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2010/10/21 第176回国会 参議院 参議院会議録情報 第176回国会 経済産業委員会 第2号
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2010/10/21 第176回国会 参議院

参議院会議録情報 第176回国会 経済産業委員会 第2号

#1
第176回国会 経済産業委員会 第2号
平成二十二年十月二十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳澤 光美君
    理 事
                高橋 千秋君
                広野ただし君
                増子 輝彦君
                関口 昌一君
                牧野たかお君
    委 員
                加藤 敏幸君
                直嶋 正行君
                姫井由美子君
                平山  誠君
                藤原 正司君
                磯崎 仁彦君
                末松 信介君
                松村 祥史君
                松山 政司君
                若林 健太君
                松 あきら君
                松田 公太君
                荒井 広幸君
                大江 康弘君
   国務大臣
       経済産業大臣   大畠 章宏君
   副大臣
       経済産業副大臣  池田 元久君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       田嶋  要君
       経済産業大臣政
       務官       中山 義活君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田  宏君
   政府参考人
       経済産業大臣官
       房審議官     西山 英彦君
       経済産業省貿易
       経済協力局長   厚木  進君
       経済産業省製造
       産業局長     鈴木 正徳君
       資源エネルギー
       庁長官      細野 哲弘君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院長     寺坂 信昭君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (円高・デフレ対策に関する件)
 (資源の安定供給確保に関する件)
 (法人実効税率の引下げに関する件)
 (中小企業の資金繰り対策に関する件)
 (企業立地における競争力の強化に関する件)
 (環太平洋戦略的経済連携協定への参加に関す
 る件)
    ─────────────
#2
○委員長(柳澤光美君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、経済産業大臣官房審議官西山英彦君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(柳澤光美君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(柳澤光美君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○高橋千秋君 民主党の高橋千秋でございます。経済産業委員会で初質問をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 先日、私の仲の良かった一つ年下の友人が自殺をいたしまして、週末にその弔いの会をやらせていただいたんですが、非常に健康な元気のいい人だったんですけれども、水道の配管とかそういう仕事をされている社長さんだったんですが、そういう自殺をされました。大変これは悲しい話なんですけれども。
 地方にいると、例のリーマン・ショックの落ち込みというのは地方だけでなく日本中が大変な思いをしたわけでありますが、ようやく少しずつ回復をしてきているというのは数字的にも明らかなんですが、まだまだ完全ではありませんし、特に地方の回復というのは大分遅れているように私も実感として感じております。これはここにおられるそれぞれの議員の方々、それぞれの地元へ帰られると感じられることだと思うんですけれども。少しずつ回復してきているんだという統計がずっと出てきましたけれども、ここのところまた地方へ戻りますと、いや、急にまた仕事がなくなってきている、またこれ先々大幅な落ち込みがあるんじゃないか、特に来年にかけて二番底と言われている景気の落ち込みがあるんじゃないかという不安の声をあちこちで聞くんですね。
 これは地方だけでないのかも分かりませんけれども、この日本の景気動向について、大畠大臣、まだ就任されたばかりでございますけれども、それぞれ観察をされておられると思うんですが、大臣としてのこの景気動向について今どのようにお考えなのか、まず基本的なところをお伺いをしたいと思います。
#6
○国務大臣(大畠章宏君) ただいま高橋委員から日本の現在の景気動向についてどう考えているかという御質問をいただきました。
 今日は参議院の経済産業委員会で初めて答弁をさせていただきますが、直嶋前大臣がおられるし、増子前副大臣もおられますし、高橋前政務官もおられますので大変緊張感を覚えるところでありますが、正直な私自身の考え方を踏まえて御答弁をさせていただきたいと思います。
 私も、高橋委員からお話がありましたように、リーマン・ショックのころ、私の友人の、部品会社でありますけれども、自動車関連でありますけれども、注文が途絶えてしまって週四日休業、いわゆる金、土、日、月という四日間工場を休みまして、操業している火、水、木も言ってみますと午前中だけ工場を動かすと、そういうことで大変苦慮したと、銀行の融資等もなかなかスムーズに経営資金等も融資しづらくなっているというお話を聞いておりました。
 そのリーマン・ショックの中でみんなが頑張って、何とかその危機を乗り越えて明るい兆しを感じ始めたときのこの円高という状況でありますから、今、高橋委員からお話ありましたように、現在の経済情勢は大変厳しい状況が続いている、それもこれからどういう展開になるのかというのが世界経済の状況等を見ましてもなかなか見通しが厳しいというのが実態だと私も受け止めております。
#7
○高橋千秋君 その中で特に水を差していると言ってもいいのは円高だと思うんですけれども、円高・デフレ対策。先日も経済対策ということで打ち出していただいてはおりますけれども、円高、為替そのものについてはこれは財務省管轄になるのかも分かりませんが、この円高、なかなか歯止めが利かない。特に、最安値にももう迫ろうかというところに来ているわけでありますし、先ほど大臣が言われたように、それぞれの下請のところではなかなかこの円高の吸収ができない状況にあるんだろうと思うんですね。
 それとともに、デフレ。これ円高とデフレとワンセットだろうと思うんですけれども、このデフレ対策、何とかしなきゃいけないと言いながらもなかなかこれも止まらない状況にあります。一消費者が買うということを考えれば、デフレ、値段が安くなることはそもそもはいいのかも分かりませんけれども、やはり経済全体を考えれば、これは円高、デフレというのは、私の個人的な感想では何とか止めなければならないし、これに対して経産省として様々な手当てを、今もしておりますけれども、もっとやるべきではないかなというふうに思っております。
 その意味で、大臣、この円高・デフレ対策、なかなかこれ手当てをしてもしても難しいところありますけれども、経産省の立場としてどのような対策をしていくべきだというふうにお考えなのか、伺いたいと思います。
#8
○国務大臣(大畠章宏君) 御指摘のように、今経済産業省として一番頭を悩ませ、そして一番対策をしなければならないというのが今の円高対策だと思います。私もいろいろ見聞きしておりますけれども、とにかく一日におおよそ三兆ドルというお金が投資の市場のところに流れ込んでいると。三兆ドルというと三百兆という巨額なお金が一日に、投資家の皆さんが動いているわけでありまして、そこに対してどのような日本の政府として手を打つべきか。
 もちろん過日介入をいたしました為替介入というのも大きな一つの手段だと思いますが、政府としてはありとあらゆる手段を講じようと、こういう方針でありますけれども、高橋委員からお話しのように、なかなか即効性のある効果的な対策というのは難しいというのも事実であります。
 そういう中でありますけれども、政府としては、よく答弁をさせていただいておりますが、三段ステップというステップで今対応しているところでありますが、一つは予備費を投入した予算の執行、そしてこれから補正予算というものをおおよそこの十月末には提出させていただくと、非常に遅いという御指摘をいただいているところでありますが、この補正予算を組ませていただく、そして来年の平成二十三年度予算というものの三段階のステップを踏んでこの危機を乗り切ろうという方針をしているところであります。
 特に、九月十日にただいま御報告申し上げましたような三段構えの経済対策を閣議決定をいたしましたが、低炭素型雇用創出産業立地支援の推進、こういうものを打ち出しまして、投資、雇用、消費の基盤づくりに努めていきたいと。さらには、ただいまお話がありましたように、中小企業が大変厳しい情勢にもございますので、この中小企業対策等も踏まえながら、資金繰り対策や中小企業の海外への進出ということも支援をする。あるいはエコポイント等の足下の需要喚起。それから、今日の朝刊等でもいろいろ指摘をされておりますレアアース対策、これも非常に世界的な対策が必要な情勢にもなりつつありますが、このレアアース対策にも一生懸命取り組んでいく。それから、立地支援策や研究開発前倒しなど新しい成長産業にどう向かうのかという指針を明確に示して、この危機を乗り切っていきたいと考えているところであります。
#9
○高橋千秋君 様々な今政策はやっていただいておりますけれども、やはりこれ、スピード感が非常に重要なことなんだろうと思いますね。
 それで、昨日もエコポイントのことでちょっと聞いておりましたら、今テレビが物すごく売れていると。エコポイントが更に厳しくなるという話も流れたりして、今家電の販売店ではテレビがもう何か何倍も売れていると。ところが、ここ一週間ぐらいちょっと落ち込んでいるというんですね。何で落ち込んでいるかというと、もう売るものがなくなってきたというような状況で、あれはかなり効果的なものではあったと思うんですが、来年、地デジ転換になった後がちょっと怖いなという感じもしているんですけれども、やはり目に見える形でやっていただくのは大変重要なことなんだろうと思いますので、その点も是非お願いをしたいなということと、先ほど企業立地のお話も触れていただきましたが、私の地元からもよくいろんな方々がお見えになります。特に市町村長たちが来られるときに、多くは企業の誘致ですね、工業団地造ったけれどもかなり空いていると、造成はしたもののなかなか売れなくてその処分に困っているというような話もあったりするわけなんですけれども、日本国内に日本の企業が来ていただくというのもなかなか今難しい状況にある。こういう今の経済状況ですから、新たな投資、新たな工場を造るというのはなかなか難しいときではありますけれども、地域の雇用とか税収だとかいろいろ考えると、やっぱり市町村は自分のところにいろいろ企業を誘致したいと。
 ところが、この企業も、今はちょっと経済が落ち込んでいるんで投資を抑えているというのもありますが、この日本国内に新たな工場を造ろうというインセンティブがなかなかないんだと。その中の一つに法人税の実効税率の問題であったり、それから、今、EPA、FTAの話もいろいろ出ておりますけれども、関税の問題であったり、それから様々な規制、労働力をどう確保するのか、いろいろ難しい問題はありますけれども、そういういろいろな障壁を取り払っていただいてそれぞれの地方に企業を誘致するというのはこれ大変重要なことだろうと。これは、日本の企業を誘致するというのは大変重要なことなんですが、それ以外にも海外の企業に来ていただくというのも大変重要なことなんだろうと思います。
 実は、私の地元にある工業団地に海外の企業が、今、来て十数年たつんですが、最近もう、ちょっと移転しようかという話が出ているんですね。今ある企業もどうやってそのまま残していただくのかというのも大変重要なことですし、その意味で、様々な規制等も含めて、これは障壁を取り払うというのはこれ経産省としても大変重要なことだろうと思うんですが。
 その中で、先日、菅総理も予算委員会等で答弁をされていますが、その法人税の引下げの問題、これは大変重要な問題だろうと思っています。日本はアメリカと同じレベルの、非常に世界でも一番高い方のレベルにあると。アメリカとか欧米と比べる、まあ欧州の方ももっと低いわけですけれども、特に競争相手となる台湾だとか中国だとかシンガポールだとか韓国だとかそういう近隣の諸国と比べると大幅にこの法人税が高くて、これ、経営者とすればやっぱり外へ行った方が楽だというふうには普通思いますよね。その意味で、やっぱり日本の法人税を引き下げていくというのはこれは大変重要なことだろうと思うんですが、この辺の意気込みを大臣からお聞きをしたいと思います。
#10
○国務大臣(大畠章宏君) 御指摘のように、日本国内のいわゆる法人税は非常に近隣あるいは欧米に比べても高いというのは、欧米というのはアメリカではなくてヨーロッパ、アジアから比較すると高いというのは御指摘のとおりであります。
 東京の地価というのが非常に高いんですが、なぜ東京に集中するかというと、それだけの魅力があるから集中してくるわけでありまして、日本という国も、私も余り日本国内からしか物を見なかったんですが、世界のマーケットから見て日本はどうなのかというと、日本という国の中の市場というのも非常に魅力的であることは事実なんだと思うんです。
 しかし、今国際展開をしているいわゆる国際競争という意味で日本国内の企業がどんな戦いをしているのかと、そういうことを考えますと、今の日本国内の企業のライバルと急成長しました韓国との競争なんかと考えますと、韓国は今法人税が大体二四%ぐらいと。かつて中国でも三三%の法人税が二五%に引き下げられていると。こういうことを考えますと、大体世界のレベルというのは三〇%程度と。そういう意味では、日本の法人税はそれから比較すると非常に高いと。そういう状況の中でどう国際競争を戦うんだと。
 こういう視点から見ると、御指摘のように、総理も引下げの方向へと、こういうことを答弁をしているわけでありますが、経済産業省としても最低でも五%程度は法人税を引き下げることを今求めているところであります。
 同時に、この法人税については、過日、円卓会議、国内投資円卓会議というのをやっているんですが、ヨーロッパの経営者のメンバーからも、日本の法人税は高いと、だから、日本国内のマーケットも魅力的だけれども是非法人税はヨーロッパ並みに引き下げるべきじゃないかという指摘もいただいたところでありますので、経済産業省としては一生懸命その実現に向けて取り組んでいきたいと思います。
#11
○高橋千秋君 五%程度という数字はかつてから流れておりますけれども、それでいくと、欧州、ヨーロッパはそこからまだ五%ぐらい低いですね。三〇%よりちょっと下ぐらいになると思うんですが、その意味ではまだ足りないんだろうと。先ほどのアジア諸国と比べると、五%引き下げてもまだ一〇%以上高いと。その先もやっぱり見越していかなければいけないと思うんですが、その辺はどういうふうにお考えでございますか。
#12
○国務大臣(大畠章宏君) 私どもとしてはそういう方向で進むことが望ましいんでありますが、財務省という部署がありまして、いろいろ、それじゃその減収分をどう補てんするのかと、こういう話にすぐ土俵が設定されてそこでいろいろ論議をすることになりまして、財源を探せと。探してきたらその方向で進んでもいいだろうという話になりがちでありますが、私は、今の税収が三十七、八兆円程度のところになっていますが、かつては五十兆円規模で税収があったわけでありまして、この小さな土俵の中で、じゃ法人税を引き下げた分どこから補てんしてくるのかと、こういう論議だけでは私は乗り越えられないんだと思うんです。
 ですから、昔から、私も実家は酒屋をやっておりましたが、損して得取れと言われまして、いろいろ当面はちょっと損するかもしれないけれども結果的には利益が上がると、こういうことも考えられますので、ここのところは大きな視野で決断をして、結果的に日本国内の経済が活性化をし、法人税等も増収、増益になると、こういうことも含めて政府全体として検討していただくように、今、要求、要望しているところであります。
#13
○高橋千秋君 これ、法人税は、下げた場合に、他国の例を見ても、確かに目先はいったん下がるかも分からない。だけれども、これいろいろアンケートを取ると、その法人税下がった分どうしますかといういろいろアンケートを取ると、もう一度再投資に回すというのがかなり多いんですね。だから、ある程度のラインまではいったん下げると、目先では収入が減るかも分かりませんが、将来的には増えるという傾向もありまして、財務省の壁があるのかも分かりませんが、そこは是非、大畠大臣のエネルギーで打ち破っていただいて、ここは絶対要求ではなくて引き下げるんだと、是非その辺を頑張っていただければというふうに思います。
 それとともに、六月の十八日に新成長戦略が閣議決定されて、今この実行会議という方に移されているわけですが、この成長戦略、作るのは過去にも何度もいろんな形で作られてきていますが、実行できてこなかったというところにいろいろ問題があるんだろうと。やはりこれは絵にかいたもちで終わらせないためには、ここの成長戦略、いろいろな様々な内容があって、どれ見てもそれがそのまま行ったら本当にこれはすばらしいなというふうに思うんですが、やっぱりいろいろな壁がある。いろいろな問題もあるかと思うんですけれども、やっぱりこれは実行をしていくというのが大変重要なことだろうと思うんですけれども、現在のその進捗状況を含めて今後どのようにそれを実行に移していくのかというのを教えていただければと思います。
#14
○副大臣(池田元久君) 新成長戦略で、今、高橋委員がおっしゃったように、これまで随分歴代政権、成長戦略出してきましたけれども、なかなかそれが実行されないと。我々は、政権交代後、十月、十一月にまず基本方針を決めて、六月に策定をいたしました。まずその冒頭にうたってあることは、やはり何といっても実行しなければならないということを強調しておりますので、そういう意気込みでやっていきたいと思います。
 そして、本年九月に成長戦略の実現に政府一丸となって取り組むために新成長戦略実現会議が設置され、経済産業大臣は副議長として会議に参画をしております。この会議では、当面の課題としてEPAの基本方針、グリーンイノベーション等々を中心に検討を進めることにしておりまして、新成長戦略のいよいよ実現、推進、加速を今図ろうとしているところでございます。スピード感を持って着実に実行していきたいと思います。
#15
○高橋千秋君 是非、これ実行に、これもスピード感も大変重要だと思いますので、是非それは頑張っていただきたいというふうに思います。
 その次に、中国問題を少し触れたいと思います。
 尖閣諸島の問題が発生して以来、様々なトラブルも起きているわけですけれども、ここ一週間ぐらいは中国での反日デモというのが連日報道されております。日本の企業も襲撃を受けて一部の店等は被害を受けているというふうに聞いておりますし、現地に在留邦人というのは随分おりますので、いろいろ心配だろうと思うんですけれども、この辺の日本企業への影響が実際にどの程度あるのかというのをもし把握をしておられれば御報告をいただければと思いますが。
#16
○副大臣(池田元久君) 我々も大変憂慮しておりますが、これまでのところ、一部日系企業に被害が出ているという情報はあるものの、経済活動への大きな影響は出ていないと承知をしております。
 経済産業省としては、現地日系企業の生産、営業活動への影響について、在外公館やジェトロ事務所と連携しながら、引き続き注視していきたいと考えております。
#17
○高橋千秋君 後でレアアースのことも触れたいと思うんですが、これレアアースだけじゃなくてほかの物品の輸出入もかなり税関の部分でストップしているというような話も聞いておりまして、これは、レアアースが連日新聞報道等されておりますけれども、ほかの影響もかなりあると思うんですね。その辺、何か情報等はありますでしょうか。
#18
○国務大臣(大畠章宏君) レアアースのみでなく、ほかの日中間のいわゆる中国から日本に輸入するものについても一時的にはかなり滞りがあったということでありますが、レアアースを除いては、かなり、少しずつ戻りつつあるという情報は入手しています。
 ただ、レアアースに限っては、これが中国政府は基本的に輸出規制とか禁止等はしていないということなんですけれども、手続等は少し改善はするんですが、最後の関門である検査のところで、全量検査ですとか、あるいは中国語による説明書を添付しなさいとか、従来にないものが加味されておりまして、結局、結果的にはなかなか日本に向けて出港できないと、こういう状況にあるというのが実態でございます。したがって、これらの事実をアンケート等で、中国国内のいわゆる日本大使館を通さなくたってファクスもメールもあるだろうと、あらゆる手段で毎日情報を取れと、こういう指示をしまして今情報を取っておりますけれども、このレアアースについてはなかなか動き出したという情報を入手していないと。
 したがって、全体的にそういう懸念する状態にあるというのは委員御指摘のとおりであります。しかし、一生懸命今、それを外交、あらゆるパイプを通して改善するように努力して努めているところであります。
#19
○高橋千秋君 レアアースについては、今日も、朝日はもうトップでヨーロッパの出荷を停止したというような話も出ておりました。これは日本に限らずで、多分、推測ですけれども、値段を引き上げて、そういう主導権を、外交的な力をそういう部分で出そうという思惑もあるのかも分かりませんが。
 私は、これは当面、日本がレアアース、特にこれ、年末商戦にかけていろいろな部分で日本が得意とする輸出商品の部分でもかなり必要なもので、いろいろ企業に聞くと、在庫が余りない、いっぱい持ってないんですよね。結構在庫が少なくて、長くても半年分ぐらいとか、中にはもう一月か二月ぐらいで切れてしまうというようなところもあって、結構切迫している問題ですので、これは外交ルートを通じて、何とかこれは、当面の間はこれを中国からの部分は確保をできるような努力をこれからも続けていただきたいと思うんですが。
 例の、今レアアースの出荷停止の報道だとか、それから最近の反日デモ等のいろいろ報道を聞くと、やっぱりこの中国リスクというのはかなりあるんだろうなと。改めて我々日本人に対して、中国に対する様々なリスクというのは感じているところだろうというふうに思って、最近も地元のいろんな企業さんが、来年か再来年ぐらいに中国へ進出しようと思っていたんだけどちょっと考え直そうかなと言っていたりとか、昨日の新聞には伊勢丹が二号店を出すのをちょっと控えようという話も出ていたり、結構中国に対する見方というのが随分ここのところ変わってきたんだろうと思うんです。
 私は、このトラブルはマイナス面ですけれども、将来的なことを考えると、やはりそこは、改めて認識をしたというのはやっぱりプラス面にとらえていくべきではないかなと思っているんですが。
 レアアースについて、今ほかの国、ほとんど九十何%が中国に今頼っているわけですけれども、やはりこれはほかの国に探していくということ。それからもう一つは、レアアースじゃなくてもいい商品にしていくという脱レアアースの部分ですね。ここは、今回の経済対策でも補正の方でも随分厚い手当てをしていただいたというふうには聞いているんですけれども、やっぱりこういう部分を進めていかなければまた同じことが、今回確保できたとしてもまた同じことが起こりかねませんので、そういう部分を是非力を入れていただきたいと思うんですが、そっちの方はいかがでしょうか。
#20
○副大臣(池田元久君) 経済産業省としては、外交ルートを通じてアンケート調査及びその後の追跡調査の結果を中国側にも伝えて、状況の改善を強く求めているところです。今後も国内外を問わず、また、あらゆる機会をとらえて中国側と話合いを継続し、善処を求めていきたいと考えております。
 レアアースのように大変ハイテク製品にとって重要な原材料のリスク、脆弱性を今回のことで痛感したわけでございます。このため、短期的視点のみならず中長期対策が必要でありまして、十月一日にレアアース総合対策の骨子をまとめたところでございます。代替材や使用量低減のための技術開発、リサイクル対策、加工・製造技術の国内立地助成、世界の鉱山開発や権益確保等について取り組むこととしております。これらについて今回の経済対策に盛り込んだところでありまして、全力を挙げて対策を講じていきたいと考えております。
#21
○高橋千秋君 レアアースに限らず日本は資源がない国ですから、過去から石油の確保等も日本とすれば非常に苦労をしながら確保してきているわけですけれども、石油に関しても中東依存がかなりまだまだ高いですし、最近のレアアース、レアメタル、こういう資源についても国が偏ってしまってやはりリスクは非常に高くて、今回のこの中国の問題を契機にやはり広くいろんな国々に外交ルートを通じて進出をしていくべきだろうと。
 その中で、今まではやっぱり民間にかなり任せていたところもありますよね。これは、民間がやるべきことは民間がやったらいいのかも分からないけれども、やはり最近、特に資源という部分でいうと、相手の国が出てくるのは大体国のトップが出てきたりして、なかなか権益が取れない。ほかの、例えば中国とかは国会議員と言われる全人代の委員なんかはもういっぱいいますから、アフリカなんかへ行くと、もうしょっちゅう中国の人が行って向こうのトップと会うと。それが、一方、日本の方は、民間の企業の商社の方やいろんな方々が行ったり、経産省の担当の部局の人も行ってもらっていると思うんですけれども、なかなかトップまでは会えないんですね。
 だから、やっぱりこれはオールジャパンの体制で、議員も含めていろいろな方々が資源外交というのをやっぱりやっていかないとこれは取れない、そういう時代に来ている。単にお金を払えばいいという時代からはもう変わってきているので、是非そういう部分に力を入れていただきたいなと。まだお二人とも就任されたばかりですから、これからいろいろなところに行っていただくという機会も増えてくると思うんですけれども、これは政務三役の方だけじゃなくて、与野党を含めてそれぞれの議員の方々が日本を代表する形で様々な国にこの外交努力、そういう資源外交という部分でやっていかないと、やっぱりこれは資源がないと日本は幾ら技術があってもできませんので、そういう部分に是非力を入れていただきたいと思いますので、大臣の心意気を聞きたいと思います。
#22
○国務大臣(大畠章宏君) 御指摘のように、これまでは民間企業が他国の企業と契約を結んで、お金を払えばスムーズにいろんなものが入るという認識が広がっておりましたけれども、今回の事例を見ても、そういうことだけではスムーズな経済活動を支えることにならないということを本当に厳しい教訓でありますが、私たちとしては受け止めました。
 したがいまして、直嶋前大臣のころから、増子副大臣も、そして田嶋政務官もそうだと思うんですが、随分海外に出張されたと聞いております。それも民間企業だけではなかなかこのような資源確保という交渉事が前に進まない中で、政府が、日本の国が前面に出て資源確保に当たるということは大変大事なことだろうと思いますし、現在、レアアースの問題だけでいっても、ベトナム、カザフスタン、モンゴル、アメリカ、アメリカも鉱山はあったんですが、中国の低価格化ということで採算が合わないというので休止していましたが、そこを今大至急もう一回掘り起こそうという手を打っているところでありますし、カナダ、南アフリカ等々についてもそういう動きをやっているところであります。
 特に私は、とにかくベトナムというところも大事なところでありますから、あと道路を造りさえすればレアアースを運び出すことができるというようなことで、ODAを使って道路を造るということが、ちょっと今止まっているんですが、それを大至急動かして日本に向けてのレアアースが搬出できるような体制も取っているところであります。
 なお、もう一つ私感じておりますのは、日本国内に輸入されてきたレアアースを使い捨てにしていたと、ここのところに着目をして、現在でもそうなんですが、研磨剤等で一回使ったら流して終わりということをリサイクルできないのかと。日本国内に入っているレアアースを最大限利用するように、リサイクル技術開発をして、とにかく今あるものをできるだけ有効に利用するような対策をするように指示をして、技術陣も今一生懸命取り組んでいるところでありまして、資源確保と同時に、今の産業界が非常に不安感を持っておりますが、その御心配を何とか解消すべく努力をしているということも併せて御報告申し上げたいと思います。
#23
○高橋千秋君 是非そのリサイクルの方も頑張っていただきたいなと思っております。私はたんすケータイあつめタイ隊長というのをやっていたものですから、そういう新しいリサイクルの技術も含めて是非加速をしていただけたらというふうに思います。
 それで、資源を確保する、つまり、相手の国から買ってくるというのもこれは大変重要なことなんですが、もう一方で、やっぱりこれは売らないと、日本が何を売っていくのか。
 だんだん、最近テレビだと、もう海外の空港へ行くとほとんどサムソンだったりLGだったりテレビが置いて、昔は日本の製品がだあっと並んでいたのが、今はもう本当に韓国の、特にサムソンが多いですけれども、そういうのに変わってきている。実際に数字を見ても大幅に今負けている状況にあって、日本が何を売っていくのかというのは、これは大変大きな課題だろうと思うんですが、その中で、昨日夜、ジブチという国の農業大臣と夜ちょっと食事をする機会があってお話をしていたら、ジブチというのはちっちゃな国なんですが、ソマリアの横で、ソマリアのあの監視をしている自衛隊の拠点があるところなんですが、そこの大臣から、是非水の、淡水化のお手伝いをしてほしいというのをそこでも言われました。これは正式にまた経産省の方にも行くかも分かりませんけれども、アフリカ諸国へ行くと、これ水の問題が大変重要です。
 そういう、前政権のときからシステム輸出というのはずっと課題になってきているわけなんですけれども、何を売っていくのかというのはやっぱりこれから大変重要になっていく中で、システム輸出というのは日本にとってはかなり不得手な部分ですね。日本はメーンコントラクターじゃなくて、部品を入れたり、一つ一つの製品は非常にいいものをつくるんだけれども、トータルのシステムとしてなかなか売り込みがこれまでできてこなかった。これをトータルもやっぱり取らないともうけていくということはできないということから、やっぱりこれはシステム輸出というのは大変重要なことだと考えるんですが。
 ここ一年ぐらい、例のUAEの原発で韓国に負けてしまったとか、今いろんなところで新幹線の競争、輸出競争というのが激しくなってきておりますけれども、なかなかこれ、日本企業にとっては利益も出しにくいようなやり方であったり、UAEの原発については様々な要因があって、一つの要因だけでこれは負けたわけではないと思いますが。例えば、先ほどベトナムのお話がありましたけれども、ベトナムの原発についても一基目はロシアに取られそうだと、まだ確定したわけではないけれども、これはロシアの方から船を、いわゆる軍艦を売るからワンセットで買えみたいな、何か日本にはちょっとできないような売り方もやっていたり。
 だから、そこで、日本としてやっぱり人材を養成してあげますよとかいろんなことを言いながらこれを売り込もうとしているんですけれども、私はいろんなところへ行っていろんな話を聞くと、そこの政権であったりそこの核となる人との何か日本の重要な人物とのつながりが非常に弱いんですね。特に、最近私が聞いた話では、UAEの原発競り負けたときに一番核になったのは、韓国のある学者の方が非常に人脈広く入り込んでいて、UAEの原発を韓国が取る一つの要因になったというのをあるところで聞いたんですね。
 日本というのは、やっぱり役所の場合は人事異動もありますし、国会議員の場合もいろいろ替わったり、委員会が変わったりいろいろあるんですけれども、その国会議員や役所や民間の方々やいろんな方々、それをフル動員でやっぱりこれは人脈をつくっていくというための人材確保、これは大変重要なことだろうと。特に、今こういう時代、競争が激しくなって様々、特に途上国の場合は一人の権力者の意見でぼんと変わったりすることがありますので、やっぱりこれは人脈をつくれる人材を確保していくというのは大変重要なことだと考えているんですけれども、その辺、どういう御見解をお持ちでしょうか。
#24
○国務大臣(大畠章宏君) 経済産業政策に精通している高橋委員でございますけれども、確かに、そういう意味では肩書で仕事をするという傾向も日本にはありますけれども、肩書も大事でありますけれども、人間関係というのは非常に私は大事なんだと思います。
 そういう意味で、私もいろんないわゆる国際的な二国間の友好議連というのがありますけれども、これも私は、現在自主的にいろいろ運営をしておりますけれども、こういう議連等でもいろんな人脈がありますし、またこの経済産業委員会の皆さんのところでも、お一人お一人がいろんな国といろんな形で人脈があると思うんですね。そういうものをいかにして集約してやっていくか。例えば、ベトナムという国には私の知り合いの国会議員がいるとか、ベトナム国内に知っている会社の経営者の人がいるとか、そういうことがあれば、そういうことも含めて全部使ってやっていかなければ、私はなかなかこれからのいろんな商談ですとか資源探査ですとか、そういうものも難しいのかなという感じがいたします。
 高橋委員から御指摘を賜りましたが、経済産業省も、私も今申し上げているんですが、一つの考え方でありますけれども、いろんな形で担当が決まっておりますが、やっぱりそういうもので単なる仕事上というよりも個人的な関係というものも強くするように、あるいは先ほど冒頭に申し上げましたように、国会内でも議連というものの中で非常に信頼感がある議員の方がいたら、経済産業省としてもそういうものも全部把握しながらいろんなパイプを使ってやることが大事だと思います。
 したがって、高橋委員から御指摘を賜りましたが、経済産業省としても、資源あるいは原子力を含めてのプラント輸出、そういうものも含めて、既に直嶋前大臣も人脈を随分つくっていただいたようでありますし、増子副大臣にもつくっていただいたようでありますので、高橋政務官も含めて、是非そういう人脈を有効に活用させていただいて一つの成果を上げたいと、そう考えているところであります。
#25
○高橋千秋君 もうあと一分となってしまいましたので、最後聞きたかったことはTPPのことだったんですけれども、今このEPA、FTA、来月のAPECに向かって、これ、大畠大臣も大変な役割を担っていただかなきゃいけないんですが、今いろいろな議論が出ております。TPPについても、農業の分野どうするんだと、いろんな課題がありまして、なかなかこれは難しい問題だというふうに思います。
 ただ、これは、日本が今こういう閉塞状況の中から抜け出していくためにはやっぱりやっていかなきゃいけない部分でもありますし、同時に解決をしていかなきゃいけない、これはワンセットでやっていかなきゃいけない大変大きな課題ですので、大変難しいことだと思いますけれども、是非指導力を発揮をしていただいて、日本がもう一度復活できるように是非頑張っていただけるようお願いを申し上げて、質問を終わらせていただきたいと思います。
#26
○加藤敏幸君 おはようございます。民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。高橋委員に引き続きまして、経済産業大臣所信にかかわる質問を幾つかしていきたいというふうに思います。
 私としても、新大臣、前大臣も含めまして、非常に日ごろからいろいろと御指導も賜っておりまして、ある種感慨深い思いで質問をさせていただきたいというふうに思います。余り持ち上げると、周りから、身内で何やっているんだと、こうおしかりを受けるかも分かりませんけれども、まあ普通の質問を普通にしていきたいというふうに思います。
 まず、成長戦略の課題について少し質問をさせていただきたいと思います。十月八日に円高・デフレ対策のための緊急総合経済対策を閣議決定をされました。特に経済産業省関連では、産業立地支援、国内投資促進策、これを打ち出されたということでございます。やっぱり国内に産業基盤をどんどん発展させていくということは、雇用を確保する、地域経済のことを考えますと極めて大切なことだというふうに思います。これは今までも随分言われてきたことであります。また、所信の中でもございましたけれども、アジア拠点化、つまりアジア本社やマザー工場、研究開発機関を我が国に誘致していこうではないかと、こういうお考えも誠にもっともなお考えだというふうに思います。
 そこで、ちょっとお手元に資料をお配りをいたしました。これは、経済産業省の平成二十一年における工場立地動向調査ということの速報でございまして、これは海外からの研究所、外資系企業の立地件数の推移ということで時系列的に展開をしておるわけでありますけれども、見ていただきますと、正直言って、外資系企業の立地件数というのは二十一年でいえば七件と、こういう実態、実情にあるということでございまして、まずは、これまでの外資系企業の工場立地、資本参加あるいは合併、買収などの国内投資の実情についてお話しをいただきたいというふうに思います。
#27
○国務大臣(大畠章宏君) 外資系の国内立地状況についての御質問でございます。
 また、加藤議員には私も常日ごろ大変いろいろと御指導を賜っておりまして、大変ありがとうございます。また、こういう形で委員会の中で御質問をいただき、また答弁をするということになりましたが、これまでと変わらずに私も誠心誠意頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 最近の外資系企業の重要拠点というのが、言ってみますと、今御紹介いただきましたこの資料のように、日本国内というのが非常に少なくなってきておりまして、シンガポールや中国などアジア諸国に流出していることは委員の御指摘のとおりであります。したがいまして、日本の立地競争力というものが失われつつあるという危機感を私も有しているところであります。
 さらに、経済産業省が実施している動向調査等によりますと、撤退企業というのも二〇〇七年に百一社から二〇〇八年は百二十六社と聞いておりまして、大変この点も憂慮すべき事態が続いております。
 さらには、アジア諸国がグローバル企業の誘致に積極的に取り組んでおり、近隣諸国との競争に勝ち、日本をアジアの中核拠点として復活させるためにはアジアの拠点化の推進というのが大変大事でありまして、新成長戦略にも盛り込んだところであります。
 当然、そのためには何をしたらいいのかということでありますが、先ほど申し上げさせていただきましたように、国内投資促進円卓会議の中でもヨーロッパ系の経営陣から、日本の法人税が高い、せめてヨーロッパ並みにというお話もございますし、お隣の韓国やあるいは中国等が三〇%以下の状況等を考えますと、当然そのような、日本の市場としての魅力はあるとしても、それにしてももう高いという認識をお持ちのようでありますから、日本国としてはそういう情勢を変えまして、立地するにふさわしい環境を整えましたから日本をアジア拠点にしてもらいたいと、アジアの市場に対する日本を拠点と考えて是非進出していただきたいという環境を整えるように努力をしてまいりたいと思います。
#28
○加藤敏幸君 ありがとうございました。
 今大臣のお話にありましたように、海外、今のお話ですと、欧米、ヨーロッパの企業から見て、研究開発機構あるいは地域本社、それを日本からいえば誘致をする、向こうからいえば進出をする、そのときの動機というんでしょうかね、インセンティブがどうあるのかというところを丁寧に私は整理をしていただきたいと。今お話にありましたように、法人税減税というのも非常に大きなファクターであるというふうに思います。しかし、人件費の問題でありますとか、そのほかのインフラ整備と言われているこれらのものを総合的に判断をしていただくと。
 お話にありましたように、日本のマーケットとしての魅力というのは、高い安定した購買力というものもありますけれども、私は日本人が持っている、ここ何百年の間培ってきた、例えば商品に対する感性の問題だとか、あるいはサブカルチャーとの結び付きを持ったいろいろな、他の諸国にはないメリットといいましょうか、そういうところをいかに私は前に出して売り出していくという、そういう従来にはない、やや戦略的な、ソフトを少し頭に置いたそういう誘致の形もあっていいと思います。
 加えて、海外からやってくると、社長以下幹部は、日本は外国になりますから、特に子弟の教育だとか、当然住環境なんかは随分レベルは高いし安全性も高いわけですけれども、教育環境であるとか、あるいは社員の持つ能力の中に、コミュニケーション能力を、これは語学だけではなくて、高めるだとか、あるいは大学等研究機関の、率直に言って、やっぱりすばらしい支援があるとか、そういう大きなインフラを整備していくというふうなことが必要でありますから、単に経済産業省だけではなくて、文科省を含めた私はやはり総合的な対応というふうなことを是非御努力をしていただきたいというふうに思いますけれども、何かございましたら。
#29
○国務大臣(大畠章宏君) 確かに委員から御指摘のように、日本という国は、私もずっと日本国内で育ってきたわけでありますが、外国から見た場合にどういうふうに見えるだろうという、そういう視点は欠けていたかもしれません。日本人の持つきちょうめんさあるいは勤勉さ、そういうものが今日の日本の経済を支える大きな土台になってきたと思いますし、発展の土台でもあったと思うんです。
 しかし、今外国企業を日本国内に呼び込む場合に、もう一つ、今の日本人の教育レベルの高さというのと同時に、言葉がどうも日本語じゃないと駄目みたいだと、英語がどうも日本人は、弱いと言っていいかどうかは分かりませんが、外国企業が進出したときに日本語がよく分からないとなかなか仕事ができないというような話も聞いておりますので、これまでの勤勉さあるいはきちょうめんさ、そして学力と同時に英語力というのも文部省等々を通してお願いをしまして、何とか語学という点でも、韓国やあるいはシンガポールや、あるいは上海辺りでももう英語がかなり通用しておりますし、私の知人等も何か三か国語ぐらいは話す人が随分出てきておりますから、そういう意味では、そういう面でも、経済産業省だけでなく、文部科学省とも連携を取って、外国の企業が日本の中で仕事をできるという、そういう環境も併せて整えることが必要だと私も感じております。
#30
○加藤敏幸君 ありがとうございました。
 成長戦略の中で環境だとかエネルギーだとか医療、観光、この分野について質問を一つセットしますけれども、これは後に回しまして。
 まず、引き続きまして、鉱山、チリで劇的な救出劇があって今世界中の注目を浴びておりまして、それはそれで大変すばらしいことであったんですけれども、少し見方を変えまして、我が国では鉱山の事故はどうなっておるんでしょうかという視点から、原子力保安院のお立場から、鉱山の事故防止のための対策の問題でありますとかその現況、加えて、日本で残されている鉱山というのは、今でいえば石灰石鉱山、これが一番多いというふうに聞いていますけれども、その保安対策、環境対策。
 三つ目は、我が国はもう石炭とかその他の金属鉱山は随分閉山になってきて、ある種寂しい状況でありますけれども、中国などでは炭鉱事故も随分発生をしているという大変厳しい状況も伝えられております。我が国も長い間、戦後も含めまして産業復興の中で、特に石炭鉱山については事故が多発する中で苦しみながら安全対策を随分やってきたという、言ってみると鉱山事故先進国的なポジションも取っていると。そういうふうなことで、もう既に、国内ではそういう技術はもう閉山ですから要らないわけですけれども、他の諸国に対して蓄積されたそういう技術をどう展開していくのか、私は国際協力なりそういう視点からも大切なことであるし、そういうようなことも場合によってはビジネス化していけるという要素もあるのではないか、そういうようなことでこの三つの視点から質問を作ったわけであります。
 最初の安全対策等含めた内容については、これは保安院さんの方ですか、御答弁をいただき、残りの海外への支援策ということについては経産省さんの方でお答えをいただきたいと思います。
#31
○政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。
 まず鉱山災害の発生状況でございますけれども、昨年私どもの方に報告を受けております災害の発生件数は、二十一年は三十七件でございます。これは、かつて、例えば昭和三十年代の発生回数は数万回と、そういうオーダーに達しているものでございますけれども、非常に数が減少しております。かつ、その中身におきましても、発生の内容におきましても、運搬車両とかあるいはベルトコンベヤー、それに伴う事故、あるいは取扱中の機材でちょっと事故に遭うと、そういったものでございまして、かつての落盤とか、あるいは側壁が崩壊したとか、そういったものの発生件数は極めて減少しております。
 災害、罹災された、死亡された方の数につきましても、例えば昭和六十年に南大夕張炭鉱ガス爆発事故というのがございまして、ここで六十二名の方がお亡くなりになっているわけでございますけれども、これを最後といたしまして、十名以上発生した事故はございません。過去五年間におきましては一名から三名でございまして、その内容も、先ほど事故の発生の内容で申し上げましたように、車両、坑外での車両事故とか、積荷用の機械による圧迫とか、そういうものでございます。
 こうした発生件数そのものの減少、死者数の減少、そういったことにつきましては、先ほど委員からも御指摘ございましたけれども、かつての非常に厳しいつらい経験、そういったものも経た上での、坑内でのガスを抜く技術、あるいは新鮮な空気を確保いたします通気技術、こういったものの技術進歩、それから、坑内に入る場合と出る場合の入排気の坑道を必ず別々に二本道を造るといったようなそういう規制、それとそういうことに対する事業者の対応、さらには、現場で働いておられる方々も参加する形での各事業者での保安委員会の取組と、そういったことなど、鉱山保安法の制度や仕組みも踏まえました安全に向けた様々な取組の成果というふうに認識をしてございます。
 平成十六年には自主保安確保を柱といたします鉱山保安法の改正を行ったところでございますけれども、今後とも円滑で実効的な運用を図り、事業者、行政、それから現場の方々、一体的に安全確保に向けた取組を図ってまいりたいと考えているところでございます。
#32
○政府参考人(細野哲弘君) 御質問ございました保安安全技術の海外支援の側面からお答えを申し上げます。
 御案内のように、今世界では様々な地域で資源開発が大変な勢いで進んでおります。その中で、資源を産出する国においては、採掘に伴う安全保安の確保というのが非常に大きな課題になってきております。特に、御指摘の石炭の分野におきましては、これまでも産出をしている国においても、いわゆる易しいところからだんだん難しいところへ掘りを下げなくちゃいけない、露天掘りからあるいは坑内掘りへというようなことで、どんどん難しい場所で難しい掘り方をしなくちゃいけないということもございまして、これに伴って、保安とかあるいは安定的な生産体制をどうやって確立するかということは大変大きな課題で、御指摘のとおりでございます。
 御案内のように、日本は長年にわたって非常に国内の厳しい状況の中で、地質条件その他厳しい中で培ってまいりました優れた炭鉱技術を有しておりまして、これを活用して普及すべく、これまでも海外の炭鉱技術者を日本に受け入れて研修を申し上げる、あるいは日本から関係の技術者を派遣して現地で研修をするというようなことをずっとやってきております。
 今手元にある資料だけでも、二〇〇二年以降、例えば中国、ベトナム、インドネシア、こういったところから技術者を受け入れた数が二千百余名ございます。それから、こちらから出かけていって研修を受けていただく、これはもう三万七千名を超える研修を受けていただいているということでございます。
 こういうことを通じまして、いわゆる産炭国への技術あるいはノウハウの移転を進めて、それぞれの国における生産と保安技術の向上に資するように努力をしてまいりました。おかげさまで、産炭国の方からも、政府からも、これ大変技術の向上と安定生産に寄与するところが大きいということでしかるべき評価もいただいております。
 引き続き最大限のことをさせていただきたいと思っております。
#33
○加藤敏幸君 随分実績のある海外支援があるというお話でありましたし、一層努力をしていただきたいということと同時に、今のようなお話も私はマスメディアを通じてどこかの場面で国民の皆様方に知っていただきたい。我が国がそういう形で非常に地道な海外支援をして、世界的に人の命を大切にするということをやっぱり展開しているというふうなことがありますので、ここも御努力をいただきたいというふうに思います。
 次に、エネルギー資源の確保政策について少し御質問をしたいと思います。
 超党派のエネルギーに関する議連を、大臣を含めて多くの方が努力をしてこられました。我が国にとってエネルギーの安定確保というのは、まさに経済を支える、生活を支える、命を支える、極めて大切なことであるというふうに思います。安いエネルギーを確保するという視点だけではなくて、中長期にわたって安定的な資源確保ということが非常に大切だと、そういうふうな視点で今まで、例えば原油の輸入先を多角、多様化していくとか、いろんな政策、あるいはプロダクトミックスという形で、原子力から含めて自然エネルギーを、多彩なエネルギー源を開発をしていくと、いろんな政策を展開をされてきたわけであります。これは従来、与野党を超えて、この経産委員会の中でも私は大きな成果を出されてきたというふうに思います。
 そこで、先日、イランのアザデガン石油開発に関して、政府が出資する国際石油開発帝石、INPEXが開発事業から撤退をするという報道がなされました。背景等についてはやむを得ないという事情もよく分かっておるわけでありますけれども、我が国のエネルギーの調達先を多様化していくというそういう視点から見て、INPEXの筆頭株主は経済産業大臣ということでございまして、経過なり、また今後の資源確保の多様化、多角化という施策の展開等含めまして、今後の方針等お聞かせいただきたいと思います。
#34
○副大臣(池田元久君) 資源小国日本としてエネルギーの供給源というか供給元を多角化するという今のお話はそのとおりでありまして、そういう方向でこれまで政府も努力をしてまいりました。
 INPEXのアザデガン油田開発の撤退についてでありますが、同社を取り巻く事業環境、御承知のように、アメリカを中心とするイランへの制裁など、事業環境を総合的に勘案した結果、撤退を行うとの経営判断に至ったものと承知をしております。撤退は大変残念でございますが、環境が刻々と変化する中で同社が行った判断を尊重したいと思います。
 我が国の資源の安定供給を確保するため、自主開発比率の引上げを行うという基本方針に変更はございません。
 他方、どの国、どの地域の権益獲得を目指すか等の具体的な方策については、情勢の変化に柔軟に対応しつつ進めるべきものだと考えております。イラクやベネズエラ、ロシアといった新たな国も含め様々な資源国と協力関係を強化してきておりまして、引き続き最大限の努力を行っていきたいと思います。
 議員外交ということもございます。インフラ輸出の関連で、先ほど大臣の答弁もございましたが、皆様方のこういう面での協力もお願いをしたいと考えております。
#35
○加藤敏幸君 引き続き、国家の基本的な政策という視点からも御努力をお願いをしたいというふうに思います。
 さてそこで、新しいエネルギー源の開発という大きなテーマがあるわけでございますけれども、私は、炭層メタンなど、非従来型天然ガスの開発という視点で今日は一点だけお伺いをしたいというふうに思います。
 非従来型天然ガスと言われる天然ガスにつきましては、砂岩に含まれるタイトサンドガス、石炭層に存在するコールベッドメタン、そして泥土が堆積して固まった岩の層に閉じ込められたシェールガスなどが今いろいろと注目を浴びているわけであります。埋蔵量は多いんだけれども、採掘技術とコストが付いてこなかったという状況の中で、どう考えてもエネルギー価格というのは上がっていくな、確保とそのコストをどう考えていくか。これは、工場立地からいっても、私は、エネルギーコストが乱高下するような環境の中では、なかなか工場設置、維持は難しいんです。多少高くても安定してエネルギーが確保できるという状況が一番私は将来計画を立てやすいと、工場管理の立場からいえばそういうふうなことであります。
 そこで、この新しい非従来型天然ガスの埋蔵量からいって、採掘技術が進めば世界のエネルギー構成比率からいっても相当状況が変化する可能性も高まっているという、そういうことから経済産業省としては、この非従来型天然ガスをどのように評価し、国のエネルギー政策にどう位置付けられているのか、今後の対応を注目したいと、こういう視点から特に開発資金への支援措置などを講じていく考えがあるのかどうか、そのことも含めまして見解をお伺いしたいというふうに思います。
#36
○副大臣(池田元久君) 非在来型天然ガスに着目されました。新しいエネルギーとして、今おっしゃったように、当然我が国もこの活用を図っていかなければならないと考えております。
 非在来型天然ガスは、通常の天然ガスに比べて開発が遅れておりましたが、技術革新により商用生産が増加してきております。アメリカやオーストラリア等の開発において我が国企業の参画も始まっております。非在来型天然ガスの開発プロジェクトにつきましては、既に石油天然ガス・金属鉱物資源機構、いわゆるJOGMECによるリスクマネーの供給等の対象となっておりまして、今後我が国の企業が支援を求める場合には積極的に応じてまいりたいと考えております。
#37
○加藤敏幸君 非在来型天然ガス、最大の欠点は言いにくいと、こういうふうなことでございますけれども、これからも着目をしてやっていきたいというふうに思いますし、特に天然ガスそのものは、CH4とか、いわゆる炭素が少ないんですよね。だからCO2対策としても非常に優れたエネルギー源であると、こんなふうに言われていますので、そういう視点からも御努力をお願いをしたいというふうに思います。
 次に、独占禁止法改正と経済活動ということにつきまして御質問を申し上げたいというふうに思います。
 独禁法は平成十七年に抜本的な法改正が行われまして、また昨年も法改正が行われ、本年一月から施行されました。特に今回の改正の背景には、長引く不況により特に中小企業に深刻な影響が出てきていると、これはなかなか言葉に、筆舌を絶するような非常に深刻な状況が出ているということから、中小企業保護という視点が入れられたということだと思います。
 一つは、従来の独禁政策の在り方と中小企業保護という二つの側面をどのようにバランスさせていくかという点について、公正取引委員会のお考えをお伺いをしたいということと、もう一つは、十七年改正の総括という視点から、法改正について企業行動がどのように変化したのか、あるいは市場の公正な競争がどのように回復していったのか、つまり法改正の成果なり影響というふうなものをどのように評価されているのか、この二点についてお伺いしたいと思います。
#38
○政府特別補佐人(竹島一彦君) お答え申し上げます。
 中小企業にかかわる事柄についての取組でございますが、これは従来から下請法に見られますように、公正取引委員会としても力を入れてきた分野の一つでありまして、それにかかわる定員も増やしてきております。ただ、このところの長引く景気低迷で、下請事業者だけじゃなくて中小事業者一般に不当なしわ寄せが寄せられていると。原料が上がっているのに転嫁できない、又は一回仕切った単価で仕事をしたにもかかわらず、事後的に、一方的に値引きを強要されたとか、そういういわゆる優越的地位の濫用とかいうことでございますが、そういったことが下請事業者だけじゃなくて中小企業全体に広がる。かつ、それも製造業だけじゃなくて非製造業でも広がるということでございますので、私どもは、独禁法の十九条の不公正な取引方法というものを中小企業一般にきちっと適用しようということで、具体的な事案もちゃんと取り上げてやらせていただいております。
 それで、更に具体的には、十七年改正のときに、国会でも衆参両院で強く御指摘がございまして、これは課徴金の対象にしないと、ただただやめなさいという命令だけじゃ手ぬるいというお話がございまして、それで二十一年改正、今年の一月から施行されているものにおいて、優越的地位の濫用とか不当廉売といったようなものについても新たに課徴金の対象にいたしますということになっておりまして、もう具体的に下請事業者以外で、大規模小売事業者が中小の納入業者いじめをしておるというものについて、具体的に我々としてはそれを摘発して今調査をしているというような状況でございます。これからも、この分野については積極的にきちんと法執行をしていきたいというふうに思っております。
 それからもう一点、私が公取委員長に就任しましてから、十七年改正、二十一年改正と、それで実はこの国会にも、先国会から継続審査にされて今三回目の独禁法改正法案の御審議をお願いしているわけでございますが、その結果どういうことになったかということですが、その前に、その趣旨は何かということをちょっと申し上げさせていただきますと、私は、独禁法が日本の経済界、産業界において、これは守らないと損をするといいますか、独禁法というものを違反行為をするとペイしないよということをやっぱり認識していただく必要がある。
 そのために、硬い言葉で言いますと、公正取引委員会の法執行力の強化だとか、独禁法自体の持つ抑止力ということなんですが、要はやっぱり違反行為をすればそれなりのペナルティーが掛かりますと。それから、従来はなかなか発見できなかったものが発見しやすくする、摘発に掛けるそのペナルティーの程度ということでもって抑止力が決まるということでございますが、そういうことをまず第一に心掛けてまいりました。
 したがって、それに沿って課徴金の引上げとか対象範囲の拡大、犯則調査権限の導入、それから課徴金減免制度、会社としてやっていましたということを自主的に言ってくれば課徴金は減免しますと、こういうものを導入してまいりました。
 それから、もう一つの大きな柱は国際的整合性でございます。どの国も、アメリカ、欧州共同体に顕著でございますけれども、どこの国も競争法はきちんと厳正に執行している。特に欧州委員会の最近の摘発は大変巨額な制裁金を伴うものになっておるということで有名でございますけれども、どの国も基本は経済の効率化とか競争力の強化のためには独禁法というか競争法がきちんと執行されている必要があるという共通の認識がある、日本もそういう意味ではそこは基本的なところは共有すべきであると。
 それからもう一つは、国際カルテルとか国際的な企業結合が増えてまいりました。したがって、連携する必要があるということで実務的な連携体制もいろいろ組んでやってきております。
 何が起きたかと、その結果、法律関係で何が起きたかということですが、まず、従来はなかなか大企業がかかわるようなカルテル、談合というのは摘発できませんでした。一生懸命努力したけれどもできなかった。それはやっぱり疑わしきものは罰せずで止まってしまうからということで。リニエンシープログラムという課徴金減免制度を入れた効果がてきめんに出ておりまして、十八年の一月から入れてもう、これ全く意外でございましたが、今年の三月末までで減免制度による申告が三百四十九件もございます。その中には大企業が入っているものもたくさんございまして、その結果、大企業がかかわっているカルテル、談合が摘発できるようになった。
 それと関係がございますけれども、課徴金の額がこの二、三年で大変多くなっておりまして、例えば二十一年度は三百六十億円、ちなみに公取の予算は九十億円弱でございますが、そういう課徴金納付命令が出ていると。これはやっぱり大規模なものをやっているという証拠でございます。
 それからあわせて、大企業を含め上場企業においては、今や独禁法のコンプライアンスプログラムを持っているのが普通である。ただ、それが本当に生きているか、絵にかいたもちかどうかという問題がございますけれども、それを何とか生きたものにしていただくということも、我々も実態調査したり働きかけたりしております。
 そういうことで、一言で申し上げますとまだ満足すべき水準じゃないかもしれませんが、この法律改正の効果は、抑止力の点から、それからコンプライアンス意識の向上という観点から見ても私はそれなりにあったというふうに思っております。
#39
○加藤敏幸君 今るるお話にありましたとおり、グローバルスタンダードとの適合ということも大きな課題でありますし、それから中小企業政策の中で、公正取引というものが経済を抑制するんじゃなくて発展する条件として、やはり払うべきものは払って公正な価格を維持して適正にお金が回っていくという。デフレ経済を更に深化させるような取引というふうなことについてはこれは排除をするということも含めて、やはり競争政策というものが持つ本当の意味での真のねらい、経済に対してポジティブなんだという、こういうことの理解も私は国内にももっと広げる必要があるような気がいたしますけれども。
 これはこれでまた御努力の方、お願いを申し上げまして、最後に、二〇〇四年初当選をいたしまして六年たち、二期目を迎えました。二〇〇四年十一月二日、経済産業委員会をほとんど最初の質問として一般質問、当時、中川昭一経産大臣でございました。
 私は、物づくり現場を代表するという立場から、物づくり政策の必要性というふうなものを申し上げました。国内で工業、工場がどんどん海外に出ていく、ペンペン草が生えている、国内空洞化、地域経済の空洞化、若い人たちの就職先がどんどんなくなってしまうというこの状況の中からどうして脱出していけばいいのかというふうなことからお話を申し上げて、その後、二〇〇五年四月一日、ものづくり政策推進室というものを経済産業省の中におつくりになっていただき、単に経済産業省だけじゃなくて、港の競争力、空港の競争力、日本の物流システムがどうなっているんだ、各種規制はどうなんだと、理科離れ、理工離れはどうなんだとか、いろんな視点から六年間活動をやってきました。
 今回も成長戦略の中で、環境、エネルギー、医療、しかし医療のところが成長戦略として火が付くためにはやはり医事法を含めた規制緩和をどうしていくのか、やっぱり基準、安全基準をどうするのかということも含めて私はいろいろな要素がある。つまり、物づくり政策というのは総合政策なんだという視点からこれからも努力をしていきたいというふうに思いますけれども、同じ物づくり日本ということでいつも賛同していただいています大臣にその辺のところの御決意があれば承りたいと思います。二十六分までですけれども、よろしくお願いします。
#40
○国務大臣(大畠章宏君) 物づくり政策について御質問を賜りました。その御質問の中でいつも加藤議員がおっしゃっている物づくり日本という言葉もあったわけでありますが、日本の国がここまで経済的に社会的に大きく成長してきたのも、一つには、農業も物づくりといえば物づくりだと思うんですよ。食べるものを作る、あるいはいいものを作る、性能、長もちするものを作るとか、これもすべて日本人のきちょうめんさ、そしてまた、一生懸命物事に取り組むという、そういう諸先輩方の努力の結晶が今日の日本を築いてきたものと思います。六年前の経済産業委員会での、当時の中川大臣にその物づくり政策の重要性を訴えたというお話を伺いましたが、私も、中川大臣とはいろんな思い出もございます。そういう諸先輩方の一つの積み上げが今日あると思いますが、同時に、その物づくりが、今、その土台が揺らいでいるようにも感じます。
 実は、あるとき私は本を読んでおりましたら、松下幸之助さんが、人を大事にしろという言葉があるんですね。なぜかというと、いい物はいい人でないと作れないからと、こういう文言でありますが、やはりどんなに技術が進んだとしても、その技術を利用、活用して物を作るわけですから、作る人がきちっとした形でないといい物もできないと、私もそう思います。
 そういう意味で、この物づくりというのは、経済産業省も様々な幅広い分野をやっていることは御存じのとおりでありますが、現在の円高進行等でその物づくりという基本的な基盤というのが揺らいでいるのも現実でございますが、私どもとしては、何としても日本の国を支えてきた物づくりをこれからも維持し発展させなければならないと思っておりますし、特に、低炭素型雇用創出産業立地支援の推進、ここで予備費を活用して千百億円規模で投入しておりますし、また、十月八日に閣議決定された補正予算、経済対策ステップ二でありますけれども、資金繰り支援や技術開発、海外展開など、こういう問題についても取り組み、エコポイント又はレアアース対策、立地支援等にも努力をしてまいりたいと考えております。
 いずれにしても、補正予算を早期に成立させていただき、引き続き我が国の基本的な柱として物づくりがしっかりと維持し発展するよう努力して取り組んでまいることを申し上げて、答弁とさせていただきます。
#41
○加藤敏幸君 終わります。
#42
○関口昌一君 自由民主党の関口昌一でございます。
 委員会に当たって一言要望させていただきますが、先ほど加藤議員も与党という自覚を持って二十六分という御指示の中で大臣に答弁を求めたわけでございますが、政権与党の大臣ということで、時間はしっかり守っていただければと思うところであります。
 経済政策においては、特に与党、野党の関係は別として、とにかく国民の共通の願いであります、景気を立て直して雇用につなげる、これは我々もその姿勢で臨んでいきたいと思っております。そうした観点から、政府に対しても経済産業省に対してもいろいろな我々の提言もさせていただければと思うところであります。
 限られた時間でございますので質問させていただきますが、まず、TPPの問題について、大臣の所信にも述べられておりましたけど、とにかく企業が海外展開を行うためにEPAを充実させる、これはもうもちろんであるかと思います。
 そのところで問題になってくるのは、農林水産業に与える影響を考慮してどのように調整していくか、農林大臣ともしっかり調整を行うという大臣の表明がございました。そうした中で、民主党、与党の方は戸別所得補償も含めていろんな対応をやっているということでありますが、この辺の考え方は我々とはちょっとスタンスが違うというところであります。
 しかしながら、EPAを進める中においても、やっぱり強い農林水産業の維持ということ、国内の農業を守るという立場では変わらないということでございますので、しっかり食料自給率の目標の達成の明確を、EPAの方針の明確化も含めて実現できるような、そうした対応をしていただきたいと思っております。
 そして、TPPの問題でございますが、これが私どもも心配しておるんでございますが、所信を聞きますと大臣も積極的に参加をしたい旨の表明をされておりますが、その点についてお伺いいたします。
#43
○国務大臣(大畠章宏君) 関口議員から御質問を賜りました。
 冒頭に時間を守るようにという御指摘もいただきまして、大変恐縮でございます。時間を守るように努めてまいりたいと思います。
 ただいまこの自由貿易協定といいますか、様々な形でFTAとかEPAとかTPPとかいろんなお話がございますが、先ほど日本のいわゆる企業のといいますか立地環境はどうなのかというお話もございましたが、法人税というお話もございましたが、私ども日本国内で仕事をしている企業の方からは、法人税と同時に経済連携あるいは自由貿易協定、そういう市場を見ると、お隣の韓国というのが非常に背水の陣でこの問題に十年ぐらい取り組んで今日を迎えているところでありますが、そんな状況を考えると、日本の国も前に歩を進めてほしいと。これは、自由民主党内部からもそういう声が当然ながら出てきているわけでありますけれども、じゃ、今御指摘のように、歩を進めることはいいけれども日本国内の農業政策というものはどうなのかというお話がやはり課題として挙がっておりまして、私は両立することが前提条件と、こういう意識を持っております。
 日本の国あるいは日本の国民が生きていくためには、食料が必要であります。それも、安全な食料でなければなりません。そういう意味では、日本国内の歴史を踏まえて、今日、農家の方が一生懸命安全な食料を提供していただいているわけでありまして、この実情を無視して、世界の流れだからといって、EPAやあるいはTPPといえども、この実情を無視して前に進めることはできないと思うんです。
 したがって、先ほど御指摘をいただきましたように、農林水産大臣ともよく話をしながら、まずは強い農業をつくろうと。要するに、EPAやFTAを結んだとしても堪えられる日本国内の強い農業をつくろうと、それが大前提だということで私も臨んでおります。
 確かに、十一月にAPEC、(発言する者あり)ちょっと、じゃ、ここでいったん切って、また御質問をいただいて答弁させていただきたいと思います。
#44
○関口昌一君 今、冒頭私が指摘した関係で、答弁を長くしないと失礼になると思っての答弁であるかと思いますが、できれば、我々野党になりましたものですから、限られた時間での質問ということで、答弁は簡潔にしていただければと思います。
 実は、大臣も同じようなスタンスで考えていらっしゃるとは思いますけど、今まで、広域のEPAについては、やっぱりASEANプラス3とかまたASEANプラス6とかいろいろな形で取り組んできたわけでございます。しかし、今度いきなりTPPで、これ参加すると大変な問題というのは、やっぱりすべての貿易品目について関税撤廃を内容としているわけでありまして、今TPPの参加が現状においていいのかどうかということも含めてこれは本当に慎重にしていただきたいと思っているところでございますが、改めて大臣の見解を伺います。
#45
○国務大臣(大畠章宏君) 御指摘のように、TPPという協定の問題ですが、これは私の理解でございますからまた何かありましたら御質問いただきたいと思うんですが、この十一月のAPECのときにどういうことを検討するかというのは、何もTPPだけを検討するわけではなく、例えば日本と韓国のEPA、あるいは日本と中国のEPA、あるいはEUとのEPA、様々な形の経済連携がありますので、その一環としてTPPも私はあるのではないかと、そういう私は受け止め方をしております。
 したがって、TPPに関して、何か交渉事に入ると、全部関税を例外なく撤廃して入らなきゃならないということではなく、アメリカも、加盟国もそれぞれ自国の事情を抱えておりますから、これは外してほしい、これはこうしてほしいということをよく話をしながら、最終的には、今回のAPECで決断をするんじゃなくて来年の十一月までの間に論議をしていって、そしてそのときに日本国としてTPPに加入することを決断するのか、あるいは加入しないことも決断すると、選択肢に私は入っていると思うんです。
 そういう意味で、今、TPPは入ると関税全部例外なくゼロにしなきゃならないんじゃないかという懸念が出てきておりますが、私は、その交渉の過程の中で、我が国としてはお米ですとか、あるいは牛肉ですとか、いろんな課題がありますが、そういうものについては是非例外にすべきじゃないかということも交渉テーブルの中で論議していくことが必要なのかなと、私は受け止めております。
#46
○関口昌一君 私も、外務政務官もさせていただいたので、いろいろあったんですが、やっぱり交渉に入っちゃうと、こちらが考えていてもそのペースでいかないという、非常に難しい部分もあるかと思います。
 ここは、私の意見としては、TPPの参加は現状においてはちょっと少し考えた方がいいという考えを持っておりますので、一度その土俵にのっちゃいますと、これはもう農業が壊滅的な状況に陥るということは分かっているわけでございますので、ここは是非慎重に、しっかり農水大臣とも協議しながら対応していただきたいと思っております。
 次に、実は十五日の予算委員会、経産省の職員の古賀さんが政府参考人として公務員制度改革の現状に対して批判的な発言を行ったということ、これはもう大きな問題になっておりますが、こうした委員会で取り上げるのは、経産の職員ということでちょっと取り上げさせていただいているのでございますけれども、私も官房長官の発言を聞いてちょっとびっくりしたのでありますが、むしろ大臣の答弁はそういうことがないようにということで、非常に、またテレビのインタビューも私も見させていただいて、さすがに剣道をやっていた筋の通っている人と。
 要は、私は思うんですけれども、我々与党のときもそうでしたけれども、間違っていることは間違っているとやっぱり職員であっても堂々と意見を言えるような雰囲気をつくるということが大事であると思いますし、上司として、官房長官の発言に対してどのように今後の対応を取られるかということも含めて、ちょっと御質問させていただければと思います。
 結局、要は、民主党さんの方も公務員制度改革を今行っているわけでありまして、現役出向の問題、その問題に対して古賀さんは批判的だと。私どもも同じスタンスでありますが、公務員制度改革に向けて、今までのスタンスと違う意見があった場合においても、しっかりと幅広く意見を聞きながら真の公務員制度を求めて取り組んでいただきたいと思っておりますけれども、こうした質問に対して、ちょっと。
#47
○国務大臣(大畠章宏君) その前に、TPPについていろいろ御意見を賜りまして、本当にありがとうございました。
 私も、そういう懸念については共有するところでありますから、慎重にただいまの御意見等を踏まえて対応してまいりたいと思います。
 そこで、先ほどの古賀さんの件でありますけれども、私も長くサラリーマンをやっておりまして、みんな会社に入るときは青雲の志で入ってくるわけですね。そして、願わくば、その青雲の志が退職するまで続くことが一番望ましいことでありますし、経済産業省というお役所ですが、そこに入る人だってみんな同じような気持ちで入ってきたと思うんですね。その中で、自由に物を言えなくなるような職場でも困りますし、私としては、先ほど御指摘いただきましたように、御本人の意向等もよく聞きながら、これまでの経験や能力というものを生かせる道をしっかりとよく模索しながら対処してほしいという要請をしたところでありまして、この基本的な考えには変わりはありません。
#48
○関口昌一君 しっかり、頼もしい上司と思っていただけるように、官房長官に対しても、これはちょっとひど過ぎるんじゃないかとしっかりと、これは政権与党のためにもなると思いますので、しっかりと発言をしていただければと思います。
 次に、法人実効税率の引下げについて、先ほどもちょっと、午前中にもちょっとその話が出ておりましたけど、これ、要は必要な財源をどうやって確保するかということ。財務省ベースからいろいろな話があるけど、それに負けずに頑張れというような午前中の高橋さんの質問もありましたけど、現実には安定的な財源を確保しろということであるかと思います。
 五%引き下げるということは一兆円以上の財源を確保するということでありますけど、これについて、経産省の方はまだ正確な数値が出てこないということでありましたが、どのような形で財源を確保していくのか、お考えがあるか、ちょっとお聞かせいただければと思います。
#49
○国務大臣(大畠章宏君) 御指摘のように、この法人税引下げの課題については、財源を示せということを政府内部でも要求をされているところでありますが、この経済産業省の懐の中で、どこからか一兆円を引っ張り出してきてこれを充てますというような経済産業省内部の状況にはございませんので、私は、先ほど、午前中にも申し上げさせていただきましたが、日本の国がこれから生きていくために国際的な競争下にさらされている企業の立地環境条件を国際標準にしていくと、こういうことを前提として政府としては考えていただきたいと。
 確かに、税収的には一兆円規模で減収になるからそれを何とかというお話がありますが、これは政府全体で私は模索すべき課題だろうと思いますし、もちろん経済産業省の所管のものでできるだけ切り詰めたりなんか模索はいたしますが、基本的には私は政府全体として考えていただきたいと、そう考えているところであります。
#50
○関口昌一君 現実的に、結局財源をどうやって持ってくるかという問題が出てくるかと思うんですね。そうした場合に、たしか租税特別措置などあらゆる税制措置を抜本的に見直すということで新成長戦略に書いてありますが、こうしたところから具体的にメスを入れて財源を確保しようと考えているんでしょうか。ちょっとその辺をお聞かせいただければと思います。
#51
○国務大臣(大畠章宏君) このことも含めて、いろいろ今、経済産業省としてどのくらいそういう政府の方の要請にこたえられるかというんで、ほとんどのところで一生懸命模索をしているという現状でございます。
#52
○関口昌一君 非常に気を付けなければいけないことは、法人税率は下がって喜んだ、ところが別の方で税が上がると、行って帰ったということになるとこれは何の効果もないわけでございますので、ここはとにかく、我々も法人税率は下げなければいけないという考え方のスタンスであります。この財源の在り方については、この後ちょっとまた話をさせていただきますけど、とにかく安定的な財源の確保のために向けての流れの中でも、やっぱりこの税制においては、行って帰ったというような形のないように進めてもらいたいと要望させていただければと思います。
 それからあと、実は、民主党政権になって事業仕分、これはまた来週から特会の方が始まるということであります。我々も麻生政権のころ、河野太郎議員を中心にやってきたんですが、マスメディアを入れたということをしないでやってきたわけでありますが、民主党政権の一つの目玉になっているということは事実でありますが、今まで、昨年から始まって事業仕分が行われてきたということ、これにおいて所管する事業にどのような影響が出てきているか、経済産業省としてどのように分析しているか、御意見があったら聞かせていただければと思います。
#53
○国務大臣(大畠章宏君) 事業仕分でございますが、当然ながら、関口委員から御指摘いただきましたように、前政権時代もそれをやってきたということでありますし、政権が替わろうと替わるまいとこういうことは不断にやられるべき課題だと、確かに御指摘のとおりだと思います。
 経済産業省も改めてこういう課題について総見直しをしておりまして、概算要求のときには約三百四億円削減して二十二年度予算を編成し、また基金等からも約七百三十億円を二十二年度国庫返納する予定としておりまして、この事業仕分の結果を最大限反映することとしております。
 また、事業仕分というのは単なる予算削減ではないと。より少ない予算で効率的に、効果的に執行されるようにするというのが目的だということを認識しておりまして、必要な政策目的が達成できないことがあっては何のための仕分か分からなくなりますから、そんなことをしっかりと踏まえて、今後とも現場の状況をよく見て対応してまいりたいと思います。
#54
○関口昌一君 今、三百四億円の返還、そして七百三十億の基金への返納という、そうした成果が出てきたということであります。
 そうすると、今度は痛みもまた出てくるわけでありますね。例えば、商店街の振興の基金が廃止になった。これ、約五十一億円が国庫に返納になったということでありますが、これを受けて全国の商店街から非常な不安が出てきているということであります。本来、これは返納されるとしても、商店街の活性化のために使われる目的であるわけでありますので、こうした返納した後の今後の商店街の振興の費用も含めてどのようにしっかりと対応していくのか、お考えを聞かせていただければと思います。
#55
○国務大臣(大畠章宏君) 私も地元に商店街がありまして、みんな活発に活動しているんですが、全体的に年齢が上がってきたり、あと、次の人がなかなか見当たらないという、大変苦慮しているのが実態であります。
 そういう中で、全国商店街振興組合連合会の商店街振興基金について、昨年十一月の事業仕分の結果を踏まえ、いったん全額を国庫返納するということに、御指摘のような形になりましたが、商店街の活動支援に支障がないよう、別途必要な経費を予算要求することとしております。
 いずれにしても、御指摘のことを踏まえて、現実に商店街の方々の意欲をそぐようなことがないように努めてまいりたいと思います。
#56
○関口昌一君 とにかく、今地方の商店街というのはもう大変な状況になっているということ、やっぱり今若手も中心に商店街の活性化ということに頑張っているところでありますので、これはもう是非ここはしっかりと確保してもらいたい。これは強く要望をさせていただきたいと思っております。
 それから、あと、中小企業の基盤整備機構が行う高度化事業の見直しということで、これは実は不用資金として約二千億の国庫返納という判定結果が出たわけでありますが、この件に関して、経済産業省として全額国庫負担は難しいというような幹部の発言がございましたけれども、これは事実でしょうか。
#57
○国務大臣(大畠章宏君) 御指摘のように、中小機構について、今年の四月の事業仕分において、保有する資産のうち二千億円程度を国庫返納すべきというコメントをいただいていることは事実でありますけれども、これに対して中小機構は、議員御指摘のように、御理解のように、中小・ベンチャー企業向けファンドへの出資や高度化融資などの事業に加えて、これまで能登半島地震やあるいは宮崎県の口蹄疫対策等について被災した中小企業への支援を行ってきたという実績もございます。
 本件については、中小企業支援施策へのニーズや災害時のこのような迅速な対応などを踏まえて総合的に検討すべき課題だろうと私としては考えておりまして、改めてその問題を整理して、このコメントに対しては対応してまいりたいと思います。
#58
○関口昌一君 事業仕分で判定結果が出たと、そうした中で幹部の意見として全額返納は難しいと、大臣の今の答弁も聞かせていただきました。
 もうすべてが事業仕分、その結果に従わなくても私はいいと思っております。要は、現実的な政策ができるか、それを利用する方々に影響が出ないかどうかということが大きいわけでありまして、私は、民主党の屋台骨である事業仕分の判定結果に弓を引くような結果であっても、これはもう利用する側、そうした方々、また国民にとってプラスへ働けばいいわけでありますので、この辺はしっかりいろいろ見極めて対応していただきたいと思っております。
 次に、事業仕分の必要性とか、我々参議院にいたときは、私も当選三回でありますけど、とにかく参議院の独自性を出そうと、ODAと決算を重視しようと、我々が与党のときはもう党議拘束も外して自由に議論させていただきたい、さらにはいろんな課題については超党派でしっかり議論をしようということ、いろいろやってきたわけでございますけど、この事業仕分が行われてきた、これを毎年毎年やってくるといろんな弊害が私は出てくるかと思います。
 今はマスメディアも取り上げて正義のような形でやっておりますけど、今度は、いろんな結果が出てきた中で、そうしたあの事業仕分の在り方についてのいろいろな問題点というようなことが今度はマスコミが主流で取り上げるようになってくるような、私はそうした心配もしておるところでありますが、この事業仕分を行う必要性について大臣はどのような見解を、まあ経済産業省としてもいろんな見直しを行ってきているわけでありますので、それだけでは不十分、やっぱりこれは必要だというような、将来もずっと続けて必要だとお考えでしょうか。ちょっと聞かせていただけますか。
#59
○国務大臣(大畠章宏君) この事業仕分というのは最近注目をされているところでありますけれども、私も議員と同じように県会議員をしていたことがございまして、県の予算等もどういう形で積み上げられているのかと、そういうのをいろいろ、私たちも県として決算委員会というのを持っていまして、そこでいろいろやったこともございます。確かに議員が市民や県民から選ばれてそういう任に当たっているんですが、市民の方からはなかなか見えづらいと、こういう指摘もあることも事実であります。
 したがいまして、今のような形が最適かどうかは私も分かりませんが、いずれにしても、国民の目線で、今まで培ってきた事業を行うためにこれだけの予算が掛かるんだと、そういうものを全部一度ひもといて一つ一つ積み上げていくと。で、結果的には、議員から御指摘のように、現場が必要なものは必要とはっきり言えばいいんですね。ですから、そこのところについては、こういうことやったら大変大きな影響が出ると、だからこれは絶対必要なものであるということは必要なものとしてはっきり主張して通していくという意味で、今の状況については当面、こういう時世でございますから仕方ないと言ったら後ろ向きになりますけれども、まあ一つの考え方だなと受け止めております。
#60
○関口昌一君 我々も、今野党の立場でありますのでしっかりとチェックをしているというのはもちろんでありますが、与党の中でもいい意味でしっかりチェックをするような、これが長く続いてくると同じ与党の中でチェックをし合うというような、どうもちょっといびつなように見える場面も出てくるかと思いますので、そんな事業仕分がされなくてもいいように各省庁がしっかり対応してもらえればと思っているところであります。
 幾つか質問を用意してきたんですけど、中山政務官、ちょうどいらっしゃっていまして、中小企業の対策について答弁をいただけるということであります。
 これは年末、年度末に向けて中小企業の資金繰りというのは、もうこれは本当に大変なものがあるかと思います。公共事業も例えば一八%新規で削減されると。これはもう大変な状況に陥って、更にそれ以上上回ってくるということでありますが、こうした中小企業の年末、年度末にかかわる資金繰りに対してどのような有効策を考えているか、お聞かせいただければと思います。
#61
○大臣政務官(中山義活君) 先ほど来より関口委員の御質問、与野党なくしっかり頑張っていこうと、これに敬意を表するわけでございます。
 本当に中小企業対策というのは、もう与党も野党も関係ありません。本当に困っている方にどうしたらいいかと、こういうことでございますが、昨今、お金も借りたいけれども仕事も欲しいと。特に仕事がないのに借りてもしようがない、こんな話もよく出てくるわけでございまして、また物を作っても売れないと、こういうことでございます。
 中小企業からの相談というのは大体が金融の問題、それからもう一つは仕事の問題、それから作ったものをどう売るかという問題でございますが、やはりいざというときに、本当に危ないときに血止めをするためにはやはり金融が必要だということで、年末年始にかけましては、私どもも大臣からの命令がありまして、いろんな観点から絶対にショートしないようなお金の扱いをしていこうと、こういうことで意欲的に取り組んでいるところでございます。
 一つは借換えをするということ、もう一つは緊急保証なんですが、これも枠いっぱいに使っている方が多いんですね。ですから、何とか私たちも、ある意味では代位弁済を恐れ過ぎて貸し出せないと、こういうことではいけないというふうに思います。
 真摯に中小企業の相談に乗っていこうと、こういうことでございまして、ワンストップサービスを今行っておりまして、海外に物を売りたいとか又は金融の問題とか経営の問題とか。それから、下請の皆さんが上の大きな方の会社がちっとも払ってくれない、これ何とかしてくれと、こんな相談も受けつつ、私たちはこの会社なら絶対に貸しても頑張ってくれる、そういう金融を心掛けていきたいと思っておりますので、年末年始、頑張ってやりたいと思います。
#62
○関口昌一君 これはもう当たり前のことで、すべての知恵を出して取り組んでいかなければいけないと。考え方は多少違ってくる場面もあるかと思います。
 今、緊急保証制度の話がちょっと出たんですけど、これ、三月末で零細企業向けの小口融資を除いて制度を打ち切る方針を固めたというような話を聞いております。これに対して利用者が大変な不安を持っているというところでありますが、これは代替の措置がない、乏しいままの決定というのは、より中小企業者の不安をかき立てることになるんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#63
○大臣政務官(中山義活君) この点に関しましては大臣も予算委員会で御答弁をしているんですが、単純延長はしないと。今、どうも銀行の預貸率が五十何%とか、信用金庫など特にそうなってきて、お金が表に出ていない、何とか一般の金融機関からお金を出さなきゃいけないと、そのための保証だというふうに思うんですね。
 ですから、保証協会が全面保証になりますと、自己資本率にも関係ないのでどんどん保証してくれと。結局、銀行が全然リスクを取らないと、こういうふうなことになってもいけないということで、銀行にも融資を勧める傍ら、やはり私たちは保証は大胆にやっていくべきだと、このようにも考えておりまして、三月以降もしっかり私たちはこれを単純延長はしないけれども中小企業の立場を考えながらやっていこうと、このように思っております。
#64
○関口昌一君 是非、現状を見た中で、しっかりとそうした対応をしていただきたいと要望させていただければと思うわけであります。
 最終的にいろんな形で政策を行うにおいては、やっぱり安定的な財源を確保するということが非常に大事になってくる。また、経済活動を充実させていくためには経済を後退させないような政策を行わなければいけないということ。そうした中で、非常に不安を持っていることは、今、政権与党の政府の方の政策であります。例えば最低賃金の引上げの問題、さらには環境税の導入の問題、そしてマニフェストの問題も出てくるわけであります。
 マニフェストに関しては、四年間で十六・八兆円を確保しなければいけない。これから法人税率も下げる話も出てきておりますし、税制改正もこれから向かってくるわけであります。そうした中で私は、最後までネックになってくるのが、あのマニフェストの問題が出てくるわけであります。
 私も外務政務官のときにやっていて、非常にあの例の普天間の問題で気になったのは、あれは鳩山さんがあんなこと言わなくても政権交代になっていたなと思っておりました。前政権からあれは、我々もそうでありましたけど、十何年掛かったとよく批判されますけど、まず地元合意があって、それから日米合意に持っていったと。それぞれの地域で地方議員として活躍されている方々は多いわけでありますが、いろんな地元の問題も、まず、上から持ってくるんじゃなくて地元で合意をしなければなかなか進まないというのは常道でありますけど、私は、あれは非常に、ああいう結果になった、あれが本来であったら、あのスタートのところで前政権の政策を継承するような形で進めていけばこんなことはなかったと思います。
 だから、間違った、ああ、これはまずいなと思ったところでいかに政策を転換するか。進む勇気よりも一歩後退する勇気の方が私は政治家にとっては必要であるし、この決断の重さというのは非常に重いものがあるかと思っております。
 このマニフェストに関しても、やっぱり必ず四年間のうちに成果を上げるということでありますけど、あっという間にもう、あと三年になってきているわけでありまして、そうした中で我々は選挙という常道があるわけでありますが、三年後には参議院の選挙もある、衆議院の任期満了にもなるわけであります。そうした中でもうとにかく、今の現状の経済を含めて、財源をとにかく確保しなければいけない、税収もしっかり確保しなければいけない。こうした中であのマニフェストを、これを見直す勇気あるかどうか、大臣に答弁を求めます。
#65
○国務大臣(大畠章宏君) 非常に難しい御質問でありますが、ただ、私たちは現実の政治を行っているわけでありまして、そういう意味ではマニフェストという重い約束事がありますが、それを目標としながらも、現実には、現実の社会の中で、現状の許される範囲の中でやるということが必要であると考えておりますので、私はどちらかというとそういう現場、あるいは、先ほどからも御質問をいただきましたけれども、地域、社会はどうなのかということを十分踏まえて行うべきだろうと私は考えております。
#66
○関口昌一君 あのときああしておけばよかったなと思われないように、私は、必ずあっという間に三年が来ちゃう、そして皆さんの選挙のあれは、ベースはあるわけでありますので、やっぱり早く修正するものはして、それで安定的な現実的な政策に早く組み替えるということが私は非常に重要であると思っております。
 本来国で行う公的な支援というのは、所得制限も設けて、どの国民が共通を持って、これならしようがないなと、恒久的に続く財源も確保して行うというのが国の行う公的な支援だと考えております。所得制限も設けずに、子ども手当も含めて、高速道路の無料化も含めて、農家の戸別所得補償も含めて、これも非常に最初は農家の方々は喜んだつもりであったけど、結局、米価の下落の現実を見ると、あの制度は良くなかったという意見が大半を占めてきているというのが現状であります。ただより高いものはないという話もあるわけでありますので、このマニフェストはもう今の政権の最後は足を引っ張っていく形になるかと思いますので、閣内で勇気を持って発言をしてもらいたいと思っております。
 我々自民党も野党になりましたけど、野党をしっかり経験さしていただいて、さすがに与党を経験した自民党だと国民が思っていただければ、一日も早く政権交代して、今度は与党の皆さんから質問を受けるような立場に立てるように頑張ってまいりたいと思います。
 そして、何度も言うようでございますが、この委員会を通じていろいろ我々も政策に対しての要望も、またいろいろな提言もさしていただきたいと思っておりますし、ただ野党という立場で審議を止めるようなことが大前提では進めないということは常識でもって対応さしていただきますが、そういうような行動をしなくてもいいように与党もしっかりと今後は対応していただきたいと思って、今回初回の質問でございますので、また機会をいただきまして質問をさせていただければと思う次第でございます。
 御清聴ありがとうございました。
#67
○委員長(柳澤光美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時五分まで休憩いたします。
   午後零時五分休憩
     ─────・─────
   午後一時五分開会
#68
○委員長(柳澤光美君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#69
○牧野たかお君 自民党の牧野たかおでございます。
 午前中の質疑を伺っておりまして、大畠大臣の誠実なお人柄がよくにじみ出ておりましたけれども、これは役目でございますので、今日は午前中の関口筆頭が善人役で午後の私が悪人役にならざるを得ないものですから、御容赦を願いたいと思います。幾つかダブった質問を、予定をしていた質問が午前中、何人かの委員の方からお出になりましたので、そこら辺は飛ばしまして質問をさせていただきます。
 今回の所信表明の中に、経済対策、本当にこの円高、そして産業の空洞化に対して大きな危機感をお持ちであるということを述べられましたけれども、私は、この経済対策の中身について所信の中で述べられておりましたけれども、ちょっと疑問に思うこともございます。民主党政権の経済対策ということと私たち自民党政権の今までの経済対策の違いというのは、私は、民主党政権の方が経済対策とか経済成長の中に、子育てだとか医療・介護・福祉等ということで、そういったもの、社会保障の分野も経済成長の大きな柱に置いていることじゃないかと思います。
 午前中も質問がありましたけれども、確かに医療なんかの世界で、医療の機器とか製薬だとか、そういったものの技術の向上、発展というのは確かに経済成長につながると思いますけれども、所信の中に入っている、今申し上げた言葉の中でいえば、子育てだとか福祉というのは、私は、経済成長のために富を生み出すというものじゃなくて、公的サービスをどこまで維持するかという、あくまでも扶助的な私はものだというふうに思っております。
 ですので、経済成長の柱の中にこうしたものを入れて所信で述べられておりましたけれども、私は疑問に思いますけれども、その点はいかがお考えでしょうか。
#70
○国務大臣(大畠章宏君) 牧野議員からの御質問でございます。
 確かに、経済成長というものと子育てや福祉というものが関係しているのかと、こういう御質問でございますが、私自身の経験等で申し上げさせていただければ、私も牧野議員と同じように県会議員をさせていただきましたが、地域の方の様々な御意見を伺ってきました。それから、代議士としてもこれまで様々な御意見をいただいてまいりましたが、その中で多い声は、もちろん企業の経営者の方とか何かの皆さんからもいろんな声を聴きましたが、女性の皆さんからは安心して働ける環境をつくってくれと、こういう声を随分いただいてまいりました。また、福祉の関係の方というわけじゃありませんが、障害をお持ちの子供さんをお持ちのお母さん方からは、私たちが死んだ後もこの子が生きていけると、こういう社会にしてほしいと、こういう声も随分いただいてまいりました。
 考えてみますと、なぜ日本で千五百兆ものお金をみんな国民が持っていなければならないのかと。それはやっぱり将来に対する不安とか生活不安とか、そういうもので千五百兆というお金をどうしても預金して万が一のときとやっているわけですが、このお金が一割でも、百五十兆円ぐらいが消費に回されたり動き始めれば、委員も御存じのとおり随分大きな経済効果にもなるわけでありまして、ちょっと委員の御質問に直接答えることにならないかもしれませんが、間接的には子育て支援とかあるいは福祉にちゃんとした施策を投入することによって安心できる社会ができれば、間接的にその資金を貯蓄から消費に回すことができれば、結果的には、ちょっと苦しいところかもしれませんが、経済成長に寄与するのではないかと私なりに理解しております。
#71
○牧野たかお君 御自身で今苦しいというふうにおっしゃいましたけれども、私は、今大臣がおっしゃったようなことを充実させていくことには全く大賛成なんですが、経済成長は、要するに企業活動だったり、まあ個人の経済活動でもいいんですが、そういう中で富を生み出していって、その富を要するに公的サービスで扶助の部分に使うというのが私は正しい使い方で、経済成長という中に柱で入れちゃうと、極端なことを申し上げますと、そこに経済論理をもし入れたら、介護の部分とか、要は金もうけの要するに手段になってしまうわけですよね。
 だから、元々の発想からすると、私はちょっと、要は、医療、福祉、子育てというのは、これは私たちも必ず使う言葉です。これは政党として国民の皆さんの支持をいただくために使う言葉であると思いますけれども、これを充実させることと経済成長の柱にすることとは私は全くちょっと次元が違うと思うんですが、ほかの大臣ならいいんですけれども、私は、経済産業大臣の所信の中に政府が出しているのをそのまま入れられて、それを所信として述べられるのは、本当に本心からそう思っているのかなというふうに疑問に思って今聞いているところでございます。いかがでしょうか。
#72
○国務大臣(大畠章宏君) 政府全体として、今そういう形で成長戦略の一環として行っておりますが、委員が御指摘のような視点もあるのかなという感じで今受け止めさせていただきました。
 いずれにしても、現在の経済全体がおかしな状態にあることは委員と同じ、共有するところでありますけれども、何とかしたいと。ですから、やれることは全部やってみようと、こういうことで今進んでおりますので、是非御理解を賜りたいと思います。
#73
○牧野たかお君 やはり誠実なお人柄がにじみ出ていると思いますけれども。
 そういう大臣に質問するのは非常に心苦しいですが、所信の中で法人税の引下げのことが出ております。それは先ほど高橋委員もおっしゃいましたし、関口委員もおっしゃいましたけれども、私もそれは、今のこの厳しい本当に円高の中だったり、社会保障の負担分も日本は非常に高いと。だから、そこで法人税を下げるのは、私は今の経済情勢を考えたときに企業活動を支援するためには必要だと思っておりますが、その一方で、所信の中に、地球温暖化対策のための税という表現でありますけれども、新たな税として二十三年度の実施も所信表明の中に入っているわけですよね。
 要するに、法人税を引き下げて、それで環境税を、これ環境税のことだと思いますけれども、環境税を二十三年度から実施したら、全く法人税を引き下げる意味がなくなってしまうと私は思います。分野によっては、五%下げても、要はCO2の排出量に合わせて課税されるとすると、五%の引下げよりももっと負担が重くなってしまう産業分野って幾つもあると思うんですよね。
 だから、これを本当に同時でやったら全く経済効果というのは私はないと思うんですが、よく所信の中に大臣として入れられたと、これも不思議なんですが、まあ本当は入れたくなかったのかもしれませんけれども、ただ、これをやっぱり大臣として、経済産業大臣として所信でおっしゃるのは私はおかしいなと思っておりますが、いかがでしょう。
#74
○国務大臣(大畠章宏君) 確かに、法人税五%を引き下げた状況をつくったとしても、地球温暖化防止のための新たな税というものを起こせば、結果的には同じか、あるいはかえって課税強化になるんじゃないかという御指摘で、企業の意欲というものをそいでしまうんじゃないかという御指摘だと受け止めました。
 確かにそういう視点はあると思いますけれども、ただ、私自身、ゴア副大統領がノーベル賞を取られ、いわゆる地球全体の環境をどう改善するのかということを真剣に訴えられたものを私も映画を見せていただきましたが、アメリカにおける異常気象、あるいは今日のニュース等で奄美諸島で大変、集中豪雨等で亡くなられた方も出たということでございまして、またこの五、六年、もっと、十年ぐらいでしょうか、なぜか一か所で集中豪雨が発生して亡くなられる方とか災害も発生しているわけでありまして、またヨーロッパでも、私の知人の政治家から聞いたんですが、風にはもうどうしようもないと、時速二百キロも超えるような風が、強風が吹いて自宅が吹き飛ばされる。あるいはアジア地域でも大変な洪水等が起こって多くの方が被災されるというようなことを見聞きしますと、地球全体として何とかしなきゃならないと。
 これは多分委員も同意されると思いますが、そんな中でどうするのかということで、私たちもそういう思想という、あるいは考え方を取り入れたものも必要だなという思いでここに書かせていただいたわけでありますが、結果的に企業の体力を落としてしまうということが、そういうことにならないように全体的に目配りをした形のものであるべきだろうと私は受け止めておりますが、御指摘のことを踏まえて、私も経済産業大臣を拝命しておりますので、企業の体力を奪うことなく、意欲を持って臨めるような、結果的になるように努力をしていきたいと思っております。
#75
○牧野たかお君 非常に揚げ足を取るようで申し訳ないんですが、私はこの所信を読ませてもらったんですが、後で述べることもその中の言葉として指摘をさせていただきたいんですけれども、要するに効果とすると、これは企業に対する期待というか企業が頑張れる、そういう、必ず大臣の私は所信は、企業の経営者の方々は、新聞で読むか資料として取り寄せるか、読まれていると思うんですが、五%の法人税の引下げを来年度から、二十三年度からやるというのはいいんですよ。環境税を二十三年度という年数を入れて言うのは、実は私は、言い方、何と言っていいか分かりませんが、やっぱりやるべきじゃなかったんじゃないかなと。二十三年度と書かずに近い将来とか、要するに、期待を持たせた一方で、はっきり二十三年度からというそういう数字を入れちゃうと全く効果が私はなくなってしまうような気がしますので、大臣、しっかり、多分自分でお書きになった上で、そこの省庁の英知を結集して所信の原稿を作られたでしょうけれども、そこら辺は是非これから考えていただきたいと思います。
 それともう一つは、中小企業の対策についても、今、中小企業、年間所得八百万円以下の中小企業については、これは自民党政権のときから要は法人税を一八%に減免しているわけでございますけれども、民主党は参議院選挙のときにはっきり一八%を一一%に下げますよという、マニフェストで書いたんですね、私も見ましたけど。ところが、所信の中ではこの一八%から一一%に下げますよとおっしゃっていないんですよ。しかも、目指すというふうに表現されていて、本来は公約で、マニフェストで言った数字が載っている方をちゃんと数字で、一八から一一%に下げますよというのを所信でおっしゃるべきじゃないかと思うんですよね。法人税の方は五%と入れた方が私はよかったと思いますけれども、マニフェストで言っていない方の数字を出して、マニフェストで言っている数字を所信の中でおっしゃっていないものですから、これはどうしてかなと思っておりますが、いかがでしょうか。
#76
○国務大臣(大畠章宏君) 私の所信表明をよく読んでいただきまして、本当にありがとうございます。
 改めて今御指摘を賜りましたが、確かに一一%という中小企業の法人税の引下げについては述べておりませんが、ここについては、御指摘のように、過日の国内投資促進円卓会議の中でも中小企業の代表者の方から、中小企業への法人税の引下げについてもしっかりやってほしいというお話がございまして、ここについては所信の中に取り入れませんでしたけれども、実質的には現行の一八%から一一%に引き下げるという考え方で今後とも臨んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしく御理解のほどお願いしたいと思います。
#77
○牧野たかお君 今までは大体所信に対するある意味ちょっと意地悪な質問をしましたけれども、これからする質問というのは過去にさかのぼってするものですから、前の大臣も前の副大臣もいらっしゃいますので、非常にしにくいなと思っておりますが、これもしなければいけないものですから、お許しを願いたいと思います。
 まず、日中間の経済活動でございますけれども、これはもう言わずもがなの話で、先月七日に日本の領海内である尖閣諸島付近で起きました中国漁船の領海侵犯と海上保安庁の巡視船に対する衝突の事件でありますけれども、これが建設会社フジタの社員の四人の方たちの拘束につながって、現在も、今日の新聞にも出ていますけれども、レアアースの日本への事実上の禁輸措置がまだ続いているということがあって、ぎくしゃくを日中間はしていますけれども。
 中国国内には、調べたところ、日本系の企業が五千社以上あるということで、当然のことながら、何があったって、そういう事件があっても、一生懸命その人たちは経済活動として、企業活動として中国国内で働いているわけです。そして、貿易額でいえば日本の総貿易額の二割が中国でありますので、非常に大きなウエートを占めている。そういうことから、今回のことについても、事を荒立てずに、経済活動に支障がないようにという意見がちょっと出始めているのを私は非常に危惧しているわけですけれども。
 私は、今回の事件というのは、本当に日本の国家としての主権が侵されて、主権というのは、外国から干渉を受けずに、自国の法律でその自国の出来事を全部処理できるというのが主権でありますので、これは本当に主権の私は侵害が起きていると思っておりますが、経済活動も大事なんだけれども、私は何よりも、主権というのを損なった国というのは、まず領土を失っていくし、そして、国民の生命、財産もやがては失っていくと思っております。
 大臣にあえて伺いますけれども、今回のことを含めてですが、経済活動と国の主権とどちらが優先をされるべきだというふうにお考えですか。
#78
○国務大臣(大畠章宏君) ただいま牧野議員から御指摘の、日本の国の領海での漁船と海上保安庁の船の衝突の問題でもございますが、これは総理等も明確に表現、発言させていただいていますが、私も、この我が国固有の領土であり、領土問題は存在しないと、これは当たり前の認識だろうと私も思います。
 そして同時に、日本の国というもの、これまで様々な形で今日までやってまいりましたけれども、やっぱりそういう固有の領土というものを強く認識して外交交渉を行ってきたかどうかといいますと、そこら辺はなかなか難しいところがあったのかもしれません。
 しかし、今日、経済活動と、固有の領土と主権というもののどちらが大事かというお問いでありますが、私は両方大事であると、両方とも、経済も大事でありますし、主権というものも大事でありますが、もちろん経済活動のベースは主権があって初めて成り立つものだと思いますけれども、私としては両方を追求したいと考えております。
#79
○牧野たかお君 そういうお答えは予想はしていましたけど、私は、主権と経済活動、どちらが優先されるべきかということをお聞きしたものですから、優先はないわけですね。
#80
○国務大臣(大畠章宏君) これはもちろん主権が優先すべきだろうと思いますし、その中での経済活動だと思っております。
#81
○牧野たかお君 ありがとうございました。よく分かりました。
 それで、ちょっと順番が、やっていてこっちを先にやった方がいいなと思っていますが、今主権のことで、主権が優先されるというふうに大臣お答えになりましたので。
 東シナ海のガス田の問題でありますけれども、その主権の侵害という面では、東シナ海の、中国が単独によるガス田の掘削が行われているらしいと今言われておりますが、もし行われていたら、これは本当に主権の侵害。なぜかといえば、二〇〇八年の六月に日中共同開発に係る同意がなされました。その合意を破って掘削がもし行われたとしたら、これはもう合意というのは破棄されたと同じ。もっと言えば、それはあくまでも、私には分かりませんが、境界線を越えて日本の方にもしパイプが入って掘削をやったら、もうこれは明らかに国家の私は主権侵害だと思います。
 漁船の船長がぶつかった、領海を侵犯してぶつかったのは、まあ本当にそこまでは言い切れませんが、あくまでも個人の話でありますので個人としての処罰をするかしないかという話ですが、国家が日本の領海を侵犯するんだったら、これはもうえらい大変な事態でありますけれども、この事実、実際に掘削が行われているかどうかという事実をまず確認をしたいと思いますが、いかがでしょう。
#82
○国務大臣(大畠章宏君) この問題は本会議等でも御答弁申し上げておりますが、現在、確実に掘削が行われているという確証は得ておりません。したがって現在は注視をしているところでありますけれども、もしも委員が御指摘のように、二〇〇八年の合意を一方的に破棄して始まるとすれば、本会議等でも答弁させておりますけれども、やっぱりしかるべき措置をとらなきゃならないと思っておりますけれども、今のところ、私は中国にも友人が随分おりますけれども、あれだけの広大な土地と、あれだけの今日の大きな経済力を持っているんですから、この問題で日本と中国の関係あるいは諸外国との関係にも大きな波及を及ぼすと思いますが、これは日本としても外交のパイプ、あるいは先ほど申し上げましたが、各議員とのパイプ、あらゆるチャンネルを使って、もうそういうことは、もしも云々ということがあればこれは大きな話になるから、やはり二〇〇八年の合意をしっかり守るべきだということを何度でも私はお話をして解決の道を模索したいと思います。
#83
○牧野たかお君 経済産業省に事前にちょっと確認をしたんですが、要するに、今、経済産業省が疑いがないとは言えないという、まああるのかもしれないけれどもはっきり分からないというのは、要は、あれ空自なのか海自なのか忘れちゃいましたけれども、上空から撮った写真を経済産業省は提供を受けてお持ちだそうですけれども、それだけでは判断できないということでしょうか。
 それと、私は、その写真が経済産業省お持ちだったら是非委員会に提出をしていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
#84
○国務大臣(大畠章宏君) この件も本会議等でも答弁させていただいておりますが、その写真を公にすることによって日本の情報探査能力というものがおおよそ明らかになってしまうので、それを明らかにすることは控えさせていただきたいというのが現在の立場でございます。
 ただ、これは委員も御指摘のように大変大事な話でありますから、あらゆる努力をして二〇〇八年の合意に戻れと、もしもそういう作業をしているなら作業自体もやめてほしいと、疑われるようなことは是非、作業関係があるとすれば日本と中国の双方にとってマイナスな行為になるからやめてほしいということはあらゆる機会に私も申し上げさせていただきたいと思っております。
#85
○牧野たかお君 今の御答弁も分かることは分かりますけれども、ただ、外交チャンネルを使ったり、そういう自分たちの、大臣個人だったり又は党だったりいろんなチャンネルを使ったりやられるのはいいと思いますが、私は端的に、実際に空からの撮影だけじゃ分からないとおっしゃるならば、僕はちょっと事前にちょっと自衛隊関係者に聞いてみたんですが、海上の船舶からソナーでも要するに掘削しているかどうか分かるそうなんですよ。それと、そういう部隊がいて、写真撮影を撮れる部隊も、ダイバー部隊という特殊部隊があるそうなんですよ。そういう人がもっと、そういう海自じゃなくても文部科学省に深海調査船がありますんで、そこのしんかい二〇〇〇でも何でもいいんですが、頼めば、要するに自分の領海内ですから写真を撮ることは可能だそうだし、またソナーでも要するにそういう探査ができるそうなんですよ。
 それを、日本の技術、特に防衛の秘密の技術が外へ漏れるのがまずいというならば、少なくとも経済産業省は、本当に掘削しているかどうか、海自なり文部科学省に依頼をして、ちゃんと調査されたらどうですか。
#86
○国務大臣(大畠章宏君) 非常に良いアイデアをいただきましたので、そういうことで事実確認ができるかどうか、検討させていただきたいと思います。
#87
○牧野たかお君 是非、これは国家の主権にかかわる問題ですから、何をさておいても私は、経済産業省だけの話じゃなくて、これは政府として本当にそれに取り組まなければ私はおかしい話だと思っておりますんで、是非それをやっていただきたいと思います。
 それで、ガス田だけじゃございませんが、今回の一連の中で、レアアースの禁輸措置をとられて、事実上の、日本の今の最先端の産業の分野では大変な大きな不安が広がっております。
 それで、本当に前の大臣と前の副大臣がいるから言いにくいんですが、実は大騒ぎになっておりますが、昨年の七月二十八日、実はこれはまだ自民党政権なんですけれども、その麻生政権の本当の最後のころですが、経済産業省の方でレアメタルの確保戦略という、これをちゃんと公表してあるんですよ。要するに、その時点でももうこれは大変なこと、要するに中国に輸入が集中していると、だから、これは将来不測の事態がないようにレアメタルをちゃんと確保しなきゃいけないと、わざわざこういう本にまとめてあるくらいなんですが、それから一年二か月たって今度の騒ぎになってしまったわけでありますけれども、もちろん尖閣のああいう事件が起きるなんてだれも想像はしていませんで、あれがあったわけでありますけれども、しかし、一年二か月前にちゃんと経済産業省はこれを作って、確保しますよと言ったのに、言っていたのに結局こういう事態になってしまったというのは、私はこの一年二か月、まあいろいろ努力はされていたのかもしれませんけれども、結果としてこういう事態になってしまったというのはちょっといかがなものかというか、かなりのちょっと失敗じゃないかと思っておりますが、これについてどうお考えか、伺います。
#88
○大臣政務官(中山義活君) 事実関係、そのとおりでございまして、確保戦略を前政権、いわゆる旧政権でやっていただきました。
 しかしながら、私たちも、前政務官お二人と副大臣も、ボリビアからカンボジア、ベトナム、ボツワナ、あらゆるところに行っていただいて、こういう新しい必要なレアメタルであるとかレアアースであるとか、こういう獲得をするために随分活動をしたわけでございまして、その結果、私たちはもっといい、しっかりとした戦略を立てようということで、今回も補正予算に載っておりますが、約一千億円ぐらい投じて、レアメタルそしてまたレアアースを確保しようということで、経済産業大臣が先頭に立ちまして、今先生から御指摘があった不安がないように、もう全力を尽くす覚悟でございますので、よろしくお願いします。
#89
○牧野たかお君 努力をされていたのは経済産業省の方たちにも聞きましたけれども、ただ一年二か月あったのにこういう事態で、今一番心配されているのは、在庫が、今年分はみんな何とかなるらしいですけれども、今日の新聞なんかに出ていたように、来年になって春先までに在庫がなくなっちゃって、しかも中国の方が仮に今の厳しい措置を緩めたとしても出す量が、総量がかなり減るということで、来年の春ぐらいになると、要するに資源不足になってしまうという心配が出ております。
 今、中山政務官がおっしゃったみたいに、漏れ聞くところによると、別に自民党政権時代からやっていることを自慢するわけではありませんが、何とか一年後ぐらいにはベトナムだとかほかの国のレアアースの採掘ができるというところまで来ているらしいですが、要するにそこの空白の期間どうするのかなと。やっぱり企業、特に自動車産業なんかにすると、これだけ厳しいときに核となる本当にコアな部分の資源として必要なレアアースが確保できないとなると大変なことになってしまうわけですが、確かに一千億近く今度補正予算でお組みになるみたいですが、本当にそれで間に合うかどうか、その点はいかがでしょう。
#90
○国務大臣(大畠章宏君) 私もその点が大変心配でございまして、できるだけ現在の状況がそのまま固定化しないように、何とか中国から取りあえず契約分については日本の国に輸入できるように努力をしているところでありますが、今の状況はどうかということでありますが、各企業で努力はしておりますけれども、おおよそ委員の心配している状況にあるのではないかと私も思います。
 今どういう状況なのかというのは全部、今調査をさせておりますけれども、ざっくり言うと委員がおっしゃるように、あと一年ぐらいするといろんなところから入手するルートもできるし、あるいは代替材料等も開発ができるというような話を聞いております。
 じゃ、この一年間どうするのかということでありますけれども、ここのところは中国政府の方にも話をしながらその課題の打開を図ると同時に、今、中山政務官からもお話ありましたように、ベトナムのところではもうほぼそういうのが見付かっていてあとは道路を造ればいいと。その道路が、余りこの委員会でお話をすべきじゃないような事情でその道路造りが今中断していると。それも、今話をして、早く造れと、立派な道路じゃなくてもいいからトラックが通れる道路だけでも早く造れと、こういう話をしておりまして、大特急で搬出道路ができればベトナムからのレアアースの道も開けますので、この一年間の間いろいろなケースを考えながら、日本の企業が困らないような道を今模索しているところでありますので、また委員のお知り合いの方が何かおられましたら是非また教えていただきたいと思うんですが、是非また御協力をお願いしたいと思います。
#91
○牧野たかお君 私にはそういう知り合いはいませんけれども、意気込みはよく分かりましたので、是非頑張っていただきたいと思いますが。
 レアアースだけじゃなくて、いろんな資源が、日本の場合は資源がない国ですので、特定の国に割と偏っていることがあるかと思います。
 中国のことをちょっとまた言うと、こういうレアアースとかレアメタルとかそういうものじゃなくて、農業関係にかかわることですけれども、ちょうど一昨年ぐらい、日本の農業で使う肥料が高騰化したんですが、そのときも燐鉱石というのが、アメリカが生産が多いわけですけれども、入ってこなくなりまして、それで一挙に肥料の価格が一・五倍以上になってしまって、当時の政府で、自民党政権ですけれども、緊急対策を取りました。燐鉱石でいうと、これは中国、一八%日本は輸入しています。最近は燐鉱石、現物、その元々の現物だけじゃ向こうは出さなくなりまして、それを更に加工したものを日本に輸出しています。燐酸肥料ということでありますけれども、これは日本でいうと七三%、中国から輸入しています。
 そのように、レアメタルとかレアアースとか、レアが付いていないものでもかなり原料として特定の国から輸入しているものというのが多いかと思いますけれども、これもある意味今回のレアアースと同じで、何か不測の事態が起きるとストップしてしまうものですから、そうすると日本の各産業は大変困ってしまうという事態がまた発生しないとも限らないと思っています。
 ですので、これは世界全体を見渡す中で、分散してとにかく日本に入ってくるようなルートというのは、これは経済産業省が道筋を作ってくれないとなかなかこれは進まないんじゃないかと思いますが、そういった戦略をこれからお考えになることがあるかどうか、伺いたいと思います。
#92
○大臣政務官(中山義活君) 私どもかつて石油ショックというものを経験いたしまして、九〇%中東から石油を依存していたと、こういうこともありまして、今本当に委員の御指摘のとおりでございます。私たちはあらゆる国へ行ってレアアースとレアメタル、本当にある国に、一国に依存することの怖さというのは今回本当に感じたわけでございまして、今後は、私たちも今大臣からの命令で、ベトナムへ行け、それからモンゴルへ行ってこい、どこへ行ってこいと、今大変言われておりまして、本当に政府が先頭に立って、戦略を持ってこういうことをやっていかないともう手遅れになると。
 自民党さんも一年前にちょうどこういう戦略会議、特に肥料の問題についてやっておられました。私たちもそういうことを勉強しながら、私たちも必ずそういう資源に対して一国に頼るということのないように、全般的に網を広げてやっていきたいと、このように考えている次第でございます。もう先生の御指摘、そのとおりでございます。
#93
○牧野たかお君 ありがとうございます。
 その件で、今政務官がおっしゃったこと、そして先ほど大臣が御答弁されたことを是非やっていただきたいと思いますが、民主党政権で、このレアアースとかレアメタルとか石油とか天然ガス、各種の鉱石、資源全般になりますけれども、今おっしゃったようなことを改善していくために六月にエネルギー基本計画というのを改定されたと思いますけれども、それによると、二十年後の二〇三〇年に自主エネルギー比率というのを現在の三八%から七〇%にすると。戦略レアメタルに限っていうと、リサイクルだとか代替材料の開発とか、それとか、私たち日本の企業の権益下にある鉱山からの直接の輸入と、そういうものを含めて二〇三〇年に五〇%にすると。そういうふうに書いてあるんですが、ただ五〇%にするとかエネルギーを七〇%にするといっても、二十年後にはしますよといっても、今言っていることが本当にそれが実現するかどうか。私は、言うのは簡単なんだけどなかなか難しいというか、言うことはできても本当に実現することができるかどうか分からないと思います。
 それを確実にしていくためには、じゃ五年後に今の数字から何%増やしていって、十年後には何%増やしていくという数字の、目標設定する数字と、どういうことをして増やしていくかということをちゃんと工程表みたいのを作ってやらないと、私はこの基本計画の目標というのが、最終的にできるかどうかというのはそこに懸かってくると思いますけれども、今のところそういうのを示されていませんけれども、それはやっぱりやるべきだと思いますが、いかがですか。
#94
○国務大臣(大畠章宏君) 今、牧野委員からの御指摘をいただいていて思い出したことがありまして、サウジアラビアのアラビア石油でございます。私も今から十五年ぐらい前にカフジというところに行きまして、そのカフジの油田を開発した方がちょうど所長さんをやっていたんですね。大学卒業してすぐ石油会社へ入って、現地に入って何にもない砂漠の中で掘削作業に入ったと。たまたま一本目の井戸を掘ったらそこで出たということなんですが、大変苦労をして資源でもエネルギーでも開発している実態を知ることができました。
 そういうことで、今御指摘のように、二〇三〇年に五〇%というんであれば途中で五年ごとに目標値を示した方がいいのではないかというのは私も理解するところでありますが、これなかなか、資源とかエネルギーとかを五年ごとにピッチで上げていこうという計画がなかなか難しいということも聞いております。ただし、ただ何にもやらないんでは二〇三〇年に本当に五〇%になるのかと、こういうことになりますから、その間の、基本的にどこに探査しているとか、どこと交渉しているとか、そういう間の、この二十年間の間の作業とか何かについてはよく分析をして、その結果として五〇%以上確保できるように、私も議員からの指摘をいただきましたので、内部でそういうことをより分かりやすくするように努めたいと思います。
#95
○牧野たかお君 時間がなくなりましたので残念ながら幾つか質問をできなくなりましたが、先ほど関口委員がおっしゃったみたいに、私も思うのは、もちろん政権の閣僚でいらっしゃいますので共同歩調というか統一見解を示さなきゃならないものもあるんでしょうけれども、本当に現下の経済状況というのは大臣が所信に最初に書かれたように大変なやっぱり危機感を持つべき今状況でありますんで、要は経済産業省の大臣として、私は、これから時には総理と意見が食い違っても、ほかの閣僚と意見が食い違っても、本当にこの日本の経済を何とかするというつもりで私はやっていただきたいというふうにお願いを申し上げまして、質問を終わります。
#96
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。
 一年ぶりに当委員会に戻ってまいりました。久しぶりに質問をさせていただきます。
 御質問の前に、先ほど牧野先生から環境税という話が出ました。私は、我が党は環境派が多いものでございますから、過去に環境税という言葉が出てくるたびに私はつぶしました。大変なこれは闘いでございまして、所信の中で税という言葉が出てきたことに対して私も非常にショックでございます。せめて、地球温暖化に対して対策を取らなきゃいけないというのはみんな、大げさに言わなくても全世界の人々がそれなりに皆さん思っていることである。環境の問題に対して後ろ向きな方はいないわけです。ですから、せめて、地球温暖化のための対策を取るとかなんとかいうぐらいのところまでにとどめておいていただきたかったな。もう税で二十三年なんてとんでもないということをまず、何らかの形でやっていかなきゃいけないというのは分かっておりますけれども、せめてそういう、もう二十三年度から税を取るということだけは私はこれはやめていただきたいという、これは九〇%以上を占める日本の中小企業のためにも、もちろん大企業も含めてですけれども、是非お願いをしたいというふうに思っております。
 質問も、法案審議などですと私の四番目、五番目まで来ますと大体出尽くしちゃってないというところなんですが、今日は所信なので実は何をやっても一応いいということなんですけど、やはり喫緊の私もレアアースのことをやろうかななんて思いまして、ちょっと鈍っておりまして、少し出ない質問を考えておいた方がよかったですけど、かなりかぶっているところも大事な問題ですのであると思いますけれども、よろしくお願いいたします。
 今、中国とのレアアース問題について連日マスコミが報道をしております。これは日本のみならずアメリカあるいはヨーロッパ、世界中を揺るがしている問題であると言って過言でないというふうに思います。今、現代社会において物づくりに不可欠なもの、だから大変なわけであります。
 中国などは、アフリカ諸国にもう国を挙げて戦略的に資源獲得のために闘っているわけで、先ほどベトナムの道路ということが出ましたけれども、道路は造る、橋は造る、ダムは造る、電気は通す、おまけに空港まで造るという、中国はこういうことをやっていて、資源、エネルギーという問題にとどまらずに、国連の会議などで、中国がこうじゃないですかと言うとアフリカ諸国がみんなそうだそうだと、こうなるわけですね。やっぱりここまで、もちろん政治体制違いますし、日本はツルの一声でこうやるぞ、そういうふうにできるということは思っておりませんけれど、しかし大事な問題であります。
 これは、ですから、今の政権がどうのということではない。私どもも自戒の念を込めて、三年前にもこれずっと私も、エネルギー、もう資源交渉とか資源獲得なんて言うなと私は言っていまして、まさに資源戦略、国家戦略でやらなきゃいけないと。これは、三年前には実は福田当時の総理にも予算委員会で質問させていただいたわけです。福田総理からは、当時の、日本の全能力を傾けて取り組む課題だと心得ておりますという御答弁があったにもかかわらず、まあ甚だ、今私は、これは本当に国を挙げて全力で戦略的に取り組んでいるとはまだまだ言えないような状況というのは非常に残念だなというふうに思います。
 今回も、このレアアースの問題が出てまいりましたけれど、改めて大臣に、この大事な資源という問題に対しまして、やはり戦略的に取り組む、この決意をお伺いさせていただきたいと思います。
#97
○国務大臣(大畠章宏君) ただいま松委員の方から、これまでの御自分の政治活動を踏まえての御発言をいただきました。
 まさに、日本国の歴史等を振り返るのであれば、資源、エネルギーというものをめぐって様々な歴史があったことは事実であります。しかし、戦後六十五年間、何かとこの六十五年間を振り返ると、お金を出せば資源が入るんじゃないかと、友好関係をつないでお金を支払えばきちっと資源もエネルギーも手に入るのじゃないかと、そういう雰囲気が強まってきてしまっていたのではないかと、私は大いに反省すべきだろうと思っております。
 特に、このレアアースの課題が起きてから、さて足下の現状はどうなっているのかと、こういうことを今総ざらいしているところでありますが、既に一年半前にレアアースが一国に集中していると、これを是正しなければならないという報告書を出しながら、今日まだその問題が解決していなかったというのは大変残念でありますし、私もこれから、経産大臣を拝命いたしましたが、資源とエネルギーの確保に全力を尽くす、あるいは今、松委員からお話ありましたように、これは戦略として取り組むべき大きな課題だと思いますので、今の御指摘を踏まえて、私も経済産業大臣としての大変大事な、大きな仕事だと思って取り組んでまいりたいと思います。
#98
○松あきら君 どうぞその御決意でしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 今回のレアアースのショックは起こるべくして起こったということもございます。中国政府は今回の禁輸措置に踏み切る前から日本に対する不満があったというふうに言われております。それは、レアアースの輸出と引換えに日本の加工技術を欲していた。これはもうよく私どもも分かっておりましたし、業界もみんな分かっている。簡単に日本の高度な技術を、垂れ流すという言い方はおかしいんですけれども、簡単には渡せませんよというのがもちろん私どもの気持ちであります。
 しかし、こんな見方もあるんですね。日本が技術の流出を恐れてかたくなにいろいろ拒んでいる間、工場誘致等の今度は中国は求める相手が変わってきた。日本じゃなくて、もうドイツだ。今まさに、採掘現場周辺にいる外人は、日本人でもアメリカ人でもない、ドイツ人だそうなんですね。そして、もうドイツは、レアアース輸出と引換えに加工技術をオープンにして、工場も中国に造る、ドイツ勢が台頭してきた、こういうふうになってきたって指摘する人がいます。中国が禁輸という最終手段に出る前に、日本は中国への生産移転について柔軟に考えるべきじゃなかったのかという意見も一方であることも、私どもは分かっていなければいけない。
 しかし、さはさりながら、先端技術を要する例えばハイエンドの製品はいまだに日本に優位性がありますし、中国側の垂涎の的であることも事実であります。七月上旬でありました、レアアースの輸出枠に関係者は衝撃を受けたわけですね。今年の輸出枠が前年比四割減となる三万トンに激減をした、これは幾ら中国がそうじゃないよと言っても、現実そうなわけでございます。価格も急騰して、一キロ十ドル前後を推移していたのが、何と一気にセリウムやランタンは五十ドルから六十ドルに跳ね上がってしまったという、こういう問題もあります。
 しかし、先ほど大臣が、一年後くらいには、ほかの国にもちろん開発支援をしながら資源獲得にも動くし、あるいは代替措置もできてくるという、それは、まあそうなればいいなと私も思っているんですけれども、実は二〇一〇年以降、まだまだこのレアアース供給が本格化しませんよと、世界で、需要と供給のバランスがまだまだ駄目ですよと、大変なまだ状況続くんですよと、こういうふうに言われています。そして、簡単にはこれが収まらないであろうと。中国も、仮にしばらくして落ち着いてきて、あるいは三割減なんということはありませんなんということで少し元の状況に戻しつつあるような状況になったとしても、またどういう状況が起こるか分からないということであります。
 ですから、日本もしっかりとこの辺を考えなきゃいけない。実は、レアアースを使用する研磨剤のメーカーが中国進出を検討していて、生産移転は時間の問題だと、こういうことも言われている、残念ながらこういう現実もあるということであります。中国政府が来年上期の輸出枠を決定するのは十二月というふうに言われております。この先端技術の工場誘致の最後のチャンスだと言わんばかりに、更なる輸出枠の削減、こんなカードを切られてしまっては、日本はもうますます経済混乱をするわけでございます。
 日本は、高い技術力と最大の輸入国であるという強力なカードをどう使っていくのか。これは実は政府の外交力にも及んでくるわけでございます。こうした突発的な政治的摩擦だけではなくて、経済交渉においても試されるというふうに言われております。この十二月まで座して待つのではなくて、何か手を打っているのか、御答弁をいただきたいと思います。
#99
○国務大臣(大畠章宏君) 松委員から御指摘のとおり、来年の、あと一年後ぐらいには新しい入手先やあるいはレアアースに代わる代替材料を開発するというおおよその見通しはありますけれども、しかし、その間どうするのかと、こういうことで、中国政府が確かに日本の製品全部中国国内で作れと、こういうような、一言で乱暴に言うとそういう姿勢で来たことも事実であります。
 しかし、日本国としては、長年の日本人の知恵と経験と、その中には汗も涙も入っているでしょう、そうやって培った技術を単に開放するということは、なかなか日本の国内の利益というものを考えたときにはできませんので、そういう意味で、心臓部は日本で作って、その心臓部は中国国内の組立て工場に持っていって製品化すると、こういうような今現状にあるわけです。
 したがって、その心臓部を作るのにレアアース等を使用すると、こういうことになっているわけでありまして、それを全部出さなければ云々ということを言われると、なかなか日本としても分かりましたと言うことはできなかったんで、こういう状況にあるわけでありますが、しかし、じゃ今度はドイツを呼んできて、中国国内ですべてドイツの会社に、ノウハウからすべてオープンさせて作らせるという戦術を取っておられるかもしれませんが、そこら辺をよく私も勉強させていただきますが、現在のところ、日本の国内でレアアースを使用して高精度の部品を作り、それを中国国内で組み立てラインに入れると、こういうリンクしているわけでありまして、私もそのことを、レアアースを止めれば中国国内の中国企業の生産も止めることになるんですよということは改めて今申し上げているところでありまして。
 一方ではそういうことをしながら、もう一つ、先ほど午前中にも申し上げましたが、うちの方で、日本国内でレアアースを使い捨てにしているような部分ないのかと。例えば、研磨剤だって水の中に溶けてあるわけですから、それを回収してまた再利用するという、今までは安価でありましたからずっと来たんですが、それを再利用することはすぐできるのではないかというということで、再利用、リサイクルといいますか、再利用の道を一生懸命、今短期間で技術開発をして、それを使っているところに全部適用するように努力してほしいという要請をしているところであります。
#100
○松あきら君 ありがとうございます。
 心臓部は決して出す必要はないと私も思っております。これはやっぱりちらつかせておかないと、もしかしたらいつかくれるかも分からないと思わせておくことも大事で、したたかにしなやかにってどっかで聞いたような言葉ですけど、こういうことも駆使しながら、知恵を巡らしてしっかりと対処をよろしくお願い申し上げます。
 政府としては当然中国以外の国にも資源を求める、こういうことで、海外鉱山の開発を進めているというふうに先ほどもちょっとお伺いしました。一体全体、今どういう国にどういった開発を進めているのか、我が国の進捗状況、また権益確保の状況について手短によろしくお願いいたします。
#101
○国務大臣(大畠章宏君) これは、ここにおられます直嶋大臣を始め、がちょっとあれですが、増子副大臣等々大変御努力をいただいて努力をしてきたところでありますが、国名で言いますと、ベトナム、カザフスタン、モンゴル、アメリカ、カナダ、南アフリカ、こういう地域に新しい鉱床等を探査して日本に輸入する道をつくるように努力をしているところであります。
 特にモンゴルというところは新しいところでありますが、ここについても十月十四日に調査団を派遣して調査を開始したところでありますし、特にベトナムについては、もうそれは分かっているわけなんですが、先ほど申し上げましたように、道路を造る段階で国内のトラブルがあってそれをストップしていたという話がありましたが、それはベトナム国内の話だから日本の不手際ではないんだからそれは継続してやるようにという話をして、今大特急で道路を建設する作業を開始させたところでありまして。
 それからアメリカについては、中国のレアアースの安さのために、アメリカは高いというので閉山といいますか閉止していたんですが、それを大特急で日本とアメリカの協力の下にもう一回復活させようと、あるいはカナダのところも鉱山があったんですが、それも中国の安さに国際競争で負けまして閉山ということに追い込まれたんですが、これも復活させようと、こういうことで一生懸命努力をしているところであります。
#102
○松あきら君 ありがとうございます。是非強力に頑張っていただきたいと思います。
 時間がそろそろ、あと三分というところでございます。
 今回のこのレアアースの問題に端を発して、やはり今改めて資源という大事さ、戦略的に取り組んでいただくということをお伺いしたわけでございますけれども、短期的、あるいは中期的、長期的な対策を伺いたい。
 やはり短期的には備蓄、これ総理の御発言もありました。あるいはリサイクル、中期的にはリサイクル、代替、あるいは使用を低減、少なくする、こういう対策。それから私は、長期的には、日本は資源がないんですけれど、近海の海には宝の山が眠っているわけですね。海底鉱山といいましょうか、これをしっかりと私は、これはうなっているわけで、是非これを利用していただきたい。しかし、技術もあるし、あるいは費用も掛かるということは分かっているんですけれども、これも含めて、短期、中期、長期にお答えをいただきたいと思います。
#103
○政府参考人(鈴木正徳君) ただいま委員御指摘のとおり、短期、中期、長期、この中期といいましても、四、五年ということじゃなくて一、二年の中期というふうにとらえておりますけれども、対策を講じていく必要があろうかと思います。
 まず、短期的には、今委員御指摘のとおり、技術的にはもう可能性が高いレアアースのリサイクルの促進、これをまず行う必要があろうかと思っております。あわせまして、備蓄の拡充、これも必要だと思っております。あわせまして、先ほども御指摘ございましたけれども、レアアースの関連企業の高度な技術を守ると、そのために国内の立地の助成が必要かと考えております。もう少し時間が掛かりますけれども、代替材料やレアアースの使用量の低減の技術開発、また官民一体となった鉱山の開発等がございます。
 さらに、長期的課題でございますが、これも委員御指摘のとおり、日本は世界第六位の面積を領海では有しております。このような領海、排他的経済水域におきます海底熱水鉱床やコバルトリッチクラスト、これらの海洋資源の探査、開発、これを進めてまいりたいと考えております。
 これらの対策につきまして、私ども十月一日にレアアースの総合対策の骨子をまとめております。できますれば、これらの対策を早期に実行させていただきたいと考えているところでございます。
#104
○松あきら君 ありがとうございます。
 やはり、今、最後の海底資源の問題でございますけれども、これは平成十九年に自公民の議員立法で海洋基本法を成立させたわけでございます。しっかりとこうした海洋の開発も頑張っていただきたいと思いますし、また私は、この海底鉱物資源の探査などに取り組んでいる第二白嶺丸、これを実は来週視察をすることになっておりまして、また海洋資源の実用化に大きな期待を寄せているところでございます。
 もうあと一分なので、私は時間を厳守するということを大事にしておりますので、政府の一層の取組をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#105
○松田公太君 みんなの党、松田公太でございます。
 今回、生まれて二回目の質問に立たせていただいているんですけれども、前回が初めてだったんですが、前回は右も左も分からず来てしまって、まずは自己紹介から始めまして、あっという間に時間が過ぎてしまって質問の時間がほとんどなくなってしまいましたので、今回は残念ながら自己紹介は割愛させていただきたいと思います。
 大畠大臣、先日は経済産業委員会の所信表明演説、誠にありがとうございます。言うまでもなく、日本の危機的なこの経済環境、これを打破するためにはこの経済産業委員会が非常に私は重要な役割を担っていると思っております。そういう意味も含めて、私は大臣のお話を本当に身が引き締まる思いでお聞きしたんですけれども、お話の中で幾つかちょっと理解ができなかった部分がありましたので、そこについて御質問させていただければと思います。
 まず最初ですけれども、大臣は三つのステップというお言葉を出されたと思いますけれども、その三つのステップの意味がちょっと私理解できなかったんですね。演説の方もしっかりと聞かせていただきましたし、演説が終わった後もこちらのペーパーに落とされたものを何回か読み返させていただいたんですけれども、残念ながらその三つのステップの意味がちょっと理解できなかった。
 確かに、予算的に考えますと、予備費、また二つ目のステップが補正予算、そして三つ目のステップが本予算ということだと思うんですけれども、三つのステップというからには何か道筋、ホップ・ステップ・ジャンプじゃないんですけれども、何かの道筋があるのかなと、概念的にしっかりしたものがあるんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、ちょっと読み込んでいますとオーバーラップしている部分が非常に多くて分かりづらいなというふうに思ったんですね。
 ですから、是非、新人議員の私にも、国民の皆様にも分かりやすいような言葉でもう一度御説明いただけないかと思います。よろしくお願いします。
#106
○国務大臣(大畠章宏君) 非常に新鮮さを覚える御質問をいただきまして、ありがとうございます。
 私も、県議会で初めて質問するときは大変緊張いたしまして、原稿を草稿をしまして先輩議員に一応、先輩議員って私の前任者の方に夜行って原稿を見ていただいて、いろいろこういうことで質問したいと思うがどうかというような話をしたことを覚えております。しかし、その一番最初の気持ちというのは生涯を通してやっぱり持ち続けるべきだろうと思いますし、松田委員のその政治姿勢についていろいろと感ずることがありますが、これからもいろんな御意見を賜って、私もまた申し上げますけれども、お互いに意見交換をしながらより良い日本をつくるために私も頑張っていきたいと思います。
 その上で、第一ステップ、第二ステップ、第三ステップというのがなかなか分かりづらいと、こういう話でございますが、正直言って私も、どうしてここを第一ステップ、第二ステップ、第三ステップと無理やり言うのかなという思いもありました。
 いろいろ御答弁をしているうちにだんだんなじんできましたが、そういう疑念というのは起こるのかなと思いましたけれども、まずは当面できることをやろうというのが第一ステップで、これは予備費で緊急措置的にやったと。第二ステップとしては、その次に少し中規模的な予算を投入してやれることをやろうと。そして、第三ステップとしては、平成二十三年度の予算という大型の予算でもってやれることをやろうと、こういう意味で第一ステップ、第二ステップ、第三ステップという名称を使っておりますが、流れ的には、とにかく緊急的なものは第一ステップ、その次には中期的なものは第二ステップ、そして少し長期的といいますか、年度に、一年間にまたがるものは第三ステップと、そういう考えの下に織り込めるものを一生懸命入れていったと、こういうふうに御理解いただければと思います。
#107
○松田公太君 ありがとうございます。
 私は、さきの参議院選挙で出馬をさせていただきまして当選させていただいたんですけれども、菅総理大臣がさきの参議院選挙のときに第三の道ということをおっしゃったんですね。その後、与党の代表選のときに雇用、雇用、雇用と、雇用を三回おっしゃいまして、そしてまたこの経済対策も三段構えということをおっしゃっていまして、そしてまた三つのステップ。
 実は私、三という数字、個人的に大好きでして、三という数字を聞くとちょっと敏感に引っかかってしまうんですけれども、是非今後、先ほど申し上げましたけれども、私のような新人議員だったり、また国民に分かりやすい形で是非御説明いただければというふうに思っております。
 それでは、二つ目の質問、よろしいでしょうか。
 それでは、そのうちの一つ目のステップの円高、デフレへの緊急的な対策、この部分についてお聞きしたいと思います。
 大臣は、予備費九千二百億円のうち、例えば一千百億円を環境関連分野の工場立地補助、これに使うというふうにおっしゃいました。ちょっとここも実は理解に苦しみまして、なぜ工場立地補助、この部分が緊急対策に当たるのか、これを是非お聞かせいただければと思います。
#108
○国務大臣(大畠章宏君) 御指摘のところは、低炭素型雇用創出産業立地支援という項目の一千百億円だと思います。
 ここのところは、今年も、今年というのは今年の三月期といいますか、四月といいますか、大学を出て、あるいは高等学校を出てもなかなか仕事がないと。たしか私の記憶によると、七割ぐらいの方、七、八割の方が就職先が見付かって、二割の方は学校で一生懸命勉強したんだけれども就職先が見付からなかったと、こういう状況だったと思います。そして、今年の、いわゆる来年の三月に卒業する予定の学生さんも、今就職先というのは非常に細っていて難しいというお話を伺っています。私の知り合いの息子さんもその一人でございまして、どこか仕事がないでしょうかと、工学部を出たんですがなかなか仕事先がないという相談も受けております。
 そういう意味で、いわゆる今勢いが出始めて、そういうところに企業が事業規模を拡大すればそこに新しい雇用が生まれると、こういうことで、リチウムイオン電池ですとか、あるいはLED、確かに一個一万円ぐらいする電球で高いんですけれども、国民の皆さんもいろいろ考えて、電気屋さんに行って、結構最近少し下がってきましたが、大変売行きがいいということで、工場を拡幅してでもこのような工場を立地したいというところもあるわけです。
 したがって、そういうところの立地を促進する中で雇用の場を新たにつくっていきたいと、こういうことも含めて、この一千百億円という予算でもってこのような投資基盤づくりということで予算化をしたと私は理解しております。
#109
○松田公太君 ありがとうございます。
 ただ、おっしゃることはよく分かるんですけれども、どうしても緊急対策ではないのかなと。先ほども大臣おっしゃっていましたが、第一ステップというのは本当に緊急対策、人間でいうと、本当に死にかかっている人に緊急処置を施して蘇生させるようなものであるべきじゃないかなというふうに思っているんですけれども、長い目で見ましたら今大臣がおっしゃっていることは本当にそのとおりだと思うんですけれども、ちょっと緊急対策ではないのかなと、個人的にはこう思っております。
 私もこちらの経済対策の方を読ませていただいたんですけれども、経済産業省のですね。この中にあります、例えば中小企業の海外販路拡大支援、これなんかは私、実は緊急対策に該当するのではないかなというふうに思っているんですね。ところが、それが十億円しか充てられていないと。
 なぜこれが私、個人的に緊急対策に該当するかと考えているかといいますと、私自身、実はシンガポールに過去二年間ほど住んでいまして、いろんな企業のマッチングをさせていただいたんですよ。日本企業、私の友人であったり知人の企業が、社長が是非シンガポールに出たい、東南アジアに出たいという話を多々いただきまして、私、いろんな会社を無償で御紹介しまして、あっという間に話がまとまってどんどん販路が拡大したという経験をしているんですね。ですから、個人的には、例えばこういったものにもうちょっと大きな予算を充てて本当に積極的にやれば、あっという間に中小企業、またベンチャー企業も売上げを伸ばすことができるんじゃないかなというふうに思っております。
 そして、できれば、その販路を拡大できたそういった中小企業とかベンチャー企業に金融支援、これに付けて、要は拡販できたところに対しては貸付けであったり、また出資、こういった部分をくっつけてどんどん広げていけば非常に大きく広がるのではないかなというふうに思っております。
#110
○大臣政務官(中山義活君) ただいま質問の中で海外に販路を求めるという話がありました。今、百度なんかを使いまして、テストマーケティングといいまして日本の商品を外国に見せる、百度を通じて、こんなことにも今お金を掛けてやっておるところでございます。
 それと、何といってもベンチャー企業には知恵もあるわけですね。能力もあるんです、委員の御商売を見ていても。私ども、そういう知恵のある人、そこに、だけれども供給しなきゃならないのがやっぱり金融だと思うんです。金融でも直接金融と間接金融があると思うんですが、間接金融は保証協会で保証してあげる。しかし、やはり十五年とか二十年、みなし資本になるような貸し方もこれから大事だと思って、ベンチャー企業がじっくりやって研究を育てていく。販路を拡大するにしても時間が欲しいわけですね。我々は劣後ローンみたいなもの、十五年物を今考えておりまして、何とかベンチャー企業の方にじっくり考えてもらいたい。これはいわゆる貸すことではありますが、十五年、それから配当はその代わりもらうんです。形を変えて金融というものを今研究しているところでございます。
 もう一つは税制で、エンジェル税制をどうしてもやらなきゃいけない。お金を出して若い者を育てようと、こういう人に対しては税金をできるだけに控除しようと。
 この三つで今、中小企業、特にベンチャーの皆さんに何とか活用してもらおうということで、相談があればいつでも経済産業省は乗らなきゃいけない、中小企業庁長官もそういう覚悟で今やっておりますので、私が皆さんのところに行ってちゃんと御説明をできるようにしたいと、このように思っておりますので、よろしくお願いします。
#111
○松田公太君 ありがとうございます。
 今、中山政務官からベンチャー企業という話が出て、大変有り難く思っております。というのは、やはり政策を見てもベンチャーという言葉がなかなか出てこないものですから、アメリカでも実証されておりますが、実はベンチャー企業が成長したことによって雇用は非常に大きく増えているんですね。是非、ベンチャー企業対策というものをこれからも私も提言していければと、このように思っております。
 三つ目の質問に移らせていただきたいと思います。
 三つ目の質問は、先ほど来、ステップ一、ステップ二、ステップ二の話をちょっと割愛させていただきまして、ちょっと時間がありませんのでステップ三についてお聞きしたいと思うんですけれども、ステップ三の新成長戦略、この本格的な実施の中に柱の一つとして法人税減税、五%下げるとございましたが、これもちょっと私からしますと、過去二年間アジアを回ってきた私からしますとちょっと足りな過ぎるのではないかというふうに思ってしまうんですね。残念ながら五%の法人税減税では魅力が増さない、日本の魅力は増さないと思ってしまっております。
 御承知のとおり、シンガポールは一七%です。韓国は二四%。台湾は二〇%。今、日本がライバル視しなくてはいけないのはやはりアジアの国々なんですね。このアジアの国々と対抗するためには、その他のインフラであったり、いろんな例えば食の楽しみであったり、町のにぎやかさであったり、いろんな部分において、私は、もう既に日本はほかの国々、東京は特に勝っていると思うんですけれども、やはり法人税が高過ぎるから考えられないという方々が非常に多いんです。ですから、私は是非法人税をもうちょっと、思い切り、例えば一五%ぐらい下げていただいて、これによって誘致を真剣にやると。
 また、日本から出ていってしまうという企業がこれからやっぱり増えていってしまうと思うんですね。これも実体験からちょっとお話ししたいんですけれども、これも実は過去数年間、いろんな企業の方々から相談を受けたんです。どうやったら本社を移管できるのか、シンガポールに、例えば香港に。若しくは上場先として、日本の新興市場ではなくて、シンガポールとか香港とかの、若しくはコスダックのような韓国の市場に上場したいんだと、その方が日本で上場するよりも楽に上場できて資金調達ができると、こういう話が多々あったんです。非常に私、危惧しております。
 ですから、まずは、もちろん法人税以外にもやらなくてはいけないことはたくさんあると思うんですけれども、一五%下げると、そのぐらいの気概を持って取り組むべきではないかなと思っておりますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#112
○国務大臣(大畠章宏君) 基本的に認識は私も共有しているところでありまして、いつの間にか、国際的なこの法人税の比較をしますと、日本のみがまあ言ってみますと取り残されていると。アメリカと日本は大体四〇%程度で同じでありますけれども。今後どうするかということでありますが、まあ私の気持ちとしては同じ気持ちなんですが、最低でも五%程度をまず引き下げるということを今主張しておりますが、それで十分かと言われたら、十分とは私も言えないと思うんです。
 それで、もう一つ、先ほどベンチャー企業というお話がございましたが、新しく企業を起こすという方がたくさんいて初めて全体的に成り立つわけでありまして、どうしたら新しい企業を起こしてもらえるかと。こういうところに着目して、例えば、まあこれは私の個人的な、個人的というのをここで言っていいのかどうか分かりませんが、例えば、創業から三年間だけは法人税は例えば今おっしゃったように一五%程度にしますと。一番最初に始めるときが資金が掛かるんですね。それで、ある程度リズムが出てきたら通常の法人税に戻してもらうんですが、最初の三年間とか五年間はそういう法人税にしますから、是非日本国内で起業してくださいと。せめてそのぐらいの発想で私は日本の企業を取り巻く環境というものを整えることが必要かなということをただいま委員からの御指摘をいただいておりまして考えた次第であります。
#113
○松田公太君 ありがとうございます。
 本当に中小企業、ベンチャー企業の成功が日本の経済を新陳代謝して、もう一度元気にする原動力になるんではないかなと私は思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、最後の質問とさせていただきたいんですが、ちょっとこれは大臣の所信表明演説とはまた違うところでの話になってしまいますが、経済産業省全体の人事制度やまた処遇について御質問させていただきたいと思います。
 私、参議院議員になってからこの数か月、多くの経済産業省の方々とお話をして、レクチャーを受けたりヒアリングをさせていただいたりしてきました。個人的な感想ですけれども、経済産業省の方々は非常に前向きな方が多いなと。私が政治家になる前に聞いていたちょっと話と違うなと。官僚の方々はどちらかというと後ろ向きの方が多いんじゃないかという話を聞いてきたんですけれども、そうじゃなくて、経済産業省の方って本当に積極的だなと、いいなと、このように感じた次第なんですけれども。
 ただ、残念ながら、最近ちょっと話で聞こえてくるのは、例の、先ほどもちょっとお話が出ましたが、大臣官房付の審議官の古賀茂明さんのお話。この方がちょっと特殊な地方回りを命ぜられてしまって、ちょっと冷遇されてしまっているんじゃないかというような話を聞いております。私自身も以前は経営者をやっておりまして、社長の批判が大きく聞こえてきたり、また会社の批判をされてしまったり、耳に痛い話は多々聞いてきたんですけれども、やはりその都度そのような冷遇をしてしまったら組織として成り立たなくなってしまうと思うんですね。どちらかというと、そのように声を大にしていろんなことを言ってくれる方々というのは、実は元気があり過ぎるのかもしれませんけれども、会社のことを本当に思っていたり、多分、経済産業省でもそうじゃないかなと思うんですよね。省のことを思っているから、そうやって改革しなくちゃいけないんだということを声を大にしておっしゃっているんじゃないかなというふうに思います。
 ですから、もし本当にそういうことが残念ながら今経済産業省の中で起こってしまっているとしたら、是非これを私は改めていただきたいと思っておりますし、大臣の指導力でこういったことがないように、是非積極的に改革をしていただければと思います。いかがでしょうか。
#114
○国務大臣(大畠章宏君) 松田委員からの御指摘でございますが、私も同じようなことを先輩から言われたことがあるんです。耳に痛いことを言う人を大事にしろと。長くいると耳に痛いことを言う人はだんだん遠ざけたいということが出てくる社会なんですが、やっぱり耳に痛いことを言う人というのは本当に真剣に考えていただいていることもありますし、私も、そういう意味で、二十三年前に県会選挙に挑戦して二十年前から代議士の選挙に挑戦してずっと来ましたが、様々なことを言う人がいます。しかし、私は、その先輩の方の言われたことを守りながら、耳に痛いというか、ずばりと言ってくる人がたくさんいますが、もうちょっと少し抑えてくれたら有り難いなと思うこともありますが、やはりそういう真剣に指摘することについては真摯に受け止めてまいりました。
 今回の問題についても、御指摘のように、経済産業省の職員の方々は、言ってみますと生きた経済を毎日目にして対応しているわけなんです。したがって、机上の空論的なものじゃなくて、実際に適用したときに困らないような、混乱しないような仕事をしてきたから、今おっしゃったように、生き生きとした仕事をしている方がおられて、通常の官僚と違うなという認識を持たれたと思うんですが、その雰囲気は経済産業省はずっと持ち続けなければならないし、その意味で、私も、よくその方、古賀さんの話を聞いて、その方の見識とか経験とか能力を生かせるような形で道を見付けてほしいということを官房長には申し上げておりますので、是非そういう形でその道が見付かるように私は希望しております。
#115
○松田公太君 ありがとうございます。
 時間になりましたので、質問を終わらせていただきます。
#116
○荒井広幸君 大臣には耳の痛いことを言いますが、仲良くしていただけるので有り難く思っています。
 大臣とはNEW―WIC議員フォーラムを始めとして議員連盟で大変有り難く御一緒させていただいて、政権交代してもその幅、政策の幅、それから人間関係存じ上げていますので安心しているところではありますが、ただ、政権交代をしてかなり無理をしているというのも否めない事実ですね。自民党がやってきたものをみんな否定する。しかし、長い間の蓄積があるから、実は解決力を持っているところもあるんです。例えば、今度の尖閣の問題なんかいうのも、長い間、やっぱり日中の歴史観の問題やら様々なことがありました。全否定するんではなくて、そういうところに非常にいいルートや蓄積、ノウハウ、人間関係ありましたので、どうぞ全否定することなく、いいところはいい、悪いところは悪い、そして民主党というところの存在感を示していただきたいと、このように思います。
 そこで、今日の私のテーマなんですけれども、その前に、大臣、細かいことといいますか、三役の皆さん、官僚の方に聞きますので、大臣には大きなところだけお願いします。
 議員連盟はつくって大丈夫なんでしょうね、議員連盟。小沢さんのときには議員連盟をつくっちゃいけない。これ大丈夫ですか、大臣、超党派の議員連盟。
#117
○国務大臣(大畠章宏君) 超党派の議員連盟を私がつくっていいとかつくって悪いとかと言うのはちょっと立場上はどうかと思いますが、現実問題だけちょっと申し上げますと、私も、今、アイスランド議連の超党派の会長をやっておりますし、これは何か会長は少し替わった方がいいんじゃないかと言われているんですが、超党派の議員連盟でないと対外的になかなか難しいので、私は、議員連盟というのは、先ほどのレアアースですとか資源問題ということも含めて大変大事な存在だと思っています。
#118
○荒井広幸君 別な委員会に所属していて最初に申し上げたのは、超党派の議員連盟をこれを活用しないと、あるいは新規につくれないと、政権交代があっても、政界再編があっても、もう全然違うステージに立ったり、幅があり過ぎて、先ほど言ったように、相手を否定することから始まって、失敗を国民に大きなリスクとして与えてしまうということですから、非常に重要だと思うんですね。意識や考え方、そういうものをある意味で調整するというんですかね、すり寄る。
 そういうことで、今度の質問もそれに関係するんです。それは、パブリック・プライベート・パートナーシップ、いわゆるPPP、官民連携なんです。この官民連携というところの部分ですけれども、増子筆頭からもこの質問に応じてということで、大臣所信ということでございましたから、例えば四ページの原子力発電などのシステム輸出について、今日もいろいろ出ておりましたけれども、これを官民を挙げて取り組んでいくんだと、海外に対しても、こうおっしゃっているんですね。
 このおっしゃっている中で、私は当然だと思うんですが、多少抜けているなというのがかなり私としては見受けられます。レクを受けて、私も十分な時間ではありませんから、抜けていたり、また言っているのに気が付かないところがあれば明示をしていただきたいというふうに思うんですが、一つの肝は、海外にシステムパッケージ輸出をすると言っているわけですね。言ってみれば、韓国の例が引き合いに出されていますけど、国が全体の責任を取りましょう。そして、李明博大統領も何遍も国王とトップ交渉をした。そして、最後には安いということもありますけれども、トータルで提示しました。日本は方式でいうと、分離発注的なことをやったんです。それを彼らは一括方式で国営電力会社、これが大元締だと、こういうことでやったんですね。
 こういうことで、やって取ったということばかりありますけれども、これ、ちょっと通告しておりませんけれども、日本で成功しているという例もいっぱいあるんですよ。例えば、インドのデリー―ムンバイ間の都市整備プロジェクトというのは日本が、たしか四つの日本の企業体が受注していますね、それはよろしいですよね。ですから、決して負けていることだけじゃないんですね。取っているものも非常にあるんですよ。
 そうすると、我々はここで冷静にならなきゃならないんです。冷静になるときに、経産省の言っている主張の中に資金調達というところは一ページはあるんです。ポンチ絵をよく持ってこられますね、官僚の皆さんが。その中に、確かに一ページ分はあるんです。資金調達を新しくしなくちゃならないというところ、大臣、あるんですね。金融支援の強化が必要なんだと、こういうことで言っているんです。
 この金融支援の強化というのがどういうことかといえば、パッケージで取るというときには、途上国であれ、先進国であれ、その資金がない場合もあるわけですから。途上国なら日本は今まで、当たり前ですけれども、これはODAで支援したりやっていたわけですね。それから、JBICなどを含めて、今JICAに移されたりしておりますけれども、そういうところの様々なものを活用しているわけですね。JICAの方の例えば投融資資金というのもあるんです。それだけでは、日本もお金がなくなってきていますから、民間のお金も必要としますし、民間の資金調達をしなくちゃならない。そこまでくっつけていかなきゃ、それはどうぞと言いませんよ、最後は。
 そこで、経産省がおっしゃっていることは何かというと、インフラファンドをつくると言っているんです。民間から資金調達もしますし、それで事業に使ってくださいと、こういうことですね、海外進出のための。そして、もう一つは、そのファンドには年金資金なんかも当てにしているんです。これは世界各国共通です、年金資金を使おうというのは。だけども、そういうこともやる。それから、この十月の何日かでそうしたものを通産省が始めたので、それを証券化したものをゆうちょに買わせました。あ、買わせましたって、買いました。
 そういう、直接、間接的にもいろんなお金の調達をするための、ヘッジをしながら調達するという仕組みを十分考えていただいているんです。これは評価するんですよ。
 ところが一方で、国土交通省は国内のPPP、例えばあの議員会館も、あれは何のことないです、あれPFIで造っているんです。官民連携の中の一つがPFIですから。それから、今度、今人気があるようですけれども、羽田の新ターミナルビルもPFI、PPPです。国内向けのファンドをつくると内閣府と国土交通省は言っているんです。海外に行こうが国内であろうが、同じなんですよね。民間からしてみたらば、リスクを自分たちではじいて、利益が出る、そして自分の企業価値も高められるような、これはいいことをやったぞと、そうならないとまた投資も集まりませんからね、株価も上がりませんから。
 だから、そういうメニューとしてはばらばらに行くようになっちゃうんですよ、結局。ばらばらにお願いするようになっちゃうんです。こういうところというのは改めるべきだなというふうに私は考えているんですが、実際、経産省にお尋ねをいたしますけれども、金融支援策をいろいろ考えていらっしゃいますけれども、そうした意味で、内閣府や国交省が検討しているいわゆる官民インフラファンド、そういったものと非常に近いものなんです。これ、貿易保険なんかも活用しながらというところはまた別なところありますけれども。そういう市場を大きくするためにも重要じゃないかな、統合して考えるという発想はあるんですか、いかがでしょうか。局長ないし審議官。
#119
○政府参考人(厚木進君) 今先生がおっしゃられたとおり、民間資金の活用を促すために金融支援の強化に重点的に取り組んでおります。
 その際、今先生おっしゃいましたけれども、国内のインフラのファンドと海外のインフラファンドという話おっしゃられたんですけれども、その際に重要になってくるのは、海外の場合はカントリーリスクというものがございます。それをカバーするにはどうすればいいかということで、貿易保険を活用したインフラファンドの設立・投資支援ができないかと。そうすることによってカントリーリスクをカバーできるんじゃないかということで、そのほかにも、先生がおっしゃられたように国際協力機構の海外投資の早期再開とか、国際協力銀行の先進国向け投資金融の対象の拡大とか、それから貿易保険による事業リスクてん補範囲の拡大、これもカントリーリスクのカバーする範囲を少し広げようというものでございます。そういったことを活用いたしまして民間資金の活用を促す金融支援の強化に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#120
○荒井広幸君 確かに、カントリーリスクというのは、紛争があったり、あるいは先進国とはいえ政策が方向転換したなんていったら資金回収できなくなりますよね。日本国内だって、仮に民間で自治体病院をPFIで造っても、お金がないから売却しますとか、一度銚子市のようにやめますといったらこれは回収できないですよ。
 ですから、共にリスクというのはあるんです。大きさにも違いはあります。しかし、基本は一緒なんですね、松田先生いますけれども。そういう市場を統合してつくっていかなくちゃいけないということを私は大臣、一つ提案いたします。別々にやっていますよ。内閣府はPFI推進室というのがあるんです、国内向けに。しかし、PPP、海外にパッケージで輸出するみたいな発想はないですよ。一緒です。
 私は、何が更に重要かというと、日本では今、このPFI事業、PPPの中でPFI事業、民間からお金を呼んだり、民間からお金を呼ぶよりも起債の方が安い場合がありますから、その方が財源として市町村が楽な場合があります。そして、民間のお金か民間の技術、ノウハウで運営していく。バリュー・フォー・マネーという考え方があります。お金に換算して価値はどっちが上がったか、こういう計算式立てますと、PFIというのは極めて高いんです。いいサービスも取れて料金も下がる、こういうことです、簡単に言えば。経費も下がるということです。自治体を例に取れば、すごく財政が傷まないで済むということなんです。
 世界各国に我々が行くにしても、国のODAが下がっている、そういう状況で世界各国と仲よくしようといったって、もっと出してよと言われているわけですよね。そして、先ほどのように、レアメタル含めていろんな国々とパッケージの支援をしていくというときにお金がないというのもすごく大きなネックなんですよ。ですから民間の資金を呼ぼうということでしょう。そのために、リスクヘッジするために官も金を出そうと、こういう組合せを言っているんです。ですから、そういういわゆるインフラファンドをつくっていくというのは大賛成ですけれども、国内と国外がばらばらにやってますよ。経産省と国土交通省、全然ばらばらですよ。そして、同じこと言ってますよ。こういうことです。
 同じことを言っている中でもう一つ重要なことは、地球温暖化対策という観点からのESCOPFIという考え方があります。これは光熱費を新しいものにすることによって下がりますね、古いエアコンより新しいエアコンの方が安いわけですから。これがエコポイントの発案の原因でございましたけれども、安くなった分で返していけばいいんです、払っていけばいい、初期投資させちゃって。そういうようなやり方をやると、これLCCO2と、こういうふうに言うんですが、いわゆるライフサイクルコストというところから世界にも見せていかないといけないんです、途上国にも。イニシャルコストを重視しちゃうんです、安い方がいいって。
 そうすると、今、日本弱いのは、パッケージで出して弱いのは、高いということですよ。高くたってライフサイクルで見たらば安いんですよというところですね。ですから、品質を維持していくというのは日本が最も優れているのは間違いないと思うんです。ですから、そういったところを、もう一つ、LCCという観点でバリュー・フォー・マネー考えていくし、地球温暖化対策ということでのパッケージを入れていくということをお願いしたいと思います。
 そこで、大臣にお尋ねするんですが、こういう状況だとすれば、実は日本の中でこのPPP、国はほとんど調査してません。分からない事業、いっぱいあるんです。例えば、ごみ焼却場。PPPの一つの形としてのPFI事業でどれだけやってますかと言うと、分かりませんと言うんです。つかまえてないんですよ。分かっている範囲だけで三百七十か所です。例えば藤沢のごみ焼却場というのはDBOというやり方なんです。PFIの中でも準PFIというやり方です。それから埼玉県はほとんど、今庁舎もそうですけれども、ESCOPFIで古い庁舎の中のこういう光熱費を民間と一緒になって先に直しちゃって、ランニングコストを低くして、それで払っていくというやり方、今始まっています。東京都の我々が使っている下水、これもPFI事業です。しかもそれ、発電も加えてやっているんです。
 いろんなことをやっているんですが、国内で三百七十件です、十一年で。PFI法を自由民主党さん始め公明党さん、みんなで作って始めて十一年、三百七十件です。調査は不十分なところありますよ、各省つかんでないんだから。これもいいかげんですよ。そういうことで進んでいる。このPFIというものを、つかんでないんですが、国内でもっと広げなくしてどうして外国に行けますかという結論を、私はそこを言いたいんです。
 国内で人材育成してノウハウを蓄積して、そういうものを持って海外に行かない限り私は成功するものとしないものがあるなと。そうすると、勢い大企業ばかりになっちゃうんです。実は、草の根ODAというのがあるように、身の回りのもののニーズというのも非常に高いんです。そういうPPPもあるんですよ。そういう発想に二つ目は目が行ってないな、でっかいものばかり言っているな、こういう感じもいたしたわけでございます。
 大臣には月曜日も質問ができるというので、そこを、ちょっと演説風で申し訳ありませんが、お伝えしておいて、改めて御意見をいただきたいと思っております。
 今日のコアは何かというと、大臣がその隣で言っておられます、いわゆるEPAも言ってますが、トランスパシフィックパートナーシップ、環太平洋パートナーシップ協定交渉についてなんです。大臣、ここだけはお話ししてください。
 これは、総理も、それから農林大臣も言っているんですが、積極的であると。大臣も積極的にというふうに言っている。しかし、ほかの分野に迷惑を掛けないようにと言っています。であれば、だれが迷惑して、だれが得すると言うとおかしいですが、国内においては、大方新たな受益者、利点を持つ人と、大方新たな損失を持つ人、そういう人を明示して、それなりのいわゆるデメリット、こういったものを試算してないということでしたけど、していないんでしょうか、経産省としてはしているんでしょうか。どういうふうに得になるか、マイナスになるか、だれが、この辺はいかがなんでしょう、大臣。
#121
○国務大臣(大畠章宏君) 前段の件は月曜日ということでありますから、月曜日に少し整理をしてお答えを申し上げたいと思いますが、後段の部分のEPAといいますかFTAといいますか、今御指摘いただいたのはTPPという御指摘でございますが、経済産業省としては、TPPを、協定を結んだ場合にどういう利益があるというような試算をしていることを私自身がまだ確認はしておりませんが、同時に、今申し上げておりますのは、経済連携を組んだときにいろいろと国内には大きな影響も出ますので、その影響が出るようなところも含めていろいろと手を打たなきゃならないと。
 特に日本の農産物に対する影響が強いのではないかということを言われていますので、現在、農水大臣と連携をして、まず日本の国の強い農業をつくろうと、そしてそれをつくることによって初めて両立する関係ができるのではないかと思っておりまして、そこら辺両立できるように、今一生懸命経済産業省も、自分のテリトリーじゃなくて、農業、林業、漁業という、これも産業といえば産業ですから、六次産業化と言っているんですから、そういうところを経済産業のノウハウを全部展開して少し考えたらどうかということを今指示をしているところであります。
#122
○荒井広幸君 経済学では補償論理というのがあって、ダメージを受ける部分新たなことをやって、それを補っても余りある利益があれば、何といいますか、許容の範囲だみたいなことがあるんですが、そのやりくりが。しかし、一番は子ども手当と同じなんですよ。新たな受益者と新たな負担者が見えないままに、みんなが良くなると思って、子育て支援でいいぞ。今になってみたら、あれ、私は駄目だったというのが分かってくる試算が今ごろになって出てくる。民主党にはこれが多いんですよ。
 そうすると、少なくともAPECの横浜会議は間もなくですから、メリット、デメリットも国民に、大臣は素直でまじめですから、自分も見ていないと。見ていないものを、これをさあどうするんですかと言っていきなりTPPを締結するなんということを言っては困りますので、これはやめていただきたい。これを申し上げますし、早く試算を出していただきたいと思いますが、いかがですか。
#123
○国務大臣(大畠章宏君) メリットのところを私は自分の目で今数値的に確認していないということを申し上げたんですが、TPPといいますか経済連携を組んだ場合にはこのような形の日本の全体的には経済的な効果は出るだろうという、その分析はしてあると思います。したがって、それをよく私自身も確かめまして、そして今、荒井委員からお話がありましたように、全体的にはどうなのかと、メリットとデメリットというのを全部を私自身もよく精査したいと思います。
#124
○荒井広幸君 一分ありますので、不十分なお答えなんですが、役所の方に聞きます。
 先ほどに関連して、途上国の円借の民間投資部分、これは二階建てにするということですけど、いつ同時並行でできるようにスピードアップということをされる予定なのかというようなことについて聞きたい。これは、海外投融資資金、今凍結しているんです。早期再開はいつからいたしますか。検討中と聞いています。
 それから、先進国向けのJBICの対象の品目の拡大、いつからやる予定でしょうか。もし今言えなければですけど、実は大臣、これポイントなんですよ。海外投融資をいつ再開するか、今凍結しているんですから。先ほどの海外進出でうんと重要なところです。それから、先進国向けの融資対象拡大をいつやるか、これだけお願いいたします、事務方の方で結構ですから。それで終わります。
#125
○国務大臣(大畠章宏君) 今の御指摘はJICAの海外投融資のお話だと思いますが……
#126
○荒井広幸君 JICAとJBIC。
#127
○国務大臣(大畠章宏君) はい。これは早期に再開する方向で準備中と伺っております。
#128
○政府参考人(厚木進君) まず、JBICの方については、パブリックコメントに既に掛けておりまして、それが終了しておりますので、間もなく対象を広げられると思います。
 JICAの海外投融資については、もう検討中でございますけれども、大分方向がまとまってまいりましたので、間もなくだと期待しております。
#129
○委員長(柳澤光美君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後二時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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