くにさくロゴ
2011/03/24 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
姉妹サイト
 
2011/03/24 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号

#1
第177回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
平成二十三年三月二十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     金子 恵美君     相原久美子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中川 雅治君
    理 事
                行田 邦子君
                今野  東君
                島尻安伊子君
                古川 俊治君
    委 員
                相原久美子君
                石橋 通宏君
                岩本  司君
                田城  郁君
                外山  斎君
                山根 隆治君
                猪口 邦子君
                宇都 隆史君
                長谷川 岳君
                橋本 聖子君
                木庭健太郎君
                横山 信一君
                江口 克彦君
                紙  智子君
                山内 徳信君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        園田 康博君
       外務大臣政務官  徳永 久志君
       農林水産大臣政
       務官       田名部匡代君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       山内 正和君
       内閣府政策統括
       官        清水  治君
       内閣府政策統括
       官付参事官    小滝  晃君
       内閣府沖縄振興
       局長       大辻 義弘君
       内閣府北方対策
       本部審議官    小河 俊夫君
       外務省欧州局長  小寺 次郎君
       水産庁長官    佐藤 正典君
       水産庁次長    宮原 正典君
       国土交通省北海
       道局長      青山 俊行君
       防衛省防衛政策
       局長       高見澤將林君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十三年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十三年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十三年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (内閣府所管(内閣本府(沖縄関係経費)、北
 方対策本部、沖縄総合事務局)及び沖縄振興開
 発金融公庫)
    ─────────────
#2
○委員長(中川雅治君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、一言申し上げます。
 この度の東北地方太平洋沖地震により甚大な被害がもたらされ、多くの尊い命が失われましたことは誠に痛ましい限りでございます。犠牲者の御遺族に対し哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 ここに、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。
 どうぞ御起立願います。黙祷。
   〔総員起立、黙祷〕
#3
○委員長(中川雅治君) 黙祷を終わります。御着席願います。
    ─────────────
#4
○委員長(中川雅治君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、金子恵美君が委員を辞任され、その補欠として相原久美子君が選任されました。
    ─────────────
#5
○委員長(中川雅治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官山内正和君外九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(中川雅治君) 去る二十二日、予算委員会から、三月二十四日午前の半日間、平成二十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 まず、審査を委嘱されました予算について園田内閣府大臣政務官から説明を求めます。園田内閣府大臣政務官。
#8
○大臣政務官(園田康博君) 平成二十三年度内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算について、その概要を御説明いたします。
 初めに、沖縄関係予算について御説明いたします。
 内閣府における沖縄関係の平成二十三年度予算総額は二千三百一億五百万円、前年度当初比一〇〇・一%となっております。
 このうち、基本的政策企画立案等経費は三百三十四億千五百万円となっております。
 沖縄の自立型経済の構築を図るため、国際性豊かな人材育成のための経費、外国人観光客の受入れ環境整備のための経費、アジアIT研修センターの整備のための経費、国際航空物流ハブを活用した県産品輸出拡大のための経費、島嶼型スマートグリッド構築のための経費等を計上いたしました。あわせて、若年者を中心とした雇用対策や離島地域、本島北部地域の活性化のための経費を計上するとともに、厳しい経済情勢等に鑑み、沖縄特別振興対策調整費等を特別に十五億円増額をいたしました。
 また、沖縄科学技術大学院大学の来年秋の開学に向け、先行的研究事業への支援や最先端の研究設備の整備、知的クラスター形成に向けた研究拠点の構築等に係る経費を計上いたしました。
 さらに、米軍施設等の返還を見据えた駐留軍用地跡地の利用推進に係る経費等を計上しております。
 加えて、沖縄振興計画の期間が残り一年となることを受け、今後の沖縄振興の在り方について検討を行うための沖縄振興総合調整費を計上するとともに、鉄軌道等導入可能性の検討のための調査費を計上いたしました。
 次に、沖縄振興開発事業費等の予算額は千九百六十六億八千九百万円となっております。
 その大宗を占める公共事業予算につきましては、空港、港湾、道路等の総合的な交通体系の整備を始め、防災・減災対策及び学校・医療施設の整備など、緊急性や重要性の高い事業について着実な推進を図ることとし、沖縄の持続的発展を支える基盤づくりのための所要の予算を計上いたしました。
 さらに、沖縄の置かれた特殊な諸事情を踏まえ、不発弾等対策経費を拡充したほか、離島、へき地の医師確保対策に係る経費等を計上いたしました。
 また、地域自主戦略交付金が創設されることに伴い、沖縄県の要請や沖縄振興特別措置法の趣旨を踏まえ、他の都道府県分とは明確に区別した沖縄振興自主戦略交付金を創設し、三百二十一億四千八百万円を計上いたしました。
 続きまして、北方対策本部予算について御説明いたします。
 内閣府北方対策本部の平成二十三年度予算総額は、北方領土問題をめぐる諸般の情勢に鑑み、国民世論の一層の啓発を図るため、二十億七千三百万円、前年度当初比一七六・四%となっております。
 このうち、北方対策本部に係る経費は五億五百万円であり、多様なメディアを活用した世論啓発のための経費や、北方領土隣接地域への修学旅行の実施を通じた北方領土教育機会の拡充のための経費等を計上いたしました。
 また、独立行政法人北方領土問題対策協会に係る経費は十五億六千八百万円であり、全国各地における啓発活動の実施のための経費、北方領土問題に対する国民の理解を深めるための各種啓発コンテンツの作成経費、北方領土問題啓発施設の充実のための経費等を計上いたしました。
 以上で、平成二十三年度の内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算の説明を終わります。
 どうぞよろしくお願いをいたします。
#9
○委員長(中川雅治君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。
 まず冒頭、この度の東日本巨大地震及び津波によって亡くなられた方々と被災された皆様に対し、心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。そして、今被災地で頑張っておられる関係者、特に自衛隊、消防、警察など関係各位に心から敬意を表します。
 今回の震災で、沖縄県も被災者支援に全力で取り組んでおります。医療救護チーム、緊急消防援助隊の派遣、また被災地から万人単位の受入れを仲井眞知事が表明いたしまして、まずその第一段階として、甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の合計三千人の受入れを表明いたしまして、その方向で今動いているというふうに聞いております。
 東北から見れば大変遠く離れた沖縄でありますけれども、そういうところに被災者も行くということが大変不安に思うかもしれませんが、今もう沖縄は気温が二十度以下ぐらいの大変暖かい気候でありますし、また、被災された皆さんが傷を癒やしていただくのには大変適したところではないかとも思います。仲井眞知事の言葉を借りれば、沖縄のチムグクル、つまり他人事でなく自分事として感じる心でお迎えをしたいということでございますので、是非、内閣府沖縄担当としても沖縄県と連携して最大限のバックアップをお願いしたいと思いますが、まずこの件に関して御答弁をいただきたいと思います。
#11
○大臣政務官(園田康博君) まず冒頭、私からも被災者の皆様方にお見舞い、そして犠牲になられた皆様方の御遺族の皆様方に哀悼の誠をささげさせていただきたいと、そのように思っております。
 そしてまた、先ほどちょっと私の予算説明の中で一点だけ訂正をさせていただきたいと存じます。
 沖縄振興総合調査費というふうに申し上げるべきところ、私、調整費と申し上げました。大変失礼をいたしました。正確には調査費ということでございます。訂正をさせていただきます。
 今、島尻委員からも御指摘をいただきまして、私ども政府挙げて今全力を尽くして震災の対応をさせていただいているところでございます。また、今般、この特別委員会におきまして、中川委員長を始め理事、そして委員の皆様方の御協力、そしてまた御指導のおかげをもちまして、ただいま担当大臣であります枝野官房長官を先頭にしっかりと今対応をさせていただいているところでございます。その点につきまして御理解を賜りましたことを心から感謝申し上げたいと存じます。
 今御案内いただきました沖縄県におきまして、受入れ体制を含め対応をしていただけるということ、大変温かく迎えていただけるということで、私どもも大変心強く思っておるところでございます。また、そういったところも含めまして私どももしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。
 この今回の震災につきまして、被災者支援につきましては、ただいま被災者生活支援特別対策本部が、これが立ち上がっておるところでございまして、これ全体で取りまとめを今させていただいているところでございます。受入れ対策につきましても、この本部においての必要な調整というものが今後行われていくというふうになっておるところでございます。そして、御案内でございますけれども、県営住宅等への受入れ等も早く表明をしていただきまして大変有り難いというふうに思っておりますし、また、そういった取組に対しましても本部としてしっかりと受け止めさせていただきたいというふうに思っております。
 被災者支援に関する先生の御指摘も踏まえまして、しっかりと沖縄とも連携を取らせていただきながら、この対策本部を中心といたしまして取り組んでまいりたいというふうに思っておりますし、私どもの本部としてもそういったところと連携を取らせていただきながらしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。
#12
○島尻安伊子君 しっかりよろしくお願いしたいというふうに思います。
 それでは、沖縄振興特別措置法についてお伺いをしたいと思います。
 たった今、平成二十三年度歳出予算の説明ということの中にもございましたけれども、沖縄振興特別措置法、二十三年度で切れるわけでございます。この点、これが沖縄の今の最大の関心事だということは言うまでもございません。
 先日、枝野沖縄担当大臣は、今年八月までにこの新しい特措法の骨子をおまとめになるという発言がございました。これに対して、現在までの進捗状況と、それから今後の具体的なタイムスケジュールをお聞かせください。
