正行君
                姫井由美子君
                藤原 正司君
                磯崎 仁彦君
                末松 信介君
                松村 祥史君
                松山 政司君
                若林 健太君
                松 あきら君
                松田 公太君
                荒井 広幸君
                大江 康弘君
   国務大臣
       経済産業大臣   海江田万里君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣)     蓮   舫君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       中山 義活君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田  宏君
   政府参考人
       原子力安全委員
       会委員長代理   久木田 豊君
       外務大臣官房審
       議官       石井 正文君
       文部科学大臣官
       房政策評価審議
       官        田中  敏君
       厚生労働省職業
       安定局次長    黒羽 亮輔君
       農林水産大臣官
       房審議官     小風  茂君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院長     寺坂 信昭君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (経済産業行政の基本施策に関する件)
 (公正取引委員会の業務に関する件)
○特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
○不正競争防止法の一部を改正する法律案(内閣
 提出)
    ─────────────
#2
○委員長(柳澤光美君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 この際、蓮舫内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、これを許します。蓮舫内閣府特命担当大臣。
#3
○国務大臣(蓮舫君) おはようございます。この度、公正取引委員会の事務を担当することになりました。公正かつ自由な市場競争の中で日本の産業がしっかりと発展していけるよう、職務に邁進してまいります。
 また、継続審議となっている私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案については、今後の御審議のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 柳澤委員長を始め委員各位には、一層の御指導、御鞭撻を賜りたく、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#4
○委員長(柳澤光美君) それでは、蓮舫大臣は御退席いただいて結構です。
    ─────────────
#5
○委員長(柳澤光美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、原子力安全委員会委員長代理久木田豊君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(柳澤光美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(柳澤光美君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のうち、経済産業行政の基本施策に関する件及び公正取引委員会の業務に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#8
○増子輝彦君 おはようございます。民主党の増子輝彦でございます。
 大臣所信の一般質疑が、三月十一日の大地震、大津波、そして原発の事故という、この日本でかつて経験したことのないような国難の中で実は延期になってしまいました。今日、その一般質疑の中で海江田大臣始め関係者の皆さんに、少しの時間ですが、質問させていただきたいと思います。是非大臣には政治家の言葉でお答えを願いたいと、そういうふうにまずお願いを申し上げておきたいと思います。
 三月十一日、私ども日本国民にとっては本当に予想もしないような大地震、大津波、そして原子力発電所の事故という、あれから早いものでもう一か月が経過をいたしました。時の経過は人の心を癒やし、人の悲しみをなくしてくれるということがありますが、今、特に被災地で避難をされている皆さん、地震、津波での、福島県や宮城県や岩手県あるいは青森県、茨城県を始め多くの被災者の皆さんの心はまだ癒やされていないと、大変悲痛な叫びが聞こえてきます。福島県は、それに加えて原発の事故という本当に国難のこの厳しい状況の中で、日々、時間の経過とともに、ある意味では私は悲劇への進行中というふうな大変危機感を持っております。大変つらい思いを持ち、明日への希望が持てないという、今追い込まれていると言っても言い過ぎではない避難民の皆さんやあるいは県民の皆さん、そしてこれは福島県だけではなくて本当に日本国民の皆さんにとっても、ある意味では恐怖、不安、そんな状況だと思っています。
 私も、そういう意味で、直嶋大臣の下で昨年来一年間、経済産業副大臣として原子力政策、エネルギー政策の責任者の一人として携わってまいりました。特に原子力政策については、ある意味では推進役としてやってまいりました。今回のこの原発事故、言葉も本当に失うほどの私自身にとっては残念なことであると同時に申し訳ないという気持ちでいっぱいであります。そういう今の状況の中で、私自身は、何としてでもこれを一日も早く収束をして、そして安全宣言ができて、福島県民はもとより日本国民の皆さんに早く安心して明日への希望を、明日への生活設計をできるような状況をつくり上げなければいけない、微力ながら日々そういう思いを持ちながら全力で私なりに頑張っております。そういう状況の中で、全国各地から本当に多くの支援をいただき、励ましをいただき、様々な力を得ていること、本当に感謝の気持ちでいっぱいであります。
 そういう状況の中で、あの大地震、大津波、そして原発の事故が起きたとき海江田大臣はどこにおられて、そしてそのとき何を思われたか、そして今一か月を経過した現在の大臣のお気持ちをお伺いしたいと思います。
#9
○国務大臣(海江田万里君) 増子委員にお答えをいたします。
 まず、あの三月十一日、大きな地震の起きたときでございますが、この参議院の決算委員会に出席をしておりました。これは菅総理以下全閣僚が入っての決算委員会でございましたが、大変大きな地震でございまして、御案内のように、参議院の第一委員会室でございますか、三つの大きなシャンデリアがございますが、それが非常に大きく揺れまして、そしてそれが本当に落ちてきやしないだろうかという心配がございました。そして、そのとき私が思いましたのは、やっぱりこの地震の震源地はどこだろうということを思いました。東京でこれだけ大きな地震でございますから、東京の近傍なのかなということを思ったりもいたしました。
 それから、私は経済産業大臣として、これはかねてからやはり経済産業大臣で地震が起きたときは原子力発電所の問題にまず一番に思いをはせなければいけないということで、私は就任をしましてから、これは経産省の政務でない事務方の幹部から、そういった危機対応のマニュアルがございますからそれをお聞きをして、そして同時に防災服と防災靴、これも二つそろえてもらいまして、自宅にもそれを一着、一そろい置いておりまして、やっぱりいざというときすぐにこれは地震の対応をしなければいけないと思っておりました。
 委員会室がそういう状況でこの決算委員会が直ちに中断になりまして、そしてすぐに経産省に取って帰りました。そして、原子力は大丈夫かということを聞きました。そうしましたら、その時点ではこれは停止をしたという報告を受けました。そうか、ひとまず停止をしたんだなということで、それと同時に大規模の停電の情報が入ってまいりました、これは東京電力、それから東北電力の管内で。まず、じゃ、この停電の問題に対処しなければいけないという思いが最初はございました。しかし、夕刻から、それと同時にすぐにこれは官邸に集まりまして、そこでこの原子力の方も危ないということで、そこからはもうそのまま官邸に詰めまして原子力の対応に専心をしたところでございます。
 そして、一か月たったところでございますが、一つはやっぱりまだこの原子炉が安定をしていないということに対して本当に私は大きな責任を感じております。一刻も早く原子炉を安定をさせなければいけない。それから、大変多くの方々がその災害を現に受けているわけですから、こうした方々に対してやっぱり一刻も早く安心を持っていただかなければいけないという思いを強くいたしました。
 ちょっと長くなりました。済みません。
#10
○増子輝彦君 大臣が今回の地震発生のとき何を思ったかということを今お聞きしました。私も、今地震が起きますと原発は大丈夫かなと一番最初に実は思うんです。当然、経産大臣として、地震が起きれば所管の監督大臣として原発はどうかなと思うことは当然のことだと思います。そういうことを少し思われたということで安心をいたしました。と同時に、今日はたくさんの質問をさせていただきたいと思いますので、手短に大臣の本心をお聞かせいただければ有り難いと思っています。
 今、一か月が過ぎて、被災者の皆さんに一日も早く安心を持ってもらうというような話でございました。先週土曜日、福島に行かれました。初めて原発の被災地のこの福島県に行かれた。知事さんにお会いになった。あるいは免震のあの東京電力第一原発の会館にも入られた。そのとき、なぜ私は、被災者の方々にお会いにならなかったのかなと。やはり知事さんにお会いになることも大事です。現場の今一生懸命頑張っている方々に激励をしてその状況を把握することも大事だと思います。しかし、今一番苦しんでいるのは、やっぱりあの地域から急遽避難をして、三度も四度も避難をさせられて、明日への人生設計も生活設計も立たないかもしれないという、今苦しんでいる。今避難所の実は環境も極めて悪い状況にあります。一部では感染症も発生していると。みんなその地域から散り散りばらばらになって着のみ着のままで避難をしているという状況。私は是非避難民の皆さんに少しの時間でも会ってほしかったというふうに思っているわけですが、なぜそのとき会えなかったのでしょうか。会うお気持ちはあったのか、しかし時間的な関係で会えなかったのか。
 私は、これからの質問の中でも、あるいはこの原発の様々な課題を解決するためにもそこのところがすごく大事だと思うんです。制度的な問題ももちろん大事でしょう。しかし、やっぱりその今避難をされている、四十年間国の政策としてエネルギー政策の中で原子力発電所を受け止めてきて、日本のエネルギーの七%を供給して、東京都のこの方面に三分の一の電力を供給してきたそれぞれの地域の避難民の皆さんに少しでも私は会ってその状況を把握することがこれからの様々な安全、安心を確保するためにも大事ではなかったのかと思いますが、なぜ避難民の皆さんに会わなかったのか、簡略にお答えください。
#11
○国務大臣(海江田万里君) お答えを申し上げます。
 御承知のように、あの日は、土曜日は雨と風が出ておりまして、当初ヘリコプターで行くつもりが急遽陸路になりまして、御案内だろうと思いますが、それから福島の知事とのお約束がございましたものですから、そこへ行きますと、Jヴィレッジに行くということもありまして、時間が大変取られまして、ただ、今御指摘のお話がございます。それから、増子議員が本当に仲介の労を取っていただいて、村議会議員の方、町議会議員の方、あるいは町長さん、村長さん、何度かお目にかかりましたが、ただ、やっぱりそういう肩書のない方々とお目にかかることも大変大切でございますので、できるだけ速やかに実際に被災地、これ東京の近傍にもたくさんございますので、お訪ねをしたいと思っております。
#12
○増子輝彦君 大臣、やっぱり私はその今の答弁の中にも心が少し欠けているんじゃないかなと。知事さんにお会いすることも大事ですよ。防災センターに行くのも大事ですよ。もちろん私も大臣のお忙しい時間をちょうだいして、様々な方にお会いをしていただいて、その状況をお聞きいただいております。しかし、現地に行って、その現場でそういう方々に会わなければ本当の私は状況が分からないんではないだろうかと。
 それでは、お聞きいたします。避難民の皆さんや福島県民の皆さんが今一番何を求めているか。どういうふうにお考えになりますか。
#13
○国務大臣(海江田万里君) 私はやはり、本当にこの原子炉を安定させることが一番だと思っております。
#14
○増子輝彦君 原子炉を安定させる、当然のことであります。しかし、これは大臣のお力だけではできませんよね。今日、寺坂保安院長も来ておられます。東電の皆さんも頑張っているでしょう。それは当たり前のことなんです。
 しかし、当然でしょう、収束させるのは。それをやらなかったら大変なことになるじゃないですか。それも大事だけれども、それと同じぐらい大事なのは、自分の家を失い、自分の町を失い、これからどういう生活をしていくことができるのか、そういう今状況に置かれている方々のその心を癒やして、生活設計を作るということに明確に政府が方針を出していかなければいけないんだと思うんですよ。
 今朝も報道がありました。今回のこの原子力発電所の事故の評価はレベル七になったということ。レベル七ですよ、大臣。レベル七というのは、あの電源立地地域だけの問題ではないんですよ、大臣。
 ですから、そういう意味で、収束をさせること、安全宣言が一日も早くできること、当然のことでありますよ、それは。しかし、大臣の仕事は、それに傾注すると同時に、経産省の大臣として、やはり責任あるそういう被災地の皆さんの原子力行政の今後の在り方についても、同じように私は、活動、そして考え、様々のことを総合的にやっていただかなければならないんです。
 今、被災地の皆さんに会うと、こう言われるんです。十分でもいい、一時間でもいい、家に戻りたい、着のみ着のままで出てしまった、位牌も持ってこれなかった、大事なものも持ってこれなかった、それが一つある。そして、いつ自分の町に帰れるんだろうと。本当に住めるんだろうか。我々は自分の町に本当にこれからずっと同じような今までの生活ができるんだろうか。大熊や富岡や双葉や、この地域はアメリカよりも遠くなってしまった、何とかしてほしい。
 ですから、こういう皆さんの悲痛な思いにこたえるために、今政府が何をやらなければならないか。当然、収束をさせて安全にすることは第一番であります。しかし、それと同じぐらいに、実は一か月過ぎて、その避難民の皆さんやあるいは風評被害に苦しんでいる方々の思いにはせるときに、同時進行でやっていかなければならないんですね。そこのところを、大臣、私はしっかりと認識をしていただきたい。今日もまた午後、大臣のところにお邪魔をして地域の方々がお会いをさせていただくことになっております。是非、その悲痛な声をお聞きをいただきたい。
 今回のこの評価レベル、七です、大変な状況であります。ここのところを、やっぱり現場に行かなければいけない。私は、大臣始め経産省の全ての人間が、やっぱり交代交代でも現場に行って、その被災地の皆さんの気持ちを受け止めて、これから何をやらなければいけないかということをしっかりとやってほしい。永田町や霞が関にいるだけでは分からないところがいっぱいあるんです。電話での連絡、情報を交換するだけでは分からない大変なことがいっぱい出てきているんです。そこのところを大臣に、私は理解をしていただきながら、是非ここのところの対策を速やかに同時進行でやっていただきたいと思っています。
 そういう意味で、これも端的にお聞きしますので、是非端的にお答えいただきたい。初動態勢に問題はなかったのかどうか。これは、政府も東電も保安院も、このことについて大臣の率直なお考えをお聞きしたいと思います。
#15
○国務大臣(海江田万里君) 幾つかこうすればよかったと思うところはありますが、今、本当に正直申し上げまして、私もメモを取っておりました。ただ、そのメモもまだまだ十全なものでもありませんし、それから読み返しをしている実はいとまもございません。
 これは、当然のことながら私どもでもまずやっぱりしっかりとした検証を行うと同時に、第三者機関と申しますか、これは内閣官房の方でもつくるというような話も聞いておりますが、やっぱりそこでの検証にも堪えなければいけないと思っております。
 今、増子委員から一言で初動に何か誤りがあったのかということでございます。これに対して、私は、今は本当にどういうところに誤りがあったというところを言える状況ではないと、言える段階ではないというふうに思っております、これは。
#16
○増子輝彦君 大臣、私は過去の失敗を取り上げてどうのこうの言うつもりはありません。しかし、一か月たちました。今までのやはり初動態勢から始めてこの一か月間の様々な経産省を中心として東電、保安院、あるいはソフト的な面での官邸等々を含めて反省すべきは反省をして、修正をして、これから一日も早く収束をしていくところにつなげていかなければならないんだと思っているんです。是非そこは検証してください。そして、何が足りなかったのか、何をやらなければいけないのか、そこのところを速やかに私は行動に生かしていただきたいと思っているんです。
