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2010/10/21 第176回国会 参議院 参議院会議録情報 第176回国会 内閣委員会 第2号
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2010/10/21 第176回国会 参議院

参議院会議録情報 第176回国会 内閣委員会 第2号

#1
第176回国会 内閣委員会 第2号
平成二十二年十月二十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松井 孝治君
    理 事
                相原久美子君
                芝  博一君
                宮沢 洋一君
                山谷えり子君
    委 員
                植松恵美子君
                江崎  孝君
                岡崎トミ子君
                平野 達男君
                牧山ひろえ君
                蓮   舫君
                岩城 光英君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                松村 龍二君
                谷合 正明君
                小野 次郎君
                又市 征治君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 仙谷 由人君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」))   玄葉光一郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      蓮   舫君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  岡崎トミ子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策、科学技
       術政策))    海江田万里君
       国務大臣     片山 善博君
   副大臣
       内閣府副大臣   末松 義規君
       内閣府副大臣   平野 達男君
       総務副大臣    鈴木 克昌君
       財務副大臣    五十嵐文彦君
       国土交通副大臣  三井 辨雄君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  黒岩 宇洋君
       外務大臣政務官  菊田真紀子君
       国土交通大臣政
       務官       小泉 俊明君
       防衛大臣政務官  松本 大輔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房審議官     篠田 幸昌君
       厚生労働省職業
       安定局高齢・障
       害者雇用対策部
       長        中沖  剛君
       経済産業省貿易
       経済協力局長   厚木  進君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (プライマリー・バランスに関する二〇一五年
 度までの目標達成のための方策に関する件)
 (国家公務員の労働基本権拡大に関する件)
 (「総合特区制度」を利用した国際空港の活性
 化に関する件)
 (医療分野等で働く女性の職場復帰支援体制の
 充実・強化に関する件)
 (中国遺棄化学兵器処理事業の現状に関する件
 )
 (日米同盟の強化に向けた方策に関する件)
 (第三次男女共同参画基本計画策定に向けた検
 討の妥当性に関する件)
 (国家戦略室の役割及び予算編成への関与の在
 り方に関する件)
 (尖閣諸島沖での衝突事案における中国人船長
 釈放に関する件)
 (地域主権改革における地方の財源強化に関す
 る件)
 (公共サービス基本法の趣旨を踏まえた改革の
 必要性に関する件)
 (待機児童ゼロ特命チームによる待機児童解消
 のための具体的な方策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(松井孝治君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 官房長官におかれましては、開会時、時間厳守でお願いをいたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として厚生労働大臣官房審議官篠田幸昌君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(松井孝治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(松井孝治君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○宮沢洋一君 おはようございます。自民党の宮沢洋一でございます。参議院議員としても初めて質問させていただきますし、また野党としての質問も初めてなものですから、よろしくお願いをいたします。
 内閣委員会、本当に仙谷長官始め有力、大変注目を浴びている大臣がいらっしゃる委員会でこうして質問をさせていただくのは大変有り難いなというふうに思っております。
 まず、仙谷長官に質問をさせていただこうと思っておりますけれども、陰の総理と言われて、これは余りお気に召していないという話でございましたし、先日国会の審議を見ていた私の支援者が電話してきまして、尖閣諸島の国会審議を見ていますと何か日本列島は仙谷列島になったような感じがしますねと、こんな話をしておりましたけれども、私は仙谷長官がいろんな委員会でかなり出しゃばって答弁されているのはしようがないのだろうなという思いがしております。総理の答弁もちょっと心もとないし、また担当大臣もなかなか正確な答弁ができないという中で、内閣の番頭として本当に八面六臂の活躍をされて、それは仕方ない話だろうと思う一方で、なかなか時々怖い顔をされる。まあ私なんか気が小さいものですから、ああいう顔をされて言われたらもう一遍で質問できなくなっちゃうんじゃないかなという思いがしておりますけれども、外交は柳腰というお話がありましたけれども、是非とも答弁もせいぜい柳腰ぐらいでやっていただければ有り難いなというふうに思っております。
 しかし、私は正直、今の菅内閣、前の鳩山内閣に比べますと、かなり前に比べれば安心して見ていられるなというのが率直な気持ちでありまして、これもやはり長官が内閣のかなめでしっかり仕事をされている、それが前の内閣よりかなり地に足が付いた安心した感じを出しているんだろうなというふうに思っております。
 長官は恐らく、私のイメージでいうと、本当に徹底した現実主義者といいますかリアリスト、その辺が政府の方針がある意味では前の内閣よりぶれない、しっかりしているということにつながっているんだろうというふうに思っております。その辺高く評価をしているんですが、一方で、リアリストでいらっしゃる、現実主義者でいらっしゃるのでなかなか夢を感じないというのか、目の前のことで手いっぱいであるということはよく分かりますけれども、やはり今の政治、我々に求められているもの、これは自民党政権の反省でもあるわけですけれども、やはりほころびを繕うことばかり実はやってきていて、本来やらなければいけないのは国の二十年、三十年先のしっかりした、日本という国がこれだけ世界が動いている中でどういう国をつくっていくのか、グランドデザインをつくっていくということを政治がしてこなかったことが去年の衆議院選挙の自民党の敗北につながり、また今の政権においてもなかなかそれが見えてきていないというのが恐らく現実だろうと思います。
 そうした意味で、仙谷長官に、仙谷長官自身も恐らくその日の仕事で手いっぱいという中で、いろいろこれまでもお考えになってきていた日本の二十年後、三十年後のグランドデザイン、国家像みたいなものをかなりお持ちだと思うので、実はこの場でまずお聞きしようと思っていたんです。しかし、考えてみますと、これ、ここで聞きますと、私、四十六分しか持っていないものですから、これまでの衆議院とか参議院の委員会の状況を見ていますと、それで終わっちゃうわなというふうに実は思い返しまして、最後に時間があったときに少しお話をしていただき、恐らくそれでは足りないと思いますので、次の機会にまたゆっくり伺わせていただければ有り難いと思っております。
 次に長官に伺いたいのは、どうも山本議員に対しておっしゃった最も拙劣な質問になるんですけれども、新聞報道を見ていますと、あの為替介入があったときに少し為替に言及されているという報道がありました。これはブルームバーグの配信の記事ですけれども、八十二円が一つの防衛ラインかとの質問に対しては、財務相のところでそういうふうにお考えになったんだろうと思うと言明したと、こういう記事があるわけですけれども、これは事実でありますか。
#6
○国務大臣(仙谷由人君) 当日の記者会見の速記録を持ってまいりました。つまり、こういう私の発言がそのような記事になっているわけであります。
 まず、長々と読むのも失礼かも分かりませんが、記者が、欧米は協調介入しないという情勢の中で今回が単独介入だったということでよろしいんでしょうか、日本政府・日銀の単独の介入だと、協調介入ではなく単独の介入だったということでよろしいんですかと、こういう質問がありました。そこは確認できておりませんけれども、少なくとも欧米には説得というか理解を求める行動は取っているというふうに理解しておりますというのが私の答弁です。その次に、記者が、今回八十二円台になったところで介入実施に踏み切られたわけですけれども、その八十二円というのが一つの防衛ラインというか線になっているという認識でよろしいでしょうかと。官房長官、いや、まあ財務大臣のところでそういうふうにお考えになったんだろうと思いますね。というやり取りでございました。
 私とすれば、その前のくだりから財務大臣との協議、あるいは総理ともこの円高問題については話合いをしておりまして、八十二円がラインどうのこうのという話ではなくて、適時適切に財務大臣が為替市場の動向を注視をして、あるときには断固たる措置をとると、こういう話をされておって、私どももそうしようということでお話をしておりましたので、為替マーケットの動向を注視した上に、この日に適時適切なときであると、したがって断固たる措置をとったと、こういう趣旨のことを述べたつもりでございますが、それが記者さんの方で八十二円台になったところでという質問があって、それを八十二円が防衛ラインであると、こういう記事になったものと私は理解しております。
#7
○宮沢洋一君 発言の良かったのか悪かったのか、今実際の発言内容を教えていただいて、記事とは少しニュアンスが違うというのは分かりましたけれども、実は、私はこの間の予算委員会の例もあるものですから、長官のそのやり取り新聞で見て、これは新聞で見たまま質問したらまた怒られちゃうなと思って、原本何か出ているんだろうと思って必死に探したんです。長官の記者会見の模様も発表されているんですが、残念ながら、記者発表だけ出ていまして、これは動画もあるんですが、質疑応答の部分が実はないんですね。蓮舫大臣なんかはきっちり出ているわけですけれども。
 私は、これもちろん自民党政権時代の平成十三年以降その部分やっていないというのは確認したんですけれども、一方で、おっしゃるように報道だけで質問するというのも私もどうかなと思う気持ちがありまして、この機会に長官、決断されて、質疑応答もしっかり表に出していただく、我々の手に入るようにしていただく。
 特に、例えば今日もこの後退席されるわけですけれども、委員会もそういう意味では記者会見尊重しているわけでありますから、逆に言えば、もう今日の午前中記者会見された内容が午前中我々の手に入って午後の質疑に生かせるぐらいの、そのぐらいのスピード感で表に出していただければ大変有り難いと思っておりまして、いかがでございますか。
#8
○国務大臣(仙谷由人君) 少なくとも、記者会見の速記録というか、これはどういう時間幅で出ているかともかくとして、官邸のホームページに全文載っているはずでございます。
 実は今日も、載っていませんか、ある新聞記事が、適宜いろんなところを切り取って新聞を書かれておりますので、ちゃんと全文を見ていただくようにした方がいいんじゃないかと改めて私の部屋の中で言いましたけれども、いや全文公表していますよという話でございましたので、出ているはずでございます。
#9
○宮沢洋一君 委員長も恐らく副長官やられたんで御存じだと思いますけれども、記者発表といいますか、閣議の模様とか一方的にお話しになるものは出ているんですが、その後の質疑応答は残念ながら出てないんであります。ですから、今恐らく前向きな答弁をいただいたと思っておりますので、是非とも早急にその手配をしていただくことだけちょっともう一度お願いいたします。
#10
○国務大臣(仙谷由人君) 私とすれば、そのようにしたいと思っております。
#11
○宮沢洋一君 ありがとうございました。
 それでは、海江田大臣に質問をさせていただきます。
 この総理の所信表明演説を読ませていただきました。景気が大変な状況になる、おとといですか、月例経済報告でも景気の判断少し変えられたということであります。この所信表明に書かれていることは、第一段階は九千二百億の予備費で対応する、第二段階は今つくられている補正予算で対応する、そして来年度の本予算がこれが第三段階となって日本経済を本格的な成長軌道に乗せることを目指すと、こういうシナリオを書かれているわけであります。
 まず数字的な話でありますけれども、第一段階、九千二百億、張り付けが決まったわけですね。そして第二段階、総額五兆五百億ですか、総額が決まって張り付けは今やっているという中で、これ、それぞれのGDPの押し上げ効果というのはどの程度と推計されていますか。
#12
○国務大臣(海江田万里君) 宮沢委員にお答えいたします。
 第一ステップ、九千二百億円の予備費使いました緊急経済対策、これがおよそ〇・三%、実質GDPでございますが。そして第二段階、まさにこれから補正予算という形で取りまとめをいたしますので御審議いただくことになろうかと思いますが、これが実質GDPの押し上げ効果〇・六%と考えております。
#13
○宮沢洋一君 それは、今年度それだけ押し上げると考えてよろしいんですか。
#14
○国務大臣(海江田万里君) 今年度につきましては、第一ステップでは〇・二%、そして来年度になりますのが〇・一%。それから、第二ステップでは、今年度が〇・三%、来年度が〇・三%。そのように考えております。
#15
○宮沢洋一君 今第一段階、第二段階、第二段階は途中ということ、そして第三段階は基本的には一般歳出七十一兆ということで予算編成をされる。
 正直言って、今の経済の景気の状況というものを見ますと、総理の意気込み、日本経済を本格的な成長軌道に乗せるという意気込みは分かるんですけれども、この来年度の予算までで本格成長軌道に乗るとはとても私には思われないわけですけれども、大臣としてはどういうふうにお考えでございますか。
#16
○国務大臣(海江田万里君) これは、私ども、まだこの来年度の予算については固まったわけではございませんが、やはり総理もおっしゃっておられるように、ステップ1、ステップ2、ステップ3でやはり確実な回復基調に乗せなければいけないというこれ一種の覚悟でございますが、そのつもりで運営に当たっております。
 それから、特に、これは玄葉大臣の所管でございますが、今度の予算では元気な日本復活特別枠、これがございます。ここでやはり需要と雇用の創出、重点的に配分をしていきたいというふうに思っております。
#17
○宮沢洋一君 覚悟というか、総理は大ぶろしきだとかいう発言を一回されたと記憶しておりますけれども、正直、軌道に乗せると言うには、来年度の予算はまだ決まっていないとおっしゃっていても、大枠といいますか、大枠はもう決まったわけですね。ですから、要するに今の予算編成作業も組替えというのか、大枠は決まった上でやられているわけで、今の規模、また今の基本的な使い道、例えば子ども手当の、中身は決まらないにしてもある程度出すという中で、本当に担当大臣として軌道に乗せる自信があるのかないのか。更に言えば、デフレから脱却はいつごろを目指しているのか、この二点お答えいただきます。
#18
○国務大臣(海江田万里君) 私は、九月の十七日に現在の経済財政の担当大臣を拝命しましてからやはり一つ考えたことはスピード感でございます。
 よくツーレート・ツーリトルということが言われます。予算の規模につきましては、片方でやはり財政の問題もございます。それこそ税収がこういう状況であります。それから、積み重なりました国債の利払いの問題もあります。ですから、まずやっぱりできることは、ツーレートと言われないようにしなければいけないんではないだろうかということを考えまして、その意味では、総理から経済対策の指示がありましてからおよそ十日ぐらいで仕上げをいたしました。その意味では、まだ予算に至っておりませんから、ただ、予算は、もう宮沢委員つとに御案内のとおり、予算書の印刷等に時間が掛かるわけでございますから、今財務省もその意味では一生懸命大車輪でやっていると思いますが、まずやっぱりスピード感を出さなければいけないということが私が一つ心掛けたことでございます。
 結果的に、先ほど今年度の補正を作ったことによる実質GDPの押し上げ効果、〇・三ぐらいだというふうにお話をいたしましたが、やはりこれが遅れればその〇・三というのはだんだん低減をしていくわけでございますから、ここは是非皆様方にも御協力をいただいて、是非〇・三はやっぱり押し上げる効果を本当に実現をしてもらいたいと。そうすることによって、やはり来年の景気に与える影響と申しますか、例えば、来年の予算の中で、遅れればやはり大きな歳出をしなければいけないところが、何とか考えております七十一兆の枠の中で収まるかなというふうに私は考えておりまして、しかもその七十一兆の中ということでいえば、先ほどお話をしましたけれども、元気が出る日本の復活特別枠と、ここをやっぱり十全に活用しなければいけないということでございますので、これは玄葉大臣ともよく相談をしまして、本当に、ああなるほどと、こういうことなら日本が元気が出るなというような形にしていきたいと思っております。
#19
○宮沢洋一君 デフレ脱却は。
#20
○委員長(松井孝治君) もう一点の御答弁をお願いします。
#21
○国務大臣(海江田万里君) 済みません、第一の問いが少し長くなりましたもので。
 デフレ脱却でありますが、私どもは成長戦略の中でもデフレ脱却の宣言をいつするということは言っておりません。一一年度中に物価をまずプラスにするということでございます。これがはっきり明示しておりますお約束でございまして、一一年度中に、ですから平成二十三年度中にまず物価をプラスにして、そしてそのプラスになった物価を安定的に維持をしていくということによって、結果的にデフレ脱却ということになろうかと思います。
#22
○宮沢洋一君 なかなかお答えが難しい質問をいろいろさせていただいたわけですけれども、これから今後の、後日の委員会でゆっくりお話をさせていただきますが。
 私、所信表明の演説を見ていまして、最初の方だったですよね、新成長戦略の本格実施第三段階と書かれたページがありまして、これに書いてあるのを見て少し心配だったんです。この中に書かれていることは、雇用を徹底的に増やしますよ、雇用を増やした結果消費が上がります、そして消費が大きくなってくるとまた雇用が増えますよと、こういうことが書かれているわけであります。
 一方で、私は今の日本経済見ていまして一番実は心配している、消費は昨年から悪いわけですが、特に今一番心配しているのは企業の投資です。企業の投資マインドが本当に大企業から中小企業までなくなって、前向きの投資計画というのは恐らくほとんどないと言っていい、そういう状況。将来的にも大変、本当に日本国内に立地しようかどうかと悩まれている企業の方がはるかに増えてきている。
 その投資の状況を見ていますと、このまさに新成長戦略の本格実施という中で、実は投資を良くする、投資を増やす、増大させるということが一切触れられていない。触れられていない。
 大臣は担当大臣として、今、投資の状況、日本の投資の状況をどう見ていられるか。
#23
○国務大臣(海江田万里君) 先日発表しました月例経済報告でも設備投資は比較的好調なわけでございます。ただ、それはもちろんリーマン・ショック以前の段階に、水準に戻ったということではありませんで、およそ八割程度ということになっております。
 ただ、今月月例経済報告の中で下方修正しました大きな理由というのは、やはり先行きに対する大変不透明感が出てきている。これ私どもが月例経済報告をまとめる前に日銀の短観も発表になりました。御案内のとおり、日銀短観は企業の担当者から直接聞き取りをしておりますから、それによりますと、大変やっぱりこれから十二月に向けて企業のマインドが冷え込んでいるということもございますので、その意味ではこの設備投資の落ち込みというのは私は心配をしなければいけないというふうに思っておりますので、まず雇用からというのは、私はいつも答弁をする、あるいは発表をするときはまずという言い方を付けているわけでございますが、この雇用というもの、とりわけ医療ですとか介護のところの雇用というのはやっぱり潜在的な需要がもうこれはっきりあるわけでございますから、やっぱりその潜在的な需要があるところにまず手当てをして、そしてこの潜在的な需要を顕在化すると。
 そうすると、この方々というのは、やはり今非常な低所得の方々も多いわけですから、そこにやっぱりある程度のお金が上積みをされればそのお金は消費に回っていくだろうということで、そしてそこで消費を起こしていって、そこから本当に景気を全体的に良くしていって、そして企業の設備投資などにつなげねばいけないという考え方でございますから、宮沢委員がおっしゃられた総理の所信表明の中にあるいは成長戦略の中に私は設備投資という考え方がないかと言われればそれはそうではないと思いますが、やはりこの企業の設備投資を起こしていくような形での対策に心を配らなければいけないという御指摘はしっかりと受け止めさせていただきたいと思います。
#24
○宮沢洋一君 また答弁を求めますと長くなるので、投資について申し上げますと、私は投資は決して悪くないという大臣の認識は実は大間違いだと思っています。前年比でいえばプラスであることは間違いありません。しかし、前年比というのは、よく考えてみれば去年の今ごろ、リーマン・ショックから一年近くたって最も投資が冷え込んでいるときからちょっとのプラスにしかなっていないという状況は惨たんたる数字、絶対水準であります。それの認識はしっかりこれから大臣に持っていただいて、またこの後この委員会開かせていただきますので、そこでいろいろ質問させていただきたいと思っております。
 次に、プライマリーバランス、基礎的財政収支の黒字の話しさせていただきますが、財政運営戦略というのを少しゆっくり読ましていただきました。
 その中では、二〇一五年までにプライマリーバランスを今年度のを半減する、そしてまた十年後、二〇二〇年までには黒字化すると、こういう目標を書かれている。十年後につきましては我々自民党もまさにそれを目指しているということを言っているわけで、当然それまでにやらなければいけない話。しかし、正直言いますと、二〇一五年までに半減させるという目標、これ大変難しいと思っているんです。
 後ほどこの中期のフレームというんですか、中長期試算についてもお話しさせていただきますけれども、二〇一五年といいますと、あと五年しかないわけです。そして、二〇二〇年というと十年あるわけです。そして恐らく、財政を考えたときに、消費税といったものを考えない限り、このプライマリーバランスの黒字化というのは、正直言うと大変現実的ではない話になってくると私は思っております。
 五年後というのは大変微妙なところでありまして、恐らく消費税の税収は当てにできない年だと思います。これからどういう形で検討するのかということもありますけれども、当然、給付付き税額控除とか低所得者に対する複数税率といった議論をやる場合に、年単位で相当掛けてまた国民の理解を得なければいけない作業が当然あるわけで、そういうことを考えますと、二〇一五年に消費税率というものは期待できない。
 そういう中で二〇一五年にプライマリーバランス、赤字を半減すると、こういう目標を高らかに打ち出されたわけで、これも大ぶろしきではないと思っておりますが、どうやって達成するのか、本当に達成することができるのかということを聞きたいんですけれども、恐らくその前提となるのがこの中長期のまさに試算がありまして、これで、ともかく二〇二〇年度までの平均で年名目三%、実質二%を上回る成長を目指すという結論が出ている。そして、それが達成できるのは、この中長期の試算ですと、成長戦略シナリオにのっとっていくとこれは増税なしでできると、こういうふうになっているわけであります。一方で慎重なシナリオも書かれている。
 ところが、この成長戦略シナリオの前提というのを見ますと、全要素生産性、TFPの上昇率、これが二〇年度にかけて十年間、年平均一・九%程度。これは、一九八三年から一九九三年、バブルのときのまさに大変な成長をしたときの全要素生産性をそのまま持ってきているというのが成長戦略シナリオ。一方、慎重シナリオの方は、もうちょっと長い期間、八三年から二〇〇九年まで、この過去二十年近くの平均を取っている。
 どう考えてもバブルのときの成長と同じレベルの成長は今後十年間できるとは思われないし、そういう下で書かれたこの中期試算というのはかなりいいかげんなものだと考えなければいけない。しかし、そういう中で出てきたものを使って十年後まで十年間、毎年名目三%、そして実質二%、それならば二〇一五年プライマリーバランス半減できるよと、こういうことを恐らく書かれているわけです。
 この財政運営戦略というのは結構ちゃんとしたことが書かれていまして、財政健全化の道筋を示すに当たっては、慎重な経済見通しを前提とすることを基本とすべきであると、こう書かれていて、これはもう当然のことなわけです。まず、その全要素生産性を一・九%と見る、前提とする経済予測というのは、これ慎重だと思われますか、大臣。
#25
○委員長(松井孝治君) 玄葉大臣でよろしいですか。
#26
○宮沢洋一君 どちらなのかがよく分からないものですから、私は。
#27
○国務大臣(海江田万里君) 今、宮沢委員がおっしゃいましたように、慎重なシナリオに基づいて計算をしているわけでございますから、これは、中長期的な展望は。ですから、その意味では、今おっしゃったこの成長戦略シナリオというのは、もちろん、あらまほしけれということではありますが、それに基づいて試算をしているということではございませんから、まず。
 それから、あともう一つ言っておきますけれども、確かにこの全要素生産性の上昇率、大変高い数字を置いておりますが、あとそのほかに労働参加率ですね、女性やお年寄りが、これはやっぱりこれからはまさにもっと多くの方々が参加をしていただかなければいけないと思っておりますから、これは政策的な後押しも含めてこの労働参加率は高めていくと。
 それから、あともう一つありますのが、やっぱり世界の経済の成長率をどの程度に置くかということでございます。成長戦略の方では大体年五%ぐらいですね、五・一から五・三%、二〇一二年度以降。これはIMFの見通しを基にしておりますが、そういうもの全体を勘案しまして、何とかこの財政を安定させたいという思いがございます。
#28
○宮沢洋一君 慎重シナリオですと、そのままでは名目三%、実質二%の成長は無理と、こうシナリオには出ているので、この辺もまた、時間も今日は限られていますので、しっかりと議論させていただきますが、これは玄葉大臣になるのでしょうか、二〇一五年度プライマリーバランス半減という目標についてのお答えは。自信があるのかないのかだけお答えください。
#29
○国務大臣(玄葉光一郎君) すべて御存じで、専門家の宮沢委員ですから、問われたんだというふうに思います。
 一言で申し上げれば、実現しなきゃいけないという思いでおります。
 御案内のとおり、今、海江田担当大臣からも答弁がありましたけれども、慎重シナリオで我々は十か年の財政運営戦略を作っているということでありますが、確かに目標を達成する際には、その成長戦略シナリオじゃなくて慎重シナリオの成長見通しでいけば、何らかの形で追加措置が税において必要だという前提があるというのは率直なところであります。
 それは、自民党が提出をかつてされた、あるいは今国会でもされる予定かもしれませんけれども、財政健全化責任法もある意味同じような考え方でできているのではないかというふうに思っているところでありまして、ただ、税の議論ということになりますと、御案内のとおり、まずは経済成長を安定軌道に乗せるということがまず大事なことでありますので、そのことに全力を挙げる。同時に、税と社会保障の議論を並行して進めて、与野党で結論を得ていくということが適切ではないかというふうに考えております。
#30
○宮沢洋一君 先ほど申し上げましたように、当然そういうことをやっていかなければいけないし、そのためにはやはり与党民主党はしっかりと自分の考えをおまとめいただくというのがまず最初になければいけないし、その後、当然与野党で協議をしっかりやっていって、しかも、先ほどの海江田大臣ではありませんけれども、もう既にツーレートに近くなっているような話ですから、早くやらなきゃいけない。しかし、どう考えても、どんなに早くやっても二〇一五年度の税収に消費税が増税されて入ってくるとは私には到底思われないのであります。
 したがって、民主党と自民党の政策の違い、十年、そこは同じだけれども、五年で区切っている、これは幾ら何でも無責任だなという気が私には実はしておりまして、これもまたこれからいろいろこの委員会で質問をさせていただき、議論をしていきたいと思っております。
 蓮舫大臣に伺います。
 今、いよいよ仕分は特別会計の仕分に入って、二十七日から始められるという報道を読んでおります。どういうものが対象になるというようないろんな報道もございますが、それはまた始まった段階、また終わった段階でいろいろ聞かせていただきたいと思っておりますけれども、私が一つ大変心配しておりますのは、この補正予算、こういう柱立てでという景気対策があるわけですが、それを見ますと、どう考えても相当な支出が特別会計から行われるということは、当然そういうことになるんだろうと思います。
 今、最後の作業をやられていると思うんですけれども、一方で仕分が始まる、特別会計が利用される。この間に矛盾が起きなきゃいいなというのが正直な気持ちでありまして、特別会計の仕分対象になる事業、いろいろあるんでしょう、そういうものが補正予算でまさか増額されたりはしないんだろうと思っていまして、既にそういうチェックは当然、蓮舫大臣のことですから、しっかりもうやられているんだろうと思いますけれども、その辺、把握されていますか。
#31
○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。
 まさに御指摘いただいた点は、私も特別会計の仕分、特に対象とする勘定、事業を選定するときに最も注意を払った点でございまして、他方で特別会計の制度仕分をして、あるいは事業仕分をして、手段に無駄あるいは非効率的なものがあるとすればそれは正さなければいけないということをやりつつ、一方で、新成長戦略に基づいて経済対策を行って補正に計上する事業が重なった場合というのは、これは相当大きな矛盾が生まれますので、ここは注意深く点検を行ってきて現段階ではないと認識をしておりますが、更に深くこれは精査をしていかなければ、私どもの知らないところでいろいろな事業が出てくることのないよう、それは仕分の対象になったものが必ず出てこないようにチェックはしていきたいと思っています。
#32
○宮沢洋一君 大変心強い答弁をいただきました。本当にアクセルとブレーキ一緒に踏んではいけないわけであります。予算書が出てくれば、それを拝見すれば大体分かるわけでありますので、しっかりとチェックをして、だれか知恵のある役人にだまされないように頑張っていただきたいというふうに思います。
 次に、公務員制度改革についてお尋ねをさせていただきます。
 公務員制度改革、私も長らく携わってまいりましたし、基本法については松井委員長とともに修正案をしっかり作らせていただいたわけですけれども、やはり修正案、基本法の修正をするときといいますか、一番与野党で議論になった、自民党で議論になったのは労働基本権についてであります。
 大臣は公務員の労働基本権の拡大についてどういうお考えなのか、伺わせていただきます。
#33
○国務大臣(蓮舫君) 国家公務員制度改革基本法の修正案のお一人として宮沢先生が大変御尽力を尽くされて、その御努力に私は敬意を表したいと思っております。
 その基本法の十二条におかれましても、これは政府に対しまして自律的労使関係制度の措置を求めております。あわせて、私どもは去年の総選挙のマニフェストにおいても、労働基本権は付与する方向でと国民の皆様方にお約束をさせていただいております。
 ただ、その労働基本権の在り方といいましても、民間企業並みに労働体系、その交渉をすべてをゆだねるのか、あるいは基本権の在り方、そこはどこまでを付与するのか、あるいはその費用と便益を考えまして、どなたに対して付与をしていくのか、実に様々な課題はあると思っておりますけれども、いずれにしても、国民のニーズに合致しました効率的で質の高い行政サービスを実現していく上で、公務員がやりがいを持ってその能力を存分に発揮できる環境も整えなければいけませんので、総体的に今制度設計の検討を進めているところでございます。
#34
○宮沢洋一君 端的に申し上げますけれども、スト権というものは与えるべきだと思っておられますか、与えない方がいいと思っておられますか。
#35
○国務大臣(蓮舫君) 争議権の在り方も大変重要な検討事項の一つだと思っています。ただ、現段階で与えるべきだという前提であるとか与えないべきだという前提だと、どうしても議論の幅が制約される可能性がありますので、そこは私は予断を持たないで、いろいろな議論、いろいろな御意見をいただきたいと思っています。
#36
○宮沢洋一君 いろいろなところで大臣は大変歯切れがいいんで、もしかしたらお答えいただけるのかなと思って今質問したんですけれども、要は、まあこの問題は皆さんに議論してもらって結論に従うと、こういうお考えだということですか。
#37
○国務大臣(蓮舫君) 基本的にかねてから国会で何度も申し上げております。元々この国家公務員制度担当は、今お座りになっております仙谷官房長官、そして玄葉大臣、そして私この秋から引継ぎをさせていただきましたけれども、来年度の通常国会、これ基本法で二十三年の六月までに法案を出すということが決まっておりますので、大変時間は限られているんですけれども、様々な方向から検討をさせていただいております。
 私どもからまずは法案を提出させていただいて、で、国会の議論がどのようになるのか、それは国会がお決めになることでございますが、宮沢先生から様々な御意見、お知恵がありましたら、是非いただければとも思っております。
#38
○宮沢洋一君 この基本権につきましては、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に示し、その理解の下で云々措置するものとすると、こう書いてあるわけですね。全体像はまだ国民に示されていないですよね。
#39
○国務大臣(蓮舫君) 御指摘のとおりだと思います。まだ全体像を国民の皆様方にお示しする段階には来ていない。ただ、時間もやはり限られておりますので、相当急いで制度設立の作業は進めているところでございます。
#40
○宮沢洋一君 今まだ全体像は示されていない。そして示した後で国民の理解を得なければいけない。そして来年の通常国会に法案としてそれを含む法案を提出される。もちろん、拡大しなければ法律は要りませんから、それは五年以内に何らかの措置をすればいいわけですけれども、一応、恐らく民主党政権としては何らかの拡大をされる法案を出さなければいけない。大変、綱渡りといいますか、全体像をまずこれから決めて、そして国民に示して理解を得る。そして恐らく、通常であれば来年の三月半ばが予算を伴わない法律の提出期限ということでしょうから、その間どうやってやるのですか。
#41
○国務大臣(蓮舫君) 綱渡りにならないように最大限努力をしたいと思っております。
#42
○宮沢洋一君 綱渡りにならないように最大限努力するといっても、常識でいいますと、年内に全体像をまとめても恐らく国民の理解を得る時間がないんですよね。国民の理解を得るのにどのくらいの期間が必要だと思われます。
#43
