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2010/08/06 第175回国会 参議院 参議院会議録情報 第175回国会 厚生労働委員会 第1号
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2010/08/06 第175回国会 参議院

参議院会議録情報 第175回国会 厚生労働委員会 第1号

#1
第175回国会 厚生労働委員会 第1号
平成二十二年八月六日(金曜日)
   午後二時三十分開会
    ─────────────
   委員氏名
    理 事         森 ゆうこ君
    理 事         衛藤 晟一君
    理 事         山本 博司君
                梅村  聡君
                辻  泰弘君
                長浜 博行君
                石井 準一君
                石井みどり君
                伊達 忠一君
                丸川 珠代君
                木庭健太郎君
                森田  高君
平成二十二年七月三十日議長において委員を左の
とおり指名した。
                足立 信也君
                小林 正夫君
                津田弥太郎君
                徳永 エリ君
                難波 奨二君
                西村まさみ君
                柳田  稔君
                岸  宏一君
                佐藤ゆかり君
                高階恵美子君
                中村 博彦君
                秋野 公造君
                田村 智子君
                福島みずほ君
同日議院において左の者を委員長に選任した。
                柳田  稔君
    ─────────────
   委員の異動
 七月三十日
    辞任         補欠選任
     伊達 忠一君     山東 昭子君
 同日
    辞任          木庭健太郎君
    補欠選任        川田 龍平君
    辞任          森田  高君
 八月五日
    辞任         補欠選任
     難波 奨二君     大塚 耕平君
 八月六日
    辞任         補欠選任
     大塚 耕平君     難波 奨二君
     石井 準一君    三原じゅん子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳田  稔君
    理 事
                津田弥太郎君
                森 ゆうこ君
                衛藤 晟一君
                岸  宏一君
                山本 博司君
    委 員
                足立 信也君
                梅村  聡君
                小林 正夫君
                辻  泰弘君
                徳永 エリ君
                長浜 博行君
                難波 奨二君
                西村まさみ君
                石井みどり君
                佐藤ゆかり君
                山東 昭子君
                高階恵美子君
                中村 博彦君
                丸川 珠代君
               三原じゅん子君
                秋野 公造君
                川田 龍平君
                田村 智子君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  鉢呂 吉雄君
   国務大臣
       厚生労働大臣   長妻  昭君
   副大臣
       総務副大臣    渡辺  周君
       厚生労働副大臣  細川 律夫君
       厚生労働副大臣  長浜 博行君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       警察庁生活安全
       局長       樋口 建史君
       厚生労働省医薬
       食品局長     間杉  純君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (社会保険病院等の譲渡方針及び今後の在り方
 に関する件)
 (原爆被爆者対策の拡充に関する件)
 (予防接種の安全性確保と被害救済に関する件
 )
 (B型肝炎訴訟への対応に関する件)
 (児童虐待防止策の推進に関する件)
○独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構
 法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
○七十五歳以上の高齢者と子供の医療費を無料に
 することに関する請願(第八号)
○後期高齢者医療制度の速やかな廃止に関する請
 願(第九号)
○労働者派遣法の早期抜本改正に関する請願(第
 一〇号)
○人間らしい働き方と暮らしの実現に関する請願
 (第一一号)
○小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願
 (第一五号外三件)
○パーキンソン病患者・家族の療養生活の質的向
 上に関する請願(第一九号)
○後期高齢者医療制度を速やかに廃止し、高齢者
 ・国民が望む医療制度を目指すことに関する請
 願(第二〇号外六件)
○現行保育制度に基づく保育施策の拡充に関する
 請願(第二六号)
○難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患の総合対策
 に関する請願(第二七号外一件)
○肝硬変・肝がん患者等の療養支援などに関する
 請願(第二九号)
○国民医療の拡充と建設国保組合の育成・強化に
 関する請願(第三三号外一件)
○医療保険一元化反対、国保組合の育成・強化に
 関する請願(第三六号)
○後期高齢者医療制度を先送りでなく、今すぐ廃
 止することに関する請願(第三七号)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、一言ごあいさつを申し上げます。
 去る七月三十日の本会議において厚生労働委員長に選任されました柳田稔でございます。
 委員各位の御指導、御協力を賜り、公正かつ円滑な委員会運営に努めてまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願いをいたします。(拍手)
    ─────────────
#3
○委員長(柳田稔君) 本日は、広島の平和記念日に当たります。
 ここに、広島、長崎において原爆の犠牲となられた多くの方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。
 御起立をお願いします。黙祷。
   〔総員起立、黙祷〕
#4
○委員長(柳田稔君) 黙祷を終わります。ありがとうございました。御着席をお願いいたします。
    ─────────────
#5
○委員長(柳田稔君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、石井準一君が委員を辞任され、その補欠として三原じゅん子君が選任されました。
    ─────────────
#6
○委員長(柳田稔君) ただいまから理事の選任を行います。
 本委員会の理事の数は五名でございますが、現在二名欠員となっております。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に津田弥太郎君及び岸宏一君を指名いたします。
    ─────────────
#8
○委員長(柳田稔君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、社会保障及び労働問題等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#10
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬食品局長間杉純君外一名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#12
○委員長(柳田稔君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#13
○衛藤晟一君 本日の一般審査に当たりまして、衆議院から提出されております独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法改正案に関連して質問をさせていただきたいと思います。
 今回の改正案は、年金・健康保険福祉施設整理機構、すなわちRFOの存続期間を二年間延長するものでありますけれども、そもそもこの機構の設立の趣旨、目的は何なのか、大臣にお尋ねいたします。
#14
○国務大臣(長妻昭君) このRFO、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構でありますけれども、これの設立の趣旨といたしましては、年金保険料を使って赤字垂れ流しのリゾート施設がどんどん造られ、そして国民の皆さんの大きな批判にさらされたということにかんがみ、その施設をこのRFOに集約をして、そして少しでも高く売却をしていこうと、こういうような基本的な趣旨で設立されたというふうに考えております。
#15
○衛藤晟一君 そうですね、この法律の趣旨には、年金福祉施設等ということで、年金で使われたものや、あるいは社会保険料の中で賄われたもの、そのような病院についても、あるいはグリーンピア等あるいはいろいろな福祉施設等について譲渡又は廃止の業務を行い、そして最終的には財政運営に資することを目的とするということでございますから、大臣の言われたとおりだというように思います。
 そういう意味で、厚生年金保険事業や国民年金事業、そして全国健康保険協会が管掌する事業の中で、できるだけ財政運営に資さなければいけないということが書かれているわけでありまして、それを改めて確認をしてまいったところでございますけれども、ありがとうございました。
 さて、そうしますと、この法案が二年間延長ということになりまして、衆議院から今、回ってきているわけでありますけれども、今後二年間の基本方針というものについてどう考えるかですね。
 RFOの設立趣旨は、年金福祉施設等の譲渡等によって年金事業等の財政運営に資することだということが書かれています。RFOの業務も、一義的には年金福祉施設等の譲渡等を行うことであって、したがって、今後二年間についても、社会保険病院や厚生年金病院については病院の医療機能を維持した上で譲渡、売却等を行い、売却益は年金積立金に戻し、あるいは保険財政にも戻し、そして寄与していくということは、基本方針は変わらないという具合に見ていますけれども、そのように理解していいか確認させていただきたいと思います。
#16
○国務大臣(長妻昭君) 今、衛藤委員がおっしゃっていただきましたけれども、基本方針は、この病院に関しては、社会保険病院、厚生年金病院に関しましては、これはこの地域医療を担う機能は維持をした上で、そして地方自治体、住民の方の御理解をいただくという前提で譲渡をしていくという基本方針でございまして、これはもう前の政権も同じような考え方だったと思っております。
