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2011/05/31 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 文教科学委員会 第9号
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2011/05/31 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 文教科学委員会 第9号

#1
第177回国会 文教科学委員会 第9号
平成二十三年五月三十一日(火曜日)
   午前十一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     高階恵美子君     熊谷  大君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     熊谷  大君     溝手 顕正君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     溝手 顕正君     熊谷  大君
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     横峯 良郎君     小川 勝也君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     小川 勝也君     横峯 良郎君
     石井 浩郎君     鈴木 政二君
     熊谷  大君     溝手 顕正君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     鈴木 政二君     石井 浩郎君
     溝手 顕正君     熊谷  大君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     石井 浩郎君     古川 俊治君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         二之湯 智君
    理 事
                神本美恵子君
                藤谷 光信君
                橋本 聖子君
                水落 敏栄君
    委 員
                大島九州男君
                斎藤 嘉隆君
                鈴木  寛君
                谷  亮子君
                林 久美子君
                水岡 俊一君
                横峯 良郎君
                上野 通子君
                熊谷  大君
                古川 俊治君
                義家 弘介君
                草川 昭三君
                西田 実仁君
                江口 克彦君
   国務大臣
       文部科学大臣   高木 義明君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  福山 哲郎君
   副大臣
       文部科学副大臣  鈴木  寛君
       文部科学副大臣  笹木 竜三君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       林 久美子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        古賀 保之君
   政府参考人
       内閣官房原子力
       発電所事故によ
       る経済被害対応
       室長       北川 慎介君
       内閣府原子力安
       全委員会委員長
       代理       久木田 豊君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       合田 隆史君
       文部科学省研究
       振興局長     倉持 隆雄君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        布村 幸彦君
       経済産業大臣官
       房審議官     中西 宏典君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      横尾 英博君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院長     寺坂 信昭君
   参考人
       財団法人原子力
       安全技術センタ
       ー理事長     数土 幸夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (東日本大震災に関する件)
 (高速増殖炉「もんじゅ」の在り方に関する件
 )
 (低線量被ばくによる健康への影響に関する件
 )
 (緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシス
 テム(SPEEDI)の目的及び住民避難のた
 めの予測データ公開の必要性に関する件)
 (原子力損害に係る政府の責任及び損害賠償の
 ための支援枠組みに関する件)
 (福島県内の児童生徒が受ける放射線量低減の
 ための具体的方策に関する件)
○委員派遣承認要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(二之湯智君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、高階恵美子君及び石井浩郎君が委員を辞任され、その補欠として熊谷大君及び古川俊治君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(二之湯智君) 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房原子力発電所事故による経済被害対応室長北川慎介君外七名の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として財団法人原子力安全技術センター理事長数土幸夫君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(二之湯智君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題といたします。
 まず、東日本大震災に関する件について、政府から説明を聴取いたします。鈴木文部科学副大臣。
#6
○副大臣(鈴木寛君) 三月十一日に発生いたしました東日本大震災に対しましては、政府として被災者の支援に向けて全力で取り組んでおり、五月十七日には、原子力災害対策本部において原子力被災者への対応に関する当面の取組方針を決定するとともに、二十日には、緊急災害対策本部において東日本大震災に係る被災地における生活の平常化に向けた当面の取組方針を決定いたしました。
 文部科学省としても、これら二つの方針の下、本格的な復旧復興に向けた取組を進めており、本日は、前回、本委員会に報告した五月十七日以降、新たに判明した被害状況及び対応が始まった事項について御報告いたします。
 それでは、まず初めに、地震、津波による最新の被害状況から御報告いたします。
 今回の震災による五月三十一日七時現在までの被害状況に関し、人的被害について、五月十七日以降十三名増加し、五百九十四名の死亡を確認いたしますとともに、物的被害について、校舎の倒壊、津波による流失など、被害を受けた学校等の施設は、五百四十八施設増加して一万千八百十六施設となっております。また、いまだ避難所として使用されている学校は、十五校減少して百三十二校となっております。
 なお、震災で両親が共に死亡又は行方不明となった十八歳未満の子供たちは、五月三十日現在、百九十五名になっているとの報告を受けております。
 続きまして、文部科学省の対応に関し、五月二十七日に文部科学省が発表いたしました福島県内における児童生徒等が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応について御説明いたします。
 福島県内における学校等の校庭等の土壌対策に関しましては、五月十七日に決定された原子力被災者への対応に関する当面の取組方針の中で、教育施設における土壌等の取扱いについて早急に対応していく旨明記されています。また、各学校における年間の積算線量を測定するため、二十七日に、福島県内の全ての学校等に対し、携帯できる積算線量計を配布したところであります。
 これらの取組を機に、暫定的考え方でお示しした年間一ミリシーベルトから二十ミリシーベルトを目安とし、今後できる限り児童生徒等の受ける線量を減らしていくという基本に立って、児童生徒等が今年度に学校において受ける線量については、当面、年間一ミリシーベルト以下を目指すことといたしました。また、校庭等の土壌については、線量の低減策を講じる学校の設置者に対し、学校施設の災害復旧事業の枠組みで財政的支援を行うこととしております。
 これら当面の対応については、昨日、笠文部科学大臣政務官が福島県に赴き、福島県知事及び現地関係者への説明を実施しており、今後とも、学校内における児童生徒等の受ける線量を低減させ、より安心して教育を受けられる環境の構築を目指してまいります。
 また、福島県内で一定の放射線量が計測された学校等に通う児童生徒等の日常生活等について、放射線防護、児童生徒等の心身の健康、教育等の幅広い分野の専門家を招いて御意見をお聞きする取組を開始することとし、本日午後に第一回のヒアリングを実施いたします。
 今後も、専門家ヒアリングを行うこと等を通じて、合理的に達成できる限り放射線被曝を低くするというALARAの理念を踏まえ、児童生徒等の受ける放射線量の低減策と児童生徒等の日常生活並びに児童生徒等の心の健康、心身の発達等の関係を整理し、学校関係者や保護者の方々等に対し、科学的かつ総合的な情報を分かりやすく提供していくことに努めてまいります。
 なお、今回の原発事故により生じる損害に対し、原子力損害賠償紛争審査会では、政府指示による避難等により生じた損害に関する賠償の考え方を示した第一次指針の対象とされなかった事項のうち、現時点で追加的に提示することが可能な事項を整理した第二次指針の策定に向け、本日午後に審議が行われる予定となっております。
 以上、東日本大震災の被害状況と文部科学省の最近の対応について御説明申し上げました。
 文部科学省では、引き続き、的確な被害状況と被災自治体の要望等を把握しつつ、被災地の速やかな復旧に全力を挙げるとともに、本格的な復興に取り組むこととしておりますので、委員の皆様方におかれましても、引き続き御指導、御支援を賜りますようお願いを申し上げます。
#7
○委員長(二之湯智君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○横峯良郎君 皆さん、おはようございます。民主党の横峯良郎です。よろしくお願いします。
 前回も質問に立たせてもらいまして、前回はほとんど納得できないといいますか、質問主意書に関していろいろ聞いたんですが、またその返答も、政府より、平山議員の質問主意書ですね、返ってまいりまして、それも読ませてもらいましたが、ほとんどの回答というのは検討するということで、私も読んで、ああなるほど、まあこういうものかと。
 今日は質問に立ったのは、是非、「もんじゅ」、「もんじゅ」を副大臣を始め、大臣始め政府が、文科省が本当にやめる気があるのかということを今日は聞きたいと思います。
 また、私、先ほども鈴木副大臣よりありましたけれども、本当、今積算線量計ですか、が大変なブームになっていまして、どの家庭もどの主婦も皆さん高額な線量計を持って自己防衛を始めているのが今のこの日本の現状なんですね。
 私も本当に福島とは全く遠い鹿児島、宮崎なんですが、子供たちを預かっています。下は四歳から上は二十歳まで、子供たちを一緒に寮生活しながら預かっているんですが、その子供たちが私に、何なの原発とはということでよく質問をします。この近くに原発はあるのということをよく聞くんですね。テレビ、マスコミがこれだけ、今まで何にも伝達しなかったマスコミが、福島原発の事故により、一斉にもう毎日どのチャンネルをひねっても原発のことを言っている。特に、学校の表土の問題ですね、校庭の。その問題も子供たちに対しては本当に身近な問題でありますから、やっているんですね。私もどう答えるかといいますと、とにかく原発というのは、今寮があるのは宮崎の空港のちょっと前なんですね、宮崎にはおかげさまで原発はなかったと。
 ところが、今回福島の原発事故がありまして、実を言いますと、宮崎の串間市というところがあります。本当に鹿児島県に近い、私の地元から十分、二十分で行ける、見えるところにあるんですね。それが四月の十日、震災の一か月後に住民投票があるところだったんですね。
