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2011/03/30 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 総務委員会 第5号
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2011/03/30 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 総務委員会 第5号

#1
第177回国会 総務委員会 第5号
平成二十三年三月三十日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         那谷屋正義君
    理 事
                加賀谷 健君
                藤末 健三君
                片山さつき君
                松下 新平君
                魚住裕一郎君
    委 員
                石橋 通宏君
                小西 洋之君
                行田 邦子君
                武内 則男君
                友近 聡朗君
                難波 奨二君
                吉川 沙織君
                礒崎 陽輔君
                岸  宏一君
                世耕 弘成君
                中西 祐介君
                藤川 政人君
                山崎  力君
                山本 順三君
                石川 博崇君
                寺田 典城君
                山下 芳生君
                片山虎之助君
                又市 征治君
   衆議院議員
       発議者      石田 真敏君
       修正案提出者   坂本 哲志君
       修正案提出者   西  博義君
   国務大臣
       総務大臣     片山 善博君
   副大臣
       総務副大臣    鈴木 克昌君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  逢坂 誠二君
       総務大臣政務官  森田  高君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
   政府参考人
       総務省自治財政
       局長       椎川  忍君
       経済産業大臣官
       房審議官     中西 宏典君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消
 防、情報通信及び郵政事業等に関する調査
 (平成二十三年度地方財政計画に関する件)
 (平成二十三年東北地方太平洋沖地震への対応
 及び自立的かつ持続的な財政運営を可能とする
 地方財政制度の構築に関する決議の件)
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○国民生活等の混乱を回避するための地方税法の
 一部を改正する法律案(衆議院提出)
    ─────────────
#2
○委員長(那谷屋正義君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方交付税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治財政局長椎川忍君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(那谷屋正義君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、平成二十三年度地方財政計画に関する件を議題といたします。
 政府から説明を聴取いたします。片山総務大臣。
#5
○国務大臣(片山善博君) 平成二十三年度地方財政計画の概要について御説明を申し上げます。
 本計画の策定に際しましては、極めて厳しい地方財政の現状及び現下の経済情勢等を踏まえ、国の取組と基調を合わせつつ、経費全般について徹底した節減合理化に努める一方、社会保障関係費の増加を適切に反映するとともに、地域活性化・雇用・子育て施策等に取り組むために必要な経費を増額計上しております。その上で、財政運営戦略に基づき、交付団体始め地方の安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源総額について、平成二十二年度の水準を下回らないよう確保することを基本としております。
 あわせて、地方財政の健全化を図る観点から、交付税特別会計借入金について、償還計画を新たに作成した上で、着実な償還を行うこととしております。
 引き続き生ずる財源不足につきましては、適切な補填措置を講ずることとし、地方財政の運営に支障が生じないようにしております。
 以上の方針の下に、平成二十三年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出総額の規模は、八十二兆五千五十四億円となっております。
 以上が、平成二十三年度地方財政計画の概要であります。
#6
○委員長(那谷屋正義君) 次に、補足説明を聴取いたします。鈴木総務副大臣。
#7
○副大臣(鈴木克昌君) 平成二十三年度の地方財政計画につきましては、ただいま総務大臣から御説明いたしましたとおりでありますが、なお若干の点につきまして補足して説明させていただきます。
 地方財政計画の規模につきましては、八十二兆五千五十四億円となり、前年度に対し三千七百八十六億円、〇・五%の増加となっております。
 まず、主な歳入について御説明いたします。
 地方税の収入見込額につきましては、総額三十三兆四千三十七億円で、前年度に対し八千九百四十一億円、二・八%の増加となっております。
 また、地方譲与税の収入見込額につきましては、総額二兆一千七百四十九億円で、前年度に対し二千五百七十八億円、一三・四%の増加となっております。
 次に、地方特例交付金につきましては、総額三千八百七十七億円で、前年度に対し四十五億円、一・二%の増加となっております。
 地方交付税につきましては、平成二十三年度の所得税、法人税、酒税、消費税及びたばこ税のそれぞれ法定割合の額の合計額十兆六千百一億円から、平成十九年度決算に係る精算額九百九十九億円を減額し、一般会計からの法定加算額、臨時財政対策特例加算額、地方の財源不足の状況等を踏まえた別枠の加算額等の合計五兆八千八百六十六億円を加算した額十六兆三千九百六十九億円に、平成二十二年度からの繰越金一兆百二十六億円を加算し、交付税特別会計借入金に係る平成二十三年度の償還額一千億円及び利子充当分四千三百六十一億円を減算する等の措置を講ずることにより、総額十七兆三千七百三十四億円を計上いたしました結果、前年度に対し四千七百九十九億円、二・八%の増加となっております。
 国庫支出金につきましては、総額十二兆一千七百四十五億円で、前年度に対し六千八十二億円、五・三%の増加となっております。
 次に、地方債につきましては、臨時財政対策債六兆一千五百九十三億円を含め、総額十一兆四千七百七十二億円で、前年度に対し二兆百六十七億円、一四・九%の減少となっております。
 また、使用料及び手数料につきましては、最近における実績等を勘案し、乖離是正を実施したことに伴い、総額一兆四千二百七十九億円で、前年度に対し一千百五十三億円、八・八%の増加となっております。
 次に、主な歳出について御説明いたします。
 まず、給与関係経費についてでありますが、地方団体における定員純減の取組を勘案するとともに、義務教育教職員の改善増等を見込むことにより二万五千六百二十三人の純減を行うとともに、人事委員会勧告を反映させること等により、総額二十一兆二千六百九十四億円で、前年度に対し四千百七十億円、一・九%の減少となっております。
 次に、一般行政経費につきましては、社会保障関係費の増加等により、総額三十兆八千二百二十六億円で、前年度に対し一兆三千八百九十五億円、四・七%の増加となっております。このうち国庫補助負担金等を伴うものにつきましては、十五兆七千四百八十一億円で、前年度に対し一兆三千百六十八億円、九・一%の増加となっております。
 また、国庫補助負担金を伴わないものにつきましては、十三兆八千六百一億円で、前年度に対し三百十六億円、〇・二%の増加となっております。
 さらに、国民健康保険・後期高齢者医療制度関係事業費につきましては、総額一兆二千百四十四億円で、前年度に対し四百十一億円、三・五%の増加となっております。
 地域活性化・雇用等対策費につきましては、平成二十二年度の歳出の特別枠、地域活性化・雇用等臨時特例費に代えて、子供に対する現物給付等の子育て施策、住民生活に光をそそぐ事業、地球温暖化対策暫定事業等を勘案した二千百五十億円を上乗せした歳出の特別枠として一兆二千億円を計上しております。
 公債費につきましては、総額十三兆二千四百二十三億円で、前年度に対し一千六百二億円、一・二%の減少となっております。
 投資的経費につきましては、総額十一兆三千三十二億円で、前年度に対し六千四十二億円、五・一%の減少となっております。社会資本整備総合交付金を活用した道路事業を地方単独事業から補助事業へ移し替えて計上したことにより、直轄事業負担金及び補助事業につきましては、五兆九千四百七十四億円で、前年度に対し九千八十三億円、一八%の増加、地方単独事業につきましては、五兆三千五百五十八億円で、前年度に対し一兆五千百二十五億円、二二%の減少となっております。
 公営企業繰出金につきましては、上下水道、交通、病院等住民生活に密接に関連した社会資本の整備の推進、公立病院における医療の提供体制の整備等に配意することとし、総額二兆六千八百六十七億円で、前年度に対し九十四億円、〇・三%の減少となっております。
 以上をもちまして、地方財政計画の補足説明を終わらせていただきます。
#8
○委員長(那谷屋正義君) 以上で説明の聴取は終わりました。
    ─────────────
#9
○委員長(那谷屋正義君) 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。片山総務大臣。
#10
○国務大臣(片山善博君) 地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、地方交付税の総額の特例措置を講ずるとともに、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため、地方交付税の単位費用を改正する等の必要があります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、平成二十三年度分の地方交付税の総額につきましては、地方交付税の法定率分に、地方の財源不足の状況を踏まえて行う等の加算額一兆八千百五十億円、法定加算額及び臨時財政対策のための特例加算額を加え、交付税特別会計借入金償還額及び同特別会計における借入金利子支払額を控除した額十七兆三千七百三十四億円とすることとしております。
 次に、交付税特別会計借入金を平成二十三年度から平成六十二年度までの各年度において償還することとするとともに、平成二十四年度から平成三十八年度までの間における国の一般会計から同特別会計への繰入れに関する特例等を改正することとしております。
 さらに、平成二十三年度から平成二十五年度までの間における措置として雇用対策・地域資源活用推進費を設けるほか、平成二十三年度分の普通交付税の算定に用いる単位費用を改正することとしております。
 また、地方交付税の算定方法の見直しの一環として、地方交付税総額における特別交付税の割合を、現在の六%から、平成二十三年度においては五%に、平成二十四年度以降においては四%に順次改め、普通交付税に移行するとともに、大規模災害等の発生時における交付額の決定等の特例を設けることとしております。
 あわせて、平成二十三年度から平成二十五年度までの間に限り、地方財政法第五条の規定により起こす地方債のほか、適正な財政運営を行うにつき必要とされる財源に充てるため地方債を起こすことができるとする旨の特例を設けることとしております。
 そのほか、平成二十三年度における子ども手当の支給等に伴い地方特例交付金制度を改正することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第ではありますが、衆議院において地方交付税総額における特別交付税の割合に係る改正について修正が行われております。
 以上です。
#11
○委員長(那谷屋正義君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員西博義君から説明を聴取いたします。西博義君。
#12
○衆議院議員(西博義君) ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。
 この修正は、今回の地震による被災地域の地方公共団体の被災状況が甚大であることを踏まえ、地方交付税総額における特別交付税の割合を六%から四%に引き下げる改正の実施を三年間凍結するとともに、これに対応して、平成二十三年度分の地方交付税の額の算定に用いる人口を測定単位とする道府県分及び市町村分の地域振興費の単位費用を引き下げることとしております。なお、この修正は、地方交付税中の普通交付税と特別交付税の割合に係るものでありますので、平成二十三年度分の地方交付税の総額に変動を生ずることはないものであります。
 以上が、本法律案の衆議院における修正部分の趣旨及び内容であります。
 何とぞ、御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
 以上です。
#13
○委員長(那谷屋正義君) 以上で本案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#14
○松下新平君 おはようございます。自由民主党の松下新平です。
 この度の東日本巨大地震・津波発生から今日で二十日目となりました。しかし、いまだに被災の全容が明らかになっておりません。これが幾多の災害を乗り越え、そのたびにノウハウを蓄積してきた日本の現実の姿なのでしょうか。送られてくる被災地の惨状に愕然といたします。改めて、被災によりお亡くなりになられた方々、そして被災された皆様に、衷心より御冥福をお祈りし、お見舞いを申し上げます。そして、この時間も懸命の捜索活動や避難所のお世話等をいただいている全ての皆様に敬意と感謝を申し上げます。
 政府におかれましては、まさに戦後最大の国難に対して、覚悟を持って万全を期すよう、改めてお願い申し上げます。もちろん我が党も、この非常事態に対し、谷垣総裁がいち早く申し出ましたとおり、協力すべきは協力し、我々のできること、これまでの経験やネットワークをフルに活用し、実践してまいりました。一日も早い復旧復興を願うものでございます。
 さて、本日の議題であります地方交付税等の一部改正案については、本来、国と地方の将来の形を根本から議論する重要な法案でありますし、時間も掛けて慎重審議すべきですが、この非常事態に対して我が党も、当委員会の開催や時間等を最小限とし、被災地対策を優先、配慮することの協力をしてまいりました。理事会でも約束いただいておりますが、この事態が一定の収束を見ましたら、改めて十分時間を割いていただき、ただしてまいりたいと思います。
