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2010/03/19 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 環境委員会 第3号
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2010/03/19 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 環境委員会 第3号

#1
第174回国会 環境委員会 第3号
平成二十二年三月十九日(金曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十八日
    辞任         補欠選任
     牧山ひろえ君     前川 清成君
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     前川 清成君     牧山ひろえ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山谷えり子君
    理 事
                相原久美子君
            ツルネン マルテイ君
                有村 治子君
                加藤 修一君
    委 員
                池口 修次君
                岡崎トミ子君
                谷  博之君
                轟木 利治君
                広中和歌子君
                牧山ひろえ君
                松野 信夫君
                神取  忍君
                川口 順子君
                中山 恭子君
                矢野 哲朗君
                浜四津敏子君
                市田 忠義君
                川田 龍平君
   国務大臣
       環境大臣     小沢 鋭仁君
   副大臣
       経済産業副大臣  松下 忠洋君
       国土交通副大臣  馬淵 澄夫君
       環境副大臣    田島 一成君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       後藤  斎君
       文部科学大臣政
       務官       高井 美穂君
       農林水産大臣政
       務官       佐々木隆博君
       国土交通大臣政
       務官       長安  豊君
       環境大臣政務官  大谷 信盛君
       防衛大臣政務官  楠田 大蔵君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        加藤 堅一君
   政府参考人
       内閣法制局第四
       部長       近藤 正春君
       内閣府経済社会
       総合研究所国民
       経済計算部長   豊田 欣吾君
       財務大臣官房総
       括審議官     香川 俊介君
       厚生労働省労働
       基準局労災補償
       部長       尾澤 英夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十二年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十二年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (総務省所管(公害等調整委員会)及び環境省
 所管)
    ─────────────
#2
○委員長(山谷えり子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣法制局第四部長近藤正春さん外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(山谷えり子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(山谷えり子君) 去る十七日、予算委員会から、本日、本会議散会後の一日間、平成二十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○有村治子君 自由民主党の有村治子でございます。
 先日に引き続き、また私がということになりましたが、三月中は自由民主党の委員の方々、いろいろ御予定があります。予算委員会の理事をされている方もいらっしゃいます。来月以降はまたほかのメンバーが心して質問に出させていただきますが、前回に続き、前回お伺いできなかったことを中心にお話をさせていただきたいと思います。
 実は私、去年は、暮れは出産のためにお休みをいただいておりまして、小沢大臣の答弁を直接お伺いする機会は前回が初めてだったんですけれども、本当に真摯に国民生活の安定のために、また、世界に貢献する日本の環境立国としての立場を明確にしていこうということを丁寧に向き合っていただいている小沢大臣の姿勢に心からの敬意を持つようになりました。本当に小沢大臣でよかったなというふうに私は思っております。
 その上で、是非これからも慎重に、また世界の環境を良くしていくために日本のイニシアチブを取っていただきたい、そのためにはまだまだ国民生活ということを考えると、積極的に答弁して国民に発信していっていただかなきゃいけないところもあるという視点で今日はお伺いをしていきたいというふうに思います。
 まず、行政とそれから政党政治の在り方に関連して、政策会議についての御質問をさせていただきます。
 これは本来であれば、私は、官庁のことでございますから、政府参考人にお伺いするのが適切だというふうに思うのですけれども、答弁してくださる方はこだわりません、どなたでも結構です。
 各省庁というのは、そもそもだれのために仕事をしているんでしょうか。
#6
○国務大臣(小沢鋭仁君) 国民のためだと思います。
#7
○有村治子君 全くもって私も同感だと思っています。
 政策会議というのは、だれが主催をされているのでしょうか。
#8
○国務大臣(小沢鋭仁君) 鳩山政権ができまして、私どもとしても、与党経験今までなかったわけでございますので、いろんな政策の意思決定システムといいますか、それを議論をしながらつくらせていただいているわけでございます。現在あります政策会議というのは、基本的に各省庁が主催をいたしまして、呼びかけは副大臣と、こういう形になっていると承知をしております。
#9
○有村治子君 それでは、環境省が主催をされて、そして御案内先、この政策会議をしますよということで参加ができることを前提とした案内を出される対象はどのような方々になられますでしょうか。
#10
○国務大臣(小沢鋭仁君) 全与党議員と、こういう形になります。
#11
○有村治子君 一つ一つの問答になって、本当に大臣に御答弁いただくのは大変恐縮だなという思いで、政府参考人でも有り難いというお話なんですけれども、この政策会議というのはどのような機能を担っている会議でしょうか。
#12
○国務大臣(小沢鋭仁君) 委員も御案内のように、私ども民主党はいわゆる政府・与党一体論と、こういうものを取っております。
 といいますのは、日本の憲法において我が国の政治は議院内閣制と、こういう形になっておりまして、議院内閣制というのは政府と与党が一体で、そしていわゆる選挙によって政権を獲得をした、あるいは政権を担うべき与党が内閣総理大臣を始めとして政府を構成していくと、こういう考え方を取っているわけでございまして、そういった意味において、まさにその政策会議の下でいろんな議論をしていただいて、それを内閣の中でいわゆる法案、制度設計等々にして、そして国民に対して、あるいは国会に対して発表していく、こういう役割だと、こう思っております。
#13
○有村治子君 ありがとうございます。
 日本政府及び各省庁は、大臣がおっしゃっていただいたように、国家、国民全体に奉ずる公の主体だと私も認識をしております。省が一部の政党に対象を限定して会議を高い頻度で定期的に省の主催によってなすこと、常習的になっていくということは公官庁の本来の目的からしていかがなものであるでしょうか、大臣の御認識をお聞かせくださいませ。
#14
○国務大臣(小沢鋭仁君) 費用の点でございますか。もう一回、済みません、委員、ちょっと私、よく分からなかったのでお願いします。
#15
○有村治子君 省が一部の政党に対象を限定して会議を高い頻度で定期的に主催することが常習的になるという姿は、公官庁の本来の目的からしていかがなものでしょうか、大臣の御認識を伺います。
#16
○国務大臣(小沢鋭仁君) ですから、それは先ほど申し上げましたように、議院内閣制の下においてはまさに与党と政府は一体であると、それが私どもの考える大前提になっておりまして、でありますものですから、民主党一党のためというよりも、元々そこはもう密接不可分のものと、こういうふうに思っているわけでございます。
#17
○有村治子君 ありがとうございます。
 議院内閣制の下で政府と与党が一体となって、そして国民、国家に奉ずるという御主張はとても大事なことだと思います。政府と与党が緊密に連絡を取り合ってということは極めて大事ですが、それならば、かつて自由民主党が政権を取っていたときにやっていたように、党の主催、今回でいえば民主党の主催で、あるいは連立与党の主催によって、政党が主催し、政党がコストを負担し、政党職員のマンパワーで運営やコーディネートを行い、そこに官庁の人間、大臣、副大臣、政務官をお呼びになればいい、そしてその情報は政党のホームページに載せればいいというふうに考えるのですが、大臣の御意見はいかがでしょうか。
#18
○国務大臣(小沢鋭仁君) ここはなかなか意見が分かれるところだと思います。
 ある意味では、我が党も、民主党も今試行錯誤の中でやっている部分もあるわけでありますけれども、費用の話を委員されました。その費用の話は、現在、少なくとも省庁の政策会議においては議員会館若しくは省庁の会議室というところを使っておりますので、基本的にそういった大きな費用はほとんど掛からないわけであります。コピー代とかそういうのはこれまでも当然役所がそういった資料を作って各党のところに持っていっておりまして、今でも恐らく野党の皆さんのところに持っていく資料のコピー等は各省で、少なくとも環境省では環境省でコピーをさせていただいて持っていっていると、こういうことなんだろうと思います。
 あと、民主党の中では、これは政策についてはいわゆる勉強会もしておりまして、そこの方はしっかりと政党の方で講師の皆さんへの支払であるとか、あるいはまた、お茶代とか、缶コーヒーとか缶のお茶とか、そういうものでありますけれども、そういったものは党の方でしっかり払うという形でそこはきちんと区分ができていると思っておりまして、少なくとも省庁の政策会議においては、これは繰り返しになりますが、密接不可分の中でまさに省が主催をしてやらせていただいていると、こういうことでありますので、その分に関しては、大したお金ではありませんけれども、省が負担をしているところでございます。
 加えて申し上げますと、なぜこういう話を民主党は今回取ったかと、こういうことでございますが、例えば今自民党のお話がありましたから自民党の例で申し上げさせていただくと、自民党が大変そういったいろんな部会等で熱心な御議論をしているのは私どもも外から見ましても知っていたわけでありますが、最大の問題は、いわゆる党の決定はこういう決定です、しかし政府はまたこういう決定ですと、大変微妙な問題に関しては、ある意味では結論が二つある場合がありました。
 我々は、そういったときに本当に国民に対して責任を持つという意味ではその責任の所在を一本にすべきである、議院内閣制というのはそういうものだと、こう思ったときに、今はそういった意味で内閣がすべて責任を持つ、そして党の方はそこで一体となって行っていく、こういう仕組みを取っていると、こういう意味でございます。
#19
○有村治子君 大臣はコストのことを丁重におっしゃっていただきましたが、缶コーヒー、おっしゃっていただいた百円お茶をどうするかというような話をしているのではありません。
 政党が、そして議院内閣制の下、与党と政府が一体になるというのは極めて大事なことだと思います。もし自民党で意思決定が違ってきて、そこでいろんな議論があって民主的の皆さんが意見を交換された、そこのプラスもありますし、マイナスもあるというなら、それをしっかりと現政権でその教訓を生かしていただければいいと私も心から思います。
 しかし、大臣、先ほど申し上げたように、特定の政党を限定して会議をすること、それが環境省が主催して、そしてそれを環境省のホームページに掲載するというのは果たしていかがなんでしょうかということを聞いています。
 省庁と一体になる、与党と政府が一体になるというのであれば、それは極めて大事なことですけれども、民主党なり連立与党の主催で官庁の人間を呼べばいい、そして、それは政党が負担してマンパワーでやればいい、政党のホームページに載せればいいということに関してはどう思われるのか、そこを直球でお伺いしているので、そこに対してお答えをいただきたいと思います。官庁が主催をする必然性がどこにあるのか、国民に分かる説明を願っています。
#20
○国務大臣(小沢鋭仁君) やっぱり、そこは繰り返しになりますが、政府・与党一体論、一元化論、そこが原点だと、こういうふうに思っています。
 ですから、政治主導という言葉も我々使わせていただいておりますけれども、その政治主導というのも、別に政治家が偉いというような意味で言っているわけではなくて、選挙というまさに審判を仰いできた、ある意味では国民の意思を体現した政治家が責任を持ってこの国の政治を行うと、こういう意味でありまして、そういった意味で、まさに与党と政府は全く一体、一元化というところに我々のその考え方の原点があると、こういうことでございます。
#21
○有村治子君 大臣、私の質問に答えてください。私も丁寧に、真摯にお伺いしているつもりです。
 官庁が主催をする必然性がどこにあるのかということなんです。政府一体というのはもちろん分かります。それならば政党がおやりになればいいことなんです。官庁が主催する以上、それは皆さん、民主党さんも民意を代表されている、私ども自由民主党の一議席、それぞれ議員も民意を代表している、共産党も、みんなの党もそれぞれ代弁、代表をしていらっしゃいますから、官庁が主催されるなら、それは全政党に開かれるものがあってしかるべきで、それで環境省のホームページに載せるというなら分かります。
 一部の政党だけでやりたいというのであれば、一部の政党の方々が政党のコストでやって、そこに、政府一体でございますから環境大臣、副大臣、政務官がお出向きになられればいいことじゃないでしょうか。いかがでしょう。
#22
○国務大臣(小沢鋭仁君) 要は、政党というのは公の存在ではありますけれども、あくまでもそれは、何といいますか、法的には公の性格は持っておりますけれども、それぞれの私的な団体ですよね。
 それに対して内閣というのは、まさに憲法に規定された、まさに国民に対しての責任を有する日本の行政を行っていく主体であるということでありまして、そして、選挙のときに勝ったまさにその与党が内閣を構成しているわけでありますから、その内閣と政党が一体であるので、その内閣が政策会議という名の下で与党と一緒に仕事をしていくという話は、何ら私はおかしいことではないような気がしています。
 もちろん、政党の方は政党の方で様々なまた、いわゆる行政とは違う、例えば選挙活動であるとか組織活動であるとかそれはしているわけでありますが、それはそれで政党でしっかりやっていると。しかし、行政、政治、政策の部分に関しては、これは内閣が責任を持って行うというのが日本の憲法の精神ではないかと思って、そういう形を今取っているということだと思います。
#23
○有村治子君 限られた政党にだけしか御案内を出されていません。恐らく大臣が御主張されたい点を私も共感の念を持ってお伺いしますが、当然のことながら、民主党に仕える環境省ではありません。また、民主党の主張される政治主導とは、政府や省庁をほしいままに操ることでもないということは私も分かっています。
 であれば、与党だけでやりたいのならば与党だけがお集まりになられればいい、政党だけのコストで、その政党のノウハウで、政党のホームページでやられればいい、それが政党政治の健全な在り方だと私は心の底から思って、大臣に本質的な質問をお伺いしているんです。
 いかがでしょう。なぜそれを官庁が主催する必然性があるのか、納得に足る御答弁をいただきたいと思います。
#24
○国務大臣(小沢鋭仁君) 内閣の意思というのは、もし各政党がそれぞれのことをやっていて、そして内閣は内閣で別な意思を持つ、あるいは環境省は環境省で別な意思を持つということであれば、その権力の正統性というのは一体何によって付与されるのかというふうに私は先ほどからお話を聞いていて感じております。
 私どもはあくまでも選挙で選ばれた、いわゆる選挙で託された政治家が、例えば今私は環境大臣ですが、環境省という役所の責任者としてそれを行っていて、それはまさに民主党という政党の中でこの選挙を戦わせて勝たせていただいたということでございます。
 同時に、これは先ほども申し上げましたように与党ということでありますので、これは、政策会議は当然のことながら与党を構成する社民党、国民新党の皆さんにも当然呼びかけて一緒にやらせていただいているわけでありまして、ですから、決して一政党と、こういう話とはちょっと違うと、こういうふうに思うのでございます。
#25
○有村治子君 大臣が選挙で選ばれた民意をして責任者として行政を行っている、かつての自民党だって選挙で選ばれて、民主主義的な手続にのっとり大臣をされていたわけで、その体制は変わっておりません。そして、その中で、与党の考えた、自民党の考え方と政府の考え方に乖離があったというなら、その教訓を生かしていただければいいと思います。しかし、それを、そのような調整を国民新党とそして社民党と一緒にやられてもいい、そのコーディネーションをなぜ環境省がやらなきゃいけないのか。環境省というのは国民全体に奉ずるべきものであって、共産党さんも民意を代表していらっしゃる、そしてみんなの党も代表していらっしゃる、公明党さんも私どもも民意を代表しているんです。
 なのに、一部の民意を代表している政権の方々しか呼ばないというのであれば、それは公官庁でする必要ではなくて、それだけの政党だけで、与党だけでおやりになればいいと思います。いかがでしょうか。
#26
○大臣政務官(大谷信盛君) おっしゃるとおりで、言っていることはよく私も分かるんですが、一つちょっと誤解があると思うんですが、民主党がやるべき会議を環境省がやっているんじゃないかという前提に立って論理が組み立てられていて、それはちょっと違っていまして、民主党は民主党で、例えば環境委員会の筆頭理事さんが議員政策研究会というものをやっていて、そこで環境省来ていただいたりNGO来ていただいたり、いろんな議論をさして、政策決定というようなものをしようとしています。それで、閣議で政策が決まり、その内閣が決めた政策を与党一致で、環境省が与党の皆さん方に説明をするという場は、当然ながら与党・政府一体ということでは必要なことであって、やらせていただいている。だから、環境省がやらないでだれがやるんだということに多分なるんだと思うんですね。
 じゃ、共産党さんも呼べよ、公明党さんも呼べよ、自民党も呼べよというふうにお話しになりますが、それはそれで必要なときになったら、また野党の皆さん方にも御理解をいただきたいときにはきっと開催するようなこともあるのかもしれない。しかしながら、役所、また私でも結構ですが、各政党の部会には呼ばれて行きますよと言っておりますし、呼んでいただいたらいつでも行きます。
 ですから、民主党がやるべき会議を環境省にさせているという、僕はちょっと、のけて考えると、ロジックは十分通るんではないのかなというふうに思っております。
#27
○有村治子君 大谷政務官、今、各政党が勉強会をするのであれば喜んで行くとおっしゃっていただきました。私の理解が間違っていなければ、自由民主党での環境関係の部会に大臣、副大臣、政務官に是非来ていただきたいと申し上げたのに、一度も来ていただけない実績がございます。喜んで来ていただけると公式の場でおっしゃっていただいたので、これからも是非、大臣、副大臣、政務官には自由民主党の部会に心していろんな現在の進展を教えていただきたいというふうに思います。
 同時に、大谷政務官、閣議決定したものを与党に伝えないでどうするんだとおっしゃいました。当然、伝えていただかなきゃいけないものだと思います。それは政党でおやりになって、そこに大臣、副大臣、政務官が赴かれればいい話でございまして、閣議決定されていない、閣議決定のものとは全く関係ない話もこの政策会議でなされているんです。それを省庁が主催する必然性がどこにあるんでしょうか、政務官。
#28
○大臣政務官(大谷信盛君) 必要、必要ないの議論でいうならば、会議でコミュニケーション、情報交換をするということは必要なことであるから、この会議は必要であるという論理が成り立つ。そして、何といいますか、閣議以外のものをやっていると言いますけれども、政策決定ということですから、閣議の中で課された法案や政令ということもかかわるんでしょうが、それにかかわる政策というものをやっているということですから、別に環境省がやることがおかしいというロジックは余り成り立たないというふうに思います。
 それから、喜んで行きます。でも、判断はさせていただきます。そのときに行くべきか行かないべきか、判断は当然させていただきます。姿勢としては、必要なときに応じて政策会議というものをまた開きますし、野党の皆さんにも政策の説明等々させていただくことがこちらからあることがございます。しかし、それはあくまで時の判断であるというふうに考えています。
#29
○有村治子君 自らがおっしゃっていただいた言葉の重みをしっかり認識していただいて、特に地球温暖化対策基本法のような、省庁だけにとどまらず政府としてもとても大事な法案のときには、各政党の勉強会、部会にも大臣、副大臣、政務官が自ら赴きたいということでございますから、心して赴いていただきたいというふうに思います。
#30
○大臣政務官(大谷信盛君) 判断します。
#31
○有村治子君 今政務官が御答弁をいただきました。これにのっとって伺います。
 大臣に伺います。当然、小沢鋭仁大臣には民主党代議士でいらっしゃいますが、その御見解ではなく、国民全体に奉ずべき政府閣僚としての信念、良心に沿った答弁を御期待いたします。
 別の観点から伺います。では、何ら問題ないというような御主張でございますが、今後民主党以外の政党が政権を担うことになっても、官庁はその政党の人間だけに案内をし、やり取りする会議を官庁の主催で定期的に行い、官庁のホームページに掲載することが適切だと大臣は心の底から思っていらっしゃるのでしょうか。
 大臣、当然のことですが、議事録として今後もずっと記録に残っていく答弁でございます。政党政治の在り方は、本当にこれから真摯に発展させていかなきゃいけない責任をそれぞれ各委員が負っていく中での大臣の御答弁ですので、慎重にお答えください。
#32
○国務大臣(小沢鋭仁君) 結論からまず申し上げますと、私はそれでいいと思っております。議院内閣制というのはそういうものだというふうに心の底からちゃんと思っております。
 若干、少しこれまでのことをお話をさせていただきますと、民主党は政策と同時に政権運営の在り方ということを、これは平成八年のいわゆる民主党が誕生したときから相当議論を積み重ねてきておりました。そして、モデルとさせていただいたのは同じく議院内閣制のイギリスがかなりいろんな意味では我々に示唆を与えてくれたわけでありますが、イギリスに対する視察も何度も何度も繰り返してきております。