 大臣、そういう意味でお聞きいたしますが、現在、福島第一原発、そして第二原発はまあ今のところは何もない状況でありますが、私がもう一つ心配しているのは、この原子力発電所、日本には五十四基ある。第一、第二、福島は十基あります。残りの四十四基、このことに対して経産省として、あるいは保安院としてその安全対策を具体的に指示をしたのかどうか、それはいつなのか、どういう指示をしたのか、教えてください。
#17
○国務大臣(海江田万里君) たしか三月三十日だと思っております。やはり今回の事故の中で大きな問題点というのは、これはやはり電源が喪失をしたということでございます、これは外部電源ですね。そして、外部電源が地震によって喪失をされた次にやはり今度はまずディーゼルなどの緊急の発電機が作動しなければいけないと。ところがこれも津波で水をかぶって作動をしなかった。そして、それから今度は電源車などによる電源のバックアップということでございますが、これも欠けていたということでございますから、やっぱりこのまず電源の問題に対してしっかりと対応しなければいけない、ディーゼルの発電機の問題、それから外部の電源車の問題と、こういうものをまず物理的に整備をしなさいということ。
 それから、実は今度のこれも教訓の一つでございますけれども、実際にそうした装備がありましてもこれをちゃんと接続をして動かしてみると、こういうような実地の訓練もやはり不十分であってはいけないわけでありますから、そういう実地の訓練をしてくださいということをこの三月の三十日の改善点で申し伝えをいたしました。
 あと、もちろんしっかりしたその手順書なども作ってくださいとかそういうことも発出をしましたが、基本的には電源、それからそれの整備、それの手順と、こういうことでございます。
#18
○増子輝彦君 大臣、今三月三十日とおっしゃいましたよね。福島原発の事故が起きたのはいつですか。三十日までの間にどのぐらいの時間が経過しているんですか。
#19
○国務大臣(海江田万里君) 三十日で間違いないです。
#20
○増子輝彦君 間違いないんです、間違いないんです。確認しているだけなんです。
 それで、大臣、想定外のことが起きてしまったということで今この対応に苦慮しているんでしょう、福島原発は。津波がこんな大きく来るはずがなかったと思っているんでしょう。ということは、四十四基のほかの原発もひょっとしたら想定外のことが起きる可能性がないとは言えませんよね。福島原発の事故が起きてから十一日から三十日までの間、何も指示しなかったんですか。私は、これは全く許すことのできない事実だと思うんです。だって、万が一ほかの原発に同じようなことが起きないとは限らないじゃないですか。そこのところの甘さ、これは監督官庁として私は大いに問題があると思うんです。
 だから、先ほど申し上げたとおり、初動態勢から始まって様々な問題が出てくるならば、その反省に立って今後何をしなければならないかということはスピード感を持ってやらなければいけない。しょっちゅう、これ今地震起きていますよね。つい先週も東北に震度六強だったですか弱でしたか起きて、女川の発電所の電気系統が一時断絶したという話もあるじゃないですか。何が起きるか分からない。
 この三月三十日に、そんな時期に安全の確認の指示を出したということは、私は、これはやっぱり大臣おかしいですよ。寺坂院長、これはあなたも一生懸命寝食を忘れて頑張っているし、私も励ましてはいるけれども、ここの問題はやっぱり大臣、深刻に反省してもらわなきゃいけません。どう思われますか。
#21
○国務大臣(海江田万里君) 最初に一つだけこれは是非御理解をいただきたいのは、まさに増子委員も最初にお話をされました。本来でしたら一か月という時間がたてばいろんな形で癒やされると。ところが、この原子力の第一発電所の問題は現在も進行中なんです、これは。一つの目安、これはいろんな目安があります、これは。しかし、まずやっぱり安定的に炉に対するそれこそ本当に冷却の機能が働いているというところになれば、そこからはいろんな形で余裕も出てまいりますけれども、今まさにいろんな形でやっぱりまだまだこれはそういう安定的なものができていない。それは是非御理解をいただきたいと思います、これは。
#22
○増子輝彦君 大臣、私の申し上げていることを理解されていないと思うんです。今、福島原発は進行中で、皆さんが総力を挙げて頑張っていることは認めているんです。当然のことなんです。
 私が言っているのは、ほかの四十四基の原子力発電所に対しての安全確認や指示がなぜ三月十一日のあの事故以来二週間以上もたって行われるんですかということを言っているんですよ。ほかのことについては幾らでも、安全確認の指示やいろんなことができるじゃないですか。なぜそれほどのタイムラグがあったんですか。福島原発は進行中、当たり前じゃないですか。今だってどんどんどんどんレベルが上がってしまっている。進行中だからあれもこれも想定外のことが出てくる。
 だから、なおのこと、四十四基、今ほかにある、動いているこの原発に対する安全をきちっと確保しなかったら、具体的な指示をしなかったら、万が一のことが起きたらどうするんですか。福島原発で進行中、万が一ほかで起きたらまたそちらに掛かりっきりでしょう。こんな状況を私は実はおかしいと。党の経済産業部門会議でも私はこのことについて申し上げたけど、久しぶりに怒りを出してこのことについては私はきっちりと言いました。
 大臣の今のような認識では、原発に対しての考え方は、根本的に日本ではもう原発行政はできませんよ。もう一度お答えください。
#23
○国務大臣(海江田万里君) 実は、今例えば福島第一以外では……
#24
○増子輝彦君 端的に答えてください、言い訳はいいですから。
#25
○国務大臣(海江田万里君) まず、答えが上がってきましたのは三月の三十日ですが、それよりおよそ一週間前にですか、これはちょうど玄海の原発などのそれまで安全点検をやっていたものを再起動させなければいけないというお話もございまして、そこでまず第一にやるべきことは、これはもちろんその玄海の原発だけじゃありませんけれども、そういうものを含めてという指示はその前に、およそ一週間から十日ぐらい前ですかね、出しました。そして、それの答えが返ってきましたのが三月三十日です。
#26
○増子輝彦君 大臣、それは駄目ですよ。今の話は答弁になっていません。
 じゃ、寺坂院長、四十四基の原発に対して保安院として安全確認や安全に対してのしっかりとした対策を取るように正式に指示を出したのはいつですか。日にちだけ教えてください。
#27
○政府参考人(寺坂信昭君) まず、福島第一……
#28
○増子輝彦君 いやいや、指示をした日にちだけで結構です。
#29
○政府参考人(寺坂信昭君) 分かりました。
#30
○増子輝彦君 時間もありませんので、いっぱい聞きたいですから。
#31
○政府参考人(寺坂信昭君) 正式に出したという点におきましては、文書におきまして三月三十日でございます。
#32
○増子輝彦君 正式には三月三十一日──三十日ね。
#33
○政府参考人(寺坂信昭君) 三十日でございます。
#34
○増子輝彦君 三十日。
 大臣、これが正式な安全確認の保安院からの指示なんです。この差はどうするんですか、それ。結果的に何もなかったから良かったですよ。しかし、現在進行形で福島原発は、ますます厳しい状況に置かれているかどうか分からないけれども、進行中。
 ここに原子力行政の私たちも反省しなければいけない、県民の皆さんや国民の皆さんに申し訳ない、その思いを強く持っているんです。安全、安心、信頼を確保することがこの原発の行政の最大のよりどころだったんです。これがこれだけの事故が起きて、なおかつ三月十一日から三月三十日までの間にその安全、安心、信頼を四十四基に対して確認をする作業を怠っていたということは、これはゆゆしき問題ですね。これはまた改めてしっかりやりたいと思いますが、それこそ深く反省をしていただかなければいけない、そのことを申し上げておきたいと思います。
 次に、大臣、もう一つ、福島県民の皆さん、あるいは被災地の皆さん、あるいは国民の皆さんが今本当に一番知りたいことは、福島原発の状況はどういう状況なのか、正しい、正確な情報が欲しいんです。ここのところが発信されていない。ここのところ、正しい情報が出されているんでしょうか。あるいは、どうしてもここの部分は出せない、だからこれは、隠しておくとは言いません、公表できないんだというところがあるのか。そこのところはこれからすごく大事なんですよ、大臣。もし正しい情報が開示されているならば、今の原発の状況がどういうことかが分かれば、皆さん覚悟を決めるんです、覚悟を。それが分からないから、ある意味では蛇の生殺しなんですよ。ただほっておかれる。避難しろ。
 今回もまた警戒区域やあるいは計画避難や様々なことが発せられている。そして、地元の意向をよく聞かない。官邸から発表されて初めて知る。今回の計画避難、あるいはもう一つの緊急時避難準備区域、これについては少し今までとは違って事前にいろんな話を聞いたということは聞いていますが、川俣町だけは、おととい突然行って、計画避難をしてくださいと言われて、町長は驚きと失望と怒りに実は今あるんです。今この委員会が始まる直前にも川俣の町長さんから私に電話がありました。多分そのことでしょう。
 こういう情報開示ということをしっかりとやっていただかなければ、本当の国民の信頼、避難民の皆さんの信頼は勝ち得ることができない。それができなければ、これからの避難民の皆さんやその地域における様々な再生のための、あるいは生活のためのことの話合いができないんですよ。
 今日、朝、松下副大臣からも電話がありました。助けてくれと、大変だと。松下さん、頑張れよと私は励ましておきました。
 是非この正しい情報開示、なされているのか、あるいは、全部は言えないけれども正しい情報を開示するというお気持ちを持っているかどうか、この後大事な質問がありますので、端的にお答えください。
#35
○国務大臣(海江田万里君) 正しい情報をできるだけ早くということは常に心掛けていることでありまして、何か隠しているということはございません、これは。はっきり申し上げまして。
#36
○増子輝彦君 これから大事なことは、今の原発がどういう状況にあって、これから国として何をやらなければいけないか、ここが大事だと思うんです。
 昨日、官房長官からも発表されました、計画避難あるいは緊急時避難準備とか様々なことがある。もちろん一時のお見舞い支給のこともありますけれども、実は原発の事故に対する様々なケアというのは天文学的なものに私はなるんだろうと思っているんです。自分の家に帰れなくなる、自分たちの町がなくなる、その人たちはどこに住むんでしょう。どういう生活設計を作ればいいんでしょう。そして、農産物作れない、そのエリアにあるもし工場や企業がそこで営業や操業ができない最悪のケースを考えたときに、そのときどうするんでしょう。
 ジェー・シー・オーの場合は原賠法でやるということでいろいろやりましたけれども、それですら指針ができて半年掛かったんですね。損害賠償の話をするスタートに結果的に十年、僅か三百五十メートル以内のことでもこれだけ掛かった。今回の様々な問題を考えたら、私は天文学的な実は数と中身となっていくと思うんです。そのときに原賠法だけでは到底これはやり切れないんです。それはもう大臣、よく御存じだと思います。
 ですから、この原賠法だけでは、できなければ政府はもちろん手を出すんでしょうけれども、それは一義的には東電の責任だといって、東電がやる、東電がやると言っている間に時間は経過する。その間の生活設計や、それこそつなぎのお金を様々な人たちが必要である。ですから、私は、これはもう原賠法でやることは当然だけれども、最終的には政府が責任を持つという中で、その仮払いや一時つなぎ資金や様々な生活設計を必要とするときに、特別立法というものがどうしても必要になってくる。それも早く作らないと、もう一か月、皆さん精神的にもどうしようもない状況に追い込まれているんです。特別立法が絶対必要です。大臣の所見をお伺いします。
#37
○国務大臣(海江田万里君) 特別立法にもやっぱり幾つかの特別立法が必要になろうかと思います。
 それから、まず原賠法の問題がありますが、原賠法で足らざるところは何なのかということも含めて、その足らざるところが立法的な措置が必要であれば、これは立法的な措置もとらなければいけないというふうに思っております。
#38
○増子輝彦君 とらなければならないと思っている認識が私は甘いと言うんです。とらなきゃできないんです、大臣。現場を知らないからそういう言葉になるんです。これは絶対必要になるんです。これは福島県のみならず、風評被害を含めたら、もう極端な話、全国に、もう本当、全世界に行きますよ。だから、ここのところは、今政治が大事なのは、大胆にスピーディーに物事を決めていくことなんですよ。ここのところを是非認識をしていただかなければいけない。
 この原賠法、極めて重要ですが、やり切れないんです。こんなことは明々白々なんです。ですから、大臣、是非大臣の、今回大臣は原発災害支援担当大臣も新設されて兼務するんでしょう、その認識を改めて、特別立法で全ての補償をその中でやっていくということを是非今から頭のど真ん中に入れてやっていただきたいと思います。決意のほどをお伺いします。
#39
○国務大臣(海江田万里君) 必要があれば、それはしっかりと作らなければいけないというふうに思っております。
#40
○増子輝彦君 大臣、官僚的な答弁は要らないんです。だから、私は最初に申し上げました、政治家の言葉で答えてくださいと。必要なんですよ、もうとっくに。ジェー・シー・オーのあの事故を見たって、あの規模で十年掛かったんですよ、大臣。今度の、だからこの原発の事故というのは、大臣の認識がどの程度かということも最初にお聞きしたんです。これは天文学的なものになりますよ。是非、ここを誤らないように、作るという決意の中で政治主導でやってください。
 そして、これから計画避難も進めていくということのようですが、一か月でやれということ、みんなやりませんよ、できませんよ、町や村は。政府の全ての責任でやっていただかなければ、これはできないんです。よくここは精査してください。官房副長官や補佐官が行って、突然、計画避難をやれと言ったって、町や村はそんなこと自分たちの責任でできるはずがないんです。政府の全ての責任でやるということを、これも是非頭のど真ん中に入れて、様々な機会で官邸にも言っていただいて、これからこの原発災害支援担当大臣になるんですから、それを是非お願いをしたいと思います。
 まさに今、民主党政権が問われているんです。民主党政権だけではなくて、超党派の中で国挙げて、全ての政治が結集してやっていかなければいけない国難なんです。その認識を是非お持ちになっていただきたい。
 そして、もう一つ気になること、ある経産省幹部が西日本へ旅行しろという発言をしたということが記事になっている。とんでもない話です。こういうときこそ、東日本の東北にみんなで応援をしようというのに、計画停電の中で電力を調整するために西へ行けという発言をしたということがペーパーにも書いてあり、それが修正された発言をしたという記事が書いてある。これも問題です。これは、今日は答弁を求めません。
 さらに、もう一つお聞きします。電源立地交付金の問題がいろいろなところから出ております。これについては、柔軟にやっぱりこの被災地のところに枠をはめないで使わせていただきたいということを御要望申し上げておきたい。
 それから、この後いろんな方から質問が出ると思いますので、これも端的にお願いしておきますが、福島県や宮城県やあるいは岩手県、様々な被災地におけるこれからの雇用の問題や中小企業の問題やいろんな問題、経済的な問題が出てまいります。これらを支援するために、保証協会の基盤強化というものをしていかなければなりません。この電源立地交付金の使い方と信用保証協会に対する基盤強化についてお答えを願って、私の質問を終わりたいと思います。
#41
○国務大臣(海江田万里君) 本当にいろいろありがとうございました。
 まず、信用保証協会のお話でございますが、確かにこの信用保証協会の経営基盤の強化というものが必要でございますから、これは全国の信用保証協会連合会がございますから、まず差し当たっては、三十億円福島、それから岩手二十億円、宮城二十五億円の要望、これは無利子の貸付けでございますが、これをしっかりと実現するように努めていきたいと思います。
 それから、電源の立地交付金のお話でございますが、これも以前に先生からも承りましたが、まず、本来でしたら六月からの受付ということでございます。これ、前倒しをして、もう四月から既にその受付をして、そしてそれをまさに今必要なところにしっかりとお使いいただくということにしようと思っております。
#42
○増子輝彦君 時間をオーバーして申し訳ありませんでした。
 大臣、是非、大臣が総理を除けば最大、最高責任者なんです、この問題については。是非、政治家として、人間として、まさに人間の私は心の復興だと思うんです、再生だと思うんです。是非、そのことを心のどこかにおとどめ願いながら、全力でこの原発問題の収束と、そしてこれからの様々な支援についてよろしくお願いを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#43
○若林健太君 自由民主党の若林でございます。
 まず、質問に入るに当たりまして、今回の東日本大震災、被災された皆さんに対してお見舞いを申し上げるとともに、亡くなった方に御冥福を心からお祈り申し上げたいというふうに思います。
 また、大臣も連日、原子力災害対策副本部長として陣頭指揮に立っておられまして、本当に御心労いかばかりかと推察するところでございます。