#17
○衛藤晟一君 そうですね、大臣からもお話ございましたように、よく地域医療、地域医療と言われますけれども、いずれにいたしましても医療機能をちゃんと守っていくということが一番大事であると思っています。
 ですから、この中でいわゆる地域医療に貢献しているところと、あるいは厚生年金病院等においては年金受給者のための施設でありますから、例えば循環器系に非常に力を入れるとか、あるいは整形だとかあるいはリハビリに力を入れるとかの形で、一般的なその地域に役に立つという地域医療だけじゃなくて、広い意味での地域医療というか、そして専門的な医療を担っているということにおきまして、全体の言い方としてはこれはやっぱり地域医療とだけ限定しないで、医療機能をちゃんと守る、それぞれが持っている医療機能を守るという意味で私は理解しているわけでございますけれども、大臣、そこのところはどうですか。
#18
○国務大臣(長妻昭君) 例えば、この厚生年金病院の成り立ちというのは、元々は厚生年金受給者の方々が、受給しながら、でも御高齢なのでいろいろお体が悪くなる、そういうことで、特に高齢者に当初は着目した医療というのも、特にリハビリなどなどを得意分野としている病院も多いわけでございまして、それぞれほかの病院に比べて特色のある病院も多いわけでございますので、地域医療を担う、これはいろんな言葉の意味がありましょうけれども、そういう特色を生かして医療を担って、住民の皆さんもこの病院については御心配をいただいている地域も多いわけでございますので、それを担うという前提がこの譲渡の要件であるということであります。
#19
○衛藤晟一君 そうですね、とにかくこの医療機能を大事にしていくと。もちろん時代の変化とともに若干の変化もあるかもしれませんけれども、例えばそんなリハビリの専門でずっとやっていて、そこがいわゆる一般の地域医療にぱっと変わりますと、そこにある今までの地域医療中心の病院は非常に困るわけですね。ですから、ここのところはやっぱりちゃんと話をしていかなきゃいけないわけでありますから、言わば特色を持った医療機能を維持するということで改めて確認していったというように思っている次第でございます。
 それから、譲渡の中身についてですね。
 このRFOが行う譲渡とは、年金保険事業等の財政に資すると、大臣の言葉をお借りすれば、一円でもできるだけ高く売って、一円でも高く売った上でそれを財政に返して財政運営に資するということになるわけでありますけれども、その設立目的に照らすならば、言わばこの譲渡というのは基本的には恐らく有償譲渡であろうし、すなわち売却ではなかろうかという具合に思っております。いわゆる無償譲渡でだれでもあげるということの意味ではなかろうと思うんでありますが、そのような認識でよろしゅうございますか。
#20
○国務大臣(長妻昭君) ある意味での第一号ということで浜松の厚生年金病院が譲渡をされたと、こういう前例もあるわけでございまして、基本的には入札ということを含めた譲渡の形態ということが基本だと思っております。
#21
○衛藤晟一君 政府は、昨年の十月に新たな独立行政法人を設立しまして、これに社会保険病院等の運営を担わせる独立行政法人地域医療機能推進機構法案というものを国会に提出いたしましたが、その法案は、前国会、第百七十四国会におきまして、参議院で審議未了、廃案という具合になりました。
 今回のRFO整理機構改正法は単なる一時しのぎの法案ではないというように思います。この法案が成立すれば、政府は、今後二年間は、この法案の設立趣旨にのっとり、社会保険病院や厚生年金病院あるいは残りの福祉施設等の譲渡を進めていくということになるわけでありますけれども、そのことを確認したいと思いますが、よろしゅうございますか。
#22
○国務大臣(長妻昭君) 今議員立法で御審議というか、法案が参議院に回ってきているものにつきましては、二年間という期日が付いているというふうに承知をしております。
 その中で、これまでの、先ほど申し上げました地域医療を担う機能の継続、そして地域住民、そして地域自治体の御理解、こういうような前提の下これは譲渡を進めていくと、こういう方針は従来のRFOの方針と変化はないということであります。
 先ほど私、浜松市の厚生年金病院の例と申し上げましたが、これは社会保険浜松病院の間違いでございました。
#23
○衛藤晟一君 そうですね、これはこういう形で議員立法で出てきたわけでありますから、その設立趣旨ということ、目的もはっきりいたしておりますので、そういう意味では、恐らく大臣も、これはこれで通して、その後また昨年の十月に出して廃案になったような地域医療機能推進機構なんというような形を出そうなんというふうに思っていないと思いますけれども、そのことを改めて確認をしたいと思います。
#24
○国務大臣(長妻昭君) このRFOの法案が仮に二年延長になるということになりますと、先ほど来申し上げておりますような譲渡の方針に基づいて、これは従来と同じようなスキームでそれを進めるということになるわけでありますし、さらに当該病院のある地方自治体にもお話を再度きちっと聞いていこうというようなことも計画をしているわけであります。
 当然それでも直ちにすべてが譲渡ということはなかなか難しい状況にもあると思っておりまして、当然その病院がRFOの下であってもきちっと地域医療を担う機能を更に高めていただくと。改善も、当然RFOだからそのまま医療の質も上げないでそのままの病院として医療サービス向上の努力もしないでいいということではもちろんないわけでございますので、その二年間の中でその病院の医療の質の向上ということがどういう形であるとそれが最も地域医療そして住民の皆さんのニーズに合致するのかというのをよく見て、その問題については検討課題としていきたいと思っております。
#25
○衛藤晟一君 よくちょっと分からないんでありますけれども、売れない場合とか地域医療に貢献云々ということで地元に対するいろんな調整をするという話がございますけれども、その議論をする前に、じゃ今までRFOについての実績についてお尋ねしたいと思います。
 この九月末で本来の存続期限である五年を迎えることになります。十七年から一般の福祉施設がここに移管されました、平成十七年からですね。平成二十年から医療関係の施設がここに移ってきたわけでありますけれども、これまで機構がどれだけの施設を売却してどれだけの実績を上げてきたのか。まずは、どれだけの施設を売却してどれだけの実績を上げてきたのか。そして、これまで、そのときに売却した施設の簿価、それから具体的に掛かった経費、それから売却価格や売却益、そして国庫に戻した金額、あるいは、九月三十日が来ますので最終的にはもう既に入札の終わっているところもございますので、その見込額について明らかにしていただきたいと思います。
#26
○国務大臣(長妻昭君) ちょうど先月の七月二十八日の入札を最後として、社会保険病院を除く年金福祉施設等の売却、三百施設ですけれども、これがすべてできたということになっております。それに、先ほど申し上げました浜松にあります社会保険浜松病院を加えるとこれが三百一の施設でございますが、まずこれは国からの出資額、簿価ですけれども、二千十五億円ということであります。それの売却額でございますけれども、二千二百二十一億円ということでございまして、簿価に比べて二百六億円プラスとなったわけであります。
 ということで、RFOの運営費というのが、この売却に要した経費は、平成二十二年度九月末までの見込額でいうと、これは不動産鑑定費用とか売却委託の手数料などですけれども、この経費が約八十八億円、そして社会保険病院等にかかわる不動産鑑定の経費、維持修繕費などが約四十億円というようなことになっております。
#27
○衛藤晟一君 そうしますと、最終的にこの整理機構、RFOには、福祉関係の施設三百、そして浜松病院を入れて三百一が譲渡されましたと。あるいは廃止したのもあるんですかね、その中に、されましたと。簿価では二千十五億円でしたが、売った金額は二千二百二十一億円でした、それに掛かった経費が約百三十億ぐらいですということでございますが、私はこれ非常によく頑張っていただいたなという具合に思います。
 それでは、現時点で売却されていない施設の数、それから社保病院あるいは厚生年金病院等の簿価、それからこれまで掛かってきた経費等について明らかにしていただきたいと思います。
#28
○国務大臣(長妻昭君) 病院に関しましては、社会保険病院が全国に五十二病院、厚生年金病院が十病院、合わせて六十二病院でございますので、これは浜松を引いて六十二病院が今残っているということでございます。
 そして、運営経費でありますけれども、社会保険病院等の運営をする経費、平成二十年度決算が最新の決算数字でありますけれども、これがお給料あるいは材料費、委託費等で年間三千六百二十五億円掛かっているということであります。
#29
○衛藤晟一君 この社保病院のために、いろいろな形でこの六十二の施設のために年金会計あるいは社保の方から今まで入れてきたお金が三千六百億、いろんな経費を入れてたしか今四千億近くにこれはなっていると思いますけれども、そういう状況でございますから、そういう中で、病院については今そこのところでまず一応話を止めまして、これまでの、ほかの年金施設、これを売却するに当たって、あるいは譲渡するに当たって、今までの譲渡に当たっての原則、そういうものについてどういう具合にしてきたのかということについてお尋ねをいたします。
#30
○国務大臣(長妻昭君) これまでの譲渡の原則といいますのは、これは病院と、先ほど来御説明申し上げておりますけれども、ほかのいわゆるリゾート施設等では基本的には違うわけでありまして、病院以外の施設に関しましては、これは基本的には競争入札でより高く売却をしていくと、こういうことでございまして、それを基本方針としてこれまで理事長を始め御努力をいただいてこういう結果になったということであります。
#31
○衛藤晟一君 一般の福祉施設についてよく議論をされるところでありますけれども、この病院等、これは国立病院等も、あるいは民間というか、ほとんど地方公共団体に提供したりしたわけでありますけれども、払い下げたりしたわけでありますけれども、このときのやっぱり条件というものがいつも一番問題になってきます。
 特に条件というのが、この職員さんの雇用条件とか退職金の支給状況というようなものが具体的に問題になっているからでありまして、これがどうなっていたのか、そしてまた再雇用がどうなっていたのか、これについてお尋ねします。
#32
○国務大臣(長妻昭君) この福祉施設等の売却に当たって、RFOは、今も申し上げましたが、できるだけ高く売却するという観点で、特段の譲渡条件を付けない一般競争入札を原則としているということで、何か雇用を維持してそこで働いておられる職員をそのまま雇わなきゃいけないとか、そういう条件は付けていないということであります。
 ただし、老人ホームのような入居者に配慮すべき施設等については、原則として一定期間、五年ということでありますけれども、施設の中心的な機能を維持することを条件としているなどなど、そこの入居者、利用者に影響が出ないような形で対応しているということであります。
 病院の売却に関しては、先ほどのいろいろな要件はありますが、この雇用継続を譲渡の条件ということにはしておりません。ただ、地域医療を担っていただく、そして地域住民の期待にこたえていただくということが前提となりますので、その前提で適正に判断をして進めていくということであります。
#33
○衛藤晟一君 よく分かりました。
 病院ですから、これに入院されている方々とか、そのような病院機能というものを維持しつつできるだけ高く買っていただくようにする、そしてそれを財政運用に資するということの意思はよく分かったところでございます。それを是非私はそのことをはっきり確認したかったわけでございますので、そのことを確認していきたいというふうに思っております。
 それでは、何ゆえに一体平成二十年から病院等も移管されていながら進まなかったのか、浜松病院一つだったのかということについて、よく私ども何度か厚生労働省の職員の方にもお聞きするのでありますけれども、どうもそこのところにやっぱり本当にちゃんと仕事をする気があったのかなというような形が多々ありまして、それについて。