 そうした中での結論が、議院内閣制というのはまさに政府と与党が一体なのだと、こういうことでございまして、そういった意味では、これは我が党の中、今若干議論が出ておりますけれども、いわゆる政策決定機能としての政調の機能というのは、それはなくていいというか、政府と一体なんだから内閣が決めると、これがある意味では大変純粋形な形になっているわけであります。
 ただ同時に、そうすると、政党の中でなかなか政策関係の勉強ができないとか、あるいは蓄積が進まないとか、そういった今、何といいますか、悩みも生じてきていて、そこをどういうふうに解決していくのかということは今いろんな議論をしているところでありますが、少なくとも政策決定に関しては内閣が一元的に決定する、そしてそれが国民に対してどこに責任の所在があるのか、それが大事だと、それをはっきりさせるのが大事だと、こういうのが長年にわたって民主党の中で政権運営の在り方を議論してきた大きな私は結論だと、こう思っております。
 ですから、一政党のためにやっているのではなくて、それは国民のためにまさに与党・政府が一体となって、これはだから一体ですから、一体となってやっている姿が今の姿だと、こういう意味でございます。
#33
○有村治子君 イギリスで勉強されるのもとてもいいことだと思います。でも、本質的に与党でやりたいのならば与党でおやりになればいいということでございます。
 私がなぜここにこだわっているかというと、やはり公官庁がなすべき役割、そののりと、それから各政党の果たすべき役割というのは、重要なポジション、役割を占める方こそ率先して、心して区別すべき大変デリケートな分野だと認識しているんです。いかがでしょうか。
 今、総理と民主党幹事長の政治と金の問題で、政治の信用そのものが揺らいでいます。私は、今回環境委員会ですから、それをとやかく言うつもりも意図もありません。しかし、今政権交代をして、やっぱり新しい斬新な政治がやってもらえると期待した人たち、そういう人たちの前で、残念ながらそのはるかに前の政治と金で日本の国政がつまずいちゃっている。そして、政治の信用そのものが揺らいで、私たち一人一人が言動を一致させて政治の信頼ということを与野党を問わずつくっていかなきゃいけない中で、政党政治の発展、健全な政府と与党の在り方が問われているのだと思います。
 そういう意味で、与党だけでやりたいというのならおやりになればいい。それは与党の中に政府を呼んでくればいいだけの話なんです。そして、省庁でやりたいのであれば、それは、それぞれの民意を代表した省庁のコストをやはり国民全体に還元をしていただきたいと思います。
 これ以上大臣に答弁を求めても恐らく今日は平行線をたどると思いますけれども、政権交代のコストという意味で、いろんないざこざがあるのは理解をいたします。けれども、今後も、だれが政権を取っても、やはり普遍的な価値ということののりを守る、分を守るということを、そういういい風土を残していくために、是非また静かなところで大臣お考えいただければ有り難いというふうに思っております。
 さて、地球温暖化対策基本法案についてお伺いをいたします。
 以前から環境立国ということを御主張されています。この理念というのは、私は日本が生き残っていく方策として心から賛同をしております。
 しかし、具体的に環境技術を生かしていく、そして世界に貢献できるという日本になっていくためには、具体的な方向性を明示していかなければ、国民として一致協力して温暖化対策に取り組むことは難しいことでございます。
 先日、私は質問において、国際競争の中で、日本の価格差を補うくらいの技術面、性能面での環境の優位を誇るのは日本のどういった分野ですかというふうに伺いましたが、明確な答えがなかったように議事録から見ても記憶しております。
 改めて、国民の勤勉と精励の上に築かれ、価格が世界的に競争する中で、価格が高くても、性能によって高い競争力を有し続けなければならない分野、改革、革新的な技術というものはどんなものがあるのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。
#34
○国務大臣(小沢鋭仁君) ちょっとお許しをいただければ、先ほどの、また静かにゆっくりとという話を二点だけさせていただければと思うんですが。
 一つは、与党だけでやるんであれば与党だけでおやりになったらいいという話はあり得ないことでございまして、これが国会だと、国会の場でまさにそれを議論をする場だと、こういうふうに思っています。
 内閣の政策決定の仕組みは、いわゆる選挙で勝った与党と、それからまさに内閣が一体となって政策の決定を行う、そしてそれを国会の場で議論をすると、こういうふうに私どもは思っているということでございますので、今後もし自民党さんが政権を取れば、我々と同じようにやっていただいても、我々はそこは全然そうは思わないし、その方がより責任の所在は一体どこかということがはっきりすると、こういうふうに思っております。また是非一度議論をさせていただきたいと思います。
 それから、温暖化対策についての質問でございますが、やっぱり例えばハイブリッドの自動車だとかリチウムイオンだとか、そういったところは、まさにコストを超えて付加価値が高くて、日本の技術が評価をされ、商品としても売れているものと、こういうふうに思っています。
 具体的な話でいえば、ハイブリッドの自動車はかなり最近は安くなりましたけれども、それでも通常のガソリン車よりも割高に若干なっている部分はございます。それでも国民は、あるいはまた世界の国々の皆さんたちは、そういったハイブリッドの車を求めてくれるようになっている、そういうことだと思っています。
#35
○有村治子君 大臣がさかのぼって言及をされましたので、申し上げます。
 私の論旨を曲解していただいては困ります。私が、与党だけでやりたいのならば与党だけでおやりになればいいというふうに申し上げたのは、野党を排して与党だけでしっかり意思決定につなげてそれを政権につなげていきたい、そういうインナーのグループの会をしたいのであれば、それは与野党の中で、別に野党を排除しても何ら問題はありません、それはそれでおやりになればいいということで、その与党も野党も一緒になって国会でやるというのは当たり前のことでございます。
 ですから、私の論旨をそうやって曲解していただくのは、大臣のポジションにいらっしゃる方としてすごく残念ですが、そのインナーで、だれをインナーにしてだれを排除するかというような、そのようなときは各政党が正々堂々とやっていただきたいという趣旨でございます。そういうふうに申し上げているつもりでございます。
 さて、技術、ハイブリッドとリチウム電池ということでございますが、やはりハイブリッドやリチウム電池というのもどんどん後進の国々もその技術をねらっています。環境立国として国民の富をつくっていくための戦略をお伺いしていきたい。
 例えば、ハイブリッド、リチウム電池あるいはLEDがいいというのではなくて、そこの中でどういう技術を世界の中での輝くオンリーワンにしていくのかということこそ聞きたいと思っているんですね。
 なぜかというと、次世代型の技術というのはまさに日本の大学とか大学院、研究機関が切磋琢磨して取り組んでもらわなきゃいけない。コア技術はどこだ、ここになる、これが次世代型の技術だという指針やリーダーシップなくして、やはり世界屈指の環境技術で勝負できるということは難しいと思います。国家技術として推進すべき領域が明確になるからこそ、そこに資金やブレーンや情報の集積が可能になって、そこに競争的な資金も入ってきて技術は磨かれるんだと思います。
 そういう意味で、ハイブリッドだ、リチウム電池だ、LEDだというのは前回の質問でも出ておりますから、その中のどこを磨いていこうとされているのか、ここの戦略の部分を教えていただきたいと質問通告でも申し上げているんです。
#36
○国務大臣(小沢鋭仁君) 質問通告でそこまであったかどうかは私も承知していないんですが。
 どうですか、政策論ということで考えたとき、あるいはまた技術論ということで考えたとき、どこまでが分かっていなければいけないかといったときに、私はやっぱり政策論で語るべきところは、いや、それはガソリン車よりもハイブリッドを我が国としては支援をしていく、サポートをしていく、ここで私はお許しをいただけるのではないかと思っておりまして、そのハイブリッドのどこのところがポイントかという話まですべての技術に関してやるというのは、なかなかそれは政策論としてはできない話でありまして、それぞれの個々の技術者の皆さんたち、あるいは個々の会社の皆さんたち、そういった皆さんたちのある意味ではトップシークレットの話でもあるわけでありまして、そこは、私としては、政策論としては、今申し上げたレベルのところまでで判断をさせていただいているということで御理解をいただきたいと思います。
#37
○副大臣(松下忠洋君) 小沢大臣の話のとおりですけれども、もう一つ産業面から考えますと、今までは部分最適、これは世界トップレベルにあります。海水を淡水化するための浸透膜とか、あるいはハブリッドカーのいろんな蓄電池の仕組みとか、これはトップレベルにあるんですけれども、部分最適、パーツは最適でも、それを今度はいいものを世界に使ってもらうための戦略、そしてそれをシステムとして国を挙げて、官民挙げてしっかりと製品として作って、必要なところに、外国に売り出していく、作り出していくというところの全体最適が欠けていたと。
 そこをきっちりと仕上げていくことによって、私たちのパーツの部分最適の分野をより質の高いものにしていくことができると。その努力をしなきゃいかぬ、それを成長戦略でやっていきたい、こう考えています。
#38
○有村治子君 松下副大臣、ヒントになるお話をありがとうございます。
 やはり国会でございますから、月刊誌に出ていた、新聞の記事に出ていたというレベルではなくて、やはり最先端の私たちは議論をして国民に開示していかなきゃいけないんだと思います。
 そこで、私は何も大臣がすべての技術をつまびらかに理解してくださいと申し上げているわけではありません。それは私のポイントでは全くありません。むしろ、各いろんな技術を磨いていらっしゃる企業とのお付き合い、あるいはNGO、NPOとのお付き合いもある政府参考人の方々がそういうことを、新聞記事情報なんかじゃなくて、国の施策としての一線にいる者はこのように考えていますということをここでもう少しかみ合う議論をして、その議事録の中から企業の方々やNPO、NGOの方々がヒントを得られるような、そういう議論をしていくためには、政府参考人も積極的に活用されるのがいいかというふうに思います。
 大臣にそんな重箱の隅をつつくようなことを私も聞きたくありません。そして、その政府参考人が答えてくださることによって政治主導じゃなくなったなんて、そんな軽いことを言うつもりも全くありません。お互いにかみ合う、前進できる議論をするために政府参考人を活用されるというのはいかがでしょうか、大臣。
#39
○国務大臣(小沢鋭仁君) 是非そうしたいと実は思っておりまして、委員各位のお許しがあれば、もちろん是非、政府参考人の皆さんをお呼びいただければと思います。
#40
○有村治子君 もとより、政府参考人が駄目だなんて私ども一度も言っておりません。民主党さんが大臣、副大臣、政務官で政治主導だと自ら旗を揚げられたことでございますが、国民、国家に奉仕するということであれば、私は技術的なこと、また正確なことであることが極めて大事なところには御活用いただいても、本当にそれはそれぞれの立場の方々にとって建設的になると思います。
#41
○国務大臣(小沢鋭仁君) 全くそこは同感でございまして、既にこの環境委員会でも各省政府参考人として御出席もいただいて、答弁もこれまでもしてきていただいたとおりでございますので、もしかしたら私たちに対する通告が、我々の理解が誤解があったのかもしれませんが、今後はそういう技術的な問題、あるいはまた、いわゆる数字その他細かい部分の問題等々ではそれぞれの専門家が答弁をしていく、そして大きな意思決定だとか判断だとか、どういう認識だとか、そういったところは政務三役が答えさしていただくと、そういう国会運営というのは私も全く賛成でございます。
#42
○有村治子君 極めて建設的な答弁をいただいたと私も思っております。
 先ほど松下副大臣がおっしゃっていただきました、民主党政権、鳩山政権になられてからお出しになった、鳴り物入りでお出しになった新成長戦略(基本方針)では六つの戦略分野を挙げていらっしゃいますが、その六つの戦略分野の一番目に出てくるのが、御承知のとおりグリーンイノベーションによる環境・エネルギー大国戦略ということでございます。環境・エネルギー分野で五十兆円を超える新規の市場と百四十万人の環境分野における新規雇用を盛り込まれています。そして、今回閣議決定をされた地球温暖化対策基本法においても雇用の安定を図るとされています。
 具体的に、本当に百四十万人の食いぶちをどの分野、戦略的な技術でつくっていかれようとされているのでしょうか。
#43
○国務大臣(小沢鋭仁君) 環境・エネルギー技術を我が国の経済成長のエンジンとすべく、昨年末に定められた新成長戦略の基本方針において、環境・エネルギーが六本の柱のうちの一つに位置付けられているところでございます。
 この中では、具体的な分野としては、太陽光発電などの再生可能エネルギー、高断熱住宅などのエコ住宅などが挙げられておりまして、また地球温暖化対策基本法においても、こうした産業の発展と就業の機会の増大や雇用の安定を図りつつ、地球温暖化対策を推進することとしております。
 環境省としても、今後、新成長戦略、六月をめどに更に肉付けをしていく予定でありますが、共に力を合わせてこの具体的な部分の肉付けに努力をしてまいりたいと思っています。
#44
○副大臣(松下忠洋君) 環境大臣の今おっしゃったことと併せて、グリーンイノベーションに取り組んでいく基本的な形として、先日も中近東のアブダビで世界フューチャー・エネルギー・サミットがありました。これは、世界先進国も含めて、その恩恵にあずかる国も含めて、あの産油国で太陽光発電、そして海水の淡水化、そして太陽熱の利用、そういう再生可能エネルギーの世界のサミットをしているわけです。そして、原油や石油に依存しない新しいそういう再生可能エネルギーで地球をつくり変えていきたいということが産油国から出てきているということは非常にカルチャーショックでありましたし、その技術水準も非常に非常に高いものでありました。
 ですから、やっぱりそういうことも併せて、私たちが持っているこのエネルギーに対するいろんな技術というものをもう一度組み立て直して世界に打って出ていく、そういうことが非常に大事だというふうに思って、今後の成長戦略の中にも大事な位置付けとしてやっているわけでございます。
#45
○有村治子君 ありがとうございます。お二方の答弁に敬意を払います。
 同時に、おっしゃっていただいた太陽光発電なんですが、三十年以上研究をずっと続けてきたのは日本です。そして、世界一であったにもかかわらず、今回の新成長戦略のその中にも書かれていますが、今やドイツ、スペインの後塵を拝しているのが現状。それは政府もお認めになっていらっしゃる。そして、京セラ、シャープ、三菱さんなども頑張ってくださっているけれども、Qセルズや、あるいは本当にこの五年で何もないベンチャーの一人から出発した中国資本のサンテックなどが市場を本当にすごい勢いで今シェアを取っている。
 つまり、太陽光発電も、普通の太陽光発電ならばもう価格競争の時代に入っている中で、太陽光で頑張りますと言われても説得力に欠けるんじゃないですか。価格競争に入っている中で本当に百四十万人の雇用が生まれるんでしょうか。そこが私の素朴な質問なんです。
#46
○国務大臣(小沢鋭仁君) これはまさに、例えば今回、私どもが基本法で盛り込ませていただいたいわゆる再生エネルギーの全量買取り制度、こういった制度を、例えばドイツ、EU、そういった国々で行うことによってそういった太陽光エネルギー等が本当に爆発的に広がっていったと、こういうことだと思います。
 余り御批判をしたくないわけでありますが、そこのところで後れを取ってきていた今までの環境政策という話を何とか変えたいと、こう思って、今私どもは基本法も出させていただいたところでございまして、そういう中にあって、もちろん技術的な問題は、委員が御指摘のように、相当進んでいるというのはそのとおりでありましょう。しかし同時に、それを、せっかくつくったエネルギーを自分の家だけで使っていくという話ではない姿をやはり示していきませんと、新しい産業というのは興ってまいりません。
 そういった意味では、私どもはとにかく全量買取り制度を導入するという形を取って、そして大いに一般の皆さん方あるいはまた既にもういわゆるエネルギー分野で活躍をされている皆さんたちでも、そちらの方に力点も移していただいて大いに再生エネルギーの部分で頑張っていただきたいと、こう思っているところでございまして、世界各国のそういった再生エネルギーの会社の規模を見てみますと、今手元にちょっと用意してこなかったんですが、相当やはり株価総資産でも大きな会社に育っています。
 日本の中ではそういった会社がまだ全くないと、こういうことでありますので、それを全量買取り制度を始めとして、新しいそういうてこを使って何とかやってまいりたいというのが新しい環境政策だと思っております。
#47
○有村治子君 固定価格買取り制度の御言及がありました。これの是非を今日私はするつもりで用意はしてきておりませんけれども、やはりその先端の技術をしていかなければ、価格競争に巻き込まれれば日本は必ずしも有利ではありません。
 だからこそ、先端の技術をどうやって磨き続けるのか、そしてその技術をクローズドでやっていくのかオープンでやっていくのかも含めてかなりの戦略を持っていかないと、そこから新たな雇用や国の富というのは生まれてこない、国民一人一人の生活になかなか実感できるほどのお金にはなってこないという意味で、技術の掌握を是非、環境省のトップも経済産業省のトップとともに本当に労使含めて掌握をしていただいて、これを大学、大学院でも積極的に研究してもらえるような、まさに一体の政策につなげていただきたいという趣旨でございます。
 温暖化対策基本法案の具体的な中身をちょっとお伺いさせていただきますが、温室効果ガスの削減をする議論において、真水、真水という言葉がよく報道ベースでも私たちの議論の中でも出てきますけれども、この真水というのは何を指すんでしょうか。
#48
○大臣政務官(大谷信盛君) お答えさせていただきます。
 余り大臣、副大臣、政務官、こっち側から真水という言葉を使うことはございませんが、マイナス二五%、九〇年比、二〇二〇年までに削減をしていく、その場合、よく真水と言われる方々の指している意味は、このマイナス二五%の中から海外クレジットによるもの、また森林吸収源によるようなものを差し引いたもののことを言っているんだと思っております。
#49
○有村治子君 確認でございますが、国内で純粋に温室効果ガスを削減している分を真水というふうに指すという認識でよろしいでしょうか。
#50
○大臣政務官(大谷信盛君) いえ、私が定義しているわけじゃないんですが、そういうことを指しているんだというふうに認識して理解をさせていただいております。
#51
○有村治子君 二〇二〇年までに一九九〇年比二五%の温室効果ガス削減にいわゆる真水、つまり国内で実際にCO2などを削減される量、占める割合というのは何%ぐらいになるんでしょうか。
#52
○大臣政務官(大谷信盛君) 正直言って、今ここで何%と答えるような段階にございません。なぜならば、国際交渉で決めることでございますし、海外クレジットの制度というものがない中で、ここでは何%と言えるような状況にないということでございます。
#53
○有村治子君 当然、環境省内ではそのような議論をなされていると思いますし、なされていなきゃ困るんですけれども、その審議というのはどのような進捗を遂げていらっしゃるんでしょうか。また、その真水が占める割合というのはいつまでに検討して私たち国民に明確にしていただけるんでしょうか。
#54
○国務大臣(小沢鋭仁君) 実は今日、今もまだ行われていると思いますけれども、環境省の方のいわゆるロードマップの策定委員会というのをやらしていただいておりまして、専門家の皆さん方に御参加をいただいてやってきているわけであります。全く一〇〇%オープンでやらしていただいております。その中では、今委員御指摘のように、シミュレーションしていかなければいけませんので、そういった意味では、機械的に一五%、二〇%、二五%という三つの形で今議論を進めていただいております。
 どこの時点でそれを決めるのかという話は、今政務官からも申し上げましたように、いろんな、例えば森林の吸収の仕組みをどういうふうに決めていくかとか、そういう国際交渉の中で決まっていきませんとなかなかそれは決め切れないと、こういうことになろうかと思いますし、また、交渉としては手のうちを見せたくないと、こういう話もあるわけでありまして、そういった意味では最終局面になるのかなと、こういうふうに思っているところであります。京都議定書のときも、まさに京都議定書の決まるその本当にぎりぎりの段階で決まったというふうに記憶をしているところであります。
 でありますので、我々としては、この前も申し上げましたように、真水二五%で実現していく、そういったロードマップをまず一回作ってみようと、それを環境省として国民の皆さん、経済界の皆さん、労働界の皆さんにお示しをして、いろんな意見を積み重ねて最終的なものに仕上げていきたいと、こう思っているところであります。
#55
○有村治子君 よく分かりました。敬意を表します。
 今、後半でおっしゃった大臣のことなんですけれども、ロードマップは二五%を国内削減分、すべてを国内削減分でロードマップを作りたいというふうに、さきの環境委員会で答弁をされています。それに対して、先月出されたロードマップのその時点での小沢大臣試案には、二五%の下に国際貢献、吸収源を含み得ると小さく書かれていますけれども、どちらが大臣の今のところの御真意でいらっしゃるんでしょうか。
#56
○国務大臣(小沢鋭仁君) 国際公約としては当然そういうものを含み得ると、そういう意味でありまして、ロードマップとしては二五%で今示したいと、こういうふうに思っております。
 ただ、繰り返しになりますが、今の作業自体は一五%、二〇%、二五%、三段階でやらせていただいています。それをこれから政府の中で議論をしていくわけでありますけれども、私、環境大臣試案としては、こういう真水論二五%でいったんお示しをして、そしていろんな皆さんと議論をした方がいいのかなと、こう私は今思っているところでありますが、まだそのことは政府の中で決定をしていることではございません。あくまでも、私の今の個人的な意見として申し上げさせていただきます。
#57
○有村治子君 パーセンテージは二五%と、鳩山総理が国際的にばんとおっしゃったんですけれども、その中で、相手がどんな条件に乗ってくるかが分からないのでこちらの戦略もなかなかつまびらかにできないという外交というのは、もちろん私も理解いたします。
 しかし、真水がどのくらいになるのかというのは、相手が出してくる球というよりは、どのようなルールによってゲームが、試合がなされるのかというルールそのものなので、相手の顔が見えないし、だからこそ返していく球もまだまだ明確にできないというのは分かるんですが、ルールも分からないということですと、スポーツに例えると、自分が出そうとしている球がファインプレーなのかファールなのかボールなのか、ルールそのものも分からぬという中で踊らされるわけでございまして、実際に日本の企業では、日本がどのくらい削減量を負わされるのかということで、業界あるいは個々の企業の中で、生産拠点を国内に建造するのか、それとも緩やかな中国に行くのか、ベトナムに行くのかというような、迅速な経営判断が求められているような事例が実際にあるんですね。