○国務大臣(蓮舫君) 何をもって国民の理解かというのはこれは是非議論をさせていただきたいと思いますが、国家公務員制度改革の最も大切なことは、だれのために行うのか。これはもちろん公務員が、やはり自分の能力をしっかりと自負をしながら定年まで働ける環境というその労働条件もあるかもしれません、国会等の関与もあるかもしれませんが、私は、大切にしなければいけないのは、国家公務員制度を変えることによって、そのサービス、行政サービスを受ける国民の視点からどのようになるのかという部分が大事だと思っているんですね。その部分では、今回のこの国家公務員制度改革というのは国民の皆様方の御関心が非常に高いものでございますので、私ども政府からどのように全体像を決めた後にお示しをして発信をしていくか、ここの部分も併せて精力的に検討をしていきたいと思っています。
#44
○宮沢洋一君 今少し最後のところで分からなくなっちゃったんですけれども、国民の視点が大事だ。国民の視点だったら恐らく公務員にストなんかしてほしくないんですよね。そう思われませんか。
#45
○国務大臣(蓮舫君) スト権の在り方ですけれども、労働基本権を三つあるものをどういう形でどなたに付与をするかというのはまさに今議論をしているところでございます。そのときに慎重に検討をしなければいけないのは、国民のための視点でいったときのスト権とのそのバランスですよね。そこは当然慎重に考えをさせていただきたいと思っています。
#46
○宮沢洋一君 ちょっと話が変わって、長官にちょっと伺いたいんですけれども、今、国民の目線、視点というお話がありました。
 つい最近なんですけれども、私、民主党の有力支援団体の幹部とちょっと話ししていまして直接伺ったんですけれども、要するに、国民目線の政治と国民のための政治は似て非なるものだと、矛盾する場合の方がはるかに多いと。国民目線の政治ではなくて、国民のための政治をしてほしいと、こういうことをおっしゃっていて、全くそのとおりだなと私は思ったんですけれども、長官、いかがでございますか。
#47
○国務大臣(仙谷由人君) さらに、政治の世界での極めて重大な要素が私は現時点の政治はあると思っております。つまり、テレポリティクスと言われている状況がございますので、国民のためと、もう誠にそのとおりなんでありますが、これを短期的な、今日あしたの国民のある種の民意と言われるものを重視して、要求が強いものに政治がこたえていくということでいいのか。つまり、国民のためにというこのコンセプトの下でも、どのぐらいの時期をにらんで我々が政策展開を考えるかということが大変重要になってきているんではないかなと。つまり、どうしても政治も我々自身もせつな主義的に反応しなければならないという思いに駆られる。で、非常にスピードが速いですから、だからそこを我々心して、やはりぐっと耐えるところは耐えて、将来を見通して政策やあるいは自らの行動を考えていかなければならないと、こんなふうに私自身は思っております。
#48
○宮沢洋一君 まさにおっしゃるとおりだと私も思っておりまして、最後に質問すると言った大きな将来、二十年先、三十年の国家観、国家像といったものはまた次回ゆっくり聞かしていただくことにいたしまして、今日はこれで質問を終わらせていただきますが、冷静な答弁、ありがとうございました。
#49
○委員長(松井孝治君) 今質疑の通告を終了された方は御退席ください。
#50
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。
 まず、NPOに関する質問についてお尋ねしたいと思います。
 まずは玄葉大臣にお尋ねしたいと思いますが、多くのNPO法人の皆さんが現在あらゆる場面で、苦しんでいる人のために、また地域のために御尽力をいただいているかと思います。皆さんを支援するに当たり、今までよりもっとたくさんの寄附が集まるように、寄附控除の対象となる認定NPO法人になることへの後押しがとても重要だと思います。
 そういった観点から、NPOの活動目的や活動報告のホームページの公開を促すことによって、認定NPOの要件でもありますPST、パブリックサポートテストをクリアすることが可能になるのではないでしょうか。玄葉大臣に御所見を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
#51
○国務大臣(玄葉光一郎君) 牧山委員がおっしゃるとおりだというふうに思います。
 言うまでもないことでありますけれども、NPOの特定非営利活動法人制度、これは言わば情報公開を通じた市民による選択、監視を前提とした制度でございます。したがって、特定非営利活動法人は毎事業年度ごとに事業報告書等を作成をし、所轄庁への提出が義務付けられており、各所轄庁ではホームページ等でこの事業報告書等を閲覧に供しているところでございます。
 実際のところ、ホームページを開設している法人もありますけど、そうじゃないという法人もありますね。ですから、牧山委員おっしゃったとおり、これからのありようを考えれば、すべてのNPO法人がホームページでその事業を公開をするということを期待をしたいというふうに考えております。
#52
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 公益法人、つまり学校法人、社会福祉法人、更生保護法人、社会医療法人などや認定NPOは納税者の権利にかかわる団体だと思いますので、その活動目的や活動報告を国税庁で公開することを義務付ける必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。国税庁の方、よろしくお願いします。
#53
○副大臣(五十嵐文彦君) 私の方からお答えをいたします。
 国税庁としても、今、ホームページの中で認定NPO法人名簿を掲載をしておりまして、昨年五月からは、牧山委員の御指摘等もありまして、定款の中の目的という項目も付け加えて新たにホームページで公開をするようにということをしております。
 ただ、国税庁ホームページとリンクをするというお話が以前にも委員からあったかと思いますが、これは、ホームページを持っていない認定NPO法人もある、あるいはバナー広告をされているというところがあって難しい面があるかなというふうには思っております。
#54
○牧山ひろえ君 彼らを応援する意味でも、彼らの活動の公開は賛同する方々からの寄附を促す効果もあろうかと思いますし、また、活動の公開は制度の悪用の防止にもつながるかと思います。
 アメリカの場合を見ますと、一般のNPOと寄附控除の対象となる団体とでは認定要件が違います。寄附金控除の対象となる団体は、団体の過去、そして現在の活動、また次年度以降の活動の予定を申請書に記載する義務がありまして、活動報告をホームページに公開する法的義務がございます。またその一方で、ガイドスターと呼ばれるインターネットによるNPO法人検索サイトや評価機関のホームページが存在しております。その評価結果やその基準を満たしたNPOを確認することが可能となっております。
 日本においても、公益法人や認定NPOは、その活動の目的、過去、現在、将来の活動を納税者に知らせる義務があるのではないでしょうか。公益性を高めるためにも、国税庁による公益法人や認定NPOによる活動や会計の公開、特に国税庁のホームページで公開は必要だと思いますが、いかがでしょうか。
#55
○副大臣(五十嵐文彦君) 今、税務署に対する閲覧請求によって把握できるようにもなっております。あるいは、先ほど申しましたように、目的を含めたホームページでの一定の公開もいたしておりますけれども、委員の御指摘を踏まえて、更に寄附者の利便性を考えるという観点からどのような方法が取れるか検討してまいりたいと思います。
#56
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 次に、羽田空港の周辺の話題に移りたいと思います。
 羽田空港では、四番目の滑走路や国際線ターミナルなどの整備が進められ、いよいよ本日から利用が始まりました。これによって、国内各地や海外との間で人や物、また情報の交流が一層活発化することが期待されています。航空発着回数が、年間約三十万回から供用開始時には約三十七万回、また最終的に約四十五万回と飛躍的に増加する中で、国際線は定期旅客便が就航し、アジアの都市を始め、ロサンゼルス、パリなど世界の主要都市と結ばれ、最終的に九万回に拡充される予定です。
 このような羽田空港の再拡張、国際化によって、アジア、北米、ヨーロッパなどの世界の国々を始め、国内外の人や物、情報の交流が活発になり、そしてビジネスチャンスは増えることであろうと思いますし、また国際会議などのコンベンションも増えることになろうと思います。この羽田空港国際化による経済効果を最大限生かせるような政策、制度改革を是非行っていただきたいし、また国際競争に勝てるハブ空港の構築を考えていきたいと思います。
 空港を核にして国際競争力を高めるために、戦略的な整備をしている国は少なくありません。配付資料を御覧ください。
 一枚目と二枚目、これは川崎市の殿町三丁目地区に関する報告書によるものでございます。
 ここにありますとおり、例えば韓国の仁川、また二枚目のシンガポールのチャンギ空港の例がありますが、つまり、ハブ空港になるためいろいろな優遇措置をしています。
 韓国の仁川空港は年間発着回数は二十一・三万回、二〇〇三年に空港がある永宗地区、青蘿地区、松島地区の三つの地域が経済自由区域に指定され、現在も開発が行われております。韓国政府は、北東アジアの物流、国際ビジネス、国際金融のハブを目指した複合的な開発を推進しているそうです。
 もう一つのシンガポールのチャンギ空港ですが、ここでは年間発着回数二十二・三万回、多数の航空業界の賞を受賞して、世界一のサービスと設備と言われ、大変評判のいい空港として有名でございます。また、人口が少ないにもかかわらず、東南アジアのハブ空港でもあります。単に広いですとかきれいだということだけではなくて、機能的で使いやすくて、便利で快適で、サービスが充実しているということで大変人気を呼んでおります。この中には、無料の映画館ですとか市内観光ツアーなどが利用できるそうです。また、空港施設内のプールやジャグジーなどが格安で利用できるそうです。ちょっと聞いたお話によりますと、週末には、どう見ても旅行に行きそうもないような手ぶらのカップルですとか御家族の方々がたくさんいらっしゃるそうです。レジャー施設のように空港を利用している空ナカビジネスに成功しているそうです。
 そこで、国土交通省にお聞きしますけれども、このような例にありますように、我が国の国際競争力の強化につなげる戦略が日本でも必要になると思いますが、現在どのような戦略を立て、またどのような取組をお考えなのか、御予定なのか、お答えいただきたいと思います。
#57
○大臣政務官(小泉俊明君) 羽田空港の、御指摘のように国際ターミナルが供用開始されることになりました。これに相まって、今国土交通省におきましては、国際会議の誘致促進というのを積極的に進める動きをしております。
 これ、御案内のように、国際会議は海外からたくさんの参加者が訪れます。そして、特に地域経済に大変大きな波及効を持っております。一例を挙げますと、大阪で開催予定であります国際青年会議所世界会議では、約一・五万人の来場が見込まれ、そして四十二兆円の経済的波及効があると試算をされております。また、開催都市の国際的知名度がアップするなど、大きな経済的波及効が、様々な波及効があると言われております。
 このため、今世界各国は官民挙げて誘致競争を展開しているところでありますが、我が国の現状を申し上げますと、これ今国際会議の開催数では、日本はアメリカ、シンガポール、フランス、ドイツに続いて世界第五位であります。我が国におきましても、この激化する国際会議の誘致競争に対応するため、様々なチャンネルを通じまして国際会議の誘致策を積極的に今推進をしているところであります。
 今般、羽田空港新国際ターミナルの供用に当たりまして新しく路線が開設されました。これまでソウル、北京、上海、香港の四都市であったものが合計十一か国十七都市となる見込みでありまして、羽田空港と結ばれる都市からは東京、横浜等へのアクセスについて格段の改善が図られることになった結果、より一層の国際会議の誘致が期待されるところであります。
 今後、この利便性が大きく拡大しましたことをアピールし、海外からの国際会議の誘致を積極的に働きかけてまいりたいと思っております。
#58
○牧山ひろえ君 周辺地域の特徴、機能や可能性を最大限に生かして、国際都市としての発展を戦略的に考えていく必要があると思います。
 経済産業省は、産業構造ビジョン二〇一〇の中において、日本のアジア拠点化総合戦略と題し、五つの必要性を訴えています。一番は、海外からの高付加価値機能の呼び込みのためのインセンティブ、二番目はグローバル高度人材の呼び込み、育成、三つ目は輸送・物流関連の制度改善、インフラ強化、四番目が租税条約ネットワークの拡充、五番目は戦略拠点など、こういった必要性を訴えております。
 今回、羽田空港国際ターミナルが開始されるに当たり、外資系を含むあらゆる企業の誘致を戦略的かつ重点的に呼び込み、日本のアジア拠点化を推進するためにどのような取組をされておられるのか、経済産業省にもお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
#59
○政府参考人(厚木進君) 近隣諸国との企業誘致競争に勝つために、研究開発の質や外国人の生活環境などの日本の強みを生かし、グローバル企業のアジア統括拠点や研究開発拠点を海外から呼び込むべく、強力なインセンティブを検討しているところでございます。
 具体的には、高付加価値拠点設立を促す立地補助金、税制措置、それから入国手続の円滑化等のインセンティブ措置が有効と考えております。十月八日に閣議決定されました、補正予算を含む経済対策、ステップ2の円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策におきましても、アジア拠点化に向けた支援措置の必要性が明記されたところでございます。また、世界水準の事業環境を整備するため、日本の立地競争力強化のための法人実効税率五%引下げ等の横断的な事業環境整備も必要と考えております。
#60
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 では、観光庁にお聞きしますが、国際会議の誘致を促進するための施策として具体的に現在何を行っているのでしょうか。
#61
○大臣政務官(小泉俊明君) 先ほどちょっと質問を間違えまして答弁をさせていただきましたですけれども、国際会議、先ほど申し上げました大変大きな経済的効果、特に地域経済に対する波及効が大変大きいものがありますので、国土交通省といたしましては、羽田の新国際空港ターミナルの供用開始に向けて、先ほど申し上げましたように、これまで四都市であったものが十七都市に広がるわけでありまして、この利便性が非常に高まったということを最大限に海外等に、国際会議主催者にアピールすることにより、より積極的に国際会議を誘致するように全力を挙げるところであります。
#62
○牧山ひろえ君 また、八月に京浜港が国際戦略コンテナ港湾に選ばれましたことは皆様御承知のとおりだと思います。このことと、今回の羽田空港再拡張化を機に、臨海部地域の、地域内のアクセス、また交通の利便性を最大限に考えていくことが重要だと考えますが、いかがでしょうか。
#63
○大臣政務官(小泉俊明君) 空港、例えば仁川もそうでございますが、海外の空港と港湾が一体化していろんな整備を進めておりまして、我が国におきましても、空港の整備と港湾の整備、そしてまた道路整備等も一体化して進めるように進めてまいる所存でございます。
#64
○牧山ひろえ君 地域の活性化という観点から見ると、この点につきまして片山大臣はいかがでしょうか。
#65
○国務大臣(片山善博君) 仁川に行きますと、国際空港を開設するに当たり、広大な干潟の埋立地を活用した新しい都市、特に国際金融とか国際ビジネスとかそういうものも誘致するとか、レジャーとか文化とかそんなものをやっておりまして、非常に感銘を受けたところであります。
 羽田の場合は少し仁川の場合とは違いますけれども、しかし、国際路線網が拡充するということは大きなその地域にとっても飛躍のチャンスだと思います。是非、関係の地域においてはいろんなアイデアを出して努力をしていただきたい、それを政府としては応援したいと思います。
 具体的には、六月に政府の成長戦略の中に国際戦略をにらんだ総合特区というものを位置付けております。これはまだ制度化されておりませんけれども、各方面から御提案をいただいて、これをできるだけ早く制度創設につなげていきたいと思っておりまして、それができますと、例えば規制緩和でありますとか税制上の優遇とか金融とか、いろんな財政上も含めて支援ができますので、関係地域と政府とが一体となって国際的な広がりをにらんだ地域づくりができるものと思っております。そのために努力をしていきたいと思います。
#66
○牧山ひろえ君 ちょっと重複になってしまうかもしれないんですが、羽田空港周辺の地域とのアクセスの利便性の向上についてはいかがでしょうか。
#67
○委員長(松井孝治君) どなたに。片山大臣ですか。
#68
○牧山ひろえ君 はい、片山大臣に。
#69
○国務大臣(片山善博君) それは、先ほど国土交通省からもうお話、御答弁ありましたし、それから、これからも恐らく地域からも地域づくりの過程でいろんな要望とか出てくると思いますので、是非国土交通省の方でそれはくみ取っていただいて具体化していただければと思っております。
#70
○牧山ひろえ君 我が国の国際競争力を強化する上では、国際的なゲートウエーとなる羽田空港と近接し、高い経済成長を続けているアジア諸国を始め世界各国との連携や技術移転をするための土壌が整っている京浜臨海部に、国内はもとより海外の投資を呼び込む施策が必要であると思いますけれども、その辺りについての認識はいかがでしょうか、片山大臣。
#71
○国務大臣(片山善博君) ちょっと総務省の所管と必ずしも一致しませんので、総務省の所管としましては、先ほど申しました自治体との連携というのがありますし、それからICTというものをこの中にどう位置付けていくかというその問題意識は持っておりますが、今おっしゃった御質問は全体としては別の官庁の方がよろしいのではないかと思います。
#72
○大臣政務官(小泉俊明君) この度、京浜港が国際コンテナ戦略港湾に選ばれたわけでありますけれども、国土交通省といたしまして、この国際コンテナ戦略港湾におきましては、ハブ機能を強化するためにインフラの整備や港湾経営の民営化など総合的な対策を推進することとしております。
 まず法的対応に関しましては、公的民営の考え方の下、港湾の経営に関する業務に民の視点を取り込み、港湾の一体的経営を実現するために港湾経営会社という制度を創設するなど、次期通常国会に港湾法改正法案の提出を検討しているところであります。また、予算的な対応といたしまして、国際コンテナ戦略港湾に係る二十三年度予算として、ハブ機能を強化するためのインフラの整備、そして荷役能力向上のための高規格ガントリークレーン等への支援制度、フィーダー輸送による貨物仕分の支援に係る合計四百億につきまして元気な日本復活特別枠で要求しているところであります。そしてまた、税制優遇に関しましては、二十三年度におきまして、港湾経営会社が取得いたしました上物施設に対する固定資産税等、また埠頭公社の民営化時の不動産承継に係る登録免許税等、特例措置を要求しているところであります。
#73
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 次に、海江田大臣に御答弁いただきたいと思うんですが、我が国が国際的に果たす役割として、地球環境対策や感染症対策などの環境やライフサイエンス分野に関する先導的な取組を積極的に進めることによって成長産業の拠点を整備していく必要があると考えておりますが、これについて海江田大臣に御所見を伺いたいと思います。
#74
○国務大臣(海江田万里君) 牧山委員にお答えをいたします。
 牧山委員御高承のとおり、六月に閣議決定しました新成長戦略においてライフイノベーションによる健康大国の実現ということを位置付けをしております。
 ライフイノベーションというのは、御案内のとおり、医療、介護などの分野で技術革新をしていくということでございまして、具体的には、我が国では新薬の開発でありますとかそれから再生医療、これは大変高い技術を持っております。それから情報通信技術を駆使しました遠隔医療システム。日本の医療あるいは日本の薬というものには大変安全性が高いという世界的な評価もございますので、こうした世界の信頼をバックにして更にこの日本がまさに医療大国であるということを世界に対して訴えていかなければいけないというふうに考えております。
#75
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 海外を含めた国内外の研究者、企業などを呼び込み、共同で研究開発や実用化に取り組む環境を整えるためにどのような規制緩和や特例措置を現在お考えでしょうか。
#76
○委員長(松井孝治君) これはどなたに御質問ですか。
#77
○牧山ひろえ君 片山大臣でしょうか。
#78
○委員長(松井孝治君) 規制改革、片山国務大臣御担当ですか。
#79
○国務大臣(片山善博君) 必ずしもそうではないんですが。
 先ほど申し上げました総合特区という制度がこれからできますと、その中で例えばライフサイエンスだとかいろんな分野でこういう町づくりをしたい、都市づくりをしたいというような話が出てまいりまして、その中でいろんな既存の規制について緩和をすることによってそれが可能になるというそういう御提案が出てくると思うんです。
 ですから、その総合特区をまずは制度をつくって、その運用をする中で是非必要な規制緩和でありますとか税制上その他の支援措置をしていくという、こういう流れになっていくだろうと思います。
#80
○国務大臣(海江田万里君) 私は科学技術政策も担当してございますので、その立場からお答えをいたしますが、第四期科学技術基本計画を策定をいたします。そして、平成二十三年度の予算の中で科学技術予算編成を充実させるということを通じて、関係各省の施策を調整しつつ、ライフサイエンス分野に関する取組を具体化しようというところでございます。
#81
○牧山ひろえ君 今、片山大臣が言われた特区の関係でいいますと、仁川の経済自由区域においては、経済自由区域法に基づき、法人税、所得税の減免、土地賃貸料の減免及び労働規制の緩和などなどの優遇措置を受けることができ、仁川国際空港の物流ターミナル内には、こうした優遇措置を活用してヤマト運輸、DHL、UPSなど外国物流企業の進出が見られております。
 羽田の国際化を契機に日本でもこのようなことを行うべきと考えますが、この点について大臣の御所見を伺いたいと思います。
#82
○国務大臣(片山善博君) それは先ほど申しましたように、これから総合特区、特に国際戦略をテーマにした総合特区をどういうふうに制度設計をするかということに懸かってくると思います。
 これまで自治体でありますとか民間企業でありますとかNPOでありますとか、そういうところから、これは羽田地域に限らず全国いろんなところから提案をいただいておりまして、そういうことを参考にしながら、できれば、できればというか、できるだけ通常国会に法案を出して制度をつくっていきたいと思っております。
 その中で具体的にどういうものが提案を生かすことができるのかという、ひとえにこれは制度設計に懸かっておりますので、もし今議員がおっしゃったようなことが提案として具体化できるということであれば、仁川と同じようにできるかどうかは、関係省庁ありますから今直ちに申し上げられませんけれども、それなりのことはできるんではないかと思っております。
#83
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 次に、確定申告についてお話をしたいと思います。最初に蓮舫行政刷新担当大臣に御答弁いただきたいと思います。
 現在、青色申告の書類は年内に、そして確定申告は一月半ばと、申告書がそれぞれ別々に届いているそうです。これは別々に送らなくても、両方を一緒にして一回で送れば経費も無駄にならないという意見が、税理士の方々もそういうふうにおっしゃっていますけれども、大臣はいかがでしょうか。
#84
○国務大臣(蓮舫君) お答えします。
 政府作成印刷物、それはどうやったらコストを抑えられるのか、本当にその広報物が要るのか要らないのか、その政策効果をお伝えするためにもっと効率的な渡し方があるのではないかという視点で、昨年の十一月に事業仕分第一弾で取り上げたところではございますが、御指摘の確定申告の手引であるとか確定申告書の用紙に関しては、まずはこれ国税庁において不断の見直しを行っていただくことが適切であり、その上でさらに牧山委員の御指摘のような行政刷新の必要性があるということであれば、私も適時それは検討したいと思っています。
#85
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 五十嵐財務副大臣に御答弁いただきたいと思います。
 それで、その申告書書類と一緒に確定申告の手引というものがありますが、これは三十ページぐらいの大変立派なフルカラーの冊子が皆様御存じのとおり同封されて送られてきております。これは個人に一冊送られてきます。私の場合ですと主人と私に一冊ずつ送られてきます。大変無駄だと思います。しかも、申告の際に更に税務署に行ってもう一冊もらってくる方もいらっしゃるというお話をよく聞きます。
 これに関して、配付した資料である確定申告書の、三枚目の配付資料ですが、こちらの上のやや右の方を御覧ください。「翌年以降送付不要」というのが小さく書いてあります。私もなかなか気付かなかったんですが、とても小さく書いてありますけれども、目立たないのでもっと大きくするべきではないかと思いますけれども。
 それと同時に、確定申告書の手引の中で送付不要ということについての説明の文があるんですけれども、この中にも、御家族で同じものが送られてくる場合にも不要なのではないかとか、あるいはURLサイトでも同じものが見ることができますということを加えることも一つの手段だと思いますが、五十嵐副大臣、いかがでしょうか。
#86
○副大臣(五十嵐文彦君) たくさん御質問をいただきましてありがとうございます。
 まず最初の、蓮舫大臣がお答えになりましたけれども、青色申告決算書と確定申告書を同時に送付すれば経費削減になるのではないかという御質問に対しては、ただいま、実は国税局十二局ありますが、九局で同時発送いたしております。本年分、つまり平成二十二年分の確定申告期には更に一局増えて十局になります。残り二局は、これは東京局と名古屋局なんですが、これも二十三年分から、あと一年ちょっと後になりますが、これから同時発送にする予定でございます。この同時発送によるコスト削減効果は、全くしなかったときと比べて、十二局一斉に一律に実施した場合、三千五百万円の節減効果があると、こう見込まれております。
 それから、確定申告書の手引でございますけれども、これはフルカラーに確かになっておりまして、平成十三年分からカラー化しているんですけれども、これはやはりお使いなる申告者の方の利便性を考えて、私も二十数年来実は自分で申告しておりますけれども、昔は間違いもあったんですが、カラー化されて大分見やすくなって、私はかえって間違いがなくなって結果的にはコストの面でもいいのかなというふうに思っております。
 それから、世帯内で申告をする方が複数いられる場合に、やはり何で二冊送ってくるのというのはあると思いますが、細かい御家庭の構成やそれぞれの方々の意向を税務署では把握しているわけではございませんので、税務当局でですね、ですからこれは逆に、一々ここは抜くとかここは抜かないとかやるよりは、全部入れてしまった方が実はコストは掛からないのではないかというふうに思っていまして、なかなか実務上困難な面があると思います。
 それから、翌年以降不要だというのは確かに書いてあるんですけれども、目立ちにくいということは事実でございますので、どこか手引等に分かりやすく記載するというのは検討すべき事項かなと、こう思っております。
#87
○牧山ひろえ君 一斉に全員に送るのは楽は楽だとは思いますけれども、やはり三十ページにも及ぶ紙、フルカラーのものを全員に送るというのはやはりこの時代に合わないのではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
#88
○副大臣(五十嵐文彦君) ですから、実務上それを一々仕分するのが難しいということがあるというのと、やはりそれにコストがまた掛かりますということ。
 それから、フルカラーに関しては、実は印刷数量は二千八百九十一万部で、印刷費用は三億一千七百十万円なんです。一部当たりの単価は十一円です、十一円。それで、そのうちの九円が実は紙代なんですね。残り印刷代が二円。私も覚えているんですが、かつても二色であったんです、赤と黒。黒一色ではありませんでした。それがフルカラーになったんですが、これを黒一色にしたとしても、推定ですけれども、一部当たり〇・一円程度のコストの削減になると。二百八十九万円程度の全体で削減になりますけれども、逆にそれで見にくくなって間違いが起きて何度も書類が行ったり来たりするよりは、むしろ分かりやすく利便性を図った方がその点ではいいのかなというふうに思っておりますが、ただ、いろいろな面で、おっしゃるとおり、コストの削減を検討しなければいけないというのは御指摘のとおりだと思います。
#89
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 次の質問をする前に松井委員長の許可をお願いしたいと思います。
 私の玄葉大臣への質問は終わりましたので、御退席のお取り計らいをお願いしたいんですが。
#90
○委員長(松井孝治君) 玄葉国務大臣は御退席いただいて結構でございます。
#91
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 〇・一円しか減らないということですけれども、納税者の数を考えるととても大きなお金だと思いますので、是非具体的に幾らぐらいセーブできるのかというのも計算していただき、是非無駄遣いをカットできる方向に御努力いただければと思います。
 また、所得税の確定申告書の用紙なんですけれども、これもフルカラーです。分かりやすくするために緑、紫、青、赤、ピンク、黄色とかいろいろありますけれども、単色若しくは、OCRなどの理由で赤は必要かもしれませんので、せめて二色刷りで十分だと思いますが、いかがでしょうか。
#92
○副大臣(五十嵐文彦君) これもそういう御意見もあるかと思いますが、これをフルカラーにしたときに、やはり利用者の方々あるいは関係者、税理士さんとか御意見を十分に伺った上で、それを聞いて作成をしたものでありまして、やはり使い勝手というか、間違いないようにということを重点にやらせていただいて、大分見やすく作りやすくなったかなと思っておりますので、プロの方々はまさに二色でも一色でもお間違えないかもしれませんけれども、全く税の知識のない方についても間違いなく記入していただくためには相当な工夫が必要だと考えておりまして、これはある程度カラー化というのはやむを得ないことかなと思っております。
 ただ、コスト削減については、先ほども申し上げましたように、いろいろな面で工夫を重ねていかなければならない、不断の努力をしなければいけないと思っております。
#93
○牧山ひろえ君 カラーにすることによって分かりやすくするというのもあると思うんですけれども、字体を工夫したり、また図で何かをかいたり、そういった工夫でも大分分かりやすさというのは実現できると思いますが、いかがでしょうか。
#94
○副大臣(五十嵐文彦君) それはおっしゃるとおりだろうと思います。そういう面の工夫も重ねていきたいと思います。
#95
○牧山ひろえ君 ここでまた蓮舫大臣にお伺いしたいと思います。
 事業仕分において、運転免許の更新時の講習の際に配られる教本を含む事業について、実施する機関を競争的に決定してコストを下げるべきだとの評価結果が出たと承知しております。確定申告の手引を始めとしたあらゆる公の資料について、フルカラーにするべきかどうか、またページ数も妥当かどうかを、特に改訂版をするときとか増刷をする際に改めて見直すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#96
○国務大臣(蓮舫君) いろんな考え方あるんだとは思いますけれども、今、五十嵐さんからもお話ありましたけれども、フルカラーにするか白黒にするか黒一色にするかでコストがどれぐらい違うのかという観点は確かにあるんだと思います、それは税金で使われていますから。
 ただ、他方で、その色をどうするかということは、利用者、その手引あるいはその様々な冊子を活用する方がいかに分かりやすいか、使いやすいかという視点も欠かせないと思うんですね。白黒にした結果分からなくなってしまって、間違って送付をしてしまって、もう一回やり直さなければいけないという場合には新たなコストも発生をいたしますし、利用者にとって使い勝手が悪いという結果になると、それは行政としても都合がいいものではございませんので、それはその製作広報物それぞれにおいて担当省庁がつかさつかさに御判断をすることだと思っています。
#97
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 これは過去の話になりますけれども、申告書がフルカラーになるということで、多くの税理士の事務所ではカラープリンターを導入したそうです。ですが、e―Taxが出てきてからは、最初の一年でカラーでなくていいということになりました。カラープリンターを導入して損をしたという話を聞いております。
 申告書についてですが、初めの年は用紙の左端が二十六の穴があったそうなんですけれども、それに合わせて二十六の穴があるバインダーをたくさん買いそろえて、そしてたくさんお金を使ったという話を聞いています。しかし、一年後でその穴が四つに減ったと。そうすると、今度は四つの穴のものを買いそろえなくてはいけなくなったという話を聞いております。
 このように、過去の話ですけれども、余り意味のない理由で方針が変わると無駄が生じるという意見も多数聞いております。
 次の話題に移りたいと思います。
 昨今、医師不足と言われて久しいですが、出産、育児のために一度職場を離れた女性の医師、看護師、介護士などが数年後、職場に再び復帰することを容易にするための制度づくりを早急に進めるべきであると思います。医学生を増やすことも一つの手段だとは思いますけれども、既に医師、看護師、介護士として経験のある離職女性を復職させることにより即戦力となる人員の確保が期待できます。
 岡崎大臣にお伺いしたいんですが、医療現場における離職女性の復職について、御所見を伺いたいと思います。
#98
○国務大臣(岡崎トミ子君) 牧山委員に御報告いたしたいと思いますが、医師、看護師などに限らず、やはり一度出産、育児のために職場を離れるということが非常に多いわけなんですね。しかし、こうした皆さんたちがキャリアや専門性を生かしてきっちりと職場に復帰できる、能力が発揮できるということが大変重要だというふうに思っております。
 女性医師につきましては、その割合が年々増加してきております。特に、産婦人科、小児科、こういった医師不足の問題が強く意識されております診療科の若手医師に女性医師が多いわけなんですね。
 そこで、医師不足の問題解消の点から、女性医師が継続して就業することや、また職場に復帰することを支援する、こういうことは私たちも重要な課題と認識をしております。これまでにも、二十年に策定されました女性の参画加速プログラム、これに基づきましてワーク・ライフ・バランスの推進などに取り組んでまいりましたが、今後とも、女性の医療関係者の就業継続、復職支援ということについて、厚生労働省とも連携を取りながら取り組んでまいりたいと思っております。
 以上です。
#99
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 厚生労働省にお伺いしたいと思います。女性の復職の支援策としては、それぞれの職業でどのような施策が政府で講じられているのか、お伺いしたいと思います。
#100
○政府参考人(篠田幸昌君) お答えを申し上げます。
 今、岡崎大臣からも御答弁ございましたけれども、全く同じ考えでおるわけでございます。近年、医師国家試験合格者に占める女性の割合というのは約三分の一というふうに言われております。医療現場におけます女性の進出というのが進んでいるという状況にございます。このため、女性の医師等の方々が、個人的な出産あるいは育児といった様々なライフステージに対応いたしまして、安心して業務に対応していただけるような環境の整備は重要であろうと私ども考えております。
 具体的に幾つか申し上げますと、お子さんを持っておられる女性医師あるいは看護師の方々の離職とかあるいは復職の、元の職に戻るということでの御支援のために、病院で設けております院内の保育所、こういうことを設けておられるところがあるわけでございますけれども、そちらの運営に対して財政上の御支援をお出ししているといった取組を私どもではいたしております。
 また、出産とか育児によりまして離職をされております女性医師が復職をすることの支援ということで、都道府県の方に受付相談窓口を設置いたしまして、研修をするとかあるいは受入れ医療機関を御紹介するとか、そういった復職後の勤務形態、いろいろこれまた御要望もあろうかと思いますので、そういった御要望に応じた研修をするとか、そういった対策を今講じておるところでございます。