 例えば、地元との話をある程度しなきゃいけない、ですから、所在する市の方にどうですかと言って、私ども実は譲渡を受けたいんですがどうなっているんですかと言ったら、今までどうやってきたかといいますと、所在する市の方にとにかく行ってください、そうしますと所在する市の方は、できればこの社保病院のままあってもらいたいとかいうような話をしてそれで話が終わりと。ああ、これは本当は厚生労働省は、譲渡するする言いながら、実質的には譲渡の条件も何も言わない、そしてその意思がないんだなと、要するに上から完全に押さえ込んでいるんだなという感じで思って今まで帰ってきているようでございます。
 それが私が今まで何で進まなかったんだろうかというところを調べたところの実態であろうかと思いますけれども、これについて、大臣、どのような認識されておられますか。
#34
○国務大臣(長妻昭君) これまでこのRFOに出資をされた社会保険病院について、売却、譲渡のそういう一つの前提条件というのがあいまいであったんではないかということが一つあるんではないかと思います。
 その意味で、私が今ここでも申し上げておりますけれども、地域医療をきちっと担っていただく、当然、その譲渡をして住民の方の期待にこたえられないような医療の質に下がってしまってはこれは困るわけでありますし、譲渡に当たって地域住民そして当該自治体が了解をいただく、納得いただくと、こういうような前提でこれは譲渡をするというふうに厚生労働省の責任者が申し上げているところでありますので、それはもうそういう方針で今後進めるべきであるというふうに考えております。
 ただ、前の政権も、これはやはり普通のリゾート施設とはかなりこれは性格の異なる施設でありますので、そう簡単にどんどんどんどん売却するというわけにはいかないというのは、私もこれはよく理解をするところであります。普通のリゾート施設であれば、それは上物をなくして更地にして、マンションでも何でも、それはある程度一定の要件の下、事業展開できるわけでありますので、そういう一つの大きな責任がこれは掛かってくる、譲渡を受ける側にですね、そういうことでありますので、いずれにしても、そういう責任を持った譲渡先ということになりますと、そう、こういう考え方を決めたとしても、なかなか、今の御時世でもございますので、すぐに多くの適格な方が現れるかどうかということについては、前の政権と今政権で、双方ともこれは大変な慎重な考え方でやらなければいけないということは私も考えているところであります。
#35
○衛藤晟一君 大臣、よくそこまでお話しいただきましてありがとうございました。
 実は、前政権でやっぱり問題だったんですね。大臣が言われたようなことをやっぱり我々の仲間の方も大分言われたんです。しかし、当時大臣たちから言われたことは、いわゆるこれは民間でできるものは民間でやれるじゃないかということを何度も大臣も大分言われているんですよ。そして、この全体が無駄遣いではなかったのかということで、いわゆる流用ではなかったのかということで、参議院は強行採決されて、民主党の方々は強行採決して通したんですよ、それを。
 ですから、そのときに我々は、無駄遣いがそんなにあったとは思わないけれども、それは目的外使用であるということを言われれば、当時は福祉に資することが目的と言われ、その条項がちゃんと法律の中に書かれていましたから、当時は有効であったんでしょうが、しかし、今振り返ってみれば、目的外であったのかどうかということを尋ねられれば、それはそうでしょうと。そうであるならば、これは年金会計や社会保険の会計がこれだけ厳しくなっているときに、言わばそのお金からもう入れるということはなくして、そして、できるだけ一円でも多く返すのが当たり前ですねということでこの措置をとったんです。
 しかしながら、役所の方は、ということは分かっていながら大臣と同じようなことを実は言い続けてきたんですね。なかなか大変だということです。ですから、行けと言ったのは、どこに行けと言ったか。自分たちで条件、こうしてこうするのが譲渡の条件ですよ、必ず医療機能を守らなきゃいけませんよとか、それから、できれば再雇用についても考えてもらいたいとか、そういうことを言ってもないんですよ。ただ所在する市の方にあいさつだけ行けと言っているんです。そうすると、いわゆる社保病院として維持してもらいたいということをやっぱり地元の人は一応言いますよ。そうしたら、話ができないからといって全部これをカットしてきたんです。それが実態なんです。そのことだけはよく了解してください。
 そうしますと、私は、実はよくいろんな方々が言われますけど、この病院機能をだれに持っていこうとも、基本的には廃止すべきではないと、赤字だから即廃止すべきだということにはならないと思っているんですね。だから、譲渡するときに、もし経営が大変なところはそれだけ言わば値段が安くなるというだけの話ですよ。あるいは、全部新築間もないところは、その分だけ若干もう投資が要らないんだから値段が高くなるというか、いい値で売れる、それから、もう四十年もたって建て替え期が近づいてきた、そういうところは安くなっていく、あるいは、まだ耐震構造も施していない、そこのところは大変なお金が掛かるから、そのところは安くなっていくという形で譲渡されていって、しかも病院機能が守られていくわけですよ。
 ですから、そこはちゃんと譲渡を受ける人たちが考えて、なるほどこれぐらいであればやっていけるよということで考えればいいことなんですね。それを、今までどちらかというと厚生省の役所の方は自分たちで地元へ行って話をしろしろなんて、そんなのまとまりっこない、最初から。まとまりっこない話を今までしていたのが実はこの厚生省の実態だったんですよ。だから、私どもはちゃんとやっぱりやり変えなきゃいけないということを言っている。大臣もそう今まで言われてきたわけです。皆さん方もです。だから、これは是非、ちゃんと譲渡ということで今度はお互いに話ができて、二年間この目的に沿ってやるということになったわけですから、是非ちゃんとやっていただきたいと思うんです。
 そして、そういう意味では、私は、先ほどから申し上げておりますように、各病院はそれぞれの病院機能を果たしているんです。だから、即赤字だから廃止だとか、そういうことにはならないというふうに思っているんです。それは譲渡のときのいろんな条件でいろいろ変わってくるだけの話だと。どうしても、この病院は物すごく田舎にあって、それだけの人口も抱えてなくて、そして大き過ぎるとか、そういうところはお互いに話をして小さくしていけばいいことだし、そういうことをちゃんとやってもらわないと困ると思うんですね。
 そうすると、ここのところで、大臣、そういう条件でちゃんとやって、廃止されるような病院が本当にあると思いますか。どうですか、大臣。
#36
○国務大臣(長妻昭君) 今の御質問は社会保険病院のうち廃止すべき病院はあるのかないのかというお尋ねでありますけれども、今の段階で、社会保険病院、厚生年金病院、これは先ほど申し上げました得意分野の例えばリハビリあるいは四疾病五事業、これを提供するという前提で今運営をしておりまして、ほとんどの所在自治体から存続の要望も来ておりますし、あるいは社会保険病院の中ではその町や市に唯一の病院であるというような病院もあることから、今の段階で直ちにこの病院は廃止しても影響ないだろうというものはございません。
#37
○衛藤晟一君 だと思いますね。私は、今の段階でもですが、将来的にわたっても、譲渡の条件はちゃんとそれは考えればいいわけであって、決して廃止につながるようなことにならないという具合に思っています。
 そして、更に重ねて、この社会保険病院というのは、医療機能やあるいは病院機能というのは維持されるべきですね。地域医療とかリハビリとか整形だとか、いろんな形での一定の機能を果たしているわけでございます。それを維持するということが前提であれば、譲渡先としてどんな人を予定しているんですか。よもや民間の一般企業を予定しているわけじゃないと思うんですね、当然。その中には、例えば県とか市町村とか、あるいは済生会とか日赤とか、あるいは、どこですかね、医療法人とか、そういう具合になって、一般の民間企業にそれをよもや売るというようなことをしますとこの医療機能ということが大変なことになりますから、当然これが条件として必ず付くはずですからね、譲渡条件としてですね。だから、そういう意味におきましては、譲渡条件ということを考えた場合に、譲渡する相手をどういう具合に想定しておられますか。
#38
○国務大臣(長妻昭君) この譲渡先でありますけれども、これについては、例えば先ほど申し上げました社会保険浜松病院の入札公示では、譲渡先については地方公共団体、公共性のある法人又は医療法人と、こういうふうにされておりまして、医療法人というのはある意味では民間でもありますので、民間でも可能であるということでありますが、ただ、この場合でも、先ほど申し上げましたように、必要な医療機能が維持されて地域医療が確保される、そして地元住民や自治体の御理解が得られると、こういう、譲渡先がどなたであってもそういう条件、要件は付くわけでありますので、その意味では、本来の機能が損なわれないようなそういう対応が確保されているし、確保されるべきであると考えています。
#39
○衛藤晟一君 そうすると、やはり譲渡先としては地方公共団体や、もう一つどこですか、医療法人……
#40
○国務大臣(長妻昭君) 公益性のある法人。
#41
○衛藤晟一君 公益性のあるところですね、日赤とか済生会とかそういうところとか医師会とかですね、多分。では、そういう形で是非頑張っていただきたいし、そしてその基準を明確に示していただきたいという具合に思います。
 改めまして、その譲渡についての今後の基準や譲渡方針等について見通しをお伺いさせていただきたいと思います。
#42
○国務大臣(長妻昭君) このRFOについて、これが一定の延長がなされるということになりましたら、我々は意向確認調査というのをもう一回きちっとしていこうというふうに考えております。
 どういう調査をするのかというと、対象はその病院がある地方自治体に対してきちっとお話を聞くということでありますが、まずは地域における病院の担う役割はどう考えておられるのか、そして病院譲渡に対する自治体の考え方、そして地域住民の方の御意見、そしてどのような条件が満たされれば地元住民とコンセンサスが得られるのかというようなことを主な点として、当該地方自治体ときちっとその御意見を聞いて、そして先ほど申し上げたような方針で対応していこうというふうに考えています。
#43
○衛藤晟一君 御意見を聞くのはそのとおりなんですけれども、これは、最初から方針は譲渡先を見付ける、そして医療機能を守るということですね。だから、一部のところからありますように、公的ないわゆるこういうところとして残せということを言われても、残せる場合もあるし残せない場合もありますから、だからそこのところは、基本的な方向は、この独法の整理機構、RFOの趣旨に書かれておりますように、譲渡ですね、僕は廃止する必要はないと思いますので、譲渡等の業務を行い、そしてこの施設等の整理を図って、もって厚生年金保険事業それから国民年金事業及び全国健康保険協会が管掌する健康保険事業の適切な財政運営に資するということが書かれておるわけですから、そのことをはっきりちゃんとやらないと、何でもかんでも意見聞けばいい、公的でやってくれといったって、これはもう不可能になっているわけですから、この趣旨が、譲渡を行うということにしているわけですから、そこのところは、御意見をお伺いするということと具体的にどうするかということについてははっきりしていただきたい。
 そして、かつその上で医療機能というのはちゃんと守られるわけですからね。ちなみに、私どもも民間の病院の方にもしそうなったときはどうしますかといったら、それはもう私ども一生懸命手を挙げて頑張りたいと思いますという方はたくさんいらっしゃいますよ、本当に。厚生労働省の説明を聞いたらだれもいないというようなことでしたけれども、しかし私どもは、民間の方にもしこういう条件でどうですかといったら幾らでもいますよと言いますよ、実際のところ。だから、そのことはよく理解をしてやっていただきたいと思います。
