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2011/05/02 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 財政金融委員会 第12号
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2011/05/02 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 財政金融委員会 第12号

#1
第177回国会 財政金融委員会 第12号
平成二十三年五月二日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月一日
    辞任         補欠選任
     竹谷とし子君     木庭健太郎君
 五月二日
    辞任         補欠選任
     木庭健太郎君     竹谷とし子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤田 幸久君
    理 事
                大久保 勉君
                舟山 康江君
                愛知 治郎君
                佐藤ゆかり君
                荒木 清寛君
    委 員
                尾立 源幸君
                風間 直樹君
                金子 洋一君
                川上 義博君
                櫻井  充君
                田中 直紀君
                中谷 智司君
                水戸 将史君
                鴻池 祥肇君
                塚田 一郎君
                西田 昌司君
                野上浩太郎君
                林  芳正君
                古川 俊治君
                丸川 珠代君
                竹谷とし子君
                中西 健治君
                大門実紀史君
                中山 恭子君
   国務大臣
       財務大臣     野田 佳彦君
   副大臣
       財務副大臣    櫻井  充君
       厚生労働副大臣  大塚 耕平君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○東日本大震災に対処するために必要な財源の確
 保を図るための特別措置に関する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(藤田幸久君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に荒木清寛君を指名いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(藤田幸久君) 東日本大震災に対処するために必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○林芳正君 自民党の林芳正でございます。
 この財源確保法案につきまして、今日は質疑のお時間をいただきました。先ほど予算委員会で補正予算案が成立したところであります。また、この法案につきましても、四月二十九日に民主党、自由民主党、公明党の政調会長の確認文書というものがあって、この前提で衆議院でもこの法案については我が党も賛成をさせていただいたところでございますが、これは、こういう震災後ということで特に歳出の方が急ぐと、この財源確保法案が成立しない場合にいささかも、その歳出の執行に一円でも停滞があってはならないという、ある意味では苦渋の決断をさせていただいたということをまず申し上げておきたいと思います。
 その上で、中身につきまして幾つか質問をさせていただきたいと思いますが、この三党合意、確認の最初にありますように、いろいろな歳出の見直しということをやっていく必要があろうと。これはもうかねてより申し上げてきたことでございますが、まず財務大臣に、これは四月二十八日の本会議で塚田委員からも御質疑があって、総理の御答弁ちょっと擦れ違っていたような気がいたしますが、質問の趣旨は、つなぎ法案で子ども手当が六か月分ということでございますから、当然この法案との整合性ということになれば年の半分は児童手当に戻るということになるわけでありまして、そこと、この提出されておられる補正予算で修正がなされていないということの整合性を聞いているんですが、総理は、その後の在り方については各党間でもいろいろ協議をしていきたいというところにとどまっております。
 本来であれば、現在出されている法案の前提でこの子ども手当については半年分減額を補正すべきではないかと思いますが、野田大臣、いかがでございましょうか。
#6
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほど参議院の予算委員会で、補正予算、各党の御協力をいただきまして成立をさせていただいたこと、まずは冒頭、心から御礼を申し上げたいと思います。その際、この財源にかかわる部分についてもいろいろ御意見がありながら、格段の御配慮をいただきまして本当にありがとうございます。
 そこで、林委員からの御指摘でございますけれども、御指摘のとおり、子ども手当、九月分まではつなぎ法により子ども手当を支給をすると。そして、十月分以降は、新たな枠組みが決まらなかった場合には従来の児童手当を支給することになるということでございますが、そこで、一次補正で減額すべきではなかったかという御指摘でございますけれども、先ほど委員からも御紹介がございました四月二十九日に三党の政策責任者によって合意文書が取り交わされました。その中で、子どもに対する手当の制度的なあり方について、各党で早急に検討を進めるという、こういう文章がございます。こういう御議論を踏まえながら、その結論を踏まえて予算の後において今後必要な対応をしていきたいというふうに考えております。
#7
○林芳正君 この合意文書は四月二十九日でございますから、予算提出後に作られたものでありまして、政府として予算をお出しになるときの前提として、法律とそれから予算というものの整合性を取られるというお考え方はなかったのかということです。そこはいかがでしょうか。
#8
○国務大臣(野田佳彦君) いずれにしても、十月以降分についての対応は、その段階ではまだ決まっていないという状況なので、いずれにしても何らかの対応をしなければいけないことには間違いございませんので、そのときに必要な予算の措置をとろうというふうに考えておりました。
#9
○林芳正君 この合意文書がもしなかったとすると、その意思が今のような御答弁でしか確認できないということになるわけですね。
 したがって、十月以降のものが後で決まれば、その時点でまた元に戻すということはあると思うんですが、少なくとも今の時点で出ている法律にきちっと合わせておくということが政府としてはあるべき姿ではないかと思いますけれども、そういう議論はこの補正予算を出すときにはなかったということでしょうか。
#10
○国務大臣(野田佳彦君) 政府内で特段そういう議論をしたということではございません。
#11
○林芳正君 議論しておいていただきたかったと、こう思いますし、この合意文書に従いまして、この一は、「各党で早急に検討を進める。」ということでありますが、我々の常識ですと政府・与党一体で物事は決めると。民主党さんはまた別の文化がおありになるかもしれませんけれども、そういうことであれば、きちっと各党、特に与党民主党でお決めになることと政府はきちっと一体でおやりになるという意思であるというふうに先ほどの答弁お受け止めいたしますが、それで結構ですか。
#12
○国務大臣(野田佳彦君) それで結構でございます。
#13
○林芳正君 それからもう一つ、所得制限と扶養控除につきまして細川大臣が答弁をしていらっしゃいます。大塚副大臣、大変お忙しいところ恐縮でしたが、お見えいただいておりますのは、細川大臣が同じ本会議、塚田議員の質問に対しまして、高所得者は子ども手当が支給されないにもかかわらず、扶養控除の廃止により増税となることも留意をすることがありますと。なぜ子ども手当に所得制限を設けないのかという質問に対してでございますが、これは厚労大臣という狭い所掌ではそうかもしれませんけれども、そもそも手当から控除へということで、控除をやめて手当を配っているのでこういうことになるので、これ政府・与党といいますか、全体としては控除を復活すればいいわけでありますから、所得制限ができないという理由に、この控除の廃止により増税となるということが理由として挙がっているのは非常に違和感があるんですが、いかがでございますか。
#14
○副大臣(大塚耕平君) これは、先ほどの野田大臣に対する御質問と同様に、先ほどは野田大臣への御質問は、予算と法制の中身が整合的であるべきだという御下問でございました。今度は私に対しては、これは控除を復活することによってやはり今回の修正との整合性を担保するという道もあったのではないかということだと思います。ただその一方で、細川大臣も本会議で申し上げさせていただきましたが、まあやはりかなり所得層によって、控除の復活によって今と違うバランスが生じるということを我々は懸念をしているわけでありますので、そこは控除を復活するという政策的判断はなかなかしづらいということを申し上げたわけであります。
 ただ、先生御質問のように、そういうことによって整合性を取るということはあり得るのではないかという点については、可能性としては理解できます。
#15