 この串間原発というのは世界最大規模という触れ込みで、もう十八年間、十九年間ですか、その問題が、串間に原発を建てようということがありまして、一九九七年には住民が全部反対しまして、一回廃止になったんですね。ところが、最近またいろんなことで持ち直しまして、今度は一転して大賛成だということで、もうほとんど賛成ということが決まっていたんです。そこに三月十一日の事故がありまして、今廃止にはなっていないんですね、今凍結ということで、ちょっと待ったということに今なったんです。こういう言い方をしてはいけませんけれども、事故があって、その宮崎県の串間というところは助かったということなんですね。
 今日、まだ大臣来ていらっしゃいませんけれども、大臣も山口の下関の出身ということで、今は長崎の選挙区から出ていらっしゃるんですけれども。私はよく子供たちにこういう話をするんですね。下関の上関、皆さんも御存じだと思うんですけれども、上関原発のことについて話をします。私も上関の原発に行ったんですけれども、その上関というところは本当にきれいなところで、串間もきれいなところなんです。
 ここでちょっと質問したいんですけれども、どうして原発というのは、敦賀もそうですね、福島もそうです、なぜ原発というのは海に造らなきゃいけないかと、きれいな海で。ちょっとこれ質問に書いていないんですけれども、副大臣は御存じでしょうか。
#9
○副大臣(笹木竜三君) 海じゃないといけないとは言いませんが、冷却時のことを考えて水に近いところ、海に近いところ、排水のこともあるわけですが、それでそこに立地しているというふうに聞いております。
#10
○横峯良郎君 私も一応調べてみたんです。どうしてこんなきれいな、日本は海に囲まれていますから、もうどの原発を見ても海に面していると。今福島原発で問題になっていますように、副大臣が言われるように、冷やさなければいけないんですね。
 上関に、もう一つにつきまして言いますと、あの瀬戸内海の下関から流れてくる、柳井市ですよね、柳井市の上関に、現場へ行きましたけど、その建設予定地を埋め立てて、なおかつ埋め立てて、そこに原発を造るんですよね。その二、三キロ先に出口と入口があるんですね。海の水を炉に入れて冷やすための入口と出口があるんです。それはどうしてかといいますと、原発は冷やさなければいけないと。冷やすために、ここら辺の一級河川の大きな川一本、川と同じぐらいの量が必要だと。
 おまけに、そこでまた私も知ったんですけど、この間の停止しました静岡の原発ですね、そのときにサーファーが、今の時期にサーファーが来ても、ここの海水はあったかいんだと、すごく居心地がいいんだということですね。海水で冷やして、また出さなければいけないと。入口と出口があります。出口では、実際見たんですけど、すごい泡が立っていまして、温度が七度高いそうです。それは当然ですよね、水を入れて熱を出すわけですから。そのために大変な海岸線の、海の近くに造らなければいけないということだったんです。
 何が問題かといいますと、私は一つ疑問に思ったんですね。海の水を機械に通したらフジツボが付きます。フジツボが付きますよね。フジツボが付いたら駄目ですから、そのために次亜塩ソーダというのを混ぜて、フジツボが付かないように海から流します。そのときの熱が七度になって、フジツボが付かないということは、貝とか魚というのは自然界に絶対に適応しないんじゃないかと私は思ったんですね。ということは、上関、山口県の柳井の近くにある上関町にある上関原発ですね、もう瀬戸内海が全部汚染されてしまうんですね、汚染されてしまうわけですよ。それが中国電力にすると大丈夫だという見解なんですけど、でも、誰がどう見てもあれは本当におかしいんじゃないかと。
 その中で、上関原発のすぐ五百メートルぐらい、一キロですか、正面の島、祝島というところがあります。そこは人口五百人のところなんですね。何と二十八年間この上関原発は反対とかいろいろあって凍結していたんですけど、裁判所が認めたんですね、工事もしていいと。もし工事を邪魔するんであれば一日当たり五百万の損害賠償を取れという判断を下しました。それがちょうど事故の、三月十一日の何か月か前です。もう本当に、祝島の反対していた唯一、一番最後まで一番近い島の祝島という五百人の人たちは、結局それで絶望的だったんです。ところが、それによって、本当に事故によって上関も助かりました。
 その祝島の住民はもうお年寄りばっかりです。私も実際そこの島に行きましたけど、五千万の補償をするということで、電力会社がですね、それをけったんですよ。私は偉いなと思ったんですね。私もそこに感銘を受けまして、これはもう絶対建ててはいけないということで、視察に行き、いろいろ住民の話を聞き、やってまいりました。上関と串間の原発は、本当に事故があって助かりました。そういう現状なんです。
 ところが、やっぱり今回事故があったから、こういう原発の問題に関してマスコミも一斉に取り上げて、だんだんだんだんこの怖さとか無駄さとか、詳しく言いますと原発マネーもそうなんですけど、分かってきました。
 三月十一日の事故がありましたよね。そのときにテレビの映像も出ました。あの時点で、もう専門家、例えば設計者、原子力委員会、我々も、ど素人が見てもそうなんですけど、皆さん気付いたと思うんです、ああ、これはメルトダウンして、中まで漏れているなということが。
 ところが、やっぱり政府の見解というのは、我々が、ど素人が見ても分かるのに、最初は三キロ、避難してください、これは万が一ですと。次に出したことが、今度は十キロ、これも万が一の処置です、万が一のことがあったときはと。現在、今二十キロから三十キロということでやっています。そのメルトダウンしていたということを二か月たった最近、いや、実を言いますとメルトダウンしていたんですよという報道もありました。
 もう本当に国民は何を信じていいか分からないということ、今、本当に今こうなったんですね。今こういう委員会が開かれまして、やっとこの委員会も開かれたんじゃないかなと私は思うんです。もっと早くにどんどんどんどんこういう議論をして、国民の皆様が本当に危ないんだと自主的にそういう線量計持たないでもいいような、教えることが大事じゃないかと思うんですけど。
 マスコミが今までどうして、こういう報道とか、いろんな事故もありました、いろんなことがありましたけど、なぜそういうことをしなかったのかということをちょっと聞きたいんですけど、副大臣。
#11
○副大臣(笹木竜三君) お尋ねの件はメルトダウンのことですか。その発表がこれだけ遅れたのはどうしてだという、そういうお尋ねでしょうか。
#12
○横峯良郎君 結局、例えば最初は、普通に考えたら分かることなんですけど、マスコミも、私は、この以前、こういう事故があるまでは余り取り上げなかった気もするんですね。それは、マスコミがそういうふうになっているということは、副大臣はどういうことがあるのかなという想像なんですけど。
#13
○副大臣(笹木竜三君) ちょっとお尋ねの脈絡がはっきりは分からないんですが、メルトダウンの発表が結果的に遅れたと、これについては担当の、文部科学省が担当ではありませんが、これについては、政府に対してこの発表が遅れたということに対して、東電とそこの連絡上のやり取りも含めて、調査委員会がこれからしっかり検証しないといけない、結果的にこれだけ遅れたことについては当然検証しないといけない、そう思っております。
 ただ、意図的にそれを分かっていて隠していたということは、私は今の時点でないと信じております。私自身も、当然、担当外でありますが、可能性はあるんじゃないかなと常に思っていました。思っておりましたが、確認しても全くその事実は確認することができなかった、これが事実です。
#14
○横峯良郎君 「もんじゅ」のことについてちょっとお伺いしたいと思うんですけど、まあ先生も一番近いところにいらっしゃって、この前も何回も「もんじゅ」は視察に行っているということでしたけど、東電福島の事故を受けて、三月の二十六日、福井県が安全の検証を文部科学省に申し入れたそうなんですが、その申入れというのはどういう内容でしたかということを聞きたいんですけど。
#15
○副大臣(笹木竜三君) 今、通告にはなかったので手元に資料は持ち合わせておりませんが、知事とも副知事とも何度か話をしました。やはり何といっても今回の地震、津波、そして福島の場合、電源喪失。この問題が非常に深刻なわけですから、「もんじゅ」について、地震の場合にはどうなのか、そして内海ではあるけれども津波のことも本当に大丈夫か、そして電源喪失対策は大丈夫か、その他のことも含めてちゃんと点検は抜本的にされないといけないだろう、大まかに言うとこういうような申入れです。それを受けて対応をしております。
#16
○横峯良郎君 この「もんじゅ」に関しては、一般の国民の方々は、「もんじゅ」、ああ、よく「もんじゅ」というのは聞いたことがあると、「もんじゅ」って何だろうと、ほとんどの方が御存じないのが現状ですよね。もう今の福島の原発とは全く違うわけですから。この内容というのもほとんど知られてないと、もう当然副大臣は御存じだと思うんですけど。
 端的にお聞きします。もうなくした方がいいと思いませんか。
#17
○副大臣(笹木竜三君) 前回のこの質疑のときにもお話をしましたが、一つは、私はその立地の自治体、県に住んでいる者です、家族で住んでいる者ですが、いろいろ当然地元の心配の声とか、いろんなトラブルがあるたびにいろんな声が起こっているし、それは身近に実感として聞いておりますが、先般もお話をしたんですが、去年の秋のあの中国とのやり取りを見ても、エネルギーとか資源について極端な脆弱性を持っている。極端に他国に頼っている。これだと外交の余地が、非常に選択肢が少なくなる。
 そんな中で、一言で言うと何だということで先般もお話ししました。ウランを燃やしてプルトニウムができる、そのプルトニウムから要は電力を起こす、そして増殖もする。核燃料サイクルのこのサイクルを完結をさせ、しかも増殖をするというこのこと、少なくとも世界の中でトップを走っているこの技術を実用化したいということで続けているもので、決して無駄なものではない、必要なものだ、不可欠なものだということで協力を我々もしてきました。
 ただ、この福島の事故を受けて、想定外の事故が本当にしっかりと今の体制の中で組み込まれているか、この再検討をしないといけない。あわせて、今総理大臣を始めとして、エネルギー政策全体の見直しをする中でこの高速増殖炉についても当然同じように再検討していく、今現在そういう状況だと思っております。
#18
○横峯良郎君 一九六八年にスタートしまして、大体五年ごとに、いつ実用化するんだとか、そういう計画をずっとやってきましたよね。かれこれもう四十五年たっています。その中には、十五年事故により停止したりとかしているということは副大臣も大臣も、皆さん御存じだと思うんですけれども。ところが何一つ実用化されていない。最近の見直しがありまして、目標を聞きますと、二〇二〇年にはできると。二〇二〇年ですよ。で、実用化が二〇五〇年。今まで四十五年やってきて、かれこれ今度は二〇五〇年に実用化になると。
 大体一九八〇年代にできた装置であり、この間も言いましたけど、イギリスのサッチャー政権では、これからもう三十年、四十年は必要ではない、年間一億ポンドの支出は容認できないと。そういうことで、フランス、ドイツ、アメリカも断念しましたよね。ところが、今のこの「もんじゅ」は、よく今考えてほしいんですけど、先ほど副大臣は、いや世界のトップを走っている、大事なんだと。で、今まで一兆八千六百二十億円使ってきているんです、この「もんじゅ」関連に関して。一兆八千六百億円ですよ。これで四十五年やって、まだ実用化もしていない。十五年も止めていたと。十五年間止めていても、一日五千五百万掛かったと。
 いや、私はチャンスだと思うんですけど。今までは事故もなかった。初めてこういう福島原発事故が起きたと。そこで原発の在り方というのが問われていると。そこに今の民主党政権があって、本当にこの「もんじゅ」をもし皆さんでもうなくしたら、これはすごいことだと思うんですけど。本当に一日五千五百万も掛かっているということを国民の皆さんはほとんど知らないと思うんですよ。全部税金ですよね。
 その五千五百万掛かっていることに関してと四十五年掛かっている点、また実用が二〇五〇年ということに関して、もう一回詳しく説明していただけませんか。
#19
○副大臣(笹木竜三君) まず、委員の今のお話の中にありました、何も確立できていないというお話がありましたが、少なくとも、昭和五十二年に実験炉「常陽」を運転開始をして、その成果、結果を踏まえて平成七年には実際に送電もしているわけですね、これは原型炉「もんじゅ」ということでですが、三か月送電もしたという実績、ここまで進めてきたということがあります。
 実用化二〇五〇年、何でそんなに掛かるんだというお話があります。これは実際に実用というのをどこで見るかという話になると思いますが、コストに合うのを実用化、商業化だというふうに考えて二〇五〇年という設定をしているわけですが、例えばインドの場合には、余りコストのことはもう無視をしても、実際に高速炉のある段階、原型炉、実証炉に近い段階になったところで、それをもう幾つも複数基数を造って実際に送電していこうという計画もあります。
 結論を言いますと、フランスもアメリカも、この福島原発事故が起こる以前ですが、直前までは実証炉については日本と一緒に協力もしてその開発を進めたい、フランスもアメリカもそういうふうに日本政府に持ちかけをし、いろんな協定も結び始めたところだったわけです。ですから、決して世界の中で高速増殖炉がもう必要がないというのが多数の世論になっているという状態では、少なくとも福島原子力事故の前にはなっていなかったと、そういうふうに認識をしております。
 お話を戻しますと、実用炉ということについてはいろんな定義付けはあると思いますが、二〇五〇年、日本の場合にはコストも含めた実用炉を二〇五〇年というめどを出していますが、コストも含めて成り立つ、商業炉として成り立つ、それを定義をもって実用炉と言っている、こういう事情があるかとは思います。
#20
○横峯良郎君 本当に、まあ物は言いようですけれども、たった三か月ですね、僅かな電力を供給したと、四十五年も掛かって。先ほどから言いますけれども、その内容は本当に誰よりも、大臣含め、副大臣含め、政府の方々は皆さん知っていると思います。本当に知っていると思うんですけれども。大体十人中十人は、いや、それはもう止めた方がいいよと。私も当然そう思っているんですけれども、もう私の周りはみんなそう思っています、私が話す人に関しては。
 大臣にお伺いしたいんですけれども、本当に、大臣は山口の下関の出身ということで、長崎の選挙区なんですけれども、さっき来られませんでしたけれども、下関の話をしました。そういう意味で、原発によって救われたというか、上関はですね。その中で、「もんじゅ」が、同じ質問になりますけれども、毎日五千五百万掛かる、一兆八千億だ、四十五年掛かっている、その実用化が今から二〇五〇年だということで、それについてちょっと大臣の、できましたら今後廃止にしたいとか廃止に持っていきたいというふうな答えを期待しているんですけれども、ちょっとお考えを聞かせてください。
#21
○国務大臣(高木義明君) 途中から出席いたしまして申し訳ございませんでした。
 今、横峯委員からのお尋ねでございます。
 確かに、この国会でもそのような議論があっておりますし、また国民の一部からもそういう話が出ておるのは承知をいたしておりまして、また、二〇五〇年までにというある意味では先の遠い話、そして多くの予算が投入をされておる、こういうことも承知をいたしております。一方で、これまで福井県を始めとして地域の皆様方の多大な協力もいただいておることも事実でございます。
 今回、このような福島第一原子力発電所の事故を受けまして、政府としても、これからの原子力政策の在り方について検証し、そして考え方について議論をする。そういう意味で、私どもとしましては、この原子力政策の在り方、さらにはエネルギー政策の全体的な見直しの中で考えていき、また議論されるものと、このように思っております。
#22
○横峯良郎君 本当に大臣、副大臣を含め、もうここで、今後見直していくとか本当にやめた方がいいとか、そういう言葉はもらえないかと思うんですけれども。
 この「もんじゅ」に関しては、昨日もテレビで、若狭湾一帯の過去の大地震の津波関係の資料があり、電力会社もこれを知った上で、この「もんじゅ」の真下にはマグニチュード六・九と評価された活断層が二本通っているんですね。このことは御存じですか、副大臣。
#23
○副大臣(笹木竜三君) 一つ、今津波のお話もありました。この津波のことについては徹底的にやっぱり検証が必要だと思います。
 というのは、もちろん今までもいろいろ地震のことも含めていろんな安全上のチェックはされてきたわけですが、今回の福島の原発事故を受けて、さらに内海ではあるけれども若狭湾においても過去大きな津波があった。これは古文書に書いてあるわけですが、ということが新たに分かったわけですから、このことは更に検証しないといけない。そういうことも受けて、「もんじゅ」のシビアアクシデント対応等の検討委員会、これは昨日月曜日、一回目の会合を開いております。これは是非、この事故、地震、津波も含めてもう一度徹底的に検証するということで、九月をめどにその検証結果を報告を出していただくことになっております。
 今のお尋ねの活断層の話ですが、「もんじゅ」の西側に位置する断層、C断層と白木―丹生断層二本が、断層面は約六十度の傾斜を持っているというふうに、原子力安全委員会そして原子力安全・保安院の耐震バックチェックにおいてそのことが評価をされております。認識をしております。
#24
○横峯良郎君 本当に調査したのかと。本当にもういいかげんな調査によって「もんじゅ」も建てられたと。先ほど言いましたように、一日五千五百万掛かるということと一兆八千億円も使ってきたということもありますが、何よりもほかの原発と違うのは、水で冷やせないんですね、ナトリウムですから。もし今回の事故があったときみたいに水を掛ければいいという問題じゃないですね、水を掛けたら爆発しますので。
 現在、六ケ所村も止まっています。本当にウランが持っていくところがないんですね。今回の福島原発も、三号機にそのプルトニウムを、プルトニウムとウランを八対二ぐらいで混ぜて実験炉をやっていると。もうそれしか今使う道ということがないわけですね。本当におかしな話なんですけれども、ウランをもう処理するところも止まっていると、今、六ケ所村ですね。そういうことを考えますと、福島よりもかなり危ない「もんじゅ」なんですね。これはもう大変なことになると思います。
 もう時間来てしまいましたけれども、私は本当に、文科に入りましていろんなスポーツだとかほかのことで一生懸命やりたいんですけれども、もう何かこの「もんじゅ」が文科省の管轄ということで、この「もんじゅ」に関しては我々も本当に死ねないなと思っています、このままでは。本当に今の政権のときに停止して、やめて、税金を使わないで、本当にこれを抹消していただいて、そういうふうにしていただきたいと思います。
 ということで、また質問させてください。ありがとうございました。
#25
○古川俊治君 続きまして、自由民主党の古川俊治の方から質問をさせていただきます。
 五月の二十七日に文部科学省が出された福島県内における児童生徒等が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応についてというやつ、まずお聞きしますけれども、その三番。鈴木副大臣がもう今日御説明もいただきましたけれども、Aというやつですね。暫定的考え方で示した年間一ミリシーベルトから二十ミリシーベルトを目安とし、今後できる限り、児童生徒等の受ける線量を減らしていくという基本に立って、今年度、学校において児童生徒等が受ける線量について、当面、年間一ミリシーベルト以下を目指すと書いてあるんですね。この日本語、大変分かりにくいんですよ、何を言っているのか。
 一から二十を目安としているのにその以下を目指すと書いてあるんですね。これ、目安とするということになりますと、この一番で、相変わらずこの二十ミリシーベルトをいろいろ計算して、毎時三・八マイクロシーベルト以上の空間線量率が計測された学校については屋外活動をなるべく制限することが適当であると、こういうふうにされているわけでございますから、今でもこの二十ミリシーベルトということを目安とされているということは、今後、仮に毎時三・七マイクロシーベルトの計測がされた校庭においても文部科学省としては運動を制限する必要はないとお考えと、そういうことでよいですね。
#26
○政府参考人(合田隆史君) お答えをいたします。
 年間一から二十ミリシーベルトという目安について、その意味合いについてでございますけれども、これは校庭の利用判断の際に、子供たちができるだけ放射線を受けないようにするために設定をされた考え方ということでございまして、年間二十ミリシーベルトまで放射線を受けてもよいという意味合いではございません。
 御案内の国際放射線防護委員会、ICRPの勧告を踏まえまして、事故後の復旧時におけます参考レベル……
#27
○古川俊治君 ちゃんと答えてください、質問に。私は、三・七マイクロシーベルトの測定があった場合に運動をしていいのかどうかということをお聞きしているんですよ。その点について答えてください。
#28
○委員長(二之湯智君) それでは簡潔に、合田局長。
#29
○政府参考人(合田隆史君) そういう意味では、三・八マイクロシーベルトという考え方を変えたわけではございませんので、したがいまして、学校内外の屋外活動の制約は三・七マイクロシーベルトの測定値であれば必要ないという考え方になります。
#30
○古川俊治君 大臣、これ基本的な話なんで是非大臣にも御認識を伺いたいと思っているんですが、どうお考えでしょうか。
#31
○国務大臣(高木義明君) 私としましても、今政府委員がお話がありましたとおりでございまして、二十ミリシーベルトというのが非常に固定的にとらえられ、そして二十ミリシーベルト浴びてもいいんだという、そういう話が度々出ておりますので、我々としては、より安心感を保つために今回このようなことを皆さん方に申し上げたということでございます。
#32
○古川俊治君 実際変わっていないけれども、先ほど大臣くしくもおっしゃいましたけれども、安心感、何となく安心するという意味でこれをやったということですね。私が申し上げているのは実質的な安全性のことなんですよ。その方がよっぽど重要で、これで健康被害が起こったらこれは元も子もない。安心感があっても実際安心じゃなかったら問題なんですよ。
 これから本日伺いたいのは、特に低い線量の被曝による健康障害についてお聞きをしたいと思っているんですけれども、どう認識されているかということですね。
 今、年間二十ミリシーベルトでいいというわけではないとお考えだなんて話がありましたが、だったら、毎時三・八マイクロシーベルトというのはまさに二十ミリというのを前提として計算をされているはずです。ですから、これはやっていることと言っていることが矛盾しているわけでございまして。
 その点もまず考えた上で、実は文部科学省が、今日は表にもまとめてありますけれども、財団法人放射線影響協会というところにこの原子力発電施設等放射線業務従業者等に係る疫学的調査というのをずっと経年的にやられています。低い被曝線量による健康障害については各国でいろいろ調べられてはいるんですけれども、なかなかいいデータがないんですね、そう考えると。ただ、これほど、日本のこの調査ほど完成度の高い調査はないと考えられておりまして、これを我が国はあるわけだから基本として考えるべきではないかと私は思いまして、これは極めて完成度の高い、本当にたくさんのお金を使ってやっているんですけれども、そういう調査でございますけれども、ほかの諸国のデータに比べてかなりまとまった知見が得られると考えております。
 この表にまとめましたけれども、黄色で示したのが検定結果。黄色で示してあるのが放射線従業者の方が死亡率が高かった、要するに健康被害が認められたということですね、こちらの有意差があるもの。すなわち、有意差というのは科学的に考えると偶然では説明できない、そこに何か意味があるはずだということを科学的に検証されるわけであります。そしてブルーの方は、今度は放射線従業者の方が健康である、そういう意味の有意差があったという場合ですね。これはそういう意味の有意差があったと、そういうふうに分類していただきたいんです。
 これ、まず外部比較ということから申し上げたいんですが、外部比較というのは、その表に載っていますように、ここに、標準化死亡比というのは、一般の同年齢の方々と比べた場合に放射線作業従業者の方々がどのぐらい死亡されているかという比較なんですね。その後に検定結果が載っています。
 これ見ますと、外部比較の方、明らかに肺がんと肝臓がんというのは放射線作業従業者の方が圧倒的に多いわけですね、死亡しているのが。そして、その結果といいますか、結局全ての悪性新生物と白血病を除く悪性新生物ではかなりの有意差、検定率をもって放射線作業従業者の方が健康障害が大きいということが示されているわけです。
 これ、この報告書のまとめのところですね、しかしながら、これら全悪性新生物が多かったのは肺がんと肝がんが多かったからで、喫煙、飲酒の影響の可能性を否定できないと書いてあるんですね、これにね。ところが、調べてみると、喫煙率、この放射線作業従業者の喫煙率というのは平成九年から平成十一年の調査では一般人に比べて約一〇%ほど高いんですね。しかしながら、平成十五年から十六年の調査ではむしろ放射線従業者の方が低い喫煙率になっているんですね。そうすると、もし喫煙のせいだとこのデータをいうのであれば、放射線従業者の方が一般人よりも喫煙率が相当高くなきゃいけないはずなんですけれども、ほとんど差がなくなっていると。この点についてどうお考えなんでしょうか。お願いします。
#33
○政府参考人(合田隆史君) 今、私どもの手元にございますデータでございますと、疫学調査の対象者の合わせまして十三・二万人に調査をいたしまして、喫煙、飲酒の生活習慣等に関する調査をいたしました結果では、放射線業務従事者は一般人と比較して飲酒習慣の割合が多いというふうに認識をしてございます。
#34
○古川俊治君 それはなぜ多いんですか。
#35
○政府参考人(合田隆史君) このなぜ多いかということにつきまして、具体的な分析や調査は私どもとしては行っていないところでございます。
#36
○古川俊治君 なぜ放射線従業者が飲酒や喫煙の割合が高いか、これ大変な疑問だと思うんですよね。普通の作業をやっていて、飲酒や喫煙のある人を選んでいるわけでもないはずですから。これは是非疑問を持って調べてみる必要性があると思うんですよ。それをまずお願いしたい。