 そして、最後にですが、この譲渡の進捗状況については、今後私どもも議会としてちゃんと監視をしなきゃいけないと思っておりますので、議員立法で取りまとめたわけでもございますので、これは四か月ごとぐらい、年に三回といった程度で定期的にこの状況について報告する必要があるというように思っておりますので、それに対して厚生大臣の見解をお伺いさせていただきたいと思います。
#44
○国務大臣(長妻昭君) もちろん、これ公的な組織で公的な仕事をしているわけでありますので、これ国会で病院の譲渡の進捗状況について報告というような御指示があれば、その御指示のとおり報告を申し上げるということであります。
#45
○衛藤晟一君 ありがとうございました。
#46
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 今日は一般質問ということで、長妻大臣中心に質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、原爆被爆者対策ということで、今日は被爆六十五周年、厚生労働大臣になられて初めて今日行かれたということでございますけれども、私もこの広島に毎年のように行かさせていただいておりまして、先日も、原爆の養護ホームに毎年慰問をさせていただいている次第でございまして、この原爆症の認定問題に関しましては、当委員会でも何度も質問をさせていただきました。被爆者の方々の平均年齢はもう七十六歳を超えられております。もう残された時間はないというのが実態でございます。
   〔委員長退席、理事津田弥太郎君着席〕
 この認定問題に関しましては、昨年の八月に確認を実現をする、この一年間、行政的な措置とられていないというのが多くの方々の声でございます。その一つは、この原爆症の認定の申請の待機待ちの方々、今約六千六百件ぐらいあると言われております。毎月三百件程度申請が増えているということで、数年待ちという方、今年、私、一月にお会いした方ももう来年度というふうにお聞きをしているわけでございますけれども、そうした状況の中で、大量の却下処分、これも一月から六月までに三千百十八件、約前年の十七倍の方々が却下をされておられます。これも、この中には認定をされてもしかるべき、そういう申請も多く含まれていると言われておりまして、この今の集団訴訟でも、新基準で認定外とされながら原爆症と認められた方々は原告五十九人に上っております。
 認定の基準では、七疾病のがんや白血病であれば積極的に認定をすると、こうなっているわけですけれども、心筋梗塞などの四疾病は放射線起因性が認められるなどの限定条件が付いているためにこの大量の却下、保留ということになるケースがほとんどでございます。今新たな裁判が起きているのも、こういう状況にあるということで、新たな基準の改定が必要であると思うわけでございます。
 大臣も、この一月十四日の定期協議でも法改正が必要である認識を示されましたし、今日も、総理も、また大臣もこの法改正の検討を前向きに進めるという記者会見もされたということでございますけれども、被団協の方々等とも会見をなされて、この法改正、いつごろまでに具体的に進めていくのか、この被爆者救済も含めて、今日行かれた大臣の感想も含めて御見解をお聞きしたいと思います。
#47
○国務大臣(長妻昭君) 今年も暑い朝でございまして、八時十五分にみんなで黙祷をささげて、今こちらに参ったわけであります。
 私も、史上初という国連事務総長の出席、そしてアメリカ大使、フランス、そしてイギリスということで、核を持っているその三つの国も初参加ということで、六十五年目ということで、非常に核廃絶に向けて世の中、世界の動きというのは一歩進んできているのではないかということを肌身で感じて、これからそれを確実な流れにしなきゃいけないということを感じた次第であります。
 そして、その後、被爆者の方の代表の方と私と総理とお話をお一人お一人からお聞きして、そして我々もそれに対する回答を申し上げたということでありますが、その中で、今おっしゃっていただいたこの原爆症認定制度について御要望もありました。
 今年一月に第一回目の被爆者との定期協議ということを厚生労働省に被爆者の代表の方お集まりいただいて、私もじっくりお話をお伺いしました。そのときにもその制度について私も話を申し上げましたけれども、今日回答申し上げましたのは、今年の十月までに、法律改正による原爆症認定制度の見直しについて、どういう形が適切なのかということを、十月までにまず委員会、有識者の会議を設置をして、その会議体で今後一定の時間を掛けて議論をして成案を得ていきたいと、こういうふうに考えております。
#48
○山本博司君 これはもう大変大事な前政権からの問題でもございますし、これは是非とも、もう時間がないという現状もございますけれども、進めていただきたいと、このことをお願いをする次第でございます。
 そして、もう一つ、毎年広島県・市から要望を出されている課題について質問をしたいと思います。
 これは、広島原爆の黒い雨に遭いながらまだ重い健康被害に苦しみ続けている被災者が被爆者援護を受けられないでいる、こういう問題でございます。これは昨日のNHKでも特集が組まれていましたけれども、この黒い雨降雨地域全域を健康診断特例区域指定をしてほしい、このように毎年のように広島県・市が陳情をされている内容でございます。
 三月の予算委員会で大臣は、こうした広島県、広島市の新たな大規模調査の結果が出て、中身を分析をして、厚生労働省としても見解を出したいと、このようにそのときに答弁をされております。五月にその大規模の研究報告、調査結果が出されまして、その中でも、三万人の聞き取り調査の中から千五百人の回答、前回の基礎となったデータは百七十人ですから、大きなこの超える調査、この中でも黒い雨の降雨の広がりの地域、これも明らかになっておりますし、科学的な気象のシミュレーションであるとか土壌調査とか、またキノコ雲の実態が約二倍ではないかという様々な科学的な検証なども含めてそうしたことが出されております。
 大臣、今後のこうした黒い雨の降雨地域の拡大も含めてどういう御見解を示されているのか、お示しをいただきたいと思います。
#49
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃっていただいたような黒い雨に関する指定地域について、広島市を中心にかなり長期間、しかも大規模な調査をされたということで、その結果が出たというふうに聞いているところでありまして、厚生労働省としてもその結果をきちっとやっぱり検証していこうというふうに考えておりまして、これも、先ほど申し上げた会議とはこれは別でありますが、年内、秋ぐらいまでに新たな会議体を設置をして、その調査の結果についての検証をしていって、必要な措置があればその必要な措置を考えていくということで、まずはその大規模調査の検証を国としてもして、その調査に対する国の見解も明らかにしていきたいというふうに考えております。
#50
○山本博司君 この黒い雨の被害に遭われた方々を含めて、やはりもう年齢的にも七十六歳以上を超えていらっしゃるわけでございますので、こうした会議体も含めてスピードを持って対応していただきたいと、このことを今日、八・六の被爆六十五周年ということで質問をさせていただいた次第でございます。
 続きまして、社会保障予算ということでちょっと質問をさせていただきたいと思います。
 今回の予算委員会等でも、菅総理、就任以来のスローガンということで、強い経済、強い財政、強い社会保障、このようなことをスローガンに挙げていらっしゃるわけでございます。成長戦略の観点からも強い社会保障を目指すと、このようにしているわけですけれども、余り意味がよく私も分かりません。
 この強い社会保障という総理が言われたこの意味、大臣はどのように認識をされておられるんでしょうか。
#51
○国務大臣(長妻昭君) これまでの社会保障に対する考え方を菅内閣、菅総理は変えるという宣言をしていると私はとらえているわけでありますけれども、つまり、これまでは社会保障というのは経済成長のお荷物になっている、経済成長の足を引っ張るものだという考え方も一部ありましたけれども、そういう考え方は取らないと。これからは社会保障を、基本的なものを整備することで経済成長のむしろ基盤をつくっていくんだと、そういう社会保障をやっていこうということであります。
 私自身は、保護型社会保障から参加型社会保障、ポジティブウエルフェアということを言っているんですけれども、つまり、生活保護でも、これまでは生活保護の皆様方に支給を、給付をしてそれで生活をしていただくということが中心でありましたけれども、就労支援員という方で本当にマンツーマンで生活保護の方の悩み、相談に乗って、何とか働ける方は働いていただくように結び付けていく、そういう方々を今度倍増をいたしまして就職に結び付いている方も非常に多いということでありまして、就職あるいは地域社会に参加を促して機会の平等を後押ししていくという社会保障の考え方が経済成長にも資する。
 あるいは、社会保障はコストと考えられがちでありましたけれども、今や乗数効果でいうと公共事業の乗数効果がどんどん下がってきておりまして、今、総波及効果としては公共事業を社会保障がもう抜いておりますし、雇用波及係数、例えば百万円出せば何人の方、百億円出せば何人の方を雇う産業かということについても、最も雇用波及係数が高いのは今介護でありまして、公共事業よりも医療も上回っておりますし、社会保障を整備することで、今、日本は将来の不安を抱えておられる方が多くて過剰貯蓄というのもございます。その過剰貯蓄についても、安心というのを一定程度確保すると貯蓄が出てきて消費にも結び付いていくということで、それも経済を活性化すると、こういうような循環をつくっていく。
 ただ、その背景には強い財政というのもこれは非常に重要で、持続可能性という観点から重要である、社会保障は強い経済をつくっていく一つの基盤づくりでもあると、こういうような考え方で我々は政策を今後進めていくということであります。
#52
○山本博司君 大臣、ありがとうございます。
 そうした中、社会保障の来年度予算の概算要求、これが閣議決定をされました。そういう中で、この強い社会保障、これをどのように反映されているのか、これまだ具体的によく分かりません。確かにこの社会保障費、毎年、今回も自然増一兆三千億円、これを確保しないといけないということがございますけれども、それではそれ以外の社会保障はどのように行っていかれるのか。また、各省一律に一割カットと、こういうふうに言われておりますけれども、これも役所任せでありまして、本来の政治主導、この予算編成ができるかどうかということは甚だ疑問であるわけでございます。
 この社会保障予算、これから厚生労働省においても何を削減するのか様々な形で議論があると思いますけれども、この社会保障予算の拡充に向けた大臣の決意、このことの見解をお聞かせいただきたいと思います。
#53
○国務大臣(長妻昭君) 概算要求のガイドラインというのが閣議決定をされまして、八月末が概算要求、今月末でありますが、締切りということで、今鋭意検討をして概算要求をどういうふうに立案していくのかということで議論をしております。
 大変その一方で財政が厳しいということで、一割削減ということもございますが、特別枠というのもありますし、マニフェストの一定の枠というのもありますので、非常に財政の厳しい中、国民の皆さんに期待にこたえられるような予算を作っていこうということで今考えているところであります。
 その中で、やはり菅総理も申し上げておりますけれども、雇用に結び付くということ、その社会保障は重要であるということで、医療福祉分野で、これは二〇〇二年から今年の六月まで見ますと百六十七万人医療福祉分野で雇用が増えているということで、百万人以上の雇用の落ち込みが建設業でありましたが、その数だけでいうとそれを上回るということになっておりますので、この分野、雇用政策、そして介護、医療について必要最小限のものというのは要求をしなければならないというふうにも考えておりますし、あるいは貧困対策ということで、家がなければ、自分の住むところが心配であれば職を探すどころではないという方も大変多くいらっしゃいますので、住宅手当等の住居対策もこれも継続をしなければならないというふうにも考えておりますし、子ども手当の上乗せ分についての検討というのも始めると同時に、現金給付のみならず、保育所においても今年から五万人ずつ定員を増やしていくというような五か年計画がスタートしました。今年度の予算は確保いたしましたけれども、来年度においてもそれを着実に進めるための予算を付けなければならないというようなことで、社会保障の一定の整備で雇用も拡大をして経済にも資していくと、こういう観点から取り組んでいきたいと思います。
 そして、もう一つ忘れてはならないのは無駄を削減するということで、今年の四月一日に省内事業仕分け室という組織をつくりまして、強力に今省内をその組織が指導をして、一年中、省内で外部から厳しい指摘をいただく有識者を呼んで無駄を削っていく作業をするということで今取り組んでおりますし、無駄をなくす方が人事評価が高くなるという人事評価基準の改定も昨年十月から始めておりますので、それも併せて削減努力をした上で、国民の皆さんに期待にこたえられるような予算を作り上げていきたいと考えています。
#54
○山本博司君 やはりこの社会保障、様々言われたところに関して予算がやっぱり必要になってくると。この概算要求の中でも、そうした中でも、この弱い立場の障害者の方々に対する予算、これも大変大事であると思うわけです。
 逆に、そういった予算が一割カットという中で非常に削られていくんではないかという心配がございます。特に、障害者の方がやはり地域に根付いていくためにこの地域生活支援事業というのは大変大事な事業でございまして、相談支援とかコミュニケーション支援とか移動支援とか、こういったことは大変大事でございますけれども、これは市町村がやっている、基金が約四百四十億でございますけれども、大変これはもう非常に現状では足らない、格差あり過ぎるというような現状がございます。
 こういう問題も含めて、障害者予算は自立支援給付が九千億円で、この裁量的経費が逆に削られてしまうという、一割カットになってしまいますと、なかなか自立支援給付は切ることができませんから、逆にこういったところにしわ寄せが来るのではないかと思うわけですけれども、是非ともこういったところに対しては予算は拡充をしていただきたい、このことに関していかがでしょうか。
#55
○大臣政務官(山井和則君) 山本委員にお答えを申し上げます。
 今御質問いただきましたように、今回、閣議決定をされました概算要求の組替えの基準、非常に厳しいものになっております。その中でも、山本委員、今までから本当に障害者福祉のことは熱心に国会で取り組んでくださっておりまして、敬意を表する所存でございます。
 今回御指摘いただきました地域生活支援事業に関しましては、御指摘のとおり、日常生活の支援、社会参加の支援、コミュニケーションサービス、そして移動支援ということで、非常に重要なサービスでありまして、一割カットという厳しい縛りの中でありますが、このようなサービスが削られることがあってはならないという山本委員の御指摘というのは、本当に私も非常に共感を覚えております。
 ただ、このことに関しましては、現在、概算要求基準に従いまして今厚生労働省内で議論をしているところでありまして、現場の声を踏まえながら検討してまいりたいと思います。
#56
○理事(津田弥太郎君) 山本君、時間が来ております。
#57
○山本博司君 是非とも、この予算の強化、よろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。
#58
○川田龍平君 昨日も予算委員会に立たせていただきましたが、みんなの党の川田龍平です。昨日も立たせていただきましたが、念願の厚生労働委員会の正式な委員として質問させていただきます。
 私が国会議員になろうと思ったのも、まず何よりも、薬害エイズの問題から、この国の厚生行政、特に薬害のない社会を、しっかりとこの薬害を二度と繰り返さないための社会の仕組みにしていきたいと、その思いで国会議員にならせていただきました。その意味で、是非とも、ちょっと質問の通告はしていないんですけれども、厚生大臣を始め厚生省の皆さんには薬害のない社会をつくっていくために全力で仕事をしていただきたいと、その御決意の一言を是非とも大臣に代表して一言いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしくお願いします。
#59
○国務大臣(長妻昭君) 本当に川田委員におかれましては、薬害の実際の被害者として大変な苦しみの中、闘いを通じて日本の行政を変えるということをしていただいたと。本来は、そういう方が闘わなくても行政がやるべき仕事をやるということが当然であります。
   〔理事津田弥太郎君退席、委員長着席〕
 薬害のない世の中を何としてもつくるという思いを私も持っております。そのときにやっぱり重要なのは、もうマイナス情報でもすべて表にきちっと出していく、きちっとした、注釈は付けた上でそういうものを出していくということで、厚生労働省でも、昨年十月の人事評価基準でも、不祥事、マイナス情報という意味の情報公開というのも非常に大きな評価になるということで、これまでの人事評価とは一歩違った評価をして人事をするということも宣言をしておりますので、それを徹底をして目的を達成していきたいと思います。
#60
○川田龍平君 ありがとうございます。
 本当に、薬害の根絶デーというのも八月二十四日に毎年行われておりまして、是非とも、そこでも厚生省の皆さんにいま一度医薬品の被害についてしっかり毎年、そして毎日考えていただきたいというふうに思います。
 それでは、まず初めに予防医療について質問いたします。
 日本の医療費はGDP比では八%程度を推移しておりますが、例えばOECD諸国と比較してみますと、ドイツの一〇・五%、フランスの一一%といった数値から比較して日本の医療費がそれほど高いとは言えない状況にあると認識をしております。みんなの党のアジェンダでも医療費を対GDP比一〇%まで引き上げると示しておりますし、民主党のマニフェストにも診療報酬の引上げに引き続き取り組むということも書かれています。そういった政府の姿勢には賛同するものであります。
 しかし、将来的に医療費を高める要因である疾病予備軍、病気になりそうな人を病気にならないような施策、そのための環境を整備するといったような施策も必要と考えます。例えば、現在の医療保険制度において予防に掛かる費用は自己負担という考え方があるようですが、費用対効果を考えれば、予防のための費用は将来的な医療費を抑制させる効果が期待できると考えます。フランスでは、二〇〇六年に予防接種などの予防医療に対する国の責任を明確にし、公的資金の投入を図り、予防接種健康被害報告制度も設置し、広く情報提供をするようにしています。また、ドイツでも二〇〇七年から予防接種に保険を適用するようになったと聞いております。
 日本に同じように、社会保険制度を基盤とする両大国の例を見ても分かるように、世界的には予防に保険を適用できるようなシステムづくりがつくられ始めています。日本においても検討されることを求めるところですが、どういった考えかお示しください。
#61
○国務大臣(長妻昭君) 保険、まあ保険というのはある意味では共助とも言われておりますが、あるいは税金で措置する公助というものについてそれぞれ国によって成り立ちが違う。日本は、予防医療はこれは基本的には保険ではないということで、これは例えば予防接種などでも、公衆衛生の観点から公費、税金でこれまで行われているというような考え方もあるわけで、フランスやドイツはこれはまた保険で予防をするというような成り立ちがあるということも聞いております。
 そういう中で、やはり今、現行では、医療保険に関しては、予防医療というのは、疾病予防というのは基本的に対象外という考え方で、一定の公費のサイドから支援をするという基本的考え方が今あります。その考え方を直ちに崩していくということは今考えておりません。むしろ、今おっしゃっていただいた目標、ねらいを達成していくために公費の部分を一定程度増やしていくというような対応が必要ではないかというふうに考えておりますが、当然その前提として、持続可能ということで税制の改革というのも将来やらなきゃいけないというふうに考えています。
#62
○川田龍平君 この問題は行政刷新会議のライフイノベーションワーキンググループでも議論されていて、予防医療によって末永く健康に生きられる社会、あるいは病気を進行させないように二次、三次予防的なプログラムを開発するような環境整備を進めていただきたいと是非思います。
 今回は時間の関係で予防接種のことしかお話しできませんでしたが、啓蒙活動、教育、保健指導、予防のための薬剤投与なども医療費を適正なものにする筋道と考えていますので、政府でも議論を深めていただきたいというふうに思います。同じ社会保険スキームのフランスやドイツでも予防接種を含めて予防医療、保険の枠組みで負担していこうということになってきているのですから、安全性や薬害を防ぐという観点を忘れないという前提で、予防医療に係る費用についてこの日本でも保険適用となるような法整備を是非とも検討を皆さんとしていきたいというふうに思います。
 ただし、予防接種についてだけ、安全性の確認や副作用被害救済という点から幾つか質問させていただきます。
 私は命を大切にする政治というものにこだわってきましたが、端的に申し上げれば、安全でない技術は使うべきではないというふうに考えております。昨日の予算委員会でも議論させていただきましたが、最近の子宮頸がんワクチンの使用促進キャンペーンは重要な論点を欠いているではないかという危惧をしています。まずは啓蒙と教育、そして低い子宮頸がん検診率の向上といった施策と一体にしなければならないと考えていますが、まず、子宮頸がんワクチンに関連してこのワクチンの安全性を確認したいと思いますが、医薬品機構で掌握している副作用被害報告件数を教えてください。
#63
○政府参考人(間杉純君) お答え申し上げます。
 子宮頸がんワクチンの副作用につきましては、昨年十二月の販売の開始から本年の七月までに、今御指摘ありました医薬品医療機器総合機構に、ショックなどのまれに発生するものも含めまして三十七人に七十九の副作用と疑われたものが報告されてございます。ただし、これら三十七名につきましては、ある意味では担当医師等が重篤と判断したものでございますけれども、筋痛とかあるいは注射部位の強い痛みなども含まれております。
 現時点では、調査中のものもございますけれども、死亡に至ったり障害が残ったというふうな報告は受けてございません。
#64
○川田龍平君 また、ワクチンが原因で医療費などの支払が医薬品機構から払出しがあった件数というのはどれくらいあったでしょうか。
#65
○政府参考人(間杉純君) このワクチンにつきましては、販売開始からまだ間もないこともございまして、これまでに申請はございません。
#66
○川田龍平君 まだ始まってわずかということですので、是非とも、この副反応被害の情報収集というのは薬害を防ぐための肝になると思いますので、薬害イレッサのように承認前から大々的に夢の薬のように宣伝をされて薬害を広げさせてしまったような例もあるのですから、是非とも副反応など有害事象の情報解析に力を入れて迅速に情報開示をしていただくようお願いしたいと思います。命を大切にする厚生行政を重ねてお願い申し上げます。
 昨日も申し上げましたが、国民の命を守るために、薬害被害を起こさないためにも、子宮頸がんワクチンも含めた医薬品の安全性に目を配ってほしいのですが、この任意接種ワクチンの市販後調査というのはどうなっているのでしょうか。
#67
○大臣政務官(足立信也君) お答えいたします。
 まず、ワクチンに限らず医薬品により発生した副作用の疑いになるわけですけれども、これは薬事法に基づいて医療関係者及び製造販売業者に報告義務があります。そして、それに加えて、新薬、新しいものにつきましては、製造販売業者に市販後調査の実施を求めています。
 御指摘のこの子宮頸がんワクチンについても、千人の方について、一人三回ですから三千回の接種後の安全性の調査を実施予定です、この八月から、ということになっております。
 そこで、しかし私どもは、委員が御心配されているように、どれだけの母数があってその中に副作用がどれだけ出たというデータは把握できないわけですね。これを、成長戦略の一つではございますけれども、二〇一五年までに約一千万人のデータベースを構築を図る、そしてその情報を集めることによって、どれぐらいの頻度で起きている、例えば一万人に一人とか、少ないようなものも把握できるような仕組みをつくろうではないかと、そのように考えています。
 そして、その安全情報の提供についてですけれども、今、機構の話が出ておりますが、PMDAの体制を強化するようにしておりまして、副作用の安全性情報の公表、これは例えばホームページに掲載しておりますし、またプッシュメール、メールの、プッシュされたらそこに答えが行けるような形のものも利用しながらこの情報を提供しているという状況でございます。
#68
○川田龍平君 御説明ありがとうございます。質問しようと思っていたことまですべて答えていただきましてありがとうございました。
 それでは、副作用被害救済についてお聞きしたいと思います。
 子宮頸がんワクチンは任意接種のワクチンということですが、万一、健康被害など有害事象が確認された場合にはどのような救済措置がとられるのでしょうか。
#69
○国務大臣(長妻昭君) この任意接種のワクチンの健康被害ということでありますけれども、これは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構、PMDAというものがありまして、そこの救済対象となるということであります。請求が認められた場合は、それぞれのケースに応じて医療費やあるいは障害年金といった各種給付を受けることができるというふうになっております。
#70
○川田龍平君 この任意接種における被害救済制度と予防接種法の義務接種とは同等程度の補償がなされるということで考えてよろしいのでしょうか。
#71
○政府参考人(間杉純君) お答えを申し上げます。
 今御指摘のありました予防接種法には御案内のように二種類の定期接種が定められておりまして、高齢者の季節性のインフルエンザなどいわゆる二類疾病の給付はPMDAの救済制度と同じ給付となってございます。ただ、麻疹とかBCGなどいわゆる一類疾病の場合には、例えば予防接種法に基づく死亡一時金の方がPMDAの救済制度における一時金よりも高いといったようなケースがございます。
#72
○川田龍平君 この予防接種法における被害救済と同等レベルの被害救済制度が準備されないというのは、国が強制的に接種するものとの差異があるというのは仕方がないということであっても、やっぱり任意接種のワクチンに対しても有害事象時の補償制度の整備が不可欠ではないかと考えます。
 やはり、私はその意味で、ワクチンに特定した別の支払基金が必要なのではないかというふうに直感的に感じているのですが、例えば諸外国には日本のような医薬品副作用被害救済制度自体がないわけですが、安直な海外事例との比較は慎むべきだと思いますが、米国ではワクチン一本に七十五セントの保証金を上乗せして共済制度をつくっていると聞きます。
 将来的な政策ビジョンの中で、こうした制度についてどのようにお考えでしょうか。
#73
○大臣政務官(足立信也君) ワクチンに限定したと今発言がございましたけれども、これは先ほど局長から申し上げましたように、予防接種法に基づくものは、これはワクチンの部分に大分限定された部分がある、それとPMDA法の中では補償の額は大分違うという話でございました。
 そのような中で、それ独自の、ワクチンに限ったものが必要性があるかどうかというのは検討する必要があると思いますが、そんな中でこれ必要なことは、先ほど大臣が答弁いたしました保険適用のことも含めて、これはやっぱり国民的議論が必要なことでありまして、予防について保険適用を認めるかと同じように、無過失補償をどの程度図っていくのかというようなこともしっかり議論が必要なことだと思いますので、予防接種部会の中では検討項目の一つに挙げております。
#74
○川田龍平君 ありがとうございます。
 是非とも、この予防接種についてはやっぱり非常に懸念が、やっぱり安全性という意味では非常に懸念があって、やっぱり必要なものは必要なものとしてしっかりと予防接種していくべきだと思いますが、やはりこの問題については、しっかりと、この副作用被害ですとか、そういったものをしっかり集めていただいて、被害が起きないように、被害ができるだけ起きないようにしていただきたいというふうに思います。
 ドラッグラグについての質問も用意していたんですが、ちょっと時間の関係でできませんので、また次回にしたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#75
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 八月六日という日に国会での初質問に立つことになり、感慨を深めております。私が政治の道を歩むきっかけは、原爆被害とどう向き合うかという葛藤でした。核兵器廃絶始め平和の実現、そして民主主義発展への志を忘れず議員の任を全うする決意を申し上げて、質問に入ります。
 まず、B型肝炎訴訟についてです。
 八月三日、B型肝炎訴訟の原告団代表の皆さんが要請に来られ、これまで二度の和解協議への怒りと失望を口々に語っておられました。肝臓がんや肝硬変などの病を押して和解協議に臨んでおられる方もいます。私たちには時間がないという訴えは切実なものです。ところが、国は裁判期日にしか協議に応じない。内容も、感染の原因は予防接種だという証明の方法しか示さない。原告が意見を述べると回答は一月後、一番重要な救済策がいつ示されるのか全く見えてこない。これでは裁判と変わらないという声さえ上がっています。この事態を続ければ、原告の皆さんの心と体に大きな負担を強いることになります。
 大臣、救済策を一日も早く示す、裁判期日でしか協議しないというやり方を改める、この原告の要望にこたえるべきではないですか。
#76
○国務大臣(長妻昭君) まず、このB型肝炎の問題につきましては、国としても非常に重大問題であるということで、総理を中心に関係閣僚もこの間何度も会合を持って詰めてきているところでありまして、国からも裁判所の枠組みの中で、今までの、従来の国の主張にこだわらないと、こういうことを申し上げてまいりました。
 例えば、母子手帳を持っていなければならないという従来の国の主張は、これは合理的な代替証拠を可能とするということにさせていただきましたし、あるいは、母子感染を証明するためにお母様の血液検査ということも国はこれまで申し上げておりましたけれども、それについても、お母様がお亡くなりになったときは年長の兄弟の血液検査で立証可能とする。ほかにも幾つか国がこれまでこだわっていた主張を変える御提言をして、そして原告から御意見を七月の二十八日にお伺いをして、そして国として九月一日にそれに対する回答を申し上げるということで進めております。
 これについては、御承知のとおり、原告の方だけではもちろんございませんで、原告でない数多くの日本中にB型肝炎の方々がおられるということでございますので、この協議を一つ一つ着実に進めて、最終的には多くの方々に対応するようなそういう対策をつくり上げていきたいという思いで我々は取り組んでいるところであります。
#77
○田村智子君 これまでの主張を変えるというのは、これは裁判所の和解勧告受けても当然のことで、原告の皆さんはとにかく時間がないんだ、このままでは命が尽きてしまう仲間がいるんだと、こういうせっぱ詰まった思いなんです。九月一日の次回協議前に話合いの場を持つということは最低限の責任ではないでしょうか。
 感染を広げた集団予防接種は、かつて国家事業でした。被害者をすべて一刻も早く救済するという立場で誠実で迅速な話合いを強く求めます。
 次に、社会保険病院、厚生年金病院についてお聞きします。
 これら六十二病院を公的な医療機関として存続させるための新しい機構を立ち上げる地域医療機能推進機構法案がさきの通常国会で成立するはずでした。ところが、参議院で審議ができず廃案となりました。このことに不安と怒りが広がっています。福島県二本松市、山梨県富士川町からは、すぐに新機構法案の速やかな成立を求める意見書が上げられました。社会保険病院の病院長ら五十二名も、こういう要望書届いているんですけれども、地域住民と病院関係者は日々募る病院活動停止への不安と焦燥のうちに、法案の一刻も早い成立を一日千秋の思いで渇望していると各党議員に送付をしています。社会保険庁解体の方針が出されて以降、病院職員そして地域住民の方々は、この病院がどうなるのかと不安を抱え、そして病院存続への努力を重ねてこられた。やっと公的な病院としてそのまま病院を守れると喜んでいたんです。通常国会の最終盤に審議を止めて廃案にしてしまった、この与党の不正常な国会運営には重大な責任があります。
 大臣、この事態を、そして関係者の皆さんの思いをどう受け止めておられますか。
#78
○国務大臣(長妻昭君) まず閣法で法案を提出をさせていただいて、この前の国会でございますけれども、これについて我々も、この閣法、閣議決定をして提出いたしましたので、これはもう是非とも成立を願いたいということで審議もさせていただいておりましたけれども、これは国会の会期の関係で、非常に我々も不本意ではありましたが、これは国会でありますので、国会の状況でこういうことになり、そして九月末の期限を迎えるということで、この国会、今のまさに国会は非常に短い期間の会期ということで、これはなかなか期日、九月末までに間に合わないということで、そして議員各位の御尽力で議員立法ということが提起をされたと、こういうふうに承知をしているところであります。
 これからも病院は、それはそこに存続をしている病院については、それはそれで医療の質を上げるべく、地元の住民の期待にこたえるべく日々毎日一生懸命医療関係者が努力されておられるわけでありますので、それについては我々も存続ということで一定の法的枠組み、宙ぶらりんにならないで済むわけでございますので、これは我々としてもきちっと支援が必要な観点については支援をしていくと、こういう姿勢で取り組んでいきたいと思います。
#79
○田村智子君 大臣御自身も、法案の廃案を受けて六月十六日、全国の病院長あてに手紙を出されています。私としては、臨時国会に法案を再度提出し、その速やかな成立を図り、地域住民の皆様に御安心いただけるよう、また医療の現場に不安や混乱が生じないよう、最大限の努力をしてまいりますとお書きになりました。加えて、民主党のマニフェスト、インデックス二〇〇九、この医療政策詳細版の中には、四疾病五事業を中核的に行う公的な病院、国立・公立病院、日赤病院、厚生年金病院等を政策的に削減しませんと明記されています。
 これが大臣の政治姿勢であると確認してよろしいですね。
#80
○国務大臣(長妻昭君) 削減しませんというようなインデックスもありますけれども、これも、先ほども御質問が出ましたけれども、基本的には我々としては、医療機能を維持をする、そして地域医療、それを担う体制は維持をしていただく、そして地域住民、そして地元自治体の御了解があると、こういう前提でRFOに関しても譲渡するということでありますので、基本的にその前提が守られれば、地域住民あるいは地域の自治体の皆様方の一定の医療の質は維持された上での移行ということになるわけでございますので、それについて我々も、今後RFOが存続するということになれば、そういう観点から指導をしていくということになります。
#81
○田村智子君 地域住民の合意が必要だという答弁いただきました。
 この委員会には、社会保険病院等の現在の持ち主である年金・健康保険福祉施設整理機構、通称RFOの廃止を二年延長する法案が付託されています。これはあくまで暫定的措置としなければなりません。
 RFOは保養施設などの整理、売却のための機構ですが、病院については売却を求める意見が自治体や地域住民から厚生労働省に寄せられたことはないと聞いています。実際に売却されたのは特殊な事情が重なり合った社会保険浜松病院だけです。
 民間医療法人に売却された浜松病院は新病院として建て替えられようとしていますが、場所も市街地から遠くに移して、バスの便も少なくて使えないと不安が広がっています。診療科も社会保険病院の設立時からは大幅に縮小され、公的な病院がなくなることは本当に深刻だ、浜松のような事態を新たにつくらないでほしいという声も私のところに寄せられています。浜松病院のこの危機を強めたのは、社会保険庁がなくなれば病院もなくなるという風評が広がって、将来不安から医師が次々に離職したことが一因だと聞いています。新機構の発足が遅れれば同じ事態が広がりかねません。
 実際、東京大田区の社会保険蒲田総合病院では、将来病院が売却されれば働き続けられるのかと、この不安から離職者が増えて、小児科病床はいったん閉鎖、現在ようやく八ベッド復活、産科は二〇〇八年十月から休止に追い込まれたままになっています。RFOの下にある、これが病院職員の不安を増大させて離職者を広げていることは事実です。
 大臣、診療の縮小という事態をこれ以上起こさないための具体的な取組や、診療を縮小せざるを得なかった病院への支援をすべきではありませんか。
#82
○国務大臣(長妻昭君) まず、仮にこのRFOの延長ということになれば、誤解がないように、先ほど、譲渡をするにしてもこういう条件で譲渡をするということを考えているというのを、きちっと我々としてもメッセージとして地域住民や自治体あるいは病院にも出す必要があると。RFOが存続をするけれども、それは、譲渡をするにしても、社会保険病院の場合はこういう前提があるんですよということをきっちりとお伝えするということを速やかにまずやってまいりたいと思いますし、あとは、意向確認ということで、病院が所在する自治体に対して、もう一度、病院の譲渡に対する自治体の考え方や住民の考え方や、どういう条件が満たされればコンセンサスが得られるのか、あるいは地域における病院の担う役割というのは今のままでいいのか、もうちょっと変えるべきなのか、あるいは今のまま強化するべきなのか、そういうことについてきちっと意向確認を再度丁寧にしていくということでこのRFO存続の意味をお伝えをしていくということも我々の責務だと思っております。
#83
○田村智子君 地域住民や自治体からは今の形で存続をという要望が出されているんだと、これは確認しなければならないと思います。
 私は、社会保険病院、厚生年金病院のやっぱりネットワークを生かしていく、それで医師不足を集団で補っていく、看護師の養成を集団でやっていく、大規模改修もお互いに支え合いながら財政的措置をやる、こういう可能性があると思っています。
 東京北社会保険病院の拡充をもとめ、地域医療をよくする会の皆さんが、おととい、病院の公的な存続を求めて要請に来られました。この病院は国立王子病院廃止の後医療として造られた社会保険病院です。住民の皆さんの国立病院存続の運動が十年にわたって続けられ、やっと設立が約束されたという経緯もあります。設立の約束からは更に十年以上掛けて、幾つもの困難を乗り越えて二〇〇五年やっとフルオープンした、住民の方々にとっては二十年来の運動の結晶とも言える病院です。この皆さんは北保険病院に大変誇りを持っている、このことがお話を聞いていてよく分かりました。地域の診療所や個人病院との定期的な会議も持ち、地域医療充実の中核的な存在だ、二十四時間の小児救急医療にも積極的だ、小児病床百床の増床も意欲を持っているなど、病院を熟知して、大きな信頼と期待を寄せているのです。
 全国各地から寄せられる病院存続の意見書、要望書にも同じ思いが切々と書かれています。こうした病院は国民の財産です。一刻も早く安定的な運営を保障し、増床や大規模改修も行えるようにしなければなりません。
 秋の臨時国会に改めて病院存続のための新機構設立の法案を提出することを政府に強く求めまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#84
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず初めに、今日は広島で原爆が投下されて六十五年目。広島、そして九日の長崎に、私も平和記念式典に極力参加をするようにしております。今日、菅総理が記者会見で被爆者の救済について決意を示されたと報道もありますし、長妻厚生労働大臣も記者会見された報道もあります。改めて、この厚生労働委員会におきまして被爆者の救済についての厚生労働大臣の決意をお聞かせください。
#85
○国務大臣(長妻昭君) 私も今朝、式典に出席をいたしまして、本当に国連事務総長と米国大使、そして英国、フランスということで、核保有の三か国が初参加ということで、本当に核廃絶の流れが進んでいるという実感を持っておりますが、我々がもっとその流れを定着するために頑張らなきゃいけないということであります。
 そして、被爆者の援護というのが厚生労働行政の責務でありまして、今日も代表者の方からお話をお伺いをして、我々としては更に一歩進めた形で考える必要があるということで、法的措置の検討というのも始めていこうということも申し上げました。
#86
○福島みずほ君 菅総理と長妻大臣の発言は大変勇気付けられるもので、是非よろしくお願いします。
 次に、最低賃金についてお聞きをいたします。
 十円から三十円上げる、全国平均十五円アップ、七百二十八円という報道があります。社民党も時給千円以上、そして、かつて民主党、共産党も時給千円以上、野党時代に一緒に打ち出したという記憶があります。今回、最低賃金をかつてよりは大きく、全国平均十五円アップということは、時給を将来的には千円に上げる一つの大きな第一歩だというふうにも考えております。是非、厚生労働大臣に最低賃金を上げることで労働条件を向上させていく決意をお聞かせください。
#87
○国務大臣(長妻昭君) これも雇用戦略対話というところで一定の大きな枠組みができまして、そして具体的に、本年度の最低賃金額改定の目安については、労使双方とも夜を徹してかなり激しいやり取りもありましたけれども、今おっしゃっていただいたような一定の決着が付いたということで、特に賃金が低い地域、十六の県がございますけれども、初めて二けたの引上げ、十円でございます、そういうことも成り、一定程度、生活保護との逆転現象というのも一定の部分は解消に向かいつつあるということで、我々としては戦略対話で示した目標に向かって今後とも全力で取り組んでいきたいと思います。
#88
○福島みずほ君 せっかちな私は早く千円にならないかと思いますが、しかし、着実に前進していると思いますので、是非厚生労働省の頑張りを、国会でももちろん頑張りますが、よろしくお願いします。
 これは通告していないんですが、一言。是非、次の臨時国会で派遣法の改正法案、閣議決定した派遣法の改正法案、何としても成立させていただきたい。ここでは、国会のもちろん問題でもあるんですが、是非厚生労働大臣の決意をお示しください。
#89
○国務大臣(長妻昭君) この法案は、行き過ぎた規制緩和というのがこの雇用の分野でなされて、日雇派遣というところまで行き着いてしまったということで、これを一定程度是正をすると、これはもうどう考えても必要なことだというふうに考えておりまして、まさに福島党首も閣内におられるとき閣議決定をして、そして国会に提出して、今継続審議となっておりますので、これについても何とぞ成立をお願いをすると同時に、我々もこれについて更に説明を強化をして理解を求める努力をしていきたいと思います。
#90
○福島みずほ君 よろしくお願いします。
 児童虐待についてお聞きをいたします。
 平成二十一年度における児童虐待相談対応は四万四千二百十件と最多の件数となっております。一方、二十年度での臨検、捜索の実施は二ケース四人、二十一年度は一件と大変少ないものです。この件数を大臣はどう評価されていらっしゃいますか。
#91
○国務大臣(長妻昭君) 二十年の四月に児童虐待防止法を改正して、ある意味では臨検、一定の裁判所の許可があれば、手続が必要ですけれども、合いかぎや、あるいはかぎを強制的に開けて中に入れるということができましたものの、まだ三件しかそれがないということで、我々も通知を出して、基本的にそういう制度、手続があるのであれば、それが必要であれば速やかにそういう手続をすることも必要であるということをお願いをして、と同時に実態把握をさせていただいているところであります。
 これ、詳細な分析が必要ではありまして、臨検の前にやるべきこともかなりたくさんあるわけでございますので、これを分析しなければなかなか確定的なことは申し上げられませんけれども、三件というのは私個人としてはやはり少ない数字ではないかと思っております。
#92
○福島みずほ君 児童虐待防止法は二度の大きな改正を重ねています。しかし、残念ながら子供たちの命が奪われていっていると。これは、行政も国会も自治体も親も周りも、みんなにやはり責任があるというふうに思います。なぜ子供たちの命を守ることができなかったのか、根本原因を何と考えていらっしゃるでしょうか。
#93
○国務大臣(長妻昭君) これは、やはり児童相談所だけではなくて、そのバックアップ体制、研修体制、あるいは人員の配置、あるいは資格を持っている方々の配置をどうするのかなどなど総合的に考えなきゃいけないと思いますけれども、やはり基本は、地域住民の方にきちっと聞き取り調査をして実態を把握して、一歩踏み込んだ対応をするということがまず必要ではないかということで、今月、全国の児童相談所の所長さんを集めて、私もそこに出席をしてお話もお伺いして、具体的な改善対策ということについても対策を取っていかなければならないというふうに考えております。
#94
○福島みずほ君 児童虐待等要保護事例の検証結果第六次報告概要の中で、子どもの安全確認・安全確保の徹底についてとあります。その中に、安全確認は四十八時間以内に子どもを直接目視することにより実施するとあります。
 これは、困難かもしれませんが、もし子供が何かおかしい、例えば大阪市のケースですと、三回通告、通報があって、五回児童相談所の人は行っていて、何かあればここに電話を下さいという手紙まで置いていながら、結局子供二人が亡くなってしまったと。もし四十八時間以内に子供の安全確認をするということが、例えばこの厚生労働省のある種の基準が徹底されていれば命を救えたんじゃないかと。このガイドラインでしかない四十八時間以内直接目視を実質的に何かできるような手段というのはないものでしょうか。
#95
○大臣政務官(山井和則君) 福島委員にお答えを申し上げます。
 今回のケースは本当に余りにも痛ましいケースでありまして、一昨日も大阪市の平松市長がお見えになりまして、このことについて再発防止に全力で取り組みたいということをおっしゃっておられました。私も、この児童虐待防止法、前回改正したときのメンバーの一人でありますが、やはり今回、四十八時間以内に安全確認するということの、直接目視をすることにより行うことを基本とすることというのを運営指針に書いているにもかかわらず、それが実行されていなかったということは非常にやはり問題があったというふうに思っております。
 ついては、八月二日、今週月曜日に会議を招集しまして、長妻大臣からも今まで同様の事例で虐待の疑いがあると通告が来ているにもかかわらず安否確認ができてないケース、さらに、いったん安否確認をしたけれど最近安否確認ができてないケースに関してもう一度安全確認を徹底するようにということ、そして、今度行われます八月二十六日の全国児童相談所の所長さんの会議においてもそのことを徹底して、とにかくやはり直接目視ということを徹底してまいりたいと思っております。
#96
○福島みずほ君 よろしくお願いします。
 それで、臨検や捜索は三件ですが、それ以前に警察の援助などを得て立入調査をする。例えば、大家さんに事情を話してかぎを開けてもらうとか、親類の人や何かちょっと説得をしてもらうとか、何らかの形で家の中に入れれば、一時保護は、二五%一時保護を児童相談所はしているわけですから、何とか救えるんじゃないか。
 ですから、さっき大臣が児童相談所だけでなくネットワークとおっしゃったのはその意味だと思いますが、児童相談所のマンパワー、パーソンパワーだけではなくて、警察との連携というものも、もっと児童相談所が助けてくれとか一緒にやりましょうという、その連携がもう少しちゃんとできないか。これについて警察は、例えば虐待についてどういう体制をもっと組めば子供の命が救えると思えるか、提言をお願いいたします。
#97
○政府参考人(樋口建史君) まさに直にお答えになるかどうかでございますけれども、まずこの児童相談所との協力の実態につきましては、これは法律上の制度でもございますけれども、児童相談所から援助の要請が行われた場合には、不測の事態に備えて警察官等を同行させまして、児童の安全確認、そして一時保護のための措置が円滑に行われるように支援をしているところでございます。これ、ちなみに、昨年一年間の件数が全国で百四十九件でございました。
 警察はどうなんだとお尋ねでございますけれども、私ども警察の最も重要な責任は、被害児童の生命、身体に危険が切迫しているような深刻なケースをいち早く把握をいたしまして、あらゆる手だてを尽くして被害児童を救出、保護することであると考えております。
 ただ、この虐待に関する端緒情報が、児童相談所に通報される場合もあれば、警察に直接通報されることもあるわけでございますけれども、いずれの場合でありましても、まずは速やかに虐待の事実の有無、それから状況を把握することが極めて重要でございまして、この点に関しましても現場レベルで児童相談所との協力、連携を更に深めてまいりたいと考えておるところでございます。
#98
○福島みずほ君 今日は総務省にも来ていただきました。
 七月二十二日の東京新聞によると、例えば研修予算がない自治体は七割、それから職員研修をやっているというのが三割で、例えば児童虐待についての研修実施をしなかった自治体がやはり七割あるということで、なかなか専門的な研修も行われていないと。
 総務省については、例えば命を守るという観点から、児童虐待やDVなど、きちっと自治体がナショナルミニマムの部分については研修をするようにきちっと指導をするとか、その工夫はできないものでしょうか。
#99
○副大臣(渡辺周君) 今、来年度の予算作成に向けまして概算要求を行っています。その今スクラップ・アンド・ビルドをやる中で、例えば自治大学校というところで地方職員が研修をしますけれども、そのカリキュラムを見ますと、虐待についてのカリキュラムがないんです。ほかの例えば何かアカデミーではやっていますけど、とてもとても不十分。ですので、もうこういうところで今やっぱり直面している問題を、やっぱり社会問題化しているものをもうすぐにアップ・ツー・デートでやるということで予算を組み替えようということを今、原口大臣とともに話し合いながらやっています。
 それから自治体で、今御指摘があったようなこの児童虐待に対してのやっぱり専門知識を持った方に、こういう兆候があったら、こういう相談があったらこう対応しなさいということも、これもやっぱり命を救う予算の中で我々は今取り組んで、必ずそれを予算化したいというふうに思っています。
 いずれにしても、最も弱い者、最も抵抗できない者、こういうところに大人のゆがんだストレスがもうはけ口のようにしてぶつけられると。ましてや親だったら、これ逃げ場がないんですよね。
 こういう子供たちのために、もう新聞やテレビで報じられる社会問題ということじゃなくて、我が町にもあるかもしれないという認識でやっぱり自治体の職員は対応するように、早急に来年の予算編成の中でもこの問題については重点的に予算化していきたいというふうに考えています。
#100
○福島みずほ君 是非、厚生労働省、警察、総務省、もちろんそれ以外の分野もそうですが、是非力を合わせて児童虐待をなくすようお願いいたします。
 公務員二割削減ということに、ちょっと話が飛躍するんですが、ただ、必要な公務員の場所があると。例えば、こういう児童虐待のところや地元の本当に公共サービスなどは、しっかり、むしろ私は、公務員の数を増やす、あるいはもう少し福祉士を数を増やすなど、きちっとやっていただきたいというふうに思っております。
 質問を終わります。
#101
○委員長(柳田稔君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#102
○委員長(柳田稔君) 独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長鉢呂吉雄君から趣旨説明を聴取いたします。鉢呂吉雄君。
#103
○衆議院議員(鉢呂吉雄君) ただいま議題となりました独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 本案は、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構の存続期間を二年間延長し、平成二十四年九月三十日までとしようとするものであります。
 なお、この法律は、公布の日から施行するものとしております。
 以上が本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようにお願いを申し上げます。
#104
○委員長(柳田稔君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本案の修正について川田君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。川田龍平君。
#105
○川田龍平君 私は、ただいま議題となっております独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案に対し、みんなの党を代表して、修正の動議を提出いたします。
 その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。
 これよりその趣旨について御説明いたします。
 今日、社会保険病院及び厚生年金病院は、地域の医療体制において一定の機能を果たしており、これらの病院が、本年九月三十日の独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構の存続期間満了とともにその診療を取りやめる事態となれば、地域の医療体制にとって大きな影響を与えることとなります。
 しかし、一方で、政府が社会保険病院及び厚生年金病院の在り方の見直しについて平成十四年から取り組んでいるにもかかわらず、具体的な整理合理化計画が定められることもなく、また、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構に出資された平成二十年十月以降においても、その譲渡等は遅々として進んでおりません。
 この間、社会保険病院及び厚生年金病院は、先行きの不透明で不安定な状況に置かれ続け、優秀な医師等の人材は流出し、病院の施設・設備の更新もままならず、地域において患者が必要としている医療の確保に困難を来すような病院機能の劣化が生じてきております。
 その原因は、社会保険病院及び厚生年金病院の運営の在り方についての見通しが明確に示されていないためでありますが、今回の改正案は、この点に全く触れておらず、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構の存続期間を単純に二年間延長するというものであり、問題解決の先送りとなりかねず、看過することのできない内容となっております。
 そこで、地域の医療体制を確保しつつ、社会保険病院及び厚生年金病院の譲渡等を円滑に進めるため、本修正案を取りまとめ、提出することといたしました。
 その主な内容は次のとおりです。
 第一に、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構の存続期間の延長期間を一年間に短縮すること。
 第二に、政府は、この法律の施行後三か月以内に、機構が保有する病院の運営の在り方について検討を加え、その結果に基づき、これらの病院について地方公共団体その他の公的医療機関を開設することができる者に譲渡するもの、医療法人その他の団体に譲渡するもの及び廃止するものに分類するための基準を作成するとともに、これらの病院を機構がその解散のときまでに当該基準に従って円滑に譲渡し、又は廃止するための措置を講ずるものとすること。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#106
○委員長(柳田稔君) これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、川田君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#107
○委員長(柳田稔君) 少数と認めます。よって、川田君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#108
○委員長(柳田稔君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、衛藤君から発言を求められておりますので、これを許します。衛藤晟一君。
#109
○衛藤晟一君 私は、ただいま可決されました独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党及びみんなの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
  独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構の設立目的の達成状況の検証に資するため、社会保険病院、厚生年金病院などの年金福祉施設等の譲渡状況等について、四か月ごとに、本委員会に対して報告すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#110
○委員長(柳田稔君) ただいま衛藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#111
○委員長(柳田稔君) 多数と認めます。よって、衛藤君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、長妻厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。長妻厚生労働大臣。
#112
○国務大臣(長妻昭君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
#113
○委員長(柳田稔君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#114
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#115
○委員長(柳田稔君) これより請願の審査を行います。
 第八号七十五歳以上の高齢者と子供の医療費を無料にすることに関する請願外二十三件を議題といたします。
 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、第二六号現行保育制度に基づく保育施策の拡充に関する請願は採択すべきものにして内閣に送付するを要するものとし、第八号七十五歳以上の高齢者と子供の医療費を無料にすることに関する請願外二十二件は保留とすることに意見が一致いたしました。
 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#116
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#117
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#118
○委員長(柳田稔君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#119
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#120
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#121
○委員長(柳田稔君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#122
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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