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2011/06/07 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 厚生労働委員会 第11号
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2011/06/07 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 厚生労働委員会 第11号

#1
第177回国会 厚生労働委員会 第11号
平成二十三年六月七日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     植松恵美子君     川合 孝典君
     風間 直樹君     大塚 耕平君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     梅村  聡君     福山 哲郎君
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     川合 孝典君     江田 五月君
     福山 哲郎君     梅村  聡君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     江田 五月君     川合 孝典君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     川田 龍平君     中西 健治君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         津田弥太郎君
    理 事
                足立 信也君
                長浜 博行君
                石井 準一君
                藤井 基之君
                山本 博司君
    委 員
                梅村  聡君
                大塚 耕平君
                川合 孝典君
                小林 正夫君
                谷  博之君
                辻  泰弘君
                西村まさみ君
                森 ゆうこ君
                赤石 清美君
                石井みどり君
                衛藤 晟一君
                大家 敏志君
                高階恵美子君
                中村 博彦君
               三原じゅん子君
                秋野 公造君
                中西 健治君
                田村 智子君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  牧  義夫君
   国務大臣
       厚生労働大臣   細川 律夫君
   副大臣
       文部科学副大臣  鈴木  寛君
       厚生労働副大臣  小宮山洋子君
       厚生労働副大臣  大塚 耕平君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        阿久津幸彦君
       厚生労働大臣政
       務官       岡本 充功君
       厚生労働大臣政
       務官       小林 正夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        矢島 鉄也君
       厚生労働省医政
       局長       大谷 泰夫君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       平野 良雄君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    清水美智夫君
       厚生労働省老健
       局長       宮島 俊彦君
       厚生労働省保険
       局長       外口  崇君
       経済産業大臣官
       房審議官     中西 宏典君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院審議官   黒木 慎一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (子ども手当の見直しに関する件)
 (介護職員によるたんの吸引等の在り方に関す
 る件)
 (東日本大震災被災者への義援金の配分の進捗
 状況に関する件)
 (東日本大震災被災地におけるドクターヘリの
 活用に関する件)
 (社会保障と税の一体改革に関する件)
 (福島第一原子力発電所作業員の内部被ばくの
 実態把握に関する件)
 (福島県内の児童生徒が学校等において受ける
 被ばく線量の管理に関する件)
○介護サービスの基盤強化のための介護保険法等
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
    ─────────────
#2
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、風間直樹君、植松恵美子君及び川田龍平君が委員を辞任され、その補欠として大塚耕平君、川合孝典君及び中西健治君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(津田弥太郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省老健局長宮島俊彦君外七名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(津田弥太郎君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○石井準一君 自由民主党の石井準一です。
 社会保障と税の一体化を議論している政府の集中検討会議が、六月二日に、消費税を二〇一五年までに段階的に現行の五%から一〇%に引き上げ、その使途を子育て、医療・介護、年金に限るという内容の改革案をまとめております。この案は自公政権下で検討されていたものを下敷きとしていることからも分かるとおり、社会保障と税の一体改革は誰もが安心して暮らせる社会保障改革の実現へ向けての極めて重要な課題であります。
 くしくも、この改革案が出された日は菅政権に対する内閣不信任案が採決をされた日であります。政局に意識が向けられたことで、改革案提出後も、参議院においても予算委員会等で菅総理の退陣時期に対する質疑だけが集中をし、いまだこの消費税増税案について国民に対する周知も十分に行われているとは言えません。さらに、退陣をほのめかした死に体内閣では幾ら立派な政策を打ち出したとしても国民の真の理解は得られないのではないかと危惧しているところであります。
 全ての国民が揺りかごから生涯の最期まで一生に携わる社会保障問題について、本来であれば政権与党の責任において実現に最善を尽くすべきと考えますが、実際には乖離しているように感じております。
 そこで、この点について大臣に所見をお伺いをしたいと思います。
#7
○国務大臣(細川律夫君) おはようございます。今日もまたよろしくお願いいたします。
 我が国の社会保障は、その骨格ができました五十年前と比べまして、少子高齢化によります人口減少社会に突入をしている、そしてまた若い世代におきましても非正規労働が増大しているということで、現役世代は先行きに対する不安感と負担感を強めております。そういう結果、この社会保障制度への不信感も高まっているところでございます。
 また、これに加えまして、財政面におきましては、給付費の多くを後代の負担にツケ回していると、こういう状況にございまして、少子高齢化が進む中で社会保障を国民生活の安定を支えることのできる持続可能な制度としてやっていかなければならないと、こういう私の認識でございます。
 こういう現状認識を基に、五月十二日には必要な機能強化などを着実に進める厚生労働省案を報告をいたしまして、これを踏まえ、社会保障改革に関する集中検討会議におきまして六月二日に社会保障改革案が取りまとめられたところでございます。
 社会保障改革案では充実、重点化、効率化の項目が具体的に示されておりますが、いずれも社会保障の機能強化、持続可能性、世代間公平の確保などの観点から重要なものでありまして、厚生労働省としてはこのような方向で今後とも進めてまいりたいというふうに思っております。
 この社会保障の改革案というのは、これは従来から、前の自公政権の中でもいろいろと改革案を検討され、進めてこられた。これはどの政党でもこの社会保障改革はきちっとやっていかなければならないと、こういう認識は共通であろうというふうに思います。そういう意味では、今の政権、これがいつ替わろうとも、これは社会保障改革、是非ともこれを成功させ、社会保障の改革をこれはみんなでしっかりやっていかなければいけないことだというふうに考えております。
#8
○石井準一君 大臣から御答弁をいただいたように、社会保障と税の一体改革はどのような政権になってもしっかりと取り組んでいかなければいけない、避けられない大きな私たちに課せられた課題であります。本当に十分な決意を持って政務三役、しっかりと取り組んでいただきたく、私の方からもお願いを申し上げる次第でございます。
 私の方から、子ども手当についてお伺いをしていきたいと思います。
 二十三年度第一次補正予算等に関する三党合意があるわけでありますけれども、子ども手当に対する制度の在り方、これをやはりしっかりと見直していくということで合意をしておるわけでありますが、三党合意に基づく各党間協議に入る前の段階としての問題として、政府・民主党は自案をしっかりと取りまとめることができるのか。それがなければ各党間協議もしっかりとできないということが新聞紙上でも活字が躍っておるわけでありますけど、政権与党たる立場にあるまず民主党、そして厚労省、自らの案をしっかりと示すべきではないかと思いますが、その辺の見解をお伺いをしたいと思います。
#9
○国務大臣(細川律夫君) 子ども手当につきましては、今年の三月にいわゆるつなぎ法案が成立をいたしまして、平成二十二年度の子ども手当の支給が六か月延長されたところでございます。
 つなぎ法案の後の十月以降の制度につきましては、これは四月二十九日の民主党、自民党、公明党の三党で子どもに対する手当の制度の在り方を各党で早急に検討すると、こういうことで合意がなされて、今各党で議論が行われているものと考えております。民主党におきましても、子ども・男女共同参画調査会及び厚生労働部門会議の合同会議などで精力的に議論が行われているものというふうに聞いております。
 政府としては、もう御承知のように、二十三年度についての子ども手当法案を提出をさせていただいたところでございましたけれども、国会でのいろんな御議論をいただきました。そして、三月末にはつなぎ法案が議員立法として提案をされまして、今後は各党間のいろんな協議の下で子ども手当制度を構築をしていくと、こういうことで政府提案の法案はそこで撤回をさせていただいたところでございます。
 したがって、今回の三党の政調会長合意に基づいて与野党の議論が円滑に進んでいくように積極的に私どもとしても協力をさせていただいて、与野党間の議論を踏まえまして必要な対応を行ってまいりたいと、このように考えております。
#10
○石井準一君 今大臣から答弁をいただきましたが、政党間の議論も大切でありますが、国と地方自治体が話し合うプロセスはもっと大事だと思うわけであります。
 国と地方の協議が三日に始まったということでありますけど、どのような方向にこの協議を持っていくのか、その辺をお伺いをしたいと思います。
#11