#13
○政府参考人(清水治君) 沖縄振興策の検討状況等についての御質問についてお答え申し上げます。
 御指摘のように、あと一年で沖縄振興特別措置法、期限を迎えます。その後の次期法制を含めました新たな沖縄振興の在り方につきましては、これまで沖縄県から沖縄政策協議会あるいは沖縄振興審議会などの場において様々な制度の御提言をいただいてきております。これらの政策協議会、振興審議会において検討が行われているところでございまして、沖縄政策協議会におきましては、これらの提言につきまして政府全体としてしっかり受け止める、次期法制を含めた新たな沖縄振興の在り方について検討し、本年夏ごろまでに一定の取りまとめを行うということとされております。
 これを受けまして、現在、個別具体につきましては実務者レベルでの論点整理を関係府省とも調整しながら進めさせていただいておるところでございます。
#14
○島尻安伊子君 今の御答弁ですと夏ごろまでにというお話でございましたけれども、たしか私の記憶だと枝野大臣は八月というふうにおっしゃったかというふうに思うんですが、ここをちょっとはっきりと御答弁いただけますか。
#15
○政府参考人(清水治君) 取りまとめの、枝野長官は八月というふうに御発言されたことがあるかと存じますが、七、八月ごろということで夏ごろと今申し上げたところでございまして、その後の制度あるいは予算、そういったことについての準備等も勘案いたしまして夏ごろの取りまとめということを申し上げていることだと承知してございます。
#16
○島尻安伊子君 七、八月ごろということで、八、九ではなくて前倒しもあるのかという、ちょっと御期待を申し上げるところでありますけれども。
 正直申し上げまして、やはりこの度の震災等々で枝野大臣がもう大変お忙しいということでございます。どれだけ直接この新しい特措法の制定ということにかかわれるのかという大変心配でもありまして、あえてこのようなことをお聞きするわけでありますけれども、何が大事かといいますと、やはり当事者であるこの沖縄県の声をどう集約するかというのが大事なところだというふうに思っております。
 内閣府の中に幹事会とかいわゆる作業部会もあるというふうにお聞きしておりますけれども、今、現時点でどのような作業がなされているのか、もう一歩踏み込んでお聞きいたしますけれども、この地元の民主党の沖縄県連とはどのようなすり合わせをしているのかということをお聞かせください。
#17
○大臣政務官(園田康博君) 民主党におきましては、先生御案内のとおりかもしれませんが、岡田幹事長を座長といたします沖縄協議会というものが設置をされているところでございまして、沖縄振興策について沖縄県連との意見交換などを通じて活動をしているというふうに承知をいたしておるところでございます。
 そういったところでいきますと、今後も必要に応じて私ども政府も与党のお考えを聞かせていただきながら、あるいは先生方の御意見をいただきながら、また地元の沖縄の皆さん方の御意見を賜りながら鋭意進めてまいりたいというふうに考えております。
#18
○島尻安伊子君 鋭意進めるということではございますけれども、具体的に例えばそのプロジェクトチームがどこどこに立ち上がっていて、どのぐらいの割合でどこで会うのかとか、そういった具体的なことをお聞きしないとなかなか安心しないんですけれども、いかがでしょうか。
#19
○政府参考人(清水治君) 事務レベルでの検討の状況でございますが、昨年十二月の沖縄政策協議会の沖縄振興部会におきまして、それまで県の方からいろいろな御要望をちょうだいしておりますので、その要望の個別具体につきましては実務者レベルで論点整理を進めるということとされました。これを受けまして、今年の一月から二月にかけまして、関係府省を交えまして沖縄県から具体の個別の要望内容についてヒアリングを行わさせていただきました。さらに、そのヒアリングを踏まえまして、今後各項目の検討に要する論点あるいは課題、そういったものを整理、また検討の際に必要なデータ等について沖縄県とのやり取りを現在行っているところでございます。
 今後とも沖縄県と密に連絡を取りながら、本年夏の新たな振興策の取りまとめに向けて実務者レベルでの検討は進めさせていただきたいと考えております。
#20
○島尻安伊子君 先日も沖縄県議会の要請団が上京をしております。この沖縄振興計画の根拠法が二十三年度で切れるのになかなか政府の動きが見えないということでございまして、県議団が各関係部局を回ってお願いに上がったということを聞いておりますけれども、その関係部局でそっけない対応をされたんだというお話も聞いております。そうしますとますます不安が募るわけでございまして、我々自民党としても、いざというとき議員立法でも対処できるようにしなければならないということで部会等々で今詰めの作業をしている、そういうところではありますけれども、そんな中で大変、今回のこの新しい振興法を作るに当たって、それだけではなくて、立法というときには私は理念というものが必ずなければいけないのではないかというふうに思っているわけであります。
 政務官にお聞きしたいんですが、今回のこの新しい特措法制定に当たっての理念、政務官はどのようにお考えか、御答弁いただけますでしょうか。
#21
○大臣政務官(園田康博君) ありがとうございます。
 沖縄振興につきましては、もう一期、二期、三期と来まして、そしてまた現在の振興法に基づく措置というものがとられているわけでございますけれども、当初はやはりインフラ整備というところを中心に本土との格差というものがあったというふうに承知をいたしておりまして、そこからしっかりと、今度はその格差は是正をしつつも、さらに沖縄の地理的な状況であるとか、あるいは様々な置かれている状況も含めて、それを更に振興していくということは必要なことではないかというふうに考えておるところでございまして、現在は産業振興というものを中心といたしまして民間主導の自立型経済の構築というところを目指していただいているというふうに思っておりますし、また、それを私どもも全力的にバックアップしていくというところがまず念頭にあるというふうに思っております。
 そして、新たな沖縄振興ということにつきましては、やはり成長著しいアジア地域、こことの近接性といいますか、やはり一番本土に比べると近い地域でありますから、そこの地理的な状況というものは私は優位性を持ってこれから進めていけるものではないかというふうに考えておるところでございますので、そういったところであるとか、あるいは豊かな自然や文化といったもの、こういったものも併せて十分に生かしながら、これは引き続き自立型経済の構築ということに取り組んでいくことが重要ではないかというふうに考えているところでございまして、そういった視点で今後も進めてまいりたいというふうに考えております。
#22
○島尻安伊子君 おっしゃるように、これまでの沖縄振興法というのは、沖縄が本土に追い付け追い越せというような、今政務官もおっしゃったような格差是正というところに重きを置くものだったと私も認識をしております。戦後、様々な人の様々な思いというものがあってここまで来れたんだということも認識をしております。政府と沖縄県の連携の中でかなりのスピードで社会資本も整備されて、沖縄での生活も便利になった。そして、沖縄から見れば憧れの本土というものだったのが、今や沖縄は一度は行ってみたい場所、つまり本土からの憧れの存在というものにまでなったのかなというふうにも思っております。
 今回、新しい振興法を策定するに当たって、今後十年の沖縄というものを思いをはせる、考えるときに、やはり私もこのアジアというものを意識すべきであろうというふうに思っております。政務官からもありましたけれども、地理的にアジアの諸国に一番近いというそういった優位性ですね、こういうことを考えて、あるいは距離的にもそうなんですけれども、文化的にもアジアの諸国に近いというこういった優位性を考えていくということ、そして、それらを基にした沖縄の振興、発展というものが間違いなく今後の日本全体の発展につながるんだろうというふうに思っております。私としては、そこにこそやはりこの新しい振興法の理念というものがあるんだろうというふうに思っております。
 今、政務官、産業振興あるいは自立型経済という沖縄の進む道というものを示されたというふうに思いますけれども、改めてお聞きしますけれども、それではなぜこの沖縄の産業振興あるいは自立的な発展というものが必要なのかということをお聞かせ願えますでしょうか。
#23
○大臣政務官(園田康博君) 今お話をいただきました、これまでの沖縄振興策の中で様々なインフラ整備も行ってまいりましたし、また観光やあるいは文化の面でも振興を行っていくということを行ってきたというふうに思っております。ただ、だけれども、まだまだ若年者の皆さん方の雇用が本土に比べれば対策が遅れている、その雇用対策もまだ十分にままならないという部分もかなりあるというふうに私も認識をしております。
 したがいまして、やはりそういったところを今後は更にバックアップをしていくというところからすると、今までもやってきましたけれども、まだ足りていない部分もあるんだろうというふうに思っておりますので、そういった点では沖縄というところがしっかりと、先ほどおっしゃっていただきましたように魅力のある地域であるというのをまず再発見、再認識ということがあって、そしてその中から更に将来にわたってそれが今度は言わばその地域の特殊性というか特異性というものを全面的に出せるような、観光も含めて更にこれが振興するということが私は必要ではないかというふうに考えておるところでございますので、そういった点では、今までやってきたことに加えて、更にまた伸ばすところは更に伸ばしていきたい。
 そのための、その地理的な状況を鑑みながら、この日本というところで沖縄という位置付けが更に重要になっていくものではないかというふうに考えておるところでございますので、そういったところでやはり向こう十年も含めてこの振興策というものが大変重要な位置付けになってくるものであるというふうに考えております。
#24
○島尻安伊子君 そうですね、魅力のある沖縄とかその重要性、沖縄が発展するのが重要だというふうにおっしゃっていただきましたけれども、なぜ重要なのか、なぜ沖縄の発展が重要なのかというところ、もう少し御説明いただけませんでしょうか。やはり、ここのところがすごく大事だと思っているんです。繰り返しになりますけれども、これまではいわゆる格差是正だったということではありますけれども、ある程度の社会資本整備、まだまだ足りないところはあるんですけれども、アジアの安定とか日本の、強いて言えば日本の経済的な発展のためにどうまた沖縄が貢献できるかというところはすごく私は大事なところ、ポイントだというふうに思っているんですが、その辺の政務官のお考え、いただけませんでしょうか。
#25
○大臣政務官(園田康博君) ありがとうございます。
 そうですね、やはり具体的に申し上げたいというふうに思っておりますけれども、例えば今もう既に取り組ませていただいているところでございますけれども、空港などはやはり物流の拠点として、まあ様々な空港政策、日本の空港政策全体の考え方というものがあろうかというふうに思っておりますけれども、殊更この物流の拠点というハブ空港をやはり日本としても造る必要があるというところがございます。そういった点では今もう既に取り組ませていただいてきまして、第三位ですね、日本の空港の中では第三位という位置付けの中まで来たと。
 それはなぜかと申しますと、やはり韓国やあるいはアジア諸国、東南アジア諸国に隣接しているというこの日本の中でも地理的な状況から鑑みますと、やはりここを拠点として物流が更に動いていくというところからすると、これは日本の経済のみならずアジアの地域経済の発展にも寄与するものではないかというふうに私も考えておるところでございますので、そういったところをもっともっと魅力のあるものを引き出していく。そして、日本の経済、あるいはそれがこのアジア地域全体にも大変な影響力を持っていく地域であるということを再認識をするためにも、この新たな振興政策というものが大変私は重要ではないかというふうに思っておるところでございます。
#26
○島尻安伊子君 そうですね、経済発展。つまりは、私たちの記憶にまだまだ新しい尖閣の問題もございます。沖縄は国境離島としての位置付けもありますし、そういう意味ではそういった島々の人口を減らさないということも大事な視点かというふうにも思っております。そういう意味の安全保障を含め、やはり今後の沖縄の発展というものがアジア全体の安定につながるものだというふうに私は認識をしているところでございまして、そういったところも含めて是非、今度制定されます新しい沖縄振興法ではこの理念の部分、しっかりこれからも議論させていただきたいというふうに思いますし、そこが大変なポイントだというふうに御指摘をさせていただきます。
 ちょっと時間がないので急ぎますけれども、この沖振法と並んでもう一つ、いわゆる軍転法、これも二十三年度で切れるわけでございます。
 御存じのとおり、これまでの駐留軍用地の跡地利用の推進に関して、この軍転法とそれから沖振法の七章という枠組みの中で、国、県、そして跡地関係市町村が緊密に密接にかかわる中で取り組んできた問題がたくさんございます。この二つの法律が失効するということでございますので、新たな法的な枠組みをつくらなければなりません。現行制度での課題等を総括した上で、今後の跡地利用を円滑に推進していくためのまた新たな法整備を早急に制定しなければならないと思いますけれども、これについての政府のお考えをお聞かせください。
