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2011/05/19 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 厚生労働委員会 第10号
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2011/05/19 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 厚生労働委員会 第10号

#1
第177回国会 厚生労働委員会 第10号
平成二十三年五月十九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     植松恵美子君     辻  泰弘君
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     高階恵美子君     中曽根弘文君
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     大塚 耕平君     風間 直樹君
     川合 孝典君     植松恵美子君
     中曽根弘文君     高階恵美子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         津田弥太郎君
    理 事
                足立 信也君
                長浜 博行君
                石井 準一君
                藤井 基之君
                山本 博司君
    委 員
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                風間 直樹君
                小林 正夫君
                谷  博之君
                辻  泰弘君
                西村まさみ君
                森 ゆうこ君
                赤石 清美君
                石井みどり君
                高階恵美子君
               三原じゅん子君
                秋野 公造君
                川田 龍平君
                田村 智子君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   細川 律夫君
   副大臣
       厚生労働副大臣  小宮山洋子君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       岡本 充功君
       厚生労働大臣政
       務官       小林 正夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       消費者庁審議官  原  敏弘君
       外務大臣官房審
       議官       武藤 義哉君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局次長      渡辺  格君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       スポーツ・青少
       年総括官     有松 育子君
       厚生労働省医政
       局長       大谷 泰夫君
       厚生労働省健康
       局長       外山 千也君
       厚生労働省医薬
       食品局食品安全
       部長       梅田  勝君
       厚生労働省労働
       基準局長     金子 順一君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  生田 正之君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    清水美智夫君
       厚生労働省老健
       局長       宮島 俊彦君
       経済産業大臣官
       房審議官     中西 宏典君
       観光庁次長    武藤  浩君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (厚生労働省が示した「社会保障制度改革の方
 向性と具体策」に関する件)
 (東日本大震災の被災者の衛生・健康管理に関
 する件)
 (福島第一原子力発電所事故による緊急時避難
 準備区域等における救急医療体制に関する件)
 (原子力発電所における作業員の労働環境・健
 康管理に関する件)
 (東日本大震災の仮設住宅における総合的なサ
 ービス拠点の設置に関する件)
 (食肉の生食による食中毒の再発防止策に関す
 る件)
 (外国から提供された放射線被ばく線量計の配
 付状況に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、大塚耕平君及び川合孝典君が委員を辞任され、その補欠として辻泰弘君及び風間直樹君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(津田弥太郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康局長外山千也君外十二名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(津田弥太郎君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○長浜博行君 おはようございます。
 質疑、今日は、皆様のお手元に参考資料で配らせていただいております社会保障制度改革の方向性と具体策ということが、ちょうど一週間前の今日、厚生労働省から発表をされたわけでございます。社会保障の全体観をどう見ていくのか、あるいは、この委員会で様々な法案の質疑をするわけでありますが、その背景にあるところの社会保障あるいは社会福祉、こういったふだんは余り概念規定とかそのものについてじっくり考える、そういう場が、当たり前ですが、法案質疑ですからないわけでありますが、今日は各党の理事の御配慮によって一般質疑を開くことができたわけでありますので、この機会にちょっとお尋ねをできればというふうにも思っております。
 それに先立ちまして、大変大きな自然災害で被災をされている皆様に本当に心よりのお見舞いを申し上げますと同時に、福島原発に関しましては、当委員会の質疑の中においても各党委員から、その最先端の現場で復旧といいますか、見えない原子力の汚染と闘っておられる、そういう労働環境にいる方々の安心、安全を確保するようにという御指摘が出ているところでもあります。
 雇用というか労働のテーマの中においてディーセントワーク、人間としての尊厳を大切にした働きがいのある、そんな職場形成を目指していかなければいけない、こういうことが叫ばれている中において、そのディーセントワークを確保するがために全くディーセントワークとは言えない状況の中で悪戦苦闘されている方々の御苦労を思うときに、各委員からの質疑に出ているこの問題について、是非厚生労働省が先頭に立って、困難な状況を克服できるようにリーダーシップを発揮していただきたいと思うところであります。
 小林政務官の御意見を拝聴できればと思っております。
#7
○大臣政務官(小林正夫君) 長浜筆頭理事の方から質問をいただきました。
 五月七日の日に細川大臣と福一原子力の現場にも激励と状況の視察に行ってまいりました。大変厳しい環境の中で対応されていると、そのことをまず感じました。一日も早く水冷システムを構築をして、完成をさせて燃料を冷やすと、この作業にみんながチーム一丸となって当たっているなと、このように感じがいたしました。
 ただ、防護服を着たりあるいはマスクをしたり、こういう中での作業ですので、これから梅雨に入り、また過酷な天気あるいは気象状況の中でそういう対応をしていくということを考えると、今先生おっしゃったように、どういう場面でも健康を維持しながら安心して安全で働けるように環境をつくっていかなきゃいけないなということを強く感じました。そういう意味で、現場の方では、少しでもマスクを外して休憩をして、また英気を養って現場に入ると、こういう施設も造っていくと、こういう方向も確認ができました。
 今先生御指摘のとおり、どういう場面でも尊厳を持ちながら人間らしく働ける、こういう環境をしっかり確保して、今回の原子力の対応、それと、今回大きな震災に、これから復興に入るわけですけれども、そういうところで作業に当たる方も今言ったようなことをきちんと環境を整えて作業できるように実施をしていきたいと思っております。
 なお、阪神・淡路大震災の後、復旧復興工事に当たった方の中で、労働災害で亡くなった方が実は四十人もいらっしゃったというのが報告でございます。したがって、今回大変長期にわたる復興という期間になりますけれども、是非、作業をやる方あるいは生活者の安全、これを優先してしっかり考えながら対応していく必要ありと、このようなことを思い、今後も対応していきたいと思います。
#8
○長浜博行君 と同時に、瓦れき等々の撤去等、被災の現場ですね。あれは二〇〇五年だったと思いますが、例のスマトラ島の沖で地震が起きたときに、ちょうどゴールデンウイークですから五月ぐらいだったと思います。二〇〇五年の五月ですね。清水嘉与子先生と二人でスマトラ島に入って、バンダアチェ、当時はインドネシアの例の独立問題等々反政府活動等ありましてなかなかふだんは入れないところですが、地震があったということによって日本の自衛隊の救助活動等々見ましたけれども、やはりボランティア活動や何かも含めての二次災害といいますか、要はけがをされる方等々のこともありますので、そういったことも含めて、労働環境の中で厚生労働省の果たす役割というのは大きいのではないかなというふうに思っております。
 さて、この社会保障制度改革の方向性と具体策を出されましたけれども、政府が社会保障と税の一体改革に関する集中検討会議を設置をされているということであります。当然そこの議長は総理大臣ということでありまして、その会議に、先ほど申し上げましたように、先週の今日、社会保障制度改革の方向性と具体策を厚生労働省が提示をされ、大臣が御説明をされたということであります。
 まず、この会議の意義とその会議における厚生労働大臣の位置付けについて御説明をいただければと思います。
#9
○国務大臣(細川律夫君) おはようございます。また、今日もよろしくお願いいたします。
 今、長浜委員の方からお尋ねのありました、社会保障改革に関する集中検討会議でございますけれども、これは社会保障・税の一体改革の検討を集中的に行うということと、それから国民的な議論をオープンに進めていくと、こういうことで、政府・与党社会保障改革検討本部の下に設置をされた会議でございます。
 この集中検討会議の議長は、お話がありましたように内閣総理大臣でありまして、私を含めました関係閣僚、そして与党の幹部、さらに民間有識者の皆さんによって構成をされております。現在、財政・社会保障の持続可能性確保に向けました社会保障・税の一体改革、これは日本再生への二つの柱のうち一つ、もう一つは成長戦略でありますけれども、この日本再生の柱の一つというふうに構成をされているところでございます。
 この重要課題であります社会保障改革につきまして、あるべき社会保障の姿、そして方向性を具体的に提示をしていくというのが厚生労働省、私どもの役割と、こういうふうになっているところでございます。
#10
○長浜博行君 そこで示された具体策の意義と言ったらいいんでしょうか、当然議長から、議長というのは総理大臣から、こういう方向性のたたき台を出してくれという御指示があっての作業でそのアウトプットが出てきたと思うんですね。たたき台ですから、それが最終的にはどういった形で国家のための一つのマイルストーンというか、その意味付けになっていくのか、今度はその具体策の意義について、その出てきた経緯も含めてお話をいただければと思います。
#11
○国務大臣(細川律夫君) せんだって出しました社会保障制度改革の方向性と具体策、こういうこの厚生労働省の案につきましては、これは厚生労働省の方で、昨年の十二月から厚生省の中に社会保障検討本部も設置をいたしまして、その本部の中で医療・介護あるいは年金あるいは貧困・格差、そういうテーマ別に八つのチームを立ち上げまして、そこで検討をして五月の十二日に案の取りまとめをいたしたところでございます。これはあくまでも、たたき台を出してくれと、こういう指示でございましたので、たたき台としてこれを提案をいたしまして、これから議論が始まっているところでございます。
 そこで、この厚生労働省案でございますけれども、この案の内容につきましては、自公政権時代の社会保障国民会議あるいは安心社会実現会議、そういうところでもいろいろと議論され社会保障の改革についておまとめになっていた、そういう内容も含め、また昨年は民主党調査会の方で議論をされた、そういうものも検討をいたしまして、それらの内容も反映をしたというものになっているところでございます。
 今後は、国民的な合意を得た上で実現を図ると、こういうことが必要でございますけれども、そのためにも与野党でいろいろとこの社会保障改革案について御議論を深めていただくということも当然必要だというふうに考えているところでございます。
#12
○長浜博行君 今大臣が最後の方でおっしゃられました各党との協議というようなところの部分でありますが、社会保障をやるときに、一番最初に申し上げました、当たり前のようで不思議なことに余り議論されない社会保障とか社会福祉とかいう理論とか、バックグラウンドとか背景とか、それに基づいていろんな具体策としての法律、このペーパーでいえば具体策が幾つか出てくるわけでありますが、そこの確認をしておかないと、なかなか、法案のたびごとに、この修正をのんでいただければここでまとめますかみたいな話にどうしてもなってしまう。ですから、そこをおろそかにしては多分ならないのではないかなというふうに思うわけです。
 私が評価しているのは、ここにも書かれているように、我が国の社会保障制度は累次にわたる見直しが行われて今日に至っているという、こういう現状認識であります。最近においても、社会構造の変化云々がありまして、社会保障国民会議あるいは安心社会実現会議、麻生内閣、その前含めて自民党内閣が続いている状況の中においての今後の必要となる社会保障制度の機能強化や改革等に関する提言が行われてきたという事実をある意味で謙虚に認識をされ、こうした中で、近年では、年金についての支給開始年齢の引上げ、マクロ経済スライドの導入等、医療については高齢者医療制度の創設、それから医療費適正化の総合的な推進等、また介護については介護保険制度の創設、予防重視型システムの導入等、子育てについては保育所の基盤整備等、各分野で様々な見直しが行われてきたということを厚生労働省として申されている部分ですね。