○国務大臣(細川律夫君) これは、二十三年度の子ども手当法案を作る段階から地方の皆さん方とも協議をしてまいりました。そして、その二十三年度の子ども手当法案の成案を得たときに、そのときに地方の皆さんとは、次の二十四年度の子ども手当、これについては地方と協議をすると、こういうお約束をしておりましたので、先般、そのお約束どおり地方の代表者の方と協議をいたしたところでございます。そこで話合いをした内容におきましては、地方からの様々な御意見が出されまして、今後の子ども手当についてのいろいろな建設的な、地方の立場としての建設的な意見もいただいたところでございます。
 そこで、これからの地方と国との話合いにつきましては、これについては地方の方からは、国と地方との協議の場がこれは政府の方の中にもできておりますので、そちらの中にこの子ども手当を話すそういう場をつくってほしいと、こういうことでありましたので、私どもとしてはそのことについては積極的に受け止めて、そちらの方で話合いをする、そういう形で進めてまいりたいと、このように考えております。
#12
○石井準一君 震災の対応に追われているということも重々承知をしておるわけでありますけど、政党間の協議、そして国と地方とのプロセスの重要性、こうしたことを鑑みながらも、大体いつごろ政府案を提示できるというように認識をしておるのか、お伺いをしたいと思います。
#13
○国務大臣(細川律夫君) 先ほどもお話し申し上げたように、三月末につなぎ法案が国会で成立させていただいて、九月まで二十二年度と同じような子ども手当が支給されておると、こういうことになっております。
 そこで、三党の政調会長合意に基づいて各党でこの子どもに対する手当の制度、これについて検討すると、こういうことになっておりまして、私どもとしては、むしろ各党間でいろいろと議論を進めていただいて、各党の間でこの子ども手当についても話合いが早くまとまっていただけたらと、このように考えているところでございます。
#14
○石井準一君 三党間のいろいろな意見を聞く、また地方の意見を聞く、これも大切なことだと思うわけでありますけど、ならば、政府・民主党内で意見集約ができないのはどの部分であるのか、所得制限であるとか支給月額、その他もろもろ、あわせて、所得制限及び支給月額の引下げに対する厚生労働大臣の見解をお伺いをしたいなというふうに思います。
#15
○副大臣(小宮山洋子君) 子ども手当の担当でございますので、私の方から実務的にお答えをしたいと思っております。
 その議論の中身は、今大臣からもお答えしたように、各党間でいろいろ御議論をいただいていると承知をしておりますが、民主党の中での議論でも、やはりこれは既に年少扶養控除を廃止をしておりますので、そのことによる減額と子ども手当の額との形で、せっかくGDPの中で非常に〇・七%しかなかった子供の予算が一%を超えたのに、今回既に下げられていてタイムラグがあるのでなかなか皆さん御理解いただけないんですが、今年から国税の所得税の部分の年少扶養控除がなくなり、来年から地方税の住民税の年少扶養控除がなくなりまして、そうすると、金額によってはかえって子供を持つ家庭がマイナスになってしまう、そのことをどうしたら防げるかというのが一番の論点だというふうに承知をしております。
#16
○石井準一君 ならば、民主党が政権交代を果たした、まさに子ども手当というのは金看板だと思うわけですよね。これを国民全てが、もう破綻をしているというか、掲げた公約は実際に実行できないんじゃないかというような思いでいると思うんです。特に受給をしている、子育てで大変なお母様方は、非常に期待をしておったけれども机上の空論だったのではないかと、財源の裏付けのしっかりしていないマニフェストというものに対して不信感を持っているとまで言われておるわけでありますけれども、私自身も十月以降の新制度設計を待つまでもなく既にこのマニフェストは崩壊していると思っておるわけでありますが、その辺の見解をお伺いをしたいと思います。
#17
○副大臣(小宮山洋子君) この子ども手当に限らず、マニフェストについては今党内で見直しの議論が行われているというふうに承知をしております。
 その結果、いろいろな状況の中でお約束したことと違う場合にはしっかりと説明をして納得をしていただく、そういうことだと思っておりますので、子ども手当もその中の重要な一項目であるというふうに承知をしております。
#18
○石井準一君 国民に対する説明責任をどのように果たしていくか、これがやはり政治に対する大きな信頼関係だと思うわけでありますが、常に厚労大臣は丁寧に説明をしていく、丁寧に説明をしていくというような答弁に終始をしておられるわけでありますが、丁寧に説明をする一言で片付けられるような問題であるのかなというふうに思うわけでありますけれども、改めまして、この子ども手当に対する民主党が掲げた理念に対していま一度国民にしっかりと説明をしていただきたいなというふうに思いますが、小宮山副大臣、いかがでしょうか。
#19
○副大臣(小宮山洋子君) 子ども手当は、まず、子供、子育てを応援する総合的な政策の第一弾として、持ちたい数の子供を持てない一番の理由が、現在でも経済的負担というそういうデータの中からまず第一歩としてこの子ども手当の充実ということをいたしました。
 そして、今、子ども・子育て新システムの中で、幼保一体化を含めて、今度は就学前の子供の質の良い居場所をつくること、このようなことやワーク・ライフ・バランスとか全体を合わせて実現をしていって持ちたい人が子供を持てる、特に生まれてきた子供たちがしっかりと育てる、そういうことを旗印に掲げて党としてもやってまいりましたので、その理念自体は揺るいでいないと思っておりますし、今三党でお話合いをいただいているこの子ども手当につきましても、以前のものよりは充実する形でお話合いをいただいているというふうに承知をしております。
#20
○石井準一君 ならば、支給金額でありますけれども、二万六千円支給するということはもう既に断念をなさっておるのか、その辺についても改めてお伺いをしたいなと思います。
#21
○副大臣(小宮山洋子君) それも党内のマニフェストの見直しの中で議論をされていると承知をしておりますが、やはりいろいろな経済状況を含めて、実際に政権を取った中での対応ということで、その金額自体の見直しも議論されることだと思っております。
#22
○石井準一君 ならば、結果的にマニフェストの履行ができない場合には、どのような国民に対して説明責任を果たしていこうと思われているのか、この辺もやはり一つの結論が出てから説明をするのではなく、一連の流れの中で丁寧に説明をしていく大きな責任があると思うわけでありますけれども、その辺はいかがでしょうか。
#23
○副大臣(小宮山洋子君) 先ほどから何回か申し上げていますように、マニフェストというのはもちろん国民の皆様への公約でございますから、なるべく守れるように努力をしてきているわけですが、様々な状況の中でそれがお約束どおり実現できない場合には、どういう理由でそれがそうなっているのかということをしっかりと国民の皆様に説明責任を果たしていくということだと思っています。
#24
○石井準一君 子ども手当だけではなく民主党が掲げたマニフェストに多くの国民が支持をし、政権交代を果たしたわけであります。多くのマニフェストが実際に履行できないというような場合には、やはり国民に信を問うと、いわゆる選挙をするということは念頭にあるんでしょうか、その辺をお伺いをしたいなと思います。
#25
○副大臣(小宮山洋子君) 私がお答えしていいのかどうか、今の流れの中でお答えをする立場になりましたけれども、やはり、ただ、マニフェストの中で実現しているものはたくさんございます。昨年末に厚生労働省の中でも岡本政務官を中心にそのチェックをいたしまして作っておりますので、必要があればまたお届けをいたしますけれども、多くのものは着手をし実現をしてきております。
 ただ、子ども手当を始め幾つか大きな財源を必要とするものにつきましては、様々な状況の中でお約束どおりもしできないということになれば、そこはしっかりと説明責任を果たすと。ただ、こういうきちんとした具体的な中身を盛り込んだマニフェストを掲げて選挙をしたというのは、そして政権交代が成ったということでございますから、今後ともそういう形で皆様に選んでいただく指標としてマニフェストをお示しをしながら、ただ、それをマニフェストのとおりに全部やれというふうに国民の皆様が思っていらっしゃるかどうかということも次のまた選挙のときの審判の材料になるかというふうに思っております。
#26
○石井準一君 東北地方を襲いました震災を理由にマニフェストの変更をするようなことのないように、しっかりとやはり掲げたマニフェストは国民に対する約束でありますので、しっかりとやはり履行していただきたい、それを強く私の方からも厚労大臣を始め政務三役の方々にお願いをしていきたいなというふうに思っております。
 時間の関係上、私の質問はこれで打ち切らせていただきたいと思います。ありがとうございました。
#27
○大家敏志君 おはようございます。自由民主党の大家敏志です。
 繰り返しになりますが、六月二日に社会保障改革に関する集中検討会議から社会保障改革案と称する報告書が出されました。基本的には社会保障改革を行うためには消費税増税やむなしというようなことだと思いますけれども、この内容についてはまた日を改めることとし、私は今日は、医療、介護人材というか、マンパワーの問題に絡んで質問させていただきたいと思うんですが、昨年辺りから医療、介護関係の資格制度をめぐって様々な制度変更が行われていますので、そのことについて今日は見解を問いたいと思います。
 特に、先ほどからのこの報告書の中でマンパワーの必要量の見込みというページがあるんですけれども、平成二十三年度では四百六十二万人ということに対して、四年後の平成二十七年度には五百二十万から五百四十六万と増加を見込んでいるようなんです。四年間で六十万人から八十万人、つまり一年に換算すれば年間十五万から二十万ほど増加をしなければならないという見込みなんですけれども、医療崩壊という言葉が流行し、医師不足、看護師不足、介護職不足と言われる中で、厚生労働省としては様々な対策をいろいろ打ち上げられていると思いますが、私はどれを取ってもびほう策のように感じてならないんですね。特に、介護福祉士の世界においては、養成施設の定員の充足率は五割強だというふうに聞いています。
 そういう状況がある中で、今回の報告書のこの見込みというものが妥当なのかどうなのか、まず大臣にその見解をお伺いをしたいというふうに思います。
#28
○国務大臣(細川律夫君) 大家委員が言われるように、これからの介護などに必要とするマンパワーというのはこれから更に増大をしていくのではないかというふうに思っております。これは、人口減少社会を迎えまして将来的な労働力人口というのが減少をしていくということが見込まれておりまして、一方で、今後とも先ほど言いましたような介護が必要となるような高齢者がどんどんどんどん増えてまいります。したがって、質の高い介護人材を安定的に確保するということが大変重要な課題となってくるわけでございます。
 そこで、厚生労働省としても、特にこの二、三年、介護人材の確保に向けまして様々な取組を重点的に進めてまいりました。先ほど、今、大家委員の方から指摘がありました、介護福祉士の養成施設の方がなかなか充足率が少ないんではないかと、こういう御指摘でございましたけれども、この入学者につきましても年々少し増えてきておりまして、この充足率が、二十年度にはこれが四六%でありましたけれども、二十一年度が五五%、そして二十二年度は七六%というふうにだんだん増えてきておりまして、更にこれを私どもとしては、この介護分野というのは今後の成長産業でもあるというような位置付けもいたしましてこの人材の養成に継続的に取り組んでいかなければならないと、このように考えております。
 そこで、今後とも、新卒者が介護の方の仕事に就くというだけではなくて、ほかの産業からの転職者とか、あるいは子育てが一段落した主婦層の人たちに、そういう人たちにも介護の方に入ってきていただくというようなこと、さらにキャリアパスなども示して、就業後に段階的に技能形成を促して資質の向上を図ると、こういうようなことをしていただいて介護の職場が魅力あるものにもしていきたいということで、この介護人材の確保に今後とも取り組んでまいりたいと、このように考えております。
#29
○大家敏志君 大臣から答弁をいただきました。ただ、現実は少し違っておって、若者の心を揺り動かすような現状にはないというふうに思うんですね。使命感を持ってこの職業に進まれる方多いんですけれども、現実は本当に厳しい。いろんな場面で指摘があっていますけれども、給料が安いということを含めて、現実はもっともっといろんな対応が必要だというふうに思っています。