 ただ、この結果を、本当に喫煙や飲酒、仮に多かったとしてですよ、多かったとして、結び付けていいかという話なんですが、この喫煙による相対死亡危険度というのを見てください。これ私が作った表ですけれども、厚生労働省の資料から取ってあります。
 いろんな、実を言うと、悪性疾患だけではなく、良性疾患も御存じのようにたばこで増えるわけですよね。そこに書いてありますけれども、それで見ますと、同じたばこがリスクになる疾患でありましても、何も肺や肝臓だけの問題じゃないんですね。本来のことで言えば、もし喫煙が原因になっているんであれば、咽頭がんとか胃がんとか、あるいはそこに書いてあります虚血性心疾患、脳卒中なんかが増えなきゃいけないはずなんですよ。ところが、全然増えていない。かえって良性疾患の方なんかは放射線従業者の方がこれは死亡率が低い。これは放射線従業者が健康だからと、これは健康だからこういう結果が出るんですけれども、それは一般人に比べてやや健康と。それはがんでも同じはずですから、それだけ放射線の影響が強く出ていると考えるべきなんですけれども。
 そうすると、少なくとも肝臓よりは影響を受けやすい疾患がたくさんあるんですね。ところが、それ全然受けていないわけですよ、喫煙で。だから、これはどう考えたって喫煙が原因していると考えるには無理があるんですけれども、この点についてどうお考えですか。
#37
○政府参考人(合田隆史君) 確かに、御指摘のような点も含めまして、この問題は多角的に分析をする必要があろうかというふうに思います。
 喫煙以外の、そこにも書いていただいておりますけれども、飲酒でございますとか様々な生活習慣の問題もございますし、また、これは死亡原因に基づきます分析でございますので、この平均観察期間がまだ約十一年ということでございまして、累積線量との有意の関連を示すという意味では、様々な偶然の要素もあろうかというふうに考えてございまして、そういう意味では必ずしも確定的な事柄を申し上げられるような状況にはない面が多々あるのではないかというふうに考えております。
#38
○委員長(二之湯智君) ちょっと局長、もう少し端的に答えてください。
#39
○古川俊治君 質問時間もありますから。
 これね、偶然かどうかって、局長がそういうお考えになるんじゃなくて、まさにそれだから検定をやっているんですよ。〇・〇五を切れば科学的にこれは偶然じゃないと考えるべきであるというのは、これはもう一般的な考え方でありまして、かつ、これは検定結果を見ていただければ分かりますけれども、肺がんや肝臓がんって物すごく小さいんですね、p値が。ということになると、これは局長がどう偶然かもしれないとお考えになっても、無理ですよ、それで説明することは、明らかに。
 さっき喫煙の話をされましたけれども、喫煙だけじゃないです。飲酒についても、肝臓がんは確かに飲酒がリスクファクターになりますから。ただ、肝臓がんが飲酒によって起こったというのは無理ですよね。だって、ほかの食道がんとか胃がんとか結腸がん、直腸がんももっと強いリスクファクターなんですね。ということは、これが上がってないんだから、肝臓がんが上がったのは飲酒のせいだといっても全く説得力がないんですよね。
 これ、文部科学省が依頼をしている、多額のお金を払って依頼をしている調査なんで、こんないいかげんなことじゃ困るんですよね。これはまず外部比較について、これが全く生活習慣が関連してこういう結果が出たということの説明になっていないと。これは明らかに放射線従業者の方が健康障害の危険性が高いということを示していると考えるべきだと、私は科学的にはそう言えるというふうに考えるんですけれども。
 重要なのは、実はこの放射線従業者の平均的、これ七四・四%が、累積ですよ、累積で十ミリシーベルト以下の被曝しかしていないんですね。中央値で見るともっと十以下ですよ、本当に。そのレベルの人たちと比較をして、平均で累積十三・三ミリシーベルトの被曝しかしていないんですね、この放射線従業者は。中央値はもっとずっと下ですから、十以下ですから、ということは、すごく低い被曝線量、二十じゃないんです、もっと低い。それであっても一定程度の放射線障害を考えざるを得ないという結論になるのが普通だと思うんですよね。
 次に、内部比較の問題ですね。この内部比較、隣に書いてありますけれども、これは放射線従業者の皆さんの中で、被曝量に応じて健康障害が増えていく傾向があったかどうかを検定しています。あったということは、すなわち、これは放射線障害の確率的影響が出ていて、放射線量に応じた健康障害があるということを統計的に結論付けられるということになるわけですね。
 それで見ますと、ここに、食道がん、それから肝臓がん、それから肺がん、この三つが有意差を持って、すなわち、そうした被曝量に応じて健康障害が起こるという傾向が認められると書いてあるんですね。これは、検証は十ミリ以下から百ミリまでをずっとやっているんですね。結果が出されれば、多くのがんでこれはほとんど有意差が出ているのはそうなんですけれども、累積十ミリシーベルトあるいは二十ミリシーベルトの被曝量で相対危険度が一を超す、すなわち、ある程度、例えば百人に一人とか、そういうレベルでは健康障害が出る方のデータになっているんですね。これだけ有意差が出ていて、したがって、全悪性新生物や白血病を除く全悪性新生物では有意差が出ていると。これも外部比較と同じような話なんですけれども。
 この報告書、同じようなことで、この報告書の結論としては、別の調査をこの報告書がやっておりまして、そこでは、喫煙者で、喫煙者のパーセンテージと、それから喫煙本数が多かった者ですね、一日二十五本あるいは年間三十パックですか、こういった者の割合が累積線量とともに増加していると書いてあるんですね。すなわち、たばこをいっぱい吸う人は被曝量が多かったと書いてあるんですよ。あと、大量飲酒者も被曝の多かった人に多かったと書いてあるんですね。
 これはどうしても解せないんですね。だったら、何で同じ放射線従業者の方々で、たばこをいっぱい吸う人はいっぱい被曝しなきゃいけないんですか。そういう差別的な環境に置かれているということですかね。この点について御答弁をお願いします。
#40
○政府参考人(合田隆史君) 今御指摘の点でございますけれども、確かに喫煙量あるいは飲酒量の多い放射線従業者の方が累積被曝線量が高いという傾向にあるというのは御指摘のとおりでございますけれども、この理由に関します分析や調査は行っていないところでございますので、その理由についてはつまびらかにいたしておりません。
#41
○古川俊治君 これは文部科学省が出されているという調査なんで、是非、やっぱりどう考えても、先ほど、放射線従業者の方が一般人の方々より喫煙量が多いとか、あるいはいっぱい被曝する人がですよ、それはたばこを吸う人が、多い人が被曝しているとか飲酒の多い人が被曝しているというのはどう考えたっておかしいですよね。全くない話であって、これは本当に調査をすべき話であって、これはもう結論として分かっているわけでしょう、疑いが持たれているわけですよ。そうしたら、政府として対応すべきじゃないですか。
 恐らく、それはどういう関係か分かりませんけれども、もしたばこをいっぱい吸うような人には被曝をするというような作業条件の違いがあったら、これは大変な問題ですよ。それはこれから明らかになっている、少なくともそういうことと書いてありますからね、この報告書には。これは早急に対応していただきたいと思います。
 ただ、私は、この内部比較についても、そういうすごく疑義がある。これは信じていいかどうか分からないんですね、そのことについてもですね。ところが、それであっても、やはり飲酒や喫煙によってこの内部比較のこういう結果が得られていると考えられない。先ほど言ったことと同じですよ。仮に、喫煙によって肺がんあるいは食道がん、肝臓がんが多かったのであれば、当然のことながら虚血性心疾患や脳卒中あるいは胃がんや膀胱がんなんかも当然増えなきゃいけないわけですね、喫煙で。そこに書いてありますけど、喉頭がんもですね。そういったものは増えていないじゃないですか。何で食道がんと肝臓がんと肺がんは増えたというところだけを喫煙のせいにしなきゃいけないのか。これは全く合理性がない話ですね。
 それから同時に、飲酒によること。飲酒は確かに食道がんのリスク、肝臓がんのリスクになりますけれども、同様に結腸・直腸がんとかあるいは口腔・咽頭がんのリスクにもなるんですよ。ところが、こういう疾患は影響を受けていない。だから、取り立ててそこだけを生活関連、喫煙、飲酒等に影響されていると結論付けるのは科学的にやっぱりおかしいですよね、どう考えても。これは、この報告書、本当に科学的に書かれたものとはちょっととても思えないんですね、妥当な。こじつけですよ。本当に恣意を感じます、これ。
 これ、我が国の研究だけではなくて、原子力産業従業者を対象とした十五か国国際研究というのがあるんですね。もう一つ英国の放射線従業者の研究があるんですけれども、それであっても、白血病を除く全悪性新生物の死亡率には累積線量と有意な増加傾向が認められているというんですね。この十五か国の研究論文の中には、この有意な増加傾向というのは、喫煙あるいは他の職業暴露による関連の可能性が部分的にはあるかもしれないけれども、それだけではリスクの増加を説明し切れないと言っています。
 我々が示したように、それが仮にあったとしても、ほかの検証から見て、これはそれだけじゃ絶対説明できないと今日お分かりいただいたと思うんですよね。これ分析してみると、十ミリあるいは二十ミリ、そういった累積ですよ、累積。これは何年も掛かってそれでいいわけですからね。そこに行けば障害が出るというデータなんですから。これはまさに担当していらっしゃる文部科学省がお持ちなんですよ、委託されてやっている調査ですから。それなのになぜ、先ほど大臣に申し上げましたけれども、毎時三・七マイクロシーベルトでまだそれはいいと考えられるのか、私は本当に解せないんですね、これ。
 このレポートなんですけれども、放射線影響協会というところですけれども、これ、あくまでも低い被曝線量の健康障害というのはないという結論ありきで書いたという感じなんですね。元々あるのに、否定できないとだから一生懸命言っているわけですよ、これ。たばこや生活関連の影響ですね。
 この財団法人の放射線影響協会というんですけれども、事業収入の約五割が国からの受託金です。あとは会員の協賛金みたいな、多分国が集めているんでしょう。ただ、事業収入の五割は国からの受託収入で、その一〇〇%、ほぼ一〇〇%です、ちょっと内閣府が本当に僅かにありましたけれども、今この三年間はほぼ一〇〇%が文部科学省からの受入れなんですよ。
 この報告書というのは、たたき台は一体誰が作ったんでしょうか。これはもう答弁要求していますので、教えてください。
#42
○政府参考人(合田隆史君) この調査につきましては、財団法人放射線影響協会の方でその疫学的調査の専門家の方々にお集まりをいただきまして委員会をつくりまして、そこで調査を実施をいたしておりますので、この報告書もその委員会の先生方によって書かれたものというふうに理解をしてございます。
#43
○古川俊治君 これは文部科学省がこの協会から報告書を受け取るに当たって、その内容に関して事前に報告させたりあるいは修正を求めたという事実は全くないですね。確認です。
#44
○政府参考人(合田隆史君) そういう報告を求めたりということではございませんけれども、私どもの委託調査でございますから、その進捗状況につきましていろいろと一緒に勉強させていただくといったようなことはあろうかというふうに思います。
#45
○古川俊治君 一緒に勉強させていただいたというのを具体的に言ってください。
#46
○政府参考人(合田隆史君) 具体的に申しますと、そういう委員会なんかの傍聴をさせていただくといったようなことでございます。
#47
○古川俊治君 非常にそれは怪しいですね。これはどうやって作られたのか、誰が作成したのか。委員会の中で今発言されたから間違いないですね、もう一回、この報告書の起草はこれすごく大変だと思う、長い報告書ですから。これはまさに官僚仕事のような気がするんですが、まさに委員の人たちがやったということでよろしいですね。今そのように御答弁いただきました。確認です。
#48
○政府参考人(合田隆史君) その点につきましては間違いないというふうに申し上げさせていただきます。
#49
○古川俊治君 大臣、これは傍聴したということで、恐らく何らかの示唆はされたというふうに私は理解をしているんですが、いずれにしても、こうやって一生懸命エビデンスを否定しようとしても、どうしても科学的に綻びがありますから、このデータを見る限りは、これはどうやったって十ミリや二十ミリが無視できない健康被害が起こっているということはもう認めざるを得ないと思うんです、科学的に言って。
 そのことで、大臣、もう一度、この今の一から二十ミリシーベルトを目安とするという方針についてどのようにお考えか、御発言をお願いします。
#50
○国務大臣(高木義明君) 古川委員、特に専門的な立場から、詳しいことを十分御認識の上だと思っております。
 そういうことで、私どもとしましては、これまでも国際放射線防護委員会のこれは年齢についても平均化したものでやっておりますし、今回の暫定的な考え方のよりどころになったのは、事故収束時の参考レベル、年間一から二十ミリシーベルトについては、これは防護の目安として一般公衆を対象として適用されるものだと思っておりまして、我々としては、この考え方、あくまでも浴びる線量を低減をすると、そういう考え方でございまして、あくまでも今回一ミリシーベルト以下を目指すということを申し上げたわけでございます。
#51
○古川俊治君 いずれにしても、一から二十という基準は、これは一般公衆に対して向けられているものですから、ここはもう大臣も御存じだと思いますけど、子供の放射線感受性というのは二から三倍高いと言われているんですね、リスクがすごく高い。
 この結果、累積十ミリシーベルトから二十ミリシーベルトで健康障害が生じているというデータは、放射線従業者、これは大人ですよ、立派な、に関するデータなんですよ。ですから、これはやっぱり親御さんが、二十ミリシーベルト、それも年間です、累積じゃないですからね。これを許容しているということについては、これは何かやっぱり不安になるというのは当然ですよね、物を言いたくなるというのは。
 この点はもっと私は、であれば、もうそれは目安というよりもとにかく低減するんだと、こういうことを積極的にやっぱり言っていただかないと、これは実態としてもうやらないと危なくてしようがないと思うんですね。これはまずちょっと申し上げておきたいと思います。
 その上でですけれども、文部科学省が五月十一日に実地調査を踏まえた学校等の校庭・園庭における空間線量低減についてというのを出していますね。これは、まあしようがないから、だから一生懸命低減しようというわけですよ。日本原子力研究開発機構が五月十一日付けで同様な書類を出していまして、当面の対策に関する検討についてと、これが基本になっているんですね。私、これについてもちょっと大変な疑問があるものですから、お聞きしたいんですね。
 この資料を見ますと、校庭、これは例えば中学校の校庭を測定しているんですけれども、そこで分かったことは、一か所で仮に毎時二マイクロシーベルト以下の測定結果が出た場合でも、実を言うと別の地点では毎時三・八マイクロシーベルトを超えるところというのもかなりあるということが分かったんですね。ところが、この報告書は何と、結局それで一か所で測れば十分だという結論にしちゃっているんですね。何で倍近い違いがあるのに、何でこの実験結果から今後一か所だけで測定すればよいと結論付けた、これはどういう理由なんでしょうか、説明してください。
#52
○政府参考人(合田隆史君) この報告書の中にも記載してございますけれども、この調査を行いますに先立ちまして校庭の線量率分布の全体を調べる調査を行いまして、そして、それぞれの測定位置によりまして一定の幾らかの差異はございますものの極端に大きな差はないと、すなわち、線量率はおおむね一様に分布をしていると、そういうことでございますので、一般的にその調査結果を適用をすることが可能であるということを判断をしてそのように調査を進めたというふうに承知してございます。
#53
○古川俊治君 本当に信じられない話ですね。二倍以上の違いがあっても、それはもう構わないと、オーダーの違い。すなわち、これ言っていることは、十のレベルで違いが起こらなかったら同じとみなしちゃっていいと言っているわけですよ。それを一々基準として、例えば毎時三・八マイクロというのが出ているわけですよね。それ以下って測っていって、それ見ると、一回、毎時三・七のレベルがあったとしたって、逆に言えばその倍ぐらいのところだってあるかもしれないんですよ、校庭の中で。そこで授業やっている生徒はどうなるんですか。それでも構わないという御認識をお話しになっているんですね、これは。これは大変な問題で、どうなんですか、その点。
#54
○政府参考人(合田隆史君) 私どもが屋外活動の制限が必要かどうかということで調査をいたしますときには、校庭内の五か所でもちまして測定をいたしまして、その平均値を取って判定をするという方法を取ってございます。
#55
○古川俊治君 平均値をお取りになるということは、要するに、もう例えばゼロとその倍があった場合には、倍のところで体育をやっても構わないという考え方ですね。答えてください。
#56
○政府参考人(合田隆史君) 実際には、今申し上げましたように、校庭内の五か所で測定をしているわけでございますけれども、そんなに大きな差は実際には認められていないというふうに承知をしてございます。
#57
○古川俊治君 それは、資料があってそう答えているのか本当に疑問なんですけれども。本当に認められていないのかどうか。
 ただ、今、土だけではなくて、隣の木とかそういうところにも全部付着しているわけですよね。当然、そうした集積の強いところに行けば、これは被曝放射線量は高くなるわけでありまして、土をあるいはその表面のところへ寄せたりしているところもあるかもしれない、もしかすると。そうしたところは当然大変な被曝量になっているわけですよ。これを五か所測ってその平均値を取る。最大値を取るならまだ分かりますよ。平均値を取ってやっているというのは、これは本当に生徒の健康をどう考えているのか、こういう問題が出ると思うんですね。
 ちょっと今、時間もないので、ついでにもう一つ申し上げますけれども、空間線量については取りあえずいっぱい取ってみたと、それで非常に恣意的な運用をしているんですけれども。土壌中の線量率の深度という、これを測っているんですが、何とこの実験は一回しかやっていないんですね。一回しかやっていなくて、それも深度ごとの放射性同位元素を調べるという。それは、やられるべきだったのは、掘っていって、どこにどの程度の放射性同位元素が分布しているか。これをちゃんと調べれば、どの程度しみ込んでいるというのはよく分かるはずです。ですから、どこまでを危険区域とみなせばいいかというのも分かると思うんですけれども。
 何とこの実験では、穴を掘って例えば下げていっただけなんですね。それも八十センチ四方の大きい穴ですから、当然、下げていっても、違った高さからの放射線の影響を受けてしまうんですね。それから、穴を掘って測定していますから、その周りから土が入ってくるわけですよ、放射性同位元素を伴った。そうすると、ある程度の深さを測ったって、全然それはどこを測っているのか全く信頼性が低いと言わざるを得ないんですね。それも一回しかやっていないんですね。
 こうして、はっきり言って、一回ただ単にやってみたということで、何で、対策すべき土壌を表面から五センチでいいと、そうやって結論付けたんですよ、まさに。そういう結果になるんですか、これは。それを聞きたいと思います。
#58
○政府参考人(合田隆史君) この土壌中の線量率の深度分布の測定に当たりましては、御指摘のように調査の正確を期す必要があるということで、例えば測定器の検出部の側面に鉛の板を巻き付けることによって側面から入射するガンマ線を低減をさせるとか、あるいは測定に当たっては、掘った穴に周辺の放射線を含んだ表層土の粒子が入り込んで正しい測定値が得られなくなることを防ぐために穴の周囲をビニールシートで養生をする、あるいは養生シートの中への出入りの際には靴底をぬれたウエスで拭き取ると、様々な注意を、細心の注意を払って測定をしているというふうに承知をしてございます。
#59
○古川俊治君 一回だけやってそれでそれを全ての基準にしよう、今後の対応の基準にしようと考えたのはどういう理由かと私は聞いているんですよ。
#60
○政府参考人(合田隆史君) その点につきましては、調査に御協力をいただきました幼稚園及び中学校の校庭につきましてメッシュで測定をいたしまして、その一か所の調査をすることでもってある程度校庭全体を代表できるという判断をして調査をしたというふうに承知をしてございます。
#61
○古川俊治君 これは、一回だけだとその測定誤差というのも十分にあります。やり方によって著しく違うんですよ。一回測ってって、これはデータが一個しかなくてですね、こんなことで今後の対応を全て決められたらたまったもんじゃないですよ。極めて非科学的ですよ、これは、やっていることが。
 特に、覆土の方ですか、土を戻す方ですね、これはやり方によって全然変わってくるはずですよ、やり方によって。ところが、この実験も一回しかやっていないんですよ。結局、土壌二十センチの厚みがあれば九〇%遮蔽効果を有するとそれで結論付けているんですね。要するに、いろんな場所で今度作業、これで繰り返しますね、この基準で。仮にやったとして、やり方が全然違うじゃないですか、やる人たちが。一回偶然そういう結果が出たからってそれを全部今後の方針にするって、これは間違いだと思いませんか。どう考えても私はおかしいと思うんですけど、大臣、どうでしょうか。
#62
○国務大臣(高木義明君) 今言われる趣旨がありますから、私どもとしましては、子供たちが学校で活動する、そしてそれに最も近くいる教職員の皆さん方にも積算線量計を携帯をしていただいて、常時そのことについて注意をしていくということで対応しておるわけでございます。
#63
○古川俊治君 その前に、対策としてまず校庭のことをやらなきゃいけないと思うんですよ。それはシンチレーションカウンターを付けたって、校庭の影響を一ミリシーベルト以下にすると、できるだけ低減させるんだから、校庭に対して何か処置をするはずですよね、それはどうなんですか。する場合に、この実験結果に基づいて表面五センチあるいは覆土するときには二十センチということを基準にしていくかどうか、それを聞いているんです。
 私は、実験を少なくとも数回やってそれを示してから考えたらどうかということを提言させていただいているんですが、その点について大臣はどうお考えになるかということを聞かせてください。
#64
○国務大臣(高木義明君) この件につきましては、やはりその暫定的な考え方に基づいて私どもとしてはこれまで福島県始め皆さん方に示しておりますが、更に安心感を一層深めるという意味合いにおいて、我々としては、土壌の改良をすることがかなり効果的であると、こういう実地試験も踏まえて速やかに対応する必要があると、こういうことで、今回そういうことで、私たちとしては妥当な判断だろうと思っております。
#65
○古川俊治君 あえて多額の国費を使ってやるわけですから、この基準が、一回の実験でやって、これが全くやっぱり問題だったということになると、本当にかわいそうなのは生徒たちですよ。これ数回実験繰り返すだけです、簡単ですよ、こんなの。穴掘って測るだけなんですから、言ってみれば。それを是非やっていただいて、その上で何センチが本当にいいのかちゃんと考えていただきたいと思います。これは一回の実験ではとても信頼できないということは、私は科学的に、仲間の中で生きてきましたから、そういうことで申し上げさせていただきます。
 以上で私の質問時間になりましたので、質問を終わります。
#66
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。本日は質問の機会をいただきましてありがとうございます。
 早速ですが、前回に引き続き、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム、SPEEDIについて御質問させていただきます。
 本日は、三月十一日以降、放射性物質の拡散予測をするSPEEDIのデータの試算が運用され、しかも福島にも届けられていたにもかかわらず、住民には知らされずに、結果として避難誘導に有効活用なされなかったという問題について質問させていただきます。
 私は、まず事実関係ですが、五月の十七日にこの文教科学委員会で質問させていただきましたが、その後、同僚の議員が、まず五月二十三日の参議院の決算委員会では、こちらにいらっしゃる熊谷議員と森まさこ議員が大臣に対して質問されました。大臣は、震災当日の三月十一日の十六時四十分、単位量一ベクレルの放射性物質が放出されたと仮定した予測計算の実施を文科省が財団法人原子力安全技術センターに指示したと御答弁されました。これを受けて、以後一時間ごとに単位量放出の計算を行い、その結果は文科省、原子力安全・保安院、今日お越しになっていますが、そして原子力安全委員会にそれぞれ配信されております。これは事実です。
 そして、五月二十五日の衆議院の方の科学技術特別委員会の方で、自民党の河井委員の質問に対する関係の皆さんの御答弁により、三月十一日、既にSPEEDIのシミュレーションをしたデータが先ほど言いました三部署、文科省、原子力安全・保安院、そして原子力安全委員会のそれぞれでの試算運用に利用されていたことが明らかになったはずです。そのときの資料として既に文科省から独自データ三十八件、そして保安院からの独自データ四十二件、そして原子力安全委員会からの一件、七ページがこちらの方にありますが、委員長、これらの資料の委員会への提出を求めます。
#67
○委員長(二之湯智君) 上野君の資料要求につきましては、その取扱いを理事会で協議いたします。
 質疑を続けます。
#68
○上野通子君 では、前回も質問させていただきました福島県に送られたそのSPEEDIのデータがなぜ避難誘導に生かされなかったかについて再度質問してまいりたいと思います。
 実は、昨日、同僚の熊谷議員、そして今日はお越しでないんですが、石井両議員と一緒に文京区にある財団法人原子力安全技術センターの方にお伺いしてまいりました。今日は数土理事長にも参考人としていらっしゃっていただいていますが、そこに行って大変感動しました。熊谷議員も同じだと思いますが、そのシステムのすばらしさ、そしてスタッフの皆さんもSPEEDIのシステムを大変誇りに思ってお仕事をされているということが分かりました。なるほど、我が国の原子力防災の根幹を成すすばらしいシステムです、SPEEDIは。そして、予算規模も大きいだけあって、緊急時、非常時のために開発された大変安定した、しかも強固なシステムであることが確認できました。さらには、SPEEDIは、あくまで放射性物質の拡散の予測を素早く試算するシステムであり、正確さを求めるのではなく、まさにスピーディーに避難等に利用するものということも確認できました。
 そこでまず、昨日もセンターの方で皆様方にお伺いしたことですが、数土理事長にここで質問させていただきます。SPEEDIは、震災の後、その時点で放出源情報が得られなかったとしても、センターから送信した単位放出量のデータがあれば避難誘導には十分活用できたのではないでしょうか。何よりも避難のためにこのすばらしいシステムであるSPEEDIのデータを最大限に利用してほしいと思われたのではないでしょうか。いかがでしょうか。
#69
○参考人(数土幸夫君) ただいま御紹介いただきました数土であります。よろしくお願いいたします。
 今おっしゃるとおりであります。というのは、どういうことかと申しますと、放射線源情報がなければ本来の機能は果たしません。しかし、その情報を持って計算する前に、いわゆる単位放出という情報を持って風向き、いろんな地形とか計算いたしますので、ある程度の予測等はできるのであります。そういうことで、十分適用することはできるものと考えています。
#70
○上野通子君 どうもありがとうございます。確かに今お聞きしました。
 さて、高木文科大臣に御質問します。
 大臣は先週、五月二十三日の参議院の決算委員会で、単位放出源に基づくデータはそもそも公開するものとは私は認識していなかったとはっきり森まさこ議員に答弁されております。大臣はこの考え方に今でも相違ありませんか。また、この情報が近隣住民の避難誘導に有効に活用できたはずなのに活用なされなかったということ、この事実に後悔はありませんか。大臣、短くていいですから、端的に後悔されていないかどうかをお答えください。
#71
○国務大臣(高木義明君) このSPEEDIというのは、単位放出源を用いた予想結果でありまして、時の地形とかあるいは風向き、こういったものを基に放射性物質の飛散の傾向を把握することは可能でございます。
 私どもとしましては、放出源情報がない、まさに電源喪失などで、どれほどの範囲そして放射線の量になるかということまでは分からず、現実の放出等の変化を反映したものでないということから、今回、この飛散の結果はいわゆる速やかにモニタリングをしなきゃなりませんので……
#72
○委員長(二之湯智君) 大臣、イエスかノーかで、質問者が言っていますので。
#73
○国務大臣(高木義明君) 必要に応じて避難の判断に活用すべきとは考えますが、種々の計算をそのまま公開するものではないと、そういうことで、考えてはおりませんでした。
#74
○上野通子君 公開しなくて何のためにそれは利用しようとしていたのでしょうか。
 今の、多分数土理事長は答弁を聞いてがっかりされたと思うんですが、理事長は昨日、大変本当にいろんなことを教えていただきましたが、今回の緊急時の測定で最も有効活用してほしいという思いが皆さんにはあったということが昨日のセンターで分かりました。そして、センターが地震でやられずに、本当にこのシステムが機能して利用できる状況にあってよかったと心から理事長はおっしゃっていました。
 ゆえに、理事長は、この緊急時に際し、国民の安全を第一に考えるのであれば、単位放出源に基づく試算結果からの拡散予測図は十分に緊急の避難に役立てることができたはずだと先ほどもおっしゃっているじゃないですか。さらには、恐らくセンターとしては、素早く試算し、一分一秒でも早く公開し、住民の避難のために活用してほしいという思いで、その思いですぐに文科省や保安院そして安全委員会へデータを送信したのではありませんか。
 SPEEDIはまさに予測するためのシステムであって、正確なデータを分析するものではありません。あくまでも予測ということを国民にしっかりと説明した上で公表した方がよかったと思われますが、SPEEDIの担当者から見てどう思われますか。もう一度、数土理事長にお尋ねします。
#75
○参考人(数土幸夫君) 誤解のないように御説明させていただきますが、SPEEDIは皆さん御存じの範囲を超えて極めて能力の優れたシステムなんです。本来的に三つの大きなファンクションがあります。一つは、先ほど申しましたように、放出源が得られた場合に予測する計算能力ですね。それから、先ほど言いましたように、放出源情報がない場合でも単一の情報で予測するという計算であります。それから、今現在安全委員会が積算値として、予測値として出している、いわゆる放出源情報がなくても実測値を基にして逆推算して、放出源情報で計算結果して、今までのどれだけ蓄積されているかという計算する。本来、SPEEDIは三つの能力を持っているんです。ですから、その時点時点で適切な判断を放射線担当の方はできる、そういうシステムであります。
 ということで、お答えになったでしょうか。
#76
○上野通子君 ありがとうございます。大変分かりやすいです。
 でも、そのデータを最初の時点でセンターからそれぞれのところにお送りなさったと思います。そして、文科省と保安院と原子力安全委員会の方では独自に分析されて、試算されてデータを出しました。これというのは、ただ出しただけなんですか。
 結局、この結果、福島の方にも送られています。三十二枚のデータが送られているはずですが、委員長、いいですか。ここで、福島の方に送られた三十二件のデータについても資料の提出をお願いしたいと思います。
#77
○委員長(二之湯智君) 分かりました。後ほど理事会で取扱いを協議いたします。
 続けます。
#78
○上野通子君 結局、この福島に送られたデータも使われることなく、そしてその予測図の中には、海側だけではなく北西にも拡散していたというその予測データもありました。実際、私、これ見せていただきました。これを知っていれば、その地元の方々は、約一万人、どちらかというと飯舘村の方に逃げられた一万人の方々は被曝せずにほかのところに避難することができたんではないでしょうか。多くの子供たちもいたと思います。さらに、このことが事実だということを裏付けることにもなりますが、五月十九日、福島県議会の全員協議会が開催されて、自民党の吉田議員は、なぜデータを公開しなかったのかと県に対して強く追及されました。
 私からも、なぜデータを公開しなかったのか、また、政府はなぜデータを避難に役立てるようにせっかく福島県まで送られながら伝えなかったのでしょうか。もう一度大臣にお聞きします。
#79
○国務大臣(高木義明君) 先ほどからのお話がありますように、私どもとしましては、実際の放出源ではなくて、単位一ベクレルが出た場合にはどのような状況になるかと、こういうSPEEDIによる予測結果については速やかに我々も対応を練りました。そして、役割分担として我が省が受け持ちましたモニタリングをどの地区で重点的にやった方がいいのかと。その後、どんどん拡大をしていきましたけれども、まずそういうことにこのデータは活用できたと思っておりまして、そのデータは既に公表をしております。
#80
○上野通子君 ちゃんと質問に答えていただいていないようなんですが。大臣は文部科学大臣ですよね。子供の方が同じ放射線に対して被曝率が高いという、今、古川先生がはっきりおっしゃっています。子供たちがたくさんいた。子供たちを守るためには公表するべきだったとお考えにならなかったのか。私も子供がいます。もしそこに自分の子供がいたら、このことを公表しなかった政府をひどい政府だと思います。
 実は、このことも含めて、私、本当に悲しい子供たちの本当の生の声を聞いたんです。四月三十日に東電の副社長が飯舘村に謝罪に行った際の様子がテレビに映されて、そのとき地元の高校生が、渡辺菜央さんが同級生を代表してマイクを握ってこうおっしゃったんです。被曝して子供が産めなくなったら補償してくれませんか、どうなんですかと。これを聞いて、恐らく子供を持っているお母さん方は皆さん涙を流したんじゃないかと思います。
 私は、責任は東電だけじゃないと思います。文部科学省は、避難に使えるデータということを知って多分福島に送られたんじゃないかと思っています。しかし、福島の方は、政府からただ送られただけで、何のことも、それを公表していいということもなかったんじゃないでしょうか。ただ持っているだけにしろということじゃなかったんでしょうか。それで公表できなかったんです。
 このことについて、もう一度大臣、大臣ではなく人間として、日本人として、大人として、子供を見る大人として答えてください。
#81
○国務大臣(高木義明君) 私も子供の親でございますし、子供の健康と安全を守るということは委員に引けを取らないくらい持っておるつもりでございます。
 そういう観点から、私どもとしては、いち早くすべきことは、正しい原子力発電所から出た空間線量、これを速やかに測って、そしてそれを公表することが当面の緊急課題であると、このように考えておりましたので、そのためのSPEEDIのデータというのは大きく役割を果たしていただいたと。その後、またそのモニタリングの結果に基づいて更に詳しいSPEEDIへの評価が高まっておると、このように私は思っております。
 私は、少なくとも放射線というものについて甘く見てはならない、それは大変なことだろうと思っております。そういう中で、科学的根拠という話も出ておりますが、私どもとしましては、これ私個人で判断して決めるわけでありません。最終的に私が判断いたしましたけれども、いわゆる国際的な基準を踏まえながら、そして政府における原子力安全委員会などの……
#82
○委員長(二之湯智君) 大臣、済みません、短く。
#83
○国務大臣(高木義明君) 皆さん方の知見、これを踏まえてこのようなことを決めさせていただいた、目安にしていただいた、こういうことでございます。
#84
○上野通子君 済みません。もっと本当に本当の真実を私は知りたかったんですが、もう一度大臣にお話ししますが、SPEEDIというのは、正確さを求める前に、素早く試算したそのデータを一日も早く、一秒でも早く避難することに利用するためにできているシステムなんです。このことは証明されています、理事長が。ですから、これが迅速に伝わらなかったということは最大の汚点ではないでしょうか。
 私は、子供の命を大切に守れない、そういう大臣は大臣の資格がないと思います。是非とももう一度しっかりと自分のことを反省していただいて、もっと何に責任を持てばいいかということをお考えになって、大臣をしていていいのかどうかも含めてお考えいただきたいと思います。国民を信じられずに、パニックになることを恐れて、それを心配してもし情報を公開しないのであれば、そのような国を国民が信じられるわけはありません。これを肝に銘じてください。
 まだ質問したいことありますが、本日お越しいただいた保安院の院長さんに実は首相官邸に送られたデータ、SPEEDIのデータについても質問したかったんですが、ちょっと時間が足りないということでできませんので、次に回させていただきます。
 ちょっと今日はがっかりしてしまいましたので、以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#85
○草川昭三君 公明党の草川であります。
 政府は、五月の十三日、原子力発電所事故経済被害対応チームという関係閣僚会合を開きました。それで、そこで東京電力の福島原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みをつくったわけでありますが、この点についてお伺いをします。
 今回考えられている新たな賠償の枠組みは、第一義的には原賠法による損害賠償を行い、原賠法で賄い切れない部分をカバーをする二階建ての構造というように理解をしていいのかどうか、まずお伺いをしたいと思います。
#86
○政府参考人(北川慎介君) お答えをいたします。
 今般の東京電力福島原子力発電所事故による損害につきまして、東京電力が一義的な賠償責任を負いますけれども、政府といたしましては、原子力損害賠償法七条に基づく賠償措置額として一事業者当たり千二百億円まで支払うこととされてございます。御指摘の枠組みにつきましては、この賠償措置額を超える部分につきまして、原子力損害賠償法十六条に基づき、政府が行う必要な援助として位置付けられるものでございます。
#87
○草川昭三君 第二に、今お話がありました新たな賠償の枠組みでは政府の責任をどのように位置付けをしているのか、これがなかなか分からないんですよ。東京電力が行う被災者への損害賠償を政府はどのように支援をする考えか、簡潔にお答え願いたいと思います。
#88
○政府参考人(北川慎介君) 具体的に申しますと、今の枠組みでは、迅速かつ適切な損害賠償の実施、それから発電所の安定化、事故処理に関係する事業者への悪影響の回避、国民に不可欠な電力の安定供給、この三つを政府として確保するために行うものでございます。このため、将来にわたって賠償を支払い、対応する機構を設けることといたしまして、政府としては、これに必要な支援を行い、被害者の方々が迅速かつ適切な賠償を受けられるように取り組んでまいりたいと考えてございます。
#89
○草川昭三君 この決定では、東京電力が第一義的には損害賠償責任を負う一方、新たに賠償機構を設置して、この機構に東京電力を含む電力各社も負担金を拠出をする、政府は交付国債を発行して機構に注入することが言われていますが、この東京電力を含む電力各社の負担金の性格、目的は何でしょうか。
#90
○政府参考人(北川慎介君) スキームにつきましては委員御指摘のとおりでございます。
 この機構制度につきましては、原子力事業に係ります巨額の損害賠償を負う可能性が原子力事業者にございますので、その原子力事業者がそれぞれの資金を拠出し合って備えると、こういった相互扶助の仕組みを考えてございます。この相互扶助の考え方に基づきまして、原子炉を設置している原子力事業者には機構への参加を義務付けて負担金の支払を義務付けた、このように考えてございます。
#91
○草川昭三君 そうしますと、負担金の性格が将来の事故に備え積み立てられておくものだとすると、既存の原賠法第六条から七条により原子力事業者に義務付けをされている賠償措置との関係、これをどのように考えたらいいのか。電力会社は原賠法に基づく賠償措置、すなわち保険料の支払と、機構へ負担金を積み立てるわけですが、双方をやることになるのか、お答え願いたいと思います。
#92
○大臣政務官(林久美子君) お答えさせていただきたいと思います。
 政府の原子力損害賠償補償契約につきましては、先生もよく御存じのように、原子力事業者が毎年一定の補償料を政府に支払って、原子力損害が生じた場合に政府が補償金を原子力事業者に支払うということを約束をしているものでございます。一方、今般の支援の枠組みというのは、原子力事業者が相互に支援をするためのものということになっておりまして、そうしたことを踏まえますと、御指摘の両制度はそれぞれ違うものでございますので、いずれも実施をすることが必要になるというふうに考えております。
#93
○草川昭三君 そこで、この賠償の枠組みは政府の責任が必ずしも明確に記載をされていません。
 電気事業連合会が五月の十八日に政府に要望書を出しております。その要望書の中には、原子力は国策で遂行をされてきたことから、事業者である東京電力だけではなくて国も賠償責任を果たしていくべきではないかということを言っているわけです。政府による賠償負担をこのように求めているわけですが、政府もその責任をこの際明確にして、政府が応分の負担をするということを言ったらどうかと私は思うんですが、どう考えますか。
#94
○内閣官房副長官(福山哲郎君) 草川先生にお答えを申し上げます。
 先生からも再三御指摘がございますように、原子力損害賠償法においては、原子力事業者が責任集中の考え方の下で一義的な賠償責任を負うとされております。
 しかしながら、先生御指摘のように、政府と原子力事業者というのはある意味一体となって原子力政策を進めてきたという観点も踏まえて、先生も御指摘いただきました、この政府の支援の枠組みについてというところに、政府は、これまで政府と原子力事業者が共同して原子力政策を推進してきた社会的責務を認識しつつ、原賠法の枠組みの下で、国民負担の極小化を図ることを基本として東京電力に対して支援を行うものとするというふうにさせていただきました。
 具体的には、被害者の方々に対して迅速かつ適切な賠償を受けられるよう万全を期すという観点から、今般の枠組みにおいて、原賠法第十六条に基づく必要な援助を講じるという応分の役割を果たし、将来にわたって賠償支払等に対応するための機構を設けさせていただくことにいたしました。
#95
○草川昭三君 今、副長官の方から、国にも責任があるという趣旨の答弁をいただいておりますし、ほかの委員会でも同様の態度でございます。しかし、このスキームの中で国はどう責任を取っているのかがなかなか我々には分からない、こういうわけなんですね。
 このスキームは、元々この原賠法に基づく保険金の千二百億円を超える部分を東電の自己資金で賄い、足りない部分は東電以外の電力会社に負担を回す、これは他の電力会社の株主や消費者にツケを回すということになるわけです。
 国といえば何をやっておるかといえば、交付国債を発行し、後でこの交付国債は国庫に返還をさせるという、言わば金を一時的に融通をするというだけのことをこの中で国は言っておるのではないでしょうか。更に言えば、どういう根拠だか分からないんですけれども、枝野長官は金融機関への債権放棄さえ求めているわけでありますし、関係閣僚が債権放棄はスキームには含まれていないと発言をするなど、何か枝野長官のみが、自分がしゃべったことを含めてこれがスキームだなどというような態度を取ってみえるわけでありまして、非常に私は傲慢ではないかと指摘をしたいわけです。
 国が進めてきた国策民営と言われるこの原子力政策に対して、政府は応分の負担をはっきりとされた方がいいと思うんですが、もう一度官房副長官の見解を求めます。
#96
○内閣官房副長官(福山哲郎君) 我々といたしましては、東京電力からの支援スキームというか支援の要請を受けて、経済被害担当大臣から東京電力に対しまして、全てのステークホルダーにも協力を求めてほしいという確認をいたしました。
 それは、これだけ原子力発電所の事故に対して被災者が存在し、そして、とにかく被災者の皆さんへの賠償を迅速かつ適切に行うことが急務であります。しかし、だからといって国民に、だからといって負担を簡単に求められる状況ではないという中でこのスキームを作らせていただきました。そういった中で、全てのステークホルダーに協力を求めることを確認し、特に金融機関に関してはその実施状況について政府が報告を受けるということにさせていただきました。今回のこの賠償に関して申し上げれば、やはり国民的な理解が得られなければなかなかうまくいかないという認識でございますので、今回のスキームにさせていただきました。
 先生御指摘のように、国が原子力事業者とともに原子力事業をやってきたという認識に立ちながら、我々としては、必要な援助、機構を設けること、そして、先生御指摘の交付国債の交付等々も含めて、我々としては最大限着実に賠償が実施されるよう全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#97
○草川昭三君 私は国の責任ということを非常に強く主張をしておるんですが、四月の十九日、本委員会で、今回事故を起こした福島第一原子力発電所等の原子炉が、設置許可者は一体誰であったのか、津波に対する備えは十分であったのかという観点から、政府に相応の責任があるという立場から質疑を行いました。これに対して政府の答弁は、責任は認め、反省をしているということを言ったと思いますが、その点をもう一度確認をしたいと思います。
#98
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 今回の事故につきまして、極めて大きな津波を想定した事前対策を講じていなかったということにつきましては、原子力安全・保安院といたしましても責任の一端があるというふうに感じてございます。
#99
○草川昭三君 前回のこの質疑でも触れましたが、原子力発電所は、原子炉等規制法や電気事業法によって計画段階から廃炉、廃止措置ですが、まで厳しく規制をされておりますし、基準を満たした事業者が原子炉を運転していたということが言えます。極端に言えば、政府は箸の上げ下ろしまでチェックしていたはずです。例えば防潮堤の高さについても、政府が安全指針を示し、各電力会社はそれに従ってきたのであって、政府の責任は当然であると私は今でも考えております。
 今後の原子力政策を考えるに当たって、国と電力会社の役割分担、責任の所在をもう一度整理をしておく必要があると私は考えますが、政府の認識をお伺いしたいと思います。
#100
○内閣官房副長官(福山哲郎君) 草川先生御指摘のように、我が国における原子力発電は、この数十年間、国策として推進をしてまいりました。しかし、一方で、原子力に対する安全神話が政府にも事業者にもあったと感じており、謙虚に反省すべきだというふうに考えております。そのために、政府としては、とにかく迅速にこの事故について検証を行うことが必要と判断をし、事故の調査・検証委員会を立ち上げさせていただきました。まさに先生今御指摘のように、体制、在り方についてもこの検証委員会の方で御議論をいただくことになるというふうに思っております。
#101
○草川昭三君 原子力安全委員会の班目委員長は、五月十九日の記者会見で、全電源長時間喪失を想定に追加すべく安全設計審査指針を改訂する方針を明らかにされています。また、平成十八年に改訂された耐震設計審査指針等も見直すことが必要か論議することとしている。
 これらの指針の見直しに当たって、これは非常に重要だと思いますが、発生確率、リスクですね、それから費用、コストのどちらにこれからは重点を置いて原子力を進められるのか、委員会にお伺いをしたいと思います。
#102
○政府参考人(久木田豊君) お答え申し上げます。
 今回の事故は、地震と津波による長時間にわたる全電源喪失、さらに冷却機能の喪失によって深刻な事態に至ったものでございます。このような事態についての十分な対応策が準備されていなかったものというふうに原子力安全委員会としても認識してございます。
 現時点におきましては事故に関する事実関係が必ずしも明確になっていないところでございますが、原子力安全委員会としては、事故原因を自ら検証し、事象の想定並びに設計上の対処策の両方を対象といたしまして、安全確保の在り方について根本的な見直しを行っていく必要があるというふうに考えてございます。ここでは、今後行われます事故調査・検証委員会による指摘等も踏まえて対処していきたいというふうに考えてございます。
 いずれにいたしましても、原子力安全委員会といたしましては、原子力施設の安全性を最優先するという立場から、科学的な知見に基づいて検証を進めていくという所存でございます。
#103
○草川昭三君 時間がないので少しはしょりますが、政府は五月の二十四日、福島第一原子力発電所の事故原因を検証する第三者機関、事故調査・検証委員会の設置を閣議決定をしております。今回の事故原因は何か、現在の科学的知見による地震や津波への備えは十分であったか、公平中立な立場から真相を明らかにしていくことが求められています。
 しかし、関係者への聴取や政府に資料要求を求める権限の法的な裏付けは私はこの委員会ではないと思うんです。今回の事故では、原子力安全・保安院、原子力安全委員会を始め、政府も検証される立場にあると思うんで、委員会の設置根拠が法律ではなく閣議決定にとどめたことに私は懸念を持っておるものです。
 そこで、委員会の独立性や調査権限を法律で位置付けをする必要があると考えるが、どうか。あるいは、五月二十四日の閣議決定では委員会の調査目的や範囲がはっきりしない。委員会は事故原因の究明が主なのか、これまでの原子力政策や安全規則そのものの当否まで踏み込んでいくのか、調査目的と範囲をこの際明確にしておいていただきたいと思います。
#104
○内閣官房副長官(福山哲郎君) お尋ねの件でございますが、法的な、法律を制定してこの事故調査・検証委員会を立ち上げるべきではないかという意見があることを始め、様々な在り方について御議論があることについては承知をしておりますが、政府といたしましては、今回の事故に対して、こういった緊急事態であるということも鑑み、事故の原因の究明に速やかに着手をして、とにかく早く検証を行うべきであると。それが国際社会からも求められているように認識をしております。
 そして、中の検討項目でございますが、先生御指摘のように、事故の原因に関する技術的な問題はもちろんのことでございますが、これまでの原子力行政の在り方や法制度なども含めた包括的な検討をお願いをしたいと思っております。もちろん、我々政府の関係者も調査対象になるというふうに思っております。
 また、調査権限でございますが、先生御指摘のように自らの強制的な調査権限を有するものではありませんが、この調査・検証委員会の調査に当たっては、原子炉等規制法に定める関係事業者に対する経産大臣の権限を始め、関係大臣がその有する権限を行使して全面的に協力を行うこととしておりまして、結果として十分に調査を行うことが可能であるとしているところでございます。
#105
○草川昭三君 時間が来ましたので、最後に一問、大臣にお伺いをします。
 前回、四月の十九日に仮払いに対する法的な根拠、裏付けについて質問しました。大臣は、仮払いについては一義的には東電だと、法的根拠は必要ないという答弁をされました。私は非常にこの答弁に不満でありますが、去る二十三日に開かれました第五回原子力損害賠償紛争審査会では、宿泊業、建設業、病院など多数の関係団体が、今回の東京電力第一原子力発電所の事故を境に予約のキャンセルが相次いでいること、収入が激減をした状況を説明されておりまして、速やかに仮払いを求める声が多数出ています。
 仮払いについて、五月雨式に方針を決めていくのではなく、もうこの際、支払時期あるいは金額、対象などのルールを明確にすることが必要ではないかと思いますが、最後に高木大臣の答弁を求めて、質問を終わります。
#106
○国務大臣(高木義明君) 草川委員にお答えをいたします。
 この仮払いにつきましては、今御指摘の例えば観光業や建設業などにおかれても大変厳しい状況がございますので、できるだけ速やかに救済されるように私たちは取組を進めていかなきゃならぬと思っております。審査会においても、相当因果関係の範囲の判定について、今後とも順次考え方をまとめていくようにしております。
 お尋ねの仮払い方針については、これは原子力発電所の事故経済被害対策チーム、いわゆる関係閣僚会議の決定に示されておりまして、まずは政府の指示によって避難を余儀なくされた皆さん方、またいわゆる出荷停止などの農林漁業者、こういった方々に対して東京電力による仮払いを準備は進めております。
 具体的には、東京電力は、まず避難者への仮払いについては、五月三十一日、本日中には振り込みが約五万世帯に達する見込みであります。農林漁業者につきましては、本日中に実際の支払を開始すべく、生産者団体等との最終調整を進めております。また、五月十六日からは福島県において中小企業団体との協議会を開催をいたしまして、様々な関係者の役割分担、あるいは仮払いの対象、具体的な支払方法等について整理を行っておりまして、本日開催される協議会をめどに取りまとめを目指しております。そういう状況を承知をしております。
 文部科学省としては、いわゆる時期等につきまして、できるものからできるだけ速やかに次の段階の指針が策定されますように全力を尽くしてまいりたいと思っております。
#107
○草川昭三君 終わります。
#108
○江口克彦君 みんなの党の江口克彦でございます。
 前回の委員会で私質問いたしました二十ミリシーベルトということでありますけれども、子供は大人より影響が大きいと言いながら大人と同じ二十ミリシーベルトを基準にしているのは理解し難いという御質問をさせていただきましたら、大臣の方が、事故後の復興期における参考レベルである年間一から二十ミリシーベルト、これを暫定的な目安として対応しているところである、しかし、実際、計算式としてかなり安全サイドのものを含んでおりますから、実際計算してみると十ミリシーベルトになっているということでございます、こういうお答えをいただいたわけですけれども、この五月二十七日の毎時三・八マイクロシーベルト、校庭安全基準でございますけれども、これはその大臣のお答えによると、二十ミリシーベルトは暫定的な目安、しかし実際には十ミリシーベルト。
 この三・八マイクロシーベルトというのは、二十ミリシーベルトを基準にして算出されたのか十ミリシーベルトを基準に算定されたのかということについてお尋ねしたいと思います。
#109
○国務大臣(高木義明君) 暫定的な考え方においては、校庭等で毎時三・八マイクロシーベルト以上の空間線量を計測した校庭については屋外活動を制限するということが適当であるということをお示しをしております。同時に、今後私どもとしてはできるだけ線量を低減をする努力をすることも併せて申し上げております。
 今回は、とりわけ先般の政府における今後の原子力発電所関係の被災者支援の中でも、校庭の土砂の改良についても明記をされております。また、いわゆるそれぞれ現場で使われる線量計、これも完全に配布することができましたので、さらに、私たちとしては、いわゆる一ミリから二十ミリというのがまさに国際基準、ICRPの基準、これを踏まえながら、一ミリを目指すという、そういう目標というんですか、そういう考え方を示していただいたわけでございます。
#110
○江口克彦君 私が御質問しているのは、三・八マイクロシーベルトを算出した基準は二十ミリシーベルトなのか十ミリシーベルトなのか、どちらなのかということをお尋ねしているんです。簡単でいいです。
#111
○国務大臣(高木義明君) 現実、かなり安全サイドで計算をしたのがいわゆる十ミリシーベルト程度になっておりますが、我々としてはあくまでも一ミリシーベルトを目指していくと、こういう方針であります。
#112
○江口克彦君 その二十ミリシーベルトというのは、前回も申し上げました、先ほども申し上げましたけれども、大人の基準になっているわけですよ。ということは、子供はやっぱり子供の基準というもので考えなければならないのではないだろうかというふうに思うわけでありますけれども。それで、先ほど冒頭に鈴木副大臣がペーパーの中で、一ミリシーベルト以下を目指すことにいたしましたということを言われているわけでありますけれども、それはそれで一つのお考え方だと思うんですけれども、しかし、その一ミリシーベルト以下ということについては、この二十ミリシーベルトから一遍に一ミリシーベルト以下というのは具体的にどのような方法でこれを実現しようとされているんですか、鈴木副大臣。
#113
○副大臣(鈴木寛君) そもそもが、具体的に想定される実効線量というのは、大臣も申し上げておりますように、三月十日までの生活パターンを前提に計算しても、一番高いところで十ミリ程度でありました。その後、三月十一日以降というのは基本的には屋内を中心とした活動になっています。その時点で十が更に一番高いところでも下がっています。さらに、土壌のいろいろな対応をやっておりますので、そのことによって下がっております。したがいまして、現在、学校における年間の想定される線量というのが一ミリを超えているところは一校か二校ということに、上位五十五校の中でいうとなっております。そこについては、更に校庭の対応等々をやることで学校における線量は一ミリシーベルト以下に持っていけるであろうと。
 そのためのいろいろな知恵を、学校の校庭の除去に加えて、いろいろな行動についても線量計を持っていただいて、今日はどれぐらい受けたのかということを毎日ちゃんとチェックしていきながら、それを参考にして各学校できめ細かく対応をしていただくと、こういうことでございます。
#114
○江口克彦君 そうすると、現在は校庭の放射線量というのは一ミリというか、一ミリシーベルト以下になっているということですか。
#115
○副大臣(鈴木寛君) 校庭の対応をいたしましたところは、おおむね一年間のならしてみます学校の線量は一ミリシーベルト以下になるであろうというところにほぼ収まっております。
 まだ学校の校庭の対応をしていないところが幾つかございます。その学校の、実際に児童と生徒と一緒にいる学校の先生が受ける線量を五十五校については全部確認していますが、残るところが一校か二校なんですけれども、そこはこれから校庭の土の対応をいたす予定といいますか、恐らくそれは設置者の判断ですが当然されると思いますので、そこは国がほぼ全額面倒を見ますのでされるでしょうから、そこは学校における年間の線量は一ミリシーベルト以下になるというふうに思われます。
#116
○江口克彦君 鈴木副大臣、先ほどお話しのペーパーによると、今後できる限り児童生徒の受ける線量を減らしていくという基本に立って、児童生徒等が今年度に学校において受ける線量について、当面、年間一ミリシーベルト以下を目指すことといたしましたということで、これは土壌のことじゃないんですよね。要するに、子供が受ける線量を一ミリシーベルト以下にするということですね。そのことについてちょっと。
#117
○副大臣(鈴木寛君) おっしゃるとおりでございまして、実際に子供が受けるであろう線量を内部被曝、外部被曝共々、年間一ミリシーベルト以下に学校で受ける線量をするということでございます。おっしゃるとおりでございます。
#118
○江口克彦君 だから、そういう二十ミリシーベルトをベースにしながら一ミリシーベルトに下げるその具体的な政策というか具体的な対策というか措置はどういうことがあるんですかということを大臣にもお尋ねしたし、副大臣にもお尋ねしているわけです。
#119
○副大臣(鈴木寛君) 主としては、土壌の入替えというものが大きな対策でございます。
#120
○江口克彦君 いや、土壌の対策を、土壌を入れ替えただけで二十から一ミリに下がるなんて常識的には考えられないですよ。
#121
○副大臣(鈴木寛君) ですから、そもそも二十ではないわけでございます。実際に受けている線量は二十ではございません。
#122
○江口克彦君 じゃ、二十ミリシーベルトはなぜ基準にされているのかということです。
#123
○副大臣(鈴木寛君) これは、ICRPが一から二十で、ALARAの法則というのがあって、それを使いなさいという勧告を三月に政府が受けたものですから、それを加えることもそれを減らすこともなくその勧告を受け止めてやりましたと。私どもは、それは本部が決めて、安全委員会がそれでよいとして、我々に御提示があって、そして我々が通知をいたしたわけでありますが、その際に、一から二十、そしてALARAの法則に基づいてやるということについて私どももちろん同意をいたしました、納得をいたしました。
 それは、先ほども申し上げましたように、実際の生活パターンに照らしますと十ミリシーベルトぐらいになります。さらに、実際の生活パターンというのは、通学に一時間、それから校庭に二時間、それから屋外で三時間というのが実際の三月十日までの生活パターンでございます。しかし、それ以降、三月十一日以降屋外に六時間もいるというケースはございませんので、さらに一番マックスの値であっても十ということはないと、実際に受ける線量はですね。というところから始まっていますから、そこで、いいかげんな数字を申し上げることは適当でありませんが、一番マックスで七ぐらいだろうと、土壌を替える前で。そして、土壌を更に替えていく等々の措置をとって、一番マックスのところでも学校における線量は一ミリ以下ということは目指せるだろうというのが今の現在の、線量計を渡して五十五校できちっと測ってまいりましたので、その数値を見て、この一ミリ以下ということが達成可能であるなと、目標にしていきたいなと、こういう判断をしているということでございます。
#124
○江口克彦君 十でも七でもいいんですよ。七なら七で、現状が七なら七でいいですけど、それを一ミリに下げるというその具体的な方法は、窓閉め切って外に出ないということと、それから校庭の土壌を替えるということだけというか、そのことだけでそんなに一ミリにも下がるんですかと。そのほかにいろいろな方法があるんじゃないですか、その方法を教えてくださいということを申し上げているんですよ。
#125
○副大臣(鈴木寛君) 七というのは、その子供が年間に全ての生活を通じて受ける線量が七とか十とかいうことでございます。今回出したのは、学校における実際に受ける線量をまずは一ミリ以下にするということです。もちろん、学校外でのことについて、これはいろいろな関係省庁と努力しながら、本部とも相談しながらやっていかなければならないということは当然考えております。
#126
○江口克彦君 いやいや、その方法論というかを私はもう何回もお聞きしているんですけど、その具体的な方策というものを、要するに、七から一にするというその方策というものは、校庭の土壌を替えるとかあるいは校舎から外に出ないとか出さないとか何とか何か、もっとほかになければ……(発言する者あり)ちょっとまあいいです、いいですよ、時間がないですから。七から一に下がるというわけはないんですよ、一つや二つの政策では、対策ではならないということを申し上げておきます。まあそれはいいです。
 最後に、もう時間がありませんので。
 先日、五月二十三日、福島県の多くの保護者の方が校庭の安全基準の是正を求めて文部科学省を訪れているわけですけれども、政務三役はお会いにならなかった、そして事務方だけが対応したと。私はテレビでも見ましたよ。
 政務三役が対応しなかった理由はどうしてですか。やっぱり政治主導というならば、そしてまた、先ほど来出ている人間的なというか、あるいはまた、心あるならば、たとえ僅かな時間を見付けてでもやっぱり政務三役が出て、そして、しっかりとその保護者の方々に説明をしてそして誠意を見せるというのがこれが人間の心、心ある人間の対応の仕方ではないだろうかというふうに思います。要するに、誠実にもっと対応すべき、政務三役が出て対応すべきではなかったかと思うのに、なぜ事務方だけで済ませてしまったのか。
 逃げたんですか。
#127
○国務大臣(高木義明君) 五月二十三日の日程を調べていただければお分かりでしょうから、これは午前午後、国会がありました。私は、答弁に立つべく委員会に出席をいたしておりましたので、物理的に会えない日程でございました。別に、委員、逃げたという表現でございますが、そんなことは更々考えておりません。申し受けたことについては真摯に受け止めております。
#128
○江口克彦君 最後に一言。
 政務三役というのは大臣だけじゃないですからね。私は大臣のことだけを申し上げているわけではないということです。
 以上です。終わります。
#129
○委員長(二之湯智君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#130
○委員長(二之湯智君) 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 東日本大震災による児童生徒及び学校生徒の被災状況等に関する実情調査のため、委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#131
○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#132
○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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