#27
○大臣政務官(園田康博君) 跡地利用に関しましては、現在、沖縄振興全体の観点から特別措置法、沖振法に、そしてまた返還に伴う特別措置法、これは返還特措法でございますけれども、これに規定をされているというところでございまして、委員御指摘のように平成二十三年度末に期限が迎えるということになります。
 そして、この跡地利用を含めまして今後の沖縄振興の在り方につきましては、現在進めさせていただいておりますけれども、この振興審議会及び沖縄政策協議会、この中で、先ほど来御答弁させていただいておりますけれども、検討を進めさせていただいているところでございます。
 有効利用につきましては、今後の沖縄振興の観点、この重要な課題というふうに認識をさせていただいておりますので、今後の在り方につきましても十分検討を進めながら、様々な法形式がいろいろあろうかというふうに思っておりますけれども、それも含めてしっかりと全体的なところの枠組みの中で、先ほど来申し上げているように、沖縄振興というところがしっかりとリンクしていけるように検討してまいりたいというふうに思っております。
#28
○島尻安伊子君 ここの肝は、ですから、法体系のお話ありましたけれども、この沖振法の七章の部分と軍転法を一本化してやるのか、あるいはほかの体系が考えられるのかと、こういうところだというふうに思っておりますけれども、もうその道筋というのができて当然の時期かというふうに思いますけれども、もうちょっと具体的な御説明いただけますでしょうか。
#29
○大臣政務官(園田康博君) 今具体的にというお話でございましたけれども、まさしくその法形式がどういった形で今後のこの跡地利用に関しまして臨むべきといいますか臨まれるべきといいますか、そういった観点から最大限有効な法形式になるようにということでございまして、いろんなやり方があるというふうに私も考えておるところでございまして、今まさしくその検討をさせていただいているところでございますので、そういった点では、今日、今時点でどういう形で行うということはむしろ予断を持って申し上げない方がよろしいのかなというふうに思っております。
 いずれにしても、しっかりと取り組んでいくということを最終的な目標という形にとらえさせていただきますので、そういった点ではまたどういう形が望ましいのか、それは委員の皆さん方からも御指導をいただければというふうに考えております。
#30
○島尻安伊子君 軍転法の単純延長ということを考えているということもございますか。
#31
○大臣政務官(園田康博君) 単純延長か若しくは、沖縄の皆さん方からも御指摘をいただいておりますけれども、一元的にやっていくんだというようなお話もいただいていることでございますので、そういった意味では、今まさしくおっしゃっていただいたように単純延長ということ、必ずしもそうではないというふうに私は考えておるところでございますので、したがって、様々な組合せを含めてしっかりと対応していく必要があるし、またその中で、言わば法形式という形からするといろいろな形が考えられるというふうに考えているところでございますので、ただ単なる延長なのかということからすると、今の現段階ではそうではないというふうには申し上げられるのではないかというふうには思います。
#32
○島尻安伊子君 ここが大変重要なところだと思うんですけれども、政務官のお考えの中で、それではこの二つの法律を考えたときにどのような整理の仕方が考えられるというふうにお思いですか。
#33
○大臣政務官(園田康博君) そうですね、今の現段階で私から私の考えという形で申し上げるのはやはりちょっと適当ではないというふうに思っておるところでございまして、大変申し訳ございませんけれども、現時点でのお答えというものは差し控えさせていただければというふうに思っております。
 すなわち、今、先ほども御答弁させていただいておりますけれども、この夏までにしっかりとした形を出させていただきたいというふうに思っておりますので、そういったところからすると、様々な今観点から検討をさせていただいております。そういったところで、今この時点で私自身も皆様方にこうだというふうなものよりは、今沖縄の皆さん方からもお話を聞かせていただいております。また、国会の皆さん方からも御意見をいただいております。様々な関係者の御意見をいただきながら、私どもとしてもそれを踏まえて進めていきたいというふうに考えておりますので、今この時点で中身についての明確な答弁というものは、申し訳ございませんが、差し控えさせていただきたいと思います。
#34
○島尻安伊子君 じゃ、最後に一つお聞きいたします。
 確認をさせていただきたいんですが、今の御答弁の中で軍転法についても夏までというお話でしたけれども、その認識でよろしいわけですね。
#35
○大臣政務官(園田康博君) そのような認識で結構かと思っております。
#36
○島尻安伊子君 時間ですので、終わらせていただきます。ありがとうございました。
#37
○長谷川岳君 北海道の選出の長谷川岳と申します。
 東日本巨大地震に当たっては、議員の一人として具体的な活動をどのようにできるかということを真剣に考えて行動をしていきたいというふうに思います。
 さて、入らせていただく前に、本日の北海道新聞の朝刊掲載記事について少しお伺いをしたいというふうに思います。
 本日の北海道新聞の朝刊、サハリン州副知事、中国で説明会、投資対象は州全体という内容で書かれております。ロシアのサハリン州のストロガノフ副知事が二十三日の訪問先の北京で、中国資本のサハリン州への資本誘致について、北方領土、サハリンを分割して考えることはしないと。そのような形で、二十三日、北京で開いた経済フォーラムで、北方領土に対しても積極的に投資を促すような説明会をしております。特に、中国政府と企業の関係者が来場したそのフォーラムにおいては、サハリンの港湾整備とともに、北方四島の周辺海域でのナマコあるいはホタテを養殖する事業、あるいは国後に温泉付きホテルを建設する事業が紹介されております。
 外務省にお聞かせいただきたいんですが、この事実は御存じでしょうか。
#38
○大臣政務官(徳永久志君) 報道等で承知をいたしております。
#39
○長谷川岳君 このフォーラムに対して、中国あるいはロシアに対して抗議を含めたアクションというのを行いましたか。
#40
○大臣政務官(徳永久志君) この件につきましては、個別具体の国名ということではなしに、第三国がこのような形で交流に参加をするということは大変遺憾であるということは申し上げているところであります。
#41
○長谷川岳君 何らかのアクションあるいは意思表明というのはされたでしょうか、外務省として。お聞かせいただきたいと思います。
#42
○大臣政務官(徳永久志君) ですから、そういうことは好ましくないということは申入れをしているところであります。
#43
○長谷川岳君 このような問題がこのような中で行われているということの事実を国民全体にも知っていただくことを、外務省としても是非とも努力をしていただきたいというふうに思います。
 それでは、質問に移らせていただきます。
 北方領土の問題についての認知度ということでお聞かせをいただきたいと思います。
 まずは、北方領土問題に対する国民の認知度、どのぐらいだというふうに思われますか。内閣府にお聞かせいただきたいというふうに思います。
#44
○大臣政務官(園田康博君) 平成二十年の十月に内閣府の政府広報室、こちらが実施をさせていただきました特別世論調査でございますけれども、ここでいきますと、北方領土問題の存在というものに関しましてはほとんどの方が認知をされておられるという結果が出ております。ただし、ただしといいますか、領土問題の内容についても、やはり八割近くの方が認知をされていらっしゃるというふうに受け止めさせていただいております。
 ただしですけれども、残念ながら若い世代が、特に十代、二十代の若い方がこういった問題に対しましてはやはり認知度が低いのではないかというのが出ておるところでございます。
#45
○長谷川岳君 二十年の調査においては、問題について聞いたことがあり、問題の内容も知っているというのが約四割、方々が四割、それから問題の内容はある程度知っている方々が四割と、八割近くの方が北方領土の問題を認識していると。同時に、この質問をされた内閣府のアンケートでは、この返還要求運動の参加意欲の是非について次のような結果が出ていると。積極的に参加したい方が二%、そしてそれに対して、余り参加したくない、そして参加したくない方が約六割を占めております。
 私ども、この北方領土の返還の具体的な運動についてこのような結果が出たことに非常に危機感を持っておりますが、内閣府としての見解について伺いたいと思います。
#46
○大臣政務官(園田康博君) 今御紹介いただきました参加意欲に関しましては、余り参加したくないというような否定的な数がやはり多いというところがございます。そういった点では、やはりそういった参加の阻害要因、これが例えばもう一つの、もう一つといいますか、項目の調査の中におきましては、時間や労働力の負担が大きいというところから参加をしたくないという理由であるとか、あるいは活動の内容が分からないからというような理由を挙げて参加をしたくないというような否定的な回答につながっているのではないかというふうに考えているところでございまして、こういったところをしっかりとやはり啓発をしていく、広報啓発をしていくことがやはり重要ではないかというふうに考えます。
#47
○長谷川岳君 若い人たちへの意識の高まり、運動への参画という部分で、具体的に内閣府はどのように啓発をしようと考えておりますか。
#48
○大臣政務官(園田康博君) 今委員御指摘のように、やはり先ほども私申し上げましたけれども、若い世代に向けた取組というものが大変重要であるというふうに考えております。そういった点では、今般この予算の中でも入れさせていただいておりますけれども、インターネットの、若い世代の媒体、こういったものを用いて広報啓発を積極的に実施をしていきたいというふうに思っております。
 例えば、今ホームページでもやっておりますけれども、メッセージフリップを使ってこういったところを更に若い人たちに広げていくであるとか、あるいは携帯電話の専用ページ、こういったところも設置をさせていただいたりとか、政府においてもインターネットテレビの掲載であるとかフラッシュコンテンツ、こういったところも活用させていただきながら進めさせていただいているところでございます。
#49
○長谷川岳君 つまり、北方領土の認識とそれに対する運動というのが一体になっていないということがやはりうかがえるというふうに思います。
 平成二十年の内閣府のアンケートでは、若い世代の興味が薄れていると。北方領土の返還要求運動員の方がやはり高齢化しているということも意味をしています。これは、返還運動が始まった六十五年前にふるさとを追われた元島民の皆さんが年齢を重ねられたということだというふうに思います。元島民の皆様のじくじたる思いというのを考えると非常に言葉もないんですけれども、しかし、このまま高齢化が進めば運動の力そのものが失われてしまうというふうに考えます。
 六十五年間声を上げ続けた皆様のお声を次の世代につなげるためにも、運動組織における若者世代の活動を促していくと。今おっしゃっていただいたようなインターネット等、ほかにやはりもっともっと若い人たちが参画できるような運動という、あるいは運動参画できるようなやはり仕組みというものが必要だというふうに思いますが、もう一度伺いますけれども、更なる御努力をしていただきたいというふうに思いますが、そのようなお考えはありますか。
#50
○大臣政務官(園田康博君) そういった意味では、この二十三年度の予算案の中にも盛り込ませていただいておりますけれども、先ほども予算説明のときにも申し上げましたけれども、大変大きく増額をさせていただいております。その中において、やはり集中的に若い世代の北方領土問題の関心が高めていきたいというところでございまして、集中的な広報啓発活動、これを全国キャンペーンといたしまして主要の七都市を今想定をしておりますけれども、そこでつかさつかさできちっと随所でこれを展開してまいりたいというふうに思っております。それが一つ。
 それから、あともう一つ、教育の現場でこれをもっと言わば教育の中に取り入れてその問題の認識を広めていくことができないだろうかと。そして、現場の先生方からもそういった御意見をいただいていたところでございますので、そういった面では、教育の現場で幅広く活用ができるそういった教材ソフト、こういったところも、副教材ソフトなんかも作成をしてまいりたいというふうに思っております。ただ、ただ単にそれを作るだけではなくて、今度それが先生方がちゃんと使っていただけるものも含めてこの開発を、そして使用を促していけるようなものとして作ってまいりたいというふうに考えております。
#51
○長谷川岳君 この北方領土の問題については、私たちの世代で、何とかこの世代で解決をしたいという強い意思を持っております。やはりそのためには大きなパラダイムの転換というか、を考えていかなければならないというふうに思います。
