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2011/07/14 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 内閣委員会 第12号
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2011/07/14 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 内閣委員会 第12号

#1
第177回国会 内閣委員会 第12号
平成二十三年七月十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月十二日
    辞任         補欠選任   
     斎藤 嘉隆君     平野 達男君
 七月十三日
    辞任         補欠選任   
     平野 達男君     田城  郁君
     吉川 沙織君     岡崎トミ子君
     蓮   舫君     金子 洋一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松井 孝治君
    理 事
                相原久美子君
                大久保潔重君
                宮沢 洋一君
    委 員
                植松恵美子君
                江崎  孝君
                岡崎トミ子君
                金子 洋一君
                芝  博一君
                田城  郁君
                牧山ひろえ君
                岩城 光英君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                松村 龍二君
                谷合 正明君
                小野 次郎君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        細野 豪志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        村木 厚子君
       食品安全委員会
       事務局長     栗本まさ子君
       内閣府経済社会
       総合研究所総括
       政策研究官    市川 正樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (原発事故の収束及び再発防止、節電啓発等及
 び食品安全の諸施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(松井孝治君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、斎藤嘉隆君、吉川沙織君及び蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として岡崎トミ子君、田城郁君及び金子洋一君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(松井孝治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府政策統括官村木厚子君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(松井孝治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(松井孝治君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のうち、原発事故の収束及び再発防止、節電啓発等及び食品安全の諸施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○植松恵美子君 民主党の植松恵美子でございます。
 細野大臣、まずは御就任おめでとうございます。
 今日はストレステストについて伺っていきたいと思いますが、まず、ストレステストを行う目的について、これ一体目的は何なんだろうかということが一つ。そしてまた、このテストの実施の評価の内容は原子力発電所の稼働再開の条件となるものかどうかということを確認させていただきたいと思います。
#7
○国務大臣(細野豪志君) おはようございます。
 松井委員長、理事の皆さん、委員の皆さん、どうぞ本日もよろしくお願いいたします。
 植松委員の方からストレステストについて御質問をいただきました。若干、経緯から御説明をさせていただきたいと思います。
 原発の再稼働というものについては保安院が責任を持ってやるという仕組みに元々はなっておりまして、今般も、事故を踏まえまして、緊急安全対策などを講じて安全性のチェックを行ってまいりました。しかし、その一方で、この事故を受けまして、国民、さらにはその所在地の県民の皆さんの様々な不安の声というのもございまして、それだけでは十分な理解が得られないだろうというふうに判断をしたところでございます。
 そうした状況を受けまして、政府といたしましては、原子力発電所の更なる安全性の向上と、安全性について国民、住民の方々の安心、信頼を確保するために、欧州諸国で導入をされてまいりましたいわゆるストレステストを参考といたしまして、新たな手続、ルールに基づく安全評価を実施をすることとしたと、これが経緯、目的ということでございます。
 今後のプロセスでございますけれども、具体的に申し上げますと、七月の六日に原子力安全委員会の方から要求というのが出ておりまして、原子力安全・保安院に対して様々な取組についての文書が出ております。それに基づきまして、現在、原子力安全・保安院の方でストレステストの評価項目さらには評価実施計画について作成がされております。これがいわゆるストレステストにおけるテスト項目、テスト問題と言えるものだと思います。
 まずは、そのテスト問題について、それでどうなのかということについて原子力安全委員会が確認をいたします。そして、その確認が終わった後、今度はそのテストに対する事業者が答案、回答を持ってまいります。つまり、それぞれのテストについてどういう対応をしているのか、さらにはどういう裕度があるのか、余裕度があるのかということについての回答を作成をいたしますので、それについて原子力安全・保安院が確認をし、その安全・保安院が行った確認を、これが妥当なものかということについて原子力安全委員会が確認をする、妥当性について確認をするという、そういうプロセスを取ることになっております。
 最終的にその一次評価というものを運転再開の可否の条件とするかという、そういう御質問でございますけれども、こうした経緯、国民の声というのを踏まえると、これは稼働のやはり条件となるものと承知をしております。
 そして、その再稼働の最終的な判断というのは、一義的に判断権者である海江田経産大臣の判断をまずはしっかりと私としては聞かせていただいて、その上で、この経緯にかかわりました菅総理、枝野官房長官、そして私との協議の中で最終的に判断をするということになろうかと思います。
#8
○植松恵美子君 七月七日の参議院予算委員会においても菅総理も同じような御答弁をいただいております。つまり、今までのように、従来の法律どおり、保安院とそして経産大臣とのチェックだけでは国民の理解は得られないだろうと。その上に新しい、EU諸国で行われているストレステストの日本版を導入していこうというものでございましたけれども、国民の原発再開への理解を得るためのストレステストを行うということは、よほどこのストレステストの評価については客観性や透明性があるものでなければならないし、国際的にも国内的にも評価されるものでなければならないと思っております。
 まだ項目等は、まだ詳細というのははっきりしていないということでございますけれども、今回提案されている日本版ストレステストを実施することによって、国民に安心をしていただき、理解をしていただけるものだと細野大臣はお考えでしょうか。
#9
○国務大臣(細野豪志君) 国民の原発に対する不安、さらには一連の経緯の中での、過去のことも含めて、行政組織に対する不信感というのは非常に根強いものだというふうに思っておりまして、それが簡単に払拭できるというふうには私考えておりません。だからこそ、私は再発防止担当という、そこもやることになっておりまして、できるだけ早い段階で保安院を独立をさせて、新しい組織についての青写真をかいていくこと、これが大事だと思っております。
 さらには、現在、原子力安全委員会で安全審査指針というのが策定作業が進んでおるわけでありますけれども、根本的な安全確認の指針ということになりますので、それができるだけしっかりとしたものが出てくるということも、これも併せて大切だろうと思っております。
 そうした根本的な国民の信頼を取り戻す努力は当然時間を掛けてやっていかなければならないわけでありますけれども、現実的に今の原子力発電所をどうするのかという問題については、やはりこれは分けて当面の対応として考えていかなければならない、そこは経済や社会の全体のことを考える責任が政府にあるというふうに思っております。
 そこで出てまいりましたのがいわゆるストレステストでございまして、今、植松委員も指摘をされたとおり、そのストレステストという実質的に新しいそういう考え方が今回導入をされるわけですから、その策定のプロセスにおいて、さらにはその後の再稼働に向けてのプロセスについて、しっかりと透明性を確保して国民の皆さんに御説明をしていくこと、特に地元の皆さんに一次評価というのはこういうものでしたということをできる限り丁寧に説明していくことが重要ではないかというふうに考えております。
#10
○植松恵美子君 七月十二日の衆議院の復興特において菅総理の御答弁は、経済産業省原子力安全・保安院がチェックしてその上司である経産大臣が判断をするという最終判断では国民的理解が得られないと。その上で、私と、菅総理ですね、菅総理と枝野官房長官、海江田経産大臣、そして細野原発担当大臣、四人が判断をすると。この四人がすることによって理解をしていただけるかどうかは別としまして、そういうふうに御本人はおっしゃっております。
 そこで伺います。原発事故の収束及び再発防止担当の大臣として、細野大臣はどのようなことを基準にして原発運転再開の判断を下すことになるんでしょうか。
#11
○国務大臣(細野豪志君) この判断というのは、海江田大臣がまず一義的な判断権者でありますので、私は、これまで本当に御苦労されながら悩みながら様々な難しい判断をしてこられた海江田大臣のお話をしっかりとまず聞きたいと思っております。その上で、最終的にはこの四人で協議をして判断するということになりますので、私としてももちろんそこは当事者として判断をしていかなければならないと、そう思っているところでございます。
 そこで、判断の基準なんですけれども、このストレステストというものは、テストに対してよりシビアな状況を想定をするわけですね。不利な条件を課してそれに対してどれぐらいの余裕があるのかという、これは定量的な数字が出てまいります。今回、私、福島のこの事故をずっと見てまいりまして、様々な想定について不十分なところがあったということをこれはもう本当に痛感をしておりまして、そうした、私は原発のこういう安全基準の専門家ではもちろんありませんけれども、非常に今回の事故でいかにこの想定の甘さがあったか、それに対する準備が不十分であったかというのを見てまいりましたので、それぞれの項目について全て具体的に確認をした上で、どういう余裕度があるのかということについてはチェックをしてみたいというふうに思っておりまして、そこは私自身でこれで大丈夫という、そういう評価ができるかどうかというのを見極めたいと思っております。
 その上で、この余裕度をどう評価をするのかというのは、まさに最終的には、総理がおっしゃっているとおり、四人の大臣としての非常に重い判断になってまいりますので、他の方々とも相談をしながら最終的には決断をしていきたいと、そのように思っております。
#12
○植松恵美子君 四人に増えたからといって基準が四つあるわけでもなければ、それぞれの立場から厳しい基準を持って意見を述べていくのではなくて、基準が曖昧なまま四人で頭を突き合わせて相談したって、これは全く進歩にならないと言われてもしようがないし、国民的理解は得られないと思っておりますので、もう少しそれぞれの立場を明らかにして、その基準を明確にして、そしてそれぞれがきちっとした立場で意見を申していく、そういった状況をつくらなければ、単なる責任を分散されるだけであって、一人で取らなきゃいけない責任を四人で分担しているようなそんな状況になり得ないのかなと私は非常に懸念しております。
