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2011/04/26 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 外交防衛委員会 第7号
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2011/04/26 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 外交防衛委員会 第7号

#1
第177回国会 外交防衛委員会 第7号
平成二十三年四月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十九日
    辞任         補欠選任   
 ツルネン マルテイ君     北澤 俊美君
     小熊 慎司君     寺田 典城君
 四月二十日
    辞任         補欠選任   
     宇都 隆史君     中曽根弘文君
     佐藤 正久君     山東 昭子君
     寺田 典城君     小熊 慎司君
 四月二十一日
    辞任         補欠選任   
     山東 昭子君     佐藤 正久君
     中曽根弘文君     宇都 隆史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 公治君
    理 事
                榛葉賀津也君
                谷岡 郁子君
                岸  信夫君
                佐藤 正久君
                山本 香苗君
    委 員
                石井  一君
                小川 勝也君
                大野 元裕君
                北澤 俊美君
                徳永 久志君
                広田  一君
                猪口 邦子君
                宇都 隆史君
                島尻安伊子君
                浜田 和幸君
                山口那津男君
                小熊 慎司君
                舛添 要一君
                山内 徳信君
   国務大臣
       外務大臣     松本 剛明君
       防衛大臣     北澤 俊美君
   副大臣
       総務副大臣    鈴木 克昌君
       外務副大臣    高橋 千秋君
       厚生労働副大臣  小宮山洋子君
       国土交通副大臣  三井 辨雄君
       防衛副大臣    小川 勝也君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  徳永 久志君
       経済産業大臣政
       務官       中山 義活君
       防衛大臣政務官  広田  一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        矢嶋 定則君
   政府参考人
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院審議官   黒木 慎一君
   参考人
       日本放送協会専
       務理事      金田  新君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (東日本大震災による被害及び対応に関する件
 )
 (福島第一原子力発電所事故への対処に関する
 件)
 (尖閣諸島をめぐる問題に関する件)
 (普天間飛行場移設問題に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(佐藤公治君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十九日、ツルネンマルテイ君が委員を辞任され、その補欠として北澤俊美君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(佐藤公治君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(佐藤公治君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に佐藤正久君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(佐藤公治君) 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官黒木慎一君の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として日本放送協会専務理事金田新君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(佐藤公治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(佐藤公治君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○谷岡郁子君 おはようございます。民主党の谷岡郁子でございます。今日もよろしくお願いいたします。
 この東日本の大震災におきまして私どもが痛感しましたことは、日本の自衛隊というのは、憲法が最初に意図したとおりの、日本を守り日本人の命を守る、そして救出するということを本当にしっかりとやった、平和のための軍隊として育ってきたということではなかろうかと思います。そして、それは本当に多くの人々を救出され、そしてたくさんの御遺体を収容され、また人々の生活を今も支え続けられているということであろうかと思います。しかし、そこにはやはり犠牲を伴ったということもあろうかと思います。
 今、北澤防衛大臣はそのようなことに対してどうお感じになっているのか、また、特に自衛隊の方々の犠牲というものが現実にどのようなものであるのかということをまずお伺いいたします。
#9
○国務大臣(北澤俊美君) 今回の我が国における未曽有の災害に際しまして、防衛省・自衛隊が対応したことについての御評価もいただきまして、ありがとうございます。
 自衛隊が各地に基地、駐屯地を配備して、様々な事態に対応できるということが今回また新たに明らかになったところでありまして、今回は、もう御案内のように、地震があって津波があって原子力災害があったと。こういう三つの大きな災害に対して国を挙げて対応したわけでありますが、その初動の中において自衛隊が果たした役割というのはかなりのものがあったというふうに思っておりますし、また、統合運用というような見地から部隊の指揮を、東北方面隊の君塚司令に対して統合任用部隊という形で指揮を前線に、そして統一化したということが非常に効果的であったんではないかというふうに思いまして、まだ十万人体制をしいておりますが、引き続き被災地域のお役に立ってまいりたいと、このように思っています。
#10
○谷岡郁子君 ありがとうございます。
 それと同時に、松島基地を始めとしまして防衛省自身も実は被災者であるということが言えるかと思います。そして、このままに放置しますことはやはり何らかの困難であり、今防衛上の課題ということも抱え込んでおるのではないかと思います。つきましては、防衛省自身の被災状況について、またこのために生じております困難や課題の実情につきまして御説明いただけませんでしょうか。
#11
○大臣政務官(広田一君) 御答弁申し上げます。
 これまで確認しましたところ、この度の震災によりまして、自衛隊施設においては、一部の基地等におきまして津波による浸水被害が発生し、建物によっては一部損壊するなどの被害が発生しているところでございます。
 具体的には、御指摘のございました航空自衛隊の松島基地におきましては、管制塔、航空保安無線施設及び庁舎等の損壊がございましたし、陸上自衛隊におきましては、多賀城駐屯地や仙台駐屯地において庁舎や倉庫等の壁や柱に亀裂や崩落がございました。また、建て替え、そして構造的な補強を含めた改修が必要な状況になっているところでございます。
 装備品につきましては、松島基地におきまして航空機等が水没するなどの被害が発生をしております。松島基地におきましては、教育用の戦闘機F2が十八機、練習機が四機、また救難捜索機が二機、救難ヘリコプター四機など、多数の装備品等が津波により水没をしているところでございます。
 特に教育用の戦闘機F2につきましては、これが使用できないというのは我が国の防空上も大変ゆゆしき状況でございますので、被害の状況等を踏まえてこれから適切に対応をしていかなければならないというふうに思いますので、この点につきましては理事の御指導また御支援を賜りたいというふうに思っております。
#12
○谷岡郁子君 ただいまの甚大な被害に対しまして、私ども政治の側としても、やはり今後の防衛上に支障がないように、安全保障をしっかりやっていけるようにということで努力をしてまいりたいと思います。
 それでは、今回の活動の中で現場等を視察させていただいておりまして感じますことは、自治体あるいは被災者の皆さんが時には過剰に自衛隊に頼っている部分もあるのかなということでございます。そして、それはもちろん最初の救出、そして道路がずたずたになったような状況では致し方ない面があるかとは思いますけれども、やはり皆さんも疲れておいでになる中で、被災者の皆さん自身が自ら立ち上がっていくということも大事で、そしてそれを円滑に、初動時期からそして恒常的になっていく復興期ということでは、その引継ぎをうまくやっていくことが大切ではないかなというふうに感じました。
 そのことにつきまして、今防衛省の方ではどのようにお考えになっているんでしょうか。
#13
○副大臣(小川勝也君) 谷岡委員から御指摘がありました問題意識を共有をいたしておるところでございます。
 初動から振り返ってみますと、御指摘がございましたように、大変ライフラインがずたずたに寸断される、自治体の機能が消失あるいは大変傷を負っているという状況の中で、何でも自衛隊にやってもらいたいという地域の方々の思いが大変強うございました。しかしながら、法律に照らし合わせて、本当に自衛隊しかできないのか、代替性がないのか、いろいろな検討を講じる中で、最終的に地域の皆さんがどうしてもということであれば自衛隊の隊員の力を活用いただこうという流れでやってまいりました。
 その結果、御遺体の搬送、あるいは仮設ミニSSによるガソリンの供給、それから瓦れきの処理、道路啓開、給水、給食支援、様々なニーズがありましたけれども、できるところは自治体に、あるいはボランティアの皆さんに、あるいは民間業者に移せるものはできるだけ早期に移していただきたいという旨、しっかりその考え方を整理して、大臣の指導の下、現場と連携を取ってやらせていただいているところでございます。
 まさに、必要なところに隊員が活躍するということを常々希求してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#14
○谷岡郁子君 そのとおりだと思います。でも、その一方で、本当に隊員の皆様方が誠実に真摯に何でもやってあげたいという思いの中でやっていらっしゃる。それを疲れ過ぎないように、また機能し続けることができるようにということで、今後ともよろしく注意してお取り計らいのほどをお願いしたいというふうに思っております。
 さて、この地震津波の原発事故で被災者を救援するということがしばしばございました。そして、今は原発事故でもそのような状況ありましたし、また今後もあり得るかもしれないということであります。
 そこで、今回感じましたのは、事、放射能事故に関する限りは、より影響を受けるのは、高齢者というよりはむしろ妊婦さんであったりあるいは乳児、幼児というところではないかなというふうに思います。それがほかの者と同じように、まずは要介護の高齢者からということで、ともすればお子さんたち、あるいは妊婦さん、授乳中の母親というようなところが救助のときに後回しをされているというような状況があると思います。
 これ、お聞きしましたところ、そういう問題に関しての優先順位、救助の優先順位等を決定する又はそれに対しての指針を出すのはむしろ保安院並びに原子力安全委員会ではないかというふうに伺っておりますが、それにつきましては、今後これについての再検討をなさる予定等ございますでしょうか。
#15
○政府参考人(黒木慎一君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、幼児、乳児については、放射線の観点から、その影響を成人と比べまして受けやすいということでございます。御指摘のように、避難の円滑な実施の観点から、このような妊婦の方、乳児、幼児の方々に配慮するというのは大変重要であると考えております。
 四月二十二日に設定いたしました緊急時避難準備区域につきましては、このような妊婦、それから幼児等の子供の方については、要介護者、入院患者の方々も含めまして、当該区域に立ち入らないことをまずは求めているところでございます。
 また、計画的避難区域については、具体的な避難の実施の支援を強化するために、四月二十二日から、飯舘村、川俣町に政府職員を派遣し、現地政府対策室を発足させたところでございます。対象となる自治体、県及び国が密接に連携しながら、御指摘いただいたような点も十分に配慮いたしまして、具体的なその避難の計画の策定、実施等の支援をしていこうと考えております。
 今後とも、御指摘の趣旨を踏まえ、これらの方々の安全確保に配慮し、関係自治体と十分に連携を取りながら対応していきたいと考えております。
#16
○谷岡郁子君 福島の状況、このまま安定し続けることを祈るばかりでございますが、それでもまた自衛隊の手を借りて緊急の出動という形で人々を救援しなければいけないようなことが絶対にないとは言えませんし、また、最後であることを望みますけれども、この事故が本当に最後になるのかどうなのか。この辺のところにつきましては、自衛隊の緊急時のヘリコプターを使って等の救出ということにつきましてもよく連携していただいてしっかりと、いわゆる本当に優先すべき人々が優先されて救助が行われるということを望みたいわけなんですけれども、この点につきましては防衛省の方ではいかがお考えでございましょうか。しっかりとこの辺のところを政府内で連携してやっていただけますでしょうか。
#17
○国務大臣(北澤俊美君) 御指摘のことは極めて重要なことでありまして、対策本部が立ち上がり、またさらに原子力の対策本部が立ち上がった中で関係省庁と連携しながら敏速にこれに対応していくということでありまして、一方で、放射能の量がどのぐらいで、そしてそれが救出に向かう隊員にどういう影響を与えるかというようなことは大変微妙な問題でありますし、また隊員の生命を左右する問題にもつながりかねないということでありますので慎重に対応はしておりますが、最終的に我が国の安全と国民の生命、財産を守るということにおいては、自衛隊がこれに当たるという覚悟はしっかり持っておるつもりでございまして、そういう意味で、今後、今回のこの事態を十分また検証する中で体制の整備もしっかりしなきゃいかぬと、こんなふうに思っておりまして、今委員が御懸念の、さらにまた同じようなことに対応しなければならない事態がないとは限らないと、こういうことでありますので、そういう意味においては、今後万全を期してまいりたいというふうに思っております。
#18
○谷岡郁子君 そして、今大臣が御指摘になりましたとおりに、今回のような出動をしてみて、例えば防護服は足りたんだろうか、自衛隊の装備、それは対放射能ということにおいてしっかりとしたものであったのだろうか、隊員の安全というのは完全に守られたのであろうかということの疑問というものは多くの国民が共有したものではなかったかというふうに思います。
 自衛隊員が安全にその使命を果たしていくために今後必要になる装備、器材、訓練、あるいはその人員の組織等について、今検討しておられるのでしょうか。また、そのようなことについて、また政治として私どもがやらなければならないということの課題がありましたら教えていただきたいと思います。
#19
○国務大臣(北澤俊美君) 今般の事故を踏まえますと、原子力災害への対処に活用する装備を更に充実し、自衛隊の化学科部隊の対応能力の強化を引き続き図っていくことは極めて重要であるというふうに認識をいたしております。
 御案内だと思いますが、新防衛大綱や新中期防においても、核、それから生物化学兵器による攻撃や、さらに原子力災害などの特殊災害への対処能力の向上を図るために、NBC偵察車の整備や各種訓練を実施する等の取組を行うことというふうに明記をいたしております。
 これを踏まえて、この二十三年度予算においては、NBCの偵察車の整備、それから個人用防護装備、そして除染車、除染装置、それから今申し上げましたNBCの防護訓練などに必要な経費として六十八億円を計上いたしておるところであります。
 NBCの偵察車の整備については、これはかなりの量を必要とするという考え方でありますが、全体の現在保有する防護車等の関連等も含めまして当面二両を要求をさせていただいておりますが、今後これにつきましてはしっかり整備をしてまいりたい。それは、今回のこの災害対処についてしっかりした検証等をしていかなきゃならぬというふうに思っておりますし、またさらに、米軍のCBIRFとの訓練をしっかりさせていただいて、米軍のCBIRFの状況等も勘案しながら新しい体制を取っていきたいと。
 それで、この第一次補正予算においても、災害への対応をより効果的に実施するために、個人用の防護装備や偵察要員用防護セットなどの装備、器材を整備するために必要な経費も計上させていただいておりまして、これについては、是非また御審議の上、いち早い成立をお願いをいたしたいというふうに思います。
 いずれにいたしても、核、生物化学兵器による攻撃や原子力災害等に対処することとなった際に、自衛隊が持てる能力を最大限に発揮できるように必要な体制の維持、構築に引き続き努めてまいりたいというふうに思いますが、委員の皆様方にも十分御理解をいただいて御協力をいただくようお願いを申し上げる次第であります。
#20
○谷岡郁子君 御丁寧な御説明をありがとうございました。