 ですから、その一つ一つを見れば、あのときにはそうだったなと、対立の構造になったなと、このときにはこういう修正を入れてこれでまとめたなと、いろいろ経緯はあると思うんですが、この一連の流れの中においての社会保障の様々な要因の変化の中において、厚生労働を担当される現場の大臣は、今は民主党が担当されておられますが、その前は違った形での政党から大臣が出られて、各大臣がそのある意味での課題の大きさに愕然としながら目の前のことを対処をされているというふうにも思うんです。
 私が当選をしたころの厚生労働大臣は大内啓伍さん、民社党の方でした。その前は、議員になる前ですが、私はこの参議院で秘書をしておりましたので、宮澤内閣の最後の方は丹羽雄哉先生がされておられました。その後、細川政権から羽田政権に替わって村山政権ができてくるわけでありますが、そのときには井出正一先生、あるいは忠良先生、社民党のですね、がされて、その後、橋本内閣になって、橋本内閣のときには、あれは橋本内閣のときに小泉さんになるんでしょうか、ちょっとその辺は。それから菅さんですね、という形の流れができている中においての各厚生の、あっ、ごめんなさい、橋本内閣のときにさきがけの菅さんが厚生大臣になられて、それから橋本内閣の第二次内閣のときに小泉さんが入ってこられると、こういう構造になったと思います。
 こういう状況の中において、各大臣が社会保障の様々な制度の改革論、理念論をとらえながらやってくるわけでありますが、今回の厚生労働省のペーパーを見てみますと、やはりいつになくその危機感の大きさというのを痛感をするわけでございます。
 考えてみれば、九十二兆の予算を組んでみても、使える部分というのは五十兆プラスアルファ、その状況の中においての二十九兆が社会保障関係で使い、その後の、一体どこにお金を使っていくんだといっても、公共事業や文部科学予算あるいは防衛予算も五兆プラス・マイナス・アルファという状況ですから、大きな項目といえば、過去に積み重ねた国債の元本償還と利払い、これがどうでしょう、二十二兆円ぐらいあるんでしょうか、それから地方交付税交付金で十七兆円ぐらい、こういった形での使いようでありますから、厚生労働予算の中での、あるいは一般会計の中においての厚生労働予算を確保することの難しさというのは、各大臣が毎回苦しんでおられる部分ではないかなというふうにも思うわけでございます。
 そういった中において、なぜ党派に関係なくこの社会保障の議論というのは、最終的には財源論との闘いの中において、国民の社会保障における、あるいは社会福祉のサービスを少しでも向上させていかなければならないのかと、そういう議論に立ち至るときに、それでもなお社会保障制度の安定性と持続可能性の観点から更なる改革が必要であるということを言われているわけでございます。
 憲法二十五条の解釈という問題もあります。大臣は法曹関係者でありますのでそらんじておられるんでしょうが、私などは余り覚えておらないもので、時々この議員手帳を見ながらやるわけでありますが、二十五条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と、ここは大変有名なところですが、それに続く第二センテンスで、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」というふうに、憲法にこの第二センテンスで書いてあるわけであります。
 ですから、与野党を問わずといいますか、現実に政権交代がリアリティーを帯びる中においては、常にどの党の方がそこに座られるか分からないという状況が提示する中においての社会保障改革の連続性、そして憲法に、国会あるいは国、国会議員は全ての国民の代表でありますから、そこに規定されている役割、これが社会保障を担当する厚生労働委員会での役割でありますし、多分そこに所属している委員は皆感じるからこそ真剣に議論をし続けているんだと思いますが、この憲法二十五条の特に後半のセンテンスの解釈について、大臣から御教授をいただければと思っております。
#13
○国務大臣(細川律夫君) 社会保障の充実、これは大変大事なことであると思います。
 今、長浜委員がお話しになりました憲法二十五条、これは戦後、新憲法ができたときに、この憲法の大変特徴の一つとしてこの二十五条が挙げられておりました。これは、日本という国が社会国家あるいは福祉国家を目指すんだと、こういうような、そういう国の姿、これも示しているということで、大変重要な規定であるというふうに昔習ったところでありました。
 そういうときに、先ほど読み上げられましたけれども、社会保障とそれから社会福祉、これが並列的に記載されていると、これをどういうふうに社会保障と社会福祉をとらえるかということがいろいろ議論もされてきて、本当にいろいろな議論がありましたけれども、一つには、社会保障は所得保障だと。憲法は、所有権の自由ということで自由主義的な原則を取っておりますけれども、しかし貧富の差が生じる。その場合の所得保障というのが社会保障のところで、そしてまた社会福祉というのは、福祉サービス、これを指すんだという、そういう見解も当初あったところでございます。
 しかし一方、社会保障制度の構築といいますか、社会保障等がどういうものであるかということを大きく位置付けましたのが昭和二十五年の社会保障制度審議会、この勧告でございました。そこでは、社会保障は包括的な概念ということで、社会保障を構成する制度として社会保険とかあるいは社会福祉が位置付けられていると、こういうふうな勧告になったところでございます。
 現在は、この昭和二十五年の社会保障制度審議会の勧告のこの用法が一般的でありまして、今般の厚生労働省案におきましても、社会保障制度は、まず、自ら就労して自らの生活を支えると、こういう自助がまず第一、そして次に、社会保険、みんなで助け合うと、こういう社会保険による共助、そして三番目が、社会福祉や公的扶助によります公助と、この組合せで形成をされているのが社会保障でありまして、特に共助を重視した社会保障機能強化を今回の案などでは強化をいたしていると、こういうところでございます。
#14
○長浜博行君 そういった経緯を踏まえて、今回の厚労省のペーパーの中においては、今回のこの検討結果というものは、党派に関係なく私たちが直面している社会保障問題の課題に対して、厚生労働省内で率直に議論した内容を取りまとめたということまで書いてあるわけですから、是非これを、野党の方々といいますか、現在の野党ですが、将来の与党になるかどうかというのは先ほど申し上げましたとおりでありますが、担う部分の中においての是非皆様方にも御理解いただけるように厚生労働省としては御努力をいただくと同時に、各党に、全部ではありませんけれども厚生労働大臣経験者もおられるわけでありますので、お名前は避けますが、そういった皆様方と大臣自身が御意見を交換されながら、社会保障のラウンドテーブル、当然私ども、委員会の中においては、大変理解のある理事の皆様を中心に円満に理事会を運営をしながら議論の場をつくっていくという努力を続けておりますので、社会保障の問題には、そういった角度で、置かれている状況を認識をしながら取り組んでいただければとお願いをする次第でございます。
 このサブテーマの中においての一つのキーワードは、世代間公平ということを取り上げています。世代間公平を取り上げると、あるいは世代間の不公平があることで世代間対立を招くのではないかな、こういう危惧がある反面、それよりは、日本には、教育システムの中において、社会保障とか、例えば年金の賦課制度の意味合いとか、これは別に大学の試験に出るとか出ないとかじゃなくて、日常生活の中における社会保障なり社会福祉の現状を教える場がないのではないかな、逆にこういう指摘をする場面もありますが、まずはその世代間公平の問題と、それから、それが次の世代、これを担っていく次の世代での教育の在り方について、御意見があれば、お二人、伺えればと思います。
#15
○大臣政務官(岡本充功君) まず、世代間のいわゆる不公平感があるんじゃないかという御指摘について私の方からお答えをさせていただきます。学校教育については、小宮山副大臣がお答えになられると思います。
 まず、委員御指摘のとおり、なかなか、若い方にとって社会保障というと、どうも高齢者に対しての給付というイメージがあったり、直接的に自分が関係がないと思われる若い方もいらっしゃると認識をしておりまして、やはり若い方にもこの社会保障の意義というのを感じてもらわなければいけないと思っています。
 現実的には、今社会保障で給付されている様々なサービス、高齢者の皆様方に向いたものが現実的に多くある一方で、その費用がやはり赤字国債に頼っているという実態も避けては通れない現実であります。こういったところを勘案しつつ、どのようにこの社会保障と税のバランスを取っていくかというのは、まさに世代間給付と負担のアンバランスの解消にもつながっていくんだろうというふうに考えておりまして、今回指摘をさせていただいたところであります。
 様々な課題がある中ではありますけれども、単に世代間の問題に特化するわけではありませんが、全ての世代を通じて社会保障の所得の再分配機能を強化するような方向性が出していけないか、先ほど大臣からのお話もありましたけれども、共助の考え方をどのように持続可能な社会保障制度の中に取り込んでいくか、これが一つの課題だろうというふうに考えております。
#16
○副大臣(小宮山洋子君) 世代間の公平ということで、これまではどうしても社会保障というと年金、医療、介護、高齢者のものに特化されているような印象がございましたけれども、これからはやはりこれからの担い手となる若者、将来のやはり子供たちにも全体に行き渡るものにしようというのが今考えられていることで、そうなりますと、その担い手となる、あるいは当事者となる子供たちにもしっかり社会保障の教育もしていかなければいけないというのは御指摘のとおりだと思います。
 そういう意味では、社会保障教育につきまして今厚生労働省と文部科学省でプロジェクトをつくって、どのように教育をしていくか、小中高校あるいは大学での教育についても検討をしているところでございますので、また委員の皆様の御意見も伺いながら、しっかりとそうした教育も若い人たちに向けてしていけるようにしていきたいと思っています。
#17
○長浜博行君 三役の皆様、どうぞよろしくお願いします。
 終わります。
#18
○高階恵美子君 おはようございます。自由民主党の高階恵美子でございます。
 私の方からも、最初に、次代の社会保障体系を構築するために必要な議論の在り方について少し大臣のお考えをお伺いしたいと存じます。
 今ほど議論となりました社会保障改革に関する集中検討会議へ提出された報告書についてですけれども、内容を拝見させていただきますと、私も率直なところ、何というか、言葉の羅列だなといったような印象を受けております。これは、解釈していくと、ここのところが大きな柱になってくるんだろうなとか、ここは削られていったんだなといったようなことを思いながら言葉を読んでいくわけなんですけれども、正直なところ、これでは次代の人口構成の変化、あるいは国民の社会保障に対する様々なニーズに十分対応できないんじゃないのかなといったような感想を持ちました。
 三・一一以降、次代の社会構造に適応した新しい枠組みを考え直さなければいけないということはもう明白だと思います。従来の枠組みを焼き直すだけの小手先の改革ではむしろ焼け石に水で、現場との乖離が進むだけ、もうちょっと実現可能性の高い、そして生活者が求めるような社会保障の新しい体系というのを具体的に検討していく必要があるんじゃないか。その際には、もっと国民参加の視点が必要ではないかというふうな思いがございます。
 これまで、どちらかというと、今までつくってきた枠組みを上手に先に向けて発展させていくといったような形での取組、工夫が一生懸命なされてきたとは思うんですけれども、その一方で、人口が減っていく、働き手の数がうんと減っていく、その中でどのようにして、この国に生まれて良かったとか、もっと働いていて楽しいと思いたい、家族を持ちたい、暮らしていて本当に楽しいと思えるような、そういう社会づくりをしていくためには、もうちょっと時代の期待に合った、国民の期待に合った、声を反映した政策づくりが必要だというふうに思うんです。
 幅広い議論の場をもっと工夫していただきたいというのがお願いなんですけれども、いかがでございましょうか。
#19
○国務大臣(細川律夫君) それは、高階委員のもうおっしゃるとおりでありまして、いろいろな国民各層の御意見を反映しながら、この社会保障、あるべき社会保障制度を確立をすると、こういうことが大変大事だというふうに思っております。
 そこで、私どもといたしましては、厚生労働省案として今回提起をさせていただきましたけれども、この内容につきましては、先ほども申し上げましたとおり、これまでいろいろと社会保障改革について、これまでの政府、あるいはこれまでの各政党、いろんな御意見を出され、いろいろと改革をまとめておられました。それらを十分に参考にして、そしてこの改革案にまとめるということで、今回、何としてもこの社会保障改革を成し遂げたいと、こういうことで、この集中検討会議でもいろんな団体やいろんな方から、有識者の方から御意見も聞いてまいりました。
 そこで、今、厚生労働省案として本当のたたき台を提起をいたしまして、これから議論をしていただくことになりますけれども、その議論した結果について、これは当然、国会でもいろいろと御議論もしていただきたいと思いますし、それから各党間でいろいろこれに対しての注文なり議論をしていただいて、私どもとしては、何としてもこの社会保障制度、これを改革して、若い人も将来に当然夢が持てるような、そういうしっかりした制度にしていくということでやってまいりたいというふうに思っておりますので、どうぞ委員におかれても、いろんなところでこの社会保障改革案に対しての御議論をしていただき御意見を賜れればというふうに思っております。
#20
○高階恵美子君 ありがとうございます。
 今回の国難以降、先に向けた取組はスピードアップしなきゃいけないというふうな状況になっているんだというふうに思います。その中で、例えば、二十年後には一年間に亡くなる方の数自体が今の一・五倍ぐらいまで増えていくだろうと。国民の希望は在宅で最期まで住み慣れた家でという希望があるということも分かっているんだけれども、それがなかなかできにくい現状にある。病床改革や機能分化だけでは対応が十分ではありません。その点、社会福祉をもう少し拡充していかなきゃいけない、じゃ財源の措置をどうするのかといったようなこともございます。
