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2011/06/16 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 厚生労働委員会 第14号
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2011/06/16 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 厚生労働委員会 第14号

#1
第177回国会 厚生労働委員会 第14号
平成二十三年六月十六日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     岩井 茂樹君     高階恵美子君
     中原 八一君     赤石 清美君
 六月十五日
    辞任         補欠選任
     高階恵美子君     中西 祐介君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         津田弥太郎君
    理 事
                足立 信也君
                長浜 博行君
                石井 準一君
                藤井 基之君
                山本 博司君
    委 員
                梅村  聡君
                大塚 耕平君
                川合 孝典君
                小林 正夫君
                谷  博之君
                辻  泰弘君
                西村まさみ君
                森 ゆうこ君
                赤石 清美君
                石井みどり君
                衛藤 晟一君
                大家 敏志君
                中西 祐介君
                中村 博彦君
               三原じゅん子君
                秋野 公造君
                川田 龍平君
                田村 智子君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  牧  義夫君
   国務大臣
       厚生労働大臣   細川 律夫君
   副大臣
       厚生労働副大臣  大塚 耕平君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       岡本 充功君
       厚生労働大臣政
       務官       小林 正夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       平野 良雄君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    木倉 敬之君
       厚生労働省保険
       局長       外口  崇君
       厚生労働省年金
       局長       榮畑  潤君
       経済産業大臣官
       房政策評価審議
       官        宮本  聡君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院審議官   黒木 慎一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (死因究明制度の検討に関する件)
 (社会保険病院等の譲渡に向けた取組に関する
 件)
 (離島の妊産婦への支援に関する件)
 (後発医薬品の使用促進に関する件)
 (障害者虐待の防止に関する件)
 (福島第一原子力発電所作業員等の放射線被ば
 く線量管理に関する件)
○独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構
 法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
○障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支
 援等に関する法律案(衆議院提出)
○母体保護法の一部を改正する法律案(衆議院提
 出)
    ─────────────
#2
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、中原八一君及び岩井茂樹君が委員を辞任され、その補欠として赤石清美君及び中西祐介君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(津田弥太郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長榮畑潤君外五名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(津田弥太郎君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党の石井みどりでございます。
 東日本大震災から三か月目の六月十一日に被災地の南三陸町に行ってまいりました。映像で見るとおりの、更にその胸に迫るのは映像以上のものがございました。余りにも復旧がツーレートそしてツーリトルでありました。
 山形県歯科医師会の歯科医師と山形県歯科衛生士会の歯科衛生士の方々と一緒に避難所での歯科治療や口腔ケアの提供を行ってまいりました。山形県歯科医師会長のアドバイスで、バッジを外して行きなさいということでございましたので、私はバッジを外して一歯科医師として参加をいたしました。
 さて、今回私が取り上げますのは、震災とも関係の深い日本の死因究明制度の問題点と解決策に対してであります。
 死因究明は言わば最後の医療であり、国家が保障すべき制度であるとともに、命の尊厳を守る最後のとりででもあります。例えば、強力な毒性を持つウイルス病などの早期発見、治療など、公衆衛生上の疾病対策の観点から見ても重要なことであり、もちろん犯罪や事故の見落としを防止するためにも非常に大きな意味を持つものであります。時津風部屋の若い力士が親方衆から暴行を受けたにもかかわらず、危うく病死とされそうになったとき、解剖がなされ、事件が発覚したことは記憶に新しいところであります。また、昨年は女性による連続殺人死、鳥取や埼玉でも起こりました。
 今、その日本の死因究明制度が長い間危機的状況にあることを国民の多くは知りません。現在、日本では年間に亡くなる方は百十万人を超えています。そのうち、死因が分からない異状死の数は年々増えつつあります。平成二十二年度では十七万一千二十五体であり、十年前の約一・五倍に上りました。これまで警察始め関係者からは、死因究明のために必要な解剖については、司法解剖、行政解剖共に体制が脆弱であり、諸外国に比べ我が国の解剖率は極めて低い水準にあることなどを指摘されてきました。
 御案内のように、細川大臣始め民主党の皆様方は、平成十九年に二つの法案を提出され、死因究明制度の改革に向かって一石を投じられました。残念ながら、これらの法案は廃案となりましたが、我々自由民主党においても死因究明制度の不備なことは十分認識しているところであります。
 そこで、我々は、公明党の方々と、これらの問題点を解決すべく、異状死死因究明制度の確立に向けた提言や死因究明推進法案を国会に提案し、日本における死因究明制度の確立に向けて活動を行ってきました。
 異状死死因究明制度の確立を目指す議員連盟では、平成二十一年五月に、一、警察の検視体制の充実、二、医師の検案能力の向上、三、法医学の研究拠点の整備、四、行政解剖を行う体制の充実、活用、五、死亡時画像診断、Ai、オートプシーイメージングなどの提言を行い、昨年六月には、これらの提言に沿って衆議院に死因究明推進法案を国会へ提出させていただいたところであります。
 これまでも、死因究明制度の確立を目指した問題点の整理や日本型の死因究明制度の構築を目指した提言など、数多くなされてきましたが、我々が提案したこの死因究明推進法案の目指す目的は、一、死因究明基本法を作りたいが、担当が幾つかの省庁にまたがっているという問題があったこと、二、死因究明制度をつくるにしても、診療関連死との関連がいまだ不明確であること、これらの事情を踏まえ、まず推進法を制定し、一、担当官庁を決め、二、その担当部署に一括して担当させた上、三、期間を限定し、基本法の制定を行うことにあります。
 そこで、質問の第一点でありますが、これらの法案は党派を超えて超党派で取り組むべき問題だと考えております。大臣としてはどのようにお考えなのか、我々の案をたたき台にして超党派でこの問題に取り組むお気持ちがあるのかないのか。大臣はかねてからこの問題にお取り組みであります。そこで、大臣のお考えをお聞きしたいと存じます。
#7
○国務大臣(細川律夫君) おはようございます。
 石井委員から死因究明についての御質問がございました。
 私も、かねてから死因究明制度をこの日本で確立をするということはもう大変大事なことで、もうそれも早く確立をしなければいけないというふうに思っております。
 死因究明制度の充実というのは、公衆衛生制度の観点といいますか、公衆衛生の観点からも大変重要な課題であり、犯罪による例えば保険金殺人、こういうことを防止するというような、そういうことも含めてしっかりした死因究明制度をつくり上げるということが、委員も今お話がありましたように、死者や遺族の尊厳、これをしっかり守っていくと、こういうことになるというふうに考えております。
 今回、委員が今御提起されました、既に継続法案になっておりますこの死因究明推進法案、このことが国会に提案をされて、そして国会の中で私としては議論をしていただいて、この死因究明制度を是非とも超党派的な形で成立をさせていただけたらというふうに思っております。そういう意味では、委員が大変この問題について熱心に取り組んでおられることについて私も本当に敬意を表したいと思いますし、是非積極的にお願いをしたいというふうに思います。
 ただ、今政府の方でもこれが進んでいるところでありまして、今年の四月には警察庁の方で、犯罪死の見逃し防止に資する死因究明制度の在り方に関する研究会というのが最終的な取りまとめをいたして公表がされたところでありまして、その中に、新たに法医学解剖制度を創設することや検案の身元確認及び死体見分の高度化、これは、歯科所見あるいはDNA型のデータベースの構築とかあるいは歯科法医学教育の強化なども含んでおりますけれども、こういう内容のまとめが提案をされました。
 この死因究明制度の確立につきましては、これはいろいろな省庁にまたがっておりますので、そういうことでなかなか進まないところもございますので、是非こういう、政府の方でも進んでいるところでありますから、私としてはこの死因究明制度を是非ともこの日本で確立をさせたいと、していただきたいと願っておりますので、是非とも各党の皆さん方にも積極的に議論をしていただいて、是非確立をしていただければと思っております。
 政府の方としてもこの制度確立に向けては努力していきたいと思いますし、厚生労働省としても積極的にやってまいりたいと、このように考えておるところでございます。
#8
○石井みどり君 大臣、ありがとうございます。
 今大臣が言及されました警察庁における報告ですね、海外における死因究明制度、これも調査をされ、本年の四月、犯罪死の見逃し防止に資する死因究明制度の在り方、先ほど御答弁いただいた、この研究会を立ち上げ、提言が出ています。
 こういう改革というのはやはり非常に長い時間を要すると思います。その間にも、大変表現が問題あるかも分かりませんが、絶滅危惧種に近い法医学者、現在でも百四十人程度であります。一向に増えておりません。やはり、先ほどの提言は、これまでになく各国の事情を詳しく紹介し、現時点での問題点対策に提言を行っている点については、これは高く評価できるものであります。
 そこで、質問の第二点でありますが、厚生労働省による異状死死因究明支援事業、死亡時画像診断システム整備事業など、これまでにない取組もなされるようになってまいりましたが、更にこれらの速度を上げて取り組むお気持ちはないのか。先ほど大臣から、これからも一層取り組むという御答弁をちょうだいしましたが、新たなる取組はないのか、お尋ねをしたいと思います。
 大臣が大臣在任中に是非、このことについて私は取り組んでいただきたい。これまで長い間、大臣を中心に民主党の中で進めてこられたことでありますので、やはり在任中に厚生労働省において是非新たな取組等もお願いしたいと存じますが、いかがでしょうか。
#9
○国務大臣(細川律夫君) 厚生労働省といたしましても、この死因究明に関しましてはいろいろな事業をいたしてきておるところでございます。
 一つは、異状死の死因究明のための体制づくりを行う都道府県への財政支援のための異状死死因究明事業や、また死亡時画像診断のための施設設備の整備を行う医療機関に対しての経費を補助する事業、これにつきましては、二十二年度に引き続いて予算計上も本年度いたしておりますし、新たに今年度からは、死亡時画像診断の実施に必要な技術の向上を図るための研修費等も予算計上もいたしてきたところでございます。また、平成十七年度以降、国立保健医療科学院におきまして、警察医等の死体検案能力の向上のための講習会などもやっておりまして、これらの体制についても強化をしてまいりたいと、このように考えております。
