くにさくロゴ
2011/03/11 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 決算委員会 第3号
姉妹サイト
 
2011/03/11 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 決算委員会 第3号

#1
第177回国会 決算委員会 第3号
平成二十三年三月十一日(金曜日)
   午前八時五十五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十七日
    辞任         補欠選任   
     安井美沙子君     江崎  孝君
 三月三日
    辞任         補欠選任   
     森 まさこ君     山崎  力君
 三月四日
    辞任         補欠選任   
     田城  郁君     安井美沙子君
     山崎  力君     森 まさこ君
 三月七日
    辞任         補欠選任   
     斎藤 嘉隆君     徳永 エリ君
     安井美沙子君     田城  郁君
     又市 征治君     福島みずほ君
 三月八日
    辞任         補欠選任   
     徳永 エリ君     斎藤 嘉隆君
     荒井 広幸君     片山虎之助君
 三月九日
    辞任         補欠選任   
     片山虎之助君     荒井 広幸君
     福島みずほ君     又市 征治君
 三月十日
    辞任         補欠選任   
     大久保 勉君     藤谷 光信君
     斎藤 嘉隆君     加賀谷 健君
     前川 清成君     外山  斎君
     藤川 政人君     岡田  広君
     秋野 公造君     木庭健太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鶴保 庸介君
    理 事
                姫井由美子君
                松浦 大悟君
                松野 信夫君
                岡田 直樹君
                野上浩太郎君
                渡辺 孝男君
    委 員
                相原久美子君
                江崎  孝君
                大河原雅子君
                加賀谷 健君
                小西 洋之君
                田城  郁君
                外山  斎君
                藤末 健三君
                藤谷 光信君
                藤本 祐司君
                青木 一彦君
                岡田  広君
                熊谷  大君
                野村 哲郎君
                藤井 基之君
                丸川 珠代君
                森 まさこ君
                若林 健太君
                木庭健太郎君
                柴田  巧君
                井上 哲士君
                荒井 広幸君
                又市 征治君
   国務大臣
       内閣総理大臣   菅  直人君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    片山 善博君
       法務大臣     江田 五月君
       外務大臣     松本 剛明君
       財務大臣     野田 佳彦君
       文部科学大臣   高木 義明君
       厚生労働大臣   細川 律夫君
       農林水産大臣   鹿野 道彦君
       経済産業大臣   海江田万里君
       国土交通大臣   大畠 章宏君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        松本  龍君
       防衛大臣     北澤 俊美君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  枝野 幸男君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    中野 寛成君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」、科学
       技術政策))   玄葉光一郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       行政刷新))   蓮   舫君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        自見庄三郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策、少子化
       対策、男女共同
       参画))     与謝野 馨君
   副大臣
       総務副大臣    平岡 秀夫君
       財務副大臣    櫻井  充君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  広田  一君
        ─────
       会計検査院長   重松 博之君
       検査官      森田 祐司君
        ─────
   事務局側
       常任委員会専門
       員        工藤 政行君
   政府参考人
       国税庁次長    田中 一穂君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       高井 康行君
       気象庁長官    羽鳥 光彦君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   鵜飼  誠君
       会計検査院事務
       総局第三局長   斉藤 邦俊君
       会計検査院事務
       総局第五局長   真島 審一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十一年度一般会計歳入歳出決算、平成二
 十一年度特別会計歳入歳出決算、平成二十一年
 度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十一
 年度政府関係機関決算書(第百七十六回国会内
 閣提出)
○平成二十一年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第百七十六回国会内閣提出)
○平成二十一年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第百七十六回国会内閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、安井美沙子君、藤川政人君、秋野公造君、前川清成君、大久保勉君及び斎藤嘉隆君が委員を辞任され、その補欠として江崎孝君、岡田広君、木庭健太郎君、外山斎君、藤谷光信君及び加賀谷健君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(鶴保庸介君) この際、重松会計検査院長及び森田検査官からそれぞれ発言を求められておりますので、これを許します。重松会計検査院長。
#4
○会計検査院長(重松博之君) この度、二月二十五日付けをもちまして会計検査院長を拝命いたしました重松博之でございます。
 国の財政事情が非常に厳しい中で会計検査院に寄せられる国民の皆様方の期待も年々大きくなってきておりまして、その責任の重さをひしひしと感じておる次第でございます。微力ではございますが、職責を全うするため誠心誠意務めてまいりたいと考えております。
 皆様方におかれましてもどうぞよろしく御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げまして、私の就任の挨拶とさせていただきます。
#5
○委員長(鶴保庸介君) 次に、森田検査官。
#6
○検査官(森田祐司君) 検査官に就任いたしました森田祐司でございます。
 誠心誠意職責を果たす覚悟でおりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
    ─────────────
#7
○委員長(鶴保庸介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十一年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認めます。
 なお、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#10
○委員長(鶴保庸介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十一年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#13
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
#14
○委員長(鶴保庸介君) 平成二十一年度決算外二件を議題とし、本日は全般質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#15
○藤谷光信君 おはようございます。民主党の藤谷光信でございます。
 まず、この決算委員会で質問の機会を与えていただきました諸先輩方に感謝したいと思っております。ありがとうございます。
 今朝、新聞を見ますと、「首相に違法献金の疑い」というのが大きく出ておりまして、実は私びっくりしましたんでございますが、今朝の一部の新聞報道の献金につきまして、総理の御見解なりお話を聞かせていただきたいと思っております。
#16
○内閣総理大臣(菅直人君) 今朝の報道について御説明をいたします。
 私が仲人をしました知人から数年前に、中学、高校の同期生で不動産関係の仕事をしている人として紹介をされました。釣りに誘われて、その知人と三人で出かけたこともあり、数回会食をいたしたこともあります。日本名の方で、日本国籍の方だと私は思っておりました。報道のように外国籍の方とは全く承知をいたしておりませんでした。
 献金については、事務所に確認したところ、いただいております。ただ、日時、金額については今詳細に調査をいたしているところです。
 報道のようにその方が外国籍であることが確認されたときには全額を返金をいたしたい、こう考えております。
#17
○藤谷光信君 今の御答弁で大体了解いたしましたが、今後適切に処理していただきたいと思っております。
 さて、先月二十二日にニュージーランドのクライストチャーチ付近で震源として発生しました地震によりまして被災され、またお亡くなりになりました方々の御遺族と御家族の皆様方にお悔やみとお見舞いを申し上げますとともに、救出・救援活動に御尽力いただいておりますニュージーランドの政府の皆様、また救援に行かれました関係者の皆様方には感謝を申し上げる次第でございます。
 ところで、人は一生懸命に考え行動しているようでも、失敗や過ちを犯します。しかし、人は過去の失敗や過ちを反省し、けじめを付けて、過去の教訓に学び、それを未来につなげていく能力があるからこそ人類の発展や国家の発展もあると思うのでございます。
 過去の予算がどのように使われたかを検討し議論するこの決算委員会は、まさしく過去の教訓を未来につなげていく場だと認識しています。決算の参議院と言われておりますが、今日は私なりに今まで感じてきたことや考えてきたことを質問いたしまして、過去を顧みて未来に臨む場にしたいと思っております。
 言うまでもなく、国の予算は国民の血税で成り立っているのですから、無駄があってはいけないし、ましてや不正があってはなりません。また、各部署において、当初予算より少なく済めば返納して次年度に役立たせるのが当たり前のことです。ところが、長い間その当たり前のことが当たり前でなかったのです。また、国と地方の二重行政も、例えば道路、河川、ハローワークなど、国と県の事務所があることが当たり前のようにとらえられて、効率化という面も余り重要視されてきませんでした。例えば、先般、総務省の行政評価局が六省に改善勧告を行ったバイオマス事業のように、政策効果を十分に分析せず予算化が続くということなど、非効率の例も挙げれば切りがないと思います。
 そして、これは我々国会議員も、私もでございますが、襟を正すべきことですけれども、国全体のビジョンよりも自分の選挙区に何を持ってきたかと、そういうことにきゅうきゅうとする議員が力のある議員としてもてはやされたり、地方自治体においても市民の目に付きやすい箱物が多く建てられまして、そしてその維持管理が後々地方財政を圧迫しておるという例もたくさんございます。これらは全て近視眼的な政策であるというだけでなく、使われるお金は国民の血税だという認識、つまり国家も地方自治体も人様のお金を託されているんだという感覚が希薄であったからこそ引き起こされてしまった結果だと言われても仕方がありません。
 そういう風潮が国民の皆さんの国家財政に対する危機意識を増大させる中で、一昨年の衆議院選挙において、特別会計を含む予算の在り方の見直しをマニフェストに掲げ選挙戦を戦ったことも政権交代実現の大きな要因だったと思います。民主党は、その期待にこたえるべく、政権発足後の十一月から今日まで各種の事業仕分を行う一方で、省庁内においても予算執行監視チームを設けるなど、新しい手法を取り入れて現在まで予算執行のチェックをしてきました。
 気が付けば、政権を担うようになって一年半という時間が経過しました。もう一年半と言う人もいますれば、まだまだ一年半しかたっていないと言う人もいます。私たちは、より良い政治システムの構築、真の政治主導とは何かを考えて、一年目、二年目と試行錯誤も繰り返しながら、国民の皆様と約束した事柄を実現すべく行動して、また地道に実行してきたと思うのでございますが、菅総理の御所見をお尋ねいたします。
 また、民主党マニフェストへの対応状況や政権交代後の実績について読みますと、非常に細かいところまで変革している様子がよく分かるのですが、予算編成の在り方という観点から、今後の方針、どのようにお考えかをお聞かせ願いたいと思います。
 また、あわせて蓮舫大臣にもお尋ねしますが、仕分といえば蓮舫大臣というほどで、仕分という言葉も流行語になったわけですが、第一弾の一般会計予算、第二弾の独立行政法人や政府の公益法人が行う事業について、第三弾の特別会計と事業再仕分、誰もが傍聴できる公開の場というガラス張りの中で行うことなど、国民の皆さんの予算の在り方に対する認識が深まったと思います。また、直接的な効果としても、二十三年度予算においても、事業仕分などによる歳出削減や埋蔵金により三兆円相当の新財源を捻出する効果があったとも聞いております。
 しかし一方では、昨年の十一月五日の会計検査院の報告では、無駄遣いや不適切な経理処理などの指摘が九百八十六件、総額で一兆七千九百四億円にも上ります。その中でも、会計検査院が平成十九年から二十一年度の三か年において検査した農林水産省、国交省所管の国庫補助事業に関しましては、検査対象の四十七都道府県、十八政令指定都市の全てにおいて虚偽内容の書類の作成によって需用費が支払われていたとあり、補助対象でない用途に賃金や旅費までも支払われているなど、五十二億八千八百九十七万円もの不適正経理が明らかになったとあります。また、国の機関における物品購入においても、虚偽内容の関係書類を作成するなどして庁費などが三十二億三百四十一万円が支払われています。
 虚偽の内容の書類作成とは、不適正経理というよりも詐欺行為に近いのではないかと思います。人様のお金を、大事なお金を預かっているという心持ちがありますれば到底できることではありません。また、仕分で指摘された中にも、まさしく自分たちが国民から預かって執行する大切なお金、血税だと思っていれば起きるはずのない事柄も多く含まれております。
 そこで、先日行われた規制仕分を含めまして、これまで四回の仕分の意義、成果と今後の在り方についてお伺いしたいと思います。また、一部に、仕分をしても後から復活する事業もあり、法的措置がなければ本当の仕分の結果は期待できないという声がありますが、今後、仕分の結果をどのようなやり方で生かしていこうとお考えなのか、お聞かせください。
#18
○内閣総理大臣(菅直人君) 政権交代から一年半が経過をして、この間のマニフェスト、さらには予算の方針、どういう形で進んでいるかというお尋ねをいただきました。
 まず、政権交代をして、お約束をしたマニフェストについては、御承知のように、その多くを実施を始めあるいは着手をいたしております。例えば、子ども手当について初年度一万三千円に加えて今年度からは三歳児までは二万円、また高校の無償化、農業の戸別所得補償、こういったことは順次実行をされております。また、工程表に記載されたもの以外でも、生活保護の母子加算復活、父子家庭への児童扶養手当の支給、こういったことも着実に実施をいたしております。民主党が掲げたこういう政策は、従来ややもすれば子供とか若い人に余り手厚くなかった政策の大きな転換であり、また、これらは従来の無駄を削減して実現をするという方向でやられたものであります。
 こういう中にあって、マニフェストについては、本年九月の衆議院の任期の半ばを迎えることから、更に推し進めるもの、あるいは若干の見直しが必要なもの等を検証して国民の皆さんにしっかりと丁寧に説明していきたいと。
 同時に、予算の方針について、私はこの間、景気の回復と財政規律のぎりぎりのところでの両立を考えて進めてまいりました。リーマン・ショックの直後の政権交代でありましたので、まだ緊縮財政を組むのは日本経済にとっては早過ぎる、そういう点で、景気回復の道筋がおかげでこの一年半の間に、例えばGDPでいえば二〇一〇年度は三・九%の成長、また失業率もやっと五%を切って四・九%になってまいりました。
 そういった意味では、この一年半の政権交代からの状況の中、私は、今予算委員会で審議をいただいている来年度予算を成立させていただき実行できれば、景気の回復も成長という本来の軌道に乗せることができるんではないか、このように考えて頑張ってまいりたいと、こう思っております。
#19
○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。
 藤谷委員御指摘のとおり、これまで政権交代を行って、事業仕分は第一弾、第二弾、第三弾、そして規制仕分を行ってまいりました。国の事業を対象に、独立行政法人あるいは政府系公益法人、特別会計再仕分と行ってきました。これまでなかなか表に出ることがなかったお金の使われ方がどうなっているのか、事業仕分の特徴である外部性、公開性を基に情報公開をして行ってまいりました。その結果、天下り団体に中抜きされている構造ですとか、あるいは、競争性があるにもかかわらず不透明に一社にずっと事業が丸投げされているといった事例も明らかになってまいりました。
 やはりこういうことは、限られた財源、税金を使っているわけですので正さなければいけない。理念、目的、事業は否定はしませんが、お金の使われ方を正していただきたい。私どもの事業仕分の評価結果に沿って各府省が真摯に見直しをいただいて、政府一体となって税金のより効率的な使われ方、そして行政サービスをどうやって高めたらいいのかを菅総理の下、改革を取り組んできたところでございます。
 また他方で、国会においてこうした決算審議あるいは予算審議、様々な御問題を指摘された事項、あるいは総務省における行政評価、あるいは財務省の予算執行調査、査定、あるいは独立した会計検査院の結果、その全てを踏まえて不断の見直しを行っていくことが最も大切だと思っていますので、これからも税金の使われ方、より効率的な政府の在り方、行政はどうあるべきか、見直しを行ってまいりたいと考えています。
#20
○藤谷光信君 総理並びに蓮舫大臣から答弁いただきましたが、今後も国民の期待にこたえて頑張っていただきたいと思っております。
 初めにも申しましたが、決算に対して毎年のように会計検査院より非常に多くの指摘があります。その中には資産に関する指摘もあります。
 平成二十一年度ですと、例えば、国立大学法人が所有している土地、建物や百三十七市町村に二百十六校もある廃校になっている公立小学校の校舎などの有効利用も指摘されております。補助事業で取得した下水道用地の利用状況や陸上自衛隊駐屯地の廃止された自動車教習所における跡地の利用状況などが指摘されています。また、これ以外にも、各省庁や独立行政法人などには、マスコミなどでも何度も取り上げられてきたことがいまだきちんとされていない元公邸や研究所や官舎など多くの建物や遊休地、そして相続税による物納の土地まで、あらゆるものがあります。これらには、単に国の資産というだけでなく、都市の再開発や地域の活性化、町おこしに役立つ優良資産も多く含まれています。
 会計検査院でも指摘されていますが、公立学校の校舎などは老人福祉施設や保育施設に積極的に活用できるシステムづくりが必要だと思います。既に、ある町では、旧校舎、古い学校の校舎を若い起業家たちの事務所、デザイナーや芸術家のアトリエ、工房などに活用して、若い人たちを呼び込むことで町おこしに一役買っている事例も知っています。
 現在、財務省では、総理が財務大臣在任時の指示によりまして、新成長戦略における国有財産の有効活用に取り組んでいることは存じておりますけれども、いまだ各財務局等での国有財産に関する相談、連絡などの窓口の設置の促進という財務省内の局としての動きでしかありません。新成長戦略というからには、局ではなく省として、あるいは政府部内に省庁間の垣根を越えた地域活性化のための企画調整部門とか営業部門ともいえるセクションを積極的に働きかけて、地方自治体と知恵を出し合って有効利用を考える環境づくりを促進することが大切だと思います。
 駅に近いなどの優良地などでは、単に売却するだけではなくて、民間企業や各種法人からも地域の再開発や発展のためにいかに寄与できるかという視点でアイデアを出させて、その内容が優れている企業や法人に売却をするなど、いかに地域の町おこしや地域の景気浮揚に貢献するかを第一に方策を考えるべきだと思いますが、野田財務大臣のお考えをお聞かせください。
#21
○国務大臣(野田佳彦君) 藤谷委員からは国有財産の有効活用について御指摘をいただきました。
 財務省は、国有財産の総括権を有しておりますけれども、昨年六月十八日に「新成長戦略における国有財産の有効活用について」を策定をさせていただきまして、未利用国有地について、従来は原則売却中心でございましたけれども、これに加えて定期借地権を利用した貸付けを可能とするなど、地域や社会のニーズに対応した国有財産の有効活用を図っているところでございます。
 具体的には、地元地方公共団体と連携をして、保育所の用地であるとか、あるいは医療や介護の用地として定期借地権を利用した貸付け、あるいは地区計画を策定した上での売却など、地域のニーズや町づくりにも配慮をさせていただいております。
 今後とも、財務省本省とそして各財務局等が一体となって、個々の財産の特性に応じた国有財産のより一層の有効活用に努めてまいりたいと考えております。
#22
○藤谷光信君 どうもありがとうございました。
 今私が指摘しましたこととほぼ同じお考えだと思いましたので私も安心しておりますけれども、どうぞ積極的にこのことを取り組んでいただきたいと思っております。
 予算はしっかりと締めていかなければいけない部分もありますけれども、一方では、国の施策は、隅々まで細かく配慮していくためには十分な配慮がなされねばならないと思います。幾ら国の財政が厳しいとはいえ、削ってはいけない、逆に少しずつでも増やしていかなければならないものや、政策的にまた外交的に難しくても解決しなければならない問題も多くあると思います。
 それでは、それらを幾つか挙げて、総理を始め関係閣僚の皆さんの御所見を伺いたいと思います。
 まず、冒頭に過去の失敗にということをちょっと触れましたけれども、日本は、日本国は長い歴史の中でいろんな他の外国とのあつれきがあったわけでございますが、私は一昨年の七月に質問主意書、朝鮮半島出身の旧民間徴用者の遺骨問題に関する質問主意書を出さしていただきました。
 仏教界においては、戦後早い時期から、個々の宗派や寺院が朝鮮半島出身者の旧軍人軍属の遺骨返還や民間徴用者の遺骨返還に関して個々取り組んでおります。
 平成十六年十二月開催の小泉総理と盧武鉉大統領との日韓首脳会談においては、韓国側から、朝鮮半島出身者の旧民間徴用者などの遺骨返還についての協力要請がなされました。それに基づきまして、遺骨返還の取組について、平成十七年六月、政府より全国の宗教団体や地方自治体、そして民間企業などへ情報提供の要請が行われたのです。
 仏教界においても、国内伝統仏教宗派や都道府県仏教会が加盟します財団法人全日本仏教会が、政府の要請を受けて、人権、平和の取組の一環として各関係団体と協力を要請をしております。全日本仏教会はもとより、加盟の各宗派、各都道府県仏教会は全くのボランティアで、およそ国内七万五千のお寺で本格的な調査を行い、国に報告をしました。そして、それとは関係なく、今でも埋葬されている遺骨が見付かれば遺骨収集のボランティア活動が行われております。
 しかし、既に完全に身元が分かったものが何体もあるにもかかわらず、会談から七年もの歳月が流れる現在においても、政府レベルではいまだに一体の御遺骨も返還されていないのです。
 昨年八月の首相談話で「朝鮮半島出身者の遺骨返還支援といった人道的な協力を今後とも誠実に実施していきます。」との一文が入ったにもかかわらず、いまだ進展がないために、民主党内では、民間ボランティアの皆さんと連動しながら議員連盟内でプロジェクトチームを組んで活動しております。
