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2010/11/11 第176回国会 参議院 参議院会議録情報 第176回国会 文教科学委員会 第3号
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2010/11/11 第176回国会 参議院

参議院会議録情報 第176回国会 文教科学委員会 第3号

#1
第176回国会 文教科学委員会 第3号
平成二十二年十一月十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十七日
    辞任         補欠選任
     横峯 良郎君     加藤 敏幸君
     上野 通子君     中曽根弘文君
 十月二十八日
    辞任         補欠選任
     加藤 敏幸君     横峯 良郎君
     中曽根弘文君     上野 通子君
 十一月十日
    辞任         補欠選任
     江口 克彦君     松田 公太君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         二之湯 智君
    理 事
                神本美恵子君
                藤谷 光信君
                橋本 聖子君
                水落 敏栄君
    委 員
                大島九州男君
                斎藤 嘉隆君
                鈴木  寛君
                谷  亮子君
                林 久美子君
                水岡 俊一君
                横峯 良郎君
                石井 浩郎君
                上野 通子君
                熊谷  大君
                義家 弘介君
                草川 昭三君
                松田 公太君
   国務大臣
       文部科学大臣   高木 義明君
   副大臣
       内閣府副大臣   平野 達男君
       文部科学副大臣  鈴木  寛君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  吉田  泉君
       文部科学大臣政
       務官       林 久美子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        古賀 保之君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        村木 厚子君
       公安調査庁次長  寺脇 一峰君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部長       辰野 裕一君
       文部科学省初等
       中等教育局長   山中 伸一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (教職員定数の改善による少人数学級の実現に
 関する件)
 (幼保一体化に向けての検討状況に関する件)
 (プロ野球界と学生野球界との断絶解消に関す
 る件)
 (朝鮮学校と現行教育基本法との関係に関する
 件)
 (特別支援学校児童生徒の急増に伴う対応に関
 する件)
 (日本人留学生減少の原因と対策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(二之湯智君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、江口克彦君が委員を辞任され、その補欠として松田公太君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(二之湯智君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官村木厚子君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(二之湯智君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○神本美恵子君 おはようございます。民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。
 本委員会での質疑は一年半ぶりでございますので、若干緊張しております。高木大臣には初めてですので、期待をしております。どうぞよろしくお願いします。
 それから、今日は平野達男副大臣、吉田泉政務官にもおいでいただいておりますけれども、平野副大臣とは今年の参議院マニフェスト作りで御一緒させていただいていろんな議論をしてまいりましたので、今日のテーマに取り上げております少人数学級の推進ということについては御理解をいただいているものというふうに期待をしております。
 吉田政務官におかれましては、これも野党時代ですけれども、子ども・男女共同参画調査会で、衆議院の青少年特の理事として役員に入っていただいて、チルドレンファーストということについて一緒に政策立案を、特に子ども手当は一緒にやらせていただきましたので、そういう意味で今日は是非いい答弁をいただきたいなというふうに思っております。
 実は、私は小学校の教員の出身でございますので、これまでも質疑においては、学校現場で起きている問題や、それを政策的、制度的に解決していくにはどうしたらいいのかということを中心に質問してまいりましたが、そういう意味ではこの少人数学級の推進ということには、本当にもう悲願といいますか、そういう思いで大きな期待を掛けております。といいますのも、文部科学省が今回予算要求の中でも、また今年度だけではなくて、計画的に少人数学級、現在の四十人学級という標準定数のそこを見直す、基準を見直すということで提案をされて要求もされていることについて大きな期待を寄せているところであります。
 実は、私は一九七〇年から教員を始めたんですけれども、そのときは四十五人学級でございました。ですから、ちょうど地域的にも人口急増の地域でありましたので四十五人ぎりぎりのクラスを受け持っていたんですが、それから十年後、一九八〇年に四十五人学級が見直されて四十人学級の編制基準に変わりました。
 そうしますと、例えば、新設校二校ぐらい続けて行ったんですが、二クラスの学級で八十人を超えると三クラスになるわけですね。そうしますと、二十数人、私の場合は人口急増でしたから一番少なくて三十二人というクラスを持ったことがございます。多いときは四十五人、少ないときは三十二人。その違いということについて、これはあくまで私は教員という立場ですから、子供から見てどうなのか、保護者から見てどうなのかというのはまた別の視点があるかと思いますけれども、教員という立場から見ても、もうこんなにも違うものかと。
 何が違うかって、教員として未熟なところはもちろんありますけれども、子供一人一人が見えてくるというのが教員の立場としてはございました。それから、当時でも様々な家庭の状況を抱えたり、それから障害のあるお子さんもクラスの中に受け持ったりという経験もしましたけれども、そういったときに、四十五人いるのと三十二人というのとでは圧倒的にこちらがかかわる時間、かかわる気持ち、それから時間外でも、家庭に訪問していく時間の確保といったようなことで、こんなにも違うものかというのを実感いたしました。
 その後、四十人学級が推移して三十年、三十年ぶりに文科省が四十人学級を見直して、三十五人あるいは三十人にしていこうという、こういうことを決断されたことに私はもう大変大きな期待をしております。
 ただ、今年の夏の参議院マニフェストを党内で議論するときにも、党内の議員の皆さんからも、だってもう実際やっているじゃないかと、うちの地域、うちの選挙区ではもう二十人から三十人のクラスが圧倒的に多いというような声も実際に聞きました。実際、自治体の努力で三十人学級や三十五人学級を徐々に実現しているところも確かにございます。
 ただ、それは自治体の財政力に大変左右されるということと、それから、実際に学校現場の先生方のお話を聞きますと、一人の定数を、定数崩しといいますけれども、一人の定数分の人件費で三人を雇う。しかも、それはそういう形ですので非常勤にならざるを得ない、時間講師にならざるを得ないというようなことで、先ほど言いましたように、放課後、気になる子、その日いろんなトラブルがあった子、あるいは朝から元気がなかった子のところに家庭訪問しようと思っても、時間講師の場合あるいは非常勤講師の場合はそれができないわけですね。子供も職員室に、昼間のことで勉強が分からないとかけんかしたとかいうことで相談に先生のところに、職員室に行っても、その先生はもう勤務時間が終わっていらっしゃらないというような、こういう今自治体が本当に努力をしてやられている内実を見てみますと、それでも本当に苦肉の策で学校現場の要望を受け入れて、しかも今、本当に多様化する子供たちの困難、この困難にこたえるためにということで現場に近い自治体が努力をしている。これはやっぱり国としてやるべきだということで、今回提案されていることについては、私も、本当に繰り返しになりますけれども、熱い期待を寄せているということをまず冒頭に申し上げたいと思います。
 そこで、今まさに来年度予算編成に向けて元気な日本復活特別枠という作業も行われていると思いますので、今日は平野副大臣にもおいでいただいているところですけれども、まず、財務省吉田政務官にお伺いをしたいと思います。
 今日、お手元に一枚資料を配らせていただいておりますけれども、我が国の教育投資というのは、先進国幾つかを並べて、これは文科白書の中から取ったんですけれども、日本の教育予算、公財政教育支出の伸び率というのを見ますと、一九九九年から二〇〇六年まで御覧のような状況になっております。ほかの国を見ますと、右肩上がりに、どこも、どこの国も財政上のいろんな問題を抱えていながら、教育に対する支出はこのように力を入れているということが見て取れるのではないかと思います。
 また、その下の表はGDP比の公財政支出なんですけれども、日本はOECD平均四・九をはるかに下回って三・三というふうな状況になってございます。これは、日本の子供の人口、少子化で子供の数が減っているんだからというような、財務省のこれまでそういうことは野党時代にも何度も聞かされてきたんですけれども、こういう状況の中で、資源が乏しい我が国において、人材育成というのは非常にこれは重要な、最も投資すべき、未来への投資ということですべきところだと思いますけれども、しかもこの人材育成というのは、何も優秀な人材を育てるという意味ではなくて、すべての子供がこの社会の中で納税者として、一人の人間として豊かに自分の人生を送っていける、そういう人材を育成するという観点から投資すべきところだと思いますけれども、吉田政務官、いかがでしょうか。
#7
○大臣政務官(吉田泉君) この人材育成の重要性については、財務省ももちろん含めた共通の認識だと思います。
 先生、今、国際比較の御指摘でございますけれども、確かに、このグラフにあるように、対GDP比で見ますと日本の教育支出は非常に低い部類に入るというデータだと思います。ただ、いろんな見方があるということも申し上げたいと思います。
 今御指摘のあった子供の人口、全体の人口における子供の割合が、日本国の場合はよその国と比べて低いと。さらには、GDPに対する政府の支出の比率が、これも低い、小さな政府であると。こういうことを加味しますと、データによっては、主要先進国、G5と比べて決して遜色はない、トップクラスであるというデータも出ているところであるというふうに思います。
 いずれにしましても、この限られた財源でいかに教育の質を改善していくかという観点からこの教育予算の在り方について議論を深めたいと思っているところでございます。
#8
○神本美恵子君 財務省はこれまでもそういう考え方で来ていたのは私も十分承知をしておりますが、政権交代をして、チルドレンファーストの政策を掲げてやってきている我が党の政権としては、是非、そこを乗り越えるといいますか、やっぱり本当に今学校現場、教育の現場がどうなっているのかというところから是非政治主導でやっていただきたいということをお願いしたいと思います。
 今朝、子ども・男女共同参画調査会やったんですが、これは幼保一体の課題だったんですけれども、保育の現場の声として聞いたのは、その方は今までケースワーカーをやっていたけれども、一時期、行政の方で介護保険とかお金を配る側の仕事に就いたと。そうすると、ケースワーカーやっているときは介護の現場が本当に嫌というほど見えていたのに、そちら側に立つと現場が見えなくなる、本当に現場で何が起きているかが見えなくなるというようなことをおっしゃいましたけれども、政府に入って現場が見えなくなるというようなことにはもちろん吉田先生はなられないと思いますので、財務省の中でも是非、我が党のこの政策について頑張っていただきたいなと思います。
 時間がありませんので、通告幾つかしていたんですが、次に平野副大臣の方にお伺いしますけれども、この元気な日本復活特別枠の要望について、昨日も文科省について行われたようですが、どのような形で、四段階、A、B、C、Dが付けられると聞いていますが、どういうプロセスで優先順位が付けられていくのか、また予算配分されていくのか、簡単で結構ですので、お願いします。
#9
○副大臣(平野達男君) 元気な日本復活特別枠、これは御案内のとおり、経済成長あるいは雇用に資する予算に、予算編成に向けて重点的に投資していこうと、そういう観点から設けられた特別枠でございまして、この配分をするために玄葉大臣を議長とする評価会議がございます。評価会議の下に作業チーム、副大臣クラスから成る作業チームを設けまして、座長は今私が拝命をしております。吉田政務官もそのメンバーです。
 この作業チームが十月の二十九日から十一月の上旬にかけて休日返上で要望枠に出た百八十九の事業のヒアリングをしまして、そのヒアリング結果を基にして五つの判断基準を作りまして、これからこの判断基準に基づきましてA、B、C、Dの各事業のランク付けを行うという作業に入ります。
 その前段として、昨日、公開ヒアリングをやりました。公開ヒアリングの結果を踏まえまして、先ほど申し上げたとおりA、B、C、Dのランク付けを行いまして、それを評価会議にかけまして、最終的には、配分は総理がそういったものを見ながら決定をするという形になります。
#10
○神本美恵子君 経済と雇用に貢献するというようなことを考えながらやっていくというお話でしたけれども、これについては、先日、パブリックコメントの結果が公表されました。
 聞きますと、パブリックコメントの中で非常に多かったのが、文科省の強い人材育成のための大学の機能強化イニシアティブや、いわゆる今話題にしております小学校一、二年生における三十五人学級の実現などについてが非常に多くの声が寄せられたというふうに聞いております。
 このパブリックコメントをされたその趣旨というのは、広く国民にこの予算編成に関心を持っていただきたいし、国民の声をやっぱり受けて、これを基礎資料としてこの政策コンテストにも使いたいということが記されているんですけれども、この多くの国民から寄せられた意見というのは当然この判定のときにも尊重されると思いますけれども、国民の切実な、国民といいますのは、子供を育てる、あるいは子供へ教育をする、その現場にいる人、そういう人の声だと思いますけれども、それをどのように今後政策コンテストに反映させるのか、お願いします。
