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2011/07/28 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 厚生労働委員会 第18号
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2011/07/28 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 厚生労働委員会 第18号

#1
第177回国会 厚生労働委員会 第18号
平成二十三年七月二十八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月二十七日
    辞任         補欠選任
     衛藤 晟一君     中曽根弘文君
 七月二十八日
    辞任         補欠選任
     中曽根弘文君     衛藤 晟一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         津田弥太郎君
    理 事
                足立 信也君
                長浜 博行君
                石井 準一君
                藤井 基之君
                山本 博司君
    委 員
                梅村  聡君
                大塚 耕平君
                川合 孝典君
                小林 正夫君
                谷  博之君
                辻  泰弘君
                西村まさみ君
                森 ゆうこ君
                赤石 清美君
                石井みどり君
                衛藤 晟一君
                大家 敏志君
                高階恵美子君
                中村 博彦君
               三原じゅん子君
                秋野 公造君
                川田 龍平君
                田村 智子君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       修正案提出者   中根 康浩君
       修正案提出者   加藤 勝信君
   国務大臣
       厚生労働大臣   細川 律夫君
   副大臣
       厚生労働副大臣  大塚 耕平君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       笠  浩史君
       厚生労働大臣政
       務官       岡本 充功君
       厚生労働大臣政
       務官       小林 正夫君
       農林水産大臣政
       務官       田名部匡代君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        石井 信芳君
       厚生労働省健康
       局長       外山 千也君
       厚生労働省医薬
       食品局食品安全
       部長       梅田  勝君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    清水美智夫君
       厚生労働省年金
       局長       榮畑  潤君
       経済産業大臣官
       房政策評価審議
       官        宮本  聡君
       環境大臣官房長  谷津龍太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民年金及び企業年金等による高齢期における
 所得の確保を支援するための国民年金法等の一
 部を改正する法律案(第百七十四回国会内閣提
 出、第百七十六回国会衆議院送付)(継続案件
 )
    ─────────────
#2
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、衛藤晟一君が委員を辞任され、その補欠として中曽根弘文君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(津田弥太郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長榮畑潤君外六名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(津田弥太郎君) 国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○石井準一君 おはようございます。自由民主党の石井準一でございます。
 マニフェストの見通しの甘さに対する認識からお伺いをしていきたいと思います。
 民主党が政権交代を実現した二〇〇九年の総選挙で掲げたマニフェストについて、先週二十一日、岡田幹事長が見通しの甘さを認め謝罪をされました。翌二十二日には、菅総理が参議院予算委員会で、財源に関してやや見通しが甘かった部分もあった、不十分な点があったことについては国民の皆さんに申し訳ない、おわびを申し上げたいと述べ、マニフェストの主要な政策を見直す可能性についても言及をされております。
 細川大臣も、このマニフェスト策定時における政策の必要性、財源の検討、実現の見通しなどについて検討が不十分だった、見通しが甘かったという考えはあるのかどうか。また、本日は年金確保支援法案の審議であります。特に、年金関連施策の必要性、財源、実現の見通しの甘さについて、細川大臣はどのように考えているのか、まずはお伺いをしたいと思います。
#7
○国務大臣(細川律夫君) おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。
 今、石井委員が御指摘になられたこのマニフェストにつきまして、先日、岡田幹事長が、マニフェストの検証作業におきまして、見通しが甘かったということで陳謝するというような発言をされたということは承知をいたしております。私もそういう部分があったというように思っているところでございます。
 マニフェストにおきましては、特に社会保障関係の部分、特に年金について申し上げれば、新しい年金制度の創設、あるいは紙台帳とコンピューター記録の突き合わせに取り組むということを掲げていたところでございます。このうち、新しい年金制度につきましては、今般の一体改革の成案では、その方向性と骨格を示しまして、国民的な合意に向けた議論や環境整備を進めて実現に取り組むこととしたところでございます。また、紙台帳とコンピューター記録の突き合わせにつきましては、昨年の十月から日本年金機構におきまして作業を開始をいたしたところでございます。現在、全国で二十九か所に作業拠点を設けまして、約一万八千人体制で突き合わせ作業を実施していると、こういう取組を進めているところでございます。
 今後は、せんだって取りまとめられました社会保障と税の一体改革の成案等に基づきまして、民主党のマニフェストの検証作業、この動向も踏まえながら、引き続き年金制度の改革や年金記録問題等に取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。
#8
○石井準一君 細川大臣のお考えの中にも見通しが甘かったという認識があるやにうかがわれました。その場合は、やはり国民に対して素直に謝罪をし、マニフェストの政策を見直す必要性、またそうしたものをしっかりと早急に取り組んでいただきたく要望をいたす次第でございます。
 次に、紙台帳記録とコンピューター記録との全件照合についてお伺いをいたします。
 まず、全件照合の現状について概要の説明、そして全件照合は現在どの程度まで進んでいるのか、国民にとって分かりやすいように説明を願います。
#9
○政府参考人(石井信芳君) お答え申し上げます。
 お尋ねのございました年金記録に係る紙台帳等とコンピューター記録の突き合わせ事業、この趣旨は、かつて年金記録、これはいわゆる紙で、紙台帳で管理しておりました。そういう時代が長く続いておりましたが、ある時点をもちましてそれらをコンピューター記録に移し替えて、コンピューター記録の上で管理をしていくという変遷をたどってきた歴史がございます。その過程におきまして紙台帳の記録が正しくコンピューター記録に移し替えられていない事例というものが存在するということが判明しましたものですから、現在、年金機構におきまして紙台帳とコンピューター記録の突き合わせ作業を行い、両者の記録の一致、不一致、その確認作業を進めておるという趣旨のものでございます。
 これは、昨年の十月に全国に先駆けて年金機構が東京に作業拠点、これをスタートさせましたものを皮切りに、順次作業拠点を拡大をしてきております。一番新しい時点で申し上げますと、全国の作業拠点、二十九か所でございますが、こちらの方で、総人員数約一・八万人体制と私ども申しておりますが、そういった陣容で作業を進めておるというのが現状でございます。
 これまでのその突き合わせ作業の結果ということで御報告申し上げますと、本年五月末段階の数字でございますが、四百一万五千六百六十九人の方の審査、これが終了したというのが五月末段階の数字でございます。この四百一万五千六百六十九人の方のうち、紙台帳とコンピューター記録が一致しておった方ということで数字を申し上げますと三百九十八万四千四百五十五人、また両者の内容に不一致があったという方の人数が三万一千二百十四人と、こういう状況でございます。
#10
○石井準一君 私は、紙台帳記録とコンピューター記録との全件照合については特に見通しが甘かったのではないかと考えております。
 全件照合については、これまで平成二十二年度、二十三年度で集中的にやっていく、そして一期四年のうちに全件照合するということで進められてこられました。この方針には今も変更がないのか、それともマニフェスト見直しの対象に入るのか、お伺いをいたします。
#11
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘のありました紙台帳、年金記録に係る紙台帳等とコンピューター記録との突き合わせ事業につきましては、先ほど御報告をさせていただきましたとおり、全件照合を開始をしておるところでございますが、この作業の実施状況やサンプル調査の結果を取りまとめて公表し、現在、民主党において説明をさせていただき、御議論をしていただいておるところでございます。
 今後の進め方につきましては、こういった議論を踏まえながら対応をしていきたいと、このように考えております。
#12
○石井準一君 この全件照合については、費用対効果を調査をし、結果を公表したことは評価をいたします。しかし、その結果、全件照合を断念する方向で検討に入ったという報道もなされました。
 確認でありますけど、厚生労働省としてマニフェストの柱である全件照合を断念することはないということでよろしいんでしょうか。
#13
○大臣政務官(岡本充功君) 先ほどお話をさせていただきましたとおり、いわゆる紙とコンピューター記録、いわゆる紙台帳等とコンピューター記録との突合、これを開始をするという意味では開始をしたところでありますが、御紹介をいただきましたように、サンプル調査を公表しましたわけでありまして、これを受けて、どういうような作業手順でやっていくかとか、効率化をどうできるか、これ一件当たりの大体コストが三千四百円と、こう公表したわけでありますけれども、この三千四百円を更にコスト圧縮ができないかと、こういったことも努力しなきゃいけないと思っていますし、様々な形で民主党内で御議論をいただいていると、このように理解をしております。
#14
○石井準一君 そもそも全件照合は、国民の年金制度に対する信頼を回復するために行うということであったはずであります。そのように決めたからには、断念せずに最後までやっていただきたいと思います。
 費用対効果の調査結果を受け、全件照合の進め方を変更する予定はあるのか、今後の全件照合の進め方について、改めて所見をお伺いをしたいと思います。
#15
○大臣政務官(岡本充功君) せっかくこのサンプル調査をしたわけでありますが、このサンプル調査を受けて、どのような作業をどのような手順でこの事業を進めていくかということをやはり検討する必要はあるんだろうというふうに考えています。
 いずれにしましても、マニフェストに書かせていただいたとおり、紙台帳等とコンピューター記録の突合を開始をし、実施をしているということは御理解をいただきたいと思います。
#16
○石井準一君 予算には限りがあるわけであります。限られた予算を効率的に使うよう、合理的な照合の進め方を改めて検討していただきたくお願いを申し上げます。
 次に、本年一月から全国、これは国会でも大きく取り上げられた問題が運用三号の問題であります。
 この運用三号問題は、国民の年金制度に対する信頼を失わせる原因の一つにもなりました。国民からの信頼を一刻も早く回復するためにも、細川大臣は国民を混乱させたということに対し改めて謝罪をする必要があると思いますが、いかがでしょうか。
#17
○国務大臣(細川律夫君) この御指摘のありました運用三号の問題につきましては、国会でもいろいろと御指摘がございました。これ、法的には許されないものとは私も考えておりませんけれども、しかし、この委員会でも議論もありました、また、その他の委員会でもいろんな皆さん方から御指摘やら御提言もいただいたところでありますけれども、私としては、いろいろと考えた末に、これは廃止をするということの結論に至りまして、そして、この三号被保険者の不整合記録問題につきましては、改めて法律による抜本的な改善策、これで対応していくと、こういうことを決断をいたしたところでございます。
 こういういろいろと一連の経過の中で国民の皆さん方にいろいろと御心配を掛けた面がたくさんあったというふうに思っておりまして、私としては大変申し訳なく思っているところでございます。今後、法案提出に向けまして、政府としての抜本的な改善策を取りまとめ、そして国民の皆様の御心配の解消に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
#18
○石井準一君 今大臣の方から答弁をいただきましたが、この運用三号問題については、社会保障審議会の下に特別部会を設置をし、抜本改善策について具体的検討が進められてこられました。去る五月二十日に報告書を取りまとめているわけでありますが、報告書の内容を伺いますと、一月に発表された救済策よりも改善されているのは確かだと思います。
 しかし、課題はまだまだ残っており、より公平で公正な年金制度の構築へ向け、これから与野党で十分議論をしていく必要があると思います。その議論の土台となるのが、報告書を踏まえた関連法案であります。関連法案の提出、また、与野党で議論に向けた大臣の決意を改めてお伺いをいたします。
#19