 今回私たちが新たに気付かされた危機というのは、私だけがそれまで気が付いていなかったのかもしれないんですけれども、原子炉の爆破などしなくても、例えばテロリストが敷地内に侵入して、そして電源を切断する、同時にその予備電源を使用不可能にすることができたら、数時間後には国家安全保障上の重大な事態が持ち上がる、原子炉が暴走するということがあり得るということでございました。このような可能性があるということは、私どもとしては本当に看過することができない状況なのではないかと思います。
 現在も日本各地で多くの原子炉が動いているという事態に鑑みまして、このような事態を防止するためには、原子力発電所のもちろん事業者の行う警備、そして地域の警察が行う治安というものもあろうかと思いますけれども、場合によっては自衛隊が発動するしかないというような事態も可能性としては考えられることだと思います。
 そこで、今後の原子力発電所の警備、そしてその安全を守っていくために、今後とも各部署における綿密な、そして円滑な連携というものが必要になろうかと思いますが、それにつきましての大臣の所感がありましたら教えていただきたいと思います。
#21
○副大臣(小川勝也君) 大事な御指摘をいただいたものと考えております。
 一義的には、公共の安全と秩序の維持を責務とする警察において原子力発電施設の様々な対応をしているところであります。また、平成十二年に防衛庁、当時防衛庁でございますが、国家公安委員会との協定で、武装工作員等侵入事案に対応できるように様々な治安出動に関する改正をいたしました。そんなことも踏まえて、様々な形で警察、自衛隊の共同訓練、これは図上訓練、実動訓練含めて相当数実施をいたしてまいりましたし、また地方で、島根県や茨城県や福島県をベースといたしまして実地の訓練も様々いたしたところでございます。
 また、今回の大変痛ましい災難、災害と事故でございましたけれども、多くの教訓を得たものと考えております。今までの訓練の実績等に加えて、今回様々得られる知見を加え合わせまして、各地域の皆さんの安心に資するために、あるいは様々な今御指摘をいただきましたテロリストの攻撃等に備えるために何が加えて必要なのか検討をさせていただくと同時に、また緊密な連携を取りながら訓練等実施してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#22
○谷岡郁子君 ありがとうございました。
 それでは外務省に、話題を変えましてお聞きをしたいというふうに思っております。
 国会図書館問題というふうに言われておるところの問題がございます。それは、国会に調査員としていた者が古巣の外務省に、誰がどのように何を議員として調べているのかということを伝え、それが外務省内に情報として回ってしまったという事件でございます。少し古くなりましたけれども、この間国会の質疑、これを取り上げることができませんでしたので、改めて取り上げさせていただきたいというふうに思います。
 一番私はこの根本の問題は、なぜこのようなことが起きてしまったのかということではないかというふうに思っております。それについて今外務省はどのようにお考えなのでしょうか。
#23
○副大臣(高橋千秋君) 御質問ありがとうございます。
 この事案は平成十年に起きている話で、私が議員になる前の、随分古くなっておりますけれども、このようなことは本当に遺憾で不適切なことだと私も思っておりますし、外務省としても深く反省をしているということでございますが、この理由については、やはりそこに入った職員が、本人はどういうふうに思ったか分かりませんけれども、上司に対して報告をしたいという、善かれと思ってやったのかも分かりませんけれども、これは、チェック機能がちゃんと働いていなかったというのは本当に意識不足だろうというふうに思っております。
 守秘義務という部分については、そして個人情報保護という観点で大変重要なことだと考えておりまして、これは全省員に対して注意喚起を改めて行いました。そして、新人の新入職員に対しても、研修の中でこの事案を取り上げて、守秘義務については徹底をさせるようにさせていただいております。
#24
○谷岡郁子君 おっしゃるとおりだと思います。これはたまたま発覚した、そしてたまたまこういう形で起きた事件だとは思いますけれども、やはり大切なことは、組織はミスを犯すものでもあると思います。人間がやっている限り完全で機能するということは起き得ない、不注意、不可抗力あるいは疲労、様々な原因によって様々なミスというものは起きるものだと私は思います。また同時に、変わった価値観を持って行動するという人々がどの組織にもいろいろな形で時に出現するものであろうかと思います。
 それを守っていく、そして大きなミス、大きな問題に発展しないためには、組織内の修正機能というものがいかに働くか、チェック機能がいかに働くか。この事件の中で考えますことは、やはり、情報を出した人がいた、受け取った人がいた、それを回した人たちがいた。それだけの多くの人々が関与したにもかかわらず、そこでチェック機能、修正能力というものが何らかの理由で働かなかったということだと思います。
 外交問題、本当に多岐で複雑で、そして膨大な量を少ない人数でこなしていらっしゃる中で、今後ともそういう問題の中で、やはり開かれた、チェックが働き修正ができるという風土を築いていただきたいというふうに思っておりますが、いかがでございましょうか。
#25
○副大臣(高橋千秋君) この案件を見ますと、その職員が外務省に報告をして、外務省の中の一部の部局でこれを回覧をしていたというようなことがあって、そのときにもその方々がそこをおかしいと思わなかったということだろうというふうに思うんですが、まさに委員指摘のとおり、チェック機能が働いていないしそういう意識を持っていなかったということだろうというふうに思います。
 その意味で、厳に慎みながら、こういうものに関してはもう一度注意喚起を常に促すということも大変重要ですし、仕組みとしてチェック機能が働くような形に変えていかなければならないというふうに思っております。
#26
○谷岡郁子君 次の質問をさせていただきたいと思います。
 福島第一発電所の事故ということは、この対処方法、そしてその後の展開というのを見ておりますと、どの一国もこれほどの大きな問題に対しては単独では対応し切れないということが明らかになったというふうに思います。そしてその中で、国際機関であれ、また他の原子炉等を持っておりますような先進諸国であれ、その大きな協力というものが必要になり連携が必要になってきたと、それをこの間外務省としては学ばれてきたのではないかというふうに思います。同時に、外務省の機能というものは、今後強化していかなければならない課題というものを見付けられたのではないかというふうに思っております。
 そのことにつきましての、今、より機能的に、そしてよりしっかりとした対処をやっていくために国際的にどのような連携活動をやっていけばいいのか、また外務省の役割ということをどのようにお考えになっているのか。
 そして最後に、いま一つ私がこの件に関して感じておりますことは、実はICRP、その報告書の百九号と百十一号において、原子力発電所の地域における何らかの放射能事故、被曝事故が起きた場合に対する対処というものについて、言わば地震や洪水でいけばハザードマップであるようなものを作ることを二〇〇八年の十月に報告書が出る形によって求められてきた。しかしながら、それを日本ではやっていなかった。したがって、泥縄式に、いざそういう状況が起こってみた場合に、さあ基準値はどうなるんだ、それからどういうふうに対応するんだということが大変泥縄になってしまったということがあろうかと思うんですね。
 こういう問題を、本当にあらかじめしかるべきところがしかるべきことをしていく、国際的に基準が変わったりあるいはその状況が変わったりしたことを予防として周知することを含めて、外務省は役割を果たさなければならないと思うんですが、この点についていかがお考えなのかをお聞きしたいと思います。
#27
○副大臣(高橋千秋君) 今回の原発の事故に関しましては、多くの国々から今、米国始めいろいろなところから御支援をいただいております。
 先日、十九日にウクライナのキエフで原子力サミットというものがありまして、私も参加をさせていただいてこの福島第一原発の現状についての報告もさせていただきましたけれども、約三十か国の国々が参加をして、これについて協力をしていきたいという申出やいろいろな御意見をいただきました。
 本当に一国だけの知見や能力だけでは対応できないようなことがたくさん出てきている中で、外務省としても、それぞれの国々に対して支援の申出、それからそれぞれの国々から支援を我が国にするということに対して、緊密に連携を取って協力をしていかなければならないというふうに改めて感じております。
 先ほどの各国との協力については、特に汚染水等の問題がございましたけれども、これまでいわゆる会議はやっているんですが、ちゃんと報告をする義務化ができていなかったり様々な仕組み的な部分がまだ未整備のところが確かにある、それは委員の御指摘のとおりだろうというふうに思います。今後、外務省としても、近隣諸国も含めて、緊密にそういう仕組みができるような形にしていきたいなというふうに思っております。
 ちなみに、今日はチェルノブイリが爆発事故があってちょうど二十五周年の記念日でございまして、それぞれの国々がそれぞれ意識を持って連携できるような形に外務省としても役割を果たしていきたいというふうに思っております。
#28
○谷岡郁子君 終わります。ありがとうございました。
#29
○佐藤正久君 自由民主党の佐藤正久です。
 一番最初に、原発災害対処についてお伺いいたします。
 防衛大臣、今回の組織の中に原発の統合対策本部というものがございます。そこにも自衛隊員が派遣されております。この派遣されている自衛隊員の任務は何なんでしょうか。
#30
○副大臣(小川勝也君) 御指摘のように、政府と東電が一体となり対処するための事故対策統合本部が三月十五日に設置されまして、防衛省からは内部部局及び統合幕僚監部から連絡調整要員を二、三名派遣をさせていただいております。事故に関する情報収集及び事故対応における防衛省・自衛隊が実施する業務に関する各種調整を行っているところでございます。
#31
○佐藤正久君 経産政務官にお伺いします。
 統合本部、この設立の法的な根拠は何でしょうか。
#32
○大臣政務官(中山義活君) 法的な根拠は、官邸の対策本部にあるわけですが、やはり東電という現場と官邸との情報交換がしっくりいきませんと、先にテレビが水素爆発の報道をされちゃって、それで後で知ったなんてことがあっちゃいけないので、できる限り。はっきり言うと、今言った東電と官邸との連絡がしっかり取れるようにということでございます。
#33
○佐藤正久君 ストレートに答えてください。法的根拠はありますか。
#34
○大臣政務官(中山義活君) 今言ったように、法的根拠よりも連絡を取れるためのそういう組織でございます。
#35
○佐藤正久君 法的根拠はありますか。明確に答えてください。逃げないでください。
#36
○大臣政務官(中山義活君) だから、端的に言うと法的根拠はありません。
#37
○佐藤正久君 最初からそう言ってくださいよ。そういう姿勢が国民から不信感を得るんですよ。言えばいいじゃない、そういうふうに。法的根拠ないんですよ。
 じゃ、その所掌事務、これは何なんでしょうか。
#38
○大臣政務官(中山義活君) それは、先ほどお答えしたように、東電との連絡をしっかり取っていく、現場と官邸との連絡役ということが大変大きいと思います。
#39
○佐藤正久君 実際上はこの統合対策本部でほとんどやっているんですよ、御存じのとおり。
 じゃ、その統合本部、これまでその会議、何回開催されましたか、統合本部会議と言われるもの。
#40
○大臣政務官(中山義活君) そうですね、毎日のように、正式な今言ったような法的根拠はないですから、もうとにかく密に計画をして、密に連絡を取ってやっております。
#41
○佐藤正久君 例えば原子力災害対策本部だと、これは法的根拠ありますから、ちゃんと菅首相を本部長として会議やっているんですよ。
 菅首相が今回統合本部の本部長ですよね。本部長です。じゃ、本部長は統合対策本部に何回行きましたか。
#42
○大臣政務官(中山義活君) たしか一回ぐらい行ったと思います。ただし、連絡は密に取っていますので、その辺は御理解いただきたいと思います。
#43
○佐藤正久君 一回しか行っていないんですよ。自分で組織をつくって本部長にして、副本部長を海江田大臣、東電の社長、事務局長に細野補佐官を置きながら、実際はそこでほとんど決めているんですよ。マスコミも入れない。原子炉の安全化をそこでやっている。そこでやっているんですよ。そこが法的根拠もない。そこに行っている。
 極端なことを言うと、そこで作られた役人がかかわった文書、これは行政文書ですから、法的根拠がないとはいえ。行政文書になっちゃうんですよ。情報開示の対象になっちゃうんですよ。何かあったときの責任も当然問われるわけですよ。だけれども、法的根拠もない。しかも、設置場所は東京電力本店でしょう。こんないいかげんな通常は事故対応というのはないんですよ。しっかりと組織をつくる、法的根拠に基づいてやる。閣議決定もやっていないじゃないですか。
 自分の思い付きで言っている。首相、一回しか行っていない。しかも、行ったのは十五日の朝、例の記者会見で、これから東電に殴り込みに行く、その一回だけですよ、行ったのは。そして、行っている間に二号機の爆発が起きて、一番大事なときに菅首相がそこに行っていたために、今、二号機の対応が遅れてしまったんです。その後、十五日の十一時の段階の首相の記者会見では二号機のことに一言も触れない。
 こういう状況で、外務大臣、本当に海外からこれは信用できるというふうに判断しますか。統合対策本部、根拠がないのにそこにみんな権限を集めてやっているんですよ。どう思いますか。
#44
○国務大臣(松本剛明君) 今お話がありましたけれども、統合本部が根拠法に基づいて設置されたものでないということは、今経済産業大臣政務官から御説明を申し上げたとおりだというふうに私も理解をいたしております。
 その上で、事業者が東京電力で実際の原子炉のオペレーションをやっているということで、政府と緊密に連携を取るという趣旨で設けられたものも今お話をさせていただいたとおりでありまして、私どもとしては、震災、津波も未曽有でありましたけれども、この原子力発電所事故そのものも言わば未曽有の災害に基づいて発生をしたものであることを踏まえて、できる限りの情報を収集して説明を申し上げている中で、在京の外交団や外国プレスも含めて御質問をいただいたりする中で、疑問にもできるだけ正確に答えることで信頼を得られるように積み重ねていくほかないと、こう思っております。
#45
○佐藤正久君 それでは、大臣とか政務三役、統合対策本部に行かれたことありますか。
#46
○国務大臣(松本剛明君) 私自身は、東京電力の本部に行ったことはありません。
#47
○佐藤正久君 だから、ほとんどの人が行っていないんですよ。もうクローズされている世界でやっている。分からないんですよ、みんな。マスコミも当然そこには入れないし。やっと昨日から統合対策本部がリードして記者会見をやる。そこに権限が集まっている。実際対応している。ということは、この法規に基づいた原子力災害対策本部では不十分だということの裏付け、経産政務官、そう思いませんか。
#48
○大臣政務官(中山義活君) とにかく、国の持っている知恵を全部そこに集中してこの事故を解決しなければいけないと、そういう意味で、少しでも現地との連絡が取れるように、又は現場と官邸との連絡が取れるように、みんなの英知を集められるようにしているシステムだと思います。
#49
○佐藤正久君 であれば、原子力災害対策本部の方を強化すればいいじゃないですか。全然別系統でいっている。分からないですよ、これ。
 実際、そこが収束の道筋も、もう海江田大臣が言われるように、統合対策本部の方で東京電力に協力しながら作ったと言われているじゃないですか。収束表をその対策本部で作っているんですよ、一緒に。主体は東電かもしれませんけれども、保安院も協力している。収束表も、道筋、大事なやつもこの統合本部で作っているんですよ、大臣が言われているとおり。これ、本当にそれで責任が持てるのかと不思議な感じがします。
 で、連携不足という部分。十一日から十五日までになかなか連携が取れなかった。それで、いきなり朝の五時の記者会見で、これから統合本部をつくります、今から東京電力に行きます、菅首相が言われてつくったと。で、その初動についてはいろいろ予算委員会でも厳しい指摘がありました。
 でも、今朝の産経新聞の記事だと、初動の遅れについては防衛省もかかわっている可能性がある。今朝の産経新聞によりますと、震災当日、東電社長が乗った航空自衛隊の航空機、離陸をしてから二十分後に実際引き返したと。この指示は防衛大臣が、輸送機の使用は被災者救援を最優先すべきだと、東電社長ではなく被災者を優先すべきだという判断をしたと。防衛大臣、これは間違いありませんか。
#50
○国務大臣(北澤俊美君) この件につきましては、震災当日、非常に混乱をしている中で、官邸の危機管理センターの中で経産省の方から、これは正式ではありませんが、そのような話が防衛省の局長の方にあったと。しかし、これは官庁間協力というきちんとしたものではなくて、そういうことが可能かどうかというようなことの打診があったということでありまして、これを受けて担当課長が、小牧の方へ準備をしておくようにと、こういうことであったわけでありますけれども。その間、私も危機管理センターにおったりしましたが、その件についての報告あるいは指示を求めるようなことは一切なかったわけでありまして、その後、官邸での会議を済ませて私が防衛省へ車で帰ったわけですが、これが何と二時間掛かっておりまして、官邸から防衛省へ、ふだんですと十五分かそこいらで行くところが二時間掛かったわけでありまして、その間に様々な連絡が車の中へ入ってきたわけでありますけれども、この件についてはそういう打診があったという程度のことでありまして。
 ただ、そこで私は、防衛省の持てる輸送能力というものは全て震災対応で、特に物資の輸送、隊員の輸送、そういうものに第一義的にやれという基本的な指示を出しておきました。また、その後、防衛省の中で会議を開きまして、たしかあれが夜の十一時ごろだったと思いますが、総括をする中で、防衛省の持てる能力は全てこの震災に向けるということを指示をいたしました。
 そこで、今お話しの乗っけて途中まで行って引き返したというようなことについては、この報道を受けて子細に報告を今朝聞いたところ、どうもそのようであったということでありまして、これはあの混乱の中での行き違いがあったのではないかと。
 ただし、申し上げておきたいことは、そのことによって、社長がいなかったから、遅れたからこの原発の処理にそごがあったというようなことをもし東電側が言うんであれば、私は、これ調べてみましたら、当時、高速道路は閉鎖しておりましたけれども新幹線は通っておりましたし、深夜に戻ることも可能であったわけでありまして、そういうことについては十分また御理解をいただきたいというふうに思います。
#51
○佐藤正久君 もう言い訳は結構です。聞いたことは、聞いたことは……(発言する者あり)
#52
○委員長(佐藤公治君) お静かにお願いいたします。
#53
○佐藤正久君 これは、大臣がこういうふうに被災者を最優先すべきだということは事実ですかと聞いただけですよ、それに答えてもらえればいいだけの話なのに。しかも、要は、今の話を要約すると、結果的に、航空自衛隊のこの輸送機は東電の社長を乗せてもう離陸をしていた、途中で大臣の指示があって引き返したということなんですよ。初日のときに、東電が社長がいない間に炉水がどんどん下がっていって、燃料棒の溶融が起きて、そして放射性の物質を含んだ水蒸気のベントが結果的に遅れているんです、結果的に、社長がいない間に。
 ここで、大臣も去年の十月の原子力総合防災訓練、参加されたと思います。そのときのシナリオ、覚えられていますか。
#54
○国務大臣(北澤俊美君) これは、今の佐藤委員のお話ですと、事実かどうかと、こういうことで、事実かどうかだけ言えと、こう言えば、事実なんですよ。事実なんだけれども、しかし、その間に今私が申し上げたようないきさつがあったということを正確に言わないと、防衛省が何かこの原発の事故の対応を遅らせたような誤解を受けるので、私はここのところのことはきちんと申し上げなきゃいかぬと。自分の都合のいいように答えだけ出せと、こういう話では防衛省の立場がなくなりますから、是非そこのところは御理解をいただきたいというふうに思います。
 それから、今もお話で、社長がいない間にメルトダウンしたとかと、こう言っていますが、社長がいなかったからなったのか。社長がいない間になったということは、それはそのとおりでしょう。しかし、社長がいなかったからなったのか。今のお話を聞いていると、社長がいなかったから、社長が非常に能力があって、高い識見を持っていて、それでいなかったがために落ちたと、こう言ったら、東京電力というのは社長一人で動くのかと、こういう話になって、防衛省の責任になる。
 今度からは、しっかりお互いに、防衛省が今度のことについてこれだけ努力している中で、このことについて、原子力の災害がそのことによって全てが起きたというようなことは是非誤解のないようにしていただきたいです。
#55
○佐藤正久君 誰も私、防衛省を責めていないじゃないですか。事実を聞いているだけで、それから議論をしてやろうという段階で一方的なそういう言い方は極めて失礼ですよ、大臣。極めて閣僚として不適切な発言ですよ。議論を、一問一答議論をして深めるわけでしょう。まず事実を聞いているのに、それについて自分が都合がいい答弁だけ引き出したいと、そんなこと言っていないじゃないですか。極めて失礼です。
 委員長、こういう発言ではなかなか質問できないと思います。おかしいですよ。
#56
○委員長(佐藤公治君) 佐藤委員、続けていただけませんか。
#57
○佐藤正久君 大臣、これは冷静に議論をしないといけないんですよ。防衛省が悪いなんか言っていないですよ。ここでいろいろなそごがあったって今大臣も言われていましたけれども、大事なことは、やっぱりこういうときに、原発の災害のあったときに、やっぱり社長というのは非常に大事だ、当たり前ですよ。防衛省でも、防衛大臣がいなかったらすぐ防衛省に持っていく、当たり前ですよ。では、そのときに大臣の判断でそれが遅れたというのは、やっぱりそれは素直に反省すべきは反省すればいいんですよ。私はそう思います。
 これ、委員長、この辺の時系列という部分、これについてまた委員会の方に、防衛省あるいは経産省含めて時系列で出していただきたいと思います。
#58
○委員長(佐藤公治君) 今の件に関しましては、後刻理事会にて諮らせていただきます。
 大臣が答弁を求めていますが。
#59
○佐藤正久君 私の時間です。
 だから、やっぱりここで、実際にここはそごはあったのかもしれませんけれども、飛行機はもう飛んでいたわけですよ。二十分も飛んでいて、それから引き返したわけです。小牧と入間と考えた場合、あともう少しの距離なんです。であれば、東電の社長をそこに輸送してほしい。
 これは、経産省あるいは官邸の判断というのは正しかったかもしれない。まだまだ今後のこともあるから、先ほど大臣が言われたように検証しないといけないんです、そういう部分。これについては、防衛省からいただいたそのデータというものに基づいてまた議論を深めていきたいと思います。
 別に防衛省悪いなんか言っているわけじゃなくて、大事なことは、次もあるわけですから、場合によっては、そういう原子力発電所の事故が起きた場合はその社長を輸送するということは非常に大事なことだと私は思います。
 次に、その収束工程表。これ、いろいろ、資料二の方を見ていただきたいんですけれども、副大臣……(発言する者あり)
#60
○委員長(佐藤公治君) ちょっと冷静にお願いいたします。
#61
○佐藤正久君 厚生労働副大臣にお伺いします。
 これで、この「原発事故の収束に向けた道筋」、あります。ここで、非常に今現場の方が困っているのが体力なんです。非常に体力が足らない。体力が足らない。その理由が、いろんなことやらないといけないんですけれども、中部電力とか東北電力とかほかのところから応援がなかなかもらいにくい。しかも、二十キロ圏内の方に入れない、取決めで。その理由が、百ミリシーベルトを超えてしまったら五年間作業に就けないというんですよ。でも、今非常に現場が足らない。人が足らなければこの工程表がうまくいかない可能性あるんです。
 厚生労働省の方で、この百ミリを超えたら五年間仕事が、作業できないという部分、これを今後検討して見直すという考えはございませんか。(発言する者あり)
#62
○委員長(佐藤公治君) 御静粛にお願いいたします。
#63
○副大臣(小宮山洋子君) 今回の福島第一原発の緊急作業でも、まずは作業員の方々の放射線被曝線量ができる限り低く抑えられることが重要でして、厚生労働省といたしましては、やはり労働安全衛生法の下でしっかりと労働者の安全衛生を守らなければならないというふうに考えておりまして、適切な線量管理を行うよう東京電力に指導をしております。
 それでもなお百ミリシーベルトを超えて被曝してしまった労働者につきましては、今後五年間は放射線業務に従事させないよう指導することとしています。
 こうした場合であっても、配置転換等によりまして企業の責任でその労働者の雇用を守るべきであると考えていまして、協力会社の下請などでは配置転換等が難しい場合も懸念されますが、そうしたケースでも東京電力や協力会社が責任を持って雇用や所得の保障をすべきで、厚生労働省としてもその旨をしっかりと指導していきたいと考えています。
#64
○佐藤正久君 やっぱりこれは、本当に今、日本の危機的な状況で、もう東京電力だけでは足らないという状況があるんです。やっぱりここは、非常に今、国難と言われる時期ですから、その百ミリシーベルトという部分がネックになってほかの電力会社の協力得られないということは、結果的に苦しむのは日本国民なんです。その辺りも、非常に難しい判断かもしれませんけれども、今後とも検討をお願いしたいというふうに思います。
 次に、時間がありませんので、防衛省が計上しております第一次補正予算、これの中身について、被災地の復旧等の活動経費、あるいは被災地での活動や装備品等の維持整備、あるいは手当等についてお伺いいたします。
 まず、手当ですけれども、遺体を発見をし安置所まで運搬をした場合、これについては手当が決められております。ただし、今回、当初の段階でありましたように、安置所からあるいは埋葬まで、これについても自衛隊員が関与しています。この部分についても私は手当を是非とも付けていただきたいと思いますけれども、防衛省の見解をお伺いします。
#65
○副大臣(小川勝也君) お答えをいたします。
 御指摘がございました遺体等の搬送でございますけれども、今までの想定の中に必ずしも隊員の任務としてあったわけではございません。大変厳しい報告も現場から聞いておりますし、省内でも政務三役を含め大変大きな議論となったところでございます。
 今回、まだ反復継続的に御遺体の収容、搬送、埋葬、あるいは遺族への対応等の作業を実施をいたしているところでございます。委員からも御指摘がございましたように、早急に検討を進め、引き続き関係省庁と協議を行いながら、できるだけ早く死体処理の手当、搬送を含むでございますけれども、増額や支給範囲の拡大を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
 なお、詳細につきましては、まだ最終調整を行っている段階でございますので、今この場でお答えをさせていただくのは控えさせていただきたいと存じます。
#66
○佐藤正久君 よろしくお願いします。
 それともう一つ、意外と見落としがちなのが事務官等の超過勤務手当なんです。
 今回、発災後の被災地における防衛局とかあるいは補給処、あるいは業務隊、総監部等々の事務官、技官の方々、参集勤務態勢になると、女性であっても小さい子供がいても、もう実際では二、三週間ずっと職場に缶詰なんです。結果的に臨時の託児所をつくったりして対応したようですけれども、ずっともう二、三週間、もう子供がいたとしても被災者であっても、ずっといっ放しなんです。
 そこの部分に対する手当というのをしっかりある程度中央から指示してあげないと、通常のごとくパーセンテージをすごく抑えてしまう。実際、三月分も一〇〇%行っていないとか、四月分も実際にはかなり低く抑えざるを、予算がないから行かないという部分あります。こういう辺りも今回の、足らなければ補正の方に入れたり何らかの形で、やっぱり今回もうずっと泊まりがけでやっていますから、この分についても対応していただきたいと思いますけれども、防衛省の見解をお伺いします。
#67
○副大臣(小川勝也君) まさに委員御指摘のとおりだろうというふうに思います。
 各駐屯地の後方業務に関しまして私がつぶさに見たわけではございませんけれども、佐藤理事も班長勤務の経験がございます。防衛省だけ取って見ましても、毎日寝泊まりする職員がどれだけいたことか数え切れないほどでございました。これは霞が関の他省庁も同じだろうというふうに思います。
 法律にのっとって、超過勤務手当等一〇〇%支給できるように、これからもしっかり手当てをしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#68
○佐藤正久君 是非ともやっていただきたいと思います、それによってやっぱり現場の士気が上がりますから。
 それと、今回、補正予算の計上の中で、活動経費、あるいは装備品等の維持整備というものがあります。よく行方不明者の捜索で、胴長のゴム長を着て隊員が捜索している姿を御覧になったと思いますけれども、ゴム長が来る前、どういう状況で捜していたか御存じでしょうか。どういう服装で、どういうものを使いながらゴム長の代わりをしていたか御存じでしょうか。
#69
○副大臣(小川勝也君) 必ずしも的確なお答えができるかどうか分かりませんが、大変つらい任務であり、またかつ、ぬれたまま夜を過ごす隊員もいたという大変厳しい報告も受けているところでございます。
#70
○佐藤正久君 是非とも実態を踏まえてこの補正予算、一次、これを要求してほしいんですよ。そこが一番の真意なんです。
 どういうことをやっていたかというと、ないものですから、かっぱを着て、それを戦闘靴のところにガムテープでぐるぐる巻いてぬれないようにしてやっている。でも、実際はぬれるんです。でも、そのかっぱも瓦れき等でぼろぼろになるんです。今、隊員、かっぱ、一人何着持っているか御存じですか。
#71
○副大臣(小川勝也君) 必ずしも各隊員の所持しているかっぱの数を把握しているわけではございません。
#72
○佐藤正久君 実は昨日、この予算要求の内訳、概略あります、この細部を教えてくださいと言ったら、説明できませんと言われた。細部はこの委員会の方で答弁しますからという説明だったんです。
 実は、かっぱ一着なんですよ、隊員というのは。一着しかないんですよ。戦闘服は作業服と戦闘服で四着ありますけれども、かっぱ一着なんです。ぼろぼろになる。それを着てやっている。急遽、予備自衛官用のものとかそういうものを出していますけれども、それでも間に合わない。こういう状況です。
 だから、是非ともそういう部分も、これからまだ宮城沖あるいは首都直下、いろいろあると言われていますから、そういう部分をしっかり見てやっていただきたい。
 胴長のゴム、これは人命救助セットには入っているんですよ。ただし、数が全然足らない。それは個人用のものじゃありませんから、人命救助セットは。それで、どうしたかというと、民生品を調達に行ったんです。仙台であれば新潟までわざわざほぼ毎日通ったんです、調達に、ゴム長を。だけれども、人命救助セットのゴム長と違いますから底が薄いんですよ。薄いとどうなるか。当然くぎを踏み抜いて、多くの隊員がけがをしているんですよ。どうしたか。また急に今度はインソール、中敷きを買ってきてそこへ入れたりということをやって今対応しているという状況なんですよ。
 でも、本来であれば、人命救助セットに入っているようなしっかりとしたゴム長、そういうものがあればもっといいわけですよ。こういうものは今回の補正予算、これに入っていますか。
#73
○国務大臣(北澤俊美君) 様々な事態を視察をしていただいた上での御発言でありますので大変有り難いわけでありますが、私も現地を見て隊員ともいろいろ話をしました。最終的にはゴム長も役に立たないと。要するに、ここまでのところは行けるけれども、これより深くなったら捜索はやめるかという話になれば、やめられないんですよ。そうすると、ここへ水が入って動きが取れない。
 それから、御遺体を収容するときに、こうやると水と一緒にここへ入る。それが全部この胴長の中へ入る。その中には、御遺体の一部がもう崩れて中へ入ってしまうというようなことから、総じて隊員の話を聞くと、むしろ着替えをたくさん欲しいと、今のこの活動服のまま水の中へ入って我々はもう訓練しているからいいということで。
 一方で、後方で面倒を見る方からすれば、胴長とか様々なものを、かっぱとかそういうものを調達したいという気持ちは分かりますが、現地で私が隊員一人一人と話をすると、そうではなくて、もうこのままで活動させてもらった方がむしろいいんだということでありまして、そういう意味では極めて士気の高いことを実感をしたと同時に、ローテーションによる疲労の回復、そういうものに力点を置くべきであるというようなことを現地の司令官とは協議をしてきたところであります。
#74
○佐藤正久君 ここはいろんな意見をもう一度聞いていただきたいと思います。やっぱりいろんな意見があると思いますよ。でも、そういうゴム長があった方がいい場合もあるんですよ、実際に。
 かなり個人用のものでやっているのもあるんです。例えばゴムの長手、これもないんですよ。これも私物です。ヘッドライトありますよね、ヘッドライト。これも装備品じゃなくてほとんどが私物なんです、途中から補給しましたけれども。なぜヘッドライトが必要か。両手を使うからです。
 こういうのを含めて、やっぱり次があるわけで、せっかく大事な税金を使って補正予算をやるなら、やっぱりそういう本当に個人というものに焦点を当てながらやっていただきたいと思います。いかがでしょうか。
#75
○副大臣(小川勝也君) 御指摘をいただきましたように、未曽有の震災対策でございました。津波対策でございました。大変、隊員諸氏からの様々な創意工夫が今後の参考になる例をたくさん聞いております。
 また、御指摘をいただきました補正予算の考え方でございますけれども、少なくとも第一次補正予算は、被災地域の復旧や今般の地震や津波により被災した自衛隊の施設や装備の復旧に資する緊急的に必要なものを計上しておりますので、今理事から御指摘をいただいた事柄につきましては、今後議論してこれからの装備品の工夫やあるいは予算要求ということで参考にさせていただきたいというふうに考えております。
#76
○佐藤正久君 できるものはもう今からやればいいと思うんですよ、まだ今言われているように宮城沖、非常にまた来るかもしれないとみんな心配していますから。今のままじゃ以前とまた同じような繰り返し、こういうようになると思います。
 じゃ、その今言われたこの車両、通信、諸器材等の購入、いろいろありますけれども、今非常に瓦れきの除去の方で必要なグラップル、こういうつまむやつです。でも、これというのは、実は施設科部隊の施設群といえどもグラップルは三機しかない、三台しかないんです、実際上。油圧ショベルは六台あります。油圧ショベルの先の部分をグラップルに替えたら使えるんですよ。今回の補正予算、この油圧ショベルの先の部分を替えるグラップル、これ入っていますでしょうか。
#77
○副大臣(小川勝也君) 御指摘をいただきました瓦れき処理に資するための器材でございますが、今回の補正で中型ドーザー六十三両、小型ドーザー九十八両、油圧ショベル三十三両が計上されることになっております。
 また、御指摘をいただきましたグラップルも、今回の災害派遣で隊員の活動の中からこれは使える、必要だということで要求がございまして、今回の一次補正にもその数が盛り込まれているところでございます。
 なお、今詳細な数は、手元に参りましたけれども、八十要求をしているということでございます。
#78
○佐藤正久君 これから瓦れき除去、まだ御遺体があるので、なかなか中型ドーザーでがっとかくって難しい状況のところがあります。やっぱり、そうするとグラップル、非常に有効ですから、その辺りをうまく今回の方に入れていただきたい、入っているのであれば結構ですけれども。そういう辺りをもっと、二十八日ですか、今回、国会提出予定と、その後は詳細なデータをいただきたいと思います。
 それと、今回も要求していると思いますけれども、入浴セット。これ非常に、やっぱり今回みたいな大きな災害だと足らないという声が現場どこでもあります。自衛隊の方も、支援したいんだけど、そういう入浴セットがない。元々自衛隊の装備というのは防衛任務用ですから、そこは軸としてしっかり持ちながらも、それでも今まで予算の関係もありなかなか充足できなかったという部分もあります。実際、今二十六セットしかないんですね。三個県を担当する師団、仮に師団があったとしても、師団でも二個しかないわけです、二セットしか。いろんなところで要求があっても、今回、数がないために入浴支援ができなかったという例があります。今回の補正予算の案の方では、防衛省の計上案では入浴セットをどのぐらい上げていますか。