#11
○副大臣(平野達男君) パブリックコメント、たしか九月の二十九日から三週間という短い期間でしたけれどもやらせていただきました。その結果、三十六万件という大変大きな御回答をいただきまして、その中のかなりの部分が教育関係に関してのパブリックコメントでした。
 御質問は、このパブリックコメントをこれからどういうふうに予算の配分に考えていくんだということでございますけれども、基本は、まず私どもが実施した個々の事業のヒアリングということです。そこから出てくる様々な問題点あるいは利点、そういったものと併せて、そして、当然のことながらこのパブリックコメントについては大きな判断要素として勘案していただくと、こういうことでございます。
#12
○神本美恵子君 ありがとうございます。
 それで、もう時間が余りありませんので最後になりますけれども、これは吉田政務官と大臣、両方にお聞きしたいんですが、先ほどから繰り返しておりますように、民主党のマニフェスト二〇一〇の中にも少人数学級推進ということは明記しております。これは、実は私まだ議員になる前だったんですけれども、二〇〇一年に民主党として少人数学級推進法案、あるいは野党共同で三十人以下学級推進法案というものを提出をしたことがございます。
 その折には、吉田政務官、是非お伝えいただきたいんですが、野田今の財務大臣も発議者として、賛同者だったかな、名前を連ねていらっしゃいますし、言わば、民主党結党以来のこれは悲願であると。ずっと議員立法で提出をして、ようやく政権を取った。政権を取る選挙の際にもマニフェストでうたってきた。で、政権を取った。そこで、文科省が英断をしたというか決断をして提案をされている少人数学級でございますので、これについては是非、財務省としても、また文科省はもちろんですけれども、推進をするという立場で、政治主導で頑張っていただきたい、その決意を吉田政務官と、最後に高木文科大臣にお伺いして私の質問を終わりにしたいと思います。
#13
○大臣政務官(吉田泉君) 少人数学級の推進ということがマニフェストの事項であるということは、もう十分承知しているところでございます。
 問題は、具体的にじゃどうやってそれを実現していくかというもう段階だとは思いますが、いろいろ我々にとっても論点がございます。
 一つは、改めて三十五人学級と教育の質の向上との関係でございます。それから二つ目は、先ほど御指摘もありましたけれども、ほぼ全国的にといいますか、八割の小学校、中学校で既に三十五人学級が実現していると、こういう実態がございます。そこで、国と地方、まあ地方の努力でそこまで来たわけですが、今後、国がそこにどういう形で踏み込んでいくのがいいかと、この役割分担の在り方でございます。それから三点目としては、公務員人件費の削減というのが今年から来年にかけて大きなテーマになりますけれども、地方公務員の四割を占める教職員の皆さんの人件費、数、これを増加させるということをどういうふうにこの全体の中で整合性を取っていくかと、こういう論点について十分な議論をした上でマニフェストの実現に向かっていきたいと、こう考えております。
#14
○国務大臣(高木義明君) 神本委員にお答えをいたします。
 これまでも、本委員会でもそうでございますが、各党各会派からもこの少人数学級についてはかなりの御意見も承っております。しかも、新しい学習指導要領が本格的に実施されますし、今なお不登校の問題等、教育現場においては多くの課題を抱えておると。こういう中にありまして、私どもも世界のトップレベルの教育を目指すという高い目標も掲げております。そういう意味で、新しい教職員の定数改善計画、これについては極めて重要な課題であると認識をしております。
 そういう思いでございまして、我々も三十年ぶりに四十人学級を見直すということを今回新たな計画として策定したところでございます。平成二十三年度の概算要求におきましても、計画の初年度分、小学校一、二年で三十五人学級を実現するための特別枠についても強く要望しております。お話にもございましたように、本要望に対するパブリックコメントにおきましても、少人数学級の必要性については約四万人を超える方々がそういう要望を出しておることからも、これはかなり重いことだと受け止めております。
 私といたしましては、この国民の切なる声、それからやはり国が義務教育に責任を持つというそういうこと、また多くの課題解決のために、まさに成長戦略の人材育成というのがプラットフォームということも掲げておりますので、この計画の実現に向けて、予算の確保を含めて全力で取り組んでいきたいと思っております。
#15
○神本美恵子君 済みません、一言だけ。
 ありがとうございました。強い決意に大変心強く思っております。
 先ほどちょっと吉田政務官の方から、教員の質というようなお話がございました。これは非常に大きな課題だと思いますけれども、今学校現場がどうなっているのかということから考えますと、病気休職者のうちの五割以上、実に。私が現場にいましたころは三割になって大変驚いていたんですが、この病気休職者の五割以上が精神疾患を病んでいるという現実なんですね。なぜそうなるのか、質が低いからなのかというところは十分に本当に分析していただきたいと思います。
 繰り返して言いますように、今、学校現場に来ている子供たちの家庭の状況や生活の状況、そして学びの状況を見ますと、もういじめや不登校の数や暴力の数を挙げるまでもなく、虐待を受けて学校に来ている子、様々な子がいます。そして、卒業した後は引きこもりになっていくというような、こういった困難に向かい合ってやっている教職員の今の現状というもの、現場を見失わないで政策を進めていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#16
○大島九州男君 おはようございます。
 それでは、理事の要望を受けて、できるだけ早めに終わらせたいと思いますが、まず幼保一体化、こども園の応諾義務について、そこのところ、林政務官の方からちょっといろいろと御指導いただきたいと思います。よろしくどうぞ。
#17
○大臣政務官(林久美子君) ありがとうございます。大島委員にお答えをさせていただきます。
 幼保一体化を含む子ども・子育て新システムにつきましては、現在、来年の二十三年の通常国会に法案を提出をさせていただいて、二十五年度の施行を目指して、子ども・子育て新システム検討会議の下に置かれました三つのワーキングチームにおいて制度の具体的な内容について現在検討中のところでございます。
 その中で、御指摘のございました応諾義務についてでございますけれども、この点については、幼稚園と保育所は委員御存じのように全く制度が違います。幼稚園については施設側に応諾義務はございませんで、入園に際しては選考を行っている園もございます。一方、保育所については児童福祉法の規定に基づいて応諾義務がございまして、市町村からの保育の委託を受けた場合には、正当な理由がない場合にはこれを拒んではならないというふうになっております。
 いずれにしましても、こうした問題も含めて現在まさに検討中ということでございます。
#18
○大島九州男君 応諾義務のある保育園と今までなかった幼稚園がこども園として一緒になっていくと。当然、今まであったところは問題ないんでしょうけれども、幼稚園の方からして、じゃ、どういうところが問題になるんだろうなというふうな懸念をされているんでしょうか。
#19
○大臣政務官(林久美子君) 先ほど申し上げましたとおり、非常にちょっと制度が違って、現在、幼稚園には応諾義務が課されていないという状況でございます。
 そうした中で、どうなっていくんだろうという現場の皆様方が不安を抱えていらっしゃるということは十分に理解をいたしながらこれから議論をしていくところであるんですけれども、新システムにおける契約方式につきましては、市町村の関与の下で、保護者自らが施設を選択をし施設と契約をする仕組みとして、施設に応諾義務を課すことについて検討はなされております。検討はされております。しかし、まだ詳細な詰めた議論にまでは至っておりません。
 現在、幼稚園については保護者と施設が自由に契約する方式であることから、施設が園児の選考を行う場合も先ほども申し上げましたようにございまして、具体的に、例えば抽せんを行う場合とか、さらには面接や行動観察を行う場合、さらには建学の精神に基づいた特色ある幼児教育を実施しようという観点から例えばクリスチャンの方を優先的に入園させている場合等々がございますけれども、そのような選考は今後認められなくなるのではないかという懸念があるというふうに考えております。
#20
○大島九州男君 一つの考え方として、整理することが非常に必要だなと。
 それはどういうことかというと、一つ分かりやすく例えると、一つの山を登ろうとして、日の当たる側から登っているところは非常に五合目に行っても暑いんだけれども、裏側に行っちゃうと例えばまだ雪が残っていたと。そうすると、その五合目では、どこを頂上を目指しているのかお互い分からなくて、実は表裏の方でお互いが思いやると、例えば、保育園の方は今までは選ぶ権利がなかったので、当然そこの保護者はいろんな要求をしたと。幼稚園の方はどうかというと、当然幼稚園の方はその建学の精神だとかその理念に理解をした方が望んでそこを選んで行ったわけですね。選んで行くということは、当然そこには、権利として選んでいるんですから、義務も生じていたという、そういう発想だと僕は思うんですね。
 そうすると、じゃ、こども園というのは何なのかといったときに、これをただ一緒にする、例えば、今日ちょうどいい例えをいただいたんですが、そばとラーメンがあって、このそばとラーメンはめん類だから一緒にしたらうまいかというと、いや、実は中華そばになったらうまいんですよね。ところが、豚骨ラーメンにそば入れたらちょっとねという、そういうところなんでしょう。
 だから、結局、実は都会でたまたま選択がたくさんできるこども園に、自分たちが選べるような環境にあったそういう子供たちは、例えばこども園の中で教育に特化すると、例えばこども園のカトリック版とかこども園の教育版とか、いろんなこども園があったと、それは選択できますよね。当然、やはり保護者も子供も選択して行くと思うんです。だからそれは当然起こり得るんだけれども、じゃ、田舎の離島に行ったら、離島でこども園が一つしかない。そうなったときに、じゃ、そこの離島で、いや、自分は教育に特化したこども園をやりますよとか、いや、自分はこれはクリスチャンのこども園をやりますよなんということは現実的には起こらないと思うんですね。
 ということは、いろんな多種多様の地域によって変化があるこども園があってしかるべしと。まさにこうあるべき論というのは、今言うそばとラーメンを合わせりゃ中華そばなんだということじゃなくて、ちゃんとそれぞれのあれに合わせた変化が当然あるんだというふうに、僕はそういうふうに思うんです。
 そこら辺、ちょっと政務官、どういう意見ですか。
#21
○大臣政務官(林久美子君) 私も全く同じ考え方でございます。
 幼稚園そして保育所の持つ歴史も現状もやはり、似通っているところは、幼稚園教育要領と保育所保育指針などは内容を合わせて作っておりますので、目標についてなどはすり合わせながらやっていますけれども、同じところ、そしてそれぞれの違うところ、歴史、ございます。そうしたものをしっかりと踏まえながら、それぞれの良さを生かした幼保一体化を実現をしていきたいと思っております。
 何よりも私たちが心掛けなくてはいけないのは、幼保一体化が目的ではないということです。幼保一体化は手段の一つであって、目的は何かというと、やはりすべての子供たちにとって何が最善の利益なのか、どうすればすべての子供たちに世界に誇る我が国の幼児教育あるいは保育を受けてもらうことができるのかという視点を決して失ってはいけないというふうに思っております。
 そうした意味では、それぞれの施設の特徴あるいは地域性などを十分に踏まえながら、現場の意見もよく聞きながら、何よりも子供たちにとって何がベストなのかということで、それをしんに据えて取り組んでいきたいと思っております。
#22
○大島九州男君 ありがとうございます。
 だから、基本的には保育所を運営されている方、そこで働いていらっしゃる方、幼稚園を運営されている方、そこで働いていらっしゃる方が、今ちょうど山の、目指しているところは実は一緒なんだけれども、途中でもってそこら辺のお互いが分からないところの議論をしているものだから混乱すると思うんですけれども、元々民主党が目指しているのは、その文科と厚労が子供たちのところにかかわっている部分を子ども家庭省という一つの頂上に向けて持っていこうという、そういう意識でこれが始まっていると、私はそういう理解をしているわけですね。
 ところが、今はその頂上を見る議論ではなくて、今ちょうど何か富士山のごつごつごつごつして岩がいっぱいで何か大変だななんていうそこら辺ばっかりの議論をしているんだけれども、やはり我々政府として、我々というか政府としてはですよ、その頂上の夢と希望をしっかりと幼稚園の方、保育園の方に分かっていただきながら制度構築をしっかりやっていく、そのために分かりやすい説明が必要だと。だから、そばとラーメンの例えではありませんが、そういうふうな形でしっかりと、心配ないですよと、子供たちのためにちゃんとやるんですから、目的は一緒でしょうと。
 その制度については、それぞれの地域、それぞれの実情、その園の性質、特色をしっかり生かした形でこども園というのは運営されるべきだし、そういった部分の独自性とかそういうものを認めていく方向であるんだとか、例えば、当然そこに入っていくときには、やはり親もそこの園の特色とかを理解して、そしてその方針というものに合致した人がやっぱり行くんだという契約も必要だと思うんですね。だからそういった部分のところの制度をどういうふうに整備していくかと。
 ただ、障害がある子供たちだからといってそれは駄目ですよというのは、僕はやっぱりインクルーシブ教育を推進する立場からしたら駄目だと思うんです。それは、障害と思想、信条、宗教の自由は違うんですよ。だから、思想、信条の、宗教とかの自由でやる部分については、それぞれの意思が働きますから義務と権利が発生するけれども、ここの身体の障害だとか家庭的なそういう経済力だとかいうものは別ですから、ここの分野の応諾義務があるのは私は当然だと思うんです。ここの分野ではねられませんよと。ただ、思想、信条の自由と宗教の自由というのは憲法に保障されているものであるわけですから、そこのところを理由に応諾の義務がどうのこうのというのはちょっと違うのかなというのが私の認識です。
 ちょっと時間もないので、大臣、今私がるるちょっとお話をさせていただきましたけれども、そこの見解をいただければと。
#23
○国務大臣(高木義明君) 大島委員にお答えいたします。
 面白い例え話も聞かせていただきまして、そういう考え方もあるかなと思って感心をしております。
 私が言うまでもなく、幼保の一元化、今一体化ですけれども、長い間の議論でありました。しかし、言えるのは、人間の一生において幼児期の教育というのはとても大切だと、人格形成にとって本当に重要な時期です。三つ子の魂百までもという言葉がよくあります。したがって、今そういう観点から私たちは検討が進められております。やっぱり子供が第一番と、そういう思いで、質の高い幼児教育、保育、こういったものがかなえられるような制度にしなきゃならないと、このように思っております。
 各関係者、専門家の皆さん方の御意見も多々ありますが、そういうものも十分踏まえながら、また今国会、あるいはまたこれまでの国会の議論も十分尊重しながら検討を進めていきたいと、このように思っております。
#24
○大島九州男君 ありがとうございました。