 それから、もう一つ申し上げますと、柔軟な勤務形態というのも一つあろうかと思いますので、女性医師バンクあるいはナースバンクというふうに呼んでおりますけれども、就業あっせん等再就職のお手伝いを差し上げているというところでございます。
 これらの事業につきまして、所要の予算を確保した上で対応してまいりたいと思っておりますし、今後ともこうした取組を着実に実施をいたしまして、女性医師の方々、看護師の方々、安心してまた医療の現場に戻っていただく、復職ができるといったような環境整備に努めてまいりたいというふうに考えております。
#101
○牧山ひろえ君 今お伺いしたお話ですと、いろんな施策が施されているというふうには感じますけれども、実は現場の方々、医師の方々からは、女性医師の職場復帰が足りない、また、まだまだ離職している女性の医師の力が生かされてないのではないかという懸念の声がありますが、この声に対していかがでしょうか。
#102
○政府参考人(篠田幸昌君) そういったお声も現実にあろうかと思います。私ども、そういった声に謙虚に耳を傾けさせていただきまして、具体的なところで打つ手がないか、あるいは先ほど申し上げましたようなところの充実を図りまして対応してまいりたいと存じます。
 今後とも御指導の方をよろしくお願いいたしたいと存じております。
#103
○牧山ひろえ君 先ほどの女性医師バンク、この制度については、女性医師や雇用者の間で広く知られているのでしょうか。
#104
○政府参考人(篠田幸昌君) 事業の実績でございますけれども、最近始まったものもございますので一概に申し上げられませんけれども、例えば保育所の運営の事業、先ほど申し上げましたが、こちらにつきましては、二十一年度の実績で、交付の件数が一千百六十五か所ということで、一定の数字の方は出ておろうかと思います。
 また、いろいろと支援事業の、ナースセンターあるいは女性医師支援センターの事業でございますが、こちらは十八年辺りから始まっておりますけれども、まだ必ずしも十分ではございませんが、これまで二百名を上回るような、女性の医師の場合でございますけれども、紹介の、就業の成立が見られておりますので、今後とも充実を図ってまいりたいと存じます。
#105
○牧山ひろえ君 女性医師自身がこの女性医師バンク制度について知らない方が多いんじゃないかという懸念があります。また、女性医師に限らず、看護師ですとか介護士も大変不足している地域が多いというふうに聞いておりますけれども、看護師とか介護士のバンク制度は同様にあるのでしょうか。
#106
○政府参考人(篠田幸昌君) 同様にございます。看護師さんにつきましても、ナースバンクということで御紹介をするという事業を進めております。それから、介護士さん、介護福祉士さん等の資格を持ちまして、これまた同様に出産等の理由で一度離れた方がいらっしゃいますけれども、そういう方々につきましてもその復職を支援するという事業を実施しておるところでございます。
#107
○牧山ひろえ君 それは、同様ですけれども、看護師とか介護士又は雇用者の間で広く知られているのでしょうか。皆さんが知るすべはあるのでしょうか。
#108
○政府参考人(篠田幸昌君) 周知の方につきましても、私ども努力はしておるつもりでございます。ただ、御指摘のとおり、いろいろ個人個人で必ずしも十分な知識を、こういう事業につきまして十分な知識をお持ちでない方もいらっしゃろうかと思いますので、私ども、この事業の周知につきましても取り組んでまいりたいと思います。
#109
○牧山ひろえ君 例えばホームページですとかいろんな機関誌に呼びかけるですとか、そういったことも考えられますでしょうか。
#110
○政府参考人(篠田幸昌君) おっしゃるとおりでございます。関係者の方々に理解をしていただきませんと効果が上がりませんので、そういった点は、ホームページへの掲載とかあるいは関係者の方々への周知の徹底とか、そういった点は十分配慮してまいりたいと思います。
#111
○牧山ひろえ君 フィリピンとインドネシアとのEPAによって看護師と介護士を受け入れる事業が始まっております。
 先日、私、インドネシアに視察に行った際に聞いたところによりますと、年に一回の国家試験を三年間で受からないと本国に帰らなくてはいけないという制度なんだそうなんですけれども、今のところ期待されているほどというか、本当に少ない数しかこの国家試験に受かっていなくて、ほとんどの方が本国に帰らなくてはいけないのではないかという懸念が生じております。
 インドネシアの中でも政府関係者を始め大変この事態を残念に思っている人が多いようですけれども、医療スタッフが日本で不足している中で、特に女性の医療スタッフが少ない中で、日本でどうしても働きたいという方々に是非働く場を与えるべきであると思いますが、この状況に対して何か改善はなされているのでしょうか。また、される予定はありますでしょうか。
#112
○政府参考人(篠田幸昌君) お答えを申し上げます。
 先生が御指摘のインドネシアあるいはフィリピンからの医療職の方に国内でチャレンジしていただくという事業でございますけれども、こちら、それぞれの国との二国間の協定に基づきまして特例的に始まったわけでございます。
 実際、インドネシアなりフィリピンから来られた方、現場で研修と申しますか、実際に病院等に入られまして研修と実習を行っておられるわけでございます。
 ただ、その後、国家試験を受けていただくわけでございますけれども、医療でございますので、私ども一定の水準と申しますか安全性の確保ということにも留意をしながら進めていく必要があろうかと存じております。
 そこで、その結果でございますけれども、これいろいろ理由があろうかと思います。例えば、日本語の方の壁というのが私ども日本語を母国語とする者から想像するよりやや高いという点もあろうかと思いますけれども、結果で申しますと、これまで看護師国家試験に合格者の方々は、インドネシア、フィリピン両方合わせましてお三方という実績がございます。決して十分なと申しますか、成果としては多いというふうには申し上げられないかというふうに思います。
 そこで、私どもこれに対してどういうふうにこれをサポートすると申しますか、より拡大していただけるような取組をしておるかということでございますけれども、先ほど申し上げましたように、それぞれ数名ずつ病院の場で研修をし、あるいは実習をされているということでございますので、一斉に集まるというのもなかなか難しい点がございます。そういうことで、それぞれの方の時間の都合に応じて研修をより濃密に、あるいは濃くやっていただけるように、e―ラーニングということが最近はございますけれども、そういった体制を整えまして自己学習の環境の整備をしてさしあげるとかそういったこと、あるいは国家試験が最終目標でございますので、そういった定期的な模擬試験みたいなことを実施するとか、あるいは事情が許せば集合研修をするとか、そういったことを特に今年度から大幅に増やしているということがございます。
 それから、これは受入れ側の病院の方々にも御協力をいただくということがやっぱり必要かと思いますので、そういった方々への、日ごろの指導につきまして学習方法の指導ということを専門家の方々を派遣して実施をしているといったことを実際やっておるということでございます。
 その他いろいろ取組をしておりますし、あとそれから、最終的には国家試験を受けていただくわけでございますが、先ほどちょっと申し上げましたように、やはり日本語の壁というのは、実際いらっしゃった方々からすると、意識されているされていないはあろうかと思いますけれども、なかなか高いものがあるというふうに考えております。
 したがいまして、私ども国家試験そのものはもちろん必要だと思っておりますけれども、国家試験の問題の用語とかあるいは言い回しとか、より平易簡明な言葉で問題を作る、お出しするといった点、あるいは漢字の壁もございますので、漢字と英語の専門用語を併記するとか、そういった点で外国語を母国語とされている方々にも分かりやすくと、正確に理解をした上で試験に臨んでいただけるような、そういった取組をしたいというふうに考えておりまして、次回、来年二月になろうかと思いますが、その看護師国家試験からこういったことを、今の試験の問題の点でございますけれども、実施をしてまいりたいと思います。
 厚生労働省といたしましては、意欲と能力のある候補者の方々、一人でも多く国家試験に合格をしていただきたいというものが基本的な考え方でございます。今後ともそういった支援策を講じてまいるということを考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたしたいと存じます。
#113
○牧山ひろえ君 漢字ですとか試験の中での言葉の使い方とかいろいろ工夫はあると思うんですけれども、今のところは三年間、三回受けたらもうチャンスはないということですけれども、三年といわず、本国に帰っても引き続き試験勉強をして同じ国家試験を受けることができるとか、頑張ればいつかはその努力が報われるような形を取っていただきたいと思います。
 また、例えば日本にある外国人が多いクリニックですとか外国人が多い病院ですとか、そういったところで働くということなども提案したいと思いますが、こういった提案についていかがでしょうか。
#114
○政府参考人(篠田幸昌君) 先ほど申し上げましたように、いろいろ打つべき手は私どもあろうかと思いますので、一つ一つ実施をいたしまして、海外の方々でも国内の医療に従事して戦力になっていただけるというのは有り難いお話でございますので、そういったことごと、できるものについては対応してまいりたいというふうに考えております。
#115
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 次に、障害者雇用についてお伺いしたいと思います。
 まず、岡崎大臣に御答弁いただきたいと思います。
 現在、障害者基本法の制定に向けて、障がい者制度改革推進会議において議論を行っていることと承知しておりますけれども、岡崎大臣に議論の現状と障害者施策を今後どのように進めていきたいのかについて御所見を伺いたいと思います。
#116
○国務大臣(岡崎トミ子君) 牧山委員御指摘の障害者制度改革の推進のための基本的な方向につきましては、障害当事者の皆さんが参加をしております障がい者制度改革推進会議、今年六月にまとめた第一次意見を最大限尊重しまして、六月二十九日に閣議決定を行ったところでございます。
 その中では、制度改革の基本的な方向として、障害者の地域における生活の実現、障害者があらゆる分野において社会から分け隔てられることのないインクルーシブな社会を構築する、こうしたことを目指しておりまして、労働、雇用、教育、福祉といった個別分野における改革の工程表を示しております。
 この閣議決定を受けまして、障がい者制度改革推進会議におきましては、引き続き障害者の権利及び尊厳の尊重、障害のとらえ方、障害者制度改革の推進体制等について議論をいただいているところでございまして、年末を目途に第二次意見を取りまとめていただく予定となっております。こうした議論を踏まえまして、障害者基本法の改正について、次期通常国会に法案を提出しようというふうに今目指しているところでございます。
 今後とも、一人一人を包摂する社会の実現を目指す内閣といたしまして、障害者制度改革の着実な実現を図ってまいりたいと思います。
#117
○牧山ひろえ君 障害者の方々や御家族の方々に、なかなかいろんな状況が改善しないというそういった声を伺っておりますので、是非、年末にはよろしくお願いいたします。
 ところで、障害者雇用率を高めるために、これは厚生労働省にお伺いしたいんですが、障害者雇用率を高めるために事業協同組合等算定特例という制度があると思いますが、この制度の利用状況についてお伺いしたいと思います。
#118
○政府参考人(中沖剛君) お答えを申し上げます。
 単独の企業では障害を持った方について十分な仕事を提供できない場合に、他の企業と共同によります障害者雇用の道を開くために、委員御指摘のとおり、昨年の四月から企業が事業協同組合等を活用いたしまして、企業の枠を超えて特例的に障害者の雇用率を通算することが可能になっております。したがいまして、こうした制度を使えば、個々の事業主につきましては雇用率未達成でございましても協同組合なり全体で雇用率を達成いただければ雇用義務を果たしているということになるわけでございます。
 ただ、しかしながら、事業協同組合などにおきましては、雇用率を達成している企業と未達成の企業が混在する中でございますので、どうしても達成している方の企業に御納得、合意していただくのがなかなか困難だという実情があるわけでございまして、問い合わせは結構あるんでございますが、申請に至ったものが少ないということもありまして、現在までこの特例制度を認定した件数は一件となっております。
#119
○牧山ひろえ君 一件というのは非常に残念な気がしますけれども、原因は何だと思いますか。
#120
○政府参考人(中沖剛君) 今御説明したわけでございますが、いろいろな企業が集まって事業協同組合をつくってまいります。そのときに自分のところで一生懸命努力をして障害者をたくさん雇っていますと。その努力の結果がほかの企業に無条件に提供されてしまうということになりますと、やはりなかなか感情的な部分もございますし、そういう企業の合意を得た上で、要するに全体としてやはりコンセンサスをつくった上で制度を適用する必要がございますので、事業協同組合としてなかなか決定することは難しいようだと。問い合わせで私どもが事業を説明いたしますと、なかなか難しいんですねというような声も返ってきておりまして、この点、またしっかりPR等してまいりたいと考えております。
#121
○牧山ひろえ君 その仕組み自体を、PRも大事だと思うんですけれども、仕組み自体をどういうふうに改善していく御予定でしょうか。
#122
○政府参考人(中沖剛君) 確かに、出だしでございまして、実は昨年の四月からスタートしたところでございます。今後の状況を見て、当然利用率が悪ければいろいろ考えなきゃいかぬとは考えておりますが、まだスタートして一年ぐらいでございますので、この後の出方を見て考えたいと思っております。
 なお、PRでございます。済みません、ちょっと手元に、ここにあって、恐縮でございます、実は、この事業主の協同の事業組合の特例につきましては、八ページのパンフレットのうち実は二ページカラーで大きく載せておりまして、しかも一番後ろのページに、分かりやすいところに出ておりますので、私どもの方もこういった法改正の説明会をするときにはこの点についてもきちっと説明をいたしておりますので、今後ともPRに努めてまいりたいというふうに考えております。
#123
○牧山ひろえ君 お話の内容を聞きますと、何かPRの問題じゃなさそうな感じがするんですけど、制度そのものの根本的な問題だと思うんですが、制度の仕組みの根本的な改善をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#124
○政府参考人(中沖剛君) 確かに進まなければ私どもの方もいろいろ考えなきゃならぬというふうには考えております。
 ただ、障害者雇用につきましては、実はいろんな制度、助成制度がございます。例えば、私どもの方で特に、これ事業協同組合が使う場合にはどうしても中小企業が中心になってまいりますが、中小企業の皆様方についてはいろんな支援措置を御用意いたしております。こういったものを実は強化しておりまして、こういったものを使いながらこういった制度に結び付けていくというような指導もいたしているところでございます。
 具体的に申し上げますと、例えば障害の特性に応じてでございますが、ハローワークにおいて、地域に福祉の機関ですとか学校、特別支援学校等教育の機関がございますので、こうしたところとハローワークが中心になりましてチームを組みます。そこでこうした方々について就職から定着まで一貫したサポートを行うような、これチーム支援と呼んでおりますが、こういったものについても予算を増やしたりして強化をいたしておりますし、また地域で社会福祉法人等がございますが、こういった力もお借りしております。こういった社会福祉法人等を指定いたしまして、働くだけじゃなくて、当然生活面の支援も必要でございますから、両方の支援について相談等を行う障害者就業・生活支援センターというものを毎年かなり積み重ねてきておりまして、もうほぼ障害福祉圏域の全体に近いところまで数字が上がってきておりますので、こうしたところを支援を通じて制度、要するに中小企業が雇用しやすくなるというようなことをやってまいりたいと考えておりますし、また助成制度につきましても実は中小企業を優遇しております。
 具体的に申しますと、例えば障害者を雇い入れた場合には、大企業と比べまして中小企業については助成額をかなり大幅に増やしております。また、中小企業の場合、どうしても今まで障害者を雇用したことがないというところも結構ございますので、そういった今まで障害者を雇用した経験がない企業が初めて障害者を雇った場合には百万円の奨励金を出すというような制度もつくったところでございまして、こうした制度と併せて、先ほど申し上げたような事業組合の制度も強化してまいりたいというふうに考えております。
#125
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 障害者雇用に関し様々な改正があったことについて伺いました。具体的には、障害者納付金制度の対象事業主の拡大、三百人を超える事業主だったのが今年の七月から二百人になったこと、また短時間労働者が障害者雇用率制度の対象として追加されたことです。
 確認なんですけれども、ということは、障害者にとって短時間労働の職場が増えたという理解でよろしいのでしょうか。
#126
○政府参考人(中沖剛君) 短時間労働の方が、週所定時間二十時間以上三十時間未満の方が雇用率制度の対象になりますので、当然、障害者の方の場合、要するに体力的に問題があったりしますので、どうしても短い時間しか働けないという方、結構いらっしゃいます。そうすると、そういう方にとってはこういう短時間でも雇用率の適用の対象になるということはかなりメリットがございますので、当然いろんな職場が拡大したというふうに考えております。
#127
○牧山ひろえ君 そうであれば、職場を探している障害者に対して、ハローワークに行くとそういうところがあるということは先日お伺いしましたけれども、そのほかの方法でもお知らせすることが大事だと思いますけれども、この点に関してはいかがでしょうか。
#128
○政府参考人(中沖剛君) 確かにハローワークで、先ほど申し上げましたチーム支援というような形で、要するに地域の福祉なり学校を巻き込んだような形で、二十一年度では支援対象者一万三千人を対象にいたしまして六千四百人弱の就職件数を上げたところでございますし、また、一番最初に御答弁いたしました障害者就業・生活支援センター、これは地域の社会福祉法人等を使うものでございますが、ここも二十一年度は全国で二百四十七か所設置いたしまして、延べで六万四千六百人の方を支援対象にして八千人余り就職に結び付けるというふうな結果が出ておりまして、ハローワークだけでなくこうした地域の支援も利用しつつ雇用を進めているところでございます。
#129
○牧山ひろえ君 障害を持つ子供が基本的には最寄りの公立学校も選択できるように、公立学校の保健室のスタッフに可能な限りの医療知識ですとか訓練を施す必要があると思いますが、いかがでしょうか。
#130
○委員長(松井孝治君) 中沖部長、答弁できますか。
#131
○政府参考人(中沖剛君) 済みません。学校のことでございますと実は文部科学省が担当でございまして、私どもなかなか答弁する能力ないわけでございますが、先生の今日の御指摘ございましたので、文部科学省の方には伝えてまいりたいというふうに考えております。
#132
○牧山ひろえ君 ダウン症など障害児であることを家族に宣告する医師の横には、特に御家族の方々の心のケアを施してくれる臨床心理士が必要だという意見を多く聞いておりますけれども、今現在どういう形になっているんでしょうか。
#133
○委員長(松井孝治君) いかがですか。どなたか答弁できる方はいらっしゃいますか。
#134
○政府参考人(篠田幸昌君) 医療現場でいろいろな職種の方、サポートしていただくというのが医療の在り方としてやっぱり望ましいんだろうというふうに思っております。医療現場、いろいろな職種、お医者様あるいは看護師さんの方々以外にも、今おっしゃったような臨床の御担当の方、あるいはクラークと呼んでおりますが、事務の方々、そういった方々、総合して取り組むというのがやっぱり医療の一つの姿だろうと思いますので、そういうところの状況が整っておる病院、その他の病院もありましょうけれども、そういったことでできる限り厚いケアができるような医療体制が望ましいというふうに考えております。
#135
○牧山ひろえ君 そうすると、今の現状ですと義務ではないということですね。
#136
○政府参考人(篠田幸昌君) いろいろ医療機関によっても差があろうかと思います。かつてと比べますと、そういった心理の面でのサポートというのも大分高まってきているところもあろうかと思いますけれども、いろいろ差がまだあるというのが現実ではないかというふうに考えております。
#137
○牧山ひろえ君 具体的にはどういう方法でこの問題、解決する方向に行くんでしょうか。こういう話いろんなところで聞くので、是非お願いします。
#138
○政府参考人(篠田幸昌君) なかなかここでお答えするのが難しい問題だというふうに思っておりますけれども、医療現場の御理解ということもございますし、トータルな見地から医療というものを考えるということもまた必要だと思いますし、それぞれの職種の方あるいは専門の方々がそういうような医療の現場へ参画していただけるという体制が一つ今後の取組として重要だろうというふうに思っております。
#139
○牧山ひろえ君 また、障害の宣告と同時に心のケアも大事なんですけれども、リハビリの情報を早い時点でお知らせしてあげる医師が必要だと思いますが、この点に関しては今どういう状況でしょうか。
#140
○政府参考人(篠田幸昌君) リハビリに関しましては、実は先ほどの御答弁あるいは御質問でございましたけれども、お医者さんが不足しているという、診療科によりましては不足しているのが実情でございますけれども、そのうちの一つはリハビリ関係だというふうに認識をいたしております。
 先ほどのまた御質問あるいは御回答に戻って恐縮でございますけれども、そういった不足、あるいは十分なお医者様がいらっしゃらない科につきましては、先ほど申し上げました女性の離職した方に戻っていただくなり、あるいは地域での対応をしていただくなり、あるいは地域全体として対応していただくような仕組みを検討するとか、そういったことが必要かというふうに考えております。
#141
○牧山ひろえ君 医療スタッフが今不足しているというのは承知しておりますけれども、今現在いらっしゃる医療スタッフの方々に、リハビリの情報も同時に、リハビリが可能であればリハビリの情報も宣告と同時にお伝えするという、そういったこともお伝えしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
#142
○政府参考人(篠田幸昌君) おっしゃられましたこと、それぞれの現場で必要なことだと思いますので、可能な限り対応してまいりたいと思います。
#143
○牧山ひろえ君 ちょっと一つの例を申し上げますと、私の知り合いでダウン症の子供を育てている方がいるんですけれども、その方は早い段階でリハビリの情報とかリハビリの方法を教えてくれる方、出会ったそうなんです。それで、その子供が小さいときに二本の足で歩けるように足の訓練の仕方ですとか、そういったことを教えていただいて、三歳、四歳になったときに二本の足で歩けるようになったという話を聞いております。と同時に、同じぐらいの年齢の子供を持つ別のダウン症の親の方はそういった情報をもらえなかった。三歳になったときに、同じ障害を持つ子供がいるのにそういう情報を与えられなかったために大分成長の差が出てきたという話を聞いております。
 この件についてはいかがでしょうか。
#144
○政府参考人(篠田幸昌君) 医療のお話でございますので、可能な限り全国あるいは医療機関通しまして同様の扱いができるというのがやはり望ましいというのはおっしゃるとおりだと思います。それぞれの病院の事情もありますということを申し上げたわけでございますけれども、そういった凸凹がないように、質的にも十分な医療がそれぞれの地域で成り立つようにということが大事かと思いますので、心掛けてまいりたいと存じます。
#145
○牧山ひろえ君 身障者の方々のいろんなケア、また御家族のケア、身障者の子供たちの教育、医療現場の在り方、様々な分野においていろんな施策が施される必要があると思いますが、是非岡崎大臣に頑張っていただきたいと思いますが、今の一連の流れの話を聞いて、岡崎大臣の所見を知りたいと思います。よろしくお願いします。
#146
○国務大臣(岡崎トミ子君) 私は、障害者の権利条約、この採択の後、日本の中でしっかりとこのことが根付くようにというふうに考えておりまして、これまで検討されてこなかった人権という問題について、様々な権利という問題について、また、これまで職場の中でも十分に配慮されてこなかった、何が足りないのか、そういう問題についてしっかりととらえて、社会全体で障害を持つ人たちが生活の空間の中で自立できていく、そういうようなことに目指して一生懸命頑張ってまいりたいというふうに思っております。
#147
○牧山ひろえ君 是非年末までには、もう今までになかった具体的ないろんな施策を施していただけるよう、心からお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。
#148
○委員長(松井孝治君) 終わられますか。
#149
○牧山ひろえ君 はい、質問を終わります。
#150
○又市征治君 社民党の又市です。
 初めに、海江田経済財政担当大臣にお伺いをいたします。
 ゼロ金利政策を取られてまいりましたが、あるいはこういうことや為替介入、これが景気低迷の抜本的な解決になるとはだれもこれは思っていないんだろうと思うんですね、一方策ではありましょうけれども。今日の不況の構造的な原因というのは、やはりずっと賃金が下がり続けている、そしてまた社会保障が抑えられてきた、国民の購買力が一向に回復しない、ここが根本的な要因だろうと、こう思うわけですが、こうした賃金の底上げと、あるいは、もう既にこれは認識は同じだと思いますけれども、医療、介護、福祉あるいは環境分野などでの需要と雇用創出をして内需を回復をするということ、そのことがやっぱり消費を活発化させる本筋なんだろうと思うんですね。
 内閣府参与であり、経済社会研究所の小野善康さん、おとといの日に新聞に大きくインタビューで出ていますけれども、同じことを言っておられる。政府が直接人を雇えとも言っているわけでありますが、大臣にこの点の認識と、この需要なり雇用の創出の具体策、ここらのところ、大どころをお聞かせいただきたいと思うんです。
#151
○国務大臣(海江田万里君) 又市委員にお答えをいたします。
 今度のステップ2、緊急総合経済対策でも、やはりやりました施策がすぐに効果を生まなければいけないわけですから、その点からいいますと、やっぱり今委員が御指摘になりました医療でありますとか介護でありますとか広範な福祉関係の人員はもうこれ本当に不足をしておりますから、ですからそこに対する手当てというのはこれはまずやっぱり第一、緊急にやらなければいけないと。しかも、そういう方面で働いておる方々の所得が低いということもこれまた事実でございますので、そこのかさ上げをして、そして本当に需要があるわけですから、その需要に応じた人々がしっかりそこで働こうという意欲を持っていただくという手当てはこれは必要だというふうに感じております。
 それから、あともう一つは、雇用と需要の後押しということで、そうした、もちろん雇用に力を入れることが、そうした人たちが消費をして、そして税金を払ってということもございます。それから、やっぱり需要面での後押しというのも必要だろうと思います。これは少し中長期的に考えていかなければいけないことで、この需要面の後押しというのが、実はこれは中長期的に見た場合の内需の拡大ということにつながろうかと思いますので、その足下、今すぐにやるべきこと、それから中長期的にやらなければいけないこと、その両面で取り組んでいきたいと思っております。
#152
○又市征治君 ところで、ゼロ金利政策、企業のいい面ばかりが語られがちですけれども、問題は、年金生活や貯蓄で生活をなさっている高齢者や零細な貯蓄を持っている庶民、これは大変なわけですよね。前のこの低金利政策をやられた時期、一九九四年から二〇〇六年にかけて、国民の預貯金が失われた逸失利子三百六十四兆円だった、これは〇八年の三月の日銀がそういうふうに答弁をいたしております。それだけの富が家計からむしろ銀行や企業に移転をした、こう言って過言じゃないと思うんです。
 こうしたゼロ金利政策は、格差を広げて、家計消費を減退させて、景気回復を遅らせた原因の一つだと思いますけれども、この点について経済財政担当大臣として、どのようにこの状況を総括をなさり、あるいは今日的にどういう対策が必要だというふうにお思いだろうか、お伺いします。
#153
○国務大臣(海江田万里君) ゼロ金利政策あるいは金融緩和というのは日銀がやっておりますことですから、直接私どもがそのことについてこうしろああしろということはやはり差し控えたいというふうに思っております。
 そして、先ほど委員が提示されました資料でございますが、これは、私が記憶しておりますのは、たしか、今議員をお辞めになりましたけれども、民主党の岩國さんが最初に資料請求をして、そしてその後、今経産省の副大臣をやっております池田さんという形で、ずっと私どもがその意味では資料を集めてきたところでございます。
 ただ、これには一つ考え方がございまして、今大変経済が厳しい状況の中で年金生活者は大変苦しい思いをしていると、こういう御発言ありました。私もそれはそのとおりだろうと思います。ただ、今デフレの状況、物価が低下をしている状況がございますので、このデフレと反対局面でインフレがございますが、はっきり申し上げまして、やはりインフレの中でのお年寄りの年金生活者の苦しみというのも、これもございます。今そこから解放されているということでございますが、やっぱり年金の水準が低い、あるいはこの間、これは小泉内閣によって社会保障の制度がずたずたに切り裂かれてしまったということによる、本人負担が多くなったということによる生活の厳しさというのもあろうかと思いますが、金利が低いということは確かにそのとおり、ほとんどもう虫眼鏡で見なけりゃならないような利息しか付かないということは事実でございますが、その反面、物価が上がっておりませんから、その意味での救われる部分というのも全くないわけでないということだけはお話をしておかなければいけないと思います。
 それから、もう一つだけ付け加えるならば、そういう金利が低くなっていることによって、設備投資、冒頭、宮沢委員からいろんな御指摘もございましたけれども、やっぱり設備投資が回復をしてくる、あるいは個人レベルでいいますと住宅の投資が回復をしてくるということによって経済全体がよく回っていくというような効果もございますから、その点も併せて考えなければいけないと思っております。
#154
○又市征治君 ちょっとそこは認識が違うんですね。やっぱり三百六十四兆円も減った。例えば、今年の夏なんかでも、デフレだからといって物価が上がっていないというけれども、生鮮食料品なんかはぼんぼん上がっているわけだよね。そういう点で、やっぱり零細な預貯金で生活をなさっている人というのは大変に苦しくなっているというここのところを、根本を是非押さえておいていただきたい。このことは御注文申し上げておきたいと思います。
 次に、中央銀行による国債の引受けというのは、歴史上、インフレであるとかあるいは戦争財政に奉仕するものだというふうに批判をされてきた。それゆえに銀行券ルールなんというものができてきたりありますけれども、今回はこのルールは例外だと、こういうことにされています。さらには、ETFやJ―REITといった元本保証のない投資信託の証券まで買い取る、こういう格好になっているわけですが、これは当然に損失も出てくるわけですよね。それも当然予想される。
 実体経済の改善を離れたこうしたマネー面だけのコントロールというのは大変危険で、財政にしわ寄せをされる、そういうことも考えられるわけで、根本は冒頭におっしゃったことだと思うけれども、むしろ国民経済の底辺からの内需拡大を真剣にやはり追求されるべきじゃないかと思うんですが、この点いかがですか。
#155
○国務大臣(海江田万里君) 又市委員のおっしゃられるように、根本は内需をしっかりと回復をするということが大事だろうと思っております。
 それから、先ほどもお話をしましたけど、余り直接的に日銀の政策についてあれこれ言うという立場ではございませんが、やっぱり私どもは、日銀がこの間幾つかの政策を打ってまいりました、それと政府の考え方とがやはり同じ方向を向いているということがまず第一に必要だろうと思います。政府が前を向いている、日銀が後ろを向いていると、これではやはり市場の信頼性も得られませんので、その意味では私どもは、この間日銀が政府と平仄を合わせると申しますか、あるいは同じ方向を向いているということでは、その日銀の取った施策を評価をしているところでございます。
 それから、今国債の暴落リスクということも御指摘をいただきました。もちろん、これは日銀だけじゃありませんで、他の金融機関も国債を大量に買っておりますから、そして今利回りが下がっている、利回りが下がっているということは国債が大変高い値段が付いているということでありまして、その高い値段が付いておるそのいわゆるバブル部分がはがれたときにどうなるんだろうかという心配はこれは持っておりますので、それから日銀の株というのも、まあ日銀の株は流通量は少ないわけでございますが、日銀の株などもやはり大分安くなっているというふうなこともございますので、いろんな面について目配りをしておることは事実でございます。
#156
○又市征治君 それじゃ、次に岡崎大臣にお伺いをします。
 食品安全の問題ですが、二〇〇八年の消費者庁設置の際に、食品安全基本法と消費者庁と食品安全委員会、何か国民から見ると非常に分かりにくい仕切りになった、こういうことなんですが、これどういうふうに、改めて国民に理解いただくために、どういう仕切りになって、どういう運用をされているか、そこらのところをちょっと御説明いただけますか。
#157
○国務大臣(岡崎トミ子君) 食品安全委員会につきましては、科学的、中立公正に行われなければいけない、そして、リスク評価を担当する審議会であることから、消費者の利益の擁護ですとか増進のために政策的な判断を行う消費者庁からは独立して内閣府の方に置くというふうになったわけですね、存続しているわけです。
 そして、平成十五年にできました食品安全基本法では、消費者が日常的に消費する食品の安全に関する基本法でありますので、食品安全委員会の設置等に係る規定の部分は除いて消費者庁が所管するというふうになったわけなんですけれども、この仕組みの中で、食品の安全に関する消費者庁とか農林水産省とか厚生労働省等は必要に応じて食品安全委員会の方に食品の安全に係るリスク評価を要請することができると。食品安全委員会の方は、その要請を受けて科学的な知見に基づいて中立公正にリスク評価を行って、その結果を消費者庁とか厚生労働省とか農林水産省の方に通知をすると、こういうふうな関係になっているわけなんですね。
 こういう仕組みについて、役割分担、趣旨ですとか内容をもっと国民の皆様、消費者の皆様に分かりやすく周知するように一層努力をしてまいりたいと思っております。
#158
○又市征治君 三月に消費者基本計画ができたわけですね。我が党は当面二つの課題があるんじゃないかと、こう申し上げてまいりました。一つは、自治体における消費者行政は財政難を理由にむしろ後退してきたんですね。消費者庁の設置や基本法によって相談員は確かに増えたんですけれども、予算も減少から増加に転じたわけですが、しかし現実にはまだやっぱり二割、新しい数字があるかどうか知りませんが、四百十三の自治体で相談窓口が未設置だ、そして小さな自治体では未設置が四割、こういう状況になっているわけですよね。昔なら消費生活も都市化されずに、外部からの商品や勧誘などの被害も少なかったんでしょうが、今は一斉なんですね、全国。
 今後の自治体の取組というものを、そういう点で、金がないとか、こう言っているわけですが、どういうふうに御支援なさっていくつもりか、お聞かせいただきたいと思います。
#159
○国務大臣(岡崎トミ子君) 消費者にかかわる様々な問題、又市議員が御指摘をされましたように、これはもう地方の現場で発生するものでありますから、地方自治体における消費者行政の充実強化が重要な課題と考えております。
 このために、具体的には、まず財政面の支援といたしまして、地方消費者行政活性化基金を通じて自治体による取組について支援を行っております。平成二十二年度におきましては、新たに百十一か所の消費生活センターの設置が見込まれております。二十一年度が三十七か所ですから、もう数段にこの箇所が多くなったということについて御理解をいただきたいと思いますが。