○国務大臣(細川律夫君) 今お話がありましたように、この不整合問題につきましては、社会保障審議会の特別部会で議論をしていただいたところでございます。五月の二十日に報告書を取りまとめていただきました。この報告書の中には、不整合期間につきましてはこれを空期間とするということ、また直近の十年間等に生じたこの不整合問題については保険料の特例的な追納を可能にするというような、そういうような抜本的な改善策の具体的な内容についていろいろと御提言がなされているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、この報告書の提言を踏まえまして、現在、共済制度の方、この所管をいたしております財務省とか総務省、そういう関係各省とも調整をしながら、今、政府としての抜本改善策の案を取りまとめる作業を進めているところでございます。したがって、この取りまとめができ次第、法案を提出したいというふうに考えております。
 また、委員が御提言をされました法案についての各党とのいろいろな協議、こういうことも私は是非やっていかなければならないし、またいろいろと御協議もいただきたいなというふうに思っております。国会でも本当にたくさんの委員の皆さんから御提案やらいろいろな御指摘もいただいたところでございます。国民の皆さんにとってはこの年金制度というのは大変重要な大事な問題でございますので、したがって、私といたしましては、いろいろな場面で野党の皆様方ともいろいろと協議をしていただく、そういう議論の場が、そういう場が設定できればというふうに思っておりまして、与野党が合意ができるような、そういう法案の成立に向けて私どもも努力をしてまいりたいと、このように考えているところでございます。
#20
○石井準一君 大臣の方から取り組む決意を伺わせていただいたわけでありますが、この運用三号問題が早急に解決すべき問題であることは間違いありません。細川大臣のリーダーシップで何とか解決に向けた取組を進めてほしいということを強く要望をしておきます。
 次に、社会保障と税の一体改革についてお伺いをいたします。
 六月三十日に政府・与党社会保障改革検討本部が社会保障・税一体改革成案を決定をいたしました。この一体改革成案については、政府・与党においては、本成案に基づき更に検討を進め、その具体化を図ることとしております。詳細はまだまだ決められていないと理解をしておりますが、年金に関して言えば三つの大きな柱が示されております。第一に、国民的な合意に向けた議論や環境整備を進め、新しい年金制度の創設実現に取り組む、第二に、年金改革の目指すべき方向性に沿って現行制度の改善を図る、第三に業務運営の効率化を図るとされております。
 この三つの柱の意味するところは、当面の年金に関する取組の方向性は業務運営の効率化を図りつつ現行制度の改善を図ることと考えられるが、そのような理解でいいのか、お伺いをいたします。
#21
○国務大臣(細川律夫君) 今委員からお話がありましたこの一体改革、その中でも、新しい年金制度につきましては、先ほども申し上げましたけれども、その方向性と骨格、これを示しまして、国民的な合意に向けた議論や環境整備を進めて実現に取り組んでいくというふうにしたところでございます。
 併せて、現行の年金制度についても改革をしていくと、こういうことで、この現行の年金制度につきましては、まず働き方あるいはライフコースの選択に影響を与えないような、そういう一元的な制度、そして最低保障機能を有して、高齢者の防貧、救貧機能が強化された制度、あるいは国民から信頼され財政的にも安定した制度、こういう年金改革の目指すべき方向に沿いまして改善を速やかに進めると、こういうこととされまして、具体的には、最低保障機能の強化、あるいは短時間労働者への厚生年金の適用拡大、マクロ経済スライド、また支給開始年齢といった、そういう検討項目が掲げられているところでございます。
 この後は、社会保障審議会の年金部会を八月にも立ち上げまして、これらの現行の年金制度の改善について制度化に向けた具体的な議論を進めてまいりまして、税制抜本改革とともに、来年二〇一二年以降の速やかな法案の提出に向けて取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。
#22
○石井準一君 今大臣の方から取り組む姿勢をお伺いしたわけでありますが、ならば、当面は現行制度の改善ということだと思うわけでありますが、そうすると、民主党マニフェストの主要事項の一つであります新年金制度については、中間取りまとめを公表して以降、議論が停滞しているとの印象を多くの国民が持つんではないかと思うわけであります。中間取りまとめ及び税・社会保障の一体改革成案において、新年金制度についての具体的な制度設計は示されておりません。
 細川大臣は、就任の挨拶におきまして、党派を超えて国民的な議論を行い、平成二十五年度の法案提出を目指すと発言をされましたが、そのスタンスに変わりはないのか、具体的な検討は進んでいるのか疑問に思うわけでありますが、具体的な検討の進捗状況も併せてお伺いをしたいと思います。
#23
○副大臣(大塚耕平君) まず、石井委員から、目指すというスタンスに変わりはないのかということでございますが、大臣が就任の際の所信のところで申し上げたその方針自身は変わっておりません。
 そういう中で、今回の一体改革案では、新しい年金制度が最低保障年金と所得比例年金という二つの部分で構成される構造を作り、そしてその前提として、社会保障と税の共通番号制度や、あるいは税と社会保険料を一体的に徴収する歳入庁を作ることが前提であるということを申し述べさせていただき、そしてその実現に向けてはやはり国民的議論が必要だということをお示ししておりますので、二十五年度を目指すということ自身は変わりがございません。
 そういう中で、是非、まさしくここは与野党共通の認識として御理解いただきたいのは、先ほど来、岡本政務官からの紙コンの答弁とか、あるいは細川大臣から運用三号の答弁をさせていただいておりましたけれども、私もそれを聞かせていただいておりましてつくづく思いますのは、紙コンの問題も運用三号の問題も、事実として申し上げれば、これは過去何十年かの政権下において起きた問題であります。それを解決するということを宣言して私たちが政権をお預かりした以上は、そのお約束をした解決に向けての努力とか、あるいはそれを解決する際の第三号被保険者制度の不整合問題をどのようにより合理的に、そして手続に沿って解決するか、これは私たちの責任としてきっちりやらなくてはいけないと思っております。
 しかし、これは、年金制度はやはりかなり長期間にわたって、そのときの与党、そしてそのときの野党が指摘した事項、これの双方にかかわる解決を目指していかなければいけないという意味においては、新しい年金制度も私はどんなことがあってもこれを政争の具にしてはならないというふうに思っております。
 したがって、二十五年度に予定どおり私どもが法案を出させていただく大前提は、長い間の蓄積の問題として年金制度にゆがみが生じている以上は、是非、政争の具にすることなく、野党の皆さんとも十分な協議をした上での法案提出という形を取らせていただければ、二十五年度に何としても法案を提出すると、そしてそれを目指すということを堅持をしてまいりたいというふうに思っております。
#24
○石井準一君 今、大塚副大臣の方から、新たな年金制度について平成二十五年までに法案を提出する、その努力をしていきたいという決意をお伺いをさせていただいたわけでありますが、税・社会保障一体改革成案での工程表においては提出のスケジュール、試算について言及されていないのはなぜか、改めてお伺いをいたします。
#25
○副大臣(大塚耕平君) まず、技術的な問題から申し上げれば、新しい年金制度への移行は、今の受給資格の取得加入期間である四十年というものを大前提にすれば完全移行には四十年掛かりますので、制度発足当初の所要財源は非常に小さいということも技術的にはございます。したがって試算をお示ししていないという面もございますが、それ以上に、この前の答弁で申し上げさせていただきましたように、試算をお示しするということはその前提となる年金制度をお示しするということでありますので、この年金制度のところで与野党の間で十分な合意がなされてこそその試算が意味を持つものというふうに思っておりますので、そういう観点から、今回は、先ほど大臣が申し上げました、現行制度の見直しにかかわる試算をお示ししつつ、新制度についてはその考え方と今後の道行きをお示しさせていただいたという趣旨でございます。
#26
○石井準一君 新年金制度に関する具体的像は依然不明確な状態のままであるというふうに認識を持たざるを得ません。平成二十三年の今、具体的な姿が示されていない状況で本当に平成二十五年までに法案提出がなされるのか、非常に疑問に思うわけであります。年金制度は課題が山積みであり、議論は当然一筋縄ではいかないであろうということも、今、大塚副大臣の方から述べられました。
 超党派での議論や国民的な議論を開始するに当たり、具体的な制度設計を早期に明示する必要があるのではないかと思うわけでありますが、年金改革に関する超党派での議論は具体的にいつから始めるのか、また、新年金制度の創設にかかわる今後の具体的なスケジュールについて分かる範囲で示していただきたいと思います。
#27
○副大臣(大塚耕平君) 現状では、超党派ということでございますので、今厚生労働省としての私どもが申し上げる立場にはなく、これは公党である与野党で御議論をいただければ幸いだと思っております。
 しかしながら、これまでの答弁の繰り返しになって恐縮でございますが、これは今後も政権交代が起こり得るということを前提に考えますと、年金制度は時の与党、時の野党それぞれにその後の行動を制約する非常に難しい問題であります。だからこそ、この与野党協議を始めるに当たっては、年金制度は政争の具にしないということを前提に、そのことを前提に二十五年度に法律を出しましょうということになれば、それは恐らく自民党、公明党、民主党、あるいはその他の党で超党派の議論が速やかに行われるものと期待をいたしております。
 いずれにいたしましても、私どもの立場としては、いかなる状況になっても、話が進み始めたときには速やかにその姿をお示しできるように万全の準備をもう既に進めていること自体は事実でございます。
#28
○石井準一君 改めまして、しっかりと取り組んでいただきたく要望を申し上げる次第でございます。
 それでは、法案関連の質問に移らせていただきます。
 今回の国民年金法の一部改正では、国民年金保険料の納付可能期間を二年から十年へと延長する措置が盛り込まれております。納付可能期間の延長をした趣旨について改めて説明を願います。
#29
○国務大臣(細川律夫君) 今、国民年金の保険料の納付率といいますか、そういうのがだんだん下がってきております。いろいろと収納対策については、強制徴収の強化とかあるいは口座の振替とか、そういう推進をしておりますけれども、やはりなかなか低下傾向にございます。そういう中にあって、やはり将来の低年金、無年金を防止するためには、できるだけ保険料を納付しやすいような、そういう取組が重要だと考えております。
 そういう問題意識の下に、後から保険料を納めたくても、二年間、これを超えたら納められない、こういうことを何とか改善をしてほしいという国民の声もこれまでございました。そういうことも踏まえまして、保険料を納める機会をより多く提供するということによりまして、低年金、無年金、こういうことが発生することを防止をしていく、こういう観点から、これまでの納付可能期間を二年であったものを十年に延長する、こういう提案をしているところでございます。納付可能期間を延長するということによりまして、過去三年から十年以内に未納期間がある方は現行制度では納められない期間の分を遡って納付ができるということになります。
 そこで、それでは、この制度を二年から十年に延長した場合、どの程度の利用者数が見込まれるかと、こういうことにつきまして簡易なサンプル調査を実施をしてみました。そうしましたら、最大で約千六百万の方が遡り納付で年金額が増える、増やすことができると、こういうこと、また、最大で四十万人の方が遡り納付をすることによって将来無年金にならずに済むということを見込んでいるところでございます。
 また、同じサンプル調査によりますと、六十五歳以上の方で年金もらえない方、そういう方が過去十年間の未納期間を遡って納付すれば受給資格期間の二十五年を満たして年金が受けられるようになる、そういう方が最大八千人おられると、こういうことを見込んでいるところでございます。
#30
○石井準一君 法案の趣旨にのっとり、遡る期間が十年なのか三十年なのか、より多くの方々が救済対象となる期間は何年かを知るためにはやはりサンプル調査をすべきだったのじゃないか。十年に遡った場合のサンプル調査だけしかしなかった理由についてお伺いをいたします。
#31
○副大臣(大塚耕平君) まず、委員から昨年の十一月に質問主意書で、十年以上の期間のサンプル調査について御下問をいただきました。ありがとうございました。そして、その際には、例えば二十年、三十年、四十年のサンプル調査はなかなか困難である旨をお答え申し上げましたが、そのこと自身は、限られた期間内でお答えすることが実務的に難しいということも踏まえてお答えをさせていただきました点は御了承ください。
 その上で、仮に十年前までではなく二十年前まで遡った納付を認める場合には、六十歳から六十五歳の五年間の任意加入期間も考慮いたしますと誰もが年金受給資格の二十五年を満たせるようになってしまいますので、そういう意味では、十年とかあるいは十五年という単位でのサンプル調査は有意なデータとなり得ますけれども、二十年以上ということになりますと全員が対象となり得るということになってしまいますので、サンプル調査としての有意性は余り高くないという観点から、現在のような対応をさせていただいております。
#32
○石井準一君 この法案の趣旨は、保険料を納めやすくすることで無年金、低年金にすることを防止するという趣旨、これには私どもも大賛成であるわけでありますが、逆に、衆議院において納付可能期間の延長措置を三年間の時限措置とする修正が行われました。この三年間の時限措置という修正を行った理由についてお伺いをいたします。
#33
○委員長(津田弥太郎君) 大塚副大臣。(発言する者あり)
#34
○石井準一君 この件は結構です。
 先般、平成二十二年度における国民年金保険料の納付率が公表されました。納付率は過去最低の五九・三%であったと新聞報道でも確認をしております。国民年金保険料の納付率低下の要因をどのように分析しているのか。また、この三年間の時限措置とはいえ、後でまとめて納付すればいいというような追納可能期間の延長による保険料納付意識の緩みが国民年金保険料の納付率低下にも影響を与えるおそれがあると思うわけであります。
 そこで、毎月しっかりと国民年金保険料を納付するということが基本原則であるということの周知徹底が非常に重要となるわけでありますが、周知徹底のための政府の対応策をお伺いをしたいと思います。
#35
○副大臣(大塚耕平君) 先ほどの前段の御質問は、法案提出者がいらっしゃいませんので大変申し訳ございません。
 その上で、今の御質問でございますが、まず納付率の低下の要因といたしましては、一番大きくかつ蓋然性が高いと思われるのは、年齢構成の変化によりまして、他の世代に比べて納付率の高い高年齢者の皆さん、五十五歳から五十九歳の皆さんなどが第一号被保険者全体に占める割合が低下していること、このことが納付率の低下に影響を与えているのではないかというふうに思っております。もちろんそれ以外にも、そもそも年金制度に対する信頼の低下から国民の皆さんが納付を積極的に行い難い状況を生み出しているということも反省しなければならないというふうに思っております。
 その上で、今後の納付率向上の策でございますが、これはやはり、特に納付率の低い若い年齢層の皆さんへの対策として、大学における相談会や卒業生に対する周知活動を行うなど、年金制度への理解を進めていただく活動をしっかり行ってまいりたいというふうに思っております。また、その際には、免除対象となり得る低所得者に対する免除制度の周知徹底、あるいは負担能力がありながら納付しない高所得者への強制徴収の推進など、しかるべき対応も行いつつ、納付率の向上に努めさせていただきたいと思っております。