 林政務官が特命でしっかりやられている問題でございますので、我々もしっかりと政務官をお支えをさせていただきながら頑張りたいというふうに思いますので、今後ともよろしくお願いを申し上げます。
 それでは、次に移りますけれども、今、伝統文化とかいろんな部分の中で、日本というのは意外にアニメというのは非常に有名であったり、いろんな部分があるんですけれども、前政権で麻生さんがアニメの殿堂なんというのをおっしゃいましたが、これ自体は箱物行政だったのであんまりよくないと思うんですけど、やはり今若い人たちがそういったアニメにかかわるいろんな部分で活躍をしている。これをもっともっと発信をしていく部分も必要だし、発掘の部分も必要だというふうに私自身は考えているんですけれども、文部科学省では若手のアニメクリエーター育成のためにどのような政策があるのかというのを教えていただきたいと思います。
#25
○大臣政務官(林久美子君) お答えをさせていただきます。
 委員御指摘のように、非常に日本のこうした技術は誇るべきものでございますが、それが時代の流れとともにちょっと在り方が変わってきているという点があると思います。特に近年、アニメの制作工程の一部が中国などへ外注されることが多くなっております。その結果、やはりほかの業種でもそうですけれども、国内の制作現場で若手のアニメーターが育ちにくくなっているという現状がございます。
 こうしたことを踏まえまして、実は今年度から文化庁において若手アニメーター等人材育成事業というのを行っております。予算額は二億一千五百万円ということでさせていただいております。
 この事業は、短編のオリジナル作品の企画を通じて人材育成にふさわしい環境を提供できる制作会社を公募、選定をして、選定された制作会社において若手アニメーターを実際の作品制作スタッフに起用をしてオン・ザ・ジョブ・トレーニングを行うというものでございまして、今回は四社を選定をして現在進めているところでございます。来年の春には完成作品の上映会も開催する予定ということで進めております。
#26
○大島九州男君 それはそういう側面で僕は否定はしませんので進めていただきたいと思うんですが、皆さんも新聞、テレビ等で御覧になったことあると思うんですが、同人誌を作る人たちとかそういう人たちが一堂に会して、そこに何万人もの人が来ると。いろんな形で町おこしをするのに、その人たちのイベントを一生懸命誘致して商店街に人があふれるというような、そういったことがあるわけですよね。ただ、そういったものに対しては国は何もしていないと。
 私自身が思ったのは、結構、漫画をかいたりとか、そういう人は家にいることが多いわけですよね、コンピューターグラフィックをやったりとか自分で絵をかいたりする人たち。そういう人たちがもっともっと表へ出て自分たちの作品を発表していく、そしてその発表が認められることによって、自信を持って、そして社会に溶け込んでいくというような部分を考えたときに、文部科学省としてやるべきことは、そういう発表の場をしっかり整えてあげると。そして、そこに一人でも多くの人が参加をできるような仕掛けをつくって、そしてそこでいろんな人がそれを見て、その人の作品が良ければそれが認められるんだ、人が評価してくれるんだというそういう場をつくっていく教育というものが必要なんではないかなというのを常々考えておりまして、会社を通じてそういったことをやる、今年は四社と、それはそれで一つの形としてのアニメーションでいいんですけれども、自分たちで漫画を作ったりと、非常にマニアックである人もいるでしょうし、その中から有名になった人もいるとは思いますが、そういう草の根的な人たちが参加をしてやれるようなものを、箱を用意してあげ、その場所を提供してあげるということが僕はすごく大事なことなんじゃないかなと思うんですけれども、そこの見解はどうでしょうか。
#27
○大臣政務官(林久美子君) 確かに、いろんな方たちが活躍でき、意欲を持って前へ進んでくださる場をつくっていくというのは非常に重要な視点であるというふうに思っております。そうした観点から申し上げますと、アニメーションや漫画とかゲームとか、そうしたものを対象にしているんですが、作品を公募をして審査を行って顕彰と展示を行うというスタイルで、文化庁メディア芸術祭というのを平成九年度から実は開催をいたしておりまして、作品発表の場を継続的に提供をさせていただいております。
 今後もこうした取組を通じて、若手のクリエーターの育成、これはモチベーションのことも含めてですけれども、そうしたことに取り組んでまいりたいと思います。
#28
○大島九州男君 是非、今までの役所の発想とその枠にとらわれずに、例えば北海道・東北地域で一回とか関東で一回、そして近畿、そして九州とか、やはり旅費を持てない人もたくさんいるでしょうから、だから、そういう人たちが自分の近くにそういう発表できる場、そこに足を運んでいって、そしてそれが評価をされて、そしてそれが売れていくことによって生きる力を醸成をしていくと。だから、助成して、これであなたちょっと漫画かきなさいねということではなくて、発想をまるっきり変えて、自分の才能が評価されて、そしてそれが売れていくことによって自分が生活ができるんだという、本当の生きる力を醸成するためにも、一つのこの漫画というものを核としていろんな若者を発信をさせていく、そしてまた、なおかつそれを世界に発信することによって、外国からいろんな人がやはり出てくると。
 観光立国日本というようなことを言う中にも、やはりこういうものをうまくリンクをさせて、そして外国からの観光客を誘致すると。フランスとかからコスプレで来る人たちもたくさんいるというイベントがあるというのも聞きましたし、そういうことも含めて今後は是非進めていただきたいというふうに要望して、質問を終わります。
#29
○石井浩郎君 自由民主党、石井浩郎でございます。
 今日は質問の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。
 御存じの方もいらっしゃると思いますけれども、私は長い間野球の世界で頑張ってまいりました。大学、社会人野球を経て二十六歳で、今はもう残念なんですけれどもありませんが、近鉄という球団に入団しまして、三十八歳で引退するまで十三年間野球の世界で戦ってまいりました。どの世界も厳しいとは思いますけれども、野球の世界も大変厳しい世界でございます。
 先日もドラフト会議行われましたが、毎年七十名ほど指名を受けて入団します。その数だけ引退を余儀なくされるということで、毎年七十名の入替えがあると。五年もすれば三百五十人ぐらいの入替えがありますので、野球界全体の半分が入替えをするという、非常に厳しい世界でございます。私もその厳しい野球界で悔いのない野球人生を送れたということは大変幸せなことだというふうに思っております。
 私も長い野球人生で大変いろんな経験をさせていただいたということが私の大きな財産になっております。野球には限らず、スポーツは非常に多くの人に感動を与えて、また活力を与える。また、日本だけではなく、国境を越えて世界共通の文化であるということは言うまでもありません。
 また、戦後、日本がどん底の状態にあって、それから経済発展を遂げてきたこの日本にあって、やはりスポーツが各方面で果たしてきた役割、また功績というものは計り知れないものがあるというふうに思います。
 私も、現役時代、国民の皆さんにプレーを見せる立場でありましたけれども、そのときには余り感じませんでしたが、引退をして今度はスポーツを見る立場になって、スポーツの持っている力というのは大変大きいものだということを認識今しているところであります。
 スポーツと一言で言いましても、競技スポーツから生涯スポーツ、またスポーツを通じた青少年の健全育成や、またプロスポーツの産業と大変広い範囲にわたっております。
 そこで、大臣にお伺いしますけれども、スポーツの重要性、また意義をどう御認識されていますか。
#30
○国務大臣(高木義明君) 石井委員にお答えをいたします。
 お話がございましたように、石井委員の御活躍も私も度々拝見をしておりました。本委員会の委員の皆さん方にもトップアスリートの方がおられます。まさに私は、スポーツというのはもちろん国民の心身の健全な育成にとって極めて重要なものだろうと思っております。特に、スポーツで大きな成績を収める上には、相当な練習、苦労の中でのことだろうと思っております。その過程において、例えば先輩、後輩との結び付きあるいは触れ合い、そういう中からコミュニケーション能力を発揮できますし、それからやはり何といいましてもリーダーシップ、これもスポーツの大切な役割であろうと思っておりますし、また何よりも私は重要だと思っておりますのはチームワーク、それぞれの選手の方々が力を合わせて勝利という目標に向かって苦しい練習を重ね、そして試合に臨むと。こういう意味で、スポーツの役割というのは国民に大きな感動、喜びを与えるものだと思っております。
 私も少なからずスポーツ好きでございまして、バスケットもしましたし、野球も大変好きでございます。最近はこの年齢になりますと自らすることはできませんが、スポーツ観戦すること、これによって本当に大きな励ましも受けますし力もいただきます。
 我が国挙げて、やっぱりスポーツ立国としてそれぞれのテーマに向けて努力をしなきゃならぬと、このような思いを致しております。
#31
○石井浩郎君 大臣が非常にスポーツの重要性を認識していらっしゃるということで、大変うれしく思います。
 人格の形成であったり体力の向上、それだけではなく、いろいろ忍耐力だったり協調性だったり、今大臣が言われたチームワーク、またリーダーシップを養えると。大変スポーツからは得ることがたくさんあると私も思います。また、国際大会、オリンピックや世界選手権などの国際大会で本当に日本人選手が活躍するということは、非常にやはり国民にとっても感動と喜び、また夢を与えてくれるものだというふうに思っております。
 最近でいいますと、今年のバンクーバー、浅田選手、高橋大輔選手のフィギュアスケート、大変また感動しましたし、富山県の小さな企業が支えて、パシュートという、僕もそのスポーツ自体よく分かりませんでしたけれども、銀メダルを取った田畑選手、穂積選手の活躍、また今日、文教科学の委員として橋本先生や谷先生、本当に皆さんの活躍も国民に大変大きな力を与えたと思います。谷議員にしては引退されたということで、大変お疲れさまでした。本当にお疲れさまでした。だんなさんにもよろしくお伝えください。
 また、昨年、野球でいいますと、WBC、ワールド・ベースボール・クラシックで二連覇、一回目の大会が二〇〇六年にありまして、王監督が率いて世界一になりまして、また昨年、二連覇を達成しました。野球のレベルも二、三十年前はアメリカのチームには全くかなわなかったんですけれども、やはり日本のレベルというものは大変上がったというふうに思っております。
 やっぱりスポーツというのは一つの文化ということで、選手がいろんな苦難を乗り越える姿とか、そういう感動を得るということはスポーツならではのことだと思います。
 あと、忘れていけないのは高校野球だと思います。私は甲子園には出れなかったんですけれども、春と夏行われる甲子園大会、これは非常に全国民が注目する大変大きなイベントでありますけれども、選手も無欲で、県民のため、母校のために必死に戦う、その姿が非常に感動を呼ぶ、見た後すがすがしい気持ちになれるというのは高校野球ならではだと思います。
 そういう高校生も将来、社会人、プロへ行って活躍して、日本球界を背負って立つ選手、また世界に羽ばたく選手というのは出てきますが、大臣にまた伺いますけれども、そういう世界で活躍するトップアスリートになるためには何が重要なこと、大事なことだと思いますか。そういうトップアスリートを育てるためには重要なことは何だと思いますか。
#32
○国務大臣(高木義明君) スポーツも時代とともに内容も変わってまいります。私は三点あるだろうと思っております。一つはやっぱりジュニアの時代から体系的な指導、育成、二つ目にはやはりスポーツに対する専門的な研究、そういった拠点づくり、それから選手が安心して競技に励めるそういう環境づくり、そういうことだろうと思っております。
 そういう意味で、今、国としては、まず一つはいわゆるJOC、日本オリンピック委員会が行う選手強化活動に対する補助、二つ目はトップアスリートに対してスポーツ医科学、そういった支援、あるいは競技用具などの開発など、こういったものについてのマルチサポートの実施、またナショナルトレーニングセンターの整備促進、主にこのようなことについて取り組んでおるところでございます。
#33
○石井浩郎君 今大臣がおっしゃられた、ジュニア時代からしっかりした教育をする、また研究する、また環境を整備する、大変大事なことだと思います。私もそう思います。
 私が一番重要視しているのは指導者であります。これは、学校の教育もスポーツもやはり指導者というのが非常に大事なところではないかというふうに思っております。それで、今日は、スポーツの中で野球というのはまたちょっとほかのスポーツとは、ちょっと独特な今までのしきたりとか規則がありますので、今日はそのことを中心に、プロ野球とアマ球界の指導者の間における問題を中心に、御質問させていただきたいと思います。
 そこで、大臣にお伺いいたします。文部科学省が進めようとしているスポーツ立国戦略の中で五つの重点戦略と目標そして施策が示されておりますけれども、戦略一のトップアスリート等を活用した魅力あるスポーツサービスの提供の中で、広域市町村圏を目安として、総合型クラブに引退後のトップアスリートなど優れた指導者を配置し、複数のクラブや学校の運動部活動等を対象に巡回指導を実施するための拠点化に向けた体制を整備するとうたっております。これは、引退後のトップアスリートを活用して未来のトップアスリートをつくっていく、育成していくという人材の好循環、非常にすばらしいことだと思います。
 実際にこのスポーツ立国戦略を進めていった場合に、引退後のトップアスリートという定義の中に元プロ野球選手もその枠組みに含まれるのでしょうか。大臣、お願いします。
#34
○国務大臣(高木義明君) 国としてトップアスリートは何ぞやという定義はありません。一般的には、オリンピックや世界選手権などで一流の競技者がトップアスリートだと、このように思っておりますが、当然にして、私は、国内のプロスポーツで活躍される方々、あるいはされた方々、トップアスリートだと、このように思っております。当然にして、元プロ野球選手もトップアスリートだと、このように思っております。
#35
○石井浩郎君 大変うれしく思います。ややもすれば、プロ野球のOBというのはほかのスポーツのOBとはちょっと特異な目で見られがちですので心配しておりましたが、枠組みにしっかり入っているということで、安心しております。
 それでは、また大臣に伺いますけれども、野球界においてプロ野球界とアマチュア野球界が断絶をされていた、要は試合や指導も含めた交流が一切できない時期が、まあ今も続いているんですが、そういう断絶があるということを御存じですか。
#36
○国務大臣(高木義明君) 私も調べてみました。プロ野球界とアマチュア野球界の関係については、例えば、日本学生野球協会が定める日本学生野球憲章というものがございまして、現役又は元プロ野球選手による学生への指導に一定の制限があるなどの状況があると承知をいたしております。
#37
○石井浩郎君 今大臣が調べられたということで、スポーツ立国戦略を進めるために、スポーツ界一丸となってやっていかなければならないというのもスポーツ立国戦略の中にはうたってあります。
