くにさくロゴ
2011/06/07 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 農林水産委員会 第12号
姉妹サイト
 
2011/06/07 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 農林水産委員会 第12号

#1
第177回国会 農林水産委員会 第12号
平成二十三年六月七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月六日
    辞任         補欠選任
     郡司  彰君     江崎  孝君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         主濱  了君
    理 事
                岩本  司君
                大河原雅子君
                野村 哲郎君
                山田 俊男君
    委 員
                一川 保夫君
                江崎  孝君
                金子 恵美君
                外山  斎君
                徳永 エリ君
                松浦 大悟君
                青木 一彦君
                加治屋義人君
                鶴保 庸介君
                長谷川 岳君
                福岡 資麿君
                横山 信一君
                渡辺 孝男君
                柴田  巧君
                紙  智子君
   国務大臣
       農林水産大臣   鹿野 道彦君
   副大臣
       文部科学副大臣  鈴木  寛君
       農林水産副大臣  篠原  孝君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       吉田 公一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        稲熊 利和君
   政府参考人
       消費者庁審議官  原  敏弘君
       農林水産省総合
       食料局長     高橋  博君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産省設置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき
 、地方農政局及び北海道農政事務所の地域セン
 ターの設置に関し承認を求めるの件(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(主濱了君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、郡司彰君が委員を辞任され、その補欠として江崎孝君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(主濱了君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産省設置法の一部を改正する法律案、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政局及び北海道農政事務所の地域センターの設置に関し承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省総合食料局長高橋博君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(主濱了君) 農林水産省設置法の一部を改正する法律案、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政局及び北海道農政事務所の地域センターの設置に関し承認を求めるの件、以上両案件を一括して議題といたします。
 両案件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○松浦大悟君 おはようございます。民主党の松浦大悟です。
 大臣、副大臣、政務官におかれましては、連日、被災地への対応、本当にお疲れさまでございます。心より敬意を表します。
 今日はまず設置法について質問をさせていただきます。
 農林水産省設置法案は昨年の通常国会にも提出されましたが、審議に入ることなく廃案となりました。その間、私たち民主党の中でも農林水産省設置法小委員会におきまして議論を重ねてまいりました。先日、衆議院の農水委員会で鹿野大臣もおっしゃっていましたけれども、やはりこの農林水産技術会議の役割はこれからますます大きなものになっていくだろうと、これを廃止すべきではないのではないかということ、それから行政監察・評価本部についても、特別の機関を法律に基づき新たに設置するということよりも、外部監査の導入など機能面での強化を図るべきという意見が大半でございました。こうした私たちの意見も取り入れる形で今回新たに内容を修正して設置法案を提出されたということ、感謝を申し上げたいと思います。
 その上で質問をさせていただきたいと思いますが、まずは農林水産技術会議についてでございますけれども、農林水産技術会議をこれから更に生かしていくためにはどうすればいいのか、研究開発の司令塔の役割を更に強化すべきだと思いますが、この点について農水省ではどのように考えていらっしゃるか、お聞かせください。
#7
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、松浦委員の方から御指摘がございましたが、この農林水産技術会議につきましてはいろいろな議論があったところでございますけれども、とにかく、それぞれの研究の専門家の人たちがいろいろとこれからも研究あるいは議論に没頭していただく、こういうようなことの中で、ただ、基本的にはやはり行政との連携というふうなものがしっかりと強化をしていく必要があると。そういう中で、成果というふうなものが効果的に普及に及ぶということでしょうか、そういう研究をやってもらう必要があるんではないかと、こういうふうな基本的な考え方を持っております。
 そういう意味で、今日まで行政との意見交換を行う行政・研究調整会議というふうなものをやってきておるところでございますし、また、研究の普及組織や民間企業との連携によるところの研究成果の実用化を促進する、このようなことにも取り組んでおるわけであります。
 そして、何といっても、今後この成果というものを普及につなげていくということになりますならば、視野を広げていただくというようなことも非常に大事なことでございますので、いわゆる人事交流等々も行いながらというふうなことで取り組んでおるところでございまして、これからのこの農林水産技術会議というものが大きな意味を持つというようなことにおいての考え方に立って、政務三役としてもきちっとした考え方の下に連携を図っていきたいと、こう思っております。
#8
○松浦大悟君 この技術会議の役割が最大限発揮できるように、しっかりと取り組んでいただければと思います。
 次に、行政監察、評価について伺いたいと思いますが、今回、法律ではなく政令改正によって大臣官房に評価改善課を設置することになりました。この大臣官房に評価改善課を設置することになったわけですが、外部の視点というのはどのようにこれに取り込んでいくおつもりなのか。身内による評価、監査では、どうしても甘くなりがちだと思います。外部の有識者など第三者の評価、監査をどのように取り入れていくおつもりなのか、聞かせてください。
#9
○副大臣(篠原孝君) 昨年提出いたしました農林水産省設置法の一部改正の法律案につきましては、御存じだと思いますけれど、官房に行政監察・評価本部を置きまして、第三者的な合議制諮問機関の意見を聴きながら省内の業務の改善を図るということを目指しておりました。これに代えまして、今年の組織法の改正案におきましては、官房に評価改善課を設けてそれでやっていくということでございますけれども、一つは、内部の分かっている人たちにきちんと意見を聴いて、専門的な知見を結集していただいて業務改善を図る、これも必要じゃないかということ、これも考えました。
 それから、第三者的視点というのは忘れたわけではございませんでして、第三者的な観点も入れて、二つ相まって実行していこうというふうに考えております。既に、その点におきましては、農林水産省政策評価第三者委員会というのを設けまして、外部の意見を登用しております、活用するようにしております。
 私は、日本で何かこういうふうに、日本の組織の中でちょっと不祥事みたいなのが起こると、すぐ第三者、第三者というのが、そういう声が起こるわけですけど、私は第三者機関を設けるというのは、何というんですかね、アメリカのような、何かいろんなことを裁判してチェックしてというような組織、そういうところには向いているのかもしれませんけど、ヨーロッパの組織はちょっと違いまして、内部の中できちんとチェックをしていく方が組織も膨大にならずに済むことではないかと思っております。
 ですから、評価改善課の具体的な業務運営に当たりましては、外部有識者の意見を聴くということとしております。それから、もう一つ我々が工夫していることでございますけれども、今、官民の人事交流の法律がございまして、民間企業の方が内部で業務改善をしているというのを、内部監査をしながらやっているという先輩企業がありますので、そういったところの知恵もお借りする。知恵をお借りするだけじゃなくて、そういう人たちに来ていただいて経験を生かしていただくというようなことも今検討中でございます。
#10
○松浦大悟君 ありがとうございました。
 いずれにいたしましても、農林水産省の業務全般の信頼を高めるためにしっかりとした体制づくりを行っていただきたいと思います。
 次に、地域センターについて伺いたいと思います。
 今回の東日本大震災を受けまして、国会承認案件に文言を追加いたしまして、必要に応じて地域センターの管轄区域を弾力化できるようにする内閣修正が行われました。被災地域の地域センターが被災された農家の皆さんの支援に大きな役割を果たすことを期待しているわけでございますが、これから地域センターがどのような役割を担っていくのか、また被災地の地域センターを他の地域センターがどのようにサポートをしていくのか、聞かせてください。
#11
○国務大臣(鹿野道彦君) 今回の組織の再編ということにつきましては、とりわけ今委員からのお話がございましたけれども、今回の大震災で、特に被害の大きい岩手県、宮城県、福島県、この復旧復興というふうなもののために、支援チームを編成してそして現地に派遣するなど、いわゆる被災地におけるところの対策をしっかりとやっていくというふうなことのための整備が必要だと思っております。
 そういう意味で、まずこのことを行っていくためには現地の本当の具体的なお考え、いわゆる生の声というんでしょうか、そういうものをお聞きしていくというようなことが非常に大事なことでございまして、そのために地方自治体とも十分連携を取っていくというふうなことも不可欠になってくると思います。
 そして、周辺の地域センターやあるいは東北農政局などからは必要な人員というものを先ほど申し上げましたとおりに派遣することによって、いわゆる被災地域の地域センターや支所、そして現地に派遣する支援チームの活動というものを支えていくというふうなことの考え方を持っているところでございます。
 そして同時に、いろんな情報、生の声をお聞きするというそういう情報は貴重な情報でございますから、各省ともやはりそういう情報を共有するという意味におきまして、現地対策本部というふうなところの連携というふうなものも大変重要なことでありまして、そのことを通じて関係機関とも十分連携をしていくというふうな、そのことによって震災対策に万全を期していくというふうな考え方を持っておるところでございます。
#12
○松浦大悟君 ありがとうございました。
 今回の設置法で三百四十六の拠点を六十五か所へと集約化することになったわけでございますけれども、これから戸別所得補償制度の充実など地域センターが担う役割というのは大きくなってくると思います。大幅に数が減ることによって農家の皆さんそれから農村にとって行政のサービスの質が減ってしまうのではないかという心配もございます。そうならないように、集約化する中でどのように行政の質あるいはこの質を高めていけるのか、お聞きしたいと思います。
#13
○副大臣(篠原孝君) 先ほどちょっと私の答弁で間違いがありましたので訂正させていただきます。
 先ほど、去年の法案では官房の中に設けるというふうに言ってまして、官房じゃありませんでして、ちょっとそういう点では訳の分からないことなんで、官房の外の農林水産省直結というか、全く別な機関で設けるという予定でございます。それ訂正させていただきます。
 それから、今の御質問の件でございますけど、平成十八年度から総人件費の抑制を言われておりまして大幅な定員削減をしてきております。地域課、統計・情報センターの現場の組織、非常に少ない人数になっておりまして、どういうのが平均的な姿かと言いますと、地域課は平均十五名で、統計・情報センターは平均八名になっております。しかし、今、松浦委員御指摘のとおりでございまして、農業経営の安定のための政策、これは地方支分部局ちゃんとやっていただかなければなりません。それから六次産業化の問題もあります。こういった事業課題にちゃんと対処していっていただくためには、機動的に人員を投入いたしまして組織をきちんとしていかなければならないと我々は考えております。
