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2011/04/14 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 内閣委員会 第4号
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2011/04/14 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 内閣委員会 第4号

#1
第177回国会 内閣委員会 第4号
平成二十三年四月十四日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月三十一日
    辞任         補欠選任   
     斎藤 嘉隆君     蓮   舫君
 四月一日
    辞任         補欠選任   
     宇都 隆史君     中曽根弘文君
     熊谷  大君     岩城 光英君
 四月十一日
    辞任         補欠選任   
     牧山ひろえ君     徳永 久志君
 四月十二日
    辞任         補欠選任   
     徳永 久志君     牧山ひろえ君
 四月十四日
    辞任         補欠選任   
     蓮   舫君     有田 芳生君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松井 孝治君
    理 事
                相原久美子君
                大久保潔重君
                宮沢 洋一君
                山谷えり子君
    委 員
                有田 芳生君
                植松恵美子君
                江崎  孝君
                岡崎トミ子君
                芝  博一君
                牧山ひろえ君
                岩城 光英君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                中曽根弘文君
                松村 龍二君
                谷合 正明君
                小野 次郎君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 枝野 幸男君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      蓮   舫君
       国務大臣     松本  龍君
   副大臣
       内閣府副大臣   東  祥三君
       経済産業副大臣  松下 忠洋君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  菊田真紀子君
       文部科学大臣政
       務官       笠  浩史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      小田 克起君
       内閣府政策統括
       官        清水  治君
       原子力安全委員
       会委員長     班目 春樹君
       原子力安全委員
       会委員長代理   久木田 豊君
       文部科学大臣官
       房政策評価審議
       官        田中  敏君
       経済産業大臣官
       房審議官     中西 宏典君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (福島第一原子力発電所及びその周辺における
 放射性物質測定に関する件)
 (原発事故に係る原子力損害賠償の支払対象に
 関する件)
 (原発事故で放出された放射性物質に係る情報
 提供に関する件)
 (被災者に対する支援金等の速やかな支給に関
 する件)
 (緊急時における国家公務員の定員の弾力化に
 関する件)
○民間資金等の活用による公共施設等の整備等の
 促進に関する法律の一部を改正する法律案(内
 閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(松井孝治君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、斎藤嘉隆君、熊谷大君及び宇都隆史君が委員を辞任され、その補欠として蓮舫君、岩城光英君及び中曽根弘文君が選任されました。
 また、本日、蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として有田芳生君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(松井孝治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官小田克起君外五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(松井孝治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(松井孝治君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○小野次郎君 みんなの党の小野次郎でございます。
 官房長官に御質問させていただきますが、連日お疲れさまでございます。しかし、いろいろ問いたださなければいけない点がございますので、その点はしっかりと、なおできるだけ簡潔にお答えいただければと思います。
 まず、昨日からの総理と松本健一内閣官房参与のやり取りというのはどういうことなんですか、これ。綸言汗のごとしという言葉を官房長官、御存じだと思いますが、最高、トップにある方の発言というのが後で訂正したり修正しても元には戻らないというのはもう二千年前から言われているんですよ。これ官房長官、昨日の夕方は、自分は承知していないからという前提でお話しされて、その後、松本さんも訂正されたし総理も発言があったわけですけれども、今の官房長官の認識として何のやり取りがこのとき行われたんですか。
#7
○国務大臣(枝野幸男君) 総理が、御指摘されているようなある一定期間住めないのではないかという見通しを示したということは、全くそういった事実がなかったということで、総理からも私がお話をお伺いをしましたし、ただ、こうした報道がなされたことで近隣の関係する住民、自治体の皆さんには結果的に御心配をお掛けをし、大変申し訳ないというふうに思っております。
 具体的にどの部分のどういうやり取りが食い違ったのかということについてはなかなか直接的に申し上げるのが、説明がなかなか難しいところでございますが、私が把握している限りは、松本参与は、例えば海岸から津波で町が流されてしまったことも含めて、高台に新たな町をつくってという、これは総理もそういったことを会見等で以前おっしゃったことがありますが、そうしたエコタウンをつくっていこうという話と、それから松本参与御自身が、原発周辺地域が長期にわたってなかなか住むことが難しいのではないかという松本参与の御見解をお話しされた話とが、特に記者に向けたブリーフ、説明のときに混然一体となってしまって、全体について総理が同意をしたとかおっしゃったとかというような受け止めをされたような内容のブリーフになっている。これはブリーフの内容をテープ起こししたものを私も拝見をしておりまして、そうしたことがこうした誤解を招いた原因かなというふうに思っておりますが。
 いずれにしても、結果的に住民の皆さんに御心配を与えることになってしまったことを遺憾に思いますし、こうしたことのないように、特に総理の発言をどなたかが代弁するに当たっては間違いのないようにということは徹底をしてまいりたいというふうに思っております。
#8
○小野次郎君 ほとんど変わらないと思いますよ。だって、その総理のお考えが内陸に町をつくるということは、今まで住んでいたところから住んでいた方を移すということを頭に常に考えておられるということですから。そういう場合には、当然、その該当になった県内の住民の不動産、動産全て国が買い上げるという考えが前提になければ言えないことだと思いますけれども、そのとおりでいいんですか。
#9
○国務大臣(枝野幸男君) 今私が申し上げたのも、それから総理が従来からおっしゃっておられるのも、津波で大きな被害を受けられた地域、これは残念ながら自然災害の部分のところについては今後もいつあるか分からないということの中で、住民の皆さんの御意向、自治体の皆さんの御意向を、今後、復興構想会議等を通じてしっかりと踏まえていかなければなりませんが、一つの考え方として、そうした津波で、ある地域はこの百年ほどの間にも何度も津波の被害を受けていらっしゃる地域もあって、そうした地域を念頭に総理は、むしろ近くの高台に住居スペースの新しい町をつくって、例えばそこから漁師さんなどは海に出かけていくというようなことをずっとおっしゃってきていると。そういったことの話とこの二十キロ圏内云々という話とが混在した形でのどうもブリーフになっていたようでございまして、総理がずっと従来からおっしゃっておるし、私も今申しましたとおり、住民の皆さんの意向等これからしっかりと踏まえていかなければなりませんが、特に津波被害に対する対応としてのそうした御認識や御意見というものについては総理御自身一貫して念頭にあられるわけでありますが、そこと混在をしてしまったということでございまして、二十キロの圏内のことについてそういったことをお考えになっているというふうには私も認識しておりません。
 なお、そのほかに、津波による影響地域についても、もちろん今後地元の皆さんの意向等を踏まえた上でありますので、実際にそういったことをやるかどうか、それからやる場合の具体的なやり方について現時点で何か固まった考えがあるわけではございません。
#10
○小野次郎君 固まった考えがなくてそういう発言するから問題なんですよ。
 今朝、つまり昨日電話を何か誰かが掛けて真意をちゃんと伝えなさいというのを、総理も動かれたようですけれども、その結果の報道を見ても、この松本さんは避難区域には当分住めないと自分が言ったと、そしてエコタウン構想を説明したら、総理はそれでいい、内陸部に住む選択をしなきゃいけないねと言ったと、それが今日の現在の報道ですからね。その前提には、当然そんなやり取りをする前提としては、その圏内の住民がどれぐらい不安に思うか、その動産、不動産どうする気なんだということは考えなければそんなやり取りすべきじゃないですよ、最高権力者が。
 更に私申し上げたいのは、法律上どうか、決定したかどうかとかそういうことじゃないんですよ。つまり、不動産とかその資産というものはある種マーケットで決まるわけでしょう。こんなやり取りを昨日総理は、内閣官房参与って、大変見識が高いからそういう参与になられている方の間で会話されたこと自体が、この地域一体どうしてくれるんですか、本当に。どうなるんですか。こんなところを買う人なんかいますか、だって。
 そこまで考えてやり取りしたのかどうか、官房長官、もう一遍認識を伺います。
#11
○国務大臣(枝野幸男君) まず、二十キロ圏内とか原子力発電所によって被害を受けられている、避難をしていただいている地域のことにつきましては、これは現在も残念ながら原子力発電所の状況が収束をしておりません。収束を一刻も早くさせた上で、安全を確保をしながら周辺地域の土壌等についてモニタリングを行っていかなければならないと。
 したがいまして、現時点で逆にいつなら帰れるんだというようなことを、早く見通し示すようにと住民の皆さんの強い御要望があって、それはもっともだというふうには思っておりますが、まさにこうした段取りで、そしてなおかつそうした土壌のサンプリング等安全性の見地をしっかりと踏まえた上でできるだけ早く戻っていただきたい、戻っていただける方向で努力をしたいということで政府として対応をしているところでございまして、この点については総理も含めて内閣として一致をして今の段取り、そうした中でできるだけ住民の皆さんに早く入ってもらえることに向けて努力をしていると、こういう状況でございますので、原発の影響によって、今報道されているようなオーダーで住み慣れた土地を離れていただくということについて、今政府としてそのことを想定をして何かをしているわけではありません。ただ、避難の期間が一定程度の長期にわたることにも備えた避難への対応策を鋭意充実させるべく努力をしているところでございます。
 なお、その上で、津波による被害を受けられた地域についてのこれからの復興の在り方については幾つかの選択肢、またこれは地元の皆さんからもそうした声も一部から出ていることも踏まえて、一つの選択肢としてそういったことについて考えているということは、これは総理御自身も会見でおっしゃっていることでございますし、恐らく松本参与とのやり取りの中でもそうしたことを踏まえたやり取りがあったものと思っております。
#12
○小野次郎君 官房長官、すり替えていますよ。この避難区域というのはどう見たって、文脈からしてこの原発災害の話を言っているんで、海から近いからという話だけじゃないですよ。そこだけは訂正してくださいよ。議論が違うじゃないですか、全然。
#13
○国務大臣(枝野幸男君) 報道が……
#14
○小野次郎君 福島だって宮城だって同じ話だし、今言っているのは原発の話をしているじゃないですか、明らかに。
#15
○国務大臣(枝野幸男君) 報道が、例えば松本参与がおっしゃったことの全てを報道されているわけではございません。それから、当然のことながら、総理と松本参与のやり取り、これは誰もテープに取っていたわけでもメモを取っていたわけでもありませんから、正確なところを起こせるわけではありませんので、その全体が報道されているわけではありません。
 私が申し上げたのは、私が総理から、この松本参与の発言についての報道がなされた以降に総理からお話を承った件と従来の政府の見解、総理も含めた総理の見解を前提にしてお話し申し上げたものでございます。
#16
○小野次郎君 風評被害というのは、長屋の八つぁん、熊さんがいろいろ言って、それでうわさになって大騒ぎになっちゃうというならまだ分かりますよ。だけれども、見識を持った内閣官房参与と総理の直の会話がこれだけの反響を生んでしまうということは大変大きな問題だと思いますし、この風評被害がもしあるということについて、いささかでもそうだろうなと心配されるんだったら、これは総理自らがきちっと対応しないと、俺言わなかったことにしてくれよと電話したんじゃないかと国民がみんな思っているわけですから、それじゃ通らないですよということを御指摘して、次の質問に移りますが、次もまた厳しい話をせざるを得ないんですよ。
 昨日、質問作ろうと思って、原子力安全委員会に放射線モニタリングの主な取組、どの地域はどこがモニタリング実施しているかと聞いたら、東京電力自体がモニタリングしているやつを保安院は二十キロ圏内について発表しているんですね。経産省自身がこのモニタリングは実施していないじゃないですか。こんな事業者自体の数値を政府の発表みたいにしていたという仕組みというのは、それ自体問題じゃないですか、官房長官。
#17
○国務大臣(枝野幸男君) まず、原子力発電所敷地内については、これは法律に基づいて、保安院の監督の下、原子炉設置者が実施する体制となっております。一方、原子力発電所から半径二十キロ圏内については、これは安全確保をしながらやっていただかなければならない地域になるわけでございますが、ここは文部科学省、防衛省、それから東京電力がそれぞれモニタリングをいたしております。
 半径二十キロメートル圏外については、文部科学省、防衛省、警察庁、福島県等が連携して測定を行っているところでございまして、こうしたデータを文部科学省を中心に集約をして公表したり、あるいは分析に供しているというふうに認識をいたしているところでございます。
#18
○小野次郎君 さらっと言われたけれども、認めているじゃないですか。経産省ってないじゃないですか、そこの中に。
#19
○国務大臣(枝野幸男君) 原子力安全・保安院は経産省の機関でございます。
 ただ、ここは、制度でございますので、行政的にどこまでできるのかはなかなか難しいところはありますが、従来から、放射線量等のモニタリングについては中心になって担う省庁は文部科学省であるというふうに承知をいたしております。
#20
○小野次郎君 答えていませんよ。
 だから、保安院が発表している分野、文科省は二十キロの外をやっているじゃないですか。中のやつは経済産業省本省であろうが、保安院であっても、経産省の中ですけれども、経産省自前では調べていないということでしょう、だから。
#21
○国務大臣(枝野幸男君) そこは経済産業省に直接お尋ねをいただきたいと思いますが、原子力安全・保安院、経済産業省がしっかりと法律に基づいてモニタリングを行ったモニタリングの報告が原子力災害対策本部には報告されていると認識をしております。
#22
○小野次郎君 すり替えていますよ。だから言っているじゃないですか。事業者である東京電力の数値を保安院は何か政府の発表みたいに発表しているけれども、その二十キロ圏内ではまさにないじゃないですか。文科省、防衛省、東京電力。保安院もなければ経産省もないんですよ、計測しているポイントが。