 大臣は、今のプロ野球界と日本学生野球協会、この現状ですね、どういうふうに思われるか伺いたいですけれども、今の現状というのは、私はプロのOBとして、例えば自分の母校、秋田高校にふらりと行って、自分の後輩に少しでも指導もできない、こういう状況であります。仮に私に息子がいたとして、中学生までは教えられるんですけれども、高校に入学した時点で自分の息子にも教えられなくなるんです。
 過去に、アメリカ、メジャーリーグで活躍したピッチャーが日本の高校、たしか北陸の地方だったと思うんですけれども、今から十数年前なんですが、その元アメリカのメジャーで活躍したピッチャーが日本の高校生に変化球の握りを教えたんです。そうしたら、対外試合禁止、その高校が対外試合禁止になってしまった。それはもう事件として扱われたんです。アメリカのメジャーで活躍した選手が日本の高校生に技術を教える、すばらしいことだと僕は思うんですけれども、それが事件となってしまうこの現状があります。この現状に対して大臣はどう思われますか。
#38
○国務大臣(高木義明君) 元プロ野球選手を始めそれぞれのスポーツのOBの方々が若い選手を指導するということ、これは非常にいい循環ということで、大事なことだと思っております。
 ただ、先ほどもお答えしましたように、プロ野球と学生野球の間に一定の制限があるということがあります。これはこれなりの理由もあるわけでございますが、できるだけそのようなことがない方がいいのではないかと思っております。
#39
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 どう考えても健全な状態だとはやはり思えないと思います。この断絶が始まったときには、もう私が生まれる前からそういう状態でありましたから、私たちの年代というのは野球界というのはそういうものだというような認識でずっと、それが常識という中で僕ら育ってきましたので、違和感なくずっと来たんですけれども、普通に考えると大変健全ではない状態だと思います。
 先ほど大臣もおっしゃられた日本学生野球協会が定めている日本学生野球憲章というものが今から六十四年前の一九四六年、昭和二十一年ですね、終戦の翌年に学生野球基準要項として制定された後、一九五〇年、昭和二十五年ですけれども、現在の名称になったと。歴史は非常に古いものであります。
 この憲章は、学生野球における理念と方針を定めたものであり、学生野球の憲法とも言われております。この憲章が定める各規定には、本当、条件をクリアしなければプロ野球関係者は学生に指導することができないと定められているのであります。ある条件というのは、大学野球の場合は過去に比べて大分緩和されてきておりますが、プロ野球を退団して二年以上経ると指導をできるようになります。
 一方、高校野球の場合はといいますと、一九六一年に当時の日本野球機構、今のNPB、プロ野球の機構ですけれども、と社会人野球との間で問題というか事件が起こりました。野球界では有名な柳川事件という事件が起きました。これは一九六一年、昭和三十六年ですね。中日ドラゴンズが日本生命の選手をシーズン中、四月の二十日に契約したんです。四月二十日というのはもうシーズン中です。これでプロとアマが非常に仲が悪くなったというか、アマチュア側が一方的にプロをもう受け付けなくなった、こういうふうな事件がありました。
 今、元プロ野球選手が高校野球のチームを指導する場合には、少なくとも高野連加盟の同一高校で二年以上の教職員として教鞭を執った上で日本学生野球協会主催の適性審査規定により高校野球指導者としての認定を受けなければいけないということになっております。つまり、プロ野球関係者が高校生に指導するには教員免許をまず取得しなければなりません。これは大学卒業して教員免許を持っている人はいいんですけれども、ない人というのはもう一回大学に入り直して、入学してまずその教員免許を取得する、そして二年間教鞭を振るわなきゃいけない、こういう状態であります。
 今、日本にもいろいろなプロスポーツがありますけれども、プロとアマの関係というのはおおむね複雑な制限はございません。例えば、ゴルフであったら石川遼選手が高校一年生でプロのトーナメントに参加して優勝したと、それ以後の活躍というのは皆さんの知るところでありますけれども。サッカーにおきましても、Jリーグができたのは一九九三年か四年だと思いますけれども、天皇杯、これは高校生とプロチームが試合もできます。そういうような中で、野球はまだまだ非常に遅れている。
 また、サッカーもゴルフもティーチングプロとしてしっかりライセンスを取ればまただれにでも指導ができるような状態であります。本当、アマチュアの選手にとっても、やはりプロからの指導というのは絶対これ必要なものだというふうに思っております。
 そういう中で、大臣にお伺いしますけれども、公立高校の教員免許試験、資格試験ですね、の受験者数とその合格者、そして毎年採用選考試験に合格される人数、及びここ十年ぐらいで構いませんので、この採用選考試験においての倍率、これを教えていただけますか。
#40
○国務大臣(高木義明君) 教員の採用につきまして、平成二十二年度教員採用選考の実施状況では、これは速報値でございますが、高等学校においては受験者数が三万四千七百三十二人、採用者数が四千二百八十九人、その競争率は八・一倍、このように承知をしております。
#41
○石井浩郎君 今、八・一倍というふうなお話がありましたが、指導者、高校生に指導するために苦労してもう一回大学受験をして、入り直して教職員の免許の資格を取っても、採用されるには八・一倍のこの競争率の難関を突破しなければこれは採用されないということでありますから、それでまた更に二年以上教鞭を執らないと高校生に指導できない。
 このハードルなんですが、大臣は、僕らが指導できる、プロのOBが指導するための、この資格を取って二年間教鞭を振るわなければ高校生を指導できないというのは、ハードルが高いと思いますか、低いと思いますか。
#42
○国務大臣(高木義明君) 特に学生野球とプロ野球の関係についてお話がありましたように、一定の条件が定められております。しかし、今新しい条件について協会においても検討がなされております。したがって、我々は、学生野球の健全な発展、あるいはプロ野球と学生野球の交流の促進、こういうことがこれから重要になってくると思っておりますので、それぞれの取組団体に期待をしておるところでございます。
 特に高校野球の監督等におきましても、スポーツの技術や実績に基づいて特別選考を行っておる教育委員会もございます。採用予定者が少ないことから、資格要件を満たす応募者が少ないことなどの理由によって採用の実績は今のところ少ないと思っております。
 私どもとしましては、このようなスポーツ界における好ましい循環、後輩の指導をしていくという意味では、その点について御指摘でございますから、いかなる方法が一番いいのか、これについては検討すべき課題であろうと思っております。
#43
○石井浩郎君 ハードルは高いという認識でよろしいでしょうか。──ありがとうございます。
 大学に対しては随分もう雪解けは進んでいるんでありますが、社会人野球もそうです。ただ、高校生、高野連に対しては非常にまだプロ野球界とは距離のある状態でおります。
 ちなみに大学野球は今現在、プロのOBが監督若しくはコーチ、既に退任された人を含んで合計で四十三名、プロのOBが大学生の指導に当たっております。また、高校野球では、一九八四年、昭和五十九年ですけれども、後原富さんという方が、教員免許を取った上、当時は十年というハードルが、教師として実績がなければいけないというルールがありましたから、十年教師として頑張って、初めてプロ野球のOBが高校生の指導者になった後原さんがいますけれども、それから二十六年間たっていますが、二十五名しかそのハードルを越えた人がいません。高校に教えていた人は二十五名、年間大体一人のペースということになると思います。
 随分雪解けにはなってきておりますので、何でこれをまた言いますかといいますと、日本学生野球協会、この中には、その下に高校野球連盟、大学野球連盟があるわけです。この組織すべて文部科学省の所管でありますので、是非そういう指導をいただきたいなと思います。
 そこで、私から一つ提案でありますけれども、スポーツ立国戦略の意にかなうために私から一つ提案があります。プロ側とアマ側が非常に歩み寄りを始めています、今。この中で双方から、プロ側、アマ側から人を出して審査機関をつくって、一週間でも二週間でも研修をして、審査が通れば二年間教鞭を振るわなくても高校生の指導ができる。これ、監督になる、コーチになるということもありますけれども、臨時コーチ、例えば一日でも二日でも、例えば一時間でも教えられるようになる、そういうふうな体制をつくれれば、これ野球界にとっては非常にプラスになることだと思います。
 そのことに対して文部科学省として働きかける用意は、ことはできますか、どうですか。
#44
○国務大臣(高木義明君) お話しのとおり、今、協会におかれてもそれぞれ、今まさに雪解けという表現がございましたけれども、委員御指摘のとおりのいい環境づくり、これについて努力をされておると私は承知をいたしております。
 したがって、せっかくの御提言でもございますので、まず協会の方で努力をされていくと思いますが、私たちも十分な関心を持ってそれを見守っていきたい、できれば委員御指摘のとおり、サッカーの話も出ましたしあるいはまたゴルフの話も出ました、そういうことも頭に置きながらこちらとしても検討してみたいと思っております。
#45
○石井浩郎君 この雪解けが実現すると、野球関係者、野球ファン、もう長い間のこれは悲願であります。当然、共同で審査チームをつくる、審査機関をつくるためには厳格なルール作りが必要で、プロ側はアマチュアリズムをしっかり尊重して決して商業的にはならないということ、これをしっかりルール作りをしなければいけないと思います。なかなかしっかり進むのは難しいかもしれませんけれども、これが成就できればまた野球界にとって新しい夜明けが来るものと確信しております。
 文科省というのは子供たちの将来のためにあるものだと思っております。御指導のほどをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#46
○義家弘介君 自由民主党の義家弘介です。
 本日も、引き続きまして高校無償化の対象に北朝鮮を含めるか否かの問題についてしっかりと質問させていただきたいと思います。
 これは当委員会も含めて再三再四訴えてきたことではありますが、高校無償化法案、三月三十一日に国会を通し四月の一日からまさに選挙目当てで導入している。我々は様々なこの制度の矛盾点や様々なこの制度の難しさを訴えてきましたが、民主党政権はそれを一切無視して施行に踏み切っていったと。その中でも、私の下にも様々なこの無償化の影響で大変なことになっているという現場の意見が寄せられております。
 例えば、この四月から実施されているこの無償化、就学支援金にかかわる事務作業について、これは大変なんだということ。例えば、申請書の回収や加算申請及び証明書類の回収まで期間が短過ぎること。あるいは、これは通信制の方からの御意見ですけれども、全日制高校では通学が基本のために確認は容易にできるかもしれないが、通信制高校では郵送でのやり取りであるため時間のロスが発生する。また、送られてきても記載のミスが物すごく多く、その訂正にも各家庭と電話連絡が必要でかなりの時間を要している。
 あるいは、ルールや仕組みが複雑で職員等が理解するのに物すごく時間が掛かると。それを理解して保護者に伝えるわけですけれども、保護者の方もなかなか理解し切れず対応が非常に難しい。さらには、学年制高校のように一人一人の金額が一律ではなくなってしまうので、一人一人のそれまでの状況も検証しなければならない。膨大な事務作業で毎日午前一時、二時まで残業をしているというような状況。あるいは、文科省から急遽渡されたシステムやあるいは動作マニュアル、これについても不備があったりそれを直して対応したりということが様々行われていますけれども、基本的にパソコン知識がある程度ないとこのシステムを使いこなすのは不可能である、あるいは無駄も多いと。
 事務作業が全く軽減されない。よく民主党の皆さんは、教員の事務作業が多くて逆に生徒と向き合う時間がないなんておっしゃっていますが、ますます事務作業が増えてそういう問題が出ている等々、これは挙げれば切りがないほどの現場レベルでの問題点が出てきているわけです。だから、我々は本来こういう問題をしっかりと精査した上で検討をして、こういうことがないような形で進めるなら進めていくべきと主張してきたわけですけれども、それらは一切無視して断行されました。
 そして今、この就学支援金をつまり朝鮮高校にも支給するという、支給できるようになるという判断基準が示された。正式に十一月五日に発表されたわけです。この内容を見れば、今までの議論は一体何だったのかなと言わざるを得ない問題でありますが、審査の際には教育内容は問わない、そしてこの原案になった文部科学省に設置された有識者会議、この密室討論の委員名、細かな議論がどうだったかという点については、答えありきの表面上の議論のみで、今の時点になってもその具体的なことは一切明らかにされないまま次のステップに進もうとしている。
 これは前回の質問でも言いましたが、我々は国民に議席を与えていただいて、その代表として質問をしているわけです。つまり、こういう委員会での大臣の答弁というのは、私に対してというよりも、私を選んでくれた多くの国民に対してしっかりと答えるべき責任があるはずです。しかし、大臣の答弁は、慎重に検討します、現時点では答えられません。それを延々と繰り返した挙げ句、すぐ直後の十一月五日に我々は正式に決定しました。そして、決定した内容だけ見れば、議論の反映は行われていないと。これはやはり、先回も言いましたが、国民に対して重大な冒涜をしていると、私は本当に憤りを感じております。
 十一月五日、この朝鮮高校に国費を投入することを可能とするその基準が、問題性や懸念を全く払拭しないまま一方的に決定されました。さらには、この決定に際して民主党も対応マニュアル、言い訳マニュアルですね、これ産経新聞でも報道されましたが、言い訳マニュアルを作成して、国民に対してのごまかしの答弁、こういうふうに説明すればいいというようなマニュアルまで出している始末。
 その上で、一つ一つ、もう一度具体的、根幹的なことについて今日質問させていただきます。
 この基準が出されたと同時に出された大臣談話では、朝鮮学校に対してこうあります。「当該学校を認可した都道府県において、多年にわたり、学校教育法等に基づき指導・監督が行われ、助成金も長期にわたって支出されてきました。」。すなわち、大臣にお聞きしますが、朝鮮高校は憲法八十九条に言うところの公の支配に属する各種学校として学校教育法等の法規範に従うものであるという認識でよろしいでしょうか。
#47
○国務大臣(高木義明君) 義家委員にお答えをいたします。
 学校教育法第一条に規定する学校を指すものでございまして、各種学校についてはそれには含まれないと、私はそのように考えております。
 同時に、先ほど委員からも御意見ございました、高校無償化については選挙目当てだと、こういう御指摘がございましたが、私はそういうことには当たっていないと思っております。私ども、むしろ、とにかく今の厳しい経済情勢はもとよりでございますが、意思あるすべての生徒が高校に通えるように、勉強ができるように、そういうものを社会として支えることは非常に重要なことだろうと。特に、国際人権規約のA規約のことも既に私が言うまでもなく御承知のとおりでしょう。私たちはそういう趣旨に基づいて、これまでも多くの各党各会派からの御意見もございました。何とかして我々はそういう学びの場を保障してやろうと、そういうことからこの高校無償化の法律は制定されたと思っております。
#48
○義家弘介君 今の答弁ではよく分からなかったので、もう一度質問させていただきます。
