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2011/04/19 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 総務委員会 第8号
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2011/04/19 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 総務委員会 第8号

#1
第177回国会 総務委員会 第8号
平成二十三年四月十九日(火曜日)
   午後三時十四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     米長 晴信君     武内 則男君
     石川 博崇君     山口那津男君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     難波 奨二君     江田 五月君
     山口那津男君     石川 博崇君
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     江田 五月君     難波 奨二君
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     石川 博崇君     白浜 一良君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     礒崎 陽輔君     中原 八一君
     魚住裕一郎君     木庭健太郎君
     白浜 一良君     石川 博崇君
     寺田 典城君     小熊 慎司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         那谷屋正義君
    理 事
                加賀谷 健君
                藤末 健三君
                片山さつき君
                松下 新平君
                魚住裕一郎君
    委 員
                石橋 通宏君
                小西 洋之君
                行田 邦子君
                武内 則男君
                友近 聡朗君
                難波 奨二君
                吉川 沙織君
                岸  宏一君
                世耕 弘成君
                中西 祐介君
                中原 八一君
                山崎  力君
                山本 順三君
                石川 博崇君
                木庭健太郎君
                小熊 慎司君
                山下 芳生君
                片山虎之助君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     片山 善博君
   副大臣
       総務副大臣    平岡 秀夫君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  森田  高君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
   政府参考人
       総務大臣官房総
       括審議官     久保田誠之君
       総務省総合通信
       基盤局長     桜井  俊君
       総務省政策統括
       官        原  正之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○電波法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に
 関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
○電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(那谷屋正義君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、米長晴信君及び石川博崇君が委員を辞任され、その補欠として武内則男君及び白浜一良君が選任されました。
 また、本日、白浜一良君及び寺田典城君が委員を辞任され、その補欠として石川博崇君及び小熊慎司君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(那谷屋正義君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 電波法の一部を改正する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房総括審議官久保田誠之君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(那谷屋正義君) 電波法の一部を改正する法律案、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案、電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。片山総務大臣。
#6
○国務大臣(片山善博君) 電波法の一部を改正する法律案、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案及び電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案の提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、電波法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 我が国のあらゆる社会経済活動の基盤となる電波の有効利用を促進する観点から、電波利用料の適正性を確保するためその料額を改定するとともに、周波数の再編を迅速に行うことを可能とするため特定基地局の開設計画の認定に関する所要の措置を講ずる等の必要があります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、電波利用料について、電波法附則第十四項の規定に基づき、三年ごとにその適正性の確保の観点から見直すこととされており、電波利用共益費用及び無線局の開設状況の見込みを勘案して、その料額を改定することとしております。
 第二に、携帯電話基地局等の特定基地局を新規に開設しようとする者が既存の無線局の周波数変更等に要する費用を負担することによって早期に特定基地局の開設ができるよう、当該費用の負担に関する事項を開設指針の規定事項及び開設計画の記載事項に追加することとしております。
 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしておりますが、広域専用電波を使用して放送をする無線局に係る電波利用料の料額の設定に関する改正規定等は公布の日から、特定基地局の開設計画の認定に関する改正規定等は公布の日から起算して三か月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 次に、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 電気通信事業者間の公正な競争を促進するため、第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対する反競争的行為の防止に関する規制の実効性を確保するための措置を講ずるとともに、東日本電信電話株式会社等に対する業務規制の手続を緩和する必要があります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対し、当該電気通信事業者の業務委託先子会社が反競争的行為を行わないよう当該子会社の適切な監督を義務付けることとしております。
 第二に、当該電気通信事業者に対し、第一種指定電気通信設備の設置、管理及び運営等の業務を行う専任の部門を置く等接続の業務に関して知り得た情報を適正に管理するための体制の整備を義務付けることとしております。
 第三に、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社が地域電気通信業務を営むために保有する設備等を活用して行う電気通信業務等に係る現行の認可制を事前届出制に改めることとしております。
 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して六か月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 次に、電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 現下の経済情勢を踏まえつつ電気通信基盤の整備の促進を引き続き行っていくため、電気通信基盤充実臨時措置法の廃止期限を延長するとともに、高度通信施設の対象を拡大する等の措置を講ずる必要があります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、平成二十三年五月三十一日までとされている電気通信基盤充実臨時措置法の廃止期限を平成二十八年五月三十一日まで五年間延長することとしております。
 第二に、整備促進措置の対象である高度通信施設について、遠隔教育又は遠隔医療に用いられる電気通信設備を追加することとしております。
 第三に、独立行政法人情報通信研究機構が行う高度通信施設整備事業及び高度有線テレビジョン放送施設整備事業に係る利子助成業務を廃止することとしております。
 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して三か月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしておりますが、廃止期限の延長に関する改正規定は、公布の日から施行することとしております。
 以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
#7
○委員長(那谷屋正義君) 以上で三案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。
 電波法改正案等三法案について質問をさせていただきたいと思います。
 今、趣旨説明を聞きながら、並んでいる先輩議員から言われたんですが、おまえ、よく今趣旨説明を聞いたばかりなのに質問ができるなということを言われました。今回、はっきり言ってかなり異例な組立てでやらせていただいていると思います。私の方にも理事の方から今日委員会が開かれるという連絡が来たのは昨日の六時半でございまして、それからその段階で質問通告していますので余り詰めた精緻な通告はしておりませんけれども、それは政府・与党の立場でお受けになったことですから、きっちりとお答えをいただきたいというふうに思っております。
 今回、まず電波法の改正案についてお伺いをしたいと思いますけれども、この電波法の改正案を組み立てていくときの議論の中でやはり一番大きな議論のポイントになったのは、いわゆる周波数のオークションを導入するのかしないのかということであったと思います。今回、この法律を提案されるに当たって、この周波数オークションに関して総務省としてどういう立場に立っておられるのかということを、まず基本的なところを御答弁いただきたいと思います。
#9
○国務大臣(片山善博君) 一般的な周波数のオークションについてはいろんな議論があると思います。もちろん利点もありまして、例えば電波の公平かつ能率的な利用でありますとか、それから免許手続の透明性の確保、そういう観点から導入を図るべきだ、さらには、国の財政上の観点からこれを有効活用すべきであるという意見もないわけではありません。ただ、一方では、この周波数のオークションについては、競争原理が働くことによって落札額が高騰してしまうのではないか、そのことが利用者にこれまで以上の負担を掛けることになるのではないかとか、これも競争原理が行き着いた先に不正常な要因が出てくるんではないかというような懸念もあります。これについてはそういう長所、短所ありますので、是非これからその利害得失については検討したいと思います。
 今までのお役所中心の免許行政というものが最善だとは思っておりません。改めるところは改めなきゃいけないと思います。ただ、だからといって、にわかにこれを全くの競争原理の下に置くのがいいのかどうかということも危惧されます。いろんな観点から、これから少し専門家の皆さんの意見を伺いながら検討を加えていきたいというのが現時点での基本的な方針であります。
#10
○世耕弘成君 ということは、周波数オークションに関しての賛否というか考え方というのはペンディングにしたままこの法案を出されたという理解でよろしいんでしょうか。
#11
○国務大臣(片山善博君) 現時点で結論とか、それから一定の方向性、方向性を持って検討するということではありません。検討課題として非常に重要な問題だという認識を共有しつつ、これから検討を始めるという段階での法案の提出ということであります。
#12
