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2011/07/25 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 災害対策特別委員会 第11号
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2011/07/25 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 災害対策特別委員会 第11号

#1
第177回国会 災害対策特別委員会 第11号
平成二十三年七月二十五日(月曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松下 新平君
    理 事
                友近 聡朗君
                平山 幸司君
                加治屋義人君
                佐藤 信秋君
    委 員
                相原久美子君
                加賀谷 健君
                高橋 千秋君
            ツルネン マルテイ君
                轟木 利治君
                平山  誠君
                吉川 沙織君
                青木 一彦君
                金子原二郎君
                岸  宏一君
                若林 健太君
                秋野 公造君
                山本 博司君
                上野ひろし君
                山下 芳生君
   衆議院議員
       災害対策特別委
       員長       吉田おさむ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   細川 律夫君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        平野 達男君
   副大臣
       内閣府副大臣   東  祥三君
       農林水産副大臣  篠原  孝君
       国土交通副大臣  三井 辨雄君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        阿久津幸彦君
       総務大臣政務官  逢坂 誠二君
       文部科学大臣政
       務官       林 久美子君
       厚生労働大臣政
       務官       岡本 充功君
       環境大臣政務官  樋高  剛君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫟原 利明君
   政府参考人
       厚生労働省社会
       ・援護局長    清水美智夫君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    伊藤 哲夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○災害弔慰金の支給等に関する法律の一部を改正
 する法律案(衆議院提出)
○政府参考人の出席要求に関する件
○東日本大震災に対処するための特別の財政援助
 及び助成に関する法律の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(松下新平君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 災害弔慰金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院災害対策特別委員長吉田おさむ君から趣旨説明を聴取いたします。吉田衆議院災害対策特別委員長。
#3
○衆議院議員(吉田おさむ君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。
 昭和四十八年の第七十一回国会におきまして、災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付制度が議員立法により発足し、いわゆる個人災害に対する救済措置が始まりました。その後、数次にわたる災害弔慰金の支給限度額の引上げ及び災害見舞金制度の新設等の改正を経て、今日に至っております。
 災害弔慰金は、自然災害により死亡した者の遺族に対し、支給を行うとされており、また、遺族の範囲は、配偶者、子、父母、孫又は祖父母とされております。
 しかしながら、最近における社会情勢と家族の在り方の変化により、兄弟姉妹が同一の世帯で支え合いながら生活をしたり生計を維持する家族形態が少なからず出てきております。今般の東日本大震災においても、兄弟姉妹で世帯を構成している方々で犠牲に遭われた方もおいでになります。兄弟姉妹であっても、被災により肉親を失った心の痛みは、何ら異なるところはありません。また、関係者からも、他の制度に基づく遺族給付金の支給範囲と格差が生じているとの指摘もあるところであります。
 このようなことから、本案は、遺族の範囲に、他の遺族のいずれもが存しない場合に、死亡した者の死亡当時その者と同居し、又は生計を同じくしていた兄弟姉妹を加えようとするものであります。
 なお、この法律は、公布の日から施行し、改正後の遺族の範囲に関する規定は、平成二十三年三月十一日以後に生じた災害に係る災害弔慰金について適用するものであります。
 以上が、この法律案の提案の趣旨及びその内容であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#4
○委員長(松下新平君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 災害弔慰金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#5
○委員長(松下新平君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(松下新平君) この際、平野防災担当大臣から発言を求められておりますので、これを許します。平野防災担当大臣。
#8
○国務大臣(平野達男君) この度、防災担当大臣を拝命いたしました平野達男でございます。
 防災は国家の基本的かつ重要な任務との認識に立ちまして、東日本大震災の教訓を踏まえ、防災に関する取組を再点検し、災害に強い国づくりを進めてまいる所存でございます。
 東日本大震災は、これまでに合計一万五千名を超える尊い命を奪い、いまだに五千名近くの方が行方不明となっております。今回の大震災は、災害規模が東日本全域に及ぶ甚大なものであることに加え、巨大な地震と巨大な津波に原子力発電所の事故が重なるという、未曽有の複合的な大災害であり、我が国は今、国難とも言える状況にあります。
 亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、全ての被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
 政府は、震災発生直後から、緊急災害対策本部を中心に、被災自治体と一体となって、全力で対応してまいりました。内閣府副大臣であった私も、緊急災害対策本部の下に設けられた被災者生活支援チームの事務局長として、被災者の皆様の生活支援に全力で取り組んでまいりました。
 地震発生後四か月を経た現在も、多くの方々が各地の避難所で不自由な生活に耐えておられます。政府といたしましては、被災者の皆様方の切実な声に真摯に耳を傾け、一日も早く平常な生活に戻っていただけるよう、東日本大震災に係る被災地における生活の平常化に向けた当面の取組方針等に基づきまして、居住の支援、瓦れきの処理、インフラの復旧、緊急災害防止対策等に引き続き取り組んでまいります。
 被災者生活再建支援金についても、引き続き被災者の生活の再建を確実に支援できるよう、円滑な支給に努めてまいります。さらに、第二次補正予算案に関連し、東日本大震災における住宅被害の甚大さに鑑み、同震災について支援金に係る国の負担割合を引き上げる法律案を提出しており、本日御審議をいただく予定でございます。委員各位の御理解と御協力をよろしくお願いを申し上げます。
 続きまして、主な防災対策について御説明申し上げます。
 まずは、地震、津波対策につきましては、今回の大震災から得られた教訓を踏まえ、これまでの対策の見直しを行ってまいります。
 先日、中央防災会議の専門調査会の中間とりまとめにおきまして、今後、地震、津波の想定を行うに当たっては、科学的知見をベースにあらゆる可能性を考慮した最大クラスの巨大な地震、津波を想定していくべきであり、このような想定に基づく最大クラスの津波高に対しては、住民の避難を軸に、土地利用、避難施設などを組み合わせて、ソフト、ハードの取り得る手段を尽くした総合的な津波対策を実施すること、一方、頻度の高い一定程度の津波高に対しては、人命保護、住民財産の保護、地域の経済活動の安定化などの観点から、従前と同様、海岸保全施設等を整備することなどの提言をいただきました。
 これを踏まえ、被災地の一日も早い復旧復興はもとより、防災基本計画等の見直しを進め、今後の発生が懸念される東海・東南海・南海地震の三連動地震などの大規模地震対策に取り組んでまいる所存であります。
 次に、火山対策です。
 一月の噴火以降、降灰や空振等によって被害をもたらした霧島山・新燃岳においては、現在も火山活動が継続しており、併せて降雨時の土石流の発生も懸念されていることから、警戒を怠ることはできません。引き続き状況を注視するとともに、関係府省庁がしっかりと連携して地元自治体を支援してまいります。