 全日本仏教会では、本年一月二十一日に内閣官房、外務省、厚生労働省に対しまして遺骨の早期返還を求める要望書を提出し、また二月十日には、京都において返還交渉に当たっている担当者との意見交換会を開いたところです。
 権哲賢韓国駐日大使は、先月の二十四日、韓国としても第二次大戦中に日本に民間徴用され亡くなった民間人の遺骨返還問題の解決などに力を入れているという発言をしておられます。
 菅総理におかれましては、昨年の広島、長崎の原爆戦没者慰霊式、平和祈念式にも参列くださいました。硫黄島の遺骨収集の特命チームを発足させて、十二月には自ら硫黄島を訪れ、日本軍戦没者の遺骨収集の現場を視察、拝礼、参拝をされておりました。また、自ら、総理として初めて地中で発見された遺骨を手にして土などを取り除いて遺骨を収容され、先月十五日には千鳥ケ淵戦没者墓苑で開かれました硫黄島戦没者遺骨の引渡式にも総理大臣としては初めて出席をされました。
 不本意にも異国の地で命を落とし、いまだ肉親の元に帰ることができないという状況、そして、せめて遺骨だけでもと待ち望む高齢化した遺族の皆様の気持ちはよく御理解いただけると思います。
 先ほどの朝鮮半島出身者の民間徴用者の遺骨問題は、日本人の遺骨とはちょっと状況も異なりますし、乗り越えなければならないハードルもたくさんあります。また、国と国との協議ですから、いろいろと難しい問題があることも存じております。難しいからちゅうちょするというのでは何事も前には進みません。一日も早くその御遺骨が故郷の家族の方々の元へ戻れるよう、総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#23
○内閣総理大臣(菅直人君) 藤谷議員から、遺骨、その中でも朝鮮半島出身者の民間徴用などで亡くなられた方の遺骨について、一日も早く御家族の元へという思いを込めての御質問をいただきました。
 日本政府としては、人道的な観点から、朝鮮半島出身の方々の御遺骨の返還に可能な限り真摯に対応をしてきており、これまでも祐天寺に預託されている旧軍人軍属の方々の御遺骨を返還を進めてまいりました。そのほかにも、御遺骨の返還について、返還に向けた進展を図ることが両国関係の発展にも資すると考えており、これまでも韓国政府との間で真摯に話し合ってきているところであります。
 今後とも、昨年の八月の談話で、私が出しました談話で明らかにしたとおり、可能な限り早期に返還が行われるよう、韓国政府と協力しつつ、誠意を持って対応していく考えであります。
 今、全国の仏教界、お寺での自発的な調査ということも言われまして、私も、硫黄島のことにも触れていただきましたけれども、戦後六十五年が経過した中で、日本人だけではなく、当時日本のためにある意味いろいろな仕事に携われた皆さんが、そうした形で御家族の元に遺骨を返還することは、これは本当に政府としての、国としての責務だと考えて一層の努力をしていきたい、こう考えております。
#24
○藤谷光信君 どうぞよろしくお願いいたします。
 戦争は、終戦以来六十五年たっているわけでございますが、大変悲惨なものでございます。
 私は山口県岩国市の出身でございまして、岩国市というのは山口の一番東側にございまして、広島市から約四十キロのところに私は住んでおります。いわゆる原爆の爆心地から四十キロでございますが、小学校三年生に私はその岩国におりました。あの原爆の爆発した光、そして一瞬のうちにカメラのフラッシュが一遍に百ぐらいたいたぐらい、四十キロも離れておるんですよ、そこでも私は分かりました。真っ白になったというかピンク色になったというか、今でも如実に覚えておりますが、それから二、三分か五分ぐらいたった後でしょうか、ゴオーという地震のような地鳴りのようなものが伝わってまいりまして、何だろうか何だろうかということでございましたが、昼ごろには東の方の空に大きなキノコ雲を見ました。
 ここに今二百人ぐらいの先生方が、記者の方も含めて議員の先生方もたくさんいらっしゃいますが、多分原爆のこの光あるいはその爆風というのを実際に経験された方は私一人ではないかと思っております。地元にいますときは一々そういうことを申し上げたことはございませんが、国会議員にならせていただきましてじっと考えてみますと、やはりこれは、私がその立場におる限りはこれを皆さんに伝えていかなければいけないと、私の使命だと思っております。
 そして、十二月に、それから四か月たって十二月に私、父親と一緒に広島に行きまして、その焼け野原を見ました。バラックも建っておりました。広島銀行の前には、原爆の光、爆風で御影石の前に人の形が残っておるのも私、頭の中によく覚えております。そして、いろんな厳しいことがあったわけでございますが、そういうことは別といたしましても、何とかそういう悲惨なことがないようにこれからも頑張っていきたいと思っておりますが。
 終戦を迎えましてもう六十五年もたっていますけれども、御承知のように、日本には米駐留軍が駐留しております。岩国には米軍の基地がございまして、日米条約の下に日本が米国に提供している基地がございます。在日米軍がいますので、この米軍の再編問題で米空母艦載機五十九機が岩国に今度配備になるということで、その準備工事が行われているところでございます。
 戦争に反対する思い、あるいは日米友好をしっかりやらなければいけないということと、あるいは国防の問題、あるいはいろんな考え方の人、そうしたこと、いろんなことがありますけれども、皆さん方、山口県の、広島から岩国の瀬戸内海沿いに、来られて御存じの方よく御存じと思いますが、コンビナートがございまして、大変たくさんの石油とかパルプとかあるいは繊維関係とかたくさんございますが、そういう、基地が存在することによって地域の振興や経済発展にマイナスになっていると考えておる地元の人たちもたくさんいられます。これ以上負担が増えるんではないかとか、あるいは基地が存在するための不安を思う気持ちもたくさんあります。その基地が、そういう不安を解消するために政府はいろんな地元対策をしているわけでございますが、そして理解をしてほしい、協力してほしいということからされております。
 また、つい三月二日には岡山県で米軍のジェット戦闘機が訓練中に低空飛行したというので家が倒れたというのもありまして、そういうふうなことがつい如実に起きますと、いろんなことが起きてまいります。
 いろんな政府の方では基地周辺の整備として地元要請に基づいて防音工事とか道路とか港湾とかの整備をされているわけでございますが、そういう箱物とかいうのでなくて、あるいは要望があったからというのではなくて、もっと住民生活そのもののいわゆるソフト面にももっと配慮した基地問題に取り組んでいただきたいと思うわけでございます。
 沖縄の問題もそうでしょう。岩国の問題も私は同じだと思っております。例えば岩国市では、つい先年までNHK第一放送が聴けなかったんです、山口第一放送が。仕方がないので海を隔てた松山のNHK第一放送を聴いていました。それはなぜかというと、電波の割当てがもうないんだと。ところが、米軍基地には千五百七十五キロヘルツというAFRS、FENの放送があります、今もありますが。米軍のその放送は隊内の兵士に聴かす放送ですから、FM放送でもいいんじゃないかと。だから、中波の放送を私がもらったらどうかということをしましたら、NHKの方がなるほどということで一生懸命運動してもらいまして、新しい五百八十五キロヘルツというのができました。これも、まず先に米軍の方に電波の割当てがあったわけです。
 また、岩国ではシンフォニア岩国という県立の大きな音楽堂があります。千三百人の、大変立派な、百億円も掛けて造ったホールでございますが、そこは基地の使用電波と競合するのでワイヤレスマイクが使えないんです。何本かは使えます。だけど、例えば劇団四季が来ましたら、俳優が全部、三十人が全部ピンマイクを使ってやります。そのマイクは使えぬのです。それはなぜかというと、米軍の中に電波の割当てがもう行っているからですが、そういう問題も、先日来いろんなことでその話が出ていますので、そういうことの解決なども、ただ箱物を造るというのでなくて、大切なことじゃないかと私は思っております。
 住民の皆さんが安心、安全に暮らせるように、引き続き地元要望というものに対しても耳を傾けていただきたいと思っております。
 北澤防衛大臣も、就任以来、政権交代しましてちょうど一年ぐらいになりますが、岩国に来ていただきまして、私と地元選出の平岡現総務副大臣と一緒に基地と米軍再編ということでフォーラムを開きました。そのときに自ら来られまして、市民の方々に直接防衛大臣がお話をされました。これは過去になかったことですので、大臣のその積極的な姿勢、人々と、国民と、一人一人と話そうという姿勢を高く私は評価しておるわけでございますが、概して今まではあめとむちという考え方で基地周辺対策が行われていた懸念があります。副大臣の方も度々来ていただきまして、岩国の人たちに語りかけております。それはやっぱり前政権時代にはなかったことで、その辺のところしっかり取り組んでいただきたいと思っております。
 そしてまた、基地の整備と同時に岩国の空港が、岩国の飛行場が今度再編されます。昔はあったんですが、中止になっておりましたのが今度再編されます。そして、山口県では、今度平成二十七年に、国際親善と青少年の健全育成ということで、世界の百六十か国以上の国が参加する世界ボーイスカウトジャンボリーが行われます。そういうことなど、岩国に、基地にはもう既に五千人のアメリカ兵がいます。そしてそういう人がどんどんやってまいります。一般の人たちも、米人、アメリカ人と、将兵と日本人の人たちが一緒に日ごろは交流がたくさん行われておりますので、基地対策とインフラ整備ばかりでなくて、そういうものも含めて、そういうことも含めて、日米親善、日米基軸をしっかり大事にしながら、そして地元の方に本当に納得してもらえるような基地対策が私は大切だと思います。
 地元からは、今回の再編で、野球場を造ってほしいとか、あるいはコミュニティーセンター造ってほしいとか、航空博物館を造ってくれというのもあります。そして、友好親善もしっかりしたいとか、そして米軍の住居の、柵で囲ってありますが、そういうものでなくて、柵で囲まずにできるような対応が必要じゃないかという意見もたくさんあるわけですが、そういうことに対して、この電波の問題とかあるいはインフラ整備の問題につきまして、防衛大臣からお考えを聞きたいと思っております。
#25
○国務大臣(北澤俊美君) 岩国基地の運用につきましては、藤谷議員始め地元の皆さん方に大変前向きに御理解をいただいておりまして、今お話のありましたように、私も直接市民の皆さん方との対話もする中で、市民の皆さん方の多様な思いというものは実感をしてまいりました。
 防衛省としては、昨年、あれたしか二月でしたね、私と防衛省の幹部がお伺いをしまして、「米軍再編と岩国」を考えるフォーラムにおいて米軍再編の状況について地元の方々に丁寧に御説明をいたしました。そのときは藤谷委員そして平岡議員が地元の議員として御同席をいただいてきたわけでありまして、私どもとすれば、安心、安全対策や地域振興策に従来から取り組んできておるわけでありますが、周辺環境整備法に基づく防音工事やスーパー防犯灯の設置等のハード事業のほかに、再編交付金を活用した医療費の助成であるとか学校給食施設の管理運営、学校施設等の耐震診断などのソフト事業を積極的に今推進しておるわけでありまして、一方また、今お話のありましたように、岩国市民と米軍の関係者との相互理解というのも今お話しのとおり私は非常に重要なことだというように思っておりまして、日米の学生や児童による合同コンサートやクリスマスイベントなどの交流事業を中国四国防衛局の主催により実施をしてきておるわけでありまして、今後ともこういうことはしっかりやっていきたいというふうに思いますが、その折、岩国の市長それから議会の代表の方とも懇談をする機会を藤谷議員、平岡議員に設定をしていただいて、私はそこをスタートにして、新しい政権としては非常に友好的にお話をする機会ができました。今後また、愛宕山の施設については、頻繁に交流を進める中で御要望を体していきたいと、このように思っております。
#26
○副大臣(平岡秀夫君) 藤谷委員の方から先ほど電波の問題がございまして、シンフォニア岩国で高品質ワイヤレスマイクが使えないというような事態があったということでございますけれども、一般的に言えば、他の無線局との混信問題がある地域においては一部利用が制限されているということがあることは事実でございます。
 御指摘の米軍岩国基地周辺の問題については二つの事情がございまして、改善しつつある、あるいはこれから改善される見通しであるということでございます。
 一つは、まずワイヤレスマイクの利用についてはデジタル化ということを制度化させていただいておりまして、おととしの三月からデジタル化ということになりまして、これまでアナログでは二十チャンネルしか取れなかったんですけれども、七十二チャンネルということで周波数帯とチャンネル数を拡大するということができました。そのことによって利用数が増えるということなので、改善されてきているということであります。
 もう一つは、そうはいってもデジタル方式のワイヤレスマイクというのはまだ普及途上にあるということなんで、アナログ方式でも利用できるようにしてほしいという、地元の要望といいますか、いろんな方々の要望があるわけでございまして、この点については、米軍岩国基地についていえば、今年の夏には混信問題を解消できるという方向で今米国側と調整をしているところでございます。
 以上のことによりまして、シンフォニア岩国の問題等については大きく改善されるというふうに考えております。
#27
○藤谷光信君 基地問題、どうぞ解決につきまして御努力をいただきたいと思っております。
 電波も大変な国の財産でございますので有効利用をして、そして一般の市民がいろんなことで影響を受けないような、みんなが電波の利用を、地デジの問題も今後ありますけれども、しっかりその電波文化を享受できるようにしていただきたいと思っております。
 もう時間も、私の割り当てられた時間が余りありませんのでちょっと先を急ぎますが、仏教のお経の中で仏説無量寿経というのがあります。その中に兵戈無用という言葉がありまして、兵戈無用って、ヒョウというのは兵、兵隊の兵です。ガというのは戈という字を書きまして、そういう争い事には武器を用いないで話を付けていく、片を付けていくというのが大切だというのが兵戈無用というのでございますが。もう二千五百年前の話、説かれた説でございますが、今の時代も決して国と国が戦争が望ましいわけじゃありませんが、そしてそのことを心に銘じながら、皆さんとともに私も頑張っていきたいと思っておるわけでございます。
 それでは、先日来、ニュージーランドの地震がありました。また、昨年来、あちこちで大雨の洪水あるいは新燃岳の災害、これは噴火の災害でございますが、いろんなことが起きてまいります。
 そして、自衛隊の国内派遣だけ見ましても、二十一年度の国内災害派遣だけでも五百五十九回、延べ人数三万三千七百名の方がその災害支援に出動しております。大変この御努力には敬意を表するわけでございますが、災害というものは、災害対策、起きてからばたばたするのではなくて、いざというときのための施策や予算、こういうものも細部に至るまできちんとしておくことが必要ではないかと思うんでございますが、例えば、地震係数というのがございます。私は民主党内の私学振興推進議員連盟の事務局長をしておりますが、いろいろと調べていくうちに、私学と公立学校との違いというだけで施策上の幾つか不思議な事例にぶつかることがあります。
 例えば、校舎の建設や改築をするときの建物の強度、耐震の指針が、公立学校と私立学校では、同じ学校法上の一条校であるにもかかわらず、しかも同じ町にあり校舎が少ししか離れていないのに、ただ公立と私立というだけで地震の地域係数が異なるという奇妙な現象があります。公立と私学では、激甚災害の適用措置においても、地域を限定しない、災害そのものを特定しないいわゆる本激の場合は私学も同じく適用範囲に入っていますが、これ市町村単位で起きた局激の場合、災害の地域的な局激では私立学校は適用範囲に入っていないわけでございます。全国で六十万人の多くの人が通っている専門学校というのがあります。最近は就職活動などで非常にこれ脚光を浴びておりますけれども、専門学校を中心にした専修学校、ここでも、学校法人である場合も含めて、いずれの場合も激甚災害法に基づく適用範囲から全く除外されているのです。
 そういうことも、地震とかそういう大きな災害やトラブルがありましたときに本当にこれを救済することができるのか。私立学校、専修学校は公立学校と同じように、建物の場合は同じでなければいけないと思うんですね。私立学校だからこうだ、公立学校だからこうというのでなくて、同じような厳しい基準、あるいはそこは大丈夫というなら同じように大丈夫という基準でなければいけないと思うんでございますが。そして、未来のために学ぶ学生たちが希望を持って一生懸命同じく、専修学校に行こうが、あるいは大学に行こうが、高等学校に行こうが、同じように安心して勉強できるような場を用意するのが必要だと思います。
 そして、そういうことが、じっと考えてみますと、案外教育を受ける権利を阻害していると思われるところもあります。その点につきまして、文部省の方のお考えをお尋ねしたいと思います。
 私立学校、専修学校、それから学校法人格のある専修学校ではない、法人格のない学校もありますけれども、そういうものがいわゆる地震の地域係数で異なることがないようにすべきではないかと思うんでございますが、大臣、あるいはこの災害などの担当の大臣の方の、防災担当大臣でございますか、お尋ねをしておきます。
#28
○国務大臣(高木義明君) 藤谷委員にお答えいたします。
 藤谷委員は、かねてから教育問題には非常に積極的なお取組をされております。とりわけ、私立学校の環境整備につきましても御提言をいただいております。
 御指摘のように、私立学校施設の耐震化に対する補助事業では、構造耐震指標、いわゆるIs値というのがおおむね〇・七に満たない建物を〇・七を超えるように補助の要件としております。このIs値の算定につきましては、御指摘のとおり、地震地域係数というものを公立の場合は考慮しておりますが、私立では考慮しておりません。しかしながら、公立については地域地震係数を考慮しておることがまず第一。二つ目には、地震地域係数を考慮をしないことで一部地域においては大規模な補強を求めることになって学校法人の負担の増加を招くという実態もございます。
 そういうことでありますので、私どもとしましては、平成二十三年度以降、私立においても公立と同様に地域係数を考慮するよう、取扱いを変更する方向で検討してまいりたいと思っております。
 また、専修学校の件についてもお触れになりました。
 現行の激甚災害法においては、学校教育法第一条、いわゆる一条校に限定をしておりまして、専修学校は対象としておりません。一方、専修学校としては、一条校と異なって自由度の高い学校種としての制度の特性も生かしておられまして、産業界などにおいての柔軟な展開を社会も求める今状況にもなっておりまして、現行の激甚災害法における補助対象の範囲の取扱いにつきましては、文部科学省としても今後、学校制度における専修学校の位置付けなどを踏まえた上で、必要な場合に内閣府において検討を要請をしてまいりたいと、このように考えております。
#29
○国務大臣(松本龍君) 藤谷委員にお答えをいたします。
 今御指摘のとおり、公立学校、私立学校、そして専修学校、それぞれ激甚災害あるいは災害復旧のやり方が異なっているのは事実であります。ただし、十六年前の阪神・淡路大震災、そして新潟の中越沖地震の際には、被害が甚大でありましたから、このときは特別に国庫補助が行われたものであります。
 今文部大臣が言われましたように、激甚災害制度を含む災害復旧制度における扱いが異なっておりますのは、そもそも学校教育制度による扱いや一般災害の際の支援が異なるということによるものであります。学校施設の災害復旧事業を激甚災害制度の中でどう扱うかは、所管官庁における既存の制度と密接に関係するものでありますから、まず文部科学省でよく検討していただき、私たちもしっかり連携をしていきながら取り組んでまいりたいと思います。
 いずれにしましても、願以此功徳平等施一切という精神をしっかり腹に入れながら努力をしてまいりたいと思います。
#30
○藤谷光信君 ありがとうございました。
 教育問題ですから設備とかあるいは法令などが裏にあるわけでございますが、どうぞ前向きで、時には法令を乗り越えて子供たちのために、教育のために頑張っていただきたいと思っております。
 時間がありませんので終わりたいと思いますが、教育問題では幼保一体化の問題でもお尋ねしたいことがあったんでございますが、大変なこれ問題でございますので、これは要望にとどめておきますけれども、幼保一体化は大変大事なことでございますので、慎重に、そして子供たちのために、あるいは関係者が納得いくような答えをひとつ出していただきたいと思っております。
 先ほど松本大臣からお話ありました、願以此功徳というお話がありましたけれども、今年はちょうど法然上人が亡くなって八百年、親鸞聖人が亡くなって七百五十年の大変なけじめの年でございまして、町中には安穏という字があちこち出ております。これは先ほど私が言いました、過去の厳しい経験に照らして世の中が安穏になってほしいという願いから出ておるこれは仏教の言葉でございますので、国民のために、菅総理もお遍路をされたということでございますが、そういう精神でこれからも国のため、国民のためにしっかり頑張っていただきたいと思っております。
 どうもいろいろとありがとうございました。終わります。
#31
○委員長(鶴保庸介君) 関連質疑を許します。外山斎君。
#32
○外山斎君 おはようございます。民主党の外山斎でございます。
 本日は平成二十一年度決算に関しまして質問をさせていただきます。
 会計検査院が指摘している平成二十一年度の決算報告では、埋蔵金や無駄遣いなどの不適正な経理処理等の総額は約一兆七千九百四億円と過去最高を記録しております。件数も九百八十六件と最高となっているわけでありますが、数字としては大変残念だと思います。しかしながら、これは民主党政権が樹立をして、事業仕分を行い、それに会計検査院も後押しをされて出されたという、無駄を見付けたという点においては、これは自民党政権ではできなかったことではないのか、民主党政権としてはこれは私は、数字としては残念でありますが、評価ができるんではないかというふうに感じております。
 しかしながら、これは公金でありますので、無駄や不適正な経理処理というものは許される行為ではありません。今回の決算報告をどのように総括されているのか、総理と財務大臣の所見をお聞かせください。
#33
○国務大臣(野田佳彦君) 外山委員にお答えしたいと思います。
 委員御指摘のように、平成二十一年度の検査報告は、不適正な経理処理など金額、指摘金額が約一・八兆円、件数が九百八十六件、これ過去最大の指摘でございます。これは会計検査院の機能が発揮されたという結果ではありますけれども、政府としてはこれは真摯に受け止める必要があるというふうに考えています。特に、国における不適正経理は国民の信頼を損ないかねず、あってはならないことでございます。
 無駄遣いの根絶については、事業仕分であるとか、あるいは各府省で副大臣をリーダーとして予算監視・効率化チームの設置を行うなど、新しい手法を取り入れて、そして取り組んでいるところでございます。これによって、予算の編成や執行が透明化するとともに、無駄な事業の廃止や独立行政法人等の資金の国庫返納など、平成二十三年度予算に的確に反映させていただきました。金額ベースでいくと、一兆四千三百六十八億円でございます。
 今後とも、予算執行の適正化、会計事務手続における職務の分担による相互牽制や監督の徹底、職員への研修指導の徹底などにより不適正経理の是正と防止に努め、引き続き無駄を徹底して排除し、国民の信頼を得るべく努力してまいる決意でございます。
#34
○内閣総理大臣(菅直人君) もう詳しいことは財務大臣からお話がありましたので。
 私も、かつて二期生か三期生のころにアメリカのあのGAOという制度をいろいろ調べて、日本に導入できないかということで法律を出したこともあります。今言われたように、今回かなり件数も多く、多額の指摘があったことは、私は、おっしゃるとおり、そのこと自体は決していいことではありませんが、そういうものが出てきた背景には、この決算委員会、参議院の決算委員会を含め、あるいは我が党のそういう、この無駄遣いをなくしていこうという、そういう政権交代における意欲がいろんな形で会計検査院や他の皆さんにもいい意味で反映して努力された結果ではないかと。このことは議会としての極めて大きな役割でありますので、これからも特に参議院の決算委員会を中心にそうした姿勢をしっかりと進めていただきたいし、また党としてもそういう姿勢で臨んでいきたいと、こう考えております。
#35
○外山斎君 ありがとうございます。
 特に私が問題だと思うのは、不適正な経理処理だと思います。会計検査院が二十年次から二十二年次までの約三か年にわたって四十七都道府県及び十八の政令指定都市で会計実地検査を行ったら、全ての都道府県と市で不適正な会計経理が明らかになりました。その指摘額は五十二億八千八百九十七万円にも上ります。
 私は二年前にもこの決算委員会で同じような不適正経理に関する質問をさせていただいておりますが、しかし、次から次に出てくるんです。会計検査院が入ったらほぼ百発百中で不正経理が明るみになるわけでありますが、これは、私は、不適正経理をやって、まあやっている方はもちろん許される行為ではないんでありますが、これは制度として何か明らかに問題があるのではないかなというふうに思っております。
 元々、我々民主党は、地方に使い勝手の良いお金を渡して、一括交付金で渡して地方が自由に使えるお金を増やしていくんだというふうに主張をしていったわけでありますが、そのように地方が自由に使えるお金を増やすことによって不適正経理というものは減っていくのではないかなというふうに感じるわけでありますが、そこ辺りについて制度を含めて変えていく考えがあるのかどうか、総理の考えをお聞かせください。
#36
○内閣総理大臣(菅直人君) 不適正経理を減らすための考え方として一括交付金というものをしっかりと拡大していくと、このことが一つの大きな効果があると、こう考えております。
