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2011/08/11 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 予算委員会 第24号
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2011/08/11 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 予算委員会 第24号

#1
第177回国会 予算委員会 第24号
平成二十三年八月十一日(木曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月二十五日
    辞任         補欠選任
     赤石 清美君     山崎  力君
     横山 信一君     長沢 広明君
     川田 龍平君     桜内 文城君
     田村 智子君     大門実紀史君
     荒井 広幸君     片山虎之助君
 八月四日
    辞任         補欠選任
     山田 俊男君     青木 一彦君
 八月五日
    辞任         補欠選任
     青木 一彦君     山田 俊男君
 八月十日
    辞任         補欠選任
     梅村  聡君     武内 則男君
     行田 邦子君     平山  誠君
     吉川 沙織君     大島九州男君
     塚田 一郎君     小坂 憲次君
     山崎  力君     有村 治子君
     長沢 広明君     山本 香苗君
     大門実紀史君     田村 智子君
     片山虎之助君     中山 恭子君
 八月十一日
    辞任         補欠選任
     一川 保夫君     外山  斎君
     大島九州男君     吉川 沙織君
     金子 恵美君     牧山ひろえ君
     山本 香苗君     秋野 公造君
     小野 次郎君     川田 龍平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         前田 武志君
    理 事
                植松恵美子君
                川上 義博君
                水戸 将史君
                森 ゆうこ君
                礒崎 陽輔君
                猪口 邦子君
                衛藤 晟一君
                加藤 修一君
    委 員
                有田 芳生君
                一川 保夫君
                大島九州男君
                大野 元裕君
                金子 恵美君
                小見山幸治君
                榛葉賀津也君
                武内 則男君
                外山  斎君
                徳永 エリ君
                友近 聡朗君
                中谷 智司君
                西村まさみ君
                平山  誠君
                牧山ひろえ君
                安井美沙子君
                吉川 沙織君
                米長 晴信君
                愛知 治郎君
                有村 治子君
                磯崎 仁彦君
                片山さつき君
                川口 順子君
                小坂 憲次君
                佐藤ゆかり君
                西田 昌司君
                長谷川 岳君
                福岡 資麿君
                丸山 和也君
                山田 俊男君
                山谷えり子君
                秋野 公造君
                石川 博崇君
                草川 昭三君
                山本 香苗君
                川田 龍平君
                桜内 文城君
                田村 智子君
                中山 恭子君
                福島みずほ君
   国務大臣
       内閣総理大臣   菅  直人君
       法務大臣
       環境大臣     江田 五月君
       外務大臣     松本 剛明君
       財務大臣     野田 佳彦君
       文部科学大臣   高木 義明君
       厚生労働大臣   細川 律夫君
       農林水産大臣   鹿野 道彦君
       経済産業大臣
       国務大臣     海江田万里君
       国土交通大臣
       国務大臣     大畠 章宏君
       防衛大臣     北澤 俊美君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、行
       政刷新))    枝野 幸男君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    中野 寛成君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」、科学
       技術政策))   玄葉光一郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策、少子化
       対策、男女共同
       参画))     与謝野 馨君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       原子力損害賠償
       支援機構))   細野 豪志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        平野 達男君
   副大臣
       総務副大臣    平岡 秀夫君
       財務副大臣    櫻井  充君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
   政府参考人
       警察庁刑事局長  金高 雅仁君
       総務省自治行政
       局選挙部長    田口 尚文君
       消防庁長官    久保 信保君
       法務省刑事局長  西川 克行君
       公安調査庁長官  尾崎 道明君
       国税庁次長    岡本 榮一君
       資源エネルギー
       庁長官      細野 哲弘君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院長     寺坂 信昭君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○予算の執行状況に関する調査
 (懸案事項に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、懸案事項に関する集中審議を行います。
 質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 これより質疑を行います。大島九州男君。
#3
○大島九州男君 おはようございます。民主党・新緑風会の大島九州男でございます。
 今日は、東日本大震災からちょうど五か月が経過した日でございます。本当に、お亡くなりになられた方、被災された方に心からお悔やみを申し上げて、そしてまた、今日この日に質問をさせていただきますことに、関係者の多くの皆さん、そして事務所のスタッフに感謝を申し上げて質問をさせていただきます。
 まず、明るい話題でありますけれども、なでしこジャパン、国民栄誉賞、これは本当に国民に大きな夢と希望を与えた賞でありましたけれども、官房長官、この国民栄誉賞の授与の基準、こういったものについて教えていただきたいと思います。
#4
○国務大臣(枝野幸男君) お答え申し上げます。
 国民栄誉賞については、昭和五十二年に内閣総理大臣決定で表彰規定が定められております。そこには、表彰の目的として、広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった者についてその栄誉をたたえることを目的とするとされておりまして、この目的に照らして判断されることとなっております。
#5
○大島九州男君 まさに、なでしこジャパンに我々国民は大きな元気をいただき、復興の力もいただいたわけでありますが、このパネルを御覧になっていただきたいというふうに思います。(資料提示)
 まず、日本の国技であります相撲、皆さんも御存じだと思いますけれども、千代の富士さんが、平成元年、ウルフと呼ばれた最強の力士として国民栄誉賞を受賞されました。
 そして、今回引退をされました大関魁皇、本当に日本の国技を日本国民としてしっかりと長年勤め上げた魁皇の成績をちょっと御覧になっていただきたいと思いますが、通算成績、勝ち星が歴代一位の千四十七勝であります。そして、幕内在位場所歴代一位、百七であります。まさに、この時点でしっかり千代の富士を上回るすばらしい成績と努力をされていると。
 そして、優勝回数におきましては、これはちょっと残念ですけれども、七、歴代十五位ということでありますけれども、常に魁皇は、何といっても角番になると強かったんです。このぎりぎりのところでしっかりと踏ん張って、そしてまたはい上がっていく。そして、三賞は、殊勲賞十回、敢闘賞五回という、これもまたすばらしい成績を残した力士であることは、国民の多くの皆さん、周知の事実であります。負けても諦めない、七百敗というこの敗戦も一つの私は勲章であると。ずっとずっと勝っていくということはこれはあり得ないわけでありまして、その負けの中から魁皇は本当に多くのものを学んで、しっかり頑張ってきたすばらしい力士だというふうに私は考えるわけです。
 強い者に強く、そしてこの人柄でありますけれども、ちょっと自分よりも位の下の人にぽろっと負けてしまうと。こういうところもすばらしい人間性があって、今回の震災の復興のシンボルとしては大変すばらしい人物であるというふうに私は考えるわけでありますが、総理、魁皇が国民栄誉賞にふさわしい人だというふうに考えますが、いかがでしょうか。
#6
○内閣総理大臣(菅直人君) 引退された元大関魁皇氏については、今、大島議員からも紹介がありましたように、通算の成績で勝った回数が歴代一位、また幕内在位場所数が一位と、大変国民にも愛され、そして大きな勇気を与えてくださったと思っております。
 私も、この魁皇という力士のこの魁という字は、当時、私在籍していたさきがけという政党の字と同じでありまして、そんなこともあって大変親しみを感じ、個人的にも応援をしていたところであります。
 こういった多くの勇気を与えてくださった方がたくさんいろんな場面でおられるわけですが、どのような表彰を行うかということについては、それぞれの分野について、そうした実績に応じて判断することになると思っております。
 魁皇関についても、大島さんの思いはよく分かりますし、私も魁皇関の功績は高いと思います。と同時に、いろいろな方が力士にもおられますので、そういったことも考えて、しっかりと関係者の意見も聞いて思料していきたい、このように思っております。
#7
○大島九州男君 ありがとうございます。
 多くの国民の皆さんの声もしっかり反映をしていただきたいというふうに思いますので、国民の皆さんも是非、魁皇、国民栄誉賞のために声を上げていただければというふうに要望して、パネルを下ろしていただきましょう。
 それでは、次の質問に移りますけれども、先日、新聞報道で子ども手当が廃止をされて児童手当が復活をしたという見出しを見て、多くの国民の皆さんがあれっと思ったのではないかというふうに思っております。
 それでは、ちょっとパネルを見ていただきたいというふうに思います。
 ここにありますように、まず、今までこの子ども手当というものは二階建ての構造になっておりまして、元々ありました児童手当法の上に子ども手当が乗っかっている。これは、野党の皆さんから御指摘をいただくように、子ども手当というのは恒久法ではありませんので、このまま行けば十月でこの子ども手当が消滅をする可能性があった。本当に野党の皆さんがこの子ども手当を廃止に追い込もうと、そして政権を苦しめようと思えば合意をしなかった大きな僕は法案だというふうに思います。
 しかし、今回、三党合意で、見ていただくと分かるんですけれども、ここの児童手当の金額、ゼロ歳から三歳まで一万円だったのが、五千円上がって一万五千円、三歳以降、第一子、二子、ここも五千円上がりました。第三子も五千円上がりました。これは児童手当が拡充されたというふうな受取だろうと。まさに、中学生は今回、ゼロ円だったのが一万円支給されるということは、これは子ども手当の形が少し反映されたかなと。そして、児童手当で議論されていた、所得制限がある部分、そしてまた海外居住者に支給されている部分はいかがなものかという指摘がありましたけれども、今回のこの三党合意では、子ども手当になかった所得制限を入れて、そして国内居住要件を設けて、海外に移住している場合には支給しないという、こういう合意なんですね。
 だから、私は、この合意は大変、与野党の皆さんがしっかりと国民の子育てに対していろんな議論を交わして、お互いのいいところ、直さなければならないところは直して、そして恒久法へと進化をさせる第一歩がこの三党合意だったというふうに理解をしているんだが、まさにそこの件について玄葉大臣に御答弁をいただきたいと思います。
#8
○国務大臣(玄葉光一郎君) ただいま大島委員から大変分かりやすく整理をし、説明をしていただいたというところが私は十分あるというふうに思います。
 八月四日に、三党の幹事長・政調会長会談で子ども手当の見直しについて合意をしたところであります。ねじれ国会の状況、そして復興財源の確保という状況の中で、いつまでも子供政策に対して与野党が争っているという姿は良くないということで、野党の皆さんと十二分に話し合って今おっしゃったような結論を得たところでございます。子供に光を当てていく、そして子供の育ちを社会全体で応援をしていくという方向性は、私は大きくは変わっていないというふうに考えています。
 今まさにおっしゃっていただいたように、実はかつての児童手当にも部分的に問題があった。子ども手当にも、残念ながら確かに恒久法になっていないという問題点があったわけであります。
 今回の報道で私は非常に懸念されるのは、かつての児童手当に戻っちゃうんじゃないかと多くの国民の皆さんが感じてしまったということだと思うんですね。でも、現実はといえば、ただいま大島委員がおっしゃっていただいたような、例えば三歳未満は一万五千円である、第三子も一万五千円である、かつて児童手当は支給されなかった中学生、この中学生も一万円支給するということで考えていくと、確かにかつての児童手当ではなくて、恒久法に基づいて、ある意味、児手法、児童手当法を活用しながら、新しい子供に対する手当を与野党で協調しながらつくり上げたというふうに申し上げても過言ではないと。
 特に、おっしゃっていただいたように、児童手当のときは海外に居住する子供たちの問題などあったわけであります。今回、さらに、地方自治体から要望の強い、例えば給食費などのいわゆる天引きなども可能な法律にしたいというふうに考えていますので、そういう意味では与野党が協力してより良いものをつくり上げたと、より安定的な恒久的な制度として実現をしていかなければならないのではないかというふうに考えております。
#9
○大島九州男君 ありがとうございます。
 まさに国民の皆さんに、今日は本当にNHKのテレビ入りなので広く知っていただきたいのは、野党の皆さんも、国民のこと、子供のこと、しっかりこの将来を見て、しっかりと譲るべきところは譲って、そして進化をさせるという児童手当をおつくりになったわけですね。
 だから、民主党側からいうと、我々が政権奪取するときのマニフェストとしてこの子ども手当というものを掲げた、まさにこれをしっかりと守るということに執着をすれば合意できなかったわけですね。だから、それは、それぞれ民主党が自分たちのところで直せる部分についてはしっかり直す、これは国民のためであります。(発言する者あり)だから、今いろいろお話を後ろからいただいていますが、この件についてもそれぞれの党が合意をしたわけであります。(発言する者あり)
#10
○委員長(前田武志君) お静かに。
#11
○大島九州男君 政党政治としてやはり我々は党が決めたことに従っていくのが党員でありますし、ただ、党利党略で行われていることに対しては我々も意見は言わしていただく。しかし、今回のように、三党が合意をして、恒久法としてこれからしっかりとした法律ができようとするこの三党合意は、まさに政権交代がもたらした新しい政治の在り方、そして、いいところはいい、悪いところは悪いという、政権与党が自分たちのプライドとメンツを捨てた中でしっかりと合意をしたという、私はそういう受取をさせていただいておりますので、是非、その理念を守っていただいて、この合意が来年度、二十四年度以降しっかりとした形で実を結びますようにお願いをしたい。
 そこで、一つ要望をさせていただきたいのは、制度の中で所得制限を設けてありますけれども、国民の皆さん、いろんな所得の、収入の割合があるわけですね。そうすると、各層いろんなところで、もしかしたら実質負担が増えるような、税金の控除部分とかいろんなところで実質負担が増える懸念も今ささやかれておりますので、その点におきましては、この制度設計、もう一度しっかりと精査をされて、そういう不公平感がないように、不公平な感じが受けないように制度を構築をしていただくようにお願いをしまして、この件については質問を終わらせていただきます。
 答弁されますか。はい、じゃ、お願いします。
#12
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今、大島委員がおっしゃったように、それぞれ三党で話し合って、特に、かつての児童手当と比べたときに、実質手取りというものあるいは実質負担というものを考えながら先ほど申し上げたような額にしたと。
 なお、所得制限が付きましたけれども、その所得制限を超える方々に対しては、何らかの財政上、税制上の措置をとるということも三党間で確認をされているところでございます。
 同時に、二十三年度は、子どもに対する手当の特別措置法でこの二十三年度後半は対応しますけれども、二十四年度以降の名称は別途三党で検討するということになっておりますので、とにかくより安定的な制度をしっかり子供たちのために実現をしていく、そのために、もう三党とも折り合うところは折り合ってしっかりと実現していくということだと思っております。
#13
○大島九州男君 玄葉大臣、ありがとうございます。大変分かりやすくお話をいただきました。
 国民の皆さんもこれで少し安心があるんではないかというふうに思いますので、是非、そのまま三党合意の理念でしっかりした恒久法を作っていただきますことをお願い申し上げましてこの件は終わりますので、玄葉大臣、公務お忙しいでしょうから、よろしくどうぞ御退席、ありがとうございました。
 それでは、次の質問に入りますけれども、今、東日本の大震災への対応でそれぞれ本当に多くの方が仕事をされていらっしゃいます。今ここに防災担当の平野復興大臣いらっしゃいますけれども、今、震災に対する体制というものはどういう体制で臨まれているのか、簡単に教えていただきたいと思います。
#14
○国務大臣(平野達男君) 復興に対しての政府の体制という御質問でございました。体制については、復興対策本部を言わば司令塔という形で今臨んでおります。
 この復興対策本部につきましては、復興基本法に基づきまして、内閣総理大臣を本部長、官房長官並びに復興対策担当大臣を副本部長とし、全閣僚が本部員として参加することによって構成されております。同法に基づき、併せて岩手、宮城、福島の三県に副大臣、政務官クラスを本部長とする現地対策本部を設置し、関係地方機関、大体十六機関ございますけれども、の長等を本部員とすることにより被災地域の地元の声をしっかりと受け止めるとともに、関係機関の間で密接な連携を図っているところであります。
#15
○大島九州男君 それでは、パネルを御覧になっていただきたいというふうに思いますが、今大臣の方からいろいろ御説明をいただきました。本部があり、そして各県に対策本部が置いてある。そして、そこにそれぞれ本部長として我々与党の先生方がトップとなり、そしてそこにいろんな事務局の手助けをする人たちが派遣をされて本部を構成されているわけでありますけれども、今日ちょっと御提案をしたいのは、その下に書いてあります、国会議員の皆さんがそれぞれ現地に入られていろんな情報を取られているというのは、これはもう各党、本当に一生懸命それぞれの先生の立場でお入りになって情報収集やいろんな対策に当たられている。本来、その情報がしっかりとこの本部に与野党分け隔てなく上がっていくことによっていろんな情報が収集できるんではないか。
 一つ例を挙げますと、私、前の松本防災大臣のときに、私自身は、いろんな現地に行った情報を大臣に直接お伝えをしながら復興に対していろんな努力をさせていただきました。まさに、大臣に直接お話をする機会があったものですから、いろんな分野がある程度前に進んだんですね。ところが、そういうパイプがない、例えば野党の先生であったり、なかなか先生方に直接お話をする機会のない先生方の情報は、すばらしい情報であってもそれが吸い上げられない可能性もある。
 よく政治主導というふうに言いますけれども、ここの本部長が政治家だからこれが政治主導なのかというと、私はそうではない。まさに、与野党の枠を超えて、現地に直接入っていかれる先生方の情報を事務局がしっかり整理をして、そしてそれを政策に反映をしていくというのがまさしく政治主導で、国民のために総力を挙げて復興を果たす姿ではないかというふうに私は理解をするわけであります。
 末松内閣府副大臣始め、現地対策本部で陣頭指揮を執る先生方は大変御苦労をされている。一部メディアでは人手不足というような報道もされているけれども、それは政府として我々国会議員を使うというわけにはいきませんので、当然我々と、そういった国会議員が一つの形としてきちんとした位置付けを各党でしたものを本部がしっかりと受け取るというような、そういう仕組みが必要じゃないかというふうに私は考えるわけでありますけれども、総理、この私が言う国会議員御用聞きチーム、こういった発想はいかがでしょうか。
#16
○内閣総理大臣(菅直人君) 大島議員の方から非常に前向きな提案をいただいていると思っております。元々、この復興本部というのは、野党の皆さんも含めた合意の中で生まれた復興基本法に基づいて設けられたまさに組織であります。残念ながら、現在の法律の中では直接野党の皆さんが加わる形にはなっておりませんけれども、その基になった法律を一緒に作ったということもあるわけでありますから、是非今後の復興本部の活動の中に野党の皆さんにも積極的に加わっていただきたい、これは法案ができたころからの、私だけではないと思いますが、願いでもあります。
 そういった中で、今、各地方の対策本部の中にそれぞれ各党の国会議員の皆さんが、御用聞きという表現をされておりますけれども、いろいろな話を現地から聞いて、そしてワンストップ的に対応できる、それぞれの地域の本部に直接意見を言う、あるいは一緒になって取り組む、こういう形は私は大変好ましい姿であると、このように考えております。
 今後の進展の中で是非そうしたことが可能になるよう与野党間でも御議論をいただきたい、あるいは我が党としても、是非、そうした姿勢を野党の皆さんにもこの場も含めてお伝えして、参加していただけるような仕組みを考えてまいりたいと、このように思っております。
#17
○大島九州男君 ちょっと今速報が入りまして、東京市場でドルが七十六円八十銭になりましたと。最高値は七十六円二十五銭。世界的に通貨と株価が乱高下していますが、政府の見解について、まず財務大臣、総理と、簡潔にちょっとお答えいただければと。
#18
○国務大臣(野田佳彦君) 八月四日に、我が国、単独介入させていただきましたけれども、その後も一方的に偏った円高の動きが続いているというふうに思っております。今週の月曜日に、早朝にG7の電話会談を行わさせていただきました。この数週間にわたっては特に緊密に連絡を取りながら協調して対応しようということが確認をされていますので、国際社会と連帯をしながら、取りあえず、まずこのマーケットの動向を極めて注意深く注視をしていきたいというふうに思います。
#19
○大島九州男君 総理、総理。
#20
○内閣総理大臣(菅直人君) この為替相場の動きがやや一方的な動きになっていることについては、この間も注視をいたしてまいりました。
 そういった意味で、今財務大臣からもお話がありましたように、注目をしてしっかりとそれに対する対応を考えてまいりたいと思っております。
#21
○大島九州男君 この件について、最後、また私の質問では財務大臣に見解を求めることがありましたが、今、国対の方から突然ニュースが入りましたので、ちょっとお伝えをしました。
 それでは、現状、先ほどの復興に向けたチームについては、与野党の枠を超えた形の中で、それぞれの党が国民のために協議をしながら前向きに進めていただきたいということをお願いして、次へ行きます。
 それでは、まず、震災が起こったすぐにやっぱり我々はどういう行動を取ったかというと、家族、安否、本当に家族がどうなのか、友達がどうなのか、その安否確認のために携帯電話でしっかりといろんな情報を取ろうとしました。このとき、震災直後、携帯電話の通話状態、そういう状態はどうだったのか、平岡副大臣、よろしくお願いします。
#22
○副大臣(平岡秀夫君) お答えいたします。
 携帯電話の状況ですけれども、一言で言えば、パケット通信は比較的良好だったんですけれども、音声通話の方はつながりにくくなったという状況であります。
 事情としては、先ほど委員が言われたように、安否を尋ねたりとか、あるいは関東では自宅に帰れなくなったというような連絡を一斉にするというようなことで、ふだんの五十倍ぐらいの通信量があったというようなことでありました。そのために通信規制をそれぞれの事業者が行ったということで、最大七〇%から九五%の規制を行った事業者もあったというふうに聞いております。
 そのほかに、状況としては、携帯電話の通信設備が被災をしたという事情がありました。この中には、大地震とか大津波によりまして携帯電話基地局が倒壊したり、あるいは通信回線が寸断されたというような事情があったと。さらには、広域かつ長時間の停電によって自家用発電機の燃料が切れたとか蓄電池の電源が使い果たしたというようなことで、設備が動かなくなっちゃったということでございまして、三月十二日のピーク時においては、携帯電話四社の合計で約一万五千局の基地局がサービスを停止したというふうに承知しております。
#23
○大島九州男君 それでは、ちょっとこのパネルを御覧になっていただきたいと思うんですけれども、我々国民はほとんど通信規制で通じないんだというふうに思う人が多いんですが、さっき副大臣の話にもありましたように、実はバッテリーが、蓄電池が切れて、一気に十二日の昼から十三日の昼に停電したことによって通話できない状況が極端に増えたんです。
 これについて各社はいろんな停電対策をやろうということで、A社は高性能のアンテナを導入して広くエリアをカバーしようとか、太陽光、蓄電池、商用電力のハイブリッド基地局を造ろうとか、C社は基地局の高台移転とかいうことをやろうというふうにしたんですね。実は、ここで私どもが、電源喪失しないために、太陽パネルだとか、そういう風力なんかを横にくっつけて自前で発電できるようにしておいたらいいじゃないのという話をしたら、いや、それは投資コストが掛かるからそこまではできないんですよと事業者の方がおっしゃった。そうだな、無理ないなと思ったんですね。
 もし再生可能エネルギーで電力の買取りが行われるような制度が昔あったとしたら、これはそれぞれの事業者がその太陽パネルや風力や小水力やそういうものをくっつけて、そしてそこで余った電力は売電する、そのお金でその施設設備の償還をしていくことを考えれば、もしかしたら今回、この被災地の震災のときに停電でつながらなかったこういう基地局は極端に減ったんだなということに気付かせていただいたときに、なるほど、再生可能エネルギーというのは原発の代替だと今マスコミではどんどん言われていますけれども、そうじゃないんだと。安心と安全のためにもこれは非常にすばらしい制度だったんだなということを振り返ったら、実は三月十一日に閣議決定をして、政府としてはこれを進めると言ったその後に震災が起こって、原発の事故が起こった。ここにもう一度私は返らなければならないんじゃないかというふうに思ったんですね。
 そして、その風力や水力、小水力、地熱というものが普及するとどういう派生効果があるかということを考えさせていただいたときに、実は、太陽光もそうですけれども、中小企業業者に非常に恩恵を被るのは何かというと、大型の風力発電。これは、一万点以上の、ナセルという増速機を入れた頭脳の本体なんかはほとんど日本で作っているんですね。そうすると、中小企業でしっかりと仕事をする、国民の皆さんの近所の町の鉄工所や、そういったところの仕事が増えていくということに気付いた。
 そうすると、プラント物でいえば、地熱発電なんというと、当然、機械加工もあります、機械の設備もあります、けれども、山の上に造るわけですから、土木工事もあるじゃないかと。そして、河川に小水力のそういう設備を設置するということは、当然いろんな意味で波及効果があるじゃないかということに気付いたわけですね。
 ということは、この再生可能エネルギーというのは、日本の中小企業の、企業のための振興でもあるなというふうな思いがあるんですが、経済産業大臣、ここのところの見解、どうでしょうか。
#24
○国務大臣(海江田万里君) 大島委員にお答えをいたします。
 まさにこれからこの参議院においても固定価格買取り制度の議論が始まると思います、今、衆議院で大詰めを迎えているところでございますが。その中で、一つは、今委員が御指摘のありました中小企業ですね、日本の技術。もちろん、例えば太陽光パネルでも世界各国作っておりますが、やはり日本の技術、日本の物づくりを基盤にしたそうした先端的なパネルもございます。ですから、そうした中小企業を元気にさせる、元気にしてもらう、元気になってもらうという意味合いが一つございます。
 それからもう一つは、やはり地域でございますね。今委員は、東日本大震災で被災に遭われた地域のお話出ましたけれども、やっぱりこの地域はある意味自然エネルギーに大変あふれた地域でございますので、こういう地域を活性化するという意味もあろうかと思いますので、多角的な方面からやはりこの自然エネルギー、これを固定価格で買取りをする制度というのを是非一日も早くスタートさせていただきたい、こう考えております。
#25
○大島九州男君 ありがとうございます。
 まさに我々は、再生可能エネルギーといえば原子力の代替電力だというようなマスコミ報道に少しちょっと踊らされていて、大事なことに気付いていなかったんじゃないかなということを感じさせていただいたわけですが、パネルをちょっと御覧になっていただきたいと思います。
 今回ここでお見せをするのは、風レンズ風車といいまして、ちょっとした工夫で風の力が非常に増して発電量が増えるという、これは九大の大屋先生という先生が研究を進められているんですけれども、これは非常に小型な風車なんですね。これを、隣にありますように、海に浮かせるようなところに置いて、そしてこれを幾つか重ねていくことによって原子力発電と同じぐらいの電力をつくることもできるという試算もされている。そしてまた、大型の風車をそのまま深い海に浮かべて、浮体式の大型風力も今ノルウェーで一基稼働しているわけですけれども、これも日本の技術で長崎で研究しようじゃないかという話もある。
 まさに、こういうことをしっかりと進めていくことによって我々日本の電力をしっかりカバーをしていく、その過程の中に中小企業の再生があり、そして安心と安全がある。この再生可能エネルギーについては、これからしっかりと国会で議論をされるわけでありますけれども、この視点で、国家国民のためにこの再生可能エネルギーが早く法律として成立をし、そして一日も早く稼働することを心から願って、次の質問に移りたいと思います。
 まず、被災地に行きまして、いろんな状況がありました。まずは、震災直後に多くの方がお亡くなりになり、その方を救うためにDMAT、緊急時の命にかかわる初動体制でありますDMATが活躍をしていただきました。そして、私は被災地に行きますと、避難所に鍼灸、あんま、マッサージの人や柔道整復師の人たちが、いろんな活動をされている方に、何で我々はDMATに入れないんだと。緊急のときに我々は、骨折、脱臼、捻挫、打撲とかいうところにしっかりと仕事をしたいんだということをおっしゃって、なるほど、そうだな、何で入れないんだろうというのを確認しましたら、災害派遣の医療チームであるDMATの役割は、緊急救命、まさに気道確保や、すぐに命にかかわる人たちを救うために派遣される医療チームであるということを教えていただきました。なるほど、それはDMATの中に骨折、脱臼とか、すぐ命にかかわるような人たちの中に入るのは、それはちょっと違うなというふうに思いました。
 まさにこれは、DMATが活躍するその後に、これも一つの例ですが、統合医療という今言葉が少しずつ出ております。鳩山さんも統合医療という一つのあれを所信表明で言いましたが、この統合医療のチーム、インテグレートのIを取ってIMATとかいうような形でチームをつくることによって、被災した後のいろんな人たちの未病、予防に対するチームなんかの創設をしていくことは大変必要じゃないかというふうに考えるわけですけれども、それについて細川厚労大臣、見解をお願いいたします。
#26