 朝鮮高校は、学校教育法に基づいて指導監督が行われる各種学校であり、公の支配に属する各種学校であるという認識でよろしいでしょうか。
#49
○国務大臣(高木義明君) そのとおりと思っております。
#50
○義家弘介君 その上で質問したいわけですが、つまり、学校教育法の上位規範である教育基本法、これにも当てはまる学校であるという認識でよろしいでしょうか。
#51
○国務大臣(高木義明君) 教育基本法につきましては、各条項ごとに適用される対象が異なるため一概にお答えはできませんが、例えば第二条、第十六条は朝鮮学校に適用されるが、第十四条は適用されない、このように考えております。
#52
○義家弘介君 ただいま第二条あるいは十六条等は適用されるという話ですが、それについて説明を求めたいと思いますが、ならば朝鮮高校は、例えば第一条は教育基本法上の教育の目的について書いてある、第二条は教育の目標について定められているわけですが、あえてここでも繰り返させていただきますが、まず第一条、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない、続いて第二条、号によって分かれていますが、正義と責任、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会形成に参画し、その発展に寄与する態度を養う、伝統と文化を尊重し、我が国の郷土を愛するとともに、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うことというふうに定められていますが、朝鮮高校はいかがでしょうか。
#53
○国務大臣(高木義明君) 御指摘の教育基本法の第二条に定める教育の目標は、我が国において行われる教育に求められる共通の努力目標を一般的に規定するものであります。外国人学校にも適用されるものと解されます。
 このことからすれば、同条の第五号の他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うことという部分も含め、外国人学校においては同号の全体の趣旨を踏まえた教育が行われることが必要と考えております。
#54
○義家弘介君 現状として同法の趣旨にのっとった教育が朝鮮高校で行われているという判断を持っているかどうか、はっきりとお答えください。
#55
○国務大臣(高木義明君) 御承知のとおり、朝鮮学校においては許認可権限者である都道府県知事により適正に行われておると、このように私は認識しております。
#56
○義家弘介君 いいですか。教育基本法どおりの内容がしっかりと朝鮮高校において行われていますか、そうではありませんか。もちろん、文部科学省で決定したわけですから、それらの内容についても検証した上で基準を出したわけですから、その辺についてはっきり国民に対して答えてください。
#57
○国務大臣(高木義明君) 申し上げますが、一義的解釈は都道府県知事と、このように思っています。
#58
○義家弘介君 よろしいですか。教育基本法にのっとった授業がしっかりと行われているのかどうなのか、今回の無償化の対象として国費を投入するか否かの議論の中で、当然検証したものであります。都道府県知事でありますではなくて、皆さんがこの法律を適用させるかどうかを延々と議論してきましたが、その確認した内容の中で朝鮮高校の授業内容がこれに合致したものですかどうかということを文部科学大臣にお尋ねしております。
#59
○国務大臣(高木義明君) 御指摘のとおり、朝鮮高校においては、これも以前からもお答えをしておりますけれども、我が国や国際社会における一般的認識あるいは政府見解と異なる教育が一部行われているということについて私は遺憾に思っております。しかし、具体的な教育内容に踏み込むことについては、私学の自主性など問題がございますし、他の外国人学校との均衡からもこれは困難である。したがって、主たる教材の記述などについては、具体的な教育内容についての懸念される実態については、申請があれば、留意すべき事項としてこれは自主的な改善を促していくと、この努力を我々は今決意をいたしております。
#60
○義家弘介君 大臣、それ詭弁というんですよ。いいですか、大前提で言いますが、じゃ、ほかの外国人学校と朝鮮高校は同じということですか。
#61
○国務大臣(高木義明君) この点につきましても、この国会の議論もあります。検討会議の検討結果もございます。あるいは民主党の政調会議の議論もございます。このような論点を踏まえて、これから我々は審査に向けて今準備を進めていくわけでございますが、多くの議論があることは承知をいたしております。
#62
○義家弘介君 質問に対してごまかさないで判断してほしいわけですけれども、ほかの外国人学校と同様、教育内容については踏み込まない等々の発言がありましたが、朝鮮高校はほかの外国人学校と同じですかと聞いているんです。
#63
○国務大臣(高木義明君) 学校教育法上の各種学校ということについては一緒です。
#64
○義家弘介君 だから、ごまかさないで答えていただきたいわけですが、同じじゃないから別途議論してきたんじゃないですか。
 具体的には、あなたの大臣談話でも書いてあるじゃないですか。まず、(イ)は、「大使館を通じて日本の高等学校の課程に相当する課程であることが確認できるもの」、これがドイツ学校とか韓国学校等の民族系外国人学校を分類しているわけです。(ロ)で、「国際的に実績のある学校評価団体の認証を受けていることが確認できるもの」、インターナショナルスクール。それらを通して、内容について、これはおかしい、この部分しっかりしてくださいと言うパイプがある学校と、一方でこの北朝鮮高校はどうなのかというと、両方ないわけですね。国交もないし、それから国際的に実績のある学校評価団体の認証を受けていない、北朝鮮、朝鮮人学校。だから、(ハ)で、「文部科学大臣が定めるところにより、高等学校の課程に類する課程を置くものと認められるものとして、文部科学大臣が指定したもの、と規定し、」、これらのことも制度の対象としていき、審査手続を今までやってきたわけですよ。
 つまり、ほかの外国人学校やほかの各種学校とは別個のものであって、その別個なものについて問題の議論を行ってきたのに、最終の今の段になって、今の段になって、ほかの外国人学校も教育の内容は問わないものですから同じですなんという答弁が文部科学大臣から出てくること自体私は信じられませんけれども、この辺どうですか。
#65
○国務大臣(高木義明君) その点についても十分承知をいたしております。多くの皆さん方の御意見も踏まえて、私の責任で審査基準を決めさせていただきました。この審査基準によって、もし申請があれば、その点についても十分我々としては検証していきたいと思っています。
#66
○義家弘介君 申請があれば検証すると言いますが、これもう委員会で再三やってきていますが、たくさんの民主党議員にも働きかけをしてきたというふうに彼らの内部文書に出ている。あるいは労働新聞なんかでも、これを何とか獲得するためにこのように組織的に動いていくと、総連と一体になった活動をしていくと言っているわけで、その申請があった時点で粛々と審査していくといったって、今回出された基準においてそのままいけば適用というふうになってしまうじゃないですか。
 だから、これが正式に決定された今、しっかりとした大臣の思いや大臣の問題意識や大臣の覚悟を国民に伝える責任があると私は思うわけですね。今回出された大臣談話は全く国民に説得力のない、談話ではないですよ。
 だからこそ、これはほかの外国人学校と同じなのか違うのか、それをもう一回答えてください。
#67
○国務大臣(高木義明君) 具体的には、申請があって私たちは必要な書類を出させますし、その書類を十分チェックしながら検証していくことになろうと思います。
#68
○義家弘介君 だから、そのように、前回も私約八十分この問題について言ったわけですけれども、具体的でしっかりしたことは一切言わないんですよね。申請があったらその都度判断してまいります。しかし、この外形的基準だけ、これを決定しましたと出せば、これは、ここはおかしいですと言うようなことができない危険な基準であるから、我々は問題意識を持って、これは大変なことになりますよというふうに指摘しているにもかかわらず、申請があってから。じゃ、申請があって、承認して、国費が投入されてから、これではもう遅いわけですよ。
 だからこそこういう基準の判断をしっかりともう一回差し戻していただきたいわけですが、具体的に言いますが、例えばこの朝鮮学校では、金日成、金正日に対する徹底的な個人崇拝の下で、客観的事実に基づく歴史ではなく、まさに家系史が教育されているという事実、これ朝鮮学校の教科書を訳した中でも明らかでありますが、例えば、朝鮮戦争は米国、韓国が引き起こしたものである、大韓航空機爆破事件は韓国のでっち上げである、拉致問題についても日本当局は拉致問題を極大化したなどの虚偽・捏造歴史教育が行われているわけです。これだけを取ってみても、教育の最上位法である教育基本法に明らかに反するものである。だからこそ、これはおかしいと毅然とした対応を示すべきであると思いますが、大臣はいかがお考えですか。
#69
○国務大臣(高木義明君) 御指摘の点については、先ほども申し上げましたように、我が国や国際社会の一般的な認識あるいは政府見解と異なる部分がある、これは承知をいたしておりますが、しかし、具体的な教育内容には踏み込んでいないと、これは私学学校法等によるものでございます。
 したがって、今回については、申請があれば、この点については当然留意すべき事項であろうと考えられますので、この点については厳しく改善を促していく、このようにしております。
#70
○義家弘介君 もう一度原則的なところをお聞きします。
 この辺については改善を促していく。いいですか。ドイツ学校や韓国学校等の民族学校は、大使館を通じて促すことができます。国際的に実績のある学校評価団体の認証を受けているところは、その評価団体を通じて要請ができます。じゃ、この朝鮮高校はどこを通じてどのような権限でどのような強制力を持ってそれを表明する、伝えることができるんですか。
#71
○国務大臣(高木義明君) 今回の基準に基づいて朝鮮学校から申請があれば、当然必要な書類、かなりの部分がございますが、これでチェックすることになる、このように考えております。
#72
○義家弘介君 そんなことで、そんなあいまいなことで、この拉致問題等の問題あるいは偏向教育、捏造教育の問題があるところに国費を投入する根拠としては余りにもいいかげん過ぎる。
 大臣談話でこう書いてあるんですよ、「自主的改善を強く促すとともに、」。これ、気を付けてください、それしか言えないということじゃないですか。「自主的改善を強く促すとともに、対応状況についての報告を求めていきたい」と思います。嫌だと言ったらどうするんですか。あるいは、虚偽の対応報告、客観的ではなくて内部で作った、いやいや、この辺についてはこういう配慮をして進めようと思っていますという報告で現実は全く違うことが行われている。こういうものについて検証できる手段がないから、別項目の(イ)、(ロ)、(ハ)に分けて特別なものとしてやってきたわけですよ。
 だから、我々はその審議の過程、だれが委員としてその密室会議に参加しているのか、どのような経緯で判断基準を作っているのかを公表しろと、国民のためにも開示すべきだと言っているのに、それをしないまま、まして教育内容だけ見れば教育基本法違反なんですよ。教育基本法違反の教育内容を持っている学校に、我々は教育内容にはタッチしないといって国費を投入していく、こんなことが日本の中であり得るわけがないわけです。
 さらに、それでは、大臣はあいまいな答弁に終始するので、公安調査庁に改めて問います。朝鮮学校の思想教育及び朝鮮総連との関係を改めて是非お答えください。
#73
○政府参考人(寺脇一峰君) お答え申し上げます。
 朝鮮総連と朝鮮人学校との関係についてでございますけれども、朝鮮総連は朝鮮高級学校などの朝鮮人学校での民族教育を愛族愛国運動の生命線と位置付けております。北朝鮮、朝鮮総連に貢献し得る人材の育成に取り組んでいるものと承知しておりまして、その影響は朝鮮人学校の教育内容、人事、財政に及んでおります。
 教育内容につきましては、朝鮮人学校では朝鮮総連の傘下事業体であります学友書房が作成した教科書を使用いたしまして、北朝鮮の発展ぶりでございますとか金正日総書記の実績を称賛する思想教育を行っております。
#74
○義家弘介君 ありがとうございます。
 こういう実態も再三言っているわけですね。こういう状態にある学校であるということを指摘しているわけです。にもかかわらず、内容は問いません、代理受給はさせます。これで納得できる国民、調査によると六割近くの国民が不適切だと言っているわけですよ。にもかかわらず、様々な言をごまかしながら、この問題をとにかくアリバイ的に答えありきで進めて決定しようとしているわけです。
 例えば、文部科学大臣、改めて、ならば、今の公安調査庁のお話を当てはめた上で、教育基本法第十六条、教育は不当の支配に服することはなく、この法律及びほかの法律に定めるところにより行われるべきものであり等々、これ違反していると思いませんか。
#75
○国務大臣(高木義明君) その点については、これは都道府県知事が掌握をしておることだと思っております。
 なお、私どもとしましては、そのような懸念事項があるという意見もたくさんございますから、申請が出れば、この点については留意事項として強く改善を促すと、こういう方針でございます。また、虚偽事項があれば、それは取消しも考えております。
#76
○義家弘介君 虚偽かどうかを判断することさえ非常に難しいわけですよ。だから、特別の項目でほかの外国人学校と分けて議論してきたことなわけです。
 大臣が途中で内閣改造で替わりましたけれども、その辺のことを十分認識して高木大臣は答えていらっしゃるんですか。だとしたら今の答弁はあり得ない話で、元々ほかの学校と違う、だから別個に項目を設けて、そして、非公開であり秘密会であると我々は批判してきましたが、そこで延々と議論をし、そして今、じゃ、この学校のこれらの問題に対してどうするのかということの基準を正式決定したにもかかわらず、その正式決定の中には今まで抱えてきた懸念に対してクリアする条項が一つもないわけですよ。何も変わっていないわけです。懸念に対しては申し入れていく。じゃ、申し入れてどうするのか、あるいはそれが申し入れた結果変わったのか変わっていないのか、一体だれがどのような権限で検証できるのかといえば、できない学校だから別に分けて議論してきたわけです。
 例えば、十一月五日の文部科学大臣の出された規程の第十七条ではこう書いてありますね。無償化対象を取り消す旨がこれ規定されていますね。例えば、その中の第二として、重要な法令違反があり、指定が適切でないと認められるときと規定されていますが、まさに教育関係の最上位法規である教育基本法に現在違反しているという時点では重大な法令違反ですから、そもそも指定することがスタートの時点でできないという認識、これでよろしいですか。
#77
○国務大臣(高木義明君) 十一月の五日に私が決定し発表した内容について、外国人学校の指定に関する規程においては、提出された書類に疑義がある場合にはそれに関する必要な書類を提出させるなど、文部科学省が確認できる仕組みになっております。これはまさに検討会議で報告をされた以上のことだと私たちは考えております。
 なお、提出された書類を厳正に確認をした結果、もし疑義があることが判明したならば、基準を満たさなくなる場合には指定できない、あるいは指定の取消し、こういうことにも言及をしておるところであります。
#78