 私は、このストレステストを行うことを否定するものではございません。原発の安全性を高めていく上でも大変有効であると思っておりますし、国民の安全を担保していく上で効果があると思っております。ただ、ストレステストの性質上、まず基準値を決めて、この数値を超えたら安全で、これに達しなかったら危険であるということを示す類いのテストではないと思っております。様々な大きな負荷を掛けた状況の中で、原発のどこの部分は強くて耐えられるけれどもこの部分は弱いなどといったことを示されるものであると伺っております。現段階ではストレステストは法的根拠もございませんし、行政指導で実施をするものであります。また、具体的なチェック項目も先ほどおっしゃったように中身が決まっていない状況であることは承知しています。
 その上での質問になりますけれども、ストレステストの結果、この安全裕度によっては原発の再稼働をできない場合という厳しい判断を細野大臣自ら迫られることもあり得ると考えてよろしいでしょうか。
#13
○国務大臣(細野豪志君) まだストレステストについて具体的な安全委員会と安全・保安院との間で議論が始まったところでございますので、余り私が、特に安全委員会の担当大臣ということもありますので、安全委員会というのは、担当大臣は私なんですが、専門家の議論ということで独立性が確保されているというのが大前提になりますので、余り予断を持って発言しない方がいいだろうというふうに思います。
 ただ、現実の判断として、安全性はもちろん大前提ですので、そこはしっかり見ます。そして、それと同時に、その安全性を前提として、やはり日本の経済をどう動かしていくのか、国民生活をどう守っていくかという視点は、これは重要な判断にかかわる私にとっては極めて重要な要素だと思っております。したがって、私は安全性を確保した上でそこにしっかりとチェックが入るという形での再稼働は認めるべきであると、そういう考えを持っておりますので、今、植松委員がおっしゃったような五十四基全てがいずれかの段階で止まるというようなことは想定をしておりません。
#14
○植松恵美子君 私は、それは想定していないということはおかしいと実は思っております。というのは、ストレステストを行うことが国民に対してのパフォーマンスであってはならないし、あるいは原発の再稼働をさせるためのアリバイづくりとなってはいけません。特に、細野大臣は、原発を収束し、そして事故再発を防止させるという担当としては、最悪の事態をも想定するのが大臣として必要なことであると思っています。ということは、ストレステストの結果、稼働ができない場合もあるというのを想定するのが私は大臣としての、普通にそれを想定してもいいんじゃないかと思っているわけなんですね。
 つまり、裕度が全然ないじゃないかと、福島原発よりも全く危ないような状況に置かれている原発かもしれないという、予断を持たないということはそういうことだと思っておりますけれども、そういった意味においては、二〇一二年六月には五十四基の原発全てが停止するという可能性がないとは言えないと思っております。
 先ほど原発全て停止はしないとおっしゃっておりましたけれども、その場合は電力供給を節電だけでやりくりできるとお考えなのか、そういうことは想定していないのでそういうことはあり得ないとおっしゃるのか、もう一度、済みません、確認のためにお答えいただきたいと思います。
#15
○国務大臣(細野豪志君) 私、節電の啓発というのを担当しておりますので、ある意味、需給についてもしっかり情報を得た上で様々な状況というのは見極めていかなければならないというふうに思っております。
 また、その一方で、今我々の目の前にある課題というのは、今年の夏をどうしっかりと乗り切っていくか。これは、供給面では、発電所の復旧であるとか、さらには自家発電のフル活用であるとか、今経済産業省の方で精査をしておりますが、そういう供給面での対応。さらには、需要面での対応、節電を国民の皆さんにお願いをしておるわけでありますから、それがしっかりなされるようにサポートをしていくことも一方で大変重要であるというふうに思っておりまして、まずは今年の夏をしっかりと日本の経済、国民生活を守るという観点から乗り切るというのを一義的な大きな仕事というふうに認識しております。
 御質問は来年の夏ということでございますけれども、再稼働どうなるのかということは非常に重要な要素であるというふうに思っております。それに向けてまさに今プロセスに入っておるわけでありますから、そこは、植松委員、全部止まる可能性について想定すべきでないかというふうにおっしゃいましたけれども、もちろん安全性は確保しますよ、安全性は確保しますけれども、やはり社会全体をどう動かしていくのかということも併せて考えていかなければならないというふうに思っておりまして、今の時点で全ての原発が動かないということを想定をする必要はないのではないかと。
 それと、別途、今申し上げたような需要面、供給面での対応というのは今年の夏まずやりますが、冬もかなり電力が上がりますので、そこもやっていくと、来年に向けてもフルにやっていくということでございますので、そこは五十四基全部止まるということを想定するか想定しないかという問題とは離れて、需要面、供給面での対応をしていくということになろうかと思います。
#16
○植松恵美子君 現実的なところではそれが正しいと思っております。ただ、ストレステストを行うということが条件である、再稼働の条件であるということであれば、そういった厳しい判断もそれぞれに課していく可能性もあるという中で、私は、細野大臣に申し上げるよりは、どちらかというと菅総理に申し上げたいと思っております。
 と申しますのは、昨日、菅総理は、原発に依存しない社会を目指すとおっしゃいました。私は、これは別に今のような状況だと国民の支持というのは非常に得られる内容だとは思っております。しかしながら、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもやっていける社会を実現すると、今後の日本のエネルギー政策についての記者会見を行ったわけでございます。中長期的にこの国の目指すエネルギー政策の方針についてざくっと示されたのだとは思いますけれども、原発による発電をどのくらいの期間を掛けて減らしていき、今後エネルギー需要の何割を原発で補うのかといったことは、明確な数字の提示は全くありませんでした。
 このような状況の中で、細野大臣は、節電担当と原発のいろいろな担当大臣を兼務されております。その細野大臣の立場としては、節電や原発の再稼働について今後国民にどう呼びかけていくつもりなんですか。企業などには、取りあえず今年は夏は一五%節電してくださいと呼びかけていますけれども、今年の冬や来年以降は混乱している状況です。これは電力会社もそうですし、そこの地域の企業の人たちも混乱をしているわけですね。明確な数字も何も提示されていないわけですから。そんな中、いわゆる間で挟まれている立場の細野大臣は、今後節電についてどう呼びかけていくつもりですか。
#17
○国務大臣(細野豪志君) 間に挟まれているという意識はございませんで、私は原子力安全委員会も担当しておりますし、原子力委員会の方も担当して、事故の収束ということでございますので、そこは私に与えられた役割をしっかり果たしていきたいという、そういう思いでございます。
 まず、節電なんですけれども、非常に日本の国民というのは、真面目に本当に周りと連携をしながら共同体の中でもいろんな努力をしていただけるという、そういう国民性を有しておりまして、節電についても、この間大変御尽力をいただいている皆さんには感謝を申し上げたいという気持ちでいっぱいでございます。
 そこは、供給力がどれぐらいあるのかと、本当のところの供給力ですね、これ経済産業省で今見ておりますけれども、これはもう事実をしっかりと明らかにした上で、こういう状態なのでどうしてもここまでは節電していただかなければならないという、そういう誠実な説明をやはりしていくことが第一だろうと思います。
 もちろん、例えば生活の仕方であるとかいろんな働き方であるとか、そういう提案は個別にあり得ると思うんですが、そこは民間がそれぞれの最終的にはアイデアに基づいて判断すべきものでありますので、そこは強制することはなかなかできません。
 一方で、そういう実情をしっかり伝えて国民全体で努力をいただくというのは、これは担当大臣としてしっかりやりたいというふうに思っておりまして、今いろいろな情報を集めて、どういう情報発信ができるのかということについて準備をしておりますが、節電ということに関して言うならば、そこの情報開示の部分を最も、そこに力を入れてやっていきたいと思っております。
#18
○植松恵美子君 結局、見通しが立たないんですよ、家庭でも企業でも電力会社も。いわゆる何年後にどのような姿が見えるかということによって、例えば自分の家にもうじゃ太陽パネルを買うのか、それとも今年は扇風機だけでしのぐのか、そういうことをいろいろ予定が全然立たない状況の中、もちろんこれは私がそういうことを言う立場じゃないのかもしれません、一緒に協力をしてそういったことを考えて皆さんに広めていかなければならないんですけれども、私自身にも実は見えておりません。
 その中で、ストレステストをいきなり実施するだとか、あるいは原発をだんだんと減していく方向でという菅総理の発言の下で、国民がいわゆる混乱をしていると私は思っております。例えば、各電力会社もこれを聞いて、どういった機関でテストをしてどんな項目をテストするのか明確にならないままテストは実施するということが決定した。あるいはその企業の、内部の企業たちも今後安定した電力供給を受けれるかどうかということも不安に思っています。
 こういった見通し、細野大臣の分かる範囲で結構でございますけれども、この詳細がいつ決定するんだろうと思われておりますか。最後にその質問をさせていただきたいと思います。
#19
○国務大臣(細野豪志君) まず、ストレステストにつきましては、今まさに保安院と安全委員会の方での様々な議論が始まったところでございますけれども、ある程度のそこでの議論が集約をされた段階で、どういうプロセスでそれぞれの発電所について、一次テストと二次テストと二つ種類があるわけでありますから、それぞれをどういうふうに適用していくのかという、その見通しはやはり示さなければならないだろうと思います。そうでないと、それこそ、家計の皆さんも大変ですけれども、企業の皆さんにとって、長期的な例えば設備投資であるとか雇用であるとか経営の計画であるとか、そういったことをつくることにいろんな意味での支障になる可能性がありますので、そこは極めて大事であるというふうに思っております。
 再稼働を含めて、その辺りについては、例えばストレステストについて大まかな方針は私はそれほど時間を掛けずに示せるのではないかと思っておるんですが、多分、御指摘はその原発の部分だけではなくてエネルギー全般についてどうなのかという、そういう御議論だと思うんですね。そこは、このまさに短期的な、今年の夏にかけて議論が終わるというようなことにはなかなかならないと思いますので、政府全体としてエネルギーの基本計画をどう練っていくのか、そこはまた別の次元でしっかり議論をしていかなければならないだろうと思います。
 そちらも、もちろんいつまでも先に延ばすわけにいきませんので、海江田大臣ができるだけそれを早期にということをおっしゃっていますので、私としてもそこは必要があれば一緒にしっかり議論をして、できるだけ早い段階で国民の皆さん、さらには企業の皆さんにも安心をしていただけるような方向性を出したいというふうに思っております。
#20
○植松恵美子君 是非ともこの中長期のスケジュールを早く早期に出していただきたいと思います。そうでなければ、東北で震災を受けた方たち、被害を受けた方たちはもちろんですが、それ以外の地域も一緒に今、日本の中で経済的に沈んでいっている状況をみすみす私たちもほっておくことはできませんので、是非とも担当大臣としてお力を注いでいただきたいと思います。
 今日はどうもありがとうございました。
#21
○宮沢洋一君 自民党の宮沢洋一でございます。
 今日は細野大臣にじっくり議論をさせていただきたいと思います。
 たしか細野大臣と私は、衆議院一緒の当選、二〇〇〇年の当選で、外務委員会だったと思いますが一緒に委員をしておりましたときに、時の田中眞紀子外務大臣がいろいろ問題を起こしておりまして、野党の立場から大変厳しい質問をされている。しかし、お人柄がいいものですからなかなか追及し切れないというシーンを見ておりまして、大変人柄のすばらしい方だなというふうに思っておりますが、したがって、普通であれば頑張ってくださいと申し上げたい、お世辞でも言いたいところですが、どうもそういう状況でもないような気がいたします。