 一括交付金は、対象となる事業において、各府省の枠にとらわれず自由に事業を選択して使えるものであります。地方公共団体において優先度の高い事業が適切に選択されることにより、対象事業の円滑かつ効果的、効率的な執行に資すると認識をしております。
 地域主権改革は、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決められるようにするための改革であります。
 いずれにせよ、こうした改革を進める上でも、地方公共団体において不適正経理をなくする不断の努力を行うことが肝要であり、また、そういう経理をしないでも、より良い形での予算執行ができるこの一括交付金といったような仕組みを拡大していくことも重要だと、こう考えております。
#37
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 先ほど野田財務大臣の方から、今回の決算報告を受けて二十三年度予算に反映したということがありましたが、決算報告は毎年これ十一月に内閣と国会に提出をされるわけでありますが、これはもっと早い時期に提出をしていただいたら直近の予算に反映をしていただけるということであります。
 また、会計検査院、各自治体の方に会計検査の実地検査で入っているわけでありますが、それでも調べているのはごく一部であります。私は、この不適正経理も含めてこれは氷山の一角なのではないかというふうに考えているわけでありますが、会計検査院の機能をもうちょっと高めて、権限も含めて強化していけば、指摘される額というものもだんだん減っていきますし、直近の予算に反映されるのではないかというふうに考えておりますが、総理はどのようにお考えでしょうか。
#38
○内閣総理大臣(菅直人君) 会計検査院という制度は憲法で規定されている、私はかなり活用によっては強力な立場を持っているところだと認識をしております。同時に、決算及び決算検査報告の国会への早期提出については、やはり国会、特に参議院からの御要請も踏まえ、会計検査院とも協力して、平成十五年決算から国会開会中であれば毎年十一月二十日前後に国会に提出してきたところであります。
 政府としては会計検査院の検査機能の重要性について十分認識しており、その検査活動が円滑かつ厳正に行われ、その機能が十分発揮できるよう、今後とも引き続きこうした提出時期の問題など配慮をしていきたい。そして同時に、先ほど申し上げたように、決算委員会が機能することで、逆に会計検査院におかれてもより意欲的に取り組んでいただく、そういうインセンティブを与えていただきたいと、このように期待いたしております。
#39
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。私にはもうすぐ二歳になる長男がいるわけでありますが、子育て世代の父親としてどうしても気になることがありますので、質問をさせていただきます。
 小児用肺炎球菌ワクチンやHibワクチンと別のワクチンを同時接種した乳幼児が、翌日から三日後に相次いで死亡している事例が発生をしております。多くの親が、両ワクチンは大丈夫なんだろうかというふうに不安を抱いているわけでありますが、事実関係とその後の対応を厚生労働大臣、お聞かせください。
#40
○国務大臣(細川律夫君) お答えします。
 この細菌性髄膜炎の予防ワクチンでございます小児用肺炎球菌ワクチンそれからHibワクチン、これを同時に接種した後に死亡した例が三月二日から三月四日までに四例、厚生労働省に報告をされました。この時点では因果関係はいずれも評価不能又は不明とされておりましたけれども、厚生労働省としましては、念のためこれらのワクチンの接種を一時的に見合わせております。そして、専門家の評価を行うと、こういうことにいたしました。
 そこで、三月八日に開催されました専門家によります会議におきましては、その後に報告をされました五例目、これも含めまして、明確な因果関係は認められなかったと評価をされましたが、引き続き外国での状況などの情報を更に収集した上で、追加の審議、これが必要とされました。
 それで、このワクチン接種の見合せ解除ということにつきましては、その追加の審議が行われ、その結果も踏まえまして対応を検討をしたいと、このように考えております。
#41
○外山斎君 これらのワクチンは、今年度の補正予算で公費助成が始まり、国も推進をしている立場であります。
 安全性が確保できなければ、親としても子供になかなか打たせられないわけでありますが、これはしかし、このHibワクチン、特に細菌性髄膜炎をこれは抑えるわけでありますけど、この細菌性髄膜炎に毎年六百人の乳幼児が感染し、三十人が死亡しております。このまま両ワクチンが接種できなくなると、逆に細菌性髄膜炎で亡くなるお子さんがまた出てくるのではないかというふうに心配をされているわけであります。
 そういったことから、医療関係者や子供を持つ両親の方から長期間接種を避けることはやめてほしいというような声も出ているわけでありますが、これは肺炎球菌ワクチンやHibワクチンとの、これは全部大体ほかの混合ワクチンとかとの同時接種で起こっているわけであります。だから、Hibワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの単独接種だけでもこれは認めていいのではないかというふうに思っているわけですけど、そこ辺りは大臣としてはどのような御見解でしょうか。
#42
○国務大臣(細川律夫君) 今委員御指摘されました点につきましては、専門家の意見も聞きまして対応を考えたいと思います。
#43
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 これは子供たちの命が懸かっている問題でありますので、しっかりと原因究明をしていただきたいと思っております。
 それでは、またちょっとワクチンの話でありますが、次にポリオワクチンに関して質問をさせていただきます。
 日本では、一九八〇年以降、ポリオの自然感染はないわけでありますが、ポリオワクチンが原因のポリオが年に数件出ていると聞いております。この大きな理由としては、日本が認めているポリオワクチンは生ワクチンであり、大体海外の先進国は不活化ワクチンを使っているわけであります。日本と、あとどちらかというと発展途上国と言われる国々が生ワクチンを使っているわけでありますが、これはWHOも、生ワクチンの投与を続ける限りは百万人に二人から四人はポリオ患者が発生すると警告を出しております。
 日本も早く不活化ワクチンに切り替えるべきだとの声が子供を持つ親を中心に、これは現場のお医者さんの方からも上がっているわけでありますが、厚生労働省も坂口厚労大臣のときに生ワクチンから不活化ワクチンへ切り替えることを検討したようですが、現在は厚生労働省としてはどのようなお考えなのか、そこをお聞かせください。
#44
○国務大臣(細川律夫君) 委員御指摘のこのポリオワクチンでありますけれども、今、日本では弱毒化したウイルスを使用したポリオ生ワクチンが接種をされております。これを感染力を失わせた、今言われました不活化ポリオワクチン、これに切り替えると、こういうことは本当に私どもも重要なことだというふうに認識をいたしております。
 そこで、現在、国内におきまして、この不活化ポリオワクチンを含む混合ワクチンの開発を進めておりまして、本年度の末には順次薬事承認申請がなされる予定になっておりまして、それがされましたらこれを不活化ワクチンの方に、ポリオワクチンの方に順次変わっていくということになるというふうに思っております。
#45
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 今年度末なのか、開発が進んで申請されるというわけでありますが、それが実用化になるまでは多分数年掛かると思います。でも、その間もポリオワクチンを原因にポリオに発生するお子さんが出るリスクというものはこれは高いわけであります。だからこそ、患者団体も含めて、ポリオワクチンの緊急輸入等を考えていただけないかというふうに多分厚生労働省の方にもお願いが行っていると思います。
 この不活化ワクチンに早急に切り替えなければ、本当、ポリオワクチンでポリオに発生する子供たちが出続ける、これをいち早く止めないといけないのは私は国の責任だと思うわけでありますが、この緊急輸入含めて早急に対応していただく考えがあるのかどうか、お聞かせください。
#46
○国務大臣(細川律夫君) 先ほど答弁で申し上げました国内での薬事承認申請というのは、これ、今年度末じゃなくて今年の末にはもう申請があると、こういうことでございます。
 そこで、外国からの不活性ポリオワクチンの承認の問題でありますけれども、これ仮に申請をされましても、国内での臨床試験データというのをこれを収集をして、それで審査しなければいけないと、こういうことで、これまた相当期間が掛かると、こういうことでございます。
 したがって、先ほど申し上げましたように、国内のが今年末には申請予定になっておりますから、そこで早急に承認の形で国内でも不活性ワクチンを使用するというような形になっているものと思っております。
#47
○外山斎君 国内のワクチンがいいのかもしれませんが、もう海外では当たり前にこれは不活化ワクチンを使っているわけであります。早急に不活化ワクチンに切り替える体制を整えていただけるようお願い申し上げます。
 それでは次に、子ども手当に関してお聞きします。
 私も一人の父親として、この国の子育て政策はどのようになるのか関心があります。世論調査では子ども手当に対しては否定的な意見も多いようですが、地元に戻りますと、子育て世代中心に子ども手当をよろしくお願いしますという声も結構いただくわけであります。確かに、子ども手当は全てのニーズに合っているわけではなく、問題点もあるのかもしれませんが、ただ、私一つ気になるのが、今ごろになって政府の一部や与党の一部の人から修正に関して言及をされたり、そういった声が聞こえてくるわけであります。
 この国の子育て政策に対するビジョンというものはどういうふうになっているのかなというふうに疑問を感じるわけでありますが、ただ、ねじれ国会状態で大変厳しいということは分かっております。だからこそ、法案提出前に与野党でもっと協議をすべきだったのではないかというふうにも思うわけであります。今、この子ども手当に関して、特に子育て世代に大変な影響を与えるわけでありますから、これはチキンレースをやっている場合ではないというふうに私は思います。みんな、子ども手当はどうなるのか心配をしているわけであります。
 新聞社のアンケートによれば、全国の四十七都道府県と十九政令指定都市に、子ども手当が廃案となり児童手当が復活した場合は大きく混乱すると大半の自治体が回答しております。三十四府県と十七の政令指定都市がそのように答えているわけでありますが、私も地元の首長さんとお話をさせていただくと、子ども手当が廃案となって児童手当に戻ると所得の把握とか必要で、システムをもう既に改善しているから支給に間に合わなくなる、そういった声を伺っております。
 今の案で、もう国会に提出されている今の案でいくのか、それともつなぎ法案というふうにも言われておりますがそういった案でいくのか、それとも何らかの修正をするのか、時の政権が子育て政策に関して右往左往する姿は、子育てする世代としては大変不安をこれは与えているだけであります。政治が国民を振り回すということは決してこれは許されないことであるわけでありますが、国会の審議を見ておりますと、総理の子ども手当に関する姿勢がこれはぶれているんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 子ども手当について総理はどのように考えているのか、お聞かせください。
#48
○内閣総理大臣(菅直人君) 子ども手当については、二〇〇九年のマニフェストの大きな課題であります。それにおいて、初年度月一万三千円という形でスタートいたしました。現在出している法案あるいは予算案では三歳児まで月二万円という形でお願いをいたしております。そして、これを実現するために今全力を挙げているところであります。
 私の発言についてもお話がありましたが、政府としてはこの姿勢にはいささかの変わりもありません。ただ同時に、現在、衆参のねじれというこの現実の中で他の野党からいろいろと意見が出されていることも事実であります。
 そういった中で、今まさに、弄ぶとかチキンレースというような言葉もありましたけれども、何とかこの子ども手当法案について、私どもとしてはそのまま成立をさせていただきたいわけでありますけれども、与野党間でいろいろと、衆議院あるいは参議院で話をされているわけであります。
 そういう意味で、政府として今元々のベストと考える案を是非成立させていただきたいという姿勢を変えることはできませんけれども、与野党での話合いというものは与野党での話合いとしてそれぞれの立場で進めていただいていることについては、その方向性が出たときにはそれも政府としても受け止めなければならない、こう考えておりまして、そうした意味では、今私から現在の法案の中身を変えるということを申し上げているわけでは全くありません。
#49
○外山斎君 総理、これ、もう三月の中旬に来ているわけであります。もう四月から制度が始まるわけでありますが、そこで子ども手当がどのようになるのかというのは、大変これは子育て世代の親たちにも自治体にも不安を与えているわけであります。
 ねじれ国会というのは今国会で始まったわけではなく、もう当初から分かっていたわけであります。だからこそ、法案を提出する前にもうちょっと与野党で話し合うべきだったんじゃないかなというふうに私は思っております。それをしなかったからこそ今の混乱があるのではないか、そういうふうに感じるわけでありますが。
 これ、子ども手当、児童手当に戻れば、子ども手当の財源として既に廃止された年少扶養控除で子育て世代は増税になるわけであります。そこに対して国としてはどうされようとしているのか。子育て世代に本当は社会全体で子供を育てやすいという意味合いで子ども手当というものは出されたわけでありますが、逆に子ども手当が足かせとなって増税になる、そういう人たちも出てくるわけでありますが、そこに対してはどのように考えているのか、お聞かせください。
#50
○内閣総理大臣(菅直人君) 衆議院の予算審議の中で自由民主党の方から組替え動議が出されました。その組替え動議では、我が党のマニフェストの主要の四項目について、いわゆるばらまきだという指摘の中で、この子ども手当についても廃止という形で自由民主党の組替え動議の中では提起をされております。
 そういったこともありまして、つまりは何とか現在出している法案を成立させて、昨年よりも、今年ですか、今年よりももう一歩前に進めようとしている民主党、与党と、野党もいろんな立場ありますけれども、最も大きい野党である自由民主党は全部やめてしまえという、野党との意見の差がかなり大きいものですから、そういうところでなかなか合意点を見出すところまで来ていないということはおっしゃるとおりであります。
 そういう中でどうなるかという見通しについて今この場で、先ほども申し上げましたように、私、つまり法案を出している責任者の立場としてなかなか見通しとかあるいは可能性とかも含めて申し上げることは、ある意味で与野党間の協議そのものにどういう影響を与えるか予測ができませんのでそこは控えたいと思いますが、今心配されていることについては与党も、あるいは多くの野党も同じような心配をされている。つまりは、混乱ということもありますし、また負担が逆に増えてしまうということも、これは野党の皆さんも望んではおられないと思いますけれども、そういうことも含めて与野党の協議、これは今衆議院と同時に、ある意味では参議院においてもそういったことがお願いをする段階に来ている、あるいは近づいていると、こういう認識を持っております。
#51
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 つなぎ法案という話もありますが、現時点では、このままでは子ども手当は切れ、児童手当は支給に間に合わないという事態になりかねません。子供を持つ親も自治体もそこを大変心配されているわけでありますから、政府も与党も野党もそこを真剣に考え、子供たちに迷惑を掛けないようにしていただきたいと思います。
 それでは、また質問を移らさせていただきます。
 私の地元宮崎県は、昨年の口蹄疫に続き、鳥インフルエンザ、そして新燃岳の噴火と、まさにトリプルパンチのような状態であります。
 昨年の口蹄疫では宮崎県は大変な被害に遭ったわけでありますが、殺処分された牛、豚等の総数は約二十九万頭にも及びます。しかし、この口蹄疫が怖いのは、単なる家畜の疾病にとどまらず、地域経済にまでダメージを与えることであります。
 民間の調査会社の発表では、口蹄疫での経済活動停滞が理由で二〇一〇年の宮崎県内の景気動向指数は二四・二ポイントと全国最下位でありました。これは、リーマン・ショックから回復傾向にある全国平均が三一・〇ポイントなわけでありますが、それを大幅に下回っております。人、物の流れが制限されることにより、このように地域経済に深刻な影響を与えるのが口蹄疫なわけでありますが、宮崎のような悲劇は、これは二度と繰り返してはなりません。
 しかしながら、今お隣の韓国で口蹄疫の拡大が止まっておりません。既に三百四十七万頭が殺処分されております。日本の約十倍の被害なわけでありますが、このように日本の隣国である韓国で口蹄疫が起こっている中で、幸い我が国は島国でありますから、水際対策をしっかりやればウイルスの侵入は防げるわけでありますが、そこで、我が国としてはどのような水際対策を行っているのか、農林大臣、お聞かせください。
#52
○国務大臣(鹿野道彦君) 今委員がおっしゃるとおりに、口蹄疫の侵入は何としても防止しなきゃならない、こういう基本的な考え方でおるところでございます。
 そういう中で、今日、韓国なり、あるいは近隣アジア諸国におきましても口蹄疫が発生いたしまして、国際的にも人の往来なり、あるいはまた物のそういう往来というものが増えておると。このようなことから、我が国におきまして口蹄疫ウイルスが侵入する危険性もやはりあるという、こういう認識に立って対応していかなきゃならない、こういうことでございます。
 そういう中で、農林水産省といたしましては、このウイルスの侵入を防止するために、空港あるいは港での入国者の靴底の消毒なり、あるいは車両消毒の更なる徹底を今実施いたしておるところでございます。そして、昨年末以降、地方空港を含め旅客への注意喚起のためのアナウンスをやってもらうようにしておりますし、またアジア便を対象とした検疫探知犬を活用している等々、具体的にいろんな形でこの水際対策を講じておるところでございます。
 そしてまた、口蹄疫対策検証委員会の報告におきましても、諸外国の例もよく研究した上で、我が国への口蹄疫ウイルスの侵入を防止するための措置というものを強化すべきじゃないかと、このような御指摘もございまして、今、国会の方に提案をさせていただいておりますところの家伝法の一部改正の中におきましても具体的にそれぞれ新たに規定を設けさせていただいて、この侵入を防止するべく私どもも取り組んでおるところでございます。
 このように、現状の対策とそれから法改正による新たな措置によりまして、引き続き都道府県としっかりと連携を図りながら口蹄疫の侵入防止にできるだけの努力をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。
#53
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 私も、東京と宮崎を行き来する中で、宮崎空港なんかには防疫マットなんかが敷かれているというのは十分認識しているわけでありますが、ただ、農家さんにいろいろお話を聞きますと、それで本当に十分なのかというふうにも疑問を持たれている方もいらっしゃいます。
 また、宮崎、まあこれは私は宮崎選挙区の人間なので宮崎のことを考えてしまうわけでありますが、宮崎に口蹄疫が入るという場合は、必ずしも直接韓国とか台湾とか、そういったところからウイルスを持った人が宮崎空港に入られて、そのウイルスをまき散らすというリスクも確かにあるのかもしれませんが、今、経由便で陸路で入ってこられたり、福岡に着いてそこからバスで来られたりという人も多いわけであります。
 それで、心配で、今年の一月に博多港と福岡国際空港の方に個人的に視察に行かせていただきました。それで、現場の動物検疫所、植物防疫所の職員さんは、彼らの権限が及ぶ範囲では大変に頑張られているわけであります。しかしながら、これは行政の縦割りというのか、注意喚起のポスターを張りたくても、これは税関のところに張るわけですけど、税関の人たちがあんまり景観が悪くなるからちょっと端っこに張ってくれと言われたり、これは空港内もそうなんですけど、空港管理会社からそのように、ここの目立たないところだったらいいよというように言われてそういったところに張ったり、また、防疫マットなんかを湿らしたくても、やっぱり空港管理会社に気を遣ってあんまり湿らすことができなかったりというふうに、そういった問題も起こっているわけであります。
 口蹄疫を含む家畜伝染病の水際対策というものは、これはしっかりしないといけないわけであって、これは国として防ぐために万全の体制を取っていただかなければならないわけでありますが、これで家伝法で、四日に閣議決定された家伝法の改正案の水際対策に関しては、これは、船舶の所有者等は、動物検疫所から前項の規定による求めがあったときはその求めに応ずるように努めなければならないと、努力義務とも取れる文面となっております。
 先ほど大臣が各航空会社にもアナウンスをしてもらっていたりというふうに言われましたが、私も年末台湾に行って台湾から戻ってきたときにそういうアナウンスはありませんでした。もうちょっとこれは強化をしなければ簡単にウイルスの侵入を許してしまうのではないかというふうに危惧をしているわけでありますが、どのようにお考えでしょうか。
#54
○国務大臣(鹿野道彦君) 今提案をさせていただいております家畜伝染病の一部改正法案の中には、国の家畜防疫官は、海外からの入国者に対し質問を行ったり、その携帯品の検査を行うことができるものとすると、こういうふうなことで対応する。あるいはまた、携帯品の検査の結果、消毒を要する物品を発見したときは消毒することができるものとすると、こういうようなこと。あるいはまた、動物検疫所長は、航空会社、空港等に対して協力を求めることができるものとするというふうなことで、これは新しくこの規定を新設しているところでございまして、このようなことで万全を期してまいりたい。
 それからもう一つ大事なことは、都道府県には空港なり港があります。常に私どもは都道府県と連携を取りながら、何としても水際の対策で防止をすると、こういうふうなことで連携を取っておるところでございまして、関係省庁ともしっかりと引き続き連携を取って万全の策を講じてまいりたいと思っております。
#55
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 被害に遭った農家さんたちも、本当水際対策には大変心配をされておりますので、国としても責任を持ってよろしくお願い申し上げます。
 その水際対策というか、お隣の韓国で口蹄疫が発生していることを受けて、児湯郡で口蹄疫に、被害はあそこが中心に起こったわけでありますが、そこの家畜の再導入というものが余り進んでおりません、これは口蹄疫だけが理由ではないのかもしれませんが。口蹄疫がいつまた再び宮崎にやってくるかもしれない。そうした心配が、不安がある中ではなかなか家畜の再導入はできないという声も農家の方々からいただいておりますので、もう本当しっかり対策だけは十分に行っていただきたいと思います。
 それでは、このパネルは、水際対策の最前線であります動物検疫所と植物防疫所のこれは予算であります。(資料提示)双方の予算は、グローバル化によって人、物の交流が増えている割には余り増えておりません。
 現場を視察させていただきましたが、口蹄疫の発生を受けて動物検疫所の皆さんの仕事量というものは増えております。私も福岡空港に行ったときに、動物検疫所の所長さん自らが海外からの帰国者を、ゴルフ客をつかまえて、靴を一足一足自分で所長さん自らが消毒されているという姿を見ました。現場の方々は少ない人数で大変これは頑張っていらっしゃるわけでありますが、彼らの仕事量は、今国際化がどんどん進んでいて、空港にしても港にしても国際航路が増えている関係でいろいろ仕事量としては増えてきているわけであります。そういう意味におきましては、この予算は、若干じわりとは増えているわけでありますが、実際これは薄くなっているのではないかなというふうに感じるわけであります。
 日本近隣の口蹄疫が発生している国がある中で、いつそれらの国々が清浄国に復帰するのか見込めない状態では、今後、我が国はますます防疫には力を入れなければならないわけでありますが、特に水際対策に力を入れなければならないわけであります。
 万全の体制を取るために水際対策に関する予算をしっかりと拡充しなければならないと考えますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
#56
○国務大臣(鹿野道彦君) 今委員から御指摘の点は非常に重要なところでございます。
 そういう意味で、この度の予算編成に当たりましても、いわゆる検疫事業費というふうなもの、あるいはまた家畜防疫官の増員というようなところに力を入れさせていただいているところでございますけれども、まだまだ現場の声からするならば足りないんじゃないかと、こういうふうな御指摘もございますので、今後のこの水際の対応というふうなものが最も大事だというふうな中で、私どもも、それぞれの地域、また地方の声、実際、港なり空港、そこにおけるところの声もいろいろお聞きしながら対処してまいりたいと思っております。
#57
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 それでは、口蹄疫の発生時に、これは家畜の人工授精を県が自粛を農家に要請して、最大九十六日間も人工授精業務が停止をされたわけであります。その影響で今年の十二月から来年の五月にかけて宮崎県全体において子牛がいないという状況が生まれると聞いております。約三か月近く種付けができなかったわけでありますから、農家にとっては計画が狂い、またそっくりそのまま収入が絶たれるわけであります。