 昨日の参議院本会議におきまして、来年度の政府予算案は百九対百三十二の大差で直近の民意である参院で否決されました。私たちは一貫して、政府の平成二十三年度予算案と関連法案は欠陥商品であり、到底賛成できるものではないと主張し、この大惨事までは、参院においては来年度の予算審議の中で厳しくただしておりました。さらに、予算審議を、その根拠である歳入関連法案が参院に送られない中で進められるという極めておかしい政府・与党の姿勢でした。現に民主党出身の西岡参議院議長も言及されていますが、憲政史上の汚点になりましたことは極めて遺憾なことであり、この場で強く指摘をしておきます。これらに関しましても、事態が一定の収束を見ましたら、改めて十分時間を割いていただき、ただしてまいりたいと思います。
 まず、本日は、この度の大惨事に対して総務省の取組について片山大臣にお伺いいたします。
 片山大臣は、被災二日後の十三日に現場を視察され、当委員会でも報告をいただいておりますが、自らの経験も踏まえて、今回の被災は特に財政力の弱い自治体、その支援の在り方が重要だ、生業が根こそぎ被災している現状を特に強調されていらっしゃいますが、改めて、今回の大惨事に対するこれまでの総務省の取組についてお伺いいたします。
#15
○国務大臣(片山善博君) 今次の災害は、幾つかの特徴がありますが、今おっしゃいましたように、非常に財政力が脆弱な市町村が壊滅的な被害を受けているということが一つの特徴であります。本来、災害時に被災された住民の皆さんの支援は市町村が当たることがこれは基本でありますけれども、この市町村が、庁舎の破壊はもとより、場合によっては首長である町長さんが亡くなられていたり職員の多くが被災をされているという、こんな状況でありますので、その分を包括する県が相当力を入れなければいけない、こう思いまして私は、さっき言及していただきましたように、できるだけ早く現地に行きまして、それぞれ知事さんに岩手、宮城でお会いをいたしまして、私の経験も踏まえて、県の対応というものをしっかりやっていただきたい、それに対して国もその分をちゃんと応援しますからということをまず申し上げました。
 そういう基本的な考え方の下に、総務省としてはいろんなことを間口が広いものですからやっておりまして、一つは、これ災害復旧といいますか、発生時から徐々にステージが変わりますので、そのステージに応じて変わってきてはおりますけれども、まず最初は物資の支援ということで、これは国は国として自衛隊をかなりの部隊を投入しまして物資の支援に当たりましたけれども、別途、全国知事会、全国市長会と早急に相談をいたしまして、必要な物資を知事会ルートそれから市長会ルートで送るということをやりました。実は知事会や市長会がこうやって全国的にネットワークを組んで組織的にマッチングシステムをつくったのは今回が初めてでありまして、これは知事会長それから市長会長に私は深く感謝をしているところであります。
 それから、次のステージとしては人材の派遣が必要になってまいります。これも実は知事会、市長会、町村会が協力をしていただきまして、これも総務省があっせんをする仕組みをつくったんでありますけれども、その仕組みをつくって、地方公務員がかなりの人数、被災された市町村あるいは県に派遣をしていただいております。これは、役場の機能が崩壊したときにはやはり同種の自治体の同じ経験を積んでいる職員が一番これが貴重でありまして、保健師でありますとかそういう専門職種を中心にして多くの人材派遣の要請が来ておりますので、それらを知事会、市長会、町村会を通じて派遣をしていただいております。
 あわせて、国家公務員も派遣をすることにいたしまして、総務省の職員ももう率先して何人か行っておりますけれども、これは総務省の方で国家公務員の派遣の仕組みをつくりまして、各省の協力を得ながら今始まっているところであります。
 その他、さっき言いました、県が中心になってやっていただくんですけれども、どうしてもそれは漏れがある可能性がありますので、ここにおります鈴木副大臣を始めとして政務三役が被災された沿岸部の市町村長さんに直接電話を掛けまして、これなかなか最初は電話がつながりませんでしたけれども、電話を全て掛けまして、そこで県がくみ上げてないような課題を我々として把握をして県につなぐとか、県で処理できないものは総務省も含む各省で処理をすると、こういうことも実はやってきております。
 あわせて、財政措置もこれも重要でありますので、特別交付税を既に今年度分配分したり、それから来年度の配分に向けて今準備をしていると、こんなことをやっております。
 あと総務省では通信関係が非常に重要で、通信インフラがこの度大打撃を受けておりまして、このインフラの、固定電話とか携帯電話でありますけれども、この通信インフラの復旧を急いでもらうようにNTTを始めとする関係企業には強く要請をしてきておりますし、あわせて、通信が途絶したところが、非常にこれは通信面での陸の孤島になっておりますので、ここに現地の対策本部、東副大臣などと連携をしながら衛星携帯電話を無償貸与するということも随分やっておりまして、このことによって、多くの被災地で通信がつながるようになって、災害の現状が明らかになって、必要なニーズも把握できるようになったということもありまして、これは衛星携帯電話というのは大変大きな力になったと思っております。
 あと郵政も非常に重要でありまして、現地に出向いて貯金を当面簡便に下ろせるようにするという、そういう移動、出張をして避難されている皆さんの便宜に資するようにした、そういうこともやっております。
 あと原発関連もこれは非常に深刻でありまして、原発関連は専ら経済産業省のルートでこの災害対応をすることになっておりますけれども、役場が移転を余儀なくされている、そこに対するケアがやはりこれは不十分でありましたので、これは総務省が総合的な窓口になりまして八つの役場、あるいは訪問をし、あるいは全て電話で連絡を取りまして、今どういう現状になっているのかというようなこと、それから移動した役場のところに避難しておられる住民の皆さんもかなりおられるんですけれども、そうではなくて、どこに行ったか分からないという住民の皆さんもおられて、その皆さん方がちゃんと連絡が取れるようにするための広報もしなければいけないとか、そういういろんな要請がありまして、それを各省に総務省を窓口にしてつないでおります。
 それから、最後に忘れてはならないのは原発関連で、福島第一発電所に対する放水でありまして、これは東京消防庁を始め全国の大都市の消防機関が協力をしていただいておりますけれども、東京消防庁には菅総理自ら石原都知事に電話で要請をされまして、これは国の機関ではありませんので要請ということになりますけれども、要請をされて、快く東京消防庁は応じていただきましたが、それに続く大阪市消防局、それから横浜市消防局、川崎市消防局、それから京都市、名古屋市などには私の方から直接市長さんに要請をいたしまして、皆さん快く応じていただきまして、御承知いただいているような発電所に対する冷却のための放水活動が行われていると。
 まだまだほかにもあるんでありますけれども、ざっと概略を出しますと、こんなことを今日までやってきているところであります。
#16
○松下新平君 ありがとうございました。総務関係は多岐にわたるということは承知しておりますけれども、直後の対応、そして十日目、二十日、そしてこれからの対応、ニーズに合わせてきめ細やかな対応をお願いしたいと思います。
 次に、この惨事を受けまして、総務省予算や関連法案の考え方について片山大臣にお伺いしたいんですけれども、私たちは、来年度予算案に盛り込まれておりました子ども手当、戸別所得補償、高校授業料無償化、高速道路無料化等は当初から疑義を申しておりましたが、この度の大惨事を受けて、不要不急の予算案を即刻取り下げて、この震災復興の財源に充てるべきだと更に強く主張してまいりました。
 そこで、総務省関係の予算、関連法案も当然この考え方が必要だと思いますけれども、片山大臣の考えをお聞かせください。
#17
○国務大臣(片山善博君) これはもう総務省ばかりではなくて、各省に共通してこれまでの施策というのは総点検をしなければいけないと私は思います。生なかの災害ではありません。相当巨額の国費、地方費を投入しなければいけない事態に陥っていると、立ち至っていると思います。したがって、いろいろ議論になっております歳出面ももちろんでありますし、それから今般の提案しております税法関係にも、法人税の税率の問題もありますけれども、そういうことも含めて、これは改めて見直さなければいけないと思います。
 それはそれとして、当面これは総務省も、これも各省共通でありますけれども、既定経費などについても徹底した節減合理化を図るという、まかり間違っても、私もこれまで言ってきたんですけれども、よくかつて見られた年度末の予算の使い切りなんという悪い慣行があるとすれば、こんなものはもう平時でも吹っ切らなければいけないのに、ましていわんや今日においてをやということだと思いますけれども、そういう既定経費の徹底した節減も含めた財政運営の見直しをやらなければいけないと思います。
#18
○松下新平君 総点検、文字どおりしっかりやっていただきたいと思います。例示しました子ども手当等、特に不要不急のものは即刻取り下げることを改めて強く要請したいと思います。
 党といたしましては、被災地出身議員を除いて被災地入りを自粛しておりましたが、東北道も一般車両に開放されましたし、地元議員の協力が得られ、被災地に迷惑が掛からない環境が整いましたので、先週末、私は福島県に行ってまいりました。地震、津波、原発事故、風評被害の複合的な被災に見舞われております福島県に宿泊をして、丸二日間視察してまいりました。視察箇所は、須賀川市、郡山市、田村市、三春町、福島市、相馬市、南相馬市、飯舘村のそれぞれの災害対策本部、避難所、被災現場でございました。復旧が進むほかの被災地に比べて、原発事故の放射能漏れの影響で避難区域等が設定され、被災したまま手付かずの状態もございました。
 南相馬市では遺体安置所にお参りいたしました。身内が行方不明のままであったり、原発の風評被害で身元確認が滞っている現状もありました。ドライアイスも足りないという状況もございました。
 また、各地で悲痛な生の叫びをたくさんお聞きいたしました。特に、政府が自主避難と位置付けている福島第一原発から半径二十キロから三十キロ区域の皆さん、約二万人の数に上るそうですが、当初は自宅退避でした。その後の自主避難という中途半端な政府の方針に対して、避難すべきか残るべきか、夫婦、家族でも意見が分かれています。地域を裏切って自分だけ出ていってもいいのか、地域の関係も壊している現状がありました。また、自治体によっては避難区域、自主避難区域、さらに避難の受入区域でもあり、その対応に相当苦労されていました。
 たくさんの要望、意見の中で最も大切だと思いました、この場では大きく二つのことを申し上げたいと思います。一つは、一刻も早く原発の放射能漏れを止めて収束を図ること、これに全力を傾注すること、当たり前ですけれども、このことを改めて思いました。もう一つは情報です。情報が見えない、先が見えない、不安が充満しています。まず、この不安を取り除くために説明をきちんとする必要があります。きちんと、タイムリーにです。毎日原発に関して新しい事象が報道されますが、報道されて初めて知って、かえって不安が増す現状がありました。しかも、詳しい内容を聞いて答えてくれる人がいません。住民は当然知りたいわけです。沃素剤を飲むべきか否か、プルトニウムの人体への影響はどうなるのか、直接人体にかかわる深刻な問題です。
 そこでまず、原子力安全・保安院にお伺いいたします。
 与野党から早い段階で関係各自治体に保安院の職員を配置するよう要請されていると思いますが、現状はどうなっているでしょうか。
#19
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 今般の原子力災害によりまして、いろいろと避難、退避、お願いしております地元の方々に対しまして、この場をお借りしまして一言おわびを申し上げたいと思います。
 それと、具体的に今先生の方で御指摘いただきましたけれども、やはり適切、適時な情報が必要だというふうなことを、我々もようやくここに来て、その現地における対応を進めてきてございます。
 具体的には、原子力災害現地対策本部、こちらの本部長を松下副大臣が務めておりますけれども、二十五日より現地の首長さんの方々に直接訪問いたしまして、現地での状況の取得あるいはニーズ、そういったものを聞かせていただいております。さらには、二十六日からでございますけれども、南相馬市におきまして、経済産業省原子力安全・保安院の職員を一人常駐させるというふうなことをやっております。
 さらには、とりわけ南相馬市におきましていろんな、先ほど御指摘になりましたような自主的な避難をお願いしているエリアにつきましての、いろんな物資が足りないのかどうか、あるいは自主的な避難をしたいときにどういう手だてがあるのか、避難したいときに受入先どういったものがあるのかと、そういう情報の提供を積極的にやっているというふうな形での対応を拡充しておりますし、さらには、これは放射線に関する問合せ窓口というものを福島県庁の中に我々の窓口を設けまして、二十八日現在では既に三千八百件の問合せがあるというふうなことで、適時適切な情報の提供にも努めているところでございます。
#20
○松下新平君 それでは不安の解消になりません。
 私も現場に参りまして、松下副大臣がずっと回っていらっしゃるのはお聞きいたしましたけれども、一週間に一回それぞれ回るのがいっぱいの現状があります。また、南相馬市には設置されたということですけれども、田村市、飯舘村も同じ状況ですので常駐をさせるべきだと思いますので、早急に検討すべく要求いたします。
 片山大臣、常駐の保安院がいないこの現状を御存じだったでしょうか。首長さんからも直接強く要請されましたけれども、大臣、置くべきではないでしょうか。
#21
○国務大臣(片山善博君) 先ほど申しましたけれども、原発関連で役場を移転、避難している八つの自治体がありまして、そこに総務省として連絡を取ってみましたら、今議員がおっしゃったと同じような悲痛な叫びといいますか、悩みが伝わってきたものですから、それを該当の役所に強く要請をしました。
 幾つかありますけれども、一つは、やはりきちっと情報を伝えるべきだと。住民の皆さんはやはり役場にそれぞれいろんなことを相談をされるわけでありまして、まず、身近な役場がある程度の情報を知っておかなければ住民の皆さんにも何もお伝えすることはできない。役場も住民もみんなテレビで政府の記者会見だけ見ているというのでは困るわけで、役場にはちゃんとした情報が、住民の皆さんに伝えられる情報を含めて事前にちゃんと伝えるべきだということ。それから、しかるべきところにはやはり人を配置しておくべきだと。これは原因者、直接の原因者は東電でありますけれども、原因者側に立つ役所として、機関としてそれぐらいの配慮はすべきだ。
 あと、いろんな要請がありますから、これはもう総務省も聞きますけれども、経済産業省もちゃんと自分の問題としてこれに取り組むべきだということをかねて要請をしてきて、その進捗を見て更に先般厳しく私の方からも事務次官の方に指摘をしておきました。
 以上が最近の経緯であります。
#22
○松下新平君 地震、津波は天災かもしれませんが、原発事故は人災の様相が強いわけでございます。徹底した情報公開が急がば回れです。きめ細やかな配置を再度要求いたします。
 次に、田村市にあります電波塔についてお伺いいたします。
 この施設は日本の標準時間を扱う施設だそうですが、二十キロ以内の避難区域に入り、職員に避難指示が出ていると聞いております。現状についてお伺いいたします。
#23
○大臣政務官(森田高君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、福島県田村市にありますおおたかどや山標準電波送信所は、独立行政法人情報通信研究機構が運用しているものでございまして、主に家庭用の電波時計の時刻合わせ等に使われる標準電波を四十キロヘルツ、五十キロワットで送信しております。これは九州にございますはがね山標準電波送信所と併せましておおむね日本全域をカバーしている状況でございます。