○国務大臣(細川律夫君) 災害時におきまして、急性期を脱した後、柔道整復師、あるいはあんまマッサージ指圧師、あるいははり師、きゅう師の皆さん方が施術を行いまして、被災された皆さんにいろんな形で施術等をされるということは、これは被災された方々にとっての健康に大変重要なことだというふうに思っております。今回の東日本大震災におきましても、柔道整復師の皆さんなど、いろんな多くの方が被災された方々のところに出向かれましてこれをされたということを私も聞きまして、感謝いたしているところでございます。
 そこで、御指摘の柔道整復師等で構成されますチームの派遣というこの仕組みについての御提案でございます。今回の災害での現地の皆さん方の御要望もお聞きをいたしまして、その必要性について検討をしてまいりたいと、このように考えております。
#27
○大島九州男君 ありがとうございます。
 私どもも勉強不足でDMATのことが分からなかったように、結構誤解というのがあるんですね。誤解といえば、今言われました統合医療というものについても、制度がはっきりしていないから、エビデンスがないから、そしてまた柔道整復師の業界においても、整骨院に行ったら、保険が利くマッサージ屋さんがあるよなんといってこの療養費が不正に使われているというような現状もあるんです。といいますのも、これは一つの制度がしっかりとしていないがために国民が誤解をしているんです。まさにその誤解を助長するような営業をして、なおかつ不正に加担をしているような実はそういう人もいる。
 全てがみんなすばらしいわけではないけれども、そういう誤解を利用するようなことが行われるのは制度が不備があるからだというふうに私は感じておりますので、本来、そういう部分については厚労省がしっかりとした制度の抜本改革と、不正に対しては厳しい指導をすべきだというふうに考えておりますけれども、大臣、御見解をお伺いしたいと思います。
#28
○国務大臣(細川律夫君) 委員が御指摘の柔道整復の施術につきましては、保険の対象となっておりますのは急性又は亜急性の外傷性の骨折、脱臼、打撲、捻挫でございまして、内科的原因による疾患、単なる肩凝りとかあるいは筋肉疲労は対象とされておりません。
 厚生労働省といたしましては、保険者の協力を得まして、保険の対象となる施術について、どの行為が対象になるかどうかということについては、これは国民の皆さんに保険者の協力も得まして周知してまいりたいと、このように考えております。
 また、架空請求などの不正請求につきましては、これは不正でありますから私どもとしては厳正に対処しなければというふうに思っておりまして、保険者やあるいは審査支払機関と、こういうところと連携をしながら柔道整復師療養費の適正化に努めてまいりたいというふうに思っております。
#29
○大島九州男君 ありがとうございます。
 まさしく当たり前な話でございますから、不正は厳しく、そして制度が不備なところについてはこれからしっかりと制度改革を含めた改革を一緒に進めさせていただきたいということを確認させていただいて、次へ行きます。
 パネルを御覧いただきたいと思いますが、皆さん、どうですか、テレビを見ていると、米が上がる、米がなくなる、どんとお米の値段が上がったぞというような話。これを見ますと、三月から五月までのところで一気に上がったグラフです。これは、でも、国民の皆さん、スーパーに行って本当にそんなにがばっと上がったお米を見ましたか、五割以上上がっているんですけれども。実はこれは米価の、業者間の取引の中で高騰しているんです。
 そして、今ちまたでテレビのコメンテーターなんかが言っていますね、いや、私が買いに行ったら私の買うお米はなかったんですなんというのはよっぽど高い米ですよ。普通、我々が主食するようなお米、よっぽどのブランド米はそういうことがあったかもしれませんけれども、実は普通のお米は、スーパーへ行っていただいて分かるように、そんなにべらぼうに上がっていない。
 今、セシウムだとか放射性物質があるから、もしかしたら今年の米は駄目なんじゃないかという話があるけれども、実はそうでもないと。昨日も今日もテレビの報道があっておりましたけれども、静岡も千葉も安心ですねというような話もありました。
 元々、放射性物質があって、田んぼでここはもう作れないねという作付け制限をした部分についても休耕田でカバーするような政策を取られていて、私自身は米が値上がりするというそういう危惧はないんですけれども、そこら辺の見解について、農水大臣、一言コメントを。
#30
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、大島先生から御指摘のとおりに、業者間の取引というふうなことで、スポットということになりますけれども、高騰している。これは原発事故の影響の度合いがどうなのかというふうなことを判断していきたいというふうなこともあるんではないかと、こんなふうにも私どもは認識しておるわけでありますけれども、基本的に、米がいよいよ二十三年度産米も収穫の時期を迎えまして、まずお米の安全というふうなものをしっかりと確保するというふうなことはもう最も大事なことだと、このようなことから、四月の時点でいわゆる土壌が汚染されたところについてはもう作付け制限をいたしております。ですから、そこは作らない。
 そして、今回いよいよ収穫時期を迎えまして、二段階にわたって検査をすると。すなわち予備調査、そして本調査、こういうことでしっかりと検査をすると。そのことによって安全なものきり出回らないというような、そういう体制を築きたいと。そして、当然のことながら、今度その検査の結果というふうなものが万が一上回っているというものは、これは全部その地域も含めて廃棄をするというふうな措置も講じていくわけでありますので、そういう検査の状況というものを分かりやすく消費者の方、国民の皆様方に御提供させていただいて、そしてこの安全、米は安全なんだという体制を確保するべく、これからも全力を挙げて取り組んでいきたいと思っております。
#31
○大島九州男君 国民の皆さん、是非今の大臣のお言葉を聞いていただいて、仮に、もし最悪そういった米が出回らないようになって量が足りなくなっても備蓄米がありますからね。だから、備蓄米が出ますから、是非、今買いあさりをして買いだめをするようなことのないようにしていただきたいと。もしそういうことをやりまして米の値段がぼんと上がると、こういうちょっと業者間で高い米を今買っている人たちが喜ぶだけでございますので、是非そこら辺の買い控えをしていただいて、買いだめしないようにしていただきたいというふうに思います。
 それでは、次に行きます。
 次に、三党合意の中で高校授業料の実質無償化についても見直しだと。せっかく、うちの子供は私立学校に行って、高い月謝だったけれども十一万八千八百円補助をしていただいていて、そして子供たちは本当に良かったと。田舎へ行けば行くほど、私立学校へ行くそういった負担が大きくなっていく。そのおかげで昨年度の制度の導入後は高校中退率が三%から一%に減った。しかし、これが見直されて、なくなっちゃうのなんというふうに思っている国民もいらっしゃるんです。
 私は、この高校無償化の法律の作成にかかわらせていただいたときに、まだまだちょっと不備だなと思っているところはどういうことか。それは、公立高校は実質無償化であるけれども、私学については月謝が掛かる。十一万八千八百円就学支援金があるけれども、それではやはり負担が大きいと思っている人たちにいかにその負担を軽くするか。各都道府県が独自に所得に合わせて補助をしているその金額ではまだ足りない。だから、こういうところをもっと増やすための見直しはありだなと。
 そして、元々、制度を導入するときに、公立の生徒さんも私学の私立学校の生徒さんも、国が、多くの皆さんが自分たちの教育を支えていただくことに感謝する意味でも契約を結ぶ、そこに手続として署名をするという手順を導入するようにお願いした。しかし、公立は無償化になったからそれがなくなって、私学においてはその署名をしなければならない。それは不平等じゃないかという保護者の意見が出てきた。
 まさにこういった手続上の見直しは必要だというふうな認識を持っておりますけれども、恒久法であるこの授業料の実質無償化が大きく変化することはないんじゃないかと、私はそういうふうに思うんですが、文科大臣、いかがでしょうか。
#32
○国務大臣(高木義明君) 大島委員にお答えをいたします。
 高校授業料の無償化については、改めて申し上げますが、意欲があって、そういう生徒が経済的な理由によって就学が困難になるということをなくそう、そういうことでこの制度ができ上がっております。既にこれは恒久法として制定をされておりまして、都道府県等においては条例等も作られております。また、生徒や保護者においては、高校授業料の無償化を前提として進路の決定をしておられる、また生活の設計もしておられる、こういうふうに思われます。したがいまして、私たちとしては、とりわけ今、被災地の皆さん方におかれましても、家計の急変によって高校に行けないと、こういうことがないように、この制度は非常に評価されておると私は考えております。
 御指摘の公私間格差においては、これは低所得者層に対しては私立高校生に対する就学支援金の加算ということで配慮しておりますし、これまであった都道府県による授業料の減免あるいはその他の制度を組み入れると従来よりも同等あるいはそれよりも少しいいという、そういう結果も出ております。したがいまして、お話がありましたように、二十二年度の経済的理由による高校中退者というのは減少しておる、こういうことも一つの効果ではないかと思っております。
 しかし、いずれにいたしましても、さきの三党合意、これを踏まえまして、平成二十四年度以降の制度の在り方については、御指摘の点も含めて政策効果の検証を幅広に行って、必要な見直しの検討をしてまいりたいと思っております。
#33
○大島九州男君 ありがとうございます。
 子供たちが、東北太平洋沖地震被災者のために「復興の種」という作文を作って、非常に元気付けるような、こういう活動もしている。学校を通じていろんなことをやっている子供たちのために、この高校無償化については制度の抜本見直しということではなくて、そういったいろんな手直しはしっかりと三党合意の中でやっていただきたいということを要望して終わりますが。
 最後に、先ほど野田大臣、我々が今回いろんな意味でこの三党合意の中でやった一つ大きなハードルは特例公債でもございました。この特例公債がしっかりと通って、次に復興債が出ていく。この復興債は当然財源を裏付けた形でもって発行していかないと、世界に対する信頼や、そういった不信を招いてもいけない。そういう意味で、日本は世界から本当に信頼の厚い国である。それは何か。この被災を受けた状態でも国民がきずなを持ってしっかりと頑張っているという、そういう状況が日本のこの状況においても円高をキープし、そしてしっかりとした日本の復興を願っている世界の願いではないかというふうに思っているところでもありますが、先ほど、こういった世界的に通貨、株価の乱高下について政府の対応を聞きましたけれども、今後、大臣としては、この特例公債通った後、復興債に向けてどのような思いで臨むのか、一言決意をお願いします。
#34
○国務大臣(野田佳彦君) 短めに。
 これはもう復興基本法に書いてあるとおり、復興債というのは先行する復旧復興需要を賄う一時的なつなぎでございますが、あらかじめその償還の道筋を明らかにするということが基本的な考え方です。それに沿いながら、歳出歳入の見直しをしっかりやりながら財源を確保していきたいというふうに考えております。
#35
○大島九州男君 ありがとうございます。
 もう私の持ち時間も終わりになりました。
 まず、今回の被災において、我々日本の国民が本当に心と心を合わせて復興に向かっていく努力をしているその中で、国会において我々は与野党を超えてしっかりと政策を議論し、国民のためになる政策を一日も早くつくり上げていく、この姿勢をしっかりと我々は体現をしていくということをやらなければならない。
 そして、今原発で本当に避難をしながら苦しまれていらっしゃる皆さんには大変申し訳なく思います。我々日本は唯一の被爆国である、その被爆国がこの大きな原発の事故によってまた同じような苦しみを国民に与えてしまったことは、我々日本政府としてもしっかり反省をし、そして原発に頼らないエネルギー政策や国づくりをしっかりやっていかなければならない、その気付きを我々はいただいた、まさに二度の原爆とそして今回のこの原子力発電の事故によって我々国民は大きく転換をするその気付きをいただいたという、そういった認識の下、我々政府・与党、そして野党と一体になってこれから日本の復興に力を合わせていただきますことを心からお願いを申し上げまして、原発に頼らない国づくりについては次にしっかりと関連質疑でやってまいりますので、よろしくお願いします。
 本日はありがとうございました。
#36
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。平山誠君。
#37
○平山誠君 民主党・新緑風会に属しております平山誠と申します。本日の質問の機会を与えていただいた諸先輩方、そして同僚の議員の方々に感謝申し上げます。
 予算関連につきましてはたくさんの疑問、たくさんの質問があるんですが、時間もございません。既に我が会派の有能な大島議員が的確な質問をなさいましたので、私は税金の無駄遣いと原発ということについてコアな質問を少しさせていただきます。
 菅首相と私とは、私が前職のテレビ制作時代に何回かテレビの制作や党のPRで対面して、厳しいお叱りをいただいたことが何回かありますが、このような形で質問させていただくということを夢のような機会と思って胸を借りますので、ひとつ謙虚な気持ちでお答えください。そして、御質問をお願いしました大臣の皆様、通告はしていない質問もするかと思いますが、ひとつよろしくお願いします。
 菅総理、まず一つ先に聞いておきます。
 三月十一日十四時四十六分、東北地方に地震が参りました。そして、東京電力福島第一原発は大きな事故へと発展しました。この大きな事故、菅総理、人災でしょうか、天災でしょうか。
#38
○内閣総理大臣(菅直人君) 直接的には大きな地震、それに伴う津波が原因でありますけれども、そういったことをある意味リスクとして、危険性として予測をして、そういったものが来ても大規模な事故には陥らないようにしておくことが本来の務めであったと思っております。そのことができていなかったこと、これはある意味政府も含めて責任がある、広い意味ではそういった意味を含めて人災という側面も大きいと思っております。
#39
○平山誠君 ありがとうございます。私、最近、菅総理をだんだんシンパになってきまして、その前は、やはりトップセールスで原発を世界に販売なさっていたので、総理は原発推進派と思っておりましたが、五月六日の浜岡原発の早期全面停止要請の会見のそれは、総理のリーダーシップが発揮された、賢明な、称賛に値することと真に私は思っております。
 そこで、海江田大臣に少しお聞きしたいのですが、大臣は会見の前日、五月五日、浜岡原発を視察されておりますが、そのときは廃止というようなことをお考えだったのでしょうか。
#40
○国務大臣(海江田万里君) 委員にお答えをいたします。
 私は、この浜岡について、やはり自分の目で見て、そして、これは地震の懸念がやっぱり一番大きいわけでございますから、数字の上ではいろんな数値を見ておりましたけど、やはり実際自分の目で見ないと分からないというところがありましたから、その意味では白紙の状態で参りました。
#41
○平山誠君 ありがとうございます。常に現場主義ということで、私も海江田大臣のシンパでございます。
 続きまして、この新聞をちょっとお持ちしましたが、(資料提示)五月十日の新聞なんですが、ここに、シミュレーションに政府内驚愕、このシミュレーションの結果を聞いた関係者がみんなが驚愕という記事が出ております。当時、首相補佐官であり原発事故を御担当した細野大臣、この浜岡を廃止にしていくというシミュレーションということが出ているんですが、御存じでしょうか。
#42
○国務大臣(細野豪志君) 済みません。ちょっと私、目が余り良くなくて見えないんですね。よろしいですか。
#43
○委員長(前田武志君) どうぞ。
#44
○国務大臣(細野豪志君) 済みません。
 このシミュレーションというものについては、私は存じ上げません。もちろん、この検討したかなり前から浜岡についてはいろんな議論がありましたので、浜岡に対していろんなどういう影響があるのかということについての議論は随分しておりましたけれども、こういうシミュレーションで何か数字のようなものが出てくるというものについては、私は存じ上げません。
#45
○平山誠君 申し訳ございません。何らかのデータがあって総理が決断したということだと思っておりましたので、この新聞記事はどんな内容だったのかなということで、総理はこのシミュレーション結果は御存じですか。
#46
○内閣総理大臣(菅直人君) 存じておりません。
#47
○平山誠君 こうなると質問もかみ合わなくなりますので、ほかの質問に参ります。
 さて、皆さんのお手元に資料をお配りしてあるとは思いますが、私は三月の十日に、「もんじゅ」の税金の無駄遣いにつきまして、与党会派に属しておりますが、質問主意書をお出ししました。その訳は、民主党が政権交代をして無駄を見直しするというのが民主党の公約の一丁目一番地でありました。鳩山内閣で、前政権から約二十三億円高い二百三十三億円という「もんじゅ」の予算が鳩山内閣で付けられました。そのときに私は委員会や分科会等で質問をさせていただきましたが、二十一年度から稼働するので予算が上がるというお答えでした。そして、菅政権になりまして、本年度も二百十六億円という多額な予算が付けられました。そのために、一応文章で、菅総理に質問主意書で質問をさせていただきました。
 このパネルを見ていただきますと、「もんじゅ」は、国民の血税二兆円余りを使い、約四十年の年月を費やしてもいまだ完成しない原発です。現在でも、毎日毎日約五千五百万が運営費として使われています。まだこの「もんじゅ」は、ここにありますとおり実験炉であります、第三段階の実験炉であります。この後、実証炉、実用炉、商業炉と、まだ二つの高速増殖炉を造って初めて商業化になるわけです。この試験管的原発に四十年も費やし、「もんじゅ」の開発の、「ふげん」から、「ふげん」の建設等を入れますと約二兆円もお金を費やしています。なのに完成しない。こんなものにお金を掛けていいんでしょうかということが私の疑問でございます。
 総理、「もんじゅ」を即廃炉にするということが総理の役目ではないでしょうか。
#48
○国務大臣(高木義明君) 平山委員におかれては、これまでも国会で何度かお尋ねがあっております。
 このエネルギーの需給のバランス、私どもは資源の乏しい我が国でありますから、エネルギーの長期安定ということはこの国にとって極めて重要なことでございます。そういう課題の一つであって、この高速増殖炉というのは、限られたウラン燃料をより有効に使う、しかも出てくる放射性廃棄物、これを可能な限り少なくしていくと、こういう技術であって、この「もんじゅ」は今日まで御指摘のような経過を踏まえて取組を進めております。確かに私たちは、今回までにナトリウムの漏れ事故とかあるいは最近における連結棒の落下の事故とか思わぬ事故がございまして、本当に残念に思っております。
 予算を、国民の税金を有効に使う、このことはもうもちろん言うまでもございません。しかし、今私が申し上げました、我が国の安全保障と言われるエネルギー問題の課題の解決の一つとして、これは長い間、今日まで努力されてきたわけであります。しかし、今回の福島の第一原子力発電所の事故を受けまして、きっちりこれを検証すること、そしてその原因を究明すること、これは非常に大事なことでございます。同時に、言われております再生可能エネルギー、自然エネルギーがどの程度普及していくのかと、こういう状況も見極めなきゃなりません。
 そういうもろもろの課題を我々しっかりとらえて、総合的に国として全体的なエネルギー政策を議論しなきゃならないと思っております。政府においては、今エネルギー・環境戦略会議というのがございまして、ここで、この問題を含めて、ある意味では薄っぺらではなくて重厚な議論をしなきゃならぬと思っております。
 いずれにいたしましても、地元の理解と協力を得て今日まで来ましたので、地元のそういうことも十分配慮しなきゃならぬと、このように思っております。
 以上です。
#49
○平山誠君 質問をたくさんしたいと思いますので、簡潔にお答えをお願いします。
 この表を見ていただきますと、政府は一九六八年、原子力開発利用計画で「もんじゅ」は一九八〇年代の前半に実用とうたい上げました。そして現在、七十年たつ二〇五〇年に商業ベースで利用と言葉を変えております。夢のキーワード、高速増殖という言葉に惑わされ、今大臣がおっしゃったような研究を進めても、幾らお金も掛けても、できないものはできない。ある言葉に、二位では駄目ですかという言葉がありましたが、最先端技術も四十年もたてば最先端技術ではなくなります。八〇年代の自動車エンジンにどのような手を加えても現在のハイブリッドエンジンは生まれません、モーターカーのエンジンは生まれません。
 総理、総理のお言葉で「もんじゅ」を廃炉、そして、もし高速増殖炉をやるならばリセット・アンド・スタート、一回やめてスタートするという方法もあるのでは、近道ではないかと思いますが、総理、簡単にお答えください。
#50
○内閣総理大臣(菅直人君) この核燃料サイクルの在り方について、今御指摘がありましたように、長い年月が掛けられておりますけれども、必ずしも当初の目標とした年月で物事が進んでいない。しかも、ナトリウムによる事故等も起きて、これがどの段階で本当に完成できるのか、それともまだまだ難しい問題が生ずるのか、必ずしもはっきりいたしておりません。
 そういった中で、内閣として、今文科大臣の方からもお話がありましたように、今回、エネルギー・環境会議の中で革新的エネルギー・環境戦略の策定に向けた中間的な整理を行いました。その中で、新世代の原子力技術開発をどう扱うのか、バックエンドの問題や核燃料サイクル政策をどうするのかということをまさにこの中で徹底的に議論していこうと、こういう方針を固めて発表いたしたところであります。
 そういった意味で、いろいろな御指摘も踏まえながらこの研究を今後どういう形で続けていくのか、あるいは見直していくのか、しっかりと検討したいと、こう考えております。
#51
○平山誠君 昨年の決算委員会でも枝野行政刷新大臣に同様のことをお聞きしましたが、この「もんじゅ」は、また並びにこの核燃料サイクルは、第一弾仕分で事業見直し、第三弾の仕分でも予算圧縮という判断がなされました。
 大臣は、仕分は行政への命令ではないということで、いつもそうおっしゃいますが、もう限りある時間の行政刷新大臣でもありますので、菅総理に即廃炉と助言をお願いしたいのでございますが、どうでしょうか。
#52
○国務大臣(枝野幸男君) 「もんじゅ」に関連した研究開発については、事業仕分で二回にわたって、平成二十一年十一月の第一弾、それから平成二十二年十月の事業仕分第三弾の前半で関連事業について議論を確かにいたしました。
 事業仕分第一弾では、御指摘いただいているように、運転停止中の「もんじゅ」に膨大な維持管理費を投入し続けるべきなのかという問題意識で議論をいたしましたが、結論としては、我が国のエネルギー政策全体の中で「もんじゅ」をどう位置付けるのかの整理が必要であり、エネルギー政策は経済産業省が所管する一方、「もんじゅ」は科学技術という観点で文部科学省が所管をしており、責任の所在が曖昧である等の指摘がなされ、結論としては、経済産業省と文部科学省の責任、役割の分担が不明確であり、その整理をしなければ結論を出すのは困難との評価コメントがなされ、その上で事業の見直しとの評価結果が取りまとめられました。
 私なりに解釈いたしますと、これが有効であると、有効な税金の使い方であるという説明で説得はされなかった。しかし、その一方で、事業仕分は部分的なやり取りだけ切り出されますと大変乱暴な議論をしているかのような印象はあるかもしれませんが、結論について、じゃ無駄だから廃止、やめろというところまでの確信を仕分人の皆さんはお持ちにならなかった。それについては、今申し上げました、経産省と文科省の役割分担等が十分に整理されていないと、そこを整理をして、しっかりと説得力を持って説明できるのかできないのかを努力しなければいけないと、こういう結論であったと理解をしております。
 さらに、第三弾におきましては、研究開発について電源利用対策費の中で取り上げられ、原子力政策大綱見直しの結論も見えない中、新たに事業を追加することをどう考えるのか、新規事業の前に既存事業を検証し、将来展望を示す必要ないかといった観点から議論があり、電源利用対策費における事業費全般についてガバナンスを強化するとともに、一〇%を目途に全体として予算要求の圧縮を図るとの仕分結果となっております。
 また、エネルギー対策特別会計の制度の在り方の仕分結果でも、特に「もんじゅ」関連事業については、事業仕分的手法にて常に外部からのチェックを行い、ガバナンスを強化すべきと言及をされているところでございます。
 これを受けて、二十三年度予算は、電源利用対策費及びそのうちの「もんじゅ」関連予算、そのいずれとも概算要求額から縮減がなされました。また、二十二年度予算額に比しても縮減予算となっているところでございます。
 こうした仕分の経緯を踏まえても、「もんじゅ」についてはエネルギー政策全体の中での位置付けの整理が必要であり、今回の原発事故を踏まえた原子力を含むエネルギー政策全体の見直しの中でその在り方についてゼロベースで検討がなされるべきであると考えております。
#53
○平山誠君 ありがとうございました。
 高木文部大臣、決算委員会で我が家のお風呂のお話をお聞かせしましたが、我が家のお風呂に例えまして、私は小さいころから、父が材木商だったものですからまきで風呂をたいておりました。火種が付かず毎日毎日苦労をしておりました。風呂たきが嫌で嫌でたまりませんでした。それをなぞらえて、近所のおじさんがいい風呂がまがあるよということで風呂がまを造ってくれるということで、おやじが一昨年他界しましたが、いまだに風呂がないというお話を高木文部大臣に決算委員会で申し上げましたが、これが全く「もんじゅ」に例えますと、国もできもしないおかまに対して毎年毎年二百何億というお金を支払い続けているということです。
 高木大臣、今「もんじゅ」の研究、実験を断念するということに何か不都合が生じますか。日本原子力研究開発機構と文部省は何らかの癒着の関係でもございますか。
#54
○国務大臣(高木義明君) 癒着という言葉がありましたが、そんなことは一切私は実態としてとらえておりませんし、これはこれで独立行政法人としてしっかり国民の皆さん方のために仕事をしておられると、このように私は確信をいたしております。
 なお、今申し上げましたように、本当に度々事故がありまして、まだまだ大きなステップに行っていないということについては私も本当にジレンマを感じております。しかし、やはり片方ではエネルギーの核燃料サイクルを一体どうするのかといういわゆるエネルギー基本計画等もございますし、それから、やはり我々日本という国は科学技術立国という一つの使命もあります。そういうことも踏まえて、最終的には、先ほど申し上げましたように、しっかり今の国会の御議論も踏まえて、また原子力発電所の事故を踏まえて議論をしなきゃならぬと、私はそのように思っております。
#55
○平山誠君 大臣、大変失礼な質問をいたしました。癒着はないようですね。
 ただし、いかにエネルギーが大切とはいえ、建設に一兆円も掛けて、できないと。その一兆円をエネルギー開発や新しいエネルギーを探すお金に使えば、まだまだ新しいエネルギーは生まれてくると私は思います。
 ちょっと野田財務大臣にお聞きします。
 こちらに、「もんじゅ」の事業費という紙が文科省出ておりまして、これを見ますと、高速増殖炉「もんじゅ」について、昭和五十五年から建設費百二十二億円が発生し、平成六年まで建設費五千八百八十六億円、平成元年から運転費として平成二十三年まで約三千五百九十五億円が支払われています。総額約一兆円も費やし、まだ一度も一〇〇%の発電を行っていません。現在も停止中です。
 そして、建設段階から運転まで四社、ここではMJ社、T社、H社、F社と言っておきますが、四社が随契でお金を支払われています。完成が延びれば延びるほど、日本原子力研究機構に予算が生まれ、四企業に随意に支払われる。四企業はでき上がらないままが大もうけということと判断されます。普通、社会通念上では、建設の機材や、事故、不都合が生じた場合はメーカーの責任にならないでしょうか。逆に国は損害賠償を追求してもよろしいのではないでしょうか。
 また、この二十一年度の予算を見ますと、予算は運転費として二百四億円計上しています。質問主意書でも質問いたしましたが、決算では施設整備費補助金十六億三千四百万円としかありません。ほか、何に使ったか分かりません。
 財務大臣、文部省は少しお人よしじゃないですか。御指導した方がいいんじゃないですか。
#56
○国務大臣(野田佳彦君) 「もんじゅ」に関連する予算については、数字的には委員の御指摘のとおりでございます。
 これからどうするかも含めてでありますけれども、先ほど来、総理も含めて御答弁ございましたけれども、原子力の安全確保をどうするか、そしてエネルギー政策、全般的な見直しをするという中でどういう位置付けで今後予算措置をしていくかという検討をしていきたいと思いますが、文科省お人よしというお話がございましたけれども、関係省庁ともよく緊密に連携を取りたいというふうに思います。
#57
○平山誠君 次に野田さんが総理大臣になるのかどうか分かりませんけれども、ひとつよろしくお願いします。
 海江田大臣、先ほどから高木文科大臣の方から「もんじゅ」に事故が相次いでいるということで、昨年、炉内中継装置の落下事故ということがありました。これは法令により報告が大臣になされていると思いますが、事故原因は明確にされていますか。原子力機構は、事故を起こした企業に対し、原因究明、復旧の作業費として十八億円の契約を締結しています。また、その落とした中継装置を約四億円で再発注しております。原因も分からず、事故を起こした企業が、お金を払って直してもらう。このお金の出どころはどこでしょうか。そして、原因はどのように報告されていますでしょうか。
 海江田大臣の御判断でいろいろな、活動をしている原発、チェックをなさっているということは重々承知ですが、浜岡原発にしても、すぐに原発をやめるとすれば非常に日本の経済効果にも影響がありますし、国際協力も危惧されます。「もんじゅ」は、いまだかつて発電をしていない、動いていない原発です。このような、事故やらおかしな発注を行っている「もんじゅ」、これを廃炉へするのは経産大臣の務めではないでしょうか。まして、「もんじゅ」の直下には白木―丹生活断層、C活断層という二つの活断層も通っております。これは文科省も認めております。
 是非とも、経済産業大臣、原因の報告はなされているのでしょうか。そして、事故を起こした会社に十八億円もの発注、そして原因も分からぬままその落としたものを再発注というのは許されるでしょうか。私見で結構です。
#58
○国務大臣(海江田万里君) 私見というわけにはまいりませんので。
 確かに保安院への報告は来ております。ただ、今お話のありました新たな発注、資材の発注が四億円云々というのは、これはまさに会社がそういう判断をしたわけでございまして、そしてその会社の監督はこれは文科省でございますので、そちらにお聞きをいただければよろしいかと思いますが、先ほど来の議論を聞いておりまして、やはりエネルギー基本計画というのも、これももちろんこれから変えていかなければいけないわけでございますが、あともう一つ、平成十七年の十月に閣議決定で原子力政策大綱というのを決めているわけでございますね。
 この中で核の使用済燃料の再処理の問題なども位置付けられておりますので、やはり平成十七年の十月に閣議決定をしましたこの原子力政策大綱についてもしっかり議論をして、その中で、今お話のありました「もんじゅ」の問題などについて方向性が出てくるものと考えております。
#59
○平山誠君 大臣、原発に対する社会情勢やら国民の感情は日々変わっているんですよ。平成十七年のことで決めたからということで話し合うんではなく、じゃ、大臣、今活動中の原発を閉炉にしたりとかストレスチェックをしたりという話は平成十七年のときからあったのでしょうか。
 さておきまして、総理、この表を御覧ください。この表は、「もんじゅ」を有する日本原子力研究機構というところの組織図です。前政権下の平成十八年度の機構図なんですが、この予算を見ますと、一般会計で八百十四億円、このうち「もんじゅ」へは二百二十二億円使われています。特別会計で千八十八億円機構に配分されています。そのお金が、御覧のこの配下の財団、関連企業にほとんど随契でばらまかれています。
 この会社は、この下から何番目かの会社、仮称でナスカと呼んでおきましょうか、ナスカは約十三億円を超す金額がそのまま一〇〇%随契でいっております。そして、一番右側の数字を見ていただきたいんですが、天下りというふうに書いてありますが、これは役人が天下りするのではなく、日本原子力研究開発機構からこの財団、民間企業に天下りが八名、五名、四名、二名、五名、四名、二名、七名、二名等々と行っております。この特別会計というのは、私たち国民が電気を使ったら一キロワットアワー三十七・五銭を支払う電源開発促進税です。
 この表を見て、総理、国民は、この機構が推進する「もんじゅ」も含め、そのほかの研究開発に理解すると思われますか。総理、このような「もんじゅ」も閉炉、機構も解体といったようなリーダーシップを菅総理だからできると私は信じておりますが、総理、総理の御決心をお聞かせください。
#60
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘をいただきました日本原子力研究開発機構にとどまらず、独立行政法人からの業務の発注について、当該独立行政法人からの再就職あるいはそこにおける随意契約等の問題があるということを踏まえて、この間、行政刷新会議において、独立行政法人そのもののガバナンス、独立行政法人からの発注における透明性、公平性について検証をしてきているところでございます。
 御指摘の日本原子力研究開発機構からのこの政権交代前の十八年度における人とお金の流れについて現状どうなっているか、御通告ございませんでしたので調べてきておりませんが、十分ではまだないかもしれませんが、各独立行政法人ともこうした御指摘を受けない方向での努力は始めているところでございます。
#61
○平山誠君 ありがとうございます。今後も強力に行っていただきたいと思います。