#36
○石井準一君 私自身は、納付率低下の一つの要因といたしましては、年金制度及び行政組織に対する国民の不信感、不安感が考えられると思います。過去最低の保険料納付率を更新する現状では、公的年金制度に対する国民の信頼が回復をしたとは言えないのではないかと思うわけであります。
 今回の改正が国民年金保険料の納付に影響を与え、低下に拍車を掛けるようなことがあってはならないと思います。国民年金保険料を毎月しっかり納付することが基本であることを周知徹底していただき、国民の信頼回復、ひいては国民年金保険料納付率の回復に努めるよう努力をしていただきたくお願いを申し上げる次第でございます。
 次に、確定拠出年金についてお伺いをいたします。
 今回の改正においては、確定拠出年金におけるマッチング拠出の導入も主要な項目の一つであると認識をしております。確定拠出年金におけるマッチング拠出導入の目的、効果をお伺いをいたします。
#37
○副大臣(大塚耕平君) マッチング拠出につきましては、これは、従業員の皆さんによる任意の拠出を認めて、これを税制優遇措置の対象として従業員の皆さんが老後に備えることを一層支援するということを目的といたしております。これによりまして、事業主が拠出する掛金と併せまして従業員の皆さん自らが老後の備えとして自助努力をされることを促して、社会保障全体の充実に結び付けたいというのが目的でございます。
#38
○石井準一君 確定拠出年金におけるマッチング拠出導入と事業主拠出のバランスについてお伺いをいたします。
 マッチング拠出の導入は評価をできるわけでありますが、他方、事業主が意図的に拠出額を減らし従業員に負担を転嫁する懸念があるという議論もあります。今回の法案では、その点も考慮をし、従業員の掛金は事業主の掛金を超えない範囲としたと承知をしておりますが、マッチング拠出導入による事業主拠出後退の懸念はないのか、高齢期における所得の確保の観点から注視していく必要があると思いますが、所見をお伺いをしたいと思います。
#39
○国務大臣(細川律夫君) 今度のマッチング拠出の導入ということは、これは、現在の掛金というのはこれは事業主だけでありますけれども、この制度の中で、現在の掛金額は税制優遇が認められておりますその限度額に比べて大変低い水準になっております。また、経済情勢など大変厳しいところもありますので、事業主の拠出がなかなか増えていくあるいは大幅に増額ということがなかなか見込まれないという、そういう状況にあるわけでございまして、そうした中で、やはりこの事業主拠出に加えて従業員による任意の拠出を可能にいたしまして、そこで従業員の老後の生活を一層支援しようと、こういうことで制度を創設するわけでありまして、事業主の掛金を特に労働者の方にシフトさせるとか、あるいはしわ寄せをするとか、そういうものではございません。
 したがって、これは、マッチング拠出を実施しようとした場合には、これは労使の合意等も必要でありますし、また、この制度を導入した後も、これは従業員が任意で、あくまでも任意でこの拠出をするかどうかということが決められるわけでございまして、ここは委員御指摘のような懸念はないというふうに考えております。
#40
○石井準一君 ならば、高齢期における所得の確保の観点から、政府は事業主の拠出水準の動向にもしっかりと目配りをしていただきたく要望をしておきます。
 時間がだんだんなくなってきましたので飛ばしていただきまして、厚生労働省の調べによりますと、厚生年金基金で給付総額が保険料収入を初めて上回ったとの記事がありました。高齢化で年金を受け取る人が増え、保険料を払う現役の社員が減っているためだと。このため、厚生年金基金の収支が急速に悪化をし、ほぼ半数が年金給付のために積立金を取り崩していると。
 厚生年金基金の積立ての状況、又は積立て不足の状態が続くとどのような事態が想定されるのか。また、財政状況が悪化した基金に対する厚生労働省の対応についてお伺いをいたします。
#41
○国務大臣(細川律夫君) この厚生年金基金につきましては、近年の経済情勢が大変悪化したというようなこともありまして、母体企業、これを取り巻く状況が悪いということで、国に代わって行っております厚生年金給付の代行給付、これに要します費用の積立金不足という、いわゆる代行割れという状態が生じておりまして、そういう代行割れの状態になった基金が平成二十一年度で約四割に達しておりまして、大変厳しい財政状況であるというふうに認識をいたしております。
 ちなみに、平成二十年度ではその代行割れは七七%にも達しておりまして、二十一年度には、これは先ほど申し上げましたが、約四〇%に低下をしておりますけれども、それでも大変厳しい状況でございます。
 そこで、厚生労働省といたしましては、将来の給付額に見合う積立金を確保できるように、毎年度の決算の結果によりまして必要な掛金の引上げあるいは給付の見直しというような対策について指導をいたしておるところでございます。特に積立ての不足が大きい基金に対しましては、指定基金という制度、この指定基金に指定をいたしまして予定利回りの見直しを含めた特別の指導対象といたしておりまして、今後も財政健全化に向けまして、個別基金の実態把握に努めまして指導を徹底をしてまいりたいと、このように考えております。
#42
○石井準一君 次に、企業年金の財政状況が悪化すると年金の減額ということが起こるわけであります。年金の減額申請が再び増加しているとの記事も目にいたしました。厚生年金基金及び確定給付企業年金について、ここ五年間の給付減額申請数及び承認数を説明をしていただきたいと思います。また、厚生年金基金及び確定給付企業年金について、給付減額の要件を説明をしていただきたいと思います。
#43
○政府参考人(榮畑潤君) 厚生年金基金並びに確定給付企業年金の給付減額につきましては、代議員会で決める又は労働組合等の了解をちょうだいをするといった通常の規約変更の諸手続だけではなくて、給付減額の理由がいかなるものか、若しくは給付減額の手続がきちんと行われているかということについて特別な基準が掛かっておるところでございます。
 具体的には、加入者の給付減額と受給者も含める給付減額とに若干の違いはございますけれども、基本的には、企業の経営状況が著しく悪化している場合とか、その給付の減額を行わなければ掛金額が大幅に上昇して企業による掛金の拠出ができにくくなると考えられる場合等々でなければ給付減額ができない、また対象者の三分の二以上の同意が必要等々が必要とされておるところでございます。
 それで、この給付減額の実情でございますが、受給者の給付減額を認可した件数は、制度発足以降これまで、平成二十二年度末現在で厚生年金基金が六十九件、確定給付企業年金が八件ということでございます。
#44
○石井準一君 財政状況が悪化した企業年金への対応には受給権保護による高齢期の所得確保と企業の存続双方への目配りが必要であると考えます。この両者のバランスをどのように取ることが望ましいとお考えなのか、所見をお伺いをしたいと思います。
#45
○副大臣(大塚耕平君) 先生御指摘のとおり、企業年金におきましては受給権の保護と母体企業存続のバランスを取ることは極めて重要でございます。
 平成九年度に導入いたしました現行の企業年金の給付減額ルールにつきましても、導入に先立ち、ただいま申し上げましたような観点から審議会や研究会において議論を重ね、労使双方の御意見を踏まえて策定をさせていただいたものでございます。
 私どもといたしましては、今後も先生御指摘のとおり、受給権の保護と母体企業存続のバランスを取ることに腐心をしてまいりたいというふうに思っております。
#46
○石井準一君 財政状況の悪化など、企業年金を取り巻く環境が厳しさを増す中で、企業年金における自立性と受給権保護の調和をどのように図っていくのか、リスク負担を事業主と従業員がどのようにシェアするのかといった点について更に検討を深めていただきたく要望し、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#47
○田村智子君 質疑の順番に大変御配慮をいただき、ありがとうございます。日本共産党の田村智子です。
 法案の質問に入る前に、先日取り上げました生活保護受給者のクーラーの購入について、もう一点要望したいことがあります。
 生活保護を受けている方がクーラーの購入のために生活福祉資金の貸付けを利用したくても、貸付けが収入認定をされて保護費がその分削られてクーラー購入ができない、あるいは、そもそもそれを理由に貸付けが受けられない、そういう問題を十四日の委員会で取り上げました。細川大臣からは収入認定しない方向で検討させたいという答弁がありまして、早速七月十九日にその旨の社会・援護局長の通知が出されました。各地からは、これでクーラー購入できるとか、是非困っている方に知らせたいとか、私のところにもそういう声が届いています。迅速な対応をしていただいたことに、まず感謝申し上げたいと思います。
 この生活福祉資金は、申請があれば随時貸し出すというものではなくて、社会福祉協議会で貸出しの可否を協議して決定する、こういう仕組みになっています。この協議が一か月に一回という自治体もありまして、今申請をしても、場合によっては八月に協議をして決定して、実際の貸出しが九月近くになってしまう、こういうことも考えられるんですね。
 せっかく通知を迅速に出していただいた、やはり熱中症対策としての措置でもありますので、速やかな貸付けが行われるよう、もう一歩手だてをお願いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#48
○国務大臣(細川律夫君) そのエアコンの購入の問題、前回の委員会で指摘をされまして、委員御指摘のように取扱いをさせていただくようにいたしました。
 そこで、さらに、社会福祉協議会での審議が遅いとこの暑い夏のエアコンが間に合わないではないかと、こういう御指摘でございます。
 したがって、その趣旨もよく分かりますので、これについては、もう既に早急に審議をして対応するようにという指示を私の方からもいたしまして、通知もさせていただきました。そういうことで対応させていただきましたことを報告いたします。
#49
○田村智子君 どうもありがとうございます。是非活用されるように私たちも知らせていきたいと思います。
 では、法案の質問に移ります。国民年金保険料の未納分を遡って納付できる年限を現行の二年から十年に延長する、これは国民の年金受給権を保障して無年金、低年金の問題を解決する上で必要な措置だと考えます。しかし、衆議院の委員会で、三年間の時限措置とする修正が行われました。
 法施行から三年が経過すると納付可能年限は元の二年に戻ってしまうと。なぜこのような修正が行われたのか、提案者の方にお聞きをいたします。
#50
○衆議院議員(中根康浩君) 田村先生、御指摘をありがとうございます。
 原案では、恒久的な制度として、徴収時効を経過した国民年金の保険料について、納期限から十年間であれば本人の希望により保険料を納付することを可能とすることとしていました。これは御案内のとおりでございます。これは、既に何らかの理由で徴収時効を過ぎてしまった保険料を納められるようにすることで将来の無年金、低年金の発生を防止し、国民の高齢期における所得の一層の確保を支援しようとするものでございます。
 しかし、その一方で、こうした措置を恒久的な制度とすることは、国民が納期限内に保険料を納付しようとする意欲を低下をさせ、かえって未納者の増加を招いてしまうということも懸念をされるところでございます。そこで、修正により、本措置を施行日から起算して三年を経過する日までの措置とすることといたしました。
#51
○田村智子君 毎月払わずに、ためて払えばそれでいいんだという方が増えてしまうんじゃないかと、これは衆議院の方でも議論されていました。
 しかし、後で納付する方というのは、納めなかったときの運用利息分を上乗せして割増しで払わなければならなくなりますよね。まとめて十年分、これ大変な支払額で、毎月払えるという方がわざわざまとめて負担が重くなるのに後払いするということは私は考えにくいんではないかというふうに思うんです。
 過去に遡るほど上乗せ分も大きくなるわけで、それでも払いたいというこういう方が、意欲がないから払わなかった、モラルハザードだというふうには、これ、なかなか言えないんじゃないかと思うんです。やはり払えなかった方というのは、事業がうまくいかなくて一定期間保険料が納められなかったなど、主に経済的な事情で未納期間がある方だと思います。それが原因で無年金や低年金になりかねない。
 やはりそういう方々の老後の生活保障のために何とかお金をやりくりして未納分を納付する、これはモラルハザードとは違うんじゃないかというふうに思うんですが、もう一度お答えいただけませんか。
#52
○衆議院議員(加藤勝信君) 田村委員にお答えをしたいと思います。
 そもそも、いろんな事情の中で、所得が低い等々払えない場合にはいわゆる免除制度がございます。免除制度を御活用いただければ今でも十年間遡って保険料は納付できると、こういうことにそもそもなっているわけであります。
 今確かに御指摘のように、いずれにしても保険料を支払うというその気持ち、姿勢はこれはモラルハザードではなくて、むしろモラルに沿ったものとはもちろん言えると思いますけれども、先ほど中根議員から説明させていただいたように、逆にこういう特例措置を恒久化するということになると、結果的に、じゃ、例えば、払ってくださいと言われても、いや、別に金利払えば後でもいいでしょうと、こういうことが蔓延した結果として、先ほど大臣からもお話ありましたけれども、ただでさえ低い納付率というものが減少し、またいろんな意味での問題を起こすんではないかと。
 そういう意味でのバランスの中で、三年間の特例措置ということで修正をさせていただいたと、こういう経緯でございます。
#53
○田村智子君 この免除の制度というのはなかなか、収入が少ないからということで免除されるという方はまずないんですね。本当にもう無収入に近い、あるいは無収入の方、極めて限定的だというふうに私は理解しているんですけれども。
 それから、今の御答弁の中にはなかったんですが、衆議院の議論の中では、後からまとめて支払うということになると、年金財政を安定させる上でも問題があるということが議論をされているんですね。
 そこで、厚生労働省にもお聞きをしたいんですけれども、毎月納付をする場合と利息分と一緒にまとめて納付する場合、どちらの納付方法であっても年金財政全体にはほとんど影響を与えないんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#54
○政府参考人(榮畑潤君) 今回の法案では、国民年金保険料の遡り納付可能期間を二年から十年へと延長させていただき、保険料を納付するようなことが遡ってできるようになって、その後の年金受給につなげることができるようにするというふうに考えております。
 その遡り納付をしていただくときには、過去のその時々の保険料に十年国債の表面利率等を勘案して一定額を加算した額を遡り納付として行っていただくことを考えてございまして、同一人が遡り納付をする場合とそのときそのときの保険料をきちんと納付する場合とを比較いたしますと、別に年金財政に影響はないというふうに考えてございます。
#55
○田村智子君 影響はほとんどないと。
 やっぱり未納月分を可能な限り減らしていく、で、無年金あるいは低年金の問題解決する、これがやっぱりむしろ年金財政だけでなく国の財政全体に対しても良い影響を与えるようになると思うんですね。