○義家弘介君 ごまかさないでお答えください。いいですか、十七条で、「重大な法令違反があり、指定が適切でないと認められるとき。」、つまり、そもそも現在の朝鮮高校は教育基本法に違反しているという重大な法令違反が存在していると我々は認識しているわけですけれども、大臣は、今の朝鮮高校は教育基本法違反という重大な法令違反に抵触していないと考えているということですか。
#79
○国務大臣(高木義明君) 教育基本法に違反をしておると、こういう御指摘でございますが、これは前政権のときも都道府県知事からそういうことを私たちは聞いておりません。
#80
○義家弘介君 いや、聞いておりませんとか聞いておりますじゃなくて、高校無償化法を通して、強引に、その上で、ほかの外国人学校と朝鮮高校は違うわけですから、違う中で、じゃ別途議論しなければならないと、どういう教育が行われていて、どういう状況になっていてということを延々と議論してきたわけです。聞いているとか聞いていないとかじゃなくて、まさにあなたが中心になってこの議論を行ってきたはずなわけです。
 そして、明らかになっている彼らが使っている教科書の内容も含めて、あるいは背後の朝鮮総連と一体化している、つまり不当な支配を受けているということに対しても、教育基本法に抵触する違反があると現時点で明らかになっているわけですから、ということは、この十七条の第二号に照らし合わせれば重大な法令違反があるわけですから、そもそも指定の対象にならないということでよろしいですねと聞いているんです。
#81
○国務大臣(高木義明君) 許認可権者であります都道府県知事により適正であると、このように私たちは考えておりますし、そういう、教育基本法に違反をしたという事例については報告はあっておりません。
 なお、先ほどからも高校無償化法案の審議についてお触れになりました。委員もその中心的な議論の展開をされた方の一人でございまして、朝鮮学校を含む外国人学校の指定については、高校の課程に類する課程であると教育上の観点から客観的に判断するものであって、外交上の判断などにより判断すべきものではないということ、高校無償化法案の審議において示されました政府統一見解があるということも御承知おきいただきたいと思います。
#82
○義家弘介君 だから、教育上の観点からこの教育基本法に違反しているという重大な疑義があるというわけです。
 さらには、都道府県知事の認可でとごまかしていますが、例えば大阪府が独自にこの朝鮮学校の教育活動の確認に対しての有識者会議を設置して、中について議論していますが、二十二年度は補助金の執行を保留している状態なわけですよ。内容が、こういう改善が認められない限り保留をしていこうと決定しているわけです。そして、東京都でも、それは考えねばならないという今議論が行われようとしているわけで、都道府県知事から聞いていませんって、これ文部科学大臣として非常に無責任な答弁だと思いますが、いかがでしょうか。
#83
○国務大臣(高木義明君) 教育基本法の違反という報告は受けておりません。
 なお、申請が出されれば、我が文部科学省として、懸念される事項があるときにはきちっと我々としては検証したいと思いますし、また自主的な改善を促していく、これ強く行っていきたいと思っています。
#84
○義家弘介君 教育基本法の違反とは言われていませんと。じゃ、教育基本法に違反しているかどうなのか、何で文部科学省はしっかりと考えないのか。つまり、国費を投入する議論を半年以上やってきたわけですよ、その中でなぜそれを検証をしないのか。
 例えば、今、公安調査庁に聞いたように、朝鮮総連と一体化した不当な支配の中に置かれている高校であるということ、それから教育内容に照らし合わせても、教育基本法で定める教育の目的、目標から逸脱しているということ、これはだれに聞いたって明らかなことなんですよ。そのだれに聞いても明らかなことを、それに違反しているかどうかは報告されていませんなんという答弁をすること自体、本当に教育行政のことを分かって言っているのか、そして本当に教育行政に責任を持って言っているのかということを是非お聞きしたいし、今私がこうして真摯に真っ正面から質問しているに関しても、私の質問の横で副大臣からのレクを受け続けると。本当に文部科学大臣、大丈夫ですか。これ非常に大きな決定を今しようとしているんですよ。そして、国民はどういう決定するか注目しているんですよ。
 その中で、私だって覚悟を持って、皆さんが必死になって行政に取り組んでいることも分かった上で、覚悟を持ってやはりこの問題はしっかりと国民に対して明らかにしなければならないことがあると思うから、こうして様々な懸念やおそれだって持ちながらも、これは期待してくれている国民のために明らかにする責任があると思って質問しているわけですよ。にもかかわらず、質問の最中、隣の副大臣とここはどう答える、ここはどう答えるって、そんなこと役所でやってくださいよ。今この委員会の席上でやるべきことじゃないですよ。そして、ごまかさずに一つ一つ答えていただきたいと、私は心から。
 これ、恐らく申請が上がってきちゃったら、十一月五日の基準はもう正式に文部科学大臣で決定したわけですから、その基準に従って粛々と認可されていってしまうことになる。だから、これをしっかりと、その前にできる最後の質問であるから、何度も何度も根幹的なことを、失礼は承知の上で厳しい言葉も使いながら大臣に質問しているわけです。しかし、今の答弁はやはり余りにも不誠実ですよ。
#85
○国務大臣(高木義明君) 御意見は御意見として伺ってまいりますが、国会の議論の中でも各党の中から、日本の社会で生きておる朝鮮高校の子供たち、生徒、その学びの場を保障すること、これについては、そうしてやるべきだと。特に全国高校総合文化祭、あるいはインターハイ、あるいは各種のスポーツ競技、高校野球もそうでございます。こういったところで実際、朝鮮高校の方々も一緒になって活動しておる。そういう上で我々としては、国際人権A規約に基づいて何とか高校生たちが家庭の事情によって勉学をできない、そういうことはあってはならない、そういうことを保障してやろうではないかという、そういうまず精神があると思っております。
 そこで、具体的な懸念の問題でございますが、これまでは文部科学省と朝鮮高校との間では、都道府県が許認可権者としてその運営をしておりました。したがって、私どもとしては、申請があった段階で具体的な処理、あるいは状況、これについてきちっと判断をし、そして検証する、その上で改善を求める、こういうことを私たちはきっちりしていきたい、こういうことでございます。
 なお、大阪府におきましても、教育内容の改善はあくまでも要望でございます。法的な拘束力を持つ命令を行っているわけではないと私は理解をしております。
#86
○義家弘介君 再三繰り返しますが、この今の明らかになっている朝鮮高校の実態、総連と一体した支配を受けているという問題、それから内容、教育の目的、教育の目標に関して、現在の朝鮮高校が教育基本法に逸脱していると大臣は思いませんか、それとも分かりませんか、それとも私は判断できませんか。どれでしょうか。
#87
○国務大臣(高木義明君) 現実に都道府県で許認可をしておる朝鮮高校、十校ございますが、教育基本法に反しておるということであるならば今の存在はないんですけれども、今の現実を考えれば教育基本法には違反していないと、私はそのように思っています。
#88
○義家弘介君 確認しますよ。今の現状は、朝鮮高校の実態は教育基本法に違反していないと、私はそのように思っているという答弁、本当によろしいですか。
#89
○国務大臣(高木義明君) そのように思います。
#90
○義家弘介君 明らかに違反しているんですよ。朝鮮総連と一体になった不当な支配を受けているんですよ。そして、目標、目的、これも教育基本法に書いてあるものと逸脱した内容のことが行われている。
 しかし、今まで、この無償化の議論がされるまで、その内容についてはしっかりと国民的な検証が行われてこないまま、過去からのものを引きずって、旧教育基本法を引きずってやってきたわけですね。しかし、改正教育基本法ができ、この民主党政権が作った高校無償化法案を進めていくという決定がなされ、そして新しい教育基本法の下で検証している恐らく私は初めての機会となったと思います。その意味で、この内容、文部科学省調べてきたと思いますが、これを見て、教育基本法に違反していないと言えてしまうとしたら、教育基本法って一体何なんですかということになるんですよ。
#91
○国務大臣(高木義明君) 教育基本法に基づいて都道府県知事が認可をしております。教育基本法に違反しておればそういうことにはなってないんではないかと思っております。
 ただ、私たちは今回の基準作りで、申請があった段階で我々は朝鮮学校の教育内容につきましてもそれで検証する機会が初めて生まれるわけであります。私たちは、懸念される事項を十分承知の上で、しっかり検証して、そしてもし懸念される事項があれば留意事項として改善を求める、このような考え方には変わっておりません。
#92
○義家弘介君 教育基本法に違反していれば都道府県は認可しないと、つまり教育基本法に違反していると都道府県が問題意識を持ったら即刻認可を取り消すべきだというふうに言っているということでよろしいですか。
#93
○国務大臣(高木義明君) 教育基本法の改正の議論は私も承知をしておりまして、教育基本法改正されたときには前政権のときでございます。
#94
○義家弘介君 そんな質問は全くしていないわけですけれども。
 認可をしている各都道府県が教育基本法を基準としてしっかりと内容を精査し、教育基本法に逸脱した教育が行われている場合は認可を取り消せとおっしゃっているんですかと聞いているんです。
#95
○国務大臣(高木義明君) 教育基本法、学校教育法、法律に基づいて我々は淡々と対応していきたいと思います。
#96
○義家弘介君 何度も言いますが、教育基本法に違反している現実があるんです。教科書の内容、大臣、教科書の内容、教科書読まれましたか。
#97
○国務大臣(高木義明君) 現代朝鮮史は見ております。
#98
○義家弘介君 大臣として、あの内容は教育基本法に合致している教科内容だと思いますか。
#99
○国務大臣(高木義明君) 政府の統一見解、政府見解とは異なる表現だと思っています。
#100
○義家弘介君 政府見解ではなくて、教育基本法に照らし合わせた上であの教科書は合致すると考えていますか。
#101
○国務大臣(高木義明君) 現実にそのような教科書を使っておる、いわゆる都道府県の知事が認可をした朝鮮学校が運営をされておる、こういう事実であろうと思っております。
 法違反であればそういうことはできないのではないか、それに基づいて今現実に運営をされていることは事実でございます。
#102
○義家弘介君 非常に無責任な答弁の数々であろうと私は思います。
 この就学支援金、無償化のお金を出す出さないは、これはどこで議論しているかといったら、国で議論しているわけです。教育基本法はどこで作られたのか、国で作られたんですよ。そして、そのためにしっかりした公教育をつくっていきましょうという思いは、これ党派を超えて一緒であるはずですよ。
 その中で、いやそれは各都道府県が教育基本法に合致したといって認可をしていると思いますと。こちらは粛々とやります。でも、この基準では教育内容を問わない基準ですから、粛々とそのまま当てはめたとして、重大な矛盾が出てきちゃうんですよ。根幹法である教育基本法と、現在、内閣、文部科学省がやっていることと重大な乖離が出てくる可能性があるから、その乖離があるとしたら文部科学行政自体に説得力がなくなるから、我々は再三この問題、中身の問題についても問うてきたわけです。
 これで文部科学省が大臣決定をして、もし仮に教育基本法に違反している朝鮮高校に対して国費を投入するということになれば、国会で決めた法律と、この国、法治国家ですからね、法律と皆さんのやっていることが乖離してきてしまうわけです。ということは、教育基本法自体を改正することも考えながら今議論しているということなんですか。どうですか、大臣。
#103
○国務大臣(高木義明君) 私どもとしましては、何度も言いますけれども、文部科学省として、朝鮮高校の申請された資料に基づいて適法なものかどうか、このものを含めてチェックをすることにいたしております。したがって、もし法令違反などがあれば、それは厳正に対応するということです。
#104
○義家弘介君 現状、スタートの時点で違反していると言っているわけですよ。だから、それは議論の対象にならないですねと、憂慮している国民の皆さんにしっかりとそれを伝えたいから質問しているわけですよ。そして、これから淡々とこの外形枠だけで、中身を問わない基準だけで適用させてしまったら大変なことになってしまう。そして、出される書類に対して、これはおかしいじゃないかとかこれは間違っているじゃないかと、この内容どうなっているんだと言ったとして、反映されているかどうかの検証をする手段さえないから我々は問題であると言っているわけです。
 いずれにしても、すぐ事あるごとに都道府県が認可してと言っていますけれども、これまさにおかしな教育の典型ですよ。お金は出すけれども、例えば子供に、我々忙しいから、取りあえず千円あげておくから何でもいいから食べていいよと、何を買って食べたのかは報告してもらって検証するけれども、うその報告したって検証のしようないわけです、その場にいないわけですからね。
 だから、こういう問題、まず改めて明らかにしたいのは、教育基本法第一条、二条に違反している。そして不当な支配を受けている学校である。つまり、教育基本法が対象となる学校であるにもかかわらず、そこと違反している学校であり、そこに国費を投入していくということは、我々は断固として断固として反対の意思を表明したいと思います。その上で、この審査基準、即刻撤回することを求めて、私の質問は終わりにさせていただきます。
#105
○国務大臣(高木義明君) 法律違反を犯しておる、これはゆゆしき発言だと思っております。都道府県知事が認可をした朝鮮高校は、もう私が言うまでもなく、全国で十校ございます。東京都においては昭和三十年度から、大阪府においては昭和四十九年度から朝鮮学校について助成をしております。法律違反を犯していないということで私はこのような存在があると、このことだけはしかし承知をして、御理解をいただきたいと思います。
#106
○草川昭三君 公明党の草川であります。
 障害を持つ子供を対象とする特別支援教育制度が始まって三年になります。ところが、昨年の十二月に総理大臣を本部長とする障がい者制度改革推進本部が設置をされまして、国連で採択をされておる障害者権利条約批准のための法整備を促す意見書を今年の六月にまとめました。ここには、障害児と健常児を分けないインクルーシブ教育が盛り込まれていますが、これはこれまでの原則をかなり変えることになるものでございまして、学校現場や親御さんから混乱を懸念する声が上がっています。インクルーシブ教育の理念と日本の現状の隔たりは大きいと言わざるを得ません。
 教育は、国の将来を担う重大事なので、改革の対象になり続けてきました。近年では批判が多かったゆとり教育が見直されることにもなっていますが、制度の改革で子供たちを翻弄することは許されません。そのような立場から、問題提起をさせていただきます。
 まず、内閣府にお伺いをいたしますが、障がい者制度改革推進会議が六月七日に取りまとめました第一次意見に、障害の有無にかかわらず、すべての子供が地域の小中学校に在籍するのを原則とするとありますけれども、この原則に対して会議では賛否いろいろと意見があったと思うんですが、主な点を、賛否、御紹介を願いたいと思います。
#107
○政府参考人(村木厚子君) 今先生から御紹介をいただきました推進会議の第一次意見でございます。これは推進会議の委員の意見が集約されたものでございますが、先ほど先生が引用をしてくださいました、「すべての子どもは地域の小・中学校に就学し、かつ通常の学級に在籍することを原則とし、」というふうにございます。ただ、その後すぐに続きまして、「本人・保護者が望む場合のほか、」「最も適切な言語やコミュニケーションの環境を必要とする場合には、特別支援学校に就学し、又は特別支援学級に在籍することができる制度へと改める。」とされているところでございます。
 したがいまして、推進会議においては、障害者や保護者が特別支援学校や特別支援学級を選択できるよう選択権を保障すべきという多数意見がございまして、それを踏まえてまとめたものでございまして、特別支援学校等を選択することまで、それを否定をしているものではないということを最初にちょっと申し上げたいと思います。
 その上で、御質問でございます賛否どのような意見があったのかということでございますが、まず、これを支持する意見として御紹介をさせていただきますと、本人や保護者の希望が反映される仕組みでなければならないという意見、それから地域の子供であるという帰属意識が持てるのでこういう仕組みが良いのではないかという意見、それから幼いときから障害のある人が身の回りにいるという環境は障害のない子供たちにとって大切であるという意見、こういった意見がございました。
 一方、慎重な検討を求める意見としましては、障害のある子が障害のない子供たちと一緒に同じペースで教育を受けることは非常に困難であるという意見、特別支援教育とインクルーシブ教育は相反するものではないのではないかという意見、それから急激な改正や変化で子供たちに負荷が掛かってはいけないという、こういった意見がございました。
#108
○草川昭三君 いろいろな御意見があって、それなりに我々も納得できる御審議だったと思うんですが、ちょっと私が乏しい判断から言いますと、推進会議の先生方の構成員に特別支援教育の専門家と称する方々が見受けられるのが少ないような感じがするんですが、その点を含めてどのような御意見か、お伺いします。
#109
○政府参考人(村木厚子君) この障がい者制度改革推進会議という会議は、障害者権利条約の締結に向けて、障害者制度全般について議論するために開催をされた会議でございます。したがいまして、非常にカバレッジが広うございまして、今御議論の教育はもとよりでございますが、労働ですとか、雇用ですとか、所得保障ですとか、医療ですとか、司法ですとか、政治への参加ですとか、大変広い分野をカバーをしておりますので、それぞれの分野の専門の方が全部入っているという形になっていないのは先生の御指摘のとおりでございます。したがいまして、この会議に特別支援教育の分野に特化した専門の方の御参画をいただいているわけではございません。
 ただ、委員の中には、普通学級それから特殊学級の両方の教育を御自身が受けた方ですとか、養護学校で教員の経験を有する方もお見えになるなど、様々な経験や知見をお持ちの方に参画はいただいております。
 さらに、障害を有する児童生徒への教育の在り方については幅広く御意見を聴く必要があるということで、この会議におきまして、全国特別支援学校長会、全国特別支援学級設置学校長協会、全国特別支援教育推進連盟などからヒアリングをさせていただきまして、教育現場で実際に特別支援教育に取り組まれている方々の御意見も伺いながら議論を行っているところでございます。
#110
○草川昭三君 率直な御説明で感謝をしますが、今後、これは要望ですが、文科省を含めて、特別支援教育にかかわるいわゆる教育者、専門家などから丁寧な御意見を聴きながら審議を是非進めていただきたい、非常に難しい問題でありますから、丁重な御進行をお願いをしたいと要望を申し上げておきます。
 そこで、内閣府の御質問は以上で終わります。文科省にお伺いをしますが、特別支援学校の対象児童生徒が急増をしたと言われております。全国で教室不足や人材不足が深刻な課題になっておりまして、一部マスコミでも取り上げられているわけでございますが、文科省が昨年の二月に行った調査によりますと、全国の公立特別支援学校における教室の不足数は二千八百にも及ぶと言われております。プレハブや模様替え等で急場をしのぐような例もマスコミでは紹介されているが、現状はどうかお伺いします。
#111
○政府参考人(辰野裕一君) 御指摘のように、近年特に知的障害のある児童生徒を受け入れる特別支援学校におきまして、児童生徒の増加に伴う教室不足が生じているところでございます。
 この教室不足の対応といたしましては、例えばプレハブ等の仮設校舎を造る、それから普通教室を間仕切りする、ないしは特別教室を転用するといろんな対応あるわけですけれども、これらの状況について、昨年二月に各都道府県にアンケート形式により調査をいたしましたところ、今御紹介ありましたように全国で約二千八百、正確には二千七百九十七教室の不足が生じているとの回答を得たところでございます。
 これらにつきましては、平成二十一年度当初予算、補正予算での対応までで約千八百五十教室が解消されましたけれども、今後新たに発生する教室不足と併せて、地方公共団体のニーズを踏まえつつ、適切な改善が図られるよう引き続き予算の確保に努めてまいりたいと思っております。
#112
○草川昭三君 これも初歩的な質問になって恐縮でございますが、特別支援学校の対象児童生徒が急増したと言われておりますが、なぜなのかお伺いしたいと思います。
#113
○政府参考人(山中伸一君) 先生御指摘のとおり、特別支援学校、二十一年の五月一日現在で十一万七千人が在籍しているわけでございますけれども、十年前と比較しますと約二万八千人、三二%という形で大幅に増加しております。
 この増加の理由というところは、ちょっといろいろな状況があるんだと思いますけれども、平成十九年四、五月に全部の都道府県にヒアリングをいたしまして、主に知的障害の特別支援学校に在校する子供の数が増えているということ、それからまた、なぜかというところについては、保護者の間に特別支援学校の教育に対する理解が深まったんじゃないかというのが四十四件でございました。また、特に特別支援学校の高等部への進学者、これが増加しているというのが四十件というふうな状況でございます。
 そういうふうなところが要因として都道府県では把握しているという状況でございます。
#114
○草川昭三君 先ほど局長の方からの答弁で、補正予算等々においても対応をしていますというような御答弁があったように思いますが、今回の補正予算を見ていますと、特別支援教育に関する事項というのはありません。これは一体どういうことなんでしょうか。
#115
○政府参考人(山中伸一君) 今回の補正の予算でございますけれども、補正予算の中に盛り込まれております公立学校の施設整備費、これがございます。この中には特別支援学校の老朽化対策なども対象とするというものでございまして、今後、地方公共団体からの申請があればそれで対応していきたいというふうに考えておりますし、また来年度の概算要求、平成二十三年度の概算要求につきましては、特別支援教育の推進に要する経費ということで、外部の専門家の巡回指導あるいは教員研修といった特別支援教育の体制整備に要するような経費、これも盛り込んでいるという状況でございます。
#116
○草川昭三君 公明党は、小中高の耐震要求を熱心にやっておりまして、今そういうものも含めた対応をしているというお話でございますが、これも地方自治体等々の財政にも関連することになりますので非常に見通しは難しいと思いますが、新聞等で出るようにカーテンの間仕切りで対応しておるような姿が紹介をされるようでは実態が非常にこれは貧困だと思うので、是非対応をしっかりとしていただきたいと思います。
 それで次に、これは父兄の方々とも、よく聞くのでございますが、子供さんの入学をする前年、前の年の秋の健診時から実際上はスタートをするんだと。そうではなくて、もっと早くから親の相談に乗るような体制というのはできませんかと。それでその際に、うちの子供はとか、あるいはどういう子供はというような情報を提供し、子供さんの能力を最大限に発達させるような就学先や学習環境を安心して選べるようにしていったらどうか。その上で親本人の決定権を保障すべきと考えるが、どう思われますかという質問でございますが、お答え願いたいと思います。
#117
○副大臣(鈴木寛君) 大変大事な御指摘だと思っております。
 現在、中教審で特別支援教育の在り方に関する特別委員会を設置をいたしておりまして、今この障害者の権利に関する条約の理念を踏まえた特別支援教育の在り方について審議を行っております。
 この特別委員会におきましても、今御指摘をいただきました点に関しまして、早期から教育相談や就学相談を行うことにより、本人、保護者に十分情報を提供し、本人、保護者と学校、教育委員会が合意形成を図りながら決定していくことが重要であるとか、あるいは障害のある子供たちの教育相談は乳幼児期を含め早期から行うことが必要といった議論が行われているところでございますので、今日の委員の御指摘も踏まえて、文部科学省といたしましては、このような議論を更に一層深めてまいりたいというふうに考えております。
#118
○草川昭三君 それで、これはある親御さんの要望をそのままお伝えしたいと思うんですが、本人や親が望んだ場合に特別支援学校、学級で学ぶとしている点は非常にすばらしいことではないだろうかとおっしゃる方が多いんだけれども、これは一方から考えると非常に無責任極まりないこととおっしゃる方がお見えになるんです。
 保護者の中には、子供の障害を受け入れられず、普通学校へ入学させるケースも多々あります。非常にこれはもう全国的にも大変紹介をされたりマスコミも取り上げている点もあるんですが、理解ある指導者に出会い、うまくいくというケースもあるんですが、多くの場合は授業中はお客どころか邪魔者扱いを受けることもしばしばあるわけで、かわいそうなのは当事者の子供さんなんです。
 幼児期から療育を受けられ、障害児の親として親自身が障害と向き合っていく訓練を早い段階から受けることがまず大切ではないだろうか、こういう御指摘が我々に寄せられておるんですが、その点についてどのようなお考えを持たれますか。
#119
○副大臣(鈴木寛君) これも大変大事な御指摘だと思います。
 先ほど御紹介申し上げました中教審の特別委員会でも、保護者の思いと子供本人の教育的ニーズが異なることもあり得ると。保護者の思いをしっかり受け止めることも重要だけれども、本人にとって必要なものが真に何かということを考えていく、そういったプロセスも必要だという御指摘もございます。
 加えまして、障害者権利条約の第二十四条におきましては、子供の能力を可能な最大限度まで発達させるということもうたわれてございまして、これも今日の委員の御指摘も踏まえて、こうした議論もしっかりと深めてまいりたいというふうに考えております。
#120
○草川昭三君 障害者教育のための人的、物的条件の整備が整わないままに障害者を地域の小中学校に受け入れるような教育施策が強行を、強行というのか、一方的にされては、教育現場に私は混乱を招くおそれがあると思うんです。
 これについて、特別支援教育制度が開始をされて三年間になるわけですが、相当な実績もあり評価もあると思うんでございますが、文科大臣としてどのようなお考えか、認識をお伺いしたいと思います。
#121
○国務大臣(高木義明君) 草川委員にお答えをいたします。
 御指摘の点については、平成十九年に現在の特別支援教育制度が本格的に始まっております。それ以来、特別支援教育に関する校内委員会の設置、特別支援教育コーディネーターの指名、個別の教育支援計画の作成など、体制整備が一定程度進みつつあると思っております。しかし、更なる充実が必要であろうと、私はそのように考えております。
 文部科学省といたしましては、従来よりインクルーシブ教育制度の確保に資する方向で制度改善を行ってきたところであります。その教育制度については、ただ理念だけではなく、体制面あるいは財政面や実態を踏まえた議論が必要だと思っております。
 そこで、一方で現在、中教審の特別委員会におきましても、その時々の教育的ニーズに最も的確にこたえられる指導を提供できる多様な柔軟な仕組みを整備しなきゃならないということから、障害のある子供とない子供の教育の場を形式的に一緒にするのではなく、小中学校の通常の学級、通級による指導、また特別支援学級、また特別支援学校といった多様な学びの場を用意しておく必要があろう、このように議論が進められておるところでございます。
 御指摘のことを踏まえながら、しっかり対応してまいりたいと思っております。
#122
○草川昭三君 今大臣の方から、中教審の中等教育分科会ですね、その分科会に特別委員会を設けて問題を整理をしておるという、こういう答弁でありました。
 それで、是非、この就学先決定の在り方についての審議も、私ども先ほど来から申し上げておりますように非常にこれは難しい、難しい問題ですから、また個々人によってすべて違うわけですから、そう一概に、何か答申が出たからとか方向性が出たからそれでいきましょうというわけにはなかなかいかない。それだけに現場の対応も非常に私難しいと思うので、それは是非親切に丁寧に、くどいようですが、やっていただきたいと思います。
 それで、同じような話になりますが、六月二十九日に閣議決定をされておりますが、障害者制度改革の推進のための基本的な方向についてという決定があります。ここの中には、先ほど申し上げました六月七日の答申案、推進会議の意見を最大限尊重するということになっております。この最大限尊重ということは、これはまた先ほどの意見に戻ってくるわけでございますが、障害の有無にかかわらず、すべての子供が地域の小中学校に在籍をすることを原則とするということが実施をされるということになっていきます。
 現状を考えると、インクルーシブ教育の理念と日本の現状、現実の隔たりというのはまだまだ大きいものがあると言わざるを得ません。この閣議決定には当然文科大臣もかかわっているわけでございますけれども、障害の有無にかかわらず、すべての子が地域の小中学校に在籍をすることを原則とするということを了解して進まれるのか、それを絶対的なものとして方針が決まっていくのか、その点の含みがあるのかないのか、お伺いをしたいと思います。
#123
○国務大臣(高木義明君) 御指摘の六月の閣議決定のことでございました。
 おっしゃられるとおり、大変難しい、そしてまた大切な教育課題であろうと思っておりまして、おっしゃられるとおり、障害のある子供とない子供、形式的に一緒にするのではなくて、やはり多様な学びの場、それぞれの特殊事情に応じた対応が必要であろうということを中教審の議論の中心にもしておりますので、私どもも、その議論を踏まえ、先生御指摘の懸念のないような、そういう対応をしてまいりたい、更に議論を深めていきたいと、このように思っております。
#124
○草川昭三君 是非よろしくお願いを申し上げます。
 最後に、小一プロブレムについて、三点ほどありますので、一括して質問をしますので、時間の関係上、お答え願いたいと思うんですが、小学校に入学した子供さんたちが環境の変化になじめずに、授業中に座っていられない、教師の話を聞かないといった小一プロブレムに問題が集中をしておるわけでございますが、東京都の品川区では、幼保小連携のための区内の共通のジョイント期カリキュラムを作成されまして、十月から実施をされておみえになります。非常に注目を浴びておるわけでございますが、保育園、幼稚園、小学校、それぞれの指導観や文化の大きな違いを双方の指導者たちが十分理解し、指導の質的向上につながるよう、小学校入学当初の学習、生活について指導する上での配慮事項を具体的に示されているわけであります。
 これが、幼稚園、保育園、小学校の交流事業などにも行われていくのではないかと思っておりますが、このような品川区の取組を文科省としてどのように評価をされているのか、また、こういった先進的な事例を全国に紹介し改善を促してはどうか、そしてまた、小学校入学前の幼児期に集団生活のルールを教えることは今日的には極めて大切ではないだろうか、こう思うのでございますが、まとめて大臣から答弁をお願いをしたいと思います。
#125
○副大臣(鈴木寛君) 品川区におきましては、これまでも大変に先進的な取組を若月教育長御指導の下で取り組まれてきております。私ども文部科学省も、常日ごろより品川区のこうした取組状況についていろいろと御意見交換をさせていただいたり、あるいはそうした実績を基にいろいろ御指導もいただいているところでございます。
 御質問をいただきましたこの小一プロブレムに対応したこの幼小の連携の強化、そして接続という観点から、この五歳児から小学校の第一学年まで、ここを、まさに幼稚園と保育園と小学校にまたがるわけでありますけれども、これをジョイント期というふうに称して統一的にカリキュラムを作り、区内の幼稚園、保育所などと小学校が一体的に教育委員会の御指導の下でやっておられます。私どもは、これは大変すばらしい取組だと、これまでも品川区はいろいろな先進的な取組をしていただいて、文部行政に大変にいろいろな御示唆をいただいているわけでありますが、この点についても大変注目をいたしております。
 文部科学省も、今年の三月から幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方に関する調査研究協力者会議というものをやっておりまして、実は本日、この会議の報告書を取りまとめ、発表させていただくことにしておりますけれども、実はこの報告書においても、今日御指摘をいただきましたこの品川区の先進事例を積極的に紹介をさせていただいているところでございます。
 こうした先進的な事例の紹介、あるいは本日取りまとめました有識者会議の報告書などを周知をいたしまして、幼児期教育と小学校教育の円滑な接続、これは本当に重要な課題となっております。これを図ることで子供の発達や学びというものが連続性が確保されて、そしていわゆる小一プロブレムが解消されるように頑張ってまいりたいと思います。
 このことは、実は今三十五人以下学級をやっておりますが、それも小学校一年生、二年生から始めていかなければならないと、今要望を来年度要求においてもさせていただいておるところでございますが、まさに委員御指摘のとおり、小一プロブレムというものを本当に総ぐるみで、総掛かりで解決をしていかなければいけないというふうに考えているところでございまして、このジョイント期のプログラムというものも、それに対する大変大事な示唆を示していただいているというふうに考えているところでございます。
#126
○草川昭三君 以上で終わります。
#127
○松田公太君 みんなの党の松田公太でございます。
 今日はちょっと代打で発言をさせていただければと思っておりますが、私は、小学校四年生の約十か月以外はほとんど海外で育ったんですね。アフリカのセネガルという国であったりアメリカのマサチューセッツ州というところで育ちました。アフリカのセネガルで私は幼稚園と小学校に行ったわけですけれども、最初に学んだ算数というのは、私、生徒全員が出てきまして、砂の上に座って一足す一は二と書くようなことも経験してまいりました。
 そこから考えますと、日本、アメリカの教育制度は非常に恵まれているなというふうにいつも思っているわけですが、その後、私、アメリカの方に移りまして、アメリカで小中高と過ごしたわけですけれども、中学校のときからまた高校にかけて、非常に教師が社会経験豊富な方が多いなということを感じていたんですね。いろんな会社に勤められた方が先生になられているケースが非常に多かったんです。若しくは自営をされていた、不動産会社を経営されていた、その方が先生になる。若しくは証券アナリストみたいな方も先生になっているというケースもあったんですけれども。
 私は、教育、小学校、中学、高校、大学と、いわゆる社会人になるまでの非常に大切な人生の練習の場だと思っているんですね。そういう意味では、職業的な部分も考えさせる、非常にそれが大切なんじゃないかなというふうに思っているんですけれども。
 私は、その社会人になるまでの大切なこの練習期間、日本では、これは私、日本では十か月しか学校に行っていないという話ですから余り偉そうなことはちょっと言えないんですけれども、いろんな方からお聞きしますと、日本では、教員の方が、大学を卒業されて、そして教員免許を取られて、そしてそのまままた先生になってしまうということから考えると、余り社会経験、外での社会経験が豊富な方がちょっと少ないんではないかなと、こういうふうに感じておりまして、いろいろ調べさせていただいたんですけれども、実際、例えば平成二十二年度でいいますと、約二万七千人の方が教員として採用されたみたいですけれども、そのうち、外の世界といいますか社会人経験者といいますか、その方々は千四百人しかいらっしゃらなかったと。パーセンテージでいうと約五%から六%に値すると思うんですね。
 是非高木大臣にお聞きしたいんですけれども、まず、この数字についてどのように思われますか。少ないと思われますか、多いと思われますか、是非お聞かせいただければと思います。
#128
○国務大臣(高木義明君) 松田委員にお答えをいたします。
 委員の経験に基づかれた非常に有意義なお話と思っております。率直に申し上げますと、少ないと思っております。
#129
○松田公太君 それでは、その少ない現状を打破するために、増やすために何か取組をされているかどうか、お聞かせいただければと思います。
#130
○国務大臣(高木義明君) 私も委員と同じ認識でございまして、優れた社会人を学校に迎え入れるということは、まさに教育の充実のためには非常に重要なことであろうと思っております。
 このため、都道府県教育委員会などが実施する教員採用選考試験におきましては、民間企業などの経験者に対して、一般受験者に比べ更なる受験年齢制限の緩和やあるいは撤廃が行われております。また、特別免許状制度や教員資格認定試験制度を通じて、大学等で教職課程を取らなかった者についても教員免許を取得する道が開かれております。多くの都道府県などにおいては、社会人経験者を対象とした特別選考を実施しているところもございます。さらに、教員免許を持っていない社会人を非常勤講師として登用して教育の領域である一部を担任させるという特別非常勤講師制度の活用も可能であろうと思っております。
 文部科学省といたしましても、通知や各種の会議等を通じまして都道府県教育委員会等の取組を引き続き促してまいりたいと、このように考えております。
#131
○松田公太君 ありがとうございます。
 私もちょっと調べさせていただいたんですが、例えば特別免許状制度というものがございまして、おっしゃるとおり、ほかの世界を経験された方々に簡易的に、試験を比較的ちょっと簡単にして採用していこうという方向もあるみたいですけれども、これは最新の数値で二年前の数値しか入手できなかったんですが、六十九名しかその枠で採用されていないというふうにお聞きしているんですね。ですから、是非この枠をどんどん広げて活用していただいて、増やしていただければなというふうに思っているんです。
 例えば、外の世界の社会人経験者の枠というものをつくって、学校の全体の中で、例えばの話ですけど、二〇%から三〇%はそういう人たちを採用しなくてはいけないというような制度を考えられないのかなというふうに私思っているんですが、いかがでしょうか。
#132
○国務大臣(高木義明君) 一義的には任命権者である都道府県知事の判断だと思っております。御指摘の点については、私の立場としてはそう受け止めさせていただきます。
#133
○松田公太君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 このように言ってはちょっと失礼かもしれませんけれども、先ほども申し上げましたように、社会に出るまでの練習の期間であるということであれば、やはりいろんなことを経験された方に先生となっていただきたい、そういう方じゃないとなかなか本当のリアルワールドは教えることができないんじゃないかなというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いいたします。
 次の質問に移らせていただければと思います。
 日本人留学生についてちょっと質問させていただきたいんですけれども、私、先ほども海外で過ごしたという話をしましたが、私がアメリカで住んでいた町、レキシントンという町だったんですが、隣の町がケンブリッジという町だったんですね。ケンブリッジという町は歴史の町としても有名ですけれども、もう一つ有名なのはハーバード大学のメーンキャンパスがあるということでも非常に有名な場所なんです。
 最近のハーバードにまつわる話で、五人、三十六人、四十二人という数字があるんですけれども、この数字を聞いてちょっと何か、何となく発想することできますでしょうか。何の数字だろうというふうに思われますか。
#134
○国務大臣(高木義明君) ちょっと質問の趣旨がよく分かりません。もう一回お願いします。
#135
○松田公太君 はい、分かりました。
 済みません、ちょっと時間がないんで、私の方でお答え申し上げますけれども、五人、三十六人、四十二人というのは、実は、四十二、大きい方の数字から言いますけれども、これがハーバードの学部に入っていらっしゃる方の韓国人の留学生の数なんですね。三十六人というのが中国人の留学生の数、そして五人というのが残念ながら日本人の留学生の数なんです。そのうち、去年新入生として入られたのが一人なんです。日本からハーバードに留学している大学生の数が一人しかいないという現状が実は今あります。
 そして、大学院も含めますと、全部、要はMBAを取りに行くために、例えば会社の方で派遣されたりという方もいらっしゃるでしょうから、そういう数字を入れますと、日本人の数は百一人になります、五人から百一人になります。
 ところが、十七年前から比較しますと、実は十七年前というのは百七十四人いたんですね。そこから減ってしまって、今百一人という状況です。そして韓国は、大学院も含めますと、十七年前は二百三十一人から今三百五人になっております。そして中国人は、実は二百三十一人から四百二十一人になっているんですね。倍増とまではいきませんが、ほぼ倍ぐらいの数字になっていると思ってください。
 もちろんハーバードがすべてではないですけれども、世界的に見てもやっぱりハーバードというのはトップの大学、最先端の大学ということですが、そのような最先端の大学に日本人の留学生がどんどん減ってきてしまっていて、中国とか韓国がどんどん増えていっている。このような現状をどのように思われるか、是非お聞かせいただければと思います。
#136
○国務大臣(高木義明君) 最近の若者の内向き志向というのがこれは特に指摘をされております。
 委員御指摘のとおりに、今海外で学ぶ日本人学生は約七万五千人、これ二〇〇七年の統計でございますが、これは全体的に減少傾向にあると。そして、地域別に見ますと、二〇〇四年から二〇〇七年の間を見てみますと、アジア及びオセアニアは増加傾向にあるが、欧州はほぼ横ばい、委員の御指摘の米国は大幅な減少という状況を承知をしております。
 この背景は何かと考えてみますが、次のようなことが指摘をされております。一つは、経済状況厳しい中で、海外留学をするようなことは家庭の家計から考えて困難であるということがまず一つ考えられる。二つ目には、これまた今の当面の私どもの課題でございますが、就職活動の早期化あるいは長期化というのがありまして、そういうことも大きな要因の一つじゃないかと。それから、学校を休んでまで海外に行くメリットがあるのかという、そういう自己判断があるんだろうかなと思いますし、何といいましてもやっぱり内向き志向というのがその背景であろうと思っております。
 しかし、我々としましては、どんどん若い学生たちが諸外国に出ていかれて多くのものを学び、そしてまた逆に日本の文化やあるいは知性を大きく広げるという意味では非常に有益であろうと考えておりますので、新成長戦略、これは人材育成でありますが、その目標に向けて、短期の留学と、あるいはそれぞれ三年以上とかありますが、来年度におきましては、ショートビジット、三か月未満でもできるという、そういう支援を今後行っていきたいと思っておりまして、御指摘のとおりについて我々は対応していきたいと思っております。
#137
○松田公太君 ありがとうございます。
 本当にこれは私、実は日本の将来の発展にすごく大きくかかわってくる話だと思っていまして、この後ちょっと英語教育についても一つ御質問をさせていただきたいんですが、それと同じで、英語力がない、若しくは留学の数が減って外から日本を見る頻度が減ってしまうということは日本の国力にも実は将来的にかかわってくることだと思っておりますので、是非いろんな取組をこれからも実施していただければと、また私の方からもどんどん提案させていただければというふうに思っております。
 最後、ちょっと時間がないんですけれども、英語教育についてお聞きしたいんですが、私、経済産業委員会の委員でございまして、現在の円高・デフレ対策のために様々な緊急対策なども打たれている状況ですが、その良しあしは別として、とにかくエマージェンシー、緊急対策はたくさん出てきていると思うんですね。
 ただ、私は、今申し上げました英語教育、これはもう日本の経済にとっても間違いなく大変重要なことであるというふうに思っております。中長期的に日本の経済を本当に持続的に成長させるためには、これはもう本当に避けては通れない問題じゃないかなというふうに思っております。いろんな私も海外で経験してきたんですが、例えばシンガポールや中国、韓国に行きますと、今非常に、当たり前ですけどシンガポールなんかはもう英語がしゃべられていて、英語がしゃべれない人はもう全くビジネスができないとイコールなんですね。
 最近、非常に恐ろしい話だなと私これは思っているんですが、例えば楽天さんであったりユニクロさんが社内の言葉をどんどん英語にしていこうじゃないかと、例えば役員会のミーティングももう英語を公用語にしてしまおうという動きがあるんですが、本当に私これ怖くてまだ柳井さんとか三木谷さんに聞けてないんですけれども、もしかしたら将来海外に移転してしまうこともお考えなんでしょうかということさえちょっと考えてしまうような状況だと思うんですよね。
 ですから、英語がやっぱりしゃべれないと、どんどん国際化が進む中でどんどんビジネスの世界から排除されてしまうという現状があると思いますので、英語教育をもっともっと力を入れて徹底していかなくてはいけないんじゃないかなというふうに思っております。
 是非それについて最後お聞かせいただければと思います。
#138
○国務大臣(高木義明君) この件についても、新しい学習指導要領におきましては小中高等学校を通じた英語教育の充実を我々としても持っております。具体的には、小学校において外国語活動を導入をしておりまして、小学校五年、六年で週一こま設定をする、中学校においては授業時数を約三割増やす、高等学校においては授業を英語で行うことを基本とすることを通じて、おっしゃられるようにコミュニケーション能力を高めることが重要であろうと思っております。
 私も全く同感でございまして、国際社会の中でこれから我が国が大きく伸びていくためにも、これは経済はもとより、教育、文化含めて必要なことだろうと思っておりますので、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。
#139
○委員長(二之湯智君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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