 御指摘のとおり、この送信所が原発から十七キロの距離に位置しておりまして、三月十二日午後七時四十六分、退避命令が出たため職員が避難しまして、通常は職員が、昼間であれば四名、夜間であれば二名常駐して送信をやっておりますが、そこにおれなくなったということで送信を停止しているということでございます。
 このことによる影響でございますが、おおむね日本の西日本全域そして首都圏までは九州にありますはがね山送信所からの電波がカバーしておりますので、おおむねこの辺りまでは電波の校正に関しては大きな問題は生じておりませんが、東北地方あるいは北海道、今回の震災の被災地においてはその校正がなかなか困難であるという現状でございます。
 避難命令が、これが順次解除されていって十キロくらいになれば、十七キロでございますので、送信が再開できる状況でございますが、もしこれが長期化した場合、具体的にどうしたらいいかということを独立行政法人の方にも今検討させるようにしておりまして、例えば有人施設でありますが、できるだけ無人化に近い状態で送信できないか、そういうことも検討しているところでございます。
 そして、民生用が主ということを申し上げましたが、極めてこれは金融とかあるいは国防とかあるいは行政にかかわるプロユースの部分におきましては有線あるいはGPSからの同期が可能でございますので、主に家庭用、ただ、家庭用といいましてもいろんな民間経済活動にも使われているということも踏まえて、適切に対処していきたいと思っております。
#24
○松下新平君 今後は遠隔操作等も視野に入れながらしっかり対処していただきたいと思います。
 今回の事故で、この原発事故ですけれども、大きな事実が隠されていると指摘する関係者もいます。いたずらに恐怖心をあおってはいけませんが、全てを明らかにして、しかるべき国際機関の協力をお願いして、しっかり対処すべきことを再度求めておきます。
 残りの時間で、自民党の総務部会として六つの提案をまとめております。これらについて、すぐ取り組むべきもの、中長期に取り組むべきものがございますが、既に各政党またいで協議されております合同会議、実務者会議に提案されているものもありますが、順次、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
 まず、行政機能支援特別立法の制定についてです。これは被災地などへの派遣職員への国による財政特別支援制度で、他の自治体からの職員受入れに係る経費を交付金で全額措置すべきと考えます。
 また、国、県による市町村機能の代替となる臨時行政府の設置です。住民の現状把握、徴税免除や移転届、議会活動、広報、伝達などのあらゆる事務が停滞しているわけです。職員のマンパワーで機能を復活させる以外にありません。
 さらに、避難者及び避難受入れ者に対する保障の発信です。避難受入れ申込みが全国自治体から届いています。しかし、現地までの交通費、生活保障、散在している住民との連絡網、職業のあっせんなど、県同士の連絡では限界があります。国の一元的な情報管理と発信をすべきと考えますが、いかがでしょうか。
#25
○国務大臣(片山善博君) 幾つか御質問がありましたが、例えば他の自治体から職員を受け入れるという場合に送り出し側の財政はどうなるのかということでありますけれども、これは基本的には送り出し側の財政負担というのは国の方で何らかの措置をするということになっております。
 対応は幾つかありますけれども、例えば物資とかでありますと被災者、被災をした側の災害救助法の適用になりますので一応そこに求償する、それに対しては国費と地方財政措置で賄われると、こんなことになります。人材についても似たような仕組みになっておりまして、ほぼ対応ができるんではないかと考えております。
 それから、先ほど私申し上げましたけれども、市町村が非常に大きな打撃を受けておりまして、今回これをよほど支えなければいけないということは、これはもう共通の認識であります。その際に、その市町村に取って代わって何か特別の代替の行政執行機関をつくるのかといいますと、これは私は、今次の災害においてスピーディーに対応しなければいけない、また地元密着型、要するにある意味では過疎化が進んで高齢化が進んだような地域でありますので、地元の市町村に代替する機能を新たにつくるということは必ずしも現実的ではないと私は思います。弱ってはおりますけれども、やはり市町村を中心にそれをできるだけバックアップをするという、そういう基本的な方針の方がいいだろうと思います。
 その際に、おっしゃられたように、例えば本来ならば市町村の仕事だけれどもこれを県が代行する、場合によっては国が代行するということがあってもいいわけでありまして、この仕組みは既に基本的には整っております。あとは柔軟な運用、これが求められるわけでありまして、それについては県の方にもその旨申し上げておりますし、国の方でも柔軟なそういう便宜的な措置というものはとっていこうと思っておりまして、今でも既に始まっております。
 それから、避難の受入れとそれから避難の送り出し側とのいわゆるマッチングのシステムでありますけれども、これは先ほど申しましたように、もう既に全国知事会が中心になりまして、例えば公営住宅でありますとか、県内に、県の中にあるそれぞれの公的な受入れ可能な施設などについてはもう既に情報を集約しております。
 別途、国交省が、やはり公営住宅でありますとかそれからURの住宅でありますとか、それから国交省の中には観光庁もあるものですから、県の中の民間の旅館などの観光施設、これでも受入れ可能なものが相当ありますので、こういう仕組みがもうつくられて、もう部分的には動き始めております。
 私は、どこか新しく全国一つのヘッドクオーターをつくって、そこに避難をされたい方から全部集約をして全部一元的に配分するというやり方は、理論的には可能であっても現実的にはうまくいかないだろうと私は思っております。むしろ、それぞれのところがある程度ルートをつくって自律的にやっていく、それを国が全体を調整したり補完をしたりするというやり方の方がうまくいくんではないかと思います。
 幸い、今回本当に有り難いのは、全国知事会がいち早く、まあ総務省御相談申し上げたんですけれども、全国知事会がいち早くもう受入れの姿勢を取っていただいておりまして、東京にあります全国知事会の事務局に各県の東京事務所から相当人を集められて、物資、人材派遣、それからこの引受け、避難をされる方の引受けのシステムをつくられておりまして、これは随分大きな力を発揮すると思いますし、今現に発揮しつつあります。
 一例を申し上げますと、秋田県などは、隣県でありますから非常に切実なんだと思いますけれども、本当になるほどなと私も感心したようなことがあるんですけれども、避難を受け入れられるとこういう施設がありますよということを提供するわけです、情報提供。その際には、秋田県で避難を受け入れると、例えば一週間に一度は地元の、心配になる、被災をされた地元のところに一時帰宅といいますか、そういう便宜も計らいますとか、そんなことも含めた避難引受けとそれから情報提供も努められておりまして、私は今回、余計なことですけれども、常日ごろ知事会などに対してはかなり厳しい意見も言っていたんですけれども、この度は本当に麻生会長を筆頭にしてこの災害対応に全面的に協力していただいておりまして、感謝をしているところであります。
#26
○松下新平君 必要な立法とそして柔軟な運用に努めていただきたいと思います。
 次に、緊急支援基金の創設についてです。当面必要な生活支援、交通支援、医療支援、仮庁舎の維持管理費など、第一ステップとして緊急基金を被災県に創設すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#27
○国務大臣(片山善博君) 阪神・淡路のときに復興基金というものをつくっておりますが、これは少しステージが後の段階になりまして、いろんな財政需要が出てきます。それに対してかなりの額の基金を積んで、それを運用しながら必要な財源に充てていくということをやられまして、これは一つの検討課題だろうと思います。
 もちろん、当時と今とで運用する場合の金利が違うので、これをどう考えるかなどという問題はありますけれども、これは一つの次のステージの問題だと思います。当面は、被災地で非常にお金が掛かります。これについてはできる限り国費を充当するというのがこれは基本的な考え方であります。
 ですから、例えば瓦れきの処理をほぼ一〇〇%といいますか、瓦れきの処理は国費の充当率を非常に高くしまして、そのアフターケアといいますか、地方費の方についても一〇〇%交付税で見るとか、こういうことをやっておったり、それから公共施設の復旧については、激甚災害で、これもできる限りその地方費を少なくするとか、そういうことを通じて被災された自治体の財政負担をできるだけ身軽にして必要なことができるようにということが基本だと思います。
 それから、そういう財政需要ではとらまえられないものがありますので、それらについては特別交付税というのがありまして、これが大きな力を発揮すると思います。基金はつくらずとも、特別交付税がある程度まとまった金額が行きますので、これで自由な財政運営ができる、必要な当面のものが賄えるということになると思います。
 かつ、この度の地方交付税法の改正案の中に特例措置の提案をしておりまして、従来、特別交付税というのは年末あるいは年度末にまとめて交付をするという仕組みでありました。したがって、今回の被災も早くて今年の十二月の交付しかできなかったんですけれども、たまたま今回の改正案の中には災害が起きたら随時に交付できるという、そういう特例制度を設ける提案をしております。これが成立をいたしますと、もう四月の中旬までには恐らくある程度まとまった金額が特別交付税の特例交付分として被災の自治体には交付できますので、これが従来とは違って大きな当面の力を発揮することになるんではないだろうかと思います。
 そういうことで、御提案の趣旨は非常によく分かるんでありますけど、緊急に急ぐ問題としては、今のような、私が御説明申し上げたようなことでカバーできるんではないかと考えております。
#28
○松下新平君 昨日、瓦れきの撤去、環境省が所管されていますけれども、全額国が負担すると発表されました。また、私有財産の制限等について、立法が必要な場合には検討していただきたいというふうに考えております。
 もう時間も押し迫ってまいりまして、ちょっと飛ばしますけれども、地デジ対策、この間委員会で答弁いただきましたので、しっかり、七月スタートということで、早急に調査をして必要な支援措置をお願いしたいと思います。
 最後に、地方交付税の加算についてと地方税の特例について併せて御質問したいと思います。
 平成二十三年度補正予算の編成に伴い、地方交付税を大幅に加算すべきと考えております。あわせて、税制上の特例措置に伴う税収減にかかわらず地方交付税の減額を行うべきではないと考えますが、いかがでしょうか。そして、被災地の住民、事業者等に対する地方税上の特例措置を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
#29
○国務大臣(片山善博君) 交付税の増額につきましては、先ほど申しましたように、基本的にはまず国費を当面充当する、その割合を高めるということに全力を注いでおります。その一環として、さっきお触れになった瓦れきの処理なども阪神・淡路のときよりもぐっと高い国費の率になっているという、そういうことであります。
 そうはいいましても、これも先ほど言いましたように、やはりそれぞれの個別の財政措置では賄えないものがありますからこれは特別交付税ということになりまして、これはやはり一定程度の増額が必要になると思います。まだ金額は分かりませんけれども、これは当面の、補正予算をいずれ組みますから、その中で交付税の増額措置を盛り込む必要があるだろうと思います。
 それから、既存の交付税がちゃんと確保できるのか、国税の減収などが見込めますので、これによってどうなるのかということでありますが、これは当初の地方財政計画で見込みました交付税総額は確保するように、国に対してきちっと手当てをしていただくように要請をすることになります。
 それから、税でありますけれども、被災された住民の皆さん、事業者の皆さんに対する税の必要な軽減措置というのは、これは是非やらなければいけないと思います。個別の減免でそれぞれ対応できないことはないんでありますけれども、やはりこうした広域の大幅な災害のときには一定のルールを決めて法律でもって軽減措置を講じるということが必要になりますし、そのことが被災地の自治体の財政運営に支障を生じない一つの大きな後ろ盾にもなりますので、これは早急に必要な地方税法の改正案をまとめまして国会に提案をしたいと考えているところであります。
#30
○松下新平君 よろしくお願いいたします。
 最後に、宮崎も、私、地元宮崎なんですけれども、この一年間、口蹄疫、鳥インフルエンザ、新燃岳の噴火と、災害が続いております。何で宮崎ばかりかと愚痴をこぼすこともありましたけれども、全国の皆さんからの声援、御支援が何よりの支えでありました。乗り越えられる勇気を与えてくださいました。
 今回の東北地方を中心とした大惨事、全国の皆様からの支えが大きな力になると思います。被災者の皆様には、月並みですけれども、夢と希望を抱いていただけるよう全国から応援してまいりましょうと呼びかけまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#31
○魚住裕一郎君 公明党の魚住でございます。
 今日は地方交付税法でございますけれども、震災に関連してお聞きしたいと思います。
 今回の大規模震災による影響は甚大なものがあると思っておりますけれども、地方財政に与える影響も大変厳しいものがあるなというふうに思っております。阪神・淡路のときは直接的被害というのは約十兆、九兆九千億ですか、というふうに言われておりますけれども、被災自治体の経常収支比率あるいは起債制限比率、大幅に上昇している、また地方債の現在額というものも大幅に二倍というような形で上っていったわけでございまして、ここは、例えば芦屋市等を考えてみたら、比較的財政にも余裕があったところでございますけれども、それでも多額の地方債を発行し、また逆に主要な財源であった住民税収入の回復が遅れるという中で財政の硬直化というふうになっていったわけであります。
 昨年八月に首都圏の直下型地震の地方財政への影響というのが内閣府経済社会研究所から論文が出されているわけでございますが、それによれば、首都圏の直下型であれば六十六兆ですか、直接的被害が。震災関連事業における地方負担額は二十四・三兆、地方債充当額が十二・六兆というようなことが試算がされているわけでございまして、震災後三年度、四年度目には非常に地方財政と普通交付税への負担が大きくなるというふうにその論文には書かれているわけでございます。
 もちろん、これは首都圏の話でございますが、今回も広大な地域でございますし、阪神・淡路のときの一・五倍から二倍の十六兆から二十五兆というふうに、直接的被害が与えるというそういうふうに、これしかも原発は含んでいないわけでございまして、それを考えると相当地方財政に与える影響は厳しいものがあると思うわけでございますが、大臣の御見解をお伺いをしたいと思います。
#32
○国務大臣(片山善博君) おっしゃるとおりだと思います。二つの私は観点が必要だろうと思います。
 一つは、今回の地震によりまして、被災地のダメージはもちろんでありますけど、日本経済にとっても非常に大きな影響があります。そのことによってマクロ経済に影響する、そのことは法人、個人の所得課税に対して少なからぬ影響を与えるだろうと思います。これが全国的に国税の減少に伴って地方交付税の減につながる、また連動した地方税の減少につながるということ、これはあるだろうと思います。これをどうするかという問題が一つあります。