 今般の緊急総合経済対策におきましても、地方消費者行政、これは片山総務大臣の方からも私の方に、これはしっかり力を入れて一緒にやっていきましょうということになりまして、住民生活に光をそそぐ交付金、仮称でありますけれども、この創設が位置付けられまして、地方消費者行政についてしっかりとやっていこうと、これ併せて支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
 それから、人材面の支援といたしましては、独立行政法人国民生活センターにおきまして、今年度の研修を充実させてまいります。具体的には研修コースの拡充でありますけれども、これまで七十だったものが七十八になって、相談員さんなどが参加しやすいように研修の約七割、これを地方で実施していくということで、これは五十五コースですね、五十五コースを地方で行うということになっております。
 それから、情報面の支援といたしましては、独立行政法人国民生活センターにおきまして新設された消費生活センターを中心として、PIO―NET、データベースですね、この追加配置を行っておりますほか、消費生活センターに加えて、地方自治体の消費者行政担当課あるいはセンター以外の相談窓口、この充実のために、配置先の拡大についても現在、PIO―NETの活用に関する懇談会、これで検討をしているという状況でございます。
 引き続き、又市委員が御指摘くださいました地方消費者行政の充実強化を支援をしてまいりたいと思っております。
#160
○又市征治君 それで、岡崎大臣、私は、もう一つは、自治体が財政難だから、交付税措置だけだとやっぱりこういうところを金削ってしまう、人の配置をやらないという問題があるわけですよね。そうすると、やはりそういう点では人の配置までナショナルミニマムみたいなものをつくる必要があるんじゃないか、このことは是非、答弁今日は求めませんけれども、御検討いただきたい、是非そのことはよろしくお願いしておきたいと思います。
 もう一つお聞きしたいのは、消費者の被害の救済、特に不当な利益の剥奪あるいは課徴金の導入を強く求める意見、これが出されています。私は、二〇〇八年の五月に質問いたしましたけれども、消費者庁創設のときはちょっとこれ先送りになってしまったんですね。制度研究会で八月にまとめが終わって、今後は消費者委員会にかけるそうですけれども、もしお示しいただけるならば、その中身、具体例、御紹介いただきたいと思います。
#161
○国務大臣(岡崎トミ子君) 個々の人たちが自分たち一人で、しかも少額でということになるとなかなか闘いにくいというようなことがございますので、集団的に消費者被害救済制度ということについて、消費者庁と消費者委員会設置法附則におきまして、施行後三年を目途として検討を加え、必要な措置を講ずるものとするというふうにされているわけでございます。
 消費者庁では、昨年十一月から本年八月にかけて集団的消費者被害救済制度研究会を開催しまして、選択肢の提示と論点整理を行いまして、報告書を取りまとめたところでございます。
 その報告書の論点、大枠でございますけれども、集合の訴訟制度、それから二つ目に行政による経済的不利益の賦課制度、そして三つ目に財産保全制度、つまり結論まで時間が掛かりますので何らかの措置をとるという、こういうようなことについて報告書を取りまとめているところでございます。
 今後は、消費者委員会で行われます集団的消費者被害救済制度専門調査会で行われるわけですけれども、その調査審議等を踏まえまして、平成二十三年度夏を目途に制度の詳細を含めた結論を得ることといたしております。
#162
○又市征治君 是非そこは、本当に困った人々が声を上げているわけですから、是非しっかりと取り組んでいただくようによろしくお願いを申し上げたいと思います。早く、八月、遅いかなという気がしますけれども、急いでいただきたい。
 次に、蓮舫大臣に、この間決算委員会で聞こうと思ったやつが飛んじゃってしまったものですから、ここでお伺いをしたいと思いますが、私は、特別会計の改革、特に積立金であるとか基金の活用についてはこの九年来ずっと決算委員会で主張してまいりました。当初、どの大臣も、総理も、いや、これは使えない金なんだと、押しなべてみんなそうだったんですよ、前はね。こういうことだったんですが、ついに、自民党政権が終わる末期の方になってから、基礎年金の国庫負担分を始め、累計でたしか三十四兆円余り、一般会計に活用されるようになってきた、このことは喜ばしいことだと、主張してきた者としてはそうであります。
 ということは、別の言い方をすると、今の政権は余り大きな額が残されていない、こういうことにもなるんじゃないかと、こう思うんですが、そこで蓮舫大臣、事業仕分第三弾としてこの特別会計の徹底見直しを行うというふうにされているわけですが、この積立金等のこうした経緯と現況をどのように総括をなさっているか、お伺いしたいと思います。
#163
○国務大臣(蓮舫君) 又市委員におかれましては、本当にこの特別会計に関して非常に熱心な質疑を行っていただけて、その部分で私ども勉強させていただいたところでございますが。
 旧政権におきましても、確かに特別会計の剰余金あるいは積立金等から一般会計への繰入れなどが行われていたことは事実なんですが、一体今まで幾ら入って、あるいは一般会計に一度入ってしまいますとそれが何に使われているのかを追うのはなかなかこれは難しい、その部分で旧政権下のお金の使われ方の総括というのはちょっと私は難しいんですけど、ただ、特別会計に対する国民の皆様方の不信感を生んだ一つの要因としましては、特会から一般会計、一般会計から特会というお金の入り、出が複雑になっていることであるとか、あるいは予算編成過程でどちらのお財布から使うのかという、その途中経過のプロセスがなかなか見えてこなかった部分というのはあるんだと思っているんです。
 そこで、今回の特別会計の仕分におきましては、菅総理からの強い指示もありまして、まずは情報公開。これはいわゆる埋蔵金である隠れ資産であると同時に、隠れ借金である埋蔵借金というのも、これも全部明らかにした上でお見せをして、そして制度そのものの議論をしていきたいと考えています。
#164
○又市征治君 先ごろからも、決算委員会でも何人かから質問があってお答えになっているけれども、特会の改革というのは、単に財源捻出のためじゃない、適切な使われ方、無駄を徹底的に排除をする、こういうことで今もお話しになったとおりですけれども、このゼロベースからの見直しというのは、確かに各省の隠し財産をなくす、そういう意味では必要です。無駄な事業、あるいは資金をため込んでいる。さらには、もっと言うならば、官僚の天下り先を造成をするためにやられているということなども、これは利権みたいなもので、こんなことはもう論外だということですが、ただ、事業そのものは個別丁寧に精査をしていくデリケートさというのは一番私は必要だと思うんですね。
 この特別会計改革というのは、やっぱり国民の生活再建、さらには社会的セーフティーネットの拡充に役立つものでなければ、何のためにやっているんだということになるわけでありますし、また、国民のサービスの低下や人員削減をもたらす場合は、その代案も用意をなさるべきだろうと、こう思うんですが。
 この特会改革の基本方針に理念が書かれておりませんけれども、改めて大臣、あなたが進めようとなさるこの特会改革の理念というか、あるいは無駄を排除したその先のこと、そこらのところはどういうふうにお考えか、ちょっとお伺いしたい。
#165
○国務大臣(蓮舫君) 確かに、特別会計をゼロベースで見直しをしたいというのはこれまでも何度も言わせていただいているんですが、そのゼロベースというのは、大前提で全部をなくすんだという論ではないんですね。やはり今、又市委員御指摘のように、国民生活に非常に密接な区分経理の必要性がある制度というのも、例えば年金であるとか、例えば失業給付であるとか、非常にその影響が大きいものもございます。その部分では、区分経理をしていることによって、本当に守らなければいけないもののみならず、そこから逆に、会計が別であるがゆえに既得権益になっていたりであるとか、あるいは天下りやわたりの団体に無駄な過剰なお金が流れているということも過去いろいろ国会等でも御審議がありましたから、その部分はまずは整理をしたい。その部分で国民目線に立って、国民のためにどのような情報公開、透明化された制度が最も適切なのかを是非目指していきたいと考えています。
#166
○又市征治君 前にも申し上げたんですけれども、財源捻出に熱心な余り、たらいのお湯と一緒に赤子まで流すような愚を繰り返しちゃならぬということは前にもずっと申し上げてきたんですけれども、是非とも、国民サービスの低下やいたずらな雇用縮小を招くような格好にならないように、またあった場合は代案をということを是非よろしくお願いをしておきたいと思います。
 時間の関係で片山さんには御質問ちょっとできそうにないことをおわび申し上げながら、せっかく地域主権問題でお聞きしようと思って、初めてやろうと思ったんだけど、最後に一つだけ海江田さんに、科学技術担当ということもありますから。
 先般、フジタ組の方が四人中国で一時的に拘束されました。この方々、何であそこへ行っておったか。簡単に言うと、中国に遺棄されてきた旧日本軍の毒ガスの処理事業を受注するための調査に行っていたということですよね。この遺棄化学兵器については私も二〇〇四年に質問して、日中戦争の負の遺産として清算をやっぱりやっていくべきだ、積極的に取り組むべきだということで政府も取り組んできていただいている。それだけに非常に残念な出来事であったなと思っているんですが。
 そこで、簡潔に四点お伺いしたいと思うんですが、以前七十万発と言われてきたんですが、全体像と残りの必要作業量や期間をどのように推定をされているかというのが一つ。作業の安全のために、やっぱりせっかくそうやってやろうとしているのにああいう格好でやられたんじゃたまらぬわけで、この意義を中国政府や中国国民にどう説明を説得していかれるのかというのが二つ目。そして、近年毒ガスの被害訴訟が起こされていますけれども、この戦後補償は解決済みだという格好だけではこれは進まないんだろうと思うんで、その点どうお考えなのか。そして四点目は、前にこれを請け負っておったパシフィックコンサルタンツの不正事件が起こりました。外国のことだから分かりにくい、こういう問題があるわけですが、これに対してどういう対策を取っておられるか、簡潔にでいいですが、お答えいただきたいと思います。
#167
○国務大臣(海江田万里君) 関心をお持ちいただきまして、ありがとうございます。
 この遺棄化学兵器ですけれども、前にもこれ予算委員会でお話しましたけれども、まず、発掘、回収、それから処分、処理、そして廃棄と、こういう段階があって、大きく分けると二つですね。いよいよ今月の十二日から南京において処理と廃棄が始まったと。
 ここのところがフジタの方が関係をしていたということでございますが、お尋ねの全体で七十万発という話もありますけれども、なかなかこれはっきり言って分からないんです。ただ、吉林省のハルバ嶺、あの辺りが一番関東軍がたくさん残しましたから、これが大体三十万発から四十万発と言われています。ここだけじゃありません。全国で既に平成十二年九月から発掘、回収したものが約四万七千発ということでございますから、やっぱり道のりはまだ遠く険しいということが現状でございます。
 それから、やっぱりこの間のようなことがあっては困るということでございますが、これは折に触れまして私どもからしっかりと説明をしていきたい、この事業の大切さ。中国の外交部の方もこれに一枚かんでいるところでございますから、その間でよく連絡を取りながら、安全を確保してこの作業ができるようにしなければいけないと思っております。
 それから、裁判の件でございますが、実は私もこの裁判の被害の方とお目にかかったこともございますが、ただ、これは窓口が私ども内閣府ではございませんで、外務省の方が窓口になっているということと、それから、もう既に判決が出ているところもございますので、内閣府としてはそれを見守りたいということでございます。
 最後のパシフィックコンサルティングでございますが、こういうこともございまして、私どもはそれから競争入札をしっかりやろうということで、南京の処理のときもしっかりとした競争入札をいたしまして、これからもそういう方向で臨んでいきたいと思っております。
 ありがとうございました。
#168
○又市征治君 ありがとうございました。
 終わります。
#169
○委員長(松井孝治君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分まで休憩いたします。
   午後零時二十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十分開会
#170
○委員長(松井孝治君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
#171
○岡田広君 自由民主党の岡田広でございます。
 質問に入る前に、海江田大臣、政策以外の事案で大変申し訳ありませんが、お尋ねをいたします。
 二日前の新聞で報道されました。私は新聞報道しか全く承知しておりませんし、これについて行程表や資料等を全く要求をしておりませんけれども、ちょうど海江田大臣が衆議院の財務金融委員会の委員長のときに派遣をした、今年の八月に欧州議員視察に参加した議員さんが、家族同伴で大使館のチャーターしたバスでアテネ市内の観光をされたという記事が一面に載っていて、大変私びっくりしてすぐ買って読んだんですけれども、このギリシャ以外でも、各国の空港から市内中心部に向かう大使館手配のバスに家族が同乗することもあったということも書かれてありました。もちろん、家族の往復の旅費とか宿泊費はまさに自己負担であろうと思いますけれども、同じホテルにも宿泊をされている。一方で、衆議院の議院運営委員会は、七月の理事会で、各委員会の視察について、外務省に対し任務遂行のため必要の範囲内で支援を依頼すると申合せをしたところだということも記事に載っておりました。
 私は、この状況とか経過を聞きたいということではありません。これ、当時の委員長、責任者、団長で行かれたんだろうと思いますけれども、万が一この車に派遣委員以外の方が同乗していて事故が起きたときの責任とか、そして私、この記事があってから、やっぱり国会議員何やってるんだと何人かの皆さんから電話をいただいたりメールをいただいたりしました。そういうことを考えますと、やっぱり道義的な責任はどうなんだろうか。これがもちろんいいということではないわけでありますけれども、国民に対してどうこれを説明されるのか、海江田大臣、当時の委員長としての御意見をお伺いをしたいと思います。
#172
○国務大臣(海江田万里君) 岡田委員にお答えを申し上げます。
 岡田委員御指摘のように、私が今、経済財政の責任者でございますが、そこになる前のことでございますが、おっしゃるように、これは八月の二十日からでございますが八月の二十七日まで一週間、私が団長になりまして、欧州の経済・金融事情視察に出かけました。
 岡田委員から、その細かな経過はいいということでございますので、私が知り得た一番核になる部分だけについてお話をさせていただきますが、これは二十二日が日曜日になりまして、それで、もちろん私どもは日曜日につきましても日当をいただいておりますので、これは日曜日もしっかり視察をしなければいけない、あるいは意見聴取をしなければいけないということでございましたが、ちょうど夏場であったということもありまして、それからやっぱりギリシャの財政危機、金融危機を視察するのが目的でございましたが、ギリシャでちょうど日曜日迎えまして、その中で幾つかアポもお願いをしておったわけでございますが、どうしてもやっぱり日曜日だけ入らなかったわけでございますね。で、ギリシャは観光業が非常に大きな産業の一角も占めておりますので、じゃ、観光もしながらということで、そういう私どものその日の日程が決まったわけです。
 そこに某議員の御家族が、これはもちろん旅費もそれから宿泊費も別でございますが、既に私どもが到着をするもう何日も前からこちらへ入っておりまして、そしてドイツのフランクフルトから合流をいたしましたが、たまたまその日の日程が空いていたと申しますか、ギリシャに着いて初めての日でございましたかね、それでどうしようかという話になりまして、そして私の方に奥様、そしてお子さん、お子さんというのは小学校の一年か二年だったと思います。その前の日にフランクフルトで会いましたのが、本当にごあいさつだけしまして、で、どうでしょうかということで言われましたので、ばらばらで行っても、これは車は大使館が仕立ててくれたものでありますが、一緒にどうですかと、そういう、団長であります私に許可を求められましたが、私は許可をいたしました。これについていろんな御意見、御批判があるのは、そのとおりだろうと思っております。
 ただ、一言申し伝えさせていただけますと、これは本当に先生も政治家でございますからお分かりいただけると思うんですが、なかなか私どもは現役の政治家であるうちは家族と一緒に海外旅行なんていうのはできませんで、そして本当に、特にこれは私事でありますが、父親不在のことも多く、そして本当にせっかく来たんだからということで、私が、それはもうまさに私の判断で結構ですということを言ったわけでございますから、その責めは負わなければいけないわけでございますが、本当にただ、男の子でございましたけれども、車の中でお父さんの席の隣に座って、そして本当に疲れて、お父さんの方に体をもたげて眠っていたというような光景も見まして、私はその責は負わなければいけませんが、私はその時点で、そういう申出があったときに分かりましたということを言ったことは、私の生き方において問題なかったと。
 ただ、もちろんその責は負わなければいけませんので、どういう形で責を負えばいいのか、私自身も考えるところがございますが、そういう事情も御理解をいただきたいと思っております。
#173
○岡田広君 ありがとうございます。
 私、そういう経過を聞きたいわけではなかったので、それに対して当時の委員長として、どんな国民に対して責任というのはあるのかどうか。そして、これは今ギリシャの話だけされましたけれども、日曜日というお話でしたけれども、ほかの空港からもバスでホテルまで行かれているというような記事が載っている。これは新聞報道ですから、私これを調べようという気はありませんけれども、その日だけではなかったんじゃないか。それ以外の日は日曜日ではなかったはずだと私も思うんですけれども、そういう細かい話を私は聞いているんじゃなくて、こういう事案に対して、やっぱり団長として国民に対してどう説明される、そこだけを私、聞きたいんです。経過はいいんです。
#174
○国務大臣(海江田万里君) 私は正直に申し上げておりまして、ほかの日について、私は、先ほど申し上げましたけれども、フランクフルトから入って、ギリシャで翌日全部会って、そのうち戻ってきましたから、私が知り得る範囲はそこまででございます。
 それから、もちろん報告書もございますので、後でお目通しをいただければよろしいかと思いますが、その意味では今後こういうことのないようにするということはもう言うまでもないことであります、これは。
#175
○岡田広君 ありがとうございました。
 また報告書にはそういう同乗したということは書かれてないんだろうと思いますけれども、海江田大臣の方、いいです。
 それで、官房長官にお尋ねしたいのは、これは政府と政党はまた違うわけですけれども、民主党の議員さんであったわけですけれども、官房長官、これに対して、やっぱり党に対して何か指導というんですか、この事案に対して何か指示をするようなことはないんでしょうか。
#176
○国務大臣(仙谷由人君) 国会の議員派遣の話は私は国会の自己規律の問題だと思いますので、私どもの方から何らかのことを申し上げるというつもりもありません。
#177
○岡田広君 海江田大臣、退席して結構ですので。
#178
○委員長(松井孝治君) 海江田大臣、御退席いただいて結構です。
#179
○岡田広君 それでは、今日は仙谷官房長官にお尋ねしたいと思います。
 ほかの今日は政務三役呼んでおりません。基本的なことであります。これ、また近く集中審議もあるということですので、そのときまた細かく聞かせていただきたいと思いますが、基本的なことを官房長官に何点かお尋ねをしたいと思います。
 その一つ目は普天間移設問題に絡む件でありますけれども、この普天間移設問題が最大の争点となる沖縄県の知事選挙、来月行われるということでありますけれども、民主党は昨年の総選挙で普天間飛行場移設は県外、国外と言っておりましたけれども、その後、鳩山政権で迷走を続けて、菅政権は名護市辺野古への県内移設を定めた日米合意の履行を目指す方針ということで考えているわけでありますけれども、この経過はいろいろありましたけれども、今回の知事選に立候補をされている予定の二人は県内移設反対を表明しているようであります。民主党の岡田幹事長は、内閣の方針と異なる公約を掲げる候補者を推薦、公認することはあり得ないとして、いまだ人選は進んでいないようであり、マスコミ報道によりますと、自主投票ということになるような記事が報道をされていました。過日の新聞でも、沖縄の民主党議員さんが普天間に対する党の対応に反発して離党されたという記事もこの前読ませていただきました。
 七月の参議院選挙においても、沖縄県では民主党は独自候補を立てませんでした。今回はまだ先ありますから分かりませんけれども、今回も立てられないとすると、私は大変政権与党として残念だと考えていないのかどうか、本当に聞きたいわけでありますけれども、鳩山前総理は沖縄の思いが大事だとしてこの普天間の基地の問題を先送りして、今年の一月の名護の市長選挙、そして今回の沖縄県知事選挙など、地方選挙に安全保障上の問題をゆだねることとなる、まあそういう考えではないんだろうと思いますけれども、ゆだねることとなるというような、一方ではこういう考え方もあるわけでありますから、大変政府としては無責任なことではないだろうかと、そういうふうに私は考えているわけです。負担軽減あるいは地元の混乱収拾も、すべて政府の無責任な対応によって先送りがされれば最も痛みを受けるのは沖縄県民であることは政府は強く認識すべきだと私は考えています。
 この知事選の結果によっては普天間問題の解決はますます困難になると思いますけれども、この普天間移設問題が解決すべく方向に進むように、内閣のかなめである官房長官としてはこれを進めていく、日米協議もしっかり、そして沖縄県民にも理解を求めていくというのは大変大事であり、国民にももちろん理解を求めていかなくちゃならない。ここで今、この普天間基地の問題について、官房長官のこれからのお考えをまずお聞かせいただきたいと思います。
#180
○国務大臣(仙谷由人君) 普天間飛行場の移設問題につきましては、今年の五月二十八日の日米合意を踏まえて取り組みます。と同時に、沖縄に集中しております基地負担、この軽減にも全力を挙げてこれから取り組んでいこうとしております。
 沖縄におきましては普天間飛行場の移設問題について大変厳しい地元の声があることは十分承知しておるところでございますが、引き続き沖縄の方々の御意見も伺いつつ、御理解を求めて、誠意を持って話合いで解決をしてまいりたいと考えているところでございます。
#181
○岡田広君 是非積極的に、やっぱり国民を始めとして沖縄県民に話し合い、そしてアメリカともよく話をしてこれを進めていただきたいと、そういうふうに思うわけであります。
 この沖縄の普天間基地の問題が先送りになったことが今回の尖閣諸島の問題にも端を発しているんではないかと、私はそんなふうに考えているわけであります。今回の尖閣諸島をめぐる問題での中国側の強硬な対応の背景にはこの普天間基地の問題があると、日米同盟が不安定化した、そして中国に足下を見られた側面もあるんではないかと、私はそういうふうに考えているわけであります。
 今後、早急に対処しなければならないのは、目に見える形での日米同盟による抑止の強化というのは大変大事なことだと私は思っています。そういう意味では、来月の十三日、十四日に横浜で開催されるアジア太平洋経済協力、APEC首脳会議の際に来日するオバマ大統領との日米首脳会談が極めて重要になってくるわけであります。
 しかし、これも報道でありますけれども、報道では、日米安保条約から今年五十年ということであり、そして包括的な新日米安保共同宣言を策定をしようという考え方があったということでありますが、これを見送るという方針が既に確認されたという報道がなされております。オバマ大統領が来日しても、普天間問題での具体的な進展も見られず、日米同盟深化のための新安保共同宣言も策定されないということになれば、日米同盟はやはり不安定化しているとのメッセージを中国を始め周辺諸国、ひいては国際社会に与えてしまうことになりはしないか、大変心配、危惧をするわけであります。
 そこで、この日米同盟による抑止を強化する観点から、十一月のオバマ大統領の訪日に向けまして菅政権としてどのような対応を取ろうとしているのか、官房長官の認識をお尋ねしたいと思います。
#182
○国務大臣(仙谷由人君) 日米同盟は、我が国の外交・安全保障の基軸でございます。日米二国間のみならず、アジア太平洋地域、そして世界の安定と繁栄のための基礎であるというふうに考えております。
 十一月のオバマ大統領の訪日の際には、二十一世紀にふさわしい形で安全保障、経済、そして文化・人材交流の三本柱で日米同盟を更に深化、発展させていくということを考えておりますし、その具体的な事柄についても踏み込んだ発言ができるように用意をしております。また、日米首脳会談では、日米二国間の課題のみならず、アジア太平洋地域情勢やグローバルな課題についても議論をして、日米で緊密に連携をしていきたいと考えております。
 その上で、中国には、国際社会の責任ある一員として、適切な役割と言動を期待をするところでございます。
#183
○岡田広君 九月二十三日に日米外相会談では、クリントン・アメリカの国務長官は、この尖閣諸島については日米安保条約第五条の共同防衛の適用対象となると明言されています。また、最近でありますが、安倍元総理が自民党訪米団で会談したスタインバーグ国務副長官も、この尖閣諸島で紛争が起きた場合は日米安保条約第五条が適用されると述べ、改めてアメリカ政府の立場を示したと報じられています。
 この時期にアメリカの政府高官から改めてこのような発言が行われたということは、中国に対する抑止という観点からも好ましいことであると、私はそういうふうに思っているわけでありますけれども、中国国内で今一連の反日デモが起こっています。これは、江沢民国家主席の時代に愛国心教育を植え付けられた学生たちが中心ということも報道されておりました。一方で、中国の特に沿岸部より内陸部では雇用が不安を抱えていると。いろいろ原因はあるんだろうと思いますが、成都のデモでは収回琉球、解放沖縄の赤い横断幕が登場しました。これ訳すと、琉球を取り戻し沖縄を解放しようという意味だろうと思いますけれども。
 こういう状況の中で、日米の同盟の抑止力をより見える形で示すためにも、是非、離島防衛も想定した沖縄近海での尖閣諸島の周辺で日米共同演習というのができないかどうか、私はそういうことを考えているわけですけれども、官房長官のお考えを伺います。
#184
○国務大臣(仙谷由人君) ポスト冷戦で二十年後でございます。その中で中国が非常な勢いで台頭をしてまいったということもございまして、あるいはASEAN諸国もしかるべきといいましょうか、これも途上国から新興国へということで成長をしつつございます。その中で、やはりある意味で、広い意味でもあるいはもう少し狭い意味でも安全保障環境が相当大きく変容をしているということはこれはもう全く疑いのない事実だというふうに私どもも考えております。
 ただ、アメリカのお話も出ましたが、基本的には中国が国際社会のコモンセンスを踏まえて、大国の、何というんでしょうか、位置にふさわしい責任のある適切な役割を果たしていただく、つまりエンゲージメントが最も基本的な戦略であるということは、アメリカにおいても日本においてもそういうことでなければならないと私どもは考えておるところでございまして、日米同盟もあるいは日米安全保障条約も、そうした観点からこのアジア太平洋の中でどのような枠組みを中長期的にといいましょうか、戦略的に考えて何をこの地域で構築していくのかと。こういう観点で、その中の大きな問題として中国との対応の仕方ということが、これは日本、アメリカ、そして韓国、オーストラリア、ニュージーランドあるいはASEAN諸国、そしてインドというアジア各国の国々が中国と共々重要な課題であり極めて重要な関心になっていると。
 そういうことで、日米同盟の中でもそういう議論をし、これから何が必要かということをそれぞれの役割設定も含めて考え直していかなければならない時期だと、こういうふうに考えております。
#185
○岡田広君 是非、日米同盟の強化というんですか、オバマ大統領、来月訪日されるわけですから、そこだけは是非要望しておきたいと思います。
 この質問の最後に、これもう様々な議論が今まで予算委員会、本会議でされていますが、もう一点だけ最後にお伺いさせていただきます。
 衝突時のビデオ公開の判断についてでありますけれども、これは十月の十八日、衆議院予算委員会が議決をした中国漁船衝突事件を海上保安庁が撮影したビデオの提出要求に政府として応じる方針を決めたということであり、どういう形で公開するか今検討されているということでありますけれども、現在のところはこの証拠品のビデオは検察の手の中にあるわけでありますけれども、この中国の船長釈放事件についてはいずれの時期に検察が不起訴とするのかどうかという、そういう判断をするんだろうと思いますけれども、そういう認識でいいんでしょうか。
#186
○国務大臣(仙谷由人君) 現時点は、これは公判が請求された事件になっておりませんので、刑事訴訟法四十七条の、つまり公にしてはならない対象としての証拠、資料であることは疑いがないと思います。
 そこで、現時点では、衆議院議長から国会法百四条に基づいて記録の提出要求が政府に対して行われているという状態でございます。捜査当局としては、刑事訴訟法四十七条のただし書の公益性、相当性というものとの関係でどう考えたらいいんだろうかということで、現在調整をしていると、検討をしているということでございます。
 したがって、それはあくまでも現時点では、政府から衆議院議長を通じて衆議院予算委員会に提出するかどうか、提出する場合にどのような意見を付すかということを現在検討、調整をしているというふうに御理解いただければ有り難いと思います。
#187
○岡田広君 官房長官、今私ちょっと聞いたのは、検察はいずれこの事案に対して最終判断をされるのですか、されるんだと思うんですけれども、その点についてお尋ねします。
#188
○国務大臣(仙谷由人君) いずれかの時点では処分を決定、確定しなければならないことは疑いございません。
#189
○岡田広君 いずれの時期にはこの処分が決定されて、仮に不起訴処分になったときにはこのビデオはもう証拠品でも何でもなくなるわけですよね。
 菅総理は十月一日の所信表明演説で、外交というのは国民一人一人が自分の問題としてとらえ、国民全体で考える主体的な能動的な外交を展開していかなきゃなりませんと。国民全体で考えるんだというふうに理解をしたんですけれども、そういうことから考えると、仮に不起訴処分になったときに、ビデオは証拠品ではない。そのときには、これは海上保安庁に返るのかもしれませんけれども、そのときに、今は国会の中で、検察の中でどういう形で公開するかを判断しているんですけれども、証拠品でなくなったときには、国会を始め、全体を国民の皆さんにこれを公開をするという考え方はあるんだろうと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#190
○国務大臣(仙谷由人君) 一般論に近いわけでありますが、私の、刑事事件あるいは刑事事件の捜査記録という観点でそれが世の中に公開されるかどうかというふうな問題の立て方をしますと、今、岡田議員がおっしゃられたこととは実は反対であります。
 つまり、捜査記録にいったんなったものについては、公判請求がされれば公判廷でそれが明らかにされるということであります。そして、事件が確定した場合には確定記録として、確定記録の開示、公開が請求されたときには、その保管者たる検察庁が公開するかどうかをその都度、つまりプライバシーの問題や公開することによってどういう弊害があるのかないのかということを判断して決めるということになっております。つまり、そこは多分、一般の行政情報の公開対象とはちょっとレベルの違う、捜査記録でありますから、話になっていると。つまり、確定記録であってもそうであります。
 ところが、これ、公判請求をされない事件の記録というものは、こう言ったらなんでありますけれども、公判請求に至らない事件記録は、むしろ、むしろこれは一般的には公開してはならない記録ということになって、検察庁かあるいは所轄の警察かの倉庫に眠るというのがこの刑事訴訟法四十七条の規定でございます。
 ただし、ただし公益上の必要があり、相当性があれば、それは公判請求されない事件の記録であっても、提出、開示あるいは公開してもいいというのが私は刑事訴訟法四十七条の解釈であり、日本の実務の取扱いと、こういうふうに考えております。
#191
○岡田広君 分かりました。
 私は、やっぱり一般論から考えても、証拠品でなくなれば、ここは、今回の問題の場合は、官房長官の対応は検察の対応を了とするということで、私はむしろ官房長官が政治主導という、民主党政権、政治主導ですから、しっかりとこの問題解決すれば良かったんだろうと思うんですけれども。やっぱりビデオの全面公開がなければ、今回の事件の一連の法執行が正しかったのかどうかというのは、国民を始め私たち、国際社会にもなかなか正当性について判断をしてもらうということはできない。このまま何となくお蔵入りというんですか、そういうことになってしまうということに私はなるんじゃないかと思うんですけれども、どうでしょうか。
#192
○国務大臣(仙谷由人君) したがって、そこは現時点で国会法百四条、つまり国政調査権の行使に基づいて国会に提出をせよという、これはそういうのが衆議院議長から私どものところに来ておりますので、それをどのように我々が取扱いをするかと。つまり、先ほどから問題になっておりますように、事件の処分が終わった後、要するに公判請求をされなかった事件記録の公開とはレベルの違う話が、つまり今は国権の最高機関からそこには出すようにというふうに言われておるわけでありますから、それはある意味で一般の情報公開請求よりも甚だ重く受け止めなければならない、そういう要するに法律関係といいましょうか、公法上の関係にあることは承知をして検討をしているということであります。
#193
○岡田広君 分かりました。
 それでは、時間がなくなりましたので、そのほかの点につきましては、簡潔に質問をさせていただきますので、大臣、簡潔にお答えをいただければと思っています。
 憲法審査会でありますけれども、これ質問しようと思っておりましたけれども、参議院の憲法審査会、今国会中に審査会規程を策定をするということで合意をしたということで一歩前進だろうと思いますけれども、是非、戦後六十五年たって、国民投票法案も御承知のとおりでありますので、やはり大臣は法律の専門家ですべての政策に精通している方でありますから、この憲法論議を進めてもらいたいと。
 私、参議院の憲法調査会のハンドブックを読ましていただきましたけれども、やっぱり削除する条項、書き加える条項、環境権あるいはプライバシー権、たくさんあるはずだろうと思います。この議論をやっぱり始めるということはとても大事なことだと思いますけれども、この憲法審査会についてのお考えを簡潔に、ほかの質問もありますので、お答えいただきたいと思います。
#194
○国務大臣(仙谷由人君) 一議員としてこの問題に発言をお求めいただいた場合にはある程度のことがしゃべれるんでありますが、今内閣のポジションにおりますので、憲法九十九条によって、この憲法を尊重し擁護する義務を負うと。それから憲法九十六条では憲法改正については発議権が国会にしかありません。つまり、内閣には憲法についてどうのこうのする権限が日本国憲法ではないというのが私の解釈でございまして、したがって、もうただひたすら私は憲法九十九条を準じてこれを守る立場でございますので、例の憲法審査会の問題は、これは各院が、ハウスがそれぞれ自主的、主体的にお決めになることであろうかと思っております。
#195
○岡田広君 済みません、残り五分になりましたので、最後に子ども手当の財源についてお尋ねをしたいと思います。
 この子ども手当の財源については、大臣御承知のとおりでありますが、来年度概算要求の中ではこの上乗せ分という、来年本格実施の上乗せ分は予算九十六兆という概算の中には計上されていないということでありますけれども、私、三月に前の平野官房長官に質問をさせていただいた、それから厚生労働の副大臣に来ていただきまして聞きましたけれども、今年の子ども手当につきましては地方負担、都道府県、市町村、そして事業主の負担がそのまま児童手当分が子ども手当に振り替えされているということでありますけれども、来年はこのようなことのないように全額国で負担をしてもらいたいという要望を質問させていただきましたけれども、平野官房長官も、努力をしますというそういう答弁でありましたけれども、このことにつきましては子ども手当等に関する四大臣合意に基づき予算編成過程で検討し結論を得るということでありますけれども。