 先日、蓮舫議員、今日は来られていませんけれども、蓮舫委員と立ち話をしておりましたら、ちょっとかわいそうだな、細野さんの代わりに首切られちゃってと、こう思っていたんですが、妙に明るくて、ああそうか、沈む船から逃げ出す人は明るいんだなと思う一方で、沈む船に乗り込まれた、本当によく受けられたなというのが正直、新聞報道等で見ていた感想でありますが、ただ一方で、御経歴、ここ一年、二年の御経歴を拝見していますと、民主党政権になって副幹事長をやられ、またその後、幹事長代理、また菅総理の補佐官等々、考えてみると、今のこの政治の混乱、政権の混乱に相当責任を持たれている方でありますから、沈む船に乗られるのもしようがなかったのかな、しかし、できれば早くきれいに沈めていただきたいなという思いがしております。もうこれは質問いたしませんけれども、そういう思いだけ申し上げさせていただきます。
 まず、一つ私自身疑問を持ったことは、補佐官のときに東電に行かれて大変御苦労をされたと思います。しかし、あれ自体どういう法的根拠があったのか。私自身は、公権力の行使というのは大変つつましく慎重にすべきだと思っております。そういう立場からいって、どういう法的根拠で行かれたのか。若しくは、法的根拠がなければ東電が来てくださいと言ったこと以外ないと思うんですけれども、どういう法的根拠で行かれたんでしょうか。
#22
○国務大臣(細野豪志君) 宮沢委員からこうして御質問いただけるのは大変光栄でございます。冒頭いろいろ過去の経緯も言っていただきましたけれども、本当に光栄でございます。よろしくお願いいたします。
 どういう経緯で行ったのかということなんですけれども、まず実態的な話を申し上げますと、三月十一日にああいう大きな地震、津波、そして原発事故が勃発をいたしまして、発生をいたしまして、そのときに総理から、補佐官としてこの事故の収束の担当をするようにという、そういう指示をいただきました。しかし、三月の十一日から十二日、十二日に一号機で水素爆発があって、更にこれはもう深刻な事態だということになったわけでありますけれども、その十一日から十五日まで官邸に私、危機管理センター若しくは総理室の横の部屋にずっとおったわけであります。もう本当に二十四時間でやっておりました。
 そういった中で、なかなか東京電力の発電所の状況が的確につかめない、情報が入ってこないという、ずっとそういう状況に置かれてまいりました。そこで、一番情報が入るところはどこなのか、情報が入らないと的確な判断はできませんので、そういったことを考えた一つの帰結として菅総理自身が、やはり東京電力の本店に一番情報があると。そこはモニターがありますから、福島の方からも情報が入ってきますし、県庁に移転をしましたオフサイトセンターともいろいろやり取りができる、やはりそこで迅速に判断をしなければならないだろうということで、十五日のもう本当に早朝でしたけれども東京電力に行って、そこから統合対策本部が立ち上がったという経緯でございます。
 多分、御質問は、そういう実態論ではなくて法律的にどうなのかということを質問されているというふうに思うんですが、私は総理からこういう指示を受けております。原災法の法律というのは、事業者に対して、緊急事態宣言をなされた場合には総理からの指示権というのがございます。この指示権というのは、もう平時ではありませんので、緊急事態ですので、かなり強い権限ということになってまいります。私は補佐官でございますから、総理に対して様々なアドバイスをするという立場で、権限を持っているわけではありません。ただ、総理から、この指示権を持っている総理としての判断で必要な情報を持ってこいということを言われておりましたので、この指示権を半ば預かる形で私は東京電力に行っているという、そういう意識でおりましたし、総理との間にもそういう共通認識がございました。
 したがって、重要な判断の場合には、私自身には判断をする権限はございませんので、日に何回も官邸に通っておりました。そういう問題があったときに総理がどう判断するのかというのを確認をした上で、その総理の判断を持ってもう一度東京電力に行って総理はこういう考え方を持っているということを伝えると、そういう役割をやっておりました。
 一部に、いろいろ総理がそれこそ専門家や技術者の判断を途中で変えたんではないかというような報道もありましたけれども、私が知る限り、その行き来をする中で言うならば、基本的には技術者の判断、現場の判断、それを迅速に動かすという観点から総理は判断をしていて、明示的に指示権は発動しませんでしたけれども、多くの場合はしませんでしたけれども、そこはそういう現場の声を大事にしながら、総理として持っている指示権というものを発動しないながらも、実際に一体として政府とそして東京電力を動かすという形の判断をしておられたというふうに承知しております。
#23
○宮沢洋一君 法律的にその指示権というものがあるわけですけれども、法治国家というのはそこまで単純じゃなくて、権限があったら何でもできるということではありません。権限についてそれなりの行使、公的権力を行使することについても、例えば税務調査なんかが一番、査察なんというのが分かりやすいわけですけれども、権限の行使について、要するにある意味では東電の館内、私有財産ですよね、私企業ですね、そこにどうやって入っていけるか云々ということについて、当然この指示権には書いてないわけです。
 そういう中で、ある意味では公権力の行使をされたことについてどういう法的根拠かということを伺っているわけで、もう一度答弁してください。
#24
○国務大臣(細野豪志君) 今、事前に、済みません、その部分については御通告をいただいてなかったものですから、指示権が何度発動されたのかということについては手元に記録がございませんが、極めて限定をされていたと思います、実際に指示権を行使をしたのは。
 ほとんどのケースの場合は指示権の行使ということではなくて、現場の判断を尊重して、政府としてはそれを迅速にする後押しをしたということでございまして、そこはいわゆる指示権の濫用とか、それこそそれが判断を曲げるというようなことには私はならなかったというふうに思っておりまして、原災法の趣旨に基づいてなされたものというふうに承知しております。
#25
○宮沢洋一君 指示する権限があるということはよく分かっているんです。
 一方で、私企業であり私有財産に公権力がずかずかと入っていくということは通常許されない、法律的根拠がなければ。許される唯一の場合は、東電が来てくださいと言わない限りはあり得ないはずなんですが、そこの権限は何だったんだということなんです。
#26
○国務大臣(細野豪志君) 原災法二十条の三項に指示権というのが書かれているわけでありますけれども、これは緊急事態でございますので、もちろん当事者である事業者の様々な意見を聞くことは当然法律でも前提としていると思いますけれども、この指示権自体は総理の具体的な強い権限として認められているというふうに考えられるんですね、考えます。そして、そういう形で行使をされておりました。ですので、そういう、東京電力から求められなければ指示権を行使できないという趣旨では私はないと考えておりますが。
#27
○宮沢洋一君 いや、指示権が、その東京電力が求めるじゃなくて、要するに東京電力の中に入っていくという行為です。そこで会社の人間にある意味では指示を出すという行為、しかもそれは指示権に基づくものではないわけです。指示権という権限があるけれども、それは指示する権限であって、その私有財産の中に公権力が入っていくということは認めてないでしょうということを今質問していて、それは法的根拠がないのに何でできたんですかと、こう申し上げているわけです。
#28
○国務大臣(細野豪志君) 済みません、ちょっと質問を取り違えました。大変失礼いたしました。
 そこは合意の上で、東京電力と政府との合意の上で現地に統合対策本部、今の統合対策室ができたと承知をしております。
 時間は、ちょっと私も今すぐに、記憶定かではないんですけれども、十四日の夜中から十五日の朝にかけまして東京電力の社長が官邸に来られました。そこで今後の事故への対応について総理と社長との間で議論が行われ、総理が東京電力に行きたいがどうかという話があって、そこで統合対策本部をつくるのはいかがかと、そういう発案がございました。それに対して東京電力の社長が、それはどういう言い方をされたか、ちょっと明確に記憶しておりませんけれども、それに対して同意をされましたので、東京電力の同意の下に統合対策本部はできております。したがって、合意なく突然乗り込んだというわけではなくて、そういう話合いがそこで行われたということ。
 私も総理が来られる若干前に東京電力に行きまして、夜中でしたけれども、これからこういうことになったので準備してくださいということも申し上げて、その後、総理が東京電力に来たと、そういう経緯でございます。
#29
○宮沢洋一君 恐らくこれからこの事故の経緯の検証の過程でいろいろ出てきて、法律的に問題があったのかなかったのかということ、それを見ながら恐らくもう一回、まあ菅内閣が続いていればの話ですけれども、質問させていただくことになろうかと思います。
 次に、植松委員の質問にもありましたけれども、海江田大臣との権限がどういうふうにデマケといいますか、分担されているかということが正直よく分からないわけです。新聞等々によれば、原発担当大臣、原発相なんて書いてあるものもありますし、そうなってくるとかなり経産大臣の権限に近いといいますか、そのものになってくる。法律的な解釈でいえば、当然、経産大臣が例えば設置法に基づいて持っている権限というものは、これは経産大臣、海江田さんの権限であって、それは細野大臣の権限ではないと、こういうふうに解釈してよろしいわけですね。
#30
○国務大臣(細野豪志君) 宮沢委員御指摘のとおりでございます。原発相と約して書かれることがあるんですが、これは私は正確な表現ではないと思っていまして、原発事故担当大臣だと思っております。
 したがって、私の一義的な責任というのは、ストレステストのことが大分今回話題にはなりましたけれども、あちらというよりはむしろ事故の収束だと考えています。事故を収束させるためには実は経済産業省のこの所掌範囲を超える、はみ出すものというのがたくさんございまして、そういったところを全体を調整をして、閣議にも出ていますので最終的な判断ができるというのが私の大きな役割であると思っております。
 例えば、今話題になっております地下水が流れ出ないように遮蔽壁を造るということなどに関しては、様々な省庁の協力を得て技術的ないろんなまとめもしていかなければなりません。さらには、作業員の皆さんの放射線管理であるとか健康管理、これなどは経済産業省という範囲を超えて厚生労働省であるとか文部科学省の官僚の皆さんにもフル稼働していただいているという、そういう状況でございます。
 これまでその辺りが実はちょっと若干権限が不明確で、いろんな前向きな動きがやりにくかった部分がございますので、今回こういう形で大臣を拝命をいたしましたので、経産大臣というところでなかなかやり切れなかった部分も含めて総合的な調整をして、事故の収束に向けて最大限の努力をしていきたいと思っております。
#31
○宮沢洋一君 漏れた水もそうですし、恐らく、原発の収束ですから、廃炉に至るまでは大変いろいろこれから問題もあるし、ある意味ではお金も掛かってくる。一義的には当然これは東電の責任で行うべきものだと思いますし、そうなってくると、例えば東電の監督ということになりますと、これは一義的には経産大臣の仕事になってくる。一方、それじゃ、それだけのお金、汚染水の処理についても相当なお金が掛かるでしょうし、また廃炉に至るまでは、いろんな説がありますけれども、何千億から何兆円まであるというようなものについて誰が負担するかという問題が出てまいりますけれども、これはどちらで所管されるんですか。
#32
○国務大臣(細野豪志君) これまでの政府のスタンスというのは極めてそこは明確でございまして、この事故の収束について掛かる費用は基本的には東京電力が負担をする、政府はそれを後押しをするという、そういうスタンスにずっと、スタンスを維持をしてまいりました。
 来週いよいよ第二ステップのロードマップを発表することになるわけですけれども、私は、そこは一歩政府が前に出るべきではないかと思っておるんです。というのは、冷温停止に向けての目の前のことというのは技術的な課題が非常に大きいわけでありますけれども、その後ということになりますと、低レベル廃棄物の問題であるとか、低レベルとこういう原子力用語では言いますが、実際には相当放射線の濃度の高い瓦れきがたくさんありますから、それをどう処理をするのか。さらには、プールに端を発して、燃料を取り出さなければなりませんので、それもやらないと廃炉という段階にはなりませんので、そこをどうやり切るのか。これはいずれも事業者というそういうところをはるかに超えて、やはり政府として、政治として担当していかなければ解決ができないだろうというふうに思っております。
 そこで、じゃ、国としてどういうかかわり合いが、かかわり方ができるのか、これはまだ仕組みがございません。事業者の所有地でもありまして、所有物でもありますから、その一方で、世界にこれだけ影響を及ぼしている、国民の皆さんにこれだけ御心配をお掛けをしている、そういう状況を解決する方法としてどういうやり方が望ましいのかということについて考えるのは私自身の責任ではないかと思っております。
 そこで発生した予算について、じゃ、どちらが責任を持つのかということに関しては、正直そこは、内閣府の特命担当大臣というのは事業官庁ではありませんので、予算の執行について全て責任が持てる状況ではありません。そこは、最終的に予算を確保するときには、恐らくは主に経産大臣の力を借りて予算の執行をやっていくということになろうかと思います。
#33
○宮沢洋一君 そうしますと、東電の経営といいますか、今後の東電の姿そのものに恐らく深くかかわってくるぐらいの巨大な費用が掛かるわけですけれども、一義的には経産大臣が監督官庁としてどう考えていくかということもあるし、一方で、今の細野大臣のお話ですと、国費が別途投入されるということも否定されないと、こういうことでよろしいわけですね。
#34
○国務大臣(細野豪志君) 実質的に国費はいろんな形でもう既に投入をされておるんです。例えば、二次補正予算においてモニタリングの費用や除染の費用や様々なそういうものについての予算が既に計上されておりますが、通常の汚染者負担の原則という観点に立てば、汚染源はこれは明らかに東京電力の発電所にあるわけですから、東京電力が出すべきものとなるわけです。ただ、実際にこれだけの影響を及ぼして、国も原子力政策を進めてきたという責任があるわけですから、それについてはやはり国がしっかり予算を見るべきだろうという考え方に立って今回予算を計上しておるんですね。
 あとは、そういうモニタリングであるとか除染であるとかそういう種の問題と、今私どもが内部で検討しております遮水壁とどこが違うのかというと、そこは敷地の中にあるので、その敷地の中のことについて国がどこまで関与できるのかという、そういう違いがあるだけであります。ただ、これは国際的、さらには国内、国民の皆さんということを考えたときには、敷地の中にあるか外にあるかという問題ではなくて、まさにこの事故を収束をしてくれと、何とか収めて安全を取り戻してくれという意味では全く区別がないものと思っておりますので、私はこの様々な取組について国が一歩踏み出して予算措置をすることの必要性はあると考えております。
#35
○宮沢洋一君 一次補正で付いている額というのは、正直今後の額から比べれば二桁、三桁違う額だろうと思います。そういう観点から、細野大臣がおっしゃった、恐らく国が相当関与しなければいけないと私自身も思っておりまして、その点をしっかりやっていただきたいと思っております。
 担当の中で一つちょっと不思議だったのが、原子力発電立地振興という担当をお持ちなんですね。これはどういう担当なんですか。
#36
○国務大臣(細野豪志君) これが私も言葉として若干誤解を生むかなと思っておったんですけれども、原子力発電立地振興特別措置法というのがございまして、これは平成十二年十二月、議員立法により十年間の時限法として成立をしたものでありまして、ここには、原子力発電施設等の周辺地域について、地域の防災に配慮しつつ、総合的かつ広域的な整備に必要な措置を講ずることなどにより、これらの地域の振興を図ることを目的とするというふうになっておるんです。この法律については、平成二十二年度末までに、時限法でありましたけれども十年延長するという形になっております。この法律に基づいて、この法律の所管が内閣総理大臣になっておりまして、実は経産大臣ではないんですね。その関係で、総理が実質的には直接やるということは難しゅうございますので、担当大臣として私が所管するということで担務として書かれているということでございます。
 これまでも内閣府のそういう大臣の中で誰かが担当してきた業務ということでございますので、経産大臣の権限がここに入ったということではなくて、こういう法律の経緯であるとか、これまでの大臣の担当の経緯を踏まえて私がやるということになったものでございます。
#37
○宮沢洋一君 昨日その法律いただきまして見てびっくりしましたのは、一条の目的の最初に書いてあるのは、「この法律は、原子力による発電が我が国の電気の安定供給に欠くことのできないものであることにかんがみ、」と、こういう最初の目的でありまして、所信でもおっしゃったように、例えば保安院については規制する側とまた業界とを分けなきゃいけないということで分離すると、こうおっしゃったわけですが、この法律を担当する内閣府の大臣と原子力保安院なりと、今までおっしゃっていることとちょっと性格が違うんじゃないのかなと。今まで気が付かれてなかったら、ここはどなたか、返上して、担当を替えてもらった方がいいんじゃないですか。
#38
○国務大臣(細野豪志君) ここは、将来的な課題としては、果たして原子力安全・保安院という経産省の下の組織、さらには安全委員会という実質的な助言をする二次チェック機関というものがあって、それぞれが法律も持っていて、この原子力発電施設等立地地域振興法というのがこれはまた内閣府に別途あると。組織も非常に複雑になっておりますけれども、法律もかなり複雑になっておりまして、そこはどこかでしっかり整理をしなければならないと思っております。
 したがって、私はこの法律をもって何か経産大臣の権限を侵すようなことは考えておりませんし、ストレステストという観点から実質的に協議をするということはあり得ますけれども、今のこの法体系を前提として担務をあちこちにやるというそういう対応をするよりは、やはりそれぞれの組織をこれからどういう方向に持っていって、そしてそれぞれの法律をどう整理をするのかという議論をしていった方が建設的な議論になるのではないかというふうに思っておりまして、今の時点でこれについて何か変えるということは必ずしも望ましくないのではないかと考えます。
#39
○宮沢洋一君 いや、そういうことを申し上げているのではなくて、これ自体まさに原子力発電というものは大変大事であるという趣旨で作られた法律なわけです。
 一方で、細野大臣の業務というのは再発防止であり、恐らく原子力政策を見直すという政策を担当される方がこの法律の担当であることはおかしいから、経産大臣にしろと言っているわけじゃないんです、誰か別の方にやってもらって、担当者が違う方が、それこそ保安院の例ではありませんけれども、右手と左手が違うことをやるというわけにはいかないわけですから、大臣をこの部分だけは総理にお願いして外していただいたらどうですかと、こう申し上げているんです。
#40
○国務大臣(細野豪志君) 御提案はしかと承ります。
 ただ一方で、例えば私、原子力委員会と原子力安全委員会、両方やっておりまして、旧来は原子力委員会というのは推進側で、原子力安全委員会はどちらかというとチェックの側ですので、別の担当ということになっておったんですね。ただ、なぜこれ両方やっているかというと、原子力委員会というのも今は推進側でどんどん前に進むというよりは、例えば廃炉に向けて長期的なプランをどう立てるのかということについて貢献をしていただこうと思っています。ですから、今はその推進役とブレーキ役とそれぞれ、それこそ、これははっきり分けてという議論をするよりは、今はもう総力を挙げてどういう原子力の安全を確保するのかという議論をすべき時期だろうと思っているんですね。
 したがって、この法律を所管をしているからといって安全がないがしろにされるということは私はあり得ないし、それをするつもりはございませんので、御提案は御提案でしっかり承りますけれども、そういう思いでおるということを申し上げたいと思います。
#41
○宮沢洋一君 原子力委員会と原子力安全委員会の話は恐らくおっしゃるとおりだろうと思います。
 それで、ストレステストの話に移らせていただきます。
 植松委員からもかなり詳しい質問があったので省かせていただきますけれども、まず、ストレステストというのがこの分野にあるというのは私は最近知ったばかりでありますけれども、大臣はいつ知られました。
#42
○国務大臣(細野豪志君) 数年前に私、原子力の関係でフランスに行ったことがございまして、二〇〇六年だったかと思うんですが、済みません、ちょっと記憶が定かではありません、そこで、ヨーロッパでストレステストというのが非常に重視をされているということで知りました。
#43
○宮沢洋一君 それほど前から御存じであり、重要性を御存じであったとすると、私自身非常に不思議でしようがないのは浜岡原発の件なんです。浜岡原発を、ストレステスト云々という話が一切なくて、地震の発生確率が八十数%、八七%ですか、というようなことで、急遽停止要請、行政指導ですよね、をされたわけですが、その前に本来ストレステストなるものをやっておかなければいけなかったんじゃないんですか。
#44
○国務大臣(細野豪志君) ストレステストというのは、実際に制度をつくって、そして実施をするのは、できるだけ短期間でということで今やっておりますが、やはりどうしても時間が掛かるわけですね。そういう時間の掛かるストレステストというものをやるという判断を浜岡原発については総理御自身がされなかったということであります。地震の大きな確率というものを考えたときに、極めて緊急性が高いという政治判断があって、総理御自身が実質的に御判断をされたというふうに思います。
#45
○宮沢洋一君 大臣はストレステストについてしばらく前からお詳しいわけですから、補佐官として、そういうことをする前にストレステストってあるんだというアドバイスはされなかったんですか。
#46
○国務大臣(細野豪志君) 私は、ストレステストというものが必要だという意識は、フランスに行ったときは、単にそれは情報として得て、ああ、そういうものがあるのかと、日本は余りそういうことをやっていないなと思って帰ってきた程度でありまして、むしろIAEAへの報告書を五月に作りまして、六月にそのIAEAの関係で少し海外を回りまして日本の立場を説明をしてきたときに、IAEAのスタンスも少しずつ私の方にも耳に入ってきまして、その中で、これは日本も本格的にストレステストをしないとなかなか国民の理解も得られないだろうし、国際的にもやはりなかなか理解が広がってこないのではないかなと思ったその時期であります。
 ですから、浜岡原発が停止をされたのはその少し前かというふうに記憶をしておりますけれども、どっちにしてもストレステストの導入には時間は掛かると、本格的にやるには相当時間が掛かると思っておりましたので、そういう緊急の措置でやらなければならないことと、しっかりとそれこそ腰を据えてやらなければならないこととを分けて考えておりましたものですから、タイミングも含めて浜岡原発のときにはそういうことは総理には申し上げませんでした。
#47
○宮沢洋一君 浜岡原発というのは、そんなに一日を争う緊急な話なんですか。
#48
○国務大臣(細野豪志君) 総理はそういう、一日を争うというと、それはちょっと総理にお聞きをいただきたいわけでありますけれども、緊急性が高いというふうに判断をされたことは間違いなかろうと、総理が御判断されたことは間違いなかろうと思います。
#49
○宮沢洋一君 大臣としてはどう考えられています。
#50
○国務大臣(細野豪志君) 私は静岡選出でございまして、浜岡原発の問題も、この十数年ずっと見てまいりましたので、様々な思いはございます。静岡県民、あの辺にたくさん当然生活をしているわけですから、そういう方々の生活もありますので、いろんな思いがもう率直に言ってございました。
 その一方で、やはり国民の命、県民の命というのをしっかり守っていかなければならないということを考えたときに、総理が御判断されたことを尊重するというか、その判断自体は私は間違っていなかったというふうに思っております。
#51
○宮沢洋一君 浜岡原発に対しては、今回のストレステストは行うんですか。
#52
○国務大臣(細野豪志君) 再稼働のものについては一次評価ということを行う形になっておりまして、浜岡原発の場合には再稼働という状況ではありませんので、恐らく二次評価の対象になってくるのではないかというふうに思います。
#53
○宮沢洋一君 そうすると、二次評価として行うということでいいわけですね。
 福島第二原発はどうですか。
#54
○国務大臣(細野豪志君) 福島第二原発については、県民感情を考えても、私も今毎週行っておるんですけれども、とてもそんなことを言い出せるような状況ではありません。
 したがいまして、この一連の流れの中で、そこはいろんな方と相談をしたいというふうに思いますけれども、私の今の時点での感覚で申し上げるならば、福島について審査対象にするということについては慎重であるべきではないかと、済みません、ちょっとそこまでにとどめさせていただきますが、そんな気持ちでございます。
#55
○宮沢洋一君 ストレステストというのは客観基準でという話ですから、再稼働するかしないかということとは分けていいんだろうと。そうすると、県民感情というものもこのストレステストの条件になると、こういうふうに考えていいわけですか。
#56
○国務大臣(細野豪志君) いや、県民感情自体は、それはストレステストの項目にはなり得ませんので、そういうことはないと考えております。
 ただ、ストレステストの対象とするかどうかというのは、まさにストレステストというのは原発を動かすか動かさないかの判断のためにやるわけですね。ということは、福島第二を動かすという前提に立って試験対象にするというのは、とてもではないですけれども福島県民の理解が得られないのではないかと考えます。
#57
○宮沢洋一君 国民の理解が得られないとか住民の理解が得られないということは、この内閣、政権はよくおっしゃるんです。しかし一方で、やはり我々は法治国家ですから法律に基づいてしっかりやっていくということが大事で、結論をどうするかというのは政治的判断があると思いますけれども、やはりプロセスにおいては法律に基づいて是非やっていただかなければいけないんだろうというふうに思っております。
 時間も限られてまいりましたので、このストレステスト等につきまして経団連の会長がこのごろ大変小気味いい発言をいろいろされているわけですけれども、統一見解を発表せざるを得なくなった、こんなばかな話は考えられぬと、こう記者会見ではっきりとおっしゃったようですけれども、これについてどんな印象を持たれていますか。
#58
○国務大臣(細野豪志君) 私、政府に入ります前は民主党の方で企業・団体の対応の窓口をやっておりまして、米倉会長とも何度も、いろんな経済の政策であるとか企業の問題であるとか、あと税の問題であるとか、随分議論をさせていただいたことがございます。したがって、米倉会長の御発言というのは、本当にこの日本経済の屋台骨というようなことを考えたときにどうなのかという、そういう思いと受け止めております。
 したがって、そういう皆さんにも安心をしていただけるような状況をできるだけ早くつくるというのが政府の役割ではないかと思います。
#59
○宮沢洋一君 いや、ストレステスト云々ということではなくて、そこに至る経緯、要は、言い出したことがどうも違っていて、関係閣僚と総理と違っていて、それで統一見解を出さざるを得ないというような、ある意味ではそこだけで何日か浪費しているというようなことについて恐らくおっしゃったんだろうと思いますが、それについてはどうお考えですか。
#60
○国務大臣(細野豪志君) このストレステストを実際にやるやらないの経緯の中で様々な政府内の混乱があったことは、内閣の一員として大変申し訳なく思っております。
#61
○宮沢洋一君 この問題、これ以上追及いたしませんが、恐らく、経団連の会長も心配されていますし、また経済界であり、それなりに零細企業を含めて企業の経営者が最も心配していることは電力の安定供給だろうと思います。そして、安定供給というのは、どうも総理は量だけ確保すればいいと思われているような節がありますけれども、私は、安定供給というのは量だけではなくて、まず量、そして電力の質、そして安価な電力、価格といった三つがやはり安定供給の要素だと考えておりますけれども、大臣はどうお考えですか。
#62
○国務大臣(細野豪志君) 宮沢委員と全く同じ思いを持っております。特に、日本の場合には停電の時間が国際的に見ても極めて少ない安定的な電力を供給してきましたので、安定供給というのが非常に重要な要素になってくると思います。価格ももちろん非常に重要でありますけれども、今一番懸念をされているのはここの安定供給の部分でございますので、そこはしっかりと確保するということを政府として責任を持ってやっていかなければならないと思います。
#63
○宮沢洋一君 東京電力がある意味では先行してと言ってはなんですけれども、問題が顕在化しているわけですけれども、東京電力の電気料金は、消費者行政も担当されているということで伺いますけれども、電気料金は今後どのくらい上がるとお考えですか。
#64
○国務大臣(細野豪志君) これまでも電気料金確かに引き上げられた経緯があるわけでありますけれども、これは燃料の価格が上昇した、そのことに伴って燃料費調達制度に基づいて半ば自動的に引き上げられたものでありました。
 今後なんですけれども、一時的に化石燃料にある程度依存せざるを得ないと、さらには、例えば自家発にしても揚水にしてもそれなりにコストが掛かるものでありますから、そのコストがまたこれ新たに出てくるということを考えれば、電力価格の上昇圧力というのはこれは高まってくるだろうと思っております。ただその一方で、それでは国民の皆さんや例えば企業の経営者から見たときにこの電力の上昇というのがどれぐらい受け入れられるものかということを考えれば、それはもう極めて厳しいということだと思います。
 したがって、まずは電力会社にそれぞれしっかり努力をしてもらってコスト削減をして、それを抑えていくという努力をしていただくことが今は一番大事ではないかと思っております。
#65
○宮沢洋一君 これはもう御担当ではなくて今衆議院で審議されています賠償スキームですけれども、あれは少なくとも政府の説明ですと、東京電力は売上げに対して恐らく四%程度の税引き前利益が生ずるということを前提として組み立てられているわけであります。ただ、そのときの電力料金の水準といったものは全く出ていない。
 今もうはっきり分かっていることは、東京電力で化石燃料を燃やす、特に一番高い重油まで燃やすということで、年間八千億ぐらい、要は電気料金でいえば一六%分の燃料費が上がっているというふうな状況。それから、先ほどちょっとお話がありました、国がどの程度関与するかどうかは別にしても廃炉に至る費用というものが今後出てくる。そしてもう一つは、当然東京電力管内五百万キロワット以上は電力が不足していますから、そうした意味ではLNGなのか石炭なのか火力発電所を新設する、恐らく一兆から二兆というようなものが設備投資で必要になってくる。こういうものは全て電力料金が上がる要素なわけですね。
 そういうものを、逆に電力料金を上げないということになると、あとは実は税金しかないわけです。先ほど申し上げたように、賠償スキームの方でもう四%の税引き前利益が出るということを前提にしていて、それは賠償スキームに回すということになっていますから、あと出てくるコストというものは電力料金を引き上げるか税金で賄うかどちらしかないわけですけれども、それは十分御理解されていますか。
#66
○国務大臣(細野豪志君) 賠償の問題も含めて全体のスキームは私なりに理解しているつもりでおります。
 そういった意味で、宮沢委員がおっしゃるように電力料金の上昇要因はたくさんあるわけですね。ただ、現実にじゃ電力料金を上げられるかといいますと、これはそんな簡単なことではないわけです。私もそんなに簡単に上げていただくことはできないと思っておりまして、そういった議論が仮に起こってきて申請がなされるということになってまいりますと、事前に物価に関する関係閣僚会議というのが行われてそこにその申請が付されることになっております。私は消費者庁の担当大臣として実質的なその取りまとめをする立場でございます。ですので、そこは果たして受入れ可能かということも含めて相当厳しく見ていかなければならないと思います。
 そして、その前提は、当然ここは消費者の観点から様々な議論をするということになっておりますけれども、やはりもう一つ欠かすことができないのは、実際の東京電力の経営がどうなのか。これは経営の中身についてかなり突っ込んだやり取りがもう既に行われておりますが、そこでしっかりとチェックをされた上で、それこそ安易な電力料金の上昇というのはこれはできないということについては、はっきり方針として政府として持っておくべきだろうというふうに思います。
#67
○宮沢洋一君 恐らく、政府の中で全体像をどれだけ把握しながらやられているか私もよく分からないんですけれども、徹底したコストの削減を前提とした上で四%の利益が出る、それを賠償スキームの方に回すということが一つあって、それ以外の部分というのは、要はコストの上昇分、いろいろ要るものというのは電力料金か若しくは税金しかないわけです。ほかにもうコスト削減は賠償スキームで取っちゃっていますから。という中で、物価担当としてなかなか小口の電力料金が上げ切れないとおっしゃるとなると、それは税金を投入するということを覚悟されているということでよろしいわけですね。
#68
○国務大臣(細野豪志君) そこは、全体の絵姿としては、賠償にどこまでお金を掛け、掛かりですね、現実的に、そして一方で事故の収束にも相当これはお金が掛かりますから、それにも実際にはお金が掛かると、それを東京電力としてどこまでしっかりやれるかというのを見ていかなければなりませんね。
 政府として、よりどちらについて重い責任を負っているのか。賠償ももちろん重い責任を負っていますよ、法律もいろいろと今議論をされておりますが、大きな責任を負っておりますが、私は、事故の収束の方というのは、これはもう一刻も早く収束をしなければならないし、その後も責任を持ってやらなければならないと思っておりますので、こちらにまたより重い責任があると思っております。
 したがって、例えば税金で何らかの形でそれを後押しをするということになるのであれば、政府全体としてどこにじゃその税を投入するべきなのかという議論が行われ、そこに実際にそういうことになっていくと。そのことによって、それこそ電力料金が上がるということを収めるというのは間接的な原因としてはあり得るかもしれません。その議論はまさにこれから政府内でもしっかりやらなければならないだろうと思っております。
#69
○宮沢洋一君 質問はこれで終わらせていただきますけれども、昨日の菅総理の記者会見、私は拝見をしておりませんでしたけれども、新聞等々で読んで、デジャブといいますか、白日夢といいますか、まただなというのが正直な思いでありました。鳩山総理のときの普天間、そして菅総理の脱原発、どちらもともかく願望なんですね、プロセスがない。願望をあたかも政策のように宣言してしまうというのが恐らく二代続いた民主党政権の、最も国民にとって、国家にとって不幸なことだろうと思っています。したがって、細野大臣にはせっかく沈みかけた船に乗られたわけですから、現実を踏まえて、願望と政策というものはしっかり切り離して現実的な政策をしていただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#70
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。
 まず、大臣としての決意を伺っていきたいと思っているんですが、私は二週間前に会津若松に行きまして、大熊の町民の方、被災され、避難されている方にお話を聞いてまいりました。その際に、本当にいつ戻れるのか戻れないか、ここをはっきりさせてもらいたいという声をたくさんちょうだいいたしました。賠償のこともさることながら、まずここを、事故の収束の状況を本当に説明してもらいたいと。私は、そのときに避難者の方と話をして、これまで政府の方とか東電の責任者、しかるべき方とこういう話をされたことあるんですかと聞きましたら、いや、初めてですと、国会議員とも話すのも初めてだと。思ったのは、コミュニケーションですね、住民、被災住民とのコミュニケーションというものが本当に圧倒的に不足しているんだなと。
 細野大臣の所信の中にも、事故の収束に向けた取組について被災者の皆様に説明することが必要であると、分かりやすい情報発信に尽力しますというふうに書いてあるんですが、実はこのことがまだまだできていない、まだまだというよりは全くできていないと思った方がいいと。
 もちろん、毎週福島行かれていて、いろんな首長さん、いろんな地元の方とお話しされていると思いますが、ただ圧倒的にまだ全く情報に接することができない、そういう方がいらっしゃるということを考えると、私は、細野大臣がこれから取るべき道というのは、まさにこの住民とのコミュニケーションをいかにやっていくのか、大臣又はチーム細野としてどうやっていくのかというところが極めて大事ではないかと思っていますが、まず冒頭にその辺りの決意を聞かせていただければと思います。
#71
○国務大臣(細野豪志君) これまでの政府の対応が本当の意味で地元の福島の皆さんにしっかりお伝えできていたか、また地元の皆さんの御要望が本当にしっかりと承ることができていたかということで問われれば、それはもう本当に反省をするところが多々あると思っております。
