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2010/04/09 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 消費者問題に関する特別委員会 第4号
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2010/04/09 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 消費者問題に関する特別委員会 第4号

#1
第174回国会 消費者問題に関する特別委員会 第4号
平成二十二年四月九日(金曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月八日
    辞任         補欠選任   
     芝  博一君     川崎  稔君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 香苗君
    理 事
                金子 恵美君
                島田智哉子君
                柳澤 光美君
                世耕 弘成君
                森 まさこ君
    委 員
                大河原雅子君
                川崎  稔君
                自見庄三郎君
                下田 敦子君
                徳永 久志君
                姫井由美子君
                平野 達男君
                藤原 良信君
                森 ゆうこ君
                石井みどり君
                加納 時男君
                小泉 昭男君
                末松 信介君
                魚住裕一郎君
                大門実紀史君
                近藤 正道君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        福島みずほ君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        泉  健太君
       外務大臣政務官  西村智奈美君
       文部科学大臣政
       務官       高井 美穂君
       農林水産大臣政
       務官       舟山 康江君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 秀行君
   政府参考人
       国土交通省住宅
       局長       川本正一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関す
 る調査
 (消費者行政の基本施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(山本香苗君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、芝博一君が委員を辞任され、その補欠として川崎稔君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(山本香苗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に国土交通省住宅局長川本正一郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(山本香苗君) 消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、消費者行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○姫井由美子君 皆様、おはようございます。民主党の姫井由美子です。今日は質問の機会を与えてくださいましてありがとうございます。
 さて、今日、この消費者特別委員会で質問できるに当たりまして、昨年のこの参議院消費者問題に関する特別委員会の資料を見てまいりました。ちょうど平成二十一年五月二十八日、私たち参議院の消費者問題に関する特別委員会では、私の隣にいます柳澤委員が私たちの思いを込めた三十四にわたる附帯決議を丁寧に読み上げたことを今でも思い出しますし、また、ここにいらっしゃるメンバーとともにこの問題に対して取り組み、それが採決に至るときの喜びを分かち合ったことを今でも感動的に思い出します。
 当時は福島大臣は同じ委員のメンバーでもありました。いろんな問題、課題を乗り越えて現実に消費者庁ができました。そして、この三月末には消費者基本計画も閣議決定をされました。三月十七日に福島大臣より所信を伺いました。そのときいろいろな思いはお伺いいたしましたけれども、今に至りましてもう一度改めてこの感想と決意をお伺いいたしたいと思います。
#7
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 この中にいらっしゃる委員の皆さんたちも消費者庁の設立に向けて大変努力していただいた皆さんが多いことに心から感謝をいたします。
 この消費者基本計画は、画期的、意欲的なものであり、消費者政策が新たなステージに移ることを示しています。消費者庁が行政の司令塔でありエンジン役となるという決意と熱意を込めております。この消費者政策を消費者の立場から更に強力に進めていくことが私に課せられた課題と認識しております。業務体制をしっかりと整えて、消費者庁が消費者行政の司令塔、エンジン役として、消費者委員会が消費者行政全般に対する監視役として十全に機能を発揮するよう全力で力を尽くしてまいります。
#8
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 今、消費者の政策会議等でいろいろと消費者委員会の内容について資料をいただきました。今回のこの消費者庁につきましては、特に第三者的な視点で消費者庁全体を監視する役目である消費者委員会というものの役割が私は非常に大事だと思っておりますし、そもそも私どもが野党の時代から、特に消費者権利院、もっともっとこの消費者委員会、消費者庁をめぐる全体を網羅するところの権限というものを強く主張しておりました。その思いを託したのがこの消費者委員会だと私は思っております。
 先日いただきました消費者委員会の事務局体制です。現実には、今、事務局が二十二人、そして委員が十人というふうに説明を受けました。これまで消費者委員会事務局は定員が二名ということでしたけれども、それが二十二名になったということで非常にうれしく思っているんですけれども、ただ、その内訳を見てみますと、常勤の職員、非常勤の職員、研修生など、実は全員が常勤ということでその事務に精通し対処するというわけではないというふうに伺っています。
 この平成二十二年度の事務局職員の常勤、非常勤、研修生などの内訳及び、やはり正職員が必要な人数だけ確保されている必要があると思いますけれども、この事務局が組織として十分に機能を果たすためのその内訳について大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
#9
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 消費者委員会の事務局の体制を強化しなければならないというふうに思っております。今、姫井委員に言っていただきましたが、常勤の国家公務員六名、民間から政策調査員など非常勤職員が十二名、地方からの行政実務研修生が四名となっています。この事務局の人員については、二十二年度予算では増員を認めていただき、企画官の新設を含め四人増やしていただきました。なお、非常勤職員については予算上二名の増員をしていただきました。
 ただ、おっしゃるとおりまだまだ足りないので、この人員の増加については今度の概算要求のときにもしっかり実は要求させていただいて拡充をしていきたいと考えております。
#10
○姫井由美子君 是非お願いいたします。
 実はそのとき、同時に新たな消費者委員会審議体制イメージという表をいただきました。それを見ますと、消費者委員会の下に下部組織として約九つの調査部会あるいは専門部会等が入っています。実はこれ、それぞれ一つ一つが非常に重要な調査専門部会だと私は思っております。ここに本来でしたら二人ずつぐらいの私はしっかりとした人員体制が必要だとも思っています。また、それ以外にも、消費者からの意見を分析する職員や、先日三月末に閣議決定されました消費者基本計画、これが本当にきっちりと守られているかどうかという評価を検証する職員も必要だと思っております。
 この現人員体制では私は不十分だと思っております。せめてあと十人あるいはもう少し増やすべきだと思っておりますけれども、大臣はどのくらいの体制が必要だと思われていますでしょうか。
#11
○国務大臣(福島みずほ君) おっしゃるとおり、本当はこの消費者委員会の今機能、それからたくさんの審議会が始まっておりますので、また建議もこれから精力的にやっていくということなので、何十人規模とか本当にもっと大きな規模が必要だと思っております。これは来年度の概算要求で事務局スタッフの充実についても強く要求をさせていただきますし、それまでも、長官とも話をしておりますが、何らかの形で消費者庁と消費者委員会の事務局を、もう少し概算要求までにも、どう例えば応援を頼めるかとかということについては今知恵を絞っているところでありまして、汗もかきたいと思っております。
 ただ、国会の皆さんにおかれましては、どこも予算と公務員縮減は大きいですが、是非増員に御協力してくださるようお願いいたします。
#12
○姫井由美子君 協力したいと思います。
 実は、その消費者委員のメンバーなんですけれども、当初はこの消費者委員、今、体制の中で、常勤的消費者委員というものが元々国会の決議では三名だったのが五名になったということを報告を受けました。そして、この消費者委員の名簿を見ていますと、実は大手の企業の役職である方もいれば、弁護士もいれば、普通の主婦という方もいるわけですよね。特に、この中でも常勤的に勤めることが可能になったと書いておりますけれども、これは現実に仕事は常勤と同じように常勤的にするとしても、実は待遇が常勤的かというと、待遇は非常勤的なままと言われております。そして一方では、こういった大きな会社の役員、中には会長もいらっしゃるわけですけれども、こういった役員と比べて余りにもふだんの生活あるいは経済的な格差がある委員がいるわけですよね。
 私たちは、特に消費者問題につきましては、なるべく国民と同じ視点あるいは目線で私たちの立場となって意見を言ってくれ、あるいは各省庁に対してちゃんと消費者庁が物を言っていただいているかどうかということをしっかりと言ってくれるような、そういった同じような立場の委員がたくさん必要なわけです。
 そういった中で、常勤的ではあるけれども非常勤的待遇、処遇であるというままでは、やはり今後同じような国民的視点の委員が増える可能性というのが少なくなるんではないか。実は、こういった委員になりたいけれども、あるいは財政的に余裕がない、あるいは今後収入が途絶える可能性があり、いろんな消費者団体などの出身委員は少しちゅうちょしてしまうというような傾向があるというふうにも伺っています。
 こういった消費者委員の常勤的非常勤とも言われているこの待遇について、あるいは何か対策は考えられているのかどうか、お伺いしたいと思います。
#13
○国務大臣(福島みずほ君) おっしゃるとおりです。弁護士の方も、例えば実際は物すごく常勤的に働いてもらってなかなか大変だ、あるいはほかの方たちからも実は聞いております。常勤的非常勤と言われ、薄給であるというのはやはり問題があると思います。すばらしい方たちに委員になっていただいております。委員に常勤で働いていただき、常勤としての給与を払うことができれば、御指摘の問題はなくなると思います。