 私ども自由民主党でも、実は月に二回程度勉強会というのをずっと開いてまいりまして、この三月四日には、厚生労働部会の中で、穏やかな最期を保証するコミュニティづくりということをタイトルとしました中間的な報告書を取りまとめさせていただいております。この中でも、例えば何年後までに在宅でのみとり率を何%まで持っていきましょう、そのための人的、物的体制をどういうふうに整えましょうと、これを真剣に議論するということを明記させていただいておりますので、是非、私たち政治は、死と、何といったらいいんでしょう、真正面から向き合いながら、そして最期まで命を大切にするということを見ないふりするわけにはまいりませんので、この点、是非お含みおきをいただきたいというふうに思います。
 さて、私は今日、中心に議論させていただきたいと思いましたのは、今こそ公衆衛生の見地からの取組が必要なので、是非ともここは総力を挙げて、国民全体の衛生に関する行動、そのスキルアップを図っていっていただきたい、そのために大臣にも是非とも御協力をいただけないだろうかというふうな思いから、食品安全支援策の実施等についてお伺いをしたいと思います。
 この度発生いたしました腸管出血性大腸菌感染症事件の発生と被害の拡大、そして事後の対処状況について、今この時点まで至って、大臣にこの件についてどのような感想をお持ちかをお伺いしたく存じます。
#21
○国務大臣(細川律夫君) 今回の焼き肉チェーン店で起こりました食中毒、この食中毒によりまして四名の方がお亡くなりになっております。また、多数の方が重篤な状態になっているというような、こういう結果が出ましたことは本当に私としては遺憾に思っておりまして、こういう問題が起こったことについて、厚生労働省としての指導が足りなかったかどうか、こういう点についても十分今回検証しなければというふうに思っております。
 そういうことで、今回の事件については本当に重大な事件と思っておりまして、これに対しては、再発を防止をすると、これに厚生労働省としては全力でやっていかなければというふうに思っております。
#22
○高階恵美子君 私は、起こるべくして起こった、そして事後の対処が不十分であった大事件じゃないかなというふうに思っています。これは行政、関係事業者等の認識不足の連鎖によって発生し、二次感染の被害まで起こしました。再発があってはなりません。
 大臣、この間の対応策の検討をするプロセスの中で、感染症の成立要件というのは十分把握しておられると思いますけれども、感染症が成立するためには大きく三つの要件がございますね、感染源、そして感染経路、感受性を有する宿主。このどこかを断ち切ればこういった感染症は成立しないわけなんですよね。ですから、病原性を持っているものを排除するとか、あるいはその経路を遮断するとか、ワクチンを打つなどして自己の防衛力を高めるとか、そういった方法をそれぞれの感染症ごとに分けて対策を立てているわけなんですけれども、例えばこの食中毒の場合、そのどこを断ち切ると良かったのか、ここのところはもう既に明白、だけど、それがうまいこと機能しなかったからこういった事件が起きているわけですよね。
 現状でその様々考え得る対策のうち、どこに落ち度があったのか、分析状況、把握されている、今の段階で思われているところで結構ですので、教えていただきたいと思います。
#23
○政府参考人(梅田勝君) 厚生労働省といたしましては、四月二十七日に富山県から食中毒発生の報告を受けて以来、この焼き肉チェーン店のほかの店舗や卸元の食肉販売業を所管する自治体に対し必要な調査を要請するとともに、国立感染症研究所において、患者由来の腸管出血性大腸菌O111やO157の遺伝子の解析、疫学の専門家三名の現地への派遣を行うなど、自治体の調査を支援しているところでございます。
 現在、富山県等の関係自治体において疫学調査及び細菌検査を実施するところでございます。議員の御指摘の感染経路について重点的に調査を行っておるところでございます。
#24
○高階恵美子君 感染経路対策を重点的に実施しないと防止できないということなんですけれども、ところが、平成十年に出されました生食用食肉の衛生基準には罰則規定がございません。食肉の生食のリスク対策としては不十分な、いわゆる生煮えの通知だったわけです。このため、都道府県などで食品衛生の第一線に立っている担当者の皆様からは、再三にわたって食品衛生法に基づく規格基準を設定するようにと要望が出されていたはずです。これまでの間にも毎年類似の事案は発生しております。被害はそれほど大きくなかったということはあるかもしれませんけれども、何度も何度も繰り返しているわけですよね。
 昨年の件数でいいますと、ノロ、一万四千七百人、カンピロバクターは二千九十二人、腸管出血性大腸菌、三百五十八人と出ているわけです。腸管出血性大腸菌については、もう原因が特定できたもの全てが食肉によるということが明確になっている。
 この間、秋に向けて法的整備を行うというふうにお答えをいただいてはおるんですけれども、その法整備が整うまでの間に、生食用食肉を提供する飲食店内で加工処理等に係る掲示をするようにという指導もされたり、あるいは、六月五日まででしたか、現状調査と適切な指導を行うという通知が出されているようではありますが、私はそれではちょっと足りないだろうという思いが実はしております。指示したところで再発は起こり得る。
 じゃ、どうすればいいのかということなんですけれども、鮮度が高いということと清潔な取扱い、衛生的な取扱いでもって安全なものを提供するということは違うのだということをきちっとインフォメーションしていただいて、そして、適切な対応ができるようなことを事業者、消費者、そして対応に当たる食品衛生の行政の職員の皆様にも改めて少しかみ砕いて指導をしていただけないかなという思いがございますが、いかがでしょうか。
#25
○政府参考人(梅田勝君) 議員御指摘のとおり、鮮度とこの感染については全くこれは別のものであるというその認識を踏まえまして、この食肉の生食の危険性に関する政府広報等を通じた普及啓発、これについては更に力を入れてまいりたいと考えております。
#26
○高階恵美子君 特に憂慮すべきは消費者への支援が不足していることでありまして、大臣が唐突に会見の中で、不安があるなら食べさせないでと言ってしまうのでは、何となく国民にとっては突き放されてしまったような感じを持ってしまいます。効果的な対処方法をしっかり習得できるようなそういう手当てを是非考えていただきたいというふうに思います。
 生肉を食べる文化というのが急速に普及してきておりますので、特にお子さんにとっては、おいしそうに見えるものには手が出ます。ですから、安全に提供するためには、自分自身も自分で身を守らなければいけないのだよといったようなことを食育の中でその衛生的な行動と併せて教育していただくといったようなことも働きかけをお願いしたいというふうに思います。
 それでは、次なんですけれども、実は災害のことに関してちょっと長期的に心配をしていることがございます。
 この度の大津波についていろいろ現地でお話を伺ってみますと、南の方の海から真っ黒な波がうなり声を上げるように巻いて巻いて押し寄せてきたといったようなことを言われるんです。その真っ黒なあの色がとても恐ろしい、脳裏に焼き付いている、まぶたに焼き付いて離れないといったような声をお聞きするんです。
 今はどうなっているかといいますと、近くまで参りますと、そのエリア一帯が、もう物がございませんので、茶色く、薄茶色くベールが掛かったような感じに見える。そこまで、今、町じゅうに海底に堆積していたものが運び込まれた。それが粉じんとなって巻き上がっている状況の中で被災者の方々が生活をし、そしてそこで救援に当たっている方々が活動をしていると、復旧に当たっている方々が活動をしているという状況だと思うんです。
 日本は元々、結核の罹患というか既往のある高齢者の方も多いわけですし、こうした方々が長期間ストレス下にあり、そして栄養状態も十分じゃない、衛生状態が余り良くない環境の中で、集団で余り活動性の高くない生活を続けておられるということを考えますと、慢性の呼吸器系の何らかの機能障害を起こしかねない状況だということ、これすごく心配なんです。
 長期のこともさることながら、今やらなければいけないこととして、住民健診の拡充策を是非御検討いただきたいというふうに思うんです。胸の写真をしっかりと撮って、そして呼吸器系の機能障害を起こさないための具体的な行動方法を教えていただきたいと思いますのと、それに必要な防じんマスクであるとか手洗い用の物品等について是非細かな手当てをお願いしたいと思うのですが、この点についての対応状況などお伺いできますでしょうか。
#27
○国務大臣(細川律夫君) 今、委員の方から粉じんなどでのいろいろな被害に対しての対応ということでお話がありました。私も現地の方に参りました。宮城県の石巻というところにも現地で視察に行きましたけれども、確かに大変な瓦れきとそれからまた粉じんなどについての対策をしっかりやらなければというふうにそのとき思った次第でございます。
 委員が御指摘のように、現地では肺炎などの呼吸器の疾患が発生したり、あるいは慢性閉塞性の肺疾患などの持病が急に悪化しているというような、そういう状況にあるというようなことも報告も受けたりいたしております。
 厚生労働省としましては、この被災地の住民の皆さんに対しては、自治体やあるいは巡回する保健師さんなどを通じまして、手洗いの励行や、あるいはマスクの着用、あるいは作業時の散水などについて周知を徹底をさせているところでございます。また、保健師等の保健医療従事者が避難所とかあるいは仮設住宅などを巡回していくその中で、せきや息切れ等の症状がある、そういう被災者の方を見付けた場合には適切に医療機関につなげていくというような、そういうことが重要でありまして、そのことも指示もさせていただいております。
 国としては、これまで取り組んでまいっておりますことに加えまして、新たに作成する分野横断型のガイドライン、これを作成をいたしまして、徹底するように避難所の管理とかあるいは支援者に対してお示しをしたいということ、そういう取組をしていきたいというふうに思っております。
 また、今委員が御指摘の、肺疾患を早期に発見をして発症、悪化を予防するということも、これも大変大事でございます。御指摘のような胸部のレントゲン、これを必要とするという、これも含めまして、今後どのような健康チェックをする必要があるかどうか、検討をしていきたいというふうに考えております。
#28
○高階恵美子君 是非前向きに対応いただけますようによろしくお願いを申し上げます。
 ともすると、ITを活用しましょうと、情報をホームページにどんどんどんどんアップしていきましょうということが重要視されがちなんですけれども、ここは人海戦術なんだと思うんですね。やっぱりきめ細かな対応をしていくには、現地で直接声を聞き、具体的な対応をしていくということが本当に必要なんだと思うんです。
 私ども、やはり、戦後、ハエ、蚊対策を強化して日本脳炎を封じ込めていったりという日本の長い公衆衛生の歴史がございますので、こういうきめ細かな対応、人海戦術、顔と顔の見えるそういう具体的な予防の網の目というのを地域単位でつくっていくということを是非お支えいただければというふうに思います。
 なお、その際には、専門的な見地からのアドバイスというのも必要です。他の地域からも柔軟に対応が、後方支援ができるような、そういう広域的な支援のネットワークというのも是非強化を御検討いただきたいというふうに思います。
 この間、様々なことが行われてきているんですけれども、大臣、三月十一日以降、所管されている多くの業務の中で何本ぐらい通知が出たか、を発出したかというのを御記憶なさっておられますか。恐らく、たくさんで桁がもう分からないぐらい多いんじゃないかなというふうに思うんですけれども、現地に参りますと、もうぎゅっと一行に凝縮された文言の中に書き込まれていることの意味がなかなか分からなくて、通知はいっぱい来ているんだけれども、それのどこをどういうふうに自分が使えるのかが分からない、どう説明していいのかが分からない、窓口どこにあるのかが分からない、全部やれと言われるけど、僕たちもうキャパ超えているよと、こういったような声をよくお聞きするんです。そして、とにかく人が欲しいと、物も大事なんだけれども、きちっと対応していくための人が欲しいというようなことをお伺いするんです。
 私なりにこの間振り返ってみますと、様々な制度を活用し、そういう行政用語を翻訳して住民の皆様が活用していけるような具体的なアドバイスができる、そういう調整役であるとかソーシャルワークを専門とするような方々がしっかりと入り込むことが必要なんじゃないかなというふうな思いがいたします。
 例えば、民宿やらホテル、観光業界の皆様が受入先として手挙げをしてくれたけれども、利用者増えません、マッチングがうまくいきません。それから、避難所では、治療食が必要です、だけれども、例えばカロリーコントロールに必要な食事が供給されません、何とかしてくださいという声が届いて、通知は出ましたと言われるんですけれども、現実には自分の体調に合うような食事は届かないし、自分が休みたいと思うときに適切な受入先であるホテルまでにはたどり着けないという、こういう大きな乖離が続いたままなんです。
 もう二か月、今日、七十日目でしょうか。是非、この間に入って翻訳をしてくれるような方を省庁横断的に協力しそして体制をつくっていくということ、御検討いただけないでしょうか。これを最後の質問にさせていただきたいと思うのですが。
#29
○国務大臣(細川律夫君) 今、高階委員の方から御提案のありました点については、これは私も強く受け止めたいというふうに思います。
 厚生労働省の方で、これはいいだろう、これは是非やってもらいたいということで指示をしあるいは連絡をいたしましても、それが現場の方に徹底をしない、自治体の方でもなかなか理解していただけなかったりすることによって、結局は被災者の皆さんが大変御苦労をされていると、こういうことはこれはもうあってはならないというふうに思います。
 そういう意味で、今御提案がありました、いろんな自治体からの応援もいただいたりしまして、そういういろんな形での中央省庁と現場との間でいろいろと連絡といいますか、いろいろな形のコーディネートをしてくれるような方とか、そういうような情報がしっかり伝わるような仕組み、あるいは人員をどのように配置をしていくかということ、これは総務省の方とも御相談もしなければいけないと思いますけれども、先生の御提起については、これはいろいろと検討させていただきたいというふうに思います。
#30
○三原じゅん子君 自由民主党の三原じゅん子でございます。
 冒頭、東日本大震災でお亡くなりになられた方々にお悔やみを、そして、今もなお避難生活をされている方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 今、東日本大震災から二か月がたちました。困難に耐えて復興に向けて新たな生活を切り開いていこうという皆様に対して、今、政治の責任というのが問われているのではないかと思っております。日本の復興に向けた確固たる理念と、そしてそれに基づいた具体的な施策が必要なのではないかと思っております。
 私は、以前から親交があります福島県相馬市の立谷市長と震災後、翌日から連絡を取り合いまして、相馬市の被害状況などを伺っておりました。当然、私も震災後相馬市の方に伺いました。震災前に伺ったあの美しい海岸線とか数多く建ち並んでいた家々が津波で流されてしまっていて、非常に、大臣御承知のとおり、相馬市というところは、地震、津波、原発そして風評被害、それに避難区域から避難をされてこられた方々を受け入れるという、また大変な何重もの御苦労をなさっている自治体でございます。
 そこで、私もその相馬市に伺いまして、病院を二か所、そして避難所を数か所、そして、毎日、一日二回行われております災害対策本部の会議、これに出席させていただきました。ここでは、市の職員の方はもちろんですが、自衛隊、警察、消防の方あるいは医療関係の方々の生の声というのを聞くことができました。
 その医療関係の方々、そして被災者の方々からの切実な声として、本日は急患のたらい回しということについてお伺いしたいと思っております。
 まず、南相馬、相馬市の南にあります南相馬市で今顕在化しております緊急避難準備区域の入院規制の問題、大臣に政府としてのこの対応策を伺いたいと思います。
 震災前この地域は、一般病院として、南相馬市立総合病院、これがベッドが二百五十床です。大町病院百八十八床、小野田病院百八十九床、渡辺病院百七十五床、約八百床存在していたんですけれども、これが震災、原発事故以降、いずれの病院も原則として入院が停止されてしまいました。南相馬市の病院では、入院患者の方々が全員、転院搬送されたということでございます。そして、原発三十三キロの位置にあります鹿島厚生病院というところも、これ、みなし三十キロ圏内という福島県のルールによって入院規制を受けて、入院再開がようやく決定されたのが何と四月二十七日だったということでございます。
 このまま業務を再開できなければ、南相馬市の地域医療というのは崩壊してしまうのではないかと思います。現在、浜通り地区の医療関係者が切望しているのは、この増え続けている医療ニーズに対応するための三十キロ圏内における南相馬市内の入院の再開ではないかと思います。
 ここで大臣に伺いたいと思うんですが、現在も行われておりますこの入院規制についてどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
#31
○国務大臣(細川律夫君) 今委員御指摘のように、震災による被災者の皆さん方の医療の問題というのは、これは被災者の皆さんにとっても住民の皆さんにとっても大変重要なことでありまして、この点については、私どもも、しっかりした治療が受けられるような、そういう体制をつくっていかなければというふうに思っております。
 そこで、南相馬市の件でございますけれども、これにつきましては、私どももこの点についてはいろいろ心配もいたしましたし、地域でもいろいろと困っておられるというような、そういう声も上がってまいりましたので、実は、これは五月の六日でありますけれども、厚生労働省の総括審議官以下、地元の労働局も含めまして七名の方が南相馬市の方を訪問いたしまして、そこで市長さんと直接お会いをいたしまして、医療問題などについて打合せもさせていただきました。
 その結果、南相馬市立総合病院、このところなどで入院の患者さんが受け入れられていないということでありましたから、まずはやはり応急的に入院できるような、そういう体制を是非できるようにということで、まず、たしか五名だったと思いますが、まず入院できるようにいたしまして、一応対応ができるようになりました。
 今後とも、緊急避難準備区域でありますが、そこに住んでおられる避難者の皆さん方が医療についていろいろ御心配されないような形の体制を取っていけるように、これからも地元の皆さんと相談をしながら進めてまいりたいと、このように考えております。
#32
○三原じゅん子君 今大臣がお答えいただきましたように、南相馬市立総合病院でやっと五月九日に入院が再開、県から許可が下りたということでございます。そして、避難所などに配置転換されていた医療スタッフを呼び戻して、そして五月十六日からですね、入院再開となったと伺っております。
 しかし、震災から二か月以上たった五月十六日、これでやっと入院再開したんですが、大臣おっしゃったように、たった五床のみ、しかも七十二時間に限ってという、こういう限定がなされていると伺っております。こちらの病院は、震災前は被災地の救急医療の中核であった病院なんですね。そして、特に脳卒中を治療できるのはこの地域ではこの病院しかないんだそうです。
 また、私が行きました相馬市内の公立相馬総合病院あるいは相馬中央病院は、震災前からもう入院患者さんがいっぱいで、とてもこれ以上新たに救急の患者さんを受け入れるということはできない、特に、発症から時間がたつと命にかかわるという疾患であります脳出血ですとか心筋梗塞、こういうものには対応できないという、これが現状となっております。
 南相馬市内における最大の地区というのは原町区というところでございますが、この地区はちょうど三十キロ圏内に位置しております。この地域で現在、入院可能な病床数というのが五床しかないと。そして、毎日のように急患のたらい回しが生じていると伺っております。三月十一日から四月二十日までに、南相馬市内では二百八十五名の患者さんが救急搬送されて、うち九十七名は市外の病院に搬送されました。そして、緊急治療を要する脳卒中だけでも、何と四十五名の患者さんが発生しているということです。
 南相馬市では、入院規制が続いているために、今、五月十六日時点で入院できる病院は鹿島厚生病院、大町病院、そして南相馬市立総合病院の三つしかございません。そして、ベッド数も九十床しかないんです。そして、そのうち四十床は療養型の病床であると。ですから、一般病棟は五十床しかないというふうに伺っております。ということは、結果として、救急搬送される患者さんは福島市か仙台市に運ぶしかないということですね。約二時間掛かって南相馬市から福島市に搬送されるということは、これは対応のスピードが問われる脳卒中とかそういう患者さんの生存率が大きく下がってしまいます。ドクターヘリという、こういうのを使っているということもあるそうですが、悪天候や、あとは夜間は飛べませんので、問題の抜本的な解決策になるとは思えません。
 そこで、この地域で入院が許可されない理由というのは、大臣、何なんでしょうか。伺いたいと思います。
#33
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘いただきました被災地での医療の提供体制を整備するというのは大変重要な課題だと考えています。
 この南相馬病院のケースでいいますと、やはり医療提供体制を整えるためには、端的に申し上げまして、医師、看護師等の人員の確保というのが求められるわけでありますけれども、その人員の確保がまだ思うように進んでいないという背景もあります。また、様々な医療、例えば心筋梗塞一つ取っても、一人の医師でできるというわけではありませんので、様々なそれ以外の協力をするスタッフも必要となってまいります。こういった医療提供体制を整えていくというのは大変大きな課題でありまして、震災以前から被災地は、元々医療提供体制が必ずしも十分ではないというような状況にもあったわけでありまして、こういった体制の整備をどうしていくか。
 まさに先ほど御質問がありました、私たちがこの大震災を受けて、今回、大震災から地域の復興をモデルケースにしていきたいということを込めて、社会保障と税の一体改革の厚生労働省案の中の提言に盛り込んだところでありまして、こういった現実をしっかり見据えながら、地域で医療をどのように提供していくかということを私たちも真剣に考えていきたいというふうに考えております。
 委員からの今日の御指摘受けまして、改めて被災地での医療の提供体制整備に向けて尽力をしていきたいと考えております。
#34
○三原じゅん子君 しかし、助かる命を助けるというのがそもそも政府の役目なのではないでしょうか。現に地域で発生しておりますこの急患のたらい回しという問題は看過できるものではないと思っております。現状のように入院病床を閉鎖し続けるリスクということと、あと原発事故による更なる人的被害のリスクの双方を考えた場合に、私は、緊急時にすぐに避難できるような資材とか人を常に配置した上で入院規制というのを緩和すべきではないかと考えております。
 今、南相馬市における現状を具体的にお伝えしたんですけれども、この南相馬市を始めとします原発被災地における救急医療体制について今後どのように対処していこうと思っていられるのか、大臣にそのことをお伺いしたいと思います。
#35
○国務大臣(細川律夫君) 委員が御指摘のように、この救急医療、これは本当に大事なことだというふうに思っております。
 震災直後の緊急医療といいますか、それは全国からDMATなどの応援で対応させていただきました。しかし、こういうふうに避難生活が長くなっております。そうしますと、今大事なことは、やはり慢性病に対する対応と、それからその地域でいろいろ起こる救急の治療など、これにどう対応していくかということであろうと思います。
 その点につきましては、先ほども申し上げましたように、徐々に、震災でいろいろと被害を受けた病院などについてもだんだん回復をしてきて人もだんだん用意されてくるような、そういう、徐々にではありますけれども進んでおりまして、そこはいろいろと国の方も応援もしていきたいというふうに考えておりますが、これはやっぱり自治体と、特に医療の関係は県の方ともよく相談をしながら進めてまいりたいというふうに思っておりますので、今日、先生の御指摘いただきました御意見を参考にさせていただきながら進めてまいりたいというふうに思っております。
#36
○三原じゅん子君 そして、もう一つ問題があるんですが、脳卒中という問題もありましたけれども、精神科の分野の問題も発生しております。
 南相馬市の原町区そして小高区には、五百床あった精神科が今回の震災で全て閉じられてしまいました。この度の地震そして津波による死の恐怖におびえている子供たちの大きなストレスというのは、学校へ行きたくないとか、そのような症状で、いわゆるPTSDになっていると伺っております。しかし、こういうことに病院が、精神科が閉じられてしまうと何の対応もできないと思います。
 現在、福島医大から臨時に精神科の医師が派遣されている、それも相馬市にというふうに伺っております。今後ますますPTSDが問題になるというこの状況下で精神科医が南相馬市にいないというのは、非常に被災者の皆様の健康を守るということでもとても重要なことだと思います。
 このことについて、大臣、どのようにお考えか、お伺いさせてください。
#37
○大臣政務官(岡本充功君) 委員から御指摘いただきました、いわゆる心のケアというのは大変重要な課題でありまして、もちろん精神科の医師がいるというのも一つ重要なファクターではありますが、一方で、保健師等そのほかの皆さんのお力を借りて、いわゆる避難所での、また御家庭を訪問しながらの心のケアを行っていくということが重要なんだろうと思っています。
 病院にかかって、そして投薬を受けるというだけが精神科医療ではありませんので、そういう意味で、幅広くそしてきめ細やかなニーズに沿った対応を取っていくという意味でも、心のケアチームというのを作成いたしまして、福島県だけではありませんけれども、被災地に応援要請、お願いをしているところであります。
 現に、被災地にも厚生労働省の看護職員が、もう戻ってはまいりましたけれども、行ってまいったところでありまして、今後も地域のニーズに応じてこたえていきたいというふうに考えております。
#38
○三原じゅん子君 私は、今の政府が本当になすべきことをなしているのかどうかということ、これは、未来の日本に向かって明確な方向性とリーダーシップを示しているのかどうかということについても非常に疑問を抱いております。
 事は緊急を要することでございますので、是非、南相馬市を始めとする原発被災地域の患者の皆様の声を切実に受け止めまして、国の責任として是非迅速に対策を進めていただきたいということをお願い申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#39
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、牛肉の集団食中毒問題におけます食肉の衛生管理問題と、それから、原発作業員の方々の労働環境の改善という、この二つのことに関しましてお伺いを申し上げたいと思います。
 初めに、集団食中毒問題に関しまして伺います。
 富山県などの焼き肉店で生肉のユッケ、このことを食べたことによりまして腸管出血性大腸菌O111に感染をしまして、子供を含む四名の方が亡くなられました。また、百名を超す人が食中毒の症状を訴えております。大変痛ましい事件であり、原因の究明と再発防止策、講じることが大変大事でございます。
 そこでまず、どこからこの大腸菌O111が付着をしていたのか、経路の特定はできたのか、事件の原因について調査状況を報告いただきたいと思います。
#40
○政府参考人(梅田勝君) この集団食中毒の原因究明の調査状況でございますが、厚生労働省といたしましては、四月二十七日に富山県から食中毒発生の報告を受けて以来、この焼き肉チェーンのほかの店舗や卸元の食肉販売業を所管する自治体に対しまして必要な調査を要請いたしました。
 国立感染症研究所におきましては、患者由来の腸管出血性大腸菌O111やO157の遺伝子型の解析、疫学の専門家三名の現地への派遣を行うなど、自治体の調査を支援しております。
 現在、富山県等の関係自治体において疫学調査及び細菌検査が実施されておりますが、食中毒が発生した施設においては生食用食肉の衛生基準が遵守されておらず、さらに一般的衛生管理にも不備が認められたとの報告を受けております。さらに、福井県と富山県の患者由来の腸管出血性大腸菌O111及び横浜市の患者の同行者と富山県の患者由来のO157の遺伝子型がそれぞれ一致しましたので、各県市で発生した食中毒は改めて関連性の高いものであることが確認されております。
 今後とも、被害の全容把握と原因究明のため、関係自治体を厚生労働省としても支援してまいりたいと考えております。
#41
○山本博司君 今回の集団食中毒、本来は加熱用の食肉が生食用として提供されたものでございますけれども、焼き肉店側は生肉として仕入れた、こういうふうに言っておりますし、また一方、卸売業者は加熱用として納入をしたと、こう食い違っております。実際のところは、全国の食肉処理施設から生食用として出荷されている牛肉はないということでございまして、本来加熱用の牛肉を焼き肉店の判断で提供をしているわけでございます。
 そこで、この事件を受けて、今、保健所を中心に緊急監視を行っているということでございますけれども、現時点での対処はどのようになっているのか、生肉を食べることは可能なのか、不可能なのか、その対応状況をお聞きしたいと思います。