 それで、今回の組織再編におきましては、小規模な現場組織を解消すると。規模が小さ過ぎて機能的な役割を果たせないという問題が生じているわけです、小さくなり過ぎまして。ですから、拠点数を大幅に集約しまして、一つのところに集めて、そして対応できるようにするということを考えております。
 じゃ、それは集約は、それはいいんだけれども、サービスが低下するんじゃないかという問題でございますけれども、幸い交通網が発達してまいりましたので、それを配慮しまして、ちゃんと二、三時間で行けるような支所体制ですね、そういったことをまず考えました。
 それからもう一つは、役所の方から出かけていくと。大臣もいろいろな現場に出かけておられますけれども、大臣の口癖でございます出前に行けと、行政サービスを低下させないように聞きに行けということを大臣は口癖におっしゃっておられるわけでございますけれども、そういったことをしまして、行政サービスが低下しないように努めてまいりたいと思います。
 それからまた、市町村や農業再生会議でき上がっておりますけれども、そういったところできちんと情報交換をしながら行政サービスが低下しないように配慮してまいりたいと思っております。
#14
○松浦大悟君 ありがとうございます。
 しっかりと取り組んでいただければと思います。
 続いて、ふるい下米について質問をさせていただきたいと思います。
 ふるい下米について質問をしたいと言いますと、農水省も消費者庁も、いや、先生、ふるい下米についての定義というのはないんですというふうにおっしゃいます。いわゆる一般的に言われているふるい下米というのは、米を検査するときに一・八ミリだとか一・八五ミリのふるいに掛けて選別をするわけでございますが、そのふるいに掛けられたものの中で一・七ミリ以上のものは主食用として市場に流通させることができるということになっております。
 ところが、この市場に出ているこうしたふるい下米が、いろんなお米とブレンドされてディスカウントショップなどで安く売られているという実態がございます。そして、表示義務がないものですから、国産十割という形で表示をして売るという実態がございます。
 こうしたことについて、ブレンド米の中に何がどのぐらいの割合混ざっているのか、産地ですとか品種、産年、割合を示すべきではないかという声が、もう繰り返し繰り返しメディアで報道されております。確かに消費者にとって分かりづらい表記だなというふうに感じます。
 今回の設置法の改正に当たっては、その事故米などで失った消費者からの信頼を農水省は取り戻すという意味もあったと思います。事故米の不正転売問題が発覚したときに、事故米をほかの米と混ぜて主食用のブレンド米として売っていたという、そういうことも、報道もありました。
 こうした、消費者に分かりやすく表示をするという必要があると思いますが、その点についてどうお考えになっているか、聞かせてください。
#15
○大臣政務官(吉田公一君) 今御質問にございましたように、ふるい下米等の問題が出ておりますけれども、事故米の不正規流通問題を踏まえまして、改正食糧法、これは平成二十二年四月に改正になりましたが、及びトレーサビリティー法を制定いたしました。これも二十二年の十月でございます。
 食用に適さないお米の横流れ防止措置が義務付けられましたので、米や米加工品に流通ルートの迅速かつ的確な特定が可能となったところでございます。約八百万トンの主食用米を適正かつ効率的に監視をするために、今後は、地域センターに監視の義務とそれから専門的に担う職員を配置いたしまして監督の強化を実施するところでございます。
#16
○松浦大悟君 前回の農水委員会で篠原副大臣が、食品が口に入るまでが農水省の仕事であるということをおっしゃっていました。私はまさにそのとおりだというふうに感じております。
 農水省、消費者庁の壁を越えて、農水省の方から、農業振興という観点においてももう少し消費者庁の方に意見を言っていってもいいのではないかというふうに思っております。この表記についてはJAS法ということで消費者庁のカテゴリーということで伺っておりますけれども、そうした点についてもう少しかかわっていただいてもいいのではないかというふうに思います。
 七月から米トレーサビリティー法も施行されますけれども、それによってこのような点は改善されるというふうに考えていいのでしょうか。
#17
○委員長(主濱了君) どなたに。農水省ですか。
#18
○松浦大悟君 農水省に。
#19
○委員長(主濱了君) じゃ、農水省。吉田農林水産大臣政務官。
#20
○大臣政務官(吉田公一君) 米の生産地におきましては、従来より販売戦略上の観点から、国の統計において主食用の米の基準となりますふるい目標一・七ミリを超えるふるいにより米の選別を行っているところでございます。
 さらに、トレーサビリティー法が制定されましたので、このような処置を担保するために流通ルートが的確に、そしてきちっと特定できますようにされたところでございます。
#21
○松浦大悟君 突然質問しまして申し訳ございませんでした。
 今回、実は福井経済連の方が、ふるいの網の目を一・九ミリに大きくするという決定をいたしました。このことによって、主食用の米と加工用の米をしっかりと分けてブランド力を高めていこうという取組でございまして、私もこうした取組をもっと進めていくべきだというふうに思います。ふるい下米についても四段階にこれを分けまして、みそに使うものだとかおせんべいに使うものだとかということでしっかりとその用途を分けていこうということでございます。
 こうしたことをすることによって、私は、それぞれの地域の米のブランド、その魅力というのが増していくというふうに思いますが、その点についてお考えを聞かせてください。
#22
○大臣政務官(吉田公一君) 米の産地におきましては、従来より、販売戦略上の観点から、国の統計におきまして主食用の米の基準となります、今お話がありましたように一・七ミリメートルを超えるふるいによりまして米の選別を行っているところでございます。このふるいによりまして選別されなかった米につきましては、加工用等の用途に分けて販売されているものでございます。いずれにいたしましても、各産地の販売戦略により決定されているものと考えております。
#23
○松浦大悟君 まず、こうした問題を解決するためには、ふるい下米の定義をしっかりと決めていただきたいということ、それから消費者に分かりやすい表示を今後とも検討していただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#24
○長谷川岳君 自由民主党の北海道の長谷川です。今日は、農水省の設置法関係等について伺いたいと思います。
 今回質問に立つに当たり、現場生産者、生産者団体から農政事務所の話を伺いました。その内容は、今から三年前に比べると対応は格段に良くなっていると。以前、質問、相談の意図すら理解できず、時間が掛かって出てきた回答も結局は何かに書いている通り一遍のものでしかありませんでした。現在は、生産現場の悩みや課題を共有し、相談という形で対応してくれるようになったというふうに感じていますというのが現場の声です。しかしながら、判断の姿勢については、生産現場の立場というより、むしろ本省の顔色優先というような職員も多くいらっしゃると。また、判断が硬直的で農水省本省よりも柔軟な対応ができていないため、相談窓口としては十分ではない、生産現場の課題を理解し本省と議論をしていただけるまでには至っていないという声も聞かれます。どこの職場でも同じかもしれませんけれども、職員間の格差があることに加え、以前のまま非常に横柄だと感じる人間も残っているということを伺いました。食糧事務所時代に大きな権限を持っていたため、統制、監視が及ばない中で増長してしまったと思われます。そうした背景もあって、いろいろな事件があり、厳しい規範、ルールに基づいて仕事をしているようでありますが、逆にそのことが硬直的な対応や手続の煩雑化を招き、生産現場との信頼を醸成しにくくなっているというのではないかと考えています。
 所得補償制度の事務手続等の実務対応についても、生産者団体からは、踏み込んだ相談ができない、書いてあることしか言わないなどの批判がある一方、助かっているという声も聞かれます。いずれにしても、担当者個人の資質、態度次第で評価が違うものと思われます。このようなことが現場から聞かれました。
 今回の法改正で、地方農政事務所及び統計・情報センターを廃止するとともに、地方農政局及び北海道農政事務所の分掌機関として地域センターを設置するとされておりますが、ここで質問に入らせていただきます。
 現場の声を聞き、この現場生産者と農政事務所のギャップが今浮き彫りになっています。行政改革、事故米の問題等によって農政事務所等の人員が平成十九年から平成二十二年の四年間で約二千二百六十一名が配置転換されておりまして、優秀な人材が外に出ていると、食糧検査官が法務省の刑務官あるいは財務省の税務官に配置転換されているという実態があります。本人の自己研さんによる努力もあったと思いますが、しかしマンパワーを含め農政事務所のレベルは下がっていると感じざるを得ません。
 この所得補償対策の申請、全国で今百三十三万件になっておりますが、申請事務を実際行っているのは、地域の水田協議会、担い手協議会、再生協議会などが行っておりまして、その指導、取りまとめを行っているのが農政事務所だと伺います。所得政策導入後、農林水産省の地方組織が国から個人へ直接交付の名の下に肥大化し、実態は地方協議会、地方自治体、生産者団体にしわ寄せが行っていること、この実態をきちんと把握しているかどうかを伺いたいと思います。
 そしてまた、今後地域センターをどのようにしようとしているのか、本当に必要なのかどうかを伺いたいと思います。大臣、お願いいたします。
#25
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、長谷川委員からの御指摘は、私どもも非常に重要な御指摘をいただいたと思っております。やっぱり中央省庁と農政局の間、部局の間において意識の乖離があるというふうなことは、当然、今後行政をやっていく上において支障を来すということでありますから、私どもは、この組織再編というふうなことをやる際に最も大事なことは、やはり本省といえども、それから地方部局といえども、同じ認識に立ってきちっと農業者なり漁業者のためにやっていくというこの基本的な考え方だけは共通した認識で事に当たっていくようにしていかなきゃならない、それが大原則だと思っております。
 そういう意味で、今回のこの組織再編によって拠点数を大幅に集約して地域センターを設置するということによりまして、限られた人員というものをいかに効率的に活用するか、あるいは地方組織の機能強化につながるものにしていくかというふうなことが最も大事なことだと思っております。
 そこで、今御指摘いただきました今度業務量が増大するところの戸別所得補償制度についてのことにつきましては、地域農業再生協議会というふうなものを、御承知のとおりに関係団体も含めてそこに参加していただいて協議会をつくっているわけでありますけれども、そこと更に今までより以上に密接に連携をしながら、より主体性を発揮する、すなわち自らが足を運ぶというような姿勢が最も大事なことだと、そういう中できちっとした取組によって農業者の方々の利便性の向上に努めていくというふうなことが大事なことではないかと思っております。
#26
○長谷川岳君 食品の安全性、とりわけ米穀の流通監視のための人員を増加しているというふうに伺っておりますが、何人増加したのか、あるいはその職員教育はどのように行っているのかを伺いたいと思います。
#27
○副大臣(篠原孝君) 米穀の流通監視に関する業務につきましては、現在、農政事務所で七百六十八名程度で実施しておりますけれども、再編後は新たに設置されます地域センターにおきまして、約百二十名程度増やしまして八百九十名の体制で実施することになっております。
 職員の質の問題でございます。米トレーサビリティー法ができました。それから、従来の食糧法に関連する諸制度の知識、これはちゃんと付与して理解度を向上していかなければなりません。それから、立入検査というのがございます。ほかの皆さんと接するわけですから、それをきちんと技術的な手法を習得していただかなければなりません。
 二十一年度、二十二年度におきましては、研修ですね、本省でもやっておりますし地方でもやっておりますけれども、六百六十三回、延べ一万五千人に対して実施しております。今後とも、こういった研修を実施しながら万全の体制を確立してまいりたいと思っております。
#28
○長谷川岳君 様々な事業を進めるに当たり、一方的にやはり進められ、現場との事前調整や段取りが何もできていない状態で、末端の現場は大混乱の状況が今続いております。また、本省も含め、間違った場合はやはり素直に認め、生産現場の実態に即した柔軟な対応、あるいは手続とか期限、あるいは修正に関することができていないと考えますが、どのようにお考えでしょうか。
 そしてもう一つは、やはりこういう地域の現場の声を聞くために、農水省地方農政局、地域センターの担当者に対する苦情などを受け付けるホットラインを私は是非とも今回の機会に開設することが必要だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
#29
○副大臣(篠原孝君) 地方組織の役割といたしましては、先ほど大臣がおられないときに私申し上げましたけれども、現場の声を聞くということが非常に重要だと考えております。ですから、地方農政局あるいは地域センターの職員に対してはこのことを徹底するように常日ごろ周知徹底をしているところでございます。