 そんな中で、どのようなルールによって土俵で相撲が取れるのか、テニスで球ができるのか、その自分の出すべき球のファインプレーかファールになるのかの判定の基準も分からぬという中では、やはり産業界も二の足を踏むと思っているんです。
 そういう意味で、今、一五%、二五%の間でいくということは、少なくとも真水は一五%から二五%の間に収れんしていく可能性が多いという、そういうシナリオの設定をされているということでよろしいんでしょうか。
#58
○国務大臣(小沢鋭仁君) でき得る限り二五%でやりたいと。ただ、一五%を下回るような話であってはいけないという思いで今いるということでございます。
 それから、委員御指摘のルールができていないと、こういう話は、ある意味でいうと全くそのとおりでありまして、だからこそ日本がある意味では率先して、いわゆる先進国の中では最もある意味では高い二五%削減という数字も出させていただき、あるいはまた、鳩山イニシアティブという形で途上国の皆さんたちにも日本の姿勢をお示しをさせていただいて、今そのルール作りの先頭に立ちたいと、こういう思いでいるわけであります。
 これは、私も改めて去年の会議に出てつくづく思ったんですが、百九十か国を超える国々がそれぞれの国益を懸けた会議の中で本当に一つのルールにまとまるかどうかという話は、本当にこれは大変でございます。今日は、ここの委員の先生方の中にはかつてその責任者でやっていただいた先生方もいっぱいいらっしゃるわけでありまして、そのことはよく御理解をいただけると思います。
 ただ、そうはいっても、この温暖化のことを考えると待ったなしで、国際的な話が決まらないから日本が何もしなくてそれまではいいんだということにはならないわけでありまして、基本法の中にも国際公約としてのそういう設定、条件付けがありますけれども、それが定まらない間も精いっぱい努力をしていくという、そういった条文も付けさせていただいたところでございます。
#59
○有村治子君 御労苦たるや大変なものだと思います。ただ、その情報を待って企業戦略を考えなきゃいけないという経営者の方々、また、その経営判断を信じて日々勤労に努めていらっしゃる大事な国民の存在を考えると、少しでも正確な、的確な情報を国民に対して発していただきたいというのが私の偽らざる思いでございます。
#60
○国務大臣(小沢鋭仁君) それはもう本当にそのとおりだと思います。
 でありますので、今議論をしておりますロードマップの中ではマクロフレームという形で、例えば主な産業、鉄鋼がどのくらいの生産量でいったときにどうなのかとか、そういった数字は示してございますので、そういったものをいったん私の名前で示させていただいて、さらには、皆さん方からの意見をちょうだいする中で、それを更にコンセンサスが得られるものに作って深化をさせていきたいと、こう思っておりますので、もう既に今日の時点で一〇〇%オープンでやらせていただいております。
 是非近いうちに、基本法の議論のときにはここにちゃんと数字も出させていただいて議論ができる形になると思っておりますので、是非よろしく御指導いただきたいと思います。
#61
○有村治子君 大臣、ありがとうございます。
 国土の三分の二が森林に覆われている日本は先進国の中でも有数の環境を誇っている、私も日本の森林があって良かったなと、いいなというふうに思うんですが、十月に日本で開催される予定の生物多様性条約、COP10においても、SATOYAMAイニシアティブを展開していこうとする我が国にとって、森林吸収源、二酸化炭素の削減のために森林というのは大きな活用ができますよということを売り出していくのは大きなポイントだと思っております。
 これまでの交渉では、ポスト京都議定書の後の次期枠組みにおいて森林吸収源について新たな計算方法が提示されるとのことでございますけれども、日本の森林というのは今後高齢化が予測されて、二〇二〇年には現在よりも吸収量が減ると言われておりまして、この方法でいくと、日本が本当に実際に二酸化炭素などを吸収したねというものの三・八%までは森林の貢献を認めるというふうになっていた京都議定書ではなくて、次期には一・五%の排出になるという計算もあります。
 そういう意味で、二〇一三年以降も、森林が果たす役割、その吸収源としての説得力を増してCO2を吸収する方策として国連に認められるよう、どういった外交の交渉を日本は展開され、そして温室効果ガス削減方法としての森林活用の枠組みを獲得しようとお考えでしょうか。
#62
○大臣政務官(大谷信盛君) 委員も御指摘のとおりでございまして、いわゆる今のグロス・ネット方式ですと三・八%認められるんですが、ネット・ネットという方式だと損が日本は発生しちゃう。森林整備するのに、緑のためにお金使うのに、それがマイナスに作用してしまうと、こんなことは絶対あっちゃならない。
 だからこそ、二〇一三年以降の気候変動枠組み条約の中での役割をもっともっと果たしていかなければいけない、リーダーシップを果たしていかなければいけない。森林だけにかかわることではありませんが、林野庁とも連携をしながら、陰に陽に、まずはCOP16に向けて取組を展開していこうとしているところでございます。
 小沢大臣のイニシアチブの下、COP16に向けた交渉、それはいろんな意味での、直接ロビーイングや間接ロビーイングも含んだ戦略を今立てさせていただいているところでございまして、本当に御心配いただいていることにならないようにしっかりとやっていきたいというふうに思っております。
#63
○有村治子君 政務官おっしゃっていただいたとおり、私は日本と世界にとってプラスになることであれば与野党ないというふうに思っていますので、そこは、そこは謙虚になりますから、是非御活躍、御検討を進めてくださいませ。
 話題を変えます。
 学校太陽光発電についてお伺いをさせていただきます。
 昨年の補正予算では、学校太陽光、学校の屋根の上に太陽光パネル発電を積極的に推進するという予算が計上され、執行されていますけれども、私は温暖化対策や環境教育を進めていく上で学校の屋根の上に太陽光発電を敷くというのはとても大事なことだと心から思っています。それが、政権が替わって残念ながら予算が削られたことを、私は、これは政権が替わったからというのではなくて、本当に残念だなというふうに思っているんですね。
 このことを私も川端文科大臣の大臣室にお伺いをしまして二人でお話をさせていただいたときに、なぜ学校ということにこだわったかを申し上げました。それは、比較的経済的に有利なおうち、裕福なおうちは太陽光発電を屋根に引くことができるけど、そうじゃないおうちの方もいらっしゃるし、そしてマンションやアパートに住んでいらっしゃる方はなかなか太陽光発電というものに触れることもできない。
 そういう意味では、病院や市役所の屋根ではなくて学校の屋根に引いて、それを単に引くだけではなくて授業の中で太陽光発電に触れてみて、そして子供たちが変わっていったら親御さんもエネルギー、環境のことが分かるという意味では、学校を太陽光発電を中心としてエネルギー教育、環境教育の拠点にするという意味でも、ほかの公官庁の、県庁の屋根ではなくて学校の屋根、しかも全国の公立小中学校の屋根にということにこだわりました。
 そういう意味でお伺いさせていただきますが、昨年、環境省、文科省、経済産業省、エネルギー庁さんが連携して推進してこられた学校太陽光発電、どこまで進んでいるのか、進捗状況をお聞かせください。
#64
○大臣政務官(後藤斎君) 有村先生がエコスクールも含めて太陽光発電の学校への導入ということで今までも御尽力をされたことに、心から敬意を申し上げたいと思います。
 今の御質問ですが、昨年のちょうど四月一日、平成二十一年の四月一日には全国で一千二百二校ということで、御案内のとおり、補正予算、第一次補正予算で二千九百二十二、現在多分工事中のものもあると思いますが、導入が決定をされ、ほぼ四千校強の小中学校の太陽光発電の施設の導入ということが既に決定されております。
 ただ、いろんな委員会でも川端大臣からも御説明を申し上げているように、現在限られた財源の中で、確かに、太陽光発電を教育の場にということで、子供たちだけではなく地域の皆さんにもその成果をきちっと目で見ていただくということは大切だというふうには承知をしておりますが、まず、学校も耐震化というものも併せて促進をしなければいけないということで、二十二年度には具体的な支援を含める形には実はなっておりません。
 ただし、先ほど来お話がありますように、新しい成長戦略の中に、この学校の太陽光発電施設も含めてどのように住宅のエコ化、そして再生可能エネルギーというものを子供たちを中心にどういうふうにやはり教育現場で見せていくかということは、先生も御案内のとおり、既に小中高のそれぞれの教育、新しい指導要領も含めて、順次、資源エネルギー、そして環境というものの学習の在り方というものを新しい仕組みも含めて導入をしているところでございます。
 先生の御指摘も踏まえた形で、文科省としても、もちろん限られた財源の中ではありますが、新しい成長戦略と併せて積極的に対応すべきはし、あわせて、やはり人材で、先生がおっしゃるように子供たちの部分からということで、小中学校では一千万人を超える子供がいらっしゃいます。高校でも三百万人を超えるという形で、順次やはり、小中学校では関心を高める、高校ではその理解を深化をする、例えば大学教育では専門知識の基礎を習得をし、例えば大学院教育ではその社会の課題解決の環境問題についての専門知識を磨いていくというふうな体系的な教育の在り方も含めて、これから積極的な人材育成も含めて、できる限りの、財源という大きな前提はあるものの、学校現場で、地域も連携した形での太陽光発電の導入に向けて最大限二十二年度以降も努力をしてまいりたいと思います。
#65
○有村治子君 丁重なコメントをありがとうございます。いみじくもおっしゃっていただきましたので、申し上げます。
 この発案を私がさせていただきましたその理由というのは、やはりリーマン・ショック以来、経済が世界中で冷え込んだ中で、何とか景気を動かしていかなきゃいけない、だけれども、従来型のいわゆる箱物の公共事業であってはならないということで、将来にも歴史の評価にも堪え得る筋のいい、そして正々堂々と次世代の投資になる、次世代の重荷になるではなくて投資になる公共政策はどんなものかということを私も考えに考え抜いて主張申し上げたのが、全国のこれからの時代を担っていく子供たちに次世代のエネルギーを実際に手に触れてということでございました。
 大臣を必要としています。この分野こそ私は政治主導の分野だと思っているんです。
 前回これを提案させていただいたときは、本当に筋のいい公共工事にしていかなきゃいけない、後ろめたい公共工事であっちゃいかぬということで、再生可能エネルギーや環境教育にノウハウのある環境省、また学習指導要領を担って教育現場に強い文部科学省、また製品の品質保証やメンテナンスの責任問題、それから学校仕様に、屋根ですから子供たちが屋根に上っても落ちたり骨を折ったりしないように安全を学校仕様の対策にして、そして幾ら発電されているかということを小学校一年生の子供たちにも見えるような目線にする見える化ということも業界を挙げてやっていただいて、NPOやNGOのアドバイスもいただいて、みんなが気持ちよく発案をした、そういうプロジェクトになっていきました。
 一番のポイントは、次世代の日本人を、エネルギーを使う側からつくるということの経験をしてもらうことだと思っています。
 大臣は、いみじくもこの間の大臣所信において、環境公共事業の促進や人材育成、活用の支援など、地方公共団体に加え、コミュニティービジネスやNPOなど新しい公共の担い手とともに、地域からエコ社会をつくる取組を進める。また、学校を含む様々な場面における環境教育と有機的につなげていくと強く明言をされました。
 全くもって私はこの趣旨に賛同する、もとより賛同をしている。そして学校に、公立学校の小中学校の屋根に太陽光をというのは、まさに大臣のおっしゃる新しい公共の概念ということに合致する事業だと思っています。
 これに対する大臣のお考えをお聞かせください。
#66
○国務大臣(小沢鋭仁君) 全く今委員がおっしゃった話、私はもう一〇〇%賛同させていただきたいと思います。
 私、環境大臣になったときも、前の政権がやったことだからそれは全部やめちゃうというような発想は全く持たなかったわけでありますし、だからエコポイントも、これは経済の状況も考えれば、あるいはまた環境という立場からなおさら、絶対にこれは継続だと一貫して主張させていただき、さらにはいわゆるエコハウスと、住宅の方にもそれを広げてやらせていただいたということでございます。
 この学校の太陽光パネルというのは、今委員おっしゃっていただいたので繰り返して言っても仕方ないんですが、本当に次の世代の皆さんたちを育てていく中で大変重要な話だと思いますし、それで施設としても、やっぱりある意味では公共的な施設でありますからいったん国がやろうと思えばかなりやれる、こういう話もあるわけですから是非やりたいと、こういうふうに思っています。
 去年若干残念だったことは、私が承知をしている範囲で申し上げますと、予算は当然のことながら財源が限られている中で、太陽光パネルと耐震化ということを考えたときに優先度、緊急度は耐震化の方が大きいのではないかと。両方できればそれにこしたことはもちろんないわけでありますが、そういった議論の方が強かったと、こういうふうには承知をしているところであります。
 ですから、何とかこれは景気対策もしっかりやって、そして財源もしっかりつくって、耐震化はもちろんもう早急にやらなきゃいけませんし、さらには太陽光パネルの話も大いに進めたいと、こう思っているところでございます。
#67
○副大臣(松下忠洋君) 大臣の今の進め方と併せて、経済産業省も、一般家庭の屋根、工場の屋根、それから一地域、都市ごとにエコ宣言都市としてこういう再生可能エネルギーに取り組んでいくということで、景気回復、それから雇用をやっぱりつくっていくという努力をしていかにゃいかぬ、そう思って全力で取り組んでいますので、一緒にやりたいと、そう思っています。
#68
○有村治子君 小沢大臣、松下副大臣の力強い答弁をいただいて、大変に意を強くしております。
 まさに、先ほどの質問で冒頭におっしゃっていただきました、太陽光発電で雇用を拡大していきたい、私もそう願っております。その上でも、さらに公共投資として筋の良いものだということは川端大臣も既に明言をしていただいておりますので、予算においても、厳しい時代においても、未来に生きていく、何を守って何に手を付けるか、改革するかということをこれからも的確な判断をしていただいてこれからの予算に、そして実行につなげていただきたいというふうに思います。ありがとうございます。
 レアメタルのリサイクルについてお伺いをさせていただきます。
 環境省として、いわゆる都市鉱山と言われる使用済小型家電から、例えば携帯電話などからレアメタルのリサイクルに取り組んでおられますけれども、来年度の予算は一億円の予算が組み込まれていると理解しております。
 どのようなリサイクルの取組をされているのか。今、日本にある携帯電話が一億千五百七十万台、ほぼ一人に一台の携帯電話を持っているという、そんな時代になって、予算規模一億円でどのくらいのものができるのかなというふうに私は思うんですけれども、この予算が適正だと思っていらっしゃるのかも含めて、御見解をお伺いします。
#69
○大臣政務官(大谷信盛君) ありがとうございます。
 私も同じように、レアメタルのリサイクル、小型の使用済家電からいっぱい取っていかなきゃいけない、一億円で足りるのか。
 その一億円をまず何に使っているかという話なんですが、これは二十年から始めて、三か所、去年、二十一年からは七か所でモデル事業として回収、いわゆる携帯電話であったりとか小型のゲーム機であったりとかプレーヤーであったりとかするようなものを集める。
 集めてそれを取り出していく技術、こういうものがどうやったら一番上手にできるかというデータ、モデルを使ってデータを取り出しているような状態でございまして、来年も予算通していただいたら同じように七か所でさせていただこうというふうに思っておりまして、まずは、例えば廃品回収のように置いてボックスに入れていただくとか、逆に集めに回るとか、いろんな回収の仕方が、これは田舎はどういう方法がいいんだ、都会ではどういう方法がいいんだとか、いろいろ違うと思うんですね。
 そういうものをしっかりと一回認識しようというための予算が一億円でございまして、集めるために使う一億円じゃないので、これからまた、この方法で各自治体でやってもらおうとか、こんな方法で民間に御協力してやってもらおうといったときには別の経済的措置として財政が必要になってくる。そのときはまた改めて御議論いただいて発案させていただきたいというふうに思っております。
#70
○有村治子君 これはどこを調べてもなかなか正確な数値が出てこないと思うのですが、大体日本にある携帯電話の台数が一億千五百万前後で、リサイクル率というのは今二〇%前後、強でしょうか。ということを考えると、まだまだ本当にリサイクルということが定着をしていません。
 そして、伺うところによりますと、携帯電話一台の中に含まれているレアメタルをすべて合わせてもその価格というのは百円前後にしかならないということで、なかなかその百円のためにリサイクルの場所を設けてというのはビジネスモデルに乗りにくいんじゃないか。そもそもビジネスモデルとして成り立つのなら、官庁がそこまでリーダーシップを取らなくても、民間の方がどんどんおやりになっていらっしゃる分野だと推測ができます。そういう意味では、かなり何かのインセンティブを付けないとこのリサイクルというのは回らないような気がいたしています。
 実際、私も、家にあった四台の携帯電話、家族じゅうのをこの間リサイクルに、実際に実験してみようと思って、携帯電話の会社に持っていきました。そうしたら、かなり並ばされて、新規の契約と同じように番号票を取って並ばされて、四十分待った上に、目の前でそのメモリーを砕かれるんですね。メモリーを砕いていただくというのは消費者心理からすると極めて大事なことで、まさにリサイクルというのは信用業だなというふうに思ったんですが、四十分待たされて、しかもこちらには何も、その見返りを求めているわけでは全くないですけれども、本当に使ってほしいという思いだけですが、なかなかこれじゃ進まないよという生活実感も持ちました。
 そういう意味では、携帯電話を販売する際に一定の金額のデポジットですね、例えば三千円とか五千円とか上乗せして、リサイクル率を向上させて、リサイクルしてくれたときにその三千円なり五千円なりのデポジットを返金するという案もありますけれども、実証実験、モデル事業を遂行される中で分かってきたこと、その知見あるいはデポジットという考えに対してどのような御認識を持たれるでしょうか。
#71
○大臣政務官(大谷信盛君) いや、もう本当におっしゃるとおりでございまして、なかなか、集めてそれで抜き取ってということをやると、本当にペイするのか、ビジネスモデルが成り立つのかというと、今のままでは成り立たない。
 おっしゃるとおりにデポジットで先にお金入れておいてそれに付加価値を付けておけば、使えない電話でもお金と同様の扱いになって大事にされて戻ってきてリサイクルできるんじゃないかということなんですが、その手のデポジット制を取ったときのまだモデル事業というのはやっておりませんで、これから大いに検討をしていかなければならない項目であるというふうに考えております。
 御指摘ありがとうございます。
#72
○有村治子君 是非やっぱり資源、天然資源、しかもレアメタルに乏しい日本でございますから、都市鉱山という夢のある前向きな話ですから、この部分には適正な予算を付けていただいて、本当に投資になる実証実験をやっていただきたいというふうに思います。
 今レアメタルのリサイクルというお話をしていましたが、実際にリサイクルではなくてレアメタルそのものをどう取ってくるかというお話を伺います。
 環境エネルギー関連の技術的な強みを日本が生かして省エネ技術を付加価値のある商品にして国際的な市場で勝負していくためには、今後もレアメタルは不可欠だと認識をしています。トヨタの奥田さんとお話ししたときには、これからの人材開発についてというお話で伺うはずだったんですが、開口一番に言われたのは、日本として、政府としてレアメタルをしっかり押さえてほしいというのが一番インパクトのある最初の一言でございました。
 まさにハイブリッドのモーターもレアメタルがなければ作れない、そういう意味でそれを最初から申し上げていたんですが、ハイブリッド、ハイブリッドと言うだけじゃハイブリッドは作れない。そのレアメタルもほとんどが中国に偏在しているという中で、中国が禁輸措置なんかを取られてしまったらたまったもんじゃないという中で日本は本当に際の勝負をしているんだと思います。
 そこで、経済産業省さんにお伺いします。
 レアメタルをこれからも確保していくためにどのような政策を講じていらっしゃるのでしょうか。時間の関係で簡潔にお答えいただけると有り難いです。
#73
○副大臣(松下忠洋君) 我が国には資源がないのではなくて資源外交がないんだと、資源戦略がないんだと思っています。六か月たちまして、そのことに全力を挙げていますけれども、よその国にこの点で負けないように頑張らなきゃいかぬ、そう思っています。
 その意味で、新しいところにとにかく国を挙げて海外資源外交を繰り広げて戦略を立て直していくことが一つ。今お話がありましたように、リサイクルを推進していくということ、新しい材料を探していくという研究開発を続けていくこと、そしてまた、できたものを、取ってきたものをきちっと備蓄して将来に備える、こういう戦略で資源戦略を立てて資源外交またエネルギー外交もしていかないかぬ、こう思って全力を挙げていきます。
 これは国益を懸けて、党派を超えてやるべきだと思っています。よろしくお願いします。
#74
○有村治子君 もう少し具体的なお話をさせていただきますけれども、例えばそのハイブリッドのモーターを作るレアメタルに関しても、中国はレアメタル、じゃ日本にあげますからハイブリッドを作る、モーターを作るその特許技術を開示してくださいと、環境にいい、地球にいいというためには日本も汗かかなきゃいけないでしょうというふうに個々の企業に対して揺さぶりを掛けていらっしゃるんですね。
 でも、その技術を開示すればあちらでもコピーを作れるということで、まさに日本の国の富にはなってこない。その中でどこに工場を造るか、あるいは、どこからレアメタルを確保するか、中国以外のカントリーリスクの少ないところで代替品を何とかできないかという、そういうせめぎ合いをやっていらっしゃるんですね。
 ですから、資源外交を実際に展開して、日本にないのは資源外交だとおっしゃいましたけれども、副大臣、分かったこと、相手国と実際につばぜり合い、あるいは一緒に握手をしてみて、渡り合って見えてきた知見というのはどういうものがあるでしょうか。
#75
○副大臣(松下忠洋君) やはり、国を挙げて国益を懸けて戦っていくという、そういう仕組みをつくっていかなければいかぬことだと思っています。
 今回、新しい法案も出していますけれども、レアメタルやレアアースが国によって偏在しているというところがまた課題でございまして、世界共通にないというところがあります。そこにみんなが一挙に各国が入っていっている。
 そういう中で、真っ正面から、ただ頼みますだけではいかない、戦力が必要。ですから、そのために、生産する調査の段階から有望だと思ったら、そこを買い切ってしまう。既に中国や韓国その他の国はやってますから、そういう新しい取組にしていかないと負けていくと、そう思っていまして、今戦略の組立てで頑張っているところでございます。よろしく応援をお願いします。
#76