 それからもう一つは、被災地が本当に大きな打撃を受けておりますので、これから復興に当たって多額の財政支出を要することになります。
 兵庫県の、神戸の震災の後を見ますと、兵庫県などは相当多額の起債をやっておりまして、実はあれだけ、本来ならば裕福な県なんですけれども、財政事情は指標によりますと非常に悪いことになっております。起債の残高が非常に大きい。ですから、本来ならば、全く雲泥の差のあると言うとちょっと語弊があるかもしれませんが、鳥取県なんかよりはよほど恵まれた県なんですけれども、今の、現状の指標を見ますと、鳥取県なんかの方がよほど健全であるということになっております。でも、兵庫県とか神戸市でありますから耐えられているということだと思います。
 翻って今回の被災地を見ますと、もうこれ失礼でありますけど、非常に財政力の脆弱なところが中心であります。そこで同じような財政支出を余儀なくされて、似たような財政制度でありますと、多分持ちこたえられないだろうということが容易に想像できます。
 鳥取県でも大きな地震がありまして、被災した市町村はかなり財政力の弱いところでありました、町村は。私も知事としてよほど気を付けたんですけれども、それでも一つの町は夕張市よりも先にバンザイをして財政再建団体にならざるを得ないような状況になったこともありました。いろんな手だてを講じましたり支援をしたりしまして夕張のようになりませんでしたけれども、実は夕張よりも先にもう財政再建団体入りの手を一時挙げた団体もあったわけです。これはもう明らかに震災の後始末に苦慮したということでありまして、そういうことを考えますと、今回の被災地の財政状況、将来の財政状況を心配しなきゃいけません。そこでできるだけ手厚い国費、それから特別交付税などの措置が必要になると、こう考えておりまして、先ほど来るる申し上げているような次第であります。
 いずれにしても、御指摘にありましたようなマクロ経済への影響とそれから個別の被災自治体への影響というものをよくにらみながら、当面の財政措置、税制措置についてできるだけ適切な対応をしていきたいと考えております。
#33
○魚住裕一郎君 今お話もございましたけれども、確かに神戸にしても兵庫にしても、宝塚にしても芦屋にしても、元々まあ裕福というお言葉がございましたけれども、それと比較してもう財政状況が厳しい自治体が今回被災しているわけでございまして、いろんな手だてとおっしゃいましたけれども、特別交付税であれ、あるいは一括交付金の中の災害対策特別枠であれ、いろんな提案があるようでございますが、復興交付金ということも報道されておりますけれども、いろんな手だてを考えて、是非手厚い財政措置を打っていただきたいなというふうに考えるものでございます。
 さて、この復興に係る経費は現時点では必ずしも明確ではないわけでございますが、いずれにしても史上最大規模になることは容易に想像できるわけでございまして、補正予算も三回、四回になるかもしれないという形も言われているわけでございます。このような状況の下で、昨年六月に策定した財政運営戦略とこれに基づく中期財政フレーム、この見直しも不可避なんだろうというふうに思うわけです。
 この地方財政対策では、今の財政運営戦略と中期フレームに基づいて策定されていて、この法律案もそれに基づいて作られているわけですよね。もちろん全く想定していなかった局面になってきているわけでございまして、しかも地方税、さらに交付税の原資となる国税の減少が予想される中で、この枠組みに基づく対応を二十五年度まで続けることが適当であるかどうか。これは一般行政経費と切り分けてこの財源補填の枠組みを設けるべきではないかというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
#34
○国務大臣(片山善博君) これは非常に重要な御指摘だと思います。
 結論から申しますと、やはりこの中期財政フレームの中に盛り込まれました地方の一般財源総額を三年間確保するという、同額を確保するというこのフレームは、いずれにしても見直しといいますか応用といいますか、ある程度の柔軟な対応が必要だろうと思います。
 今次の予測しておりませんでした非常に大災害で、被災地を中心にして地方財政は大変巨額の支出を余儀なくされます。したがって、中期財政フレームのとおりでいきますとこれはとても対応できないということになりますから、当然見直しが必要になります。ただ、それを別枠とするのかどうかというのはこれから少し議論をしてみたいと思います。
 といいますのは、中期財政フレームはそのままにして別枠を上乗せするということでいいのかどうか。やはりこれ、国を挙げて復興に取り組まなきゃいけない。国の方も台所も火の車でありまして、あらゆる歳入歳出の見直しをしなきゃいけない、これを迫られるわけでありまして、そうしますと、地方財政も被災地以外のところも今後ある程度の、地方財政の仕組みだとか制度だとか、そういうものもやはりある程度見直さなければいけないだろうと私は今考えております、まあこれは程度問題でありますけれども。
 それが一つと、もう一つは、そうはいってもやっぱり中期財政フレームを作ったときの理念といいますか、国も地方もやはり財政再建に向けて進む、国も財政規律を保つことにする、ただし、その際に国の一方的な都合で地方財政にしわ寄せをさせないということが一つの精神として盛り込んでいるわけで、これはこれで大切にしなきゃいけない理念だろうと思いますので、ですから、基本的な理念は守りながらこれをこの数年間は柔軟に対応していくという、そういう姿勢が必要なんではないかと私は今思っておりまして、ちょっとまだこの問題について、財政担当といいますか、財務大臣などと意見を交えておりませんので、今後、今私が申し上げたような考え方で財務大臣とも協議をしていきたいと思っております。
#35
○魚住裕一郎君 是非、しっかり応援できる、復興に対する支援といいますか、姿勢が明確になるような方向で、あらゆる部門で見直し、不要不急なものは削っていくという方向で、その点も含めて対応していただきたいと思います。
 それから、交付税特別会計の借入金の償還の件でございますけれども、二十三年度償還は一千億、今後十年間で徐々に償還額を増やして、三十三年度からは一兆円ずつ償還するという形になっているわけでございますが、十八年度の補正予算のときも償還計画を作り直したことがありましたけれども、その後のリーマン・ショックで頓挫という形になったわけでございます。
 この償還計画、今、中期財政フレームもそうでございますが、この計画を作ったときと現状とはやっぱり大震災で全然違うわけでございまして、この計画のとおり償還できるんですか。そこの見直しはどういうふうにお考えですか。
#36
○国務大臣(片山善博君) これも検討しなきゃいけないと思います。今までどおりでいいかどうか少し点検をしてみたいと思いますが、当面、三年間は毎年度一千億円という、一千億円は巨額の金でありますけれども、地方財政全体で見ますとその程度の額の償還にとどめておりますので、これが今回の災害を受けて大変大きな足かせになるというものでは必ずしもないと思います。むしろ、今次の災害対応のためにどれほど地方財政に対して特例的に主として特別交付税などで手当てをするかということの方が目下の焦眉の急でありまして、そういうことを考えながら当面の三年間と、それからその後はかなり巨額の金が出てきますので、これをどうするかについては検討してみたいと思います。
#37
○魚住裕一郎君 可能な計画にしていただきたいなと思っておりますが。
 地方交付税、修正になりました。三月二十二日に衆議院の総務委員会で、大臣は修正の趣旨に共感しながらも、交付税率を引き下げる方が特別交付税の透明化、客観化に資するんだというお考えを述べられております。どうして率を下げれば透明化、客観化になるのか。だけど、個別自治体への算定が不透明であれば結局何も変わらないわけですよね。
 やはり、算定面にきちっと改革を進めるということが必要ではないのか。凍結される三年間、これも透明化、客観化への取組をじゃしないのかということになるわけで、その辺を含めてちょっと御答弁いただけますか。
#38
○国務大臣(片山善博君) これは、基本的な考え方は、私は以前からずっとこの特別交付税には直接かかわってきたこともありまして、自分自身として問題意識を持っておりました。一つは、特別交付税、やはり六%という金額は今日においては、平時においてはやはり多いんではないか。むしろ、それよりは普通交付税の方に回した方がいいんではないかというのが一つの基本的な考え方であります。普通交付税の方に回しますと、これは少なくとも客観的な単位費用とか補正係数とかで客観的に決まってきます。ですから、恣意性が排除できます。透明化が可能になります。
 もちろん特別交付税も透明化に努めなきゃいけないということで、私自身も透明化に努めてまいりましたが、おのずから限界があります。特別交付税の算定というのは、ある程度ルール化しているんですけれども、それから特別交付税の省令に基準を書いているんですけれども、元々ルール化できるものなら普通交付税で対応していればいい。やっぱり、ルール化できないものが突発的に起きてくるので特別交付税ということでありますから、なかなかルール化になじまない要素がやっぱりおのずからあります。したがって、そういう部門というのはやはりできるだけ少ない方がいいのではないかというのが基本的な考え方であります。
 ただ、今日のこの災害をけみしてみますと、本当に四%まで下げて、当面、来年度五にしてということで本当に賄えるのかどうかというのはいささか不安のあるところで、それを衆議院の方で当面三年間はこの規定は凍結しようということで修正をされたわけでありまして、私は、提案した者がこんなことを言うのはおかしいのかもしれませんけれども、災害を受けた今日としては妥当な修正ではないかと思っているところであります。
 で、六%が、これがこの修正案どおり認められますと六%続きますけれども、先ほど申しましたように、交付税の透明化というのは当然進めなければいけない、できる限り透明化をしたいと思っておりますが、やはり限界はあるということは御承知おきいただきたいと思うんです。
 例えばどういうことかというと、災害の特別交付税というのは、例えば一つの例を申しますと、死者が何人おられるか、行方不明者が何人おられるか、倒壊家屋が何棟あるかというのが、これがルールなんです。これは一応ルール化しているんですけれども、例えば、今回福島の原発で避難をされていて、いろんな財政需要が出てきます。そうしたときに、死者はなし、行方不明者原発関連だけではなし、倒壊家屋なしというと、もうルールになじまないわけでありまして、そうすると今までのルール以外の措置を講じなきゃいけない。新たなルールを当座はつくらなきゃいけないとか、そういう問題があるんです。
 ですから、できるだけルール化に努めますけれども、ルール化できない、ルールに基づかないで今にわかにルールをつくらなきゃいけないようなものがあるという、そんなことも御承知おきをいただければと思います。
#39
○魚住裕一郎君 もう時間が迫ってまいりましたけれども。
 先ほどもありましたけれども、税の減免措置でございますけれども、阪神・淡路大震災のときもございましたし、三月十四日、また二十八日、昨日も取扱いについてという、そういう通知が出されているわけでございますが、これ相当、額がでかくなると思うんですが、どのぐらいの規模だというふうに踏んでおられますでしょうか。
 ちょっとそこだけ御答弁いただいて、質問を終わります。
#40
○国務大臣(片山善博君) これは今のところ分かりません、どれぐらいの規模になりますかは。ざっとした推計はできるかもしれませんけれども、それすらもまだ基礎的なデータが整っておりません。いろんなものがありまして、固定資産税などが非常に大きな影響を及ぼすと思うんですけれども、山手線の内側の七倍だったでしょうか、それに相当する土地が陥没して水没しているということ、これをどうするのかというのもあります。
 しゃくし定規に言いますと、一月一日の現況で課税しますので、何があってもちゃんと課税しますよということですけれども、これは通らないと思います。それが一体どれぐらいになるのか。それから、大きな問題としては、家屋が倒壊しまして、これも一月一日は建っていたんだから課税しますよというのも、これもいけませんので、これも何とかしなきゃいけない。
 なおかつ、こんな問題もあるんです。住宅用地の特例ってありまして、住宅が現に上にあれば本来の課税額の六分の一にするという規定があるんですね。そうしますと、流失して更地になったら途端に六倍に跳ね上がるという、こういう特例もありまして、やっぱりこういうのはちゃんと法的な手当てをしないとうまくいかないだろうと思いまして、そういうのが一体幾らあるのかというのは今のところ分かりません。これは、それぞれ自治体でこれから特例法を提案して国会でお認めいただこうと思いますけれども、それに基づいて順次法律に基づく特例措置の適用をしていただく。さらには、それに万が一当てはまらないような類型がありましたら、それは適宜既存の法律に基づいて減免なりをしていただくということになって、その上で判明してくることになるだろうと思います。
#41
○魚住裕一郎君 終わります。
#42
○寺田典城君 寺田でございます。よろしくお願いします。
 今回の大地震、この災害、原発事故等々見ていますと、出てくる言葉が想定外とかという表現が多うございます。例えば、こんな津波というのは想定できなかったとか、防波堤がこれで間に合ったと思ったとか、いろいろあるわけなんですが、また、特に今回問題なのは原子力なんかの問題で想定外というふうなことで。
 ですが、私は、今この災害という、原子力問題も原発問題も含めると、日本のいろんなやってきた連続性が破綻してしまったんじゃないかという、連続性がですね。役所も、前例だとか先例だとか慣例だとかという、そういうものも私はもう通用しない時代、そういうときに来ていると思わざるを得ないというか、また、そういう形でスタートしなきゃならないときに、この連続性の破綻という表現でさせていただきますが、そう思います。
 ですから、例えば総務省は自治体を所掌することになっているんですが、災害復旧とかいろんな面も含めて、自治体の在り方自体も今までどおりやっていけるのかということ、こういうことも含めて、これは各省にわたると思います。日本全体のことだと思うんですが、経済活動だって、ある面では日本に本社を置いていいのかとか、そういうことまで、私は不安をあおるつもりはございません、検討されているもう時代に来ているわけですから。
 そして、財政的にもこのとおり、日本の国というのは破綻状態であるということも事実なんで。例えば、阪神・淡路大震災が一九九五年の一月の十七日、兵庫県はあの当時、県の経常収支比率はどのくらいあったのか私分かりません。だけれども、恐らく八五、六じゃなかったですか、六千億の基金あったというんですから。だけれども、今は経常収支比率は一〇〇超えちゃっているという、そういうことですね。
 ですから、これからの地方行政の運営の仕方とかも含めて、それから、そういう地域住民が住んでいる地域に対して、そういう工場あったとか、いろいろあったものが破綻してしまったという、これがこのままの連続性、継続性持っていけるかとか含めて、もう本当に違う考えを持たざるを得ないときに来ているんじゃないかなと思うんですが、その辺の考えを大臣はどう考えていらっしゃるのか、その哲学をお聞きしたいんですが。
#43
○国務大臣(片山善博君) 御質問が非常に高遠な御質問なので、的確なお答えができるかどうか自信がありませんが、おっしゃるように今までの連続だけで物を考えてはいけないと私も思います。