 死因究明のための体制整備につきましては、先ほども申し上げましたように、公衆衛生の観点からも大変重要な課題でございますし、犯罪の防止のためにもこれまた大変重要であります。人間が最期のときに自分がどういう理由で死に至るのかということをはっきりさせると、知るということはこれはまさに個人の尊厳にとって大変大事なことだというふうに思っておりまして、私としてもこの死因究明制度の確立に向けましてはしっかり頑張っていきたいと思いますが、これは、政府も国会もみんなで協力してつくり上げていくということでやっていかなければと思っておりますので、またよろしくお願いをしたいというふうに思います。
#10
○石井みどり君 是非、度々申しますが、大臣御在任中にこれを積極的に進めるような施策をお願いをしたいと存じます。
 ありがとうございました。私の質問を終わらせていただきます。
#11
○衛藤晟一君 本日は、RFOについて質問をさせていただきたいと思いますけれども、その前に、今日はちょうど三本の議員立法の問題でございますから、障害者虐待防止法そして母体保護法の改正について、これは共にちゃんとやらなきゃいけないということは要求されていたところでございますので、この成立を期して我々も頑張っていきたいと思っております。
 また、障害者虐待防止法が長いいろんな経過の中でやっと衆議院から本日参議院に回ってきて議論をちゃんとできるということ、非常に良かったなというふうに思っています。
 毎日新聞の昨日の社説に、障害者虐待防止法が議員立法で今国会に提出される見通しとなったと、今度こそ与野党が協力して成立させてほしい。それから、実はこの法案は元々、御承知のとおり二年前に自公の主導で法案が提出されましたけれども、政権交代目前の民主党政権が審議に応じず、民主党がですね、民主党政権じゃありませんけれども、民主党が審議に応じないまま廃案となって大変私ども残念な思いをしてきたところでございます。そういう中で、与野党の確執が目立つ今国会において、ねじれ国会において、やっぱり踏み付けられても声を上げられない人を守る、そういう政治が実を結ぶことを示してほしいという具合にこの中にもありますけれども、そういう意味で、長い時間が掛かりましたけれども、やっと成立の運びになったということを喜びたいという具合に思っている次第でございます。
 それでは、RFOについての質問をさせていただきます。
 衆議院から送られてまいりました議員立法は、年金・健康保険福祉施設整理機構、RFOを、年金福祉施設等の整理合理化、つまり譲渡を目的とした組織から病院等の運営を目的とした組織に改組する内容となっています。他の福祉施設は三百ちょっと全部売られました。病院は、そのうち地方公共団体から希望のあった分だけは先行して議論をしていいということになっていましたので、やっと二つこれが譲渡が済んだところでございます。一応、今回の法案によっても譲渡はできるということにはなっておりますけれども、主たる目的が譲渡から運営と、そして譲渡もできるという具合になっているわけでございます。
 目的が変更したという珍しい法案でございます。一部改正というのであれば、普通は目的変更までをやって一部改正とは言わないんだと思うんでありますけれども、そういう法案であって、非常に問題のある余り筋の良くない法案だなという具合に思っています。
 社会保険病院は従来の方針に沿って譲渡を進めるべきでありまして、あるいは厚生年金病院等もですね、なぜこの趣旨を変更しなければならなかったのか、目的を変更しなければならなかったのかということについてはなかなか理解できません。政府も以前、今回の法案と同様の法案を提出をしていましたけれども、なぜ組織の変更を、組織の目的を変更する必要があったのかということについて大臣の認識をお伺いしたいと思います。
#12
○国務大臣(細川律夫君) 今回、政府提案ではなくて議員立法という形でこのRFOの改組をするという提案がされております。
 これにつきまして、これまでは、全国で六十一あります社会保険病院あるいは厚生年金病院を保有をしておりますRFOにおきましてこの病院を譲渡すると、こういう目的で、必要な医療機能が維持されて地域医療が確保されるということ、あるいは地元住民や自治体の御理解がいただけるということを条件にいたしまして、これを満たす場合には譲渡の取組ということに努めてきたところでございます。
 これは、これからも引き続き譲渡の取組には、これは進めていくということでありますけれども、このRFOが存続期間が来年の九月末でございまして、この二つの条件を満たしながら全ての病院の管理をさせるということは事実上なかなか難しいと、こういうことが予想されるところでありまして、RFOの存続期間がいよいよ迫ってまいりますと病院機能を支えております医療のスタッフなども離職をしていくんではないかと、こういう懸念などから地域医療の確保に支障を来すということが危惧をされます。
 こういう中で、今回の議員立法で、病院が地域医療に貢献しつつ安定的な運営が行えるための受皿に、こういうための法的な措置が設けられているということで、私どもといたしましては、これは有り難い御提案だというふうに思っているところでございます。
#13
○衛藤晟一君 大臣の認識の問題もたくさんございます。
 地元等の意見を聞くということは、地域医療を守っていく上で一応相談するということでありますけれども、三百幾つ売ったほかの福祉施設も実は地元の意見を聞いているんです。ですから、譲渡するかしないか、この譲渡を、別にまあ例えば遊技場に売るとか機能を廃止するとかいう形で誰も言ったことはありません。だから、譲渡するときも当然医療機能を守りますよと、その上で地元ともいろんなことについて話はしましょうよということを言ったわけでありまして、結局、厚生労働省がこれだけのちゃんとした条件を付けていながら、他の福祉施設はどういう条件で売りますよということを出して、そして大臣名でちゃんとした指示を出したから売れたんですね。
 実は、この法律がありながら、厚生労働省が一度も、いわゆる地方公共団体から是非こうしてくれと言った以外の、二つ以外のところは明確な方針を出さないままずるずる来たと。これは、譲渡したからといって医療機能がなくなるということは全くありません。私は、むしろ相当なところが医療機能が強化されるという具合に見ています。
 大臣も言われたように、いわゆるずるずるこういうことになったので医療機能が低下してきましたということをお話しになりました。それは当初から、はっきりしなければそういうことが起こってきますよと、もっと要するにそういうことの中で赤字がかさんでまいりますよと、だから早く方針を出して早くしなければいけませんよということを再三再四にわたって申し上げてきました。そしてまた、一刻も早くそういう意味では方針を出して、そして明確にして売ることですと。当然売る相手は、医療機能を確保できるというところを対象にして譲渡しなければいけませんねと。ですから、この基本は、今までの損失をできるだけ最小に抑えるように努力をすると、そして医療機能をちゃんと守っていくということが前提で初めて譲渡しますということになってきたわけであります。
 しかも、二年前の、舛添大臣がいよいよ本格的にこれに掛かりましょうというときに、まずは地方公共団体から話のあるところはそういう条件がもういろいろ言う前に先行してこれをやってくださいよと。そして、これをどう条件を詰めていくかということをやってきたやさきで、昨年いろいろありましたけれども、これが二年間延長されることによって国も方針を決めつつあったという具合に思いますけれども、そのやさきにこういう法案が出てきたので、私は正直言って、非常に筋の悪い、またこういう内容がよく決まったものだと思ってびっくりしているところであります。
 改めまして、そういう状況の中で今大臣が幾ら言われても、その組織の目的を変更する必要性があったという具合にはとても思えません。論拠になりません、これ、まずですね。
 そういう中で、それであれば改めて、旧社会保険庁改革の中で社保病院や厚生年金病院が、言わば当時の与党でありました自民党や公明党の方針に従って平成二十年の十月にRFOに全病院が出資をされ、そして、平成二十一年の三月に舛添大臣名で先ほど申し上げましたような譲渡方針が一応出されたんでありますけれども、その後、全部詰めていないわけであります。
 大臣は、この社会保険病院や厚生年金病院を全額譲渡することになったその経過、そしてどういう状況の中でここに譲渡するようになって、まずは譲渡するということになって、そして全部をRFOに移管、出資されたのか、ここのところの経過についていま一度はっきり言ってもらいたいというように思っております。
 大臣、よろしくお願いします。
#14
○国務大臣(細川律夫君) それで、衛藤委員、今回、議員立法で出されましたこのRFOの改組でありますけれども、これの、RFOができた経過などについて私なりの認識でお話をさせていただきたいと思いますが、そもそも社会保険病院は、保険医療機関が少なかった昭和二十年代に、政府管掌の健康保険の保険者である国が被保険者に対して保険診療を提供する目的で健康保険の保険料を財源として設置をいたしました。また、厚生年金病院につきましては、これは主に昭和二十年代に、厚生年金の保険者であります国が厚生年金の障害年金受給者である障害者のリハビリテーションを目的に年金保険料を財源として設置をしたものでございます。このような社会保険病院等は、その時々の社会経済状況の中で求められる役割というのを果たしてきたところでございます。
 しかし、平成十四年でありましたが医療保険制度の改革、また平成十六年には年金制度の改革におきまして保険料の無駄遣い等が国民の皆さんから大変厳しい批判を受けまして、社会保険病院等の整理統合化が求められまして、平成十七年にこのRFOが設置をされたところでございます。
 また、旧社会保険庁がこれまた年金業務などでの大変な批判の中でこの改革をしていかなければならないというそういう流れの中で、この平成十八年、また十九年の法律の改正によりまして、この社会保険病院などが、国が運営をするという、そういう法的根拠規定もなくなっていくと、こういうことになったわけでございます。
 そのために、平成二十年四月、当時の与党の合意によりまして、RFOへ出資をして、地域医療の確保を図る見地から、個別の病院又は病院群として安定的な経営を図ることを基本に適切な譲渡先、受皿を検討してその確保を図ることとされ、これを受けて政府は平成二十年十月にRFOにこの病院等を出資をいたしたところでございます。
 このRFOに出資をした後、平成二十一年三月に当時の舛添厚生労働大臣が譲渡の具体的な手続に関する枠組みを決定をいたしまして譲渡の取組を進めてまいりまして、昨年九月には社会保険浜松病院、そして今年は三月に健康保険岡谷塩嶺病院、これが譲渡をされたところでございます。
 これが、これらの社会保険病院などがつくられた経緯、そしてまた、それを譲渡するというRFOが成立して、そこで譲渡を進めていると、こういう経過でございます。
#15
○衛藤晟一君 経過についてお話しいただきましたが、そういう状況の中で保険料や年金会計から投入をすることは、当時の民主党等の批判もあって、当時の野党の批判があって、投入はもうできませんよと、一定の使命は果たすことは果たしたと。総合医療体制をつくるという意味では、地域医療体制をつくるという意味ではそれを果たしてきたので、もうこれ以上の保険料投入や年金からの投入ということはできませんねと。それで、二つの観点、できるだけ譲渡を民間でもいいからして、そしてマイナスを最小にしたい、それから医療機能はちゃんと守りたいと、この二つが原点、この三つを柱として今まで来たところであります。これは、今お話ありましたように、状況としては変わっていないわけでございます。
 そうすると、どうしてということを、どうして意図的に私は厚生省はこの譲渡を二年間ちゃんとやってこなかったのかということは非常に不思議な気がします。また、この理由を今大臣に聞いても、恐らく、もう時間がありませんので。問題だと思いますけれども。
 ただ、いずれにしても、それだけのことがありながら厚生労働省はちゃんとした努力をしてこなかったという具合に言わざるを得ません。舛添大臣も、もう二年三か月前に、はっきりとこれだけの方針を出していながらちゃんとやってこなかったということであると思います。
 そういう中で、地域医療というのは民間も担っているわけでございます。そういう中で、我々は医療の担い手ということについて、この七、八年掛けてずっといろんな選択をしてきました。ですから、地域医療は官が担わなければいけないということはもうありません。御承知のとおりですね。むしろ、地域医療は民間の方が中心になっていると。高度医療の方は大分官の方が多く担っているところはありますけど、この地域医療あるいは今回のような厚生年金のようなリハビリとか、そういうようなことに関しては、ちょっとした専門医療ですね、これは、ということはないわけでありまして、社会保険病院や年金病院等は、当初は今お話ありましたように、いわゆる国がつくって先行させていくという意味があったという具合に思いますけれども、現在においては公的に残す積極的な意味はありません。要するに、民間でもやれるということであります。
 そのことについて改めて確認をしたいと思います、年金局長に。
 それで、全体の医療体制を入れて、そういう具合に日本は進めているということについて、問題はないですね。譲渡先に民間の医療法人等が入るということについて、これは公的でないから地域医療が守れないなんていうような発想はしていないですね。そのことを確認したいと思います。
#16
○政府参考人(榮畑潤君) 社会保険病院の譲渡先といたしましては、二十一年三月の先ほどもお話ございました厚生労働大臣通達におきまして、地方公共団体、公益性のある法人、これは日赤とか済生会、医師会、学校法人等でございますけれども、それとまた一般の医療法人も対象としておりまして、公的主体に限定はしておりません。
 したがいまして、一般の医療法人に譲渡することも可能でございますが、この場合でも、必要な医療機能は維持されて地域医療が確保されることとか、地元住民、自治体の御理解をちょうだいすること等といったことがございますが、いずれにしても医療法人に譲渡することも可能というふうに考えております。