 委員の常勤化については、設置法の附則の第二条において検討課題とされておりますし、消費者基本計画の施策番号百三十九で「常勤化を含む委員の在り方について検討するとともに、その事務局体制の充実・強化を図ります。」とありますので、今後検討してまいりますし、また、これもまた予算の問題になって済みませんが、予算の獲得で実質的にはもっと給与を払うことができるように頑張りたいと思います。
#14
○姫井由美子君 全部予算が付いてくるものですから、私たちもしっかりと応援をしていきたいと思っております。
 例えば、この委員の方々はほとんど今の仕事半分になった。例えば弁護士であっても、ここにいる間は自分の仕事ができないわけですから、実は仕事を持っているといっても大変なわけです。しかし一方で、消費者委員というこの国家的なプロジェクトの中での自分の果たす使命というものを非常に意気に感じて、消費者団体の方々も実はここに参加したい。
 そういった本当に資質もあり、そしてそういった熱意もある委員を増やしていくためにも、それを後押しできる処遇体制というものを私たちも、そして大臣も是非これからも力強く応援していっていただきたいと思っております。
 さて、続きまして、これは消費者庁ができるときからずっと訴えてきた問題です。私も前回、昨年の五月七日に質問しておりました。そこでも質問をさせていただきましたけれども、実はこの消費者行政につきましては、特に福島大臣も所信の中で述べられていますように、特に地方消費者行政の充実支援、環境整備に取り組んでまいりたい、これを具体的な課題の第一として挙げられています。
 私たちはこの消費者庁をつくった、でも実はそこにいろんな問題を持って駆け込んでくるのは地方の県民あるいは市民であり、そこでの消費者行政体制が何よりも充実していることが大切です。そして、その地方の消費者行政を支えていくのが地方で一生懸命相談に応じる相談員であると思っております。
 この相談員の処遇改善につきましては、もうさんざん昨年この消費者庁ができるときの委員会から議論が繰り返されてまいりましたし、私も消費者庁ができた今でも是非この相談員の処遇改善というものを訴えているわけでありますけれども、地方の消費者行政、これが一番頼りにする活性化基金、これが新規の職員、相談員、あるいは既存であってもこれが少し業務が増えるという部分については使えたのですけれども、やはり既存の相談員の報酬単価の引上げに使えない。これ何とか、使えないということで、多分この中の委員の皆さんも何度も何度も繰り返し確認をし、お願いをしてきたかと思うんですけれども、やはり単価の引上げに使えない。
 これは、使ってはいけないというものがしっかりあるのかどうかという部分も含めてお伺いしたいんですけれども、実は、この相談員の待遇が改善されずに辞めてしまったり、あるいはほかの仕事、自治体に移ったりという現象が起きております。
 この基金の在り方について、現在消費者庁では基金ワーキングチームをつくって更に議論もされていると伺っておりますけれども、その基金ワーキングチームではどんな議論が行われているのでしょうか。そして先ほど、相談現場から最も切望されている相談員の報酬単価、この引上げについても、この検討はどこまでどのように進んでいるのかについてもお伺いしたいと思います。
#15
○国務大臣(福島みずほ君) 基金が有効に使われるように地方消費者行政活性化基金をつくって、この基金を活用して、多重債務に関する研修の実施や、それから待遇改善などにも大いに使ってもらいたいということで、今待遇改善をどう向上できるか検討しているところです。
 相談員の報酬については、平成二十一年度の地方交付税措置の基準財政需要の積算において報酬単価を年間約百五十万円から三百万円に倍増しました。幾つかの自治体では今年度に相談員の報酬を既に引き上げたところも見られます。実は、全国知事会あるいはこの間は全国市長会に行きまして、市長の全国の皆さんたちに相談員の皆さんの待遇改善をやってくださいと直接要望をいたしました。自治体のそれぞれの相談員の皆さんの待遇をきちっと精査をしておりますし、更に報酬が引き上げられるよう、動きが広がっていくように強く働きかけたいというふうに思っております。
 今度十一名、地方協力課、増員をしていただき、新たに設置をされました。そこでも地方相談員の待遇の改善に向けて全力を挙げていきますし、私も担当大臣として、この消費者の相談員の皆さんの待遇改善のためにしっかり取り組んでまいります。
#16
○姫井由美子君 是非よろしくお願いいたします。
 実は、既存の相談員等に使える報酬単価の引上げ等含めたこれにつきましては、交付税の中で、一人について、相談員、百五十万のところを三百万という試算にして実は交付税交付金を膨らませているわけではありますけれども、各地方行政とも非常に財政厳しく、なかなか消費者行政の相談員に、せっかく一人当たり百五十万膨らませてくれたその人員の予算が回っていっていないというのが現状であります。
 やはり私たちは、地方が自由に使えるお金を地方の現場で一番最も重要かつ優先なものに使ってほしいといいながらも、実はこちらの思いがあって、増やした交付金が使われていないという現状が非常に悔しく思いますので、その辺りは消費者庁と地方消費者行政のそこの部署の担当の方、あるいは先ほど言ってくださいましたように知事会とか市長会で是非強く強く言っていただきまして、地方の消費者行政がしっかりしなければ消費者庁が、これが充実していく意義がないということを訴えていただきたいというふうに思っております。
 そして、この相談員の中で、私たち、昨年も滋賀県、泉政務官も一緒に行っていただきました、滋賀県の生水相談員のところに一緒に話を伺いに昨年の五月二十五日に伺いましたけれども、実はその生水相談員がカリスマ相談員と言われているゆえんの一つに、多重債務、この相談ができるということがあるんですね。この生水相談員のところに行けば、どんな問題も、ほかの部署にどこに回したらいいかさえも知っているということで、非常に全国的にも注目され頑張っている相談員ですけれども、特にこの消費者行政に関しまして、多重債務の関係は深い割にはその多重債務関係の相談員が大変少ないと聞いております。多重債務関係の相談は手薄なまま、そして金融庁との縦割り行政の中でますますこの多重債務者の相談業務はうまく機能していかないと思っております。特に、景気の低迷の中でこの多重債務問題はまだまだ解決をしていかない重要な部分だと思っております。
 消費者庁としては、多重債務に対する地方の相談業務、特に地方の相談業務をどのように支援していくのかということをお伺いしたいと思います。
#17
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 金融庁と緊密に連携を取りながら取り組んできておりまして、改正貸金業法等の完全施行に向けて両庁が一丸となって今多重債務者に対するカウンセリング相談を改善強化するというふうにしております。地方公共団体に対しては、地方消費者行政活性化交付金により都道府県に地方消費者行政活性化基金を造成し、地方消費者行政を支援しているところですが、地方公共団体においては、この基金を活用して多重債務に関する研修の実施、弁護士などによる多重債務相談の実施、弁護士などを相談窓口のアドバイザーとして活用、多重債務問題や相談窓口に関する広報啓発活動などの取組が行われています。
 また、今カリスマ相談員の生水さんにも、私、何人か大臣室に来ていただいてゆっくりお話を聞いたこともあるんですが、独立行政法人国民生活センターでは、地方の消費生活相談員に対し多重債務問題に関する研修を実施するなどの支援を行っています。ですから、基金を活用してもっと充実を図りたいと思っております。
 また、柳澤委員もいらっしゃいますが、実は自殺対策の基金を活用して、ハローワークにおける心の健康相談、弁護士、司法書士による多重債務相談、法律相談なども取り組んでおりまして、両方から多重債務の問題にきっちり取り組んでいきたいと思っておりますし、是非御指導をよろしくお願いします。
#18
○姫井由美子君 是非よろしくお願いいたします。
 自殺の基金を使うということでもありますけれども、でも多重債務と自殺の関係は非常に多く、関連が深いと私も思っておりますので、是非それはやっぱり連携して取り組んでいただきたい。それをすることによりまして自殺防止という大きな効果を上げることと思っております。
 今日はせっかく来ていただきました。実は、この消費者基本計画が出るときに、その基本計画の中を見ておりましたら、いわゆる家賃滞納に対する追い出し規制法というものが今国会に提案されております。その中で、悪質な追い出し屋と言われる人に対する、これを徹底的に排除していくような、こういった施策については大変私はこれは賛成するものではありますけれども、しかしその中で一つ気になることが、家賃等の弁済を怠っている借家人の情報がデータベース化されることによりまして、これをどういうふうに規制をしていくかという法案が盛り込まれておりました。
 実は、このデータベース化されるということは、まだはっきりと決まっていない段階でこの規制法案が出されたということに私は非常に懸念をされました。これは、消費者行政というものはいかに消費者を守るか。でも一方で、多重債務あるいは貸金業法による滞納者あるいは多重債務のデータベース化というものは、それをすることによって本人がこれからますます不利なところに陥っているのを助けるという意味がありますけれども、この家賃滞納のデータベース化というものは、ともすれば多重債務者がこのようなデータベース化に載ることにより、住居を今後借りられなくなる、またホームレス化する危険もある、そして自殺というふうに追い詰められる危険もあるかもしれません。こういった家賃保証会社十数社で家賃滞納データベースをつくって運用を開始する、これに先立ってこういったことを食い止めるんだということもありますけれども、一方では、この法律が出されることによりましてデータベース化することを後押しするような、そういった危険もあるのではないかということが言われております。
 これはどのように消費者庁としては対応されるのかお伺いしたいと思いますし、また、この多重債務者がデータベース化されることによってどこにも住めなくなってしまう、あるいは、そうではない、悪質ではない家賃滞納者、その方々のこれからの取扱いというものをどういうふうにするのか、あるいはこういった事態を避けるための方策をどう考えているのかをお伺いしたいと思います。
#19
○国務大臣(福島みずほ君) おっしゃるとおりで、反貧困ネットワークやそれからいろんな人たちが追い出されるということを何とか規制できないかという、住まいを保証しようということで賃貸住宅居住安定法案が閣議決定され、国会に提出されています。
 ただ、今、姫井委員がおっしゃったような懸念は私自身も持っておりまして、そのことがちゃんと担保できるようにというふうに言ってまいりました。ですから、住宅弱者の方々の居住安定が損なわれるような、あるいは個人情報の漏えい、悪用につながるような運営は絶対にあってはならないというふうに考えています。
 そのため、まずはこの法案に規定された厳格な規制を通じてデータベースの適正な運営を確保していくこととなっています。また、先般決定した消費者基本計画に基づいて、消費者庁としても、データベースの管理業者に対し、一時的滞納者に対し安易な保証拒否を行わないよう要請するほか、国土交通省とも連携して、公営住宅を始めとする公的住宅等の担当部局の紹介、悪質業者への指導等ができる体制を整備した上で、消費生活センターの相談機能の強化などにしっかり取り組んでまいります。
#20
○姫井由美子君 特にこの消費者基本計画の中に入っている項目でもありますので、これができたためにかえって消費者にとって困難な状態になったというふうに言われないためにも、是非この部分についてははっきりとすみ分けをし、またこの運用に関しては消費者庁がしっかりと主導権を持って的確に見ていっていただきたいと思っております。