○林芳正君 そこは大変大事なところでありまして、三党合意の一に書いてあります「手当の制度的なあり方」、それからその後で「二十三年度の税制改正法案の扱いについて」とセットになっております。三パラで、「これらを前提として、」ということになっておりますので、当然我々の考え方としては、児童手当に戻した場合には二十三年度の税制改正法案の中で控除は戻していく。その場合に、一年この控除が遅れる部分はありますが、これはまた繰戻し等々で必要があれば対処をしていかなければならないと、こういうふうに考えておりますので、むしろそういうことをやるべきだということをかねてから主張をしてまいりましたので、そこはそういう理論的な可能性があるというよりも、そういうことで政府全体としてはできるという可能性はきちっと確認していただきたいと思いますが。
 厚労副大臣でも財務大臣でも結構ですが、いかがでしょうか。
#16
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほどの議論の途中で、ちょっと私、間違ったことを申し上げました。参議院の予算委員会で予算が成立したと言いました。可決はしましたけど、成立はまだ参議院の本会議ございますので、訂正させていただきたいというふうに思います。
 その上で、御指摘でございますけれども、この資料にある「平成二十三年度第一次補正予算等に関して」というこの三党の政策責任者の合意文書の解釈の中で、子どもに対する手当の制度的なあり方、その検討の際には併せて扶養控除との関係も検討をしていただいて、それを踏まえて結論を得るということと、委員御指摘のように、その後の後段の法人税減税等を含む平成二十三年度税制改正案の扱いについてということでも各党で早急に進める、この中にも入ってくるので、いずれにしても検討の対象にはなるというふうに理解をしております。
#17
○林芳正君 大塚副大臣、それでよろしゅうございますか。
#18
○副大臣(大塚耕平君) 同じでございます。
#19
○林芳正君 しっかりと検討をしていかなければいけないと思っております。
 むしろ、これは控除がなくなっているから増税になってしまうということよりも、そもそも所得制限をなぜ掛けるのか、掛ける必要がないのかという議論を政策論としてはすべきだと、こういうふうに思っております。
 細川大臣もここの最初のところで、社会全体で一人一人の子供の育ちを支援するという観点からということはおっしゃっておられますので、そのことについての価値判断、政策論ということになっていくのではないかと思いますけれども、そういう議論をきちっと各党で早急に検討を進める必要があると思っておりますし、我が党の見解は先ほど申し上げたとおりでございます。
 次に、ODAの削減について、これは総理の答弁だったと思いますが、本会議でこういうふうにおっしゃっておられます。東日本大震災の当面の復旧のための財源捻出に当たり、政府全体の予算を精査した結果、今年度限りの一時的措置としてやむを得ずODA予算を一部削減することといたしましたと、こういう答弁ですが、今年度限りの一時的というのがよく分からないんですが、当然来年はこういうことはしないということですが、一時的というのはこういうふうに削った出資等を後で埋め戻すという趣旨でしょうか、財務大臣。
#20
○国務大臣(野田佳彦君) 今回のODA予算の一時的な減額でございますが、これは二国間援助が各国との関係に与える影響に最大限配慮して、国際機関向けの拠出の一時的な減額等を行うとしたことでございます。
 その一時的な減額の意味でありますけれども、今年度限りの措置として来年度予算には影響させないという、そういう趣旨でございます。
#21
○林芳正君 来年度予算に影響させないという意味は、今一時的に減額しますと、あるべき水準より減っているわけですね。これを来年度の予算で戻して今の水準に戻すという意味ですか。
#22
○国務大臣(野田佳彦君) 来年度は来年度の予算の編成の中でそれぞれの事業について検討したいと思いますけれども、今回減額したから次戻すとか、額的に何か調整をするということではないということでございます。
#23
○林芳正君 国際機関の出資というのは、もう財務大臣もよく御存じだと思いますが、ある一定の計算をして、日本はこれぐらい出資をしてくださいということで出しているわけですね。ですから、毎年例えば子ども手当のようにこれぐらい出ていくという性格とはちょっと違うと思いますので、結果としてその国際機関の出資のレベルというのは今年は落ちるんですが、それが来年度に元に戻るということなのかどうなのかということをお聞きしているんですが、そこはいかがでございますか。
#24
○国務大臣(野田佳彦君) いずれにしても、これは今年度限りの一時的な減額、来年度必要な国際機関についての分担金は、これまでのいわゆる国際関係等々を踏まえながら妥当な判断をしていくということでございます。
#25
○林芳正君 前に当委員会か予算委員会で、いずれにしてもということを言うとろくなことはないという話をしたことがありますが、そこは財務大臣、ここで来年戻すと言うと結局借金をするのと一緒じゃないかと私が言うので、なかなか苦しい御答弁だったというふうに拝察はするんですが。
 やっぱり今回の、後で年金財源、国債の発行についても申し上げるんですが、このこと一つ取っても、国債を出さないという、まあこれは総理の固い御決意だったということですから、どうしてそんな固い決意があるのかよく分からないんですが、それがまず決まったものですから、こういう無理というか無理筋なことをやらざるを得なくなったということではないかなというふうに思っております。
 その最たるものがこの年金臨時財源でございまして、これ、昨年の夏か秋ぐらいに私がこの委員会か予算委員会か忘れましたけれども野田大臣に、このお金は臨時財源でワンショットであるから、よもや来年の二・五兆円にはお使いになるようなことはないでしょうねと、ワンショットの財源は補正予算のようなワンショットのものに使うべきでありますよというふうに質問したことがあるんですけれども、そのときはまだ決まっていないというような御答弁でありましたが、結局、年末の予算編成でペイ・アズ・ユー・ゴー原則というものが決まっていながらこれを恒久政策に使うということになって、これを我々は随分批判をさせていただきましたが、またこういうことになって、結局、補正予算に使うと。一番悪い使い方よりは少し良くなったと、こういうことなんだろうと、こういうふうに思いますけれども。
 この年金臨時財源の流用をした結果、当然、年金の方には穴が空くということでありますが、細川大臣が、できるだけ早くこれは埋めて戻してもらわなければいけないというような趣旨のことをおっしゃっておられるんですが、税制の抜本改革でですね。一方で、実は、これは我々の時代に決めたことでもありますが、税制の抜本改革で消費税を含む改革をやって、これを実施するときには経済状況の好転を前提としてということが入っているんですね。
 したがって、これは橋本内閣のときの経験に鑑みて、税制を検討していくときに景気は上向きで、検討して法律を作って通して、施行されるころには既にピークを越えて、経済が下向きになっているときに実施になってしまう、そうすると更に下押すということで、そういうことにならないようにあらかじめ法律の準備をしておいた上で経済の状況の好転を前提として実施をすると。こういうことになっているので、少なくともこの震災後かなり経済の状況が悪くなる見通しの方が強くなっているタイミングで、この経済の状況の好転を前提としなければできないことを当てにして後でお金を返してもらうというのは非常に危ないんではないかなと。
 できるだけ早くというのはちょっと、もう少し厚労大臣は頑張ってこれは駄目だと言うべきではなかったかと、こう思うんですが、まず、大塚厚労副大臣、いかがですか。
#26
○副大臣(大塚耕平君) その点については細川大臣も何度も申し上げておりますが、年金の安定財源をきっちり確保するということと、今回の東日本大震災の復興財源を確保すること、これは優劣付け難い問題でありますので、やむを得ない判断として今回のこうした措置になったということでございます。
 その上で、林委員にも是非御理解いただきたいのは、この三党合意の二番目の合意事項は、復旧復興のための必要な財源については復興のための国債の発行等により賄うと。この二番目の合意事項について仮に二次補正というものが行われるとすれば、公党間の合意に基づいて他党の皆さんにも御賛同をいただいて、これがきっちりできるということになれば、今回の二・五兆は復興財源のために言わば年金安定財源の中から一時的にシフトさせたものでありますので、理屈の上では将来発行する復興国債によってこの二・五兆円分も賄っていただくということはあり得るのではないかという、理屈の上での考え方ということはあり得ると思います。
#27
○林芳正君 今大変大事なことをおっしゃっていただいたというふうに思っております。
 合意の一の二パラですが、年金臨時財源、これを一次補正として活用した「年金臨時財源については、平成二十三年度第二次補正予算の編成の際にその見直しも含め検討を行う。」と書いてありますので、我々も本来ならばこの二であるような復興再生債を早く出すべきだと。
 しかし、百歩譲って、この復興再生債の設計、これは特別会計等々が必要になってくるかと思いますが、どういうふうに区分経理をして、その区分経理をしたこちら側のお金はどういうふうに償還をしていくのか、どういう消化をするのか、そこに書いたとおりでありますが、そのことがこの一次補正、歳出の方が非常に急を要するということであれば二次補正までにそれをやっていただくと。
 そうしますと、そもそもこの二・五兆円というのは、これで賄うべきお金が間に合わなかったので二次補正へ回すということであれば、今度その設計ができてこれでお金が調達できることになれば、税制抜本改革で可及的速やかにといっても経済状況の好転を前提としていますから二年か三年先のことになろうかと思いますが、この二次補正で出てくる復興再生債でここを戻すということであれば、少なくともこの年度内、この夏、秋、いつになるか分かりませんが、後で議論したいと思いますが、そこで戻るということであれば、私はその方が望ましいというふうに思うんですね。
 大変いいお話だったと思いますが、財務大臣、いかがですか。
#28
○国務大臣(野田佳彦君) まさにこれからの議論の推移に懸かると思うんですけれども、これからの二次以降の復興に向けての予算を作るときに、その財源をどうするかという中で、この合意文書に書いてあるような、いわゆる一般国債とは別枠で復旧復興のために必要な財源として特殊な国債を発行すると、消化やあるいは償還を担保するという形でというものをどういう形で組み立てていくかという議論が必要になってくるでしょうし、委員御指摘のとおり、税制の抜本改革は、いずれにしてもこの六月末までには社会保障と税の一体改革の中で成案を得て、年金の安定財源も併せて議論をするわけでありますけれども、いわゆる附則百四条の考え方に沿っていくと経済の動向ということも勘案をしなければなりません。したがって、その中身と実施時期をよく考えるという形になります。
 そういうもろもろの、いろいろとこれからの議論の状況によって流動的な部分がございますので、そういうものを判断しながら対応するということになると思います。
#29
○林芳正君 厚労副大臣の方が少し具体的だったような気がするんですが、今厚労副大臣が理論的な可能性ということでおっしゃっていただいた、将来の抜本的な税制改革で賄うより前にこの二次補正でおやりになるとお約束をしていただいたこの復興再生債でこの二・五兆円を今年度内に埋め戻すという考え方について、それでは、ちょっと大臣はお答えにくいかもしれませんので、櫻井副大臣から、まず、いかがでございましょうか。
#30
○副大臣(櫻井充君) この点については主計局とも実は話はしております。まだこれは私のレベルのところでの話でありまして、そのことが筋が通るか通らないかという議論を今させていただいていまして、そこの理屈が通れば可能性としてはあるんだろうと思いますが、済みませんが、今の段階で申し上げられることは、省内で確定した議論はまだ詰められていないということでございます。
#31
○林芳正君 野田大臣、今の検討状況についていかがですか。
#32
○国務大臣(野田佳彦君) まさにこの合意文書がベースラインであって、年金臨時財源については、平成二十三年度第二次補正予算の編成の際にその見直しも含め検討を行うという、こういうラインの中での判断をさせていただき、対応できるかできないかということも含めて検討させていただくということだと思います。
#33
○林芳正君 そういう手堅いところ私は大好きなんですが、両副大臣が検討していらっしゃる方向で是非お願いをしたいと思います。
 二、三年先の税制抜本改革よりもこの直近の復興再生債の方が確かだと、こういうふうに思いますし、余り長くなりますと、この年金臨時財源の空いた穴の分ですね、結局、年金の支払が出てくる。そうすると、年金特会は何をするかというと、多分持っている資産、ただそこに現金があるわけじゃないでしょうから運用していらっしゃる、運用していらっしゃる中の過半、多くの部分は国債ですから、国債をマーケットに売って現金を調達してということになりますと国債が出ていくわけですね。これは決して望ましいことではないと、こういうふうに思いますが、今の仕組みについて大塚副大臣、いかがですか。そういう理解でいいですか。
#34
○副大臣(大塚耕平君) おっしゃるような仕組みにはなっておりますが、その過半が国債だという御指摘でありますが、まさしく過半であって全てではありませんので、その財源見合いのものをJGBの売却のみで調達するかどうかは予断を抱いておりません。
#35
○林芳正君 そういう意味で過半と申し上げましたが、そういうことでありますから、是非、今のオプションは非常に有意義なオプションだと私も思いますので、部内での検討を進めていただきたいと思います。
 国債の発行をなぜしないのかというのは、今までの議論させていただいたところでも御理解いただいていると、こういうふうに思うんですが、先日、昨日だったですか、与党の、川上委員いらっしゃいますが、川上委員からもなぜ国債発行をしないのかというような御指摘もありまして、我が党であれば、政府・与党内でかんかんがくがくやって結論が出てきたことが委員会に出てくるんだろうなと思いながら、文化の違いをお聞きしておったところでございますが、結局、総理が、国債市場の信認維持の観点を踏まえ私からも指示をしたというふうにおっしゃっておられますが、これは、今は国債を出すと国債市場の信認維持にちょっと懸念が出ると、しかし二次補正のときには復興再生債というものを出してもそれは問題がないんだということになってしまうんではないかと思いますが、この発言、財務大臣、いかがですか。
#36
○国務大臣(野田佳彦君) いわゆる一般の国債を発行するについても、震災のための特別な国債を発行するについても、これはきちっとマーケットに説明できるような、そういう説明をしていかなければいけない、差はもちろん、種類は違っても、その留意点は同じだというふうに思います。
 その意味で、震災復興、とても大事でありますけれども、一方で、総理の申し上げたかったことは、財政規律も守るんだという、中長期的には財政健全化しっかり守っていくんだと、財政運営戦略もしっかり守っていくんだということを主張したかったんだろうというふうに思います。
#37
○林芳正君 今、主張したかったんだろうとおっしゃったので余りそこはこだわるつもりもないんですが、あのとき塚田委員からは指示をしたんですかという質問をして、指示をしたと、こういう答弁なんで、はっきりとその話を、誰に指示をするかというと、私、財務大臣以外にいらっしゃらないとは思うんですが、そこの話はきちっとした上で、今のこの言い方も含めて、当然、総理と財務大臣の間では、今回はこういう方針でいこう、だから対外的には、特に市場に対してこういう言いぶりにしようということは調整をされたんじゃないかなと思うんですが、いかがですか。
#38
○国務大臣(野田佳彦君) 総理からいきなりトップダウンで下りてきたということではなくて、何回か協議をしながら、これぐらいの財政需要になります、財源としてはこうした方がいいですという協議をしている中で、御提案を私の方からも随分していました。その中で、この線でいってくださいという意味の御指示があったということでございます。
#39
○林芳正君 総理の言動については先ほど予算委員会でやりましたので、ここで蒸し返しはいたしませんが、市場の受け止めの一つとしてお配りをした資料のFでありますが、S&Pのウエブサイトでアウトルックをネガティブに変更というものであります。
 結局、今回こうやってODAの一時的なものをやったり年金のものを付け替えたりということはして、国債は表面的に出ていませんが、余りそういうことをやったからよくできたねという評価ではないんですね。もうこれだけのことですから、どれぐらいの財政需要が出るかというのはかなりいろんなところで、ここは三十兆円標準予想と書いてありますけれども、いろんな数字が出ておりますので、いずれ何らかの形で復興再生債のようなものをつくってやらざるを得ないだろうというのはもうコンセンサスだと思うんですね。
 ですから、むしろここでいろんな手品みたいなことをして、今回は国債出さずに済んだといって胸を張るよりも、一刻も早く復興再生債の枠組みをつくって、こういうことできちっとこれぐらいのお金を調達して償還をしていくんですということを出す方が私はよっぽど国債の信認を維持するには大事だと、こう思っておりますが、いかがでございましょうか。
#40
○国務大臣(野田佳彦君) 復興のための国債をつくると、それについては償還の財源も含めてセットで考えるという考え方、これは大事な有力な考え方だと思います。でも、その設計の議論が十分できていない段階だったものですから、第一次補正については追加的な国債を発行せずに、可能な限り、あらゆる政策順位を改めながら等々の判断で作らさせていただきました。
 第二次以降については、これは予算委員会等でもお話をしておりますけれども、青写真をつくった上でそれを支える財源は何かということを歳出歳入両面から見ていきたいと思いますが、その中で、この三党で合意をされている考え方は一つの有力な考え方だと受け止めていきたいというふうに思います。
#41
○林芳正君 復興再生債につきましてはこの三党合意にもありますが、この合意に至る前提の玄葉政調会長と石破政調会長の会談で、政府・与党としての紙ということで出てきたものに既に復興再生債、仮称を二次補正に向けてつくるということも書いてありますので、その前提で我々も受け止めておりますので、一つの考え方ではなくて政府として示された考え方だというふうに受け止めております。
 したがって、この資料のDの1に阪神・淡路のときの流れを付けておきましたけれども、発生後、二月の二十四日の補正提出まで一か月ちょっと、その後、これは年度はまたいでおりますね、当初予算がありますが、二回目の補正という意味での七年度の一次補正、五月になっております。二次補正がいつごろになるのかという議論を予算委員会でも大分いたしましたが、今回の歳出で瓦れきの処理や仮設住宅を大体どれぐらいのところまではやっていけるという前提で算定をしてこの経費を出されておられるんでしょうか。
#42
○国務大臣(野田佳彦君) いわゆる瓦れきの処理は、たしか金額的には災害廃棄物の費用として三千五百億を超える額で御提起をさせていただいています。この年度内に事業執行が見込まれるという中での範囲であります。これは全体の何割かというと、恐らく六割だったと、六割を見込んでいます。ということは、本当は、だからこれは第一次だけでは足りないということは間違いございません。そのように、一応被災地の状況を踏まえて積算をしながらきちっとした対応はさせていただいているつもりでございます。
#43
○林芳正君 仮設住宅。
#44
○国務大臣(野田佳彦君) 仮設住宅については、賃貸も含めて十万戸分ということで、十万戸分というのは、実際には四月に入ってから予備費を使っての活用もありますけれども、それと併せて、今回の補正を合わせると十万戸分が対応できるような予算措置になっています。
#45
○林芳正君 そうしますと、六割、これは早くお金を積んで、たくさん人を雇って早くやるということはあると思うんですが、半分を超えるものがこの費用でやっていけると。仮設住宅については、十万戸分ですから、多分御要望のある方のものがかなりというかほとんど満たされるのかなと。総理のお約束によるとお盆までと、こういうことでありますから。
 そうしますと、この二次補正というものの歳出の方は、瓦れきの後半部分に加えて復興費用ということになってくるんだろうと思いますが、そうしますと、この間も議論があったように、復興会議の提言を待たないとなかなか二次補正の歳出の方の編成というのは難しかろう、こういうことになりますと、六月の末にそれが出てくるとすると、六月二十二日のこの国会ではなかなか提出いただいて審議をするというのは難しいというふうに受け止めますが、そういうことでよろしゅうございますか。
#46
○国務大臣(野田佳彦君) これからの作業の流れとしては、復興構想会議でまとめられる青写真をベースに、その基本方針にのっとって予算編成をしていくということでございます。というのも、例えば復興のある程度の青写真ないと、町づくりのビジョン等がないと個別に施設だけ直していくということはできない部分もあると思いますので、早期復旧部分は今回の予算で対応できると思いますが、その後の部分はやっぱりその青写真がどうしても必要だというふうに考えています。
 ただ、この復興構想会議の青写真は当初六月末ということでございました。実際、完成形はそうだろうと思いますが、五月に集中的に議論しながら出せるものは五月中にも出てくるというふうに承知をしていますので、なるべく私どもも早期に予算が組めるように努力をしたいと思います。
#47
○林芳正君 歳出の方はそうなんですが、一方でこの合意文書で、歳出の見直しをやっていただく、それから税制改正法案をやっていただく、そして年金臨時財源についての検討をしていただく、これ二次補正予算の編成の際にと、こうなっておりまして、それを前提として特例公債法案について触れておりますので、二次補正がそういうお盆とか夏になってきますと、まず国税、地方税のつなぎ法案が六月末で切れるということがあります。また、特例公債法の処理も、一回切ると閉会中をまたいで臨時国会ということになりますが、予算の編成、歳出の方はそういうことであると、ここかなり知恵を出していかなければならなくなると思いますが、財務大臣はいかがお考えですか。
#48
○国務大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおり、特例公債法案、これは本予算の全体の四割を占めるという、その法案がまだ衆議院の段階で審議中ということでございます。そして、御指摘いただいた税制改正法案も、これもまだ審議中ということでございますので、これらが、今回は三党合意もこういう特例公債を発行可能とするための法案について各党で成立に向け真摯に検討を進めると、それぞれの党に御心配をいただきながら今推移している状況でございますが、この状況を何としても早く打開をして一日も早く成立をし、特に二十三年度予算は、補正予算で対応もありますが、自衛隊の活動費であるとか地方交付税とか震災対応にできるお金も相当部分ありますので、こういうものを裏付ける特例公債法案、そして税制改正法案、皆様の御理解をいただいて一日も早く成立できるようにお願いをさせていただきたいと思います。
#49
○林芳正君 資料のGに、特例公債法案が成立しない場合の影響についてという紙をお配りしておりますが、これは日経新聞で一月三十一日に報道があって、民主党の執行部が、こういう法案が通らない場合の影響について各省庁に指示をして作らせたという記事があって、多分これではないかなと我が方の事務所で作ったものですが、こういう考え方は財務大臣の考え方とほぼ一致しているということでよろしゅうございますでしょうか。
#50
○国務大臣(野田佳彦君) これは、確認をさせていただきましたところ、特例公債法案が成立しない場合の影響について党から説明をしてほしいということがあって、私どもの財務省からいろいろるる御説明をさせていただきました。メモ等も出したとは思いますが、それを整理をされて党の方でまとめられたと、そういう資料だというふうに思います。内容的には、我々が説明をしたものをまとめられているので、基本的にはそごはないというふうに思います。
#51
○林芳正君 確認いただきましてありがとうございました。
 特に、仮に成立しない場合ももちろんですが、これは、この国会の当初で質問主意書を我々出して、いただいた御答弁と整合性を持っていると思いますが、遅延する場合について、これはかなり今年の早い段階でしたからこういう書き方になっておりますが、見通しが立たない場合には予算執行を抑制せざるを得ない事態も考えると、この辺、国民生活、経済活動に悪影響を及ぼすと。
 これ、だからこそ法案早く通そうということでこういうことになるんでしょうけれども、実際に先ほど私が申し上げたような状況になって特例公債法が臨時国会をまたいでしまうということが現実的になってきますと、余りこういう悪影響が出ますよということは財務省から言わない方がいいんではないかなということを最後に申し上げて、何かコメントがあればいただきたいと思います。
#52
○委員長(藤田幸久君) では、大臣、時間が過ぎておりますので簡単にお願いいたします。
#53
○国務大臣(野田佳彦君) 殊更あおるような、そういう表現は避けたいというふうに思います。
 ただ、あくまで、やっぱりいろいろ影響が出てくることは確かなので、なるべく早く成立できるように改めてお願いをしたいと思います。
#54
○林芳正君 終わります。
#55
○荒木清寛君 公明党は、被災地支援を最優先に考えまして、第一次補正予算には賛成をすることにいたしました。したがって、その支出を確保する財源についてもきちんと責任を果たさなければいけないということで本法案に賛成をすることとなったわけでありますが、しかし、先ほど来ありますように様々法案には問題点がありますので、ただしていきたいと思います。
 最大の問題点は、基礎年金国庫負担の追加費用に充てる財源二兆五千億円を今回の震災緊急予算の財源として流用したという点でございます。
 言うまでもありませんが、二〇〇五年の我々与党のころに主導しました年金改革、我々は百年安心プランと称したわけでありますが、そのときの一つの柱が、財源確保の一つの柱が国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げるということでありました。もちろんこういう緊急事態でありますので不要不急の支出は見直してそちらに振り向けなければいけないわけですが、この年金というのはもう本当にセーフティーネットでございまして、いかなる意味でも不要不急の支出には当たらないといいますか、本当にもう全部削ってそれでも足らないときにどうするかという類いのものであると思います。
 それを、今回、赤字国債を発行しないということを最優先をしたということでございますけれども、この第一次補正の臨時財源に充てたということにつきましては、非常に党内で異論がありましたし、私も異論があったわけであります。要するに、その前に子ども手当の見直し、あるいは公務員の人件費削減等々、もっと不要不急の見直しとして削る部分があったはずではないかと、それをやらないでなぜこの大事な年金の財源を流用するのかということがもう我々今でも納得いかない点なんでございますが、どうしてそういうことになってしまったのか、改めてお尋ねをいたします。
#56
○国務大臣(野田佳彦君) 今回の四兆円規模の予算を組むに当たって、その財源として、子ども手当の上乗せ部分であるとか、あるいは高速道路無料化という社会実験であるとかあるいは利便増進事業、こういうものの見直しは行わさせていただきました。その上で、なお足りない部分について、厚生労働大臣にも御相談をしながら、年金財源、この臨時財源分ですね、二兆五千億お願いをさせていただきました。決して、これ年金の財源が私どもも不要不急とは全く思っておりませんけれども、震災対応が最優先という中で御判断をいただいたということでございます。
 この臨時財源二・五兆の活用については、税制抜本改革によって確保される財源を活用することによって長期的な年金財政の安定を確保して、保険料であるとか年金額に影響を生じさせないことが可能であるということを踏まえた対応でございます。この対応において、法律上は平成二十三年度基礎年金国庫負担割合は二分の一であることを明記すること、平成二十三年度の二分の一と三六・五%の差額は、税制抜本改革により確保される財源を活用して、年金財政に繰り入れることを併せて法制化すること、こういうことを厚生労働大臣、国家戦略担当大臣と合意をさせていただいて、そして御提案をさせていただいたというのが経緯でございます。
#57
○荒木清寛君 我々は議論する中で、こうしたことをすればもう近いうちの消費税増税が透けて見えるということも大きな反対の理由でございました。先ほど林委員も議論されておりましたが、そういう経済情勢の好転を受けて、社会保障のためということで消費税を増税をして、まずは年金のこのいわゆる穴が空いた部分をそれで埋めてその後社会保障の充実という、こういうところに持っていくということがもう目に見えていますねという議論であったわけであります。
 そこで、今回の四月二十九日の三党合意には、平成二十三年度第一次補正予算における財源措置として活用した年金財源については、第二次補正予算の編成の際にその見直しを含めて検討を行うということであるわけです。したがって、これはもう二十三年度の補正予算の中で、一旦転用したこの国庫負担の財源についてはきちんと別途今年度中に手当てをして、次年度以降にその穴埋めの必要がないようにするという、そういう考え方でよろしいんでしょうか。
#58
○国務大臣(野田佳彦君) 年金財政の繰入れについては、これは昨年からもうスケジュールが決まっていることなんですけれども、昨年の暮れに閣議決定した社会保障と税の一体改革、六月までに成案を得ると、その流れの中でこの年金財源の穴埋めについても議論をしていただいて方向性を出すということでございます。それによって、税制の抜本改革によって対応するということでございます。
 そういう検討を踏まえて、今三党合意の御指摘がございましたけれども、これは先ほど林委員ともいろいろとやり取りさせていただきました。両側からもいろんな意見がありましたけれども、二次補正予算の際には、そうした検討結果を踏まえて何らかの対応を行えるかどうかも含めて検討をするということでございます。
#59
○荒木清寛君 六月の社会保障と税の一体改革の中でこの穴が空いた部分についても議論をするということであると、いよいよそういう消費税を含めた増税という中でこの部分も措置をするのではないかという危惧といいますか、そういうシナリオをやはり意識せざるを得ないと、予想せざるを得ないというふうに思いまして、やはり残念であります。やはり年金のこの財源については流用すべきではなかったと、このように思っております。
 次に、先ほどもお話がございましたが、今回法律案で年金財源を震災対策に転用することから、年金の積立金の取崩し額を更に拡大せざるを得ないのではないかという指摘がございます。
 これも、そもそもこの年金積立金というのは、今後団塊の世代の年金支給が、年金受給というか、年金給付が飛躍的に増えるという、その対策に本来は充てるべきものでありますけれども、しかし今年度中には六兆四千億円もの積立金の取崩しを行う計画であります。今回の法律案によってこの取崩し額が更に拡大をする可能性もあると、このように指摘をされております。
 そして、先ほどもありましたように、そうなりますと国債を売却をせざるを得ず、長期金利の上昇を招きかねないのではないかという指摘もあるわけですけれども、そうしたことも十分検討された上で今回の措置となったのか、財務大臣にお尋ねします。
#60
○国務大臣(野田佳彦君) 国債市場への影響という観点からしますと、荒木議員の御指摘のような需給要因もさることながら、極めて厳しい財政事情でございますので、国債発行当局に対する市場の信認を維持するということは重要な観点と考えております。
 そういう踏まえた対応をさせていただいておりますけれども、年金積立金の取崩しに伴う国債市場の需給への影響については、これは予断を持って申し上げることは、むしろこれは厚生労働省がお答えをすべきだったと思いますから私からは控えたいと思いますけれども、厚労省からは、年金財政において、年金給付に向けた資金繰りを確保するため、国庫からの繰入れや保険料収入のほか年金積立金の運用資産の満期償還金等を活用し、さらに必要な場合には、市場に不測の影響を与えないよう配慮しつつ年金積立金の運用資産の市場売却を行っている、このように報告を聞いております。
#61
○荒木清寛君 次に、これは私、昨年の予算委員会でも野田大臣、菅総理にただしたわけでありますけれども、そもそも民主党のマニフェストは、一般会計と特別会計をがさがさ揺すぶれば四年間で十六兆八千億円出るという話じゃなかったですかと、こういうことを申し上げました。
 民主党の総選挙のマニフェストでは、平成二十三年度では十二兆六千億円捻出をするという約束であったわけですけれども、そうなっていないはずでございます。特に、そのマニフェストの一環で、いわゆる特別会計の埋蔵金を充てればいいんだということがありましたし、野党時代、民主党はこの委員会でも、そういう議論を本委員会でも随分されましたですね。
 マニフェストでは、財投特会や外為特会の運用益などの一部を政策経費に充当して四兆三千億円捻出するって非常に威勢のいいことが書かれていたわけでありまして、是非こうしたときこそそれをやってもらって、この年金のところにツケ回しをするなんということはやめてもらいたいというふうに言いたいわけであります。
 今回の法律案では、特別会計ではありませんけれども、高速道路機構の国庫納付金を二千五百億円計上するとか、鉄道・運輸機構から一兆二千億円納付させるということで、それは一兆四千五百億円ということが立っているわけでありますけれども、本来マニフェストでは、特別会計をメスを入れれば、外為特会もそこまでお金は要らないと、積み立てておく必要がないという主張も私お聞きをいたしました。四兆三千億円出ると言われたわけでありますから、どうしてもう少しこういうところにメスを入れて復興財源に充てることができなかったのか、お尋ねします。
#62
○国務大臣(野田佳彦君) いわゆる埋蔵金の定義は何ぞやというところまで行くとちょっと難しい議論になってしまうかもしれませんけれども、少なくとも、仮に特別会計の剰余金などの税外収入という形で考えるならば、平成二十二年度、これは補正後でありますが、十兆六千億と、これ過去最大規模の税外収入を確保させていただきました。二十三年度については当初で七・二兆円ということでございますので、特別会計それぞれの様々な制度の趣旨を照らしながら、一般会計で使えるものについては使うような努力はこれまでもやってきたところでございます。
 そして、荒木委員御指摘のとおり、今般の補正予算でも財投・外為特会からの繰入金、そして御指摘のあった鉄運機構の国庫納付金一兆二千億、それから高速道路の国庫納付金二千五百億円など、様々な工夫をさせていただいております。
 これからも、復興に向けて、これ複数回の補正予算の編成になるだろうと思いますので、こうした視点に立ちながらこれからも財源確保に向けて努力をさせていただきたいというふうに思います。
#63
○荒木清寛君 財源確保の努力はされておると思いますが、到底マニフェストで言われたようなオーダーの見直しにはなっていないということを改めて指摘をしておきます。
 そしてまた、先ほど子ども手当の見直し等も既にやっておりますということでございますが、平成二十三年度一般会計予算には、マニフェスト工程表の主要事項を実施するための経費三兆六千億円が初めは計上されておったんですが、そこを第一次補正予算で三千億円だけ減額をしたということでございます。これは、三党合意に、子どもに対する手当の制度的なあり方や高速道路料金割引制度をはじめとする歳出の見直し、また法人税減税等を含む平成二十三年度税制改正法案の扱いについて各党で早急に検討を進めるというふうにございます。
 これは政党間合意ですけど、民主党の大臣も署名をされているわけでありますので、菅内閣の大臣も署名しているわけでありますので、この歳出の抜本見直しについてはしっかりやるという決意を確認をしておきます。
#64
○国務大臣(野田佳彦君) これは、御党公明党、そして自民党、そして民主党、三党の政策責任者が協議をしてまとめた合意の文書でございますので、政府としても重く受け止めて、各党のその検討結果を踏まえて適切に対応させていただきたいというふうに思います。
#65
○荒木清寛君 もう最後にしますが、話は変わりますが、瓦れき処理の費用を一〇〇%国が持つと、大臣が再三この委員会でも言われている点につきまして確認をしておきます。
 そうはいいましても、自治体側からは国から補助が一〇〇%来たためしがないという、そういう不信感があると、こういう報道も見ております。結局、国庫補助が九割程度で、あとは交付税措置ということで、最終的にはもう一切自治体に負担を掛けませんよというその理屈は分かるんですけれども、しかし、実務を行うそうした自治体の憂慮も分かるわけでありますので、これはもう最初から全額補助金ということで、地方の負担を、不安を取り除くようなそういう対応が必要であったというか、今からでも必要ではないかと思いますけれども、この点の見直し、改善のお考えはないのか、大臣にお尋ねいたします。
#66
○国務大臣(野田佳彦君) 今回はもうこういう大きな震災でございましたし、被災自治体が本当に壊滅的な状況ということでございましたので、国庫の補助率のかさ上げを行い、そして御指摘のように、地方負担分については、これは交付税措置をとることによって実質的には地方、地元の被災地の負担はないという措置をとっております。結果的には同じでございますので、御心配のないようにということのPRをしっかりしていきたいというふうに思います。
#67
○荒木清寛君 終わります。
#68
○中西健治君 みんなの党の中西健治でございます。どうぞよろしくお願いします。
 補正予算の財源についてですが、これまでも各委員の方から出ておりますが、私自身も確認させていただきたいんですが、この補正予算策定に当たって、追加国債は発行しないとしている理由は何なんでしょうか。元々税収を大幅に上回る国債を発行する予算を策定したのが皆さんですけれども、そうした方々と同じ人がやっているとも思えない発言になっているわけですが、どうして追加国債を発行しないと言っているのでしょうか。
#69
○国務大臣(野田佳彦君) 確かに、税収を上回る国債発行額で年間の財政運営をしていることは事実ですが、そのスタートは、平成二十一年度からスタートしています。このときはリーマン・ショックの後の、経済が深刻な状況に陥って税収が入らなくなったと、このときがスタートでございまして、これ決算ベースでいうと、二十一年度は三十八・七兆が税収です。このときの国債発行額は五十二兆円でございます。その差は十数兆円です。
 今、私ども御指摘いただいたのは二十二年度以降なんですが、二十二年度は、これ補正後で税収三十九・六兆、国債発行額四十四・三兆です。三段構えの経済対策で補正予算を去年の暮れ作りましたけれども、このときも新たな国債発行しないで工夫をさせていただきました。そして、二十三年度予算は、税収四十・九兆で、国債発行額が四十四・三と。二十一年度決算から来れば財政収支の方は着実に改善をしてきているということで、常に、特に昨年六月に財政運営戦略をまとめていますので、やっぱり財政健全化の道筋をちゃんと日本はたどるんだという、そういう覚悟と行動をしていかなければならないと思っています。
 そういう一環で、今回も四兆円規模の予算でございますけれども、新たな国債を発行せずに財源を確保して対応すると、そういう形式を取らさせていただいた次第であります。
#70
○中西健治君 今までの経緯は分かりましたが、補正予算の規模を考えた場合、今後の補正予算、第二次以降では国債を発行せざるを得ないということは、もうこれは確認、それでよろしいでしょうか。
#71
○国務大臣(野田佳彦君) 復興のための財政需要というのは、多分相当規模になるだろうと思います。阪神・淡路大震災の後の最初の補正予算が一兆円でしたけれども、今回の対応では四兆円ということで、復旧だけでもそういう差が出ました。復興についても同様に、相当な財政需要が出てくると思います。
 それを実現をするための財源、これは歳出歳入両方から見ていかなければならないと思いますけれども、先ほど来議論になっている三党合意の中でも、復旧復興のための特別な国債を発行するという考え方も、これも重要な考え方だというふうに思います。間違いなく、やっぱりそれをどう担保していくかという財源の話の議論はこれからやっていかなければいけないと思いますが、そういう意味では、一般の国債とは別の形の償還とか消化のルールをどうつくるかという議論をしっかりやりながら対応していかなければいけないだろうと思います。
#72
○中西健治君 何にせよ、国債というものをどういう形にせよ発行せざるを得ないということであれば、今回の補正予算だけ国債を発行しないということだと、やはりなぜそこまでこだわるのかというところに疑問が生じるかなというふうに思います。
 先ほど大臣がおっしゃられた平成二十一年からの比較というのはよく分かるんですが、二十三年度、今年度の予算に関しても、なぜ四十四兆三千億円だったらいいのかということについてはやはり説明がなされていないです。前年度並みに抑えるという目標にはなっていたようですけれども、四十四兆三千億円だったらどうしていいのかという、そういったところの説明というのがしっかりなされていないのではないかなと。だからこそ、理念はどこにあるのかということがよく分からないんですが、そこを教えていただけないでしょうか。
#73
○国務大臣(野田佳彦君) それぞれの年度の新規国債発行額についてですが、二十二年度予算においては二十一年度の第一次補正後の国債発行額である四十四兆円以下に抑制すると。それから、二十三年度予算においては二十二年度当初予算の水準を上回らないものとすると。その根拠はと言われると、やっぱり前年の実績を踏まえて最低限それよりは下回るようにしようという、そういう意思ということでございます。
#74
○中西健治君 ですので、根拠がちょっとよく分からないなと。四十四兆三千億円、なぜそれでいいのかということについて分からないので、今後国債を発行していくのであれば、幾らまでに抑える、それはどうしてだというようなことを説明していただかないといけないのではないかなというふうに思っております。
 先週の四月二十六日の財政金融委員会におきまして、私は大臣に、一次補正予算案の財源として年金国庫負担のための財源であった二・五兆円程度を転用して、年金の方の財源は現時点では決まっていないということであれば、つなぎ国債を発行してファイナンスをすることと実質的には変わらないのではないかという質問をさせていただきました。
 それに対しまして、財務大臣は、そもそも年金の原資として恒久的な財源ではないことに問題があったからという趣旨の発言をされたわけですけれども、これを聞いて私は大変驚きました。これは恒久的な財源ではないのだからもう流用して構わないのだという趣旨に受け取りましたけれども、大分開き直った発言かなというふうに思いました。
 そもそも問題のあると分かっている本予算案を国会に提出したということをおっしゃっているんでしょうか。
#75
○国務大臣(野田佳彦君) 年金の原資として恒久的な財源ではないことに問題があったという、問題があったというちょっと言い方がよくなかったと思うんです。
 国庫負担二分の一を確保するために、平成二十一年、二十二年、そして最初に提起した二十三年度予算で臨時財源を充てました。これは臨時の法制上、財政上の措置をとれるということで対応しているんですが、その臨時の措置をとることに限界がそろそろ出てきたという認識を申し上げたかったということでございまして、これは、臨時財源ではなくてしっかりとした安定財源を確保するということは、これは本来の年金法の趣旨でございますので、そういうことを申し上げたかったということでございます。
#76
○中西健治君 臨時の財源では限界があるということはそもそもお分かりになっていたことではないかと思います。にもかかわらず、本予算について、菅首相、そして野田財務大臣も、ベストなものであるということを繰り返しおっしゃられたと思うんです。そうではなかったということをお認めになりますか。
#77
○国務大臣(野田佳彦君) 限界までの努力をして作ったベストの予算だったということでございます。
#78
○中西健治君 今回、流用されるではありませんか。そのことから振り返っていかがだったんでしょうか。
#79
○国務大臣(野田佳彦君) 震災の前と後で状況は大きく変わった中で、政策の優先順位は震災対応が最優先と、そういう状況の変化への対応でございます。
#80
○中西健治君 ちょっとよく分からないんですが、ベストではなかったというふうに私は思わざるを得ないという気がいたします。
 そして、この先週の質問に対してストレートな答えを返していただいておりません。今回、この年金の財源を取り崩して、そして将来的に何らかの形で返すということであれば、つなぎ国債を発行しているのと実体的には変わらないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#81
○国務大臣(野田佳彦君) 基本的には税制の抜本改革を速やかに実施をすると、その結論は六月末に得るということでございます。そこでこの年金の穴埋めも行っていって安定した財源を確保するという、財源は明確にしているということでございます。
#82
○中西健治君 今の御答弁ですが、先ほど大塚耕平副大臣は、取り崩した分について復興国債で充てても構わないというようなことを、考えられるということをおっしゃられたわけですけれども、財務大臣の答弁はそうではないんだということを明言するということでしょうか。
#83
○国務大臣(野田佳彦君) そうではないと明言しているわけではなくて、六月に社会保障と税の一体改革の成案が出る中で、今御指摘の点についての解決の方法が出てくるわけですので、その前に私が確定的なことを申し上げられる段階ではないということでございます。
#84
○中西健治君 野田財務大臣、最近の答弁、私の質問、そしてほかの方からの質問に関しても、現段階で政府として確たるものがあるわけではないという答弁に終始されているというふうに思いますけれども、決まったことだけを後から質問するのであれば議論にも何にもならないということでございます。
 再度伺いますけれども、財源論として国債発行なのか税制改革なのか、何を判断基準にするのでしょうか。
#85
○国務大臣(野田佳彦君) 基本的には復興の財政需要を満たすものは何かということを最適な組合せの中で対応していくということでございます。
#86
○中西健治君 この年金国庫負担については税制抜本改革により確保される財源を活用して繰り入れるというふうに明記されておりますので、これに関してはやはり税金であるということなんでしょうか、増税であるということなんでしょうか。
#87
○国務大臣(野田佳彦君) 基礎年金の国庫負担分二分の一を確保するための財源は、これは税制の抜本改革で対応するということでございます。
#88
○委員長(藤田幸久君) 中西健治君、質問時間が参りましたのでおまとめください。
#89
○中西健治君 じゃ、これで終わります。どうもありがとうございました。
#90
○大門実紀史君 大門でございます。
 本題に入る前に、ちょっとよく分からないんですけれども、先ほどから林さんとか荒木さんから三党合意について三党の間で質疑がされているんですけれども、そもそもこの三党合意というのは一体何なんですかね。野田大臣、どう理解されていますか。
#91
○国務大臣(野田佳彦君) 今回、第一次補正予算審議に当たって、その成立を視野に入れた中で、どういう形で政策的に方向性を見出せるか、あわせて、特例公債法であるとか税制改革法案等が、衆議院では審議中でございますけれども、現段階ではまだその見通しが立っていないということなどのいわゆる直近の問題についてどう対応するかという議論を政策責任者間の中で議論をした、その中で合意できたものをまとめたというふうに理解をしております。
#92
○大門実紀史君 通常は、三党で合意をして、ちょっと合意の中身がいいかげんなのかなと、だからこれだけいろんな話が出るのかなと思いますけど、普通ならば、それはきちっとしたものであって、それは政府、当然与党ですから、民主党ですから、三党のうちですから、そこが形成している内閣ですから、それを当然体現するのが当たり前であって、国会の場で三党合意の中身について聞き合うというのは、何か違和感あるんですよね。本来なら別のところでやってくれと、何を今ごろやっているのかと思うんですよね、こんな場で。
 これ、何ですか、そうしたら、これは一生懸命毛筆でサインされているけれども、そんな重みがないんですか。一次補正予算が通ったらまたばらばらになっていろんな議論が始まるということなんですか。そういう意味では、よく分からないんですけれども、補正予算が通るまでなのかな。一体何なんですか、これ。何で国会でこういうことが議論されるんですか。何で答えているんですか。
#93
○国務大臣(野田佳彦君) 御質問いただければお答えをするということでございますが、これは第一次補正予算までではなくて、これは、「等」というふうに書いてある中で、例えば今後の復興に向けてのどういう議論をしていくのか、年金の財源どういう議論をしていくのか等々の、基本、当面のやっぱりまさに直近の課題についてどういう方向で議論をするのか、何が課題なのかということを整理をして合意文書を作ったというふうに受け止めております。
#94
○大門実紀史君 はい、分かりました。
 じゃ、資料を配っていただけましたですかね。
 年金の話になっておりますので、資料を配っていただきましたけれども、私、大臣が替わられるたびに、あるいは年金財源が議論になるたびに、同じ資料を出して同じ質問をしているわけですけれども、もうかれこれ三年ほどこの質問はしておりますけれども、ただ、お配りしたものは最新の数字でございます。野田大臣にもお聞きしたいということですが、要するにこの年金と財源の問題では、民主党が基礎年金財源を消費税というのを出されたことがありまして、以来、自民党の中でもそれはいい案だということもあって、結局行き着くところの話を先にお示しをして、それに対するお考えを聞いてきたということでございます。
 今回の二分の一云々ですけれども、要するに、税と社会保障の抜本改革、これはもう当然、しかるべきところでは消費税のことばっかり議論されているわけですから、消費税を想定してと読み替えてもいいと思うんですけれども、年金と消費税でいきますと、つまるところ、基礎年金全額消費税でという話に行きますので、そのときの考え方を野田大臣にもお聞きしたいというふうに思います。
 お示ししましたのは、今、基礎年金の財源構成でございます。共済年金、国民年金、厚生年金、それぞれいろんなところで負担をしているわけですが、要するに全額消費税にすると何が起こるかというと、企業の保険料負担が、消費税に置き換えられた場合、企業は、消費税は預り金というか転嫁できるわけですから、預かって払うだけですから負担がございませんので、結局国民が全体として企業の負担していた保険料の分を消費税で負担をするという、この矛盾があるわけでございます。
 これは、いろんな大臣にもお聞きしましたし、例えば経団連の前会長も、この問題は考えなければいけないと。当時、今の前の会長でしたけれども、この問題を指摘されて、企業負担がなくなった分は非正規雇用の人たちを増やすんだと、あるいはその処遇改善に充てるんだというようなことを言っておりましたけれども、もうでたらめでございましたが、要するにこの問題というのは残るわけですね。
 これはそれぞれの大臣にお聞きしてまいりましたけど、野田さんはいかがお考えですか。
#95
○国務大臣(野田佳彦君) 年金の財政方式を全て税方式化する場合においては、確かに費用負担の増減を考えると、家計負担の方は負担増で企業部門は負担減となるという指摘は、そういう指摘があることは承知をしています。
 ただ、前提として、民主党の年金改革は全額基礎年金を税方式という形になっているわけではないので、そこは誤解のないようにお願いをしたいというふうに思います。
#96
○大門実紀史君 いや、企業負担がゼロになるということについて、この方式についていかがお考えかということをお聞きしているんですが。
#97
○国務大臣(野田佳彦君) 消費税についてはそういうことだろうというふうに思います。
 ただ、企業の保険料の負担はもちろんあるわけでございますので、これは、例えば年金保険料を平成二十九年度以降の水準を固定することとするまでには引き上げていくというように、企業のそういう意味の負担はあるだろうと思います。
#98
○大門実紀史君 いや、もうちょっとほかの大臣はすぱっとお答えをいただくんですが、要するに、企業負担の部分が、企業の保険料負担の部分が、消費税化しますと国民が代わりにかぶることになるということについていかがかということでございます。
#99
○委員長(藤田幸久君) 野田財務大臣、マイクの前でお話しいただけますか、済みません。
#100
○国務大臣(野田佳彦君) 形の上ではそういうことになるだろうと思います。
#101
○大門実紀史君 野田さんは、何かいざというときに前に出ないでお答えになるんですけれども。
 これは、歴代の大臣の名前は申し上げませんけど、みんなこれはまずいと、何かを考えなければ、この方式をやる場合は、企業負担がゼロになるというのは国民の納得を得られないということで御答弁をされておりますので、御参考までに申し上げて、今日はもう質問を終わります。
 以上です。
#102
○中山恭子君 たちあがれ日本・新党改革の中山でございます。
 今日、これまでにも財源問題、大いに語られております。私自身も、その財源については、地震が起きたからといって年金財源が要らなくなるということではありませんで、この二・五兆円、今大臣おっしゃられた中で、税制抜本改革により確保される財源を活用して繰入れの中で、全額消費税ではないというようなお話がありました。
 私自身は、これまでにもずっと申し上げてきているんですが、デフレを脱却し、経済が成長路線に入るまでは増税すべきではないと考えておりまして、そういった観点からも、この財源を活用して繰入れの場合、増税以外の方策、先ほど大塚副大臣は復興国債で賄うというようなお話がありましたが、それだけではなくいろんな形の財源をお考えいただく必要があるんだと思っておりますが、いかがでしょうか。
#103
○国務大臣(野田佳彦君) 年金の財源については、これはやっぱり税制の抜本改革で安定した財源を確保するということでございますので、そういう対応をこの六月までの間に社会保障と税の一体改革の中で議論をした中で、そういう方向でまとめていかさせていただきたいというふうに思います。
 ただ、税制の抜本改革の実施時期などは、先ほども議論がございましたけど、附則の百四条等がありますので、景気の動向等を踏まえながら対応しなければいけないと思いますし、実施時期なんかもそういうことで勘案をしなければいけないとは思います。
#104
○中山恭子君 もう一つ、ODAを一〇%、五百億円削減するということがうたわれておりますが、今回の震災に当たりましても、開発途上国を含め、多くの国々から日本に対していろんな支援が届いております。これまで日本が真剣に行ってきたODA、その恩恵を受けている各国が日本に対して非常に親日的な感情を持ってきているものと考えておりまして、このODA予算を減らすということは、ある意味では日本が国際社会の一員であるとの認識を欠くものとも言えるような、場当たり的な判断のように思えるんですが、その辺り、ODAはもう少し大切に扱っていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
#105
○国務大臣(野田佳彦君) ODA関連予算のうち、これ外務省予算については、これは政党間の御議論や外交を担当する外務大臣のお考えも踏まえまして、二国間援助が各国との関係に与える影響に最大限配慮して、国際機関向けの拠出の一時的な減額等を行うこととさせていただきました。
 関連で、財務省所管のものもあるんですが、財務省所管の有償資金協力勘定出資金については、国際協力の相手国には影響を及ぼさないような平成二十三年度に計画する円借款などの事業規模、これ九千五百億円でございますが、これは維持しながらぎりぎりの財源捻出を行わさせていただきました。
 そういう中で、総理も、これはメッセージを発出していますけれども、世界の皆様からいただいた温かい御支援に対し、国際貢献という形で必ず恩返しをしたいという旨明確に述べておりますので、基本的な外交姿勢は変わらずに、一旦こういう形で御迷惑掛けるところもあるかもしれませんが、しっかりとこれからはまた世界に貢献できる日本に戻るように努力をしていきたいと思います。
#106
○中山恭子君 ということは、次の年度、又はいろんな形でODA増加、今ずっと減ってきておりますけれども、増加していくお考えもあると。今確定的なお答えはないと思いますが、是非そのように考えていただきたいものと思っております。
 もう一つ、二十三年度補正後の国債発行予定額という数字を見ていましたら、一兆二千二百億円を赤字国債から建設国債に振り替えるということが出ておりました。この建設国債はどの経費に充当されるものなんでしょうか。今回の第一次補正予算の災害対応公共事業関係費一兆二千十九億円というのがありますが、これらに充てられるものと考えてよろしいでしょうか。
#107
○国務大臣(野田佳彦君) 今回、補正予算で建設公債対象経費が追加されることになりました。それは、災害復旧型の公共事業をやるということ、これが一番の要因でございます。それを受けて、特例公債の発行を極力抑制するとの財政法の趣旨などを踏まえて、特例公債発行額を減額して建設公債発行額を同額だけ増額をさせると、そういう所要の振替を行ったというところでございます。
#108
○中山恭子君 今回の補正で、今おっしゃられたとおり、これまで赤字国債で対応してきている歳費が建設国債に替わるということを意味しているかと思いまして、例えば子ども手当等の四Kに代表されるようなばらまき予算、これは多分赤字国債が使われるんだと思うんですが、今回、復興事業に建設国債が充てられるということであれば、改めてこの四Kの費用についてはもう一度しっかりと見直した形で建設的な事業に振り向けられるということがよろしいのではないかと思っておりまして、その点、お考えをいただけたらと思います。
#109
○国務大臣(野田佳彦君) 取りあえず今回は早期の災害復旧に向けた対応ということで、その中で公共事業関係については建設国債、振り替えさせていただいて対応させていただきますが、今後の復興の段階でも様々ないろんな需要が出てくるかと思います。その中で適切な財源を確保しながら対応していきたいと思います。
#110
○中山恭子君 実は、この災害対応公共事業関係費というものの内訳が私どもよく分かっておりませんので、もし大まかなもので、これが何に充てられるのか分かれば教えていただきたいと思います。
#111
○国務大臣(野田佳彦君) 公共事業関係費で申し上げますと、道路、港湾、下水道、公営住宅、農地等の災害復旧等公共事業費が一兆四百三十八億円、それから災害公営住宅の整備等の一般公共事業が千五百八十一億円となっております。このほか、施設費等災害復旧事業費等を四千百六十億円、そして、これは被災地だけではありませんけれども、学校耐震化事業三百四十億円などが主な項目になります。
#112
○中山恭子君 耐震事業などが含まれるということであれば建設国債に振り向けていくということで、大変結構なお話だと考えております。
 もう一つ、二十三年度の財政投融資計画というものを見ましたら、補正予算における財政投融資計画は、総額四・三兆円追加して、二十三年度十九・二兆円となっています。この追加の財源として財投債を二兆円追加発行するということになっておりますが、具体的にどのような内容になっておりますか、また、その効果をどうお考えでいらっしゃいますか。
#113
○国務大臣(野田佳彦君) 総額四・三兆の財投は御指摘のとおりでございます。
 その中身ですけれども、日本公庫による日本政策投資銀行等の指定金融機関を通じた危機対応融資、ツーステップローンの拡充、日本公庫による被災中小小規模企業等の資金繰り支援、災害復旧事業費等の地方負担分の財源に充てるための地方債の引受けを通じた地方公共団体の資金繰り支援等の資金供給を行うということが内容でございます。
#114
○委員長(藤田幸久君) 中山恭子さん、時間が参りましたのでおまとめをお願いいたします。
#115
○中山恭子君 はい。
 デフレ解消、それから成長基盤分野に資金を多く流していくということは今年度重要なテーマになってくると思います。それ以外にも、政府が実際に自ら行う公共事業というものをしっかりととらえていく必要があると考えておりますので、そういった点についても今後気を遣っていただきたいと思っております。
 もう一つは、鉄建問題をお伝えしようかと思ったんですが、時間が参りました。是非慎重に、まだ向こうで法案が通っていないものが含まれておりますので、その点、気を回す必要があるだろうと思っております。
 ありがとうございました。
#116
○委員長(藤田幸久君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#117
○愛知治郎君 自由民主党の愛知治郎です。
 ただいま議題となりました東日本大震災に対処するために必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案に、賛成の立場から討論をいたします。
 今回の東日本大震災では、私の地元宮城県でも多くの方々が犠牲となり、また、いまだに多くの被災者の方々が困難な生活を強いられております。震災後、宮城県内の特に大きな被害のあった沿岸部の地域を日々回っておりますが、風景は一変し、うずたかく積まれた瓦れきの山はいまだ撤去のめどが立たず、新たなる第一歩を踏み出すには程遠い状況であります。
 また、自宅や会社が津波によって流され、避難所で暮らすことを余儀なくされた多くの方々は一日も早く日常生活を取り戻したいという強い希望を持っております。避難所を出て仮設住宅ないしみなし仮設に移ることのできる環境をつくることは急務であると考えます。さらには、直近の諸課題を始めとして、政府が費用負担に関するしっかりとした基準を定める等、被災自治体が混乱することのないよう明確な指針を示していかなければなりません。
 しかしながら、山積する諸課題への政府対応の遅さが被災地の方々の不安を増幅させ、復興への第一歩に二の足を踏みかねない状況になっております。政府はこの状況を肝に銘じていただき、可及的速やかな対応をすべきと考えます。
 その第一歩となるのが今回の補正予算案と財源確保法案であることは言うまでもありませんが、今回の補正予算の財源として、国債を発行せず年金臨時財源の安易な流用に頼ろうとする菅政権の考え方には極めて問題が多いと考えます。
 第二次補正予算以降、更に巨額の財政支出が必要となり、国債発行が避けられないことは明白で、このことを考えれば第一次補正予算のみについて国債発行を拒むことは何のメリットもなく、中長期的なビジョンなど全くない総理の思い付き、パフォーマンス以外の何物でもありません。そもそも、マニフェストに掲げられたばらまき政策から始まったパフォーマンス内閣でありますが、復旧復興にパフォーマンスは一切不要であります。口先ばかりのパフォーマンスに終止符を打ち、政治本来のあるべき姿を取り戻さなければなりません。まずはマニフェストの過ちを認め、速やかに国民へ謝罪すべきであり、震災対応という名の下にこっそり修正しようとする事実をうやむやにするわけにはまいりません。
 しかしながら、今回の補正予算には仮設住宅や瓦れき撤去に対応する予算が組まれており、本格的な復旧復興に一刻も早く着手するためにはこの補正予算を一日も早く成立させることが我々国会議員の使命でもあります。そのため、まさに苦渋の決断としてこの法律案に賛成するものであります。
 三月十一日の震災以来、乱立された組織や会議に象徴されるように、二か月近くたつ今になっても政府部内の体制整備すらできていない菅政権に今後の復興のかじ取りを任せるわけにはまいりません。緊急を要する本案には賛成をいたしますが、現政権には速やかに退場をいただき、次の政権において復興のグランドデザインと第二次補正予算の策定を行う必要があります。
 復興とは元に戻すことではなくて、元よりも良い状態にすることであります。そのために、我々自由民主党は、復興のための政策実現に今後とも全力を尽くす決意を表明し、私の討論を終わります。
#118
○荒木清寛君 私は、公明党を代表して、東日本大震災に対処するために必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案に対し、賛成の立場から討論を行うものであります。
 修正前の公債特例法案では、基礎年金国庫負担の追加費用に充てるため、財投特会財融勘定の積立金等を活用して二兆五千億円の臨時財源を確保することとしていました。そもそも、年金財源は恒久的な財源を充てるべきと考えますので、いつまでも臨時財源に頼ること自体賛成しかねるものでありましたが、今般の補正予算では公債を追加発行しないとの方針の下、これらの年金財源を震災対策に転用し、年金財政へは将来の税制抜本改革によって財源を確保して繰り入れるという手法は極めて場当たり的な対応であると言わざるを得ません。
 我が党は、不要不急な当初予算の支出や公務員の人件費削減についてもっと切り込んで歳入予算を確保すべきと一貫して主張してきましたが、この度の補正予算の財源捻出について政府が歳出の見直しを徹底的に行ったとは言えません。
 しかしながら、この度の大震災への復旧復興対策を講じるため、二十三年度第一次補正予算を適切かつ速やかに執行していくことが何よりも重要であるため、その財源の裏付けとなる本法案には公明党は賛成します。
 ただし、菅政権には歳入歳出の抜本的な見直しを真摯に行い、今年度の年金臨時財源を早急に確保することを改めて強く求めまして、私の賛成討論を終わります。
#119
○中西健治君 私、中西健治は、東日本大震災に対処するために必要な財源確保を図るための特別措置に関する法律案に対し、みんなの党を代表して、賛成の立場から討論を行います。
 本法案は、震災からの一刻も早い復旧のために行われる瓦れき処理を始めとする様々な施策の財源を確保するためのものであることから、その緊急性ゆえに賛成をすることといたしますが、内容的には全く理解し難いものであります。そもそも、四兆円程度の補正予算の財源であれば、これまで何度となく野党あるいは与党の中からも見直しの声が上がっているばらまき四Kを即刻凍結するだけで三兆円、更なる国会議員歳費カット、公務員人件費の二割カットで一兆円と、すぐに確保できる程度のものであり、裏付けのない年金国庫負担のための臨時財源を切り崩す必要は全くありません。
 今後の二次補正予算以降はこうした我が党の主張をしっかりと織り込むことを期待して、賛成討論とさせていただきます。
#120
○大門実紀史君 本法案に賛成の討論を時間の関係で簡潔に行います。
 本法案は被災地復興のための補正予算の財源を確保するためのものですが、問題は、補正予算の財源に回した年金財源の穴を埋めるために、民主、自民、公明党の三党合意が消費税増税につながる社会保障と税の一体改革の推進を掲げたことであります。
 このような年金財源確保の方向性にくみすることはできないことを明確に表明した上で、いわゆる埋蔵金を緊急の震災対策に充てることは否定されるものではないことから、本法案に賛成します。
 以上。
#121
○委員長(藤田幸久君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 東日本大震災に対処するために必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#122
○委員長(藤田幸久君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、佐藤さんから発言を求められておりますので、これを許します。佐藤ゆかりさん。
#123
○佐藤ゆかり君 私は、ただいま可決されました東日本大震災に対処するために必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案に対し、自由民主党及び公明党の両派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    東日本大震災に対処するために必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 東日本大震災の被災地域が一刻も早く復興するよう、道路、鉄道等の交通ネットワークの速やかな復旧・復興など、対応に万全を期すこと。
 一 平成二十三年度第一次補正予算における財源措置として活用した年金臨時財源については、平成二十三年度第二次補正予算の編成に際して見直しも含めた検討を行うこと。
 一 子ども手当、高速道路無料化及び農家戸別所得補償等の歳出策の在り方については、平成二十三年度第二次補正予算の編成に向けて、早急に見直しの検討を進めること。
 一 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構からの国庫納付については、臨時異例の措置とするとともに、JR三島貨物会社への支援や北陸新幹線の債務償還等を確実に実施すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#124
○委員長(藤田幸久君) ただいま佐藤さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#125
○委員長(藤田幸久君) 多数と認めます。よって、佐藤ゆかりさん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、野田財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。野田財務大臣。
#126
○国務大臣(野田佳彦君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましては困難な問題もございますが、御趣旨を体しまして十分検討いたしたいと存じます。
#127
○委員長(藤田幸久君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#128
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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