○有村治子君 松下副大臣おっしゃっていただきましたとおり、意気込みだけではなくて、本当に交渉としての練度も試されているんだと思います。そして、その傾向というのは、一企業対一企業というBツーB、ビジネス・ツー・ビジネスではなくて、まさに今はもうガバメント対ガバメントというような、どのようなパッケージでレアメタルを確保して、あるいはODAと抱き合わせでするかというような、先方もしたたかな思いをかなり持っててんびんに掛けるというようなことが現実化している中でございますから、そこの部分はかなりの技術を磨いていただいて交渉力を高めていただきたいと思います。
 最後、原子力についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 やはり、これから鳩山政権が打ち出された二五%の削減を実現していくために、原子力というのは欠かざる大事な手段だということを環境大臣も総理も明言されていらっしゃいます。
 今般、資源エネルギー庁と文部科学省共管で小中学生の副読本として、「わくわく原子力ランド」、「チャレンジ!原子力ワールド」という教科書の副読本を作られました。私も実際に手に取って見さしていただきましたけれども、これが全部分かったら、国会の議論をはるかに凌駕するそういう人たちが生まれてくるんじゃないかなというような、大変読みごたえのある、本当に面白い本でございますが、全国の各校に一冊ずつ配付されたということですが、この教材、教育現場でどう活用されていくんでしょうか。
#77
○大臣政務官(後藤斎君) 先生御指摘のように、これをこれから副読本としてどう利活用していくかということに当然尽きると思います。
 先ほども太陽光の部分でお話をしましたように、新たに新しい学習指導要領の中では、小学校、中学校、高校の段階でエネルギー、原子力を含めて、小学校の段階では資源の有効な利用という項を設けること、中学校の段階では理科の部分で、原子力などのエネルギーを得ていること、エネルギーの有効利用の大切さ等々、ある意味では新しくエネルギー、原子力も含めた学習指導要領をこれから本格的にスタートすることになっております。
 この副読本も、先生御指摘のとおり、私も読みましたが、かなり高度だと思います。うちの子供も今五年生なんですが、読ませたらほとんど分からないと言っていました。そういうことで、実際、各教育委員会、小中学校一冊ずつということでありますけれども、ホームページで当然公表をし、それをダウンロードして、それを先生方がやはりきちっとそれぞれの科目の中でまず教えてもらう。先ほど環境でもお話ししたように、小中学校ではまず関心を持つということからスタートをしないと、初めから世界のエネルギー利用度がどうとか、原子力がどうとかいうことだけでは、逆に嫌いになってしまっては元も子もありませんから、やはり現場の先生方がこの副読本をよく理解をしていただき、そして今の原子力のこれからの在り方、そして必要性、そして安全性の確保が大前提だということも含めて、現場の中で先生方は生徒がきちっと理解をしてもらえるように努力をしてもらうことを期待しております。
#78
○有村治子君 副大臣、ありがとうございます。
 時間の関係で最後の質問にさせていただきます。そこでお答えをいただければ有り難いと思います。
 報道によりますと、この副読本原案に対して、現場の先生方、制作委員のスタッフの方々から、原子力推進の色が濃過ぎるという意見があって、そしてその内容が少し変わったようでございますが、どのような指摘があって、それをどう変えられたのでしょうか。
 恐らく最後の質問になりますので、簡潔にお答えいただければ有り難いと思います。副大臣もそこでコメントいただければ大変幸いに存じます。
#79
○大臣政務官(後藤斎君) 原案というのは、実は平成十二年から茨城県で副読本を小中高で作っています。これをベースに制作委員会の部分で先生方が議論をして決めたというふうに承っています。
 先ほどお話ししたように、小学校で原子とか中学校で中性子といってもなかなか多分理解ができないであろうと、そして教えにくいという現場の先生方の声もあって、今先生のお手元にあるものが最終版になったということであります。別に修正をした云々ではなく、原案を、茨城県で十年ほど蓄積があったものをベースにし、議論を進め、小中でまず副読本として今年からそれを使いながら教育現場で活動をしてもらうということであります。
#80
○有村治子君 エネルギー自給率四%の日本にあって、是非環境とエネルギーの教育を引き続き充実していただくことを心から念じて、私の質問を完了させていただきます。
 ありがとうございました。
#81
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 まず最初に、環境大臣にお願いしたいわけでありますけれども、一九九二年ですか、リオ・サミットが開催されまして、そのときにアジェンダ21が作られました。そのときに、第八章のDでありますけれども、いわゆる従来の経済勘定だけではなくして、自然資本の関係とか環境の関係、これをどうやっていわゆる環境勘定として考えて、それを統合化するかと、そういうアジェンダが作られたわけでありますけれども、十数年もうたっているわけであります。
 最近言われ始めているのは、COP10を目指して、生物多様性の関係についてはもう大臣もよく御存じのように、生物多様性の経済学、TEEBの関係が出てきております。そういった中で、より一層自然の関係あるいは生物多様性の関係について経済評価をしようという話になっております。
 そういった状況の中で、比較的日本はこういった面についての、いわゆる環境勘定と経済勘定、これを統合化しようというそういう努力についてはやってきている、そういった意味では世界のトップランナーに匹敵するような成果を私は上げているんではないかなと、そんなふうに考えております。
 実は、中央公聴会でこの件について榊原英資先生にもお尋ねいたしました。環境とか安全とか健康、そういったもの、従来のGDPではなかなかそれが経済勘定に換算されにくいと。そういった問題については、新しいGDPに相当するような経済指標を作るというのはなかなか難しいでしょうけれども、補完をするようなそういう指標があるということは非常に大事であると、そういう答弁がございました。
 そういった面については、国別に新しい指標を作って並べてみることも日本の位置が明確になる、恐らく日本の位置が相当上に来るんではなかろうかと、そういう話を先生はされていたわけでありますけれども、そういった新しい指標というものを作っていくことが非常に大事だという話と同時に、そういったことについて政府に要請してそういうものを試験的に作ってもらうというのも決して悪いことじゃないと、そういう発言があったことをまず報告をさせていただきたいと思います。
 それで、先ほどの関係に戻ります。すなわち、それはアジェンダ21にのっとって日本が相当やってきていると、SEEAという、これは統合型の勘定表でありますけれども、これについて、環境省がかつてやってきた中身でありますので、是非環境大臣、この辺についての御認識をお伺いしたいと思います。
#82
○国務大臣(小沢鋭仁君) 委員が御指摘のSEEAにつきましては、平成四年度より平成十五年度まで、我が国においては当時の経済企画庁経済研究所に研究委託をするとともに、今年度からは、国際機関などで検討されている持続可能性指標について環境経済の政策研究の中で研究を始めているところでございます。
 率直に申し上げて私も中身をよく理解できているわけではないわけでありますが、委員が御指摘のいわゆるGDPだけで本当にいいのかという点に関しては、私も全くそういう点に関しましては同感でございます。特に、GDPの場合、最大の問題は、マイナスの効果を測る、いわゆるマイナスしていくというそういう機能はございませんので、そういった意味では、そこを計測できないというのは一番大きな課題かなと、こう思っています。そういったものも含めて、こういったSEEAというような手法ができていくのが望ましいと、こう思っています。
 それで、あともう一点ですが、新成長戦略の中で実はこういう議論が行われておりまして、その中では、いわゆる国民の満足度というものを大切にした経済運営が必要だと、こういう議論があって、何とかそういった満足度、あるいはまた満足度というとどうしてもやっぱり主観的なものになりがちですから、今、加藤委員が御指摘のように、もう少し数量的な話も入れて新しい経済指標を、GDPだけではない、GDPはもちろん世界的なやっぱり共通な指標でありますので、それをなくすと、こういう話はとてもできないわけでございますが、それだけではない新しい経済指標を日本が生み出していく、そしてそれを率先して世界に広めていくということは本当に大事な話だと、こう思っておりますし、まさに鳩山内閣の新成長戦略の中の大変重要な一分野だと、こうも認識をしております。
#83
○加藤修一君 鳩山総理が所信表明演説の中で二十四回にわたっていのちを守ると。今回、小沢大臣は所信表明の中で、いのちを守る、十回発言されております。そのいのちを守るということに今の話は非常につながっている話でありまして、大事な視点だと考えております。
 小沢大臣から今話があった持続可能性ですね。それをいかに測るか、そういうツールが必要であると、そういう時代になってきているなという、そういう感じがいたします。
 国民の満足度の関係もそうであります。ですから、GDPが大きくなったからといって必ずしも満足度が上がるという話は当然ないわけでありまして、これは災害が起これば起こるほど場合によってはGDPが上がるケースだってたくさんあると思うんですね。それは正確に豊かさを表しているわけではないと、そういう判断は当然できるわけでありますので、こういったことについて是非予算措置も含めて更に真っ正面から取り組んでいただきたいとお願いを申し上げたいと思います。
 それから、この関係でやってきております内閣府の方から、経緯等を含めてちょっと御説明をお願いしたいと思います。
#84
○政府参考人(豊田欣吾君) ただいま加藤委員の方からお話のありましたSEEA、環境・経済統合勘定でございますけれども、一九九二年の地球サミットにおきまして採択されたアジェンダ21において、その作成の必要性が盛り込まれたところでございます。翌九三年には、国際連合により各国における作成が推奨されたという経緯がございます。
 また、SEEAでございますけれども、持続可能な発展のために環境と経済の相互関係を把握することを目的として、九三年のSNAマニュアルにおきまして、SNAの本体系を補完するサテライト勘定として位置付けられたところでございます。こうした動きを受けまして、SNAを担当する内閣府におきましても、一九九二年度からSEEAの構築のための研究を開始しております。二〇〇四年には、経済活動と環境負荷を並列に表記するハイブリッド型統合勘定を公表したところでございます。
 内閣府といたしましては、これまでの研究成果も踏まえ、引き続きそうした勘定の改善に向けて取り組んでいるところでございます。
#85
○加藤修一君 先ほどお話ししましたように、この分野は日本がトップランナーだというふうな国際的な評価のようでございます。是非、この点については更に頑張っていただきたいと思います。
 それから、経済勘定でいえばいつも懸命に取り組んでいるのは財務省だと思いますので、こういう動きが出てきていることについて、財務省としては経済勘定等、これはすぐできるという話では当然ないわけでありますけれども、周辺の知識として、こういう動きがある中で財務省の立場としてはどういう見解をお持ちであるか、この辺について知っておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
#86
○政府参考人(香川俊介君) GDPが経済社会の持続可能性を評価する指標としては限界があるということで、これを補完する指標について国際機関などで検討が進められ、また、我が国におきましても環境省及び内閣府において種々の研究がされていることは承知しております。
 財務省としても、環境と経済の相互関係を把握し、経済社会の持続可能な発展のためにどのような指標が適当であるかという観点からこうした研究、取組を注視してまいりたいと考えております。
#87
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。
 それでは、前回、地球温暖化基本法の関係になりますけれども、二五%削減、これは前提条件として極めて大きな条件を法律の中に書いているということで、大臣にお聞きした中で、そういう前提を置いている法律はこの今回の基本法が初めてではありませんよと、これに対する答弁があったわけでありますけれども、改めて、前回の答弁をもう少し整理していただいて御答弁をいただきたいと思います。
#88
○国務大臣(小沢鋭仁君) 整理をさせていただいて御答弁を申し上げたいと思います。
 まず、具体的な数値目標を挙げている法律は、先般も申し上げましたが、財政構造改革の推進に関する特別措置法、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律、中央省庁等改革基本法の三本でございます。そのうち、前提条件が付されていると考えられるものは財政構造改革の推進に関する特別措置法、この一本でございます。
#89
○加藤修一君 これについては、これというのは財政構造改革の推進に関する特別措置法の関係でありますけれども、これは数値が載っているんですか、法律の中で。
#90
○国務大臣(小沢鋭仁君) 数字はありませんけれども、いわゆる、財政構造改革の当面の目標を掲げながらも、災害や経済活動の著しい停滞による国民生活等への影響に対処するための施策の実施に重大な支障が生ずるときを除くと、こういう規定になってございます。
#91
○加藤修一君 私がちょっと懸念している法律の中における仮定の置き方としての内容は、今大臣がおっしゃったことは不可抗力の意味ですよね、ある意味では。人力ではどうすることもできないという場合にどう対応するかという話だと思います。
 それから、中央省庁等の改革基本法の関係については、局の数を基本として十以下にすることを目標とするというふうに入っております、数字としては。
 あるいは、簡素で効率なという関係については、剰余金及び積立金の縮減そのほかの措置により財政の健全化に総額二十兆円云々と、そういうところについて大臣の答弁の整理の内容だというふうに私は理解しているんですけれども、それでよろしいでしょうか。
#92
○国務大臣(小沢鋭仁君) もう一度、済みません、委員、質問のところをおっしゃっていただけませんでしょうか。
#93
○加藤修一君 これは内閣法制局と恐らく相談されていると思うんですね。三本の法律についても、内閣法制局の方からそういう説明を受けられたんじゃないんですか。
#94
○国務大臣(小沢鋭仁君) そういう説明といいますと。
#95
○加藤修一君 先ほど大臣がおっしゃった三本の法律です。
#96
○国務大臣(小沢鋭仁君) 当然相談しておりますし、こういった例も示していただいているところでございます。
#97
○加藤修一君 それで、これは私の理解ではちょっと基本法の前提とはまるっきり違うなと思っているんです。
 財政構造改革の推進に関する特別措置法の方は、これはもう不可抗力の話で、人力でどうしようもないという、そういう前提なんですよね。大変な災害が起こったというようなこととか、そういったことにどう対応するかという話であります。
 それから、中央省庁等改革基本法、これは局の数です。局の数を基本として十以下とすると。十以下とするという数字の目標が入ってくるわけですよね。これは是正措置が非常に弾力的であるということで、ただ、影響の度合いというのは極めて限定的な内容になっていると私は理解しているんです。
 それから、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律も、これも限定的である。
 私がなぜ基本法の方の仮定を、条件を問題にしているかといいますと、前回お話ししましたように、一%が持つ、一%削減の持つ内容ですよね。たしかこれは一千二百万トン以上の話になるわけでありますから、どこに削減の数字を置くかによって随分と振れる話なんです。そういう振れる内容を、行政の方に裁量性を任せるという話を立法府がやるという話なんですよね。これはちょっとなかなか理解できないという話になってきているので、こういう質問になっているんです。
 法曹界の皆さんとも相談していろいろ聞いても、そういう法律というのはなかなかありませんよ、法律を作る上でなじまない条件であると、そういうふうに言われているわけなんです。ですから、三つの法律の紹介はありましたけれども、それはなかなか説明に私はなっていないんじゃないかと判断せざるを得ないんですよね。どうでしょうか。
#98
○国務大臣(小沢鋭仁君) そういった御批判があることは承知をしておりますし、先般もそういう議論をさしていただいたと思います。
 ただ、私どもとしては、この法律を作っていくときに、まだ国際的な社会の中でこの二五%というのは確定したものではない、しかし、さきのいわゆる京都議定書のマイナス六%に比較して二五%というのは大変大きな政策の変更の違いでもございますし、そういった中で、それを国民各位あるいはまた経済界、労働界の皆さんにもお願いをしていく、こういう必要もあるところから、これはやはりきちっとした基本法を立てて、そして国会の中でも審議をして、そして皆さん方にお願いもしていくべきはしていかなければいけないと、そういう思いの中で用意をさせていただいたものでございます。
 そういった意味では、さきに全く例がないと、こういうわけではありませんし、更に言えば、内閣法制局の方も十分法律として堪え得るという判断の下で出させていただいたということでございます。
#99
○加藤修一君 数値目標を確定数で入れるというのは非常に私は大事だと思っておりますので、それは立法府が行政府に対してどこまで判断の幅を許すかという、そういう問題だと、問題としてはそういうところがあるということだと思います。
 それで、大臣の善意によっているようじゃ駄目だと思っているんですね、私は。大臣の人柄は良く私は評価しておりますけれども、大臣の善意によっているようなそういう承認の仕方はいけないと、立法府としては。
 それで、内閣法制局にお尋ねいたしますけれども、どういう判断でこういう法律を策定したかということについて見解を内閣法制局として述べてください。
#100
○政府参考人(近藤正春君) 今回の地球温暖化対策基本法案というのは、他の基本法という名称を冠しております法律が四十弱ございますけれども、そういう法律と同様に国の政策の基本というものを示すという、そういう性格が主たる目的である法律でございまして、通常の国民の権利義務を直接律するような実体的な法律とは少し違う性格を持つものでございます。
 したがいまして、地球温暖化対策につきまして、これまで日本政府がその重要な目標である二〇二〇年までの温室効果ガスの削減目標につきまして、一定の条件、大臣からも御説明ございまして、法案にも書いてございますけれども、そういったものを前提に国際的に表明をしてきているという状況でございまして、まさしくこういった国の政策の基本を定めるべき地球温暖化対策基本法におきまして、そういったこれまでの対外的な表明を踏まえて、この法案でございますと、十条の二項にそういった前提条件を付して目標を設定していくと。
 そして、そういった前提条件が成立したときからその目標を適用していくという形での法案を作るということは、我が国のこれまでの政府の方針と整合的なものでございますし、こういった基本法という法律の性格上、そういうものがあっても法制的には私ども問題がないものだというふうに判断をいたしました。
#101
○加藤修一君 法制局は問題ないと言っているんですけれども、私は問題にしているんですね、実は、当然の話。
 それで、法制局に確認したいんですけれども、直接国民に影響が行かないような話をしたように私は今聞いておりましたが、これは前回の委員会で大臣が話をしましたように、二五%を目指すそういうロードマップを作るんだと、そう答弁されたわけですね。これは、どういうふうに解釈するかということは非常に大事なことだと思っています。これは様々な軽減措置、負担軽減等含めて考えていかなければいけない問題だと思いますけれども、国民の負担も決して軽々しいものではないと。
 それで、法制局にお尋ねしたいのは、これ、前政権のときには一九九〇年比で八%削減なんですよ、八%削減。今回二五%、日本としては、大臣の答弁はやると。だから、八%から二五%の間というようなとらえ方ができるんですね、基本法上は。非常に幅があるという話なんです。一%削減するというのはどのぐらいの量だと考えていますか。
#102
○政府参考人(近藤正春君) 申し訳ございません。法制局といたしまして政策の内容に立ち入るということはございませんでして、あくまでも各省庁が一定の政策判断の下にある法律を作りたいというときにそれが法制的にどうかということでございまして、そういったものの影響に対する国民についての影響をどう考えるかというのはまさしく各省、各大臣のところでお考えになるということで、私ども、そこについては、済みません、承知しておりません。
#103
○加藤修一君 いや、私、そういうことを言ったんじゃなくして、国民に対する影響の話をしたんじゃなくて、法制化するというのはそれなりの覚悟があって法制化するわけですから、内閣法制局も考えるという話だと私は思っているんですね。だから、そのぐらいこの基本法の持っている意味というのは非常に大きいと私は考えているんですよ。非常に大事な基本法であると。だから、法制局もそういう覚悟の中でやっているんですねという、そういう問いかけなんですよ。
#104
○政府参考人(近藤正春君) いわゆる基本法と申しますのが四十弱ございますけれども、実は、ほとんどの法律につきましては政策の基本的な方向というものを定めておりますけれども、具体的な今お話、ロードマップと申しますのでしょうか、各法律では、基本計画であったり基本的指針であったりという形での具体的な政策の目標であるとか政策の内容についてはすべて政府に委任をするという形のものが通常でございまして、むしろこういうふうに明確に数値目標を基本法に書き込むというのは、そういう意味では基本法の中で非常に類例を見ないものでございます。
 そういう意味で、非常に私どもも、国民にとって大きな影響がある、日本の進路にとって大きな影響があるということは承知しておりますけれども、逆に、そういう大きい決断の下に政府として対策の基本を国民に示し、対外的に発表していくという気構えを持った法案でございますので、私どももきちっと審査させていただきまして、やはりそういう状況の中でこういう形の法案というのも適切ではなかろうかということで判断したわけでございます。
#105
○加藤修一君 分かりました。納得したという意味じゃなくて、そういう認識を持っているということが分かりました。
 それで、今後は、これを一つの機会にして、悪用がされるような法律の作り方はしないでいただきたいと、しっかりとそこはまさに覚悟を決めてやっていただきたいということを強く要請しておきたいと思います。
 次に、前回もお尋ねいたしましたけれども、政治主導確立のための内閣法等の改正案についての関係と、また、それから今お手元に配付しております資料でございますけれども、国家公務員法等の改正と今後の環境行政についてということで私なりにまとめてみましたので、是非この件について大臣、検討をよろしくお願いしたいと思います。
#106
○国務大臣(小沢鋭仁君) まとめをしていただいたというのは、済みません、どういう意味ですか。
#107
○加藤修一君 いや、前回答弁の方が、まだこれからの段階なのでなかなかそこは明確になっていないと、そういう答弁がありました。ですから、それ以上私は質問を続けることができなかったわけでありますので、その質問の内容を、環境省がこれからやっていく戦略性の関係を含めて、あるいは人事の在り方を含めて、要するに大きく変わるわけでありますので、やはり環境省、ここで腰を据えてこういった問題についても真っ正面から積極的につくり上げていく。