 最後になりましたが、実は今、第二弾の事業仕分の調査員として、幾つかの社団法人、財団法人を昨日訪問してまいりました。その中で、実はこれは大変消費者行政とかかわりがあると思うものがありました。
 その一つは、こちらの冷凍食品認定制度というものなんですけれども、これは、社団法人日本冷凍食品協会が中国のあのギョーザ事件を始めといたしまして、工場から製品に至るまで認定証を発行しているというんですね。そして、財団法人日本冷凍食品検査協会と連携をしてしているというんですけれども、これは消費者庁の管轄でもあるんではないですかと質問したところ、消費者庁と接触したことはありませんということも言われておりました。
 今消費者庁が非常に予算が少ない中で頑張っている。でも、ほかの省庁を網羅してみますと、実は消費者庁と連携できる部分、消費者庁がやっている部分をしっかりと現実にやっているその下部組織の、あるいは公益法人があるということも分かりました。こういった各省庁だけでなく、その省庁関連の公益法人、そこまで下ろしてみますと、私はもっともっと消費者行政に活用できるのではないかと思っております。
 もう一つ、非常にこれはまさに消費者庁がすべきものだというのが、財団法人食品産業センターが食品事故情報告知ネットというものをデータベース化しているんですね。これ、来週消費者庁の皆さんがここと話合いに行かれるということでしたけれども、これは農水省の補助事業で、最初立ち上げるときに四千万ぐらいいただいております。そして本年度も三千五百万ぐらいはいただいてするんですけれども、実際は、これは食品企業が公表した製品事故、新聞四大紙からそれを見てそれをデータベース化しているということでした。それにしては私は四千万近くの予算は多いんじゃないかと思っておるんですけれども。
 こういったことも実は既にデータベース化をしてそれぞれの団体がやっている。あるいはこういったことをもっともっと下まで下ろして活用したらいいのではないかと思っております。もっと、今現実にこの消費者庁予算、今の、コンパクトですけれども、ここを実はいろんなところと連携することによって大きく膨らませるという工夫もできるのではないかと思います。
 大臣の感想を最後にお聞きしたいと思います。
#21
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 消費者基本計画の冒頭、あらゆる人は消費者です、生まれてから死ぬまで、朝起きてから夜寝ている間も消費者ですと。私自身、担当して本当に広いと思いますし、今おっしゃっていただいた食品のことは本当に最重要課題の一つで、消費者の問題の中でも大きいことです。
 消費者庁としても、そういう様々な社団法人、連携を取って、今実際事故情報の一元化で事故情報の分析などをやっているわけですから、新聞記事は実はもちろん消費者庁もよく読んでいますし、それ以上のデータを持っているわけですが、可能な限りいろんな団体との連携を強化して全部情報を集めて、しかもそれを的確に広報していくように頑張ってまいります。
 いろいろ御指導をよろしくお願いします。
#22
○姫井由美子君 是非、消費者庁が司令塔になって、福島大臣先頭の下、頑張っていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#23
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党・改革クラブの石井みどりでございます。
 三月十三日に私は熊本県八代市へ参りまして、イグサ農家の方々といろいろとお話合いをいたしました。私自身、全く不明にして、今、日本の畳がどういう状況に置かれているかということを存じ上げないものですから、非常にその実態をお聞きして衝撃を受けたわけであります。
 畳は日本の文化です。そして今、畳の価値が随分見直されてきています。除湿効果がある、そして畳を敷いたところで子供たちが勉強すると非常に勉強に集中できたといういろいろなデータも出ています。それからアルファ波が出るとか、本当に畳の効能といいますか、単なる心理的な心のふるさとというだけでなく、日本人に合った非常にいい住文化であるというふうに思っていますが、これが今大変なことになっているわけであります。
 全国イグサ生産団体連合会が平成二十一年三月に行った畳表の消費実態調査報告書によると、国内産の畳表の生産枚数は約四百五十万畳でありますが、しかしながら約八百五十万畳が国内産として流通しています。四百万畳の大きなギャップが見られるわけであります。この要因としては、最終加工地を産地とする表示法、つまり、中国から輸入したイグサを国内で加工して国産や日本製として表示していることが考えられます。
 別に、イグサ農家の方は中国のイグサを輸入してはいけないなんて、そんなことを言っているわけじゃないんですね。とても日本産のイグサだけではもう既に足らないわけですから、中国からのイグサを輸入して日本の畳にするということ、これ自体を反対しているわけではありませんが、ただ、畳表の日本農林規格、JAS規格は、畳表の原料となるイグサの産地名を表示することは定めています。しかしながら、JASマークの取得は事業者の判断に任されています。
 JASマークを取得していない畳表の産地偽装を許さないように、消費者庁は現行法の範囲内でどのような対策を取ることが可能か、お教えいただきたいと思います。
#24
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 景品表示法は、商品の内容について、一般消費者に対して実際のものよりも著しく優良であると示す表示を禁止しています。したがって、畳や畳表の原材料であるイグサの産地について何も表示していないこと自体を違法とすることはできません。しかし、畳についての表示の中で、実際には外国で生産されたイグサを使用しているにもかかわらず国産のイグサを使用していると認識されるような表示があれば、これは明確に景品表示法四条一項第一号に違反するおそれが強いものと考えます。
 消費者庁としては、このような表示があった場合には厳正、迅速に対応してまいります。
#25
○石井みどり君 しかし、それでは現実に防げていないわけですね。
 イグサ農家を拝見しましたら、農家だからイグサを栽培するだけかと思ったら、イ業といって、自分のところで製織というか、そこまでして本当にほこりまみれでして、大変な家内工業を家族でされているわけですね。
 私がお話を伺った若い農業者の方も、地元に帰って跡を継いだけれども、この十年で半分が辞めていったということをおっしゃっています。だから、もうこれは日本の農業どこでも同じような問題があるかと思いますけれども、後継者問題が大変深刻でありました。
 そして、イグサの栽培というのは非常に天候に左右されたり、そして農薬を使わないと絶対に栽培できないんだそうです。そして、日本の場合はきちんと決められた許された農薬を使って、そしてそれも非常に、どういう量を使っているかというのを、産地においてはきちんとそこのところを的確に扱っていらっしゃるわけですね。
 そして、八代の場合は生産の履歴が分かるトレーサビリティーまで取り組んでおられて、QRコードを畳表のところに挿入して、もうきちんとどこでどう生産してどういうという、その経歴が分かるような、そういうブランド化、差別化をされているわけですね。
 そういうものがそこまでしてきちんとブランドを守るというふうにされているにもかかわらず、取り締まる方法もあるけれども、現実はそこからこぼれ落ちて四百万畳というものが偽装されているわけですね。
 やはり中国産イグサを日本国内で加工して国産というような、そういう表示が取り締まれないのであれば、消費者というのは正確な情報を手に入れることはできないわけですね。正確な情報があって初めて、例えばこれは中国のイグサを使った畳です、これは国産のイグサを使った畳ですという、そういう選択ができないわけでありますね。消費者が正確な情報を基に選択できるようにするためには、イグサ製品についても原料原産地表示を義務付ける必要があるんではないかと思っています。
 消費者庁は、加工食品に関しては原料原産地表示の義務化について検討を行っていくということと聞いております。それに先立って幅広く意見を聴取するということで、先月、JAS法に基づく加工食品について原料原産地表示に関する意見交換会を開催したというふうに伺っています。
 私は、やはり畳というのは、小さなお子さんがいらっしゃるところ、あるいはお孫さんがいらっしゃるところは御存じでしょうけれども、赤ちゃんがいる家庭は畳の部屋が要るんですね。結構ホテルでも畳のある部屋をわざわざ造っているのは、お子さん連れ、赤ちゃん連れの方々が畳のある部屋を要望されるということを非常におっしゃっていました。赤ちゃんは本当にはいはいして、畳をなめたり触ったりもちろんするわけですよ。私たちだって畳の上でお昼寝をしたりしてほおに跡が付いたなんという御経験を皆さんおありになると思うぐらい、それぐらいやはりきちんとしたイグサ、まあ別に中国産がすべて悪いというわけではありませんが、伺ったところでは、中国のイグサは何が使われているか分からない、これは農薬だけでなくという話も聞きました。
 だから、やはり国民の方々が安心して畳を選ぶことができる、そして畳の中での暮らしができるというためにも、私は食品分野に限定することなく、イグサ製品等の加工品についても原料原産地表示の義務化を検討していく必要があるんではないかと思っていますが、今後、食品外の分野においてこの取組を行う御予定はおありでしょうか。
#26
○国務大臣(福島みずほ君) これは公正競争規約で、事業者又は事業者団体が景品表示法に基づいて消費者庁長官と公正取引委員会の認定を受けて作る自主規制のルールがあります。
 消費者庁は、平成二十一年十一月、畳事業者の事業者団体から、畳の材料である畳表の産地表示の義務付けなどを内容とする公正競争規約を制定したいとする相談を受けました。消費者庁からは、公正競争規約制度について説明するとともに、一般消費者の選択に資し、かつ業界の大方の事業者が参加できることが必要である旨の指摘を行いました。
 現在、業界において検討中というふうに承知しており、今後とも適切に対応していきたいと考えています。
#27
○石井みどり君 かなり、熊本県だけでなく、例えば広島県は備後表という非常にブランドがあるんですね。わざわざ熊本からも広島県福山市において加工するという、製織するという、そういうこともしているわけです。そういうところはきちんと、産地は熊本であると、そして製織を広島県福山で、そして備後畳表という、備後畳だという、そういう表示をしたりしている。そういうことができているわけですね。
 だから、各地でそれぞれ、今もう日本のイ業、イグサに関しては相当、規模がだんだん縮小してきている。しかし、それぞれの団体が、各地の団体頑張っていらっしゃるんですね。だから前向きに、ただ検討するというんではなく、本当にこういう日本の大事な産業であり、そして文化でありますので、守る方向で是非取り組んでいただきたいと思います。
 そして、どの農産物でもそうですけれども、やはり安い中国産に対抗するために高品質のものを開発していっているわけですね。この畳表に関しても、イグサに関しても、本当にもう、一度行ってみていただいたら分かるんですけれども、さすがイグサ農家だから、見たこともないような本当にすばらしい畳が敷いてありました。きめが物すごく細かくて、普通、畳を触るとざらっとするんですけど、つるつるなんですね。非常にきめが細かく織られていて、本当に高級品なんです。私も見たことがなく、感激したぐらいなんですね。そういうものを作って今輸出にも力を入れているというふうにおっしゃっていました。
 大臣御存じだと思うんですけれども、アメリカ辺りの、ニューヨークなんかのハイソサエティーの方々は、非常にオリエンタル文化というか日本趣味をインテリアに取り入れたり随分されているんですね。そういうところにこそああいう高級な畳が売れて輸出できたらいいなと思ったぐらいなんですが。