 仮に現場の実態に合わない事態というのがあったとした場合の対処の方法でございますけれども、我々はこうした場合には率直にこれを改めましてきちんと対応するようにということも、この点についても周知徹底しておるところでございます。これは挙げて、先ほど研修の話いたしましたけれども、常日ごろの現場の研修、オン・ザ・ジョブ・トレーニングというのも必要でございますけれども、きちんとした研修も必要でございまして、その両方相まって資質の向上に努めてまいりたいと思います。
 大事な点につきましては、窓口、苦情、センター云々のことにつきましては大臣の方からお答えさせていただきます。
#30
○国務大臣(鹿野道彦君) 先ほども申し上げましたけれども、とにかく現場の声というものを大切にしていくと、こういうふうなことが基本的な姿勢でなければならないと思います。
 そういう意味におきまして、信頼関係をどう築いていくかという、このことが農政を進める上で不可欠でございますので、私どもはこのことに重点を置いていきたい。そういう意味で、農業者の方々から幅広く御意見を承る総合窓口というものを明確化いたしまして、そして広く周知するとともに、厳しい御叱正なりお叱り、そういうふうな御意見等も真正面から受け止めていくような、そういう職員の姿勢であるというふうなことに私どもも意識改革されるようにこれからも指示していきたい。そして、共に農業者との信頼関係というものが大事だということを共有していきたいと、こういうふうに思っております。
#31
○長谷川岳君 是非とも、東日本震災の後における地域センターの役割というのは非常に大きくなると私は思いますので、こういった地域の皆様に対応できるようなホットラインの設置も強く要望したいと思います。
 次の質問に移ります。
 米国産のバレイショの輸入期間延長と、国産バレイショの生産振興対策について伺いたいと思います。
 二十二年三月に閣議で決定された新たな食料・農業・農村基本計画の自給率目標並びに取り組むべき方向の中で、バレイショは加工食品用途への供給拡大を明記しております。米国産のポテトチップス用のバレイショの輸入期間の延長が今検討されておりますけれども、基本計画の決定事項と整合性が取れていないのではないか。国として、国産バレイショ全体の生産振興と支援対策をどのように考えているのかということをお聞かせいただきたいと思います。大臣。
#32
○国務大臣(鹿野道彦君) バレイショの作付けにつきましては、生産者の方々の高齢化、そして生食用の消費量の減少、そして北海道におけるところのでん粉の原材料から野菜等へ、他の作物への移行、こういうようなことによりまして作付面積が減少しているという状況でございます。
 このため、農林水産省といたしましては、生食なりあるいは加工なり、でん粉原材料の用途ごとのニーズに合った新しい品種の開発を導入していく。あるいは、省力的収穫技術の導入の推進、いわゆる機械化等を通じて、ポテトチップ用を始めとするところの加工用食品用途への供給拡大によりまして国産バレイショ全体の生産振興を図ってまいりたい、このように考えておるところでございます。
#33
○長谷川岳君 この質問に関して、ポテトチップスメーカーを取りまとめている日本スナック・シリアルフーズ協会というのがございます。いろいろな意味で興味深い団体で、私もこれからここは関心を持たなければならないというふうに思っておりますが、この団体が現在ホームページにおいて関税撤廃を求めています。外国産農産物を入れたいと言っているのと同じであります。このことについて農水省はまず認識をしておるでしょうか。
 また、農水省が出している平成十九年二月の植物防疫法施行規則の一部改正等についての意見・情報の募集結果の資料の中で、原産地表示は義務付けていないが、輸入を希望している事業者からは製品の産地表示をする意向であるとされております。今回、この輸入業者は、法律が通った後、少しの期間だけ表示をして、その後は現在は表示をしておりません。輸入申請時に原産地表示をすると言って、その場限りのことをやっていることについてどのようなお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
#34
○国務大臣(鹿野道彦君) ポテトチップの原料となるバレイショの関税は四・三%でありまして、関税水準というものは低いものの、国内産バレイショの生産推進というようなことを考えた場合には関税水準は維持するというふうなことにしているところでございます。
 それから、いわゆる原産地表示についてやっているのかと、こういうような御指摘でございますけれども、加工業者からは、平成十八年当初はポテトチップ製造の包装に原産地を表示いたしておりましたが、平成十九年からは消費者が自社のホームページでポテトチップ製品の製造日及び製造の固有記号の情報を入手することによりまして原産地等の情報を入手できるようにしている、こういうふうに聞いているところでございまして、やっているというようなことでございます。
#35
○長谷川岳君 農水省は平成十九年の二月の輸入再開時にパブリックコメントを行いまして、意見を求めました。その中の意見で、より安全を守るために、バレイショの生産県に生塊茎のバレイショを陸揚げしないこととした意見に対し、農林水産省は、指定加工工場は植物防疫上の指定港の港頭の地域内に所在することを規定しておりまして、バレイショの生産県か否かを問わず内陸部に加工前の生塊茎が持ち込まれることはありませんと見解を示しております。
 当初、志布志港に輸入し、志布志港より陸送にて百キロ離れた工場に輸送する案でありました。農林水産省は、平成十九年に生塊茎を陸揚げしないと見解を示しており、当時の見解と合わないのではないかと。また、陸送は行われなかったものの、今回、農林水産省は、今後、病害虫危険度分析を実施して陸送を考えているのかということを伺いたいと思います。
#36
○国務大臣(鹿野道彦君) 現在、米国産のバレイショの植物検疫条件に関しましては、輸入期間を七月末まで一か月延長することにつきましては、パブリックコメントを実施するとともに、加熱加工処理施設の追加指定については、従来の指定要件に合致しているかどうか検討しているところでございます。
 また、加熱加工処理施設の指定要件の一つといたしまして、植物防疫法に基づくところの指定港のいわゆる港頭の地域内に置くことが規定されておりまして、平成十九年のパブリックコメントに際しまして、農林水産省は内陸部に生バレイショが持ち込まれることはないとの見解を示したところでございます。
 今回、鹿児島工場の指定申請に関しまして、志布志港で陸揚げ、輸入し、鹿児島港の工場に陸送するという考え方も検討はしたところでございますけれども、平成十九年の見解を踏まえ、鹿児島港で陸揚げ、輸入し、その港頭地域内の工場に持ち込むことが適当だと考えているところでございます。
 したがって、平成十九年の見解は変わっていないということでございます。
#37
○長谷川岳君 五年前より米国産のバレイショを広島港に輸入をしております。今回は鹿児島港に輸入する案になっております。広島港、鹿児島港へのアメリカからの輸送経緯をまずは伺いたいと思います。
 そして、農林水産省の平成二十三年四月のレク資料の中で、港より百キロ離れた加工施設の追加指定の背景として、長距離輸送による傷みが生じるから志布志港を追加指定するとされております。今回は鹿児島港に輸入する案が出されておりますけれども、現在、広島港の輸入と比較して、距離、時間が短縮されることになるのかを伺いたいと思います。
#38
○副大臣(篠原孝君) 米国産バレイショの輸送経路でございますけれども、我々、聞き取りいたしましたところ、アメリカから発送されたものは一旦、これは残念なことだと思いますが、韓国の釜山港に積み替えまして、そこはハブの港になっているんだろうと思います。それで志布志港に来まして、そこから外航船から内航船に積み替えた上で鹿児島港に陸揚げされるというふうになっております。広島は、米国から釜山港に行きまして、そして広島港に直接行っております。
 それから、長距離輸送による傷みの問題でございますけれども、これにつきましては、植物防疫上の問題はございません。
 輸入するメーカーからは二つ問題を聞いております。一つは、アメリカから輸入する場合は、船で西海岸から来ますので、長距離輸送で品質に影響があるので、なるべく短期間に処理したいと、これが一つでございます。その際、これは長谷川委員御存じだと思いますが、従来から広島工場一つだけでは処理に時間が掛かるので別の工場ということで短期間で処理できるところが欲しいというのがありました。ただ、米国からの輸送ルートというのは、いずれにしても韓国経由でありまして、広島港への輸入と鹿児島港への輸入で輸送距離や時間がそれほど大きく異なるとは我々は考えておりません。
 いずれにいたしましても、植物防疫上の問題でありませんので、熱処理加工施設の指定申請については、平成十八年度に定めた申請に基づきましてしてまいりたいと思っております。
#39
○国務大臣(鹿野道彦君) 先ほど長谷川委員からの質問の後段について、いわゆる今後の米国産のバレイショの陸送に関する対応についてどうなのかということについてお答えをさせていただきますが、現時点で、陸揚げ、輸入した指定港からの他の地域への陸送につきましてはこれを認めることは考えておりませんということを申させていただきたいと思います。
#40
○長谷川岳君 篠原副大臣、今、余り時間は短縮されないというお話を伺いましたけれども、そもそも時間を短縮するために認可する方向で動いたわけであって、時間を短縮できないんならこのようなことを認めるべきではないというふうに思いますが、副大臣に考えを伺いたいと思います。
#41
○副大臣(篠原孝君) 企業が判断して、多分、危険分散というようなことも私はあるのではないかと思います。
#42
○長谷川岳君 だとしたら、この輸入というものがなし崩しになるのではないですか。
#43
○副大臣(篠原孝君) この件は、民間から要請があった場合ですけれども、我々は指定要件、先ほど細かいことを申し上げませんでしたけれども、十八年度の指定要件に合致したならば自動的に承認することとしておりまして、ちょっとあっちだから、二か所だから、三か所だから悪いというようなことは指定の要件には入っておりません。
 ですから、摂氏百三十度以上二分間の加熱が可能な処理能力を有しているということ、残ったもののその焼却処理等が可能な能力を有していること、それから植物防疫上の指定港の埠頭地域内にあること、これらの要件に合致していた場合は指定を認めていかざるを得ないことになっております。
#44
○長谷川岳君 このスナック・シリアルフーズ協会の会長というのは輸入申請をしている事業者の元役員なんですね。極めて近しい距離感の中でこういうようなことが行われているということについては、私はまた次の委員会でもこの問題については質問をさせていただきたいというふうに思っています。
 時間がそろそろ来ましたので、もう一つ、先般の東日本震災の北海道の厚岸湖の話でありますけれども、先般、五月三十一日に開催された参議院の農林水産委員会において、公明党の横山信一議員から北海道の厚岸湖の漁場の質問があったと思います。篠原副大臣の答弁によると、強い水産業づくり交付金の事業メニューで対応できるよう決着が付いています、まだ詳細は我が方に上がっておりませんですけれどもというふうなことをおっしゃっておりました。はっきりと決着が付いていますというふうにおっしゃいました。
 地元は、震災による復旧事業のメニューの対象として地元負担分を交付金措置で是非とも軽減してほしいという強い要望がありまして、これは篠原副大臣の答弁によると、これは私たちも受け止め方としてはしっかりとこれは対応するというようなお考えで取らせていただきましたけれども、再度、その確認をさせていただきたいと思います。
#45
○副大臣(篠原孝君) 農林水産省の考え方といたしましては、当初予算で対応できるものとして強い水産業づくり交付金がありますということでございます。ただ、強い水産業づくり交付金に対しましては特別の地方財政措置は講じられていないという問題があります。片方で、予算措置が講じられているので早く配分ができて早く実施ができるという状態になっております。で、早くしたいということでしたら、どうぞできますよということでございます。
 ただ、ただですね、これは現場はいろいろ問題がありまして、今委員御指摘のとおり、いや、地方が余り負担があるのは問題なので別途手当てできるんだったらそれを待とうというお考えもあるのではないかと思います。そういう事情は十分承知しておりますので、今後、そういった要望があることも踏まえまして検討してまいりたいと思っております。
#46
○長谷川岳君 副大臣、決着が付いたというのは地元と国の間で話合いが付いて地元も満足しているというのが決着という言葉ですが、その決着ととらえてよろしいですか。
#47
○副大臣(篠原孝君) そういう意味ではございません。私の言葉がちょっと行き過ぎていたんじゃないかと思います。
 農林水産省として、早くやりたいということに対してこういう事業ありますよ、これでやられたらどうですかという意味では僕はそこそこ御納得いただいていると。ですけれども、それを見て検討した結果、それだけじゃ足りないということが今生じているんじゃないかと思います。そういう点を踏まえまして、ちゃんと検討してまいりますので、御安心いただいていいのではないかと思います。
#48
○長谷川岳君 副大臣のこの間の農水の質問で決着という言葉が付いたんで、地元の人、大変喜んでおりましたので、この言葉を是非とも大切にしていただきたいということを要望して、質問の方を終わります。