 例えば、今回の災害について言いますと、従来型のやり方といいますのは、公共施設、公共土木施設なり学校なりが被災をした。そうすると、原状復旧しなきゃいけないのでというので、災害査定官が来て査定をします。それで、原状復旧するにはどれぐらいの予算が要るのかということで、それを見込んで県なり市町村、県が中心ですけれども、復旧事業を行っていく、できるだけ元どおりにということで。そうしますと、ほうっておきますと、今回も被災された津々浦々に原状どおりの、従来どおりの漁港が修復されて、防波堤ができてと、こういうことになるんですけれども、本当にそれでいいのかどうかというのはよく考えなきゃいけないと私は思います。
 といいますのは、もう住み方も変えなきゃいけないというところが随分多いと思います。そうしますと、町のゾーニングから変えていくということになりますと、原状復旧型のプログラムではとても対応できないだろうと。ところが、今のこれまでの仕組みというのは、原状復旧を念頭に置いて高率のかさ上げの補助金を出します、地方債を出しますという、こういうことになっておりますので、この辺はやはり新しい発想で従来とは違った町の再生計画というものを可能にする、それを支援するような仕組みにしなきゃいけない。
 これが一つの私今考えておりますこの災害対応の例なんですけれども、それらを含めていろんな発想の転換をしなければいけないだろうと今思っているところであります。
#44
○寺田典城君 いろんな面で対策する場合は現状を把握する、それに対してどう対策するかということなんですが、現状を把握する状況は今なされているんでしょうけれども、やはり行政で一番弱いのは、ある面では発想力がないというか、その辺の、何というんですか、柔軟性というんですか、新たな時代を、次の時代を担う三十代とか二十代とかそういう人方の意見というんですか考えというか、そういう、まあ役所の中にもいらっしゃるでしょうから。もう課長クラスになっちゃうと、自分の省益というか自課の利益を考える形になっちゃって、本当に何というか、あと、なぜ課長になったらこの人駄目になったんだろうとよく思うときあるんですけれども。
 そういうことで、とにかく連続性が破綻してしまったということ、これが一つと、それから、今、日本の国は毎年GDPが一%、二%増えるとかこうだとかああだとかとやっている。それから、それに対して国際化にもまた対応していかなきゃならぬとかいろいろあるんでしょうけれども、例えば、日本の国がGDPがもう一〇%落ちた場合は市町村行政どうなるのかとか、これだって考えざるを得ないところにもう来ていると思うんですよ。
 私は、日本人というのは優秀ですから、それから立ち上がって、それこそもう一度トライしてやっていけると、そういうチャンスをくださっていると私はそう思って物を考えているんですが、だけれども、やはりそういう想定も大臣としてあるかないか、市町村行政も含めて、今までどおり交付税が二十三・何兆、平成十五年並みに高率で出してやっていけるかとか、今地方が財政力弱くなったからもう少し足してやらなきゃならぬとか、そういうことではもう連続性はやっていけないと思うんですよ。
 ですから、そういうことを含めて、ひとつ意気込みを聞きたいんですが。
#45
○国務大臣(片山善博君) これは、先ほど申し上げましたように、こういう大規模な災害で国を挙げて対応しなきゃいけないときに今までどおりの仕組みでいいのかどうかということは、これは見直さなきゃいけないと思うんですね。
 仕組みを見直さないで財政だけ見直しといいますか、縮減しますとこれはやっていけませんので、社会保障にしても教育にしても、いろんな仕組みを、これを今までどおりでいいのかどうかを見直さなきゃいけない。これをこれから私は政府を挙げてやらなきゃいけない課題だと思っております。そういう中で、地方財政の措置についてもおのずから落ち着くところに定まってくるのではないかと思います。
#46
○寺田典城君 おっしゃるとおりだと思います、仕組みを見直さなければと。だけどその前に、例えば、家計でいえば、お金がなければ仕組みを変えるということですよ。どっちが先なのかというと、私は、財政的にないから仕組みを変えていかなきゃならぬという発想も必要じゃないのかなと、そう思います。
 役所はどちらかというと仕組みを変えて何々をすると、人員削減は仕組みを変えてするとかというんじゃなくて、お金に、その歳入に合った仕組みの中で考えるということをやはり総務省はもっとしっかり考えないと。二十何兆円もお金使っていることは事実なんで、そのことをしっかりわきまえていただきたいと思います。
 あとは、もう一つ、変わります。
 今日は坂本先生にわざわざおいでくださいまして、誠に申し訳なく思います。
 地方交付税についての、六%のものを四%の地方分権型、地域主権型という形でそうする、三年間の暫定としてまた六%に戻しますという、それはそれとして、今回の非常事態を見越したような法案であるなと。大規模災害に交付するというようなことと、それからできるだけ速やかにそれを実行したいという、あるんですが、ほかの自治体でも火山災害だとか雪害だとかそういうものはあるわけなんですが。
 いずれにしましても、限られた財源の中で、例えば六%というと一兆円ぐらいの財源になるわけですが、これを全く、何というんですか、私、大臣にもお聞きしたいんですが、私は特別交付税というのは、何というか、私も地方自治をやっておって本当に、私が知事の場合は町村に対して特別交付税というのを配分する立場にあったものですから、例えばどういうことでしたのかというと、もちろん災害があったり病院医療があったり、そこの町が特別何か金使い過ぎて苦しいから少し足してあげろよとか、県の重点をやってくれたからこうだとかってあるんです。それから、片山先生なんというのは大臣のとき実力者だから、あの人にお願いに行けば何とかなるかとか、相当鉛筆なめてもらったようなあれもあるし、決して余りいいことじゃないと思うんです。
 そして、書類をこんなにたくさん積んで、そして五百万円もらってきたとか、あの人件費なんか見たらあれなんで、恐らくこれは、何というか、自民党さんが発議者になってそれしたことを今否定するものじゃないですけれども、その辺をもっとやっぱりシンプルに、この一兆円は一兆円の、六%にしたのをとにかく災害地に全部やる、それで基準値を決めて渡す、あとの残った九四%の分のあと何%かは、みんなで地方自治体が辛抱して、その特交はそっちの方からあれしてしまうとか、やはりもう少し、何というか、各地方自治体が今被災地を支えるというような考え方も含めた特交の使い方をしていただいたらいかがなものか、坂本先生と大臣にお聞きしたいと思うんですが。
#47
○衆議院議員(坂本哲志君) お答えいたします。
 使い方については大臣がいらっしゃいますので大臣の方に答えていただきますけれども、大臣は特別交付税を透明化させるために、客観化を進めるためにと言われておりますけれども、私たちは基本的には、だから不透明であった、主観的であったという思いはありません。しかし、いろいろとルール化されるべきである部分が多くなっている、補正係数でいろいろと処理できる部分が多くなっているということで、六%から順次四%に引き下げていくということには理解を示しておりました。
 しかし、今おっしゃるように、この未曽有の災害でありますので、できるだけ被災地の方に財政措置をするというようなことで、これは一年よりも二年、二年よりも三年ぐらい六%のまますべきであろうということで修正案を提出させていただきました。
#48
○国務大臣(片山善博君) 特別交付税の在り方について、経験も踏まえて非常に真実味のある御指摘がありましたけれども、実は私も同じような印象を持っているものですから、やはり特別交付税の在り方は見直さなきゃいけないと思っておりました。
 特別交付税は、やはり今次のような災害のときには非常に大きな力を発揮します。これは、先ほどの松下議員の御質問にありました口蹄疫とか火山の降灰の問題についても、御承知おきいただいていると思いますけれども、もう相当の額を特別交付税で先般、宮崎県と県内の関係市町村には交付しておりまして、これは大変大きな力になると思います。
 ただ、やはりある程度の額を確保しておいて対応するということで六%になっているんですけれども、大きな災害がなければ、これがやっぱり余剰になります。余剰になったときにどうするかというと、さっき御指摘になったように、誰かに頼んだらどうだとか、県の言うことを聞いてくれたからどうしようかって話に、多分そんなことはないと思いますけれども、なる蓋然性が必ずしも否定できないという、そんなことがあるものですから、私は年来思っておりましたのは、もうちょっとやっぱり少なくした方がいいんじゃないかということ、もしどかんと来たらそのときに補正をすればいいんじゃないかということ、これを思っておりました。
 それからもう一つは、随時に配れると、災害があったらすぐ配れると。災害があっても、ずっと年末、年度末まで待って、そこでもう忘れたころに何となくそれ以外の要素で、陳情だとかなんとかで上積みされるようなことに時期的になるようなときではなくて、あったときにルールどおりきちっと配るという方がいいんではないかというのが今回の提案に盛り込んだものなんです。
 もっと言えば、今回盛り込んでいなかったんですけれども、もう一つ率直に申し上げますと、私の考えでいいますと、特別交付税は、四%でも五%でもいいんですけれども、ある程度確保したら、災害がもしなくて無事に終わったらプールをしておいて年度間の調整ができると、特別交付税だけでも。それがあると、その率はある程度、六でも四でもいいんですけれども、柔軟な対応ができるんではないか、柔軟でかつ的確な対応ができるんではないかと思っております。
 これは、なかなか抵抗がありますのは、特別交付税というのは地方の財源なんだから、そのときにちゃんと配るべきだ、やっぱり留保するのはいけないと、こう前回もちょっと違った局面で坂本議員から厳しく言われたこともありましたけれども、特別交付税についてはちょっとプールをするというような制度が考えられてもいいんではないかなと、私は率直に考えております。
#49
○寺田典城君 最後になりますけれども、特別交付税は二月ごろの年度末ということで配分されるわけなんですが、一般的にですね、お年玉じゃない、クリスマスプレゼントだとか、自治体はそれこそ首を長くして幾ら来たのというような形。これはもう、そろそろそういうことの考え方は廃止なさった方がいいと思いますし、もしその分は次の年に取って何かの緊急に備えるとか重点にするとか、やはりそれは私も今大臣おっしゃったことに賛成でございます。
 そういう同意的な要望も含めて、私の質問終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
#50
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。原発の安全対策について質問します。
 福島第一原発の深刻な事故が発生した後で、関西電力は、福井県内の十一の原発について新聞の折り込みチラシを入れました。配付しております資料がそれなんですけれども、「関西電力の地域交流誌 越前若狭のふれあい 特別号」というものであります。このチラシが四、五日前に新聞に折り込まれました。
 この裏面を見ていただきますと、「若狭湾周辺で大きな津波が生じる可能性は低く、」と、こう書いてあるわけですが、原子力安全・保安院に聞きますけれども、中越沖地震で柏崎刈羽原発が事故を起こしたときも想定外の地震だったと、それから今回の東北地方太平洋沖地震による福島第一原発の事故も想定外の津波だったと保安院も言ってきたわけですが、保安院として、この新たに配られたチラシに書かれているように、若狭湾周辺で大きな津波が生じる可能性は低いと確認していますか。こういうふうに言い切っていいんですか。
#51
○政府参考人(中西宏典君) 今お手元の方に配付をいただきましたこの資料につきましてでございますけれども、この内容の部分につきまして、これは関西電力さんが配布されたものでございまして、原子力安全・保安院としてはこの中身については承知してございません。
#52
○山下芳生君 承知していないということで、関電が勝手に書いた、配ったということなんですが、それでいいのかということなんですね。
 昨日の参議院予算委員会で海江田経済産業大臣は、福島第一原発の想定していた津波はわずか三・一メートルで、今回の津波は約四・五倍の十四メートルであったことを明らかにしました。また、それを受けて菅首相は、認識が結果として間違っていたということは否定しようがないと、予測が低過ぎて相当問題だというふうに答弁をしているわけです。今、国会で経産相あるいは首相がこういう議論をしているときに、関電が大きな津波は来ないというようなことを今原発の周辺の住民に折り込みチラシで配るなんていうのは、私は極めてこれは不適切だと思いますが、そう思いませんか。
#53
○政府参考人(中西宏典君) 先生の今御指摘を踏まえまして、我々といたしましても関西電力の方から確認をしたいと思ってございます。
#54
○山下芳生君 確認して、指導していただきたいと思います。
 片山総務大臣は緊急災害対策本部の副本部長ですので、これは全体にかかわる問題なので確認しておきたいんですけれども、私は、福島原発の深刻な事故が今継続しているときに、今度こそ安全神話から決別して安全最優先の原子力行政に転換しなければならないときに、電力会社が新たな安全神話を振りまくような行為をこれは断じて許してはならないと思っておりますが、政府としてこれきちっと対応すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#55
○国務大臣(片山善博君) 今次の原発事故に鑑みますと、それぞれ原子力発電所を持っておられる電力会社は、やはりあらゆる可能性を想定した上で、被害が生じないように、災害が起きないような対応を検討されるべきだと私は思います。
#56
○山下芳生君 次に、復興の在り方について質問をしたいと思います。
 今回の災害では、住宅の再建をどうするかという課題とともに、職を、仕事を失った人が大変多いと、これをどうするかという課題もあります。当面のその点での対策として、私、二つ提案したいと思うんです。
 一つは、失業対策として自治体が被災者を雇用して、例えば瓦れきの後片付けなどに従事していただいて、その賃金で生活再建できるようにすること。それから二つ目に、自治体機能の回復をするためにも、ほかの自治体からの応援とともに、地元の人を自治体の臨時職員として採用することが大事ではないかと思います。恐らく、応援される他地域からの職員の方は、ずっと二年、三年はいないと思います。ローテーションで、数か月で入れ替わったりという応援体制にならざるを得ないと思います。そうすると、やはり二年、三年、場合によってはもっと長い、長期の地域の復興に当たる自治体の職員は、応援の方の力を得ながら、できるだけ地元で腰を据えて一緒に頑張れる人が必要ではないかと。
 そういう意味では、地元の人を臨時職員として採用して、それを国が財政的に支援するということが非常に有用ではないかと思うんですが、この二点、大臣、いかがでしょうか。
#57
○国務大臣(片山善博君) 非常に重要な視点だと思います。地元の被災された方をできるだけ雇用につなげるということは、これは大切なことだと思います。
 その際に、自治体が行っている仕事の分野、例えば避難をしておられる皆さんの生活の支援でありますとか、必要な物資の搬送でありますとか、そういう自治体が行っていることの場合には、自治体が臨時とか非常勤とかで採用されるということは私は大いにやっていただきたいと思います。
 瓦れきの処理などになりますと、これは恐らく民間の事業者に依頼をするということになります。その際には、是非、地元ないし近隣の業者の方に依頼をするように努めていただきたいし、その請け負った業者の皆さんは地元の皆さんを雇用するという、こういう、役所だけではなくて民間の事業者の雇用も含めた、総合的な地元の皆さんの、直接、間接に被災をされた皆さんの雇用の拡大を復旧復興のプロセスにおいて拡大されるように是非お願いしたいと、私も本部の一員として今も考えているところであります。
#58
○山下芳生君 もう一つ、片山総務大臣はこの間の質疑の中で、生活手段のみならず、生産手段、例えば養殖漁業の施設、水産加工場、田畑などが全部なくなってしまった、生業を根こそぎ奪われたということを今回の災害の新しい特徴の一つに挙げておられました。これ、非常に大事な観点だと私も思います。
 実は、災害救助法二十三条に生業に必要な資金の給与という項目があります。この条項を今こそ活用すべきではないか。もう現にある法律であって、政府の決断で生業資金の給与はすぐにでもできると思いますので、これ是非検討すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#59
○国務大臣(片山善博君) 災害救助法のこの規定は私もちょっと詳しくは存じておりませんが、私が知事をやっておりましたときに大きな地震がありましたので、実はこの規定もそのときにどういう活用ができるかよく点検をしまして、記憶が必ずしも定かでないんですが、この規定、法律自体が昭和二十二年にできておりまして、我が国がまだまだ高度成長する前の時代の社会に対応したこれは法律であります。この書きぶりからいって、非常に個人商店とか小さな事業者の皆さんの当座の支援という、恐らくそういうことを念頭に置いた規定だろうと思うんです。その後、例えば今回の養殖漁業なんかでもかなり大規模になっているものにこれが適用できるかどうかというのは、これよく検討してみなきゃいけないと思います。
 それからもう一つは、それぞれの縦割りの産業行政の中で、農業は農業、漁業は漁業、林業は林業という形でかなり、手厚いと言えるかどうか分かりませんけれども、事業支援といいますか事業再生に向けての支援措置はこれ金融が中心になりますけどありまして、専らそちらの方で対応してきた結果、ここが開店休業といいますか、適用されない状況になっているんではないかと当時思いました。
 今回、改めて私も現場を見まして、生業がもう壊滅的な被害を受けているときにどういう方法がちゃんと用意されているのか、されていないのかということは点検してみなきゃいけませんので、これは、早速に私が本部長代理をしております生活支援本部でこの問題を取り上げて、共有の、共通の課題として点検してみたいと思います。
#60
○山下芳生君 是非点検して、どういう手法を取れば実現できるか考えていただきたいんですが。
 三陸の漁師町、宮城県気仙沼市で漁船のエンジンの修理を営んでおられたSさん、四十一歳の方が、津波で工場が倒壊しちゃったんですけれども、その倒壊した工場を見ながら、何年か後にはここで工場を建て直し同じ看板を掲げたいと、こう語っておられます。ただ、震災の翌日、十二日の日にその工場を見たときは余りにも変わり果てた工場に、もう終わったと、再建を諦めたと一瞬思ったそうですが、しかもお客さんである漁師の被害も大きくて、誰を相手に商売すればいいのかと途方に暮れたというんですね。しかし、数日後、思い直して、生き残った子供を育てるためにもここで踏ん張ろうという決心をされた。
 私は、やっぱりこの被災地のこういう営業をされていた方々の決心を後押しすることが政治の役割だと思います。手法はいろいろあります。例えば被災者生活再建支援法に住宅再建支援金がありますけれども、この住宅再建支援金とともに工場、店舗再建支援金を加えることも一つの手法でありましょう。いずれにしても、個人の生業支援を何らかの形で検討するということが非常に大事だと思いますので、政治が後押しすること、繰り返しになるかもしれませんが、もう一度大臣の決意を伺いたいと思います。
#61
○国務大臣(片山善博君) 先ほど申しましたように、これ昭和二十二年にできて、その後、縦割りの産業行政の中でかなり手厚い仕組みができております。大体それは、商工金融にしても、それから農林漁業の一次産業の金融などにしても、それぞれの縦割りの中できちっと借りられてかつ利子補給などの制度もそちらの方で用意されておりまして、恐らくそちらの方で大体対応してきているんだと思います。
 こちらは、さっき言いましたように、非常にそういう業界行政の中に組み込まれないような業種があるのかどうかということが、これが点検のポイントだろうと思いますので、そういう観点中心にこれを少し厚生労働省や他の経済官庁と一緒に検討してみたいと思います。
#62
○山下芳生君 その検討の観点として、私、この災害救助法二十三条を申し上げたのは、給与と、もう一つ貸与ってあるんですね。給与ができるというのが大事だと思っております。要するに、貸してもらう、金融対策だけでは本当に返せるのかと。周りの状況を見たら、再開したとしてもうまいこといくのかと非常に不安です。だから、阪神・淡路のときも我々はこれ、給与すべきだと言ったんですが、できませんでした。そこで災害援護資金、三百五十万円ですけれども、この貸付けが相当広がりました。これは助かった面もありますけれども、いまだに、もう十六年たっていますけれども、四分の一は返すことができずにいます。
 だから、金融だけではなくて、貸与だけではなくて給与、これをやっぱり思い切って検討することが、今回新しい特徴として生業が根こそぎ奪われたという方々を後押しするためには非常に大事な視点ではないかと。この給与の検討、いかがでしょうか。
#63
○国務大臣(片山善博君) これは非常に難しい問題だと思います、率直に申し上げまして。小さな、本当に小さな個人で何らかのささやかな事業を営んでいるケースもあれば、手広く大きな工場なり設備なりを構えてやっておられる事業所、さらには企業ということになりますね。そういうところが被災したら、じゃ、これでやるのかとなりますと、どこで線引きをするのかとか、非常に難しい問題だろうと思います。
 従来、これは従来のことを言いますと、この種の産業部門の被災については、金融を中心にして、それに対して利子補給なり信用保証なりを、それくっつけて後押しをするということが基本でありまして、今のような制度的な枠組みの中でこの二十三条の一項七号の給与又は貸与と書かれている中の給与について、検討しますけれども、これについては非常に難しい問題があるということは、やはりあらかじめ御認識をいただかなければいけないと思います。
#64
○山下芳生君 戦後未曽有の大災害ですから、これまでの枠にとらわれずに、これもう大胆にやはり検討して、必要ならば実行していただきたいということを申し上げて、終わります。
#65
○片山虎之助君 それじゃ、地方財政計画からお聞きいたしますが、国の予算というのは、今回を見るように、災害その他で補正がしょっちゅうあるんですよね。あるいは、かつては景気対策のために補正を、相当大きな補正をやった。予算というのはしょっちゅう補正があるんです。
 ところが、地方財政計画は国の予算と一緒に出すんですよね、二月ないし三月に。それで一応の報告をして了承を得たような格好になるんだけれども、地方財政計画の補正というのは私は余り知らないというか記憶にないんで、その例があるかどうか、局長。それからもう一つ、制度的にはどうなっているのか、ちょっとそれを答えてください。
#66
○政府参考人(椎川忍君) 委員もうよく御承知のとおりでございますけれども、地財計画、交付税法の七条の規定に基づきまして、翌年度の地方団体の歳入歳出の見込額に関する書類を作成して国会に提出し、一般にも公表しなければならないという法律の条文があるわけでございまして、これに従って運用をされているところでございます。
 したがって、私ども、この地財計画の修正ということを、変更ということをしたことはございませんけれども、今御指摘のありましたように補正予算が編成された場合において、それに伴う多額の地方負担だとか、あるいは国税五税の増減収がありまして放置しますと交付税の総額が変動してしまうというような場合には、地方財政の運営に支障が生じないように所要の言わば補正の地方財政対策とでもいうべきものを検討いたしまして決定し、必要な場合には交付税法の改正案等を国会で御審議いただいてきたところでございまして、そのための説明資料として今申し上げました補正の地方財政対策といったようなものを国会や地方団体にもお示しをし、さらに、これを一般にも公表してきているところでございます。
#67
○片山虎之助君 今回は、相当大きい、史上空前と言っても言い過ぎじゃないぐらいな災害ですよ。地方自治体やコミュニティーは崩壊していますよ、相当広範囲に。今度の私は復興は、復旧はともかく復興は、地方が中心になってやらなきゃいかぬと思うんですよ、都道府県なり市町村なり、あるいはその下のコミュニティーなり。
 そうなると、ここで国の予算、補正を、これは何度もやりますよ、これから恐らく、阪神・淡路のとき三回やったんだから、三兆二千億ですからね。恐らく相当な額になる以上、私は地方財政計画を補正して、そういう地方がやることを位置付ける、それは場合によっては国会で認めてもらって。こういうことが必要だと思うんだけれども、大臣、どうですか。
#68
○国務大臣(片山善博君) 実質的にそういうことはやらなきゃいけないと思います。ただ、地方財政計画になりますと、被災地以外のところも全国を含んだ計画でありますから、そこ全体をいじることよりも、むしろ被災されたところを中心にどういう手当てをしていくかということの方に集中した方がいいのではないかと思います。
#69
○片山虎之助君 だから、全国で応援してくれる人もちゃんとある程度、私は、今の法律を直して、見てやったらいいと思う。全国から人を出している、物を出している、いろんなことを出しているでしょう。そういうものをある程度国費で見ないと、場合によっては全額。それは、一番中心はもちろん被災地になりますよ。全国の自治体も応援していく、共助なんだから、今度は。そういう意味でも、地方財政計画の補正を是非考えてもらいたいと、こういうふうに思います。それがまず一つ。
 それから、地方交付税法の改正というのか、特交と、特別交付税と普通交付税の比率というのは昔から議論があるんですよ。今の九四対六でしょう。昔から四でいいではないかと、昔からあるんですよ。四%論者というのは必ずおるんです。それから六%がいいという論者も必ずおるんです。これはある意味では水掛け論争、五十歩百歩の議論ではあるんだけれども。
 これは最初から六ですね。それから、これは何で六にしたの。分かれば、局長言ってください。
#70
○政府参考人(椎川忍君) およそ五十年ほど前に八%を一度六%に引き下げたことがございます。
#71
○片山虎之助君 いつ八から六になっているの。
#72
○政府参考人(椎川忍君) ちょっと年度、今調べて御答弁しますけれども……。
#73
○片山虎之助君 事実を教えてくれればいいんだからね。
#74
○政府参考人(椎川忍君) 昭和三十三年度に八%から六%に引き下げております。
#75
○片山虎之助君 そうか、その前は地方財政平衡交付金だったから。平衡交付金のときはどうやっておったんですか。もう全体が特交みたいなものか。
#76
○政府参考人(椎川忍君) いえ、平衡交付金の時代にも八%であったというふうに記憶しております。
#77
○片山虎之助君 八だったんだね。だから、八が六になって、四というのは、これは一つの考え方かもしれないけれども、大体、普通交付税、特別交付税で、どっちにした方が合理的かということなんですよ、問題は。それじゃ、普通交付税が神様がつくるように全部の財政需要をつかめていませんよ。特別交付税はもっと粗いわね。
 今、ルール化と、ルール項目と調整項目を分けているけれども、例えば災害だとか病院だとか同和だとかなんとかですよ。だから、粗いんだけれども、しかし、どっちが合理性があって、どっちが使い勝手が良くて、地方はどっちを好むかということもあるんです、観点が。
 私は、そういう意味では地方団体の関係者の、使う方の都合や言い分も十分聞いてもらいたいと思いますが、大臣、聞いていますか。
#78
○国務大臣(片山善博君) 一斉に調査をしたということはありませんが、いろんな機会に聞いております。この六を四にするのも聞いております。
 いろんな意見がありまして、やっぱり年度末にある程度ボーナス風に来てもらった方がいいという意見もかなりあります。それから一方では、災害があったときにさっとくれた方がいいという意見もあります。私も、被災をした県としてそう思いました。ですから、これは両方あります。
 その上でどうするかということですけれども、一つ私、一番気になっていますのは、やっぱり雪の割合が結構高いものですから雪のために取っておかなきゃいけない。それで、果たしてどかんと来ると配れる。しかし、取っておいたけれども、雪が少なくなったときには、これはいいんですけれども、じゃ、どこかここかに配ろうという話になると、そこが非常に調整項目が増えて不透明を増すということがありまして、これが非常に気になっているんです。
 ですから、総額はもっと減ってもいいんじゃないかということは一つありますし、それから、プールをして年度間の調整ができるようにするともっと良くなるんではないかというのが私の一番の今の考えなんですけれども。
#79
○片山虎之助君 あなたとは意見が合うところと合わぬところがあるわね、名前は合っているけれども。
 ただ、この特交について、年度間調整みたいなことを言われたね、あなた今、プール。私も前から考えている。特交の一つの欠点は、災害がない県でも配っちゃうんですよ。それは当たり前だと、権利だと、こういうことになるから。
 しかし、私はそれは全部の、全地方団体の共通の財源だけれども、プールして次の年度に送るんだと。大災害は必ずあるんですから、こういうことが。だから、そこでプールして集中的に使うということの合意を得れば、それも一つの考え方だと思うんですよ。ある程度その年度に必要なものは充てますよ。しかし、全部必ずしも使い切ることは私はないと思うので、そこの点は意見が合うので研究してくださいよ。
 いずれにせよ、三年間は凍結なんだから、今のままでいくんだから。三年たてばまた政権も替わるし、二回ぐらい替わるかもしれない。もう地震や災害は来てもらいたくないけれども、これも分からぬ。だから、そういうことの中で十分研究期間があるので、大変皆関心があるんですよ、特交というのは。ある意味では市町村長さんや知事さんの、これは何というのかな、才覚、能力、腕の見せどころだったのよ。
 だから、私は、むしろやっぱり市町村を中心にだんだん特交の配分を、今合っていますけれども、していった方がいいと思うし、これは大変な関心事項だから、十分三年間検討することを約束してください。
#80
○国務大臣(片山善博君) 非常に力を得ましたので、是非研究したいと思います。
 特交が、何というんでしょうか、年度末の首長さんにとっての通信簿みたいに思われているところがあるんですね。これはやっぱりおかしいわけで、本当に特別な財政需要があったときにそれにきちっと交付をする、そのことで自治体の財政運営が支障がないようになるというのが、これが本来の使命でありますから、ゆめゆめ年度末の市町村長さんの通信簿、その通信簿を良くするためにいろんな努力をするという、こういう無益なことはやめるように、そのための改正について検討したいと思います。
#81
○片山虎之助君 そこで、今回の災害なんだけれども、一番見ていて心配なのは市町村の役場機能、それがもう本当になくなっちゃっていることでね。しかも、それを支える、今も言いましたけれども、コミュニティーも崩壊しているんですよね。役場機能をまず復活しないと、幾ら金を出して幾ら何をやらせようが動きませんよね。
 そうなると人を送るしかないんだけれども、これがスムーズに送れていますか。総論としてはいろいろ聞きますよ。しかし、各論でうまくいっているんだろうか。大臣、どうですか。
#82
○国務大臣(片山善博君) 総論はもう既にお話ししたと思いますけれども、同種の自治体から同じ仕事を経験した人をよこしてほしいということがありまして、これは全国市長会、それから町村会もそうなんですけれども、全国市長会を中心にかなり派遣をしていただいております。
 それで、我々も気になるものですから、副大臣なんかも中心になりまして、これはと思うところ、大変大きな被害を受けた自治体には直接電話をしたりしまして、足りていますかというようなことを聞いたりしています。そうしますと、県から報告を受けている必要人員と役場から直接受けたのがちょっと食い違ったりしていることもあります。それについては県の方にもう一回調整をお願いをして県の方で出してもらうとか、それで出せない場合は、じゃ直接我々の方であっせんをしたというようなこともあるんです。
 ですから、これからも、これからだんだんステージが変わってきまして、応援を求める人の職種が違ってくるんです。例えば、現に陸前高田からは課税事務の人をよこしてくれとか、こんなのもきめ細かく今市長会でやってもらっていますけれども、それだけに委ねるんじゃなくて、我々の方もこれはと思うところは随時連絡を取りまして、うまく回っているかどうかを確認しながら必要な対応をしていきたいと考えているところです。
#83
○片山虎之助君 例えば、私の岡山県やあなたがおられた鳥取県の人がぷっと宮城県や岩手県や福島県に行ってうまくやれるかどうかということもあるんですよね。その人に幾ら能力があって、あれがあっても、人間関係やいろんなことありますよ。
 そういう意味ではそれぞれの県の、例えば県庁の人に行ってもらうと。あるいは、その県内の被災を受けていない山手の方というのかな、内陸の、そういう人に行ってもらうと。そうなるとそこが空くからそこに玉突きで、鳥取県や岡山県や、どこでもいいですよ、そういうところから行くような、ぐるぐる回すような仕組みを、しかも専門家がおりますよ、それぞれ、自分は水産には強い、何に強い、港湾に強いとかなんとか。
 そういうことの全体的な人間の配置構想をどこかできちっとやることが一番早いですよ。そうでなきゃ、市町村中心、コミュニティー中心よりも、私は復旧復興がなかなか進まないんじゃないかと心配していますけれども、どうですか、再度。
#84
○国務大臣(片山善博君) これはもう今おっしゃったとおりでありまして、やはり土地カンといいますか、事情に精通している人が一番好ましいわけです。
 二つ要素があって、一つはさっき私が申しましたように、保健師なら保健師が欲しい、それから課税事務で足らないんなら課税事務の詳しい人でないといけませんので、そういう一つの観点があります。もう一つは土地カンで、できるだけ地元の事情に明るい人がいいというので、基本はやはり県から派遣していただくというのが基本になります。それから、県の中で被災をしていない市町村がありますから、そこから同種の人を派遣していただくということが、これも基本になります。そこの穴が空いたところを、玉突きではありませんけれども、よそから、外部から入り込んでいくという、こういうやり方を一つの基本にしております。
 国家公務員も実は、総務省なんかは既にもう何人か派遣しているんですけれども、出先が現地にありますので、そこから被災したところに行く。そうすると、行政評価局などは非常に世帯の小さいところですから、それを本省とか他の局から派遣をしていくという、こういうやり方をしておりまして、そこら辺はうまくやりたいと思っております。
#85
○片山虎之助君 もう一つ、金ですよ。地域の金融機関がこれもほとんど崩壊している。だから、今日か昨日の新聞か知りませんが、信組、信金を、金融庁がそこへてこ入れて金出すとか言っていますけれども、金が回るかどうかですよね。例えば、これから地方債を起こすといっても、もうちょっと時間が掛かるかもしれぬけれども、引き受けるところがあるのかどうか、出すところがあるのかどうか。その金の方の回しはどうですか。それについて。
#86
○大臣政務官(逢坂誠二君) 全く御指摘のとおりでございまして、これは公的資金を優先的に回してまいりたいというふうに考えております。
#87
○片山虎之助君 何かいとも簡単に答えたけれども、それは総論なんですよ。具体的に何か、こういうふうにこうやるんだという何かありますか。まあ分かんなきゃ、御担当じゃないかもしれない。
#88
○大臣政務官(逢坂誠二君) 実はこれは災害対策基本法の中にも規定がございまして、このような場合の資金でございますけれども、資金の事情が許す限り国の資金を優先的に回すという規定がございます。したがいまして、地方公共団体金融機構資金あるいは財政融資資金を優先的に回すという考えでございます。
#89
○片山虎之助君 時間がありませんからもうやめますけれども、災害救助法は、山下さんの質問にもありましたが、大幅に見直した方がいい。
 例えば、各、全国の地方自治体が応援している、人を含めていろんな経費は全部国で持つべきです。それから自衛隊に関する経費も、これも国が全部持つ。原発の避難や誘導や避難所や仮設住宅も全部国が持つ。そういう今回は思い切ったことをやらにゃいけませんよ。財務省なんかにちまちまちまちま理論で抑えられたら駄目ですよ。是非それを要望して、終わります。
#90
○国務大臣(片山善博君) 災害救助法の見直しが必要なことは当然であります。
 ただ、既存の災害といいますか、今回の津波災害などでは各県が応援していただいておりまして、例えば物資とか人材を派遣しますと、それらについては、これもちょっと善しあし別にして、被災自治体に求償できるんです。そうしますと、そこの、被災で求償された自治体が今度災害救助法の適用になって、国費とそれから裏負担の地方財政措置になりますから、それでうまく、円滑にいくようになっております。
 問題は、原発の関係は、これ、災害救助法の今適用をしているんですけれども、取りあえず。こうしますと国費と地方費が出てきまして、この原発関連は国が全部責任を持ってやるということで、それに対応した、救助法と並ぶような対応措置が実は空白になっておりまして、起こらないことを前提の仕組みだと思いますから。したがって、それは今便宜上、災害救助法を適用しておりますけれども、やはりそこは何らかの改変が必要だろうと思っております。
#91
○片山虎之助君 瓦れきなんかは、国の補助率を物すごく高くするのはいいけれども、残りを、地方負担残すんでしょう。交付税で見るのか何か知らぬけれども。もう全部国で見たらいい、瓦れきは。それから、やるのは一義的には国か県にしたらいい。市町村は補助にしてくださいよ。そういう思い切った方策をやらないと進みませんよ。そのことを言っておしまいにします、本当に。
 ありがとうございました。
#92
○又市征治君 社民党の又市です。
 交付税法の改正については、特別交付税の割合を六%から四%に圧縮する原案と、大震災によってこれを三年間延期をするという衆議院側の修正の両方に賛成をしたいと思います。
 ただし、先ほどからも出ていますように、この特別交付税そのものの算定については、この透明化という問題はやっぱりきちっとやってもらわにゃいかぬ。昔、やっぱり自治体に対して懲罰的なことがなかったわけじゃないんですよね、これは、はっきり申し上げるならば。まあ今日は具体例なんか挙げませんけれども。是非その点は、片山さんもそのことを十分御承知ですから、この透明化などは是非やっていただきたいと、こう思います。
 そこで、今回の震災対策では特別交付税も大幅増額すべきだということを二十四日、大臣、答弁がございましたから、これは注視をしてまいりたいと思います。
 一方、この交付税制度全般については、財源が少な過ぎて本来の地方財政自立の役割を果たしていないという点は、これはずっと私一貫してここで申し上げてまいりました。法定率の引上げを含めて改革をすべきだということでありますが、これは今回、本来ならば地方交付税問題でも四時間から八時間ぐらいの論議せにゃいかぬところですが、時間がありませんから、改めてこれは論議をしたいと思います。
 来年度のこの交付税については、政府の一部に当初、別枠加算の一兆一千億を削ったらどうだと、こういう話がありましたけれども、これは総務省も頑張っていただいて、あるいは我々も頑張りましたが、結果としてこの意見は退けられたという点でいえば、この交付税問題、〇・五兆円上乗せという点ではこれは賛成をしたいと思います。
 そこで、災害問題に入りたいと思いますが、この災害対策の中心は当然自治体なわけでありまして、さあこの追加の支出、そして交付税法定率の減収と地方税の減収というのが出てくる、そういう点では大きな財源不足が生じるのではないか、こういうことが懸念をされます。交付税の増額と地方税の減収補填、これには万全を期すべきだということは、これはもうずっと他の委員からも御指摘のとおりでありましたが、これがどういうふうにされようとしているのか、改めてお聞きをしておきたいのと、もう一つは中期財政フレーム。これは、震災後で全面的な見直しが必要だろうと思うんですね。特に交付税については、自治体も中期的な復興行政需要に合わせて増額を織り込むべきであろうと思いますが、この二点、お伺いしたいと思います。
#93
○国務大臣(片山善博君) この交付税については、今次の災害を受けて、踏まえていろんな課題があります。
 一つは、当面の問題として、被災地の特別な財政需要を賄うために特別交付税がかなり必要になってきます。これは既存の六%の額では賄えないということが予想されますので、特別交付税の増額確保というものが補正予算の中で手当てをされるべきだと思いますし、そういう主張を今しております。
 それから、地方財政計画を前提にして交付税総額が決まっておりますけれども、これが先ほど来話をしておりますように、我が国経済の打撃によって国税収入が恐らく減収になりますので、そうしますと交付税の総額が変わってきます。じゃ、この誤差を、差額をどうするのかということでありますが、当初の地方財政計画、それから当初予算に盛り込まれている額はこれは確保しなければいけないということで、これも財政当局と調整をしたいと思います。
 それから三つ目は、間接的な問題として税収が、地方税収自体が減ります。それから、減免をしなければ対応できませんので、これについての補填が必要になってまいります。これは減収補填債というもの、それから歳入欠陥債というのがあるものですから、これでもって当面は賄う。これも当面は借金になって、後で交付税でということになりますけれども、これはやむを得ませんので、こういう措置をしなければいけないと。これが三つ課題でありますので、これについて精いっぱいの取組をしたいと思います。
 それから、あわせて、中期財政フレームとの関係ですが、これは国の財政規律を守る、ただしその際に地方に不当なしわ寄せはしないということでこの中期財政フレームはできております。結果が三年間一般財源総額を維持するということでありまして、この理念とか基本的な考え方はやっぱり大切にしなきゃいけないと思いますが、それだけではこれから当面やっていけないので、一つは地方財政全体の制度の仕組みも含めたやはり何らかの見直しをしなければいけない、それである程度の圧縮とかスリム化はやっぱり全体としてこれは考えなきゃいけないと私は思います。
 それからもう一つは、このフレームにとらわれないで、被災地に対する支援措置というのは特別交付税を中心にやらなければいけないので、一般財源総額についての基本フレームの考え方は、やはり多少の変更なり応用をしなければいけないと思います。
#94
○又市征治君 それでは、この大震災の復興の在り方、これは私は先日も述べたわけですが、人間の復興であるべきだということを申し上げてまいりました。
 一年前の一月十七日が阪神・淡路大震災の十五周年でありまして、各地で鎮魂の行事や検証と反省などいろいろと行われたわけです。その中の論議に、あの復興は本当は人間の復興であるべきだったのに、行政の主導で大規模開発を優先をするいわゆる創造的復興が幅を利かせた、その結果、被災者、地域住民の自立と地域の再生をなおざりにした、その意味で失敗であったという、こういう主張もあるわけです。
 人間の復興というこの考えは、関東大震災後の一九二四年に経済学者の福田徳三が唱えたそうでありますが、その著書によりますと、復興事業の第一は人間の復興、すなわち大災によって、大震災ですね、によって破壊された住まいと生活、営業、労働機会の復興でなければならない、道路や建物はこの営生、営業と生活ということですが、この機会を維持し擁護する道具立てにすぎない、それらを復興しても本体たり実質たる営生の機会が復興せられなければ何にもならないという、こういう考え方を述べているわけですね。
 他方の創造的復興というのは、繰り返しますけれども、兵庫県やあるいは神戸市が打ち出したスローガンであって、実際の事業としては大規模開発優先であったために被災者の自立と被災地の再生がなおざりにされたという、こういう指摘が出されているということですが、こうした反省論、阪神・淡路の反省論、片山大臣、十分御承知だと思いますが、この点いかがですか。
#95
○国務大臣(片山善博君) 私が知事をしておりましたとき鳥取県も大災害に見舞われまして、この復興といいますか、地域の再生という大きな課題に私ども取り組みました。その際に、阪神・淡路の復興のプロセスというのは大変大きな参考になりました。参考になりましたけれども、やはりまねはできないといいますか、逆の意味で教訓にしなければいけないということも痛感をいたしました。この災害の復興といいますか、地域の再生というのは誰のためにやるのかということをやはり一番真剣に考えなきゃいけないと思います。
 といいますのは、この度の災害もそうなんですが、阪神・淡路のときもそうですけれども、地域がほとんど、表現は悪いですけど、全部クリアランスされてしまいまして、そうしますと新たな町づくりというのが物理的には可能になるわけであります。そうしますと、この際、将来を見越した、百年後を見越したいい町をという、そういう誘因にとらわれることもやっぱりあったんだろうと思います。それはそれで、そういう視点を持つことは私は十分必要だろうと思いますけれども、実際に被災地で地域の再生に当たるときに何が一番重要かといいますと、今目の前で泣いている、悲嘆に暮れている被災者の皆さんの絶望をどうやってちょっとでも希望を持ってもらえるか、不安を安心に変えるにはどうすればいいのかということがやはり一番基本であるべきだと私はそのときに思いました。
 そうなりますと、特に高齢者の多い、弱者の多い地域でありましたので、この度もそういう傾向があると思いますけれども、そういう高齢者の皆さんができる限り安心できる、絶望を癒やすことができるような、そういう観点が一番基本にあるべきだと思います。
 そうなりますと、できるだけ元どおりの生活環境を取り戻すということが一番の視点になると私は当時思ったものですから、そこを離れないで住み続けられるようにというので、元どおりの環境に、決して元には戻りませんけれども、元には戻らないんです、特に今回の場合は、肉親を失い、地域はもう全く変わってしまったんで元どおりには戻らないんですけれども、できる限りそういう被災者の皆さんの生活環境を元どおりに近くしてあげるということが基本にあるべきだと思います。
 ただ、また今回、それでもなかなかうまくいかないと思いますのは、その元どおりのところでは、今回被災した現場でありますから、そうすると、住み方とか住む場所とか町のゾーニングとかを変えないといけないんではないでしょうかという観点もありますので、基本は元どおりの環境をつくるということになるとは思いますけれども、その中でより安心な、安全な町づくりということを当然加味しなければいけないと。
 こういうことが今回の、今次の災害復旧の基本になるんではないかと、被災をした県を預かっていた者として考えているところであります。
#96
○又市征治君 つまり、おっしゃっていることも、私申し上げたこの人間の復興ということだと思うんですね。
 この阪神・淡路の反省をもう少し述べておきたいと思うんですが、地元の神戸の松蔭女子大学の教授池田清さんが、昨年の雑誌「世界」の二月号の論文で、失業率や生活保護率、就学援助、自殺率などが全国平均よりも神戸市、その中でもあの長田区で著しく高いということを例示をされております。つまり、家屋の倒壊や火災による死亡という一次災害にとどまらずに、避難所や仮設住宅という生活環境の悪化による孤独死であるとか病死という二次災害。さらに、その後、住民の貧困化、地域経済の衰退といった三次災害にまで及んだ、こう言っているわけですね。