 私どもは今野党でございますけれども、国難のとき与党、野党とは言っていられないと、そういう思いで私も知恵あるいは先輩方の経験をしっかりと発揮していくということが必要だと、こういうことで取り組んでいることを申し上げさせていただいて質問に入らさせていただきたいと思います。
 先ほど増子議員からのお話もございました。今回の福島第一原発の事故はついにレベル七ということで、まさに史上最大級の大災害になったわけでございます。幾重にも防護され、安全と言われた原発がこういった大事故になった原因、様々な複合的な原因があると思いますけれど、端的にそれは何なのか、そしてまた放射性物質の拡散、これ以上の被害を食い止めるために今何をしなければいけないのか、そのことについて大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#44
○国務大臣(海江田万里君) お答えを申し上げます。
 やはり今回の原子炉の事故の原因と申しますか、やはり最初に大きな地震により当然これは外部の電源が切断をされる、停電ということで、やっぱりそこから非常用のディーゼル、あるいは先ほどお話をしました電源車、こういう新たな電源がしっかりとできるだけ早く機能をして、そして原子炉あるいは使用済み燃料の入りましたプール、これを冷却しなければいけなかった。ところが、それが冷却できなかったというところに今回のこの事故の原因があろうかと思います。
 そして、その上で、放射能の飛散をどうやってこれは防止をするかということで、一つは、これは炉を冷やすために水を掛けていて、本来でしたら水が自動的に循環をしていくわけでございますが、その機能が失われておりますので、どうしてもその水が漏れてしまうということで、その漏れる水、大変高濃度でございます。せんだって大きくこれは報道もありましたけれども、その高濃度の水が海水に流れている、やっぱりこれは止めなければなりません。そのために今、これはやっぱり建物の中にまず入れなければいけませんので、そういう建物を今防水工事をやって、そこにまず移替えをするということで、そこからそういう高濃度のたまった水をどうやってこれは移替えをするかということが一つ。
 それからもう一つは、やはりこれから、今一番、大気中に出ていく放射性物質です。これは一番困るのは、やはりまた水素爆発を起こすようなことがあってはいけませんので、この水素爆発を防ぐために窒素を封入をしているということでございます。
#45
○若林健太君 今原因として非常用電源の問題が指摘されました。一義的には確かに今回の福島第一について非常用電源、こういう問題もあると思います。この点については後ほどお伺いしたいと思いますが、もうちょっと根本的なところでいくと、本当に安全、安心をと言っていた原発神話、それを守るために緊張感を持って今まで取り組んできたのかと、こういう点も実は御指摘しなければならないんじゃないかというふうに思います。
 実は、今の福島第一原発は、津波に対する対策としては御案内のように五・七メートルと最大想定をして組んでおりました。実際には十四メートル以上の津波が押し寄せて想定外の事態だったと、こういうふうに言われているわけですが、しかし総合資源エネルギー調査会の原子力安全・保安部会耐震・構造設計小委員会、これは平成二十一年の六月二十四日、この部会での議事録を見ますと、現在のこの五・七メートルという想定、これは塩屋崎沖地震というものを、過去の、それを前提としているんだけれども、実はもっと大きい災害があったと。貞観地震というのが過去あって、それをむしろ想定をした体制にするべきなんじゃないのかと、こういう御指摘が実はこの部会の中でありました。纐纈主査、当時の主査がこれについて検討するようにということで締めくくっているんですが、結果、それについて具体的な対処あるいは報告というのがなされていないようでありますけれども、その原因、その理由は何かということをお聞きしたいと思いますが。
#46
○国務大臣(海江田万里君) 私どもが五・七メートルということを決めましたのは平成十四年の土木学会の、当時、原子力発電所の津波の評価技術というものが取りまとめられまして、これを参考にというか、これを一つの知見ということで、これに基づいて実は計画を立てているわけでございます。ですから、先ほど御指摘のありましたレポート、報告に基づいていないということでございます。
#47
○若林健太君 これは原子力安全・保安部会、総合エネルギー調査会での議事録なんですね。ここでより高い想定をするべきではないかという指摘があり、後日報告をすると、こういうことになっていたんだけれども、事実関係としてそれはどう結果として対処したのか、これについて教えていただきたいと思いますが。
#48
○政府参考人(寺坂信昭君) 今の件についてお答え申し上げます。
 平成十八年に新しい耐震指針が原子力安全委員会の方でまとめられまして、新しい耐震指針に基づく審査、バックチェックと呼んでおりますけれども、それを全発電所におきまして作業を進めているところでございます。それで、今は大半のものはまだ中間的な評価しか終わっていないところでございますけれども、中間評価におきましては、主として、新しい活断層がないのかどうか、時期を遡ることも含めまして、知見の進展、技術の進展に伴って今まで活断層と思われていなかったものにつきましても活断層ではないかといったような、そういうことを中心に審査を行ってきました。これが中間評価でございます。
 今御指摘の部会での、専門委員会での指摘というのはその後の津波の問題でございまして、津波に関しましては、この活断層の審査の後に最終報告の過程で津波について更にしっかりとした審査をするという、そういう手順で進めてきておったのが実情でございます。
 そういう意味におきましては、津波の審査が必要であるということの指摘あるいは私どもの問題意識というものは持っておりまして、これからの作業ということであったわけでございますが、結果的に今回の津波に対する対応の検討には間に合わなかったということについては、大変考えをしっかり持たなければいけないというふうに思っているところでございます。
#49
○若林健太君 津波に対するこうした指摘があったけれども、結果としてまだそれに対する対処をしておりませんでしたと、こういうお話でございます。一年十か月たっているんですね。平成二十一年の六月でございます。一年十か月たってなお対処しなかったところ、今回の災害を受けたと。この事態についてどういうふうにお考えになるか、反省をされるのかしないのかと、こうお聞きしたいと思いますが。
#50
○政府参考人(寺坂信昭君) 結果におきまして津波についての審査、検討が間に合わなかったということにつきましては、大変私どもとして改めてよく考えていかなければならない、反省も含めて考えていかなければならない問題と思ってございます。
 ただ、実情を申し上げますと、先ほど申し上げた活断層についての再チェック、これにつきまして、全国五十四基ある、それからサイトの数でも二十前後ある、そういったところで地質調査から始めまして、活断層の調査、それに伴います、新しい地震動に伴います機器とか設備のチェック、どこまですればいいのかというようなことで相当時間を取られておったということはまた実情でございまして、そういった意味で、結果において津波のところまでまだ届かなかったということについてはよく考え直さなければならない、検証しなければならないと思っております。
#51
○若林健太君 質問について端的に答えていただければ結構です。要は、一年六か月前に指摘されていた事項、これについて対処できなかったと、これはもう反省すべきだと、私はそういうふうに思います。そのことを反省すると最初にそうおっしゃっていただいたので、その点はよかったんですが、それが、ほかのことをやっていたからできなかったというのは、これ理由にならないですね。全くもって理由にならないと。被災者の皆さんに対する思いをもう一度新たにしていただきたいと、こんなふうに思います。
 それで、先ほど大臣から、今回の直接的な原因として非常用電源の問題について御指摘がありました。非常用ディーゼル発電機というのが津波によって冠水して停止に至ったことが今回大きな原因になっているわけですよね。第一原発の場合は非常用発電機がタービン建屋の中にあったのに対して、第二原発は強固な原子炉建屋の中に設置されていて、結果として第二原発の方では大きな被害にならなかったと、こういうことであります。
 これは、やっぱりだんだんと地震大国日本に合わせた形で設計なりが変化、進化していって、そしてより耐震に強いシステムになっていったと、こういうことだと思うんですね。六〇年代にGEの技術を導入して建設された福島第一原発。地震、津波が多い日本の国情がこうあって、技術がどんどんどんどん進化したにもかかわらず、当初のそこへ戻って、進化した技術をどうして導入できなかったのか、改善をするということにならなかったのか、そのことについてお聞きしたいと思いますが。
#52
○国務大臣(海江田万里君) この点、本当に委員の御指摘のとおりで、第一発電所と第二発電所で緊急用のディーゼル発電機の設置の様相が違ったということでありますので、今回の経験も生かして、やっぱり特に、地震だけなら何とかなるかもしれませんけれども、津波の場合ということになりますと、やはりその意味ではしっかりとした防水性ですね、そういうところに置いておかなければいけないというふうに思っておりますので、これは直ちに改良を、まず津波に対する被害を想定をしてきちっと防水性の保たれるところに置いておくようにということで改良したいと思っております。
#53
○若林健太君 先ほど増子議員の質問の中にもありましたが、今回の、今現在進行形のこの福島の問題、大変重要であります。同時に、他の施設についても、やっぱり当初の設計された段階から更に進化しているということを前提としてそれぞれ安全の確認を再度する必要があると、このように思いますのでお取り組みいただきたいと、こんなふうに思います。
 先ほど質問にもありましたが、初動態勢について様々な指摘がされています。ベントの遅れが今回の事態を深刻化させたんではないかと、こういうことが言われておりますし、これには実は菅総理の視察の問題、その後にベントが実行された。結局、総理の視察時点でやれないということが事態を遅らせたんではないかと、こういう指摘がありますけれども、この点について御所見お伺いしたいと思います。
#54
○国務大臣(海江田万里君) お答えいたします。
 あの日の深夜から朝にかけて、ずっと私は菅総理と一緒でしたけれども、総理はもう自分が行くまでにはベントが行われていると思っていたと私は思っております。それで、現地に行ってからも、総理は現地の所長に対して、どうしたんだと、まだベントが行われていないのかということを指摘をして、早くベントをやるようにということを促したという事実もございます。
 それから、先ほど、ベント、これは余り長い答弁をしちゃいけませんけれども、ウエットベントで水を通してということでございますから、もちろんベントをやらないにこしたことはありませんけれども、ドライベントで水を通さずのベントよりもこれは大気中に飛びます放射性物質が少ないわけでありますから、その意味では、ベントをやると、仮に総理がいてもベントをやるということは私は差し障りのないことだと思っております。
#55
○若林健太君 今のような御答弁が最大限なのかもしれません。ただ、指摘されているのは、現場は総理大臣が来ればその最中にベントができないじゃないかと、それは現場がそういう配慮をすると、そのことに思いを致して、最高責任者が今そのときにその現場に行くことが必要だったのかと、こういう指摘がされているということだと思います。そのことを御指摘を申し上げたいというふうに思います。
 次の質問になります。
 原子力安全委員会では、原子力発電所で事故が発生した場合に、周辺環境における放射性物質の大気中濃度や被曝線量などを予測するSPEEDIなるシステムを構築されていて、国や地方公共団体はこのシステムによって放射線防護対策というのを迅速に進めることができると、こういうふうに言われているわけですね。
 しかし、このSPEEDIによる予測結果というのは三月二十三日になってようやく発表されたということでございまして、非常事態宣言が発せられて十日以上もたって初めて発表されたと、これはどういう理由によるものなのでしょうか。また、その後、公開、今のところされていないようですけれども、これはどういうことでしょうか、お伺いしたいんですが。
#56
○政府参考人(久木田豊君) お答えいたします。
 SPEEDIの本来の機能についてはただいま御指摘のとおりでございますが、今般の事故におきましては、原子力発電所から時間経過とともにどれだけの放射性物質が放出されたかということについての測定が行われておりませんので、SPEEDIの本来の機能が発揮できないという状況にございます。そのために、原子力安全委員会におきましては、地上で測定されました沃素131あるいはセシウム137といった放射性物質の濃度のデータを用いまして、原子力発電所から単位時間当たりに放出された放射性物質の量を推定し、これをSPEEDIに入力して求めた試算結果を三月二十三日と昨日、四月十一日に公表しているわけでございます。
 しかしながら、こういった推定ができますのは地上の測定点におきまして大気中の放射性物質の濃度が測定できた場合などに限られるわけでありまして、信頼性のある推定を行うためには相当な日時が必要であったということでございます。
 ちなみに、昨日、四月十一日に公表いたしましたSPEEDIの試算結果でございますが、これは外部被曝の積算線量でございまして、原子力安全委員会が計画的避難区域についての意見を取りまとめる際の参考情報の一つとしたものでございます。
#57
○若林健太君 現場での放射線数量を測定しなければならないから適時にやることができないというお答えだったと思うんですね。であれば、現場でのその数量をもう少し小まめに、適時に測定することによって、予測されるこのSPEEDIの情報というのを公表する、そういう取組をするべきなのではないか。
 今、周辺の市町村の皆さん、二十キロから三十キロ、あるいは三十キロを超えた市町村の皆さんについても、一体本当に放射線はおらの方まで来てねえのかということが分からないと、不安だと。その不安があるから疑心暗鬼を呼び、今、様々な政府の政策に対しても不安感を持ってとらえているというところがあるんじゃないでしょうか。
 こうした情報を適時にしっかりと周辺の市町村、皆さんにお伝えをするということが極めて重要だと、このように思いますが、その点についてどう思いますか。
#58
○政府参考人(久木田豊君) 今回の事故におきましては、御承知のように、格納容器についても一定の損傷があるというような状況でございまして、言い換えますと、放射性物質がどこからどのような形で放出されているかということを把握しにくい状況にございます。例えば、排気筒での流量と放射性物質濃度を測ることによって放出量が特定できればおっしゃるようなことが可能でございますが、今回の事故についてはそれが非常に難しい。したがいまして、原子力安全委員会で現在やっておりますような努力が言わば技術的に最善の努力であるというふうに考えております。
 それから、原子力安全委員会といたしましても、これまでに公表しておりますような結果について、その安全上の意味とかその根拠について更に分かりやすい形での説明の努力を続けていきたいというふうに考えております。
#59
○若林健太君 私が専門家だから最善のことをやっているんだと、こういうお答えだったわけですが、現場で基礎数値を取る、それが非常に難しいと。二週間に一遍しか取れないものなのか、それがどうして一週間あるいは三日に一遍ということができないのか。甚だ、私は素人ですから、しかしその作業そのものがなぜそんなに時間を掛けなければできないことなのか、分かりません。
 いずれにしても、周辺の皆さんの不安、それは本当に政府が正確な情報を発してくれているのか、今ほとんど放射能がどこへ行っているのかが分からないということについての不安感があるということでありますから、それを取り除くための情報開示、これは最善の更に努力する必要があるというふうに御指摘を申し上げたいというふうに思います。
 さて、その次に移りたいと思いますが、現在の当面の目標というのは、先ほど大臣がおっしゃられたように、原子炉を低温停止の状況にするということが一番大切なんですよね。そのためには冷却システムを再構築すること、これが不可欠だと、こんなふうに思います。これに、なかなか難しいことですけれども、どれぐらいの期間を要するのか、今どういう目標で取り組んでいるのか、このことを実は国民の多くの皆さん、周辺の皆さんが知りたいというふうに思っていると思うんですね。
 四月三日に細野首相補佐官が数か月をめどに放射能の漏出を解消したいと、こういうふうに発言されたわけですね。ところが、その同日、同じ日ですよ、補佐官がそう発言した同じ日に記者会見で官房長官は、放射性物質の封じ込めについては複数の手法を検討している段階であり、時期について的確なことは、確定的なことは言えないと、こういうふうに説明されたんです。同じ日に政府の要職にある方が違う発言をする。そもそも首相補佐官、原子力災害対策本部の中の位置付けがはっきりしない、そういう立場にありながら発言をされ、また官房長官と食い違うと。これは大変に海外に対しても国内に対しても不安を与える事態だというふうに私は思うんですけれども。
 改めて、これからの冷却、安定させるために必要な手続、そしてその工程を示す必要があると、そして、大体こういう時期を目標に考えているんだと、その方針を示す必要があると、私はそう思っていますが、その点について御所見をお伺いしたいと思います。