#17
○衛藤晟一君 この新組織では新しい病院はもう新設しないとか、あるいは税や保険料は投入しないとか、そういうことをちゃんと書かれています。
 ということは、実は、運営においては、ランニングにおいては何とか経営努力してもなると思いますけれども、現実問題として、いわゆる建て替えを入れたことの中での全体の病院経営という中では、通して見ると極めてやっぱり赤字の病院というものが出てくるだろうということは今までの数値からもはっきり想定されているわけであります。ですから、これをこのまま全部もし残すというようなことになれば、全体が沈んでしまうというか、ということになるのは明らかであります。
 この認識はしているからこそ、一部何とか譲渡しなければいけないということは話が出てきたんだと思いますけれども、言わば、このような赤字になる可能性がある、建て替えを入れてですよ、そういうようなことを入れて今後のいわゆる病院機能をちゃんと維持していこうという具合に思うと、建て替えやあるいは医療器具の更新とかいうようなこともちゃんとやっていかなきゃいけません。そうなりますと、当然として赤字の病院というものが考えられるわけでありますけれども、そうなりますと、その病院を早く譲渡、売却しなければ全体がやっていけなくなるということになると思います。
 年金局長、この認識についてどうですか。
#18
○政府参考人(榮畑潤君) 社会保険病院等の譲渡につきましては、赤字病院からまずやっていくというふうなことではなくて、先ほどから御答弁しておりますけれども、必要な医療機能の維持、地域医療の確保ということとか、地元住民や自治体の御理解をちょうだいすること等というのをまず考えた上で進めていくこととしているところでございます。
 厚生労働省といたしまして、今回の新しい法が成立した後におきましても、このできる新たな地域医療機能推進機構におきまして社会保険病院等の譲渡を進めていくに当たりまして、この今回の新しい議員立法の法案の趣旨やこの二条件の基本的な考え方に沿って進めていくように考えておるところでございますが、それとともに、やはり新しい機構で社会保険病院等をやっていくには税、社会保険料は投入しないということにしておるところでございますから、赤字体質の医療機関というのを経営改善やっぱり強力に推し進めていくことが必要だろうと思っておりまして、そのために、やっぱり、例えばでございますが、医薬品の共同購入であるとか、建て替えるときの設計の標準化であるとか、稼働率の向上、効率化等々を進めて赤字体質というものを変えていくということにつきましては、様々な取組を強力に推し進めていかなければならないと思っておるところでございます。
#19
○衛藤晟一君 医療機能を守るということと、それから地元に何らかの形で相談するということは、これはもう前を通じての前提でありましたから、このところだけは。ただ、言わば赤字を最小にするということが、意味がちょっと今回は薄れてきたということでございます。
 しかし、保険料や年金からの投入はできない、それから残余のいわゆる積立金等はできるだけちゃんと戻すということ等を続けていかなきゃいけませんから、そうなってきますと、言わば地域における医療機能を守ると。ただ、今お話ありましたように、地域における医療機能は、先ほどから局長にも、大臣にも申し上げていますように、地域医療は官でなければできませんかと。
 この二タイプの病院は一定の機能を果たしてきました。とりわけ、その県内における二番目、三番目、四番目の都市ぐらいにおける総合病院が足りない時代、保険を定着させなければいけない、あるいは、最初は障害者から始まって、そして年金受給者に対するリハビリとかを主たる目的としながらこの病院をつくってきたわけでありますけれども、これはもういずれも言わば官が引っ張ってきたという時代の使命は一応終わっているんです、先ほどお話ありましたようにですね。
 だからこそ、この地域医療を全体として見ても、あるいはリハビリということを見ても、既に民間でも十分できますよという状況になってきているわけでありますから、そこのところはどうぞその状況分析において間違えないように。だから、地域医療を守るために官でなければできないんだという発想をすると日本全体の医療行政を否定することになりますから。局長よく分かりますよね、ここのところは。ここのところをよくお願いします。
 それから、そうしますと、これから全社連や厚生団からこの新しい新組織、今までのRFOに人が移動するわけですね、結局。今、建物がこちらのRFOのところに行っているわけでありますけれども、改めて運営は全社連や厚生団にやってくださいよということになってきたわけでありますけれども、今度は全部が来ちゃうわけですから、そうしますと、言わばどういう具合の、言わば、どういうんですかね、新機構に移る職員さんに対して、身分がここで一回切れるわけですから、当然退職金の問題だとかそういうようなことについて処理しなきゃいけないと思いますけれども、年金局長はどういう認識していますか。
#20
○政府参考人(榮畑潤君) 現在、社会保険病院等に勤務しておられます職員の方は、先ほどもお話ございましたが、全社連とか厚生団等の職員でございまして、それぞれの法人、団体によって給与などの勤務条件が違ってございます。そして、この議員立法成立後に地域医療機能推進機構がスタートするときには、統一的な就業規則や給与規定を策定して、その上で、この新しい機構での勤務を希望する方につきましては、その必要な人材を新機構の側で先ほど申しました規則や規定に従って選考して採用するということになるところでございます。
 この場合、新しい機構に採用されなかった職員につきましては全社連等から退職金が支払われることになりますが、新たな機構に採用される方につきましてその段階で退職金を支払うのかどうかにつきましては、新たな機構と全社連等との間で、さらにまた厚労省も入ってですが、今後よく話合いを、相談を進めていかなければならないと思っておるところでございまして、いずれにしましても、国民の方々から御批判をちょうだいしないような形にするようによく考えていかなければならないと思っておるところでございます。
#21
○衛藤晟一君 実は今回、ですから、法案はいろんな問題を相当先送りしてきているわけであります。もちろん、国の方からは赤字のところから売るなんというようなことは言えないでしょうけれども、それは相当見込まれるわけでありまして、正直言って見込みの立たないところは早く民間への譲渡をしないとという具合に思っています。
 そこのところで、私どもがずっと聞いてきたときに、厚生労働省はなかなか民間で買手がありませんみたいなことを言っていたんですね。ところが、我々がいろいろ聞いてみますと、ちゃんとした退職規定に基づいて退職をされているんであれば、それは幾らでも可能ですと、そしてその方々をほとんど雇うということは可能ですという話を聞いてきました。
 この認識について、改めて局長にお伺いをしたいという具合に思っています。
 今まで皆さん方が売れないと言ってきた理由、もう一回改めて、この譲渡に関してなかなか進めてこなかった理由、それから売れないと言ってきた理由について、我々に今まで説明してきたことをもう一回ちゃんとはっきりさせていただきたいと思いますから、よろしくお願いします。
#22
○政府参考人(榮畑潤君) 従来から厚生労働省といたしましては、RFOの設立の趣旨に沿いまして、繰り返しで恐縮でございますが、必要な医療機能が維持され地域医療が確保されること、そしてまた、地元住民や自治体の御理解をちょうだいすることといったような形で譲渡を進めてきたところでございまして、そういう中で、私ども、やっぱり、個別の取組として、自治体それから地元住民の方々とのお話なんかを進めてきたところでございます。
 そういう中で、二つ、社会保険の浜松病院と健康保険岡谷塩嶺病院の譲渡ができたところでございますし、さらにまた、今般、自治体への譲渡を促進するため、譲渡手続を更に変えまして、自治体へ優先譲渡できるというような仕組みもつくったところでございます。
 今後とも、そういう点で、私ども、自治体の御理解というのも大事でございますが、先ほど申しましたような二つの条件をクリアできるような形で譲渡を進めていって年金財政に貢献していく、年金財政に返していくということを進めていかなければならないと思っておるところでございます。
#23
○委員長(津田弥太郎君) 衛藤晟一君、時間です。
#24
○衛藤晟一君 是非、ちゃんと当初の目的であったマイナスは最小にすると、それから保険料、年金からの投入はもうできないということ、これはもうはっきりしているわけでありますから、そして医療機能は守ると、これは今局長からもお話がありましたように、前提で全部進めているわけであります。
 ただ、民間に売るといっても、これは何か遊戯施設に売るとかじゃなくて、医療機能は守るということが前提で譲渡するということでありますから、そしてまた、今局長からもお話がありましたように、この法律の中でも書いていますけれども、例えば厚生年金法に基づくところは譲渡の推進に努めるとかはっきり書いているわけでありますから、今まで法律に書かれたことを実行してこなかった、けれども、今度は最低の、まあこういう書き方で非常に弱くなっているので心配いたしておりますけれども、ちゃんと実行してもらいたいという具合に思っています。
 そして一刻も早く、譲渡するする言いながら、結局大臣名として一回も指示を出していなかったわけでありますから、だから一刻も早く基準を決めて、そして譲渡すべきところは譲渡していくということにしないと、実は全体の社会保険病院、厚生年金病院が、この改革は十数年ずっと続いてきたわけでありますけど、このことの意味をよく理解して、そして地域における医療機能が守れるように頑張っていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 最後にでありますけれども、これは天下りをもう受けないということでありますけれども、それは大臣も当然そうですね、最後に。
#25
○委員長(津田弥太郎君) いや、時間になっておりますので。じゃ、大臣、簡単に。
#26
○国務大臣(細川律夫君) 天下りにつきましては、これまで本当に社会からも批判をされてまいりました。天下りはさせないということで進めてまいります。
#27
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は一般質問ということで、へき地やハンセン病医療の課題、また障害者虐待防止法、原発作業員の労働環境の改善という形でお伺いを申し上げたいと思います。少し質問の通告の順番を変えさせていただいております。
 最初に、大島青松園の官用船継続ということに関しまして質問をさせていただきたいと思います。
 ハンセン病の方々、今、十三園で二千二百七十五名、平均年齢八十一・六歳という方でございます。ハンセン病のことに関しましては、この委員会でも一貫して質問をさせていただいておりました。昨年の十月二十一日の細川大臣の所信の質問のときにも、この大島青松園、大島と高松を結ぶ唯一のそういう官用船の船でございまして、やはりそのときに民間委託ということがございまして、官用船が打ち切られるのではないかという、そういう状況がある中で、私もこのことを質問させていただきました。
 継続をしてほしいということと併せて、この十三園、多磨全生園とか保育園の将来構想の問題、様々な形で大臣に質問をさせていただきました。そして、是非大臣、この現場の方々、是非見ていただきたいという質問をさせていただいた後、大臣はその後、多磨全生園にも行かれたということでございましたし、この二十三年度の民間委託は見送られまして、定年を延長して二人の方々の再任用ということで継続をできたわけでございます。
 ただ、今年度末にさらに一名の職員の方が定年を迎えます。また、二名の再任用された方々、再々任用もなかなか難しいんではないかという本質的な問題はやはり残ってございます。やはりこれは技能・労務職員等の採用抑制、これが昭和五十八年の閣議決定によってなかなか新規採用が難しいということが一つの大きな課題となっております。
 ただ、このハンセンの方々、私たち国会においても、ハンセン病の問題の基本法でありますとか、また衆参両議院でハンセン病の問題の決議もさせていただいた次第でございます。是非とも大臣、この大島青松園の官用船の継続ということと併せて、この船舶の職員、新たに職員を補充をするということに関して答弁いただきたいと思います。
#28
○国務大臣(細川律夫君) この大島の青松園の高松との運航、これは官営でやっているわけでありますけれども、その運航を担っている職員の問題が昨年出てまいりました。二名が定年退職をするということで、民間委託というようなことも検討もしたのでありますけれども、しかしこれは官用で続けるということで、職員も再任用いたしました。そして、今度また定年退職の方が今年度末で予想されますけれども、この方についても、私どもとしたら是非再任という形で、今後、同じような形で進めてまいりたいという気持ちでございます。
 近々、このハンセン病の入所者の皆さん方とも話合いをする予定になっておりまして、皆さん方からも十分御意見も聞きながら、これまでどおりしっかり官用で進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
#29
○山本博司君 それでは、官用船は継続をするということでよろしいんでしょうか。
#30
○国務大臣(細川律夫君) 私としては、官用船で今後も続けていくというつもりでございます。
#31
○山本博司君 それでは、この三名の方、再々任用、再任用するということですけれども、この船員の方々の意向を確認をされた上でそのことを言っていらっしゃるんでしょうか。
#32
○国務大臣(細川律夫君) これにつきましては、近々、入所者団体の皆さん方とも話合いをすることになっておりまして、その話合いの中でいろいろな要望もあるかと思います。それも検討しながら、この官用船の問題での職員の再任用、昨年と同じような形でやりたいというふうに考えております。
#33
○山本博司君 やはり再々任用とか、もう定年退職された方々に対して当然通常のお給料等は三分の二になってしまうということであるとか、様々課題があると思います。この五十八年の閣議決定の中で、公務遂行上真に必要な場合を除きという例外規定もあるわけでございますので、やはりこうしたハンセンの方々、当然この大島青松園の方々は国の隔離政策によって島に追いやられてしまった方々でございます。もう平均年齢も八十一歳を超えていらっしゃるわけですから、そういう方々のためにやはりしっかりと皆様方のお声を聞いて、来週、大臣、厚労省の方々とお話をされるということでございますけれども、そういうことも含めた、やはり一歩その部分を脱却をされて、新規の補充もするということでお願いをしたい、これは要望としてお訴えを申し上げる次第でございます。やはり入所者の最後の一人まで安心して在園できることを国が責任を持つということを国は言っているわけでございますので、是非ともそのことをお願いしたいと思う次第でございます。
 そして、この十三園の方々、やはり将来構想ということも当然今各園で検討されていらっしゃいます。また、この大島青松園も、例えば今の港の桟橋なんかも非常に、固定でございますから、私も何度もこの船に乗させていただいて大島に行きましたけれども、大変波が揺れると危ないということもございまして、そういう港の整備とか様々な形の課題がございます。また、介護の問題ということも、やはり八十歳を超えている方々に対する介護の問題、医療の問題、様々な問題がございますので、大臣、こうしたことに対しても是非ともお願いをしたいと思います。
 大臣、お願いします。
#34
○国務大臣(細川律夫君) ハンセン病療養所に入所をされている方、だんだんお年を召して高齢になっております。そういう皆さんに対しての介護なども十分に果たしていく、そのことが、このハンセン病患者についての国として、先輩の皆さん方がハンセン病の皆さん方に対して偏見あるいは差別、そういうことを犯した、その皆さん方に対しての償いというのもありますし、ハンセン病の皆さん方に対してのしっかりした、お年を召した皆さんにはしっかりした介護などもしてさしあげるというのが国として当然のことだというふうに認識をいたしております。
 したがって、そういう考え方の下にどういうことができるのか、これも、国会決議などもございますし、それも踏まえてしっかり取り組んでまいりたいと、このように考えております。
#35
○山本博司君 大臣、是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 次に、母体保護法の議論に関連をしまして、離島などの条件不利地域の医療につきましてお伺いを申し上げたいと思います。特に、離島の妊産婦の方々の支援ということでございます。
 全国に有人離島が三百十二ございます。そのうち、産婦人科のいない島が十七ございます。離島に住民票がある方から推計しますと、出生者は約五千人、産婦人科のいない島で約一千二百人が生まれているわけでございます。
 外海離島の沖縄の北大東島では、年間四人から十人の方々が那覇市で出産をしております。沖縄本島から三百六十キロ離れておりますから、片道四万五千円、往復九万円掛かって沖縄で出産をするわけでございます。島民割引でありますから六万円の負担でございますけれども、当然多くの金額が掛かってございます。
 また、先日、私も、内海、瀬戸内海の離島にも行かせていただきました。愛媛県の上島町弓削島と生名島。上島町では年間二十人の方が生まれております。やはり島には産婦人科がありませんので、今までフェリーで渡って、因島の病院で産婦人科がありましたから出産をしておりました。それがなくなりましたので、尾道まで行かないといけません。数千円の、この交通費を含めて掛かるわけでございます。
 こういうやはり離島の産婦人科のいない地域というのは大変厳しい状況がございます。健診等ではこれは様々な形で支援がございますけれども、交通費とか宿泊ということで大変いろんなハンディがあるわけでございます。そういう中で、それぞれの地方自治体、上島町では町の単独のお金で月一回当たり五千円の交通費の補助を行っておるわけですけれども、やはり全体的には大変厳しい実態がございます。
 昨年の十一月の衆議院の予算委員会で公明党の遠山議員がこのことを質問しまして、当時の少子化大臣の岡崎大臣が、この離島の妊産婦への支援ということを検討させていただきますと、こういう答弁をされました。平成二十二年の一月に閣議決定されました子ども・子育てビジョン、安心して妊娠・出産できるようにという形で妊婦健診や出産に係る経済的負担の軽減、このことも閣議決定で示されております。
 こういう点から考えますと、こうした離島の妊産婦の方々の支援ということは大変大事な点であると思いまして、大臣、この経済的支援ということに関しての見解をお聞きしたいと思います。
#36
○国務大臣(細川律夫君) 今委員の御指摘のありました妊婦の方の妊婦健診、これは妊婦の方が安心、安全に出産できる体制を進めるということで、私としても大変重要な問題であるというふうに認識をいたしております。
 この妊婦健診につきましては助成を行っておりますけれども、健診以外の、先ほど出ました交通費とか宿泊費の支給というのは、これは対象になっていなくて支給をされていないわけでございます。そういうことで、離島に住む妊婦の方が遠方で医療機関に通う、そういうことは本当にいろいろと困難をされておるということで、そういうことに対してはいろいろと支援もということでありますけれども、基本的には自治体が必要に応じて独自に支援を行っているものだというふうに認識をしておりまして、各地でいろいろと、北海道から沖縄の一部の市町村までいろんな形で自治体でいろいろと支援もしているようでございます。
 厚生労働省としましては、離島を含みますへき地の医療の提供体制というのをしっかり確保するために、へき地の診療所の運営等に係る経費とか、あるいはへき地医療拠点の病院の巡回だとか、そういうことでいろいろと支援を行っているところでございます。
 今委員が御指摘がございました点につきましても、これは今後、離島振興対策ということで、関係官庁とも連携をして、安心、安全に出産ができる、そういう支援体制というのに努めてまいりたいと、このように考えております。
#37
○山本博司君 今大臣は、地方自治体含めてそうした形の支援が一部されているということでございますけれども、これは現実確認をしますと、過疎債という形でのソフトの支援事業ありますけれども、現実的にやっぱり限度額の問題とか金額の問題とかでほとんど使われておりません。やはり、私も調べましたけれども、十三の自治体でこういうことをやっていらっしゃいますけれども、ほとんど単独の、単費という形でございまして、支援の枠組みということではやはり縦割りの中で困っていらっしゃるというのが現実でございますので、これは今後、是非とも検討していただきながら進めていただきたいと思います。
 当時、岡崎大臣に質問したときに、この安心こども基金、例えば今三千七百億円の予算がありますけれども、一人五十万円ぐらい、マックスで。で、千二百人ですから約六億円の予算でこういう方々に対する支援ができるんだと、こういう提案もされておりました。
 そういう意味で、いろんなやり方ということは今後考えて、どうしたらそういうへき地とか離島の条件不利地域の方々に対する出産とか妊婦の方の支援をするかということは、是非とも大臣、検討していただきたいと思います。
 それで、安心こども基金に関しまして質問させていただきます。
 これは自公時代に、平成二十年度の第二次補正から、子供を安心して育てるということで安心こども基金、設置をされました。政権替わってからも継続をされておりますけれども、今年度末で期限が迎えます。この基金は、待機児童の解消とか子育て支援とか、児童養護施設の様々な社会援護の方々に対する支援ということでも大変大きな役割を担っているわけでございます。
 それで、今後、こうした子育て支援を今後どう考えていくかということで、安心こども基金を継続するのか、また別の形で考えるのか、この辺りが明確になっておりません。大臣、見解をお伺いします。
#38
○国務大臣(細川律夫君) 御指摘の安心こども基金につきましては、平成二十二年度の補正予算におきまして、保育サービスなどの充実などに使うために一千億円の基金の積み増しをいたしまして、これが二十三年度末で事業実施期限が来ると、こういうことになっております。
 この安心こども基金の事業というのは、これは私どもとしても大変重要な事業でございます。したがって、今後もこれについては続けていきたいというふうに私は思っておりまして、来年度も安心こども基金そしてこの事業というのは是非続けてやってまいりたいと、このように考えているところでございます。
#39
○山本博司君 是非とも、この継続も含めた形での、子育て全般をどうしていくかと、こういうことに関して今後しっかりとした議論をお願いをしたいと思います。
 次に、障害者の虐待防止に関しましてお聞き申し上げたいと思います。
 この障害者の虐待防止ということに関しまして、公明党は二〇〇五年に障害者虐待防止のワーキングチームを立ち上げました。そして、障害者の方々の虐待防止ということを様々な形で取り組んでまいりまして、二〇〇九年には、三月に当時の自公の、与党のプロジェクトチームが発足をしまして、私も様々な場面でここにかかわらせていただきまして、七月に法案が提出されたわけでございます。残念ながら、政権交代という形で廃案になりまして、その混乱によりまして廃案になって、同じく十一月に、みんなの党の方も含めて野党として再度提案をした経緯がございます。
 様々な形で今回、そうした与野党を超えてこの虐待防止法が制定をされるということは大変意義があるというふうに思います。今後、深刻化する事態を放置することなく、実効性のあるものとなるように取り組んでいかないといけないと思います。
 それで、平成二十二年に障害者虐待防止対策支援事業が実施をされております。このことに関しましての実施状況を報告いただきたいと思います。
#40
○副大臣(大塚耕平君) 委員御指摘のとおり、平成二十二年度から今お話になりました事業が実施されております。
 具体的には、相談窓口の整備とかあるいはそうした問題についての対応強化を図るための研修の実施等々、都道府県の取組を促しているところでございますが、平成二十三年度の予算といたしましては、その事業費として四億三百二十六万が付けられているところでございます。今申し上げました予算は二十三年度の予算でございます。そして、平成二十二年度については、その対応の下で、十二府県におきまして関係機関等の協力体制の整備、研修の実施等も行われております。
#41
○山本博司君 平成二十二年からの実施でございますけれども、なかなか法的根拠がないためにまだまだそう目立った実績もないということで、まだ十二府県しかこうした実施がされていないという大変心もとない状況でもございます。これはやっぱり本格的に取り組む必要があると思います。特に、相談窓口の強化、これが大変大前提になると思います。
 今回提案をされております障害者虐待防止法案では、対応窓口として市区町村に障害者虐待防止センター、また都道府県には障害者権利擁護センターの設置、これを義務付けております。ここを中心に、虐待の未然防止とか早期発見が進むように、二十四時間、三百六十五日の相談体制を整備する、これが大事だと思います。
 この対応窓口の実効性につきましてどのように確保していくつもりなのか、政府の見解を求めたいと思います。
#42
○副大臣(大塚耕平君) 御指摘のとおり、今回の法案には第六章等にそうした市町村障害者虐待防止センターあるいは都道府県障害者権利擁護センター等の規定が盛り込まれております。こうした内容をしっかり支えていくために、厚生労働省において推進してきております障害者虐待防止対策支援事業においても、市町村や都道府県が地域の実情を踏まえつつ、相談窓口を設置し、障害者虐待の早期発見、迅速な対応を図ること等の取組を促しているところでございます。
 今般のこの法律が成立いたしました場合には、こうした事業を活用いたしまして、さらに市町村、都道府県の体制整備や相談等に対する、その対応に当たる者の専門性強化を図りまして、対応窓口が効果的に機能するようにしっかりと努力をさせていただきたいと思います。
#43
○山本博司君 是非ともこの点、法案が成立した後の実行ができるような形でお願いをしたいと思います。
 また、この法案では、家庭内虐待の通報先を市区町村といたしまして、市区町村は、生命や身体に重大な危険が生じているというおそれがあると判断した場合には、家族の許可がなくても自宅に立入調査ができて一時保護ができる、そういう規定となっております。この点につきましても、大変実効性の確保ということが重要でございます。
 先日も、岡山県で母親による知的障害の十六歳の長女に対する逮捕監禁致死事件が発生をいたしました。このときも、児童相談所がもう少し早く立ち入ることができたら最悪の事態は免れたのではないかと、こういう指摘もございます。早期発見という観点から、こうした立入調査の権限、しっかりと行使できるような体制を整備することも大変必要であると思います。こうした課題に対しましては、今後しっかりと取り組んでいく必要がございます。
 そこで、大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、家庭や施設で障害者に対する虐待が深刻化しております。こうした虐待を早期に発見をして未然に防ぐ体制の整備が求められております。いよいよ法律の制定が目前となっておりますけれども、この障害者の虐待防止に向けました大臣の決意を最後にお聞きしたいと思います。
#44
○国務大臣(細川律夫君) 障害者の皆さん、ハンディを背負っている皆さんに対しての虐待というのは、これはもう人間の尊厳というのを傷つけるという、私としては、本当にこの世界であってはならないことが障害者の虐待というふうに考えております。
 そういう意味で、今回議員の皆さんによっての議員立法が成立をされましたら、これはもうその法律の趣旨にのっとって厚生労働省としてはしっかり施策を進めてまいりたい、このような決意をいたしているところでございます。しっかりやっていきたいと思います。
#45
○山本博司君 是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。
#46
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。
 まず初めに、後発医薬品の利用促進について質問いたします。
 後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品については、政府もその利用を促進させるべく、安心使用促進アクションプログラムを作成されています。先日の当委員会でも、中西議員からの質疑では残念ながら具体的な数値目標については述べられませんでしたが、平成二十四年度までに数量ベース三〇%以上という現在の数値目標を達成されていないという現状を考えますと、当然、より思い切った推進策を考えた上で、より具体的かつ高い達成目標を考えていただけるものと理解しています。
 しかしながら、先日の答弁においても、直近の調剤メディアスの数量シェアは、平成二十二年十二月現在で二二・八%と御答弁いただきましたように、後発品の使用が伸び悩んでおり、目標の三〇%に至っていない現状への打開策が必要な状態にあります。
 こうした状況を打開するためには思い切った政策を考えなければ後発品の利用は進まないのではないかと考えますが、例えばフランス、ドイツなど後発医薬品の使用が高い国では、参照価格制度の存在が大きな意味を持っています。この参照価格制度がすばらしいというわけではありませんが、政府の規制改革会議などでも参照価格制度の是非が討論されていると聞いていますので、この際、参照価格制度についての政府の見解をお示しください。
#47
○政府参考人(外口崇君) 後発医薬品については、患者さんの自己負担の軽減や医療保険財政の改善に資することから、平成二十四年度までに後発医薬品のシェアを三〇%以上にすることを目標として、その使用促進を図っているところであります。
 議員御指摘の参照価格制度は、先発医薬品の保険償還価格を後発医薬品と同一とし、先発医薬品の価格が保険償還価格を上回ればその差額は患者さんの自己負担となる制度であると理解しております。このため、その導入につきましては、患者さんへの負担増の影響、後発医薬品の安定供給の確保、新医薬品開発への影響などの課題について様々な関係者の御意見をお聞きしながら慎重に考えていくべきものと思います。
#48
○川田龍平君 この海外の状況が全て正しいとは思いません。しかし、欧米での後発医薬品の議論では、先発医薬品と後発医薬品の同等性は少なくともその使用においては国がしっかりと保証しているのだから大丈夫であるという姿勢が貫かれています。したがって、国民も安心して後発品を選択できる環境が整っていますし、また後発医薬品が目に見えて安く購入できるシステムになっているので、国民がおのずと後発医薬品に変えたいと考えるようになっています。
 他方において、我が国においては、医師や薬剤師などが後発医薬品に変更しやすい環境整備が一定程度なされておりますが、国民が進んで後発医薬品に変えたいと思うような施策が十分に練られているとは言えません。
 国民が自発的に後発医薬品に変えていきたいというような施策が政府に、ほかに何かあるのかどうか、お示しください。
#49
○政府参考人(外口崇君) 患者さんや医療関係者が安心して後発医薬品を使っていただくためには、後発医薬品に対する品質や供給面等での信頼を高めることや、後発医薬品を使用することのメリットを理解していただくことが重要であります。
 このため、国や後発医薬品企業において、安定供給、品質確保、情報提供体制の強化、各都道府県における地域の実情に応じた取組の支援、一般国民や医療関係者向けの広報の拡充など、後発医薬品の信頼性向上のための環境づくりに努めているところであります。また、保険者においても、後発医薬品に切り替えた場合の差額通知の実施、ジェネリック医薬品希望カードの配布、ジェネリック医薬品に関するセミナーの開催などの普及啓発事業を実施しているところであります。
 このような取組を更に進めて、国民が自発的に後発医薬品を選択していただけるような環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
#50
○川田龍平君 是非、この信頼性の向上については重要なことだと考えますので、国民が安心して使えるような社会環境の整備に是非力を尽くしていただきたいと考えます。
 また、現在の保険制度では診療報酬や調剤報酬に後発品変更への加算という形で乗ってしまいますので、実質的に国民の負担が増えてしまうという問題もあります。こうした問題も総合的に対処していく必要があると考えますので、そして何よりも国民が自発的に変えられる環境づくりが大事だと考えますので、大臣に一言、是非この意気込みをお願いいたします。
#51
○国務大臣(細川律夫君) 委員御指摘のこの後発医薬品の使用を進めていくということにつきましては、患者の自己負担の軽減、医療保険財政の改善に資するということから大変重要なことと考えておりまして、現在検討中の社会保障改革案の中にもこれが盛り込まれているところでございます。
 国民の皆さんが自発的に後発医薬品を選択していただけるように、今後とも後発医薬品の信頼性を高めることなど環境づくりにもしっかり努めてまいりたいと、このように考えております。
#52
○川田龍平君 ありがとうございます。
 それでは、次に医薬品のネット販売の問題について質問に移ります。
 枚方市の三牧ファミリーファーマシーで、ネット販売にて販売が許可されていない第一類医薬品をネットで販売している事例が告発され、書類送検されました。医薬品の適正使用、使用安全の観点から、こうした事例は看過してはなりません。ネット販売を安心して使えるような環境を整える意味でも、違法性が認められる例はしっかりと取り締まらなければなりません。
 例えば、医薬品のネット販売がより弾力的に運用されるようになったとしても、違法性のある事例を取り締まることができないのであれば、違法取引や偽造医薬品の流入を許すことになりかねません。
 まずは、こうした違法事例について厚生労働省の見解をお示しください。
#53
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘のとおり、インターネットを通じて第一類の医薬品を販売する等、ある意味、薬事法が求めている適正な医薬品の使用を妨げるような事案につきましては厚生労働省としても看過できないと考えておりまして、御指摘のように、書類送検をされた、こういった事例があることも承知をしているところであります。
 六月十四日には、そういった中、今御指摘がありました、大阪府におけるインターネットを通じた第一類医薬品の販売を行っていた業者、このホームページをアップしておりますプロバイダーに対しまして、そのホームページの削除を厚生労働省として文書で要請をしたところであります。
 今後とも、こういった事例に厳正に対処をしていくということは大変重要だと考えております。
#54
○川田龍平君 この違法事例を看過しているうちに脱法行為や違法行為が既成事実となってしまうのは避けなければなりません。法律がおかしいから破るのだというのは詭弁でしかないということを明確に示す必要があります。経過措置として認められているこの医薬品のネット販売とはしっかりと峻別する必要があり、違法行為については厳しく取り締まるようにお願いいたします。
 また、この枚方市の薬局のホームページでは、麻薬類似性の成分が含有された商品が漫然と販売されており、大量購入も可能であったと聞いています。この商品は第二類医薬品に分類されており、第一類医薬品のような厳しい規制は受けないものと理解しますが、薬物依存や副作用予防の観点から十分な配慮が必要という印象を持っています。
 厚生労働省もこうした危険性には予防的な配慮がなされており、こうした依存性を疑われる医薬品については一本ずつ販売するように通知を出していると聞いてもいます。しかしながら、今回の事例で明らかなように、漫然と数本の該当医薬品を販売する医薬品販売業者が存在することも事実です。
 この問題はネット販売に限った問題ではありませんが、今回の事例では、当該医薬品を一か月に十本まで購入できるようになっていました。こうした無責任な販売が想定外の事故を引き起こしてしまっては大変困ります。こうしたグレーな取引を軽減させるためにはどのような方策が有効なのかについて十分に議論していただく必要があると考えます。
 デンマークでは、例として、このネット販売を規制していく議論のプロセスで、十八歳以下に販売することを禁止する、医薬品のネット販売をいかにして取り締まるべきかの議論が進んでいると聞いています。
 政府も通知を発出しているほどに危険を熟知しているのですから、医薬品販売業者がきっちりと遵守するように適正に指導していくべきと考えますが、政府の見解をお願いいたします。
#55
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘のとおり、その医薬品の含有成分、これ十分着目して、依存性を惹起するような医薬品等については特に注意が必要であると考えています。
 御指摘のように、こういった依存性の起こり得る医薬品、第二類に分類をして、この販売について十分注意をするように平成二十二年の六月にお知らせをしたところでありまして、今デンマークの話をされましたけれども、その中で、例えば購入希望者が高校生、中学生等若年者の場合には次のいずれかの確認を行うこととして、購入等希望の事実について保護者による確認、それから身分証明書等による氏名、住所、年齢、学校名等の確認、こういったものを、コデインリン酸塩水和物及びジヒドロコデインリン酸塩等を含有する一般医薬品の販売に関してお知らせをしたところでありまして、これからも厚生労働省としてネット販売を重点的に監視するよう都道府県等に改めて依頼することとしておりまして、しっかりと対応してまいりたいと思います。
#56
○川田龍平君 命を大切にする医療政策を実現するためにも、是非しっかりと取り組んでいただきたいと切に望みます。
 さて、ネット販売で常に争点となっているのが対面販売の問題です。政府の規制仕分でも、蓮舫大臣からは、対面でないと安全でないエビデンスを挙げてくださいという不思議な論点整理がされ、安全性とエビデンスの議論が少し変になったという感が否めないのですが、今回の枚方市の事例でも、逮捕された薬剤師は、オンライン上で消費者の健康状態をアセスメントしたので違法性はないと供述しているそうです。つまり、対面かどうかの議論の本質である専門家による評価、つまりアセスメントを経ているから十分だと自己判断しているということです。
 規制緩和のプロセスの中で、オンライン上でのアセスメントの方法についてはよく検証し、専門家が適切に判断できるよう、基準のようなものは将来的に必要になってくると考えますが、例えば麻薬類似性の成分含有医薬品の例でもそうですが、販売者が該当する医薬品を販売するときに、目の前にいる購入希望者の状態をしっかりと判断する。つまり、この人には本当に三本売ってもいいのかどうかということをきちんとアセスメントして販売しているならば、それはそれで専門家の判断による販売と言えることになるのでしょうが、問題はこの専門的な判断が具体的に合理的であるかということが争点になります。
 現在の判断では、対面販売であればそれで足りてしまうということでしょうけれども、私はそれでは不十分だと考えます。現状を批判するばかりではないですが、対面販売という言葉だけが独り歩きしていて、対面でありながら何もしない薬局があるのも事実です。対面販売の重要性を唱える以上は、その内容についてもしっかりと政府の見解をお示しいただきたいと考えています。
 そもそも、生活者、消費者にとって安心な薬局の店頭における健康判断とはどのようなものであるのか、厚生労働省の見解をお示しください。
#57
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘のように、対面販売、顔を見れば全部いいというものではないのは当然です。
 薬剤師等、専門家が薬局等で対面販売して当該医薬品の薬効がその症状に適しているかとか、医療機関へ受診した方がいい、そういう病状なのかどうかとか、また誤用や乱用のおそれがあるようなのか、こういったことを考えるということが重要です。
 平成二十一年度に一般用医薬品販売制度定着状況調査というのがありまして、この中でも、いわゆる情報提供や相談応需の状況について、第一類医薬品について購入前に説明があったかどうかを聞いたところ、説明自体なかったという、こういう話が一九・八%あるなど、必ずしも対面販売であっても十分な説明がなされていない例もあると承知をしています。
 そういう意味では、委員から御指摘がありましたように、それぞれの患者さん、また求めに応じて買いに来る消費者のそれぞれの特性をどうしっかり見極めていくか、これは今後検討していかなければいけない課題であろうというふうに考えております。
#58
○川田龍平君 是非よろしくお願いします。
 そして次に、政府の社会保障改革に関する集中検討会議の中で、医薬品の本人、患者負担の見直しが議論されていると聞きました。本件については、六月二日の会見で香取照幸内閣官房内閣審議官が、市販類似薬については本人負担を見直すと明言されています。ついては、見直すと明言されていますが、確かに諸外国でも市販の医薬品に類似品がある場合には該当する医薬品の医療用医薬品を保険対象から外すのが一般的です。しかし、この市販類似薬を償還対象から外すということになれば、製薬会社はそもそも市販薬たる一般用医薬品の販売をちゅうちょするようになるに違いありません。
 我が国の一般用の医薬品は製薬会社が申請をして初めてスイッチ化が図られる制度となっていると聞いています。市販の類似薬が本人負担となるのであれば、製薬会社はスイッチ化を求めなくなるのではないでしょうか。これは政府が推進しているスイッチ化を後退させることにもつながるのではないでしょうか。
 政府の見解をお示しください。
#59
○政府参考人(外口崇君) 医薬品に関する自己負担につきましては、市販医薬品の価格水準も考慮して見直すとの考え方が集中検討会議の改革案の中で示されているところであります。
 一方で、これまでも行政刷新会議において、漢方薬等の市販品類似薬を保険から外すことについて検討すべきとされたことを踏まえ、社会保障審議会医療保険部会でも検討いたしましたが、特定の患者さんへの負担が著しく増大すること、対象となる薬の切り分け、範囲の選定が困難であること等の指摘がなされたところであります。
 また、御指摘のとおり、スイッチOTCなど新規の一般薬開発への影響の可能性も否定できないところであり、この課題につきましては様々な御意見を踏まえながら検討していくべきものと考えております。
#60
○川田龍平君 終わります。
#61
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 本日の委員会でこの後採決が予定されている障害者虐待防止法案に関連して質問をいたします。
 虐待防止の施策を進める根拠法がないという事態は解決が必要であって、私も法案に反対するものではありません。
 しかし、障害者の皆さんに関する法制度については障がい者制度改革推進会議など当事者参加で検討が進められていて、虐待防止法についても、昨年三月、推進会議での議論が行われています。こうした経緯を踏まえれば、本委員会としても、当事者の方からの意見聴取を行い、各党の質疑を行って採決をすることが求められていたと思います。本法の制定から三年後とされる見直しが委員会での十分な審議を保障したものとなるよう要望をいたしまして、以下、質問いたします。
 医療機関における障害者への虐待はこれまでも度々社会問題となってきました。宇都宮病院事件など長期の入院を背景にした身体的虐待だけでなく、性的虐待、ネグレストの事例は残念ながら少ないとは言えません。
 一方で、今回提案の法案には、医療機関、学校、保育所に対しては、その管理者に虐待防止体制をつくることを義務付けましたけれども、これらの施設での虐待について自治体への通報や救済の対象とはしていません。通報の義務規定がないということです。通報の義務規定がないこのような施設であっても、障害者への虐待を発見した人は虐待をやめさせなければと考えるでしょうし、場合によっては外部への通報を行って対応を求めると、こういうことも必要になるでしょう。問題は、虐待を発見した者に法律上の守秘義務がある場合、例えば、医師は医療行為で得た情報について守秘義務を負っています。こういう場合にどうなるかということです。
 宇都宮事件でも、入院患者への虐待について、外部から来ていた勤務医は事件発覚前からそのことに気付いていたとされています。医師については、養護者などの虐待を発見した場合は守秘義務が通報義務を妨げるものと解釈してはならないと、この法案では規定を置いています。一方で、医療機関などにおける虐待については、このような規定がありません。当然、守秘義務は患者の権利を擁護するためのものですから、医療機関などにおける虐待についても、医師が発見をした場合、守秘義務があるからといって市町村などへの通報が妨げられるようなことがあってはならないと考えますが、政府の見解をお聞きいたします。
#62
○副大臣(大塚耕平君) 確かに先生御指摘のとおり、今回の法案では、医療機関を利用する障害者に対する虐待について第三者の通報義務等は規定されておりません。しかし、管理者に対して、職員等に障害者に関する理解を深めるための研修や虐待に関する相談体制の整備等、その防止のための措置を義務付けているというふうに承知をしております。
 また、同法案に付されました附則において、政府に対して医療機関等における障害者に対する虐待の防止等の体制の在り方の検討規定が盛り込まれておりますので、足らざる点についてはしっかり検討をいたしていきたいと思っております。
 また、今先生が御指摘になりました法案の第七条、例えば養護者による障害者虐待に係る通報に関しては、刑法の秘密漏示罪の規定その他守秘義務を適用しないというようなところがございますが、これは法文をよく読むと、病院に虐待された障害者等がいらっしゃった場合に、それが養護者によるものであるということを知り得たお医者さんは通報するべきであるということだと思いますが、病院においても、当然そういうことを病院内で行われたということを知れば、これは通報するのは当然の道徳的義務だとも思っておりますので、そのようにしっかり考えさせていただきたいというふうに思っております。
#63
○田村智子君 それでは、この場合、通報を受けた側の市町村や都道府県の対応がどうなるのかということも確認をしたいと思います。
 医療機関等に対して市町村や都道府県が虐待防止の措置を直接行うという権限は今回の法案の中では書き込まれていません。しかし、相談など問題解決のための支援を行ったり、場合によっては監督機関への通報を行うなど、必要な対応は法的なその権限がないということを理由にしてやられないということはあってはならないと思いますし、当然取られるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#64
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 現行の制度の下におきましても、医療機関内部でのそういう不適切な行為がなされているという情報を我々が得た場合には、市町村の方が得た場合におきましても、指導監督、都道府県の方が行っておりますけれども、任意であっても立入りをさせていただき、事実確認をし、指導も行っておるところでございます。
 今後とも、その法律の在り方そのものは今度の新しい法律に基づく検討も加えられていくと思いますが、これまでの医療監視等の権限の行使等も適切に行っていくべきものというふうに考えております。
#65
○田村智子君 さらに、この法案では、実は官公署については何も定めがないんですね。医療機関等に求めている相談体制の整備や研修による啓発、こういう規定も官公署については全く対象にしていないんです。実際には、刑務所などの拘禁施設や警察の捜査に伴う障害者への虐待の事実、これは決して少なくないと思いますし、現に裁判に訴えられている事例もあります。官公署における虐待について通報があった場合にも、法規定がないからとちゅうちょすることなく調査や対応がしっかりと行われるよう、また官公署において虐待を未然に防ぐための体制が取られるよう、これは厚労省にお聞きしても答弁困ると思いますので、この場で要望したいと思います。
 障害者虐待防止法が実効力を持つためには、やはり自治体での体制の整備が課題となってきます。厚生労働省は、昨年も御答弁ありましたけれども、一昨年から障害者虐待防止対策支援事業、予算化をしていて、都道府県や市町村での研修や体制整備への補助、これ二分の一の補助ということで行っています。この中で、家庭訪問等個別支援事業として、二十四時間、三百六十五日の相談窓口の体制整備、虐待が発生した場合の一時保護のための居室の確保、虐待を受けた障害者へのカウンセリングなどの事業、これを行うように予算上の措置ありますけれども、この家庭訪問等個別支援事業については実施状況がどうなっているかお聞きをいたします。
#66
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、昨年度から予算事業として各都道府県の方にこのような事業の要綱を示しまして積極的に取り組むようにお願いしてきたところでございますけれども、今御指摘の部分、家庭訪問等の支援事業でございますが、これは実際に家庭を訪問されるもの、あるいは相談を受ける、あるいはそういうふうな事例の研修資料を作成をして流す、それ、もろもろ個別の、その地域で必要とされるものを都道府県が判断をしてそれを普及させるということ、もろもろ含んでおります。その中で、先生御指摘の家庭の訪問の事業というそのものにつきましては、十二都府県のうちで取り組まれている事例はまだないというふうに承知しております。
#67
○田村智子君 本当にこれから相談体制や実際に保護する体制つくっていかなきゃいけないと。根拠の法律が作られることが契機となってそれが進むことを期待しますけれども、一方で、法案の中では体制整備のための費用負担についての規定がないんですね。それでも国はしっかりとした支援をやっぱり行うということを是非明言をいただきたいと思うんです。自治体に任せると、それでは自治体間の格差が広がるということも危惧がされます。専門職員の確保や市町村障害者虐待防止センター、都道府県障害者権利擁護センター、この確立だけでなく、そういったセンターが外部委託を行うための予算など、是非積極的にこれまで以上の枠で行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#68
○副大臣(大塚耕平君) 当然、地方にそういう対応を課すわけでありますので、それに必要な経費というのは、地方でもし捻出できない場合にはしっかりどのように支援をしていくかというのは考えていくべきだというふうに思っております。
 ちなみに、先ほども答弁させていただきましたが、例えば障害者虐待防止・権利擁護事業費、これは二十三年度ですと三百四十五万なんですが、これは去年の実績を見ますと百十四人、三十五都道府県の百十四人が参加して研修が行われております。多分これで予算使い切っているだろうなという規模なんでありますが、もう一つの障害者虐待防止対策支援事業費、これは四億ぐらい付いておりますが、二十二年度が幾らだったか今手元にないんですが、仮に同じような規模であったとすれば、二十二年度は十二府県で何がしかの事業が行われているんですが、これで四億、もし四億程度の同じような予算であったとすれば、本当に使い切っているかどうかというのは、一度確認をしてみますが、そういう予算なども使いましてしっかり自治体を支援していくべきものというふうに考えております。
#69
○田村智子君 最後に、障害者にかかわる問題で一点。
 やはり虐待をやめさせるということは障害者の方にとって最低限度のことで、やっぱり受けてしまった虐待が許されない行為であり、障害者の方に何ら非はないんだと、このことを明確にして、自立の支援を行うという上では、例えば当事者の方の告訴や告発による刑事責任の追及、民事上の損害賠償による被害回復ということも大切になると思います。障害者の方が訴え出るということには、これは特別な支援も必要となりますので、是非、障害者の自立支援という観点から、訴訟手続などへの直接的なサポートも含めて、市町村や都道府県への積極的な対応をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#70
○副大臣(大塚耕平君) 当然、先生の御意見の御趣旨に沿って対応もさせていただきますし、そもそも議員立法で御提案いただいている条文の中にも成年後見制度等も盛り込まれておりますので、こうした条文に盛り込まれた諸制度も十分に活用してしっかり対応させていただきたいと思います。
#71
○田村智子君 次に、同じくこの委員会に付託されています独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の改正法案に関連してお聞きします。
 この法案によって、社会保険病院、厚生年金病院を整理することを目的とする現機構は、地域医療の機能推進を目的としてこれらの病院を運営する機構へと改組されます。そもそも今の機構が発足するときに、病院も含めた年金福祉施設について売却できるものは全て売却と、こういう方針が取られ、病院関係者、住民の皆さん、また自治体の首長の方々も次々に売却ではなく存続をと声を上げました。安心してかかれる公的な病院を守ってほしいという関係者の皆さんの道理ある要求に速やかにこたえていれば、雇用不安から医師や看護師不足が深刻化するようなことは防げたのではないのか、震災においてもこれらの病院がもっと大きな役割が果たせたのではないかと思えてなりません。病院関係者や地域の皆さんの悲願とも言える法案ですから、成立だけでなく一日も早く施行をさせなければならないと思います。
 この法案では、施行期日は公布の日から三年を超えない範囲で政令で定める日としていますけれども、こうなりますと、売却により比重を置く現在の機構のまま三年近く移行するのかと、こういう不安の声も起こってきています。是非速やかな施行、また雇用不安を広げることがないような政府の努力が必要だと考えますけれども、いかがでしょうか。
#72
○副大臣(大塚耕平君) 先ほどの衛藤委員の御質問と対極的な御質問をいただいたと思っておりますが、そのどちらの御意見にも一理あるというふうに思っております。
 実は、私の部屋にも社会保険病院のみならず厚生労働省所管の病院を日本地図に全部プロットした地図を張ってあるんですけれども、すごい数なんです。したがって、これをしっかり健全な財政状況と健全な医療を提供する状態で全て維持できるならばそうするべきだと思いますが、もしそこに何か見直すべき点があれば見直しの方針を固めなければならないと思いますので、この社会保険病院等につきましては、各病院の収支状況やあるいは病院の運営の実情等についてしっかり精査をするとともに、そのルールを作るなどの準備をした上で、しかるべき時期に政令において移行日を定めさせていただきたいと思っております。
#73
○田村智子君 経営の悪化とかというのは、一つの要因は、病院の経営がどうなるのかと、売却されてしまうのかどうかという不安定な状態に置かれた、これが大きな要因の一つだというふうに言えると思うんです。
 川崎社会保険病院でも、整理機構の下で医師や職員がなかなか確保できない、六階、七階の病棟や人工透析設備は閉鎖せざるを得ないという状況に追い込まれていたんです。今、病院関係者と川崎市の努力で、七階については入院病床五十床を復活させた、でも六階の人工透析は、設備があるにもかかわらず、需要もあるにもかかわらず、人材確保が困難でこれはまだ再開ができていないんですね。
 何より求められるのは、病院関係者や地域住民の皆さんの要望に政府がしっかりとこたえることだと思いますし、この間地域医療を支えてきたこういう病院の皆さんの雇用が新たな機構の下でも継続されるということ、これを強く求めて、質問を終わります。
#74
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず初めに、福島原発における労働者の問題について一言というか、お聞きをいたします。
 これは、やはり放射線量の被曝量を超えているという報道などに本当に心を痛めています。
 放射線管理手帳、これは個人に渡すものだけれども、原発で働いている間は事業所が保管して、その原発から作業員が離れるときに渡すようになっている。しかし、これは問題があり、浜岡原発で働いていた嶋橋さんのケースの場合も、会社から受け取った場合、訂正印がいっぱい押してあるとかということがある、あるいは、もらうときにまとめて、数か月又は一年に一度という形でまとめて書くようになっていて、日々の管理状況を書くようにはなっていません。
 しかし、私は、これは労働者本人、事業者が両方持って、日々どれだけ被曝したかを労働者がやっぱりきちっと把握するように、自分で理解できるように、そして事業主を疑うわけではありませんが、改ざんが行われたらもう裁判でやっぱり負けるんですよね。ですから、それができるように、これは抜本的に放射線管理手帳を個々人に渡して、個々人の労働者がそのことを毎日理解しチェックできるというふうにすべきだと思いますが、いかがですか。
#75
○副大臣(大塚耕平君) 放射線管理手帳をという御指摘でございますが、そもそも今、この後も御質問いただくかもしれませんが、各作業員の皆さんの被曝量をしっかり管理できるデータベースを構築しようといたしておりますので、今先生御指摘の問題意識に沿うような対応はしっかり図らせていただきたいと思っております。
#76
○福島みずほ君 現在、労働者にきちっと被曝量を毎日伝えているか、このことについては、厚労省、保安院、理解をしていますね、確認していますね。
#77
○政府参考人(平野良雄君) 電離放射線障害防止規則では、事業者は放射線業務に従事する労働者の線量につきまして測定をいたしまして、遅滞なく労働者に通知するとともに三十年間保存することが義務となっております。
#78
○福島みずほ君 保安院、これ、毎日労働者にきちっと伝えていますか。これを労働者に伝えるということについては確認が取れていますか。
#79
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 被曝線量は外部線量と内部線量に分かれているわけでございます。外部線量につきましては、ADPという形で比較的早くその場でも見られるような形になっておりますので、労働者はそれを見ることができます。
 一方、内部線量は、ホール・ボディー・カウンター、これの測定が少し遅れているということでございますので、測定されて数値が出た後には当然連絡は行っているというふうに理解しておりますが、時間遅れが今生じているというふうに承知しております。
#80
○福島みずほ君 ホール・ボディー・カウンターは件数も少ないし、本人にきちっと伝えられてはいません。
 今日獲得したいことは、本人見られるかもしれないけれども、毎日自分で備忘録作って暗記して書いていない限りはそれが確認できないんです。私は、母子手帳じゃないけれども、本人がやっぱりいろんなことを確認したり注意したりできるように、本人が毎日確認したり計算できるようにすべきだというふうに思っているんです。
 これは相当手続の改変を伴うわけですが、先ほどデータベースのことなんですが、この委員会で少なくとも私は三回データベースについて質問してきました。まだ検討中ということで唖然としています。データベースを作ったとしても、本人が自分で理解していて取り出さなきゃならないんですよ。というか、両方必要、厚労省が把握するデータベースももちろん必要ですし、労働者がやはり自分が何か確認したり毎日できる、両方必要です。
 データベースは何でこんなに遅れているんですか。
#81
○副大臣(大塚耕平君) 若干私の個人的認識も入るかもしれませんが、遅れているというふうには思っておりません。
 私も厚労省の中で、今東電がどういうふうに管理をしているか、保安院がどういうふうに管理しているか、いろいろ聞きましたところ、例えば当然そういうデータベースは今まであってしかるべきだと私も思っておりましたが、そういうものは東電はお持ちでない、保安院は知っていたかどうか分かりませんが、そういう中で、少なくとも東電の社員の皆さんの分はそれなりのものはあるようでございますが、これは協力会社の皆さんの分も含めて全体的なデータベースを当然持つべきであるというふうに思っております。
 したがって、データベースそのものはシステム的にはそんなに難しいものではないはずでありますが、どのようなデータを、しかも今先生御指摘のとおり、御本人がしっかり確認をできるかどうかというようなことも含めて、構造について今最終調整をしているところだというふうに理解をしております。
#82
○福島みずほ君 私、これ三回目の質問で、原発事故が起きて三か月たっているんですね。データベースについて、もうできるだけ早くやってほしいということと、データベースがあるだけでなく、本人が、例えば、どうでしょうか、手帳という形で見られるように配付してくださいませんか。
#83
○副大臣(大塚耕平君) 先ほども申し上げましたが、手帳という形がいいのか、あるいは、データベースといっても、先ほども申し上げましたように、例えばパスワードをお持ちいただいて、IDとパスワードをお持ちいただいて御本人が見ることができるような仕組みもつくれるわけですし、その対応の仕方についてはしっかり検討させていただきたいというふうに思います。
#84
○福島みずほ君 改ざんなどもある。例えば、自分で一年後に裁判を起こしたい。病気になったと思って、もらったら総線量書いてあるけど、本当にこれだろうかということは絶対起きると思うんです。ですから、個々人に毎日分かるようにすることと、データベースについて大至急お願いいたします。
 今日、それで、原発作業員の雇用形態と日給、人数についてお聞きをいたします。
 これは、二次、孫請、ひ孫請じゃなくて、相当、下請が五次とか七次とかあるんじゃないかと、最終的には日給が八千円ぐらいに落ちているという話もあるんです。これ、以前も質問しましたけれど、把握していないということでした。
 厚労省に言いたいんですが、福島県の労働局も現場に入っているわけですよね。何か問題があれば入るというのが今までの答弁でした。でも、今の日本で被曝しながら過酷な労働をしている人たちであり、労働者の権利を守るという観点から、どのような労働形態で、幾らで日給働いているか、このことを厚労省が把握して、劣悪な場合はきちっとやっぱり文句を言っていくということが必要だと思います。
 今日、改めてお聞きをいたします。雇用形態、例えば一番多くて何次、下請があったんでしょうか。
#85
○政府参考人(平野良雄君) 厚労省では、現在、福島第一原発の方で、いわゆる協力会社というのが二十二社ございまして、その下にいわゆる下請というものがあるわけでございます。
 その実態につきまして、五月二十六日から六月十五日にかけまして実態の聴取、把握をいたしました。その結果、一番多いところで、下請の次数につきましては四次というふうに把握をいたしております。
#86
○福島みずほ君 日給はどういうものでしょうか。
#87
○政府参考人(平野良雄君) 日給につきましては把握してございません。
#88
○福島みずほ君 是非、厚労省、お願いなんですが、今日、四次下請ということなんですが、現場の日給、労働条件、一度弁当ぐらい入れたらどうかと言ったら、一週間に何回か、毎日ではないが弁当が入るようになったようですが、でも相変わらず食事はレトルトが圧倒的に多いですし、是非、日給の把握、労働条件について、厚労省、労働局が身を乗り出して実態調査をされるよう強く申し上げます。一人親方などもいらっしゃいますし、是非、その二十二社含めて、全労働者の労働条件の把握と問題の改善をよろしくお願いいたします。
 昨日の朝日新聞の夕刊で「被災三県三万人健康調査 生活習慣病や心の病十年間追跡」という厚労省のが載っておりました。これは、原発はというか、被曝は入っていないということで理解してよろしいんでしょうか。私自身は、福島県民の人たちに対して健康手帳というものをやはり配付したらどうかと思っています。
 先日、被団協、広島、長崎で被爆をした方たちと話をしました。後で立証しようと思ってもなかなか立証ができない、子供が鼻血を出したとかいろいろ言われていますが、今でも、そういえば子供がちっちゃいとき鼻血出したかなと、こういう感じにきっとなると思うんですよね。
 ですから、健康手帳、被曝健康手帳という名前がいいかどうか分かりませんが、福島県民に配って、本人がやっぱり書く。鼻血を出したとかこのとき熱が出たとか、いや、病院へ行ったとか湿疹が起きたとかいろんなことを、ホール・ボディー・カウンターは幾らだった、血圧はどうだったというようなことを本人がやっぱり把握して、万々が一、十年後、二十年後、三十年後、子供が例えば病気になったときなど、それで立証できると思うんですね。それがないとやっぱり立証はできません。
 福島県民にそういう手帳を配付すること、それから、この三万人健康調査は被曝も入れているのかという点についてお聞かせください。
#89
○副大臣(大塚耕平君) まず、報道の方ですが、この被災三県三万人健康調査、昨日の夕刊に出ましたので確認をしましたところ、私も直近でこういう議論をした覚えはなくて、随分前にこの議論をしていますので聞きましたところ、以前に取材をした内容を何週間か遅れかで朝日新聞さんがお書きになったというようなことのようでございます。これは、被災三県でありますので、今先生御指摘のとおり、宮城とか岩手も入った、今回の津波や地震の被害に遭われた方々の今後の健康のフォローアップであります。
 そういう中で、福島県の原発事故に対する対策をどうするかということについては、従前からこの委員会等でも申し上げていますとおり、これは福島県が主導でその内容を是非決めたいという現地の大変強い御要望もありましたので、ようやく五月二十七日に会議が行われまして、この福島県の原子力発電所事故に伴う健康調査やその後のフォローアップをどうするかということが今スタートをしているところでございます。
 そういう中で、被曝手帳というふうにおっしゃっていただきましたが、そうしたものをお持ちいただくということについては、広島や長崎でそういう御経験のある皆様方から多様な御意見がありますので、そういうものをお持ちいただいてフォローアップ、そしてサポートをさせていただくのがいいのか、あるいは違う形の方がいいのか、そのことも含めて今検討をいたしておりますので、しっかり対応させていただきたいと思います。
#90
○福島みずほ君 被曝というと、えっとなるかもしれませんが、やはり健康手帳というものを福島県民の皆さんが持って備忘録したり、病院へ行ったときにカルテがなければ後で立証できませんから、こういうことなどは是非前向きに取り上げてください。
 障害者虐待防止法案については、虐待防止のための法案は必要だと考えますので、後ほど趣旨説明があると思いますが、必要だとは思います。ただ、虐待行為者の対象が狭過ぎるのではないか。学校、保育所、医療機関はもとより、養護者以外の親族、生活保護法上の援護施設や更生援護施設といった障害者支援施設以外の福祉施設、有料宿所提供施設など入るべきではないかというふうにも思っています。
 また、正当な理由で、これから質問ですが、正当な理由で障害者の身体を拘束することができるということはあり得るんでしょうか。
#91
○政府参考人(木倉敬之君) この後で御説明のあります議員立法の方の正当な理由の内容につきましては、ちょっと私の方からお答え申しかねますけれども、現行の例えば障害者自立支援法に基づきます障害福祉サービス事業、その運営基準の中で示しておりますものとしては、事業者は、利用者又は他の利用者の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他利用者の行動を制限する行為を行ってはならないというふうに示しております。また、やむを得ず身体拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況、緊急やむを得ない理由その他必要な事項を記載しなければならないという規定を置きまして指導を行っておるところでございます。
#92
○福島みずほ君 私自身、障がい者制度改革推進会議の担当大臣だったので、第四回、二〇一〇年三月一日開催でこのことについて検討をしたことがあります。同法案が抱える問題点が多くの委員からも当時指摘をされました。
 今回、附則の二条の規定の中に政府の役割というのを明確に規定をしております。ですから、実態調査や法制度に落とし込むための検討、それから障害当事者の参画の下に国自身でしっかり取り組んでいただきたい。いかがでしょうか。
#93
○政府参考人(木倉敬之君) 御指摘のように、この後、御提案のあります新しい法案におきましては、附則の二条の方に検討規定が置かれております。この法律の施行後三年を目途にして、障害者の虐待防止だけじゃなく、児童虐待あるいは高齢者虐待、配偶者からの暴力等の防止に関する法律等、制度全般の見直しの状況を踏まえて必要な措置を講ずるというふうな規定が置かれておりますので、全体的な検討を加えてまいりたいと思います。
#94
○福島みずほ君 独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案も後ほど趣旨説明があります。社民党は、自民党政権下でも、こういう病院を守れ、地域病院を守れ、公立病院を守れという立場で全国を回りました。地域医療にはお金が掛かる、過疎地はとりわけ大変、でも、地域医療をやっぱり支えていくことが政治は本当に必要だというふうに考えています。安易に譲渡をするということなく、地域医療をしっかり厚労省が責任を持って、厚労省だけではありませんが、厚労省、とりわけ地域医療を守るという観点からやっていただけるようお願いし、私の質問を終わります。
#95
○委員長(津田弥太郎君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#96
○委員長(津田弥太郎君) 次に、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長牧義夫君から趣旨説明を聴取いたします。牧義夫君。
#97
○衆議院議員(牧義夫君) ただいま議題となりました独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 本案は、社会保険病院、厚生年金病院及び船員保険病院の運営を行い、かつ、地域における医療等の重要な担い手としての役割を果たさせるため、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構を、年金福祉施設等の整理合理化を目的とした組織から、病院等の運営等を目的とした組織に改組しようとするものであり、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、法律の題名を独立行政法人地域医療機能推進機構法に改め、施設整理機構の名称を独立行政法人地域医療機能推進機構とすることとしております。
 第二に、新たな機構の目的を、病院、介護老人保健施設等の運営等の業務を行うことにより、救急医療等の医療法上の五事業、リハビリテーションその他地域において必要とされる医療及び介護を提供する機能の確保を図り、もって公衆衛生の向上及び増進並びに住民の福祉の増進に寄与することとしております。
 第三に、新たな機構は、病院等を新設してはならないこととするとともに、病院等のうち、その譲渡後も地域において必要とされる医療等を提供する機能が確保されるものについては、譲渡できることとしております。
 第四に、新たな機構は、病院等を譲渡することとした場合、当該病院等を譲渡するまでの間、譲渡先に運営を委託することができることとするほか、施設整理機構が運営を委託している病院等について、地域において必要とされる医療等を提供する機能の確保を図るためにその者が引き続き運営を行うことが適当である施設として厚生労働大臣が定めるものに限り、この法律の施行後もなお、その者に運営を委託できることとしております。
 第五に、政府は、新たな機構に対し、緊急の必要がある場合における厚生労働大臣の求めに応じて必要な措置をとる場合を除き、業務の財源に充てるための交付金を交付しないこととしております。
 第六に、新たな機構の役員の定数及び任期、積立金の処分等所要の規定を整備することとしております。
 第七に、施設整理機構は、この法律の施行までの間、厚生年金病院のうち厚生労働大臣が定めるものについて、譲渡の推進に努めることとしております。
 なお、この法律は、一部を除き、公布の日から三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#98
○委員長(津田弥太郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本案の修正について川田君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。川田龍平君。
#99
○川田龍平君 私は、ただいま議題となっております独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案に対し、みんなの党を代表して、修正の動議を提出いたします。
 その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。
 これよりその趣旨について御説明いたします。
 これまで、社会保険病院及び厚生年金病院は、それぞれの地域の中で一定の医療機能を果たしてきました。今回の東日本大震災でも、災害拠点病院である東北厚生年金病院を始め被災地の病院では懸命の医療活動が続けられており、こうした住民の健康、命を守る病院が地域の医療の要であることは論をまちません。
 しかし、地域医療の中核の機能は、地方公共団体や医療法人等が設置・運営する病院が本来担うべきであり、独立行政法人に社会保険病院等を運営させる必要は全くありません。国が関与すべきは、社会保険病院等の譲渡等のための基準を作成し、引き続きRFOの存続期限まで病院の譲渡を進めることと考えます。
 今回の改正案は、施設を民間等へ譲渡するための独立行政法人であるRFOを、名称も目的も全く違う病院運営のための独立行政法人地域医療機能推進機構へ無理やり改組するものです。また、改組によって時限的な独立行政法人を恒久化するとともに、理事の人数を増やすといった焼け太りの内容となっており、看過できません。
 そこで、地域の医療体制を確保しつつ病院の譲渡等を円滑に進めるため、今回の改正案の全部を修正する本修正案を取りまとめ、提出することといたしました。
 その主な内容は、政府は、機構の解散の日の一年前の日までに、その保有する病院の運営の在り方について検討を加え、その結果に基づき、これらの病院について地方公共団体その他公的医療機関を開設することができる者に譲渡するもの、医療法人その他の団体に譲渡するもの及び廃止するものに分類するための基準を作成するとともに、これらの病院を機構がその解散のときまでに当該基準に従って円滑に譲渡し、又は廃止するための措置を講ずるものとするものであります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#100
○委員長(津田弥太郎君) これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、川田君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#101
○委員長(津田弥太郎君) 少数と認めます。よって、川田君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#102
○委員長(津田弥太郎君) 衛藤委員、よろしいんですか。
 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、藤井君から発言を求められておりますので、これを許します。藤井基之君。
#103
○藤井基之君 私は、ただいま可決されました独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、独立行政法人地域医療機能推進機構は、病院等の譲渡により得た収益や病院等の運営に必要としない積立金の残額を年金特別会計に納付することとし、新たな機構の中期計画に記載し、公表すること。
 二、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構は、新たな機構に改組するまでの間、その設立目的に沿って、社会保険病院等の譲渡に向けた取組を推進すること。また、新たな機構はその目的を守りつつ、社会保険病院等のうち、その譲渡後も地域において必要とされる医療及び介護を提供する機能が確保されるものについては、中期計画に基づいて譲渡すること。
 三、政府は、新たな機構に対し、その業務の財源に充てるための税や保険料などの国費を投入しないこと。
 四、政府は、新たな機構に対し、いわゆる天下りをさせないこと。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#104
○委員長(津田弥太郎君) ただいま藤井君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#105
○委員長(津田弥太郎君) 多数と認めます。よって、藤井君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、細川厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。細川厚生労働大臣。
#106
○国務大臣(細川律夫君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
#107
○委員長(津田弥太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#108
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#109
○委員長(津田弥太郎君) 次に、障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長牧義夫君から趣旨説明を聴取いたします。牧義夫君。
#110
○衆議院議員(牧義夫君) ただいま議題となりました障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 本案は、障害者に対する虐待が障害者の尊厳を害するものであり、障害者の自立及び社会参加にとって障害者に対する虐待を防止することが極めて重要であること等に鑑み、障害者虐待の防止、養護者に対する支援等に関する施策を促進し、もって障害者の権利利益の擁護に資するため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、この法律において、障害者とは、障害者基本法第二条第一号に規定する障害者をいうものとし、障害者虐待とは、養護者による障害者虐待、障害者福祉施設従事者等による障害者虐待及び使用者による障害者虐待をいうものとしております。
 第二に、障害者の虐待の防止に係る国等の責務を定めるとともに、障害者虐待の早期発見を努力義務とすることとしております。
 第三に、養護者による障害者虐待について、虐待を受けたと思われる障害者を発見した者の市町村への通報義務、市町村長が障害者の生命又は身体に重大な危険が生じているおそれがあると認めるときの一時保護、養護者の負担軽減のための養護者に対する支援措置等を定めることとしております。
 第四に、障害者福祉施設従事者等による障害者虐待及び使用者による障害者虐待について、虐待を受けたと思われる障害者を発見した者の市町村等への通報義務、通報等を受けた場合における市町村及び都道府県の措置等を定めるとともに、障害者虐待等の状況等について、毎年度、公表するものとしております。
 第五に、学校、保育所等及び医療機関における障害者に対する虐待への対応について、その防止等のための措置の実施を学校の長、保育所等の長及び医療機関の管理者に義務付けることとしております。
 第六に、市町村及び都道府県の部局又は施設に、障害者虐待の通報窓口等となる市町村障害者虐待防止センター、都道府県障害者権利擁護センターとしての機能を果たさせるものとしております。
 第七に、政府は、障害者虐待の防止等に関する制度について、この法律の施行後三年を目途に検討を加え、必要な措置を講ずるものとしております。
 なお、この法律は、平成二十四年十月一日から施行することとしております。
 以上が本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#111
○委員長(津田弥太郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#112
○委員長(津田弥太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#113
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#114
○委員長(津田弥太郎君) 次に、母体保護法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長牧義夫君から趣旨説明を聴取いたします。牧義夫君。
#115
○衆議院議員(牧義夫君) ただいま議題となりました母体保護法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 本案は、通常の一般社団法人となる都道府県医師会について、引き続き、人工妊娠中絶を行うことができる医師の指定を行わせるとともに、厚生労働大臣は、当該指定に関し必要があると認めるときは、当該医師会に対し報告を求め、又は助言若しくは勧告をすることができることとするものであります。
 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。
 以上が本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#116
○委員長(津田弥太郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 母体保護法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#117
○委員長(津田弥太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#118
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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