○世耕弘成君 ここが非常に分かりにくいんですね。しかし、総務省の事務方の皆さんがこの法案を大体要綱ができた段階で私どものところへ御説明に来られたときは、少なくともオークション的なものは入れるんだというふうにおっしゃいました。だから、その辺の考え方の整理が非常に不明確なままできた法律じゃないかというふうに私は懸念をしております。
 私自身は、電波オークションに関しては、まさに大臣がおっしゃったように、検討に値するものだと私は思っております。特に国の財政にとって、今、これから震災の復興予算がいろいろ必要な中で、もし本当に有効に使えるものであれば使っていけばいいと思っています。
 しかし一方で、大臣がおっしゃったようにいろんな問題点もあるということで、そういう意味ではまだ議論が十分煮詰まっていないんじゃないかなと思っていますが、私は、総務省の皆さんは、今回のこの法案で電波オークション的なものは少なくとも入れたという認識で作っておられるんじゃないかというふうに思っているわけです。
 その理由としては、まず昨年九月に閣議決定が行われています、この電波法に関して。内容はこうなっています。「電波の有効利用のため、周波数再編に要するコスト負担についてオークション制度の考え方も取り入れる等、迅速かつ円滑に周波数を再編するための措置を平成二十三年度中に講じる。」と書いてあるわけでございます。まさに今、平成二十三年度なわけですが、この昨年九月の、まさにオークションの考え方を取り入れなさいと言っている閣議決定と今回の電波法改正の関係はどういうふうになっているんでしょうか。
#13
○国務大臣(片山善博君) 私は、先ほど来答弁してきましたのは一般論としてのオークションであります。今回、法案に盛り込んでおりますのは、いわゆる既存の周波数を新しい業者が使うというときに、既存の業者に対して移転費用を出すと、それを一種の制限された競争原理の中で競い合ってもらおうというわけで、これをオークションないしオークション的なものと言うんであれば、それはそのとおりであります。それは今回の法案に盛り込んでおります。
 ですから、先ほどお触れになったその閣議決定の文案というのは今回の法律案の中に入っております。ただ、それは非常に限定的な分野と局面での仕組みでありまして、一般的にこれから免許行政の中にオークションを取り入れるという、そこまでの方針の決定には至っていない。先ほど申し上げたとおり、それはまだ白紙で、これから検討をするということであります。
#14
○世耕弘成君 ということですと、今回の法律は、じゃ昨年の閣議決定とは基本的には違う考え方だという整理でよろしいんでしょうか。
#15
○国務大臣(片山善博君) いや、先ほど言いましたように、限定された範囲内で、オークションと言えるかどうか分かりませんけれども、オークション的なものを取り入れて既存業者の移転費用を出していただこうと、新しい業者に、ということを取り入れているわけで、閣議決定の内容を今回の法案には盛り込んでいるということであります。その限りであります。
 別途の、一般論として、諸外国で行われておりますようなオークションを導入するかどうかについては、これは白紙でありまして、これから、先ほど来の一長一短いろいろある要素を勘案しながら検討をしていくということであります。
#16
○世耕弘成君 ということは、昨年九月の閣議決定で、この「オークション制度の考え方も取り入れる等、迅速かつ円滑に周波数を再編するための措置を平成二十三年度中に講じる。」、まさに平成二十三年度の国会に出された法案ですから、そういう意味では昨年九月の閣議決定を実行したのが今回の電波法であるという理解でよろしいでしょうか、もう一度確認をお願いします。
#17
○国務大臣(片山善博君) そのとおりであります。今回の電波法の改正案の中に盛り込んでおります内容というのは、先ほど来の閣議決定の内容を具現化しているということであります。
#18
○世耕弘成君 今回の法案、先ほどの趣旨説明の中でも、いわゆる「携帯電話基地局等の特定基地局を新規に開設しようとする者が」、まさに携帯電話にほぼ限っているという理解でよろしいですか、ここは。
#19
○国務大臣(片山善博君) そのとおりであります。
#20
○世耕弘成君 そうしますと、いわゆるこれ、携帯電話でプラチナバンドと言われている七百メガヘルツ、九百メガヘルツ帯の議論であろうというふうに思っています。そこにおいて今後いろんな空きが出てくる、地上波デジタルが進むことによってそこで使える空きのバンドが出てくるというそういった中で、そこに新たに局を開設しようとする、いわゆる携帯電話の既存の事業者なのか新規の事業者なのか分かりませんが、そういう事業者が既存無線局の周波数変更に要する費用を負担することによって早期にサービスができるようにということで、今回の法律が目的としてあるんだろうと思います。
 具体的に、やり方としては、こういうふうに趣旨説明あるいは資料で述べられていますが、当該費用の負担に関する、要するに、過去、今既に使っている無線局の方が移動をする、その移動をするための費用負担に関する事項を開設指針の規定事項及び開設計画の記載事項に追加すると書いてあります。
 要するに、これから古い人にのいてもらって、新しい無線局を使って携帯のサービスをやりたいという方が、古い無線局を持っている方がのく費用について、恐らくこれいろんな、どんな費用が掛かってくるのか私もよく分かりませんが、例えば鉄塔の撤去費用とかそういったことも入ってくるのかどうかあれですけれども、そういう移転にかかわる費用について新しい人がどれぐらい負担するのかということでオークションをやるという理解でいいんでしょうか。
#21
○国務大臣(片山善博君) 基本的にはそういう枠組みであります。
#22
○世耕弘成君 ここ非常に私も分かりにくいんですけれども、じゃ、要するに、この法律では、当該費用の負担に関する事項を開設指針の規定事項及び開設計画の記載事項に追加すると書いてあるわけなんですね。ということは、ここに何か、何らかの値段みたいなことを書いて、その金額の多い少ないでこの人が使えますよという形になるんでしょうか。ここのところをちょっと詳しく教えていただきたいと思います。
#23
○国務大臣(片山善博君) 今までは、事実上競争下にあっても、どれだけコストを提供するかということは全く関係なく、どの業者がその周波数を使うのがふさわしいかということを役所が決めているわけであります。今回の法律案によりまして、それにプラスアルファして、どれだけ負担できるのかということを書いてもらって、その事業者の選定をしていこうということになるわけであります。
#24
○世耕弘成君 じゃ、そうするとこれ、まあ当然知事をやっておられたから入札の方式にはお詳しいと思うんですけれども、これはいわゆるその金額の高い安いで決める入札なのか、あるいは、いわゆる総合評価方式と言われるような、ほかの条件も全部含めて決めるような形になるのか、どっちなんでしょうか。
#25
○国務大臣(片山善博君) 基礎的な要件、今お触れになったようなことを敷衍しますと、入札参加資格のような要件は別途の要素で決めていく。その上で、一線に並んだ事業者の間では、そこに記載された費用負担をどれぐらいしていいかという、その金額によって事業者を選定するということになろうかと思います。
#26
○世耕弘成君 分かりました。
 多分、まあ恐らく、現実的には、実際に始まれば、特に既存の事業者で大手三社なんかは恐らくもうその条件面で変わるところはないと思いますから、となると、このいわゆる開設指針の規定と開設計画の記載事項に書かれた移転費用の負担額というのが恐らく勝負の分かれ目になってくるんだろうというふうに私は推察をしますけれども、じゃそのときに、これ金額で勝負になると、もうほかの条件全部一緒になったと、じゃ金額で勝負だといったら、単純に本当に高い方で決めるんですか。
#27
○国務大臣(片山善博君) 今回の、オークション的なものとさっきから表現していますけれども、高ければ高い方がいいという考え方は今回導入しないつもりであります。といいますのは、移転費用がこれが上限になりますから、移転費用を上回って取るということになりますと、それはオークションと変わらなくなってしまいます。そこまでの踏ん切りは付いておりません。
 ですから、アッパーリミットといいますか、上限を設定することになると思います。その条件の中で申請額に差が出れば、一番高い人が選定されるということになります。
 仮にみんな上限に張り付いた場合はどうなるかということでありますが、その際には、他の要素を盛り込んで決めざるを得ないと思います。それは、例えば、その事業者がこれからどれだけ世の中に寄与、貢献するかというようなことも含めた要素によって決めざるを得ないと思います。
 そういうことがありますので、オークションの導入に必ずしも踏み切っていないと、オークション的なものにとどまっているという、そういう表現をしているわけであります。
#28
○世耕弘成君 いや、その上限価格というのを初めて伺いましたけれども、ということであれば、当然もう上限価格に張り付きますよね。しかも、通信事業をずっとやってきているプロであれば、それぞれの会社、移転費用の算定にそんな大きな差はないと思いますから。ということは、基本的にはオークションとは銘打ちながらも、基本的には今までの総務省が最終的に、これビューティーコンテスト方式と言いますけれども、総合的に考えて決めていった、今大臣いみじくもおっしゃいましたけれども、そういうやり方になるという理解でよろしいでしょうか。
#29
○国務大臣(片山善博君) 煎じ詰めればそういうことでありますけれども、私は従来に比べてやっぱりかなり踏み込んだ仕組みだと思います。従来はそういうコストを払うということが、これは電波の利用料はもちろん低廉な金額で払いますけれども、それ以外のものを払って事業を開始するということはなかったわけでありまして、言うなれば、ビューティーコンテストという表現がいいのかどうか分かりませんけれども、お役所が全部決めていたということ、そう言っても過言ではないと思いますけれども、今度は、少なくとも天井は決めるにせよ、そこまでの間で一応競うという条件が入ってくるわけでありますので、かなり違ってくるとは思います。
 ただ、移転費用が上限になりますから、やはりそれなりの限界はあるということは御理解をいただきたいと思います。
#30
○世耕弘成君 私が賛成するかどうかは別にして、総務省としてのお考えは大臣から今明確に表明をされたというふうに思っております。
 その上で、少し確認をさせていただきたいんですが、大臣はこの電波オークションに向けて方向性も含めていろいろ議論の余地があるとおっしゃいました。しかし、その中でなぜ今回特定基地局という形で携帯電話基地局、これも恐らく七百メガ、九百メガのプラチナバンドということになると思いますけれども、そこだけを切り出して、先行させて、こういうオークション的なもの、最終的に私はオークションにはならないと思いますけれども、オークション的なものを導入された理由は何なんでしょうか。
#31
○国務大臣(片山善博君) これは周波数を新しく使う人の、古い人から新しい人に移行を円滑にする、そのために新しい人が古い人に移行費用を出すという、そのことによって円滑化をするということが一番の眼目であります。
#32
○世耕弘成君 ちょっと今のは説明になっていないんですね。古いところから円滑に移ってもらわなきゃいけないところというのは、いろんな周波数帯であります。だけれども、なぜ今回この特定基地局という名前まで付けて、携帯電話の基地局を特出しをして今回やろうとされているんでしょうか。そこの理由を教えていただきたいんです。
#33
○国務大臣(片山善博君) それは、携帯電話の普及の拡大によりまして携帯電話が使用する周波数が込み合ってくるという、これが背景にあると思います。
#34
○世耕弘成君 もう一つお伺いしたいんですけれども、私、携帯電話のこの周波数帯に、もし完全なオークションを入れたとした場合、当然これから総務省もいろいろ検討はされるんでしょうけれども、いろんな議論をされていくんでしょうけれども、もし携帯電話に完全なオークションを入れた場合、携帯電話の場合はやっぱりユーザーがぶら下がっているわけですよね。例えば、自分が契約している携帯電話会社があって、そこが突然オークションに敗れた、敗れたので別の周波数帯に行っちゃうことになりましたということで、電話機も全部買い換えてくださいなんということが私は想定されるんじゃないかと思うんですね。
 携帯電話の、このいわゆる一般大衆がそれこそ何千万という単位で使っている携帯電話と、ほかの業務用であるとかかなり限られたところで使われている無線というのは、ある程度区別をして考えるべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#35
○国務大臣(片山善博君) それはそのとおりだと思います。国の政策の変更に伴ってユーザー、国民の皆さんに不測の負担を掛けるという、混乱を来すということは、それは政策としては妥当しないと思います。
#36
○世耕弘成君 大体、大臣のお考えはよく分かったと思います。
 もう一度整理をさせていただきますと、今回はオークション的なものを入れたと、必ずしもオークションと言えるとは分からない、オークション全体に関してはこれからじっくりと時間を掛けて議論をしていく。しかし、携帯電話の周波数帯については、非常にユーザーも増えていることもあるので、できるだけ早い対処をしていかなければいけないし、また、今最後に私が指摘をさせていただいたように、携帯電話そのものにオークションそのものがなじむのかどうか、そこは非常に特にユーザーへの影響という点で慎重に考えなければいけないということで、今回のこの電波法の中で携帯電話だけを特出しをしてできる限り急ぐという形で、しかし一方で、上限を付けて、のべつ幕なしな入札にはならないし、ある程度ユーザーへの影響も配慮が最終的に総務省としてできるような形で電波法が出されたという理解でよろしいでしょうか。
#37
○国務大臣(片山善博君) そのとおりであります。
#38
○世耕弘成君 非常にきっちり整理をしていただいたと思います。
 そこで、一つお伺いをしたいのは、まず三月十一日付けで、この法律がですからもう閣議決定をされた後ということになると思いますが、三月十一日付けで周波数オークションの導入に関する意見募集というのを総務省はやっておられます。震災と同じ日にやっておられ、ホームページで出ていたんですけど、それは別にそんなに詳しく聞こうとは思いませんけれども、その中で、意見を広く募集するということと、いろんな論点も展開をされて、その論点なんかは非常にオークション問題の論点をうまく整理されたいい整理だというふうに思っていますが、この周波数オークション導入に関する意見募集に関しては、今回法律に出ている七百、九百メガヘルツ帯の携帯電話はこれは例外だと、対象ではないというふうに考えてよろしいでしょうか。
#39
○国務大臣(片山善博君) 今お触れになりましたその意見募集というのは、実はこれは総務副大臣が主催をします懇談会を開いておりまして、そこが、周波数オークションを導入する際に検討すべき論点の提案募集ということで、実は四月の二十八日まで意見募集をしております。ということで、そのことについては担当の副大臣の方から答弁するのがふさわしいかと思います。
#40
○副大臣(平岡秀夫君) 今、世耕委員が御指摘のあったように、この周波数オークションに関する懇談会については私が座長をさせていただいておるわけでありますけれども、これはあくまでも今回の法律改正に関係しているものではなくて次の段階の話ということで、これも昨年末にタスクフォースで議論が出されたときに我々の方で方針を示しておりますけれども、その方針というのは、第四世代移動通信システムなど新たな無線システムに関しては、諸外国で実施されているオークションの導入についても早急に検討の場を設けて議論を進めるという位置付けの中で設けたものでございます。
 第一回目を三月の二日に開催させていただきまして、そのときに出ました意見をある程度集約したところでパブリックコメントを求めるという形で提案募集をさせていただきました。当初は四月八日の締切りでやったんですけれども、大震災の発生に伴いまして期限を延長いたしまして、四月二十八日に締切りということをさせていただきました。それを受けて、これから第二回目以降についてしっかりと議論をして、そして今年中にはある程度の方向性が得られるように議論を進めていきたいと、このように考えているところでございます。
#41
○世耕弘成君 もう一度確認をさせていただきたいんですが、ちょっとやっぱり違和感が若干あるんですね。法律を出されている、だけど、その法律と結構密接に関係することに関して意見募集をされている。今から意見募集されるんだったら、法律を出してもらっちゃ困るわけですよね。ただ、法律はちゃんと出されているわけですから、この法律に書かれているいわゆる特定基地局の周波数帯のこれから移転費用の負担その他のルールに関しては、今後、その検討会とは関係なく、あくまでもこの法律どおりに執行をしていくということを私は確認をしたいんです。いかがでしょうか。
#42
○副大臣(平岡秀夫君) 今、私はそのつもりで答弁したつもりでありますけれども、改めて明確に申し上げますれば、今ここで議論されているものについてはこの懇談会の対象にはしていないということでございます。
 先ほど私、座長と言いましたけれども、私が主催者ということで、座長は学者の方にやっていただいておるということでございます。
#43
○世耕弘成君 分かりました。じゃ、是非そこでいい電波オークションに関する議論をしっかりやっていただきたいというふうに思いますが、一方で、法律を出された以上は、この特定基地局に関してはこの法律どおりしっかり執行していただきたいと思いますが、総務大臣、最後にもう一度確認をさせてください。
#44
○国務大臣(片山善博君) それはもうそのとおりでありまして、この法律案に盛り込まれたことが、これが成立をしますと、その法律の規定に基づいて実施をしていくということになります。
 平岡副大臣が主催をしておりますその懇談会というのは、それとは違った、最初から、冒頭から申し上げております一般的なオークションについて、これをこれから検討していくということでありまして、両者は分けて考えていただければと思います。
#45
○世耕弘成君 さらにもう一つ確認をさせておいていただきたいんですが、民主党に復興ビジョン検討チームというのがあって、この間、新聞記事を見ておりますと、この復興ビジョン検討チームの議論の中で、この周波数の、今回のこの法律に盛り込まれている七百メガ、九百メガヘルツ帯も含めた周波数の問題について、東日本大震災の発生で状況が一変したと。総務省はこれまで、地上デジタル放送への移行に期限を区切っていることや携帯電話向け周波数の逼迫もあり、とにかく新たな周波数割当てを急ぐ必要があると主張してきた。しかし、合理的に考えて、期日どおりに全国で地上アナログ放送を停波し、地上デジタル放送へ完全移行するというのは震災の影響で非常に困難になった。ならば、七百、九百メガヘルツ帯で周波数オークションの実施も時間を掛けて検討できると。
 これ、法律を出してから与党の中でこういう議論をしているということ自体、私は大変問題だと思いますが、これについて、この法律が今後影響を受けるということはあるんでしょうか、ないんでしょうか、お答えいただきたいと思います。
#46
○副大臣(平岡秀夫君) この点については、特に私たちの方に何か問合せがあってしゃべられたわけではございません。個人的な見解を述べられたんだろうと私は思っておりますけれども、特に政府に対して申入れもあるわけでありませんし、我々として我々の考え方を変えているわけでは全くありません。
#47
○世耕弘成君 先ほど明確に、大臣も含めてこの法律どおり執行していくということは御答弁いただきましたので、それを信じて我々もこの法律へ、今日、採決も含めて対応させていただきたいと、そこは明確に申し上げておきたいと思います。
 それでは、少し話を変えまして、今回、東日本大震災、いろんな悲惨な状況が伝えられております。私も南相馬、相馬、新地町という被災地に救援物資を持って行ってまいりました。そんな中で、いろんな被害が注目を浴びていますけれども、やはり国民の皆さんがいろいろと、これは被災地以外の方も含めて、自分で体感的に感じているのがやはりこういう大災害が起こったときの通信の問題だというふうに思っております。
 まず、全般的に大臣として、今回の東日本大震災を受けて、通信を担当される大臣としてどういう教訓があったというふうにお考えか、大きくお伺いをしたいと思います。
#48
○国務大臣(片山善博君) 幾つかの教訓といいますか印象があるのでありますけれども、やはりこれだけの大災害になりますと、安否確認などのために非常に通信が混雑をします。一番必要な人たちがその混雑の中で通信ができなくなってしまうという、これを何とかしなければいけないというのは一つの課題だろうと思います。もちろん、技術的な問題を含めてこれから早急にこれは取り組んでいかなきゃいけないと思います。
 それから、これだけの災害がありますと、物理的に通信の施設が被害を受けます。これは、混雑とは違ってもう被害を受けてしまいます。その際の代替機能をどうするのかということでありまして、これは、例えば携帯電話の基地局が被災した場合には、別途、車載型の基地局がスムースに導入されるようにするとか、それから、今回非常に大きな力を発揮しましたのは衛星携帯電話でありまして、これの備えを十分にしておくとか、ほかにもありますけれども、自分が直接に被災地に行って話を伺った中ではこんな印象を持っているところであります。
#49
○世耕弘成君 私自身は、情報通信関係の企業で広報担当をやっていましたときに阪神大震災を経験をいたしました。あのときと今回決定的に違うのは、やはり携帯電話の位置付けだったというふうに思います。
 あの阪神大震災のときは、大体、携帯電話がまだ百万加入ぐらいですから、携帯電話は通じたんですね。ところが、今回は逆にみんなが携帯電話へ殺到して、携帯電話の方が非常につながりにくいという状況が起こってしまったというふうに思っています。その辺、ただ、通常の例えば五十倍、百倍のトラフィックが来る、それに常に対応できるような通信網を構築するとなれば、それは当然料金に跳ね返ってくるわけですから、その辺を、公的役割等を含めてこれから十分に議論をしていかなきゃいけないだろうということをまず指摘をさせておいていただきたいと思いますが、それに加えて、今回、改めて、携帯の時代でなかなか一般のユーザーの方は気が付かないんですけれども、やっぱり固定網が非常に重要だということだと思います。
 津波でほとんど流されました。私自身もNTTで勤務していたときに、電話局の局舎というのは震度七でも絶対に大丈夫に設計をされていると、だから大きな地震が揺れたら絶対に職場から離れるなというのが先輩からの教えだったわけですけれども、今回はやはり津波には耐えられなかった、津波で相当、交換の機械ですとか、あるいは電話局そのものがほぼもう全部水没をするというような状況になっているわけでございます。やっぱり固定網をもう少し強化をしておかないと、結局、携帯電話も携帯電話の基地局だけで成り立っているものではないわけです。その携帯電話の基地局と固定のネットワークがつながって初めて携帯電話として機能するわけでございまして、そこの固定網の重要性というのが私は非常に今回クローズアップされたんではないかというふうに思いますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
#50
○国務大臣(片山善博君) それはそのとおりであります。
 先ほどおっしゃられたように、携帯電話が非常にふくそうしたときに固定電話は非常にスムースにつながったということももちろんありますし、そればかりではなくて、ネットワークの基盤という存在として固定電話があると思います。これの重要性を、改めてその認識を共有しなければいけないと思います。
 それから、先ほどの御質問と関連しまして、今回の教訓というので一つ指摘しておかなきゃいけないのは、物理的な被災をしていなくてもつながらなくなってしまうということが今回、原発の近隣区域で起こりまして、ちょうどその避難区域の中に局がある、基地局がある、そこに人が行けないということもあって地域全体が不通になってしまうということがありまして、このことも一つ、これから原発関連の事故が頻繁に起こることを想定するのはいかがなものかとは思いますけれども、今回、今まで考えていなかったことが起こったものですから、これも一つの教訓としてこれからの対応を考えなければいけないと考えている次第であります。
#51
○世耕弘成君 あともう一つ、私もずっとこの光の道構想のいろんな議論というのを聞かせていただいています。光の道構想というのは、まさに今回津波で流されたようなアクセス網を要するに切り離して、みんなで自由に使えるようにして、そしてそこに光ファイバーを全部引こうという構想だったと思います。その議論のときに、アクセス網を切り離せばコストが安くなるんだという話がありました。NTTが今やっているよりもコストが安くなるんだという話が随分ありました。私も、コストは安くなる面はあると思います。それは当然、企業の通信システムレベルの構成でいいんだったら幾らでも安くできると思います。
 ただ、今回の大震災、津波で明らかになったのは、やはり地震国日本は、アクセス網とはいえども相当なコストが掛かるということがある意味証明されたんじゃないかと思います。当然、この移動基地局とか移動無線局とか、あるいは移動電源車とか、そういうのを用意しておくのも物すごくお金が掛かりますし、あるいは阪神大震災以降も、例えば火で焼けにくいケーブルを開発したりとか、あるいは地震が起こっても下の配管が折れにくいような構造を造ったりと、いろんな形でやっぱりそういったところのコストが掛かってくる。やはりそういう意味ではコスト面の議論というのも今回の震災で見直さなければいけない面が出てきたと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
#52
○国務大臣(片山善博君) それはおっしゃるとおりだと思います。もちろん個別のパーツパーツといいますか、部分部分でできるだけ効率化を進めなきゃいけない、そのための手法を取り入れなきゃいけないということは当然あると思いますが、他方で、やっぱりシステム全体に目配りをする。そうしますと、パーツだけではとらえられない、平時では、過剰とはいいませんけど、多少平時では不要なものでも用意しておかなきゃいけないという、そういう意味を含めた全体の目配りをシステム維持のためにはしなきゃいけないということがあると思いますので、その辺の兼ね合いはよく認識をしなきゃいけないと私も思います。
#53
○世耕弘成君 それともう一つ、やはり消費者の側も少し通信に関するリテラシーというものを上げていかなければいけないのかなということを今回痛感をしています。なぜ電話が震災になるとつながらないのか、どういう形で連絡を取るのが一番連絡が付く可能性が高いのかとか、そういったところの啓発というのを相当やっていかなきゃいけないんだろうというふうに思います。
 例えば、今IP電話、安くてみんな使っていますが、実はIP電話というのは、普通の電話は停電になっても交換局が生きている限りはつながりますけれども、IP電話というのは自宅が停電になったらこれはもう使えないわけなんですね。そういうことがやっぱりユーザーレベルで分かっているかどうかとか、あるいは、例えば緊急地震速報なんというサービス、これも知っている人と知っていない人、私の隣にいる議員も、何で俺のだけは鳴らないんだろうとおっしゃって、いや、それは機種が古いからですよなんていうのもあったんですけれども、そういうサービスが付いているのか付いていないのかとかをやっぱり事業者も情報公開をしてちゃんとやっていく。あるいは、いざというときにそのネットワークの強度がどれぐらいあるのかとか、移動基地局とか移動無線車、移動電源車というのをどれぐらい確保しているのかというのは、これ常日ごろのやはり情報としてきっちりと公開をしていかなければいけないんじゃないかと思います。
 こういう大震災へ向けての消費者に対する啓発と、そして事業者の情報公開についてはどのようにお考えでしょうか。
#54
○国務大臣(片山善博君) それも非常に重要な視点だと思います。何でも効率性でコストダウンという、それだけではやはり済まないと思います。いざというときにできるだけリスクを減らすということを考えますと、消費者、国民の皆さんにもある程度の負担はやっぱりしていただかなきゃいけない、このことを認識していただく必要があるだろうと思います。
 これ、分野は違いますけれども、例えば今般、消防機関というのが大活躍をしました。これは、大型の高額の資機材を持っていることというのはある意味では批判の対象にもなります。しかし、今回のように本当に大変な事故のときに大活躍をしたということで改めてその有用性が認識されたわけでありまして、同じような意味合いで、通信のネットワークの維持のためにある程度コストが掛かるんだということはやはり正確な情報が伝えられてしかるべきだと思います。
#55
○世耕弘成君 そういう、ですから通信政策も今回の大震災で大きな変化をしていかなければいけない面、我々も反省も含めてやっていかなければいけない面があるということを指摘をして、最後の話題伺いたいと思いますが、大臣はスマートフォンはお使いですか。
#56
○国務大臣(片山善博君) 私は個人的にはまだ使っておりません。我が家で私ぐらいでありますね、まだ使っていないのが。
#57
○世耕弘成君 もう時間がありませんので余り多くのことを申し上げませんが、スマートフォンになりますと、いわゆるグーグル系のスマートフォンですとアンドロイドというOSが載っています。また、アイフォンはこれまた別のiOSというのが載っております。いわゆる今までの我々が普通に使ってきた携帯電話とは全く違う枠組みになるわけであります。
 しかし一方で、今まで我々が使ってきたこの携帯電話にぶら下がって、いわゆるコンテンツビジネスを展開をしてきた人たちというのが結構たくさんいて、これ恐らく五千億から六千億の規模になると思います。これが、これからこのスマートフォンに替わることによって大きな影響を受けてくる。これは、日本のまさにコンテンツ産業は総務省の仕事でもあるわけですが、このスマートフォンへ移行する中で、日本のコンテンツ産業をどうやって保護してあるいは振興していくかということを総務省としてどのようにお考えでしょうか。
#58
○国務大臣(片山善博君) これは非常に私、難しい問題だと思います。新しい方式に変わるということは新たな分野で競争原理が働くわけで、特にそのスマートフォンになりますと、汎用性といいますかコンテンツの分野では今までにない競争が起こると思います。そうしますと、既存の言わば閉鎖的なシステムの中でビジネスを行ってきた事業者の皆さんにとっては大変厳しい環境に置かれると思います。
 ただ、ユーザー、国民の立場に立ちますと、競争原理が働くことによってコストが下がり、提供されるサービスが多様化される、質が上がるということはこれは好ましいことでありまして、そういう視点から見ると競争原理は自然に進めるべきだと私も思います。
 その際に、既存の業者の皆さんがスムースに新しい競争原理の中に移行できるような、そういう何か道筋というか手だてがあればいいと思いますが、これは既存の事業者の皆さんが第一義的には考えていただくべきで、それでお手伝いできることがあったら考えてみたいと思います。
#59
○世耕弘成君 今、最後に申し上げますが、既存のこのマーケットが閉鎖的でスマートフォンがオープンだというのは、これは必ずしも正しくないんですね。オープンになってほしいと思います、私も。ただ、スマートフォンは、例えばこれ、グーグルの方でいいますと、アンドロイドというOSがあって、もうそのOSに乗っからないと、端末も作れなければアプリ、ソフトウエアも提供できない、コンテンツも提供できない。ある意味、このアンドロイドというOSがまさに生殺与奪の権を握ってしまう。もう上から、端末からアプリまで全部握ってしまう。NTTドコモとかソフトバンクとかKDDIは土管を提供するだけの会社になってしまうという懸念もあるんですね。
 ですから、私は最後に申し上げたいのは、今日は電気通信事業法まで議論できませんでしたが、ここまで日本の競争政策というのは常に日本の中の電話系の会社をどうするかという議論ばっかりやってきましたけれども、やはりグーグルとかアップルといった会社を視野に入れて、日本の通信企業がどうやって世界のマーケットの中で生き残っていくかということを考えていかなければいけないということを指摘をさせていただいて、御感想だけ伺って、これで私の質問を終わりたいと思います。
#60
○国務大臣(片山善博君) 是非、日本のしかるべき企業に世界の企業に伍して戦っていただくように頑張っていただきたいと思いますし、必要な支援は総務省の方でもしていきたいと思います。
#61
○世耕弘成君 終わります。
#62
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 世耕委員に続いて、まず災害と通信ということでお聞きしたいと思いますが、先般、防災無線についてお聞きしたんでございますが、各自治体によって全然状況が違うんでありますけれども、例えば宮城の気仙沼、防災行政無線百八十台のスピーカーのうち三〇%に当たる五十四台が機能していないというような発表がございました。原因は、だから津波であったり、地震で倒れたり、停電ということでございますけれども、復興に向けていろいろ作業をしなきゃいけませんが、津波情報がいつ来るか分からないことを考えますと、これ早急に復旧させていかなきゃいけないんだろうというふうに思っておりますし、また、青森の野辺地という町がありますけれども、そこで我が党の町議が町民意識調査を行ったんですね。江渡さんという方なんですが。そうすると、津波情報を知らせる情報も何言っているか分からないという声が一番あったということがございまして、もっと腹に力入れてはっきりとアナウンスしてほしいみたいなことが言われてきたりいたします。
 その辺も、しっかり情報伝達手段としての見直しも取り組んでいく必要があろうかと思いますが、この復旧状況、また今の点の指摘も含めて見直しを推進していくべきだと考えますけれども、併せて御答弁をいただきたいと思います。
#63
○国務大臣(片山善博君) 市町村の防災行政無線は今回かなりの被害を受けております。東北及び関東地方で少なくとも六十六市町村で被害が出ているという報告をいただいております。
 被害を受けている市町村において、そこから伺ったところ、多くの市町村ではまだ相当の復旧には時間を要するということでありますが、今後のことを考えますと一日も早くこの復旧がなされることが必要であります。今般の補正予算などを通じまして必要な支援はできるだけしていきたいと考えておりますので、是非市町村には、取りあえずは応急的な措置を講じた上で、復旧に努めていただきたいと考えております。
#64
○魚住裕一郎君 瓦れき処理をするにしても、いつ津波が来るか分からないような感覚の中では作業に手付けられないだろうと思っておりますので、よろしくお願いします。
 それから、今、もう一つ、先ほど携帯電話の話ございましたけれども、被災地の通信手段としてやっぱり無線システムというのをもう一度しっかり見直していくべきではないかというふうに思うんですね。固定電話も携帯電話も、衛星携帯もつながりにくくなったという話もございます。
 無線システムをある自治体、例えば東松島市、携帯型三十台、半固定三十六台、車載型三十一台の無線機を装備しておりまして、小中学校や体育館、病院なども配備していたと。だから、必要な水とか毛布とか物資の支援、あるいは病人の搬送にも比較的スムースに行うことができて、避難所で死亡者はいないということであるようでございますし、一方で、ある自治体ではそもそもそういう無線のシステムができていなくて、医師会から借りたと。もう全然足りなくて、なかなか、瓦れきの中を人が歩いて、支援物資これ頼むとか、そういうふうになってくるわけであって、各自治体の取組によって全然まちまちであると。
 結局、災害時において、通信、情報伝達の格差が人命を左右するというふうになってくるわけでございまして、やっぱり無線というのをもう一度改めて、携帯がありますから便利でありますけれども、いざというときを考えたらその整備もしっかりしていく必要があろうかと思いますが、御所見をいただきたいと思います。
#65
○国務大臣(片山善博君) 今回、先ほど来議論ありましたけれども、通信インフラが壊滅的な被害を受けたということが一つの大きな特徴でありまして、これは本当に私は重大だと思いました。といいますのは、一番支援をしなきゃいけない被災地の状況が分からないということでありまして、今般も、翌々日に岩手県に行きましたら、県庁と市町村とが通信できないという状態がもう何か所もありました。
 これを解消するにはどうすればいいのかということでありますけれども、今回応急で一番力を発揮したのは衛星携帯電話でありまして、岩手県庁に行きまして、岩手県から、取りあえず国の方から衛星携帯電話を五十台貸してもらえないかという話がありまして、それをすぐお届けをしました。それから、宮城県からも、これは政府の現地対策本部を通じて数十台よこしてくれというので届けましたけれども、それが届いてから現地の情報がかなり正確に入るようになりまして、そこで連絡を取った上で支援物資が届くようになるとか、お互いに連絡を取って人が行ったり来たりする橋渡しになるとか、そういうことがありまして、まず応急の第一歩はやはり通信ができること、通話ができることだと思いました。
 御指摘の無線の問題もありますし、それからさっき私が言いました衛星携帯電話もありますし、そういうものを含めて、とっさのときの通信手段というものの確保、これが必要だろうと思います。
#66
○魚住裕一郎君 こういう非常事態といいますか、想定外ということも言われるかもしれませんけれども、やはり何重にもこの通信手段というものを確保しておかないと、いざというときにもう大変な状況になるなというふうに思いますので、まず、非常事態もあり得るということを前提に是非進めていただきたいなと思っております。
 次に、電気通信事業法についてお聞きいたします。
 NTT西日本のいわゆる接続情報の目的外利用ということで今回の改正案が出ておりますけれども、機能分離という形でまとめられているわけでございますが、分社化ではなく機能分離だということでございますが、この機能分離のメリットまたデメリットについてどのように認識されておいでになるか、お答えをいただきたいと思います。
#67
○副大臣(平岡秀夫君) NTTの組織形態の在り方につきましては、委員御案内のように、総務省にグローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォースというものを立ち上げまして、有識者の方々にも入っていただいていろいろと議論をさせていただきました。
 その過程の中で、機能分離が適当だというふうに判断した理由としては、NTTの株主に与える影響であるとか、実現に要する時間やコストであるとか、あるいは設備競争への影響であるとか、そういう点を考えていったときには機能分離が適当であるというふうに判断されたということでございます。
#68
○魚住裕一郎君 去年の十二月十四日、光の道構想に関する基本方針というのがありますね。この最後のところで、三番目に、光の道実現への進展が十分でない場合には、更なる措置について検討を行うと。特に、公正競争環境が十分に確保されていない場合には、ボトルネック設備の更なるオープン化や構造分離、資本分離を含めたファイアウオール規制の強化などが云々と書いてあるわけでございますけれども、今副大臣がおっしゃっているようなことでも、これは総務省の中でも、もしかしたらやっぱりちょっと公正競争上難しいかなというふうな懸念は持っておいでになるという認識でいいんですね。
#69
○副大臣(平岡秀夫君) 機能分離の場合には、委員も多分、質問の背景には、競争といいますか光の道を実現していくためには不十分ではないかという問題意識がおありなんだろうかなというふうには思いますけれども、我々としては、先ほど申し上げたような理由で、機能分離という形でやってみるということが今の現状では最も適切であるという判断を最終的にはさせていただいたわけでございます。
 ただ、これでうまく進むかどうかということについては、やはり関係当事者間の努力というものも当然必要になってくるわけでございまして、そうした努力の状況を見ながら、更に何らかの措置が必要ではないかということについてこれからしっかりと検証していきたいというふうに考えているということでございます。
#70
○魚住裕一郎君 この公正競争原理というか、こういう環境をしっかり守るということでございますが、この機能分離の担保は何ですか、担保あるいはサンクションといいますか、そこだけお聞きして終わります。
#71
○国務大臣(片山善博君) これは、先ほど来副大臣の方から答弁ありましたように、担保というよりは、機能分離をした結果、公正性とかオープン化が実質的に進むかどうかということ、これが目的でありますから、それができるんであればそれでもう一番いいわけです。それができないんであれば別の手法を考えなきゃいけない。
 ですから、担保というよりは、できなかったら次なるステップに移っていくという、これが間接的な担保といえば担保だろうと思います。
#72
○魚住裕一郎君 終わります。
#73
○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。
 今回の改正法案についてですけれども、先ほど来お話も出ていますとおり、電波にしろ電気通信事業者にしろ、これは国家国民のためでなければならないわけでありますけれども、先ほど来お話出ているとおり、今回の災害時においては大変いろんな不具合も出てきましたし、私も三月十一日以来現地に行っておりましたが、相当長い期間携帯がつながらなかった。受けられるけど出れない、自分からは掛けられないとか、ツイッターはできるけど、あとは何もできなかったり、日によってはメールはできるけど通信ができないとか、いろんな状況が長く続いたわけであります。こうした不具合が、特にこの緊急時というのは非常に大事な時期でありますから、これはしっかりこういった事態がないようにしていかなきゃいけないというふうに思っています。
 日本は地震大国とは言われますけれども、今回の地震でも津波が大きな被害をもたらしましたが、地震においては、新幹線がちゃんと止まったりガスがちゃんと止まったりして、大きな事故、そこから発生する事故とか聞かなかったわけでありますけれども、この通信のいわゆる危機というものは非常に大きなものがありました。
 この部分について、この電波法の中でしっかりとこういったものを確保されていくのかどうかということについて、見解をお伺いいたします。
#74
○副大臣(平岡秀夫君) 既に電波法の中に、緊急時の対応ということで、いろいろとそれぞれの通信事業者がしなければならない、設備として設けておかなければならないという、そういう基準というものを設けられておりますので、今回新たにそういうものがこの中でできているということではありません。
 ただ、今回、先ほど来からいろいろとお話が出ております七百メガヘルツ、九百メガヘルツのところについては、できるだけ早く携帯事業者が利用できるような形でのオークション的な考え方を取り入れた周波数の配分ということをやっていこうというふうにしています。仮にこれができますれば、今まで携帯事業者、大体五百メガヘルツ幅のものが使えたんですけれども、それが更に百メガヘルツ幅ほど拡大するということでございますので、ふくそうの問題についてはその分だけ改善をされるというふうに思っています。
 ただ、それで十分と考えているわけではございませんで、今回ふくそうが生じたことについてどのようにこれからも考えていったらいいのかということについては、技術的な改善の側面ということもあろうかと思いますし、現在の技術でもできることがあろうかというふうに思っておりまして、四月の八日に総務省に大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会というものを設置させていただきまして、今鋭意その検討をさせてもらっているところでございます。
#75
○小熊慎司君 四月の八日の最大余震のときに私塩竈にいまして、海沿いのホテルだったんですけれども、すぐ停電になって、テレビも見れない、携帯もつながらない。携帯でテレビ見れますから見てたんですけれども、これ光通信にもかかわってきますが、私の地元で西会津町というのがあるんですが、古くからもうこれ独自に光ファイバーやっていて、地デジの地上波の難視聴地域なんですが、これ解消の対象になっていないんですね、もう光通信があるからそれでテレビ通すからいいみたいになっちゃっていて。でも、こういう災害になってみれば、電気がダウンして、携帯でテレビ見れるのに、地デジに完全移行すれば携帯の電波でも見られないという状況になってくる部分があるわけですね、テレビにおいては。
 これはやっぱり、あらゆる手段であらゆる地域で、光があるから地デジ対応しなくてもいいとか、取りあえず光でやっておくという知識がありますから、山間地においては、これはやっぱり網羅していかなきゃいけないということもあるというふうに思いますが、御見解をお願いします。
#76
○副大臣(平岡秀夫君) まさにおっしゃるように、災害時における情報通信、いかにみんなが使えるような状況にするかということについては、一つの方法だけでやるということではなくて、いろんな手段を使って何とか通じさせるというような考え方で、幅広い手段というものをどのように組み合わせていくかということ、大変大事な話だというふうに思っております。
 そういうことも含めて、今回の先ほど私が申し上げました検討会の中でも、ただ単に移動とか固定とかの電話だけじゃなくて、インターネットであるとか、あるいは更にほかのネットの手段というものがないのかというふうなことも含めて検討していこうというふうに考えているところでございます。
#77
○小熊慎司君 ひとつよろしくお願いいたします。
 次に移りますが、今、今朝こっちの私が借りている宿を出たときに選挙カーの音が聞こえたのではっとしたんですけれども、私、福島県ですから地元で喜多方市の選挙やっていますけど、町の選挙もやっていますが、申合せで選挙カー走らせないとかという状況なので選挙という意識がちょっとなかったんですけれども、今回のこの延長法案について、今これは政令で決めるということになっていますから、実際、各都道府県、県の選管に、どういったスキームでこの状況を把握して、どのような時期に政令として発表されるのか、お示しください。
#78
○国務大臣(片山善博君) 今回、統一地方選挙の期日を延期するという法律が成立しまして、一応統一地方選挙を延期するということは、もう全て必要なところは延期しました。その上で、いつまで延期するのかというのは、二か月を超えて六か月を超えない範囲内ということに現行法はなっておりますものですから、その範囲内で期日を指定しなきゃいけない。それは、基本はやはり地元の意向が一番大事だろうと思います。被災からの回復の状況、選挙の準備が可能かどうか。
 ですから、これから数次にわたって、できるだけ丁寧に該当の自治体を包含する県の選挙管理委員会に問いかけをいたしまして、それを踏まえて政令で指定していくという、こういう方針にしたいと思います。
#79
○小熊慎司君 私の質問の仕方が悪いのか、ただ、そこを聞いていて、福島県の選管に総務省から昨日メールで行っているんですよね。回答は二十一日、木曜日出せと言っているんですよ。月曜日ですよ、月曜日に聞いて、県の選管に。県の選管はまた今度市町村に投げかけをして、木曜日に出すんですよ。今そういう作業に入っているんですよ、昨日、県の選管に確認しましたが。これから、今度六か月間というから九月までですよね。丁寧な対応をしていく、きめ細かに対応していくとは言っているんですけれども、全然実態はそうではないんですよね。
 その上で、これは、じゃ県の選管から出た上で、二十一日に回答が返ってきて、聞き取りが返ってきて、どういう時期に政令を発表するのか。いつやるのかじゃなくて、政令の発表するまでの時間、どのぐらいなんですか。例えば、七月にやるんです、八月にやるんです、九月にやるんですという、その発表時期がいつですかということです。
#80
○国務大臣(片山善博君) これは、政令というのはこれ随時出していくつもりでありますので、例えば第一回目の照会を掛けたときに、うちの県はいついつできますというのであればできるだけ早くそれを政令化したいと思いますし、まだそのめどが立たないというのであれば次の照会、その次の照会ということになると思います。
#81
○小熊慎司君 私、地元の会津若松市としゃべりましたけれども、大きな被災地ではないんですが、避難者の方引き受けて、いろいろ対応取っているところでもありますし、市の選管ともしゃべりましたけれども、やっぱりこれは、準備等にやっぱり二、三か月掛かると。今決めたってですよ、もう七月、八月になっちゃうんですよ。九月であれば普通は議会が、市議会が開かれている時期です。今どう判断するかということがもうなければ、遅れれば遅れるほど、そっちは、はい、やってくださいって政令出すだけだから簡単ですよ、実行する方は大変ですよ。
 これ、しっかり対応してもらいたいというのと同時に、福島県の県議選はこの六か月で収まらないですよ。それは総務大臣も分かりますよね。この九月までにできない。これ、どうしますか。
#82
○国務大臣(片山善博君) これ、現行法は六か月を超えないとなっていますから、現行法の下でそれを無視して、幾らでもいいですよというわけにはいきません、幾ら何でも。ですから、現行法がある限りは、その現行法の中でぎりぎりのところでやってもらわなきゃいけないということになります。
 ただ、ただそれが、これは福島県だけに限らず、ほかのところについても意見があるんですけれども、到底できないということがありますと現行法だけでは対応できませんので、それは法律の改正なりが必要だろうと思います。ですから、それは私どもで必要性を感じた段階で提案もいたしますけれども、いずれにしても、これは国会で最終的には決めていただくことが必要になります。
#83
○小熊慎司君 感じた段階って、今感じていないですか、これ。福島県できますか、双葉郡、南相馬。あと、今言われたのだってそうですよ。私も宮城県、岩手県も行ったけど、町の中心部やられているところはできないですよ。感じた段階じゃないでしょう、もう既に想定しなきゃいけないですよ。
 もう一度お願いします。
#84
○国務大臣(片山善博君) 今、統一地方選挙をやっておりまして、取りあえずそれを終えるということが必要だろうと思います。それが終わってから改めて、そのことを冷静に、現状も伺った上で必要な法案を出すということにしたいと思っております。
#85
○小熊慎司君 それが詭弁なんですよ。統一地方選挙やっていると言いながら、福島県にもう既にどうしますかって投げかけ、ヒアリングしているでしょう。詭弁ですよ、それ。投げかけるということは、福島県の選管なんてできないと言うに決まっているじゃないですか。全然違いますよ、それ。統一地方選挙終わってからだったら、ヒアリングだってそこからでしょう。今やっているんですよ。その段階で想定しなきゃいけないじゃないですか。
 もう一度お願いします。
#86
○国務大臣(片山善博君) ちょっと誤解があるようですが、私が申し上げたのは法案を出す時期のことを言ったわけで、いずれにしても、今現地がどういう状況にあるのかというのは、単なる感覚だけではなくて、きちっと県の選挙管理委員会の意見も引き続き聞く必要がありますから、それで問いかけをしているわけであります。その結果、到底できないということであれば、それはそれを踏まえて対応しなければいけないということです。
#87
○小熊慎司君 分かりました。やれることとすれば選択肢は限られていると思います。再延長。ただ、どこまで延長していいのか分からない、福島県の場合は。若しくは、三宅島とか山古志村が避難して行った先で選挙をやったという経過もあります。そのように、もう集団移転している町村がありながら無理くりやるのか。それとも、全く別の新しい法律で、特区にして、やれないところは特区にして切り離してやるのかですね。この三つぐらいが私は想定されると思うんですが、大臣としてそれに対する見解をお願いします。
#88
○国務大臣(片山善博君) 私は、選挙はやはり基本的にきちっとやらなきゃいけないという考え方の持ち主です。ただ、物理的に当面できないということは、これは事情としてありますので、それは一定の範囲で延長するということは許容されてしかるべきだと思います、もちろん法律が制定された上でですけれども。しかし、いろんな事情があるのでもう選挙しないというのは、これはやはり民主主義の一番の根幹を否定することになりますので、どこまで延長するかということはありますけれども、いずれにしても、できるだけ早く、事情が許す限りできるだけ早くやらなければいけないというのが基本的な考え方です。
#89
○小熊慎司君 したり顔で言うのも、そのとおりですよ。やらなきゃいけないんですよ。やりたいんですよ。やりたいけど、できないんだもの。
 一定時期って、まあそれは大臣の個人的な見解でいいですよ。一定時期と言っていますから、九月までは絶対できませんから、福島県は。一定時期って、再延長もささやかれていますよ、私の県内、地元では。再延長といっても、私も一年も二年も延長するのはどうかなというのも県会議員そのものも言っていますよ、私も県会議員経験者の仲間としゃべると。一定程度、大臣の個人的な見解でいいですよ、それは法律で決めることですから、あなたが決めることじゃないけれども、大体どの辺までだったらその許容範囲なんですか、再延長というのは。再延長の範囲を越えたときにはどういう対応を取るんですか。だってもう、福島県、あの原発のあるところ、そんな、半年後でも一年後だってどうなるか分からない。東電も九か月でどうにかすると言っているけど、それだって帰れない地域だって出てくるんですよ。もうそんなの想像付いているじゃないですか。不安でしようがないんですよ、住民の人たちだって。
 よろしくお願いします、答弁お願いします。
#90
○国務大臣(片山善博君) 先ほども申し上げましたように、これ法律でもって決めなきゃいけないことでありますから、総務省がどうかとか私が個人的にどうこうで決まる話ではないんです。ですから、最終的には皆さん方の承認を得て決まるわけです。それを前提に話をしているわけであります。
 基本的な考え方は、できるだけ早くやらなきゃいけないという考え方、それから物理的にいつからならできるかという、この両者の兼ね合いだと思います。
 取りあえず、実定法は今、半年までということに区切られております。これが多分、私も議員と同じで、地域によっては半年内では無理だろうという推測を持っておりますから、改めて精査をした上でしかるべきときに法案を出したいと思っておりますが、それは今の段階でまだ確定的なことは申し上げられません。
 その前提にして、じゃ、どれぐらいかといいますと、まあ個人的な考え方を言いますと、半年では足らない、ですけど、そんなに長い期間まで延長するわけにはいかない。まあ、特に根拠はありませんけれども、一年ぐらいかなというのは印象として持っておりますけれども、今の段階でまだ確たることを申し上げることはできません。
#91
○小熊慎司君 それは我々で決めるというのは、そんなのは分かっていますよ、そんなことは。大臣としてはどうかということを聞いただけですから。
 あと、更に半年ということはちゃんと踏まえておいてくださいよ。二月、三月に掛かるんですよ。これ本予算決める議会ですよ、県議会だって。そういう物理的なこともちゃんと考えて次の対応は考えなきゃいけないんですよ。それをちゃんと所管の大臣として責任を持って、そんな人ごとじゃなくてやっていただかなきゃいけない。
 私、最後にこれお願いでありますけれども、今、閣内においても、みんな大変だ大変だと言っていながら、町の名前間違えるんですよ、大臣や副大臣たちが。東と西で大ざっぱに分ければ呼び方違うんだ。ナミエチョウなんて言われて、これは、浪江町長としゃべったけれども、憤慨していた。皆さんのところ心配していますよと言ったって、名前一つ間違えるんだもの。そんな、上辺だけですよ。
 総務大臣、分かっているんでしょう、町の名前違うというのは、呼び方が違うというのは。これ、細かいことだけれども、それは名前、好きな人の名前間違ったら、そんなの恋愛だって御破算になっちゃうんですから、これは大事な話ですから、ちゃんと内閣の中で町の名前間違えるなと、町名間違えるなということを周知徹底していただきたいと思います。
#92
○国務大臣(片山善博君) これは注意喚起をしたいと思います。
 ただ、日本の千八百の自治体があって、市はいいんですけれども、町と村、これをマチと呼ぶのかチョウと呼ぶのか、ムラと呼ぶのかソンと呼ぶのかというのは、これは自治体の名称というのは従来の名称によるということになっておりまして、決まりがあるわけではありません。また、特に振り仮名振っているケースばかりではありませんので、これを全部全て覚えておきなさいというわけにもいかない。
 ただし、今回のように非常に大きな打撃を受けたところで、難渋を極めているところについてちゃんとした配慮をすべきということは、それは当然でありますので、その点でよく注意をするようにしたいと思います。
    ─────────────
#93
○委員長(那谷屋正義君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、礒崎陽輔君及び魚住裕一郎君が委員を辞任され、その補欠として中原八一君及び木庭健太郎君が選任されました。
    ─────────────
#94
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 四月十一日、北海道東北地方知事会が東日本大震災に係る要望書というものを出されまして、その中に、地上デジタル放送の難視対策設備の多くが損壊、流失、被災した市町村や事業者等の限られた人的資源を災害復旧復興に傾注せざるを得ないことを考慮すれば、七月二十四日までに難視対策を完了させることは極めて困難であると。地上デジタル放送の難視対策が確実に実施されるまで被災地域における地上アナログ放送の停波を一定期間延長することという要望書を出されております。
 被災三県でのアナログ停波は、もうはっきりと延期を表明されるべきではないでしょうか。
#95
○副大臣(平岡秀夫君) この問題については、この委員会でもいろいろと問題提起もされておられまして、我々の方も、まずは実態を把握しなければならないということで、必ずしも十分な時間があったわけではございませんけれども、緊急に調査をし、そして取りまとめもさせていただいたところでございます。
 そういう実態を踏まえ、さらには、これまでの地上デジタル化へ向けての取組というのは総務省だけがやってきたわけではございません。地方自治体の協力も得てやってまいりましたし、民間を含めて放送事業者の方々にも協力をしていただいたというふうな経緯もございます。そういう関係者の皆さん方のいろんな御意見もいただきながら、できるだけ早期にこの取扱いを決めていきたいというふうに考えています。
#96
○山下芳生君 早期といいますけれども、もう三か月ですから、もう調査をされているわけですよね、十万世帯が津波で壊れたり設備が流されたりしておりますので、もうこれは延期せざるを得ないと思うんですよ。だったら、それをきちっと早く言わないと、無用な心配を被災者の皆さんに、どうなるのかなということを、もうこれ以上与える必要はないと思いますが、いつ言うんですか。総務大臣は今週の冒頭という、そういう報道もあったんですけれども、いつそれを表明されるんですか。
#97
○副大臣(平岡秀夫君) 委員の御指摘も踏まえてできるだけ早期というふうにしか今は言えないんですけれども、決めるのが、要するに、今言った関係者がいろいろおられるということでございますから、私が決めるとか、総務大臣がここで決めるとかということでもないのでありますけれども、ただ、もうできるだけ早期に、本当に今日の議論も踏まえてできるだけ早期に決めていきたいというふうに思います。本当にそれは、ここでも、しっかりと、早期に決めますということで御理解いただきたいというふうに思います。
#98
○山下芳生君 もう早く決断をするときはしなければならないと、災害ですから。
 それで、加えて、準備が間に合わないのは、私は被災三県だけではないと思うんですね。といいますのは、政府や放送業界は今年の一月以降、二十万人規模の地デジボランティアを動員すること、それから各地での相談活動、テレビでの大量宣伝を柱にした最終国民運動を呼びかけてきました。しかし、震災からこの一か月間はほとんどこれらの活動がストップしております。テレビCMも全国で一時中断されましたし、NHKの広報部に聞きましたら、再開も検討しているけれども来月からすぐに再開というわけにはいかないという状況だということでありました。
 ですから、これは全国的に十分な準備が整う状況に今ないと。である以上、全国一律のアナログ停波は延期することも検討すべきじゃないですか。
#99
○副大臣(平岡秀夫君) 被災した地域についての取扱いは先ほど申し上げたとおりでありますけれども、それ以外の地域についてはこれまでも比較的順調に対応が進んできたというふうに思っておりますし、確かに今の現状というものは大変厳しい状況ではありますけれども、関係者一同、最大限の努力をして、七月二十四日へ向けて努力しているということでございますので、是非とも予定どおりに進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
#100
○山下芳生君 もうこの一か月、ちょっと事情変わりましたからね。変わった事情も踏まえて、本当に全国一律でやっていいかどうか、その点やっぱりよく事情を聞いて検討する必要はありませんか。決めたからやるんだということではいけないと思いますが、いかがですか、そこは。
#101
○副大臣(平岡秀夫君) 先ほど申し上げましたように、被災した地域についてはしっかりと今事情を聞いているわけでありますけれども、それ以外の地域についても、それぞれの我々の地方支分部局もございますので、そういうところからも情報を得ながら今考えているところでありますけれども、今までのところ、我々としては実施は可能であるというふうに判断しておりまして、その方針に基づいてこれからも最大限の努力を注入していきたいというふうに考えています。
#102
○山下芳生君 私は、もう全国の一律実施、停波というのは再検討すべき段階に来ているというふうに思っております。
 次に、今日の朝日新聞に「三陸 テレビ見られない」という記事が載っておりました。気仙沼では、自宅が住める状態なのにテレビを見られないという世帯が目立つと。地元のケーブルテレビ、気仙沼ケーブルネットワークの局舎が約四百メートルも流され、全壊したためだと。加入世帯七千世帯ということだそうですが、そこで、気仙沼市は、震災を受けて開局した臨時FMラジオ局を通じて生活情報を伝えようとしているという報道でありました。
 大震災の被災地で、食事や入浴などの地元の詳細な生活情報を発信し続けるコミュニティーFM放送が活躍をされております。全国のコミュニティーFM放送局二百を超す加盟局で組織される日本コミュニティ放送協会では、震災発生直後から被災地支援を呼びかけて、特に尽力したのが、被災四県で緊急に開設された、先ほどの気仙沼のような臨時のコミュニティーFMへの送信機器などの支援だったそうであります。
 すぐに沖縄や北海道の放送局が予備の機材を送られることになったそうですけれども、こうした地域密着のコミュニティーFMの活動に対する大臣の評価を伺いたいことと、それからNPOなどによって開設、運営されているこうした被災地のコミュニティーFMに対して、放送局ではありますけれども何とか支援することはできないだろうか。この点、二点伺いたいと思います。
#103
○国務大臣(片山善博君) 被災地からのニュースで、このコミュニティーFM局の活躍ぶりが伝えられることがしばしばあったと思います。私は、大変大きな力を発揮されていると思います。それは、山下議員がおっしゃったように、被災者の皆さんに必要な生活情報でありますとか支援の情報が伝わるということはもちろんでありますけれども、そういう情報を伝える前の段階の取材の段階から含めて、地域の連帯感というものを非常に高くする、一体感を醸成するということに大きく貢献されていると思います。地域のFM局のラジオを聴いて被災者の皆さんが非常に励まされる、そういうこともあると伺っております。今回、改めて、この地域FM局の有用性、重要性というものを私も認識した次第であります。
 こういう貴重な媒体というものがちゃんと持続するようにするにはどうすればいいのか、ちゃんと運営されるようにするにはどうすればいいのかということでありますけれども、これを政府や自治体が何らかの支援をするということは、それはそれで別途理念上の問題も私はあると思いますから、できるだけ民間の支援といいますか、活用といいますか、それが求められるんだろうと思います。これが原則だと思います。
 伺いますと、中央共同募金会などが民間企業からの拠出金を基にしてこのコミュニティーFM局を助成しようとするような動きもあるようでありまして、それは非常に私は結構なことだと思います。是非こうした取組が広がることを期待をしているところであります。
#104
○山下芳生君 次に、法案関連の質疑に入りたいと思いますが、まず、光の道構想の目的、それから効果について簡潔に説明いただけますか。
#105
○副大臣(平岡秀夫君) 光の道構想というのは、御案内のように、全ての世帯において超高速ブロードバンドサービス利用の実現ができるようにしていこうという大きな目標でございますけれども、このことによりまして、我々が期待していること、様々なことがございますけれども、例えば、行政、教育、医療など、生活に密着、直結する分野を中心にICTを活用し、高齢者やチャレンジドを含めて誰もがコミュニケーションの権利を保障された上で、ICTの恩恵を迅速、公平、十分に実感、享受できる豊かな社会を実現していくこと、さらに、今後の我が国経済の更なる発展、あるいは雇用の創出、地域の活性化等についても大いに寄与していくという効果を期待しているところでございます。
#106
○山下芳生君 そこで、まず経済成長、雇用の創出、地域活性化等に寄与するということなんですが、情報通信業界というのは、この間、毎年、ほかの産業と比べ物にならないような高い利益率を上げております。主要携帯三社で二〇%前後でして、群を抜いております。
 にもかかわらず、雇用の方はどうなっているかと見ますと、一九九九年以降、圧倒的に非正規雇用労働者の割合が増えているわけですね。例えばNTTグループでは、二〇〇一年以降、この十年間で、七万六千人もの労働者が正規雇用から非正規雇用に置き換えられて、不安定雇用、低賃金化が図られました。ドコモショップに行きましたら、もう大体若い労働者ですけれども、ほとんど全て契約社員というふうに聞いております。
 情報通信業界が栄えても、そこで働く人々の雇用が劣悪化したり健康が破壊されるということではいけないんではないかと。やはりこうした状況というのは抜本的に転換されてこそ、この光の道構想の恩恵が全国民的にという多面的な恩恵になるんではないかと思いますが、その点、大臣、いかがでしょうか。
#107
○国務大臣(片山善博君) これは各企業の雇用政策でありますから、私の方でとやかく申し上げることではありませんが、一般論としていいますと、できるだけ安定した雇用が実現するということが私は我が国の雇用政策としては望ましいことだと思います。
 競争原理が激しい領域でありますから、それが労働コストの引下げにつながりやすいという傾向がないわけではないと思いますが、それぞれの企業においてできるだけ良質の雇用を確保するように努めていただきたいと思いますし、そのことが、業界全体もそうですし、各企業の持続的な成長に必ずや私はつながると思いますので、その辺はよく長い目で自社の行く末も見られて雇用というものを扱っていただければと思っております。
#108
○山下芳生君 大事な御答弁でした。成長産業でこそ雇用の質を良くするという観点は非常に大事だと思っております。
 次に、高齢者やチャレンジドを含めてICTの恩恵を享受できる豊かな社会について聞きますが、アメリカでは、聴覚障害、言語障害をお持ちの方に向けて通信サービス制度、略称TRSと言われる制度があると聞きました。
 この制度では、通信事業者の拠出によって運営されている制度ですが、聴覚障害者のお宅に特別なキーボード付きの電話機が配付されると。この電話機で電話会社のオペレーターを呼び出した後、相手の電話番号と伝えたい内容をキーボードで入力すると、オペレーターが入力された文面を相手に電話で読み上げて伝えると。相手の方が答えた内容をオペレーターがキーボードで入力して、聴覚障害をお持ちの方に伝えて返してくれると。このサービスは、アメリカのどこからでも七一一に電話すれば、年中無休、二十四時間体制で対応してくれるそうですが、ユニバーサルサービスの名にふさわしい私は制度だなと思いました。
 日本でもこういう制度を私は導入すべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#109
○国務大臣(片山善博君) この問題に限らず、どこまでユニバーサルサービスの範囲を拡充するのかというのは、これからの一つの大きな論点だと思います。拡大すれば、その分だけこれまで以上にコストが掛かりますから、それをやはり利用者全員で負担を共有するということが必要になってきます。そのコンセンサスがどこまで得られるのかということだと思います。現時点では、多分、山下議員の御提案はまだコンセンサスが得られるに至っていないと思います、まあ問題も提起もされていませんから当然といえば当然なんですけれども。
 今後、ですから、少しずつそのユニバーサルサービスの範囲を拡大していくということは、当然これは趨勢として進むと思いますけれども、一つ一つ着実にコンセンサスを得ながら、皆さんの同意と納得を得ながら進めるという、そういう作業手順が必要だろうと思います。
#110
○山下芳生君 もう時間参りましたけれども、日本のユニバーサルサービスの概念というのは、主として地域格差を緩和するということに限定されております。これは非常に狭いですね。その狭い限定された概念からより豊かな内容に発展させていく、それは国民の合意、必要ですけど、合意が得られるような発信をやはり総務省を先頭に積極的にやらないと、もう実際にアメリカでは合意がされて定着しているわけですから、そういうことを希望して、質問を終わります。
#111
○片山虎之助君 この委員会でも何度ももう既に質問しておりますけれども、大震災に絡んで、情報通信インフラを始めとする社会インフラがいかに自然災害の猛威にもろかったか、固定電話も通じない、携帯電話もつながらないと、情報通信に限れば。こういうことで、みんな改めて情報通信インフラの重要性、必要性を痛感したわけです。
 今回の大震災の教訓から我々は学ぶことはいっぱいあるんですけれども、まず災害に強い情報通信インフラをこれからみんなで構築していかなきゃいかぬ、国も地方も事業者もその他も、こういうふうに思いますよ。これから、そのためにいろんな予算措置や立法措置がとられるわけですよ。第一次の補正予算、第二次、まあ第三次あるのかもしれぬ。特別立法もこれから何本も出す。そういうことの中で、この情報通信インフラの強化、災害に強い、地震や津波に強い、もう想定外で逃げちゃいけませんよ。そういうことの決意をまず大臣からお聞かせいただきたい。
#112
○国務大臣(片山善博君) 本当に、今回の大震災を経まして、情報通信インフラの重要性というのは、もう私を含めて国民の皆さんが痛感をしたことだと思います。災害があって、一番通信が機能しなきゃいけないそのときに通信が途絶してしまうということでありまして、こういうことができるだけ、皆無にするというのが理想ですけど、それは無理としても、できるだけ少なくなるようにしなきゃいけない。そのために国も自治体も全力を挙げなきゃいけないと私も思います。
 一つ、自分自身もちょっと反省しますのは、県におりましたときに、これは国の仕事だといって、余り自らの仕事だという実感が薄かったと私も思います。しかし、国の仕事であっても自治体の仕事であっても、いざというときにはもう住民のために必要なものは必要なわけですから、その辺の認識を共有しながら国と自治体が協力してこれから進めていくようにしたいと思います。
#113
○片山虎之助君 そこで法案なんですが、今度の電波法改正案、先ほどもお話がありましたが、周波数再編の促進というか迅速化というのか、七百から九百メガヘルツ帯の、そういうことをやろうと。
 私は、誤解かもしれぬけれども、オークションとは全く関係ないと思っておった、競争が前提でもないし金の多寡で決めるわけでもないし、引っ越し費用を持つだけなんだから。それによって促進しようと。そんなことで当事者間の合意が簡単にできるとも思えないけれども、しかしそれは一つの促進措置だと思ったんですが、これ、オークションなの。オークションですか。
#114
○副大臣(平岡秀夫君) 先ほどから議論をされておられますけれども、オークションというものの定義にかかわるのかもしれませんけれども、これ、高ければそれに決まるという仕組みではございませんで、あくまでも引っ越し費用というものの持っている元々の制約から上限としてはこれぐらいの金額であろうという、そういう範囲内でどれだけ負担していただけるかという要素を取り入れたということでありますから、オークション的な要素は入っているかとは思いますけれども、決してオークションそのものというような認識は持っていないところでございます。
#115
○片山虎之助君 オークション制度については今回の法改正で触れているわけじゃないでしょう。議論があったんですか、立案の過程で。あるいは、まあこっちが先議だからこれから衆議院の議論はあるんだろうけど、何か聞けば、与党内でそういう動きがあるわけですか、状況があれば簡潔に教えてください。
#116
○副大臣(平岡秀夫君) 元々、民主党が野党時代から、周波数の配分といいますか、についてはオークションをすべしという意見があります。それをずっとこれまでも議論をしてきている中において、やはり政権を担って以降もオークションをすべきという意見があることはまた事実です。
 ただ、今回の法案についていえば、その議論については、先ほど来から申し上げているように、これからの議論としてやっていくけれども、今回の法案についてはあくまでも引っ越し費用を持っていただく範囲内で金額を上限として考えていくということでございますので、決して今まで民主党が議論してきたオークションそのものが今回導入されているわけではございません。
#117
○片山虎之助君 平岡副大臣は民主党ですからね、よろしく頼みますよ。電波、周波数は国民全部の財産なんですよ。だから、これを最も有効にどう利用できるかなんですよ。金の多寡もありますよ。いろんな効果もある。だから、一元的にそんなオークションがいいということにもならないんですよ。私も個人的には面白いと思っているんですよ。ただ、欧米の例を見ると、必ずしもうまくいっていない、弊害の方がたくさん出ていますよ。慎重な検討を是非お願いいたしたいと、こういうふうに思います。
 そこで、その次なんですけれども、これ何法というのかな、その次の法律で、まあNTTになるんでしょうかね、機能分離ということが、一応機能分離的なことが打ち出されていますよね。これ、私が大臣をさせてもらっているときに三年延ばしたんですよ、この大議論は。NTTについて、機能分離か組織分離か部門分離か、いろんな議論があって、いろんなケースが出た。その中で、競争はきちっと確保しながら、公正な競争は確保しながら三年延ばそうということにして、それが認められたんですね、政府・与党で。ということは、まあ与野党を含めてそれで了承を受けたわけなんで、三年が去年なんですよ。
 そこで、機能分離の、大体、どこかの何か会議か何かで、審議会か何かでお出しになったようですけれどもね、これでいくんですか。あるいは、これは今暫定的な一応議論なんで、次のステップになるんですか。そこのところが分からない。
#118
○副大臣(平岡秀夫君) 先ほどの審議会的なものというのは、グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォースということで、ここには有識者の方々にも入っていただいて議論をしたわけでございます。出た結論が、機能分離が最も適切であるということで出たわけでございまして、今回の法案はあくまでもそれを前提に作ったものでございます。
 過渡的なものというような認識はございませんけれども、ただ逆に、我々が目指している光の道構想の実現という点において、当事者の努力が不足しているような状況とか、あるいは様々な制度的な弊害というものがあるならば、それはそれで、またきちっとした検証をした上で見直しをしなければならないことがあるかもしれないということは考えていますけれども、今の時点で、当然に見直しを前提として今過渡期的なものとしてこれをつくるんだという認識では全くございません。
#119
○片山虎之助君 これは釈迦に説法なんだけどね、国内的にはやっぱり競争をしっかり、公正な競争をやらなきゃいけませんよ、それが活力なんで。しかし、国際的にはまた別の議論があるんですよ。今度は国際競争なんだから、そういう日本の通信がおかしいことになるのも困るし、これはある程度試験的な意味もあるんですよね。まあ、これが難しいわね。どの辺でどうやるかというのが、それが知恵なんで。それから、機能分離もレベルがいろいろあるんですよ。だから、これから実験をしながら、どの辺をどうするかということをよく考えてください。
 ただ、今は大震災ですから、大震災の対応のためにこれが足かせになるようなことではまた困るんで、その辺についての配慮はありますか。
#120
○副大臣(平岡秀夫君) 大震災の対応に足かせになるということは、ちょっと我々としてはそういう状況になっているとは思いませんけれども、ただ、今後の設備投資の問題等を考えたときには、大震災の復興による財政的負担というのは当然通信事業者の中にもあるだろうというふうにも思います。その点は考えていかなければいけないという点もあろうかと思います。
 そういう意味で、実は接続料の問題について、我々の方でNTTから出されたものについてこれを認可するという作業がございましたけれども、その中でいろいろ出されていた意見については、今ここで決めるということではなくて、少し検討をする時間的な余裕を持たざるを得ない状況にはあるのではないかということで、少し延期をさせていただいた部分がございます。
 ただ、これは直接この法律に関係している部分ではございません。
#121
○片山虎之助君 先ほどの話で、通信関係もうかっているよという話ですから、確認しているわけじゃないけれども。それに、割に我慢強いから、それはそれでいいんだけれども、この大震災関連で、公が持ってもいいものについては私はある程度考えてもいいと思っているんですよ。どれをどうかというのは難しい議論がありますよ。是非御研究ください。
 それから、もう一分ぐらいあるのかな、時間が。電波利用料なんですね、これは附則で三年に一回ごと見直すということになったでしょう。今度はどういう観点で見直して、どういう配慮があるんですか。
#122
○副大臣(平岡秀夫君) 今回の改正につきましては、移動通信分野の通信量が爆発的に今増大しているということを踏まえまして、基本的には、電波利用料については電波の経済的価値を一層反映させていくということを中心に考えさせていただいております。
 それに加えて、これは電波利用料全体の金額をどうするかということにも関係するわけでありますけれども、現在地上デジタル放送関連経費が増加しているということでございまして、それに対応するための電波利用料も必要であると。ただ、これは、一義的には他の費用を効率的に使うということで節減させていただいて、ほぼ同水準のものを維持するという中で収めておりますから、基本的には先ほど冒頭に申し上げたような考え方を中心に今回の電波利用料の見直しをさせていただいているということでございます。
#123
○片山虎之助君 電波利用料は使う方がこのくらいだからって逆算しているんですよ、今までの基本的な考え方が。それが正しいかどうかですよ。今まで共益費用がこう、これにこう、あるいはこの地デジ関係の費用にこうということで逆算しているんですよ。だから、それが私は正しいのかなとずっと思ってきているんでね、これも研究してください。私はもう少し高くてもいいと思っている、怒られるかもしれないけれども。よろしくお願いします。
 終わります。
#124
○又市征治君 社民党の又市です。
 本論に入る前に、流言飛語という総務省の文書について見解をまず伺っておきたいと思います。
 この東日本大震災、とりわけ原発事故についての政府の情報提供というのが、各種世論調査によりますと適切でないというのが七〇%前後に上っていますね、昨日随分出ました。多くの国民が政府や東電の情報に不信を抱いている、こういう状況です。どうこの信頼を回復するか、政府には重い課題だろうと思います。
 ところが、今月の六日に総務省は、インターネットプロバイダーなど四法人に対してネット上の流言飛語を規制しろと言わんばかりの通達を出された。政府が情報をありのままに国民に知らせないでおいて、その結果、国民が様々な憶測や伝聞で危機感を募らせているときに、これに流言飛語というレッテルを張って情報を統制しようというのは全く逆立ちだ、こう言わざるを得ません。私どもとしては、これはもう言論、表現の自由に反する、こういう立場で批判的な見解も発表いたしました。憶測ややっぱり不安というのが増殖するのは、政府が真実の情報を出さないからですよ。
 だから、私も、十二日の日にも政府全体が正しい情報を迅速に公表していないじゃないかということを申し上げました。特に総務省は電子情報の利用を所管する立場ですから、そこで総務大臣は、経産省、東電、あるいは保安院、安全委員会、また、例えばSPEEDIシステムのデータを一回しか出していない文部科学省、ここに対してやっぱり原発事故に関する情報公開を強く要請をすべきじゃないか。政府自身が、レベル7への引上げをもっと早くすべきだった、官房副長官が後からそんなことを認めているということです。
 是非、大臣、各省が素直にデータを公開をして国民の不信解消に努力してもらいたい、こういうふうに呼びかけられるべきじゃないかと思いますが、いかがですか。
#125
○国務大臣(片山善博君) これは政府の各省として、総務省から呼びかけられたから公開するとか呼びかけられないから公開しないというものではないと思います。政府の在り方としては、きちっと必要な情報を分かりやすく国民に提供するということは、これは当然の責務だろうと思います。
 ただ、これは、閣僚間のやり取りの中でも、より適切に分かりやすく、科学的根拠を適切に分かりやすく説明すべきだという議論は私も含めて何人かから出ております。
#126
○又市征治君 それじゃ、是非その点はしっかりと、まだまだ何かあの数字がよく分からぬのですよね、多くの人が、ミリシーベルトやらベクレルやら何かいろんなことがあって、そういう面を含めてもっと分かりやすいものを政府広報でもやっぱりやってもらった方がいいと思う。
 そこで、電波法の改正案にちょっと入りますが、これは意見だけ申し上げておきます。さっき、ちょうど片山虎之助先生が質問されたことと同じことがダブってきますから意見だけ申し上げておきますけれども、やっぱり周波数を空けて携帯電話用に与えると、これについてはオークション的な方式だそうですけれども、やっぱり私は、この外国の例も今おっしゃいましたけれども、高く買う会社に独占権を与えるという方式で公共性は一体全体保てるのか。外国でも競り勝ちした会社が失敗して撤退したという例も、これは平岡さん、十分御存じのとおりだろうと思います。やっぱり私は、今はそうした電波の切り売りはやめて、まず災害に対して誰もが利用できる電波、情報インフラというものを整備していくのが最優先ではないか、そのことを強く申し上げて、この点については答弁をいただきません。
 そこで次に、基盤整備法改正案ですけれども、情報通信研究機構、いわゆるNICTの利子補給業務の廃止が盛り込まれております。この案件自体は、特定業者のために国費を使っているのですから、廃止はいいんですけれども、NICTはかねてより他にも国費の無駄遣いが指摘をされてまいりました。
 その前に、NICTで一つだけいいこともあるなと、こう思うんですが、災害弱者対応の可能性のある事業をやられているようですね。高齢者、チャレンジド向け通信・放送サービスの研究助成、これ、どういうことをやっているんですか。
#127
○政府参考人(原正之君) 御指摘の助成制度でございますけれども、高齢者、チャレンジド向けの通信・放送サービスの充実を図るということを目的としまして、先進的な通信・放送技術の研究開発を行う企業や、現在行われております通信・放送サービスを高度化する研究開発を行う企業を対象に支援をするものであります。平成九年度から始まった事業でございまして、これまで助成件数は九十八件ございます。
 その中で、災害弱者対応に資する可能性のあるものとして、例えば聴覚チャレンジド向けに災害に関する情報を電子メールで配信するサービスとか、あるいは言語チャレンジド向けに携帯電話を利用して会話を補助する装置の開発など、三割程度がこういうのに該当するのではなかろうかと考えております。
#128
○又市征治君 そういういい中身をもう少し伸ばしてもらって、是非成果を上げてもらって、電波の公共的な利用あるいは弱者対応、災害対応、対策というものを図っていただきたい、こう思います。このNICTの様々な基盤投資あるいは融資、債務保証、利子助成などというのはこれは数百億円単位だけれども、こっちの方はほんの僅かですよね。もう少しこういうところは伸ばしてもらいたい、その点は申し上げておきたいと思います。
 ところで、この廃止する利子補給のほかにも、この法人、NICTは、国費を大分減らしはしましたけれども、なお年額四百二十億円入れておるわけで、やっぱりこれは乱脈な投資が多い、こういう批判があります。
 私が言う前に、総務省が先月、十四ページにわたる注文を付けておられますね。まず、基盤技術勘定ですけれども、総務省は、繰越欠損金が多い、委託事業の売上げや収益からもっと取り立てろと、こう言っておりますけれども、それでも全然足りないんじゃないですか。
#129
○政府参考人(久保田誠之君) お答えいたします。
 委員お尋ねの民間基盤技術研究促進事業でございますけれども、これは研究開発事業でございまして、そこの事業の成果を事業化すると。そして、収益が得られるまで数年以上の時間が掛かります。その間どうしても繰越欠損金が多くなるわけでございます。
 そこで、今、業務の見直しに取り組んでおりますけれども、まず、繰越欠損金につきまして新たな発生がしないように、情報通信研究機構では平成二十二年から新規の研究開発案件の募集は停止いたしました。今後、不要資産の国庫返納を予定しているなど、更なる業務の見直しを行っております。
 また、今委員お話ございました中期目標、それからそれに対応します中期計画でございますけれども、この中で、繰越欠損金の回収に向けまして、事業化のノウハウを有する民間コンサルタントの協力を求めまして、研究開発終了後の事業化に向けた活動を一層強化をいたしたいというふうに考えております。
 総務省といたしまして、これらが着実に実施されるように見守っていきたいと考えております。
#130
○又市征治君 大体、政府の勘定でいつもそうなんだけれども、訳の分からぬ出資金だとか委託だとか、補助金なのか何なのか訳分からぬ、そのために随分と誤解を生じたりという、痛くもない腹を探られるという問題もあるし、現実に痛い腹もあるんですよ、これ。だから、そういう点はもっと整理をしっかりとしてもらいたいということだけ今日は申し上げておきたいと思います。
 それからもう一つ、この出資勘定、これも繰越欠損金が多いということで、投資事業組合への出資とその他の法人への出資ですけれども、どちらも配当金等が入らずに総務省は一層の悪化が見込まれる、だから早く会社を売り払えと、随分と絶望的な声を上げられておるわけですが、この点はどうなんですか。
#131
○政府参考人(原正之君) この情報通信研究機構が行っております出資業務ですけれども、これは法律に基づいて行っているものでございます。この出資業務、今まで五十二億円ほどトータルでしておりまして、そのうち投資事業組合に対しては十億円、四十二億円をそれぞれのベンチャー企業等に出資をしておるところでございます。
 それは平成十年以前に大体行ったものでございますけれども、やはり余り調子がよろしくないと、おっしゃるとおりでございまして、そこで、中期目標の中で、事業運営の改善が見られず、経営状況の一層の悪化が見込まれる法人については、関係府省及びほかの出資者とも協議しつつ、可能な限り早期の株式処分を図るというふうにしておるところでございます。
#132
○又市征治君 今日は縮めてくれというお話でありましたから、一番最後にします。
 最後に大臣から、今も話をしてまいりましたけれども、今こういう勘定など、仕分などよりもずっと前から、電気通信の振興を口実に官僚と業界が国費を濫用するトンネル法人システム、こういうものはやっぱり清算すべきだということは随分言われてきたんですね。研究投資という名目で、実際には国民への公益的な成果も金銭的リターンもないのが大部分なわけです。ほかにも情報通信関係の法人で問題あるのは多いわけで、今日はちょっと二つほど飛ばしましたけれども、最後に大臣、この電気通信関係の改革の件についてお伺いしておきたいと思います。
#133
○国務大臣(片山善博君) これは、この分野に限りませんけれども、私は国の、国費を投ずる事業、その前提となる予算というのは、もうできるだけ分かりやすくしなければいけない。分かりにくくて一部の人にしか理解ができないということは極力避けなければいけない。事柄の性格上どうしても分かりにくいという面はないわけではありませんけれども、それは本当に限定的でないといけない。ましていわんや、より分かりにくく、人為的に分かりにくくしているものについては解消しなきゃいけないというのが基本的な立場であります。
 そのためには、本当に私がこんなことを言うのは変かもしれませんけれども、予算の審議などはもうそういう分かりにくいと思われる分野を徹底的にやっていただくということも一つの方法だろうと思います。政府側がもちろん予算編成の過程で注意をいたしますけれども、国会の場でもきちっと政府が説明責任を果たせるかどうか、これを検証していただくということ、この両方の努力によって予算が改善されると思います。
#134
○又市征治君 終わります。
#135
○委員長(那谷屋正義君) 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより三案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#136
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、電気通信事業法及びNTT法改正案、電気通信基盤充実臨時措置法改正案に反対の討論を行います。
 まず、電気通信事業法及びNTT法改正案に対する反対の理由を述べます。
 法案の電気通信事業法については、二〇〇九年十一月に発覚したNTT西日本及びその業務委託先子会社による接続業務の際に入手した他社の利用者情報の目的外不正提供問題を踏まえた規制強化で、当然の措置であります。
 しかし、NTT法では、電気通信事業者間の競争促進の上で過剰な規制であるとして、NTTの業務拡大の手続を認可制から事前届出制に規制緩和するとしています。この規制緩和は国民にとっての必要性も利点も明確ではなく、届出制になれば、NTTの業務拡大に対するチェック機能の低下、審査過程の透明性の低下が懸念されるからであります。
 次に、電気通信基盤充実臨時措置法改正案に反対する理由を述べます。
 まず、法案が支援対象としているのが、利益の上がる地域で投資を行う特定の通信事業者だからであります。過去五年間の固定資産税減税額を見ますと、NTT東西の二社に対する減税が四六%を占めています。NTTの光ファイバー施設は都市部で八五%から九九%の整備率になっておりますが、過疎地域などの条件不利地域では積極的な投資は行われておりません。
 支援対象の高度通信施設整備事業等は民間事業者が営利目的で行っている事業であり、優遇税制などの延長はやめるべきであります。
 また、法案は、学校、病院などの光ファイバー等の利用促進を図るとしながら、実質は電気通信事業者の設備投資に対する支援を行うものだからであります。
 なお、電波法改正案には賛成であることを述べて、討論を終わります。
#137
○委員長(那谷屋正義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、電波法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#138
○委員長(那谷屋正義君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#139
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#140
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、片山さつき君から発言を求められておりますので、これを許します。片山さつき君。
#141
○片山さつき君 私は、ただいま可決されました電波法の一部を改正する法律案、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案及び電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党、たちあがれ日本・新党改革及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 以下、案文を朗読いたします。
    電波法の一部を改正する法律案、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案及び電気通信基盤充実臨時措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、電波利用料制度の見直しに当たっては、受益と負担の関係の明確化、電波の経済的価値のより適正な反映及び負担の公平確保により、無線局免許人及び国民からの理解を十分得られるよう努めるとともに、使途について、その必要性、効果等を十分検証し、本制度の一層の適正化を図ること。
 二、周波数の移行に当たっては、新旧の免許人等の負担が過大になることがないよう、十分に配慮するとともに、審査における終了促進措置の位置付けを明確にすること等により、特定基地局開設計画認定の公平性、透明性を十分に確保すること。また、周波数の円滑な移行のため、影響を受ける既存の電波利用者に対する情報提供や周知啓発に努めるとともに、事業者に対し適切な配慮を行うよう求めること。
 三、周波数の競売については、免許手続の透明化や歳入増が期待される一方、落札額の高騰による事業者・利用者の負担増、電波利用の既得権益化等の課題があることから、幅広い国民の意見を十分踏まえつつ慎重な検討を行うこと。
 四、電気通信分野におけるユーザーの利便性の向上に向け、公正競争の一層の確保、グローバルな市場環境の変化に対応した規制の在り方について、必要な検討を行うこと。また、ブロードバンドへのアクセスについては、固定・無線系のブロードバンドの普及状況や国民的コンセンサスの状況等を踏まえつつ、検討を行うこと。
 五、東日本大震災により、地方公共団体が国の補助を受けて整備した地域情報通信基盤に被害が生じていることから、早期に復旧し、完備できるよう、適切な支援を行うこと。また、災害に強い情報通信基盤の調査研究に努めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#142
○委員長(那谷屋正義君) ただいま片山さつき君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#143
○委員長(那谷屋正義君) 全会一致と認めます。よって、片山さつき君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、片山総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。片山総務大臣。
#144
○国務大臣(片山善博君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#145
○委員長(那谷屋正義君) なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#146
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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