 ありがとうございました。
#49
○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿と申します。
 まず、今日は六月七日であります。諫早湾の開門調査のアセスについてでありますが、当初、五月末までにアセスが出るという話でありましたが、六月の初旬にずれ込むということで、まだ今日現在アセスの公表に至っていないというような状況であります。
 初旬というのは一般的に言えば六月十日までが六月の初旬ということでありますが、いつそれを出されるおつもりなのかということをお聞きしたいのと、また、関係各県の説明も含めて、全体の作業スケジュールについてお伺いをさせていただきたいと思います。
#50
○国務大臣(鹿野道彦君) 私自身、昨年、また今年というような段階におきまして、何とか環境アセス、五月中に素案をまとめてというふうなことを申し上げてきましたが、まだ公表できてない、六月になっても公表できないということに対しまして大変申し訳なく思っております。
 委員が一番、今日までの状況の中で、この環境アセスというもの相当多岐にわたっておりますので、弁明、弁解するわけじゃございませんけれども、何とかもう少しちょっと時間をというふうなことで、それももう六月初旬と申し上げてきましたけれども、大体何とか、六月初旬となりますといつごろかということでございますけれども、ちょっと幅を持たせていただいて、もう早急に公表させていただきたい、こんな考え方で今最終的な取組をさせていただいているところでございます。
#51
○福岡資麿君 今の御答弁聞いていると、六月初旬にもまだ幅があるようなおっしゃり方をされました。関係各県、大変注目をして見ておる中で、五月末までに取りまとめが難しかった時点で六月初旬とその時点でおっしゃった、それをまた延ばすというようなことがあった場合にはまた大きな不信感というものを関係者の方々に与えるということも含めて、なるべく早期に解決をしていただく、そのことをお願いをしたいと思います。
 そしてもう一つ、これは是非、菅内閣がいつまで続くか分かりませんが、鹿野大臣に責任を持ってやっていただきたいというふうに思っています。というのは、その前の経緯を見ても、赤松大臣、山田大臣と、大臣が替わるたびにおっしゃることのニュアンスが変わったりして、どなたがどこまで責任を持ってやっていただけるのかという部分の不信感があったことも確かであります。しっかり大臣が道筋を付けていただく、そのこともおっしゃっていただければと思います。
#52
○国務大臣(鹿野道彦君) 重ねて申し上げますが、今委員から前段の件、六月初旬と私が言った限りは六月初旬というふうなことを踏まえてやるべきであるというふうなことは、頭の中にきちっと受け止めさせていただきました。
 また、今後のことにつきましては、当然のことながら、一度決めて、そして方向性についてきちっと今後ともしっかりと取り組んでいかなきゃならない、このことだけは肝に銘じておるところでございます。
#53
○福岡資麿君 対応をしっかりお願いをいたしたいと思います。
 それでは、今日の審議の中身であります農水省の設置法についての質問を行わせていただきたいと思います。
 この問題、元々の発端の経緯としては平成十三年から十四年にかけてBSEの問題があったり、またその後、平成二十年度には事故米の問題があって、農水省の体質というかいろいろな組織の問題等もさんざん指摘をされた中で出てきたわけであります。当時、太田農水大臣がこの事故米の問題では辞任をされて、その後、石破農水大臣が引き継がれて大変な危機感を持って当たられたということを承知をしております。
 参考資料にも付いていますが、当時、農林水産省の改革チームが改革のための緊急提言というのを書かれておりまして、御承知と思いますが、相当これ踏み込んだ、自省の念も含めた激しい内容のレポートになっておりまして、こういうことも受けて農水省もまた生まれ変わらなければならない、そのような思いでこういう組織の改編という経緯に至ったというふうに承っております。
 そういう中で、ちょっとお伺いをいたしたいんですが、この事故米の発生の原因というのはどういうふうに分析されているのかというところにもつながってくるというふうに思いますが、この事故米の問題も農水省全体の構造的な問題というのもあったと思うんですね。ただ、何かこうレポートとか見ていても、その構造的な問題の中で当然その地方の農政事務所にも問題があったんですが、そこだけが問題で、そこを組織を変えれば何とか対応できるんだというような何かちょっとそこに焦点が特化され過ぎて、もっと構造的な全体的な部分についての検証というのがしっかりされたのかという部分でいうと私はちょっと疑問に思う部分があるわけでありまして、そういう点から、今回こういう組織の改編に伴いまして問題の再発防止についてどのように担保していかれるおつもりなのか、この点についてお伺いをさせていただきたいと思います。
#54
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、福岡委員の方からは大変大事なことを御指摘いただきました。まさしく生まれ変わると、こういうようなこともおっしゃられましたけれども、農林水産省がまさしく全体として生まれ変わらなきゃならないと、これが大事なことだと思っております。いわゆる本省そのものも含めて、やはり生まれ変わるというようなことが当然のことながら最も大切なことだと思っております。
 そういう意味で、今回、事故米のことにつきましては、発生原因については、職員全体の意識の面で、いわゆる食管法時代から米穀の需給、価格の安定を重視してきたために米穀の数量管理に主たる注意が向けられまして、農林水産省自らが米穀という食品の販売事業者として食の安全を確保するという自覚には欠けておったんじゃないかと。そしてまた、財政負担を軽減しようとする意識が職員の方に強く浸透しまして、食品の安全性の確保というものを最優先に考えなきゃならないというふうなところも不十分であったと、こういうふうに認識をいたしているところでございます。
 このようなことを教訓といたしまして、まず農林水産省としては、輸入検疫で食品衛生法上の問題とされたお米の返送なり廃棄、あるいはまた輸入米の販売前のカビ、カビ毒のチェック、立入検査マニュアルの整備とその実行の徹底というようなこと等々再発防止策に取り組みまして、事故米穀を二度と食用に不正流通させないようにというようなことで運用面において取り組んでおるところでございます。
 そしてまた、平成二十二年の四月に施行された改正食糧法及び十月に施行されたお米のトレーサビリティー法の制定によって新たな米穀の流通の監視体制というものをしっかりと築く、いわゆる仕組みとして取り組んでおるということでございます。そしてさらに、米穀についてはより適正な、かつ効率的な監視業務を行うために、今日も御審議いただいておりますところの農林水産省設置法の一部を改正する法律によりまして、新たに設置される地域センターにこのような業務を専門に担う職員を配置をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。いわゆる組織面でも徹底して今後二度とこのようなことが起きないようにしてまいりたい、こういうふうな考え方でおるところでございます。
#55
○福岡資麿君 ありがとうございます。
 組織とか仕組みというのをしっかり作っていっても、それに対して中身が伴わなければ意味がないわけであります。
 当時の職員の方々にアンケートを取られた中身を見ておりますと、やはり先ほども、大臣、意識改革が大事だというふうにおっしゃっていましたけれども、その当時、平成二十年の十一月二十五日に行われましたアンケートでは、職員の意識改革が必要であると考えますかということに対して、一万二千七百人の方々がお答えになられている中で、職員の意識改革が必要であると答えた方が一万一千人を超える、九三%の方々が職員の意識改革が必要だということをアンケートで答えられているわけであります。
 先ほど大臣も現場主義とか農家との信頼関係とかいうようなことをおっしゃいましたけれども、そういうお題目みたいなことはずっと以前から、農家との信頼関係必要だと、現場主義必要だという話が出ていたことはもう昔から出ていた話でありまして、そういう中でどうやってしっかり意識改革を図っていくのか、その点についてもお伺いさせていただきたいと思います。
#56
○国務大臣(鹿野道彦君) お題目というふうにおっしゃられましたけれども、私自身は、こうやって御答弁をさせていただく限りは、まさしくそのような考え方に立っておりません。私自身がこの任にあるというふうなことにおきましては責任を持って意識改革に取り組んでいかなきゃならないと、こういうことで、任命されてからこの間取り組んでまいりました。少しずつ私自身、変わってきておるんではないかと、こう思っております。
 とりわけ、今回の大震災によって、農林水産省が全体として取り組む、信頼関係をいかに農業者との間に、あるいはまた漁業者の間に構築していくことが大事かというようなことも少しずつ変わってきてもらっているんじゃないかと。そういう意味では、市町村なり、あるいはまた現場との連携というふうなものに積極的にかかわっているということについては、一部でございますけれども、私自身も評価をいただいているというふうなことも聞いておるところでございます。そういう意味で、決して、委員からの御指摘のとおりに、このようなことは、このいわゆる意識改革をするということはお題目で終わると、終わらせてはならない、このことだけは私自身も基本的な考え方として持っておるところでございます。
 そういう意味で、今後、この組織改正に伴いまして本省に評価改善課というものを設置いたしまして、まず省内に職員の意識改革を含めた業務の在り方の点検作業を持続的に促す体制を整備してまいりたい、そして、このことによって少しでも職員の意識改革というものを、いっときだけの意識改革では駄目でありますから、継続して意識改革をしていく、このようなことによって国民の皆様方との間の信頼関係というものを築いていきたいと、このように思っております。そういう意味では、厳しくいろんな面で委員の先生方から常に御指摘をいただくことが大切なことではないかと思っております。
#57
○福岡資麿君 今大臣から大変強い決意のお言葉をいただきました。しっかり中身が伴っていただくようなものにしていただくために、そして組織発足後も、当初、そういったアンケート調査されたことも含めて、常にもう一回、職員の方々も含めていろんな方に問いかけをしながら、方向性が正しいかどうか、その検証というのを行っていただきたいというふうに思います。
 当時の平成二十年時点のアンケートでも、国民視点が最優先になっていると思いますかということに対して、思わないという方々が六割を超えていたわけでありますが、その中で、どういうところが要因としてありますかという中で一番多かった答えが、例えば、幹部等の上司の意識が低く国民視点に立った提案が生かされそうにないからというようなことも職員の方々が問題意識として挙げていらっしゃる、そういうところもあるわけでありますから、常にそういった点検ということをやっていただく、そのことをお願いをさせていただきたいというふうに思っております。
 ちょっと、もう残り十分ぐらいになりましたので、話題を変えさせていただいて、風評被害等についての質問をさせていただきたいと思います。
 先週、不信任案が出ましたけれども、その大きな要因の一つには、やはり被災地の方々の要求に対して対応のスピードが十分追い付いていないんじゃないかということもその要因の一つになったわけであります。その観点でいうと、例えば今義援金が行き渡るのも遅いというようなことも指摘されていますが、一方で賠償、原子力に関する損害賠償についての話も、現場の方々の意識からすると自分たちの思うようには進んでいないというような意識というのも当然大きな要因にあるわけであります。
 先日も私は自民党の部会でこの第二次指針のことについて話を伺う中で思ったんですが、あくまでも民民の争いだというのは分かるんですが、どうも民民の争いだ、民民の争いだということが前面に出過ぎて、何かこう指針にも強制力がないんだと、最終的には民民なんだという部分での、政府が、逃げ腰とまでは言いませんけれども、どこかちょっと一歩引いていらっしゃるようなところを印象として受けたわけでありまして、今お茶やたばこについても範囲に入れるかどうか、そういった部分もいろいろ指摘されていますが、もっとやっぱり国がどうするべきかということについてリーダーシップを取っていかなければならないというふうに思っています。
 そこでお伺いをしたいわけですが、今回、出荷制限とか自粛があった地域についての風評被害については今回の指針に盛り込まれたわけであります。それ以外については宿題として示されたわけでありますが、次の七月に示される中間取りまとめにおいて風評被害については全てその中で示されるというふうに認識しておいてよろしいんでしょうか。
#58
○副大臣(鈴木寛君) 今委員御指摘のとおり、第二次指針におきましては、農林漁業についてはこの出荷制限指示が出されました区域、つまりは、食用の農産物に関しては福島、茨城、群馬、栃木の全部、千葉の一部、食用の畜産、水産については茨城、福島の全部が対象とされたところでございますが、それ以外の被害につきましては、今後、原子力損害賠償紛争審査会におきまして被害の実態や事故との関連性について更に詳細な調査検討を行い、原子力損害の範囲の全体像につきまして七月ごろに中間指針として取りまとめてまいりたいというふうに考えております。
#59
○福岡資麿君 是非、七月には風評全体についての姿を見せるということをお約束していただきたいんです。