#79
○副大臣(小川勝也君) 御指摘のございました入浴支援でございます。
 最初は命をつなぐという被災者支援が主でございましたけれども、一息つくとお風呂に入っていないことに気付く被災者の方々がお風呂に入りたいと口々にされるのを隊員を通じて話を聞いているところでございます。また、入浴支援、入っていただいた被災者の方々の笑顔、これが隊員を勇気付けるという話も伺ったところでございます。
 御指摘の今回の入浴セットでございますけれども、第一次補正分といたしまして五式、五セット要求することといたしております。
#80
○佐藤正久君 その五セットの根拠はどういうことでしょうか。
#81
○国務大臣(北澤俊美君) これは、今回のこの予算について協議をした中で、古いもの、これを補填をすると、こういうことでありまして、本来入浴セットというのは隊員のためにあるわけでありまして、災害が起きたときにこの役割をどこが果たすかという根本的な話があるわけでありまして、これを自衛隊が、いろんなところで災害が起きたから入浴セットを現実に今非常に有効に活用しております。それを、今後の災害に合わせて自衛隊が所有するのか、各自治体がやるのか、あるいは政府全体としてどういうふうに配置していくのかという議論があってしかるべきでありまして、私はこの予算編成について協議をした中で、あくまでも自衛隊とすれば隊員のための入浴セットということに限定するということになったわけであります。
#82
○佐藤正久君 先ほど私が言いましたように、基本的には防衛なんですよ。防衛任務に必要なものが基本であって、プラスアルファが、例えば人命救助セットのように災害派遣の場合がある。プラス国民保護派遣というものがあります、有事の場合、国民保護派遣。国民保護派遣になると、恐らく今回の地震のようないろんなニーズが出てくると思うんですよ。当然、隊員用と、それは分かります。だけど、新たな任務として国民保護派遣というものがあるわけですから、そういうことを考えた場合、本当に今言った損耗更新というだけでいいのか、あるいは予備として増やした方がいいのか。
 私は、師団、隊員のことを考えても、本当に師団で二個セットでいいのかなという議論もやっていただきたいと思いますよ。男性と女性で分ける、終わりですと、時間を使い分けるというやり方もありますけれども、やっぱりそこは本当に、師団が仮に七千人体制とした場合、本当に二個セットでいいのかという部分も議論していただきたいと思います。いかがでしょう。
#83
○副大臣(小川勝也君) 先ほど申し上げましたように、今回の第一次補正予算というのは限定的な考え方で計上させていただいております。繰り返しはいたしませんけれども、緊急の復旧の部分、そして今大臣から答弁のございました野外入浴セット五式の根拠は、御指摘をいただきました損耗更新分ということでございます。第一次補正の成立の後に、本当に自衛隊として何が必要なのか、あるいは政府として何を必要とするのかの議論、本格的にスタートするものと考えておるところでございます。
#84
○佐藤正久君 それと、今回の特性で、海の方に瓦れきが相当散乱しました。結果、海上自衛隊の船、これもプロペラが損傷したり、あるいは軸が損傷したりもしています。こういう部分の修理というのは今回の補正には入っているんでしょうか。
#85
○副大臣(小川勝也君) 当然、もう修理が必要だということが確定している分は計上させていただいております。
#86
○佐藤正久君 実際、これは有事もそうかもしれませんけれども、足らないのは部品なんですよ。予備部品をやっぱり日ごろからもう少し備蓄しておかないと、お金があっても実は交換ができない。そういう部分も併せて対応をしていただきたいと思います。
 時間の関係もありますので、次に外務大臣にお伺いします。
 今回、ACSAというもので日米の災害派遣というものが行われるべきだと私は思っていますけれども、今回、ACSAの六条、これは国内災害派遣、適用できるという認識でよろしいですか。
#87
○国務大臣(松本剛明君) 御指摘のとおり、日米のACSA第六条にあるように、大規模災害への対処などのために、自衛隊又は米軍が物品又は役務の提供を相手国政府に対して本協定に基づいて要請する場合には、当該相手国政府は、その権限の範囲内で、要請された物品又は役務を提供することができると、こうなっておりまして、このような意味において、一般論としては日米ACSAは今次震災への対応における自衛隊と米軍の協力にも適用され得ると考えております。
#88
○佐藤正久君 適用可能ということです。
 ただ、今回、米軍が単独で活動した部分、これの経費負担というのはあるんでしょうか。例えば、行方不明者の捜索とかいろいろやりましたよね。この部分の経費負担というのは後で日本側に求められる可能性はあるんでしょうか。
#89
○国務大臣(松本剛明君) 今具体的にこういった経費負担についての調整を行っているというふうには私は承知をしておりませんが、必要に応じて今後日米間の当局の間でお話をさせていただくことになると思います。
#90
○佐藤正久君 通常、自衛隊が海外に災害派遣に行くときは、被災された国の要請に基づくという形で派遣、いろいろ調整はやるにしても、そういう形になります。今回も日本側の要請というものを受けて米軍が来たという形になっていると思います。その辺りの取決めというのは、本来は始めるときに、表には出さなくてもある程度やっておくべきだと、当たり前の話で。
 例えば、自衛隊が今回災害派遣に出ています。被災県の方に実費を要求するという部分もあると思いますけれども、これはそういう実費を要求する場合があると、要求するという認識でよろしいですか。
#91
○副大臣(小川勝也君) 今のところ、つぶさに集計をしているわけではありませんけれども、概念上は自治体に請求するという項目はあり得るということでございますが、また、その部分は地方交付税等で自治体におおむね還元されるケースが多いやに伺っておるところでございます。
#92
○佐藤正久君 私の経験からいいますと、例えば食事を作りますよね。その食材の部分等はやっぱり請求をして、その分は国から地方交付税行ったとしても、防衛省から県の方に要求するという枠組みがあります。だから、場合によっては、米軍が今回いろいろ動きました。その分も同じように要求される可能性あるんですよ、外務大臣。まだ考えていないと言いますけれども、その辺りもやらないといけない。
 じゃ、国土交通副大臣にお伺いします。
 仙台空港とか、米軍の活動で復旧していただきました。今、仙石線の方にソウルトレインという名称でいろいろ作戦を、活動してもらっています。これの経費負担、これについてはどうなっていますか。
#93
○副大臣(三井辨雄君) お答えさせていただきます。
 今委員から御質問いただきましたように、仙台空港は大変な瓦れき、あるいは車も数千台という大変な仙台空港が使用不能になった中で、大変米軍には多大な支援をいただいたことには国土交通省といたしましても感謝しております。ただ、費用負担については私どももまだ具体的なものは聞いておりません。
 また、今、仙石線についてもございますけれども、JR東日本からもこの費用負担については聞いていないところでございます。
#94
○佐藤正久君 もう時間がないので最後の質問をしますけれども、それで国交副大臣、やっぱり線路とか、これは民間ですよね。という部分について費用負担がどうなるかという部分は、本来は初めにある程度決めておくというのが普通だと思うんです。仙台空港の場合は国の管理という部分もありますけれども、民間も入っていますから。これはやっぱり普通は、最初にある程度話し合いながら任務をやるというのが普通ですから、向こうがボランティアでやってくれるのならそれはそれでいい、またそれでPRすればいいわけで、そういう部分についても、これからまたいろんな活動が米軍にお願いするものあるかもしれません。特にインフラ復旧大事ですから、その辺りも今後ともうまく協力をしながらやっていただきたい。
 外務大臣におかれましては、その調整をしっかりとやっていい情報発信をしていただきたいというふうに思います。
#95
○国務大臣(松本剛明君) 既に様々な幅広い協力が行われている中では、あらかじめ有償無償などお話をさせていただいているものもありますけれども、米軍の関係、行動などについて、まだ直接的に今お話があったような行動の実費等の調整が始まっているわけではないという趣旨でお話をさせていただきましたが、全く考えていないというわけではありませんし、またこれからしっかり対応せよということについてはしっかりおこたえをしていきたいと、こう思います。
#96
○国務大臣(北澤俊美君) ちょっと補足をさせていただきますが、今回の支援について、国防省が実施する災害救援、人道支援のための予算は八千ドルを上限として充てられておるということになっておりますので、ああ、ごめんなさい、八千万ドルということでありまして、これを超えて日本側に調整を依頼してきているという事実は今のところありません。
#97
○佐藤正久君 終わります。
#98
○猪口邦子君 自民党の猪口邦子でございます。
 本日は、この質問の機会をいただきまして、委員長と理事の先生方に感謝申し上げます。
 昨日の予算委員会におきましては、外務大臣から非常に誠実で未来志向な御答弁がございまして、私の元にも未来志向のお考えで良かったというような声が寄せられていましたので、そのようにお伝えさせていただきます。
 全体の趣旨はやはり改善すべきは改善してきちっとやっていただきたいということで、そのために国会の質疑というのはあると思います。ちょっと思い出したのは、論語にも、「我、日に三たび我が身を省みる」という言葉がありまして、小学生でも暗記するこの部分なんですけれども、やっぱり未来がある人の特徴として、ああそうか、そうだな、これは改善していこうと、そう考えるということではないかと思います。ですから、やっぱり反省して改革して発展していくと、この三段階でどんどん良くしていっていただきたいというのが私の願いでございます。
 私の今日の質問は、一貫してちょっと一つのことをお伝えしたいんですけれども、それは、組織は官邸に危機管理の機能として統合しなければならないということです。昨日の予算委員会のところでも、危機管理下においては意思決定の回路はスリム化しなければならないと。組織拡散、そして既に佐藤理事からの質疑の中でも出てきたように法的根拠のない組織、これが、原子力災害対策本部は根拠があるのに対してこの統合本部、この問題がございます。
 昨日も指摘申し上げたんですけれども、法的にもそれから施設的にも官邸に統合することにおいて何ら問題がないと思われます。一般的に、それは、先ほどの経産政務官の答弁の中から東電と官邸との連絡云々が言われているわけですけれども、基本的に外交の世界だったら、例えばホストとゲストの関係、これを明確にしないといけなくて、これに非常に強いこだわりを持つということではないかと思います。例えば、冷戦終結のときの首脳会談はワシントンDCでやるべきかモスクワでやるべきか、どっちも譲らないでレイキャビクでやったりマルタ沖でやったりと。格も、やはりホストであるということは大事な立場であると。そこを安易に譲っては駄目なんですね。
 では、こういう事態においてどう考えるか。私思いましたのは、やはり主権在民ですよね。主権在民で、そしてその考えの下で選挙を経て、そして国家機能を担っている、その立場の人がその場所を明け渡してはいけないんだと。連絡が不十分であれば、それがどうやってよりうまく連絡ができるようになるのか、この段階では少なくとも考えてもらっていいんではないかと。それは、三月十五日の時点とか数日の中で、やむを得ずどたばたの中でそうしてしまったということであれば、もうそれは歴史的なこととして、私は考え方としては譲りませんけれども、歴史的なこととして当局は説明されているというふうに理解すると。しかし、惰性に陥っていないか、この段階でなぜこの原子力災害対策本部に統合できないのかと。そして、危機管理センターも、技術的な困難があるといったって、その問題を解決できないわけはないだろうということで、是非これを私は主張し続けたいと思います。形として拡散、場所も拡散、会議体も二十四にも拡散していると、更に拡散するかもしれないということです。
 そこでお伺いしたいのは、原子力対策本部のほかに、法的根拠のない民間企業の中にあるそういう統合本部があって、今、佐藤先生からの質問に対して、外務大臣は一度もそこに参加したことがないというお答えをされました。つまり、外務大臣にとって合流しにくいような、法律に基づかないそういう統合本部が実質的な原発事故関係の政策方針決定の機関となっているということを考えると、昨日予算委員会で指摘しました事故外交の観点からも非常にやりにくいということではないかと。
 もし官邸の中に皆そろっていれば、例えば四月四日の放射性物質を帯びた汚染水を放出するよ、やむを得ないんだというような議論がされているときでも、もっと早く外務省側でこの情報を得て、そして在京大使館に、今回の定例ブリーフは特別重要な内容があるからみんな来た方がいいぞというような親切な対応だってできたし、場合によっては、普通、大使であれば、そういう情報をいち早く得て、そしてキャピタルの方、本省の方に打電して、そして訓令を仰いで、そして定例ブリーフなどで言うべきことを心得て臨むと、これが本来外交ルートとして機能する在り方で、そのような外交ルートがきちんと機能し得るんだということの可能性を示していくことがお互いの安心感とか信頼に外交的にもつながるんではないかと。
 全ては、この官邸に置くべき原子力災害対策本部と、置いてある対策本部と、そして法的根拠のない対策統合本部なるものに分裂していることからいろいろ問題が起きると感じておりますけれども、外務大臣としてこれ不便ではないですか。外務省が情報を得るにも、もちろんそこにリエゾンを送っていらっしゃるかもしれないけれども、どのぐらいハイレベルの方を送ることができているか。そして、外務大臣自身、もっと原発管理をする経産大臣と意見交換しながら、いや、外交面ではこういう発信をするからというような話合いがやりにくいんではないかとちょっと拝察するんですけれども、いかがでしょうか。
#99
○国務大臣(松本剛明君) 先ほどの議論でも統合本部の位置付けについては既に御議論がありましたのでもう繰り返しませんが、実際には、統合本部でいろいろと議論をいただいている様子は、委員もおっしゃっていただいたように外務省から連絡調整員が入っておりますので、逐次連絡を受けると同時に、私どもの局長級の人間がほぼ毎日会議には参加するような形で報告を受けているという状況でございますので、その点で、特にこの統合本部の位置付けそのもので何かしら不便なことがあるというふうには感じておりません。
 ただ他方で、昨日の予算委員会でも委員との御議論でお話をさせていただきましたが、低レベル放射能汚染水の排出については、やはり連携が改善をすべき点があったということは事実でありますので、その旨は改めて、統合本部に限らず関係の各省庁、やはり気を付けなければ縦割りに陥る弊が、これは各省だけではなくて、組織ができればその組織ごとの縦割りに陥る弊が気を付けなければ起きてしまいますので、改めて連携をよく確認をすることで、その後の事案については、私どもが海外の国際機関や各国に伝えるだけの一定の時間の確保であるとか、そういうものについて政府全体においても改めて認識が共有をされるようになったのではないかというふうに考えておりますが、日々その意味では更に改善すべき点を求めるということは御指摘のとおりだと思っております。
#100
○猪口邦子君 私が冒頭に事例を引いてお伝えしましたホストとゲストの関係等について、外務大臣、外交の世界でそういう場面、たくさん見られていると思います。私も大使の時代を思い出すと、どっちの公邸で協議をやるのかと、もう譲るべきではないというときには断固日本の公邸で協議をやるんですね。この間の委員会でも在外公館のいろいろな手当について改善するというような考え方も、その日のためにそれを維持しなければならないからということなんですよ、相手のハウスに行くわけにはいかないと。こういう考え方をもっと、外務大臣ならではですね、国家機構に対してこういう観点があるんですよということを言っていただきたいと。大きく根本の形が崩れるということは、それは応急措置が必要なときとか急性期とかそういうときはまた別としても、惰性になってそうなっているのはどうかと思うんですけれども、外務大臣、どう考えますか。
#101
○国務大臣(松本剛明君) ホストとゲストのお話はおっしゃるとおりだろうというふうに思います。私自身も、この間も、例えば国際会議なんかでバイでお会いをする場合も、言わばどちらの宿舎に行くのか行かないのかというようなことも常に念頭に置きながら対応しなければいけないと、このように思っております。
 同列に論じていいのかどうか分かりませんが、外務省へ入る前は議院運営委員会におりましたけれども、与野党の折衝を見ておりましても、どちらの部屋に行くのか行かないのか、どちらが中心に座るのかというのは大変交渉上は重要なことだということはこれまでも痛切に積み重ねで感じてきておるところでありまして、今後、そういう視点はしっかりとやはり持つことが重要ではないかなと、こういうふうに思っております。
 なお、現在の状況については、惰性に陥るなということは胸に刻んでまいりたいと思っておりますが、私自身も詳細を承知しているわけではありませんが、今の体制も、現場との連絡のシステムであるとかそういったものも総合的に勘案してそれぞれの場所で行っている部分等あるんではないかと思いますし、今回一丸となって対応をして当たっているところで、ホスト、ゲストという概念を持ち込むべきところと、そうでない最も適切な場所とというのは総合的に判断をされているんではないかと、こう考えております。
#102
○猪口邦子君 では、今日はその範囲で結構なんでございますけれども、経産省の考え方も伺いたいと思います。
 ですから、最初の数日と、一か月半もたって、まさにもう惰性という言葉何度も使いましたけれども、このままずっと行っていいのだろうかと。そして、そのホストというのは主権在民に基づいているという考えで私言っておりますので、改善して、この官邸の法的根拠のある、そして総理が本部長ですから総理も頻繁に関与できるであろう、そしてその他の重要閣僚が皆きちっと対応できるであろうそういう原子力災害対策本部にこれ統合すると。これは昨日の予算委員会でも我が方からの佐藤信秋委員が質問しておられましたけれども、いかがでしょうか。経産省のお考えをお伺いします。