 口蹄疫を日本全体に広げないために、特に口蹄疫が発生していない地域の農家さんが全面的に人工授精の自粛に協力をしているわけでありますが、これは行政側が防疫の観点から規制をしたものであり、何らかの対応をしていただかなければ困るという声が農家の方々から上がっているわけでありますが、何らかの対応が必要だと思いますが、農林大臣はどうお考えでしょうか。
#58
○国務大臣(鹿野道彦君) この件につきましても、今委員から御指摘いただきましたけれども、約三か月間人工授精が自粛されたということも承知をいたしております。
 そういう中で、口蹄疫対策特別措置法によりまして措置されましたいわゆる基金事業というふうなものにおきまして、繁殖雌牛のいわゆる餌代というふうなところに対して助成策を講じておるところでございます。
 そしてまた、自主的に三か月間そういうふうな人工授精が自粛されたために出荷そのものが遅れると、こういうふうなことにもなるわけでございますので、その点、その分販売収入が後ろに倒れてしまうということになりますから、その間はつなぎ融資というふうなもので対処していただくということで、二十三年度におきましても引き続きこのような具体的な策を講じてまいりたいと思っておるところでございます。
#59
○外山斎君 多分、県のその基金を使ったやつでは大体約一頭当たり一万円ぐらいになると思いますが、その額では足りないんじゃないかというふうに農家の方々からも声をいただいております。また、いろいろと多分声が出てくると思いますが、農水省としてもしっかりとその声を受け止めて対応をしていただきたいと思います。
 次に、今回の口蹄疫で被害を受けた農家さんにはいろいろな形態の畜産農家がいます。その中に、牛を預かって代わりに飼育する預託農家さんというものがあります。私は、この預託農家さんに関しては、農水委員会でも以前からずっと質問をさせていただいておるわけでありますが、しかし残念ながら今の制度ではその預託農家さんが救済されないということが、事例も出てきております。特に、疑似患畜を出した預託農家には生活支援も含めて一銭も入らないようになっております。しかしながら、ワクチン接種の預託農家には生活支援のための経営再開支援金は入るわけであります。こうした預託農家等の新しい畜産形態に対応した補償が必要なのではないかというふうに感じております。
 また、現行制度の下ではこの預託農家に預託元から、これは預託元の方にお金が入るようになっているわけで、預託元が預託農家さんにその入ったお金を分配金として渡していくわけでありますが、この分配金が課税対象になるのではないかというふうに聞いております。そこに対して非課税にしてほしいというふうに地元の農家さん辺りから要望が上がっているわけでありますが、農水省としてはどのような対応を考えているのか、お聞かせください。
#60
○国務大臣(鹿野道彦君) 預託経営の場合は、今お話しのとおりに、家畜伝染病及び口蹄疫対策特別措置法に基づきまして、疑似患畜に対する手当金及び予防的殺処分を行った家畜に対する補填金は殺処分された家畜の所有者である預託者、いわゆる所有者に交付されると、こういうふうなことでございます。そういう意味で、この場合は、所有者の納税負担がなくなれば、いわゆる受託農家に対して、より多くの金額をも交付することが可能であると、いわゆる受託農家の免税措置のメリットを受けることができるんではないかと。すなわち、非課税になったわけですから、その分受けた人にも分配してもらうことができるんじゃないかと、こういうふうな考え方でおるところでございまして、当事者間の分配につきましては個々の飼養受託契約に基づいて行われるわけでございますので、適切なこの分配がなされるよう、都道府県を通じて私どもも指導してまいりたいと思っております。
#61
○外山斎君 しっかりよろしくお願いいたします。
 それでは、新燃岳の噴火に関しまして、質問に移らせていただきます。
 一月二十六日の爆発的噴火以来、大変な噴火を繰り返しているわけでありますが、新燃岳の火山活動によって県民生活に、特に農業を中心に様々な影響が出ております。国においては、先日、避難施設緊急整備地域に指定いただきましたことに関しましては感謝を申し上げます。
 この新燃岳で噴出されたマグマの総量は約二週間で既に八千万トンと言われております。人によっては二億トンぐらい出ているんじゃないかと言う人もおりますが、正確な数字としては、今挙がっているのは二週間で約八千万トンと言われております。なかなかマグマの総量といっても分からないとは思いますが、九〇年から九五年にかけて起こった雲仙・普賢岳のマグマの総量が約四億トン、二〇〇〇年三月から十月まで続いた北海道の有珠山噴火は六十四万トンでありました。
 これらの数字と比較しても、この新燃岳の噴火がどれほどすさまじいものかというのは分かるわけでありますが、噴火直後に大畠国交大臣と松本防災大臣には現場の方に入っていただきました。感想を含めて、どのようなその後対応を取ったのか等を含めて感想をお答えしてください。
#62
○国務大臣(松本龍君) お答えをいたします。
 発災が一月二十六日、三日後に参りました。都城の夏尾地区というところに外山委員も一緒に参りましたけれども、あのときの灰を見たときに、一瞬前の車が見えなくなってしまったり、現地に行きましたら、女性の方がこれを見てくださいと言って、灰のすごさを見て、これはもう何としても頑張らなければという思いで参りました。
 二週間後に同じ夏尾地区に参りましたけれども、灰もかなり片付いていて、それだけ地域の皆さん、ボランティアの皆さんが努力をなすったんだろうというふうに思っています。
 また、避難準備、避難勧告が出たり、またそれがなくなったりと、大変皆さんが御苦労なさっていることにお見舞いを申し上げたいというふうに思っています。
 今申し上げましたとおり、避難施設緊急整備地域あるいは降灰防除地域、二月の二十五日に指定をいたしました。そして、二月の七日からずっと政府の支援チームが行ってまいりましたけれども、本当に彼らも頑張ってくれて、昨日、政府支援チーム及び現地関係機関により、噴火活動が活発化した場合の避難計画のガイドラインや噴石等に対する避難回避行動の手引などが取りまとめられたところであります。
 いずれにしても、新燃岳噴火活動は今なお続いており、依然として課題も山積していることから、引き続き地元自治体と協力をしていきながら、防災担当としても政府一丸となって取り組んでいきたいというふうに思っております。
#63
○国務大臣(大畠章宏君) 外山議員の御質問にお答えします。
 先ほどから地域の実情を踏まえて真剣な御質問を伺っておりまして、私も心してこの火山噴火対策にも取り組んでまいりたいと思います。
 どんなことをやっているのかということでありますが、私が二十九日に参りまして、まず、役場の職員の方がいつ噴火するか分からないような地域に行くときに調査をする車がないと、こういうことを市長並びに町長からお伺いしました。私どもも一生懸命努力をしまして、二台、網の付いた車を見付けまして、一日、二日ぐらいには現地に届けました。さらに、二台、新しくといいますか、そういう防護装置を付けたものを造りまして、現在四台派遣をして、役場の方々が安全な対策を取りながら現状をしっかりと認識できるような形の体制について支援をしているところであります。さらには、道路を清掃する車あるいは散水車等々、現在四十九台の車を派遣しまして、対策に当たっているところであります。
 私の大臣室にも新燃岳の映像が二十四時間映っておりまして、それを国土交通省としてもしっかりと把握をして、地元の首長さんたちが全力で市民の、町民の暮らしを守れるように、命を守れるように支援してまいりたいと考えております。
#64
○外山斎君 時間が来ましたので質問を終わらせていただきますが、是非、口蹄疫の復興支援、そして新燃岳、鳥インフルエンザの対策をしっかりとお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
#65
○委員長(鶴保庸介君) 関連質疑を許します。加賀谷健君。
#66
○加賀谷健君 民主党・新緑風会の加賀谷健でございます。
 総理始め閣僚の皆様には、予算委員会など連日本当にお疲れさまでございます。国民の生活を守るために奮闘されておりますことに対し、敬意を表します。
 まず初めに、総理にお尋ねをいたします。
 総理は、今回の施政方針演説で熟議の国会を呼びかけられました。私もちょうど一年前、昨年の三月十日の参議院本会議で、憲政の神様と言われた尾崎行雄翁の言葉で、議会は国家全体のために懇談熟議すべき場所である、各々己の主張はあるけれど、それはごく穏やかに述べて、お互いに譲り、力を合わせて国家全体の利益を図らなければならないという国会演説を引用し、審議拒否や激しいやじはとても子供たちのお手本とは言えないと訴えさせていただきました。
 また、今年二月には、中堅、若手国会議員が超党派国会改革勉強会を立ち上げ、質疑における暴言、やじの一掃、品位ある国会へと誓約書に五十余名の議員が署名されたと伺っております。しかし、残念ながら、比較的品が良いと言われているこの参議院においても質疑が聞き取れないほどの不規則発言があることもあります。
 国権の最高機関として、加えて参議院は良識の府とも言われますが、子供たちのお手本となるべき議会の在り方とは何か。総理は、野党時代の民主党の国会対応にも反省すべき点はあったとも答弁されていますが、野党時代の御自身をも振り返られて、この点についてどうお考えになっているのか、総理のお考えになっている熟議の国会の定義も含め、具体的にお聞かせいただければと思っております。
#67
○内閣総理大臣(菅直人君) 大変重要な、そしていい御質問をいただきました。
 私、国会の在り方については制度的な問題と運営上の問題が、一部重なりますがあると思っております。
 実は、政権交代を実現する少し前に、短時間ですが、イギリスに行ってイギリスの国会をいろんな視点で見てまいりました。例えばですが、イギリスの場合は、大臣に対する質問は土日を除いて必ず三日前までに文書で質問を出すという仕組みになっております。
 私も、こういう立場になって、もちろん質疑がぎりぎりで答弁が大変だということだけではなくて、ほとんどの役所で、特に予算委員会の前の日などは、関係するところは徹夜で答弁を作っていて、場合によったら、いわゆる平常的な業務はその予算質疑に対応するために止まっていると言っても言い過ぎではない状況があります。こういうことは、与党、野党を超えて、政権交代をすることが常態になっておりますので、是非今言われた国会改革の中で一つの例としてイギリスを調査いただくといいんではないかと思っております。
 また、更に申し上げると、これはもっと大きなあれなんですが、イギリスの場合は委員会が二種類に分かれておりまして、一つの委員会は法案が出るごとに新たに委員会をつくっていくと。もう一つの種類の委員会がいわゆる外務とか厚生とかという形で行政の監視というか、ことをやると。日本の場合は常任委員会というのが法案と行政のやることと両方を持っているわけですが、それが全く別系列で二つに分かれているということも知りました。
 それから、やはり海外に閣僚が出るときも、これは私も野党時代の若干の反省も込めて言えば、やはり国会日程で、出るんだったらその間は国会審議はできませんよというようなことでお互い縛り合うわけですが、今の時代、やはり海外に閣僚が出なければならない頻度が非常に高まっておりますので、これなども改革する必要があるのではないかと思っております。
 加えて、先ほど言われたように、国会の中で私もやじを飛ばしたことがないかと言われれば結構飛ばしたかもしれませんし、あるいは質問の中でもかなり厳しい言葉も使ったこともあります。ただ、最近の逆の立場で受けていると、私もあれほどまでひどかったかなと思うぐらい激しいやじや質問をいただいておりまして、それと、若干の反省ということを申し上げたのは、国会の運営の中で、ねじれになるまでの間にもやや強引な国会運営をやって今の野党の皆さんからかなり強い批判をいただきましたが、そういった意味では熟議、先ほど尾崎咢堂先生のお話もありましたが、熟議というものを考える上では、どちらが与党、野党になっても同じようにやっていくという、そういうルールを考えれば、結果として、特にねじれでありますので、与野党が合意しなければ法案は通らないわけでありますから、そういう形がお互いの努力で実現をしてほしいなと、こう考えております。
#68
○加賀谷健君 ありがとうございます。
 是非、今国会も熟議をしていかなければならない国会でございますので、与野党共に、お互い話し合って熟議の国会にしていけるように努力をしていただければと思います。
 野田財務大臣にお尋ねをいたします。
 野田大臣と私は、千葉県議会に昭和六十二年の選挙で一緒に当選をし、お互いに、野田さんは一人で、私は二人の会派という少数会派でもあり、大変、大いに息が合いまして、随分飲んだり、語り合った仲でございますけれども、また野田大臣の質問というのは大変に歯切れが良くて、当時の県会議員、聞きほれていたという思いがございます。今はこういう立場で、大いに変わっておりますけれども、その野田大臣に是非お答えをいただきたいんです。
 この新年度、平成二十三年度予算案は、民主党政権が最初から予算を組み立てた初の民主党予算と言えるわけであります。しかし、残念なことに、国民の生活第一で作られたこの予算の中身は、まだまだ十分に理解されているとは思えません。子ども手当や農業者戸別所得補償制度など、ばらまきだとの批判も耳にいたします。
 これまで何度か同じ御答弁をされているかもしれませんが、本日はテレビで全国に、有権者の皆さんに中継をされておりますので、野田大臣の言葉で、国民本位の民主党予算について分かりやすく御説明願えませんでしょうか。お願いいたします。
#69
○国務大臣(野田佳彦君) 加賀谷委員とは本当に、四半世紀を超えるお付き合いをさせていただいておりますが、このように貴重な時間で御質問いただきまして本当にありがとうございます。
 私どもの掲げているマニフェストの主要施策をばらまきという御批判いただいております。でも、必ずしもそうではない。それぞれに政策目的があるということは是非皆様に御理解いただきたいと思うんですが。
 例えば、子ども手当でございます。昭和三十六年に、国民皆年金、皆保険始まりました。そのころは、まさに十数人の方が一人の高齢者を支えるような胴上げの社会です。その後、少子高齢化が進んで、今は三人、四人の方が一人を支えるという、いわゆる騎馬戦型の社会。これから限りなく一人が一人を支えるという、まあ本当に厳しい肩車の社会になっていくときに、日本の場合は人生後半の社会保障は随分と力を入れてきました。まだまだ不十分と言う方がいらっしゃいますが、人生前半の社会保障が余りにも手薄だったというふうに思います。そのときに、次代の社会を担う子供たち一人一人の育ちを社会全体で育てるということは、これは欧米でもやっていることであって、こういう政策をばらまきと言う国は私は聞いたことがありません。
 加えて、農業戸別所得補償でございますけれども、これまた欧米各地では、これは直接支払というのは当たり前の制度になっています。このときに、農業経営の安定と国内生産力を確保するという意味においても、これも明確に政策目的があると思います。
 それから、高等学校の授業料の無償化でありますけれども、これは高等学校は無償化するという、そういう条項を含んだ条約があります。その条約に批准をしていないのは日本とマダガスカルだけであります。これもグローバルスタンダードから考えれば、高等学校で授業料を取らないというのは、これはスタンダードであります。という中で、最近は格差是正が進み、貧しい子供たちが高等学校で学べないようなことが起こりかねないという状況でございますので、まさに貧困の世襲が起こっているときにそういう心配をなくすということは、これも大事な政策だというふうに思っています。
 ということで、明確に政策目的がございます。それを支える財源は三兆六千億円、これは歳出削減とそして税制改正によって恒久財源を確保しながら実施をしています。赤字国債で実現をするならばらまきという御批判は当たりますが、安定財源、恒久財源を確保しながら着実に実施をしていますので、ばらまきという御批判は全く当たらないというふうに思います。
#70
○加賀谷健君 ありがとうございます。
 大変明快な御答弁でございまして、県議会議員当時をほうふつさせる演説ではなかったかと、こんなふうに思います。
 それでは、次のテーマに移らせていただきます。
 総理、七月二十四日はどのような日か御存じでしょうか。教えてください。
#71
○内閣総理大臣(菅直人君) いよいよ地デジへの転換のときだと、たしかそう思います。
#72
○加賀谷健君 覚えておいてありがとうございます。
 まさにそのとおりでございまして、今日からあと百三十五日の後、本年の七月二十四日の正午にはアナログ放送が終了いたします。地上波テレビ放送の完全デジタル化に移行します。今この国会中継をアナログ放送で御覧になっている御家庭も、七月二十四日以降は、デジタルテレビや地デジチューナーを付けなければ基本的にテレビを見ることができなくなります。
 そこで、お尋ねをいたします。(資料提示)
 このパネルを御覧いただきたい。資料はお手元に行っていると思いますけれども、地デジ化への進捗状況、デジタル放送推進のための行動計画に対して、受信機の出荷台数は本年一月現在で一億五百三十七万台。この一列目に書いてありますけれども、一一九・五%。世帯普及率は、昨年の十二月現在で九四・九%。目標の九六%は若干下回っておりますが、おおむね順調に推移しているのではないかと思いますが、総理、いかがでしょうか。お伺いをいたします。
#73
○内閣総理大臣(菅直人君) これは総務大臣担当ですが、総務省によれば、地デジ対応受信機の世帯普及は、今御指摘のように、十二月末までには約九五%、今九四・九という数字を挙げていただきましたが、進んでおります。受信機の世帯普及は順調に進んでおりますが、山間部等でテレビ放送の受信が困難な地域やいわゆるビル陰障害など、残る期間を掛けて取り組むべき課題も残されていると承知しております。現場の状況をよく把握し、移行対策についての助成措置を講じるなど、国民の皆様が円滑にデジタル放送へ移行いただけるよう遺漏なきを期してまいりたいと考えております。
#74
○加賀谷健君 まさに、デジタル放送が受信できない、このようなことになってはならないわけでございます。
 七月の二十四日の正午にはこの今のアナログ波が停波いたします。そして、テレビから見ますと右側になりますけれども、このブルーの画面に変わっていくわけでありますけれども、そしてその深夜の十二時には、この反対の、次の画面のように砂嵐状態になっていくわけでございます。このような状況に家庭のテレビがなってはならないわけでございまして、今この状況を避けるために、総務省は全力を挙げて完全デジタル化最終行動計画を掲げ取り組んでいるところでございます。
 総理、この事業はまさに国家的な大事業であります。国策によるデジタル化によりテレビが見られない、そういう国民が一人でも出てはいけないと私は思うし、またそのとおりだろうと思います。高齢化が進む地方では、おじいちゃん、おばあちゃんたちにとってテレビは唯一の楽しみと言っても過言ではないと思います。そのお年寄りが楽しみにしている相撲中継、残念ながら当面は見ることはできませんけれども、そのお年寄りたちがテレビ放送そのものを見られなくなる、そのことは、単に娯楽ということだけではなくて、災害情報など命にかかわる大切な情報さえも途絶えることを意味しております。
 七月二十四日の正午にはこのようなことは絶対起きない、こう私は断言をしていただきたいと思うんですが、総理、いかがでしょうか。
#75
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も八十九になる母親と今一緒に住んでおりますが、多くの時間、テレビを母親も見ております。ちょっと心配なのは、この地デジと同時に、今操作が難しくてなかなか、デジタルになったときに操作がちゃんとできるかなということを若干、私でさえ時々操作ができなくなるので、心配をいたしております。
 しかし、今もおっしゃったように、こういった形で停波が行われた後にテレビが見れなくなるという人がやはり一人も発生してはならない。今やテレビはあらゆる意味でインフラであり情報源でありますので、一人もこういう人が出ないように、とにかく最終、最後まで全力を尽くしていきたいと、こう考えております。
#76
○加賀谷健君 ありがとうございます。
 現状を見ますと、私はまだまだ越えなければならないハードルがかなりあるような気がいたしております。政府としては、更に力を入れて関係諸機関、企業、団体共に連携をし、万全を尽くしていかなければならないと思っております。
 これから個別の問題について提起をしながら質問をさせていただきたいと思いますので、総務大臣にお伺いをいたします。
 まず、新たな難視対策、先ほどのパネルでございますけれども、この一番下に新たな難視というのがございます。これは、今までアナログでは視聴ができていたんですけれども、デジタル化によって見えなくなる新たな難視世帯、二十八万九千世帯。これは、暫定的な衛星による対策を含めて九八・九%がここに書いてありますように何らかの形で救済されますが、約三千軒世帯というのが残ってしまう。まさに、この最後の一%、これが大変大きな問題だろうと思います。
 今年の三月の総務省の調査の結果でも、受信機は持っているけれども停波まで対応することは考えていないという人が九八・五%。一・五%ぐらいの方がこれもまた残っていくというようなことになるわけでありますけれども、この最後の一%から二%の対策として、総務省の考えをお聞かせをいただきたいと思います。
#77
○国務大臣(片山善博君) 先ほど総理からも御答弁申し上げましたけれども、本当に残された期間、最善の努力をして、テレビを見ることができなくなるという、そういう方がないように今努力をしているところであります。いろんな原因別に状況を把握しておりまして、例えばビル陰でありますとか、それから山間部でありますとか、それぞれ、あと高齢者でありますとか、対応しております。
 今御指摘になりましたデジタル化によって新たに難視になるという、そういう世帯もございまして、先ほどお触れになられましたように、約二十八万九千世帯でありますが、そのうち三千世帯につきましては、昨年の十二月末現在でまだ対策が決まっていないということであります。現段階では、そうした対策計画が策定されてない難視世帯につきましては、一つはケーブルテレビの加入などを、それをやりますと早期に対策が完了しますけれども、そうでない場合には、暫定的な衛星放送による難視対策の利用をお願いするということでこの問題に対応したいと考えているところであります。
 いずれにいたしましても、デジタル化に当たってテレビが視聴できない世帯が出ないように今後とも最善の努力をしてまいりたいと思います。
#78
○加賀谷健君 ありがとうございます。
 また、先ほど総理の言葉にもありましたけれども、ビル陰対策というのが、これがまた大変な対策でございまして、全国で九万施設ほどあると言われておりますけれども、まだ昨年の十二月末現在では千六百八十件余りが残されているというようなデータもございます。こういうものも含めて、是非とも対応をお願いをしたい。また、中には管理者が分からないというような、そういうビル陰という非常に難しい問題もあるやに聞いておりますので、是非とも対応の方を、緻密な対応をお願いを申し上げておきたいと思います。
 次にお伺いいたしますのは、これは個別の問題ですけれども、このことはただ単にここだけの問題ではなくて全国的にあり得るということで、一つの例を出しながらお伺いをさせていただきます。
 これは私の選挙区でもあります千葉県の例でありますけれども、市川市という東京からすぐの近くの地域、実はこの地域は、総武線の高架工事が行われたときに地域全体を共聴設備を造っていったわけでございます。市川市のJR沿線に八つの組合が共同受信の組合をつくって現在あるわけであります。当時、昭和四十八年ですけれども、この当時はまだまだいろんな面での整備が、法的な部分、この電波障害に対する取扱いにもまだ十分な施策が組まれていなかったということもありますけれども、この中が今度の地デジ化によってほとんどの家は見えるようにはなったんです。しかし、その十軒程度が、ある一つの組合です。八組合のうちのある一つの組合の十軒程度が、快速電車が朝夕ラッシュ時に止まらないでノンストップで通過をする場合にテレビ障害が起きると。これを見ていただければ分かるんですけれども、こういうブロック障害というのが出て、そのうちこの画面になる。実は、私も現地を見たいと思ってお伺いをしたんですけれども、ちょうどラッシュ時ではなくてこの状態は出なかったんですけれども、こういう状態になると。
 NHKやデジサポという総務省の現地が調査をした結果、やはり電車が通過すると一部のチャンネルに障害が発生する。これは、そういう意味でいえば、新たなまさに難視であり、何らかの対策が必要でございます。
 私は、ずっと地デジを取り組んでおりましたので、総務省といろいろ折衝いたしましたら、これはその当事者間で話し合ってほしいということですね。要するに、被害を受けているテレビを見る人と電車を動かしているJRで話し合えというのが私は総務省の方針だろうと思いますけれども、JRサイドに言わせますと、地デジ化は国の責任でJRには責任はないんだと、補償はできないというのが一点張りでございました。
 確かに、当時のJRの高架によってできた、発生をしたアナログの障害は地デジ化によって解消をされていることは事実であります。ですから、JRとしては私どもには関係はないと、こう言っているわけですけれども、一番困るのはテレビを買った人ですね。薄型テレビを買い、自らアンテナを立てて見れる体制をつくったのに、JRが朝夕走ることによって見えなくなってしまう。
 この問題、どうなんでしょうか、総務大臣、国土交通大臣にもお伺いをしたいんですけれども、お互いに俺じゃない、俺じゃないと言っていると一番困るのは国民でございますので、この辺の見解を両大臣にお伺いをしたいんですが。
#79