#42
○大臣政務官(岡本充功君) 今委員御指摘がありましたように、屠畜場から出るときの肉、その枝肉をやはりきちっと加工をして、衛生的な処理をした上で生食用の食肉としてその肉が提供されていると。その提供された肉につきましては、五月十日付けの通知で、この加工を行った施設の名前、また実際に生食用の加工の有無について文書で確認ができるよう指導をしたところでありまして、委員から御指摘がありましたように、いわゆる加工施設、そして飲食店の間で、生食用だ、違う、こういった話にならないようにしなければいけないと思っています。
 先ほど委員から御指摘がありましたように、屠畜場から出た肉をきちっとトリミングをして加工をする、これは既に平成十年にその取扱いについて示したところでありますけれども、これに基づいてきちっと加工をした、そして衛生的に管理をされた肉でなければやはり生食用には適さないわけでありますし、また、かねてよりお願いをしておりますけれども、小さなお子様やまた高齢者の方など、生食をやめていただきたい方につきましても、きちっと今後周知を図っていかなければいけないというふうに思っております。
#43
○山本博司君 今政務官からもお話ございましたけれども、平成十年のこの厚生労働省の生食用の食肉の衛生基準、これを設けて、トリミングなどの処理を行うようにという局長通知を出しているわけでございます。ところが、この通知では法的な強制力がない、目標ということになってございますので、安全は生肉を提供する側の店の側に委ねられていると、こういう状況でございまして、現にこのトリミングを行っていない生肉が今回消費者の口に入ったということでございます。
 そこで、大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、これまでの対応ではこうした食中毒は防ぎ切ることはできないと思うわけでございます。今よりもっと厳しい対応を速やかにする必要があるということが多くの方からの声でもございます。生では食べないで、このように一方では訴えていきながら、現状を追認をして、生で提供するならこの基準を守ってくださいと、こういうふうな形というのは大変分かりづらいというのがあるかと思います。当然、この食品衛生法に関する基準の見直し、これが必要であると思います。再発防止策をいつまでにどのようにやるのか、大臣にお聞きしたいと思います。
#44
○国務大臣(細川律夫君) 山本委員御指摘のように、これまでの定めていた基準ではこの食中毒発生が防止をできなかったと。逆に私、反省をいたしておりますのは、しっかりした法律で規制をして、そして法律的に業者に対しての処罰なりができるような、そういう規制ができていたならば、あるいは今回の事件も起こらなかったんではなかろうかというような、そういうような反省もございます。そういう意味では、私は、今回のこの食中毒事件を受けまして、しっかりとした再発防止の体制をつくらなければというふうに思っておりまして、委員が御提起いただいておりますように、食品衛生法で刑事的な処分、それから行政的な処分もできるような、そういう体制にしていきたいというふうに考えております。
 いつからそれをじゃ、やるのかと、こういうことでありますけれども、その点につきましては、この基準作りにつきまして食品安全委員会の方でいろいろと御検討もいただかなければなりませんし、また厚生労働省の中での審議会の検討もいただくと、またパブリックコメントもやらなければいけないと、こういういろんな手続がございますので、そういう意味で、その手続を最大限短縮いたしまして、できるのが、九月いっぱいぐらいでその手続が終わるであろうというふうに考えておりまして、十月からの法施行がしっかりいくような体制にしたいと、このように考えております。
#45
○山本博司君 是非、早い審議を含めて、一刻も早くこういう今の、非常に不備があるわけでございますから、それを認められて体制を考えていくということでございますので、今の大臣がおっしゃったスケジュールを含めてやっていただきたいと思います。
 一方、今度は消費者庁にお聞きをしたいと思います。
 秋にも罰則も含めた新しい基準を提示をすると、こういうふうに大臣からも答弁ございました。それで、この新しい基準を受けて、今度は消費者である国民に対しまして、この表示があるから、一定の基準をクリアしているから安心であると、こういうふうに分かりやすい表示をすることが今度は求められるのではないかと思います。例えば、トリミングの講習を受けていた店に関しましては、受講したことを示すマークのようなものを表示するとか、様々な形で分かりやすい表示、そして丁寧な周知も含めてしっかり対応をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#46
○政府参考人(原敏弘君) 生食用の食肉につきましては、厚生労働省で行う規格基準に合わせて、食品衛生法に基づく表示基準が必要だというふうに私ども考えております。それで、いわゆる規格基準の施行と併せて表示基準も施行できるように、消費者庁におきまして手続を進めていく所存でございます。
 また、表示基準につきましては、今委員御指摘のとおり、消費者にとって分かりやすい基準ということになるよう検討するとともに、その内容につきましては広く周知徹底を図っていきたいというふうに考えております。
#47
○山本博司君 是非、食の安全ということは大変大事でございますので、しっかり対応をしていただきたいと思います。
 次に、原発作業員の労働環境問題に関しましてお聞きを申し上げたいと思います。
 作業員の皆さん、本当に、事態の収束に向けて困難な業務に本当に果敢に取り組んでいただいております。心から感謝と敬意を表したいと思うわけでございます。
 こうした大変重要な役割を担っている作業員の方々、劣悪な環境で取り組んでいるという報道が、ずっと報道がございます。大変残念なことでございます。
 今月、五月の六日から九日まで現地で診察をした産業医である谷川愛媛大学教授からは、この現場の作業員について、休む場所がなくて疲れが隠せない状態である、うつや脳卒中などの発症リスクが高まっている、毛布が使い回しのために疥癬予防が課題である、いわれのないバッシングで精神的にも傷ついている、継続的なフォローが必要であると、このようなことの報告がございました。こうした状況がまだ続いているということであれば、大変労働安全衛生上問題であると考えるわけでございます。
 監督署が立入検査などを行う必要があるのではないか、こういう指摘もございます。また、今後、夏に向けて、防護服、大変熱中症になる可能性もございますし、食事や寝る場所、入浴の確保、生活環境を改善をしていく、労働生産を高めるということが一日も早い収束につながっていくと思います。
 東京電力ではこれまでも環境改善に取り組んできたということでございますけれども、こうした作業員の生活、職場環境の改善、先日、十七日に発表をしました原発事故収束に向けた東京電力の工程表の中にも取組が示されております。どのような取組なのか、経産省からお聞きしたいと思います。
#48
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 まず、作業員の労働環境についてでございます。
 こちらの方につきましては、これは四月の十七日になりましたけれども、既に、経済産業大臣の方から東京電力に対しまして、改善をしてくださいというふうな指示を既に行ったところでございます。例えば、二段ベッドを百二十台既に設置されているというふうな意味での、一方はもう既に対応されておりますし、例えば五月中にはシャワー室の設置、増設、あるいは食事の改善と、そういったものが着々と進められていくというふうに我々としては認識してございます。
 今先生御指摘の、一昨日、東京電力の方から道筋が、これ改訂版という形で出されました。そこの中では、例えば七月までに仮設の寮を整備するというふうな話、あるいは七月上旬までに現場休息施設の増設を行うというようなことを事業者としての改善というような形で明示的に示されているところでございますし、それに対しまして、政府としての行動ということにつきましては、例えば被曝低減措置などの作業安全の管理体制、そういったものをしっかりと監視をしていくと、政府としてもそういう監視体制を強化する。あるいは臨時の健康診断をちゃんとやっていただくと、そういった形の監督体制の徹底といったものを進めていきたいというふうに考えてございます。
#49
○山本博司君 しっかりこれは国が責任を持ってやっぱり対応していかないといけないと思いますので、工程表が実際それがどうなっていくかということも含めて、しっかりお願いをしたいと思います。
 五月十四日に、六十代の男性作業員が作業中に意識を失いましてお亡くなりになられました。大変痛ましいことでございますけれども、死因について、放射線との関係性のことについて調査状況を報告いただきたいと思います。
#50
○政府参考人(金子順一君) 福島第一原発におきましては、大変厳しい状況の中で作業が進められております。そうした中で、五月十四日に作業員の方がお亡くなりになるという大変痛ましい事態が発生したわけでございます。
 すぐに福島労働局におきまして調査を実施いたしました。現段階で判明しているところでございますけれども、一つは、被曝線量の累計は〇・六八ミリシーベルトであったと。それから、所要の保護具、マスクについては着用していたということが分かっております。作業員の方の死因でございますけれども、心筋梗塞ということで報告を受けているところでございます。
 こうしたことで、種々の作業環境が影響した上でのことかと思いますが、この点については更に今後調査を進めていく必要があると、こういうふうに考えております。
#51
○山本博司君 この作業員の方、第一原発の作業をする中で、朝の六時五十分に発症をして、いわき市の病院へ搬送されたのが九時七分、二時間以上掛かったとのことでございました。当日その場にはお医者さんがおりませんので、東電の社員が、医療班のメンバーが立ち会ったということでございますけれども、心筋梗塞ということで、じゃAEDが設置されたのかどうかとか、この原発からの救急搬送体制十分だったのかどうかとか、様々な点があるわけでございます。
 この原発での救急搬送体制、現状をお聞かせいただきたいと思います。
#52
○政府参考人(中西宏典君) 御質問でございます福島第一原子力発電所のこの事象、今回の傷病発生時に、実際には東京電力の発電所内でAEDを含みます初期的な必要な対応を行ってございますし、その後、Jヴィレッジという、これは発電所からちょっと離れたところにございますいろんな支援体制を構築している場所、そちらの方では常勤いたします救急専門医による処置を一応受けてございます。その後、先生も御指摘のように、磐城共立病院の方に搬送されたというような形で対応は行っているところでございます。
 しかしながら、この作業員が倒れたときには発電所の中に東京電力の産業医が常駐していないという時間帯でございましたので、そういったところにつきましては今後の改善点だというふうな形で認識しておりますし、我々としましては、東京電力をちゃんと指導していっているというふうなことに考えてございます。
#53
○山本博司君 今回は被曝障害による緊急搬送ではなかったわけでございますけれども、これがもし被曝されて重篤だった方が発生をしたという場合にどうなのか、一人ではなく、多数、大勢の方が発症をした場合はどうなるのかということが一体どんな形で行われていくのか。今実際言われましたけれども、Jヴィレッジというのは二十キロ離れております。そういう一次医療圏の問題、これをどうしていくのか。拡充をしないといけないと思いますけれども、二次医療圏は更に遠い福島県立の医科大学、こういう連携も含めた万全の体制を取っていかないと、そういうシミュレーションをどうしていくかということが、今回のケースでも非常に不備が指摘されているわけでございます。
 この辺の体制に関して見解を伺いたいと思います。
#54
○政府参考人(中西宏典君) 今御指摘の、体制どういうふうになっているのかというふうなことでございます。
 原子力事故発生時の緊急時の被曝医療体制、そういったものを構築するというのは極めて重要だということは認識はしてございます。このため、我々は、これ通常からでございますけれども、防災基本計画、そういったものをあらかじめ準備してございます。その中には、基本的に、例えば文部科学省を中心にこういう被曝医療関係の体制を構築するというようなことで、一応全体の体制は整備してございます。
 ということでございますけれども、万が一、例えば今回のような福島発電所においていろんな復旧作業が行われると、そういった中で、現地で被曝が万が一起きてしまった場合、そういったことにつきましては、傷病者発生時のマニュアルといったものが作ってございます。先生今御指摘のように、第一次対応、第二次対応と、そういうとこら辺まで一応自治体の協力、例えば救急車をちゃんと配備してもらうとか、自衛隊のヘリによる搬送体制と、そういったものを含めて一応その防災計画の中に定められて、各機関は対応できるように準備をしているところでございます。
#55
○山本博司君 今回も東電の車でこのヴィレッジまで行って、救急車はそこからいわきまで連れていったという形でございまして、この救急の、今回の事件の対応で、どの部分、どこがどうなっているかということをお聞きをしたときに、いや、総務省の消防の方、分かりませんと。で、厚労省も管轄ではないんで分からないと。では、原子力の問題で、じゃ経済産業省かといっても、やはり被曝の問題はこれは文科省の管轄ですとか、こういう様々、一番大事なこういう点に関して責任の所在がはっきりしていないわけでございます。
 このことを、一番大事な問題に関して、大臣、どう思いますか。
#56
○国務大臣(細川律夫君) 今委員が御指摘になりましたとおり、原発での作業員が被曝をして、そして治療を受けなければいけないときにしっかりした体制ができていないと、こういう御指摘でございます。
 したがって、私どもの方といたしましても、作業員のこの被曝管理あるいは健康管理ということについては私どももしっかりやっているつもりでありますけれども、万が一のときの救急医療、これについては、委員が今御指摘がありましたその点について、いざというときにはしっかりした対応が取れるような準備を進めていきたいというふうに思います。
#57
○山本博司君 今週の月曜日に、私、愛媛県のふるさとの伊方原発に行ってまいりました。福島と同じように二千名近い方が本当に一生懸命働いていらっしゃいました。そういう方々、当然下請の方が大半でございます。その方々に対する健康管理が万全なのかどうかということが大変大事だと思います。今回、今の体制では、この放射線物質の吸引などで起こる内部被曝、これが十分チェックできていないんじゃないかという、こういう指摘もございますし、従来基準であるこの被曝線量、累計百ミリシーベルトを超えた方、三十人以上に達しているということでございますし、これは就業機会の制限を受けかねない、そういう可能性もございます。