 続きまして、六ケ所村の再処理工場及び原子力政策に関する質問主意書というのを五月一日に出させていただきました。これはエネルギーサイクルの見直しということで、こちらも急務でございます。しかし、ちょっと時間がございませんので内容はさておきまして、このパネルを御覧ください。
 この再処理工場も「もんじゅ」と同様に、一九七九年に建設予算六千九百億円、それが二〇一〇年度には約二兆二千億円、二十二年の月日を費やしても完成していません。これは民間の日本原燃株式会社が事業体ですが、経済産業大臣が許可し、研究費は電源開発促進税で賄われております。建設運営費は沖縄電力を除く各電力会社が電力使用量に応じて国民から徴収しています。つまり、「もんじゅ」と同様に負のツケは全て国民払いということで行っております。関西電力ですと一キロワットアワー三十四銭、東京電力ですと二十四銭と、これを七十年間積み立て、三百六十四年間運用するということでございます。
 海江田大臣、この辺のことは御存じでしょうか。
#62
○国務大臣(海江田万里君) この点につきましては私どもも承知をしております。
 まず一つ、最初のスタートの時点の建設費が七千六百億円でございました。それが今御指摘のように二兆一千九百三十億円、これはおよそ二兆二千億円ということでございまして、当初のおよそ三倍ぐらいになっておりますから、どうしてこういうこと、まあ三倍弱ですね、になったのかということも私どもも調べをしてみました。
 もちろん途中で、長い年月掛かっておりますから、その間に工事費、材料費などが高騰したということもありますが、元々はこれはフランスの工場の再処理のシステムを参考にしたものでありますが、フランスと日本の違いで、やはり日本は地震に対する備えをしっかりしなければいけないということ。
 それから二番目が、飛来物に対する防御と。飛来物何だと私も思いましたけれども、これは六ケ所村が三沢基地のすぐ近くにありますから、もちろんあってはならないことでありますけれども、飛行機の墜落等による、あるいは飛行機から何か物体が落ちてということでかなり厳重に、私もここは見てまいりましたけれども、かなり厳重にそうした空から降ってくる物に対する防御をしっかりしているということ。
 それから、やはりフランスと違いまして日本は非核の保有国でございますから、やっぱり核拡散に通じてはいけないということで、そのための防御もしっかりしているということでございます。
 それから、これで全部話をしますと長くなりますので少しはしょりますけれども、あの三百五十年というのは議員の少し計算の違いといいますか、いっときそういうときがありましたけれども、三百六十五年、あれは平成十七年ぐらいまでありましたけれども、その後法律を変えまして、これは八十年にしてございます。
 ですから、そうした点もございますが、この問題、先ほどもお話をしましたけど、あの平成十七年の閣議決定をそのままでいいなどとは全く思っていません。あれを直さなければいけないわけでございますから、その中ではっきり、こういう再処理の問題、重要な問題ですから、位置付けをする必要があろうかと思っております。
#63
○平山誠君 ありがとうございます。
 その八十年という問題も、実に機構がお金をNUMOという会社に移していくという、莫大なお金ですね、あと、プルトニウムの半減期を考えれば八十年で管理はいいんでしょうか、そんなことを考えます。
 それと、この図にありますように、この六ケ所村のもう一つ怖い部分は、使用済燃料を細かく刻んでガラス溶融炉の中で溶かします。その際に多くの放射能物質が発生します。言われていますのは、通常の原発が出す一年分を再処理工場は一日で出すと言われています。排気筒と呼ばれる百五十メートルの煙突からクリプトン85という放射物を扇風機で時速七十キロのスピードでフィルターなしで大気中に拡散させます。発表されている管理目標値ですと、世界最大の原発、柏崎刈羽原発の約五千倍、トリチウムは約八千万倍と言われています。そして、放射能汚水は沖合三キロメートルに四十四メートルの水深に排水口へ約二十メートルの速さで放水されます。人への影響は〇・〇二二シーベルト、俗に言われる〇・二マイクロシーベルトということなので安全と言われていますが、福島原発以来、放出される放射能廃棄物に対しては国民は非常に心配でたまりません。
 このようなことを放置しておいてよろしいでしょうか。
#64
○国務大臣(海江田万里君) 平山委員、大変お調べをいただいて、パネルなども作っていただいて分かりやすく話をしていただいているんですが、事実の誤認がございますので、今日は特にテレビの中継もありますので。
 私、六ケ所村行ってまいりましたけれども、フィルターは付けております、これは。フィルターなしでそのまま飛ばしているということではありませんで、高性能の粒子フィルターを付けております。
 それから、液体廃棄物につきましても、蒸発だとかそれからろ過処理のための施設がございます。それを通して出しておりますので、ただそのまま出しているということではありませんので、念のために。
#65
○平山誠君 この六ケ所村の漁民の人たちは、じゃ、安全ならばそんな遠くの海洋に捨てず、四十四メートルの深海に捨てず湾内に流せばいいんじゃないかということを言っております。もう一度よく調べてください。さきの東海処理工場でトリチウムの除去装置、クリプトン除去装置を七百六十四億円の技術費で開発いたしました。このクリプトン除去装置、トリチウム除去装置が政府の答弁書では今の六ケ所村にはないということを言われております。その辺をまたひとつ御調査願いたいと思います。
 次に……(発言する者あり)いやいや、ちゃんと調べたことでございます。
 総理、総理はまた、新たに原子力安全庁ということを設置すると報道がありましたが、新たな原子力安全組織でこのような六ケ所村や「もんじゅ」等管理する体制というのはどのような在り方でございましょうか。
#66
○国務大臣(細野豪志君) 現段階では関係閣僚で調整した上で私が担当大臣として試案を出しておりますので、私の方からお答えをいたします。
 当然、新しく設置をいたす予定の原子力安全庁、これ仮称でございますが、そこでは高速増殖炉、さらには六ケ所にございます再処理工場ですね、再処理も含めて規制対象にするべきであると考えております。これまでも保安院が対象にしておりますので、それについては間違いなくそのようになろうかというふうに考えております。
#67
○平山誠君 ありがとうございます。
 このような原発の危険性は、東京電力福島第一の事故によって国民は多く学びました。そして、ただいま言いましたようなプルサーマル計画でも、MOX燃料につきましてはイギリスが日本向けの燃料の製造工場を閉鎖ということが伝えられております。
 総理、先ほどから申し上げておりますが、ここでもう一度、「もんじゅ」の廃炉、あと、私が「もんじゅ」の質問主意書、十九問質問中に十問の答えが、原子力政策の在り方については、福島原発事故の原因について検証や国民各層の御意見を踏まえて検討するとありますが、総理、総理はここで衆議院を解散して原発の是非を問う気はございますか。
#68
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、平山議員の方からるるいろいろな議論がありまして、私、二つのことをまず感じました。
 一つは、やはりこの研究というもの、特にその内容の判断、つまりはその評価というようなものはなかなか難しいものだと思います。
 かつてアメリカが月に行くという計画をケネディ大統領が立てて実現したということもあり、我が国でもいろいろな、惑星間ロケットが成功したという例もあります。しかし、一つの技術開発の中で、確かに三十年、四十年、壁に行き当たったときに、それをそのままの路線で続けていくのか、それとも一度、ブレークスルー、一度撤退して別のルートでやっていくのか、それはあり得ると思います。私のところにも、例えばトリウム溶融塩がいいんではないかとかいろんな意見はいただいております。
 そういった中で、今御指摘のあった「もんじゅ」について、本当にこれだけの期間とこれだけの費用とこれだけの人材を掛けながらなかなか超えていけないという現実をどのように評価するか。これは最終的には政治の評価でありますけれども、その前にやはり専門家、あるいは将来の日本のエネルギー政策も含めたそういう検討が必要ということで、先ほど申し上げましたように、現内閣ではエネルギー・環境会議において議論を始めるということにいたしております。
 そして、もう一つは安全性の問題であります。
 私もこの三月十一日の事故に遭遇し、体験して、結局安全性というのは、何分の一とか何万分の一ということだけではなくて、それによって起きる可能性のある被害が、例えば車一台が壊れてしまう程度の被害なのか、それとも相当の広範囲が人間が住めなくなってしまう被害なのか、極端に言えば地球が誰も住めなくなってしまうような被害なのか、それによって安全性の考え方が当然違ってくると考えております。
 そういった意味で、私が申し上げた原発に依存しない社会というのは、そういったリスクの大きさを考えたときに依存しないで済むような社会を目指していくべきではないかということを申し上げ、また、現在のエネルギー・環境会議でも原発依存の低減という方向性を示しているところであります。
 そして、今おっしゃったこの「もんじゅ」、さらには六ケ所村のいろいろな安全性の問題も、そういったことも含めて、特に原子力に関しては、廃棄物の処理というのが、プルトニウムだと多分半減期が何万年単位になりますから、そういうものを本当に確実に安全に何千年、何万年という単位きちっと対応できるのかという、そういう面も含めた安全性をやはり再検証する必要があるであろうと。
 それらも含めて、私の責任を持っている段階ではもちろん私やりますし、その後の政権も必ずやそうした検証は継続してくれるものと、このように思っております。
#69
○平山誠君 ありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。
 そして、これで「もんじゅ」関連の質問をやめさせていただきまして、もう一つ、菅総理の政治判断が問われる問題があります。
 この写真を、このパネルを御覧ください。これは、有明海閉門により魚介類が、宝庫であった有明の魚介類が、一転して死の海と変わっています。福岡高裁の決定、十二月の、二〇一〇年の福岡高裁の決定により開門が確定しました。しかし、この開門がいつなされるのかということが、開門賛成の漁民の皆さん、そして開門に不安を持っている農家の皆さんが大変困惑しております。現在の農水省と開門賛成派の皆さんとの協議も五回行われていると聞いておりますが、いまだ農水省から何ら工程が発表されてこない、ただ、お金が掛かる、お金が掛かると言われているそうです。
 菅総理、海江田大臣や細野大臣の活動により福島第一の工程表が発表されました。国民はあれを見て一つの安堵を覚えました。工程表というのを農水省から発表していただくことはできないでしょうか。
 そして、江田大臣、行政であっても省庁であっても福岡高裁の判決に従わなければならないと思いますが、まずは法的な部分を短くひとつよろしくお願いします。
#70
○国務大臣(江田五月君) これは、今法務大臣としての御質問だと受け止めてよろしいと思いますので、法務大臣として答弁をさせていただきます。
 昨年十二月六日に福岡高裁で判決が出されまして、これは確定をいたしました。その判決に、これはもう判決ですから、これは名あて人は全てこれに従わなければいけないのは当然でございます。今、この判決を見ますと、判決の確定から三年以内に防災上やむを得ない場合を除き五年間にわたり潮受け堤防の開門を命ずると、こういう判決ですので、この判決の趣旨に従って手続が進んでいるものと思っております。
#71
○平山誠君 ありがとうございました。開門賛成派の皆さんも、このように、御覧のように、第一段階、第二段階、第三段階と農民の方々のことも考え、安全な開門を考えております。是非とも菅総理、政治的な判断で諫早湾の開門もひとつよろしくお願い申し上げます。
 これにて質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました。
#72
○委員長(前田武志君) 以上で大島九州男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#73
○委員長(前田武志君) 次に、小坂憲次君の質疑を行います。小坂憲次君。
#74
○小坂憲次君 自由民主党の小坂憲次でございます。
 今日が八月の十一日、お盆の直前であります。ちょうど五か月前、三月十一日に東日本大震災が起こったわけであります。改めて、被災された皆様、亡くなられた皆様の御冥福をお祈りするとともに、いまだに厳しい避難所生活を余儀なくされていらっしゃる被災者の皆さん、さらには先日の豪雨で被災された皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。国会が、被災された皆さんの立場に立って、その側に立ってその気持ちをしっかり受け止めて全力で復旧復興に当たらなければならない、改めて決意するところであります。
 さて、昨日、総理は退陣を表明されました。また、野田大臣は月刊誌に「わが政権構想」という論文を発表されました。民主党政権にとってまさに節目の一日と言えたと思うのであります。
 そこで、私は今日、これまで二年半の民主党政権の在り方を振り返って、そしてそれを検証してみたいと思うのであります。国民が民主党政権誕生に期待をし、その期待が裏切られ、そして不信に変わり、失望に変わり、その失望が絶望に変わった二年半でありました。
 まず、菅総理に最初に伺います。
 昨日、特例公債法と再生エネルギー法が成立したら申し上げてきた私の言葉をきちんと実行に移す、そしてまた、総理という職務を辞すると発言されました。しかし、これまで、たとえ一%になっても退陣はしない、あるいは、民主党の同僚議員あるいはさきの、前任者の総理大臣からもペテン師とまで、ペテンだと言われるような、そういうことを言われた総理でありますので、もう一度ここで確認をしてまいりたいと思いますが、総理を辞任するというお考えに変わりはありませんね。
#75
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、政権を担当して以来、常に自分の内閣がやるべきことがやれているかどうかということを判断基準にしてまいりました。そして、当初は、二十年来先送りになってきた社会保障の問題等、そして三月十一日以降については、この震災対応、原発事故対応、そういうものに我が内閣はきちんと対応できているかということを判断の基準にしてまいりました。
 いろいろ御意見はありますけれども、私は、我が内閣、それぞれの大臣、副大臣、政務官を中心に、場合によっては与野党を超えた議員の皆さんの協力も得て、確かに百点とは言いませんけれども、復旧は進み、復興にも進んでおります。また、原発事故についても、これは七月の十九日に発表いたしましたように、予定をほぼ達成するステップワンの段階までなってまいりました。そういった意味で、私は、内閣がやるべきことはやっているというのが私の認識であります。
 しかし、六月の二日の段階で、御党を含む野党が不信任案を出されるに当たって、我が党の中でもそれに同調する動きがかなり出てまいりまして、そういう中で、私の方から代議士会において、そういう形になったときには内閣としての機能が果たせなくなるということを考えまして、私としては、一定のめどが付いた段階で若い人に譲りたい、まあ逆に言えば一定のめどが付くまでは是非やらせてもらいたいということで、皆さんの合意を得て、不信任案は大差で否決をされたわけであります。
 そして、その後、その一定のめどについてお聞きになりましたので、今、小坂議員がおっしゃったような三つの点が私にとっての一定のめどだということを私自身が申し上げてまいりましたので、その三つの、第二次補正予算と二つの法案が成立したときには私がこれまで申し上げていたとおりのお約束の行動を取ると。つまりは、その段階で次の民主党代表の選任という手続に入り、新しい代表が選任された段階で私自身総理を辞すると、そのことを昨日も申し上げましたし、この場でも申し上げておきたいと思います。
#76
○小坂憲次君 また六月二日の代議士会の発言からずっと続いてまいりまして、延々と御答弁をいただきましたが、最後の部分は、それが八月中なのかどうかよく分からないところがあるので、ちょっとだんだん心配になってまいりましたが。
 直近の世論調査の数字では、菅総理が辞める時期について、すぐに退陣と八月末までにというのを合わせますと、読売が六八%、日テレが六九・九、約七割ですね。
 しつこいようですが、総理、このように八月末までにはみんな辞めてもらいたいと思っているんですね。八月末までにお辞めになりますね。
#77
○内閣総理大臣(菅直人君) 世論調査に関しては、私は一つの民意として尊重しなければならないとは思っております。
 しかし、それだけで物事を判断するわけではなくて、先ほど申し上げましたように、私は、内閣としてやるべきことがやれているかいないか、それがやれていないとなれば私の責任ですから、それは辞めなければならない。しかし、現実には、既に第二次補正が成立をし、そして次の復興の基本方針も決めて、そして第三次補正に向かっての作業も始まっております。ですから、私は内閣の動きが止まってしまっているというふうには全く思っておりません。
 ですから、世論調査について、それはいろいろな判断がありますけれども、一つの判断であって、それだけで私の進退を決めるということではありません。
 その上で申し上げますと、私が言っていることは一つであります。六月二日以来ずっと変わったことは申し上げておりません。つまりは三つの、法案二つと第二次補正というものが成立した時点で、先ほど申し上げたように次の代表の選任に入るということを申し上げているわけであります。
 そして、その法案二つが今、国会で審議をされているわけですが、それができるだけ早く私としては成立をしてほしいと願っておりますが、それがどの時点でどういう形になるのかというのは私が決めることができない問題でありますので、それが成立した時点でということを申し上げているわけで、決して曖昧なことを申し上げているわけではありません。
#78
○小坂憲次君 今のをお聞きしておりますと、今日、要求大臣として御指名をさせていただいたのは、昨日の新聞、今朝の新聞等に次の代表選に出馬をされるであろうと言われている方で現職の大臣の方を御指名を申し上げたところでありまして、玄葉さんにはまた別の意味もありますが、もしかするとこれから玄葉さんもそういう声明をされるかもしれません。しかし、今の総理の答弁を聞いていらっしゃって、果たして代表選はいつ行われるのか不安になられたんじゃないでしょうか。
 私は、民主党政権の罪は一言で言えば、国民の政治に対する信頼をこれ以上ないところまでおとしめてしまったこと。孔子は論語の中で、政治の要諦を尋ねる弟子に対して、食料、軍備、民の信頼の三つが重要だと答え、弟子にこの中で何か二つを捨てなければならない場合どうしますかと問われて、食料と軍備を捨てても、民の信頼なくして国家は成り立たず、信頼が最も大切だと答えたわけであります。いわゆる信なくば立たずであります。その重要な民の信頼を民主党政権は極限まで失わさせ、国民を失望におとしめたのであります。
 そこで今日は、民主党が犯してきた七つの大罪を取り上げてみたいと思います。(資料提示)菅総理の七つの大罪と書いてありますが、菅総理、民主党の七つの大罪とは、一つ、実現不可能なマニフェスト、思いつき政策、法に基づかない行政、不適切な組閣人事、危機管理能力の欠如、政治と金の問題、そして七つ目が国益を損なう外交であります。時間もそんなにたくさんはありませんが、一つ一つ検証してみたいと思います。
 まず、実現不可能なマニフェストでありますが、マニフェストの目玉政策はほとんど満足に実現できないまま破綻しておる、私どもはこのように思っております。そもそも財源を考えずにばらまき的な約束を並べただけで、実行できないことは民主党の皆さんにも分かっていたはずであります。マニフェスト自体、選挙で国民をだまして政権を取るための偽りの契約だったのです。特にばらまき四K政策、すなわち、子ども手当、高速道の無料化、高校の授業料の無償化、農業者の戸別所得補償、この財政状況では無理な政策であります。もっと早い段階で潔く撤回し、見直しを行っておくべきだったと思います。
 子ども手当の廃止が決まり、次いで、八月九日に三幹事長が民主党のばらまき予算の見直しで合意書を確認書として交わしたわけであります。高速道路の無料化、高校の授業料の無償化、農業者戸別所得補償、これらの見直しに合意したということは、これは廃止をするというふうに考えてよろしいですね。野田大臣、いかがですか。
#79
○国務大臣(野田佳彦君) 三党の幹事長を含めて、あるいは政策責任者含めてまとめられた今回の合意は、まさに文字どおり私は解釈をしていまして、今御指摘のあった戸別所得補償であるとか高校授業料の無償化は政策の検証、効果の検証ということでございますので、そのとおりだというふうに思っています。
#80
○小坂憲次君 政策効果を検証して見直すと。財務大臣にお聞きしたのは、財務大臣が財政規律、大変前向きでいらっしゃるということで私どもは大変評価をしている、その面で。そういう意味で、この高校の授業料無償化というのは、私どもは、もしそれをやるのであれば、本当に困っている家庭、そして、学生が自分が行きたい道を自分で選択できる、家庭が貧しくても何とか苦学をしながらでも通いたいところに通いたい、その気持ちをかなえるためには無償の奨学金を充実させる方が、私は、裕福な家庭も含めて全てを無償化してしまう、義務教育でもないのに無償化をするようなことよりははるかに政策効果が高いと、こう思うわけでありまして、是非とも、これから党首選に立候補されるそれぞれの皆さんには、そういった政策効果を検証する、それにふさわしい政策を掲げて戦っていただきたいなと、こう思います。
 報道によれば、玄葉政調会長は、この三幹事長の確認書を交わすときに、決定には従うが自分は不満だと述べた、同席を拒否したと、このように報道されております。なぜ不満だったんですか。また、もしあなたが代表選に出馬するとすれば、この決定をどういうふうに扱われるつもりですか、大臣。
#81
○国務大臣(玄葉光一郎君) 三幹事長の合意書、まさにこれは、最終的に岡田幹事長が、与党の幹事長、特に国民経済、国民生活を踏まえた上で、政策判断を超えて政治決断をするということでございました。私はそのように理解をしております。
 ただ、小坂先生御存じのとおり、今回の合意は、あくまで見直しを決めたとかそういうことではなくて政策効果を検証して見直しを検討するということで、まさにこれから代表選挙が行われて新総理が誕生して、例えば野党の皆さんとどういう形で協力をしていくか、そういったことにも関連してくるのかなというふうに考えております。
#82
○小坂憲次君 玄葉大臣は、子ども手当のときには、民主党の政調会長として我が党の石破政調会長とともにサインをされました。しかし、今回の残った三Kについては幹事長に任せてサインをされなかった。ちょっと残念な気持ちでありますが、まあ次の問題に行きましょう。
 マニフェストで約束した十六・八兆円の無駄削減も絵にかいたもちでありました。事業仕分も単なるパフォーマンスでしかなかったと今は思っております。同じ仕分をするにしても、もっと時間を掛けて丁寧に行って、そして幅広い意見をテーブルの上に開陳をして国民の理解を得ながら進めたならば、もっと実績の上がる見直しになるんだろうと思っております。
 そこで伺いますが、マニフェストで約束した総額十六・八兆円の財源創出ができなかった理由は何だとお考えでしょうか、野田大臣。
#83
○国務大臣(野田佳彦君) あのマニフェストの十六・八兆円の財源確保は、この中身は、歳出削減あるいは組替え、それから埋蔵金、それから租税の特別措置の見直しと、こういう形で財源確保していこうということでございました。租税の特別措置といわゆる埋蔵金については、私はそれ相応の結果は出してきているというふうに思っています。もちろん不断の努力はしなければなりませんが、特にこれは四年間掛けて実現していくというテーマでございました。
 一方で、歳出削減、組替えのところなんですが、これについては、子ども手当を含む主要な政策については三・六兆円を確保しながら対応させていただきました。
 評価はいろいろあるかもしれませんが、着実に財源を確保しながら実行していこうという思いを持ってきたところでございます。
#84
○小坂憲次君 全く反論したいことばかりでありまして、これを一つ一つ反論しておりますと、検証どころか、これでは討論になってしまいますので、一つ一つ先へ進んでいきたいと思いますが。
 コンクリートから人へというのがありました。これも政策の失敗だと思いますね。このスローガンを民主党は金科玉条として、防災対策や経済への影響など考えずに公共事業を削減してまいりました。その一環として、災害対策の予備費、学校の耐震化の予算、これも仕分をされてしまいました。しかし、その後に大震災が起こったのであります。すると、震災後の第二次補正予算にはまた予備費を計上しております。
 備えあれば憂いなしと、こういうことが予備費の本来の目的でありますけれども、災害対策のためには公共事業もあるいは予備費もこれは必要なものでありまして、災害対策費を削ったのは間違いだと、このように思いませんか。野田大臣、引き続きいかがですか。
#85
○国務大臣(野田佳彦君) 平成二十二年度の当初予算を編成するときには、御指摘のとおり、コンクリートから人へという一つの考え方の下に予算の大幅な組替えを行いました。その結果、公共事業関係費は激減をする結果になって、その分、社会保障と文部科学部門のところは増やすという形のめり張りの利いた予算を心掛けました。その後は、真に必要なインフラ整備については必要な予算措置は続けてきたというふうに思っております。
#86
○小坂憲次君 まあいろいろとありますけれども、やはり政治主導、政治主導と言ってきたことも、これも大きな問題なんですよね。この政治主導というのは、皆さんはよく全て政務三役が決めますと、こういうことで、官僚にだまされるなと、こういう考え方でスタートをされて、そして本来、野党の時代ならいざ知らず、官僚は大臣の部下でありますから、大臣がその部下を信頼関係の下に一生懸命働いてもらうような環境をつくり、そしてチームとしてのお互いの信頼関係の下に効率よく動くことが真の政治主導だと思うんですね。本来、一つぐらいしか出してこない案であれば、三つぐらい選択肢を持ってこい、そして政治決断でその中から的確なものを選ぶと。私どもの大臣はそのように心掛けてきたと思っております。
 ですから、やはり今回多くの過ちを指摘しておりますけれども、その一つである政治主導、私は、政治主導の履き違えを是非とも改めていただきたい、このように思います。そうでなければ、どのような人が党首になろうと、また首班指名でその方が総理になった場合には同じようなことが起こってしまう。それでは菅総理を替えてもどうにもならないわけでありまして、そのときには民主党に一日も早く政権を降りて明け渡していただく以外にないと思うわけであります。
 民主党は、マニフェスト一つでこれだけ多くの点で国民をだまし、政権を取っておいてそれを実行できなかったわけですから、単なる謝罪だけでは済むはずはありません。岡田幹事長あるいは菅総理も、過日、いろいろな委員会の中でマニフェストの財源的な裏付けがなかった点等々について謝罪をされたこともありましたけれども、謝罪だけで済むものではありません。最近の世論調査でも過半数が年内解散を求めております。マニフェストを全て撤回し、白紙に戻して直ちに解散すべきだと思いますが、菅総理、いかがですか。
#87
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、政治主導についての考え方はかなり違っております。
 私も長年自民党中心の政権を見てまいりましたけれども、多くの内閣は官僚主導の内閣でありました。一方で、党の方でそれを、まあ何といいましょうか、別の形で党の意見を入れられていたことは事実であります。
 私たちが考えたのは、内閣においてもきちっと、それこそ官僚が一つしか提案を持ってこないのではなくて、今もおっしゃったように、せめて二つか三つは提案を持ってくるように、その判断を、大臣一人ではなくて、副大臣、政務官など政務のメンバーでやっていくと、そういうことを目指してこの政治主導ということを進めてきたわけであります。
 私は、少なくともそれまでの自民党中心の内閣よりは大臣、副大臣、政務官の影響力は格段に高まったと思っておりまして、そういった意味で、もちろん……(発言する者あり)
#88
○委員長(前田武志君) 傍聴席の議員の方々はもう少しお静かに。
#89
○内閣総理大臣(菅直人君) いろいろな試行錯誤はありますけれども、政治主導というものの一つの実行は行われてきていると、このように思っております。
 今、小坂先生の方から解散という言葉が出ました。
 私は、三月十一日から、この大震災を経験した多くの皆さんが、今、既に十分な復旧復興が進んで選挙をやっていいという状況だとは私は多くの方は思っておられない。そういった意味で、今多くの国民の皆さんが望んでおられるのは、できれば、これは私たちの努力も不足いたしましたけれども、与野党が、与野党が力を合わせて復旧復興に全力を挙げて、国会として協力をして物事を進めていく……(発言する者あり)
#90
○委員長(前田武志君) 質疑の妨げになります。もう少しお静かにしてください。
#91
○内閣総理大臣(菅直人君) そうした形を私は大多数の国民の皆さんは望んでおられるわけでありまして、それを無視して、そういう国民の声を無視して何か、何が何でも解散というふうに主張されるのは、私はまさに国民の意思から離れた御主張だと、そのように思っております。
#92
○小坂憲次君 菅総理は、よく民意、民意ということをおっしゃっておられましたけれども、解散で、選挙で民意を問うのも一つでありますが、世論調査あるいは国民投票、いろいろな形で民意を測ることもあるわけでありますから、やはり世論調査は余り無視しないで、その意を酌んでいただくことも必要だと、それだけ申し上げておきます。
 この調子でやっておりますともう時間がなくなってしまいそうですから、少し先を急がせていただこうと思います。
 思いつきの政策、七つの大罪の二つ目でありますけれども、これまで菅総理は、様々な政策を思いついては発表し、党内や経済界から厳しい反発を受けると気が変わったようにうやむやにし、私的な意見だったとかいうことを言ってこられました。鳩山総理もCO2の二五%削減を唐突に打ち出しましたけれども、思いつきを政策にしてしまうのは民主党政権の体質なんだ、そう思えば理解もできるわけであります。
 税・社会保障の一体改革についてもそうであります。消費税の増税、これも発言をされましたけれども、実際に詰めていった結果は二〇一〇年代半ばまでという曖昧な表現となって、閣議決定もできませんでした。本当に重要だと思う政策があるならば政治生命を懸けてやっていただきたいと思うところであります。
 野田大臣、税と社会保障の一体改革、今後どのように進めますか。
#93
○国務大臣(野田佳彦君) 税と社会保障の一体改革については、政府・与党の検討本部において成案をまとめ、それを、閣議決定していないという御指摘がありましたけれども、閣議に報告をし、そして各党と協議をしていくというところまで決めておりますので、これはまさに秋口からその制度設計の具体化に向けて着実に推進していくものというふうに思っております。
#94
○小坂憲次君 原発に関する政策も思いつきの政策の連続でした。再稼働を要請した直後にストレステストの実施を指示したり、突然の脱原発依存会見を行ったかと思えば、批判を受けて個人の考えだったと釈明する。原発輸出も継続するのか見直すのか、発言がいろいろ異なってくる。菅総理の思いつきに皆振り回されてきました。原発に関する政策は、国家のエネルギー政策の根本として、産業政策や安全保障なども含めた幅広い根本的な議論の中から生み出していくべきであります。
 ここで一つ伺います。
 八月四日に、経産省の松永事務次官、寺坂原子力安全・保安院院長、また細野資源エネルギー庁長官の三首脳を更迭されましたけれども、これは総理が決断し、指示したんでしょうか。もしそうであるならば、役人だけでなく、政治家の責任はどう考えているんですか、総理。
#95
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、思いつきということで最初に言われたのが社会保障と税の一体改革であります。
 しかし、私が総理になって直後の参議院選挙で申し上げたのもまさにこの社会保障と税の問題でありまして、確かに、問題提起の仕方が十分でなくて参議院選挙において大変厳しい結果をいただいたことは、特に仲間の皆さんに申し訳ないと思っておりますけれども、しかし、その一年後にしっかりとした議論をした上で改めて党の方針として提起をさせていただいたわけでありまして、決して思いつきではなくて、一貫してこのことを主張したことをこれは証明をいたしていると考えております。
 それから、原発に関しては、原発に関しては……(発言する者あり)これは、私は、全国民の皆さんも、三月の十一日の前と後で、そのまま同じように従来のやり方でいいと思っている人は私は一人もいないと思います。
 つまりは、例えば原子力安全・保安院が一つのルールを決めて判断をする、つまりは、推進をする経産省の中にあってこれをチェックをするというその仕組みも含めて変えなければならないことでありまして、それを変えようというのが思いつきだと言われるのであれば、永久に物事を変えないということを言われているのかと。私は、原子力政策については根本から変えるべきだということで主張し、先ほど来申し上げておりますように、エネルギー・環境会議の方でその方向性を内閣としても打ち出しているわけであります。
 今、最後に、経産省の人事についての御質問がありました。
 この点につきましては、海江田大臣の方から私の方にお話があって、こういう方針でいきたいという事前の相談というか報告がありまして、私としても、そのことを了解すると同時に、是非、まあ言葉はあれですが、改革が進むような人事をお願いしたいと、そういうことで、中身については海江田大臣にお任せをいたしました。
#96
○小坂憲次君 本当はこの後、海江田大臣にも聞きたいと思ったんですが、総理の答弁が長いのでだんだん時間がなくなりました。海江田大臣のお顔を拝見しておりますと、どんどんどんどんしわが増えてきまして、眉を寄せていらっしゃいますので、それでお気持ちは十分分かったということで、答弁は結構でございます。
 七つの大罪の三つ目は、法に基づかない行政ということであります。