 日ロの関係も刻々と変化をしていきます。例えば、三月十九日において、ロシアのプーチン首相によるエネルギーの支援策ということで、東日本大震災に見舞われた日本への液化天然ガス供給を増やす方針をしています。欧州に供給しているLNGを日本向けに回して、欧州向けはパイプラインによる液化していない天然ガスを供給する、手当てするというような話も出ています。プーチン首相は、欧州と日本とのグローバルな交換作戦で、日本への現実的な緊急支援として一か月に百万トン以上のLNGの供給が確保されると説明、欧州との協議を近く始めるというと。さらに、極東やあるいはシベリアでのエネルギー開発計画への日本企業の参加も提案していると。
 ロシアのこのような提案に対して、外務省にお聞かせいただきたいんですが、今のこのような進捗状況について伺いたいというふうに思います。
#52
○大臣政務官(徳永久志君) 今、先生が御指摘をいただきましたロシア側の様々な発言、提案につきましては、現在、経済産業省と調整を図りながら、どのような形とさせていただくかということについて検討をしているところであります。
#53
○長谷川岳君 ロシアの人道支援についても少し伺いたいと思いますが、三月十四日、ロシアの非常事態省の飛行機で五十名プラス二十五名の方々が仙台に移動され、捜索救助活動を行われて、十六日には第二陣、そして八十名の派遣がありました。
 このように必要な人材を適材適所に派遣するというロシア側からの人道支援に対して、この活動成果について外務省の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
#54
○大臣政務官(徳永久志君) 現在、ロシア側の方といたしましても様々な形での御支援をちょうだいをしているところであります。そうした中で、例えば救助隊を派遣をしていただいたり支援物資の提供の申出等があるところでもあります。日本政府としてもこれらをしっかりと受け止めさせていただき、受け入れたところであります。
 そうした中で、現在、ロシア政府と連携を取りながら、救助隊におかれましては行方不明者の救助捜索活動、そしてあるいは現在におきましても瓦れきの撤去等々を行っていただいているところでもあります。
#55
○長谷川岳君 ファールス通信によると、ラブロフ大臣は、十五日の火曜日、NHKのインタビューで、ロシアと日本の領土問題については、我々は平和条約の締結に関する協議を継続する用意があり、この問題に対して強い関心を持っていると言わなければならないというふうに述べておりますが、この発言について外務省の認識を伺いたいと思いますが、いかがですか。
#56
○大臣政務官(徳永久志君) そのような発言があったということについては承知をいたしております。
#57
○長谷川岳君 このように、震災という非常に厳しい状況の中でありますけれども、ロシアのこういった支援策も含めた日ロ関係の変化というものもかいま見ることができています。私たちも、この北方領土の運動を含めた新しいやはり運動の芽生えというものを私たちの若い世代でつくっていかなければなりません。
 特に、ここ数年、北海道の隣接地域と言われる根室市、別海町、中標津町、標津町、羅臼町という、この一市四町より成る隣接地域は、高校の修学旅行の誘致について積極的な活動を行っています。北方領土の啓蒙活動の一環であるというふうに伺っております。
 根室市においては、市内の高校に北方領土研究会というものがありまして、修学旅行生に対して研究会の生徒が講師となって、船に乗って納沙布岬から洋上視察といった研修活動を行うというような活動をしております。このように地元ならではの啓発活動あるいはアイデアを生かして、実のあるような北方領土の返還運動につなげていきたいというふうに思いますが、このように若い人たちが主体的に取り組んでいることに内閣府の評価をお聞かせいただきたいというふうに思います。
#58
○大臣政務官(園田康博君) そういう意味では、おっしゃるように、先ほども私も申し上げましたけれども、若い世代が自主的にそういった取組を積極的に行っていただけるというものは大変心強く思っておるところでございますので、内閣府としてもそういったところをできるだけ支援をしてまいりたいというふうに考えております。
#59
○長谷川岳君 私たちの若い世代というか次世代という形として、北方領土とロシアとの交流という中に学生の人材交流というのを含めていかなければならないというふうに考えます。
 特に、北海道には地域の特色を生かした単科大学が多くあります。例えば、北見工業大学というのはバイオ環境化学科というこれからの環境技術に非常に役立つ研究を行っておりますし、あるいは室蘭工業大学は応用理化学系の学科を持っております。あるいは小樽商大は商学科、ロシア語学科、あるいは帯広畜産大学はこういった畜産科学といった、各大学とも、ロシアあるいは極東開発に必要な技術、ノウハウ、人材というものが蓄積をされているというふうに考えます。
 これらの技術、ノウハウを国内や道内にとどめることなく、やはりロシア、極東の大学、あるいはお互いに交換留学、人材交流を進める、推進すべきだというふうに考えますが、このような学生主体による若者の人材交流というものを是非とも内閣府のこのような予算、北方対策本部の予算に加えていくべきではないか、それが新しい展開を得るんではないかというふうに思うんですが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#60
○大臣政務官(園田康博君) そういった意味では、今ビザなし交流事業というものが行わせていただいているところでございます。
 そういった中で、今お取り組みの言わば単なる四島の住民と着実な交流が深まってきてはおるんですが、それだけではなくて、やはり更に両国のといいますか、私どもとそれからロシアの皆さん方等も含めてきちっとそういった交流を深めることによって、次世代の皆さん方が更にこれを将来にわたっても交流が行われるということは、大変私どももよろしいというふうに思っておるところでございますし、それを推進していくということを、今後も更により効果的なものができるということであれば、しっかりとそれを進めてまいりたいというふうに思っております。
#61
○長谷川岳君 是非ともこの学生の交流、特に単科大学とロシアの人材交流については積極的に考えていただきたいというふうに思いますが、もう一度確認のためにお聞かせいただきたいと思います。
#62
○大臣政務官(園田康博君) はい、失礼しました。ありがとうございます。
 参加対象の中には当然ながら青少年も含まれているわけでございますので、当然そういった若者の交流というものはこの中でしっかりと位置付けられていくものであるというふうに考えておりますので、是非私もそういった取組に関しましては積極的に推進してまいりたいというふうに思います。
#63
○長谷川岳君 極東においては、北海道を含めた日本の水産加工品、食料加工品というのは非常に並んでいます。これは、非常に質の高い水産物がある上に、我が国の味覚力あるいは水産あるいは食品加工技術が優れているということのあかしだというふうに思います。
 特に北海道、この隣接地域も含めたこれからのロシアとの交流の中に、やはり経済交流というものが当然ながら含まれなければならないというふうに思います。
 水産加工品、食料加工品、そういったものの輸出を図っていくための輸出の施設整備というものも、これは私は是非とも極東の間、経済交流の間では必要だというふうに思いますが、この輸出施設整備を含めたこれからの展望について、国交省の方がいらっしゃれば、是非とも展望を伺いたいというふうに思います。
#64
○政府参考人(青山俊行君) 根室市を始めといたしまして、北方領土に隣接いたします一市四町につきましては、いわゆる北特法に基づきまして、地域の振興そして住民生活の安定を図っているところでございます。現在、第六期の振興計画に沿いまして行われております市町村事業の補助率のかさ上げ、それに加えまして北方領土隣接地域の振興等事業推進費というものがございまして、これの補助を行っております。
 こういった中で、産業振興の事業というものもメニューとして入っておりますので、そういったものも含めながら、地元の要望等も聞いて事業を実施していきたいというふうに考えております。
#65
○長谷川岳君 是非とも開発局予算も含めた中でこのような経済交流のための輸出施設等の整備を進めていただきたいというふうに思います。
 もう一つ私は考えなければならないのは、今回の大震災によってやはり災害対策、特に堤防、防波堤といった、もう一回インフラを再構築しなければならない時期に来たというふうに思います。
 我が国の誇るべき建築技術というものを生かしながら、当然ながら最優先すべきことは被災地であります。しかし、やはりこれからの想定を考えると、北海道そして北方領土周辺も含めたこの太平洋に面したインフラ整備というものをこれは行っていくということが私はできるのではないか、ロシアとの支援交流の中の一環としてできるんではないかというふうに思います。
 特に、領土問題というものは、所有問題、所有権が絡む問題でありますけれども、こういう協議の場を設けること自体が相手に所有権があるということを認めることとなる可能性がある非常にセンシティブな問題ではありますけれども、だからといって、話合いや交流の場を設けなければ、領土問題というのを解決することが非常に難しいというふうに思います。
 領土問題での膠着状態を打破するためにも、できるだけこういった土地の所有権の問題が絡まないような北方領土周辺のインフラ整備、防波堤を含めた災害対策のためのインフラの整備等を共同で行っていくということをやはりこれから日本としても提案をするべきだと思いますが、内閣府のお考えを教えてください。あっ、済みません、外務省ですね。
#66
○大臣政務官(徳永久志君) 今先生おっしゃいましたように、様々な分野での交流というのは非常に大事。その中で、対話やそういった意見交換の場を積極的に持っていくということは大変重要であるというふうに私どもも思っております。
 ただ、そこでしっかりと前提として置いておかなければいけないことは、日本の法的な立場を害さないという前提をしっかりと守って、その中でお互いに何ができるかということを議論していくことが重要だと思います。
#67
○長谷川岳君 法的な立場を害さないで、さらに共同のインフラ整備等のできるような箇所、部署というのはないんでしょうか。そこがこれから非常に大きなテーマになると思いますが、例えばこういう防波堤のようなインフラ整備も含めたことについてやはり外務省として考えていく時期に来たのではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#68
○大臣政務官(徳永久志君) 先生今御指摘をいただいている点につきましても、例えば本年二月の前任の前原外務大臣とラブロフ外務大臣との間で、日本の法的立場を害さない形で何ができるかについて今後双方で議論をしていこうということになりました。先般のG8外相会合の際にも、松本外務大臣とラブロフ大臣との間でこのやり取りについての確認がされたところであります。
 現在、そういった部分をお互い踏まえながら、外務省といたしましても検討をしている段階であるということを御理解いただきたいと思います。
#69
○長谷川岳君 このような厳しい時期だからこそ、災害整備も含めたインフラについても是非とも御検討をいただきたいというふうに思います。
 引き続き質問をいたします。やはり領土問題の一元化という問題です。
 私も竹島の日に島根の方に伺いましたが、現在、北方領土問題と竹島の問題、尖閣諸島の問題、この三つの問題は、やはり現在最も力を入れているのは、竹島の問題についてもやはり自治体だというふうに認識をしています。国としてこの三つの問題に対して同じ次元でとらえている、あるいは同じ次元で発言しているとは私には受け止められません。
 この問題について外務省の見解をお聞かせいただきたいというふうに思います。非常に差があるというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
#70
○大臣政務官(徳永久志君) 今御指摘をいただきました北方領土、竹島、尖閣諸島、いずれにつきましても我が国固有の領土であり、政府として引き続きしっかりと対応していく考えに変わりはございません。
 その中で重要なのは、我が国の立場を確保し主張をしていくということだろうというふうに思っておりますので、その点、有効な方策について今後の政府としても変わりなく取り組んでいきたいと思っています。
#71
○長谷川岳君 北方領土、そして竹島、尖閣諸島等は全て我が国の領土です。このような問題は、やはり北方領土、竹島、尖閣諸島、それぞればらばらに運動するんではなくて一元化をし、そして我が国の領土として国民の皆さんに訴えていく、そして運動を展開する、そういった枠組みを国としてつくるべきではないか、そういう時期に来たというふうに思いますが、外務省の見解をお聞かせいただきたいと思います。
#72
○大臣政務官(徳永久志君) 繰り返しになりますけれども、北方領土、竹島、尖閣諸島、いずれについても我が国固有の領土であり、政府として引き続きしっかりと対応していく考えに変わりはございません。
 御指摘の体制整備の面でありますけれども、竹島と北方領土、尖閣諸島、それぞれに固有の問題もございますので、その点につきましても、我が国の立場を確保し主張をするという上でより有効な体制整備とはいかなるものであるべきかの部分についても今後検討していきたいと思っています。
#73
○長谷川岳君 北方領土の方々の高齢化の問題を含めて、国民運動がやはりより広がりを持つためには、このような一元化というものも是非とも検討していただく時期に入ったというふうに思います。是非ともお願いをしたいというふうに思います。
 時間が迫ってまいりました。最後、一つだけ。
 皆さんに資料を配らせていただきましたが、東北地方太平洋地震、東日本巨大地震の被害につきましては、北方領土等の隣接地域も大きな被害を受けております。北海道における水産被害二百十八億六千万円と。東北地方からカキの稚貝、アワビの稚貝などを北海道に供給されています。これにかかわる被害も、間接的ではありますが大きいというふうに言えます。
 また、根室のサンマの水揚げというのは、岩手あるいは福島、茨城の、船の団と書いて船団によるものが四〇%を占めている状況です。今年船団が来れないようであれば、根室市、この北方領土運動の拠点である根室市の経済が大打撃を受けることは間違いありません。これに代わるものとして、この北方領土問題等の解決促進のための特別措置に関する法律に基づく事業を強力に推進していただきたいという考えでありますけれども、内閣府にその考えをお聞かせいただきたいと思います。
#74
○政府参考人(青山俊行君) 今回の地震によりまして、先生御指摘ございましたように、この地域の主要産業でございます水産業に大きな影響があるというふうに思っております。
 今後、一市四町、これの地元の要望をよく聞きまして、その実態も含めて把握して、先ほど申し上げました地域振興事業をやっておりますので、その中で効果的な対策というものも考えていきたいというふうに思っております。
#75
○長谷川岳君 最後になりますけれども、私たちの世代がやはり北方領土の問題の解決をするという大きな使命を持って活動していく、そのためには運動の広がり、そして何よりも今中身をやはり再構築していく必要があるというふうに思います。そのことも踏まえて、政府には強力に、今回私たちも御提案をさせていただきましたけれども、吟味していただきまして、実際の活動に対して御声援をいただくことを心よりお願いを申し上げまして、質問の方を終わります。
 ありがとうございました。
#76
○横山信一君 まずは、今回の東日本大震災におきまして被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げます。
 さて、民主党政権になりまして、北方四島の領土交渉は大きく後退をいたしました。メドベージェフ大統領は国後島に上陸をいたしましたけれども、政権交代以降、日本の閣僚は一人も北方四島に上陸してはおりません。自公政権のときには必ず誰か彼か閣僚はビザなし等を使って上陸をしていたわけですが、今、政権交代以降、閣僚は一人も行っていないという状況であります。遠くから眺めて終わりという、そういう現状であります。
 昨年は操業中の日本漁船への銃撃事件もあって、この北方四島周辺での緊張感は高まっております。VMSの常時監視や罰則適用の厳格化などによって違反操業の取締りを強化しておりますが、今後の北方四島周辺海域での安全操業の確保についてまずお伺いいたします。
#77
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明いたします。
 委員御指摘のように、平成二十二年一月にロシア国境警備隊によります北方四島周辺海域での我が国漁船への銃撃事件が発生いたしました。その後の調査で、VMSの意図的な電源切断等の北海道海面漁業調整規則違反が明らかになったところでございます。このため北海道庁が、VMSによる常時監視や電源切断等の対応の強化、それと併せまして違反があった場合の罰則の強化を内容とする再発防止策を立てたところは委員御指摘のとおりでございます。
 水産庁といたしましても、今後とも関係省庁とも連携しつつ、再発防止策が的確に実施されますよう、安全操業の枠組みを堅持することによりまして当該水域の安全操業を確保してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#78
○横山信一君 北方領土の元島民の多くは、釧路、根室、函館に居住しております。そして、その御家族には漁業従事者が多くいらっしゃいます。これらの地域はこの度の東日本大震災の被災地でありました。
 私は、震災翌日から北海道の太平洋岸を回り、被害の実情を視察してまいりました。漁業被害は甚大でございまして、これまでのところ、漁船被害は七百四十六隻ですね。ホタテやカキなどの養殖施設は壊滅状態でございます。被害総額は直接被害だけでも三百三十億円。北海道ですらこのような状況でありますので、東北の太平洋沿岸含めると、従来の救済策の枠組みには到底収まらないと考えられます。
 この時期は漁期のはざまに当たっておりまして、今ほども長谷川委員の方から御指摘がありましたけれども、根室などの大型漁船の多くは気仙沼や石巻のドックに入っておりました。そこで被害に遭った漁船は二十九隻、被害額は百二十二億円に上ります。これらは古い船が多いために、減価に基づく保険金では代船建造が困難と考えられております。百トンを超える大型漁船を新造するには、近代化資金などの融資制度も活用できるとはいえ、一隻当たりの建造費単価というのは数億円に上るわけでありまして、これは非常に厳しい大きな負担になります。融資による代船建造は困難だというふうにも考えられているわけであります。
 一方、小型漁船の被災も非常に多くて、これは平成五年のときの北海道南西沖地震では共同利用小型漁船災害復旧対策事業、こういうのを活用して漁協がリース事業を実施をいたしました。
 いずれにしても、大中小の漁船の早急な復旧が必要だと考えるわけですが、国の対応策はどうなっているのか伺います。
#79
○大臣政務官(田名部匡代君) お答えいたします。
 今、横山委員がおっしゃったように、本当に甚大な被害を受けていまして、私も岩手県宮古、また重茂漁協の組合長さんであるとか、山田町にも行ってきました。水産業、まさに漁業は船がなければ成り立たないわけで、今委員がお話しになったように、共同利用の小型漁船の建造補助というものもありますし、融資さらには漁船保険というものもあるわけですが、これに関して、本当に極めて広大であって、しかしながら岩手県の漁協の組合長さんは、船があれば何とかなるんだという力強いお言葉をいただきました。
 そういった漁業者の皆さんがこれからしっかりと漁業を再開できるように、大型船のみならず全体的な被害の状況をしっかりと把握をした上でどういう支援ができるのか検討していきたいというふうに思いますし、ただ一方で、漁船を造る施設そのものも津波の被害を受けている状況でありますので、そういったところの復旧作業というものも急いでやらなければいけないというふうに考えています。
#80
○横山信一君 漁船被害は中小の漁船を含めると今七百四十六隻というふうに言いましたけれども、これは北海道だけの漁船の数でありますが、いまだこの被害の全貌が明らかになっていない岩手、宮城、福島の三県に登録している漁船数でありますけれども、登録隻数だけで二万七千八百六十四隻、これ平成十九年の統計でありますが、あるわけであります。この大部分が被害はあったというふうに想定をされるわけです。
 漁船保険の加入率は非常に高くて、全国の漁船登録数に占めるこの東北、北海道の一道三県の割合というのは全体で全国の約三割になります。制度上この保険は、最終的には国が負担することになるわけですけれども、これだけの甚大な被害の下で保険機関が迅速に調査をして保険金を支払うことは果たして可能なのかと。また、早期の支払ができない場合、被害を受けた漁業者の経営には大きな影響が及んでまいります。こうしたことについてどのように対処するおつもりなのか伺います。
#81
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。
 委員御指摘のように、今般の地震津波によりまして、太平洋岸の広範囲において極めて膨大な隻数の漁船の被害が発生しているところでございます。このため、被災地域の漁船保険組合におきましては、損害評価やあるいは保険金支払の事務が膨大になりますことから、事故証明手続の簡素化など弾力的な事務手続の実施をするよう既に指導したところでございます。
 それから、団体自体といたしましても、体制が弱体化しております被災地域の漁船保険組合に対しまして、漁船保険中央会や他の地域の漁船保険組合から人員を派遣いたしまして、迅速な損害調査あるいは保険金の支払の事務を行うよう組織的な支援を行うこととしているところでございます。
#82
○横山信一君 先ほど田名部政務官からもお話がありましたが、被害というのは漁船被害だけではなくて、荷さばき場あるいは冷凍加工施設ということも大きな被害を受けているわけでありまして、漁師の方々からすると、船もない、市場もない、冷凍施設もないというそういう状況で、一体どこから漁業を立ち直らせればいいのかという、そういう不安の声が高まっております。
 こうした現状に対して、国は災害査定を待たずに応急工事に着手できるように最近いたしました。そのことは評価をしております。
 しかし、とりわけ被害が大きかったと言われる、言われるじゃなくて実際被害が大きかったんですが、養殖施設については、共用部分が少ないために激甚災害法では個人漁業者にまで救済の手が及ばない現状にあります。
 養殖漁業というのは、これは漁港でのパート労働、いろんな養殖作業のパート労働が港で行われるわけですが、そうした雇用環境があり、そしてまた水産加工場への原料供給といういわゆる地域経済の中核を担っております。その影響の大きさを考えますと、壊滅状態となっている養殖施設、この復旧については従来の枠組みにとらわれない新たな救済策を講じる必要があるというふうに考えておりますけれども、いかがでしょうか。
#83
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。
 この地震津波によりまして、先ほど申しましたように、太平洋岸の広範囲に損害が発生しておりますけれども、特に養殖施設は海の中にありまして構造的に非常に弱いものでございますので、特に広く災害が発生しております。北海道につきましても、ホタテガイ、昆布等の国内有数の養殖生産地帯でございますが、大きな被害を受けているものと認識しているところでございます。
 養殖の復旧に向けましては、三月十三日に本災害を激甚災と指定いたしまして、養殖施設につきまして災害復旧事業の対象といたしたところでございます。また、この災害復旧事業につきましては、事業に要する経費の九割を助成するということにいたしたところでございます。
 被害の状況、まだまだはっきり分かりませんけれども、迅速にその状態を把握いたしまして、復旧復興に向けまして全力で取り組んでまいる所存でございます。
#84
○横山信一君 平成二十二年度から、国と漁業者が一対一で基金を積み立てて、燃油が高騰した際に差額を補填する漁業経営セーフティーネット構築事業というのが実施をされております。この度の震災に伴いまして、これも政府が緩和をしていただいたんですが、今年度は新規加入の申込期限を、三月末であったものを五月まで延長をしていただいたと、そしてまた、被災者については二十三年度内の随時加入を認めるというふうに聞いております。これ自体は評価をしているところなんですけれども、元々この事業というのは発動要件が厳しいためにメリットが少ないというふうにも聞いております。
 しかし、現在、リビア情勢などの原油単価の上昇というのがあって、そういう現状の下で漁業の再建に向けて燃油やあるいは漁業資機材の安定的な確保、そしてまた供給支援についてどうされようとしているのか伺います。
#85
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。
 委員御指摘の漁業経営セーフティーネット構築事業でございます。これ、お話ありましたように、この事業の運用につきましては、この災害を念頭に置きまして、申込みの期限の延長とか、あるいは被災者に対しましては随時加入ができるような特例措置をいたしました。
 それから、この事業のこれからの見通しでありますけれども、一―三月期、発動の要件を超えるような形で現在進んでおりますので、おおむね加入の方にはお支払いするような形になろうかと思います。それから、先々のことはなかなか申し上げにくいわけですけれども、これ以降も高くなる傾向にありますので、四半期ごとに見てまいりますけれども、しかるべく支払がなされる可能性が大変多いような状態になっておりますので、現在、各地域におきましてできるだけ多くの方に加入していただくように促進を、災害の中ではございますけれども、お勧めしているところでございます。
 それから、いろんな資材関係、このほかにもあるわけでございますけれども、災害復旧にとって大変大事なものでございますので、我々もしっかりとした対応をしていきたいというふうに思っているところでございます。
 以上であります。
#86
○横山信一君 釧路、根室地方、いわゆる北隣協の地域になるわけですが、この地域では大型漁船が多く遺失をいたしました。これは、単に漁業生産額が減少するという直接的な影響だけではなくて、これらの漁船で漁獲をしておりましたサケ、マス、サンマを原材料とする水産加工場に原料供給ができなくなるという、そういう事態が生じているわけであります。そしてまた、実はこの北隣協地域の水産加工場に原料を供給しているのはこの地域の漁船だけではありませんで、三陸沿岸を基地としている、いわゆる北海道では外来船と呼んでおりますけれども、大型漁船、巻き網漁船等が多くが被災をしてしまいました。その結果、こうした水産加工場の原料が今大幅に激減をしております。水産加工場は地域経済の要でもありますし、雇用環境の悪化が非常に心配をされているところであります。