 そんな中で、とにかくこの人材の確保というのは本当に重要な問題です。そこで、看護師不足対策の一環として、今日もこの後あるんだと思うんですけれども、特養などで介護職にたんの吸引、喀たん吸引や胃瘻の管理など医行為を認めるという方向で制度改正が予定をされていると聞きます。特に、この制度では、老人ホームなどでは看護師のいない夜間に介護福祉士などがたんの吸引、医行為が行えるものとするというようなことみたいですけれども、そもそも我が国においては、患者さんの安全を守るということで医師を中心に看護職などなど資格体系がきちんとでき上がっているというふうに思います。そんな中で介護職の方に医行為を認めるというのは、単純に認めるというのは木に竹を接ぐような行為だと思うんですけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。
#30
○国務大臣(細川律夫君) 今回、介護保険法の改正ということで、この後も御論議をいただきたいと思いますけれども、介護職員の皆さんにたんの吸引とかそういうことを法律上行うことができるという、そういうことをさせていただくという、そういう法案も提案をして議論をしていただいておりますけれども、介護保険制度というのがこれは十年をたちまして、非常にサービスを受ける方も増えて、当時からすれば二・六倍にもなっている、そしてまた、国民の皆さんからはこの介護の制度については六〇%以上の方が評価をしていると、こういうことでございます。
 したがって、制度そのものはしっかり充実をさせていくと、こういうことで、そのためには介護職員さんの質なども向上させていくということで、今回たんの吸引などについても法律上認めると、こういう法案を提案をさせていただいているところでございますけれども、そのほかにも、これはやはりお年寄りが今何を考えておられるかというと、できるだけ自分の家で、在宅で最期まで暮らしたいと、こういうお年寄りのニーズがございますので、そういうお年寄りのニーズ、これは医療も含めてでありますけれども、重度者が在宅で暮らしていける、それを支えるそういうサービス、これが今不足をしているんではないかと。それからまた、医療と介護の連携の確保も、これもまた非常に今課題でございます。
 そういうことも含めて介護の方についての充実、特に介護職員のいろんな質の向上も含めてしっかり取り組んでいかなければいけないんじゃないかというふうに思っておりまして、これは社会保障改革の中でも取り上げられたところでありまして、今度の提出している法案の中では、二十四時間対応の定期巡回・随時対応型サービス、あるいは小規模多機能居宅介護と訪問看護を組み合わせたというような、そういうところも工夫をさせていただいておりまして、介護の方を充実をさせていきたいというふうに思っておりますので、委員からもいろいろと御意見もいただきたいというふうに思っているところでございます。
#31
○大家敏志君 ちょっとよく分からない部分もありましたが、最大の違和感は、介護士さんたちが特養やデイサービスや自宅などでは喀たん吸引ができるけれども、医療機関ではこれはできないという点なんですね。安全な場所においては認めないけれども、より安全な場所で認めなくて自宅やその他の施設では認めると。現場でそういうニーズがあっているということはもちろん分かりますけれども、私は、結局、医療職や介護職の体系を根本から見直すことを避けて目先の調整だけをやっているんではないかというふうに思うんですよ。
 特に、話は大きくなりますけれども、元々業務独占を認めるという資格法は、憲法の職業選択の自由の特例として、国民の安全を守るという公共の福祉によってのみ制限されるものであって、今回のような、不合理な業務独占だと思うんです。安全なところでは認めなくて、それよりも安全性が劣るという場所では認めるという、その面において不合理だと思うんですけれども、そこが、政策的にも憲法的にもというか法律的にも大臣としてどうお考えになられますか。
#32
○国務大臣(細川律夫君) 確かに委員が御指摘のように、安全な医療の場で、そこでなぜ介護の人たちがたんの吸引ができないかと、これは余りにもおかしいじゃないかと、これは私も最初はちょっとそういうことも感じたところでもございます。
 ただ、これについていろいろ検討会をつくりまして検討させていただきました。介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方検討会というところで今委員が御指摘のところについても検討いたしまして、そのときにいろいろ議論がありまして、出てまいりました意見については、例えば、今まで、これは医療行為でありますから、何かできないところを事実上できるというふうな形でこれが認められてきたところでありますけれども、今度、所定の看護職員が配置をされている病院などで介護職員によるたんの吸引を積極的に認める必要があるのかどうかと、これが一つとか、あるいは、医療機関は治療の場ということでありまして、患者の状態なども安定していないというような安全面の課題が多いということを考えると、これは病院などではそれは看護師さんがいるので、むしろきちっとその方々にやっていただけたらいいのではないかと、こういう意見も出て、結局、医療のところでは、そういう事業が行われているところでは今回は認めないと、こういう結論にした法案になっております。
#33
○大家敏志君 苦しい答弁だと思うんですよね。やっぱりびほう策と言わざるを得ないと思うんです。もっと根本的な部分にやっぱり踏み込む、それには財源はどうするんだという大きな問題にもちろんぶち当たっていくというふうに思います。
 と同時に、今回、福祉士さんに認めるということですけれども、今の方は講習を受けるとか、これからの方はカリキュラムにまた新たなことが加わるとか、責任は重くなる、けれども、それが給与に跳ね返るのかという問題もまだ残されているんですよ。先ほどの、若者に夢をと、目標を持ってこの職業に就いたとしても、安い給料で苦しんでいるという現状にもつながっていく問題も残されています。
 何より、このような政策が必要となった背景としては、二日に出された集中検討会議の報告にもあるように、近年の医療機関の機能再編によって平均在院日数の短縮が進んだことによって、今回のようなたんの吸引や胃瘻の管理などが必要な患者さんが医療機関から老人ホームに移っていっている。と同時に、介護病床も廃止するなどと言っていますけれども、そのような流れの中でますます事態は深刻になっていっているというふうに思います。
 そこで、老人ホームの夜間には看護職がいないので介護職で対応する必要があるという問題設定そのものが間違っているんではないかなというふうに思います。医行為が必要な患者さんについては医療職が十分に配置をされている施設に移行すべきではないか、そういう問題設定にするべきではないかというふうに思います。
 こういう状況の中で、大臣の選択肢ってそんなに多くないと思うんですよ。一つとしては、平均在院日数を短縮をして、繰り返しになりますけれども、喀たん吸引など医行為が必要な患者を医療機関から追い出す政策をやめて、医療機関において医療職がきちんと対応するようにするか。二つ目は、老人ホームなどが喀たん吸引などの医行為ができるような体制を取って看護職などの人員配置の基準を見直すか、保険による訪問介護などを認めて夜間の対応を協議するかということ。三つ目は、そもそもこの医行為の範囲を見直して喀たん吸引などを医行為から外していくか、介護福祉士の養成課程を医療職として位置付けてカリキュラムや試験などの制度を医療職としてきちんと位置付けるかというような考え方できちんと整理をする必要があると思うんですけれども、大臣のお考えをお聞かせをいただきたいというふうに思います。
#34
○副大臣(大塚耕平君) 大臣への御質問ですが、私も担当でございますので。
 大家先生が今詳細に報告書もお読みいただいて論点も整理していただきました。大きな流れとして、もう十数年前に社会的入院が問題になって、病院にお年寄りが長くいらっしゃる、この状態を何とかしなくてはいけないということで介護保険制度が始まりました。そして、今回、やはり大きな改革の中で、医療は急性期の医療を中心にできるだけしっかりやって、言わば慢性期で療養型の皆さんというのはできるだけ介護の方に移っていただこうという、こういう大きな流れがある中で、看護師さんと介護士さんの境界線の職務というのはだんだん増えているわけですね。
 だから、今、大家先生、一番最初には、資格がはっきり決められているんだからその資格に応じてやるべきだという、最初そういう御意見のように聞こえたんですが、後半は逆に業務独占はいかがなものかというようにも聞こえたんですけれども、この境界線の領域をどうするかということが、これが今後はどういう政権であっても常に付きまとう課題であります。
 したがって、先生がおっしゃるように、医行為を明確に分けて、今まで医行為であったものを医行為でなくするという考え方も一つありますけれども、しかし、やはりたんの吸引は危ないことは危ないという面はありますので、したがって、専門性を持たれた看護師さんであるとか介護士さんであるとか、こういう方々に、先ほど大臣が申し上げましたようにしっかり議論をしていただいた結果、今回はその境界領域についてはこういう対応が一つの結論であろうということになったわけであります。
 その大きな、大きなといいますか、もっと抜本的に資格の対応から何から見直すべきという御意見もよく分かります。しかし、これはそれぞれの職務に携わっている皆さんにとってはそう簡単な話ではないということも御理解いただけると思いますので、これは医療とそして介護というものがもう明確に確立してきたこの流れの中で、その境界領域に属する患者さんたちあるいは国民の皆さんに対して、どういう対応をどういう専門性を持った方々が行っていくのかということについては今後とも我々もしっかり検討させていただきたい、そういうふうに思います。
#35
○大家敏志君 本当に重要な問題だというふうに思っています。それはどの政党が政権を取ろうと誰が担当しようと簡単ではないということはもう文字どおりであります。けれども、やっぱり木に竹をというようなことではなくて、根本的にいろんなことを考えていくことが今重要な時期になっているというふうに思いますので、これからもいろんな面で指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。
#36
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。本日は、義援金の問題と原発作業員の方々の労働環境についてお伺いを申し上げたいと思います。
 初めに、義援金の問題について伺います。
 この義援金につきましては、五月二十五日の災害対策特別委員会におきましても被災者生活再建支援法に基づく支援金の問題とともにお聞きを申し上げました。被災者の皆様に一日も早くお届けする、それが最優先の課題であると思います。
 六月三日現在、義援金二千五百十四億円のうち被災都道府県に約八百二十三億円送金をされ、被災者の手元に渡ったのは三百七十億円、義援金全体の一五%でございます。大変支給が遅れております。三か月たって、日本中の方々が真心からの善意で集まった義援金がまだ手元に行っていない。被災地の方々、例えば失業で仕事がなくて日々のガソリン代さえ大変もう重い負担だと言われる方々にとりましてこの支給が遅いということが指摘されているわけでございます。なぜ遅れているのか、この理由に関しましてどのように分析をしているのか、見解伺いたいと思います。そして、こうした状況改善に大臣からの指示で、二十七日、三十日と、厚労省、総務省との現地調査をされたということでございますけれども、併せて報告をお願いしたいと思います。
#37
○政府参考人(清水美智夫君) 義援金についてのお尋ねでございます。
 まず、配付が遅れております理由としましては、御承知のとおり、今回の震災、大変大規模なものでございまして、被害が多数の都道県にわたってございました。その間の配分ルールどうするのかということで、発災後一月くらい時間を要して、その結果として日赤等によります義援金配分割合決定委員会が設けられたと、そこの点が一点ございます。
 二点目でございますが、被害の全容、特に住宅被害の全容把握に時間が掛かっているという実態があるわけでございます。内閣府の方で罹災証明につきまして相当の簡略化などをされておられますけれども、それでも津波流失世帯以外は基本的には行政職員が一戸一戸をお訪ねして、全壊、半壊、あるいは被害なし、あるいは一部損壊、大規模半壊といった認定をしなければならないといった点で、まだ住家被害、住宅被害につきましては全容が明確になっておらないという点がございます。