 民主党政権は、法的な根拠のない組織や民間企業に対する要請を多用して法治国家としての法治主義を踏みにじってきました。その一つが事業仕分であります。
 行政刷新会議には法的根拠がありません。また、仕分の対象や仕分人の選定も不透明でありました。結果に法的拘束力もありませんので、多くの仕分結果が同じ民主党の閣僚によって無視されて、都合の良いところだけ仕分けたふりをして実際には事業を継続するというのでは、政権内の自作自演ということにしかなりません。
 野田大臣、これまで事業仕分は歳出削減に効果的であったか、また今後、事業仕分を現在のまま続けていくとお考えですか。
#97
○国務大臣(野田佳彦君) あの事業仕分によって見直された事業ございますし、また国庫への納付金もできたりとか、私は一定の効果は上がってきたと思いますし、それに関連して、行政事業レビューというような丸ごと仕分等と連携をしたようなチャレンジをする取組も行ってきていますので、より深化をさせていくことが望ましいというふうに思っています。
#98
○小坂憲次君 法に基づかない行政というのは浜岡原発の停止の要請にもこれは見られるわけでありまして、原発の停止をするかしないか、誰が責任を持つか。今日の賠償の責任等を鑑みれば、これは国が最終的に責任を持たなきゃならないことは明白であります。それを要請という形で行うというのは、これは一体どういうことでありましょう。
 企業は弱いものであります。お上から言われることに背けば後でどのようなしっぺ返しをされるか分からない。そう考えれば、要請という形であっても強制をされたと同じように反応しなければならない、そのように結果してしまいます。
 このような要請を多用するそういうやり方というのは、法治国家としてあってはならないことであります。基準を明確にし、それを法律に明文化して、誰が見ても同じ基準を適用できるような、そして司法が判断できる根拠を示すのが行政のあるべき姿であり、立法するのがこの国会の役割でありますから、行政はその立法に従って、法律に従って法律を民間の市民の生活に適用する、それが行政であります。その点を私は、民主党はもっと肝に銘じていただきたいと、このように思います。
 組織の乱立、手続の無視、こういったものを挙げれば切りがありません。原発関係の組織でも本部本部と名の続くものが六つもあり、そして関連のもので二十もありました。これはずっと挙げていきますと本当に時間がなくなりますのでやめてまいりますが。
 七つの大罪の四つ目は、不適切な組閣人事でありました。
 菅総理が任命した閣僚はこれまで数々の問題を引き起こして、特に国家の安全保障にかかわる重大ミスを犯した閣僚が数多いことは深刻な問題だと思っております。
 幾つか挙げてみましょう。
 三月に女性とのスキャンダルが発覚した中井国家公安委員長、防災担当大臣。SPも付けないで、本来セキュリティーを最も重視すべき国家公安委員長が女性と路上でキスをする、言いにくいんですけどね。そしてその女性に宿舎のキーを貸してしまうと。また、防災担当大臣が地震のときもデートを続行したと報道される。誠に残念なことであります。
 尖閣諸島の中国漁船の衝突事件で中国の圧力に屈して船長を釈放し、弱腰外交と世界に恥をさらし、さらには自衛隊は暴力装置と発言して辞任した仙谷官房長官。外国人からの献金を受け取っていたことが判明し辞任した前原外務大臣。この同じ問題は菅総理自身にもあり、お金を返したから済むというような問題ではありません。これは後に西田議員がしっかりと明らかにしてくれると思います。
 被災地で知恵を出さないやつは助けないなどと発言して僅か九日で辞任した松本復興担当大臣。国会答弁は二つ覚えておけばいいと、法と証拠に基づいて適切にと個別の事案については答弁を差し控えます、これでいいと言って国会軽視、二か月で辞任した柳田法務大臣。
 そのほかにも、海上保安庁職員のビデオ流出によって問責、馬淵国交大臣。選挙で落選したのに続投させた千葉法務大臣。北朝鮮の延坪島への砲撃時に登庁もしないで宿舎にずっといた岡崎国家公安委員長。総理との信頼関係を欠いて数々の閣内不一致を引き起こしている海江田大臣はまだ辞めてはいらっしゃいませんけれども、こういった大臣の総理としての任命責任は重大であります。
 菅総理、これらの数々の問題閣僚の任命責任を考えれば、あなたは今までに何度も辞任していても足りないくらいであります。更に言うならば、民主党に人材が払底しているということなんでしょうけれども、野党議員を引き抜いて閣僚に据える、与野党の関係を不必要に悪化させる必要がなぜあるんですか。民主党は、片方では与野党協力を呼びかけながら、それを裏切るようなことをわざわざして、その関係を毀損していく、こういうことの繰り返しであったと思います。
 七つの大罪の五つ目は、危機管理能力の欠如であります。
 震災対応の遅れを言い始めたら切りがありません。そして、中途半端な補正予算。震災の応急措置を盛り込んだ第一次補正予算が成立した後に、総理の延命のために二兆円という中途半端な第二次補正予算を編成しました。我々自由民主党は、第二次補正予算の編成の際には総額十七兆円に及ぶ本格的な復旧復興のための予算を提案をして、そして、それが実現していれば本格的な復旧復興はもっと早くできたはずであります。そうしなかった理由は何でしょうか。また、政府が本格的な補正予算を編成できるのは一体いつになるんでしょうか。
 これを聞いていくと答弁にまた長い時間を取られてしまいそうですから、七つの大罪、六つ目に行きたいと思います。政治と金の問題であります。
 民主党は、昨年の参議院選挙のマニフェストでも、クリーンな政治の実現に全力で取り組みますと約束しておりますけれども、現実には真っ黒な疑惑まみれでありまして、閣僚から政治と金をめぐる辞任者を出し、さらには菅総理本人にも重大な疑惑が掛かっております。菅総理の政治と金に絡む問題は、今、後ろにおります西田議員に任せたいと思います。
 しかし、一つは、総理の資金管理団体、在日外国人から百四万円の献金を受けた問題。もう一つは、民主党代表選挙の際に、小沢氏の政治資金と金の問題について国民が納得する説明が望ましいと、こう言っておきながら、自分は、総理の資金管理団体が政権交代をめざす市民の会へ六千二百五十万円も献金をしていながら明確な説明をしていない。こういったものがたくさん出てくるわけであります。
 七つ目の大罪は、国益を損なう外交であります。これは重大な問題です。
 外交・安全保障の分野では弱腰の外交を繰り返し、我が国の国益を大きく損なってきました。
 さきにも述べましたけれども、尖閣列島の中国漁船の衝突事件、これは言うに及ばず、北方領土問題では、ロシアのメドベージェフ大統領やイワノフ副首相などが相次ぐ北方訪問をしております。それを許してしまい、そしてさらには韓国の国会議員の訪問までも許してしまいました。しかも、それらについて両国の大統領に直接の抗議もしないで、何の対抗策も打たずにただ指をくわえて見ていただけと言われても仕方ありません。
 日米関係もそうであります。鳩山政権が日米関係をめちゃくちゃにしてしまったことは今更言うまでもありませんけれども、菅政権も日米関係を大いに損なっています。今や米国は辞任が確定している菅総理を相手にしておらず、外交が停滞をしている。そして、APECの際に合意していた日米共同宣言の取りまとめもできなく、白紙になってしまいました。
 また、円高が歴史的な水準まで進行し、株価も低迷して、そういう中で米国債の格下げという事態が起こりました。国債格下げについては、総理は以前に、そういったことには疎いと、こう発言をされておりましたけれども、この対応についてG7各国の首脳が積極的に電話会議を行う、そういった一方で、菅総理は蚊帳の外に置かれ外国首脳から全く相手にされない、このように報道されています。国益を守るべき内閣のトップが外国から相手にされない、誠にゆゆしき事態であります。
 韓国との関係においても、昨年の朝鮮王朝儀軌の返還において、貴重な日本の文書が相手方に存在するにもかかわらず、不平等な協定を締結してしまったわけであります。韓国の閣僚が相次いで竹島訪問をしたときにも、菅総理は韓国の大統領に直接抗議をすることもしておりませんでした。
 こういったこれまでの民主党政権の外交政策について、反省しておくべき点は何か、また今後どのように改めていくべきか、この際、野田大臣、鹿野大臣、海江田大臣、新たな民主党としてちゃんと外交をやりますと、その気持ちを込めて一言ずつ述べてください。
#99
○国務大臣(野田佳彦君) 今の多岐にわたる御発言があった中で、円高の問題を含めての今の国際社会における協議のお話がございました。それは、菅総理と連絡がほかは取っていないというお話がありましたけれども、これ、基本的にはやっぱり今の経済の不安定さを出している要因であるEU国内とそしてアメリカ間のやり取りがあったのが、これが中心だったということです。その経済外交については実務的に私が責任を持って対応してきておりますし、総理にもきちっとお伝えをしてきているということは是非御理解をいただきたいというふうに思います。
 全般的な外交の話を私が今するのは、これは今、菅内閣の一員として、守備範囲は財政でございますので、それはちょっと領域を逸脱することになるかと思います。
#100
○小坂憲次君 鹿野大臣。
#101
○委員長(前田武志君) 外交の質問ですか。鹿野農林大臣。
#102
○国務大臣(鹿野道彦君) 私は今、菅内閣の農林水産大臣であります。まさしく大震災の復旧復興、そして原発の事故に対する対応、これに全力を尽くして懸命に取り組んでいく、これからもそういう基本的な考え方でいきたいと思っております。
#103
○小坂憲次君 それぞれこの機会にチャンスをと思ったんですけれども、まあ余り、鹿野大臣と同じような答弁になることも予想されますので、先急ぎましょう。
 菅総理、あなたに対しては驚くほど多くの人々が退陣要求をしてまいりました。その例を挙げれば切りがございません。西岡参議院議長、米倉弘昌経団連の会長、前原誠司前外務大臣、佐々木毅東京大学総長、楢崎弥之助元衆議院議員、長島昭久民主党議員ほか有志があなたのところに申し入れています。先日の賛成討論でも、小見山幸治民主党参議院議員は壇上からあなたの退陣を求めました。村山富市元内閣総理大臣、全国都道府県県議会議長会、鳩山由紀夫前総理、仙谷由人官房副長官、古賀伸明連合会長、稲盛和夫日本航空会長、渡部恒三元衆議院副議長、十人以上の方があなたに退陣を求めておりますが、この中で特筆すべきものは全国都道府県議長会の会長の退陣決議であります。この決議は被災地であります岩手、宮城、福島の議長が共同提案したもので、被災地からあなたにはノーが突き付けられたのであります。
 最初に申し上げたように、あなたには世論が退陣を求め、そしてあなたも退陣すると明言をされました。ですから、これ以上退陣を求めるということよりもその先に照準を当てたいと思いますが、同僚国会議員の質問を聞いていただき、その中からまた私は、我々参議院の自由民主党としてどのように今のあなたに私どもが考えているか、それを締めくくりとして最後に申し上げることとして、ひとまず私の質問を終わりたいと思います。
#104
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。有村治子君。
#105
○有村治子君 自由民主党の有村治子です。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、初当選のころから、しっかりとした国家観と地に足の付いた生活感を併せ持って、命の重みと家族のきずなと国家の尊厳を守る政治信条の下で活動してまいりました。今日は三・一一の東日本大震災から五か月がたちます。そして同時に、今日はともすると菅内閣最後の参議院予算委員会となりましょう。重大局面を迎え、それでも与野党の枠を超えて民主主義国家の発展に尽くしたいとの思いで質問に立たせていただきます。
 まず、民主党政権の外交・安全保障政策について伺います。
 領土問題はトップ同士の信頼関係が一番大事だ、首相の仕事の半分以上は外交・安全保障政策にある、鳩山前総理の発言です。日米間の信頼を大きく損ねて沖縄県民を翻弄した手痛い経験から、総理の本質を今になって学ばれたようでございます。
 まさに、総理の使命は国民の生存可能性をセキュア、確かなものにして、命と安全を担保することにあります。他国と戦わずして対等に伍す交渉力を発揮して平和と繁栄をつくっていくことに尽きます。菅総理御自身は、日本を取り巻く情勢を見据え、平和と繁栄をつくり出すことにどのような貢献をされてきましたか。
 あわせて、就任されてから一年二か月たちますが、この間、どの国のどの首相と率直に腹を割って意見交換をできるホットラインを築かれましたか。
#106
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、今外交の重要性について有村議員から御指摘がありましたが、私も、もちろんのことでありますが、国の存亡にとって外交というのは安全保障も含めて極めて重要な課題だと認識をいたしております。
 日米関係について少し触れられましたけれども、私としては、ちょうど就任したときに普天間問題で日米の間が多少ぎくしゃくいたしておりました。鳩山内閣の下で五月の二十八日に日米合意ができまして、その後約一年二か月の間、オバマ大統領とも四度の首脳会談を行いました。そういった中で、私は日米関係は現在極めて良好な状態にあると、このように認識をいたしております。
 また、総理に就任したそのときに、カナダにおけるG8あるいはG20が行われました。その後、多くの国際的な会議、我が国で行ったAPECもあります。そして、せんだっての五月のドーヴィルにおけるG8もあります。
 私は、そういうところで多くの首脳と、全体の会議もありますけれども、バイの会談をほとんどの首脳と二度、三度と行いまして、そういう中できちんと意見交換ができる関係が生まれていると思っております。
 中でも、当初いろいろな問題がありました中国との関係も、せんだって日中韓のサミットを我が国で行いまして、温家宝総理、そして韓国の大統領も被災地にわざわざおいでをいただきまして、私と共に一緒に被災地の食べ物を食していただくなど、まさに信頼関係を持った行動を取っていただいたと、このように思っております。
#107
○有村治子君 日本の首相でございますから各国の首脳と会談するのは当たり前のことでございます。その中で腹を割って誰とホットラインを築けているのかということにお答えいただけなかったのは残念でございます。この一年二か月の外交は一体何だったんでしょう。
 かつて中曽根総理は、アメリカ・レーガン大統領とロン・ヤスと呼び合う、ファーストネームで呼び合う関係を築いてまれに見る長期政権を維持しました。また、小泉総理もブッシュ大統領と率直に話し、日米が連携して国益を追求し、時にEU、時に中国を牽制するすべを持ちました。二年前、アメリカのオバマ大統領が就任後初めて会談した外国首脳は日本の麻生総理大臣でありました。また、オバマ政権のヒラリー・クリントン国務長官が外務大臣としてアメリカを出て初めて最初の外遊先に選んだのもほかならぬ私たちの国、日本の自民党政権でありました。まさに日米連携が世界の基軸だったのです。
 それが民主党政権になった今、どうでしょうか。
 先日、G7、先進七か国協議が行われるに当たって、菅総理には全く連絡がなく素通りでございました。急激な円高、アメリカ国債の格下げ、世界同時株安の懸念を受けて、各国のトップリーダーが、サルコジ大統領が、メルケル首相が緊密に連携をオバマ大統領としている中で、日本は世界三位の経済大国にあるにもかかわらず素通りでございました。
 各国の首脳たちは、問題解決能力を持たない菅首相に一秒の時間も割きません。逆に国益にかなうと彼らは判断すれば、どんな激務の中でもさえトップリーダーたちは真夜中にでも意見交換の機会をつくるものです。菅さんに対しては失礼なほどに冷徹ですが、これがトップリーダーの外交の現実でございます。私たちが求めているのは、日本の国力に合った外交力を持つトップリーダーです。
 ロシア大統領が歴史上初めて北方領土に上陸し、尖閣諸島沖では中国漁船が一方的に海上保安庁巡視船に体当たりしてきたにもかかわらず、中国が日本に謝罪と賠償を求める異常な展開を許してしまいました。領土問題をめぐって中国とロシアなどが連動して複数の国が日本外交を一緒に揺さぶってくる新たな段階を招いてしまったのが菅民主党内閣だと、以前私は総理に警告を申し上げました。これに対して総理は、中国、ロシアが連動しているとは思わないと軽くかわされましたが、その後どうなったでしょうか。私が警告したどおりの展開になりました。日本が東日本大震災の対策に追われて必死になっている間、中国、ロシアに加えて何と韓国までが、韓国国会議員が連動して北方領土に上陸をするという事態まで起こしてしまいました。明らかに菅政権の決定的な外交力不足です。
 自民党の外交政策も足らざるところはまだまだありますが、少なくとも私たち自由民主党はアジアの安全保障バランスを五十年以上維持してきました。しかし、民主党はたったこの二年で外交的に後退に後退を重ねました。軸足なき日和見外交の連続で国民の安全を減じるばかりです。菅総理が辞めれば民主党も何とかなると言う方もいらっしゃいますが、全くそういう次元の話ではありません。民主党に安全保障政策、外交センスがない、そもそも国家観がないと言われるゆえんです。
 この国民的批判に菅総理はどう反論されますか。そしてその外交的損失をどのように埋めていかれますか。国民に説明してください。
#108
○内閣総理大臣(菅直人君) いろいろと指摘をいただきましたけれども、少し私からも申し上げさせていただきたいと思います。
 つまり、例えば五月に行われたサミットであります。もちろん、このときはサルコジ大統領が議長でありましたけれども、特に大震災と原発事故を踏まえて、そうした中での我が国の総理である私に、まず問題提起のスピーチをするようにという機会をいただきました。そして多くの首脳の皆さんから、日本国民のこういった危機に対する姿勢、対応に対して、すばらしい対応だということで支持をいただきました。
 そういったことを含めて、数を挙げればもっともっとたくさんありますけれども、例えば事故の直後にサルコジ大統領がわざわざ訪日をされる、あるいはギラード・オーストラリア大統領も来ていただく。そういったことで、我が国とG8あるいはG20の関係は私は基本的には良好な関係にあると、このように思っております。
 もちろん、ロシアの北方領土に対する対応や、あるいは韓国、中国のいろいろな課題があることは承知をいたしておりますけれども、そういった問題に対しても、これから日本としての原則をきっちりと踏まえて対応をしていかなければならないし、この間もきているところであります。
 そういった意味で、何か我が党がそうした姿勢を持っていないというような趣旨のことを言われましたけれども、私は、民主党という政党は、いつも申し上げていますように、二国間の関係では日米関係を最も重要視すると同時にアジアとの関係を大事にしていくという、そういう基本的な方向性は過去も現在も、多分未来も変わりないものと考えております。
#109
○有村治子君 ありがとうございます。
 フランスはエネルギーの約、実に八割を原子力発電に頼っています。サルコジ大統領は五十か国以上の首脳と、原子力発電の自らのプラントを売りに直接首脳のトップセールスをされています。彼らが日本に来て原子力のことにこだわるのは当然じゃないですか。国益と彼らの経済繁栄が懸かっているからです。
 そして、私が申し上げているのは、中国、ロシア、韓国など複数の国が同時に連携して日本の領土問題に、阻むようになってきた、この感覚がまだ分からないのですかという、その点を問うているのです。私たち野党も、そして国民の皆さんもこの外交の民主党の恥部を知っている。にもかかわらず、あなた方は政治家の命である動物的嗅覚、これを進めれば日本が危ないことになるという、その感性を持たないことに私たちは危惧を覚えているのです。
 さて、次に科学技術の振興について伺います。
 なでしこジャパン、女子サッカーのなでしこジャパンが世界一になったことを私自身も本当に喜んでいます。大震災でなかなかに厳しい、落ち込む日本国民を勇気付けて世界の舞台で力を発揮したのがなでしこ、それも男女共に喜べたことを何よりもうれしく思っています。その人気にあやかりたいのでしょう、政治利用だとの批判を承知で菅総理はなでしこジャパンに国民栄誉賞を贈ることを発表されました。
 そこで素朴な質問です。
 なでしこジャパンには国民栄誉賞ですが、世界一を奪還した、演算能力で世界一をやっとの思いで奪還した日本のスーパーコンピューター「京」の開発陣に対してはなぜ国民栄誉賞、内閣総理大臣が授与されないのでしょうか。
 この世界一速い日本のスーパーコンピューター「京」は、大震災でサプライチェーンがことごとく津波で寸断され壊れる中で、自ら被災した東北地方の小さな小さな会社も結集して素材を調達し部品を作り、納期をみんなが守って、見事に数十万に及ぶ部品を組んで演算能力世界一を達成しました。まさに日本の物づくりの集大成、チームプレー・ジャパンそのものと言えます。なぜ彼らに対してノーケア、知らぬ存ぜぬでよろしいのでしょうか。
#110
○国務大臣(枝野幸男君) まず、日本の国民の皆さんは、人気のある方に国民栄誉賞の授与をしたからといって内閣の人気が上がるというような民主主義の熟度ではないというふうに思っておりまして、こうしたことによって内閣の人気が上がるようなことがあるはずないというのは、私は、普通に国民の皆さんの民主主義の熟度を見ていらっしゃれば理解できるのではないかというふうに思っております。むしろ、一部で政治利用ではないかというような御批判があることを恐れて本来授与されるべき方に授与しないということがあってはいけないという思いで今回の判断をいたしました。
 なお、スーパーコンピューター「京」が世界第一位を獲得できたことは、我が国の技術力が世界トップレベルの高さにあることを表すものであり、大変喜ばしいものであります。様々な功績、いろんな分野で世界第一位を取られている方はこのスーパーコンピューターやあるいはなでしこジャパン以外にもいらっしゃいますが、様々な功績に対し政府としてどのような表彰を……(発言する者あり)
#111
○委員長(前田武志君) 傍聴席の方々はもう少しお静かに。何度か御注意申し上げておりますが、質疑の妨げになります。静かにしてください。
#112
○国務大臣(枝野幸男君) 政府としてどのような表彰を行うかについては、表彰を受けることとなる方の功績などについてそれぞれ表彰の趣旨に照らして個別に判断することとなっております。
#113
○有村治子君 人気にあやかる政治利用かどうかということを聞いているわけでは全くありません。なぜ、この産業の基盤となるスーパーコンピューターにノーケアでいいのかどうかということを聞いています。
 スーパーコンピューターは世界が待ち望む新薬の開発や気象災害予想などに大きな影響を与えます。そして、このスーパーコンピューターを持つかどうか、これが一から組めるのは日本とアメリカだけです。そして、中国が猛追をしています。そのスーパーコンピューターを持てるかどうかがその国の安全保障や成長産業の育成、国際競争力の観点からも極めて大事だということを改めて強調させていただきます。
 次に、エネルギー政策について伺います。
 福島第一原発の事故が起こった後も、イギリス、アメリカ、フランスなどは原子力発電維持の方向性を打ち出しています。日本を取り巻くアジアで、核兵器を保有している中国、ロシアのほか、北朝鮮も核兵器の開発に全力を挙げています。ノドン・テポドンミサイルで日本を脅かした北朝鮮が核弾頭をロケットに搭載できる技術を持つのも時間の問題だと言われています。
 そんな中で、脱原発の首相方針の下で、日本だけが結果として核や原子力の研究者の層を持たなくなって安全保障の観点において丸腰になることがないのか、大変危惧をしております。他国の核・原子力開発能力がどのくらいか、その各国の核能力がどのくらい進んだのかどうかの査定をする力さえ日本はなくしてしまう、そういうことを放棄しては絶対にいけないと思っています。
 日本の安全保障の観点から、核、原子力の研究は続けるべきなのかどうか、外務大臣にお伺いします。
#114
○委員長(前田武志君) 松本外務大臣。
#115
○有村治子君 申し訳ありません、防衛大臣にお伺いします。(発言する者あり)
 済みません。私は意図しておりません。申し訳ございません。
#116
○国務大臣(松本剛明君) 委員長からのお指名を受けましたので……
#117
○委員長(前田武志君) お座りください。
#118
○国務大臣(松本剛明君) 安全保障上の観点というお話でありましたけれども、むしろ日本の国力、科学技術という観点から必要な研究は続けられるべきだと思っておりますし、また私どもとして、国民の声を受けて、これだけ大きな事故を起こした中で、原子力の政策、エネルギー政策をどうするかということを国民の前で議論をすることと技術を維持するということは両立をするものだというふうに考えております。
#119
○有村治子君 やはり技術を大事にしていくという外務大臣、恐らく防衛大臣もそのような御趣旨をお持ちだと思います。ありがとうございました。とても……(発言する者あり)
 民主党の筆頭理事、どうかお静かに。質問を続けております。(発言する者あり)
#120
○委員長(前田武志君) 議場の皆様に申し上げます。
 質疑者と答弁者、この二人のやり取りがしっかりと続けられるように静かにお願いをいたします。
#121
○有村治子君 民主党代表選規約の危険性について質問をいたします。
 私たち自由民主党は、党員資格を、党員になっていただく方の資格を日本国籍を有する人に限定をしています。国益、公益を追求して国家国民に仕える政治家として信念に基づく言動の自由を確保するために、他国の勢力からお金を受け取るようなことがあってはならない、また、他国の不透明な方々に塩を送るようなことがあってはならないと固く信じています。そして、これは自由民主党に限らず、政党や政治家が国民に対して絶対に守るべきルールだと思っています。
 いよいよ民主党のポスト菅選びが始まりました。その民主党の現行規約では、在日外国人が民主党党員になり、サポーターとなり、民主党代表選の投票する資格を有しています。日本の国政を担う与党の人事、とりわけ内閣総理大臣を決定する過程や政策に在日外国人の方々が強い影響力を及ぼすことに日本国民は大きな不安を抱いています。民主党の代表が事実上内閣総理大臣になっていくという現実を直視すれば、安全保障の観点からも現行の民主党代表選規約と今すぐ決別すべきだと御忠告申し上げます。国民の前でこれを明言していただきたい。
 民主党で代表でもいらっしゃる総理、いかがでしょうか。質問の時間の制約があります。端的に質問にお答えください。
#122
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、民主党は、他の党の規約なども参考にいたしまして、現在は、御指摘のように、在日外国人の方も党員になることができるという形になっております。しかし、その段階ではまだ野党しか経験をしていない時期でありましたので、今回、政権を担当することになって……(発言する者あり)ちょっと静かにしてください。今回、そういう立場になって、新たな議論が提起をされたことに関しまして、現在、民主党の代表選挙規則の改正議論の中で今御指摘されたような課題も検討いたしております。
 党員、サポーターを含む選挙は、現在、来年の九月が任期ということになっておりますので、それまでにはそうした指摘も踏まえた代表選挙規則をきちっと作り出していきたいと、こう考えております。
#123
○有村治子君 民主党結党以来、党の代表を務めてきた人の中で、現在の岡田幹事長を除く四人は全員、政治と金の問題で脱法、違法行為が指摘されています。鳩山前代表は平成の脱税王、前原元代表も外国人献金で大臣を辞任、小沢元代表は今や刑事被告人、菅総理自身も北朝鮮関係者との不透明なお金のやり取りで四苦八苦しておられる。お金にクリーンだと言ってきた民主党の代表の看板に偽りあり。
 以上、民主党政権がいかに国民の安全や繁栄を不確かなものに、安定した外交や安全保障を脅かしてきたかの論点を中心に質問をいたしました。
 残りの質問は午後二時から続けます。
#124
○委員長(前田武志君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後二時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十四分休憩
     ─────・─────
   午後二時開会
#125
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。有村治子君。
#126
○有村治子君 自由民主党の有村治子です。
 午前中に引き続き、心して質問に立たせていただきます。
 さて、今月は東日本大震災後初めてのお盆、追悼の八月です。被災地では連日、せめて初盆に間に合うようにと、御遺体の所在が不明のまま愛する肉親の御葬儀を行っていらっしゃる方が今日もたくさんおられます。被災地の方々、被災地の思いをしっかりと心に刻んで国政の役割を果たしていかねばなりません。
 ここで、戦没者に対する質問から伺います。
 菅総理は靖国神社について、これまで個人的に何度も参拝してきた、しかし、靖国神社はA級戦犯が合祀されており、総理や閣僚が参拝することは問題がある、総理在任中は参拝しないと明言されてきました。
 いわゆるA級戦犯が靖国神社に合祀されたのは昭和五十三年。菅代議士が総理になる前もなられた後も、参拝対象の状況は、A級戦犯が合祀されたままという状況は変わっていません。にもかかわらず、今までは何度も参拝され、総理という立場になった途端に参拝しないというのは、論理に一貫性を欠き自己矛盾を起こしているのではありませんか。
#127
○内閣総理大臣(菅直人君) 靖国神社についての私の参拝について御質問いただきました。
 私は、昨年の六月十五日の参議院の本会議においても、靖国神社はA級戦犯が合祀されているといった問題などから、総理や閣僚が公式参拝をすることには問題があると考えていると、このように申し上げたわけであります。しかし、これは私人の立場で靖国神社へ参拝することについて何ら言及したものではありません。
#128
○有村治子君 A級戦犯の合祀を理由に参拝しないと急におっしゃっているのは論理矛盾だということを指摘させていただきます。
 敗戦後、日本が裁かれた東京裁判で示されたA級戦犯、B級、C級というのは、刑量の重さ、グレード、階級ではありません。項目イロハとか類型あいうといった分類だということをいま一度ここで確認しておきます。
 項目Aは平和に対する罪、項目Bは通例の戦争犯罪、項目Cは人道に対する罪とされました。そして、この項目AやCについては事後法として定められたものです。今している行為について五年後、十年後に新しく定められた法律によって遡って裁くことは、例えばじゃんけんが終わってから誰が勝ちなのかのルールを後付けで決められるようなものです。これは法治国家の罪刑法定主義に反する事後法であります。東京裁判がまさに勝者による裁き、復讐だと言われるゆえんです。
 ちなみに、これは質問通告をしていないことを明確にいたしますが、菅総理、中国がA級戦犯を合祀を理由にして日本の首相が靖国神社を参拝することを初めて抗議したのはいつごろだったか、御存じですか。
#129
○委員長(前田武志君) 松本外務大臣。(発言する者あり)
#130
○有村治子君 委員長の指示に従います。
#131
○国務大臣(松本剛明君) 閣僚としては、正確に御答弁申し上げたいと思いますが、委員おっしゃったように御通告をいただいていませんので、ここで年数を、年号を申し上げるのは差し控えたいと思います。
#132
○有村治子君 私も今回のことを機に……(発言する者あり)味方の皆様、静かにしていただけると感謝します。大事なことです。
 私も今回のを機に改めて調査をして、正確さを期すために再確認をいたしました。終戦から四十年もたった昭和六十年、一九八五年、時の中曽根康弘総理の参拝からでした。
 実は、その前、いわゆるA級戦犯が合祀された後も、キリスト教徒でいられた大平正芳首相と、また鈴木善幸首相が閣僚十五名以上を連れて靖国神社に参拝されたとき、中国は抗議をしていません。つまり、中国は、終戦から四十年経過して初めて靖国問題を外交カードにしてきました。合祀されてから何年も何も言わなかった中国が突如A級戦犯を持ち出してくることは論理的一貫性がないという外交事実をここで共有させていただきます。
 GHQの占領政策が終わって主権を回復した当時の日本の人口は約八千六百万、うち四千万人とも言われる多数の国民が、戦犯とされた受刑者の即時釈放を求めて署名に走りました。日弁連、時の日本弁護士連合会も大々的に署名活動を展開し、それを受けて昭和三十年までに、戦犯の赦免、釈放等の働きかけを政府に求める国会決議が可決しました。そのうちの二本の決議は、衆議院で与野党全会一致で成立をしています。この衆参両院の意思を受けて、サンフランシスコ講和条約第十一条に基づき日本政府が連合国と交渉し、戦争犯罪受刑者を釈放し、彼らの名誉回復を図りました。
 これら戦争裁判受刑者は、講和条約に従って連合国の合意の下、主権を回復した日本政府から赦免、減刑をされ、もはや国内法上も犯罪者ではなくなったことを日本政府は度々答弁してきました。にもかかわらず、なぜ総理はA級戦犯のことを殊更蒸し返されるのでしょうか。これは、占領後、主権を回復した日本の国会の歴史を知らないという総理の無知なのか、それとも、この名誉を回復した二回の全会一致の決議があるという国会の歴史を分かった上であえて現実から目を背けようとする、言わば総理の確信的見解なのか、端的にお答えください。
#133
○内閣総理大臣(菅直人君) 私が申し上げているのは、この戦犯というものの法的な位置について、国内法での扱いを含めて、そういったことで判断を申し上げているわけではありません。
 合祀という問題の中で、私、今日そこまで深く御質問があるのなら細かい経緯を調べてくればよかったですけれども、少なくとも日中の国交回復のときのいろいろな経緯の中で、私の理解では、当時、中国は日本に対して一つの、いい悪いは別として、考え方を区分けしたわけです。つまり、日本が中国を侵略をしたのは、日本人全部が悪いのではなくて、当時のいわゆる日本の軍国主義者、軍国主義のリーダーたちのそれによるんだという区分けをして、その区分けの中で、国民の皆さんとの関係ではなくて、そういう人たちにリードされた時代のことだということを、当時のちゃんと議事録なんかを見てもらえば分かりますから、そういう議論がしっかりあった中で、その後の扱いが固まってきたわけであります。