 これ是非、地方は、例えば私の茨城県では六十億円というお金がそのまま、児童手当の分だったんですが、子ども手当に振替になっているし、水戸市でも五億四千万という大変大きい財源であり、これが全部来年度予算の中で国が負担をしてもらうことになれば、この分はほかの県民福祉、市民福祉の向上に使えるということになるわけでありますから、是非ここについてはお願いをしたいと。
 官房長官も是非、これは担当は、所管は違うと思いますけれども、頭に入れていただいて担当大臣にも是非指示をしていただきたいと思っているんです。
 もう一つは、この上積み分でありますけれども、上積み分についても、これは事項要求となって、来年度の概算には事項要求ということで金額は明示されていません。そして、地域の実情に応じて現物サービスにも替えられるようにするとしていますから、現物サービスでも現金でもいいというそんな話なんだろうと思いますけれども、是非、私は、もう現金では、とにかくこれは少子化対策だ、経済対策、景気支援策とか三つのことを総合した政策だということでありますけれども、なかなかやっぱり現金でやることは、まだ検証がされていませんから、ここについては預金に回ってしまったら景気刺激にならないというふうに思っているわけですけれども、この二点、もう時間ですので、済みません、簡潔に御答弁いただければと思います。
#196
○国務大臣(仙谷由人君) 市町村、現場の首長さんや議員の皆さん方には、やっぱり現物サービスの方を重視すべきだという議論も相当私どものところに届いてまいります。それから、地方でいわゆる地方単独事業としていろんな施策をやっているんだということも主張をされます。
 ただ、私自身の体験からいうと、地域地域、地方によってこの現物サービスの整備の度合いというのが全くやっぱり違うなという感じがありまして、したがって、この子ども手当を給付することによって、私などは、子ども手当そのものが要するに保育という業界にあるいは子育てという業界的に還流をしてくるという、そういう循環にならないのかなと思っておるわけでありますが、これはまた自治体の規模とか自治体の首長さんの考え方なんかによって、いやそうじゃなくて、それは地方自治体という地方政府がやった方がいいんだというお説もおありになるようでございまして、大変悩ましいといいましょうか、問題でございます。
 これは、十二分に地域、地方の方々やあるいはこれから子育てに臨まれる世代の若い女性、男性含めて耳を傾けて、そしてこれはある意味で国家百年の計といいましょうか、これからの日本を背負う子供たちをどう育成、養成していくのかという話でありますから、今、民主党でも子ども・男女共同参画調査会で検討が始まっているというふうに聞いております。平成二十三年度予算編成過程において、これはもう真剣に検討をさせていただきたいと存じます。
#197
○岡田広君 ありがとうございました。
 特に、先ほど申し上げましたように、来年度、十二月に向けて予算編成、税制の議論の中で是非、地方負担分、児童手当の振替分については、国が全部予算措置をして地方で使えるお金を、予算を増やしていただきたいと、そのことを要望して質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#198
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。
 九月二十四日、国辱記念日と多くの国民が思っております、尖閣諸島沖の海域で公務執行妨害をした中国漁船の船長さんが処分保留で釈放されたと。那覇地検は、普通ですと法と証拠に基づいてというふうにおっしゃられるはずですけれども、そのことはおっしゃられずに、国民生活への影響、そして日中関係を思ってというような極めて政治的なことをおっしゃられた。つまり、政治的な圧力が掛かったということを暗に示しているのではないかというのが普通の解釈ではないかというふうに思っております。
 法治国家としての我が国のありよう、また主権国家としての我が国のありよう、それからこうした大切な問題について、訳の分からない判断をする国家として、やはり国際社会から、日本はどういう国なんだという本当に不名誉なレッテルを張られたというふうに思っております。中国では、我が国の巡視船に中国漁船がぶつかってきたんですけれども、逆であると。日本の巡視船が中国の漁船にぶつかってきたというふうに報道されていて、それが十分に訂正されない。であるならば、やはり真実を公開すべきであり、一般の方にビデオを見せるべきだというふうに思います。
 先ほど岡田委員の質問に対して仙谷官房長官は、公益上の必要、相当性があればというふうにおっしゃられましたが、これはまさにそういうことではないでしょうか。いかがでしょうか。
#199
○国務大臣(仙谷由人君) 先ほど岡田委員の質問にお答えしたとおりでございまして、付け加えることは何もございませんが、改めてもう一度時間を取ってでも申し上げた方がよければ申し上げます。よろしいですか。
#200
○山谷えり子君 同じ文章を読まれるなら結構です。全く納得しておりません。これは真実を国際社会に知らせて我が国の立場というものを明らかにすべきことだというふうに思いますので、公益上の必要性から、一刻も早く一般にビデオテープを全面公開していただきたいというふうに思います。
 中国の行政当局が中国の漁業監視船を再び尖閣沖に向かわせたという報道がありますが、昨日、二十日の午後の官房長官の記者会見では、視認、目で見て確認していないとの報告を受けているとありますが、今日はいかがですか。
#201
○国務大臣(仙谷由人君) 現時点でも全く視認できていないようであります。
 それから、御承知のように海域の気象状況が大変厳しい状況になっていることが何らか影響しているのかも分かりませんが、全く現時点では視認をしていないということであります。
#202
○山谷えり子君 私は、日本の領土を守るため行動する議員連盟の会長をしております。十数年前から活動を続けているいわゆる領土議連でありまして、超党派でございます。自民党、民主党、たちあがれ日本、無所属のメンバーで、この六年間は私が会長をおあずかりしております。
 先週の土曜日、十六日に領土議連の会長といたしまして沖縄の宜野湾で行われた集会に参りました。四百人ぐらいと思って予定をしていたようですが主催者側は、七百人集まっておられました。石垣市の市長さん、宮古島の市長さん、与那国の町長さん、議長や議員さん、そして那覇市の沿岸漁業組合長、与那国漁業組合長など漁業関係者もたくさん、また地域の生活者の声もたくさん聞いてまいりました。その中で、尖閣諸島における有効支配の強化をしてほしい、はえ縄漁業なんかをやっていても縄を中国船がばあっと切っていってしまうんだと、もう安全な操業はできない状況にあるということをお聞きいたしました。
 そのための具体的なものとして、灯台の設置、海が荒れますから避難港の整備、ヘリポートの設置、これは森山運輸大臣時代に実は少し仮設のような状態でヘリポートございました、レーダーサイトの設置、そのようなことを国はどのようにお考えでございますか。要請がありました。
#203
○国務大臣(仙谷由人君) 新たな灯台の設置につきましては、通行船舶の状況、海難の発生状況等を総合的に勘案をして、政府全体で慎重に検討することが必要と考えております。
 以上でございます。
#204
○山谷えり子君 二〇〇五年に灯台を国の管轄に置いて海図にも書きました。それは町村外務大臣でございます。今の答弁ですと、それよりも何か後ろに退いているような感じがいたしますけれども、灯台は当然じゃないでしょうか。
#205
○国務大臣(仙谷由人君) だから、灯台は維持管理をしているということでございます。
 前々内閣、その前の内閣、あるいはその前の内閣から、この尖閣諸島についての取扱いはその方針を踏襲をしているということでございます。
#206
○山谷えり子君 以前は二台ありましたが、ちょっと台風等々の関係で今灯台が一台になっているんです。しかも、今の状況ではこのような灯台では心もとない、もっとちゃんとしたものを設置してほしいということの要望でございますが、いかがでしょうか。
#207
○国務大臣(仙谷由人君) 先ほどから申し上げておりますように、政府全体として慎重に検討することが必要と考えております。
#208
○山谷えり子君 港の整備についてはいかがでしょうか。
#209
○国務大臣(仙谷由人君) 周辺海域の気象、海象条件あるいは周辺の航行船舶の避難対応の需要、船舶における安全確保等を総合的に勘案して、政府全体で慎重に検討したいと考えております。
#210
○山谷えり子君 ヘリポートの設置はいかがでしょうか。
#211
○国務大臣(仙谷由人君) 全く同様でございます。
#212
○山谷えり子君 ふざけないでくださいよ。慎重にって何ですか。やらないってことじゃないですか。有効支配を強化してほしいと、県民の皆さんたちが。あるいは、海は広いけど漁場は狭いんだと。ここには九州からも四国からも北陸からも漁業関係者が来ているんだと。安全操業ができないんだと。我が国の領海ですよ。もう一回答弁やり直してください。
#213
○国務大臣(仙谷由人君) 漁業については、おっしゃいますけれども、少なくとも沖縄の関係者にも実態を、そしてトラブルがあるとすればトラブルの実態を教えてほしいし、こちらの方も調査をしなければならないというふうに考えているところでございます。
 当然おっしゃるように、これはこの地域には領土問題は存在をしない、我が国の領海が厳然として存在するわけでありますから、おっしゃるような領海侵犯の違法操業というのがあれば適宜、適切に毅然とこれを取り締まるというのは、これは当然の話でございます。
#214
○山谷えり子君 取り締まられているような状況じゃないということで要望を預かってきたわけです。ここには各党の代表もおられまして、中津川議員が民主党の代表としておられまして、要望書を預かっていらっしゃるはずですので、官房長官、是非漁業の関係者の声をお聞きくださって前向きにスピードを持って御検討をいただきたいと思います。
 昨日、沖縄県の石垣市議会は、尖閣諸島に上陸して視察を求める決議を全会一致で可決いたしました。これは、自然環境、生態系の現状把握や漁船の避難港整備に向けた調査などが目的でございます。十六日の会合にも中山石垣市長がいらっしゃいまして、尖閣諸島は石垣市の行政区なんですが、市長も上陸できないんだと、これを早く国は認めてほしいと言っておられますが、いかがでしょうか。
#215
○国務大臣(仙谷由人君) 御存じのように、尖閣諸島は元々私有地でございまして、平成九年の四月、所有者から、国の機関を除き上陸等を認めない、また第三者による権利侵害に対して厳重な対処を求める旨の要請がございました。平成十四年四月、これは二〇〇二年の四月でありますから小泉内閣だったと思いますが、政府が尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持管理を図ることを目的として、この所有者から賃借を、つまり賃貸借契約を結んで賃借りを開始しておるわけでありますが、この所有者の意向を踏まえて、かつ賃貸借の目的に照らして、原則として何人も尖閣諸島への上陸を認めないという方針を取ってきているところでございます。
 その方針を現時点では菅内閣も踏襲をしているということでございますので、御理解をしていただければと思います。
#216
○山谷えり子君 状況が変わってきておりますので、改めて所有者の方と意見を交換なさってその結論に至ったということでございましょうか。
#217
○国務大臣(仙谷由人君) 私は、多分十年ぐらい前からは状況が大きく変わってきていると。この数年も、全体としては、先ほど申し上げました安全保障環境や中国のある種の台頭というものが、これについてはよく考えてみなければならないなと思っておりますが、尖閣周辺の状況が劇的に平成十四年以降変わっているというふうには考えておりません。
#218
○山谷えり子君 それは国民の理解とは全く違うというふうに、認識が違うと思いますね。
 特にこの一年、民主党政権になってから、領土、領海、主権を守るというその態度がはっきりしないものですから、例えばロシアは択捉で千数百人の軍事演習をいたしました。メドベージェフも今度北方領土に行くということを言っている。
 それから、竹島の北一キロのところでも韓国はボーリングを始めていますね。そのことに対して私は質問主意書を出しましたら、政府答弁、閣議決定された政府答弁でございましたが、報道では承知しているが政府としては確認をしていないというふざけた答弁書をよこしてきているんですね。
 沖ノ鳥島は島ではなくて岩だと言って中国の艦船十隻が長い間演習をしてきた。それに対しても十分抗議をしなかった。それから、奄美大島の沖で日本の調査船が調査をしていたのを中国の船がやってきて向こうに行きなさいと言った。そのときも十分に注意しなかった。そして、今回のことになってきているんですよ。一連なんですよ。この一年が特になんですよ。
 それに対して今の認識というのは余りにも現実と国民の思いとに懸け離れているというふうに思いますが、再度御答弁お願いします。
#219
○国務大臣(仙谷由人君) 山谷先生とはそういう意味での見解を異にします。
#220
○山谷えり子君 それは答弁をずらすときのテクニックの一項目に挙げられているやつですね、見解を異にいたします。
 もっと謙虚になって、国民の思いと現実認識を改めて考え直していただけるように……(発言する者あり)答弁になっていないです。確かにそうです。見解を異にしますでは、もう国会の審議、成り立ちませんね。もう少し誠実にお答えいただけますか。
#221
○国務大臣(仙谷由人君) そもそもの認識、評価が違うわけでありますから、例えば、先生、国民と、こういうふうにおっしゃいますけれども、その国民というのは一億二千万人のうちどのぐらいの人なのか、だれとだれなのかというふうにいえば、これは国民すべてが先生がおっしゃった認識、評価をされているというふうには私は思っておりませんし、少なくとも私はそういう評価をしていないということであります。
#222
○山谷えり子君 時間がありませんので、そういう本当におかしな答弁に納得しているわけではないということをお伝えしたいと思います。そのような官房長官の答弁が国民に今だんだん違和感を持たれているんですよ。そのことを御認識いただきたいというふうに思います。
 領土議連といたしましては、国境離島特別離島振興法、あるいは振興策、予算の充実なども考えておりますので、その方は前向きに検討していただき、また、現地の声の要望もいま一度、議事録をもう一回読み直しまして、私の言っていることに理があると思う部分は謙虚に御検討し直していただきたいというふうに思います。
#223
○委員長(松井孝治君) ちょっと速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#224
○委員長(松井孝治君) 速記を起こしてください。
#225
○山谷えり子君 私が、ロシア、韓国、中国、今いろいろな事例を、この一年間のことを申しました。仙谷官房長官はこれまでと同じだというふうにおっしゃられるならば、具体的な事案でそれをお示しいただきたいと思います。
#226
○国務大臣(仙谷由人君) 尖閣諸島が我が国固有の領土であることは歴史的にも国際法上も疑いのないところであります。ここには領有権をめぐり解決すべき問題はそもそも存在しておりません。
 領土問題は我が国の主権にかかわる極めて重要な問題であると認識をしております。例えば北方領土問題と、こういう問題であります。
 このような認識の下に、政府としては今後とも精力的に領土問題の解決に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
#227
○山谷えり子君 恐らく答えられないからそういう全く答えになっていない文章を読み上げられたんだというふうに思います。これ答えられないんだったら、後刻調査して報告いたしますとか、そういう答えで結構ですから、いかがですか。
#228
○国務大臣(仙谷由人君) 山谷議員が指摘された個別のようなケースについては、適時適切に外交当局その他、あるいは海上保安庁、対応していると確信をいたしております。
#229
○山谷えり子君 この一年とそれ以前、こんなことがありましたかということを聞いているんです。
#230
○国務大臣(仙谷由人君) 少なくともこの一年だけに発生して、それ以前、つまり自民党内閣時代に、そういうある種、何というんでしょうか、領土領海をめぐって漁船が拿捕されたりあるいは工作船が近寄ってきたり、その種のことがなかったというよりは、時々はそういう案件があったというふうに私は理解しておりますが。
#231
○山谷えり子君 そういうレベルのことはそれはそうなんですが、例えば北方領土で演習がありましたか。竹島の横で海洋基地のボーリング、韓国始めていましたか。そして、白樺ガス田、海の色が変わりました。中国は掘り始めているんです。こういうことがありましたかということを聞いているんです。
#232
○国務大臣(仙谷由人君) 例えば白樺のガス田で、掘っておるのかどうか知りませんが、海面が濁ったということはありますけれども、そもそも白樺のガス田にあのようなボーリングの仕組みを造ったということは、別にこの内閣になって行われたことではないと承知しております。
 樺太ですか択捉島ですか、択捉島の実習が何ゆえ行われたのか、これはロシアの方にたださないといけませんけれども、それまでに一切のロシアの軍事的な施設や要員がいなかったのかどうなのか。つまり、民主党政権ができてから初めて択捉島にその種のものが持ち込まれたのかどうなのか、これはこれから調べてみたいと思っております。
#233
○山谷えり子君 白樺ガス田の横に本格的な掘削のいろいろな施設ができたのは、麻生内閣の末期といいますか、衆議院選挙に突入するその時期をねらって中国がやり始めているわけでありまして、だからこそ現内閣は本腰を入れてきちんとやってほしいということを申し上げているわけでございます。国境離島を守るための振興の法律、政策、そうしたことも積極的にお作りいただきたいというふうに思っております。
 続きまして、岡崎大臣に「第三次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方」についてお伺いします。
 これはお読みになりましたよね、もちろん、岡崎大臣。
#234
○国務大臣(岡崎トミ子君) はい。
#235
○山谷えり子君 これは五年ごとの見直しですから、今後五年間の政府の公約とすることが可能になるものですけれども、仙谷官房長官も、議事録読ませていただきましたが、全然エッジが効いていないというふうにかなりあおっておりまして、私読みましたところ、非常に違和感がある。国民的なコンセンサスとは全く違うことが書かれている。そして、審議会の委員に聞きましても、いや、審議会ではそんなことを話していない、多分ワーキングチームだったんだろうというようなこともあります。また、パブリックコメントでも反対意見が物すごく多かったのに別のことが書かれていたり、手法とこのまとめ方に、まとまったものに関して非常に疑問がございます。
 最初は秋のパブリックコメントをやると言っていたんですが、七月に突然秋のパブリックコメントをやめると言ったんですが、これなぜですか。
#236
○国務大臣(岡崎トミ子君) まず、この第三次の男女共同参画基本計画につきましては、本年七月に男女共同参画会議から内閣総理大臣に出された答申に沿って策定することとしておりまして、この答申を取りまとめるに当たって公聴会とそして意見募集を行いまして、国民からおよそ一万三千件もの様々な意見を既にいただいております。
 さらに、政府が第三次基本計画の原案を作成するに当たって、できる限り早い段階で国民から意見をいただくということが計画案の策定作業に資するという考えの下で、八月に第三次基本計画に盛り込むべき具体的施策に関する提案募集を行いました。
 今度は、提案募集で国民からいただいた提案も踏まえて、男女共同参画会議や基本問題・計画専門調査会の委員にも意見をいただきながら第三次の基本計画の策定を進めてまいりたいというふうに考えております。
#237
○山谷えり子君 八月の提案募集は、これに賛成するものしか扱ってもらえていなかったんですね。そして、一万三千件のパブリックコメント、そのとおりです。しかし、例えば十五ページの、第二分野、男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革というページで具体的な取組と書いてありまして、配偶者控除の縮小・廃止を含めた税制の見直しの検討を進める、選択的夫婦別氏制度を含む民法改正が必要である、言い切っているんですね。これ驚きですね。第二次基本計画は私が担当いたしましたので、全く違います、これは。また、時代の変化等に応じ、家族法制の在り方について広く課題の検討を行うとあります。
 そして、一万三千件パブリックコメントございましたが、実は事務局の方が、選択的夫婦別姓の法制化反対とか、男女の違いを尊重すべきではないか、専業主婦の立場から特定の生き方を押し付けるものではないかという御意見が特に多かった分野ですと言っているんですよ。
 じゃ、賛否、何割何割だったんですかと私が聞きましたところ、数えていませんと言うんですよ。ふざけないでほしいんですね。私、教育再生担当の総理補佐官、もうパブリックコメントいっぱいやりましたが、全部数えましたよ。カテゴリーで分けましたよ。たった一万三千、数えてないと言うんですよ。しかも、この反対は非常に多かったと事務局は説明している。にもかかわらず、選択的夫婦別氏制度を含む民法改正が必要であると言い切っているんですね。国会審議も経ずにですね。
 こんな独裁、暴走、エッジを効かせたんですか、仙谷官房長官は。何でこんなことが許されるんですか。もしお答えいただければ。
#238
○国務大臣(仙谷由人君) パブリックコメントの分類、分岐の状況がどうか分かりませんが、民主党は従来から選択的夫婦別姓をしっかりとマニフェストにも掲げ、これを党の方針にしてきたところでございます。
 私どもは、山谷議員のような有能かつ優秀な女性が日本の社会において適切な処遇をあるいは社会的な地位を得ていないと、このことが日本の、とりわけこの二十年、三十年の施策の誤りの最も大きな原因であるというふうな基本認識があるものですから、やはり、今どんな国家試験を見ても、会社の入社試験を見ても、成績上位の者は女性の方が圧倒的に多いと、こういう一般的なことがよく伝わってまいります。あるいは、海外で活躍をされている方々も実は女性の方々の方が圧倒的に多いのではないかということも、私どもよく耳にします。
 しかし、国内は、例えば女性管理職の数、パーセンテージを見ましても、非常に資格を持った女性の方々がいらっしゃっても、この方々が働きながら子供を育て、家庭を夫婦で一緒に運営、経営する、このことがどうも日本の社会ができないということが最大の問題であるというふうに認識しておりまして、ここを改革しない限り日本の成長も、あるいは我々の、ワーク・ライフ・バランスとよく言いますけれども、そういうことも良くならないと、そういう思いの下で多分こういう男女共同参画基本計画の中の文章が作られたと思います。
#239
○山谷えり子君 男女のイコールオポチュニティーは当たり前の話でありまして、そのことを聞いているわけではないんです。世論調査でも、最近は選択的夫婦別姓反対の方が増えているんですよね。国民の意識と違うことを、パブリックコメントとも違うことをなぜやるんですかというふうに聞いています。
 岡崎大臣には、ちょっとこれも重ねて聞きたいんですが、時間がないもので。実は質問主意書を出しまして、政府から八月二十日に閣議決定で答弁いただいています。
 夫婦別姓は親子別姓家族になる。民間団体の調査では、両親が別姓になったら嫌だと思う、変な感じという中高生が都内で六割いたと。男女共同参画会議の中で、この導入が家族崩壊につながっていないかなどの意見は出されたか。あるいは、ファミリーネームがなくなることで子供の育ちにどのような影響があるか。この点について男女共同参画会議ではどのような議論があったか。あるいはまた、社会の基礎単位である結婚制度を弱体化していくのではないかということに対する議論がなされたか具体的にお示しくださいというふうに聞きましたところ、御指摘についての意見は述べられていないと。つまり、議論されてないんですよ。家族がどうなるか、ファミリーネームということによる家族のきずなのことが全く議論されていないんです。
 仕事上、結婚して氏が変わることで不利を被るという主張があるが、現実には通称使用が現場などで柔軟に認められるケースが増えている、むしろそちらを進めていくべきではないか、政府の方針と見解を示されたいという私の質問主意書に対して、政府答弁は、御指摘のような意見があることは承知していると。まあひどい答えですね。
 これも含めまして、この議論、福島みずほ大臣の当時ですから、岡崎大臣はまた違うお考えをお持ちかもしれない。あるいはもう一回これは検討し直してもう一度文章を練り直さなければ国民の思いと違うものがあるんではないかと。どうですか、その辺は。
#240
○国務大臣(岡崎トミ子君) まず、先ほど国民の皆様から御意見を一万三千件いただいたというふうに申し上げました。国民の意見はしっかり聴いておりますけれども、その中身は、賛成か反対かというだけではありませんで、意見を述べているというものもございます。
 しかも、この一万三千件につきましては、七百三十六種類に類型化して公表いたしております。改めて数を集計することは意義が薄いものと思っておりまして、この意見募集を受けて提出された意見は大変多いところで、具体的な賛否を集計することは作業上も非常に困難であるということで、実はこの基本問題・計画専門調査会におきまして事務局から説明を行いまして、委員の皆様に御議論をいただきましたけれども、この民法改正に関する記述につきましては、修正をすべきという議論はありませんで、答申におきましても中間整理と同様の記述となったものでございます。つまり、反対の意見もあったということを踏まえて、なお変更する必要はないという、そういう結果になったわけでございます。
 そして、家族のことに関しましては、確かにいろいろな御意見があることを知っております。時代の変化に応じて家族法制の在り方について広く検討を行っていこうというような、そういう幅広く検討を行っていく、そういうような今状況でもございますので、これからそういうものについてはなされていくというふうに思いますけれども、是非山谷委員におかれましても、幅広い観点から物事を考えていく。反対の意見があったとしても、私どもの政策におきましては、長くずっと政権を取りましてからでも民法改正の方向に向けてやっていくということでございますので、これまで委員の皆様の御議論を聞きましても、そうしたことについての議論はなかった、反対の意見があってもこれは進めていくべきであるということを直接にも伺っているところでございます。
#241
○山谷えり子君 幅広い観点から議論をしてほしいというのを、私はそれを言っているのでありまして、ですからもう一回考え直してくださいということを言っているんですね。
 この中には非常におかしな、今日もう本当は細かく言いたかったんですが、また後に譲ります。例えばリプロダクティブ・ヘルス/ライツ、性と生殖に関する健康と権利の考え方が認識されてこなかったというふうにも書いてあるんですが、実はこれ第二次基本計画で落としているものなんです。
 第二次基本計画ではどういうふうに書いているかというと、人工妊娠中絶について刑法及び母体保護法において規定されていることから、それらに反し中絶の自由を認めるものではないというふうに明記したんですね。しかし、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ、このライツの解釈は幅があるんですね。つまり、中絶を女性の基本的人権、幸福追求権と考えるというような考え方がありまして、これはイスラム圏やカトリック圏ではもちろん認められません。日本でも法制上そういうふうにはなっておりません。
 しかし、ワーキングチームの議事録を見ますと、例えば、中絶の自由を認めるようにちょっと踏み込んでほしいというような意見もあるんですね。それに対して福島大臣が、中絶の自由を認めるものではないというのは論争のあるところで、むしろ立法を含めて検討をするというふうにやった方がいいんじゃないかというふうな形で、書きにくいことではありますが早期に制度的法整備をすべきだということは書いてほしいとか別の委員が言っている。
 つまり、これどういうことかというと、中絶を女性の権利として書いてほしいと。それはどういうことかというと、中絶をするのに一時金を支給できるような、もう既に革新自治体ではそういうことをないしょでやっている自治体もあります。そういうことも含んでのことなんですね。これも国民の意識と全く違うことだというふうに指摘したいというふうに思います。
 それから、例えば、家事、育児、介護、ボランティア活動などの無償労働の把握というふうに書いてあるんですが、家事、育児、介護は無償労働ではありません、愛の営みです。そういうふうに非常に違和感のある部分があります。
 あるいは、性的指向、異性愛、同性愛、両性愛を理由として困難な状況に置かれている場合、人権尊重の観点からの配慮が必要であると。異性愛を性的指向というふうに言っているんですね。異性愛によって人権侵害どんなものが起きているのか、これも私は全く分かりません。これ議事録を読みましたけれども、突然出てくるんですね。何の議論もなく突然出てくるんですね。非常に違和感あります。
 これもう一回謙虚に、岡崎大臣のリーダーシップの下で、それこそ幅広く国民の意識、国民の思いに立った計画の練り直しをしていただきたいと思います。十二月末に閣議決定ということですが、今後五年間の基本方針になるものでございます。これがそのまま通ったら家族の破壊あるいはまたジェンダーフリー運動が行われていくでしょう。子供たちの教育にも影響がございます。重大な問題でございますが、いかがでしょうか。
#242
○国務大臣(岡崎トミ子君) いろいろな観点から今おっしゃいましたので、今の内容の変更ということで答弁すればよろしいでしょうか。
#243
○山谷えり子君 もう一回考え直すという。
#244
○国務大臣(岡崎トミ子君) これは、答申の取りまとめに当たりましては、公聴会や多くの皆さんの意見の募集を行って国民の意見を聞きながら議論を進めてきたということがございまして、先ほど申し上げた本年七月に内閣総理大臣に答申された内容で、政府としてはできる限りこの答申の内容に沿って基本計画を策定していくということでございますので、基本計画はこれから五年間ですね、具体的な施策を取りまとめるということになっておりまして、位置付けが異なるもの、その違いにも留意しながら策定していくということは申し上げたいというふうに思います。
#245
○山谷えり子君 これは本当に国会審議にかけながら国民の理解が得られるものにしていくプロセスを本当に取っていただきたいというふうに思います。これまた続けてやりたいというふうに思います。
 済みません、蓮舫大臣、時間がちょっとなくなってしまったんですけれども、事業仕分についてお伺いしたいと思います。
 私は教育再生担当の総理補佐官をしておりました。すべての子供たちに高い基礎学力とそれから豊かな心、教育基本法改正でも豊かな心、情操心、道徳心を高めるということが入っておりますし、それから地域間格差をなくする。つまり、日教組の支配が強いところは全国学力調査をやってみたら下の方に並ぶんですね。沖縄とか北海道とか大阪とか高知とか三重とかね。大阪の橋下知事は、大阪の子供たちに申し訳ない、大阪の子供たちがばかなんじゃないんだ、大阪の先生たち、そしてくそ教育委員会悪い、自分はしっかりやるということで、補習をする、宿題を出す、物すごいやったんですよ。その結果、もう本当に、二年目、三年目、どんどん上がってまいりまして、もう算数でいえば大阪は最後の三回目は二十二位まで行っているんですよね。
 つまり、全国学力調査で順位付けるのが目的じゃないんですよ。どこをどう頑張ればいいかというのが現場でしっかりと分かるんです。そして、頑張る首長は物すごく結果を出しているんです。高知だって頑張っています。沖縄も読書活動をやって読解力上がってきているんですよ。
 この全国学力調査を、サンプル調査にしちゃったんです。これではもう駄目なんです。日教組が大手を振ってまた緩み教育、ゆがみ教育しちゃうんですよ。子供たちがかわいそうですよ。良心的な蓮舫さん、そんなこと許せますか。大臣、いかがでしょう。
#246
○国務大臣(蓮舫君) 山谷委員がまさにこの国のすべての子供たちの教育力であるとかあるいは体力の向上に向けてどうやって努力をすればいいのかこれまで頑張ってこられたことは私はそれは勉強さしていただいております。
 今御指摘いただいた日教組の問題は私は因果関係はよく分かりません。そこは通告もいただいていないので今答弁はできませんけれども、ただ、すべての子供たちがひとしく学ぶ権利を保障すると同時に、持てる力を最大限引き伸ばすために、国、都道府県、市区町村が一体となって、あるいはその地域の保護者、大人が一体となって育てていくという考え方に私は全く違和感はございません。
#247
○山谷えり子君 全く同感でございます。だからこそ全国学力調査、悉皆調査が必要なんです。教育長、首長の七割はやってほしいと言っている、そして希望したら、たくさんの方がやられましたね。つまり、お金のないところはやれない、あるいは日教組の強い地域はやれないという今状態になっているんです。だからこそ悉皆調査が必要なんです。
 もう一度見直しできませんか、これ。
#248
○国務大臣(蓮舫君) 確かに、調査するしないによって、それが結果として恣意的にデータが使われるというのは私はあってはいけないことだと思っています。
 ただ、先生、昨今のこの国の経済事情を是非お考えをいただきたいと思うのは、潤沢な税収があれば、すべての地域、すべての子供たちの体力、学力、全部調査をして、どういう対抗措置、政策をとればいいのかを、私もさせていただきたいんですが、それよりも仕分をして思ったのは、調査に費用、これは三十億ということがございました、掛けるのであれば、実際に学力をどのように上げるかの政策に有効に税金を使わせていただきたいという議論もさせていただいたところでございます。
#249
○山谷えり子君 全国学力調査に掛かった費用は五十七億円です。そして、サンプル調査によって節約できる金額はたったの二十四億円ですよ、たったの二十四億円。子ども手当、何兆円ばらまいているんですか。農家の戸別補償も一兆円ですか、あればらまいて、そういうばらまきをするよりは、しっかりとしたデータを基に、サポート先生も置くようにしたんです、麻生内閣で。だから上がってきているんです。
 そういうめり張りの利いた、困難を抱えている地域を応援していって地域間格差をなくす、そのためには全国学力調査が、悉皆調査がどうしても必要なんですよ。現実を分かってください。
#250
○国務大臣(蓮舫君) 熱い思いはよく分かります。
 ただ、やはり学力テストの経年調査ができないような形で、四〇%の抽出で三十六億円の予算が本当に適切なのかどうなのかは、我々は、事前ヒアリングも含めて、民間有識者、特に現場で教育に携わっていただいている方にも評価者として入っていただいて、丁寧な議論をしました。そこは是非誤解のないようにお願いをいたします。
#251
○山谷えり子君 議事録を読みましたけれども、そのような印象を私は受けることができませんでした。
 それから、道徳教育も半分になっているんですね。事業仕分で、節約してはいけないことを節約してしまったんです。なぜ二番じゃ駄目なんですかも同じなんですよ。もう一度、必要なもの、見直したらいかがでしょうかね。
#252
○国務大臣(蓮舫君) 私の発言は、是非前後も含めて読んでいただければと思うんですけれども、事業仕分は、先生がおっしゃっているような税金で行っている事業の理念や目的は一切否定はしていません。ただ、その目的を達成する手段として適切な税金の使われ方がしているかどうかを、外部有識者、評価者の目も含めてそれは丁寧に見直しを行ってきたところでございます。
#253
○山谷えり子君 もう時間ですからやめますけれども、目的のために手法をどうするかということの手法によってやはり見方が違うということを申し添えたいと思います。(発言する者あり)
#254
○委員長(松井孝治君) よろしいですか、終わりで。
#255
○山谷えり子君 時間でございますので。(発言する者あり)
 港に関して国土交通政務官がお答えになられると聞いてはいたんですが。いかがでしょうか、時間は来ていますが。手を挙げなくて、なかったんですよ。
#256
○委員長(松井孝治君) よろしいですか。
 質疑は終了いたしました。ありがとうございました。
#257
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。どうぞよろしくお願いいたします。内閣委員会では初めての質問となりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず初めに、予算編成への国家戦略室の関与について幾つか整理させていただきたいと思っております。
 一つ、民主党のマニフェスト二〇〇九には、確認させていただきますが、官邸機能を強化し、総理直属の国家戦略局を設置し、中略しますが、政治主導で予算の骨格を策定するとされておりました。「予算の骨格」と出ておりました。