 というのは、風評についても、当初、四月の最初の一次の取りまとめの段階には、次の五月の取りまとめで風評出てきますということで多くの方々が期待されていた。でも、その風評で出てきた部分については、出荷制限等があった地域については示されたけれども、それ以外については宿題として積み残しがされたわけなんです。これでまた次、七月出しますという話ですが、七月も今後の課題の積み残しの中でまた一部だけが示されて、それ以外については先延ばしになっていくというようなことになれば、もう現場で農業だったり漁業をされていらっしゃる方、もうもたない状況に今来ているわけなんですね。
 そういう観点からしても、きちっと七月には全体像を示すということを是非お約束をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#60
○副大臣(鈴木寛君) 審査会におきましてそのような方向で御努力をいただいていると思いますが、今日の御議論も審査会と共有をしてまいりたいと思っております。
#61
○福岡資麿君 今後、そういう風評の実態も含めて、専門委員を任命してその方々に調査を行っていただくというようなことも承っております。そういう方々の調査も踏まえて七月という話でありますが、風評被害なんてもう最初から分かっていた話なんですね。この時点で今から専門委員選んで、それから調べてもらうというからまた六月、七月ってどんどんずれ込んでいくわけでありまして、もっと当初からそういうことの全体の被害も含めて調査員選ぶなら選んで調べていっていただければ、これから五月に第二次が出て次が七月までということで、二か月も間が空くということは防げたかもしれないわけであります。
 そういった部分でもしっかりやはり、調査員を選ぶ、まあそれ選んでいただいて調査することは大事でしょうけれども、そういったことについてもやはりもっと早く対応していただきたいなというようなことを思っています。
 そして、もう一つお願いでありますが、今回もそうですけれども、あくまでも最終的には民民の話だ、民民の話だということをおっしゃるわけなんです。今までずっと一次、二次ということを示されたのはどちらかというと蓋然性の高いものからずっと選んできているということでありまして、一次とか二次については当然東電側も、賠償を請求される側としても意見の相違がそこまで余り大きく生じ得ないところからスタートしていますが、今後の部分については相当部分それは双方の主張が食い違ってくるということが当然のように考えられ得るわけなんですね。だけれども、そのたびごとに例えば訴訟というようなことになって、それに大きな時間と労力を割かなければならないというようなことがあってはならないわけでありますから、そういった部分については、やはり私は、当事者間に任せるというよりももっと政府が前面に出て姿勢を示していく、そのことが必要だというふうに思っておりますが、その点について是非御決意も含めて見解を聞かせていただきたいと思います。
#62
○国務大臣(鹿野道彦君) 私から答えた後に文部副大臣から答えていただきたいと思いますが、今、福岡委員からの御指摘は、私自身も農林水産省も共有をさせていただいております。そういう意味で、連絡会議というものを数度にわたりまして農林水産省で開かせていただきまして、関係者の方々と東電の間の橋渡し役というふうなもので、相当今まででないくらいの、相当考えられないようなことも実は東電に対して求めておるというようなこともございますので、私どもは、それはやっぱり農業者、漁業者の方々の今日の状況というものをとにかく理解してもらうというようなことで、今御指摘いただいたような基本的な考え方に基づいて私どももあらゆる努力をしていきたい、この指針に盛り込まれるように、また東電の方からもこの今日の状況というものを共有してもらうことができるように努力をしてまいりたいと、強く当たってまいりたいと思っております。
#63
○副大臣(鈴木寛君) 政府の仕事というのは二つあろうかと思いますけれども、まさにその被害を受けられた方々をサポートすると、これにつきましては、今農林水産大臣から御答弁をされましたように、農林水産省、そしてJA、そして地元自治体において、この五月中旬以降、そうした枠組みができて、そしてきめ細かく御対応をしていただいているというふうに思います。これによりまして、様々な農業関係団体、漁業関係団体に対する支払等々が五月の末ごろから開始をされている、これをしっかり見守っていくということだと思います。これはもう農林水産大臣が御答弁されたとおりだと思います。
 そして、紛争審査会は、ある意味で両者の間に立ちまして、そして今お話のございました、東京電力と被害者の方々の決着というものがなるべく早く行われて、そして被害者に対する賠償金の支払というのが促進をされるよう、こういうことだと思います。
 それで、委員御指摘のとおり、第一次指針、第二次指針につきましては、これはもちろん被害者の方々からいたしますと遅いというお気持ち、よく分かりますけれども、これは関係者の御努力によって、今次第に賠償金の支払は進みつつあるところでございます。おっしゃいますように、今後の件については、まさに相当因果関係の理解と把握において非常に精緻な検討が必要になってくる部分がございますので、御指摘の御懸念は我々も認識をいたしております。
 したがいまして、今現在のところ、この紛争審査会は指針を出すことに注力をいたしておりますが、指針が出た暁には、この紛争審査会自身がいわゆる広義の意味のあっせん、仲介、こうした業務も法定をされておりますので、指針をまず七月中旬までに出すことに全力を挙げまして、その後にはその指針に従って、裁判というところに至る前に審査会が積極的にそうした両者の関係の調整、仲介ということをやっていく体制、これを今部内で検討をいたしているところでございます。
#64
○福岡資麿君 今おっしゃっていただきましたように、早く決着をしなければいけないという部分については認識を共有をしております。
 そういう意味でいうと、七月に中間取りまとめということについても、例えば玄葉大臣とかはもっと前倒しする必要があるんじゃないかということをコメントとかでもおっしゃっております。少しでも早く指針が出れば解決が少しでも早くなるという観点から、そういった作業も是非急いでいただきたいというふうに思いますし、また指針を拝見させていただきますと、どこからどこまでの範囲ということについてはある程度記載をされているわけでありますが、具体的にどういった基準で賠償をしていくかという部分についてはなかなかはっきり書いていないわけであります。
 その地域によっても、例えば農業の被害額の算定とかについても、過去五年のうちの平均的な三年を取るとか、地域によってもその賠償の額の取り方とかも違うというようなことを承っておりますが、そういった部分も、今後お互いの紛争を少なくしていくという部分については、逸失利益についてはどういうふうに算定していくのが望ましいとか、そういった部分についてのある程度そういった目安というのも示していくことが必要だというふうに思っておりますが、農産物とか畜産、水産物、こういうところについてその逸失利益の算定についてどういうふうにお考えなのか、お聞かせください。
#65
○副大臣(篠原孝君) 私の方からまずお答えさせていただきたいと思います。
 第二次指針におきましては、賠償の対象となる、まあ風評被害が一番問題ですけれども、損害としては取引数量の減少又は取引価格の低下による減収等の営業損害、これが一つです。それから、事業者の経営悪化による勤労者の給与等の減収、この二つが例示されております。
 個々の風評被害の請求額は、これ我が省全てにおいて承知しているわけじゃありませんけれども、基本的には現時点でなされている営業損害についての請求でございますけれども、実際に出荷した量と過去の価格を踏まえて算定した取引価格の低下を基に減収分を算定しているというふうに聞いております。
 それで、これ今、福岡委員御指摘のとおりでございまして、品目や地域によって相当違うわけでございます。個別の状況が違いまして、今お茶のちょっと出荷制限のところでお茶独特のがあって、どこにするかというのを出荷制限一つにしてもいろいろ事情が違うわけでございます。ですから、具体的な損害額はどうかというのは、相当業界の事情によって違ってくるんじゃないかと思います。
 ですから、国がそれぞれについてきちんとした具体的なルールを定めるというのはちょっと難しいのではないかと思っておりまして、今、鈴木文部科学副大臣から話がありましたとおり、審査会の方で一旦指針ができた後、仲介の労も取っていただけるということでございますから、その問題、個別に地域、品目ごとにきちんと議論をしていただいて決めていっていただくのが一番いいのではないかと思っております。
#66
○福岡資麿君 時間ですので終わりますが、しっかりとしたリーダーシップを期待いたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
#67
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。私の方からもこの設置法案について質問をさせていただきます。
 まず、定員の削減をされるその状況下での業務体制のことについて、とりわけ大震災があって、その下で行うこうした組織改正ということで、もちろんこの設置法が出てきた背景というのはよく承知をしているわけでありますけれども、しかし、今大震災が発生した状況の下で、とりわけ震災地域において定員が減らされるというそういう状況の下で、果たして業務は大丈夫なのかということが心配になるわけであります。
 とりわけこの被災三県については、除塩とかあるいは基盤整備に向けて課題が山積をしている、そういう状況の下で適切な行政サービスは果たして担保できるのか、まずそのことについて伺ってまいります。
#68
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生から御指摘の点のことは、やはり今日の状況というものを鑑みたときに御心配なされるというようなことにつきまして、今日のこの状況というものをとらえられての御指摘だと思っております。
 そういう中で、今回の設置法の改正というものは、これまでの定員削減等によって生じた小さな規模の現場組織を解消いたしまして、拠点数を大幅に集約して地域センターを設置するということによりまして、新たな農政の展開にも対応しながら限られた人員を効率的に活用できる組織体制というものをつくっていきたい、こういうふうな認識でございます。
 特に、御指摘のとおりに、今回の大震災を踏まえて、大きな被害を受けた岩手県、宮城県、福島県におきましては、地域センターや支所への再編強化に加えて、復旧復興を促進するための支援チームというものを編成いたしまして、現地に派遣をいたし、被災地の今日の状況というものを網羅的にカバーできる体制というものを整備していきたいと、こう思っております。
 これに加えまして、農業の生産現場へのいわゆる交通というものを考慮して、支所を設置するほか、地域の実情に応じて積極的に出張対応を行うということによりまして、行政サービスが低下しないようにしていかなければならないと、このように考えておるところでございます。
#69
○横山信一君 是非とも、現地の不安をなくしていただくように対応をお願いしたいと思います。
 続きまして、今回の再編によりまして地方組織の拠点数は三分の一に減少いたします。これまで、地方農政事務所の下に地域課と統計・情報センター、その一部は除きますけれども、配置をされておりました。この地域課と統計・情報センターというのは異なる所在地に配置をされておりました。それはそれなりの意味というか理由があったと思うんですけれども、改正案ではこれらが地域センターの中で業務を行うことになります。
 これまでの地域課と統計・情報センターの配置基準はまずどういうものであったのか、そしてまた再編後の配置基準はどうなるのか、これまでの配置基準に矛盾しないのか、伺います。
#70
○副大臣(篠原孝君) 配置基準でございますけど、現行の地域課というのは、横山委員御存じのとおりでございまして、平成十五年に食糧事務所を廃止いたしまして地方農政事務所を設置した際に、食糧事務所の支所の前身として、引き続き主要食糧業務を地域において円滑化するために全国に百三十二か所設置しております。
 それと、今御質問の中にありましたけれども、今回は統計・情報センターが別にあって、それを一つにして地域センターにするということでございまして、基本的には、設置の基準の考え方ですけれども、異なっております。
 地域センターの主要な業務でございますが、それとその支所も含めてでございますけれども、新たな農政業務、農業経営の安定、農業者戸別所得補償でございます。それから、食品の安全に関する業務等、国が直接、的確に実施するため、このことを一番に考えております。ですから、農業者への円滑なサービス提供、それから食品事業者等が集中する地域への円滑な行き来に適した立地となることを基本として考えております。
 より具体的には、一つは、農業生産現場から少なくとも二、三時間で到着できること。これは、先ほど申し上げましたけど、交通網が発達いたしましたので、かつては、古くはあの緑の自転車とか普及事業で言われておりましたけれども、交通網が発達しましたのでそこそこいけるというものでございます。ですから、二、三時間を超えるような場合は、極力、利便性が低下させないように配慮してまいりたいと思っております。
 二つ目は、食品を扱う事業者等が集中する県内の中核市以上の都市におおむね一時間で行けると、到着できるというようなこと、こういったこと、この二つを考えまして、六十五の地域センターと三十八の支所を設置することといたしております。
#71
○横山信一君 分かりました。
 私も北海道なものですから、二、三時間でということを考えると、旭川と稚内とか、本当に二、三時間ってどういう配置基準なのと逆に言いたくなるわけでございまして、北海道の場合は今言ったのとはちょっと違う、まあ質問しませんけれども、ここはやっぱりちゃんと考えてもらいたいということであります。とにかく面積が非常に大きいわけですから、北見にあって旭川にあってとか、高速で間もなくつながりますけれども、それだってこれは三時間では到底たどり着けない、そういう距離でございます。行政サービスをくれぐれも低下をさせないようにお願いをしていただきたいと。
 次に、事故米問題のことについても触れさせていただきます。
 今回の設置法の改正のきっかけになっているのは、平成二十年のいわゆる事故米問題であります。
 これまで食糧部が米麦の売買管理業務と流通監視業務を一体として担ってきたということが原因の一つだというふうにも言われておりますけれども、今回の改正案ではこの業務が分離をされることになっております。これは、平成二十年十一月の農林水産省改革のための緊急提言などに沿ったものというふうに理解しておりますけれども、改めて、この事故米問題はなぜ起こったのか、この総括を伺いたいと思います。
 あわせて、この事故米問題、当事者であった三笠フーズでありますが、この三笠フーズには違約金が発生していると承知をしておりますけれども、国はこの三笠フーズに対して求償を行ったのかどうか、この二つ、お伺いしたいと思います。
#72
○大臣政務官(吉田公一君) 農林水産省自らが、お米の販売業者だという自覚を十分持っていなかったということも一つの原因だと思っております。食品の安全性の確保を最優先するという考え方という姿勢が十分でなかったということも一つだと思いますし、改正食糧法及び米のトレサ法によりまして新たな米の流通監視体制の構築を図るとともに、事故米を二度と食用に不正流出させないようにするために、今後、再発防止のために努力を続けていきたいと思っております。
 前回、三笠フーズにつきましては、九十六回も検査に行って発見できなかったということはまさに反省すべき一番大きな点だと、そう思っております。
#73
○横山信一君 求償の問題は。
#74
○大臣政務官(吉田公一君) 済みません。
 先ほど三笠フーズのことを申し上げましたけれども、事故米穀の不正転売にかかわる三笠フーズに対しましては平成二十一年二月二十六日に違約金を請求いたしましたけれども、いまだに未納付となっております。現在、三笠フーズは破産手続中でございまして、破産手続の中で可能な限りの回収を考えていくということでございます。
#75
○横山信一君 社会的な責任としてもこれは当然のことでありますし、ここは、まあ破産手続を進行中ということのようでございますけれども、しっかりと国として対応していただきたいということであります。
 この事故米問題の教訓に照らせば、食の安全、安心を確保するには、地域センターにおける日常業務の中で監視業務の的確な実施が重要になってくると。現行の農政事務所における監視業務の方法と、それから新たに設置されるこの地域センターとではどのように異なるのか、お伺いします。
#76
○副大臣(篠原孝君) 事故米の不正規流通事件が発覚いたしましたので、我々はいろいろ改善しております。もう何回も答弁で申し上げておると思いますけれども、問題は、米穀の売買業務を担うと同時に食品衛生上の問題も一緒に扱っていたということがございます。これを分離してやるということを念頭に置いて改正をしております。
 ですから、食糧法の改正、米トレーサビリティー法の制定を行いまして今回新たに地域センター設置するわけですけれども、地域センターにおきましては米穀の売買業務は行わないことといたしております。地域センターでは、米穀の流通監視に関する業務について、二つの法律、食糧法と米トレーサビリティー法に基づく適切な運用を確保する観点から、専門に担う職員を充実して配置させていこうと思っております。先ほど御答弁いたしましたように、百二十名ほど増やすこととしております。今後、引き続き必要なノウハウ等を体得してもらうために研修等も充実してまいる所存でございます。
#77
○横山信一君 その米トレーサビリティー法なんですけれども、この地域センターではこの米トレーサビリティー法に基づく業務をどこに重点を置いて実施をしていくのか、そしてまた、国と自治体との役割分担というのはどうなっていくのか、お伺いします。
#78
○副大臣(篠原孝君) 農政も刻々変化しております。したがいまして、今後の米穀の流通監視業務におきましては、もちろん従来からの業務も大事なわけでございますけれども、今後は農業者戸別補償制度の実施に伴います新規需要米、加工用米の横流れ防止ということを、例えばここを重要課題として我々は考えております。
 それから、二つ目の御質問でございます、国と都道府県の役割分担についてどうなっているかということでございますけれども、勧告、命令措置の権限行使につきましては、ブロックなり全国展開しているもの、これはいろいろな法律皆全て地方分権と同じなわけですけれども、全国的に事業活動を行っているもの、県を超えたものにつきましては、そういったものにつきましては国が勧告、命令することになっております。都道府県、地域レベルだけの場合は都道府県というふうになっております。
 ただ、報告徴収あるいは立入検査につきましては、広域ブロックなり県を超えるものにつきましては国と県の双方でできることになっておりますし、地域米業者に対しましては都道府県というふうになっております。ただ、法律の目的の達成のために特に必要と認められる場合は、その都道府県に、例えば北海道に限定した業者であっても国が自ら行うことも可能としております。
#79
○横山信一君 分かりました。
 では、農林水産技術会議のことについて伺いますが、廃案となった前回の農林水産省設置法改正案では元々この農林水産技術会議は廃止という、そういう方向性になっていたわけです。それが今回の改正案では存続ということになったわけでありますけれども、その理由として、厳しい財政状況の下で効率的、効果的に行政ニーズにこたえ、成果が普及に及ぶ研究を促進というふうにあるわけであります。
 本来、この農林水産技術会議の下にある国の研究機関というのは基礎研究が主たる任務で、そしていわゆる成果が普及に及ぶような生産者に近いところでの応用研究というのは都道府県の試験研究の任務だというふうに私は承知をしておりました。それが今回の存続の理由として先ほど申し上げたような理由だとすれば、国の役割が希薄になるのではないかということが危惧されるわけであります。そしてまた、都道府県の試験研究機関との混乱も招くのではないかというふうにも思うわけでありますが、この国と都道府県の試験研究機関の役割をどうしていくのか伺います。
#80
○大臣政務官(吉田公一君) 横山先生も県の試験場にいらっしゃったということでございますが、私も東京都の試験場にいたことがございまして、実は余り国は指導的な立場をしてこなかったですよね、経験から申し上げますと。
 今、独立行政法人として六か所、国の機関がございますが、いずれにいたしましても、この独立行政法人は、基礎、応用から実用化までの試験研究を中心に全国的範囲にわたって研究を行っておりまして、一方、都道府県の公立試験研究機関は、国の研究成果等を活用し、地域の気象、土壌、海域条件等に適応するような地域的な試験研究を行っております。
 昔、農林省の打ち出した選択的拡大生産というのがございましたが、昭和四十年ごろだと思いますけれども、そのことで当面は農林行政を、漁業行政を続けていくんだという方針を示しました。だけれども、そのとおりになっているかどうか分かりませんが、このような役割分担を前提に、効率的で効果的に優れた研究成果を現場に普及していくために、一つは生産現場や行政のニーズを踏まえた研究の推進、それから国の独立行政法人と公設試験場や普及組織との連携など取組を強化いたしまして、研究資金の活用等によりまして行政ニーズの反映や連携促進に必要な支援を行っていくというところでございます。
#81
○横山信一君 御自身の体験を踏まえていただいて、ありがとうございます。
 私は、この問題というのは非常に混乱をすると思います。現実問題として、都道府県の公設試験研究機関と国との関係というのは、会議等で様々あるわけでありますけれども、それが行政ニーズにこたえよう、そしてまた成果を普及しようという方向に行こうとすればするほど、これは公設試に近づいてくるという方向に私は動くと思っておりまして、それが逆に競争を生み出すのか、競争を生み出して活性化していくのか、あるいはまた新たな役割分担を生み出すのか今の段階では分かりませんけれども、できるだけ役割分担を明確にしていただきたいということであります。
 その上で、農林水産技術会議というのは各庁局に分属している試験研究機関を統括してきた、そういう役割を持っていたわけでありますが、こうした研究機関は既に独立行政法人になっております。また、こうした独立行政法人は委託プロジェクト、あるいは競争的研究資金の獲得で非常に成果を上げている分野もございます。
 そこで、伺いますけれども、農林水産技術会議、これは独立行政法人の研究者をどのように育成をしようとしているのかということなんです。私は、水産のことに関して言えば、国の研究機関におられた方たちというのは、独立行政法人になって以降、海外の大学に出られた方たちもたくさんいらっしゃいますし、また国内の大学に移られた方もたくさんいらっしゃいます。そういう意味では、人材が流出しているのではないかというふうに危惧もするわけです。そういう意味で、せっかく農林水産技術会議を残すのであればどういう方向性で研究者を育成していくのか、そこのところを伺いたいと思います。
#82
○大臣政務官(吉田公一君) 先生御指摘のように、私は地方公務員やって研究機関にはとても向かない男でしたからすぐ辞めちゃいましたけれども、とにかく人材育成というのは容易なことじゃございませんで、そこにお金がなければ試験研究もできないという実態がございまして、私なんかは研究員なんていったって名前ばかりで、とにかくフラスコ買うのだって容易じゃないんですよ。そういう状況の中ですから、これよほど、人材育成プログラムを作ったのはいいんですけれども、それに伴う人材育成費というものも付けてもらわないと本当の人材育成費にはならないと、そんなふうに思っています。
 したがって、人材育成プログラムを更に改正をいたしまして、研究者の研修や表彰等を実施、また優れた研究者が研究資金を獲得できるように配慮していかなければいけないと、そんなふうに思っております。
#83
○委員長(主濱了君) 横山信一君、時間が来ていますので、おまとめください。
#84
○横山信一君 はい、分かりました。
 以上で質問を終わります。
#85
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。
 農林水産省設置法の一部改正する法律案、先ほどからお話がございますように、このBSEの問題あるいは事故米の不正流通の問題、やみ専従の問題などなどがあって、この農林水産省の行政の在り方、組織の在り方が厳しく問われるというところから始まってきたものと理解をしているわけですが、加えて行政改革といいますか、地方分権あるいは出先改革、そういったものも今加わってきている中でありますし、一方で、先ほどからも話がありますように、またこれから触れたいと思いますが、六次産業化など様々な政策課題に的確に対処していかなきゃならぬという中でこの審議が今なされているわけでありまして、いずれにしても、これによって農林水産省が国民の信頼をしっかり勝ち得て、またある意味では生まれ変わってそれぞれの地域の農業の振興に、応援にしっかりやれるようにしていくということが大事なことだろうと思っておりますが、そういう観点で以下質問をしていきたいと思います。
 それで、先ほどからもお話がありますように、一連のこの行革の流れでこれまでもやってこられたわけですが、今回、三百四十六の拠点を集約化して六十五の地域センターに再編するということでございますが、それでは、これによってどれだけの例えば人員とか経費、こういったものが節減できるのか、いわゆる行革の効果というものが期待、見込めるのか、まずこの点からお聞きをしたいと思います。
#86
○副大臣(篠原孝君) 現在使用しております庁舎は三百十六庁舎でございます。再編後、二百庁舎になりまして、この庁舎の維持管理費、約年間九億円節約になります。それから、もう一つ節約がございまして、管理職のポストが千四百七十三人から千二百十七人に二百五十六人減少いたしまして、再編前と比べまして管理職手当が二億円程度減少する見込みでございます。
#87
○柴田巧君 そういったことを基にこれからまたいろいろな、どういうふうに課題に対処していくか、さらにまた、スリム化、効率化をどう図っていくかということも考えていかなきゃならぬのだろうと思いますが、そういう中で、先ほども触れましたように、この出先機関どうしていくかというのは大きな今関心事になっているわけであります。
 年末にも、政府においては、このアクションプラン、出先機関の原則廃止に向けてを打ち出した、閣議決定したわけでありますけれども、この出先機関の事務、権限、ブロック単位で移譲していく必要があるということでありますが、これに基づいて、農水省としてはこれから実際にどのようにその権限移譲を図っていこうとするのか、地方自治体などと協議を図っていこうと、進めていこうとしているのか、これは大臣にお尋ねをしたいと思います。
#88
○国務大臣(鹿野道彦君) アクションプランにおきましては、国の出先機関の受皿となる広域的実施体制の枠組み作りのための法案を平成二十四年の通常国会に提出をいたしまして、二十六年度中の事務、権限の移譲を目指すと、このように記載をいたしておるところでございます。