 阪神・淡路大震災後、多くの大手企業が神戸を見捨てた。そのため、多くの労働者が職を失う。こうした社会的、経済的な二次災害に対して、政府と兵庫県や神戸市は、住民の生活保障や職業訓練、公的な雇用や仮設の工場の提供、あるいは地域内の内需拡大といった施策よりも、被災者住民に活力を取り戻す人間復興を行うべきだった。ところが、実際は仮設住宅及び災害公営住宅を遠い郊外に造ったためにコミュニティーが崩壊をし、孤独死が相次いだ。また、早々と二か月後には住民の合意も図らずに都市計画、区画整理事業や再開発事業の網を掛け実施をしてしまった。
 御存じのように、こうした手法では土地を所有しない住民や営業者の発言権は抹殺をされ、そこに住んで工場労働や職人や自営業を営んでいた人たちは戻ることができない。県や神戸市の指導で、神戸空港、港湾建設あるいは高速道路、商業ビルといった大規模開発ばかりが進み、昔のような近隣関係や人口は失われてしまった。こんなことなどが述べられているわけですね。
 少し長くなりましたけれども、この東日本大震災及び原発災害からの復旧復興というのは是非、大臣もお認めになっているように、被災者、住民の再生あるいは地域の再生、つまり人間の再生ということを肝に銘じてやってほしい。華やかな再開発ビルであるとかあるいは大型プロジェクトよりも、ソフト事業を始め一見地味な、細やかな、あるいは人間レベルの施策の積み重ねが必要なんだと思うんですね。その中心課題というのは、やっぱり雇用創出を柱とする地域社会の回復であり、やはり担い手は、まさに住民と基礎自治体だろうと思います。
 先週の質疑で、私は土地利用の在り方についても提起をいたしました。これは、行政や開発狙いの企業が神戸のように焦って住民抜きで決めないようにということでもあります。あくまでも住民が、亡くなった人々の思いも代弁しながら、じっくりと何年も掛けて解決をしていく課題でもあろうかと思います。
 行政は強権的にプランを振りかざしてはならぬし、地面の上に何一つなくなってしまったように見えるけれども、そこには人々の多くの営みがあったし、歴史があったし、深い思いが残っているわけですから、行政はあくまでもこのお手伝いであるべきだ、こう思いますが、先ほどの、今、以上申し上げた点も含めて、大臣も、改めて感想を含めて見解を伺っておきたいと思います。
#97
○国務大臣(片山善博君) 災害復旧復興、地域の再生を図るときに一番大事なのは人、特に被災をされた人だということを申し上げました。やはり人に着目をした復旧のプロセスというものが重要だと思います。
 ともすれば、災害のときには公共土木施設の復旧から入ります。これは大切です。道路にしても、動脈でありますから。ですけれども、それだけで、公共施設は復旧しましたが、人が、被災者の皆さんが生きていく生活の場というものがソフト部門で破壊されるということ、これはやはりできるだけ避けなければいけないと思います。もちろん、先ほど言いましたように、かなりもう破壊されております。家族を失い、肉親を失い、地域の多くの人を失いで、かなり破壊されておりますけれども、できるだけ人のネットワークといいますか人間関係といいますか、かいわいの復旧というものが必要になるだろうと思います。人間への配慮が必要だろうと思います。
 ですから、公共土木だけの中心の復旧というのはできるだけ避けて、一緒になってやるべきだと私は思います。
 特に、生業の問題というのは、何度も申し上げておりますけれども、これは非常に重要でありまして、人間はどういう仕事に就くかというと、やっぱり元の仕事が一番やりやすいわけで、手慣れているわけでありますから、できるだけ生業、元の生業に復帰できるような施策というのが必要になるだろうと思います。阪神・淡路のときに一つ私はちょっとあきれましたのは、長田地区で生業を失った人が随分おられて、その人たちに対するメッセージとして空港を建設するからそこで働けばいいというメッセージがあって、それはちょっとどうかなと私自身も当時思ったことがありますけれども、この度もできるだけその地域で生業に復帰できるような、そういう施策、配慮が必要なんではないだろうかと思っております。
#98
○又市征治君 終わります。
   〔寺田典城君「委員長、一分もらえませんか」と述ぶ〕
#99
○委員長(那谷屋正義君) いや、時間も来ておりますので。
 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#100
○山下芳生君 東日本大震災は戦後最悪の大災害となりました。加えて、東京電力福島第一原子力発電所の事故はなお予断を許さない危険な状態を脱していません。政府は、被災者への救援と生活支援に全力を挙げるとともに、日本の専門家や技術者の力を総結集し、総力を挙げて原発事故の収束を図らなければなりません。こうした中で、被災の実態に見合った地方交付税の算定、交付を始め、十分かつ万全な対策を強く求めるものであります。
 そのことを述べた上で、私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。
 反対の第一の理由は、菅内閣が昨年六月の財政運営戦略で、国の一般歳出と地方交付税の合計額を今後三年間、七十一兆円以内にする歳出の大枠を決定し、地方財源抑制の仕組みを導入したからであります。
 来年度の地方財政計画について、政府は、社会保障費の自然増による地方負担約八千四百億円を見込んだとしています。しかし、その一方で、公共サービスを支える一般行政経費を厳しく抑制し、給与関係費は四千百七十億円も削減されているのであります。
 政府が決定した歳出の大枠は、深刻な財政危機に置かれている地方自治体に一層の住民サービスの切捨てや人件費削減などの地方行革を強いるものであります。これでは、地方自治体の独自の努力で実施されてきた乳幼児医療費助成制度や予防接種助成制度、妊産婦健診助成制度などの独自事業も、そのしわ寄せを受けて後退、廃止されることにつながりかねません。さらに、人件費削減によって、正規職員が臨時、非常勤に置き換えられるなど、官製ワーキングプアの解決を困難にさせることは明らかであります。
 反対の第二の理由は、本法案が、今後三年間、地方財源不足による臨時財政対策債の発行について、その半分を地方に負担させる国、地方の折半ルールを法定化しているからであります。これは、自公政権と同様に、地方財源不足に対する国の責任を投げ捨てるものと言わざるを得ません。
 以上指摘し、討論を終わります。
#101
○委員長(那谷屋正義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#102
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#103
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#104
○委員長(那谷屋正義君) 次に、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。
 片山さつき君から発言を求められておりますので、これを許します。片山さつき君。
#105
○片山さつき君 まず、冒頭、被災地に心よりのお悔やみを申し上げます。
 私は、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党、たちあがれ日本・新党改革及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による平成二十三年東北地方太平洋沖地震への対応及び自立的かつ持続的な財政運営を可能とする地方財政制度の構築に関する決議案を提出いたします。
 案文を朗読させていただきます。
    平成二十三年東北地方太平洋沖地震への対応及び自立的かつ持続的な財政運営を可能とする地方財政制度の構築に関する決議(案)
  平成二十三年東北地方太平洋沖地震により被災した地方公共団体等に対する万全の行財政支援を講ずるとともに、引き続き個性豊かで活力に満ちた分権型社会にふさわしい自立的かつ持続的な地方税財政システムの確立に向けて、政府は、次の諸点について格段の努力をすべきである。
 一、平成二十三年東北地方太平洋沖地震の復旧・復興については、被災地域の災害対策の強化を図るため、行政機能を大きく喪失した地方公共団体等への職員の派遣等により十全な支援を講ずるとともに、国と地方公共団体間の連絡・調整・情報共有に配意した支援体制の構築に万全を期すること。
   また、平成二十三年度補正予算の編成に当たっては、被災状況を的確に把握し、所要の地方交付税措置をはじめ十分な地方財政措置を講じ、被災地域の地方公共団体に対して万全の対策を講ずるとともに、被災地域の応援等を行った地方公共団体に対する財政措置も講ずること。
 二、現下の厳しい経済環境の下において、地方の疲弊が極めて深刻化していることに鑑み、地方交付税については、本来の役割である財源調整機能と財源保障機能が十分発揮できるよう、引き続き、地方税等と併せ地方公共団体の安定的な財政運営に必要な総額の充実確保を図るとともに、税制の抜本的な改革に向けて、法定率の引上げを含めた抜本的な見直しを検討し、特例措置に依存しない持続可能な制度の確立を目指すこと。
 三、地方税については、地方財政の自主性・自立性を確立するとともに、地方公共団体間の格差是正を図る観点に立って、地方消費税の拡充・強化をはじめ、国、地方を通ずる税体系の抜本的な見直しと国、地方間の税源配分の見直しなどを行い、速やかに偏在度が小さく、安定的で充実した財源の確保を可能とする地方税制の構築を図ること。
 四、巨額の借入金に係る元利償還が地方公共団体の財政運営を圧迫し、諸施策の実施を制約しかねない状況にあることに鑑み、計画的に、地方財政の健全化を進めるとともに、臨時財政対策債をはじめ、累積する地方債の元利償還については、将来において地方公共団体の財政運営に支障が生じることのないよう、万全の財源措置を講ずること。
 五、地方債制度及びその運用の在り方については、地方債の円滑な発行と流通、保有の安全性を確保するとともに、地方公共団体の自主的・主体的な財政運営に資する観点から、見直しを検討すること。
 六、地方税財政に係る諸制度の見直しに当たっては、財政基盤の脆弱な市町村に対し、特段の配慮を行うこと。特に、今回、地方交付税の総額に対する特別交付税の割合を引き下げ、普通交付税に移行させるに当たっては、この点に十分留意すること。
 七、地域自主戦略交付金については、国と地方の協議を通じ、その運用に地方の意見を十分反映させるとともに、これへの移行を契機とした国庫補助負担金の総額の削減を行わないこと。
 八、政策的促進策の下に、多くの市町村合併が行われてから相当の期間が経過している現在、合併当時に予想できなかった社会経済情勢の変動が生じている団体も多いことに鑑み、合併市町村の合併に伴う特例措置の適用状況と行財政運営の現状を分析し、これを踏まえ、合併市町村の今後の行財政運営に不測の支障が生じることがないよう、適切な措置を講ずること。
   なお、市町村合併による議員定数の減少、行政改革に伴う議員定数及び報酬の削減等を背景とする地方議会議員年金制度の廃止については、年金受給権者等に対し十分な説明を行う等円滑な廃止に向け最大限の配慮を行うとともに、国民の政治参加や人材確保の観点を踏まえた新たな年金制度の可能性についても検討を行うこと。
   右決議する。
 以上でございますので、何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#106
○委員長(那谷屋正義君) ただいまの片山さつき君提出の決議案の採決を行います。
 本決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#107
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、片山総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。片山総務大臣。
#108
○国務大臣(片山善博君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
    ─────────────
#109
○委員長(那谷屋正義君) 次に、国民生活等の混乱を回避するための地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 発議者衆議院議員石田真敏君から趣旨説明を聴取いたします。石田真敏君。
#110
○衆議院議員(石田真敏君) ただいま議題となりました国民生活等の混乱を回避するための地方税法の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び内容について御説明申し上げます。
 まず、本法律案の趣旨について申し上げます。
 平成二十三年度の税制改正に係る地方税法等の一部を改正する法律案につきましては、政府・与党の責任において早期に成立を図るべきところ、平成二十三年三月三十一日を目前にしてもその成立の見通しが立っていないことに鑑み、国民生活等の混乱を回避するため、異事異例の措置として本法律案を提出した次第であります。
 次に、その内容について申し上げます。
 第一に、平成二十三年三月三十一日に期限の到来する地方税における税負担軽減措置等について、その期限を暫定的に平成二十三年六月三十日まで延長することといたしております。
 第二に、これに伴い、一月二十八日衆議院に提出されました地方税法等の一部を改正する法律案等について所要の規定の整備を行うことといたしております。なお、この所要の規定の整備は、これらの法律案に対して賛成することを前提としているものではありません。
 以上が、本法律案の趣旨及び内容であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#111
○委員長(那谷屋正義君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#112
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、国民生活等の混乱を回避するための地方税法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 反対の理由は、本法案が担税能力のある大企業や事業者のために減税措置を継続させるものであるからです。
 法案は、資産流動化法による特定目的会社が取得した不動産取得税、投資法人の取得する不動産取得税、都市再生法に基づいて事業者が取得する不動産取得税、スーパー港湾における荷さばき施設等の固定資産税等の軽減措置などの減税措置を継続するものであります。
 その対象の中心は担税力のある大企業や事業者であります。こうした大企業減税は中止し、東日本大震災の被災者の救援と復興、そのために全力を尽くしている自治体を支えるための財源に回すべきであります。
 なお、本法には中越地震災害、中越沖地震災害に係る不動産の固定資産税や離島航路船舶に係る固定資産税の軽減措置なども含まれています。こうした措置は国民生活に必要であるということを申し上げ、討論を終わります。
#113
○委員長(那谷屋正義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 国民生活等の混乱を回避するための地方税法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#114
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#115
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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