#60
○国務大臣(海江田万里君) まず、そういうタイムテーブルといいますか、時間軸の中でどういう作業がいつごろを目標に終わるということをお示しをする必要はあろうかと思います。
 今委員のおっしゃいました冷温停止というのは、差し当たって一つの目標であることは確かであります。ただ、それが今すぐその冷温停止に行けるかというと、なかなかそういう状況ではありませんで、先ほどもお話をしましたこの放射性物質の飛散を止める、大気中、海中あるいは地中と、これをやっぱり止めることをまず真っ先にやっていかなければいけない。それと同時並行して、この炉の冷却を安定的に、できたら自動的にと申しますか、その水を再利用をして、そしてそれがどんどんどんどん汚染された水として出ていかなければいけないようにしないと、そういうことが少し手前にありますから、そういうことを考えながら、じゃその安定的な冷温停止がいつごろなのかということはこれから、本当に今これは作業として、まず事業者がそういう日々のこの作業の積み重ねの中でいつごろになりそうだということを示す準備をしていることは確かであります、これは。それがはっきりし次第、しかもそれが政府の側もチェックをして、大体こんな時期だろうということであれば、それはしかるべきときに発表しなければいけないと思っております。
#61
○若林健太君 工程表について、なるべくしかるべきときに発表すると、こういうお答えだったと思います。是非、早いお取り組みをいただきたい。今、風評被害、あるいは海外からの不安、指摘されています。これは政府から明確な情報が発信されていないということについての不安だという部分が非常に大きいと思うんですね。どういう手順でこれを収めていくのか、いつを目標にしているのか、これは大変重要な情報だと思いますので、是非早めの発表をお願いしたいと、こんなふうに思います。
 それから、続きまして災害対策についての組織についてちょっとお伺いしたいと思うんです。
 原子力災害対策特別措置法に基づく総理を本部長とした災害対策本部は、発災当初一週間、毎日のように開催されていたわけですよね。でも、今は余り開催されておらないようで、統合連絡本部あるいは連絡調整会議というのがその実務を差配していると、こういうふうに言われております。統合連絡本部というのはどういう法的な位置付けになっているのか、原子力災害対策本部との違いというのは一体どうなっているのか、そのことについてお伺いしたいと思います。
#62
○国務大臣(海江田万里君) 統合本部というのは東京電力と政府をつなぐ本部でありまして、これは法律に基づく権能を有するものではありませんで、先ほどお話のありました法律に基づく総理が本部長を務めております原子力災害対策本部、この本部長たる総理の指示によって設置をされたものであります。
 政府の原子力災害対策本部との一番大きな違いは、やはり東京電力がその場に入っているかどうかということでありまして、この統合本部では総理が本部長、そして私と、それから東京電力の今は勝俣会長でありますが、この二人が副本部長、そして事務局長に先ほどお話のありました細野補佐官と、それから東京電力側も一人常務を出しております。
 やっぱり、私はこの統合本部はつくってよかったと思っております。それまでは本当に、先ほど増子委員から初期の動作において反省はなかったのかということがありまして、そのときは具体的にはお答えいたしませんでしたが、私の中にありますのは、やっぱり初期の動作においては官邸と東京電力の間の意思の疎通が十分でなかったということがございます。それを補う意味で十五日の早朝つくりました。それ以来、官邸と東京電力との間の意思の疎通、情報の交換というのはスムーズになっております。
#63
○若林健太君 東京電力と政府との窓口は、これは経産省がその窓口を担って、あえてそういった統合本部というものをやらなければ意思の疎通が本当にできないのか。逆に、その統合本部ができて、そこが主体となって動かすようになったために、結果として国全体として取り組まなければならない例えば農林水産省あるいは国土交通省、原発のこの問題は国全体、様々の領域に波及していくものでありますけれども、そうした連携が実は取れなくなっているのではないかという指摘があります。様々な組織ができて誰が最終意思決定権者なのか見えないと、こういうことが指摘されておりますけれども、その点についてお考えを。
#64
○国務大臣(海江田万里君) 様々な組織が生まれているのではないだろうかという御指摘でございますが、これは本当にその必要が生じてきておりますので、それに基づいてつくっているということになろうかと思いますが、ただ、御指摘のような問題意識もございますので、そこは本当に何と申しますか、組織を余り数多くすることなく、やはり機能的に働けるようにしなければいけないということは心掛けております。
#65
○若林健太君 やっぱり原子力政策の基本は経産省が所管をし、経産大臣がしっかり全体をグリップしているということが大切だと思います。船頭多くして決して事は良くならないというふうに思いますので、今の大臣の方針は是非堅持していただきたい。
 先ほどにもお話ありましたが、汚染水のことについてお話をしたいというふうに思います。
 四月四日に福島第一原子力発電所では、集中廃棄物処理施設等の汚染水一万千五百トンですか、海に放出されるということになりました。原子炉等規制法に基づいて、保安院に計画が報告、了承されて実行したと、こういうふうに報道されているんですね。四月六日の官房長官の記者会見の質疑では、保安院が了承したということは上部組織である原子力災害対策本部が了としたことだと、こういうふうに質疑でお答えされています。
 今回の措置は、最終意思決定を行ったのは一体誰なんだと、そしてまた、それは当然、最終の責任者というのは本部長である総理にあると思いますけれども、確認をさせていただきたいと思います。
#66
○国務大臣(海江田万里君) これはまず流れとして、そうした措置をとります事業主であります東京電力が、これこれこういう理由でこういう行為を行いたいがということで保安院の方に書類が回ってまいります。それに対して保安院が、いや、そうした作業を行う際はこういう点に注意をしてくれということで、特に今お話のありました低濃度の汚染水を海に出すと。低濃度といえども汚染をしているわけですから、その点については十分、例えば排出口をどこにするかでありますとか、その手順がその作業をする人たちの被曝に当たらないかとか、そういうことを報告を求める、そういう点について大丈夫かという報告を求めるまた書類を出します。そうすると、それぞれについてはこれこれこういう理由でそういう配慮をしますということが出ます。そうしましたら、そこの時点でこちらは、何と申しますか、もうそれ以上の報告をやらないという形で、まさに今了と言いましたけれども、私どもに拒否をする権限はあるんです。拒否をしないということで了としたということになるわけでございます、これは。
#67
○若林健太君 ちょっと時間が迫ってきたので簡潔にお願いいたします。
 答えてないんです、質問に。誰が決めたんだと、こういうことでありますが、経産大臣が決めたと、こういうことでよろしいんでしょうかね。
#68
○国務大臣(海江田万里君) 厳密に誰が決めたかというと、この事業者であります東京電力が決めたわけですけれども、それをやめろと言わなかったという意味においては私の責任でございます。
#69
○若林健太君 東京電力というのは一事業者ですね、もちろん一義的な現場の責任を負っているんでしょうけれども、大きな最終責任は政府が負っていると、これ原子力政策ですから。東電になすりつけるような発言というのは、僕は決していいことにならぬと、こういうふうに思っております。
 やむを得ない措置ということで今回この汚染水、低濃度といえども放出をするという決定を了としたわけですね、政府が。この発表をした後、実は、本当に私は驚きましたが、漁業を所管する農林水産大臣、あるいは海洋政策を所掌する国交大臣、知らなかったと、こういうことでありまして、これは国家としての意思決定として大変重要な問題をはらんでいると、私はそう思うんです。原子力災害対策本部がちゃんと機能していれば、その本部員であるそれぞれの大臣は、当然これは重要な決定ですから事前にあるいは持ち回りででもその情報が入って、当然それぞれの意見があって、その影響を考慮した上でこの決断がされるということでなければならないというふうに思いますが、この件についてどう思われますでしょうか、御所見を。
#70
○国務大臣(海江田万里君) 今委員から御指摘のありました、特にこの影響の大きく出るであろう農水大臣でありますとか、それからこれは諸外国も大変大きな関心を持っていることでありましたので、そういう意味では外務大臣でありますとか、そういうところに事前の連絡が行っていなかったということについては、これは大きな反省の材料であります。
 それと同時に、先ほども少し長くなって途中ではしょってお話をしましたけど、そういう動作をやるときの手順が、あくまでもこれは事業主からというような手順になっておりますので、ここは責任を押し付けるとかいうことでなしに、もう一つやっぱりこの原炉法に基づきますこちらからの指示というものがありますから、やっぱりそういう指示をはっきり出すことによって責任の在りかというものを明らかにしていかなければいけないなというふうにも思っております。
#71
○若林健太君 これは政府としてのガバナンスが機能しているかどうかということが問われているんだと思います。海外から見てこんな重要な意思決定をして、韓国は条約違反じゃないかと、こういうことを指摘しているわけですね。この意思決定が内閣の中で共有をして発せられたものではなかったというようなことが明らかになるというのは、もうまさに今政府がマネジメントしていないと、ガバナンスが利いていないということを天下に明らかにしたようなものだと、もう非常に重要な問題だと、このように思います。
 これは、私はやっぱり原子力災害対策本部、このきちっと法に基づいた組織で意思決定をし、手順を踏んでいくということができていないから、統合本部などというような、現場に余りにも寄り過ぎて全体が見えなくなってしまっているのじゃないのかと、こういうことを御指摘を申し上げたいというふうに思います。
 実はまだいっぱい聞きたいことあったんですけれども、時間になってしまいました。私は過去のことをいろいろあげつらって何かためにするつもりは全くございません、今は国難のときでありますから。ただ、新聞報道、今回のこの質疑の中でも明らかになったように、余りにも全体が現場に入り過ぎて、そしてマネジメントが利かなくなっているような事態が起こるようになると大変なことになる。原子力は現場の問題も大切ですが、先ほど増子議員のお話にもありましたけれども、その他の原発もあります。今回のことを対処もしながら次の想定外のことについて手を打つことも大切だと。そして、海外に対する配慮、全体に対する目線というのをしっかり持って対応していただきたいと、このように申し上げさせていただいて、ちょうど時間でございますので、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。
#72
○磯崎仁彦君 自由民主党の磯崎仁彦でございます。
 まず、私の方からも最初に、さきの東日本巨大地震、津波、そして原発事故によりまして命を落とされた方に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、今なお厳しい状況に置かれております方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。また、地震発生後、命も顧みず復興に当たっておられる方に心から感謝を申し上げたいと思います。
 私は、さきの予算委員会で、民間企業におりますときに危機管理を担当していたという経験を踏まえまして、危機管理の重要さということをお話をさせていただきました。その中で、危機管理は初動対応が非常に重要であること、それから指揮命令系統がきちんと整っていること、それから情報マネジメントがきちんとできること、そして、何よりもそれに当たる方それぞれが、みんなが危機意識を持っていること、これが非常に重要であるということを申し上げました。
 ただ、今日の答弁等々伺っている中でも、いまいち我々に危機意識が伝わってこないというふうに私は思っております。更に言えば、増子委員の方からもお話ありましたとおり、私は、危機対応をするときには、原因が何であって、それに対して対応策をきちんと取る、再発防止を取っていくという、これも非常に重要な対応でございますけれども、今日のお話を聞く中でも、三月の十一日に震災が起きたと、実際、その他の原発の施設に対して、じゃ、しかるべき対応を取る、そういう指令が出されたのが三十日と、やはりこれは余りにも再発防止という観点では対応が遅過ぎるというふうに思っております。
 そういった意味では、原因が何なのかということにつきましてはこれから十分究明がなされるというところだと思いますけれども、電源がなかなかうまくいかなかったということであれば、それについては即日、あるいは遅くとも翌日には対応を取るのが本来の危機対応の在り方ではないかというふうに思っておりますので、是非とも、今不十分なところについては改めて万全なる危機対応を取っていただきたいということをまず冒頭に申し上げさせていただきたいというふうに思います。
 それから、今回、海江田大臣の方から所信表明演説を行っていただきましたのが三月の十日であったと思います。まさにその地震の前日ということでございますので、所信表明の中の課題あるいはその取組等につきましては、この大きな国難とも言える地震を踏まえて、やはり対応すべき政策あるいはその取組、これについて一部変更があったんではないかというふうに思っておりますけれども、まずそれについて大臣の方からお伺いをしたいというふうに思います。
#73
○国務大臣(海江田万里君) おっしゃるように、かなり大幅に見直しをしなければいけないだろうと思います。
 私どもが所信を述べました際には、大きな意味で政府の成長戦略というものがございまして、これをいつも念頭に置きながらこの経済産業省の政策も定めてきたところでございますから、今やはり大きな意味での成長戦略、例えばこれは原発問題とも関係ありますが、世界から観光客をたくさんの方に来ていただくとか、これは残念ながら、今そういう状況ではございません。まあ一つ一つ例を挙げれば切りがございませんが、かなり条件が変わってまいりましたので、そういった先ほど、ちょうど三月の十日ですが、私が述べました点につきましても、今新たに行うとすればかなり大幅に違ってくると思っております。
#74
○磯崎仁彦君 エネルギー戦略等々につきましては後ほど詳しくお伺いをしたいと思いますけれども、前回、所信表明演説の中で、国を開くということについて真っ先に大臣の方から取り上げられております。まさに先日来、TPPということで大いに議論がされているところでございますけれども、これについては六月をめどに交渉参加をするかどうかということを決定をしていくと、結論を出すというふうに菅首相も表明をされておるわけでございますけれども、他方で食と農林漁業の再生推進本部、ここで農業等々についての基本的な方針を六月までに出すと、それが前提になっているということかと思いますけれども、今のこういう状況の下で農業の在り方ということにつきましては非常に大きな見直しも出てくるのではないかというふうに思っておりますけれども、その日程との絡みで、TPPへの参加の結論を出すタイミングというのは当初の六月というそのタイミングなのかどうなのかということをお伺いをしたいと思います。
#75
○国務大臣(海江田万里君) 今委員御指摘のありましたなぜ六月なのかということは、まさに食と農、林、漁業も入っておりますけれども、そうした新たな方針と申しますか、それを再生するための方針があって、それとセットになっていたお話でありますから、大変残念な状況でありますが、今四月に入りました、六月に間に合うのかなという思いがございます。
#76
○磯崎仁彦君 そういった意味では、アメリカが十一月のAPECまでに交渉を妥結させたいという意向も持っているようですけれども、日本としてはそれには必ずしもこだわらないということでよろしいでしょうか。
#77
○大臣政務官(中山義活君) 今大臣がいろいろお答えしていますが、非常に冷却停止まで緊張した場面でおりまして、私たちも、そうはいっても、世界に貿易で日本がこれだけ立国をしてきたわけですから、世界に開く点をもしやらないと日本が置いていかれてしまうと、こういうことでございまして、何としてもやはり外国との貿易については時間を置かないで、常に緊張した場面で見ておかなければいけないということで、恐らく十一月の時点ではっきりアメリカは相当強く言ってくる可能性もありますので、それなりの備えをしておかなければいけないと、こう思っております。
#78
○磯崎仁彦君 ただ、先ほど申し上げましたように、やはりひとつ、農業だけではありませんけれども、農業の議論というのがきちんとできない中で交渉の結論を出していくというのはなかなか難しい状況かと思いますので、そこは十分に見極めた上で検討するということを是非とも明言をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#79
○大臣政務官(中山義活君) 元々、農業の再生が進まないうちは、我々はTPPというのは安易にアメリカの話と外国のいろんな情報に惑わされて簡単に乗るべきではないということは前から言っていることでございまして、まずは農業の再生が大事であるということは今でも前提でございます。
#80
○磯崎仁彦君 今こういう状況ですのでなかなかその議論が進んでいないということはあろうかとは思いますけれども、一つ、TPPについてお話をさせていただきたいというふうに思いますのは、農業の問題だけではなくて、二十四の分野で当然いろんな議論がされているということでございますけれども、外国企業の参入障壁の撤廃ということからすれば、政府調達、建設業においても非常なる影響が出てくるということが認識されるわけですけれども、それについてはどのようにお考えでございましょうか。
#81
○大臣政務官(中山義活君) 今、これから日本でも復興に向かっていろいろ頑張っていかなければいけない、そのときに日本の、例えば地方の基準が、外国に委ねるときは二十三億以上ですよとか基準が厳しいと、こんなようなことがあるとは思うんですが、まずは今この復興に向けて、こういう基準等も、まずは自国のことをしっかり考えながら外国にも道を開いていくということが大事で、かなり慎重な時期だというふうに思っております。
#82
○磯崎仁彦君 そういう意味では、建設についてあるいは政府調達にも大きな影響があるということは御認識されているということでよろしいでしょうか。
#83
○大臣政務官(中山義活君) もうそのとおりでございます。
#84
○磯崎仁彦君 いずれにしましても、TPPについては非常に慎重に、十分議論をした上で検討すべきだろうというふうに思っておりますので、そのことは是非お願いをしたいと思います。
 もう一つ、こういう時期ではございますけれども、やはり日本の基本的な国策ということで一点、経済政策と競争政策について御意見を伺いたいというふうに思いますけれども。
 今の、こちらの経産の方にも産業活性化等々の法律の改正等が提出されるやに聞いておりますけれども、一つ、最近、二月にも新日鉄と住金の合併の話等々がありまして、やはり今、日本の企業というのはグローバルな競争の中で本当に今の規模で競争ができるんだろうかという、そういう状況に置かれている認識の下に、恐らく新日鉄、住金も合併という一つの方向性を見出しているんだろうなというふうに思っております。新日鉄の社長も、グローバルな市場で挑戦するには規模の拡大というのが非常に有効であるという発言もされているのも恐らくそういうことだろうというふうに思います。そういった意味では、国策として産業政策というものをどう考えていくのかというのがこの今の時代、非常に重要ではないかというふうに思っております。
 よく比較をされますのが、日本と韓国を比較した場合には、国内市場の大きさからすれば日本の方がずっと大きいわけでございますけれども、企業一社当たりの市場の規模というものを見た場合には、これ経産省の資料にもありますとおり、韓国一社当たりの市場の規模の方が大きいという現実があると。それからすると、日本企業は国内の競争で疲弊をして海外でなかなか有効な競争ができないという指摘もあるわけでございますので、競争政策と産業政策といった場合に、企業の結合というこの規制についてはもっとグローバルな競争という視点を持って大胆に緩めると、そういったような政策も必要ではないかというふうに思いますけれども、その点についてはいかがでございましょうか。
#85
○大臣政務官(中山義活君) まさに産活法がその議論でございまして、私は少なくとも日本の企業が外国と伍してやっていける、又はサプライチェーンとして本当に力を発揮できるためにはやはり合併はしようがないことだと。
 これは外国との競争からいっても、例えばよく韓国でサムソン、現代、これが挙げられますが、日本のはちょっとプレーヤーが多過ぎて大変な思いをしていると。例えば電化製品でも安売りの小売店がたくさんあります。そこでも余りにもプレーヤーが多いために買いたたかれるというようなことで、国内の競争で疲れてしまって外国との競争ができないと、こんなことも聞いておりますので、産活法に関しては大臣が所信表明で是非早く議論をしていただきたいと、こういうことを申し上げたわけでございます。
#86
○磯崎仁彦君 恐らく産業政策の立場からすればそういうお話だと思うんですけれども、どうも今の対応だと、公取も見直しをしているということでございますけれども、やっぱり企業の立場からすれば中長期的な構造変化というか戦略、それを重視するという反面、やっぱり公取の立場というのは直近の市場の構造であるとか、あるいは競争への影響というのは重視するということがあって、そこにどうしてもギャップがあるような気がしますので、是非とも、産業政策という意味で公取の方に対してはきちんとした主張といいますか、そういったものを今後していっていただきたいなというふうに思っております。
 では、次の質問に移らせていただきます。
 エネルギーの安全保障についてでございますけれども、今回原発がこういう大きな事故でまだ現在進行中ということでございまして、先ほど来、日本には五十四基の原発があって、これについてどういう影響を与えるのかということが議論をされておりますけれども、昨年六月に策定をされましたエネルギーの基本計画、この中では、原子力は供給安定性と経済性に優れた準国産エネルギーであり、また発電過程においてCO2を排出しない低炭素電源である、このため、供給安定性、環境適合性、経済効率性の三Eを同時に満たす中長期的な基幹エネルギーとして、安全の確保を大前提に、国民の理解、信頼を得つつ、需要動向を踏まえた新増設の推進、設備利用率の向上などにより原子力発電を積極的に推進をするということが基本計画の中に述べられているわけでございますけれども、この大前提としている安全の確保ということが今大きく損なわれているという状況の下では、なかなか現段階では、原子力発電ということについての国民の信頼というものを非常に大きく損なわれたということになると、今後の我が国のエネルギー戦略に大きな影響が出てくるというふうに思っておりますけれども、この点についてどのようにお考えでございましょうか。
#87
○大臣政務官(中山義活君) もう先生の御指摘のとおりでございまして、まさに大事なのはベストミックス、どういう形でベストをつくっていくかということだと思うんですね。我々も、太陽光又は再生可能エネルギーをこの際思い切って導入すべきではないか、又はLEDを始め電力を需要側から見て余り使わないような省エネの体制をつくるべきではないか、ここは本当にある意味では技術革新を生むところだと、このようにも考えているわけでございます。
 しかし、同時に、やはり石油、天然ガスの需要はどうしても多くなると思います。我々はサウジアラビアとか又は中東の国に一年間に二回ぐらいは行って、向こうの方々とお話をいたしております。この間も、供給に関しては、リビアで問題があったので供給が途絶えるんではないかということで、サウジアラビアの会議にも出てまいりまして、安定供給に努めるというような会議の決定もしてもらいました。増子前副大臣もしょっちゅうサウジに行ってもらっておりますが、これはやっぱり、今大事なのは、石油を絶たれたら今度は大変なことになります。そういう面でも、諸外国との関係もうまくやっていかないとなかなかベストミックスがつくり得ないと、こう思っております。
#88
○磯崎仁彦君 今まさに石油の、中東の話が出たところで、天然ガス、石油ということになると、特に石油については中東の方にかなり依存をしていると。恐らく九割方、中東の方から輸入をしているという状況かと思いますけれども、そういった意味では、今非常にその中東が政情不安という状況でございまして、直近のその価格を見ればバレル当たり百ドルを超すような、私も航空会社におりましたので、ピークは百七、八十ドルまで行ったときがあったかと思いますけれども、そういった意味では、天然ガス、石油ということになると、やはり政情による、集中しているということによるリスク、あるいはその価格が非常に不安定であるというリスクがありますので、そういった点についてのリスクの分散というか、それについてはどのようにお考えでございましょうか。
#89
○大臣政務官(中山義活君) 今お話ししたとおり、いろんな国に折衝しようということで、インドネシア、それから天然ガスを始め、カナダ、ベネズエラ、いろんなところに今副大臣も出向いているところでございまして、松下副大臣もベネズエラへこの間行ってきたばっかりでございまして、いろいろそのような、どんどん我々が安定的な供給を得られるような方向を進めていこうというやさきにこの震災がありまして、ここのところは外国に行っておりませんが、私たちもしょっちゅういろんな地域に派遣をされて、何とかこの供給のパイプを切らないように全力を尽くしているところでございまして、大臣が大変忙しい立場で、あるときは副大臣を始め政務官もどんどん外国に出向いているところでございます。
#90
○磯崎仁彦君 先ほどベストミックスというお話がございましたので、その点にちょっと戻らせていただきたいと思いますけれども。
 先ほどちょっとお話し申し上げましたように、今国内では原発が五十四基ございます。そして、エネルギーの基本計画によりますと、二〇二〇年までに九基、二〇三〇年までに十四基以上というそういう増設の計画があるわけでございますけれども、これ、これから今回の原発事故の原因が何なのかということをきちんと究明をした上で、それを踏まえて、安全基準が今のとおりでいいのか、それとももっと厳しいものにしなければいけないのか、それによって状況は変わってくるかと思いますけれども、現段階におきましてこの原発の新増設ということについてはどのような認識をお持ちでございましょうか。
#91
○大臣政務官(中山義活君) 私どもも「もんじゅ」のところとかいろいろ見学に行きまして、次世代の原子力発電、より九九・九九九九%まで本当に安全が求められるような新しい次世代の原発はどんなものか、こんなこともしょっちゅう経済産業省では研究を進めておりますし、またやはり、今これで原発を一切使わないというような極論になりますと本当の意味で日本の産業がもたないんではないかと。そういう意味で、安全を最大限重視しながら、原発の研究は安全性ということをまず前提に、やはりやめることはできないと、次世代の原子力発電というものをしっかり考えていかなければならない、これは重要なことだと思います。
#92
○磯崎仁彦君 まだ原因がはっきり分かってないといえば分かってないのかもしれませんけれども、原因究明をする中で安全基準というのは出てくるかと思いますけれども、先ほど三月の三十日に指示を出したというお話がありましたけれども、現段階において安全基準についてどうしようこうしようという、そういう何かお持ちのものがありましたらいただきたいと思いますが。
#93
○国務大臣(海江田万里君) 三月三十日、これは本当に遅かったという御指摘いただきましたが、これはあくまでも今度の震災を踏まえた上での緊急の措置でございます。これから更なる安全基準の見直しということもやらなければいけないものでありまして、一部はこれ、せんだって大きな余震がありました。あれも踏まえて一部のまた手直しということについては指示をした分も、これは保安院からそういう指示が出たものもございますが、基本的にはもう少し時間を掛ける中で、ただ、御指摘もありました、急がなければいけないということでありますので、これはしっかりとしたもの、全体的なものを出していかなければいけないと思っております。
#94
○磯崎仁彦君 安全基準を今後の中でもし見直すといったような場合に、そのために原発を止めてしまうということも可能性としてはあるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
#95
○国務大臣(海江田万里君) これはどういう安全基準が出るかということでありますが、例えば原子炉については定期的な点検がございますから、その点検をしている間に新たな安全基準ができたら当然その点検で再稼働に至る時間が長くなるということでありますから、部分的にはそういう形で止まるということもあろうかと思います。
#96
○磯崎仁彦君 なぜそういうことを聞いたかというのを申し上げますと、私、四国の香川に住んでおりまして、四国電力は伊方原発が愛媛県にございまして、ここが四国全体の電力の四〇%強を原子力に頼っているということでございますので、もし伊方が止まれば電力の供給量というのは五〇%強になるという状況でございますので、その辺がどうなるのかというのがちょっと認識としてあったわけでございます。
 いずれにしましても、緊急に取らなければいけない対応については是非ともできるだけ早く対応を取るべきだろうというふうに思っておりますし、原因究明につきましても、今はまだ進行形ということではございますけれども、当然のことながら同時並行的に何が原因かということは早急に詰める中で、もしそれに対する対応が必要であれば、これもう非常にスピードを持って対応することを是非ともお願いをしたいというふうに思います。
 それから、エネルギー戦略につきまして、ちょっと違う観点からでございますけれども、今年の下期から、これはまだ法案が通っておりませんのであくまでもまだ計画という段階でございますけれども、地球温暖化の対策の税ですね、これが三段階で導入されるような、そういうことが計画をされておりますけれども、同時に再生エネルギーの全量買取り制度あるいはその排出権取引制度、こういったものもCO2対策ということでは制度としてあるわけでございますけれども、言ってみれば、そういうトータルなものとして国民がどういう負担をしていくのかということをきちんと認識をした上で税というものについても導入をすべきじゃないかというふうに思っておりまして、例えば、なかなかその全体像が出ない、分からない中で、これをまずやり、あれをやり、結果的にその国民負担が結果としてこうなるということではなくて、まずその全体像を示した中で制度というものは導入していくべきではないかというふうに思いますけれども、それについてはいかがでございましょうか。
#97
○大臣政務官(中山義活君) これまさに全量買取り制度や何かの議論の中で是非委員の皆様にもいろいろ深く議論をしてもらいたいところなんですが、当然、税と、そしてまた買取り制度と、それから排出権取引というのは三つの柱になっておりまして、これどういうふうに扱うかということもひとつこれからの大きな問題になろうかと思います。
 税の問題についてもやはり慎重に考えなければいけないというふうに思いますし、買取り制度についても当然電気料金が上がっていくわけですから国民負担はあるわけでございます。税にしても買取り制度にしても、また排出権取引にしても、やはり国民の皆様の、これは産業界からいろいろ問題点も指摘をされております。この三つを委員の皆様にも早くこれを議論をしていただきたいと、このように考えているわけでございまして、この買取り制度の中、これ一つは、ある意味では新しいエネルギー、新しいエネルギーといいますか、CO2の出ない、そういうことをしっかりやっていかなきゃならないと、このように思っているわけでございます。
#98
○磯崎仁彦君 今全量買取り制度の話が出ましたけれども、これが今検討されているわけでございますけれども、検討するに当たりまして、当然のことながら業界によっては電力多消費産業というのもあるわけでございまして、そういった産業に対してどういう対応を取っていくかというのも一つ大きな課題にはなってくるんだろうというふうに思っております。
 この電力多消費産業というのは、例えば鉄鋼とか鋳造とかソーダ工業とかそういったものがその端的なものとして挙げられるようでございますけれども、一つ特徴としましては、売上高に占める電力のコストの割合が非常に高いということで、例えば通常の製造業に対して十倍ぐらいのコストを電力に使っているといったような特徴がある反面、例えば、昼間の電力ということではなくて、夜間電力を使うということによって電力のその使い方全体としては平準化をしているといったような全体のメリットといいますか、そういったものもあるということでございまして、ドイツでもこういった多消費産業については減免措置というものがあるというやに聞いておりますけれども、今後検討するに当たってそういったところについてどういう対応を検討されているのか、そういったことについてお伺いをしたいと思います。
#99
○大臣政務官(中山義活君) 業界の皆さんともいろいろヒアリングしてまいりました。電炉業界も、一番電気の安いときを使って、もうこれ以上できないよと言われるぐらい頑張っておられるわけでございますが、ほかに何か援助をする措置はないだろうかと、こんなことも今検討しているわけでございます。
 何より大切なのは、やはりこういうように電力不足になったときに、できれば本当に昼間、自分の家に太陽光の発電がある、それで少しでも需要を減らしていくと、それを使うことによってこのインセンティブを今引けるような状況でもあるわけでございますので、これを産業として考えて雇用とかそういうものにも生かしていきたいと、こんなふうにも考えております。
 全国の建設業者がやはりこの太陽光のパネルを上に乗っけるわけですから、それは当然、雇用も生まれてくると思いますし、いろんなことがあろうかと思います。それから、今言った電炉業界の御意見もしっかり聞いて、何か企業にこちらから御援助ができることがないかどうか、こんなことも考えているわけです。
#100
○磯崎仁彦君 冒頭、私、大臣に伺いましたときに、新成長戦略については見直しも必要になってくるかもしれないといったようなお話がございましたけれども、まさに今お話ございましたように、原子力が今後どうなっていくか非常に不透明であるという中では、グリーンイノベーションということで、風力、太陽光等々についてもこれは新成長戦略の中に入っているという状況でございます。
 そういった意味では、今後の中で、まさにこういう状況でこの夏は何とかいろんな方策で電力の不足については乗り切ろうというふうな決意をお持ちでございますけれども、更にその先を見た場合では、やっぱりできるだけ早めに対応策を取っておくということも必要かと思いますけれども、そういった意味では、今ある再生可能エネルギーの普及、拡大、これの更にスピードを上げて、まさにこれは地域の活性化にも寄与するところがあろうかと思いますし、例えば東北地方の新しい町づくりという中での一つの可能性ということにもなろうかと思いますが、そういった意味で、それについての促進といいますか、そういったことについてどのようにお考えでございましょうか。
#101
○国務大臣(海江田万里君) 先ほど私、委員のお尋ねに対して成長戦略の見直しというお話しましたけれども、ただ、その分野でも、今委員からの御指摘のありましたグリーンイノベーション、こういった点についてはやはりむしろ促進をするような形でのこのプログラムの見直しといいますか、そういう方向になろうかと思いますので、全てが全てマイナスに縮こまるということではありませんで、今回のことをきっかけに大いにこの分野を伸ばしていこうというところは積極的にむしろ加速化をしてやっていくということでございます。特に、このグリーンイノベーション、自然光、それから再生利用のエネルギーについては積極的にこれは伸ばしていかなければいけないかと思っております。
#102
○磯崎仁彦君 是非ともそういう方向でお願いをしたいというふうに思います。
 いずれにしましても、エネルギーの安全保障、エネルギー戦略につきましては、原発の今まだ進行中ということで、それがどういう帰結になるのかということについて大きく影響を受ける可能性もあろうかと思いますので、我々としましても積極的な提言ということをしていきたいというふうに思っております。
 最後に、原子力に関連をしまして、これも新成長戦略の中で、インフラのシステム輸出ということをやっていきましょうということが入っております。パッケージ型インフラの海外展開の推進ということでございます。原発につきましては、既にベトナムで受注がなされておって、あとトルコ、ヨルダン、これについても日本企業が受注を目指しているという状況でございますけれども、今回の福島の原発の事故、これがこれらの国の受注、あるいはこれからの売り込みに対して現時点でどういう影響を与えているのか、分かる範囲で教えていただきたいと思います。
#103
○大臣政務官(中山義活君) 実は、ヨルダンもベトナムも私行きまして、総理のその前の段階でいろいろ交渉してまいりました。そのときに、私たちの一番の売りは、実は日本は地震大国なんです、柏崎もあの大きな地震に耐えたんですと、こういうような売り込みで随分お話をしたことを今思い出すんですね。ヨルダンも全くそうなんですね。ヨルダンのリファイ首相とも話をして、日本の原発はなぜ安全か、それは地震に耐え抜いてきたと、こういうことを申し上げたわけでございます。そういう面でも、今後とも、トルコや何かからも何か言ってきたかというと、まだ何も言ってきてはおりません。しかしながら、私たちはもう一度安全基準をしっかり考えた上で、やはり売り込みを掛けなければいけないのかなとも思っております。
 特にヨルダンは、フランスのアレバ社と一緒に日本の企業が売り込みを掛けたわけでございまして、そういう面でも、フランスとの協力も含めて、世界の原発が本当、もう一度根本から見直されることをちょっと期待をいたします。それと同時に、その段階で、我々はもう一度自信を持って売り込みを掛けられるような状況をつくりたいと思っております。
#104
○磯崎仁彦君 そのためにも、今回の原発の事故の原因が何であって、それに対する対応がどういうことをしなければいけないのかということをできるだけ早期に解明しなければいけないというふうに思っております。
 最後に、パッケージ型のインフラ輸出ということになりますと、世界の標準化といいますか、国際標準化、これが重要だというふうに思いますけれども、これについては原発、あるいはそのほかの分野について国際の標準化というのはどういうふうに進んでおりますでしょうか。
#105
○大臣政務官(中山義活君) 先ほどサムソンと現代の話をしましたが、南アメリカに日本の地デジの方式を持ち込んだんです。この標準化を持ち込んで、あっ、うまくいったと、ところが、実際行ってみたら、ほとんどがサムソンのテレビだったと。これでは標準化を求めても、ソフトの方がうまくいっていないと、又はそういう電気製品がうまく売り込めなかったと。ですから、この標準化と日本の産業の力、やはり、サムソンに日本の家電が勝てないと標準化を取ってもなかなか売れないと、こういうこともございますので、この辺についてはもう徹底的に研究をしていきたいというふうに考えております。
 この点についても大臣の方で何かあれば、これに付け加えて言っていただきたいと思っております。
#106
○国務大臣(海江田万里君) 国際標準化の問題、本当に大切でございまして、それはしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
#107
○磯崎仁彦君 インフラのシステム輸出、これも国策ということかと思いますので、是非とも標準化含めてどんどん推進をしていっていただければというふうに思います。
 まさに、冒頭申し上げましたように、今回は、本当に危機管理が十分にできているのかどうかということをやはり私はまだまだ改善の余地はあるというふうに思っておりますので、是非とも、我々も提言できるところは提言をしていきたいというふうに思っておりますので、危機管理体制を更に充実をさせていただきたいというふうに思います。
 最後に、今年、平成二十三年に入るに当たりまして、私、日経新聞が三度目の奇跡という特集を組みまして、まさに今日本が置かれている状況というのは、人口減少がどんどん進んでいく、少子高齢化が進んでいく、デフレがもう二十年にわたって続いている、それから年金を始めとした社会保障についてもかなり厳しい状況になっているということで、いろんな課題がまさに同時期に来ているという意味では、世界の中で先例のない、そういった時代を迎えているということで、日経新聞は、明治維新、それから戦後、今回が三度目の奇跡を起こせるかどうかというのが、日本が将来にわたって生き延びていけるかどうかという、そういう論調だったと思いますけれども、まさにそれに三月の十一日の大震災、津波、そして原発の事故が加わって、試練が一つ大きくそれに上乗せをされたという状況かと思います。
 そういった意味では、我々政治家はもちろんでございますけれども、国民全体で知恵を出し合いながら、勇気を持ってこの国難というものに対応していかなければいけないということをお話をさせていただいて、私の質問、若干早いんですけれども、終わりにさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#108
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 前回、大臣が大震災の後で所信ができないということで、一般という形で質問を皆でさせていただきました。それから約一か月がたちます。そのときも申し上げましたが、まさに言葉にできません。今なお私は言葉にできない。本当に多くの皆様が今日一日を何とか生きようと前を向いて一歩一歩進んでくださっている。また、原発の現地で命懸けで働いてくださっている多くの皆様、そしてその御家族の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
 先ほど、増子先生がいろいろ御質問なさいました。私は、御地元であればこそ、本当に心底苦しんでいらっしゃる方たちの思いを背負っていらっしゃる、その中で種々の言葉になってほとばしって出られたまさに御質問であったというふうに思っております。
 私自身も、経産省の政務官も副大臣も務めさせていただいて、原子力というものを大切にしてまいりました。ですから、私は今の政府に云々ということは申し上げません。自分自身もどうしてこうなってしまったんであろうと。もっと、いっぱいありますよ、いろんなことが、だけど、東電にも、そして自分自身にももっと厳しく基準を、いろんな思いであります。
 ですから、私は、この原賠法も一義的に電力会社だけが責任あるなんというのはとんでもないことで、政府を挙げて、これは今の政府とは申しません、私たちも含めて、もう責任あるんですよ、全て許してきたんですから、オーケーしてきたんですから。私は、ですから、隕石がおっこって天災じゃなければ、官房長官が、これは天災じゃない、とんでもないですよ。とんでもないと思っていますよ。私たちにこそ責任があるんだ。だから、この国難に挙げて対処をしていかなきゃいけないんです。まあ若い方はどこに原因があるんだと当然おっしゃるけれども、もうそういう話が出るたびに、私も心に、胸に詰まるほど責任を、私ごときが、こんな小さな私ごときでも責任の一端を感じて胸が痛いという思いなんですね。
 ですから、まさに五十四基ある、高経年化をしていますよ、皆。もう当然のごとくほかのところも、すぐにできないですよ、分かっているんです。大きなお金も掛かりますしね。だけど、ともかくトップが、リーダーが、即見直しなさいという、これを発していただきたいというのは、もう当然のことなんですね。
 ですから、三十日という日にちも出ておりましたけれども、本当に早くしっかりと対策を取っていただきたいというような思いであります。
 そして、いっぱい申し上げたいこともあるんですけれども、この集中審議もあるということではございますが、ただ、特に今回こういうことが起きて、現地の福島の皆様は、これが一か月で済むのか数か月になるのか何年にもわたるのかという、本当に先が見えないこういう苦しみの中で、私は、本来は官房長官が現地に行って、まさに三十キロの、三十一キロ地点でもいいですよ、そこで毎日会見してほしいと思いましたよ、本当に。政府の要人がそこで大丈夫ですよという会見をしてくだされば、まあ大丈夫かなと。だけど、遠く離れたところで毎日毎日いろんなことをおっしゃっていたって響かないと思います。
 そこで、福島市に配置をされております政府の原子力災害現地対策本部長、四回も交代しているじゃないですか。池田副大臣、松下政務官、池田さん、中山さん、池田さん。これ、どうなっているんでしょうか。県や避難自治体からは、責任の所在不明であると、国の対応がちぐはぐで遅い原因になっていると批判が相次いでいるのは当然ですよ。それは分かりますよ、国会対応などで戻ってこなきゃならないのかもしれないけれども、こんなにしょっちゅう替わったら地元の方たちがどんな思いでいるのかと、私は本当に何でこんなことになっちゃっているのかと。ころころ替わっても引継ぎしますから大丈夫なんということは言えないわけですよ。
 こんなことは徹底して、しっかりと本部長が常駐できる体制整備していただきたいと思いますけれども、まずこれどうでしょうか、大臣。
#109
○国務大臣(海江田万里君) 事故が発災しました時点では池田副大臣でございまして、その後、今御指摘のありましたような入替えがございましたが、せんだってからこれは池田副大臣がしっかりと本部長としての職責を果たすということで、もう既に今日も現地に行っておりますが、まず基本的に池田副大臣が本部長として現地にいるというシフトと申しますか、そういう形に直しました。
#110
○松あきら君 池田さんから始まって池田さんに戻ったということでございますけれども、五番目ですよ、これで五回目。もうこれで替わらないという認識でいいんですね。
#111
○国務大臣(海江田万里君) やむを得ない連絡等がありまして戻ってくることもございます。ずっと行ったきりということじゃありませんけれども、責任は池田副大臣が現地本部長として務めてくれると、こういうことになります。
#112
○松あきら君 私は、この際ですからずっといていただくと、それぐらい腹を決めていただきたいんですよ。お役所仕事という言葉を、だって政治主導じゃないですか、今の政権は。私は、政治主導というのは、今までと変える。今まで役人であれば、いろんなことでこの対応は副大臣だろう、これは政務官だろう、何だろうというのじゃなくて、政治家が責任を持って対処するというのが政治主導であり体制、今回の内閣の、であるのであれば、本当にこういうところは替わらないでどんな思いも共有をすると、そういう私は体制を取っていただきたい。当然取るというふうに思っています。
 もう一回お答えください。
#113
○国務大臣(海江田万里君) ちょっと今手元に、いつ池田さんということでずっとということを決めたかメモがございませんけれども、私の中では、池田さんが本部長としてしっかりといてくれるということで、その旨を本人にもお話をしましたし、御本人も分かりましたということでやってくれるということですから、しっかりとやってもらいたいと思います。
#114
○松あきら君 とにかく、池田さん、松下さん、池田さん、中山さん、池田さんと、こうなっておりますが、もうここは腹を据えて地元の皆様の痛みをきちんと共有をしていただきたいという思いでございます。
 私は、大臣、大臣は御期待申し上げておりました。なぜならば、経済産業省という役所が、通商産業省から経産省に変わって少し、少しですね、以前に比べて、まあ力が落ちたとは言いません、内容は。だけど、皆様に発信する、何というんですか、それが少し地盤沈下したんじゃないかなと。できれば通産省に戻ってもらいたいぐらいの思いがありましたよ。
 でも、やっと世間によく知られた大臣が御就任になって、別にそれが全てだとは申しませんけれども、やっぱり発信する力、皆様が、世間の方が、あっ、この方よく知っているわ、一般の方はなかなか、今は総理のお名前皆さん知っているでしょうけど、もうちょこちょこ替わっていたときなんか、分からないわけですよ、誰が総理か、誰が外務大臣か。今だって、外務大臣誰ですかって聞かれたら、私も一瞬どなただったっけなって今思っちゃったぐらい。
 やっぱり海江田大臣、有名な方ですから、就任していただいて、今回こんなことになって、しかも原発の対応の本部長にもなられて、いわゆる大臣を兼務されるという形ですから、やっぱりしっかりと発信もしていただきたいし、いろんな対策をしっかり、私が大臣になったんだから、皆様にしっかりと発信もさせていただく、情報開示もさせていただく、外国に情報開示が遅いとか、していないんじゃないかなんて言わせないという、こういうふうにもしていただきたいし、思いが強いんですよ。それはもう本当によろしくお願い申し上げたいと思います。
 質問に参ります。
 計画停電などもございました。計画停電、私も最初の認識は余りよく分かっていなかったところもあるんですけれども、計画停電に、例えば停電になりますよというと、企業によってはその三時間前、四時間前から止まるための準備をしなきゃならない。で、止まって、もちろん止まった期間がある、これがまた通電になったら、そこから立ち上げるためにまた数時間掛かる、やっぱり一日仕事になってしまうということで、本当に、これは、被災された皆様のことを思いましたらどんなことにも耐えられると言いますけれども、しかし企業によってはまたこれが死活問題であると。ですから、反対に、停電しますと言われていて急に停電やめた場合、これもありました。そうすると、停電になるというために準備をしていて、停電じゃなくなっちゃったというとまたこれは大変な騒ぎになってという、こういうことが起こってきたわけでございます。
 今回、そうした計画停電の原則不実施という、生活やそうした企業等に影響を与える、事業に与えるという影響のために不実施という方針を打ち出したわけでございます。そうすると、やはり電力需要のピークとなる夏場の需給ギャップ、これを乗り越えなきゃならないと。そうしますと、電気事業法二十七条に基づいて強制的に電力供給を抑制する電力使用制限、これが発動になるわけでございます。
 これは大企業だけ、こういうふうにおっしゃっておられますが、中小企業や個人などの小口需要家には、電力使用の削減を強制せずに自主目標の設定を促すにとどめるというところでございますが、既に大口二五%、小口二〇%、個人、家庭で一五%から二〇%、節電目標が決定をされましたが、実質的に節電を行わなければならない中小企業など小口の需要家、そもそも昨年の夏、最大電力使用量を知らないと削減の目安を立てられないわけでございますから、やっぱり電力会社は小口ユーザーの去年の夏の電力利用実績など、節電対策に必要な情報を公表しなければならないわけでございます。
 経産省は、こうした中小企業などの小口需要家が対策を立てるための支援、あるいは相談窓口の設置や対策実施に取り組む家庭向けの広報、これなどを支援としてできることはやっていただきたい。これに対してはいかがでございましょうか。
#115
○国務大臣(海江田万里君) 電力の需給、とりわけ需要の方でございますが、やっぱり家庭あるいは中小企業のウエートというものはやっぱり近年多くなっております。特に夏場はやっぱり家庭の需要が大きく、全体の需要の中で占める位置が多くなっておりますから、やっぱり家庭にはしっかりと協力をしていただかなければいけない。先ほどお話のありました二十七条の問題も結局、大企業には当てはまりますが、中小企業あるいは家庭には行き当たりませんので、ここはまさに自覚を持って、そして節電をしていただけますような材料の提供、情報の提供、これはしっかりとしていこうと思っております。
#116
○松あきら君 よろしくお願いします。大切な問題です。けれども、家庭でも皆が要らない電気は消すと、そういうことを個々が行うだけで違いますのでね。今回も、計画停電をやめたのは、やっぱり皆さんが節電をしてくださっているから計画停電しないで済んだということもありますので、是非これはよろしくお願いいたします。