 労働安全衛生法の規則では年二回の健康診断が義務化されておりますけれども、退職後の規定はありません。作業員が退職した後でも被曝線量や健康状態、長期的に継続的に調べるデータベースの構築が必要でございます。この健康管理という面で見解をお伺いしたいと思います。
#58
○副大臣(小宮山洋子君) おっしゃるとおり、離職した後も長期的に健康管理をする必要があるということで、データベースを作るということを先日も答弁もさせていただきましたが、五月十七日に原子力災害対策本部から出しましたいわゆる工程表の中にも、離職後を含めて長期的に被ばく線量等を追跡できるデータベースを構築し、長期的な健康管理を行うということを入れてございます。
 今、具体的なデータベースに何を入れるかということを検討しているところですが、基本的な氏名とか生年月日のほかに、作業とか被曝の状況といたしまして、その事業場名や緊急作業開始までの被曝線量、緊急作業以降の被曝線量、緊急作業で従事した業務の内容、こうしたことを入れること。また、健康診断の結果、通常のものに加えまして、その電離則健診による白血球数ですとか、あとは、原爆の健診を前提にいたしましたがん検診、こうしたものもデータベースの中に入れたいと考えております。
 ただ、前段でおっしゃったように、まずは確実に被曝線量を内部被曝も含めて測定をして記録をし、保存をすることが大事だということで、これも東京電力の方に指示をしているところでございます。
#59
○山本博司君 実際この百ミリシーベルトを受けた方、何名ぐらいいらっしゃるのかとか、細かくお聞きをしたんですけれども、データが出てまいりませんでした。しっかりそういうことも含めてお願いをしたいと思うわけでございます。
 それから、最後に大臣、この被曝線量限度を変更した理由を含めて、これは労働者の方々の保護にならないんではないかという指摘もございますけれども、この点いかがでしょうか。
#60
○国務大臣(細川律夫君) この点につきましては、元々百ミリシーベルトと、こういう基準でございましたけれども、今回のこの福島第一原発におきまして事故が発生をし、そこでの作業に従事をしなければならないと、こういう事態になりまして、この点については、官邸の方からも、これまでの百ミリシーベルトでは緊急事態に対応できないということで、そこで私どもの方で検討するということになりまして、そこで、私どもとしては、労働者の健康を考慮いたしまして、ICRP、国際放射線防護委員会、この勧告では、重大事故のときには人命救助を例外といたしまして五百ミリシーベルトを超えないようにすべきであると、こういうふうにされております。そしてまた、被曝線量が二百五十ミリシーベルト以下では急性期の臨床症状が明らかな知見が認められないと、こういうことも踏まえまして二百五十ミリシーベルトに引き上げたところでございます。この点につきましては、文部科学省の方の放射線審議会にも御意見をいただきまして、審議会の方からは妥当であるという答申もいただいているところでございます。
 私どもといたしましては、作業員がどのような放射線の被曝を受けるかどうかということについては、これは徹底的にきちっと管理をしなければいけないということでありまして、五月十七日の政府の原子力被害者への対応に関する当面の取組方針という点におきましても、一つは、被曝線量管理、臨時の健康診断の徹底、そして、作業届を労働基準監督署に対して提出させて労働者の被曝管理について確認をすること、そして、先ほども小宮山副大臣の方から御答弁しましたように、離職後を含めたデータベースを構築をして長期的な健康管理を行うというようなことも盛り込んだところでございます。
 私どもとしましては、原発で緊急作業に従事している人たちの健康についてはしっかりと対応してまいりたいと、このように考えておるところでございます。
#61
○山本博司君 以上です。
#62
○委員長(津田弥太郎君) 次に川田龍平君ですが、理事会協議のとおり、着席のまま発言をしていただいて結構です。
#63
○川田龍平君 ありがとうございます。みんなの党の川田龍平です。
 予告というか通告していないんですけど、今、原発作業員の放射線量のデータベース、離職後も含めたデータベースの話が出たんですが、これ、いつまでにやるんでしょうか、小宮山副大臣。
#64
○副大臣(小宮山洋子君) それはなるべく早くという御趣旨だと思いまして、私どももそう思っております。
 当初、来年度予算で全体の委託事業のことなどをということを事務方では企画をしておりましたが、少なくともできるところまでは進めなければいけないということで、二次補正に関係の予算も組み込ませていただきたい。なるべく早くと思っております。
#65
○川田龍平君 これ、東京電力のサーバーには管理しているそうですけれども、これ早く国がやっぱりこの管理できるように、もう統合本部ということでやっているんですから、国の責任においてしっかりやっていただけるように早く取り組んでいただきたいと思います。
 さらに、免震棟から測っている人というのもいて、Jヴィレッジから測っている人はちゃんとデータベース化してあるんですけれども、これが免震棟からという人は運転手に合わせて後で名寄せするというようなことで、これ、名寄せというのはまた年金と同じで、後でやるとなると結局またうまくいかないということも出てきますので、そういったことについてまた是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 それから、東京電力の下請会社ですとか協力会社の方から働いている人たちというのは、結局その会社を通して言ってくれとかいうことになって、東京電力からちゃんとデータが出されない形になるかもしれないとも、そういった危惧もあるわけですので、やはり国がこのデータベースをしっかり早期に構築していただくようによろしくお願いします。
 じゃ、質問の予定の方に入らせていただきますが、阪神・淡路大震災のときには、五十戸以上の仮設住宅団地にふれあいセンターという拠点が最大で二百三十二か所設置されました。このふれあいセンターは、厚労省の応急仮設住宅の設置に関するガイドラインにも紹介されており、新潟県の中越地震や能登半島地震でも設置されています。そこでは心身の健康増進事業や高齢者の生きがいづくり、住民相互や近隣との交流事業などが行われ、また住民自治会やボランティアなどだけでなく、保健師、栄養士、健康アドバイザーや民生委員や児童委員などの各専門分野の方々の活動の拠点となりました。
 さらに、ケア付き仮設住宅も建設され、生活援助員の二十四時間常駐で要援護者の介護がなされたり、さらには地域型仮設住宅では、バリアフリー対応で、生活援助員が派遣されたり、介護員や看護師が派遣されたという前例もあり、入居者の安心感につながり、非常に満足度が高いものでした。
 また、海外の例では、一九九九年九月の台湾地震では、仮設住宅団地内に診療所やデイケアセンターが設置された例もあります。
 仮設住宅を出た後も、復興公営住宅内に部屋が設けられて、そこの生活援助員の常駐や高齢世帯生活援助員の派遣がなされていました。
 今回の震災でも仮設住宅団地内にこうした拠点の整備が必須だと思いますが、いかがでしょうか。
#66
○政府参考人(清水美智夫君) 今の御指摘のとおりと私どもも考えてございます。
 応急仮設住宅の設置に当たりまして、おおむね五十戸以上それが設置された場合に居住者用の集会施設を設置できるといいますか、その経費について災害救助法の国庫負担対象とする取扱いにしてございまして、この旨、四月十五日に図面入りで各県に通知いたしたところでございます。この集会施設は、集会のためだけではなくて、福祉サービスでございますとか、福祉関係の相談にも応ずるような形で御活用いただいて結構だという、そういう位置付けでございます。
 また、もう一つのお尋ねの福祉仮設住宅のことでございますけれども、これは日常生活上特別な配慮を要するような高齢者などの方々、複数お住まいいただく言わばアパートのようなものでございます。そこに生活援助員の部屋などを置いていろいろと御相談に応じたりというものでございますが、これも災害救助法の国庫負担の対象にしてございます。
 今回の震災におきましても一部で企画があるようでございますので、私ども積極的に応援してまいりたいと考えてございます。
#67
○川田龍平君 ありがとうございます。
 現在仮設住宅で生活している被災者については、特に日常的な健康管理や褥瘡への対応などが喫緊の課題であり、不可欠です。このため、仮設住宅生活者向けの総合的なサービス拠点を設置するとともに、そのサービス拠点において看護サービスが安定的に提供できるような対応を図るべきではないかと思いますが、いかがですか。
#68
○政府参考人(宮島俊彦君) 仮設住宅やその周辺地域含めて、総合相談ですとか、デイサービスですとか、訪問看護あるいは訪問介護、こういったものが総合的に提供できるサポート拠点というものの整備を今推進しております。そういった拠点から日常的な健康管理、看護のケア、そういったものを設置するということで、第一次補正でこのサポート拠点の設置、運営に必要となる予算措置を講じたところでございます。
#69
○川田龍平君 被災地の看護、介護サービスの安定化に引き続き、被災地の保健福祉、公衆衛生の向上について質問させていただきます。
 これまでも当委員会でこの現地の衛生管理について質問をして、保健師が被災者の皆さんの健康状態を把握し、栄養管理に適切な助言を与えていると御答弁いただいてきました。これから徐々にですが、生活拠点、生活環境が避難所から仮設住宅へと移行していく、さらに避難所における予防衛生的な保健師の活動は同様に仮設住宅へと分散していくことになると思います。また、復興が進んでいく段階でこの保健師の活動範囲が徐々に広がっていくということで、今回の災害の規模、大きさを考えますと、メンタルヘルスのフォローアップも必要でしょうし、また日常生活と異なる環境が要因となる過度のストレスで心疾患や血管障害疾患を発症される例も多くなると。あるいは、栄養障害で悩まれる方も増えるかもしれません。これだけの大きな災害ですと、地域の受けたストレスも並大抵のものではなく、地域保健を正常化させるには非常に大きなマンパワーが必要となります。
 そういった問題で、行政の保健事業の再建への早道の一つとして、この予防活動の要となっている保健師の増員が不可欠であると考えますが、いかがでしょうか。
#70
○政府参考人(外山千也君) 保健師等の人材確保についてでありますけれども、震災発災直後から、各自治体の協力を得まして、現在も日々三百人を超える保健師を中心とした保健医療有資格者を二か月以上の長きにわたり被災地に派遣しているところであります。
 今後とも、避難所や仮設住宅の設置状況を踏まえながら、被災自治体の御要望もお聞きし、全国の自治体からの保健師等の派遣を引き続き支援してまいりたいと考えております。
 一方、被災地の保健所や市町村保健センターにおきまして保健医療サービスを提供するため、今回の震災により働く場を失った保健医療従事者を雇用できるよう、重点分野雇用創造事業の活用の検討について各自治体にお願いしているところでありまして、こういった取組も徐々に出てきているところと承知しております。
 このように全国からの支援と地元での雇用の両面から対応しておりますけれども、今後とも、被災地の保健事業の再建に向けまして、保健師等の人材確保を始めとして被災自治体の支援に努めてまいりたいと考えております。
#71
○川田龍平君 ありがとうございます。
 この特定健診、特定保健指導、いわゆるメタボ健診でも、一次予防の観点から、罹患リスクのある患者さんを早期に抽出して、生活習慣病に罹患しないように保健師の専門知識をもって生活習慣全般にわたる健康指導をしていくという予防の理念が貫かれています。ここでも保健師の皆さんの活躍が期待されています。
 厚生科学研究である今井博久先生の研究でも、このメタボ健診における保健師による保健指導の効果が一定程度見られると結論付けていますので、メタボ健診の話はまた今度にさせていただきますが、予防一般の考え方として、病を未然に防ぐという最善の健康政策と考えますので、一つの方法論として、是非とも、この保健師の職能を活用し被災地の予防活動を充実させていくのは大変有効な方法と考えています。是非とも、保健師、それから看護師、薬剤師などの医療従事者を総動員してこの被災地の健康保全を高めていく政策をお願いいたします。
 次に、この社会保障改革における医療経済評価について質問をさせていただきます。
 この五月十二日に出されました社会保障制度改革の方向性と具体策という、先ほど長浜委員からも質問の資料がありましたが、この厚生労働省作成の資料において、保険償還価格の設定における医療経済的な観点を踏まえたイノベーション評価などの更なる検討というのが書かれています。この紙にもありますけれども、この医療経済学や薬剤経済学を用いて新たな医療技術を適正に評価していこうという考え方はドイツやイギリスなどで実践されています。その成果についてはいろいろと意見が分かれているところでもありますが、各国とも、高まる医療費を適正化していこうという中で、このアウトカム、本質的成果を評価する方法論の一つとして導入しています。しかし、その背景にはそれなりの歴史があり、両国とも保険者機能の強化や参照価格制度導入など、医療政策の総合的な見直しが続けられています。
 厚生労働省は医療技術や医薬品の評価の方法として医療経済評価を検討しているようですが、その将来的な展望について、是非とも細川厚生労働大臣の意見をお聞かせください。
#72
○国務大臣(細川律夫君) 医薬品や医療機器の保険償還価格の設定につきましては、イノベーションが適切に評価されるということが重要だというふうに思っております。そしてまた、保険財政を効率的、効果的に活用していく必要があると、これもまた同じように考えております。
 そこで、今回といいますか、この五月の十二日に発表いたしました厚生労働省の社会保障改革の方向性と具体策におきまして、保険償還価格の設定における医療経済的な観点を踏まえ、イノベーションの評価等について更なる検討を行うということを盛り込んだところでございます。
 これを踏まえまして、医療技術等の評価手法につきましては、中長期的な視点に立ちつつ、どのような対応が適切か今後検討をしてまいりたいと、このように考えております。
#73
○川田龍平君 前向きな答弁、ありがとうございます。
 既に中医協の議論の中でも医療経済学的評価について何度もその必要について触れられていますが、どうもその都度先送りになってきたような印象があります。例えば、一九九九年の日本型参照価格制度導入に失敗した直後にもヘルス・テクノロジー・アセスメントとして医療経済学や薬剤経済学の利用可能性が検討されたと記憶していますが、このときも使用には至りませんでした。
 そこで、参考までに細川大臣に確認させていただきたいのですが、これまでも頓挫してきたようなこういう研究手法を実際に応用していくというのは簡単なことではないと思いますが、細川大臣には、この医療経済学を利用していく上での障壁となっているのは何なのかということを、簡単で構いませんので御説明いただけないでしょうか。