#103
○大臣政務官(中山義活君) 先ほど来から法的根拠の話がされていますが、本当に緊急的に起きたことでございまして、とにかく地元のいろんなことだとか、テレビ電話がたまたま備え付けられておりまして、福島県との連絡なんかもすごく取りやすいということで東電の本社に置いたというようなことが一つはあります。
 それから、横串はちゃんと入れてありまして、外務省も防衛省も当然いろいろ会議には加わっていただいているとか、保安院、安全委、内閣府の方からもいろいろ発表するときには、現地との協力関係とかいろんなことを示唆しながら私たちもお話をさせていただいておりますし、福島県との連絡にとりましては、いわゆる現場との連絡にとりましては非常に使い勝手のいい場所だったと、こういうことがあったんだと思うんです。
 ですから、法的な根拠に基づいて今後はやはりそういうふうに統合していくことが大事かもしれませんが、連絡取ったり何したり、仕事しやすさでは結構うまく活用してきたつもりでございます。
#104
○猪口邦子君 今後検討していくことが大事という御発言いただきました。
 官邸の方で連絡を取ったりすることがひときわ不便な理由というのがあるんでしょうかね。例えば、危機管理センターの設備、装備等でここが不便だからこれは使えないと、そういうことがあれば、それはしかも一か月半のうちに、我が国の技術、そして営繕部の優秀なところ、こういうところで解決できなかったのかと。何かここが駄目だからどうしても東電のその建物をお借りしないとこの原子力災害対策、これがうまくいかないんだというような技術的なことがあったら、是非ちょっと教えていただきたいです。
#105
○大臣政務官(中山義活君) 今度のこの事故というのは、本当に世界の英知を集めて何とか解決することが世界のこの原子力を利用するための大変大きな礎になっていくということを考えたときに、私たちはやっぱり現場の、まずどういうことが起きているか、これ一義的にはやはり東電さんがやっていることでございますので、まずは東電のやっていることをしっかり私たちも把握をしながらアドバイスや科学的な見地を加えてやっていくということでございますので、そういう面では、今までのやり方が良かった悪かったということじゃなくて、東電が一義的にこの仕事をしているということで、それを我々がバックアップをしていくというような形を取っていた以上、今まではこういう形でやったと。
 しかしながら、責任とか今言ったように外交的な問題とか、こういうことも含めますと、やっぱりちょっと、そろそろしっかりとした本部をつくった方がいいのかなとは思います。
#106
○猪口邦子君 ありがとうございます、政務官。しっかりした本部をつくった方がいいと。それは既に設置されておりまして、それを機能させるということですので、是非私の質問の趣旨をお酌み取りいただきまして対応をお願いしたいと思っております。
   〔委員長退席、理事榛葉賀津也君着席〕
 組織が拡散していって危機管理がうまくいかない。昨日の予算委員会で日改の舛添先生が、ちょっと今いらっしゃいませんけれども、会議は踊る、されど進まずというような名文句でこれを語っておられました。
 私は思ったんですけれども、念のため、あのときの会議は踊る、されど進まずというのは、ナポレオン戦争の後の講和条約なんですね。ナポレオン戦争では、西のフランスが負けて、主宰しているオーストリアの宰相であるメッテルニヒにとって、西のフランスが負けて、東にロシアが勝っているわけですね。挟まれているオーストリアとしては、もし敗北したフランスがこのまま破滅すれば勢力均衡が崩れますので、ここで何としてもフランスの復活を願っていたんですね。こういう猛烈な戦略性のあるこの会議は踊るであったんですね。そして、フランスにも辣腕の外務大臣タレーラン、その期待にこたえるべく立て直して、そしてタレーランがこのウィーンの講和会議に参加してその地位を回復していく、この時間稼ぎに会議は踊るやっていたんですね。当時のロシアのアレクサンドル皇帝は、だからこういう、会議は踊って最悪の宰相だというふうに言ったんだけれども、実際には、この結果、フランスは復活し、ヨーロッパの勢力均衡は保たれ、十九世紀ヨーロッパは歴史の中でまれなる戦争の少ない時代、これをまた実現していくことができた。
 だから、こういうふうにいろいろな戦略性を持ってやらなければならない。一体、我が国のこの原子力災害の事態において、この危機管理をしなければならず、危機管理外交を研ぎ澄まさなければならないというときに、組織拡散をして会議は踊るというようなことにどういう戦略性があるのかと。そういうことをよく考えて、私が今お伝えしましたとおり、単純なんですよ。災害については緊急対策本部、そして原子力災害対策本部が原発事故について、国家の装置として、道具立てとして全部そろっているんだから、一定の時期を経たらここは改善すべきであるということをお伝えいたしたいと思います。
 それで、より小さな問題かもしれないんですけれども、私はこの間質問に立ったときに、就任間もないとき大変だったでしょうが、世界各国にやはり日本は挨拶する必要があって、そういう場合には国連のグループの幹事国に電話を入れるなり、そしてこの原発事故で各国心配なわけだから、そういうのをちゃんと聞いたら、聞いたらといいますか説明して、どういうまさに知恵、技術、機材、こういうのを日本は世界に広く求めているからというような話を外務大臣としてされたらよろしいというふうにお伝えしたんですけれども、外務大臣、やっていただけたんでしょうか。
#107
○国務大臣(松本剛明君) 委員と御議論をさせていただいて、御提案をいただいて、積極的に多くの国とお話をせよということで、様々な機会をとらえて、もう個別には取り上げませんけれども、外相会談、電話会談などをさせていただき、北米、アジア、大洋州、欧州、中南米、アフリカと、そういう意味ではかなり広くカバーをすることができてきているんではないかというふうに思っております。
 御案内のとおり、これは先生の方がよく御案内であろうかと思いますけれども、国連のグループごとの幹事国というのは毎月ローテーションで替わっておられるということですが、結果としては三月の幹事国とはお話をする機会を設ける形にはならなかったというふうには思っておりますが、広くお話をさせていただくべきだという趣旨ではこの一か月間努力をしてまいったと、このように考えております。
#108
○猪口邦子君 世界各国に公平にプロトコールを行うということは大事なことなんで、今後そういうやり方も参考にしてもらえたらと思っております。この間もお伝えしたように、幹事国に挨拶するということでグループの全員が納得いくというこのメカニズムを、急いでいるときは使ったらいいと思います。
   〔理事榛葉賀津也君退席、委員長着席〕
 次に、昨日の予算委員会でも取り上げた新聞の謝意広告なんですけれども、昨日お伝えしたことは繰り返しませんので、今後そういうことは前向きに対応してもらいたいと。
 ほかのことなんですけれども、ここは私も余りよく分からないんですが、新聞広告のところで、文章の中では主語がウイ。ウイ・ザ・ピープル・オブ・ジャパン・エクスプレス・アワ・シンシア・サンクス・ツー・ユー・オールと、こういう表現があって、それで菅直人と総理が自分で署名されているんですけど、こういう場合は、リプレゼンティング・ザ・ピープル・オブ・ジャパン・アイというふうにすべきではないかなと思ったのですが、外務大臣、何か意見ありますか、ちょっと違和感があったので。
#109
○国務大臣(松本剛明君) 私の英語の力で先生と御議論をするのが適切かどうかということが測りかねるところがありますけれども、新聞広告ということですので、広告としての効果なども勘案をして文章を考えたというふうに承知をしておりまして、日本国総理大臣ということで名前を出しておりますので、総理大臣が国を代表する立場だということそのものを広告という中で改めて書くのかどうかという議論の中で恐らくそういう文章になったのではないかというふうに理解をしておりますが、御指摘も改めて踏まえてその辺のところはよく見ておきたいというふうには思っております。
#110
○猪口邦子君 それで、その署名の下に、ア・フレンド・イン・ニード・イズ・ア・フレンド・インディードという非常にすてきな表現がありまして、ところがこれ、日本語の訳は、まさかの友は真の友と官邸のホームページでなっていたんですけれども、これは明らかに誤訳で、困ったときの友こそ真の友と、そうなっているページもあったように思います、私もすごい急いで見ていたので。もう直されたかもしれませんけれども、こういうことも含めて、やはり外務大臣がもう少し官邸機能をお助けしてあげるということが大事だと思います。
 何かありましたら、どうぞ。
#111
○国務大臣(松本剛明君) 一つまず申し上げなければいけないのは、この件に関しては外務省も連携を取ってサポートさせていただいていますので、そういう意味では外務省も関与をしていたということになるんではないかというふうに私は理解をしております。
 その後は、慣用句をどの慣用句に置き換えてするかといったときに、おっしゃったように英語を直接訳せば先生のおっしゃったとおりなのかもしれませんが、逆に、日本語のまさかの友は真の友に最も近い英語の慣用句ということでこれが採用されたのかどうか、ちょっとその議論は確認をしてみなければいけませんけれども、そういうことで当てられたのではないかというふうに理解をいたしているところでございますので、恐らくそういう形になっているんではないかと思います。
#112
○猪口邦子君 これ以上申しません。問題指摘をしたということで、改善すべきは改善してもらえればと思います。
 それで、昨日、私は、原子力安全四条約について、特に早期通報義務など、もっと条約上の役割として果たしたらよろしいんではないかということをお伝えしました。それについては外務大臣から勇気ある前向きの御答弁もいただきました。
 そこで、私は思うんですけれども、国際法局というのが外務省の中にあります。私は、橋本行革の時代のそのメンバーをやっておりまして、当時、行革会議で外務省は大変な問題指摘されていて、まず条約局、これについてはもうこれを解体しなければならないという議論がたくさんありました。
 それで、それはそうかもしれないけれども、しかしその機能の一部は発展させていかなければならないということで、何か奥の院のように、前線で交渉してきた外交文書に対して非常に高みの立場から指摘だけをして、我が方としてはこれは受け入れられないという一言でマルチの場も全部片付けると。受け入れられないのであれば、どういう提案なら受け入れられるのか、どういうふうな具体的な秩序形成においての自分の提案があるのか、そういうことがきちっとできるような、そして本当の交渉において、その原課というか担当課とそれから法律の専門家とが一緒になって、最後は条約交渉というのはそういう一言一言の法律用語をめぐっての闘いになるので、やるべきなんだと、そういう機能として残さなきゃ駄目だというふうに強弁してその機能的な役割を残したのは、私は委員として自分の役割が正しかったと思っているんです。その国際法局という名前で機能もそういうふうに拡大して前線に一緒に立ってやる、そういう役割なんですよということを強くそのとき言いました。
 今回、この未曽有の国難に際して国際法局が機能していると信じますけれども、人員等十分なのかとか、あと、例えばこういうたくさんの条約に対してたくさんの方面にたくさんの連絡をしなければならないという特別の場合が出てきますね。そういうときに、海外であればリーガルエキスパーツとかアドバイザーズとか常に抱えていて、そういうときには一気に呼び込んで助けてもらうという体制もあるんですけれども、今の国際法局の機能あるいは運営として、大臣としてこういうふうにしてやったらもっと御自身の責任をより良く果たせるようになるかなと、よって国会での指摘に関してももっと前向きに答えられるんじゃないかなというようなことがあればお聞かせいただきたいと思います。
#113
○国務大臣(松本剛明君) 国際法局というふうに言わばなりました趣旨とか経緯はもう既に先生御指摘のとおりでありますので繰り返しませんが、その趣旨に沿うように取り組むことが大変重要だろうというふうに思っております。
 他方で、やはり国際法、ある種法律でしっかりチェックするという役割をどこかが果たさなければいけないことも事実でありますけれども、先生おっしゃったように、気を付けなければ旧来のどちらかというとチェックをするだけに終わりかねないことのないように、これは心掛けさせるのはまさに私ども政務の使命ではないかというふうに思っています。
 その点は、省内にとどまらず、今は政府、我が国全てが国際的になっておりますから、政府全体の省庁をまたがることについても同じように前向きに取り組むということが大変重要なポイントだと、その点は私も心していきたいと思いますし、これまでの経験からいたしましても、時にはそのことをしっかり私ども政務が見ることが必要だという自覚を持って臨みたいと思っております。
 二つ目に、外部の方との連携ということであります。
 これについても、今おっしゃったように、常に外部の方と連携をして、いざというときに多くの力を借りるという考え方で外部との連携を深めておく必要がある、また、中に言わば閉じこもってしまわないように常に外部の意見など声を聞くという意味で外部と連携をする必要がある、いろんな意味で必要な点があると思っていますので、この点についても更に考えていきたいと思いますが、これは外務省にとどまらず、今までの公務員、国家公務員制度という中からも、どのように外部の方に力を借りてどういう形で位置付けるかということはこれからも課題になっている部分だというふうには認識をしているところでございます。
#114
○猪口邦子君 ありがとうございます。是非そうしてください。
 昨日、原子力四条約のうちちょっと取り上げなかった相互援助条約なのですけれども、これは原子力事故又は放射線緊急事態における支援を要請できるというものなんですけれども、これについては何か稼働させたのでしょうか、我が方として。
#115
○国務大臣(松本剛明君) 御指摘は援助条約のお話だと思いますが、現在のところ、私どもとしては様々な支援を外国からいただいておりますが、援助条約に基づく支援という位置付けで今援助をいただいているというふうには理解をいたしておりません。
#116
○猪口邦子君 それを要請をする必要がないというふうに考えたのですか。一応こういう条約があって、日本も締約国ですから、こういう場合、文言から見れば、原子力事故又は放射線緊急事態における援助に関する条約で各国に支援を呼びかけて、いち早い知恵、技術、機材をもらってそして対応すれば、一か月半たっても放射性物質の汚染が続くというようなことを食い止めることができたのではないかなというのが私の問題意識なんですけれども、もちろん、実質的にはやっていらっしゃるということは分かるんですね。余りスクエアなことを言うつもりはないんですけれども、実質的にはやっていらっしゃる。それは、早期通報条約でも二条で要求されていることが五条に書いてあって、五条で実質書いてあることは実質的に全部通報していますよとかということは分かるんですが、条約ベースでやるというのも外交としては非常に立派なことであって、そういう発想も今後取り入れられるところは取り入れてもらいたいと思っています。
#117
○国務大臣(松本剛明君) もう今お話をいただいたとおりでありまして、私どもとしても、あらゆる英知を集めるという意味では、あらゆる支援をしっかりと受け入れてやっていきたいという姿勢は国際社会にお示しをすることで多くの国々から様々な支援の申出をいただいて、原子力発電所に関することについても必要な支援をいただいてきている。これは、知恵の面、人の面、そして物資の面、機材の面、そうだと思っております。
 その上で、この条約に基づく形のルールに全てを乗せるということについては、支援をいただく国と具体的にお話をする中で、必要があればしっかりまた議論して取り組んでいきたいと、このように思っております。
#118
○猪口邦子君 その全てを乗せるとかじゃなくて、一応そういうことを通じて支援を要請すれば何かいいものが出てくるかもしれないと。さっき、対策本部についても、法的根拠があればやはりこれは非常に進み具合も、また指揮命令系統が明快になりますので進む場合が多いと。国際社会ではやっぱり条約、それが法的根拠でありますから、やっぱりそういう発想、外務省だったら是非お願いしたいと思っております。別に全ての支援がそれに基づかなきゃいけないというんじゃなくて、プラスアルファとしてこういうものも稼働しておいたらよかったのかなと。
 それとちょっと似ているんですけれども、昨日時間がなくて十分に踏み込めなかった国連海洋法条約の百九十四条なんですけれども、この中に、利用することのできる実行可能な最善の手段を用いという表現があります。こういう中に、日本が世界各国に、放射性物質汚染水を放出する前、未然にこれを回避するためにその技術的機材の支援を要請する、こういう利用することのできる実行可能な最善の手段という中にこれが入るんではないかと。
 で、それを十分にやったのかというちょっと質問なんですけれども、まず解釈として、各国にこの汚染水未然回避するための技術、機材、いろんな大きなタンカーみたいのを持ってきてくれればいいわけですよね、最寄りにいる場合ですね、ある場合などなどですね。そういうことを要請するということがこの百九十四条の利用する以下の文言に相当するのかどうかというのが一つと、そうであればそれをやったのですかということが二つ目。
#119
○国務大臣(松本剛明君) 百九十四条、先生もよく御案内だと思いますが、いずれの国も、あらゆる発生源からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、利用することができる実行可能な最善の手段を用い、かつ、自国の能力に応じ、単独で又は適当なときは共同して、この条約に適合する全ての必要な措置をとるものとし、また、この点に関して政策を調和させるよう努力すると、こうなっておりますので、その意味では、共同してということは国際的な力も得てということも含まれていると思いますので、当然、利用することができる実行可能な最善手段という部分には、やはり国際的な英知を結集してという部分、資機材も含めて力を借りるということも含まれるという考え方が基本ではないかというふうに思っております。
 その上で、この時点では、昨日も御議論させていただきましたが、四月の二日に高濃度の汚染水が漏出をしているということが判明をして、四日の日に、この高濃度を止めるための準備として低濃度の場所を空けたいということで、これを速やかに行いたいということで四日の日にスタートをしたときの連絡等が御議論をいただいているところになっているわけでありますけれども、これについても、様々な方法、それから国際的な方法、外国から機材を借りるなどについても検討されて、できることはしてきたんではないかと思いますが、昨日、たしか先生との予算委員会での御議論で先生から御指摘があったと思います。危機的状況とはまさに時間制約があるんだという御指摘があったと思います。
 今回も、やはり高濃度の汚染水の漏出状況が続いている状況の中から、まさに止める方は止める方でやっておったわけですけれども、止めれば今度はそれをどこかへ持っていかなければいけないということの時間制約との兼ね合いの中でやむを得ぬ判断ではあったんではないかと、このように考えております。
#120
○猪口邦子君 昨日の予算委員会で、同じ四月四日、IAEAでこの原子力安全についての会合が開かれていて、サイドイベントで我が方の方から積極説明がなかったと、質問に答える形だったというようなことを指摘したんですけれども、今後、IAEAが引き続き原子力安全と我が方の原発事故について関心を持ち、注意を払い、また、いろいろな支援、専門家のネットワーク等必要であれば提供するということではないかと思うんですけれども、六月ぐらいまでのIAEAの日本の原発事故にかかわる会合等について、もし教えていただければ有り難いと思っておるんですね。
 それで、例えば四月六日の会合など、専門家もどんどん含めて大きな規模の会合だったと聞いているんです。政府間の非公式会合であればこれはしようがないんですけれども、私たち議員も、特に被害国の議員、もし参加できるような場面があれば、是非そういうことも含めて、外務大臣にそういうことが可能になるようにお願いしておきたいなと思います。
#121
○国務大臣(松本剛明君) 今私どもが聞いている中では、五月から六月にかけて、安全基準委員会、それから国際安全基準グループ、輸送安全基準委員会など、これはかなり専門的な、専門家の集まりではないかというふうに思いますが、そういったものは聞いております。それから、御案内のとおり、六月の六日からは理事会、これは政府間のものでありますが、予定をされておりまして、六月の二十日からは事務局長提言の原子力安全に関する閣僚会議というのが提案をされているということでございます。
 現在のところは、専門家若しくはこの理事会など政府間のということで、議員団の参加ということが話に上がっているというふうにはお聞きをしておりませんけれども、また、先生からのお話もいただきましたので、その辺のところを私もよく、どんな会議が開かれるのか、見ておくようにしていきたいと思います。
#122
○猪口邦子君 恐れ入ります。
 次に、私は、オーストラリアからギラード首相がおいでくださいまして、そして被災地に入る最初の首相となって非常に温かい励ましのお言葉などいただいたということについて有り難いことだなという感想を持っております。外務大臣も同じではないかなと。御一緒されたというふうに伺っております。
 ギラード首相は、その前の日のチャリティーディナーのようなところで大きな演説をされまして、その中でこれからあることを発表するとおっしゃいまして、この委員会で私が先回お伝えしました被災地の生徒さんたち、この生徒の留学を全面的に支援したいと。その交通費あるいは勉強にかかわる費用、そういうことも自分たちは見る決意があるんだというようなことを発表してくださいまして、やはりこういうふうに質疑をする中で、いろいろと世界も情報をキャッチしてくれて即政策につなげていく。もちろんいろいろな方がそういう提案されたかもしれないし、オーストラリアそのものの自発的な、内発的な発想であったかもしれないけれども、こういうことは、希望こそが失われているときにそれをもたらすものとして有り難いなと思うんですけれども、それについて是非積極的に進めていただきたいので、お願いしておきます。もし御意見がありましたらお願いします。
#123
○国務大臣(松本剛明君) 先生から、留学を含む人と人の交流をこういう機会に広げることが重要だという御指摘をいただいたことはよく記憶をしておりまして、省内でもそのような認識を持っている中でその辺が、気持ちが伝わったのかどうかはあれですけれども、ギラード首相は、今お話がありましたように、チャリティーイベントで、新たに大震災の被害が最も大きかった地域出身の大学生、研究者及び社会人を豪州に招く新しいプログラムを発表すると、こうおっしゃいました。また、既に実施されている奨学金制度についても、毎年十人分を日本に振り向けるということをお話しをいただいたというふうに承知をいたしております。
 人と人の交流については、先生と御議論をさせていただいたのが三月末であったかと思います。具体化しているものというもの、まだ完全に具体化していないものもありますけれども、韓国の大学が被災した若者を受け入れるとかいうお話があったり、台湾からもそういう大学や議連からのお話があったり、フィジー政府からやはり大学生、高校生を受け入れるという話があったり、メドベージェフ・ロシア大統領夫人が子供を受け入れるプログラムを行うべきであるというお話があったりというような、今のは例示の範囲でありますけれども、そのような話がありまして、外務省としてもそういうことを積極的につなぐようにこれからも努力していきたいと思っております。
#124
○猪口邦子君 そういうオーストラリアとのことを考えておりまして、委員として記憶に新しいのは日豪ACSAで、これを私たちこの三月三十一日に採決して、本会議でも、参議院が先議でしたので議了しまして、衆議院でもこの間、四月十五日に採決されたと思いますけれども、防衛大臣にお伺いしたいんですけれども、今回の支援の中で、米軍は大きく、そして実はオーストラリアも輸送機という軍事部門を活用してやってくれた。自分の方の支援関係者以外の人を輸送するという、そういう役割がこの二国なんであります。
 そういう意味で、この日豪ACSAもやったということは良かったなとちょっと直感的には思ったんですけれども、防衛大臣として、今後我々側の自衛隊法の改正とかやっていかなきゃならないんだと思いますけれども、ちょっと御意見をお伺いしたく思います。
#125
○国務大臣(北澤俊美君) 全く同じ認識でありまして、今回大変な支援をしていただいて、特にC17輸送機を迅速に派遣してそこに支援隊や物資を運んできて、さらには沖縄から自衛隊員を輸送するというようなことで大変私も感謝をいたしておるわけでありますが、もう御案内のとおり、米国以外でこのように閣僚級の2プラス2をやっておるのはもうオーストラリアだけでありまして、さらにそういう連携の中から首相自らおいでになって、私も表敬をさせていただいたわけでありますけれども、非常に温かい、ぬくもりのある感じの方でありまして、お若いわけでありますけれども、的確な日本と豪州との関係を指摘して、また前向きな、あとまだ幾つかやりたいことがありますよというようなことも具体的におっしゃっていただいて、私も是非そういうことを促進をしていきたいと、こういうふうに思っておりますが。
 四月十五日に国会承認をこのACSAについてはいただきましたが、この後、自衛隊法の改正も、これを実効あらしめるためにはやらなきゃいかぬわけでありまして、そういう意味でも委員長始め委員の皆さん方の御協力も是非お願いをいたしたいと思う次第であります。
#126
○猪口邦子君 本日はありがとうございました。
 時間もなくなったんですが、最後、私からちょっと今後のことについてお願いしておきたいことがあるんですね。
 それは、私がこの二日間、原子力安全関係の条約にひときわこだわって、そういう日本のこのことについての誠実かつ積極的な対応が必要であると主張してきた理由は、それは、我が国は資源がない国であって、原子力の平和利用、これが不可欠であって、これを推進するという先輩たちの強い覚悟の下で模範的な国際基準、国際的な対応やり抜いて、そして高い立場、それはフルサイクルといいますけど、バックエンド、フロントエンド両方が許される、そういう非核兵器国としてここまで歩んできたんですね。
 IAEAの前事務局長で、事務総長というのかな、エルバラダイさんが、今後多くの国がそういう濃縮とか再処理などをしないで済むように、つまり核拡散を防ぐという意味でそういうことをしないで済むように、必要な燃料は市場で調達される部分がほとんどですけれども、逼迫したときにはそういうバンクを、バンクというかな、世界銀行のようなものをつくっておくという考えを示されて、エルバラダイ報告と呼ばれているんですけれども、その後、この核燃料についてのそのような国際的なバンク機能どうなったかということを今後ちょっとまた教えていただきたいと思います。
 我が国は、そこにおいてサプライヤーの側に立つという道が開けていたんですね。今回のことから、この先輩たちが開いている道が閉ざされることがないようにということ、レシピエントサイドではなくてサプライヤーサイドであるということ、このことを、どうか強くこのことに思いを致していただいて、その結果から逆算して、こういう場合において我が国として国家としてやるべきことがどうあるべきかということをもう必要以上に厳密に厳格に自分たちに課してしっかりとした外交をやっていただきたいと、これが私の思いですので、そのようにお伝えしまして、私の質問を終わります。
 委員長、ありがとうございました。
#127
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。
 まず最初に、沖縄尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件についてお伺いしますが、今月の十八日、那覇検察審査会は、処分保留のまま釈放され公務執行妨害罪で不起訴処分となった中国人船長を起訴相当と議決し、公表しました。
 あの事件から半年以上がたちました。今、どうあの事件を振り返るのか、外務大臣としての所見をお伺いします。
#128
○国務大臣(松本剛明君) 我が国の領土をしっかり守るということが国として最も大切な責務の一つであるということは申し上げるまでもないということをまず申し上げておかなければいけないのではないかと思いますが、昨年の中国漁船の衝突事件については検察当局が国内法に基づいて適切に対応、処理をしたものだということでありますし、私もそのように、当時外務副大臣でありましたけれども受け止めておりますし、現在も同じようにそれは理解をいたしております。
 もちろん、今お話がありましたように、御指摘の議決がなされたということは私どもも承知をいたしておりまして、これについては言わばボールが検察当局に今行っているんだと思いますが、適切に処理をされるものだというふうに理解をしております。
#129
○山本香苗君 大臣、本当に今の時点でもあの対応は適切だったとお考えなんですか。非常に残念です。
 十九日の当委員会で松本大臣は検察当局の独立性に言及されて、今もおっしゃいましたけど、政治の関与というものを否定されました。しかし、あの事件に政治が関与していないということなんかあり得ないわけですよ。検察が外交問題まで、関係まで考慮して総合的な判断をすることはあり得ません。にもかかわらず、政治が一切関与を認めない。
 これがどういうことを生じているか、どういう事態を招いているかといいますと、そのことによって、誰がいつどのような判断をしたか、決断をしたかを含めて、事件の経緯を検証することができないわけです。事実上、検証が封印されているわけなんですね。あの事件の経緯を検証できなければ、そこから教訓を引き出して、そして、あのときどういう措置をとるべきだったのかとか、また同様な事件が起きた場合どういう措置をとるべきなのかと、そういうことを建設的に議論することができるはずなのに、それすらできていないわけなんです。
 我が国の外交当局のトップとして、この事態をどう受け止められますか。
#130
○国務大臣(松本剛明君) 国内法に基づいて適切に対応、処理するというものであると思います。外交は外交で、当然、日中間で生じたことも含めてしっかり対応をしたいと思いますし、また、この事案を発端として発生をした外交問題に対しては私どもとしても対応をさせていただいたというふうに思っております。
 その上であえて申し上げれば、一般的に、日中に限りませんけれども、二国間で誤解や摩擦が生じないように常日ごろから意思疎通を強化をする、また、不測の事態が発生をした場合に備えて重層的な危機管理のメカニズムを設けることが重要だということは申し上げるまでもないことでありまして、しっかりとそういうことができていくように私どもとしても努力をしていきたいと思います。
#131
○山本香苗君 大臣、政策決定のプロセスを検証しなければ教訓というものは引き出されないんです。言葉だけなんですよ。そして、教訓を学ばなければ同じような過ちを繰り返すことになるんです。
 今回と同様の事件が起きたときに、同じように政治は関与しないつもりなんですか。
#132
○国務大臣(松本剛明君) 国内法に反した事案があれば、取り締まるべき当局が行って、しかるべく司法の手続にかけられるものと理解をしております。
#133
○山本香苗君 全く納得できません。
 中国の漁業監視船が尖閣諸島の領海内に入ってきて少しずつ既成事実を重ねている、こういう気配があることは多くの専門家の方々が指摘をしております。また、海からだけではなくて、三月末には海上自衛隊の艦船にヘリコプターを異常接近させるなど、空からもうかがう動きというものもあります。
 こうした中国の意図は、外務省として、外務大臣としてどう認識されているんですか。
#134
○国務大臣(松本剛明君) 領海に入った場合、また危険な行為などが行われたことについてはしっかりと申入れをさせていただいて、そういったことが繰り返されないような外交努力を重ねる必要があると思っております。
#135
○山本香苗君 質問に答えておられません。中国の意図ということを聞いたわけです。
 中国は、核心的利益である海洋権益確保に向けて少しずつ既成事実を重ねております。三月にも全人代で公表された第十二次五か年計画では、新たに海洋経済の発展の章を設けて、そして海洋発展戦略というものを策定し実施をするという方向、これは震災前も震災後も変わらない話であります。
 この中国の動向は今後更に強まっていくであろうと考えられておりますが、こうした中国に我が国がどう向き合っていくのか。しっかりとした内容のある御答弁を大臣からお願いしたいと思います。
#136
○国務大臣(松本剛明君) おっしゃったように、第十二次五か年計画の中で、海洋経済の発展の促進という章の中で海洋発展戦略を制定、実施する旨が明記されたということは私どもも承知をしておりますし、注意深くこの点は拝見をさせていただいております。
 中国は一衣帯水の重要な国であって、日中関係は重要な関係だという、これは二国間、アジア太平洋、世界にとってそうだということは申し上げるまでもないわけですが、他方で、やはり透明性を欠いた国防力の強化であるとか、今御指摘いただいたような海洋活動の活発化には懸念を有しているということはこれまでも申し上げたとおりでありまして、中国に国際社会の責任ある一員として適切な役割と言動を期待をしておりますし、そのように私どもとしてもこれから努めていかなければいけないと思っております。
#137
○山本香苗君 中国に我が国がどう向き合っていくかというのは、今世紀、我が国外交の最大の課題であると認識をされております。別途、これは時間を設けてしっかりとやらせていただきたいと思いますので、次の質問に移らせていただきたいと思いますが。
 先ほどのお話の中でも、ほかの委員の方の御質問の中でも、昨日から官邸と保安院と東電とばらばらにやってきた原発事故に関する記者会見が一本化したということでございますけれども、遅過ぎます。原発は安全保障や外交にもかかわる問題であります。現政権にはそうした意識が乏しいんじゃないかと言わざるを得ません。なぜ今の今までできなかったんでしょうか。
#138
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 委員御指摘のように、昨日から福島原子力発電所事故対策本部の共同記者会見を開始したところでございます。これまでは、提供すべき情報が多様であることから、関係機関が各々の立場から記者会見を実施してきたところでございます。他方、今回の事故に関係いたします幅広くかつ細部にわたる情報を一元的、斉一的に提供できますよう、関係者間でよく相談した上で保安院や東電などの関係機関が共同で会見を行うこととしたものでございまして、それが昨日から開催されたということでございます。
 しっかりした情報提供に努めてまいりたいと考えております。
#139
○山本香苗君 事実関係は分かっているんです。なぜ今の今までやらなかったのかということを聞いているわけです。
 一本化した記者会見は、我が国としての対外的な情報発信です。なぜそれを東電の本店でやるんですか。
#140
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 福島原子力発電所の事故対策統合本部でございますが、三月十五日に内閣総理大臣の命により設置されたものでございます。その全体会合におきましては、関係機関の主要メンバーが日常的に参集しております。また、常時発電所からの情報収集、関係機関の調整を行っているというところでございます。
 こういう関係機関の主要メンバーが参集していること、それから発電所直結の情報収集が行われることを踏まえまして、共同記者会見をこの統合本部の置かれている東京電力の本店において行うことにしたものでございます。
#141
○山本香苗君 統合本部がそこにあるからというのは理由にならないと思います。我が国として、政府としての情報発信であって、官邸でやるべきじゃないんですか。
#142
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 統合本部におきましては、先ほど申し上げましたように、現地の原子力発電所からテレビ会議等で直結した情報収集ができますこと、それから関係の原子力安全委員会、内閣官房、原子力安全委員会とした主要のメンバーが集っていることから、共同記者会見を行うのに適した場所であるということから、統合本部の置かれている東京電力で実施してきているということでございます。
#143
○山本香苗君 どうしてそういう内向きな議論で場所を決めるんですか。