 前回のときには、環境省が一番早くこういった面については相当懸命にやって新しい方式をつくり上げたと、いい悪いはまた別にしても、そういった面について積極的な対応をするためにこういったものについても是非検討していただきたいと、そういう意味であります。まとめたというのは私がまとめたという話なんです。それで、大臣に是非こういった中身については検討のほどよろしくお願いしたいと、こういう趣旨でございます。
#108
○国務大臣(小沢鋭仁君) 先生からまとめていただいたものをしっかりと拝見し、検討し、対応させていただきたいと思います。
#109
○加藤修一君 それでは次に、高速道路の上限の料金設定にかかわるCO2排出の実態調査あるいはシミュレーション分析、それに入りたいと思います。
 これは、昨年三月から実施されております高速道路、土曜・日曜・祝日、上限一千円、その事業については、ほかの輸送機関に与える影響あるいは受益者負担の観点など、様々な問題が指摘されているわけでありますけれども、環境に与える影響も懸念されております。この施策による環境への影響については様々な研究機関が試算結果を発表しておりますが、いずれもCO2の排出量が増大すると、そういう結果が多いようにとらえております。
 それで、国土交通省のいわゆる国土技術政策研究所のシミュレーションではCO2が三百十万トン減少すると、そういう結果になっておりますし、そういった中で、昨年九月二十日の毎日新聞上では、環境大臣が、平成二十一年九月の十九日の夜のNHK番組で、十八日に高速道路原則無料化の影響について環境省に調査を命じたと、そういうふうに報道がされている。
 これは、前回の委員会では社会実験、それについての結果としては社会実験の関係のシミュレーションをやるんだと、そういう答弁をいただいております。その社会実験と環境への影響の関係でありますけれども、今回の三十七の実験区間でありますけれども、環境に与える影響が果たして皆無と言えるかどうか。
 その辺はこれからのシミュレーション分析等を含めて検討が当然なされるわけであるわけでありますけれども、今日は馬淵副大臣に来ていただいておりますので、二月二日の社会実験区間の発表の際、誘発交通量があったにせよCO2は減じられるはずだと、このように言明しているわけでありますけれども、これは環境大臣としても同様の認識でしょうか。
#110
○国務大臣(小沢鋭仁君) その点に関しましては今共同で調査をやってはおりますけれども、その二月の時点という話に関して言うと、私どもとしてはそこまでの合意というような話は特にはしていなかったものと思います。
#111
○加藤修一君 馬淵副大臣はどのようにお考えですか、その二月二日の件は。
#112
○副大臣(馬淵澄夫君) 委員にお答えをさせていただきます。
 CO2の発生に関しましては一義的に環境省の方でおまとめいただくということで私も承知をしております。しかしながら、私どもの方で道路に関するいわゆる諸元データ等については御提示をさせていただくことになっております。
 そして、二月二日の私の発言に関しましては、いわゆる誘発交通量については様々なモデルで推計がなされております。事実、誘発された交通というものが起きている現象というのも十分に認めておりますが、しかしながら、モデルによる推計はその再現性を実証されたものはございません。
 したがいまして、この推計についても、私どもとしては実証試験の中で、そのデータの蓄積によって知見として十分に使え得るものをしっかりと御提示をしながら定めていくものだというふうに考えております。
#113
○加藤修一君 ちょっと理解できないところがあるんですよね。それは、誘発交通量に対して再現性が立証されていないと。
 ある財団がございますが、これは非常に有名な財団で、交通計画等を含めて多くのシステムプログラムを有しているところでありますけれども、ある意味では商売にしているということですね、ビジネスとして考えている。そこでは、交通需要・評価システムの高度化ということで、誘発交通量算出のための交通需要変プログラムモデルとプログラムと、あるいは誘発交通算出のためのパーソントリップ・センサス統合データ作成プログラム等々含めて、いわゆる誘発交通量についての解析を行っている。
 これは商売にしている、ビジネスにしているという話でありますから、それ相当の精度がなければ、適当にやっているという話は当然ないと私は理解しておりますけれども、どういうふうに考えたらよろしいでしょうか。
#114
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えをさせていただきます。
 今委員が御指摘のモデルでございますが、これはいわゆる四段階推計モデル、機関分担という形でのモデルによって誘発交通量あるいは需要推計等を算出していくモデルでございます。現実にはこうしたモデルが使われておりますが、一方で、これも昨今話題になりました、いわゆる空港の旅客数の需要推計が現実と著しく乖離しているという、こうした指摘もございました。
 このようにモデルのその再現性というものについては非常になかなか難しい問題があるということを承知しておりまして、私どもとしては、こうしたモデルの推計もございますが、とりわけ高速道路のような形で交通量の転換がどのような形に変わっていくかというもののその蓄積データがないものに関しては、実証試験を行って、社会実験を行って、その知見を基に今後モデルが構築されていく可能性もございますし、また、そのデータに基づいた推計というものが必要であろうかと考えております。
 以上でございます。
#115
○加藤修一君 今の答弁で再現性ということは、それはモデルの再現性であって、モデルの精度だと思うんですよね。航空関係の需要予測というのはまた別の話じゃないでしょうかね。つまり、需要を予測するというのは、将来需要を予測するという話ですから、それはインプットするデータはいろいろ事業計画によって違ってくる話ですから、そこは取り間違えないようにした方がいいと思っていますけれども。
#116
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えをさせていただきます。
 私が申し上げましたのは、このモデルの基本的な考え方にかかわるところということで申し上げました。需要推計も含めてなんですが、いわゆるアクセスビリティー指標というものがこの再現性の中で最終的なODと呼ばれる交通量全体を大きく変えていくというモデルでございます。
 中身はここでるる申し上げませんが、基本的な考え方を一にしてこの誘発交通量というものが機関分担モデルの中で計算をされております。これについては再現性というものがなかなか確実に立証されたものがないということで、私どもとしては、今回、社会実験を通じて、この社会実験のデータ蓄積によってしっかりとその知見を固めていこうということを申し上げているものでございます。
#117
○加藤修一君 細かい質問で恐縮なんですけれども、先ほどの冒頭の質問になってしまうんですよね。だから、ある権威のある研究所がやっているその仕事それ自体に対して信頼していませんよと、そういう話になりかねないんです、今の答弁は。
#118
○副大臣(馬淵澄夫君) 私どもが考えておりますのは、こうした様々なモデルがある中で、高速道路無料化という、この初めて行ういわゆる交通転換がどのように行われるかということを実証的に見出しながら、しっかりと確実な知見の下に御提示をしていくことが必要だと、このように考えて今御説明を申し上げているところでございます。
#119
○加藤修一君 後者の方は私も認めます。より一層精度がいい、あるいは再現性が高いモデルを開発して将来の需要予測をやるということについては、それはもう当然の話だと思いますけれども、先ほどの発言はそうじゃなくて、今の現存しているものがいかにも精度が悪い、使うに堪えられないような言い方は私はちょっと言い過ぎじゃないかなと、そんなふうに思っています。
#120
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えをさせていただきます。
 私が申し上げたのは、事実として申し上げたわけでございまして、機関分担モデル等を始めとするこうした交通量の推計モデルについては、実現性、再現性というものが現実にはなかなか実証されていないというところがございます。
 もちろん、現時点におきまして様々な知見を寄せてモデルの構築ということを行っていると承知をしております。決して私どもとしてはその他の現時点にあるモデルを否定をしているということではなく、我々が所管をする高速道路に関しましては、今後環境省さんとこれは共にデータを共有しながらということでございますが、実証試験を行いながら社会実験の下にその知見を構築して御提示をしてまいるということを申し上げております。
#121
○加藤修一君 細かい質問ですけれども、先ほどいろいろなモデルの話がありました。あるいはOD表の話も出てまいりましたので、どういうモデルを承知した中で使っていくのかということなんですが、そこはどうなんですか。
#122
○副大臣(馬淵澄夫君) それも併せて、今後社会実験の中でそのデータの蓄積を見ながら様々な専門家の皆様方の知見を寄せて皆様方に御提示をしてまいりたい、また、環境省さんにもデータの御提示をしてまいりたいというふうに考えております。
#123
○加藤修一君 いや、それでなぜこういう質問をするかといいますと、いろいろなクレームが来るわけなんですよ。やっぱり今のやっている自分たちの仕事に対してちょっと言い過ぎの発言でないかなと。私も若干そういうふうに、先ほどからの答弁聞きながら思っております。
 従来のいわゆる固定需要型のモデルとかそういうものは使わないで統合モデルとしてネステッド・ロジット型のネットワーク統合均衡モデルと、こういったものが一番先進的なモデルだというふうに言われておりまして、せんだって私の御答弁に対して副大臣は、極めて理解がいかない内容だったと思います。
 いわゆる誘発交通量、なぜ誘発交通量をこれは対象にして議論しているかというと、これはこれから高速道路の無料化の関係で、この辺のところをどうとらえるかというのは極めて結果に大きく左右するから取り上げているわけなんですけれども、副大臣は、いわゆる誘発交通量について、世界的な知見として現在交通工学の世界の中で正式に認知されたものというのはございませんと。
 一九九〇年代初期の訴訟の関係でアメリカとかあるいはイギリスで論争されていたことは、それはその当時の話でもう十数年以上たっているわけで、実際に交通工学とか交通計画学の専門家の話は、もう相当それは進んでいると。誘発交通量についても十分な確度で推計することができるようになっているんだと。
 副大臣がそういうふうに言っているとするならば、それはちょっと違うんではないかと。そういうふうに私も言われたものですから、あえてここで取り上げている次第です。
#124
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えいたします。
 前回の私の答弁は、繰り返しになりますが、高速道路の原則無料化を実施するに当たり、それに伴う誘発交通量について実現象に裏打ちされた確たる知見が存在しない旨をお答えしたものでございます。
#125
○加藤修一君 これは場外で一回議論した方がいいと思いますので、次のところに行きたいと思います。
 モーダルシフト政策に私は今回の無料化の関係は逆行するんではないかと。前政権は短期間、景気対策の関係でせいぜい長くても三年ぐらいということを想定したように思っておりますが、新政権は必ずしもそうじゃなくして段階的にやっていくという話もございます。
 そういったことを考えてまいりますと、モーダルシフト、従来やはり個別に乗り回す自動車から大量輸送機関の方にシフトさせるというのが基本的な政策であったように思いますけれども、これはそういった意味では逆行するというふうに言われても仕方がないように私は思っておりますが、その辺はどうでしょうか。
#126
○副大臣(馬淵澄夫君) 委員御指摘の、公共交通機関も含めた大量輸送あるいはCO2削減に寄与する交通機関へのモーダルシフトということについては私どもも十分理解をしております。
 その一方で、我々国民が、そしてこの国が持つ資産としての高速道路、この有効活用というものも、一般道の渋滞解消あるいは地域の活性化という意味におきましては、自動車交通システムの効率化という意味において、環境負荷を低減するという意味においてはモーダルシフトの方向性と決して逆行するものではないというふうに考えております。
 また一方で、私どもとしましては、こうした公共交通機関、いわゆる交通弱者の方々のために新たな交通体系というものも検討しております。現時点におきましては、来年の通常国会提出に向けまして交通基本法の検討を行っております。今後の交通体系、総合交通体系の在り方を決めていくという大変重要なテーマとして認識をしておりまして、私どもは高速道路の段階的無料化の実施、まずは社会実験を行い、その影響を加味しながら、また、総合交通体系の中での新たな料金制度も踏まえた検討を行っているということで、委員の御指摘の部分に関しましては決して逆行しない、矛盾のしない進め方であるというふうに承知をしております。
#127
○加藤修一君 いや、それはちょっと私は納得しませんが。
 今回の高速道路無料化の関係でありますけれども、地方によってはいわゆる公共交通の破壊、地域の崩壊につながる、そういうことが懸念されている人もいると。やはりそういった面については十分対応しなければいけない。
 例えば、北海道のケースを考えてまいりますと、これは道央自動車道の岩見沢、士別剣淵、あるいは道東自動車道の千歳恵庭から夕張等々含めて、あるいは石北本線、根室本線の特急列車や貨物列車は、要するにマストラの方から個別の自動車に移るわけですから大きな打撃を受けることが予想されているわけで、そういった意味では、北海道の中で相対的にドル箱であるというふうに言われているJR関係がマストラです、これはマストラを物流関係でもやっぱり十分に使っていくということが非常に大事だと思うんですね。それはCO2の削減ということにつながるという観点から私は申し上げているんですけれども。
 それと同時に、地域の、今まである程度交通体系として秩序化されていたものが秩序が壊されていくということになっているのが今の実態だと私は思います。
 都市間高速バスについても、そこから旅客が逃げていくような状態になっているということも巷間言われている話で、だから私は、国土交通省が懸命に取り組んでおります地域の交通協議会でしょうか、法律でつくられている話でありますけれども、その法律を考えてまいりますと、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律、その中では、地域公共交通の総合的な体系といいますか、そういったものについては相当力を入れていくという話になっているわけですよね。
 あくまでも私はCO2削減という観点からこのことも取り上げざるを得ないわけでありますけれども、実態はそういうふうになっていない。法律に書いてあることと何か矛盾していることをやっているようにさえ私は思ってしまうわけでありますけれども、この辺はどうでしょうか。
#128
○副大臣(馬淵澄夫君) まず、委員にお答えをいたします。
 現時点における社会実験で示された区間に関しましては、公共交通機関の影響を十分に考慮したものでございます。現実には、鉄道、バスあるいは内航航路また航空路線といったものも含めまして、これらの過年度における旅客数の推移、さらには前政権において行われました割引社会実験、いわゆる利便増進事業によります千円上限といった割引制度によって交通転換が図られたものも含めて十分検討した上での路線を設定をさせていただきました。こうした路線選定の中では、公共交通機関の秩序、今おっしゃられた部分におきましては十分な配慮をしたものと考えております。
 また、この社会実験を通じてどのような変化が起きるか、どのような影響が起きるかということをしっかりとデータとしてとらまえながら、先ほど来御指摘のように、公共交通機関、新たな総合交通体系は、交通基本法という形で次期通常国会、来年度の通常国会に提出を目指して検討を進めさしていただいているところでございまして、現行の法体系にもしっかりと連続性を持ったものとして御提示ができるというふうに考えております。
#129
○加藤修一君 基本法はあくまでも理念法ですから、それに下がっている個別法、先ほど紹介した個別法がどう具体的に地域の実態に即してやられるかということが非常に私は大事だと思うんですよね。だから、地域交通協議会の話を聞いていると、こういう形になって大変な状態なんだと、そういうふうに言う人が、私がヒアリングした範囲ではそういうことなんです。
 だから、やはりそういったことをしっかり考えながらやっていかないと大変なことになるなという、地域における総合交通体系という言葉があるかどうかは分かりませんが、私はそういう、先ほど副大臣がおっしゃった交通弱者の問題も、これは今より出てくる話だと思いますよ、今の状態を続けていくならば。それについてはやはりしっかりと対応していただきたいと思います。
#130
○副大臣(馬淵澄夫君) 今御指摘のことも十分に踏まえながら、私どもが今考えております交通基本法、これは今検討中のものでございますので詳細を明示的にお伝えをすることはできませんが、政策手段として具体的にその個別法制度との整合性というものを当然ながら取りながら、これを進めさせていただいております。
 委員御指摘の部分につきましては、十分に配慮をさせていただきながら検討を進めさせていただきたいというふうに思っております。
#131
○加藤修一君 原則無料化の中で、これは民主党の政策でありますけれども、地域の活性化にもつながるというふうに言われていたわけでありますが、要するに、最終的に私が一つ言いたいことは、地域交通の秩序がなかなか厳しい状態になっているということを含めて、これは地域交通協議会、ステークホルダーが相当入っている話でありますけれども、地域活性化と今回のこういう無料化をやっていくこととどういうふうにつながるかと。いわゆる地域活性化のビジョンをこういった観点から是非お示しをしていただきたいと、このように考えておりますけれども、どうでしょうか。
#132
○副大臣(馬淵澄夫君) まさに御指摘の地域の活性化という部分につきましては、現在この地域での協議会で行われている議論も併せまして、これは個別法で定められたその協議の流れというものを交通基本法に酌み取るという形で検討を進めさせていただいているところでございます。
#133
○加藤修一君 いずれにいたしましても、交通弱者が生じないようにするということ、それからCO2削減ということにつながるような交通体系、その在り方をしっかりと考えていただきたいと思います。そうでなければ、総理が意欲的な数字として二五%を言った意味というのがそういったところでかき消されてしまうような状態になりかねないと、そのように考えておりますので、是非そういった面についての更なる努力をお願いしたいと思います。
 それから、高速道路の未償還残高と債務返済の関係でありますけれども、平成二十一年度現在、高速道路の未償還残高、これNEXCO三社と本四あるいは首都高、阪神合わせて三十六・一兆円と、高速道路会社から債務返済機構への貸付金の返済は、土曜・日曜・祭日、一千円上限を実施していなければ一・六七兆円ということになる。高速道路の維持管理費用は一千八百億円に上がるわけでありますけれども、債務返済というのはどういうふうに考えていくかと。これは非常に重要なところで、税金、一般財源の方から持ってきてそれで上乗せすればという話ではないわけでありまして、どういう償還の計画を考えているか。
 段階的に高速道路の無料化のことを考えているというふうに伝わってきておりますけれども、何か国土交通委員会の質問のような話になってしまいましたけれども、全部これはCO2削減につながっているという観点で私は質問しておりますので、そういった面についてもよろしくお願いいたします。
#134
○副大臣(馬淵澄夫君) この高速道路の未償還債務残高と債務の返済につきましては、私も最も重要な論点であるというふうに考えております。
 そのために、まずは社会実験を行い、そして段階的な実施の中で、その無料化のプロセスの中で現実的な債務の処理というものを適切に対応していく必要があるものと考えております。
#135
○加藤修一君 いずれにしても、地域における総合交通体系というのが存在するとするならば、せっかくある程度一定の秩序が形成されている中にちょっと石を投げ込んだような状態になっていることについては、私はしっかりとその実態を把握して、そごがないようにしていただきたいと、このように要請をしておきたいと思います。
 それでは次に、海洋とか農地におけますCO2の吸収、あるいは、それ自体が排出量取引制度の関係でどのように考えられるかということでありますけれども、実は、十二日の予算委員会において我が党の弘友委員が質問をしたときに、環境大臣の答弁でありますけれども、藻場等が大きなCO2吸収効果があると。また、農水大臣は、磯焼けした藻場に鉄鋼スラッジを埋めたら藻場が再生したという、大変積極的な答弁というふうに言われておりますけれども、そういう意味では非常に吸収源としての可能性というのがあり得るなと。
 海洋における吸収源あるいは農地における吸収源ということに当然つながってくるわけでありますけれども、海洋国家日本としても、こういう沿岸部における吸収源のことについてはどのように考えるか、あるいは農地の吸収源、これをどのように考えるか。農林水産省、そして環境大臣の方からよろしくお願いしたいと思いますけれども。
#136
○国務大臣(小沢鋭仁君) 藻場や干潟が吸収源として大変有用だという理解はしているところでございます。ただ同時に、吸収源として認めていくためには吸収量の正確な算出というのが必要になるわけでありますが、その算出の部分がなかなか難しいというのが最大の問題点だと、こういうふうに思っております。
 農地に関しましては、直接私からということではなくて、農水省の方から御答弁をいただければと思います。
#137
○大臣政務官(佐々木隆博君) 今、藻場、干潟並びに農地について御質問をいただきました。
 藻場、干潟については今環境大臣から御答弁をいただきました。重複を避けて少しだけ触れさせていただきたいと思いますが、例えば、海藻が生育をする、枯死をする、分解をする、そういうサイクルごとに、時には吸収源であったり、時には排出源になってみたり、時には固定をするというものになってみたりと、サイクルごとに評価がいろいろに分かれるところでございます。
 特に、鉄鋼スラグの話にも触れていただきましたが、これらについては、海藻ですからその栄養分として有用なのではないかという知見もありますけれども、これはまだ知見をこれから蓄積をしていく必要があるというふうに考えております。
 平成二十一年度から藻場、干潟においては定量評価、あるいは機能を向上させるための手法開発に取り組んでいるところでございます。
 農地の方でございますが、農地土壌は適切な農地管理ということによって炭素が貯留できるというふうに考えてございますが、その地球温暖化防止のための炭素吸収源としての活用は大いに期待をされるところであります。我が国としては、次期枠組みにおいて農地土壌を炭素吸収源として選択すべく、吸収量の算定ルールを国際交渉に積極的に参加をしているところでございます。
 算定ルールは、まあ先生の方がよく御存じでございますけれども、ネット・ネット方式ということでポスト京都議定書に向けて国際交渉に当たっているわけでありますが、先日のCOP15で合意にならなかったなどということから、まだまだこれから論議が必要なところでもございます。我が国としてはネット・ネット方式で是非進めていきたいということを主張していきたいと考えているところでございます。
 さらにまた、吸収源としての選択に当たっては、日本国内の国土の炭素量をモニタリングをする必要がございますので、今、全国の農地土壌炭素調査を実施をいたしまして、データの収集を強化をしているところでございます。
 以上でございます。
#138