#74
○委員長(津田弥太郎君) どなたが。
#75
○川田龍平君 障壁、今までこういうのが使われなかった障壁となっているものは。
#76
○委員長(津田弥太郎君) 通告はされておられますか。
#77
○川田龍平君 はい、してあります。大臣にお願いしていたんですけど。済みません。
#78
○国務大臣(細川律夫君) ちょっと事前のあれがなかったものですからちょっと難しいかと思いますが、いろいろな書類とか、それがたくさんあって、なかなかそれを判断をしていくのが難しいというようなことで、そういうことで延び延びになってきたようなところがあったというふうに伺っておりますけれども、しかし、今委員が御指摘のように、今回こういうふうにもう方向性としてしっかり打ち出せましたので、そういう困難を克服をしてしっかりやっていくと、こういうことであります。
#79
○川田龍平君 ありがとうございます。
 是非とも大臣にもこの医療経済学の概要を確認いただいて、どのように活用していただけるのかということについて議論させていただければと思います。中医協でも何度も議論されていますし、社会保障の未来の在り方として示されている文書にも示されていることですので、是非とも議論を深めさせていただきたいと思います。
 先ほど高階委員からも、また、この四月に中医協を任期を満了されて、患者の立場から情報の透明化に御尽力していただいた勝村委員も先日おっしゃられていましたけれども、やっぱりこの議論の前提となる医療や保険制度に関する患者や市民、国民のリテラシーというものがより高まっていくことが必要なことだと思いますので、そのための取組を厚生労働省、それから文科省にも御協力いただいて、是非ともこういった医療について、保険制度について、そういったことについての基本的な知識、リテラシーというものが本当に高まっていく中で国民的な議論ができるような場というのができると思いますので、是非ともそういったことについての、この医療経済学を活用するための十分なそういった知識ですとか、そういったものを、リテラシーを広める、さらには研究者を育む環境といったものも十分とは言えませんので、是非ともこの環境整備も十分に考慮した上でこの議論を進めていただきたいと思います。是非とも前向きにこの問題についてもこれから取り組んでいただけるように、よろしくお願いします。
 もう一つあったんですが、時間が来ましたので終わります。
 ありがとうございました。
#80
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 生肉による集団食中毒は、四人が亡くなり、五月十六日現在でもいまだ二十四人の方が入院をし、うち二十二人が重症という、本当に重大な事件です。亡くなった子供さんはほんの一口味見をしただけだと報道もされていて、御家族の悲しみや苦しみはどれほどのものかと思います。こうした危険な食品を提供した焼き肉店や食肉卸業者に重大な責任があることは言うまでもありませんが、国や自治体の食の安全に対する指導監督がどうだったのか、これも問われていると思います。
 まずお聞きします。食中毒事件は毎年一千件から一千五百件起きていますが、そのうち生肉による食中毒の発生はどれだけあるのか、過去三年間、件数と患者数でお答えください。
#81
○政府参考人(梅田勝君) 過去三年間の食肉の生食、生で食べることによる食中毒は、平成二十年には事件数五十四件、患者数は六百十六名、平成二十一年には五十二件、患者数は三百九十一名、平成二十二年には事件数四十四件、患者数三百六十一名でございます。
#82
○田村智子君 今回のような重大事件がいつ起きてもおかしくないということだったと思います。
 そこでお聞きしますが、厚生労働省は、今回の食中毒事件発生以降、この事件を起こした焼き肉店やその本社、あるいは牛肉を販売した食肉卸業者に対して直接の行政指導や監督を行いましたか。
#83
○政府参考人(梅田勝君) 食品衛生法に基づく食中毒調査やこれに伴う飲食店等の監視指導については、都道府県等が処理することとされておる事務でございます。
 今回の事例につきましても、関係自治体が、食中毒の原因究明の観点から疫学調査及び細菌調査を実施するとともに、営業自粛や停止等、必要な指導、処分を行っております。
 厚生労働省といたしましては、危害拡大防止の観点から、被害状況や関係食品の流通状況の調査を要請しているところでございまして、自治体の要請に基づき、国立感染症研究所による患者から検出したO111やO157の遺伝子型の解析、疫学の専門家の現地への派遣等、調査等を支援しているところでございます。
#84
○田村智子君 直接の指導や監督は行っていないと。保健所も自治事務として行っているんですよ。
 じゃ次に、厚生労働省は、生食用の肉が非常に流通していると、このことを報道されて、焼き肉の業界とか食肉卸の業界などに対して直接何らかの行政指導を行っていますか。
#85
○政府参考人(梅田勝君) 今回の食中毒事例発生後、都道府県知事等に対しまして、生食用の食肉を取り扱う施設に対する緊急監視の実施通知、及び生食用食肉を取り扱う飲食店においては生食用の加工を行った施設等の情報を店内に掲示するよう指導する旨の通知を出しました。
 また、関係団体に対しましては、これは日本食品衛生協会とか食品産業センター等でございますが、これらには、農林水産省の協力も得て、これらの通知の内容について会員への周知を依頼したところでございます。
 今後も必要に応じて関係団体を通じて営業者への周知を要請していきたいと考えております。
#86
○田村智子君 直接指導監督やっていないんですよ。私も農水省から資料もらったんですけれども、農水省が厚労省の通知を業界に通知しているんです。
 食品衛生法では、厚生労働省の食品検査の体制は輸入食品に限定をされていて、国内で流通する食品の衛生管理について監視指導、これは全て都道府県に任されているんです。私はここに大きな問題があると思います。
 これまで直接指導監視していた方々というのは、生肉の危険性、これ非常に危機感持っていたと思うんです。だから、都道府県などの担当者でつくる全国食品衛生主管課長連絡協議会、二〇〇二年以降毎年、ガイドラインではなく、通知でもなく、法規制によって生肉の規制やってほしいと厚生労働省に要望していたんですけれども、厚労省は直接指導監視やっていないですからね。私は、その危機感が正しく伝わっていなかったんじゃないのか、それが法規制を棚上げしてきた一つの原因ではないかと考えています。
 大臣、これ所感でいいですからお聞きしますけれども、これだけの事件が起きても厚生労働省は、都道府県に通知出しているという、これだけなんですよ、直接の行政指導やっていないんですよ。この仕組みに問題があるとは思われませんか。
#87
○国務大臣(細川律夫君) 今回の食中毒事件、このように四人も亡くなる、そしてまた重篤な方もたくさんまだおられるというようなこういう事件が起こったことについては、これは私も反省もいたしているところでございます。
 今部長が申し上げたように、これらの食品に関する事項については、食品衛生法では都道府県がこの処理をすると、こういうことになっておりまして、食中毒事件が起こってから食品衛生法に基づいて厚生労働省の方に報告をすると、報告を受けたらその原因はどうなのか、その被害状況やあるいは関係食品の流通関係などの調査をまた都道府県に調査を要請をする、そして専門家を厚生労働省の方は派遣をして、そしてその調査についてのいろんな協力をすると、こういうような法律構成になっておりまして、厚生労働省としては、自治体の行う監視指導が適切に行われるよう、食品衛生に関する監視指導の実施に関する指針というのを定めるとともに、監視指導の実施に関する助言を行う等の必要な協力を行ってきていると、こういうことでございます。
 ただ、事が起こってから報告を受けて監視をしていくと、こういうことでは再発防止に完全ではないというふうに思いますので、今回、この基準を改正をいたしまして、法律上しっかりした処分ができるような強制力のある改正にしていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
#88
○田村智子君 罰則付けるだけでは、私、駄目だと思うんですね。
 今回の事件を起こした焼き肉店は、四県に店を持つチェーン店です。そのうち、金沢市内の五店舗については、昨年の時点で金沢市の保健所が生肉提供の場合はトリミングをするようにと指導をしています。ところが、運営をする本社のフーズ・フォーラス、ここに対して指導はやっていないんです。なぜかというと、フーズ・フォーラスは肉は扱っていません、コンピューター扱っているんです。で、本社の方から結局トリミングやるんだという指示が何ら出されないまま今回の事件起きたんですよ。だから、今の仕組みそのものもやっぱり考えなければいけないと思うんです。
 たとえ罰則作っても、これ相変わらず店舗への監督がそれぞれの保健所に任せられていると。一斉に他県の店舗を、例えばチェーン店ですね、調査するとか指導監視するとか、こういう保証ないです。しかも、直接食品を扱っていない運営する本社に対しては穴が空いてしまうんですよ。だから、私は厚生労働省に、全国の店に直接入ってということを別に今求めていません。せめて、今やもう焼き肉業界というのはチェーン店当たり前なんですよ、本社があるんですよ。飲食業界ってもうそれ当たり前になっています。であるならば、その本社に対しての情報を厚生労働省自身がつかんで、そしてそこに対する指導監査を行うという、これ食品衛生法の改正も含めた検討をやる必要があるんじゃないかと、このことを提案したいんですが、大臣、簡潔でいいのでお答えをいただきたいと思います。
#89
○国務大臣(細川律夫君) 今回も、これは富山県で発生をして、本社の方の石川県の方では発生していなかったわけですね。しかし、厚生労働省としては、これは本社が石川県であるということで、石川県の方に対してもしっかり調査をするようにという、そういう指示もさせていただいておりまして、今回ももちろん本社を含めた形でいろいろと対応をさせていただいております。ただ、委員が言われるような、こういうチェーン店なんかでは本社を含めた監視は必要だと、これはもう私も同じような認識でございます。
 先ほども申し上げましたように、法律によって規制をいたしますと、今度は食中毒というそういう結果が起こらなくても、その基準に従っていろいろとやっていなければ、それに対して刑事的な処分とそれから行政的な処分もできると、こういう形にいたしますから、それは相当私は効果があるんではないかと、こういうふうに考えております。
#90
○田村智子君 農水省などは、食品の規格についてJAS法で自ら指導監督する権限持ってやっているんですよ。もちろん、事を未然に起こさないための罰則規定必要ですけれども、私はそれだけでなく、もっと厚生労働省責任果たすべきだと重ねて強く要望したいと思います。
 じゃ、都道府県しっかりやっているというお話なんですけれども、次に、その指導監督の体制についてお聞きをいたします。
 食品衛生の監視指導を行う衛生監視員、これ保健所の職員なんですけれども、これは総数で何人いるのか、そのうち専任で衛生監視の任に就いている人数はどれだけか、その配置について基準というのがあるのかどうか、お答えください。
#91
○政府参考人(梅田勝君) 保健・衛生行政業務報告によりますと、平成二十一年度における都道府県の食品衛生監視員数は総数七千八百二十名でございます。そのうち、専従者は千三百四十三名、また、兼務ではございますが、主にその職種に従事している者が二千二十五名でございます。
 また、その配置基準でございますが、これは食品衛生法第二十二条に基づき定められた食品衛生に関する監視指導の実施に関する指針において、都道府県等は、都道府県等食品衛生監視指導計画に基づき必要な監視指導ができるよう、保健所及び食肉衛生検査所等の試験検査実施機関の体制を整備するとともに、食品衛生監視員、と畜検査員等の人員を確保を図ることとしております。
 なお、管内の食品営業施設数や地域ごとの状況に応じた監視指導計画の実施に必要な人員の確保は自治体において処理するべき業務とされておりまして、各自治体において適切に対応されていると考えております。
#92
○田村智子君 国に配置の基準がないということなんですね。
 それじゃ、もう一点だけ数字をお聞きしますけれども、今、総数で七千八百二十人と、その皆さんが年間監視指導している件数はどれだけありますか。
#93
○政府参考人(梅田勝君) 監視指導の延べ施設数は三百三十九万三千七百九十五件でございます。
#94
○田村智子君 たった七千八百二十人でこれ指導監査したのは三百五十二万あるんですね。それだけの検査扱っているんですよ。
 実は、事件が起きた富山でいうと、監視指導員は九十七人です。専任の方はいません。東京に食肉の卸業者、板橋区、大和屋商店あります。じゃ、この大和屋商店にはいつ審査に入ったか。これ、お聞きしたら三年前だそうです。これで未然に防ぐという体制が本当にできるのかどうかということを私は真剣に考えなければならないと思うんですね。
 一番大勢配置しているのは東京都ですけれども、全体で七百一人いるんですね。行っている指導監査の件数は年間七十万件超えているわけですよ。そうなったら、これは一体どういう指導ですかと、どういう監査ですかと。書類のチェックして、ぱっと見て終わってしまいますよ。トリミングしているかどうかなんて分からないですよ。
 となると、もっと国がこの衛生監視の体制どうやるのか、これ都道府県とも協議をして、ふさわしい基準ということも考えていくこと必要ではないでしょうか。最後に大臣、お答えいただいて、質問を終わりたいと思います。
#95
○国務大臣(細川律夫君) この都道府県の食品衛生の監視体制の整備につきましては、これは都道府県が行っておりますから、食品衛生法、これに基づきまして、厚生労働省の告示におきまして、都道府県等は検査機関の体制をしっかり整備をすると、そして食品衛生監視等の人員の確保を図ると、こういうことを告示でやっております。
 そして、これらの体制について、じゃ、財政面でどのような協力をしているかと、これにつきましては、これは人件費等については地方交付税の措置を行うということ、それから、市場なんかの検査所での器具なんかについての補助金などを国の方はやっております。
 ただ、今言われたように、少ないので、これについては都道府県の方にもっと増やしてやるようなということについては私の方から督促をしたいというふうに思います。
#96
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、放射線検量器、それから被曝の問題についてお聞きをいたします。
 外国から放射線線量計がたくさん送られてきております。それぞれ幾つぐらい送られてきて、そして現在どこで使用されているのか教えてください。
#97
○政府参考人(武藤義哉君) お答えいたします。