 私自身も、事故が起こりました三月十一日から何度か現地に行って首長さん方には説明はしてはおったんですけれども、とにかく一刻も早くまた東京に戻ってこっちの作業をという思いでやってまいりましたので、地元の住民の皆さんとの接点というのは補佐官時代極めて限られておりました。
 その反省も含めて、この三週間連続で福島に入っておりまして、今週末も行きますので、四週連続現地に入るということをやらせていただいて、改めてもっともっと地元の被災者の皆さんのお気持ちを聞かなきゃならないなというのを感じたところです。
 特にそのとき重要なのは、避難所に行ってきたんですけれども、皆さん本当に言いたいことが山ほどあって、すごくそういう気持ちをため込んでおられると。そこを、行ってすぐ出てしまうのでは受け止めることができませんので、事前にちょっと調整をいたしまして、避難所に少なくとも一時間ぐらいいようということで、随分それで被災者の皆さんの気持ちが少し分かったという部分がございました。
 ですので、全ての被災者の皆さんと接するのはなかなか現実的には難しいという面がありますけれども、まずは被災者の皆さんに寄り添ってしっかり話を聞かせていただくと。こちらから伝えたいことよりは、向こうの、もう本当に被災者の皆さんの気持ちをまず聞かせていただくというところから第一歩をスタートしたいと思います。その気持ちがあった方が、むしろ事故の収束に向けてもみんなやはり努力できるんですね。そこを私はこれからも大事にしていきたいと思っております。
#72
○谷合正明君 保安院とか経済産業省の信用が失墜しているとか、そういったことをストレステストを導入をする際の理由として総理も言われておるんですけれども、保安院とかそういう問題じゃないと。もうまさに政府に対する信用である、また国会に対する信用というところに、今本当にこの福島、この東日本大震災の問題というのはあるんだと思います。ですから、その辺りが私は菅総理の感度というのがちょっとずれているんじゃないかなと思って、まあ別に細野大臣に言ってもしようがないんですけれども、思っているわけです。
 具体的な質問に行きますが、昨日総理大臣が脱原発依存の記者会見をされましたが、この内容については協議をされていたのか、事前に細野担当大臣はこの内容について知っていたのか、あるいは協議していたのか、この辺り教えていただければと思いますが。
#73
○国務大臣(細野豪志君) 総理の様々な会見であるとか情報発信というのは、これは総理の周辺で様々なスタッフがおりますので、そこを中心に準備を進めておりますので、記者会見の詳細について事前に把握を私自身がしていたということではありません。
 ただ、個別のエネルギーの政策についての判断、例えば今回のストレステストの導入の経緯であるとか、あとは省エネルギー、節電の在り方であるとか、そういうことについては個別にいろんな総理との話はしておりました。昨日はそういったものを、これまでの経緯を総合して、総理としてああいう情報発信になったものというふうに思っております。
#74
○谷合正明君 今、個別にストレステストの協議もしてきたと言われましたが、七月六日に総理がストレステストの導入を表明されておりますが、前日の七月五日に、報道ベースですが、細野担当大臣と海江田大臣が総理の執務室に呼び出されたと。このときに初めてこの導入の話を知ったのか、それともその以前からこのストレステストの協議をされてきたのか、経緯がちょっと見えないものですから、ちょっと教えていただきたいと思っております。
#75
○国務大臣(細野豪志君) ストレステストの導入そのものについても様々な議論はその少し前から行われておりました。玄海の問題が非常に大きくなりましたので、この玄海の問題を一つの契機として、国民の皆さんの不安をどう解消するのかということについては、その前の何日か協議をして、そして六日の総理の発言になったというふうに承知しております。
#76
○谷合正明君 ストレステスト、EUがこれをやるというふうに決めたのが、三月二十五日のEUの首脳会議の時点でこれは確認が文書でなっておりまして、六月二十四日のIAEAの閣僚会合の中で、議長総括サマリーにストレステストをIAEAとして今度やっていくべきじゃないかということが出ておりますが、ということは、どの時点なんでしょうね。やはりこのIAEAの議長サマリーが出たことで、それから議論が始まったということで認識はよろしいんでしょうか。
#77
○国務大臣(細野豪志君) IAEAの例の閣僚会合で出てきたその声明については、それは非常に重いものと政府としては受け止めておりましたので、それは一つのきっかけになったというふうに考えております。
#78
○谷合正明君 ですから、七月六日に導入を表明されるまで、総理御自身が指示が遅れたというふうに言われているわけですから、やはりなぜもう少し日本が、当事国である日本がこのテストの導入を直ちに取り入れるという話にならなかったのか。あるいは、保安院の安全確認に不満があるというのであれば、より早期にこの日本独自のテストという議論が出なかったのかと。先ほどの宮沢委員からの質問とかぶるわけでありますが、この点が私の疑問でもあるわけです。ここがしっかり説明ができていない中での導入表明であり、統一見解になったということであります。
 ところで、総理が統一見解をした後にいろんなところで、この統一見解で国民の皆さんが納得できるルール作りを指示し、その方向でまとめることができたと思っていますと、ある意味これで国民の理解が進んだんだという自己評価をされているんですが、私は、その理解が進むかどうかというのは、中身がきっちり示されて、またその一次評価、二次評価の時期が、いつやるんですかという、その中身がいつ出されるんですかということがはっきり示されない限り全くその理解は進まないものだと思うんですが、こういう総理の理解に対して細野大臣は率直にどう思われたんでしょうか。
#79
○国務大臣(細野豪志君) 総理の発言も恐らく、谷合委員がおっしゃったように、それが導入をされるということが決まったということだけですぐに国民の理解がなされるという趣旨で総理がおっしゃったのではなくて、それがきっちり実施をされ、そして公開をされ、透明性が確認をされるということを見越して、そういったプロセスがあるということを前提におっしゃったのではないかと思います。
 したがって、私の今の時点での率直な思いを申し上げると、まだ国民の理解を得たとは全く思っておりませんので、その一連のプロセスの中で理解をしていただく、そのために努力をしていくということだろうと考えております。
#80
○谷合正明君 それでは、一次評価の中身はいつまでにこれ決まるものなんでしょうか。
#81
○国務大臣(細野豪志君) この一次評価は二回に分けるわけです。すなわち、まずはチェック項目ですね、そのテストの問題の方です、これがまず出されて、これが安全委員会にかかります。安全委員会というのは、かかった議事については全て公開になっておりますので、保安院の側から安全委員会に出された時点で国民の皆さんに見ていただくことができるようになると思います。そこのまず安全委員会として確認をするという作業があって、その次に、じゃ具体的にそれに対して事業者がどういう回答を出すのかというのがあり、それを保安院が確認をした上でもう一度安全委員会に付されるわけですね。そこをもう一度チェック、安全委員会が実質的に見るということになりますので、公開対象になります。
 ですから、その一連のプロセスの中で、安全委員会のそれぞれの会合が一回で終わるとは限りませんので、テスト問題の方で一回で終わるのか二回かかるのか、さらには評価そのものについて一回、二回になるのか、そこは安全委員会という独立性の高い五人の合議制による機関でございますので、そこの皆さんの議論を通じてどうなるかということについての実質的な様々な議論も公開で行われることになろうかと思います。
#82
○谷合正明君 私がちょっと聞きたいのは、保安院が今評価項目とか計画を作っているということですが、これがいつできますか。
#83
○国務大臣(細野豪志君) 今鋭意努力をしていると、かなり保安院としては急ピッチで作業を進めているというふうに聞いておりますが、まだいつ出せるかということについての報告は受けておりません。
#84
○谷合正明君 決まっていない中身について聞いても分からないかもしれませんが、EUのストレステストでは、例えば飛行機の事故であるとかテロリストのアタックであるとか、そういったこともストレスとして検査するわけですけれども、これまで日本は、そういうテロリストのアタックということを想定、多分原子力発電は事故想定はしていないはずなんです。この辺りは、テロリストのアタックなんかはどうされるんですか。これは保安院とか安全委員会で判断できる話なんでしょうかね。
#85
○国務大臣(細野豪志君) 谷合委員御指摘のとおり、核物質防護というのは極めて大事でして、日本はこれまでそこについて万全だったかと言われれば、実は、特に米国などと比較するとまだ課題を残していたというふうに思っております。
 ヨーロッパについてもそういった努力が行われているというのは私も聞いてはおるんですけれども、ちょっと私の事前に確認をしている範囲でいうと、そういったテロに対する項目は、ヨーロッパではそれはストレステストの項目に入っていないようなんですね。ストレステストとはまた別に設けられているということのようです。
 どちらかというとストレステストというのは、例えば自然災害、さらにはそれに伴う機器の様々な不具合、そういったものについて科学的に検証するものでございますので、恐らく日本のストレステストもそういったものになってくるのではないかというふうに考えております。
#86
○谷合正明君 ストレステストが、一次評価が中身、項目が決まって、今後その作業が進んでいくと思うんですが、先ほども質問出されましたが、今度は安全基準からどれくらいの余裕があるのかと。ここは、最終的には四者の担当大臣の決断で、判断で再稼働するかどうかは決まっていくという話であります。この中身はまだ不明確であると。また、ストレステスト自体、このテスト自体が超法規的措置であり、また閣議決定もされていないというものだと思います。
 私がお聞きしたいのは、今この政府がやろうとしているものは、たとえ新しい体制あるいは政権交代になっても、これは引き継がれるものなのか。それが引き継がれるものとすれば、どういう担保でそれを保障するのかということを最後にお聞きしたいと思います。
#87
○国務大臣(細野豪志君) 一次評価、二次評価の在り方については四大臣の連名の形で、失礼しました、三大臣ですね、実質的には総理も加わっておられますので四人で合意をした形で、こういう形で確認をされております。したがって、国民の本当の意味での不安を取り除くという意味では、これは基本的に、それこそ新しい内閣の下でも継続的に実施をされるものであると考えております。
 その担保は何だと、保障は何だということになるわけですが、一つは、やはり安全委員会という独立性の高い原発についての専門家集団、そこが今回具体的に実質的に関与するという形になりました。この安全委員会の要請、判断というのは極めて私は重いものだというふうに思っておりまして、こうした組織が関与することによって、ストレステストというものがこれから、二次評価も含めると若干時間が掛かると思いますので、その間もしっかりとなされるということが必要だし、そういうことになるだろうと考えております。
#88
○谷合正明君 時間になりましたので、終わります。
#89
○小野次郎君 みんなの党の小野次郎です。
 細野大臣にお伺いします。
 昨日の六時からだったと思いますが、菅総理のエネルギー政策についての記者会見の内容を閣僚としてどのようにお受け止めになりましたか。
#90
○国務大臣(細野豪志君) 総理として、電力の需給の問題、原子力発電の大きな方向性についてお示しになりたいという思いを持っておられたんだと思うんです。したがって、これは総理の大きな方針でございますので、そういうものとして受け止めております。
#91
○小野次郎君 質問通告を特にしていなかったんで、ちょっと当惑されたかもしれませんが、あの記者会見の中で総理が触れておられた安全優先、そして脱原発依存、そして自然エネルギーで立国していこうという方針というのは、実は四月以降、みんなの党の電力アジェンダに書いてある基本的な方針と同旨、同じ内容になっています。
 さらに、昨日の記者会見以外ですけれども、衆参の様々な委員会等でのやり取りの中で、総理あるいは枝野官房長官なんかも出ていますけれども、送発電の分離についてとか地産地消についてとか、そういったある種電力自由化に向けた方向についての踏み込んだ発言というのもみんなの党と同じ考えなんですね。ですから、そのこと自体が私たち批判をしているわけじゃないんですけれども、しかし言うことと実行することというのは物すごく違うんだということを分かっておっしゃっているのかどうかということが甚だ疑問なわけです。
 つまり、よく電力村という言葉がありますよね、それは大臣もお聞きになっていると思いますが、学者の方もはっきり言ってこの事件、ずうっと四か月間、事故というんですかね、聞いてみると、あんまり本当の意味で参考になる意見というか信念を持った意見というのが少なくて、自分の立場を、特に今までの自分の立場を弁解しているだけじゃないかと思われるような発言の学界というのも私は非常に憤りを感じているし、特に官の世界ですね、昨日の総理の記者会見も、一貫して僕が感じたのは保安院に対する不満。だけど、一国の最高権力者が一省庁に不満というか泣きが入っちゃ駄目だと僕は思うんですね。本当に改革を必要とするなら、なぜ近いうちになんて言わないで四か月間の間になさらなかったのかなというところが非常に疑問があるわけですけれども。さらには、電力業界というのは強大です。強大です。これを総理が昨日おっしゃったみたいな方向に変えていくというのは、本当に殺されてもいいぐらいの気構えがなければできないと思うんですけれども、そこをさらっとおっしゃっていましたけれども、そういった決意があって内閣は取り組もうとしているのかどうか、そこが私は非常に疑問に感じました。
 自分の質問の本題に入りますけれども、今食肉について放射能汚染の問題出ています。全頭検査の方向で関係省庁で検討されているようですけれども、なぜ全頭検査をするんだということを即時に表明されないのか。細野大臣はどういうふうに認識されていますか。
#92
○国務大臣(細野豪志君) 南相馬市の牛の問題につきましては、原発の事故の収束を担当している大臣という立場からしても、また食の安全について担当する、そういう立場からしても非常に深刻に受け止めております。このことによって消費者の皆さんが、それこそ様々なものについて疑心暗鬼になってしまって、本当に食の不安が広がり、また地元も大変厳しい状況になってしまうということを強く懸念をしております。
 したがいまして、全頭検査を実施をするという方向を福島県の方で示しておりますので、私の方からも消費者庁担当大臣として、消費者庁長官を通じまして厚生労働省や農水省に対してもそれをしっかり後押しをしていただきたいということで要請をしているところでございます。
 したがって、これからも福島県がしっかりやるということを全面的にサポートをするということが政府の責任だと考えております。
#93
○小野次郎君 まあ、細野大臣の僕は初仕事だと思いますよ。
 つまり、さっき前段にお話しした話と無関係じゃないんです。私も国会議員、衆議院もやっていましたけれども、様々な食品に関する話題が出ると真っ先に国会議員が言うのは風評被害の話なんですよ。風評被害というのは、その産地であるために、あるいはその同じ食料品であるために故なく売れなくなる、売らせてもらえなくなるという被害のことですよね。そのことばかり言われる。業界を代表し、あるいは生産者を代表する声は大きく届くんだけれども、日本の消費者というんですかね、お肉を買って食べる立場の方を大きな声で代弁する大臣とか政治家が余りにもバランスが少ないんだと僕は思うんです。その意味で、お肉を買って食べるかどうかは、最後は消費者が好き嫌いで買っていいわけですから、そこまでフェアに扱ってあげた上で消費者に賢明な判断を求めるというのが正しいんだと思うんです。
 ですから、風評被害の議論はたくさんするくせに、その裏でというか、現実の方ではこれだけ多くの、厚生労働省も農水省も県庁も絡んで、消費者庁も絡んで消費者に提供している、さあ買ってくださいと言っているものの中に放射能の汚染の肉が見付かったということは大変大きな信用の失墜だと、行政全体について、政治全体についての信用の失墜だと思うんですね。そのことを回復できるというか挽回する立場に立つのは、消費者担当の細野大臣の肩に懸かっているんですよ。厚生大臣や農水大臣は、なかなか僕らが言ったって、やはり近くの声は大きく聞こえ、遠くの声は耳に届かない。
 まさに消費者の声を一番まともに受けてやっていただくのは細野大臣だと思うので、自分の管轄じゃない、所管自体で全頭検査するんじゃないんだという言い訳をされないで、むしろもう声の届く限り私は言いますよということを是非言っていただきたいと思いますが、そんな認識でよろしいですか。
#94
○国務大臣(細野豪志君) 福島県へ行きましたときも感じたことなんですけれども、小さいお子さんを持っておられるお母さん方の嘆きというのは本当に大きい、もう本当に悲痛なものがあるんですね。そういう方々が本当に子供の安全を守りたい、安全な食料品を何とか子供に与えたいと思っておられる、その気持ちにやはりこたえなきゃならぬと思います。
 それは、もちろん厚生労働大臣も農水大臣も努力をしていただいていますが、消費者の声を最も受け止めてやらなければならない、それが消費者庁であり、そこを所管する大臣の責任だと思いますので、小野委員おっしゃったとおり一歩踏み込んで、それこそ要請をするというよりは直接関係する、担当するという思いでやってまいりたいと思います。
#95
○小野次郎君 この点については大臣の積極的な対応を期待申し上げております。
 次の話題に入りますが、私はちょっとショックだったのは、今年の何月でしょうかね、名前を挙げて申し上げるほどではないですけど、ある官邸の幹部の方が福島で今年一年間は作付け諦めてくださいと頭下げながら地元の方に話している姿を見て、低姿勢なのはいいけれども、じゃ来年になって、再来年になってどうなると思っているんだ、その部分がなくて、秋風が吹くころになって、地元の方から来年は戻れるんですよね、来年は作付けできるんですよねと言われたときに何て言い訳するんだろうというふうに瞬間に私は思いましたけれども。
 現実に、文科省等で配られている皆さんも御存じの資料を見ても、二十ミリシーベルト、一つの基準ですけど、二十ミリシーベルトというのを基準に考えれば、それを来年になったって、あるいは再来年になっても下回らないのではないかと思われる土地というんですかね、地域というのは結構広大だろうと思うんですね。
 二十キロ圏、まあこれ二十キロ圏全部というわけじゃありませんけど、二十キロ圏を数学というか地理的に見ただけで約六百平方キロ、三十キロ圏は千三百平方キロぐらいあるんですね。さらに、御存じの北西方向に計画的避難地域なんかもありますから、二十キロ、三十キロの全てがそうだと私言っているんじゃないですけど、地理的にというか数学の面積でいうと、除染等の努力をしたとしても来年以降も通常の生活を行うことが適当でない程度の放射線、放射能汚染が残る地域というのは一体どれぐらいの面積に及ぶとお考えなのか、その認識をお伺いしたいと思います。
#96
○国務大臣(細野豪志君) 今公表しておりますのは、事故発生一年後までの積算線量が二十ミリシーベルトを超えるという地域はどこなのかという、そういう資料を公表しておりまして、御質問ございましたものですから調べてみました。
 そうしますと、警戒区域、二十キロ以内の警戒区域の中で年間二十ミリシーベルトを超えるであろうと、これはかなり保守的に見ています、ずっと減衰しない、変わらない、今の状態がそのまま最後まで続くという保守的な判断をした場合に約六〇%、三百三十平方キロメートルが二十ミリシーベルト超という、そういう数値の予測になっております。一方で、計画的避難区域は、これは五百平方キロあるわけですが、そのうちの三百四十平方キロメートル、約七〇%、これが保守的な計算をしたときに二十ミリシーベルト以上という形になります。
 御質問は、その更に先の一年間どうかということなんですけれども、今残っているのはほとんどセシウムでございまして、セシウム134の半減期が二年、137が三十年ということでございますので、このまま放置をすればこの数値が大きく下がることはないということであります。
 ただ、一方で除染の本格的なスタートをしておりまして、できる限り多くの土地をもう一度皆さんに戻っていただけるような土地にすべく本格的な作業をしていく、そのことによって結果を出していくということも非常に重要なことであると考えております。それこそが一番大事なことであると考えております。
#97
○小野次郎君 この問題は前にも枝野官房長官にもお伺いしたんですが、内閣の方は、そういう考えたくないことについては、そういうことが起きたら小野議員のおっしゃるようなことも考えなきゃいけませんねということでお茶を濁されたと私は思っています。
 何かというと、これだけの広大な面積について、何か権利者の方に新たな生活について考える、できるような経済的な対応を取ってあげなきゃいけないんじゃないかということと同時に、これだけの広大な面積について国なり公的な方が有効な活用というのを考えないと、一言で言えば草ぼうぼうのまま、今大臣がおっしゃった、一年また一年たって、下がった、下がらないというのを待っているだけみたいな状態では済まされないだろうと。
 ところが、その法制とか具体的施策については、それを詰め出せば、それを口に出せば、そういうことが相当広い範囲、広い関係者の数に及ぶということ自体が政治的には難しい問題なのかもしれませんけど、しかしもう四か月たっています。夏が過ぎれば来年はどうなるんだろうと誰でも思う時期に達するわけですから、それは、内閣の中にせよ官邸の中にせよ、それをすぐ口外するかどうかは別として、静かにやはり検討は進めていて、国民の理解を得るためのやっぱり打ち上げなければいけないときが来る、もう近々来ると思いますので、私はその辺は是非検討を進めていただきたいと思います。
 最後の問いに移りますけれども、二、三日前にも衆議院の方で自民党の西村議員と総理の間でもやり取りありました。原発を国有化するという考え、まあ国有化とはっきり聞いたかどうか分かりませんけれども、民間任せでは難しいかもしれないということを総理自身もお認めになっています。
 私もこの点について、別にがんがん稼働させて利益を上げる原発について国有化するかということはちょっと私横へ置いておいて、私が指摘したいのは、これから多くの原発が期限を迎えて言わば止める状態になる。若しくは、福島の第一原発のように、これを何とか収束して、その冷温停止、あるいは燃料物質の搬出、廃炉と時間掛けてやっていかなきゃいけない。
 そのときに、民間企業が、利益を全く生まない、経費だけしか掛からないものを五年、十年、二十年と運営していくときに、考えることは経費の節減しかないわけですよね。人を減らし、掛ける経費を減らしていく。しかし、それは国民から見れば逆行しているわけですよ。そんなことしていいのかと、手を抜いたり力抜いたりお金掛けなくなったら、また何か起きたら大変だと思うわけですから、そういう部分は、何かもう民間の手を離れて国が管理するか、まあ所有するかは別として、とにかく管理しないと国民感情としては安心なんかできないと思うんですが、そういった原発の管理を民間企業に任せずに国が直接行う仕組みにした方がいいと大臣はお考えかどうか、お伺いしたいと思います。
#98
○委員長(松井孝治君) 細野大臣、時間が経過しておりますので、簡潔に御答弁ください。
#99
○国務大臣(細野豪志君) まず、国民の皆さんが一番心配されているのは東京電力の福島第一原発のことでございますので、この発電所の運営については、発電所といっても発電していませんから、当然できませんので、これはもうコストが掛かるということも含めて、安全とコストをどう考えるかという観点から国の関与を更に強めるべきであるというふうに思っております。
 一方で、それ以外の原発どうするのかというのは、これは総理も予断を持たずに様々な議論をするという趣旨でおっしゃったと思いますが、そこは今の時点で私の方からこうだということについての、率直に言ってまだそういう定見を持ち合わせませんので、私なりにいろいろ考えて悩んでいる部分はあるんですけれども、今の時点でのちょっと国会での答弁というところまで自分の考えが熟しておりませんので、そこはまた改めて議論をさせていただきたいと思っております。
#100
○小野次郎君 委員長。
#101
○委員長(松井孝治君) 終わってください。
#102
○小野次郎君 これで終わりにしますけれども、遠くの声は届かないという話をしましたが、是非大臣にはそうした声なき声も勉強していただいて、適切な仕事をしていただくようお願い申し上げます。
#103
○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。
 まず、細野大臣、大臣就任おめでとうございます。
 本日、私、この委員会の中身にも、先ほどから原発のこともいろいろ出てまいりましたが、今日はまず自殺対策についてお伺いをしたいと思います。
 先日、六月の自殺者の数、速報値が発表されました。六月の自殺者の数が二千九百九十六人ということで、これ、前年の同月比で二百十六人増加しています。今年は三月まで前年と比較すると減少傾向にあったわけですが、四月以降増加傾向にあり、年間の自殺者の数がこれは十四年連続で三万人を超える可能性があるということになっていますが、七月四日に開催された自殺対策タスクフォースにおいて、NPO法人自殺対策支援センター、ライフリンク代表の清水内閣府参与が、五月の自殺者の数の増加を有名タレント、これ、有名女性タレントの自殺報道が原因だと分析したことが分かりましたけれども、これは内閣府は四月以降の自殺者の数の増加の原因をどのように考えているのか、東日本大震災の影響の有無も併せてお伺いしたいと思います。
#104
○政府参考人(市川正樹君) 一般に、自殺は社会的な要因も含む複数の要因が複雑に関係して引き起こされるものでございます。東日本大震災に関連する自殺の実態を把握することは重要であると認識しております。このため、六月のデータから東日本大震災に関連する自殺を特定することになっておりまして、今後それらのデータ等を活用して自殺に関する分析を進めてまいりたいと考えております。
#105
○糸数慶子君 私、実は月曜日から昨日まで被災地調査に参りました。視察に行きまして、とりわけ宮城県の石巻市を中心とした学校など、あるいは老人ホーム、施設など参りましたけれども、これから先、本当にある程度状況が落ち着いたときに、子供たちの心の問題もそうですが、先生方あるいは一般の方々、とりわけお年寄りもその喪失感というところからそういうところへ、自殺へと走るのではないかということを物すごく懸念していらっしゃる方々の話を伺いました。
 それで、この自殺対策タスクフォースで配付されました資料によりますと、清水内閣府参与は自殺報道のガイドラインのマスコミへの周知について発言をされていますけれども、政府は報道機関にこの自殺報道の行い方について呼びかけを行っていますか。もし行っているようでしたらどのような呼びかけを行っているのでしょうか、お伺いしたいと思います。
#106
○政府参考人(村木厚子君) マスメディアによる自殺報道でございますが、これは自殺予防に非常に有用な情報を提供していただけるという点では非常に効果的でございますし、一方でやはり報道の在り方によってはほかの自殺を誘発をしてしまうというリスクもあるものというふうに認識をしております。
 政府としては、このマスメディアと自殺の関係については、やはり国民の知る権利や報道の自由という問題もございますので、適切な自殺報道を行っていただけるようにマスメディアに自主的に取組をしていただきたい、そのことを期待をしております。このため、自殺総合対策大綱におきましても、WHOの自殺予防の手引きのうちマスメディアのための手引きというのがございます、これを報道各社にしっかり周知をするということを政府全体の方針としているところでございます。
 したがいまして、今内閣府におきましても、ホームページにもこのマニュアルを掲載をしますし、それから自殺等々に関する記者の説明会などの機会もとらえましてこのマニュアルの内容を御紹介をしております。また、厚生労働省に自殺予防総合対策センターがございますが、ここでもマニュアルの掲載をし、また、マスメディアの関係者の方を集めたメディアカンファレンスを開催をして、適切な自殺報道がしていただけるように働きかけを行っているところでございます。
#107
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 東日本大震災の被災地において今後自殺者が増加する懸念があります、先ほども申し上げましたが。新潟県の中越大地震被災地における自殺の実態分析報告書によりますと、家屋等の直接的被害や、それから転居によって住み慣れた環境を喪失するなどの喪失体験、これが自殺の要因にもなり得るとしております。
 被災地においては重点的に自殺対策を行う必要があると考えますが、政府は被災地においてどのような自殺対策を行っているのか、お伺いいたします。
#108
○政府参考人(村木厚子君) 被災地の方々の心のケアの問題は非常に大事でございます。
 震災直後から今日まで、被災地以外の自治体の協力を得まして心のケアチームが被災地に入って、地元の精神保健医療のスタッフと連携をして被災者の心のケアに当たってきております。厚生労働省の方でその派遣の調整等を行ってきたところでございます。
 また、内閣府でも、被災者の方々の避難所等での生活で陥りやすい精神状態というのがございますので、それを理解をして少しでも不安を和らげることができるように、リーフレット、ほっと安心手帳という名前が付いておりますが、これを二十万部ほど作成をしまして被災地にも御活用いただいているところでございます。
 それから、被災地の方々、担当者から状況を伺いますと、なかなか被災者支援のできる人材養成というのに手が回らないというお話がございましたので、七月九日でございますが、実際に被災地で活動をされている精神科医の方をお招きをして、一線で自殺対策に取り組む保健師の方々などを対象にしたファーストエイド講習会も開催をしたところでございます。
 これからも地元の担当者の方々とよく連携をして、実際に必要な支援をできるだけ早く政府の方でも、国の方でもやれるように努めていきたいと考えております。
#109
○糸数慶子君 十一日のNHKのニュースで、政府は震災後の自殺対策に関する予算措置を第三次補正予算案やそれから来年度予算案で講じる方向で検討するという報道がございました。
 報道やタスクフォースなどでも、その配付資料にもあるとおり、被災地においては自殺対策に力を入れるため地域自殺対策緊急強化基金の拡充と延長を望む意見がございますが、同基金は地域における自殺対策力強化のために平成二十一年度第一次補正予算においてつくられて本年度までが期限になっておりますが、基金の拡充と延長について、その予算の獲得に向けた意気込みをお伺いしたいと思います。
#110
○政府参考人(村木厚子君) 先日開催した自殺タスクフォースは、岩手県から被災地の自殺対策に当たっている担当者にもお越しをいただいて、いろいろ状況を伺いました。やはり相談窓口の強化が非常に大事で、これに先生御指摘いただきました地域自殺対策緊急強化基金を活用いただいているということでございましたが、県内全域でしっかりそういう体制をつくりたいと。それから、被災地の対応、かなり中長期にこれからじっくり腰を据えてやらなければいけないということで、是非基金の積み増しとそれから期限延長をしてほしいという切実なお訴えがあったところでございます。
 また、被災地以外の自治体もかなり自殺対策に応援を出しているということもありますし、また都市部等々で自殺が足下増えているということもございますので、基金の十分な確保が必要だという声が出てきております。
 財源不足によって被災地の方の自殺対策が十分に行えないとか各地域の対策が後退をするということがないように、基金の追加措置の必要性について政府部内でしっかり検討をしたいというふうに考えているところでございます。
#111
○糸数慶子君 これまで質問を行ってまいりましたように、我が国では東日本大震災やそれに伴う原発事故の影響によって自殺者が増加する懸念があるわけで、年間の自殺者数が今、十四年連続で三万人を超えているという懸念があるわけですが、細野大臣は原発事故の収束について担当をされていらっしゃるのとともに、この自殺対策も担当されています。原発事故の早期収束は、やはりこれは原発の周辺住民を含めた国民の心の負担を軽減させることとなり、間接的な自殺対策にもなるというふうに考えます。
 そこで、年間自殺者十四年連続三万人を超えている状況ですが、それを阻止するとともに、被災者への心のケア、そして被災地で活躍されている警察官、自衛官、民間の方々、そして原発で働いている方々への心のケアなどを含めて多くの問題に対処しなければならないと思いますが、大臣の自殺対策への御決意をお伺いいたします。
#112
○国務大臣(細野豪志君) 自殺対策の重要性については私もよく承知をしているつもりでございまして、特に先ほどお話がございました地域自殺対策緊急強化基金ですね、これは被災地から非常に強い要望として出ているというふうに承知をしております。そういったことを考えれば、三次補正の議論がいよいよ政府内でこれからスタートするわけでございますけれども、まず必要性をしっかり見た上で、必要とあればそこはしっかりと確保できるように努力をしてまいりたいと思っております。
 また、糸数委員の方から、警察官や自衛隊、消防の方、さらには原発の作業員の皆さんに対しても非常に温かいお言葉をいただきまして、ありがとうございます。特にサイトの中の環境はもう非常に厳しい状況が依然続いておりまして、自衛隊の方にも御配慮をいただいて、メンタルな部分についてもケアできるような体制がようやく整いました。
 ですから、そういったことも含めて、被災地の皆さんの心や、厳しい環境で頑張っておられる皆さんをサポートをすると、それ全体が私の担当大臣としての仕事だと思っておりますので、しっかり努めてまいりたいと思います。
#113
○糸数慶子君 時間もありませんので、次に食品安全についてお伺いしたいと思います。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴いまして、放射性物質を含む食品に対する国民の不安が非常に高まっています。食品安全委員会は、三月の二十日、有毒な若しくは有害な物質が含まれ若しくは付着し又はこれらの疑いがあるものとして、放射性物質につき指標値を定めることにつき厚生労働大臣から要請を受け、三月二十九日に「放射性物質に関する緊急とりまとめ」を行っています。
 現在は、その諮問を受けた内容につきまして継続して食品健康影響評価を行うため、食品安全委員会の下に放射性物質の食品健康影響評価に関するワーキンググループを設置して審議が進められておりますが、ワーキンググループで、緊急とりまとめにおいて取り上げられた放射性沃素及び放射性セシウムに加えて、評価申請があった緊急とりまとめではその対象としなかったウラン、そしてプルトニウムなどについて評価を行うとともに、放射性物質の発がん性、あるいは胎児への影響についても検討がなされているものと承知しておりますが、ワーキンググループにおいて審議の概要とそれから進捗状況をお願いいたします。御説明ください。
#114
○政府参考人(栗本まさ子君) 今お話ございましたように、ワーキンググループを設置して審議を続けております。
 具体的には、四月の二十一日からこれまで七回のワーキンググループを開催いたしまして、発がん性や胎児への影響、ウラン、プルトニウムなどについて精密、詳細な審議を実施していただいているところでございます。昨日、第七回のワーキンググループが開催されまして、核種ごとの知見の取りまとめの方針は合意されましたが、低線量の放射性物質による健康への影響について、これは更なる検討が必要とされたところでございます。
 国民の関心が高く、緊急を要する案件でもございます。今月中にはワーキンググループとして何らかの取りまとめを予定しております。
#115
○糸数慶子君 時間もありませんので、大臣にも質問を用意しておりますけれども、お時間ありましたらお答えいただきたいところですが。
 国民の立場からいたしますと、迅速にその評価結果、いろんな形で出していただきたいというのは、これはもう要望があるわけですが、我が国のみならず、国際的にも参考になるような評価の取りまとめを行っていただきますように期待するとともに、やはり食品安全委員会の評価結果を国民に分かりやすく伝えることに意を尽くしていただきたいと思いますが、御決意をお伺いして、終わりたいと思います。
#116
○国務大臣(細野豪志君) 先ほど事務局長の方からも答弁ありましたが、食品安全委員会では非常に精力的に健康影響評価について今審議を続けていただいております。
 食品安全委員会はもちろん専門家のこういう議論の場所ですので、大臣が中身に介入するということはあってはならないわけでありますが、やはり国民の要請にはしっかりこたえていただきたいということで、客観的にできるだけしっかりしたものを作っていただくと同時に、これは全体の食料品の基準をこれから厚生労働省がまた作っていくということになるわけですけれども、そのスピードにも非常に大きく影響を及ぼします。ですので、できるだけ早く議論を収束をしていただきたいということで依頼をしているところでございます。
 それが出された段階では、国民の皆さんに分かりやすくお伝えをするリスクコミュニケーションというのが重要だと思っておりますので、それには精いっぱい努めてまいりたいと思っております。私も一緒に食品安全委員会と努めてまいりたいと思っております。
#117
○糸数慶子君 終わります。
#118
○委員長(松井孝治君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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