 それで、しかもあなたは、三月十六日かな、記憶で申し上げますけれども、文科省がこの二十キロ圏内について数値を言ったら、仕分をちゃんと守れと、中は経産省、保安院の方だと、外は文科省やれと言って、文科省が口出しするなということまで言っていますよ、記者会見で。二度も突っ込まれているはずですよ、記者からも。
 ところが、肝心の、仕分ですよと言って、仕分の中は、中の地域では肝心の保安院とか経済産業省はモニタリングをしていない。しているのは何だといったら、防衛省というのは恐らく発災後に設置したんだと思いますよ、いつもしているんじゃなくて。そうすると、この東京電力を主にそのデータの、何というのかな、データ源としてやっているんだったら、事業者を監督すべきところが監督されているところのデータを当てにして発表していたということが根本的に問題だと思いませんか。
#23
○国務大臣(枝野幸男君) 繰り返し申し上げますが、原子力発電所の敷地内と直接的の周辺部分については、これは原子炉規制法に基づいて原子力安全・保安院の監督の下、原子炉設置者が実施をする主体となっているというふうに承知をいたしております。それから、それ以外の周辺地域については、原則的に中心になるのは文部科学省だと法律上定められていると承知をしております。
 したがいまして、原子力発電所事故の発生した当初、どこが中心になってそれぞれいろんなところが行っているモニタリングの情報を集約するのかということがございましたので、この法律に基づいて原子力発電所及びその周辺部については原子力安全・保安院ですねと、それから遠い部分のところについて、住民への影響等についての部分は文部科学省ですねということの整理を改めて確認をしたということは官房長官の立場で行いました。
 なおその上で、原子力発電所及びその近い部分のところが今のようなやり方でいいのかというのは、立法論としては十分に承らなければならないというふうに思っております。
#24
○小野次郎君 立法論というと国会の責任みたいになっちゃいますけれども、国民は、だって、問題だと言われている東京電力自体が調べている数値を当てにして一番核心の部分の発表がなされているということは多くの人は知らないと思いますよ、だって保安院という名前で発表していますから。でも、保安院自体が設置しているわけでもない、経産省本省が設置しているわけでもなくて、東京電力が一番ポイントを押さえているという、こんな計測体制自体が信頼されないと思いますよ、私は。
 まあ次の質問に移りますが、昨日、前エネルギー庁長官、所管の公益事業である東電顧問に就任した件について、許されないと官房長官がお話しになった。この結論は多くの国民が思っているとおりだと思いますけれども、何か言っていることが、趣旨が、理由がよく分からないんですよ、官房長官の。天下りじゃないんだけれども、批判があって疑われるから駄目だよねと言っているんだったら、じゃ、事故を起こしていなかったら、やっぱり今後も認めるということなんですか。
#25
○国務大臣(枝野幸男君) この件については、現在の法律に基づけば、禁止あるいは規制を受けるいわゆる天下りには該当しないということでございます。
 その一方で、まさに今回の事故が生じたことを踏まえて、多くの国民の皆さんから、監督をする経済産業省資源エネルギー庁とそれから東京電力等の電力会社との間に問題のあるような関係ではないだろうかという疑義の目で見られていると、こういう客観的な事実がございます。
 なおかつ、そうした疑義の目で見られることには私は一定の理由がある、合理性があるというふうに思っておりまして、そうした疑義を持たれること自体が問題であるということを考えれば、こうした疑義を持たれるようなことは許されるべきではないという見解を申し上げたものでございまして、原子力発電所事故が起こったから、起こらなければいいということではありませんが、原子力発電所の事故が起こったことによって、多くの国民の皆さんからそうした疑義の目で見られているということを踏まえて、東京電力に限らず、電力会社と監督官庁である資源エネルギー庁との関係についてはしっかりとした見直しが必要であるという認識を示したものでございます。
#26
○小野次郎君 一般に言えば、官僚が癒着という疑念を持たれるんじゃないかという再就職を天下りと言うんじゃないんですか、違いますか。
#27
○国務大臣(枝野幸男君) 私も個人的にはそう思っておりますが、行政権を行使する立場としては、法律に基づいてそれが規制をできるのかできないのかということでお話を申し上げるしかない。でないと、行政権を担っている立場の者が自分の私見で行政権を法に基づかずに行使することができないのは当然だということは御承知だと思っております。そうした意味で、法律に基づくいわゆる天下りということについては、まさに国会でお決めをいただいた法律に基づいて御回答するしかない。
 ただ、その上で、国民の皆さんの様々な目、意識というものを踏まえた上で考えるならば、法律上どうあるかということは別として、こうしたことをどうやってやらせないかということについて最大限努力をするということを申し上げているものでございます。
#28
○小野次郎君 おかしいですよ。だって、役所からあっせんがなければ天下りと言わないんだって、解釈にもいろいろ、大きく解釈する狭く解釈する、極力狭く解釈してオーケーしたのが内閣じゃないですか。それでいて、社会常識で考えれば許されないというんだったら、許されないような運用するのが内閣の責任だし、もしそれが百歩下がって法律でどう百姓読みしてもできませんというんだったら、早急に立法で改正をすべきじゃないですか。あなた、考えていることとやっていることが違うということを自分で認めるというのは変ですよ、それは。
#29
○国務大臣(枝野幸男君) まず、特に今回問題になっている、資源エネルギー庁長官経験者が本年一月に民主党政権下で東京電力に再就職したことについては認めてはおりません。これは、残念ながら現行の制度では事後届出、事後報告という制度になっておりまして、事後報告は受けております。
 ただ、御指摘のとおり、私も先ほど来申し上げておりますとおり、立法論としてこれでいいのかということについてのお尋ねについては、私も立法論としては改めるべきところがあるというふうに認識をしておりますが、これについてはまさに国会でお決めをいただくことでございますので、行政府の一員の立場として、今の段階では立法論として是非国会において見直しをしていただきたい、また政府においても国会にそうした法改正のお願いをするべく検討をしなければいけないというふうに思っております。
#30
○小野次郎君 時間がないので次の質問に移りますが、三月末になっても東電は原発増設の計画にこだわっていたんですね。もちろん、そんな考えは今は持っていないと思いますが、早く政府は私はエネルギー政策の中で脱原発依存の方向を打ち出すべきじゃないのかなと。そうでないと、やりかけのこととか構想中のことをまだ東電以外のところでも考えているんだったら、それはやっぱり基本的な方向として脱原発依存という方向を政府として早めに、一つの方向性にすぎないかもしれませんけれども、お示しになる方が国民は安心すると思いますけど、どうでしょう。
#31
○委員長(松井孝治君) 枝野官房長官、時間が経過しておりますので、簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
#32
○国務大臣(枝野幸男君) まず、こうした大きな事故が起きて、残念ながらまだ収束していない状況でございます。そうしたことを踏まえるならば、今後の原子力発電所を含むエネルギー政策の在り方について、今の時点で少なくとも前に進めるというようなことは、これは御指摘のとおりあり得ないというふうに思っておりまして、そうした意味では、東京電力の対応の中にはそういった点についての誤解を招く部分があったと思っておりまして、遺憾に思っております。
 ただ、まさにエネルギー政策全般については、大変広範な分野にかかわる検討が必要なことでございますので、しっかりと今回の検証を踏まえた上で、それに基づいて抜本的に議論をする必要があるというふうに考えております。
#33
○委員長(松井孝治君) 時間が経過いたしました。
#34
○小野次郎君 まとめに入りますけれども、一つだけ松本大臣にちょっとお伺いしますが、復旧復興という言葉の定義がいろいろ独り歩きしていますけれども、今回の場合、想定を超える災害ということで、今までだったら、同じ場所に同じものを造るのは復旧だけど、場所が動いたらもう復旧にならないというような解釈が随分あるんですけれども、公共事業についても生活再建の個人の方の事業についても、やはり同じ価値であって同じ目的のものであれば広く復旧の範囲内でとらえないと、場所が動くだけで駄目ですとか、高さ五メーターじゃなくて十五メーターにするのはもう復旧と言わないとかと言っていたんじゃ復旧にならないんで、そこを是非広くとらえていただきたいというのが国民の多くの声なんですけれども、大臣の御認識を伺いたい。
#35
○委員長(松井孝治君) 時間が経過しておりますので、この質疑で終わりにさせていただきます。
#36
○国務大臣(松本龍君) 従来の災害復旧制度は元々原形に戻すというのが原則でありますけれども、委員御指摘のように、ある意味では、より固いもの、より安全なもの、より快適なものにしていくことが必要だろうと。近来そういう手法も使われておりますし、生活再建にしても同様、より快適な生活というのが望まれるというふうに思います。
 ある意味では、例は違いますけれども、熊本の水俣市のように、きつい思い、苦しい思いをしたところはやっぱり手厚く国が町づくりに関与していくということも一つのある意味では参考になるのかなと。より良いものを造っていくのが私は復旧だというふうに思っております。
#37
○小野次郎君 ありがとうございます。
 これで終わります。
#38
○岡田広君 自民党の岡田広でございます。
 原子力安全委員会についてお尋ねをいたします。
 松本大臣は所信表明の中で、「原子力安全委員会は、原子力の利用において大前提となる安全確保について重要な役割を果たしてきております。特命担当大臣として、今後とも、原子力安全委員会がその使命を十分に果たせるよう、また、国民の生命、身体、財産を守るために責務を全うしてまいります。」と所信で述べられました。
 今回の原子力発電事故につきましては、私は、この原子力安全委員会の姿がほとんど見えていない、そんなふうに考えています。
 今回の地震は、地震直後はレベル4ということでありました。三月十八日にレベル5、そして四月十二日、レベル7という一番最悪の事態になりました。これについても、安全委員会は三月二十三日にもう既にレベル7を予想をしていた。文科省の放射線データから試算をされたとされていますけれども、一方、原子力安全・保安院は原子炉内の状態から放射性物質の放出量を推定していたということで、私は、この二つのデータのチェックができなかったんだろうか、大変疑問に思うところであります。
 そして、四月の十二日に初めて共同記者会見が行われました。それまで何でなんだろうか。一週間ぐらい前にはレベル7は確実だという、そういうことを安全委員会、三月二十三日という話を今しましたけれども、なぜこれを保安院には伝えなかったのか。両者でやっぱり協議をして、安全委員会なり保安院も対策本部の中に両者が入っているわけだと思うんです。そういう連絡体系が全く取れていないという、そういう気がしますが、まず原子力安全委員会の役割、簡潔に御答弁をお願いしたいと思います。
#39
○国務大臣(松本龍君) 役割ということで申せば長くなるんですけれども、内閣総理大臣の要請に基づいて、周辺住民の避難などの緊急事態応急対策の実施について技術的助言を行うこととなっています。また、原子力災害対策本部長は、緊急事態応急対策を実施すべき区域及び同区域の居住者等に周知させるべき事項を変更するとき、並びに原子力緊急事態の解除を行う旨の公示をするときには原子力安全委員会の意見を聴くこととされています。
 いろいろありますけれども、三月十一日のあの発災のとき、危機管理センターに参りまして、その夜、事故が起こったわけでありますけれども、原子力安全委員会、五名おります。また、外部の協力者あるいは専門委員等々おりますので、もう全ての方々に連絡をして、この収束しない状況に当たるようにということで指示をしましたし、日本国中の知見を集めるようにという指示をいたしたところであります。
#40
○岡田広君 これは、放射線の汚染水の排出をすることについて原子力安全委員会ではどんな形で処理できるか知識を、知見を持ち合わせていない、保安院で指導してほしいという、そんな発言がマスコミで報道をされました。
 原子力をしっかりとチェックをする安全委員会がこんな発言をしていたら、それでなくても国民の皆さんはもう不安でいっぱい、原子力発電、これいつ原子力の事故が収束するか、これも全く先が見えない中で、私は、行政、政治の使命、役割というのは、国民の皆さんの、住民の皆さんの不を取り除くことが最大の使命だと思っています。不安を安心に変えていく、不満を満足、不便を便利にしていく、不信を信頼に変えていく、不公平を公平に変える、不を取り除くということだと思うんです。こういうコメントをされていたのでは国民の皆さんの不安は広がるばかりではないか、私はそう思ってなりません。
 これ、汚染水の話でありますけれども、この汚染水につきましては、昨日、災害対策特別委員会で田嶋政務官が答弁をされていました。これも、四月四日三時、東京電力から汚染水の排出について連絡があった、そして安全委員会の助言を求めて三時二十分に回答をしたということをマスコミ報道で聞いております。これは原子炉の安全確保のため猶予がなかったという、そういうことであろうと思いますけれども、この排出、放水につきまして、全く地元福島あるいは漁業関係者には知らされていなかった、農林水産大臣も後で知ったという話をしています。海外の皆さんには、外務省ですかね、これは、十六時から在京外交団向けの説明会を開催をした。五十一か国しか出席しなかったと言っていいのかどうか。そして十九時にファクスでそれぞれの海外の大使館に送付をして、放出は十九時三分、ファクスが行ったのは十九時五分ということでありますけれども、これも遅れている。韓国、ロシア、中国が怒るのも当然だろうと思っています。
 私、これは枝野さんにもお聞きをしたいと思うんですけれども、こういう連絡体系というのはしっかり官邸にも緊急対策本部にも上がっているんだろうか。こういうことについて、そういう意思連携、よく報告、連絡、相談という言葉がありますけれども、しっかりこの情報が流れていたのか、それを是非お伺いをいたします。
#41
○国務大臣(枝野幸男君) 一般的には、この原子力による影響のことについては、例えば農作物について、あるいは海産物そのものについては、農林水産省と原子力安全・保安院、あるいは厚生労働省と連携を取って情報交換、情報の意思疎通を行った上で一定の方向性について官邸の方に報告が来て、最終的に原子力災害対策本部としての決定等に至るというようなプロセスを踏んでおります。
 ただ、この水の放水につきましてはそうした手順が十分に取られずに、例えば、結果的に外務省においてその情報を入手をして、それを関係各国にお伝えをするのがワンテンポ遅れたということでございますし、また農林水産大臣のところにしっかりと報告が上がっておらず、また当然その結果として水産関係の皆さん始めとして周辺地域の皆さんへの伝達が遅れたということで、大変申し訳なく思っております。
 こうしたことが放水の当日のうちから御指摘いただきましたので、事前に関係省庁間での連絡をしっかりと取って、関係者の皆さんに遅れることなく御連絡が取れるようにという指示をしているところでございますが、これについては、本当に留意しておきませんと関係者の皆さんにどうしてもワンテンポ遅れることが残念ながらまだ若干あるかなというふうに思っておりまして、官邸の方から常に繰り返しこの点については厳しく、関係省庁の連携、そして関係省庁から関係者の皆さんに対する伝達ということを徹底するよう更に強化をしてまいりたいと思っております。
#42
○岡田広君 是非、やっぱり情報は、早く連絡をするというのはとても大切なことだと思いますけれども、これは確認をしますけれども、三時前に、官房長官はいつこれを知られたんでしょうか。
#43
○国務大臣(枝野幸男君) 済みません、ちょっと正確な時刻を持ってきておりませんが、私もかなり直前の時点で報告を受けました。つまり、発表される直前のところ、かなり近い段階、あれはたしか夕方だったと思いますが、午後の早い時間ではない時間帯だったというふうに記憶をしております。
#44
○岡田広君 それでは伺いますけれども、これ三時二十分には指示されているんですよね。その前ですか、その後ですか、官房長官に情報が入ったのは。それだけ確認させてください。
#45
○国務大臣(枝野幸男君) ちょっと、御通告があれば確認をしてまいりましたが、御指摘のとおり、三時二十分に保安院が安全委員会の助言を受け、やむを得ないと東京電力に伝達をしております。その前後の、この近い時間だったという記憶ございますが、もし必要なら改めて調べた上で御報告をいたします。
#46
○岡田広君 前か後ろかということだけ。
#47
○国務大臣(枝野幸男君) ちょっと、済みません、確認をしませんと、また間違えるといけませんので、申し訳ありません。
#48
○岡田広君 それでは、今のことにつきましては、やっぱり私は、内閣の要である官房長官がいち早く情報を知って、そして今の農林水産省あるいは漁業関係者、さらには地元の福島県、海外の国々もそうです、そういう指示をしっかりと適切にされるのが官房長官の私は役割だと思っています。それは情報を知ったという、今も時間が分からないということですけれども、そういう危機管理では私はとても、これは国民は更に不安になるのではないかと、ここは指摘をしておきたいと思います。