 答えになっていないので、何回聞いても多分答えが出てこないと思うので次に行かせていただきますけれども、一本化したと。一本化したにもかかわらず、聞くところによりますと、これからも東電と保安院とそれぞれ記者会見を行うというふうに伺っています。一本化した意義は薄れませんか。
#144
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 まず、福島原子力発電所事故対策本部の記者会見を共同で実施することによりまして、今回の事故に関する情報を幅広く、一元的、整合的に提供することが可能となると考えております。他方におきまして、情報提供にかかわる質や量がこれまでより後退することにならないようにする必要がございます。本件に関する情報は特に迅速に国民の方々に提供することが求められていると考えております。このため、必要に応じまして保安院や東電も個別のブリーフィングを実施するということにしているところでございます。
#145
○山本香苗君 英語の同時通訳は付くんですか。
#146
○政府参考人(黒木慎一君) お答えいたします。
 現時点において、統合本部の会見に同時通訳を付けてございません。しかしながら、これまでも関係省庁が共同で外国プレス向けの記者会見を、原則毎日、官邸等において実施しているところでございます。また、英語によるプレス発表資料のホームページへの掲載、在京大使館へのブリーフィングを毎日実施しているところでございます。
 引き続き、いろいろと工夫しながら国際的な情報発信に努めてまいりたいと考えております。
#147
○山本香苗君 原発事故の記者会見は政府できちっと一本化して、官邸で英語の同時通訳も付けて発表していただきたい。今いろいろ言われましたけれども、これをきちっとやっていただきたいと思います。
 同時通訳といえば、首相官邸の記者会見に英語の同時通訳というのが付いているということなんですけれども、よくよく聞くと、実は英語の同時通訳が聞けるのは記者会見の会場内だけなんです。会場でヘッドホンが配られていまして、そのヘッドホンにより英語の同時通訳が聞けるようになったというだけなんですね。ですから、テレビを通じてリアルタイムで英語で情報を提供するということになっていないと。これはもったいないと。記者会見というのは、国民のみならず、広く世界に情報発信するためにアピールする場であるわけです。英語での放送というのは必須だと思うんですね。
 ヘッドホンで流している英語の同時通訳をそのままテレビの副音声で流せるようにしたらどうかなと、リアルタイムでやったらどうかなと考えるんですが、いかがでしょうか。NHKの方に来ていただいておりますが、よろしくお願いします。
#148
○参考人(金田新君) 委員御指摘のとおり、総理会見、官房長官会見につきましては政府の英語の同時通訳が付けられております。ということで、私どもとしましては日本政府が世界に向けて正式に発信している英語発表というふうに理解しておりますが、御指摘のような点もございますので、今後、そういうところを尊重しながら改善を図っていきたいと考えております。
#149
○山本香苗君 これができれば、官邸の記者会見や一本化した原発事故の記者会見の模様がテレビを通じて英語で、かつリアルタイムで提供できるわけなんです。是非、我が国の対外発信力を高めるために、今、今後というふうに専務理事おっしゃいましたけれども、是非政府として正式に要請、提案をしていただきたいと。この点はやっぱり外務省から、また総務省、関係省庁あると思いますけれども、大臣からしっかり政府の中で声を上げていただけませんか。
#150
○国務大臣(松本剛明君) 今日、御議論はよく伺いましたので、よく考えてみたいと思います。
#151
○山本香苗君 是非早くやっていただきたいと思います。だって、ヘッドホンから流れているんですよ。技術的にそんな難しい話じゃないわけで、わざわざNHKが通訳付けてやるとまたいろんな問題になりますけれども、それを使えばいいだけなんです。そうすれば日本にいる外国人に対してもリアルタイムで情報提供できるわけですから、是非よろしくお願いいたします。
 鈴木副大臣、お忙しい中ありがとうございます。
 避難者情報システムについてお伺いしますが、まず、先週、東京電力が、福島県の方々が避難している埼玉県入間市に対しまして、賠償金の仮払いの手続を行うために避難者情報システムで集約した避難者情報を教えてほしいというような依頼をしたそうです。そこで入間市の担当は埼玉県に問い合わせたところ、個人情報保護法の観点から教えることはできないといった回答があったそうです。
 埼玉県が言うように、避難先自治体から東電に避難者情報を出すことは個人情報保護法との関係で問題となるんでしょうか。あるならばどういう問題があるのか、総務省としての正式な見解をお伺いしたいと思います。
#152
○副大臣(鈴木克昌君) 御案内の全国避難者情報システム、私もこれ説明を聞きまして、本当に阪神・淡路大震災のあの中から生まれた大変すばらしい制度だというふうに思っております。
 いずれにしましても、今のお話の東電の関係へのこのシステムを通じて出していくということについてでございますが、いわゆる避難者の支援に有効活用するということは当然考えていくべきであるというふうに思っておりますけれども、地方公共団体が構築したデータベース等の取扱いについては当該地方公共団体の個人情報保護法等に基づき対応されると、このように考えております。
 なお、このシステムでは、提供を受けた情報について、避難元の県や市町村において住基ネットの情報や住民基本台帳に記載された情報と突き合わせることにより正確性を高めた上で、避難されている方への情報提供等に活用するということを想定いたしております。このため、避難先の都道府県や市町村よりは、避難元の県や市町村の保有する情報を適切に活用されることがより望ましいのではないかと、このように考えております。
#153
○山本香苗君 鈴木副大臣が御答弁されたとおりなんですけれども、でも、避難先から避難元までやる間にかなり時間が掛かるわけです。ですから、そこのところを何とか特例措置を設けていただけないかということなんです。
 先日も福島県双葉町から避難されてこられている埼玉県の加須市も伺いましたけれども、割引がなされているといっても、一回お風呂に入るのに五百円掛かる、洗濯するのに一回百円掛かる、何するにもお金が掛かる、手持ちのお金はほとんどないと、本当に大変な思いをされていました。
 避難されておられる方々に一刻も早くいろんな手段を使って仮払金が支給できるようにするためにも、市町村で差が生じないように、そうした東電に対して避難情報を流せるように、流すというと何か悪い感じで、渡せるように対応を取っていただけないかと思うんですが、副大臣、いかがでしょうか。
#154
○副大臣(鈴木克昌君) 個人情報保護法は、基本的には条例で対応できるというふうに思っておりますけれども、いずれにしましても、成り済ましの問題がやはりあります。その辺のところはきちっと見ていく必要があるというふうに思っておりまして、いずれにしましても、基本的には条例で検討をしていくべきではないかなと、このように思っております。今後、状況に応じてまた対応を考えてまいりたいと思います。
#155
○山本香苗君 じゃ、入間市の方ができると判断できればやっていいんですね。
#156
○副大臣(鈴木克昌君) その辺のところは、また詰めさせていただきたいというふうに思っています。
#157
○山本香苗君 事前に御相談申し上げたときには、できる限り、これ平時じゃなくて非常時ですから、是非そこのところを前向きに対応していただきたいと。できない理由を挙げれば幾らでも挙げられます。できる理由を考えてください。
 そして、その避難者情報システムというのは、先日申し上げましたけど、避難先で集約した情報を避難元の自治体へと流す流れを整理したものにすぎないんですね。避難先自治体も避難者情報を保有することになるから、そうした情報を適切に管理して避難者の支援に有効活用できる。先ほど副大臣がおっしゃったとおりなんです。でも、実際のところはもう既にかなりの差が、自治体によって受け止め方に差が生じております。
 避難先によって著しい差が生じないように、避難先自治体において避難者のための窓口を設置して必要な支援に結び付ける情報提供等、きめの細かい支援がなされるように避難先自治体に対して何らかの財政措置を講ずるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#158
○副大臣(鈴木克昌君) 今の御質問でございますけれども、確かに個人情報保護との関連で若干問題があるというふうに思っておりますので、このことについては、今後できるだけ速やかに省内で検討をしてまいりたいというふうに思っております。
#159
○山本香苗君 ちょっと前の質問とごっちゃにされていると思うんですが、避難先自治体がきめ細やかに避難者に対して支援をするために財政措置を講ずるべきじゃないですかという問いに対してのお答えをいただきたい。
#160
○副大臣(鈴木克昌君) 申し訳ありません。
 避難生活を余儀なくされておる住民の皆さんには、慣れない生活の中で大変御苦労されていると、このように思っております。
 今御指摘のように、様々な情報が正確に伝わるということは誠に重要なことだと、このように考えております。御指摘のような情報提供に係る支援については、一次補正予算には直接には今盛り込んでおりませんけれども、受入先の市町村の財政需要を把握をしながら、財政上の問題で支援に二の足を踏むようなことのないように財政措置をしっかりと検討してまいりたいというふうに思っています。
#161
○山本香苗君 しっかりとよろしくお願いしたいと思います。
 先ほど副大臣がちょっとごっちゃにされておられました被災者支援システム、この間も先日の委員会でさせていただいたんですが、ちょっと時間の関係で意を尽くせなかったので改めて御紹介させていただきますけれども、この被災者支援システムというのは、阪神・淡路大震災でほぼ市街地の全域が被災をして市庁舎も大きな被害を受けた、その西宮市の職員で、現在、西宮市CIO補佐官兼西宮市情報センター長の吉田さんが中心となって開発した被災者情報のデータベースシステムなんです。地図情報も入っています。福祉情報とのリンクも可能です。罹災証明の発行、義援金の交付、支援金の支給、避難所及び仮設住宅管理など、被災者支援業務に極めて効果的なんです。
 今回の大震災直後に、この大惨状を目の当たりにして、復興に向けた行政の素早い対応を後押ししたいと、自治体職員だけでは無理だと思われるので、この際民間の力を借りるべきだと吉田さんからお話がありまして、早速政府に対して公明党として、民間の力を借りた被災自治体へのシステムの導入促進というものを提案をさせていただきました。
 三月十八日の日に地方自治情報センター、LASDECが、広くICT事業者の協力を得ようと、システムを無償でオープンソース化をいたしました。この協力要請に対して、もう既に多くの企業また団体というものが協力を表明しております。他方、総務省の対応はといえば、今日に至るまで、はっきり申し上げまして、LASDECがやっているからいいじゃないかという消極的なものだったんです。
 もう副大臣は市長の御経験もあってよくお分かりだと思いますけれども、国に縦割りがあるように、多くの地方自治体でも情報部局と防災部局と消防部局というものの連携は十分とは言えません。そうした中でLASDECが一生懸命地方自治体に働きかけたとしても、LASDECに対応するのは情報部局なんですね。防災や消防の部局じゃないわけなんです。情報部局はこのシステムの有効性を感じていても、防災部局だとか消防部局はなかなか理解できない、その結果、システムの導入を断念する、また、実際断念したというケースがあります。今回の震災後もありました。
 災害時、現場ではITが役に立つというのはなかなか頭に上らないわけですね。どうしても、何かあったらマンパワーで解決しようとする。ITを活用した支援ってほとんど認知をされていないわけなんです。だからこそ、最初からLASDEC任せにしちゃ駄目ですよ、総務省でしっかりとやらなきゃ駄目ですよということを申し上げてきたわけなんです。
 総務省としてこのシステムの導入促進に積極的に取り組んでいただきたいということなんですが、具体的に副大臣に是非とも三点お願いしたいと思います。
 それは、まず一点目は、その被災者支援システムの導入を進めていただきたい。二点目は、被災自治体ではもう、システムの立ち上げ、運用のためにマンパワーも能力という点も今は十分ではありません。このシステムにたけた地方自治体の職員を派遣するだけではなくて、民間企業の活用も含めて、システムの立ち上げから運用のところまで支援する体制を総務省の方でしっかりとパッケージとして送り込んでやるような形を取っていただきたい。三点目は、地方自治体に対して、システムに関する相談だけじゃなくて、こういう震災のことで、これはどうやったらITでできるだろうかという相談を、どんどんどんどん西宮のサポートセンターの方に行き詰まったらするようにと推奨をしていただきたい。
 この三点、LASDECからではなくて総務省から地方自治体に周知徹底、働きかけをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#162
○副大臣(鈴木克昌君) 総務省としても、平時からこういったシステムの導入について検討が進められるように、活用の在り方や支援体制について周知徹底をしてまいりたいというふうに思っております。今委員御指摘の三点につきましても十分対処させていただきたい、このように思っております。
#163
○山本香苗君 災害システムにもいろいろあるんですけれども、このシステムは被災した自治体の職員の教訓とノウハウというのが本当にぎっしり入っているものなんです。専門家のためのシステムでもありませんし、システムのためのシステムでもありませんし、また情報管理のためだけのシステムでもありません。本当に何よりも現場第一主義で、住民の命を守る、その一点に貫かれたシステムでありますので、私たちは別にシステムありきの話をしているわけじゃなくて、本当にこれ役に立ちますので、どうぞよろしくお願いします。
 かつ、これ、無償でやっているだけじゃなくて運用コストも掛からないわけなんです。実際、手作業でやった罹災証明、七、八時間の分が一時間に西宮は短縮できましたし、阪神・淡路のときは五時まで義援金の支給がありましたけれども、これも全てこれでスムーズにやれました。
 是非、今日副大臣に御答弁いただいたように、総務省でLASDEC任せにしないでやっていただきたい。この問題については、御答弁していただいた限りはしっかり責任を持って副大臣にやっていただけると確信をしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 終わります。
#164
○小熊慎司君 この間の委員会でも、今回の被災に関してNGO、国際的な諸外国のNGOの在り方について、マッチングがしっかりするように外務省としても力を発揮していただきたいということを申し伝えさせていただきましたが、その件についてでありますけれども、実際、被災地にどういった、この諸外国のNGOがどういった活動をされていたのか、まずお示しをください。
#165
○副大臣(高橋千秋君) 委員の方は、このNGOの取組についてずっとかなり関心を持って取り組んでおられるということに敬意を表したいと思います。
 各国NGOの民間団体の活動状況につきましては、外務省が全て網羅的に把握しているわけではないんですけれども、直接、間接に把握できた範囲では、これまでに十六か国・地域から四十団体を超える外国NGOが来日して、瓦れき撤去やそれから子供たちのケアや様々な活動をしていただいております。
 それぞれの活動を外務省として制限したり管理したりということはしておりませんけれども、在外公館に問合せをしたり、それから各NGOのホームページ等を調査をしてこのような数字を今把握をさせていただいておりますけれども、ジャパン・プラットフォームとかそれから国際協力NGOセンター等の協力を得ましてそれぞれのNGOが被災地で活動をしていただいております。
   〔委員長退席、理事榛葉賀津也君着席〕
#166
○小熊慎司君 今話に出たジャパン・プラットフォームとかでも、私の家内は御承知のとおり協力隊のOBで、福島県においてもOB会の役員やっているんですが、いろんなJANICとかからの問合せもあるんですけれども、ジャパン・プラットフォームで福島県内の活動が余り会議で出てこないというんですね。実際、実態として、突出してというより逆にへこんでいて、このNGOの活動が福島県内では少ないという状況を私も承知をしております。これが何なのかといえば、やはり原発事故による、そういった部分からの福島県内入りをしていないという状況下であるというふうに、私はそういうふうに考えるところであります。
 そういう意味では、これは外務省がしっかりと各国政府に情報発信をしているとはいえども、結果としてはそういうことになっているんですね。個別に言っちゃうと風評被害みたいにこれ拡大するから言いたくありませんが、コンパスでやれば隣県の方が近い町とかもあるんですけれども、そこにNGOが入るわけですよ。これ、私のところはもう百キロぐらい離れているんですけれども、会津は、そこには来なかったりするわけですね。百キロといったら、もう仙台まで行っちゃうんですけれどもね、本当はね。茨城だと日立の辺まで行くし。
 だから、これ、福島県というパッケージで避けられているというふうに、これは、いろいろ外務省も努力はされているんでしょうが、やっぱりちゃんと現場サイドには伝わっていない、この風評みたいなことが払拭をされていないということでありますから、これもその証左だと思うんですよね、NGO団体が福島県に入ってこない。数見たら全然違いますよね。ちょっと違うどころじゃないんですよ。
 もちろんNGO側の自由な活動を制限するわけにはいきませんが、これはやっぱり情報がちゃんと伝わっていないということだというふうに思います、安全なところが安全だということの。この点に関してどう今後対応を取っていくのか、情報発信に関しても。
#167
○国務大臣(松本剛明君) 御指摘のとおりでありまして、昨日、質問の通告もいただいて私のところにも報告がありましたところで、省内でも改めて議論をいたしました。
 率直に申し上げて、御指摘のように、他の被災県に比べて少ないという理由がもし原発事故、不正確な情報、風評被害ということであれば大変遺憾なことであります。今お話がありましたように、まずは正確な情報、これも例えば今お話がありましたようにJANICであるとかジャパン・プラットフォームであるとか、海外からのNGOの支援申出の窓口となっているところで連携をして正しい情報の伝達に努めていきたいというのは当然でありますが、同時に、やはりこれからどこかが入ってくるなどして活発化するきっかけでももしつくることができればというふうに率直に思いましたので、改めて、福島県において国際NGOの活動を活発化させるために何ができるのか、JANICとかジャパン・プラットフォームと私どもも接点がありますので、しっかり話し合って考えてみたいと、このように思っております。
#168
○小熊慎司君 御承知のとおり、飯舘村、あと川俣の一部はこれから計画避難ということで、このときも自衛隊にも一生懸命お世話になるわけですけれども、そういったNGOの手を借りなきゃいけない場面も出てくるかもしれない。そういう部分にもしっかりと手伝ってほしい、こういうことが望まれるということをやっていただくようにお願いをしたいということと同時に、昨日の予算委員会でもやりましたとおり、これイメージの部分がありますから、実態とは懸け離れたイメージが、福島のブランドイメージが低下しているということがあります。
 そういう意味では、昨日も総理に質問をさせていただきましたけれども、やはり国会移転もそうですが、国際的な会議を開くことによって安全宣言。これ、昨日の例でも出したとおり、九・一一以降、アメリカはダボス会議を、ダボスでやるからダボス会議だったんですけれども、アメリカで開催をして、テロからの安全性をPRしたということがありましたので、特に今観光シーズンなのに観光がめちゃくちゃ落ち込んでいることもありますので、ちょうど来年、観光分野のダボス会議と言われるようなWTTCの会議も日本で開催をされるところでありますが、ここであえてそういった会議を外務省としてどんどん福島県に誘致をするということが、それがまさに安全宣言。一生懸命各国政府に伝えていただいているとは思いますが、これはもっと波及効果の高い、そして国際的に理解の得られる、そういう情報発信になると思いますが、この誘致に関してどう思われますか。
#169
○国務大臣(松本剛明君) 外務省としてはこれまでも経済外交ということで、国力増進のために進めるその柱の一つが観光であり、大きな観光の中には国際会議の誘致というのがあったわけでありますけれども、今回、この発災を受けて、改めて取り組んできた経済外交のプラスの意義を再確認をしつつ、まさにおっしゃったように、人が日本に来なくなっているとか、こういう問題を解決をするためにどうしたらいいか、そういう意味で、広い意味での日本に人が来る観光というのをしっかり取り組んでいきたいということを省内でも再確認をいたしたところでありますし、その大きなテーマの一つが今お話があったように国際会議であろうかというふうに思います。
 被災された地域でどのようにしていくことができるかということは、観光庁であるとか自治体とも御相談をしていかなければいけないと思いますが、外務省としては是非前向きに取り組みたい案件の一つだというふうに考えていることは申し上げられると思います。
#170
○小熊慎司君 今大臣言われたように、海外から見れば福島というよりもう日本全体がそういうふうに見られているということですから。でもこれ、いろんな会議を九州でやったり四国でやったりしてもインパクトが弱くて、福島でやるから一番安全性を、日本が大丈夫だというPRになりますので、特段のそこは配慮をいただきたいというふうに思いますし、昨日こういう質問をしていたときに変なやじが飛んで、事故が収束しなければ駄目だって、こういうやじがありましたが、とんでもない話で、事故が収束していないのに我々は住んでいるんですよ。そういう心ない者が政治家やっているということ自体で日本が信頼を失っているということもありますから、それは御党の話ですけれども、これはこれで厳しく、ちょっとこれは委員会とは関係ありませんが、これは指摘をしておきたいというふうに思います。
 次の質問に移りますが、本当に自衛隊の皆さん方努力をされていて、本当に現地の被災地の方も助かっている部分、本当に感謝を申し上げる次第でありますけれども、いろいろこれまでも議論がありましたが、また第三回の集中捜索もあったわけですけれども、二回までは三十キロ以外のところでやっていました。三回目は原発から二十キロ―三十キロのところでやっていただいたというところでもあります。もう四十数日、五十日近くなるこの活動の中で、隊員の方々も疲弊をされているところでもありますし、また昨日の大臣の会見の中でも、いわゆる通常業務に、通常任務にどうやってまた展開をしていくのか、地元を重視しながら考えたいという話もありました。
 もちろん自衛隊のこの災害派遣というのは、緊急性、非代替性、公共性、この三点が重要でありますから、これはいつまでも自衛隊の方々にこの被災地にとどまれと言うことも、これは私は正しいとは思いませんが、この三点から見ても、この三十キロ以内、二十キロ以内の捜索というものはこの三点にも合っていると思うんですね。
   〔理事榛葉賀津也君退席、委員長着席〕
 御承知のとおり、もう既に東北とはいえ暖かくなってきていて、遺体の状況が変化をしている。そして今、警察が入っておりますけれども、警察の持っている重機も数台にとどまっているということを考えれば、この緊急性、非代替性という意味においても、これは自衛隊の方々にこの二十キロ圏内に入っていただいて捜索をしていただくことが早急に望まれるというふうに思っております。
 この件について御見解をお願いいたします。
#171
○大臣政務官(広田一君) 御答弁申し上げます。
 結論的に申し上げますと、原発の二十キロ圏内におけます自衛隊による行方不明者の捜索につきましては、小熊委員が日ごろから御要望されている方向へ段階的、計画的に進めていかなければならないというふうに考えております。
 先ほどもお話がございましたように、言うまでもなく、御遺体をそのまま放置をするということは人道的にも看過することはできません。また、御遺族の立場を考えますと、一日も早い収容が必要でございます。
 一方で、個々の自衛隊員は士気高く、危険を顧みず任務に当たる覚悟を持っておりますが、だからこそ私たちは隊員の安全といったものをしっかりと確保していかなければなりません。御指摘の非代替性、公共性、緊急性、こういったことも踏まえつつ、その安全性を確保するためにモニタリングによる放射線量の状況把握であるとか、任務を効果的に行うために冠水した地域の排水状況、こういったものを把握しつつ、先ほど申し上げたように順次二十キロ圏内の捜索を行っていきたいというふうに考えております。
#172
○小熊慎司君 私は会津で、これ歴史的にいろいろありますけれども、これは戦争に負けたからじゃなくて遺体を片付けられなかったから、いまだに百四十年たっても我々が歴史にこだわる部分というのはあるんですね。これはやっぱり家族からすれば、そこにあるのに収容できないということは、これは今だけじゃなくて百年後も二百年後も、あの二十キロ圏内の子孫たちというのは大きな傷を残すことになるわけです。
 で、警察が既に入っているわけです。誰も入っていないわけじゃなくて警察が既に入っていて、警察より自衛隊の方がそういう意味では装備も能力もあると思うんですよ。だけれども、警察が入っていて自衛隊が入っていないという状況は、やっぱり地元からすれば分からない。今の答弁でも理屈としては納得がいかないんです。ましてや、これゴールデンウイーク前後に一時帰宅ということが始まれば、そこを見るわけですよ。そのときに、警察の方々は入っていても自衛隊の方々がいなければ、今までせっかく本当に自衛隊の方々、御苦労さんというところが、ありがとうございますというところが、あれ、ちょっと違うんじゃないかとなってしまいます。
 是非、これはもう警察が入っているんですから、もうすぐにでも対応をしていただきたいと思いますが、この警察との違いも含めていつできるのか、そのうちということじゃなくて具体的に、なるべく具体的にいつごろというのを示していただきたいと思います。この警察との違いと併せてお願いします。
#173
○大臣政務官(広田一君) 御答弁申し上げます。
 警察が入っているので自衛隊もその二十キロ圏内等に入って捜索を行ってほしい、そういった御指摘は、委員のみならず、いろいろなチャンネルを通じて私たちも承知をしているところでございます。そういったことも含めつつ、先ほど申し上げたような安全の確保、そして効果的な任務というものを遂行していかなければなりませんし、新しく自衛隊が入ることによって、むしろ警察の方ではできなかった大規模な瓦れきの撤去を伴う捜索というところも可能になるわけでございますので、そういったことができるように進めていきたいというふうに思っております。
 具体的な日にちというものを示せというふうなことについて今この段階で申し上げることができないのはある意味残念でございますけれども、適時適切に、先ほど御答弁申し上げましたようにできるだけ順次進めていきたいというふうに思っております。
#174
○小熊慎司君 最後に一点、その安全確保ですけれども、警察ではもう数週間前に安全確保して入っているわけです。自衛隊が警察が入ってから数週間たっても安全確保できていないということは、これは逆に自衛隊の能力が問われるところでありますから。これは安全確保、もちろん安全確保しないで行けと言っているわけじゃないんです。でも警察はもう安全確保して入っている、でも自衛隊は数週間たってもできていないということは、これは問題だということを言っているんですよ。そこを指摘させていただいて、質問を終わります。
#175
○山内徳信君 社民党・護憲連合の山内徳信でございます。
 北澤防衛大臣は、超多忙な中を五月七日、沖縄を訪問されまして仲井眞知事と会談されると、こういう予定が報道されております。これは辺野古移設の県民意思を知るための沖縄訪問であると考えてよろしゅうございますか。大臣にお伺いいたします。
#176
○国務大臣(北澤俊美君) 沖縄に行くことについてはまだ日程がきちっと決まったわけではございませんで、ただ、南西地域の視察をするという一つの大きな目的がございます。予算も決めていただきましたので、そういう意味では宮古島を視察をしたいと、こう思っております。
 しかし、沖縄へ行くわけでありますから、知事との懇談も御都合が付けばやりたいということで、私どもとすれば、日米の五月の合意がありますので、常にそのことを念頭に置いて沖縄の方々とはしっかりした接点を持続していきたいと、こう思っておる次第であります。
#177
○山内徳信君 是非、県知事に会われて沖縄の民意というのも意見交換をしていただきたいと思います。
 次に、北澤防衛大臣は、沖縄の頭越しに決める稚拙な対応はしないと言われておられます。この言葉は、民主主義社会における政治、行政の基本だと私は評価をしております。地元の頭越しの対応はしないとの防衛大臣のお言葉を私は心から信じ、期待をしております。是非この場で改めて地元の頭越しの対応はしないということを表明していただけたら、心から感謝を申し上げたいと思います。
#178
○国務大臣(北澤俊美君) 私も、防衛大臣に就任して以来、沖縄の民意というのは非常に重いものであるという基本的な認識の下に務めてきたわけでありまして、今回、日米合意が成った上で、それを日米の間でどういうふうにコンクリートしていくかということについては、再々申し上げておりますように、沖縄の頭越しで事を進めるということはなく、知事とも十分に情報を共有し、あるいは政府の考え方をお知らせを申し上げる中で物事を進めていきたいと、このように思っております。
#179
○山内徳信君 ありがとうございます。十五年たっても進まなかったその背景には、いつも頭越しの日米だけの決定がありました。
 次に進めてまいりますが、昨年の四月二十五日、読谷村内で開催されました県民大会、それは普天間飛行場の早期閉鎖・返還と、県内移設に反対し国外・県外移設を求める県民大会でございました。そこには、沖縄県知事を始め四十一市町村の全ての市町村長たちが参加をしております。県議会を始め地方議会の関係者、私たち国会議員も全部大会に参加をしておりますが、あれから一年が経過いたしました。
 一年を迎え、琉球新報社は県内四十一市町村長に対しアンケートを実施しております。そのアンケートの結果は、四十一市町村長全てが県外、国外と回答しております。キャンプ・シュワブにつきましてはゼロ人、ゼロ%であります。県知事も、辺野古移設は不可能と当選されて以後表明をされてきております。このような政治状況から、辺野古移設は不可能ということが沖縄側においては確定的になったと見ております。
 したがいまして、これから予定されております2プラス2で辺野古移設の断念を米側に伝えるべきであると思います。ただ、不可能でありますのに可能性があるかのような日米交渉はやめていただきたいと思います。そこにも、この十五年の問題がやはりちゃんと検証されていなければいかぬと思います。できないことをあたかもできるかのような印象を友好関係のトップにあるアメリカに日本が伝えるということは、これは外交上間違っておると思います。
 したがいまして、かねてから申し上げておりますように、やはり今全ての国力を結集して東北の被災地、そして福島第一原発問題、放射能問題を一日も早く収束をさせていく、それが日本政府のやはり最も重要な当面の大きな仕事と思います。そのことが国際社会に対する日本のやるべきことだと思っておりますから、是非、2プラス2に向けまして、できないことははっきりできないということを外務大臣、アメリカ側にきちっと伝えていただきたいと思います。これに対して外務大臣からあらかじめ答弁をいただきたいと思います。
#180
○国務大臣(松本剛明君) 先生よく御案内のとおり、普天間飛行場の返還については平成八年に合意をした当初から県内移設が条件となってきていたところでありまして、私どもとしては、地元の御理解もいただいて是非早く移設を実現をすべく努力をしてきましたが、残念ながら現在のところ実現できていないということは申し上げるまでもないところであります。できるだけ早く実現をすべく、昨年五月の合意を着実に実施していくというのが私どもの方針であるということは申し上げてきたとおりであります。
 今、御指摘がありましたように、沖縄の皆様の考えは大変厳しいということは率直に認識をしていることも申し上げなければいけないと思いますが、沖縄に集中をした米軍の施設・区域による負担の軽減にも全力を挙げて取り組み御理解をいただけるように努力をするということで私どもとしては努めてまいりたいと思っております。
#181
○山内徳信君 私は、あと一点だけ質問をして終わりたいと思いますが、外務省や防衛省の幹部のいわゆる官僚と言われておる方々でございますが、幹部の中には、失われた十五年の反省も検証もせずにアメリカ側の意図に沿うような流れをつくろうとしておる、私の言葉で言えば不見識な官僚がおるということであります。彼らの中には、高度な政治判断で決まる、こういう言葉を使っておるわけでございます。
 私はこういうふうに考えていたんです。やはりこの問題も自公政権の時代に、橋本総理のときにモンデール大使の共同記者会見から始まるわけです。したがいまして、私が、政権交代後、外務省と防衛省へ行って、当時の外務大臣と今の北澤防衛大臣に、あるいは周囲にいらっしゃる官僚たちに申し上げましたことは、新しい政権が誕生したというそういう意識の変革に立ってこれから外交、防衛の仕事をやっていただきたいと、こういうふうに申し上げました。そして、鳩山総理は、やはり国外、県外ということを申し上げました。これは、やはり県民、国民に対する一つの公約でございましたが、回り回って結局は辺野古に落ち着きました。落ち着いたんじゃない、落としたわけです。国内にも外国との交渉もできないままに、そこに押し付けるようなことになったわけです。その結果、菅総理もやはり五月二十八日のあの日米共同声明を、合意をそのまま踏襲しますとおっしゃったわけです。
 そういうように考えてみたときに、後ろの方にも官僚がおると思いますが、やはり日本の政治を良くしていく、一歩も二歩も前進させていくためには、政権が替わったら替わったなりの成果をちゃんと上げていくような官僚でなければいかぬというのが私の持論でございます。アメリカを見たら、そういうように替わるじゃないですか。共和党から民主党に替わったら、大統領が替わったらかなりの幹部が替わっていく。ところが、日本にはそういう仕組みができていないから、やはり今のようになってしまったわけです。それは強く反省をしていただかなければいけないわけでございます。
 そして、私は最後に、これは両大臣にお伺いしておきたいと思いますが、官僚たちがそういうことを言っていたとしても、政治家、大臣として県民の民意を尊重されるのか、あるいは民意を尊重しないとおっしゃるのか、ごく簡単に御答弁をいただいておきたいと思います。よろしくお願いします。
#182
○国務大臣(松本剛明君) 官僚とはしっかりいい仕事をしなければいけないと思いますが、官僚に誘導されるようであってはいけないということは肝に銘じておきたいと思います。
 その上で、我々も民主主義国家の政府でありますし、私たち自身も選挙で選ばれているわけでありますから、民意というのは大変大切だということは認識を共にしているというふうに思っております。
#183
○国務大臣(北澤俊美君) 幸いに優秀な官僚に恵まれて切磋琢磨しながら仕事をさせていただいておりますが、最終的な決断、責任は政治家である私、政務三役がこれを受ける、決断をするという姿勢を貫いて仕事をさせていただいております。
#184
○山内徳信君 防衛大臣、民意を尊重されるのかされぬのかということを一言でおっしゃってください。
#185
○国務大臣(北澤俊美君) 民意を大切にするのは、民主主義の原理原則の一番であります。その民意たるものが、どういう範囲でこの民意を国全体としてとらえるかということについては様々また解釈があろうかというふうに思いますが、民意を大切にするかという一点において御質問だということであれば、民意は大切にしていくという姿勢であります。
#186
○山内徳信君 私は、国会議員になって初めて、外務大臣と防衛大臣から民意を尊重するのが政治家として基本であるという本当にすかっとするような答弁をいただいて今日は良かったと、こういうふうに思っております。
 以上で終わります。
#187
○委員長(佐藤公治君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後一時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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