 広域的実施体制への出先機関の移譲については、九州地方の知事会と関西広域連合から、当面移譲を希望する機関といたしまして経済産業局、地方整備局、地方環境事務所が提示されたというふうなことであるということも承っておるところでございます。これらのこの出先機関を所管する省も交えまして、移譲に向けた更なる検討というふうなものが必要になってくると思っております。
 農林水産省といたしましても、九州地方の知事会、関西広域連合等の考え方というものを踏まえさせていただきながら、今後、出先機関というふうなものについての今後の改革に関する必要な取組をしてまいりたいと思っております。
#89
○柴田巧君 できるだけ身近な行政は地方に委ねていくというのは、一つの大きな間違いない流れだろうと思います。特に、この農業分野は、それぞれ地域によって実情が異なるわけですから、そういった地方といろいろこれからしっかり鋭意協議を進めていただいて、なるべくそういう方向でしっかり頑張っていただきたいと思います。
 さて、さはさりながら、実際に、今度かなり集約化されるわけで、先ほどからも議論がありますように、実際今まで利用していたものがなくなるということはいろんな意味で不便になるのは間違いないことだろうと思っております。先ほどの北海道の例もございましたが、それによって、今度の再編によって非常にこの手続がしにくくなる、相談がしにくくなるという面も否めないのではないかと思うわけでありまして、したがって、この地方農政事務所などを廃止するに当たって、地方自治体や関係の皆さんに対してどのように理解を求めてこられたのか。また、先ほどからもありますように、利用者の利便性の維持向上を極力図っていきたいということでありまして、役所から出向いていくということでありますが、これはこれでやっていただかなきゃならぬと思いますけれども、ITを活用していろんな手続の簡素化を図るということなども重要なことではないかと思いますが、そういったことも含めて、この集約化後の農業者などに不便が生じないようにどのように対応していくか、お尋ねをしたいと思います。
#90
○副大臣(篠原孝君) 農林水産省ほど地方に密着した行政をしている役所は私はないのではないかと思っております。そういった意味では、地域センターへの集約で地方支分部局がなくなるということは、私は現場の市町村にとっては大問題ではないかと思っております。
 我が省は、非常にそういう点は丁寧に対応しておりまして、拠点が廃止される全ての市町ですけれども、百十三市町ございました。今年一月から二月にかけて全ての市町に対して説明をしております。当然でございますけれども、非常に残念だと言われると。
 先ほども横山委員、北海道は広くて二時間、三時間ではとてもできないと。私の長野県も同じでございまして、ちょっと個人的な体験で言わせていただきますと、こういう指摘を受けたことがございます。農林水産省の出先機関ぐらいは大都市になくてもいいじゃないかと、何で田舎の方に置いてくれないんだよと、一つ支所があるかないかで全然活力が違うんだという目からうろこの指摘を受けたのを覚えております。
 先ほども私の答弁で言わせていただきましたけれども、農地だとかそういったことに関係するのはそれでいいんですが、食品製造業者になると大都市しかないと。ですから、分けて考えなくちゃいけないわけですけれども、今は集約集約で一つのところに置かなければならないということで、今市町と申し上げましたが、村には元々ございませんでした。ですから、その指摘を受けた方、市町村長さんに言わせると、村なり町の方にこそ農林水産省の地方支分部局を置いていただいてもいいんじゃないかと、交通網は整備されたんだから来てもらえばいいじゃないかと、こういうもっともな指摘を受けております。私、今副大臣として、部下が行ってくるときにこの話をよくしております。
 横道にそれましたけれども、皆さん残念ですけれども、まあ理解するということ。そして、その次に必ずおっしゃるのは、サービスが低下しないようにということ、これは常に要請を受けております。ですから、先ほどから大臣が号令を掛けておられます、出前しろと、ちゃんと聞きに行けと、これをやっております。それからITの活用、これは柴田委員御指摘のとおりでございます。職員の業務能力の向上、研修によりましてですね、こういったものを全部ひっくるめまして農業者への農政サービスあるいは食品製造業者へのサービスが低下しないように万全の措置を講じているところでございます。
 ただし、農政、農林水産省の支分部局だけではできません。市町村、この協力が必要でございます。ですから、農業再生会議等を通じまして関係者の理解を求めて連携を強化してまいる所存でございます。
#91
○柴田巧君 是非その利便性が落ちないように、サービスの提供が落ちないように配慮をしていっていただきたいと思います。
 今の答弁にも関連をするのですけれども、したがって、いずれにしても、新しく地域センターができる、あるいはまたその支所ができるということの中で、やっぱりその人材の育成というか質の問題が大変重要になってくると思います。これによって総合的なワンストップサービスを提供できるようにしようというのは大きな目標、目的でもあるわけですが、口で言うのは大変簡単なわけですけれども、先ほどからの中でまたいろんな問題に対処をしていかなきゃならぬと、また何よりも農林水産省の、農林水産行政の信頼を再び得ていかなきゃならぬということにおいて、この人の育成あるいは教育、大変重要な問題になってくると思いますが、どのように取り組んでいかれるのか、大臣にお尋ねをしたいと思います。
#92
○国務大臣(鹿野道彦君) 今回の組織再編によりまして、分散していた人員というものを地域センターに集約をすると、こういうことでございます。これによって、いろんな施策につきましては地域センターの職員が共に情報を共有すると、そしてそのことによって業務能力を向上させていきながら総合的にワンストップサービスというものをいかに提供できるか、そういう体制に移行するかというふうなことが大事なことだと思っております。
 このようなことで、実務に必要な研修なりあるいは広域的な人事交流というものを随時実施するということによって、いわゆる地域住民の方々に対するサービスというふうなものに必要なそういう人材を育てていかなければならないと、このように考えておるところでございます。
#93
○柴田巧君 是非、いろんな問題があってこういう今流れになっているわけですから、そういった先ほどから指摘をされているような問題が再発がしないように、また何よりも能力、意欲を引き出せるように、職員の、是非いろんな研修あるいは教育、やっていただきたいと思います。
 さて、これからその地域センターなどが対処する問題の一つとして重要になってくるのは六次産業化の問題だろうと認識をしておりますが、そういう中で、この六次産業化には、地域資源を活用してもうかる農業を目指すということであって、農山漁村の雇用確保と所得向上を目指すもので大変期待が掛かるわけですが、そういう中で、先般、この六次産業化法に基づいて、農業者の皆さんから出された申請が、事業計画が初めて認定をされたということでございますが、その状況は一体どうなのかと。
 また、六次産業化を本格的にそれぞれの地域で進めていくためにも、地方自治体や農業団体などと連携を強化しながら各農政局あるいは地域センターが果たしていかなきゃ、役割は大変大きいと思いますが、どのように取り組んでいくのか、お尋ねをしたいと思います。
#94
○大臣政務官(吉田公一君) 五月三十一日でございますけれども、東北地域を除きまして二百三十一件、初めての認定を行いました。認定されました事業計画の内容につきましては、品目別に見ますと野菜、果樹、畜産物、米を利用した取組が多いことでございます。約七五%がその部分を占めております。
 六次産業化を全国的な運動として発展させるためには、今御指摘のありましたように、地方自治体や関係団体とのネットワークを強化して、地方農政局や地域センターによります総合的な情報提供やあるいは相談対応等に努めるとともに、とりわけ六次産業化プランナーによるサポートが重要であると認識をいたしております。
#95
○柴田巧君 いずれにしても、この六次化、大きな期待が掛かる中で、しっかりこの再編後の地域センターなどが大きな役割を果たしてもらわなきゃならぬと思いますが、その六次化のプランナーの選定もそれぞれ各農政局等でこれから始まるやにお聞きをしておるわけですが、その応募状況はどうなのかと。
 また、この選定も具体的に、これは今年度いっぱいということに取りあえずなるのかもしれませんが、どのような活動がそのプランナーの皆さん、まずは予定をされているのか、お尋ねをしたいと思います。
#96
○大臣政務官(吉田公一君) お話しの六次産業化プランナーにつきましては、平成二十三年度はおおむね二百三十名の六次産業化プランナーを配置するように予定をいたしております。震災を受けました東北農政局管内を除きまして、全国で五百九十三名の応募がございました。現在、応募者の中から選定を進めているところでございまして、六月中旬以降、選定された六次産業プランナーが活動を開始する予定でございます。
 六次産業化プランナーの具体的な活動内容につきましては、案件の発掘やら、農林漁業者等が抱える課題の解決に向けた助言でありますとか、六次産業化法に基づく総合化事業計画の認定でございまして、サポートや当該認定後のフォローアップ等の支援を実施していきたいと思っております。
#97
○柴田巧君 いずれにしても、あと幾つかお聞きしたいこともありましたが、時間が来ましたのでこれで終わりますが、先ほど冒頭に申し上げましたように、これによって農水省も変わったなと、農業者の皆さんがしっかり頑張れるような、そういう是非再編になるように頑張っていただきたいと思います。
 終わります。
#98
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 今回の農林水産省設置法の改正案は、今まで農政事務所が行ってきた業務を大きく変えるものです。とりわけ、これまで政府米や小麦の保管、管理、安全性チェック及び販売を行ってきた機能が廃止されます。つまり、現在の農政事務所の所掌事務である政府米の販売促進等、それから政府備蓄米及び輸入食料の適正かつ円滑な運営と流通の確保という部分が削除されるわけです。
 また、東日本大震災において緊急食料の支援拠点として大きな役割を果たしてきた国の事務所を統廃合する、災害などの緊急時に支援の拠点になり得る事務所は全国に三百四十六か所あるわけですけれども、それを六十五か所に削減するという重大な内容が含まれているわけです。
 そこで、まず米の保管、管理、安全性チェック及び販売の機能を廃止することについてお聞きします。
 政府は、昨年の通常国会に農林水産省設置法改正案を提出したんですけれども、これは廃案になりました。農林水産技術会議の廃止等を盛り込んだ内容でしたから、これ設置法の廃案は当然だったわけですけれども、実はこの改正案に米の包括的民間委託は含まれるという説明を受けていたわけです。で、設置法の廃案になったので、これは包括的民間委託もやめるんだろうと思っていました。
 ところが、農林水産省は設置法改正もせずに二〇一〇年十月から米の包括的民間委託を強行したと。これ、法令の改正もなしに実施したわけです。ルールを変更する議論もせずに、なし崩し的に包括的民間委託を実施したということは、これは大臣、これで農水省の説明責任、果たせると思いますか。
#99
○国務大臣(鹿野道彦君) 政府米の保管、運送等の業務につきましては、二十二年の十月から包括的に民間の委託事業体に委託すると、こういうことでございます。
 従来から、保管あるいは運送、カビ確認、変形加工等の業務については、国が直接行うのではなく、民間業者に委託して実施してきたところでございまして、今回包括的民間委託に変更するものの、民間に委託をするということについては変わりはないということでございます。このことは、実務は民間がということでございまして、変わりはないというようなことでございます。
#100
○紙智子君 今の説明だけでは全然納得いかないんです。
 二〇〇八年に発覚した汚染米の問題というのは、農林水産省の政府米の管理不備によるもので、非食用として輸入された汚染米が食用に不正転用されて多くの国民の口に入ってしまったということで、農林水産省は安全管理を含めた体制上の問題が指摘されたわけです。
 この汚染米の問題を反省するのであれば、私はこの食の安全に今まで以上に農林水産省が責任を持つことが求められているはずだというふうに思うんです。ところが、まともに議論もせずにこの包括的民間委託を強行したということなわけです。
 そこでお聞きするんですけれども、受託業者名と外国産米穀の取扱数量、これについて教えてほしいというのがまず一つです。
 それから、その上に立って、包括的民間委託は従来の方法とどこが変わるのかということ、さらに業務の契約方法、それから監督体制についてどういうことかということをお聞きしたいと思います。
#101
○副大臣(篠原孝君) 政府米の販売等の業務は、現在三社を受託事業体に包括的に委託しております。三社の外国産米の取扱数量は、昨年九月末の在庫と二十二年度分の輸入数量との合計でございますけれども、百六十万トンのうち、住友商事が約七十万トン、三菱商事が同じ約七十万トン、それから日通グループが約二十万トンでございます。これらの受託事業体に委託した業務は、また再委託ができることになっておりまして、再委託先の選定はこの三社に委ねておるところでございます。
 どういうふうにやっているかということでございますが、受託事業体は再委託先の業務の実施体制を国に報告することになっております。国が関与をしていないということ、関与がだんだんだんだん薄くなっているという紙委員の御指摘でございますけれども、再委託先もちゃんと報告することになっておりますし、再委託先に対しても業務実施状況を確認することになっております。それから、国が再委託先に対しても監督及び調査ができることになっておりまして、国は受託事業体も再委託先も同様に監督することになっております。国は、最終的には、ですから再委託先に対しても食糧法五十二条に基づきます立入検査も可能となっております。
 このような措置というのは、片方で人件費の節約ということで定員削減が行われておりまして、食糧事務所は縮小されてきたんではないかと思います。そういった中で、我々がどのように関与してどのように安全を確保したらいいかということをいろいろ考えた結果での改正でございます。こういった努力を通じまして、政府米の販売業務等の適切な履行の確保に我々は万全を期しているところでございます。
#102
○紙智子君 人件費節約で人が減っているから仕方ないという、これは私はそうじゃないと思うんですよね。やっぱり必要なところには人は削っちゃいけないということがあるわけです。
 それと、今お話あったように、受託業者は自己資本金が十億円以上必要ですから、これ大手になるわけですよね。今回、汚染米をあの当時、あの事故のときに、当時、この汚染米を三笠フーズに販売した住友商事も入っているわけですよ。どういうような議論があったか分かりませんけれども、透明性、公平性が保たれるのかというのは甚だ私は疑問に思うわけです。
 加えてお聞きしますけれども、この再委託業者という話ありました。再委託業者は何社になるでしょうか。
#103
○政府参考人(高橋博君) 受託事業体から再委託をされております業者数でございますけれども、保管、運送業務関係につきましては四百七十三社、カビ確認、カビ毒検査業務につきましては二百二十三社、変形加工業務につきましては二十四社となっております。
#104
○紙智子君 つまり、合わせると七百二十社ということですよね。だから、受託業者は三社なんだけれども、この三社が再委託する業者は七百二十社にもなるわけです。
 加工用、飼料用のMA米が食用へ転用を防ぐというための指導監督、安全管理を民民の契約でやってもらうということなんですけれども、これ一体どうするのか、横流れを防ぐ方向について示していただきたいと思います。
#105
○副大臣(篠原孝君) 横流れ防止が新たに設置する地域センターの大事な業務だということをお答えしたところでございます。
 具体的にどうするかということでございますけれども、用途限定米を保管する際にほかの米穀と明確に区分して保管することをまず義務付けております。その販売する際にでございますけれども、包装等に加工用米はマル加、飼料用米は飼料の飼ですね、それから米粉は粉、バイオ米はバイオというようなふうに表示することにしております。それが一つでございます。二つ目は、定められた用途に確実に使用すると確認できた事業者へ直接販売すること。三つ目は、定められた用途への確実な使用を内容とする契約の締結、これらを義務付けております。
 その遵守状況を確認するために、現在は農政事務所ですが、今後は地域センターにやっていただくわけですけれども、日常的に改正食糧法に基づく立入検査を行い、ルール違反があった場合には勧告、命令を発出し、命令違反の場合には罰則を適用することにより横流れの防止を徹底したいと思っております。
 さらに、昨年十月から米トレーサビリティー法が施行されまして、米穀等の譲受け、譲渡しに伴う記録が義務付けられております。用途限定米穀についてはその用途の記録を義務付けております。
 以上のような措置を講じまして、日常的な米穀の流通監視業務と不適正な事案が生じた場合における迅速な流通ルートの遡及等を通じまして、米穀の適切かつ円滑な流通の確保をしてまいる考えでございます。
#106
○紙智子君 今説明あったわけですけれども、これはやっぱり事後のチェックについてはそういう形でやれるかもしれないけれども、流通過程の不正や転用を防止するといいますか、そういうことをどうやって防げるのかということについて疑問なんですが、いかがですか。大臣。
#107
○副大臣(篠原孝君) 紙委員御指摘のとおり、三つの大きな企業と、それからそれが七百社を超える再委託の業者に行くのは問題じゃないかという御指摘だと思います。
 途中で変形加工業務というのがあったりする可能性があるわけですが、そういうことにつきましては、従来は、加工時に発生する副産物である微細米等を変形加工業者が取得し販売することも認めておりましたけれども、現在はこれを微細米も含めまして国の所有として、横流れは絶対にないようにしております。
 それから、カビ確認業務でございますけれども、国と受託事業体との契約におきまして、各受託事業体には当該業務の管理責任者を置くとともに、確認、廃棄処理方法は従来と同様の方法で行うように定めているところでございます。こういったことにより、不適正な流通の発生を防止してまいりたいと思います。
 また、国と受託事業体の契約におきましても、受託事業体は再委託先の業務の実施体制を国に報告し、再委託先に対して業務実施状況を確認します。それから、先ほども申し上げましたけれども、国も再委託先に対しまして監督、調査ができるようにしております。
 ですから、最終的には、国は再委託先に対しても食糧法に基づく立入検査も可能となっておりますので、従来と同様の厳しいチェック体制を敷いていくことができるのではないかと思っております。
#108
○紙智子君 なかなか聞いていて分かったかなというか、よく分かりづらいと思うんですよ。
 それで、結局、いろいろなことを今言われたんですけれども、検査は基本的には書類でやるわけですよね。立入検査もありましたけれども、書類が基本的にはそうなっていて、汚染米の事件では、これ検査をしたけど、先ほども話ありましたけれども、何回も検査したけれども見抜けなかったわけですよ。汚染米の問題で、農林水産省がこの販売業務と流通監視業務を一体で行っていたことを、これ、反省したんじゃなかったでしょうか。
 受託業者が販売もチェックもやると、行うと。これ、農水省の立入検査も書類でやるということだと思うんですけれども、それで本当に食の安全、安心を守ることができるんでしょうか。大臣、いかがですか。
#109
○国務大臣(鹿野道彦君) 今御指摘をいただいた件についてはしっかりと取り組んでいかなきゃならない、こういうふうに考えておるところでございます。
#110
○紙智子君 だから、民民でやって、これからは同じようにやってもらうと言うんだけれども、やっぱり基本的なところできちっとかかわってそういうことが二度と起きないようにしていくということでは、これ、一体でやっていたことを反省したわけだから、ちゃんとした体制を取らなきゃいけないじゃないかというふうに思うんですよ。
 米の複雑な流通過程に対してやはり誰が責任を持つのかということでいいますと、やっぱり汚染米の事件というのは、業者ももちろん責任は大きい、業者とともに国の責任が問われたと思うんですよ。その事件を反省するのであれば、やっぱり米の包括的民間委託はやめて食の安全、安心に万全を尽くすというのが農林水産省の役割だというふうに思います。そのことを強調いたしまして、質問を終わります。
#111
○委員長(主濱了君) 他に御発言もないようですから、両案件に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案件について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#112
○紙智子君 私は、日本共産党を代表して、農林水産省設置法の一部を改正する法律案並びに地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づく承認案件に対する反対討論を行います。
 反対する第一の理由は、食の安全、安心に対する国の責任を放棄するものだからです。
 本改正案は、農政事務所を廃止し新たに地域センターを設置するものですが、現在の所掌事務である政府米の販売促進等、政府備蓄米及び輸入食糧の適正かつ円滑な運営と流通の確保は地域センターに引き継がれず廃止されます。政府はこうした業務を包括的に民間委託すると言いますが、民間業者に丸投げするものでしかありません。しかも、包括的民間委託は法令の改正もせずに昨年十月から実施されました。ルール変更の議論もせずになし崩し的に包括的民間委託の実施を強行する、農林水産省の説明責任は全く果たされていません。
 国が全量を管理していた食糧管理制度はWTO協定の発効に伴いなくなり、大量のミニマムアクセス米が輸入されました。また、米を扱う流通業者も許可制から登録制、さらに届出制へと緩和されました。相次ぐ規制緩和が続く中で二〇〇八年に汚染米の事件が発覚したわけです。この事件で国民が求めたのは政府米の厳格な安全管理です。この願いに背を向け、政府米の保管、管理、安全性チェック及び販売など、食の安心、安全に万全を尽くすための国の機能を廃止することは容認できません。
 反対する第二の理由は、国の事務所を三百四十六か所から六十五か所に統廃合するからです。
 東日本大震災において、農政事務所等は緊急食糧の支援拠点として大きな役割を果たしています。災害など緊急時に支援拠点になり得る国の事務所を二百八十一か所も廃止する必要はありません。人員削減を理由にした統廃合ですが、本来、行政需要に応じて国の対策は強化されるべきです。地域に密着した農政事務所の役割は農政上も災害時においても重要で、こうした拠点はなくすべきではありません。
 以上で反対討論を終わります。
#113
○委員長(主濱了君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより順次両案件の採決に入ります。
 まず、農林水産省設置法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#114
○委員長(主濱了君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 福岡君から発言を求められておりますので、これを許します。福岡資麿君。
#115
○福岡資麿君 私は、ただいま可決されました農林水産省設置法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党及びみんなの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    農林水産省設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  東日本大震災により、農林水産業及び農山漁村は未曾有の大被害を受けている。一日も早い復興のため全力を傾注するとともに、農林水産業の将来を見据えた政策を推進していくことが重要な課題となっている。
  よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に努めるべきである。
 一 農林水産省本省組織の再編に当たっては、円滑な農林水産行政の推進を確保するため、局の所掌範囲について業務の質と量を考慮し、組織の総合力が発揮されるバランスの取れた体制を整備すること。
 二 新設される地域センター及びその支所においては、人材の育成に努めるとともに、地方公共団体等との連携を密にし、利用者の利便性の維持・向上を図ること。
 三 東日本大震災の被災地域における農林水産業の復旧・復興を強力に支援するため、地域センター及びその支所は、現地の意向の把握、復旧・復興対策の周知徹底や指導・助言について最大限その機能を発揮すること。また、被災地を網羅的にカバーできる支援体制を構築するため、地域センター及びその支所の活動に加え、支援チームを編成して積極的に派遣する等現地に密着したきめ細かな支援を実施すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#116
○委員長(主濱了君) ただいま福岡君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決いたします。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#117
○委員長(主濱了君) 多数と認めます。よって、福岡君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、鹿野農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鹿野農林水産大臣。
#118
○国務大臣(鹿野道彦君) ただいまは法案を可決いただきまして、誠にありがとうございました。
 附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと思います。
#119
○委員長(主濱了君) 次に、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政局及び北海道農政事務所の地域センターの設置に関し承認を求めるの件の採決を行います。
 本件に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#120
○委員長(主濱了君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、両案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#121
○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト