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2010/08/04 第175回国会 参議院 参議院会議録情報 第175回国会 予算委員会 第1号
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2010/08/04 第175回国会 参議院

参議院会議録情報 第175回国会 予算委員会 第1号

#1
第175回国会 予算委員会 第1号
平成二十二年八月四日(水曜日)
   午前八時五十九分開会
    ─────────────
   委員氏名
    理 事         大島九州男君
    理 事         辻  泰弘君
    理 事         平野 達男君
    理 事         牧山ひろえ君
    理 事         川口 順子君
    理 事         世耕 弘成君
    理 事         西田 昌司君
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                今野  東君
                谷岡 郁子君
                友近 聡朗君
                山根 隆治君
                吉川 沙織君
                佐藤 正久君
                橋本 聖子君
                牧野たかお君
                森 まさこ君
                山本 一太君
                加藤 修一君
                草川 昭三君
                自見庄三郎君
平成二十二年七月三十日議長において委員を左の
とおり指名した。
                尾立 源幸君
                大野 元裕君
                小西 洋之君
                小林 正夫君
                小見山幸治君
                斎藤 嘉隆君
                櫻井  充君
                芝  博一君
                藤末 健三君
                青木 一彦君
                赤石 清美君
                石井 浩郎君
                磯崎 仁彦君
                猪口 邦子君
                岩井 茂樹君
                小泉 昭男君
                二之湯 智君
                石川 博崇君
                長沢 広明君
                小野 次郎君
                桜内 文城君
                大門実紀史君
                片山虎之助君
                福島みずほ君
同日議院において左の者を委員長に選任した。
                平野 達男君
    ─────────────
   委員の異動
 七月三十日
    辞任         補欠選任
     牧野たかお君     林  芳正君
 同日
    辞任          自見庄三郎君
 八月三日
    辞任         補欠選任
     佐藤 正久君     山田 俊男君
     橋本 聖子君     松下 新平君
 八月四日
    辞任         補欠選任
     山田 俊男君     佐藤 正久君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         平野 達男君
    理 事
                大島九州男君
                辻  泰弘君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                川口 順子君
                世耕 弘成君
                西田 昌司君
                加藤 修一君
                小野 次郎君
    委 員
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                尾立 源幸君
                大野 元裕君
                小西 洋之君
                小林 正夫君
                小見山幸治君
                今野  東君
                斎藤 嘉隆君
                櫻井  充君
                芝  博一君
                谷岡 郁子君
                友近 聡朗君
                山根 隆治君
                吉川 沙織君
                青木 一彦君
                赤石 清美君
                石井 浩郎君
                磯崎 仁彦君
                猪口 邦子君
                岩井 茂樹君
                小泉 昭男君
                佐藤 正久君
                二之湯 智君
                林  芳正君
                松下 新平君
                森 まさこ君
                山田 俊男君
                山本 一太君
                石川 博崇君
                草川 昭三君
                長沢 広明君
                桜内 文城君
                大門実紀史君
                片山虎之助君
                福島みずほ君
   国務大臣
       内閣総理大臣   菅  直人君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    原口 一博君
       法務大臣     千葉 景子君
       外務大臣     岡田 克也君
       財務大臣     野田 佳彦君
       文部科学大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    川端 達夫君
       厚生労働大臣   長妻  昭君
       農林水産大臣   山田 正彦君
       経済産業大臣   直嶋 正行君
       国土交通大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  前原 誠司君
       環境大臣     小沢 鋭仁君
       防衛大臣     北澤 俊美君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 仙谷 由人君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        中井  洽君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       経済財政政策)
       )        荒井  聰君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」、少子
       化対策、男女共
       同参画))    玄葉光一郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      蓮   舫君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        自見庄三郎君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  福山 哲郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   平岡 秀夫君
       内閣府副大臣   大塚 耕平君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       経済産業副大臣  増子 輝彦君
       防衛副大臣    榛葉賀津也君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  吉良 州司君
       外務大臣政務官  徳永 久志君
       財務大臣政務官  大串 博志君
       財務大臣政務官  古本伸一郎君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
       農林水産大臣政
       務官       舟山 康江君
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
       環境大臣政務官  大谷 信盛君
       防衛大臣政務官  長島 昭久君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   植村  稔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
   政府参考人
       警察庁警備局長  西村 泰彦君
       総務省自治行政
       局選挙部長    田口 尚文君
       法務省刑事局長  西川 克行君
       国税庁次長    田中 一穂君
       文部科学省初等
       中等教育局長   山中 伸一君
   参考人
       日本郵政株式会
       社専務執行役   斎尾 親徳君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○予算の執行状況に関する調査
    ─────────────
#2
○委員長(平野達男君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 去る七月三十日の本会議におきまして、皆様方の御推挙により予算委員長の重責を担うことになりました平野達男でございます。
 当委員会の運営につきましては、公正中立を旨といたしまして円滑に進めてまいりたいと存じます。
 何とぞ、皆様方の御指導、御協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。(拍手)
    ─────────────
#3
○委員長(平野達男君) 理事の選任を行います。
 本委員会の理事の数は九名でございますが、現在の理事は六名でありますので、この際、残りの三名の理事を選任いたしたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(平野達男君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に藤末健三君、加藤修一君及び小野次郎君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(平野達男君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、予算の執行状況に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(平野達男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(平野達男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(平野達男君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#9
○委員長(平野達男君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 予算の執行状況に関する調査のため、本日の委員会に日本郵政株式会社専務執行役斎尾親徳君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○委員長(平野達男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#11
○委員長(平野達男君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告をいたします。
 本日及び明日の質疑は総括質疑方式で行い、質疑割当て時間は三百三十四分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会百二十二分、自由民主党百二十二分、公明党四十分、みんなの党二十分、日本共産党十分、たちあがれ日本・新党改革十分、社会民主党・護憲連合十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#12
○委員長(平野達男君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。
 これより質疑を行います。林芳正君。
#13
○林芳正君 おはようございます。自由民主党の林芳正でございます。
 予算委員会、選挙を明けて参議院では今日から始まるわけでございますが、菅総理、この予算委員会は、本来ならば御就任あってすぐ、先国会で代表質問をやらせていただきましたが、それに引き続いてやっておくべきだったものということを改めてこの場で申し上げておきたいと、こういうふうに思います。
 その上で、まずは導入ということでございますが、総理とは参議院予算委員会では初めてのやり取りでございますけれども、今申し上げましたように、本来選挙の前にやるべきことであったことが選挙を経ての予算委員会になったわけでございますので、この参議院選挙の選挙結果、どういうふうに受け止めていらっしゃるか、まず総理のお考えを聞かせていただきたいと思います。
#14
○内閣総理大臣(菅直人君) 私にとっては、総理就任後、参議院の予算委員会、初めての機会でありまして、それぞれ議員の皆さんにお答えすると同時に、それを通して国民の皆さんにこれから菅政権として何がやっていきたいのか、やらなければならぬのか、そのことを是非お伝えする機会にさせていただきたいと思っております。
 その上で、今、林議員の方から今回の参議院選挙の受け止めについてお尋ねがありました。民主党にとっては今回の参議院選挙の結果は大変厳しいものになりました。その大きな原因は、私の消費税に関する発言が唐突な形で受け止められ、すぐにも消費税を上げるかのように受け止められたことが大きく影響したと、このように思っておりまして、特に国民の皆さんというだけではなく、我が党の皆さんに特に御迷惑を掛けたと、このように思っております。
 しかし、林議員はよく御承知のとおりでありますけれども、私は、直前の財務大臣の時代から現在の日本の財政状況の厳しさを、林議員からの御指摘も含めて、あるいは国際会議などの場を通してひしひしと感じておりましたので、この財政の健全化という大きな仕事は、これはどなたが総理になろうとも、どの政党が政権を取られようとも避けて通ることはできない課題であると認識しておりまして、これからも財政健全化に向けての努力は精いっぱい、力の限り取り組んでいきたい、このことをまず申し上げたいと思います。
#15
○林芳正君 今のお言葉、少しかみしめながら聞いておりましたが、実は、菅総理の奥様が毎日新聞のインタビューにお答えになっておられますのを実は、夕刊でございますが、拝見をいたしました。七月十五日でございます。
 私事で恐縮ですが、奥様に大変私、お褒めをその中でいただいておりますので、少し褒め殺しのような感じもいたしましたけれども、是非奥様にはよろしくお伝えをいただきたいと、こういうふうに思うんですが、私のことが書いてあるんでと言われて、実はこのインタビューを読みました。そして、今のお言葉とちょっと絡むんですが、奥様はこういうふうにインタビューでおっしゃっておられます。
 これは続投宣言をされたすぐのときということでございますが、財務相、財務大臣からすぐに首相になっちゃったんですよ。財政を何とかしなくちゃって思いを引きずっていましたから。財務相の気分で首相になっちゃったんですよ。会見が終わって公邸に戻ったら、芋じょうちゅうをロックで飲んでころっと寝てしまった。終盤には結果が良くなさそうだと知っていたけど、どんなに負けても続投するぞって割に早くから言っていたわね。神経図太いし、のうてんきな人だからと、こういうことでございます。どこの家庭も奥様というのは大変厳しいんだなと我が家を振り返ってもそう思っておるわけでございますけれども。
 実は、このことは、二つ今総理がおっしゃったことと関連して、非常にかみしめたというのは、まず、財務相の気分でと、気分でということはちょっとあれですが、この財政状況非常に厳しいということは、私は決して間違っていない。そして、財務大臣の気分を引きずったままで総理になってはいけないということではなくて、そういう厳しいことを財務大臣時代にいろんな我々との論戦やG20等でしっかりと頭の中に入れていただいて総理になられているということ自体は、私は決して間違っていないと、こういうふうに思っておるわけでございますし、それから、割とのうてんきでというところはあれでございますけれども、しかし不退転の決意でやっていくと。
 私の好きな言葉に失意泰然という言葉がございます。選挙で負けたときに私よくこの言葉を使うんでございますが、これは実はもう五つ、六然というのがあるんですが、対になるのは得意淡然、得意なときは淡い気持ちでと、こういうことが対になっていると言われています。したがって、得意のときに淡然であることができる人は失意のときにも泰然であることができると、こういう意味で私は受け止めておりますが、この奥様のインタビューを聞いておりますと、総理は失意泰然ということができているんではないかなというふうに思って、このときは、なるほど、選挙で負けても続投されて、この財政再建きちっとやっていくぞということかなと思いましたが、残念ながら、昨日、おとつい、特に谷垣総裁とのやり取りを少し聞いておりますと、失意泰然というのが若干色あせてくるなという感じがいたしました。
 昔の総理、財務大臣であれば、だれが何と言おうとおれがリーダーシップを取ってやるんだと、こういうことが、少し前のめり過ぎかなと私思うこともあったぐらいでございますが、この二日間聞いておりますと、国会がお決めになる、党でお決めになるということで、総理自身、このイバラの道を選ばれたという決意が伝わってこない、こんな感じがするわけでございますが、もう一度お聞きしますけれども、この選挙の結果、受け止めながら、最初の思いでリーダーシップを発揮していかれる覚悟おありかどうか、もう一度お聞きしたいと思います。
#16
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、妻の発言にお褒めをいただいたことを私からもお礼を申し上げます。
 失意泰然という言葉を挙げていただきまして、私もそれほど泰然とできているわけではありませんけれども、しかし、今回の結果が出たとき、あるいはそういう厳しい結果になりそうなときに私なりに考えました。私は、総理大臣という席、もちろん初めての、まだなったばかりでありますが、最終的にその総理大臣という席に着いた政治家の評価は歴史が決めるものであろうと、このように考えました。そういう意味で、歴史に対して恥じない行動を取りたい、このように考えました。今回の結果は大変、特に我が党にとっては厳しいものでありましたけれども、財政の状況は、先ほども申し上げましたが、これはどなたが総理大臣をやろうとも、どの政党が政権を持たれようとも、この十年、二十年あるいは三十年の中で大変厳しい状況を招いておりますので、それを回避することは政治家としてはできない、このように考えております。
 そういった意味で、私は、財務大臣時代に既に消費税を含む議論を税制調査会の専門委員会の方にお願いをし、また自民党が出された法案に対しても、場合によっては同様な法案を政府の方からも出して国会の場で与野党の議論を始めたらどうかということも、まさに林議員との議論を通して申し上げたこともありました。そういった具体的な形をどう取るかは、今回の結果も踏まえて、政府税調ばかりでなく、民主党の中にも政策調査会が復活しましたのでそちらで議論もいただくことにいたしておりますが、少なくとも、これまで財務大臣時代に申し上げてきた考え方、それをしっかりと踏まえながら今後の財政運営の健全化のために不退転の決意で臨んでいく、そのことだけは改めて申し上げさせていただきます。
#17
○林芳正君 消費税等の話は後でもう少しゆっくりやりますが、もう一つ、今日は同僚議員がそれぞれ御専門の立場で、分野でやられますが、政治と金についても西田議員が、まあ御専門というわけじゃないでしょうが後でやると思いますけれども、一つだけ衆議院のやり取りを聞いておって今のところと関連して気になったのは、国会でお決めになると総理がおっしゃったところでございます。
 確かに、仕組みとしてはそれぞれの委員長、委員会の理事で協議をして決めるということですが、総理は総理であられると同時に民主党の代表であられますから、民主党の意思として、例えば証人喚問や参考人がいいという御指示をしていただければ理事会協議は調うということであります。そういうふうな意味で、党の代表として政治と金についてきちっと国会で説明をしてもらう場を設けるためのリーダーシップを発揮するお考えがあるかないか、お聞きしたいと思います。
#18
○内閣総理大臣(菅直人君) 今御指摘のように、私は、内閣総理大臣を拝命いたしましたと同時にといいましょうか、その直前に民主党の代表に選任をいただいております。私の下にもちろん党の幹事長を始めそれぞれの役職のメンバーもおります。そういった意味では、党の全体のリーダーであることはおっしゃるとおりであります。
 その中で、これは昨日あるいは一昨日の衆議院の予算委員会でも幾つか御指摘をいただきましたけれども、そういう二つの立場があるわけですけれども、国会の中で、特に今おっしゃった政治と金の問題に関して、これは後ほどの議論になるかもしれませんが、一定の政治的なけじめが私は付いた問題もあるというふうに認識しておりますけれども、そういうことも含めて、一義的には、やはり国会の役員といいましょうか、国会の中でどのような扱いをするかは御議論をいただくのが適切ではないかと、このように考えております。
#19
○林芳正君 テレビを見ておられる方は国会で御議論というとそうかなと思われるかもしれませんが、国会の御議論というのは、私が申し上げたように、与野党の理事で協議をすると。したがって、与党の理事が、分かりました、やりましょうと言ってくださればできるんです。与党の理事に、与党の代表としていいということで行けという指示を代表がやればできる話でございます。いかがですか。
#20
○内閣総理大臣(菅直人君) ただいま申し上げましたように、まず第一義的にはそういった場で議論をいただいて、そのことがどういうふうな形で、より妥当性があるのかないのか、もちろん党の中でも議論をいたしますので、そういった結果を踏まえなければならないという意味で、第一義的にはまずそうした国会のしかるべき場で御議論をいただくのが適切だろうと、このように申し上げたところです。
#21
○林芳正君 皆さん聞かれていてがっかりしたと思います。
 先ほど、総理は冒頭で、歴史にきちっと堪え得るような仕事をしたいとおっしゃっておられて、今のことは御本にも書いておられることでありますから改めて申し上げておきますが、代表として意思を明らかにして、そのゴーサインを出していただければこのことはできる。したがって、国会の議論が調わない、与党の理事がゴーサインを出さないということは、総理、代表としてそういう意思がないということになるということをはっきりと申し上げておきたいと思います。
 もう一つ、これも後ほど外交、防衛で山本委員が御専門で質問されますが、一つだけ、防衛白書の件について少しお聞きをしたいと思います。
 私のときにも防衛白書を出させていただいたことがありましたけれども、今回、報道を見てあれっと思ったのは、もう全部準備が整って印刷も済んだ防衛白書というものを、公表といいますか、出すのを総理の御判断というか御指示で延期になったというふうに報道がございますけれども、事実関係はいかがでございましょうか。
#22
○内閣総理大臣(菅直人君) 防衛白書について、当初予定していた時期に発表ができなかったということはおっしゃるとおりであります。
 その理由は、韓国の哨戒艦沈没事件に関して、私が出席をしたG8の会議の中でも大変議論になりまして、その場での議論があり、また安保理、国連安保理でも議長声明を出され、それに対して日本が相当積極的に関与をいたしました。また、七月に実施された米韓合同演習への海上自衛官のオブザーバー参加といった、こういう新たな出来事もあります。
 このような北東アジアの安全保障上の大変重要な事象がこの間ありましたので、是非これは盛り込むべきと判断をいたしまして、その結果、九月に刊行することになっております。
#23
○林芳正君 防衛大臣にお尋ねいたしますが、今のようなことは、この元々作られた防衛白書をお作りになるときには全く想定されていなかった、なかったことでありましたでしょうか。
#24
○国務大臣(北澤俊美君) お答えを申し上げます。
 韓国の哨戒艦の事案とか、それから防衛大綱の懇談会の状況、そういうものは当然我々の想定の中にありましたが、総理の方からより一層これを強く出すようにという御指示がありました。時系列で申し上げますと、七月の半ばに事務方が官邸の方に説明に伺いまして、そこで総理の方から意向が伝えられたということであります。
#25
○林芳正君 防衛白書というのは毎年出ますから、その元々予定をされていた時期よりも後であったこと、後に結論が出たことは基本的にはその次の年の白書に書けばいいことでありまして、後で起こったことが入れたいんで印刷まで終わったものを延ばすということは、どうも首をかしげざるを得ませんし、報道によりますと、今のおっしゃった理由ではなくて、本当の理由は、韓国に竹島の記述で配慮をするということではないかということが新聞では言われております。その真偽は定かではありませんけれども、これは私のときもありました。それは申し上げなきゃいけないのは、毎年同じ記述をそこの部分についてはしておりますから、何ら我々の立場が変わったわけではないという説明をきちっとして、少なくとも私のときは納得をいただいたということであります。
 ですから、そういうことがあって少し延ばすということを一度やりますと、今度は毎年そういうことをやらなければいけなくなってしまうということでありますので、これも歴史に恥じないということであれば、何年もたってから、あのときにちょっと譲っちゃったのでということになることは非常にまずいと思いますけれども、総理、まさかそういう理由ではないと思いますが、いかがでございましょうか。
#26
○内閣総理大臣(菅直人君) 今御説明をいたしましたように、この韓国哨戒艦沈没事件そのものも大変重大でありますけれども、それに関連してG8での議論があり、私自身、その議論を踏まえて、例えばG20の席でお会いをした中国の胡錦濤国家主席とも会談の中でこの件につき申し上げ、また、ほぼ同時期に行われていた国連の安保理の席でも我が国がそういったことを主張し、そのことはある意味、韓国の大統領も日本のそうした努力に対して謝意を表していただいた経緯もあります。
 そういった意味で、この問題は大変重要な一つの問題であるという認識の下で追加をさせていただいたということであります。
#27
○林芳正君 今のお話ですと、私、先ほど申し上げた、どうしても今年の白書に、一回刷り上がったものを変えてまでやるという理由にはならないような気がいたします。蓮舫大臣には、幾ら掛かったかよく仕分で調べておいていただけたらということだけお願いをしておきたいと思います。
 経済財政運営について少しお聞きをしてまいりたいと、こういうふうに思います。
 ちょっとパネルの一番目を出していただければと思いますが、(資料提示)今回、財政運営戦略というものを出されて、そしてその中に中期財政フレームが入ってくるという形を六月に取られております。ここにお示ししておりますのは、この財政運営戦略、それから、その後出てまいりました概算要求の中に出てくる、具体的にどういう数字でやるのかということですが、正直言って私はがっかりいたしました。
 どういうふうに財政を運営していくか、財政再建と経済成長を両立していくかということで非常に大きな注目を集めていたわけですが、非常にシンプルな数字になっております。今から、歳出の大枠は七十一兆、三年間これを続けるんだと。それから国債の目標も四十四兆ということがあるわけでございます。これを受けて、じゃ、来年度の予算はどうするかというのも、内閣以下ずっと各省の数字が出ておりますけれども、この具体的な数字が並んでいると、何かすごくいろいろやっているように見えるんですが、何のことはない、その左側、概算要求枠というのは〇・九、こちらが〇・一で、一割ずつ切っていこうというだけの数字でございます。
 ここに対象にならない経費のお話は後でいたしますが、ここで大きな枠をつくるときに、もう少しやってほしいなと、なぜやらないのかなと疑問に思うところは、この分野別、これは、各国が財政再建をやるときに大きな五つか六つの分野の中で大きな枠を政治主導でまさに決めてやってきたと。
 パネルの二を出していただきたいと思いますが、骨太の二〇〇六を我々が決めたときには、ここにありますように、これは骨太の二〇〇六の別表でございますが、社会保障は今幾ら、自然体ではこれぐらいになるからこれぐらい削減をしようと。社会保障は削減額例えば一・六兆とか、人件費では二・六兆、公共投資では幾ら、その他で幾ら、科学技術振興費とかODAとか入っておりますが、分野別に数字を、これは本当にたたき合いをしながら党内で議論をして、本当にけんかをせんばかりのことをやって何とかまとめてこれ閣議決定したわけですが、こういうことを五年間やっていって何とか二〇一一年にプライマリーバランスということを二〇〇六年には計画を立てたわけでありまして、私は、何度か菅当時の財務大臣とも議論をしているときにも、中期財政フレーム、今年、来年、再来年のフレームを出されるということでしたから、最低でもこういう大きな分野別の数字というのが出てくるものだろうと。決してお茶を濁すようなことはいたしませんということをいろんな方もおっしゃっておられましたから、こういうものが出てくるだろうというふうに見ていたわけですが、実際に出てきたのは、もう一度戻していただくと、パネルの一のような、全体を七十一兆、すなわち、今やっている今年の予算と同じぐらいにするというだけでございます。
 全く、政治がめり張りを付ける、どの分野はどうしようと。例えば、我々、確かに二〇〇六年ああいうものを作りましたが、社会保障の分野は二年分ぐらいしかできなかった、しかし、人件費のところはきちっと五年間できたと。分野によってやりにくいところとやりやすいところがあるわけですから、そういうことも、もしいろいろ知恵を貸せといえば我々お出しする準備はあるんですけれども、そういうことをなさらずに、大枠七十一兆と、各省全部横並びで一割というだけが出ておりますけれども、そういうめり張りを政治主導でやろうというお考えはないんですか、総理。
#28
○国務大臣(野田佳彦君) 林委員にお答えをしたいと思います。
 七十一兆が歳出の大枠であって、そして国債については四十四兆を上回らないように全力を尽くす、これが本当の大枠であります。その上で、もう御案内のとおりだと思いますけれども、七十一兆のうち地方交付税、あるいは年金、医療等の社会保障、これらは除く分野の対象経費二十四兆になりますが、この二十四兆については一割削減して九割の要求をしていただく、そして一割削減した分については順番を付けて要望をしていただくというのがこれ基本構想であります。
 ということは、まず第一段階は、まず九割要求をしていただく際に各省大臣においてめり張りの付いたまず要求をしていただく、そこは細かい経費区分にとらわれずに、人件費もあるいは義務的経費も、当然裁量的経費も含めてでありますが、大胆な見直しをしていただいて要求を出していただくということであります。その要望が全部出てきたときに特別枠の額が定まってまいりますが、その特別枠については府省横断で、政治主導で総理主導で配分を決めていくと、二段階のめり張りの利いたそういう予算編成をしていくというのが我々のねらいでございまして、一割削減とか一律削減の部分だけが注目をされますけれども、最終的な仕上がりはこれは相当めり張りの付く予算になるだろうというふうに思っております。
#29
○林芳正君 一割切って戻すときにめり張りを付けるんだということは、実はもう従来から、我々のときも特別枠、成長枠というのは何回もやってきたことでございます。
 ですから、これは毎年の予算編成としてはそんなに目新しいことでは枠をつくること自体ないと思いますが、私がお聞きしているのは、もう少し長いスパンで、中期財政フレームというようなものをおっしゃるのであれば、やっぱり社会保障とか公共投資とかそれぞれの大きな分野、各省それぞれということではなくて大きな道筋をやっぱり政治が示すべきではないかと。そのことは、なるほど、今から三年間、五年間、国の予算の方向というのは大まかでこうなるんだなということをあらかじめ示しておくということなんです。
 それがないと、国民の方もどういうふうな予算の枠組みにだんだんなっていくのかということが分からずに、毎年毎年、これ去年の民主党政権でやった予算のやり方とはまた違う、今年もこういうことで、来年も再来年も、七十一という数字はあるけれども、どの分野がどうめり張りが付くのかというのは全く分からないということでありますが。
 今年の概算要求のめり張りは、野田大臣おっしゃるように少しずつやるんでしょうけれども、大きく今から五年間でプライマリーバランスを半減するという目標は、これは我々とも共有していますし、菅大臣がG20へ行かれて国際公約にもなりました。閣議決定もされておりますけれども、そこに持っていく道筋という中期財政フレーム、本当の意味でのフレームをお示しになるつもりがありますか。
#30
○国務大臣(野田佳彦君) まず、基本的なちょっと認識共有をしたいと思うんですが、今回要求を出していただく土台というのは平成二十二年度の当初予算でございます。この当初予算は、これは公共事業が一八%削減をされて、その分社会保障が九・八%増え、文部科学関係の経費が五・二%増えるというように、平成二十二年度予算自体でもう相当に従来とは違う資源配分とめり張りが利いた予算になりました。中身の評価はいろいろあるかもしれませんが、大胆な組替えは平成二十二年度の予算でできています。
 その上で、更に政治主導で配分をしていこうという趣旨の二十三年度の編成であるということをまず御理解をいただきたいというふうに思いますし、おっしゃるとおり、財政運営戦略では二〇一五年までに基礎的財政収支を対GDP比で半減と、そして二〇二〇年までには黒字化するという方向であります。この中期的な財政健全化の道筋にのっとった形で毎年毎年の予算編成をしていくということにしていきたいと考えています。
#31
○林芳正君 去年の予算編成、すなわち今の二十二年度の予算がかなり変わっているので、大枠はこの配分を基本的に維持した上で七十一兆の枠でやっていくと、こういうお考えということですか。
#32
○国務大臣(野田佳彦君) 二十二年度の予算編成で既に大胆なめり張りの付いた予算編成は一度もう経験をいたしました。その経験も踏まえながら、より一層政治主導で特別枠を含めながら府省横断的な配分をしていこうというのが今度、二十三年度編成の特徴だということでございます。
#33
○林芳正君 それでは、そういう前提でお聞きをします。そこは意見が違うということでございますから、昨年の編成された、すなわち今の二十二年度の予算が基本的にはベースになるということであるという前提でお聞きをしていきたいと思いますけれども。
 そうしますと、具体的に削減をしていく分野というのは、すなわちめり張りのめりの部分ですけれども、例えば昨年はコンクリートから人へという言葉があって、確かに公共事業のところはそこだけ大きく一八%減ということになったわけでございますが、もうそういうようなある特定のところをめり張りを付けるというのは今の野田大臣のお話ですとやらないと、薄皮のように一律にまずは各省にお任せをして、物、中身は問わないけれども額を出してくれと、こういうめり張りのめりのやり方をするということですね。
#34
○国務大臣(野田佳彦君) お答えいたしますけれども、今回の概算要求を各大臣にしていただく段階でそれぞれ政策順位をしっかり決めて、例えば成長分野に資するであるとか雇用の拡大に資するとか、そういう観点も踏まえながら要求をしていただく。だから、各省大臣においてまずめり張りを付けていただく要求になります。それを超えて、府省横断的に特別枠でその配分をもっと助長することによってめり張りが利いてくるという二段階の構えであるということでございます。
#35
○林芳正君 そうしますと、各省がまず要求段階で、自分のところで、一割減の要求をしてくるところで各省でやってくださいと、こういうことであるということになりますと、例えば、昨年のマニフェストと今年のマニフェストの関係は後で時間があれば聞きたいと思いますけれども、去年のマニフェストで、例えば人件費は全体としてこういうふうにする、それから補助金やいろんな委託費等はこういうふうにすると、こういうマニフェストを作られておられますけれども、そういう今のやり方ですと、各省がそれぞれ、いや、自分のところは人件費は余り切らないでほかのところを切る、この省は人件費はばっさりやると、こういうものが出てきたときに整合性というのはどう取られるんでしょうか。
#36
○国務大臣(野田佳彦君) まずは、各省で人件費やあるいは義務的経費も含めて、すべての経費を対象に大胆な見直しをしていくという前提の中で、全体的な調整は予算編成の段階になると思いますが、今回の概算要求の組替え基準の中で、マニフェストの工程管理も勘案しながらという文章が入っています。こういう各省の取組と同時に、全体調整はその工程管理の中での判断も入ってくる、そういう予算編成になると思います。
#37
○国務大臣(原口一博君) 人件費の改革についてのことでございますので、お答えをいたします。
 私たちは、この衆議院のマニフェストで、四年間で総人件費の二割削減、一・一兆円の削減をお約束をしています。ですから、初年度で一千四百億削減をしましたけれども、出先機関を原則廃止をし、そして、秋の給与法の改正法案、是非これ林委員にも御協力をいただきたいと思うんですが、どのようなところをどのように削るかと、大枠のところを出したいと思います。そして、すべてをテーブルにのせて、そして野党の皆様のお知恵もいただきながら一定の結論を得ていきたい。
 地方の方に約三分の二が、公務員の方々がおられます。出先機関が重複をして仕事をしているものもございます。今、ここについては事業仕分ならぬ権限仕分をしておりますので、その結果も御報告を申し上げ、お知恵を賜りたいと、このように考えています。
#38
○林芳正君 せっかくの原口大臣のお申出ですから、しっかり給与法は見せていただきたいと思いますが、今、野田大臣がおっしゃった予算編成の過程の中でと、しっかり見ていくということなんですが、確かに、でき上がりでそういう調整をきちっとやるのが財務省の仕事だと思いますけれども、それを中期財政フレームにきちっと、少なくとも政府・与党で議論をして、これで横ぐし一本入れてやろうじゃないかということを決めるのが実は政治主導のめり張りの利いた財政再建に向けた予算であり、それを横に五年間延ばしていって、だからプライマリーバランスが半分になりますよということが私が考えるあるべき中期財政フレームなんです。予算編成過程の中でというと、その途中の過程はこうなりましたというところがなかなか見えにくい、出てきたもので最終的に評価するしかないわけでございまして、そういうものをあらかじめ、財務省にお任せするんじゃなくて、政府全体で、少なくとも与党とは協議をしてまとめたのが実は二〇〇六年の骨太なんです。