 このほかにも、桜島が活発な噴火活動を続けているなど、常に警戒が必要となっております。今後とも、全国の活火山に対し、火山ハザードマップや避難計画の作成に対する支援を行うなど、火山防災対策の充実強化に取り組んでまいります。
 さらに、雪害対策につきましては、昨年末から今年初頭にかけての大雪の被害状況の分析を行いつつ、大雪に対する地域の防災力を向上させるための方策等について検討する場を設け、対策の見直しに取り組んでまいります。
 続いて、水害対策につきましては、いわゆるゲリラ豪雨とも呼ばれる集中豪雨が各地で頻発しており、その重要性が一層高まっております。台風の季節を控え、緊張感を持って水害に備えるとともに、ダムや堤防の整備などのハード対策と併せ、災害時要援護者その他の住民への情報提供、避難誘導などのソフト対策、首都圏大規模水害対策大綱の策定等に引き続き取り組みます。また、東日本大震災の被災地においては、地震や津波による社会基盤施設等の損壊、土砂災害、地盤沈下等が生じており、二次災害発生を防ぐための対策等に万全を尽くしてまいります。
 これらの災害対策の推進に当たっては、自助、共助、公助のいずれもが重要であります。こうした認識の下に、国民の防災意識の啓発や防災ボランティア活動の環境整備、企業の事業継続計画の普及等の取組を進めてまいります。
 最後に、国際防災協力についてであります。
 今年に入ってからも、二月のニュージーランドの大地震や五月の中国での大洪水など、世界各地で災害が頻発しております。東日本大震災に際して国際社会から得られた多大なる支援に報いるためにも、二〇一五年の第三回国連防災世界会議の日本招致に向けて引き続き取り組むとともに、東日本大震災を始めとする多くの災害を通じて得られた知見や教訓を世界に役立てるため、国際防災協力に更に積極的に取り組んでまいります。
 災害対策は、実際に発生した災害の状況及び対応について検証を行い、そこから得られた教訓を踏まえ必要な見直しを行うとの不断の努力の上に成り立つものであります。今後、東日本大震災については、例えば、行政の実際の震災への対応や住民の避難行動が防災計画と整合していたか等の視点から、しっかりと検証を行ってまいります。その上で、得られた教訓を踏まえ、災害対策法制等の在り方を含め、必要な見直しを行ってまいります。
 さらに、災害対策に取り組むに当たっては、ハード対策とソフト対策を重層的に組み合わせた減災の取組を推進し、社会全体で大規模な災害への防災力の向上を図ることが重要と考えております。
 東日本大震災からの迅速かつ円滑な復旧復興と、大震災を教訓とした災害対策の一層の充実を併せ実現するべく、大きな使命感と責任感を持って全力を尽くしてまいる所存でございます。
 松下委員長を始め、理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。
 以上でございます。
    ─────────────
#9
○委員長(松下新平君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長清水美智夫君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#11
○委員長(松下新平君) 東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。平野防災担当大臣。
#12
○国務大臣(平野達男君) ただいま議題となりました東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 平成二十三年三月十一日に発生いたしました東日本大震災は、マグニチュード九・〇という巨大地震と大津波により、東日本の広範な地域に甚大な住宅被害をもたらしました。
 これに対処するため、全都道府県が相互扶助の観点から拠出した基金を活用して、住宅が全壊した世帯等に対して被災者生活再建支援金が支給されているところでありますが、その被害の甚大さに鑑みれば、被災者生活再建支援金の支給総額はこれまでに例のない規模となることが見込まれ、追加の資金の手当てが必要となります。
 このため、国としても、被災者生活再建支援金の支給に必要な資金を確保し、被災した世帯の生活の再建を確実に支援していく必要がございます。
 このような趣旨から、本法案は、東日本大震災に係る被災者生活再建支援金の支給について、国の補助率を現行制度の二分の一から五分の四へと引き上げる特例を定めております。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願いを申し上げます。
 以上でございます。
#13
○委員長(松下新平君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#14
○佐藤信秋君 自由民主党の佐藤信秋でございます。
 最初に、大臣、復興担当と防災担当と、大変御苦労さまでございます。被災地の御出身の大臣として頑張っていただきたいと最初に申し上げておきます。
 最初に、やっぱり対応が遅いとか少ないとか、いろいろ御批判をいただいているわけですね、世の中から。これの一番大きな原因として、実は私自身は、震災が発生して直ちに、自民党はずっと言い続けているんですが、国が責任持ってくださいと、予算も含めてということをずっと言い続けています。最近は民主党の閣僚の皆さんの中からも、総理が、責任は全部俺が持つから、だから何だって思い切ってやれと、こう言わないことが組織が動いていないと、こういう御批判も出ているのは御存じのとおりだと思います。文芸春秋にちゃんと書いてありますね。
 大臣、大臣は責任も費用も国が持つよという意気込みでおやりいただきたいと思うんですけれども、決意のほどをひとつお願いします。
#15
○国務大臣(平野達男君) 佐藤委員は、本当に災害対策を含め、国の社会基盤整備等の推進にずっと御尽力されてきた方であります。
 今回の災害につきましては、もう御案内のとおり、本当にこれまでにないスケールの災害規模でございまして、特に津波、地震に加えて福島の原発事故が重なったという意味において、未曽有の災害だということは先ほど申し上げたとおりであります。
 この対処に当たりましては、自治体に任せるものは自治体に任せるという原則はございますけれども、基本的には国が前面に立って、国が財政的な面、それから制度の面、こういったもので主導して、国主導で復興復旧を進めていく、そういう覚悟で私自身は取り組んでまいりたいというふうに思っておりますし、多くの、全ての閣僚も私はそういう覚悟で臨んでいるのではないかというふうに思っております。
#16
○佐藤信秋君 そういう中で、今回、被災者生活再建支援制度、この国と地方の負担の割合が変わるという法律を出していただいたんですよね。二分の一、地方公共団体の基金が二分の一、国が二分の一だったものを、国が五分の四まで持ちますと。ちょっと遅過ぎるんですよね。もっと早くに、私自身は十割持っていいじゃないですかと、こう思っています。
 なぜならば、実は被災地は物すごくほかにいろんな費用が掛かりますから、そして、どうしてもこの制度、今までのままですとできるだけ少なめに適用しようという趣旨が働きます。これは地方公共団体が半分持つと、こういうことになっているものですから、地方公共団体の県知事さんたちの意向、大変強いですよね。
 そういう中で、平成十九年ですよね、運用を改めました。これは与野党共同で、当時は与党、野党逆転でしたけれども、もちろん、運用を改めた。なぜかというと、これは県知事さんたちの反対が強かったんです。非常に使いづらい制度で、かつ三百万円まで全壊世帯について出ると。しかしながら、十何回も申請して、平均的にはたしか百七十万ぐらいだったんじゃないでしょうか。これじゃしっかりした生活再建の支援なんてできませんよと。これは、当時、超党派で運用を改めてくださいというのでやりましたね。
 半分都道府県が持つ基金の運用について、被災した以外の知事さんたちは、なかなかそうはいっても懐がねと、こうなるんです。だから、この八割にしていただくというのは遅過ぎたというか、もっと早く八割ならやってくださいねと。私は全額がいいと思います。ただ、その場合にも適用基準みたいなものももう少し広げていってやらないと、今回のような広範な被害を救い切れるかと、こういう問題があります。
 資料の一、御覧いただくと、実は災害救助法と生活再建支援法の適用の基準、ちょっとごちゃごちゃ書いていて恐縮なんですが、そのまま載っけました。一番下の方に災害救助法の適用基準で住家滅失世帯数、これをどういうふうにカウントするかという中で、半壊世帯二をもって一としますと、こうなっているんですね。災害救助法の適用基準、一番下を御覧いただくと。一方で、被災者生活再建支援法はそういう規定がありません。
 これは恐らく、類推ではありますが、都道府県が半分基金を持っている、こういう事情からいって、多くの知事さんたちとも相談しながらということになると、余りどんどん適用していくよりはと、こういう問題が多分あったと思います。これは政令ですから、今回変えてくださいとは、言いたかったし、言っていたんですが、変わりませんが、これは再検討していただく必要があるんだと思います。せっかく十分の八にするんですからね、八割負担、国がするんですから。
 是非、この被災者生活再建支援制度の政令の方も半壊世帯二をもって一とすると、全壊を。こんな適用の仕方を今後検討していただきたいと思いますが、端的にお答えいただければ結構です。
#17
○国務大臣(平野達男君) 今委員から御指摘がございましたけれども、被災者生活再建支援制度におきましては、災害救助法とは異なりまして、半壊二世帯を全壊一世帯とみなす取扱いがされておりません。しかしながら、適用基準につきましては、それぞれの制度の趣旨に即して適切に定められるべきものであって、必ずしも同一でなければならないものではないという、釈迦に説法のような言い方で申し訳ございませんが、そういうふうに考えております。
 例えば、十世帯以上の全壊被害が発生した災害について、本法の支援の対象とする適用基準は災害救助法の適用基準に付加して定められた適用基準となっておりまして、これにより、全壊被害に着目すれば災害救助法よりも広い範囲でこの法律が適用されるということにもなります。
 ちなみに、今年五月に委員から御質問をいただいたと聞いておりますが、液状化による住宅被害に関連して、埼玉県久喜市における住宅被害につきましては、その後、被害状況の精査が行われ、七月十二日付けで本法の適用が決定したものというふうに承知しております。
#18
○佐藤信秋君 なおそうした状況変化を踏まえていろいろ御検討をくださいと、これはお願いであります。
 次に、この被災者生活再建支援制度でいけば、家が壊れた、建て直すと、こういう方に対して二百万円まで補助する。ちょっと少ないなと。特に今回は自らローンを組めないという方がたくさんおられますよね。これはもう大臣の方が御存じだと思います。大体、五十五とか六十を超えますとローンは組めませんし。そういう意味では、多くの皆様がローンを組めずに、しかしながら何とか住宅を再建したいと、こういう思いになるわけでありますので、二百万円、せめて四百万円ぐらいにしていただきたいなと、これも要望であります。
 そのときに実は考えなきゃいかぬのは、今回は津波で町ごとなくなっている。これも大臣の方がよく御存じなぐらいだと思います。高台に移住してください、移転しましょうかねと、こういう構想はあります。構想はありますが、実現可能なものかどうかというのは、どういう方がそこに移ることができるだろうと。強制的に移ってくださいと言っても無理ですね、これ。で、ローンは組めない。今、集団防災移転事業というのがありますね。あれでいきましても、実は千七百万円ぐらいまで一戸当たり造成しましょうかと。その中でお移りになる方、多分六百万円前後ぐらいでしょうかね、助成は受け得る。これはローンを組んでいただいて、その借金の利子相当プラス用地の取得、それの利子相当と、こういうことだろうと思います。
 実は、これは実行可能かどうか。二つ問題があるんです。一つは、当該市町村、県がやってもいいんですが、高台移住のために宅地造成をする。一千七百万でできますか。とてもとてもできないですね。それと、お移りになられる方々。ローンを組めない方々に高台に移ってください、これ言うだけなんですね。
 この辺を、これから制度、仕組みとして動きやすい、移住しやすい、こういうふうなことがこれから必要になると。実は、既存の制度では恐らく大部分が絵にかいたもちになります。その辺の御見解、大臣、お願いします。
#19
○国務大臣(平野達男君) まさしく今委員からも御指摘がございましたけれども、特に津波地域についてこれから復旧復興計画を作っていく、現にもう市町村は国交省、農水省の職員と連携しながら今その計画を作りつつあります。
 その中で、前に住んでいたところにそのまま住み続けられるか、あるいは工場に関して言えば、従前操業していたところに、そこに工場がまた造れるかどうか、これが非常に判断が難しい問題があります。そのために一定の指針というものも国では今出して、それを基にして検討を進めておりますけれども、そのときに、高台移転をするというときには、まず一つは、もう委員御案内のように、そもそもそういう合意形成ができるかどうかという問題があります。
 それから、その次に、委員が御指摘あったように、コストの、費用の負担の問題があります。これは自治体負担、それから個人負担の問題がありまして、どのぐらいのところまで負担に耐えられるかということについても、今の段階では一概に申し上げることはできません。ただ、その地域の中に家を造ってこれからも住んでもらわなくちゃならない、住民も住みたいと思っている、これについてはいろいろな手だてを使って支援するというのがやっぱり国の役割であり自治体の役割だというふうに思っています。
 そういう観点から、例えば防災集団移転事業、これはもう委員が一番お詳しいと思いますが、現時点では国の補助率四分の三、ただしその補助対象についてもかなり、限定されているというのはちょっと言い過ぎかもしれませんが、限定されているという今御批判をちょっと地元から受けていますので、そこを改善していただけないかといった要望を受けております。
 これからそういった全体の復興計画を作るに当たっての土地利用計画、今作っている最中ですけれども、その中で、こういうものであればこれだけの負担をお願いすることになる、こういったものもできるだけ数字と併せて説明もしながら、制度の改正も必要なところは見直しを検討する、そして、とにかくできるだけ地域の意向を踏まえたような計画を作って実行するということが大事だというふうに思っています。
 ただ、私、自治体に申し上げましたけれども、最後の局面になったときには、できることとできないことがあるということをはっきり申し上げるかもしれないと。それ自体も今回の復興計画の中で議論をすればいいんだということを申し上げていまして、いずれそういう議論の積み上げの中でいい計画を作る、その中で被災者も納得できるような負担をお願いするということを目指して取り組むことが大事だというふうに思っております。
#20
○佐藤信秋君 地方の負担という問題を私ずっと気にしながら、とにかく費用の心配しないで地方公共団体頑張れ、国が何とでもするよと、それぞれ被災地が倒れるときは日本が倒れるときだから、絶対に自分たちだけが大変な思いだという形にはしないよというメッセージが要るんだろうと思うんですね。
 そこで、資料二御覧いただくと、この前の一次補正のときの地方負担額です。これだけでも、適債事業だけでも六千七百億円、これ取りあえず借金をしてください、起債の方の面倒は国の方で見ますがと。後での返還は、償還は二十年、三十年掛けて交付税措置の中でやっていきますから、こういうわけですね。
 実は、今の高台移転でも超過負担が必ず出ます。市町村は、例えば一戸当たり千七百万ぐらいまでと言われても、二千五、六百万掛かるだろうと、その分は全部単費だよと。しかも、四分の三、四分の一持つとしても税収ありませんという状況の中でどうやって具体化していくかと。これ、絵にかいたもちになりかねないので私は申し上げているんですが。
 そこでなんですね、一次補正でも六千七百億、地方の負担分が出てくる、適債事業であります。実は、これはこれから補助事業であっても、災害救助にしろ、瓦れきの処理にしろ、これで済むわけありませんから、もっとすごい額の地方の負担分が出てくる。取りあえずこの六千七百億だけでもできるだけ特別交付税か何かで面倒を見ていくと、こういうことが必要なんじゃないかなと思っています。
 二次補正予算で、資料の三に地方交付税交付金五千四百億円ですよと。この中で、東日本大震災に係る被災自治体等の特別な財政需要に対応。これ、一次補正の分の適債事業、借金するよりは特別交付税、できるだけ傾斜配分するよと、こんなことが必要かというふうにつくづく私自身は思っていますが、この五千四百五十五億のうちどのぐらい特別交付税という形で被災地に支援できるか、ある程度の数字があれば教えてください。
#21
○大臣政務官(逢坂誠二君) お答えいたします。
 今回の補正予算でございますけれども、これは一次補正に追加をして、一次補正の対策に追加をして今回の大震災に万全を期していこうということでやるものでございます。そこで、御指摘の交付税でございますけれども、今回、五千四百五十五億円については、交付税法に基づいてまず約九百億円、これは普通地方交付税として配分をすると。残余の四千六百億円を特別交付税に加算することとしているところでありますけれども、御指摘のこの特別交付税について、第一次補正予算の地方負担のうちの地方債対象経費に遡って適用するということは現時点では考えておりません。
 さすれば、どういうものに予定をしているかということでございますけれども、第二次補正予算に伴う被災者生活再建支援基金への都道府県への追加拠出、これに対応する。あるいは、復旧復興予備費への対応のほか、被災団体においてきめ細かな施策を行うための経費や殉職された消防職団員の方々への賞じゅつ金等の経費など、これらに充てるということを予定してございます。
#22
○佐藤信秋君 というんで、借金してくださいね、後で面倒見ますよというのはできるだけやめてくださいという趣旨で私はお願い申し上げているんで、これはお願いベースでしょうけど、一次補正でこれだけ掛かりましたという部分について、できるだけ傾斜配分していく、そういう自治体に傾斜配分していく、そこが大事なことだと思います。答えは要りません。
 次に、例えば災害救助法でいう補助率の基準。これは百分の二までが二分の一でしたかね。百分の四までが四分の三かな。百分の四を超えると九割ですね。というんですが、この百という標準税収、収入見込みというのが実は各地方公共団体みんな半分ぐらいになっています。半分まで行かないだろうと思う、多分。そうすると、まあ二億としましょう、二億円の被害が出て、百億の税収でしたら百分の二とこうなるんですが、税収の方が半分になったら五十分の二、したがってこれは百分の四になるんですね。
 補助率の適用の考え方、それのベースの標準税収というのを収入見込額である程度実態に合わせてやっていかないと、去年までは一千億の収入があったけど今年は五百億も行きませんと、こういう公共団体に対して、負担率がかなり違ってきますので、その辺は是非今年の税収入の見込み、これをできるだけ取って適用するように、そんなことをお願いしたいんですが、いかがでしょう。
#23
○政府参考人(清水美智夫君) 災害救助法に基づきます災害救助費の国庫負担の実務に関するお尋ねでございます。
 若干丁寧めに御説明させていただきますと、通常の災害でございますと、その発生時期問わず、秋口に税収見込額が出ます。そういうのを基に年度末、三月になりまして一回だけ精算交付の形で交付するというのが通例でございます。
 しかしながら、今回大変な大震災でございましたし、そのため、県におきまして資金ショートの不安が生じないよう、また資金面あるいは資金ショートが生じないようになど、資金面での不安が生じないようにすることが重要であるというふうに私どもも財務省も考えまして、概算交付をするという方針で臨んでおります。二十三年度予備費についてもそうでございますし、五月二日に成立した補正予算についてもその方針で臨んでおります。
 その際に、佐藤先生お尋ねのように、計算式としましては税収見込額を仮に前年のものと同じということで置いてやってございます。ただ、先生御指摘のように、仮に税収見込額の半分ということにしましても、今回の大震災は支出額が非常に大きくなるというふうに見込まれる反面、県の収入額はそれほど大きくございません。その結果として差異はほとんどないということになります。仮に宮城県、一番支出額が多く二千二百億円強と見込まれる宮城県を例に取って申し上げましても、その差額、私どもは二千四億円、国庫負担額を交付してございますが、仮に先生御指摘のような形で税収見込額の半分ということになりましても、十一億円、〇・五%の差異ということになるわけでございます。日数で仮に直しますと、三百六十五日分の二日分ということになるわけでございます。
 したがいまして、私ども、その辺り、税収の見込みがどのようになろうとも県に御不安が生じないよう、三月の、そこの三十、三十一に行かない前に、三月のしかるべき時期に税収見込額の確定、あるいは災害救助費の実際の執行の状況を見て精算的な形で過不足について調整してまいりたい、このように考えております。今後ともその辺り、県に資金面で不安が生じないよう、私どもとしては最大限努力してまいりたいと考えてございます。
#24
○佐藤信秋君 という弾力的といいますか、被災したそれぞれの地域に沿ったような形できちっとやってくださいと、考え方をですよ、というのをお願いしておきます。
 それと、資料の四に広域避難受入れ費用、こういう問題を、これは私が勝手に整理してみました。厚労省の方で、受入れ県から被災した県に求償すると、これは救助法の本来の姿ですというんですが、とても岩手も宮城も福島も、そもそもその実務自体やれっこありません。何せ四十六県全部に行っているんですから、被災者が。お互いに大変だからというんで、厚労省で一旦受けてもらうことにしましたですね。
 実は、これ受けてもらって、先ほどのように地方財政対策もしっかりやると、こういうのであれば、あればですよ、厚労省から、おおむね救助法でいえば九割の世界ですね、九〇%、一割分は厚労省が総務省から特別交付金をいただいて、そして最初からそれでもう支払ってしまう、被災した県には通知をする。これでやっていただかないと、お互いの事務手続大変で、しかも負担が出てくるんですと、こういう問題ですから、それぞれの被災県がやっぱり負担出てくると。百億要請されたら十億自分が負担せにゃいかぬ、そう思っているんです、県は。だから、そこの部分は、そこもショートカットすると、こういうことを是非工夫していただきたいと思います。これは要請だけにしておきます。お分かりですよね、大臣、これ分かりますよね。
 岩手の知事さんにお聞きになれば、いや、それは頭痛いんですよと、みんなそう言っています。一々またそれ、受入れ県から来たのをチェックしてくださいといったら、もうお手上げですね、これ。千人の皆さんが行きました、こういう方とこういう方ですがこれでいいでしょうかね、こういうふうな費用が掛かりましたというのを被災県がチェックできるわけがありません。これはもう厚労省の方で、さっきのお話のようにほとんど地方の負担は出ないと、こういうことであれば、総務省から特別交付税をもらって一緒にもう分けてしまうと、そのぐらいの弾力的措置が必要なんだと思います、今はね。これは要請です。
 次に、瓦れきの問題に行きます。
 瓦れきは、予算に対して今支払額が〇・五億円ということだそうであります、資料の五ですが。私は、この瓦れきの処理が一番遅れている原因は、大臣、仮置場持っていきますよね、みんなで。そこから先が決まりませんよね。何で決まらないか。これ、要因が二つあると私は思っています。
 一つは、広域処理ですから、どこにどれだけどういうものをというのを最終処分まで持っていこうという計画を作るのは、これは容易じゃありません、なかなか。
 もう一つの問題としては、瓦れきの処理は市町村長がやるということになっていますね。それで地方負担は丸々交付税で後で見るから、起債も許可するからと、こういうことになっていますが、実は超過負担が出ます。百億が掛かる、そのうち査定したら九十億だ、十億自分が負担せないかぬ、みんなそう思っています。それともう一つは、残った九十億に対して一割ぐらい自分が取りあえず負担せないかぬ。
 こういう問題からいって、市町村長にしてみたら、しかも広域処理ですから、自分でどんどんやれと言われても、仮置場の先が物すごく難しいんです。で、県に頼みます。県は、今度は自分が全部引き取ったら、やっぱりそういう超過負担問題なり、あるいは広域処理どうやってやろうかというようなことを引き受けられるかいなと、ほかの復旧作業で手いっぱいですから。こういう問題があります。
 したがいまして、自民党は、国が全額国費でもって、それで要請があれば国が直轄でもやれると、こういう瓦れき処理の法案を用意しました。用意しましたが、取りあえず現状でいくとちょっと遅過ぎますよねと、こういう問題を指摘させていただかざるを得ません。補正予算額三千五百十九億円って、これ国費額ですが、実はこれはもっと大きくなると思います。倍以上にはなると思います。私は一兆円ぐらいは掛かるようになってくると思いますが、ヘドロの処理も含めたらなおのこと。
 ただ、とにかくスピードを上げてやっていただかないかぬので、そういう意味で、是非大急ぎでやっていきましょうということを、その負担は気にせずにということを是非メッセージで出していただきたいんですが、いかがでしょう、政務官。
#25
○大臣政務官(樋高剛君) まず、佐藤先生、今回の震災対策、大変御熱心にお取り組みをいただいております。深甚なる敬意と感謝を申し上げさせていただきたいと思う次第でございます。
 お尋ねの件でございますけれども、七月の二十一日時点でありますが、まず今回の概算払を希望する自治体から当初の報告を集計させていただきましたところでありますが、概算払の見込額は一千七百九十二億円でございます。その報告につきまして審査をさせていただきましたうち、先生の方で今日資料をお作りをいただきましたけれども、二百八億円について既に確定をさせていただいたということでありまして、残りの一千五百八十四億円も今先生おっしゃったように速やかに、とにかく一刻も早く地元の自治体に概算払をさせていただくべく頑張ってまいりたいと、このように思っているところでございます。
 なお、この確定済みの二百八億円、交付決定しましたものにつきましても、今月中に手続を終了するところまでしっかりと私の方で政務として背中を押してまいりたいというふうに思っている次第であります。
 いずれにいたしましても、今先生がおっしゃいました問題意識、とにかくスピードアップのためにありとあらゆる方策を打たなくてはいけないと。まさしく、例えば仮置場以降の中間処理、二次処理の見通しも立たない、あるいは市長さんの御懸念も私自身も十分に承知をしているところでございまして、それを踏まえさせていただいて、しっかりと実が上がるように取り組まさせていただきたいと思っております。
 先生の御指導、今後とも引き続きいただければ幸いでございます。ありがとうございます。
#26
○佐藤信秋君 質問はこれで終わりますが、残った問題、山のようにあります。もちろん、大臣御存じのように、今日は二重ローンの問題も私はやりたかったんですが、特に沿岸部、建設中の、工事中の重機が流れて、これ恐らく三千台以上流れただろうと、こういう話もあるんですね。これ大部分がリースですから、リースって弁済せないかぬですから、企業の人は、建設業の人たちは二重ローンどころじゃなくなってしまうんですね。弁済の方は待ってくれませんから。
 そういう問題も含めて、是非、平野大臣、御地元でいらっしゃいますから、問題の解決をできるだけ速やかにやっていただくようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
#27
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日、新しく大臣になられました平野大臣、所信的な質疑も含めて御見解をお聞き申し上げたいと思います。
 震災の発生から四か月以上経過をしているわけでございますけれども、今当面のそうした生活資金であるとか生活再建の資金、なかなか被災者のところに届かない、こういう例がずっと指摘をされてきたわけでございます。
 そこでまず、被災者生活再建支援金、また義援金の支給状況、現状をどのように改善をされたのか、内閣府とそれから厚生労働省からお聞きをしたいと思います。
#28
○大臣政務官(阿久津幸彦君) 被災者生活再建支援金について御質問いただきました。
 当初は、市町村の現場からやっとの思いでその申請が都道府県会館に届いたにもかかわらず、処理に五十日以上を要し、完了件数も一割ちょっとということで、山本委員からもとんでもない問題だとの御指摘をいただきまして、政府としても大幅なスピードアップ、改善を求めてきたところでございます。その結果、申請処理の日数で申し上げますと、当初の五十日以上から、前回御質問いただいた六月初旬時点の二十日前後を経て、現在は二週間前後にまで短縮されております。都道府県会館が自ら処理期間の目標として掲げた十日前後にはまだ至っておりませんが、着実な進展が見られると考えております。
 具体的には、六月末に新型端末を導入し、入力端末を六台から十五台に、さらに七月には二十台に増やす等の支給システムの刷新を行っておりまして、これらの改善措置の結果、七月二十五日現在、財団法人都道府県会館で受理している約十万五千六百件の申請に対し振り込み手続を終えた件数は八万一千四百件となっております。
 また、支援金支給に関する都道府県会館の事務処理体制については、内閣府からの要請の結果、事務処理要員の大幅増員が図られ、四月の四人から五月の十二人、六月の五十人、七月には百人へと改善される見込みであります。また、審査事務に業務委託方式を導入して、特に夜間の事務処理体制を確立していきたいと考えております。
 今後、申請件数が更に増加することが予想されるため、事務処理を一層効率化できるようにさせていただきたいと考えております。迅速な支援金支給に努めてまいりたいと思います。
 以上でございます。
#29
○大臣政務官(岡本充功君) 義援金の配付状況について御報告をいたします。
 義援金につきましては、七月二十二日現在、日赤等に寄せられた総額は三千五十三億円、被災都道県に二千五百九十五億円、これ総額の八五%でありますが、が送金されまして、うち市町村に二千二百二十八億円が送金され、さらに市町村から被災者に九百八十六億円が配付されております。
 被災者への配付は進みつつありますが、四月に配分方針が決められた一次分につきましては、市町村への送金額八百五十五億円のうち六百五十九億円という金額がそれぞれ被災者のお手元に届いております。また、六月に方針が決められました第二次分につきましては、被災都道県から市町村に六月末から七月にかけて送金されまして被災者への配付が始まったところでありまして、市町村への送金額は三百二十七億円ということになっています。
 第二次分の対象はおおむね第一次分の対象と同様とされているため、新たな罹災証明の発行や振り込み口座の確認などの手間が不要である方々への配付については、第一次分ほどの時間は掛からずに被災者のお手元に届けられると考えてはおります。
 義援金の早期配付に向けまして、これまで対象者全ての確定を待つことなく速やかに義援金の配付を行うべき等、早期配付に向けて留意事項をお示しを五月二日と五月十八日にさせていただいたほか、五月、六月に厚生労働省職員を現地市町村に派遣し、義援金の配付の実務の課題の把握に努めるとともに、これらと並行いたしまして、総務省において全国市長会、全国町村会の協力を得て千人規模の市町村職員の派遣を決定し、順次被災自治体に派遣をする、こういった取組をしてきているところでございます。
#30
○山本博司君 ありがとうございます。
 ちょうど五月のこの委員会で御指摘をさせていただいた件でございますけれども、都道府県会館、私も行かさせていただきまして、そこから大きく改善をされているということでございます。
 ただ、現状的には十日間という目標はまだ未達であるということと併せて、基礎支援金が大半ということで、加算の支援金が六%ぐらいということでございますから更に今後増えると思いますし、その被害の総額、実態の把握がまだまだつかめていないということもございますから、その意味ではしっかりと今後も進めていただきたいと思います。
 また、義援金等に関しましても、これも、生活支援金もそうでございますけれども、地域によってまだまだ、地方自治体の機能の厳しいところはまだ実態が進んでいないということでございます。例えば義援金で仙台市では三六%とか、福島県でも平田村では〇%とか、それぞれ地域的に大変その差がございます。これは以前から一貫して総務省にそうした地方自治体の人手不足等の対応ということでしっかり対応していただきたいということでございましたけれども、この点いかがでしょうか。
#31
○大臣政務官(逢坂誠二君) 被災自治体への人的支援につきましては様々なレベルで多くの取組が行われているわけですが、それでも足らざるところについて国の方ではしっかりとヒアリングをしたりお話を聞いて、必要なものに対して対応していきたいということでいろいろな仕組みを設けてございます。
 また、被災自治体からの直接のニーズ把握だけではなくて、今日ここにも来ておりますけれども、阿久津政務官からなど、政務三役などからもダイレクトに私にこういう人材が欲しいというような現地の声を届けていただいて、その人的な応援体制というものをしっかりやっていこうと思っているところでございます。
 幾つか具体的にお話をさせていただきますと、まず地方公務員の派遣につきましては、災害時の応援協定でありますとか、従前からの姉妹都市のお付き合いなど、そういうものを通していろんな人のやり取りが行われているというふうに承知をしております。
 加えまして、総務省では、これらの人的支援をやるための仕組みを、体制ですか、これを構築したところでございまして、七月十一日現在でいわゆる受入れ側と派遣側とのマッチングというようなもの、これにつきましては千二百三十一名のマッチングが行われたところでありまして、派遣の日程でありますとか職種でありますとか、そういうものの調整というものをやったところでございます。
 さらに、全国の自治体、特に、今回これ市町村が数字入っていないんですが、都道府県、政令指定都市からの人員、都道府県と政令指定都市からの派遣人員が七月一日までの間に三万一千五百名に上っているところでございます。
 以上が地方公務員の状況でございまして、国家公務員の派遣につきましては、各府省において個別のそれぞれのルートを持ってございますので、そこで職員を派遣していると。あるいは、政府全体として、被災自治体からの要望に応じて各府省の人材を派遣する仕組みというものを設けてやっているということでございます。
 以上です。
#32
○山本博司君 しっかりその点を含めて、各府省を含めてお願いをしたいと思います。
 それでは、大臣にお聞きをしたいと思います。
 今回、第二次補正で最高百万円の基礎支援金、また二百万円の加算支援金がこうした住宅の全壊世帯に支給されるこの被災者生活再建支援制度、三千億円の積み増しがなされております。今後、こうした国の補助率を五〇パーから八〇%、引き上げる一方、こうした二十万世帯の方々、特に加算金の支援というのがこれからどんどん出てくるんではないかと思うんですけれども、十分足りるのかどうか、このことの見通しを聞かせていただきたいと思います。
#33
○国務大臣(平野達男君) 今回の支給対象世帯は二十万戸というふうに見込んでおります。一方で、過去の大規模地震である新潟の中越沖地震の例を見ますと、一戸当たりの大体支給額が二百二十万ぐらい、平均でですね、になるのではないかと。これは、全壊、半壊、あるいは個人世帯ということで支給額が違っているがために平均額が二百二十万という額になるんですが、この前提で考えますと、一次補正で約一千億、今回三千億で、合計で四千四百億になるわけですが、まずは十分な額が積まれるのではないかというふうに今、現段階では考えております。
 ちなみに、もし仮に被災世帯が増える、あるいは平均額の額が増えるということになってその予算が不足するということになりますれば、それは予備費あるいは追加の補正予算等々によって措置するということになると考えております。
#34
○山本博司君 ありがとうございます。
 次に、瓦れき処理の現状と課題ということでお聞きしたいと思います。
 先ほども佐藤委員から御指摘がございました。今現在、四割ぐらいの処理の状況であるということで、大変状況としても地域的に厳しい状況がございます。昨日、公明党は井上幹事長を中心に五名の国会議員が石巻に、瓦れきの処理を含めて対応させて、回らせていただきました。現状、大変二〇%ぐらいということで、もう仮置場も目いっぱいということで、石巻市の方からもいろんな要望をいただいたわけでございますけれども、三千億円掛かって、一割といっても三百億円の負担になってしまうということでございますので、こうした一時的な費用の負担ということを何としてもやはり国が全額負担をしてもらいたいという要望でございます。
 先日の予算委員会で、我が公明党の江田議員の質問に対して菅総理が、自治体に支払をさせない形も含めてしっかり相談をしていくと、こういうように述べておりますけれども、このことも含めて見解をお示しいただきたいと思います。
#35
○大臣政務官(樋高剛君) 山本先生におかれましても、今回の震災対策、大変御熱心に視察も含めて取り組んでいただいております。本当に感謝を申し上げさせていただきたいと思います。
 お尋ねの件、まず財政措置、地方負担分についての問題意識も私自身は承知をしているところでありますが、いずれにしましても国によって確実に措置をさせていただくということによって実質的な地方負担が生じないようにすることが必要であると、このように考えているところであります。
 政府から提出をさせていただきました東日本大震災により生じた廃棄物の処理の特例に関する法律案におきまして、国は必要な財政上の措置を講ずるよう努めることとしたところでありますけれども、その具体的な措置といたしまして、地方負担分の全額を災害対策債により対処し、その元利償還金を一〇〇%交付税措置することを関係法令において明確化をしてまいりたいと、これを検討しておりまして、先週の金曜日、七月の二十二日に閣議決定をさせていただきました、また別の法律案でありますけれども、ここにおいては明文化をするということによって、少しでもその不安を払拭をしていただくようになど手を打ってまいりたいと思っております。
 今お尋ねの件でありますけれども、いわゆる執行事務について、総理発言も踏まえまして、一層加速化するための検討を行わさせていただいたところでございます。
 まず、目標を設定をいたしました工程管理が重要であると思いまして、概算払の希望を有する、今六十一の自治体が希望を持っているわけでありますけれども、災害報告書を七月末までに提出予定としておりますそのうちの四十四の自治体に関しては遅くとも八月末までに、遅くともでありますけれども、八月末までに概算払の手続を終えたいという工程管理、見通しを立てているところでございます。残る十七の自治体に対しましては、八月末までに災害報告書の提出を促させていただいて、遅くとも九月末までに概算払の手続を終えたいと考えているところでございます。つまり、ほとんどの自治体で八月、希望なさる自治体につきましては八月中に、そして残りを遅くとも九月までに、これはあくまで遅くともということでありまして、とにかく一刻も早くその執行に努めてまいりたいというふうに思っております。
 そのために、また、今日からでありますけれども新たな手を打たさせていただいたところでございまして、環境省の職員を補助金の申請に当たる市町村に対して助言を行うということのために人員も増やさせていただきまして、より速やかな事務処理を進めるために担当官を派遣をさせていただいた。本日から更に人数を増やして派遣をさせていただき、資料作成の協力なども行ってまいりたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、今の先生の御指摘もしっかりと受け止めさせていただきたいと思います。
#36