 三点目でございますが、やはり自治体も被災した、中には庁舎が全部津波で壊滅的な被害を受けたというところもございますし、被害が大変大きかったわけでありますので避難所運営業務の方に相当人手が取られた、他自治体からの応援を得ても避難所対応に相当多くの人手を割かなければいけなかった、あるいは取引の金融機関の方のシステムが相当ダメージを受けて手入力等の作業で時間が掛かったといったようなことがあったというふうに伺っております。
 これへの対応、一点目につきましては、義援金配分割合決定委員会が設けられたということを申し上げました。二点目につきましては、いろいろと他自治体の応援等ございます。実態調査でも、他の自治体の応援というところで相当程度軌道に乗りつつあるのかなということでございます。
 ちょっと簡単で、省略して恐縮でございますが、御報告でございます。
#38
○山本博司君 今、三か月たっての状況、特に自治体機能がない地域、これは、特にやはりこうした面では、そうした自治体の方々も少ない人数で様々な事務作業をされているわけでございますから、当然国の様々な支援が必要だと思います。
 そういう観点から調査もされたんだと思いますけれども、その意味で、一刻も早くスピードを持って対応しないといけないということで、昨日、義援金の配分の割合決定委員会、これが二回目が開催をされたということが報道されております。一括比例配分のポイント方式とか様々議論がされたようでございますけれども、その報告をお願いしたいと思います。
#39
○政府参考人(清水美智夫君) 御指摘のとおり、義援金配分割合決定委員会が昨日開催されました。
 その結論、ポイントを申し上げますと、義援金は被災の程度に応じて県レベルに配分されるべきと。具体的には、死亡、行方不明、全半壊、原発避難関係世帯数を被災の程度の便宜の指標とする、要するに被災者への配分額には直結しないという意味でございますけれども、そういうことでやるということ。それから、自治体から被災者への義援金配分に当たっては、迅速性を旨とする部分と公平性を旨とする部分、二つ分けるということも考えられるのではないかという提起。あと、迅速化への他自治体の職員の応援の活用であるとか事業活動等に配分しないといったことが共通理解として定まったというところでございます。
#40
○山本博司君 今回、日赤にまだ千六百九十一億円、これがまだ都道府県に配られていないということで、それを迅速にしていくということも含めて、どのぐらい今回留保金額として手元に置いて、都道府県に対してはどのぐらいの金額をいつごろまでに送付するのか、この点はいかがでしょうか。
#41
○政府参考人(清水美智夫君) 時期といたしましては、日赤も、またそれを支援する私どもといたしましても、六月中なるべく早い時期に第二次の送金が行われればということを考えている段階でございます。
 額については、まだ十分な検討が行われておりません。といいますのは、数字が都道府県から上がってきまして、その数字に基づいて結果的な留保、といいましても被害状況によってどんどん少なくしていくわけでありますけれども、そういうものが定まっていくということになりますが、六月中に送れるものとしては八百億円とかその以上になるのかな。
 ただ、いずれにしましても、被害状況の判明とともに千六百九十一億円ほぼ全て、プラス今後集まってくるものがあるとすればそれも全てこの方式に従って送金していくと、各自治体に送金していくと、そういう考え方でございます。
#42
○山本博司君 やはりこれは速やかに都道府県、自治体に任していってそれで対応するということだと思いますので、これ一刻も早く対応していただきたいと思います。
 対象の範囲でございますけれども、例えば今回のポイント制の中には重傷者とか、また阪神大震災でも児童だとか要援護者とかそういう方々が対象になっていたわけですけれども、今回の中にはそういう形のポイントにはなっておりません。こういう方々、第三次で検討をされるのか、それとも、自治体に金額を配付されますからその中から各自治体が判断をするのか、この点、いかがでしょうか。
#43
○政府参考人(清水美智夫君) その点につきましては、御指摘の後者の方でございます。
 死亡、行方不明、全半壊、原発といった指標で配分するのはあくまで日赤等中央から県レベルまででございまして、県レベルでは地域の実情において様々御検討いただきたいということで、昨日の共通認識というまとめのペーパーにおきましても、相当部分は今言った指標で迅速に配分するのが望ましいが、読み上げますと、また、これ以外の部分については、公平を旨としてきめ細かい検討が望ましいといった記述がございます。先生の御指摘はまさにこの部分で当たるもので、県レベルで御検討いただくことが望まれているものというふうに理解してございます。
#44
○山本博司君 なぜ遅れてしまったのかといいますと、全壊が三十五万円で半壊が十八万、この認定がなかなか各地方自治体、大変だということが実態の部分でございます。
 今回、厚労省の案では一律給付という形で考えていた部分がありますけれども、一律支給案、同じようなポイントということですけれども、各自治体からは結局、第一次配分で違うということで合理的に説明が付かないと、こういう形で拒否されたわけですけれども、これは四月八日の最初の段階での大きな判断ミスということではないんですか。
#45
○政府参考人(清水美智夫君) 当日、昨日でございますけれども、全半壊につきまして一律にしてはどうかという提起につきましては、御指摘のとおり、被災三県の方から、それはやはり差を付けた方がいいと、やはり全壊と半壊では被害の程度も違うので差を付けるのがいい、また第一次もそうだったというふうなお話がございました。その中では、第一次の配分がおかしかったというふうな御指摘はなかったというふうに記憶してございます。
#46
○山本博司君 大臣、やはり今被災されている方々、一番最も必要なことはスピードなんですよ。いち早く対応していくということがこの義援金も含めて大変大事だと思います。
 それで、今第一次の配分に関しましても一四%、この地方自治体を含めて機能が大変厳しい中で、じゃ、大臣としてどういう形の支援をしていくのか、また昨日のこの委員会を含めた内容を含めて、今後どういう形で義援金支給に関して取り組まれるのか、決意をお聞かせください。
#47
○国務大臣(細川律夫君) 私も山本委員と同じ気持ちでありまして、とにかく早く被災地の被災された皆さんのところに義援金が届くということが肝心なことだというふうに思っております。
 そこで、どういう形でこれを早くしていくかということにつきまして、昨日、配分委員会が行われたその後で、被災三県とそれから日本赤十字社の方、そして厚労省の職員、協議をいたしまして、そこでチームを組みまして、義援金の配分が遅れている自治体に巡回で訪問をして、どういうことをすれば義援金が早く配れることでそういうことの応援が可能かということをやることになりました。そして、職員などが不足して進んでいないということになれば、これは総務省とも相談をしまして、その職員を増加するというか、応援部隊を送ってでもしっかりそこで対応をしていくと、こういうことにいたしましたので、そういうことで、もうとにかく被災された方に対しての義援金が早く届くようにしっかりやっていきたいと、このように考えております。
#48
○山本博司君 大臣、是非とも、これはもう被災者の方にとりまして一刻も猶予がありませんので、お願いをしたいと思います。
 じゃ、阿久津政務官、済みません、一問、同じく二十五日の災害特で質問をいたしました被災者生活再建支援金に関しましてお聞きをしたいと思います。
 このときにもやはり被災者生活再建支援金、大変罹災証明とか、現場からやっとの思いで都道府県会館に上がってきた段階で、当初二週間ぐらいの予定のその作業がほとんど滞ってしまっているということで、当時二万一千三百八十件に関しまして処理完了件数一四%、これも一割台ということで、これはとんでもない問題だということで指摘をさせていただきました。このままでいくと二、三か月掛かってしまう、もう大量に人を導入して対応を検討すべきだと松本大臣に指摘をさせていただきました。
 改善策がまとまったということでございますので、御報告いただきたいと思います。
#49
○大臣政務官(阿久津幸彦君) まず、現状から御報告申し上げますと、被災者生活再建支援金は、六月六日までに都道府県会館に届いた分で三万二千件ございます。そして、本日付けで振り込み手続が完了するものが六千九百件でございます。まだまだスピードが遅いというのが現状だと思います。
 二十五日の山本委員の災対特での御指摘を受けて、即日、その日のうちに松本防災大臣が担当者を呼び付けましてスピードアップを求めました。それから、五月三十一日には、片山総務大臣が知事会の場で協力を要請させていただきました。そして、目標を立てさせたわけですけれども、これまで五十日以上掛かっていた申請受付から支給までの日数を、何とか原則二十日前後にできないか、その後は、更に支給システムの刷新をやって、何とか十日前後ぐらいにできないかと、そういう目標で進ませていただいております。
 具体的には、人数を四人から十二人に増やしたものを、更に五十人に増やしました。この中には業務委託やあるいは都道府県の職員支援なども含まれております。さらに、効率化を図るため、審査体制と苦情体制を分けてやるという形、それから勤務体制の二交代制等、それも効率化を図るために実施しつつあります。
 最終的には、コンピューターの末端の端末がどうしても台数が古いもので六台しかないので、これを増やさなくちゃ駄目だということで、何とか七月一日までに六台を十五台に増やしてこの目標達成に向けて頑張りたいというふうに思っております。
 まずは、この処理目標が実際にきちんと達成するように、引き続き財団法人都道府県会館に対し働きかけを行ってまいりたいと思います。
 以上でございます。
#50
○山本博司君 時間参りましたので、是非ともこれは、毎日進捗状況を把握していただきながら、今都道府県会館の三階と八階でやっていらっしゃると思いますけれども、しっかりその辺の部分に関しての進捗、把握をしながら、速やかな、迅速な対応をお願いしたいと思います。
 以上でございます。
#51
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。被災地のお役に立てるよう、質疑に入りたいと思います。
 先月の五月十四日に原発の作業員の方が心筋梗塞でお亡くなりになる事例がありました。現場から二時間掛かっていわきの病院に搬送されたということでありますが、二時間掛からないと救急医療又は緊急被曝医療を受けることができないという状況が恒常化するのは非常に問題だと思います。昨日も搬送があったようでありますが、やはり二時間ぐらい掛かっております。ここは、ドクターヘリを含むヘリでの搬送というものは想定に入っていたのでしょうか。
#52
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 ヘリを使った搬送でございます。現地対策本部におきましては、被曝傷病者の対応要領というマニュアルを作ってございまして、このマニュアルの中では、必要に応じて自衛隊や海上保安庁のヘリによる搬送も想定されているということでございます。しかしながら、今回の事案においては、病院への搬送時間を検討した場合、車両による搬送時間とヘリによる搬送時間が実質的に余り変わらなかった、それから、車両の方が搬送途中の医療行為が行えるということから、総合的に判断し、ヘリを使用しなかったというふうに承知してございます。
#53
○秋野公造君 しかしながら、ヘリが必要な場合というのは今後想定をし得ます。福島医大のヘリは救急医療に使っているわけですので、別の地域で使っている場合はこれは使えないということになってしまいます。福島県では一台では足りない可能性が、二千人ほどの作業員で何かがあるということを考えたときには福島でもう一機、あるいはJヴィレッジ等、緊急被曝用、救急医療用に一機準備をしておくべきかと思いますが、御見解いかがでしょうか。
#54
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 東京電力福島第一原子力発電所における被曝医療の実施体制でございますが、御指摘の点もございまして、五月十四日の事案を受けて、搬送先や搬送手段を速やかに判断するために、発電所に医師を二十四時間配置するという体制を整えるとともに、搬送者の搬送車両、実は十四日のときには二Fの方から車を持ってきたということでございますので、一Fの方に搬送者搬出車両を配備するという体制整備を進めてきたところでございます。
 また、御指摘の点については、被曝状況や傷病の程度に応じ、自衛隊、海上保安庁のヘリによる搬送、これは既にマニュアルに配備しているというところでございますので、今後とも、実態的にできるだけ迅速に、かつ、迅速だけじゃなくて効果的な形で病傷者を運搬し、医療提供体制が整うよう努力していきたいと考えております。
#55
○秋野公造君 ヘリの確保はどうぞよろしくお願いをいたします。
 東日本の震災でもドクターヘリは、三月十二日から十五日の四日間、十六機のヘリが活躍をして、百四十名の患者さんが搬送されたと伺いました。そういっても、ドクターヘリ、一時間給油で待たされた事例があったとか、十六機の、総合的にどのように運用していったらいいか、その司令塔がなかなかないというような問題というのは今指摘されているところだと思います。
 国においても、今後、医療計画の中でドクターヘリの重要性というものをきっちり認識して位置付けるとともに、福島県、私はもう一機やっぱり置きやすい環境をつくってあげるとともに、岩手県と宮城県には現在ドクターヘリがありません。道路がなかなか困難な状況において、このヘリは運用することができる環境整備、配置しやすい状況、国の方で何かお考えいただくこと、見解を求めたいと思います。
#56
○政府参考人(大谷泰夫君) 今回の東日本大震災においてドクターヘリは、今お話ありましたように、災害派遣医療チーム、いわゆるDMATの被災地への派遣や移動、あるいは患者搬送のために大きな成果を上げたというふうに承知しておりますが、今回のドクターヘリの活動について、関係機関からその運用実態、情報の収集や分析を行って、今後、医療計画の見直しと併せて必要な検討をしていきたいと思います。
 それから、これまでの例えば宮城それから岩手あるいは福島の問題もございますけれども、従来から財政支援を行って導入を促進してまいりましたけれども、御指摘ありましたような各県について、地域の実情に応じて導入が進むように働きかけを進めていきたいと考えております。
#57
○秋野公造君 どうか地元の声をよく聞いてほしいと思います。
 済みません、最後に。東京電力の作業員の内部被曝の調査については、先日、平野部長からも厳しい御指導がなされたと伺いましたが、法令上義務付けられている三か月に一度の内部被曝の調査でさえもこのような状況であります。しかしながら、厚生労働省は一か月に一度内部被曝の調査をするべきであるということを口頭でもきっちり東京電力に対して言っているわけであり、これを機会に一か月に一度の内部被曝の調査も東京電力にきっちり周知を働きかけるべきではないかと思いますが、大臣の見解を求めたいと思います。
#58
○国務大臣(細川律夫君) 委員が御指摘のように、緊急作業に従事をしているその作業員に対して、これはしっかりした内部被曝調査についてもやっていかなければというふうに思っております。
 今委員から御指摘がありましたように、一か月で一回内部被曝の測定、これができるような、月に一回全作業員に調査ができるような、検査ができるような、まずそういう体制をつくって、そして労働者ごとの被曝線量の累計を定期的に労働者お一人お一人に文書で通知をすること、そして労働省の方にも報告をするようにと、こういうことを東電の方にしっかり求めたところでございます。
 また、一日の被曝線量が一ミリシーベルトを超えるようなおそれがあるような作業については、これはもう事前に放射線作業届を労働基準監督署、ここに提出をしろということを事前にそういうこともさせまして、届出内容等きちんと守られているかどうかということで被曝の線量管理の徹底や被曝線量の低減についての指導を行うということにいたしているところでございます。
 もう委員が御指摘のように、外部被曝、内部被曝、しっかり放射線量を管理をしていくということが大事でございます。厚生労働省の中に原発作業健康管理等の対策推進室というのもつくりまして、これはもう三十名を超える体制でつくりまして、これらの点についてはしっかり対応してまいりたいと、このように考えております。
#59
○秋野公造君 大臣、どうぞよろしくお願いします。
 終わります。
#60
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。本日は、川田龍平議員に代わって質問の方させていただきます。
 まず、税と社会保障一体改革に関連して個別の質問をさせていただきます。
 後発医薬品利用促進についてですが、これまで後発医薬品の数量ベースのシェアを三〇%以上にするというのが政府の目標でありましたけれども、依然後発医薬品の使用は伸びておりません。今回、社会保障の一体改革の中でも項目として掲げられております。そして、厚労省の武田総務課長は六月二日の会見で当然新たな目標設定が視野に入ってくるとの認識を示されましたけれども、これは数量ベースで更に欧米並みの六〇%以上まで持っていくということを考えているのか、具体的な数値目標をお示しいただきたいと思います。
 そして、数値目標が現時点でまだ立っていないということなのであればいつ目標を設定するのか、そしてまたどのような方策で利用促進を図っていくのかということについても併せて伺いたいと思います。
 イタリアやドイツなど後発医薬品の使用が高い国では参照価格制度の存在が大きな意味を持っているというふうに聞いていますけれども、以前これは日本でも議論されたと思いますけれども、それはしないにしても何らか具体策があるのかどうか、そこについてお伺いしたいと思います。
#61
○政府参考人(外口崇君) 後発医薬品につきましては、患者さんの自己負担の軽減や医療保険財政の改善に資することから、平成二十四年度までに後発医薬品のシェア、数量ベースを三〇%以上にすることを目標としてその使用促進を図っているところであります。
 その使用促進に当たりましては、後発医薬品の安心使用促進アクションプログラムを策定いたしまして、処方箋様式の変更、調剤報酬上の評価、普及啓発等を進めているところでございます。
 後発医薬品の使用を更に進めていくことは必要と考えております。そのための目標や具体的な施策については、現在の目標の達成度合い、直近の調剤メディアスの数量シェアでは、二十二年十二月現在の数字は二二・八%ということになっております。また、これまでの施策の成果と課題等を踏まえまして、今後、関係者と十分に協議しながら検討してまいりたいと考えております。
 先生の方からパーセントの数字出ておりますけれども、例えば日本の場合では先発医薬品で後発品のないというものも約二割ございます。それから、先発品と後発品の区別の付いてない製剤、例えば漢方エキス剤とか生薬とか昭和四十二年以前の局方品とか、そういったものも約二四・八%あるわけでございますので、そういった数字も勘案しながら目標を考えてまいりたいと考えております。
#62
○中西健治君 続きまして、税と社会保障一体改革について全体的な質問をさせていただきます。
 そもそも、二月以降、集中検討会議は何を目的として議論をしてきたのでしょうか。六月二日の原案によりますと、給付抑制には余り踏み込まずに機能強化策を並べることに傾注して、現行制度を継続するよりも、二〇一五年度で二兆円、そして二〇二五年度で五・二兆円給付が膨脹するということとなったわけですが、これまでの話合いの中で、試算結果というのはもう最後の最後まで明らかにしないで、あるべき姿若しくは望ましい制度について話し合うというプロセスに問題があったのではないでしょうか。言わばウイッシュリスト作りをしてきた厚生労働省内部でも、今回の案について請求書作りだと言われていたというようなことも耳にしますので、このプロセスについて問題がなかったか、大臣にお伺いしたいと思います。
#63
○国務大臣(細川律夫君) 集中検討会議におきましては、五月の十二日、社会保障の改革につきまして、これは厚生労働省案というのを報告をしたところでございます。その案の中でも、医療・介護を始めとして給付の重点化あるいは効率化等も盛り込んでいたところでございます。さらに、この厚生労働省案をたたき台といたしまして検討が行われまして、六月二日には可能な限り具体的な数値目標も織り込んだ費用試算が社会保障改革案と一体のものとして取りまとめられたところでございます。
 会議におきましては、重点化、効率化の観点からもいろんな委員の方からも意見が出され議論がされたところでありまして、充実する項目だけではなくて、重点化、効率化の項目につきましても今回の改革案には示されているという認識でございます。
#64
○中西健治君 今大臣、重点化、効率化ということをおっしゃられましたけれども、今回の案では、低所得者への年金加算が六千億円増としながら、一方で高所得者の年金減額は四百五十億円にとどまってしまっているということですので、やはり踏み込み不足ということは否めないんじゃないかと思います。
 世代間の公平性も図られていないということですので、これでは菅首相が言っていた支え合い三本柱の一つである世代内、世代間での公平な支え合い方針にも合致しているとも思えませんし、現役世代の不公平感がますます増えるというような案では、いきなり消費税増税一〇%と言われても、到底国民の理解は得られないのではないかと思いますが、大臣、どうお考えでしょうか。
#65
○国務大臣(細川律夫君) 今回の改革案では、子ども・子育て支援や若者雇用対策の強化など、高齢世代のみならず現役世代や将来世代にも配慮する社会保障制度改革、社会保障制度の転換を進める政策も考えておりまして、改革案全体としては、世代間のみならず世代内での公平を重視した改革を行うという基本的な考え方に沿ったものでございます。
 そのうち、低所得者への年金の加算の制度については、これは現行制度におきまして基礎年金額の満額より低い額の年金額となっている者が存在しておりますので、現行年金制度の最低保障機能を強化すると、こういうことが必要となってきておりまして、低所得者に対する年金受給者に対して基礎年金に一定額を加算して支給をする制度を検討するものでございます。これと併せて、委員が指摘をされましたような、相当程度に高い所得を得ている人に対しては、老齢基礎年金についてその一部を減額することも検討をいたしているところでございます。
 社会保障の内容につきましては、部分的なところではなくて改革案全体として御覧をいただきたいというふうに考えておりまして、その上で、現行年金制度における最低保障機能の強化策と高所得者への年金給付の減額については併せて検討をしていくと、こういうことでありまして、年金制度の改革の詳細につきましては、今後、税制抜本改革とともに議論を進めていきたいと、このように考えているところでございます。
#66
○中西健治君 一点確認させていただきたいんですが、今後、税の在り方の議論が始まるわけですけれども、財源上の制約によって給付の抑制の再検討がなされることあると考えていいでしょうか。その場合はどこの会議で検討し決定をしていくのか、端的にお答えください。
#67
○副大臣(大塚耕平君) 集中検討会議は六月の二十日ごろを目標に今作業を進めておりますので、まず、そこに至る過程で一つそういう議論が行われる可能性はあると思います。その後、政府・与党案がまとまりまして、社会保障改革はこれは公党間、広い合意がなければできないという認識でおりますので、その後、政治プロセスの中でやはり給付抑制が必要であるという議論がまた起きてくる可能性もありますので、累次にわたり行われるものと思っております。
#68
○中西健治君 一つ要望ですけれども、政府案には例えば医師の偏在是正ですとか、先ほど申し上げました後発医薬品の使用促進だとか、メニューは掲げられているんですが、いかにということが全然方策が書かれていないということですので、国民が知りたいのはどのようにこれからやっていくのかということですので、是非とも分かりやすい方策、プランについて早急にお示しいただきたいというふうに考えております。
 続きまして、年金についてですけれども、平成十六年の改正でマクロ経済スライドが導入されましたけれども、特例措置によって法律が規定する本来の年金水準にはなっていないのは皆さん御承知のとおりです。
 そこで、物価スライド特例措置に関して二点お尋ねいたします。
 第一に、平成二十三年度における実際に支給されている年金水準と物価スライド特例措置がなかった場合の年金水準の差額を支払総額でお答えいただきたい。
 そして第二に、平成十二年度以来、この特例措置の影響で本来水準と比べてどれだけの年金を過払いしてきたのか、その総額についてお伺いしたいと思います。
#69
○副大臣(大塚耕平君) 数字を二つお答えする前に、過払いという御表現をいただいたんですが、過払いという表現は必ずしも適切ではないということは申し述べさせていただきたいと思います。
 この物価スライドの特例措置は、平成十一年から十三年にかけての物価下落時に国民生活への影響に配慮して、これは国会の全会派の賛成で決定をされたものでありますので、そういう制度の下で行われているということでありますので、過払いということではございません。
 さりながら、あえて先生御指摘の点を計算をいたしますと、最新の平成二十一年財政検証によりますと、平成二十三年度における厚生年金と基礎年金の給付費の総額は約四十四兆円と見込まれておりまして、これに特例水準と本来の差である二・五%、今だんだん広がって二・五%になっていますが、乗じますと約一兆円でございます。
 それから、平成十二年度から直近の実績値が判明している平成二十一年度までの特例水準と本来水準の差を同様の計算を行いますと、約五兆円になります。
#70
○中西健治君 今のお話でも出ました平成二十一年の財政検証ですが、この財政検証では、物価上昇率が一・〇%、名目賃金上昇率は二・五%、名目予定運用利回り四・一%が厚生労働大臣によって決定されてGPIFに指示をされています。これらの数値は運用ポートフォリオを設計するために非常に重要な数値ということになるかと思いますが、物価上昇率の一%というのは日銀の物価に関する理解というところに来ているのだと思いますが、年金債務計算上重要な賃金上昇率、名目上昇率二・五%、実質一・五%の上昇と、こういった数字は我々の実感とは遠く懸け離れているんではないかと思います。
 政府の用いるマクロ経済に関する数値に関しては、その妥当性に関して大いに疑問があるということを私は予算委員会や財政金融委員会でも質問をしてきておりますけれども、この賃金の上昇率に関する数値は誰がどこで決めている数値なんでしょうか。
#71
○副大臣(大塚耕平君) 私も中西委員と全く同じ質問を野党時代にさせていただいておりまして、非常に重要な点であります。
 これは、社会保障審議会年金部会の下に置かれた経済前提専門委員会という委員会で決定をされております。今回、今先生が御指摘いただいた数字は、六回にわたる議論を重ねた上で平成二十年の十一月に報告された検討結果を踏まえておりまして、その数字を踏襲いたしております。
 今回の社会保障改革の厚生労働省案の中にも記述をいたしましたが、これは自民党さん、公明党さんの時代からの社会保障改革のその流れを受けて今検討をしている中でこの前提を継承させていただいたということでありますが、前提いかんによって大変いろいろな議論があるということは承知をいたしております。
#72
○中西健治君 最後の質問をさせていただきますが、公的年金資金の運用は、国が運営する公的年金の支払能力を担保するための積立金運用であるという前提で考えますと、必ずしも予想に基づいてキャッシュフローを合わせるということではなくて、リスクを減らしていくということも考えないといけないと思います。
 物価上昇率や賃金上昇率というのは今あったように大変重要なパラメーターということになりますが、大変リスクの大きいパラメーターということになると思います。これらのリスクを管理しながら資金運用をしていくということになりますと、経済変動やインフレへの対応というのは非常に重要となってきますけれども、例えば物価連動債、例えば、ないですけれどもGDP連動債、こういったものがあったら年金運用どうなるかということについて御見解だけお願いします。
#73
○委員長(津田弥太郎君) 大塚副大臣、簡潔に。
#74
○副大臣(大塚耕平君) はい。
 CPIの連動債は今発行停止中ですが、そういう運用対象があれば、これは年金資産の運用には資するものと思います。
#75
○中西健治君 どうもありがとうございました。
#76
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 東京電力福島第一原発の作業員の内部被曝の問題、この委員会でも、また先日の予算委員会でも私、取り上げてまいりました。内部被曝測定の遅れによって大量被曝を見逃すことになるのではないかと、こう危惧をしていたのですが、五月三十日、中央制御室で働いていた東電社員二名が内部被曝の測定によって二百五十ミリシーベルトを超える被曝をしていたことが判明をいたしました。
 このことについて質問をする前に、五月十日のこの委員会での私の質問に対する保安院の答弁をただしたいと思います。
 私が、事故対応に当たった作業員のうち内部被曝測定をしたのは何人かとこの五月十日に質問をしましたところ、保安院の中西審議官は、小名浜のコールセンターで五百二十一名、福島第二原発で五百二十二名、トータルで一千四十三名がホール・ボディー・カウンターで内部被曝の測定をしたと答弁をされています。
 ところが、その後の報道などを見ていて、この数字がおかしいのではないかと、そう思って、東電本社や保安院への事実確認を繰り返したところ、福島第二原発で測定をした五百二十二名というのは、ほとんどが事故対応の作業員ではなく、そもそも第二原発で働いていた作業員だということが分かりました。
 改めて、保安院に正確な答弁を求めます。
#77
○政府参考人(中西宏典君) 議員、前回の委員会で御指摘いただきました数字につきまして、ちょっと我々の方の言葉、説明がちょっと不適切なところがございまして、今御指摘のとおりに、福島第二原子力発電所のホール・ボディー・カウンターによって測定を行った作業員五百二十二名、そのうち福島第一の原子力発電所で作業を行った者は七名というふうに認識してございます。ちょっと、その点は説明をもう一回させていただければと思います。
#78
○田村智子君 五百二十二名のうち、たった七人だけだったんですね、福島第一で働いていた方は。
 ホール・ボディー・カウンターの計測は、結局、五月十日、分かっている時点では、一千四十三名ではなくて、約半数の五百二十八名だったということなんです。これ、もう虚偽だとさえ言える数字を東電がもし保安院に報告をしていたんだとしたら、これ重大です。
 同時に、私、これいろいろ聞いたところ、保安院も、福島第二原発の作業員が含まれていると、このことを東電から聞いていたというふうにも聞いています。事故対応の作業員であるかのように答弁した。その上、こちらからこのことの問題をただすまで訂正も謝罪もしようとしなかった。これは、そもそも作業員の健康確保に責任を果たそうという立場であれば、質問の有無にかかわらず、内部被曝量の把握がどうなっているか、正確に東電から情報をつかんでいるというのが私は当然のことだと思います。
 これは委員長にもお願いをしたいんですが、本委員会の答弁として余りにも不誠実なものです。同時に、事態を正確に把握をして国会にも報告をするということは、今後の労働者の健康管理にとっても大変重要なことだと思いますので、是非委員長からも保安院に一言いただきたいと思います。
#79
○委員長(津田弥太郎君) ただいまの件につきましては、先ほど、田村智子委員の方から議事録でも指摘をされている部分がございますので、後刻理事会においてしっかり協議をしたいというふうに思います。
#80
○田村智子君 では、内部被曝の測定によって二百五十ミリシーベルトを超えていた、この二人の労働者についてお聞きをいたします。
 この二人が内部被曝線量の測定をしたのはいつで、また、この二人の内部被曝量は確定をしているのかどうか、確認をいたします。
#81
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 その二人のうちの、まず一人目の方についてでございます。一人目の方は四月十六日と五月三日の日に、二人目の方は四月十七日と五月四日に、小名浜のコールセンターで内部被曝を測定してございます。さらに、それぞれ五月の二十三日には日本原子力研究開発機構、これはJAEAと呼んでおりますけれども、さらに、五月の三十日に放射線医学総合研究所、こちらの方でも正確な内部被曝を測定するということで測定を具体的にやってございます。
 一応、このお二方につきまして、現在は評価の作業中というふうなことがございますので、近々その正式な評価結果が出るというふうに聞いてございます。
#82
○田村智子君 放射性物質を吸い込むなどしたと思われるのは、三月の水素爆発のときだと思うんですね。それから実に一か月以上がたってから内部被曝の測定が始まると。同時に、その最初の計測から七週間が経過して、いまだに被曝量の判断がされていないということなんですよ。最初の暫定の数値が分かるまでにも、最初に測ったときから一か月半も掛かっている。何でこんなに内部被曝の把握、判断が遅れているのか。
 私も五月の中旬に、東電本社に直接もうこれは説明を求めました。こういう説明なんですね。ホール・ボディー・カウンターで最初に測ると。数値が高い。そうすると、体に放射性物質が付いているんじゃないかと、このことを疑って、一人について何度も測り直しをやっている。シャワーだけでは髪の毛などに付着したセシウムが取れない。念入りに体洗ってもらう。皮膚に付着した放射性物質は新陳代謝で取れるのを待つと。
 今回の二人に当てはめてみますと、四月最初の計測で高い測定値が出た。そこで、体をきれいに洗い直して、皮膚の新陳代謝も待って、五月の初めにまた測ると。それでも高い数値が出ていたのに、大量の内部被曝をまだ真剣に検討せず、原子力研究開発機構の精密な検査でやっと重大な事態が判明したと、こういうことではないかと思うんです。被曝量の確定をこんなふうに先延ばしを続けていくことで、当然行われるべき健康管理がなされていなかったと、こう言わざるを得ません。
 改めてお聞きします。
 私、五月二十日の予算委員会で、内部被曝量の評価まで終わった、内部被曝量が分かった、この労働者はどれだけいるかとお聞きしたら、たったの四十人だということが分かりました。それから半月以上がたっています。現時点で内部被曝量が分かった方は何人になりましたか。
#83
○政府参考人(中西宏典君) 先ほども申し上げましたとおり、高い内部被曝を受けたと思われる方につきましては詳細な再度の評価等を行ってございますので、現在のところ、その四十名というような方が最終的に対外的に数字としては評価を行ったという形になってございます。
#84
○田村智子君 まだ四十名なんですよ。これ、いつまでこんな事態続けるのかということだと思います。
 今回、二人と同じ時期に同じ条件で働いていた労働者、これもっといるはずです。水素爆発が起きた時点で一号機から四号機の中央制御室にいた労働者、これどれだけいますか。そのうち、被曝量が多いことが考えられる、内部被曝が二十ミリシーベルト以上だと推測される労働者は何人になりますか。
#85
○政府参考人(中西宏典君) 御質問につきまして、当時、福島第一の一号機から四号機につきまして作業を行っていた人間は私、百三十名いるというふうに認識してございまして、こちらの方々につきまして小名浜のコールセンターで測定いたしました暫定的な内部被曝、この線量が二十ミリシーベルト以上の作業員の方につきましては、現在、日本原子力研究開発機構で再測定が行われるということになってございます。
 現在のところ、先ほどの二名を除きまして、五十二名の方が二十ミリシーベルトを超えているということで、順次正確な再測定を実施しているというふうに聞いてございます。
#86
○田村智子君 五十二名が二十ミリシーベルト、内部被曝、恐らく超えているだろうと。これ、緊急作業だからと無理やりに上限が二百五十ミリシーベルトに引き上げられた。これさえも超えるという危険性がこの二人の方以外にもあるということなんです。
 何でこんなに内部被曝量、判断遅れているのか。内部被曝量というのは、ホール・ボディー・カウンターで計測した数値を基にして、この人が何の放射性物質をいつ、どれくらい摂取したのか、これを推測して確定するんだということなんですね。
 今回の二人についても、放医研の検査で、一人は暫定値が二百十ミリシーベルトから五百八十ミリシーベルト、もう一人は二百ミリシーベルトから五百七十ミリシーベルトと大変幅のある暫定値になっているんです。となれば、いつ吸ったか、どれだけ吸ったか、この評価の方法や評価のモデルをどう定めるかということで、内部被曝の判断、確定値が大きく変わってしまうということなんですね。低い値を取れば、上限二百五十ミリシーベルトをちょっと超えたぐらいだと、こういうことになります。高い数値を取れば、国際基準である五百ミリシーベルトをも超える、まさに大量被曝です。
 私は、この判断を東電に任せて、いまだに判断がたった四十人なんですよ。そうやって東電にいつまでも任せていていいのかということをこれ厳しく指摘したいと思います。この間の安全管理の在り方やデータの出し方、どれを取っても信頼はもうできません。東電に被曝量の判断を委ねずに、放医研や放影研など外部からの監査、政府の監督、これやるべきではないのかと思いますが、いかがでしょうか。
#87
○副大臣(小宮山洋子君) 委員がおっしゃいますように、東電が今は第一義的にはやるということになっておりますけれども、東京電力でその内部被曝測定の結果、一定レベル、これは二十ミリシーベルトを超えるおそれのある場合については、その内部被曝が見込まれる労働者については、協力会社の社員を含めまして、日本原子力研究開発機構、JAEAなどの第三者機関に依頼をして精密測定と評価を実施しております。こうした第三者機関との連携を取りながら、しっかり評価がされるように厚生労働省としても指導をしていきたいと考えています。
 さっきおっしゃいましたその推計値につきましても、いつ被曝をしたかが確定をしないとその半減期の影響などで分からないと。ただ、そこがはっきりしない場合に、三回測定をすると逆算をしてほぼそれが出るというようにも聞いておりますので、その辺りのなるべく計算が早く出るようにということもしっかりと指導をしてまいりたいと思っております。
#88
○田村智子君 とにかく、もう私は東電任せということは本当に駄目だと思います。これはこの間、厚生労働省が例えばこの二人の被曝についても六月三日に確定値出せと言ったって、出さないわけですよ。どんなに日付区切ったって、これやってこない。やってないんだったら、何が問題かということを厳しくこれ監督をしていただきたい。重ねて要望したいと思います。
 それから、今回の大量被曝の事例を見ても、やはり水素爆発の起きた三月の被曝量、これがやっぱり多かったんだと、明らかだと思います。となれば、三月中に原発構内にいた作業員、これ総数では三千七百人に上るそうですけれども、その内部被曝の把握が急がれていると思います。既に原発構内にいない方もいらっしゃる。
 厚生労働省は、データベースで緊急作業従事者を全てつかむというふうにしていますけれども、そのための手だてはどこまで取られて、実際にどれだけの労働者を把握したのか、お答えください。
#89
○副大臣(小宮山洋子君) 御指摘いただきました点につきましては、五月三十日に東京電力に対して、今年三月中に緊急作業に従事した全ての労働者に対して至急内部被曝の測定を実施してその結果を協力会社に通知するよう指導をいたしました。内部被曝測定は六月十日までに、その結果を六月十三日までに事業者に通知をするよう指導をしております。そして、こうした指導によりまして、高い被曝が見込まれる三月末までに緊急作業に従事した労働者およそ三千七百名のうちおよそ八割に当たります三千人の測定が終了しています。また、全ての緊急作業従事者およそ七千八百人のうちおよそ四千百人の測定が終了しています。
 また、厚生労働省といたしましては、緊急作業に従事した労働者について、職を離れた後も含め長期的に被曝線量を追跡できるデータベースを構築して長期的な健康管理を行うことにいたしまして、これは五月十七日に公表した政府の工程表にも盛り込みました。また、今月中にも放射線医学の専門家などに集まっていただきまして、被曝線量を長期的に管理して、健康管理を行うために必要なデータベースの構築の手法や、この情報を活用した長期的な健康管理の在り方についても検討を開始をしたいと考えております。
#90
○田村智子君 私、ここまでやったけどもうつかめなかったということが絶対にないようにしないといけないというふうに思っているんですね。そのためには、私、東電にデータ出させる、これ必要なんですけれども、やっぱり相当な事業所が入っているわけですから、例えば元請の事業者からもしその作業員の名前がちゃんと東電に報告されていないようなことがあれば、厚生労働省として元請の事業所に対しても指導を行う、事業所を本当につかんでいって、東電にだけ物を言うんじゃなくて、これやっていく必要があると思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
#91
○副大臣(小宮山洋子君) 東京電力では、協力会社の社員も含めまして労働者の日々の外部被曝線量、これを記録しています。この記録に基づいて労働者の特定を行った上で内部被曝線量の測定を進めているということなんですね。また、協力会社では、東京電力から通知された測定結果と協力会社自体が把握している情報を突き合わせて、訂正の必要がある場合にはしっかりと訂正を申し出るということになっておりますので、こうした仕組みをしっかりとチェックをしていきたいと思っています。
#92
○田村智子君 是非、健康管理、本当に今後長く続くことですから、しっかりと報告を取っていただきたいと思いますのと同時に、やっぱりこれで被曝して、原発で長年働いていた方がもう原発で働けなくなって仕事を失うという事態が今後考えられると思うんですね。是非そういう仕事を失うということがないように、これ政府としても対策を取っていただきたい、このことを要望いたしまして、質問を終わります。
#93
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 ホール・ボディー・カウンターについてまずお聞きをいたします。
 全国に何台あるのか、教えてください。
#94
○政府参考人(中西宏典君) ホール・ボディー・カウンターにつきましての御質問でございます。
 現在、原子力発電所に四十九台、第二次あるいは第三次の被曝医療機関に二十七台、その他の保健所、研究機関等の施設に三十台それぞれ設置されているというふうなことを承知してございます。
#95
○福島みずほ君 これは、何台あるのかと聞いてようやく数字が出てきたんです。
 もちろん、遠いところ、島根原発などに、伊方原発、玄海原発などにあるのもありますが、今福島第一原発が大変な状況なので、これを総動員して、ホール・ボディー・カウンター、これはやはり時間が掛かりますから、検査をするのに、しっかりやっていただきたい。そのマネジメント、保安院、きちっとやるということでよろしいですか。
#96
○政府参考人(中西宏典君) 今御指摘いただきましたけれども、我々としても東京電力を指導しておりまして、ホール・ボディー・カウンターの台数の増強というような形も含めて強化しているというような状況だと認識してございます。
#97
○福島みずほ君 強化ってどういう意味ですか。
#98
○政府参考人(中西宏典君) 具体的に申し上げますと、東京電力の方で新しく六台のホール・ボディー・カウンターを購入するというふうなことを聞いてございます。
#99
○福島みずほ君 全国にあるホール・ボディー・カウンター、動かせないものもあるかもしれませんが、福島第一のために有効活用すべきだと思います。それはいかがですか。
#100
○政府参考人(中西宏典君) 現在、小名浜のコールセンターというところに測定器が置いてございますけれども、そちらに置いてございますのはJAEAの移動式のやつを借りてきているといったことで、全国大の一応原子力関係の機関の協力を得ながらやっているというふうなのが現状になってございます。
#101
○福島みずほ君 圧倒的に台数が足りないので、それは全国から場合によっては借りてくるということなども検討してください。
 改めて、福島原子力発電所の作業員、福島第一原発の作業員に対する測定状況、結果を教えてください。
#102
○政府参考人(平野良雄君) 福島第一原発におきまして緊急作業に従事した作業員でホール・ボディー・カウンターによる内部被曝の測定を受けた方は、まず、高い被曝が見込まれます三月末までに緊急作業に従事した労働者約三千七百名のうち約三千名の測定が終了しております。また、全ての緊急作業従事労働者七千八百名のうち約四千百人の測定が終了しております。
#103
○福島みずほ君 それは福島第一原発ということでもよろしいんですね。
#104
○政府参考人(平野良雄君) はい、そういうことでございます。
#105
○福島みずほ君 放射線量が高い地域の福島県民、特に子供たちへのホール・ボディー・カウンターの状況はどうなっていますか。
#106
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 ホール・ボディー・カウンターを使いますと放射性物質による体内に残っている被曝線量が測定できるということでございますけれども、先ほども冒頭御説明申し上げましたけれども、ホール・ボディー・カウンターの台数が現在限られているということで、やはり優先的に測定をするということで電気事業者の方々、協力会社の方々、そういう方々を優先的に現在は評価のために使っているということでございます。
#107
○福島みずほ君 一般住民への測定は実施していないということでよろしいですね。
#108
○政府参考人(中西宏典君) もちろん我々の方は、一つはスクリーニングというふうな形で、これは外部被曝でございますけれども、そういった形での評価を行い、更に必要があれば次のステップとしてホール・ボディー・カウンターをやるということになっておりますし……
#109
○福島みずほ君 結論だけ言ってください。
#110
○委員長(津田弥太郎君) 委員長が指名してから発言してください。
#111
○福島みずほ君 済みません。
 結論だけ言ってください。子供たちへの被曝が大変問題で、例えば飯舘村など高いと言われているところなどありますね。住民、子供たちへのホール・ボディー・カウンターは実施してないということでよろしいですね。
#112
○政府参考人(中西宏典君) 今御指摘のように、現段階では行っておりませんけれども、現在、福島県が主体となりまして長期的な健康管理に関する調査を行うということになってございます。このホール・ボディー・カウンターによる計測の実施についても、この調査の中においていろんな形でどういうふうに使っていくのかということを検討していくというふうなことで聞いてございます。
#113
○福島みずほ君 子供たち、住民に対する、住民の中でもとりわけ子供たちに対するホール・ボディー・カウンターをきっちり実施をしてください。今まで一人もやってないということじゃないですか。もちろん作業員の人たちは最優先です。でも、子供たちについても内部被曝の調査をやはりきちっとやるように強く要請をいたします。
 次に、作業員の年間五十ミリシーベルト、これの基準の撤廃、これは大変問題ではないでしょうか。五十ミリシーベルトという基準を設けたのは急性被曝を避けるためではなかったんでしょうか。
#114
○政府参考人(平野良雄君) 放射線業務に従事する労働者に適用される被曝線量の限度につきまして、通常時に五年間につき百ミリシーベルト、一年間につき五十ミリシーベルトであるという原則には変更ございません。
 ただ、現在、福島第一原発で緊急作業に従事している労働者の方々は、この緊急作業が終了した後に原子力発電所のまた保守や点検など原発にかかわる業務を行っていただくということが想定されるわけでございます。労働者の健康影響を考慮しながらこうした状況を踏まえた運用が行えないか検討いたしました結果、今回の緊急作業による被曝線量が百ミリシーベルトを超えた場合、従来どおり五年間につきそれ以上被曝させないよう指導する、百ミリシーベルトを超えなかった場合、一年間につき五十ミリシーベルト以内との指導は差し控えますが、五年間につき被曝線量が百ミリシーベルトを超えないように指導するというふうにしたものでございます。
 他方、厚生労働省といたしましては、一日の被曝線量が一ミリシーベルトを超えるおそれのある作業につきまして、事前に放射線作業届出を労働基準監督署の方に提出させまして、届出の内容の確認と併せて被曝線量管理の徹底あるいは被曝線量の低減について指導を行うこととしております。さらに、緊急作業に従事した全ての労働者を対象としたデータベースを作成いたしまして、長期的な健康管理を行うことといたしております。
 今後とも、原発作業員の線量管理が徹底され、被曝線量の低減が図られるよう、東京電力に対して強く指導してまいりたいと考えております。
#115
○福島みずほ君 これは極めて問題で、経産省に厚労省が負けたと思いますよ。労働者の被曝のこれを守れないじゃないですか。五年間で百ミリシーベルトの基準はそのままだと言うけれども、年間五十ミリシーベルトをつい最近撤廃したんですよ。これは、急性被曝がある五十ミリシーベルトを超えちゃいけないというのをしたら、結局、作業員の確保のために、全国から作業員をかき集めてやるためにこれを撤廃したとしか言いようがありません。厚生労働省が今までやってきたことをここでやっぱり捨て去ったというふうに思いますよ。厚労省はやっぱりそれは、ここは頑張ってもらいたい。
 だって、五年間で百ミリシーベルトの基準はそのままでも年間五十ミリシーベルトを超えてもいいという、この基準の撤廃はやっぱり極めて問題だと思います。これから再度、厚労省にこの点の再考をきちっとやってもらいたいというふうに思っております。
 今日は文科省の副大臣に来てもらいましたので、文科省が出した二十ミリシーベルトの通知なんですね、二十ミリシーベルトでいいとは言っていないとは言いましたけれども、二十ミリシーベルトが独り歩きをしてしまった。文科省はなぜこの二十ミリシーベルトというのをよしとしたんでしょうか。
#116
○副大臣(鈴木寛君) 私どもは二十ミリシーベルトでよいという通達は出しておりません。
#117
○福島みずほ君 一から二十までということでおやりになったので、二十ミリシーベルトが福島県下で独り歩きをしたんですね。二十ミリシーベルトでいいということが独り歩きをした、その責任は文科省にあると思いますが、いかがですか。
#118
○副大臣(鈴木寛君) 加えまして、児童生徒が受ける線量をできるだけ低く抑えるためにということも付しておりますが、その説明の仕方あるいは政府全体としてでの取組、コミュニケーション等々にいろいろと改善すべき点があるという御指摘については、これは真摯に受け止めてまいりたいと思いますし、あわせまして、我々は、児童生徒が学校において受ける線量低減に向けた当面の対応というのを五月二十七日に出させていただいて、全ての学校においては、学校における受ける線量といたしましては一ミリシーベルト以下ということを通知をさせていただいているところでございます。
#119
○福島みずほ君 この二十ミリシーベルトについては、原子力安全委員会でも厚労省でもなく文部科学省が指導をしてきました。これを、二十ミリシーベルトを引き出して動いたのは文科省です。
 一ミリシーベルト以下を目指すとしてくださったことについては、ちょっと質問をしますが、私は、やっぱり二十ミリシーベルトというのを出した文科省の責任はあると思っているんです。二十ミリシーベルトでいいとは言っていない、それは繰り返し国会でも答弁されました。一から二十となっています。二十でよしとはしていない。しかし、二十ミリシーベルトという数字を出したためにそれで二十ミリシーベルトよしとなったんですよ。二十ミリシーベルトが独り歩きをした、この責任はどうなるんですか。
#120
○副大臣(鈴木寛君) 文部科学省は、今のことを引き出したという事実はございません。原子力災害対策本部において発案をされ、そして原子力安全委員会に助言を求められお決めになったことを文部科学省と厚生労働省が通知をせよという御指示がございましたので、私どもはその担当部局に対して通知をさせていただいたと、こういうことでございます。
#121
○福島みずほ君 原子力安全委員会に随分ヒアリングをしました。文科省と何度も何度も、専門的助言をする前に文部科学省の事務方と原子力安全委員会の事務方で何度も話をしているじゃないですか。明らかに文科省が主導していますよ。
#122
○副大臣(鈴木寛君) これは全て原子力災害対策本部の指示を受けてやったものでありまして、主導はしたという事実はございません。
#123
○福島みずほ君 じゃ、やっぱり聞きたいですね。二十ミリシーベルトというのを引き出した張本人は誰なんですか。
#124
○副大臣(鈴木寛君) 原子力災害対策本部の責任において、その指示に基づいて各省の関係職員がそれぞれの職務を履行したと、こういうことでございます。
#125
○福島みずほ君 文部科学省と原子力安全委員会はずっとこの件で協議をしているんですよ。文科省は、子供たちの命を守るんだったら二十ミリシーベルトなんて出すのは論外だと頑張るべきじゃないですか。
#126
○副大臣(鈴木寛君) 文部科学省の職員が単独で独断で原子力安全委員会と折衝したという事実はございません。全て原子力災害対策本部の指示の下に行っております。
#127
○福島みずほ君 対策本部の誰が具体的に指示したんですか。
#128
○副大臣(鈴木寛君) 最終的な責任は本部長において行われております。
#129
○福島みずほ君 文部科学省の中において二十ミリシーベルトについてはどのような議論があったんですか。
#130
○副大臣(鈴木寛君) これは原子力災害対策本部が安全委員会と御判断をされて、そして官邸の中にも専門家のアドバイザリーグループがあって、そこでの御議論を受けて、そして安全委員会の御議論を受けて決まったことであります。
 もちろん、原子力災害対策本部の一員に文部科学大臣が入っていると、これは関係大臣全て入っているわけでございますが、そのことは事実でございます。
 ただ、これはICRPの勧告というものを、そこに何か付け加えることも、あるいはそこから何か引くこともなく、その勧告に淡々と従っているということで我々は理解をいたしたところでございます。
#131
○福島みずほ君 文科省は子供たちの命を守ってほしいんですよ。だからこの問題をずっと取り上げてきました。先日、一ミリシーベルトを目指すということなんですが、一ミリシーベルトを目指すための文科省が今具体的にやっていらっしゃる行動について教えてください。
#132
○副大臣(鈴木寛君) 文部科学省はもとより子供たちの心と体とその発達について最大限の努力をこれまでもいたしてまいりましたし、これからもいたしてまいるということに何ら変わりはございません。
 ただ、そのときに、是非御理解をいただきたいのは、これは国連科学委員会の勧告にもございますけれども、被曝者として扱われたという体験が精神的な影響を与えると。そして、例えばチェルノブイリの報告でありますと、そのことによって数百万人の方が結局自立できない、意欲がなくなって自立できないというような報告も出ているということも御理解をいただきたいと思います。
 もちろん、一番の大前提として、受ける線量を下げていくということは当然の原理原則であるということも我々は明記をさせていただいております。
 そういう中で、五月二十七日に、福島県内における児童生徒等が学校において受ける線量低減に向けた当面の対応についてお示しをいたし、そしてこの学校において受ける線量については一ミリシーベルト以下を目指すという、こういう方針を出させていただきました。
 このことを実現すべく、まず福島県内の全ての小中学校等に対して携帯できる積算線量計を配布し、これにより児童生徒等の受ける実際の積算線量のモニタリングを実施をいたしました。これまで五十五校については行っておりましたけれども、全ての小中学校において行えるようにいたしたところでございます。そして、それを原子力安全委員会に報告をすると、こういうことにしております。それから、空間線量が毎時一マイクロシーベルト以上の学校を対象として、校庭等の土壌に関して線量を低減する取組に対し、市町村の教育委員会等と学校の設置者の希望に応じて財政的支援を行うことといたしました。つまりは、ほぼ全額を国が負担するということでございます。こうした対策を行っております。
 引き続き、全校に配布いたしました携帯積算線量計の数字がこれから上がってまいりますので、そうしたことを踏まえて更なる検討を引き続きしてまいりたいというふうに考えております。
#133
○福島みずほ君 私学についてはまたこれから検討というふうにも聞いております。また、この間、予算委員会で質問をしましたところ、大臣は最大限の努力をしていくとおっしゃったんですが、また例えば冷房なども、二本松市は全校に冷房を入れると決定しているが、福島市は扇風機なんですね。二本松市は市負担分については東電に請求をすると聞いていますが、もっと冷房をどうするとか文科省がしっかり指導してくださるよう強く要請をいたします。
 また、事前に聞いたところ、夏休みの前倒しやサマーキャンプや疎開といったことについては取り上げて今考えていないということなのですが、あらゆること、子供たちの避難あるいは被曝線量を減らすためにも文科省が実践を着々としてくれるよう、とりわけダイナミックな対策もしっかり打ってくれるよう強く要請して、私の質問を終わります。
#134
○委員長(津田弥太郎君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#135
○委員長(津田弥太郎君) 次に、介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。細川厚生労働大臣。
#136
○国務大臣(細川律夫君) ただいま議題となりました介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 我が国の介護保険制度については、制度施行後十年が経過をし、サービスの利用者数が施行当初の約三倍となるなど、高齢者の暮らしを支える制度として定着しております。一方で、今後の急速な高齢化の進行に伴い、医療ニーズの高い高齢者や重度の要介護者の増加、単身・高齢者のみの世帯増加への対応、介護人材の確保等が喫緊の課題となっております。
 このような中で、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを切れ目なく提供する地域包括ケアシステムを構築するため、この法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、重度者を始めとした要介護者の在宅生活を支えるため、二十四時間対応の定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の新たなサービスを創設することとしております。
 第二に、たんの吸引等の医行為が必要な者に対して適切なケアを実施できるよう、介護福祉士や研修を受けた介護職員がたんの吸引等を実施できるようにすることとしております。
 第三に、平成二十四年三月三十一日で廃止をすることとされている介護療養型医療施設について、入所者の状態像や他施設への転換の実態を踏まえ、平成三十年三月三十一日まで既存の介護療養型医療施設の存続を認めることとしております。
 第四に、介護基盤の整備等により今後急激な上昇が見込まれる介護保険料の上昇の抑制のため、平成二十四年度に限り、財政安定化基金の一部を取り崩せるようにすることとしております。
 このほか、介護福祉士の資格取得方法の見直しの延期、有料老人ホーム等における利用者保護規定の創設、市民後見人の育成の推進等の所要の改正をすることとしております。
 最後に、この法律の施行期日は平成二十四年四月一日といたしておりますが、介護療養型医療施設の存続及び介護福祉士の資格取得方法の見直しの延期等については、公布の日から施行すること等といたしております。
 以上がこの法律案の趣旨でありますが、この法律案につきましては衆議院において修正が行われたところであります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#137
○委員長(津田弥太郎君) この際、本案の衆議院における修正部分について、衆議院厚生労働委員長牧義夫君から説明を聴取いたします。牧義夫君。
#138
○衆議院議員(牧義夫君) ただいま議題となりました介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。
 修正の要旨は、社会医療法人について、特別養護老人ホーム及び養護老人ホームの設置を可能とする旨の規定を削除するとともに、その他所要の規定の整理を行うものであります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#139
○委員長(津田弥太郎君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   正午散会
ソース: 国立国会図書館
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