 昨年九月十八日決定の国家戦略室の設置に関する規則では、国家戦略室の任務として、「税財政の骨格」という表現に変わっておりますが、税財政の骨格に関する企画及び立案並びに総合調整を規定したと。
 一方、七月二十日に仙谷官房長官が記者会見で、こう報じられておるわけですが、国家戦略室は単年度予算にはかかわらない、こだわらないという趣旨のかかわらないということだと思いますが、というふうに報じられておるわけですが。
 そこで、先日の玄葉大臣の所信表明では、予算編成については、私と仙谷官房長官と野田財務大臣の三大臣が中心になって取りまとめますとしております。これは国家戦略室が玄葉大臣の下で各年度の予算編成にかかわるという意味なのか、その辺り、まずちょっと明らかにしていただきたいというふうに思っています。
#258
○国務大臣(玄葉光一郎君) 谷合委員の御質問にお答えをしたいと思いますけれども、国家戦略室は、委員御指摘のとおり、国の重要政策の司令塔ということで、税財政の骨格、経済運営の基本方針その他総理が特に命じた内閣の重要政策に関する基本的な方針の企画立案及び総合調整ということで、例えばEPAとか新成長戦略のロジとか、そういったことを担当するということになります。
 この任務の一環として、一言で申し上げると、予算編成については、私の責任で予算編成の基本方針、これはしっかり策定をするということになります。その上で、予算編成全体については私と官房長官と財務大臣が中心となって取りまとめるという意味でありまして、更に申し上げてしまうと、いわゆる予算編成の事務作業、これは野田財務大臣が担うと、事務作業はですね。
 ですから、国家戦略担当大臣としては、少なくとも私が間違いなく責任を負うところは、予算編成の基本方針の策定。それに沿って予算編成が進められると、こういうことでございます。
#259
○谷合正明君 国家戦略室と財務省の役割分担について今教えていただいたとは思いますが、確認しますが、それではマニフェスト二〇〇九で書いてあった予算の骨格を策定するというところからすると、若干今の国家戦略室は違う役割になってきているということになりますか。
#260
○国務大臣(玄葉光一郎君) まさに、先ほど申し上げましたけれども、基本方針、今年の予算はこう作るんだという基本方針は私の方で作りますので、そういう意味ではマニフェストどおりなんです。
 ただ、谷合委員がイメージされている予算編成というのが、例えば、先ほども若干申し上げましたけれども、事務作業も含めて全部国家戦略室でやれということになると、語弊のある言い方になるかもしれませんけれども、主計局全体が国家戦略室に異動しなきゃいけないという話になりますので、その事務作業は財務大臣の方で担うと、こういう整理でございます。
#261
○谷合正明君 要するに、予算編成の主導、政治主導がどういう政治主導なのかというところがまだちょっと不透明、これから私も注視していかなければならない点であると思っているわけですが。
 平成二十三年度予算編成で、今、政策コンテストの一環であるパブリックコメントを十九日まで受け付けたと思いますが、ちょっと確認しますが、このパブリックコメントでは意見何件寄せられて、内容はどのようなものが多かったのか。また、報道では、一部文部科学省に関するパブコメが圧倒的だったという報道ありますが、団体等からの意見が多いと、そんなことはなかったのか。今分かる範囲で御答弁をお願いします。
#262
○国務大臣(玄葉光一郎君) ただいまの御質問でありますが、いわゆる特別要望枠というか特別枠についてのパブリックコメントを先月の二十八日から実施をして十月の十九日に終了したんですけれども、全体で今集計しているところなんですけれども、判明しているのは実はインターネット経由だけです。ファクスとか郵送も実は多いんですけれども、まだそれらは集計中でありまして、インターネット経由だけでいうと約二十万件の御意見をちょうだいしたということでありますので、最終的な結果は十一月初旬に開催予定の評価会議で公表したいというふうに思っておりますが、先ほど谷合委員から御指摘のあった文科省関係の意見が多いというのは、私が聞いている範囲でも文科省の意見が多いという傾向は見られるということでありまして、ただ、内容については私もまだ詳細を聞いておりませんけれども、かなり文科省の意見は多かったというふうに申し上げたいと思います。
#263
○谷合正明君 統計的なデータがまだ出そろっていないということですから、このパブコメの効果そのものをどう評価しているかというのは多分回答がないとは思いますが、この政策コンテストも当初どういう形で決定していくかということで、民間有識者を入れるとか入れないとか、そこもぶれが生じたということは指摘しておきたいと思います。
 この政策コンテストも、どういうふうに決めていく、単に人気投票によって政策に優先順位が付けられてしまうのかどうか、この辺りも、政治主導と言われる、民主党さんの言う政治主導がどういうものであるのか、私は今後のこの委員会でもしっかりと監視させていただきたいと思います。
 何か答弁あれば。
#264
○国務大臣(玄葉光一郎君) このパブリックコメント二十万件、インターネットだけでもということでありますけれども、これらは参考にはさせていただきたいと思っておりますけれども、言うまでもないことですが、政治家が当然決めなきゃいけない話であります。私がこの要望枠、特別枠については議長ということで最終的な判断を、もちろん最終的には実は総理でありますけれども、いたします。政治家がすべて判断するという形にいたしました。
 是非御理解いただきたいのは、これは決してパフォーマンスでやるつもりは全くなくて、あくまで見える化の一環として、透明化の一環として淡々とこの作業はさせてもらいたいと、そう思っております。
 以上です。
#265
○谷合正明君 なぜパフォーマンスと言われたかという話だと思いますが。
 先に進めますが、国家戦略室でございますが、政治主導確立法案をこの委員会で是非とも通していただきたいという旨の官房長官の所信表明であったわけですが、そもそもこれも、今年の二月五日に政治主導確立法案が提出をされて以降でさえこの考え方が迷走したと言わざるを得ません。
 七月十六日の参議院選挙後、当時の荒井担当大臣は、今後は総理の諮問機関、いわゆるブレーンとして徹するという会見をされるわけですね。ところが、さきの臨時国会では総理自ら、今度、総理と直結した直属のシンクタンク機能を強化してもらいたいということに併せて、法改正ができた場合にはそのほかの部分も強化できるのではないかと。いったん法改正をあきらめたと思いきや、今度はまた法改正の話が出てきたり。また、十月一日にはこれは玄葉担当大臣の記者会見で、最重要案件の企画立案と総合調整という役割については官房長官と綿密にその分担について時間を取って打合せをしないといけないと思っていると。さらには、ポリシーユニット、シンクタンク機能も併せて国家戦略室に期待をしているということであります。そもそもこの担当大臣が一年で四人替わっているということからも明らかなように、大臣、担当によってその考え方が変わってきているということも指摘しておきたい。
 で、迷走してきたことを踏まえながら、では、内閣として国家戦略局の位置付け、役割というのは決まっているんだろうかと、しっかり。仮に国家戦略局にもシンクタンク機能を付与していくということであれば、当初この政治主導法案を出したときの時点と違うわけですから、筋論からいえばこの法案というのはいったん引っ込めて直すということが必要ではないかと、私はそういうふうに思うわけですが、いかがでございましょうか。
#266
○国務大臣(仙谷由人君) 政治主導確立法案でございますが、国家戦略局の所掌を、先ほどから戦略室の所掌テーマになっております税財政の骨格や経済運営の基本など内閣の重要政策の基本方針の企画立案、総合調整事務というふうに定めているところでございます。
 国家戦略局は、この企画立案、総合調整事務の一環として、重要政策に関しましては、総理大臣の判断に必要となる内外情報の収集、調査、分析や個々の府省と異なる視点での総理大臣への提言も行うと。したがって、この点に関しては、現在提出している法案に特段の修正を加える必要はないというふうに考えております。
 いずれにせよ、政治主導確立法案は既に国会に提出されているところでございまして、今後、国会で法案の御審議をいただくに当たり、与野党間で議論が行われるというふうに考えております。
#267
○谷合正明君 今修正する必要はないと考えられているということでありますが、今日は法案審議でありませんのでそんなに深くやり取りはしませんが、例えば内閣総理大臣補佐官に関する規定では内閣法の十九条にまさに例えば規定されているわけですね。内閣大臣補佐官は内閣の重要政策に関し内閣総理大臣に進言し、内閣総理大臣の命を受けて内閣総理大臣に意見を具申するというようなことで、まさに戦略局が担おうとしていることが補佐官のところでは法律として規定されているわけでありまして、そういうことを考えていくと、その兼ね合いも考えていくと、私は、既にこの主導法案が、提出した時期と今はもう大分その見解も異なってきていますから、修正するのが筋であるということは重ねて申し上げておきたいと思っております。
 それでは次に、新しい公共のテーマに移らせてもらいたいと思います。
 私自身が、政治の世界に入る前にNPOで働いておりました。というか、正確に言えば、当時初めのときは法人格を持っていない状況の中で、自分自身もスタッフの一人としてNPO法人申請もしてきたという経験もありまして、やはり新しい公共ということについては私も本当に同意するところでありまして、これからこうしたセクターを育てていく、人も育てていかなきゃいけないし、組織も育てていかなければならないということが大きな課題であると思っておるわけであります。
 ところが、先ほども午前中、NPO法人、新しい公共の担い手は様々ありますが、NPO法人、認定NPO法人に限定してお伺いしますが、認定NPO法人がやはり認定されている数が少ないですね、圧倒的に。約四万あるNPO法人のうちの百七十九団体だと思います、今のところ。この数でいきますと、空白のいわゆる認定NPO法人がない都道府県というのは結構多いわけですね。例えば玄葉大臣のところは福島県、一つだと思います。官房長官の徳島では一つも認定NPO法人はありません。私の地元の岡山でも一つでございまして、もう圧倒的に東京が多いわけですね。
 こうした点について私も様々NPOの関係者の話を聞いていますが、やはり認定NPO法人制度が複雑過ぎる、この一点に突き詰められるのかなと思っております。
 NPO法人の税制優遇促進のために、特に以下のことが重要だと思っております。今から私が申し上げることは既に税制調査会の市民公益税制PTの中に盛り込まれている内容ですから、玄葉担当大臣としては是非ともこれを実現してもらいたいということの趣旨で聞いていただきたいんですが。
 例えばパブリックサポートテスト、これもいわゆる複雑な式のみならず、例えば一定金額の寄附を何人以上が寄附したら認めるとか、そういうちょっと絶対値基準を併存させるべきじゃないかと。私もこれは分かりやすいと思うわけであります。
 また、認定NPO法人制度になるには、寄附を既に集めておかなければ寄附を受けやすい制度である認定NPOになれないというわけですから、なかなかなろうと思うところがなれない。そういうことで、仮認定みたいな制度ということもやっていかなきゃいけないと思っております。
 様々課題はあろうと思いますが、この辺り、担当大臣の決意というか考えを聞かせていただきたいと思います。
#268
○国務大臣(玄葉光一郎君) 谷合委員が特にAMDAで活動されていたというふうに私もお聞きをしておりますけれども、この新しい公共、鳩山前総理が言わば提唱されたと申し上げてもよいかと思いますけれども、すごく広い概念で、大きなことを言えば新しい民主主義をつくる、そのくらいの意気込みで恐らく提唱をされたのではないかというふうに思っております。
 その重要な担い手の一つが、おっしゃったとおり、NPO団体ということであります。全く谷合委員がおっしゃったとおりで、百七十九団体しか認定されてないということでありますので、今おっしゃったこのパブリックサポートテストの要件の見直し、あるいはまさに御指摘された仮認定制度の導入、こういった問題、もっと申し上げれば、所得税の税額控除制度の導入も含めて何とか実現したいというふうに思っておりますので、是非御支援いただきたいと思っております。
#269
○谷合正明君 何とかというより、是非実現していただきたいと。
 税額控除に併せてよく言われる課題として、年末調整もこれ対象とすべきじゃないかという、いろんな幅広の意見もありまして、私一つ一つうなずけるものばかりであります。また、今特例で認められているパブリックサポートテストの数式であるとか実績判定期間とか、こういうのはあるんですね。これは特例ということになっていて本則でないんですね。これもNPO側からもう本則にしていただきたいと、そういう強い要望もあります。
 もう一つは、認定NPO法人、この制度は、国税庁に申請して国税庁管轄になるわけでありまして、敷居が高い。公益法人は既にもう都道府県ごとで所管できるわけでありますが、認定NPO法人の規定を、いわゆる認定事務の地方移管、これを是非していただきたい。その際、認定NPO法人の規定が租税特別措置法に規定されているということでなかなか国税庁から都道府県に移管できないのではないかという声もあるわけですが、この地方移管に対して担当大臣の御所見を伺いたいと思います。
#270
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは先ほど谷合委員が指摘をされた市民公益税制PTの中間報告でも、認定NPO法人の認定を、NPO法人の認証を行っている地方団体等が行う仕組みについて、地方団体等と協議しつつ検討するというふうに明記をしています。
 御案内のとおり四万くらいのNPO法人がある中で、実は問題なのは、東京に集中している、六千五百くらいが東京だということもあります。ですから、ここは私もそういう方向がいいというふうに思っていますけれども、地方団体としっかりと話し合わないといけないというふうに思っている、そういう段階だというふうに御理解いただければと思います。
#271
○谷合正明君 是非検討を進めていただきたいと思っております。国税庁が駄目とかいうこと、単純にそう言っているわけじゃなくて、実際、地方で活躍している団体は、やはり各県に申請窓口がなかったりすると非常にやりづらかったりするわけですね。
 大方の現在のNPO法人は、大方というか、認定NPO法人になり得る資質、資格のあるNPO法人でさえ今申し込んでないという実態もあるわけですね。やはりこの認定NPO法人制度は抜本的に改めていくということが必要であると。
 新成長戦略には個人寄附の総額の目標が記されておりました。二〇〇九年では約一千億円あるということなんですが、統計どの程度取っているか分かりませんが、これを二〇二〇年、十年後には六千五百億円から一兆三千億円としたいと。ただし、これがどういう道筋でやっていくのか全く見えないわけでありまして、別のデータでは日本の寄附総額、個人寄附の総額というのは二十年間そう変わっていないんじゃないかという、税制優遇してもなかなか総額が変わっていないんじゃないかという指摘もあるぐらいでして、この新成長戦略に掲げている目標というのは、意欲的ではありますけれども大ぶろしきでもあるわけですね。この点、どういうふうに道筋を付けてやっていこうとしているのか、お聞かせください。
#272
○国務大臣(玄葉光一郎君) 谷合委員がおっしゃいましたように、日本の場合は、例えばアメリカ、イギリスと比べると非営利団体に対する寄附支援額、対名目GDP比でアメリカは二・二〇%、イギリスは〇・八〇%なんですね。ですけれども、日本は〇・〇二%という状況であります。
 おっしゃったとおり、何とか二〇二〇年までに五倍から十倍にするということなんですが、そのためにどうするかということですが、まずは、先ほどもちょっと触れましたけれども、所得控除しか認められていないこの税制について税額控除を認めるというところからスタートをさせてもらいたいなというふうに思っています。しかもそれは、先ほど何とかじゃなくて是非というお話がありましたけれども、平成二十三年度の税制改正で実現をしたいというふうに考えております。
 同時に、いわゆる、午前中の質問にもあったんですけれども、その担い手、NPO、認定NPOがどういう活動をしているのかということが分からないとなかなかやはり寄附がしにくいというところがあると思いますので、もっと、たしか牧山委員の御質問だったと思いますけれども、そういった団体が適切に情報発信していけるようなそんな、何といいますか、努力がなされなきゃいけないと、そう考えているところでございます。
#273
○谷合正明君 私は、やはりそういった人材育成も併せてやっていくということが、税額控除のみならず、NPO、新しい公共で働いていく人の人材育成ということも併せてやっていかないと、なかなかこうしたことが進んでいかないと思っております。
 最後に、公益法人の方で、ちょっと話移りますけれども、今移行期であります。なかなか移行が進んでおりません。時間がありませんのでちょっと質問を一つにしますが、大方は様子見ではないかなと思います。
 ただ、様子見のところはいいんですけれども、一部、私もちょっとこの間ある文化団体、オーケストラの団体の方の話を聞いたんですが、実は財政規模の小さい財団法人ですと、新公益法人のみならず、普通に一般財団法人にさえなかなか移行できない。つまり純資産三百万円の要件を二年連続満たすというこれさえ厳しい。なぜなら、これまでの累積赤字があってこれを今こつこつ返していると。身を切るような取組をして返しているんだけれども、その途上であると。もしかしたらこの申請期限の切れるまでにこれができないかもしれない、そんな声をいただきまして、私は、この適格要件というところは大事なんですけれども、一方、こうした芽まで摘んでしまうのはちょっとやはりこれは政治の側として申し訳ないと思っているわけですが、この辺り、蓮舫大臣のちょっと今の取組を聞かせていただきたい。
#274
○国務大臣(蓮舫君) 御指摘のとおり、新公益法人制度への移行期間が残り三年余りになりましたので、実際の申請数は前年同月比に比べたら伸びてきてはいるんですけれども、総数として、母数に比べるとまだそんな納得できるような数の申請があるわけではないんですね。
 御指摘の純資産額三百万円、これは法務省所管の一般法人法に定められているものであって、私から積極的な答弁ができるたぐいのものではないんですが、例えば債務超過の法人という御指摘もございましたが、認定後二年で純資産額が三百万円に達する見込みがない場合などには、本基準を満たさないと判断され認定が受けられないケースはあるんですけれども、純資産額が三百万円に満たない場合であっても移行認定、認可の申請をすることは可能でありまして、このことのみをもって申請自体を認めないということではございません。
#275
○谷合正明君 時間が参りましたので、恐らく来年、この新公益法人の移行申請のピーク、再来年来ると思うんですが、その前に今いろんなヒアリングをしていただきたい、是非こういう問題がないのかということを担当大臣としてしっかり調査していただきたいと思います。
 そのことを指摘して、最後の質問とさせていただきます。
#276
○小野次郎君 みんなの党の小野次郎でございます。
 十月十五日の予算委員会で言いっ放し、聞きっ放しになったままお答えをいただいていないものがございますので、しっかりと、官房長官が中心になると思いますけれども、お聞かせいただきたいと思っております。
 ビデオのコピーの問題ですが、これまでの衆参審議を通じまして、石垣の海上保安部にマスターテープというものがあると、それから那覇の地検には証拠として保管中のコピーがあると、それ以外に十五日の予算委員会では、今度、海上保安庁本庁というところにコピーが存在するということが分かっています。これら以外にどこに何巻の、巻というか、板かもしれない、何枚かもしれませんが、コピーがあるのか、探していただいた結果はどうか、お伺いしたいと思います。
 特に今日は官房長官に、官邸の危機管理センター、情報集約センター、官邸事務所のほか、官邸の向かいに内閣府のビルってありますけど、あそこにも官房長官の直接の部下というんでしょうか、管理しておられる内閣官房、内閣府の関係所属がございますが、そういったところに録画されたコピーが残っているのではないかと私は思っておりますけれども、探していただいた結果はどうでしょうか、お伺いいたします。
#277
○国務大臣(仙谷由人君) 官邸にこのビデオがあるかないかという御質問であるとすれば、内閣官房の各部署を含めた官邸におきましては、あの衝突時のビデオを持っていると、保有している事実というのはございません。
 その余の、今コピーコピーとおっしゃいましたけれども、どのぐらいコピーがされているかどうかというのは現時点では私は承知をしておりませんで、これは地検あるいは海上保安庁との関係で、今おっしゃった、マスターテープとおっしゃいましたけれども、そもそものビデオ、映像記録がビデオとしてどこかに、どこかにというのは海上保安庁か那覇地検かどちらかということでありましょうが、存在すると。さらに、便宜コピーをしたものがこれまた海上保安庁あるいは那覇地検に存在するんだろうというふうに、そこまでを私が了知しているといいましょうか知っているということであります。
#278
○小野次郎君 今、私、丁寧に説明したつもりですけれども、今日お伺いしているのは、内閣府とか内閣官房とか、組織、結構入り組んでいるじゃないですか。だから、官邸って、あの建物にあるかという意味だけではなくて、向かいにも内閣府というビルがあって、あそこにも広報関係とか情報関係とかおられますけれども、それら官房長官のいわゆる部下に当たるところに、危機管理センター、情報集約センター、官邸事務所、同じように内閣府のビルの方にありますけれども、内閣官房や内閣府で関係の所属に残っていませんかということをお伺いしたんで、海保のことやなんかは今日は聞いていないんですよ。もう一遍お願いします。
#279
○国務大臣(仙谷由人君) 内閣官房の各部署を含めた官邸、建物としての官邸、それから今小野議員がおっしゃる内閣府本府に存在する官邸の要員といいましょうか、そうした場所があるわけでありますが、そこには衝突時のビデオを保有している事実はありません。
#280
○小野次郎君 分かりました。
 今日、法務省の方は見えていますか。──ありがとうございます。
 捜査とか証拠以外の目的で保有されているビデオの録画物については、刑事訴訟法四十七条の規制は及ばないという理解でよろしいでしょうか。
#281
○大臣政務官(黒岩宇洋君) 捜査、証拠物以外という意味におきましては、一般論としてそういう理解でよろしいかと思います。
#282
○小野次郎君 じゃ、次の話題に入りますが、九月二十二日、二十三日のことについてちょっと詰めさせていただきますけれども、二十三日には外務省の中国・モンゴル課長が那覇の検察庁を訪ねています。その前日の二十二日には、この同じ外務省の課長が那覇地検での説明について官邸に赴いて官房副長官と調整しているということが分かっています。
 官房長官は、この外務省の課長とは調整の前あるいは後、この際にはお会いになっていないという理解でよろしいでしょうか。
#283
○国務大臣(仙谷由人君) そのとおりでございます。
#284
○小野次郎君 ありがとうございます。
 今度は官房長官にお伺いしますが、この官邸での調整の結果、どんな内容を那覇地検に伝えるということになったのか、お伺いします。
#285
○国務大臣(仙谷由人君) 私はお会いをしておりませんし、中身については全く私が口を出すような話ではありません。私は、事務の官房副長官よりそういうお話の報告を受けたということにとどまります。
#286
○小野次郎君 ですから、今ちょっと聞き方を変えたのは、そのときに仙谷さんが何を聞いたかというのじゃなくて、今日は内閣官房の代表として大臣見えている面があるので、その際には、官邸と外務省の課長との調整の結果、どういう内容を那覇地検に伝えることになったのかということを、今日内閣官房の代表としての閣僚にお伺いしているということでございます。
#287
○国務大臣(仙谷由人君) 私が当時伺ったのは、那覇地検から捜査の協力要請があったということ、そして外務省としては、この捜査の協力要請に応じて、そのために那覇に赴くということを伺った、その報告を受けたということでございます。
#288
○小野次郎君 何かそれだけだったら、何も課長がわざわざ官邸へ行って官房副長官と、あした那覇へ行ってきますというだけの話をしに行くというのはどう考えても理解できないんじゃないですか。
 前原外務大臣も繰り返しおっしゃっていますよ。これは、このときの調整というのは官邸の総合調整ですよと言っていますけど、そういう理解で、官房長官、同じ理解をお持ちなのか、お伺いします。
#289
○国務大臣(仙谷由人君) どういう意味で総合調整というお言葉をお使いになっているのか、本当に私、今の御質問よく分かりませんが……
#290
○小野次郎君 私じゃないですよ。前原さんが言っているんだから。
#291
○国務大臣(仙谷由人君) ああ、じゃ、前原君がどういう意味でお使いになっているのか分かりませんが、いずれにしても、官庁間でというか、一般論としても、地検あるいは警察が、役所にあるいは役所の特定部局の人に捜査の協力要請をしてその専門的な知識やあるいは事情を聴くというのはよくあることだと私は経験上存じ上げておりまして、那覇地検もこの時点で外務省から捜査協力としていろんな事情を聴きたいということなんだろうなと、ここは私の推察でありますが、そういう推察をしながら、外務省が那覇地検の捜査協力の要望に応じて当日職員を派遣するということになったというのを事務次官から、あ、事務次官ではございません、事務の官房副長官から報告を受けたと、こういうことであります。
#292
○小野次郎君 私が伺っているのは、行くということだけだったら何も御本人の課長さんが見えることもないし、官房副長官って日本に何人もいない方が聞く、それで官房長官に報告するって、そんなことじゃないじゃないですか、メールだってメモだっていいわけですから。何かを調整したということを前提に前原大臣も度々官邸の総合調整ですよとお答えになっているんで、ちょっと今の官房長官のお話は、何か中身が余りにも空っぽの答えしかいただいていないような気がするんですけれども。
#293
○国務大臣(仙谷由人君) 私、二十二日に、二十三日が休みでありまして、二十二日に瀧野長官からその話を受けたのが、電話だったような気もするんです。あるいは瀧野長官が来られたのかも分かりません。それも、こういうことになったと外務省の方から言ってきましたので報告しておきますという程度の話だったという記憶でございまして、何かそこで相当密議が行われたという記憶もありませんし、そういう記録も残っておりません。そうではなかったと。小野議員も官邸にいらっしゃったことがおありになるんで、二十二日は改めて見ますと水曜日でございますので、どちらかというと忙しくないかも分かりませんが、多分ほんの数分瀧野さんから連絡を受けたという程度のことだったと思います。
#294
○小野次郎君 官房長官、よく聞いてください。僕が言っているのは、官房長官はそのときにどうしたかと聞いているんじゃないですよと言っているじゃないですか。今内閣官房の代表としてお見えになっているから、瀧野さんだろうがほかの方だろうが内閣官房の方が接触して、その結果、どういうことが話し合われてその課長さんは那覇へ行ったのかというのを今というか今日質問しているんだって言っているじゃないですか。もう一遍答えてください。
#295
○委員長(松井孝治君) 仙谷長官、簡潔にお願いいたします。
#296
○国務大臣(仙谷由人君) だから、私は瀧野副長官から、そういう捜査協力の依頼があったので、行かせるといいましょうか、外務省としてはその要請に応じて那覇に外務省の職員を派遣すると、そういう報告を瀧野副長官が受けたということを私に瀧野副長官が報告したと、こういうことを申し上げているんです。
#297
○小野次郎君 ちょっとこの点は先へ進まないので続けますけれども。
 それでは、今度、菊田さんにお伺いしますけれども、二十三日に那覇地検に赴いた課長の方は、聴取を受けるに当たって、前日に官邸と調整してきたよということは聴取者の方に伝えたということになっているんですか。
#298
○大臣政務官(菊田真紀子君) 個別捜査にかかわることでありますので、子細については差し控えたいのですが、今回の事案発生後の日中関係の状況等につき説明を行いました。
 そして、九月の二十二日、ちょっとまた繰り返しになりますけれども、十一時半過ぎに法務省公安課長から外務省中国・モンゴル課長に対しまして検察の要望が伝達をされたわけであります。これを受けまして、外務省中国・モンゴル課長から外務次官に対し報告をいたしまして、外務次官と法務次官との間でも確認の連絡を行っております。
 その後、外務次官が瀧野官房副長官と、職員を派遣させるかどうかを協議をいたしました。その際、瀧野副長官から仙谷官房長官に相談をし、長官は派遣を了承したということでございます。
#299
○小野次郎君 聞き方を変えると、そうやってその外務省の課長さんと官房副長官で調整した、あるいは最低限接触をしたということを法務省側のラインの方は御存じだったのかということを聞いているんです。
#300
○大臣政務官(黒岩宇洋君) そのことについては、那覇地方検察庁としては知る立場になかったと承知しております。
 それと、先ほどのビデオの公開なんですけれども、捜査と関係なく、例えば記録としてされているビデオでも、仮にそれが捜査機関が証拠物として持っているものと同一の内容でしたら、これは公開は禁止されておりますので、詳細を付言させていただきます。
#301
○小野次郎君 今のはちょっと、前へ行ってから手前の話をされてもあれですけど、同じ内容って、例えば、私たち同じコピー持っていますよ。この中のだれかが証拠物として捜査機関が押さえたとしたって、コピー持っている我々のやつは規制をされませんよ。それ常識じゃないですか、いわゆる法的知識として。
#302
○大臣政務官(黒岩宇洋君) 訴訟に関する書類のコピーというのは、およそすべて訴訟に関する書類として公開が禁止されるというふうに考えられると承知しております。
#303
○小野次郎君 もう政務官とお話ししていてもあれですけど、だって、新聞だって証拠になることあるんですよ。それが、何百万部か出ているものの一枚の新聞が証拠物として捜査機関が持っているというときに、既に持っちゃっているものについて、それを出しちゃいけない、見せちゃいけないなんていう法理はないですよ、それは。ちょっとよくもう一遍事務方にレクチャー受けてください、それは。
#304
○大臣政務官(黒岩宇洋君) 繰り返しになって恐縮ですけれども、同一の内容の場合は刑事訴訟法四十七条の本文の趣旨を没却するおそれがあるので、コピーは訴訟に関する書類に当たると解されると承知しております。
#305
○小野次郎君 何か、この話がメーンで聞いているんじゃないんですけど、何度も言いますけど、例えば、それが訴訟の過程で一定の数の方に見せなきゃいけない、その見せられた方が更にそれを広げてしまう、これはやっぱり法の趣旨からしていけないと私も分かりますけど、何も規制が掛かってないときにもう既にコピーが何部もあるときに、一部が証拠物になったというときに残りのものが事後的に全部第三者に見せちゃいけないというんだったら、今マスコミが仮にそのビデオのコピーを持っているときに、それが放映できないとかということになりませんよ、そんなものは。
#306
○大臣政務官(黒岩宇洋君) いずれにせよ、刑訴法四十七条の趣旨とすれば、同一内容については、公開するについては禁止すると解されます。
#307
○小野次郎君 こういうとき、委員長、どうすればいいですか。
 このことをいつまで聞くつもりはないですけど、この法理を、だから私が分かりましたというわけにいきませんよ、これ。
#308
○委員長(松井孝治君) その点は、今のお立場分かりますから、質問時間を有効に使っていただくとして、別の形で何らかの委員会あるいは理事会に諮っていただくということだと思います。
#309
○小野次郎君 別の形でっていかないでしょう。だってこれ、国会って一応権威があるわけですから、そこでそうですよとなって、波及する効果、物すごく大きいですよ、これ。表現の自由、出版の自由、いろんな自由が掛かってきますから。
 だから、これはまあ承服できないけど、別の場でまたそれはちょっと議論させてもらいますけれども……
#310
○委員長(松井孝治君) 黒岩政務官に申し上げますが、今の小野委員の御発言、解釈と法務省の解釈は違うということでよろしいんですね。一点だけ、その点。
#311
○大臣政務官(黒岩宇洋君) それは異なります。
#312
○小野次郎君 じゃ、質問続けます。
 それで、先ほど黒岩政務官からは、那覇地検のサイドは知る由がなかったということだったですね。分かりました。
 それで、これまで那覇で外務省の課長から地検の方には事件発生後の日中間の状況というものについても説明したと言われています。いいですね、それは。その中に、中国側、温家宝首相自身も二十二日には御自身がこうやって、テレビで見ましたけど釈放要求しているわけですが、そういった中国側の釈放要求とか中国側の対抗措置、それまでとられていた、プラス予想される中国側のその後の対応まで話題になったのかどうか、お伺いします。
#313
○委員長(松井孝治君) 小野次郎君、今の御質問は菊田政務官でよろしいですか。
#314
○小野次郎君 菊田政務官にお願いします。
#315
○大臣政務官(菊田真紀子君) 大変恐縮でございますけれども、個別の捜査にかかわることでありまして、子細については差し控えさせていただきます。
#316
○小野次郎君 個別の捜査にかかわることというのは、法務省の方が言うなら分かるんですけど、外務省の方が言われるのは、私もちょっと仕組みがよく分かりませんが、これも承服し難いところだけど、もう時間がないので先に進みますけれども。
 じゃ、外務省の課長さんはお帰りになって、東京へその日に帰ってきたと思います、二十三日に。これ大事な日なんですよ、二十二、二十三、二十四というのは。二十三日に、まあ一泊なんかしないで帰ってこられたんだろうと理解していますが、そのやり取り、検察官とのやり取りを帰京直後に官邸には報告されましたか。
#317
○大臣政務官(菊田真紀子君) 那覇地検へ派遣をいたしました当該の外務省職員でございますが、二十三日中に帰京いたしまして、この日の二十一時過ぎ、外務事務次官に対しまして電話で今回の事件発生後の日中関係の状況等につき説明を行ってきましたということを事後報告を行っているところでございます。
#318
○小野次郎君 官邸にはしてないんですか。
#319
○大臣政務官(菊田真紀子君) 外務事務次官に対して行いました。
 それで、その報告につきましては、事務次官から瀧野官房副長官にも共有されたと承知をいたしております。
#320
○小野次郎君 それは二十三日中にですね。
#321
○大臣政務官(菊田真紀子君) そうでございます。
#322
○小野次郎君 ありがとうございます。
 官房長官は、この那覇における外務省課長と地検のやり取りの内容を二十三日中若しくは二十四日の午前中に何らかの報告を受けておられましたか、お伺いします。
#323
○国務大臣(仙谷由人君) 瀧野副長官から、那覇に行かれた職員が捜査に協力をして、言わば参考人として聴取を受けて帰ってきたと、その外形事実を伺いましたが、どのようなことを聞かれたのか、それに対してどのように答えたのか、それは一切私のところには入ってきておりません。
#324
○小野次郎君 法務省の方に伺いますけれども、法務省はこの外務省の課長をいわゆる捜査の参考人として呼んだという理解でよろしいんでしょうか。
#325
○大臣政務官(黒岩宇洋君) そのとおり、いわゆる参考人として呼んだものと承知しております。
#326
○小野次郎君 確認ですけれども、さっき菊田政務官、それから黒岩さん、お互いにおっしゃっていた、課長が事前に官邸で調整してから那覇へ来て事情聴取に応じているということは知らなかったということですね。
#327
○大臣政務官(黒岩宇洋君) それは承知していなかったと解しております。
#328
○小野次郎君 それでは、地検の方は二十三日中に、この聴取した内容を踏まえて事件最終処理についての検討会議というのは開かれたんですか。
#329
○大臣政務官(黒岩宇洋君) これは個別具体的な事件における捜査機関の活動内容にかかわる事項でございますので、これは内部の検討状態や連絡体制も含む捜査機関の活動内容にかかわる事柄であるので、お答えは差し控えさせていただきます。
#330
○小野次郎君 おかしいですよ。だってね、二十三日夕方には那覇地検検事正はもう東京に飛んだということはもう事前に説明を受けているんですから、私たち。じゃ、そんなことを言うんだったら、何時から何時まで事情聴取したのかとか詰めていきますよ、だんだん。そうでしょう。だって、その間にもしコンタクト、検討が行われないんだったら、那覇地検では検討という会議が行われないまま釈放という決定が下されたことになりますよ。だから当然あったんじゃないんですかと聞いているので、答えられないということは、なかったというのと同じですよ、それは。
#331
○大臣政務官(黒岩宇洋君) 繰り返しになりますが、今小野委員がおっしゃったことも含めて、捜査機関の活動内容にかかわるということなので、お答えは控えさせていただきます。
#332
○小野次郎君 小野委員のおっしゃったことを含めてって、だって二十三日の夕方に地検の検事正が東京に飛んで、翌日二十四日十時からの会議の出席に備えたという部分は、今日私が言っているんじゃなくて、法務省から説明を受けているんですからね、既に。それを前提に聞いているんですから。その前段階で、聴取が終わった後に地検検事正が那覇を出るまでの間に、常識で考えたらその期間の中に検討会議があって、確定的に一つの結論が出なかったにしても、ある種のオプションが議論されていなければ、それは相当、だって逮捕、勾留されて、勾留延長してきた者を、場合によっては釈放するかもしれないという検討になるんだったら、相当熱い議論が行われる時間なりボリュームがなければ、これ天の声みたいな話になっちゃいますよ、だって。
 もう一遍聞きます。
#333
○大臣政務官(黒岩宇洋君) 小野委員のその問題意識、そして想定は踏まえさせていただきますが、あくまでも、先ほどから申し上げていますけれども、捜査機関の活動内容でございますので、これについては私どもでどうこう言うことは差し控えさせていただきます。
#334
○小野次郎君 とても納得いく内容じゃないんですけれども、そういう決まり方だったんだろうなと逆に思わせていただきます。
 つまり、ちゃんとした検討会議が那覇地検で行われたわけでもなく、最高検においてはわずか一時間で釈放が決まったという、ほとんど激論なんか交わしていないんですよ。天の声なんですよ、これは。そうとしか言えないじゃないですか。そうでないんだったら、ちゃんとそういう聴取した事実を踏まえて、熱い議論が行われて、場合によっては三庁指揮事件というんですかね、最高検の方針に従わざるを得ないなということになったというなら分かりますよ。だれもそういう意思決定していないんだったら、この釈放というのはだれが決めたんですか、それじゃ。
 政務官でお答えになれるかどうか分かりませんけれども、ちょっともう一度お伺いします。
#335
○大臣政務官(黒岩宇洋君) 繰り返しますが、個別具体の案件の検討活動をしたか、検討会議を開いたかどうかは私は差し控えますし、処分保留については、検察全体として当局としての決定であるということを申し上げさせていただきます。
#336
○小野次郎君 これ、ちょっと議論が進まないので、もう一つ、大事なポイントに触れさせていただきますけれども、細野さんの訪中に同行し、かつまた総理のASEMというんですか、ASEMの出席一行にも参加した民主党職員の須川清司さんについてお伺いします、官房長官。
 彼の身分、特に守秘義務、政治的中立義務、職務専念義務、あるいは国の極秘資料や庁舎内立入りに関する管理区分はどういう扱いになっていますか。
#337
○国務大臣(仙谷由人君) 須川さんは内閣官房専門調査員でもございます。これは一般職の非常勤の国家公務員であります。したがいまして、国家公務員法の規定に基づいて守秘義務及び職務専念義務が課せられております。
 それから、専門調査員が党の用務を行う際には、職務専念義務は免除されておりますが、国家公務員として職務上知り得た秘密については当然守秘義務が課せられております。
 なお、庁舎内の立入りや文書の取扱いについては、官邸に勤務する一般職員と同様の扱いでございます。
#338
○小野次郎君 もう彼のその中国、細野さんに付いていったときの、行っているところからもう報道で画像なんか映っていて、それで職務専念義務は切っていますと、党の職員でやるときは党の職員ですという御説明ですけど、そこで得た情報や知見は、じゃ、こっち側の仕事、官邸の職員の仕事のときには使っているんですか、使ってないんですか。
#339
○国務大臣(仙谷由人君) それは本人の頭の中で使っているのか、使ってないのか知りませんけれども、自動的にどう流れているのか、私は存じ上げません。
#340
○小野次郎君 この須川さんの中国出張とASEM出張の出張旅費とか日当は国が負担したんですか、民主党の経費で負担したんですか、まあ個人負担はないと思いますが、どちらでしょうか。
#341
○国務大臣(仙谷由人君) 中国に行かれたものについては公務ではございませんので、公費による旅費は支給はされておりません。
 総理のASEM出席の同行については公務による出張のために旅費が支給をされます。ただし、航空運賃は政府専用機を使用のために支給はしておりません。宿泊料は借り上げ宿舎のために不支給でございます。日当は辞退ということでございました。
#342
○小野次郎君 その辺のことは私も……
#343
○委員長(松井孝治君) 小野次郎君、済みません、時間を超過しておりますので、おまとめください。
#344
○小野次郎君 まとめに入りますから。
 その辺のことは私もよく知っていて、細かい点はいいんですけれども、(発言する者あり)まとめますから、ちょっと待ってください。
 このASEMの会場で両国首脳の接触が、外務省、まあ大臣自身が言っているんですよ、官邸から会うという指示もなかったから中国語の分かる通訳も用意しなかったし、ノートテーカーも用意してなかったとおっしゃっているんだけれども、結局、同時並行的に、報道で、仙谷長官は戴秉国に電話をしたとか細野さんが行ってその下ならししたんじゃないかとかという報道も流れている。で、民主党職員が両方の身分使いながら両方の仕事をされている。
 結局これ、今回の両国首脳の接触、懇談、廊下で座って話しされたという懇談は、外務省のルートをすっ飛ばして、政党関係者などの裏ルートを使ったいわゆる二元外交だったんじゃないんでしょうか。
#345
○委員長(松井孝治君) 仙谷官房長官、簡潔におまとめください。
#346
○国務大臣(仙谷由人君) これは外務省も十二分にお分かりになった上で、私が知っておる範囲でいえば、現地でこういうふうになったと、こういうふうに聞いております。
#347
○委員長(松井孝治君) 時間を超過しておりますので。
#348
○小野次郎君 続きはまた別の機会に聞かせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#349
○江崎孝君 民主党の江崎孝でございます。
 七月の参議院選挙でこちらに来させていただきました。ほやほやの新人であります。初めての質問なので、内容が足りるか足らないか分かりません。是非、一生懸命頑張りますのでお答えいただきたいと、このように思います。
 比例区ですので、この一年ちょっとの間にほぼ全国を回らせていただきました。本当に貴重な経験をさせていただきました。その結論ですけれども、今やっぱり本当に地域や国民は疲弊をしているというのをこの目で確かめるということになりました。福祉施設、障害者施設、いろんなところを回らせてもらいましたけれども、異口同音にそういう答えが返ってきます。本当に待ったなしの状況だというふうに思うのであります。自殺者や餓死者の激増は御存じのとおり、老老介護、あるいは買物難民、限界集落や医療難民など、私のふるさともシャッター通り化した地域の商店街があります。本当に耕作放棄地も目に付きました。
 これらのほとんどが一九九〇年代から、原因はそこに始まっているんではないのかなと思いますけれども、このままでは失われた十年が二十年、そして三十年になっていく可能性だってある。私も、まさに菅総理がおっしゃった、先送りしてきた重要課題を今こそ着手をして次の世代に残さない、解決をしていくんだという有言実行内閣宣言とも言えるその思いを真剣に共有したいと、このように思っています。
 先送りの政治から有言実行の政治にかじを切るには政治主導という強力なエンジンが必要であることは言うまでもありません。エンジンの中心部は官邸であり、そのエンジンの設計図が今回審議される政治主導確立法案ではないでしょうか。
 経済成長、財政健全化、社会保障改革の一体的な実現、その前提となる地域主権改革の推進、そして主体的な外交の展開に向けて内閣の強力なイニシアチブが必要であり、本当に一刻の猶予もできない。
 官房長官にこの一点だけお聞きいたします。有言実行内閣、有言実行の政治主導に向けた強い決意をお聞かせいただきたいと思います。
#350
○国務大臣(仙谷由人君) 御質問ありがとうございます。
 多分、菅総理が述べられておる有言実行というのは、一つは、いろんな課題、テーマがあるわけでありますが、これを政策にする段階で、各業界、各省にまとわり付くステークホルダーの方々がそれなり個別の正しい理屈をおっしゃるわけでありますが、そこでそれを統合するような政策がつくれなかった。例えば、幼保一体化というふうなものはその典型じゃないかと思いますが、その政策づくりを官邸主導、政治主導、あるいはスピードを上げてやっていくということが、政策をつくる、当然、法律あるいは予算を付けるということになるわけでありますが、それをやっていくということが一つ。
 そして、それができた段階で、これを執行するに当たりましても、途中でお金が消えてなくなったり、何というんですか、法律ができて予算が付いているのに、現場から見ておるとといいましょうか、あるいはそのことによって行われるべき具体的政策がどこでどうなったのか分からないというふうなことが往々にしてあるわけですね。そのことを許さないといいましょうか、そこを断固法執行までフォローしながら、あるいは予算執行までフォローしながらやっていくと。
 さらに、そのことが持つ政策効果というふうなものは、しっかりともう一遍チェックを掛けると、PDCAのCを掛けると。これをスピードを上げてやっていくということを菅総理は有言実行という言葉の中に込められているんだろうと私は考えておりますし、そういう議論もしております。
 そこで私はあくまでも補佐役としてそのことをフォローをしっかりしてまいりたいと思っているところでございます。
 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
#351
○委員長(松井孝治君) 江崎孝君、官房長官は理事会の申合せによりまして、ここで退席を認めますが、よろしいでしょうか。
 じゃ、官房長官、御退席いただいて結構です。
#352
○江崎孝君 どうもありがとうございました。
 地域主権改革についてお尋ねをいたします。
 もう随分前から中央が地方を指導して管理をするというシステムが終えんが求められておりました。しかし、地方分権改革はいまだ道半ばという状況であります。菅総理の下での地域主権改革の推進は必ず成功させなければならない重要な課題なんです。経済、財政、社会保障の三位一体の政策の実現と言えるものの前提になるのがこの地域主権でありますが、そのことを前提としつつ、留意、工夫すべき点があると考えますので、質問をさせていただきたい。
 地域主権関連法が成立をして政府の地域主権戦略が進むということは、自治体は、自主性の高い地域の特性に応じた行政運営、住民と一緒になった住民自治の運営など、これまで経験したことのない行政運営が求められるということになります。当然、自治体の体制整備も必要となってきます。しかし、この間の平成の大合併あるいは三位一体改革などで、これも未経験の激変に今陥っておりまして、自治体現場は予算も人も減って疲弊をしています。
 地域主権を本当に実現するには、その受皿となる基礎自治体の強化が必要です。私は、三つのゲンというのを言っていました。これは実はみんなの党のマニフェストにも書いてあるんですけれども、別にいただいたわけじゃございません。私も一緒に使っていたわけでありますが、権限、財源という二つのゲンだけでは駄目なんです、三つ目のゲン、人間というゲンが必要なんだと、ここが非常に重要なところであります。数の確保だけではなくて、人材面に関しての組織体制も含めた自治体の整備が求められている。
 国として今後地域主権に対する自治体の体制整備に対してどのように支援をしていくおつもりであるのか、鈴木総務副大臣の方にお伺いしたいと思います。
#353
○副大臣(鈴木克昌君) 御答弁させていただきます。
 まさに地域主権改革、道半ばというふうにおっしゃったわけでありますが、私どももそのように思っております。そして、人間、権限、財源、三ゲンというふうにおっしゃいましたが、私はやっぱりその中で、もちろんどれも大切でありますけれども、人がやっぱり最も大切ではないのかなというふうに思っております。したがって、この地域主権の一番の根源は、いかに人材を育成をしていくかというところに私はなってくるんではないのかなと、こんなように思っております。
 先日、私も自治大学校に行ってまいりまして、生徒の前で少し、市長をやってまいりましたので経験談をお話をしてきたわけでありますが、前例がない、法令がない、予算がないということを決して言わないでもらいたいと。じゃ、どうすればいいかということになりますので、また別の機会にしっかりとお話をさせていただきますが、いずれにしましても、やはり人が一番大事だというふうに思っております。その点は、これからもいろいろなところを通じて、人の教育といいますか養成を図ってまいりたいというふうに思っております。
 それからもう一つは、やはり広域で物を考えていくということが非常にポイントではないのかなというふうに思っています。行政サービスにしましても、やはり広域で考えていく、進めていくというのは今の時代に求められておる一つの要素であろうというふうに思っております。
 それから、御案内のように、今衆議院で継続審議中でございますけれども、地方自治法の一部改正案、この中にも、保健所であるとか例えば議会事務局の調査部門等は共同設置でできるようなということも今考えております。地方行財政検討会議におきましても、更に、広域連携の多様化等々含めて、基本はやっぱり人であるということでしっかりと頑張ってまいる所存でございますので、よろしく今後とも御指導いただきたいと思います。
#354
○江崎孝君 ありがとうございました。是非人づくりを進めていただきたいと、このように思います。
 続けて、鈴木総務副大臣にお尋ねいたしますけれども、片山総務大臣は住民自治の強化を持論とされていたというふうに思っています。そもそも住民自治の強化とは一体どんなものなのか。その輪郭というのが余り明確ではない、あるいは人それぞれであるのかもしれません。市民参加の新たな制度設計に併せて住民自治の強化、それらについて具体化されていない。これは地域戦略会議の議論の中でもそのような状況になっていないのかなと、このように思っています。
 さて、政府として、住民自治の強化あるいは地方自治への市民参加などをどのように考えて具体化していくおつもりなのか、またそれは何らかの法整備も視野に入った世界なのかどうか、お伺いをしたいというふうに思います。
#355
○副大臣(鈴木克昌君) 片山大臣は常々、いわゆる住民自治の強化が必要だということは、今議員のおっしゃったとおりでございます。住民自治に対するのはやっぱり団体自治ということでありまして、従来の改革はどちらかというと団体自治を中心に進められてきたと。しかし、やはり今国民の多くが求めてみえるのは、また地域の皆さん方が求めてみえるのはやっぱり住民自治だということを非常に強調されております。
 私どももそういった考え方の中で、地域の住民が自ら考え、そして主体的に行動をして、そのまた行動と選択に責任を負っていただけるような、そういうような国の在り方というのを考えていかなけりゃいけないんではないかなと、このように思っております。そのためには、地域住民の皆さん方のいわゆる政治への参加の機会の拡大、それから地方自治体の運営に住民の皆さん方の意思がより反映できるようなそういう制度、そういうことを通じながら住民自治を強化をしていきたいというのが大臣のお考えであります。私どももそのように考えております。
 いずれにいたしましても、議会の在り方とか、それから直接請求制度とか住民投票制等々含めてまだまだ検討していかなきゃならない課題はたくさんあるというふうに思いますので、その辺のところを踏まえてしっかりと頑張ってまいりたいと、このように思っております。よろしくお願いします。
#356
○江崎孝君 ありがとうございました。法整備も含めて本当に住民が生き生きと暮らしていけるようなそういう地方自治、地域主権を実現をしていきたいというふうに思います。
 さて、地域主権戦略大綱には、地方公共団体の厳しい財政状況や地方の疲弊が深刻化していること等々を理由にして、地方交付税については、本来の役割である財政調整機能と財源保障機能が適切に発揮されるよう、地方税等と併せ地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源の総額の適切な確保を図るというふうにしています。
 原口前大臣は、地域主権戦略会議の中に示された原口プランでは、地方の自主財源の充実強化、これが必要だということを提起されています。担当大臣が替わられたわけであります。政府の方針に変わりはないというふうには私も思いますけれども、今後の具体的な方向性をどう考えておられるのか、お聞きします。
 また、先ほど言いましたとおり、今、地域主権戦略大綱の中には地方自治体の財政調整と財源保障のための地方交付税、この増額に関しての明言がありません。私は、やはり増額が必要ではないのか、このように考えておりますけれども、現段階での政府としての考え方、お伺いをしたいというふうに思います。
#357
○副大臣(鈴木克昌君) 先ほど議員もおっしゃいました、権限、財源、人間が大事であるということで、先ほど私は人間が非常に大きいということを申し上げたんですが、その一方では、やはり何といっても財源というのは当然大きなウエートであるというふうに思っています。地方自治体が先ほど自己決定、自己責任で地域のニーズにこたえられるようにしていかなきゃならないということの意味を申し上げたわけでありますが、それには、やはりそれを実現していく上においては財源がきちっと保障されていかなきゃならないということでございます。
 大臣が替わったから考え方が変わったかどうかと、こういうことでございますが、基本的には変わってはおりません。
 具体的に申し上げますと、まず、私ども、二十三年度の概算要求に対しては、いわゆる一般財源については二十二年度の水準を確保するというふうに今努力をいたしております。また、地方交付税については、本年とほぼ同額の十六・九兆円を要求をさせていただいております。
 いずれにしましても、三年間の交付税率の引上げも併せて要求をさせていただいておりまして、もちろんまだ今要求段階でありますけれども、そういった方向で最善の努力をさせていただこうというふうに思っております。
 先ほど、地域主権戦略大綱、地域主権戦略の工程表等々についてもお話がございましたけれども、いずれにしても、地方税や地方交付税等の一般財源の総額を確保をするということ、それからまた、先ほど来の地方の自主財源の充実強化、そういうところも含めて努力をさせていただきたいと、このように思っております。
 以上でございます。
#358
○江崎孝君 ありがとうございます。
 実は、平成二十二年度、十一年ぶりに御存じのとおり交付税が一兆一千億円増額されました。これで本当に一息ついたというのが正直な状況なんであります。是非とも今後ともよろしくお願いいたします。
 続けて質問させていただきますけれども、今度は一括交付金の話になります。
 制度設計では自治体の裁量で活用できる交付金の実現が求められます。このことに関して、三点にわたって政府のお考えをお聞きをしたい。
 まず一点目であります。
 これも大綱になりますが、社会保障、これ義務教育も一緒に書かれておりますけれども、国として確実な実施を保障する観点から、必要な施策の実施が確保されるよう取組を検討をするとともに、基本的に、地方の自由裁量枠に寄与しない義務的な負担金、補助金等は一括交付金の対象外であるということで、医療、福祉など社会保障関係は、元々国民がひとしく安心して生活できるための全国の基盤であります。自治体ごとに格差があってはならない、このように思っています。大綱の中ではこのことが明言をされておりませんけれども、したがって、私自身は一括交付金にはこれなじまないという考えがいたしております。
 その点のお考えをお聞かせください。
#359
○副大臣(平野達男君) いわゆるひも付き補助金を廃止しまして一括交付金化を実現するということにつきましては、民主党政権の大きな柱になっております。
 今、この一括交付金の制度設計につきましては、総額も含めて地域主権戦略会議を中心に関係府省とともに検討しておりまして、来年度予算に向けましては、まずは投資的経費を一括交付金化するということで、予算編成過程を通じて決定するということで今作業しております。
 御質問の社会保障関係を始めとする経常に係る補助金等につきましては、ただいま御紹介にもございましたように、平成二十四年度以降、段階的に一括交付金化することとしておりますけれども、基本的に、全国画一的な保険・現金給付に対するものや地方の自由裁量拡大に寄与しない義務的な負担金、補助金等は一括交付金の対象外とするという方針で今臨んでおります。
 ただし、今申し上げましたのは、あくまでも自由裁量を増すという観点での一括交付金についてはなじまないということではございますけれども、この交付の仕方等についていろいろ検討しますと、行政の効率化という観点から補助金の交付の仕方等々について見直すということについてはまだ十分私は検討の余地があるというふうに思っておりまして、来年、経常経費の一括交付金化の検討に併せて、こういったことについて検討することは決して無駄なことではない、マイナスなことではないという認識は持っております。
#360
○江崎孝君 おっしゃる意味はよく私も分かります。
 しかし、非常に不安なのは、ここでは医療や福祉などの社会保障に関して対象外だということが明言されていない、はっきりと書かれていない、検討の範囲だということであります。これは、次の質問に移りますけれども、是非とも我々の思いとして、国民の思いとして、医療福祉に関しての一括交付金からの対象外ということを是非とも御検討をいただきたいと、このように思います。ありがとうございます。
 続いて、二点目であります。
 これは制度設計についてでありますが、まず配分方法です。一括交付金の配分方法について、十分に自治体等の地方の意見を聞いて制度設計に反映させるべきだというふうに考えております。その件の考え方をお聞きしたいと思います。
#361
○副大臣(平野達男君) そもそも一括交付金の制度設計自体、今の補助金とどう違うのか。例えば投資的経費についていいますと、社会資本整備交付金というのが今、国土交通省で約二兆円の規模でありますけれども、あれは私どもは一括交付金でないと思っています。あれをどのように変更するのか、どういうふうに変えていくのか、こういったことも含めて、さらには配分方法等も含めたすべての制度設計につきましては、地方と十分意見交換しながらこれは制度設計をしていくということになっております。
#362
○江崎孝君 ありがとうございました。
 一括交付金に関しては最後の質問になりますけれども、一括交付金が創設をされるということになると、当然、現行の交付金の総額が云々ということがこれ、前から議論になっておりました。自治体からすると、当然、交付金の総額は削減することになると財源不足に陥るよという、これは当たり前の意見であります。かつて三位一体改革で自治体が疲弊をしていったということを踏まえると、総額は維持されるべきだ。
 先ほど副大臣言われたように補助金、補助金というか、いろんな意味での事務的な経費、問題、そういう合理的な部分については問題があると思いますけれども、その補助金の総額についてはやっぱり維持されるべきだと、中身の。補助金の総額については維持される必要があるというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
#363
○副大臣(平野達男君) そういった点も含めてこれから検討をしていくことになると思いますけれども、一括交付金化をするということで基本的に地方の自由度を高めるということになりますので、結果的に財源が効率的に使えるようになるということにもなりますので、そういったことにも配慮していくことはやっぱり予算編成上必要ではないかとは考えております。
#364
○江崎孝君 細かな補助金が一括交付金になるということによって、事務手続、問題というのはそれは確かにあります。その部分はしっかり検討していただきたいと思いますけれども、本来の補助金の目的のところはしっかりと確保していただきたいなと。ありがとうございます。
 障害者制度改革について御質問いたします。
 午前中の牧山委員の質問に重複をして大変申し訳ないというふうに思うんですけれども、先ほど午前中、年内に第二次意見を取りまとめる予定であるというふうにおっしゃいました。この障害者制度改革というのは、これまでの障害者自立支援法をもう一つ変えて新しい障害者の政策をつくっていくという極めて重要な政策課題に今なってまいっています。
 そこで、改めてお聞きさせてください。まず、今回考えていらっしゃる基本法の改正の柱、ここを教えていただきたいというふうに思います。
#365
○国務大臣(岡崎トミ子君) 障害者制度改革につきましては、障害当事者の皆さんから成っております障がい者制度改革推進会議が今年の六月に第一次意見を取りまとめました。その中では、基本的な考え方として、すべての障害者を福祉や医療といった施策の客体にとどめるのではなくて、権利の主体としてとらえること、何人も障害を理由とする差別を受けないこと、これが挙げられました。そして、障害者基本法の改正に当たっては、障害ゆえに侵されやすい基本的人権などを総則で確認すべきこと、これが述べられております。
 こうした意見を踏まえまして、私、担当者といたしましても、障害者基本法の改正につきましては、障害者の権利及び尊厳を尊重する障害者権利条約の締結に向けました制度改革の一環としまして、次期通常国会へ法案を提案をしていきたいというふうに考えております。
#366
○江崎孝君 基本法は、障害や差別の定義ということを定めるという本当に画期的な内容になっていくだろうと思いますから、是非とも御努力をお願いしたいというふうに思います。
 同じように、私の下には、障害者団体などから、法改正に当たって、政策の対象でしかなかった障害者を、先ほど言われたように、権利の主体へとパラダイムシフトしてほしい、あるいは法の基本理念に障害者の人権、権利を明記すべきだという声が実際来ているわけですね。今おっしゃったとおり、私も自治体で差別撤廃にかかわる業務を携わった経験があります。是非とも、こうした意見を本当に生かしていただくことを改めて要望をしておきたいというふうに思います。
 次の質問に移らせていただきます。よろしいでしょうか。
 閣議決定をされました先ほどの「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」でありますけれども、目指すべき、あるべき姿を示した点では本当に評価ができると、このように思います。しかし、新たな法体系の制定や既存の制度の再構築には大変なエネルギーがこれは必要だということはもう目に見えています。
 障害者権利条約が策定されるときのスローガンだったのがナッシング・アバウト・アス・ウイズアウト・アスと。つまり、私たち抜きに私たちのことを決めてはならないんですよと。これが実は、権利条約が策定されたときのスローガンでありました。その権利条約策定の締約国会議が今年の九月、ニューヨークで行われたことは御存じだろうと思いますが、残念ながら、私の方の情報としては、その中で日本の代表者の方の発言がなかったやの話も聞きます。本当にこれからということでありますから、障がい者制度改革推進会議による当事者が参画するシステムは、その言葉がまさに当てはまる、ナッシング・アバウト・アス・ウイズアウト・アス、当てはまる。議論の検討過程そのものにも大きな意義があります。その推進会議の議論を最大限に尊重をして、一刻も早く日本が締約国になって、そして国際会議で積極的に日本の代表が発言できるような、そういう状況をつくっていただきたい。
 是非とも、そんな意味での大臣の決意をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
#367
○国務大臣(岡崎トミ子君) 私も、障害者の基本法、この法律ができましたときに内閣の方の筆頭理事をしておりまして、質問をたくさんさせていただきました。そのときにも、きちんと障害者の皆さん、当事者の皆さんの声を聞くということが基本になっているなと。障害者自立支援法ができそうなそのときには国会を二重三重に取り巻いて、日本全国から、寒い中であるいは雪が降っている中で、車いすに乗ったりあるいはベッドに乗って国会の周りを、自分たちの声をということで多くの皆さんたちの声を聞きました。
 そのとおりの形になかなかなりにくい状況の中で、今、障害者基本法ができる、そして障害者権利条約をきちんと締結をしていく。そして、その先には、もう十年ぐらい前から障害者の差別禁止法ということも考えていかなければいけないと。来年、再来年、またその先をというようなことで障害者の問題についてはずっと取り組んでいかなければなりませんけれども、最大限当事者の声を尊重しながら、そのことを大事にして、これからの制度をつくっていきたいというふうに考えております。
#368
○江崎孝君 ありがとうございました。
 続いて、新しい公共、公共サービス改革あるいは指定管理者制度、ここに質問を移らせていただきたいと思います。
 政府、自治体が提供するサービスの原資が税金であることからすれば、国民、住民のためにサービスをより安く、より効率的に、効果的に提供すること、これは必要なことなんです。また、そのために、市民ニーズに基づいて、それを担保するための施策や改革も必要です。そのことを前提としながらも、先ほど言いましたように、全国の自治体を回ってみると、それだけでは住民の暮らしや幸せが確保できないという実態、どうしてもそこにぶつかってまいります。
 例えば、公立病院の医事課の委託を専門とする会社、ここは実に全職員の四三・三%が年収二百万円以下という調査結果をいただきました。あるいは、これは本当にある県の話なんですけれども、消防職員、救急車の搬送をする彼が実は私と話しているときに、たらい回しがうらやましいんですよと、こういうふうに言います、つまり救急車のたらい回しがうらやましいんだということ。一体何だこれは。決して冗談を言っているようには思えません。その次に彼が言った言葉は、たらい回しができるほどこの地域に救急病院がありませんと。あっ、なるほどな。そして彼はこう言いました。心肺停止状態で一時間半運ばなきゃいけない、ついこの間そうなった、これを何とかしてくださいというのが実は悲痛な叫びでありました。
 今なぜそうなっているのか、自治体の不採算部門の救急部門、これが廃止を相次いでいます。交付税で補てんされていますけれども、これが足らない。そんな中で医療崩壊の要因となっています。このような実態を踏まえて、この間の公共サービスの改革については様々な問題があったのではないかと言わざるを得ません。そうした点について質問をさせていただきたいと思います。
 蓮舫大臣にお聞きしたいと思いますけれども、本委員会で、公共サービス改革分科会において幅広い公共サービス改革推進のための具体的方策を検討すると話をされました。その際、私は余りにも安価で効率的であることが優先されてはならないというふうに思います。
 昨年、超党派の議員立法で公共サービス基本法というのを成立をさせていただきました。これは、国民が安心して暮らすことができる社会の実現に寄与する目的で、公共サービスに関する基本となる事項を定めたものであります。冒頭の第一条だけ読ませていただきます。「この法律は、公共サービスが国民生活の基盤となるものであることにかんがみ、公共サービスに関し、基本理念を定め、及び国等の責務を明らかにするとともに、公共サービスに関する施策の基本となる事項を定めることにより、公共サービスに関する施策を推進し、もって国民が安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与する」と、消費者保護が原点になっていると思います。
 つまり、公共サービスを受け手の側から保障していくんだという、このことがこの公共サービス基本法の大きなポイントになりますけれども、公共サービス改革分科会での検討作業を進めるに当たって、この基本法の趣旨を十二分に実は生かしていただきたいということをお願いしたいのであります。蓮舫大臣の御認識をお伺いをしたいというふうに思います。
#369
○国務大臣(蓮舫君) 今般、行政刷新会議の下に新設しました公共サービス改革分科会なんですが、これは、国や独立行政法人等が行う様々な財、サービス、その調達の合理化ですとか効率化を始めとして、幅広い公共サービスの改善策を検討することにしています。ただ、検討するときに、例えば調達価格がより安ければいいであるとか、あるいはその公共サービス・財を提供している、従事しておられる方たちの御負担の上に成り立つものであってもいけないというのは、これは委員と私ども、認識は全く同じであると思っています。
 そういった意味では、今一条をお読みいただきましたけれども、公共サービス基本法の趣旨を十分踏まえ、安全で良質な公共サービスが確実、効率的に、かつ適正に実施されることなどを目指して具体的方策の検討を目指していきたいと思っています。
#370
○江崎孝君 ありがとうございます。期待をしたいと思います。(発言する者あり)初めてなものでタイミングが分からないんです。
 構造改革路線の下の、とにかく公共サービスに市場原理主義を導入すればよいという主張によって、実は官業の民間開放が行われてまいりました。しかし、地方自治体などでのこの間の民営化の実態を見ると、先ほど来議論しているように、安く委託できるかどうかだけが焦点になっているという嫌いが本当に多くなってきています。責任も不明確です。結果、大きな問題が惹起するという事例も数多くありました。
 平成十八年の七月三十一日、埼玉県のふじみ野市で、御承知のように小学校二年の女の子が吸水口に吸い込まれて亡くなるという事故があった。これも委託から孫委託という、そして安価な労働条件という責任の不明確等、劣悪な条件の中でいろいろなものが錯綜して起きた事故だったというふうに記憶をしております。同市の事故調査報告書も原因の一つにプール管理業務委託の問題を挙げております。民主党が掲げる新しい公共、公共サービスの改革は、私はこのようなものであってはよかろうはずがないと思います。
 玄葉大臣にお聞きするわけですけれども、そのために、私何回かさきに言っております公共サービス基本法の問題です。第三条の一項に、安全かつ良質な公共サービスが、確実、効率的かつ適正に実施されることとされております。このような考えを基本に置くべきだと考えますけれども、この件に関しての玄葉大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#371
○国務大臣(玄葉光一郎君) 江崎委員の御質問にお答えをいたしますが、平野副大臣に恐らく通告のあったお話ではないかというふうに思いますが、御指名でございますので私がお答えをいたしますけれども、まさに新しい公共あるいは公共サービス改革に当たって基本法十一条を踏まえなさいと、こういうお話だろうというふうに思って……(発言する者あり)三条ですか。失礼いたしました。三条の基本理念を踏まえるようにということでございますので、当然そういった基本理念を踏まえながら推進をしていかなきゃいけないというふうに思っております。
 新しい公共との関連も併せて御質問ということでありますけれども、いろいろ今お話をお聞きをしておりますと、確かにいわゆる公共サービス民営化論というのは、ややもすればコスト削減というものに重きを置く、あるいは政府の規模を小さくする、そういうことに重きを置くということだったんだろうというふうに思います。
 新しい公共というのは、先ほど谷合委員にも申し上げましたけれども、言わば、大きく言えば、もう新しい民主主義をつくるくらいのそういう概念だというふうに考えておりまして、言わば明治維新以降、中央集権国家が急速につくられていく中で、お上依存、こういうところが日本人にあったのではないか。むしろこれからの時代は自ら幸せをつくり出す、あるいは人の役に立つことで幸せを実感する、そういうことによって居場所とか出番とかあるいはきずなとかそういうものをつくり上げていくんだと、そういうことだというふうに私は考えております。
 ですから、そういった住民あるいは企業、さらにはNPO等が公共的な活動、共助の精神でそういったことに参加をしていく。そういうことで、結果として、結果として、地域住民の様々なニーズに結果としてこたえていくと。そういうことができれば私は日本のある意味新しい民主主義、新しい公共というものが達成されるということになるんじゃないかというふうに思っていまして、ちょっと長くなって申し訳ないんですが、せっかくの機会なので。
 かつて滅私奉公という言葉が、まあ今もありますけれども、滅私奉公もとてもいい言葉なんですが、私流の言葉で、最近、活私豊公というのが大事じゃないかと、こういうことを言っています。カッシホウコウというのは、活用するの活に私ですね、私を活用する。そして、公に奉るんじゃなくて公を豊かにすると。つまり、それぞれの得意分野を思う存分発揮することによって、結果として公が豊かになった、そういう社会をやはり築くということがこれからの日本にとっては大変大切なことだというふうに考えておりますので、この新しい公共の推進に当たっても、江崎委員始め皆様の御協力と御指導をお願い申し上げたいと思います。
#372
○江崎孝君 私もその言葉を使わせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 済みません、やっぱりこれ時間が足らないかもしれません。指定管理者制度についてお話を伺います。
 指定管理者制度って余り聞かれない言葉だと思うんですけれども、実はこれ二〇〇三年に地方自治法の改正でつくられた制度でありまして、公の施設の管理業務を適正かつ効率的な運営を図ることを前提に民間へ開放していくという、こういう趣旨の実は制度なんですが、しかしこの制度が実は新たな官製ワーキングプアを生んでいるという実態があります。
 ある県の職員なんですけれども、社会福祉事業団に行きました。元々そこは社会福祉事業団ですから、事業団としての業務をされていたところなんですけれども、そこに指定管理者制度が入られて、実は契約者になりました。ですから、三年若しくは五年の契約更新のような状況になってしまうわけですね。一気に労働環境が変わっていったわけです。そこの職員は、まるで有償ボランティアのようになった、今の自分を支えているのは入所者の笑顔だけなんですと、それだけで今頑張っていると、いつ心が切れるか分からないような状況になっているよ、こんな話をしてくれました。
 指定管理者制は、契約更新ごとに経営の合理化、自治体からこれ迫られるんです。本当に厳しい状況になっています。指定管理者制度の効率のみの重視、新たな価格競争を生むこの実態を、本当に厳しい状況を考えていただいて、このような実態についてどのようにお考えなのか、これは鈴木総務副大臣でよろしかったでしょうか、是非お聞かせいただきたいというふうに思います。
#373
○副大臣(鈴木克昌君) 議員はまさに全国を自らの足で歩き、そして直接聞いて歩かれた。その結果の中に一ついわゆる指定管理者制度があるという、大変的を得たという言い方はおかしいんですが、そういった御指摘だというふうに思って、非常に重く受け止めさせていただきたいというふうに思っています。
 本当に、官製ワーキングプアという言葉で今御表現されたわけでありますが、指定管理者制度で、経営難、経営困難ということで実は問題を起こし取消しになった件数が六百七十一件把握をしております。これは言うまでもありませんけれども、最終的には地方公共団体がその後責任を持っていくということでありますので、むしろこのことは地方公共団体がもう一度その辺の原点を踏まえてきちっと考えていただく必要があるのではないのかなと、このように思っております。
 私どもとしても、指定管理者制度の指定取消しを行う場合でも、住民生活に支障を来すことのないように、指定管理者との協定等にはリスク分担等についての具体的事項をあらかじめ盛り込むようにしなさいと、こういうような通知を出させていただいておりまして、こういうケースを少しでも、一件でも少なくするべく、まあないことが一番いいわけでありますが、そういう努力をさせていただいておるということを御報告させていただきます。
#374
○江崎孝君 ありがとうございます。
 二〇〇八年の五月の二十三日の衆議院の文部科学委員会、六月三日の参議院の文教科学委員会においても、実は社会教育法等の一部を改正する法律案、これに附帯決議が付けられました。その決議は、社会教育施設の人材確保や在り方の観点から、指定管理者制度の導入による弊害についても十分配慮すべきだと、このように言われています。是非とも質の高い公共サービスを確保していく意味から、公の施設の安定した管理、労働法令の遵守や安定した雇用、労働条件が可能となるような制度改革が求められると思いますので、これは、済みません、質問から要望に変えさせてください、要望させていただきたいというふうに思います。
 もう一つ。総務省が昨年実施したんですけれども、先ほど言われたとおり、既にもう全国に七万件の指定管理者が実はあります。そして、さっき言ったように本当に厳しい状況になっている。今まで二千百件が取消し、そして新たに直営に戻したというところも実はあるんですね。
 ですから、是非ともこの辺の状況も含めて考えていただいて、指定管理者制度の運営についても検証を是非お願いをしたいと、このことも要望に変えさせていただきたいと思います。是非よろしくお願いをいたします。
 続いて、そのまま指定管理者の話になりますけれども、これも中身の話になります。
 実は、指定管理者制というのは地方自治法に法律があるんですけれども、中身を縛っているのは総務省の通知なんです、これは。二〇〇三年に総務省通知が出されまして、例えばまず一点目なんですけれども、複数の申請者に事業計画を提出させることとしなさい、しますということ、これによって実は市町村は公募という競争入札というところに踏み込まざるを得なくなった。競争入札は確かに大事なんですけれども、残念ながら、これが際限のない低価格競争という、公の施設の管理業務にこれが導入されるということに実はなりました。社会福祉施設、病院、社会教育施設、専門職員がこれは必要なんですね、病院とか社会福祉施設には専門職員が必要なんです。しかし、このような状況なので、指定管理ではその確保が実情困難になっています。本来、このような施設に指定管理者制度のような契約は適合しません。
 是非ともその辺のことを考えていただいて、このような実態を是非改善していただきたい。その部分についてのお考えをお聞きしたいと思います。
#375
○副大臣(鈴木克昌君) 公募のときのケース、それから質の高い公共サービスの水準を確保しろと、こういう御指摘だというふうに伺いました。
 公募要件に法令遵守ということは、これは各自治体の判断で記載をするように、そういう指導をしておるわけでありますが、いずれにいたしましても、労働法令の遵守についても、これはもうきちっとやってもらうべく私どもも指導してまいりたいというふうに思っていますし、非常にうまくいっているケースもありますので、こういう努力をすればこういうようないいケースもありますよということも積極的に開示をしていきたいというふうに思っています。
 それから、検証をきちっとするようにということも指導して、今議員がおっしゃったようなことについて遺漏なきようにしてまいりたい、このように思っております。
 以上です。
#376
○江崎孝君 ありがとうございます。是非お願いいたします。
 同じような通知で、こういうことももうよしてほしいと思うんですけれども、管理費の縮減が図られるものであること、これ当たり前なんです。これを通知で出す。本来、このことは自治体の裁量権の範疇です。どうしようと関係ないんですけれども、しかし、このことがあることによって、だあっと官庁の買いたたきの実態が始まっていくわけですね。
 これは指定管理者じゃありませんけれども、委託契約の実例ですけれども、一般の委託契約なんですが、ある特別支援学校の清掃業務、実に一九九七年から二〇一〇年までの間に委託料が六割も減らされているんです。考えられない実態なんです。しかし、三つの業者が代わる代わるになって請け負っているという実態、これがもう枚挙にいとまがない、こういう実態になっています。
 特に、指定管理者制度の導入に当たっては、管理費縮減を目的化するということではなくて、あくまでも質の高い公共サービスの水準を確保して、その中で効率的な運営を目指すんだという本来の趣旨を明確にする必要はないでしょうか。
#377
○副大臣(鈴木克昌君) 非常に重要な点、御指摘をいただいたというふうに思っております。
 まさに、この指定管理者制度は、単なる契約ということではなくて、最も適切なサービスの提供を議会の議決を経て指定するという仕組みでありまして、単なる価格競争というものではないと、このように私どもは考えておるところでございます。そして、先ほどもお話ありましたように、複数の申請者から計画書を出してもらい、そして公正に公募の形を取って指定をしていくということでございます。
 いずれにいたしましても、公募によらずに指定管理者制度を選定している施設もあるわけでありますが、それは、そういった実態を私どもももう一度よく把握をしてやってまいりたいというふうに思っております。
 以上であります。
#378
○江崎孝君 ありがとうございます。是非お願いいたします。
 もう一つだけ、指定期間の問題です。三年―五年という話が、これはもうずっと動いております。指定管理者制度の制度上は指定の期間の明言はないんですけれども、これなぜか自治体は三年―五年だというふうに思って、だれかがぽろっと言ったのかもしれません、それがぱっと動いていったのかもしれませんけれども、実に三年―五年が八割という状況になっています。
 本来、指定期間などは地域性や業務の特性に合わせて自治体の裁量権で行うべきではないでしょうか。それを、あたかも三年―五年なんだよというふうになるよりも、そこを改善をして、是非長期的な指定も可能であることを明確にしてほしいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#379
○副大臣(鈴木克昌君) 地方自治法の第二百四十四条第二項の五ですね、指定管理者の指定は期間を定めて行うものとするというふうにされておるんですけれども、現実にはいわゆるその期間については自治体の裁量に任されているというところでございます。
 したがって、これのメリット・デメリットいろいろあるというふうに思いますが、今の議員の御意見も踏まえてその辺ももう一度よく検討をしてまいりたい、このように思っております。
#380
○江崎孝君 本当にもうこれ以上、公共がワーキングプアをつくってはならないと思うんですね。是非とも公共サービス基本法の趣旨も踏まえて、指定管理者制度の入札要件に労働法令の遵守を明記させる等々、適正な人件費を確保する方策等々を是非とも今後とも努力をしていただきたいと要望をしておきたいというふうに思います。
 続いて、事業仕分の話をさせていただきたいというふうに思います。
 私の友人が昨年の秋の事業仕分の傍聴をしました。その後、私にこんな話をしました。時間掛かるんです、並ぶのにですね。並んで資料をもらって会場に入っただけで何がしかの達成感があったと。いや、本当なんです、これは。本当なんです。
 大臣が話されたように、国民に見えなかった予算編成の過程や独法の事業内容を可視化させた、国民の側にいわゆる引き寄せたということは、これは大きな事業仕分の成果だったというふうに思います。実は私も、行政刷新プロジェクトチームに参加をして、農水省と防衛省の再仕分と行政事業レビューに参加をさせていただきました。改めて刷新会議あるいは事業レビューによる仕分の効果は本当に大きかったというふうに感じますが、ただ、少し違和感があったのも事実です。
 それは、それぞれの省庁の回答に、仕分の結果どおりに事業を廃止をいたしました、あるいは結果どおりに削減をいたしましたというふうにさらっと言われるわけですね。仕分をしたんですからそれは当たり前かもしれませんが、本来は、あなたたちがやっぱりそれきちっと考えて予算を付けて、議論をして付けたんでしょうという思いはどこかにあります。仕分されたことを理由にあっさりとこれを切ってしまうというこの不思議さ。非常に何となく変な感じでありましたけれども、本来ならば、今度二年目になりますから、今度はそこに、一年目、二年目でやった事業仕分の考え方というか思いというのを次の予算編成につなげていくというのが本来の事業仕分の私は姿になっていくのではないのかなと。
 その辺のお考えをもう一つお聞きしたいということと、もう一つは、一方で党の部門会議に入りました。そうすると、全くそこは真逆の話になるんです。事業を実施する側、つまり地方の思いが反映されやすい部門会議ということで、その思いで今度は事業仕分に入るとなかなか判断に迷うところが実はあったわけですね。
 ですから、本来これは党内の議論になるかもしれませんけれども、仕分の成果がさっき言ったように大きいんです。ですから、是非とも行政刷新という立場での事業の見直しと、党でまとめて政権で実行する政策との整合性、ここを図る必要があるんじゃないのかなと私は思っています。その辺の大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#381
○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。
 まさに税金で行われている国の事業でございますので、その事業の目的を到達するための手段として適切なお金の使われ方が本当に行われているのか。実際にそのヒアリングをしてみますと、各省の予算要求を見てみますと、仕分の結果どおりの予算要求になっているからお認めいただけるというような御説明をいただくんですね。仕分の結果に沿っていればいいというものではなくて、何で仕分けられたのかというのを自らの頭で考えていただくことが実は一番大事なんです。
 例えば仕分の現場で、二割から三割予算を削減してほしいと私たちが仕分けた結果、きれいに二割だけ削減してくる傾向があるとか、こういうのもやっぱりおかしいと思っているんですね。そこは、ですから今回の事業仕分第三弾で再仕分という形でいま一度確認をさせていただきたいという思いも私は持ってございます。
 これは玄葉政調会長の下で党の行政改革プロジェクトチーム、江崎先生も始めとして八十数名の衆参の国会議員のお力をいただきまして、まさに政府・与党と一体となって無駄使いの根絶に向けた取組をしてまいりました。その成果物もいただいて仕分第三弾に向かうんですが、やはり党の中では、地域地域の状況も含めて、この事業の必要性も含めて議論をしていくところと、国全体の財政状況等かんがみて、どこまでその優先順位が認められるのかという矛盾も確かにあると思うんです。
 そこで、今回は仕分第三弾に行政刷新プロジェクトチームの枝野幸男顧問あるいは長妻昭座長にもお入りをいただいて、一体となって改革を進めるための取組を行っていこうと思っています。
#382
○江崎孝君 是非御努力をお願いをしたいと。せっかく結果が出ているわけですから、よろしくお願いをしたいと思います。
 同じく仕分の話なんですけれども、私自身も自治体の出身であります。再仕分や行政事業レビューを点検させていただいたときに、お金さえあれば自治体でできる事業が幾つもありました、正直な話。例えば、強い農業づくり交付金、産地収益力向上支援事業、国産原材料サプライチェーン構築事業、ちょっとややこしい話ですけれども、これ三事業にまたがって施設整備が実施されているわけですね。非効率極まりないというふうに思います。
 事業内容は自治体に任せることが十分可能なんですけれども、ただ、施設整備は整備のときの年度に限って大きな費用が掛かるわけですから、国の補助が必要との声が地方からあるのはこれは当たり前というか、あるのもよく知っています。しかし、事業が廃止をされ一括交付金化されます。そうすると、一括交付金として増額されるならば、自治体自身が基金化するなどの工夫をしたり地方債の活用なども行って、自治体のニーズに合った計画的な事業が行えるというふうに思います。
 行政刷新会議における作業を進めていくと、国から地方への事業移管や一括交付金化に関する議論がどんどん多分上がってくるんではないのかな。そうすると、本来の行政刷新会議の目的は、国民的観点から、国の予算、制度その他の国の行政全般の在り方を刷新するとともに、国、地方公共団体及び民間の役割の在り方を見直すと、ここまでが目的なんですね。しかし、残念ながらそこまではまだ御存じのとおり道半ばといった状況ではないでしょうか。
 そのための議論を、どのような場でどのようにこれから行っていかれるのか、整理されていくのか、お聞きしたいというふうに思います。
#383
○国務大臣(蓮舫君) まさに今御指摘いただいたように、例えば農業でも結構ですが、一つの目的をその地域が達成するために複数の事業が重なっていたりあるいは各省庁にまたがっていて、その使い勝手が非常に悪いといいますか、なかなか税金の効率的な使われ方が地域にとってなされていないという事例も幾つかありました。仕分の結果、中央がやるべきものではなくて地方自治体が自ら行うとまとめたものもあるんですけれども、じゃ、どういう形で行っていくかというときの一つの出口が、やはり一括交付金だと思っています。
 一括交付金になりますと、やはりそれまで幾つか複数に携わっていた事務事業が削減されたり、あるいは従事している人件費が削減されたり、必ずしもその一括交付金の額が、全部増えるとかあるいは残念ながら減額するとか、いろんな議論は細かにあるとは思うんですけれども、そこも含めて、私も議員であります、今、地域主権戦略会議におきまして、まさにどういう在り方が最も望ましいのかというのを議論をさせていただいています。
#384
○江崎孝君 ありがとうございます。一緒にされていますから、そのことを期待したいと本当に思います。どうぞよろしくお願いします。
 一括交付金化の議論ですけれども、今後必要になってくる視点を指摘させていただきます。
 農林水産省の事業に農山漁村地域整備交付金というのがありました。これは、公共事業に係る補助金について、民主党の主張を入れて地方の使い勝手の良い交付金にしたものでありますけれども、現段階では事業の決定に実は農林水産省が関与いたします。しかし、事業のヒアリングを行った際には、交付金化されたために、自治体にもう払いましたよ、最終的な使途は分からないという状況になっておりました。
 今後、このような整備交付金が私たちがマニフェストに掲げた一括交付金の対象となることを考えると、その最終的な使途に関しても分かるような、あるいは透明化をしていく。例えば、自治体においても自らが行政事業レビュー的な取組をするとか、そういう制度設計も必要ではないのかなと感じました。
 これは、蓮舫大臣、平野副大臣両方にお聞きしようと思ったんですけど、時間がありません。どちらかお願いしたいと思いますが、そのことの考え方をお聞きしたいというふうに思います。
#385
○国務大臣(蓮舫君) 全く同じ考えでございます。せっかく交付金化しても、結局そのお金の使い方が自由になって好き勝手に使えるということで、渡しっ放しではいけないんで、どういう形で使われたのか、実はこれはやはり地域で、それぞれの基礎自治体の議会がやっぱりしっかりと監視をしていく、もっと言えば、その地域の方たちの声が反映される、できれば地域においても仕分といったある程度の制度というのも入れていただければと私は思っております。
#386
○江崎孝君 最後になります。
 実際には農林水産省と防衛省の事業しかタッチをしなかったんですけれども、調達に当たっての一者応札、随意契約の問題が非常に改善が極めて不十分だったようにも思います。この問題は省庁横断的に取り組まないと当然いけないものがいっぱいありましたけれども、先ほど来話しているように、一方で単純な競争入札では価格競争に陥りかねない、質や雇用の劣化につながっていくということも国のレベルでも考えられると思います。
 一昨日の当委員会における蓮舫大臣の発言の中で、調達改革を始めとした幅広い公共サービス改革推進の具体的な方策を検討するために、行政刷新会議の下に公共サービス改革分科会を設置すると言われました。その際、是非とも、何回も言っていますように、公共サービス基本法の趣旨を生かして議論していただくことを要望して、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#387
○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。
 まず、沖縄政策協議会に対する政府側の姿勢について仙谷官房長官にお尋ねいたします。
 仙谷官房長官が主宰して今年九月に再開されました沖縄政策協議会ですが、その再開には奇異な感じを受けています。端的に申し上げますと、何か裏があるのではないか、例えば辺野古新基地建設に反対する県民の民意に対しての懐柔策の一環ではないかという、その危惧の念を禁じ得ません。沖縄政策協議会は二〇〇五年四月以来開会されていないわけですし、その間は沖縄のことは話し合わず、去る五月の普天間飛行場の県内移設で合意した日米共同声明を受けての再開ですから、政府として意図するところがあるのではないかというふうに思います。
 改めて、協議会の目的、政府の協議会に対する姿勢をお伺いいたします。
#388
○副大臣(末松義規君) 事実関係でございますので、私の方からお答えさせていただきます。
 今、協議会の目的及び意図するところというお尋ねでございますけれども、これは委員御存じのように、先月、仲井眞県知事から仙谷官房長官に対しまして、沖縄振興策等について政府と沖縄県との協議の場を持ちたい、設定したいという要請がございました。これに対して、政府としてもかねてからこのような協議の場が必要だと考えておりましたので、仙谷官房長官が主宰し、総理にも出席いただいて沖縄政策協議会を開催したところ、これがこの趣旨でございます。
#389
○糸数慶子君 先ほども申し上げましたけれども、実際にはこの協議会が開会されましてから、開かれなかったということに対しまして、今なぜいきなり県知事からの要請があったので開かれたのかということを考えますと、やはり二〇〇五年の四月以来開かれていなかったのが、いきなりこういう状況の中で開かれたということに対する疑問点を今お伺いしたわけです。
 沖縄政策協議会は、真に沖縄の振興と沖縄の米軍基地の整理縮小、そして県民の負担軽減を図ることにあるわけですが、これまで政府は振興策と基地問題をリンクさせ、県民からあめとむちの沖縄政策であるというふうに思われています。その沖縄に対する政策を改め、再開された協議会では、振興策と基地問題を切り離し、沖縄振興部会と米軍基地負担軽減部会とを設置したということになるわけですが、そこで、今月の二十五日、それから二十六日に東京都内で開かれる予定のこの協議会についてお伺いいたしますが、沖縄振興部会では何を議題とされるのか、そして米軍基地負担軽減部会では県民が強く改正を求める日米地位協定が議題として上がっているのか。より具体的にそれぞれの協議会の事項を明らかにしていただきたいと思います。仙谷官房長官にお願いいたします。
#390
○国務大臣(仙谷由人君) 今月の二十五日、二十六日に沖縄政策協議会を開く予定にいたしております。
 沖縄政策協議会の沖縄振興部会では、そのテーマについては沖縄県と現在調整をいたしておりますが、沖縄振興審議会というのが先般議論をされまして、今年の三月には沖縄二十一世紀ビジョンというものを策定をしているということで、沖縄側の御意見も伺いながら、沖縄の特性を最大限生かした、沖縄経済の本当の意味での自立と持続的な発展につながる取組をこれから議論をしながら鋭意検討をしてまいりたいというふうに考えております。
#391
○糸数慶子君 今お伺いしたことに答えていただけていないというふうに思うわけですけど、私がお伺いいたしましたのは、この沖縄政策協議会、自公政権のときにできたものですが、実際には沖縄の振興と沖縄の米軍基地の整理縮小と、そして県民の負担軽減を図るということにありますし、それでスタートいたしました。
 これまで政府は、振興策と基地問題をリンクさせて、県民からするとあめとむちの沖縄政策であったというふうに私どもは受け止めております。ですから、その政策を改め、再開された協議会では、振興策と基地問題を切り離し、沖縄振興部会とそして米軍基地負担軽減部会を設置したというわけですが、それをまず前提として、今月の二十五日それから二十六日に東京都内で開かれる予定のその協議会について私はお伺いしたわけです。
 沖縄振興部会では何を議題とするのか。そして、米軍基地負担軽減部会では、県民が強くその負担の軽減を望んでいる日米地位協定が議題として上がっているのでしょうか。具体的にその協議事項を明らかにしていただきたいということをお伺いいたしました。
#392
○国務大臣(仙谷由人君) 沖縄振興部会の方では、国家戦略を見据えて沖縄振興策を検討するということになっております。米軍基地負担軽減部会では、米軍基地負担の軽減及び地位協定をめぐる課題へ対応する諸方策を議論するというために、この米軍基地負担軽減部会を設置をして具体的な議論を開始するということでございます。
#393
○糸数慶子君 私を始めといたしまして県民が今大変注視しておりますのは米軍の基地負担軽減部会の在り方でありまして、この部会では普天間飛行場の返還、そして移設問題は取り扱わないという方針が示されているわけですが、それでは米軍基地の整理縮小による県民の負担軽減というのは図れないわけではないでしょうか。
 今、普天間飛行場を抱える宜野湾市の市民は、例えば嘉手納基地からダイバートと称して飛来する軍用機の殺人的な爆音に大変苦しめられています。百二十デシベルにまで達する爆音というのは聴覚に多大な影響を与え、本当に耐え難いものでありますし、まさに殺人的と表現されるような爆音が発生をしております。そのような爆音等の負担を早急に軽減するための話合いの場こそがこの部会ではないかというふうに思われます。
 ですから、不平等で県民にその負担を強いている日米地位協定の改正に関しましても本当に早急に取り組んでいただきたいわけですが、普天間を同部会の議題から外されている理由などもお伺いしたいと思います。
#394
○国務大臣(仙谷由人君) うまくお答えができるかどうか自信ないんでありますが、沖縄政策協議会は、むしろ現段階では普天間飛行場の移設問題と切り離して地域振興策あるいは基地負担軽減を両部会で議論をするということで、沖縄県の県側と意見一致を見て議論を開始するというものでございます。
 当然、今、糸数議員がおっしゃられたようなことの方向性をどのようにして実現していくのかと。元々、こちらの方がリンケージさせないといっても実態としてはリンクしている部分があるわけでございますので、議論としては大変難しいと思いますけれども、しかし現段階では、負担軽減部会の方ではその地位協定に基づく現代の沖縄の実態、このようなことも当然議論になると。それをどのような方策でどのような方向性で解決していくのかということも当然のことながらテーマとしては近々出てくるだろうと考えてはおります。
#395
○糸数慶子君 大変残念な答弁だというふうに受け止めざるを得ません。政府は基地問題を始めとするこの沖縄の抱える様々な問題に対しまして沖縄県民の声に耳を傾けていないのではないか、そんなふうな答弁だというふうに受け止めざるを得ません。すべてが沖縄県のトップである県知事との協議に視点を据えている、そのような感じがいたします。
 沖縄県民にこの日米安保の本当に過重な基地負担を強いているというその認識を現在菅政権が共有していらっしゃるのであれば、それこそ全閣僚が沖縄に出向いて沖縄県民と向かい合うべきではないのかとさえ思えてなりません。これまで言葉でのおわびは何度も伺いました。そういう言葉でのおわびではなくて、県民と真正面に向き合って、そして県民の本当の意味での基地問題に対する負担軽減、じっくり聞いていただきたいというふうに思います。私は、県民の民意を反映させていく、そのことが真の沖縄の振興であり、また沖縄の基地の負担軽減につながるというふうに確信をしております。
 そこで、提案をいたしますが、沖縄県民の参加による沖縄政策協議会の沖縄での開催を求めたいと思いますが、仙谷官房長官はどのような考えをお持ちでしょうか、お伺いいたします。
#396
○国務大臣(仙谷由人君) 沖縄政策協議会を、開催地も含めて今後どのように運営するか、これについては、沖縄県を始め関係方面とも相談の上、進めてまいりたいというふうに考えております。
#397
○糸数慶子君 是非よろしくお願いいたします。
 仙谷官房長官へは最後の質問になりますが、去る十五日に名護市議会で、九月定例最終本会議で米軍普天間飛行場の県内移設の日米合意の撤回を求める意見書と決議が可決されました。十七対九の賛成多数での可決でありましたが、九月に行われました名護市議選の結果からいたしましても、民意を反映した決議であるというふうに理解しております。
 意見書及び決議に記された文言は名護市民の怒りと憤りに満ちています。最後の文言を引用いたしますと、政府に対して、名護市民、県民の総意を踏みにじる県内移設の日米合意に激しい怒りを込めて抗議し、その撤回を強く求めるというふうになっています。
 仙谷官房長官に意見書及び決議に対する政府としての見解をお伺いいたします。
#398
○国務大臣(仙谷由人君) 名護市議会におきまして御指摘の意見書及び決議が賛成十七、反対九名で可決されたということは私も知っております。民意の表れの一つであると受け止めておるところでございます。
 普天間飛行場の移設問題につきましては、本年五月二十八日の日米合意というのがございますので、これを踏まえて取り組むと同時に、沖縄に集中した基地負担軽減にも全力を挙げて取り組むつもりでございます。
 沖縄におきます普天間飛行場の移設問題について、厳しい沖縄の民意があることは十分承知しているところではありますが、引き続き沖縄の方々の御理解を求めて、誠意を持って話し合ってまいりたいと考えておるところでございます。
#399
○糸数慶子君 昨年の政権交代に対する県民の思いというのは、衆議院選挙の結果を、沖縄の県内の結果を見ていただければよくお分かりであるというふうに思います。沖縄の県民は政権交代に対してやはり大きな期待をいたしておりますし、今もその期待は、希望は失っておりません。そういう意味での県民の声にしっかり耳を傾けていただける政権であるということをこれから先も期待して、真摯に沖縄の県民の声を受け止めていただきたいということを強く強く要望したいと思います。
 引き続きまして、岡崎大臣にお伺いいたします。持ち時間が大変少なくて、通告いたしました質問すべてにお答えいただけるかどうか分かりませんが、よろしくお願いしたいと思います。
 まずは子ども・子育てビジョンについてでありますが、政府は今年の一月二十九日、子ども・子育てビジョンを閣議決定いたしました。そのビジョンのキーワードは社会、とりわけ地域社会ということです。子供を産み育てていくには社会全体がその役割を担うという視点でありますが、四つの政策の柱に社会を据えて、その柱の下に十二の施策を掲げていますが、一つ一つ言及できませんので、岡崎大臣には子ども・子育てビジョンの実現に向けての意気込みと決意をお伺いいたします。
#400
○国務大臣(岡崎トミ子君) どうも糸数議員、ありがとうございます。
 子ども・子育て支援というのは内閣の最重要課題の一つでございます。安心して子供を産み育てる、さらに仕事と家庭を両立させる環境をつくっていくことが大変重要だというふうに考えております。こうしたことから、今年の一月二十九日に、今後の子ども・子育て支援を総合的に推進していくためにこのビジョンを閣議決定したところでございました。
 このビジョンにおいて、今お触れになった社会全体で子供を支える、その前にずっと野党の時代から一貫して訴えてまいりましたのは、民主党はチルドレンファースト、子供を第一に考える、子供を主役に、主人公に考えるという考え方でございまして、この考え方の下に子ども手当の支給、これは現金支給ということになりますけれども、もう一つ、地域社会の中で保育サービス、こちらの方の現物給付ですね、こちらともバランスをうまく考えたそういう子育て支援策をつくっていきたい、総合的な政策をつくっていきたいというのが私たちの考え方でございます。
#401
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 次に、待機児童の解消に向けた取組についてお伺いいたします。
 菅総理は本日二十一日、待機児童ゼロの特命チームを発足させましたね。その中で、特命チームのリーダーには岡崎大臣、そして省庁間の調整役として事務局長、言わばそのキャプテンには村木厚子内閣府政策統括官が就くことが決まっていますが、村木事務局長には厚生労働省で培ったノウハウをしっかり生かして頑張っていただきたいと思います。
 そこで、その特命チームですが、厚生労働省によりますと、今年四月現在で待機児童は全国でおよそ二万六千人とされておりまして、昨年より九百人増えたというふうになっております。これは、認可外保育園での入所待ちの児童を含めると四万人いると言われておりますけど、とりわけ沖縄県では待機児童が全国一で、二〇〇九年度の時点で千八百八十二名がいるということになっておりますが、特命チームではそれをゼロにするという特命を帯びているというふうに聞いておりますが、岡崎大臣に、待機児童ゼロ作戦の具体的な取組をお伺いしたいと思います。
#402
○国務大臣(岡崎トミ子君) 今日、第一回の待機児童ゼロ特命チームの会合がございました。菅総理大臣の方からこのチームに対する、官邸主導型でありますけれども、意気込みを私たちにも伝えられたところでございました。といいますのは、やはりこの待機児童を一刻も早く解消するということ、それは雇用の創出に関しても有効でありますし、また子育て世代の人たちにはその子供の育ち、それから就業支援という観点から、また少子化対策を推進していくという点でも大変重要だからでございます。
 これを一石三鳥というふうに総理大臣も言っておりましたが、実は、平成二十五年度に、今一生懸命本格的に検討しております子ども・子育て新システム、これを前倒しでできることを今やろうということなわけです。平成二十五年度にスタートをするものを二十三年度に前倒しをしてできること、これが待機児童の解消ということになるわけですけれども、今沖縄の問題についても触れられまして、沖縄の方には平成二十二年二月に沖縄待機児童対策スタディ・グループを発足させて、沖縄県の待機児童問題の改善に向けて、地元の意見を踏まえて現状分析などをしているところでございまして、課題の整理を行って六月一日に提言も取りまとめたところでございました。
 現在、私たちが待機児童の解消というふうに言っておりますのは、割と都市型で、それが固定的に地域によって非常に待機児童が多いところが決められておりまして、地方の方で多いというところは大変少ないというところから、ちょっと特区的な性格も持って、手を挙げて、ここはとにかく多いのでやってほしいというところも優先的にやっていきたいと思いますけれども、今触れられた認可外の保育所の問題や、あるいは小規模の保育所ですとか、保育ママで、本当に短時間だけれども、この時間帯は必要だという方々の問題も含めてやれたらいいと。
 しかし、保育の質を落とさないためにはどうしていくのか、また、そこで働いていらっしゃる皆さんたちの待遇の改善ということも考えながらやらなければなりませんので、大変な問題をたくさん含んだ問題ですが、まず子供の時代、今保育が必要だというのは、私はもう二年、三年待てないというふうに思うんです。
 しかも、ゼロ歳、一歳、二歳のところが八二%待機児童となっているという問題も含めまして、これはもう一刻も早く前倒しで実現をさせていきたいということで、まだまだこれから検討でありますけれども、十一月中旬ぐらいまでの間にしっかりと基本構想を出しまして、しかも平成二十三年度の予算に反映させていかなければなりませんので、急ぎながら、でも、そうですね、三回、四回会合を重ねるときには、その中の一回は必ず地方の声も聞いていきたいというふうに考えているところでございます。
#403
○糸数慶子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいと思います。
 次に、余り時間もありませんので、これはお話だけになるかと思うんですが、幼保一元化の問題についてでありますけど、沖縄県におきましては独自の幼稚園教育が存在しておりまして、政府が進める幼児教育とこの幼保一元化については、これまで培ってまいりました幼稚園教育の利点が実は損なわれるのではないかというふうに危惧する声もございます。
 今年四月には、沖縄の方から、沖縄県教職員組合の山本隆司委員長が当時の福島大臣に対しまして、実は沖縄の一つのモデルとしての幼保一元化に関する提言を行いました。そういうこともございますので、幼稚園それから保育園、小学校、学童保育など総合的にとらえた幼保一元化の構想を提案をいたしております。
 大臣にはその要請の内容も伝えてございますので、是非とも沖縄に足を運んでいただきまして、視察をしていただきながらこの沖縄の実情というのを是非分かっていただきたいというふうに思いますが、現状把握というふうな意味でも、岡崎大臣、御多忙とは存じますけれども、是非視察を沖縄で行っていただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。
#404
○委員長(松井孝治君) 答弁、必要ですか。
#405
○糸数慶子君 はい、必要です。
#406
○国務大臣(岡崎トミ子君) そうですね、沖縄県では歴史的な経緯によって公立幼稚園が小学校に併設されていると。そして、五歳の子供たちが入学する前に必ず学校に行って集団の中でみんなと一緒に勉強できるようにするという、大変すばらしい考え方だというふうに思っておりまして、その考え方を私たちの中にも取り入れているというふうに考えているところなんです。
 沖縄の方へというお話でございました。良質な生育環境を提供することは重要と考えておりますし、また、沖縄県での幼稚園教育の経験も参考にしながら議論を進めてまいりたいと考えておりますので、是非時間をつくって沖縄に出向いて、そして御意見を伺っていくことを私自身も希望しております。スケジュールがかなうことを私も願っております。よろしくお願いいたします。
#407
○糸数慶子君 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 終わります。
#408
○委員長(松井孝治君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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