○加藤修一君 農地に関してはポスト京都の関係で極めて大きな吸収源になる可能性があると思いますので、二五%削減のことも考えていくと大事な視点であると思っていますので、是非そこは頑張って押し込んでいただきたいなと思います。
 それから、藻の関係については、これは海藻を考えていった場合には、物の種類によってはやはりこれはバイオマス等を考えて、ちょっと中長期的な視点になるかもしれませんが、それから石油を取る、燃料にするとか、そういう話もあるわけでありますので、これはCCSなんかを考えていきますと、EUから出てきたCCSというのは、突然出てきて日本の国内法まで変えるぐらいの圧力で来たわけですよね。
 しかし、依然としてまだ技術的な面についての中身が整っていないと。しかし、そういうことを押し込んできたという経緯があるわけで、これは外交上の問題として当然考えられるんですけれども、海藻の関係だって、それは海洋日本であるわけですから、そこの部分は外交交渉の中でどうするかといういろいろなカードを持っていることは私は大事だと思います。
 それで、使えるカードと使えないカードは当然あると思いますけれども、使えないカードであったとしても使えるんだというふうにやるのが外交でしょう、恐らく。だから、そういうところがもっと、余りにも日本人は生まじめ過ぎるので、うそを言えというふうに私は言っているわけじゃなくて、開発できるのに時間は掛かるかもしれない、あるいは、吸収源としてそういうしっかりとしたものに今の段階ではできないかもしれないけれども、しかし将来性はあるわけですから、それを一つのカードにしてやっていく、そういう姿勢が外交の方にも十分生かされることが私は大事であろうと思っていますけれども、この辺は、環境大臣も含めて農林水産省、どうでしょうか。
#139
○大臣政務官(佐々木隆博君) 加藤議員にはいつも大変奥深いお話をいただいて、大変参考にさせていただいてございます。
 今、委員も御指摘のように、評価の仕方あるいは手法等々まだまだ不十分でございます。そういった意味では、そういうこと自体の科学的な知見というものを積み上げていくことがまず必要だというふうに思いますが、それを超えてしっかり交渉をしろということでございますが、ついこの間、私もマグロでベルギーへ行ってまいりましたけれども、あそこでも一番私が感じたのは、外交交渉はもちろん我々が行って交渉することは必要ですが、ある程度しっかりしたデータを持っていないと、先生の言葉を借りればうそもつけなくなりますのでしっかり頑張っていきたいというふうに思ってございます。
 ありがとうございます。
#140
○加藤修一君 うそも方便という言葉がありますので、十分それをうまく使うというのが今までのEUとか、まあどこの国と余り特定するとまずいですけれども、外交交渉というのはそういう部分も決してないわけではないわけですから、そこをやっぱりどう使うかという話だと、私は一つはそういうふうに思っております。
 生まじめにやるのが外交だと私は思っておりませんので、これは二五%の削減あるいは気候変動枠組みのポスト京都の関係についてもそういう視点は少しは私はあると思っておりますので、是非、環境大臣、よろしくその辺のところを。どうでしょうか。
#141
○国務大臣(小沢鋭仁君) なかなか不得手な部分ではありますけれども、今のお話をしっかり踏まえて頑張りたいと思います。
 佐々木さんから今、外交交渉の今回のクロマグロの話がありましたけれども、昨年、COP15の場面で私もつくづく痛感したのは、本当に外交交渉の場面では、まあ今の加藤委員のお話にも通じるのかもしれませんが、本来であればこのくらいの説得力がある話を延々とずっと言い続けるとか、あるいはまた、外交交渉の相手方が突然いなくなって全く最後まで姿が現れないで終わってしまうとか、いろんなことがあり得るなと、こうも感じたわけでありまして、そういった中で、誠意を尽くしながら、しかし、そういうテクニックも時としてうまく活用しながら頑張りたいと思います。
#142
○加藤修一君 大胆な発言をいただきました。
 それでは、泥炭地のCO2固定ということで、先ほどの件と同じでありますけれども、これは泥炭地は保全をしっかりしなければいけない。釧路湿原なんかは泥炭層がいっぱい詰まっているところでありますから、生物多様性の観点も含めていかに保全をしていくかということは、そこからCO2が排出しないということにも当然つながってくるわけでありますので、この泥炭地のCO2の固定あるいは保全の関係について環境省はどのようにお考えでしょうか。
#143
○国務大臣(小沢鋭仁君) 泥炭地を含む湿地については、干拓や排水を行うことで土壌中に含まれる炭素の分解が促進されるため、二酸化炭素の排出源となることが知られておりまして、気候変動枠組条約の下で排出・吸収量の報告対象となっております。
 泥炭地を保全したり、排水された土地に再び導水を行い湿地に戻すことは二酸化炭素の排出削減に資するわけでありまして、また、いわゆる湿原と呼ばれる植生が発達した泥炭地は生物多様性の観点からも重要であると認識をしております。
 このため、先進国におきましては、泥炭地を含む湿地を人的に管理する活動を森林経営等と同様に吸収源として算定対象とするよう、次期枠組みに関する国際交渉において議論されているところであり、我が国としても前向きにこういった交渉に対応してまいりたいと思っております。
#144
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。
 それでは、硼素、弗素の関係でありますけれども、水質汚濁防止法、これが改正になりますけれども、それとはまた別にこの関係で、六月末で硼素、弗素等の暫定基準、これが延長が切れるという段階に入っています。
 これはメッキ業界含めて、あるいは温泉関係含めて、また強化されると、センセーショナルな言い方をすると日本の温泉旅館街が大変な騒動に巻き込まれてしまうという、そういう話もあったりいたしますので、やはり更に暫定的な措置、浄化できる機械が高速で、しかもコンパクトで安くなっているならば別ですけれども、必ずしも今の段階はそうなっていないということでありますので、やはり暫定的な措置を更に延長していくのが妥当かなと私は考えておりますけれども、環境省としてはどのような対応を考えておりますか。
#145
○国務大臣(小沢鋭仁君) 今委員が御指摘のように、水質汚濁防止法ではいわゆる工場等からの公共用水域への排出される排出水に対して全国一律の排出基準を定めているところでありますが、直ちにそういった基準を達成することが技術的に困難な業種については、暫定的に緩やかな排出基準を適用をしているところでございます。
 この期限が切れる平成二十二年七月以降の基準については、現在、各業種における排出実態や処理技術の動向等を踏まえ検討を行っておりまして、近日中に環境省としては、その暫定排水基準値案を取りまとめましてパブコメに付したいと思っております。それを見て結論を出したいと思っております。
#146
○加藤修一君 早く結論を出していただきたいと思います。
 それから、日帰り温泉はこの規制の対象外になっているわけですよね。同じような現象にもかかわらず、そういうふうになっているということについては前々から不思議に思っております。もちろん、法律上、法律を変えないとできないような話でありますので、法律を変えるべきだと私は思っておりますが、それと同時に、昔から自噴している温泉ってあるんですよ。
 自噴している温泉まで規制の対象にするのはどうかという、そういう言い方をする方も実はいると。ボーリングした、いわゆる人工で掘り当てた温泉の場合はそれはともかくとして、自噴の温泉まで規制を掛けるのはどうかと、そういう様々な課題があることは事実でありますので、是非そういった面についても対応ができるようにしていただきたいなと思います。
 時間がございませんので、それは要請ということで申し上げておきたいと思います。
 それから、全然話が変わりますけれども、森林の関係でいわゆる林業従事者、いかに六七%になっている森林資源というのを活用していくかというのが日本の将来にとって大きな意味があると思って懸命に私も取り組んできておりますけれども、林業従事者に対する労災保険、結論を言いますと、保険料率の引下げをやるべきであると。これは厚生労働省、来ておりますか。
 それで、労災保険料がもう千分の六十なんですね。建設業は千分の十一から千分の十八ぐらい。そういうものに比べると非常に水準は高い。もちろん、リスクを伴う伐採の作業でありますからそういうふうに保険料は高いと思いますけれども、最近は相当機械化が進んで、路網、林道含めて、作業道含めて機械でやっていくケースが、伐採についても機械化されているということがありまして、優秀な林業の企業の方はほとんど事故がないという企業もあるわけなんですね。
 ですから、そういう企業については優遇措置をすべきではないか、保険料率の引下げということについても十分考慮に値することではないかなと、このように考えておりますけれども、厚生労働省はどうでしょうか。
#147
○政府参考人(尾澤英夫君) お答えいたします。
 労災保険の保険料率の仕組みでございますが、これは将来にわたり財政の均衡を保つことができるよう、業種ごとに過去三年間の災害率を考慮して定めることとされておりまして、おおむね三年に一回改定しているところでございます。
 そうした中で、労災保険率の具体的設定に当たりましては、長期化した保険給付の一部につきまして、それぞれの業種の負担を限定するというようなこともございまして、基本的には全業種で負担を分け合う仕組みがございます。こうした中で、業種によりましては保険給付が保険収入を上回っているものがあるところでございます。
 このような中で、林業でございますけれども、林業につきましては、現在、委員からございましたように、労災保険率は現在千分の六十と他の業種に比べて高く設定されておりますが、これは林業の労働災害が多く、また、振動障害などの特殊性から保険給付が長期化する場合が多いということもございます。
 本来であれば、現在の労災保険率よりもこの林業においては高くなるところでございますけれども、他の業種を含めて林業に係る保険料負担を分かち合っている結果でもあり、実際の保険料収入は保険給付よりも少ないことについて、まず御理解をいただきたいというふうに思っているところでございます。
 そしてまた、労災保険におきましては、先生御指摘のございましたように労働災害が少なくなっている、このような状況を踏まえまして、個別の事業場の災害防止努力に報いますために、一定規模以上の個別事業場につきましては、過去三年間の労働災害の給付状況に応じて、各業種における労災保険率を最大でプラスマイナス四〇%の範囲で増減させるメリット制度を設けておりまして、無災害がその事業場において三年間続けば労災保険率が四〇%減ずるということとなっております。
 いずれにいたしましても、こうした個々の事業場の労働災害防止努力を反映させますメリット制度について今後も適切に運営していきまして、労働災害の減少に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#148
○加藤修一君 保険ですからお互いに分かち合うというのは分かりますし、それから、今話があったそういうメリットシステムがあるということは非常に大事なことだと思っております。自動車保険なんかもやはり事故を起こさない人は保険料率がだんだん下がってくるわけでありますので、そういったことは更に一層努力していただきたいと思いますし、そういう保安関係を懸命にやっているところについてはもっと優遇措置を考えることを要請して、私の質問を終わります。
 以上です。
#149
○市田忠義君 日本共産党の市田です。
 二〇〇六年の二月にいわゆるアスベスト救済法が成立してちょうど四年がたちました。今、対象疾病の見直しなど、中央環境審議会の小委員会で検討されています。今日は、そのアスベスト健康被害の救済についてお聞きします。
 そもそも、アスベスト被害、この原因はどこにあったのかと。アスベスト被害の原点と言われる大阪泉南地域の実態を見てみたいと思います。
 泉南地域は、戦前、およそ今から百年ぐらい前から我が国の石綿産業の中心地でありました。多くの零細企業や家内工業が住居、田畑に隣接をして集中立地していた。戦前は軍需産業を支え、戦後は船舶、鉄道、自動車、建設など、大企業に石綿製品を納入する等々、基幹産業を支えてきました。石綿工場というのは大変劣悪な労働環境で、石綿の原料から糸や布を作るという最も石綿に暴露しやすい危険な作業、それを家族ぐるみで担っていました。また、工場外への石綿粉じんの飛散もありました。
 厚生労働省にお聞きしますが、戦前、一九三七年から一九四〇年にかけて行われた当時の内務省保険院による調査、アスベスト工場における石綿肺の発生状況に関する調査研究、これがその写しですけれども、これによりますと、石綿製品の製造を行っていた十四工場の労働者六百五十人を対象に調査を行っています。
 調査によりますと、石綿肺の罹患者は八十人、罹患率は一二・三%。石綿肺への罹患率は、勤続年数の増加に従って、三年以下一・九%、三年から五年が二〇・八%、五年から十年が二五・五%、十年から十五年が六〇%、十五年から二十年が八三・三%、二十年以上になりますと一〇〇%であります。さらに、三年以上の勤務者の二百三十一人のうち百五十人が何らかの症状を訴えていると。
   〔委員長退席、理事有村治子君着席〕
 また、この調査報告書では、こういう調査結果から、マスクの着用などの工場管理だとか集じん装置についての提言を行っていますが、この事実に間違いはありませんか。
#150
○政府参考人(尾澤英夫君) お答えいたします。
 一九三七年から一九四〇年にかけまして、助川浩らを中心に、アスベスト工場における石綿肺の発生状況に関する調査研究が行われ、今委員御指摘のような内容の記述があることにつきましては承知しているところでございます。
#151
○市田忠義君 戦後も旧労働省が、戦争が終わって十年ぐらいたってからですが、一九五六年、一九五七年に石綿肺の診断基準に関する調査を始めました。
 大阪の石綿工場の調査結果では、石綿肺確実所見というのが三百五人中五十四人、一六・四%、疑所見、疑いある所見三十六人、一〇・九%。勤続年数三年を超えると有所見者が現れて、十年以上で約半数、十五年以上では一〇〇%に近い罹患者が確認されたと。
 そして、この調査では、大阪、東京、奈良の石綿工場における粉じん環境は極めて劣悪であり、ほとんどの作業部内で許容濃度を超えており、長時間の労働による石綿肺の発生は必至であると、こう指摘しているのは間違いありませんか。これ、間違いあるかないかだけでいいです。
#152
○政府参考人(尾澤英夫君) 以上の研究については承知しておるところでございます。
#153
○市田忠義君 今確認しましたように、国は戦前も、そして戦後も、しかも戦争終わって十年ぐらいたってから既にアスベストによる健康被害を把握をしていました。先ほどの保険院の調査研究、旧労働省の調査。当時、甚大なアスベスト被害が発生して、政府に対して速やかに健康被害を防止する対策を取ることが重要と、警告まで行っています。
 この報告に従って対策がされておれば多くの被害が防げた可能性があったと。国はアスベストの危険性と緊急対策の必要性を、百年も前からこういうことが起こっていて、戦前の調査でもそういうことが明らかになったと。アスベストの危険性を広く国民に知らせることや、早期に使用禁止等にするべきだった。
   〔理事有村治子君退席、委員長着席〕
 それができたにもかかわらず、戦前の調査は先ほど言ったように一九三七年であります。当時から分かっていたと。早期にその危険性を広く国民に知らせて使用禁止等にするべきであったと。それができたにもかかわらず、アスベストというのは原材料が非常に安い、労働コストも安い、経済発展に有用だということで、有効なアスベスト規制をやらなかったと。
 そういう国の責任は私は非常に重いと考えるんですが、大臣はいかがお考えでしょうか。
#154
○国務大臣(小沢鋭仁君) 確かに、御指摘の点は本当にそのとおりだと、こう思います。
 環境省としても、しっかりとこの石綿の問題も取り組んでいかなければいけないと、こう思っておるところでございまして、委員も御案内のように、今は、先ほどお話が出たいわゆる中央環境審議会石綿健康被害救済小委員会において議論を行い、パブリックコメントを付しているところでございます。
#155
○市田忠義君 大阪の泉南のアスベスト被害を受けた沢井さんという方、この方は一九四七年から一九八三年の三十六年間、泉南にあった三好石綿で働いておられました。混綿といって石綿を綿花と混ぜる作業、これは石綿を直接素手で扱うわけですから一番石綿まみれになる作業ですけれども、この仕事をして、石綿のほこりがすごく、目の前が見えない状況だったと。
 まじめで大変よく働いて、会社からも表彰されたぐらいの方ですが、四十五歳のころからよくせきをするようになって病院に通院したと。六十四歳のとき、肺がんを宣告され、手術を受けました。どんどん体が弱って、水も飲めないで、まるで骸骨のようにやせ細ったと。孫が生まれるのを大変楽しみにしておられたそうですが、お孫さんが生まれる一か月前に亡くなりました。どんなに悔しかったかと。
 本当に一刻も早い被害者救済が私は求められていると思うんですが、こういう実態を小沢大臣はどう受け止めておられるか。何とかしなければならないと、そうお思いにならないか。いかがでしょう。
#156
○副大臣(田島一成君) 私の方からお答えを申し上げたいと思います。
 今、御指摘をいただきました大阪の沢井さんのケースも含め、各地でこの石綿に従事されていた方々が大変思いも寄らぬこの石綿によって健康被害又は命を落とされたという事実、私自身もかねてよりその問題の大きさについては直視をしてきたところでもあり、これまで患者会の皆さん等とも意見交換も重ねてきたところでございます。
 そういった中で、かねて政府の方で石綿健康被害者に対する救済法についてもこれまで審議も重ねてまいりましたけれども、まだまだ十分かどうかという点については議論を重ねなければならない、そのように思っているところでもございます。
#157
○市田忠義君 先ほど紹介した例は事業所に責任があるのは事実ですけれども、やはり行政が適切な対応をしてこなかった、国が今まで対策を怠った責任というのは私は明確だと思うんです。
 じゃ、現在、適切な対応をしているかと。具体的に聞きます。
 二〇〇六年度、二〇〇七年度、二〇〇八年度の国の健康リスク調査でどのぐらいの人が受診をされて、石綿暴露特有の所見である胸膜プラーク、肺繊維化所見である胸膜下曲線様陰影や肺野間質影が見られた人はどのくらいか、年度ごとにお答えください、数字だけ。
#158
○副大臣(田島一成君) 今御指摘をいただきました石綿の健康リスク調査の結果、三年間についてのお尋ねでございますので、数字をお答え申し上げたいと思います。
 平成十八年度の調査の受診者数は五百六十七人、そのうち胸膜プラーク所見は百八十八例でございまして、重複しておりますけれども、胸膜下曲線様陰影が二十三例、そして肺野間質影が三十七例でございます。
 続きまして、十九年度の調査の受診者数は千八百十四人に上り、うち胸膜プラーク所見が四百八十七例、胸膜下曲線様陰影が五十例、そして肺野間質影が八十例ございます。
 続きまして、二十年度の調査の受診者数は二千二百六十二人で、うち胸膜プラーク所見が五百四十八例、そして胸膜下曲線様陰影が三十六例、そして肺野間質影が八十例となっております。
#159
○市田忠義君 これはわずか六地域の調査なんです。〇九年度調査は従来の六地域に北九州市を加えておりますけれども、受診者が余りにも少ないと。
 厚労省にお聞きしますが、これまでの石綿暴露作業による労災認定事業場は幾つの都道府県で何件か、また、その主な業種は。
#160
○政府参考人(尾澤英夫君) 厚生労働省におきましては、石綿暴露作業による労災認定を受けました労働者が所属していた事業場数及び石綿健康被害救済法に基づく特別遺族給付金の支給決定の対象となった労働者が所属していた事業場数を平成十七年から公表しておりまして、これまでに労災認定等を行った労働者が所属する事業場の数は延べ五千百五十六事業場でございます。
 また、認定した事業場は四十七都道府県にわたっておりまして、また業種別についても幅広い業種に及んでおりますけれども、特に多く見られますのは建設事業、製造業、運輸業などとなってございます。
#161
○市田忠義君 今お話があったように、全国至るところで起きており、中には卸売業、小売業、飲食店あるいは宿泊業などもあり、もうほとんどあらゆる業種に及んでいると言ってもいいと思います。
 大臣にお聞きしたいんですけれども、私は、大阪の阪南・泉南地域、河内長野市、兵庫の尼崎、奈良の王寺町などに行って話を聞いてきました。アスベスト被害にも差別、偏見などがあってなかなか声が挙げづらいという状況があります。子供の縁談に差し支えるだとか、加害企業と取引があるのでなかなか手を挙げにくいという人もおられました。また、三十年、四十年、時間が経過しており、今の病気が石綿が原因だとは分かりづらいと、長い時間掛かって現れる病気なので本人も慣れてしまって、本当に悪くなって初めて気が付くという状況もありました。
 先ほどの健康リスク調査の数でも分かりますように、今でも病気の人はいるはずであり、気付いていない人も大変多いと。アスベスト被害は何よりも早期発見が大事で、中皮腫も早期なら手術も可能であります。国は、住民から要望があれば、自治体とも協議して従来の健康診断にこの検査を付け加えるなどして、すべての人が無料で検査できるようにするべきだと思うんですが、いかがでしょう。
#162
○副大臣(田島一成君) 今御指摘をいただきました点につきましては、やはり十分なエビデンスを確保した上で実施をしていくのが望ましいのではないかというふうに考えておる段階でございます。
#163
○市田忠義君 例えば、石綿鉱山があった熊本県宇城市松橋地区というところがあるんですけれども、ここは、住民検診の胸部エックス線で胸膜肥厚等石綿関連の疑いがある場合は、精密検査に掛かる費用は全額市が負担しています。宇城市で現にそういうことをやっているわけですから、そういうところからも学んで、是非そういう方向に一歩足を踏み出していただきたいと。今挙げたところを是非調査していただきたい。いかがでしょう。
#164
○副大臣(田島一成君) 現在、冒頭、大臣の方からも御答弁をいたしましたけれども、現在、石綿健康被害救済法につきましては、中央環境審議会の方に諮問を行いまして、今後のこの救済制度の在り方につきまして引き続き検討をいただくようにお願いをしているところでございます。その中での経緯を見守りながら対応を考えていきたいと考えているところでございます。
#165
○市田忠義君 もうちょっと前向きに検討するとかいう答弁が欲しかったんですが、それはいいです。
 胸膜プラークも、少なければそれほど問題にならないと聞きましたが、多いと肺にかさぶたができて、引っ張られて胸が痛いと。ぜんそくになるとそれはもう耐え難くて、ただじっと治るまで待つだけと。薬も対症療法的なものしかないと。
 胸膜プラークが認められる人に対しては、報道によると三菱マテリアル建材で補償したということも報じられておりましたが、私は、国として何らかの補償を検討する必要があるんではないかと。最低でも、労災と同様に健康管理手帳を発行して、検査などを国の責任で無料で受けられるようにこの際検討すべきではないかと思うんですが、いかがでしょう。
#166
○副大臣(田島一成君) 先ほどもお答え申し上げましたとおり、やはりしっかりとしたエビデンス等々を集めた中での形として、今御指摘いただきましたようなことの対応についても検討していくべきではないかというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、今ちょうどこの石綿健康被害救済法の見直しを目前に控えようとしているところでございます。こうした時期を踏まえまして、中環審の中での議論をしっかりとちょうだいをさせていただきながら、その答えを重く受け止めて今後対応していかせていただきたいと考えているところでございます。
#167
○市田忠義君 もう極めて官僚答弁に近いですよね。
 これ、あなた方が出された民主党政策集インデックス二〇〇九ですよ。ここに今のことについて何と書いてあるかと。もう忘れたら駄目だと思うんですよ。半年前にこれを出して選挙で勝たれたわけでしょう。ここにこう書いておられるんですよ。家族や周辺住民への影響については、無料健診など住民等に対する健康管理体制を確立します。健康管理手帳制度を改善し、当該企業が倒産などをしている場合は、国による健診など健康管理体制を確立しますと。
 そこまで明記して選挙を戦われたんですから、今のような中環審で議論してからという一般論で、まさに政治主導と言うなら、田島さんらしくない官僚答弁やめなさいよ。それだけ言っておきますよ。どうですか。
#168
○副大臣(田島一成君) 今御指摘をいただきました民主党の政策インデックス、こちらの方で民主党のアスベスト健康被害対策を取りまとめてきたことは、私自身もその張本人でございますので、十分重く受け止めておるところでございます。決して、官僚答弁というふうに御指摘いただきましたけれども、私ども、今立場が変わってはおりますけれども、今こうした足跡をしっかりとつくり上げてきたこの事実を否定するつもりは毛頭ございません。
 ただ……(発言する者あり)もう少し答えさせてください。
 せっかくこの五年後の見直しという節目がございます。この節目のタイミングで我々が政治主導として行ってきたもの、それと現状の労災による救済と、そして救済法に基づく救済とのこの差をどのように埋めていくのかについても、大きな中環審を通してしっかりとした議論をいただきたい、そのように考えておるところでございますので、それは公平性を保つための考えと是非理解をいただきたいと思います。
#169
○市田忠義君 官僚答弁は変わっていないですね。
 厚労省に聞きます。
 石綿による疾患で亡くなった遺族の方から特別遺族弔慰金、特別葬祭料の請求に際して、石綿による病気で亡くなったことを証明する診断書を病院に書いてもらうときに、その基になる資料のカルテやレントゲンの保存期間が今三年、五年。今はなくなってしまっていて書いてもらえないことが多いと。
 石綿による症状というのは暴露してから二十年ないし四十年たってから発症するわけで、医師法の規定がどうこうというしゃくし定規的なそういう考えじゃなくて、石綿の疑いがある患者のカルテやレントゲン等はこの期限を超えて長期に保存するなど、何らかの対策が必要だというふうに思うんですが、いかがですか。どちらでも結構です。
#170
○政府参考人(尾澤英夫君) 医師法等におきましては、カルテの保存期間につきましては五年、レントゲンの保存期間については三年ということでございます。そして、石綿健康被害救済法に基づく特別遺族給付金につきましては、労働者の死亡時から五年を超えた時点で請求がされるということになりますから、カルテ等の保存期間が経過しているということになります。したがいまして、我々、審査等を適切に行う観点からは、労働者の死亡前のカルテなどの記録が保存されていることが望ましいというふうに考えているところでございます。
#171
○市田忠義君 ということは、医師法の期限よりももっと緩やかに長期に保存させる方向で検討するということですか。
 環境省はどうですか。どっちでもいいですけれども。
#172
○副大臣(田島一成君) 今御指摘をいただきましたように、カルテ等々の保存期間を超えて、いわゆる石綿等を吸引したかどうかというような事実が分かるのは二十年から三十年という非常に長い時間が掛かることは当然承知をしております。
 こうした現状の保存期間等々の年数の期限の問題についても、これまでの救済法の審議のときから随分指摘をされてきた問題でもありますので、我々もこうした現行の問題点というものを重く受け止めて、今後何らかの形をしなければならないのではないかとさえ思っているところでございますが、これからは厚労省ともしっかりと連携を取らなければならないと思っているところでございます。
#173
○市田忠義君 初めて政治家的答弁をいただいて、ありがとうございます。
 よく環境省のイニシアチブを発揮してもらって、厚労省とも詰めた話をしていただきたいと。そうしないと、やっぱり掘り起こしが進まないし、救済も進まないと。改めるべきだということを申し上げておきたいと思います。
 私は、こうした根本には今のアスベスト救済法の欠点が横たわっているというふうに思うんです。
 これは大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、国は深刻なアスベスト被害があることを戦前から把握していた、ところがアスベスト対策を怠ってきたと、その責任は大変重いと。先ほども国の責任ということもおっしゃいました。
 しかし、今の救済法は、対象疾病も中皮腫と肺がんの二疾病のみであります。今、中環審の小委員会で検討しておられる最中だと聞いておりますが、私、実は二〇〇八年六月十日の当委員会で、救済法の対象疾病を労災並みに、特に石綿肺に苦しむ大阪の阪南市にお住まいの岡田さんの例を挙げて、石綿肺は対象疾病に加えるべきだと。当時、大臣は鴨下さんだったと思います。そのとき鴨下大臣は、中環審で審議し、今後他の石綿関連疾患とともに更に知見を収集し検討すると、そうおっしゃっておられました。
 もう大分時間がたちました。対象疾病は拡大する方向で検討中でしょうか。
#174
○国務大臣(小沢鋭仁君) 追加する方向で現在検討をしております。今お話がありました著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺及び著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚、この二つを追加する方向で検討をしております。ただ、最終的にはパブリックコメントを受けて最終決定をしたいと思っております。
#175
○市田忠義君 今御答弁にありましたように、是非対象の疾病を拡大するという方向で御検討いただきたいというふうに思います。
 これは副大臣で結構ですが、私、大阪の河内長野市に行ったときに、ある女性の方にお話を聞きました。お父さんが麻袋再生会社に運送業で出入りしておられたんですが、石綿の危険性を知らずに娘さんを助手席に乗せることがしばしばあったと。その娘さんは四十六歳で中皮腫と分かって、胸膜と左の肺の摘出手術をして仕事を続けられたんですが、再発して働けなくなりました。病院までのタクシー代が約二千円。階段上がるのは息苦しくつらいけれども、帰りは電車やバスで節約をしていると。労災なら通院の実費は請求できますが、救済法ではできないと。
 また、別の方ですが、中皮腫で十年前に夫を亡くした方が、今度は自分も中皮腫であることが分かったと。女手一つで二男一女を育てて、奥さんは、子供たちのため私は死ねないと、そう言っておられたそうですが、亡くなりました。
 おばあさんが母親代わりになって面倒を見ておられるようですが、今の石綿救済法では、医療費と療養手当で規定額に達して、特別遺族弔慰金もなくて、死後分、死んだ後の分の支給は葬祭料の二十万円だけであります。一番下の子供さんはまだ高校一年生。せめて成年になるまで救済法で就学や生活の援助があればと、そういう切実な声が寄せられました。給付も最高三百万と労災と比べても非常に低いと。こういう対応でいいんだろうか。
 副大臣、いかがですか。
#176
○副大臣(田島一成君) 今御指摘をいただきましたように、労災と比べたこの給付水準、また様々な手当等々、問題の声が上がっていること、これも私自身、この救済法の審議の際にもいろいろと問題視をしてきた部分でもございます。
 今回、やはり施行後五年を目途に見直しをするという大きな節目をいよいよもうすぐ迎える、そのことに当たりまして、まだまだ私自身も気付いていない部分、また今、市田先生が御指摘をいただきましたような個別のいろいろなケース等々も耳にさせていただいているところでございますので、そういったことも含めて、中環審のこの小委員会の中でしっかりと御議論をいただきたい。
 それだけに、この中環審の中にも、いわゆる被害者団体でありますとか、非常に患者の皆さんと向き合っていただいている方に入っていただく、また、いわゆる経済界だとかいろいろな方々にもこの小委員会の中に入っていただいて、いろいろな各方面からの視点で検討をしていくことが何より大切だろうということから、今回は指定疾病の内容に加えて、今度はこの救済制度自体の見直しについての御議論をいただきたいというふうに思っているところでございます。
#177
○市田忠義君 大臣も同じ認識でしょうか。いいでしょうか。
#178
○国務大臣(小沢鋭仁君) 同じでございます。
#179
○市田忠義君 田島副大臣は、まだ野党だったときに、二〇〇六年一月二十七日の衆議院の環境委員会の質問で、こうおっしゃっています。労災補償に含まれている就学等援護費や通院費、遺族年金が救済法にはなく、葬祭料にも大きな差がある、是正すべきだと、こう追及しておられます。この立場は今も同じですね。
#180
○副大臣(田島一成君) 申し上げたことは事実でございます。
 そのことを踏まえた形で、私どもも今回はこの中環審の方に諮問をさせていただきたいと思っているところです。
#181
○市田忠義君 変わりないと、認識は。その立場は、与党になったから変わるということはないと。いいですね。
#182
○副大臣(田島一成君) そのつもりでお願いをしていきたいと思っております。
#183
○市田忠義君 つもりというようなあいまいなことじゃなくて、野党のときはそういう鋭い、私は見事な追及だと思うんですよ。
 ここまでおっしゃっているんですよ、あなた。
 何の責任もない、罪もない、そんな被害者、本当に救済しようという思いがあるならば、せめて、せめて実費の交通費、通院費を面倒見ることが、私は、血の通う人間として、救済する側の配慮ではないかと。何度聞いても同じ答えしかない、けしからぬと。血が通っているのかというんですから、これけしからぬということでしょう。議事録そのまま読むとね。
 じゃ、正確に言いましょう。
 私は、血の通う人間として、救済する側の配慮、通院費を面倒見ることが血の通う人間として救済する側の配慮ではないかと、ここまでおっしゃっているんですよ。覚えておられますよね。その認識は変わらないと改めて確認していいですね。
#184
○副大臣(田島一成君) そのとおりでございます。
#185
○市田忠義君 私は、本当に何の責任もない、罪もない、そういう被害者を本当に救済しようというならば、救済法の抜本的な見直しが必要だということを指摘しておきたいと思います。
 それから、田島さんの名前ばっかり挙げて申し訳ないんですが、積極的にこの問題で質問されておられますから、よく勉強させていただきました。
 同じ二〇〇六年一月二十七日の衆議院環境委員会の質問で、補償で行うべきか、救済として行うべきか、この基本の立ち位置が全く違うと一蹴されてしまうかもしれませんが、私はやはり、国の責任がしっかり問われる、それが今回のアスベスト問題であり、これまで全面禁止をしてこなかったこと、そして、被害が世界各国で様々出ていたにもかかわらずそれを見過ごしてきた政府の責任をしっかり踏まえた上で、やはり、今回のような急場しのぎではなく、総合的な推進法、推進対策を打ち出すことが一番求められているのではないかと。これはもう議事録で書いてあるとおりであります。
 もう一か所おっしゃっているので紹介しておきます。
 もう一つ、国の責任を述べておられるところで、国がこれまで対策を打ってこなかった、先延ばししてきたその責任を取ってしっかりと補償する、そういう観点でなければ、恐らく、何の罪もない、アスベストで被害に遭われた方は報われない、そんな気がしてなりませんと。これも大変私、立派な追及だと思います。これは今も変わりがないと確認していいですか。
#186
○副大臣(田島一成君) 議事録にもあるとおり、申し上げたことも事実であります。そして、私どももこの石綿の被害に遭われた方々をやはり救済していくという使命に燃えて、今この見直しという節目の時期に向き合っているところでございます。
#187
○市田忠義君 これは大臣に最後にお聞きしますけれども、先ほど紹介したこの民主党政策集インデックス二〇〇九ですね。ここにこう書いてあります。
 石綿被害者救済法による救済レベルを、労災保険給付と同等レベルに引上げ、石綿肺などアスベスト関連疾患を救済制度の対象疾患に追加すると、こう書いてあるのは間違いありませんね。事実として覚えておられますか。
#188
○国務大臣(小沢鋭仁君) はい、そのとおりです。
#189
○市田忠義君 だとすれば、救済ではなくて労災並みの補償に引き上げるのは当然だと、これは民主党のインデックスからいって当然の帰結になると思うんですが、救済じゃなくて労災並みの補償に引き上げるということをここでお約束いただけますね。
#190
○国務大臣(小沢鋭仁君) そういう気持ちを持って引き続き検討してまいりたいと思います。
#191
○市田忠義君 気持ちとか思いというのは幾らでも言えるんですよ。鳩山総理も思いという言葉が好きで、答弁に、よく思い、思いというのが出てくる。
 私は、思いは確かに大事なんだけど、そういう思いでじゃなくて、インデックスでここまで、かなり詳細ですよ、明確にここまでお書きになっているんですから、やっぱりこれで国民は皆さん方に多くの票を入れたわけでしょう。それにこたえるのがやはり皆さん方の責任であるわけで、選挙のときはこういうことを言ったと、しかし政権の座に着いたら、思いはあると、頑張ってみたいと、あるいは中環審でよく議論してからと。
 もちろんそこで議論するのはいいですよ。しかし、やはり政府として、環境省として、こういう姿勢で中環審に問題を提起して、環境省としてはこう考えるというやっぱり積極的なイニシアチブがなかったら、できるだけそういう方向でとか、そこでの審議を見守りつつ、もうそれが官僚答弁なんですよ。
 政治主導と言うんだったら、やっぱり環境大臣が積極的にイニシアチブを発揮して、自分でイニシアチブ、こういうインデックス書かれたわけでしょうから、是非そういう前向き、積極的にやるということを改めていかがでしょう。
#192
○副大臣(田島一成君) 御指摘いただいているとおり、私どもも、これまで積み上げてきた政策の中にこの石綿健康被害者対策ということを挙げてまいりました。サイドが変わったからということで私どものその考え方が大きく変わるわけでもなく、今、正直申し上げまして、担当部局ともこの石綿健康被害対策でいろいろとやり取りする中で意見の衝突、正直ございます。
 しかしながら、私どもも国民との約束をしてきたということは大変軽々に変えることは、きちっとした理由を付けなければそれはできるものではないというふうにも思っておりますし、そういうことも踏まえて、中環審という一つの公平公正な中立的な中での御議論をしっかりといただいた中で、それを踏まえ、私どもは最終的な結論に、見直し等々も踏まえて結果を出させていただきたいと思っておりますので、その点については、政務三役心を一つにして頑張っていきたいと思っております。
#193
○市田忠義君 念のために言っておきますけれども、我が党はマニフェスト絶対主義ではありません。間違ったマニフェストを掲げておられた場合は、それを実践されたら困るわけですから。
 ただ、今挙げたところは国民のほとんどが望んでいることだし、万人が政治的立場の違いを超えて、本当に死ぬ思いで本人には何の責任もないのに苦しんでおられるわけですから、こういうやっぱり掲げられたいいマニフェストは何が何でも実践すると。そうなれば国民の支持も高まるし、やっぱり政権交代して良かったなと思うと思うんですよ。ところが、これをやらないと、何だと、もう約束全部裏切っているじゃないかということになりかねない。それは政治不信にもつながるわけですから。
 もう時間が来ましたから私は終わりますが、やっぱり石綿の健康被害というのは、安全対策も不十分なまま大量の石綿製造と使用を続けてきた企業と、危険性を認識しながら長期にわたって使用を容認してきたこれまでの国の責任があるわけで、やっぱり国と関係企業の責任ですべての健康被害者の補償、今後の健康被害拡大の防止対策、これを徹底することを求めて、質問を終わります。
#194
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。
 今日、ちょっと準備し過ぎましたが、よろしくお願いします。
 生物多様性についてまず質問いたします。
 生物多様性条約COP10の議長国として、日本はどのような役割を果たし、どんな達成目標を持っているのか、まずお伺いします。
#195
○副大臣(田島一成君) 御質問いただきました、COP10の議長国としての役割についてお答えを申し上げます。
 我が国、COP10、いよいよ今年十月、愛知県名古屋市で開催いたします生物多様性条約第十回締約国会議の議長国として務めるわけでございますけれども、今回の大きな問題といいますか課題は、ポスト二〇一〇年目標を策定すること、そして遺伝資源の利用、そしてその利益の公正な配分に関する国際的な枠組みをつくるなど、多岐にわたる課題を取りまとめることが求められております。
 生物多様性条約に関しましては二年に一度の開催でございますので、COP10終了後も二年間、今度COP11が開催されるまでの間、締約国会議の運営などを話し合っていくCOPビューロー会議の議長も務めてまいります。それだけに大変重く、また、地球規模でこの生物多様性条約の目的が達成できますように成功に導くとともに、次期戦略計画の着実な実施に向けて、議長国の責任を果たしてまいりたいと思っております。
#196
○川田龍平君 是非議長国として、日本の国としてやっぱりリーダーシップを発揮していただきたいと思います。そして、日本が足下からこの生物多様性保全のための調査費を付けて、今話題となっている、先日も質問をいたしました山口県の上関の原発建設予定地や、それから東京都の圏央道建設にかかわる高尾山トンネルについて、生物多様性の再調査をするべきです。
 これは配付資料として、A3の、中国電力の上関原子力発電所建設計画に関する生物多様性保全の見地からの要望書というのを配付させていただきました。御覧ください。
 前回の委員会で、この日本鳥学会を野鳥の会と言い間違えてしまったことを訂正して、ここの関係者の方々におわびいたします。
 この資料、十回の要望書をまとめた内容になっていまして、大変よくまとまっている要望書になっているので、是非お読みいただきたいと思います。時間があれば全部読みたいところなんですが、割愛させていただいて、まとめさせていただきます。
 周防灘は、ほかでは失われた瀬戸内海の生態系の本来の姿が残っている貴重な海域で、これを保全する必要性は、生物多様性基本法の精神からも、それから瀬戸内海環境保全特別措置法の観点からも言えます。この事業者である中国電力の環境影響評価書は不十分なものです。この生態学会、日本鳥学会、日本ベントス学会の三学会による二月十五日の、この今お示しした環境大臣あてに出された要望書の趣旨を酌み取っていただき、この見解をいただきたいと思います。
#197
○副大臣(田島一成君) 実は、この三団体の方々と昨日お目にかからせていただきました。直接お話もさせていただき、また、この現地の漁業等に携わっていらっしゃる方々とも面会をさせていただいたところでございます。
 御承知のように、この上関原発の予定地、そしてまた高尾山トンネルの環境影響調査という点について、環境省自らが行うべきではないかという御指摘をいただいたわけでございますけれども、現在、環境省サイドでは、全国的な視点というところから、自然環境の現状また推移というものを把握するために、昭和四十八年から、都道府県また専門家の協力をいただいて、自然環境保全基礎調査というものを実施してまいりました。今年度の当初予算は二億五千万円でございます。
 また、併せてモニタリングサイトの事業も進めておるところでございますが、これについては平成十五年度から実施をしておりますけれども、これも今年度は二億五千万円の予算を計上しております。
 これらの調査を更に一層充実させていくことにしていきたいと考えておりますし、また、個別の事業予定箇所につきましてはそれぞれ事業者の方が環境影響調査を行うということに現在なっておりまして、環境省が全国的な観点から行う調査の対象地とは選定の考え方がなかなか異なっているというふうに今認識をしているところでございます。
 問題の現状ということもしっかりと受け止めさせていただきながら、環境省としてのやるべき事業にしっかりと当たっていきたいと考えております。
#198
○川田龍平君 学会からも、事業者の調査は不十分とありますので、私も工事を進行しながら調査をするのは不可能だと考えています。これからカンムリウミスズメなども繁殖の季節になります。工事を一時中断してでも国としての再調査を、是非範囲を広げるなどして、瀬戸内海の調査をするということも聞いています、もう少し西の方まで広げていただくなどして、調査を是非お願いしたいと思っています。
 次に、高尾山トンネルについて、カラーの配付資料をお配りしています。A4の三枚になっている資料です。
 これは、国土交通省の高尾山トンネル土壌水分観測データという、国土交通省関東地方整備局相武国道事務所のホームページの圏央道の最新の工事情報の高尾山トンネルのページに公表されている土壌水分グラフを基に分かりやすくしたものです。
 このナンバーT17―1の測定地点はトンネルの真上に設置してあるもので、深さ四メートルの土壌水分に異常値が現れています。具体的には、昨年の七月ごろから異常な乾きが発生しており、二〇〇七年十一月から異常値までの平均はマイナス二十だったものが、二〇〇九年八月二十一日の十四時にはマイナス二百七十八・九という、十倍の値を超えています。
 この事実を確認していただきたいのですが、いかがでしょうか、国土交通省。
#199
○大臣政務官(長安豊君) 今御指摘のございましたこのデータでございますけれども、土壌水分が下がっているというのは認識しております。しかしながら、そもそも平成二十一年の五月以降九月上旬までトンネル工事は実施しておりません。トンネル施工中箇所から離れた複数の地点でも同様に、深さ四メートルの地点で、時期は異なりますけれども、委員指摘の測定の値を上回る圧力水頭の低下が計測された実績等もございます。
 一般に、土壌水分と関連性があると考えられる地下水位は、トンネル施工中箇所直近で変化が確認されていないことなどから、現段階では必ずしもトンネル工事が御指摘の圧力水頭の低下原因になっているかどうかは特定することは困難であると考えておる次第でございます。
 いずれにいたしましても、今後とも、高尾山トンネルにつきましては、モニタリングにおける水環境の状況を十分注視しながら、必要に応じ専門家の皆さんの御意見を賜りながら慎重に工事を進めてまいりたいと考えております。
#200
○川田龍平君 この配付資料の二枚目に添付してある圏央道の八王子ジャンクション―八王子南インターチェンジ区間における明治の森高尾国定公園特別地域通過に伴う事前総合調査を御覧ください。
 これは、国土交通省から協議を受けて東京都で審査をした際の総合調査報告書です。三の二十二ページで、土壌水分の影響を受ける可能性はほとんどないとした上で、土壌水分の状態がトンネル掘削前と変化しない限り植物への水分供給に影響を与えないと予測したとあります。
 現在、高尾山トンネル掘削が進んでいますが、このトンネル掘削後の土壌水分が今確認されたように変化しているわけですから、植物への水分供給に影響を与えていることになりますが、これについてどう認識していますでしょうか。
#201
○大臣政務官(長安豊君) ただいま申し上げましたように、二十一年五月から九月までというのは、基本的にはトンネル工事を実施していないという中での水分低下は七月ごろから起こっているわけでございます。そういう意味では、この圧力水頭の低下原因となっているかどうかは、トンネル工事自体がですね、特定はできないと考えております。
#202
○川田龍平君 これは、国土交通省のトンネル技術検討委員で水文学の教授である佐倉保夫教授が昨年の十一月に急逝されて、逝去されております。御冥福をお祈りいたします。
 水文環境の学者の意見を今伺えない状況になっているんですが、この後任の先生というのは決まっているんでしょうか。
#203
○大臣政務官(長安豊君) 御通告いただいてない質問ですので、ちょっと調べましてまた御回答の方させていただきます。
#204
○川田龍平君 これは、高尾山の地形というのは斜めに断層が入っていて、斜めに入った断層の中で地下水を豊富に含む土壌だからこそ動植物などの多様な生態系が維持されており、都会から電車で四十七分という距離に位置する高尾山は、ミシュランの観光ガイドの三つ星に選ばれるほどの貴重な自然が残っている場所であります。
 このトンネルの掘削後に起きた土壌水分の変化というのは、事態が重大なので、植物への影響についての是非解析調査をしていただきたいと思うんですが、いかがですか。
#205
○大臣政務官(長安豊君) 高尾山自身国定の公園に指定されておりますし、自然公園法に基づく東京都との協議に基づきまして、工事進捗に伴う地下水位の状況等につきましても四半期ごとに報告をしているところでございます。高尾山の自然環境を保全するため必要な調査、対策を実施してまいりたいと考えております。
 先ほどの御質問でございますけれども、後任につきましては未定でございます。
#206
○川田龍平君 後任の研究者の人も是非見付けていただき、早くこの問題については取り組んでいただきたいと思います。そして、これについて環境省としてどうお考えなのかということで伺いたいと思います。
#207
○副大臣(田島一成君) 今、長安政務官がおっしゃられたように、ここの高尾山は明治の森高尾国定公園に指定をされておりまして、この国定公園の管理自体は、御承知のとおり自然公園法に基づいて東京都が自治事務として行っているところでございます。
 今、長安政務官から御答弁があったとおり、この高尾山トンネル工事に同意するに当たって、東京都の方は、野生動植物への配慮、また地下水位のモニタリングの実施を始める留意事項等を付して、事業者である国土交通省に対して適切な措置を求めているというふうに私どもも聞いておるところでございます。
 いずれにいたしましても、今後この高尾山の自然環境の保全につきましては、管理者である東京都において適切になされていくものというふうに考えているところであり、また、今後とも国土交通省とも連携を取らせていただきながら適切な対応をさせていただきたいと思っております。
#208
○川田龍平君 これは是非国土交通省、そして観光庁もできましたし、また環境省としてもやっぱり是非守っていかなければならない貴重な自然だと、国定公園だと思います。
 調査の方法がまだ分からないとか東京都の管轄ですと言っていることではなくて、やはり環境省が率先して何ができるかを検討して指示をするべきではないかと考えますが、それこそ政治主導でいかがでしょうか。
#209
○副大臣(田島一成君) ここはいわゆる自治事務をどのように取り扱っていくか、受け止めていくかという問題がやはりあろうかというふうに思います。東京都にこの管理をお任せしている状況の中でそれを取り上げるのかというような問題にもやはり発展をするわけでございますので、そこはやはり政治主導とはいえ、一定のルールをきちっと掌握をしていかなければならないだろうと思っております。
 いずれにいたしましても、様々な問題等々が出てきていることにつきましては、関係省庁できちっと連携も取らせていただきながら、また東京都の様子もしっかりと、その四半期ごとの報告もしっかり受け止めて対応を考えていきたいと考えます。
 引き続き、済みません、私、その前に、上関原発の質問でお答え申し上げまして、三団体と会ったというふうに申し上げたんですが、申し訳ございません、会ったのは生態学会の方とだけでございましたので、おわびして訂正を申し上げたいと思います。
#210
○川田龍平君 この委員会でも何度も質問させていただいています高尾山トンネルの掘削前に、この八王子城跡公園の掘削でも、シールド工法で止水がうまくいくからといって工事をして、その後の湧水量の流量が元に戻らないという問題が起きています。その原因究明や調査検討もされないまま、この高尾山トンネルの掘削であったり、今度は外環道まで掘るということになってきていますので、こういった問題については、いったんやはり中断して、よく見極めてからこの検討をしてちゃんと工事をするべきだったのではないかというふうに思います。
 工事が始まってしまってからでも、引き返せるところで引き返すことが必要だと思います。この問題についてはしっかり取り組んでいただきたいというふうに思っています。
 次に、アスベストについて質問させていただきます。
 アスベスト健康リスク評価調査について質問いたします。
 平成十八年度から環境省は、アスベスト関連工場があった尼崎市や大阪府泉南地域などで、一般環境経由のアスベスト暴露歴やアスベスト関連疾患の健康リスクに関する実態調査を実施してきました。
 平成二十二年度の予算では、前年度九千四百万円の二倍強の予算額を計上し、十八年度からの調査を拡充することとしていますが、どのような調査を行う予定でしょうか。
#211
○副大臣(田島一成君) 今御指摘いただきましたとおり、平成十八年度から、一般環境を経由した石綿暴露による健康被害の可能性の調査を協力いただける地域で実施をしてまいったところでございます。
 平成二十二年度からは、これまで、対象地域の住民で希望される方を対象といたしまして、問診、それから胸部エックス線、胸部CT検査というのを実施し、石綿暴露歴また石綿関連所見の有無について実態把握を行うものでございまして、二十二年度からは、実態把握に加えて、石綿に暴露された方々の中長期的な健康管理の在り方を検討するための知見を得ることを目的といたしまして、調査対象者数を大幅に増加をさせていくとともに、対象者を五年間にわたって追跡調査をし、経年的な健康状況の変化をしっかり確認していきたいというふうに考えておるところでございます。
#212
○川田龍平君 これは十八年度からの実態調査では、このアスベスト暴露の地域的広がりや関連疾患の発症リスクの実態把握を行うとし、尼崎市などでは最大五か年を調査に費やしているんですが、一般環境経由による健康リスクに関して判明したこと、そして、これまた二十二年度から具体的に更に調査をするということですが、この一般環境経由の健康リスクの実態調査は、来年で施行五年となるアスベスト救済法の見直しに大きくかかわるものと考えられます。
 このアスベスト救済法の見直しは、先ほども市田さんが質問をされていましたけれども、中環審の石綿健康被害救済小委員会において来月から審査が行われ、年末には検討を終えるようですが、二十二年度以降も調査が必要である状態では、本実態調査の必要性について、今やっている調査について、アスベスト救済法の見直し、特に救済か公害の観点からの補償なのかというこの制度的な論点において、今やっている実態調査をどう生かしていくのかを教えてください。
#213
○副大臣(田島一成君) 先ほども申し上げたとおり、この石綿に暴露した方々の中長期的な健康管理の在り方を検討するためにはやはりエビデンスを得ることが大事だと思っております。それだけに、五年間やはり継続的に、どのようないわゆる健康状況の変化が経年的に起こっていくか、この辺りの確認はしっかりやらせていただきたいと思っているところでございます。
 この解析結果自体はこの中長期的な健康管理の在り方の検討に今後しっかりと活用してまいりたいと思っておりますし、また、石綿健康被害救済制度自体は、暴露から数十年という長期を経て発症するということであるとか、また日本全国広範に使用されてきたということから、どこで暴露されたのかということも分からない、また原因者を特定していくことも大変難しいというような、この健康被害の特殊性を考えてつくられた救済制度でございますけれども、今回の本調査の結果によってこの特殊性に変化が生じるということは考えられないというふうに想定してはおりません。
#214
○川田龍平君 先ほどの市田議員の質問と重なるところもあるんですが、この民主党のインデックス二〇〇九ではアスベスト被害者について補償するというふうにしています。平成十七年に衆議院に提出した石綿対策の総合的推進に関する法律案は被害者を補償する観点に立ったものと考えますが、民主党政権はアスベストの健康被害を公害と考えているのかどうか伺いたいと思います。
#215
○副大臣(田島一成君) 石綿健康救済制度については、発足以来五千八百二十九件の認定を行い、被害者の救済を行ってきたということになります。
 昨年十月二十六日付けで中環審に対して諮問を行って、まずは救済給付の対象となる指定疾病についての考え方をお願いをし、そしてもう一つの大きな課題として、今後のこの制度の在り方について御審議をいただきたいというお願いをしているところでございます。
 私ども民主党がこれまで政策としてつくり上げてきた石綿健康被害対策、こちらの方もしっかりと踏まえていただいて、中環審の中で議論をいただけるものというふうに期待をしているところでございます。
 こうした様々な観点、また様々な専門家の皆さんの御意見等々をいただきながら、今、五年目のちょうど節目を迎えるこの見直しの中で今後の救済の在り方を抜本的に見直しをさせていただきたい、そのように考えております。
#216
○川田龍平君 大臣に伺います。
 そのアスベストの健康被害を公害と考えているかどうか、端的に伺いたいと思います。
#217
○国務大臣(小沢鋭仁君) 公害の場合は、相当範囲の大気の汚染であるとか、いわゆるそういったデータがはっきりしていることが一つの要件なんだろうと思います。そういった点において、この石綿の場合は、先ほど副大臣も御答弁申し上げましたように、大変広範囲に、また長期にわたって原因が考えられる、こういう話でありますので、なかなか公害と考えるのは難しいところもあろうかなと、こう思っておるところでございます。
 いずれにしましても、今、中環審の議論もあるところであり、またパブリックコメントも取っているところでありますので、そういったものを受け止めて総合的に考えていきたいと思っておりますが、現状では、今申し上げたような諸点が考えられる要点だと思っております。
#218
○川田龍平君 是非、民主党のインデックス、本当に忘れないでいただいて、被害者という言葉も書いてありますし、補償という形でやはり是非しっかりやっていただきたい。救済ではなく、被害者としてしっかり受け止めていただいて、この方たちのしっかり補償のための施策に是非政治主導で、官僚主導ではなく取り組んでいただきたいというふうに思っています。
 次に、スクール・ニューディールにおける環境関連設備について質問いたします。
 これ、先ほど有村委員からも質問がありましたけれども、スクール・ニューディール構想では、全国の公立小中学校などに対し、太陽光パネル設置を始めとするエコ改修、ICT環境の整備、耐震化を一体的に進めるとしていますが、太陽光パネル設置と耐震化についてどこまで整備できたでしょうか。その進捗について教えてください。
#219
○大臣政務官(高井美穂君) お答えします。
 文部科学省で平成二十一年度の補正予算によりまして、まず学校耐震化の早期推進と、それと太陽光パネルを始めとしたエコ改修、それからICT環境の整備というところで一体的にスクール・ニューディールということで進めてきたところであります。
 地方公共団体からのやっぱり要望を原則として十分に踏まえまして、整備を行うにつけ、公立小中学校の耐震化についても、二十一年度第一次補正予算までの整備によって現在七八%まで整備されるということを見込んでやっております。太陽光パネルにつきましても、約三千校の公立小中学校への設置を今のところこの予算で見込んでいるところでございます。
 これらの整備につきましては、引き続き、あくまでも地方公共団体、学校現場のニーズをよく踏まえて、できるだけ選択を広く、あらゆる機会を通じて予算等の確保に努めてまいりたいと思っています。
#220
○川田龍平君 耐震化工事では学校施設の吹き付けアスベストの除去が必要となりますが、教員のアスベスト被害、子供の暴露についての問題に関しては、症状が出るまでの潜伏期間が非常に長いため、このアスベストを使用している学校の工事については、発症したときにトレーサビリティーが機能するように工事書類の保存期間を長期にすべきと考えますが、いかがでしょうか。
#221
○大臣政務官(高井美穂君) 御指摘あるとおり、アスベスト、それが原因で発症する病気は大変長い潜伏期間の後、発病することもあり、大変重い病気となるというふうに認識しています。特に、学校関係施設は子供たちが一番接触をするわけですから、やはり安全対策を真っ先に万全を期さなくてはいけないというふうな認識の上で、吹き付けアスベスト等の使用実態調査等を毎年実施していて、この結果を公表しております。
 文部科学省といたしまして、この設置者に対してアスベスト対策に関する留意事項を通知を徹底してやっておるところでございますが、先ほど来御指摘あった関係書類の保存の管理の徹底、これも重ねて毎年通知をしているところでございます。設置者の責任に基本的によるものではございますが、今後ともこのアスベスト対策の実施状況に関するフォローアップ調査を続けることによりまして、長期に保存していただくことも含め、関係書類の保存の重要性について繰り返し周知をしてまいりたいと思います。
#222
○川田龍平君 この耐震補修の際、塗装は化学物質過敏症の症状が出ないようなものを使用し、校庭に芝を張る際も除草剤を使わないようにするべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#223
○大臣政務官(高井美穂君) 化学物質過敏症の症状が出ないようにするために、学校環境衛生基準というものがございまして、その中にホルムアルデヒド等の化学物質について基準を示しておりまして、学校施設整備指針において、新築や改修を行った際には、塗装などによる室内の化学物質の濃度を必ず測定し、基準値以下であることを確認させた上で引渡しを受けるようにということで、設置者にそういうことを義務として課しております。
 このような改築、改修等の施設整備の際に、やはり空気中の化学物質濃度を低減させるための方策を取りまとめたパンフレット等を教育委員会等に配付しまして対策の推進を図っているところでありまして、今後とも、私自身も化学物質過敏症の怖さ、内分泌攪乱物質等、やはり人間の体にすごく影響があり、いろんなこれが問題等、障害等へつながっていくんじゃないかという危険性も、因果関係は分からないけれども、指摘をされておる中ですので、引き続き、特に学校施設に関しては気を付けてまいりたいと思っております。
#224
○川田龍平君 ありがとうございます。
 耐震工事に関するアスベストの暴露の問題、そして化学物質過敏症対策、そして太陽光パネル設置の問題など、環境にかかわることがこのスクール・ニューディールの政策の中には多く、省庁をまたまたがっていることですので、是非、この環境の部分に関しては環境省がコーディネートをするなど、もっとコミットをするべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。大臣、いかがですか。大臣でもどなたでもいいです。
#225
○国務大臣(小沢鋭仁君) 十分前向きに検討してまいりたいと思います。
#226
○川田龍平君 是非、環境教育や温暖化の教育についても、これは文科省のみでやらずに環境省がもっとかかわっていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#227
○国務大臣(小沢鋭仁君) この委員会でも何度も申し上げておりますように、鳩山内閣の特徴というのは、各省庁の縦割りを超えてお互いに意見を交換したりやっていくのが一つの特徴でございますので、そういった意味では、環境省としても十分環境教育の問題も意見を申し上げていきたいと思います。
 先ほども、後藤政務官、こちらに来ておりましたけれども、帰りがけに、とにかく環境関係のまとまったテキストというのを作ろうじゃないかという話をしたところでもございまして、そういったことも踏まえてしっかり検討して頑張ってまいりたいと思います。
#228
○川田龍平君 是非、子ども手当のような現金給付、もちろん必要だと思いますが、それよりももっと財源を別のものにやっぱり使っていただいて、まず順番としては、やはり子供の命を守ることに直接予算を割いて、その上で子ども手当のような現金給付をするというような順番もやはり是非いま一度考えていただいて、法案も出ていますけれども、是非検討していただきたい、更に検討していただきたいというふうに思います。
 次に、地域グリーンニューディール基金の効果的活用について質問いたします。
 地域グリーンニューディール基金事業は、各都道府県に配賦するに当たって拙速で、自治体の地方議会でも予算だけで内容の審議が余りされずに、地域の企業や住民の要望やニーズを十分聞かないまま都道府県が申請内容を決めてしまっており、例えば地元企業がLED化の工事の提案を都道府県に申請しようとすると、その枠はないと申請自体を断られるケースもあるそうです。
 地域の議会や企業や住民の意見を聞きながら有効な地域グリーンニューディール政策ができるような形で運用していただきたいと思いますが、次に中核市・特例市グリーンニューディール基金が始まりますが、今回のその教訓を是非生かしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#229
○大臣政務官(大谷信盛君) コミュニケーションが一番大事なんだというふうに思います。
 山口県の例でいいますと、地元の環境にかかわる工場、例えば高効率給湯器を作っている会社なんかと事前に意見交換をし、この基金をどんなふうに山口県では使っていこうかというようなことを議論した後に基金の使い方を決めていったりするような例もありますので、委員の御指摘をいただいて、それが地方自治体に広がって、更に地域の企業やNGOの皆さんと検討して、基金が有効に使われるようになっていくよう我々も頑張っていかなければいけないと思っております。
#230
○川田龍平君 この地域グリーンニューディール基金事業でも、成功例であるとかそれから失敗例も出てくるかと思いますが、やっぱりすべての事例について成果を分析して、成功事例をほかの地域でも応用できるようにと、これは経産省の方は特にやっていると思いますが、是非環境省の方でもモデルケースとして広く知らしめて、次につながる形を取っていただきたいというふうに思います。
 次に防衛省の方に移りますが、防衛省における省エネやCO2排出削減について質問いたします。
 昨年の環境委員会で質問した際に、自衛隊の飛行場の誘導灯などのLED化について、大至急やりたいとの答弁がありましたけれども、どの程度達成できたのかを教えていただきたいと思います。
#231
○大臣政務官(楠田大蔵君) お答えをさせていただきます。
 昨年の、前政権でありますけれども、その答弁も私も見させていただきまして、今の時点でのお答えをさせていただきますと、航空自衛隊の新田原基地で使用している誘導路灯の一部をLED灯に交換をして、また、パイロットや管制官からの視認性及び維持管理の問題点の有無について今検証を行っているところでございます。
 今後、こうした検証を踏まえて、飛行場灯火のLED化について積極的に対応していきたいと、そういうところであります。
#232
○川田龍平君 是非積極的に進めていただきたいと思います。
 そして、防衛省全体で、この施設面のみならず、戦闘機の訓練もシミュレーションを増やしたり運用の方法を工夫して排出ガスを削減できないか、また、命を守る地球全体の安全保障という観点からも環境に対する全省的な取組について是非伺いたいと思います。
#233
○大臣政務官(楠田大蔵君) もちろん、我々としまして、この環境保護において日本全体の取組の中で、我々も一九%これを削減するという取組に成功してきたわけであります。そうした中で、自衛隊として、また防衛省として、その世界環境をいかに考えていくかという御指摘もありました。
 具体的に申せば、精強な隊員、部隊錬成、即応態勢の維持向上を図るためにおいて日々必要な部隊の訓練を実施している中で、やはりシミュレーション等、シミュレーターの機械を通じても加重重力、いわゆるGの感じ方等、こうしたものはやはり再現できるものではないという当然の現場の声もあるわけであります。
 そうした中で、排ガス削減の観点から任務遂行上必要な訓練を削減していくということは相当に困難だと考えておりますが、それを更に大きくとらえて、やはり世界環境が悪化してくれば、エネルギーであるとか食料であるとか、こうしたものが世界的な紛争につながっていく危機もあるということは我々としても当然考えておりまして、例えばその中で燃料の効率的な使用を行っていく、そうしたことは積極的に進めているところでもあります。こうした点で頑張ってまいりたいと思っております。
#234
○川田龍平君 是非よろしくお願いします。
 水俣病対策について質問をいたします。
 まず、チッソと患者団体との補償協定では、社会福祉、生活保障の履行状況について、前文の七において、患者の治療及び訓練、社会復帰、職業あっせんその他の患者、家族の福祉の増進を、また本文一の(1)においては、全患者の過去、現在及び将来にわたる被害を補い続け、将来の健康と生活を保障することをチッソは約束をしているんですが、これらの履行状況について環境省の認識を伺いたいと思います。
#235
○副大臣(田島一成君) 今御指摘いただきましたチッソと患者団体との間の補償協定における前文の七、そして本文の一の履行状況の御質問でございますけれども、この補償協定につきましては、チッソはきちんと履行をしているというふうに聞き及んでいるところでございます。
 なお、チッソからは、水俣市にございます明水園への協力でありますとか、認定患者の皆さんへの支援を引き続き行っていく方針というふうに聞いているところでございます。
 ただ、前文の七にございます詳細の履行状況の部分につきましては、大変申し訳ございませんけれども、現段階で私どもとしては承知をしてはおりません。
#236
○川田龍平君 是非承知していただきたいと思います。
 患者の方からは、この問題について、こういったことについて講じてきていないということを要望書として環境大臣、環境副大臣にあてて二〇一〇年の二月一日に上げています。さらに、チッソが実情に即した具体的方策を全く講じないままこの補償協定書の消滅を許してしまうのではないかと、分社化を今後進めることによってそういったものが消滅してしまうんではないかと危惧して心配をされています。
 国は、この以下の点のそういったことを是非踏まえて、こういったことを踏まえて是非今後の取組を進めていただきたいというふうに思いますし、関係者が県やチッソを含めるということで、是非チッソは一時金の支給をして、国や県は予算措置という形で救済にかかわるのみではなく、補償協定やこの水俣病特措法第三十六条の一項の事業を実施するためにも、この被害者やチッソ、行政の三者による枠組みづくりを是非検討するということも必要だと思いますが、今、水俣病のことについても、ちょっと時間がないので、是非今後また質問させていただきたいと思いますが、こういった問題についても、本当に心配をされている方たちがたくさんいるということを御理解いただいて、是非今後の施策を進めていただきたいというふうに思います。
 時間ですので、ちょっと早いですが、終わります。ありがとうございました。
#237
○委員長(山谷えり子君) 以上をもちまして、平成二十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#238
○委員長(山谷えり子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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