○山本博司君 是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、牛肉の放射性セシウムの問題に関しまして農水省にお聞きをしたいと思います。
 この問題、今様々な形で、今日の予算委員会でも質疑があったと思いますけれども、こうした牛肉が出回った、稲わらの管理をしてこなかった政府の怠慢でございます。多くのこうした畜産農家とか流通販売店、混乱を生じているわけでございまして、ともかく全量買取りをしてくれと、こういう要望がございますけれども、このことに関して見解をお聞きしたいと思います。
#37
○副大臣(篠原孝君) 我々は、放射能の汚染の後ですけれども、こういった事態というか、ある程度予想できましたので、三月十九日に通達を出したりしたわけでございますけれども、七月八日に、三月の上旬以降野ざらしにされておりました稲わらを二か月にわたって給与していた、供与していた農家がありまして、それが市場に出回っているということが判明いたしました。
 それで、今は、山本委員御指摘のとおり、今までは安全なものしか流通していないという、大体これほぼ完璧に守られてきたと思っておりますけれども、食肉についてはそういう状態が崩れてしまいました。ですから、消費者の信用を、信頼を勝ち得るためには、あるいは回復させていただくためには、全量を国が責任を持って買い取って、前の状態と同じに、野菜や何かと同じように、流通しているものは安全だという形にすべく鋭意検討中でございます。
 今、一部取引が停止されたり、返品があったり、市場の価格がうんと下がったりしているということで、我々もこの事態を一刻も早く解消をすべきだと考えておりまして、今鋭意検討中でございます。今週中ぐらいにはきちんとした結論を出したいと思っております。
#38
○山本博司君 これは、明確な対応をしなかったのは政府の責任でございますから、しっかりそういう形の対応をしていただきたいと思います。
 もう一点は、この風評被害が拡大する中で、例えば消費者の牛肉離れ、二十三区の、東京都の給食の中からメニューも六つの区がなくなったというふうな話もございまして、やはり検査の結果、消費者は安全だということがないとなかなかできないということがございます。そういう意味で全頭検査をすべきであると、こういうことも福島県であるとかJAとか全国からも要望を受けていると思います。平野大臣もそういう陳情は受けられたと思いますけれども、そういうことも含めて見解をお聞きしたいと思います。
#39
○国務大臣(平野達男君) 十年前にBSEが発生しましたときに全頭検査というのを行って危機を乗り切ったということがございました。今回も全頭検査ということについての強い要望があるということは私も承知しております。
 しかし、まず、これは一頭当たりの検査がBSEと違いまして時間が掛かるといったこと、それから、全体的に体制整備にも若干の時間が掛かるといったこともございまして、農水省の方では、避難準備区域それから計画的避難区域についての全頭については全頭検査をやる、そのほかの農家については全戸検査をやるということで方針を打ち出しておりまして、まずはこれで安全を確保するということができるのではないかと、期待を込めて私はそう思っております。
#40
○山本博司君 それができないから様々な形の声が出ているわけでございまして、例えば簡易の非常に安い安価なものもあるというふうに言われておりますし、そういう検査機器の問題とか、また具体的な人員の問題、これは農水省だと思いますが、いかがでしょうか。そういうことも含めて、やはりやるべきではないかという、全頭検査のことですけれども、農水省としてはいかがですか。むしろ厚労省の方ですか。
#41
○大臣政務官(岡本充功君) 突然の御質問でありましたので、私が承知している範囲でお答えをさせていただきたいと思いますが、この件につきましては、厚生労働省としては、市場に流通している食肉の安全をどう確保するかという課題、また、もちろん消費者庁と協議の上でもありますけれども、こういったいわゆる消費者の牛肉への信頼をどう回復していくかというのは課題だと思っています。
 検査体制については、文科省、農水省とも十分協議をしながら整備をしていかなければならないと思いますが、私が聞いている範囲でも、これは農水省かもしれませんけれども、例えば福島県でも一万頭を超える、年間ですね、食肉処理の頭数がある中で、これを全頭検査をするということになると一日百頭前後の牛の検査をしなければならないという物理的な課題、これをどう乗り越えるかも残っていますし、今後の検査体制の整備と併せて、委員の御指摘を踏まえて、しっかり三省で協議をしていきたいと思っています。
#42
○山本博司君 これはもう是非とも、民主党の党内からもそういう陳情は上がっているわけでございますから、党内的にもしっかりそうしたことがあるということで、是非とも検討していただきたいと思います。
 最後に、文科省にお聞きをしたいと思います。
 損害賠償ということで、枝野長官も、出荷している農家にとどまらず、今回の影響というのは流通を始め広範にわたっていると、そうした損害についてはしっかり補填をされるんではないかということも言われておりますし、審査会におきましても、原発事故による風評被害の事例として福島、茨城、栃木の価格の下落が挙がっておりますけれども、三県以外にも被害が拡大していることを踏まえて、こうした対象範囲も広くすべきではないかという議論もあるということでございますけれども、この今の現状に関しましてどういう考えなのか、お示しいただきたいと思います。
#43
○大臣政務官(林久美子君) お答えをさせていただきます。
 これまで第一次、第二次の指針では、政府などによる出荷制限の指示などの対象となった肉牛などに係る損害、あるいは出荷制限の指示などの以前に出荷されたものの買い控えなどによる肉牛価格の下落があったものなど、いわゆる風評被害について賠償の対象となっているところでございます。
 これまでの指針で対象とされていないものにつきましては、現在取りまとめ中の、検討中の全体像を示す中間指針の中でできるだけ早くスピード感を持って取りまとめていきたいというふうに思っておりますが、いずれにしましても、被害者の皆さんが適切に救済をされるように全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
#44
○山本博司君 今ございましたように各省をまたがっていると思いますので、この対応をしっかりお願いをしたいと思います。
 以上でございます。
#45
○上野ひろし君 上野ひろしでございます。
 まず、東日本大震災財特法についてお伺いしたいと思います。
 最初に改正の時期についてお伺いいたします。
 災害が発生してから既に四か月以上たってございます。今回、支給対象の世帯を二十万世帯と見込んで、それに対応するような措置をとるということでありますけれども、今回の大震災の規模を考えますと、当初からこういう事態というのは見込まれていたのではないかと思います。既に各都道府県が積んでいる基金の残高は五百三十八億円ということでありますけれども、これでは足りないということはかなり早い段階から予見できたのではないかと思います。
 そういう意味で、どうして今回の改正がこのタイミングになったのか。既に財特法は五月に成立をしているわけですけれども、このタイミングになった理由というのをまずお伺いしたいと思います。
#46
○国務大臣(平野達男君) 御案内のとおり、被災者生活支援金は二段構成になっております、基礎支援金と加算金ということで。こういう二段階になっておりまして、まず基礎支援金を早く交付しなくちゃならないということで、まず一次補正を急ぎました。その段階で都道府県の方に五百億を超える基金がございまして、それに対応する形で国も約五百億を超える予算を積んで、一千億ちょっとの一次補正予算を用意したということです。
 御指摘のとおり、当初の段階から額は相当の額になるということは分かっておりました。問題は都道府県と国との負担割合でございまして、この法律案も御案内のとおり議員立法で決まっておりまして、国が二分の一、都道府県が二分の一という負担の割合になっていたんですが、その負担の調整にちょっと時間を要するということで、時間をいただくということで後回しにして、今回の二次補正予算で当初に遡って八割の負担割合ということで合意いたしまして、今回の法律を提出させていただいたという、こういう経過でございます。
#47
○上野ひろし君 今の質問とも関連をしますけれども、そもそもこの被災者生活再建支援法自体の改正が必要なのではないかという観点からお伺いしたいと思います。
 今のお話にもありましたけれども、そもそもこの法律は支給の基準としてかなり大規模な災害を想定しているのではないかと思います。そういう意味で、今後また今回の震災と同じような被害が出ることが起きないとも限らないということでございます。例えば、一定規模以上の災害の場合を想定をして国と都道府県との負担割合を変える、また場合によっては、その支援金の金額も含めて法律本体をきちんと議論すべきではないか。そうすれば、今回のように震災が起きてから特別法を制定して議論するということにもならなかった、自治体に対して混乱を招くこともなかったのではないかと思うんですけれども、その点についてお伺いしたいと思います。
#48
○国務大臣(平野達男君) 私は、基本的には県と国の負担割合は二分の一対二分の一でいいという考え方に立っております。
 ただし、今回の場合のような非常に支給額が大きな額になる場合について八割という特例を定めたわけでありますが、これを法律の中である一定の災害の規模、支払規模になったらこういう負担率を適用するかどうかということをあらかじめ用意しておくべきではないかという御指摘だったと思いますが、そういう考え方もありますけれども、まず、こういう大災害、これから私は起こらないということを祈りたいと思いますが、二分の一という負担率を用意しておきまして、もし万が一、三連動のような震災、想像するのも嫌なんですけれども、起こって大きな災害が出た場合には今回の災害の例、対応の例等々も見ながら迅速に対応するということになってくるのではないかというふうに考えております。
#49
○上野ひろし君 ありがとうございます。迅速な対応という意味から、自治体との関係でも混乱を生じないように是非お願いをしたいと思います。
 これも関連ではあるんですけれども、今の負担の割合、八割という話がございました。当初、これは知事会等々いろんなところから御議論があったんだと思うんですが、例えば国の負担割合を九五%にしてほしいという話もあったのではないかと思います。どういう議論、経緯があって八割ということになったのかということをお聞かせいただければと思います。
#50
○副大臣(東祥三君) 御指摘のとおり、五月二十六日に全国知事会より国の補助率を九五%に引き上げるべきだと、こういう要望があったことは事実でございます。
 それを踏まえた上で、先ほど大臣からお話がありますとおり、そもそもこの被災者生活支援制度そのものの哲学といいますか、基本を考えたときに、これは釈迦に説法でありますが、あの阪神・淡路大震災、この経験を踏まえた上でできた制度であります。それ以前までは、御案内のとおり、基本的には義援金で対処できた。しかし、あの阪神・淡路大震災は、ある意味では自助やあるいはまた共助というそういうレベルでは賄うことができない、何らかの形で公助という概念の導入が必要なんではないのかということで、基本的に議員立法でできたんだろうというふうに思います。最初に適用されたのが平成十一年のあの広島の大豪雨だったと思います。そういう意味では、基本的に地方自治体、そしてまた国、このかかわり合いをどのように持っていくかという、それが原点にあるんだろうと。
 ただ、今回の大震災の災害規模、そしてまたそれぞれの負担というのを考えたときに、地方自治体ではこれはなかなか賄うことができない。地方自治体の角度からいくならば、できるだけ国が全てを支援してくれた方が構わないと思うのは当然だろうと思いますが、そのことを踏まえた上でどうしたらいいんですかという議論をその後行うことによって最終的に八〇%に落ち着いたということだと思います。
#51
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 一方で、今回この措置が終了して、二十万戸でしょうか、支給が終わった後にまた五百三十八億円相当分を積むという話であります。ここで同じような災害が起きたらまた足りなくなるという議論ももちろんあるわけでありまして、是非、制度全体、どういう設計がいいのかということを含めて御検討いただければと思います。
 関連をして一点お伺いいたします。
 今回、この被災者生活再建支援法は、被害を受けた住宅また再建に関する支援ということでございます。一方で、現地の話を聞くと、例えば中小企業の方々を始め、被害を受けた事業所また工場についても是非支援が必要なんだという話も聞いているところでございます。
 事業者が再建それからまた補修に使える支援金のようなものがなかなかないという一方で、例えば工場の解体というのは市町村がやってくれるということで、補修をすれば使えるような工場であっても解体をしてしまったりとか、そういうケースもあるというふうに聞いています。
 今回の震災で大変厳しい状況にある中小企業の方々が工場また事業所を補修して使っていくというようなケース、いろいろあるんだと思うんですけれども、そういったところに対する支援の必要性についてどうお考えなのか、お伺いしたいと思います。
#52
○国務大臣(平野達男君) 震災地における雇用の確保というのは喫緊の課題でございまして、様々な制度がございますけれども、その中で、今までそこで操業してきた企業が引き続き操業できるような状況をつくるというのは非常に大事な柱であります。
 今、そのために、その中でも被災した企業につきましては、例えば日本政策金融公庫等による低利融資制度、これを用意して活用していただく。それから、中小企業組合等が行う生産・販売施設の復旧、整備に対する助成。それからあと、仮設工場、すぐに工場が復旧させられない場合については中小企業基盤整備機構による仮設店舗等の施設の整備、こういった制度を用意させていただいているとともに、二重ローン問題につきましても三党で鋭意御検討いただきまして、その骨格についての大筋合意ができましたので、今回の二次補正予算にその予算を計上させていただいているということでございます。
#53
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 それでは最後に、三井副大臣に来ていただいておりますけれども、災害対策ということで八ツ場ダムの話、検証作業についてお伺いしたいと思います。
 七月十九日に第七回の検討の場の幹事会が開かれたということでございます。治水又は利水という観点から検討を進められているということでありますけれども、大畠大臣の方からは、八ツ場ダムの検証作業は秋までに結論、またできる限り前倒しということでございます。そういったスケジュール、まさにもう秋も迫っているわけでありますけれども、この時点でも具体的なスケジュールが示されていないという状況でございます。もう本当に数か月というスパンだと思うんですけれども、この時点でめどが立っていないということもないのではないかと思いますし、また、二年間不安定な状況に置かれている地元の方々に対してもなかなか説明が付かないという状況ではないかと思っています。
 まず、大臣がおっしゃられた秋というのは具体的にいつごろなのか、またそれに向けての具体的なスケジュールは今どうなっているのかということをお伺いしたいと思います。
#54
○副大臣(三井辨雄君) お答えさせていただきます。
 今、上野先生からお話ございましたように、七月末に幹事会がございました。六月にも幹事会をやりまして、すぐその後、七月にも幹事会をやりました。その中で、利根川の治水対策について対策案を提示しましょうということで実は幹事会が行われたところであります。
 いずれにしましても、大畠大臣が申し上げましたように、二十四年度の予算を踏まえて秋までということも私たちは申し上げているところでございますので、それを目標に是非とも国土交通省としても対処していきたいと思っております。
 また、八十三ダムの今有識者会議で中間取りまとめをしておりますし、また、その中の一つとして八ツ場ダムも入っております。今後のスケジュールにつきましては、いずれにしましても地域の皆さんの御意見をいろいろまたお聞きしながら、そして、具体的なところは申し上げられませんが、いずれにしましても秋をめどに是非とも私たちとしても努力していくと同時に、前倒しできれば前倒ししていきたいと、こういうふうに思っております。
#55
○上野ひろし君 済みません、確認させていただければと思います。
 今お話ありました、幹事会も今は月に一回のペースで開かれているということでございます。もう秋まで本当に数か月、一か月ちょっとで九月になるわけでございます。是非、検討のペースをまず早めていただきたいというのが一つ。それから、結論が出るタイミング、現時点ではスケジュールがないという話でありましたけれども、早急にスケジュールについてお示しをいただきたい。再度御答弁をお願いいたします。
#56
○副大臣(三井辨雄君) また大臣ともしっかり御相談しながら、今、繰り返しになるかもしれませんが、この幹事会等を含めまして、そしてまた有識者会議等の意見もお聞きしながら、是非とも二十四年度予算に向けて私たちも早く検証の結論を得るようにしていきたいと、こういうふうに思っています。
#57
○上野ひろし君 今、副大臣からも予算の話がございました。平成二十四年度の概算要求については、これは例年より遅れて九月にという話もあるところだと思いますけれども、八ツ場ダムについても建設をしていくということになれば、当然予算に盛り込んでいくということになるんだと思います。そういう意味で、概算要求などの予算措置を講じる期限までにきちんと結論を出すということでいいのかどうかということを改めてお伺いいたします。
#58
○副大臣(三井辨雄君) そのように努力してまいりたいと思っております。
#59
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 では、是非検討のスケジュールを早めていただいて、概算要求の時期までに結論をいただくということでお願いしたいと思います。
 以上です。
#60
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 今日は災害援護資金貸付けの制度について質問をしたいと思います。通告と順番ががらりと変わるかもしれませんので、局長、来ておられますので、よろしくお願いしたいと思います。
 この災害援護資金というのは、厚労省のペーパーによりますと、災害により住居、家財に大きな被害を受けた場合又は世帯主が重傷となった場合に最大三百五十万円を貸し付け、その世帯の生活の再建を図る制度ということになっております。これは大変有用な制度だと私は認識しております。
 今回の東日本大震災を受けて特例措置が五月の一次補正と併せて設けられまして、具体的には、償還期間が阪神・淡路などは十年だったのが東日本に限っては十三年、それから利率が阪神・淡路などでは年三%だったのが今回無利子、保証人がある場合は無利子、保証人なしの場合でも年一・五%というふうに低減されました。これはいいことだと思います。
 そこで、まず質問いたしますのは、この三百五十万円貸し付ける原資はどうなっているんでしょうか。
#61
○政府参考人(清水美智夫君) この災害援護資金は市町村が被災者に対して貸し付けるというものでございまして、国はその三分の二について、貸出しを行う市町村に対しまして国から当該市町村に対して貸付けを行うと、そういう形となってございます。
#62
○山下芳生君 今御答弁あったように、市町村が都道府県を通じて国から原資を借りると、そしてその貸付金を被災者から回収して返済する仕組みということになっております。
 そこで、お手元に資料をお配りしておりますが、これ、阪神・淡路大震災の災害援護資金貸付けの償還状況であります。二〇一〇年三月三十一日現在、厚労省の資料ですが、貸付件数は五万八千百六件、金額で一千三百二十六億四千二百万円であります。そのうち未償還になっているのが一万四千八百四十九件、二百二十億八千百五十万円ということで、件数で言いますと、阪神・淡路の震災が起こったのが一九九五年の一月十七日ですから、十六年たっても四人に一人は償還できずにいるということであります。
 この未償還の分について、これどうなるんですか。
#63
○政府参考人(清水美智夫君) 御指摘のとおり、総額千三百二十六億円余りが被災者の方に貸し付けられているわけでございます。償還期限が十年ということでございますので、最初の償還が平成八年に始まりますので、平成十八年が償還期限ということだったわけでございますが、その期間内での完済が難しくなったということから、平成十八年に履行期限の五年間延長を行ったわけでございます。また、それから五年たちました今年の四月になるわけでございますが、やはり完全な完済はなかなか難しいということで、今年度の初めに至りまして国に対します履行期限を三年間再延長したと、このような措置を講じているところでございます。
#64
○山下芳生君 要するに、なかなか回収ができないので国に返す分については五年延長し、また三年延長したということになっているわけですね。しかし、これ延長であって、返さなくていいということになったわけじゃないんですよ。返さなきゃならないままずっと残っているんですね。
 どういう人が返せないまま、しかし返さなければならない状況に置かれているのかということをやっぱり直視する必要があります。
 幾つか事例を紹介したいと思いますが、まずAさん。九五年の被災時には九十歳の母親と六歳の孫との三人世帯で、住居が半壊いたしまして、生活のために災害援護資金百五十万円借入れをされました。これは特例で五年後からの償還ということだったんですが、もう全く償還に行き詰まって、その結果、年金を担保に借入れをし、要するにサラ金のようなところから借入れをして、毎日電話の督促に困っている状況がずっと続いておりました。ひょうご福祉ネットワークという市民団体に相談に行って、これはもう生活保護を申請しなさいということで申請をし、そして個人破産という手続を取られました。そこまで困窮している方でもこれはやっぱり返さなあかんというふうに、ずっとこれ未償還になっておるわけです。
 それからBさん。難聴と白内障を患っておられる方で、年金が少ないのでやはりこの方は、この方は元々生活保護を受給されていた方であります、その生活保護の中から災害援護資金を二万円ずつ返していくということをずっとやっていたわけですね。だからもう十六年。十年以上たってずっと阪神・淡路の被災者が経済的に本当に苦しい中でもまだ払い続けなければならない。いいんだろうかと、これで。
 大臣、これどう思いますか。
#65
○政府参考人(清水美智夫君) 事実関係だけ申し述べさせていただきますと、あくまでこの災害援護資金貸付けは震災後にお貸しした、返済を前提としてお貸ししたというものでございます。既に、昨年の三月末段階でございますが、八一%の額をお返しいただいているということ。それから、十九、二十、二十一年度の返済状況を申し上げますと、十九・六億、十四・五億、十三・八億ということで、着実にお返しいただいているということを考えますと、個別には様々な御事情あろうかと思いますけれども、償還の御努力を賜れればというふうに考えているところでございます。
#66
○国務大臣(平野達男君) 現段階において様々な家庭事情の方がおられるということについては、今委員からその一端の紹介があったところであります。
 今これにつきましては、先ほど局長からも答弁がありましたけれども、返済していただくということを前提にまず貸し付けた制度であるということ。それから、今までも、返済まだ滞っている方はおられますが、一生懸命努力されて返済された方もたくさんおられるということ。そういう中での公平、不公平感というようなそういった問題も、あるいはもし仮に返済をしなくてもいいよというようなことを議論するときには、逆にそういった議論も出てくるのかなということもちょっと懸念されます。
 ただ、現時点において、本当に困っている方の中で、本当にその返済ができないという方についてどういう手だてをすべきかということについては、これは引き続き検討すべき課題として残るのかなという感じは私自身はします。
#67
○山下芳生君 最後のところ、大事だと思いますよ。本当に検討する必要がありますね。
 Cさん。当時夫婦で仮設住宅に入居され、その後、県営住宅に移ることができた方です。仮設入居の際に当面の生活費に困って、御夫婦二人の年金暮らしで、返せる当てはなかったけれども、とにかく生きるために借りなければならないということで、周りの勧めもあって、友人に保証人をお願いして災害援護資金をお借りされました。その後、借受人の夫が亡くなられて、生活保護を受けるようになった。生活保護費は七万円弱でしたけれども、それでも残された妻の方は、私が死んでも返済は免除にならない、保証人に行っちゃうと、だから、あの大変なときに保証人を引き受けてくれた友人に迷惑を掛けるわけにはいかないと、返済を少額返済にしてもらって、少しでも保証人に借金が回らないようにと、この方も生活保護費の中から三千円返し続けておられましたけれども、とうとう亡くなりました。
 それからDさん。女性の高齢者、震災後に白血病と診断された方。この方も震災後、仮設住宅に入って、援護資金百五十万円借りてアパートで独り暮らしをされていましたが、白血病になって入院したと。この方も、私が死んだら保証人に迷惑が掛かると言って、少しでも借金減らすために月千円の小口の返済を続け、さらに年金を担保に借金をして、残りを亡くなる前にと全部返済して、結局、身寄りもなくて病気も悪化する中で、この援護資金の返済が最後まで重くのしかかる中亡くなられました。
 被災者が亡くなるまで、もう十年、十五年たっているのに、こんなおもしを感じながら縛られ続けなければならない。これ大臣、いかがですか。
#68
○国務大臣(平野達男君) いずれ一般論で申し上げますと、債務免除をするということはこれは大変大きな決断でありまして、これを債務免除をするということに際しての先ほど申しました公平、不公平、そういった問題等々もございますし、これは慎重に議論すべきテーマだと、問題だというふうに思います。
 ただ、いずれ、今回の貸付けに関しましては、改正事項として償還免除事由の拡大ということを今回はちょっと打ち出しているということもございますので、そこを横にらみしながら、横目でそれをちょっと見ながら今のような問題というのは検討すべき課題かなというふうに思います。このことについては、私の方からも厚生労働省の政務にはこういった議論があったということはきちっとお伝えしたいというふうに思います。
#69
○山下芳生君 横にらみということが出ましたので、これは阪神には特例措置は適用されませんからね。それを横にらみということだと思いますので、非常に大事なことですから。
 具体的に二点、私提起したいんです。
 一つは、年金収入しかない高齢者は、経済的にもうやっぱり困窮して、これ返せないです。さっき少額小口返済と言いましたけど、少額で小口返済しても年利三%なんですよ。だから、千円ずつ月返しても、逆にこの元本、利息で借金増えていくという事態もあるわけですね。だから、私はやっぱりこういう、もう今返せないという方は経済的困窮者ですよ、十五年たってもね。少なくとも生活保護世帯、これに準じる世帯は私は償還免除されてしかるべきだと思いますが、これが一点。
 それから二つ目は、先ほどの後ろ二つの例なんですけど、東日本大震災の特例措置では保証人なしで利用できるようになったんですね。ところが、阪神・淡路の場合は、保証人が本人が亡くなっても責任を負わなければならなくなっていると。したがって、これはもうやり過ぎだと私は思います。借受人本人が死亡した場合、破産手続した場合、行方不明の場合、これは保証人の返済を求めないようにすべきではないか。
 この二点、具体的な提起ですが、大臣、いかがですか。
#70
○政府参考人(清水美智夫君) 冒頭私からも申し上げましたように、現在は今年度初めに履行期限の三年間再延長をしたところでございます。先ほど平野大臣からお話がございましたところでありますので、私どもとしましては、貸付けを行っていただいております市や町あるいは府や県のお話もよく聞きまして、実際の債務者がどのような状況かというのも実態も把握しつつ、この履行期限の間いろいろと平野大臣のお話を受けて考えてまいりたいと考えてございます。
#71
○山下芳生君 私は、その考えていただく際に、阪神・淡路大震災の被災者がどういう状況でこのお金を借りたかということをやっぱりしっかり考える必要があると思うんです。
 阪神・淡路の被災者には個人補償は一切ありませんでしたから。住宅が全壊してもこれは自己責任が原則だと、村山総理も橋本龍太郎総理も私に冷たく言い放ちましたよ。だから、自分で責任持って家を直さんかい、国は援助しませんよという中で、この三百五十万円しかなかったんですよ。だから、やむにやまれず手を出した人多いんですよ。返せるかどうかなんて分からないけど、借りなければ生きられない、だから借りたんですよ。その結果、そういう借り方したら、やっぱり残念だけれども、その後生活が豊かにならない方だっていますよ、返せない方だっていますよ。
 それを、貸したものは返すのが当たり前だという普通の感覚で推し測っては駄目だと。これはやっぱり政治の責任ですよ。そのときに個人補償を作ってこなかった政治が今の援護資金を借りた方を苦しめていると、そういうことをしっかり胸に刻んで考えていただきたい。大臣、いかがですか。
#72
○国務大臣(平野達男君) 今の山下委員の議論につきましては、しっかりと厚生労働省の政務の方につなぎたいというふうに思います。
#73
○山下芳生君 終わります。
#74
○委員長(松下新平君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#75
○委員長(松下新平君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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