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2011/03/30 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 財政金融委員会 第6号
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2011/03/30 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 財政金融委員会 第6号

#1
第177回国会 財政金融委員会 第6号
平成二十三年三月三十日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     田城  郁君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤田 幸久君
    理 事
                大久保 勉君
                舟山 康江君
                愛知 治郎君
                佐藤ゆかり君
                荒木 清寛君
    委 員
                尾立 源幸君
                風間 直樹君
                金子 洋一君
                川上 義博君
                櫻井  充君
                田城  郁君
                田中 直紀君
                中谷 智司君
                水戸 将史君
                塚田 一郎君
                西田 昌司君
                野上浩太郎君
                林  芳正君
                古川 俊治君
                丸川 珠代君
                竹谷とし子君
                中西 健治君
                大門実紀史君
                中山 恭子君
   衆議院議員
       発議者      野田  毅君
       発議者      後藤田正純君
       発議者      竹下  亘君
       発議者      竹内  譲君
   国務大臣
       財務大臣     野田 佳彦君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        自見庄三郎君
   副大臣
       財務副大臣    櫻井  充君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        和田 隆志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局長       森本  学君
       財務省関税局長  柴生田敦夫君
       財務省国際局長  中尾 武彦君
       国税庁次長    田中 一穂君
   参考人
       日本銀行理事   雨宮 正佳君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○関税定率法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に
 伴う措置に関する法律等の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○中小企業者等に対する金融の円滑化を図るため
 の臨時措置に関する法律の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○国民生活等の混乱を回避するための租税特別措
 置法等の一部を改正する法律案(衆議院提出)
    ─────────────
#2
○委員長(藤田幸久君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 関税定率法等の一部を改正する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長森本学君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(藤田幸久君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 関税定率法等の一部を改正する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行理事雨宮正佳君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(藤田幸久君) 関税定率法等の一部を改正する法律案、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律等の一部を改正する法律案及び中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括して議題といたします。
 三案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○野上浩太郎君 おはようございます。自由民主党の野上浩太郎でございます。
 まず、冒頭、私からも東日本巨大地震そして津波災害でお亡くなりになられました方々に心よりお悔やみを申し上げたいと思いますし、被災された皆様にも心よりお見舞いを申し上げたいと思います。また、今、現地で一生懸命救援に対して頑張っていただいておられる全ての方々にも心より敬意を表し、感謝を申し上げたいというふうに思います。
 それでは質問に入らさせていただきたいと思いますが、昨日、平成二十三年度の予算案が成立をするということになりました。これは本来であれば、歳出でありますこの予算とそしてその歳入を執行面で担保する税法というものを、当然、これは同時に成立をさせるということが当然であるというふうに思うんですが、この予算が成立をするという事態になってもまだ衆議院から送付もされてきていないという状況であります。
 参議院では、予算が送付されてきたときに、参議院としての意思を示すためにその受領を一日遅らせるということもありましたし、これは西岡議長の意思でもあったわけであります。昨日の両院協議会でも、何で税法を送ってこないのかと、この説明も全くなかったということであります。
 これはまさに憲政の常道を踏み外すような、本当に無責任な私は対応だというふうに思いますが、こういう状況になったことについて、大臣の見解を聞きたいと思います。
#8
○国務大臣(野田佳彦君) 政府としては、平成二十三年度の予算と、そしてそれを裏付ける関連法案を年度内に一体的に成立をさせるということを目指してまいりました。残念ながら、予算案は昨日成立をいたしましたけれども関連法案はまだ残っているものが多いということでございまして、これ、国会の運びにかかわることについては詳しくコメントは避けたいと思いますけれども、結果的にはまだ残念な状況が続いているというふうに思います。
 二十三年度の予算は通りましたけれども、これが円滑に執行していくためにも、やっぱり特例公債法案等々必要な法案は、これは早く成立しなければなりません。直ちに執行に支障が出るわけではありませんが、余りにも遅延した場合にはその影響が出てくると思いますので、引き続き関連法案についての御理解をいただくべく説明をさせていただきたいというふうに思います。
#9
○野上浩太郎君 国会の運びという話もありましたが、皆さん、これは政府・与党一体でやるという話をされているわけですから、これはしっかりと、やっぱり衆議院の方は多数を持っておられるわけですから、やろうと思えばできるんですよね。これをしっかり送ってこないということは、もう事実上その法案の中身の審議を拒否しているということに等しいわけなんで、これは本当にもう猛省を求めたいというふうに思っています。
 そして、その結果、三月今末を迎えるわけでありますが、いろいろ租税特別措置等々の期限になってくると。このままではやっぱり国民生活に大きな支障が出てくるということであります。こういうことは何としても避けなければならないということで、自民党、公明党両党はいわゆるつなぎ法案、これを提出をするということになります。
 ちょっと思い出していただきたいんですが、三年前、ガソリン値下げ隊という、あのみっともない話があったと思います。時の衆議院の河野議長が本会議に臨むのを実力行使で阻止をするというような、本当に国会の権威をおとしめるような対応があったわけであります。
 我々は、そういうふうに法案を人質に取って国民生活を混乱に陥れるということはいたしません。粛々とつなぎ法案を提出をして成立をさせるということで動いているわけでありますが、まさにこれは責任野党としての対応だというふうに思っております。
 こういうつなぎ法案の対応も含めて、もう一度、今のような関連法案の状況がこういうふうになっているということをもう一回答弁いただきたいというふうに思います。
#10
○国務大臣(野田佳彦君) 今お尋ねの税制関連の法案の審議は、衆議院の財務金融委員会において様々な観点から御議論をいただいておりました。残念ながら、年度末が近づく中でなかなかまだ合意形成ができないと。そういう中で、特に租税特別措置の期限がこの三月末に切れてしまうことによって不測の事態が生じかねない、国民生活に支障を来す可能性があると。
 そういうところから、自民党、公明党の皆さん、野党の皆さんがこういう形でつなぎ法案というお知恵を出していただいたことには心から感謝を申し上げたいというふうに思いますが、これはあくまでつなぎでございまして、おしりまでずっと待っているということではなくて、それまでにも税制改正の本体も含めて合意ができるように、これから努力をしていきたいというふうに思います。
#11
○野上浩太郎君 まさにこの法案はつなぎ法案でありまして、三か月なんですね。この三か月という意味を政府・与党はやっぱりしっかりとかみしめてもらいたいというふうに思うんです。この三か月の中でどういうふうにして与野党協議をしっかりと進めていくのか、これは本当に大事な三か月だというふうに思っています。
 昨日の予算委員会でも菅総理は、何を優先して財源を振り向けるのかと、与野党で合意形成を図っていきたいと、こういう答弁がありましたが、その出発点はやっぱり私はばらまき政策、いわゆる四K政策、この取扱いだというふうに思っています。
 一つには、高速道路無料化について、これは見直しの方向で動いているということですが、それはそれでよろしいでしょうか。
#12
○国務大臣(野田佳彦君) 国交省において、特に割引の財源についての見直しというのは検討してきているというふうに承知をしています。
#13
○野上浩太郎君 無料化自体見直すというような認識でおるんですが、それはそれとして、高速道路無料化も当然見直さなければならないと。
 そして、やっぱり大きなものは子ども手当だと思うんですね。この子ども手当の見直しというのはもう当然だと思うんです。今、生活の糧を全く失ってしまっているそういう家庭がある中で、所得制限も掛けずに子ども手当を配るということが、やっぱり国民の理解を得られるとは思えない。ある世論調査では、八割を超える国民がもう子ども手当は復興財源に振り向けるべきだというふうな調査が出ている。これがやっぱり国民の声だというふうに思うんですね。
 そして、子ども手当についても昨日つなぎ法案が成立を衆議院でしたということでありまして、本日、その本体については取り下げるという方向だというふうに聞いております。そうなると六か月後には、増額ももちろんなんですが、子ども手当自身がなくなるという可能性もあると。子ども手当を見直すということであれば、いわゆるこういうなし崩し的にやめてしまうということではなくて、やっぱり復興財源の一つの手当てとして、財源としてしっかりと見直すんだと。これはもう象徴的な復興財源のメッセージになるんですね。
 こういうメッセージをしっかりと出すことが大事だというふうに思うんですが、この子ども手当の取扱いについて、大臣の見解をお聞きします。
#14
○国務大臣(野田佳彦君) 三月十一日にまさにこの未曽有の大震災が発生をいたしました。この大震災から東北が、東日本が立ち直っていくために復旧復興策を早急に策定をしていくと、そしてそのために財源をつくっていくことが、これは今我が国にとって何よりも最優先の課題だと思います。その財源を確保するために、今御指摘の部分も含めて歳出、歳入、これ見直しをしながら財源をつくっていくということが肝要だというふうに理解をしています。
#15
○野上浩太郎君 今の御答弁で、今御指摘の部分も含めて見直しを図っていくと、そういう答弁であったというふうに思います。まあ大分にじみ出てきているんじゃないかなというふうに思いますが、是非、もう震災が発生をして三週間近くたっているわけですから、補正予算に向けて財源の確保というのはもう本当にこれは最優先課題なので、しっかりとそこをメッセージとして出すということを政府・与党内で検討してもらいたいというふうに思います。
 もう一つ、政府・与党の看板政策の一つに、いわゆる税と社会保障の一体改革というものがあろうかと思います。昨日の予算委員会でも答弁があって、先送りも含めた見直しをしていくんだというような趣旨の答弁があったと思いますが、まあTPPもそうですね、六月までにということだったと思うんですが、TPPについては元々設定に無理があったというふうに思うんですが、税と社会保障の一体改革というものについて、やっぱりこれを単に先送りをするというだけだと、これはこれから復興財源として例えば国債等々も増額をしていかなきゃならないということがある中で、国債の市場の信認にもかかわる話になると思うんですね。
 ですから、例えば期限を切って先延ばしをするんなら先延ばしをするとか、例えばそういうような責任を持った対応をしないと、これは中長期的な視点で見て非常に危険なことになるというふうに思うんですが、財務大臣の所見を聞きたいと思います。
#16
○国務大臣(野田佳彦君) 野上委員の御指摘のとおりだというふうに思います。まず、最優先課題は今般の大震災からの復旧と復興です。これは最優先であります。これに支障を来すことがあってはいけないというふうに思いますが、一方で社会保障と税の一体改革は、これは去年閣議決定してスケジュールについてもこれは確認をされていることでございまして、その閣議決定の変更はございません。政府の方針としてはこの中長期的な課題も先送りはできないというふうに考えております。
 昨日の総理や官房長官の御答弁も今の私の話とこれは整合的でありまして、何よりも復旧復興が大事だということを強調されたわけで、スケジュールが変わるというお話をされているわけではないということで御理解をいただきたいというふうに思います。
#17
○野上浩太郎君 当然、今の震災対応が最優先だと、これはもう当然でありますが、今のお話のように、これはしっかりとそこの中長期的なところの政策というものも同時にやっていってほしいというふうに思います。
 そして、政府・与党の大きな政策方針の一つとしてコンクリートから人へということがあるかと思いますが、やっぱりここも転換をしていかなきゃならぬというふうに思います。前回も、この委員会でも西田議員から同趣旨の質問があったときに、やっぱり、めり張りを付けて必要なものはやっていると、こういう答弁でしたが、果たしてそうなのかと、そうじゃない部分も私は多いというふうに思っています。
 例えば、公立小中学校の耐震化の話、これは決算委員会でも私、取り上げさせていただいたんですが、平成二十三年度の公立小中学校の耐震化の予算の状況、これはどうなっているのか、お聞きをしたいと思います。
#18
○副大臣(櫻井充君) ちょっと御答弁の前に、私の方からも、今回の津波でお亡くなりになられました皆さんにお悔やみ申し上げたいと思いますし、それから本当に今避難されている皆さんに対して心からお見舞い申し上げたいと思っています。それから、地元選出の議員として、今本当に多くの議員の方々が地元に入ってくださいまして様々な支援活動をしてくださっていることに心から感謝を申し上げたいと、そう思います。
 その中で、今委員からの御質問がございましたが、二十三年度の当初予算では公立学校施設整備費に九百十二億円を計上しておりまして、そのうち耐震化事業については七百五十四億円を計上しておりまして、耐震化の事業割合が八三%になっております。
 済みません、一点、今回の被災状況だけ説明させていただいてもよろしゅうございましょうか。
#19
○野上浩太郎君 短く。
#20
○副大臣(櫻井充君) はい、済みません。
 宮城県の例で申し上げますと、公立学校の場合には七百二十二の学校が、例えば校舎、体育館の倒壊や半焼、それからもう一つ、想定していなかった津波によって流失してしまっていると。ですから、耐震化以上に、場所をもう一度考えていかないといけないと、そういうこともあるのかというふうに考えております。
 以上でございます。
#21
○野上浩太郎君 本当に、場所も当然ですし、耐震化自体の重要性というのはもう論をまたないというふうに思うんです。
 それで、今も少しお話ありましたが、二十三年度の耐震化が、要は、二月にもう一度自治体からの調査をやった結果、いわゆる当初予算では対応し切れないような自治体からの要望があると。大体五百億円ぐらい足りないと、千棟に近いということであろうと思いますが、その状況に対して、私は決算委員会でも、例えば予備費等々でも使ってしっかり対応していくんだと、こういう方針を出してほしいという話をしたんですが、予備費等々を使うということは言えないと、できるところからやっていくんだと、こういう趣旨の答弁でありました。
 しかし、これでは各自治体も全く動けないんですよ。今回はまあ復興財源等々もありますので予備費ということではないかもしれませんが、これから補正予算等々組んでいく中で、しっかり補正予算でも対応していくんだと、こういうやっぱり指針を出せれば各自治体もしっかりと動けるというふうに思うんですが、そこの補正予算等々の対応について大臣にお聞きをしたいと思います。
#22
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほど櫻井副大臣が御説明したとおり、学校施設の耐震化については、重要な課題であるという認識の下で必要な予算措置はこれまでやってきたということでございますが、補正予算で対応するかどうかは、ちょっとこれは総合的な補正予算の組み方にかかわることなので、まだ現時点で確定的なことを申し上げることはできませんけれども、まずは、昨日成立した当初予算の着実な実行の中で対応を図っていきたいというふうに思いますし、特に危険性の高い施設の耐震化事業を最優先させるなど執行上の工夫も、まずはそこからしていきたいというふうに考えております。
#23
○野上浩太郎君 ですから、そういう答弁では自治体は動けないんですね。夏休みにしっかりやるということがやっぱり大前提になるわけですから、今のこの時期にそういう方針の表明がないとなかなかそれは進まないんです。
 ここは本当に、これからのいろんな審議の中でも一つのポイントになると思いますので、是非その方針を表明できるような方向性を出していただきたいなというふうに思うんですが、もう一回、どうですかね。
#24
○国務大臣(野田佳彦君) 去年も、夏休みに対応するように、去年は予備費で対応をさせていただきましたけれども、これはちょっとよく地域の事情とか勘案をしながら判断をさせていただきたいというふうに思います。
#25
○野上浩太郎君 是非その方向でお願いしたいと思います。
 それで、こういう耐震化への対応からもそうですし、いわゆるスーパー堤防の話ですとか道路予算の圧縮の話ですとか、めり張りを付けるという答弁なんですが、そうではないところが多々見られます。そういう意味では、やっぱりこれから復旧復興に向けてやっていこうというときに、その底辺にある根本の哲学というものがないとこれはやっぱりその復興も進まないと思うんですが、いわゆるこの防災関連公共事業、コンクリートから人へということではなくて、しっかりと命を守る事業については進めていくんだ、そういう方向に転換をしていくんだと、このことを聞きたいと思います。
#26
○国務大臣(野田佳彦君) 必ずしも公共事業を全て否定という路線で我々はやってきたわけではなくて、真に必要なインフラ整備については必要な予算措置はとってきたつもりでございますし、特に、激甚な水害、土砂災害の生じた地域における再度災害防止対策などは、これは増額をこれまでもしてきているところでございますが、今回のまた大震災を受けて、当然これから復旧復興を図っていかなければなりません。単に旧に戻すだけではなくて、特に復興の段階の予算を組むときには、きちっとした町づくりの哲学、地域再生の哲学を踏まえて、コンクリの部分ではどういう部分の対応ができるか含めて対応を検討していきたいというふうに思います。
#27
○野上浩太郎君 根底の部分のメッセージとしてはちょっと弱い気がいたしますが、しかし、今、復興復旧に向けて全力でやらなきゃならないというところだと思います。
 大臣に、今回の復旧復興に向けての決意を聞きたいと思うんですが、やっぱり今、各自治体も懸命に今対応をしていると。そういう中で、やっぱり財政が足りないからと、お金がないからいろんな対応が滞るということ、このことがあってはいけないんですね。やっぱり財政は心配しなくていいと、お金の心配はしなくていいからとにかくやれることからしっかりやってほしいと、こういうメッセージを是非出してほしいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#28
○国務大臣(野田佳彦君) まさに一日も早く東北地方、東日本が元気になるために、そのまさに対策は万全を期していきたいというふうに思います。
 特に、今回は規模が大きい、広範囲に被害が出ているということに加えて、特徴的なことは、やっぱり自治体機能が著しく低下をして、壊滅的な打撃を受けている自治体が多いということであります。ということは、これまでは市町村と都道府県と国の役割分担、公助の部分ございましたけれども、特に市町村の部分、県も大変負担が多いという中で、これ国が特段の配慮をしなければならないケースが多いと思います。
 その意味からも、発災の翌日にこれ激甚災害に指定をさせていただいて国の負担の割合を増やすと同時に、おとといも、特にこれ被災地において被害の多かった岩手とそして宮城と福島県については要望が来ておりました、災害復旧に向けてのです。様々な要望ございまして、これも三百一億円予備費で対応させていただきました。予備費で対応ということは、これ全て国が支援ということでございますが、こういう形で、なるべくできるだけ自治体の御負担を減らすべく努力をさせていただきたいというふうに思います。
#29
○野上浩太郎君 是非そういう決意でやっていただきたいと思います。瓦れき処理についても全額国費でという方向も打ち出されておりますし、そういう方向でやってもらいたいと思うんですが。
 今、まさに緊急の救助活動ということでありますが、そのベースとなっているのは災害救助法だというふうに思うんですね。この災害救助法については、国の負担の上限というのは九割ということでありますが、あとは交付税措置等々でということでありますが、これはやっぱりもうこの際十割まで国がやるんだと、このことを是非出してもらいたいというふうに思いますし、もう一つは、さっき櫻井副大臣からもちょっとお触れがありましたが、今回は、地震もそうなんですが、津波災害なんですね。ですから、そこの家をもう一回建築をするといっても、そこの地盤がもう地盤沈下したり、そこに、元あったところに復旧をするというのが災害救助法のベースの考え方なんですが、そこではもう駄目だと、ほかのところで、高台の方で建て替えたいんだというような考え方もあるわけです。
 ですから、是非その負担を十割にするということと、津波災害なんだということに対応できるような、そういう考え方で災害救助法に当たってもらいたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#30
○国務大臣(野田佳彦君) 野上委員御指摘のとおり、災害救助法だとこれ最大だと国の負担は九割になります。それに残りの地方負担分を総務省の特別交付税の措置によって対応することによって地元の被災地の負担を極小化すると、そういう考え方に立ってこれまで取り組んでまいりました。
 瓦れきの撤去については、被災地は負担は基本的にはなくなるというレベルになりましたけれども、個別の様々な事業ごとにこれよく勘案をしながら考えていきたいというふうに思います。
 それから、単に旧に戻すだけではなくて、高台へなどの移転なども含めて住宅への支援策のお話でございますけれども、今の現行における住宅復旧に関する支援策を申し上げますと、生活再建のための被災者生活再建支援制度に基づく支援金の支給などの制度があるほか、被災住宅の復興支援として住宅金融支援機構の災害復興住宅融資、それから居住に適当でない区域からの集団移転促進事業の下で移転者の住宅団地における住宅建設、土地購入に対する補助などの制度がございます。
 面的な広がりが大きい今般の災害の特殊性に鑑みまして、地域全体の防災の様々な態様に着目してきめ細かな住宅の整備を支援することが肝要でございまして、被災地の現況なども踏まえながら適切な対応をしていきたいというふうに考えております。
#31
○野上浩太郎君 個別の対応はそれでいいんですが、是非、全額、十分の十でやるんだというような方向を出していただくということがやっぱりこれは大事だというふうに思いますので、それはしっかり検討してもらいたいと思います。
 ちょっと時間がなくなってきましたので、中小企業等々への対応について移りたいと思うんですが、今回の地震で被災されている地域の企業の皆さんも当然そうですし、それ以外の、例えば取引先の企業等々についても非常にこれダメージが広がっているんですね。この状況に対応するためにいろんな金融支援等々が検討されているところなんですが、一つには、やっぱり危機対応融資制度ですね。リーマン・ショックに対して創設をされたものでありますが、ここをやっぱり上限二十億とかいうんじゃなくて拡充をして、被災地も当然ですが、その被災地の取引先の企業にまで拡大をするような、こういう対応を是非してもらいたいと。これは日本全体の経済にもかかわってくるというふうに思いますのでお願いしたいのですが、どうでしょうか。
#32
○国務大臣(自見庄三郎君) 野上議員にお答えをさせていただきます。
 三月十一日、未曽有の地震、津波に襲われたわけでございまして、今先生から特に金融機関の強化を図るべきではないかと。本当にあの日、三月十一日でございますが、私も阪神・淡路大震災のときにたまたま衆議院の逓信委員長をさせていただいておりまして、そのすぐ後、神戸の被災地に上がらせていただきました。地震というのはいかに物すごい災害であるかというのを自分も実感しておりましたし、その後の復興を一生懸命下働きをさせていただいた人間ですから、これはもうとてつもないことが起きたと、こう思いまして、日本銀行総裁とともに、当地の七十二、東北地方と茨城県に金融機関がございまして二千七百の要するに営業所、支店等がございますから、そこに緊急にお願いをさせていただきました。
 そういったことを踏まえて、今先生のお話にございました金融機関そのものが、そして自己資本が非常に傷んでいるんじゃないかという話がございましたが、これは麻生内閣のときに、今お話しのリーマン・ショックのときに作られた金融機能強化法という法律がございまして、これまで十二兆ほど自己資本を積み増しできますけれども、そういった法律も使いながら、全身全霊を挙げてきちっと地域の中小企業の立ち上がり、そういったことにしっかりと働かせていただきたいというふうに思っております。
#33
○野上浩太郎君 今は多分次の質問の答弁をされたんじゃないかなと思います。私が聞いたのは、危機対応融資制度についての拡充についての話を聞いたんですが、どうですかね。
#34
○国務大臣(自見庄三郎君) それは先生、ちょっと大変恐縮でございますが、政策金融機関に対する質問だと思いますが、私の担当しているところは民間金融機関でございますが、しかしながら、財務大臣が後で答えると思いますが、たしか二兆六千億の緊急融資をせよということを言っている、財務大臣が後から答弁があるかと思いますけれども。これは経済産業省だと思いますけれども、そういったことをやらせていただいているというふうに聞いております。
#35
○国務大臣(野田佳彦君) 端的にお答えしますけれども、委員御指摘のとおり、今般の地震の被害は危機対応融資の対象になりました。また、激甚災害指定を踏まえまして、特に著しい被害を受けた方については金利の優遇措置をとっているところでございます。
 具体的な被害の状況、全体像の把握に努めながら、また関係者の声も反映しながら、これからも適切に対応していきたいというふうに思います。
#36
○野上浩太郎君 是非、その危機対応緊急融資の拡充をお願いしたいと思うんですが、ちょっと次の質問、もう大臣先に何か答弁をされてしまったんですが、地方金融機関への支援ということで今お話のあった金融機能強化法の、これを利用して公的資金を投入すると。そのときもやっぱり従来のような資金を投入して監督を強化するということではなくて、災害対応の運用をするべきだというふうに思いますし、もう一つは、不良債権処理の指針となる検査マニュアル、これについてもやっぱり災害対応ですから、従来より緩和をしてやっていくということが大事なんで、そこを、通達を出したのは分かりますよ、ただ、通達を出して要請するだけでは意味がないんで、そういうことの具体的なところも含めてやってほしいと、こういうことであります。端的にちょっと答弁してください。
#37
○国務大臣(自見庄三郎君) 少し長い話に、答弁になりましたが、先生、今議題になっている中小企業金融円滑化法案で返済猶予あるいは貸付条件の変更等を申込みがあった場合は誠心誠意これに応じるようにという通達を出しておりますので、こういったことを踏まえて金融機関においてもしっかり金融の円滑化に努めてまいりたいというふうに思っております。
#38
○野上浩太郎君 いや、ですから、通達を出したのは分かっているんで、具体的な対応をしっかりやってほしいということなんですが、これ以上答弁が出てこないようなのでもう最後の質問に移りますが。
 今、政府においても個人や中小企業等々に対していろんな支援やっておられると思いますよ。しかし、それがやっぱりなかなか伝わっていない。被災地の皆さんとかに伝わっていないところが非常にある。
 例えば、避難所でも一台のテレビを皆さんで食い入るように見ておられるわけです。ですから、やっぱり私は、テレビを使った、いろんなコマーシャルもやっていますが、金融支援あるいは財政支援等々についての情報をテレビを使ってしっかりやっていくと、このことを是非やってほしいと思うんですが、いかがでしょうか。
#39
○委員長(藤田幸久君) 自見大臣、時間が来ておりますので、簡潔に答弁をお願いいたします。
#40
○国務大臣(自見庄三郎君) 分かりました。
 先生の広報が大変大事だという話でございましたが、全く先生の言われるとおりでございまして、金融庁も三度ほど通達を出しまして、昨日も私は東北財務局長と直接話をしまして、宮城県の中小企業団体、あるいは金融業界、あるいは被災された方等、この話を周知徹底するようにということをやったということでございます。しかし、同時に、被災者を回る、あるいはテレビ、新聞、そういったことを全面的に広報する、あるいは避難所にポスターを張るとか、それから、地域FM放送というのが今先生も御存じのようにありますので、それに直接財務局長が出てPRをさせていただいたということもございますので、徹底的に、人に知っていただくことが大事でございますから、徹底するように全力を挙げてやらせていただきたいというふうに思っております。
#41
○野上浩太郎君 具体的にしっかりやってください。
 終わります。
#42
○竹谷とし子君 まずは、この度の震災でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された方々へのお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
 私、公明党の災害対策本部の今一員として、様々現地とやり取りをしながら必要な御支援を政府に依頼をさせていただくということを毎日やらせていただいておりますけれども、現地の話の中で本当に驚くべきことがたくさんございます。
 その中でも、今回御家族を失われて御遺体が見付かった、まあ御遺体が見付かっただけでも良かったかもしれない、そのような今大変な状況でございますけれども、葬儀を出そう、そのように思ったときに、家も財産も何もかも流されてしまっている。葬儀を出すにも、本当に安くしてもらって、それでも十万円掛かる。でも、何もお金がない。そのときに、公明党の市議さんが動いて市役所に働きかけて、お見舞金十万円を出してもらうというふうに市役所の方でやっていただきましたけれども、そのように、何も町には売っていない、だけれども生きていくためにはお金が必要になる。そういう意味で、国の財政支出、財政出動による支援、また事業の再建のための金融の支援、これが本当に被災者のために必要な分野であるというふうに私は襟を正す思いでそのお話を伺いました。
 本日は二点質問をさせていただきたいというふうに思っておりますけれども、今日の法律の国際通貨基金、国際復興開発銀行、また国際金融公社、そして国際開発協会、こちらの増資に伴う追加出資ということで法律案が出ておりますけれども、こちら、世界金融、また経済の安定への寄与の観点から、今非常に日本の中も大変な状況ではありますけれども、国際社会の一員としてその責任を果たしていくということは非常に重要なことであり、この増資に応じるということも大切なことだというふうに思っておりますが、このIMF追加出資額は円換算額にすると二兆円、そしてIBRDについては四千百二十八億円、IFCは十九億円、IDAは三千三百四十六億円。すぐさまこれは現金の支出が必要になるというわけではなくて、出資国債を発行するという、そういう形になるというふうに聞いておりますけれども、それでも非常に巨額な貢献になる、追加出資額となるわけでございますので、今の国民の負担を考えたときに、これをしっかりと議論しなければいけないなというふうに考えております。
 こちらのお金の流れにつきまして、私は新人議員でございますので、基本的な質問で恐縮でございますけれども、お金の流れが二種類あるというふうに理解をしております。一つは、IMFへの出資で外為特会から出ている。そして、その他の三つ、IBRD、IFC、IDAについては一般会計予算から出資国債等を償還財源として国債整理基金特会に出ているという、そのような二つのお金の流れがあるんですけれども、この違いについて、どうしてこのようになっているか、大臣に御答弁いただければというふうに思います。
#43
○政府参考人(中尾武彦君) 申し訳ございません、非常に技術的な問題を含んでおりますので、私の方からあれさせていただきます。
 IMFは、国際通貨基金は、お互いに外貨が足りなくなったときに、国際収支危機のときにお互いに外貨を融通するというような性格を持っておりまして、日本が通貨証書というものを拠出した段階、これは一種の国債でございますけれども、その時点では何も効果が発生しない、こちらのコストは掛からないと。それが使われたときには、それをIMFが円に替えてくださいというふうに言ってまいります。そのときに円を貸してあげる。そのためには、いわゆる短期証券を発行して円を調達して貸してあげるわけですけれども、貸してあげた分だけは金利が入ってまいりますので、これも一種の貸付け、出資といっても完全に向こうに行ったきりになるのではなくて、使ってもらったときに金利を得ながら、報酬というふうに呼んでおりますけれども、貸してあげるという、一種の外貨のお互いに融通し合うハードカレンシーの融通し合う仕組みでございます。
 一方、世界銀行、それから国際開発公社、これは非常に貧しい国に対して低金利の融資をする、場合によってはグラントであげちゃう場合もございます。それから、IFCという国際金融公社、これは民間向けの融資なんかもやっているような機関ですけど、これについては一般会計から負担して出資をする。
 ただ、実際に出資する部分の割合は、IBRDの場合は六%、国債で払い込みまして、それが償還されてきますから実際の負担になります。ただ、この六%の分だけが実際の負担になっていくということでございまして、それから、それ以外の部分は、何か問題が起こったときに、お金が足りなくなったときに請求払いということで払う一種の保証でございます。そういう意味では限られている。それから、IFCの部分は、そもそも金額がもうもうかっているので十九億円しか要らない。それから、IDAの部分、これは貧しい国ですので、三千三百四十六億円の国債を払い込みますと、四年間ぐらいに応じて、三年間ぐらいに応じて国債を出していって、その償還が順次行われてまいりますので、実際的な負担に、年間一千億円を超えるような負担になります。これは一般会計で負担するということで、これが一番重い負担になっております。
 そういうふうに、各機関ごとに相当性格が違いますので、それに応じて負担をしているということでございます。
#44
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 出資金ということで基本的には回収可能なものであるというふうに理解しておりますけれども、国の財務諸表を拝見いたしますと、今IDAのお話が最後にありましたが、貧困国に対する超長期、また無利子の融資、また贈与があるということでございますが、平成二十年度の国の財務書類、これは通常の国の現金主義会計による決算と異なりまして、企業会計のように発生主義で作成されている財務書類でございますが、こちらを見ますと、国際開発協会、IDAにつきましては、国からの出資累計額が約四兆円、そして一方で貸借対照表の計上額というのが約二兆八千億円ということで、一兆二千億円、既に出資額の累計額から損失が発生しているという状況のように見受けられますけれども、これについて要因を伺いたいというふうに思います。
#45
○政府参考人(中尾武彦君) 再び技術的な質問なのでお答えを申し上げます。
 今、委員おっしゃいますように、国の財務諸表、バランスシートというのを最近出しておりまして、固定資産とかいろんなものを出しておりますが、その中に市場価格のない出資分の純資産額の明細というのを出しております。これは、一体幾ら日本が、国が請求権を持っているか、場合によっては戻っているようなものが、戻ってくるものがあるかということでございますけれども、委員おっしゃいましたとおり、国の出資額、IDA、国際開発公社に対して四兆百三十四億円でございますけれども、純資産額は二兆八千億円というふうになってございます。
 これは、先ほども申し上げましたように、IDAというものが最貧国に対して支援をしていくものですから、元々金利を取ってございません。費用の分は少しもらっていますけど、金利を取っていない。したがって、そういう余り、少なくとも利益は生まないわけですね。それに加えて、グラント、補助金みたいなものを出していろんなことをやる部分がございます、例えば社会政策的なもの。
 それから、それ以外に今まで貸したものが、実はもう非常に、重債務貧困国についてはもう免除していこうという動き、言わばHIPCという動きでございますけれども、これが決まりましたので、将来、金利は払わないんですけど、返してくる分についても免除していくということがございまして、免除していくとその分だけ資本を追加してやらないとIDAは困りますので、そういう部分を、そういうことを損失として考えていくと、結局出資国に対して戻ってくるお金が減ってくるということでございまして、一言で言うと、最貧国を助けるために、財政的な移転というかトランスファーをしているために出資したものが全ては戻ってこないということがございまして、これ非常にIDAに特殊な状況で、世界銀行の本体であるIBRDとかIFCについてはきちっとその利益も出ていますし、残っている分があるということでございます。きちっとこの国のバランスシートには、そういう戻ってこないものを逆に引いて計上することによって透明性を示しているということでございます。
#46
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 今、この国の財務書類を発生主義ベースで作ることによって初めてこのIDAの損失額というのが出てくるというふうに私は思っているんですけれども、こちらで出ているからいいということではなくて、これは毎年毎年例外なく、これまでの資料を拝見すると出ているものだというふうに思います。
 そして、このIDAに対して出資を行う際に、これ一般会計から出ているということだと思いますけれども、その一般会計の予算を作るときにはこの損失については余り話題に上ってこないというふうに思います。これは現金主義会計の欠陥だというふうに思いますけれども、この損失というのは、この毎年毎年発生している損失というのは明らかに国民の負担であります。その累計が一兆二千億円を超える金額になっている。今年計上される損失額の見込みというのは幾らになりますでしょうか。
#47
○政府参考人(中尾武彦君) 今年の見込みというのは出ておりませんのですけれども、毎年世界銀行が財務諸表を発表しておりまして、その中で累積損失がどれだけになるか、毎年度の損失がどれだけになるかということが出てございます。そういうものを反映して国の財務諸表の中に、言わば損失というか戻ってこない分というのを計上しておるわけでございまして、ちょっと今年の分について今数字を持ち合わせておりません。
#48
○竹谷とし子君 国民の財産であるこの出資金について、どれぐらい欠損が生じるかどうか分からないというのは、これ大きな問題ではないかというふうに私は思っております。これ、数百億というそういう単位になるというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。
#49
○政府参考人(中尾武彦君) 先ほど申し上げた債務削減の分は、明らかにもう直ちに損失になる部分ですね。この部分については、世界銀行、IDAがその推計を発表しておりまして、日本については毎年幾らぐらい負担が出てくるかということで、例えば二〇一二年度、一三年、一四年度、IDA16、今回はIDA16ですね、今回増資をお願いしている期間については二億ドルですね。二億ドルということは、二億ドルSDRということは大体三百億円でございますけれども、そういう数字が日本の負担になってくるということでございますので、一年間でいうと百億円ということで、委員がおっしゃったような数字だと思っております。こういう数字は発表されてございます。