 そういうものをつくらないと、結局、各省それぞれの事情があって、特別な事情もそれぞれありますからできなくなってしまうという反省に基づいて我々がやってきたのがああいうことなんですが、そういうことをおやりになるつもりがないですかと聞いているんですけれども、改めてお聞きします。
#39
○国務大臣(野田佳彦君) もう閣議決定した財政運営戦略は向こう十年間で、中身は先ほど御説明をしたとおりであります。その中での中期財政フレームは、当面の向こう三年間の歳出の大枠を決めながらの財政健全化の道筋でありますが、この中期財政フレームというのは、毎年ローリングをしながら向こう三年間の計画を決めていくことになってきます。今年はこういう形でスタートさせていただいておりますけれども、今委員の御指摘なども踏まえて、中期財政フレーム自体はだんだん深化をする形になっていくというふうに思っております。
 いずれにしても、ゴールは財政健全化の道筋、これたどっていくということであって、二〇二〇年からはそのたまりにたまった債務残高が安定的に縮減される、それに向かってより充実した中期財政フレームを毎年作っていく形になると思います。
#40
○林芳正君 もう一度ちょっと二〇〇六年のを見ていただきますと、そういう意味で、人件費幾ら、社会保障費幾ら、公共事業幾らというものをあらかじめ示しておくと、五年間でこれぐらいは削減されるんだなというのが皆さんにも大枠で分かっていくと。これをここまでやってプライマリーバランス半減を達成しようということをやれば、毎年毎年ではなくて、大枠でこういうことだなという、あらかじめこういうふうになりますよという姿を示すことになると。今年はこういうことを閣議決定されてもうスタートしていますから、今からやれと言っても難しいと思いますけれども、大事なことは、総理や財務大臣はお分かりでしょうけれども、与党とこの大枠を共有できているかどうかということでございます。
 予算を編成するというのは、政府が勝手に役所同士で決めて、これでできましたというものではありません。少なくとも与党として、この国会へ出てきている皆さんと一緒になってこういう方向でやっていこうということが共有できていなければいけないと。その作業を実は五年分やるということは並大抵のことではありませんが、そういうことをやっておかないと、必ず、具体的に数字が出てきたときに、いや、これは違うぞということになってできなかったことがあった。
 我々も、こういうものをつくって、そこまでやっても社会保障費はなかなか毎年二千二百億円削っていくというのは途中でできなくなったということを踏まえて言っておりますので、是非、今年はさっきの七十一兆ということを三年やると、これでもないよりはましだと、こういうふうに思いますけれども、是非来年以降はそういうことも少しトライをされたらと、こういうふうに思います。
 そして、このめりの部分でどこを削減するかというのは、今お話がありましたけれども、これを聞いて少しあれっと思いましたのは、選挙の直前だったと思いますが、幹事長とそれから政調会長であったか覚えておりませんが、それと蓮舫大臣とが記者会見をされて、ちょっと唐突な感じがありました。菅総理の消費税発言よりも私はその方がちょっと唐突に聞こえたんですが、秋にはこの仕分の第三弾で特別会計の見直しをやりますと。
 このこと自体は、特別会計の見直しというのは我々もずっと法律まで作ってやってまいりましたので、やられること自体はどんどんやったらいいと、こういうふうに思うんですが、この特会の見直しによって少なくとも民主党が野党時代にはかなりの財源が出てくるということをおっしゃっていた。
 しかし、今回は、この特会の見直しをやることによって幾らぐらい財源が出てくるのかということが少なくともこの概算要求の中ではどこにも出てこないんですが、これは野田大臣でも蓮舫大臣でも結構ですが、どれぐらいのものを見込んで、この中にはどういう位置付けになっているのでございましょうか。
#41
○国務大臣(蓮舫君) 御質問にお答えをいたします。
 事業仕分は自民党が与党のときにも河野太郎代議士を中心に行っておられますので林委員もよく御存じだと思いますけれども、削減目標を幾らまで掲げて量を問うというものではなくて、まさに行政の質そのものをどうやって向上させていくかを問う内容なものだと私は思っています。それはまさに、そういう部分では行政刷新の一手段だと思っています。
 秋には特別会計の仕分を行わせていただきますけれども、削減目標を幾ら決めるというよりは、特別会計、制度そのものを本当に今適切なのかどうなのかという制度仕分の色彩が強くなると私は思っています。その部分で、結果として、仕分を行って余りにも納得ができないお金の使われ方、役割が終わった事業、あるいは納税者あるいは特定財源を納めている方たちに全く理解がされない事業は当然廃止をしますけれども、仕分を行った時点で幾ら結果として出るという形になると思っています。
#42
○林芳正君 今ので結構ですか、野田大臣。
#43
○国務大臣(野田佳彦君) 概算要求のその要求をしていく段階で、各閣僚の皆さんには特別会計も視野に入れてその改革を含めて要求をしていただくということになっています。ただ、その額がその定まった額として目標として出ているわけではございません。
 加えて、予算編成過程においては十月から始まる特別会計の事業仕分、私どもこれしっかりと連携をしていきたいと思いますけれども、ここからも削減努力をさせていただきたいというふうに思っています。
#44
○林芳正君 今更野党時代に民主党がおっしゃっておられたことをここで言う必要もないと思いますが、全体的に二百兆円、これは特別会計と一般会計を相殺して純計したものでありますが、一割二割は当たり前と、どこかの値段下げるお店のCMのようなことでありますが、まあ一割としても二十兆ですから、もし一割二十兆、またマニフェストに書いてある七兆とか九兆とか、そういうものが出てくるとすると、さっきおっしゃっていた一割ずつ切っていただくと全部で何兆出るんですか、二・三兆でしょう。そんなものはこれをやればもうお釣りが来るぐらい出てくるということをおっしゃっていた。で、衆議院のマニフェストを参議院の選挙のときに、あれはやっぱりできませんでしたからやめます、新しいマニフェストで参議院選挙を問いますとおっしゃっておられれば、こんなことは言わないんです、私は。ずうっとこれは私がこの国会で言ってきたことですが、参議院選挙のマニフェストは衆議院選挙のマニフェストをベースにそれを分かりやすくというようなことをおっしゃるんで、衆議院選挙のマニフェストはまだ生きているということになれば、今おっしゃった話は全く納得がいかない。
 本当に幾らというものがこのマニフェストで書いてあるように出るんなら、それをベースに概算要求基準をお作りになるべきものではないかと思いますが、野田大臣、いかがですか。
#45
○国務大臣(野田佳彦君) まず、マニフェストの主要事項であった子ども手当とか高等学校の授業料の無償化、農家の戸別所得補償、高速道路の無料化、これらについては二十二年度の当初予算と同額要求できるようにしています。これがベースであって、基本的にはマニフェストは守っていく、実現をするために、あとは安定した財源を確保しながら上乗せをしたり新しく実施をするという工夫をしていくというのが基本姿勢でございます。
#46
○林芳正君 もう何回も使っているパネルですが、昨年のマニフェストでどうおっしゃっておられたかと。
 これはもうやめます、参議院選挙に臨むに当たっていろいろ、一回予算組んでみたらちょっと無理でしたということを私は参議院選挙でおっしゃるのかなと思っていたら、これをベースに、これは尊重しながらと、こういうことですので、今、野田大臣おっしゃっていることを聞くと、使う方を少しやめたところがあります、例えば暫定税率を廃止しなかったとかですね、ということですが、こちらの財源を生み出しますという方はこっちで使う分しか生み出さないということではないと思うんですね。できる限りのことは無駄がある場合やりますと、こういう約束なんで、こっちで使う額を減らしたので財源の捻出もその程度でいいんですということではないと思いますが、いかがですか。
#47
○国務大臣(野田佳彦君) 例えば今回の二十二年度の予算編成、今執行中の予算の場合は、マニフェストの主要事項、本来ですとこの工程表でいくと七兆一千億掛けて実現するはずでございましたけれども、いろいろと効率的実施をせざるを得ないという財政状況の中で、三・一兆円という規模でお約束をしていたことをスタートするという形になりました。その財源は、去年の十月十五日までに概算要求を各府省から出していただく段階で一兆三千億の歳出削減、加えて事業仕分等の御努力によって約一兆円の更に歳出削減、二兆三千億の歳出削減分に加えて、いわゆる公益法人からの国庫返納で一兆円、三兆三千億円財源をつくった上で三兆一千億円分のマニフェスト主要事項の事業を予算措置をしたということになります。
 同じように、こうした財源を確保しながら二十三年度の予算編成をしていくということが基本姿勢でございます。
#48
○林芳正君 ですから、今大臣おっしゃったように、その七・一兆円分のことをやるために七・一兆円近いものを出しますと、こういうマニフェストのお約束のうち実際にできたのは二兆なんですね、概算要求を減らした部分を除きますと。公益法人から出てきたものは一回限りのもので、そのために基金をつぶしたので、毎年出していくお金で一般会計から出さなきゃいけなくなったところもあるんですよ。ですから、それは翌年度からはマイナスに効いてくる。
 ですから、もうその時点で、この七・一兆円ずつやっていって二十五年度は十六・八兆円、こちらの財源も十六・八兆円と、これはもう無理だということを率直にお認めになって、これは撤回するということをやらないと、さっきのプライマリーバランス半減するとか、一割ずつ切っていって全部で二・三兆円ですよ、その二・三兆円を出してそれをまた特別枠で使っていく、残りの一・三兆円は社会保障の自然増に使っていくということであると、これとの違いというのはもう明らかではないかと。蓮舫大臣のところで頑張られて特別会計であと五兆円出しましたと、ですから二プラス五で七になる、こういうことでもあれば別ですけれども、もう今実際におやりになっていることとこれとの乖離というのは目を覆わんばかりのものだと思いますが、まだこれをベースにやるとおっしゃいますか。
#49
○国務大臣(野田佳彦君) 限られた財源ではありますけれども、各府省の御努力とそして特別枠での配分とそれから蓮舫大臣のところの仕分とか含めながら、総合的な取組をしながら、引き続きマニフェストでお約束をした事項の達成に向けて全力で努力をしていきたいと考えています。
#50
○林芳正君 こういう目標に向けて努力をするということと、このとおりの数字でやるということは違うことですから、では、今の現実を見据えてこれを幾らにするかということをやれば私がさっき申し上げた中期財政フレームに少しは近づくと思うんですが、これを現実の数字に直すという作業を少なくとも政府・与党として、又は政府としておやりになるつもりがありますか。
#51
○国務大臣(野田佳彦君) 今回の予算編成の作業と同時並行になりますけれども、マニフェストの工程の管理を勘案しながらという今回の基準の中に入れた言葉はそういうことでございまして、そこをしっかり両方作業していくということになります。
#52
○林芳正君 何かこれを修正しちゃいけないということですか。何かこれは不磨の大典みたいなことで、これを何か一字一句変えるとだれかがすごく怒ると、そういうことがありますか。
#53
○国務大臣(野田佳彦君) だれが怒るかは分かりませんけれども、これはやっぱり一度国民にお約束をしたことですから、しっかりと実現をするように全力を尽くすということが私どもの基本的な対応です。
 そうはいいながらも、厳しい財政制約の中でどこまでできるのかということを慎重に検討をしていくと、そうしてその都度御説明をしていくということが大事だというふうに思っています。
#54
○林芳正君 参議院選挙のマニフェストには、できたこと、できなかったこと、これはできたことに入れるのは適当かというのがありましたけれども、そういうのが書いてあるんですよ。
 ですから、もうこの数字を、これは目標ですから、約束したからこれに向けて頑張りますの一点張りではなくて、やってみたらこういうものになりましたという修正をやるべきじゃないですかと聞いているんですが、じゃ、通告ありませんけれども、玄葉政調会長、担当大臣、そういうおつもりないですか。
#55
○国務大臣(玄葉光一郎君) マニフェストはできる限り実現をする、ただし、財源にかんがみて実現をしていくというのが参議院選挙を終えての政策調査会での総括ということでございます。
 今おっしゃった子ども手当、言わば象徴的な例でありますけれども、これについては一万三千円を現金で支給し、更にその上積みを目指すということになっていまして、その上積みは現金若しくは現物、サービス、どういう組合せをするかはこれからということでございまして、そういう意味ではこの点については参議院選挙でほぼ支持をされたのではないかと、そういう意見が多かったです。
 ただ、逆に、あくまで二万六千円を支給すべきだという意見も民主党の中にはございます。できるだけ、そういう意味では総選挙マニフェストを実現する、そういう言葉で総括をしたと、そういうことでございます。
#56
○林芳正君 このマニフェストは、こっちのやる側だけが支持されたんじゃないと思うんですよ。財源をきちっと財政再建に迷惑を掛けないように生み出した上でこういうことをやるというから、それならできたらいいよねということだったんです。ですから、こちらがないんだったらこちらは当然できない、それは先ほど野田大臣もおっしゃった三兆円の範囲でやったということなんでありまして、そのことを私は申し上げているんです。
 さらに、これに抜けているのは、年金の三分の一から二分の一に引き上げるための二・五兆円はありません。社会保障の自然増も、そのとき野党におられたから御存じなかったかもしれませんが、一兆円ずつは毎年増えていくというのもこれ入っていない。だから、このとおりできたとしても、二・五と一、すなわち三・五兆は赤字になっていくという構図なんですよ。ですから、そこも踏まえて、やっぱりこれをこのまま残しておいてこのとおり努力しますということでは、さっきの概算要求基準や七十一兆が続いているところとはもう合わないですよね、これね。
 ですから、そこはしっかりと、政調会長も閣内におられて、野田大臣もおられるわけですから、そういうことを、現実に合ったものを出していく、そうしないと今度は日本の財政に対する国際的な信用というものが逆に落ちてくると、こういうふうに思いますが、総理、聞かれていていかがですか。
#57
○内閣総理大臣(菅直人君) 今の議論、私ももちろん深くかかわっていることでありますので、十分拝聴をいたしておりました。
 少し私なりの多少の経験を含めて申し上げると、財政再建ということを考えたときに、今、林議員が言われました、かつての自公政権時代のいろいろな取組も一つの参考になります。ただ、今私が、あるいはこの内閣でやろうとしていることは、参議院選挙では強い経済、強い財政、強い社会保障というふうに申し上げましたが、つまりは経済成長改革と財政健全化改革と社会保障改革の三つの改革を同時並行的に進めていきたい。
 特にこれはどういう時間的な段取りあるいは経済状況を判断してやるかということにもつながるわけですけれども、今回の予算で、いろいろ御指摘はありますけれども、やはり雇用と成長ということを重点を置いて、そうした雇用が拡大し、成長が拡大していけばデフレからの脱却にも近づきますし、あるいは経済の拡大にもなり、また雇用の拡大の中で財政にも好影響を与えると、こういうことになると。もちろん、そんなに楽観的に何でもいくということで申し上げているのではなくて、考え方として、この三つのことを同時並行的、一体的に取り組んでいきたいと。
 また、社会保障については、これはやはり、この間、昨日衆議院でも議論になりましたけれども、赤字国債の拡大部分というのは社会保障費の増大とある意味並行してきているわけですから、そういった意味では、社会保障とこうした財政構造は、あるいは税制構造は一体的な議論が必要であろうと、そういうこの三つの要素を一体的に考えて、この状況の中から成長から財政再建につなげていくということを考えています。
 といいますのは、これは余り過去のことを私たちも言うべきではないかもしれませんが、平成十六年ですか、先ほど示された骨太の方針なども経済の変化の中では最終的には必ずしも実現ができなかったという、そういう過去の政権の形も見ておりますので、私たちとして何とか成長への路線を取れることを、当然どなたも考えることですが、そこに今の段階ではまだまだ力を抜くことができない、こういう認識でおります。
#58
○林芳正君 財政再建に一歩も引かないという基本姿勢は分かるんです。それを実現するために具体的にどうしていくかというのをきちっと基礎からやっていって五年ぐらいのことをやらないと結局できなくなりますよと。
 我々さっきお示しした二〇〇六年のやつは、社会保障費以外のところはできているんです。ですから、社会保障費のところは難しいですよということをある意味ではお伝えしようと思って言っているわけで、あれができなかったのは経済のいろんな事情もあってということですが、確かにリーマン・ショックありましたけれども、歳出削減というのは、ああいう計画をきちっと立てて、あらかじめ先の話を明示することによってよりやりやすくなるということは経済の状況にかかわらず言えることでありますから、そのことをよく御理解いただいておかないとまずいんではないかと思います。
 それで、今からこの概算要求基準でおやりになるときに、この財政運営戦略でなるほどいいことを言っているなというところ、私は評価をしているところありまして、それは、ギリシャの話をよく総理されますけれども、この市場の信認を確保するために、財政健全化への取組は正直であることを第一とし、国の会計間の資金移転、赤字の付け替え等に安易に依存した財政運営は厳に慎むと、こういうことをちゃんと書いておられます。
 この心意気は非常によしとしたいんですが、そこで、衆議院でも少し議論があったようですけれども、今の年金の三分の一から二分の一への引上げ、大体二・五兆円掛かるわけですが、これは昨年度と今年度の分まではいわゆる埋蔵金で手当てをする法律を出しました。しかし、それは今年までですから、来年からはありません。そして、来年は、税外収入、政府の機械的試算、これは財務省で出されたやつですが、もう四兆円内外になるという、自然体で出ております。
 ですから、恒久財源をきちっと手当てをしてこの二・五兆円をやるという必要性がありますが、これをよもや、例えば三分の一の元に戻してしまうというようなことがあってはならないと思いますし、それから、よく言われておりますのは、国債整理基金、ここは積立金がございますけれども、これを取り崩すとか、もっと言えば、ここに定率繰入れで六十分の一を繰り入れるということがありますが、これを停止するとかですね。それから外為特会の積立金を取り崩すとかいろんなことを言われておりますが、結局、まさにここに言っているような国の会計間の資金移転、赤字の付け替えということにまさに当たると思いますけれども、この国の会計間の資金移転とか赤字の付け替えというのはまさに今のようなことを指しているという認識でよろしいかどうか、財務大臣の見解を問います。
#59
○国務大臣(野田佳彦君) 基本的には御指摘の私はとおりだと思っておりまして、国債償還のルールを変えるようなことがあると、これは財政規律を守る国かどうかが問われるだろうと思いますし、外為についても、いろいろ議論はありますけれども、これもマーケットがございますし、慎重な検討が必要だというふうに思っております。
#60
○林芳正君 総理、今のでよろしいですか。
#61
○内閣総理大臣(菅直人君) 基本的に同じ認識です。
#62
○林芳正君 是非そこは、この赤字国債四十四兆を達成するために財投債が増えちゃったとか、ちゃんと根拠のある積立金を減らしたというようなことにならないように、今御確認をいただきましたけれども、くれぐれもよろしくお願いをさせていただきたいと思います。
 先ほどのマニフェストのところで子ども手当の話もございましたが、いわゆる四K、子ども手当、それから戸別所得補償、高速道路無料化、高校無償化と、大きなお金が掛かるマニフェストでやられたこと、そして今、野田大臣は、去年大幅な組替えをやったと。まさにマニフェストを入れて今みたいなものが入ってきた結果でありますが、このマニフェストに基づいて今年度、二十二年度でやっていることは一〇%削減の対象にはしないと、こういうふうにこの概算要求基準ではなっているわけですが、このマニフェストに掲げた、既に実行されたものについても様々な議論があります。ここについては、もう指一本触れずにいろんな検証はしないということですか。
#63
○国務大臣(野田佳彦君) マニフェストの主要事項の中には、モデル事業という位置付けであるとか社会実験という位置付けでスタートしたものもございます。そうでないものも含めて、やっぱりどういう効果があったのか、影響があったのかという検証をしながら、今回概算の要求、そして要望をしていただくというのが原則だと思います。
#64
○林芳正君 パネルの七を出していただきたいと思いますが、これは菅総理、余り思い出すのは嫌かもしれませんが、消費性向と乗数効果の御議論をさせていただいたときに、子ども手当の効果ということを私がお尋ねして、結局あのときは、いろいろありましたけれども、消費性向が〇・七だというふうな御答弁がありましたが、これ、内閣府のインターネット調査の数字を円グラフにうちでやりましたけれども、子ども手当を何にお使いになりますかと、こう聞いたら、貯蓄をするという方が四八・二%、生活費に回したいという方が一一・四、子育て関係に使いたいという人が三七ということですから、これ単純に言うと、四八%貯蓄ということは消費性向〇・五ということになるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#65
○内閣総理大臣(菅直人君) 今お示しになったこのデータからすればそういう意味になると思います。この経済財政担当、私もいたしましたし、私の前任者は林さん御自身ですが、いろいろなデータがありますので、それが最終的なものなのかどうかちょっと私確認できませんが、今言われたという意味ではそういう意味を持っていると、それはよく分かります。
#66
○林芳正君 それであれば、これは最新の調査だと思いますが、その前に〇・七というふうにおっしゃった根拠を改めてお聞かせいただきたいと思います。
#67
○国務大臣(長妻昭君) たしか前回も同様の質問をいただいて〇・七というのが議論になりましたけれども、これについては、過去、勤労者世帯の平均消費性向七三・四%という総務省の家計調査がございまして、それ等も参考にして〇・七という数値を出させていただいたと承知をしております。
#68
○林芳正君 今聞いて驚きましたけれども、勤労者の平均の消費性向というのは全収入をどう使うかということだと思うんですよ。ですから、それと新たにこういう手当をもらったときのものが全く一緒だというような、そんな根拠であれだけ議論しておっしゃっていたのかなと。私はあのときたしか、例えば麻生内閣のときにやった給付金の消費性向は大体〇・三とか〇・四でしたよ、アディショナルに来るものについてどういうふうにやるのかというのをあのときお聞きをしていたわけで、全体のその勤労の所得の消費性向だけで〇・七とおっしゃっていたというのはちょっと驚きですが、総理、そういうことでよろしいんですね。
#69
○内閣総理大臣(菅直人君) このことについて、いずれにしても、この子ども手当の消費増加効果については、検証がこの後必要になるというふうに思っております。
 考え方としては、先ほど厚労大臣からもお話がありましたように、家計の平均消費性向が七割程度であることを踏まえて、子供さんがいる世帯でありますのでその程度の消費性向になるのではないかという認識の下で、当時、答弁といいましょうか、考え方を申し上げたということだと思います。
#70
○林芳正君 御担当の方にお聞きしたいんですが、これは経済財政担当大臣か何かだと、内閣府だと思いますが、この調査は私が御質問を差し上げた以前に行われていたというふうに聞いておりますが、発表は四月の連休前だったと思いますけれども、当時、生数字はお分かりになっていたんじゃないかというふうにも思うんですが、いかがでございましょうか。
#71
○国務大臣(荒井聰君) お答えいたします。
 この調査は昨年の十一月の時点で調査をしておりまして、実際に子ども手当を受け取る方が受け取った後の調査ではございません。
 そのために、仮の調査として、仮の質問として子育て費用に関する調査という形で調査をしたものでございまして、子ども手当そのものに対する調査ということではなくて、現在調査をすれば恐らくもっと高くなっているのではないかというふうに考えられます。
#72
○林芳正君 正直にお答えいただきましてありがとうございました。調査は十一月に行われているということであります。菅総理から財務大臣として御答弁をいただいたのは年が明けてからだったと、こういうふうに思います。
 長妻大臣、御指名をしておりませんでしたが、さっき答えていただいたので。今の調査は御存じの上で〇・七という御答弁をされましたか。
#73
○国務大臣(長妻昭君) これはインターネットの調査、内閣府でありますし、様々なこれ民間の調査等でも、私が承知しているだけでも四つか五つの調査でもそれぞれ数値が異なるわけでございますし、そもそも、所管官庁の責任者として申し上げれば、この子ども手当というのは景気対策でそもそも始めたわけではないということで、少子化の流れを変えると、こういう趣旨でもある制度でございますので……(発言する者あり)
#74
○委員長(平野達男君) 御静粛に。
#75
○国務大臣(長妻昭君) この点について、〇・七というのは従来からの家計等の統計によって消費性向をそれで推計をしたというふうに私は聞いているところであります。
#76
○林芳正君 もう一度聞きます。この十一月の調査をこの間答弁されたときに知っていましたかと聞いています、長妻大臣。
#77
○国務大臣(長妻昭君) 私は承知をしておりません。
#78
○林芳正君 それであればすぐ済んだんですが、まさに長妻大臣がお嫌いな縦割りの弊害に陥っていらっしゃるということを申し上げざるを得ません。お隣に座っていらっしゃるんですから、よくお話をしておいていただきたいと思いますが。
 そういうことを始めとして、マニフェストでお約束された中にもいろいろ議論があります。やってみたらこうだったという議論もあります。ですから、そこはこの一割削減の外にするという考え方自体が私は非常におかしいように思うんですが、予算過程の中でそれをやるということですが、なぜこの一割削減のあの中にこれも入れなかったのか、もう一度野田大臣にお伺いします。
#79
○国務大臣(野田佳彦君) 子ども手当については、初年度一万三千円でスタートをして、翌年度以降は、いわゆる今回の参議院のマニフェストでは上乗せをどう図っていくかということで、現金とそして現物の支給、バランス取っていくというような内容でございますので、そのマニフェストを踏まえての対応でございます。
 当然のことながら、子ども手当のみならず、そのほかのマニフェストの主要項目についても、要求やあるいは編成の段階でよく、十分その効果を検証しながら額を確定をしていきたいというふうに思います。
#80
○林芳正君 もう一度お聞きしますが、最初の要求基準のときに一緒に一割減の中に入れなかった理由は何ですかと聞いています。
#81
○国務大臣(野田佳彦君) 一万三千円分はこれはもうベースラインと、(発言する者あり)ほかのマニフェスト、戸別所得補償とか、ええ、基本的には当初予算分はスタート段階で付けた予算です。そこは検証をしていきながら増やすのかどうかを今後検討するという基本姿勢でございます。
#82
○林芳正君 ですから、いろんな議論があることなんで、こういう選挙結果もあったんで、マニフェストでお約束したこともゼロからほかのものと同様に見直すという姿勢が、私は少なくとも財務相としては、財務大臣としてはやはりあるべき姿ではないかと思いますが、どうもあのさっきの表は触りたくないと、こういうことが根底にあるような気がいたします。
 そこで、薄皮一枚で、一兆円ぐらいの特別枠ということで、めり張りというふうに大臣おっしゃっているんですが、それをやるときにちょっと気になりますのは、何かコンテストをおやりになると、政策の。これ、どうやっておやりになるんですか。
#83
○国務大臣(野田佳彦君) 今回、概算要求の組替え基準を作る際には、当初の骨子を仙谷官房長官、それから玄葉大臣、私で作って、その上で閣僚懇談会等々開きながら皆さんの意見をお伺いしながら最終案まとめましたが、その過程で党の政調からも御提言をいただきました。その御提言の中で、予算編成の透明化を図るためにこの特別枠については政策コンテストを導入しながらというような文書もございましたので、それを踏まえて対応したわけでございますが、その制度設計をどうするかについては、関係閣僚やあるいは党とも調整をしながらこれから決めていきたいというふうに思います。
#84
○林芳正君 本来、いろんな外部の方の意見を聞くとかも書いてありますが、そういう政府・与党そして外部の方の意見も聞いてやらなきゃいけないことは、何度も言うようですけれども、全体の、九十兆なり八十兆なりの大枠を一体どうしていくのか。政治家の仕事です。それを五年間やっていってプライマリーバランスが達成すると。大きなところはもう決めてしまって、そして予算編成の過程の中で検討しますということに閉じ込めて、その最後のたった八十分の、九十分の幾つかのところをいかにも大勢が見ているところでやるというようなコンテストをやっても、それはパンとサーカスでしかあり得ないと。本当に大きな枠をきちっと示して、中期の財政フレームを、五年間なら五年間きちっと示して、これだけのことはどうしてもやらなければいけませんと、お願いしますということで中期財政フレームを作るのが本来の政治の仕事であろうと。
 で、参議院選挙が始まる前に、菅総理はそういう思いに立たれて我々と一緒に消費税を議論しようとおっしゃった。あの時点にやはり戻っていただいて、失意泰然でやっていただきたいということを最後に申し上げて、同僚に譲りたいと思います。
 ありがとうございました。
#85
○委員長(平野達男君) 関連質疑を許します。世耕弘成君。
#86
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。
 今日は、まず国家戦略局構想についてお伺いをしたいと思います。
 このところ、この国家戦略局に関する報道が毎日続いておりまして、あっち行ったりこっち行ったりで非常に分かりにくい。メディアの報道もかなり混乱をしているというふうに思っております。
 私は元々、この国家戦略構想というのは大変注目をしておりました。というのは、これは元々、自民党の安倍内閣時代立ち上げ時に、当時、国家戦略会議というのをつくっていこう、そこで経済、財政から外交・安全保障も含めて統合的に議論をしていこうという構想を持っておりまして、当時、国家安全保障会議というのを立ち上げるというところからスタートし出したんですが、残念ながら安倍内閣が途中で終わってしまいましたので頓挫をしたという経緯もあるわけでございます。
 そんな中で民主党は国家戦略局構想というのを立ち上げられて、そして民主党政権が発足すると同時に、法改正をやらなくてもできるということで国家戦略室というのをつくられて、初代の国家戦略担当大臣には当時副総理だった菅総理がお就きになったわけでございます。
 ただ、選挙終わってから急にこの国家戦略局構想がトーンダウンをしたんじゃないかというような発言が何回も繰り返されました。そして、昨日の逆に衆議院の予算委員会などでは、みんなの党の修正に応じてもいいというようなこともおっしゃっております。あるいは、菅総理と枝野幹事長あるいは官房長官の御発言にちょっと微妙なずれもあるように思っております。
 菅総理、これ、要するに国家戦略局構想、どういうふうにされたいのか、まず政府・与党のトップとして国民に向かってきっちり御説明をいただきたいというふうに思います。
#87
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、世耕議員の方から経緯を逆に御説明をいただきましたけれども、この国家戦略、当初は室からスタートをしたわけですが、これは鳩山前総理が代表選に出られるときに公約をされ、そして政権交代後スタートしたものであります。当初はスタッフはゼロからスタートいたしまして、民間からそして役所関係者も含めて現在三十名前後のスタッフになっております。
 当初は、元々の総理からの指示を中心にして、財政の中期フレームあるいは雇用、そういった特に内政的なことを中心に取り組むということでやっておりました。また、予算編成に関しては当時の財務大臣の方からも調整に役割を担ってくれということで、ある程度私もマニフェストの関係の調整任務を担いました。そういう経験も含めて、必ずしもその時点では、総理の直属という言葉はありながら、必ずしも総理に直属するというよりも、一つの小さな役所として私が責任者でいろんなことをやっているという形が主な仕事でありました。
 私、総理大臣になったときに感じたのは、それぞれ財務省なり外務省なりいろんな役所から総理に対する説明がありますけれども、どうしてもそれぞれの役所の説明は、それぞれの役所がやりたいことを総理にこういう事情でやりたいんですということを説明に来られます。それと矛盾したことはなかなか情報としては入ってきません。そこで私は、国家戦略室の機能として、総理に対して直接いろんな情報なりいろんな提言を出してもらえるようなそういう機能をしっかり果たしてもらいたい、こういうふうに指示をいたしました。
 先日、北岡、今、東大教授ですか、前の国連におられた先生においでをいただいて、これからは外交問題についても直接にお話を聞くような機会を戦略室を中心につくっていただきたい、私が戦略室に期待して申し上げたのは、そういう意味で、まさに本当の意味で総理と直結した直属のシンクタンク機能を強化してもらいたい、それに加えて、幾つかの機能を持っておりますので、それについては法改正ができた場合にはその他の部分も強化ができるのではないかと、このように考えております。
#88
○世耕弘成君 今御答弁の中でちょっと、非常にあいまいなポイントが幾つかありますので、これから質疑の中で明らかにしていきたいと思いますけれども。
 まず、見ていらっしゃる方が分からないといけませんので、経緯を整理をしてみました。(資料提示)
 まず、去年の八月の総選挙で民主党はマニフェストの中で、国家戦略局を設置し、新時代の国家ビジョンをつくり、政治主導で予算の骨格を策定していくということを明確に書かれているわけでございます。それに伴って、ここには書いてありませんが、鳩山政権、民主党政権ができると同時に国家戦略室ができて、国家戦略担当大臣というのが決まったわけでございます。今は荒井大臣がやっておられると思っておりますが。
 そして、今年に入りまして、前の通常国会に二月五日付けで政治主導法案というものが国会に提出をされました。そして、ここには、国家戦略局というものは予算編成の基本方針の企画立案、総合調整等の権限を持っているということが明確に書かれているわけでございます。ここまでは非常に順調だったと思っています。
 ところが、参議院選挙が終わって、七月十一日、民主党が負けたという中で、十四日の夜と報道されていますが、菅総理が公邸に国家戦略室のスタッフを呼び集められて、これからは国家戦略室はシンクタンク、助言機関としてやっていってもらう。私はそれは格下げだというふうに取っております。メディアも格下げだというふうに報道いたしました。
 さらに、翌日の仙谷官房長官の記者会見で長官は、総理大臣の特命事項や国家戦略として中期ビジョンを練っていくという仕事に重点を置くよう再定義をすると、日常の政策調整のようなことはやらない環境づくりをすることになる。また、あわせて、担当の平岡副大臣も、基本的に戦略室は総理大臣直属の組織であって、総理大臣に対して政策提言や情報提供を行っていくという性格にしていきたい、省庁間の調整は基本的には官房長官が行うことになる。この辺でトーンダウンがはっきりとしてくるわけでございます。
 さらに、七月二十六日、総理がこの国家戦略室での、選挙後の初会合がありましたけれども、そこでの発言として報道されていますのは、役所の意見でないセカンドオピニオンを聞くシンクタンクという形で、どんどんどんどんシュリンクをしていっているわけでございます。
 あれ、これで残念だなと、国家戦略局構想というのは骨抜きになってしまうのかなと思っていましたら、今度は一転、八月一日、テレビ番組で枝野民主党幹事長が江田みんなの党幹事長に答えるような形で、いやいや、戦略局構想は意欲を持っていると、みんなの党の修正案に乗ってもいいということをおっしゃいました。
 そして、八月二日の官房長官記者会見では、政治主導法案修正には応じても構わないと発言をされていますし、そして、昨日の国会答弁では修正に応じると、さらに、今かかっているこの政治主導法案については継続審議にするという形で二転三転をしてきているわけなんですけれども。
 もう一度お聞きします。総理、この国家戦略局というのは一体どういうふうになるんでしょうか、どういうふうにしたいとお考えなんでしょうか、お答えいただきたいと思います。総理。
#89
○国務大臣(仙谷由人君) 世耕先生によく整理していただいて大変分かりやすくなっていると思いますが、全然我々としては、法案、提出された法案、そしてこの中の意味付け、それからその前段階のマニフェスト、そして総理と私が申し上げていること、これは一貫して変わりません。全く同じでございます。
 それぞれの皆さん方がこの戦略という言葉、概念、それから国家戦略局とは何ぞやということについてのイメージがそれぞれ大きく違うということが私、この間、感じております。
 まず、マニフェストを見ますと、「官邸機能を強化し、総理直属の「国家戦略局」を設置し、」と。だから、例えば江田憲司さんがおっしゃっていることもそうですよね、優秀な人材を集めるということです。ただ、これで経済財政諮問会議のようなボードをつくるとか、ボードで何らかのものを決めるとかいうことまでイメージしているのかどうなのかは私は分かりませんので、法案をお出しくださいと、昨日、つまり対案としてどういうものをお持ちなんですかということをお伺いしたと。
 要するに、それから、「予算の骨格」というふうに書いてございますが、国家戦略局をこの内閣法十五条で、十五条を改正するとして出してある案も、そしてマニフェストで「新時代の国家ビジョンを創り、」というふうになっていると思いますが、これは当然のことながら、私に言わしめれば、中長期的なビジョンをここでつくるということが国家戦略局の主たる任務にならなければならないと。つまり、日常的な政策課題についての調整に国家戦略局が力を発揮する、やるというふうなことになると、中長期的なビジョンづくりというものには、これはエネルギーが割けないというのは事の当然でございます。
 したがって、この法案を通していただいて、そして、総理がおっしゃるように、総理直属の中長期ビジョンを練り、あるいは別のチャンネルの情報源をちゃんと持って、そのことを総理主導で予算の骨格まで決めていくと、こういうことになるんだろうと私は思っておりまして、したがいまして、この法案については、国家戦略担当の官房副長官や総理大臣補佐官の増員や内閣政務参事等の設置、行政刷新会議や税制調査会の設置など内閣機能強化のための重要な内容を含んでおりますので、次の国会においてこの法案を基礎にして各党に議論をいただきたい、是非成立をさせていただきたいと、改めてお願いをする次第でございます。
#90
○世耕弘成君 総理からも、また官房長官からもかなりだらだらと長くお話しいただいたんですけれども、今官房長官、私が要約、整理をしてよく分かったと、それぐらい関係者の発言はえらいぶれているわけなんですね。しかも、国家戦略局のイメージが担当者によって違う、そんなこと言ってもらったら困りますよ。法律出されているんですよ、今。国家戦略局をつくるという内閣法の改正案というのをもう出しておられるわけですから、イメージも固まらないでそんな法律を出されたら、これは本当に無責任だと申し上げざるを得ないと思うんですね。
 ここで、先ほど総理いろんなことをおっしゃいました。美辞麗句並びました。シンクタンクにするんだ、助言してもらうんだ、総理直属だと言われましたけれども、この今提出されている法律の一番のポイント、しかも民主党マニフェストの一番のポイントも予算の骨格を策定するというところですよ。ここが一番ポイントですよ。国家戦略局をつくって予算の骨格を策定する、そこが一番の政治主導のポイントだと思うんですね。
 しかも、この今既に提出をされて、今継続審議になっている国家戦略局をつくる法律、内閣法改正案にもはっきり書いてある。予算編成の基本方針の企画及び立案並びに総合調整に関する事務、まさにここが肝ですよ。
 予算編成の基本方針作る、省庁間の総合調整をやる、この権能は国家戦略室及び国家戦略局に今後とも持たせるんですか、持たせないんですか。総理に明確に、これは総理にお伺いしたいと思います。総理にお願いします。総理にお願いします。総理としてどうお考えか明確にお答えください。総理、お答えください。
#91
○委員長(平野達男君) まず、仙谷官房長官。仙谷官房長官がお答えします、まず。
#92
○国務大臣(仙谷由人君) 世耕先生にも、この法案の基本方針の企画及び立案並びに総合調整に関する事務、基本方針というのと予算の骨格を策定する、これが全く重なり合うのかそれとも相当抽象レベルが違うのか。つまり、ある意味で、予算編成の基本方針というときに、例えば中期財政フレームというのは、私はこれは予算編成の基本方針の一つであると思います。次には、例えば今度の概算要求の組替え基準というのは、これはもう基本方針よりはより具体化されたものだというふうに、具体的にそういうふうに思います。
 このマニフェストも、今おっしゃられましたけれども、官邸機能を強化し、政治主導で予算の骨格を策定すると。当然のことながら、ここに書かれているのは、総理主導、政治主導ということでございますので、それを総理直属の国家戦略局が要するに補佐をすると、十分にそこに情報を入れて企画立案をして総理に提言をして、それを総理が主導で、総理主導で予算の骨格を提言、策定するというのがこの趣旨だというふうにお考えいただければいいと思います。
#93
○世耕弘成君 総理、総理。
#94
○内閣総理大臣(菅直人君) 今官房長官からもお話がありましたように、元々ポイントは官邸機能を強化するということと政治主導ということだと私は認識をいたしております。スタートしたときには、先ほども申し上げましたように、スタッフゼロからのスタートでありましたから必ずしも万全な体制ではなくて、しばらくはそういうスタッフを増やしたりすることも並行的にやってまいりました。
 ですから、私が先ほども申し上げましたように、官邸機能の強化、さらには政治主導を考えたときに、これにやや対立する概念として私たちが常に言ってきたのはいわゆる官僚主導の政治からの脱却ということでありまして、その官僚主導の政治にもいろんな側面はありますが、縦割りの役所が自分の役所に都合のいいところだけの説明なども一つのそうした官僚主導の政治の私は一つの形態であると考えておりますので、そういう点で総理に対する直接の提言の機能を強化をしてもらいたいと、こういうことをお願いをいたしたわけです。
 そういう中で、同時に、この戦略室が、従来私の担当しているとき、あるいは仙谷さんが担当しているときにも、例えば新成長戦略の取りまとめやあるいは財政運営戦略の取りまとめなど、そういう戦略的な取りまとめはいたしておりました。しかし、決定は当然のことながら閣議という場で決定をし、その実行は閣議を通してすべての閣僚が責任を持つと、そういう形になっておりますので、その面も今度の法案によってより強化される、体制が強化されることはそれは大変好ましいことだと、こういう認識を持っております。
#95
○世耕弘成君 大変また長い御答弁なんですが、もう一回端的に聞きます。予算編成の基本方針の企画及び立案並びに総合調整は国家戦略室と国家戦略局は今後行うんですか、どうですか。総理、お答えいただきたいと思います。いや、総理、総理、総理、総理。総理が分かんなきゃ駄目ですよ、これ。
#96
○委員長(平野達男君) まず、仙谷内閣官房長官。
#97
○国務大臣(仙谷由人君) 総理直属の国家戦略局が、もし国家戦略局の法案を通していただければ、当然のことながら、その研究をし、そして総理に提言をすると、こういうことになると思います。
#98
○世耕弘成君 総理にもう一度確認をしたいと思います。お願いします。
#99
○内閣総理大臣(菅直人君) 世耕議員もお分かりで質問されていると思うんですが、例えば厚労省とか外務省とかいろんな役所と官邸の持っている機能は違うわけです。ですから、そういう意味で、官邸機能を強化する中では、当然ながら、予算について先ほど申し上げたような基本的な戦略を立てたり、あるいはそれに沿って各役所がちゃんとその方向でその予算編成に当たっているのかどうか、そういうことを調整することは当然含まれてくると、このように理解しております。
#100
○世耕弘成君 もう一度、じゃ、法律が、先ほど仙谷大臣はこの法律を通してもらったらとおっしゃいました。この法律のとおりやるんですね、国家戦略局は。よろしいですか。今の政府としての意思を聞かせてください。総理、総理。
#101
○国務大臣(仙谷由人君) 法律を通していただいたら法律を運用して運営すると、当たり前の話であります。
#102
○世耕弘成君 総理、総理、総理。
#103
○内閣総理大臣(菅直人君) 今の官房長官の見解、もっともだと思っています。
#104
○世耕弘成君 これ、みんなの党との修正とおっしゃっていました。今日、新聞はちょっと間違って報道していて、みんなの党との修正、三項目挙げているんですね。一つは総理大臣直属にするということ、これは今官房副長官となっていますけれども総理直属にするということ、それと、政治任用で民間からも含めて人材を多数登用すること、そして三つ目が予算の企画立案をすることと書いてあるんですが、それは別にあえて修正する必要がないわけです。みんなの党は、まさにおっしゃっている予算立案機能については、まさにもう今、現行法案に入っているわけですから、そこの部分は修正しませんね。確認させてください。
#105
○国務大臣(仙谷由人君) これ、自民党さんとも修正協議に入らせていただくこともあり得るかなと思いながら昨日も答弁をしていたわけでございますが、修正協議というのは、今から、始める前から、しませんねとかしますねとか、そういう具体的なことを言われても、それでは修正協議にならない。もし修正協議をやるんならばそういうことだと思います。全く……(発言する者あり)
#106
○委員長(平野達男君) 答弁中のやじは節度を持ってやってください。
#107
○国務大臣(仙谷由人君) 全く、みんなの党さんも対案を出して修正協議に応じられるのかどうなのかも、確定的には次の国会になってみないと分からないんじゃないかなと私は思っております。
#108
○世耕弘成君 何度も申し上げていますけど、今、内閣として提出されている法案ですよ。しかも、わざわざ参議院選挙をまたいで継続手続取っているんですよ。
 この予算編成の基本方針の企画及び立案並びに総合調整はやるんですね。総理、お答えください、明確にイエスかノーか。総理です、総理です。やるのかやらないのか、お答えください。
#109
○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、法律をこの形のままで通していただけるのか、あるいは他の党との議論を含めて修正が必要になるのか、そのことはやはり国会の議論の中で決まってくることだと思います。
 この法案のとおり皆さんが賛成していただくことになれば、当然ながらこの法案のとおりに実行していくことになることは当然です。
#110
○世耕弘成君 もうさっきから繰り返し聞いていますけれども、いかにこの国家戦略局構想がもう完全に後退してしまっているかというのが非常に今の答弁の中で明らかになったと思います。
 私、さっきからも気になっていたんですが、林議員が先ほどから財政運営戦略とか中期財政フレームについて質問をしている。答弁されるのは財務大臣ばっかりですよ。経済財政担当大臣、国家戦略担当大臣、どうしたんですか。もうここに私は象徴されている。完全に菅内閣では、予算というのは今まで官邸主導で作るとなっていたのが完全にもう財務省の手に渡った。政治家が関与しているから政治主導だなんというのは詭弁ですよ、それは。であるならば、自民党時代も間違いなく政治主導であったのは間違いないと思いますよ。これ、やっぱりどういう体制でやっていくかというのが非常に重要でありまして、この辺はしっかり我々これからも見ていかなければいけないと思います。
 まず、今回、先ほど私が整理しないと分からなかったと、私が整理して初めて議論の過程がよく分かったとおっしゃっていますが、こうやって戦略局の問題がぶらぶらになるのも民主党の党内でちゃんと議論してないからじゃないですか。いつも大臣とか関係者が思い付きでぱあんと言う、テレビ番組で相手の党が何か言っていたらそれに乗っかる、そういうことを繰り返して、党内議論をちゃんと積み上げてないからじゃないですか。戦略局構想なんというのは、これはまさにマニフェストの中核であって、党内でしっかり議論すべきだと思います。まず一回党内で議論してきたらどうでしょうか。これ菅総理に、お答えください。
#111
○内閣総理大臣(菅直人君) もう一つ極めて大きな、今回私の内閣で従来と違う決定をいたしました。
 それは、この政権交代の段階で党の政策調査会が廃止をされました。実は、当初は私が政調会長兼任で国家戦略担当になるという構想もあったんですけれども、直前に鳩山代表の判断も含めてそれが廃止になりました。そこで、政策の一元化という考え方は基本的にあるわけですけれども、その段階では政策は内閣に一元化するという形でスタートをしたわけですけれども、いろいろな議論が多くの国会議員のところにも届けられますので、それをどのように酌み取るかということで多少の試行錯誤があったことは事実であります。
 そういうことを踏まえて、私は、六月四日の民主党の代表選の折に政策調査会の復活を党内でお約束をし、復活すると同時に玄葉政調会長には閣内に入っていただきました。このことはいかに大きなことかということを私は国民の皆さんにもよく御理解をいただきたいと思うんです。
 つまり、私たちが自民党政権に対してよく批判をしていたのは、二元的だと。つまり、党の方で政調会から総務会を通さない限りは内閣の閣議決定ができないと。そういう意味で、二元的な形がいろいろ族議員のばっこする一つの土壌にもなっているというふうに私たち批判をし、そういうふうにならないための一元化という仕組みを考えてまいりました。
 私は、昨年の六月にイギリスに行った折も含めて、そうした、ちょうど民主党のあのネクストキャビネットの中では、当時から政調会長がネクストキャビネットの官房長官役という位置付けになっていたんですが、それはあくまで野党の時代でありましたけれども、今回は政権与党となったときに、そうした政調会長を内閣の一員に入っていただくことで党の議論をしっかり受け止め、しかし最終決定は内閣で行うという形で党と内閣の意思決定を一元化したんです。ですから、そういうことがまさに政治主導の大きな私は前進だと思っております。
 その中で、国家戦略室については、先ほど申し上げましたように、私に対する直接的なアドバイス機能を強化してもらうと。そういう中で法案に書かれた形のそうした予算の骨格の調整機能もより強いものになれば、ひいては総理大臣自身の判断がより強力になるという意味で大変好ましいことだと、こう考えております。
#112
○世耕弘成君 全然聞いていることに答えていただいてないですね。
 私は、党内でこの国家戦略局問題について議論するのかということを伺ったら、すっかり玄葉大臣が入閣されたことのPRに時間を使われてしまいましたけれども。
 今総理は自民党時代の政策決定がいわゆる内閣と党で二元的だとおっしゃいましたが、じゃ、私もお返しします。民主党政権はみんなが好きなことを言っていて、これは多元的ですね、はっきり言って。全然一元化されていません。
 総理がお答えいただけないので、政調会長をやっておられる玄葉大臣、どうですか、この問題ちゃんと党内で議論しますか、政策調査会で議論されるんですか。
#113
○国務大臣(玄葉光一郎君) 国家戦略局がどうあるべきかというのは、まさに法案を取り扱うのは恐らく九月の臨時国会ということになるのかなというふうに推測されますので、政策調査会でも当然改めて議論したいというふうに思っています。
 同時に、今、世耕さんがまあいろんな議論があるというふうにおっしゃいましたけれども、それは、自民党だって民主党だってそれは様々な議論があります。ですけれども、最終的に、今、菅総理がおっしゃいましたけれども、私が閣議でサインすることで一元化を担保する、もっと言えば、サインしないことも時と場合によってはあることで一元化を担保すると、そういうことだと思います。
#114
○世耕弘成君 少なくとも自民党時代で国会に提出した法案について閣僚の間やあるいは党首脳の間で言うことが違うなんということは絶対にありませんでしたよ。そこは明確に申し上げたい。
 それともう一つ、今回、その国家戦略室絡みで重大なことが起こっています。
 菅総理が、シンクタンク、助言機関にすると言われると同時に、予算編成については別組織でやるということを発言をされている。予算編成をやる別組織というのはもう既に立ち上がっているんでしょうか。
#115
○内閣総理大臣(菅直人君) 私自身が別組織という言い方をしたという記憶はありません。
 私が申し上げたのは、予算の、先ほど申し上げたように、財政運営戦略そのものは国家戦略室が取りまとめて閣議決定がなされております。それと、新成長戦略を進めるに当たって、官房長官とそれから玄葉政調会長兼担当大臣と、当然のことながら予算については財務大臣も中心的役割の一人でありますので、その三人の大臣を中心に一つの、今日も議論になりました組替えの基準の考え方などを取りまとめてほしいということを申し上げました。そういう機能をしっかり官邸の中で補佐する体制について議論が一部あることは知っておりますが、私から何かそういう、基本的に申し上げたことはそういうことを申し上げたつもりであります。
#116
○世耕弘成君 もう一度確認しますけれども、じゃ、そのいわゆる予算編成とか税財政の司令塔になるような新組織を内閣官房につくるという報道がありましたが、そういう組織はつくらないということでよろしいですね。
#117
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も、内閣に入ったのは、厚生大臣の時代を除いては、特に官房機能などについて直接かかわったのはこの昨年の九月からであります。
 世耕さんはお詳しいのかもしれませんが、官房長官がいて、副長官が三名いて、その下に副長官補、かつての内政審議室、外政審議室があって、そこにはかなりのスタッフがおられます。そういう機能が、従来の内閣では国家戦略室がもちろんありませんから、そこがいろいろな調整機能を官房長官の指揮の下に多くのスタッフが果たしてきていたわけです。
 ですから、そこにそうした、今申し上げた官房長官と玄葉政調会長兼特命大臣とそれから財務大臣が中心となって、そうした新成長戦略をいかにして実行に移していくのか、あるいは財政についてもこの新成長戦略を進めるに当たってどのような形で何を優先するのか、他の民間の方の意見を聞いたり、そういう場が必要ではないかという議論があります。今はそういうことも含めて議論をいただいております。
#118
○世耕弘成君 もう一度、新組織は立ち上げるんですか、立ち上げないんですか。ここは非常に重要なところだと思いますよ。
#119
○内閣総理大臣(菅直人君) 組織という言葉にもいろいろ種類があると思いますけれども、例えば、かつての、それこそ経済財政運営、自民党の場合、諮問会議のように、民間人もたくさん入られたような会議体の場合と、それから現在の国家戦略室は会議体ではなくて専従スタッフの中での組織体と、いろいろありますから、そういうものを含めて組織と言われることであるとすれば、それはいろいろとこれから検討をお願いをいたしております。
#120
○世耕弘成君 じゃ、つくられるんですね。じゃ、そういう意味じゃ、広義の予算について検討する組織は内閣官房の中につくるということでよろしいですか。広義ということで結構ですよ。
#121
○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、今申し上げましたように、例えば今、雇用問題では雇用対策本部というものがありまして、それには労使の皆さんにも参加をしていただいております。あるいは、例えば地方主権会議もありますし、いろんなものがあります。そういう、まさに広義と言われたのは、組織という言葉が私なじむかどうか分かりませんが、そういうものの可能性も含めて言えば、今検討をお願いをしております。
#122
○世耕弘成君 ということは、その組織をつくるべく検討しているということと理解をいたします。
 また、先ほど大臣が集まって話し合うということをおっしゃいましたが、財務大臣、官房長官、玄葉大臣。荒井国家戦略担当大臣は入らないんですか。
#123
○内閣総理大臣(菅直人君) 荒井大臣はもう一つ、御存じのように経済財政担当大臣という大変重要な立場があります。そういう立場で当然予算編成に対してマクロ経済の立場からいろいろ議論に参加されるのは、これは当然だと考えています。
#124
○世耕弘成君 いや、経済財政担当大臣だからこそ、その予算の会議に入る必要があるんじゃないですか。何で荒井大臣入れないんですか。スキャンダルがあるからですか。
#125
○内閣総理大臣(菅直人君) 何か議論が少し行ったり来たりしているように思うんですが、国家戦略担当大臣もお願いをいたしているわけです。私のときもそうでした。国家戦略担当と、私も経済財政担当の二つの言わば立場を持っておりました。荒井大臣も二つの立場を持たれています。
 そういう中で、先ほど申し上げたように、予算そのものを、もしかしたらこれは国民の皆さんにもきちっとお伝えした方がいいかもしれませんが、例えば財務省の主計局機能そのものを官邸に持ってこいという議論もそれは一部にあるわけです。私も本当にそういうことができるのかなと思って、いったん聞いたことがあります。
 主計局というのはどのぐらいスタッフがいるんだと聞いたら、まああれやこれや入れると三百五十人ぐらいいるそうでありまして、じゃそういう機能を官邸にどんと持ってきて、まさに予算編成のその全部をやるということが現実的なのかどうかということで、私はそういう選択はないだろうということを前提で、先ほど来申し上げていますように、国家戦略室については総理に対する直接的なアドバイス機能を強化してくれということを申し上げました。
 そして、経済財政担当大臣というのはマクロ経済のまさに司令塔でありますから、当然その立場で予算の、いわゆるマクロ的な観点からの意見を言っていただくのは当然ですし、そういう会議に出られるのはもう当然のことだと思っております。
#126
○世耕弘成君 行ったり来たりしているのは答弁の方ですからね。私は明確にさっきから聞いているんですが、ちゃんとお答えいただけない。
 で、整理しましょう。じゃ、ある程度広義の意味での何らかの会議体、予算のことについて議論をする会議体は内閣官房の中につくるし、その中には荒井国家戦略担当大臣兼経済財政担当大臣が入るということでよろしいですね。
#127
○内閣総理大臣(菅直人君) 現在も、予算に関連しては予算関連閣僚委員会というものがありまして、そのメンバーにきちんと荒井大臣も経済財政担当大臣として既に入っておられます。
 つまり、この会議体は、前から申し上げていますように、いろいろな課題について複数の閣僚が集まってその中の意見を言わば調整する機関として幾つかあるわけですが、予算関連閣僚委員会というものの中にはもちろん入っていただいています。その上で、先ほど来ありましたけれども、例えば民間の方からいろいろ新成長戦略に沿った財政の在り方とかそういうことを聞くことも含めて、そういう意味で会議体ということの可能性も含めて検討中であると、このことを申し上げました。
#128
○世耕弘成君 検討中といったって、もう今は概算要求始まって、もう予算編成作業動いているんですよ、これ。一体いつまでに決めるんですか。その会議体、メンバー、どうやって決めるんですか。
#129
○内閣総理大臣(菅直人君) 既に何度も申し上げましたが、大きな二つの戦略は閣議決定をいたしているわけです。一つは新成長戦略、皆さんからは遅い遅いと言われましたが、昨年の十二月の三十日にそのまず基本方針を固めて、そして、その後ですね、その後、内容をそれこそ多くの民間の方からも意見を聞いて新成長戦略をまとめました。そして、もう一つが経済財政運営戦略をまとめて、いずれも閣議決定をいたしているところであります。
 そういった意味で、基本的な方向性は、この内閣として既にその二つの戦略によって方向性が示されているわけです。これから具体的な予算編成になるに当たって、例えば新成長戦略、かなり話は聞きましたけれども、例えばアジアとの、何といいましょうか、アジアの成長をいかに日本の成長につなげていくかというような議論も含めて更に民間の経営者の方から議論をいただく、あるいは、雇用問題が大変ですから、労働組合関係の方からも議論をいただく。そういう場面は、この基本方針に沿って予算編成をする上でもそういう場があった方がいいという意見も大変強いわけですので、そういう意味で検討していると。多分、時期的なことを私がまた言って、後で、いや、そのとおりにならなかったということもありますので、それぞれの所掌の中で、特に官房長官を中心に、官房長官を中心に今検討をいただいております。
#130
○世耕弘成君 いやもう、衆議院で石破我が党の政調会長が、もう全然、昔の攻めの菅の方が良かったということをおっしゃいましたけれども、私も今改めてこうやってお伺いしながら実感しています。
 もうはっきり言って、今民主党政権が、内閣が提出されているいわゆる政治主導法案、内閣法の改正案ですね、これの一番肝であるところの国家戦略局に予算編成の基本方針の企画及び立案並びに総合調整に関する事務、その権限を持たせるかどうかについては、非常にぶらぶらになっているということがもう今日の質疑ではっきりしたと思います。これは一番重要なところですから、この法案の。一番重要なところがそんなぶれているようでは修正なんてできないですよ、これ。政府としてどうしたいのかというのを明確にしてもらわないと。これは是非、継続と昨日おっしゃっていますけれども、一度廃案にして、もう一回内閣と民主党の中で議論をして出し直していただきたいと思いますが、いかがでしょう。
#131
○内閣総理大臣(菅直人君) 国会という場で、昨日もみんなの党の委員の方から対案を出すと言われておりますし、まさにこういう国会情勢でありますので、私たちが出したこの国家の、政治主導法案には、国家戦略室のことももちろん中心課題の一つでありますけれども、それ以外にもこの機能を強化するための、例えば、これに関連しますが、官房副長官をもう一人増員するといったことも含めた強化の中身が入っておりますので、是非これを基本として御議論いただき、その中で、皆さん方の議論も含めて、そのまま成立させていただけるのか、それとも修正という協議になるのか、そういう形でお願いをいたしているわけで、決して何か取り下げるといったようなことは考えておりません。
#132
○世耕弘成君 今国民が政治に期待をしているのはリーダーシップなんです。菅総理としてこうしたいと、こうしたいけど、そのこうしたいというのを通していく中で、どうしてもそれを通すために他党との調整をやっていくというのなら分かりますけれども、最初から、さあ、どんなのが出てくるか分かりませんからなんと言っていたら、リーダーとしての資格がないですよ。
 で、官房副長官を増やすとかそういう話もいっぱい入っていると言いますけど、ここが一番核なんです。私も期待しているところなんです、はっきり言って。国家戦略局がちゃんとした機能を持ってくれれば、予算編成の一番重要なところを官僚の手から政治の手へ戻していくことができる。我々だって経済財政諮問会議はそういう思いでつくっていたし、あるいは安倍内閣のときの国家戦略会議構想だってそういう思いでつくっていましたから、私は基本的に個人的に応援する立場なんですけれども、もうこれでは全く期待できないということを言わせていただいて、次の項目に移りたいと思います。
 菅総理は何度も、この間の国会運営、大変乱暴だったということを、反省の弁を述べられているわけでありますけれども、この間の国会で一番乱暴だった典型例は郵政改革法案、我々はこれは改革とは認めません、郵政改悪法案だと思っていますが、郵政改革法案の、衆議院でわずか六時間で、総務委員会がその日審議入りしたにもかかわらず、その日の夕方には強行採決をしていたというのが一番典型例だと思いますが、このことも反省をされていらっしゃいますか。菅総理、お答えください。
#133
○内閣総理大臣(菅直人君) この法案の経緯、いろいろ経過があったとは思いますけれども、与党として、この経緯も含めて真摯にある意味反省をすべきところがあるとすれば反省をしなければならないと、こう思っております。
#134
○世耕弘成君 ある意味あるとすればというか、あると思うんですかと。たった六時間でですよ、五年前、衆参合わせたら二百時間掛けて議論したものをたった六時間で強行採決したということについて反省はされているんでしょうか、どうでしょうか。
#135
○内閣総理大臣(菅直人君) そういう短時間での議論というのは十分ではなかったという意味で反省をいたしております。
#136
○世耕弘成君 今回、参議院選挙でも郵政民営化見直しをテーマに掲げられた国民新党は一議席も取れなかったというようなこともありました。世論調査でも多くの国民は郵政民営化見直しには反対という意見を表明をしています。
 この郵政改革法案については強行採決は行わないということをお約束いただけますか。総理、どうでしょう。
#137
○内閣総理大臣(菅直人君) 強行採決について、総理大臣という立場でお約束をするしないという立場ではないんじゃないでしょうか。(発言する者あり)まさに国会の中で御議論をいただくわけですし、今どなたかからも現在の参議院の状況ではそんなことはできないじゃないかということも言われましたけれども、つまり、国会の中でまさにどういう扱いをされるかは御議論をいただくことだと、こう認識をいたしております。
#138
○世耕弘成君 強行採決を万が一やったら、これは参議院では大変なことになるということを予告を申し上げておきたいと思いますが。
 この選挙において、参議院選挙において、国民新党の長谷川憲正前議員、落選されたわけですが、陣営の選挙違反で郵便局長が二名、供応買収と、票の取りまとめを依頼してごちそうをしたという容疑で逮捕をされているわけでございますけれども、今日は日本郵政来ていただいていますけれども、会社として、この逮捕された郵便局長の処分等についてはどういうふうに対処されるんでしょうか。
#139
○参考人(斎尾親徳君) 現在、東北支社エリア内の郵便局長二名が公職選挙法違反の容疑で逮捕されまして、警察による捜査が行われているところでございます。
 処分につきましては、事実関係が確定した段階で厳正に対処してまいりたいと考えております。
#140
○世耕弘成君 これ、日本郵政グループの中で、例えば郵便局長というようなポストにある方々が選挙運動をする際の規定というのはどうなっているんですか。これ、ちゃんと有給休暇取らなきゃいけないとか、勤務時間外じゃなきゃいけないとか、そういうルールは明確に作っていただいているんでしょうか。
#141
○参考人(斎尾親徳君) 就業規則の中でその旨規定をしております。
#142
○世耕弘成君 その就業規則の運営は厳格にやっていただきたいと思いますね。
 日本郵政は今までは公務員だったわけです、これ国営事業でしたから。それが民営化されたということで非公務員になったということで、選挙運動は自由だという感覚がありますけれども、基本的には国民の郵便料金で給料をもらっている立場であって、その勤務時間中というのは当然郵政の仕事のために尽くさなきゃいけないということを明確に申し上げておきたいと思いますが。
 このことから明らかにもなったように、長谷川憲正前議員は、まさに郵便局長丸抱えの選挙をやっておられる。そして、危ない橋も渡って逮捕者も出てきているわけです。こういう人物が、今、議員の身分は失いましたけれども、総務省の政務官としてこの日本郵政を管理監督する立場で今もいらっしゃるわけですよね。このことについて、本当に適正だと思われますか。お答えをいただきたいと思います。
#143
○国務大臣(原口一博君) お答えをいたします。
 法の違反はあってはならないことであります。
 そのことを前提に、長谷川政務官、この郵政改革法を取りまとめ、そして様々なところで郵政事業の国民における権利を保障するということで頑張ってこられた方でございまして、現段階で長谷川政務官を罷免する考え方はありません。
#144
○世耕弘成君 これ、郵便局だから何か見えにくいんですけれども、自分が監督している会社に選挙を応援してもらって、そこから逮捕者が出ているんですよ。この人、居座り続けるっておかしいと思いませんか。これ自民党時代だったら、もう民主党、絶対辞めろコールでしたよ。
 総理が任命権者です。罷免すべきだと思いませんか。いかがお考えでしょう。
#145
○内閣総理大臣(菅直人君) 長谷川議員はこの分野において大変多くの知見を持っておられますし、今総務大臣からもお話がありましたように、そういったふさわしい方についてはそのまま留任をいただきたいと、そう思っております。
#146
○世耕弘成君 自分の監督する業界の企業の局長、支店長ですよ。それに違法な選挙運動をやらせて逮捕者が出ている。この人がなぜふさわしいのか。郵政行政に詳しい人なんて世の中にもっといますよ。そういう人に直ちに私は替えるべきだと思います。
 もう一つお伺いします。お金の面でも非常に首をかしげたい動きがあります。
 これは産経新聞が報道しておりましたけれども、平成十九年六月十五日と平成二十年六月五日に開催された国民新党のパーティー券を、郵便局長やOBでつくる政治団体郵政政策研究会、これいわゆる旧大樹会というやつですけれども、これが全国に十二ある地方本部を迂回させて、本来であれば一団体当たり百五十万円という上限があるわけですけれども、それを超えて、二回で三千万円を超えるパーティー券購入を行っていたという報道があります。
 本件について、政治資金規正法を所管する総務省としては、これは違法な行為だと思われますか。お答えいただきたいと思います。
#147
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。
 政治資金規正法においては、政治資金パーティーについて、今委員が御指摘のように、一つの政治資金パーティーにつき、同一の者から百五十万円を超えて当該政治資金パーティーの対価の支払を受けてはならないとされているところでございます。これは政治資金規正法第二十二条の八第一項です。
 個別の事案が同一の者からの政治資金パーティーの対価の支払か否かについては、個々の事案ごと、具体の事実に即して判断されるべきものと考えておりまして、これまでも、自民党時代でもそうでしたけれども、総務省としては個別の事案については実質調査権を有しておらず、具体的な事実関係を承知する立場にないので、一般論でお答えさせていただきました。
#148
○世耕弘成君 それでは一般論としてお伺いをしたいと思いますけれども、支部は別の政治団体になっていたとしても、本部と支部の関係がある限りは、その本部で一つの政治団体として見て百五十万円の上限が掛かるという理解でよろしいでしょうか。
#149
○国務大臣(原口一博君) 一般論として申し上げれば、政治団体の支部は政治団体の組織の一部に当たると解されますが、政治資金規正法において、これは議員立法ですね、この議員立法においては政治団体の支部についての定義規定はございません。したがって、具体の事案が政治団体の支部に該当するか否かについては、一義的には当該政治団体において判断されるべきものと思料いたしますが、最終的には必要に応じて個別の事案ごとに証拠資料等に基づき御判断がされるものと、このように考えます。
#150
○世耕弘成君 その支部、本当に支部に当たるのかはそれぞれの政治団体が判断すべきということですが、この郵政政策研究会本部の規約には、本会の下部組織として地方本部を置くと書いてあるんですね。これは明らかに支部だと思いますけれども、いかがお考えでしょう。
#151
○国務大臣(原口一博君) これ、世耕委員御案内のとおり、私たちは事実関係を調査する権限を持っていません。ですから、先ほどの一般論までは答えることができますが、その先はお答えすることができません。
#152
○世耕弘成君 規約の、下に地方本部を置くと書いているのは、これはだれが考えても一般常識では支部ということになると思います。
 しかも、この問題にも長谷川憲正前議員は絡んでいます。これ単に国民新党のパーティーであるだけではなくて、長谷川憲正総務政務官が所管する国民新党参議院東京第二支部がこのパーティーの共催者になっているんですね。共同開催をしているんです。
 こういうふうに、選挙違反だけじゃなくて、政治資金面でも違法性の疑いがある人が、それもお金はそこの業界から来ているんですよ。その業界から来ているお金で疑惑が持たれている方が、そこを監督する政務官で居続けるということは本当におかしいと思いませんか。任命権者としていかがお考えでしょうか。
#153
○内閣総理大臣(菅直人君) 選挙違反の件と、今、政治献金の件と二つ取り上げられましたが、選挙違反もいろいろな形があるわけでありまして、逮捕者が出たからすぐに何か結論を出すということには私はならない、一般的に言っても。そうでありますし、政治献金については、先ほど総務大臣からお話がありましたように、いろいろな報道があるということと、その事実関係が最終的にどうであるかということは、そういう意味では、何といいましょうか、総務省においてそういうことについて調査をする権限がないという中で、ある程度の制約があるのじゃないかと思います。
 そういう意味で、先ほど来申し上げていますように、現在、この法案の大変中心的な役割を担っていただいてきた政務官は、大臣としても必要だという認識を持っておられますので、私も罷免をするといったようなことは考えておりません。
#154
○世耕弘成君 長谷川政務官に関してもう一つ申し上げたいと思います。これは野党時代の話ですが、平成十九年の出来事です。
 十月二十二日に、全国特定郵便局長会から国民新党に対して郵政民営化の見直しについて要望書が出されました。そして、翌二十三日には、これは参議院に対してですけれども、議員立法として、日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式処分の停止に関する法律案、いわゆる株式処分凍結法案というのが議員立法として提出されました。これの提案者は長谷川憲正当時参議院議員であります。
 それからしばらくたちまして、十二月六日には、参議院総務委員会において株式処分凍結法案の審議が行われました。長谷川さんは答弁に立って、この法案を擁護する立場で頑張っておられました。そして、十二月十一日に参議院総務委員会においてこの株式処分凍結法案が、もうねじれになっていましたから、総務委員会を通過しました。そして、その翌日、本会議を通過をいたしました。当然、衆議院では我々がまだ多数を持っておりましたから否決されたわけなんですが。
 何とこの長谷川さんが提案者として出した、国民新党に対して郵便局長会から頼まれて長谷川さんが提案者として出した法案が参議院総務委員会で可決されたその日に、郵政政策研究会から二千万円の政治資金が長谷川さんの資金管理団体に対して振り込まれているんですね。これ非常に問題あると思っていますよ。これ場合によっては収賄になるんじゃないか。これ似たケースで収賄になっている方もいるわけです。
 まず法務省に、この問題の事件性、どう認識されているかについてお伺いしたいと思います。
#155
○政府参考人(西川克行君) お尋ねの内容につきましては、犯罪の成否、それから犯罪の構成要件に当たるかどうかということであろうというふうに思いますが、この問題につきましては、あくまで捜査機関が収集した証拠に基づいて個別に判断されるという事柄でございますので、お答えは差し控えさせていただきます。
#156
○世耕弘成君 もうテープレコーダーでもいいような予想された答弁なんですけれども、まあ個別の事案には答えられないということでありますが、これはっきり言って収賄罪の構成要件である請託、要するにこういう法案を作ってほしい、郵政民営化を止めてほしいというような請託があって、そして国会議員としての職務権限で議員立法を提出する権限、そして議員立法の提案者として答弁する権限があって、そしてある一定の成果が出た段階でお金が政治資金として振り込まれている。
 これ一般論として申し上げますけれども、政治資金であっても収賄罪は成り立ちますね。法務省、いかがですか。これ一般論で結構です。
#157
○政府参考人(西川克行君) あくまで一般論でございますが、政治資金の問題と収賄の問題は別でございますので、両立し得るということでございます。
#158
○世耕弘成君 このように、長谷川政務官いろいろ疑惑があるわけです。選挙違反から始まって金の問題も。
 はっきり言って、長谷川さんのいろんな政治団体のお金の動き見ましたけれども、郵政関係の団体との間で非常に多額のお金がやり取りされている。行ったり来たりというのもありました。国民新党もその中に絡んでいる。
 こういう人が郵政担当の政務官を本当にやっていていいんですか。私、真剣に思うんですよ、これ。自分が監督する立場ですよ。そこからお金の疑惑もあり、選挙違反も出ている。辞めさせるべきだと思いませんか。菅総理、どうですか。はっきりお答えください。辞めさせると言ってください。
#159
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、先ほども申し上げましたように、いろいろな関係について、確かに世耕さんの見方とかあるいは調査をされたことは、それはそれとして、今説明をいただいたところは私なりにお聞きをいたしました。
 しかし、そのことが、例えば選挙違反にしてもどういう程度のものなのか、いろんなことについて私が今そうした結論を出すような中身とはとても思えませんので、私は、総務大臣の判断も含めて、この職務に適任な方はそのまま留任をお願いすると、そういう姿勢でまいりたいと思っています。
#160
○委員長(平野達男君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#161
○委員長(平野達男君) 速記を起こしてください。
#162
○世耕弘成君 少なくとも御本人から事情を聴くぐらいのことをやられたらどうですか。
#163
○国務大臣(原口一博君) 世耕委員にお答えいたします。
 私たちは公平公正な行政を目指しています。それから、政治資金を所管する総務省でもございます。私たちはありとあらゆる疑惑を持たれることがないようにしなければいけないというふうに考えておりまして、もう既に長谷川政務官からは選挙違反事件について、それから今回の問題、今、国会で御指摘の問題についても説明を受けているところでございますが、国民に疑いを持たれることがないようにこれからも公平公正な行政を努めてまいりたいと考えています。
#164
○世耕弘成君 これはもう千葉法務大臣だけじゃなくて、政務官クラスでも全く資格のない人が今内閣の中にいるということを指摘をしておきたいと思いますが、国民新党だけではありません、民主党もこの郵便局に大変票については頼っている。今回の選挙では随分お世話になったんじゃないでしょうか。
 七月七日付けで、民主党の枝野幹事長が郵政改革法案を九月の臨時国会で最重要法案として速やかに成立させると明記した文書を全国郵便局長会に提出をして、郵便局長にその文書が配付された。七月七日付けの文書と聞いていますが、事実関係はいかがでしょうか。
#165
○内閣総理大臣(菅直人君) 連立のパートナーとして国民新党の方から、報じられた郵政改革法案の取扱いについて確認したいという照会がありました。私と亀井党首との間で選挙前にも参議院選挙が終わった後にこの法案について成立を期すという、そういうお約束もいたしておりました。そういった中での照会でありましたので、こういった国民新党との合意に基づいて同法案の成立を期す旨を説明した文書を届けたと、このように聞いております。
#166
○世耕弘成君 これは、国民新党が今、間に入ってというお話ですが、自見大臣は把握しておられますか。
#167
○国務大臣(自見庄三郎君) お答えをいたします。
 七月七日の朝刊に、郵政法案処理見送り論、民主執行部と、こういう記事が載ったものですから、先生御存じのように選挙の真っ最中でございますから、これは亀井党首の御指導の下、私も東京にはおりませんでしたけれども、七月七日付けで郵政、今のこの記事が出ましたので、この記事の事実があるかどうかということを当然確認いたしましたが、今、菅党首がこのような事実は一切ないということを、これは事務レベルだと思いますけれども、事務局長レベルできちっと確認いたしまして、忙しい選挙の最中でございますから、我が党もまた民主党も法案の処理をどうするかなんということは、もう基本的に世耕先生も考えていただいて、そういうこと自体あり得ませんので、民主党と協議して、支持者の誤解を解くために、この報道は事実でない、また併せて、六月十一日に菅民主党代表と我が党の亀井代表が結んだ確認書を誠実に実行し、九月の臨時国会において郵政改革法案を速やかに成立させる決意を枝野幹事長の名前で出していただいたということでございます。
#168
○世耕弘成君 このように七月七日、選挙の最中に新聞報道が出て、恐らく郵便局長さんは大騒ぎになったんでしょう。自分たちの特権が奪われるんじゃないかと大騒ぎになって、そして国民新党をつき動かして、最終的には代表同士で話をされて、そして枝野幹事長名で七月七日付けでこういう文書が出て、そして郵便局長さんたちはそれを見て、ああ良かった、これで選挙運動に専念しようということでやっておられたということだというふうに思いますが、これ、七月七日ってどういう日か御存じですか。(発言する者あり)七夕じゃないですよ。総理、御存じですか、どういう日か、七月七日。何が起こっていた日か御存じですか。
#169
○委員長(平野達男君) 質問の趣旨がちょっとあれですが、菅総理、答えていただけますか。
#170
○世耕弘成君 分からない。じゃ、いいでしょう。まあ、お分かりにならない、そういう感覚ですよ。
 七月七日というのはゆうパックが大混乱していたんですよ。七月一日から大混乱が始まって、ペリカン便との統合で大混乱が始まって、まだ七月七日の時点では完全収束をしていない。国民が心を込めて送った贈物が郵便局の集配所で腐っているような状況の中で、結局郵便局長さんや皆さん方は選挙のことしか考えていないじゃないですか。
 本来郵便局長は真摯に、そういう事態が起こっているんであれば必死に事態の収拾に当たるべきですよ。ゆうパックは郵便局で申し込むんですから、局長さん何やっているんだと私は申し上げたい。
 総理、どうお考えでしょう。そんなときにこんなことをやっていたというのはどう考えるか。国民軽視じゃないですか。国民の生活第一じゃ全然ないですよ。
#171
○国務大臣(原口一博君) 委員は御存じで御質問だと思いますが、郵便事業会社で起きたこのゆうパックの遅配、これは極めて深刻で、後で御質問あると思いますが、前の民営化会社になったときに事業計画あるいはその収支計画、こういったものが不十分なままに統合をし、そのツケは大きなものがございました。しかし、そのツケを差し引いても起きてはならないことでございます。
 今おっしゃる郵便局長、これは局会社の社員でございまして、いずれにせよ二度とこういうことがあってはならないように、今日も朝、日本郵政の齋藤社長を招きまして、再度指示を、要請をしたところでございます。
#172
○世耕弘成君 民主党の皆さんの口癖で全部自民党のせいだと言うんですけれども、このゆうパック問題、まあ今日は時間ありませんから聞きません、総務委員会でまた改めてやりますが、これは全然自民党のせいじゃないですよ。基本的には民主党政権移行後に起こったことが原因で私は起こっていると把握しています。これを何か自民党がやったみたいにされるのは、これは大間違いだということを明確に申し上げておきたいと思いますし、郵便局と郵便事業会社は別会社ですけれども、やっぱり郵便局でゆうパックを受け付けているんですから、まさに皆さん一体経営とかそういうことをおっしゃっているんだったら、そこは一体にやるということを考えてもらわないといけないということを申し上げて、ほかに聞きたいことは多々ありましたけれども、これで私の質問は終わらせていただきます。
#173
○委員長(平野達男君) 関連質疑を許します。山本一太君。
#174
○山本一太君 今日は、最初に拉致問題、特に先般の金賢姫元死刑囚の来日について取り上げさせていただきたいと思っておりますが、その前に、ちょっと今日朝、気になるニュースが飛び込んでまいりましたので、そのことから質問を始めさせていただきたいと思います。
 これは朝日新聞の一面なんですが、タイトルが朝鮮学校も無償化方針ということなんですけれども、今年始まった高校無償化制度、これ、文科省が全国の朝鮮学校の除外措置を解除する方向で最終調整に入ったと。しかも、かなり細かく書いてあって、制度の可否を議論してきたが、日本の高校に類する教育をしており、区別することなく助成すべきだとの判断を固めたという報道がありますけれども、これは文部科学大臣にまずお聞きしたいと思うんですけど、事実でしょうか。
#175
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 朝鮮学校を高校無償化の対象にするかどうかは、国会も含めて大きな議論になりました。その論議も踏まえる中で、現在、そのことを御議論いただく専門の方々に対して、どういう判断基準が、高校に類する課程を有する教育機関であるかということでどういう判断基準を持つのか、そしてそれをどう判定するのかということを今御議論いただいております。八月中をめどにおまとめをいただいて結論を出したいということでお願いをしておる途中でございます。
 今日報道されておりますが、この件に関して文部科学省、調査をいたしましたけれども、取材は一切受けておりません。そして、中身に関しても全く関与するものではございません。
 以上です。
#176
○山本一太君 それでは、もう一回お聞きしますが、この報道は大臣、事実無根だと、こういうことでしょうか。
#177
○国務大臣(川端達夫君) 現在検討いただいている委員会において、いろんな各方面から、先ほど申し上げましたように、高校の課程に類する課程であるというものをどう判断するかという判断基準と判断方法を御議論いただいている途中でございますので、一切その経過等々は対外的に明らかにもなっておりませんので、その記事に関してコメントする立場にございません。
#178
○山本一太君 川端大臣の記者会見のメモがあるんですけれども、七月二十日だったと思いますが、この検討は新学期までと想定しているというようなことをおっしゃっています。八月中に結論を出す方針を表明したということなんで、そろそろこういう話が出てくるのかなと私も思っていました。
 その中で川端大臣がおっしゃっているのは、この専門家会議ですね、五月に設置した、一番熱心に研究してもらっており、専門家会議が判断することもあり得ると、こういうふうにおっしゃっています。ただし、その後で、文部相の、文部大臣の告示なので最終的には私の責任でやると述べていますが、これは国の責任で是非を判断すると、大臣の責任でやるということでよろしいんでしょうか、確認したいと思います。
#179
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 先ほど来申し上げていますように、判断基準をどうするか、判断方法をどうするかを御議論いただいていますが、今日突然のお問いですので正確な法文を持っておりませんけれども、最終的には文部科学大臣告示をもって決めることでありますので、手続上私の責任で行うことになっております。
#180
○山本一太君 委員長。
#181
○委員長(平野達男君) 着席するまでちょっとお待ちください。
#182
○山本一太君 この問題は恐らく与党内でもいろいろ議論のあるところだと思うんですね。
 これ、文部大臣告示だから文部大臣が最終的に判断して決めるということなんですけれども、中井拉致担当大臣、こういうことでよろしいんでしょうか、この高校の無償化は。
#183
○国務大臣(中井洽君) 権限は文部大臣あるいは文科省におありだろうと考えています。専門家委員会にどうして僕を呼んでくれないのか疑問に思っています。
#184
○山本一太君 文科大臣、専門委員会に中井大臣を呼んでいただけないでしょうか。
#185
○国務大臣(川端達夫君) この国会での議論も含めまして、高等学校に類するとみなせる教育機関であるかを判断するということのみで判断をしたいということでございますので、教育にかかわる、特に教育制度のことに精通をしている先生方にまさに専門家としての知見を求め御議論をいただくという会議でありますので、そういう人選をしております。
#186
○山本一太君 今のは中井大臣が教育に精通していないと、呼ぶ価値もないとおっしゃっているようなものだと思うんですね、全く。
 私はこの件についてもう一つ、大臣、気になっていることがあるんですね。最初、この朝鮮学校の論議が始まったときには、私が理解しているところでは、まず、さっきおっしゃった非公開でこの審査基準というものを今検討している専門会議、この判定をまず見て、八月ぐらいに一回公開するんじゃないかと、それをもってまた別の組織が行う段取りだというような話もあったんですけれども、全くこの専門家会議の議論が外に出てきていません。全く出てこないまま、ある日、文部科学大臣が今おっしゃったように、最終権限は私にありますから、これは無償化、この朝鮮学校の無償化は決定いたしましたと、こういう流れになるんでしょうか。そこをちょっと教えていただきたいと思います。
#187
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 議論を静ひつな環境で技術的、専門的にしっかりやっていただくという意味で、現在のところ公開をしておりません。しかし、最終的に結論が出れば、その結論は当然公開をいたします。そしてそれは判断基準と判断方法でございます。その判断方法に基づいて審査をするということをやる段階では当然公開をし、その審査結果を踏まえて私の名前で告示をしたいと思っております。
#188
○山本一太君 日本の高校に類する教育をしているかどうかというのが一つの大きな判断基準になるんだと思うんですね。
 今日、ちょっと資料のコピーを持ってきたんです。これはある人が、今全国各地、何校の朝鮮高等学校で使っているのかは分かりませんが、ここで使われている現代朝鮮歴史、歴史の教科書です。朝鮮高校で使われている歴史の教科書をこの方が翻訳をしたと。それをまとめて出版をされている。その一部の私は今日コピーを持ってきました。訳が本当に一〇〇%正確なのか、かなり正確だと思いますが、訳がどこまですべて正確なのかということはともかくとして、ここに書いてあることをちょっと大臣に聞いていただきたいんですね。今日私が質問をさせていただく金賢姫元死刑囚に関する記述もあるんです。
 この本の中に、この本、現代朝鮮歴史、高校三、朝鮮高等学校教科書となっていますが、ここに大韓航空機爆破事件のことが書いてあるんですね。その中で囲みでこう書いてあります。南朝鮮当局は、この事件を北朝鮮工作員金賢姫が引き起こしたとでっち上げ、大々的な反共和国騒動を繰り広げ、その女を第十三代大統領選挙の前日に南朝鮮に移送することによって盧泰愚当選に有利な環境を整えた。こういう教科書で歴史を勉強しているんですね。
 まだあります。これは高級の二の方なんですけれども、ここでは、全社会のチュチェ思想化を実現するための共和国人民の闘争という欄がありまして、そこにこう書いてあります。新たな段階に入った朝鮮革命の要求をお見抜きになった敬愛する金正日将軍様におかれては、一九七四年二月十九日に全社会をチュチェ思想化することに関する綱領をお示しなさったと。更にこう書いてあるんですね。全社会をチュチェ思想化するということは、チュチェ思想を指導的指針として革命を前進させ、チュチェ思想に基づいて社会主義社会を建設して完成させることをいうと。
 これは、大臣、高校の教科書の記述としては極めて不適切だと思うんですけれども、どうお考えでしょうか。
#189
○国務大臣(川端達夫君) 現在、専門家委員会において、教科がどういう教科、授業時間数、そして教科書、授業の中身を含めて、先ほど来申し上げておりますように、高校の課程に類する課程とみなせるかどうかということを専門的に御議論をいただいているところでございますので、御指摘の中身等々、私が今の立場でコメントすることはありません。
#190
○山本一太君 大臣、今の立場で私がコメントできることではないじゃないんですよ。大臣がコメントしなきゃいけないことじゃないですか。だって、この無償化決定するかどうかというのは、日本の高校に類する教育をしているかどうかが判断基準なんですね。
 これ、この朝日新聞に書いてあります。会議は、委員会とか日程はこれは非公開で進められていると。(発言する者あり)静かにしてください、質問中なんだから。関係者によると、事務局の文科省の職員がすべての朝鮮学校を訪ね、カリキュラムや教科書などに関する資料の提供を受けたと。これをきちっとチェックしているということなんですが、大臣は、この朝鮮高校のカリキュラム、今言った歴史の教科書も含めて、きちっと御自分でこれをお読みになっているんでしょうか。チェックしているんでしょうか。伺いたいと思います。
#191
○国務大臣(川端達夫君) 現在、専門家の調査委員会が御議論をいただき調査していただいているそのサポートを文科省の職員がすることは当然ありますが、私の立場では最終的なその結論を聞かせていただきたいというふうに思っております。
#192
○山本一太君 大臣が最終的に判断されるっておっしゃったじゃないですか。大臣告示なんだから、大臣が判断されるとおっしゃったじゃないですか。それを大臣、こういう政策を決めるときに、その朝鮮高校のカリキュラムが本当にこの日本の高校の基準に合っているのかどうか、それをきちっと分からないでどうやって判断されるんでしょうか。
#193
○国務大臣(川端達夫君) 高校の無償化の対象とするために、当然ながら日本の高校、これは対象でございます。それ以外に、高校の課程に類する課程とみなせるということで、一つは専修学校の高等課程を認定をいたしました。これは、専修学校の高等課程というものの枠にはまるものはすべて適用いたしました。
 それ以外に、いわゆる外国人学校が高校の課程に類するのではないかというふうにおぼしめされるところがあります。それで、一つは、その国との外交ルートを通じて、その本国が自分の国では高校と、いわゆる日本でいう高校のレベルであるということを保証した学校は認める。もう一つは、本国を持たないいわゆるインターナショナルスクールというのがございます。インターナショナルスクールは、インターナショナルスクールを認定する国際機関が幾つかございます。その機関が認めたものは高校と認定するという基準を決めました。
 この二つのこと以外に、現にその学校を出て大学に入学している者がいる機関として朝鮮学校だけが残りました。この二つは、高校の課程に類するかどうかを客観的に判断することができないので、今の仕組みでは、そういう意味で、どういう中身、どういう基準で認定し、どういう判断方法を持てばいいかを専門的に御議論をいただいている。それを踏まえて、それで決められた仕組みで決めることによって、先ほど申し上げました前二者と同様の扱いをして高校と認定するということで、最終的に告示をするという方法を取るということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
#194
○山本一太君 冗長にしゃべっていますけれども、何をおっしゃっているのか全く分かりません。だって、大臣が最終責任者としてこれを許可するわけでしょう。これを決めるわけでしょう。だから、その前にきちっと、例えばここは今朝鮮高校ですけれども、この歴史教科書が高校の授業としてふさわしいかどうかという判断をされるわけですよね。
 大臣、この決定をする前にきちっとこの高校のカリキュラムを、大臣、きちっと読んでいただけますか。そのことを約束していただきたいと思います。
#195
○国務大臣(川端達夫君) 繰り返しになりますけれども、本国、いわゆる外国人学校で本国を持つ学校は、その本国に問い合わせをし確認をする。インターナショナルスクールは国際的なインターナショナルスクールの評価機関に任せると。そういう意味で、今回はもう一つの方法として専門委員会の評価方法に任せるということでございまして、それを手続上取るということを申し上げていることでございます。
#196
○山本一太君 全く答えになっていません。全く政治主導が働いていません。よく分かりました、この件については。
 大臣、この教科書、ほかにもいわゆる金正日、将軍様を礼賛している部分がいっぱいあります。私は、別にこの朝鮮高校で学んでいる高校生の方々、もちろん彼らには何の罪もありません、彼らを排除するって言っているんじゃないんです。でも、この指針、こんな、金元工作員の爆破事件はでっち上げだと言い、拉致を極大化するなんということを書く、こういう教科書を作る、こういう歴史教科書で教育をしている学校なんですよ。
 で、これはもう申し上げるまでもないんですけれども、北朝鮮は日本の外交安全保障にとって最大の脅威なんです。二百になるか三百あるか分かりませんけれども、日本全土を射程に収めるノドンミサイルが配備されている。核実験二回強行している。しかも、拉致も彼らがやっているんです。独裁国家なんです。その独裁者を礼賛するような教科書を使っている高校に何で国民の血税を入れなきゃいけないのか、ここに疑義があるということなんですけれども、これについて、菅総理、どう思われますか。
#197
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、文科大臣がこの問題についてはかなり丁寧な手続をもって判断をするということを言われております。私は、その文科大臣のそういう丁寧な手続に沿ったある意味での判断をお聞きしたいと、最終的にはそう思っております。
#198
○山本一太君 これ以上やっても文科大臣から同じような官僚答弁みたいなものしか返ってこないと思うんで、最後に一つだけ文科大臣に申し上げておきます。
 これ、本当に密室で議論が進んでいるんですね。全くどういう議論が行われているか分かりません。これ全く、今、林さんからも話がありましたが、パブリックコメントにも付していません。このままある日突然、ほとんど議論が公開されずに文部科学大臣が、いや、この朝鮮学校の無償化は決定しましたと、私の責任で決定しましたというふうにおっしゃったら、これはだれが会議で何を発言して、どうしてそうなったのか、そこはもう徹底的に国会の議論を通じて追及をさせていただきますので、そのことはしっかり頭に置いて私は聡明な判断をしていただきたいと思います。もう答弁は結構です。
 それでは、金賢姫元死刑囚の来日の問題について伺いたいと思います。
 この金賢姫元死刑囚の来日の総合プロデューサーはもう間違いなく中井拉致担当大臣だと思うんですけれども、大臣はいろんなところで今回の金賢姫元死刑囚、元工作員の来日は大きな成果があったとほとんど自画自賛と言ってもいいぐらいおっしゃっていますけれども、具体的に、大臣、どんな成果があったのか、御説明ください。
#199
○国務大臣(中井洽君) 具体的に申し上げられることと申し上げられないことはありますが、長年拉致問題にもお取り組みいただいております山本先生の予算委員会での質問でありますから、あえて踏み込んで申し上げますと、横田めぐみさんと田口八重子さんが生きている、はっきりと証言といいますか、調査にお答えいただいた最初の人であったと、このことは横田家あるいは他の家族の方々に大変な勇気と元気と希望を与えたと、こう考えております。
 また、日本国民の中に往々にして、年数がたちましたから、拉致問題に対する怒りや同情や関心が少し薄れていた、それをマスコミの猛烈な報道の中で、私の悪口もいっぱいありましたが、その中で拉致問題とは何だと、どういう国家なんだと、先ほど山本議員が北朝鮮についておっしゃったようなことを国民が広く御認識をいただいた、このことが二つ目。
 三つ目は、世界中に対して許さざれるこの人権問題、人道上の問題、日本と韓国、一体となって取り組むんだ、これを明らかにできたこと、これが私は今思っている成果、また結果、こういうふうに考えております。
 同時に、副次的に思いも掛けぬ成果がありましたことは、岡田外務大臣も出席なさっておりましたベトナムでの会議で、北朝鮮のスポークスマンに対して日本のマスコミ二社が、三人の席であったようでありますが、金賢姫来日についてどう考えるか問うたところ、意図的か思わずかは分かりませんが、彼女は国家と両親を裏切った女だ、答えたくない、こう漏らしたようでございます。
 このことは、平沼議連会長ほか数名の国会議員もお招きして金賢姫氏と夕食会を行っておりましたが、その席上へ、直ちに私に伝えられまして、私から金賢姫氏に伝えたところでございます。彼女は一瞬ぽかっとしておりましたが、私も含めて、二十三年ぶりにあなたは認められたと、北朝鮮は金賢姫という存在を初めて認めた。そうですねと彼女は答えていました。これが本当にミスでしゃべったのか、あるいは意図的に言われたのかと、私どもは関係各省庁挙げて注意深く見守っているところでございます。
 以上です。
#200
○山本一太君 中井大臣、私は横田さん御夫妻が金賢姫元死刑囚に会いたいという心情はよく理解できます。また、拉致被害者の家族の方々が、もうほんのちょっとでもいいから新しい情報が欲しいというお気持ちも分かります。大臣がおっしゃったように、拉致問題について世論を喚起するという意味でいうと、金賢姫さんが来日をされたということには一定の意味があったのかなと、そうも思います。そこを、会ったことはいけないと言ってないんですね。
 ただ、どう考えてもこの金賢姫元死刑囚に対するもう準国賓級とも言えるVIP待遇、これは非常に私は違和感を持ちました。何で前総理の豪華な軽井沢の別荘なんですか。何でヘリコプターで遊覧飛行しなきゃいけないのか。金賢姫は、もちろん韓国では特赦されていますけれども、やはり大韓航空機爆破事件で多くの人々の命を奪ったテロリストなんです。なぜ遊覧飛行なんでしょうか、そこを是非説明していただきたいと思います。
#201
○国務大臣(中井洽君) 韓国の国民感情、非常に複雑であり、直前に行われました中間選挙等の結果でも北に対するいろんな感情があると承知をいたしております。また、大韓航空機爆破で死去されました百十五人の方々の御遺族のお気持ちもございます。私は、そういったことをすべて、まあ何から何まで知っているとは言いませんけれども、十分肌身に感じてきた国会議員の一人であると考えています。
 今回の訪日実現に際しましても、李明博大統領は、御承知のように、百十五人の犠牲者のうち大半がヒュンダイ建設の従業員でございます。その当時のヒュンダイ建設の社長が李明博氏であったわけでございます。したがって、彼女を国外へ出す、大変な決断であったと。私は韓国政府の今回の決定に感謝をいたしております。
 同時に、韓国政府からは、くれぐれも穏便に、隠密に、派手にならないように、記者会見などは絶対やめていただきたい、とんでもない話だと、国会議員とも会うのはもう中井大臣一人にしてくれと強い要望がありましたが、私は、国費でお招きする以上、やはり拉致問題の議連の会長、衆参の委員長、この三人にはお会いいただかなきゃならないと。参議院が委員構成ができていませんので、誠に失礼でありましたが、前委員長という形でお招きをしてやるなど、細心の注意を払ったところでございます。
 たった一つ、彼女から、もう絶対これからどこへも旅行できないから日本についてどこか見たい、どこかを見たい、かなえられるなら、こういう希望があったことは事務方から伝えられておりました。
 私は、軽井沢へ行くことでそれをクリアできるか。鳩山前首相の別荘以外に僕は軽井沢の別荘って知らぬのですから、あの別荘をお借りしようと。庭がすてきであります。豪華かどうかというのは、建物は、あそこへ泊めるのかというぐらい、失礼ですがきれいではありません。そういう中で、お庭でも早朝彼女が歩くことができればいいかなと思いましたところ、どこから漏れたか、どこでかぎつけたかというと失礼ですが、空港へ着いたら、ヘリコプター、マスコミ関係が七機待機して、追っかけられた。こういう中で、彼女は一歩も外へ出られなかったわけでございます。
 そして、東京へ彼女を軽井沢から来ていただくときに、この輸送方法について幾つもルートを考えました。その一つが、渋滞する都内のところで万々一のことがあってはいけないというので、調布でヘリコプターを使うという一つの案がございました。これ、ぎりぎりまで迷いました。韓国政府は、現地に派遣されておりました職員を含めて、大きな反対があったことも事実でございます。また、ヘリコプターで無謀にもこの車列を追っかけたマスコミもおられたわけで、私は強く自粛を要請をいたしました。そういう中で、最終、私の判断で彼女をヘリコプターに移送して二十分余り、すなわち調布の飛行場から、車が帝国ホテル前へ着く間、この間で何とか東京上空を見せる、そのことによって日本を一度見たということにしていきたいと思ったまででございます。
 派手だ、けしからぬという御指摘は甘んじて私が受けさせていただきますが、準国賓待遇だとかそういう話は、マスコミの待遇はもう大統領以上の待遇でございましたが、しかしほかは大したことなかった、このように私は思っております。
 ヘリコプターの件は、承っておしかりをいただきます。
#202
○山本一太君 いかにも人情派の中井大臣らしいお言葉でしたけれども、ちょっと情緒的なだけで説得力ありません。
 これは午後からの質疑で続けてやらせていただきたいと思います。
#203
○委員長(平野達男君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#204
○委員長(平野達男君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。山本一太君。
#205
○山本一太君 金賢姫元死刑囚の件ですけれども、いろいろ中井大臣抗弁されていましたが、やはり国際的なスタンダードからいくとテロリストのVIP待遇はやはり非常に不自然だと、日本国民も、あるいは大韓航空機爆破事件の犠牲者を抱えている韓国民も非常に違和感を持っているということだけは申し上げたいと思います。
 中井大臣御存じだと思いますが、おととし、アメリカのパンナム機爆破事件の犯人、この人が英国で特赦を受けてリビアに帰りました。英雄扱いされました。そのときにオバマ大統領が大変厳しい口調で批判をしたと。政府高官も、テロリストが英雄視されることはあってはならないというふうにおっしゃいました。やっぱりそれが世界のスタンダードだということだけ申し上げておきたいと思います。
 実は私がすごく心配しているのは、この金賢姫元死刑囚のVIP待遇よりも、何度も中井大臣おっしゃっていましたけれども、李明博大統領が決断してくれた、韓国が大変な決断をしてくれたというお話がありましたけれども、このことで韓国に対して大きな外交的な借りをつくったんじゃないかということなんですね。
 実は自民党の小野寺五典外交部会長が先般韓国であるシンポジウムに出席するために訪韓をいたしまして、そこで会った何人かの議員とかシンクタンクの人たちから、今度の金賢姫元死刑囚の訪日で、これは随分韓国は日本に対して貸しができたと、そう言ったそうです。そして、ほかのいろんな竹島の問題とか、あるいは慰安婦の問題とか、あるいは戦後の賠償の問題とか、こういうことで日本側が譲歩するんじゃないかと、そういうことを言ったというふうなメモをいただいたんですけれども、こういう認識を韓国に持たれているということは私は大変問題だと思うんですね。これが仙谷官房長官の一言で始まったこの総理談話、突如出てきたこの総理談話を後押しするんじゃないかと。竹島については、領土問題についてどうもあいまいな姿勢が私にはかいま見えるんですが、そういうところに影響するんじゃないかという心配をしていますが。
 そこで菅総理に伺いたいと思うんですが、この総理談話、出すんですか出さないんですか、お答えいただきたいと思います。
#206
○内閣総理大臣(菅直人君) この問題、慎重に検討をいたしているところであります。
#207
○山本一太君 これは、仙谷官房長官がどういう意図でおっしゃったのか分かりませんけれども、非常に私は外交的にも微妙な問題だと思います。
 ちょっと質問通告してないんですけれども、原口総務大臣、この談話についてはどんなお考えをお持ちですか。
#208
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。
 先ほど竹島というお話がございましたが、私は領土議連の副会長もさせていただいています。領土に関して、あるいは国の主権に対して明確なメッセージが外国に伝わる、これは極めて大事だというふうに考えています。
 今の談話については、総理がお話しになったとおり、慎重に検討されるべきものと考えております。
#209
○山本一太君 仙谷官房長官にお聞きします。
 この総理談話、この意図するところは何なんでしょうか。この時期に総理談話を出すということが日本にとっていかなる利益があるんでしょうか、お答えください。
#210
○国務大臣(仙谷由人君) 慎重に検討いたしております。
#211
○山本一太君 いかなる意味があってこういう発言をされたのかと聞いたんです。もう一回お答えください。全然答えになっていません。
#212
○国務大臣(仙谷由人君) こういうというのは、どういう発言でしょうか。
#213
○山本一太君 新たな談話発表を検討しているという発言のことです。
#214
○国務大臣(仙谷由人君) するかどうかを検討しているというふうに答えたはずでありますが。
#215
○山本一太君 質問に答えてください。どういう意図でこういう御発言をされたのか、そう聞いているんです。
#216
○国務大臣(仙谷由人君) 私は、今の東アジアの状況、あるいはこれから五年、十年、十五年、二十年、三十年、四十年、五十年あるいは百年という単位で考えましても、日韓の連携というのが極めて重要な外交的な方針にならざるを得ないというふうに考えております。
 ある種の日韓併合という歴史的な事実から百年というくくりというか節目の時期でありますから、これは、来し方を私どもが振り返り、そして未来について、改めて、この東アジア地域で、我が党の鳩山前総理が強く主張された東アジア共同体形成にとって何がいいのかということをじっくりと腰を落として考えるべきときであると、こういうふうに私自身も考えておりますし、我が党の多くの議員が考えていると思いますし、これは日本の、自民党と言わず公明党と言わず、あらゆる政党の方々がこの東アジアの中で日本がどう生き抜いていくのか、そのために日韓の政府と政府、民族と民族、市民と市民、どういう関係を築いていくことができるのか、いかなければならないのか、これはすべての人々が思いを致しているという認識があるからであります。
#217
○山本一太君 ちょっとよく分からなかったんですけれども、官房長官は政権のナンバーツーですから、その発言はわあっとアジアにも世界にも広がるんですね。この発言で韓国では、新たな賠償の話が出てくるんじゃないかと、あるいは村山談話みたいなものがまた出てくるんじゃないかという期待が高まっているんですね。これ、できないことを言ってもし出なかったら、今度は逆に相手は失望するんです。本当に発言には気を付けていただきたいと思うんですが。
 総理にお願いしたいと思うんです。この首相談話、これは内閣総理大臣が出す談話ですから、これ、日本政府のまさに方針として受け取られます。国会が関与できませんから、十二分に考えていただいて、変な談話なら是非出さないでいただきたいと思います。総理のお答えをいただきたいと思います。(発言する者あり)失礼じゃないよ、国会で言っているんだから。だれだ、失礼って言ったのは。
#218
○内閣総理大臣(菅直人君) 今官房長官からもお話がありましたが、韓国は日本にとって最も重要な隣国でありまして、日韓関係の強化は両国にとって大変有益だと思っております。また、北朝鮮問題を始めとする国際社会の諸課題の解決のためにも、日韓間の連携が大変重要だと思っております。
 本年、日韓関係にとって、今官房長官のお話にもあったように、大きな節目の年でありますが、同時に、六月にはG20のサミットで李明博大統領とも会談をいたしました。同大統領からは、韓国哨戒艦沈没事件について、私どもが国連安保理及びG8での積極的な発言、行動に対して、協力に対して感謝をしていただきました。
 そういった意味で、私は非常に日韓関係は現在良好な状態にあるという認識を持っております。そういった中で、今談話についてお話がありましたけれども、慎重に検討をいたしているところであります。
#219
○山本一太君 仙谷官房長官の発言については、もっと私が心配していることがあります。(資料提示)それは、日韓問題に対するこの発言、ここにパネルありますけれども、日韓基本条約で韓国政府が日本の植民地をめぐる個人補償の請求権を放棄したことについて、法律的に正当性があると言って、それだけで物事は済むのかと、改善の方向に向けて政治的な方針を作り、判断をしなければいけないという案件もあるのではないかと述べ、政府として新たな個人補償を検討していく考えを示したと、これは産経新聞に載ったんですけれども、これは官房長官の個人の御意見なのか政府としての見解なのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
#220
○国務大臣(仙谷由人君) そこに援用されておる中で、政府として新たに個人補償を検討していく考え方を示したというのは、これは産経新聞なら産経新聞のお考えですよね。それはちょっと行き過ぎの評価じゃないかと。特にそこまで断定されるのは行き過ぎの評価と。私の発言をちゃんと考えて率直に読んでいただきたいと思います。
 私は、弁護士として、個人的ないろんな加害者と被害者と思っている当事者間での和解とか示談とかというのは、例えば裁判所を間に挟み、あるいは……(発言する者あり)あります、示談交渉というのはあります、そこで一定の決着が付きます。ただ、立場によって、そういう約束ができて、法律的な約束ができて、そのことだけを履行すれば、つまり和解であればよく金銭賠償ということが行われるわけでありますが、そこでその約束された条項の履行が済めばそれでおしまいというようなことで、人と人との関係、あるいはこの人間社会あるいは市民社会がうまくいくのか、あるいは本当の分かり合う、いたわり合う、相手の立場をおもんぱかりながら改めていい関係がつくれるのかということを、絶えずそういう場面に直面をしてまいりました。よくあるのは、そういう和解の約束が、法律上の約束が出たからといって、あとは知らぬふりだと、一回の墓参りにも来ない、あるいはお見舞いにも来ないと、何だこれはという被害者側に立った人の声であります。私は……(発言する者あり)
#221
○委員長(平野達男君) 御静粛に。
#222
○国務大臣(仙谷由人君) だから、法的な決着が付いて、あとは何にも問題残っていないんだということで済むのかということを皆さん方に聞いているわけであります。私はそうはならない。
 だから、これは自民党の原文兵衛先生以下自民党の方々も大変御努力なさったわけでありますが、そしてこれは、サハリン残留韓国人の問題というのは法律的にもある種のエアポケットに落ちた問題でありますから、法的に決着が付いているかどうか分からない。ただ、韓国政府との間では法的問題は残ってないという立場を取れるはずであります。
 しかし、歴代の皆さん方、先輩議員も努力なさって、安山市にアパートまで造る資金を日本政府も用意して、韓国赤十字社、日本赤十字社に付与をして、そこでアパートが造られて、そこに多くのサハリン残留のおじいちゃん、おばあちゃんが帰ってきて生活されている。そのことが、日本がサハリンにまあ連れていった人と日本経由で行かれた方おるんでしょうけれども、そして敗戦の日に放棄されたようになった人々の遺族やそのほかの方々の心の多少のいやしにはなっていると私は思っております。
#223
○山本一太君 ちょっとよく分からないんですけれどもね、今の答弁。
 官房長官、政治的な方針というのはどういう意味でしょうか、この御発言の中の。
#224
○国務大臣(仙谷由人君) 例えば先ほどの例でいいますと、政治的な決断をして、韓国赤十字社に、あるいは日韓赤十字の共同体に日本の予算からお金を拠出をして、そして例えば韓国の安山市にアパートを造ったと、こういうことであります。(発言する者あり)
#225
○委員長(平野達男君) 山本一太君、質問でどうぞ。
#226
○山本一太君 今の、官房長官としての発言でしょうか。(発言する者あり)
#227
○委員長(平野達男君) ちょっと待って。仙谷官房長官。(発言する者あり)
#228
○国務大臣(仙谷由人君) 政治的な決断とは何かと言うから、例えばそういうことも過去にされた政治的な決断だったんじゃないんでしょうかと私は言っているだけであります。
#229
○山本一太君 まあ、ちょっと同じようなあれなので。
 仙谷長官、日韓基本条約について、条約が締結された当時の韓国は軍政下であり、韓国国内の事柄として一切知らないと言えるのかとも述べている。その発言とこれを併せれば、当然、今私が言ったようなことを韓国が考えるのは当たり前なんですよ。官房長官の発言は重いんですよ。
 解決済みの問題なんです、これは、日韓の間では。これは一九六五年の、ここに資料がありますけれども、日韓基本条約で決着済みで、これはもう釈迦に説法ですけれども、韓国は対日請求権を放棄する代わりに総額五億ドルの無償供与と経済協力を受ける、これを約束したと。個人補償は、これは徴用死亡者のみに限定されたんです。同じ時期に結んだ協定でも、これは両国政府と両国民間の請求権は完全かつ最終的に解決されたとなっているんです。
 これ、何で今、今更こういうことを言う意味があるんですか。官房長官、もう一回お答えください。この発言の意図、お聞きしたいと思います。政府の方針言ってくださいよ。
#230
○国務大臣(仙谷由人君) 私も日本政府も、ずっと日韓基本条約の法的効力あるいは法的評価については、全く今山本議員がおっしゃられたことと相違はありません。同じであります。
#231
○山本一太君 もう時間がないんで、もう支離滅裂な答弁ですけれども。
 これ、決着済みの話を今蒸し返して何の利益があるのかと思います。戦後賠償、国家賠償で一度決着した補償問題を蒸し返さないと、これ、国際法の大原則ですから。こうやって官房長官が言うことによって韓国が期待するんです。結局できないことを言って相手を失望させると、同じパターンじゃないですか。私、官房長官のもう外交に対する見識を本当に疑います。驚きました。時間がもうないんで答弁結構です。
 あと少ししか時間がないんで、最後に菅総理にお聞きしたいと思うんですね。今日は菅総理大臣の外交姿勢について御質問しようと思っていっぱい準備してきたんですけれども、ほとんど時間がなくなっちゃったんですが、最後に一言お聞きしたいと思います。
 普天間基地移設問題、これは今、日本外交にとって最も喫緊の重要な問題であると思いますが、これに取り組む総理の決意を伺いたいと思います。
#232
○内閣総理大臣(菅直人君) 五月二十八日に日米の間で合意がなされたことはもちろんよく御承知のとおりであります。私は、この普天間移設に関する日米合意をしっかりと実現するよう最大限の努力をしなければならない、これを踏まえていきたいと。同時に、同じ日に閣議決定をいたしました沖縄の皆さんに対する負担の軽減、これにもこれまで以上に全力を挙げて取り組んでいきたい、こういう姿勢で臨んでまいっております。
#233
○山本一太君 総理、この問題大変難しいと思うんですね。五月の時点では、八月の末までに施設の位置、工法を専門家の間で決めると、それを秋の2プラス2、日米防衛大臣そして外務大臣の協議会で承認をして、そして十一月にオバマ大統領が来日したときに決着させるというシナリオだったんですね。
 ところが、もう八月末の工法についても、何か知らないんですけれども、何か複数案を提示して決めないみたいな話があります。しかも、ここに書きましたけれども、これから九月十二日には名護の市議選があります。十一月二十八日には沖縄の知事選挙があります。これがどうなるか分かりません。オバマ大統領の来日も延びるかもしれません。グアムの移転予算は、日本側がなかなか先に進まないということもあって、アメリカの事情もありますけれども、これも削減をされている。グアムの受入れも随分遅れそうになっている。
 これだと、総理、普天間の固定化というもう最悪のシナリオに向かって走っているとしか見えません。このシナリオは絶対に、このシナリオは絶対に回避すると、総理大臣として、政治リーダーとして絶対に回避するとここで断言していただきたいと思います。いや、外務大臣に聞いているんじゃない、総理に聞いているんです。外務大臣に何十回も聞きましたからいいんですよ。
#234
○委員長(平野達男君) まず、外務大臣岡田克也君。後で内閣総理大臣に答えさせていただきます。
#235
○国務大臣(岡田克也君) まず、委員の今の御発言の中で、正確に申し上げたいと思います。
 まず、八月末までに行うことは、これは専門家による配置や工法の検討でございます。もちろんそこで結論を出すということにはなっておりますが、あくまでも専門家による検討であります。
 そういうものを踏まえて2プラス2で、つまり両国の外務・防衛担当大臣で結論を出すことになっておりますけれども、そこには当然政治的な判断を加えて最終的に決定をする。その決定の時期は日米合意の中には特に決めておりません。これが日米合意の正確な内容でございます。
 そういった内容であるということを前提にして、もちろん普天間の基地が固定化をされるということがあってはなりませんので、しっかりと日米間で協議をしていきたい。
 しかし、同時に、沖縄の皆さんの理解が得られなければこの問題は前に進みませんので、単に決めたことを、日米間で決めたことを機械的に進めていくだけで問題が解決するならいいんですけれども、最も大事なことは沖縄の皆さんの理解ということでありますから、そういったことも踏まえながら慎重に物事を進めていくということであります。
#236
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、岡田外務大臣からもお話がありましたが、私も、先ほど申し上げましたように、日米合意というものはそれを踏まえてやっていくということはオバマ大統領にも申し上げました。そのことと、実際にそれを実現していくためにどういう段取りで物事を進めなければならないのか。先ほど言われたように、例えば八月末にこうする、2プラス2をこうする、日米間でだけ物事が、何か取決めが進んだとしても、沖縄の皆さんの理解が得られなければ実際には物事が進まないわけでありますから、そういう点では、沖縄の皆さんに御理解をいただけるように同時並行的に全力を挙げて取り組まなければならない、これは私は山本議員にも御理解がいただけることではないかと思っております。
#237
○山本一太君 最後に申し上げますが、やっぱり菅総理には普天間問題に取り組む決意が私はどうしても感じられません。やっぱり、できないことを約束して、できなくなったら解釈でごまかして最後は破綻すると、もうこれが民主党政権のDNAなんじゃないかと今日思いました。
 これは厳しくこれから菅総理の外交姿勢を委員会の場を通じてたださせていただきたいというふうに思いますし、また今日は、川端文科大臣の答弁が余りにもひどかったということと、それから中井大臣はちょっと攻めにくかったということだけ申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#238
○委員長(平野達男君) 関連質疑を許します。西田昌司君。
#239
○西田昌司君 自民党の西田です。
 私は、今ずっと本日の予算委員会の質疑を聞いておりまして、あきれましたよ。皆さん方の答弁は一体何ですか。不誠実、もっと言えば不道徳なんですよ。
 私は、まず最初に菅総理にお聞きします。何遍も聞かれているでしょうけれども、今回の参議院選挙、この負けた原因というのは、消費税とかマニフェストとか、そんな個別の話じゃないんですよ。まさにあなた方の政権が言っていることとやっていることが違う、その正体が国民の前にさらされて、まさにその不道徳さが評価されたんじゃないですか。いかがお考えですか、まずお聞きします。
#240
○内閣総理大臣(菅直人君) 今回の参議院の選挙について、私は自らの消費税にかかわるやや唐突な発言が国民の皆さんにもいろいろと混乱を招いたという点で、これは党内においてもおわびを申し上げました。
 しかし、同時に、私が本来考えておりましたのは、今の日本の財政状況を考えますと、やはりこの財政健全化のためには与野党での超党派の協議も必要ではないかと、そのことを問題提起をしたわけでありまして、そのやり方はともかくとして、先ほど来申し上げておりますように、この財政健全化に取り組まなければならないということは、これは西田議員も含めて多くの国会議員が同感され、国民の皆さんも同感されることではないかと思っております。
 いろいろ選挙の評価はありますけれども、その中で一言だけ申し上げれば、確かに議席は減らしましたけれども、比例における投票は民主党が第一党を維持していただいたわけでありまして、国民の皆さんは民主党に対してもう一度初心に戻れと、そういう意思を表していただいたものと、このように受け止めております。
#241
○西田昌司君 またまたあきれましたね。
 菅総理、今、何をおっしゃいました。財政再建、かねがね思っていた。あなた方、マニフェストで何を書いたんですか。税制改革以前に無駄をなくせばできると言ったのはあなた方じゃないですか。そこを整理しないで、唐突に私は前から思っていたんだなんと言うこと自体が不道徳なんですよ。そう思いませんか。
#242
○内閣総理大臣(菅直人君) 少し議論がずれているような気がいたします。
 つまり、私たちが昨年マニフェストに掲げたことは、確かに今、西田議員が言われたように、従来の中で無駄なものを削減する中から捻出をしたいということを中心にして申し上げました。
 しかし、しかしですよ、今の日本のこの財政状況を招いているのは、もうよく御承知のように、建設国債あるいは赤字国債というものをずっと出し続けた中で、特に一応建前として、建設国債はそれが道路として橋としてあるいは港湾として効果があれば経済的な効果もあるから、それは将来への投資だという位置付けでありましたが、しかし社会保障に係る費用について、それがその時々の税収で賄い切れなくなった中で赤字国債がこの十年ほど大変大きな割合で増えてきているわけで、そしてその中では、どちらかといえば減税先行という形で時の政府がやられましたので、税収そのものは構造的にもやや下がりましたし、景気の後退の中では更に大きく下がったわけでありまして、そういった意味で、私たちは財政の健全化について取り組まざるを得ない状況に現在の日本があると。
 決して昨年のマニフェストのことから財政健全化が必要になったわけではないということは、これは、税の専門家でもある西田さんにはよくよくお分かりのはずだと思います。
#243
○西田昌司君 今日は財政の話をする気がないので一言言っておきますが、その言葉自体が全部詭弁じゃないですか。あなたは財務大臣やっておられたときに、たくさん借金があって、いや、これは今言ったように建設国債であり、ほとんどが内国債だから心配しなくてもいいんですよと答弁されていて、片っ方そうされていて、今度はまた違う立場で言って、立場がころころしているんです。
#244
○内閣総理大臣(菅直人君) 言っていません、言っていません。
#245
○西田昌司君 あなたの議事録読んでいったら、ちゃんと載っているんですよ。だから、このことはもう一度時間があればやります。
 しかし、今日は言いたいのは、それ以外に民主党は、とにかくありとあらゆるところでモラルにかかわることがある。特に私は、今日は仙谷官房長官の発言にはちょっと聞き捨てならないものがあったんですよ。といいますのは、先ほど山本一太委員がおっしゃいましたけれども、いわゆる日韓基本条約の話です。
 ここでもう一度お聞きしますが、官房長官の発言を聞いていると日韓基本条約が有効でないかのような印象を受けるんですよ。だから、これはどうなのか、そのことだけ答えてくださいよ。
#246
○国務大臣(仙谷由人君) よく耳をほじくって刮目してお聞きいただければですね……(発言する者あり)
#247
○委員長(平野達男君) 御静粛に。
#248
○国務大臣(仙谷由人君) 私が日韓基本条約について有効でないかのような発言をいつしたんですか。
 改めて発言をいたします。日韓間の……(発言する者あり)
#249
○委員長(平野達男君) 御静粛に。
#250
○国務大臣(仙谷由人君) 日韓間の財産請求権の問題については、日韓国交正常化の際に締結された日韓請求権・経済協力協定に基づき、完全かつ最終的に解決済みでございます。
#251
○西田昌司君 今のあなたが答弁の仕方は一体何ですか。今言っているのは……(発言する者あり)
#252
○委員長(平野達男君) 御静粛に。
#253
○西田昌司君 いいですか。いつ言ったかというのは、この七月八日の新聞に書いてありますが、あなたが記者会見の席で、日韓基本条約が締結した当時の韓国が朴大統領の軍政下にあったことを指摘して、韓国国内の事柄として我々は一切知らぬということが言えるのかどうかということを強調してと書いてあるんですよ。だから、いつということはこういうことです。だから、このことの印象をもって新聞記者が、日韓基本条約が果たしてどう思われているのかということに言及して書かれているんですよ。
 それが、新聞記者が勝手に書いたことだとあなたは言うけれども、当然のことながら、内閣官房長官が不用意な発言をすれば、そういうふうに解釈されたり、それは日本国内だけじゃありませんよ、韓国だって言われるのは当たり前じゃないですか。そのことを分からずに開き直って何を言っているんですか。もう一度求めますよ。(発言する者あり)
#254
○委員長(平野達男君) 御静粛に。
#255
○国務大臣(仙谷由人君) どういう御質問なのかちょっと分かりかねますが、私は日韓基本条約が法的に有効であるという前提に立って、しかし、そのことによって、国と国の関係で請求権問題は決着済みだけれども、韓国のいろんな日本の植民地支配によって傷を受けたとお感じになったり、そのことの傷がいやされていない方々もいらっしゃる、そういうこともあり得ると、そのことを前提に、先ほど例としてサハリン残留韓国人の問題を引きましたけれども、そういう決断や措置も必要ではないかと、こういうことを言いたかったわけでございます。
#256
○西田昌司君 いずれにいたしましても、有効であるということをちゃんと今確認させていただきます。それと、誤解を受けるような発言は是非慎んでいただきたいと要望します。
 それで、その上でもう一度、もう一つ官房長官に伺いますが、けしからぬ記事があったんですね。
 これは時事通信社の配信なんですけれども、仙谷官房長官は、十六日の夜、つまりこれ、六月十六日の夜なんですが、今国会について、野党の質問が政治と金に偏った。必要な政策議論が少なかったの見解を示した。仙谷官房長官は、十五日の参議院本会議で、政治と金の問題を中心に代表質問を行った自民党の西田昌司氏を念頭に、罵詈雑言を投げ付けるアッパーハウスの方がいたと指摘し、国会でなければ名誉毀損の告訴状が三本も四本も出ざるを得ないような議論はいかがなものかということが書いてあるんです。
 事実ですか。どういう意味ですか。
#257
○国務大臣(仙谷由人君) 私の記者会見等々の正式の発言ではございませんで、私もそのように申し上げたかどうか。そういう非公式の雑談が書かれたとすれば、それは西田さんに誠に御迷惑を掛けました。
#258
○西田昌司君 以後気を付けていただきたい。あなたは個人じゃないんだから。いいですか。そこで、こういうふうな、こういうことを始めとんでもないことが多いんですよ。
 それで、今日は、そのとんでもないこと、これはずっと前から言っていますが、まずは政治と金の問題です。
 これは、鳩山さんと、鳩山前総理と小沢元幹事長の話は私も何度もこの場でお話ししました。そして、このことが政治と金の問題と言われ、参議院選挙にも影響を受けたことは間違いないと思うんですよ。しかるに、菅総理はこのことについて、クリアしたと、こういう発言をされているんですね。もう片っ方で、御自分が代表選に出られる際には、小沢さんにはしばらくの間静かにしてもらった方がいいと言いながら、今度は選挙の最中になると、クリアしたと。一体どういう意味なんでしょうか。意味を説明していただきたい。
#259
○内閣総理大臣(菅直人君) 鳩山前総理と小沢前幹事長、六月の二日の両院議員総会の席で鳩山前総理からごあいさつがありまして、ある意味で政治と金の問題なども含めて一つのけじめを付けるために職を辞すると、そういうことを言われ、そういう行動を取られました。私は、大変重い決断だと思いまして、そのことを大きなけじめだと受け止めました。
 選挙中の街頭演説でクリアという言葉を使ったことがそれにふさわしいかどうかは別として、私が申し上げたのは、そうしたけじめを付けられたことによって一つのある状況が進展したというか、そういうことを意味して申し上げたところです。
#260
○西田昌司君 要するに、問題がクリアしたということはこの問題はもう解決済みだと、そういうことなんですか。
#261
○内閣総理大臣(菅直人君) いろいろな事柄には側面がありますけれども、私は政治家の一つのけじめとしては大変大きな決断をされ、行動をされたと。もちろん、それ以外にいろいろな手続が進んでいることも承知をいたしておりますけれども、私が申し上げたのは、政治家の決断として最も大きな決断をされたと、そういう意味で申し上げました。
#262
○西田昌司君 じゃ、国民がそれを納得しているとお思いですか。
#263
○内閣総理大臣(菅直人君) 国民の皆さん、もういろんな意見をお持ちでありますから、それですべての方が納得されたかと聞かれれば、そうでない方もおられるとは思います。ただ、何度も申し上げますけれども、政治的な一つのけじめとしては大変大きなけじめであったということは、それはそれとして、多くの国民の皆さんもその部分については理解をいただいているんではないかと思います。
#264
○西田昌司君 各種の世論調査を見ましても、だれも納得していないんです、ほとんど納得していないんですよ。
 それで、ここでお聞きしますが、まず鳩山総理の問題は、前総理の問題ははっきり言いまして脱税なんですよ。しかも、何億という巨額の脱税なんです。これが普通でしたら脱税という罪で告発されなきゃならないんですが、現在もそういうふうなことを聞いておりません。普通はこの鳩山さんのように億単位でしたら起訴されるはずなんです、告発されるはずなんです。なぜこれがされていないのか、国税当局、どういう状況になっているんですか。
#265
○政府参考人(田中一穂君) お答えをさせていただきます。
 個別にわたる事柄につきましてはお答えをすることを差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますと、税におきまして、検察官に告発し刑事訴追を求める場合には、国税犯則取締法に基づきまして査察調査を行う必要がございます。その場合、脱税犯の法律上の構成要件に該当することを立証し得る見通しがあるかどうか、あるいは事案が悪質、大口であるかどうかなどを慎重に検討して査察調査の要否を判断することとしております。
#266
○西田昌司君 ところが、調査をしてやるというんだけれども、私は、調査を受けていますというような答弁も総理からいただいたり、菅総理からもそういう発言がありました。ところが、現実には何か上申書で済ませたという、こういうこともあるんです。
 実際、上申書なんかで済ませてしまうというケースはあり得ないんですよ。捜査の公平性の面からいっても、なぜ総理が、しかも何億というお金を脱税して上申書だけで済ませているのか。法手続上おかしくないですか、政府参考人。
#267
○委員長(平野達男君) 政府参考人ですか。どなたさんでしょうか。
#268
○西田昌司君 答えられる方。
#269
○委員長(平野達男君) 通告はされていますか。
#270
○西田昌司君 しています。
#271
○委員長(平野達男君) 政府参考人。国税庁ですか。
#272
○西田昌司君 国税庁か刑事局か、どちらかでしょう。
#273
○委員長(平野達男君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#274
○委員長(平野達男君) 速記を起こしてください。
 国税庁、答弁してください。
#275
○政府参考人(田中一穂君) 先ほども申し上げましたように、個別にわたる事柄についてお答えをすることを差し控えさせていただきます。
#276
○西田昌司君 じゃ、聞きますが、今までで、最近で、何億というお金で、脱税、申告漏れ、まあどちらの言葉でもいいや、申告漏れでもいいでしょう、それが脱税として告発されなかったケースがあるんでしょうか、相続税において。
#277
○委員長(平野達男君) それも政府参考人ですか。
#278
○西田昌司君 はい。
#279
○委員長(平野達男君) 国税庁、お答えになりますか。
#280
○政府参考人(田中一穂君) 過去におきます贈与税及び相続税の脱税の額、その上位十件につきまして過去十年間の査察実績に基づいてお答えをしますと、上位から四十九億円、それから一番下が九億円ぐらいの分布になっております。
#281
○西田昌司君 そんな答弁はこの前に聞いたやつでしょう、何言っているんですか。査察で告発されなかったケースが多い金額であるかと言っているんですよ。
#282
○政府参考人(田中一穂君) 査察事案でどのような案件を告発するかどうかにつきましては、その案件の個別の具体的な事実関係に基づきまして総合的に判断をさせていただきます。
 したがいまして、金額、先ほど申し上げましたような、金額だけではなくて、全体の悪質性ですとか幾つかの事案を考えながら総合的に判断をいたします。(発言する者あり)
#283
○委員長(平野達男君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#284
○委員長(平野達男君) 速記を起こしてください。
#285
○西田昌司君 いいですか、億円単位の申告漏れ、脱税で告発されなかったケースが相続税法上のケースであるでしょうかということを聞いているんです。
#286
○政府参考人(田中一穂君) 先ほど申し上げましたとおりでございますけれども、査察の事案は、個別の事案ごとに脱税の態様は異なります。個別性が強いものですから、脱税の手段の悪質性の程度、あるいは脱税の規模、それから証拠の収集の程度等を総合的に勘案して告発の要否を決定しております。(発言する者あり)
#287
○委員長(平野達男君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#288
○委員長(平野達男君) それじゃ、速記起こしてください。
#289
○政府参考人(田中一穂君) 先ほど申し上げましたように、脱税の事案の態様に応じまして判断をいたします。したがいまして、そのいわゆる税額の規模だけで判断をしているわけではございません。
 過去においてどのような税額についてどのような判断をしてきたかということについて、それを、その過去の集計をするというものを私ども作っておりません。(発言する者あり)
#290
○委員長(平野達男君) いや、いや、西田昌司君、質問を続けてください。(発言する者あり)
 戻ってください。(発言する者あり)不誠実かどうかはちょっと。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#291
○委員長(平野達男君) 速記を起こしてください。
#292
○西田昌司君 要するに、私は、質問通告をしまして、これだけ大きな額の億円単位の脱税をして起訴されなかったケースがあるんですかと聞いたんです。そうしたら、そのときには法人税では幾ら幾らのがありましたという話だったから、私は、法人税じゃなしに相続税対象で調べてきてくれと、ここまで言って質問通告しているんです。
#293
○委員長(平野達男君) 国税庁田中次長、田中一穂次長、答えてください。どうぞ。
#294
○政府参考人(田中一穂君) 私ども国税は告発を申し上げますけれども、その後の起訴までの件につきましては検察庁で担当しております。(発言する者あり)
#295
○委員長(平野達男君) 御静粛に。
#296
○政府参考人(西川克行君) 法務省で把握しているのは起訴、不起訴の有無でございますので、起訴、不起訴ということでお答えを申し上げます。
 逋脱税額が一億円を超える事案にして不起訴としたもの、これは網羅的に把握しているものではございませんけれども、先ほど委員がおっしゃった法人税法違反等で存在をいたします。ただ、相続税法については、今把握している資料の中では見当たりませんでした。
 各事案の詳細については御勘弁いただきたいと、こういうことでございます。
#297
○西田昌司君 こんな簡単な事務的な答弁はちゃんとしてくださいよ。頼むよ。
 だから、要するに鳩山前総理の事案がいかにおかしいかということなんですよ。今彼らが言ったように、検察で調べたら億円単位で相続税絡みで告発をしなかったようなケースは見付からなかったということなんです。それがいまだに鳩山前総理の問題は一切調査もされていないし、告発された事案でも聞いたこともありませんよ。
 総理、おかしいと思いませんか。
#298
○内閣総理大臣(菅直人君) 国税庁という役所は、私、財務大臣の当時も同じような答弁をいたしましたが、担当の大臣といえども余り恣意的にこうしろああしろと言うことは控えるということでありますし、私も総理という立場でありますが、国税庁の判断でやっていることに、今個別にそれが適切だとか適切でないとか私の立場で言うのは控えたいと思います。
#299
○西田昌司君 そんな答弁、だれが国民納得しますか。要するに、総理は、鳩山総理は憲法七十五条規定があるから訴追できなかっただけの話なんですよ。それがあるがために捜査できなかったと、これは何遍も指摘しているとおりなんです。だから、もしあなた方民主党政権が本当にこの問題とんでもないと、今言ったように一般の事件ではあり得ないんだから、それならもう一度、自ら真相解明することをすべきなんですよ。その気があるのかないのかということを聞いているんです。ないんですか。総理。
#300
○内閣総理大臣(菅直人君) 今お答えしたとおりですが、一般的なことというよりも、国税という一つの、何といいましょうか、権限を使っていろいろと調査をしたりいろいろなことをされるわけで、それを何か、総理大臣だからこの案件についてこうしろと、そういう形を取ることは私は本来、歴代総理も歴代財務大臣も控えられたと思いますし、そういう意味で、私はそうした形を取るという考えはありません。
#301
○西田昌司君 総理ね、その法的にどうのこうのという以前に、まず民主党の内部できっちりと説明責任を行う、調査する気がないかということを聞いているんですよ。
#302
○内閣総理大臣(菅直人君) この間、鳩山前総理が総理におられたときに相当程度国会の質疑の中でもいろいろ説明をされておりましたし、また、記者会見等でも説明をされておりました。私も多くの場合同席をして聞いておりましたが、そうした形での説明、私は真摯に説明されたと、そう受け止めております。
#303
○西田昌司君 もうあきれましたね。あれで真摯にやられたというんだったら本当にあきれました。
 それで、そこまでおっしゃるんでしたら、私の質問に対して前総理が裁判が終われば資料を全部提出するという話を覚えておられますね。
#304
○内閣総理大臣(菅直人君) いろいろな質疑の中でそういう趣旨と受け止められるようなお話が確かにありましたが、鳩山前総理としては、そういうものも既にいろいろな形で説明をされたという、そういう認識でもあったのかなと、このように思っております。
#305
○西田昌司君 鳩山前総理は、資料を出すと言って出さないんですよ。国会の予算委員会の場で答弁したことが結局ほごにされて、うそになっているんですよ、あなたの前任者の民主党の総理大臣が。そのことに対して責任感を感じませんか。
#306
○内閣総理大臣(菅直人君) 国会の予算委員会だと思いますが、予算委員会等でそういう議論をされてきていたという経緯であるわけで、そういう意味では、まずは国会の手続の中で必要な議論を進めていただくことが重要ではないかと思っております。
#307
○西田昌司君 国会の場じゃなくて、国会の答弁されて、行政府の一番の長である総理大臣が発言した、そしてその行政府の長を引き継いだ菅総理はそれを継続して行う義務があるんですよ。だから聞いているんですよ。
#308
○内閣総理大臣(菅直人君) 確かに鳩山総理の後を引き継いで皆さんの議決で総理大臣に指名をいただきましたが、それはあくまで総理大臣という職務を後任として引き継いだわけでありまして、この案件については、鳩山前総理の総理大臣としてというよりも個人の問題としてでありますので、それを私が何か次期総理大臣だからこうだということにはならないのではないかと思っております。(拍手)
#309
○西田昌司君 あなた方の拍手は一体何の拍手なの、これ。信じられませんね。皆さん、映してあげてください、こういう方々です。
 それで、じゃ、この際委員長に要求します。
 鳩山前総理、この本委員会において参考人招致を是非していただきたい。それから、これは、この予算委員会、前の予算委員会から引き続き資料提供、それから証人喚問等、小沢さんの話もやっていますが、引き続きそのすべてを要求することをここで確認させていただきたいと思います。
#310
○委員長(平野達男君) 理事会において引き続き協議したいと思います。
#311
○西田昌司君 それで、鳩山さんの問題だけじゃなくて、小沢さんの問題に次、入ります。
 小沢さんの問題は、今や、一つはこれは実際に検察審査会というところにかけられております。第五検察審査会で一回目が起訴相当というのが出たんですけれども、それがもう一度検察に戻って、そして今審査中だというふうに伺っているんですが、この検察審査会という仕組み自体がよく国民にも分からないんです、分かりにくいんです。ですから、是非この検察審査会の仕組み、どういう制度なのか、そして今、具体的にはこの小沢さんの問題、第五審査会の問題はどういう取扱いになっているかということを政府参考人から説明していただきたい。
#312
○政府参考人(西川克行君) お答え申し上げます。
 まず、検察審査会の趣旨でございますが、公訴権の実行に関して民意を反映させてその適正を図るというための制度でございます。平成十六年の改正法によりまして、公訴権行使により直接に民意を反映させ、公訴権行使をより一層適正なものとし、ひいては司法に対する国民の理解と信頼を深めるため、いわゆる起訴議決制度、すなわち検察審査会の議決に基づき公訴が提起される制度が導入され、改正法は平成二十一年の五月二十一日に施行をされております。
 このシステムでございますが、検察審査会は第一次段階の審査において十一名の検察審査員のうち八名以上の多数で起訴を相当とする議決、いわゆる起訴相当議決をした場合には、検察官は起訴議決に係る事件につき再度検討した上で当該事件について公訴提起又は不起訴処分を行うこととされております。
 検察官が再度不起訴処分をしたとき、又は一定期間、原則として三か月以内に起訴しなかったときは、当該議決をした検察審査会は改めて審査を行わなければなりません。これが第二段階の審査でございます。そして、検察審査会は第二段階の審査において改めて起訴を相当と認めるときは、検察審査員八名以上の多数により起訴をすべき旨の議決、すなわち起訴議決をすることとなり、起訴議決があると、これに基づいて裁判所から指定された検察官としての職務を行う弁護士によって起訴の手続が取られるということになります。
 手続は以上でございます。
#313
○西田昌司君 裁判所の方からの説明は、補足はないの。
#314
○最高裁判所長官代理者(植村稔君) お答えいたします。
 今法務省から御説明があったとおりでございまして、ただいま第五検察審査会で二回目の段階の審査が行われているというふうに承知しております。
#315
○西田昌司君 検察審査会の委員とかそれからそれを補佐される補助員、この方々の氏名は普通明らかになるものなのでしょうか。
#316
○委員長(平野達男君) それはどちらが答弁でしょうか。氏名が明らかになるかどうかに対しての質問ですが。
#317
○最高裁判所長官代理者(植村稔君) お答えいたします。
 検察審査会法で非公開ということが定められておりまして、それにのっとりまして検察審査員の氏名というのは公開されないということになっております。それから、審査補助員でございますが、これは今の段階で私どもも承知しておりません。
 ただ、議決がありますと議決書というのが作られます。この議決書の記載事項というのは、これは政令でございますので私どもが御説明するのはいかがかと思わないわけでもないんですが、その中に議決書の、議決書の作成を補助した審査補助員の氏名というのは議決書に書くことになっております。ただ、公に検察審査会がされますのは議決の要旨でございます。検察審査会の御判断でそこの議決の要旨に審査補助員の氏名を記載される場合もあると承知しております。
#318
○西田昌司君 今いろいろ説明ありましたが、非常にナイーブな存在なんです。ですから、検察審査会の委員も補助員もできるだけそのプライバシーが分からないように、そういう形にされていくのは当たり前の話なんですね。
 ところが、驚いたことに、これは民主党の副幹事長をされている辻惠衆議院議員のブログなんです。(資料提示)これ皆さん方にもお配りしていますが、ここにありますように、とんでもないことを書いておられるんですね。ここで、改めて検察審査会にかかることになりますが、前回と同様の過ちを繰り返すことは絶対に許されるものではありません。つまり、検察審査会が起訴相当であったことについて非常に強い意見を出しておられるわけです。そして、そもそも、不動産の購入日を代金支払日でなく登記日にすることは今日の取引社会ではよく行われることであり実質的な違法性はありませんとか、それから、あたかも大事件であるかのようにマスコミと特捜部があおり立てた結果であると云々書いてあります。しかも、検察審査会の補助員である弁護士の名前、これは黒塗りしました、そこまで書いておられるんです。
 私、これ自体もとんでもない話だと思います。もちろん、それぞれの議員がそれぞれの意見を言うこと自体はそれはいいでしょう。しかし、問題は、この方が与党の副幹事長で、現実に、読売新聞の報道によりますと、実際に検察審査会の事務局に電話をしてコンタクトをしているわけですよ。これはかなりゆゆしき問題ですよ。
 菅総理、あなたは党の代表でもあります。あなたの党の副幹事長がこういう行為をしていることに対してどう思われますか。
#319
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、西田議員からいろいろ御指摘をいただきましたが、必ずしも私はこの詳細な事実関係は承知をいたしておりません。また、時期がいつごろだったのか、これを見ますと、今お配りになったのを見ますと五月段階のようでもありますが、現在の段階でどういう役職をまたお願いしているか、正確に今承知をいたしておりません。
 一般的に言えば、検察審査会制度というものはちゃんと法律で決まっているわけですから、その趣旨は尊重されるべきだと、このように思っております。
#320
○西田昌司君 不適当な行為だということをお認めになるんですね。
#321
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、検察審査会という制度の趣旨はこれは尊重されなければならない。個別の事柄については必ずしも承知いたしておりませんので、それ以上のコメントは差し控えます。
#322
○西田昌司君 じゃ、ここで、事実関係について調査をする、そのことを約束してください。
#323
○内閣総理大臣(菅直人君) 事実関係というのをどこまでのことでおっしゃっているのか分かりませんが、党の役職にある者から問い合わせはしてみたいと、こう思います。
#324
○西田昌司君 是非しっかり調査をしてください。非常にこれも不道徳の代表例なんですよ。
 それで、まだまだ出てきますのが選挙違反の問題なんですね。これは、民主党の小林千代美議員が北海道の選挙区でいわゆる日教組丸抱えの選挙をやって、これは有罪出ましたが、本人も辞められました。しかし、このことを受けて北海道では、教職員組合丸抱えのをやっているんじゃないかということを実態が調査されたというふうに伺っています。どういう調査結果だったのか教えてください、政府参考人。
#325
○政府参考人(山中伸一君) 昨日でございますけれども、北海道教育委員会が、教職員の服務規律等の実態に関する調査、これは道内の公立学校、札幌市を除くところでございますけれども、千九百二十七校、約三万八千人等の調査の結果を公表したところでございます。この結果によりますと、選挙活動等法令違反の疑いのある行為や不適切な行為を行った教職員がいたということが明らかになっております。
 具体的には、例えば、教職員団体用務で執務時間中に学校のファクスやコピー等の学校の備品を使用したことがある、あるいは選挙活動に関連してビラ配り、電話掛けなどを行ったことがある、あるいは学校内に特定の政党や候補者のポスターが掲示されたことがあるといった行為、あるいは、主任という者が学校におりますが、この命課に際して職員から命課返上の動きがあった、あるいは主任手当の拠出が行われていたといったような結果が出てきております。
 こうした結果を受けまして、北海道教育委員会としては、今後、法令違反の疑いのある行為については、更に具体的な内容、これを把握、確認して、非違行為が明らかになった場合には厳正に対処する、また、職員団体に対しては、主任の命課返上など、そういう対抗戦術といったものを直ちにやめるように強く申し入れるといった方針で臨もうというところでございます。
 以上でございます。
#326
○西田昌司君 とんでもないあきれたことが続けられているんですね。
 それは、ちなみにいつですか、調査したのは。
#327
○政府参考人(山中伸一君) これは平成二十一年度が調査対象でございますけれども、教職員の政治的行為に関する調査に関しましては過去五年間についての調査でございます。
#328
○西田昌司君 いつしたかと言っているんです。調査日。
#329
○政府参考人(山中伸一君) 調査日はですね……
#330
○西田昌司君 大体いつぐらいの期間か。
#331
○政府参考人(山中伸一君) 調査日は今年の三月三十日でございます。
#332
○西田昌司君 こういう実態がある中、この資料を是非皆さん方に見ていただきたいんです。
 これは北教組の出している機関紙なんですよ。これは今年の七月一日、つまり選挙の最中の機関紙です。ここに、この上が全体で、ここの部分を大きくしたのがここです。ここに黄色く塗っていますけれども、驚くべきことを書いておられるんですね。要するに、知人や友人、教え子への親書、電話による支援の、支持の電話をもう一度お願いしますと、こういう話で、まさに教職員が教職員という立場を利用して教え子に選挙活動をやってくれと言っているんですよ。これはとんでもない問題じゃないですか。これは完全に教育公務員特例法に違反すると思いますが、どうなりますか。
#333
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 北海道教職員組合のビラで御指摘の記述があります。教育公務員が政治的目的を持って参議院選挙等の選挙において特定の候補者に投票するように勧めるような行為は、人事院規則に定める政治的行為に該当し、違法となるものです。また、教育者が教え子に対して教育上の地位を利用して特定の候補者に投票を依頼するように選挙運動するような行為は、公職選挙法違反となり得るものだというふうに考えております。
 今のお問いに対しては以上です。
#334
○西田昌司君 じゃ、大臣、そこまでおっしゃったんなら、これどういうふうに処罰するんですか。
#335
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘の事例が、この文書は北海道教職員組合の文書でありますので、この文書自体をどうこうするということは、文部科学省とこの団体の関係においては直接指導監督する立場にはございません。
 私たちが問題とするのは、この書かれたことが実態として行われていれば問題になるということの認識でございますので、その部分では、この事案が違法行為につながっているかどうかは、具体的な事実関係に基づいて任命権者、いわゆる教育委員会が基本的にはまずは調査し対応するものだというふうに思いますし、文部科学省としては、仮に公務員である教職員が違法な活動があれば厳正に対処するように指導してまいりたいというふうに思っております。
#336
○西田昌司君 しっかり厳正に対処していただきたい。
 これは北海道だけじゃないんですよ。山梨もそうなんですね。山梨では六年前に輿石民主党の参議院議員が同じようにこの教職員組合丸抱えの事件があったと記憶していますが、この事件全般について簡潔に説明してください。
#337
○政府参考人(山中伸一君) 平成十六年の参議院選挙におきまして、山梨県において校長会あるいは教頭会を経由して政治団体に対する資金カンパが行われていたということがあったと承知しております。教育公務員が集めた資金カンパを取りまとめて政治団体に届けるといったような行為は、人事院規則に定める政治的行為に該当して違法となるということでございます。
 文部科学省といたしましては、山梨県教育委員会、これに対して指導を行いまして、山梨県教育委員会では関係職員に対して停職等を含む懲戒処分を実施したというところでございます。
#338
○西田昌司君 そういう事件があって、六年たったらまた同じことが実は、こういう産経新聞の今日の朝刊ですね、皆さん方にお配りしたと思いますが、ここに書いてあるのは、山梨県教職員組合の教員がメールでこの輿石議員の投票依頼を行っていたと、こういうことがあるんですよ。これ、ゆゆしきことなんですよ。
 文部大臣、こういうことが続けて行われるというのは、文部省が全く指導していないということじゃないですか。
#339
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 山梨県の先ほど御説明いたしました前回のカンパの件に関しては大量の処分者を出したことは御案内のとおりでございまして、今回の選挙におきましても、副大臣名で各教育委員会を通じて学校現場に個別具体的な案件も含めてこういうことはしてはいけないということを徹底をしたつもりでございました。
 それと同時に、先般、北海道教育委員会においては徹底的な、これは今までかつてない大規模、全学校、個別面接による聞き取り調査を行いました。昨日、概要の報告をいただいたところで、まだこれから詳細な検討は行いますけれども、そういう中で、今日ですかね、このメールが報道がございました。極めて遺憾なことだと私は思っておりますし、詳細、事実関係はまだ把握をしておりません。
 教育公務員が政治的目的を持って選挙運動にかかわるということは厳に戒められていることであります。これからも事実関係を把握するとともに、これは山梨県教委に早速今日確認をするようにという問い合わせを今しているところでございますので、事実に基づいて厳正に対処するとともに、こういうことが本当に起こらないようにはどうしたらいいかを真剣に考えてまいりたいと思っております。
#340
○西田昌司君 総理、今のこの一連のお話、事実関係を聞かれてどう思われますか。あなた方の党の参議院の会長さんですよ、この方は。この方がまた同じようにこういう事件を起こしておられるという可能性があるんですね。どういうふうにお考えですか。
#341
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、文科大臣の方から、それぞれのケースについて調査すべきものあるいは問い合わせをすべきものはするという答弁もありました。私も、個別案件、必ずしも事実関係は掌握しておりませんので、そうした文科大臣の努力にまちたいと、こう思います。
#342
○西田昌司君 民主党のこのモラル違反の話はまだまだありましてね。
 先日、私、びっくりしました。民主党の九州の後藤英友衆議院議員、この方が、いわゆる日当買収の最高裁の上告棄却が出て、いわゆる連座制対象者、出納責任者の刑が確定したんですよ。ですから、普通は直ちに連座制が適用されて辞職するというのが当たり前なんですが、この方は、事もあろうか、行政訴訟して争うというんですよ。私、本当に耳を疑いました。菅総理、一体これはどういうことなんですか。しかも、党の中では、県連では、本人の出処進退は本人に任せるというような県連会長の答弁がされています。いかがお考えですか。
#343
○内閣総理大臣(菅直人君) 今御指摘のように、後藤議員については連座制適用による議員失職に対する異議申立ての行政訴訟を争うと聞いております。
 やはり、こういう手続そのものが許されているということは、そういう手続を取ること自体は私は一つの個々の判断だと思います。本人がそうした訴訟の経過の中にあるとき、議員の立場を、出処進退をどう決めるかは、これはまずは第一義的には本人の考えによるべきだと、このように思っております。
#344
○西田昌司君 いや、もう本当に笑うしかないですよ。あなたは野党のときどう言っていたんですか。民主党の皆さん方、黙っている場合じゃないでしょう。こんなことが許されていいんですか。
 法律上どうかというよりも、まず、最高裁まで出て、しかも、行政訴訟をする手続はあっても、彼が争うのは事実関係じゃないんですよ、これ。とんでもない。あなた方にはモラルないんですか。もう一度お聞きしますよ。恥ずかし過ぎるよ、本当に。
#345
○内閣総理大臣(菅直人君) 私たちは選挙を戦うことが多いわけですから、いろんな場面で、こういった連座制の適用とか、いろんな問題に直接あるいは間接的に遭遇することもあります。
 そういう中で、私はこの案件の個別的な事情までは承知をしておりませんが、やはり異議申立ての行政訴訟を争うというのも、何らかの御本人からすればそういう失職には当たらないという主張があるんでしょうから、それを主張されることは、私は当然法治国家でありますので認めるべきだと思いますし、その間の本人の出処進退については、まずは第一義的に御本人が判断すべきものと、このように考えております。
#346
○西田昌司君 辞職勧告する気がないということですね。
#347
○内閣総理大臣(菅直人君) 少なくとも現時点、私は個別の事情等についてまで承知をしておりませんので、現時点において申し上げられることは、まずは御本人の、第一義的には御本人の判断にまちたいと、このように思っております。
#348
○西田昌司君 あきれてしまって本当にもう困りました。言葉失っています。
 次に、荒井大臣の話についてやります。
 ここにありますのは、荒井大臣の政治資金管理団体、政治団体、そして政党支部の収支報告書なんです。これ見ていただいたら分かりますけれども、いわゆる問題となったのは、荒井さとし政治活動後援会という政治団体なんです。
 荒井大臣にお聞きします。
 前も聞きましたが、要するに、なぜ事務所の実態のない府中市にその主たる事務所の届出をしたんですか。
#349
○国務大臣(荒井聰君) お答え申し上げます。
 この政治団体は、私の東京の友人やあるいはかつての勤めていた同僚やOBが中心となってつくっていただいた、支援をしていただいている政治団体でございまして、それらの方々はほとんど東京に在住しておりますので、東京に政治活動の、支援活動の中心があるということで、東京での連絡事務所が必要となります。この連絡事務所を探しておりましたが、私の幼いときからの友人がその連絡事務所を引き受けるということで、府中のこの事務所を主たる事務所として届け出たものでございます。
 弁護士の解釈によりますと、事務所が一つしかない場合には当然そこが主たる事務所になると。総務省の見解といたしましても、主たる事務所をどこにするかは各政治団体の判断によるという解釈でございますので、問題はないと考えてございます。
 西田先生から前回本会議でたくさんの御質問をいただきまして、その際に、現在、法律事務所やあるいは監査事務所を通じて一件一件を今調べておりまして、その結果が分かって必要に応じて修正の申告をいたしますという答弁をさせていただきました。その結果が、七月の十九日に弁護士から結果報告が出ました。一枚一枚厳密に調べ、さらに監査法人の協力も得てその調査をいたしたと。その結果、七月二十日に収支報告書を訂正させていただきました。
 弁護士からの結果報告でございますけれども、架空計上や悪質性がある案件は見当たらなかったと。四期分の総額約五千九百万円、三千二百件のうち、金額の九九%、件数の九八%に問題はなく、全体としては極めてクリーンであったと。他方、約四十三万円、五十五件訂正が必要だといった内容でございました。
 訂正の主な内訳でございますけれども、領収書の数字誤読又は誤記載、これはカードで購入した場合がありまして、そのカードの決済の部分と、それから店からもらっている領収書とを両方計上したというような例が少しありました。
 それから、収支報告後の領収書紛失、これは五件であります。平成十八年のものが大変多うございました。十八年といえば、私がほぼ事務所を閉めるといいますか、札幌の知事選に出馬をするということで、十八年の暮れは大変混乱をしていた時期でございます。その時期を中心として、領収書を持っていったり返っていたりしたこともあると思うんですけれども、約五件ございました。
 私用の領収書の混入が十八件、十万円ございました。この十八件のうちの十三件がコミックでございます。
 コミックについては議論がございました。十三件のコミックのうち、いじめを描いたと言われている「ライフ」というコミックや、あるいは男女不平等社会をかいた「働きマン」というコミックなどもございまして、私も余りあれしてないんですけれども、もう一つ、これはベストセラーになったようですけれども、「神の雫」というワインを描いたコミックでありますが、そういうものが含まれていました。
 コミックは、成人男女に多くの購読者がいて、新聞や週刊誌同様、中身によっては有権者の意識、世相を知る上で貴重な情報源となると、常に政治活動においても不適切とは言えないというのが弁護士の見解でございましたけれども、娯楽性もあるということから、私が今回は厳密な判断をしてもらいたいということで、すべて減額処分に対応をさせていただきました。
 それから、よく出てくるユニクロの着替えの件でありますが、これはコットン製の八百円の製品でございます。これは、出張前に秘書が、出張用着替えに加えて秘書の私用のものを一緒に買ってございましたので、本来はそこを分けるべきだったんでしょうけれども、分けることができないということで、これも厳密に判断をしていただいて、全額修正にいたしました。
 全体として、弁護士の所見ですが、全体として極めてクリーンだが、一部訂正が必要とされた事実を重く受け止め、真摯に反省をし、弁護士から時間を空けてまとめて処理したことによる誤読や錯誤による領収書混入等だという指摘を受けましたので、真摯に受け止めてございます。
 なお、付け加えますと、秘書による意図的な私用領収書混入というものではなくて錯誤であろうと、意図的な混入であるならば十万円にはとどまらないだろうという付言もございましたので、御理解いただければと思います。
 以上でございます。
#350
○西田昌司君 いや、御丁寧にありがとうございました。
 私が聞いているのは、そういう余り個別の内容じゃないんです。要するに、なぜ府中に事務所を置いたのかということですよ。なぜ議員会館に置かなかったんですか。議員会館は、実際の活動、議員会館でされているんでしょう。そういうふうに説明されたと思いますが、なぜですか。
#351
○国務大臣(荒井聰君) 議員会館は資金管理団体しか置けないという、そういう協定なり覚書がございました。そういうことで、府中、議員会館以外のところに置いたということでございます。
#352
○西田昌司君 そこでまた不思議なんですね。ここに、見てくださいよ。ここには資金管理団体、21ビジョンというのがあるんですよ。これを札幌に置かず東京に置いたらそれで済む話なんですよ。若しくは、そのあなたの後援会の名前を政治資金管理団体で届ければいいだけの話なんですよ。普通そうするでしょう。なぜそうなっていないんですか。
#353
○国務大臣(荒井聰君) 平成十八年から十九年にかけて、私は議員の資格がなくなりました。したがって、議員会館を事務所とすることができないということもございますし、ということと、それから、資金管理団体と政治団体とをそのときは別々で管理をしておりましたので、資金管理団体だけは議員会館に置くことができるけれどもそれ以外の政治団体は置くことができないという規定で私たちは理解をしておりました。
#354
○西田昌司君 要は、ちょっと今のは説明になっていませんよ。この資金管理団体を置いたらいいんですよ。普通はそうするんですよ。
 このことを考えますと、確かに落選している間はできない。ところが、落選中もあなたは江田五月参議院議長の事務所に秘書を置いて、そこにお金を払ったんでしょう。ということは、言えるのは、要するにこの秘書のために事務所を置いていたと、そして秘書が使った経費が先ほど言った事務所費の経費だと、そういうふうに取らざるを得ないんですよ。そうじゃないですか。
#355
○国務大臣(荒井聰君) 先生の御指摘の点はよく理解ができません。東京での政治活動についての経費を計上したのでございまして、東京では勉強会でありますとか、あるいはたまには会食、私が東京に出てきたときの会食など行っておりました。また、東京における政治活動の大きなものは東京での様々な情報収集というものでございますので、それに要する経費、そして人件費でございます。
 見ていただけると分かると思いますけれども、そのスタッフの人件費が従来の公設秘書の人件費の半分ぐらいに、半額ぐらいになっていると思います。
#356
○西田昌司君 時間が足りないので、最後に一つだけ聞きます。
 金賢姫事件、これは要するに、先ほどからもありましたが、片方で元死刑囚、韓国では恩赦になって元死刑囚になったと。ところが、この方を入国するためには特段の配慮が必要になってくる。しかし、もう片っ方で、日本においては偽造旅券を使った容疑者であるというふうに思うんですが、この法律関係はどのようにクリアされているんですか。
 法務大臣と国家公安委員長にお聞かせいただきたいと思います。
#357
○国務大臣(中井洽君) 今回、拉致対策本部におきまして、私が金賢姫氏を来日要請を実行する、こういうことで前鳩山内閣、今菅内閣で御了解を求め、そしてこの入国に際して国益上特別のお計らいを法務大臣にお願いをいたしました。
 ただ、申し上げますことは、彼女の来日を極秘にするために、早朝といいますか未明に空港に着きましたが、この後、上陸するまでといいますか、地上へ降りるまで約一時間の時間を要した、このことも御理解をください。
#358
○国務大臣(千葉景子君) この度の金賢姫氏の上陸につきましては、入管法上の規定により上陸拒否事由に該当するところ、入管法第五条第一項第四号に該当するところ、同法第五条の二の規定により法務大臣が上陸の拒否をしないという特例がございます。それに基づいて入国を認めたというものでございます。
#359
○西田昌司君 私が聞きたいのは、偽造旅券を使ったことについてはどういう取扱いになるのかということです、法的に。これは捜査当局、答弁してください。
#360
○政府参考人(西村泰彦君) 金賢姫氏が偽造の日本旅券を行使した事案につきましては、警察におきまして、韓国当局の協力を得まして従前から所要の捜査を進めてきているところであります。
#361
○西田昌司君 金賢姫はその事件の容疑者という意味ですか。
#362
○政府参考人(西村泰彦君) 金賢姫氏を被疑者として捜査を継続しているところであります。
#363
○西田昌司君 今言ったように、容疑者が今回来たということです。それについては政治的配慮があったんでしょう。そこまでやって、大臣、何か成果があったんでしょうか。
#364
○国務大臣(中井洽君) 午前中、山本議員の質問に対して少し時間を使い過ぎるぐらい御説明を申し上げ、西田議員もお聞きになった上での御質問だと思いますが、幾つかの調査、追跡、分析すべき事項を含めて、これからの拉致事件解決に向かって大きな僕は突破口の要因になると考え、全力を挙げて取り組むところでございます。
#365
○西田昌司君 私と意見は違いますが、他の質問は同僚議員に預けたいと思います。
 ありがとうございました。
#366
○委員長(平野達男君) 関連質疑を許します。山田俊男君。
#367
○山田俊男君 山田俊男であります。
 西田議員とは論調が、トーンが大分違いますが、大事な農業政策について議論をさせていただきます。
 質疑に先立ちまして、口蹄疫で大変な御苦労を被られた宮崎県を中心とする農業者の皆さん、それから地域の皆さんにお見舞いを申し上げると同時に、政府におかれても今後の対策に、再建に遺漏がないよう万全を期していただきたい、お願いする次第であります。
 また、集中豪雨におきまして大きな被害を受けられた地域も多々あるわけであります。それにつきましても激甚災の指定含めまして対策を迅速に行っていただきたい、この点もお願いするところであります。
 さて本日は、私は、二十一年産米が大変過剰になっております。そのことが二十一年産米の価格を大きく引き下げているわけであります。
 総理、まずお聞きしますが、今、国民の皆さんが食べてもらっている二十一年産米の米の価格がこのパネルに示しましたように大きく低下しているわけでありますが、この点を御存じでありますか。(資料提示)
#368
○委員長(平野達男君) それでは、まず農林水産大臣山田正彦君。
#369
○国務大臣(山田正彦君) お答えいたします。
 昨年から二十一年産米についてはじりじりと下がっていることはよく承知しております。約六%ぐらい下がってきて、今お手元の資料のとおりだと、そう承知しておりますが、その原因についてお聞きかと思いますが、でよろしいんでしょうか。
#370
○山田俊男君 総理に対しまして、この事実を御存じかどうかということをお聞きしたかったわけでありますが、まず総理、お聞きします。
#371
○内閣総理大臣(菅直人君) 従来から、米価がどういうふうに変化をするかということ、いろいろと山田大臣からも時折御意見を聞いておりまして、正確な数字は別として、今このように出された数字を見まして、これほどの大きな低下になっているということは改めて認識をいたしました。
#372
○山田俊男君 総理の認識をお聞きしたところであります。
 それでは、山田大臣にお聞きしますが、この在庫が、この原因ですね、これは一体どこにあるというふうに受け止めておられるか、お聞きします。
#373
○国務大臣(山田正彦君) お答えいたしますが、農水省としては大きく三つあるんじゃないかと思っています。
 一つは、去年の六月の在庫、いわゆる二十一年産の在庫がその前の年に比べて五十一万トンも多かった、最初から過剰な在庫でスタートしたということが一つ。
 それから、昨年六月からデフレ傾向でもって食料品価格が軒並みに下がりました。五月までの統計で見ると、麦だけでも四%、小麦製品でも下がっております。米製品も当然下がりまして、米の価格も下がったということがもう一つです。
 三つ目ですけれども、これは、卸・小売の段階で実は在庫量は去年に比べて約七万トン減っております、いわゆる卸・小売の段階では。いわゆる当用買いと言うそうですが、いわゆる必要なだけ卸・小売が買っているという状況なわけです。ところが、一方では、その生産者の在庫分を集荷業者、いわゆる一部の地域のJAさんとか、そういう集荷業者のところにまだ在庫がかなりというか、残っておりまして、去年に比べまして約六万トン在庫が多いと。しかし、おととしに比べましてもそんなに多い量じゃないんじゃないか。いわゆるそういった要因が重なってじりじりじりじり下がってきたということが今米価下げの原因じゃないかと、そう考えているところです。
#374
○山田俊男君 どうも農水大臣の認識は、事実としてはそうでありますが、この過剰に対する危機感がもう少し足りないんではないかというふうに思わざるを得ないわけであります。
 総理、これは総理にお聞きしたいんですが、総理の強い思いもあって、そして鳴り物入りでスタートしました戸別所得補償の仕組みであります。これは加入の比率も相当な数に上って、まあこれはいい方向へ進んでいるぞというふうに思っているところがあるというふうに思います。しかし、価格の方は下がってきているんですよ。なぜこんなふうに価格が下がるかということでありますが、戸別所得補償の仕組みにも原因があるというふうに言わざるを得ないところがあるわけです。
 総理、最初の、米価が下がった、二十一年産米の下がった事情を見てもらいましたが、二十二年から戸別所得補償、今これから収穫が始まる米についての戸別所得補償がスタートするわけでありますけれど、二十二年産米の米は、それじゃ、この流れの中でどんな価格の推移をするかというふうに受け止められておられますか。どんなふうに考えているか、お聞きします。
#375
○国務大臣(山田正彦君) 確かに二十一年産はこうしてじりじり下がってまいりましたが、二十二年産米、今度新しくできる米については戸別所得補償制度が実施されることになります。そうなりますと、いわゆる今回戸別所得補償制度に百三十二万戸、今まで生産調整に参加した農家は百二十万戸と言われていますが、それを大きく上回る方が、例えば赤松前大臣がおっしゃっていましたように、いわゆる大潟村とかそういうところ、今まで生産調整に協力しなかった農家まで入ってきたということは、それだけ強力なメリットがあったからで、そのためにいわゆる生産数量目標を達成できる、結果として生産調整に協力してもらう、需給は締まるんだと、二十二年産では、というふうに赤松大臣を始め我々考えているところです。
 二十二年産米について、そうしてかなり需給が締まってきても、二十一年産の余剰米が残っていればその影響は免れないんじゃないかと、そう思われるかと思います。確かに、これからの出来秋の作柄、それもどうなるかということも影響していきますから、それについては十分注視していきたいと、そう思っております。
 しかしながら、仮に幾らか下がったとしても、いわゆる戸別所得補償で十アール当たり一万五千円、今回戸別所得補償に参加した農家はすべて補償されますし、さらに変動部分においても予算措置されておりますから、生産者に対しては一切今回コスト割れをするようなことは、生産費に影響を与えるようなことはないと、私どもそう確信いたしているところです。
#376
○山田俊男君 大臣が一貫して、この戸別所得補償方式に対する参加の皆さんが増えているから、だから生産目標数量もきちっと計画生産が進んで、それは大丈夫なんだというふうにおっしゃいますが、しかし、かくのごとく米価が下がっていて、かつ二十二年産米も、この二十一年産米が下がった、そこをベースにしてずっと下がっていくという事実が出てきているんだと思います。
 地方で話を聞いてみますと、地方の価格交渉をこれから当たる皆さん、もう現に戸別所得補償で差額を補てんしてもらうんだから米価が下がったっていいじゃないか、お互い差額補てんを山分けしようじゃないかと、こんな議論がなされて千五百円引き、二千円引きの要求が出てきているという事実があります。この認識についてお聞きしたいと思います。
#377
○国務大臣(山田正彦君) もしそういう事実があれば大変厳しいことでございますが、それについては既に農水省としましても、いわゆる集荷業者が優越的地位を利用して、今言ったように所得補償をやるんだからそれだけ安く買うというような事態が、そういうことが生ずるとしたら独占禁止法違反であると、そういう意味では厳しい取締りを私ども流通業界に対して通知を発しておりまして、しっかりと生産者等も含めまして監視、そういう意味ではそういうことのないように厳しい取締りをしていきたいと、そう考えているところです。
 殊に、トレーサビリティー、いわゆる米のトレーサビリティーがいよいよ十月から実施されてまいります。それには違反行為についても罰則も定められておりますし、それぞれ、トレーサビリティーですから届出義務もありますし、そういう意味での厳しい取締りができるんじゃないかと考えているところです。
#378
○山田俊男君 大臣、どうも大臣とのやり取りが中心になっちゃいますが、続けさせていただきます。
 大臣、二十一年産米がかくのごとく下がっています。そして、在庫についても、まあ昨年の経緯がありますけれども、過剰になっている状況があるというふうに大臣はお認めになっておられます。かつ、戸別所得補償に入って、そしてそのことについての取組も増えてきているという、これは事実でありますから、これも私は認めましょう。
 ところが、米価そのものは、二十一年産米がかくのごとく下がった、その水準から更に二十二年産は下がっていくんです。大臣は、その点については差額補てんするから心配ないんだというふうにおっしゃいますが、一体財源は確保できるんですか。お聞きします。
#379
○国務大臣(山田正彦君) 差額補償するからと、下がる分を差額補償するからと言っているわけじゃありませんで、いわゆる農業所得はこの十年間で半分に減っているんです。米作りというのは恒常的な赤字なんです。その部分を所得補償しなければ、今六十五歳以上の農家で、今六〇%、そういう人が米作りをやっているんです。あと十年後、米作りすら危うくなるんです。そんな中で私ども戸別所得補償をやっているんで。
 この中で何が大事なのかということは、これから先も安心して農家が米を作り続けられること、新しい政権の下。そのために私どもは生産費の岩盤部分をいわゆる所得補償と変動部分をもってしてきちんとこれから先もずっと補償していきますと、そのための予算措置も今回させていただきました。また、本格実施に当たってもその予算は確保していただきます。
#380
○山田俊男君 私は、大臣のおっしゃる所得補償、これが大事だというふうにおっしゃることについては全く異議を挟みません。私もそれが必要だというふうに思います。
 ところが、所得補償のための仕組みが、大臣、固定部分の一万五千円と、十アール当たり、それともう一つは、価格が変動して下がった場合の差額を補てんするという仕組みを入れられておられるじゃないですか。その仕組みに課題があるというふうに申し上げているわけで、もう一度お聞きします。
#381
○国務大臣(山田正彦君) 山田委員の説明は、変動部分がおかしいということなんですか、それとも財源が足らなくなるんじゃないかという趣旨なんですか。
#382
○山田俊男君 私は、変動部分の仕組みの設定の仕方に問題があるというふうに考えておりますし、同時にまた、そのための、何といいますかね、米価を下がったまま放置していく、そうしたら変動部分が更に下がっていく、ここの財源が大丈夫なんですかと聞いているわけです。
#383
○国務大臣(山田正彦君) 私どもにとっては、本当に今の農家が、先ほどから言っているように、安心して米作り、作るにはコスト割れになっているコスト部分をあくまで補償していこうというんで、変動部分も含めてコスト割れしないでこれから安心して米作りができますよという形で、変動部分も入れて、定額所得部分も入れて、そして今回米のモデル事業をやっているわけです。
 じゃ、それでもなお下がるんじゃないかというふうな言い方をされておられるようですが、私ども、去年の在庫の量、今年の在庫の増加量というのは、二十一年産については確かに在庫量は多くはなっていますが、二十二年産については、生産数量目標に参加している農家はかなり昨年に比べて多いんで、そこは心配することはないし、財源についても何とか確保していただいておりますし、心配要らないと考えているところです。(発言する者あり)
#384
○委員長(平野達男君) 山田俊男君、質問を続けてください。
#385
○山田俊男君 簡潔に大臣答えてください。
 一体、それじゃ、二十二年産の米価は下がりますね、多分下がると思うんです、この傾向からして。下がる可能性があります。一体、財源として幾ら用意されて、幾ら下がっても耐えられるという財源が準備されているんですか。それをお聞きします。
#386
○国務大臣(山田正彦君) まず、戸別所得補償で十アール当たり一万五千円所得補償しております。それに、変動部分で一千四百億の予算を付けていただいております。六十キロ当たり約二千九百円、それくらいまでは今の予算だけでも十分賄えると考えております。
#387
○山田俊男君 平均販売価格、要は差額補てんする基準となる価格については、先ほどの表にもありますように、一万三千九百七十九円、およそ一万四千円です。それよりも、だって、米価は二千円なり二千五百円下がりかねないという事実があるんですが、千二百円を大幅に上回って下がっても十分差額補てんできると、その財源はどこかから確保されるということですね。
#388
○国務大臣(山田正彦君) 委員、何事もそうですが、今、これから出来秋を迎えて、もちろんその作柄にもよってまいります、これは。
 そうしますと、去年の在庫は五十万おととしに比べて多かった、今年の在庫は確かに多いけど、六万トン去年に比べて多い。二十二年産米から、新しい米からは、いわゆる生産調整、我々は生産数量目標と言っていますが、それが前よりもかなり、大潟村とかいろんなところで今まで勝手に作っていた方々も今回は随分参加していただいた。それからすれば、普通の作柄であれば需給は引き締まるはずなんです。普通の作柄であればですよ。そうすれば、市場は安定していくはずなんです。だから、それをまず注目しましょうと、どうなっていくか。その先の話を、来年の、再来年の話で、どうなっていくのか、財源はどうなっていくのかという、そこまで御心配なさらなくても、まずは当面どういうふうになっていくか、それをちゃんと見てみましょうと。卸・小売の段階では去年より在庫は減っているんです、それはね。
#389
○山田俊男君 まず、やはり山田大臣との間では、在庫がどういう水準にあるか、そのことについてのやっぱり危機感、認識に差があるというふうに思います。
 三十万トンないしは五十万トン程度の民間在庫であっても、大臣は前年に比べて六万トンの増えというふうにおっしゃっていますけれど、しかし需要量がずっと減っているんですから、その中において六万トンじゃなくて在庫量全体で三十ないし五十万トンこの時点で出ているということはもう常識なんでありまして、そのことを踏まえてそれを処置しておかないといつまででも米価は下がりますよ、下がった部分に対していつまででも差額補てんしますよ、そしてその差額補てんについて財源が必要になりますよ、どっかから財源が出てきますかということでちゃんと聞いているわけですから、そのことにお答えいただきたいと思います。
#390
○国務大臣(山田正彦君) JAさんとかそういう集荷業者から、政府に買い上げてくれと、こうして米価が下がっているんだから、そして備蓄してくれと、その分を、という要望が上がってきております、これは。
 しかしながら、もし今この時期そのようなことをすると、本当に生産、いわゆる政府が介入して米価を引き上げることになって、今まで一緒に一生懸命それなりの価格で売ってきた一部の業者と売れなかった残った業者との間に、不公平感もさることながら、生産調整数量目標に参加しなかった、戸別所得補償に参加しなかった農家の人たちもそれによって恩恵を受けることになってまいります。不公平感が生じてまいります。そうすると、戸別所得補償制度そのものがいわゆる成り立たなくなっていくんじゃないのか。
 今回の制度は、いわゆる流通業者とか集荷業者とか販売業者のために米価を操作するのではなく、生産者に、安心して農業者にいわゆる農業を続けられるようにその生産費を補償しようと、所得補償しようと、そういう制度ですから、幾ら、いわゆる今ある一部の東北地方の県においては確かに在庫は余っている県が数県ございます。政府で買い上げてくださいという、政府で買い上げるべきだという要求はありますが、今はまだ本当に価格がどうなっていくか、出来秋も見ながら我々よく注視しなければ、二十一年産の米のことですから、そういう意味ではしっかりとした対応をして、皆さんと一緒にしっかりそこは見守っていきたいと、そう考えているところです。
#391
○山田俊男君 どうも時間がない中で急ぐものですから、大臣とどうも論点が合わないというふうに思います。
 ところで、財務大臣にお聞きしたいんですが、この戸別所得補償をつくったときに、大臣から何点かにわたります問題提起があったわけであります。その際、対象農家の話も、それから財源の話も、それからこの差額補てんの仕組みで大丈夫かと、財源も含めてという御指摘があった、大分やり取りがあったというふうに聞いていますが、今この議論と米価の水準を見てどんなふうにお考えになりますか。
#392
○国務大臣(野田佳彦君) 山田委員にお答えをいたしたいと思います。
 今御指摘のお話は、去年の予算編成の後半段階で、たしか十一月の下旬だったと思いますけれども、予算編成の透明化の一環の流れで、一番象徴的なことは事業仕分でありましたけれども、査定官庁と要求官庁との間でどういう論点でやり取りをしているかということを透明化するために個別論点の整理をして私は会見をいたしました。その中で、農家の戸別所得補償についてはたしか六つぐらいの論点をお話をしたというふうに思いますが、その中で今御指摘のようなテーマがございましたけれども、当時のカウンターパートが山田副大臣、当時、今大臣でございまして、山田当時の副大臣の説得力ある御説明に私は納得をしまして、五千六百億円の予算措置をさせていただきました。
 今の米の下落の話、出ていましたけれども、基本的には平成二十二年度で措置をしている範囲の中で対応していただけるものと思いますし、二十三年度以降については、これから概算要求やあるいは要望をいただく中で判断をしていきたいというふうに思います。
#393
○山田俊男君 財務大臣、もしもその範囲を超えて、そして差額補てんの財源が必要になった、そういう場合においてもちゃんとこの仕組みは守ると。現に二十二年産については支払う、それから二十三年度のこの仕組みについてもその仕組みは守るというふうにお考えですか。お聞きします。
#394
○国務大臣(野田佳彦君) 現時点においては、今措置している範囲の中で対応していただけるものと思っております。それを超える段階では、その後に判断をさせていただきます。
#395
○山田俊男君 先ほど来申し上げたかったのは、要は、このまま放置しておくんじゃなくて、きちっと余ったものをどう処理するかという議論をちゃんとやって、そしてやり方についても、政府買入れがいいか、それとも生産者自らの取組によります拠出による主食用以外への仕向けの方法もあるか、そういう仕組みについて検討しておかなかったら、この仕組みであればいつまででも米価が下がっていくんじゃないですかということが一番の論点にしたかったんですよ。
 だから、この仕組みを全体として二十三年度も実施しますか。今日の日本農業新聞なんかによると、収入保険の仕組みを入れると。何のことはない、モデル事業をやって二年度目、本格実施に行った途端に中身をもう変えますよという議論をしている。中身を変えますよという議論になったときに、先ほど来山田大臣がおっしゃっている、所得補償をちゃんとやるよと言っている、本当に所得補償をやる仕組みになるのか。すべての販売農家、あれで選挙をお勝ちになったわけでありますが、すべての販売農家を対象にして仕組みを進めるよと言っているけど、だって収入保険の仕組みにしたらすべての農家を対象にしないじゃないですか。
 さらにまた、すべて国が負担するよと言っているんだけど、財源負担するよと言っているんだけど、収入保険の仕組みで共済の仕組みにしちゃったら、生産者からの拠出をもらった上で仕組むんですから対象が限定するわけでありまして、そういう意味からしましても、極めて私はこの議論は不十分であり、残念であると言わざるを得ません。もっと慎重に、もっと幅広く意見を得て、独りよがりでない議論を進めるべきだというふうに思います。
 それじゃ、大臣からお聞きして、質問終わります。
#396
○国務大臣(山田正彦君) 今朝の農業新聞に収入保険という記載が出たそうですけれども、私ども、その収入保険にしようとかということは今の時点では考えておりませんので、あくまで戸別所得補償制度、今のいわゆる生産費の岩盤部分を守っていこうと、いわゆる定額部分と変動部分でというところに変わりはありません。
#397
○山田俊男君 改めてまたしっかり議論をさせていただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#398
○委員長(平野達男君) 関連質疑を許します。松下新平君。
#399
○松下新平君 自由民主党の宮崎県選出、松下新平です。
 私は、宮崎県で発生いたしました口蹄疫に関しまして質疑と提案をいたします。
 申し上げたいことはたくさんございますけれども、時間の制約がございまして、菅総理に率直な御意見をお伺いしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず最初に端的にお伺いいたします。菅総理、今回の口蹄疫の問題、どのように考えていらっしゃいますでしょうか、お答えください。
#400
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も総理就任直後、たしか四日目でしたか、宮崎県に参りまして、実際の畜産農家の皆さんにお会いすると同時に、知事始め関係市町村の長、さらには東京から出かけていた各関係者ともお話をいたしました。
 まず、その時点で考えたことは、とにかく感染の拡大をいかにして押しとどめるか、そのために全力を集中する。そして、それがうまくいって口蹄疫が収まった中では、しっかりと畜産を含め、それの再開ができるような、そういう支援をする。この二つのことをその場でもお約束をいたしました。
 幸いにしてといいましょうか、幸いと言ってはちょっと言い過ぎかもしれませんが、拡大が止まって終息の段階を迎えて、これからは、まだまだ完全には気を緩めてはいけないと思いますが、畜産を含めた再生といいましょうか、そのことをしっかり取り組む時期に来ていると、このような認識を持っております。
#401
○松下新平君 総理、全く認識が甘いと思います。お配りした資料を御覧ください。(資料提示)四枚目です。これは国家の危機管理の問題です。安全保障です。食の安全保障なんです。宮崎だけの問題ではありません。国の防疫をどのように考えるか。まさに、二十一世紀は人類とウイルスの闘いと言われております。そういった認識では、この国を預かる本当に気概があるのか疑わざるを得ません。
 次のフリップを見てください。口蹄疫をめぐる主な動きです。四月二十日に第一例が都農町で感染疑いを確認されました。その後、自由民主党は現地に入りまして、現地の声を聞き、政府に申入れを四回行いました。それに対して民主党の対応はこちらに書いてあるとおりです。三週間たってようやく赤松農林水産大臣が宮崎入りをしました。その間に九日間も中南米に外遊に出かけていた。我々は、国にとどまって宮崎に入って防疫の指示を取るべきだと再三再四申し入れましたが、こういった有様です。まさに、山火事であれば山が火事で蔓延している中で消防団が駆け付ける、その事態と同じであります。全く対応が甘いわけです。遅いわけです。
 そのことについて政府の責任をどう考えますか。菅総理、お願いします。
#402
○国務大臣(山田正彦君) 私から先にお答えいたします。
 いわゆる口蹄疫は、疫学調査チームの調査報告にありますように、既に三月の中旬には宮崎で発生していることが分かりました。三月三十一日に家保、宮崎県の家畜保健所において口蹄疫発症のウイルスのある検体を入手しております。国に届出が県からあったのは四月の二十日です。四月の二十日以前に既に十農場で発症したことは抗体検査によって明らかです。
 一方、えびの市のように、国の最初の四月二十日の指針どおりにいわゆる二十四時間以内に殺処分して七十二時間以内に埋却しているところは収まっています。そういう意味では、国に初動のミスがあったとかということは、なかったものだと私は考えているところです。
#403
○松下新平君 総理、お願いします。
#404
○内閣総理大臣(菅直人君) 山田農水大臣は副大臣の時代からこの問題の最前線で頑張っていただいていて、赤松農林大臣の後をお願いをいたしたわけであります。
 そういう意味で、私も、就任したのは六月の八日ですが、十二日に現地に入りました。この過去のどの時点でどういったことというのはかなり専門的な分野に入りますので、そういう点で今、山田大臣の方から、そうしたウイルスの検出がどの時期になされて、そして県から国に対する知らせがどの時期にあってということの説明がありました。
 いずれにいたしましても、そうした中で国家的な危機だという認識は私も当時から持っておりまして、私が担当する時期においてもそういう意識の中で、もうその時点ではかなりの拡大が出ておりましたので、まずはとにかく感染拡大を防止するために自衛隊を増派し、あるいは警察関係者も増派し、あるいはいろいろな機関を通して獣医師さんにもより多くの方に参加をしていただく、最大限の行動を取ったつもりでありまして、そういうものが合わさって終息に向かってきている、このように認識をいたしております。
#405
○松下新平君 政府が四月二十日に現状を認識したというのは全く遅過ぎますよ。今日は傍聴席に宮崎県議会から二十名来ておりますけれども、腰が抜けますよ、そんな発言だと。
 そして、これ見てくださいよ。赤松大臣が外遊している間に、これ大事なときなんですよ、このときに牛の千倍と言われる豚に感染したんですよ。そのときが、きちっとやっていればこんなことにならなかったんですよ。何考えているんだ。(発言する者あり)いやいや、私は菅総理と今日は話します。
 口蹄疫対策特措法二十三条、菅総理、御存じですか。
#406
○委員長(平野達男君) 山田農林水産大臣。(発言する者あり)まず、山田農林水産大臣。
#407
○国務大臣(山田正彦君) いかにも赤松大臣が外遊していて対応が遅かったかのような言い方をされておりますが、実際に国の指針どおりにやっているところ、例えばえびのとか、また都城辺りも、もう写真判定で分かりますから、早く殺処分、埋却したところは収まったんです。言わば、川南その他において確かに豚の発生があっているんですが、(発言する者あり)まず、まず、いいですか、これは法定受託義務で県がまずは第一次的に防疫義務に従事する仕事だったわけです。私が国の現地対策本部長として出かけていったときには、まだ道路の消毒すら、道路の一般車両の消毒すらしていなかったんです。そのときに県知事さんに、何で車の消毒もしないんですかと。そうしたら……(発言する者あり)ちょっと聞いてください。
#408
○委員長(平野達男君) 静粛に、静粛に。
#409
○国務大臣(山田正彦君) そうしたら、交通渋滞を起こすからできないんですと言われたんです。それくらい県の対応は遅れておったと、私は今になってはっきり申し上げます。
 そういう意味では、もう本当に、今回、私ども国も反省すべき点はあると思います。これからこういう口蹄疫の危機管理は県に任せるのではなく国でもって危機管理を直接対応する、そういう形で、家伝法も含めて、新しいマニュアルも含めて、今その指針も発表し、その対応策、それを今取ろうとしているところです。
#410
○委員長(平野達男君) 内閣総理大臣、特措法二十三条に関しての質問が出ていますので。
#411
○内閣総理大臣(菅直人君) この問題に関して、たしか通常国会の段階だと思いますが、いろいろな意味で特措法が必要だということで、二十三条では、今後の地域経済の再建、活性化を図るために基金の設置についても規定されていると承知をいたしております。
#412
○松下新平君 篠原副大臣が現地の対策本部長として指揮を執っていただきました。篠原副大臣ははっきり、国の責任じゃないとこの防疫はできないと言われているんですよ。
 山田大臣、宮崎のせいにするんですか。(発言する者あり)法律の不備だったら我々も同じですけれども、そういった発言はないじゃないですか。宮崎のせいにしないで法律の不備と言ったらどうですか。(発言する者あり)
#413
○委員長(平野達男君) 静粛にしてください。
#414
○国務大臣(山田正彦君) そのとおりで、だからこそ特措法を一日で与野党含めて作っていただいたわけだし、それで強制殺処分もでき、日本で初めて政治決断でワクチン接種やったわけです。
 これから先、口蹄疫とかそういう大きな危機管理に対しては、県に任せるのではなく、国が責任持ってやれるような法体制の整備、家伝法の改正も含めて、今新しいマニュアルも作って、先般、各都道府県の畜産課長さんたち等々集めて示しましたので、法改正も今検討しているところで、次の通常国会に是非出させていただきたいと思っております。
#415
○松下新平君 今の大臣の答弁は宮崎に対する見解を訂正するということでよろしいですか。
#416
○国務大臣(山田正彦君) いいですか。今回、この口蹄疫は我々いろんなことを教訓として受けました。そういう意味で、今第三者委員会をつくりました。この中には弁護士さんも入っていますし、いろんな専門家が入っております。その第三者委員会の下に、国の責任はどうだったか、県の対応はどうだったか、市町村の対応はどうだったか、そういうことも含めて第三者委員会でもってしっかりと検証をしていただきたいと、そう思っているところです。
#417
○松下新平君 冒頭に申し上げましたけれども、国家の危機管理なんですよ。安全保障なんですよ。その認識は全く甘いんです。民主党では危機管理できないと断言できます。
 口蹄疫対策特措法二十三条、これ資料を渡してありますけれども、これがまさに再建の生命線なんです。赤で書いておりますけれども、基金の設置その他の必要な措置をとると明確に書いております。地域再生のキーワードなんです。
 制定されて二か月たちますけれども、この基金はどこにあるんですか。総理、答えてください。総理です、総理。対策本部長の総理、お願いします。
#418
○委員長(平野達男君) 質疑者は静粛にお願いします。
#419
○松下新平君 公正にやってください、公正に。
#420
○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、基金の在り方をめぐって関係者が大臣を中心に議論を進めていただいております。
#421
○松下新平君 総理、制定されてから、施行されてちょうど二か月ですよ。この間、何も進んでいないんですか。スピードが大事なんですよ。宮崎の状況、鹿児島、熊本、同じですよ。もう一度答えてください。
#422
○内閣総理大臣(菅直人君) 私もすべてを承知をしているわけではありませんが、少なくともこの件に関して県の方からもいろいろな要望がいただいておりますし、またもちろん、いわゆる畜産農家ばかりでなく関係する町の復興といったことも含め、観光も含め、どういう範囲にどういう形で基金を積むのがいいのか、そういうことを、そういったまさに宮崎県の関係者も含めた議論をしていただいていると、そういうことを承知しておりまして、先ほど申し上げたように、私が総理に就任した段階ではまだ感染拡大のおそれといいましょうか、そういう状況がありましたので、まずは感染拡大を食い止めるというところからスタートをし、その時点でも、これが終息したときにはこういった再建に向けて全力を挙げることを現地でもお約束をいたしましたので、先日、衆議院の答弁でも、そのお約束にたがわないような内容の基金の在り方をきちっと決めてくれと、このことを担当大臣中心に議論をいただいている段階です。
#423
○松下新平君 全く危機管理なっていないですよ。
 宮崎は、先週三十九項目の要望書を出しております。待ち切れないから三百億の基金を設置してやると言っております。財源の裏付けははっきりされておりません。今、急を急ぐんです。スピード感、それでいいんですか。
 私は、ここで一千億の基金を提案します。総理、この場で約束してください。
#424
○国務大臣(山田正彦君) 特措法二十三条に基金の規定があります。それを受けて、総理からも基金設置するようにという指示をいただいております。今、宮崎県側の要望も受けているところですが、それを基に、農水省だけではどうしようもありませんので、経済産業省あるいは総務省等々とも詰めて、基金をどういう形にするのか、そういったことを含めて、今鋭意取り組んでいるところです。
 今、対応が遅いじゃないかというお話ですが、今回、家畜を殺処分した場合の評価についても概算払、仮払いをすぐにやりましたので、農家の、いわゆる畜産農家の手元には今恐らく百億を超える金額は支払がなされているものと。国の方からは二百億から三百億はもう既に県の方に支払っておりますし、概算払、仮払いを急いでくれ、農家は収入がないんだからということで、今回異例の措置として早く、いろんな手当ても迅速に今やっているところで、国としてはしっかりとその対応はこれからもやらさせていただくつもりです。
#425
○委員長(平野達男君) 松下新平君、時間ですのでまとめてください。
#426
○松下新平君 はい、まとめます。最後にまとめます。(発言する者あり)
#427
○委員長(平野達男君) 静粛に、静粛に。
#428
○松下新平君 一千億の基金については、関係の有志の仲間、皆さんと一緒に強く働きかけていきたいと思います。
 以上で終わります。
#429
○委員長(平野達男君) 以上で林芳正君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#430
○委員長(平野達男君) 次に、櫻井充君の質疑を行います。櫻井充君。
#431
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。
 今日、まず本題に入る前に、先週のメルマガに何げにシックハウスで具合が悪くなりましたと書いたところ、新聞の一面に書いていただきまして、新会館に入って、先ほどもちょっと同僚議員と話をしていたら、同僚議員だけではなく平野達男委員長も実は具合が悪くなったというお話でした。
 済みません、通告しておりませんが、菅総理、新会館にお入りになりましたか。そのときに何か具合が悪くなったとか、そういう感じはなかったでしょうか。
#432
○内閣総理大臣(菅直人君) 実はまだ会館、新しい部屋には足を入れる余裕がなくて、まだ一度も部屋に入っておりません。
#433
○櫻井充君 我々議員は結構いろいろ出入りをしているので、そういう意味では化学物質を浴びている時間というのは少なくて済むと思うんですが、そこで働いている秘書の皆さんの中では、もう本当に大変で、だけどあきらめていますという方もいらっしゃいます。
 そういう点から考えてくると、今までの本当に国の対策というのが十分だったのかどうかという議論を改めてやっていかなければいけないのではないのかというふうに感じています。
 私も党の中でシックハウス対策の座長を務めさせていただいて対策をまとめた経緯がありますが、済みません、今日の午後の急な質問で大変恐縮ですが、答えられる範囲で結構でございますので、前原大臣の方から現状について御説明をいただきたいと思います。
#434
○国務大臣(前原誠司君) まず、新会館においての今委員から御指摘のあったことについてでございますが、まず新議員会館におきましては、建築基準法に基づきまして、ホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物、VOCを発散する建築材料等の使用制限を行うとともに、供用開始前に五種類のVOC室内濃度の測定を行い、いずれも厚生労働省が定めた濃度指針値以下であることが確認をされております。また、家具等の搬入後にVOCの濃度が上がることが想定をされましたので再度測定を行いまして、いずれも濃度基準値以下であることを確認しております。
 新議員会館は旧会館に比べて気密性が高いものとなっておりまして、このことから、今、櫻井議員が御指摘のように、議員室及び秘書室の窓に手動で開閉できる換気口をそれぞれ二か所設けるとともに、外気を導入した換気実施ができるように整備をしております。
 なお、衆議院の新議員会館につきましては、化学物質の濃度を下げるため、施設管理者において、夜間、遠隔操作による空調運転が実施されていると伺っております。
 それから、シックハウス対策全体、これはもう櫻井議員が民主党の政策立案をリードしていただいたので釈迦に説法ではございますけれども、歴史的な経緯も踏まえて少しだけよろしいですか、お話をして。
 まず、平成十四年に建築基準法が改正をされまして、ホルムアルデヒドなどを使用した建材の使用制限、換気設備の設置の義務化など規制を導入をいたしまして、平成十五年の七月から施行されております。また、住宅品質確保法に基づく住宅性能表示制度において、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びスチレンの五種類の化学物質について室内空気中の濃度の測定結果等を表示する仕組みを推進しております。
 今後とも、この改正案あるいは住宅品質確保法に基づいて取り組んでまいりたいと、このように考えております。
#435
○櫻井充君 どうもありがとうございました。
 あの当時、実は規制する化学物質を最初はホルムアルデヒドとそれからクロルピリホスという物質だけに限ったのは、工業界が生産的に追い付かないからであって、その後はどんどんどんどん規制を掛けていきましょうということになっていたかと思うんです。
 こういったシックハウスだけではなくて、全体でいうと化学物質過敏症の患者さんというのは、一回なってしまうとなかなか治りません。私もその典型です。ですから、予防するしかないわけであって、そういう点で、これは今回どうも調べていってみると、建築物なのか、それともそれから入った家具やじゅうたんなのかまだはっきりはしていませんが、今後、住宅だけではなくて、家具であるとかじゅうたんとか、そういったものについての規制も必要ではないのかなと、そう思っておりますので、これは済みません、要望だけにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本題に入りたいと思いますが、私はこういう場で菅総理と議論をさせていただく機会ができたというのは本当に幸せな思いでございます。と申し上げますのも、仙台の国分町のおおみ矢というお店で二人で酒を飲みながら話をした際に、何年前だったか忘れましたが、菅さんがその当時、おれは総理になるんだと、おれは天下を取るんだと熱く語っておられました。その上で、もう少し菅さんからお話があったのは、おれはこの社会をそして変えるんだと非常に力強いお話があったんですが、悲しいかな、総理になられてから、どうもどういう方向にこの国を持っていこうとされているのか、済みません、よく分からないところもありますので、まず、まず菅総理の目指すべき社会像を教えていただけますでしょうか。
#436
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も仙台で御一緒したときのことはよく覚えていますが、特に覚えているのは翌日大変な二日酔いであったというその状況を思い出しております。
 私、この総理大臣という役職、今そのときも言ったと言われましたが、こういう形で就任することになるということは予想いたしておりませんでした。しかし、そうした就任をしたときに私なりに考えましたことは、先ほどどなたかの御質問にもお答えいたしましたけれども、やはり総理大臣としての職務に対する評価というのは、最終的には歴史の中で評価が定まるんであろうと、歴史に対して恥じない行動、言動を取っていこう、そういうことを私なりに心に決めたところであります。
 そういう中で、少し具体的なことを申し上げますと、昨年の選挙では国民の生活が第一、そして、それに加えて、今回の選挙で元気な日本を復活させる、こういう大きな目標を立てたところであります。そして、私はこの二十年間、日本の基本的な政策の運び方が幾つかの点で大きく間違っていたことが今のような日本の状況を生み出したと、このように考えております。
 そこで、具体化するために何が必要か。それは経済成長を目指す改革、財政健全化を目指す改革、社会保障の改革、これをばらばらに考えるのではなくて一体的に考えていく必要がある。つまりは、景気対策は景気対策だけ、社会保障は社会保障だけという考え方ではなくて、それらを一体的に考えることによってその三つのことを連動して推し進めていくことが必要であろうと、このように思っております。
 そういう中で、今いよいよ本格的な予算編成の時期になるわけですけれども、まずは雇用の拡大を通して経済成長とデフレからの脱却、こういうことに重点を置いた政策を進めていく必要があるだろうと思っております。
 また、社会保障については、これはもう櫻井さんの専門分野でありますけれども、この間、社会保障は高齢化の進展も伴って負担が大きくなっていく中で、残念ながら財政がそれに伴っておりません。そのために建設国債ではなくて赤字国債が多額に発行をしなければ予算が組めない状況がこの十年近く続いてきているわけでありまして、そういった点では国民の皆さんにも、負担はある程度必要だけれども、だれもが安心でき、活力のある社会というものを選んでいただけるのか、それに対して、負担は小さいけれども、格差が大きくて多くの人にとって不安な社会でとどまるのか。私は、やはり負担はある程度必要であるが、だれもが安心でき、活力のある社会というものを目指すという方向で国民の皆さんの理解を得てまいりたい、このように思っております。
 そういった中で、もう一つだけせっかくの機会ですから申し上げさせていただきますと、私は、政治の目的というのは不幸を最小化することにあるということをいろんな場で申し上げてまいりました。
 最近の状況の中でいえば、やはり個人個人が非常にばらばらになって孤立化している、最近の高齢者の方の、何といいましょうか、行方がはっきりしないといったことも、いろんな事情があるにしても、地域社会あるいは親子の関係等が大変薄れている、そういう中にまたいろいろな事件が起きております。
 私は、前鳩山総理が言われていた居場所と出番のある社会、だれもが居場所と出番があって、そして元気を取り戻せる、そういう日本を目指して頑張っていきたい、こう思っておりますので、櫻井議員にもどうか御指導をいただきたいと思っております。
#437
○櫻井充君 ありがとうございました。
 私は、済みません、個人的な思いを申し上げますと、不幸という言葉と最小という、言わば二重否定のような言い方をされるのではなくて、冒頭の元気な日本を復活させると一本やりでやっていただいた方がもっと夢が出てくるのではないのかなと。言わば、ネガティブなところをもう最小にしていきましょうということではなくて、むしろもっと前向きに、我々今、閉塞感に打ちひしがれているわけですから、その日本をこうやっておれの突破力でやっていくんだと。あの当時、僕は菅総理と飲んでいて、それからずっと質問も聞いていて、そこがやはり何といっても、菅総理の私は魅力だと思っていますから、そういう点では、そういう方向で私はやっていただきたいと思っているんです。
 そこの中で三つの改革を同時に進めていくというのは、これは非常に大事な視点だと思うんです。具体的に、例えば今、社会保障のところを手厚くしていきます、それから雇用を何とか確保していきますというお話になりました。私はまだ、月二回程度ですが、医療の現場で働いております。そうすると、慢性的な完全な人手不足でして、こういったところは本来であればもっともっと雇用を確保できるところになるんだろうと。それから、介護の分野も間違いなくそうだと思っているんです。雇用誘発係数を見ても、医療の分野や介護の分野というのは既に公共事業を超えております。
 ですから、菅総理の所信表明演説の中で、医療や介護の分野を雇用の受皿としていくんだという、僕はあの所信表明をお伺いして、これでやっと医療や介護の現場で働いている人たちが報われてくるなと、私はそう感じているんですが、まずこの方向性と、それから、ここに対して、来年度の予算ではきちんと付けるから大丈夫だ、心配するなと、そういうメッセージを伝えていただければと思います。
#438
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほどの全体の話の中でも申し上げましたが、成長と財政健全化と社会保障をうまく連動させていくというその考え方の中で、具体的には雇用の拡大を通して経済を大きくしていく、そしてそのことがひいては財政の再建にもつながっていく、こういう良い形の循環をどのようにしたら実現できるかということを考えてきたわけであります。
 御承知のような新成長戦略の中でもそういう考え方に立って、今御指摘のありました医療、介護あるいは保育といった、そういう分野はまさに慢性的には人手不足、つまり、需要はあるわけであります。しかし、余りにも待遇が悪いために定着しない、あるいはなかなか人が集まらないという状況が続いている。そういう点では、そうしたところがある程度の財政出動を含めてもきちっと対応ができれば、新たな、仕事がない人が仕事に就くことができ、そして、それを通して収入があればそれなりの税金も払いますし、逆に失業率が下がってくればデフレ脱却の道にもつながりますし、そして、ひいては医療、介護、保育の社会保障の分野の充実にもなっていく。つまりはそういうところにお金を優先的に充てることはある意味での成長にもつながっていく、このように考えております。
 そういった意味で、今回の予算の編成の中で特別枠をつくることになり、それもいろんな意見を含めて、最終的には私の判断ということにもなるかと思いますので、今おっしゃったような分野での雇用の拡大から、それがひいては社会保障の充実につながる分野、これは最も重視すべき分野だと私自身も考えております。
#439
○櫻井充君 ありがとうございます。
 私が十二年前に初めて当選させていただいたときに、医者の数も足りないし、医療費もこれからもっと増やさなきゃいけないんだという話をしたときには、また医者の給料を上げなきゃいけないのかと、医者はそんなにもうけたいのかという批判を随分浴びました。ですが、今は地域医療の崩壊なども含めて、医療費を増やしていかなければいけない、それから、地方の医者の数を増やしていかなきゃいけないんだと、これはもう大方の皆さんの御了解をいただけているものだと思っています。
 ただし、現実として、そこまで分かってはいるけれど、なかなか追っ付いていかないという問題がこれまでございました。それは、小泉・竹中改革の中で社会保障費を、まあこれは国家財政を圧迫するという観点から毎年二千二百億円、伸びの抑制をしましょうということがあって、相当ひずみを生じてきています。
 ですから、今回民主党政権になって、ここの抑制は行わないということ、これは、医療や介護で働いている皆さんだけではなくて、地域で医療をなかなか受けることができなくなっている、それから介護をきちんと受けられないような方々にとっても私は非常に朗報だと思っているんです。
 ただし、問題は、ここの診療報酬改定は来年、再来年度になりますから、介護の施設なりそういったところの収入を増やしていくためには、当然のことながら税金を使って補てんしていかない限りはうまくいかないわけです。そうすると、今の総理の御答弁ですと、その総理の特別枠の中から医療や介護の分野のところに充てていくという趣旨の御発言だと理解してよろしいんでしょうか。
#440
○内閣総理大臣(菅直人君) 基本的には、予算編成全体の中で新成長戦略に沿って、それは先ほど御指摘のあった分野、医療、介護も含めて成長に資する、そしてその前提として、雇用拡大に資する、そういう分野を重点に予算編成全体も含めて考えていただきたいと。特別枠というのは、あくまでその中で更に特別枠というものをつくってということでありますので、そういうことを考えております。
 それに加えて若干、この場がふさわしいかどうか、申し上げさせていただきますと、先ほど来の議論も含めて、この社会保障に私はもっとお金を使うことが重要だと思っております。その場合に、その財源をどのように考えるかということも、これは予算編成の中だけでは考え切れない大きな課題でありますけれども、先ほども冒頭申し上げましたように、ある程度の負担が必要だけれどもだれもが安心できる社会を目指すのか、それとも逆に、負担は小さいけれども医療や介護といった分野も含めて不安な社会でとどまるのかという、そういう大きな選択も国民の皆さんに問うていくということが中期的、長期的な展望の中では必要になるだろうと、このように思っております。
#441
○櫻井充君 ありがとうございます。
 多分、そういうお考えがあって、参議院選挙冒頭でしょうか、前になるんでしょうか、消費税の御発言があったのかなと、そう理解いたします。
 ただ、我々は、マニフェスト企画会議の中でどういう議論になっていたのかというと、あの当時はまだ鳩山総理でして、鳩山総理の間、つまり四年間は消費税を引き上げないんだと、その代わり、税制の抜本改正については次の衆議院選挙でそのことの信を問いましょうという話でずっとやってまいりました。
 私もそこの中に参加させていただいている中で、まず一つ懸念していたことは何なのかというと、これまで自公政権の中でも財政再建を何回かやろうとしてきました。例えば平成九年、それから平成十三年です。その後もう一回やっていますが、これはリーマン・ショックなどの海外の影響でうまくいかなかったことは理解をしております。
 この公債の発行額の推移のところになりますけれども、(資料提示)ポイントは、まず僕は一番大きいと思っているのは平成九年なんですね。平成九年のときに何を行ったかというと、消費税を三%から五%にちょうど引き上げた年です。特別減税も打ち切りました。それから、サラリーマンの皆さんの病院での窓口負担を一割から二割に引き上げた。たしか公共事業費を六%カットしたんじゃなかったかと思いますが、いずれにしても国として九兆円ぐらいのプラスになった。
 公債の発行額はどうかというと、平成八年は二十一兆円を超えるぐらい。平成九年は、それだけ財政再建ということで増税したにもかかわらず、悲しいかな三兆円しか減らせなかった。その翌年は、景気が悪くなったこともあって公共事業費を大幅に積み増ししました。その結果、公債の発行額は三十四兆円を超えているということです。つまり、ここの原因は一体何だったのか。財政再建をやろうとしたけれども、結果的にはむしろ借金の額を増やしてしまったというのが平成九年です。
 それから、平成十三年はどうかというと、小泉改革で三十兆の枠を定めたときでした。このときの改革によって、たしか私の記憶が正しければ平成十三年の税収が約五十兆、それから平成十五年ぐらいのときには四十一兆までたった二年間で落ち込んでしまって財政再建ができなくなってきていると。
 こういった総括をしないで、また同じような形で財政再建をやっていきましょうということになるとまた問題が起こってくるんではないのかなと、私はそう感じておりまして、この点について、まず財務省としてこの財政再建を、うまくいかなかった、どのように分析されていらっしゃるんでしょうか。
#442
○国務大臣(野田佳彦君) 櫻井委員にお答えをしたいと思います。
 今、平成九年と平成十三年の財政再建の取組が挫折をしたという御指摘でございますが、それについての分析でございますけれども、御指摘のとおり平成九年は橋本政権における消費税引上げがございました。十三年は、これは骨太の方針で国債発行額を三十兆以下と目標に掲げながらそれを達成することができなかった。その理由は、直接的には経済情勢の悪化に伴うこれは税収の落ち込みが厳しくなったということだと思いますが、その中で同時に、景気変動に対して柔軟に対応できる仕組みを盛り込んでいなかったということが一つは大きな問題だったんではないかなと。
 もう一つは、硬直化した歳出構造にこれをメスを入れることができなくて、新たな雇用と成長分野に支出を結び付けていけなかったというところにも反省点があるのではないかと思います。
 その教訓を踏まえて六月にまとめた財政運営戦略におきましては、内外の経済の重大な危機等により目標の達成が著しく困難と認められた場合には、達成時期等の変更等の適切な措置がとれる仕組みを盛り込む、いわゆる柔軟な対応をしていこうという、こういう項目も入れております。
#443
○櫻井充君 ありがとうございました。
 そうすると、財務大臣、今の総括を踏まえた上で考えたときに、今、その財政再建を本当に本格的に実施できる状態にあるんでしょうか。
#444
○国務大臣(野田佳彦君) 財政運営戦略は作りました。これは、不断の努力で歳出も歳入も見直しをしていくと。一方で、やっぱり景気を良くすることによって税金を払える企業や個人が増えていくという、もう一方の成長戦略とセットでやっていくということであります。多分、委員の御指摘は景気の動向によく配慮しろということだと思いますが、それは十分配慮しながらの対応だと思います。
#445
○櫻井充君 財政再建はやらなきゃいけないという認識はこれは一致しているんです。ただし、あのように、やり方を間違う、やる時期を間違ってしまうとむしろ財政を悪化させるということを我々は学んでいるわけです、過去の例から。ですから、今回やるときには、僕は失敗は許されないと思っていて、その点でどういったところを注意してやっていけばいいのかという議論をきちんとしなければいけないと思っているんです。
 その上で、もう一度消費税に戻りますが、その平成九年に消費税を三から五に引き上げたというのが結果的には財政再建に資するようなことだったんだろうかと。財源としては安定財源になったのかもしれない。しかし、そのために消費が落ち込んだりして、むしろ逆に言うと、法人税なり所得税なりが落ち込むような結果になってきていることを考えてくると、果たして消費税というものが、今のような段階で上げたとすると財政再建に本当に資するとお考えでしょうか。
#446
○国務大臣(野田佳彦君) 平成九年における消費税を三%から五%に上げたこの影響をどう見るかということだというふうに思いますけれども、四月一日に引上げを実施をしてから、それは当然その前には駆け込みの需要がありますね、三月まで。その分、四月―六月は消費は落ち込みました。でも、七月から九月はこれ上がってきています。
 問題なのは、消費税の引上げという時期でもありましたけれども、御案内のとおり、七月、アジアの通貨・金融危機が起こったこと、加えて、その後、また年度の後半の方で山一とか北拓とかという金融機関の破綻がありました。そういう急激な経済の変動もあって税収全体は落ち込んでいくんですね、ずっと。それは、所得税、法人税、落ち込んでいます。その意味では、消費税はその後も九兆円、十兆円台で安定的に推移をしています。消費税の引上げによって全体の税収が落ち込んだというよりも、その後の大きな経済的な変動もよく勘案しなければ、判断しなければいけないのではないかと思います。
#447
○櫻井充君 ありがとうございました。
 確かに、そうしてくると、経済の大きな変動という今お話がありました。例えば、今回のリーマン・ショックを受けてどうなったのかというと、その後の直近の三か月だけを見てみると、アメリカ、フランス、ドイツ、イギリスなど、全体平均するとマイナス六%の経済成長でした、マイナス六%ぐらい。だけど、日本はマイナス一二%なんですよね。つまり、金融機関の傷み方は日本はそれほどでもなかったにもかかわらず、非常にやはり僕は経済的に、まあ景気、経済と言った方がいいんでしょうかね、非常に脆弱な状況にあるんではないのかなと、そう思っています。
 そうすると、今のお話のとおりだとすれば、今のような時期では、なかなか私は、併せてその消費税上げなりなんなりというところには行き着かないんではないのかと、私自身はそう考えております。これは改めてまた議論をさせていただきたいと思っていますけど。
 その上で、済みません、ちょっと私、資料、自分で持っていないんですが、配られていないんですけど、配っていただいたんでしょうか。
 お手元の資料の二枚めくっていただいて三枚目をちょっと見ていただきたいんですが、国民負担率の国際比較というのがございます。これで見てみるとどうなのかというと、日本は租税負担、社会保障負担で約四〇%ぐらいで、世界で最低の水準なんです。ですから、このことから見れば、このことから単純に見てくれば、確かにイギリスやドイツ、フランスなど、ヨーロッパ並みまで引き上げることは可能ではないのかというふうに考えたくなりますが、私が調べている範囲で申し上げれば、ヨーロッパと日本との家庭からの支出で何が違うかというと、大きく二つ違っています。一つは住宅のローンです。もう一つは教育コストです。ですから、ここの部分を少し軽減してあげないと、その国民負担率を引き上げてくるというのは非常に難しいんではないのかというふうに感じております。
 そういう意味で、私は住宅政策は非常に大切だと思っているんですが、現状の住宅対策について教えていただけますでしょうか。
#448
○国務大臣(前原誠司君) 委員が御指摘のように、住宅、そしてまたそれにかかわる不動産・土地政策というのは景気に大変大きな影響を与えると思います。
 したがいまして、政権交代の後に我々は住宅政策何をしてきたのかということについてポイントを申し上げれば、一つは住宅版のエコポイントというものをやらせていただいた。これはいわゆる環境面への配慮であります。二つ目はフラット35という固定の金利の利子を引き下げる中で住宅取得をより容易にするということで、これもかなり使われております。
 それから、あとは姉歯の問題等があって建築基準法が非常に強化をされて、それは行き過ぎではないかという業界団体からの要望もございまして、結果として六月からは運用改善で提出資料を半分にするとか、あるいは認可期間を短縮をする、これも半減するとか、そういった取組をやらせていただいております。
 当然ながら、しかしああいう問題が起きてはいけないので、できれば来年、通常国会でああいう姉歯の問題が起きたようなことについては厳罰化をするという、むしろそういっためり張りの付いた建築基準法の見直しというものをやらせていただいているということでございます。
 そこで、新たにこれから考えていかなくてはいけない視点というのが、これはもう取り組んでいるところもありますけれども、私は四つのポイントをいつも申し上げています。耐震、環境、リフォーム、それから医住近接、医と住ですね。
 つまりは、これからどんどんどんどん高齢化の比率が高くなっていますけれども、病院で亡くなる高齢者の方が八割おられます。これは、今の医療保険の中で高齢者の住宅政策に医療費が使われているんじゃないかということで、例えば、URの公営住宅なんかの建て直しをこの高齢者対策などに合わせて、組み合わせてやっていくなんということももう現にやり始めております。それも、民間の資金を入れてできるだけ税金を投入しない形でやっていくということも大事だろうというふうに思っております。
 そういう四つの柱で、今まで引き継いだことを更にやっていく中で活性化というものを図っていきたいと、このように考えております。
#449
○櫻井充君 ありがとうございます。
 特に最後の医住近接というんですか、あれは非常にすばらしいですね。是非それを進めていただきたいと思っていますし、私も以前考えていたのは、例えばマンション単位でそこに病院が、病院というか医院が一つあって、二十四時間体制が取れるようにしてあげると、そこの、何というんでしょうか、住宅の付加価値みたいなのも上がってくるんではないのか。
 これは、ある医者仲間とこういうマンションを造っていけないかなという、そういう話をしたこともあったので、是非推し進めていただきたいと思いますし、このことによってその近隣の皆さんが非常に安心して生活を送れていくようになるんではないのかなと、そう思いますので、是非頑張っていただきたいと、そう思います。
 その上でもう一つ。僕はリフォームというのは非常に大事な視点だと思っているんです。
 中古住宅市場のちょっと流通を見ていただきたいんですが、大臣、ここが日本だけちょっといびつな構造になっております。このブルーの部分が既存住宅、つまり中古住宅市場です。黄色い部分がこれが新築住宅なんです。そうすると、アメリカ、イギリス、フランスと比較すると、日本は圧倒的に新築が多くて、中古住宅市場というのがほとんどないに等しいと。アメリカから見れば本当に少ないわけです。
 そうすると、今大臣がおっしゃったリフォームというのは、僕は非常にこれから進めていくべきだと思うんです、エコという観点からもですね。ところが、既存住宅の流通市場がこの程度であったとすると、なかなかそのリフォーム産業というのは進んでいかないんではないのかと思っていて、この既存住宅流通シェアをどうやって今増やしていこうとお考えなんでしょうか。
#450
○国務大臣(前原誠司君) 十五年で償却をされて価値がなくなるということで、市場として成り立たないという今の現状があります。
 それで、この中古住宅あるいはリフォーム市場を活性化しようと思うと幾つかのポイントが大事になってくるということで、今取組をしているのが、建築時それから修繕時の状況を記録した住宅の履歴書、つまりは、いつ造られてそしていつどこを修繕したのかということが分からないといわゆる価値が生み出せないということ、つまり市場ができる前提にならないということ、これを是非やっていきたいというふうに思っております。それから、中古住宅の品質、性能を検査するいわゆるインスペクション、検査ですね、検査と保証がセットになった保険制度、これをどんどんどんどん広めていこうというふうに思っています。
 つまりは、こういう住宅履歴書とか保険制度を普及をすることによって消費者が安心して中古住宅というものを選んでいただけるような環境づくりを今取り組んでやっているところでございまして、資産として評価をされる環境整備に努めてまいりたいと考えております。
#451
○櫻井充君 ありがとうございます。
 非常に大事なポイントだと思っているんですけれども、大臣、僕はよく皆さんにお話しするときに、中古車と同じ、イメージしてもらうのに中古車をよく説明しているんですが、中古車、車というのはたしか六年ぐらいで減価償却してしまうと。本来であればそこで価格はゼロになるはずなのに、十年たっても非常によくメンテナンスされていれば高い価格で流通されていると。
 ところが、住宅はそうならないんですよね。二十年もたてば価値がゼロになって、ゼロで止まればいいんですよ。むしろ更地の方が高く売れたりすることになってしまって、私の家も、二十五年ぐらいになるでしょうか、住んでいるにもかかわらずマイナス査定なんですよ。これ非常におかしいんですね。このおかしなことを変えない限り僕は変わっていかないんじゃないかと。つまり、価値があるのに価値がなく査定されてしまう。
 そうすると、済みません、自分の例を言うのも恐縮ですが、二千八百万で土地付きの家を買いました。二十年、三十年ぐらいローンを払い続けて、多分あの当時の金利が六%台でしたから、まあ七千万ぐらい払ったんじゃないかと思うんですよ。大変でした。それを払い切ってみて今売買すると幾らかというと、恐らく一千万にもならないんじゃないかと思うんですね。つまり私は、この分、六千万も負担をしているこの構造を変えないと、なかなか国民の皆さんの負担率を上げることはできないんじゃないかと。これを中古住宅で買えてまた売買できるということになってくると、住宅に掛けるお金が相当減ってくるんですよ。
 だから、そこの点をもう一度考えるような格好で、国として、本来は住める住宅にはマイナスにならないんですよぐらいのことを言っていかないと変わらないんじゃないかと思っているんですが、大臣、その点いかがでしょうか。
#452
○国務大臣(前原誠司君) 大変いい御指摘だと思います。
 アメリカの場合では、リーマン・ショックの前というちょっと前提付きでありますけれども、どんなに古い家でもリフォームをしたら買ったときよりも更に中古住宅でも高く売れるということの市場があるわけですよね。
 翻って、日本を見てみますと、人口がもう二〇〇四年から減っていっているわけで、これ、櫻井委員が出しておられるこの表は百十六万戸になっていますけれども、こんな戸数というのももう今無理です。長らく百万戸以上と言っていたのが去年なんかは八十万戸を割りました。もちろん景気の低迷というのがありますけれども。もちろん新築も、何とか我々は、例えば贈与税の非課税枠を五百万から一千五百万に拡大をして、そして何とか新しい住宅も売っていただこうというふうにはしておりますけれども、とにかくこれからは一千万円も掛ければ物すごくきれいな、新築に入ったようなリフォームもできますし、そして先ほど中古車の話をされましたよね。中古車も高く売れるものはいわゆる記録簿付き、つまりはちゃんと定期点検をしていますよという記録簿が付いているものと、あとは修復歴なしと、こういうようなものがちゃんと市場として売れるわけですよね。
 ですから、何かそういう判断基準のようなものを、先ほど申し上げたような住宅の履歴書、それからいわゆるその価値を後押しをするような保険制度、これをしっかりと後押しをする中でリフォーム市場あるいは中古住宅市場というものをしっかりと形成をして、そして櫻井委員の家もそのことによって若干、マイナスではなくて評価されるような状況というものをやっぱりつくり出していかなくてはいけない、そう思っております。
#453
○櫻井充君 いや、そうしていただけると助かるのでよろしくお願いします。
 今の中でちょっとソフトの話がありましたが、何種類か今ソフトがあるかと思います。そのうちの一種類は実は地元の建設業の方が作られたソフトなんです。これは建設業界から、今公共事業が削減されましたから何とかしなきゃいけないということでソフト会社を立ち上げまして、そのときに、この彼らがソフトを開発できたのはなぜできたのかというと、実は経産省が取り組んでいた新連携というシステムがあって、二つの中小企業が集まって新連携というシステムがあって、そこからお金を借りるんじゃなくて補助金として受け取ることができたと。そのことによって開発ができているんです。
 もう一つ申し上げておきたいのは、そこを経産省が残念ながらなかなか十分後押しをしてくださらなかったと。これを国交省の住宅局、当時の和泉局長が、ああ、こういうソフトがあるんならこれを二百年住宅構想の中に入れていこうじゃないかということで使ってくださっているんですね。
 つまり、国がお金を出したことによって新しいものが生まれているんですが、それがなかなか国の後押しがないがゆえに日の目を見なかったと。これが今回、住宅、こういうリフォームなりなんなり、その二百年住宅でやっと日の目を見るようになってきているので、是非、いいものが実は新連携から、それから農商工連携から生まれているので、これは大臣の皆さんにお願いしておきたいのは、いいものをやはり国としてアピールしていただけると税金が有効活用されていくのではないのかというふうに思います。済みません、ちょっと余計な横道にそれましたが。
 そこで、もう一点お願いがあるんです、この中古住宅市場の中で。住宅を金融資産としてとらえるかどうかではないのかと。つまり、リフォームをしましたと、今は確かにリフォームして価格が上がらないんですけれども、いわゆるリバースモーゲージ、住宅を担保に最後の老後の生活資金を調達できるようなシステムをつくってくると、住宅を造ったほかに貯金をしなくて済むようになるので内需の拡大にもつながっていく、そして最終的にそこで高い価格で売買できるということになって、初めて大事に家を使っていこう、リフォームをもっと積極的にやっていこうということになるんだろうと思っているんですが、この点についていかがでしょうか。
#454
○国務大臣(前原誠司君) このリバースモーゲージの考え方というのはかなり前から言われていることで、一部取り入れられているものもございます。しかし、先ほど委員が御指摘をされた、土地とそれからその上物の住宅、それがしっかり評価されないと、例えば金融資産に替えるという仕組みをつくる金融機関が非常に厳しい査定をして、結果的に毎年毎年あるいは毎月毎月受け取れるこのリバースモーゲージによる年金額が極めて低くなると、これはリスクが高くなるわけですから。
 そういう意味においては、そのリバースモーゲージを普及させる背景というのは、先ほど議員が御指摘をいただいたような中古住宅市場の活性化等、いわゆるそれがしっかり査定されるような仕組みをつくるということになれば結果としてリバースモーゲージの全体の枠が拡大をされて月々もらえる金額も増えてくると、こういうことになろうかと思います。
 住宅金融支援機構の融資保険というのがありまして、こういうものを通じて中古住宅が資産として評価をされるようになれば、こういったものを通じてしっかりと支援をしていきたいと考え、両輪でしっかりとやってこのリバースモーゲージというものをより普及をさせるような環境も整備をしてまいりたいと考えております。
#455
○櫻井充君 ありがとうございます。
 それで、もう一つ、済みません、パネルをお願いします。国の富の日米の比較を見ていただきたいんですが、もちろん土地の面積が違うから一概にはこういう単純なものではないんだろうとは思いますが、日本は国の富の中で土地が四五%、しかし、住宅は何%かというとわずか九・一でしかないと。一方、アメリカはどうかというと、土地は二二・八%で住宅は三〇%を占めてきていると。こういったところから見ても、住宅の価値が余りに私は、これは相対的なものなので一概にこうは言えないとは思いますが、かなりやっぱり低く査定されてしまっているんではないのかと。
 ですから、住宅が消耗品であるという感覚から金融資産なんですよという組替えをしてきて、こういった資産の中でもう少し、もう少し手厚くと言った方がいいんでしょうか、そのようになっていく方が、これは我々一般庶民からしてみれば住宅もある種の投資の、投資というのはいわゆるああいうアメリカのリーマン・ショックになるようなことを僕は指しているわけではなくて、投資先になっていくようなことにつながっていくんではないのかなと、そう感じているわけです。
 ですから、この点について、もう少し資産価値を認めるようにしていくと私は大分違うんじゃないかと思うんですが、前原大臣、その点についていかがでしょう。
#456
○国務大臣(前原誠司君) 御指摘のとおりだと思います。
 その資産価値をつくるためには、先ほど申し上げたような中古住宅をどう評価するかという仕組みをつくらないといわゆる資産というものが上がらないという今の日本の現状に直面をするわけでございまして、先ほど御質問いただいて答弁をさせていただいたようなことをしっかりと進めてまいりたいと考えております。
#457
○櫻井充君 どうもありがとうございました。
 これはもう一つ、とにかく、繰り返しになりますが、我々にしてみれば、貯蓄高を減らせる可能性があるということ、それから、余りこういうことをテレビの前で言うと殴られそうなんですが、正直に申し上げますと、価値を認めるということは固定資産税が上がることになるんです。これは地方の税収にとって私は大きなことだと思っていて、価値のあるものについてきちんと価値を認めていくということは社会全体にとってプラスになっていくんではないのかなと思いますので、是非検討していただきたいと思います。
 それからもう一つは、教育の問題なんです。民主党の教育の政策を見てくると、私は、だれでもひとしく高校まで教育を受けられるようにという理念に対しては私はそれですばらしいことだと思っているんですが、一方、高等教育がどうなのかというと、ここが、何と言ったらいいんでしょうか、非常にお寒いんではないだろうかと。
 要するに、先ほど二つ負担が重いんだということを申し上げましたが、例えば仙台で東京の大学に通うようになると、四年間で国立でも今だと一千万の仕送りをしなきゃいけないと、こういう負担を強いられるようでは相当大変だと思うんです。
 私事で恐縮ですが、僕は大学六年間おやじが無職でして、一円も収入がありませんでした。ですが、自宅から通えて、たまたま国立大学に入れて、バイトでお金を稼いだから何とか卒業することができましたが、今の国立の授業料ではとてもじゃないけれどもなかなかみんな大学に通うことができないんではないのかなと、そう思っておりまして、まず、日本の高等教育をどう考えているのか、文部科学大臣に御答弁いただきたいと思います。
#458
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 資源のほとんどない狭隘な郷土と、全世界でいえば少ない人口の中で日本がこれだけ発展し、今日まで先人の努力で発展したのは、まさに人材、そしてとりわけ科学技術を中心とした経済的にも支える人材が中心であったことは間違いない事実だというふうに思っております。そういう意味では、その人材をはぐくむのは当然ながら高等教育でありますので、高等教育における人材育成が国を支える、成長していくための根幹のテーマであることは間違いない事実だというふうに思っております。
 そういう中で、しかし一方、先ほど御指摘ありましたけれども、高等教育への公財政支出は、OECDの世界の平均でいうと大体GDPの一%が日本は〇・五%という、非常に少ない。同時に、その分の私の、要するに個人の負担と公財政の支出、公的支出の割合はほぼ日本は半分半分だと思います。アメリカで大体一対二、フランスですと多分三対一ぐらいから四対一ぐらいで、公財政ということでは極めて負担が重い状況になっているということは間違いない現実だと思います。
 そういう中で、今回の新経済成長戦略の中でも、その成長のエンジンとしての部分にまさに高等教育による人材育成というのを中心に据えて、今言われた意味で言いますと、奨学金の制度の充実、それから大学の質保証、国際化、大学院教育の充実強化、学生の職業教育の推進などを重点的に取り組んでいきたいというふうに思っております。
#459
○櫻井充君 ありがとうございます。
 そこで、まず国立大学についてなんですが、本来、運営交付金を減らさないという約束だったんではないんでしょうか。今運営交付金がどんどんどんどん減らされてきている現状をどうお考えでしょう。
#460
○国務大臣(川端達夫君) 国立大学法人に関する運営交付金の制度は、平成十六年から法人化されました。この法人化に至るときに、例えばこの参議院の附帯決議においても、国立大学法人法制定の際の参議院附帯決議で、法人化前の公費投入額を踏まえ、所要額を確保するように努めることという附帯決議が付きました。したがいまして、法人化直後の平成十六年度は法人化前と同じ水準の運営費交付金が確保されました。
 しかし、その後、今日の予算委員会でもしばしば話題になりました骨太方針二〇〇六の方針で毎年度減少ということで、結果的に平成十六年度は、スタートのときは前年並みが確保されたんですが、それ以降、平成二十一年度と比較しますと約七百二十億円の減額ということになりました。どんどん減ってきたということであります。
 そういう中で、それぞれの大学においては、人件費等の経費節減、外部資金の獲得などに必死に努力をしていただいておりますが、ここまで減ってくるということで、各大学が着実に教育研究を実施し得る必要額の確保が極めて厳しくなっているというのが現場から寄せられている声でございます。
 そういう中で、今年度の予算編成がございます。平成二十二年度までは、それまでは従来いわゆる骨太方針に基づいて一%削減方針ということで毎年一%ずつ切っていくということが、骨太方針が年度的に終わりましたので何とか一%という減額目標はクリアするという意味で、ぎりぎり、〇・九減ということに加えて補正で医療機器のプラスをするということで、ほぼ二十一年度並みを、減額じゃなくて並みを維持できたというのがぎりぎりのところでございました。
 そういう中で、今回の概算要求基準を含めて非常に厳しい編成方針の中でありますけれども、いろんな知恵を使う中で、大学の努力や無駄をなくすのは当然でありますけれども、大学の運営費交付金が適切に維持できるように最大限努力してまいりたいと思っております。
#461
○櫻井充君 ありがとうございます。
 大臣、今のままの大学の在り方で予算だけを維持することがいいかどうかという、もうそろそろ総括をするべきだと思っているんですね。
 例えば山形大学の医学部というのは、本来は地域の医師不足対策としてつくられた学部です。しかし、関東からみんな来て関東に帰っていくから、いつまでたったって地域の医師不足は解消しないんですよ。そうすると、何を申し上げたいのかというと、大学ごとにもうそろそろ、ここは例えば地域のための大学にしましょうと、皆さん、なかなか低所得で苦しんでいる方々もこうやって国立に入って、そしてまた地域で貢献できますよというような人材育成の在り方を考えていかなきゃいけないんじゃないか。すべてがミニ東大を目指すようなことは非常におかしくて、五年ぐらい掛けて、例えばもう今、国の予算を減らすのをやめて、運営交付金を維持して、その代わりこの五年間でどういうふうに再建していくのかと、そういうことをもうちょっと明確なビジョンを打ち出していく必要性があるんじゃないのかなと、そう思いますが、いかがでしょう。
#462
○国務大臣(川端達夫君) 基本的には私も同じ認識を持っております。
 大学の運営費交付金が骨太方針では非常に削られてきたという中でも、やはり大変厳しいという状況に置かれて初めてといいますか、何とか生き残るにはどうしたらいいんだろうということの危惧が出てきて努力されていることも事実だというふうに思います。
 そういう中で、それぞれの大学には、非常に高度な最先端の研究をやっていくと、世界レベルで頑張るという機能を非常に強く持つ大学も当然必要でありますけれども、先生言われるように、地域に根差した、地域に非常に役に立つというか、今病院の話しされましたけど、人材を教育するということに力点を置いた大学、あるいはある部分に非常に特色を持った専門的な大学、それぞれ特色のある大学を目指していかないと結局学生の質も確保できなくなるという事態があるというふうに思っております。そういう部分で、自分たちの大学がどこに比重を置いてしっかり生きるのかと、そして、それを目指していくことには、我々もお手伝いとしてのいろんな政策それから財源の応援をするというふうな仕組みも是非とも考えたい。
 同時に、民間企業ですといわゆる格付という評価ありますね、スリーAであるとかAABであるとか。そういう部分が大学の評価機構というのはあるんですが、今までの大学としての運営をしてきた人が中心となってやっているだけではなくて、大学がそれぞれの特徴を生かして、こういうことで頑張ると、ここはここに非常に特色を発揮しているということが一定何らかの評価されるようなことも考えていきたいと今思っております。
 そういう意味で、大学教育改革に関する意味では、いわゆる複数大学の連携、あるいは機能分化、それから検証、そのことを総合的に考えて今支援体制を検討しているところでございます。
#463
○櫻井充君 ありがとうございました。
 もう一つ、その学部のところで申し上げれば、例えば歯学部などはもう国立のある部分、いや、全部なくせとは申し上げません。もちろん必要なんですが、もう過剰になっている歯医者さんのことを考えてくると、大変申し訳ないんですが、廃止した方がいいんではないだろうかと思うところもあるわけです。多額の税金が使われているわけですね。ですから、その人材育成として、この国のこれからの、産業だけではなくて社会全体としてどういう人たちを育成していかなきゃいけないのかということ全体を考えた上で教育政策を僕は行っていかなければいけないと思っているんです。
 そういう意味で、総理に御決意も含めて御答弁いただきたいんですが、先ほど、元気な日本を復活させるとおっしゃいました。しかし、そのことを実現していくためには、やはり何といっても人材を育成していくということが極めて大切なことだと思っているんです。そういう点から、総理がお考えになっている教育の在り方などについて御答弁いただければと思います。
#464
○内閣総理大臣(菅直人君) 今の御質問にストレートに答えることになるかは分かりませんが、一つは、賃金カーブというものと子供の教育費という問題、私、幾つかの場面で考えさせられました。かつては年功序列、終身雇用で、最初のうちは給料がそう高くないけれども年齢に沿ってだんだん上がっていくと。そうすると、自分の子供が中学から高校、場合によっては大学に行って、そのカーブに沿って何とか教育費を払うことができると。しかし、最近はどちらかといえば、能力主義といえばある意味ではいいことでありますが、高い能力の人は例えば初めから八百万円もらえるけれども、しかし、低い能力の人は例えば四百万円であれば年功が上がっても給料が変わらない。そうなると、つまりは結婚して子供がだんだん大きくなったときの教育費が払えない家庭がどんどん出てくる。
 こういうことを考えますと、まず基本的には、今回、高校の無償化まで我が党のマニフェストで進んだわけでありますが、やはり特に大学教育というか高等教育を含めて、社会的にそういう存在に力を入れなければならないということを考えますと、ある意味では教育予算という概念を超えて、その部分を個人が負担するというのから社会そのものが負担する、そういう社会に変えていくということが一つは大変に必要だろうと、こう思っております。
 それから、その上で、高等教育の在り方というのは大変いろいろ議論が多いところでありますけれども、先日、都道府県の議長さんが官邸に来られたときに、逆に獣医さんが非常に自治体は足らないという話がありました。そういう意味では、今、歯学は少し多い状況だということがありましたが、まさに社会のニーズに合わせてそういった在り方も対応していく必要があるのではないかと思っております。
 その上で、やはりまさに日本がここまである意味では経済的にも国としても大きな存在に世界の中でなり得たのは、まさに勤勉な国民とそしてその中で頑張る人たちがいた、その科学技術を含めた力によるわけですから、この分野については長期的な展望の中でしっかりした人材教育をやっていかなければならない、このように思っております。
#465
○櫻井充君 ありがとうございます。
 今、総理からお話がありましたが、親の年収によって親が子供に進学してほしい先の割合というのは全然違っています。年収が四百万円以下ですと、大体、大学、大学院を含めて四〇%ぐらい、それから一千万を超えると大学、大学院を合わせて九〇%ぐらいなんです。ですから、親の所得によって自分の進むべき道が決まってしまうというのは、非常に子供たちにとって夢を持てない社会になってしまうと思うので、そういったことも踏まえて、是非人材教育の面に力を入れていただきたいと思っていますし、あわせて、これは要望しておきたいのは、科学技術の予算もセットで是非増やしていただければ有り難いなと、そう思いますので、これは要望として申し上げておきたいと思います。
 それからもう一つ、これは前回の予算委員会でも申し上げたんですが、今どうも、医療全体の在り方で申し上げると、大学病院が行っている医療というのは、もう本来大学病院がやるべきような医療じゃないことをやっているわけです。例えば、東大は千四百人も外来を診ていますと言っています、地域医療に貢献していますと言っていますが、もう冗談じゃないわけですよ。東北大学はショートステイサージャリーといって胆石とか盲腸の手術までやっているんです。こうやって収入を上げなきゃいけないんですよ。だけど、こんなの大学病院の仕事じゃなくて、まさしく民業圧迫ですよ。
 むしろ、やらなきゃいけないことは何かというと、特定機能病院としての役割を果たすこと、教育それからもう一つは研究をきちんと行っていくということが大事なことなんですが、残念ながら、多額の借金を抱えてそれの返済にきゅうきゅうとしているから本来の大学病院の役割がもう果たせなくなっています。
 大学病院を中心としてピラミッド型の医療制度構築を考えていることからすると、財投から今八千九百億でしたか、この間川端大臣から御答弁ありましたが、まずこの借入れをチャラにして、チャラではないな、ゼロにしていただければ有り難いなと。つまり、そうすることによってこの金利負担だけで年間大体四百億ぐらい拠出していると。運営交付金入れているのは、もうざる、本当に消えていくわけですよ。だから、今のその大学の医療の在り方全体を考えてくると、まずここを変えないと何ともならないと思うんです。一兆円もないんですから、ここは何とかまず返済をしていただきたいと思っているんですけど、大臣、いかがでしょう。
#466
○国務大臣(川端達夫君) 私が答えていいのかどうかあれですけれども、先生御指摘のとおり、国立大学の附属病院が平成十六年の法人化の際に建物、設備の整備に要した経費に係る借入金約一兆十億円を承継しまして、二十一年度末で元金として九千二百億円あります。
 それで、国立大学の附属病院は、今おっしゃいましたように、人材の養成と新しい診断方法の開発、高度な研究医療、地域高度医療の最後のとりでとしての役割が大きくあるわけですが、附属病院収入で借入金の返済と附属病院経費を賄うことができない場合には、不足する部分を附属病院運営交付金として処置して病院運営に支障を来さないよう国が責任を持って運営財源を確保する仕組みとしていますが、一方で、いわゆる普通の経営においての経営改善努力をしなさいということで、毎年運営交付金の部分に関して減額されるという仕組みを同時に取り入れてきました。
 そういう部分で、おっしゃるように、本来やるべき高度医療等々への新たな設備投資のお金がない、これ以上借りられない、と同時に、本来民業でやるようなものまで利益を上げるために一生懸命やらなければならないということに陥っていることはもう御指摘のとおりでありまして、この大きく借財している部分をどういうふうにするのか。今の仕組みのままではもう限界に来ていることは事実でありますので、引き続き大きな課題として我々としても検討し、政府全体の仕組みの中で提言をしてまいりたいというふうに思っております。
 また一方では、そういう中でありますが、平成二十二年度予算では、いわゆる教育研究医療機関の充実とか勤務改善のための附属病院の支援の充実と、それから附属病院の経営改善係数の中で高度医療に関して、要するに地域医療でない部分に関しては保険の点数が高く付く等々で、よりそちらがやれるようにという改善はさせていただいておりますし、診療報酬の改定も含めて少しは経営改善に資していますが、根幹にある九千二百億円の分はこれからもしっかりと対応できることの検討と同時に、先生おっしゃいましたように、いわゆる附属病院、大学の病院が本来の機能をしっかり果たしていけるということがより充実してできるようにということの施策はいろいろと考えてまいりたいと思っています。
#467
○櫻井充君 ありがとうございます。
 今診療報酬の話が出ましたが、結局、大学に診療報酬、ある部分つくって付けてしまったがゆえに、地域医療のところは全く付かなかったんですよ。このことを考えても、大学の、これは野田大臣に聞いた方がいいんでしょうね、お願いだけしておきましょう、答弁もしてください、一応、前向きに考えると。ここの、今九千二百億円に増えていましたが、その九千二百億の分を、とにかく国債を発行するなりどうするか、ちょっとここはこれから考えなきゃいけないことですけど、それを四百億から毎年そうやって返しているわけですから、ここら辺のところをまず一括して借金を返済していただきたいんですが、いかがでしょう、財務大臣。
#468
○国務大臣(野田佳彦君) 現状の厳しさは先ほどの文科大臣のあの御答弁にも表れていたとおりであります。そういうことを踏まえて、櫻井委員の御提言を承りました。
#469
○櫻井充君 ありがとうございます。本当にありがとうございます。
 それから、次の話題に移りたいと思いますが、今、学校の耐震化が随分進んでまいりました。それは子供の安全のことからなんですが、今日お配りしているちょっと新聞の記事を見ていただきたいと思うんです。
 鬼首という地区と鳴子、本当に過疎になってまいりまして中学校が統合されました。地元の鬼首の方々は反対されたんですが、なぜかというと、ここの道路、百八号線、三けた国道なんですけれども、非常に整備の状況が悪い。それから、冬場はここしか通行できない場合もあって大型トレーラーなどが走っていると。実際、ここにあるように、実はこの中学生を乗せていたスクールバスが横転したという事故が起こっているんですよ。
 そうすると、今ここの百八号を拡幅すればよさそうな感じがしますが、一方で、何か山が少しずつ動いているんだそうでして、ここの道路はもうこのまま拡幅工事ができなくて新規の道路が必要だと。これは着工は始まっているんですが、なかなか進んでいかないんですね。これは恐らく、今回はこの百八号の例を地元のことなので出しておりますが、恐らく全国各地にこういったことというのは起こっているんではないんだろうかと。
 特に、僕は今回鬼首の方に言われたのは、鬼首の中学生全員が乗っているスクールバスなんだと、これで本当に事故があって亡くなってしまったらもう子供たちはいなくなるんだという本当に切実な願いなんですね。
 そういう点でいうと、学校の耐震化にも私は予算付けていただきたいと思っているんですが、子供の安心という点から考えてくると、通学路の整備というのにも私は予算を重点的に配分していくべきではないのかなと、そう思うんですが、前原大臣、いかがでございましょう。
#470
○国務大臣(前原誠司君) 国道百八号のお話を今されましたけれども、この経緯を若干申し上げますと、この百八号は県管理の国道でございまして、先ほど櫻井委員がおっしゃったように、なかなかもう拡幅は難しいということで、花渕山バイパスというものを造ろうということで県がやられて、国としては補助事業でバックアップをしてきたわけでありますけれども、どうしてもトンネルの難しい工事もあったり費用が掛かるということで、平成二十年から国の直轄事業に変えているということでございます。
 先ほど、スクールバスが横転をした事故等もしっかり受け止めておりますし、抑制された公共事業費ではございますけれども、継続事業についてはしっかりとやらしていただくということで、引き続きこれについても努力をさせていただきたいと思います。
#471
○櫻井充君 ありがとうございます。仙台新港のときとは違って、もめなくて本当に良かったなと、そう思います。
 それから、先ほど自民党の山田議員から農業の戸別所得補償政策について質問がございましたが、改めて、私、地域を歩いていたときに、何で農家にだけこうやって税金をばらまくんだという御指摘を随分いただきました。
 しかし、これは、農業の戸別所得補償政策というのは、農産品、今、先ほど米の価格が下がるんじゃないかというお話ありましたが、僕は本来は米の価格下がってもいいと思っているんですよ。ですが、その米の価格が下がるということは一体何かというと、消費者にとってメリットがあると。つまり、お金はだれに、ばらまくという言葉は悪いかもしれないけれど、だれのために使っているのかというと、これは明らかに私は一義的には消費者のためなんだと思っているんですが、その点について、まず改めて山田大臣の方から御説明いただけますでしょうか。
#472
○国務大臣(山田正彦君) 櫻井議員に答弁させていただきますが、確かに消費者のために、戸別所得補償をやっているのは何かといいますと、安定して例えば食料品を、安心、安全な食料品を国内産のものを供給できると、そういうことが一つと、やっぱり農家の持つ多面的機能。例えばスイスでは標高三千メートル以上で農業をやっている農家にはただそれだけで年間五百三十万支給しているわけですが、そういう形で、いわゆる環境保全といいますか、多面的機能と日本では言われてきましたが、そういった意味。そういったものと、戸別所得補償をすることによって、今回単一のシンプルな単価でやりましたから、大規模化して努力した、いいものを作って売れるものを作った、売れる米を作った農家が得するということでは合理化にも進んでいって、消費者のためにもなっていくんじゃないかという気はしております。
#473
○櫻井充君 大臣、私が説明するのも変な話なんですが、要するに、今までは内外価格差がありましたと、外国から入ってくるものが安く入ってきたときには何をしていたかというと、関税を掛けていたわけなんですよね。で、高い商品、結局日本の高い価格に合わせてきたと。でも、海外は一体どうしているかというと、そこのところに関税を掛けるのはおかしいという話になって、その結果、農産品の値段を下げるということを行ってきたと。その内外価格差を埋める分に対して僕は補てんしてきているんだろうと、私はそう理解しています。
 そうすると、この戸別所得補償政策が米だけではなくてほかの農産品にも広がってくれば何が起こるかというと、日本のおいしくて安全な農産品を安く買うことができるようになってくると。消費者にとって非常に大きなメリットがあるんだろうと思っているんです。ここで内外価格差がなくなりますから、結果的には外国からのものがもう輸入しなくても済むようになって、結果的には自給率が上がっていくと、そういう構図なんだろうと私は思っているんですよ。
 ですから、税金はだれのために使っているのかといえば、それは二つあると思っています。しかし、一つは間違いなく日本の農産品を安く買える消費者にもメリットがある。ここのところをもう少し強く言わないと、この農家の戸別所得補償政策の意味というのがなかなか皆さんには理解されないんじゃないのかなと、私はそう思うんですが、大臣、いかがですか。
#474
○国務大臣(山田正彦君) 所得補償を本気で日本が取り組んで、思い切った所得補償政策、それこそ私どもが考えていた一兆四千億とかという形であれば、そのようなことも可能かと思います。
 ちなみに、EU諸国では農家所得の七八%が国からの助成金です。アメリカの場合、あれだけ大農法やっていますが、農家所得の二三%が国からの助成金です、ああ、二七%です。ところが、アメリカでも食料品価格が下がった場合は農家所得の五三%まで所得補償されている、不足払い制度ですが、アメリカの場合には。それがなされているという事実があります。
 そうして考えますと、私ども、そこまで行ければ理想なんですが、今のところは、ともかく採算割れになっている米作りだけでもまずは恒常的な赤字部分を薄く広く所得補償させていただいていると。所得補償はこれからだと。本当にEPA、FTAにできるような所得補償の段階ではなくて、今の関税の、今の価格の中で赤字部分を何とか補てんしようとしているのが今回の米の所得補償だと、そう考えているところです。
#475
○櫻井充君 ありがとうございます。
 先ほど、財源をどうするんだというお話がありました。私は、地域で説明しているときには、それだけの財源を確保して農産品の値段が下がってくれば家計からの支出が減ることになるので、そのときには消費税を一%上げさせていただけないだろうかと。そうすると二兆五千億出てまいりますから。だから、一回物を下げて、その上で税金を、消費税を上げさせていただくということになれば私は理解をしていただけるんではないかと。ですから、先ほど申し上げたとおり、消費者の皆さんにもメリットがあるんですよということをお伝えする必要性があるんじゃないかと思っているんです。
 それから、もう一点は、僕は米の価格は下がってもいいと思っているんです、これは農家の方は怒られるかもしれないけれど。米の価格が下がること、今までは米の価格イコール農家の所得だったんです。米の価格が下がっても農家の所得をちゃんと補償すればいいんです。米粉の値段が下がってくれないと小麦粉に勝てないんですよ。今、地域の方々は米パンであるとか米めんであるといったものを作られていますが、結果的には価格でもう負けてしまってなかなか進んでいかないと。アレルギーをやっている医者の立場から申し上げると、米アレルギーって本当に少ないんですよ。小麦アレルギーの子たちはすごく多い。そういう点でいっても、これから日本は米パンや米めんを作っていくような、そういったことにしていった方が患者さんも減っていくので、私はその点でもいいのではないのかなと。
 ですから、確かにお金の面があるかもしれないけれど、私の個人的な考えを申し上げさせていただければ、中途半端なところで終わらすのが一番良くないんです。だから、やるんであればやるで徹底してやっていただきたいと。そうすると、お金はちゃんと回り出してくるし自給率も上がってくるんではないのかなと、そう思っておりますので、是非頑張っていただきたいと思います。
 それでは、もう一つ、自殺の対策について大きな問題になっていて、今回の、私も自分の選挙のときに自殺対策を何とかしたいということを訴えてまいりました。今の国の政策について御説明いただけますでしょうか。
#476
○国務大臣(長妻昭君) 櫻井議員におかれましては、社会保障政策について御指導いただきまして本当にありがとうございます。
 この自殺対策でございますけれども、命を大切にする政治ということで我々もかなり力を入れて取り組んでまいりまして、現状は、政権交代後、前年同月比で自殺をされる方の数自体は十か月連続で減っているということでありますが、自殺率は先進七か国で一番高いということ、特に若い方の自殺が多いということで大変憂えているところであります。
 まずは、厚生労働省の中では自殺・うつ病対策プロジェクトチームというのをつくりまして、特に自殺の方々の一つの原因であるうつ病対策、そしてうつ病についての薬漬けの問題、これらについても今対応を取っているところであります。そして、アウトリーチということで御自宅にチームで訪問をするうつ病対策、あるいは認知行動療法という薬漬けによらないような方法、あるいはこの自殺対策のキャンペーンとして、夜眠れない日が何日も続く方については注意をいただく、うつ病の可能性があるんではないか、あるいはメンタルヘルスということで、企業等における新たなチェックの手法等々について今検討して、できるところから対策を取っているということであります。
#477
○委員長(平野達男君) 荒井大臣、補足がございますか。
#478
○国務大臣(荒井聰君) 自殺対策の総括は、内閣府の特命大臣の私に共生という担当分野がございますけれども、そこでも担当してございます。
 年間三万人という自殺の数ははるかに交通死をしのいでおりますし、大変な数であります。このために政府は相当尽力をしていろんな対策を講じているんですけれども、民主党政権になりましてから自殺数は対前年比下がっているんでございまして、これは是非皆さんに御理解をいただきたいというふうに思ってございます。
 さらに、今後、私と長妻さんで自殺対策本部というものを設けまして、自殺というのは月によって随分違うんですね。ピークになる直前でどういうPRなり対策を練るかによって自殺の抑制につながるというそういう結果が出ていますので、その実際的な減少という面を念頭に置いてこれからも頑張っていきたいと思っております。
#479
○櫻井充君 やっぱり我々医療人からすると、亡くならなくていい方々が亡くなっていくというのは本当に不幸なことだと思っているんですね。ですから、きちんとしたまず対策を取っていく必要性があると思っています。
 そこで、長妻大臣が健診制度の中にその心のケアの分野の健診を行ったらいいんじゃないかと。だけど、何かそれが、審議会なんでしょうか、何かよく分かりませんが、残念ながら否定的な結果に終わったやに、済みません、これは新聞報道なので、事実のちょっとまず確認をさせていただきたいと思います。済みません。
#480
○国務大臣(長妻昭君) 現実問題といたしまして、今労災の認定といいますと、普通、工場や建設現場での事故というのをイメージしがちなんですが、うつ病の方の労災、これが非常に急増をしておりまして、そういう意味でこれはもう見過ごすことができないということで、今省内でも専門家の方々に議論をいただいております。
 ただ、その中で一つ議論が出されておりますのが、企業、事業主側が、例えば企業で健診項目にうつの兆候などを入れると、その情報が企業に渡ると人事的に不利な扱いを労働者が受けるんではないかと、こういう懸念が出されておりまして、ただ、それについては、事業者がそれが分からないような形で、例えばその事業所が抱えている産業医あるいは担当のお医者さんだけにそれが通知ができて対応できるような、そういう仕組みというのはこれは十分考えられるということで、若干時間は掛かっておりますけれども、その問題を今丁寧に議論をしていると、こういう段階であります。
#481
○櫻井充君 大臣、是非お願いしたいのは、メタボ健診って本当に意味がある健診なのかどうかということです。メタボ健診なんかにお金を掛けるぐらいだったら、私は心のケアの分にお金使った方がいいと思うんですよ。これは……(発言する者あり)どうもありがとうございます。
 企業側は、話をすると、企業側はこれ以上保険の中で負担ができないと言っているわけです。そうすると、どちらを取っていくのかという議論になってくるとすれば、こういう言い方は失礼かもしれないけど、労働生産性とかいろんなこと考えたら、太っていようが太っていまいが関係ないんですよ。これは、やはり落ち込んでいる人たちの方がはるかに大変なことですから。そういう意味では健診制度の在り方そのものを変えた方がいいんじゃないですか。いかがでしょうか。
#482
○国務大臣(長妻昭君) これは、メタボ健診というこの言葉自体、かなり今知名度というか認知度が上がっている言葉でございますが、いろいろ御指摘はいただいているところでございますけれども、当然その専門家の方々の検証というのも、一定程度の時期ごとにそれをして、一定の効果が上がっているということでもございます。
 ただ、今御指摘のように、新たな健診項目を入れるとそれは保険あるいは事業主の負担、あるいは事業所の負担ということもありますので、これ見直すべき健診全体の中で、新たな健診を追加するときに、それをただ追加するのか、あるいはそれ以外の健診を一定程度見直していくのか、これについても今後全体の健診の中で、メンタルヘルスを入れるとすれば、それについては検討、見直しも必要であるというふうに考えております。
#483
○櫻井充君 軽いうちに来られると本当に早く治るんですよ。今私、実は診療しているのが不登校と引きこもりと拒食症の患者さんたちで心のケアをやっているわけですが、早い段階で来られている方は本当に何か月の単位で良くなります。ところが、やっぱり何年間も掛かっている人たちはこれまた何年も掛かるんですよ。だから早めに見付けることがもう一番大事なことであって、そうすると、逆に言うと、患者さんたちも早く治るということは一体どういうことかというと、医療費も全部削減できるということなんです。こここそまさしく予防医学なんですよ。そういう点で是非御検討をいただきたいと思っています。
 それから、先ほど長妻大臣は、薬のお話がありましたが、今日お配りさせていただきました、これは統合失調症という疾患に関してですが、日本は圧倒的に薬剤を多く使うところなんです。だけれども、なぜこういうことになるのかというと、カウンセリングをやっても本当に収入にならないからです。
 今回診療報酬点数が、何点だったかな、七十点から四百二十点に上がりました。六倍です。六倍も上がってすごいと思われるかもしれませんが、三十分カウンセリングして病院の収入はそれプラス再診料、つまり私が一時間患者さんを診てもせいぜい一万円なんです。そうすると、それで医者の給料、看護師さんの給料、それから事務の方々、もうそれから掃除のおばちゃんを含めて全部このお金でその支払ができるかといったら絶対無理なんですよ。だから、勢いどうなるかというと、薬を使わざるを得ないという現状があると。だから、この辺のところも変えていただかないと。
 それから、それは医者がやると非効率的かもしれないから、人件費等を考えればですよ、そこのカウンセリングの体制などをちゃんと考えていただかないとなかなか大変かなと思っているんですが、その点についていかがでしょう。
#484
○国務大臣(長妻昭君) 今本当に御指摘いただいた点は大変これ重要な点でございます。先日も、先ほど申し上げたうつ病対策チームで、専門家の方の発表で、自殺をされた方のかなりの部分が向精神薬を過剰に摂取をされておられたと、こういうデータもあるわけでございます。
 そして、やはりなかなか認知行動療法という、これは薬によらない、ある意味ではその方々と、対話を専門家が患者さんとして、その方の考え方が余りにも悲観的であればそれを一つ一つ治していくということで、これはイギリスなどでもかなり効果を上げている療法でございますので、今おっしゃっていただきましたけれども、診療報酬において今年の四月から、かなりの点数だと我々は思っておりますが、まだまだ足りない。そしてもう一つは、それはお医者さんにだけ点数が付いているという部分があって、心理療法士などのそういう専門家の方についてはまだ点数がないということで、やはり我々考えなければいけないのは、薬からやはりそういう薬を使わない療法というのにも注力をしていくということで、一定程度その流れを四月の診療報酬改定で変えたと思っておりますけれども、今後ともいろいろ課題がありますので、鋭意取り組んでいきたいと考えております。
#485
○櫻井充君 ありがとうございます。
 今申し上げたとおり、あの点数では、済みませんが病院は成り立ちません。産婦人科であるとか小児科というのは、今まで元々あって減ってきたから足りなくなった足りなくなったと言われているんですけれども、心療内科そのものがないんですよ、元々が。だから、そういうカウンセリングをきちんとできる医者を養成していくこと、まあ医者じゃなくても結構ですが、そこは社会全体の在り方として僕は非常に大切な点ではないのかというふうに思っています。
 それから、後期高齢者の医療制度について昨年の秋の予算委員会で指摘をさせていただきました。要するに何が問題だったのかといえば、お金の問題以上に、私は、初めて日本の医療制度の中で医療の質で差別するような制度になっていたと。これは私は、ここの部分についてはちゃんと民主党政権になったんだから変えてくださいねというお願いをしたはずなんですけど、その点についてどう変わったんでしょうか。
#486
○国務大臣(長妻昭君) これにつきましては、七十五歳以上の方を全く別の保険にして、七十五歳になった途端に別の保険者に強制的になってしまうということで、病気になりやすい、お医者さんにかかりやすい方を一つの保険にまとめて運用するというのは、これはだれが考えても無理がある制度であるということで、我々は廃止をして新たな制度につくり直すということを申し上げております。
 まず、第一段階といたしましては、それに伴って七十五以上の人だけに適用する診療報酬体系というのも後期高齢者医療制度が導入と同時にこれ導入されました。十七項目ありますが、例えばかなり批判を受けた診療報酬としては、七十五以上の方だけ、ほかの年齢よりも病院の入院が長引けば長引くほど病院に入る収入がどんどん減っていくと。病院から見ると早めに、なかなか採算が取れないので出ていってほしいという、こういうことになる。なぜ七十五以上だけのそういう診療報酬なんだということでかなり批判を受けまして、それら十七項目は今年の四月一日で全部これは廃止をしております。
 そして、今中間取りまとめ案というのを出させてもらいましたけれども、来年の通常国会に法案を出して、平成二十五年には新たな制度に後期高齢者医療制度を廃止すると同時に移行する。ただ、丁寧にやろうと、やっていかなければならないということで、おとついも公聴会を福岡で開催をいたしまして、今後も何回も公聴会を開催をすると同時に、大規模アンケートも二回取って、今中間取りまとめですので、今後半年ぐらい掛けて最終取りまとめまで持っていくということで、十分国民の皆さんの意見を聞いて新たな制度設計をしていきたいと考えております。
#487
○櫻井充君 ありがとうございます。
 今のことを実は議員の中でも知らない人がいます。ですから、こういったことをちゃんとやっていることをアピールしていないというのは私は非常に問題があるんではないのかなと、そう思うんですね。ですから、我々は差別する医療はやめたんだということをちゃんと明確に、明確にいろんな場面で訴えていただきたいと思いますし、国会での質問のときにもそういう答弁を僕はお願いしたいなと、そう思いますので、是非よろしくお願いいたします。
 それから、これは解決した問題ですが、次に、前回も、子ども手当の中で現物給付の方がいいんじゃないですかという中にワクチンの助成をお願いいたしましたが、これはどうなりそうでしょうか。
#488
○国務大臣(長妻昭君) お子さんのワクチンでいろいろ効果のあるワクチンがありますけれども、今我々が検討をしておりますのが子宮頸がんの予防ワクチンでございます。これについてはいろいろな検討をして、厚生労働省としては子宮頸がんの予防ワクチンに関する公費助成について予算要求をして是非予算を付けていきたいというふうに今考えているところであります。
 その中で、もう一つの同時に検討しなければいけないのは、子宮頸がんワクチンといっても万能ではないというのも国民の皆さんにきちっと申し上げなければならないと。子宮頸がんになるウイルスというのはいろいろ種類がございますけれども、その一つのウイルスに効くワクチン、これは効果がありますけれども、そういうワクチンであるということもきちっとお伝えをしなければならない、そして一定程度副作用があるということについてもきちっとお伝えしなければいけないということで、あるいはその法的枠組みをつくるのかつくらないのか、いろいろな議論もありますので、これらに関しては予防接種部会の中に小委員会を設置をいたしまして、これはがんの検診との一体的な対応等についてもこれ研究する必要があるというふうに考えておりまして、検討課題は数多くありますけれども、私どもとしては是非これを非常に重要な課題、項目の一つとして予算要求をしていきたいと考えております。
#489
○櫻井充君 どうもありがとうございました。
 そういう意味では最後は予算要求ということになるので、野田大臣、予算措置していただけるんでしょうか。
#490
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほどの国立病院のところで、私、櫻井委員の意見を承りましたと。誤解をされてはいけない、意見として承りましたということでございます。
 今は、厚生労働省からの概算の要求、要望が出てきたときに、編成過程で対応したいというふうに思います。
#491
○櫻井充君 でき得れば、子宮頸がんだけではなくて、Hibワクチンであるとか肺炎球菌とか、先進国で髄膜炎が残っているのは日本だけですから、そういう点ではそういうワクチンについても公的助成を進めていっていただきたいと思っているんですけど、これちょっと通告ありませんが、長妻大臣、これはいかがでしょうか。
#492
○国務大臣(長妻昭君) 先ほど子宮頸がんワクチンの話を申し上げまして、それについてはがん対策と一体的に取り組むと、こういう発想もあって、我々は非常に重要な課題の一つだということで、何とかこれ予算を付けていきたいというふうに申し上げました。
 そして、それ以外のワクチンについてもいろいろ御要望をいただいておりますが、それに関しましては、予防接種部会の中に小委員会を近々設置をいたしまして、その中できちっとこれから議論をしていきたいというふうに考えております。
#493
○櫻井充君 どうもありがとうございました。
 最後に、これはお願いをしておきたいと思います。
 午前中の林議員を始めとして、自民党の先生方からも僕はすごくいい指摘もあったと思っているんです。そういう点でいうと、この国会、特にこの参議院の場で申し上げれば、与野党がいろんな意味で話合いをしながら進めていかなければいけない課題というのは随分あると思っていて、あそこの中で、例えばマニフェストならマニフェストに対してどこまでそれをずっと守り続けなきゃいけないのかと。そのために実は民主党も苦しんでいるんじゃないのかと。そこのところの方向転換をもうしたらどうなのかと。僕からするとむしろ助け船だったんじゃないのかなと、そういうふうに受け止められるようなところというのも僕は随分、随所にあったんじゃないのかなと、そう思っています。
 それで、我が党も我が党として今までずっと推し進めて、今度与党にならせていただいて様々な政策に、いろんなことに取り組んできている。そして解決している問題もある。このことをもう少し私は逆に言えば皆さんにも知っていただきたいと思うし、今度、我が党、我々が進めていく中で問題点がもしあるとすれば、そういったことを今度は野党の皆さんからいろいろ意見をいただいて、そしてその調整をして、やはり国民の皆さんにとって本当に元気な日本が復活できたなと、そういうように思えるような内閣であってほしいと思っていますし、是非、菅総理にはそういう目標を持って頑張っていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 今日はどうもありがとうございました。
    ─────────────
#494
○委員長(平野達男君) この際、山田農林水産大臣から発言を求められておりますので、これを許します。山田農林水産大臣。
#495
○国務大臣(山田正彦君) 先ほどの山田俊男委員の質問への答弁で、戸別所得補償モデル事業の交付単価を二千九百円と申しましたが、これは定額部分と変動部分を合わせて六十キログラム当たり約二千九百円という意味でございます。おわびして訂正させていただきたいと思います。
#496
○委員長(平野達男君) 残余の質疑は明日に譲ることといたします。
 明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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