 もう一つ、この地震災害が起きたときにアメリカの原子力の専門家を支援に当たらせる、首相官邸に常駐させたいという、ルース・アメリカ駐日大使は枝野官房長官に何回も電話をして情報の提供と協力を申し出ていたと。地震直後、在日米軍の装備を使い、冷却剤を日本の原発に運ばせたのにと、クリントン国務長官も話をさせているようですけれども、アメリカは当初から強い危機意識を持っていたんだろうと思います。原子炉冷却のための様々な機材や人員の提供の打診があったんですけれども、官邸側の反応は鈍かったというようなことがマスコミで報道されていますが、これは事実なんでしょうか。
#49
○国務大臣(枝野幸男君) 今お読みになったのは新聞記事だというふうに思いますが、例えばルース大使と私とのやり取りについては、後段部分はそのとおりで、様々な協力のお話をいただきました。それに対して、私からは是非御協力をいただきたいということ、あるいは専門家をアメリカから呼んでいるので是非その専門家を使ってほしいということも言っていただきまして、それについても是非お願いをしたいということで、専門家に来ていただくのであれば、こちらも原子力安全・保安院を中心に安全委員会も含めて、専門家でこの事態に当たっている人間としっかりと引き合わせるので連携をしてほしいということでお答えをして、実際にそれは行われております。
 したがいまして、今お読みいただいた報道の全てが事実というわけではないということは申し上げたいというふうに思っております。
#50
○岡田広君 分かりました。
 それでは、やっぱりまさに今の情報が偏って報道されているところもあると思うんです。そういうところはやっぱりしっかりと官房長官、報道して国民に安心を与えないと私はいけないんだろうと思うんです。
 この事故の翌日に原子力、少し勉強したいと、これも言ったかどうか分かりませんけれども、ヘリで原発上空を総理が現場視察に行かれました。原子力には詳しい菅総理ですから、それはそれでベントを指示をして行かれたと。私、これを議論するつもりはありませんけれども、ベントを指示して、朝出かけるときにもベントがまだ行われていないという、これも新聞報道です。それで出かけたということですけれども、しっかりやっぱりベントを行われたのを確認してからその上空を飛ぶという、そういう考え方がなかったのか、大変私は残念です。
 そこは、総理が現地に、空を飛ぶんです、ベントをしようとする。上空を飛ぶという情報が東京電力に入れば、東京電力は、総理が上を飛ぶわけですから、それが終わってからベントをやろうという考え方があってもしかるべきではないかと、私はそういうふうに思うんです。ヘリの視察はそんなに長時間にわたるものではないと思います。したがって、ヘリの視察が終わってからベントを開始する準備体制だけ整えるという、そういう東京電力の流れ、相手の立場に立ったときに、そこは総理としてあるいは官房長官として総合的に判断をしなければいけなかったんじゃないか。ただ翌日行って、まあパフォーマンスではないと思いますけれども、原子力に詳しい総理ですから、現場で見るというのはとても私も大事なことだとそれは思いますけれども、総合的に、行ったら何が起こるかという、しかもベントを指示しながら行っているという、こういうことを大変残念だなと思いますが、これは指摘をしておきたいと思います。
 松本大臣、時間、二時手前までということでありますから、質問をさせていただきたいと思います。
 津波対策推進法案、これ御承知のように、昨年の六月の十一日に自民、公明両党で津波対策の推進に関する法律案を衆議院に提出をしています。しかし、今国会まで一度も審議がされないで継続審議とされました。これには、津波被害によって約二万人ぐらいの方々が亡くなるということも想定をして、何回も議論をして自公で議員立法で出したものでありますけれども、今回津波というのが最大やっぱり水の脅威、水の恐ろしさ、そしてさらに水の重要性、水の必要性というのも私たちは再認識をしたんだと思いますけれども、この津波対策推進法案につきまして、松本大臣、この考え方、是非今国会でこれを議論をして成立をさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#51
○国務大臣(松本龍君) 二〇一〇年、去年の二月のチリ地震、チリ津波のことを教訓にされて、岡田先生始め、二階先生始め様々な皆さんがこの法案を出されました。まさに今度の東日本大震災では東日本の太平洋沿岸全域において津波が発生し、とりわけ三陸地方ということは、私も実は今年の一月に「津波災害」という河田惠昭先生から本をいただいて読んだんですが、まさに世界でも有数の津波発生地域ということを読んだときに、本当に今回の災害を目の当たりにしたときにびっくりしました。この震災による死者、行方不明者は極めて甚大なものとなっています。
 今、津波対策の強化に取り組んでいかなければならないということで、推進に関する法律案につきましては、自民党、公明党の皆さんより提出をされていることは承知をいたしております。今後、各党各会派で御審議をいただくことになりますけれども、政府としては、今般の震災の被害の甚大さを踏まえて、津波対策のより一層の充実に努めてまいりたいというふうに思っております。
#52
○岡田広君 是非、これ審議入りをさせていただいて、いろんな、各党、御意見があると思いますが、これを成立をする。やっぱり、今回大きな津波があったからやるということではなくして、非常に重要なことだということを再認識していただきたいと思います。
 やっぱり備えというのは非常に大事だろうと思っています。水戸藩の九代藩主の徳川斉昭公、偕楽園や弘道館を造られた方ですが、最も好んで使った言葉は、備えあれば憂いなしという言葉だったそうです。まさに、どんな状況に遭遇しても柔軟な対応ができる、資質を高める、魅力を高めていく。備えをするというのはとても大事なことだろうと、私はそう思っていますので、是非お願いをしたいと思っています。
 今回の震災で多くの方々が住むところを失いました。また、原発事故によって自宅を離れて暮らす方々もたくさんいらっしゃいます。被災者生活再建支援制度というのがありますけれども、これ住宅が全壊とかあるいは大規模半壊の場合は支援金が出ます。一部損壊というのは出ません。これ、中越地震のときは義援金の中から、支援金というんですか、五万円ずつ各家庭に、一部損壊、配付したということを聞いておりますけれども、今回の東日本大震災で一部損壊、今の数字では十五万五千六百六十戸、そのうち私の茨城県は七万七千七十戸ということで、約半分、一部損壊なんです。
 是非、全壊住宅で上限三百万ということで、これも昨日の災害対策特別委員会での答弁で松本大臣が答弁をされておりましたけれども、これをもう少しやっぱり上げることが必要だと思うんですけれども、それとともに、この一部損壊についてどこまで見てくれるか。これが今回、やっぱり超法規的な措置が私は必要なんだろうと思いますけれども、この被災者生活再建支援法の改正あるいは新しい特別立法でできるのかどうか、これは是非お願いしたいと思うんですが、松本大臣のお考えをお聞かせください。
#53
○国務大臣(松本龍君) 被災者生活再建支援法のことにつきましては、もうできて大分たちますけれども、全壊、大規模な半壊というところで、まず基本的に百万円支払われる、そして再建のときには二百万支払われる、今三百万ということが上限になっておりますけれども、ここをもうちょっと幅広にやって、あるところでは五百万という話がありますけれども、少なくとも、去年十月の二十日には奄美大島で時間百三十ミリの雨が二時間降りました。三人の方が亡くなられましたし、中越沖でも様々な被害が生じました。そういう意味では、個々の被災した方々に着目をすれば、その公平性からいって、三百万からもっと上げようという話はなかなか厳しいものがあると思いますけれども、検討はさせていただきたいというふうに思います。
 そして、一部損壊等々につきましても、今度の被害状況というのは、私いろんなところで視察をしてまいりましたけれども、損壊状況というのはつぶさにまだ見ておりません。また、先生の御地元のいろんなところでは液状化の問題も大変な問題になっておりますので、その液状化がどう家屋に大きな影響を与えているかということもおととい、地元の皆様方からお話を聞きましたので、まずは事務方にその現地を見てくるように指示をしましたし、私自身も国会の時間が許せば現地に赴いていきたいと思っております。
 いずれにしましても、様々な家の造りがあり、様々な今被害の状況があり、そういうことも含めて、一・五センチぐらいある、いわゆる評価書があるんですけれども、これももう一回見ながらやりようを考えていかなければならない。
 いずれにしても、被害額、総額といいますか、罹災証明等々、支援法についての迅速化、簡略化は今鋭意努力をしているところであります。
#54
○岡田広君 今、松本大臣からお話がありました液状化でありますけれども、茨城県大変多く、約七千二百戸に被害が出ました。是非、被災者生活再建支援法による支援が受けられるようにお願いをしたいと思っています。そして、現地、鹿嶋市とか潮来市ですけれども、アントラーズの鹿嶋市ですから、是非おいでをいただいて現状を十分見ていただきまして、液状化による被害の新たな支援金制度の創設、あるいは被災者生活再建支援法の拡充について、これはお願いを要望しておきたいと思っております。
 もう一つこの住宅でお尋ねしますが、阪神・淡路大震災では崩壊した住宅ローンが残ったまま新しい住宅を購入して二重ローンの支払を余儀なくされた方がいたわけですけれども、今回、震災前の住宅ローンは免除するとか、そういうお考えは政府の方ではないんでしょうか。
#55
○国務大臣(松本龍君) 様々な手だては考えておりますけれども、ちょっと通告を受けておりませんので、後ほど御連絡をさせていただきます。
#56
○岡田広君 是非検討していただければと思います。
 今回、道路の復旧とかあるいは上下水道等のライフライン施設の復旧、住宅の再建とか急務ですけれども、地籍調査を実施していない地域では災害復旧に当たり土地の境界確認から始めなくちゃならないわけです。東日本大震災被災地復興のために地籍調査、そして都市部の官民境界基本調査を始めとするあらゆる手法を駆使して官民境界の復元測量を早急に実施すべきと考えていますけれども、これ是非、今回被災に遭われたところは財源の厳しい地方自治体がほとんどでありますので、是非、国民の生命、財産を守るためには全額国費で、とにかく地盤が動いちゃっているんです、測量をし直さなくちゃならない、是非この点につきましても松本大臣にお願いをしておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#57
○国務大臣(松本龍君) 今おっしゃるように、地盤が動いた、あるいは地盤が沈んだということもあって、元あった家がもう海なのか家なのか全く分からないような状況も見てまいりました。そういう意味では、地籍調査のための様々な活動はこれからやっていかなければなりませんし、今、国土交通省を含めてそういうやり方、例えば土地を集約して買い上げて高台に家を造るとかいろんな方法があるだろうから、そういうのもいろいろ知恵を出してやってくれということを今申し上げているところであります。
 そういう意味では、これからいろんな登記の問題、境界の問題、いろいろ整備はされていると思いますけれども、いろいろ境界情報を活用しつつ土地の境界の明確化を図りながら、まだなかなか境界が確定をしないということもあろうかと思いますけれども、関係省庁と連絡を取り合って、被災地域において速やかなそういった問題の復旧が行われますように取り組んでいきたいというふうに思っております。
#58
○岡田広君 松本大臣、どうぞ。結構です。
#59
○委員長(松井孝治君) 松本国務大臣におかれましては御退席いただいて結構です。
#60
○岡田広君 それでは、枝野官房長官にお尋ねします。
 先ほど小野委員からもお話がありました、資源エネルギー庁長官の東京電力の顧問に就任ということで、まあ副社長にも就任するんではないかと言われていますけれども、これは枝野官房長官は、天下りには当たらない、東電からの依頼で就任するということで、役所はあっせんしていないから天下りではないという見解を前に述べられておりました。しかし、これについては菅総理は、天下りでないとは言い切れないということで調査をするということですけれども、これ調査をされたんでしょうか。
#61
○国務大臣(枝野幸男君) それについては、総理がそういったお話、これ国会答弁だったでしょうか、記者会見だったでしょうか、おっしゃられた上で調査をいたしました。
 私の方から経済産業大臣に指示をいたしまして、経済産業省において改めて調査をいたしまして、再就職に至る経緯等についての情報を具体的に把握をいたしました。その上で、改めて現行法の定めるいわゆる天下り、あっせんによる天下りではないということを申し上げたところでございます。
#62
○岡田広君 法律的にはそうなんでしょうけど、やっぱり利害の関与する省庁の方がその企業に入るということは、国民の皆さんから見たらやっぱりそういうふうに取られるんじゃないかと私は思います。政官の、民間と政治との癒着がある、そういうふうにやっぱり取られても仕方がないと思いますので、こういうところを是非見直しをしていただきたいと思うんです。
 そして、さっきお話ししました原子力安全委員会の話ですけれども、この原子力安全委員会のダブルチェック体制ということなんですけれども、やっぱり保安院というのは分離、独立すべきだという考え方は私もそうだと思っているんですが。
 民主党の衆議院の選挙のマニフェストでは、独立性の高い原子力安全規制委員会を創設するというのはマニフェストに書かれているんですけれども、そういう考え方、こういう今回の原子力安全委員会そして原子力安全・保安院、そして今回、官邸に原子力の専門家の方々、内閣参与ということでもう既に今六人ですかね、入れている。私は、たくさん人は入れて何かみんなばらばらにやられているような、そんな気がしてならないんですけれども、この原子力保安院の分離、独立については、枝野官房長官、どんなお考えをお持ちでしょうか。
#63
○国務大臣(枝野幸男君) 原子力に関してあるいは原子力発電所事故に関しては、原子炉の専門家、それからそこで、水の管とかたくさんありまして、そういったプラントとしての、工学的というんでしょうか、の専門家、それから放射線が出た場合の人体に与える影響の放射線医学的な専門家とか、原子力に関連する専門家とおっしゃっても、いろいろと分野がまたその中で多岐に分かれておりまして、そうした意味では、いろいろな方から、それぞれの分野から知見を集めて今やっておりますので、そのことは御理解をいただければと思っております。
 また、組織の在り方については、民主党として選挙の折に掲げたあの考え方というのは大前提になっております。残念ながら、それに基づいて実際に国会で法律をお願いをしたりとか、そういったことができる前にこうした事故に至ったことは大変じくじたる思いでございます。
 ただ、具体的に、じゃいつどういうふうに組織の在り方を見直すかということについては、今現に事態が進行中でございまして、この事故を抑え込むところまでは今の体制を補完する形で進めざるを得ないというふうに思っておりまして、さらに今回の事故の検証を踏まえて、原子力の安全について、より透明性とそれから強力な体制をつくることについては政府としても検討したいと思っておりますし、是非国会においても御検討いただければというふうに思っております。
#64
○岡田広君 是非、たくさんの方々が入って、いろんな分野で、それぞれ専門分野があるんだと思いますけれども、やっぱりそこを総合的に調整して、みんなばらばらでないように、国民の皆さんに不安を与えないように、是非そういう指導をお願いをしたいと思っております。
 先ほどの菅総理と松本参与のお話もそうですけれども、私は、是非官房長官から総理にお願いをしたいことは、やっぱりトップリーダーの言動というのは国民に不安を更に広げるということになるということだけは申し上げていただきたいと思います。仏教の七つの教えの中に無財の七施とあります。言辞施という教えがあります。言葉の教えです。そういうことを考えると、やっぱり菅総理になってからいろんな言葉がありました。仮免許だとか、あるいは国債には疎いと、国債の格付に疎いとか、福島原発が最悪の事態になったときは東日本は潰れることも想定しなけりゃいけないとか、で、今の、昨日のような話になっている。
 やっぱり、危機管理が何か私は抜けているような気がしてならないんですけれども、言葉って物すごく私、大事だと思うんです。いかがでしょうか。
#65
○国務大臣(枝野幸男君) 総理のことについて私がどう申し上げていいのかなかなか難しい立場ではございますが、総理のリーダーシップについては幾つかの点で御指摘を受けているかと思いますが、私は、一つ言われている、総理が余り前線に出過ぎではないかということについては、これはいろんなやり方、考え方だと私は思っておりまして、最前線はつかさつかさに任せて、トップリーダーは一番最後にどんと構えて最終決断だけすればいいというリーダーシップ論と、それからトップリーダーこそ最前線に出てという考え方、これは僕は両論ある話だというふうに思っております。
 それからもう一つあえて申し上げれば、いろいろな話がいろいろな形で出てくるのは、そういったことについて周辺の皆さんに対しても何か、これは言うなよ、あれを言うなよみたいなことをやらないということはある側面ではプラスなのかもしれませんが、しかし、正確でなくいろんな話が外に出てくる。それが特に総理が何を考えているのかということで、国民の皆さんに御心配をお与えをしたり誤解を与えたりすることになっているという、これは残念ながら幾つかそういったことが積み重なっていることは事実でございますので、周辺の人たちに何か物を言うなよみたいなことはあってはいけないんですが、一方で、伝達をして伝わったときに、誤解をされて国民の皆さんに御心配を掛けることのないようにということについては、総理においても十分留意を更にいただかなければならないというふうに思っておりますし、今日の国会での御指摘については私からも総理にしっかりとお伝えをいたします。
#66
○岡田広君 是非、総理の言葉で、言動で国民が元気になるかどうかというのもやっぱりあるんだと私は思います。気持ちの持ち方次第で周りの環境は変わるんですよ。林羅山という人は、気は性の入れ物なりという言葉を本に説いています。性というのは性格の性という漢字です。気持ちの持ち方次第で周りの環境は変わる、また変えることができるという話です。気の話をすると長くなるからしませんけれども、やっぱりそこはしっかりお願いをしたいと思っています。
 原発被害者の仮払金についてお尋ねをいたします。
 枝野官房長官、五日の記者会見で、被害者への補償について、誠意を持ってしっかりと補償するように指示していると述べています。これ、被害者の仮払いについて百万円とする方針を固めたとの報道がありました。福山官房副長官が原発被害者についても震災被害者と同じ金額、同じタイミングで支払うとの発言がありましたけれども、おとといの参議院文教科学委員会において高木文部科学大臣は、官房副長官の言った被災者生活再建支援法によって支払われる一時金と同時期、同額を原発事故被害者に対しても支払うとの発言に対しての大臣の考えはとの質問に対して、そういう明言がありましたら、それはそういうことで処理しなきゃならぬし、されるものだと思っていますと、これ正確だと思います、議事録から取りました、との答弁がありました。
 所管大臣にもかかわらず、なぜ、何か人ごとのような発言のような、そんな気がしてなりませんけれども、昨日の東京電力の清水社長の会見では、一時的な仮払金の支払は認めましたけれども、具体的な金額や時期については全く触れられていなかったというそういう気がしますけれども、これ聞いていますと、福山官房副長官の発言内容どおりに支払がされるのか、私、疑問になるんですけれども、これどういうふうになっているんでしょうか。是非、官房長官、お願いします。
#67
○国務大臣(枝野幸男君) 文部科学大臣は原発の損害賠償紛争審査会の所管大臣でございますが、この紛争審査会の審査による基準作り等で損害額がどれぐらいになってというようなことを待っておりますと、これは現在、事故自体が進行中でございますので、損害額の確定は現時点ではできません。
 一方で、避難をされている方を中心に、現に被害は日々生じているわけでございますので、文科大臣が所管をしているこの審査会における審査を待たずに、これは経済被害対応本部も設置しまして、この主務大臣は経産大臣である海江田大臣にお願いをしたところでございますが、それとは別次元でまずは最低限のお金をお支払いをしようと。事後的にそれを補償の一部として後で整理をすればいいということで走りますので、そういった意味では、文部科学大臣、直接今回の仮払いについては担当しておりませんが、経済産業省を中心に東京電力と既に十分かなりの詰めをしておりまして、経済産業大臣からも、いわゆる百万円という震災の被災者の皆さんに対するものと同額規模で東京電力に対してまずは仮払いをするようにということで事実上の指導をしているところでございます。
 そして、その立ち上がりも、震災の被害者の皆さんにこういったお金が回るのとできるだけ合わせられるようにということで、これも東京電力に対して事実上の指示をすると同時に、関係自治体の協力に向けた準備を進めております。
 ただ、避難が非常に遠隔地にわたっているということについては、しかも自治体自体が、津波で大槌町のように役場が流れてしまった津波被害地もありますが、まさに役場から完全に離れてしまっておられる地域もありますので、実際にそうしたオペレーションの中で住民の皆さんにお金をお届けできるのが同じタイミングになるかということについては、これは最大限の努力をさせますけれども、若干遅れるかもしれませんが、少なくともスタートはできるだけそろえられるようにということについて強く指示しているところでございます。
#68
○岡田広君 ありがとうございました。
 是非、やっぱり早急に仮払金が支払われるような体制を講じていただきたいと思います。
 風評被害についてお尋ねをします。
 原子力損害賠償法で支払われるんだろうと思いますけれども、野菜、水産物出荷停止というのはこの対象になるんだろうと思いますが、摂取制限も入るのかどうか確認をさせてください。
 そして自粛、我が茨城県では原乳を自粛したり野菜を自粛したりしています。これ、出荷停止になったものについてはテレビでもマスコミでも何回も報道をするんですけれども、解除については余り報道がされません。市場で流通しているものは安全であるという信頼を得ることが大事でありますから、是非この出荷停止の解除等につきましても更にPRをしていただきたいというふうに思いますけれども、この情報発信の在り方、そして今原子力損害賠償法で補償される出荷停止、摂取制限、そして自粛、そのほかにもあるのかどうか、お尋ねしたいと思います。
#69
○国務大臣(枝野幸男君) まさに最終的には法に基づいて、法律的に言えば相当因果関係のある範囲でということでございますので、私の立場では余り断定的なことを申し上げるべきではないかもしれませんが、今御指摘をされた出荷制限や摂取制限、さらには一定のモニタリングの結果に基づいて自粛をされている、こうしたことが相当因果関係の範囲に含まれるであろうということは、これは容易に想定されることだというふうに思っております。さらに、それ以外のいわゆる風評等についても、ここは線の引き方とか損害の程度の見方がなかなか難しいところがあるのは間違いありませんが、風評等についても相当因果関係のある範囲については当然補償の対象になるというふうに制度的にもなっておりますし、そうすべきであると思っております。
 更に申し上げれば、そうしたいわゆる補償の世界と、先ほどとも関係しますが、補償が実際に出るまでの間の支援ということ、これはもう政府においてしっかりしないと、実際の補償のお金が具体的に固まって出るのは一定程度後になりますので、それまでの間しっかりと、特に農業、漁業などの皆さんについての、これは営業ができなく、事業ができなくなったら困りますので、支援を行わなきゃならないし、また補償は補償で、補償とは別枠で今回の影響を受けている地域についてのまさに政策的な支援ということも一定程度考慮しなければならないというふうに思っております。
#70
○岡田広君 是非この補償の対象を今回はもう本当に特例ということで広く見ていただけるように要望しておきたいと思います。
 そして、今農業、漁業の話も出ましたけれども、農業でも農協は農協で独自に限度額を決めまして、そしてお金を生活資金として融資をしています。これは融資ですから返さなくちゃなりません。しかし利子補給については、農協なり県なり市町村が案分をして利子はゼロにしています。漁業も同じです。漁業は、金額は少ないですけれども、やっぱり同じようなことをやっています。農林水産省だと思うんですが、農林中央金庫も五百億出すようなそんな話、ニュースに流れました。これは利子補給なんです。これは非常に私は有り難いことだと考えていますけれども、やっぱり政府の対応としてはもう少しこういうのは早くやるべきだと私は思います。
 茨城県の例を挙げますと、漁業はもう四月一日から金利、県が一%、市町村が一%、そして信漁連が〇・八五ということで、二・八五の利子はそれぞれ分担をして、利子はゼロにして融資を、生活資金を貸し出しています。
 今、これ〇・五で、農林中金は〇・五という金利保証するという設定をしているようでありますけれども、もうこれ漁業でいえば大きな巻き網のような船じゃないと借りられないんですよ。今、生活資金は既に始まっちゃっている。だから、四月前にこういう政策をやっぱり実行しなければいけない。
 漁業の関係者の今要望は、そういう融資の利子補給ではなくして、今、生活資金、運転資金がすぐ欲しいんだという。海が田んぼなんです、海が畑なんですよ。だから、そういう点はしっかりやっぱり見て、全部が一緒じゃないので、現場もその一つ一つそれぞれやっぱり環境が違いますので、こういう対応。
 そして、観光もそうです。私どもの県も観光客がみんなキャンセルになりました。福島からの放射能が出ているからと、みんな旅館が、大子とかキャンセルです。北茨城、隣です、福島の。全部キャンセルです。こういう補償も今回は風評被害の中に入ると理解していいんでしょうか。
#71
○国務大臣(枝野幸男君) まず、農業者の皆さん、それから漁業者の皆さんについては、もう本当にこれは農協、漁協等に御協力をいただきまして、将来損害賠償が支払われるということを事実上の担保として、無担保で、そのためのつなぎの資金を農業者、漁業者のために出していただくということについては、農林水産省と経済産業省と東電と事実上の連携をしていただきまして対応させていただいているところでございますので、これによる融資は、事実上、融資の形を取っておりますが、まさに事実上の補償の先払い、仮払いという性格を持っておりますので、この点の周知を関係者の皆さんに更に十分いたして、なおかつ実際にお金が出るのを急いでいただくことによってつなぎをしっかりとできるように更に徹底したいというふうに思っております。
 それから、観光業を含めた風評等については、まさに具体的にどこまでが風評被害で、どこまでがいわゆる震災による広い意味での自粛等の影響なのかと、なかなか難しいところがあろうと思います。したがいまして、具体的にお答えをするのは勘弁させていただきたいんですが、相当因果関係のある範囲については当然補償の対象になるということは申し上げたいと思いますし、また、先ほど申しましたとおり、補償であるかということと別次元で、これは被災地もそうでありますが、原発の影響を受けている様々な産業について、政府としてしっかりとした産業政策としての支援を行っていきたいというふうに考えております。
#72
○岡田広君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 もう時間が来ましたので、二十三年度の第一次補正予算の財源等につきましては質疑ができませんので、要望をさせていただきます。
 財政上は、もう本当にこれは大変御苦労なさって四兆円程度の今回補正を出されるんでしょうけれども、あらあらのイメージというのを私も見せていただきました。
 子ども手当上積みの見直し、これ二千億。これは恐らく七千円、三歳未満児を増額をするという、これが今回つなぎ法になりましたので、この分しか見ていないのかなと。ここはやっぱりもう少し切り込めるんだと思います。
 そして高速道路料金割引、利便増進事業の見直しは二千五百億程度ということで出ています。これは予算ではないですね。これ、やっぱり表のときはちゃんと出るんでしょうけれども、こういう一つの表でまとめられると私、大変、ちょっとおかしいなと思いますので。
 そして年金国庫負担率の引下げ二兆五千億。これはやっぱり、これから団塊の世代が来年、再来年どっと増えるわけですから、是非この年金国庫負担率の引下げというのはしっかりもう一度検討していただきたいと思います。
 ODA予算の二〇%程度縮減。今回、世界の国々からいろんな物資、そして人の協力もいただいています。これ以上もう、どんどんどんどん今このODA、削っています。詳しくはもう時間ないから申し上げませんけれども、こういうところ、やっぱりもう少ししっかり財源を見直しをすべきだということを指摘をしておきたいと思います。
 議員歳費だけ書いてあるんですけれども、官房機密費って十数億あるんじゃないでしょうか。こういう特別な大震災だったら、本当に危急のときですから、官房機密費、昔は、民主党、鳩山代表のときですかね、官房機密費公表法案というのを国会に提案をしたことがありますけれども、公表はされていません。これはこれでいいですけれども、官房機密費、私は何に使うのか、全く今の情報化、透明化の時代に分かりません。むしろここで出されたらいいんじゃないでしょうか。それだけお聞きして、終わります。
#73
○国務大臣(枝野幸男君) 官房機密費については、どういう形でどこまで何を公開できるのかということは、これは同じ党の政権であっても、私自身も官房長官に初めて就任して以降、具体的な使途について、今、日々把握をしている状況でございますので、私がもしある程度の期間、官房長官を務めさせていただければ、それを踏まえて、どういった基準でどういうやり方をするかということをお示しできるというふうに思っております。
 ただ、あえて申し上げますが、具体的なことは申し上げられませんが、震災発生以降、官房機密費等の使途についても、この震災に、どうやって被災者の皆さんを支援をするかということの観点でまさに効果的に使わせていただいているということだけは申し上げたいと思っております。
#74
○岡田広君 終わります。ありがとうございました。
#75
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。
 内閣の皆様、連日御苦労さまでございます。枝野官房長官にお伺いいたします。
 福島の原発事故、四月十二日、チェルノブイリ事故と同じ最も深刻なレベル7というふうになりましたけれども、官房長官は三月下旬には知っていたというように記者会見でおっしゃられた。事実関係を言いますと、三月二十三、四日ぐらいにはもう分かっていたんじゃないかというような報道もありまして、なぜ四月十二日のタイミングになったんでしょうか。
#76
○国務大臣(枝野幸男君) 正確に申しますと、レベル7に該当するのだということについては、発表の前日に報告を受けて初めて承知をいたしました。
 記者会見で申し上げましたのは、このレベル7になぜ該当するのかというのは、数万テラベクレル単位での放出が認められたと。今回は、保安院の計算だと三十七万、安全委員会の試算だと六十三万でありますが、この安全委員会において、数万単位の放射性物質が放出をされている可能性があるという報告は三月の段階で受けていたということを申し上げたものでございます。
 これについては、記者会見でもお話を申し上げたんですが、三か所の放射性物質、周辺地域のですね、放射性物質のその量を測定をして、そしてそれをSPEEDIという機械、シミュレーターに掛けた。本来、SPEEDIというのは、どれぐらいの放射性物質が出ているのかということがはっきりすると、それと気候とに合わせて、どこにどう拡散しているのかというのをシミュレートする装置だそうでございますが、そういう装置があるならば、逆に周辺部分の放射性物質の量が分かれば、逆算をしてどれぐらい出たのかと推測できるのではないかと申し上げましたら、そういう逆算をするとこれぐらいになりそうですということでの報告を受けました。
 それは、じゃ、そういったことはどれぐらい確からしいのかということを伺いましたら、それは、どれぐらい確からしいかということについてはまだ何とも言えないという報告でございました。ということを申し上げたものでございます。
#77
○山谷えり子君 報道では、三月十五日に最大で毎時一万テラベクレルの放射性物質の放出があったと、数時間。レベル7というのは、数万テラベクレルというのが基準になっていますよね。もう三月十五日だけでも毎時一万テラベクレルの放射性物質の放出があったと。しかし、三月十八日にレベル4から5にして、そしてレベル7まで変えるのに四月十二日。なぜ公に認めるまでに一か月も掛かったのかとニューヨーク・タイムズなんか電子版で報道しているわけですよ、各国もですね。もう結局、内外の不信感を高めたんですね、これによって。
 そして、放射線の量はアメリカも測っております。ですから、アメリカが各国際機関にも知らせていますから、外圧があったんじゃないんですか、日本は。それから、選挙が終わったからじゃないですか。それから、更に避難地域の拡大しなきゃいけない事態が考えられているのかもしれない、そのための根拠としてやったんじゃないんですか。いかがでしょうか。
#78
○国務大臣(枝野幸男君) まず、これは先ほど申しましたとおり、三月の段階で私が報告を受けたのは、数万単位ということの放出がされている可能性があるという報告を受けました。その折だったかどうかは正確に記憶をしておりませんが、とにかくどれぐらいの放射性物質が原子力発電所から出ていたのかということについてはいろいろなやり方をしてできるだけ早くある程度の確からしい推定をしないといけないのではないかということは申し上げてきておりますが、じゃどれぐらいの量が出てきたと確からしい推測ができるのか、あるいはそれに基づいてレベルが5なのか6なのか7なのかということについては、それぞれ専門機関である安全・保安院と安全委員会の方に早く放射性物質の放出量についての確からしい推測をしろという指示は出しておりますが、それ以外、政務の方では一切何らかの指示とかサジェスチョンをしたことはございませんので、政治的な配慮に基づくものでは全くございません。
 客観的にある程度の確からしい数字が出てきたので、それで、そうするとレベル7に該当するので、そのことを含めて公表したいという報告が上がりましたので、分かりましたといってそれを了承したものでございます。
#79
○山谷えり子君 安全委員会の方では放出された放射性物質の量が六十三万テラベクレル、これ、十六ゼロが付くということなんですけれども、それから保安院の発表では三十七万テラベクレル。余りにも発表の数が違うんですね。これ本当に、レベル7に上げた遅さも含めて、両方の機関による発表の数値も含めて、余りにもめちゃくちゃなんで国内外に不信感を高めているだけだと私は申しているんですが、なぜこんなに、理由は分かりますよ、大気中のあれで測ったのと原子炉の損傷から測ったと。しかし、そんなのは専門家の言い訳にしかすぎないんですよ。国民には全く通じませんよ、こんな二倍近い三十七万と六十三万。
 官房長官、これはおかしいじゃないかとたださなかったんですか。
#80
○国務大臣(枝野幸男君) それぞれの専門家がそれぞれの手法を使ってこれが確からしい数字であるということで報告を受けました。逆に私などが、これでは分かりにくいから、それぞれの専門家が違う手法で出てきた数字をそこで加工をしてどちらかにそろえるとか、それこそ足して二で割るということはあり得ないと思いますけれども、というふうなことをしてはいけないと私は逆に思いました。それぞれの専門家が専門的にまさに出してきたもので、それぞれがそれについて確からしいということであれば、そのことについてはしっかりと国民の皆さんに公表する、政府として何らかのことを隠したりあるいは加工したりということはないということが私は大事だと判断をいたしました。
#81
○山谷えり子君 アメリカが毎日放射線量を測っていますが、アメリカの発表というか、どのぐらい累積していると報告があったんでしょうか。
#82
○政府参考人(久木田豊君) お答え申し上げます。
 米国のDOEの航空機サーベイというものが系統的に行われておりまして、それによる線量率の結果というのは、文部科学省等によって行われております地上での線量率の結果と整合する結果であるというふうに理解しております。
#83
○山谷えり子君 ですから、幾らなんですか。
#84
○政府参考人(久木田豊君) 米国においてはここで問題にしておりますような放出量の評価というものはまだ行っていないというふうに理解しております。
#85
○山谷えり子君 おととい、ウィラード・アメリカ太平洋軍司令官が上院の軍事委員会で日本の原子力発電所の事故についていろいろな意見をおっしゃられましたが、枝野官房長官はこの報告は受けていますでしょうか。
#86
○国務大臣(枝野幸男君) 詳細な報告は受けておりません。必要なことがあれば報告されているものと思っております。
#87
○山谷えり子君 まだ報告は受けていないということですね。
#88
○国務大臣(枝野幸男君) 少なくとも私は受けておりません。
#89
○山谷えり子君 アメリカは毎日放射線量を測っていて、画像も日本に送っていると。無人偵察機、航空機で毎日日本と外国機関にいろいろな情報を送っている。それから、海兵隊の放射能専門部隊を百五十人派遣しているけれども、日本から更に求めがあれば応じる能力があるとおっしゃられているんですけれども、これについて官房長官は報告まだ受けていないんですか。
#90
○国務大臣(枝野幸男君) その御発言についての報告は特段受けておりませんが、アメリカ側において今おっしゃられたような御支援をいただいていること、こちら側で支援の必要があれば更に御支援をいただけるということで、実務レベルで、これ二日に一遍だか三日に一遍ぐらい日々折衝というか御相談をしているという報告はいただいております。
#91
○山谷えり子君 二日か三日に一遍、誰と誰がどういう場所で、正式の名前というのはどういうんでしょう。
#92
○国務大臣(枝野幸男君) これは、私が直接申し述べるというよりは、多分経産省からお答えをいただいた方がいいのかもしれませんが、アメリカのNRC、原子力規制委員会、それからFCMT、海外被害管理チーム、DTRA、国防脅威削減庁、それからDOE、エネルギー省の皆さんと我が国の原子力安全・保安院、それから原子力安全委員会の関係者、それに外務省や防衛省等の関係者も加わって協議をしていると報告を受けております。
#93
○山谷えり子君 政治的リーダーシップが必要だと思います。アメリカは核戦争に備えて様々なノウハウを御存じなわけですから、官房長官が大づかみのところをやはり情報をすぐに知る必要があると思います。そして決断をして、どのように収束させる方法があるのか、今現在どうなっているのか、是非官房長官がここら辺にかかわって私はリーダーシップを取っていただきたいというふうに思います。
 ところで、レベル7に上げたとき、例えば福島県知事にどのような形でいつ伝達なさいましたか。
#94
○副大臣(松下忠洋君) 三月十八日にレベル5ということで、そのときに得られた情報を基にした水準をこれは直ちに報告をしております。
 あと同時に、四月十二日に保安院と安全委員会が同時に公表したというその時点で連絡はしてもらっています。
#95
○山谷えり子君 これ、地元の福島県の新聞なんですが、深刻度チェルノブイリ級、事前になぜ連絡がないのか、知事が不快感というふうに言っていらっしゃるんですが、これはどうですか。
#96
○副大臣(松下忠洋君) いろんな状況の中からそれぞれの段階でいろいろな通報があったんだと思いますけれども、そういう感情を持たれたことについては大変申し訳なく思っております。
#97
○山谷えり子君 その日の夜に県の災害対策本部の会議で佐藤雄平知事は、再三再四お願いしているが発表前になぜ教えてくれないのかと、こういうことを言っているんですね。
 先ほど枝野官房長官は、汚染水の海への放出、それ四月四日にあったわけですが、実は、海外への、あるいは担当の自治体あるいは漁業組合、事後になってしまった、こういうことがないようにもうしっかりとやるんだと言った、これが四月四日ですよ。四月十二日にまた同じことをやっているんじゃないですか。ちっとも言うこと聞いていないじゃないですか。枝野官房長官、何をなさったんですか。
#98
○国務大臣(枝野幸男君) 先ほどの御答弁の中でも、水の放出のときに指示を出しました。その後、残念ながら必ずしもそれが徹底していないということを含めておわびを申し上げたものでございます。
 この点についても、結果的に福島県知事がそういった印象を持たれたということは間違いないわけでございまして、当然のことながら、こういった情報でございますので、どれぐらい事前に御報告できるのかということはあろうかというふうに思いますが、少なくとも事前に報告がされていたという認識を知事さんに持っていただける段階で報告をすべきであったというふうに思っておりますし、なぜそれができていなかったのかということについては今検証しているところでございます。
#99
○山谷えり子君 政府には十九から二十の会議が震災後できました。反省してくださるのも会議を開くのも結構なんですが、指揮系統が複雑で役割分担の調整もできていなくて、官邸の記者たち複数からお聞きしましたが、とにかく菅総理はヒステリー、それからイエスマンばかりを周りに集めて癒やしていると、それから東電、保安院に情報統制しているかのようで、総理は何事も決断、決裁できないと、こういうことを言われているわけでございます。また、西岡参議院議長、いつまで会議をやっているのかと、本当にそうだと思いますよ。
 既にもう日本の最強のシンクタンクである各役所があるわけですよ。計画停電するときだって、菅総理が俺がやると言って、計画停電の発表が二時間遅れたというじゃないですか。しかも、各省の課長会議も開いてないと思いますよ。だから国土交通省の鉄道局なんて怒っているわけですよ。医療関係者も怒っているわけですよ。自民党政権の時代でしたら各省の課長会議開きますよ、当然。こういうことをやるんだけれども、リスクを少なくするためにどうしたらいいか、やりますよ。そういうことをやるべきであって、新しいいろんな方たちを、お友達呼んできて会議開いて、そんな場合じゃないんですよ、今。本当にしっかりやっていただきたいと思います。
 医療関係者からも薬がないないって、直後、いろんなことがあった。政府に言っても厚労省に言っても、問題ない問題ない問題ない。結局どうしたと思いますか。米軍の飛行機で運んでもらったんですよ。
 これ、天災ですけど今人災に、内閣の失敗続きで人災になっている。これに対して国民は、危機的な状況だから菅総理替えるべきじゃないという思いをずっと持っていましたけれども、こういう状況だから菅総理に替わってもらわなきゃと、とても復興できないんじゃないかと、そういうふうに今気持ちは変わりつつあるんです。その結果が統一地方選の結果だったんじゃないですか。枝野官房長官、いかが思いますか。
#100
○国務大臣(枝野幸男君) 実際に、震災そして原子力発電所の事故において、多くの皆さんに大変な御苦労をお掛けしております。そういった意味では、様々な御批判があることは当然だと思っておりますし、それを真摯に受け止めなければならないと思っております。
 ただ、今おっしゃられた中で幾つかは是非反論をさせていただきたいと思っておりますが。
 総理の周辺にイエスマンばかりというのはこれは全く逆だと思っておりまして、仙谷副長官にしろ私にしろ、菅総理に対しては、率直に申し上げて、ここで、外で申し上げるべきではないと思っておりますが、少なくとも相当厳しいことを二人又は少人数のときは申し上げてきております。
 それから、計画停電を始めとして会議体はたくさんつくりました、いわゆる本部はたくさんつくりました。しかし、その本部をつくったことの一番の意味は、まさに各省庁間の連携をしっかり取っていただく、省庁間の連携をしっかり取っていただくに当たって、そのテーマが多岐にわたっております。それぞれ、その都度その都度で関係省庁の連携を取るとか、あるいは局長級とか次官級のところで全部の案件について処理するということができないということを前提にして、それぞれのテーマごとに関係省庁の連絡会とかあるいは関係省庁の方々に集まっていただいたチームをつくるとか、そうしたことがそれぞれチームとか本部をつくっていることの主たる要因でございまして、したがいまして、何とか本部とかたくさんありますが、その会議はほとんど逆に開いておりません。ポイントポイントでしか開いておりません。
 むしろ、御指摘いただいたとおり、それぞれのつかさつかさの役所の、官庁の皆さんが力を発揮していただくための省庁間の連携を事務レベルでもしっかり取っていただく、そのことをしっかりとこの間、中心に置いて対応をしてきているということは申し上げておきたいというふうに思っております。
#101
○山谷えり子君 そういう認識は結構ですけれども、でも役所の皆さんが萎縮しちゃって意見上げてこれないんですよ。こういう現実をもう少し率直に謙虚に認められたらいかがかと思います。
 ところで、大連立の話、菅総理が谷垣自民党総裁にお電話を掛けられましたけれども、この話はいつお聞きになられましたか。
#102
○国務大臣(枝野幸男君) 報道で存じております。
#103
○山谷えり子君 どう思われましたか。
#104
○国務大臣(枝野幸男君) これは時々会見でも申し上げておりますが、平時においては、官房長官の役割の一つは、与党あるいは野党の皆さん含めて、国会との内閣としての連携調整のいわゆる一種の窓口という役割があろうかなというふうに思っておりますが、三月十一日以降、それぞれの省庁も大変でございますが、内閣官房としても震災対応とそれから原発事故対応で平時と比べたら桁違いのやらなければならない仕事があるということの中で、野党の皆さん含めた国会との対応については、これは、総理は与党の党首でもございますので、与党の党首としての役割も果たしていただかざるを得ない部分があるかと思っておりますが、そうしたことについては党の方のしかるべき皆さんに私の平時であれば果たすべき役割含めてお任せをしている状況でございますので、お任せをしている立場でコメントをするべきではないと思っております。
#105
○山谷えり子君 菅総理が谷垣総裁に電話をしたというのは、与謝野大臣を一本釣りしたかのように、これは大連立でも何でもなくて一本釣りの話ですね。しかも、自民党、最大野党にそのようなことをするのは非常識極まりないという認識を菅総理自身がお持ちになれていないということは、これは非常にびっくりします。大連立というのは政党同士の話、党首同士が練りに練って政策をどうする、そうしたことを経て始まる話でありますので、菅総理は本当に冷静な判断能力すら失われていらっしゃるんじゃないかなと恐らくこの報道を見て多くの国民はそう思われたと思いますよ。今の弁護士さんのような答弁はちょっとよく分かりません。官房長官としてどうですか。
#106
○国務大臣(枝野幸男君) 総理と谷垣総裁がお電話で話をされたということについては報道でも承知をいたしておりますが、お二人の間でどういったやり取りがあったかということについては、私、総理から特段の報告受けておりませんし、例えば新聞紙上等では大連立とかいろいろな言葉が躍っておりますが、例えばそうしたことに備えての官房としてやるべき準備等の指示等も一切受けておりませんので、何ともコメントのしようはございません。
#107
○山谷えり子君 今月中にも出される第一次補正、復興をしなければいけませんから、与野党協力してそれは審議していかなければならないというふうには思っています。しかし、考え方、ビジョン、青写真、一緒に作ろうじゃなくて、まず政府の方からきちんと青写真の下でこの第一次補正があるんだというような説明がなくて、いきなり一本釣りのような未熟なものを持ちかけられても非常に困るということをもう少し分かっていただきたいと思います。官房長官は、でも、これについて総理に何かおっしゃられたんじゃないですか。やり取りは、会話はなかったんですか。
#108
○国務大臣(枝野幸男君) それについての直接の総理からの御指示とかございませんし、私も尋ねておりません。ただ、私の立場からは、今お話しいただきました、この後、第一次補正それから震災対応の緊急にやるべき立法等がございます。これについては野党の皆さんの御協力をお願いしなければなりませんので、そのことについては野党の皆さんに十分な御議論をいただき、御理解をいただくための準備、段取りが必要でありますよということは申し上げました。そして、それについては、官房でやるべき仕事とそれから与党、党の側にお願いをすべき仕事とございますので、そのことについては、例えば主に官房副長官と国対委員長などの間で連絡を取らせていただいて、できるだけ、至らない点が多いかと思いますけれども、野党の皆さんにしっかりと御検討いただき、できるだけ御協力いただけるよう、内閣として更に努力をしてまいりたいと思っております。
#109
○山谷えり子君 官房長官あるいは仙谷官房副長官は相当言いにくいことも総理に、この平場では言えないけど、言っているというふうにおっしゃられましたけれども、こういう肝心なことを全く話もしないって、一体何を話しているんだろうというふうに思います。
 ところで、自衛隊の皆様あるいは消防の皆様が福島の原発の事故で本当にたくさん働いていてくださっております。原発の事故の周辺でお泊まりなさっていらっしゃる方、主にそれは東電関係者だと思いますが、それから近くの体育館、あるいはJヴィレッジという二十キロ離れたところ。このJヴィレッジで、ホテルのようなお部屋があるわけですが、そこに入らせてもらえないで床や広間に寝かせられていると。これはどういうことなんでしょうか。
#110
○委員長(松井孝治君) どなたがお答えになりますか、政府側。
#111
○副大臣(松下忠洋君) そういう事実を私自身は確認しておりませんけれども、津波による大きな影響、下水施設、水道施設、これは全部壊滅しておりまして、あの地域でたくさんの方たちが活動をしておられますけれども、全員が大変不自由な生活をしておられます。一体になって、一緒になってやっていこうという気持ちの中でしておられるんだろうと私は思っています。
#112
○山谷えり子君 これはもう報道でもされておりまして、私自身も確かめたことでございます。お部屋に入れてもらってないんです。数百人いらっしゃいます。是非一日も早くお部屋に入って、ちゃんとベッドがあるわけですから、そこでお休みになれるように取り計らっていただきたいというふうに思います。
 それから、風評被害は自治体が受けられるわけですが、企業からいろんな、農産物は農産物であります。工業製品に関して企業からいろいろな相談がある、自治体がいろいろそれを受けてということですが、今自治体でそのようなことをできるような状態にはありません。是非経済産業省でフォローをしていただきたいと思います。
 また、食品に関しては食品衛生法や放射性物質の暫定規制値などがあるんですけれども、実は工業製品、木材のいろんな加工品も含めて、ないんですね。これ早急に作らなきゃいけないんじゃないでしょうかね。いかがでしょう。
#113
○委員長(松井孝治君) 政府側、どなたがお答えでしょうか。
#114
○国務大臣(枝野幸男君) それぞれについての安全規制値、それぞれの主務官庁が基本的には所管をいたしますので、木材なら農林水産省になろうかなというふうに思っておりますが、それぞれのところで風評被害等を防ぐために必要な対策を取るように、御指摘を踏まえて指示をいたします。
#115
○山谷えり子君 木材の加工の一般的な工業製品ですから経済産業省です。ですから、是非作っていただきたいと思います。
#116
○副大臣(松下忠洋君) 風評被害も含めて、工業製品そのものについても内外いろんな問題を抱えております。
 そういう中で、二十キロから三十キロ圏内に七千ぐらいのいろんな企業が入って集中しているわけですけれども、それがほとんど動いてない状況になっているという中で、やっぱり生産活動そのものも動いていませんので、いろいろな必要なものをどこからどういうふうに調達してくるかということも大変大事なことでございまして、これも真剣に今全力を挙げてやっているところでございます。
#117
○山谷えり子君 基準作りですので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それから、大震災の悲しみの中にある我が国の状況の中で、韓国は今、竹島への不法占拠強化に着々と手を打っているんですね。
 昨日、竹島の横一キロに十五階建てぐらいの海洋基地を造るという、この入札が行われましたけれども、官房長官はどのように報告を受けているでしょうか。
#118
○国務大臣(枝野幸男君) そうした話が出ているということについての報告は受けております。
#119
○山谷えり子君 まさに震災があった後にヘリポートの改修工事が始まって、竹島における、五月に竣工予定です。それから、住民の宿泊所、今老夫婦二人と軍人が三十人前後そこにいるんですけれども、四十人民間人が泊まれる宿泊施設を五月にも竣工予定と、ここに移り住めばお金がもらえるというような状況になっています。そして海洋科学基地が、昨日、工事が入札されました。
 それから、今、韓国の方たちは観光旅行に行っていらっしゃるんですが、竹島に、二十分ぐらいしか歩けない、本当に手前のところしか。それをもっとゆっくり観光できるようにということで、水中庭園と展望台、防波堤が建設されようとしていて、基本設計を今年にやるということでございます。
 こうした一連の流れの中で、昨日報告を受けたわけですが、官房長官は、そうか、分かったと言っただけなんですか。どのように反応なすったんですか。
#120
○国務大臣(枝野幸男君) 竹島問題に関する我が国の立場は、御承知のとおり、一貫をしてきているところでございまして、これまでも外務大臣を含め、韓国側の一連の措置についてはあらゆるレベルで累次の機会に韓国側には強く申入れをしてきているところでございまして、それぞれの対応に、韓国側の措置に応じてあらゆるレベルでしっかりと我が国の主張を伝えるということについて強い姿勢で臨んでまいりたいというふうに思っております。
#121
○山谷えり子君 四月五日にこの工事の着工について佐々江事務次官は抗議をなさいましたが、韓国は聞きおくという態度でございまして、外務大臣自身は抗議をしておられません。
 小泉内閣時代に、竹島の沖合で海流調査をするということがございました。そのとき、海上保安庁が巡視船を出しました。当時、小泉内閣、安倍官房長官、麻生外務大臣でした。麻生外務大臣はしっかりと向こうの外務大臣に抗議し、事務次官レベルでの会議も開き、協議の場をつくったんです。それでストップしたんです。そういうことを言っているんです。官房長官のリーダーシップが必要です。いかがですか。
#122
○国務大臣(枝野幸男君) 竹島問題については、日本国として、日本国政府として、我が国の主張、我が国の立場をしっかりと踏まえて対応してまいりたいというふうに思っておりますし、どういうやり方がこの問題の解決、我が国の主張をしっかりと、我が国の立場をしっかりと確保していく上で重要であるのか、効果的であるのかについては、御指摘も踏まえながら、外務省を中心に官房の方もしっかりと連携を取りながら更に努力をしてまいりたいと思っております。
#123
○山谷えり子君 外務省じゃないんですよ、政治なんです、国を守るのは。そして官邸が、総理、官房長官がきちんとリーダーシップを取って閣僚会議を設定しろと、協議の場をつくれと、そういうふうに外務省に言ってやらなきゃ動けないですよ、役人が。何考えているんですか。
#124
○国務大臣(枝野幸男君) 外務省と申し上げたのは、外務大臣を始めとする政務三役も含めて外務省と申し上げております。
#125
○山谷えり子君 その外務大臣が何も抗議していないんですよ。
#126
○大臣政務官(菊田真紀子君) 御質問ありがとうございます。
 この竹島問題についてでございますけれども、我が国の立場は一貫しておりまして、これまでも大臣レベルを含めまして、韓国側の一連の措置についてあらゆるレベルで累次の機会に強く申入れをさせていただいております。直近では、四月一日に松本大臣から権哲賢駐日大使に対しまして竹島に関する我が国日本側の立場を強く申入れをさせていただいております。
#127
○山谷えり子君 それは教科書問題に関してであって、工事のことじゃないんじゃないですか。
#128
○大臣政務官(菊田真紀子君) 一連の日韓の間にある様々な問題についても申入れをさせていただいております。
#129
○山谷えり子君 それでしたら、そういうふうにプレスで発表してください。プレス発表はそうなっていませんからね。だから、そんなこと言っていないんじゃないんですか。
 外務省はホームページに、竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国固有の領土です。韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠であると書いてあるわけですが、このとおりですよね、外務省のホームページどおりですよね、政務官。
#130
○大臣政務官(菊田真紀子君) そのとおりでございます。
#131
○山谷えり子君 官房長官、不法占拠されているんですか。
#132
○国務大臣(枝野幸男君) 従来から申し上げているとおりでございます。
#133
○山谷えり子君 不法占拠という言葉を使って今の答弁をやり直してください。
#134
○国務大臣(枝野幸男君) 我が国の立場は一貫して変わっているものではございませんで、正当な根拠なく支配をされている状況にあるということで、先ほど外務省のホームページの記載もおっしゃられましたけれども、いずれにしてもこうした認識に立っているということでございます。
#135
○山谷えり子君 そうしますと、官房長官も不法占拠という認識でいいわけですね。
#136
○国務大臣(枝野幸男君) ですから、竹島の置かれている状況についての我が国政府の見解は全く変わっておりません。
#137
○山谷えり子君 見解が変わっていないが、表現方法が変わったということですか。不法占拠という言葉をもう一度お使いになりながら答弁をお願いします。
#138
○国務大臣(枝野幸男君) 答弁でございますので、どういう表現をするかは私が判断をさせていただきますが、我が国の見解は、ホームページに載っている表現も含めて、我が国の立場というのは一貫して変わっておりません。
#139
○山谷えり子君 鳩山総理、岡田外務大臣のときから、不法占拠ということを総理、官房長官、外務大臣、この方たちが言われなくなったんです。法的根拠のない形で支配されているというふうに表現を変えたんですよ。これは何か密約のようなものが日韓の間であったんじゃないか。そして、そういった態度を取るから竹島は今実効支配が着々と強化されているんですよ。そういうふうには認識されないんですか。
#140
○国務大臣(枝野幸男君) それ以前も、多くの場合は私が申し上げているような表現で申し上げてきているケースが多いと、国会議事録等によるとなっておりますし、また、それ以外の表現を、先ほど申したとおり、私は否定はしておりません。
#141
○山谷えり子君 それ以前というのは、自民党時代は不法占拠と言っておりましたので、民主党政権になってから不法占拠という表現が使われなくなったということでございます。
 いずれにしましても、閣僚級の協議の場をつくってほしい、事務次官レベルの協議の場をつくってほしい。
 それから、枝野官房長官もできることがあります。こういうふうに、宿泊施設、ヘリポート、それから海洋基地の計画、防波堤、水中庭園、展望台、こうした写真を見せながら記者会見なさったらいかがですか。
#142
○国務大臣(枝野幸男君) 官房長官は一般的には政府のスポークスマンというような言われ方もしておりますが、基本的には我が国の、それは政務三役も含めた行政は各省各省ごとの分担管理の原則の下で行われております。内閣官房においてはその総合調整を行う機能を命じられているところでございます。総合調整の必要があるケース等については私が記者会見で発表することになりますけれども、基本的にはまさに外交問題がというのがこの問題の中心部分でございますので、そうした見地から外務大臣において対応をしていただいているというふうに認識しておりますが、当然、必要に応じて、必要があれば私のところで対応させていただきます。
#143
○山谷えり子君 領土を守るのは国の仕事、国家主権の問題です。基本です。官房長官がやらなければならないんです。記者会見してください。
#144
○国務大臣(枝野幸男君) お気持ちはよく分かるんですけれども、だけど、ここは内閣官房の役割とは何なのかという話であって、国家主権の問題とも、日韓、竹島の問題と私は直接はかかわらない話だと思っておりまして、私は、基本的には、いい悪いは別としても、今の制度の中では、基本的には各省の分担管理原則の下で我が国の行政システムというのができています。重要なことだから何でも内閣官房がやるべきだということになれば、内閣官房が全ての省庁の仕事をやることになってしまいます。それはまさにおかしな話になってしまいます。
 したがいまして、内閣官房は、基本的には省庁間、内閣の中の調整を行うというのが内閣官房の仕事でございまして、そういった意味では、重要だから内閣官房がやるべきだというお話は私はちょっと違うというふうに思っております。
#145
○山谷えり子君 これは最重要問題ですから、やるんです、内閣官房が。官房長官がやるんです。それが分からない、そういう内閣だから国民は不信感を高めているんですよ。国を平気で売るようなことを今官房長官おっしゃられているんですよ。その自覚がないんですか、理屈は、へ理屈はぺらぺらおっしゃるけれども。いかがですか。
#146
○国務大臣(枝野幸男君) 今のような御発言は失礼だと思います。国を売るような発言を私はしておりません。
 まさに我が国の領土の問題として、竹島の問題は大変重要な問題であるというふうに思っております。これについては全く我が国の政府としての立場は揺らぐものではございませんし、その我が国の主張をしっかりと通していくために最善の努力を今後とも進めてまいりたいというふうに思っております。
 そのことと内閣の中における行政分担の仕事とは、それは次元の違う話であって、重要問題であるかどうかということと内閣官房の所掌事務であるかという話は全く次元の違う話だというふうに私は思います。
#147
○山谷えり子君 竹島の周りで韓国が実効支配を強化しているという事実を国民に知らせてくださいということを言っているんですよ。それをしようとしないと言っているから、それはどういうことですかと言っているわけでありまして、是非、記者会見で国民に、あるいは内外共に、あるいは国連の場で外務大臣に言ってくださいとお願いしてもいいでしょう、とにかく対策を考えていただきたいと思います。いかがですか。
#148
○国務大臣(枝野幸男君) この問題に対して国民の皆さんに対する周知、啓蒙、重要であると思っておりますし、また、政府を挙げてこの問題に取り組んでいかなければならないと、その御指摘は全く同感でございまして、そのために内閣官房としてやるべきことはしっかりとやってまいりたいというふうに思っております。
#149
○山谷えり子君 竹島は我が国の固有の領土ですって我が国の立場を説明していたって何にもならないんですよ。今、具体的な行動が起こされているから、具体的な行動を起こしてくださいと言っているんです。
 北方領土には十一・八億円付いています。竹島には二千三十一万円しか付いておりません。これ、竹島の日を制定して、北方領土の日はあるわけですから、制定して、予算も付けて、そして、まず何より官房長官は発信力がおありになられるんですから、是非記者会見をして、国民にこの事実を知っていただくような努力をして、国を守る、そういう立派な官房長官のお務めを果たしていただきたいと思います。
 文部科学省にお聞きします。
 韓国政府、この四月に、竹島に関する、独島は韓国のものであるという副教材を小学生にばっとみんなに渡しました。それ手に入れられましたか。
#150
○大臣政務官(笠浩史君) いえ、私の方、役所としては手に入れておりません。
#151
○山谷えり子君 韓国の日本大使館には文科省から出向していますね。ですから、是非副教材を手に入れてください。それから、韓国でどのように学習指導要領、教科書、なっているかというのも手に入れてください。
 それから、韓国政府がこの四月に日本の自治体や先生たちと連携して中学の教科書の不採択運動をするということを言っております。しかし、今回検定に合格した中学の教科書には全て竹島は日本の領土だと書いてあるわけですよね。そうしたら、不採択運動、全ての教科書が採用できない。これもう内政干渉ですし、とんちんかんな主張と言わざるを得ないと思います。
 六年前の平成十七年、中学校の採択の年でありました。この年にも韓国から、日本の自治体の首長あるいは教育委員会にそういう教科書、竹島は日本の領土だと書いてある教科書は不採択にしろというような物すごい手紙があったんですね。そして日教組の強い地域では、教育委員会がそういう手紙をずらずらずらずら読んで無言の圧力を掛けてきたわけです。そして、自民党政権は、これはおかしいじゃないかと声を上げ、当時の政府ももちろんおかしいということで様々なヒアリングをいたしました。山口県では、全市町、百八十二のところに韓国から手紙が送られてきたんですね。それから、いろいろなヒアリングも行いました。広島県や和歌山県、愛媛県、大阪府等々、ヒアリングを行いまして全国調査を行ったんです。
 私は、三月八日、高木文部科学大臣に予算委員会の場で、調査をすべきではないかというふうに申しました。そのとき高木文部科学大臣は、我が国の自立と自主の中で教育行政は行われるべきだと立派な答弁をなさったんですが、その後、四月に韓国政府が不採択運動を繰り広げるんだと言っているわけですね。今繰り広げられているのか、あるいは調査をどのような形でしようとしているのか、教えてください。
#152
○大臣政務官(笠浩史君) 今のところ具体的な、韓国政府による、あるいは関係の団体等々によるそうした運動が行われているということは承知をしておりません。
 ただ、今後、様々な立場から今御指摘のような意見が表明される、あるいは動きがある可能性もあるかもしれませんので、私どもは四月七日付けで、現在、この中学教科書の採択のプロセスに入ったところでございますけれども、各都道府県教育委員会に対して、十分な調査研究を行い、採択権者の権限と責任の下、公正かつ適正に採択を行うこと、また、外部からの不当な影響などにより公正かつ適正な採択の確保に問題がある場合には適切な措置を講じるとともに、国に対してしっかりと報告をすることなどを通知を出しておりますので、この採択は八月にかけて行われますので、しっかりと状況の把握に努めながら、必要に応じて指導もしてまいりたいというふうに考えております。
#153
○山谷えり子君 そういう通知だけでは日教組の強い地域は教育委員会が文部科学省に上げられないんです、案件を。ですから、文部科学省の方からヒアリングをしていかないと駄目なんですね。
 笠さん、せっかくですから、チーム長になられてそれを是非やってください。いかがですか。
#154
○大臣政務官(笠浩史君) どういう形の調査かということは別といたしまして、私もそういう責任感を持ってしっかりとチェックをしながら公正な形で採択が行われる環境づくりをしていきたいというふうに思っております。
#155
○山谷えり子君 連日、枝野官房長官の体力には本当に敬意を表しますけれども、しかし、真のリーダーシップとは何か、そして国民の信頼を得るためには何をすべきか、あるいは海外からの信頼を受けるためにはどのような情報発信をしなければいけないのか、しっかり肝に銘じながらやっていただきたいと思います。
 そして、特に竹島の問題では、国を売るようなことにならないように、緊張感を持って積極的にこちらの方も、まさに今の時期を狙ってやってきているわけですから、頑張っていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#156
○谷合正明君 公明党の谷合です。
 内閣委員会では、官房長官、震災後初めてこの委員会に来ていただくことになりました。この間の一か月間、約一か月間ですね、官邸の前線で指揮を執られたということで、大変お疲れさまでございます。
 その上で、まず冒頭に聞かせていただきたいのは、これまでの政府の震災対応と原発事故対応をどう振り返っておられるのか。各紙一部で世論調査も行われております。原発事故対応では六割の方が納得しないといったような厳しい指摘もある中で、官房長官御自身としてはどう振り返っておられるのか、まず率直な御感想をお聞かせください。
#157
○国務大臣(枝野幸男君) この一か月余り、私に限らず、そして政務に限らず、自衛隊の皆さん、警察、海上保安庁、消防という現場の皆さんやそれ以外も含めて、国を挙げて、政府を挙げてこの二つの対応に努力をしてまいりました。
 私どもとしては全力を挙げてベストを尽くしてきたというふうに思っておりますが、一方で、現実に震災による被災をされている皆さん、あるいは原発による様々な影響を受けていらっしゃる皆さん、現に多大な御苦労を余儀なくされているわけでございまして、必ずしも私どもの全力の努力が十分な成果につながっていないのではないかという御批判があることはある意味当然だというふうに思っておりますし、そうした声に真摯に耳を傾けながら更に最善を尽くしてまいりたいというふうに思っております。
#158
○谷合正明君 被災者の尊厳がしっかり守られているのかどうか。
 この一か月たって、通常であれば避難所から仮設住宅なり別の施設に避難できるということなんでしょうけれども、今回の東日本大震災では、現時点においても多くの被災者の方が不自由な生活を余儀なくされておると。私も、本当にこれが先進国日本の姿なのだろうかという思いを率直に持っております。
 岩手県の避難所では、その避難されている方々が裏山に穴を掘って、そこにビニール袋を敷いて用を足していると。そこでボランティア活動をされている女性の方は、便が透けて見えないよう、せめて透明でなく黒いビニール袋を送ってほしいと、でないと一日一日、人間の尊厳がそぎ落とされていくというように述懐されておりますし、一体この一か月の間でいわゆる二次被害というような形で何人の方が命を犠牲になられたのかということをもっと真摯に受け止めなければ私はならないと思います。
 そういう状況の中で、どうして総理大臣から、例えば昨日、一昨日なんでしょうか、松本参与とのやり取りの中で、まあ事実関係ははっきりしませんけれども、少なくとも官邸サイドから、十年、二十年は住めないというような情報が出てくるというような始末でございます。
 私自身は、議員になる前は難民キャンプ等でそういう支援活動をしてまいりましたけれども、まず第一に今日の生活とそして明日の希望がこういう方々には必要だろうという、体験的に感じてまいりました。
 今日、復興構想会議をまさに今やっているんでしょうか。この中でエコタウン構想なんかが出てくるのかもしれませんが、それは結構かもしれません、明日の希望として示していただきたいと思いますけれども。しかし、その前にまず今日の生活がどうなっているのかという、避難者の方が今どういう状況に置かれているのか、自宅で避難されている方の食料の調達であったりとか、避難所であればプライバシーの確保であるとか、あるいはほかにもトイレの環境であるとか、様々なきめ細やかな対応というものがもっともっと求められているんだと思います。
 私は、政府がまずやるべきことは、その被災者の目線に立ってきめ細やかな対応をまず全力でやらなけりゃならないということだと思いますが、いかがでございますか。
#159
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、避難をされている皆さん、御指摘いただいたトイレの問題を始めとして、高齢者の方あるいは御病気の方にとっての医療、保健の問題、あるいは小さなお子さんをお抱えになっていらっしゃいますと、子育てあるいは授乳とかおむつとかの問題、本当に生活と密着したところで長期にわたる避難生活の中で大変な厳しい中で避難をされているという状況については、一刻も早くそうした状況を解消をしていかなければならないというふうに思っております。
 政府としては、原子力災害対策本部の下に、これは会議体を幾つつくるのだという御批判もありますが、こうしたまさに生活と密着した避難者の皆さんの生活支援のための特別本部を組みまして、これに関係する各省からよりすぐりのメンバーを集めて、実際に個々の一番小さな避難所レベルまでできるだけ直接目を行き届かせることがしたいという思いの中で、県や市町村とも連携をしてこの間努力をしてきているところでございます。
 ある部分については改善がなされているかと思っておりますが、その一方で、大変広域にわたっている地域の中で、避難所においては今御指摘をいただいたような最低限のところの確保ができていないところがまだまだ少なからずあるということは大変申し訳なく思っておりますし、ここは、松本本部長を始めこの生活支援の本部は復興の会議が始まったからといって小さくするわけでも力を弱めるわけでもございません。一層の努力をして、まずは最低限の生活そして最低限の復旧ということの努力が最優先でなされると。それと同時に次に向けた希望についての歩を歩み出したと、こういう位置付けでございますので、更に努力をしてまいりたいと思っております。
#160
○谷合正明君 声なき声をしっかり私どもはキャッチをしていかなければならないとともに、小さな避難所でも、本当に避難所となっていないような地域でも、しっかりと私たちが、どうなっているのかということをきっちり把握していかなければならない、これは当然でございます。
 ところが、小さいわけでもない避難所も、じゃ現状どうなっているのかといっても、まあ一部は改善されているかもしれませんが、改善されていない部分もあるんですね。
 例えば郡山市のビッグパレットふくしまには、富岡町や川内村などから役場機能ごと避難された方が約二千人いらっしゃると思います。これが、震災から一か月たった四月十一日に我が党の対策本部長である井上幹事長が視察をしたときには、大きなところに二千人の方が、要するに段ボールを住民の方が自ら使ってプライバシーのための仕切りをやっているような状況であったと。まずもってプライバシーの保護のためにパーティションであるとか、そうしたことは当然なされるべきだと思いますが、現時点でどうなっておるんでしょうか。
#161
○政府参考人(小田克起君) ビッグパレットふくしまがございます福島県からは三月の十九日にパーティション一万枚の要望がございました。これにつきましては、三月の二十四日に県が置いておられます支援物資集積拠点までの配送は済んでございます。それからまた、四月六日には更に追加で四千枚の御要望がございました。これにつきましても、四月十六日到着予定ということで手配を行っております。
 以上でございます。
#162
○谷合正明君 要するに、現時点では届いていないということなんですか、現場には。要するに、言わば現場に届いていない部分が結構多いわけですね。これはビッグパレットふくしまに限った話じゃなくて、ほかの避難所にも当てはまる話でございます。
 これは、地元からの要請を待つだけでは私は不十分だと思います。ニーズをしっかり把握していく、キャッチしていくというやり取りをしていかないと、いつまでたっても地元からの要請がないとかいう話になってきて、私は、結局のところ、それが一番の被災者目線から外れてしまっている部分に行き当たるんだと思います。その意味で、先ほど月日の話は答弁いただきましたけれども、しっかりとやっていただきたい。何のために総理大臣が現地に視察をしているのか、このことも意味を十分しっかりとらえていただきたいというふうに思います。
 今、被災者の方が、被災地の生活状況の改善という中で、一番今当面の生活資金の確保ということが生活相談にもたくさん上がってきております。現実に、いろんな法律相談で現地に行っていらっしゃる方も、多くの被災者の方から当面の生活資金を、手だてを何とかしてほしいと、今日の生活、明日の生活の資金だということなんですね。
 ところが、政府には様々な法制度があるにもかかわらず、まだ現実において被災者の方にその資金が渡っていないんではないか。もう少し官邸が努力をして、政府の努力でいち早く行き渡るような取組をもっともっとしていただきたいんですけれども、今何をされているんでしょう、どういう状況なんでしょうか。官房長官。
#163
○国務大臣(枝野幸男君) 政府全体としては、一時的な貸付制度十万円、原則十万円、それから、ある条件が付けば二十万という無担保のもの、そして被災者の生活支援のものと様々幾つかのやり方があります。それぞれについて、平時における予定されている手続等を必ずしも、もちろん法律ですから守らなきゃいけないわけでありますが、それにとらわれることなくできるだけ柔軟に早期にそうしたお金が被災者の手元に行くようにということで、これは生活者支援本部を中心に、もし制度的な問題があればそのことについてもしっかりと対応できるようにということを含めて、各省集まって対応を進めてきていただいているところでございます。
 残念ながら、まだまだ現場の皆さんにそうした趣旨とかお金とかが届いていないという状況はございます。これは一つには、先ほどのお答えとも関連するんですが、基本的な制度は、国から県に、県から市町村に、市町村から住民の皆さんにということで制度が基本的には組み立てられているわけでありますが、かなりの地域のところでその市町村の機能が残念ながら災害そのもので失われている、それをバックアップする県の方もかなりの部分のところが被災をされているということで、県本来の機能と、それから役場機能が大きく喪失している市町村のバックアップと併せてなかなか十分に機能していないと。
 できるだけその部分のところを国から人を送ることを含めて、あるいは市長会等の御協力もいただいて他の被災地以外の自治体の職員の皆さんに応援に入っていただいて等のこともしておりますが、まだまだ十分でなく、特に現場の住民の皆さんに直接というところが行き渡っていないということはもう御指摘のとおりでございまして、制度を柔軟に運用することと含めて、その両面で更に努力をしてまいりたいと思っております。
#164
○谷合正明君 被災者の方にとってみると、その制度が国の制度であろうが県の制度であろうが市町村の制度であろうが、その自治事務がどうであるかという仕組みはどうでもいいわけですね。いち早くいただきたいという状況が生まれているわけでございます。
 例えば、被災者生活再建支援法の基礎支援金はいつ支給されるのか。あるいは原子力損害賠償法による仮払い的な補償金、これ今報道ありますけれども、これいつ出てくるのか、幾ら出てくるのか。あるいはこの義援金、これもまず一次配分という話もありますけれども、この義援金の一次配分、いつ手元に来るのか。災害弔慰金、様々ありますけれども、こうしたものをいつまでに幾ら支給できるのかということが現地では答えられないんですね。現地の避難所でコーディネーターやっているような自治体の職員の方も板挟みに遭っちゃっている。これでは本当余りにも酷です。いち早くこうしたことを明示的にスケジュールをお示しいただきたいんですけれども、どうなっていますか、今申し上げたその各種制度。
#165
○政府参考人(小田克起君) まず、被災者生活再建支援金について、私どもの方で所掌しておりますので御説明をいたします。
 この支援金につきましては、申請があれば速やかに支給できるように今事務処理方法の改善等に取り組んでおります。この支援金の支給のためには、その前提として、住家、家に関する被害認定というものが必要となってまいりますが、ここにつきましては手続の簡素化等を行っております。
 例えば、津波により流失した住宅につきましては、航空写真や衛星写真を活用して、それで全壊と判定できるというふうな方法を導入してございます。また、津波浸水区域の四隅に立地する住宅のサンプル調査によりまして、津波によりおおむね一階天井まで浸水したことが一見して明らかな区域につきましては、その区域内の住宅全てを全壊と判定できるといった方法も取ってございます。また、津波により地域全体が壊滅的被害を受けたような場合で長期避難世帯に該当する場合には、罹災証明、この支援金の支給に必要なんでございますけれども、この罹災証明書がなくとも支援金が支給できると、そういった簡便な方法を取って市町村の手続が早く進むようにという努力をしているところでございます。
#166
○谷合正明君 被災者生活再建支援法の基礎支援金は現実に今もう実行されているんですか。支給されている実績はあるんですか。
#167
○政府参考人(小田克起君) まだ支給された実績はございません。
#168
○谷合正明君 そこですね、じゃ、いつできるんですか。もう申請されている方がいらっしゃるとすれば、今月中に出るんですか。
#169
○政府参考人(小田克起君) 申請は来ております。できるだけ早く支給できるように、今のような手続等の簡素化あるいは事務処理体制の強化に取り組んでまいります。
#170
○谷合正明君 それは四月、ゴールデンウイーク前にできるんですか。
#171
○国務大臣(枝野幸男君) 少なくともゴールデンウイーク前には、早い段階で申請をされてきた方については、もちろん審査は一定程度はしなきゃいけませんので、全員というわけにはいかないかもしれませんが、とにかく問題なく支給できる方について、早い方についてはゴールデンウイーク前に支給させるように強く指示をいたします。
#172
○谷合正明君 もう一つ、被災者生活再建支援法の対象にならない、先ほども質問にありました、自然災害とは違った形で避難されている方に対して原子力損害賠償法による仮払い的な基礎支援金、これも同時期に、あるいはこの金額も基礎支援金に合わせて百万円ということなんでしょうか。これ同じ時期で金額も同額にやっていくということなんですか。
#173
○国務大臣(枝野幸男君) これは、先ほどもお答えいたしましたが、東京電力に仮払いをさせるというスキームでございますが、事実上、強く東京電力に対しては、同じレベルで、つまり避難をされている方、一家で百万円ということで仮払いをする方向で強く指示をしておりますし、なおかつそれについても、今の生活支援のスキームがゴールデンウイーク前にというのが目標でございますので、それは共有を従来からしておりますので、そうした目標でするようにということは東京電力に対して強く求めているところでございますし、またそれが実現できるよう、政府としてできる協力といいますか、政府としてできる部分のところについては最大限やってまいりたいと思っております。
#174
○谷合正明君 それでは、その三十キロ以内じゃなくて、三十キロ圏外で自主的に避難されているような方もその原子力損害賠償法による仮払補償金の対象にしていくわけですか。今回、計画的避難区域とかいろいろ、緊急時避難準備区域だとか新たに設けられたようでございますけれども、そうした二つの地域、あるいはそれ以外の地域もありますよね、いわき市でも今回除外されたような地域があります。このような対象の範囲については今議論中なんですか、検討中なんですか。
#175
○国務大臣(枝野幸男君) まず、三十キロ圏内については、全ての世帯を対象とするということで詰めております。それから、三十キロより外側については、今方針を示して今後指定をされることで調整をしております計画的避難区域の対象になる地域、ここは指定をされれば同時にその対象になるということで想定をしております。
#176
○谷合正明君 もう時間がありませんので最後に聞きますけれども、今回の計画的避難区域と緊急時避難準備区域の設定がありました。この区域で、例えば川俣町とか南相馬市ではこの一部の地域が該当するとか、今のは計画的避難区域です、田村市と南相馬市では緊急時避難準備区域がこれは一部が相当すると。これは数日のうちに明らかになるだろうというふうに官房長官が言われておりますけれども、この数日というのが、もう数日たっているかと思うんですが、これがどうなっているのか。また、地元の自治体からは、政府のしかるべき責任者の方が直接現地に行って説明しなければらちが明かないという要望があるわけですね。この点についてどういうふうに説明を今後されていくのか、併せて答弁していただけますか。
#177
○国務大臣(枝野幸男君) 特に新たに指定がされる地域につきましては、日曜日に福山官房副長官、それから松下経産副大臣始め、実際現地に赴きまして、関係する首長さんとまとまった時間、政府としての考え方やその理由、それから政府としてできる対応等について御説明をしてまいりました。さらにその後も、そうした意味では政務は、電話等によってでございますが、首長さんとこの間連絡も取らせていただいているところでございます。
 実務的に、例えば牛をどうするのかとか、そうしたことについては、現地で、事務レベルも含めてそれぞれの役所としっかりと連絡、連携を取って、地域の事情やそれぞれの御要望、安全の範囲の中でどこまでその御要望にこたえられるのかということを調整をしているところでございまして、その数日という範囲をそろそろ超えそうではないかという御指摘もあろうかと思いますが、もちろん、安全という見地を絶対に忘れてはいけないわけでありますが、そうした調整を十分に踏まえて、避難をしていただくにしても、生活に与える影響を少しでも小さくする、あるいは将来戻ってきていただいたときの地域の復興との関係、しっかりつながるようにしていく、こうしたことについては、しかるべきレベルの政務にとどまらず、政務と事務と両レベルでより一層の密接な連携をしていきたいと思っておりますし、またそれを受け止める側の体制もこの間日々強化をしながらやっているところでございまして、できるだけ早くそうした調整が済んで具体的なオペレーションに進んでまいりたいというふうに思っております。
#178
○谷合正明君 終わりますけれども、一段の丁寧さが求められると、これは玄葉国家戦略担当大臣がそういうふうに苦言を呈されているほどでございます。当初は、官房長官、もう少し整理された上で発表したかったというふうに述べられているんですけれども、結果的に、何か十一日に発表してからどんどん時間が過ぎてしまって、住民の不安だけが渦巻いているというような状況になりはしないかということを懸念しております。
 いずれにしても、そうしたことをしっかりと配慮していただきながら事を進めていただきたいと思います。
 質問を終わります。
#179
○糸数慶子君 無所属の糸数です。
 御質問に先立ちまして、実は昨日とその前の日、十三日、十二日と、岩手県それから宮城県仙台へ参りました。
 岩手県の花巻空港に着いて、そこから宮城県に高速で移動したわけですが、実際に町全体が津波で破壊をいたしました名取市の閖上地区を訪ねました。漁協、それから海浜地区一帯を見てまいりましたけれども、メロンやイチゴなどを含めて、農産物も併せてほとんどもう壊滅状態で、形が残っていない。本当にこの惨状に言葉がありませんでした。
 さらに、十三日には、船が陸に打ち上げられた塩釜港、そして町全体が十五メートルの津波に襲われて全て押し流された雄勝町、小学校や中学校の状況が、まさに建物の上に船が上がっていたり、それから学校の上に家屋の屋根が上がっていたり、言葉が本当にない状況の中の変わり方に大変心を痛めて帰ってまいりました。
 やはりこういう状況で、まだ行方不明者も、そして亡くなった方の数も分からないという状況でございます。是非ともこの国難をやっぱり国民が総力戦で乗り越えていかなければいけないという状況を感じてまいりましたが、その点におきましては、官房長官、本当に毎日御苦労さまだと心から敬意を表しまして、改めて質問に入りたいと思います。
 まず、国務大臣の増員についてでありますけれども、震災対応のための内閣の強化でありますが、内閣法におきましては、国務大臣の数は今十四人以内、特別に必要のある場合は三人増やして十七人以内とするということになっておりますが、震災に伴いまして復興担当大臣あるいは原発問題の担当大臣を置くことが検討され、そのために内閣の大臣の数を二十人以内とそれから三人増やすことが今取りざたされておりますけれども、既にそのための法案自体ができ上がっているというふうにも報じられております。
 十二日には、細野内閣総理大臣補佐官を福島原発問題の担当大臣とする菅総理の発言があったというふうにされておりますが、国務大臣の数は平成十三年の、まず省庁再編前は二十人以内とされておりましたが、今省庁再編で大臣ポストが減ったことにより三人が減ったというふうに承知しておりますが、今回国務大臣を増やすことをどのように検討しているのか、また、増やすとした場合、当分の間これは暫定的に増員するだけなのか、あるいは恒久的に増員を図る予定なのか、まず御見解をお伺いいたします。
#180
○国務大臣(枝野幸男君) この震災が発生をいたしまして、もう平時と比べれば行政として対応すべき仕事の量が桁違いに大きくなっているという状況でございます。
 こうしたことを踏まえて、この震災に対応するための臨時的な措置として国務大臣、そしてそれ以上にあえて申し上げれば、副大臣や政務官の数を一時的にでも増やさせていただけないかと。特に、副大臣等については恒久的なことでの御提案を国会にいたしておりましたが、それは別としても、一時的にだけでも増やさせていただけないかということを政府としては考えておりまして、これ各党の御理解をいただければ、法律の条文等を作ることについては非常に簡単な条文でできますので、それはいつでもできるんですけれども、まずは各党の御理解をいただけないといけないということで、御理解をいただけないだろうかということのお話をさせていただいているというところでございます。ただ、具体的にどのポストをどう増やしてどういう人を充てるかということについて、今具体的にそこまで決めているわけではないというふうに総理からも私も聞いております。
 ただ、少なくとも今、防災担当大臣が環境大臣と兼務をされておられるということについては非常に、なかなか厳しい状況にあるというのと、それからできるだけ、これ広範囲の被災地でございますので、現地対策本部といっても一か所では事実上済んでいないという状況がございまして、そうしたことを考えると、そうしたことを対応する専任的な副大臣等を増やさせていただければ有り難いというようなことについては、これも確定ではありませんが、話をしているところでございます。
#181
○糸数慶子君 内閣総理大臣のその周辺に人を集めたり、それから本部を設置することが確かに必要ですが、震災一か月後で、菅内閣の非常に今の人事といいましょうか、場当たり的ではないかということも言われておりますし、泥縄式ではないかということも指摘があります。
 日本の場合に、国務大臣以下の定数が法律できっちりと決まっているために、緊急的に、それこそ緊急時に新たに人を任命するという点では難しいのが現状だということは理解しておりますが、今回の震災の教訓としては、やはり国務大臣、副大臣クラスから現在被災地支援に派遣されている一般職の公務員に至るまで、緊急時にそれこそ増加可能な人数をあらかじめ定めておき、緊急事態が生じた場合にはこの法改正を一々せずに臨機に人を増やせるようにするのも一策ではないかというふうに思われますが、この緊急時における定員の弾力化をあらかじめ決めておくことについての官房長官の御意見をお伺いいたします。
#182
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、大臣、副大臣、政務官、そして総理補佐官という政務にとどまらず、実は事務の皆さんについても、俗に座布団とおっしゃるそうですけれども、それぞれの役所ごとに、特に官房等に割り当てられている枠が法律上決められているということで、なかなか現実の対応に苦慮をして、いろいろな工夫をしながら、まあ一部からは泥縄という御批判はありますが、政務について、今の制度の中でやれることをやってきているという状況でございます。
 したがいまして、今のような御提案を内閣という立場から大変有り難い御提起だというふうに思っておりますが、一方で、国務大臣等の数あるいは一般の公務員の数等が法律で厳しく決められているのは、国会による行政に対するコントロールという一環もございます。そうした意味では、もちろん緊急時においてそういったやり方というのは大変内閣の立場から有り難いところでございますが、一方で、国会における各党の御相談というものを踏まえていかなければいけないということも考えているところでございます。
#183
○糸数慶子君 今、国難と言われるような大変な災害の状況でございますので、先ほど提言したことも是非考えていただきたいなというふうに改めてお願いしたいと思います。
 次に、沖縄振興新法についてお伺いをしたいと思います。
 新たな沖縄振興計画でございますが、枝野官房長官は十二日、一昨日の記者会見で、沖縄振興特措法に代わる新法策定について作業を進めていると前向きな発言をされていらっしゃいますが、改めて質問をさせていただきます。
 本土との格差是正を目的に誕生した沖縄振興特別措置法の下に沖縄振興計画が立案されて、それが第四次にわたり、最終年度を迎えております。沖縄県は、新たな沖縄振興の必要性を踏まえて二十一世紀ビジョン、これを策定をいたしまして、その構想の下に沖縄振興を図るとして四つの柱を立てております。
 まず一つ目が沖縄振興特別措置法に代わる新たな法律の制定。二つ目に沖縄振興一括交付金の創設による、これは自由度の高い財源措置。それから三つ目に駐留軍用地跡地利用推進法、これ仮称でございますけど、この制定。四つ目が過重な基地負担軽減に関する抜本的な取組でございます。
 そこで、沖縄北方担当大臣を兼務されていらっしゃいますので、枝野長官に改めてお伺いしたいと思うんですが、この沖縄県の二十一世紀ビジョンに対する見解をお伺いしたいと思います。
#184
○国務大臣(枝野幸男君) 沖縄の皆さんには歴史的にも様々な御負担をお掛けをしてきているということの中で、この間、沖縄の振興について法律をしっかりと制定して進めてきているところでございます。まだまだ国民所得の向上や雇用問題の改善という課題があって、その課題を解決していかなきゃならない。一方で、沖縄は今、逆に高齢化が進む中で若年者の割合が最も高い地域であり、また成長著しいアジアに隣接するという優位性や潜在力も同時に持っているところでございます。
 したがいまして、課題を克服し、この優位性や潜在力をしっかりと生かしていく、そのことに向けてしっかりと国として沖縄県と連携して新しい法律を作っていかなければならない。それに当たっては、沖縄県から出していただきました二十一世紀ビジョンについては、私も含めて政府としてもしっかりと受け止めさせていただいておりまして、これを踏まえてどういった形の法整備をしていく必要があるのか等については、今の時点では今は事務レベルでございます。
 私自身も、率直に申し上げて、この一か月は沖縄担当大臣の仕事というよりは官房長官の仕事に専念せざるを得ない状況でございましたが、いずれ遠からず政務レベルでしっかりと沖縄県とも御相談をし、いい形の案を作っていきたいというふうに思って決意をしているところでございます。
#185
○糸数慶子君 一次から四次にわたる振興計画、それを常に県民は注視して、私どもも県民所得とそれから雇用の問題をかなり注視してまいりました。今、全国一低い、二百万円前後の県民所得です。そして全国一高い、これは七%強の失業率です。この両方は一向に今改善されておりません。
 沖縄振興策は県民生活の向上につながっていないのではないかというのが実は現状でありまして、この件に関してはかなり危惧の念を抱いているわけですが、この県民所得とそれから雇用の問題を振興策においてどのようにとらえて、どう取り組んでいくべきなのかというお考えをお示しいただきたいと思います。
#186
○政府参考人(清水治君) お答え申し上げます。
 沖縄県におきます経済・雇用状況を見ますと、本土復帰以降、県内総生産につきましては全国平均を上回る伸びを示しているところでございますが、他方で、御指摘のように、一人当たり県民所得を始め完全失業率や有効求人倍率等、依然として全国最悪の水準でございます。
 こうした事情を踏まえまして、現行の沖縄振興計画におきましても雇用対策を重要課題として位置付けておりまして、内閣府におきましては、これまでもミスマッチ対策、若年者の就業意識の涵養、あるいは職場環境改善などの取組に力を入れてきているところでございます。
 引き続き、沖縄の自立的発展のために、地域特性を生かした産業の振興とともに有効な雇用対策を展開して、豊かな地域社会の形成に努めてまいりたいと考えております。
#187
○糸数慶子君 新たな沖縄振興に向けて沖縄県と政府との協議、どの程度進んでいるのでしょうか。よろしければ今後のスケジュールなどについてお伺いいたします。
#188
○政府参考人(清水治君) 先ほど枝野長官からお答え申し上げましたが、あと一年余りで沖縄振興特別措置法が期限を迎えます。その後の次期法制を含めた沖縄振興の在り方につきましては、これまで沖縄県の方から沖縄政策協議会あるいは沖縄振興審議会で様々な御提言をいただいているところでございまして、これらの提言につきましては、沖縄政策協議会におきましても政府全体としてしっかりと受け止める、次期法制を含めた新たな沖縄振興の在り方について検討をして、本年夏ごろまでに一定の取りまとめを行うということとされてございます。
 これを受けまして、個別具体につきましては実務者レベル、事務レベルで論点整理をせよということで、関係各省とも調整しながら、県と相談しながら現在進めているところでございます。
#189
○糸数慶子君 夏ごろまでにはきちんと策定をしていくということでございますが、新たな沖縄振興策でやっぱり重要なのは、沖縄県とそれから国の官僚同士が協議して上から下ろすということではなくて、やはり県民生活の目線で下から積み上げていくというのがこれから大事だというふうに考えております。そういう意味で、壮大なビジョンを描こうと、県民の生活がやはり良くなり、雇用が生み出さなければ沖縄振興とは言えないというふうに思います。
 これまで具体的な策定作業に当たって、一次から四次にわたって沖縄振興策、実際にあったわけですが、沖縄振興の総括を、やはり一次から四次までの総括を行っていくべきだというふうに思います。なぜ県民所得は向上しなかったのか、そしてなぜ雇用が改善されなかったのか、さらに沖縄の自立経済にとって何が障害になっているのか、それを検証すべきだというふうに思います。その上で、県民の生活の向上、雇用の創出、自立経済にとってどのような事業がより効果的か、あるいはその費用対効果の面で検討していただいて実施すべきだというふうに思っております。
 私なりに具体的な振興策として描いていることは、特に沖縄におきましては、待機児童の解消、それから保育園の拡充を図る上で子供支援策を沖縄振興計画に是非組み込んでいただきたいということ、それから、観光産業の振興を第一次産業、第二次産業との結び付け、そしてそれを結果的に物づくりとして更に推進をして雇用を増やしていくことだというふうに考えております。
 要するに、全てにおいてやはり沖縄の地域特性、文化等の独自性をどう沖縄振興に盛り込んでいくかということが大事だというふうに考えますが、沖縄担当大臣を兼務されている官房長官の沖縄振興策への改めて提言等がありましたらお伺いしたいと思います。
#190
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、この振興策は、上からやるのではなくて、まさに生活から、県民の皆さんからの積み重ねで進めていかなければならないというふうに私も思っております。また同時に、これまでの検証というのをしっかりと進めていくことが重要だと思っております。
 その上で、委員御指摘のとおり、沖縄の特性を十分に生かすということが重要だというふうに思っておりますし、その中には、先ほど申しましたが、私は、一つには、やはり沖縄県だけが少子高齢化にならないで済むかもしれない、つまり非常に若年人口の多い中で。したがって、沖縄県だけでもいわゆる少子高齢社会にせずに、人口の構造の非常にバランスの取れたなおかつ長寿社会ということをつくっていく、そのことが逆に将来の日本全体の目標やモデルになっていくかもしれない。そのことは地域の活性化にとっても大変重要なことだというふうに思っています。
 それからもう一つ、沖縄が大変自然も歴史も文化も、様々な意味で優れた特性を持っているということは、ある意味では共有されていることだというふうに思っておりますが、特に私、大臣にならせていただきまして沖縄を訪問しまして、沖縄の那覇空港の貨物のターミナルがアジアとの日本の窓口として大変に効果を上げているということについて説明を受けてまいりました。まだまだそれが沖縄の例えば物づくり等と直接結び付いておりませんが、やはりこれからのアジアの成長が見込まれていくことの中で、沖縄を、沖縄にとってだけではなくて、日本にとってもアジアの窓口としての人も物も交流の大きな拠点としていく、そのことによって沖縄の様々な持っている特性が生かされて、それが地域の振興であったりあるいは雇用につながっていくんではないかというふうに思っておりまして、そうした視点も含めて、県の皆さんと十分な御相談をしながら進めてまいりたいというふうに決意をしております。
#191
○糸数慶子君 ありがとうございます。
 今の大変力強いお答えをいただいたわけなんですけれども、ただ、そういう沖縄にとってやはりその発展の阻害になっているのが実は基地問題でありまして、普天間飛行場に関しましても、実は一九九六年四月十二日の返還が合意されてから十五年がたっておりますけれども、現在実現をしていないというのが現時点のこの普天間の現実でございます。
 十五年を経過した普天間飛行場の現状をどう認識されて、返還に至らなかった理由はどこに問題があったのか、見解をお伺いいたします。
#192
○国務大臣(枝野幸男君) 十五年にわたって県民の皆さん、特に近隣の皆さんには御期待をさせながら、実際には移転がなされていないということでございますので、大変な御迷惑をお掛けをしているというふうに思っております。何とかそれを一刻も早く実現をする、そして沖縄の基地による危険を低減し、除去していくということに向けて改めて更に努力をしてまいらなければいけないというふうに思っております。
 十五年掛かって進んでいないことの理由、原因については、十五年という長きにもわたっておりますので、一言で申し上げることはなかなか難しい点もあろうかというふうに思いますが、一つには、移転を進めるためには日米間の信頼関係、そして沖縄の県民の皆さんとの信頼関係、それについてしっかりと、特に沖縄の皆さんとの信頼関係というものを構築をし直さなければこの問題は前に進んでいかないというふうに思っておりますので、沖縄担当大臣としては、特に沖縄との信頼関係の回復に向けて更に努力をしてまいりたいというふうに思っております。
#193
○糸数慶子君 もう時間もありませんので、一言だけ申し上げたいと思います。
 県民は、この普天間の基地に関しましては県内移設は反対であり、やはり何といっても地域住民の危険性の除去だということ、このことは私たちのこういう普天間基地に対する思いであり、その原点に立ち返って基地問題を是非解決をしていただくことを強く要望いたしまして、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#194
○委員長(松井孝治君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#195
○委員長(松井孝治君) 次に、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。蓮舫内閣府特命担当大臣。
#196
○国務大臣(蓮舫君) 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 国、地方共に財政状況が極めて厳しい中、今後必要となる社会資本の整備や更新において、民間の資金や創意工夫を最大限活用することが求められております。また、民間の事業機会を創出することにより、経済を活性化し、我が国の経済成長を最大限実現する必要があります。
 この法律案は、このような状況に鑑み、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用した公共施設等の整備等の一層の促進を図るため、公共施設等の対象の拡大、民間事業者による提案制度の創設、公共施設等運営権に係る制度の創設、民間資金等活用事業推進会議の設置等の措置を講ずるものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、公共施設等に、賃貸住宅並びに船舶、航空機等の輸送施設及び人工衛星を追加することとしております。
 第二に、民間事業者が、公共施設等の管理者等に対して、実施方針を策定することを提案できる制度を創設することとしております。
 第三に、公共施設等運営権に係る制度を創設し、民間事業者が、公共施設等の利用料金を自らの収入として収受することを含む、公共施設等の運営等を行うことができることとするとともに、公共施設等運営権を抵当権の目的とすることができることとしております。
 第四に、内閣府に、特別の機関として、内閣総理大臣を会長とする民間資金等活用事業推進会議を設置し、関係行政機関相互の調整等の事務をつかさどることとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
#197
○委員長(松井孝治君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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