 これから未納の方が増えてしまうんじゃないかということは、私は別のやり方で未納にならないような手だてを取るべきだと思います。もう過去に未納になってしまった方が本当に可能な限りそれを解決していく、これから経済的に苦しいような事情が生まれちゃって過去に未納分をつくってしまったという方が救済される、そういうことを考えていくと、やっぱりこれを三年の時限措置とするのはいかがなものかというふうに思うんです。
 やっぱり年金保険料未納の理由の一つとしては、二十五年を満たせそうにないと。これは、特にロストジェネレーションの世代など、四十代になってやっと何か収入が得られるようになったと、払えていないと、しかしここから払っても二十五年に達しないよという方がやっぱりもう諦めてしまう、こういうことはあり得ると思うんです。
 そう考えますと、やはり保険料納付可能期間を時限的でなく十年間とすることは、むしろ保険料を納めようという、こういう動機付け、インセンティブになるんじゃないかと思うんですが、提案者の方、いかがでしょうか。
#56
○衆議院議員(加藤勝信君) その辺は認識という問題があると思うんですが、今御議論のように、納付時期に納めるか、あるいは十年待って金利分を納めるか。同じように両方とも確実に納められるんであればおっしゃるようになると思いますが、どちらかというと、やっぱり年限がたっていくと思った以上に保険料や金利が負担が上がって結果的に納付につながらないんではないかと。そういうことも含めて私どもは三年ということに修正をさせていただいたわけでありまして、ただ、いずれにしても、本法案では十年間のこの特例を三年間に限ってでありますけれども実施をするわけでありますから、まずその間にしっかり対応していただくということと、そして先ほど申し上げた、いずれにしても免除制度をどういうふうに活用されるかという御議論はまたあるとは思いますけれども、そういうものを活用していただく。
 さらに、これは私の私見にもなりますけれども、基本的にこの無年金者の議論の中には、一つは今の受給資格要件二十五年間、これをどうするのかと、こういう議論も併せてやっぱりしていく中で対応していくべき問題ではないかと、このように考えております。
#57
○田村智子君 二十五年間どうするかが、なかなか三年以内に決着付くかどうかということもあるんですけれども。
 私、やっぱり例えばもう毎月二か月分ずつとかで五年掛けて払いたいとかという方もこれ出てくるんじゃないかというように思えるんですよ。ですから、やはり経済的な理由で未納となっている方々への救済策は時限的ではなく恒久的につくっていかなければならないし、わざわざ三年の時限措置とする修正には私はこれはちょっと納得ができないと。
 じゃ、この質問はここまでですので、提案者の方、ありがとうございました。
 次に、企業型確定拠出年金についてお聞きをいたします。
 そもそも労働者の退職金や企業年金が株などの資金運用に委ねられて、その運用リスクを全てその労働者個人に負わせるという仕組み自体が老後の生活資金保障としてふさわしくないんじゃないかと、それが私たち日本共産党の考え方です。この四〇一kプランの発祥の地であるアメリカでも、リーマン・ショック以降、議会で見直しや廃止の議論さえ出ています。このリスクの大きい運用に更に資金投入を促進させる仕組みづくり、これはやはり賛成できません。
 法案では、事業主拠出に加えて、事業主拠出額と同額まで労働者のマッチング拠出ができるようになりました。私、ここで懸念しているのは、この法改正を受けて企業の側が事業主拠出分を減らしてその分を労働者に負担をお願いすると、こういう事態が出てこないだろうかと。これに対して歯止めの措置というのがあるのかどうかをお聞きしたいと思います。
#58
○国務大臣(細川律夫君) 今回のマッチング拠出の導入ということは、これは先ほども申し上げましたように、現在は事業主だけの拠出ということになっておりますけれども、現在の掛金額が税制優遇して認められている限度額に比べて大変低い水準にとどまっていると、こういうこと、そしてまた、今後この事業主の拠出している掛金額が大幅に増額というようなこともなかなか認められないと、こういうことで、そういう状況の中で、現在の事業主の拠出に加えて従業員の任意の拠出を可能として、そしてその従業員の老後の生活を一層支援をしていくと、こういうふうにするわけでありまして、事業主の拠出する掛金負担を従業員に押し付けるというようなものではございません。
 なお、マッチング拠出の実現やあるいは事業主掛金の引下げとかいうような、そういうことを含む掛金の設定などについては、労使の合意、そういう手続を踏まなければならないと、こういうことになっております。また、導入後も、マッチング拠出を行うかどうかということについては従業員の任意でするかしないかを決めていただくと、こういうことになっておりますので、委員が御懸念のようなことはないというふうに考えております。
#59
○田村智子君 説明を聞いていますと、なかなか企業の側の拠出が伸びないと、うまくいっていないものを何とかして存続させようとするための措置というふうにも聞こえてくるんですね。
 ちょっとお聞きしたいんですけれども、では、このマッチング拠出をやってほしいと、認めてほしいという要望は労働者を代表するような団体等からは上げられていたのかどうか、確認したいと思います。
#60
○国務大臣(細川律夫君) 今回のマッチング拠出につきましては、平成十九年に出されました、企業年金研究会、これは厚生労働省の中に設置しております研究会でありますけれども、この研究会から提言を受けて導入することとしたものでございます。この研究会には、労使の代表の方も御参加いただいているところでございます。
 また、今委員から御質問の、個別にいろいろと要望があったかどうかということにつきましては、経済界からは個別の要望がいただいておりますけれども、労働界の方からは、個別の御要望というものは、そういうものはいただいてはおりません。
#61
○田村智子君 経済、特に経団連からは何度も繰り返しこういう要望が上げられているんですね。金融証券市場にもっと資金が流れるようにと、これが要求の主な内容であって、高齢期の生活保障に責任を持つという、こういう立場からの要望とは私は言い難いというふうに思うんです。
 この間、企業の福利厚生費、日本経団連の調査で見ても、二〇〇六年度以降、減少を続けています。退職年金は、二〇〇八年度には前年度から一三%もマイナスとなっている。景気悪化を理由に賃金さえも大きく落ち込む下で労使協議に任せるということでは、これは労働者も身を削ってくれという議論になりかねないと思うんですね。そういう懸念は当たらないということでしたけれども、何というんですか、法の趣旨とは違うことをよくやるわけですよ。派遣労働法だって、派遣労働者の雇用の安定を目的としているのに、そうなっていないわけですよね。
 法のこちらが意図するものとは違う運用をされて労働者の負担が広がりかねない、こういう事態が起こり得るんだという認識はお持ちかどうか、もう一点だけ大臣に確認したいと思います。
#62
○国務大臣(細川律夫君) この制度の導入につきましては、これは労働者の皆さんの自主的な努力によって老後の所得保障の充実を図る仕組みとして導入をしたわけでございます。
 したがって、このマッチング拠出については、先ほども申し上げましたけれども、これを実施するとかあるいは掛金の設定につきましては、企業と労働者、その双方で合意しなければできないと、そういう手続をしっかり踏まなければいけないと、こういうことになっておりますし、また、この制度を導入をしたその後は、これは拠出するかどうか、従業員が拠出するかどうかはあくまでも従業員の任意というふうにされているところでございまして、労働者の皆さんに強制的にこの負担増を求めるというものでは決してないというふうに考えております。
#63
○田村智子君 見解が食い違うところですけど、じゃ、三号被保険者の問題に最後質問を移したいと思います。
 今回、三号被保険者の期間の取扱いに関する改正が行われています。会社員の妻などが、夫が一時的に離職をした後、再就職をしたと。このような場合には、三号被保険者から夫の離職で一旦一号に、また再就職で再度三号被保険者にと、こういう届出が必要となります。しかし、事業者が配偶者を三号被保険者として届け出る、こういう仕組みになったのは二〇〇四年からのことなので、再度の届出が必要だという認識がないまま未加入扱いになっていた方が多数おられると思います。
 今回の改正で再就職時に遡って三号被保険者期間とみなされることになりますが、このことによって、例えばその主婦の方が病気やけがをして障害者となった、その初診日がたまたま三号被保険者の届出がされていない、記録上は未加入期間と重なっていたと、そのために障害年金が受け取れない、この場合には今回の措置によって新たに受給資格得られることになると思うんですが、確認したいと思います。
#64
○副大臣(大塚耕平君) 今先生の御下問のケースは、元々その方が第三号の届出をしていた方々であれば対象になります。しかし、元々何の届出もなかった方の場合には残念ながら対象になるとは考えておりません。
#65
○田村智子君 救済される方が現にいらっしゃるわけですね。これが、法の目的ではないんですけれども、波及効果として出てくる。
 ただ、新たに受給権が生じても申請しなければ得られなくなるわけですから、是非、この法改正によって新たに障害年金受給の可能性があるんだということは周知徹底をしていただきたいと思いますし、お話あったように、一度も届出をしていない方はこれでも救えない、まだ無年金障害者を残すということになりますので、更なる法の改正、特に国民年金法附則第七条の三の改正、ここにまで踏み込むことを是非要望して、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございます。
#66
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 質問の順番を変えてくださいまして、本当にありがとうございます。御配慮に感謝をいたします。
 この改正法案については、社民党は、改善をしていて賛成をしておりますので、簡単に質問をいたします。
 まず、第三号被保険者についてお聞きをいたします。
 この委員会でも何度も質問してきました。私としては、一号、二号、三号と女性が結婚した相手によって変わるということそのものが問題ではないかということで、検討していただくということの答弁がかつてありました。法改正が必要だと考えております。
 厚生労働省において第三号被保険者の法改正についてどのように検討されているのか、法案提出の見込みを教えてください。
#67
○副大臣(大塚耕平君) 御指摘の問題につきましては、六月三十日に決定されました社会保障・税の一体改革案において、現行制度の改善の一項目として盛り込まれたところでございます。したがって、今後検討を進めてまいります。
 そのプロセスといたしましては、まず内容につきまして、社会保障審議会年金部会等の場におきまして八月以降具体的な検討を開始することといたしておりますので、平成二十四年以降速やかに法案を提出することといたしております。
#68
○福島みずほ君 しっかりお願いいたします。
 次に、学校給食についてちょっとお聞きをいたします。
 これは、社民党が行った福島原発事故被曝ホットラインで子供たちの給食の安全性について心配する声が大変強かったです。福島県の子供たちはもちろん、県外、神奈川などから不安の声が大変聞かれました。
 福島県下の学校給食の安全性について、福島市が放射線量を測ると出ておりますが、どのように放射線量をモニタリングし確認しているのか、教えてください。
#69
○大臣政務官(笠浩史君) 食品については、今、放射性物質に関し、暫定規制値に基づき出荷制限等の必要な措置がとられていることになっております。
 現時点で、学校給食に関して教育委員会やあるいは学校等に食材の検査を行うことを国としては求めておりませんが、福島県においては、今お話ありましたように、例えば福島市において、市の判断により独自に検査機器を購入をして、二学期からこの学校給食の食材の検査を行うというふうに承知をしております。
#70
○福島みずほ君 親御さんたちは、パパ、ママたちは、子供たちの食べる給食のやっぱり安全性をきっちり見てほしい、これとても切実なんですね。
 福島市が始めるということなんですが、是非、福島県下はもちろんのこと、まず福島県下から、そして福島県外も含めて学校給食の放射線量を測定し公開すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#71
○大臣政務官(笠浩史君) 文部科学省としては、七月二十日に事務連絡を発出をいたしまして、教育委員会等の給食実施者やあるいは学校に対して、出荷制限等の情報に留意するよう注意喚起をし、また必要な情報提供に配慮することなど、学校給食の食材の安全確保について指導を行っているところでございます。
 現在、学校給食のみならず、食品全体の安全に関し、食品安全委員会や厚生労働省において食品の放射性物質に関する暫定規制値の見直しが行われており、その状況も踏まえつつ、今後とも、食品の検査体制の充実を求めるなど関係省庁とも連携をしながら、学校給食の安全確保が図られるように、これは福島県下のみならずしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
#72
○福島みずほ君 福島市がやるのは、給食で食べる食材を改めて放射線量を調べるということですよね。ですから、流通しているものについての情報ではなくて、本当にその給食、子供が食べる給食は何ベクレルなんだろうか、ではもし何か高いものがあればそれは朝排除してほしいとか、具体的にやってそれを情報開示し、みんなに安全だと言っていくことだと思います。
 福島市が始めるということなんですが、今日の要望は、是非福島県下でもせめてやってほしい。福島県下以外の関東地域などでも是非やってほしい。私たち大人は、子供の食べ物について、給食は半強制的に子供たちみんな食べるわけですから、給食についてはちゃんとそのベクレルを調べてほしい。いかがでしょうか。
#73
○大臣政務官(笠浩史君) 給食は、特に学校においては本当に大事なことでございますし、私どもとしても、この食材の安心というものを、どうやって安全というものを確保していくのかということは、今委員御指摘のとおり本当に大事なことだというふうに思っております。
 福島県の方とも、あるいはホットスポットと言われるような高い数値が出ているようなところもございますので、どういった形でその安全を図っていくのか、また関係省とも、厚生労働省を含めて協議をしながら検討していきたいというふうに思っております。
#74
○福島みずほ君 給食については是非、皆さんの関心も高いですし、子供たちが毎日食べるものなので、これは文科省が子供の命を守るという観点から放射線量を調べてもらう。福島県、関東とか、本当は日本全国と言いたいところですが、できるところから着実にやってくださるよう強く要望いたします。
 次に、福島の子供たちの避難についてお聞きをいたします。
 福島の子供たちの尿からセシウムが検出されました。文部科学省がサマーキャンプなどを実施していることは承知をしておりますが、残念ながら期間が短いです。放射線量が高い地域の子供たちについて、避難、疎開をすべきだと考えますが、いかがですか。
#75
○政府参考人(宮本聡君) お答えいたします。
 ただいま御質問のありました放射線量の高い地域、具体的に申しますと、事故発生後一年間の積算線量が二十ミリシーベルトを超えるおそれのある区域につきましては計画的避難区域に、同じく、面的な広がりがない地点につきましては特定避難勧奨地点に設定して、政府としても、居住する住民の方々に対する避難を支援しているところでございます。
 特に、この地点の設定に際しましては、年間二十ミリシーベルトを超える世帯に加えまして、福島県や関係市町村とも十分協議をした上で、特に妊婦や子供のいらっしゃる世帯について配慮を行ったところでございます。
 もちろん、その周辺の地域の方々も、特にお子様がいらっしゃる世帯におかれましてはいろいろ不安を感じられることはこれは重々承知しておりますので、政府としては、詳細なモニタリング、その情報提供、さらに最も重要と思っておりますのは、やはり生活回りの除染、これをしっかりやっていくことだと思っております。
 その点につきましては、平成二十三年度の二次補正予算において、福島県内の全域で市町村が行います公園とか通学路、ここら辺の線量低減事業、それから県外も含めまして、校庭とか園庭の空間線量毎時一マイクロシーベルト以上の学校についての放射線低減事業、こうしたことを積極的に支援していくつもりでおります。
 いずれにいたしましても、今後とも、県それから関係市町村と相談しながら、住民の方々にはきめ細かい支援をしてまいりたいと思っております。
#76
○福島みずほ君 自主避難をされる皆さんへの支援ということをお願いしたいんですね。
 政府は、今おっしゃったとおり、二十キロ圏外で放射線量が年間二十ミリシーベルトを超えると推計される場所を計画的避難区域や特定避難勧奨地点に指定し、避難を促しています。しかし、例えば政府は、大部分が年間二十ミリシーベルトに満たないと見られる緊急時避難準備区域に子供らが立ち入らないよう求めております。ならば、三十キロ圏外の放射線量の高い地域から避難する子供を持つ世帯への補償をせず、支援格差に目をつぶるのはおかしいんじゃないかと実は今朝の毎日新聞の社説にも書いてありますが、そのとおりだと思います。
 福島県は、自主避難の経費を賠償と言っていますし、日弁連は、放射線管理区域として必要な者以外の立入りが禁止される年間五・二ミリシーベルトを超える放射線量を検出した地域からの自主避難者への賠償は最低でも必要だと示しています。実はホットラインでも、自分のところはちょうど避難区域外だけれども是非自主避難をしたい、あるいは自分は自主避難できたけれどもそういう自主避難を応援してほしいという声が大変寄せられました。
 そこで、原子力損害紛争審査会の議論で八月五日に中間指針が出ると聞いております。しかし、自主避難は賠償しないと出るやにも言われております。
 そこで、今日は要望です。原子力損害紛争審査会で、自主避難、区域外でも放射線量が高いところに関しては自主避難について賠償することを検討すると、そう是非検討していただきたい。いかがでしょうか。
#77
○大臣政務官(笠浩史君) 今御指摘がありました点もしっかりと今後どういう形で対応できるかということを検討させて、関係省庁ともしっかり相談をしながら検討させていただきたいというふうに思っております。
#78
○福島みずほ君 とりわけ、子供は自分自身が居住移転の自由を行使できないので、やはり大人たちが、放射線量が高いところからは幾ら区域外であってもやっぱり応援をしていく、大人だって高いところからはやはり応援をしていく、それは将来何か病気があってそれを補償するということが本当に起きないように、是非今このことについては、原子力賠償紛争審査会で自主避難についても賠償するということを是非検討していただきたいと思います。
 もう一つ、サテライト避難と私たちは呼んでいるんですが、子供たちを、例えばいろんな引受けできる自治体などに、移住ではなく、例えば年内いっぱいなのか、もうちょっと三月末までか分かりませんが、集団で疎開をするということができないか。引き受けてくれる自治体も相談すれば出てくると思いますし、寄宿舎を設けて、子供たちも放射線量が高いところから避難する。もちろん、嫌だという人は残ってももちろんいいわけですが、そういうことをできないかということを考えております。そのマッチングを例えば文科省が支援をしてほしいということなどについてはいかがでしょうか。
#79
○大臣政務官(笠浩史君) 今御指摘の点は大変重要だと思っておりまして、私どもも、今、まずは夏休みということで、リフレッシュキャンプということで五千人、そしてさらには二次補正予算において九万七千人分の、子供たちがそうしたマッチング、あるいはいろんな自治体から、受け入れて伸び伸びと子供たちを生活をさせてあげたい、運動させてあげたいというような有り難い申出もいただいておりますので、今そのマッチングについても支援をしているところでございますので、これは夏休みに限った話ではございませんので、これからも引き続きそうした支援には努めてまいりたいと思っております。
#80
○福島みずほ君 文科省が、子供たちの命を守るために、自治体によっては引き受けますよというところもあるように聞いておりますので、是非そのマッチング、年内いっぱい、あるいは三月末までは、もっとかもしれませんが、移住というよりもサテライト避難、疎開という形で、是非子供たちの心の安定も図りながら、大人たちは守っているよというメッセージを是非出していただきたい。今、政務官から前向きの答弁がありましたので、しっかりよろしくお願いします。
 次に、放射線についてのパンフレットについて、一言厚労省にお聞きをいたします。これは三百万部、四月一日に配布をしたということでよろしいですね。
#81
○副大臣(大塚耕平君) いえ、四月一日ではございません。四月一日時点で得られている情報に基づいて、実際に配布をしたのはゴールデンウイーク前後からだったと思います。そして、三百万部全部はまだ配布をいたしておりません。
#82
○福島みずほ君 いや、これ是非皆さんも見てください。私はこれを見て本当にびっくりいたしました。とりわけ最後の「「食べもの」について」、「お店にならんでいる商品は、いつも通り買っていただいて大丈夫です。」、「万が一、規制値を上回った食べものを口にしてしまったからといって、健康への影響が出ることはありません。」となっております。
 汚染牛やいろんなことが問題になっている。厚労省は、これ、大丈夫だ大丈夫だ、キャンペーンなんですね。気を付けてくださいというのは何にもありません。でも、お店に並んでいる商品、いつもどおり買っていただいて大丈夫ですなんでしょうか。これは安全キャンペーンで、私、何の役にも立たないというふうに思いますが、いかがですか。
#83
○副大臣(大塚耕平君) そうではないという御意見もありますので、両方の御意見がございます。
 このパンフレットを作った背景をお話をいたしますと、三月の末から四月の上旬にかけて、まだ大変世の中全体が緊迫を極めている状況の中で、しっかり国民の皆さんにリスクコミュニケーションを図らないと、一体何を参考に行動していいか分からないと、早く何か出すようにという強い御要望がある中で、厚生労働省の中で相当検討をした結果、出したパンフレットでございます。
 例えば、数字をちゃんと記載するべきだという御指摘もあるんですが、この当時、実は百ミリシーベルトという単位と、それから水道水の摂取制限をした幼児の百ベクレルという数字が錯綜している中で、恐らくこれをお読みになるお母様方も、そういう数字をここに記載することがかえって混乱を呼ぶのではないか等々の慎重な上にも慎重な検討を重ねた結果、その時点として、特に首都圏にお住まいのお母様方にお配りをするのに適当な内容を追求して作成をさせていただいたものでございます。
 最後にもう一点だけ付け加えさせていただきますと、今確かに牛の問題も出てきておりますが、生産段階で極力、汚染をされた食品、あるいは牛も含めてそういうものを生産しない。その上で、流通段階ではできるだけ多く、しかし現状はサンプリングでございますけれども、そういう検査をする。それでも放射能の影響が食品にどう及ぶか分からないという中で、万が一市場に流通した場合でも現時点ではかなり厳しい規制値を設けているという前提で、この表現を十分に熟慮の上に採用させていただいたものでございますので、御指摘については真摯に受け止めつつも、私どもとしては現状では必ずしも問題がある表現というふうには考えておりません。
#84
○福島みずほ君 いや、本当にそれは正直あきれていますよ。
 だって、今汚染牛が出回っていて、どこに行ったか分からないし、給食にも使われたというふうにも報道があったり、いろいろ、全国に汚染牛が行っていてどうしたらいいかとなっているじゃないですか。現に商品の中にそういうものが流通していて、みんなが本当に困っているという状況です。これから魚だって出るかもしれない。そんな中でこんなのうてんきな、こんなものを三百万部も配る必要があるのか。だって、「お店にならんでいる商品は、いつも通り買っていただいて大丈夫です。」なんてことないじゃないですか。
 それから、ホットスポット、例えば柏市では〇・四五ミリシーベルトが測定されている。しかし、ここでは、これには、「避難指示や屋内退避指示が出ている地域以外でこれまでに認められた放射線量は、わずかな値です。」、「お子さんを外で遊ばせることについて、心配しすぎる必要はありません。」と書いてあります。しかし、それ違うと思いますよ。いろんなところで高い数値が出ている。
 今は大丈夫です、大丈夫ですということを、これ何か心配して、これちゃんとやりなさいというのは何もないですよ。全部大丈夫ですとやっている。大丈夫なんですか。大丈夫じゃないじゃないですか。
#85
○副大臣(大塚耕平君) 作成した当時の状況、背景については先ほど御説明申し上げたとおりでございます。
 つまり、子供を外に出していいのか、あるいは市中で売っているものを買っていいのかということに関して判断基準、ないしは自分でどう判断していいか分からないという、そういうお声が強かった中で作成をしたものでございます。したがって、例えばこの配布につきましても、当然福島県内は配布をしておりません。とても福島県内ではこのことは通用するとは思っておりませんので、配布をいたしておりません。
 したがって、今先生が御指摘のような牛肉の問題も含めて、これからさらに国民の皆さんにどういう御判断基準で行動をしていただければいいかということについては、もちろん更に適正な対応を追求をさせていただきたいというふうに思っております。
#86
○福島みずほ君 私はこれ、ネットでダウンロードをしました。全国で、福島で見れるんですよ、これは。
 それから、母乳からいろいろ出ているとか、子供からセシウムが尿から出ているという中で、何も心配ありません、雨についても心配し過ぎる必要はありません、大丈夫ですって、こうなっているんですね。これはやっぱり間違った安全キャンペーンだというふうに思っています。基準値をきちっとする、そして安全なものが出回るようにする、給食などは改めて例えばきちっと測る。そして、ホットスポットのところもあるわけですから、現時点でこれ明確に違うじゃないですか。当時としても、こういう安全だだけを言うのは大変危険だったというふうに思います。
 これ、三百万部出しているということですが、こういう安全だだけ言って、だって、子供たちの尿からセシウムが出てきて、放射線量が高いところがあって、みんな心配しているのに、こんなものを出す必要は全くないと。安全キャンペーンだけをやる、こういうパンフレットについては猛省を促したいというふうに思います。
 最後に、一問お聞きをいたします。
 被災地における地域の拠点病院への支援について、どのようなことを具体的に検討されているのか、実行されているのか。岩手の大船渡病院や県立病院にたくさん行きました。元々、医療がなかなか厳しい中で頑張っています。一言お願いします。
#87
○副大臣(大塚耕平君) 各般の対策を今講じつつあるところでございますが、被災した医療機関への支援については、災害復旧に係る国庫補助率を引き上げる形で一次補正予算に計上いたしました。そのほか、甚大な被害を受けた医療機関の復興については、現在、個々の病院、個々の地域ごとに計画を立てておりますので、三次補正に向けて対応をしてまいりたいと思っております。
 また、これに関連して、医療従事者の確保などについても重点分野雇用創出事業の利用を促しているほか、また既に配賦を終えました地域医療再生基金、これは岩手、宮城、福島に百二十億円を確保いたしておりますが、そのうちの十五億円について、医療従事者を安定的に確保するための事業等に充当できるように前倒しして交付をいたしております。
 以上、各般の対応をいたしておりますが、医療機関の機能回復に向けて更に万全を尽くさせていただきたいと思います。
#88
○福島みずほ君 終わります。
#89
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。本日は、年金確保支援法案に関する年金の課題とともに、牛肉の放射性セシウム問題についてお聞きを申し上げたいと思います。
 最初に、牛肉の放射性セシウム問題、汚染牛の問題につきまして質問をさせていただきます。
 今、福島委員からもお話ありましたように、今、こうした汚染牛の問題ということで全国様々な影響がございます。先ほども給食で、実際、東京二十三区では牛肉を使わないという形の区がたくさん出ていると、六つあるということも報道されておりました。また価格も暴落をしております。その意味で、消費者の方々、不安解消のためにも、各県、JAも含めまして、全頭検査をそれぞれ自主的に行っているというのが今の実態でございます。
 こういう不安を解消するための、その意味で本当の各県のそうした判断でございますけれども、この今の実態に関しまして御報告いただきたいと思います。
#90
○政府参考人(梅田勝君) 全頭検査における各県の対応でございますが、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、栃木県、群馬県及び新潟県におきまして、独自に全頭検査又は全戸検査を行う方針を示したことは県を通じて承知しております。
 厚生労働省といたしましても、自主的に全頭検査を実施する自治体については、具体的な自治体側の要望を踏まえながら、必要な検査が行えるよう、関係省庁と協力し、対応してまいりたいと考えております。
#91
○山本博司君 今日の報道でも、全国の十一県で全頭検査を実施をしていると、こういうふうな調査も出ておりました。ただ、今、本来であれば、これは国の、政府の行政のミス、失政です。怠慢からこの今の様々な形で影響が出ているわけでございまして、国がしっかりそれをやらないといけない。現状では、全頭検査に関しましても、なかなか機械がない、ゲルマニウム半導体検出器、二千万円ぐらい掛かる機械がないために、例えば宮城県なんかのケースですと、八月一日から県内三か所で一日約九十頭ぐらい実施をするという形で、一頭当たり二万円の費用が掛かるということも言われております。
 様々な形で各県で自主的な形でやっておりますけれども、じゃ、具体的な検査の機器の水準であるとか、また検査方法のこうした検査基準、これが妥当性があるかどうか、こういうことも含めて国がしっかりとした統一基準を出して、全頭検査を国がやるべきであると、こう思いますけれども、見解を伺いたいと思います。
#92
○副大臣(大塚耕平君) まず、結論的には先生御指摘のとおりでございます。国が統一基準を示して対応をしなくてはならないと思っております。その大前提は、例えば牛を全部東京なりある一か所に集めて検査をできるわけではございませんので、各自治体の御協力をいただかなくてはできませんので、だからこそ統一的な基準を設ける必要があるというふうに思っております。
 ゲルマニウム半導体検出器については、かなり精緻な対応ができますが、これについても一定の補正等をどういうふうにするかということも自治体にお示しをしなくてはなりません。それから、ゲルマニウム半導体検出器が、これが製造にも時間が掛かります。またコストも高いために、簡易検査機器を導入してはどうかというお声が大変たくさんございますので、この簡易検査機器の技術的な要件の検討を含め、必要な検査を行えるよう、現在、基準づくりと関係省庁との調整をしている最中でございますので、先生の御趣旨に沿うようにしっかり対応させていただきたいと思います。
#93
○山本博司君 やはりこれはしっかり国が、各省庁またがっておるわけですので、連携をしてお願いをしたいと思います。
 昨日、公明党は、鹿野農水大臣にこの問題に関しまして、今の全頭検査のこと、また全頭買上げのケースも含めまして緊急的な提言をしたわけでございます。
 今日は、田名部政務官、来ていただいております。ちょうど大臣は、厚労省と連携を取りながら全頭検査に関しましてもやっていくと、こういう発言もされました。この対応をどうしていくのかということと併せて、じゃ、稲わら以外の様々な面は大丈夫なのか、例えば土壌の面に関しましてもどうなのかとか、例えば野菜とか果樹はどうなのか、こういう不安もございます。こういう点も含めて見解をお示しいただきたいと思います。
#94
○大臣政務官(田名部匡代君) 消費者の皆さんの信頼を回復するためには、市場に出ているものは安全なんだということを、その体制をしっかりつくっていくことが何よりも重要だと考えております。
 補正予算にも盛り込みましたけれども、機器の導入も含めてその体制の構築を図っていきたいと考えておりますし、今答弁ありましたように、都道府県においては全頭検査をしたいと強い要望を持っておられる自治体もありますので、でき得るだけその自治体の要望を聞きながらそれに支援ができるように、厚生労働省ともしっかり連携を取って進めてまいりたいと考えております。
 また、もう一点の御質問でございますけれども、当然、原発事故後、放射性物質が土壌にも降り積もっているわけですので、そういう意味では作物が土壌中から放射性物質を吸収するということが考えられるわけでございます。
 このため、お米についてでありますが、福島県を始めとする十一県で実施をいたしました水田土壌の調査の結果から見まして、土壌中の放射性セシウムの濃度が五千ベクレルを超える地域については、生産したお米が食品衛生法上の暫定規制値を超える可能性が高いということからお米の作付け制限を実施したところでございます。
 この土壌調査に当たっては、土の上に置かれた稲わらごと取って、それらにも含まれる放射性セシウムを検査をしているわけなんですけれども、この土壌調査の結果、高濃度の放射性セシウムが含まれる稲わらが出たところでも五千ベクレル以下となっています、調査の結果ですね。さらに、作付け制限の対象となっていない地域についても、その生産されたお米については、土壌中の放射性物質の量などから見て必要な場合にきっちりと検査をしていくという体制を整えているところでございます。
 さらに、先生が御指摘になられました果物であるとか野菜、これについても収穫後に検査をしているということでありまして、現在、実は福島県の中でも原発の事故後には非常にホウレンソウなど暫定規制値を超える数値が出た野菜が多かったわけですが、現在は暫定規制値を超えるその値、また量というものが非常に少なくなってきています。
 とはいえ、きっちりとした検査をする、その体制を整えるということが、生産者にとっても、また消費者にとっても信頼回復、また安心、安全につながってくると思いますので、その体制をこれからも強化をしていきたいと考えているところでございます。
#95
○山本博司君 ありがとうございます。
 もう是非とも、農水省、厚労省を含めまして国としてこの問題を、対応を早急にお願いをしたいと思う次第でございます。
 田名部政務官、この後、質問ございませんので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
#96
○委員長(津田弥太郎君) 田名部政務官、退席して結構です。
#97
○山本博司君 義援金に関しまして、一点御質問をさせていただきたいと思います。
 今週の月曜日の災害対策特別委員会でも岡本政務官に質問をさせていただきました。義援金の支給ということで、二十二日現在、三千五十三億円ということで、まだ三二%しか被災者に行っていないという問題もございまして、かなり改善はされておりますけれども、都道府県によって様々な違いがあるということもございます。
 一点、今回のケース、支給基準の不公平感ということで御質問をしたい部分でございます。
 これは岩手県のケースでございますけれども、震災前は一戸建ての二階に住んで、一階に両親、二世帯住宅でございました。自宅は津波で全壊をして、家計は大変苦しい中、こうした形での義援金、また生活支援金ということであるわけですけれども、一階も二階も住民票は別々でございます。また、光熱水費も公共料金も半額ずつ負担をしていると、こういう状況で、被災者生活支援金に関しましては二世帯分受けられたわけでございますけれども、義援金は一世帯のみ、母親の世帯のみでございました。ところが、宮城県では住民票が別々であれば各世帯支給をされております。ですので、県によってこの支給基準が違いがあるということでございまして、被災地に大変不公平感が広がっているわけでございます。
 生活実態が二世帯、こう証明されれば本来であれば配分されるべきと、こう考えるわけですけれども、統一見解も含めた厚労省の見解をお聞きしたいと思います。
#98
○政府参考人(清水美智夫君) 日赤等の義援金につきましては、今回初めて厚生労働省、協力したものでございます。
 その理由でございますが、今回の震災被害が広域にわたっておりまして複数県の間での調整が必要であったと、こういう今回特有の事情がございまして、日赤等から要請を受けまして、都道府県間の配分に関して私どもお手伝いしたというものでございます。
 元来、義援金は、日赤経由のものに限られずに、他の団体経由のものでございますとか県への直接のものなどがございまして、各県におかれましては、それらをまとめて、各々の義援金配分委員会を設置して、その責任と考え方の下に被災者に配付されているところと承知してございます。各県におかれましては、その地域の実情に応じ、また、各県の過去の災害の義援金の配付実績などを踏まえて対応されていると承知してございます。
 義援金の個々具体的な配付につきましてはこのような実態となっておりまして、厚生労働省という立場は都道府県に指示をするような立場に置かれてございません。私どもとして、統一基準といったものを作ることはなかなか難しいのではないかと思っております。
 ただ、仮にでございますけれども、岩手県の方から日赤に対しまして、宮城県あるいは福島県と同様の取扱いを行いたいという、仮にそういうお申出があったとするならば、その分、義援金配分の増額をというお求めがあった場合におきましては、現段階でありますれば、まだ日赤には若干の調整財源がございます。したがいまして、日赤は県からの相談に応ずるのではないかなというふうに思っておるところでございます。
 したがいまして、私といたしましては、本日、この場で先生からこういう御指摘があったということを岩手県庁それから日赤に伝えてまいりたいというふうに考えてございます。
#99
○山本博司君 是非とも、この義援金の精神からいって、やはり不平等感のないような形で是非とも取り組んでいただきたいと思う次第でございます。
 それでは、本来の年金確保支援法案に関しまして質問を申し上げたいと思います。
 まず、無年金・低年金者対策ということでお伺いをしたいと思います。
 今回の法律改正の大きなポイントでございます国民年金保険料の納付可能期間、二年から十年への延長、これは高齢期における所得の確保を支援する観点から考えますと、大変重要な点であると考えます。法案が成立しまして事後納付が実現をした場合、最大どのぐらいの人が受給につながるのか、報告をしていただきたいと思います。
#100
○政府参考人(榮畑潤君) 今回の措置でございますが、これが実現いたしますと、六十五歳未満の方につきましては最大約四十万人の方が将来の受給権の確保が可能となると、年金権が発生することになると。それから、六十五歳以上の方でも最大約八千人の方が受給資格期間の二十五年をクリアして年金が受給できるようになるというふうに考えてございます。
#101
○山本博司君 これだけ多くの方たちに影響を与える改正でございまして、納付したいという人が納付できる環境をつくるということは大事な点であると思います。
 ただ、本来の原則は給付期限までに保険料を納めるということでございまして、いつでも保険料を納めていいということになりますと、この原則を軽視することになります。結果として年金制度の趣旨をゆがめてしまうことにもつながります。
 今回、衆議院の段階で事後納付できる期間を三年間の時限措置とする修正が行われました。期限を切ったことで、一人でも多くの納付したい人がしっかりと三年間の期限までに納付できるように周知を徹底すべきと考えます。特に、事後納付することですぐに年金をもらえたり、年金額がアップすることが可能となるこれまで年金を受給できなかった六十五歳以上の方には、改正の趣旨を丁寧に説明をして、この制度を活用していただく工夫というのが厚労省に求められていると思います。
 そうした制度や手続の広報についてどのように行うのか、お示しいただきたいと思います。
#102
○政府参考人(石井信芳君) お答え申し上げます。
 お尋ねにございました制度の内容あるいは手続、こういった面の周知についてでございますけれども、まず、年金事務所などの窓口にリーフレットを用意をする、こういうことを考えております。また、政府広報、さらには厚生労働省や日本年金機構のホームページ、こういったものも活用してまいりたいと考えております。
 そして、特になんでございますけれども、十年経過が間もなくに近づいておられる方など、古い時期に未納期間がある方、こういう方々から優先しましてその対象となる方々へのお知らせをお送りをしたいということを考えておりまして、今年度には日本年金機構におきましてそのために必要なシステム開発を行うこととしているところでございます。
#103
○山本博司君 ありがとうございます。是非とも、この広報活動を含めた周知をお願いしたいと思います。
 納付率の向上に関してお聞きをしたいと思います。
 納付率六〇%を切る厳しい状況であるということでございまして、この改善ということが大変大事でございます。平成十六年の制度改正を機に、コンビニであるとかインターネット等でのそういう決済による納付が可能となってございますけれども、やはり更なるこうした納付環境の改善、また不断の改善というのが大変大事であると思います。
 大臣に、この納付率向上の決意をお聞きしたいと思います。
#104
○国務大臣(細川律夫君) この納付率につきましては、まず、年金機構に対して中期の目標ということ、これについて私どもの方から年金機構の方に指示をいたしておりますけれども、その中で、まず低下傾向に歯止めを掛け、これを回復させるように努めることというふうにまず指示をいたしております。
 そしてまた、二十二年度、これは納付率は過去最低となりました。そういうふうになりましたけれども、その中でも、やや低下傾向に歯止めが掛かりつつあるという兆しも見られるところでございます。それを年金事務所単位で見ますと、前年度では全ての年金事務所、三百十二か所で低下をいたしておりましたけれども、この二十二年度につきましては約二割、六十か所の年金事務所で前年よりは納付率が向上、上昇しているということになっております。また、低下幅でございますけれども、二十一年度の低下幅は二・一ポイントの低下でありますけれども、二十二年度の低下幅は〇・七ポイントということで、その低下幅については三分の一程度になっておりまして、この低下傾向には歯止めが掛かりつつあるというふうに認識をいたしております。
 したがって、今後はこういうこの低下傾向、これをしっかり確実なものというふうにしていかなければなりません。そのためには、まず保険料を納めやすい環境整備ということで、例えば口座振替とか、あるいはコンビニでの納付、あるいはクレジットカードでの納付の推進とかいうようなことの環境整備を整えていきたいと。そしてまた、納付が困難な方への免除の勧奨など、きめ細かい対策を一層力を入れて年金機構を指導してまいりたいと、このように考えております。
#105
○山本博司君 是非ともお願いをしたいと思います。
 私、四国・中国地域を回っておりまして、特に離島とかへき地に参りますと、島民の方、住民の方との懇談会をやりますと、必ず年金の相談というのが大変多いわけでございます。特にこうした離島とかへき地の方々の年金相談の充実というのは、大変私も回っておりまして実感をしております。日本年金機構では出張相談ということをしておるわけですけれども、現実的にはこういう離島等はほとんどなくて、本土に行ってその本庁で受けてくださいというケースがございます。やはり、そうした地域におきましてもこの年金相談を行っていく。
 ちょうど瀬戸内海には済生丸という医療の船がございまして、四県、島々を回っております。今、社労士会の方々がこの済生会の方と一緒になって年金相談をしていこうというふうな相談も進められているところでございます。ただ、コスト的にはなかなかその負担が掛かってくるということで、こうしたコスト面に関しましてやはり支援をしていただきたいということも様々要望を受けております。
 こうした離島、へき地での年金相談の充実ということに関しまして、御見解をお聞きしたいと思います。
#106
○政府参考人(石井信芳君) 離島あるいはへき地、こういった地域、お住まいのお近くに年金事務所がないということで、住民の方々への年金相談の実施、大切な課題であると考えております。
 取組といたしましては、まず、年金事務所の職員あるいは年金機構から社会保険労務士会に委託をさせていただきまして、その委託を受けていただいた社労士さん、こういった年金事務所職員や社労士さんによる市町村の出張所や公民館を活用した出張相談、これを現在実施をしております。あるいは、日本年金機構では年金相談のコールセンターも設けておりますので、もちろんお電話でお問い合わせいただくということにも応じておるところでございます。
 この社労士会への委託ということを先ほど触れましたけれども、当然、業務をお願いする以上、その経費についてはお支払いをするということでやっておりますが、具体的には厚生労働省で予算措置をしましたものを日本年金機構に交付金という形で交付しておりますが、その中でこういった社労士会への委託による年金相談事業に要する費用、これも手当てをしておるところでございます。
#107
○山本博司君 是非とも、日本全国、こういう平等な形での年金相談の充実をお願いをしたいと思います。
 この無年金・低年金者対策といいますのは、平成二十年の十一月二十七日に、自公政権時代でございますけれども、取りまとめられました社会保障審議会年金部会における中間的な整理の中で方向性が示されておりました。その中の一つとして今回の改正になっている保険料の二年から十年への追納期間の延長も示されたわけでございます。
 これ以外にも、国民年金の適用年齢の見直しや国民年金の育児期間中の保険料免除など様々な提案があり、納付率の向上に重要な提案があったと考えているわけですけれども、今回の改正には含まれておりません。これはなぜ含まれていなかったのかという点が一点。
 また、基礎年金の受給資格期間の見直しに関しまして、我が国の現行制度は二十歳から六十歳までの四十年間の保険料の納付義務が課されております。そのうち二十五年の保険料納付で基礎年金の受給資格期間を満たすことになりますので、この受給資格期間が一定の年金額を保障するという最低保障的な機能があるものの、受給資格期間、これを満たさない場合は一切受給できないという、こういう問題もございました。そこで、この受給資格期間、十年程度に短縮をして、納付した保険料はできる限り年金給付に結び付けられるようにすべきであるという意見も先ほどのこの中間的整理の中に指摘をされております。
 公明党も、昨年の参議院選のマニフェストの中でこの基礎年金の受給資格期間の見直しについて提唱してまいりました。この基礎年金の受給資格期間の見直しに関しましてどのように政府は考えているのか、また今回の改正に盛り込まなかった理由も含めましてお示しをいただきたいと思います。
#108
○副大臣(大塚耕平君) 二点御質問をいただきました。
 まず一点目は、平成二十年の十一月の社会保障審議会年金部会における様々な指摘がありましたものをその一部しか今回盛り込まなかったのはなぜかということでございます。
 無年金・低年金問題への対応は私どもも大変重要だと思っておりますので、その当時御提示いただいた懸案については順次対応をさせていただきたいと思っておりますが、今回は昨年三月に提出したこの法案、昨年三月時点に提出をしておりますので、まずは納付可能期間を十年に延長するということを盛り込まさせていただいたということでございます。
 それから、二番目に御質問をいただいた受給資格期間二十五年の短縮でございますが、これにつきましては、六月三十日に決定をいたしました社会保障・税一体改革の案の中でもやはりこの問題を指摘をさせていただきましたので、今後、社会保障審議会年金部会を八月にも立ち上げまして、制度化に向けた具体的な議論を進めさせていただきます。
 六月三十日の案に至る過程でも何度かお示しをした文書の中には、社会保障制度は継続性が必要であるために、政権交代前に自公政権下でお示しをいただいた報告書等を継承しつつ、しかし今度は私どもの新しい考え方もそこに加味しながら一体となってしっかりと改革を進めさせていただきたい旨申し上げておりますので、この受給資格期間の短縮については、とりわけ見解の一致しているところでございますので、しっかりと対応させていただきたいというふうに思います。
#109
○山本博司君 是非その点は推進をしていただきたいんですけれども、一体民主党はこの二年間何をやってきたんでしょうか。年金に関しまして一番力を入れたはずじゃないんでしょうか。それがこの改正の中にも、また今後出す中にも含まれていない。
 このマニフェストに関しましても、先ほど石井委員からも指摘ございました。民主党は、このマニフェストの政策、主要政策、ことごとく破綻をしている、国民の約束をほごにしているということが明らかでございます。この税と社会保障の一体改革でも明確な年金改革の姿を示しておりません。年金改革における年金の一元化、最低保障年金の全額税方式、一体民主党の主張はどこに出ているんでしょうか。
 この年金の改革案、このことに関しまして、大臣、お示しをいただきたいと思います。
#110
○国務大臣(細川律夫君) 新しい年金制度につきましては、私どもは、所得比例年金と最低保障年金、これを組み合わせまして一つの公的年金制度にいたしまして、全ての国民の皆さんが加入する、そういう方向性を目指しております。これは、今の年金制度を抜本的に改革をする、こういうことでありますから、これには国民の皆さん方の合意が不可欠でございます。
 また、自営業者も含めます一元的な制度を実現をする、そのためには、一つには、社会保障と税にかかわる番号制度、これをまず導入、定着をさせなければいけないということ、また、そして歳入庁の創設など、税と社会保障の保険料、これを一体的に徴収する体制の構築など、そういう環境整備が必要でございます。
 こうしたことから、今般の改革案の成案では、新しい年金制度につきましては、方向性と骨格を示しまして、国民的な合意に向けまして議論と環境整備を進めて実現に取り組むことといたしているところでございまして、与党の民主党におきます検討状況なども見ながら、政府として引き続き必要な検討を進めてまいりたいと、このように考えております。
#111
○山本博司君 具体的な年金制度の工程が全く見えていないわけですね。スケジュールも明確でないわけです。ですから、先ほど大塚副大臣、この年金に関しましては政争の具にしたくないということを言っていらっしゃいましたけれども、今まで政争の具にしてきたのは民主党じゃなかったんでしょうか。ですから、その反省に立って、この年金制度に関しましては推進をしていこうという、そういう表れだと私は受け止めたわけでございますけれども、最後に大臣、この基礎年金の国庫負担割合維持のための財源確保策、最後にお聞きしたいと思います。
#112
○国務大臣(細川律夫君) この基礎年金の国庫負担二分の一につきましては、これは、二十三年度の当初予算につきましては、臨時財源をしてこれを維持する、こういうことにしておったところでございます。しかし、三月十一日、震災が起こりました。したがって、第一次の補正予算にその財源を充てる、こういう応急的な措置をいたしまして、この二分の一の財源が確保できなくなったところでございます。
 私どもとしては、これについては本当に残念でありましたけれども、この年金財政への穴埋めは早急にしなければいけないというふうに思っておりまして、現在はこの二分の一を確保するための法案を提出させていただいておりますけれども、今度の三次の補正予算、これが組まれる、そのときに、震災の復旧のために使った二分の一の財源についてはこれを返してもらう、年金の特会の方に返してもらうという、そういう要請を強く今いたしておるところでございます。
 いずれにいたしましても、委員が御心配のように、年金財政が不安定にならないような、これは私としても最大の力を入れましてこれを戻してもらう、そのために最大限の努力をしてまいりたいと、このように考えております。
#113
○山本博司君 以上です。ありがとうございました。
#114
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。
 国民年金改正法案の審議ですが、国民の健康を害する危険性のある重大な事例が発生していますので、まずは化粧品と医薬部外品の流通規制について質問させていただきます。
 医薬部外品として茶のしずく石鹸という石けんが販売されています。この茶のしずくはテレビコマーシャルや新聞のチラシなどによって重点的に宣伝がされ、美容目的、具体的には、染みが気にならないとか、私にはこれがないとといった宣伝文句で消費者の心をくすぐり、販売拡大を続けてきたようです。
 この茶のしずくですが、例えば株式会社悠香製造のものでは、平成二十二年十二月七日以前出荷分の製品について小麦加水分解物による重篤なアレルギーが報告されています。新しい製品は問題の小麦加水分解物は含有されていないと聞いていますが、この問題は非常に大きな問題を抱えていると思います。
 まずは、このような化粧品や医薬部外品の広告規制について政府の見解を求めたいのですが、今回の事例では、根本的な問題として、こうした医薬品とおぼしき製品の広告が野方図になっていることがあると思うのですが、もちろん薬事法によって医薬部外品や化粧品の誇大広告は規制されているのですが、法律が規定する誇大広告の定義が曖昧ではないでしょうか。茶のしずくのCMなどを拝見する限りでは、例えば染みが気にならないとかあたかも皮膚に優しそうなイメージ広告をしても、それは誇大広告でないとなると消費者はどんどんミスリードされてしまうと思います。結果的には、今回のような事故が起こってから広告に問題があったのではという話をしても、傷つくのは何も知らなかった消費者だということになります。
 消費者の使用安全という観点から、行き過ぎた広告の在り方について岡本政務官の答弁を求めます。
#115
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘がありました保健衛生上の危害を防止するため、薬事法においては、一般消費者に医薬品等の効能、効果や安全性について誤った認識を抱かせる広告を虚偽又は誇大な広告として禁止をしております。これは昭和五十五年十月の薬務局長通知で通知をしている医薬品等適正広告基準というのに書いています。いかなる表現が虚偽又は誇大な広告に当たるかは、この局長通知において表現を示すなど基準の明確化を図っているところではございますが、議員御指摘の今回の案件につきましては、福岡県においてこの基準を踏まえてその広告内容について指導を行ってきたところだと承知をしております。
 今後とも、こういった都道府県の取組にしっかり連携をして、我々も、問題のある広告、しっかりと指導、取締りに努めるということが重要だと思いますし、業界団体の自主的な取組にもしっかりと我々はコミットしていかなきゃいけないと、こういうふうに考えております。
#116
○川田龍平君 この茶のしずくが引き起こしたこの副作用事例は、製品に含まれていた小麦加水分解物によって小麦依存性運動誘発アナフィラキシーが誘発され副作用被害を生んだものでした。問題となったこの小麦加水分解物がもたらす副作用については、二〇一〇年十二月の日本皮膚科学会誌でもその危険性が指摘されています。また、厚生労働省も、それに先立つ二〇一〇年の十月という早い段階で、「小麦加水分解物を含有する医薬部外品・化粧品による全身性アレルギーの発症について」というプレスリリースを発表しています。
 このように早い段階で当該物質に危険性があると周知されていながらも、企業の自主回収が徹底されていないのか、本年の五月に至っても厚生労働省が「小麦加水分解物含有石鹸「茶のしずく石鹸」の自主回収について」という報道発表をするほどに、対策が後手後手に回っている印象を受けます。
 当該業者は主に通信販売を利用して茶のしずく石鹸を販売してきたと聞いていますが、本来は購入履歴管理や顧客管理がしっかりとしているはずの通信販売であっても、このように自主回収がうまくいっていません。政府の規制改革会議などでは通信販売は購入履歴管理がしっかりしているので対面販売よりも優れているというような見解を示していますが、今回の事例を見る限りでは通信販売の方が優れているとは言えないのではないでしょうか。
 また、今回のような重篤な副作用事例が生じたとしても、医薬部外品及び化粧品製造販売業者には厳密な意味で副作用報告義務がありません。医薬部外品であっても重篤な副作用が起こり得るわけですから、現行法にある文献などの報告があった事例にのみ副作用を報告させるというような緩い報告義務ではなく、もう少し副作用情報を円滑に報告させるような体制づくりを考えてもいいのではないかと思うのですが、医薬部外品や化粧品について今後の規制の在り方について、通信販売や報告義務という観点から医療の専門家である岡本政務官に答弁をお願いします。
#117
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘のとおり、通信販売であったということもあり、事実関係をお話をしますと、購入履歴が残っているということで、この購入履歴に基づいて二回メール登録している顧客に対してメールを送付したり、また購入者全員に対してダイレクトメール、これはがきですけれども、これ二回送付をしていると、こういうことではありますが、御指摘のとおり回収対象の九百万個のこの悠香の石鹸ですか、これのうち三十万個が回収されていて、薬用フェイスソープPについては回収対象数量四千万個に対して約十二万個の回収にとどまっているというのもあります。もちろん、消費をされてしまったというものもありますが、御指摘のとおり、なかなか売った分全部回収するというのは当然消費されていることもありまして難しいところがありますし、こういった履歴があることを基に通知ができているというのもまた事実でありますが、今回、厚生労働省として、既に小麦を加水分解した成分を含有した製品の使用者に対して、運動誘発のアレルギーが起こり得る可能性について平成二十二年の十月十五日にお知らせをしたところでありまして、このときは様々な加水分解物を含んだ製品がありましたので全般について御指摘をし、そして特定の商品というのは御指摘のとおりその後になったわけでありますけれども、こういったいわゆる様々な情報があったときにどのようにしていくかというのは非常に課題があると思っています。
 今御紹介をいただきましたように、今、現行は、医薬部外品については人体に対する作用が緩和なものが多いということで一件ずつその副作用報告を求めるということはしておりませんし、より予防的に、有害な作用を発生するおそれがあることを示す研究報告を知ったときには報告しなければならないというふうにされているところでありまして、この報告がしっかりと上がってくるようにすることが重要だと思っておりまして、指導を徹底していきたいと考えております。
#118
○川田龍平君 この化粧品や医薬部外品でも、今回のような重篤な副作用情報を企業が入手したら国に報告を求めるべきではないかと思いますが、是非、医療のプロであり、かつてヒポクラテスの誓いを胸に誓った岡本政務官にお聞きしたいのは、学会などの文献が出るまで企業は情報を入手していても国に報告しなくてもよいと本当に政務官はお考えでしょうか。
#119
○大臣政務官(岡本充功君) 一般的な医薬部外品のお話だと理解をしますけれども、一般的な医薬部外品に関しましては、先ほどお話をしましたようにその作用が緩徐なものが多いというのは事実でありますし、一件一件全部報告をさせるということについてはその物理的な限界もあるというふうに考えています。
#120
○川田龍平君 ただ、今回のような事例で、結局文献として学会などで上がったものでなければ副作用として報告として上がってこないということでは問題だと思うんですが、こうした企業に副作用情報が上がってきたものをより簡便に上げていくための制度改正、省令改正や法改正が必要ではないかということですが、いかがでしょうか。
#121
○大臣政務官(岡本充功君) この事例に今度限定をして、先ほどは全体の話です、この事例に関していえば、企業もどうやら少し事前にそういう情報を得ていたようであります。
 厚生労働省もそういう情報を得て、昨年の十月にほかの製品も含めて全体に注意喚起をするという措置をとっているということも御理解をいただきたいと思いますし、御指摘のように、もちろん運動誘発アレルギーでアナフィラキシーを起こして、最終的には場合によっては死に至る方も出ないとも限らないという事例でありますから、その出てきた症例の重篤度に合わせて企業がどのように対応していくかということもあろうかと思いますが、我々としては、そういう得られた情報をしっかりとフィードバックしていく、現場にフィードバックしていくということが重要だというふうに考えています。
#122
○川田龍平君 是非、徹底してこういった情報を厚生省が上げてもらえるようにちゃんと制度改正をしていただきたいと思います。
 次に、災害関連死について一問だけ質問いたします。
 月曜日の予算委員会でも平野復興担当大臣に質問させていただきましたが、関連死の調査について、いずれきっちり政府が調査をし把握するとの答弁をいただきました。阪神大震災時は十年たってから調査をしたとのことですが、それでは遅過ぎます。災害関連死については、災害弔慰金との関連で市町村や都道府県で認定され支給されることになりますが、東日本大震災においてこれまで認定された県別の人数、認定の方法、認定機関についてしっかり国が把握する必要があります。震災後四か月半以上たっていますが、いまだに国が把握していないのでしょうか。把握しないままでいいのでしょうか。政府の見解を伺います。
#123
○副大臣(大塚耕平君) 災害弔慰金とも絡めて今御質問をいただきましたが、まず、災害弔慰金は、災害弔慰金が支給された件数について全体を把握しておりますので、その中で災害関連死も対象になっているものというふうに思います。ただ、災害関連死そのものについての調査は現状ではしっかりと行われているわけではございませんので、その実情は把握すべきものと思っておりますので、対応させていただきたいと思います。
#124
○川田龍平君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。
 そして、生活再建支援法の支援金は原子力災害のみによる避難は対象となっていませんが、この災害弔慰金の支給に関してはこうした区別がなされるべきではありません。原子力災害に伴う避難の過程でお亡くなりになった方に災害弔慰金は支給されるのでしょうか。政府の見解を伺います。
#125
○大臣政務官(岡本充功君) それは、自然災害に関しまして、どのような災害であれ、いわゆる弔慰金をお支払いするということです。自然災害の種別を問わず、そして県内、県外の避難の状況を問わず、こういった弔慰金の対象になるというふうに御報告したいと思います。
#126
○川田龍平君 この七月二十二日までに共同通信の仙台支社が集計した結果によると、この災害関連死の可能性があるとして審査対象となった人が被災三県で約五百七十人に上るとのことです。このうち弔慰金が支給されたのは三十三人にすぎず、認定基準が市町村によって違うために、同様の事例で審査結果に差が出た場合住民から抗議が出かねないと自治体が懸念を示しており、訴訟に発展する可能性も高いです。裁判となれば、行政にも被災者にも大きな負担が掛かります。
 阪神大震災では約一五%が関連死、二〇〇四年の新潟県中越地震では六十八人中五十二人が関連死とされていますが、今回の震災では死者、行方不明者が二万人を超える中、審査対象者数が五百七十人だとすれば僅か三%です。関連死の認定が厳格になるのではないかと懸念してしまいそうな数字ですが、災害ごと、市町村ごとに大きな差異があった場合、それが被災者にとって納得できる説明ができるかどうか、そこが重要だと思います。
 国が一定の基準を示すなど何らかの配慮が必要になるのではないかと思いますが、政府の見解をお願いいたします。
#127
○副大臣(大塚耕平君) 国が一定の基準を示すということは、率直に言ってかなり難しいとは思います。しかし、今回の大震災の後にお亡くなりになられた方々の数というのは把握できるわけでございますので、その中で災害関連死という認定をされる方がどのぐらいいらっしゃるか、これは先ほど申し上げましたとおり、把握をできますし、またしなければならないと思っております。
 それに先立って、各市町村ごとに災害関連死はこういう考え方に当てはまった方々がそうだということを一律に今決め切れるかというと、率直に言って難しいとは思いますが、先生御指摘のとおり、自治体も大変そこは苦慮するところだと思いますので、一度意見交換等はしてみたいというふうには思っております。
#128
○川田龍平君 阪神・淡路大震災のときの経験ですとか中越地震の経験ですとか、そういったものをしっかり生かしていただいて、これをしっかり今回の震災でも生かしていただきたいと思います。
 それでは、本日議題となっております国民年金法の改正について質問させていただきます。
 国民年金保険料の納付率が六〇%を切っている現状ですが、今回、保険料の納付期間を二年から十年に延長をされることによってどれだけの方が保険料を納めるようになるのか、また無年金の状態に置かれている方がどれだけ救済される可能性があるのか、そうした分析なしに制度をころころ変えていては信頼ある年金制度を確立できないのではないかと思います。
 例えば、追納期間も十年以上にすればもっと収納状況が改善されたり無年金の方が減ったりする可能性があるのかどうか検討されてもよいのではないかと思いますが、政府の見解をお伺いします。
#129
○大臣政務官(岡本充功君) 先ほどもちょっと御議論がありましたけど、十年以上にしたらどうなのかとか、後からまとめて利息を付けて払うんだからいいじゃないかという御議論もあるのかもしれませんが、それだけじゃなくて、やっぱり年金というのは、実は、こういったこつこつ真面目に納めてきた人、そして将来に備えてきた人がやはり社会保障を担っているという、そういう仕組みでありますから、そういう制度を含めてやはり本来の在り方を考えると、なかなか一遍に全部払ったからそれでいいというわけにもいかないと思いますし、もう一つ、年金で大変重要な点は、こつこつ毎月毎月払ってきても、五十九歳で亡くなってしまうと実はお金が出ないんですね。ところが、最後にどんと払えばお金がもらえるといえば、五十九歳になった途端に全員全額ぼんと払えば六十歳からお金がもらえるという仕組みになるのでは、やはりこれは若干不公平感があると。
 そういう意味でなかなか、全部一遍に払えばいいと、こういうものにはならないということを前提にした上で、これまで既に様々な制度、例えば法定免除、申請免除、学生納付特例制度、それから若年者納付猶予制度などで、低所得などで保険料の納付が困難な方、免除の仕組みを設け、その後経済力が回復した場合には追納という仕組みをも取ってきました。そういう制度を活用されている方も一方でいらっしゃるということも十分我々は認識をしながら、今回のこういった法案の提出をさせていただいたところでありまして、委員にも是非御理解をいただきたいと思います。
#130
○川田龍平君 今回のこの追納期間が十年に延長されるのは三年間の時限措置ですが、今までも国民の制度の理解が十分でない状況で、しっかりとした周知徹底をしなければ、改正されたことを多くの国民が全く知らないままに三年が経過してしまうことだって考えられます。日本年金機構や市場化テストで民間企業が行っている督促の際も、丁寧な国民への制度の理解を進め、進んで保険料を払いたくなるようにしなければなりません。
 ここまで国民が年金制度を信頼できなくなり、国民が期待していたのと全く逆に民主党政権になってますます混迷している現状で、国民への制度の理解の進め方や保険料収納の進め方に抜本的な改革が必要ではないかと考えますが、政府の見解を伺います。
#131
○大臣政務官(岡本充功君) 確かにおっしゃるとおりで、どういうふうに周知をしていくかというのは大変重要な課題です。それで、例えばパンフレットを作ったり、ホームページを作ったりというようなこともやっていますが、それだけではなくて、今回、これ十年という追納期間を認めるわけですから、十年たつと、この法案でも、法律が成立をさせていただいた暁でも、追納ができなくなってくるわけです。したがって、十年に近いところで未納期間がある方に対して優先して対象者にお知らせを送付をするということをして、こういった、いわゆるもう間もなく、この法律が成立をしても追納できなくなってしまう方に特別にお知らせをするようなシステムの開発をしたいというふうにも考えていますし、先ほども大臣の方から御答弁をさせていただきましたけれども、どのようにしていわゆる未納問題に対応するか、納付率を上げるかという対策、また、一度いわゆる免除を受けた学生の方など、今、現状は大体一割の方が後ほど、経済的に納めることができるようになったからでしょうけれども、納められているというデータもありまして、こういった割合を高めていくという努力も必要なんだろうと思います。
 そういった意味で、負担能力がありながら納付をしない高所得者への強制徴収と併せて、免除対象となり得る低所得者の皆さん方への周知とともに、こういったいわゆる制度改正に当たっての周知を徹底していきたいというふうに考えております。
#132
○川田龍平君 最後に、細川大臣に伺います。
 おととい細川大臣は、B型肝炎訴訟の解決のため増税の方向で検討する旨を財務大臣と協議されたと聞いています。さらに、今日の日経新聞の記事によりますと、B型肝炎で救済基金が一兆円、政府方針、増税で七千億円手当てするというふうなことの見出しのこの記事も出ていますが、また震災でも臨時増税が必要、さらには税と社会保障の一体改革でも増税と、トリプルの増税案がめじろ押しで、しかもどれも行く末が見えないままの現状です。そんな状態で国民がこの日本の年金制度を信頼できるはずもありません。
 大臣はどのように国民に信頼される年金制度をつくり上げ、国民に理解される説明をされるおつもりなのでしょうか。こんな状態で命が最優先される社会を実現できるのかどうか、是非御自身の言葉で国民に届くように、これお答えください。
#133
○国務大臣(細川律夫君) 今、この公的年金制度、これによって高齢者の収入の八割を年金で占めております。また、年金だけで、その収入だけで生活をしている、これが六割もおられます。そういう意味で、年金制度をしっかり、持続可能なものとしてしっかり運営をしていかなければというふうに思っております。
 それには、やはり財源の問題もございますし、年金制度をしっかり改革もしていかなければというふうに思っております。そのときに、やはり国民の皆さんに理解をしていただくためには、国民的な議論そしてまた国政の中、国会の中でもこの議論もしていただかなければというふうに思っております。
 そういう過程を経て、国民の皆さんにこの年金制度をしっかり維持していく、持続可能なものとしていく、こういうものにしていくためにしっかり私も取り組んでまいりたいと、このように考えております。
#134
○川田龍平君 最後に、B型肝炎については、増税による救済というものはB型肝炎患者の人たちに対してやっぱり非常に大きな負担になるということで、これだけは絶対にしていただきたくないというふうに訴えて、最後に、終わります。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#135
○委員長(津田弥太郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として衛藤晟一君が選任されました。
    ─────────────
#136
○委員長(津田弥太郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本案の修正について足立君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。足立信也君。
#137
○足立信也君 ただいま議題となっております国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会を代表して、修正の動議を提出いたします。
 その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
 これよりその趣旨について御説明申し上げます。
 修正の要旨は、この法律の施行期日を「平成二十三年四月一日」から「公布の日」に改めるとともに、国民年金保険料の納付可能期間の延長に関する規定の施行期日を「平成二十四年四月一日までの間において政令で定める日」から「平成二十四年十月一日までの間において政令で定める日」に改めるほか、所要の規定の整備を行うものであります。
 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
#138
○委員長(津田弥太郎君) これより原案及び修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#139
○田村智子君 日本共産党を代表して、国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 確定拠出年金制度導入に当たり、我が党は、年金の運用リスクを労働者に転嫁し、高齢者の所得を不安定にしてしまう、企業の運用責任と拠出責任を軽減し、年金資産を景気対策に利用するものであることなどを理由に反対しました。
 現に加入者の相当部分が元本割れをしており、老後保障を不安定にしています。労働者のマッチング拠出を認め運用資産を拡大することは、景気対策として年金資産を更に金融・証券市場に動員しようというものです。高齢期の所得の確保どころか、更に退職後の生活を脅かしかねません。
 また、法案によれば、年金機構に加えて厚生年金基金や企業年金連合等が住民基本台帳ネットワークにアクセスできることになります。既に、企業年金連合等は年金機構を通じて住基ネットの情報を得ることができ、このような改定は必要ありません。住民基本台帳ネットワークへ直接アクセスできる者を増やすことは、情報漏えいや不正利用の危険性を高めることになります。
 なお、保険料納付可能期間を二年から十年に延長する等の国民年金法の改正は、無年金、低年金問題の防止、救済となるものであり、賛成です。衆議院による修正は、これを時限的措置とするもので、救済対象を狭めることになり、政府原案どおりとすべきです。
 最後に、本法案は、高齢期の所得の確保をうたいながら、現に高齢期の所得保障にとって最大の問題である無年金、低年金の抜本的な解決にはなりません。国際的に見て余りにも長い最低加入期間二十五年の短縮、最低保障年金の創設、基礎年金の底上げなど、国民の年金受給権と生活保障への改正を求め、討論を終わります。
#140
○委員長(津田弥太郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、足立君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#141
○委員長(津田弥太郎君) 多数と認めます。よって、足立君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#142
○委員長(津田弥太郎君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 この際、藤井君から発言を求められておりますので、これを許します。藤井基之君。
#143
○藤井基之君 私は、ただいま可決されました国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、国民年金保険料の納付可能期間の延長を時限措置としたことに鑑み、事後納付の対象者や対象期間を分かりやすく説明し、できる限り多くの者が事後納付できるよう本措置を広報するとともに、本来、納期限までに保険料を納付することが原則であることを周知徹底すること。
 二、低所得者に対する保険料免除制度の周知・勧奨のほか、保険料徴収対策等を徹底することにより、将来の無年金・低年金者の発生防止に万全を期すること。
 三、責任準備金相当額の納付の猶予を受けている総合型の厚生年金基金について、設立事業所の事業主の一部が事業を廃止した場合の他の事業主の負担の在り方について、厚生年金本体に与える影響、事業主の事業継続の確保の観点等を踏まえつつ、検討すること。
 四、第三号被保険者の記録不整合問題について、速やかに必要な対応策を講ずるとともに、記録不整合問題の再発防止策を徹底すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#144
○委員長(津田弥太郎君) ただいま藤井君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#145
○委員長(津田弥太郎君) 全会一致と認めます。よって、藤井君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、細川厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。細川厚生労働大臣。
#146
○国務大臣(細川律夫君) ただいま決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
#147
○委員長(津田弥太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#148
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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