○国務大臣(片山善博君) これは一般論で言いますと、原因者がいる難視ということになると思います。鉄道でなくても、例えばビル陰でありますとか、そういう場合でも難視はあるわけであります。それがまあたまたま鉄道ということだろうと思います。御指摘のように鉄道施設関係で、デジタル化する際に、若干ではありますけれども、御指摘のような事案が発生しているということを私どもも承知をしております。
 これに対する施策としましては、総務省がやっておりますのは一般的な施策でありますので、受信障害が継続する施設の改修等に対する補助金というのはございます。ございますが、原因がある場合には本来の一般の視聴者に比べて負担が高くなりますから、その部分につきましては、やはり原因者とよく話し合っていただいて問題を解決していただきたいというのは、おっしゃったとおりの考え方であります。この度の場合も、原因者である鉄道事業者と、それから共聴施設と言いますけれども、共同利用施設の利用者である住民との間で協議を行っていただくということになります。
 その際に、総務省関係の施策としましては、当事者間の話合いについて弁護士を派遣するというような、そういう支援措置もございますので、よく話し合っていただきたいと思います。
#80
○国務大臣(大畠章宏君) 加賀谷議員の御質問にお答えを申し上げます。
 基本的には、ただいま総務大臣がおっしゃったとおりでありますが、現実としていただいたこのような映像が電車が通るときに現れるという現象については、今日この質問をいただくというので、私も掌握をいたしました。どっちなんだと、こういうお話でございますけれども、いずれにしてもまず第一には当事者間で話し合うというんですが、当事者間でなかなか話ししても前に進んでいかないからこういう話が出てきたのだろうと思いますので、総務省をまずは中心としながらも、私たちもできる限りの御協力をしていきたいと思います。
#81
○加賀谷健君 鉄道を管理するという立場で国土交通大臣にお伺いをいたしましたけれども、是非とも、これは、私もどっちがどっちという結論を出すわけではございませんけれども、加害者と被害者がいるということを踏まえて対処をしていただければと、こんなふうに思っています。
 この地域もそうなんですけれども、この共聴で使っていた設備、今度この地デジ化になりますと、このアンテナや架線、あるいは支えている電柱等々が不要になってまいります。もちろん、電柱ですから放置しておけば倒れる場合もありますし、また電気通信事業者あるいは電気事業者の電柱を使って設備が共架をされているわけでありますけれども、これも撤去されなければ、許可をして共架されているかどうか分かりませんけれども、これも撤去に大変な費用が掛かるわけでございます。
 今申し上げましたこのJR沿線の施設というのは昭和四十八年にできたものでございますけれども、昭和五十四年ごろになりますと、建設省が事務次官通知ということで、公共施設の設置に起因するテレビジョン電波受信障害によって生ずる損害等に係る費用負担についてという通知を出しておりまして、これは共同受信施設を設置する場合、設置費、維持管理費、プラスその他経費を負担をすることができるということになっておりまして、この時点からそういう維持管理やそういうその他の費用も支給というか渡さなければならないということになったんですけれども、この四十八年当時をいろいろ聞きますと、これは当時の国鉄ですけれども、四千四百万円、施設を設置をするお金を見舞金という名目で工事費として支払った。維持管理費については一切出していないわけですね。
 住民でつくる組合にこの管理をお願いをしたわけでありますけれども、住民でつくった組合は、月々二十円、さらには、とても二十円ではできなくて、一時金を取ったり、あるいは百五十円に値上げをしたり、今は五百円を取って維持管理をしているわけでございます。これは、五十四年以降であれば、いろんな費用が出て、その積立金等で維持管理ができたわけですけれども、そういう自分たちのお金で運営をしてきた。
 しかし、今回、この地デジ化によって設備が残ってしまうわけですね。この撤去費用を何とかしようということで見積りを出したら、三百五十万円撤去費用が掛かると、こういうふうに言われたわけでございますけれども、この設置の時点まで振り返ってみれば、これはやはりその影響を与えたところが撤去費用を負担をする、こういうことがあってもよいのではないか、私はこう思うんですけれども、これを今、自分たちのお金でやっと維持してきた組合に撤去費用も負担をしろと言うのは私はちょっと酷な話ではないかと思うんですけれども、どうでしょうか。総務大臣、そして国土交通大臣、お考えをお聞かせください。
#82
○国務大臣(片山善博君) 一般論として申し上げますと、ある施設が廃止とされて不要となる場合にはその所有者の自己負担によって撤去していただくということだと思いますが、今お話のあったようなケースのように、鉄道関係施設による受信障害対策共聴施設につきましては、鉄道事業者の所有となっている場合もありますけれども、いろんな事情があったのか、住民側の所有となっている場合もあります。その場合に、先ほどの一般論で、所有者の自己負担ということになりますと、恐らく不都合が生じるケースがあると思います。
 是非、原因者が加わって住民の皆さんとの間で協議をして妥当な結論を導かれることが私は望まれると思います。
#83
○国務大臣(大畠章宏君) お答えを申し上げます。
 先ほど、総務大臣がお話を、御答弁をさせていただいたことが基本的な考えだと思います。
 私も、今回の御質問をいただくというので少し調べさせていただきました。撤去費用の課題でありますが、どうやら二つのケースがあると。一つは、いわゆる渡し切り方式といって、建設するときに撤去費用も含めて地元の方にお渡しをして管理をしていただいているというケースと、それから塔を、テレビ塔といいますか、受信する施設を造るときにJRが全て費用負担をして、そして管理をすると。こういう二つのケースがあると聞いておりまして、この渡し切り方式であれば、いわゆる撤去費用も含めて地元にお渡しをしているというケースでありまして、このケースの場合には地元の方が撤去していただくと、こういうことになるだろうと思うところであります。
 今この二つの方式の中で、市川のケースの場合には渡し切り方式という話も聞いておりますが、いずれにしても当事者間でよく話し合っていただいて、その推移というものを見ながら、総務省からの御要請等々があれば私どももできる限りの御協力をしたいと思います。
#84
○加賀谷健君 まさにそのとおりだと思うんですけれども、今出した例のように、四十八年当時に造られて、その共聴設備をそのまま組合に渡したところについてはそういう費用が含まれていない。それ以降の部分については確かにおっしゃるとおり含まれています。ただ、組合に任せないで、加害というか、電波障害を起こした企業がずっとその共聴施設を維持管理しているところはそれなりに最後のところの始末ができるんですけれども、現実には、そういうことがされていないという施設に対する取扱いをしていかないと、残された共聴施設がそのまま放置をされてしまうということがありますので、是非ともその取扱いについてまた研究をしていただければと、こんなふうに思います。
 次に、行政手続法の関係を少しお伺いをいたしたいと思います。
 行政手続法第五条では、「行政庁は、審査基準を定めるものとする。」と義務付けておりますけれども、それでも、総務省の統計によりますと、審査基準を設定しているものは七割以下。努力義務ではありますが、標準処理期間を設定しているのは約四割。六割が努力していないということでございます。
 平成十六年三月十九日、これは旧政権下の閣議決定ですが、規制改革・民間開放推進三か年計画では、行政手続について、いまだ標準処理期間の定めないものについてその設定に努力するとともに、いまだ審査基準のないものについては早急に設定することとしております。さらに、同年十二月には同じ総務省内の行政評価局が、各府省による審査基準、標準処理期間等の設定、具体化等に向けた取組が不十分と勧告を出しています。これが二十年度、二十一年度になっても余り改善されていないのは問題ではないでしょうか。
 さらに、今申し上げた標準処理期間を設定するか審査基準を設定しているか調査したものでございますけれども、この設定をした処理期間や審査基準がどの程度守られているのかの調査は、総務省に伺ったところ、ないようでございます。各省庁の担当者へのヒアリングなど、大まかなものでもいいと思いますが、総務大臣、むしろこうした調査をすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#85
○国務大臣(片山善博君) 現在、この行政手続法の施行状況の調査といいますのは、新しく行政手続が定められたものについて調査をしております。例えば、平成二十年度、二十一年度に定められたものを対象にしておりまして、それが先ほど議員がおっしゃった、審査基準でおよそ七割、標準処理期間でおよそ四割ということであります。
 御指摘のように、既存の関係法令で、それでいまだに標準処理期間でありますとか、それから審査基準が定められていないものもあります。これはやはりできるだけ、法律にありますように、確かに義務ではないかもしれませんけれども、努力義務のものもありますけれども、しかし国民の皆さんのためには明確に定めた方がいい、定めるべきものでありますので、何らかの形で調査をする必要があると私も思います。是非、検討の上、施行状況調査をより妥当なものにするように検討してみたいと思います。
#86
○加賀谷健君 是非お願いをしたいと思います。
 今、公益法人改革で平成二十五年までに一般社団・財団や公益社団・財団に移行しなければならないということになっていますけれども、しかし早めるためにそういう公益団体が電子申請というのを活用して書類を早めに提出をしているにもかかわらず、認可まで七か月から八か月掛かっているケースが少なくないというふうに聞いております。
 内閣府のホームページを見ますと、蓮舫大臣、ビデオを活用して、四か月を目安にスピーディーに審査を進めると、こう言っております。実際はもう倍近く掛かってもまだ認可が出ていないという現状がございますけれども、公益法人改革に関しては標準処理期間が設けられていないと思いますけれども、この辺についての取組について、蓮舫大臣にお尋ねをいたします。
#87
○国務大臣(蓮舫君) お答えいたします。
 移行認定等の申請につきましては、申請に係るこれ法人の規模ですとか事業内容等に、まさに多様でありまして、個々の事案によって審査に要する期間がこれは大きく異なっております。これまで、行政手続法第六条に基づく委員御指摘の標準処理期間を設定することは、そういった理由から困難であると考えておりました。
 ただ、できる限り迅速に行うべき問題であると考えておりまして、委員御指摘のとおり、四か月をめどになるべく早く審査を終えたいと考えて、認定委員会とともに取り組んできているところでございますが、現在、平成二十二年六月以降に受け付けた申請については平均で約百六日間、三か月ちょっとで答申を出させていただいております。ですので、こうした審査の状況も踏まえまして、委員御指摘の標準処理期間、これは設定する方向で公益認定等委員会と相談し、検討してまいりたいと考えています。
#88
○加賀谷健君 是非、もう八か月もたってまだ出ないと、中にはこの三月というのが一つのけじめというふうにも聞いておりますので、是非とも御努力をいただいて、早期に取扱いをしていただけるようにお願いをしたいと思います。
 国際的な災害救援活動ということで、先ほど来もいろいろ質問が出ておりましたけれども、一つお聞きをしたいと思います。
 ニュージーランドの大地震、私も実はクライストチャーチというのは二度ほど訪問をしたことがありますので、心よりお見舞いを申し上げたいと思っております。
 このアジア太平洋地域では、インドネシアの大地震や津波、そしてパキスタンでの大洪水など、大規模な自然災害が発生をしております。その犠牲者は過去三十年間で優に百万人を超えていると言われているわけでありますけれども、ニュージーランドでは日本から緊急援助隊が出かけ、今も献身的に活動をしております。
 将来、東南アジアなどで大災害が起きた際、自衛隊も含む日本のチームが医療活動や復旧活動に従事すれば、在留邦人の安全にもつながるだけではなく、アジア地域に対する貢献を果たし、日本のプレゼンスを平和的に示すという点でも極めて意義が深いと思います。
 来週、日本がインドネシアと共催する形でARF、東南アジア諸国連合地域フォーラムの災害救援実動演習が行われるそうですけれども、この概要と意義について、防衛大臣にお伺いをいたします。
#89
○国務大臣(北澤俊美君) 今般実施されます第二回のARFにつきましては、参加各国が人員や装備などをインドネシアのマナドに派遣をいたしまして救援活動の演習を行って地域の災害救援に係る対応能力を高め向上すると、こういう趣旨でございまして、防衛省・自衛隊といたしましては、本演習を重視するとともに、日本とインドネシア関係の重要性を示していきたいと、こういうふうに思っておる次第でありまして、したがって松本防衛政務官をインドネシアの現地に派遣をいたしまして、開催式に参加をして視察をするという予定にいたしております。
 内容について申し上げますと、今回の演習においては、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」一隻、それからLCACというエアクッションの船を二隻、航空自衛隊機のC130一機を含め、前回は、一回目は百人程度でありましたけれども、今回は三百二十人という派遣を予定しております。したがって、これは共催国インドネシアに次ぐ最大規模の部隊となるわけであります。
 この演習に参加各国とともに災害救援に係る演習を実施することは、自衛隊の災害救援に係る対応能力の向上のみならず、参加各国との間の相互理解やアジア太平洋地域における実際的な協力関係の促進につながるというふうに思っておりまして、さらにまた、人命救助であるとか災害対処にかかわる我が国のノウハウを自衛隊が当該演習において参加するASEAN各国の災害対処能力の向上につなげてまいりたいと、こんな思いで参加をさせていただきます。
#90
○加賀谷健君 大変良い取組をされておりますので、もっと積極的に国民や世界に伝えていただけることをお願いをして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
#91
○野上浩太郎君 自由民主党の野上浩太郎でございます。
 まず、冒頭でありますが、先般のニュージーランド地震で被災された方々、また関係の皆様、御家族の皆様方に心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。特に、私は富山県出身でございまして、富山外国語専門学校の生徒の方々始め多くの関係の皆様方、被災をされたわけであります。本当に心が痛みます。この上は、一刻も早い身元の情報の確認というものと、被災者あるいは家族、関係者に充実した支援を求めたいというふうに思っております。
 それでは、決算の質問に入る前に、今日の朝の朝刊の報道で大変重大な報道が飛び込んでまいりました。このことについて、まずお聞きをしたいというふうに思います。
 今朝の朝の報道では、菅総理の資金管理団体が外国人から二〇〇六年に百万円、二〇〇九年に四万円の献金を受けていたと、こういう報道でありますが、事実でしょうか。
#92
○内閣総理大臣(菅直人君) 今日の報道について御説明を申し上げます。
 まず、私が仲人をした知人から、自らの中学、高校の同期生で不動産関係の仕事をしている人として数年前に紹介をいただいた方があります。釣りなどに誘われてその知人とともに一度出かけたことがあり、またそれ以外にも数回、会食を共にしたこともあります。日本名の方であって、日本国籍の方と思っておりました。報道のように、外国籍の方とは全く承知いたしておりません。
 献金については、事務所の方に確認をいたしましたところ、いただいていたということであります。現在、日時や金額など詳細については更に調査をいたしております。報道のように、もしその方が外国籍の方であることが確認された場合には全額返金をいたします。
#93
○野上浩太郎君 そもそも、菅総理、前回、前原大臣の事案が発生をしたときに、御自分の資金管理団体の調査をしっかりとしなかったんでしょうか。それから、各閣僚の皆さんにも、しっかり調査をしろと、そういうことを命じなかったんでしょうか。お答えください。
#94
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、この方は日本名であり、そして日本国籍の方であると思っておりましたので、調査をいたしましても、日本名で私、届出、ちゃんと手続も、政治資金の手続も取っておりますので、それでは見付からないということであります。
#95
○野上浩太郎君 いや、この報道を受けて調査をしたのか、それともすぐ調査をしたのか、お聞きをしています。
#96
○内閣総理大臣(菅直人君) 私が前原大臣のときに、その後の質疑でも申し上げましたけれども、こういうことの再発を防止するためにはどうしたらいいかということを党の方で検討いただいております。
 私についても、今申し上げましたように、個人献金をかなりの方からいただいておりますけれども、それを見てもこういった今報道されたようなことについてそれを判断することはできないわけでありますので、そういった意味で、どういう形でそういうことを再発を防止するか、これからも党としても検討してまいりたい、こう考えております。
#97
○野上浩太郎君 全く危機感が薄いというふうに思います。
 各閣僚の皆さんもどうでしょうか。本当は全員に、お一人お一人お聞きしたいんですが、時間もありますので、前回話題になりました野田大臣、蓮舫大臣、そして法をつかさどる江田法務大臣、調査をされたのかどうか、お聞かせください。
#98
○国務大臣(野田佳彦君) 基本的には日本国籍の方から献金をいただいているという前提で公開をしております。事務所内であえてそれを再調査したということはございません。
#99
○国務大臣(蓮舫君) お答えいたします。
 基本的には日本国籍の方から献金をいただいていると認識をしております。
 なお、献金の申出をいただいたときに、私の事務所からは政治資金規正法に基づいて外国人の方からはいただけないという旨を、その紙をお渡しをして御了承いただいて、そして献金をいただいていると存じていますので、ないものと思っています。
#100
○国務大臣(江田五月君) 政治資金報告書の届出のときに当然、日本国籍の人々だと思いまして届け出ているわけでありまして、しかも全て日本名でございます。その届出のときにちゃんとそれは確認をしておりまして、それ以上のことはしておりません。
#101
○野上浩太郎君 今の御答弁で、あの後、再調査が全くなされていなかったということが明らかになったというふうに思います。
 総理は市民運動家御出身でありまして、政治資金は薄く広く集めておられると、こういうイメージを持っておりましたが、今回は個人献金で一度に百万円の献金を受けたということでありますが、こういうことはよくあることなんでしょうか、お聞かせください。
#102
○内閣総理大臣(菅直人君) 比較的まれのことであります。
#103
○野上浩太郎君 比較的まれだということであれば、やはりそれは事務所から報告を受ける、これが自然であるというふうに思いますし、あわせて、それがどういう方かと、これを確認するのも当然だというふうに思いますが、そういう報告等々はなかったんでしょうか、お聞かせください。
#104
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、この方は、私が仲人をした知人の方から、中学校、高校の同級生、たしか同期生ということで紹介された方でありまして、そういう認識の下で紹介をされておりました。
 以上です。
#105
○野上浩太郎君 いや、質問に答えてください。百万円を受けたという報告は受けていなかったんですかと、これを聞いています。
#106
○内閣総理大臣(菅直人君) たしか五、六年前のことで報道されておりますけれども、今記憶にあるかと言われればその時点で報告があったかどうかの記憶はありませんが、今回報道がありましたので、事務所の方に確認をしましたら、そういう方からの献金を受けていたということは今回改めて確認をいたしました。
#107
○野上浩太郎君 全く不自然な答弁だと思いますよ。百万円の献金を受けて全く知らなかったということは、これは私、本当に不自然なことだというふうに思います。
 この男性は何をされておられる方なんでしょうか、どういう御関係でしょうか。もう一度お答えください。
#108
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来お答えいたしておりますように、私が仲人を務めました、仲人を務めました知人からその方の中学、高校の同期生ということで数年前紹介され、不動産関係の仕事をしている人との紹介を受けました。
#109
○野上浩太郎君 報道では、旧横浜商銀信用組合の元理事という報道であります。現在は中央商銀信用組合ということでありますが、これは関東財務局から行政処分を受けております。その理由の一つが反社会勢力への対応が不適切というものであります。
 菅総理は、そもそもこの男性がこの旧横浜商銀信用組合の元理事と、こういう認識はあったんでしょうか。
#110
○内閣総理大臣(菅直人君) 知りませんでした。
#111
○野上浩太郎君 釣りに一緒に行って何回も会食をして、どういう仕事をされているか、そういうことを話さなかったんでしょうか。これは全く不自然であります。もう一度答弁してください。
#112
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げておりますように、私がよく知っているのは、仲人を務めましたその知人はよく私は知っている方であります。その方からの紹介で自分の中学、高校の同期生、同級生であるということで紹介され、不動産関係の仕事をしている方と、そういう紹介をいただきました。
 私が知っているのは、その方についてはそれまでです。
#113
○野上浩太郎君 ですから、紹介を受けた経緯はそうだと思います。紹介を受けて、その後、何回も会食をされて釣りにも一緒に行かれているわけであります。それで全くその方がどういうことをやられているか知らないというのは、私は全く不自然だということを言わざるを得ないというふうに思います。
 そもそも、前原大臣は、結果として献金の事実は知らなかったとおっしゃっているのにこれは外交の責任者として事実を重く受け止めて辞任をされたということであります。何よりも、国のトップが外国人から献金を受けていたということが判明をしたわけです。このことについて責任を感じないんでしょうか。
#114
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、現在、事実関係は私も改めて調査をさせております。
 その上で今の御質問にお答えをいたしますと、何度も申し上げて恐縮ですが、私の仲人を務めた知人から紹介をされて釣りに一度御一緒したりしたことはありますが、それ以上詳しいことは、私、その人のことについては知っておりませんでした。
#115
○野上浩太郎君 私は経緯を聞いているんじゃないんです。責任を感じるかどうかと、このことを聞いているんです。
#116
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げたように、私が、その方については、日本名でもありましたし、日本国籍の方だと思っておりましたし、現在でも、報道は見ておりますけれども、その方が日本国籍であるのかそうでないのかをまだ私自身は確認ができておりませんので、現在調査をしております。
#117
○野上浩太郎君 いや、まだそれを認識していない、もしそうだったらどうだと、それを聞いているんです。
#118
○内閣総理大臣(菅直人君) もし外国籍の方だということが判明したら、全額を返金いたします。
#119
○野上浩太郎君 ですから、返還をすれば済むと、こういう問題じゃないと言っているんですよ。認識が全く甘い。菅総理の今の一連の答弁を聞いておりますと、この事案に対する危機感、責任感というものが全く感じられない。
 自民党としては、この問題をこの後も徹底的に追及をしていきたいというふうに思っています。是非、集中審議の要求もしたいと思いますが、委員長、またよろしくお願いします。
#120
○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
#121
○野上浩太郎君 それでは、引き続き、決算の質問に入っていきたいと思います。
 まず冒頭、決算のたなざらしについて、このことについて質問に入りたいと思います。
 昨年の通常国会、大変な横暴な通常国会が行われました。本来であれば、平成二十年度決算というのは昨年のこの決算委員会の議決を通常国会で行わなければならない、こういう決算委員会の段取りでありました。しかし、昨年の通常国会で何が起こったのか。菅総理が首相に、総理に交代をされて、そして参議院議員選挙に高支持率のまま入っていきたい、こういう思惑があったんでしょう、予算委員会も開かず国会を打ち切ってしまった。このことによって、この重大な決算の議決というものができないで、つい先日の二月までそれがたなざらしにされたわけであります。そのことについての反省と陳謝を求めたいと思います。
#122
○内閣総理大臣(菅直人君) 平成二十年度決算は、平成二十一年十一月二十四日に提出をされ、本年二月十六日に参議院本会議で議決され、是認をされました。現在、衆議院で審議が行われております。ここまで一つの決算に係る審議が長引いていることは、いろいろな原因がある、御指摘もありますが、遺憾なことだと認識をいたしております。決算審議を予算編成に適切に反映されるという点からも反省すべきところはあると考えております。こうした経緯も踏まえ、今まで以上に決算を重視すべきとの立場を貫いてまいりたいと思います。
 国会における決算審議を最大限尊重し、内閣としては予算執行についても真摯に対応していく考えであります。新たな予算の編成に加え、予算の効率的な使用や経理の適切な処理に全力を傾注することが国民の負託にこたえることでもあると、このように確信をいたしております。
#123
○野上浩太郎君 今、反省をするところもあると、こういう答弁でありましたが、反省をし、昨年の通常国会の横暴な運営は良くなかったと、陳謝をすると、こういうことでよろしいでしょうか。
#124
○内閣総理大臣(菅直人君) 昨年の参議院前の国会運営についていろいろ御指摘をいただいております。私としてはやはり反省すべきところはあると、このように認識をいたしております。
#125
○野上浩太郎君 あわせて、江田議長、当時、江田議長。この参議院の国会運営、とんでもない運営であったというふうに思います。御自身の不信任案が出ているような、そういう本会議も開かずに、それを打ち切ってこういう状況になってしまったわけです。しかも、決算の参議院ですよ。平成十三年から七年連続でしっかりと通常国会で議決をするというようなサイクルが決算ではでき上がっていたんです。それを決算重視の参議院の議長が踏みにじった。この責任はどう考えているんでしょうか。
#126
○国務大臣(江田五月君) 決算が重要であること、これはもう今、菅総理大臣からお答えがあったとおり、私もそう思っております。参議院が特に決算重視でこれまでやってきたこと、これも大切なことだと思っております。
 ただ、平成二十年度決算の参議院における審議の経過を今、法務大臣として聞かれてもちょっと困るんですが、ですが、当時、私が議長でございまして、当時、私、議長でございましたので、議長であった者として述べますが、二十年度の決算は、今、菅総理大臣からお話しのとおり、第百七十三回国会に出されて、百七十四回、これ通常国会ですね、昨年の、一月の二十七日からずっと順調に決算審議が行われてまいりまして、最後には五月十七日、決算委員会が行われました。あと、もう最後たしか一回総括質疑をすれば本会議にかかるというところまで来ていたと思っております。
 その間、いろんなことございまして、私、議長なので、決算委員会の運営については決算委員長がこれは責任を持ってやっているので、ここまで順調に来たことだと思っております。ところが、六月に入って御承知のように内閣が替わるという事態があって、そして六月あと残り僅かというときに国会の審議がストップをしてしまいました。決算審議、あと一回やれば本会議を開いてというところまで来ておりますが、おりますが、しかし会期末までにその一回、最後の一回が開かれることがなかったわけですよね。
 これは、決算委員長がそこは決算委員会の運営を仕切っているわけでございます。そして、延長の申出がございました。しかし、国会の延長というのは、委員も御存じのとおり、参議院だけでできるものではありません。むしろ、衆議院の議決が優先をするわけですね。その衆議院の方で延長の議が調わなくて延長ということにはならず、最終日に本会議が開かれませんでした。これも今御指摘のとおり。私は、最終日の本会議はやはりセットをすべきだということでセットまでお願いしましたが、その最後の本会議開くとどういう開き方をするかというのは、これは議院運営委員会の議を得なければなりません。その議院運営委員会の議がまとまりませんでした。
 私は、私自身の不信任案を出されておりますし、やはりこれは大変残念な思いでございまして、全部終わって最後に私の議長としての任期も終わりますし、また任期終了をしてしまう議員の方もおられるので、そういう人に対するねぎらいの言葉もあり、そういうことを述べるように最後の挨拶の案まで自分で筆も入れて作っておりました。その中には、決算の審議が終わらなかったということは残念だということも書き加えておりましたが、しかし残念ながらああいう結果になったので、これはじくじたる思いでございます。
#127
○野上浩太郎君 じくじたる思いというのはどういうことなんですか。あなたの責任を感じたということなんですか。お答えください。
#128
○国務大臣(江田五月君) 参議院の運営の一番の責任者は議長であるというのはよく分かっておりますが、議長一人でやるわけじゃないので、これはやっぱりみんなで議を調えながら進めていくものなんですね。
 ですから、私は、この昨年の通常国会がその直後の参議院選挙が予定されて大変に緊張した国会で、各会派の十分な意思疎通と合意というのがなかなか難しかったのはよく分かっておりますが、その都度、私としては誠心誠意、各会派の合意をいただくようにいろいろな努力もしてきたつもりでございます。是非、そこは私の職責の重さからじくじたる思いがするということを言っているわけでございまして、御理解をいただきたいと思います。
#129
○野上浩太郎君 大臣、今お話のあったとおり、最後の責任者、参議院の責任者は議長なんですよ。その議長がどういう努力をしたのか、全くその努力の跡がない、そのことを言っているんです。もう一度お答えください。
#130
○国務大臣(江田五月君) 今ここでどういう努力というのは、これは、議長の努力というのはそんなに、ああしました、こうしましたと議長が何かそんなに目立つようなことをするものじゃありません。私としては、それぞれの会派の皆さんにいろんなお願いをしたつもりでございます。
#131
○野上浩太郎君 全くその答弁には納得ができません。
 この問題については引き続きしっかりと、また同僚の岡田議員からも追及があろうかというふうに思います。
 終わります。
#132
○委員長(鶴保庸介君) 質疑の途中ではございますが、野上君の残余の質疑は午後に譲ることとし、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時五十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#133
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから決算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十一年度決算外二件を議題とし、質疑を行います。
#134
○野上浩太郎君 午前に引き続きまして、ちょっと決算のことにつきまして審議をさせていただきたいと思いますが、午前中は江田法務大臣から十分な御答弁がいただけなかったので残念ではありますが、やはり決算の早期提出というのは、これは極めて重要なことだというふうに思っています。民間企業でも、やはり年度末にしっかりと決算をやって、それをもって新しい事業計画を立てていくと、これは当然のことであります。
 決算自身は、今、十一月に提出をされるということで、これも参議院の決算重視の改革が進んできた一つの成果であろうというふうに思いますが、この十一月提出を更に一か月でも二か月でも早めるということができれば、これは新年度決算についての予算にも絡めていろんな議論ができるということになりまして、決算の更なる早期提出ということは重要な課題だというふうに思っておりますが、菅総理の認識をお聞きいたします。
#135
○国務大臣(野田佳彦君) 平成十四年度までは通常会の冒頭に決算と検査報告を出すということでやってまいりましたけれども、参議院からの御要請がございまして、委員御指摘のとおり、現状においては国会開会中であれば毎年十一月二十日前後に提出をしてきているところであります。
 より一層早めにしろということでございますけれども、決算事務の電算化を進めるなど工夫を凝らして、会計検査院とともに協力を行い、できる限りの努力をこれまで行ってまいりました。これを更に早期にできるかどうか、なかなか実務的には今困難なところがありますけれども、検討させていただきたいというふうに思います。
#136
○野上浩太郎君 菅総理、そういう認識でよろしいでしょうか。
#137
○内閣総理大臣(菅直人君) できるだけ充実した議論が次の予算に反映するようにということで、そうした努力はすべきだと、こう考えております。
#138
○野上浩太郎君 今総理からも前向きな答弁をいただいたので、是非それはしっかり指示をしていただきたいと思いますし、委員会としても是非この早期提出に向けて決議等々を検討したらいかがかと思いますが、委員長、よろしくお願いします。
#139
○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会にて協議をいたしたいと思います。
#140
○野上浩太郎君 次に移りますが、熟議の国会という中で、政府の対応で一つずさんな対応が出てまいりました。それは、質問主意書についてであります。
 上野通子参議院議員から質問主意書が提出をされたわけであります。これは、高校無償化にかかわることについて各都道府県に調査をすると、このような質問主意書でございました。結果として出てきた数値に、四十七都道府県のもののうち何と二十三件が間違いだったということが発覚をいたしました。
 この責任について、どうお考えかお聞かせいただきたいと思います。菅総理。
#141
○国務大臣(高木義明君) 野上委員にお答えをいたします。
 二月七日の月曜日に、御指摘がございましたように、上野通子参議院議員から提出されました質問主意書、高校無償化に伴う私立高校の授業料等の値上げについての件でございました。
 文部科学省としては、私立高校の許認可を行う都道府県に対して毎年度調査をいたしております。それに基づいて答弁書を作成し、二月の十五日、火曜日ですが、閣議決定をした次第です。その後、一部の県から報告書内容に誤りがあるということが分かったために、文部科学省から全都道府県に対し回答内容の再調査を依頼したところ、今御指摘の二十三件の都府県の数値が誤りであることが判明をいたしました。答弁書の一部に事実と異なる内容が記載していたことについては誠に遺憾でございます。
 したがって、三月四日の金曜日の閣議におきましては、上野議員から再度提出をされました、誤った答弁書を閣議決定した原因についての政府の見解と今後の対応策に対する質問主意書に対しまして、再調査をした結果に基づく答弁書を決定したところでございます。
 今後、同様の調査に当たりましては、正確な調査の実施に十分留意をしてまいりたいと思っています。
#142
○野上浩太郎君 内容は分かっているんです。聞いたのは、そういう答弁書を出した責任についてどう思っているのかと、こういうことを聞きました。
 今文科大臣からは大変遺憾であると、そういう答弁ありましたが、菅総理、この質問主意書というのは菅総理の名前で議長に提出をされると、閣議決定をされると、こういう重いものであります。このことについて、菅総理の重い責任、このことについて菅総理から御答弁いただきたいと思います。
#143
○内閣総理大臣(菅直人君) 今文科大臣からも答弁ありましたけれども、都道府県に対する調査に基づいて二月十五日に閣議決定した御指摘の質問主意書に対する答弁書について、データを調査するため全都道府県に問い合わせたところ、事後的に訂正する県が多くあり、結果として一部に実態と異なる内容があったことは、答弁書を閣議決定した内閣としても遺憾なことだと、このように思います。
 今後、同様の調査に当たって、正確な調査の実施に努めるとともに、こういったことがないように努めてまいりたいと思っております。
#144
○野上浩太郎君 今、菅総理から謝罪がありましたが、いや、本当に、熟議の国会ということでありますので、こういう基本的な資料について間違いのないように、このことを本当に猛省を求めたいというふうに思っています。
 先ほどニュージーランド地震、私の地元にも本当に関係の深い出来事でありましたが、このニュージーランド地震の対応をめぐって、初期対応、私はいろいろ問題があったというふうに思っております。このニュージーランド地震が起こった当日に、富山県の自民党の国会議員団全ての名前で、そして外務省に参りまして要望書を提出をいたしました。
 この要望書、外務大臣、目を通されましたか。
#145
○国務大臣(松本剛明君) 当時、私は副大臣でございまして、ニュージーランドの所管ではございませんでしたけれども、後ほど回付をされてきたものを拝見をさせていただきました。
#146
○野上浩太郎君 その中に、家族の渡航支援について万全を期されたいと、こういう旨の要望をしたかというふうに思います。
 しかし、大変残念な、本当に憤りを覚える出来事が起こりました。それは、前原前大臣が、家族を政府専用機に乗せていくことができるというようなことを言われたわけであります。結果として、それができなかった。その発言の後、地元の富山市は全家族に電話をしてですよ、そして、全家族は、ああいう状況ですから、本当に有り難いと、そういう希望もたくさんありました。その発言が、やっぱり駄目だったと一転をする。それに対するやっぱり落胆というのは非常に大きなものであります。
 ここについての責任というのはどう考えていますか。
#147
○国務大臣(松本剛明君) 今経緯については野上委員からお話がありましたので繰り返しをいたしませんが、政府専用機の派遣につきましては、緊急援助隊を今回は結果として乗せて出発をすることになりました。
 私どもとしても、多くの邦人が被災をされている、若しくは被災をされている可能性が高いという情報に接して、一刻も早く国際緊急援助隊を送ることが必要である、このように考え、事案が発生をした当日に緊急援助隊の派遣の検討を開始をいたしまして、その際に、チャーター機で援助隊を送ること、そしてまた政府専用機で送ること、いろんな選択肢を検討した結果、チャーター機よりも専用機の方が早く到着ができるということが判明をいたしました。
 その結果、援助隊を一刻も早く専用機に乗せて送るということと御家族の合流と併せて出発をするということの両方の要請に対応するということも考えなければいけない状況になったわけでありますけれども、命にかかわることでもあり、しかも荷物もかなり多くやはり念のため持っていくべきであるということで援助隊を乗せて専用機を出発をさせたと、こういう経緯であります。
 今お話がありましたように、専用機に御家族をお乗せをするということのお話が出て、富山市の皆様がそれを受けて行動を起こされていましたけれども、結果としてその行動におこたえをすることができなかったということについては、後刻、ニュージーランド、大洋州を担当する伴野副大臣が記者会見におきましても、結果として、富山市そして関係の皆様、御家族に対してそのような結果を生んだことについては大変残念に思うということを申し上げさせていただいたというふうに理解をしております。
#148
○野上浩太郎君 いや、残念に思うじゃなくて、申し訳ないという思いじゃないんでしょうか。
 そもそも国際緊急援助隊法というものがありますが、この国際緊急援助隊法というのは被災者を同乗させるという法律でありますが、これは家族を同乗させるという、そういう法律になっているんでしょうか。
#149
○国務大臣(松本剛明君) 緊急援助隊法の解釈並びにそれに基づいてどのような行動ができるかということについては、それぞれの個別の状況、そして前後の状況等を総合的に勘案して決めるべきものと、このように承知をいたしておりまして、様々な角度からその際も検討し、また、その後につきましても、おけがをされた方とか御家族であるとかいうことも、帰国に際しても専用機の利用等も検討いたしましたけれども、結果としては、おけがをされた方は、専用機が戻るべき時期と医師の方が退院を許可をした時期のずれなどがありまして、結果としては実現をしなかったことは事実として御報告を申し上げられると思います。
#150
○野上浩太郎君 いや、お聞きしていますのは、家族が法的に乗れるかということをお聞きをいたしております。御答弁ください。
#151
○国務大臣(松本剛明君) お話がありましたように、国際緊急援助法上、御家族というのが明記をされていないというのは御指摘のとおりであります。その上で、国際緊急援助法のその解釈の中でできることというのはケースによるということで、個別具体的に検討をいろいろ重ねておるわけですけれども、今回は、その前に、タイミングとしてお乗せをすることができなかったということで、検討の途上で終わっているということでございます。
#152
○野上浩太郎君 いや、ですから、逆に言いますと、場合によってはそれでいいと、乗せることができると、こういうことでいいですか。
#153
○国務大臣(松本剛明君) 個別具体的なケースに基づいての検討の結論につきましては今申し上げることができませんが、検討でございますので、結果としてその状況によって可否両方のケースがあるというふうに承知をしております。(発言する者あり)
#154
○委員長(鶴保庸介君) 御静粛にお願いします。
#155
○野上浩太郎君 いや、場合によってはということではなくて、その法律としてそれは乗せられるかということであります。もう一回御答弁ください。
#156
○国務大臣(松本剛明君) 繰り返しになりますけれども、国際緊急援助法におきましては御家族というものが明記をされていないということは事実でございます。
 その上で、政府専用機の運用に当たっての様々な根拠の法律もございますので、そういったものを総合的に勘案して、お乗せをすることができるかどうかということは個別具体のケースに応じて検討されるべきものと、このように考えております。
#157
○野上浩太郎君 ですから、この法律はそういうことを想定されていないんですよ。今大臣がいろいろおっしゃっていますけど、こういういろんな難しい事案について、このことを事前に例えば防衛省の方と協議をされたんでしょうか、防衛大臣。
#158
○国務大臣(北澤俊美君) 今外務大臣からお話のありましたように、あくまでも今の御質問の中身は、外務省が協議をしている段階でありまして、防衛省との合い議はありませんでした。
#159
○野上浩太郎君 ですから、こういう重大な事案について防衛省と協議もなくそういう思い付きのような発言をすると、こういう対応だったわけです。これは本当にずさんであると言わざるを私は得ないというふうに思っています。
 そもそも、地震対策本部、これを立ち上げたのはいつでしょうか。
#160
○国務大臣(松本剛明君) 外務省といたしましては、二十二日、地震の発生の直後に現地に対策本部、そして外務省内に緊急対策本部を立ち上げまして、直ちにニュージーランド政府と国際緊急援助隊の派遣も含めた緊急支援の申出を行わせていただきました。
 先ほど申し上げましたように、先方からの申出がいつあるかということは分かっておりませんでしたので、その場合には緊急援助隊を何らか、かなり遠距離でありますので、近くまで持っていくようなことも含めて総合的に検討をいたしておったところでございますけれども、結果としては同日夕刻に正式要請がありましたので派遣を決定したと、このような当日の経緯でございます。
#161
○野上浩太郎君 今答弁あったように、対策本部が立ち上がったのは、地震があって二日後に立ち上がったということであります。二十四日ですよね。(発言する者あり)二十二日は、それは閣僚会議か何かやられたということじゃないですか。もう一回確認してください。
#162
○国務大臣(枝野幸男君) 今外務省の方からも御報告申し上げましたが、外務省の緊急対策本部は二十二日火曜日の十一時二十分に立ち上げられております。当日、菅総理からの指示に基づき、十七時二十五分、関係閣僚会議を開催をいたしました。
 官邸の対策本部の立ち上げは二十四日木曜日の九時十五分でございます。
#163
○野上浩太郎君 ですから、官邸として立ち上がったのは二十四日、二日後なんですよ。極めて遅い。
 今言ったような、国際緊急援助隊法のようないろんな議論をしなきゃならない。そういう意味では、官邸としてしっかりと対策本部を立ち上げるということが大事なんです。そのことを二日間もやらなかった。このことによって今申し上げてきたようないろんな経緯が起こったというふうに私は思っています。
 これはやはり官邸、総理のリーダーシップの欠如だと思いますが、総理、いかがですか。総理、総理、総理に聞いているんです。総理、総理、総理だって。
#164
○国務大臣(枝野幸男君) 先ほどもお話を申し上げましたが、まず大前提として、こうした場合の緊急援助、あるいは邦人の安全確保、あるいはその安否の確認等については、これは一義的に外務省の所管として、外務省は直ちにその可能性があるということで十一時二十分に立ち上げております。
 同時に、まだビルの倒壊とか、そこに日本人の方がいた可能性があるのではないかということもはっきりしておりませんでしたが、当日の十二時、菅総理から関係閣僚会議の招集をいたしまして、必要に応じて関係各省間の連絡、連携がしっかりと取れるようにという指示も私、官房長官に対してなされております。その下で、当日十七時二十五分、関係閣僚会議を開催をいたしまして、その関係閣僚会議におきまして、主たる邦人の保護等について、あるいは緊急援助については外務大臣、外務省の所管であるが、関係省庁はしっかりと連絡、連携を取るようにという御指示の下、しっかりと関係各省の連携は官邸において私を中心に取らせていただいております。
 その上で、二十四日、官邸の対策本部を……
#165
○委員長(鶴保庸介君) 官房長官、事実関係を問われておるのではありません。総理の責任問題について問われております。
#166
○国務大臣(枝野幸男君) はい。したがいまして、事態の状況に応じてしっかりと総理を中心として内閣官房で、関係省庁の連携は当日の正午、総理からの指示の下しっかりとスタートさせておりまして、その点においての遺漏はなかったものと考えております。
#167
○野上浩太郎君 いや、ですから、例えば外務省と防衛省の協議がなかったわけですよ、その政府専用機について。それで、対策本部の立ち上げが二日間遅れているわけですよ。
 そのことについての総理の責任について、総理自身がどう思われるかということを聞いています。総理に答弁を求めたいと思います。(発言する者あり)
#168
○委員長(鶴保庸介君) 総理に答弁を求めます。菅内閣総理大臣。
#169
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、今回のこのニュージーランドの地震は本当に多くの犠牲者が出られて、本当に心から冥福をお祈りしなければならないと思っております。
 と同時に、今回はかなり早い段階で前原前大臣も動かれて、十二時、もっと早くから、今も報告がありましたように、八時五十一分に地震が発生して、私が枝野長官、前原大臣と政務三役に、秘書官より一報がありまして、私に一報がありまして、まずは情報収集に必要な対応を指示をいたしました。そして十一時二十分、先ほどのように外務省には緊急対策本部が立ち上がり、私からは十二時に関係閣僚会議を招集しろということを申し上げまして、十七時二十五分に関係閣僚会議の第一回目をやっております。
 そして、この間に、既に先発隊を出す準備あるいは調査チームの派遣を決定を外務省でされて、緊急援助隊の予備的招集ももう既に関係省庁と調整開始に入っています。つまり、関係省庁には当然防衛省も入るわけであります。
 そして、当日の十八時十分に前原前大臣と在京のニュージーランド大使が会談をされて、その場でニュージーランドから緊急援助隊の正式要請を受けて、もうその直後には、準備をしておりましたので、緊急調査チームが三名、当日十八時三十分にはもう成田から出ているわけであります。
 そして、ここに少し表示がありませんが、本部としては、対策室をつくってこういう関係閣僚会議は適宜やっておりましたので、その中で最終的にその対策室を、対策室を対策本部に格上げしたというのがこの二十四日の九時十五分でありまして、この経緯を見ていただければ、これまでの例の中でも最も早いぐらいに国際緊急援助隊が出発し、現地に到着しているということは客観的に見ていただければ分かると思います。
#170
○野上浩太郎君 全く私の質問に答えていただいていませんし、私はやっぱりこの初期対応について、国際緊急援助隊の皆さんの活躍はこれは本当に心から感謝をしております、すばらしい活躍をしていただいたと思っておりますが、そこに大きな問題があったというふうに思っています。
 これ以上、ちょっともう時間がありませんのでこの問題は追及をしませんが、本当に猛省を求めたいというふうに思っています。
 そして、この地震に関連してでありますが、学校の耐震化についてであります。
 今、二十三年度の学校の耐震化についてどういう状況になっているのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
#171
○国務大臣(高木義明君) お答えをいたします。
 学校施設の安全確認、極めて重要な観点でございます。
 文部科学省としましては、今年度予算においても重点的に計上しております。その結果、公立小中学校の耐震化率は平成二十一年四月の時点で六七%でありましたが、平成二十二年四月の時点では七三・三%、今回の予算の執行後は約八五%という状況でございます。今後とも重点的に取り組んでまいります。
#172
○野上浩太郎君 昨日、これは文部科学省からもらった数字でありますが、今の予算全て使い終わっても、それに比べて、自治体から再調査をされた、三百四十億円、自治体の調査に比べて耐震化の予算が足りないということが昨日判明したわけであります。自治体の要望に全くこたえることができないような今状況になっているわけです。その子供たちの学校の耐震化、どうするんですか、それは。
#173
○国務大臣(高木義明君) 本予算につきましては、昨年の六月、概算要求を決める前で一回調査をいたしました。今回、例年同様、二月に調査いたしましたが、御指摘のとおり、かなり多くの要望が出ております。
 我が省としましても、この状況を踏まえて、まだ最終的な集計をしておりませんけれども、追加要望について工夫をしながら重点的に取り組んでいく、このように考えております。
#174
○野上浩太郎君 いや、重点的にやるということは、じゃ、やらないところもあるということですか。子供たちに、あなた方の学校はお金が足りないから耐震化できないということを言うんですか。
 もう一回言ってください。
#175
○国務大臣(高木義明君) 安全性の案件については認識をしておりますが、この中で更に精査をして、私たちとしてはできるだけ危険性のある校舎についての耐震化を工夫をしながら、予算の工夫をしながら取組を進めていきたいと思っております。
#176
○野上浩太郎君 いや、全く、全く足りない。割り戻せば千棟ぐらい足りないということが明らかになっているんですよ。それを工夫してやっていくって、工夫して千棟できるんですか。全くできないと思います。本来であれば、こんなずさんなやり方で予算を組んでいる、これをしっかりと出し直すというのが、これは当然の私は対応だというふうに思いますが。
 昨年は、こういう状況になったときに予備費でいろいろ対応したという経緯もありました。二次補正で、補正でやったりということもありましたが、菅総理、今回この状況についてどう対応するおつもりなんですか。例えば、予備費でやろうと、例えばそういう考えがあるわけですか。
#177
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、高木文科大臣から御報告がありましたように、公立小中学校の耐震化ということについては大変重要な課題だということで、この間、歴代政権が、当初予算に加えて、今言われた予備費とか補正とかを積み上げて、先ほど報告がありましたように二十一年四月一日に六七%、二十二年四月一日に七三・三%、今年度の予算執行後に八五%まで耐震化率が上がるということに、ここまでは見通しが立っております。
 これから先、いろいろな希望に対してどのようにおこたえするかというのは、まさにこの現在お願いしている予算を執行する段階から次のことを考えていくというのが普通の順序ではないかと。従来も本予算が通って更に後に補正で積み増されたこともありますし、いろんなケースがありますので、まずは現在の予算を成立させていただき、執行を進める中で考えるべきことではないかと思っております。
#178
○野上浩太郎君 いや、本当に今の答弁では自治体もいろんな耐震化の工事に全く進めないと。これ、とんでもないことになりますよ、本当に。
 予備費等々を使ってしっかりと進めていく、去年はそういうような対応をされたわけです。今回はそれをされないということですか。最後、答弁してください。
#179
○内閣総理大臣(菅直人君) 今言いましたように、そういう例があるから、まず現在の予算を通していただければ、成立させていただければ、少なくともその本予算の中で、本予算の中でやれる事業ももちろんあるわけです。それに更にどうしていけばいいかというのは、本予算の執行が始まる段階から更に検討することが必要ではないか、こう考えております。
#180
○野上浩太郎君 いや、本当にこの答弁は耐震化を進める上で私は重大な影響を及ぼすと思いますよ、本当に。
 もう時間がありませんのでこれでやめますが、本当に子供たちの命を守るということ、このことについてどのように考えているのか、私は、極めてそのことについて弱い考え方、このことをしているというふうに思っています。
 このことを指摘をして、私の質問を終わります。
#181
○委員長(鶴保庸介君) 関連質疑を許します。岡田直樹君。
#182
○岡田直樹君 自由民主党の岡田直樹でございます。
 私も野上委員同様、質問に入る前に、ニュージーランド地震の被災者、また御家族の皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 多くの方が安否不明であり、そして、残念ながら死亡が確認された方もいらっしゃいます。私の地元石川県でも三人の方が安否不明でありましたが、昨日、二方の死亡が確認をされました。そのうちの一人は北川泰大さん、この方は実は私が以前勤めていた石川県の北国新聞社の記者でありまして、北朝鮮に五回も取材に行った、そういう記者でありました。誠に残念で痛ましい限りであります。
 どうか政府におかれては、御家族の支援等、万全を期していただくようにまずお願いを申し上げます。
 さて、菅総理に外国人から百万円以上の違法献金があったという疑いが浮上いたしました。これは重大な問題であります。午前中の質疑で総理は、在日韓国人とは知らなかったと、このように答弁をされましたが、私には簡単にそう信じることはできません。
 もう一度確認いたしますが、この人が旧横浜商銀信用組合の役員であることを総理は本当に知らなかったんですか。
#183
○内閣総理大臣(菅直人君) 午前中も申し上げましたが、私が仲人を務めました知人から、その自分の同級生であった方を紹介を数年前にされました。不動産関係のお仕事の方だとお聞きをいたしました。釣りに誘われて、その知人と一緒に一度釣りに出かけたほか、数回の会食を行ったことを覚えております。
 日本名の方でありまして、日本国籍の方と私は思っておりました。報道のように外国籍の方とは全く承知をしておりませんでした。今御質問の、そういう立場にあるということも全く知りませんでした。
#184
○岡田直樹君 その人の名刺を受け取ったということはありませんか。
#185
○内閣総理大臣(菅直人君) もうかなり前のことでありますが、正確な、率直に言って正確な記憶はありません。ただ、今申し上げたように、私が非常に親しい、仲人まで務めた人の交友関係だということがありましたので、必ずしも名刺をいただいたかどうか記憶は定かではありません。
#186
○岡田直樹君 釣りに行き数回も食事をしたという人の職業が単に不動産関係の人であると、こんなおかしいことがありますか。その人の職業を正確に知らない、そんなことは世間が通りませんよ。しかも、その職業もはっきり分からないその人から百万円ももらうんですか。極めておかしい、信じ難い話だと思います。
 横浜商銀信用組合といえば在日韓国人の金融機関であり、そこに勤めていると分かれば外国籍の人ではないかということが容易に推定されるはずであります。たとえ日本名を名のっていても、横浜商銀信用組合の役員と知っていたとすれば、総理、これは重過失で処罰は免れないわけであります。
 前原前外務大臣は、自らの職責に支障が出ないようにと辞任をされた。今回の事案は、まして行政のトップである総理の進退問題になると、このように私は思います。自民党はこの問題を予算委員会でも徹底的に追及していく、このことを申し上げたいと思います。
 既に野上委員からも指摘がありましたが、二十年度決算が四百五十日もたなざらしにされたことは遺憾であります。その責任は菅総理にあると同時に、江田法務大臣、前参議院議長にもあると、このように思います。
 決算の議決が通常国会中に行われなかったのは八年ぶりのことであります。決算重視の参議院改革を積み重ねてきたその努力を台なしにした、そして昨年の通常国会の幕切れは、先ほどもお話があったとおり、極めて異常なものでありました。先ほど法務大臣は、今は法務大臣であって参議院議長ではないと、あるいは議運のせいであると、あるいは決算委員長のせいであると責任を転嫁されましたが、そんなことは決して許されないと私は思います。当時の江田参議院議長は、御自分の議長不信任案や菅総理、荒井大臣の問責決議案が出ているのに、会期末の本会議も開かずに、ばっさりと国会を閉じてしまわれた。会期末の本会議が開かれなかったために、三年間の時間と費用を掛けた調査会報告も発表できず、国民の請願の処理もできず、勇退する議員は最後の挨拶の機会も失ったわけであります。
 国会を延長せずに参議院選挙を急いだ菅総理の責任も重いと思いますが、江田議長の責任も極めて重かった。自らの責任をどう感じておられるか、再度お伺いをいたします。
#187
○国務大臣(江田五月君) 先ほどの野上委員の御質問にもお答えをさせていただきました。議長というのは極めて重い責任があることはよく分かっているつもりでございます。ただ、二十年度の決算は一月から順調にずっと質疑が進みまして、最終段階の委員会質疑が残っているところで、最後の段階で国会がああいう結果になったわけです。
 最終日の本会議を開くべきだという、これは私も、これは最終日の本会議は開いた方がいいということでセットまではお願いしました。しかし、そのときにこの二十年度決算の委員会審議が終わってはいなかったんです、まだ。ですから、最終日の本会議を仮に開いたとしてもそこで決算の議決は本会議でできない状態で、したがってこれは延長しかないんですが、延長の議も調わなかった、また最終日の本会議の議も調わなかった。私としては大変じくじたる思いでおります。
#188
○岡田直樹君 決算委員会を開くという与野党のあっせんも議長は努力されなかった、そのことを指摘しておきたいと思います。
 また、法務大臣、法務大臣は議長在任中に参議院国政調査活動費というものを使ってしばしば料亭やレストランで会合を開いたと言われておりますが、それは税金の無駄遣いではないか。また、以前、支持者がキャバクラに行った代金を政治活動費で計上したということもある。そのほか、議長公邸に支持者を招いて花見の会をするなど、公私混同が目立ちます。また、法務大臣は、菅総理同様、北朝鮮の工作員で拉致の実行犯である辛光洙の釈放嘆願書にサインをしました。
 こうした前歴というのは、これは日本の法秩序を守る法務大臣として誠に遺憾であると、このように思います。
 江田法務大臣には、以上申し上げた点について、この場で、国会のこの場でどうか反省と陳謝をしてください。
#189
○国務大臣(江田五月君) 幾つかのことをお話しくださいました。
 議長として、各会派の皆さんといろいろ意見交換の会を持った。そして、これには議長として許されたお金を使わせていただいたことはございます。しかし、それを超えることはないと思っております。
 議長公邸も様々なことで活用いたしましたが、これも私として何ら恥じる使い方をしたことはございません。
 キャバクラというお話ございましたが、これは法律違反の支出ではないんですね。ですが、私の組織活動費としては、私個人としてはこれは遺憾なことだというので、その部分のことについては適切な措置を取らせていただきました。
 辛光洙の件については、これは本当に申し訳ないということで、かつて横田さんにもおわびをしたこともございます。
 以上だと思います。
#190
○岡田直樹君 少々開き直りのようにも聞かれる答弁だったと、そのように思います。是非反省をされて、そしてこの法務大臣という職責をしばらくの間務めていただきたい。
 二十一年度予算、決算の評価をテーマといたします。二十一年度決算に対応する二十一年度予算をどう評価するか、これを伺いたいと思います。
 この予算は、自民、公明連立による麻生政権の下で編成をされ、成立をいたしました。そして、二十一年二月から財務大臣を務めておられたのが、ほかでもない与謝野大臣であります。与謝野大臣に、二十一年度予算や二十一年度第一次補正予算が日本経済にとってどんな役割を果たしたか、伺いたいと思います。
#191
○国務大臣(与謝野馨君) 平成二十一年度予算につきましては、国民生活と日本経済を守るための政策を大胆に実行する観点から編成された当初予算に加えまして、経済対策を受けて二度にわたり補正予算が編成をされました。これらの予算は、その時々の経済状態を踏まえ編成されたものと考えております。
 リーマン・ショック以降大きく落ち込んでいた我が国の景気は、これらの予算措置を講じたことなどもあり、平成二十一年度に持ち直しに転じたものと認識をしております。これは、その当時の麻生政権の下で、日本経済が底抜けをするのではないかという危機感から二度にわたって補正予算を作りました。二度目のものは真水十五兆という空前の補正予算だったわけですが、これは十分私は機能したのではないかと思っております。
#192
○岡田直樹君 私も、この自公政権が作った二十一年度予算や十五兆円規模の補正予算というものは、日本経済の底割れを防ぎ、そして国民生活を救った大変大きな意義があるものだと思います。その点で、与謝野大臣と全く私は考えが一致しております。
 ところが、この年九月、民主党政権が誕生をして、民主党は第一次補正を無駄と言い、あるいは不要不急と言い、そして約三兆円を執行停止いたしました。与謝野大臣は、この民主党政権による執行停止をどうお考えでありますか。
#193
○国務大臣(与謝野馨君) 私が非常に残念に思ったのは、例えば三千億の科学関係予算を計上いたしました。そのうち三百億は研究者等の留学の費用、二千七百億は九十億円ずつ三十のプロジェクト、しかも日本の将来に非常に役に立つような研究分野に与えると。こういうものが少々削られたということは非常に残念に思いましたけれども、ただ、考え方は残ったということは一つの慰めでございました。
#194
○岡田直樹君 最後の部分がちょっとよく分かりませんでしたけれども、今の御答弁、与謝野大臣の著書「民主党が日本経済を破壊する」、この御本とも一致をする部分があると思います。
 与謝野大臣は、この本の中で、執行停止の一例として国立メディア芸術総合センターの建設を挙げておられます。民主党の方々がアニメの殿堂とか国営漫画喫茶とやゆをして削ってしまったものでありますが、与謝野大臣は国立メディア芸術総合センターの構想についてどうお考えでありましたか。
#195
○国務大臣(与謝野馨君) これは当時の民主党の宣伝が非常に上手でして、麻生総理が漫画が好きだから漫画の殿堂を造ったのではないかと、こういうお話にされてしまったわけです。
 しかしながら、本当の話は、これは福田赳夫総理のときから、日本のアニメ、漫画芸術、こういうものは非常に世界の中でレベルが高い、こういうものの活動の中心点をつくらなきゃいけないと、こういうことになりまして、多くの漫画家、コピーライター等々が運動を起こしまして、非常に精密な検討をして計画したものでございます。
 東京の埋立地の土地を利用して、多分約二百億円の予算であったと思いますが、こういう将来海外に経済として、あるいは文化として発展、飛躍できるような分野を育てようと、まあそう思ったんですが、そのとき予算を作ったときの気持ちや意図が十分理解されないまま終わってしまったというのは今でも残念に思っております。
#196
○岡田直樹君 どうも与謝野大臣の考え方と民主党政権の間に大きな不一致があるように感じられてなりません。
 さきの予算委員会で我が党の山本一太政審会長も質問をしていましたが、この本の中で与謝野大臣は、衆議院選挙前の民主党マニフェストのことを選挙用のフライフィッシング、毛針みたいなものだと書いているし、霞が関のある役所ではマニフェストはまるで毛沢東語録のようだと言われていると、こういう趣旨のことも書かれております。その見方は今も変わりませんか。
#197
○国務大臣(与謝野馨君) マニフェストが最初できたとき財政に詳しい方は、これはなかなか実現は難しいよということは、何も詳細に検討しなくても直感的に分かることであったわけでございます。
 しかし、マニフェストに書かれていて実現可能なものは、それは次々に実現されているわけですし、また九月には菅総理自らがマニフェストの見直しをすると、こうおっしゃっているわけですから、そこで新しいレールの上に乗ると私は確信をしております。
#198
○岡田直樹君 大分大臣の御著書とは違った答えが返ってまいりました。まあ、著書を書かれた時点では自民党におられたわけでありますから、それは違うのかもしれません。
 菅総理に聞きたいと思います。
 与謝野大臣がマニフェストは毛針であると、このように言われた。どうですか。民主党の根幹であるマニフェストを毛針と表現された与謝野大臣をなぜ入閣させたのか、そのことをお伺いしたいと思います。
#199
○内閣総理大臣(菅直人君) 私が与謝野先生に期待をしてお願いをしたのは、この二十年間、それぞれの内閣でも進めようとしながらなかなか進まなかった社会保障の抜本的な改革と同時に、それに必要な財源を含めた税の一体改革、こういった問題に関して高い志と高い見識を持っておられると、そういう方だということで私からお願いをして、そうした問題の担当の大臣になっていただいたと、こういうことであります。
#200
○岡田直樹君 与謝野大臣はこうも書いておられるんです。事業仕分の模様を眺めていて、私は椅子から転げ落ちそうになった。独立行政法人の理化学研究所が取り組んできた世界最高レベルの演算機能を持たせるための次世代スーパーコンピューターの技術開発を、仕分人なる人々が、国民目線でいうと、世界一にこだわる必要があるのか、二番目では駄目なのかと切り捨てて、予算カットを宣告したのであると。
 蓮舫大臣に伺いたいと思います。
 この二番目では駄目なのかとおっしゃったのは蓮舫大臣だと思いますが、与謝野大臣の仕分人批判をどう考えるか、また、今でもスーパーコンピューターは世界二位でいいとお考えか、伺いたいと思います。
#201
○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。
 事業仕分は、スパコンにかかわらず、その事業の理念や目的は否定はしたことはございません。世界一になる必要性を否定したこともございません。ただ、国民の限られた税金を使っている中で、そのお金の使われ方が適切かどうかという部分を問わせていただいて、夢のために世界一というところをもっと具体的に説明していただきたいというやり取りの一部だったと存じています。
 その上で、与謝野大臣の御著書は、前、山本委員から御質問をいただいたときにも私は読んでいなかったんですけれども、引用された一節についての感想を聞かれたことはございますが、ただ、そのとき与謝野大臣も御答弁の中で、事業仕分はミクロ的には正しい、ただマクロの部分で整合性が取れるのかというような御答弁をされておりましたので、まさに仕分評価を受けて政府一体となって、限られた財源、その税金をどのように使うのかの整合性を取っている部分ではそごはないと承知しております。
#202
○岡田直樹君 いや、今の蓮舫大臣の答弁、ちょっと最初の部分、おかしかったと思います。どうして世界一でなければいけないんですかとはっきりおっしゃった。その言葉を私は耳に刻み込んでおります。
 この日本の国は資源もほとんどない。この日本が科学技術や教育の分野で世界のトップを走る気概がなければ、子や孫の代には本当に見る影もなく衰退してしまうと、このように思います。食べていくこともできなくなる。オリンピックでも、金メダルを目指してようやく銀や銅が取れることが多いのでありまして、最初から銀メダルでいいと思ったらとてもメダルなんか取れやしないと、このように思うわけであります。
 与謝野大臣にもう一度お伺いします。
 これほど民主党批判をしていた与謝野大臣が今民主党の内閣に入閣をしている。これは何と言い訳をしようと、変節と言われても仕方がない。予算委員会でも再三言われたと思いますが、与謝野大臣は自民党の比例で復活当選をされたわけであります。大臣の議席や議員バッジは自民党と書かれた比例票によって与えられたものであります。自民党を離党した以上、議員辞職するのが道理ではありませんか。
#203
○国務大臣(与謝野馨君) 私は昨年早い段階で自民党を除名されております。したがいまして、自民党と私の間はその瞬間断ち切れているわけでございます。
#204
○岡田直樹君 自民党を除名されたときに大臣は議員辞職をされるべきだったと、このように思います。
 ここに与謝野大臣が自民党と交わした誓約書があります。(資料提示)離党などの反党行為をしたときは、政治家としての良心に基づき議員を辞職いたします、本誓約書が公表されても異議ありません、与謝野馨。そして、印鑑どころか花押がしっかりと書かれているわけであります。
 私は、これまで与謝野大臣を見識もあり信念もある政治家と思ってまいりました。それゆえ、なおさら大臣が平成の変節王などと呼ばれることを残念に思っております。潔く議員辞職をしてください。民間大臣として仕事をされることも可能であります。再度議員辞職を求めます。いかがですか。
#205
○国務大臣(与謝野馨君) 全くそういう考え方はございません。
#206
○岡田直樹君 この誓約書も与謝野大臣にとっては一片のほごにしかすぎないと、そういうことが分かりました。大変残念であります。未練と言うしかない。
 先日、山本一太政審会長の質問のとき、民主党政権は新左翼崩れの集まりと言った大臣の演説を、大臣は、あれは選挙のときの演説だからと弁解をされました。これは有権者を愚弄した答弁だと思います。それから、本は面白く書かないと読んでもらえないからと、こういう答弁もされました。そのような受け狙いの演説をしたり本を書いたりすることは政治家として極めて恥ずかしいことと、このように申し上げておきたいと思います。
 次に、テーマを変えたいと思います。
 武富士の問題であります。消費者金融の武富士の元専務への課税に関する最高裁判決が下り、国側が負けたことについて質問いたします。
 簡単に説明しますと、グレーゾーン金利で稼いだ巨額の金を創業者である親から息子に贈与したいと。当時の法律では、息子が海外に住んでいれば海外資産に贈与税は掛からないと。しかし、国税庁は、息子の生活の拠点は東京にあったと見て、つまり国内にあったと見て千三百三十億円の課税に踏み切ったわけであります。ところが、最高裁は、息子は滞在割合六五%で主に香港にいた割合が多いのだから課税は違法であるとして、国側の敗訴が決まったわけであります。それで、元専務に何と約二千億円が還付される。特に問題なのは、そのうち約四百億円が還付加算金という利子であるということであると思います。
 私も、あえて課税に踏み切った国税の意欲は分かります。私でもグレーゾーンの金利で稼いだ金から贈与税を取ってやりたいと、このように思います。しかしながら、国税庁が法律の厳密な解釈を誤った結果として四百億円も余分に払うことになった。国民の税金が四百億円も武富士の元専務に入ることはまさに焼け太りという感じでありまして、ある種の税金の無駄遣いであり社会的正義にも反するようで全く納得がいかないわけであります。
 財務大臣、また国税庁はこのケースをどう考えるのか。国側は結果責任を免れないのではないかと、こう思います。御見解を伺いたいと思います。
#207
○政府参考人(田中一穂君) 御説明をさせていただきます。公判の中で明らかになりました事実に基づきまして御説明をさせていただきます。
 今、先生の方から御指摘のありましたような件で、地裁それから高裁それから最高裁と三回にわたりまして司法における御判断がございました。それで、最初の地裁におきましては、上告人の国の外での滞在日数を重視しまして、国側が敗訴をいたしました。その後、税務当局から控訴いたしましたところ、高裁は、平成二十年に国内と国外での滞在日数を形式的に比較をして住所の判断をするのは相当でないとして、上告人の住所は国内にあったと判断し、国側の勝訴の判決を言い渡しました。その後、最高裁にこの件が行ったわけでございますが、本年になりまして、二月の十八日に今お話がございましたように国側が逆転の敗訴をしたということでございます。
 最高裁の御判断でございますので、これに基づきまして今後税務行政を行っていく必要があると思いますし、また、非常に大きな額の還付でございますので、様々な御批判をいただいているということも重々承知しておりますし、それを踏まえて今後きちっとした税務行政をやっていかなければならないと考えております。
#208
○岡田直樹君 財務大臣、いかがですか。
#209
○国務大臣(野田佳彦君) 当該訴訟に係る上告人の住所がどこにあるかについて国側の考え方が認められなかったことは、誠に残念でございます。国税当局においては、判決を受け止め、今後とも一層適正な課税が図られるよう努めていくものと承知をしています。
 なお、これ、本件で問題になりました日本国内に住所を有する個人が日本国内に住所を有しない日本国籍の個人に対し国外財産を贈与した場合ですが、平成十二年度の税制改正により、平成十二年四月一日以後の贈与については贈与税の課税対象となっております。
#210
○岡田直樹君 ちょっと責任の所在があやふやな御答弁だったと思います。
 私は、国税通則法で定められたこの年四%という金利が、還付加算金の金利が、この低金利の時代にあっては高過ぎるのではないか、このように思います。自治体からも還付加算金の利率を下げるよう求める声が出ておりますが、国はなかなか動かないと、こういう声も聞きます。利率を下げるべきではありませんか。
#211
○国務大臣(野田佳彦君) 納税者が定められた納税の期間のうちに税金を納めなかった場合には、利子税とか延滞税が発生をいたします。同じバランスで、還付金の場合にも、一種の利子としてこういう形で加算金が付くということでございまして、今委員御指摘のとおり、原則は七・三%なんですけれども、近年は、前年の十一月末現在の公定歩合プラス四%という形の軽減はされています。
 あくまでこれ利子税等とのバランスであって、諸外国においてもこのバランスは取っているというふうに理解をしています。
#212
○岡田直樹君 何と説明をされても、この四百億円という還付加算金は本当に納得のいかないものであります。利率の軽減を、低減を是非検討していただきたい、このように思います。
 さらには、武富士の今度は会社の方であります、これは個人の話。会社から、グレーゾーン金利で得た金を課税ベースとして法人税を払い過ぎた、グレーゾーン金利が違法とされ、利用者に過払い金を返している状況だから、法人税も遡って還付してほしいと、こういう更正請求が出ていると聞きます。これが認められれば武富士の会社にも数千億円単位の還付金が入るということでありますが、これは還付されるのか否か。私はこの点を是非、国税庁の見解、また政治家である財務大臣と、そして菅総理にも見解を聞きたいと思います。
#213
○政府参考人(田中一穂君) 個別にわたる事柄でございますので、それ自身にお答えをすることは差し控えさせていただきますが、いずれにしましても、税の更正の請求が出てまいりました場合には、これは法令に照らしまして、あるいは過去の様々な取扱いに照らしまして判断をさせていただくということで、その個々の事実の上に乗っかった判断をするということになります。
#214
○岡田直樹君 財務大臣や総理の政治家としての御答弁をいただきたいと思います。こんなことは社会的正義に照らして到底受け入れることができない、私はこのように思っております。
#215
○国務大臣(野田佳彦君) 個別の課税状況に対する案件でございますので、それは具体的なコメントは差し控えたいというふうに思います。
 政治家という立場では、社会正義という意味ではいろいろ議論はあると思います。
#216
○内閣総理大臣(菅直人君) 質問の趣旨というか気持ちは、個人のレベルでいえばいろいろ思いはありますけれども、しかし、やはり内閣の責任者という立場でいえば、今財務大臣が言われたように、個別の案件について何か気持ちでもってこうだああだと言うことは適切ではないと思います。
#217
○岡田直樹君 是非、政治家としての御判断というものを示していただきたいと、こんなふうに思うわけであります。
 次に、これは通告いたしておりませんけれども、竹島の問題についてお伺いをしたいと思います。
 民主党の土肥隆一衆院議員のまさしく売国的な言動によって、日本政府に対して竹島の領有権を放棄するよう訴える韓国側との共同宣言に土肥議員が参加をしたという、この屈辱的な出来事に私は激しい怒りを覚えております。
 総理は、土肥議員は内閣の一員ではないから党や幹事長にその対処を委ねる、こういう趣旨の答弁をしていますが、小沢元代表の問題と同様、難しいことは岡田幹事長らに丸投げという総理の責任は無責任極まりないものがあると、このように思います。総理は、役職を辞任してけじめを付けた、大変遺憾な言動だが今後の戒めにしたいと、こうおっしゃっていますが、もっと激しく怒らなければ駄目ですよ。主権や領土に対する意識が薄いと、このように思われても仕方がないと思います。総理は民主党代表でもあるんだから、人任せにせずに土肥議員の処分を自ら下すべきだと、こう思います。
 この事件が発生してから、土肥議員に会って直接注意をしたり叱責をしたということはありますか、総理。お答えください。
#218
○内閣総理大臣(菅直人君) 竹島は我が国の固有の領土でありまして、その立場はいささかも変わりません。そういった意味で、土肥議員の発言は極めて遺憾なものと、こう考えております。
 その土肥議員に対して、先ほど御紹介がありましたように、今、内閣の一員という形ではありませんので党の方で対応されて御報告をいただきましたが、政倫審の会長、これは国会の職責ですが、それと党としての常任幹事会議長を辞任するという形で一定のけじめを付けたものと理解をいたしております。
 私自身、土肥議員とこの間、直接に話はいたしておりません。
#219
○岡田直樹君 土肥議員は総理の側近と呼ばれ、また総理のグループ、国のかたち研究会の代表を務めたという方であります。私は、土肥議員の言動を見ると、これは国のかたち研究会ではなく国の形を壊す研究会ではないかと、このように思います。
 土肥議員を今後どう処分するのか、政倫審の会長や民主党の常任幹事会の議長を辞めて済む話ではないと、こう思います。離党させるのか除名にするのか、私は議員辞職にも値すると思いますが、逃げずに答えてください、総理。
#220
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、国会の役職である政倫審の会長を辞任し、党の役職である常任幹事会の議長を辞任すると、こういう形で御本人としてあるいは党として一定のけじめを付けられたと。しかし、そうあったとしても、もちろん今回の言動が認められるものではない、そのことを戒めとして強く心に刻んでほしいと、こう思っております。
#221
○岡田直樹君 これは、総理、離党か除名か、あるいは議員辞職の勧告でもした方がいいと思いますよ。そうしないと、民主党全体が土肥さんのような考え方のように思われますよ。もう一度答えてください。
#222
○内閣総理大臣(菅直人君) 同じ答弁になって恐縮ですけれども、竹島は我が国固有の領土であって、その考え、その立場に全く変わりはありません。土肥議員の言動に関して、私は大変遺憾な発言であった、このように考えております。
 その上で、御本人が党としての役職、さらには国会の役職を辞任をするという形でけじめを付けられたわけであります。私は、そうした形で、それで全てが終わったということではありませんけれども、これからの戒めとしてしっかりと胸に刻んでもらいたい、こういうふうに思っております。
#223
○岡田直樹君 極めて不十分で無責任な御答弁であったと思います。
 総理を始め民主党には、主権や領土という一歩も譲ることのできない、この国家の根幹にかかわるような意識が致命的に欠けていると、このことが明らかになりました。そして、総理が側近の議員すらコントロールできなくなっている、既に党内を掌握できなくなっている、そのことの証拠でもあると私は指摘をしておきたい、このように思います。
 本来、菅総理と総理がどんな国家観をお持ちであるか議論をしたいと思ってまいりましたけれども、時間の都合で国旗・国歌に絞ってお話を伺いたいと思います。
 今の菅内閣には、実に七人もの閣僚が国旗・国歌法案に反対した経歴をお持ちであります。菅総理、江田法務大臣、細川厚労大臣、海江田経産大臣、大畠国交大臣、松本環境大臣、そして枝野官房長官の七人が国旗・国歌法案に反対をされました。
 当時の民主党は党議拘束を外して、賛成、反対に分かれたと思いますが、総理はなぜ反対をしたのか、お聞きをしたい。そして、総理は国歌について議論があったからとおっしゃっていますけれども、どんな議論があったんでしょうか。
#224
○内閣総理大臣(菅直人君) 国旗と国歌は、いずれの国においても国家の象徴として大切に扱われ、また扱われなければならないものであり、日本においても日の丸・君が代が国旗・国歌として定着し、そして尊敬を集めていることは多くの国民が認めていると、こう認識をいたしております。こうした国民感情を尊重し、また本来の位置付けを含めて、本内閣においても敬意を持って国旗・国歌に対応すべきと考えております。
 国旗・国歌法案に対してなぜ当時私が反対をしたかという、そういう御質問でありました。
 当時、民主党は政府案に対して修正案を提出をいたしておりました。国旗の法制化について、私は、国旗の法制化は、私自身は賛成の意思を持っておりました。国歌については、いろいろ、もっと場合によっては元気のいい、そういった歌もあり得るのかなと、そういういろんな意見があった中で、先ほど御指摘がありましたように……(発言する者あり)
#225
○委員長(鶴保庸介君) 御静粛にお願いします。
#226
○内閣総理大臣(菅直人君) 修正案が否決され、原案について、賛否について党として自由な投票をしようということになりまして、私としては反対をいたしたところであります。(発言する者あり)
#227
○委員長(鶴保庸介君) 御静粛にお願いします。
#228
○岡田直樹君 総理、君が代は元気のない歌なんですか。
#229
○内閣総理大臣(菅直人君) 私が申し上げたのは、例えば、それはアメリカの国歌とかフランスの国歌とか、私もそうたくさんは知りませんが、割とこう、マーチのような形の国歌もありますし、いろんな国歌があるわけです。ですから、そういう意味で、比較的、比較的そういった意味で、荘厳といえば荘厳とも言えますけれども、そういうある意味での曲だという私の感想を申し上げたところです。
#230
○岡田直樹君 総理の国家観や思想がかいま見えたような、そのような思いがいたします。
 締めくくりに、菅内閣の支持率を見ていただきたいと思います。(資料提示)二月の支持率を幾つか並べてみました。一八・六%、二二・〇%、一八・七%、一七・八%、各社そろって一〇%台の調査が多いわけであります。逆に、不支持率は、六二・三%、六七%、六六・七%、六三・七%、国民のざっと三人に二人は菅内閣を支持していない。
 この支持率の低迷、不支持率の高さの原因を菅総理はどうお考えになりますか。
#231
○内閣総理大臣(菅直人君) 世論調査は国民の皆さんの意見の一つの表れだと受け止めておりますので、真摯に受け止めたいと、こう思っております。
#232
○岡田直樹君 民主党の方々が直近の民意、直近の民意と、このように繰り返しておられたことを思い出します。そして、今その民意は菅総理と菅内閣から離れている、このように申し上げ、一刻も早く内閣総辞職か解散総選挙を断行されるように希望いたして、私の質問を終えたいと思います。
 ありがとうございました。
#233
○委員長(鶴保庸介君) 関連質疑を許します。岡田広君。
#234
○岡田広君 自由民主党の岡田広でございます。
 関連で、まずお伺いをしたいと思います。
 先ほど、野上委員から総理の違法献金の疑いの報道についての質問があり、答弁がありました。調査中、そして、外国籍と分かったときには返金をする。国民は、今日はテレビが入っていますから、ここまでは理解をしたと思います。
 これは、私は前原大臣のときと同じケースだと思います。菅総理は、前原大臣に対して辞任する必要はなしという慰留をされたというニュースも流れました。今回は御自身の問題であります。国民の皆さんは、またか、うんざりをしているんではないだろうか。
 是非、答弁では、仲人の話の経過は聞いていますので、私、こういうふうに国民の皆さんに答えるということで、こういう考え方をしてみました。返金するということまでは先ほどお話しになられました。その後です。一つ、返金すればいいということなのか。二つ目です、違法献金と判明してから考えるということなのか。三つ目です、違法献金と判明したときはしかるべき責任を取る。そして四つ目です、調査中でコメントができない。五つ目は、その他。菅総理、端的にお答えをいただきたいと思います。
#235
○内閣総理大臣(菅直人君) やはりこれ国民の皆さんが聞いておられるところですので、やっぱりきちんと全体としてお答えをさせていただきます。
 今日の朝刊等で報道された私に対する献金の問題でありますけれども、私が仲人した知人から、自分の中学、高校の同期生ということで、数年前、不動産関係の仕事をしているという人を紹介をいただきました。また、釣りに誘われてこの知人とともに釣りに出かけたこともあり、何度かの会食を共にしたこともあります。
 しかし、この方は日本名であり、また日本国籍の方と私は思っておりました。報道のように外国籍の方とは全く承知はいたしておりませんでした。献金については、事務所に確認したところ、いただいているということでありました。細かい日時や金額については改めて調査をして明らかにしていきたいと、こう思っております。報道のように外国籍の方であることが今後確認された場合は、献金については全額を返金をいたします。
 以上です。(発言する者あり)
#236
○委員長(鶴保庸介君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#237
○委員長(鶴保庸介君) それでは、速記を起こしてください。
#238
○岡田広君 私、冒頭に仲人の話等経過はしないで、私は五つ挙げたんですが、その中のどれを考えているんですかと端的に聞いたわけですから、国民の皆さんに分かりやすく一番から五番まで振ってあげたんですけれども、どうぞお答えいただきたいと思います。
#239
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げたとおりであります。(発言する者あり)
#240
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#241
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#242
○岡田広君 それでは、私先ほど聞きましたように、外国籍と分かったときは返金をすると、そこまでの答弁は先ほど聞きました。国民の皆さんはそれをテレビを通して理解をしていると思います。
 その先、五択。一つ目は、返金すればそれでよいという考え方なのか。二つ目、違法献金と判明してから考えるのか。三つ目、違法献金と判明したらしかるべき責任を取るのか。四つ目、調査中でコメントできない。五つ目、その他。そのどれでしょうか。数字だけ簡潔にお答えいただきたいと思います。
#243
○内閣総理大臣(菅直人君) 今日、朝の報道で、私も自らその報道で指摘されたことについて、私として弁護士に依頼をして……(発言する者あり)
#244
○委員長(鶴保庸介君) 答弁中です。
#245
○内閣総理大臣(菅直人君) 幾つかのことを調査をいたしております。
 いずれにしても、今日、朝の報道以上のことを私もまだ聞いておりませんし、今調査を続けているところでありますから、いずれというこの選択肢には必ずしも当てはまりません。
#246
○岡田広君 私は、調査中でコメントできないというふうに受け止めましたけれども、これはまたこれからいろんな問題、いろいろ委員会で質問があると思います。
 もう一つだけ、この政治違法献金のことについてお尋ねしたいのは、先ほど野田財務大臣もNPO法人から献金をいただいていたという報道も流れていますが、閣僚の皆様方にこの調査を、自身の政治団体も調査をしているわけですから、この機会に全閣僚に調査を掛けるという、そんな考え方、指示を出すことはないんでしょうか。
#247
○内閣総理大臣(菅直人君) もちろん一般的に、それぞれ閣僚に限らず議員としてこうしたことが再発をしないようにどうすべきか、これは党の方でも御議論をいただいております。
 そういう意味で、できるだけこういったことが起きないようにしていくためにどうすべきかという議論も含めてきちっとしてまいりたいと、こう思っております。
#248
○岡田広君 分かりました。
 それではもう一点、先ほどのニュージーランド地震被害に遭われた方々にはお見舞い、お悔やみを申し上げたいと思います。
 私、今日は総理始め大臣の方々の言動はしっかり注意をしていただきたいという、そういう視点で質問をしたいと考えているわけですけれども、先ほどニュージーランド地震のお話がありましたけれども、政府専用機の問題です。
 その後の外務副大臣の記者会見、これ新聞報道です。保護者の皆さんに不安を与えたとするならば謝るという記事が載っていました。これは逆から考えたら、不安を与えてなければ謝らなくていいという正当性を主張しているんでしょうか。この言動については、菅総理、どう考えますか。
#249
○国務大臣(松本剛明君) 先ほど野上委員とのやり取りの中で、行きの政府専用機についてお乗せをすることができるならという発言が富山市そして富山関係の皆様、御家族の皆様の中に言わば混乱を起こしたのではないかという御指摘があったというふうに理解をしておりますし、実際に政府専用機の可能性を追求することが表明をされたことによって富山市を始め皆さんが行動を起こされたことが、結果としては政府専用機にはお乗りになる状況をつくって、政府側はつくらなかったわけでありますから、そのことを指して指摘を受けたことについて外務副大臣が答弁をさせていただいたわけですが、その時点で私ども外務省としては、むしろニュージーランドに順次、人を送るなり、富山を始めとする全国から集まってこられた家族の方が成田へ向かっていくのの支援をさせていただく中で、直接ゆっくりお話をする機会がなかった中で、不安を与えたとしたならという仮定形を使わせていただいたのは、人のお気持ちのことですからそのように使わせていただいたと私は理解をしております。
#250
○岡田広君 私は、ちょっとこれは理解をできない。まあ時間が掛かりますので、終わりたいと思います。
 先ほど、二番で駄目なんですかというお話もありましたけれども、これは指摘だけしておきたいと思いますが、これから始まる甲子園の野球でも、目標は優勝、一番であるはずです。目的は一回戦を勝つことです。目標と目的、やっぱり目標は高く掲げてということではないかと思います。
 それでは、江田法務大臣にお尋ねをいたします。
 昨年七月、茨城県の桜川市において保護司宅が保護観察をしている観察中の少年によって放火されまして、家屋が全焼いたしました。詳しい内容はお手元に資料がお配りされていると思いますので、御覧をいただきたいと思います。
 当時、自宅には車椅子生活の夫が在宅しておりましたが、通りがかりの中学生に助けられて無事でした。火災保険は掛けられていませんでした。
 家が全焼したにもかかわらず、この保護司には、全国の保護司でつくる互助共済から十万円が支払われただけでありました。全国の保護司の皆様方が見舞金を募って二千六百万円、そして、法務省、全国の保護観察所の皆さんが四百万円という、合計三千万円の見舞金が届けられました。保護司や法務省の皆さんのこの連帯意識を感じて大変私は感銘を受けたわけでありますけれども、国家公務員災害補償法に基づく公務災害はあくまでも人的災害だけです。物的被害は規定されていません。今回の事件は想定外であったのかもしれません。
 保護司の皆さんが安心、安全に業務を遂行できるように、人的被害だけではなく物的被害も対象となるような公務災害補償制度の見直しと、今回の事件を受けて新たな補償制度の確立を図っていただきたいと、こういう要望で茨城県の保護司会の池田、小峰正副会長を含めて二十名の皆さん方が去年と今年と二回法務省を訪問して、私も同席をさせていただきました。
 この問題につきまして、江田法務大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
#251
○国務大臣(江田五月君) 保護司の皆さんには本当にお世話になっております。保護司の皆さん、実費の弁償というのはありますが、全くの無償で、ボランティアで、非行少年であるとか、あるいは保護観察に付された出所者の者、あるいは保護観察付執行猶予の者の補導に当たっていただいているわけでございまして、そういう御苦労に対して国家公務員災害補償法の適用しかないという状態は、私は保護司の皆さんに報いる姿ではないと思っております。
 ということで、この茨城県の保護司の方の事件を真摯に受け止めまして対策を考えるというので、つい先日、今月の九日に保護司の方々などと協議をする検討会を省内に設けたところでございます。保護司の意見を踏まえながら、安心して保護観察等に従事してもらえるように、物的被害のこと、あるいは保護司以外の人に損害が起きる場合もあるし、さらに、保護司制度というのをこれからどういうふうにしていくかということも含めて、鋭意対策を練っていきたいと。全国保護司連盟というのがございまして、この皆さんとの合意を早急につくり上げて、予算出動も考えていきたいと思っております。
#252
○岡田広君 是非スピード感を持って対応をしていただきたいと思います。
 今朝のテレビのニュースで、検察の調書について、異なる調書の指示を受けたと三割近くの検事が回答をしています。
 法務行政は、大変私は重要だと思っています。にもかかわらず、前法務大臣は不適切な発言で辞任をされました。しかし、その後の法務大臣、注視をしていましたが、官房長官の兼任でありました。検察の在り方、制度の検討や可視化の問題を始め法務行政も大変重要な課題を抱えている中で、私は、兼任ということを考えると、この法務行政に対する総理の認識の低さを感じざるを得ません。
 法務省の職員というのは、約五万二千強います。官庁の組織の中では三番目。全国で働いている。人数が多いからどうという話ではないけれども、やっぱりその方々に兼任ということを考えるとやる気力をなくすということにもつながるんだろうと、私はそういうふうに思っているところであります。是非、しっかり、空白期間をつくらないで菅総理にはお願いをしたいと思います。
 裁判員制度が始まって、執行猶予の被告に保護観察処分を付けるケースが増えてきています。保護司の果たす役割、大変重要になってまいりますので、この検討組織の中でもしっかりと、なり手がなかなか少なくなっている現状も認識して保護司の処遇改善にも取り組んでいただくことを要望しておきたいと思います。
 次に、先ほども外山委員からも質問がありました国、地方等における国庫補助事業にかかわる不適正経理についてであります。
 先ほど、これについては、菅総理は一括交付金も増やしていくという答弁をされていますけれども、国家財政が非常に厳しい中でありますので、この不適切な会計処理が今、後を絶たないという状況の中で、不当事項として指摘された事項への行政機関の対応が十分でないという事態の改善もなかなか進んでいない。これでは国民からの信頼は失われ、非難を受けるのは当然のことであります。
 この会計法違反には罰則がなければ懲戒退職にもなっていません。徴税には厳しい罰則規定があるわけでありますけれども、納税者からいただいた公金の扱いが余りにもルーズと言わざるを得ません。
 自由民主党と公明党で平成二十一年の七月十四日に、国、地方公共団体の職員による裏金づくりに対する罰則を整備して、不正な資金の保管を防止することと、会計検査院が指摘した不当事項に対する対処報告を義務化をする、また、不正経理を行った職員に対する懲戒処分要求制度を強化する不正経理防止法と会計検査院法改正案を国会へ提案しました。私もこの提案者の一人として提出させていただきましたけれども、しかし、審議もされずに廃案となりました。その後も三回にわたって参議院に提出をしていますが、一回も審議がされない。大変私は残念であります。
 税金の無駄遣いをなくすためにはこの法整備が大変重要だと私は思っていますが、この両法案について菅総理は御覧になっているのか、そして、この法案を国会に提案されたときには審議に応じていただけるのか、あるいはこの四回の法案について党の中で議論をされているのか、こういうことについて一括して菅総理から御答弁をお願いしたいと思います。
#253
○国務大臣(野田佳彦君) 平成二十一年度の決算検査報告において、不適正な経理や無駄遣いなど、指摘金額が約一・八兆円、件数が九百八十六件と、過去最大の指摘を受けたことは誠に遺憾でございまして、委員御指摘のように、国、地方、こういう指摘ケースが増えております。こういう不適正経理は国民の信頼を損ないかねないということで、あってはならないことというふうに思っています。
 引き続き、予算執行の適正化とか会計事務手続における職務の分担等々、指導徹底などを行っていきたいと思いますが、御指摘の二法案については、これは自民党、公明党共同で提出をされて、その中身は当然のことながら私ども吟味をさせていただいておりますけれども、現在は民主党の決算部門会議で検討をされております。
 これらの法案について、提出されれば政党間において御議論がなされるものと承知していますが、財務省としても、これらの議論を踏まえて適切に対応していきたいというふうに思います。
#254
○岡田広君 菅総理、いかがですか。
#255
○内閣総理大臣(菅直人君) 今財務大臣から全体として答弁をされましたけれども、この二つの法案、私も、今、岡田委員の方から趣旨も、ある程度の方向性もお示しをいただきましたが、大変重要な前向きな法案だと理解をさせていただきました。そういった意味も含めて、提出をしていただいたときには政党間でしっかりとした議論がなされることが好ましいと、こう思っております。
#256
○岡田広君 是非、これが提案をされたらしっかりと議論をしていただきたいというふうに思っております。
 マニフェストについて何点かお尋ねをいたします。
 子ども手当でありますが、これは、昨年、私は委員会で質問に立ちましたときに、本格実施は二十三年度からということの答弁が厚生労働副大臣からありましたけれども、今回の提案も時限立法ということであります。本格実施はいつからということで理解していいんでしょうか。厚生大臣にお伺いいたします。
#257
○国務大臣(細川律夫君) 子ども手当の法案につきましては、来年度はこれは単年度の法案として提案をさせていただいております。再来年の子ども手当法案につきましては、扶養控除の廃止などによりまして地方の収入も大変増えると、こういうこともありまして、その子ども手当法案につきましては地方と協議をしながら子ども手当法案を決めていこうと、こういうふうにしております。
#258
○岡田広君 それでは、本格実施のときには児童手当法は廃止になると理解していいんでしょうか、厚生大臣。
#259
○国務大臣(細川律夫君) 今の子ども手当法案、児童手当も含んだ形で行われております。本格的な子ども手当法案ができるときには、これは児童手当はなくしていくような、そういう方向に行くものと思っております。
#260
○岡田広君 本気で少子化対策に取り組むということであれば、やっぱり莫大な現金給付というのは私はやめるべきだと考えています。児童手当の上乗せ分として約二兆円弱の予算が組まれていますけれども、待機児童解消、地方独自の子育て支援サービス拡充、このための子育て支援交付金五百億円を創設しています。
 これは、子ども手当は、衆議院選挙のマニフェストでは二万六千円、昨年の七月の参議院マニフェストでは一万三千円から上積みを図る、そして地域の実情に応じて現物給付に代えることができるものとすると書かれてありました。一万三千円からの上積みは今度の新年度予算の中には入っていません、三歳未満児は二万円ということでありますけれども。
 なかなか財源が生み出せなかった、そういうことで今回子育て支援交付金五百億を創設したのかと思いますけれども、この二兆円の現金給付と五百億円の現物給付、四十倍もの開きがあります。私はアンバランスではないかと思いますけれども、もっと現物給付に重点を置くべきではないかと思いますが、細川大臣、お答えください。
#261
○国務大臣(細川律夫君) 岡田委員の御指摘は、現金給付とそれから現物給付のバランスをもっと良くすべきだと、こういう御指摘だというふうに思います。それは、私どももこのバランスを取るということについては大変重要なことだと認識をいたしております。
 そこで、委員が御指摘の五百億円の交付金の創設、そのほかにも現物サービスにつきましては、保育所の受入れ児童を約五万人増やす、そのための保育所の運営費の拡充とか、あるいはまた、平成二十二年度補正予算では、子宮頸がん予防ワクチン等への接種事業の財政支援、これは千八十五億円でありますけれども、また、保育所の整備のための安心こども基金の拡充、これも九百六十八億円でございます。またさらに、地方財政計画に子供の現物サービスのための特別枠というのを設けまして、地方交付税に一千億円加算をいたしているところでございます。このような対応を講じまして、現金給付とそれから現物サービスのバランスにも配慮した予算になっているところでございます。
 このような形で、私どもも現金給付と現物給付のバランスに努めているところでございます。
#262
○岡田広君 それでは、このパネルを見ていただきたいと思います。(資料提示)
 今年度から年少扶養控除の廃止が行われました。その場合に、夫婦と子供一人の世帯の手取りがどう変わるのかということを厚生労働省に試算してもらいまして、その試算を見やすいように私の事務所でまとめたものがこの表です。これはこの表で間違いないかどうか、政府参考人にお尋ねします。
#263
○政府参考人(高井康行君) 御説明させていただきます。
 議員から配付されております……
#264
○委員長(鶴保庸介君) ちょっと速記をお止めください。
   〔速記中止〕
#265
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
 それでは、暫時ちょっと休憩をさせていただきたいと思います。
   午後二時五十分休憩
   〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト