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2011/06/21 第177回国会 参議院 参議院会議録情報 第177回国会 総務委員会 第19号
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2011/06/21 第177回国会 参議院

参議院会議録情報 第177回国会 総務委員会 第19号

#1
第177回国会 総務委員会 第19号
平成二十三年六月二十一日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十六日
    辞任         補欠選任
     横峯 良郎君     友近 聡朗君
 六月十七日
    辞任         補欠選任
     安井美沙子君     小西 洋之君
 六月二十日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     若林 健太君
 六月二十一日
    辞任         補欠選任
     山本 順三君     渡辺 猛之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤末 健三君
    理 事
                加賀谷 健君
                武内 則男君
                片山さつき君
                金子原二郎君
                魚住裕一郎君
    委 員
                石橋 通宏君
                小西 洋之君
                行田 邦子君
                友近 聡朗君
                難波 奨二君
                平田 健二君
                吉川 沙織君
                礒崎 陽輔君
                岸  宏一君
                中西 祐介君
                藤川 政人君
                山崎  力君
                山本 順三君
                若林 健太君
                渡辺 猛之君
                石川 博崇君
                寺田 典城君
                山下 芳生君
                片山虎之助君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     片山 善博君
   副大臣
       内閣府副大臣   末松 義規君
       総務副大臣    鈴木 克昌君
       文部科学副大臣  笹木 竜三君
       厚生労働副大臣  大塚 耕平君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  逢坂 誠二君
       財務大臣政務官  尾立 源幸君
       経済産業大臣政
       務官       中山 義活君
       国土交通大臣政
       務官       市村浩一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
   政府参考人
       原子力安全委員
       会委員長     班目 春樹君
       金融庁総務企画
       局参事官     遠藤 俊英君
       総務省自治行政
       局公務員部長   佐々木敦朗君
       総務省自治財政
       局長       椎川  忍君
       総務省自治税務
       局長       岡崎 浩巳君
       消防庁長官    久保 信保君
       厚生労働大臣官
       房審議官     唐澤  剛君
       厚生労働省職業
       安定局高齢・障
       害者雇用対策部
       長        中沖  剛君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院審議官   櫻田 道夫君
       観光庁次長    武藤  浩君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    伊藤 哲夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して
 税制の整備を図るための地方税法等の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(藤末健三君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、安井美沙子君、横峯良郎君及び世耕弘成君が委員を辞任され、その補欠として小西洋之君、友近聡朗君及び若林健太君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(藤末健三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための地方税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、原子力安全委員会委員長班目春樹君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(藤末健三君) 現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための地方税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○若林健太君 おはようございます。自由民主党の若林健太でございます。
 本日は、初めて総務委員会に出席をさせていただきまして、突然の御指名でございましたが、先輩の胸を借りて質問させていただきたいと思います。
 平成二十三年度の地方税制改正というのが、本年は年度開始後、既に六月に入っておりますが、三か月を経過したこの時点で実施されると、こういう異例の事態となっているわけであります。税制改正法案はいわゆる日切れ法案であることから、この間も、期限切れとなる税負担軽減措置については、野党側の議員立法によって、三か月延長するためのつなぎ法によってこの六月末まで措置がとられてまいりました。
 このような異常な事態は地方自治体の予算編成にも大きな影響を与えてくるというふうに考えられます。特に、東日本大震災の被災地においては行政機能が著しく損なわれている自治体も多いわけでありまして、改正内容の迅速かつ適切な、的確な周知を行う必要がありますし、被災地に対する特段の配慮というのが必要だというふうに思いますが、その点について、総務省としてどのようなお取組を、お伺いしたいと思います。
#7
○副大臣(鈴木克昌君) 委員御指摘のとおり、地方団体の税務行政が円滑に進むようにするというのはまさに私どもの責務であるというふうに思っております。とりわけ、今回の被災で大変な状況に陥った地方団体に対して、きちっとした御連絡をし、そしてまたアドバイス、協力をしていくのが私どもの責務であるということは十分自覚をいたしております。
 そこで、税務行政の体制について、できる限り周知といいますか、連絡を密にさせていただくということでいろいろなことをやっておるところであります。
 まず第一は、まず職員が、全国の職員が被災地に直接赴いて状況を説明をする、そしてまた、QアンドAですね、各団体から寄せられた御質問等に対してのQアンドAを作ってお知らせをする、それからまた、例えば壁新聞とか生活支援ハンドブックとか、これは直接被災を受けられた方にも分かるような手だてを講じると、そんなようなことをいろいろとできる限り、可能な限りやらさせていただいておるところでありますが、今後につきましても、引き続き被災地方団体に対してより丁寧ないわゆる対応を行ってまいりたい、このように思っております。
#8
○若林健太君 被災地の自治体機能が特に低下している、そういうところに対する温かい対応と、是非取り組んでいただきたいと思います。
 次に移りますが、本法案によって、認定NPO法人以外のNPO法人に関しても、都道府県などの条例によって定めることによって寄附金控除の対象とされることになると、こういうことであります。
 NPO法人の認定を従来とはちょっと変わって各都道府県ごとの条例に委ねると、こういうことでありますが、都道府県ごとでこの認定について不合理な差が出てくるようなことがあると問題があると、このように思いますので、国として何らかの基準なり、あるいは指針なりを示していく必要があると思いますけれども、その点について総務省としてのお取組をお伺いしたいと思います。
#9
○大臣政務官(逢坂誠二君) お答えいたします。
 今回の法改正に当たりまして、自治体の皆さんともいろいろと議論をさせていただきました。その際に、今回のこの条例指定というのは、自治体のある種自主的な判断によるというところも非常に大きいわけでございます。したがいまして、なるべく余り国で細かく決めないで自由裁量の範囲を拡大してくれという意見が多かったのも事実でございます。
 一方で、今回の条例指定というのは、自分の自治体の税だけではなくて、場合によっては他の自治体の税にも影響を及ぼすことがございます。それからさらに、国の税にも影響を及ぼすというようなことがございますので、自治体の意思決定としてはこれ非常に重たいといいましょうか、大きいものだというふうに思っております。
 その意味で、この二つの観点、自由度を拡大するという観点と手続は慎重であるべきという観点、二つを併せ持つ必要があるのではないかというふうに判断をいたしました。したがいまして、条例の形式については法人を個別にきちっと規定をしてくれということで、形式についてはルールを明確にしようということが一つでございます。一方、その判断の内容については自治体の自主性、自立性を尊重するということで、その点においては国は余り大きな関与をしない方がよいのではないかと、そういう判断をいたしているところでございます。
#10
○若林健太君 今の自治体の裁量という部分と他の税との調整という、非常に難しいところだと思うんですね、確かに。しかし、その最低ライン、よく従来の、例えば前の制度の認定NPO法人の認定がきつ過ぎると、いろいろ話ありましたが、しかしこれは寄附税制そのものが信頼性を維持していくためにも実は最低ラインをしっかり示していく、このことが大切なことだというふうに思いますので、是非今後もお取組をしていただきたいと、このように思います。
 今回は住民税に関する寄附金税制についての規定がこの法案で出ているわけでありますが、NPO法人全体については平成二十四年度から大きな改正をされるということで、先週ですかね、法律が制定をされました。従来の認定を国税庁でやるというところから都道府県単位で、これも都道府県、政令市が認定をすると、こういうふうになってきたわけで、寄附金税制対象となる認定法人の拡大が図られていくと、こういうことになると思いますが、この制度と今回住民税についての寄附金税制、ここでのNPOの認定基準についてどういう点が違うのか、教えていただきたいと思います。
#11
○大臣政務官(逢坂誠二君) 今回新たな事務を自治体の皆様にお願いすることになりますので、まず、これ、丁寧にいろんなところで少しでも不安がなくなるように説明していかなきゃならぬというふうに思っています。
 その際に、これまでは相対値要件といいましょうか、それによってNPOの認定が決まっていたわけでありますけれども、今度は相対値要件だけではなくて絶対値要件、例えば三千円以上を百人が寄附をしていれば認定NPOの要件の一つとしようじゃないかといったようなことも含まれるといった点が今回大きく改正になっている点だと思います。
#12
○若林健太君 そうなんですね。
 それで、この間の改正によって、今、多分財金の方でやっていると思いますけれども、所得税の寄附金控除、この認定は、従来の国税庁から、都道府県が条例によって指定をするという形で認定NPO法人の定めをすると。この住民税については、それとはまた別の立て付けで、それぞれの都道府県でやると。こういうことで、役所にお聞きすると、この二つは別のものだという扱いだというふうに伺うんですね。したがって、例えば所得税の寄附金控除の対象にはならないけれども住民税の寄附金税制の対象になると、そういう法人もあり得ると、制度上は、こういう御説明をいただきました。
 しかし、私、地元でNPOの皆さんと例えばお付き合いをしていて、この法人は所得税の認定法人にならなかったけど住民税の認定法人になりますよとか、そんなことはなかなか実際にはないんじゃないかと思うんですね。都道府県が認定NPO法人として認めれば、多分ほとんどの場合、住民税の寄附金控除の対象となる法人にもなるんではないかというふうに思う。立て付けが違うから理屈上はそういうものがあると言うけれども、現場の運用というのはそういうふうにはならないんじゃないのかなと、こんなふうに思うんですけれども、その点についてちょっとお伺いしたいと思うんですね。
 具体的に、例えば、所得税の対象にならないけど住民税の寄附金の控除対象になる、そんな法人というのはどんなものを想定されているか、是非お伺いしたいと思います。
#13
○大臣政務官(逢坂誠二君) 御指摘の点ですが、確かにそういうケースもあろうかというふうに思います。
 それで、何点か御紹介しますと、まず一つは、認定NPO法人以外のNPO法人への寄附金であっても、それぞれの自治体が、まさに今先生が御指摘になった、条例で個別に指定することによって個人の住民税、それの寄附金税額の控除を対象範囲に加えることができるというのが一つです。
 それからもう一つが、地方団体によるNPO法人等への支援ということがございまして、いわゆるふるさと寄附金というようなものに該当するケースがこれに一つ当たろうかというふうに思っています。
 以上の二点で先生の御指摘のような場合があり得るかというふうに思います。
#14
○若林健太君 理屈上は今のような法人が存在し得ると、こういうことですが、多分、現場での肌感覚でいうと、認定NPO法人というのと今回のこのものが違うという法人解釈というのは非常に難しいと思うんですね。だって、多分、その公益性を認める、そしてその法人としての体裁がしっかり整っているということが認定要件だとすれば、所得税とあるいは住民税との間でどう違うんだというのは非常に難しいと思うんですね。現場が混乱しないように、縦割りだからと、こんなふうに言われないように是非運用をしっかりしていただきたいと、このように思います。
 日本のように成熟した先進国社会においては、国民の政治に対するニーズというのは非常に多様化、複雑化してきていると、こういうふうに思います。そうした中で、国や県、市町村だけが多様化する住民ニーズにこたえていくには限界があるわけで、NPO法人や中間法人などの役割が非常に重要になってきているというふうに思います。その意味では、こうした法人活動を支えていくために寄附金税制を拡充していくということは、これからの社会の在り方として大変重要なことだと、こんなふうに思います。
 あるべき国の在り方や理念、理念とする社会へ向けた、あるべき社会というものに対する理念を背景にした税制の在り方、こういうのが大切だというふうに思いますけれども、この点について、今回のNPO税制、私も評価しているものでありますけれども、御意見をいただければと思います。
#15
○大臣政務官(逢坂誠二君) 今回のこの税制の改正でありますけれども、これまでどちらかといえば、日本の国においては公という概念を支えるのは専ら官、役所が中心であったというふうに多くの場面では思われていたわけです。ところが、十二年前、阪神・淡路大震災以降、もうそうではないんだと、役所だけが公を支えるものではない、多様な支え手があるというようなことを出発点にしながら、今回この新たな税制というものを、多様な担い手が公を支えるという考え方だろうというふうに思っています。
 したがいまして、今回のこの新しい税制のスタートによって、更に日本でも重層的にいろんな支え手がこの公を支えていくというような社会になっていけばというふうに願っております。
#16
○若林健太君 そのまさに今の思いは私も共有するところでありまして、是非適切な、スムーズな運営ができるように御努力いただきたい。特に、寄附金の対象とする法人が、ともすると拡大し過ぎて信用を失うようなことのないように、是非お願いをしたいというふうに思います。
 さて、税制というのは、やっぱりこのようにあるべき社会、その在り方についての理念に裏打ちされて制度というのができ上がっていく、こういうものだというふうに思うんですね。そういう意味では、このNPO税制というのは非常に望ましいものだと、こんなふうに思いますが。
 控除から手当へと、こういう趣旨で、平成二十二年度税制改正において年少扶養控除というのが廃止になりました。今回見送りになりましたけれども、当初政府の示した平成二十三年度税制改正案においては成年扶養控除も縮減をするという方針が示されていたわけであります。一方、この控除に関して言えば、配偶者控除あるいは特定扶養控除というのはこれらの改正案には盛り込まれておりませんから、残る形になるわけですね。
 一部廃止をし、そして部分的に残っていくものがあると。一体こうした税制改正のやり方、基礎となる国家の像あるいは社会をどのように見ているのか、標準世帯というのをどのようにとらえてこの改正に取り組もうとしているのか、この件について財務大臣政務官にお伺いしたいと思いますが。
#17
○大臣政務官(尾立源幸君) 若林委員にお答えいたします。
 まず、委員におかれましては、御地元長野においても公益活動、またNPO等へ積極的に御参加いただいているということで、本当に心から敬意を表したいと思います。
 その上で、今御質問の件でございますが、まず、控除から手当へというのは確かに現政府の考え方の一つでございますが、その前に少し、今の抱えております税制の問題点というのをまず御理解をいただきたいと思います。
 御案内のとおり、所得控除というのは課税所得をとらえる上で扶養の人数等々に応じてこの課税所得を低減させるものなんですけれども、これをやりますと、委員も御専門家でございますが、超過累進税率を今我が国は取っておりますので、最高税率が四〇%の方と五%の方ではこの所得控除の効き方が全然違ってくると。ある意味、高所得者の方に有利な控除になるということでございます。
 一方、手当というものは、現金給付を前提にいたしますと、一定額ということを更に前提にいたしますと、所得控除に比べて低所得者の方に対して相対的に有利となると、このような特徴がございます。そういう意味で、現政府におきましては、この点を踏まえまして、限られた財源による負担軽減措置がより必要な、支援の必要な方に手厚くなるような税制上の措置を今講じておるわけでございます。
 そういう意味で、お尋ねの中心ポイントでございますが、どんな世帯を対象にしているかということでございますが、結論的に言うと、特定の世帯類型というものを想定したものではないということでございます。
#18
○若林健太君 従来は標準世帯、夫婦二人子供二人というのを想定して設計をしていたと思うんですね。今政務官がおっしゃられたのは、そういうものを想定していないと、こういうことのようです。
 私は、社会の基礎というのは家庭にあると、子供は社会が育てるんじゃなくて親が育てるものだと、夫婦が協力し合って家庭を維持していくこそが社会活動の原点だと、こういうふうに思っているんですね。そういうことを思うと、やはり家族という単位を税制の中でもしっかり位置付けるべきだと、扶養控除あるいは配偶者控除というものもそういう理念に基づいて設計されたものだと。
 今のようなお話でいくとすれば、じゃ本当に控除を全部やめるのか。一部の控除だけ残して虫食い的に財源をあさるがごとく税制改正を行おうとする、これは本当に税の理論、これをないがしろにするものであると、大変にゆゆしきことだというふうに思います。今後、是非、国家はどうあるべきかと、社会はどうあるべきかと、その理念に裏付けされたしっかりとした税制改正と、こういうことを取り組んでもらいたいというふうに思います。
 時間がないので、ごめんなさい、引き続いて、ちょっと違う話題で最後質問させていただきたいと思いますが。
 東日本大震災の発生を受けて四月に成立をした地方税法改正法では、津波や震災の被災者に対する税負担の救済措置は講じられているんですけれども、原発被災地域について、これは対象外だと、こういうふうにされておりました。これに対して、報道によれば、片山大臣は、福島県知事が地方税の減免を求めたのに対して、原発被害地域は、被災地域は家屋の損壊などがないためペンディングをしていたけれども、これは検討しなければならぬ、減免に伴う減収で自治体が困らないよう財政措置、これも併せて検討したいと、こんなふうに発言をされていたということで、朝日新聞六月一日ですか、報道されておりますが、原発被災地域の固定資産など、経済的価値がもう著しく損なわれている、こういう事案もあるわけでありまして、被災地としては一日も早い措置を希望するというふうに思います。
 いつまでにどのような措置をとるつもりでいらっしゃるのか、被災地への税負担の減免措置と、それから減収となる自治体への財政措置について、改めて大臣の具体的な方針をお伺いしたいと思います。
#19
○国務大臣(片山善博君) さきに改正が成立しました地方税法では、津波被害の地域についての課税の在り方について決定をしていただきました。この場合には、もう家屋が損失し、流失し、誰が見ても使用収益できないということで課税免除ということを基本にしたわけでありますけれども、一方、原発被災地域においては家屋の滅失とかないわけであります。それから自動車の流失などもないわけでありまして、当時それを、そのときに津波被害と同じように論ずることはやはりいささか無理があったわけでありまして、あとプラントの封じ込めの状況などの見通しもまだ立っておりませんでした。
 いずれ、めどが立った段階できちっとした措置をしなければということで当時はその改正の中に入れなかったわけでありますが、その後、プラントの今後の工程表なども出てまいりまして、残念ながら、地域によって一定期間元の場所に帰れないというようなこともだんだん順次判明をしてまいりまして、そうであるならば、この際ちゃんとした税制をつくらなければいけないという、そういう考え方に立っております。あわせて、知事会の場などでも佐藤福島県知事からも強い要請もありまして、それにこたえる必要があるだろうと思います。
 現在、検討を進めておりまして、できるだけ早く国会に法案を提出をしたいと考えておりまして、その際には、課税免除となったところについてはもちろんでありますけれども、自治体が減免をするということも想定されますので、いずれにしましても、地方財政といいますか、自治体の財政運営に支障がないような国の補填措置を講じなければいけないという、そういう前提の下で今法案の作成準備をしているところであります。
#20
○若林健太君 時間が参りましたのでこれで終わりたいと思いますが、是非、なるべく早いお取組をとお願いを申し上げたいと思います。
 大塚副大臣には、済みません、税と社会保障一体改革をやりたかったんですけど、時間がなくなりました。申し訳ありません、これで終わらさせていただきたいと思います。
#21
○片山さつき君 税制の処理がようやくこの時期に決まったという嘆かわしい話ですが、自民党としても納税者権利憲章というこの非常にミスリーディングな言葉には強く反対しておりまして、これが落ちたことは我々の主張を取り入れたんですが、そもそも日本国憲法にあるのは三十条の納税の義務であって、日本は全面的に課税当局側に立証責任があるということを前提にやっておりますので、そこはこれからも御理解いただきたいんですが。
 ただ、そのほかに、行政手続法でも認められるべきような理由の付記、これはもちろん記帳義務をある程度果たしたという前提にすべきですが、あとは納税者側と税務当局側で更正の期間が異なるとか、この辺の不公平の是正については我々自民党の税調の中でもこれはやった方がいいんじゃないかという話があって、今後、これは三党合意では成案を改正項目の協議の際に得るということになっているんですが、財務省としてこの点の見通しをまずどうお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
#22
○大臣政務官(尾立源幸君) 片山委員にお答えをいたします。
 今御指摘のとおり、修正税制改正法案につきましては、三党合意におきまして、復興のための二十三年度補正予算の検討と併せ各党間で引き続き協議するとされておりまして、先週、民主党の玄葉政調会長から、本格的な復興対策を含む平成二十三年度第三次補正予算の編成の際に検討を行うと、改めて考えが示されたところでございます。
 これに、この三党合意、さらに修正に対する政調会長の考えに沿って、各党で速やかに御協議を行っていただきまして成立させていただければと、このように切に願うものでございます。
#23
○片山さつき君 やはり、納税者にとってやるべきことはきちっとやるというのは我が党も変わりませんので、共にそこはいろいろ議論したいと思います。
 次に、この電子申告の問題ですが、これ国の方と都道府県の方はできてきているんですが、市町村が遅れておりまして、特に今全国的にこういう状況でもあって、この夏の予算要求に向けて何らかの支援策がないと今以上に進まないんじゃないかと思うんですが、大臣、これは非常に重要な話で、政局抜きで我々もそういうことでしたら応援させていただきたいと思いますので、市町村における電子申告の更なる普及について何らかの支援策を講じるということについてのお考えを聞かせていただきたいと思います。
#24
○国務大臣(片山善博君) 市町村で今、千七百数十の市町村ありますけれども、現時点で千六十市区町村が導入をしております。残った七百程度の市町村でできるだけ早く、納税者の便宜のこともありますので、導入していただきたいと念じているところであります。
 既に交付税措置というものをしておりまして、導入する場合に一定の額を交付税の基準財政需要額に算入するということにしておりまして、是非その制度を活用していただきながらこの導入に努めていただきたいと思いますし、あわせて、我々の方も、財政面以外にも、新しいシステムの導入が進みますように自治体に対して積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
#25
○片山さつき君 ありがとうございます。
 お手元に東日本大震災の影響という資料を配らせていただいているんですが、これ改めて私も見まして愕然としたんですが、すごいですよ、五月までの落ち込み。三分の一であったり、あるいは東北は六割落ちている。全国でも三六%落ちている。
 この状況になる前に、今回の税制改正で航空機燃料税の全般的な引下げを決めて、その譲与税がこの法律に入っているんですが、それではむしろもう足りないんじゃないかと。特に地方空港からどんどん大手が撤退した中で、小型のコミューターは経費比率が非常に高いんですね。燃料税の関係もそうですが、いろんな公租公課も高い。さらに、地域空港と地域を結んでくれる小型航空機、コミューターを優遇するということをしない限り、なかなか国内観光の後押しはできないと思うんですが、国土交通省にこれを伺いたいと、お願いしたいと思います。
#26
○政府参考人(武藤浩君) お答えいたします。
 航空機燃料税については観光庁の所管ではございませんが、今ここにございますような観光関係の業界が今非常に大きな影響を受けているということについては厳しく認識をしているところでございます。
 そういう観点から、官民合同のキャンペーンをするとか、いろんな観光需要の回復を目指した動きを仕掛けていきたいと、観光庁としてはそういう面で努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#27
○片山さつき君 二枚目の資料なんですけれども、税制改正要望に、これ前からの話ですよね、私も観光立国推進の議連で、そのときからこのお話をずっとやっておりますが、ホテルと旅館の固定資産税、これの評価が高いんですね。これが、この業況だとますますきついものですから、これは固定資産税はこの委員会ですから、これは大臣にもちょっと御検討いただきたいんですが、この税制改正大綱に実態調査と書いておりますが、今どういう状況になっているのか、お答えいただきたいと思います。
#28
○国務大臣(片山善博君) ホテル、旅館、特に旅館の評価というのは一つの大きな論点だろうと思います。
 平成二十三年度の政府の税制改正大綱におきましても検討事項とされております。これについては実態をよく調査しなければいけないということで、特に調査の方法なども非常に重要になりますので、有識者の皆さん方の知見を得ながら、その使用実態の検証方法などについて今検討しているところでありまして、この夏にも全国の実態調査に着手をしたいと考えております。その成果を踏まえまして、これ、固定資産税は三年ごとの評価替えでありまして、二十四年度の評価替えの方針というのはもう既に決まっておりますので、その成果は恐らく二十七年度の評価替えのときに反映することになると思いますけれども、是非実態を調査して適切な措置を講じたいと思います。
 旅館というのは、かつて地方では主要な税源でありました。これは温泉地もそうでありました。その後の経済情勢の変化によりまして、これまでの評価の方法というのが本当にほかの業界、業種との間のバランスが取れているかどうかという、そういう問題意識はやはり持つ必要があるだろうと思います。
 温泉地の評価については、もうかなり、何年か前でありますけれども実態に合わせた見直しなども行いましたけれども、いい機会でありますから、旅館などの評価方法についてもよく、大方の皆さんの理解と納得を得られるような、そういう見直しをしてみたいと思っております。
#29
○片山さつき君 前向きに考えていただきたいと思いますが、同じ固定資産税なんですが、四月、五月のこの委員会で片山大臣に、もう福島などの原発立入禁止区域についても固定資産税の減免を考えたらどうかと申し上げて、前向きに検討していただいているというお返事をいただいて、津波で洗われている地域についてはもうゼロにするという話でしたんですが、今問題になっているのは液状化とか地盤沈下や地盤崩落なんですね。
 今朝、我々は損保業界と勉強会をいたしまして、今回は財務省当局も認めて、これはお金が国から出ていく制度ですから、最終的には、財政当局も認めて、傾きが従来は三度傾いたら全損、それからそれよりも小さいのは駄目だったのが、二度も実態を見ることになって、今、一度でもいいという認定まで財政当局も認めて、なっております。
 この場合に、じゃ全く認めないのかというと、非常にずれがあると思うんですね。財政当局も認めて、その部分を公的に補填することも考えて保険上全損としているところに、じゃ固定資産税は取るのかというのも若干おかしいので、その辺についても是非お考えいただきたいんですが、これも大臣にお伺いしたいと思います。
#30
○国務大臣(片山善博君) 固定資産税は、原則でいいますとその年の一月一日の賦課期日現在の現況によって課税をするということになりますので、そのときにちゃんと建っていれば家屋は課税されるということになりますが、おっしゃったような液状化でもう相当の被害を受けて、現実には使用収益ができなかったり大幅に制約を受けているところに丸々課税をするというのは実態に合わないと私も思います。こういう場合は、既に地方税法の中に減免の規定が組み込まれておりまして、それを市町村において発動していただくことになります。それは市町村の方でやられることになると思います。
 問題は、その際の財源が失われたものを補填するかどうかという点が非常に重要になってくると思いますが、今回の被災の状況などに鑑みまして、そういう減免規定を発動された場合には、全てというわけには多分いかないと思いますけれども、極力財政負担が生じないように、自治体の財政負担が生じないような、政府における、国における財源補填措置を講じたいと思っておりまして、それも併せて検討を今しているところであります。
#31
○片山さつき君 私も長年財政の関係の仕事をしていて、この財源の補填が確実かどうかで制度が動くかどうかは全て全然違うんですね。今回の瓦れきを見ていてよく分かります。是非お願いしたいと思います。
 引き続きまして、今日いろいろと問題になっている、話題になっているというんですかね、インターネットなんかでは大変話題になっている話なんですが、先週、韓国のKBS放送が、仮設住宅を日本が六万戸だか七万戸韓国に発注する方向で既に契約目前、覚書まで交わしているという報道をして、これをBS放送がそのまま、KBSニュースですから流してしまったんですね。その後、その後追いがないんですが、やはりネットでは非常にこれが問題になって、何でこうなっているのかと。
 昨日私が問いただしましたら、そういう事実はないということでそれを御発表になったようですが、放送で広がったことは放送で否定していただかないと困るので、それはNHKさんにちゃんとこの部分のやり取りは伝えるように言いましたけれども、私どもが仮設住宅について初めから不安視していたのはこれなんですよ。阪神のときの与党の経験もありますが、国による総合調整でどのぐらい要ってどういうふうに造るのかをびしっと決めないと、あらゆるうわさが入ってきて非常におかしなことになるんですね。
 それを我々は何回も官邸に申し入れております。国による総合調整、資材、要員の確保にとどまらず、建築完了に至るまで国が一元化して総合調整を図り進めていく体制を再構築し、工程表を示す。そして、仮設住宅の建設事業においては被災者を雇用してほしい。原則としては地産地消ですが、ただ、資材がない場合はこれは輸入しなきゃしようがないので、全部国産にしろとまで言い切らなかったのはそれが理由なんですよ。
 まず、今日は政務官に来ていただいたので、はっきりここで証言していただきたい。応急仮設住宅について、今、三万一千二百三十六戸できていますが、そのうちに韓国あるいはほかの国でも輸入資材のものがどのぐらいあるのか。それから、今完成目標が五万二千になっていますが、その予定も大体付いていると思いますが、その中に丸々こういう輸入のような形があるのかないのか。そして、そもそもこの報道が事実ではないんなら事実ではないということをはっきりおっしゃっていただきたいと思います。
#32
○大臣政務官(市村浩一郎君) 今のまず最後の方からお答えしますが、韓国であった報道、KBSの報道は全くの、全く事実と異なります、いわゆるガセであるということをはっきり申し上げます。
 それで、輸入資材といいますか輸入のユニットですね、全てを輸入によって賄っているものというものであれば、今現在、事実としてありますのは島根県と岩手県で実績がありまして、地元業者を公募して発注しました、タイのものを百五十戸、中国のものを四百戸というのはありますが、その他はユニットとしてはありません。
 ただ、資材としましては、今、片山委員も御指摘いただきましたように、その請け負った、受注した業者が日本の資材以外を使った可能性はあります。私も一つの仮設の現場に行きましたが、建設中に、カナダからの資材を使っておられました。ただ、それはユニットとしてではなくて、外壁とか、その部分のところをカナダのものを使ったということでありまして、これについては、ちょっと今日、現在、今私は資料を持っておりません。また、もしよろしければ後ほど資料をお渡しします。
#33
○片山さつき君 結論とすると、この六万戸か七万戸を丸々、韓国の建設業界の代表もインタビューにテレビで応じていますが、これは大変な、一兆ウォンですか、大変なビジネスになると。これが、非常によく見られている、信頼されている韓国のニュースで流れているので、これ大使館にもすぐ言ってくださいと私申し上げたんですが、これ、下手に放置すると外交問題になりますし、それから、先日NHKの審議のときも申し上げましたが、日本に関するニュースについては、外国のニュースを丸投げにして、それを認定したかのように流しちゃっていいのかという問題がありますので、これはもう国交大臣のお話ではあるんですが、ここは総務大臣もちょっとそこを気にして御配慮いただきたいんですが、いかがでしょうか。
#34
○国務大臣(片山善博君) 今のお話も伝えて、NHKの見解もよく聞いてみたいと思います。
#35
○片山さつき君 ありがとうございました。
 もう一つ、今回の補正予算で公設公営住宅というのができているんですね、この一万戸。これを最初の補正で上げたのは私は非常にいいと思います。二度手間にならないし、壊すことも必要ないし、家が全部流れた方にずっと住んでいただける話はいい話だというお話が被災地の市長さんや町長さんからも来ていますが、これの払下げ基準が非常に厳しいんですね。つまり、三十年の期間のものを四分の一以上たたなければそもそも払い下げられないし、その基準が非常に高い、お高い値段になっていて、これでは事実上払い下げれないと。この原則復成価格基準というのを柔軟に解して時価的な要素を加えて安くすれば、これは非常にいい地元定着支援になると思うんですが、その点について、国交省、国交大臣のこの承認なんですが、検討をしていただきたいんですけれども。
#36
○大臣政務官(市村浩一郎君) 今、片山委員から御指摘ありましたように、公営住宅の活用についてはいろいろ御検討もいただいているということで感謝を申し上げます。いろいろと柔軟にこれは考えていっていいと私も思います。
 ただ、自力で住宅を再建する方もおられますので、その方との公平性の観点とかいうのもしっかりと踏まえた上で柔軟に対応することが必要だというふうに思っております。
#37
○片山さつき君 これ、補助金適正化法、補助適法の担当は私もしておりますが、これはしておりましたが、幅のある概念でございますので、今回の戦時状態のような状況においては若干のアローアンスがあると思いますので、今後もよろしくお願いしたいと思います。
 最後になりましたけど、今日は同期の遠藤参事官に来ていただきましたが、例の返済猶予の問題ですね。これ、返済猶予について百何十万件をこの二年間でやってきているんですが、これはお答えの数字を金融庁持ってなかったんですが、中小企業は二年ちょっとで三十万社ぐらい返済猶予されているというんですよ。ところが、この震災が起きてから、金融庁非常に早く動いて、法律に基づかずにほとんどの返済を止めているんですね。手形も全部止めています。だから倒産件数がこの程度です。
 ただ、それは秋には限界が来ると言われますが、これから今、東北地方の地銀や信用金庫が必死に作業して、法律の手当てをちゃんとやって、秋までにどのぐらいが処理できるとお考えか、聞かせてください。
#38
○政府参考人(遠藤俊英君) まず、全体の数字でございますけれども、中小企業円滑化法、これは二十一年の十二月に施行されました。それが二十三年の三月末まででございますが、片山委員が御指摘のように、この貸付条件の変更の申込み、これは約百七十七万件ございます。そのうちの百五十九万件がその返済猶予を認めるという形で実行されております。
 今委員御指摘のように、実際にこの貸付条件の変更に当たって経営改善計画を作るかどうかというのは、これは金融機関のまさに判断に任されておりまして、きちっとした形でやりますと経営改善計画を作って公式の貸出条件の変更を行う、ランクダウンもいとわないということであれば経営改善計画というものをあえて作らないといった対応を従来からもしております。東北の今の被災地におきましては、やはり非常に大変だということでございまして、御指摘のように、計画をほとんど作っていないということでございます。現時点においてはその再建計画は作っておりません。
 それから、秋ごろまでにどのような計画が策定、改定できる見通しかということに関しては、これは現時点においてなかなかお答えすることは困難であると思います。
 それは、金融庁は、元々この円滑化に当たりまして、条件変更時の経営再建計画というものは、一年間の猶予を与えまして、直ちに作らなくていいという枠組みにいたしました。実際に銀行の事務の取扱いにおきましても、条件変更の際に必ずしも計画を策定しておりません。さらに、被災地におきましては、地域の震災復興計画が定まっていないということもありまして、今後の事業の見通しを示せる状況ではないといった事情がございます。
 こういった事情から、秋口までに何社程度の計画が策定、改定できるかということに関しては、現時点においては確たることは申し上げられません。申し訳ございません。
#39
○片山さつき君 だから、公的買取り機関を使って一時避難させないと駄目なんですよ。中小企業再生ファンドで要求される条件は今の返済猶予計画よりもずっと高いんですよ。ですから、もうほとんど処理できないんだということを認識していただくことをお願いして、私の質問を終わります。
#40
○石川博崇君 おはようございます。公明党の石川博崇でございます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 先ほど若林委員からも御質問ありましたが、先週成立いたしました改正NPO法、そして本日議論されております地方税法の改正の中で含まれているNPO法人への寄附金税制の改正、こうした取組によりまして、十六年前の阪神・淡路大震災がボランティア元年というふうによく言われますが、今回の改正によりまして、更にNPOの活動、またボランティアに対する社会の認識というものが大きく変わることが期待されます。
 特に、今回の東日本大震災におきまして、多くのNGOが現地、現場で活動され、また多くのボランティアの方々が現場で活躍をされております。こうした方々に対する追い風、応援の意味を込めて、今回のこのNPO法人への寄附金税制の改正というものも非常に高く評価したいところでございますが、他方、先週改正されたNPO法も施行は明年の四月でございますし、また、この寄附金税制の改正も、今後各都道府県が条例を施行していくなどの時間を考えますと、時間的なブランクが必要となってまいります。今現場で活動されているNGO、NPOをどう支援していくかということが、今こういう非常時でございますので、しっかり考えていかなければならないのではないかと私は思っております。
 そういう意味で、非常に使い勝手がいいといいますか、たまたまそのNPO法の改正あるいはこのNPO法人への寄附金税制の改正を見越して、そのための時限措置として、昨年、二十二年度の補正予算で組まれていた新しい公共への支援事業というものが、直接NPOに対して資金的な支援をできる事業として大変有益なんではないかというふうに私は考えております。
 これは平成二十二年度の予算でございますので、昨年度三月末までに各都道府県の基金に既に配られておりまして、被災地を含め、都道府県によって額は違いますが、一・数億円から二、三億円の幅で配られておりますが、非常に今被災地の意見を聞きますと、やはりこの新しい公共を積み増してほしいという声が高いなという印象を持っております。
 先日、六月九日には、この新しい公共支援事業の第一回の連絡会議というものも内閣府で行われたというふうに承知しておりますし、また、ここでもこの新しい公共支援事業基金の積み増しというものが検討課題になっているというふうに認識しております。
 是非、これから組まれる第二次補正、あるいは第三次補正になるのか分かりませんが、現場で実際頑張られているNPO法人をしっかり支援していくという観点から、この新しい公共支援事業基金の積み増しを御検討いただきたいと思いますが、逢坂政務官、いかがでございましょうか。
#41
○大臣政務官(逢坂誠二君) まず、現状を若干報告させていただきますと、昨年の補正予算で八十七億五千万、これ、新しい公共支援事業ということで全国の自治体、都道府県に配分をさせていただきました。現在、それぞれの都道府県において運営委員会といったようなものが開催されて、このお金の使い道というか、お金が動き出しているところであります。
 あわせて、内閣府では、三・一一の大震災発生以降、この大震災にもこの支援事業というものが使えるようにガイドラインの改定を行ったところであります。あわせまして、六月十四日でございますが、新しい公共推進会議から、今回の被災者の生活でありますとか被災地の復興のため、包括的な支援の拠点といいましょうか、そういったものを整備するといったような提言もいただいているところでございます。
 こんな動きを踏まえまして、これからこの支援事業費については基金の積み増し、これを検討してまいりたいというふうに思っております。
#42
○石川博崇君 是非よろしくお願いいたします。
 今、逢坂政務官おっしゃっていただいたとおり、震災以降この基金をより被災地に使いやすいような形で御努力いただいていることは私も評価するところでございますが、これ、やっぱり昨年度の補正予算でございますし、昨年十一月に組んだときにはこの震災を想定はしていなかった段階で八十七・五億円というのが、ある意味均等にではないですが都道府県に配られていると。是非被災地に重点的に配分できるような補正予算を組んでいただければと思います。
 前回のここ総務委員会での質疑でも紹介させていただきましたとおり、石巻のあるNPO法人なんかは、それぞれのやってくるボランティアあるいは団体のコーディネートをする、本来であれば行政が担うべき、あるいは社協といったボランティアセンターなんかが担うべき公的な役割を担っている団体もございます。そういう意味で、この新しい公共という概念に合致する活動をしているNPO、今回の大震災を契機に多く増えておりますので、是非ともよろしくお願い申し上げます。
 それから、同じく、今回NPO法人への寄附を認める認定事務を都道府県に移管するという改正になるわけでございますが、この手続を迅速に自治体が行えるよう、自治体の裁量権の拡大あるいは自治体に対して税務情報などを十分に提供していく、把握できる仕組みをつくっていくことが必要なんではないかというふうに考えております。
 国税で重加算税の賦課処分を受けたNPO法人、あるいは滞納処分を受けたようなNPO法人の状況などをしっかりと自治体、都道府県に提供していくということがなければ、都道府県としてもその手続に非常に負荷が掛かってしまうという面があるかと思います。
 こうした国税庁や政令指定都市あるいは都道府県間の情報共有というのもしっかり内閣府中心に組んでいっていただきたいと思いますが、逢坂政務官、この辺いかがでございましょうか。
#43
○大臣政務官(逢坂誠二君) 今回の制度設計をするに当たって、自治体の皆さんと随分意見交換をさせていただきました。その際に、これまで認定を行っていた国税庁の持っているノウハウ、こういったものがきちっと引き継がれることが大事だということと併せて、いわゆる法人の、何といいましょうか、運営状態が分かる税情報についても円滑に提供できるようにといったような指摘があったところでございます。
   〔委員長退席、理事加賀谷健君着席〕
 そこで、今回の法の規定の中では、そういったことも頭に置きながら、それらの国税庁との連携が取れるような規定も盛り込ませていただきました。特に、重加算税の賦課処分でありますとか滞納処分について、税務当局が認定法人にこれらの処分をした場合には欠格事由というふうにしていることも踏まえて、所轄庁と税務当局の間で情報共有が図られる規定というものを設けたところでございます。
#44
○石川博崇君 ありがとうございます。
 あわせて、先ほど若林委員からもございましたが、都道府県が今後新たに認定していく権限を得た状況の中で、現場に混乱がないようしっかりと、もちろん自治体の自主性を尊重していくということは大事な視点でございますが、運用の具体的な指針を明確にする、あるいは認定に当たっての公正かつ透明な行政運営を求めていくなどのガイドラインも整備していただくようお願い申し上げておきたいと思います。
 続きまして、原発の被害に遭った方々、特に福島県で避難を余儀なくされている方々に対する地方税の減免措置についてお伺いさせていただきたいと思います。
 総務大臣、先般新聞でも報じられておりますが、原発事故の被害者が所有する土地、建物、車に係る地方税を減免する措置を検討されているというふうに伺っております。これ、是非地方交付税で全額を補うようなことも考えていただきたいと思いますし、またこの対象地域をどうするかということが非常に困難な課題でもあろうかというふうに思います。現在の計画的避難区域よりも外の、いわゆるホットスポットと言われるような積算放射線量が二十ミリシーベルトを超える地域についても是非対象とすべきではないかと思いますが、総務大臣、いかがでございましょうか。
#45
○国務大臣(片山善博君) 今議員がおっしゃいましたように、原発被災地域の主として固定資産税の課税免除などを論ずる場合に、どの地域を対象地域にするかというのは非常に難しい問題があります。津波被害の場合には津波で洗われたかどうかということが一つの重要な論点になりますけれども、原発被災地域の場合には、警戒区域でありますとか計画的避難区域でありますとか、そういう区域に幾つかの種別がありますし、それから、良しあしは別にしまして、住民の皆さんの意思が尊重されるという区域もあるわけでありますし、それから、そういう区域外であっても、さっきおっしゃったようにホットスポットがあるとか、それから、そういういずれでもないけれども非常に不安が高じて何らかの事情で自主的に避難をされるという、そういうケースもありまして、なかなか一様に区域を論じられないという面があります。
 そこを今整理をしながら法案の作成作業をしているわけでありますけれども、いずれにしても法律で全てを一律に論ずるということは私は難しいと思っておりまして、先ほどもちょっと御答弁申し上げましたけれども、いわゆる自治体の自主的な判断に基づく減免と組み合わせた全体の措置になるだろうと思います。そういうことを併せて今検討しているところであります。
#46
○石川博崇君 是非早急に、しかも自治体が混乱しないよう、明確に方針を国として定めていただくようお願い申し上げます。
   〔理事加賀谷健君退席、委員長着席〕
 続きまして、全国の原発立地地域にはそれぞれ自治体独自の法定外税を設定しているケースがございます。最近新聞等でよく報じられております福井県の例を申し上げますと、福井県は、関西電力など福井県に有する十四基の原発がございますが、その電力事業者に対して核燃料税というものを課税しております。今の現状を踏まえて、特に今定期点検中に課税できないという仕組みになっていることから、これを停止中であっても半分は課税できる新しい方式を導入する方向で、核燃料税自体も税率を一二%から実質一七%まで引き上げることで電力事業者と調整をしていて、今日か明日からか行われる福井の県議会において条例の制定に向けて議会が動き出すというふうに聞いております。
 これは法定外税でございますので、議会で条例で決まった後、総務大臣の合意というものが必要になってまいりますが、これが総務大臣への協議、そして同意を求められた場合の総務大臣の対応についてお伺いしたいと思います。
#47
○国務大臣(片山善博君) 福井県におきましては、今おっしゃったような事情と背景の下に、核燃料税の課税方法の変更といいますか、課税標準の変更とそれから税率の変更を検討されているというふうに伺っております。いずれ議会の議決を経た後に、所定の手続にのっとりまして、総務大臣への協議が行われることになると思います。
 これは以前は許可制ということでありましたけれども、現在は協議でありまして、その協議を受けるに当たりましては法律で三つの要件が書いてあります。国税又は他の地方税と課税標準を同じくし、かつ、住民の負担が著しく過重となるのかどうか、それから、地方団体間における物の物流に重大な障害を与えることがないかどうか、それから、そのほか国の経済施策に照らして適当でないかどうか、こういう三つの要件がありまして、このいずれの事由にも該当しない限りは同意しなければいけないということになっておりますので、以前と比べまして、許可の時代と比べて、総務省の裁量の余地というのは著しく狭められております。
 ですから、今申し上げたような事由に該当しないかどうかを点検した上で、そうでなければ福井県の意思が尊重されるということになると思います。いずれにしても、よく今後、福井県の御意見、お話を伺ってみたいと思っております。
#48
○石川博崇君 今、三つ条件、大臣おっしゃられました。詳細な検討はもちろん条例が制定されてからということになろうかと思いますが、基本的には、この三つの条件に該当するような増税措置ではないのかなというふうに私は認識しておりますので、速やかな同意を与えていただけることを期待申し上げます。
 それから、今のこの日本国内の原子力発電所に対する国民の不安感、そして各都道府県における定期点検中の原発の再稼働についての状況を踏まえて、東北、関東地方のみならず、全国的に節電というものが不可欠になってきているという状況がございます。特に東北地方、関東地方、東北電力あるいは東京電力の管区内においては、政府主導で、法律的な強制力も持たせた上での節電というものを取組をして、国民においては非常に大変な状況の中、経済界も含めて、この節電努力というものを必死になって今取りまとめております。
 そうした中にあって、政府自ら、やはりこうした国民に与える負担の大きさというものを考えれば、積極的に先頭に立って節電に取り組むべきというふうに思っております。環境省なんかは、この夏の節電目標を、二五%節電というものを掲げてやっていくと。政府全体としても各省に対して一五%以上というものを呼びかけて、各省への節電を、節電努力を求めているところでございますが、是非総務省も、多くの事業所といいますか、電力を要する事務所もございましょうし、また地方自治体を所管する総務省として、是非地方自治体にも積極的に節電を呼びかけるべきではないかと思いますが、総務大臣、この点いかがでございましょうか。
#49
○国務大臣(片山善博君) 今次、節電を心掛けるということは非常に私も重要だと思っております。総務省でも、政府の基本方針で一五%以上の節電を目指すということで、早速に今取り組んでいるところであります。まず隗より始めよで、私が執務しております総務大臣室でもそれを徹底しようということで、恐らく、照明とか空調とかが中心になりますけれども、一五%を大幅に上回る、総務大臣室に限っては大幅に上回る節電ができると思いますが、全庁にわたりまして一五%をできるだけ上回るような、そういう節電を心掛けたいと思っております。
 あわせて、地方団体の役割も大きいと思います。それは、自らが電力を使用するという面もありますし、地域の一つのリーダーとして地域の経済界や家庭に呼びかけるという面もありますので、地方団体にもこの面では大きな役割を果たしていただきたいと思っておりまして、先般の全国知事会でも私の方からお願いをしたところでありますし、既にもうお願いするまでもなくそれぞれの自治体取り組んでおられまして、特になるほどなと思う非常にいい取組をされているところも散見されますので、そういう事例を是非他の都道府県にも紹介をするようにという指示も出しているところでありまして、総務省だけではなくて、自治体とも協力をしながら、この節電に効果が生じるような施策を取っていきたいと思っております。
#50
○石川博崇君 国民に対して一五%以上を呼びかけて、しかも法的拘束力も付けて大口事業者に対しては節電をさせるわけでございますので、政府の事務所におかれてはそれを大幅に上回るというのは、ある意味当たり前だというふうに思います。是非、一五%以上、どれぐらい節電がされているのかという日々のチェックも含めて、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 また、今大臣少しおっしゃられましたけれども、各地方自治体においては、それぞれ独自の発想で具体的なアイデアを持って取組を進めているところもございます。一つ、私も非常にすばらしいなというふうに思ったのは岐阜県の例でございますが、岐阜県では、中部電力の浜岡原発の停止決定を受けて、午後一時から三時をシエスタ休暇というふうにして、シエスタというものは、御存じのとおり、スペイン等において昼の休暇時間のことでございますが、ここから取って、一時から三時という電力消費量のピーク時に当たる時間帯に業務を行わないという時間帯を設けるなどの取組もしています。
 なかなか行政の業務も一律に時間を設定するというのは非常に難しい面もあろうかと思います。窓口業務もございますし、市民への迷惑、負担というものも考えなければいけませんが、しかし、そうした中でどういったことができるのか。積極的にパソコンの電源を切ったり、使わない照明を消したり、ピーク時に一体どれだけ電力使用量を減らせるのかという努力を、総力を挙げて総務省においては取り組んでいただきたいというふうに思います。
 最後の質問になりますが、こうした節電が国民の中で非常に意識が強くなっている中で、懸念される事項もございます。それは、昨年の夏を思い返しますと、皆様御記憶のとおり、非常に猛暑な中で熱中症の被害が大きく拡大をいたしました。昨年の七月から九月の三か月で、熱中症によって搬送された方が全国で五万三千人を超えまして、また、亡くなられた方は千六百人を超える大被害をもたらしました。
 今年の夏の猛暑の状況というのはどの程度になるか、昨年規模の猛暑になるのかどうかというものはいまだ分からない状況ではございますが、こうした全国に今広がっている節電の意識というものが、弱者に対して被害を広げるようなことになっては決してならないというふうに思います。必要以上に高齢者の方がクーラーの使用を控えたりする可能性もございます。それが熱中症の被害を拡大するという危険性もございます。
 この熱中症に対しては、数年来、各省の担当部局が連絡会議を設けて、厚労省あるいは気象庁、さらには経産省等々、各省の連絡会議で対応策というものを検討されておりますが、是非、総務省所管、特に消防庁が中心になろうかと思いますけれども、弱者に対して必要以上に節電というものを呼びかけずに、熱中症に対して十分注意してくださいという意識啓蒙をしっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、この点いかがでございましょうか。
#51
○国務大臣(片山善博君) 節電はもとより重要でありますけれども、これが行き過ぎて過度の対応をするために、例えばおっしゃったような熱中症で重篤な病になるとか、場合によっては命を失うことになるということは、これはもうかえって本末転倒でありますので、そこはよく注意をしなければいけないと思います。
 消防庁で熱中症対策リーフレットなるものを作っておりまして、過剰な対応を避ける、例えば二十八度になったらやはりそれなりの空調を利用するとか、それから小まめに水を飲みましょうとか、外出するときはできるだけ熱を放散するような、そういう服装にしましょうとか、そういうことを書きましたリーフレットを作っておりまして、これも含めて、全国の消防機関に熱中症について十分市民の皆さんに注意をしていただくようにという呼びかけをしているところであります。
 これからもよく折々、折に触れてそういう注意をしていきたいと思いますし、関係機関もありますので、関係機関ともよく連携を取っていきたいと思います。
#52
○石川博崇君 ありがとうございます。
 先ほど申しましたことと繰り返しになりますが、節電というものはこの夏に向けて非常に大事でございますが、それが社会的弱者の負担によって実現するようなことが決してないように、そしてまた、社会的弱者に対してこの熱中症のような被害が拡大しないように是非取り組んでいただければということをお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#53
○寺田典城君 みんなの党の寺田典城でございます。よろしくお願いします。
 地方税法の改正案につきましては基本的に賛成でございます。
 その中で、日切れ法案の中で障害者雇用促進法についてなんですが、雇用義務制度があるわけなんです。民間企業は一・八とか、それから地方公共団体は二・一、教育委員会は二%ということで、私、三つとも経験してきまして、これ非常に苦労してきました、これを守るのに。守れなかったことも多々ありました。達成率は民間の場合で一・六八という状況になっています。
 制度もいろいろあるようなんですが、考え方として、私、ひとつこれは日本の国全体のことも含めてなんですが、日本の国というのは、日本丸食堂に例えれば、レシピをしっかり作ってそれを守れと、地方は守れと。日本丸食堂、レシピを作って、ミシュランのレストランじゃないけれども、レシピを作って、このとおり法律は守りなさいとか条例で決めなさいとかという、そういうシステムなんですね。今の時代、やはりB級グルメの時代で、地方が競い合う、知恵を出し合うということをしなきゃならぬ時代だと思うんです。
 そういう視点からも言わせていただきますが、何というんですか、障害者雇用の問題で、来年の三月までですか、これ、日切れ法案、時間ありますからひとつ、中沖部長さん、もっと地方を回って、菅さんみたいにお遍路するとかというわけじゃないでしょうけれども、各企業とか何か見て、聞いたりして知恵を絞ってもらった方が、今の時代、バリアフリー化もなっていますし、ITの時代にもなっているし、雇用も比較的しやすいような状況にもなってきていますので、もっと一ひねり、二ひねり、知恵を絞った方がいいんじゃないのかなと。地方と連携、企業と連携した方がいいんじゃないのかなと。
 それと、母子寡婦手当の問題だって、雇用の、就職の、何というんですか、就業支援とか、労働省も支援したりして、雇用保険も出したりしてやっていますけれども、こういうことも含めて、あれだって四千億近い予算を使っていますから、そういうことを含めて、もう少し金の使い方について各省と連携するような形をしていただきたいと、そういう望みでございます。
 何かありましたら、御意見言ってください。
#54
○政府参考人(中沖剛君) 先生御指摘の障害者雇用の関係でございますが、確かに先生御指摘のとおり、現在一・六八という数字になっているところでございます。
 ただ、年々雇用者数は、これは先生御指摘のとおりいろいろ措置をする必要があるということで、私どもで、例えば関係機関、雇用、福祉、教育などとも連携するということで、チーム支援というような形で年間一万人以上の方を対象に支援をして、ハローワークが人を就職させるということで数千人の雇用も生んでおりますし、また地域の社会福祉法人も最近利用するようになりました。これは、生活の支援と同時に就労支援をそういった社会福祉法人でやっていただくということで、地方の力を使うような形での支援をしているわけでございます。
 こういうものを通じまして、数字が実は平成十六年の一・四六%から五年連続伸びておりまして、過去最高を記録し続けております。また、ハローワークにおけます就職者数も五万二千九百件と、実は前年……
#55
○寺田典城君 短くしゃべってください。私、ほかのこと聞かなきゃならないんだから。
#56
○政府参考人(中沖剛君) はい、分かりました。
 過去最高となっておりますので、そうしたことも含め、事業主指導も含め、きちっとやってまいりたいというふうに考えております。
#57
○寺田典城君 B級グルメ的な発想でやる気あるのかないのかということも含めて考えてください。以上です。
 それでは、本番に移ります。高齢者部分休業、ちょっと的を絞って話をさせていただきます。公務員部長、よろしく。
 私、四回同じことを質問させていただきました。そして、地方公務員には条例主義という、公務員条例主義というのがありまして、それぞれ自治体は条例をもって自由に決めるべきと考えておるものでございますが、この法律も通っておるというから、国会が通したんだから国会議員も責任あるんじゃないかといえば、そのとおりだと思います。
 それはそれとして認めて、ただ、片山大臣は改善に向け前向きな答弁を二回もしてくださっているんですが、当の公務員部長は現場の意見を聞きながら今後検討してまいりたいと。まるで九官鳥かオウムの一点張りなんですね。先ほど、日本丸食堂の一番の悪い例をやっていると思うんです。レシピを作って、走れ走れと言いながら足を引っ張っていると、簡単に言うとそういうことなんですよ。
 ですから、今回は質問通告をあなたに出しました。個別の制度、条文についての解釈とか具体論を詰めたいと思います。極力、何というんですか、現場の意見を聞きながらという言葉は要らないので、イエスかノーで答えていただきたいと思います。よろしいですか。
 それで、今回の分権時代で多様な勤務形態をさせるということで高齢者部分休業になったんですが、制度を平成十六年ですか、施行したんですが、この制度は自治体にとって役に立っていると思いますか、どうですか。
#58
○政府参考人(佐々木敦朗君) 以前もお答え申し上げました。平成二十二年で百六十五団体程度、条例を制定している団体がございますが……
#59
○寺田典城君 そんなものは聞いていない。
#60
○政府参考人(佐々木敦朗君) 実際の活用はいまだ……
#61
○委員長(藤末健三君) 簡潔に答えてください。簡潔に。
#62
○政府参考人(佐々木敦朗君) 全国的に十分に図られていないというふうに承知をしているところでございます。
#63
○寺田典城君 役に立っていると思うか思わないか、それをちょっと答えてください。
#64
○委員長(藤末健三君) 佐々木公務員部長、明確に簡潔に答えてください。
#65
○政府参考人(佐々木敦朗君) そういう意味で申し上げますと、十分に役に立っているとまでは言えないところがあるというふうに考えております。
#66
○寺田典城君 分かりました。どうも御指導ありがとうございました。
 それで、二十四条に勤務条件は条例で定めると書いています。これは勤務条件の基本基準の中でそうなんですが、それで、二十六条の三に、高齢者部分休業について、当該職員に係る定年退職の日から五年を超えない範囲で定めようと。要するに、法律は、条例では五十五歳以上にせざるを得ないんですよ。
 あのとおりワイングラスじゃなくてブランデーグラス型の、例えば九十万人いらっしゃる教職員の義務教育の方々の状況を見ても、あれで役に立つのか立たないのか。それが全体的に三百万人を超える地方公務員に対してだって影響を及ぼすことですから、各自治体が独自の条例で定めることは現行法上可能か。不可能だとすればその根拠は何ですか。不可能だとすればその根拠は何であるかということと、あえて五十五歳以上に限定した理由、合理的な根拠は何ですか。
#67
○政府参考人(佐々木敦朗君) まず、高齢者部分休業の法律の要件に該当しない条例を定めることはできないと考えております。
 それから、五十五歳の理由でございますけれども、この制度の趣旨が、定年退職の年齢に近づきました高齢の職員につきまして、加齢に伴う諸事情によりフルタイムの勤務を定年まで継続することを希望しない職員が、勤務時間を減じながら……
#68
○寺田典城君 聞いていない、それは。
#69
○政府参考人(佐々木敦朗君) 定年まで勤務することを可能とする、こういう趣旨でございますので、こういった趣旨も踏まえて定年前五年間の範囲内というふうに設定をされているところでございまして、十六年当時には高齢職員の昇給抑制措置などが五十五歳基準となってございまして、こういうことも参考に、目安にされたということでございます。
#70
○寺田典城君 もう一度合理的な根拠を、私、答弁していないと思うから、それはもう一度聞きたいと思うし、それと、活用されていないというのは、役に立たない法律というのは社会悪だとはっきり言っているでしょう、役に立っていないんだから。それをどう思うんですか、根拠と。
#71
○政府参考人(佐々木敦朗君) 委員の方から度々御指摘いただき、大臣の方からも御指示をいただいておりますので、活用しやすい制度にするという観点から検討してまいりたいというふうに考えております。
#72
○寺田典城君 どの程度のレベルですか。
#73
○政府参考人(佐々木敦朗君) その辺りにつきましては、今後、大臣とも相談をしながら検討をしてまいりたいというふうに思っております。
#74
○寺田典城君 それでは、もう一つ別に移ります。
 ちょっと飛ばしますけれども、第二十八条の四の一項に、一定の若年退職者を再任用することができるということ、任命権者はですね。定年に達していないときはこの限りではないとしておるんですね。若年退職を認めて、定年に達していないときはこの限りでないと、また縛っているんです。若年退職はその定年に達する前に再任用することは不可能だということで、これ、どういうことなんですか、これは。
 各自治体独自の条例で定めることは現行法で可能なのか可能でないのか、その根拠は何であるかということを聞きたい。あえて定年退職後とした理由というのは、合理的な理由があるのかないのか。
#75
○政府参考人(佐々木敦朗君) 今の定年退職時の再任用制度でございますが、現行、定年制度がございます。これは、定年後は任用できないという仕組みでございますので、これは六十歳代前半の高齢者雇用を継続雇用制度として推進しようということで、定年退職によって退職した者でも定年年齢以降に再任用という形で任用できる仕組みを新たに設けられたというものでございます。
 先生御指摘の定年年齢に至らない若年退職者というような者につきましては、これは通常の任用の一環として地方公共団体の判断で採用したりすることができるものでございます。
#76
○寺田典城君 縛りとしては定年到達後に限定したということなんですね。それでは、約六十歳にならなければ認められないということなら、六十歳にならなきゃ、まあ条例で決めるんでしょうけれども、そんな使い物にならない法律を作ってどうするんですかと。
 例えば、五十歳で退任したいという公務員の方がいます。これ以上の管理職になったりマネジメントをしたりして厳しい仕事は耐えていけないから五十歳で私は辞めたいと、その代わり再任用してもらえませんかと、主査とか係とかそういう専門職でいいと、そういう人だって地方ではたくさんいるんですよ。全部が課長にしなきゃならない、次長にしなきゃならないとかというんじゃなくて、そういう多様な働き方を認めることがなぜ地方ではできないのかということなんですよ。
 この間、先ほど人事局で打合せのときにも聞いたんですけれども、いかに公務員部というのはそのレシピの作り方が前近代的であるかということを考えたことありますか。
#77
○政府参考人(佐々木敦朗君) 再任用は元々定年という制度でございますので定年年齢以降に任用というものができないということで、定年以降も任用できるように再任用という仕組みをつくったわけでございますが、六十歳前はそれは任用という行為ができますので、地方公共団体の判断で、それは様々なケースがあろうと思いますけれども、これは特段、地方公務員法で地方公共団体が定年前の職員を任用することを制限は一切しておりません。
#78
○寺田典城君 私は、これ、公務員部というのは堅いところだからそれを堅く読んでいるかも分からないですけれども、二十八条の四第一項について、任命権者は定年退職者や一定の若年退職者を再任用することができるとされていると。そして、その者が定年に達していないときにはこの限りではないと書いているんですよ、これ。どう解釈したらいいんですか。
#79
○政府参考人(佐々木敦朗君) 先ほど申し上げましたけれども、この再任用制度は、定年に達した者について地方公務員法の原則が任用できないものですから、定年に達した者について別の仕組みを、任用できるという、再任用とそれを呼んでおるわけでございますけれども、再任用という仕組みをつくろうということで、これは国家公務員と地方公務員と共通でつくられた制度でございまして、定年前の職員につきましては通常の公務員法の下で任用ができるわけでございます。
#80
○寺田典城君 もう二十分ですから、こんなやり取りしているとまた同じ、オウムの繰り返しというんですか、九官鳥みたいになるんですけれども、もう一度ぐらいは突っ込みたいと思います。大臣、聞いておっていかがお考えであるか。
 それから、医療の問題については誠に申し訳ないですがこの次にさせてください。ひとつよろしくお願いします。
#81
○委員長(藤末健三君) 片山総務大臣、時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いいたします。
#82
○国務大臣(片山善博君) 二十八条の四の問題は、公務員部長の言うとおりだろうと思います。おっしゃるように、若年で辞めた人を再任用しようとすれば、この規定ではなくても自治体ができるわけでありまして、この規定はそもそも再任用できない人をできるという規定をしたものでありますので、その点はまた後刻、係から御説明をさせたいと思います。
 ただ、議員がおっしゃるように、地方公務員制度には、そこまで書かなくてもいいだろうというような、枠をはめているのが幾つかありますので、それは既にもう議員とのやり取りをきっかけにしまして、私の方から公務員部長に、それらを全部、義務付け・枠付けの見直しの一環として、この際見直そうということで今点検をしております。検討してまいりたいと答弁していましたが、もう既に検討中でありますので、できる限り早くこの検討の成果を法案という形で出したいと思っております。
#83
○寺田典城君 どうもありがとうございました。
 公務員部長殿、そろそろ反抗期の年齢も過ぎたと思いますから、ひとつよろしくお願いします。
#84
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 原発事故から百日を超えました。地震、津波に加えて、原発事故の発生によって周辺住民の方々は着のみ着のままで避難を強いられ、避難先を十回も変えた方もあります。また、親類、知人を頼ったけれども、何日もいることができずに全国各地を転々とした人も少なくありません。避難の間に、子供の学校のことや介護、また仕事の都合などで家族がばらばらにならざるを得なかったケースもあります。しかも、いつふるさとに帰ることができるか見通しさえ持てない。原発事故の被害者の方々は、地震、津波の被災者の方々とはまた質の違う苦難を味わわされていると言っても過言ではないと思います。
 東日本大震災で津波被害を受けた土地家屋の固定資産税について、さきの法改正で課税免除の特例措置が行われました。しかし、原子力事故による被災地に対する固定資産税については先送りをされたわけであります。私は、被災者は避難を強いられ、土地家屋が使えない、使えないのに税金だけ取られるというのは、これは理不尽だと思っておりまして、原発事故で避難を余儀なくされた方々の固定資産税についても、被災者の立場に立って免除の特例措置がとられるべきだと思っております。
 この点については、先ほど総務大臣から、法案をできるだけ早く出したい、またその減収の補填の措置も整えなければならないと御答弁がありましたので、その上に立って、この特例措置を考えるに当たって大事だと思われる点について、幾つか質問をしたいと思います。
 まず一つは、機械的な線引きをすると自治体の中で混乱が起きるという問題であります。例えば南相馬市では、二十キロ圏内の警戒区域、それから三十キロ圏内の緊急時避難準備区域、それからおおむね一か月程度の間に避難する区域とされた計画的避難区域、さらに未指定の区域、この四つの区域を抱えております。既に義援金の支給が行われまして、日赤と県とで合わせて四十五万円と聞きましたけれども、その対象が三十キロ圏内の住民世帯に限られたわけです。
 当時、屋内退避区域とされた三十キロ圏内の方々に線引きされて義援金が配られたことによって、三十キロ圏の線上を挟んだ隣同士の住民の間で義援金を受け取った方と受け取っていない方が出ちゃったわけですね。そこで南相馬市では、そういう隣同士でもらう人ともらえない人が出るのはまずいということで、義援金の対象とならなかった三十キロ圏外の約二千世帯の方々に対して、市独自に同等の見舞金を支給することを決められました。
 こういうことが起こるわけなので、私は国の施策で線引きを一方的に決めることによって自治体や被災住民、コミュニティーに混乱や分断を生むようなことがあってはならないと思っております。
 したがって、固定資産税減免の特例措置を考慮するに当たっては、自治体が柔軟に区域を決められるような仕組みにする必要があると思いますが、この点はいかがでしょうか。
#85
○国務大臣(片山善博君) 今おっしゃった点がこの問題を考える上で非常に重要なポイントだと思います。
 一方では、警戒区域でありますとかそれから計画的避難区域でありますとかという国が定めた区域というのは、やはりそれはそれで意味があるものでありますから、これを無視するわけにはいかないと思います。ただ、そのことをしゃくし定規に現地に当てはめることによって税の特例を分別するということになりますと、それは現場では実態に合わない、不公平、不公正とかトラブルが生じる可能性がありますので、そこはよく慎重でなければいけないと思います。
 いずれにしても、納税者の皆さんに違和感のない仕組みでなければいけない。そのためには、市町村長の判断というものが非常に重視されるべきだろうと私も思います。今のような論点を含めて、また福島県の御意見もよく伺いながら、この制度の構築を考えていきたいと思います。
#86
○山下芳生君 次に、これから新たに避難が必要な地域が出てくる可能性もあると思います、まだ原発の事故は収束しておりませんので。現に六月十七日に、特定避難勧奨地点、事故発生後一年間の積算線量が二十ミリシーベルトを超える地点、スポットですね、が新たに設定をされました。現在指定されていない地域であっても、比較的高い放射線量の地域で、自治体が住民に対して一時的に避難を希望するかどうかのアンケート調査をされているところもあります。また、福島県以外の地域でも、下水汚泥の処理場で高い放射線量が出るなどがあります。
 したがって、現在放射線量が高いところだけではなくて、これからそういうところが出てくるかもしれない。固定資産税減免の特例措置を行う場合には、こういう今後新たに避難が必要な地域が出ることも想定して、それに対応できるようにしておく必要があると思いますが、この点はいかがでしょうか。
#87
○国務大臣(片山善博君) それはもうおっしゃるとおりでありまして、この問題を考える場合には、その空間をどうするのかという、その地域をどうするのかという問題と、それから時間軸もやはりよく見ておかなければいけないと思います。それに対しては、国がそれらについてのあらゆるパターンについて法律で決めるということはこれは無理でありまして、先ほども少し言及しましたけれども、そもそも現場において市町村が実態に即してその減免措置を講ずることができるという規定がありますので、その規定の発動と併せてこれは考えなければいけないと思います。
 例えば、今は大丈夫ですけれども、これから先何らかの事情で避難をしなければいけない地域が万が一出てきたとした場合に、そうしますと一年のうちでどれぐらいが使用収益できないことになるのか。仮に半分であれば半分減免しようとか、そういう柔軟な対応がその減免措置というのはできますので、法律で一律に規定する部分と、それから市町村が柔軟に区域とそれから時間を設定した上でその税負担の軽減を図ることができる措置との組合せによって現実に即した対応ができるようにしたいと思います。
#88
○山下芳生君 次に、避難地域以外の事業者でも問題が生じております。原発事故による風評被害を受けている事業者の土地などに係る固定資産税の減免措置を私は検討すべきだと思っております。
 例えば、いわき市のある事業者は、木材を扱っているために広い土地が必要なんです。ところが、原発事故の風評被害で木材が売れなくなって、置場に置いたままになっております。こうした原発事故によって取引が断られたり休業状態に追い込まれている特に中小零細事業者の事業用の土地、施設の固定資産税の減免を、私はこれ、考えることも必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#89
○国務大臣(片山善博君) それも、一律に国が基準を作って、その黒白といいますか、課税と課税免除を分けるということにはなじまないと思います。いろんな個別の案件が出てくると思いますので、それは先ほど来申し上げております市町村による個別の減免によって対応すべきだと思います。天災その他の事由によってということが要件でありますので、そこを市町村において判断をされるということが適切だろうと思います。
 ポイントは、その際に、市町村が減免をしますと減収になりますので、それをどこまで国の方で補填をするかという、その問題が一つの大きなポイントになるだろうと思います。
#90
○山下芳生君 そうしますと、確認ですけれども、原発事故以降取引が断られたとか、原発事故以前はこれだけの事業収入があったのに大きく収入が減った、これはもう原発事故に起因する、因果関係ははっきりしていると思うんですが、本来だったら東京電力によって賠償がされなければならないものですが、残念ながら、今、審査会の指針見ましても、風評被害については食用のものしか対象にされておりません、木材は対象になっていないわけですね。
 固定資産税は所有しているだけでも課税されるわけですので、今大臣がおっしゃった、固定資産税の減免制度では災害などで著しく価値を減じた等の理由によって減免されることになっていますが、価値を減じるということになりますと、土地の価値は減じているわけじゃなくて、木材が売れなくなったということですので、なかなかこれ、正確に読みますと減免するのが難しいかなと私理解したんですが、今の大臣の御答弁ですと、自治体が柔軟に判断してそういうことも可能なようにしていきたいということでいいんでしょうか。
#91
○国務大臣(片山善博君) そもそも固定資産税の課税の根拠は那辺にありやということになりますと、それは土地家屋、償却資産を使用収益することによって、使用することによって収益を生むという、そこに着目して課税をするわけであります。
 この度の原発被害被災地におきましては、確かに物としての形態は毀損を受けていない、流失も受けていないということでありますけれども、その使用が事実上制限される、それは風評被害によって生産できなくなるとか流通できなくなるということも要素としては該当する可能性は私はあると思います。そのことによって収益が落ちる。これは、市町村の現場の判断でありますけれども、天災その他の事由によってという要件が規定されております減免の規定を適用する余地は、私は決して否定されるものではないと思います。
#92
○山下芳生君 大事な御答弁でした。
 次に、特例措置で原発事故の被災自治体が固定資産税の減免措置を行った場合、その減収についての補填措置がどうなるかと。検討されているということですが、どういうやり方を検討されているんでしょうか。
#93
○国務大臣(片山善博君) 津波被害被災地への減収補填が一つの参考になると思います。
 ちなみに、津波被災地への減収補填は、国が法律で定めまして、その要件に該当するところは課税免除するということになりました。それに対しては事実上一〇〇%補填をするということになります。それから、その一律の基準に該当しないところは個別の減免で対応する。これは納税者からとってみれば同じことであります。一〇〇%減免すれば課税免除と全く同じ経済効果を生むわけでありますが、個別の減免の場合には補填は実質的に九五%まで補填をするという、若干の差異はありますけれども、納税者にとっては関係がないといいますか、差異のないそういう措置を津波被災地の場合には講じておりますので、それが、これから法律を作らなきゃいけませんけれども、一つの大きな参考になるんだろうと思っております。
#94
○山下芳生君 これは自治体が起債をして、その元利償還に交付税措置を行うというふうに聞いておりますが、これは今の自治体の財政事情からすれば当然だと、必要だと思うんですが、ただ交付税も原資はやっぱり国民の税金でありまして、私は本来、この減収の原因が東電の原発事故によって生まれているんですから、地方税の減収分についても東京電力の責任で賠償させるのが筋だと思いますが、この点いかがですか。
#95
○国務大臣(片山善博君) もうそれはおっしゃるとおりで、私も同感であります。そこは非常に悩ましいところでありまして、その原則を貫くとしますと、被災を受けた皆さんが本来東電から賠償を受けて、それでもって固定資産税を支払うということ、これが一番の本来の理想型であります。
 しかし、それには幾つかの障害がありまして、例えば、さっきおっしゃったような風評被害のどこまでが認められるかという曖昧な点もありますし、それから時間的な問題もありまして、スピーディーにそれが満足のいく形で支払われれば別でありますけれども、時間が過ぎますと一方で租税債権が発生をして、租税債権が満足されなければ滞納処分ということになって、しかる後に補填がされて事なきを得るということになるかもしれませんけれども、その間に滞納処分とか差押えとか、そういう可能性もないわけでは、理屈上はそういう可能性がないわけではないわけで。そういうことを考えますと、そのどこかの時点でやはり租税債権自体を消滅させるとか発生させないという、そちらの方が現実妥当ではないのかという判断もあるわけです。
 ただ、その場合には、元々租税債権がなかったということになりますと賠償の対象にならないとかそういう話になりまして、非常に実は悩ましい話で、法制局ともこの問題について相談をしたりしておりますけれども、私などは、もし可能ならば、取りあえず租税債権については課税免除などの措置を講じて、それに対して自治体に財政補填をした上で、後刻、東電に対してきちっとした損害賠償を請求できて、それが満足されるというようなことが法制上できるのであれば是非そうしたいと思っておりますけれども、これはなかなか現行の法体系の中で難しいということも伺っておりまして、今、法制当局とその協議といいますか、相談をしているような実情であります。
#96
○山下芳生君 文科省来ていただいておりますが、以前、林政務官に、自治体が受けた原発被害については補償していかなくてはならないという御答弁をいただいております。審査会の方で議論していただくと。
 そこで、原発事故に起因する自治体の支出増だけではなくて、今言った減収分も賠償の対象になるようにこれは検討すべきではないかと思いますが、いかがですか。
#97
○委員長(藤末健三君) 笹木文部科学副大臣、時間が過ぎていますので、簡潔にお願いいたします。
#98
○副大臣(笹木竜三君) これまでの指針ではまだそのことは取り上げられておりません。
 十七の分野での専門委員による調査、これを始めているわけですが、この中には地方自治体というところも入っております。この調査を、詳細な調査を踏まえて検討をして、審査会においてこれから今の減収分については議論をしていく、そういうふうになります。
#99
○山下芳生君 終わります。
#100
○片山虎之助君 片山でございます。
 質問に入りますが、持ち時間が少のうございますので、答弁は簡潔にお願いします。要らぬことは要りません。ポイントだけでよろしゅうございますので。
 それではまず、十八日に海江田さんが、今まで電力会社やなんかに安全対策を、追加か何か知りませんが指示しておったものがちゃんとやれているんだからもう一遍動かしてくれと、再稼働してくれと、それを要請されましたよね。私は何で十八日かというのがよく分からない。
 IAEAに行かれる前ですよね。これは経産省、何か意味があるんですか、時期。簡潔に。
#101
○大臣政務官(中山義活君) 三月三十日に緊急安全対策を出して、それはあくまでもシビアなアクシデントを避けるために外部電力、その後に六月七日に、もしシビアアクシデントが起きたらそれにも対応できるかという更に厳しいチェックをしたということで、それに時間が掛かり、十四日にある程度結論が出て、十八日までにそれを検討して、この日にちまで掛かってしまったということでございます。
#102
○片山虎之助君 十四日に回答して、だから十八日と。IAEAは直接の関係ないんですね。
 そこで、一種の安全対策を、安全だということを言われたわけなので、経産省として。それは原子力安全・保安院はもちろんかんでいると思いますが、原子力安全委員会、内閣府の方のそれはかかわっているんですか、委員長。
#103
○政府参考人(班目春樹君) 安全委員会は今回の緊急安全対策には直接かかわってございません。
#104
○片山虎之助君 そこで、経産大臣がそう言われたんだけれども、地元は、特に自治体の首長その他はなかなか納得しませんよ。それを納得させる自信ありますか。
#105
○大臣政務官(中山義活君) 誠意を持って十八日の結果をしっかりお話をして、もう安全対策をしっかりやっていると、業者の方はしっかりそこはチェックをさせていただいたということで、もう安全ですので再稼働をお願いしたいと、これを誠意を持ってやっていきたいと思っております。
#106
○片山虎之助君 誠意は必要ですけれども、やっぱり客観的な条件が要るんですよ、あなたのところの保安院は国民にそんなに信用されていないんだから。もしそういうことをやるんなら、何で、原子力安全委員会というのがあるんだから、それに関与させませんか。
 それから、事故の検証を徹底的にやって、今回の、その結果で安全基準を変えないと。班目委員長、いかがですか。思いのたけを言ってくださいよ。
#107
○政府参考人(班目春樹君) 安全委員会というところは基本的な方針を示すためのところでございまして、専門家のコンセンサスを得て指針類を定めていきます。指針類の策定ということになりますと、改訂ということになりますと一定の時間は掛かるということだけはちょっと御理解いただきたいと思います。
#108
○片山虎之助君 原発が止まるのは我々も困るんですよ。今までは絶対原発は大丈夫という安全神話なんですよ。今は原発は絶対危ないという危険神話なんですよ。こういうことになっているんですよ。本当は真ん中ですよね。物事はそんなに極端にあるわけはない。しかし、このまま全部止まったらどうなりますか。私は、人ごとながら、自分を含めて大変心配している。
 原子力安全委員会は中立ということになっている、保安院と違って。だから、今IAEAに言っているように、保安院を経産省から分離して委員長のところの安全委員会と一緒にしたらいい、アメリカのNRCみたいに。そこは少なくとも、国民がそこの言うことは信用しようという、そういうことにしないと日本の原子力政策は進みませんよ。どうですか、委員長。
#109
○政府参考人(班目春樹君) 申し訳ございません、ちょっと、組織改革ということになりますと我々も検討の俎上にあるということで、大変申し訳ないんですけれども、コメントは差し控えさせていただきます。
#110
○片山虎之助君 経産省、どうですか。
#111
○大臣政務官(中山義活君) 事故調査委員会で徹底的にまず検証するということが大事でございまして、この事故はこうやってこうやってこうやれば大丈夫だったということがあれば、そこを徹底的に検証していくということでございますので、その検証によって更に安全性を高めた指針を作っていくと、こういうことでございますので、今先生がおっしゃったような、まあ分離の問題なんかも含めて、第三者委員会がそういうものを管理するとかいろんなことを、NRCみたいなものをつくるとか、そういうものも議論の対象にはなっております。
#112
○片山虎之助君 私の個人的な懇意な、知事さん方は、大変申し訳ないんですけれども、国に、特に経産省に不信を持っていますよ。また、いろんな細かい不満がある。そういうものをきちっと解消しないと進みませんよ。簡単に、大臣が再開してくれ、頼みますと、国の方針ですと。国の方針なんか聞くわけがない。
 どうですか、もう一遍。誠意を持っては当然ですけれども、誠意だけじゃ私不十分だと思っています。
#113
○大臣政務官(中山義活君) 今、本当に世界がこの福島原発をずっと息を殺して見ているような状況でございまして、我々はもうこれを収束するということにまず最重点を置くと。それと、やっぱり徹底的な検証をしてその安全性というものを導き出していくと、ここが大事だと。そういう、みんなで安全を保とうということを世界で共有しようということを大臣が昨日発表したわけでございます。(発言する者あり)
#114
○片山虎之助君 いや、そうなんですよ。今、委員会できたんでしょう、検証の、調査の委員会が。まあいろんな形、内閣もやる、あるいは国会もやるのかもしれぬ、東電もやる、それ以外もやる。いろんなことをやっていますけれども、きちっと検証した結果、安全基準を変えないと。変えた安全基準でもう一度安全を再チェックして、それがどこか公の権威のあるところが大丈夫だと言えば国民は安心するんですよ。今のままじゃなかなか私は再開はできないと思うし、大変これから電力事情は厳しくなると思いますよ。ひとつよろしく頼みますが、決意でもあれば簡潔に。
#115
○大臣政務官(中山義活君) 今委員のおっしゃったことも含めまして徹底的に検証して、早く早くやるということが一番大事だというふうに思っておりますが、早くても慎重さを期してやっていきます。
#116
○片山虎之助君 お忙しければどうぞ。もう今の関係はこれでおしまいにします。
 それから、瓦れきの問題を何回も取り上げさせていただいているんですが、問題は福島県の沿岸部や中央部の放射能絡みの瓦れきですよ。これについて、十九日に何かまとめて発表しましたね。これも簡潔に言ってください、エキスだけ。
#117
○政府参考人(伊藤哲夫君) 御指摘のとおり、六月十九日に第三回の災害廃棄物安全評価検討委員会を開催いたしまして、避難区域等を除く浜通り、中通り地区の仮置場に集積されている放射性物質に汚染されたおそれのある災害廃棄物の処理方法について御検討いただきまして、方向性が示されました。
 その内容でございますが、可燃物……
#118
○委員長(藤末健三君) 簡潔にお願いします。簡潔に。
#119
○政府参考人(伊藤哲夫君) はい。
 可燃物については排ガス処理装置としてバグフィルターなどを有する焼却施設で焼却が可能であるということ、あるいは焼却灰については一定の管理が必要であるということ、それから不燃物については最終処分場の埋立てを行っていいと、こういった方向でございます。
#120
○片山虎之助君 市町村がやるんでしょう。個別にシーベルトを測って物を分けて、処分場ですか、何か知りませんが、それから、そこへ仮置きをして最終処分場に持っていけなんということできますか。
 あなた方の今のその処理方針を地元の市町村や県は納得していますか。
#121
○政府参考人(伊藤哲夫君) この方針につきましては、明後日、二十三日に福島市内で市町村に対して説明を行うこととしておりますし、また、これまでも実は第二回の検討会が六月五日に開催されまして、そこで大まかな方向性が出ております。その内容につきましては、六月十日だったと思いますけれども、私ども市町村に説明しておりますので、今回の方針については十分理解いただけるというふうに期待しております。
#122
○片山虎之助君 説明をしただけじゃないですか。納得していませんよ。これから納得させるんでしょう。県はいいと言いましたか。
#123
○委員長(藤末健三君) 伊藤部長、簡潔に答えてください。
#124
○政府参考人(伊藤哲夫君) はい。
 これから十分説明をして、納得していただきたいというふうに思っております。
#125
○片山虎之助君 納得できないときはどうする。地元が納得しないと言った場合に、できないとか納得しないと言った場合には。
#126
○政府参考人(伊藤哲夫君) 当面の処理方針につきましては、これまでも地元の市町村等からの要望も踏まえて出しておりますので、十分納得いただけるというふうに考えております。
#127
○片山虎之助君 いや、それで、前から私が言っているように、やっぱり今回は特殊なんですよ、いろんな意味で。特に放射能絡みの瓦れきなんてもっと特殊なんですよ。そういうものは国が直轄でやる、そういうことが考えられませんか。何度も今まで申し上げている。
#128
○政府参考人(伊藤哲夫君) 今回の災害廃棄物の処理、とりわけ放射性物質に汚染された可能性のある災害廃棄物については、国が前面に立っていろんなことをやっていかなければいけないと、こういうふうに思っております。実際どういうふうな連携を取っていくかについては、県、市町村とよく相談して取り組んでいきたいというふうに考えております。
#129
○片山虎之助君 今度、復興基本法が昨日通りましたから、復興庁はすぐはできないけれども、現地の復興対策本部というのはできるんでしょう。それはどういう形になるか知りません。あなたに聞いてもそれは無理かもしれぬけれども、そういうところが現地の市町村や県と十分話して、まず瓦れきをしっかり処理しないと何にも進みませんよ。どうですか。
#130
○政府参考人(伊藤哲夫君) 私ども、既に福島県等に職員を各県、三県ですけれども、四名置きまして、実際、県あるいは市町村といろいろ相談しながらやっているところでございます。
 今後も全力を尽くしていきたいというふうに考えております。
#131
○片山虎之助君 もう時間がありませんから。
 消防庁長官、お呼びしたのは、今回、消防団員の犠牲が相当おりましたわね。これは、いろんな意味でいろいろな影響を与えていますよね。例えば共済の関係、支援金の関係、与えているけれども、何か、せんだって新聞か何か読んだら、今まで団員の心のケアということはやったことないんですよね。常備消防の方はやっている。団員はやっていない、このボランティアの方は。今回はおやりになるというけど、どういうことで、どういうふうにやりますか。そういう要望があったんですか。
#132
○政府参考人(久保信保君) 御案内のように、今回の大震災におきましても、消防団、地元に密着をしているとか即時対応性があるとか動員力があるといったことで、極めていろんな面で活躍をしたと思います。
 ただ、おっしゃいましたように、その過程で、過酷な条件の下で水門を閉鎖したり、住民の避難誘導をしたり、消火、救助といったことを行いましてかなりストレスが相当たまっているという話を地元の市町村、消防団からお聞きをいたしまして、御指摘のように、初めて、この度、消防庁といたしましては初めて日本消防協会と共同して心のケアの専門家を派遣するといった事業を行うということにいたしたわけでございます。
#133
○片山虎之助君 それで、派遣をして、その人が見て、そしてその後はどうなるんですか。
#134
○政府参考人(久保信保君) いろんなケースで分けております。まず、要望がある消防団を対象にいたしまして、全体として団員を集めて講義をしたり、その中でやはりこういった団員は個別に健康状態を見た方がいいだろうという場合には個別に行った先生に見てもらうといったようなケース、ケースで分けて対応しようと思っております。
#135
○片山虎之助君 それじゃ、よろしく頼みます。
 そこで、税の方に返りますけれども、せんだっても質問いたしましたが、今の消費税の中には、御承知のように五パーのうちの中には地方の取り分が二・一八ありますよね。それについては、これもメディアの報道なんだけれども、これは現行どおりと、既得権と言うたら言葉が余り良くないかもしれぬけれども、これは変更しないと。一%の地方消費税も、地方交付税に入っている二九・五%も、これは一般財源で何に使ってもいいんですね。
#136
○副大臣(末松義規君) 国と地方の協議を経て得られました六月十七日の第四回成案決定会合において、今、社会保障と税一体改革の成案できていますけれども、それについて、現行については基本的枠組みを変えないということになっております。
#137
○片山虎之助君 そうすると、今二・一八ですから二・八二ですね、これがそれじゃ社会保障目的税になるんですね、今の現行だけ言うと。
#138
○国務大臣(片山善博君) 計算するとそうなります。今答弁ありましたように、既往の五%分の地方消費税と地方交付税の配分とそれから基本的枠組みは変えないということでありますので、差引きをするとそういうことになると思います。
#139
○片山虎之助君 そこで、今、あと五%上げようと、トータルで一〇パーにしようと。必ずしも与党の中が固まっておりませんので、私はどうなるか分からぬし、あるいはそう決まるかもしれませんが、その五パーについては地方の分も、これは五パーは社会保障目的税になるんでしょうが、そこをまず答えていただいて、その中で地方の今やっている実態を見てきっちり地方分を分けるんですね。
#140
○委員長(藤末健三君) 片山総務大臣、時間が過ぎていますので、簡潔にお願いします。
#141
○国務大臣(片山善博君) 上乗せすることになりましたらその五%は社会保障目的に使うと、その中で国と地方が社会保障についてどういう役割分担をしているのかということを精査をして、その役割分担に応じて配分を決めるという、それが今回の決定であります。
#142
○片山虎之助君 地方の言い分を十分聞いて、それから国民の目から見てなるほどという、そういう配分を是非していただきたいと、こういうふうに思いますよ。そうでしょう。与謝野さんが考えたようなことじゃ、なかなかこれは進みませんよ。それだけ申し上げて、おしまいにします。
#143
○又市征治君 社民党の又市です。
 この法案は、今年度の税制改正で政府が提案していたもののうち主要三党で合意できた部分を選んで提案をされているというわけですね。これを審議するに際して、私たち社民党としては、今回審議から外された部分の税制についても若干意見を冒頭申し上げておかなきゃならぬと思います。
 つまり、政府の当初案のうち、我々が強く反対をしてきた国税、所得税及び地方住民税における法人減税及び成年扶養控除の縮減というのは、別の法案として存続をして継続審議までうたわれているということはもう極めて残念だ、こう言わざるを得ません。また逆に、中小企業の法人税の軽減税率の引下げ、一八から一五%へというのも棚上げになっているということについても、これはもう極めて遺憾だと言わざるを得ません。
 そこで、この法案の題名が、現下の厳しい経済及び雇用と、こう掲げている以上、この不況の上に重なった大震災や津波及び原発災害、汚染によって、広範かつ長期にわたって人命の喪失であるとかあるいは雇用の破壊、農林水産業や製造業の生産やサービスの低下、物流や流通網の障害が起きている、そして復旧と復興のためには格段の財政支出の力を借りなきゃならぬというのがこの委員会でも随分と論議してきたところであります。
 じゃ、それはどこに求めていくのか、こういうことが大きな問題だと思うんですけれども、振り返りますと、一九八九年に消費税が導入をされた。以来、二十二年間に国民が納めた消費税総額は二百二十四兆円にも上る。一方で、この間の、二十二年間の法人税減税は二百八兆円にも上る。国税庁の調べではそういう格好ですね。消費税は、当初言われた、福祉目的と言ったけれども、むしろ法人税減税に回ってしまったというのがこの実態ですね。
 ですから、一九八八年、つまり消費税導入の前の年の税収構造、そのときは法人税が三五・三%、消費課税が一八・九%でしたけれども、昨年、二〇一〇年には逆転をして、法人税は半分ぐらいの一八・四%、消費税の方は、何と二・三倍、四三・九%にまでこの税収構造になってきている。その結果、社会保障制度による弱者救済の仕組みは大きく後退をさせられたし、低所得者あるいは高齢者、障害者、子供などのためのセーフティーネットというのは機能を損なってきたという面もあるということだと思う。
 こう見ますと、今日、財源は専らやっぱり格差是正型の法人課税や高額所得者の所得課税あるいは金融資産課税などに求めるべきであって、法人減税であるとか成年扶養控除の縮減などというのは全く逆であって、これは行うべきではないというのが私たちの基本的な考え方です。
 また、この後、せんだってから片山大臣、一生懸命頑張っていただいているようですけれども、税と社会保障の一体改革と称して、もう既に言われているように、消費税五%引上げ、二〇一五年と、こう言っているわけですが、これは全く所得再配分に逆行するわけで、私どもはこれにはもう断固反対だということを申し上げておかなきゃならぬと思います。
 以上、我が党の基本的な主張を申し上げた上で、ただいま提案されているこの改正案については、雇用促進税制であるとかNPOに対する寄附の税制優遇措置の拡大であるとか、あるいは心身障害者雇用事業所の課税軽減などの前進面がございますから、そういうものを酌んでこれは賛成はしたいと思います。ただし、J―REITであるとかSPCに係る課税の優遇など、資産課税優遇というのはこれは問題があるということも併せて申し上げておきたいと思います。
 そこで、初めに、被災市町村の税収で一つだけお聞きをしておきたいと思うんですが、二つか。
 自治税務局は四月中旬の時点で、二〇〇九年度の実績額として、三県の沿岸部市町村の税の全額、それに県税の一部で二〇〇九年度ベースでは四千五百億円だというふうに公表されたと思っておりますが、その後、試算すべき市町村の範囲が広がったわけですね、原発で内陸部まで市町村が広がりましたから。そういう点で、これが増えたわけですから、この概算額は変更するのかどうか、この点、ひとつ明確にしておいてほしい。
 それから、福島県の場合には、市町村税の、さっきから出ておりますけれども、減収について政府が万全の措置をとると、片山大臣、一生懸命しっかりと言っていただいた。これはいいことなんですが、もう一度改めて、やっぱり私は、東電の原発事故によってこういうことが起こったわけですから、しっかりとこれは東電に賠償を求めていくという立場はやっぱり堅持してもらいたい、こう思うので、もう一度改めてこの点は御説明をいただきたいと思います。
 以上、二点。
#144
○政府参考人(岡崎浩巳君) まず、私から数字の方を御説明申し上げます。
 大震災によります減収見込みの推計というのはなかなか困難であるということから、一つの御参考として、今お話ありましたように、岩手県、宮城県、福島県の太平洋沿岸及び原発から二十キロ以内の地域に係る地方税収が約四千五百億円というふうに申し上げたわけでありまして、アッパーでも減収はこれ以下ということで御説明いたしました。
 その後、御指摘のように、計画的避難区域等で広がりました。私どもの認識では、川俣町と飯舘村というものが確かにあの地域に加わりましたけれども、ちなみにこの二つの町村の二十一年度地方税収を申し上げますと、約二十億円というくらいの変動でございます。
#145
○国務大臣(片山善博君) 地方税の減収と東電との関係でありますが、おっしゃることは私もうなずくことができます。ただ、それを現行法の下で貫徹しようとしますと、実は国が何もしなくてもいいということになります。課税をして、しかし納税者は警戒区域などはそもそも入れない、使用できないわけですから、したがって払わない、払えないということにおのずからなります。そうしますと、それが租税収入として入ってこないものですから、それを東電に賠償請求をするということで、それが今開かれております原子力損害賠償紛争審査会でどこまで認められるかという、こういう道行きになると思います。
 その結果、全て認められればそれはそれなりに満足されますけれども、認められない場合には穴が空く。それからもう一つは、仮に認められるとしても相当時間が掛かるということがありますし、それから、先ほど申しましたように、その過程では租税債権を発生させる納税通知を出して、それで、払わない、いや払ってください、払えない、じゃ滞納処分、それでも取れないという、そういう過程を経なければいけないということになりまして、これは必ずしも現実的ではないと思います。そこで、取りあえず法的な措置を講じて、課税免除なり減免なりをすることによって生じる減収というものを取りあえず国が補填をするということは現実的には必要なんではないかと思います。
 ただ、私も釈然としません。ですから、取りあえずそういう国が補填はするけれども、それは後日、後刻、東電に求償できると。その求償ができれば、その分を国庫に埋め合わせるというか、そういうことができる仕組みができれば私は最良だと思うんですけれども、それが果たしてできるのかどうかという、現行の法体系の中でできるのかどうかということが一つ問題になっておりまして、法制局とこの問題は相談をしているところではありますけれども、なかなかいい返事が出てこないというのが現状であります。
#146
○又市征治君 考え方は全く一致していると思うんですが、是非そういう意味で、場合によったら法改正やってでもこれはやっぱりやって、後からちゃんと国が東電から求償権持っていくということはやっぱりやってもらわにゃいかぬと、こう思います。是非頑張っていただきたいと。
 さて次に、NPOの税制の拡大は、長年の関係者の働きかけを経て議員立法で提案に至ったもので、福祉や環境、人権などの分野で活動しているNPOに対して個人が寄附をしやすくする趣旨であって、また自治体の認証という主体性も強まります。
 現行制度の国税庁の認定を受けた特定非営利活動法人は二百十八団体と聞いておりますが、これが自治体の条例次第では最大で四万二千五百五十六団体にまで広がるという、こういう話ですけれども、そこで、岡崎さん、予想される申請団体数であるとか寄附者の住民税の減収額はどのぐらいになるというふうに見積もっておられるのかというのがひとつこれはお聞きしておきたい。
#147
○政府参考人(岡崎浩巳君) 今度の改正によります、今御質問ございました申出のある団体数あるいは減収額というのは、残念ながら、今のところどういう団体がどのぐらい来るかということについて見通しを持っておりません。不明でございます。
#148
○又市征治君 額が少ないかもしらぬけれども、ちょっとそこらは、減収割合、個別の市町村には重大なわけで、これは。したがって、法案の前にきちんとこれは試算をする努力は必要ですよ。そのことだけ注文申し上げておきたい。
 また、真面目なNPO活動を奨励する反面、下手をするとマネーロンダリングなどのようにおかしげな資金還元で悪用されないような歯止めというのが必要だと思うんですが、この点はどのように設定されていますか。これは逢坂さんですか。
#149
○大臣政務官(逢坂誠二君) 御指摘のとおり、今回、税のある種の優遇措置が広がってまいりますので、適切な運営をされていくということが非常に大事だと思っています。そのためには市民がしっかり監視できるとか、あるいは所轄庁がしっかり監督できるということが大事だと思っております。そのために、一つ、まず透明性の高い情報公開、これを義務付けるということが一つ、もう一つが所轄庁によるきめ細かな監督の仕組みを設けたということが二点でございます。これらの仕組みがうまく動くようにこれからしていくことが大事だと思っております。
 なお、法施行後、これは問題があってはいけませんので、三年後にこれを見直す規定も設けておりますので、それらの中でもまた対処してまいりたいと思っております。
#150
○又市征治君 是非しっかりとやっていただきたいと思います。
 そこで、別途検討するとして残っておる株式等の軽減税率一〇%を更に延長する案ですけれども、これについては昨年十月の政府税調でも否定をされていると思うんで、私どもは元々これは反対であります。
 これによる減収額は地方税にして平均年一千億円ぐらいだそうでありますけれども、私は、繰り返し指摘をしてまいりましたが、株式投資をする人、またその金額が多いのは、所得階層の比較的高い人に限られているわけだと思うんですね。これ、時々、総務省の説明聞いたら、いや、随分広がっていますなんて話をしていたけれども、株をやっている人だけにアンケート取ったものを聞いてそんな説明がありましたけれども、少し、ここのところはどういう中身になっているか、説明をいただきたいと思う。
#151
○政府参考人(岡崎浩巳君) 資産に関する調査を幾つか申し上げますと、総務省の家計調査、平成二十二年ですが、二人以上世帯で有価証券をどのぐらい持っているかといいますと、一世帯当たり保有額、年間収入二百万円未満の世帯で八十二万円、千五百万円以上の世帯で六百四十一万円というふうになっております。
#152
○又市征治君 私の方で調べましたけれども、今のおっしゃった数字そのとおりだが、金融広報中央委員会の調査では、金融資産を保有している比率は、年収三百万未満で六五%しかないけれども、一千二百万以上は九五%だと。つまり、やっぱり金を持った人がやっているわけですよ。そこで、多くの国民は、元本の保証があって困ったときにいつでも引き出せる預貯金を削ってまでリスクの高い株式投資はできないのが現実だろうと思うんですね。
 念のために言いますけれども、さっきも申し上げましたが、証券業界や協会のやったアンケートなんて、総務省、使っちゃいけませんよ、これね。これは、あなたが今やっているんじゃないんで、前にそういう説明があったからこれは言っているんだけれども。あくまでも、現在株取引をしている人の話を持ってきて、それで我々に、国会に説明するなんてとんでもない話だ。こういうことがあるんで、是非、そういう意味では、証券業界が自分の宣伝あるいは顧客拡大のために実施したアンケートで、統計学的に言えば最初の母集団が全くひどい偏りがあるわけですから、そのことをしっかり踏まえて、是非こうした一〇%をそのまま継続するというのはやめる方向で努力をしてもらいたい。
 これは大臣に要請を申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
#153
○委員長(藤末健三君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#154
○委員長(藤末健三君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山本順三君が委員を辞任され、その補欠として渡辺猛之君が選任されました。
    ─────────────
#155
○委員長(藤末健三君) これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#156
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための地方税法等の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行います。
 反対の第一の理由は、本法案が、政府の新成長戦略に基づき、大企業、財界の要望する国際競争力強化、規制緩和を推進するものであるからです。
 法案の税負担軽減特例措置では、総合特区法案の国際戦略特区に対する固定資産税の特別償却の軽減措置が設けられています。これは、自公政権時代の構造改革特区制度でも入れることができなかったものであります。また、都市再生特別措置法改正で新設される特定都市再生緊急整備地域に進出する外国資本、一部大企業のプロジェクト支援に特化する措置が盛り込まれています。港湾法改正で指定される京浜、阪神の国際戦略港湾に特化した支援策の強化は、運営株式会社が取得する荷さばき所などの固定資産税、都市計画税の軽減を行うものであります。さらに、法案の証券優遇税制は、金持ち優遇と批判を受け、自公政権時代から廃止が検討されていたものであります。本年末に期限切れとなるものを二年間も延長するものであります。これは一部の大資産家を優遇するものであり、認められません。
 厳しい経済・雇用情勢を考えるならば、担税力のある大企業、大資産家に対する減税は直ちにやめ、震災復興、地域経済を元気付ける措置をとることこそ必要であります。
 反対の第二の理由は、法案の納税者に対する刑事罰の強化は、以前私が当委員会で取り上げたように、個人、中小零細業者への人権を無視した税務調査や滞納処分、差押えなど、恣意的な権力行使が広がるおそれがあるからであります。
 第三の反対の理由は、国民健康保険税の算定方式を旧ただし書方式に一元化するからであります。総務省は、各種控除制度の変更の影響を遮断するためとしています。しかし、各種控除制度の必要性や影響についてはいまだ議論されているところであり、住民の生活実態に合わせ自治体独自の判断で算定方式を選択できる制度を一方的に一元化することには賛成できません。
 なお、本法のNPO法人への寄附金控除、離島航路事業の船舶に対する固定資産税の軽減措置などには賛成であることを申し述べ、討論を終わります。
#157
○委員長(藤末健三君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための地方税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手をお願いします。
   〔賛成者挙手〕
#158
○委員長(藤末健三君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、片山さつき君から発言を求められておりますので、これを許します。片山さつき君。
#159
○片山さつき君 私は、ただいま可決されました現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための地方税法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党、たちあがれ日本・新党改革及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための地方税法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の事項について、その実現に努めるべきである。
 一、平成二十三年度の地方税制の改正が年度開始後三月を経過した時点で実施されるという異例の事態となったことに鑑み、改正内容の迅速かつ的確な周知を行うこと。この場合、東日本大震災の被災地においては行政機能が著しく低下していることを踏まえ、特段の配慮を行うこと。
   なお、東日本大震災の被災地の復旧・復興に当たっては、東日本大震災に係る地方税法の一部を改正する法律の円滑な施行と併せ、地方公共団体の条例による減免措置を被災者の実情に合わせきめ細かく講ずることが極めて重要であることを踏まえ、適時適切な助言に努めること。
 二、寄附金税制については、東日本大震災による被災者支援への貢献に向けた国民の熱意の高まりを踏まえ、早急に改正内容の周知徹底を図り、制度の活用を促進すること。
   なお、特定非営利活動法人の認定に係る権限の都道府県知事等への移譲により、団体間で特定非営利活動法人の認定に合理性を欠く差異が生じないよう、その運用につき適切な助言に努めること。
 三、航空機燃料譲与税の平成二十六年度以降の譲与割合については、同年度以降の航空機燃料税の取扱いと関係団体の財政状況等を踏まえ、財源の安定的な確保の観点から引き続き検討すること。
 四、個人住民税の扶養控除の在り方は、個人の価値観やライフスタイル、家族構成、家族関係に広範な影響を与えるものであることを踏まえ、その見直しは十分慎重に行うこと。
 五、地方税制の抜本的改革に当たっては、地方財政の自主性・自立性を確立するとともに、地方公共団体間の格差是正を図る観点に立って、国、地方を通ずる税体系の抜本的な見直しと国、地方間の税源配分の見直しなどを行い、偏在度が小さく、安定的で充実した財源の確保を可能とする地方税制の構築を速やかに図ること。
   特に、社会保障と税の一体改革に当たっては、国と地方の社会保障サービスが一体であることを十分認識し、分権型社会において、地方単独事業を含めて住民本位の社会保障を実現できるよう十分な財源の確保に努めるとともに、消費税の国と地方の間の配分については、国と地方の協議の場等を通じ、地方側と十分な協議を行い、これを踏まえて対処すること。
   右決議する。
 以上でございます。
#160
○委員長(藤末健三君) ただいま片山さつき君から提出された附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
#161
○委員長(藤末健三君) 多数と認めます。よって、片山さつき君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、片山総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。片山総務大臣。
#162
○国務大臣(片山善博君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#163
○委員長(藤末健三君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#164
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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