 今回の大きな震災によりまして、社会的インフラの甚大な被害とともに、原発事故による放射能汚染を懸念する世界中で日本製品の消費マインドが冷えている、これは残念なことであります。まず、この前の質問のときも申し上げたんですけれども、東北地方は特に部品ですとかあるいは紙ですね、製紙、あるいはいろんなもの、まさに工場が多いんですけれども、そういうところの部品やいろんなものが調達されないと製品にならなかったり、ですから、直接被害、間接被害。それから、九州にも、あるいは京都とかほかのところにも私も行きましたけれども、中国や韓国や、みんなキャンセル、日本に旅行に来ようと思っていらっしゃる方たちがみんなキャンセル、北海道もそうだと思います、直接全然関係ないところがみんなキャンセル。それから、パーティーとかいろんなものも全部自粛で、本当にこれは大変なことなんですね。特に、放射能の問題に関しましては諸外国は大変ナーバスになっておりまして、そういう御心配は幾らないないと、こういうふうに申し上げても、なかなかそういった過剰なほどのと申しますか、外国は心配をしているわけでございます。エネルギーの問題ももちろんありますけれども、日本経済が大きく萎縮をしてしまうんではないかと私も心配をしております。
 ですから、私の、こんなちっぽけな私ですけれども、行った先行った先では、普通に生活をしてください、御支援をしていただく気持ちだけはお持ちいただきたいけれども、なるべく普通な生活をしていただいて、どこかおいしいものも食べに行ってください、もう映画も見に行ってください、消費してくださいという、こういうお願いをしているんですね。
 実は、ちょっとこれはあれなんですけれども、一九〇六年にサンフランシスコで大地震が起こったときに、これは地震と火災の発生で全域が御存じのように壊滅的な被害に遭ったわけですね。大銀行がこぞって六か月間の融資の停止を決めたわけです。全部停止。このときに、現在のバンク・オブ・アメリカ、前身のバンク・オブ・イタリーの創始者のジアニーニは、こんなときだから融資が必要だと。もう全部壊れましたので、板を敷いて、板を敷いて、その上で乗っかって融資。この条件は、手にたこができている、この人たちには融資をしますと、これやったんですね。これ有名なことであります。そして、その後、この融資は一件の事故もなく返済されたと言われているんですね。彼の行動は街の再建を加速をさせて、サンフランシスコは速いスピードで復興、その後、公共事業によるゴールデンゲートブリッジなども完成して、観光客を世界中から集められるようになったんですね。
 私は、大臣にはありとあらゆるこうした、私どもの党も、災害復興のための借換えですとか融資ですとか、そういうこともお願いをしておりますが、ありとあらゆる英知を集めてこうした問題にも取り組んでいただきたいというふうに思っておりますし、そして、日本の製品、これが今もう全然関係ない製品も外国では検査が通らないと駄目とか買えないとか、農産品に限らず、いろんなものがもう駄目駄目駄目って、こういうふうになっているんですね。やはり日本の産業製品の安心、安全のメッセージを発するために、例えば具体的には証明書の発行ですとか、何か手を打っていただきたい。そういうふうにしていただかないと、本当に全てのところでそうした輸出というものも止まってしまう。これに対してお知恵をいただきたい。いかがでございましょうか。
#117
○国務大臣(海江田万里君) 今、種々お話承りました。それから、本当に松委員は大変影響力の多い方ですから、是非家庭の節電について御見識をお披露目をいただきたいと思います。
 それから、工業製品の輸入の実質上の禁止でありますとか、あるいは具体的な例では今治のタオルがイタリアでストップになったと。あれはしっかり説明をしましたらもう今は通関をしたようでありますが、結局、イタリアの税関の方たちが今治というのが日本の中でどこの位置か分からないというようなこともやっぱりあったようでございますから、その意味では特に外国に対する情報発信、これもいろんな形で御指摘をいただきまして、今総理の官邸で官房長官の会見が同時通訳でやっておりますし、それからその後、これは外務省だけじゃありませんで、各省庁、農水省も私ども経産省もそれから厚生労働省も全部集まって外国人の記者さんのための会見というのもやっております。ですから、そういう発信も必要だろうと思います。
 それからもう一つ御指摘のありました証明書の類いの話であります。
 これは国から正式にそういう証明書が、外国の政府からそういう証明書が要求が来れば、これは政府としてもしっかりと対応します。政府以外のところから来たときどうするのかと、それにも政府が証明書を付けるのかということで、一部の漁業関係のところにはそういうようなこともやっておりますが、これについてはなるべく、政府が発行するというわけにはいきませんが、こういうところで発行していますということを紹介をするようにしております。
#118
○松あきら君 ありがとうございました。
 時間ですから、終わります。
#119
○松田公太君 みんなの党の松田公太でございます。
 松先生、私、また荒井先生のころには質問が大体出尽くしてしまいますので、通常、具体的な違う観点からいろいろ御質問させていただきたいなと私は思っているんですが、ちょっと本日お話を伺っていてこれだけはどうしても聞きたくなってしまいましたので、一つちょっと質問に書かなかったことなんですが、重箱の隅をつつくような、そういうことはしませんので、是非御存じのことを教えていただければと思うんですけれども、今、原発をどう処理するかという話において、冷却、低温、この方向性しかまだ見えてきていないという状況が続いているんですけれども、私は専門家じゃないんですが、いろんな専門家の方々とお話ししますと違うオプションもあるんじゃないかという話も出てきているんですね。
 実際、政府の中で御検討されているのは本当に冷温、低温しかないのか、ほかにオプションをお考えなのかということを教えていただければと思います。
#120
○国務大臣(海江田万里君) 低温冷却というのは一つのプロセスでございまして、そこで終わりではありません。だから、最終的なところまで行くのはやはりこれは廃炉ということになろうかと思いますから、しかし、その廃炉に行くためにはやはり炉が冷温で停止をするということ、このことはどうしても避けて通ることのできない道筋でございますから。ただ、低温で冷却をするために幾つかのプロセスがあることは事実であります、これは。
#121
○松田公太君 その廃炉に行くまでのプロセスとして私が専門家の方々からお聞きしたのは、これ何人もの方から言われてしまったんですけれども、意図的にメルトダウンさせてしまった方がいいんじゃないかという話も実際出てきているんですね。現状となってはもう手の施しようがないんだと、炉心がもう損傷しているのはこれは間違いないと。実際、一、二時間空だきされてしまった状況であればもうこれは明らかなんだと。どの専門家に聞いてもそれはもう共通の意見だと、国際的にですね、という話を聞いておりまして、メルトダウンしてしまって、中に少し落としてしまった方が放射性物質の拡散を防止できるんじゃないかと。実際、スリーマイルもそのような状況になったんじゃないかなというふうにも聞いておりますが、それについてはいかがでしょうか。
#122
○国務大臣(海江田万里君) 私がこれまで専門家の方々と聞いている中ではそうした意見はありませんでした。やはり、どうやってメルトダウンを防ぐのかということが大切だろうと思いますので、今私どもが考えている方向性の中では意図的なメルトダウンというのは考えておりません、これは。
#123
○松田公太君 ありがとうございます。
 私も本当に専門家ではないので、私がお聞きしたいろんな提案を今こうしてお伝えしたわけでございますが、是非私がお願いしたいのは、ワーストシナリオも含めたいろんなオプションがあるんだということを是非開示していただけないかなということなんですね。これは実際、震災直後から私もそういう話を発信し続けてきたんですけれども、是非ともワーストシナリオ、こういう最悪のケースが考えられると、でも、これを回避するためにこうしたいんだということを是非話をしていただきたいし、そのワーストシナリオがいつの間にかベターシナリオになるということも私十分あるんじゃないかなというふうに思っておりますので、是非それをまず冒頭に申し上げたいと思います。
 引き続き質問の方に移らせていただきたいと思うんですけれども、ちょうど昨日で震災から一か月たちました。本当に菅総理、海江田大臣も含め閣僚の方々は今非常にお忙しい大変な日々を過ごされていると思いますけれども、ただ残念なことに、やはり国民の皆様も、海外、諸外国の皆様も、日本に対する信用、信頼というものが非常に低くなってきてしまっている、失われてしまっているんではないかなというふうに私は危惧しております。
 実際、大気中の放射能レベルを発表しても、若しくは農産物や魚介類に含まれる放射線量、これの発表をしても、その数値すら何となく懐疑的に見られてしまう、これは日本国内でもそうですし、海外でもそのような言葉さえ私は聞いたりするんですね。官房長官は実際一日今二回記者会見をされていますし、あと東電さんの方では一日最低でも一回は記者会見をされていますけれども、ただベースにある信用というものがない以上は何回記者会見開いても余り意味がないんじゃないかなというふうに思ってしまいます。
 このような本当に信用されなくなってしまった記者会見や発表、この状況をどのようにお考えかということと、その失ってしまった信用を回復するためには、例えば記者会見をしっかりと皆さんにお伝えして、本当にそれを信用していただくためにはどのようなことを考えられるか、どのような施策を考えていらっしゃるかというのを是非お聞かせいただければと思います。
#124
○国務大臣(海江田万里君) 失われた信頼を取り戻すというのは本当に難しいんですね。ですから、その意味では失われる前にしっかりと発信をすべきだということだろうと思いますが、ただ、もう既に失われてしまったということになりますと、本当に大変厳しいですが、先ほど松委員の御質問に少し先走りをしてお答えをしましたけれども、国内はもちろんでありますけれども、外国の方々の心配が大きいわけでありますから、やっぱり外国に対する発信が遅れていたかなということで、先ほどお話をしました同時通訳を入れた毎日一度の会見、それから外国人のプレス向けの会見というものもやっております。それから、ホームページ上の情報をきちっと英語で訳しましたものを付けるとか、そういうことはやっております。
#125
○松田公太君 海江田大臣がおっしゃるとおりでして、特に諸外国の方々の信頼を完全に失ってしまったのかなというふうに私も非常に危惧しておりまして、それに対するちょっと私の提案なんですけれども、例えばアメリカ一つを取っても、NRC、今日本に来ておりまして、多分アメリカ大使館に今いらっしゃるんではないかなというふうに思いますし、若しくはEPRIという組織を御存じでしょうか、エレクトリカル・パワー・リサーチ・インスティチュートというんですけれども、これは研究機関なんですね。また、INPO、インスティチュート・オブ・ニュークリア・プラント・オペレーターという原発管理機関、そういったものが日本に今来ておりまして、東電さんと一緒に多分いろんなお仕事をされていると思うんですけれども。
 そのように豊富なノウハウを持っている他国の例えば産業界グループの方々、そういった方々には例えば東電の中の正式メンバーとして入っていただいて、全てミーティングにも出席していただき、全て情報を開示していただいて共有していただく。そして、NRCに関して言うと、官邸の中に入っていただき、全てを公開していただいて、これも開示し共有していただくと。
 そして、ここからが大切だと思うんですけれども、例えば記者会見をするときに、原発に関しての、枝野官房長官は残念ながら専門家ではありませんよね。ですから、専門家じゃない方が代弁しているということをやはり国民も諸外国の方も分かっちゃうんですね。ですから、官房長官がそのような発表をされるというのは私も仕方ないと思いますので、原発についての話をするときは、例えば国際機関の方々、責任者の方々に一緒に立っていただいて記者会見を開いていただく、国際的な機関のですね。若しくは、東電さんが発表されるときは、今申し上げました例えばEPRIやINPOのような方々に一緒に入っていただいて、東電サイドに立って一緒に発表していただくと。そうすれば海外の方々も、ああ、この情報はまず間違いないんだろうという気持ちになっていくんじゃないかなというふうに思うんですが、それは可能でしょうか。いかがでしょうか。
#126
○国務大臣(海江田万里君) これ、可能かどうかということはまずこちらがオファーしなければあれですが、今言った幾つかの外国の機関がございますが、それとは別に実はIAEAも、これは三名ほどですかね、日本に常駐をしてくれていますから、例えばIAEAの組織などがそういう形で、これは毎回毎回ということにはならないかもしれませんが、まず本当にタイミングを見て一緒に会見、あるいは少し時差があっても同じところでIAEAとしての見解はこうなんだということも大切なポイントかと思います。
 すぐ、取って返って検討させていただきます。
#127
○松田公太君 ありがとうございます。
 本当にもうこれは日本だけの問題じゃ当たり前ですけどなくなっていますので、国際的にどうやって信用を回復するかというのが非常に大切だと思いますから、是非とも御検討いただければと思います。
 次の質問に移らせていただきますが、先ほどもお話が出ていますように、海外でやはり日本製品の不買運動がもう始まっているんじゃないかなと思うんですね。残念ながら日本は、残念ながらといいますか、日本は輸出大国ですから、私は三月二十五日の本委員会でも発言させていただいているんですけれども、海江田大臣はいらっしゃいませんでしたが、農産物とか魚介類の第一次産品だけではなくて、やはり全ての製品、全てのメード・イン・ジャパン、要は日本で作られたもの、生まれたもの全てが信用を失ってしまった、ブランド力を私は失ってしまったのかなというふうに思っております。
 特に、これから原発問題が収まるまでの間は、放射能に汚染されているかもしれないというイメージがどうしても拭い切れないと思うんですね。これは正直言って、チェルノブイル、これが起こったとき私ちょうど十七歳か十八歳ぐらいだったと思うんですけれども、やはり大人になるまでチェルノブイルの商品、製品、若しくはロシア、当時ソ連でしたけれども、の製品はちょっと怖くて買えないなというイメージが、これは正直申し上げますが残ってしまったんですよ、ずっと。ですから、これは本当に、短期的な問題だけじゃなくてすごく長期にわたった問題になってしまうんじゃないかなというふうに思っています。
 先ほども大臣からお話がありましたように、四国の今治で作られたタオルがイタリアで受け取ってもらえなかった、輸入拒否されてしまったという問題であったり、若しくは中国の大連で全日空の貨物が降ろせなかったというような、様々なそのようなまだ問題が起こっておりまして、非常に私これは危惧しているんですね。そのような心理的状況が広がって世界中に蔓延してしまっている。
 この放射能に汚染されているかもしれない日本製品という悪い、あしきイメージを払拭するためにはどのような対策を、もう今から手を打っていかないとまずいと思うんですね、これは。どのようなことをお考えでいらっしゃるかというのを是非お聞かせいただければと思います。
#128
○国務大臣(海江田万里君) 農産品につきましては、これは県がどこの産品だということを証明を出しております。それから、海産物につきましては、これは国の、水産庁でございますが、これが安全証明を出しているということでございまして、問題は工業製品でございます。
 工業製品の中には、まさにその風評被害の部分と、それからこれは私も実際にそういうお話を聞きましたけれども、福島県の工場などでは工場に部品などを積んでいて、そしてそこがやっぱり大気中の線量が出てきて、実際にその部品が、もちろんこれは低濃度でありますけれども汚染をされていて、そして検査をすると僅かではありますけど線量が出るものもあるということでありますので、そういうものを、全く線量のないものというものと、それから若干線量がある、だけど、線量があるけれども、それはこれまでだよということを、これをやはり一つ一つの製品について明らかにしなければいけないんじゃないだろうかというふうに思います。
 ただ、これは大変手間、手間といいますか、やっぱり時間とそれから費用の掛かることでありますが、やはりまずどこかの時点で、一つ一つをやるというわけにはいきませんが、そういう一つの安全のシステムというものをつくり上げなければいけない。今実際にやっておりますのは、ジェトロが一つ窓口になってジェトロが相談をすると、あるいは商工会議所が相談をする。相談を受けたら、それは全国にいろんな放射能関係の検知をする研究機関がありますから、そこを御紹介をしてそこに検査をしてもらう、あるいはそこにいろんな証明書を発行してもらうと、こういうことをやっておりますが、若干ばらばらのところがありますので、特に工業製品については経産省が責任を負わなきゃいけないわけですから、今のままのシステムでいいのか、もう少し厳格なというか、あるいは世界に対して発信力の強いこの証明の仕方はどういうものがあるのかということを検討をさせます、これは。
#129
○松田公太君 ちょっと時間になりましたので、最後に私もその件について一つ提案だけさせていただいて、終わらせていただきたいなと思いますが。
 今、放射能測定器というものが各自治体にも配られていますよね。使いたい人は使ってくださいということで出されていると思うんですが、是非その放射能測定器を、これ日本が無償で世界各国に提供するというのはいかがかなというふうに思うんですね。それを出すことによって、先ほどの記者会見と一緒ですが、我々は安全だ、大丈夫だと幾ら発信しても、それを信じていただけなければ意味がないんですよ。
 ですから、どんな、例えばシールを張ってこれは放射能大丈夫ですよというふうに書いても、日本から送られてきたというだけでやはり信頼されていない。それを払拭するためには、そのような計測器を、一台二千万円ぐらいのものだというふうにお聞きしておりますけれども、それを各国に送って、例えば三百台とか四百台だったとしたら、それは数十億の予算でできてしまう話だと思いますので、それを送って是非各国でどうぞやってくださいと、これだけ我々は自信持っていますよと、自分たちが送るものはということの強いメッセージにもなるんじゃないかなというふうに思うんですね。
 非常に私、ブランドの低下に心配しておりますので、日本の、これは本当に売れなくなってしまったら、これは長期にわたって日本の経済にボディーブローのようなすごく大きなダメージを与えることになりますから、是非これも御検討いただければと思います。
#130
○国務大臣(海江田万里君) その話は承っておきます。
#131
○松田公太君 どうもありがとうございました。
 以上です。
#132
○荒井広幸君 大臣始め皆様、御苦労さまです。
 野党は、政治休戦をして全面的に政府を支援し、この問題を解決し、そして被災者救援を含めて体制をつくり直してもらいたい、日本、国づくりをしてもらいたいと、こういうことで進んでおります。
 そこで、大臣、お聞きいただきたいんですが、まず保安院長にお尋ねいたします。
 四月六日、日本時間では四月七日になりますけれども、IAEAの会合で、原発からの低濃度の汚染水を流しました、これについての説明を自ら日本がされましたでしょうかどうか、お尋ねいたします。
#133
○政府参考人(寺坂信昭君) 四月六日に行われましたIAEAの会合でございますけれども、これは元々、原子力安全条約の検討会合ということで三年に一度、各国の安全への取組についてレビューをする会合でございます。四月六日はその会合でございまして、したがいまして、今回の福島第一の件ではなくて通常のレビュー会合としての会合が持たれたということでございまして、その場におきましては、こちらから、日本側から海への放出に関しまして説明はしてございません。
 ただ、その二日前にこの条約検討会合のサイドイベントといたしましてIAEAと日本とで福島第一の事故に関する説明の場がございました。その場におきまして、それ以前にIAEAの事務局に海中放出についての連絡は、通知はしているわけでございますけれども、そのサイドイベントの会合がありまして、その会合の後の、これ質問に答える形ではございましたけれども、その時点におきまして海中放出についての説明をいたしているところでございます。
#134
○荒井広幸君 イベントというぐらいでございまして、数か国なんです。IAEAのその定期会合において自ら説明をしなかった。会場から、各国から質問を受けたんです。そして、それは日本時間四月七日。
 四月六日には政府と与野党、実務者による合同会議が開いております。十二時間、時間があった。藤井補佐官もいる。その席で厳しく、先ほど来から先生方の指摘がありました。各国に説明がない、しっかりやるべき、これからそうします、言っておきながらこの有様ですよ、大臣。どうお考えになりますか。
#135
○国務大臣(海江田万里君) このIAEAの会合には私は行くことはできませんでしたから、そこに出かける者に対してしっかりとこの日本の現状を説明してきてくださいということを言いまして、そして帰りまして、こういう資料を基にこの現場で説明をしてきましたという報告は受けましたが、今御指摘のような点は、私、今初めて聞きました。
#136
○荒井広幸君 実は、これは読売新聞始め報道各社もいたしております。確認したのは私が初めてです、事前に。
 そういうことを私なぜ申し上げるかというと、日本は危機管理に弱い。それどころじゃない、事実あることを自ら積極的にいわゆる説明責任として開示する姿勢がないというところが日本総崩れというふうに見られる原因になっているということを私、危惧するんです。
 今年のサミットは、大臣、五月ですよ、六月じゃない。どういう顔をして日本はサミットに出ますか。全て都合悪いのは隠すというような姿勢ではありませんか。説明責任を全く果たしてない。
 国内から、国外からノーを突き付けられている今の政権なんです。私はやっぱり下野をして、そして野党に政権を渡して、今の与党も含めて入り直して、そして危機内閣をつくるぐらいのことをやって、ある時期に解散をする、そういうことまでやらないとサミットに私行けないと思いますよ。これは私は、大変僣越ですが、大臣、警告を申し上げます。国際社会から大変な、説明責任を果たしていない、これに対して厳しい声があるということを申し上げたいと思います。
 次に、先ほど来からも増子議員からもありました。大臣、ちょっと私、残念ですよ。必要あらば原賠法以外の立法も考える。みんなもう生殺しですよ、このままでは、大臣。
 そこで、そういったことを申し上げるときに、具体例を言わなければ大臣もこれは乗れないなということなんだとすれば、先生方に資料をお配りいたしましたけれども、これに輪を掛けて三ページプラスして解説資料を実は昨日お届けしてあります。どういうことか。
 中小企業支援向けガイドブックというのもあります。これはほとんどの場合が融資とかお金、免債する、今までの借金を少し長引かせる、それから返済を少し猶予して先に延ばす、こういったことが専らなんですよ。
 ところが、皆さん、この図を御覧いただくとお分かりいただけると思うんですけれども、放射線被害によって、放射能物質によって二十キロ圏皆さん入れませんね。入れないから、元請会社が仕事を出したくても、従業員はもう避難所にばらばらです。機械はあっても動かせない。本人も入れませんよ。そこに融資するといったって、どうやって融資して仕事するんですか。
 そこで提案をするのは、国が買い取るんです。国が買い取りまして仮払いをするんです。五〇%、工場や機械のものを全部積算します、銀行に。これ、すぐできます。なぜならば、福島市、仙台市、盛岡市にメーンバンク含めてほとんどが残っているからです。そういうところに仮払いのための資産査定をさせる。そして、五〇%、これを早急に今払うんです。今払うんです。スピードが必要なんです。そうすれば、元請会社からの受注が取れるんですよ。
 今度、経産省がやられるプレハブの工場も、ああ、これは有益だといって借りる人もいるでしょう。駄目なんです。機械そのもの、そして避難している従業員をみんな呼び戻して、そこで、細々ですが、もう一回新再生操業を始めさせるという支援をしなきゃいけないんです。大胆ですけれども、これぐらいのことをやらなかったら、東北にまた出稼ぎに行けと言うんですか、大臣。
 そういうことを、どうぞ大臣、私はお願いしたいわけですが、私が申し上げているのは、国が買取りをしまして、資産を、それを仮払いを五〇%だけすぐしちゃう。そして、この三十キロ圏の外に新天地を求めまして、そこで従業員みんないる方々に対して入っていただいて、そこで今すぐ操業する。こうする提案についての大臣の御見解をお尋ねいたします。
#137
○国務大臣(海江田万里君) この案について今すぐここでどうということは言えませんが、本当にいろんな考え方が出ております。
 実は、今日、役所の側に、こういうことを調べてくれ、検討してくれということを言いました。これ、中山政務官とも相談をしましたけれども、やはりいずれこれは損害賠償金がしっかりと支払われて、そのお金がまさに損害に対して充当されるわけですけれども、そういうお金を担保に金融機関からお金を借りられないだろうかとか、こういうこともまた後で伺わせていただきますが、幾つかそういうものについて今検討をしているところであります。
 それから、もちろん仮払い、これは一日も早くしなければいけませんから、これはもう準備が今進めているところでありますので、まずそういう仮払いのお金でありますとか、そういうものも早くやらなければいけないというふうに思っております。
#138
○荒井広幸君 大臣、これは、委員の先生方も勘違いしていますが、融資じゃないんです。自分の資産は、国策で進めた原発、この人災によってその資産がもう何年も使えなくなるおそれがあるわけです。そのものに対しての資産評価をする。これは農業も同じですよ。商店も同じですよ。場合によっては、これ全部、津波のところも一緒なんです。そういうところに対して、国がその資産を買い上げるんです。買い上げることによって、じゃどうなるんだということを言う方いるでしょう。しかし、これは早くつないであげれば操業できて、仕事が戻ってくれば税金で少しずつお返しできるんです、当たり前ですけれども。税金で返すわけですよ、それは。
 こういう発想を法令主義にのっとらないでやらなければ、非常事態のときに、みんなが仕事を失って、その後お金をもらって融資されたって、仕事もできなければ融資金なんて返せませんよ。どうしてこれが政府は分からないんですか、大臣。
#139
○国務大臣(海江田万里君) まさにそういったことをやっぱり国会で議論をしていただきまして、これが特別立法ということになろうかと思いますが、これはやはり当然……(発言する者あり)いや、国民の負担になることですからね、これは、はっきり申し上げまして。そのためには、どういうじゃスキームを作るのか、そのお金をどこに持ってくるかということもやっぱり決めなければいけないわけですから、今ここで、はい、分かりました、じゃそのようにいたしますというわけにはいきません、これは。議論をやるのは、大いに議論やりましょう、それは。
#140
○荒井広幸君 これは、委員長も、そして与野党の両筆頭もいらっしゃいますけれども、こういう話聞いていたら、助かるところもみんな死んでいくんですよ。これはやっぱり両筆頭、委員長で是非議員立法を含めていろんな検討をしなきゃなりませんが、国ができるんですよ、こんなことは。国が簡単にできる。その根拠を簡単に言いましょう。
 まず、大臣は、五日に東電に仮払いをしなさいと言いましたよね。この仮払いの根拠は何をもって仮払いと言っていますか。
#141
○国務大臣(海江田万里君) これは、東電側がやっぱりその意思がなければ駄目ですから、東電にやっぱりそのことを、厳密に言いますと、指示、早くやってくださいとかそういうことは言えるわけですけれども、東電がその意味では自分たちも準備をしますから、じゃ、早くやってくださいと、こういう話でございます。
#142
○荒井広幸君 それは、原賠法を念頭に置いたり、東電が経営が何とかなればそこで払えという視点なんですけど、そんなことを待っていられないから、国が一次補正、二次補正なりそのお金を積むことでしょう、こんなのは。法律も要らないことですよ。そして、その後で原因者負担をどうする、原賠法を含めてどのようにやりくりするかは二次的に考えればいい話なんです。即効性が必要なんです。
 この意味において、私は、本当に今大臣のお話聞いたら、せっかく頑張ってやってきたところが、仕事が来ない、海外に逃げる、そして日本のサプライ・チェーン・マネジメントを含めて、日本の物づくりは死んでしまいますよ。その危機感ぐらいはないんでしょうか。農家もそう、自分の家、建物持っている被災者もそう、みんな同じこの根底にあるやり方でできないわけがない。官邸に戻って大至急それぐらいのことを責任取った結論を出してください。大臣。
#143
○国務大臣(海江田万里君) こういう議論があったということ、それからそういう皆様方の切実な声があったということはしっかりとお伝えをいたします。
#144
○荒井広幸君 私は、お話を聞いていると、科学的数値で翻弄されています。何ミリシーベルト、科学的根拠だといって言われている。そしてもう一つ、その近辺に住む方々含めて心理的数値で、本当にそれぞれが違う数値で悩んでいる、心理的なもの。そして、ここに来てはっきり分かることは、企業という利益、収益という経済的数値、そして国という財政赤字が拡大するとか国民負担があるとか、そういうことに逃げていくようなこの経済的数値、科学的と言われる数値と心理的数値と、そしてこの金をいかに使わないかというようなごまかしの数値によって、被災者も含めて大勢が翻弄されているという事実を御指摘して、また次の機会にさせていただきたいと思いますが、またになる前に結論を出してください。
 終わります。
#145
○委員長(柳澤光美君) 両件に対する質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#146
○委員長(柳澤光美君) 特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。海江田経済産業大臣。
#147
○国務大臣(海江田万里君) 特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案提案理由。
 特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 まず、特許法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 グローバル市場における競争が新興国を含めて激化する中、我が国企業の競争力を持続させていくためには、イノベーションを促進し、新たな技術や産業を生み出すための環境を整備することが急務となっております。
 こうした中、技術の高度化や複雑化に伴い、社外の技術も活用して研究開発や製品化を行うオープン・イノベーションが進展しており、これが要因となってライセンス契約の重要性が増し、共同研究、共同開発が一般化するなど、知的財産制度をめぐる状況も変化しております。
 また、中小企業等におけるイノベーションを促進するために知的財産制度の利便性を向上させることや、技術革新のスピードに対応して迅速、的確に紛争を解決することも一層重要になっております。
 こうした事情に鑑み、知的財産の適切な保護、活用を実現するための制度を整備し、もってイノベーションを通じた我が国経済の成長を実現することを目的として、本法律案を提出いたしました。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、ライセンスの提供を受けて行う事業活動の安定性を確保するため、ライセンスの提供を受けた者が、特許庁への登録をしなくても、特許権を譲り受けた者からの差止め請求等に対抗できることとします。
 第二に、真の発明者の適切な保護のため、真の発明者以外の者や共同発明者の一部のみによって特許権が取得されてしまった場合などに、発明者等が特許権を自らに返還請求できることとします。
 第三に、知的財産制度の利便性を向上するため、中小企業等に係る特許料の減免期間を延長する等、料金と手続の両面において制度の見直しを行います。
 第四に、知的財産をめぐる紛争を迅速、的確に解決するため、無効審判等の紛争処理制度の見直しを行います。
 続きまして、不正競争防止法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 経済のグローバル化が進展し、企業の国際的な競争が激化する中で、営業秘密やコンテンツといった知的財産は企業の競争力の源泉であり、ますますその保護の重要性が高まっております。
 こうした状況の中で、営業秘密侵害罪の対象範囲が拡大された平成二十一年の不正競争防止法改正の際の附帯決議等においては、被害企業が、刑事訴訟手続において営業秘密の内容が公になることを恐れて告訴をちゅうちょする事態が生じており、早急に対応すべきとの指摘がなされております。
 また、昨今、ゲーム機に付されているアクセスコントロールといった技術的制限手段を回避し、違法な海賊版ゲームソフトの使用を可能とする装置等が横行し、コンテンツを取り扱う事業者に甚大な被害が生じております。
 これらの事情に鑑み、刑事訴訟の審理において営業秘密の保護を図るための措置を講ずるとともに、技術的制限手段を回避する装置等に係る規律を強化することにより、営業秘密や技術的制限手段の一層の保護を図り、もって我が国の産業競争力を維持強化することを目的として、本法律案を提出いたしました。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、営業秘密の内容を保護するための刑事訴訟手続を整備いたします。営業秘密侵害罪に係る刑事訴訟の審理において営業秘密を適切に保護するために、裁判所が、営業秘密の内容を公開の法廷で明らかにしない旨の決定や別の呼称等を用いる決定を行うことができることとするとともに、公判期日外において証人尋問等を行うことができることとする等の手続を整備します。
 第二に、技術的制限手段を回避する装置等に係る規律を強化します。技術的制限手段を回避する機能のみならず、それ以外の機能を有する装置等であっても、実質的に技術的制限手段を回避する用途に用いるために譲渡するなどの行為を規制の対象に加えるとともに、こうした行為などに対して刑事罰を導入します。
 以上が両法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
#148
○委員長(柳澤光美君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会します。
   午後零時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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