#50
○竹谷とし子君 発表はされているというふうにおっしゃられましたけれども、余りこの国会の中でそれが議論されることが金額が大きい割には非常に少ないんじゃないかなというふうに私は問題意識を持っていまして、これは国の現金主義会計の大きな欠点であると思います。
 私は、この国の財務書類、作り始めておられて、だんだんだんだん作成をして発表される時期も早まってこられています。これは財務省の大きな努力をされて、少ない人数でよくぞ作られているなというふうに思っていつも拝見をして、非常に有効に活用をさせていただいておりますけれども、この国の財務書類、ただ残念ながらまだ、特別会計については出ていますけれども国の全体のものというのはまだ完成していない状況でございます、平成二十一年度分についてですね。
 これ、非常に重要だと思うんです。これが出てこなければ、例えばIDAの出資金の損失が幾らかということが国民の目には明らかにならないわけでございますけれども、この国の財務書類、発生主義ベースでの財務書類の位置付けについてどのようにお考えになっているか、財務大臣の御見解を是非伺いたいというふうに思います。
#51
○国務大臣(野田佳彦君) 以前もこの委員会で委員からそういう御質問をいただきました。だんだんと改善はされてきていると思うんです。なお改善方が必要だという御認識だと思います。それはそうだと思いますので、いろんな問題が、財政的な事情がよく分かるような工夫をこれからもしていきたいというふうに思います。
#52
○竹谷とし子君 先進国の多くが既に決算には発生主義・複式簿記会計を導入をされています。日本とドイツが今でも決算に発生主義、適用していないということだったんですけれども、最新の状況を伺いますとドイツも導入を検討しているというふうに伺いました。債務のGDP比率が一番高い、先進国の中で一番高い日本が、明治以来の会計制度をそのまま取っていて時代遅れになっている状況であるというふうに私は思います。
 この発生主義・複式簿記会計の本格的な導入を是非財務省で御検討いただきたい。そのためには、まず会計基準づくりというものの組織を設置していただきたいということを御提案したいと思いますが、いかがでしょうか。
#53
○国務大臣(野田佳彦君) 一つの御提案として受け止めさせていただきたいと思います。
#54
○竹谷とし子君 これ、是非すぐにでも、震災対応と並行しながらでも始められることだと思いますので、是非お願いしたいと思います。
 と申しますのも、債務のGDP比率が先進国の中で一番悪い状況である、一番大きくて悪い状況であるこの日本がこれから長期的な財政再建を進めるに当たって、いずれは国民の皆様の御負担というものをお願いしなければならない時期が来ると思います。そのときに、税金の使われ方、これがきちんと透明化されているという状況でなければ、国民の皆様の納得は得られない、御理解は得られないというふうに私は思います。そのときに初めて会計基準の検討を始めましょうかと言っていたのでは遅いと思います。
 是非とも、すぐにでも、この国の財務書類、今でも本当に御努力されて作ってこられていると思いますけれども、実はこれ会計基準もきちっと検討がなされていないと私は思います。民間企業の会計基準を参考にして作っておられて、かなりの精度はあると思いますけれども、きちんと基準を検討する、財務書類を作る方、そして財務書類を見る方、そして財務書類を監査する方々、その方々が入ってきちんと基準を検討しなければ皆様に使っていただける財務書類とは言えないというふうに私は思いますので、まず基準の検討の会議を、検討委員会というものをつくっていただきたい。重ねてお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#55
○国務大臣(野田佳彦君) 国と地方の長期の債務残高が対GDP比で主要国で最悪の水準であるということは事実でございます。だからこそ、財政健全化を図っていく上では国民の皆様の御理解が必要です。その意味では、分かりやすい財務書類というか諸表を作っていくということは工夫の余地はあると思いますので、先ほど申し上げたとおり、いろんな観点からこれからも工夫していかなければいけないと思いますが、その中の一つの御提案として受け止めさせていただきたいと思います。
#56
○竹谷とし子君 是非お願いいたします。
 続きまして、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。
 金融庁は、金融機関によるコンサルティング機能の発揮の促進というふうにうたっておられますけれども、こちらはどの程度の具体性を持って各金融機関に指導をして浸透していくということをお考えになっていますでしょうか。
#57
○大臣政務官(和田隆志君) 竹谷委員にお答えいたします。
 今おっしゃっていただいたように、今回の期限延長をお願いするに際しましては、引き続き企業の資金繰りを支援するとともに、各企業が健全に経営していただく、また成長していただくためにコンサルティング機能をしっかりと各金融機関に発揮していただきたいというふうに考えています。
 御指摘の具体性としてどんなものがあるのかということでございますが、まず私ども、そういった各金融機関に対します監督指針というものを持っておりますが、そういったものを定めることによって取り組んでいきたいと考えています。その中でも、それぞれ各企業が自分のその業として取り組んでいる中のその経営の方向性、そうしたものを要するに持っているはずでございますが、それをもう一度金融機関と共に歩む姿勢を持ちながら考えていく、課題を持って取り組んでいただくということにしていきたいと考えています。
 それから、今度は課題について、解決策、ソリューションというふうに申しておりますが、そういったものを一緒に設定していく。そして、そのソリューションを実際に資金を出す、資金を受け取るということによって実行していく。さらには、その実行した中身をもう一回見直していって、実際に問題点はなかったかどうかをもう一回振り返る。こういったことをサイクルとして繰り返しながら、企業を更に健全かつ強力な企業に仕立て上げていくということにしっかりと具体策を持って対応してまいりたいと思っています。
#58
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 今のお話は、課題をしっかりと抽出をして、それに対する解決案を企業そして金融機関で話合いをしてその解決策を実行していく、そしてきちんと実行されているかどうかをチェックして次の改善につなげるという、PDCAサイクルをしっかり回していきましょうということのように理解をしたんですけれども、その課題の抽出というのが特に課題を持っている企業ほど自分でできていないということが私の経営コンサルタントとしての経験から推測をしておりますけれども、この課題の抽出、発見ということについて、金融機関はどのように具体的に企業に対して支援をしていくということを想定されているんでしょうか。
#59
○大臣政務官(和田隆志君) 課題をしっかりと自分でとらえられている企業ほど、本来ならばしっかりとした資金計画も立てて、金融機関に対してそういう貸出しを申し出ていただいているはずなんでございますが、そこはいろいろな外部要因もありましてなかなかうまくいってないということもございます。
 金融機関としましては、実際にそのそれぞれ地域で活躍していらっしゃる企業でございますので、その企業がその地域に対してどういった貢献を要するに持つべきだろうかといったことも含めて、本当に企業と共に歩む姿勢を見せながらオペレーションを展開していくことが今の金融機関に求められている姿勢だということまでは申し上げられるんですが、それぞれ個々に、企業ごとに課題は違うと思いますので、日々接しながら考えていくことが金融機関の姿勢であるべきだろうと考えています。
#60
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 企業を育てていくということについて、以前はその金融機関が企業を育てるという、そういう役割、大きな役割を担っていただいていたように私は思うんですけれども、最近は、目利きと言われるような、伸びていく企業を見付けて育てていくというそういう姿勢が失われてきているんじゃないかということを、金融機関の中でもベテランの方々からも伺うことがあるんですけれども、このコンサルティング機能の発揮というのはまさにその目利きを銀行としても育てていくという、その意識の改革、姿勢というものが必要になってくるというふうに思うんですけれども、その点についてはどのように銀行を指導されているんでしょうか。
#61
○大臣政務官(和田隆志君) 委員御指摘のように、企業を育てる視点というのは非常に私も大事だというふうに考えます。
 しかし、また長い歴史の中で、その育てるというのが上から目線になってしまうと、まさに貸す貸さないという話になってしまいますので、やはり金融機関にとりましても、実際に自分の役割を果たそうとすればするほど、各企業の果たすべき役割というものを共に考えるという姿勢が重要じゃないかというふうに思っています。
 ですから、おっしゃるような育てるという意識は非常に大事だと思いながらも、決して上から目線になることなく、パートナーとして歩んでいくということが必要だろうと考えています。
#62
○竹谷とし子君 すごく非常に重要な、パートナーであるという視点って非常に重要だと思うんですけれども、今回のコンサルティング機能の発揮の促進というところで、そういったことが、その姿勢が具体的にうたわれているんでしょうか。
#63
○大臣政務官(和田隆志君) 具体的な表現内容につきましては、法律の審議を今お願いしているところでございますので、成立、施行を待ちまして、しっかりと検討しまして皆様方にお示ししたいと思っています。
#64
○竹谷とし子君 是非、非常に重要な、これは日本の、これから企業を育てていくと言うとまた上から目線という言い方になるかもしれませんけれども、たくさんのいい企業が出てくる、そういう素地をつくるために重要な視点だと思いますので、形式的なものにならずに実質的に本当に企業のためになる、企業の成長のためになるそういうコンサルティング機能というものをお考えいただきますようにお願い申し上げます。
 最後に、これに関しまして金融の円滑化ということで、直接この法律に関することではないんですが、これから復旧復興に当たって非常に大きな資金需要というものが出てくるというふうに思います。
 三月十一日の翌日から、日銀も資金供給や大きな金融緩和、かつてないほどの規模でされているというふうに思いますけれども、これにつきまして、かつてないほどの、例えば資金供給オペレーションにつきましても、日銀の資料によりますと、金融危機のときの最大額が八・一兆円だったと一日、それが今回は三月十四日に二十一・八兆円という過去最大額をされていて、それ以降も多額の資金供給オペレーションをされている。
 またCP、社債等のリスク性資産を中心に資産の買入れを五兆円程度増額しというような、金融緩和と資金供給等の取組をまたなされていますけれども、重要なのはそのお金が資金を必要とする企業又は個人に回っていくことだというふうに思いますけれども、この三月十一日、震災が起こる前から銀行というのはなかなか、幾ら金融緩和をしても個人や企業にお金を貸していないという状況があったと思います。
 こちらの資料では、金融機関の預金及び貸出しの残高というものがあるんですけれども、大手行では貸出しの残高、そして預金の残高、これは預金の残高が上回っておりますけれども、七十七兆円も上回っています。二〇〇一年度には、ほぼ貸出しと預金というのは拮抗していたわけですけれども、今七十七兆円も預金残高が余っている。そして、地域銀行についても六十六兆円。これは、日銀が資金供給や金融緩和をしてもなかなか個人、企業までお金が流れていないということを示すと思います。
 一方で、国債の保有残高というのが大手行では百兆円超えています。地域の銀行でも五十兆円弱、このような状況になっておりますので、この日銀の金融緩和、資金供給というものがきちんと個人、企業、資金を必要とする人に対応していただけるように銀行を指導していただきたいというふうに思っておりますけれども、これについてきちんと必要な方に、当然規律というものは必要になってきますけれども、これからの生活再建、事業の再建のために新たな資金需要があった場合にきちんと銀行が対応をしていくというふうに指導するために、どのような御姿勢で挑まれるおつもりか、金融担当大臣、そして財務大臣に伺いたいと思います。
#65
○委員長(藤田幸久君) では、まず自見担当大臣。
#66
○国務大臣(自見庄三郎君) 今の竹谷委員の御質問は預貸率の問題だと、こう思っております。
 今私も、預金取扱金融機関が預金を預かった分を一体何ぼ貸し出すか、それがどんどんどんどん今も御指摘のように下がってきておりまして、それを需要がないからそうなるんだという御意見を言う方もおられますけれども、やはりそこは経済全体としては私はやっぱり健全じゃないというふうに思っておりますので、そういった意味で、今先生、今からいろんな需要が出てくるというお話がございました。住宅の建て直しだとか、あるいは中小企業の再建、あるいはそういった意味で、あるいは農地、農道の復旧、あるいは必要な公共事業のインフラの再構築といったことでいろいろ資金需要が出てくるわけでございますが、そういった中で、金融庁といたしましても、公的な金融機関を所管している関係省庁ともしっかり連携を取りながら、必要なところに必要なお金が届くというふうな、できるだけの努力はさせていただきたいというふうに思っております。
#67
○国務大臣(野田佳彦君) 私の場合は政府系金融機関でございますけれども、今般の大震災を受けて、中小企業の皆さんからの御相談は相当に窓口で受けております。それぞれの資金需要はいろいろあると思いますけれども、中小企業の皆さんの資金繰りに重大な支障がないよう、個別企業の実情に応じた十分な対応に努めるように要請を行っているところでございまして、民間金融機関を監督する金融庁と、そして金融政策を担当する日銀と緊密に連携を取って対応していきたいというふうに思います。
#68
○竹谷とし子君 今回も様々、金融庁の職員の方が閉店している被災地の店舗に電話をしてくださったり、また中小企業庁の方が現場に赴いて企業からお話を伺ったり、本当に現場に対して入ってくださっているというそういうことを伺って、それこそが今国がやるべきことじゃないかというふうに私は思いました。実際にそうやって動いてくださることの結果というのが出ています、店舗が開き始めたとか。その話を実際に聞いた、それが政策に生かされているとか、そういったことがよく見えます。
 もう是非とも職員の方を現場をよく見ていただくように御指導いただいて、そして今こそ国が一つになって復旧復興のために、日本の再建のために動いていけるように、大切な金融財政部門でございますので、両大臣の御指導をお願い申し上げたいと思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。
#69
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。どうぞよろしくお願いします。
 法案についての質問もいたしますが、まずは、先週の本委員会における私の質問に対する野田大臣の答弁に関して確認をさせていただきたいと思います。
 税と社会保障の一体改革のスケジュールについて三月二十四日の本委員会で野田財務大臣の見解を伺った際、大臣は、四月、六月という与謝野大臣の言ったスケジュール感が政府の基本方針だとおっしゃっておられました。ところが、その翌日、三月二十五日に枝野官房長官は記者会見で、より大きな課題に直面している以上優先順位は変わってくるとして、六月に結論を出す予定であった税と社会保障の一体改革について先送りがあり得るという認識を示しました。そして同日、与謝野経済担当大臣も同じ記者会見で、残念ながら首相、官房長官、関係閣僚は震災対応で追われているとして、政府案の議論も煮詰める方向で作業を進めたいが四月末までのことは約束し難い部分もあると発言をされておられます。昨日の予算委員会では、菅首相までもが当初予定していた六月からの先送りもあり得るという考えを表明されました。
 まずお聞きしたいのは、本委員会での野田財務大臣の答弁の後に急に政府内にそうした話が出てきて、官房長官や与謝野大臣はこうした発言を私が質問した翌日にしたのでしょうか。
#70
○国務大臣(野田佳彦君) 政府の方針は変わっておりません。昨年の末に閣議決定をしたとおりであって、四月に社会保障のあるべき姿をまとめて、六月までにその成案を得て、そしてあわせて税財政の一体改革を進めると、このスケジュールは、閣議決定の変更をしておりませんので、この既定方針どおりでございます。
 認識がですね、総理や官房長官が強調されたのは、やっぱり今回の未曽有の大震災に対する復旧復興が何よりも最優先という優先順位のお話をされたわけで、スケジュールの変更、先送りを示唆されているわけではございませんので、これは整合的であると御理解をいただきたいというふうに思います。
#71
○中西健治君 スケジュールの変更を閣議決定していないから、大臣がおっしゃっていることと官房長官や菅総理がおっしゃっていることが整合的であるというのは、なかなか報道で聞いている限りにおいてはそうは思えないなというふうに思います。
 主要閣僚は、こうした発言をする前に野田財務大臣には相談があったのでしょうか。
#72
○国務大臣(野田佳彦君) 具体的に個別に御発言されたり御答弁されるときに相談があるということではございませんけれども、さっき申し上げたとおり、基本認識は一致しておりまして、復旧復興が最優先の課題である、これは全ての閣僚、一致しています。一方で、この社会保障と税の一体改革も中長期的な課題でありますが、これは先送りできない重要な課題であるということもこれ共通して認識をしています。
#73
○中西健治君 ありがとうございます。
 復旧復興が第一だと、大事だということは、当然私もそう思っております。だからこそ、二十四日の本委員会で私は、復興政策をまずはきちんと策定し、それを踏まえた経済成長、そして経済成長戦略、経済政策をきちんと作った上で中長期的な税と社会保障の議論をすべきであるということを申し上げさせていただきました。それに対して野田財務大臣は何度も、経済戦略と税と社会保障の一体改革は同時並行で検討を行うべきであるとして、同時並行、同時並行ということを繰り返し述べられました。
 六月以降に仮に先送りするというようなことがあったという場合には、野田財務大臣の理屈からすると、経済政策等についても六月以降に先送りするということになってしまいます。一体改革の理屈からするとそういうことになってしまいますけれども、是非そういうことにならないようにしていただきたいなというふうに思っております。
 あともう一点、スケジュールについて、閣議決定では変更はしていませんよということで、基本方針変わっていませんということでしたので、じゃ、改めて確認させていただきます。この四月、六月のスケジュール感は変わらないということでよろしいでしょうか。
#74
○国務大臣(野田佳彦君) これは、与謝野大臣も予算委員会でお話しされましたとおり、各閣僚が復旧復興に全力を尽くす中で、検討会議に全ての閣僚がそろうということはこれは困難になってきたと思います。だけれども、実務的にその議論を進める中で、各省からの意見も意見書として出したり、あるいは政務三役が代わって出席をする等々、引き続きこの検討は続けていくし、スケジュール感は変わりがないということでございます。
#75
○中西健治君 どうもありがとうございます。
 じゃ、四月、六月のスケジュールは変わらないということで私は理解をさせていただきました。
 続きまして、復興財源の地方との分担等について財務大臣にお伺いしたいと思います。
 三月二十二日の予算委員会におきまして財務大臣は、財政が制約になって対策に支障を来すということはないように万全を期していきたいとの発言を繰り返し述べられたことは、被災者や被災企業にとって大きなメッセージになったというふうに私も評価させていただいておりますが、これは総額については十分な資金量の提供を行う方針であるというふうに私自身は理解をさせていただきましたが、一方で、実際の支払段階ということになりますと、国と地方の分担の問題ですとか、地方の中でも県と市町村の分担の問題で個々に調整が必要となって、一々調整していると支払に支障が出るというようなことも考えられるわけでございます。
 まず、瓦れきの問題につきましては全額国の負担ということになったようでございますが、政府として総体的に解決をしていく、そのような方策というのは考えたりしているものでしょうか。
#76
○国務大臣(野田佳彦君) これはやっぱり個別のどういう事業をやるかによって判断していきたいと思うんですけれども、お金がなくて困ったなと、地方、自分たちが負担するんじゃないかなということで何かちゅうちょせざるを得ないような状況にはなるべくならないように、早めのメッセージは出していきたいと思うんです。
 今回も、特に被害の大きいのが岩手、そして宮城、福島でございますよね。そこから被災された皆さんが広域避難的に例えば埼玉県に行く、山形県に行くと。その受け入れた自治体から今度は被災地にいわゆるお金を求めるんですね、要求する。そうすると、出したはいいけど、万全のお金がないことを心配する、受入れの自治体もお金どうなるか心配だと受入れが進まないということがあるので、だからおととい予備費で、これはざっくりでございましたけれども、いわゆる被災三県については予備費でもう既に対応して、年度内にこれを交付することを決めました。
 そういう先見対応というか早めの対応をなるべくやっていきたいというふうに思っています。
#77
○中西健治君 一々国と地方の調整を行わないで済ませるためにも、これは予算委員会でも少し提案させていただいたんですが、復興のための枠組みを考えるに当たって、まあ一気に道州制というところまでは行かないにしても、県という自治体のレベルを超えて総合的な広域開発を担う日本版TVAのような公社機関を創設したらよいのではないかと私は考えております。
 TVAは、皆さん御承知だと思いますけれども、アメリカのニューディール政策で創設されたテネシー川流域開発公社であります。政府が検討しております復興庁はあくまで行政組織だと思いますけれども、私が提唱したいのは、総合的な開発を行う会社というイメージでございます。既存の県の枠を超えて、かつ単純な現状復旧にとどまらない、環境ですとか経済、インフラ、農業、漁業等の分野で強い東北、北関東として再生することが可能となるような仕組みを、ファイナンスを含めて検討したらどうかというふうに考えております。
 このファイナンスのところなんですが、多分資金調達には恐らく政府保証という形が必要になって、ドル債ですとか円債ですとか、そういったもので調達していったらいいのではないか。そして、そうすることによって、赤字国債とは明確に別建てのものとすることで財政規律の透明性にも寄与することができるのではないかというふうに考えております。赤字国債か増税かという議論しか今見当たらないような感じがいたしますけれども、こうしたスキームについて財務大臣の所見をお伺いしたいと思います。
#78
○国務大臣(野田佳彦君) まずは被害の全容を把握して、そしてまず復旧に努めるというところがスタートだと思うんです。これは、既存の組織のフル活用だと思います、まずは。その上で、復興をどうするかということで、今ちょっと復興庁というお話がございましたけれども、関東大震災の後には復興院が、阪神・淡路大震災のときはいわゆる対策本部ができて、そしてそれぞれ復興に向けての司令塔になりました。
 今回の復興に向けては、やっぱり何らかの組織が必要だと思うんです。役所をまとめて、あるいは今もおっしゃったような民間も含めてという考え方もあるかもしれません。あるいは、阪神・淡路のときには一種の提言機関、諮問委員会もつくりました。これは、オールジャパンでやっぱり知恵を出していくということも必要だと思います。そういう体制整備の中の一つの御提言と受け止めさせていただきたいと思います。
#79
○中西健治君 是非、前向きにというか幅広に知恵を集めていただきたいというふうに考えております。
 それでは、中小企業金融円滑化法についてお伺いをいたします。
 大震災の影響が各地に及ぶという状況の下、我々も反対するものではありませんけれども、来年の今ごろも恐らくは延長すべきかどうかという議論をしているのではないかと思うんです。そのためにも、やはりその時点のことも考えて、何点か確認をさせていただきたいというふうに考えております。
 まず一つ目といたしまして、金融機関のいわゆる隠れ不良債権とも言われていますけれども、日銀は昨年の三月の末時点で四兆円を大きく超えるとの試算を行っていますが、こうした指摘に対して金融担当大臣の認識を伺いたいと思います。
#80
○国務大臣(自見庄三郎君) 今、中西議員が御指摘になりました日本銀行の調査レポートや報道で御指摘を受けていることは、いわゆる今先生が言われた隠れ不良債権、問題は承知いたしておりますが、これはいろいろな仮定に基づいて御存じのように計算しておりますし、コメントすることは私からは差し控えたいと思っています。
 しかし、先生御存じのように、ちなみに、中小企業金融円滑化法案の施行に合わせて、御存じのように、金融マニュアルそれから監督指針の改正を行いまして、中小企業向け債権については条件変更を一年以内に、今さっきコンサルタント機能という話が出ましたが、できるだけコンサルタント機能を発揮させていただいて、そういったことも、貸し手と借り手、お互いに協力して、きちっと経営再建計画を策定する見込みがある場合はその策定を一年間猶予することを可能とし、策定までの間は不良債権には相当しないと、もう御存じのように、そうしたところでございまして、何でこういった措置をしたのかというのは、もう先生御存じのように、景気の変動ですね、リーマン・ショックの後、非常に中小企業、特に一時的な景気の悪化、業況の悪化によりまして陥りやすいという中小企業の特性がございますから、そういった特性をより正確に反映させたものであるというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、借り手、貸し手の協議によって中小企業にとってより実効的な経営再建計画ができるということが、貸し手の金融機関にとりましてもやっぱり信用リスクが軽減されるわけでございますから、そういった意味での効果も期待されるものであるというふうにも考えております。
 いずれにいたしましても、この今の隠れ不良債権というものは発生をしないというふうに私は考えております。
#81
○中西健治君 コメントを差し控えるということでしたし、発生をしないという方向でということでしたが、実際問題は幾らかは当然発生していくということになりますので、金融庁としてはそこのところはやはり警戒的に見ておく必要があるのであろうということを申し上げさせていただきます。
 そしてもう一つ、金融庁としては条件変更を二度三度と要請している融資先が全体のどれぐらいに当たっているのかということを把握しているのかどうか、そして、そのうち実際に経営再建計画を策定した融資先はどれぐらいあるのかということをお聞きしたいと思います。これをお聞きするのは、来年我々が判断するときにそうしたデータが必要なんじゃないかなと思うからこれを御質問します。
#82
○大臣政務官(和田隆志君) 中西委員の御指摘を踏まえまして御答弁させていただきます。
 まず、今回延長をお願いするに当たりまして、そういった問題意識、私自身も共有させていただきます。
 まず御報告の部分ですが、この一年間というか二十二年末までですね、法施行以降、そこまでで要するに貸付条件の変更等のお申込は全部で約三十七万件ございました。三十四社、三十四金融機関のサンプリング調査ということをちょっとお断りしておかなければなりません。それを前提に、今申し上げたとおり、約三十七万件ほどございました。そして、再リスケ等を要するにお願いしてこられた件数が約十三万件ほど、そういった意味では全体の三五%ほどということになります。
 私ども、この何度か要するに条件変更を申請される方々の実情というのをもっとしっかり把握する必要があると思っていますが、一つ付加的に御答弁申し上げれば、金融機関と企業との関係におきましても、本来ならばしっかりとした経営計画を立てて、一年以上のリスケを考えていくということもあるべき方向だと思うんですが、やはり状況が刻々と変化していく中で、企業と金融機関とで相互に話し合った上、三か月だけの条件変更とか六か月だけの条件変更にして、さらにまた随時細かく見直していくという姿勢も持っていただいているところで、そういったことは私どもはそれはよろしいのではないかと思っている次第でございます。
 それを前提に、後半部分のお問合せでございますが、その再リスケを要請された方々の中で経営再建計画をどの程度策定しているかということについては、残念ながらその部分についてはデータを持っておりません。しかし、経営再建計画を立てることに企業と金融機関との間で申し合わせておった中では約八割が策定しているというふうに報告を受けています。
 以上でございます。
#83
○中西健治君 経営再建計画があって、それでも二度三度リピートしなければならないということですと、その経営再建計画自体が実効性のあるものだったかどうかということが問われるということになりますので、そこはやはり見ておいていただいた方がいいんじゃないかなというふうに考えております。
 あと、今のサンプリング調査というお話でしたが、来年我々が判断するときには震災の影響ということも加味しなければいけないので、大変難しい判断ということにもなりかねないということですので、サンプリングももっと数を多くしなければいけないのではないかなというふうに思います。三五%が二度三度ということでございましたが、報道機関によれば三分の二という数字なんかも出てきておりますし、ですので、広くやる必要があるのではないかなと私自身は思います。金融機関の事務負担は軽減しなきゃいけないというのもよく分かるんですが、二度目ですか、三度目ですかということをチェックさせればいいというようなことですから、それはやり得るのではないかというふうに考えております。
 そして、最後の質問になりますが、この円滑化法の延長が期限を迎えたとき、来年なのかいつか分かりませんが、そのときには、自見大臣が先ほどおっしゃられた、二〇〇九年十二月に改定した金融検査マニュアルを再度元に戻す、そのようなことはあり得るのでしょうか。
#84
○国務大臣(自見庄三郎君) お答えをいたします。
   〔委員長退席、理事大久保勉君着席〕
 今先生申し上げましたように、二〇〇九年十二月の金融検査マニュアルを、御指摘のとおり、不良債権の規定、今さっき私が答弁申しました部分まで含め、恒久的な措置として行ったものでございまして、中小企業円滑化法案が延長された後の期間、これは具体的には二〇一二年の三月末到来後も、この二〇〇九年十二月の改定以前の金融検査、またマニュアルに戻すことは考えておりません。
#85
○中西健治君 法律とはもう別個のもので、恒久的に検査マニュアルはもう変えたということで理解いたしましたが、そうなってまいりますと、実際にこの検査マニュアルの妥当性をやはり検証するときが必要になってくるのではないかなと思います。
 先ほど来、実効性のある経営再建計画について言及させていただきましたけれども、本当に実効性あるというものがどういうものなのかということをやはり検証する必要があるだろう。さらに、二度、三度ということになっていいのであれば、実際の本当に経営計画がしっかり見られているのかどうか、ひょっとしたらスルーされているだけなんではないか、そんなようなこともあるので、そこは金融庁として是非見ていただきたいと考えております。
 私の質問、終わらせていただきます。
    ─────────────
#86
○理事(大久保勉君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として田城郁君が選任されました。
    ─────────────
#87
○大門実紀史君 大門でございます。
 まず、法案に対する態度を先に表明しておきたいと思いますが、関税は、賛成できる部分もございますけれども、加工再輸入減税制度など、現場の中小零細業者から困るという声もありますし、幾つか問題点がありますので、反対ということでございます。
 次に、出資と増資ですけれども、IDAなど世銀グループへの出資は賛成でございますが、IMFへの増資なんですけれども、元々この委員会でも議論ございましたが、IMFの果たしてきた役割というのは、決して国際的にも、問題があるという指摘がまだあるわけでございます。ましてや、日本がこの大震災で国際的に支援を要請しているときにこういうものをこちらから出資する、増資するというのは大変ちぐはぐになってきているという点で、しばらくは待ってもらいたいというようなことを言うのが普通ではないかということと、先ほど正確な説明はございませんでしたけれども、これは外為特会の活用になっております。外為特会については大変いろいろな問題点がありますので、その点も含めてIMFへの増資という点でこれは反対せざるを得ないという点でございます。
 金融円滑化法案は、現場の中小企業は大変助かっているという声がありますので、これは当然、延長に賛成ということでございます。
 ついでに言っておきますけれども、後で提案されますが、このときにつなぎの法案なんですけど、混乱回避という点、中身はともかく、その点では趣旨は分かるんですが、これがつなぎということで延ばされますと、例の研究開発減税というのがございまして、これはほとんど大きな企業ばっかり恩恵を受けて、まあ言ってみれば、法人税減税をなかなかやりにくかったときに違う形で減税してあげようということで行われたことでございますし、これで研究水準が上がったわけでも何でもなくて、巡り巡って内部にため込まれたわけでございますから、これが執行されてしまいますので、そういう点から、通常なら賛成ということもあり得たんですけれども、つなぎについては反対をさせていただきます。
 以上申し上げた上で、大震災の被災者救済について質問をいたしますけれども、今日は、是非御答弁なさる方もちょっとイメージをしてもらいたいんですけど、これは被災地を見ないと分からないかも分かりませんけれども、今日申し上げたいのは、家もお店も事業所もあの津波で丸ごとなくなった方々の、その方々のことについてちょっと絞ってお話をしたいと思いますが、どうも国会の議論はそこに追い付いていないと。従来の、まあ櫻井さんは見てこられたから分かると思いますけれども、どうも従来の延長線上でできるだけのことをしてあげようみたいな、そんな議論が続いているんではないかと思っております。
 まず、この家も財産も失った方々の納税義務について伺いますけれども、もちろん今、税金の納税の猶予ということが必要だということで様々な措置がとられるようになってきておりますし、これは急いで周知徹底を図ってもらいたいんですけれども、先ほど言いましたように、家とか事業所とかお店とか畑などを丸ごと、丸ごと財産を失った人が何万人もおられるわけでございます。当面納税猶予となっても、後で納められる見通しは何もございません。いずれ滞納ということに時間の問題でなっていくというふうに思われますし、特に被災地の中小企業などは、元々震災前から、この委員会でも取り上げてきましたけれども、滞納を抱えている中小企業、中小業者が物すごい数いたわけですよね。被災地にもおられるわけでございます。この税の滞納を抱えた人も、既に、そういう方々がこの震災に遭った、丸ごと店も事業所も失ったと、こういう事態になっているわけですけれども、こういう方々に対して、滞納処分といいますか、更に責め立てるというようなことはまさかないと思いますけれども、その点をちょっと確認したいんですが、いかがですか。
#88
○国務大臣(野田佳彦君) 今般の震災により被害を受けた滞納者に対する滞納整理に当たりましては、被災状況を的確に把握した上で納税の猶予や換価の猶予などの納税緩和制度を適切に運用する必要があると考えております。
 また、納税緩和制度にはこのほかに滞納処分の停止があり、滞納処分を執行することができる財産がないとき、滞納処分を執行することによってその生活を著しく逼迫させるおそれがあるとき、滞納者の所在及び滞納処分を執行することができる財産が共に不明であるときのいずれかに該当するときにこういう措置をとることができるということになっていますが、いずれにしても、今般の震災により被害を受けられた納税者に対しては、その置かれた状況と、そして心情にも十分配意しながら適切に対応する必要があるというふうに思います。
#89
○大門実紀史君 執行停止というふうに恐らくなると思うんですけれども、その後はどうなるのか、執行停止のままずっと続くのか、どうなっていくのか、ちょっと説明してください。
#90
○政府参考人(田中一穂君) 国税通則法の百五十三条第四項でございますけれども、今申し上げましたような滞納処分の停止ということがされた場合におきまして、その停止後に納税者の納付資金が回復しないときは、原則としまして三年後に国税の納付義務が消滅するということになります。
#91
○大門実紀史君 要するに、チャラになるということでございますね。
 被災地の方々はまだこういうことも知らずに、ひょっとしたら家も何もお店もなくなったのに、更に請求されて処分を受けるとか、責め立てられるんじゃないかという不安が現実に広がっておりますので、是非、もう調べれば分かるわけですから、そういう方々に対して、今もおっしゃいました滞納処分の執行停止、これは通知することになっておりますから、もうおたくは安心してくださいと、不安がらなくていいという通知を早く出してほしいと思いますが、いかがですか。
#92
○政府参考人(田中一穂君) 現場の被災状況等を的確に把握しまして、滞納処分の停止の要件に該当する場合には速やかに停止措置を行うということにしたいと思っております。
#93
○大門実紀史君 是非お願いします。
 それと、国税庁のホームページには災害等に遭ったときというお知らせのところがあるんですけれども、そこには納税猶予とかのことは書いてあるんですけれども、今おっしゃいました滞納処分の執行停止については一切載っておりません。これがここに書いてあれば、インターネットを見られる人は見て安心するわけですけれども、なぜこういうところに載っけないのか。やっぱり、こういう事態ですから、早くこういうホームページにも載っけて周知徹底を図ってほしいと思いますが、これはちょっと、大臣、いかがですか。
#94
○国務大臣(野田佳彦君) 今般の震災により被害を受けた納税者の中には、先ほど来委員が御指摘をされたように、納税緩和制度の適用を受けられる方が多分たくさん、相当にいらっしゃるだろうというふうに思います。
 したがいまして、滞納処分の停止を含めた納税緩和制度についてホームページ等で適切な広報、周知を努めていきたいと考えております。
#95
○大門実紀史君 ありがとうございました。
 次は、借金の問題なんですけれども、今申し上げたような、お店とか事業所とか丸ごとなくした中小業者の方々、中小企業というのは常に借金しながら営業してきておりますから、今回の事態で家もお店も事業所もなくなって、残ったのは借金だけという事態に今なっているわけでございます。その借金を返せと言われても、お店とか事業所とかありませんから、返す手段も手だてもないわけでございます。
 こういう方々の借金の返済というのは、自見大臣、そもそもどうしたらいいんですか。
#96
○国務大臣(自見庄三郎君) 大変、大門先生から深刻な御質問だと思います。実際、もう中小企業の敷地も建物も全部なくなったというふうなことを我々見ておりますし、昨日も東北財務局長から直接そういう報告を受けました。
   〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕
 そういった中で、やはり、私は金融を預からせていただいて、今民間金融機関の基本的に責任者でございますから、政策金融機関ですね、そのようなところをしっかり大臣と関連を取りながら、そして同時に、できるだけ金融円滑化法案、御党は賛成いただけるということで大変有り難いんでございますけれども、これはもう条件の変更、あるいはいろいろきちっと前向きにやってくれということもお願いいたしておりますし、またコンサルタント機能をしっかりやってくれというふうなことをやっておりますので、そういったことをまず一つのステップとして、この中小企業金融円滑化法案をしっかり成立するようにお願いしたいと思っております。
#97
○大門実紀史君 東北の財務局長の話程度だから、そんな認識じゃないかと思うんです。
 要するに、もうなくなっちゃっているんですよ、町が。宮城でいえば、若林区見てきましたけど、もう泥の海なんです。何もないんです。そんな条件変更とか、返済猶予とか、リスケとか、そんな話じゃないんですよ。もう事業手段がないわけです。
 だから、私は、これはもう大変な事態でございますから、未曽有の事態でございますので、もう真剣に、真剣にですよ、今までにないことでございますが、債務免除と。さっき、税金はチャラになるわけですね、税金の考え方はね。もう財産なくした人についていえば債務免除ということも今回視野に入れなきゃいけないと、そういう事態だというふうに思うんですけれども、現場を知っていらっしゃる櫻井副大臣、いかがですか。
#98
○副大臣(櫻井充君) 済みません、急な御質問なので。
 まず、一つの考え方からすると、大門先生、これ、例えば三年とか五年とか、まず一つは、思い切った条件変更なりをやるというのはこれは一つの考え方なんではないのかと思っているんです。というのは、債務免除をしてもらえれば本当に有り難いと思うんですが、それで銀行がもつのかという話になってまいります。ですから、銀行がもたないとなると公的資金を入れるということになって、これをどういう入れ方にするのかということになる。であるとすると、国が全額借金の肩代わりをするかという話になると、それはなかなか難しい話ではないのかと思っているんです。
 先ほど、いろいろ条件変更のところで御議論ありましたけれども、要するに、三か月や半年程度の条件変更しかできないから、返済ができなくなって再度リスケをしなきゃいけないということになっているので、この際、長期間の、例えば生活再建の支援の貸付けなども五年ほど据え置くという期間がありますから、まず、当座そういったことを行っていくと、大胆なことを行っていかないと何ともならないのではないのかと思っています。
 現存債務が重いからといって、公的金融機関から融資の制度もありますが、結果的にはこれはまた借金が膨らんでいくというだけの話になりますので、まずは現存債務については大胆な条件変更を行い、それから、支払についてどうしても必要な分についてだけ融資を受けられるようなシステムにするべきだと思っているんです。
 もう一つ、サラリーマンの皆さんにとっては、雇用調整助成金などが条件緩和されていますので、この点については、サラリーマンの皆さんはある一定額の収入を得ることが可能になってきております。問題は事業主でして、この方々に対して所得の補償をどうしていくのかというのだけは最終的に今の国の制度では残ってしまいますので、そこら辺のことについて検討しなければいけないんではないかと思っています。
 それから、再建についてですけれども、現在検討させていただいているのは、もう面的に再生をしなければいけないと。個人に対して今までは災害復興のときに個人の資産を増やすようなことについて国が応援することはできないという話になっていましたが、そういうことではなくて、面全体を再生するんだというところで、何とか中小企業の方々を中心としてもう一度起業ができるように、それから漁業や農業の方々も再生できるようなことを考えていかなければいけないんではないかと、そのように思っておるところでございます。
#99
○大門実紀史君 いろんな重要なことを言われましたけれども、本当にそれをやっぱり特別立法というか今までにないスキームでやらなければいけないと。必ずしもその債務全部をチャラにするだけじゃなくて、債務も減らして、そして今言ったいろんな補償で生活できるようにして立ち直ってもらうといういろんな方法あると思うんですけれども、少なくとも、ただの条件変更とか返済猶予とか、そんなレベルじゃないということを是非当局は知ってもらいたいなというふうに思います。
 櫻井さんからいろいろアイデアも含めて積極的な提案ありましたけれども、野田大臣、是非、これはもう今までにない事態でございますので、いろんなスキームを考えて、とにかく財産も何もなくなっちゃったわけですから今までの延長で考えるんじゃなくて、先ほど櫻井さん重要なこと言われましたけれども、個人の資産に対して支援なんかできないというのは阪神大震災でもありましたけれども、例えばそれを公的なインフラの中で再生することによって助けてあげるとか、やり方いろいろあると思うんですよね。とにかくその従来の枠の話ばっかりがあるんですけれども、そうではない、特別のスキーム、特別立法を考えていくと、いろんな知恵を集めてね、この中小業者を立ち直させるためにですね。
 もう一つお願いしたいのは、そのことと、その点でいくと従来の枠組みだなと思うのは、日本公庫が災害復旧貸付けというのを出しているんですけれども、これ利息取るんですよ。もうこんなんじゃないんですよね。阪神大震災のときだって、県と市が無利子で長期貸付けやったんです、この一からスタートする人たちにね。こんなことやっていたら駄目なんですよ。これもう従来の延長の話なんですね。そういう新たなスキームと、こういう従来の延長じゃないように考え直してもらうという点で、野田大臣、いかがでしょうか。
#100
○国務大臣(野田佳彦君) 大門委員の御指摘のとおり、これ災害復旧貸付け制度を適用させていただいております。特に被害が著しい場合は金利の優遇措置をとっているということです。それでは不十分だというお考えでしょうけれども、現行制度ではそういう形になっておりまして、また中小企業者からの返済相談については個別の状況を踏まえて対応させていただいております。
 これからいろいろ本当にまさにいろんな声が出てくると思いますが、被災地の全体像をしっかり把握した中で適切な対応をしていきたいというふうに思います。
 ちなみに、先ほど返済猶予と債務免除の議論がありました。阪神・淡路の際は、やっぱりそれを検証してみると返済猶予なんですね。免除まで行っていません。こういう事例と今回どういう違いがあるのか。まあ、確かに規模は大きいです。そういうことも含めながら検討させていただきたいというふうに思います。
#101
○大門実紀史君 全然違いますのでね。阪神・淡路も大変でしたけれども、全然、周りが支援できるような震災と、全部が壊れてしまった今回と違いますので、よく考えてもらいたいと思います。
 最後に、私、資料をお配りいたしましたけれども、原子力損害賠償制度を予算委員会で取り上げてまいりまして、これは要するに、家や店とか事業所がなくなった人の話ではなくて、原発の放射能汚染の避難地域とか何かでそこから避難しなきゃいけなくなったところの話でございます。
 これは営業被害にも損害賠償されることになっておりますが、今までの予算委員会で取り上げたのは農業の場合、これも損害賠償されますけれども時間が掛かるということで、その間どうするかという点は農水省が立替払をするということまで踏み出してくれるようになりました。労働者の賃金の場合は、厚労省が雇用保険の特例で失業給付をすると、これも踏み出すことになりました。
 問題は、この放射能汚染が来るということで避難を指定された地域にあるお店とか事業所は事実上営業できません。そういうところの営業損害について、先ほど申し上げたように、この損害賠償制度では、後から補償されることにはなっております。しかし、それまでの間、中小業者はどうしていいかと、商店の方はどうしていいかということになって収入が減ってしまいます。これを取りあえず何とか政府の特例措置で収入を補填してあげることが必要なわけですね。農業はやりました。労働者の賃金もやりました。残るのは中小企業だけなんです。
 これは具体的に考えますと、ここはやっぱり公庫の出番じゃないかと。単純なつなぎ融資とかじゃなくて、これは立替払をやるという前提で農水省も厚労省もやっているわけですから、何らかの、担保にするのは、むしろ請求するのは当然という前提での何らかの資金手当てが必要じゃないかと。これは是非、残るのはこの部分だけですので、踏み出していただきたいと思いますが、財務大臣、いかがでしょうか。
#102
○国務大臣(野田佳彦君) 原賠法での対応というのはまさにこれからいわゆる被害の判定を、基本方針を出す委員会が立ち上がらないとこれはなかなか確定しません。おっしゃるとおり、これ確定するまでに時間が掛かる分、まあ農水省はちょっとやや先行的な動きが出ました。働いている皆さんについての対応も出てきております。
 これは、今おっしゃったように、中小企業者含めて全体的にパッケージで考えなきゃいけないと思っておりますので、特出しでどこかだけ対応するというんじゃなくて、これバランスよくやっぱり被害を受けられているところについてはきちっと対応するように、中小企業についての対応も、政策金融も含めて様々な検討をさせていただきたいというふうに思います。
#103
○大門実紀史君 もう終わりますが、今おっしゃったとおりだと私思っています。農水省が農業だけじゃなくて営業被害全体に対して先へ進んだわけですから、是非、今言われたように、全体の営業被害についてまとめて手当てをするという点を検討していただきたいと思います。
 ありがとうございました。終わります。
#104
○委員長(藤田幸久君) 大門実紀史君の質問を終わるに当たりまして、国税庁の田中次長の方から訂正発言を求められておりますので。
#105
○政府参考人(田中一穂君) 済みません。
 先ほど答弁の中で国税通則法百五十三条と申し上げましたが、国税徴収法百五十三条に訂正させていただきます。
#106
○中山恭子君 たちあがれ日本・新党改革の中山恭子でございます。
 大震災から半月余りたちました。この震災では二万名を超える死者、行方不明者が出ており、福島原子力発電所の安全の回復もめどが立っていない状況です。今、大門先生からもお話がありましたが、これまでの災害の被害とは全く違う状況が出ておりますので、まさに地面をつくるというところからいろいろのことを考えていただきたいと思っています。
 そして、経済面での影響は被災地域のみならず全国に及ぶものと考えています。被災地域の金融機関にとりましては、融資の不良債権化というだけではなく金融機関そのものが、支店がなくなってしまっているとか、大きな被害を受けていると思っています。金融機能自体の低下も懸念されるところでございます。これも今、大門委員からもお話がありましたが、中小企業の心配も当然でございますが、金融機関そのものの被害について、この震災による被害について、地銀、信金、信組など、しっかりした状況になっているのか、立ち直れるのか、その辺りを、何というんでしょう、具体的なデータはまだないと思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#107
○国務大臣(自見庄三郎君) 中山委員にお答えをいたします。
 今回の震災、津波でございまして、直接大きな被害を受けた人また地域もございますが、また地域の中小企業、直接的にも間接的にも非常に大きな影響を受けておりまして、特に今先生、金融機関についてどういった状況かということでございますが、三月十一日の日でございますが、日本銀行総裁と私の名前で民間金融機関の方にまず、金曜日でございましたから、普通は土曜日、日曜日はお休みでございますが、是非金融機関の窓口を開けてくれというお願いを強くさせていただきまして、そしてもう津波で預金証書をなくした方もおられますし、判もなくした方もおられますからね、そういった方でも、少なくとも、この前も申し上げましたように、氏名、それから住所、生年月日、電話番号、それだけで本人確認にしていいというようなことも指導させていただきまして、そういった中で、今、東北地方また茨城県を入れて七十二金融機関がございまして、約二千七百の地域銀行の本店それからいろんな金融機関、今先生が言われた信金、信組を入れて二千七百の金融機関の営業所もあるわけでございますが、これ、土曜日、日曜日も協力していただきまして、金融機関には自分の家族も行方不明になっていると、そういった方もたくさんおられたわけでございますけれども、それを乗り越えて、金融機関の公共性、公益性を考えていただきまして、店、窓口を開けていただいた、あるいはそういった金融の仲介機能を果たそうということをやっていただきまして、私は本当に担当大臣として心から敬意を表したいと、こう思っておりますし、また感謝もいたしております。
 今、実は約七十二の金融機関で二千七百ということで申しましたが、大変またそれから努力していただきまして、今、三月二十九日現在では、今閉まっている関係金融機関が営業所あるいは支店を入れて百七十でございまして、そのうち六つの金融機関が実は本社機能をなくしておりまして、そしてその支店に本社機能を移していると、そういう状況にございます。今さっき、土曜日、日曜日も地域銀行の本店あるいは支店、あるいはいろんな信金、信組の本店、支店を開けていただいたということでございますが、ATMだけを利用するというようなところも中にはございまして、全部窓口が開いておったわけじゃないんですけれども、私はあの未曽有の災害の中では最大限の努力をしていただけたというふうに感謝をいたしております。
#108
○中山恭子君 やはり、地域の経済にとりまして金融機関そのものが健全であるということが非常に重要なことでございますので、その点についても注意深く見ていっていただきたいと思っております。
 金融円滑化法につきましては、中小企業の資金繰りに大きな効果があったと私自身は考えております。全国の企業倒産件数、それから不良債権比率というものはどのような状況でしょうか。
#109
○大臣政務官(和田隆志君) 今の御質疑にありましたとおり、中小企業の被災状況、それから被災された中小企業だけじゃなくて、そこの企業とお取引のある全国の中小企業、こうした方々がかなり苦境に立たれることが想定されます。
 そのため、今回御審議をお願いしております金融円滑化法の趣旨をある程度徹底していただきたいという要請を、大臣の御答弁にありましたとおり、させていただいたところでございますが、今までもいろんな御審議の中で御答弁申し上げてきたんですが、そういう直接的な被害に遭った企業だけじゃなくて間接的な被害に遭われた中小企業の資金繰りにも資するために今回この期限を延長していただき、しかし、それらの企業の皆様方を全部対象にしながら経営再建計画をしっかりと共に歩みながら立てていくということによりまして、今委員お尋ねの不良債権化を防いでいくという方針を取っているところでございます。
#110
○中山恭子君 企業の経営状況がしっかりしてくるということに役立つというのはもう大前提のことだと思いますので、そこから外れるようなモラルハザードなどは注意深く見ていただきたいと思っております。
 ただ、私自身は、この貸付条件など、これまで、それから不良債権と認定する考え方というものが、どちらかというとグローバリズムの下で日本的なものというのが、日本の社会が持っている独特の価値というものをほとんど想定していない、又は入れていない、考慮されていないというような状況があると考えておりますものですから、例えば企業と金融機関との信頼とか、それからやる気があるといったようなことをある程度評価して貸付条件に入れていくという、この形というのは日本独特のものかもしれませんが、大いに活用して生かしていっていいんだと考えておりまして、この金融機能円滑化法の、何ていうんですか、これをてこにして、日本の中小企業は金融機関との緊密な連携と信頼に基づいて経営を再建できるんだというようなそのあかしであるということが証明されてくるといいなと考えておりますが、いかがでしょうか。
#111
○大臣政務官(和田隆志君) 私も今お伺いしておりまして、委員の御指摘どおりだと思っています。
 日本の企業には、しっかりと私たち自負心を持っていた方がよいと思いますが、技術力もありやる気もあるというふうに思っています。そうしたところを前提に、今回お願いしております金融円滑化法を延長していただければ、先ほど御答弁申し上げましたが、コンサルティング機能を発揮するという中に、ただ単に現在やっていらっしゃる業態を再建するというだけの経営再建計画ではなくて、やる気と技術力を生かしていただいて新しい業態に転換していただくとか、新規に事業を始めていただくとか、将来に向けた付加価値の高いところに踏み出していただくための再建計画も一緒にお立てしていただきたいということを申し上げていくつもりでございます。
#112
○中山恭子君 是非これまでの、何ていうんですか、固まった考えだけではなくて、そういったことも考えに入れて対応していただきたいと考えております。
 関税定率法の一部改正にかかわることと関連してですが、税関について、税関というのは、もう御承知のとおり、港に置かれていると。それから、今回は仙台空港も水没してしまったということで、税関体制そのものが大きな打撃を受けているのではないかと心配しておりますが、いかがでしょうか。
#113
○政府参考人(柴生田敦夫君) 今回の震災における税関の被害につきましては、岩手県、宮城県、福島県を中心とする被災地域の税関職員は既に無事であるということを確認しておりますが、一方で被災地域の庁舎につきましては、津波により一時水没するとの被害も生じているところでございます。
 こういう中、いずれにせよ国民の安全、安心の確保は政府の重要な責務であるということから、不正薬物、銃砲等の社会悪物品、テロ関連物資、知的財産侵害物品等々、水際取締りの強化に取り組むとともに、適正な課税の確保等最大限努力をしている状況でございます。
#114
○中山恭子君 全国的に他の税関からの物資の移動なども行われているというふうに聞いておりますので、税関職員が元気を出して、この地域の救援などにも大いに力を貸していただきたいと思っております。
 税関が今大変忙しくなっているということは伺っております。今おっしゃられたような項目で、作業が非常に増大して膨大な作業になっているということも理解しております。また、その中でも麻薬の取締りについての動向はいかがでしょうか。
#115
○政府参考人(柴生田敦夫君) 御指摘になりました、特に不正薬物につきましても近年非常に増大しておりまして、特に平成二十二年におきましては、航空機旅客による覚醒剤が特に増えておりまして、摘発件数百十九件、押収が二百三十五キログラムと、非常に大きく増えておりますが、こういう面も含めまして、この分野の社会悪物品については最大限、水際取締りの強化に取り組んでいるところでございます。
#116
○中山恭子君 日本の中で、心配しておりますのは、若者たちの間で麻薬が蔓延してきていると、蔓延とまでいかないかもしれませんが、非常に広がっているという報道など目にしますので、是非、この麻薬の取締りについてはこれまでも随分やっていただいていると思いますが、力を入れていただきたいと思っています。
 麻薬取締りに当たりまして、随分昔ですが、成田税関支署長をしておりますときに、アメリカと連携を取っておりました。そのとき、アメリカの税関長の方がおっしゃっていましたのは、アメリカで当時麻薬が本当に大変な勢いで蔓延しておりました。そのとき、税関の方が言っていましたのは、税関では暴力団系の麻薬のかさの大きなものを中心に取締りを行ったと。だけど、要は小さいものがたくさん入ってくるということで蔓延したという話がありました。
 当時、日本では一グラム又は〇・何グラムといった麻薬についてもこれを挙げた税関職員は非常に高く評価されるといった形で小さな麻薬の取締りを、大きなのはもちろんですけれども、小さいものについてもおろそかにせずに取り締まろうという方針で進めておりました。アメリカはその点について、大変、その方針がアメリカになかったことが失敗だったというような話をしておりました。
 是非、これ今麻薬が件数も非常に増えて、今のお話ですと増えているようでございますので、小さいものも含めて、きちんとした取締りを引き続き行っていってほしいと思っています。この麻薬の問題、それから知的財産保護のための取締りというのも今相当多くなってきていると考えています。また、核関連物資の輸出面ですけれども、これについても注意を払わなければいけない、作業が非常に専門的な分野にも及んでいるかと思いますし、量的にも増えていると思います。
 税関職員の研修等で質を上げると同時に、やはり何といっても税関職員の数をしっかり増やしていくということも大切なことだと思っておりますので、その辺りについてもしっかりした主張をしていただけたらと考えております。お答えは特にはなくてよろしいんでしょうか。
 IMFの件に関しまして、私自身はIMFのこの表といいましょうかシェアを見まして、もちろん開発途上国の動きに配慮するものであるということは聞いていますが、やはり中国のシェアが大きくなっているなというのが非常に驚きといいましょうか、実感としてあります。
 一点、IMF関連で、人の動きについて一言申し上げたいと思っています。IMFだけではなくて世銀等の国際機関全体に言えることだと思いますが、日本人の職員数が非常に少ない、よく言われていることでございます。例えばIMFにおける日本人職員数というのは現在どのくらいのものか、つかんでいらっしゃいますでしょうか。
#117
○国務大臣(野田佳彦君) IMFの中で日本人職員は五十名おりまして、シェアとしては二・五%でございます。
#118
○中山恭子君 出資額のシェア分だけ要求、埋めていくというようなことも考えないといけないと思うんですが、ただシェア分だけというものではなくて、IMFの仕事そのもの、国際金融の安定を維持する、保持していくという作業について、私自身IMFで見ておりました経験から、日本人が持っている公平で中立的な仕事のやり方というものがIMFの中で大変高く評価されているということを是非知っておいていただきたいと考えています。
 IMFでは、それから、国際金融の安定だけではなくて、それぞれの国の経済審査を行っております。途上国の経済審査を行うに当たって、日本の経験を踏まえた日本人のIMF職員というのが途上国からも大変信頼され、頼りにされているという状況がございます。
 是非こういった経済国際機関に日本人職員を増加させていくという努力をお願いしたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
#119
○国務大臣(野田佳彦君) IMFの幹部の方に聞いても、また世銀もそうなんですが、とても日本人の職員に対する評価、高いんです。中山先生もかつてIMFに出向されていたということでございますが、歴代のそういう皆さんの評価は物すごく高いです。
 ですから、出資額に見合うように人的貢献できるように、幹部の皆さんに会うたびに日本人の職員を増やすように私も財務省の幹部も常にお話しさせていただいておりますし、今は我が国、リクルートミッションを派遣をして様々な日本人を採用しようという動きも活発になってまいりました。これからも引き続き努力していきたいというふうに思います。
#120
○中山恭子君 是非、大変な時期ですけれども、そういった面についても御尽力いただきたいと思っています。
 ありがとうございました。
#121
○委員長(藤田幸久君) 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより三案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、関税定率法等の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#122
○委員長(藤田幸久君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、佐藤ゆかりさんから発言を求められておりますので、これを許します。佐藤ゆかりさん。
#123
○佐藤ゆかり君 私は、ただいま可決されました関税定率法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党及びたちあがれ日本・新党改革の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 平成二十三年東北地方太平洋沖地震による被害が広範囲にわたり大規模に発生していることにかんがみ、多大な被害を受けた地域における関税を始めとする国税の申告・納付等の期限の延長については、被災者の状況に十分配慮して行うとともに、地震の被害に対応した税関手続の簡素化等により、迅速かつ円滑な通関が行われるよう、柔軟な対応に努めること。
 一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響を十分に配慮しつつ、調和ある対外経済関係の強化及び国民生活の安定・向上に寄与するよう努めること。
 一 最近におけるグローバル化の進展等に伴い税関業務が増大し、複雑化する中で、適正かつ迅速な税関業務の実現を図るため、税関職員の定員の確保、高度な専門知識を要する職務に従事する税関職員の処遇改善、機構の充実及び職場環境の整備等に特段の努力を払うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#124
○委員長(藤田幸久君) ただいま佐藤さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#125
○委員長(藤田幸久君) 全会一致と認めます。よって、佐藤さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、野田財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。野田財務大臣。
#126
○国務大臣(野田佳彦君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。
#127
○委員長(藤田幸久君) 次に、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律等の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#128
○委員長(藤田幸久君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#129
○委員長(藤田幸久君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、佐藤ゆかりさんから発言を求められておりますので、これを許します。佐藤ゆかりさん。
#130
○佐藤ゆかり君 私は、ただいま可決されました中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党、日本共産党及びたちあがれ日本・新党改革の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 平成二十三年東北地方太平洋沖地震に係る災害に対する金融上の措置については、引き続き迅速かつ弾力的な対応が行われるよう特段の配慮を払うとともに、今後の復旧・復興、被災者の生活・事業の再建に向けた資金需要に適切にこたえる対策を講ずること。
 一 震災前にあっても、中小企業者等の業況及び資金繰りが、改善しつつあるものの依然厳しい状況にあることにかんがみ、期限延長後においても、金融検査及び監督の適切な運用と、政策金融及び信用保証制度の充実等に努めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#131
○委員長(藤田幸久君) ただいま佐藤さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#132
○委員長(藤田幸久君) 全会一致と認めます。よって、佐藤さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、自見内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。自見内閣府特命担当大臣。
#133
○国務大臣(自見庄三郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえて配意してまいりたいと存じております。
#134
○委員長(藤田幸久君) なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#135
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#136
○委員長(藤田幸久君) 国民生活等の混乱を回避するための租税特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、発議者衆議院議員野田毅君から趣旨説明を聴取いたします。野田毅君。
#137
○衆議院議員(野田毅君) ただいま議題となりました国民生活等の混乱を回避するための租税特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び内容について御説明申し上げます。
 まず、本法律案の趣旨について申し上げます。
 平成二十三年度の税制改正に係る所得税法等の一部を改正する法律案については、政府・与党の責任において早期に成立を図るべきところ、平成二十三年三月三十一日を目前にしてもその成立の見通しが立っていないことに鑑み、国民生活等の混乱を回避するため、異事異例の措置として、本法律案を提出した次第であります。
 次に、その内容について申し上げます。
 第一に、平成二十三年三月三十一日に期限の到来する租税特別措置等について、その期限を暫定的に平成二十三年六月三十日まで延長することとしております。
 第二に、これに伴い、一月二十五日衆議院に提出されました所得税法等の一部を改正する法律案について所要の規定の整備を行うこととしております。なお、この所要の規定の整備は、同法律案に対して賛成することを前提としているものではありません。
 以上が、本法律案の趣旨及び内容であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#138
○委員長(藤田幸久君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 国民生活等の混乱を回避するための租税特別措置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#139
○委員長(藤田幸久君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#140
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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