 ただ、高品質のイグサということで、「ひのみどり」という品種を、これは熊本県が種苗法に基づいて登録をされているんですね。開発をして登録されています。この「ひのみどり」というのは本当に光沢があって、高級ブランドの畳表なんですが、これは種苗法の規定によって育成者の許諾のない栽培や売買が禁止をされています。しかし、ここがまたコシヒカリでも同じことなんですね。同じことですが、平成十五年にこの「ひのみどり」そっくりの中国産の輸入の畳表が見付かったんです。もう既に苗が中国に持ち出されて栽培されているんですね。平成十七年には中国で違法に栽培された「ひのみどり」を密輸入しようとした業者が長崎の税関において告発されて、翌年、有罪判決が言い渡されています。
 この中国における「ひのみどり」の違法な栽培というのは大変重大な問題であるというふうに思っています。平成十七年に長崎税関において告発されたように、違法に栽培された「ひのみどり」が日本に輸入されないように税関の検査自体は強化されています。税関の検査の強化は、これ自体は非常に重要ではあるんですが、しかしその大本の違法栽培を防止しなければこの問題は解決はしないと思っています。
 これに関して、やはり中国政府との連携の強化ということが非常に重要になってくると思います。もう輸入業者からさかのぼって、川下から川上に向かってやはり摘発をしていくという、生産者を特定して中国での栽培を防止をしていくべきだというふうに思います。
 先般の中国製の冷凍ギョーザ中毒事件、この容疑者の拘束を受けて、日中の両政府は、食の安全をめぐる新たな協力の枠組みである日中食品安全イニシアティブ、これについて交渉中であるというふうに伺っていますが、このイニシアティブは、問題が生じたときには、製造元のほか流通経路などの情報を速やかに相手国に提供することを義務付けるということだと思いますが、食の安全以外の分野においても、骨子としては、添加物や器具、容器包装、そして乳幼児のおもちゃなどが対象になっています。乳幼児のおもちゃはアメリカでも随分問題になりましたですね。こういうものもイニシアティブの骨子の中に入っているわけですので、私は、やはり同様にこの中にイグサも取り込んでいくべきではないか、そして交渉を行うべきではないかというふうに思っています。
 消費者庁の関連三法案の本委員会における附帯決議にもあるように、消費者安全を確保するための国際連携の強化は非常に重要であるというふうに認識しています。附帯決議の趣旨も踏まえ、今後の中国政府との連携強化に関して、大臣そして外務省、農水省のお考えをお聞かせください。
#28
○委員長(山本香苗君) じゃ、まず福島大臣からお願いします。
#29
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 石井委員がおっしゃいました附帯決議もしっかりありますし、それから先般閣議決定された消費者基本計画において、地域間・二国間における消費者問題について、日中韓の政策対話の実施等を通じ、国際的な連携の強化を図るというふうにしたところであり、消費者安全を確保するために食品だけではなく国際連携の強化にしっかりと取り組んでまいります。
 そして、石井委員はもう一つ重要な、どうやって日本の優秀な、優良な製品を守るかという視点からの御質問でもあったというふうにも思っております。
 これは、加工食品における原材料の原産地表示の義務付けの拡大は消費者基本計画にしっかり盛り込んでおります。このイグサの点は、日本産のイグサで作った畳であるという表示はこれはもちろんできるわけで、そういうことを大いに宣伝をして、どう私たちがサポートできるかしっかり考えていきたいとも思っております。
 これは、例えば法律ではなくても、つい最近取り組んだところでは、沖縄の黒糖に関して要望を受けまして、サトウキビだけで作った純粋のものは黒糖、それから少し何か加工していると加工黒糖、全く黒糖が入っていなければ加工糖か再製糖というふうに表示をするという一応の取決めをやりました。沖縄の方たちは非常に喜んでいただいて、まがいものというか、黒糖でないものが黒糖として観光客に売られるということがこれで大分防止できる、沖縄のいい黒糖がこれでブランドというか、はっきり表示で分かるのでよかったというふうに言っていただきました。
 ですから、法律改正まで行かなくても、消費者庁が例えばこういうふうに表示をしてくれというガイドライン、あるいは沖縄県と話すことで日本のいいものがきちっと評価されて消費者に売られていくというか、日本のいいものを買いたいと思う消費者にきちっとこたえられるように表示の点についてはあらゆる面で努力をしてまいります。
#30
○大臣政務官(西村智奈美君) お答えいたします。
 委員御指摘くださった日中食品安全推進イニシアチブでありますけれども、この中身について、今最終的に早期の署名に向けて調整を行っているところでございます。ですので、どういった中身かということについては今詳細ここでは申し上げることはできないんですけれども、既にアメリカ及びEUが中国と結んでいる協力枠組みがありますけれども、それと比較しても遜色のないものになる、それ以上の内容となるのではないかというふうに考えております。
 こういった状況の中で、委員が御指摘、問題提起くださった点でありますけれども、私からお答えをできるのは、関係省庁とその必要性については協議をしてまいりたいということでございます。外務省としては、決してこの点、後ろ向きということではなく、関係省庁と協議をしていきたいということを答弁をさせていただきたいと思います。
#31
○大臣政務官(舟山康江君) 委員御指摘のとおり、イグサの一つの品種である「ひのみどり」、これは熊本県が育成開発したかなり優良な品種なんですけれども、これが中国で栽培されていると、そういった情報を農水省としても把握しております。
 一方で、新品種のやはり育成、保護ですね。保護に関してはやはり世界共通のルールを設けるべきだということで、植物の新品種の保護に関する国際条約、略称UPOV、UPOV条約の中で厳しく制限しているわけなんですけれども、これを批准している国が全国で、六十八か国、まだまだ少ないわけであります。中国は一応批准はしているんですけれども、UPOV条約の中で旧条約と新条約と二つありまして、中国は旧条約ですね、そちらの方を批准しております。日本は新条約なんですが。新しい方はすべての品種に関してこの規制の網が掛かっているんですけれども、旧条約はその国によって、二十四品種以上指定すればいいということで、残念ながらイグサが入っていないわけなんですね。そういう中で、育成者である熊本県が栽培自体を差し止めることは残念ながらできない、この条約上できないということになっています。
 他方、御指摘のとおり、この「ひのみどり」が栽培されていて、例えば平成十六年十二月二十五日に八代港から輸入されようとした中国産の「ひのみどり」のイグサ、これが発見されまして、これは関税法違反で告発されております。
 そういう状況もありまして、農林水産省といたしましては、まずは財務省に対して水際取締りへの協力を要請するとともに、この「ひのみどり」の輸入は違法行為であると。これは当然、種苗法違反ということにもなりますし、関税法違反ということにもなりますので、そういった旨のリーフレットを作成して、まずは畳表の輸入業者に対して、これはいけないことなんだと、そういう周知徹底を図っているところであります。
 また、やはり中国において栽培を行わないように、輸出を行わないようにという、こういった要請活動も折を見てやっているところでありまして、例えば、昨年九月十五日に開催されました第二十五回日中農産物貿易協議会におきまして、我が省の当時の小栗生産局審議官から、中国軽工工芸品進出口商会の李会長に対しまして、この栽培、輸出を行わないように直接要請したところでありますし、今年に入りましてから、三月二十四日の第六回日中次官級定期対話におきましても、中国農業部の危副部長、これは次官級ですけれども、この「ひのみどり」の栽培については地方政府に調査と早急な対応を取るように命じたと、そういった回答を引き出しました。また、UPOV条約も新条約の方に是非加盟してくださいと、そういったお願いもしておりまして、関係部局と調整中であると、こういった回答も引き出しております。
 いずれにいたしましても、今後ともやはりそういった対話を通じて中国側に更に働きかけるとともに、国内的にも違法な輸入がされないように、熊本県、税関等の関係機関と連携して適切に対応していきたいと、そんなふうに思っております。
#32
○石井みどり君 農水省もやることはやっている、努力はしているということでありますが、しかし、四百万畳が違法に入ってきているわけですね。これはもう約半分なんですね、日本の畳の。だから、どんどんどんどん日本の農家が追い詰められて、イグサ農家が追い詰められていって後継者も育たない。そしてどんどん衰退していくんですね。是非ここはやはり消費者庁、頑張っていただいて、さっき外務省も関係省庁と協議をしてとおっしゃった。これをやはり司令塔になって、結局、消費者の安全な、そして豊かな日本文化を守るというところから、やっぱり消費者庁が、これはまさに消費者庁がイニシアチブを取っておやりになることだと思いますので、是非、大臣、強い決意を持って臨んでいただきたいと思います。
 私の質問を終わります。
#33
○森まさこ君 自由民主党の森まさこでございます。
 前回は、地方予算を福島大臣が社民党党首時代、書面で要求をしておきながら、三十億円ばっさり切ってしまったにもかかわらず、本予算では地方の相談員の処遇について予算要求しておらず、本庁の人員増員もわずかであったということ、この消費者行政の中で働く方々のワーキングプアの状態をどうしていったらいいのか、そういう悲鳴が寄せられているということを質問をさせていただきました。このことについて全国から、よく言ってくれたという声が寄せられました。
 消費者庁、消費者団体、被害者の方々がこの委員会の質疑を注目をして見ております。全会一致でできた消費者庁でございますが、国会議員のものではございません。国民、消費者のためのものでございます。私は、消費者庁設立を選挙公約に掲げて立候補し、国会議員の皆様と一緒に消費者庁及び消費者委員会をつくり上げてきた立場として、消費者庁に対しては厳しく質問をさせていただきたいと思いますので、どうか委員の皆様方にも真摯な議論をお願いしたいと思います。
 まず初めに、消費者庁所管の独立行政法人の理事長の人事について御質問をいたします。
 国民生活センターの理事長は、任期を一年半以上残して二月に突然辞任を表明いたしました。このことは大変問題だと私は思っております。なぜならば、中国ギョーザの問題についてもそうですが、国民生活センターというのは消費者行政の中枢を担っている重要な機関だからです。二月に突然辞任を表明されてから、国民生活センターにおいては公募を実行したようでございますが、その公募でも決まらずに、この四月一日から理事長が不在となっているようでございます。理事長が異例のトップ不在となってしまったことは大変深刻な事態だと思います。
 決算委員会について、このことについて福島大臣にその辞任の理由についてお伺いをいたしましたら、一身上の都合と聞いているという御答弁でございました。
 私は、消費者庁、消費者委員会及び国民生活センター、そして消費者センター等の混乱した今の業務状態が一つの理由になっているのではないかという声を耳にしておりますが、大臣の方におかれましては一身上の都合というお答えでございましたけれども、もう一度その理事長の辞任の理由についての御説明をお願いできないでしょうか。
#34
○国務大臣(福島みずほ君) 一身上の理由と聞いております。
#35
○森まさこ君 残念でございます。
 この理事長がお辞めになった後、公募、これについては全国から大変たくさんの応募がございました。今までの公募の中で最大の人数である民間の三十三名の方が応募なさったようですが、その三十三名から一人も選ばれず、今まだ理事長が不在でございます。公募の中で一人も選ばれなかった理由は何でしょうか。
#36
○国務大臣(福島みずほ君) 政権が替わり、独立行政法人の理事長、理事はきちっと選考委員会によって選ばれております。選考委員会の皆さんたちが論文、それからその後の面接ということで、公正に透明性を高めてやっていただいていると思います。
 選考委員の方から該当者なしということを承りました。公募による手続で適任者がいなかった場合、再公募をするか、あるいは大臣から選考委員会に候補者を提示し、委員会の承認を得た候補者から大臣が選考する方式や、選考委員会が候補者を大臣に提示し、その中から大臣が選考する推薦方式などの手続が可能となっております。
 今回は、選考委員会の意見を伺った上で、官房長官と御相談し、私から選考委員会に候補者を諮り、選考委員会の承認を得た方を選任することとしております。選考委員会の審査を経る手続はきちっと取りますし、新理事長の任命後速やかにその経過も公表することにしております。公平性、透明性は保たれると考えております。
#37
○森まさこ君 選考委員会の委員の名前は公表されていますか。
#38
○国務大臣(福島みずほ君) 公表しておりません。
#39
○森まさこ君 今、選考委員会の委員の名前は公表されてないということでございました。選考委員については、学者三名、企業人一名、公認会計士一名だったという報道がされております。消費者問題の現場を知る方、消費者団体や弁護士などが入っていないというふうに言われております。委員の人選からして不透明だという指摘がされております。
 また、今私は不採用だった理由をお尋ねしたのですが、選考委員会で選任されなかったという御答弁だけでございました。不採用者に対しても、不採用の理由も告げられておりません。一口に公募といっても、いろいろな公募の制度があるとございます。
 福島大臣、福島大臣も弁護士でいらっしゃいますけれども、いわゆる弁護士任官、弁護士が裁判になる場合でございますが、その場合の選考委員会の委員名は公表されておりますか。
#40
○国務大臣(福島みずほ君) 済みません、存じ上げておりません。
#41
○森まさこ君 委員名は公表されています。また、不採用の場合には理由が告げられます。それこそが透明な手続であると思います。
 この消費者庁所管の独立行政法人の理事長というのは大変重要な任務なんです。三十三名の民間の方が志を持って応募されました。これについて、選考過程が全く不透明、選考されなかった理由も分からないという苦情が殺到しております。そしてまた、公募で決められなかった、その後、理事長をどうやって決めるかという手続について、今大臣から説明がありましたが、政務三役でお決めになる、それを選考委員会に諮るからよいのだということですが、これでは公募をする意味が全くないというふうに考えられます。
 これが不透明だという指摘が、私のところにはたくさんそういう声が寄せられておりますが、これについて大臣はどうお考えになりますか。これでも透明な手続であるとお考えになりますか。
#42
○国務大臣(福島みずほ君) はい、透明で公平性があるというふうに考えております。
 独立行政法人における理事長と理事は、かつては天下りが極めて多かったように思っております。今回、政権が替わり、選考委員会をきっちり設けて、私たち政務三役ではなく、まず選考委員会の下で、しかも五名ですから、多角的な角度からしっかり検討されているというふうに思っております。選考委員の中には、消費者問題に非常に取り組んできた方ももちろんいらっしゃいます。その中で、私たちも選考委員会のその結論を尊重する、最大限尊重する立場でやってまいりました。
#43
○森まさこ君 選考委員の方の名前が公表されずに透明な手続と言われても、国民はどうやってそれを信じたらよいのかが分かりません。また、天下りを排するためというお話でございますが、それなのにどうして民間三十三名の中から一人も選ばれなかったのかという理由についても全く国民は納得がいかないことでございます。
 さて、この天下りについてですが、もう一つ質問をしたいと思います。
 同じ国民生活センターの中の理事でございますが、昨年十二月に理事の任期が終了してからまだ国民生活センターの中で職員として働いている方がおられますか。
#44
○国務大臣(福島みずほ君) はい、います。
#45
○森まさこ君 昨年十二月に理事の任期が終了してから、職員として給与をもらって、一般の職員として今度は新しい理事の下で働くということが行われています。新しく来た理事さんと元理事さんの関係は、新しく来た理事さんが上司、元理事の方がその下で働くということになっております。これによって現場が大変混乱をしているという苦情が寄せられています。
 また、天下りの方を採用しないというような方針をお出しになって公募をしているにもかかわらず、天下りで来た方を理事の任期が終了した後一般の職員として給与を払って雇い続けるということは、鳩山総理が言っていらっしゃる裏下りに当たるのではないかという指摘がなされていますが、福島大臣はどのようにお考えになりますか。
#46
○国務大臣(福島みずほ君) 不可解なことをおっしゃいまして、理事についても、これはきちっと国民生活センターの理事については公募をし、選考委員会にかけ、きちっと理事を選びました。ですから、その理事の方は選考委員会がお決めになり、私たちも、それはもちろん選考委員会の結果ですから、すばらしい方に、これは民間の方ですが、理事に来ていただいたと思います。
 ですから、前理事の人が理事に選ばれなくて新理事の下で働くということで混乱が起きるということは、そういうことはもうあり得ないというふうに考えています。普通の企業でも様々な立場があるわけですから、そのことをもって混乱が生じているという質問は全く不可解な質問であると私は思います。
 また、昨年十二月で辞任した田口義明前理事が今、四月一日付けで同センターの任期付職員として採用され、紛争解決委員会事務局長として在籍しているということを私も最近確認をいたしました。森議員の御指摘により、これを国民生活センターに確認をいたしました。前回、質問通告がありましたので。
 これにつきましては、三十一日付けで退任をされました前理事長が、これは、どなたをするかというのは前理事長が公募によりその中で選んだというふうに聞いております。ですから、今後、この問題につきましてはまた新理事長が選ばれた中で、本件に関しては、採用の必要性や手続の公平性が確保されるかについて、今後任命する予定の新理事長の下で点検をしてもらう考えであります。
#47
○森まさこ君 中の国民生活センターの職員の方からこのような指摘がされております。
 理事の任期が終了した後、いったん退職することなく、国民生活センターの中で一月から三月までは非常勤のアドバイザーで勤務をしていた。四月からは任期付職員として紛争解決委員会事務局長として勤務している。だが、アドバイザーがいなくとも業務は回るし、四月以降は定例の人事異動で国民生活センターの職員の中から事務局長が選ばれることが通常であると。にもかかわらず、本来は相談員の採用形態である任期付職員として元理事を採用し、事務局長、部局長のポスト、給与で処遇することは明らかに天下り対策ではないか。このような隠れ天下り、裏下りのような事態の中で職員の士気は低下している。また、新任理事と元理事の微妙な関係の中、業務が混乱しているということです。
 福島大臣は、業務が混乱しているということは全くおかしな指摘であると今御答弁なさいましたが、どうか実務の状態をよく御覧になって検討をしていただきたいというふうにお願いを申し上げます。
 最後の質問でございますけれども、オーストリアにおけるカプルンのケーブルカー事故、日本人が十名お亡くなりになった事故についてでございますが、福島大臣に決算委員会で質問いたしましたら、遺族側は了承済みであるというふうに説明は聞いたというふうにおっしゃいました。ところが、昨日の夕方、遺族の方から連絡がありまして、全く了承はしていないというお話でございました。
 遺族側が了承済みということを消費者庁としては聞いておりますという御答弁でございましたが、これはどちらから聞かれたんでしょうか。
#48
○国務大臣(福島みずほ君) リンツ高裁の判決及びオーストリア政府の弔慰金についての和解の件でしょうか。
#49
○森まさこ君 それでは、四月五日の決算委員会の議事録を読み上げますけれども、外務大臣がアミカスブリーフを出さないということについて外務省は、政府の関与は困難であるとして弁護士あてに書面で署名できない旨を回答した。そして三月十六日、日本人遺族にも大臣の署名は不可能であることを説明し、遺族側は了承済みであるということを私自身、つまり福島大臣自身は、消費者庁としては聞いておりますという御答弁でございました。
#50
○国務大臣(福島みずほ君) そのとおりです。この点についてはそのように、これは外務省領事局海外邦人安全課から消費者庁の企画課が事実関係等を聴取し、私はその報告を逐一受け、ペーパーも作ってもらいました。だから、そのように私が聞いたということです。
 これは繰り返しになりますが、外務省から消費者庁がヒアリングをして、ヒアリングというのは変ですかね、確認をして聞いた次第です。
#51
○森まさこ君 分かりました。決算委員会ではどちらから聞いたということが抜けておりましたので重ねての確認でしたけれども、つまり、福島大臣は消費者庁の役人から聞き、消費者庁の役人は外務省の役人から聞いたということになっておると思いますが、遺族の方は了承していないと言っておられます。そして、了承をしないという書面も外務省あてに出したそうでございます。
 これはどういうことかと申しますと、私がそれを聞くに思いますには、官僚の方がうその報告をしたということになると思います。それを官僚から官僚へ、そして官僚から福島大臣に行って、福島大臣は国会で事実と違う答弁をしてしまったということだと思うんです。
 鳩山政権が政治主導ということをおっしゃるんであれば、官僚の思うがままに操られるのではなく、しっかりと事実を確認してほしい。日本人が十名亡くなっている事件でございます。
 どうか福島大臣にお願いをいたしますが、このことについては事実をしっかりと認識をしていただき、そして外務大臣に、このことについて外務省がオーストリアに対して意見を申し上げてほしいということ、それからアミカスブリーフを米国に対して出してほしいということについてが遺族の要望でございますので、まず福島大臣の方できちっと事実確認をして、そして外務大臣に消費者大臣としての意見を言っていただきたいということをお願い申し上げます。いかがですか。
#52
○国務大臣(福島みずほ君) まず事実確認をしたいと思います。
#53
○森まさこ君 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 質問を終わります。
#54
○魚住裕一郎君 公明党の魚住でございます。
 三月三十日に消費者基本計画が閣議決定がなされました。本来、この基本計画、我が特別委員会のいろんな議論をしっかり反映させていただくという形になっていたと思っておりますが、なかなかそういう機会がございませんでしたが、まずは計画が不十分ながらできたなというふうには思っております。
 そこで、この中で消費者教育について書かれているわけでございますが、消費者に対する啓発活動の推進と消費生活に関する教育の充実という、そういうタイトルの下で約二十ぐらいの施策が掲記されております。消費者庁のリーダーシップにも言及しており、本当に消費者教育が真に充実したものになることを強く望むものでございますが、この消費者教育の意義、また充実に向けての決意を福島大臣にお聞きしたいと思います。
#55
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 消費者基本法に基づき、消費者が自ら進んで消費生活に関して必要な知識を習得し、必要な情報を収集するなど自主的かつ合理的に行動することを支援するためには、消費生活に関する知識の普及と情報の提供など、消費者に対する啓発と教育が大変重要であると考えております。
 したがって、消費者教育については、今、魚住委員が御指摘していただいたとおり、消費者基本計画に基づき、関係省庁、関係団体等と密接に連携を取り、学校や地域等における推進を図るなど、体系的、総合的に進めてまいります。
#56
○魚住裕一郎君 この施策番号八十七番にいろいろ書いてございますが、消費者教育推進会議というのをつくるようでございます。そして、教育の体系的な体制確立ということでございますけれども、体制確立することは大事であることはもちろんでございますが、その会議で何が行われるかがもっと大事だと私は思っているわけでございます。
 基本計画では二十二年に着手というようになっておるんでございますが、具体的なメンバー構成とか検討のプロセスというものを御説明いただきたいと思います。
#57
○国務大臣(福島みずほ君) まだこれはメンバーが決まっておりませんが、関係省庁、学識経験者、消費者団体、教育関係者、もしかしたら一般の方、一般というと変ですが、本当に一般の消費者の方にも入っていただいたらいいと思いますが、消費者教育推進会議を新たに開催し、位置付けも含め、直ちに検討に着手していきたいと考えています。
 本会議においては、社会教育における指針を各省庁で共有し普及させるなどの施策の推進を図るとともに、関係省庁の消費者教育の知見を共有して、関係省庁が作成する消費者教育用教材や取組などの体系化を推進することとしております。
#58
○魚住裕一郎君 この委員会の附帯決議で、消費者庁が消費者教育においても司令塔機能を果たすべきであるというふうにしたわけでございますけれども、今、消費者教育推進会議、これはだから、司令塔たる消費者庁の知恵袋といいますか、サポーターといいますか、そういうふうに発想してもいいんではないのかなと思っておりまして、例えば九十一番に、大学及び社会教育において消費者教育を行う際の指針の作成とか、あるいは消費者教育の体系的、総合的な推進全般について積極的な役割をこの推進会議が果たしていくという理解でいいんでしょうか。
#59
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 司令塔としての役割を消費者教育の中で果たしていきたいと考えています。
#60
○魚住裕一郎君 我が国の消費者教育、必ずしも諸外国と比べて十分ではないというのが昨年委員会でもなされたというふうに思っておりますが、この施策番号九十二番では、国内外の学校教育及び社会教育における取組の調査を行うというふうにされているわけでございますが、ただこれ、調べてこの取組事例集を出すだけではちょっとどうなのかなと。これを教育の現場で実施していくことが非常に大事だなというふうに思っておるわけでございます。
 本件施策の進め方、また文科省として消費者庁との連携をどういうふうに考えているのか、文科省にお聞きします。
#61
○大臣政務官(高井美穂君) 御指摘、大事な点と思います。
 平成二十二年度の新規事業といたしまして、消費者教育に関する国内外の学校教育及び社会教育における取組の調査とか取組事例を作成、配付を予定しておりまして、さっき先生御指摘あったいろんな調査等も、丁寧に様々な大学における試行や女性団体などにおいて試行をしていただき、それの結果を受けて、研究成果があるものをきちんとした形で事例集として作成して配付をしていくということを考えております。
 有識者等から成る消費者教育推進委員会というところの中で検討をいたしますけれども、この消費者教育推進委員会というものを五月六日ごろに第一回会合を開催する方向で予定はしておりますが、ここにももちろん消費者庁の方にも参加をしていただき、消費者庁が有する最新の情報等を得ながら本事業を進めていくということをしていきたいと思っています。
#62
○魚住裕一郎君 だから、その事例集を配りますよと言っているだけじゃ駄目なので、どうやって推進していくかということを聞いているんですが。もう一度お願いします。
#63
○大臣政務官(高井美穂君) このまた法律というか仕組みができまして、どうしたことが有効かというところからまずスタートしていかなくてはならないと思っていまして、どうやって進めていくかというのは、やっぱり教える人をつくっていくということもとても大事なことだろうと思いますので、我々としても、現場の先生方に対していろんな形でのこうした丁寧な研修といいますか、教え方についての検討や、関係都道府県などの消費者関係団体との連携等を図りながら進めていきたいと思っています。
#64
○魚住裕一郎君 この施策、実施時期も直ちに着手しということなので、内閣においても消費者教育、学校現場における消費者教育、非常に大事だなというふうに認識しているんだろうと思うんですよね。
 当委員会では昨年の議論の中でも、教育につきまして、多様な視点から物事をとらえる能力、クリティカルシンキングというんですか、これを身に付けることが大事であるというのが共通認識だったというふうに思っておりまして、学校における消費者教育においては、まさに多様な視点から物事を見て考えていく能力を身に付けていくべきだろうと私は思っております。だから、カリキュラムの編成においてもそういう配慮がなされるべきであるというふうに思います。
 放送とかいうのでも、例えばメディアでもメディアリテラシー、それをどう付けていくかということが一番大事だと思っておりますが、消費者問題もいつ何どき、予想外のことがぽこっと起きるわけですね。しかも、生命、身体にかかわる問題も出てくるわけで、それをどう考えていくかという。
 そういう、教育といっても上から教えるというよりも自分で考えることが、ケースメソッドみたいな形が一番大事だと思っておりますが、それをどう授業の実践を行っていくかを大臣とそれから文科省にお聞きしたいと思います。
#65
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 魚住委員がクリティカルシンキング能力の向上ということを言っていただきまして、本当にありがとうございます。そういう能力をきちっとつくることも大変必要ですし、これは文科省とも本当に連携を取りながらやっていきたいというふうに思っています。
 基本計画に示したように、自ら進んで消費生活に関し必要な知識を習得し、必要な情報を収集するなど、自主的かつ合理的に行動する消費者を育成することが重要であると考えています。そのため、副教材の作成等を通し、学校における消費者教育推進の支援を行ってまいります。
 先ほども言っていただきましたように、消費者庁がイニシアチブを取って今後、消費者教育推進会議を開きます。そこでは割と今までの、従来の有識者、従来の有識者というと変ですが、そうではなく、本当に一般の人やいろんな人にも是非入っていただいて、消費者教育、学校現場におけるクリティカルシンキング能力向上についてもしっかり成果が出せるよう頑張っていきたいと考えています。
#66
○大臣政務官(高井美穂君) クリティカルシンキングの能力を養うということは大変大事な観点でございまして、今回、平成二十一年の三月に改訂した高等学校の新学習指導要領等においても、基礎的な知識、技能の習得に加えて、やっぱり思考力、判断力また表現力というところの育成を重視するということで、中身がかなり分厚くなっております。
 具体的に言いますと、例えば小学校の算数においては、各学年の内容の指導に当たっては、言葉、数、式、図、表、グラフなどを用いて考える、説明をする、それから互いに自分の考えを表現し合ったり伝えたりするなどの学習活動を積極的に入れるといったことや、中学校社会においても、分野全体を通して習得した知識を活用して、社会的事象について考えたことを説明をさせたり自分の意見をまとめさせたりということを重視をしております。
 また、考えさせる場合には、資料を読み取らせて解釈させたり議論を行ったりして考えを深めるなどという工夫をするよう指導の充実を図っているところでございまして、先ほど来お話があった、本当に、やはり物語や小説を読んで批評をしたり、論説や報道などに盛り込まれた情報を比較して読んだり、考える力を付けるということを重点的に今回進めておりますので、またいろいろと御指導いただきたいと思います。
#67
○魚住裕一郎君 消費者問題というのは、本当に社会がどんどん変わればどんどん新しいのが出てくるという。そうすると、やっぱり先生の資質向上というのが一番大事だと思っておりまして、それじゃ追い付かないかもしれない。逆に言えば、現場でいる人、例えば多重債務であれば弁護士さんとか司法書士さんとかありますね、いろいろ消費生活アドバイザーとか、そういう方、あるいは消費者教育に力を入れているNPOとか、そういうのをやっぱり教育現場に活用していくということも大事かと思いますが、いかがですか。
#68
○大臣政務官(高井美穂君) 御指摘、本当にそのとおりだと思います。なかなか、教員の今多忙化ということも言われておりますが、いろんなことを教員はまさに生徒に直接接する中で伝えていかなくてはならない。教員自身のやはり経験や消費者教育に対する理解というのがまずは深まらなくてはならないのは当然ではありますが、それだけではやっぱり足りませんので、教育委員会において消費生活センターと連携を図ったり、さっきおっしゃったいろんな、弁護士さんであったりNPOの方であったり、やっぱり関係諸団体の方々の経験を、まさに外部人材を呼び寄せて活用して消費者教育を進めていくということが大事でありまして、現実的にそうしたところも、地域や学校によって少し温度差はありますが、もう始めている例も現実的には幾つかございます。
 これからも学校現場において消費者庁と連携をしながら、そうした部分の成功事例なりいろんな方々との連携を促せるように、我々も努力していきたいと思います。
#69
○魚住裕一郎君 消費者行政の司令塔といいますか、教育についても消費者庁がしっかりやらなきゃいけないと思っておりますが、この基本計画でも、消費者教育に関する法制の整備について検討を行うというふうになっているわけでございますが、うちの古屋範子代議士がお聞きしても、大臣は検討しか物を言わないと、答弁で。でも司令塔なんだから、やりますというふうに、消費者教育基本法みたいなものをやりますとやっぱり明言なさったらいかがですか、大臣。
#70
○国務大臣(福島みずほ君) そうですね、消費者基本計画が検討するとなっているので、私がそれを飛び越えてやりますと言うと、消費者基本計画みんなで作りましたもので、私は、消費者教育は本当にこれは、できれば消費者教育基本法をきちっと作って、そのことも検討に入っているわけですから、法律ができなくても今の時点からしっかりこれはやっていくべきことだというふうに考えております。
 ですから、魚住委員、これ基本計画が検討するとなっておりますので、限りなくやりますに近い検討というふうに理解していただけたらと思います。
#71
○魚住裕一郎君 次に、事故情報という観点からお聞きしたいと思いますけれども、四月一日から事故情報データバンクがスタート、運用開始したようでございます。いろんな機関のデータベースを一元化するということでございますけれども、いろいろ詳細な情報から大ざっぱなものまでばらばらだなと。それはスタートだから仕方がないなと。ただ、国交省の自動車不具合ホットラインですか、やっぱりこれは未確定情報であっても、不具合が生じた場合命にかかわるから発信する、また受ける側もそういうものだろうというふうにとらまえているんだろうと思っておりまして、やっぱり事故情報の出し方、いろいろ法的論点の整理とか基本要領を作られたようでございますが、情報公開の考え方というものをちょっと大臣にお聞かせいただきたいと思います。
 それとまた、今九つのデータベースでございますけれども、例えばもっと広げていくべきじゃないのか、医療事故であるとか、いろいろあると思うんですが、その点はいかがですか。
#72
○国務大臣(福島みずほ君) おっしゃるとおりで、病院などからも情報はもらって、それをアップするのを消費者庁でちゃんとやろうというふうにしております。今言っていただきましたが、消費者庁ではこの間、関係機関が保有する消費者事故に関する情報をオンラインで集約し活用するためのシステムとして事故情報データバンクの構築を進めてきました。見ていただいたようで、ありがとうございます。四月一日からインターネットを通じて消費者が自由に利用できるアクセス環境の提供を開始いたしました。
 おっしゃったとおり二つやはり必要で、消費者に対して的確な情報を出して被害の発生・拡大防止をすることが必要であると。だから、これは事故の概要を、製品に起因している場合には事業者名、商品名等も公開することにしております。ただ、今、魚住委員がおっしゃったように、個人の識別に係る情報や事業者の不利益に係る情報等の取扱いには、風評被害が起きると困るので、それに留意をしなければならない。その二点に注意をして、事故情報データバンクが広く利用され、消費者事故の再発・拡大の防止に資するよう、これからももっともっと分かりやすく進めていきたいと考えています。
#73
○魚住裕一郎君 この特別委員会の委員の先生方にもみんな来たと思いますけれども、例のあのエレベーター事故の市川さん、被害者の方ですね、いまだに息子の命を奪った原因が分かりませんということで、お手紙をちょうだいしました。それでもあきらめず訴え続けていきますのでということがあるわけでございますが、随分年限たつわけですよね。この消費者庁をつくる場合でも来てもらったりしたと思っておりますけれども。
 やはりこれ独立した事故調査機関というものをつくっていくべきではないのかなというふうに思うところでございますが、基本計画十三番ですか、施策番号、二十三年度のなるべく早い時期に結論を得るというふうな形ではございますけれども、しかし二十三と。二十二年度ですからね、今。来年ですかと。その市川さんの思いは一体どういうふうに説明すればいいんですか、大臣。
#74
○国務大臣(福島みずほ君) 国土交通省におきましてエレベーターのこの問題について精力的に着手するというふうに聞いています。
 この基本計画におきまして、今、魚住委員が言っていただいたように、十三番で事故調査機関についてきちっと盛り込みました。消費者庁は、消費者事故の独立した公正かつ網羅的な調査機関の在り方について検討をするというふうにしています。網羅的な調査機関の在り方ということで、この中にエレベーター事故なども入るということを盛り込んでおります。これは要するに、消費者庁で事故調査機関をきちっとやるのだということですから、この点についてはできるだけ早くやりたいと思っておりますし、それから市川さんについても国土交通省の前原大臣とよく話をしておりまして、できるだけ早く進むようにと思っております。
 十三番の件なんですが、事故調査機関については、既存の調査機関による調査活動の精査、消費者事故による刑事手続上の捜査と再発・拡大防止のための行政調査との関係整理も含めて効果的に機能する仕組みを目指すと。これは非常にやっぱり大きいものになりますし、航空機も電車もこういうエレベーターも全部入るわけですから、どういう体制で、どういう機能で、どれだけの予算で、どれだけの人員でということもきっちり結論を出していきたいと思っています。
 これは、消費者委員会からによる調査建議もきちっと踏まえて出したいと思っておりますので、まずその調査機関をつくるというプロセスと、市川さんの問題についての国土交通省での迅速な進展をしっかり見守ってまいります。
#75
○魚住裕一郎君 時間がなくなりましたので、終わります。
#76
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 今日は時間短いんですけど、事故調査の問題を取り上げたいと思いますけれども、まず国交省に聞きますが、二〇〇八年の十二月八日午後九時ごろ、京都市左京区で起きた、マンションで起きたエレベーター事故がございました。五十歳の女性がエレベーターから降りようとしたら、突然エレベーターが降下して、床の間に挟まれて約一か月の重傷ということでございました。
 この事故の原因究明は、エレベーターは東芝エレベーターですね、この事故の原因究明は今どうなっているのか、簡潔に教えてください。
#77
○政府参考人(川本正一郎君) 御指摘のように、平成二十年十二月八日に起きました京都市左京区のマンションにおけるエレベーター事故でございます。これ、委員も御案内のとおり、去年の二月に昇降機等事故対策委員会が設置をされまして、そこで事故原因の調査検討に着手をいたしております。ここで、委員会二回、それからワーキングを三回開催をいたしております。
 これまでのところ、事故原因として疑われますのは、これ油圧式のエレベーターでございまして、油圧エレベーターの弁の開閉に当たって何らかの不具合があったんではないかと、こういうふうに疑われております。それ以外にも、信号系統や運転制御回路、床合わせ装置等いろいろチェックすべき点があったんですけれども、それらについては異常が認められないという状況でございまして、現時点で疑っておりますのは、今申し上げた弁の開閉についての不具合ということでございます。
 このため、今年の一月には、この委員会で事故機に設置されておりました制御バルブを使って同じような現象が起きるのかどうか、それから制御バルブの分解調査やCTスキャン調査というものを行いまして、この制御バルブの異常の可能性というものについて調査検討を進めているところでございます。結果がまとまり次第、この委員会でまとめまして公表させていただきたいというふうに考えております。
#78
○大門実紀史君 あなた、だれでしたっけ、局長さんですか。
 そういうふうにおっしゃいますけど、そんな報告書が出るんですか。報告書がもう出せないような状況になっていると。要するに、原因が分からないということで、もう一年半たっても分からないわけですから、そういう状況というふうに伺っているんですけど。それじゃ、ちゃんとした原因究明の報告書が出るんですか。
#79
○政府参考人(川本正一郎君) 今申し上げましたような調査検討の状況でございます。いずれにせよ、その調査検討の状況につきましては報告書としてまとめさせていただくということを考えております。
 委員お話しのようなちゃんとしたということで、油圧式のエレベーターということで、他のエレベーター、これまであったエレベーターとかなり構造も違うということで、正直言いまして、かなり委員会での議論というものも困難を極めているという状況ではございますけれども、それは委員会で審議をしている以上、私ども、ちゃんとまとめさせていただきたいと思っております。
#80
○大門実紀史君 あなたが言っているのは報告書を出すということでしょう。私が言っているのは原因究明ができるんですかと、原因究明に近づいているんですかと聞いているんですけれども、原因は分からないまま。いろいろ考えられるけど、警察も結局は、警察ですからどこか起訴するという点ではどこも起訴する根拠が見付からない、エレベーターの原因も分からないままと。だから、報告書を待っているんじゃないんですよ、原因究明を待っているんですけれども、その点では出ないだろうと。出ないですよね、どうですか。
#81
○政府参考人(川本正一郎君) 申し上げましたように、原因として考えられる事項というものを洗い出しをいたしまして、一つ一つその振り落としをやっています。その上で、油圧装置の異常というものがあったと、その可能性があるんではないかということで、例えば、その際には制御バルブが異常を来していたんではないかと、その異常を来すための原因としてはどういうことがあるのかということも含めて今検討をいたしているところでございます。
 これが一〇〇%の原因であるというところまで詰めるかどうか、これは委員会の問題で、専門家に御議論をいただいておりますので、私がここで予断を持ってお話をすべきことではないと思いますけれども、こういうことが原因だったんではないかと言えるところまでは報告書の中で議論が整理できるんではないかと考えております。
#82
○大門実紀史君 お聞きになったとおり、原因究明は推測の報告書が出るだけということでございます。
 一年半たって、結局この昇降機等事故対策委員会では原因究明ができないということで、これはもう何度もこの事故調査の問題で指摘されているとおり、警察が先に入って、後で資料をもらってという後手に入っているということと、権限がない。まあ、体制もないんですよね。国交省の職員が一人で行って、専門家が一人行って、そんな程度ですから、体制もないし権限がないということでございますので、この昇降機等事故対策委員会にはもう限界があると。
 それで、さっきの話もありましたが、前原国交大臣が三月の十八日に運輸安全委員会の対象に昇降機、エレベーターも入れると、そして関連法案を出すということを表明されたということでございます。
 今日は、そういう政務官とか三役ではなく役所、政府参考人に来てもらったというのは、実はこの委員会で前もありましたけれども、前原さんはああ言っているけど、役所は、あれは大臣が勝手に言ったことだとか、役所の方はそれほどやる気がないとかいう指摘がこの委員会でございました。それについて聞きたいと思って役所の方に来てもらったわけでございますけれども、役所はやる気がないんですか。
#83
○政府参考人(川本正一郎君) 本委員会においてそういうやり取りがあったということについては、私ども調べさせていただきました。
 この件については、今委員お話がございましたように、三月十八日に前原大臣が御遺族宅を弔問されました際に、運輸安全委員会において昇降機等の専門的な調査を行う部門を整備するというようなことも含めて検討して法改正をしたいという御発言がございました。これは、私ども住宅局、元々エレベーター関係、建築設備を担当しておりますので、私どもを中心に今検討いたしております。御遺族の方からお問い合わせがあって、何か今委員御発言のようなやり取りがあったというようなことも聞いておりますけれども、私どもの方では大臣の指示を受けて検討いたしているところでございます。
#84
○大門実紀史君 私は、あなた住宅局長ですね、あなたが来るのはおかしいと思っているんです、今日。私はあなたを要請していないんですよ。
 つまり、今までの問題点は何かというと、国交省の中に旧建設省、旧運輸省、この縦割りがあって、エレベーターというのは旧建設省、建築ですからなんですよね。交通とか航空は運輸の方なんですよ。この壁がいまだあって、なかなか昇降機問題は運輸安全委員会のレベルまで行かなかったと。昇降機等対策委員会は旧建設省というか住宅局なんですよね。だから、ろくなことやってない、何にもできないわけですよ。体制もなきゃ権限もないし、やる気もないというところで来たわけですよね。
 今度、運輸安全委員会にという、大臣が言われたわけだから、あなたが今日、僕は大臣官房を頼んだんだけど、あなたじゃなくて。運輸の側とも建設の側とも両方まとめられる人が大臣の意向を受けてちゃんとやらないとこんなことできるわけないよという意味で大臣官房からだれか来てと言ったんですけど、住宅局が来てしまったということなんですけど。
 あなた、じゃ、大臣が言われた運輸安全委員会に入れるというのは、住宅局が法改正の作業をやるんですか。
#85
○政府参考人(川本正一郎君) 私ども、まず初めに申し上げておきますが、昇降機等事故対策委員会でのいろんな検討、委員、今ろくでもないというようなことを申し上げられましたが、決してそういうことでやっているつもりはありませんので、委員会の委員も専門家を集めて、それはしっかりと調査をやっていただいていると思っておりますので、その点については申し上げておきたいと思います。
 その上で、昇降機等の問題……(発言する者あり)はい。その上で、私どもは昇降機等の問題について、大臣から指示を受けて住宅局を中心に検討いたしているところでございます。
 特に、先ほど委員からもお話がございました。人の問題、体制の問題というのもございました。大臣、当日お話をされました際には、組織をつくるということも大事だけれども、その際には専門家を育成するというのがすごく必要だというお話をされています。事故調査、情報収集をやっていくというためにはそれなりの人が要ると、人についても育てていくということを一緒にやっていかなきゃいかぬということもございます。
 現在、お願いをしております専門家も含めて、人材の育成等も含めて法的な問題も整理をした上で最終的な法改正に向けて整理をしていきたいと思っております。
#86
○大門実紀史君 こういうときこそ、委員長、聞いたことに答えろという指示を出してほしいんですけどね。
 まず一つ言っておきますけれども、昇降機等対策委員会、個々のメンバーが頑張っておられるのは十分知っております。ところが、実際問題、原因究明がことごとくできなかったわけだから、その限界はあるということをまず反省しなさい。そんな頑張ってきたなんてこと言わないで。その上で、大臣が運輸委員会に入れるとおっしゃっているんだから、私が聞いたことにちゃんと答えなさいよ。
 法改正はどこが作業をするんですか、住宅局でできるんですか、運輸も巻き込んだ法改正の作業ってできるんですか。それだけ答えなさいよ。
#87
○政府参考人(川本正一郎君) 住宅局を中心にして検討するということにいたしております。
#88
○大門実紀史君 じゃ、やってください。
 それで、福島大臣に申し上げたいのは、先ほど魚住先生からもありましたけど、この事故調査機関をつくるというのは大変なことなんですよ。権限を持って独立して常設というのが、この三つの条件がそろわないと機能しないと思うんですけど、これは、消費者庁の場合は各省庁にまたがりますから、今の国交省の中でさえ建設と運輸でここまで進まなかったと。大臣のあれがあってやっとこうなってきたという流れですよね。消費者庁が全省庁を相手にやろうというのは相当のことだと思います。
 基本計画に検討というのが書いてありますけれども、検討と書いている分にはだれも何も言いません。具体的にやり出すときに大変なこれはいろんなことが起きると思います。
 したがって、私は魚住先生と意見一緒なんですけど、基本計画に書いてあるのは分かりますけど、早く作業して早く詰めるところを詰めないと、これ永遠に検討となりかねないぐらいの大きな問題でございますので、ちょっと急いで、別に基本計画外すわけじゃありませんから早くやったっていいわけですから、この事故調査の特別な検討チームでもつくって、恐らくいろんな障害出てくると思うんですけど、そういうことをもう事務方も含めて煮詰めてほしいなと思うんですけど、いかがでしょうか。
#89
○国務大臣(福島みずほ君) 大門委員おっしゃるとおり、これはすごく大きな、あるいは物すごい力業の要ることであって、どこも、事故調査ですから、警察以上、警察以上にというと変ですね、物すごく強制権限や権限があり、かつ専門的なスタッフがなければ切り込んでいけないというふうに思っています。
 ただ、市川さんからも、何度も私もお会いしていますし、だから前原大臣とも話をしてきました。おっしゃるとおり、この点については、私は国土交通省やどこかの役所というように、何か既存の事業主と関係ないところで果敢にやっぱりやっていくべきだというふうに思っております。ですから、これについては早い時期に結論を得るため一生懸命精いっぱい頑張っていきますし、今日委員がおっしゃったようなことは、役所に持ち帰って前進してやってまいります。
#90
○大門実紀史君 終わります。
#91
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。
 三月の三十日に基本計画が閣議決定をされました。是非、いよいよ消費者行政が動き出すということでありますので、大臣には実施に向けて精いっぱい頑張っていただきたいというふうにまずお願いを申し上げておきたいというふうに思っています。
 基本計画でございますが、その中で、食の安全に関するリスク評価機関の機能強化、こういうことがうたわれております。リスク評価機関としましては、現在、食品安全委員会がございますし、厚労省あるいは農水省の下ではそれぞれ審議会あるいは検討会があってリスク評価を担っているわけでございます。
 とりわけ食品安全委員会につきましては、事務局が、これ前にも議論になりましたけれども、農水省あるいは厚労省の出向者から構成されていて独立性に欠けるんではないか、あるいはBSEに関する米国産牛肉の輸入問題で結論ありき、こういう傾向だったんではないか、これ同意人事の際にいろいろ議論になりました。委員の中立性や選考基準に疑問が呈されることもたくさんあったわけでございますので、是非このようなところを払拭をしていただきたいというふうに思っております。
 質問でありますが、リスク評価機関の機能強化といったときに、食品安全委員会について、現状どういった機能が弱いというふうにお考えなのか、言い換えれば、どの点をどう強化したいというふうにお考えなのか、大臣の所見をお伺いしたいと思います。
#92
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 食品安全委員会については、その機能強化、それから迅速に処理をしていく、それから食品安全というのはどの役所からもインディペンデントで、独立をして、やはりどこともしがらみがなく、食品の安全、リスク評価をきっちり行うべきだと考えています。その意味では、事務局も含めて、もちろん出向している人たちも一生懸命やっていて、独立してやっていただいていると思いますけれども、これやはり消費者庁もそうですが、インディペンデントで、役所から来たらできるだけ帰らないというと変ですが、もう事務局体制そのものも独立した機関であるという機能を客観的にも思えるような体制強化が必要であると思っております。
 食品安全委員会においては、リスク管理機関からの諮問案件が膨大にある中で、リスク評価を迅速に実施するための体制整備が課題であると考えており、事務局の評価体制の強化も含め、委員会の役割が十全に果たされるよう全力を尽くしてまいります。
#93
○近藤正道君 もう一つ、基本計画では、食の安全に関するリスク管理機関を一元化して、そして食品安全庁の検討、これも目指したいということが盛り込まれております。これにつきまして、福島大臣は繰り返して、農水省や厚労省の下につくるのは問題だと、私は反対ですと、こういうふうに表明されておられます。
 基本計画に食品安全庁の検討が盛り込まれた、これ後半になって盛り込まれたというふうに聞いておりますが、これが盛り込まれた背景又は大臣の御意見の背景とか真意、この場でお聞かせをいただきたいと思います。
#94
○国務大臣(福島みずほ君) 消費者基本計画を見ていただければ分かるとおり、消費者問題は本当に森羅万象にわたっています。私自身も、もう本当に頭のてっぺんから足の先までのことが消費者問題だと思います。とりわけ、この消費者基本計画を見ていただくと分かるとおり、食べ物の安全とそれから表示についてやはりかなり踏み込んだというふうに思っております。
 食の安全、安心という命にまさに直結することが大事で、この点について食品の安全を保障するための役所がこれはもう構想がされるべきだというふうに思っております。最重要課題の一つとして位置付けているということです。このような考え方の下、食品安全庁をつくるという構想について、消費者庁、食品安全委員会、厚生労働省、農林水産省など関係省庁が連携して検討を行っていく旨、基本計画に盛り込んだところです。
 ただ、消費者庁自身、私自身も担当して思うのですが、今までの既得権益としがらみがなく言える、それから横断的にどの役所にも言える、厚労省にも環境省にも農水省にも、場合によっては外務省にも経産省にも意見を言ってやっていく司令塔の役割というのはやっぱり大きいと思います。
 食品安全庁も、一つはしがらみがないこと、今までの既存の業界とやっぱりしがらみがあっては食品の安全は私はできないというふうに思っています。それから、やっぱり横断的に物が言える、農水省にもうるさく言う、厚生労働省にもうるさく言う、外務省にもうるさく言う、これが必要だと考えております。
 ですから、私、消費者担当大臣としては、農水省の下にとかいうことではなく、消費者庁と、消費者庁・食品安全庁がいいかどうか、そういう独立した機関、横断的な機関としての食品安全庁を目指したいと考えております。
#95
○近藤正道君 そもそも、民主党の皆さんが〇八年の四月に、農水省設置法等の一部を改正する法律案で、この中で農水省の外局として食品安全庁を設置するとしたのは、当時、国民の食の安全、安心を確保するとともに、国産の食品を差別化して、一次産業やそれを取り巻く地域の再生につなげていきたいと、こういう戦略に基づいてつくられたものだというふうに思っているんですね。当時、私ども社民党もこれに賛成したんです。農水省の外局ということに賛成をした。こういう経過があるわけでありますが、残念ながら、この法案は衆議院の解散によって廃案になった。
 しかし、これはそもそも消費者庁が設置される前の実は話なんですね。今こうやって消費者庁が設置をされる。大臣がここで頑張っておられる。こういう中では、私は今、食品安全庁を設置するなら、私も業界とのしがらみのない消費者庁の下に置くのが一番ベストだと、こういうふうに思っておりますので、いろいろまた外圧はあろうかと思いますけれども、はねのけて是非頑張っていただきたい。消費者庁の下で食品安全庁をつくっていただく方向で頑張っていただきたいと、こういうふうに今思っております。
 これに関連して、BSEのことをちょっとお聞きしたいと思うんですが、一昨日、赤松農水大臣とアメリカのビルサック農務長官が会談をいたしまして、米国産牛肉の輸入条件をめぐる日米協議を再開するということで合意ができました。
 現在、アメリカからの牛肉輸入は、BSEのリスク評価に基づいて生後二十か月以下の牛肉と、こういうことになっているわけでありますが、これを三十か月未満に引き上げると。つまり要件の緩和ですね。これがアメリカの意向であるということはもう明らかなわけでございます。今後、大臣同士の合意を踏まえて日米の専門家による協議の場が設定されて、輸入条件の見直しで合意が得られるということになると、食品安全委員会、ここに諮問をされる、新たな輸入条件の決定の議論が始まると、こういうふうに言わば報道されているわけでございます。
 米国産牛肉の輸入に関しましては、これまで再三特定危険部位の混入が明らかになった、そういう経過もありますし、月齢確認の精度に問題があるとか、あるいはアメリカの食肉処理法、これが危険部位が肉に付着しやすい、こういう懸念がずっと指摘をされてまいりました。私は、現段階では米国産牛肉のこれ以上の輸入条件緩和は消費者の視点、あるいは食の安全、安心の観点からいってやるべきではないと、時期尚早であると、こういうふうに考えております。
 所管の点でいろいろ議論がありますけれども、大臣はこの牛肉の輸入条件緩和というアメリカの要求についてどのようなお考えをお持ちでしょうか。
#96
○国務大臣(福島みずほ君) 米国産牛肉の輸入問題への対応について、国民、消費者の食の安全、安心、命が守られるということが一番重要なことだと考えています。ですから、輸入の条件を緩和するということは考えておりません。
 これにつきましては、昨日鳩山総理も、農水大臣、担当者同士で協議をしている話でありますから私はその協議を見守りたいと思います、大事なことはやはり国民の皆さんの食の安全を守るという立場、これを科学的知見に基づいてしっかりとやりたいということですとおっしゃっております。また、農水副大臣であります山田副大臣も、時期尚早だと規制緩和に慎重な姿勢を示しております。米国の飼料規制は十月に始まったばかり、科学的知見に基づいて輸入ができるような環境にあるとは思っていないと指摘をしております。私も同じ立場です。
#97
○近藤正道君 リスク評価機関であります食品安全委員会、これは主として客観的、科学的な視点で評価をする、そういう機関でございますが、結論には消費者の利益、消費者目線は反映されません。農水省にも判断の余地はあるとは思いますけれども、基本的には諮問する立場でございます。
 リスク管理機関で消費者の利益、消費者の目線の意見をきちっと提起できるのは私は消費者庁、そして消費者委員会だけだと、こういうふうに思っております。米国産牛肉の輸入問題につきまして、消費者委員会は食品安全に関して独自に建議あるいは勧告することができると、こういう建前になっておるわけでありますが、是非私は、消費者庁としても、消費者の声を政策に反映すべく意見を提出をしていただきたいと、こういうふうに強く思っております。
 大臣の意見を聞かせていただいて、私の質問を終わります。
#98
○国務大臣(福島みずほ君) 消費者委員会と消費者庁が輸入牛肉の安全についてしっかり消費者の立場に立ってきちっと行政を行うべきだと考えております。その意味で、しっかり踏まえて発言をしてまいります。
#99
○近藤正道君 終わります。
#100
○委員長(山本香苗君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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