 外国から我が国に提供された放射線量を測定する機器でございますけれども、米国からは三月二十日及び二十七日に放射線線量計三万一千枚、四月二十九日に個人線量計二千個が送られてきております。英国からは四月二日及び十二日に放射線サーベイメーター二百四十九個、フランスからは三月二十五日に放射線測定器二百五十個、四月十日に個人線量計三百十個、カナダからは四月六日に放射線サーベイメーター百五十四個及び個人線量計五千個、ロシアからは四月九日に個人線量計四百個、韓国からは五月四日に放射線サーベイメーター二十個、フィンランドからはEUを通じて四月五日に放射線サーベイメーター五十個がそれぞれ我が国に到着しているところでございます。
 外国から我が国に提供された放射線量を測定する機器の行き先でございますけれども、アメリカからの放射線線量計については防衛省、消防庁それから東京電力に、それから個人線量計については福島県、農水省、厚労省などに、それから英国からの放射線サーベイメーターは東京電力に、フランスからの放射線測定器は福島県、消防庁、東京電力に、個人線量計は東京電力に、それからカナダからの放射線サーベイメーター及び個人線量計は福島県及び東京電力に、ロシアからの個人線量計は農水省及び原子力被災者生活支援チームに、韓国からの放射線サーベイメーターは原子力安全・保安院に、EUを通じたフィンランドからの放射線サーベイメーターは茨城県に、それぞれ受け入れられていると承知してございます。
#98
○福島みずほ君 約五万個外国から放射線計量計が寄附されているわけですが、今話していただいたのによると、全部これはもう既に配付済みということでよろしいんでしょうか。
#99
○政府参考人(武藤義哉君) 基本的に、マッチング等をいたしまして、来たものを、必要に応じてでございますけれども、基本的には今申し上げたようなところにもう渡されているというふうに理解してございます。
#100
○福島みずほ君 確認しますが、全部既に今おっしゃったところに配付をしているということでよろしいんですか。
#101
○政府参考人(武藤義哉君) 今申し上げたところに配付してございます。
#102
○福島みずほ君 保安院が預かっているものについて成田に留め置かれて使われていないということも聞いているんですが、この二、三日前までにおいてもというか、割と最近においても全部配付済みということでよろしいんでしょうか。
#103
○政府参考人(武藤義哉君) 配付されてございます。ただ、使用につきましては、先ほど申し上げましたマッチングをいたしまして、使えるものは使いますけれども、そのスペック上使えないようなものもございますので、そういったものについては使っていないものもあるというふうに承知してございます。
#104
○福島みずほ君 アメリカから来ている放射線線量計三万一千枚、これは全て現地というか、配付済みということでよろしいんですね。
#105
○政府参考人(武藤義哉君) 三万一千枚については、防衛省、消防庁、東京電力の方に配付済みであるというふうに承知しております。
#106
○福島みずほ君 東京電力に確認をいたしました。東京電力は、なかなか、今調査中ということで返答が正直言うと遅れたんですが、フランス政府から来た三月二十五日の分については六十三台、そして四月十日フランスから送られた三百十台はこれから配付を受けるというふうに聞いております。まだ東電はもらっていない。東電の回答は、四月十日フランスから来ている三百十台については今後もらう予定であるという回答なんですが、まだ配っていないんじゃないですか。
#107
○政府参考人(武藤義哉君) 今申し上げたところでも、少なくとも受入れは決まっているというふうに聞いてございます。現実に彼らが、ちょっと、受領しているかについては確認してございません。
#108
○福島みずほ君 なぜこの質問をするかといいますと、外国からわざわざ送られてきた。放射線計量器は、補正予算で、文科省二千七百台、農水省が自治体が購入すれば二分の一補助、経産省は中性子、アルファ線、ガンマ線を調べる二・五億円補正は付いています。しかし、外国から放射線計量器が送られたというふうに私たち聞いて、なかなかそれがみんなに行き渡っている感じがしないので聞いているわけです。
 それで、送る予定というのと送ったというのは話が違うじゃないですか。フランスは四月十日、三百十個、東電に送る予定ということでよろしいんですね。
#109
○委員長(津田弥太郎君) 武藤審議官に申し上げます。時間が短いんで、正確に述べてください。
#110
○政府参考人(武藤義哉君) 我が国としては、これは先ほど申し上げました、四月十日に日本に到着をして受け入れております。日本の倉庫に受け入れております。
 そこで、そこから先、東京電力で受け入れることになっていますが、現実に、ちょっと、東京電力が受け入れて、もう既に彼らが持っているかどうかについてはちょっと確認してございません。
#111
○福島みずほ君 おかしいじゃないですか。だって配付済みだとおっしゃったじゃないですか。倉庫に入っているんだったら現地に行っていないですよ。
#112
○政府参考人(武藤義哉君) 申し訳ありません。正確に申します。
 日本に到着はいたして、先ほどの日付で到着して、倉庫にまず入れております。受入先については、逐次、先ほど申し上げたところに配付してございますが、まだ申し上げましたように予定であるところもございます。
#113
○福島みずほ君 予定であるところはどこですか。まだ倉庫の中に入っているものはどれぐらいあるんですか。
#114
○政府参考人(武藤義哉君) 申し訳ありません。
 ちょっと個別のあれについて、どれがまだ予定であって、どれが既に受入れ、受入れといいますか、そのそれぞれのところで受入れ済みかについては、ちょっと確認をしてございません。
#115
○福島みずほ君 先ほど全部配付済みだとおっしゃったじゃないですか。倉庫の中に入っていたら行っていないですよ。というか、使われていないですよ。一番大事なのはみんなに使われることです。
 これは、外国からもらって、受け入れて、倉庫にあると。その後、悪いけどほったらかしていたということにもなりませんか。だって、四月十日、フランスからもらった三百十、まだ東電はもらう予定だとしたら、一か月以上たってまだ倉庫の中にあるんですよ。
 武藤さん、倉庫の中に、成田の中にかなりあるんじゃないですか。(発言する者あり)
 委員長。
#116
○委員長(津田弥太郎君) ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕
#117
○委員長(津田弥太郎君) 速記を起こしてください。
#118
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 フランスからのお送りいただいた個人線量計というのが、フランス側は千四百八十九個を送ったと……
#119
○福島みずほ君 ちょっと時間がないので、三百十個が四月十日付けで来て、まだ行っていないことで結構です。一四八九個は結構です。
#120
○政府参考人(中西宏典君) はい。
 我々まだ現場の、本当に東京電力の現場の方々のところに届いているかどうかのまだ確認はしてございません。確認は取れてございません。
#121
○福島みずほ君 保安院、他のものについては全部現場に行っていますか。成田の倉庫にあるというふうにも保安院が言ったという説もあるんですが、全部これは現場に行っていますか。
#122
○政府参考人(中西宏典君) フランスから送られたもので、全て現場に届いているかどうかは、ちょっとそこは調査させていただきます。
#123
○福島みずほ君 フランス以外についてはどうですか。
#124
○政府参考人(中西宏典君) そこの、ほかの国から送られて、先ほど外務省の方からもお答えありましたけれども、現場の、本当に、現場というか計測するところにどれほど届いているかということについては現段階で全て把握できてございませんので、追って調査させてください。
#125
○福島みずほ君 全てでなければ、分かった分だけ教えてください。さっき、全部配付済みだと冒頭おっしゃったでしょう。今、確認できないとおっしゃっているじゃないですか。でも、全部はまだですとおっしゃるんだったら、どこを配付して、どこを配付していないのか、少なくとも、配付したのはどこが確認できたか答弁してください。
#126
○政府参考人(武藤義哉君) 申し訳ありません。先ほど配付済みと申し上げましたが、訂正させていただきます。
 その受入れがそういったところで決まったという意味でございまして、全て現地に配付されたという趣旨ではございません。申し訳ありませんでした。
#127
○福島みずほ君 せっかく線量計もらって、倉庫にあるんだったら何のためになるのか。
 保安院、済みません、成田に例えば一万九千個計量計が留め置かれているというふうにも言われているんですが、これは事実ですか。
#128
○政府参考人(中西宏典君) 済みません。そこの点につきましても現段階ではちょっと現状を把握してございませんので、追ってまた御報告させていただきます。
#129
○福島みずほ君 保安院、これ質問通告しているんですよ。全部配付したかどうか言ってくださいよ。あるいは、配付したかどうかの確認をしなかったということそのものが問題だと思います。どうですか。
#130
○政府参考人(武藤義哉君) 具体的なその数についてはちょっと確認してございません。ただ、倉庫にあるものについては、例えばそういう個人線量計なんかでも、失礼しました、放射線線量計なんかについても、そのスペックがなかなか現実の使用に合わないものもあって、そういったものはもしかすると現地に行っていないと、そういうこともあり得るかと思っております。
#131
○福島みずほ君 いや、届いて倉庫にあることは分かっているんです。その後、もう二か月ぐらいたって、ちゃんと使われたかどうかということなんです。
 保安院、これ重要なことで、成田の倉庫に一万九千個計量計が留め置かれているというふうにも言われているんですが、これはそうなんですか。
#132
○政府参考人(中西宏典君) 済みません。先ほどもちょっと答弁させていただきましたけれども、現在のところその現状についてまだ把握してございませんので、後ほど調査させていただきたいと思います。
#133
○福島みずほ君 いや、うそですよ。把握しているでしょう。──じゃ、確実に配付したところだけ教えてください。
#134
○政府参考人(武藤義哉君) 先ほど申し上げた受入れというのは、その受入れがそこに決まっているということしかちょっと現段階で把握しておりませんので、申し訳ありません、ちょっと、どれが確実にということをちょっと今の段階で我々承知しておりません。
#135
○福島みずほ君 東電に行った、三月二十五日フランスの二百五十個、これは東電は受け取っているという答えだったんです。四月十日の三百十個はこれからもらう予定だということだったんです。
 さっき、全然違うじゃないですか。外国から来て倉庫にはあって、どこに配るかは決めたんです。でも、その後どこに行ったか今日答えられないということは、行っていない可能性の方が強いじゃないですか。どこが行ったかということを言えるんですか。
#136
○委員長(津田弥太郎君) どちらが答えますか。──福島みずほ君。
#137
○福島みずほ君 普通だったら、ここまで来て、配る予定で、こう配りましたという報告が国会でなされるべきなんですよ。今日の時点で出ない。
 そうしたら、できるだけ早く、この配付をしたかしないか、配付したかどうか、したとしたらいつなのかということを大至急私の方に、そうしたら委員会の方にも配りますので、報告をしてください。
 成田に一万九千個留め置かれているというふうに言われているんですね。これについても、二日前まではそうでしたという回答でも結構ですし、いつ配ったのかということを教えてください。つまり、これは外国からもらって、みんな線量計欲しいんですよ。それが配られないというのはひどいですよ。だって、今日の時点で把握していないんだったら、まともに配っていないかもしれないじゃないですか。できるだけ早く配付した日時と配付先を具体的に教えてください。
 もう時間がなくなりましたが、文科省、これ文科省は福島県下の学校全てに被曝計量器を配付するとしておりますが、現在、毎時三・八マイクロシーベルト以上の五十五校について配付済みと聞いております。できるだけ早く補正予算が付いたので配っていただきたいということと、福島だけでなく、東京のいろんな学校、お母さん、お父さんから言われます。関東圏域、東北地方各県においても放射線量を計測する、少なくとも学校などにおいてはすべきだと考えますが、その点についてだけ答弁をお願いします。
#138
○政府参考人(有松育子君) お答え申し上げます。
 今先生からお話がございましたように、児童生徒の受ける線量が実際に継続的に低く抑えられているかを確認するために、原子力安全委員会等の助言も踏まえまして、四月十四日の、今御指摘ありました十四日の調査で比較的線量が高かった学校等でございますが、現実には現在、五十五の学校、園等に対しまして四月二十六日に積算線量計を配付いたしまして、教職員に携帯をしていただきまして、実際の受ける線量の状況を確認しているという状況でございます。
 これによりまして、第一回目、四月二十七日から五月八日まで実際に計測しておりますけれども、その結果、平均〇・二二マイクロシーベルト毎時という……(発言する者あり)はい。
 さらに、福島県等の要望も踏まえまして、五十五校・園以外の学校等につきまして積算線量計の配付を予定をしております。現在、県と配付先や、あるいはその配付したものの測り方、集計の仕方について調整しながら検討をしているところでございまして、速やかに、すぐにも配付する、その最後の詰めのところにまで至っているところでございます。
 現在、今申し上げた福島県等の要望を踏まえて、県内の学校についてはそういうことで対応したいというふうに思っております。
#139
○委員長(津田弥太郎君) 時間です。
#140
○福島みずほ君 時間守ります。済みません。
 端的に答えてください。
 もうこれで質問を終わりますが、五十五校については配付はまだしていないということ……(発言する者あり)配付済みなんですね。それ以外についても幅広く配ってほしいということと、東京、首都圏、東北地方などにおいても計量器の配付を是非検討してくださるようお願いいたします。
 お茶っ葉の件、お茶の件で農水省と闘っていますが、厚労省、命を守るために頑張ってください。派遣法の改正も今国会成立できるよう、よろしくお願いいたします。
 以上です。
#141
○委員長(津田弥太郎君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時三十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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