 自由民主党でも、たしか安倍晋三総理は総理の時代には参拝されなかったと思っておりますが、それぞれの政治家の判断は、最終的には政治家それぞれが判断すればいいと思いますが、私も私なりの判断で、私の判断を申し上げているわけです。
#134
○有村治子君 安倍晋三元首相は、参拝したか参拝してないかということを明らかにしないとおっしゃっただけでありまして、参拝していないということを明言されていません。そして、議事録を読んだ方がいいとおっしゃいましたけれども、全ての議事録、菅総理の今までの発言、これに関しては読ませていただいてこの質問に臨んでいます。
 今の発言を聞いて改めて思うんですが、国権の最高機関、法治国家の宰相でいらっしゃいます。日本が主権を回復して、日本が自らの国会で戦争犯罪受刑者の名誉を回復した事実に鑑み、その国会決議及び関連法の道義的、政治的拘束力を尊んでいただきたい。与謝野代議士が菅民主党政権を新左翼崩れの政権と表現された意図が、今の答弁で国民の皆様にも伝わったような気がいたします。
 そこで、戦没者の慰霊についてお伺いします。
 三月十一日の大震災後、初めての終戦記念日を四日後に控えています。昭和二十年八月十五日の終戦から六十六年がたち、日本人の約八割近くが戦後生まれであるという人口構成になりました。さきの大戦で亡くなられた日本人の数は実に三百十万人に上ります。その中には、まだ若く未婚のまま、したがって子孫がいない方々も多くいらっしゃいます。時の流れとともに、慰霊を続けてきた身寄りが途絶えた方もいらっしゃる。このような方々の慰霊、追悼、追善、供養は今後誰が行うのでしょうか。
 八月十五日を戦没者を追悼し平和を祈念する日として今しっかりと定着させなければ、五十年後、百年後、国難に殉じられた尊い命は日本人の記憶のかなたに飛んでしまうのではないかと危惧をいたします。戦後六十六年だからこそ、戦争の記憶を風化させず、国民がみんなで慰霊の気持ちを共有することに意義があるのだと思います。
 八月十五日正午には、個々の歴史認識を乗り越えて、各人の信ずるところをそれぞれ尊重しながら、戦争によって天寿を全うできなかった御霊に対して黙祷をささげることを、この時代、国民の大多数が戦争を知らない時代だからこそ提案をさせていただきたいと思います。
 政府は全国戦没者追悼式の開催などに取り組んでおられますが、必ずしもそれが全国民的な全世代的な認識としては共有されていません。時代とともに進む風化に対してどのように対策を講じていこうとされるのか、総理又は官房長官にお伺いします。
#135
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、戦争で亡くなられた皆さんに対する追悼、そして平和を祈念をするということについては、六十六年経過をしておりますが、しっかりとこうした思いをつないでいくことが重要であると考えております。
 これまでも、八月十五日の戦没者を追悼し平和を祈念する日に全国戦没者追悼式を挙行するとともに、その場において全ての参列者が黙祷を行っているところでございますが、それに合わせて国民一人一人がその職場、家庭等それぞれの場所で心から黙祷をささげられるよう政府広報や地方公共団体等を通じた呼びかけを行っているところでございます。
 私自身も、私も戦後、昭和三十九年の生まれでございますから直接戦争を存じ上げませんが、ちょうどこの八月十五日というのは私の生まれ育った地域ではお盆に当たりまして、親族などが集まっているところで、大体この時期、高校野球をテレビで見ていると、なぜか八月十五日に途中で中断をされて黙祷がなされるというようなことを……(発言する者あり)いや、子供のころです、なぜだろうなと思うところから、こういった歴史があって多くの先人の方々が、本当に人によっては大変若い年齢で亡くなられたというような歴史を学ぶきっかけになり、また八月十五日ということの、日の重要さを私自身もそうしたことの中で感じてまいりました。
 そうした意味では、様々な機会にこの八月十五日、亡くなられた戦没者の皆さんを追悼し、そして平和に対する祈念をみんなで思えるような、そうした呼びかけについては更に努力と工夫をしてまいりたいと考えております。
#136
○有村治子君 今官房長官にお答えいただきましたように、まさに政府は全国戦没者追悼式を主催され、また多くの皆さん、私も大好きですが、高校野球の八月十五日の試合では、正午前後に黙祷をみんなでささげます。でも、逆に言うと、そこの場所だけが八月十五日の黙祷をみんなでやっていて、それ以外の省庁、国家公務員もみんなで追悼をするというのが閣議決定がされているにもかかわらず、全国的には広がっていません。
 そういう意味で、今こそ私たち戦争を知らない世代が日本の大多数になったからこそ、もっともっと省庁を挙げて、国を挙げて、この戦争を鑑みて、そして日本と世界の平和を祈る日を定着させるべきだと思います。きずなでつながった国民が平和を念じる心を一つにして先人を追悼する習慣、伝統を今つくり固めていくことは、世界の平和と国民の安寧、心の平穏を尊ぶ日本の意思を明確にするためにもとても大事なこと、意義あることだと信じます。
 菅総理も人の親、私も七歳と一歳の子供を持つ母親でございます。より良い未来を築くために、美化もせず、卑下もせず、民族がたどった歴史としっかりと向き合う。そして、時代時代の苦難を乗り越えて命のリレーをつないできた先人の知恵や教訓を今を生きる私たちがしっかりと引き継いで、願わくばより良い形で子供たち、子々孫々にバトンタッチをしていく。そういう時間軸を持って、国民の安全と幸せを心から念じて、国政を預かる政党、議会人の役割、それが議会人の役割だと自らに言い聞かせ、また、全国でこのテレビを御覧になっていただく同志の皆様にも同じことを呼びかけて、私、自由民主党有村治子の質問を完了させていただきます。
 ありがとうございました。
#137
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。西田昌司君。
#138
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。
 菅総理、いよいよもう菅総理自らお辞めになるということを御発言されたということですが、私と最後の予算委員会です。今日は、いろいろ積み残し問題含めて、菅総理に御質問させていただきます。
 それで、まず外国人献金なんですよ。これはもう何度も質問してまいりました。私の同僚も、衆議院も参議院も質問してまいりましたけれども、要するに、菅総理が外国人から献金をもらって、それを知らなかったと菅総理はおっしゃっているんですよ。ところが、本当にそうだったのかと。そのことを証明するためにも、我々はまず、じゃ、菅総理がその献金を返したんだという日が三月十四日だとおっしゃっているんですよね、ですから、まずそれを、領収書を見せてくださいと、そう話しているんですけれども、領収書は見せていただけますか。
#139
○内閣総理大臣(菅直人君) 私がこの間申し上げておりましたのは、御指摘の人物が私は日本の方だというように思っておりましたので、そうではなかったということがそれまで知っていなかったということを一貫して申し上げております。そして、それがはっきりした、弁護士さんがはっきりさせた段階でその過去の献金を返金をいたしました。その領収書は総務省に、一定の手続の下、添付して提出することになっております。そういった意味で、そうした処置をとりたいと。是非、もしどうしてもということであれば、それをお待ちいただければ十分公開をされると思っております。
#140
○西田昌司君 これがいつも同じことの堂々巡りしているんですよ。
 私たちがなぜそのことを言うかというと、要するに、元々、この問題は三月十一日に朝日新聞が報道しました。しかし、これは朝日新聞自らが自分で言っているんですよ、九日に菅総理に取材をしたんです、そして菅総理から返事がなかったと。そのまま十一日に報道があり、たまたま十一日が決算委員会だったんです、参議院の。その中で私たちの同僚が質問したら、菅総理は、今言ったように、知らなかったと、事実関係を調べて、もし外国人なら返すという、こういう話がされ、そして、震災の最中の十四日に実は返したんだということが後々の委員会で菅総理の答弁によって明らかになってきたんですが、実はその一方で、三月の十日に菅総理の代理人がK氏の代理人と秘密裏に会って返金をしたと、こういう報道が実はされているわけなんですよ。
 ですから、もしこのことが事実でしたら、菅総理が言ったこと自体が既にもうこれ矛盾するし、まさに朝日新聞に取材されたことを受けて慌てて十日に返したんですよ。だから、そのことが違うというんなら、そのことを積極的に晴らすためにも、三月十四日なら十四日の日付の領収書を見せるべきなんですよ。それをあなたがしないのは、まさにそれが見せれないからじゃないですか。
 じゃ、今日、今持ってきていないなら、その領収書の話よりも、じゃ、具体的に、誰がいつどこで誰にどのようにして返金したか、これは昨日きちんと質問通告をしていますから、具体的にそのことを述べてください。
#141
○内閣総理大臣(菅直人君) 私の依頼した弁護士が三月十四日にその当事者とお会いをして、きちんと、何といいましょうか、公的な文書で、外国籍であることを証明する公的な文書で確認をした上で返金をしたと、こういう報告を受けております。どこでとかということは、私、詳細は聞いておりません。弁護士にお任せをいたしております。
#142
○西田昌司君 大事なのは、どのようになんですよ。つまり、現金なのか振り込みなのか、それを聞いているんですよ。
#143
○内閣総理大臣(菅直人君) 弁護士の報告は、現金であります。
#144
○西田昌司君 それがでたらめなんですよ。
 いいですか、もしあなたが、本当に弁護士が返金したとするなら、現金で返金なんということは絶対あり得ない。なぜあり得ないのかと。それは、現金なら証拠だと、我々にこういうことを言われるおそれがあるからです。ですから、間違いなく振り込みにしてその日を確定させて、私が返したのは間違いなくこの日ですよと、外国人だと知って返したんじゃないんですよという、そういうやり方しなければ弁護士は仕事をしたという職責果たせませんよ。現金だということ自体が、つまり振り込みでないということ自体が、これが問題の本質なんですよ。つまり、振り込みでないから、現金の領収書というのは後で幾らでも改ざんできる可能性があるんですね。
 しかし、私が問題にしたいのは、そういう状況だけじゃなしに、この朝日新聞が、要するに三月十日にあなたの代理人と向こうのK氏の代理人とが会って返金して、そのことをしっかりと取材しています。私も、その情報提供した方から直接お話を聞いています。それが保土ケ谷パーキングエリアじゃないかということまで聞いているんですよ。本当にあなたは辞められるんだったら、きれいに全部、全て国民の前に明らかにして辞めるべきじゃないですか。
 もう一度聞きますが、本当は三月十日に保土ケ谷パーキングエリア、しかも午前中に、あなたの代理人とK氏の代理人が会って返したんじゃないですか。そして、その領収書をあなたは持っているんじゃないですか。
#145
○内閣総理大臣(菅直人君) 西田議員がいろいろと、自分なりの推測なのかあるいは想像なのか、いろいろと言われるのは、それは自由かもしれません。しかし、私が申し上げたことは私から申し上げたとおりでありまして、弁護士を通じて三月十四日に返金したということで、もしそうでないというなら、それはお話を幾らされても、私は弁護士からそういう報告をちゃんと聞いておりますから、そのことをこの場で申し上げているだけであります。
#146
○西田昌司君 最後の最後になってまでそういうでたらめをおっしゃるんですが、菅総理、この問題は検察に告発されていまして、事件化されているんですよ。ですから、検察がこれ捜査をしているはずなんですけれども、検察庁に聞きますが、この事件は検察が今捜査中じゃないですか。事実関係をお答えください。
#147
○政府参考人(西川克行君) お答えを申し上げます。
 御指摘の件につきましては、検察当局において告発を受理し、捜査中であると承知をしております。
#148
○西田昌司君 それで、私が聞いた情報によると、K氏は、贈った方は既に二回、検察から事情聴取をされているということを聞いています。菅総理、あなたは、検察からあなたも調査を受けたんじゃないんですか。
#149
○内閣総理大臣(菅直人君) 告発をされているということは、今報告もありましたけれども、これはどなたが告発をすることもできますから、告発を受けていることは私も承知をいたしております。
 その他、この告発に関する全てのことは依頼した弁護士にお任せをいたしております。
#150
○西田昌司君 何を言っているんですか。任しているんじゃなくて、捜査を、調査を受けているかどうか、事実関係を聞いているんですよ。あの鳩山前総理のときもあの大脱税事件がありましたね。あのときに、鳩山さん、まだ正直でしたよ。弁護士が捜査を受けていますという話をしていましたよ。
 あなたの弁護士があなたに代わってそれじゃ事情聴取されているんじゃないんですか、お答えくださいよ。
#151
○内閣総理大臣(菅直人君) 私はこの件については信頼する弁護士に任せておりまして、弁護士に全てを任せているということであります。
#152
○西田昌司君 こういうことは堂々巡りになるのでそのこと自体は終わりますが、大事なことを言いますが、今言いましたようにこの問題は告発されて検察が今捜査中である。そして、それがどういう形になるか分かりませんよ、起訴されるか、起訴猶予とか不起訴とかいろいろありますから。しかし、いずれにしましても、これはまた検察審査会に戻って、また検察審査会によってされることが十分あり得るんです。つまり、小沢さんと同じことになる可能性があるんですよ。そのときに、そのときにですよ、様々なことがこれから調べられますよ。
 そこで、私は警察に聞きたいんですけれども、私は先ほど保土ケ谷パーキングエリアと具体的な場所を指定しましたけれども、ここへ行くためにはある高速道路、特定の高速道路を通らなきゃならないんですよ。そして、そのところにはNシステムという番号認識のシステムがあるんです。私は、どなたが菅総理の代理人、そしてKさんの代理人が、少なくともKさんの代理人、菅さんの代理人、大体この方だと特定できる方が私は情報として得ております。その方の番号も知っております。こういうふうに特定の番号を指定した場合、後からNシステムによって特定の車両がいつどこにいたかということを捜査したら、それはすぐ分かってしまうんですよ。
 ですから、そういうようにNシステムを使って捜査することができるんじゃないんですか、警察の方にお伺いします。
#153
○政府参考人(金高雅仁君) 一般論ではございますが、犯罪の関係者の車両は、Nシステムの下を通過していて、かつデータの保存期間内であれば一定の重要犯罪の捜査目的のために当該車両の通過事実を後から把握することは可能であると考えております。
#154
○西田昌司君 それから、もう一つ言っておきますが、ここには料金所がありまして、必ずその料金所を通らなければそのパーキングエリアには入れません。そこにもカメラが付いていますし、パーキングエリアの中にも防犯カメラが置いてあるんですね。後々、立件されると、こういうことは全部出てくるんですよ。
 ですから、私ははっきり言っておきますが、総理はまあ退任されるというような話ですけれども、総理である限り起訴も、また国会議員であると、これは逮捕もできません。しかし、あなたが辞められた瞬間、これは立件されてそういうことになる可能性がある、そして必ずこれは立件されてしまうと、そのことを私は断言したいと思いますよ。
 ですから、今のうちにもう一度きれいに身を処しておいた方が私はあなたの、後々も、総理を辞めても政治家をやるのならあなたのためだと思いますが、最後にお伺いしますが、どうですか。
#155
○内閣総理大臣(菅直人君) 西田議員から私の将来まで心配していただくとは思いませんでした。西田さんも、私は税理士さんであることは知っておりましたけれども、税理士以上にそういう犯罪捜査に向いておられるのであれば、そういうことをされるのも一つ将来の仕事かなと、このように思っております。
 つまりは、今言われていることは全て西田さんが自分で言っておられるわけでありまして、私が申し上げているのは、弁護士にお任せをして、そして、その弁護士が当事者と会って、三月の十四日にその人物から公的な書類で外国籍であるということを確認して現金で返金をしたと、それがまさに一貫して申し上げていることで、それが事実でありまして、それ以外のことは全て今推測で言われたんじゃないでしょうか。
#156
○西田昌司君 これが推測であるかどうかということは、後々私が言ったことを裏付ける方が出てきますから、首を洗って待っておられた方がいいと思います。
 それでは、次の質問に移ります。
 同じように、この外国人からの献金だけじゃなくて、菅総理の一番大きな問題は、これ以上に、この外国人からの献金も大きかったんですけれども、いわゆる市民の党、この党というのが、北朝鮮の拉致を実行したり、よど号の実行したその犯人グループと非常に密接な関係にある。この市民の党の関連団体、同じような事務局、そして同じ場所に事務局を持っている。実質上、同じ団体ですよ。そこに菅総理から六千二百五十万円、菅総理の草志会から行っているわけですね。この行った理由が、献金した理由が、寄附した理由が何なのかと、こういうことを何度も何度も我々も質問してきましたが、そのたびに連携支援だと、ローカルパーティーとの連携支援だと言っているんですよ。
 もう一度聞きますが、それでは答弁になっていないんです。何のためにどういう連携を、そしてどういう支援をしたのか具体的におっしゃっていただかなければ、連携支援なんということを言っていても、どういう連携支援ですかと聞いているんですから、中身を答えてくださいよ。これも質問通告していますから、ちゃんと答えてください。
#157
○内閣総理大臣(菅直人君) 今御指摘をいただいているのは、私の政治資金団体が政権交代をめざす市民の会という団体に寄附をしたということを指摘をされているんだと思います。この会の目的は、このローカルパーティーである政権交代をめざす市民の会との連携支援ということであります。この名称でも分かりますように、政権をめざす市民の会はまさに政権を目指すということを一つの目標に掲げておりまして、そういった意味で連携支援をしてきたということであります。
#158
○西田昌司君 これもこういう答弁です。全く答える気がないと。
 それじゃ、もう少し聞きますが、そもそもこのローカルパーティー、菅総理はこうおっしゃったんですよ。その当時、私の党の役職としての責務を果たすために連携支援をすることに決めて献金したんだと言ったんですね。そのために、民主党から菅さんの草志会にお金が一億数千万行っているわけですよ。
 じゃ、そのお金を献金した、要するに民主党から草志会、そこにお金を出すと決めたのは、どなたがどこで、党のどこでどういうふうに決めてやったんですか。少なくとも、その当時広報委員長だった野田財務大臣にこの前お伺いしたら、私は承知していませんとおっしゃいましたよ。菅さん、誰がどこで決めたんですか、教えてください。
#159
○内閣総理大臣(菅直人君) 当時、私も、党のある意味で重要な役割、たしか代表代行だったと思いますが、そういう役割を担っておりました。そういう中で私なりに判断をしております。
#160
○西田昌司君 ということは、菅総理の、代表代行として一存で決めたということでいいんですね。
#161
○内閣総理大臣(菅直人君) 少し、こうはしょられると困るんですけれども……(発言する者あり)ちょっと静かに……
#162
○委員長(前田武志君) お静かに、お静かに。お静かにしてください。
#163
○内閣総理大臣(菅直人君) つまり、この政権をめざす市民の会に寄附をするということについては、せんだってもどなたかに答えましたけれども、私が判断をいたしました。党としてそういったことに、私に対して云々というのは、それは私だけで判断するわけにはいきません。
#164
○西田昌司君 だから、その市民の会、市民の党に渡したのはあなたの判断でやられたと、それはいいですよ。民主党のお金をあなたのところに渡すのを誰が判断したのかを聞いているんですよ。
#165
○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、そこを何か一体にしないでください。つまり、私が寄附をしたのはあくまで私の団体から寄附をしたんでありまして、そこを何かごっちゃにしたような質問をされるから、きちんと分けていただきたいということです。
 また、私が党からの寄附を受けているのは、党のそうした手続にのっとって了解をいただきました。
#166
○西田昌司君 だから、具体的に党のどの組織で、どの機関で菅さんの団体に寄附することを決めたのかと聞いているんですよ。いいかげんにしなさいよ。ちゃんと答えてください。
#167
○内閣総理大臣(菅直人君) 余り、いいかげんにするなとかそういう表現は……(発言する者あり)きちんと、きちんと……
#168
○委員長(前田武志君) 傍聴席の方は発言をもう少し慎んでください。
#169
○内閣総理大臣(菅直人君) 例えばですね、例えば御党でも一定のいろいろな活動について党から資金を受けられることはあると思います。それには一定の手続があると思います。私も、事細かにそのときに誰と誰がどういう手続をしたということはありませんが、本来のあるべき手続をきちんと取ってやったわけでありまして、実際には私が直接お金の受渡しに立つわけではありませんので事務方にやらしていただいていますが、党の本来のルールにのっとってということを言っています。(発言する者あり)
#170
○委員長(前田武志君) 西田昌司君、問い方をまた変えて、ひとつ質問をお願いいたします。西田昌司君。
#171
○西田昌司君 いやいや、つまりあなたは答えたくないんです。はっきり言いましょう。あなたの党のそのときの代表は誰ですか。小沢一郎さんで、あなたが代表代行でしょう。小沢一郎さんの代表のときには組織対策費もたくさん出てたんですよ。そして、そのときにあなた方も問題にしたんだと思うんだけれども、だからあのときは、つまり代表代行なり代表なり、そういう方々が自由自在にお金を使ったということなんですよ。そのことを今追及されてきているから口ごもって言えない。あなたがまともな返事をしない限り、私はそうだというふうに断定しておきます。いいですね。違うんなら言ってくださいよ。
#172
○内閣総理大臣(菅直人君) 西田議員ともあろうものが、もし私が組織対策費をもらっているというのであれば、どこに……(発言する者あり)今、組織対策費のことを言われたじゃないですか。今、組織対策費のことを言われたから言っているんじゃないですか。
 私は、少なくとも私が受け取った政治関係の費用はきちんと報告しておりますので、組織対策費を何か私がもらったというようなことを発言されたとすればそれは間違っておりますので、きちんとそうではないことを西田さん自身はっきり認識されているんなら、間違っていたと言ってください。
#173
○西田昌司君 あなたは、ちゃんと耳を、こちらの方を向いてちゃんと言ってください。
 小沢代表のときに組織対策費がたくさん使われていたという事実言っただけで、あなたに対しては寄附を民主党が渡したと言っているんですよ。だから、その寄附金を誰が決めたのかと言ったらあなたが答えないから、小沢一郎代表の下で組織対策費が行われていたように、多分そういう形の、代表代行も含めて寄附がされていたんだろうと、説明しない限りそうなるんですよ。
 それで、ちょっとこの問題、後でもう一度言います。
 そして、それじゃ、もう一度話を変えましょう。市民の党、市民の党ですよ、市民の党の代表者、どなたですか。
#174
○内閣総理大臣(菅直人君) 私の知る限りでは、斎藤まさしという人物です。
#175
○西田昌司君 その方は、どなたにいつ紹介されたんですか。
#176
○内閣総理大臣(菅直人君) かなり以前でありますが、先輩、つまり政治的な先輩に紹介をいただきました。
#177
○西田昌司君 誰かを言ってくださいよ。隠さなきゃならない理由があるんですか。
#178
○内閣総理大臣(菅直人君) やはりこれは、紹介していただいた方はもう故人ではありますけれども、やはりその方からの紹介ということを、その御本人の了解は取りようがありませんが、その方に紹介されました。
#179
○西田昌司君 私、言いましょう。田英夫さんでしょう。違いますか。
#180
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように私の先輩に当たる方でありまして、私がその故人の名前を御本人の了解なく申し上げるのは差し控えます。
#181
○西田昌司君 これ、物すごくおかしいんですよ。なぜ隠す必要があるんですか。なぜその方のお名前を隠す必要があるのか、全く意味が分からない。しかし、その意味は国民の方が感じていただければ分かると思うんですよ。後ろめたいからなんです。だから隠しているんでしょう。
 それで、私が言いたいのは、その市民の党、市民の会を含めて、その関係者が、まあ地方議員が多いんですけれども、多額の寄附をされているわけですね。それが結局、民主党の国会議員の団体など、いろんなところを通じてまた市民の党に戻ってくると。(資料提示)
 これを見ていただきましたら分かりますように、地方議員で、例えば県会議員とか都議会議員でしたら年収一千五百万近くあるんですよ。多いんですけれども、献金している額も、たった三年で年収を超える分の献金をしているんですよ。普通こんなことはあり得ない、あり得ないんです。そして、行っているのも、これは結局、自分たちの所属しているグループである市民の党に行っている。つまり、本来は百五十万円しか献金できないのが、いろんな団体にやることによって、このように五百万円とか七百万円とか大きな額が献金されていると。
 そのこと自体が、同じ団体にやっているんだから、これは迂回献金として政治資金規正法違反じゃないかと、こういうふうに思うんですけれども、いかがですか。事務方の方に聞きます。
#182
○政府参考人(田口尚文君) お答え申し上げます。
 総務省としては、個別の事案につきましては、具体的な事実関係を承知する立場にございませんのでお答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、その上で現行の政治資金規正法につきまして申し上げますと、個人が政党、政治資金団体以外の政治団体に対して寄附をする場合につきましては、年間で一千万円の総額制限の範囲、かつ同一政治団体に対しましては年間百五十万の個別制限の範囲で寄附をすることができることとされているところでございます。
#183
○西田昌司君 時間がないんで飛ばしちゃいますが、要するに、これを見ていただいたら全てが分かるんですよ。これだけ大きな金額をこの報酬額でできますかと。普通はできません。生活もしなければなりません。できない、私は断定したいと思います。だから、これは検察の方でしっかりこれは調査すべきなんですよ。そのことを検察の方にこれは言っておきます。真面目にちゃんと捜査してください。
 それから、そもそもその市民の党というのが一体どういうところなのかと、そういうことなんですけれども、要するに、これが一番分かりやすいので持ってきました。ここに「北朝鮮・日本革命村十の誓い」というこの資料を皆さん方見てください。これはすごいことが書いてあるんですよ。これは、要するに、例のよど号のハイジャックを行った容疑者、この方と日本人が、この方、八尾恵さんという、自分でも公表されていますから言いますが、その方が書いた「謝罪します」という本の中に、自らやってきたことを反省して、実はあそこに行くと、よど号のその中心人物だった田宮高麿が中心となってこの革命村をつくって、その中でこういうことをやっていたと。見てくださいよ、これ。日本を金日成主義化するために青春も命も懸けてささげることを誓うとか、とにかく日本を革命させることを目的としているんです。
 そして、最後を見ていただいたら分かるように、代々この精神を伝えていくというとんでもない思想教育をやっているその団体が、その団体と非常に親しいのがあなたの言う斎藤まさしさんなんですよ。斎藤さん自身も御自分のいろんなところの発言で、私は三十数年ずっと革命を一貫して目標にしてきた、私は何も変わっていないと言っているんですよ。こういう方にあなたは六千二百五十万も献金されているんです。
 そして、問題はそれだけじゃないんです。もう一つのこの草志会の、この資料を見てください。これは、草志会、菅総理の政治資金管理団体の草志会、これの平成十九年度の収支報告書があります。ここには、いついつ誰々から献金を幾らもらったか、いついつ誰々にどういう支払をして支出をしたかというのが書いてありますね。
 そのとおりに私は会計ソフトに入力しました。そして、分からないのは、小口の献金が百七十万円ほどありましたから、これは全部一月一日に、つまり年初にもらったというふうにしました。そして、分からない事務所費等が四百万円ほどありますから、これはまあ事務所費、家賃なんかですから、十二等分して月末月末に支払ったというふうにして、そういう前提で帳簿を作ってみたんですよ。
 そうすると、どうなりますか、皆さん。ここに書いてありますように、四月の十五日からこういうふうに市民の会に九百万円、一千万円、五百万円、五百万円と、ここだけで二千九百万円寄附していますね。この寄附した結果、残高どうなっていますか。マイナスになっているんです。皆さん方分かりますように、これ収支差額、繰越額ですから、現金なのか預金なのかそれは分かりませんけれども、マイナスになるなんてことは絶対にあり得ないんです。
 菅総理、なぜマイナスになっているんですか。教えてください。
#184
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、先ほど、この表を見せられていろいろと言われました。なぜ私との関係が直接ある団体でないものがいろんなことをやっておられる等々、私との関係で言われているのかよく分かりません。例えば、この方がどういう人か私分かりませんが、少なくとも、私との関係ではないというのであれば、ないという形で言っていただければ結構であります。
 それから、先ほど市民の党へ寄附をしたと言われましたが、私が寄附をしたのは政権交代をめざす市民の会でありまして、市民の党ではありませんので、西田さんも会計士でありますから、きちんとした表現をしていただきたいと思います。
 それから、私のこの十九年度の収支報告について、質問通告がちゃんとあれば全部持ってきて私も検算をいたしますけれども、この部分についてピックアップして表現されたのは、ただいま見せていただきましたので、まだ足し算、引き算を私もしておりません。どういう経緯でこうなっているか、必要ならきちんと、自分の全部会計報告をしているわけですから、ちゃんと計算をして、どういう形があったのか、事務所の立替えなのか何なのか、もし必要であればまた御報告いたします。
#185
○西田昌司君 何を開き直り言っているんですか。
 私が今言っているのは、市民の党と市民の会というのは表裏一体であるということの説明の中でその話を言っただけで、今問題にしているのは、市民の会に献金したのがあなたがやったんでしょうと。そのとおりやったら、何百万円も赤字になっていると。ない袖は振れないと言いますけど、どうやって赤字で献金できるんですか。
 そして、ちなみに言っておきますけれども、この赤字が解消されるのは、民主党から菅さんのこの草志会に三千万円の寄附がされました五月二十五日、そこで初めて赤字が解消されます。そうすると、どういうことになるかというと、要するに民主党の、それじゃ、その寄附した金額と日と、もらった金額、日がずれているのかと、こうも思いましたので、私は、全ての菅総理のこの団体とのやり取りをしている政治団体、民主党、全て私は確認をしました。全てこの日と同じなんです。ということは、どういうことかと。誤りがあるとかそういうことじゃないんですよ。正しいんですよ。正しい資料でやっていくとこうなると。
 そして、これは、こうなってくると、これは会計責任者が虚偽報告をしたということじゃないんですよ。この行為をしたのは、寄附をしたり収入をしたり、その行為をしたのは会計責任者じゃなしに、菅さん、あなたの行為でやっているんです。先ほど自分の意思決定でどこどこに寄附するとか、した話もしたし、それから民主党からもらう話も御自分の判断でという話を言われましたね。まさにあなたのやっている行為そのものが、そしてその出てきた帳簿処理そのもので処理をすると、虚偽というかでたらめになるんですね。ということは、どういうことか。つまり、これは虚偽記載が会計責任者の責任であるとか云々という話じゃなくて、あなた自身の政治活動、政治行為自身がでたらめであるということなんですよ。
 そして、これは、そうなってくると、政治資金虚偽報告で、会計責任者じゃなくて、その行為をした当事者であるあなた自身、代表自身が立件される可能性がある。そして、そのことが立件されて有罪になると公民権停止になるということなんです。事務方、そうじゃないですか。
#186
○政府参考人(田口尚文君) 総務省としては、個別の事案につきましては、具体の事実関係を承知する立場にございませんのでお答えは差し控えさせていただきたいと存じます。
 その上で一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、故意又は重大な過失により収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者又は虚偽の記入をした者については罰則の定めがございます。この刑に処せられた者につきましては、一定期間公民権停止の対象となるところでございます。他方、これらの要件に該当しない場合には、罰則の対象とならず、公民権停止の対象とはならないところでございます。
#187
○西田昌司君 今、分かりましたですか、意味が、菅総理。つまり、あなたはこれから総理大臣辞められるのかどうか知りませんが、辞めようが辞めまいが、それで免責になるということもないし、そして、今言いましたように、これも小沢さんと同じ事件なんですよ。あなたは小沢さんに対して、まず自分はクリーンになりたい、政治と金についてどうだと。それから、さっき言ったように、小沢さんが代表時代のいわゆる組織対策費、これがどんどん何十億円も使われていた問題。我々はそんなこと承知しなかったんだみたいなことを言ったりもし、批判してきたと。しかし、全く同じことになっているんですよ、これ。
 ですから、私が言いたいのは、これは菅総理一人の犯罪的行為じゃない、民主党という政党の本質が現れているんですよ。そして、そこに、お金の使い道もでたらめなら、お金のやり取りもでたらめ。私は本当に恐ろしい人を総理大臣に選んだものだと思いますよ。ですから、あなたの答弁は、私の質問にまともに答えないんですから要りません。
 そうじゃなしに、私が言いたいのは、野田さん、さっきから言っていますように、こういうことになってくると、これは民主党自身の問題になる。あなた自身は次、党首選に出るかもしれないんでしょう。こういう問題、きっちり、どういう経緯で菅さんの団体にお金が寄附されたのか、もごもごとしかおっしゃっていないし、それから、今言ったように、政治資金を使ったこれは、要するに虚偽の寄附金なら、さっきの市民の党の、会の話なんかは脱税にもなるんですよ。しっかりあなた自身、今、財務大臣ですから、そういう脱税の調査をしたり、民主党の党首にもしなったりしたら、こういう問題についてしっかりやろうという決意を表明してくださいよ。
#188
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、聞いておられる皆さんに、あるいは見ておられる皆さんにきちんと申し上げておきたいんですが、私のこうした政治資金の会計は全て公開をされています、一定のルールで。ですから、私が何か物事を隠したということではありません。
 虚偽報告ということを西田さんは一方的に決め付けられますが、どこが虚偽報告というんですか、どこが虚偽報告になっているんですか。つまりは、今日この部分だけ自分が計算をしてみたら……(発言する者あり)
#189
○委員長(前田武志君) 総理にも答弁権がございます。
#190
○内閣総理大臣(菅直人君) 一時赤字になるようだからそれは虚偽だということを言われるとしたら、私には全く分かりません。つまりは、この計算が合っているかどうかは私ももう一度検証しますけれども……
#191
○委員長(前田武志君) 総理、おまとめください。総理、おまとめください。
#192
○内閣総理大臣(菅直人君) 例えばそれは立替えということもあると思いますから、虚偽報告ということについてはきちっと取り消していただきたい、虚偽報告ということについてはきちっと取り消していただきたい、このことを申し上げます。
#193
○西田昌司君 いいかげんにしなさい。公開されているからいいんじゃないんです。あなたが公開した資料で入力したらこうなる。だから、マイナスになること自体があり得ないということが、総理、あなた分かっていないんです。帳簿上マイナス……(発言する者あり)どうしてって、皆さん、もうあなた、ちょっと問題ですよ。帳簿上マイナスになることがあり得ないと言ったら、どうしてって。もういいです。分かっていない。そもそも会計帳簿という仕組み自体が分かっていない。もういいです。
 それで、もう次の質問に行っちゃいます。(発言する者あり)でたらめです。
 それで、言っておきましょう。もう一つ、時間がないので言いますが、もう一つ最後に言いたいのは、要するに電力不足によって今熱中症で亡くなったり搬送されたりしている方が物すごく増えているんですよ。この事実を皆さん方に知っていただきたい。
 ここにありますのは、これは、今年と去年、気温と電力消費量なんです、電力需要なんです。赤いのが、これは、書いてありますように、平成二十三年、今年です。青いのが去年なんです。青いのが去年、赤いのが今年。これ見ていただいたら分かりますように、青い線がずっと上にこの折れ線グラフがあるのは、去年は結構気温が高かったと。でも、今年も結構、前半低かったけれども、高くなっているんです。高くなっているんだけれども、電力消費量の方は、赤いこの棒グラフを見ていただいたら分かるように、ずっと青よりも少ないですね。どういうことか。つまり、これは節電をして皆さん方が暑いのを我慢してそしてやっているからこうなっているんです。
 ところが、そのために今どうなっているかというと、実は、これはもう答弁、時間ないから私言いますが、要するに、非常にそのために、電力不足によって去年の七月と比べましても今年の方が多いんですね、緊急で搬送されている方。そして、去年は史上最高で千七百人を超える方が亡くなりましたけれども、このまま行くと今年の方が増える可能性だってあるんですよ。
 この原因は何かといえば、一にも二にもこの電力不足だということのために無理な節電をされているんですよ。だから、国民の皆さんにまず言いたいのは、無理な節電はなさらないでいただきたい。そして、この電力不足をもたらした原因は何かといえば、要するに、電力需給状況を考えずに、菅総理、あなたがいきなり脱原発だと言って原子力発電所を次々止めてしまう。来年の春になったら全ての原子力発電所止まるんですよ。どうなるんですか。これはますます亡くなる方、これは単にこれで亡くなるだけじゃなくて、まさに失業で亡くなったり、そういう方も含めてたくさん増えてくるんですよ。これはとんでもない話。
 そこで、私は言いたいのは、海江田大臣、あなたはこういうことを思って、無理な、原子力発電所を止めるのは反対だったんじゃないんですか。今こういう状況になっているのを見て、あなたも菅総理に従ってしまった責任あるんですよ。海江田大臣、お答えください。あなた自身、間違っていたと思いませんか、これを。
#194
○国務大臣(海江田万里君) 西田委員にお答えを申し上げます。
 私も、気温がどういう夏になるかということは分かりません。ただ、私は、よく巷間言われておりますのは、特に今日辺り、大変な電力の需給が逼迫をしておりますが、いわゆる七月の梅雨明けのときにはやっぱり一回大変電力の需給が逼迫をすると。だから、その梅雨明けに向けて電力の、これは原子力だけじゃありません、火力も水力も含めて、あるいは自然エネルギーも含めてでありますが、まず梅雨明けのところでしっかり電力供給をしなければいけない、こういう認識を持っておりました。
#195
○西田昌司君 海江田大臣も総理候補だったのかもしれませんけれども、辞める時期も間違ったし、菅さんに抜かれてしまうじゃないですか、辞める時期を。そして、今の話を聞いても分かりますように、何の当事者意識もないと。要するに、あなた方、もう全て駄目だということを断言して、私の質問を終わります。そして、もう一度幹事長に戻していただきます。
#196
○委員長(前田武志君) 小坂憲次君。
#197
○小坂憲次君 それぞれの質問を聞いていただいて、国民の皆さんも、菅政権の本質、民主党政権の本質が御理解いただけたのではないでしょうか。
 しかしながら、現在、大震災、世界同時株安、米国債の格下げ、歴史的円高という激変する社会情勢の中で、政治が機能し、与野党が協力して国難に当たることが必要です。そのためには、政府・与党はしっかりと連携をして、野党に真摯な態度で協力を求め、国会の場を通じた透明性ある政策協議を進めることが必要なのであります。
 時間がないのでこれ以上の演説はやめますが、最後に、問責決議案について私の考えを申し上げておきたいと思います。
 しばしば、問責決議案は法律的な効力はないので辞任する必要はないといった声を耳にします。確かに、日本国憲法第六十九条に書かれている内閣不信任決議は、衆議院のみに認められた権能であります。参議院には、六十九条を根拠とする不信任決議案の提出は認められておりません。しかし、憲法が規定する三権分立の中で立法府の独立した院である参議院は、決議という形でその意思を示すことができるのであります。私は、一たび院がその意思として内閣あるいは閣僚に対して問責を決議したならば、院の名誉と国会議員の議員生命を賭して、院への出席を認めないなど、その決議を実効性あらしめるために結束して当たるべきだと考えております。
 私は、参議院自由民主党幹事長として、本日の集中審議を通じて、いよいよ、菅内閣総理大臣、民主党政権は、数々の国益を損なう施政と失政によって問責に値するとの思いを強くいたしました。新聞は既に新政権に言及しています。しかし、もし菅総理が権力に執着し辞任もせずに、また、与党の内部からペテンだ、辞任すべきなどと発言しておきながら民主党自身がきちっと決することができないようであれば、我々は適切な時期に、菅総理、あなたの問責決議案を出すことに何らちゅうちょしないことをはっきり申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
#198
○委員長(前田武志君) 以上で小坂憲次君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#199
○委員長(前田武志君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
#200
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 まず、私は総理に質疑いたしたいと思いますが、日本は唯一の被爆国であります。核兵器を廃絶させなければいけない大きな役割を持っているわけでありますが、安全保障上の選択肢から核兵器を完全に消すには、その非人道的な面について真っ正面から議論し、それを世界共通の認識にする必要があります。二〇一五年に開催される核拡散防止条約再検討会議については、広島市が誘致を表明した意義は非常に大きいと。その会議で核兵器の非人道性を被爆者とともに議論できれば、核兵器禁止条約、その重要性もより一層認識が深まり、実現へ動き出すことが期待されております。
 公明党は、昨年の八月、核廃絶サミットを広島、長崎で二〇一五年に開催するように提案しているわけでありますが、先ほども申し上げましたように、広島は誘致を表明しているわけであります。政府としても同様に誘致に向けて強力に動くべきであると、このように考えております。総理の御見解をお示ししていただきたいと思います。
#201
○内閣総理大臣(菅直人君) 核軍縮に関する国際会議を我が国で開催するということは、唯一の戦争被爆国であります我が国が核兵器使用の惨禍の実態を核兵器廃絶への強い願いとともに国内外に発信する上で極めて有意義だと思っております。せんだっても、六日、九日と広島、長崎の式典にも出てまいりまして、そうした活動の先頭に立つ、これは私個人というよりは我が国の責務だと、このようなことも申し上げてまいりました。
 広島の皆さんの思いも踏まえ、これまでの会議開催地の実績や開催地決定プロセスにも留意して、政府として何ができるかを検討してまいりたいと思っております。
   〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
#202
○加藤修一君 非常に重要な問題でありますので、是非政府は真っ正面から取り組んでいただきたいと思います。蛇足でありますけれども、次の総理に対しても明確にここは引継ぎをしていただきたいと思います。
 今年は原子力の安全問題が注目されております。潘基文国連事務総長は、四月、原子力安全は一国のレベルではなく、グローバルな公益にかかわる問題と述べております。安全措置に関する国際標準の確立を訴えているわけでありますが、私は、個人的見解でありますが、原子力発電所はやはりステップダウンすべきである、いわゆる縮小にしていくべきである、段階的に減少させるべきであると考えております。あるいは、「もんじゅ」は、これは撤廃を含めて積極的にいわゆる抜本的な見直しをしなければいけないと。
 その大きな理由の一つは、CO2が気候変動のいわゆる原因であると、CO2が累積して、蓄積して、それが百五十年、二百年という形で気候変動という形で現れてきていると。それと同じように、私は放射性物質の蓄積性ということについてもこれはしっかりとアプローチをしなければいけないと、こんなふうに考えております。
 化学物質の関係については、国際のいわゆる化学物質戦略アプローチというのがあって、二〇二〇年までに最小化をしようというふうに考えているわけでありまして、いわゆる日常的に原子力発電所から管理目標値という形で、例えば百万キロワットの原子力発電所の場合は九百兆ベクレル、あるいは再処理工場の関係については、これは管理目標値ですよ、そこまでは出していいと、三十三京ベクレルですよ、三十三京。つまり、兆の上の単位ですよね。三十三京ベクレルでありますから、今回の福島の関係については七十七京ベクレルですから、ほぼ半分、一年間で再処理工場から出ているという話になるんです。
 だから、半減期は確かにあります。しかし、それを毎年毎年出していくという話になってきた場合には、私は、放射性物質の蓄積性の問題というのは懸念される状態になってしまう。CO2がいわゆる気候変動に影響を及ぼしているように、それは蓄積性が同じように放射性物質についても言えるわけでありまして、そういった面についてどう考えるかというのは極めて重要だと思います。
 先ほど、有害な化学物質については二〇二〇年に最小化するというふうに国際的な取決めをしているわけであります。ですから、私は、放射性物質についても早い機会に最小化すべきであると、このように考えざるを得ない。そうすべきであると。もちろんそれは経費は掛かるでしょうけれども、ゼロにするのが望ましいわけでありまして、日常環境の中に放出するという、これはあってはいけないと。放出するのは計画的に放出するという話ですからね。それは、三十三京ベクレルというのは相当の量ですよ。先ほど言いましたように福島の原発の事故で出たその半分に匹敵する量でありますか、私は、五十年、百年という年数を考えていくならば未来世代に対して大きな懸念を生ぜざるを得ないと、これはやはり未来に負の遺産を残すようなことになりかねないと、そこについては大きな懸念を持って考えていかなければいけないというふうに考えているところであります。
 それで、経済産業大臣にお願いでありますけれども、これは震災後に起こっている話でありますけれども、蓄電池の関係です。
 一転して話変わりますけれども、万一に備えましてバックアップ電源、これを整備しようという家庭も増えてきていると。電力需要の少ない夜間に蓄電し昼間にそれを使うと。それから、電力使用のピークカット、これに対する対策としても考えられると。いわゆる電力を使う側にとっては大型のリチウムイオン電池を活用できないかと、そういう注目が集まっているわけでありまして、これは家庭用でも百万円以上するということで高価であります。一般の市民には手が出にくい状況でありますが、やはり節電効果の高まりがございます。やはり量産効果が普及していけば見込めることができるような状態になってくると。
 やはり私は、政府が普及の促進策、それを後押しとするように考えていけばやはりコストが低減できると。そういう意味では自律的な普及が見込めるラインに乗せることができるのではないかと。
 そういう中で、日本のお家芸と言われておりますこの蓄電池の関係については、世界各国が追い上げてきていると。これは、強いところの技術がますます追い越されそうになっているわけでありますから、政府としてもこういった面については、今まで家電エコポイントというのがありました、こういうことを再度やって、こういう蓄電池についてももっともっと普及させることが必要ではないかと、このように考えておりますので、是非積極的な答弁をお願いいたします。
#203
○国務大臣(海江田万里君) お答えを申し上げます。
 家電エコポイントにつきましては、当予算委員会でも何度かそういう、復活をさせるべしという御意見もいただきました。これまでに家電エコポイントは大変効果が上がったことは事実でございます。およそ予算額の七倍ぐらいですかね、経済効果がありましたわけでございますから、その意味では、今、これから三次の補正あるいは来年度の予算でどうなるかということは、これは検討中でございます。
 そして、これまで特に蓄電池でありますとかあるいはLEDでありますとか、これは日本は大変先進的な地位を保っておりましたが、ただ、これは太陽光のパネルもそうでございますが、やはり大変追い上げられてきておりますので、これまで以上にその意味での技術開発、技術革新のための補助金など、研究開発に対する補助金などはやっていかなければいけないということで、これはこれまでも随分力を入れておりまして、この二十三年度の予算の中でもエネルギー使用合理化事業支援事業、これで約四百億円とか。
 それから、御家庭でも、これ最初から、設計のときからそうした省エネの家電、あるいは蓄電池もそうでございますが、やっぱりそういう設計をしていただいて、これは住宅メーカーなどと協力をして、そして省エネでない建物との差額がございますね、やっぱりどうしてもお金が掛かりますから、差額が例えば三百万円ある、そういうときはやっぱりその三分の一でありますから百万円でありますとか、そういう形で多角的にこの省エネ、そして節電、そういうものに対する技術革新、あるいは御家庭でそういうものを御利用していただいたときの後押しをしております。
#204
○加藤修一君 大臣がおっしゃったLEDの関係含めて、蓄電池の関係含めて普及が促進できるように、是非家電エコポイントの再開、そういうことも含めて積極的な対応をお願いしたいと思います。
 先ほど同僚の委員から熱中症というか、今猛暑ですよね、三十五度を超える状況が続いておりまして、体温を超える。昨日は群馬県の館林もたしか三十八・七度、今日は熊谷で三十九度ということでありまして、今年の六月の熱中症の搬送者数が全国で六千八百七十七人と、これ、昨年の約三倍ですよね。先ほど節電の関係の影響がある、確かに私はそういう影響は否定できないと思います。
 我々公明党は、手元にあるのは、いわゆる公明党猛暑対策ビジョン二〇一一というやつなんですね。昨年は二〇一〇年のやつを出しました。今年はバージョンアップ。なぜバージョンアップしたかといいますと、やはり節電の影響は無視できないと、そういうことも含めて考えていかなければいけないということで、これは官邸の方に申入れをいたしました。
 それで、熱中症対策本部を設置すべきだと、今の検討会じゃ心もとないと、あるいは熱中症対策ビジョンを策定すべしと、あるいはそれにかかわる対策ロードマップを作るべしと、あるいは熱中症はやはり予防が第一でありますから徹底して周知行わなければいけない等々を含めて申入れを行っておりますが、これは本当に、昨年は一千七百名を超えた熱中症の死亡者を出しているわけですから大災害ですよね。
 もう積極的にこれは、政府は腰をしっかり上げて全力を挙げて対策すべきだと思いますけれども、官房長官、是非そこはしっかりした答弁をいただきたいと思います。
#205
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、熱中症については、特に昨年死亡者数が急増いたしました。今年の夏も猛暑が続いておりますので大変深刻な状況だと思っておりまして、政府として極めて重要な問題として対応していかなければならないというふうに思っております。御党から猛暑対策ビジョン二〇一一を提起をいただき、大変広範な項目について積極的かつ建設的な御提案をいただきましたことに感謝と敬意を表したいというふうに思っております。
 御指摘もいただきましたが、短期的な当面の対策としては、環境省、厚労省、消防庁等が参画した関係省庁連絡会議を開催し、注意喚起情報の発信や予防対策の広報等に努めているところでございます。また、特に仮設住宅や避難所等が心配でございますので、分かりやすいパンフレットを作り、市町村の職員やボランティアの皆さんから被災者の方々にお配りいただくようお願いをしているところでございます。また、明日、「仮設住宅くらしの手引き」にも熱中症対策を記載をしているところでございます。
 御提起いただきました猛暑対策ビジョンにつきましては、先ほど申し上げました関係省庁連絡会議、御提起いただいたのは七月二十一日付けでございますが、二十五日に開催をされておりますので、この場において関係省庁共有をさせていただいておりまして、短期的な施策についてはこれを参考にさせていただいて、更にできることがないか検討を進めているところでございます。
   〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
 また、この提案では中長期的なあるいは抜本的な対策についても大変意欲的な御提案をいただいております。今日の段階で対策本部を設けるというお答えまではできる検討が進んではおりませんけれども、いただいた御提案の内容を踏まえて、より一層の熱中症対策の充実を図るようにしてまいりたいと考えておりますので、今後も引き続き御提案、御意見等を賜れればと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
#206
○加藤修一君 引き続いて提案という話がありましたけれども、あれで十分ですから、それをしっかりとやるというのが、我々は提案をする、皆さんは政府を挙げてやるという、このことが大事なんですよ。是非やっていただきたいと思います。
 それでは次に、四月の十八日に、今福島県で健康調査をやっているわけでありますけれども、この件について政府から極めて積極的な答弁を私いただいたと思っておりますが、数か月過ぎているわけですよね。どこまで進んでいるのか。あのとき私は、法制化も含めて検討すべきであると、こういうふうに申し上げたら、検討しますと、法制化も検討しますと明快に、あるいは放射線管理手帳と健康手帳、これは理念的に若干違うんですけれども、つなげるようなそういう新しい制度をつくるべきだということを提案申し上げているわけですので、これは経産大臣ということになるんでしょう、よろしくお願いいたします。
#207
○国務大臣(海江田万里君) 加藤委員にお答えを申し上げます。
 福島県でのこの健康調査でございますが、これは息の長い調査になろうかと思いますが、私どもといたしましては、委員の皆様方の御提言も受けまして、平成二十三年度の第二次補正予算におきまして、これは福島県原子力被災者・子ども健康基金という名前でございますが、金額にしまして九百六十二億円でございます。これは、お子さんでありますとか、それから成人もそうでありますが、こうした原子力災害、とりわけ放射能の被害を受けたであろう方々に対して、基金をつくりまして、この基金からそうした健康診断。あるいは、今委員お話のありましたように、やはりデータベース化する、手帳というようなお話もありましたけれども、これまでの実際の診断のデータをしっかりデータベース化する必要もあろうかと思いまして、特に今、全体のこの基金の九百六十二億円の中でございますけれども、データベース構築費用として約十五億円を計上しております。
 こういう形で、この基金を活用して、まずデータベースを集めて、そして住民の方々、お子さんの方々、こういう方々の健康をしっかりと確保していきたい、このように考えております。
#208
○加藤修一君 今大臣の方から息の長い仕事になると、そういう趣旨の話がありましたけれども、息の長いという意味では単年度の積み重ねじゃいけないと思うんですね。これは財源も含めてしっかり対応しなければいけない。ということになってくると、やはりそこは法律でしっかり担保をするというのがこれは鉄則だと思うんですね。政権が替わるたびにそこが変わってしまうとこれは大変な話ですよ。だから、やはりそこは法制化をすると。それは検討をするとたしか大臣はおっしゃったんですよ、四月の十八日に。そこを法制化、どうですか。
#209
○国務大臣(海江田万里君) 私どもとして、この補正ではこういう形で基金をという形でございますので、先ほどもお話をしましたけど息の長い対応ができようかと思いますが、ただ、法制化の必要につきましては、これは福島県とも相談をしなければいけません。それから、私ども経産省だけでありませんで、政府全体で検討しなければいけないわけでございますから、その点を福島県ともよく相談をさせていただきたいと思います。
#210
○加藤修一君 私が言ったのは四月十八日ですから。今、八月十一日ですよね。今の話は何もやっていなかったという話ですよ。何をやっていたんですか。これ、検討もしていないという内容じゃないですか。大臣、確かに忙しいかもしれませんが、大臣が一回発言したら、それは責任があるんですよ。何やっているんですか。
#211
○国務大臣(海江田万里君) ですから、私どもは、その意味ではまず基金をつくりましょうと、そして、基金をつくる中で、一日も早く現地で本当にこの被害に遭われている方々の健康診断をやっていただきましょうということで、まずそこの方を手掛けさせていただきました。
#212
○加藤修一君 遅い、絶対に遅いですよ、それは。
 それから、言いたいのは、今ごろいわゆる行動調査ですよ、福島県民の健康調査を七月の段階でやっているんですよ。それを三月の十一日から二週間のやつを分刻みで、どういう行動をしたか書いてくださいと、月末までに何を食べたかも全部書いてくださいと。大臣、あなたの二週間、三週間、そのころの行動を全部書けますか。
 私は、非常に政府が抜かっているのは、そういう日記を付けてくださいと、せめてね、それは先走ってやっておかなければいけない話だったんですよ。ですから、最近の報道では、四か月も前のことを一日一日思い出せないと、調査するなら、もっと早く言ってくれたら記録を付けていたのにとこぼしているんです。健康調査と言いながら、県民の健康調査のことを言いながら、健康にかかわる大事なデータをしっかりと押さえることができないような形になっちゃっているじゃないですか、現在、今のようなことを考えると。
 遡って明確に行動を把握しなければ、その被曝がどのぐらいあったかというのは分からないわけですよね。どういう善処の仕方を考えています。
#213
○国務大臣(海江田万里君) 先ほどもお答えを申し上げましたけれども、これは福島県の方々とよく御相談をしまして、そして委員から御提出いただきましたこの診断票なども、そういうフォームも福島県と御相談の上作ったわけでございますから、そこがいろんな意味で、かなり細かく書かなければいけません。やはりこの事情を調べるためには、御本人が一番よくお分かりになっているわけでございますから、それをできるだけ思い出して書いていただくということになろうかと思います。
#214
○加藤修一君 大臣、調査票、これ手元に調査票ありますよ、詳しく書けと、牛乳を何t飲んだかということも書けというふうに書いてあるんですね。
 私があえて大臣の言葉を受けて考えるならば、少なくとも日記とか記録とか前もって付けておいてくださいと、それは言うべきであったはずなんですよ。調査票を作るまでにはそれは時間が掛かるかもしれない。私もそのプロトタイプというか、こういう調査をやるべきだという調査票を出しましたよ、この委員会に。今そういう話がありましたよ。しかし、実際は記憶が問題なんですから、記憶が薄れるころに調査票を配って、はい、書いてくださいって、こんな乱暴なやり方はありますか。どう考えているんですか。健康調査を本当に的確にやるためにはデータの問題なんですよ。
#215
○国務大臣(海江田万里君) これは、私は経済被害の担当でございますから、それから経済産業省はこれまで原子力の行政にかかわってまいりましたので最大限私は努力したいと思いますが、そういう御指摘が、何と申すんですか、早い段階から日記を付けてくださいとか、そういう指示をすればよかったという御指摘はそのとおりだろうと思いますが、これができ上がりましたので、申し訳ありませんが、これでしっかりと思い出してお書きいただきたいということでございます。
#216
○加藤修一君 健康にかかわる問題ですから、通告はしておりませんが、厚生労働大臣、どうお考えですか、今のお話を聞いていて。これ健康にかかわる問題で、元々データベースという話は厚生労働省、大臣の方で話が出てきた話なんですよ。それが今考えると、非常に不確実性のが入りやすくなっちゃっている。曖昧なデータになる可能性の方が高いかもしれない。どう考えますか。
#217
○国務大臣(細川律夫君) 今の委員の御議論もお聞きをいたしておりまして、これは委員御指摘のように、当時のことを早く記録にとどめるようにという指示を出しておくべきだったということは私も思います。
 ただ、そういう意味では、今後、遅くなりましたけれども、今調査がもう既に始まっておりますから、記憶を取り戻していただいて書いていただくということになるかと思いますので、そこは確かに委員が御指摘のことは言えると思います。
#218
○加藤修一君 七月二十五日の予算委員会の締めくくり、七月二十五日の締めくくり総括のときに大臣は何と答弁したかというと、この調査の関係については周知徹底を行っていますと言ったんですよ。私は、二十九、三十日、福島県に行きました。皆さんにお聞きしました。いや、そういうのはごく最近来たというんですね。七月二十六日、飯舘村の関係は七月二十六日です。これが徹底と言えますか。二十五日ですよ、私が質問したのは。
#219
○国務大臣(細川律夫君) そういう御指摘で私もそのように答えたかというように思いますけれども、今やっぱり委員の指摘されておりますように不十分なところがあったところについては、これは申し訳ないと思いますので、それ以上に、やはりこの調査については今後の晩発性の放射能による健康障害をやっていくわけでありますから、それのためには、これはどうしてもそういう記憶を思い出していただくということしかないというふうに思いますので、そこは今からでもやっぱり周知徹底をしてやっていくしかないというふうに思います。
#220
○加藤修一君 これ、内閣が連係していませんよ、連係プレーが非常に悪い。内閣核分裂状態じゃないですか。厚生労働大臣、そんな悠長なことを言っていていいんですかね。
 私は、海江田大臣、それから細川厚生労働大臣、陳謝してくださいよ。私に陳謝する必要はないですよ、福島県民に陳謝してくださいよ。的確に把握できる状態があったにもかかわらず、それをやらなかった。確実にこれは行政の瑕疵ですよ、間違いですよ。やらなかったと、やれる状態であったにもかかわらず、やらなかったという話ですよ。健康にかかわる問題ですよ。一生の問題にひょっとしたらなるかもしれない、そういう大事な問題について、いいかげんな態度でいるということは許せないですよ。
 私は閣僚の皆さんに言いたいですけれども、それはいい閣僚もいるかもしれません、しかし非常に答弁が軽い。四月十八日に私が質問したときに、簡単に、法制化を検討します、あるいは放射線量の手帳と健康手帳、それをつなぐようなこともやるべきだと言ったら、そうですねと言ったのは大臣ですよ、厚生労働大臣ですよ。覚えていないんですか。だから、それは重大な内容を含んでいるという認識がないからですよ。だから、うかうか答弁しちゃうんですよ。私はその答弁を聞いて、それは積極的な答弁だから、正直言ってこれは大事な言質をいただいたと思いましたけれども、こんな簡単に、非常に重要な内容を簡単に答弁するから、その次の質問がちょっと刀のさやに収めてしまったという感じになっちゃったんですよ。
 だから、私は、重要な答弁をしている以上、しっかりと責任を持ってやらなければいけないという話なんですよ。ちゃんとこの問題についてけりを付けてくださいよ。どういうけりを付けるんですか。
#221
○委員長(前田武志君) まず、海江田経済産業大臣。
#222
○国務大臣(海江田万里君) 先ほどもお話をしましたけれども、基金をつくったということは、私は皆様方の声に対するお答えだと思っております、これは。全く何もやれなかったということではありませんので。
 それで、この基金で、先ほどもお話をしましたけれども、データベースも入れておりますので、ここをどういうふうにやっぱり充実させていくかということでまた御意見をお聞かせいただきたい。私どもでもこれしっかりしたものにするために努力をしてまいります。
#223
○加藤修一君 そういう基礎的なデータの関係が非常にファジーになりやすい状態であるわけですから、いかに確実なデータを取るか、そのところはもっともっと研究してください。基金をつくったことについては評価したいと思いますよ。
 それと、法制化の関係、大臣、しっかり答えてください。
#224
○国務大臣(海江田万里君) 先ほどもお話をいたしましたけれども、この基金で二十年、三十年の対応はできるんですよ、これは。ですから、どこのところがじゃ足りなくて法制化なのかということをまたお教えいただければ。
 それから、福島県の方ともこれは御相談をしておりますので。
#225
○加藤修一君 これだけに時間を使うわけにはいかないんですけれども。
 お金の問題だけじゃないんですよ。情報の問題あるいは死んだときの関係、その情報を取る等々を含めていろいろな、多省庁にわたる様々な情報の取り方というのはあるわけですよ。それを機敏に集めるためには特別措置法のような法律が必要だと前回私は明確に申し上げていますよ。だから、それで、余り簡単に返事するから困ったなと。それで、我々はどうしてもそれは野党で作らざるを得ないと、我々公明党は法案を用意いたしました。
 ですから、その法案をしっかり目を通していただいて、これは賛成していただきたいと、協力していただきたいと、そういうふうに考えておりますけれども、どうですか。まあ内容は分からないからあれですけれども、十分検討するということも含めて。
#226
○国務大臣(海江田万里君) 私は、公明党に限らず自民党の方々でも、直接私のところにお持ちいただいた各種の要望などは全て目を通しまして、それはしっかりと対応しております。ですから、残念ながらまだ私、拝見しておりませんので、官房長官のところには先ほどのやり取りで届いているようでございますので、官房長官からそれを見させていただきたいと思っております。
#227
○加藤修一君 次に、放射線管理手帳の関係。
 もちろん法案については大臣の方にお届けしますので、よろしく検討のほどお願いいたします。
 放射線管理手帳の関係で、これ拡充強化、この点についてどこまで進んでいるか。大臣、お願いいたします。
#228
○委員長(前田武志君) 厚生労働大臣ですか。
#229
○加藤修一君 文科大臣です。
#230
○国務大臣(高木義明君) いわゆる放射線の管理手帳、そして一元化という御提起が以前からあっております。私どもとしても、非常にいい御提案でございますし、病院の医師あるいはレントゲン技師あるいはまた原子力事業所の放射線従事者あるいは公務員などの被曝線量のデータ、これを一元化するという、そういう御提起、そしてまた、それらをしっかり管理をするということについて、今私たちも検討してまいるといったことをこれまでも言ってまいりました。
 現在鋭意、各省庁にわたりますから、今検討中でございます。しかし、やはりこのことは先ほどの健康管理調査と一緒になってしっかり早くやらなきゃならぬと、このように思っております。
#231
○加藤修一君 当然、これ、四月の十八日に法制化の話を申し上げておりますけれども、もちろん多省庁にかかわる話でありますから、記録は記録として取っていると。
 ただ、飛行機の乗務員、宇宙線ですよね、これは自然放射線というふうに言っていいと思いますけれども、こういった被曝をどう避けるか。今ガイドラインがあるわけでありますけれども、これについてもやはり法制化の中にどう取り入れていくか。あるいは、自衛隊はこれは訓令という形しかありませんので、これは政省令で考えていかなければいけない、そして法律の中につなげていくという、そういう検討は必要だと私は思っておりますけれども、今やっているという話でありますけれども、我々野党としても、ほかの政党を含めて、公明党は今その法案を提出しようというふうに考えておりますけれども、後ほどお届けしますけれども、そういう法制化という観点でしっかりと対応しなければいけない。
 すなわち、一元化ですよね。これは飛行機の乗務員の関係もそうですし、自衛隊も警察も全てにわたってこの仕事に従事している被曝の関係についてはしっかりと一元化して生涯の管理をうまくやっていくという、そういう関係は非常に私は大事だと思っておりますので、法制化の関係も含めて、大臣、よろしく答弁のほどお願いいたします。
#232
○国務大臣(高木義明君) 国会の御議論も踏まえて、これはしっかり取り組む課題だと思っております。
#233
○加藤修一君 先ほど自衛隊の訓令の話申し上げましたけれども、防衛大臣、どうお考えですか。
#234
○国務大臣(北澤俊美君) 学術会議の提言もございますし、加藤委員も大変これには熱心に取り組んでおられるわけでありますから、全体の方向として、国全体で一元化をするという方向性は私は非常にいいことだと思っておりますが。
 自衛隊の場合は、それぞれもう放射線被曝のおそれのある業務に従事する隊員については特別健康診断というものを行って、その診断表を、毎月被曝線量を記入して組織として管理をいたしております。
 一方また、今般の福島第一原発事故に関連しては、事故当初に当該原発の敷地内で活動していた隊員については内部被曝検査を行い内部被曝線量を把握するとともに、例えば、原発から三十キロメートル以内で活動する隊員など被災地において被曝する可能性のある隊員には全て線量計を携帯をさせて外部被曝線量を把握しておりまして、それをまた自衛隊の組織として管理いたしておるところであります。
#235
○加藤修一君 今日のNHKの報道であったと思いますけれども、原発の従事者で、働いていた方で百四十数名行方が分からないと。これ、今線量の話がありましたけれども、これは当然、線量管理手帳というのは事業者は発給しなければいけない、名前も住所も当然書かなければいけない。
 被曝を受けた可能性のある人が百四十数名いないという話ですよね。これ、大臣、しっかりとこれは実態調査をすべきじゃないですか。どのぐらい被曝を受けているか分かりません。相当数受けている可能性の人もいらっしゃるかもしれないんですよ。それは健康上の問題を含めて、これは十分政府として対応すべき大きな課題を持っていると思いますけれども、どうですか。
#236
○国務大臣(海江田万里君) 通告はいただいておりませんでしたから資料はございませんが、ただ、私、昨日も東京電力に行ってまいりましてその点は情報提供を受けました。
 で、少しずつ分かっている部分もあります。四月分、五月分、六月分という形で、今それは一生懸命、まず一人でも多く、どういう方なのかということが分かるように追跡調査をしているということでございます。更に督促をいたします。
#237
○加藤修一君 是非そこは実態解明を含めてお願いしたいと思いますし、やはり放射線管理手帳、それをしっかりと事業者が見なければいけない義務が当然あるわけですから、法律上ですね。それはやはり、事業に対する官庁が経済産業省ですから、大臣がしっかりとそこは押さえていただきたいと私は思います。
 それで、次に再生可能エネルギー関係で、固定価格買取り制度、普及拡大のためにそういう制度を導入するという話になっておりますが、時間の関係がありますので簡単にしてまいりたいと思っております。
 ただ、お金に多少の余裕のある方は屋根に太陽光発電を載せるという話があり、一方で、なかなか載せづらいと、余裕がないという方もいらっしゃる。しかし、同じように電気料金は加算部分についても払わなければいけない。そういう意味では、低所得者対策、これは軽減措置等を含めて考えなければいけないし、また被災地の関係についてもその部分はやはり考えていいのではないかなと、このように私は考えておりますけれども、どうでしょうか。
#238
○国務大臣(海江田万里君) この再生可能エネルギーの買取りの法案につきましては、今衆議院で最終的な局面でございまして、与野党の間で修正の協議も行われているやに聞いておりますが、私どもがこの法案を提出をしましたその一つの考え方といたしましては、やはりまず、初めてのことでございます。ですから、これはなるべく多くの国民の方にその負担をお願いをして、これは決して本当に甘い話だけではありませんで負担を伴う話でございますので、その負担をできるだけ薄く広くと申しますか、もちろん委員御指摘のような地域の問題もございます。それからエネルギー源の問題もございます。高く掛かるエネルギー源もございます、比較的安価なエネルギー源もございますが、そういうものを全て押しなべて平準化をいたしまして、まず最初に広く薄くという形で御負担いただこうというのが私どもの基本的な考え方でございます。
#239
○加藤修一君 先ほど申し上げました被災地の関係、あるいは低所得者の関係については強く要求をしておきたいと思います。
 それで、次にパネルを提示させていただきますけれども、(資料提示)東北の復興、東北の多くの人たちから多くの意見をいただいております。パネルを見ていただきたいんですけれども、三つの軸、すなわち自立型の再生可能エネルギーを通して持続可能な都市をつくっていくと。固定的に考えているわけではありませんが、よく言われることは三つのうちの最初の一つ、次のパネルでありますけれども、自立型再生可能エネルギー拠点などを踏まえた持続可能な都市の復興と。
 言うまでもなく、東北は自然エネルギーの宝庫でありますし、多くの調査から明確であります。風力だけでも大型百万キロワット級の発電機、数十基分あると。したがって、復興への一つは自立型再生可能エネルギーの推進による復興というふうに主張する方が非常に多いわけでありますけれども、自立型というのは、東北で生産して東北で消費する。どこか遠方へ供給するのではなく、東北の豊富な地域資源エネルギーで電気をつくる、しかも消費も東北で行う、エネルギーの地産地消。東北に電気を使う製造業があり、工場があり、勤め先があり、雇用の場があり、家庭があり、きずなや愛着が深まった誇れる郷土、これがよみがえると。これ、復興でありますけれども、さらには、未来を担う子供、若者の育成が方向付けられると。これが、災害に強く、未来を拓くに含まれる意味であると思いますが、これが結果として人間の定着になる。このような意味の自立型を踏まえた人間の復興、すなわち発電、熱、燃料製造の拠点、これが東北の一つの姿ではないかと思っております。
 そのために活用すべき一つは復興特区でありますが、これは公明党が強く主張し、法律に書き込んだものであります。復興特区、すなわち、この特区内は規制緩和、優遇税制、金融や財政の特別な支援措置があるわけでありまして、大胆に活用すると。豊富なメニューを駆使し、従来進めてきた次世代エネルギー・社会システム実証事業を大きく超える特区、すなわち世界のトップランナーにつながる復興特区による復興でありますが、一方、模範的な低炭素社会の実現にもつながるわけであります。
 先ほど申し上げました固定価格買取り制度についても大胆に活用し、ICT融合させた地域版のスマートグリッド、さらには、自動車産業などと強く連携し、蓄電池など関連技術企業の立地などでありますが、これが自立型再生可能エネルギー拠点などを踏まえた持続可能な都市の復興でありますが、経済産業大臣、積極的かつ果敢な答弁をお願いしたいと思います。
#240
○国務大臣(海江田万里君) 加藤委員にお答えを申し上げます。
 これは加藤委員が前からおっしゃられていることで、今日もまたお話ございましたけれども、確かにこの東北の地域というのは、風力発電、それからバイオマスもそうでございます。それから地熱もございます。それから太陽光発電などのこうした自然エネルギーの潜在的な可能性が非常に高いところでございますから、まず今、これから御議論いただきますそうした自然エネルギーの固定価格買取り制度を導入をしていただきまして、まず最初の一歩を踏み出していただくということで、この再生可能エネルギーをこの東北の地によって導入を加速化させるということが非常に重要だという認識でございます。
 そして、これは復興構想会議の提言などでも、今委員お示しをいただきましたような自立型再生可能エネルギー拠点などのアイデアがたくさん出ております。これは、復興担当大臣あるいは戦略担当大臣にお聞きいただければ詳しいお話もあろうかと思いますが、そうした復興会議の提案もございますので、この東北の地でしっかりとした自立型の再生可能エネルギーの一つのモデルケースをつくっていきたいと、私どももそれについて、特にスマートグリッドなどでは全面的に支援をするつもりでございます。
#241
○加藤修一君 玄葉大臣にもお願いしていたんですけれども、時間の関係上ちょっとスキップいたしますので、済みません。
 それで、パネルにありますように、これは東北の地で国際会議を開催すると。経済波及効果も当然ありますが、東北の教訓、防災、減災などの知恵などについてもやはり@からEを提案をさせていただきたいと思いますけれども、もちろん被災地の意思が第一でありますので。
 ただ、地方負担もこういう国際会議のときには出さなければいけないということでありますが、財務大臣、これ地方負担はゼロにして、是非、この@からEの関係の国際会議、とりわけIMF、世界銀行の総会が日本で明年あるわけでありますけれども、この点についても、地方負担ゼロにして是非東北で開催できるような方向で積極的に検討していただきたいと、このように思いますけれども、見解お願いいたします。
#242
○国務大臣(野田佳彦君) 私にかかわるところでは、特にIMF、世銀の総会をこの六月に強く呼びかけて、そして正式に二〇一二年十月にこの総会を東京で開催することになりました。総会の開催を通じて多くの来訪者に震災からの復興を見ていただくとともに、開催国としての日本のリーダーシップを世界に示していきたいというふうに考えているところでございます。
 委員のお尋ねは多分、このIMFだけではなく、全体も含めて東北地元の負担額を、ゼロと書いてありますけれども、極力負担の掛からないように配慮して、その自治体の知見と経験が十分に生かされるような、そういう検討をさせていただきたいというふうに思います。
#243
○加藤修一君 積極的な答弁をありがとうございます。
 それで、最後に平野防災担当大臣、二〇一五年に国連の防災会議、これ日本でやることになっておりますけれども、こういった面についても是非積極的な支え方をしてほしいと思いますけれども、どうですか。
#244
○国務大臣(平野達男君) 今回の震災、まさに未曽有の震災でございまして、原発につきましては今検証委員会が立ち上がっております。また、津波、地震につきましても中央防災会議の専門委員会でも様々な検討がされています。こういった検討をこれからの町づくりあるいは防災に役立てると同時に、海外とも共有していくことが大事でございまして、二〇一五年に予定されている第三回国連防災世界会議、何としても日本でやりたいと、そういう思いで取り組んでまいりたいというふうに思います。
#245
○加藤修一君 最後でありますけれども、人工衛星の情報、いかにこれを活用するかというのが非常に大事な時代になっておりますので、是非予算措置をよろしくお願いしたいと思います。
 以上で終了いたします。ありがとうございます。
#246
○委員長(前田武志君) 以上で加藤修一君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#247
○委員長(前田武志君) 次に、川田龍平君の質疑を行います。川田龍平君。
#248
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。
 私は、言葉には力があると思っております。それが一国の代表ともあれば影響は大変大きく、重い責任が伴います。
 去る七月三十一日のみんなのエネルギー・環境会議の場で総理がおっしゃったある言葉に、私は個人的に大変ショックを受けました。総理はあのときこうおっしゃったのです。原子力保安院のやらせの問題などを見ていると私が厚生大臣のときに体験した薬害エイズの構造とそっくりでありますと、国民の安全を担当する厚生省薬務局長が実はミドリ十字の社長に天下りしており、企業側の利益優先に薬務行政を誘導していた、それが原子力行政と同じだと批判したんです。
 私は、あの言葉を聞いたとき本当に悔しかったです。なぜなら、薬害エイズを和解に導き、被害者たちに謝罪をし、二度と同じようなことがないように誓ったその人物が、ついに一国の総理となった今、同じ仕組みだ、けしからぬと他人事のように言っていることに失望したからです。
 総理、間違えないでください。あなたは被害者ではなく、国の仕組みを変える側の人間、しかも最高責任者なんです。トップにまでなったのに、十五年前と同じ仕組みによって国民の命を切り捨てさせている。それは総理として何もやっていませんと言っているのと同じです。むしろ恥ずべきことなんです。
 菅総理、総理は私と同じように、命を切り捨てるこの仕組みを言葉だけではなく本気で変えたいと思っていますか、イエスかノーでお答えください。もしイエスなら、就任して一年以上、震災から今日でちょうど五か月でありますが、この間、総理がおっしゃる薬害エイズと同じ構造をなくすために具体的に何を実行してきたのかをお答えください。
#249
○内閣総理大臣(菅直人君) この原子力安全・保安院、もちろん三月十一日からその担当者、責任者にも来てもらって事態の収拾に当たってまいりました。
 そういった中で、あるいは最近に至っても、そういう原子力安全・保安院が、例えば過去の例でいろいろと、やらせというふうに言われておりますけれども、推進のための場づくりをやっていたという報道もありました。私はそういうものを見て、元々一般的に言えば、経産省という原子力推進の役所の中にそうした安全の部局があることの矛盾は感じておりましたが、やはりそういうものが大きく影響していたということを言わば確信をいたしまして、そういう発言をいたしました。
 確かに川田さんが言われるように、じゃ、もっと早く改革しておけばよかったと、そう言われればそのとおりであります。しかし、それについては、必ずしもそうしたことができなかったことはおわびを申し上げなければなりませんけれども、やはりこれ大きな制度でありますから、歴代の内閣の中ででき上がった制度、私も今回の大事故を踏まえて抜本的に変えなければならない。
 現在、細野担当大臣の方に、経産省から原子力安全・保安院を切り離して、そして原子力安全委員会と原子力に対する実行力を持てる体制をつくる、そういう新しい制度を、先日、A案、B案と提案していただきまして、近いうちにはそのうちの案を内閣として固めて、そうした新しい原子力安全庁の設立に向けて具体的な作業に入ってまいります。
#250
○川田龍平君 この五か月の間に総理は何を具体的にやってきたのかということを問うたのであります。
 あの七月三十一日の挨拶で、総理は、原子力行政が単一の省庁ではなく並列であることが混乱の原因だともおっしゃいました。では、なぜいつまでもそうした状態を放置し、この国の財産である国民の命や東北の第一次産業、環境が破壊されるままにしているのですか。単一省庁が、問題だとおっしゃるのであれば、それは三・一一の前から分かっていたことです。
 今、放射能による健康被害が各地で起きており、子供を持つ親を始め、国民が毎日見えない恐怖におびえています。風評被害なんかじゃない実害が起きているんです。放射能汚染の瓦れき処理、除染、農林水産資源、大気からの外部被曝に食品による内部被曝、汚染数値が福島並みになってしまった東京の下水道処理施設、全国に出荷される汚染瓦れきに土、数え上げれば切りがない。
 これらの危機について、最高責任者として責任を持って解決する決意がありますか。菅総理、お答えください。
#251
○内閣総理大臣(菅直人君) 三月十一日以前からやっておくべきだったということを含んでいるとすれば、それは一般的にはそのとおりであります。
 しかし、なかなかこういった問題、問題が起きる前にはまだ矛盾が全て事前に分かるわけではありません。分かってきてから何としても一刻も早く制度の改革をやらなければならないということで、先ほど申し上げたような体制を組んで、これから原子力の少なくとも安全性に関する問題、それについてはもっと効果的、効率的な体制をつくりたいということで、現在具体的に全力を挙げて進めているところです。
#252
○川田龍平君 本当に地震が起きるまでその問題を知らなかったということなんですか。
#253
○内閣総理大臣(菅直人君) いろいろな問題が霞が関、内閣にはあります。私も、御承知のように、あなたがまだ若いころに薬害エイズというものを知るまで、もちろん多少のことは、薬務局のことは知っていました、それは一年生議員のときから厚生労働委員会におりましたから。しかし、率直に申し上げて、あらゆる役所のあらゆる部門がどのように動いているかということまで全部分かるということは、それは総理大臣といえども、それは私の能力の限界かもしれませんが、全てが分かっていたわけではありません。
 しかし、事件が、現実に事故が起きた中で、何が問題であるかということをずっと考えながら事故収束にまず当たっていた。そんな中で、事故収束がある程度のめどができる段階で、申し上げたように原子力安全・保安院を経産省から切り離して新たな安全組織をつくっていくという、そのことに具体的に入っている。まあ川田さんからいえば遅いと言われるかもしれませんけれども、少なくとも具体的にそういう作業に入っているということは是非認識をいただきたいと思います。
#254
○川田龍平君 総理、薬害エイズと同じことで、今起きている深刻な問題がもう一つあります。総理もよく御存じのように、薬害エイズを引き起こした最大の原因の一つには情報の開示の問題です。
 今、放射能に関する情報公開は全く徹底されていません。そのことをマスコミも追及をしない。三月にSPEEDIの放射能大気拡散データを政府が隠蔽したことが被曝の被害を広げたと批判したのは、この国の新聞ではなく、ニューヨーク・タイムズでした。海外のメディアや専門家たちからは、もっとずっと前からこの件について日本政府もマスコミも信用できないと厳しい批判が来ています。
 SPEEDIが予測値にすぎないから出せないというのは詭弁であり、緊急時に被害予測値であるSPEEDIの情報を今出さなければ一体いつ出すんですか。この期に及んで出さない理由を、総理、お答えください。
#255
○国務大臣(細野豪志君) SPEEDIにつきましては、事故当初、しっかりとシミュレーション結果を出すべきところを出していなかった時期があったということについては大変反省が必要だと考えております。
 ただ、三月の二十三日に、SPEEDIのデータについてはおおよそこういう状況だということはお示しをして、その前に出すべきだったものは、まあそれを半ば補完をするようなものでございまして、三月二十三日に公表したということ自体は、これは事実として是非御認識をいただきたいと思います。
 そのほかのところは、私が四月に後半から記者会見を始めまして、その時期に、まず初日に出しまして、それでも出していないところがあったものですから、それは私はもう叱責をいたしまして、なぜこれを隠していたんだと。最終的にはその後、SPEEDIについては全て公表をして、今はシミュレーションの結果については全て公表をいたしております。
#256
○川田龍平君 今も出しているわけですから、結局それをちゃんと、今も漏れ続けているわけですから、SPEEDIによる結果予測をしっかりと公表していただきたいと思います。
 皆さん御存じのように、大気からの外部被曝に加えて、深刻なのは食品からの内部被曝です。福島原発からは毎日数百トン単位で放射性廃汚染水が海に流れて、にもかかわらず、五月に基本方針が出た水産物に関する調査は、魚の種類や調査海域や頻度が全く不十分で、放射能は大型の魚になるほど生物濃縮されます。ストロンチウムは海底にいるヒラメやカレイにも蓄積していき、口にすれば深刻な被害を引き起こすことは周知の事実です。気仙沼の声を集めて、みんなの党の支部長が国に安全証明書を出してほしいと要望書を持って厚生省に要請に伺いましたが、厚生労働大臣には届いていますでしょうか。
 外務省は昨日、ついに国内で流通している食品の安全性を海外に強調することを自粛すると発表しました。福島を始め、放射能で汚染された産地の野菜や肉、牛乳が日本中に出回り、それを子供たちが給食を通じてどんどん体内に取り入れています。秋の新米の季節の前に、去年の米がすごい勢いで買い占められています。消費者は国の表示を信用できなくなっているんです。
 チェルノブイリ事故以降、日本の輸入食品における放射能規制値は三百七十ベクレル・パー・キログラムでした。なのになぜ、福島原発事故後の国内の規制はそれよりも高い五百ベクレル・パー・キログラムなんですか。国民の命に責任を持つ立場にいる鹿野農水大臣、細川厚労大臣、細野消費者及び食品安全担当大臣に、チェルノブイリからの輸入品より国内の食品規制値を高くした理由をそれぞれ是非お答えいただきたい。今、この質疑をこの国の子供を持つたくさんの親たちが聞いています。是非、彼女、彼らが納得できるような答えをお願いいたします。
#257
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、川田先生からの御指摘につきましては、この規制値が設定されました、この規制値が設定されたこれに基づいて、農林水産省としては、この規制値を上回らないそういう食品を生産しなきゃならない、こういうことで全力を挙げて取り組んでまいりました。
 例えば、お米の作付けというものを、これをもう制限するというようなこと等々は、過去の四十年間にわたるところの調査の結果というふうなものを参考にさせていただいてこのような措置をとらさせていただいているわけでありまして、これからも安全なもの、これ以外は出回らないというようなことであらゆる努力をしてまいりたいと思っております。
#258
○国務大臣(細川律夫君) 御指摘のその三百七十ベクレルという規制値は、これは一九八六年のチェルノブイリ原子力発電所の事故の対応として、欧州から輸入される特定の食品に対して当時の科学的知見に基づいて一律に設定をしたものでございます。
 この規制値と今回の暫定規制値とは、設定に当たりましてその前提やあるいは対象が異なっているためにこの値が異なるものでございますけれども、今回の暫定規制値は、国際放射線防護委員会、ICRPの勧告を基に、原子力安全委員会が一年間に許容できる線量及び我が国の食品の摂取量等を考慮して一九九八年に定めた指標を基にいたしまして、野菜とかあるいは肉、乳製品などの食品の種類ごとに設定をしたものでございます。
 この基準は、例えばセシウムに関して言えば、国際基準でありますコーデックス基準や欧米の規制値と比較しても、同じかあるいはより厳しいものになっていると、こういうことであります。
#259
○国務大臣(細野豪志君) まず、川田委員が御指摘をされたように、特にお子さんを持っているお母さん方の嘆き、そして悩みは極めて深いものがございまして、私も本当に多くの方と話をしましたけれども、申し訳ないという、そういう気持ちでいっぱいでございます。これは福島県に限りません。全国で同じ思いを持っておられる方がたくさんおられますので、そのことについては率直に、この事故を起こしたということが原因でございますので、おわびを申し上げなければならないと思っております。
 その一方で、暫定規制値そのものについては若干誤解を持って伝えられているところがございますけれども、先ほど細川大臣から答弁がありましたとおり、決して国際的に甘い基準を設けているわけではございません。ですので、この暫定規制値を上回るものが出回っていないという状況をつくること、これが今政府の最大の課題であると思っております。
 その意味では、暫定規制値を設けたにもかかわらず牛肉で上回っていたものが出たということは、もうこれは極めて深刻でございまして、そういったことがないように今全力で政府として取り組んでいるところであります。私も、農水大臣そして厚労大臣を含めて担当の皆さんには強く要請をしておりますし、自治体でしっかりと調べることができるように、消費者庁としては様々な予算を作って措置をしております。
 ですので、これから秋に向けて様々な食料品が出回る時期でございますので、暫定規制値を超えるものを出さない、そのために関係者一同全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#260
○川田龍平君 これ以上の数値だから安全だという、この通知での規制値に国民はもはや安心できなくなっているんです。測定した数値は全て公表する、そして国民それぞれが自分の年齢や子供の年齢を考慮して食べても大丈夫だと判断するしかないところに来ているんではないでしょうか。
 七月二十七日の衆議院厚生労働委員会の参考人質疑で、児玉龍彦参考人が政府の無策について厳しく追及し、多くの国民に注目されました。菅総理ももちろん児玉参考人の陳述をお読みになったと思います。児玉参考人の批判、そして具体的提案についてどのように感じられたか、お答えください。
#261
○内閣総理大臣(菅直人君) 児玉参考人の御指摘の中には、考えなければならない鋭い指摘が幾つか入っているというふうに感じました。例えば、従来は、高い線量の放射性物質による少量の汚染を想定していた、いろいろな大学で少量だけ使ったときの汚染といったことが想定されていたようなケースが多いわけですが、今回の場合は、濃度がそれほど高くはなくても、広範囲に放射性物質が拡散して特定の場所や食品に濃縮して健康への被害が生ずるといったような問題、また、体外被曝だけではなくて、土壌に放射性物質が蓄積し、そこから植物を経由して体内に入るという内部被曝の問題、こういったものが指摘があります。
 私もせんだっての牛のことを考えますと、牛の場合は、多分土から稲わらに行ったんではなくて、これは多分空中からセシウムのものが稲わらに付いた。あるいは野菜の場合も空中から付いた場合。しかしこれからは、場合によったら土の中から吸収されていくものがどうなっていくか、これは考え方を少し変えなければいけない。あるいは子供の直接の体外被曝の場合とまさに植物を通して体内に入るものについては、これもまた除染の考え方などもそれぞれについて考えなければならない、こういうことを私自身も改めて感じたところであります。
 政府としては、これまで食品安全のための暫定基準規制値の徹底、出荷制限、検査体制の拡充、福島県民の健康確保事業などへの支援、福島県の公園、通学路等の土壌汚染対策の支援などを行ってまいりましたが、今後とも、児玉教授を始め様々な専門家の御意見を参考に、今般の原発事故の特性や汚染の状況をしっかり把握して、今申し上げたような適切な対策を迅速に講じていく、これに全力を挙げたいと思っております。
#262
○川田龍平君 この児玉参考人の提案は非常に現実的かつ具体的な内容でした。国策として食品、土壌、水を最新鋭の機器を導入して徹底的に測定し汚染物の流出を止めること、緊急に子供の被曝を減少するための法律を制定する、国策として土壌汚染を除染する技術のため民間の技術を結集させること、非常に筋が通ったこれらの提案は、事故直後から多くの国々、特に放射能事故を経験した国からも同じように日本政府に寄せられては無視されてきたのです。そうした国々も、日本の国民も、児玉氏の提案が本来ずっと前に実施されるべきだったことを知っているのです。それしか国民の命を守る方法がないんです。
 菅総理はなぜまだ行動を起こさないんですか、理由をお聞かせください。児玉氏の提案を実行する気がないなら、毎日放射能が漏れ続け、汚染物が流通し続けるこの状況で、ほかにどうやって国民の命を守るつもりなのか。もうお辞めになる総理としてではなく、かつて命を切り捨てる仕組みについて国民に謝罪された一人の議員としてお答えください。
#263
○内閣総理大臣(菅直人君) 二つの点は区別をしていかなければいけないと思っています。
 一つは現在の原子炉の状況。この間のステップワンの終了の時点で、現在、原子炉から例えば大気中に大量の放射能が出ている状態が続いているかといえば、それは既に非常に低い水準、濃い時代の二百万分の一とも言われておりますが、そういう水準に抑えられている。もちろん水の問題はやや別であります。水は、今後土の中に遮蔽壁を造って、一切地下水を通しても海に流れ出ない、これは相当の費用が掛かりますけれども、そのことも既に計画をされております。
 そのことと、当初の早い段階で大量に出た放射性物質が今いろいろな形で、一部濃縮したり一部植物に移ったり、いろんな形で被曝を生じている。この問題はこの問題として極めて深刻でありますので、これについては先ほど細野大臣からも話がありましたが、また私からも話を申し上げましたが、この児玉先生の指摘も十分参考にさせていただき、それぞれの対応に対して漏れがないように、外部被曝、内部被曝、いろんなことを含めて漏れがないように、しっかりとした対応を総合的に考えなければならない。これは主に今、細野大臣にお願いをいたしておりますが、関係大臣とともに、そういうことをできるよう指示をいたしているところであります。
#264
○川田龍平君 原子力発電所のサイト内で十シーベルトを超える測定がされた、建屋内でも五シーベルトの測定がされていると、そういった状況の中でも、まだ収束していない状況がある中で、本当にこれが収束へ向かっていると言えるんですか。それはどうですか。
#265
○国務大臣(細野豪志君) 川田委員御指摘のとおり、十シーベルト、さらには五シーベルトというこの数字自体はもう極めて高い数字でございますので、そのこと自体は厳しく受け止めております。
 ただ、残念ながら、今回の事故を通じましては、原子炉の中からそれこそ燃料、水が漏れていますので、それに伴ってやはり燃料が若干漏れているという現実がございます。また、初期の段階でベントをしておりますので、ベントの際にそうした放射性物質が一部漏れているということは我々も分かっておりました。その物質がそこにあったときにその周辺が高い放射線量になっているというのは、これは今回の事故が起こった以上、現実として受け止めなければならないと、そう考えております。
 ただ一方で、是非御理解をいただきたいのは、そういう状況は事故が起こって数日でもう発生してしまったわけです。そのことについて我々の認識が若干甘かった部分もあったかもしれません。ただ、現実はその数日に起こっていて、そこからは現場の大変な努力によって、事故は、徐々に徐々にではありますけれども収束に向かって進んでおるんですね。ですから、そこは、そうした新たな事実がこの時点になって明らかになったということと、現状は改善に向かっていると、この二つのことは、先ほど菅総理からも話がありましたけれども、分けて考えていただければと思います。
#266
○川田龍平君 やはりこの問題は、まだまだ収束は僕は向かっていないと思っています。
 児玉参考人は、広島原爆の二十倍から三十倍もの放射性物質が出たと計算しています。それだけの大量の放射性物質が出たという、総量をまず認識してください。今の日本の民間が持っている技術を総結集すれば全ての食品の検査もできると言っています。GPSを使った無人ヘリコプターを飛ばして全国の線量を地図上に落とすことだってできます。自分の家にどれだけの線量があるか、それを国民は知りたいのです。子供や妊婦は放射線の影響を大人の十倍受けます。それをなぜ放置できるのか、理解できません。
 菅総理、辞める辞めないにかかわらず、今すぐやってください。総理が薬害エイズを口にするたびに、私は自分が国会議員になった理由を思い出すんです。様々な薬害や水俣病、アスベストなどの公害、そして今回の原発事故、全て同じ仕組みが国民の命を切り捨てていっているんです。こんなことは本当に今度こそ終わりにしたいんです。総理も私と同じでしょうか。辞めてしまわれる前に是非お答えください。本当に薬害のない、この薬害をつくり出す仕組みを議員生命を懸けてなくす強い決意をお持ちかどうか、お答えいただきたいと思います。
#267
○内閣総理大臣(菅直人君) 私にとっても薬害エイズの取組というのは、政治家としての経験の中で、今回の原発事故とどちらが上下は言えませんが、極めて大きい私にとっての経験でありまして、その原点とも言える薬害をなくしていく、そのための努力は、私の人生が続く限り全力を挙げて続けてまいりたいと思っております。
#268
○川田龍平君 ありがとうございました。
#269
○委員長(前田武志君) 以上で川田龍平君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#270
○委員長(前田武志君) 次に、田村智子君の質疑を行います。田村智子君。
#271
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 震災から今日で五か月目、改めて犠牲になられた皆様に哀悼の意を表したいと思います。
 この大震災の下で保育所が果たした役割、大変大きいものがあったと思います。津波被害に遭った陸前高田の保育園では、お昼寝中の子供たちを起こして身支度をさせて、乳児をおんぶして、保育士の皆さんが必死の努力で子供たちの命を守り抜きました。交通機能が麻痺した首都圏でも、翌日まで保育士の皆さんが子供たちに寄り添って保護者の帰りを待ち続けました。
 この震災を経て、改めて、保育は子供の命に直結をする大変責任のある仕事だという思いを私は強めていますけれども、総理、いかがでしょうか、認識をお伺いしたいと思います。
#272
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も、子供を、親御さんがなかなか遅くなって、あるいは深夜になってやっとたどり着いたときに保育所の皆さんがしっかりと守ってくれていたという、これは東京の例でありますが、そのお話もお聞きをいたしました。
 そういった意味で、今、田村議員がおっしゃることは私も全く同感であります。
#273
○田村智子君 この大切な保育の制度を、今政府は子ども・子育て新システムで大きく変えようとしています。多くの保育関係者が、これは保育の質の低下につながるのではないかと、こういう危惧の声を上げているんです。
 問題の一つは、株式会社、NPO法人、その他多様な事業者をどんどん保育に参入させて保育施設の数を増やしていこうと、こうしていることです。今は非営利で公共性が高いところが保育を運営するというのが原則です。都道府県が保育を担うにふさわしいかどうか判断するということもできます。この大原則を変えようと。そして、保育の経験もない事業者とか利益重視の事業者がどんどん保育に参入してくる、こういうことが進みますと、私は、子供の命にかかわるような事態が起きてくるのではないかとやっぱり危惧をしているところです。
 今でも残念ながら保育所での死亡事故、これ毎年起きているんです。二〇〇四年四月から二〇一〇年十二月までの六年九か月で六十一人の子供が命を落としている。厚生労働省の発表文書には専門家として医師のコメントも載せられていますけれども、こういう指摘があるんです。保育体制の不備や観察不足があったと考えられる、そういう事例もあるんだと。
 厚生労働大臣にお聞きします。この現状を直視すれば、保育事業への参入のハードルを今よりも低くする、これはやるべきではないと思いますが、いかがでしょうか。
#274
○国務大臣(細川律夫君) 子ども・子育て新システムにおきましては、今多くの待機児童が存在をいたしております。そういう中で、保育の量的な拡大を図るとともに、利用者がニーズに応じて多様な施設や事業を選択できるという、そういう仕組みを取るべきだということで、多様な事業主体の参入を認めることといたしております。
 その際、委員御指摘のような事態はこれは避けなければいけないということで、質の確保ということが必要でございますので、これは客観的な基準を定めまして、その基準を満たす、その満たしたところを都道府県がそういうところを指定を受けさすと、こういう参入の要件というのをいたしまして、さらに、数年ごとには指定を更新することで継続的に保育の質を担保していくということにいたしております。
 今回の子ども・子育て新システムは、全ての子供に質の高い幼児教育、保育を保障することを目的としておりまして、新しい制度によりまして保育の質が下がるようなことがないように引き続き検討を進めてまいりたいと、このように考えております。
#275
○田村智子君 質が本当に保障できるかどうか、具体的な事例も示してちょっと聞いてみたいと思うんですね。死亡事例の一つです。
 二〇一〇年四月、川崎市。生後十一か月の飯山拓斗君が保育室に通い始めて六日目に突然死をしました。御両親は元気だった拓斗君がなぜと疑問を持って、うつ伏せ寝にして放置したことが突然死につながったのではないかと施設長に聞くと、施設長は、うつ伏せ寝ではない、それは腹ばいだと、こう繰り返したといいます。御両親、納得いかずに川崎市に情報開示を求めて、この保育園が十年前にも死亡事故を起こしていたこと、この数年間、保護者からの苦情が多数あって何度も川崎市が立入検査をしていたこと、これが分かったんです。保育士が足りない、子供をどなる、たたく、園長が痛みを分からせるためだと子供の腕にかみつく、こういう事実を川崎市は確認をしていた。しかし、児童福祉法に基づく勧告、公表、事業停止など一度も行われずに、口頭指導、文書指導で終わらせてきたと。そして、本来、一件も起こしてはならない死亡事故を繰り返し起こしてしまった。今でも行政が適正に指導監督ができずにいるんです。
 これで、参入のハードル下げられて、もっといろんなところが入ってくる、死亡事故繰り返される、こういうことも考えられるんですね。この現状を厚生労働大臣、どう考えるか、もう一度お聞きします。
#276
○国務大臣(細川律夫君) 子供の命を預かって、そして健やかな生活を保障する、そういう日々の保育の基本的なそういうところで死亡事故が保育所で起こるということは、これはもう決してあってはならないというふうに私も思います。
 今委員からいろいろと御指摘がありました。こういうことがあってはならないということは、これはもう当然でございます。保育所においては、子供の心身の状態を踏まえつつ、保育所の内外の安全の点検、そして安全対策のための体制を図るというようなことによって保育中の事故防止に努めるべきだというふうに考えております。
 厚生労働省としましても、保育所におきます事故防止のためには、その方法あるいは配慮事項などにつきまして都道府県にいろいろと通知なども通じまして指導をいたしておりますが、なお徹底して、先ほどのような事例もございますので、適切な保育が実施されるように取り組んでまいりたいというふうに思います。
#277
○田村智子君 これ川崎市だけではないんですよ、死亡事故を繰り返しているのは。福島県郡山市、二〇一〇年、一歳の津久井りのちゃんが、泣いているのを無理やりうつ伏せ寝にされ頭の上まで布団をかぶせられ、その上におもしまで乗せられた状態で死亡すると。この経営者は名称の違う保育園で過去二度も死亡事故を起こしていたことが分かりました。大阪府でも、株式会社が運営する保育所で二度の死亡事故が起こっています。特殊な事例ではないんです。
 沖縄県では、二〇〇八年、四百人を超える子供を受け入れていた、四百人です、認可外保育所で生後七か月の男の子が死亡しました。母親が、二度と繰り返してほしくないと、こういう思いで県に閉鎖命令を出さないのかと尋ねたら、閉鎖をしたら四百人の子供はどこに行けというのかと県の担当者が答えたというんですね。
 今、待機児童、増え続けています。そういう下で、もっと多様に様々な意図や目的を持った事業者がどんどん保育に参入できるようにしてしまう、国が参入していいよと旗を振る、それで子供たちの安全が本当に確保できる、そう断言できるのかどうか。これ、少子化担当、新システムの担当の大臣の与謝野さんにお聞きしたいと思います。
#278
○国務大臣(与謝野馨君) 少子化対策担当大臣としても、子供が安全に健やかな生活を送る場である保育所において御指摘のような事故が発生したことは極めて遺憾であると考えております。
 現在検討を進めている新システムは、全ての子供に質の高い学校教育、保育を保障することを目的とするものであり、この新しい仕組みにおいて質の確保が図られること、このことが重要であり、保育中の事故防止が図られ、引き続き適切な保育が実施されるよう、今後とも検討を進めてまいりたいと考えております。
#279
○田村智子君 現実に事故が起きているんですね。それで、もっと参入を広げてしまって、保育の経験のないようなところもどんどんやってくださいと、そうやって保育の施設を増やして待機児童を解消するんだという、この大きな路線が新システムの路線に敷かれているんですよ。それで命を守るという保障がどこにあるのかと、このことを聞いているんです。
 これ、誰かお答えできる方いらっしゃらないんですかね、お聞きをしても答えが返ってこないんですけれども。これ、総理、いかがでしょうか、厚生労働の委員会も担当されていたというふうにお聞きしていますので。どこに子供の命を守ることが担保できるのかと、参入を規制緩和して。そのことをお聞きしたいと思います。
#280
○国務大臣(与謝野馨君) 先ほど厚労大臣が答弁されましたように、質の確保のためには指定制度を導入して、やはり参入する者が質的な面で一定の水準に達しているということを確認した上で参入をさせるということを厳格に行うということによって、先生の御懸念のことを何とか取り除きたいと考えております。
#281
○田村智子君 指定なんですよ。今認可という制度があるんです、ここはふさわしくないと思ったら認めないという、その制度を指定に変えちゃうんです。
 それに、今だって、これから参入してくる企業だって、最初から参入するときに保育士の数が足りないような状態で申請するような企業はないですよ。それ書類でチェックして、大丈夫だと認めたらもう保育の参入、こうやらざるを得ないんですよ。だって保育の経験も求めていないし、もっと多様でもっといろんな事業者が入っていいですよという路線なんですから、私は、これは大きな誤りを犯してしまうんじゃないかと。その後もずっと立入検査やればいいとかと言うかもしれませんけれども、いろいろ窓口広げていろんな事業者が入ってきて、そのうち一つや二つ問題のあるところがありましたと、これは保育では絶対に許されないんです。命が懸かっているんです。
 入口のところで子供を守る担保をしっかり取らなければいけない、そう思うんですけれども、菅総理、いかがでしょうか。
#282
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、今御指摘された議論は、そのこと自体は全く正しいと思います。ただ同時に、非常に待機児童がなかなか減らない中で、どうすればもっと、つまり保育サービスの提供ができるかという中で、そういった子供に対する安全性と並行してそうした保育サービスの拡大をどう両立させるかという問題だと思います。
 いろいろな具体的な事例の中で、お聞きをしておりますと、もちろんそういうことは許されることではありませんので、そういう者に対してきっちり、排除といいますか、そういう者は認めない、あるいは許さないということを、現在の制度がまだ不十分だとすればもっと強めなければならないわけでありますが、一概にこれまでのルールの中でのみ、新たなルールによる参入を全て駄目だというのは、私は、今の状況を考えますと、その両立を求めていくというのが求めるべき行政の姿ではないかと思います。
#283
○田村智子君 この間、待機児童が多いからといって国は何をやってきたかと。定員を超える保育所の入所を推進する、保育室の面積の基準の緩和も認めると。公立保育所への直接の国庫補助を廃止をして、公立保育所の数は減っています。その一方で、株式会社の保育参入をもっと拡大しようと。そのためには、保育所運営のための補助金を保育以外に使うことまで認めようと、こんなことまで検討されているんです。企業が株の配当にその補助金を使ってもいいようにしようじゃないかと、こんなことまで検討されているんですね。本来、保育士の人件費や日々の保育の実践に使うべきものですよ。これを企業の利益、企業会計の方に回していいなんて、こういうことを検討すること自体が大問題だと思います。
 保育についての規制緩和は、これはもう絶対やるべきではない。新システムの撤回を求めて、質問を終わります。
#284
○委員長(前田武志君) 以上で田村智子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#285
○委員長(前田武志君) 次に、中山恭子君の質疑を行います。中山恭子君。
#286
○中山恭子君 たちあがれ日本・新党改革の中山恭子でございます。
 今日、各委員から、現政権、民主党政権のいろいろ抱える危険な問題というのが提起されております。私からは、非常に基礎的なところ、基礎的な問題を申し上げたいと思います。
 七月二十二日の予算委員会で、片山虎之助委員が議院内閣制に関して質問いたしました。菅総理はそれに対して、選挙で多数をいただいた政党が内閣全体の責任を持つというのが議院内閣制の基本的な考え方だとお答えになっています。ただ、これでは行政の執行についてのお答えが欠けています。行政府と立法府の関係について、もう一度お答えいただきたいと思います。
#287
○内閣総理大臣(菅直人君) 御質問がやや抽象的なので、どうお答えしていいか、ちょっと戸惑っておりますが、私が常日ごろ申し上げているのは、一般の皆さんは三権分立ということをよく言われるんですが、我が国の憲法の中には三権分立という言葉はありません。つまり、国会が行政の長を選ぶ形が議院内閣制です。大統領の制度であれば、有権者が大統領も選び、同時に有権者が議員も選んで、それが言わば二元的に対応するわけですけれども、議院内閣制というのは、議員を国民、有権者が選んで、その議員が行政の長を選ぶわけですから、私は、内閣というのは国会がつくるものであり、いや、つまり内閣総理大臣を含めてですね、そして国会というものは有権者がもちろん議員を選ぶ。
 そういう中で申し上げると、国会の中で多数を形成した、一党であるか連立であるかは別として、そのグループが国民から内閣をつくる権限を与えられて、一般的にはその党首を内閣総理大臣にして行政を行う。ですから、私は、与党という言葉は余り的確ではない、政権党と言うべきであろうと。つまり、政権を担当する総理大臣を出す党は、政権とともに言わば行政に対しても責任を持って対応する、野党はそれに対して言わば国会という場を通していろいろと意見を言うと、こういうふうに私自身は考えておりまして、そういう趣旨のことを申し上げたかもしれません。
#288
○中山恭子君 今の総理のお答え、何といったらいいんでしょう、非常に困るお答えでございます。
 日本は明治の時代から三権分立を取り入れております。これは権力が集中しない、そのために三権分立という考え方を取っております。憲法でも、三権分立という単語はありませんが、立法権、行政権、司法権とはっきり記載されております。
 また、行政、国会で選ぶ総理、そして総理が組閣する内閣というものは、これはあくまでも立法府である国会が定めた法律の枠内においてその職務を執行しなければならない、また、内閣は行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負うこと、これが憲法で定められております。憲法六十六条、第七十三条。ということは、内閣は国会が決めた法律の枠内でしか動けないということでございます。
 そして、こういったことについての認識が欠けているということから、民主党政権は法律無視、国会無視、国会無視ということは国民無視という姿勢が目立つことになります。法律で執行せよと書いてあること、これは内閣は執行しなければいけない。ところが、それができておりません。さらに、法律の根拠のないことを勝手にやっている、これが民主党政権でございます。
 心配なのは、総理がもしお替わりになってもこの体質は変わらないのではないだろうかと心配しながらおります。内閣が法律に沿って職務を遂行する、この基本を見失い、法治国家、日本は法治国家でございます、法治国家という形を失っているということは大変危険な状態でございます。また、国際社会からも法治国家の意識のない国、政府に対しては信用できないという状況が出てまいります。それは大変大きな信頼を失う要因になっていると考えております。
 こういった法律を無視した動きというのは、福島第一原子力発電所で一号機の事故の処理に当たっても、例えば権限を持たない事柄について、海水注入など、総理が法律を無視した指示を出す、又は公的な行政組織ではない政府・東京電力統合対策室、これは全く公的な行政組織ではありません、ここで公務員が執務して情報を出すといったような、非常に数え切れないほど政府が法律を無視して動いているという状況、これは枚挙にいとまがないという状況でございます。
 もう一つ、総理が浜岡原子力発電所の原子炉の運転再開を中止するということを要請なさいました。朝日新聞の記者の質問に答えて、総理は、法律に指示、命令は決められていないから要請したのだとお答えになっています。総理は、そのようにお考えでこの要請をなさったのでしょうか。
#289
○内閣総理大臣(菅直人君) 私の感じで言うと、中山先生の言われていることは、私が言いたいことの逆を考えられているような気がします。
 私は、三権分立ということが憲法に書いていないというのは、決して行政権が独立して勝手に動いていいということを言っているんじゃありません。全く逆です。行政権というものは、親は国会なんです。そういう意味では、総理大臣を選ぶのが国会であって、国会と内閣が同一の権限だというふうには私は思っておりません。
 今の憲法は国民主権が基本でありまして、その国民主権の中でいえば国民が直接選ぶ国会が国権の最高機関であって、それは決して美称説と言われるような形容詞ではなくて、実質的にも形式的にも国会が、あえて三権があるとすれば、国会が、直接国民が選ぶという意味で最も権限を持っている国民主権のものであって、ですから、その国会が選んだ総理大臣や内閣は当然、国会というものの広い意味での、だって指名権があるわけですから。ですから、何か私が言っていることが、行政が法律に基づかないで勝手なことをやっていいというふうに私が理論的に言っているというふうにとらえられているとすれば、全くそれは逆であります。
 それから、今具体的なことを言われました。具体的なことは、海水注入について、私が何をしたのが良くて、何をしなかったのが悪いという意味でしょうか。
 私は、一度として海水注入について止めろと言ったことはありませんし、現実に止まってもいませんでした。この点について、もうよく何度もこの場で御議論をいたしましたけれども、保安院からもあるいは安全委員会からも、あるいは東電の関係者からも、あの時点では何としても水を注入すると、そして少しでも冷やしておかなければならないということは全員が一致した意見でありまして、そういう意味では、真水の方が望ましいわけですけれども、真水がなくなったときには海水注入をすべきだというのはみんな共通の意見でありまして、そういった意味で、私が何かごり押し的に止めろとか止めるなとか言ったという話は、全くこれは誤解というよりはまさに虚偽の報道でありまして、そのことを明確にいたしておきたいと思います。(発言する者あり)
#290
○委員長(前田武志君) お静かに。
#291
○中山恭子君 浜岡原発の要請についてどのようなお考えでなさったか、お答えをいただきたい。(発言する者あり)
#292
○委員長(前田武志君) 質疑者が上品でございますから、もう少し声を低く。
#293
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、三月十一日の原子力事故を踏まえて、先ほど東電の対策室のことも言われましたけれども、実際に対応をしてみて、官邸のいわゆる危機管理センター等にいて、なかなか東電の現場の情報が正確なものが入ってこないし、こちらがそこで決めたことも東電の現場にまで、つまり福島の第一サイトまで届いているかということがはっきりいたしませんでした。
 そういった意味で、対策室というのは確かにおっしゃるように法律には基づいておりませんでしたけれども、清水社長と私の合意の下でつくりまして、そこに当時の細野補佐官に常駐してもらって物事が非常にスムーズに動くようになりました。これを超法規といえば超法規かもしれませんけれども、まさに必要なことであったと、必要なことであったと思っております。
 そして、今浜岡についても御指摘がありましたが、浜岡について、内閣の一部門であります文科省の地震の予知の会が、非常に高い大規模な地震があることの可能性を示しておりましたので、そういった意味では、三月十一日のあの大震災があったわけでありますから、そういうことを考えると、これを考えればやはり停止の要請をすべきだろうと。これは海江田大臣の方から、現地を見た上で私にそうした方がいいんではないかという提言もありまして、相談をした上で合意をし、直接的には海江田大臣から要請をしていただいたという経緯であります。
#294
○中山恭子君 その東京電力の海水注入の問題というのも、時間を追っていきますと、ちょっと時間が足りなくてここでは問題にできませんが、十七時五十五分に既に経産大臣から命令が出ておりました。それに対して、一番最初のときは、総理が海水注入をすべしということを英断なさったという報道が出ました。そういった意味でも、総理がそれをなさる権限はないということでございます。
 その浜岡原発に関しまして、総理は、法律に指示、命令は決められないということで要請なさったということでございますが、その命令、指示は法的根拠が必要でございます。ただ、要請だから法的根拠がなくてもよいということにはなりません。総理の要請を受けた関係者は特別の、これは災害対策基本法などにも同じでございますが、特別の理由がない限りこの要請に応じなければならないという状況に追い込まれます。特に、その要請が相手にとって不利益になる場合には法律の根拠が必要で、法律の根拠なしに総理が勝手に指示、命令、要請をすることは憲法上からも許されないというのが今の日本の憲法でございます。国民軽視になります。そういった意味で、こういった事柄をしっかりわきまえた上で対応していただけたらと思っております。
 たくさん問題が多い。逆に、やらなければならないことができていない。先ほどから随分問題になっておりますけれども、稲わらの問題、子供が放射能に汚染されたままでいるというようなことも、これは政府の不作為が大きな原因でございます。東京電力の原因ということではありません。
 今、もう一つどうしても申し上げたかったのは、七月二十九日に復興の基本方針が出されました。これを読んで非常に失望いたしました。それはなぜかといいますと、復興期間十年、五年間が集中復興期間と位置付けておりますが、その集中復興期間の五年間で十九兆円程度。既に一次、二次で六兆円使っておりますから、五年間で十三兆円の予算が組まれることになります。そして、その後の六年から十年までが残り四兆円となっております。これで幾ら何でも東日本の復興というのは厳しい問題でございます。
 あそこに美しいふるさとを取り戻し、人々が今後百年心配なく住める、そういう地域をつくるということがこの震災で亡くなった方々への鎮魂でございます。どうぞもっとしっかりした復興の基本方針をお作りいただきたいと思っております。
 ありがとうございます。
#295
○委員長(前田武志君) 以上で中山恭子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#296
○委員長(前田武志君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
#297
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 総理、エネルギー・環境会議は減原発を打ち出しました。原発に依存しない社会ということであれば、原発の新増設は行わないということでよろしいですね。
#298
○内閣総理大臣(菅直人君) 七月の二十九日のエネルギー・環境会議におきまして、中期的な革新的エネルギー・環境戦略に向けた中間的整理をいたしました。現行の考え方をゼロベースで見直しまして、新たなベストミックスの実現に向けて原発依存度の低減のシナリオの作成や原子力政策の徹底検証などを行うことが決定されました。
 また、東電福島原発事故の検証も行われているところであり、まずはその結果を待つことが必要となりますが、原発の新増設については、地元を始めとする十分かつ慎重な議論と理解が前提になるものと考えております。
#299
○福島みずほ君 減原発だったら新増設できないじゃないですか。新増設は行わないということでよろしいですね。
#300
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、東電福島原発の事故の検証を現在行っており、またエネルギー全体の方向性も、まさに原発依存度を下げていくという方向で考えております。実際にスリーマイルなどの例を見ますと、大きな事故があった後、新増設というのは極めて外国の例でも難しくなっております。そういったことも念頭に置きながら、しかし、結論を私が一人で決めるというのではなくて、きちんと今申し上げたような方向でまさに低減していくと、低減していくという方向性は内閣として決めたことでありますので、そういう方向で議論を進めてまいりたいと思っております。
#301
○福島みずほ君 論理的に聞いています。
 総理は、脱原発依存社会、原発に依存しない社会とおっしゃっています。減原発です。だとすると、新増設をすれば原発増えるわけですから、原発の新増設は困難である、あるいはできないというふうに総理が思っているということでよろしいですね。
#302
○内閣総理大臣(菅直人君) まあ今回の大事故を踏まえて、新増設というのがなかなか国民の理解を得にくい状況だということは、私もそう思っております。
#303
○福島みずほ君 新増設は難しい状況だと思っているということは、新増設はしないということでよろしいですね。
 というのは、総理は、原発のない社会あるいは原発に依存しない社会とおっしゃっているんですよ。原発に依存しない社会というのは新増設したら駄目じゃないですか。ここはばしっと言ってくださいよ。
#304
○内閣総理大臣(菅直人君) 原発に依存しない社会を目指していくということであります。新増設について、私は慎重に対応すべきだと思っております。
#305
○福島みずほ君 新増設はできないというふうに思います。
 社民党はずっと、保安院と経済産業省、推進と規制を分離すべきだと一貫して言ってきました。ようやくそのことが実現する。しかし、それは形式的ではなく、実質的なものにしなければなりません。経済産業省から切り離す、原子力安全委員会が設置されている内閣府ではなく環境省に置くべきだと思います。しっかり引っ剥がして新たな規制庁をつくる。総理、いかがですか。
#306
○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、この問題に関しては細野担当大臣を軸にして案を検討していただいています。今、現状では環境省に置くという案と内閣府に大臣を設けて置くという案が出されていて、今調整をいたしているところであります。
 いずれにしても、これまでのように経産省に、つまり原子力を推進を主に担ってきた経産省に安全の部局を置くということはこれは非常に問題があるということの認識の中で、そこは完全に切り離してより効果的な体制をつくると。どの省庁とどうするかというのはそう時間を置かないで方向性を出したいと思っております。
#307
○福島みずほ君 私は環境省の外局がいいと思います、原子力安全委員会は内閣府でしたから。決して経済産業省の植民地にしてはいけません。
 大事なポイントが二つあります。行く事務局は片道切符ですね。金融庁と財務省のように行ったら片道切符、戻っちゃ駄目なんですよ。今までは経済産業省の立地の担当だった課長が次に保安院に来ている、こんな状況でずぶずぶでやってきたんですから駄目なんですよ。
 ですから、今度やるとしたら職員は片道切符。菅総理はずっと政官業癒着と闘ってきたんでしょう。だったら片道切符と言ってくださいよ、お願いします。
#308
○内閣総理大臣(菅直人君) 少なくとも、どこかの植民地であったり、あるいは植民地と言われるような組織であったり、あるいはその推進をするところと行ったり来たりというようなことは、それは国民的な理解は得られない。
 まあ片道切符という表現がいいかどうか分かりませんが、少なくとも独立性をしっかり持った機関にしなければならないと考えております。
#309
○福島みずほ君 ありがとうございます。行ったり来たりしたら駄目なんです。来たらもうそこに骨をうずめる。ずぶずぶの関係は駄目なんです。これはしっかり片道切符でやってください。
 それからもう一つ、新組織の長あるいは事務局のトップは、小出裕章さんのような、三月十一日より前から原発は危険だ、安全性に問題があると言った人になってもらわなければ原発の規制庁にはなりません。原発は安全だと三月十一日まで言った専門家たちは駄目だったわけですから、全員退場してもらおうではありませんか。だからこそ、新しくできる規制庁のトップ、これは危険だというふうに言っていた、もう本当に国民から見ればこの人ならまあ規制してくれるだろう、そういう人を据えてください。総理、どうですか。
#310
○内閣総理大臣(菅直人君) この組織は、現在、細野大臣が提案されているのでは、来年の四月ぐらいにスタートをさせるべく準備をしようということに案としては出てきております。そういった中で、今おっしゃったようなこともしっかりとその時点での責任ある方が考えて人選されるべきだと思っております。
#311
○福島みずほ君 総理、最高権力者なわけですから、今言えることを何でも言ってくださいよ。言ってくださいよ。だって、それで新しい機構がどうなるかはなるんですよ。ちゃんとそういう人を据える、総理の決意を示してください。
#312
○内閣総理大臣(菅直人君) 少なくとも、これまで原子力について手放しで安全だとか、手放しでどんどん進めるという、そういう立場の人ではなくて、やはりきちんと両側といいましょうか、そういった原子力の問題点もきちっと分かった人がそういうポストには就くべきだと、こう考えております。
#313
○福島みずほ君 いや、両側では駄目なんですよ。だって規制庁ですから、やっぱりもう経産省から見ると不倶戴天の敵みたいな人が行くのがこれはいいんですよ。それは是非よろしくお願いします。
 次に、子供の内部被曝をどう防ぐかということについてお聞きをいたします。
 給食について、ずっとこれを調査してほしい。福島市は二学期から始めます。横浜市もやっています。これは自治体に任せるのではなく、国が責任を持って給食についてしっかりこれは調べてほしい。いかがでしょうか。
#314
○国務大臣(高木義明君) 福島委員にお答えをいたします。
 食品につきましては、学校給食はもとより、御家庭での食事、あるいは外食での食事、まさに食品全体として安全管理をしなきゃならないと思っております。そういう意味で、今暫定規制値に基づいて出荷制限が行われておりますので、私どもとしましては、まず放射性物質に汚染された食品が市中に流通しない、させない、これがまず第一だろうと思っております。そして、そういう意味で、学校現場においても政府の流通制限などについてしっかり留意していただく、このことを指導しておりますし、そしてまた、どこの産地かということについてもきっちり把握をして保護者たちにも説明をする、そのことが大事だろうと思っております。
 いずれにいたしましても、今、食品安全委員会あるいは厚生労働省の中で暫定規制値の見直しが行われておりますので、この見直しを私たちは十分踏まえながら、検査体制の充実、これについて更に求めてまいりたいと思っております。子供の健康、安全はしっかり守っていきたいと思っております。
#315
○福島みずほ君 検査体制の充実だったらやってくださいよ。だって、第二次補正予算、予備費八千億あるんですよ。
 子供の給食は子供の食事の六分の一です。私たちは、政治は子供たちを守りましょうよ。学校現場でやってくださいよ。元の蛇口を締める、これ当たり前です。学校現場でやる、文科省、決めてくださいよ。
#316
○国務大臣(高木義明君) 私どもとしましては、食品の安全は学校のみならず市中全体的な関係だと思っておりますので、私たちはそのように考えております。
#317
○福島みずほ君 いや、違うんですよ。やれるところから大人たちが髪振り乱して子供を守らなくてどうするという話なんですよ。お母さんもお父さんも心配しています。子供たちの給食の放射線量を測ったり、そういうことをやってほしいんですよ。危ないのは排除してほしいんですよ。子供を守りたいんです。ほかのところでもやれるんじゃなくて、文科省、子供を守ってくださいよ。
#318
○国務大臣(高木義明君) それは、今の食品の流通のチェック体制、これについて私たちは全面的に強化をしていく、このことによって私は担保されると思っております。
#319
○福島みずほ君 担保されていないんですよ。だって、汚染された牛肉が流通していたじゃないですか。だから、蛇口は締める、でも現場の学校でもやってほしいんです。給食についてなぜやらないんですか。何で子供たちを守ろうとしないんですか。文科省は子供を守ってくださいよ。
 これについては、今日の答弁ではまだそれは出てきませんが、これからも引き続きやります。
 総理、原発の輸出は行うべきではない。いかがですか。
#320
○内閣総理大臣(菅直人君) 国際的な原子力協力につきましては、先般、質問主意書の回答として、政府として基本的な考え方を閣議決定をいたしました。すなわち、現在、我が国では原子力事故調査・検証委員会が事故原因の調査を行っており、また、IAEAにおいても原子力安全への取組強化の検討が進められているところ、国際的な原子力協力の在り方については、これらの調査や検討の状況を踏まえつつ、できるだけ早い時期に我が国としての考え方を取りまとめる、これが閣議決定した方向であります。
 なお、こうしたことを念頭に置きつつ、これまで進められてきた各国との原子力協力については、外交交渉の積み重ねや培ってきた国家間の信頼を損なうことのないよう留意して進めていくと、このように考えております。
#321
○福島みずほ君 総理、脱原発社会と言ったんですよ、脱原発依存社会。だとすると、日本で危険な原発を外国に輸出していいんでしょうか。
 それからもう一つ、これはJBICなんですよ。国際協力銀行が債務保証あるいは担保する、シティ銀行は危険だからやらないんです。日本の国民のお金が原発の輸出に使われる、これも二重に問題なんです。
 総理、原発輸出についてもうちょっと踏み込んで答弁してください。
#322
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、内閣として、あるいは関係閣僚の中で多少の議論はいたした中で、今申し上げましたように、この調査・検証委員会の調査が行っているわけでありますし、IAEAも国際的なルール作りに前向きなわけでありますから、こういったことを踏まえて、我が国として今後のこうした国際的な協力、輸出も含めてどうすべきかということのまずは内閣としてきちんとした考え方をまとめる、これが現在の内閣の方針であります。
#323
○福島みずほ君 それは、輸出は絶対すべきでないと申し上げます。
 現在、北海道の泊原発三号機は長期に調整運転を続けております。このまま稼働しようというふうに経産省は考えているようですが、点検の上、一旦原発を止めて、地元の同意を受けて再稼働すべきかどうかを判断すべきではないですか。一旦止めたら再稼働の問題になるんです。でも、これ、ずるして調整運転していたら、そのまま軽い基準で本格稼働できるんですよ。こんなずる、許していいんですか。
#324
○委員長(前田武志君) 菅総理大臣、質疑が終了しておりますので、簡潔に御答弁願います。
#325
○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、この泊原発については、従来の原子力安全・保安院による検査のみでは国民の理解と安心を得ることは困難と考えております。このため、官房長官、原発事故担当大臣及び経産大臣で協議した結果、原子力安全委員会も関与した形での安全性の確認を行うことといたしております。
 具体的には、原子力安全・保安院による検査結果を原子力安全委員会に報告するとともに、同委員会に安全確保上の留意事項の有無についての意見を求め、問題がないことを確認した場合には経産大臣の方から定期検査の終了証を交付すると。問題があるということになれば、そこでもう一度考え直すということになるわけであります。
#326
○福島みずほ君 それでは駄目です。
 調整運転をやってそのままずるずる本格稼働するんであれば、それは駄目ですということを申し上げ、質問を終わります。
#327
○委員長(前田武志君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて懸案事項に関する集中審議は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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