 今後、対策を早急に講じて水揚げを確保しないと、これらの地域の水産加工場の原料というのが輸入水産物にシフトすることが懸念をされます。結果的に水産物の自給率の引下げにつながっていくというふうに考えられるわけですが、水産物自給率の今後の見通しをどう考えているのか伺います。
#87
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明を申し上げます。
 委員御指摘のように、今回の災害につきましては、漁場あるいは漁港だけではなくて後背地にございます流通施設、それから加工施設も多く被災をしているところでございます。また、加工施設が健在なところにつきましても、そのために使う燃料の問題とかあるいは原料の問題、これから多く出てこようかというふうに思っているところでございます。
 基本的に、その地域地域の漁業を早期に立ち上げるということが大変重要であるかと思っておりまして、そのために全力を尽くしてまいる所存でございます。それを通じまして水産物の安定供給ということも図られていくと。
 取り組むべき課題が大変多いものですから大変困難も伴うものと承知してはおりますが、全力で当たっていきたいと思っております。
#88
○横山信一君 釜石、大船渡には巨大な湾口防波堤がございました。また、宮古の田老地区では万里の長城と呼ばれる巨大な防潮堤があったわけでありますけれども、今回の津波を防ぐことは残念ながらできませんでした。
 有史以来の津波災害とはいえ、今後の漁港海岸保全対策というのはこれまでの津波対策の考え方を根本的に変えていく必要があるというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
#89
○大臣政務官(田名部匡代君) 海岸保全施設に関しては、過去に起こった最大の津波、また今後起こり得る、考えられる最大の津波を想定して様々設計がされてきているわけでありますけれども、今、横山委員お話しのとおり、今回はそれでもこの大きな津波を防ぐことができなかった。
 これから関係する国土交通省ともしっかりと連携をして、被害要因であるとか、またその被害の状況というものを把握しっかりとしながら、より安全な海岸保全施設、その整備について検討していかなければならないと考えておりますし、また、海岸保全施設のみならず町そのものの在り方、例えば、漁業者の皆さんは多くが海岸沿いに家を持ち、そこに住み、海を守りながら漁業を営んできたわけですけれども、より安全ということを考えれば住居は高台に造ってもらうであるとか、町づくりそのものも含めてしっかりと考えていかなければならないことだろうと考えています。
#90
○横山信一君 今回の震災は、水産施設の被害にとどまらず、漁村や漁協の体制が崩壊してしまったところも多くございます。これまでの災害復旧のように、国や県の指導に基づいて漁協で浜のことを対応するというのは困難な状況にあります。そのため、国による復興計画を早急に策定することが必要だというふうに考えております。
 これまでの漁業政策の枠に収まらない現状に対してどのように取り組んでいかれるのか伺います。
#91
○大臣政務官(田名部匡代君) これまでは、この津波発生後、大臣の陣頭指揮の下、まずは、寒い中で食べるものも食べられず苦しんでいる人たちがいる、何としても食料を確保してしっかりと届けてほしいということで食料の確保にも努めてまいりました。今ここに来て、委員御指摘のとおり、今後どうやって復興していくのか、このことをしっかりとビジョンを示して、地域の皆さんに希望を持って漁業を再開していただけるように取り組んでいかなければならないと思っています。
 先ほどお話にもありましたように、漁業者だけではなくて、そこには加工業者があり、小売屋さんがあり、流通業者もあり、本当に多くの雇用がある。この間、私も現地に入ったときに、漁業の町だと、漁業でここの経済はつくられてきた、ここでは漁業が基幹産業なんだ、だから町の復興も漁業を再開することでやり遂げたいという、そういう言葉をいただきました。
 私も、地元、青森県八戸市、またその周辺の地域でも大きな津波の被害があったわけですけれど、漁業を再開したり魚市場が再開されたり、力強く復旧に向かって歩き出しているところです。何としても、ここにおられる皆さん、そして全国会議員の総力を挙げて、政府を挙げて、何としても希望、夢を持って再開、復旧できるように全力でこれから具体的な提案をさせていただきたいと考えています。
#92
○横山信一君 終わります。
#93
○江口克彦君 みんなの党の江口克彦でございます。
 まずは、震災で亡くなられた多くの方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災された皆様方に厚くお見舞いを申し上げます。また、被災者の救済、原発事故への対応等に大変な努力を続けておられます関係者の皆様方に心から敬意を表したいと思います。
 この非常に難しい事態を乗り越えるために、与野党を超え、党利党略を超えて、被災者の支援、被災地の復興に全力で取り組むことが必要ではないかというふうに思います。
 質問に入らせていただきます。
 普天間飛行場の移設が長年実現していないという状況でありますけれども、冒頭の政務官の二十三年度の歳出予算の説明にもありましたように沖縄への手厚い振興策ということであるわけでありますけれども、移設を推進するために沖縄へ手厚い振興策を行っているように私には感じられるのですけれども、沖縄振興予算と普天間移設の関係性ということについてはどのように認識をされておられるのかお教えいただきたいと思います。
#94
○大臣政務官(園田康博君) ありがとうございます。
 政府におきましては、委員御案内のとおりでございますが、沖縄の振興に関する施策とそれから普天間の基地移転の移設問題、このことに関しては切り離して推進をするという形を取らせていただいております。
 したがって、いわゆる基地を受け入れる代わりに振興をやるぞというような何かリンク論的な話が出ているようでございますけれども、そういったことに関しては、私どもの政府としての立場とは相入れないものであるというふうに考えております。
#95
○江口克彦君 念のために再度確認をしておきますが、今おっしゃったように関係ないということでありますが、移設が実現しない場合におきましても沖縄振興予算が大幅に削減されるということは絶対にないということはおっしゃられるわけですね。
#96
○大臣政務官(園田康博君) 先ほども申し上げましたように、移設問題、普天間基地の移設問題とそれからこの沖縄振興策、私どもが担当させていただいております沖縄振興策、これはもう切り離して考えさせていただいておりますし、当然ながら、さっき予算説明でも申し上げましたようにしっかりと、先ほどの御質問にもありましたけれども、私どもは沖縄の地理的な優位性、特異性、そしてそういったところも含めてこの日本経済をしっかりと支えていただく、あるいはその言わば位置付けを今後沖縄の皆さん方にも中心として担っていただきたいという思いも込めて今回もしっかりとこの施策に取り組ませていただいて、予算を付けさせていただいたというふうに考えております。
 したがって、今後ともこの必要な予算、施策の推進のための必要な予算というものはしっかりと確保してまいりたいということを明言させていただきます。
#97
○江口克彦君 この沖縄振興策、リンクされないということでおっしゃっていますけれども、まさか江戸長崎はおやりにならないでしょうね。
#98
○大臣政務官(園田康博君) そのようなことは考えておりませんし、私どもはしっかりとこの必要な予算というものの確保に努めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
#99
○江口克彦君 沖縄につきましては、日本国民全員が、全体が我が事として考えなければならない問題で、沖縄に対しましては格別の対応をしていくということはむしろ当然のことではないだろうかというふうに思っていますので、是非沖縄に対しまして、政府の方におかれましては十分に配慮し、間違っても江戸長崎をおやりにならないように繰り返して申し上げておきます。
 基地の県外を沖縄の方々はずっと主張されておられるわけですね。いまだにその具体的な方向というものが出ていない。政府の方は辺野古というふうに言って考えておられるようでありますけれども、沖縄の方々はやっぱり県外だというふうに強く強く主張されておられるわけですね。沖縄の方々の言われる心情もよく私の方は理解できるんですけれども、この沖縄の方々の心情をどう思われておられるのか、そしてまた県外は可能だというふうに思われておられるのか、どうしても辺野古なのか、いかがでしょうか。
#100
○委員長(中川雅治君) 江口委員、どなたにお聞きですか。
#101
○江口克彦君 どなたでもいいですよ、答えられる人に。
#102
○委員長(中川雅治君) じゃ、園田政務官。
#103
○大臣政務官(園田康博君) 大変失礼いたしました。
 ちょっと私の担当ではないんですが、直接的に、沖縄振興の担当の政務官としてお答えをさせていただきたいと存じますけれども、委員御案内のとおり、普天間基地の移設問題、このことに関しましては、今政府を挙げて全力で取り組んでいるというところは御案内のとおりでございますし、また、沖縄の県民の皆さん方の心情を鑑みますと、しっかりとその思いをいただいて、そしてそれに対応をしてまいらなければいけないというものは御案内のとおりだというふうに私も考えておるところでございます。
 したがいまして、その移設問題に関しましては、今官房も含めて、しっかり官房、トップに取り組ませていただいているところでございますので、そういった点では、沖縄のやはり県民の皆さん方、そこにおられる県民の皆さん方のやはり生活と、それから今日まで受けてきた大きな大きな心の傷というものもあります。そういったところをしっかりととらえながら、私どもとしてはよりベストなものを模索をしていかなければいけないというふうに考えておるところでございますので、その点についてはしっかりと対応していくということでお答えをさせていただきたいというふうに思っております。
#104
○江口克彦君 いずれにしても、こういう問題が起こっているというか、沖縄の人たちの気持ちがこれほど怒りに満ち満ちてきたというのは、民主党政府の沖縄の人たちの心を弄んだというところに私は原因があるんだと思っております。是非、沖縄の方々の気持ちを深く理解されて発言なり行動なりまた判断をされるようにお願いをしておきたいと思います。
 次に移ります。
 東シナ海における中国海軍の活発な活動とか尖閣諸島における中国漁船衝突事件などが顕著になっている中で、南西諸島方面における我が国の防衛は私は大変重要な問題であるというふうに思っておるわけです。中国は尖閣諸島の領有権を主張しておりまして、一九九二年には国内法により列島を中国領土に編入しているわけですね。最近では沖縄諸島領有の主張すら中国内にいろいろと登場しておるということでありまして、東シナ海での軍事バランスが中国優位に傾く中で、沖縄本島より南はほとんど無防備であるのが実情であります。
 何の防備もなくても安全であった時代は過ぎまして、国土と国民を守る姿勢が政府に求められるんですが、尖閣を含む南西諸島の安全は万全と言えるのかということ、それからもう一つは、尖閣を含む南西諸島の安全確保のための対応策あるいはまたシミュレーションを政府でしておられるのかどうか、お尋ねしたいと思います。
#105
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。
 今回、防衛計画の大綱の策定に当たりましては、いろいろな事態に対して自衛隊がどのような能力を持っているかということについては詳細な分析を行いまして、そういったことを前提にして、どういった能力を整備していけばいいかというふうなことは当然いろんな形で日ごろから分析をしているところでございます。
 それで、まず第一に、先生御指摘になりました中国に関する認識でございますけれども、中国は継続的に国防費を継続をしておりまして、この年度、新しい予算でも日本円に直しますと大体八千億円ぐらいのものを単年度で増加させているというふうな状況がございますし、また、海洋戦力だけではなくて核、ミサイル、それから空軍力も含めまして広範かつ急速な近代化を進めているというところでございますので、私どもとしてもこうした動向は地域、国際社会の懸念事項となっているというような認識がございます。
 その上で、南西地域を含みます島嶼部防衛でございますけれども、これは現在の一六大綱でも島嶼部防衛は重要ということでその役割を重視しているところでございますけれども、今回特に重視をしておりますのは、非常に南西地域の現状を見た場合に配備の状況というのはやはり薄いというところがございまして、沖縄本島と先島諸島等の距離というようなことを考えましても、こういったところについては対応が必要であろうということでございます。
 それで、具体的には、新中期防におきまして以下のような記述がございます。南西地域の島嶼部に陸上自衛隊の沿岸監視部隊を新編し配置するとともに、初動を担任する部隊の新編に向けた事業に着手するということでございますので、沿岸監視というのは現在北海道に幾つかございますけれども、百人ぐらいの規模でございまして、こういったものを含めて検討していくと。それから、初動を担任する部隊というのは、これは普通科の部隊等がなろうかと思いますけれども、そういったものを含めて検討をしていくということでございまして、平成二十三年度予算案には三千万円の調査費が計上されておりますので、こういったことも活用しながらしっかりと調査を進め、早急に事業に着手をしていくという決意でございます。
#106
○江口克彦君 その調査はいつ行って、結果はいつ出るんですか。
#107
○政府参考人(高見澤將林君) この調査につきましてはできるだけ早く始めたいということで、予算成立ができましたら直ちにもう着手をしてまいりたいというふうに考えております。
#108
○江口克彦君 質問を変えます。
 ロシアの北方領土の実効支配に対してどのような対抗措置、あるいはまた対応をしようとしているのか。北方領土返還のためのシミュレーションをしているのか、またそのことについて検討しているのか。私は、政府はロシアの行動に対していつも必ず出てくるのは、遺憾である、そして慎重に検討すると、こういうことばっかり言うわけですね。全く前進がないんです。
 硬直した状況を打開するためにも、私は実効ある行動、例えばビザなし渡航をするとか、あるいはまた共同漁場をもう強引にでも、あるいはまたロシアと交渉して実効性ある行動を取ることも考えるべきではないかというふうに思うんですけど、いつも遺憾である、慎重だけであって、どんどんどんどんロシアに実効支配されてしまう、もう情けないというふうに私は思っているんですけど、いかがでございましょうか。
#109
○大臣政務官(徳永久志君) 北方領土問題に関する日ロ双方の立場は、現状では残念ながら大きく懸け離れておりまして、日ロ関係が厳しい状況に置かれているということは先生御指摘のとおりであります。
 そうした中で、二月には当時の前原大臣とラブロフ大臣、そしてこの三月にはG8外相会合の場において松本大臣とラブロフ大臣との間で会談が行われたところであります。そうした中で、前原、松本両大臣からも、北方四島は我が国固有の領土であり、その返還を求めるという日本政府の立場を明確に伝えているところであります。
 そうした中で、今後、静かな環境の中でそれぞれお互いに政治的対話を続けていこうというところで合意をしているところでもあります。そうした流れの中で、引き続き粘り強くロシア側と交渉していきたいと思っています。
#110
○江口克彦君 明確に表明しているとか話合いを進めるということだけでは一向に実効的解決にはならないということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#111
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 私からも、この度の災害で被害に遭われた皆さんにお見舞いを申し上げたいと思います。
 メドベージェフ大統領の国後島の訪問など、日ロ領土問題が非常に重大な局面にありながら、当委員会は昨年の臨時国会で開催されず、大臣の所信質疑さえ行われませんでした。
 今、東北関東大震災の大変な状況の中なんですけれども、やはり委員会をこうして開催をして、必ずやはり領土返還を実現すると、そういう気概の下で、一層の取組強化や、あるいはこの隣接地域対策についてしっかりとした議論を行っていくことが重要だというふうに思います。
 それで、まず担当大臣にこの領土問題の現状について基本的認識を伺いたかったんですけれども、枝野担当大臣が今震災対応で不在ということですから、園田政務官にお聞きしたいと思います。
 二十二日付けの毎日新聞に、長谷川根室市長の論考が掲載されています。ここで、メドベージェフ大統領の国後島訪問に対して、根室市民、元島民や隣接地域の皆さんの怒りは当然だが、市民が腹を立てたのは対ロ外交に対する不信感だったというふうにあります。私も昨年十二月、この委員会で派遣でもって、委員長を始め各党の皆さんと一緒に根室に行きましたけど、地元の皆さんのやっぱり怒りを肌で感じてきたわけです。旧ソ連時代を含めて、初めてロシアの国家元首がこの領土、画定していない地域に足を踏み入れると、そして領土交渉が進展していないということに対して、政府に対するこの地元の怒り。それから、最盛期には約五万人いたんですね、根室の人口は。それが今三万人を割って、漁業衰退という中で二〇〇九年度の出稼ぎ率でいうと道内三十五市でワースト、二一・八%と、道内の平均の約四倍になっているわけです。
 こういう痛切な思いをどう受け止めておられるのか、政務官として、この北方領土担当の一員として、そのことについて一言お願いいたします。
#112
○大臣政務官(園田康博君) ありがとうございます。
 昨年の十一月、メドベージェフ・ロシア大統領が言わば国後島に訪問、このことに関しましては、本当に私どもも、今回のこの事案も含めてですけれども、ロシアとの間で、先ほど外務省からもお話がありましたけれども、立場としては本当にまだまだ深い溝がある、相入れない立場にあるというところでございましたし、そのことを改めて認識をさせられたということとともに、北方領土の島民の皆さん、旧島民の皆さん方の怒りのことを考えますと、本当に深く傷つけられたというふうに考えているところでございます。
 そういった意味では、この北方領土問題、返還に向けてしっかりと取り組んでいかなければいけないということと同時に、これは政府とそれからやはり国民の皆さん方と一体、このことを含めて取り組んでいく必要があるということを再認識をさせられたというふうに私は思っておるところでございます。
 そういった意味では、先ほども申し上げましたけれども、北方問題対策の予算というものをしっかりと付けさせていただくということが第一義的にあったわけでございますし、また、それによってメッセージをしっかりと外に対しても、あるいは国民に対してもそれを発信できるというふうに私どもは考えさせていただいたところでございます。そういったところで是非御理解をいただきたいというふうに思っております。
 また、根室市長のお話もいただいたわけでございますけれども、根室市を含む北方領土の隣接地域の皆様方、かつては行政的にも経済的にも大変北方領土と一体的な社会経済的な圏というものを持っていらっしゃって、その中で活動を行っていらっしゃったというところは私どもも聞かせていただいたところでございますし、それに基づいて発展をしてきたというところでございますけれども、残念ながらまだまだこの北方領土問題というものは解決に至っていないということに対しましては大変私も心が痛むところでございます。戦後は、その望ましい地域社会としての発展というものをしっかりとこれからつくり出していかなければいけないというふうに思っております。
 このような中でございますけれども、先月でございますが、枝野北方担当大臣が訪れまして島民の皆さん方の直截な意見を聞かせていただいて、改めて全国民の問題としてこの北方領土問題の解決に向けた決意というものを伺っているところでございます。
 私としても、しっかりとこの北方領土問題の解決に向けた環境整備とそれから外交交渉、こういったことも全力を尽くしてまいりたいというふうに思っております。
#113
○紙智子君 十五分で短いので、簡潔にできるだけ答えをお願いします。
 それで、政府の対ロ交渉が暗礁に乗り上げているというのは、これは領土問題、領土返還の交渉の基本がやっぱりボタンを掛け間違ったまま来ているということに関連しているというふうに思うんですよ。政府の基本スタンスというのは、南千島と北海道の一部である歯舞群島を合わせた北方四島だけの返還要求ということでずっと来ていると思うんです。これは自民党政権の時代からそのまま民主党政権になっても踏襲してきているわけですけれども、これではやっぱり領土不拡大の原則を踏みにじってそれを正さないままに来ているということも解決されませんし、戦後処理の道理に立って国際社会をもやっぱり納得し得るような、そういうことで行かなければならないわけですけれども、そこにも行かないというふうに思うんです。我が国のやっぱり交渉の大きな弱点にもなっているということをやっぱりよく見なくちゃいけない、そして転換を図っていかなきゃいけないというふうに思うわけです。
 私どもは、旧ソ連に奪われたのは南千島だけじゃないと、これは北千島を含む全千島が奪われたんだというふうに思っています。戦後、戦争という手段ではなく、平和的な交渉で画定しているのはこの北千島も含めてということですから、そこに立ってやっぱりやる必要があると思うし、もちろんそのことをめぐって、相手がそれでもって、はい分かりましたとすぐ言うわけではないと思いますけれども、しかし、少なくとも国際社会全体を本当に納得し得るということでの論点、論拠というか、そういうものを持って臨むことが今必要だというふうに思っています。
 それで、領土が返還されずに交渉も進まない中で地域の疲弊に歯止めが掛かっていないと。本来の我が国の領土が不法占拠されていて、しかも経済交流すらできないというのがこの地域疲弊にも非常に大きな影響を与えているわけです。
 根室市を始めとする北方領土の隣接地域振興対策協議会が、これは五年前ですけれども、二〇〇六年の二月に北方領土問題の解決に向けた取り組み、再構築提言ということで政府に提案していると思うんです。内容は、一つは領土返還に向けた戦略的な環境づくりとしての四島交流の実施ということ、二つ目は自由貿易ゾーンの形成と、三つ目は北方四島とのアクセス機能の整備など、二十八項目にわたる中身です。
 私も二〇〇六年に、この中幾つかの項目、例えば拠点ということで根室病院の、市立病院の充実の問題ですとか、それから地震や水産資源に関する共同研究の問題とか漁業協力金の国による負担のことなんかも取り上げてきたんですけれども、政府としてそれ以外の項目も含めてこの全般的な検討というのは行っておられるでしょうか。
#114
○政府参考人(小河俊夫君) 先生御指摘の再構築提言書でございますが、平成十八年二月に根室管内一市四町が、北方領土問題取組につきまして隣接地域の思いを反映させ、未来に希望の持てる取組としてまとめられたものと私ども認識しております。
 北方領土返還要求運動を粘り強く進めていく中で様々な御意見をいただくことは大切なことであるというふうに認識しており、その後も、平成十八年以降についても要請書、それから意見書をいただいておるところでございます。これらについては可能な限り対応してきたところでございます。
 これは議員立法でございますが、一昨年の七月には北特法の改正がございまして、隣接地域における特定の事業に関しての国の補助率のかさ上げについての要件緩和もなされたところでありまして、また、啓発活動については来年度、北方対策本部予算を大幅に増額し全国的な啓発キャンペーンを実施する予定でありますほか、内閣府を始めとする各省庁において各種の取組を提言書を参考にさせていただきながら進めているところでございまして、先ほども申し上げましたが、北方領土教育の充実のほか、先生が御指摘の水産庁の経営安定支援事業のほか、また元島民の方々に対する融資制度の充実についても意を用いているところでございまして、平成十八年には貸付対象者の拡大、承継の要件緩和を行ったところでございますが、来年度、平成二十三年度には北対協の融資事業の限度額の引上げを予定いたしております。需要の多い五トン以上の漁船の建造に対応できるよう漁業資金の限度額の引上げを行う予定でございまして、今後とも関係省庁との連携を密にしながら北方領土隣接地域に対する支援に努めてまいる所存でございます。
#115
○紙智子君 それで、その中に、例えば自由貿易ゾーン、ビザなし特区というのも提言書の中の柱にあるわけです。これ、今までの枠組みを超える話なんですよね。
 例えば、北隣協を窓口にした組立てを政府としても更に検討できないかということで、未解決の領土問題があるよということはちゃんとお互い認識しながら、それの解決に向けてやるんだということを明確にしながら、そこに向けて可能な様々な形態のアプローチを考えていくということですよね。ビザなし交流でこの間、人的な、ビザを発行しないでやるというやり方しているんだけれども、これの何というんでしょうか、経済版と言ったらいいのかな、何かそういう新たな枠組みを考えられないのかと。
 例えば北方四島との関係でいうと、今まででいうと、漁業資源の管理をめぐって共同管理で、やっぱりどういう資源があるのか、回復のためにどうしたらいいのかということなんかも含めて共同でやるだとか、知床が世界遺産になったんだけど、もっと延ばして、その先まで延ばして、国後だとかあっちの方も含めてやっていくことなんかも地元で運動がされてきているわけなんですけれども、こういったものだとか、経済分野でも何かできないのかなと、そういうことなんかも返還を見据えてやっていく。
 この間、色丹島に行ったんですけど、非常に、国後もそうですけれども、湾の中がすごく汚れているわけですよね、垂れ流しになっているというのもあって。そうすると、やっぱり下水道がちゃんとできていないということもあるわけで、そういったことをめぐって、返ってくることを想定しながらメンテナンスをやっていくだとか、こんなふうなことなんかもできないのかなということなんかが地元からは提案されているんですけれども、こういった声にも是非耳を傾けていく必要があるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#116
○政府参考人(小寺次郎君) 幅広い御質問でありましたが、ビザなしでどういうことができるかということに関してお答えしたいと思います。
 我々といたしましても、ロシア側と話をして、北方四島において日本とロシアが共同で何らかの経済活動をできないんであろうか、できる方法はないんだろうかと、これを検討していこうということで合意をしております。
 具体的には、今年の二月の日ロ外相会談においてこういうことを検討していこうということが合意されておりまして、我が方といたしましては、我が国の法的な立場を害さない形でどういうことができるのかということを真剣に検討してロシア側と話し合っていきたいと、このように考えております。
#117
○紙智子君 是非そういったことでも努力をしていただきたいというふうに思います。
 それから、領土問題未解決の一環として、これまでの交流そのものも、今度はまた十六回行うということで合意はされたということなんですけれども、ビザなしのその枠組みも元島民それから関係者ということで来ているんですけれども、もっとやっぱり啓蒙も含めてというかな、ただ観光のために行くんじゃなくて、ちゃんと領土問題理解してそこに行く人たちの枠をもっと広げる必要があるんじゃないかと思うんですけれども、この点についても一言お願いします。
#118
○政府参考人(小河俊夫君) 先生御案内のとおりでございまして、ビザなし交流は我が国国民と四島住民の間の相互理解の増進を目的といたしまして、元島民、その子、孫、また返還要求運動関係者を中心といたしまして参加をしていただいているところでございますが、そのほか教育関係者、学校の先生方、それから大学生、高校生といった青少年、それから専門家の交流という多様な主体の参加を得て行われているところでございます。今後とも、とりわけ次の世代を担う若い世代の参加を拡充し、一層幅広い層の参加を図ってまいる所存でございまして、特に青少年については事前にお勉強していただきまして、正しい理解をしていただいた上で交流を進めてまいりたいと思います。
 また、交流事業のプログラム内容につきましてもいろいろと工夫しておるところでございます。また、平成二十四年には後継船舶が就航が予定されておりますので、これを機に若い世代の交流についても検討してまいりたいと考えておるところでございます。
#119
○紙智子君 それでは、最後に一問。
 私も、この度の東日本震災で津波の被害が、領土返還の、言ってみればその返還運動の支えになっている地域がやっぱり元気でなきゃいけないわけですけど、だんだん元気がなくなってくる状況で、今回もまた大きな被害を受けて、先ほどもお話があったから繰り返しませんけれども、今まで例えば五月から六月に向けてロシアの二百海里内に漁に行くわけですね。サケ、マスで行くとか、あるいはサンマなんかも行くわけですけど、そのときに行く船団が本当に被害を受けて、もう三分の一ぐらいしかいないんじゃないかという状況になっているわけですよね。
 ですから、そういうことも含めて、やっぱり本当に支援の手をちゃんと差し伸べて、そこをやっぱり回復していくということのために全力を挙げてほしいというふうに思っているんですけれども、この点で、水産庁、今日来てもらっていますけれども、お願いします。
#120
○政府参考人(宮原正典君) 御説明します。
 今般の地震は大変甚大な被害を起こしました。この震源に近い岩手、宮城、福島ばかりでなくて、北海道の沿岸も含めまして大変大きな被害を漁業にもたらしているというふうに認識しております。
 農林水産省といたしましては、被災された方々への食料供給の確保に今全力を挙げている状況でございますが、これとともに漁業への漁港などの被害状況の迅速な把握にも努めているところでございます。何よりも、北海道を含めた被災された方々が将来への希望と展望を持って水産業を再開、継続できるよう、漁協加工施設あるいは漁港、漁場、養殖施設、こういった漁村全体を支える復興復旧にこれからも全力で取り組んでまいる所存でございます。
 ありがとうございました。
#121
○山内徳信君 この度の未曽有の災難で犠牲になられました皆さん方の御冥福をお祈り申し上げ、あわせて、被災地域、被災者の皆さん方に心からお見舞いを申し上げます。
   〔委員長退席、理事島尻安伊子君着席〕
 私は、沖縄戦のときに避難生活を体験しました。食えるものは全部、草木の葉っぱも食べてみました。大げさに申し上げますと、人間以外は山の動物も全部食べてみたんです。そういう体験もありましたし、戦後沖縄が日本復帰をするためには、本土の多くの心ある人々の御協力をいただきました。そして、復帰いたしまして今日の沖縄を迎えております。
 まだ問題は抱えておりますが、私は、今回のあの巨大な地震、巨大な津波、そして原発問題を含めて、日本国民として初めての体験でございます。したがいまして、沖縄県知事に直接お電話を差し上げましたが、お出かけでございましたから、秘書課の職員に、これから山内が言うのをメモをして仲井眞知事にお伝えをしてほしいと。その後、東京事務所の所長に電話をして、東京でつかんでおる情報を沖縄県に伝えなさいと、そして、あなたから、所長から上原副知事にもこの状況を伝えて、是非沖縄県民挙げて救援をしていく、あるいは再建復興のために思い切って沖縄県としてやっていただきたいと、そういう趣旨を正副知事にお伝えをしてまいりました。
 私は、そういう思いを通して、今日最初に質問いたしますのは東日本大震災への対応についてでございます。
 その前に、沖縄県が今どういう動きをしておるかを簡単に申し上げますと、沖縄県内では、県庁を始め各自治体、民間企業、各職域、各集落、各学校別に、子供会も生徒会も、あるいは芸能界の皆さん方も含めて、今回の震災地の救援に取り組んでおります。
 沖縄県の県営の施設や市町村の施設等も利用いたしまして、さらに県内のホテルなど、数千人規模で被災者を受け入れていく、そういう計画が今進みつつあります。既に入居を決められている方もいるというふうに私は聞いております。
 また、緊急消防支援隊や医師、看護師、保健師の派遣、給水車の派遣、援助物資の搬送、義援金の募集など、全力を尽くして今取り組んでおる状況がございます。
 そこで、政府の沖縄担当部局として、県民の動きと相連携をされて沖縄からの支援体制の構築に対応されておられると思います。どのような対応方を現在なさっておるか、伺っておきたいと思います。
#122
○政府参考人(清水治君) お答え申し上げます。
 今回の震災によります被災者の支援につきましてですが、全体としては政府の被災者生活支援特別対策本部が取りまとめをしてございます。全国の自治体、沖縄の県、市町村を含めました全国の自治体からの支援に関しましては、総務省及び全国知事会を通じて各自治体に対して必要な連絡が今行われるようなことになっているところでございます。
 こうした中で、先生御指摘がございましたが、沖縄県から聞いているところでは、物資の提供、医療救護チームの派遣等々、いろいろな被災者支援に取り組まれているというふうに私どもも伺っているところでございます。
 内閣府の沖縄担当部局といたしましては、直接にこの救援、被災者の支援をするところではございませんが、沖縄県の方とは密に連絡を取り合っているところでございまして、そういった支援の状況についても伺っているところでございます。引き続き、連絡、情報収集等努めてまいりたいと思っております。
 なお、申し添えますと、政府の中でも対策本部等で今いろいろ対策を講じているわけでございますが、その中で、内閣府あるいは総合事務局からも必要な人員の応援等はさせていただいているところでございます。
#123
○山内徳信君 次に、新たな沖縄振興のための法制度の創設についてお伺いいたします。
 去る三月十日、十一日に沖縄県議会の議員団が政府に対し、新たな沖縄振興のための法制度の創設を求める意見書の要請を行っております。私も、今委員長席にお座りの島尻議員も一緒に県議団からの要請を受けて、政府の取組、沖縄県庁の取組等も質問をしておきました。
 現在沖縄県が政府に求めている沖縄振興のための制度提言では、産業振興の諸制度に加えて、今まで振興策の中になかった新たな分野も含めまして民生分野の新制度の創設を求めております。これらの諸制度について政府としてどのように受け止めどのように対応されるお考えか、お伺いしておきたいと思います。手短にお願いいたします。
#124
○政府参考人(清水治君) 沖縄県、また県議会からは様々な場で提言をちょうだいしております。これらの提言につきましては、沖縄政策協議会で、政府全体としてしっかりと受け止める、次期法制を含めた新たな沖縄振興の在り方について検討を進め、本年夏ごろまでに一定の取りまとめを行うこととされております。現在、個別具体の論点について実務者レベルで論点整理を、県からヒアリングをして、関係府省とも調整しながら進めているところでございます。
#125
○山内徳信君 しっかり政府と沖縄県庁の実務者で未来に希望の持てるような法制度をつくっていただきたいと思います。
 ここで提案だけにしておきますが、時間がありませんから。
 私は自治体の首長をやったり沖縄県の三役をやった経験がございまして、八〇年代から私は、日本の長寿社会を見越して、沖縄の地に避寒、寒さを避ける、避寒長寿福祉村をつくりたいと、大きな構想をずっと提起をしてきました。もしそういうのができておれば、寒い地方から半年前後にわたって雪に閉ざされておるところのおじいちゃん、おばあちゃんたちをこの避寒長寿福祉村にお迎えをして過ごしていただこうと、こういう福祉政策を持っていたわけでございます。それはいまだ実現しておりませんが、今回のこの災難の状況を見て、そういうのができておれば良かったなと、こういうふうに思っております。
 したがいまして、是非新しい制度をつくっていくに当たって、内閣府の頭の中に、政策担当にも伝えていただいて、そういうふうに北海道の良さ、四国の良さ、本州の良さ、九州、沖縄の良さをそれぞれ生かしていく、そういう政策が必要だと思っております。これは提言でございます。
 質問、次に進めてまいりますが、沖縄の駐留軍用地跡地利用推進に関する法制定の話でございます。
 私は、今まで使われてまいりました軍転法の制定のときにかかわりを持ってきた者の一人でございます。そして、復帰後、沖縄振興開発計画、あの当時は開発という言葉が入っていましたが、それは本土との格差是正でございました。そして、そういう制度でもって一次、二次、三次、四次にわたって振興策は進められてまいりましたが、しかし依然としてその格差是正は実現しておりません。しかし今、目的は沖縄の自立経済をいかに確立するかというところに向いてきております。流れとして私は大変いいと思っております。
 そこで、少し申し上げますと、沖縄県の県民所得は、もう言い古されて言いたくもないぐらいでございますが、県民所得は本土並みの七割、そしてまた失業率は本土の二倍という状況がずっと続いてきているわけです。そこで私は、首長をした経験からして、こうすれば失業者を減らすことができる、こうすれば新しい職場の開拓ができるということを八〇年代からずっと政府にも県にも言ってまいりましたが、要するに沖縄に基地が多過ぎる、いいところは基地に取られておるからこういうふうなことではいけないと。だから、沖縄の人は、県知事さんを始め市町村長たちも、沖縄に新しい基地は造らせません、早く基地を返してくれと、こういうふうに訴えておるわけです。そして、その跡地利用を成功させることによって若い人々の働く場所が創出されていく、あるいは雇用の場がつくられていくという話なんです。
 こういうものを成功させるためには、その原動力になり得るのは、今提起をされております、沖縄側から、駐留軍用地跡地利用推進法の制定が是非必要であると私も認識しております。沖縄県知事を始め、県議会も市町村長たちも県民もそう思っているわけです。その実現のために内閣府は一肌も二肌も脱いでいただきたい。そういうことで、内閣府の決意のほどをこの場で伺っておきたいと思います。よろしくお願いします。
#126
○政府参考人(清水治君) お答えを申し上げます。
 駐留軍用地跡地の有効利用は、今後の沖縄振興の観点からも重要な課題だと認識しております。平成二十三年度末に期限を迎えます沖振法、この中に跡地関係の規定がございます。また、いわゆる軍転法、返還特措法につきましても期限が参りますので、その後の今後の在り方につきましては、沖縄県あるいは先生方の御意見をよく伺いながら、沖縄政策協議会、審議会等の議論を踏まえまして、沖縄の振興に資する跡地利用に向けてしっかりと検討してまいりたいと考えております。
#127
○山内徳信君 今日はあと一分ぐらい残っておりますが、切れ目がいいですから、ここで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#128
○理事(島尻安伊子君) 以上をもちまして、平成二十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任いただきたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#129
○理事(島尻安伊子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト