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2010/03/25 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 厚生労働委員会 第8号
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2010/03/25 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 厚生労働委員会 第8号

#1
第174回国会 厚生労働委員会 第8号
平成二十二年三月二十五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     轟木 利治君     辻  泰弘君
     渕上 貞雄君     近藤 正道君
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     姫井由美子君     下田 敦子君
     森田  高君     徳永 久志君
     伊達 忠一君     塚田 一郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳田  稔君
    理 事
                小林 正夫君
                津田弥太郎君
                森 ゆうこ君
                衛藤 晟一君
                山本 博司君
    委 員
                足立 信也君
                家西  悟君
                梅村  聡君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                辻  泰弘君
                徳永 久志君
                長浜 博行君
                森田  高君
                石井 準一君
                石井みどり君
                岸  宏一君
                塚田 一郎君
                中村 博彦君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                丸川 珠代君
                木庭健太郎君
                小池  晃君
                近藤 正道君
   国務大臣
       内閣総理大臣   鳩山由紀夫君
       厚生労働大臣   長妻  昭君
   副大臣
       厚生労働副大臣  長浜 博行君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十二年度における子ども手当の支給に関
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、渕上貞雄君及び轟木利治君が委員を辞任され、その補欠として近藤正道君及び辻泰弘君が選任されました。
 また、本日、姫井由美子君が委員を辞任され、その補欠として下田敦子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(柳田稔君) 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案を議題とし、これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○島田智哉子君 おはようございます。民主党の島田智哉子でございます。
 本日は、総理に御出席をいただきましてありがとうございます。
 十七日の本会議、そして十八日の本委員会での質問に続きまして、子ども手当につきまして、党内における検討段階から携わってまいりました一人として、是非、総括の思いも込めまして質問させていただきたいと思います。
 総理は、一月二十九日の施政方針演説、いのちを守る政治の冒頭で、生まれてくるいのち、そして育ち行くいのちを守りたいとお述べになり、また、若い夫婦が経済的な負担を不安に思い、子どもを持つことをあきらめてしまう、そんな社会を変えていきたいともお述べになりました。
 私ども民主党は、これまでの参議院・衆議院選挙において、この子ども手当の創設を国民の皆様にお約束をしてまいりました。子どもたちに幸せな社会を、そうした社会を築いていくための大きな第一歩となるのがこの子ども手当であると私は確信をいたしておりますが、鳩山内閣として、また鳩山総理として、この第一歩となる子ども手当の創設を始めとしてどのような社会を目指していくとお考えであるのか、総理の御見解をお聞かせください。
#5
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 島田委員にお答えをさせていただきとうございます。
 私が目指しているこの国の形というのは、いわゆる友愛とは申し上げておりますが、それぞれの個として自立をしながら、しかし一人一人では生きていけないと、お互いにお互いを支え合う、いわゆる共に生かされる共生の世の中をつくり上げていくということでございます。子どもも、ある意味で自立心というものを養わせていただくことが大変に重要だと考えております。
 その自立心を養うという思いのためにも、さらには、一人では生きていけない、社会全体で子どもの育ちというものを支援をしていくという、その二つの発想の中で子ども手当というものの創設は大変に意義のあるものだと、私はそのように考えております。大人も子どもも居場所と出番というものを自分の個性の中で見出していくことができるような社会、そのことによって子どもも生かされていることに幸せというものを感じることができる社会を目指していきたい、その一環として子ども手当というものは大変意義のあるものだと、私はそのように考えているところでございます。
#6
○島田智哉子君 ありがとうございます。
 総理は、だれもが地域で孤立することなく暮らしていける社会をつくっていかなければならないともおっしゃっておられます。
 参議院におきましては、少子高齢化・共生社会に関する調査会を設置をいたしまして、現在は少子高齢化とコミュニティーの再生というテーマで調査を進めておりまして、本委員会の委員の多くの先生方も調査会の委員でいらっしゃいます。
 やはり、子育て、あるいは介護においてももちろんですけれども、地域のコミュニティーの持つ役割が大変重要になってまいります。しかし、家族の形が変わり、いわゆる独り暮らしの世帯が多くなっております。二〇〇五年の平均世帯二・五六人ですけれども、二〇三〇年にはおよそ四割近くが独り暮らしになっていくということです。その意味では、家族機能に代わる社会制度が必要になってくる。高齢者の孤独死という、悲しく切ない言葉を日常的に耳にするでありますとか、また連日のように報道されている子どもの虐待についても、母親の孤立がその原因となるケースも少なくございません。まさに、子育てにおいては地域コミュニティーの持つ役割が大きい中で、その再生に向けた取組が国会においても、政府においても求められております。
 総理は新しい共同体の在り方を考えていきたいともお述べでいらっしゃいますが、少子高齢社会、人口減少社会を迎える我が国にとりましての地域コミュニティーの再生、そして新しい共同体とはどういったことをおっしゃっていらっしゃるのか、御見解をお聞かせください。
#7
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 実は先週、私も小規模多機能の居宅事業の、小さな事業ではございましたけれども、十人以下のおじいちゃん、おばあちゃん、認知症である方々が中心でございましたけれども、そういった方々のところにお邪魔をいたしました。その際、小学生の女の子がそのおばあちゃんに対して、私の今日までの歩みという絵本を自分で作ったのを見せておられて、そこにおばあちゃんも大変懐かしいというか、お子さんを通じて何か自分の人生というものを温かく幸せを感じている姿というものを拝見をいたしました。子どもさんにとっても、おじいちゃん、おばあちゃんに対して自分の思いを伝えることで幸せを感じているようでございました。
 このように、今の、先ほど島田委員からお話がありましたように、私ども日本の社会、一人一人のお暮らしを考えていくと、何か核家族化してしまっておじいちゃん、おばあちゃんとお孫さんとの接点のようなものが極めて希薄になってきていると思っております。その意味で、今お話がありましたように、少子高齢化というものに向けての新たなコミュニティーをどうやってつくっていくかということは大変私は大きな問題、テーマだと思っております。
 そういうことを励ますための一つの政府としての役割というか、私どもの考え方の中に、新しい公共というものを見出していきたいと思っております。それは、社会全体がお互いに一人一人が支え合って生きていく中で、それぞれの役割というものが果たされていくときに幸せをみんなが享受できるような社会でございます。それを政府としてそれとなく支援ができるようなシステムをつくりたいなと思っておるところでございまして、是非、島田委員の、私も確かに少子高齢化のためのコミュニティーの再生というものが大変重要だと思っておりますので、その御指摘に併せて、日本の新たな生きざまというものを、こういったところに視点を合わせていきながらつくり上げていきたいと、このように考えているところでございます。
#8
○島田智哉子君 総理の熱い思い、本当に胸を打ちます。実は先日、議論にもなったのですけれども、最近の現象として公園の騒音問題ということで、公園で遊ぶ子どもたちの声がうるさいと住民から自治体への苦情が大変多いということで、自治体がその対応に苦慮している、あるいは裁判になっている地域までもございます。そのため、公園に大きな声を出さないでありますとか、ボール遊びを禁止するといった看板が立てられていることも珍しくはございません。公園ですから子どもの声は昔も今も変わっていないのに、昔は何ともなかった当たり前のことまでも人に煩わしさを感じさせている、人と人とのつながりが薄れてきております。その意味では、少子高齢社会という時代の中における社会保障制度、また地域コミュニティーの再生に向けた施策が極めて、総理もおっしゃるように、重要になってまいります。
 総理、また長妻大臣のこれまでの御発言をお聞きしておりましても、そうした問題の危機感も強くお持ちであることはとても強く伝わってまいりますけれども、改めてその御認識と、鳩山内閣としてのその再生に向けた取組に対するお考えについて長妻大臣にお聞かせいただきたいと思います。
#9
○国務大臣(長妻昭君) 今の公園のお話でございますけれども、やはりお子さんがどんどん少なくなってきているということと無関係ではないというふうにも考えております。
 今、地域の再生ということでありますけれども、厚生労働省は安心生活創造事業ということで、コミュニティーの再生という政策を進めておりまして、今、全国五十二の市町村において実施をしていただいているということでありまして、例えば熊本県の市ではつどいの広場を開催するなど、子育ての地域の御理解をいただくために、お子さんを持っている世帯あるいは地域の町会をやっておられる方々が交流をして、それぞれ子育てに対するノウハウ、あるいはこれまでの経験を情報交換するなどの事業をしておりますけれども、基本は、今回の子ども手当の法案の審議はかなり全国的にも注目を集めていると考えております。
 この法案を成立をさせていただいた暁には、この法案の趣旨を更に国民の皆さんにアピール、PR、意味をPRをして、お子さんを持っておられない世帯に対しても、お子さんが多く産みたい方が生まれる社会というのは社会保障の担い手という意味でも大変重要なことであると。この法案を契機に、更にお子さんに対する御理解を全国くまなく広報をしていって意識を持っていただこうということにも努めていきたいと思います。
#10
○島田智哉子君 今後、団塊の世代にお生まれになった方々の退職後に、まさに子育てや介護という面での地域に御貢献をいただけることを期待する声をよく耳にいたしますけれども、しかしそのことはそんなにたやすいことではないというのが専門家の御意見にございまして、そうした年代の方々についてはまさに仕事一筋に、ほとんど地域のお付き合いがないですとか、つながりが少ない方が多くいらっしゃいまして、退職されたので、では地域で即活動ということにはなかなか結び付かないということも確かにあると思います。
 その意味では、大臣がこれまでの審議の中でも再三御発言されていらっしゃいますように、子ども手当による現金給付と保育所などの現物給付、そしてとても重要なのがワーク・ライフ・バランスを実現させることであると思います。そうしたことで、やはり仕事と生活の調和を図り、若いころから地域とのつながりを持てるような環境整備が極めて重要になるのだと思います。
 この若い世代の地域とのつながり、また環境整備としてのワーク・ライフ・バランス、仕事と生活との調和に向けた働き方に対する総理の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
#11
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 島田委員おっしゃるように、私、まさに団塊の世代でございまして、なかなか仕事と生活が調和されていない人生を歩んできたなとも思っております。
 こういう私のような団塊の世代の人間が、確かに、すぐに仕事がなくなった後、どういう生きざまをしようかと考えたこともなかったみたいな状況になりかねないのでありまして、そのようなときに地域に入ろうとしても、地域のコミュニティーとの接点がまるでなかったというようなことで地域活動も思うようにならないと、そういう人生になってしまいかねないなと今危惧もしているところでございます。そういう方々がこれから若い世代において、そのような我々と同じような経験にならないようにしていくために、今ワーク・ライフ・バランスを本当にどう取るかということが大事だと思っております。
 そういう意味でも、先ほどから長妻大臣、また島田委員からも御指摘ありましたように、子ども手当というものを支給さしていただくことによって子どもさんを社会全体で育て上げていくという発想の中に、自分の時間というものをもっと生活の中に見出していけるような人生を設計することが可能になる可能性があると、私はそのようにも思っております。
 ただ同時に、私は先ほどから申し上げておりますように、新しい公共というものをもっと日本の社会の中に位置付けていくと、仕事一辺倒で生きてきたお父さんが、これからは必ずしもそうではないですよ、もっと幸せというものを自分自身若いうちから見出していくことが大事じゃないですか、その地域での例えば防犯活動とかあるいは教育活動のようなことに力を入れていくことによって、自分自身もそのことで仕事以外にも幸せを見出すことができますよというようなことを、若い世代の皆様方にこれから自由に発想できるような社会をつくり上げていきたい、そのように思っておりまして、税制の問題なども含めて検討していくことが大変重要な今のテーマだと、私はそのように考えているところでございます。
#12
○島田智哉子君 ありがとうございます。
 子ども・子育てビジョンにおきましては、地域子育て支援拠点を平成二十六年度には一万か所まで増やしていくとされておりまして、子育てに関する情報提供や子育ての悩みを共有していく、そのような相談体制を充実させていくことで子育て中の親の孤立化を防ぐことにつながることでしょうし、地域の皆さんとの交流の場にもなると思います。是非引き続き、そうした整備にもお取り組みいただきたいと思います。
 ただ、そうした中におきましても、障害を持つ子どもさんの支援についてはその体制の整備が遅れている現状がございます。先日もNICUなどに長期入院をしている子どもたちの後方支援病床に対する報酬面での強化について、御説明を大臣からお聞かせいただきました。また、お父さん、お母さん方にとりましては、できるのであれば我が子を我が家で親や兄弟と一緒に子育てをしたいと、そう思うのは親としてよくよく理解をいたします。しかし、我が家で子育てをしたいと願いながらもその子への医療・福祉面での支援が必ずしも十分ではありません。もし子どもの病状が悪くなった場合に再入院できないのではないか、そうした不安からなかなか親の希望がかなえられない、そういったお話もお聞きいたします。そのような重い障害を持つ子どもと家庭に対する支援の現状、医療面、福祉面での現状に対する政府の御認識をお聞かせいただきたいと思います。
#13
○大臣政務官(山井和則君) 御質問ありがとうございます。
 在宅で重い障害を持つ子どもを育てている家族への医療・福祉面への対応については、まず第一に重症心身障害児通園事業というのがございます。これにつきましては、昨年度の二百八十二か所から十八か所増の三百か所に拡充を図り、対前年度一億円の増額となる三十一億円を計上しているところでございます。また、次の短期入所という家族の一時的な休息を図るための支援に関しましては、遷延性意識障害やALSなどの方々に関しましては、医療機関により提供される短期入所について、昨年四月の障害者福祉の報酬改定によりまして日帰り型の報酬を創設し、支援の拡充を図ったところでございます。
#14
○島田智哉子君 ありがとうございます。
 時間もなくなりました。今回の子ども手当を第一歩として様々な困難に直面している子ども、またその家族を社会全体で支え合う社会を目指して、私も政府とともに力を合わせて尽くしてまいりたいと思います。
 ありがとうございました。
#15
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党・改革クラブの石井みどりでございます。
 本日は、鳩山総理に子ども手当法案に関して少しお聞かせいただきたいと思います。
 いただいた時間が二十分で大変限られておりますので、質問を絞っての御質問をさせていただきます。
 まず、この子ども手当法案でございますが、大変拙速に議論が不十分なまま作られておりますので、非常に大変問題が多い法案だというふうに思っております。特に財源に関しましては、今随分国民の方々、特に子どもを育てておられている世帯の方々は非常に子育てに関していろいろな不安をお持ちでございますが、やはり経済的な問題もお抱えでございます。そうしたときに、こういう現金給付があること自体は悪くはありませんが、しかし今、国の財政を考えますと大変な状態であります。二十二年度予算でも、当初でも国債の発行額四十四兆円にも達しております。これは昭和二十一年度以降初めて税収額を上回ることとなります。そしてまた、報道によりますと、二十二年度中に追加的な経済政策あるいは補正予算を組むと検討をするというふうに伝えられています。
 そうしますと、本当に今年度、二十二年度でも子ども手当、これは財源に大変御苦労されて半額の一万三千円ということであります。それでもこの二十二年度予算の歳入では、四十四兆円の国債では足らなくて、十・六兆円という財政投融資の特会やあるいは外為の特会からの受入れを入れてこれは予算編成をされている。そうしますと、特に二十三年度から子ども手当全額月二万六千円ということに対して、まさに国民の方々から見たら、これは子どもたちが本当に大きくなるまでいただけるのかと大変な不安を持つわけであります。本来こういう恒久政策に対しては恒久的財源の手当てが不可欠だと思いますが、これに関しては全く見通しがないという状態であります。
 ここに関して、どうせすぐ政権が替わったらまたこんな手当なくなるんだから、取りあえずは貯金をしておこうとおっしゃる親御さんもおられます。あるいは、こういう手当を当てにしてというか、民間企業は、いろいろなことを子どもに関する様々な会社は期待はされているんですが、果たして恒久政策でなければこの手当は消費には回らないで、やはり貯蓄や家計の足しになってしまうと思います。
 この財源の見通しに関して、総理のお考えをお聞きしたいと思います。
#16
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 石井委員から財源のお尋ねがございました。
 今お話を伺っておりますと、どうせまたすぐ政権交代があるんだからという御意見もありましたが、そうならないように私どもは頑張ってまいりたい。特に子ども手当、これは児童手当の方から拡充をされたと、児童手当からずっと続いているお子さんに対する支給でございまして、これをこれからも拡充していく方向というものは日本の社会、子どもさんの育ちにとっては大変私は必要なものだと、そのようにまず認識をしております。どのような政権になろうとも本来継続をされるべきものではないかとまず申し上げておきます。
 ただ財源に関しては、おっしゃるとおり、二十二年度も大変苦労をいたしました。そして、私どもとしては、子どもさんに対する手当の支給でございます。それが、例えば国債をどんどん増発するということによって、結果として子どもさんの将来に負担となって戻ってくるということになってはなかなかいかぬと、そのようにも考えております。
 したがいまして、子ども手当のようにマニフェストの実現に向けての財源は、基本的に今までの歳出をできるだけ削減する、見直すという方向で努力をしてきたところでございます。
 二十三年度以降に関しても、我々としては、私どもとすればマニフェストどおりに支給することをまず基本的に考えているところでございまして、その財源に関しては、今申し上げたように予算を徹底的に見直していくと、特に歳出を削減をするという方向、努力の中で見出してまいりたいと考えているところでございます。
#17
○石井みどり君 当初は、やはり財源に対して無駄を見付けて無駄を省いてということでありましたが、それでも結局は足らなくて、二十二年は半額の月一万三千円であります。そして昨年、総理も、そして長妻大臣も、全額国費負担でとおっしゃっていたのが、途中からこれが宗旨変えをされまして、地方の負担あるいは事業主の負担もあるという、現行の児童手当をそっくりのみ込むという、そういうことになってしまいました。
 むしろ、今国民が何が不安かといいますと、やはり将来に対する不安、これは社会保障が大変大きな役割があると思いますが、こういう社会保障に対しては恒久的な財源を持ってくる。例えば、今、消費税の議論、少し、鳩山政権でもややその発言が出始めましたが、総理自身は、消費税は四年間は、御自分の任期中は消費税を上げないと明言をされておられますが、本来は、社会保障勘定としてそこに消費税を社会保障に特化した、そういうふうに持っていく、社会保障勘定をきちんと別枠にしてやっていくということが私は重要であろうと、そして自民党の方ではそういう議論を今重ねております。そういうお考えはないんでしょうか。
 四年間このままですと、完全に財政破綻がもう目の前であります。そして、子ども手当の支給というのは、子どもたちへの将来のツケ回しでありまして、残酷な言い方をすれば、財政における児童虐待だという指摘もあるぐらいでありますが、いかがでしょうか。
#18
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 消費税の議論に関しては、私どもも年金の議論をスタートをさせ、また将来的な財源ということを考えて、税調の中でも議論が必要だと思っているところでございます。
 私ども、なぜ私が政権を担当いたします際に消費税の引上げを行わないと、少なくとも私が政権を担当している間は行わないということを申し上げたかといえば、やはり、旧政権と言っては恐縮ではございますが、まだまだ様々な予算の中に無駄があるではないかと、その無駄を徹底的に排除をするということを行う必要があると。それを、消費税の議論を並行的に行うと、どうも財源が見付かるからいいじゃないかという安易な発想に陥りがちになります。そうならないためにも、まずは徹底的に歳出の削減を努力しようではないかということでございまして、そのために、消費税に対してすぐに上げるなどというようなところを決めるべきではないと申し上げたところでございます。
 ただ同時に、社会保障、これからも年々、社会保障、特に年金あるいは医療を中心に増えてくるということも考えていかなければなりません。そして、私どもまだこれは決めておるわけではありませんけれども、最低保障年金の財源として消費税、税を充てるということを決めてきていた民主党でもございます。そのことを考えたときに、やはり社会保障というものに重点的に充てるための消費税の在り方というものは大いにこれから議論をしてまいりたいと思っております。
 政府としてもこの議論を十分に行ってまいりたいと思っておりますが、野党の自民党さん始め皆様方の御意見もいずれか真剣に承らせていただきながら、より国民の皆様方に望まれる社会保障の在り方というものを構築してまいりたいと考えております。
#19
○石井みどり君 それでは、財源の無駄によって財源が見付からない場合は赤字国債を増発し続けるという意味だというふうに受け止めました。また、この議論は別の機会にさせていただきます。
 続いて、この子ども手当法案、総理は施政方針演説の中で、いのちをまるで選挙演説のごとく連呼されて、二十四回もいのちを守りたいと連発をされました。その割には、社会的に非常に恵まれない子どもたち、児童養護施設に入所する身寄りのない子ども、あるいは強制措置入所による児童養護施設等に入所する子どもたち、この子たちにはこの子ども手当は支給はされません。大変、更に差別を受けているという状態があります。
 非常にこういうところまでの十分な議論が不十分なまま、まさに選挙、参議院選挙目当てという、ばらまきの子ども手当というふうに私どもは思いますが、この子どもたちに関して、一昨日の厚生労働委員会において、長妻大臣は、安心こども基金の地域子育て創生事業を活用して施設に対して援助を実施すると、そういう御答弁をいただきましたが、しかしこの基金による創生事業では、一般のお子さんがお使いになるようなそういう使い方はできないのであります。
 例えば、一昨日も申し上げたことでありますが、やはり普通の大人であれば、普通のまともな親であれば、せっかくいただくお金だから子どもの学資保険にしよう、あるいは大学入学のための積立預金をしようとか、そういう使い方も今は随分考えられていて、金融機関のそういうものも今準備ができていっているそうであります。
 しかし、こういう施設に入っておられるお子さんたちはそういう貯蓄は使えないのであります。もしこれが恒久政策であれば、赤ちゃんから本当に施設を出る十八歳まで相当なお金がたまるわけであります。しかし、この子たちに対してはそういう使い方はできない。また、学用品等に使うといっても、赤ちゃんであればそういうことは、使えないわけであります。
 親のいない子どもたちへ子ども手当の支給を求めるという、こういうことを求めておられる方々が、今決議をされているところへ、親のいない、あるいは親が不詳の子どもたちに対しても同じような手当を支給してほしい、また速やかに未成年後見人を選任して児童養護施設、乳児院や里親との連携の仕組みをつくってほしい、また児童養護施設に親がいても入所されている、あるいは里親に委託された子どもには、養育に当たっておられる方々に実の親と同じようにこの手当を支給していただきたい、そしてこの手当の支給に関してはやっぱり一定のルールできちんと管理がされるようにという、こういう要望を出されておられます。
 是非、総理自身は大変恵まれた家庭にお育ちになりました。その年までお母様からの子ども手当をいただかれた、大変、まさにまれに見る裕福な家庭に生まれました。しかし、そんな銀のスプーンをくわえたお子さんは大変少数であります。世の中には恵まれないお子さんが現にいらっしゃいます。そういう方々がやはり更なる差別を受けない、そして社会の一員としてきちんと受け止めて育っていくということが大事だろうと思いますが、こういうことに関して総理はどのようにお感じになっておられますか。総理にお願いいたします。
#20
○国務大臣(長妻昭君) 今るるおっしゃられましたけれども、だからこそ今回、平成二十二年度は安心こども基金で我々は措置するということで、今まで何十年にもわたってそういう施設に入っているお子さんには児童手当が出なかったと、こういう問題がほったらかしにされてきて、我々としては安心こども基金で平成二十二年度は措置をしてお子さんのために使っていただきたいということで、平成二十三年度には今言われたようないろいろな問題がありますので、それは制度設計の中できちっと議論をして検討をしていくということが基本的な考え方であります。
#21
○石井みどり君 今随分大きな声で強調しておっしゃいましたけれども、じゃなぜ、二十三年度から検討して十分なそういう手当ができるようにするというのであれば、なぜ二十二年度からしないように十分な論議をされなかったんでしょうか。まさに拙速というべきこの法ではないでしょうか。
 六月支給ということは、参議院選挙に間に合わせるためだけのばらまきではないでしょうか。それを申し上げて、総理の答弁を求めます。
#22
○委員長(柳田稔君) 長妻大臣。
#23
○石井みどり君 いえ、総理の方からお願いします。
#24
○国務大臣(長妻昭君) 今、私の方に質問がありましたんで、その六月というのは、この六月にお待ちをいただいているお子さんもいらっしゃるわけでありまして、これまで六月支給ということで、年に三回の支給でありますので、それと同じ手法で支給をさせていただいているということであります。
#25
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 石井委員が様々な議論を今されました。できれば児童手当の中で、本来そのようなことも手当てをされるべきではなかったんでしょうか。
 私どもも、したがいまして政権を取りました以上、このようなむしろ身寄りのないお子さん方、恵まれないお子さん方のために、その方々を社会全体で育てていこうではないかという発想で子ども手当を創設をしたわけでございまして、したがいまして私ども、決して無責任にこのことを済ませるつもりはありません。できる限り石井委員などのお考えも中に入れさせていただいて、充実を図ってまいることをお約束をいたします。
#26
○石井みどり君 違いますよ。財源がなくて、児童手当をのみ込んで児童手当のスキームを使わざるを得なかったから、そうなんじゃないですか。明らかに詭弁であります。それを指摘しておきます。
 そして、施設を出たお子さんたちは、十八歳で独立していかなくてはいけないわけです。アパートを借りたり、そして職も見付けなきゃいけない。こういう方々が、すぐに未成年後見人がいなかったりする場合はなかなか、アパートを借りるときも大変な困難な目に遭うわけですね。そして、その未成年後見人の選任が大変進んでいないという現状があります。
 総理は、自立援助ホームということを御存じでしょうか。こういう自立援助ホーム、施設を出たお子さんたちが家族のような形で暮らしておられる、そういう施設が東京にも幾つもあります。そして、このお子さんたちは働きながら、みんなでお金を出し合いながら、半年後には新たにアパートを見付けたりして出ていかれるわけです。こういう方々たちは本当にまじめにきちんと働いて、そして働きながら税金も納めているわけです。総理のように税金を納めなかったわけではないです。
 そういうことを含めて御答弁をお願いして、私の質問を終わります。
#27
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今お話がありましたように、施設を出られた方が自立支援ホームで、その中でしっかりと頑張って社会の中で活躍をされる、私はすばらしいことだと思います。そういった非常に厳しい環境の中で、しかしたくましく生きていかれるお子さん方に対する支援というものがより充実されるような社会をつくり上げていきたい、その意味においても、私は新しい公共という発想が一つ大きな手だてになるということも併せて申し上げておきたいと存じます。
#28
○丸川珠代君 自由民主党の丸川珠代でございます。
 自由民主党・改革クラブを代表して質問させていただきます。
 鳩山総理大臣、ようやく参議院での子ども手当の議論に御参加をいただきました。本会議にもおいでになりませんでしたのに委員会の場にわざわざおいでをいただくとは、ほぼ前代未聞に近い状況でございます。
 委員会にまでわざわざお越しいただくのであれば、重要広範議案として取り扱っていただければよかったのではないでしょうか。重要広範議案にすれば二十時間きっちり議論をすることができます。現状では十一時間ほどの議論にしかすぎません。おかげで大変な重大な欠陥がたくさん残っております。
 これは、私どもからすれば、拙速な議論をすることによって何としても六月の支給に間に合わせたい、つまり選挙前の支給に間に合わせたいための方策としか見えませんけれども、重要広範議案にしなかったのはどうしてですか。
#29
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは、私どもが決めたわけではございません。国会の中で、いわゆる国対で決めた話でございまして、私は一切かかわっておりませんので、答弁はできません。
#30
○丸川珠代君 政府・与党一体ですから、是非御指示をいただきたかったものだと思います。
 さて、重大な欠陥がございます。この欠陥の最大のポイントは、一つには在日外国人の方の海外監護の子への支給についての問題であります。
 日本人ではない、日本に住んでもいない外国人の子どもが給付を受けられる一方で、親が海外に駐在しているために、日本に住んでいても給付を受けられない日本人の子どもがおります。この重大な欠陥を長妻大臣は今年度は修正されないと言っておりますが、鳩山総理大臣、これはたった一項この法案に修正を加えるだけで多くの不正を防ぐことができます。
 この子ども手当の支給に関する法律案の第四条に、次の一項を加えてください。第三として、第一項の規定にかかわらず、子ども手当は、子どもが日本国内に住所を有せず、かつ、日本国民でないときは、当該子ども手当については支給をしない。もう一度言います。第四条に次の一項を加えれば多くの不正は防ぐことができます。第一項の規定にかかわらず、子ども手当は、子どもが日本国内に住所を有せず、かつ、日本国民でないときは、当該子ども手当については支給しないと。
 この一文を加えていただきますと、何も窓口で煩雑な書類の確認等をしなくても、日本に住んでいない、親は日本に住んでいるという在日外国人の海外で監護をしている子どもには支給をしなくて済むようになりますが、最高責任者としてどうお考えになりますか。鳩山総理大臣に伺っております。
#31
○国務大臣(長妻昭君) 申し上げますけれども、一九八一年に児童手当については国籍条項が撤廃をされたということでございまして、今のお話は国籍を付けるということでありますので、それは内国民待遇等の関係で議論が必要だと思います。
 私自身が申し上げているのは、子どもの居住要件、子どもに日本国内に住んでいるという居住要件を課すということを平成二十三年度の実施に向けて検討していきたいということは答弁しているところであります。
#32
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、長妻大臣が申し上げたとおりでございますが、私どもは、児童手当という今日まで多くのお子さん方をお持ちの御家庭が支給を受けていたこの在り方というものをまずは二十二年度拡充をさしていただくということにしたわけでございます。
 したがいまして、そのやり方を基本的に今年は踏襲さしていただいたわけでありますが、ただそれでも、日本で働いておられる外国人の方々、そして外国にお子さんがおられたとしてもその監護というものをしっかりとある意味で市町村においてチェックをすることというものを、できるだけここを充実をさせるということで今年度はまずその措置をしてまいりたいと思っておりまして、来年度以降に関しては長妻大臣が申し上げたとおりでございます。
#33
○丸川珠代君 長妻大臣がおっしゃったことは間違っております。今私が申し上げました修正は難民条約には抵触をいたしません。
 それから、居住要件では、日本人の親を持つ日本人の子どもが海外にいる場合、これは支給ができませんね。ところが、今言った修正であれば、親が日本国籍を持って、日本の国内にいて、かつ子どもが海外にいる場合でも支給することができます。あなたが言っている居住要件の修正よりも優れた修正だと思いますが、このたった一つだけの項目を加えることがあなたたちにはなぜできないんでしょうか。鳩山総理大臣、お答えください。
#34
○国務大臣(長妻昭君) 今の件については、一九八一年に国籍条項が撤廃をされたというのは、これは難民条約だけではなくて、ほかの条約等も勘案して時の政府が決定したというふうに聞いておりますので、これについては、我々としてはきちっとやはり検討する必要があるというふうに考えております。
#35
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) この法案の修正に関しては、どうぞ理事間でもし必要ならば御議論をいただければと思っております。
 私どもが考えておりますのは、私の子どももそうでありますけれども、海外で働いておられると、海外に例えば出張でお子さんは日本におられるというような状況、その時々によろうかと思っておりますが、監護がどのようになっているか、あるいは母親と父親がそれぞれ海外と国内で別れて国内でお子さんを養育されているという場合もあろうかと思っております。
 様々な状況というものがあるものですから、まずは本年は子ども手当というものを、児童手当というものを基本的に踏襲させていただく中で、更に不適切な部分というものがあれば、それをできる限り正していく方向に求めてまいりたいと考えております。
#36
○丸川珠代君 鳩山総理大臣が今おっしゃったケース、どちらかの親が日本国内にいてどちらかの親が海外にいて、子どもを監護しているのが、生計がどちらにあるかというのがどちらかのパターンがあるというふうにおっしゃいましたが、今言った、第四条に次の一項を加える、つまり第一項の規定にかかわらず、子ども手当は子どもが日本国内に住所を有せず、かつ日本国民でないときは当該子どもについては支給をしない、この一文を加えますとどちらのケースでも子ども手当を受け取っていただくことができますが、いかがでしょうか、総理大臣。総理大臣に聞いています。
#37
○国務大臣(長妻昭君) 先ほど、日本人が海外にいてお子さんが日本にいるというお話では出ないというお話ですけれども、もちろん祖父母等々と住んでいる場合は一定の要件で出るということもございますので、これは平成二十三年度の制度設計の中で議論すべき課題だということであります。
#38
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) いろいろな変更というものに対してはある意味で時間を掛けて考えた方がよろしいかと思っておりまして、特に児童手当が今日までもらえている方々に対して不利益にもしなるというような変更も出てくるわけでございまして、そのようなときには慎重にやはり図る必要があると思っておりますので、二十三年度以降にはそのことをしっかりと盛り込んでまいりたいと思います。
#39
○丸川珠代君 重要な問題を抱えていて、かつ慎重な議論が必要だというのであれば、なぜその修正について議論する前に拙速にこの制度を施行しようと、実行しようとなさるんでしょうか。十分な議論が必要であるのであれば、なぜ衆議院でまず強行採決をしたのか。まあこれは国会の話ですからあなたには関係ない話かもしれませんが。
 せめて重要広範議案で議論するべきですし、あなたは本当にこのままの制度で今年支給していいと思っておられるんですか。
#40
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今まで児童手当を支給されてこられて、それほど大きな問題になっていたと思っておりません。したがいまして、私どもは、児童手当の方法というものをまずは一年目は踏襲をさせていただくということで、大きな変更がなくとも、今日までそれほど大きな問題点があったというふうには伺っておりませんので、十分ではないかと理解をしております。
#41
○丸川珠代君 今まで問題が起きなかった理由というのは、総理からすると微々たる額の差かもしれませんが、子ども手当というのはお一人様最高でも一万円だったわけです。年齢の制限もあり、所得の制限もあり、国家が投入する総額としては子ども手当は全く異なるものであった。これが一人最低でも一万三千円。
 これをもし中国の農村部で育っている子どもたちが、親が日本にいるという理由で申請を受けます。それが認められますと、中国の農村部は年収大体平均が六万七千円です、一人当たり。子ども手当の額は十五万六千円です、今年でも。来年、その倍でございます。三十一万二千円になりますよ、総額ですと。十分、十分過ぎるほどの収入を何もしないで得ることができるわけでありますが、それはすべて国民の税金です。
 あなたはそんなに税金を使うことに対して鈍感なんですか、鳩山総理大臣。
#42
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今まで一万円で今回は一万三千円でございます。三千円の差でございます。それをどこまで大きいと見るか、それは御家庭においては大変三千円でも非常に大きな差だというふうに思われる方もおられると思いますが、私は、だから申し上げたいのは、来年、できれば二万六千円満額支給できるような体制をつくりたいと思っております。まだこれは決めているわけではありません。このような二万六千円という状況になるときまでには更に精査を加えてまいりたいということでございます。
#43
○丸川珠代君 一人一人が受け取る額の差で御覧になるようでございますが、国家として掛ける総額が大きく違っていることは御認識されていらっしゃいますか。鳩山総理大臣。
#44
○国務大臣(長妻昭君) この全体の総額というのは、それは子ども手当に比べると、それは大きいということでございます。
 いろいろ意見が反映されていないという御指摘でございますけれども、この衆参でいただいた貴重な意見を我々もちゃんと勘案をして、法律が成立した後に、まずは確認の厳格化ということの通知を全自治体に出して徹底をさせるということにも取り組んでまいるところであります。
#45
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 総額において、それは当然違いが出てまいります。それは、今まで小学生まででありましたのを中学までに広げましたということもありますし、所得制限というものも外したということもあります。
 ただ、大事なことは、やはり一人一人の御家庭においてということで丸川委員からもお尋ねがあったわけであります。したがいまして、私はやはり基本としては、一人一人においてどのように例えば人生設計というものが変わるかという発想の中で考えるのが基本ではないかと思います。
#46
○丸川珠代君 子ども手当は、満額の支給になりますと、児童手当のときに比べて国費の負担が四兆円大きくなります。あなた方がまだ見付けていない財源、あと二兆円、三兆円ほど必要になりますけれども、こうした大きな財政のインパクトがある制度を不正が認められるような状況で始めるつもりですか。鳩山総理大臣。
#47
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私どもは決して不正があったと、今までも児童手当においてそんなに大きな不正があったというふうには考えておりません。したがいまして、まず二十二年度の仕組みと二十三年度以降の仕組みというものは大きく法律においても違うという御理解をいただきたいと存じます。
#48
○丸川珠代君 残念ながら、理解できません。将来に対する予測性のなさ、また、税金を払うことのみならず税金を使うことに対する鈍感さにはもはや絶望的ですらあります。
 さて、鳩山総理大臣の息子さんのお子さんが一月に誕生されました。あなたにとってはお孫さんでありますが、このお孫さんは今御両親と一緒に海外に住んでおられるので、子ども手当の支給の対象にはなりません。総理自身はこのことについてどう思われますか。
#49
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 現在そのように、今、丸川委員が御質問のように、私の孫というか子どもの子どもでありますが、二人モスクワにおります。したがいまして、現在の、これからの子ども手当、支給されないというのは理解をしております。
#50
○丸川珠代君 制度としては、もし息子さん夫婦が子どもが中学校を卒業するまでに日本に帰ってこられますと、そこから子ども手当が支給されることになります。あなたのお孫さんは、おじいちゃまが大変たくさんのお金を持っていらっしゃって非常に恵まれた環境にあると思いますが、そういう恵まれた自分の孫がこの子ども手当をもらうぐらいだったら、児童養護施設にいて身寄りがなく親の監護も受けていない、そういうお子さんがせめて倍の子ども手当を受け取れるように制度を設計するべきだというふうにはお考えになりませんか。
#51
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、子どもの人生は子どもの人生であって、私と必ずしも関係がある話ではありません。
 したがいまして、確かに孫も恵まれた方だと、そのようには思いますが、だからといって、やはり制度設計に対して、確かに身寄りのないお子さん、あるいは経済的にも厳しい御家庭のお子さんに対して何らか配慮をするべきだという気持ち、社会の中で子どもの育ちというものを支援するという発想から見れば、そういう考え方もないわけではないと思いますが、御案内のとおり、今のこのような子ども手当の支給も、御承知のとおり、特に満額であれば五兆円以上というお金が掛かるということでございます。更にそれを拡充するということは、現在の状況の中ではなかなか厳しいのではないかと考えております。
#52
○丸川珠代君 あなた自身がお母様から巨額の子ども手当をもらっていたにもかかわらず、御自身はお孫さんに手当てをしてあげようという気持ちもない、子どもの人生は子どもの人生だから勝手にしろというのは非常に冷たい話だなと思います。
 そして、私たちの疑問は、なぜ満遍なくあなたのお孫さんのような恵まれた家庭にまで同じ額を支給しなければならないのかという点であります。どうせ同じ財源を使うのならば、より貧しい家庭、より恵まれない環境にある子どもたちに手厚い支給をすることによって、同じスタートラインに立てる環境を整えることが政治の、大人の役割ではないかと私は考えますが、鳩山総理にはそういうお考えはございませんか。
#53
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 御案内のように、私どもの発想の一つは、控除から手当という方向でございます。この控除というもの、年少者の控除というものが完全に実施をされるということになれば、私は、高額に所得を得ている方々にとって、子ども手当と控除の廃止というものの差引きを考えたときに、それほど多くのメリットにはならないという状況でございます。
 この辺のことは、まだ二十三年度に関してはどのように制度設計するかということは残っているところでございますが、私どもの発想の中に、やはり所得の低い方々にメリットがあるような形で控除から手当へという方向に大きくかじを切ったということでございまして、御理解を願えればと思います。
#54
○丸川珠代君 残念ながら、総理は事実を御存じないのかもしれませんが、控除が廃止されて児童手当が廃止されたことによって、差引きで年収九百万、一千万の世帯が最も多くの実質的な手取りを得ることができ、かつ子どもが二人、小学生がいてという家庭でありますと、年収が中ほど、五百万、七百万、ちょうど中間層と言われる人たちが一番もらいが少なくなるんですね。
 どうして、こういう制度設計のミスを放置したまま、それを直すのは二十三年度でいいとお考えになるのか、全く理解ができません。選挙の前にどうしても支給したいからという以外の理由が全く見付けられないのです。
 加えて、総理大臣は、施政方針演説の中で、マハトマ・ガンジー師の慰霊碑に刻まれました七つの社会的大罪についてお触れになりました。総理大臣がお母様からお受けになった子ども手当は、まさに一般人の感覚からいたしますと労働なき富そのものでございますが、御自身が国会の場で何の憶面もなく労働なき富という言葉を口になさったからには、自分がどれだけの大罪を犯したのか、よく顧みて私どもに、つまり国民の代表、そして国民に告白をしていただき、ざんげをしていただきたいんですが、大罪を犯した自覚はありませんか。
#55
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まず、先ほどの九百万、一千万の方々が一番ある意味でメリットを享受されるという話でございますが、それはいわゆる児童手当というものとの差額ということになるからでございまして、根っこの部分からお話を聞いていただければ、決してそういう話ではありません。
 それから、今お尋ねの労働なき富ということでございます。このマハトマ・ガンジーの七つの大罪というものをあえて施政方針演説に盛り込むことに決意をいたしました。必ず丸川委員のような御批判をいただくことを覚悟の中で、あえて私は、だからこそ盛り込ませていただいたところでございます。決して、憶面もなくこのようなものを盛り込んだというわけではありません。御批判は覚悟の上で、しかし私自身、今回母からの資金提供というものを全く存じ上げなかったということも真実であるものですから、それを国民の皆様方に御理解をいただくことをこれからも努力をしてまいることが最も求められていることではないかと、私はそのように考えております。
#56
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は総理に質問を申し上げたいと思います。
 これまでの審議で明らかになりましたのは、今回の法案は、昨年の衆議院で民主党が政権公約の中で約束をしていました全額国庫負担を棚上げして、児童手当の仕組みを基本的にそのまま活用し、支給範囲や支給額の拡大分について国庫負担を上乗せしているという平成二十二年度一年間のみの時限法であり、実質的な児童手当の拡充法案であるということでございます。
 公明党は子育て支援に最も力を入れており、児童手当制度は、昭和四十七年の創設以来、我が党が中心となって更なる拡充を訴えてきた結果、限られた財源の中から少しずつ支給範囲や支給額が拡大されてきたわけでございます。
 今回の法案は、児童手当の仕組みがそのまま残されており、そこに国庫負担で支給範囲や支給額が拡大されていったことを考えますと、児童手当制度の重要性は認識されていると考えるわけでございます。
 そこで、これまでの児童手当制度に対する総理の認識、評価についてまずお聞きを申し上げたいと思います。
#57
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山本委員御指摘のとおり、児童手当は昭和四十七年に創設をされたものでございまして、公明党さんの御尽力の下で年々それが拡充されてまいったということでございます。それは、支給額が拡大をされた、あるいは支給範囲というものも拡大をされてきたと。様々な公明党さんの御尽力の下で児童手当がこのように広がってきたということを私どもも認めてまいりたいと思っております。
 私ども、正直申し上げて、野党の時代に、公明党さんの児童手当の拡充に対して厳しい見解を申し上げてきたところでございますが、しかし一方で、やはり年々お子さんを社会で育てていくべきだという思いの下で御努力をされてきたことには敬意を申し上げるべきだと、そのように現在考えているところでございます。
 そして、今回の二十二年度の更なる児童手当の拡充、所得制限を廃止をしていること、あるいは中学卒業まで範囲を拡大をさせていただいたこと、また手当の額も増やしたことなど、これも方向性としては今日まで公明党さんが努力をしてきた方向と相一致するものではないかと、そのようにも思っておりまして、その中で今回の二十二年度の法案が提出されたという思いでございます。
#58
○山本博司君 総理、ありがとうございます。
 ただ、この児童手当、今総理も言われましたけれども、平成十二年以降五回にわたり拡充されてきたわけでございますけれども、民主党はそのうち過去四回の法改正を伴う拡充案すべてに唯一反対をしてきた党でございまして、当時、一部の議員の方々からは選挙目当てのばらまきだと、こうして批判をした経緯もございまして、これは猛省すべきでございます。公明党は反対のための反対はしない政党でございますので、民主党の党首である鳩山総理に一言そのことを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。
 次に、地方負担、事業主負担の在り方につきましてお聞きを申し上げたいと思います。
 社会全体で子育てを支援をして少子化対策に取り組むという観点からは、費用負担をすることで責任を果たす意味合いもあると考えるわけでございます。
 ところが、平成二十三年度以降については、予算編成過程においてこうした財源の在り方について検討するということでございますけれども、この地方負担、事業主負担を残す可能性があるのかどうか。残さないとしますと、これは地方とか事業主の子育て支援に対する責任が減じられる、そういうことにもなるわけでございますし、また、画一的な現金給付は国がやり、またサービスの充実の現物給付、これは地方という、この役割分担を決めてしまうのか、そういう部分もございます。また、地方負担とか事業主負担を残すのであれば、民主党のマニフェスト違反という指摘も受けるわけでございますけれども、こうしたことも含めて総理の見解をお伺いしたいと思います。
#59
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 御承知のとおり、平成二十二年度、今御審議いただいている子ども手当法案に関しましては、事業主の御負担も含めて地方の皆様方にも御負担をいただいて、自治体の御負担もいただいているということでございます。
 私どもは、二十三年度以降の子ども手当の在り方に関してはこれから徹底的に議論をしていきたいとは思っておりますが、まずは歳出の更なる削減と予算を見直していくという中で見出してまいりたいと思っておりまして、そのようなシステム設計の中でまだ事業主負担あるいは自治体の皆様方に御負担をお願いするかどうかということは全く白紙であるということを申し上げておきたいと思っておりますが、でき得ればこのような歳出削減の努力の中で見出していくのが望ましいと基本的にはそのように考えているところでございます。
#60
○山本博司君 この問題を含めまして、平成二十三年度以降この子ども手当法案の内容をどうしていくのかということが大きな課題でもあるわけでございまして、支給額をマニフェストどおりだということであれば月額二万六千円ということでございます。
 今後、この満額支給ということになりますと、必要額年五兆三千億円ということで、防衛予算を上回るそういう予算になるわけでございまして、果たしてこれが無駄の削減とか予算の組替えで捻出できる金額なのかどうかということは到底思えないわけでございまして、安定した恒久財源を確保しないと結局は次世代にツケを回すことになって、未来に不安が残ります。子どもたちが不安になるということで、本当の意味での少子化対策にはならないと思うわけでございます。こういう点が国民の多くの方々が不安がある点だと思うんですけれども。
 政府は、六月までに、二〇一一年度から一三年度の歳出と歳入の見通しを示す中期財政フレームの取りまとめの中で子ども手当の支給額とか財源などの試算をするという考えでございますけれども、総理、この財源の確保をどのようにやられるんでしょうか。
#61
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、山本委員からお尋ねがありましたように、私ども六月に中期財政フレームというものをお示しをいたします。その財政の健全化の道筋というものを示す中には、当然、どのような歳出があるかということも議論していかなければなりません。したがいまして、マニフェストの中で、特に子ども手当の部分に関してはそれまでに結論を見出していく必要がありますし、その財源の在り方というものもそのときまでに議論をして決めておかなければならないと思っています。
 したがいまして、子ども手当をどのように支給させていただくかと、そして支給の方法、財源はどうするかということもそのときにしっかりとお示しをしなければならないことだと思っておりまして、国民の皆様方のお声や経済、財政の状況なども勘案をしながら決めてまいりたいと思っております。
#62
○山本博司君 この二〇一〇年だけでも現状は財源の確保で大変御苦労されたと思うわけでございますけれども、次の二〇一一年度、平成二十三年度では、今の二兆三千億円から新規で三兆円新しく増えるわけでございます。また、基礎年金の国庫負担率の引上げ、これが今の十兆円から十二兆円ですから、プラス二兆五千億円新たな財源が必要になります。また、高齢化に伴います自然の増という形では約一兆円前後と言われておりますし、また雇用対策でも八千億円のこうしたこともやらないといけないということを考えますと、社会保障の分野だけでも六兆五千億とか七兆円、非常に大きな財源が必要なわけですけれども。
 鳩山総理はマニフェストを必ず実現をするということで言われておりますけれども、もし財源確保ができなかったならば、二万六千円の支給ができないということになれば国民への裏切りになるわけでございますけれども、総理はそのときに際しまして責任はどう取られるおつもりでございましょうか。そのことをお聞きしたいと思います。
#63
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 平成二十三年度以降のマニフェストの実現に向けて、特に子ども手当満額支給できるかどうか、それに対する責任の取り方の御質問がございました。
 私としては、まずは基本的に子ども手当満額支給と、マニフェストどおりにその公約を果たすために全力を尽くしてまいりたいと思っております。仮定のことに対してお答えを申し上げる必要もないかとも思っておりますが、まずは、財源の在り方は確かに、山本委員からお尋ねがありましたように、御主張のように大変厳しい財政の中で社会保障費は伸び続けていくということが十分予想されてまいります。その中で、マニフェストの実現を図っていくために、特に子ども手当の財源を探していくのは大変厳しい環境であることは十分に認識をしております。だからこそ、今まで以上に、一般会計と特別会計、すべてを合わせた会計の中で歳出の削減に全力を傾注をしていく必要があると。予算の見直しを全力を挙げて行っていく中で基本的には財源を見出してまいりたいと。
 子どもさんの手当の支給のために、結局、結果としてお子さんに負担というものを将来残してしまったというようなことには極力ならないような配慮がやはり必要だと理解をしておりまして、そのために今責任を十分果たしてまいりたいと考えております。
#64
○山本博司君 この平成二十三年度の満額支給という形でいいますと、これは来年の四月から施行をしていくというお考えでよろしいんでしょうか。また、その法律を提出する時期というのは今回のような形の通常国会という形なんでしょうか。
#65
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのこともその時点で決めたいと思っておりますが、基本的にはおっしゃるとおり四月からということで結構でございます。
#66
○山本博司君 この意味では今、これだけの額を、国費を負担をしていくということで、やっぱり政策効果ということを、今回の四月から実施をしていく、このことに関しまして数値的に確認をして今後の制度設計に生かしていくということが大変大事だと思うわけでございます。世論調査などでの、子どもの健やかな育ちがどのぐらい支援をされたのかという検証の必要性ということで、総理はどのようにお考え、いつごろからどのような形で行うのか、お聞かせいただきたいと思います。
#67
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まず、二十三年度にどのような子ども手当の制度設計にするかということを考える際に、子ども手当、まだ児童手当もございますが、子ども手当、今年の六月から支給をさせていただくと。子ども手当の、半額ではございますが、その支給状況の中で様々検証するべきことが出てくると思います。少子化対策に対してどのような意味があるかとか、あるいは経済的にも御家庭に対してどのような意味があるかと、子どもの育ちに対してどういう影響があるかというようなことを一つ一つ、まずは二十二年度の子ども手当の中で検証してまいりたいと。その中で評価を申し上げていきたいと考えております。
#68
○山本博司君 次に、支給対象について確認をしたいと思います。
 児童養護施設に入所する子どもとか里親の下にいる子ども等に対しまして子ども手当の支給対象とはなっておりませんでした。しかしながら、この法案の「子どもの健やかな育ちを支援する」という趣旨から考えればこうした子どもたちの支援は必要だということで、今回の修正案に関しまして、公明党の主張で、附則の第二条第一項に、「政府は、児童養護施設に入所している子どもその他の子ども手当の支給対象とならない子どもに対する支援等を含め制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」と、この項目が盛り込まれておりまして、検討が進むことを期待しているわけでございます。
 約五千人ぐらいの方々がいらっしゃるということでございますけれども、政府はどのように支援をしていくのか、このことに関しまして総理にお聞きをしたいと思います。
#69
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、山本委員からのお尋ねがありました、例えば身寄りのない児童養護施設などに入所しておられるお子さん、あるいは里親の下にいるお子さん方に対して、平成二十二年度は御案内のとおり安心こども基金という中でできる限り適用して支給をしてまいりたいと考えておりますことは御案内のとおりでございます。
 それ以後に関して、極力、今、公明党さんの御主張されていた方向で努力を申し上げてまいりたいと思っておりまして、ほぼ現在は親のいないお子さんが四千百五十人、あるいは強制入所されておられる七百人、合わせて五千人程度の方々には支給されてこなかったわけでございますが、そういった方々にも平成二十三年度以降支給されるような方向で検討をしていきたいと考えているところでございまして、その制度の充実に向けて努力をいたしてまいります。
#70
○山本博司君 次に、大臣にこの修正に関しまして、親が仕事で海外に赴任をして、子どもが日本の学校に通う場合に、現状では子ども手当の支給対象にならないということで、これは不合理であるということで、同じく附則第二条第一項の「その他の子ども手当の支給対象とならない子どもに対する支援等」というこの中に含められるべきであり、支給対象とすべきと考えますけれども、このことに関しましての大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#71
○国務大臣(長妻昭君) 御両親が日本国籍で海外に赴任をされておられると、そしてお子さんは日本におられるということで、もちろん祖父母等で養われて一定の要件があればその祖父母の方に出るということでございますけれども、寮とかそういう宿舎にお子さんが入っている場合は現時点では出ないということになっております。その中で、海外に、親が日本に在住していないということは、かなり大きく全体の法体系を見直す必要があるというふうに考えておりまして、平成二十三年度におきましてもその部分について検討をいたしますけれども、この法律の中で措置できるのか、あるいは別の手だてが必要なのか、それも含めて検討課題だというふうに考えております。
#72
○山本博司君 是非とも推進をお願いしたいと思います。
 続きまして、同じく修正の部分でございますけれども、手当などの現金給付だけではなくて、待機児童を解消する保育サービスの充実などの現物の給付、そして育児休業の普及促進などのワーク・ライフ・バランスの推進、さらには、子育て世代である若者の雇用の安定など、総合的に拡充をされて初めて子育て支援という政策目標を進めることができると考えているわけでございまして、その施策のバランスを進めることが大事でございます。
 この法案の附則の第二条第二項に、政府は、平成二十三年度以降の子育て支援に係る全般的な施策の拡充について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものと、このようにあるわけでございまして、全般的な施策の検討ではなく、拡充という文言を盛り込んだことで大変画期的なことであると思うわけでございます。
 このことに関しまして、政府が子ども・子育てビジョンを今回出されておりまして、保育所とか児童クラブの整備などで約一兆六千億円ということが出ているわけでございます。この点に関しまして、政府としてどのような形でこれを推進をしていくのか、この総理の見解をお伺いしたいと思います。
#73
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山本委員からお話がありましたように、お子さんを社会の中でしっかりと支援していくと、支えていくという思いの中で子ども手当が創設をされてまいりましたが、ただ社会全体で子どもを育てるということは、現金の支給のみであるわけではありません。むしろ、車の両輪として考えなければならないのは、保育の在り方などの現物給付というものもあるわけでありますし、さらにワーク・ライフ・バランスをいかに推進していくかということも極めて重要な発想だと理解をしております。
 私どもは、このために子育て支援の総合的な対策として、いわゆる数値目標なども設定をいたしました。保育サービスを毎年五万人増やしていくというような子ども・子育てビジョンというものも策定をしたわけでございまして、これは大変、ある意味で国民の皆さん方の希望も大きな部分だと理解をしております。
 さらに、この関係大臣から成ります子ども・子育て新システム検討会議というものも設置をして、幼保一体化というものを含めて子育て支援のための包括的、一元的な制度の構築に向けて、本年の前半に基本的な方向性を固めてまいります。来年には、通常国会になろうかと思いますが、法案の提出まで準備をしたいと、そのように考えております。
#74
○山本博司君 終わります。
#75
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 子ども手当創設、今年については、これは十五歳以下の扶養控除廃止されますが、来年度中は負担増になる国民はほとんどおりませんので、その限りにおいて、来年度の範囲で私ども賛成しておりますが、これは問題は二〇一一年以降です。配偶者控除や成年扶養控除について見直すということが税制改正大綱でも明言されているわけですが、配偶者控除、扶養控除の廃止というのは、これは低所得者にとっても、総理、重い負担になると思いますので、やはりこれは行うべきではないと思いますが、総理、いかがですか。
#76
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私どもは、年少者に対する扶養控除というものに関しては、これは控除から手当へという方向で決めたところでございます。
 この成年扶養控除あるいは配偶者控除に関しては、見直すということには取り組むことにいたしておりますが、まだこれは国民の世論などもしっかりと受け止めてまいらなければならないことだとも思っておりますし、今お話がありましたような事情、特に低所得者の方々に大変厳しい、結果としての増税という効果になる可能性もあるわけでございますので、ここは十分に議論を深めて取り組んでまいらなければならないことだと、そのように基本的に考えております。
#77
○小池晃君 総理はそういう認識示されたんですけれども、菅財務大臣が衆議院の本会議で我が党議員の質問に対して、各種控除の拡充によって所得再配分機能が低下をしているんだという答弁をされておりまして、これは要するに控除の拡充で課税最低限の引上げが行われて所得再配分機能が低下していると。控除の拡充が所得再配分機能を低下させるというのは、私、全く理解できないですね。
 総理もこういう、所得控除というのは高額所得者、まあ今の答弁だとちょっと違う感じなんですが、菅大臣のちょっと認識と違うようなんですが、いかがですか。総理の認識をお伺いします。
#78
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) この菅大臣の発言でありますが、各種控除の拡充によって課税最低限の引上げが行われてきていると、その結果、所得再配分機能が低下しているということが述べられているわけでございます。
 課税最低限が引き上げられてしまうということによって所得再配分機能が低下しているという実態はこれは事実としてあるのではないかと思っておりますが、むしろ所得控除というものは、基本的には控除額が同じ額の場合には高所得者ほど税負担軽減額が大きくなるという点はあると。したがって、そういう意味でその拡充が所得再配分機能に影響を与えてきた面もあると思っています。
 ただ、私が小池委員に申し上げたいのは、私どもは、やはりただ単に控除というものを廃止をするということだけではなくて、控除から手当へという、これをセットにするべきだと基本的には私はそのように考えておりまして、そのことによって所得再配分機能というものを回復させるということができると認識をしております。
#79
○小池晃君 私も所得控除を手当と比較したらば、それは高額所得者に所得控除の方が有利であるというのは、それは当然そうだと思うんですよ。そういうことを議論しているわけじゃなくて、菅大臣の答弁というのは、所得控除自体が高額所得者優遇というふうに考えておられるような、そういう答弁だったものですからただしているわけであります。
 今、額として高額所得者ほど控除による減税は大きくなるというのは事実、それは事実です。しかし問題は、増税というのは絶対額もありますけれども、増税の率ということが負担感としてはあるわけです。例えば、配偶者控除が廃止されれば、夫婦のみの世帯で年収三百万円の所得税、住民税の増税額は五万四千五百円、これ収入に占める割合は一・八%ですが、これに対して年収一億円の場合は十八万五千円で、額は大きいですが、所得に対する比率でいうと〇・一八五%にすぎない、十倍も違うわけです。ですから、配偶者控除の廃止による増税というのは、私は決して高所得者ほど重いというそういう増税ではないというふうに思うんですが、総理、認識いかがですか。
#80
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まさに、額においては高額所得者の方が大きいと思いますが、率からすれば低所得者の方が率が高くなるということは事実として存在すると思います。したがいまして、この議論はただ単に、あるいは税収を高めるという思いの中での控除というものを見直すという方向だけではなくて、控除から手当へというワンセットの中でしっかりと議論することが求められているのではないかと重ねて申し上げておきます。
#81
○小池晃君 だから、それは分かるんです、セットであればと。だから、配偶者手当を出すために配偶者控除を廃止するわけじゃないわけで、これ全く手当違うわけですから、これはその分野においては私は議論は成り立たないと。
 ということでいうと、やっぱり配偶者控除の廃止というのは、これはやはり問題であるというふうに思いますし、私はやはり高額所得者優遇の仕組みを見直すというのであれば筋が違うと。そうであれば、この間もう累次にわたって行われてきた高額所得者に対する最高税率の引下げ、ここをやっぱりきちっと見直していくということによって財源を生み出すべきであって、やはり子育てを終えた世帯あるいはお子さんのいない世帯に負担を押し付ける、こういう形で財源をつくるというのは間違いであると。だから、私はやっぱり子育て支援の財源というのは、本来の税の在り方、この間やられてきた大企業減税あるいは大資産家減税の見直し、あるいは歳出の面でも、この間メス入っていません軍事費の問題、こういったことにメスを入れて財源つくるべきだと思うんですが、大臣、いかがですか。
#82
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 軍事費の話になると多少意見を異にするところがありますが、それまでの議論はなかなか私は傾聴に値すると理解をしております。すなわち、やはり配偶者控除というものを、ただ単にそれを廃止して済むという議論は、なかなかこれは慎重にされなければならない議論だと、私もそのように考えているところも付け加えさせていただきます。
 ただ、見直すという場合に、私も確かに大資産家に対する優遇税制とか、いわゆる株などの配当の優遇税制などというふうなものとか、あるいは所得税における最高税率の見直しという議論は、これから大いに税制調査会などを中心に行うべきだと思っております。
 ただ、軍事費ということになれば、私はこれはかなりぎりぎりの予算、〇・三%増額、今回なったということでありますが、これは子ども手当が中に含まれているので、実質は軍事費というか防衛費も減少しているというのが実態だと思っておりまして、なかなか専守防衛の中で私どもがこれ以上の防衛費というものを今削減するという状況ではないと理解をしております。
#83
○小池晃君 最後の問題はちょっとやっぱり私も意見を異にするんですが、今年の防衛費、軍事費の中で一番増えているのは米軍再編経費ですから。米軍再編経費が四百八十億円増えていますから。これは、グアム協定のときに野党時代民主党は反対しているわけですから、やっぱり私はこの問題でも間違っているというふうに言っておきたいと思います。
 それから、控除の問題は、ほかの料金、例えば難病の医療費やあるいは保育料などに波及する、これは政権でも検討するとおっしゃっているんで、こういう波及はしっかり抑えるということはきちんとやっていただきたいと思います。
 それから、ちょっと一点、予算委員会で私、質問通告して時間切れでできなかった問題があるんですけど、シベリア抑留者の特別措置法ですね。これは私、総理と一緒に毎年の慰霊祭にも御一緒に参加をしてきて取り組んできた経過があって、私はやっぱりこれは本当に一刻を争う問題だというふうに思うんです。本来であれば、前の国会で提出されて成立をしてしかるべきだったはず。
 私は、旧ソ連による国際法違反の強制抑留によって極寒の地で苦しめられた人々に対するこの法案の成立、是非今国会で一秒一刻を争って実現をさせたいと思うんですが、総理のこの問題に関する御決意も伺いたいと思います。
#84
○委員長(柳田稔君) 時間ですので、お答えは簡潔にお願いします。
#85
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) この話になると長くなりそうなんで簡潔にという委員長の御指摘でありますので、簡単に申し上げます。
 祖父がある意味でシベリアの最後の抑留されている方々を日本に復帰を申し上げることができたと。しかし、その方々の御労苦に対してまだ完全に報いていないという思いは私も共感しているところでございまして、もうこれが最後のチャンスだと、皆さんお年を大変召されているということもあって急務だと理解をしている中で、政府として、これは長妻大臣も大変関心を持って行動してくれておりますが、我々としてもできる限りこの政権の中でしっかりとした解決を示してまいりたいと、そのように思っております。
#86
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。
 子ども手当の創設、私どもも大賛成でございます。ただ、課題は、二万六千円、二十三年度の時点ではいろいろ課題が残るということだろうというふうに思っております。
 子どもの育ちを社会全体で支援するという中には、企業の社会的責任として事業主の費用負担も含まれるべきだと、私はそういうふうに思っております。また、現状では、ほとんどの自治体で保育料の負担軽減など地域の独自の施策に自治体が現に負担をしております。本格実施に当たりまして全額国庫負担とするのであれば、既存の児童手当の自治体負担分と事業主負担分はプールして、自治体がその地域の子育て施策に活用できると、例えばフランスで全国家族手当金庫、こういう制度がありますけれども、こういうふうな制度、つまり子ども基金を各都道府県に創設をすると、こういうものを考えられないかと。つまり、仮に本格実施の際に全額国庫負担となった場合、事業主あるいは自治体負担は子ども基金などに活用できないのかどうか、総理の御見解をお伺いいたします。
#87
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 近藤委員御案内のとおり、二十二年度においては、事業主の皆さん、また自治体の皆さんにも御負担をいただくことにいたしました。二十三年度以降に関しては、まだこれからの大いなる議論ということになるわけでございまして、結論が出ているわけではありません。
 ただ、二十三年度以降ということになりますと、いわゆる幼保一体化の議論なども含めて、私ども新たな次世代育成支援のための包括的、一元的な制度の構築に向けての検討事項というものを考えているところでございまして、その中におきまして、国や地方や事業主、本人、社会全体がどのように費用負担をするべきかということをとことん議論するべきだと思っております。
 特に、マニフェストに書かれておりますように、子ども手当に対して基本的に満たしていこうという発想になればなおのことだと思っております。
 そこにも書いてあるんです。実は、フランスでは全国家族手当金庫により子育て支援にかかわる財源を一元的に管理する仕組みとなっている。この今まさに、近藤委員がお尋ねありましたフランスのやり方というものもひとつ検討してまいりたいと思っておりまして、現金給付と現物給付を一体的にどのように組み合わせていくかというような議論も、そこでも議論をしてまいることができればと思っております。
#88
○近藤正道君 ありがとうございました。
 子育て支援、これはもう現金と現物とワーク・ライフ・バランス、この三本柱だと。この認識はこの子ども手当の議論の中でもうまさに共通事項になったというふうに思っております。
 そういう意味で、子ども・子育てビジョン、皆さんから精力的に整備をしていただいたわけでありますが、数値目標も入れていただきました。そして、主な施策の財源だけを合計いたしますと七千億ということでありますが、詳細はもっと増えるようでございます。今ほども議論が出ましたけれども、この子ども・子育てビジョンの財源確保、とにかく総理から頑張っていただきたいと、こういうふうに思っておりますが、御決意をお伺いいたします。
#89
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 財源確保、しっかりやっていきたいと思っております。
 今お話ありましたように、七千億円というのは、例えば保育サービスをこれから毎年五万人ずつ増やしていくということになりますと、平成二十六年度、単年度に七千億円必要だということになります。相当な額でございますので、単年度において、すぐに七千億というわけではありませんが、かなりの額が要求されてくると思います。
 したがいまして、この財源に関してはこれは財務大臣などとも真剣勝負でやらなきゃいかぬ話だと思っておりますが、一番ある意味で国民の皆様方が新政権に対して期待をしていただいているところでもあろうかと思っておりますので、財源確保には最善を尽くしてまいりたいと存じます。
#90
○近藤正道君 もう一つ気になる点をお聞きしたいというふうに思うんです。子ども手当と他の社会保障とのバランスの問題なんですね。
 現在、国民年金三万円以下、月額三万円以下で暮らしている高齢者の方が約九十三万人いると、こういうふうに言われておりまして、うち九割は、九割の八十三万人、これは女性だと。つまり、百万近い女性の皆さんが三万以下の年金で暮らしていると。
 そういう状況の中で、子ども手当が初年度の一万三千円ならいいんですけれども、二万六千円になったときに国民的な合意がさっと得られるんだろうか。私は、二万六千円、この意義というのは十分理解をしているつもりでありますが、現に国民年金三万円で暮らしている人たちが相当いる中で、この国民的な合意を得る努力というのはやっぱり相当重要だろうと、こういうふうに今思っております。
 これは私の要望でございますけれども、この本格実施二万六千円をやる際には、やっぱり高齢者の年金問題あるいは他の社会保障の姿をしっかり示すと。例えば、月額七万、民主党であれば、社民党であれば八万と言っているんですけれども、七万の最低保障年金がいつごろからこうなる、あるいは給付付税額控除、こういうものもこれから間もなく追っかけて実現すると、そういう制度でしっかりとやっぱり支えるんで、何とかこの二万六千円についてこれこれこういう意義があるんで是非皆さん理解をしてくださいと、そういうふうに言わないと、やっぱり三万以下の年金を放置したままだといろいろ国民の間に割り切れない感情みたいなものが私は残るんではないかというふうに思うんです。
 そういう社会保障の具体的なビジョンとセットでこの二万六千円の必要性というものを是非強く訴えていただきたいと、こういうふうに思いますが、総理のお考えをお聞かせをいただきたい。私は、二万六千円やめろというんじゃなくて、やっぱりやれ、やってほしいという立場で、そういうセットの議論も是非していただきたいという立場でございますので、よろしくお願いをいたします。
#91
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) いわゆる子育てと、それからお年寄りのための、高齢者の皆さん方への対策と併せて社会保障全体のビジョンを特に子ども手当を更に拡充するときには示すべきだと、近藤委員の御主張、そのとおりだと思います。
 私どもは、今まで少子高齢者対策ということの中で、少子化、すなわち子どもさんに対する手当てというものが高齢者に対する手当てに対して余りにも薄かったと、十分の一以下ではなかったかと思っております。それだけある意味でお子さんに対する支援というものが少なかったというのが実情であります。そのバランスを取り戻していくための一助として子ども手当というものを創設をしたいと考えたわけでございます。
 ただ、そうはいっても、今様々なサービスを受けておられるお年寄りの方々にとってみれば、私たちはどうなるんだというお気持ちがあろうかと思います。特に、今三万円以下の国民年金の方が九十三万人おられる、ほとんど女性の方々だ、そのようなお話がありました。そういう方々に対して、いや、我々は年金制度も抜本的に変えていきますよ、将来は七万円と、最低でもそうなりますよというようなこと、まだこれは決めているわけではありませんので、年金制度をこれから大いに与野党超えてでも議論をする必要があろうかとは思っておりますが、こういった制度設計も併せてお示しをする必要があろうかと思っておりますので、極力、子ども手当というものを更に拡充していくときには社会保障全体の姿をもっと具体的にお示しできるようにしてまいりたいと存じます。
#92
○近藤正道君 終わります。
#93
○委員長(柳田稔君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。
 午後三時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十二分休憩
     ─────・─────
   午後三時開会
#94
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、森田高君及び伊達忠一君が委員を辞任され、その補欠として徳永久志君及び塚田一郎君が選任されました。
    ─────────────
#95
○委員長(柳田稔君) 休憩前に引き続き、平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#96
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 ちょっと冒頭、保育所の入所待機児童数、昨年十月の数字が本日発表されまして、四万六千五十八人ということで、昨年同月よりも五千人以上増えておりますが、この数字についての大臣の御所見と、やはりこの委員会でも繰り返し議論になってきたように、この問題の解消というのは子育て支援の中で待ったなしの課題になってきていると思いますが、いかがでしょうか。
#97
○国務大臣(長妻昭君) これ毎年、厚生労働省、保育所の待機児童数を四月と十月の数字を発表させていただいているということでございまして、今言われたのはこの十月の分の、昨年十月でございますが、数字が四万六千五十八人ということでございまして、前年よりも、おっしゃられるように六千人弱増えているというような現実がございます。
 これは、少子化の流れの中で、働く親御さんが増えたというのが一つ大きな原因だというふうに考えておりまして、我々は、ここの委員会でも御指摘いただきましたように、現金のみならず現物給付で計画を立てておりますけれども、さらに分園とか空き教室、公民館あるいは公営住宅などなど、あるいは小池委員からも御指摘いただいた遊休地の問題なども財務省と協議をしておりまして、そういう、全力で保育サービスの充実というのも図っていきたいということであります。
#98
○小池晃君 認可保育所の設置を基本に解消を図っていくということで進めていただきたいと思います。
 それから、子ども手当の創設に伴って学童クラブの財源がどうなるのかが心配されていたわけですが、来年度は今年と同様に児童手当勘定で実施されることになりまして、この委員会の質疑の中でも大臣は、放課後児童クラブを始めとする児童育成事業は非常に重要だと、もちろん継続していくんだという答弁もされています。
 学童保育は本当に重要で、小一の壁という言葉もあるように、保育から学童保育に移った途端に時間や規模やあるいはその内容が後退してしまうということが問題になっておりまして、これは質の問題では、これまで最低基準がなかったわけです。二〇〇七年には、放課後児童クラブガイドラインを国は作りまして、子ども・子育てビジョンでも、これを踏まえて向上というふうになっているんですが、これ、法的拘束力がないわけです。ガイドラインで定められた基準が守られない、そういう事態が発生をしておりまして、例えばこのガイドラインでは規模の上限七十人というふうにしているけれども、七十一人を超えている施設が一割を超えておりまして、詰め込み学童保育、過密保育の問題は深刻です。
 大規模学童解消のために、国はいったん七十一人以上の大規模学童に対する補助金を出さない方針出したんだけれども、こういう方針出ても、例えば立川市、多摩市、横浜市など、幾つかの自治体では全面解消の方針を持っていない。何でかというと、これ、最低基準がないというのが一つあるわけです。それから、補助金もらっても余りにそれが少ないので、補助金をもらうために分割をするよりも詰め込んだ方が財政負担が少ないという、こういうことになってしまっているわけですね。こういう中で、やはり学童保育の基準を地方の自主性だけに任せていては質の向上を図ることはなかなか困難ではないか。
 私、大臣、この学童保育の問題について、国としてやはり何らかの拘束力を持っている基準を定めることを検討すべきではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#99
○国務大臣(長妻昭君) 今言われた小一の壁というのが解消される必要があると。保育所から小学校一年生になると、夕方の預かりというのが手薄になってしまうんではないかという問題でありますけれども、これは新システム検討会議、子ども・子育ての、その会議が設置をされまして、その中で幼保一体化とともに私は議論されるべき点は今おっしゃられた放課後児童クラブと。文部科学省も、これは学習の一環で放課後延長的な教育をやっているという部分もありますので、それも一体的にやはり文部科学省と厚生労働省のいろいろ重なる部分について見直しをしていく必要があるというふうに考えております。
 その際、その基準についても一つの論点として議論が行われる必要があるというふうに考えておりまして、今はおっしゃられるように放課後児童クラブのガイドラインで、児童一人当たり一・六五平方メートル以上が望ましいというスペースもあるんですけれども、ガイドラインということでありますので、その検討会議の中で文科省と厚生労働省にまたがる問題の一つとして検討していきたいと思います。
#100
○小池晃君 是非こういう拘束力のある基準を作るという方向で検討を進めていただきたいと思います。
 実は私の、うちの子も今年、小学校に入学するんですよね。保育だと延長で七時半までなんですけれども、学童になると六時というふうになるわけで、これ、帰るときもお父さん、お母さんで分担して、私もちょっと分担をして帰る手伝いをするとか、やっぱりこの小一の壁というのは実感もしていますので、是非やっぱりこういう点にしっかり光を当てていただきたいなというふうに思っております。
 それから、保育の問題で、明日の安心と成長のための緊急経済対策で、直接契約制度、保育に欠ける要件の見直し、利用者補助制度への転換という方向が打ち出されておりますが、この利用者補助方式ということについては、これは、昨日の参考人でも話題になりましたいわゆるバウチャー方式、つまり現金を給付して、保育サービスの利用は利用者の自由に任せると。こういう制度を含むものとして厚生労働省としては考えておられるのか、それとも、それは検討には含めないということなのか、お尋ねします。
#101
○国務大臣(長妻昭君) バウチャーということについて、これは衆議院の厚生労働委員会でも質疑がございまして、それも検討事項の一つであるというふうに答えさせていただいているわけでありますけれども。
 ただ、バウチャーといったときにいろんなこれ概念がありますので、例えば一番自由なバウチャーという概念であれば、例えばそのバウチャーを子育て世代にお渡しして、それは民間の学習塾でも使えるし、全く民間の子ども関係のスイミングスクールでも使えるとか、幅広いバウチャーという考え方と、もう一つ、かなり限定的なバウチャーという考え方は、公的な認可保育所などでそのバウチャー的な券を保育所に出せば、その保育所に対する運営費の補助が上がっていく。つまり、園児に人気のある保育所ほど補助が潤沢に付いてくると。こういうある意味では、お母様、親御さんの非常に行きたい保育所ほど補助が厚くなって、そこが充実していくと。こういう考え方から、いろいろ考え方があると思いますので、一つの検討課題として検討するというふうに考えております。
#102
○小池晃君 私ども、このバウチャー制度の導入というのは、結局、市場原理に任せていくということになりかねない危険性を持っておると思っておりまして、子どもの貧困が問題になっている中で、やはり格差広げるようなことについては、これは我々はやるべきでないというふうに思っております。
 今もお話ありましたが、直接契約ということが検討になっているんですが、これ昨日、参考人でも出されましたけれども、今本当に大都市圏では保育所に入れずに、お母さん、お父さんが駆けずり回って、就活ならぬ保活というような状況になって、今日の数字でも待機児童の数もこれだけ増えているわけです。
 直接申込み、直接契約制度というのは利用者本位だというふうに言うけれども、結局、大都市圏で起こっているような親が駆けずり回るような実態は、むしろこういうことにすれば深刻化をしてしまうのではないかというふうに思うんですが、その点はいかがですか。
#103
○国務大臣(長妻昭君) 先ほど申し上げたのは基本的な検討課題でありますけれども、やはり親御さんからも評価される保育所に補助が多く付いて、そこでいろいろ施設が改修されて定員も増えてくるというようなことも一つの考え方ではないのかというふうに思いますが、ただ、そういうような措置が保育所を探すのに逆に、善かれと思った措置で保育所を探すことがより困難になるということはあってはならないというふうに思いますので、そういうことも勘案して新システム検討会議で議論をしていくということであります。
#104
○小池晃君 保育所が充足していればそういう質の問題ということにもなってくるかと思うんですが、圧倒的に足りない中で直接契約制度というようなことになれば、私はむしろ現状のお父さん、お母さんたちの苦労を、困難を、特に大都市部では深刻にするだけだというふうに思います。
 それから、直接契約の導入ということになると、これは貧困層やあるいはDV被害者など、子育てで困難抱えている公的支援の必要性の高い世帯を直撃しかねないと思うんですね。少子化特別部会でもそういういわゆる困難層については特別な配慮を行うということが検討をされていることは承知をしているんですが、お聞きしたいのは、保育料を支払うことができずに滞納した場合について、現在は、これは市町村の保育実施義務を定めた児童福祉法二十四条があるために、保育料を滞納しても退所させることができないという通知が出ているわけであります。いろんな事情の方がいらっしゃると思うんで私は今の制度は必要だと思っているんですが、こういった形での直接契約制度ということの中で、滞納があった場合に契約の解除ということを考えていらっしゃるんですか。
#105
○国務大臣(長妻昭君) まず、今仮定の仮定の御質問だと思うんです。直接契約方式にまだするしないという、これが決まったわけではございません。基本的な考え方としては、やはりもうサービスが十分行き届いているものについては一定の制約という考え方があるかもしれませんけれども、事保育の分野に限ってはまだこれサービスが不十分でありますので、基本的には今の考え方よりも、それを更にサービスを低下をさせるということについては非常に慎重に考えなければならないと思いますので、そういうことも含めてこの検討会議で議論をされるということになります。
#106
○小池晃君 この間、例えば介護保険制度にしても障害者にしても、契約制度的なもの、あるいは契約制度を導入してきた。その中で、やっぱり基盤整備が遅れているときにこんなことをやれば利用者にとっては本当に大変な事態になるんだということは、これは民主党の皆さんも指摘をされてきたことではないかなというふうに思っていまして、やっぱり保育の分野、特にやっぱりこういう基盤が立ち遅れている中でこういう直接契約制度ということになった場合に、やっぱり弱い者に大変な犠牲が行くことになりかねない。現に、契約制度に移っている障害児の入所施設では、滞納があった場合には事業所は契約を解除することが可能だと考えるという、そういう趣旨の通知が出ていて、これ私、この委員会でも問題にしたことがあるんですが、やはり利用者本位の仕組みといいながら、保育料が払えない困難な家庭から保育所の利用を取り上げるというような方向での改革というのは、これは絶対にやらないでいただきたいというふうに思っております。
 以上で質問を終わります。
#107
○西島英利君 自由民主党の西島でございます。
 今回のこの子ども手当につきまして、財源の問題と、それから外国人の子弟に対する支給について絞りまして御質問をさせていただきたいと思います。
 今回、この子ども手当ということで今議論をされているんでございますけれども、衆議院等の議事録等々を見てみましても、これは平成二十二年度限りのどうも法案みたいな答弁をされているわけでございますが、よって、この二十三年度の、じゃ財源をどうするのですかという質問に対して、そのほとんどがお答えになっていないというふうに思わざるを得ないわけでございます。
 そこで、これは三月の十日の衆議院の厚生労働委員会の速記録を見ているんですけれども、大村議員の質問に対しまして、長妻大臣が、今一年ぐらい議論をしてからやったらどうだというお話もございましたけれども、これはマニフェストで、大村委員はマニフェストを厳守せよということをよく言っておられるわけでありまして、この二十二年度の工程表の中でも四月から半額支給するというのを書かせていただいているということだということで、あくまでもマニフェストに書かれているからということを主張をされているわけでございます。
 そうしますと、この工程表でいきますと、二十三年度は五兆五千億円というのがこの工程表の中に書かれているわけですよね、しっかりと、民主党の出されましたマニフェストの中に。
 ですから、そういう意味でいきますと、二十三年度の五兆五千億円を確保するための財源をどうお考えになっているのかという質問は、当然、これは責任ある人間であればその質問をするのは当たり前だと思うんですが、これについて二十三年度の予算をどういう形で確保しようとされているのか、お教えいただきたいと思います。
#108
○国務大臣(長妻昭君) まず、マニフェストの数字は五・五兆円と書いてございますが、見ていただいてもお分かりのように出産一時金も入っておりますので、厳密に言うと、子ども手当という意味ではマニフェストに書いてあるのは五・三兆円ということであります。
 そして、一つは二十三年度の財源の問題でございますけれども、これも鳩山総理も午前中申し上げましたけれども、行政刷新会議を始め不要不急の事業を徹底的に見直していく、いわゆる天下り団体も徹底的に見直していくと、そこから財源を出すというのが一点。
 そしてもう一つは、これは特別会計の中に毎年たまる埋蔵金的なものもあるのではないかということで、そういうものも精査をする。
 そして、税制については、一期鳩山政権では消費税は上げませんけれども、それ以外の税制面での見直しをする。主に控除から手当へということで、子ども手当に関しましても、十五歳以下の若年者扶養控除を廃止をするということと一体で考えていただきますと、所得税と地方税合わせますと平年度ベースで年間九千億円の増収になるというようなこともあるわけでございまして、そういう全体の中で財源を捻出すべく、これは四大臣合意にもありますけれども、平成二十三年度の予算編成の中で精いっぱい頑張って取り組んでいくということであります。
#109
○西島英利君 それでは、今回のこの二十二年度についても、午前中の答弁の中で総理が非常に財源確保に苦労したというふうなことをおっしゃっていたわけでございますが、となりますと、その扶養控除、それから配偶者控除等々、これは当然議論をされ、財源が足りなければ当然最初からそれを入れ込むというのは当然のことじゃないですか。それが、何で今回そこの部分まで踏み込んでなかったのかどうか、お教えいただきたいと思います。
#110
○国務大臣(長妻昭君) 控除から手当へという流れで、もう十五歳以下の若年者扶養控除を廃止すると、この方針は決定をしておりまして、所得税に関しましては来年の一月からその廃止が始まります。そして、地方税に関しましては平成二十四年度から始まるというようなことで、これについて御理解をいただいているところであります。
#111
○西島英利君 だれが理解をされているのかよく分からないのですが、大臣は理解をしていただいているとよくお言葉を使われるわけでございますけれども、一体だれが理解をしているのかなと。
 今朝の午前中の共産党の小池委員の質問でも、これはやはりおかしいじゃないかというような質問をされたわけでございますけれども、やはりこういうことはしっかりと議論をした上で、やっぱり財源が足りなければ足りないなりの、一年間しっかりと議論をした上で、その財源もしっかりと確保した上でこういうものをやらなければいけないんではないかというふうに私自身は思うんですね。
 それで、今実はいろんなところでいろんなお話を聞くんですが、例えば車のセールスマンの方々が、こういうものが、例えば二十三年からだったらば二万六千円出ますのでこれをローンに充てればいいですよと、できれば子どもたくさんつくった方がいいから七人乗りのものがいいですよとか、そういうようなことで今セールス活動をされているということを私自身聞いているんですね。
 しかし、もし来年その二万六千円が出ないということになると、まあ出るか出ないか、額がどうなるか分からないんですが、そうなったときに、家計というのは将来のことも考えて実は組んでいくんですね。それが出ないということは、実はせっかく買った車も手放さなければいけないような状況も起きてくるわけですよ。ですから、私は財源のことを大臣に今お聞きしているということでございます。
 先ほどから無駄云々というようなお話もございましたけれども、それは後ほどまたお話をいたしますが、今回、結果的に財源が確保できなかったということで、児童手当の部分をそのまま残した形で今回作っておられるんですね。例えば事業主だけで、今資料の一でございますけれども、事業主が千四百三十六億円、地方負担が四千六百五十二億円という形で、たしかこれ児童手当的なものを残すといって地方にも負担をと言われたときに六団体が物すごい反対をされた経緯があるだろうというふうに思うんですけれども、もう一度申し上げますが、二十三年度の予算をどういう形でお考えになられているか、もう一度お答えいただきたいと思います。
#112
○国務大臣(長妻昭君) 二十三年度につきましては、我々この満額の支給というのを申し上げておりますので、その支給のための財源について、これは予算編成の過程で財政当局ともきちっと議論をしていくということです。
 ただ、前提としては、これはもう鳩山内閣の方針ですが、それぞれの担当大臣が査定大臣となって自分の省の、私でいえば厚生労働省が非常に大きな規模の予算を預かっておりますので、省内の事業仕分的な手法も使って、徹底的に見直していくべきものは見直すというようなことで取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 そして、消費税には、これは一期の政権の中では上げるということはございませんが、議論を進めると同時に、消費税以外の税制の体系については税調で議論をするということとなっております。
#113
○西島英利君 実は、長妻大臣が記者会見を何回かされております。十月の十六日には、全部国費ということで概算要求をしていますと、そういう立場で財政当局と交渉をしていきますと。十一月の十九日には、平成二十二年度の概算要求で全額国費というようなことの記者会見をされております。そして、十二月の八日だったかな、九日になりますと、全額国費でお願いしたいということは変わっていないと。ここから微妙に変わってくるんですね。
 つまり、このときまでは当然財源が確保できるだろうと思っていたところが、やはり財務省との交渉の中でなかなかうまくいかないというふうなところで、ここからが児童手当の拡充という考え方に変わってきておるんですよね。ですけど、これはやっぱりおかしいんですね。そもそもが今回のこの法律も子ども手当の法律なんですよ、児童手当の拡充の法律じゃないんですね。
 ですから、その後、様々な形の中で、今日も総理が、これは児童手当の拡充ですから児童手当のときのいろんな仕組みは残しておかなきゃいけないからというようなことをおっしゃったように私、記憶しているんですけれども、児童手当と子ども手当、全く違うはずですよね。いつから児童手当の拡充という形になっていったんですか。ただ、財源が足りないから地方にも出してもらい、事業主にも出してもらうという、ただそれだけのことで児童手当の拡充というこの言葉にすり替わってきたんじゃないですか、いかがですか。
#114
○国務大臣(長妻昭君) 今法案を御議論していただいているものは平成二十二年度についてのものでございますけれども、財源についてもいろいろなこれ議論がございまして、負担という意味では、この児童手当の負担の額に見合うものをお願いをしていこうと、最終的にはそういう形になったわけであります。
 と同時に、地方の事務の負担ということもございますので、年に三回支給するというような事務手続のスキームも児童手当の当時のスキームを使っていくということで、こういう形になったわけでありますが。
 ただ、あくまで、その支給をする、これはお金を支給するわけでございますので、その趣旨としては、子ども手当の今御議論をいただいている法律にも書かさせていただいておりますように、第一条で「次代の社会を担う子どもの健やかな育ちを支援するため」ということが目標に掲げさせていただいているということで、あくまで支払うお金そのものは子ども手当の理念であります。
#115
○西島英利君 今大臣、ちょっと大変なことをおっしゃったんですね。つまり、ずっと今まで答弁してこられたのは、児童手当の拡充という言葉を使って答弁をしてこられました。しかし、今の御答弁は児童手当の拡充じゃないですよね。ただスキームを使っているということを今おっしゃいました。これはそれでいいんですね。児童手当じゃなくてあくまでも子ども手当なんですよということでいいんですか。
#116
○国務大臣(長妻昭君) 今議論していただいている法律は子ども手当法案でございまして、その子ども手当ということで一万三千円というお金を支給させていただくということで、その趣旨についても、この第一条、先ほど読んだ趣旨でお支払いをするということでございます。
 ただ、この負担の考え方あるいは事務の流れのスキームというのは、この児童手当ということをいろいろな負担も考えて使っていくというような趣旨であります。
#117
○西島英利君 これ後ほど質問をいたしますけれども、今まさしく外国人の、在留の外国人の子弟の問題が大きな問題になっているんでございますけれども、このときの説明は、必ず児童手当の拡充があって、それを残していかなきゃいけないんだというようなことを何回も何回もおっしゃっているんですね。ですから、そういう意味で私はこれしつこくちょっと御質問をさせて今いただいているところでございます。
 そこで、また後ほどこの件については、この財源のことを聞いても同じことの恐らく答弁だろうと思いますから、資料の二を見ていただきたいんですが、これは「社会保障給付費の推移」でございます。これは年金、医療、福祉その他、つまり介護でございますですね。この資料二を見ていきますと、毎年毎年すごい伸びを示しているんですよ。たった三年間の間に七兆数千億円の伸びを示しています。
 これは大臣もよくおっしゃっているんですが、毎年一兆円ずつ国費の負担が増えてきているということをおっしゃっております。これは五年、十年たつともう大変な金額になるわけですね。ですから、まさしく今社会保障の給付を、伸びていく一方の給付をどうするのかということで実は消費税の議論が恐らく出ているんだろうというふうに思うんですけれども、それでもまだ無駄無駄と言われるんですかね。
 つまり、今回もし二万六千円をお払いになるんであれば、二十三年度に、今回よりも更に四兆円新たな財源が発生するわけですね。今おっしゃったような無駄無駄でその四兆円が出てくるんですか、いかがでございますか。
#118
○国務大臣(長妻昭君) これは先ほど来御答弁申し上げておりますけれども、本当に今おっしゃられたように国費ベースだけでも社会保障の自然増ということで、今と同じサービスでもその人が、対象の方が増えるということもあり、一兆円ずつ増えていくという大変なこれは財政の負担になるということであります。
 その中で、我々はこの一期の中では消費税、議論はいたしますけれども、上げない。そして、ただ税制全体の、消費税以外のものについてはきちっと議論をしていくということが一点と、もう一つは、不要不急の事業、優先順位を見直すなどなどの措置をとっていくということであります。
 税制については、この控除を廃止をするというようなことで、いろいろ若年者扶養控除以外も書かさせて、マニフェストに書いてある部分もございますけれども、そういうもろもろのものを議論をして、政府全体として何とか財源を捻出をしていくということで、この協議を、二十三年度に向けて予算編成の中で決着を図っていくということであります。
#119
○西島英利君 それでは、無駄という、そこのところで質問を進めさせていただきますけれども、資料の三でございます。資料の三は、天下り先に対する支出十二兆円という表を付けさせていただきました。
 長妻大臣はまだ野党のときに、このことを盛んに強調されて、これだけの無駄があるんですということを盛んに言われました。朝のワイドショーなんか見ていても、どうもこれが全部天下りの人たちの人件費になっているんじゃないか的なコメントが非常に多かったように思うんですけれども、この十二兆円について、たしか麻生総理に対して、この中でどれだけの無駄があると思うんですかというような質問も長妻大臣がされていたわけでございますが、逆にお聞きいたします。
 この十二兆円の中でどの部分が無駄だというふうにおっしゃるんでしょうか、お教えいただきたいと思います。
#120
○国務大臣(長妻昭君) この十二兆円について、この中に無駄があるんではないかということを申し上げているところでございまして、これ、例えば厚生労働省でいえば、独立行政法人福祉医療機構に二千七百八十七億円の基金がございました、天下り団体でございますが。これは返却をさせる。あるいは、この天下り法人に対する補助金について、これ厚生労働省の主管する天下り団体でございますけれども、一千十三億円を削減をする。あるいは、五代続けて国家公務員OBが再就職している公益法人等への補助金については、これの対象の補助金については半分を削減をする。あるいは、国家公務員OBが在籍する公益法人等への補助金については、全体のまず一割を削減するなどなどの対応を取らせていただいているところであります。
 その中で、政権交代をして、これは第一次補正の執行停止あるいは刷新会議で指摘をされた天下り団体以外のものも含んでいるわけでございますけれども、それをもろもろ足し算いたしますと、合計で一兆二千八百三十億円程度の削減ができたというふうに考えております。
#121
○西島英利君 それでも一兆二千三百億円ですよね。つまり、これから先必要とする財源は、先ほど申し上げましたけれども、子ども手当だけであと四兆円どこかで確保してこなきゃいけないわけですよ。ですから、とてもとてもそれは遠いものだというふうに思うんですね。
 さらには、社会保障の給付費はこれから毎年毎年、また更に伸びるかもしれませんが、毎年自然増が一兆円あると。ですから、その財源をどうしていくのか。とにかく、もう足りない財源をどう確保していくのかというところが大変なんですね。
 それから、先ほど言われましたけれども、内部留保的なもの、これ返還させる。これは過去もずっと返還させてきているんですよね、そういうふうな仕組みになっていますから。ですけれども、これは一度使ったらもうなくなるお金、財源でもあります。
 では、そういうのを、この子ども手当的に、半永久的に続いていく、恒久的なものに対して、その財源が当てにできると思っていられるんでしょうか、お教えいただきたいと思います。
#122
○国務大臣(長妻昭君) これ、私どもも永久に未来永劫、消費税を上げないというふうに申し上げているわけではありませんで、一期の中では消費税は上げない、議論はするということで、二期目の前に、必要があれば国政選挙の前にきちっと御負担とその使途を明確にして、そして国民の皆さんの信が得られればそれを実行していくということでございます。
 ただ、これは、政権交代してすぐにそういうことを実行していくということは、これまで我々は、長年に積み重なって、政権交代がない時代に積み重なったある意味では無駄、そういうものを徹底的に見直して、あるいは優先順位の低い事業、これも徹底的に見直していくということで、これには一定の時間が掛かる分野もありますので、それについてはこの一期の中で徹底的に見直して、その都度その範疇で財源を出して、その考え方で財源を出していくということで、安易にその努力を停止をして消費税ということはあってはならないというふうに考えております。
#123
○西島英利君 社会保障のその給付に関しましても、毎年毎年予算の中で大変な苦労をしながら、そして削減をしながら、過去もやってきたことはこれは間違いないんですね。ですから、今何で、マスコミも含めて、この社会保障の給付に関して、もう消費税の議論を何ですぐ始めないのかというのが今の論調ですよ。ですから、確かに無駄をなくすということはこれは大事なことです。ですけれども、それでは賄えないぐらいの伸びを示しているわけでございますから、やはり先日の後期高齢者医療制度のときも私、申し上げましたが、同時並行的にやっぱり議論をして国民に理解を求める活動をしていかない限り、あるとき突然、もうこういう形になりましたから、もう消費税しかありませんですからとぽんと出されても、国民は戸惑うだけなんですね。
 ですから、そういう意味で、来年実行すると言われているわけです、二十三年度も。その、何回も申し上げますが、五兆三千億円の財源をどうするのかと、これはしつこく言うのは当たり前なんじゃないですか。これ、国民にとってみたら一度家計に組み入れてしまうと大変なんですよ、これは。
 時々、これは誤解をしないで聞いていただきたいんですけれども、私も医者でございますから、時々です、まあ、めったにはないんですが、時々あるのが、患者さんが非常にもう大変な状況になられたときに時々聞く言葉なんですけれども、要は、年金がローンの返済に実は当てにしているんで何とかもう少しと、こう言われることは結構あるんですよ。それと同じことですよ。
 二万六千円、ちゃんと二十三年度からやりますよと言ったらば、家計に組み込むのは当たり前じゃないですか、少なくとも中学卒業するまでは。だから、そのときにやっぱり、その家計に組み込んだ人を安心させるためには、実はこういう財源をちゃんとやりますよということを言わないと、無駄無駄無駄無駄だだけではやっぱり国民の安心にはつながらないというふうに私は思います。
 資料の四を見ていただきたいんですが、これは、長妻大臣は衆議院でございますから、参議院の決算委員会のことについてどういうふうにお考えになっているか分かりませんけれども、参議院は決算重視の参議院と言われておりまして、決算審議をずっとやって、そしてそこで最終的には警告決議というものを作って、そしてこの予算について、予算といいますか、使われたここの部分についてはこれは無駄だから、次の予算編成ではこれは外しなさいということをずっとやってきたんですね、警告決議。
 これは、平成十三年から十七年で何で止まっているのかといいますと、平成十九年の参議院選挙で実は与野党が逆転を参議院しました。そういう視点から、この決算そのものが否決をされましたので、この警告決議というものが出せなくなってしまったんです。ですから、その警告決議を反映した内容は実はこの中に出ていないんですが、少なくともこの平成十三年から十七年度の決算を見ていただきますと、特別会計の見直しだけで、十五年、十六年で三十兆円近く実は見直しておるんですよ。
 ですから、まさしく参議院の決算委員会というのは、議会で要は事業仕分をやっているようなものなんですね。そういう形の中で無駄をかなりなくしてきたという、実はそういう歴史的な経緯がございます。私も五年間決算委員をしておりましたので、私自身も様々な形でこの見直しを要求をしてきたところでございます。
 そういう意味からいきますと、大臣がおっしゃるような無駄をなくして、先ほどから何回も言っています、とてもとても無駄だけでは賄えないような財源を確保できるというのはなかなか難しいだろうというのが私自身の考え方でもございます。
 そこで、資料の五を見ていただきたいんですが、これは消費税の使途でございます。これは財務省からいただきました二十二年度の予算の内容でございますが、この消費税の収入が充てられる経費、地方へお金を要するに送る、送金するのと、それから基礎年金、老人医療、介護、これを予算総則にもう規定をしているんですね。これは平成十一年度の予算からこういう形になっています。
 そこでいきますと、消費税が大体十二兆一千億ぐらいですか、その中で地方へ送っている分が五兆三千億円、もちろん地方消費税も入れてでございますが。そうすると、国で残っているのが六兆八千億円なんですね。そして、じゃ、基礎年金と老人医療と介護に幾ら税金を投入しているかといいますと、十六兆六千億円、実は税金を投入しているんです。ところが、国が使えるのは六兆八千億円しかありませんので、九兆八千億円足りないんですよね。
 ですから、この九兆八千億円をどういう形で賄うのか、これは大変な議論なわけです。ですから、消費税の議論をやっぱり進めていかないといけないですよねというような論調がマスコミにも出てきたというのは、実はこの辺りにあるのかなというふうに思います。
 もう一度申し上げますが、ですから今もう消費税の議論をしていかない限り、とてもじゃないけれども、二十三年度からの五兆三千億の財源確保というのは非常に厳しいのではないかというふうに思わざるを得ないんですね。ところが、将来的には消費税でこういう形で賄いますというメッセージを出せば私は国民は安心するんだろうというふうに思うんですが、もう一度御見解をよろしくお願いします。
#124
○国務大臣(長妻昭君) この内閣では、消費税の議論はしていきましょうということとなっておりまして、その議論は適切にされていくというふうに考えております。
 ただ、直ちにというか、その消費税を実際に上げるということは、これはもうまだまだ浪費や優先順位の低い事業の見直し、不要不急の事業の見直しなどなど、やるべきことがもうたくさんあるというふうに考えておりますので、これは徹底的にやはりそこを見直していくというのが大前提になると考えております。
 厚生労働省でも、政権交代して事業仕分、刷新会議というのがあって、かなりこれは各省庁そうだと思いますが、非常に緊張感が出てまいりまして、刷新送りになったらどうしようということで、刷新会議に取り上げられたら大変だということで、その前に自ら浪費がないようにもう日々いろいろな業務を見てまいりましょうと、こういう機運になり、そういう仕組みも各省庁で取組が始まっておりますので、これをまず本当に徹底的にやって、国民の皆さんが払った保険料や税金が間違いなく社会保障のサービスに無駄がなく中抜きされないできちっと結び付いているんだと、こういう実感を持っていただかなければ、どんなことを消費税をお願いをしてもこれは到底受け入れられないというふうに思っておりますので、まずは今申し上げた前提と消費税以外の税制の議論を検討をしていくというのが前提となります。
#125
○西島英利君 先ほどから何回も私は申し上げているんですが、どうしても議論がかみ合わないですね。
 つまり、社会保障の給付費、年金、医療、そして介護を中心にして毎年一兆円自然増があるわけですよ。ということは、三年後であと三兆円必要になってくるんですね、少なくとも、自然増だけで。そして、今回のこの児童手当があと四兆円確保しなければいけない。一方では、赤字国債という形で四十四兆円出されておるわけですよね。こういう過去最大の赤字国債を出しておきながら、無駄をなくすのはこれは当然ですよ。ですけれども、その無駄をなくしてそれだけの財源が出るんですかと。
 ですから、少なくとも社会保障を目的的に消費税の議論をしっかりとして、やはり今のうちから国民に理解を求める活動をしていかないと。去年の読売新聞のアンケートによりますと、社会保障目的であれば消費税の引上げは可というのが六一%なんですね。もう国民は分かってきているんです。それをどうして大臣がそういう形で、無駄無駄無駄無駄と言われるんですか。
 やはり、大臣というのは国に対して責任を持つ立場だと思いますよね。無駄をなくすというのはこれは当たり前です、もう一度言いますけれども。だけれども、無駄だけでは賄えない金額ですよということを何回も私は申し上げているんです。もう一度お願いします。
#126
○国務大臣(長妻昭君) これも先ほども申し上げましたけれども、ずっと将来にわたって消費税は全く手を付けませんということを言っているわけではありませんで、鳩山政権一期の中ではそれを上げないということを申し上げております。
 ただ、議論はしていくということでございまして、その中で我々としては、もちろんその議論の中で、中期財政フレームなどもありますので、ある程度の将来的な推計数字というのも議論の俎上に上ると思います。そのときに、この財源をどう確保していくのかという議論があるわけでありますので、その中で新規に発生する埋蔵金、あるいは更に大きな制度の中に潜む浪費というのもどの程度あるのかないのか。
 今、これは慎重にやらなきゃいけないということで私も指示をしておりますけれども、必要以上の医療、過剰医療、あるいは必要以上の介護、過剰介護というのが、これもあるというのも事実でありますので、そういう部分について国民の皆さんのサービスは低下させない範囲内で、だれが考えてもおかしいような過剰的なもの、あるいは生活保護の不正などなど、社会保障の中にもおかしなものがあるわけでございますので、そういうものにも徹底的にメスを入れていくということが前提となるということであります。
#127
○西島英利君 それじゃ、来年は、ですから五兆三千億になるわけですね。無駄でそれが捻出できなければ更に赤字国債増やされるんですか。今、四十四兆円、これは過去最大ですよ。さらに、来年二十三年度は、やはり財源確保できないからということで赤字国債増やされるんですか。コメントお願いします。
#128
○国務大臣(長妻昭君) ですから、全体の財源については、中期財政フレームということで具体的に全体像をそこで議論するというのも六月ということで、そういう期限もあります。そして、最終的にはこれは予算編成の中で各大臣、政府全体で議論をして決めていくということでありますが、前提としては申し上げたような税制の議論、そして不要不急の事業の見直しということで財源を捻出すべく取り組んでいくということであります。
#129
○西島英利君 同じことの答弁なんですよね、不要不急、無駄。それでは賄えないでしょうということを先ほどから何回も申し上げているんです。
 資料の六を見ていただきたいと思うんですが、ちょっと質問を変えますけれども、これは各国の賃金状況でございます。今回、一万三千円から二十三年度は二万六千円になるんですが、外国に残している子どもで日本に在住している外国人に対してもそれが、その給付が支給ができるようになるということなんですが、これ見てみますと、今、日本に来ている人たちの中で一番多いのはたしか中国ですね、二九%ぐらいでしょうか。それからブラジル。ブラジルは、最近やっぱりある意味では不況で仕事が少なくなったということで若干減っているようでございますけれども、しかしこれを見てみますと、中国でもこの賃金額が円換算で二万一千円なんですよ。ところが、お一人に二万六千円行くということになると、一人の労働者以上のお金が行くわけですね。これだったらば、まあちょっとうがった見方をすれば、じゃ日本に出稼ぎ行った方がいいよね、子どもはたくさんつくってと。これは中国のことをあえて言っているわけじゃないんですが、このほかの国、ここに書いてある国見ても、二万六千円以下なんですよ。そうすると、そういうようなことが今後起きてくる可能性は十二分にあるわけですね。
 ですから、ここの部分をどう考えるのかというのがずっと衆議院からの、私、議論だったように思うんですけれども、そのときに大臣がおっしゃるのは、これは児童手当の拡充ですから、それは残さなきゃいけなかったんですという言い方されておるんです。でも、先ほどの御答弁では、子ども手当であって、全く新しいものだということを言われるわけですね。
 そうしますと、何で外国に住んでいる子どもたちまで在住外国人に対して支給しなきゃいけないのか。これは難民の云々と書いてありますが、あれはあくまでも難民の条項は難民がその領域にいる人に限りとなっておるんですね。そうすると、子どもたちは自分の自国に住んでいるわけでございますから、これは全く対象とならないと考えてもいいんだろうというふうに思うんですが、どうしてあのスキームを残そうとされたのか。仕組みとしては全く新しい仕組みですよね、子ども手当であれば。それを児童手当の拡充という言葉を使いながら今まで説明をされてきました。しかし、先ほどの御答弁では、児童手当の拡充ではないみたいな御答弁がありましたので、この件に関しまして、先ほどの賃金との格差の問題も含めて御答弁いただければと思います。
#130
○国務大臣(長妻昭君) 児童手当については、児童手当の支払の事務のスキームを活用をするということでありまして、この外国人のお子さんの件はやはり二つに分けて考える必要があるということだと思います。
 一つは、これは衆議院でも参議院の委員会でもお話が出ましたけれども、仮に不正があったときにはどうするんだと、こういうお尋ねがございました。そこで、これまでの認定方法、外国人の方で外国に住む、母国に住むお子さんに対する支給についてどういう書類でチェックしているのか確認をいたしましたところ、これ自治体によってまちまちでございました。例えば、在学証明書、官公庁発行の居住証明書を取っているところもあれば、それよりも少ないもの、あるいは戸籍を取っているところもあればないところもある。まちまちだったということで、これについては書類を統一をして確認を厳格化するということで、今この法案が御了解いただければ、通知を各自治体に、書類チェックの厳格化、そして書類がなかなか自治体だけで確認できないというようなときは厚生労働省もサポートをするというようなことを厳格にするというのが一点です。
 それで、二点目は、委員も言われたような、これは不正ではないけれども、そういう海外の方が国内に来られて、そして母国に対してお金が支払われるのはいかがなものなのか、どういう考え方なのかというような御議論があるということでありますが、当然、先ほど申し上げましたように、母国で間違いなくその子どもとずっと住んでいて、そして日本に来たときだけ別居になって、それでまた日本から戻ったときには母国で必ずそのお子さんと住むと、こういう居住の要件というのも監護の考え方の中にはあるわけでございまして、そういうものも厳格にチェックをするということと、そして平成二十三年度においては、子どもの居住要件を日本に限定するというような居住要件を掛けることも検討の課題にするというようなことで議論をしていく。ただ、そのときには日本人の海外にいるお子さんが、居住要件が掛かるとそこには出ないということになりますので、その部分をどう整合を付けていくかと。これは三十年間、三十年前に国籍条項が撤廃されてそれがずっと支払われてきたということもございますので、我々としては、そういう八一年当時の難民条約以外のいろいろな環境で時の政府が考えられたと、国籍条項を撤廃されたと聞いておりますので、その部分も勘案しながら、平成二十三年度においては検討課題にしていくということであります。
#131
○西島英利君 これ、一度支払が始まりますと、国際的な問題になりますよ。これは権利の問題ですからね。そういう権利があるからということで、例えば児童手当のときもそういう形で在留外国人の子弟にも行っていたわけでしょう。しかし、そのときには所得制限等々たくさんいろんな実は制限が付いていたわけですよね。ですから一兆円で済んでいたわけですよ。
 ところが、そういう制限が全くなくなった状況の中でいきますと、これは先ほど言いました、この国だけじゃないですよ。もっと低いところもたくさんあります。そういう国からたくさんの方々が来られてしまうことは、こういうことが周知徹底されたら、児童手当の場合は様々な規制が掛かっていたから周知徹底されなかっただけだと私は思うんですよね。
 ですから、ここまで大きな問題になっているのを何で修正されないんですか。ここまで大きくなっちゃった問題ですよ。何で修正されないんですか。今修正すれば、その問題は解決するじゃないですか。どうぞ。
#132
○国務大臣(長妻昭君) ですから、先ほど申し上げましたように、これは子どもの居住要件も課す方向で検討していくということでありますが、これは直ちにそれが実行していいのかどうか、これは日本人の、じゃ海外に住んでいるお子さんとの不利益変更というのをどう考えていくのかといういろいろな論点が浮かび上がりますので、これについて三十年間ずっとこの方式で支給をされてきているということでありまして、これについては平成二十三年度の制度設計の中で検討していくということで、そしてこの法案が成立していただければ、その通知については、不正の懸念というのもございましたので、それについては確認を厳格にしていく、そしてその確認については一定のサポートを国もさせていただくと、こういうような形で取り組んでいきたいというふうに考えております。
#133
○西島英利君 地方自治体が外国の状況をどういう形でチェックするんですか。ましてや、ある国は賄賂が横行している。要するに、まさしく行政の方に対して賄賂を渡せばどんな書類でも手に入るというふうな国もあるんですよ。それをどういう形でチェックするんですか。お教えください。
#134
○国務大臣(長妻昭君) 今までも三十年間児童手当が支給されていたわけでありまして、ノーチェックでもちろん支給されているわけではないというふうに承知しております。これはいろんな自治体がどうチェックしているかということを調べさせていただいているわけですけれども、在学証明書を取ったり、親子関係が分かる出生証明書等を取ったり、あるいはパスポートの出入国記録、在学証明書、戸籍、このパスポートなどなど、そういうことを取って確認をしているというふうに承知をしておりますけれども、ただこれが、先ほど申し上げましたように、書類の数が少ない自治体もあるし、多い自治体もあるし、まちまちだったということで、我々としてはそれを統一化を図って確認の厳格化をお願いをしていこうと。そして、その公的な書類についても、例えば新しい国、今までその自治体が経験していない国は初めての書類を見ることになる可能性もあるわけでしょうから、そういう書類については、国としても、その国が出している公的な書類の体裁というのはこういうものである等々のサポートをさせていただくということであります。
#135
○西島英利君 一兆円のときだから見過ごされてきたという経緯はあったんだろうと思います、それは確かに。ですけれども、今回は、それじゃない、五倍の財源を必要とするわけですよ。ですから、今非常に厳しくこういう形で指摘をなされているわけですね。
 それから、今大臣が新しい国というふうにおっしゃいましたが、冗談じゃないですよ。物すごい長い歴史の持っている国、どこの国とは言いません、そこが賄賂が横行しているんですよ。それは御存じでしょう。
 ですから、本当にそれがチェックできるんですかと。書式を同じにしたからそれでいいという話じゃないんですね。ある意味では、国が責任持ってやらなければいけないということも生じてくるだろうというふうに思います。これを地方自治体にチェックしろというのは酷ですよ。もう一度お願いします。
#136
○国務大臣(長妻昭君) いろいろ今不正のお話がございましたけれども、その書類についても、真偽がなかなか分からないというものについてはそれはお支払いしないと、原則ですね。そういう形になるわけでございまして、今、五倍の規模だと言われましたけれども、ですから、五倍の規模になる平成二十三年度においては制度設計の中でこれについても検討課題になる、子どもの居住要件を課すという方向で検討していくということを申し上げております。
 そして、これはもう御存じのように、この法案でも罰則がありまして、「偽りその他不正の手段により子ども手当の支給を受けた者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。」ということで、これは不正があれば告発等も適切にされるべきであるというふうに我々も考えているところであります。
#137
○西島英利君 またこれは差別になるので問題の発言かもしれませんけれども、そういう不正があって、罰則が、どんな厳しい罰則があっても様々な今事件が起きているじゃないですか、日本で、外国から来られている方々の。それは一部かもしれませんよ。しかし、一部であっても、それに対して余り強く関心を持たれないでそういうことがなされているという歴史的な経緯もあるんですよ、日本の中では。
 ですから、もう一度申し上げますが、地方自治体で本当にそういうチェックができる能力があるんですかということを私は申し上げている。私の生まれ育ったところで聞きましたら、とてもじゃないけどそんなことできるはずがないと、だから来たものを信じて出すしかないんだということを、それを聞いてきたんですよ。
 もう一度申し上げます。国がやっぱりしっかりと関与しない限り、地方自治体ではこれは酷ですよ。もう一度申し上げます。もう一度コメントをお願いします。
#138
○国務大臣(長妻昭君) いや、先ほども答弁申し上げましたけれども、国もその確認について窓口を国にもつくってサポートを申し上げていくと、疑義のある点等についてはということでありまして。
 そして、ここでも、今の点でも議論が出ておりますけれども、例えば、これ日本の国民の皆さんが例えば親子、家族でヨーロッパの国に例えば仕事で移り住むということがある場合、そのヨーロッパの国によっては、子ども手当が出ている国はそれはその日本人の方にも支給されるということになるわけでございますので。ただ、子どもの今の居住要件については、これは平成二十三年度制度設計の中で私は子どもに居住要件を掛ける方向で検討していくということを申し上げているところであります。
#139
○西島英利君 ですから、もう一度申し上げますが、私の要求は、何で今すぐ修正されないんですかということです。分かっているんですから、分かっているんですから。何で今それを修正されないんですかということなんです。衆議院からずっと同じことでしょう、この質問というのは。財源の問題と、この在留外国人の要するに本国に住んでいる子どもたちの問題をどうするんですかと、これがずっと質問として来ているはずですよ。これだけ大きな問題になっているのに修正されないというのは、私は非常に無責任だと思いますよ。しかも、いったんスタートした制度、これは子ども手当という言葉を使っておられる以上はこの子ども手当で二十三年もいかれるはずでございますから、そうしたら、じゃ国際問題になりますよということを私は言っているんです。
 もうどうせ同じ御答弁でしょうから、最後にもう一度コメントをいただいて、私の質問を終わります。
#140
○国務大臣(長妻昭君) 今のお話、御指摘でございますけれども、今の点については、これはやはり、じゃ日本人の方で海外に住んでおられる方もいらっしゃるわけでありまして、その方に支給がなされないという不利益変更というのも生じてくるわけでございます。その中で、やはり平成二十三年度はそういう状況を、じゃどういうふうに考えたらいいのかということをやはり一定の時間を掛けて議論をしていく必要があるというふうに考えているところでございまして、そういう対応をさせていただく。
 ただ、不正があってはならないということで、その書類確認の厳格化、今まではある意味ではまちまちでありましたものを統一して、そして確認の厳格化をするということを今年度から来年度、来月から以降の子ども手当の支払の際に始めていくということであります。
#141
○西島英利君 もうこれで質問を終わりますけれども、普通……
#142
○委員長(柳田稔君) 西島君。
#143
○西島英利君 はい、ありがとうございます。
 普通、こういう議論をしているときに、やはり大臣というのはまず聞く耳を持たなきゃ駄目ですよ。そういう聞く耳を持った中で、じゃどう考えていくのか、それに対してどう答弁をするのか。ところが、ずっと衆議院の議事録等々を読んでいますけれども、同じことですよね。ここからほとんど広がっていないですよ。
 ですから、まだまだこれだけ大きな問題があるのに、まだまだこの件についての政府内での要するにお考えをもう一度できれば整理をし直していただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
#144
○委員長(柳田稔君) 自民党さんの持ち時間は十六時二十四分までですので、時間をお守りいただきたいと思います。
#145
○石井準一君 自民党の石井準一であります。
 午前中に鳩山総理に委員会の質疑が行われました。まさに、鳩山政権目玉の法案と言われる子ども手当法案であります。しかしながら、巨額の財源を必要としながらその財源の手当てが明確でない。また、政策目的や効果、対象があいまいであると。私も午前中の総理の答弁を聞いておりまして、まずは長妻大臣が手本的な答弁をした後に、それをなぞって総理が答弁をしているような気がしてなりませんでした。
 長妻大臣にまずお伺いをいたしますが、これだけ多くの問題が提起をされたこの法案、まずはどのような観点から制度を整えていくのか。常に答弁は、二十三年度の制度設計の中で生かしていきたいという答弁に終始をしておるわけでありますが、まず何が問題であったのか、それを一つずつ分かる限りお示しをいただきたいと思います。
#146
○国務大臣(長妻昭君) まず、いろんな御議論がございましたけれども、やはり子ども手当の規模について大き過ぎるんではないかと、あるいは財源の御指摘がございました。
 これについては、これまでのいろいろな議論の過程で、子どもにかかわる予算というのが常に日本国では後回し後回しになってきた。それよりももっと重要なことがあるということで、なかなかその予算が拡充できなかったというようなことがございまして、今では先進国でもGDP比でもかなり低い部類に入り、そして合計特殊出生率は先進七か国で最低になってしまっているということを申し上げたところであります。
 さらには、いろいろな支給の対象についての御議論もございまして、今まさにあった外国人の方々の支給への問題あるいは施設に入っておられるお子さんの問題。ただ、我々はすべて平成二十三年度と申し上げているわけではありませんで、平成二十二年度においても、施設に入っている親御さんのおられないお子さん等に関しては、これは安心こども基金ということで同じ金額見合いをお支払いをしていく、そして外国人の問題にいたしましても書類の確認の厳格化ということを二十二年度から進めていくと、こういうようなことを衆議院、参議院の委員会等で申し上げているということでございまして、基本的にはこの少子化の流れをもう変えていきたい、子どもの生活、教育の質を上げていきたい、これまで後回しにされてきた子どもへの予算というのをここで確保をしなければならないということを申し上げたわけであります。
#147
○石井準一君 時間の関係もありますので、答弁は簡潔明瞭に行っていただきたいと思います。
 いろいろな問題があるという認識の中で、本当にこの制度を運用して間違いないとはっきり言い切れるのでしょうか。
#148
○国務大臣(長妻昭君) まず、支払のスキームというのがこれは児童手当のスキームということで、これは三十年間続いてきたスキームでございます。ただ、その中で、やはりその金額の規模、対象者が違うということで、今のスキームには不足している部分については、さっき申し上げたような施設の問題あるいは書類の厳格化の問題で二十二年度、対応するということでございます。
   〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
 そして、私どもは、マニフェストでもお約束をして、連立政権の中でもお約束をしているところでありますので、これはもう来月分から支給をするということで、それに期待をされておられる方も、予定をされておられる方もいらっしゃる可能性もありますし、そもそも児童手当というのは六月に支給でございますので、児童手当を受給されておられる方はそれプラスアルファを期待されて予定もされておられるんではないかというふうに考えておりまして、我々はこういう判断をしているということであります。
#149
○石井準一君 今大臣は、多くの国民が当てにしているというようなことを申しました。二十三年度以降、支給額は満額の、じゃ月二万六千円をしっかり出せるという自信が本当にあるのか。先ほど来、西島委員の方からお話がありましたとおり、いったん動き出した制度は家庭の予算の中に組み込まれていくと、そうしたことに対し、やはり大臣はしっかりと責任を持ってこの制度を運用できるという自信があるのかどうか、もう一度お伺いをしたいと思います。
#150
○国務大臣(長妻昭君) これはもう四大臣もサインをしたペーパーにもございますけれども、平成二十三年度の予算編成の中で満額支給できるように財源を確保すべく取り組んでいくということであります。
   〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
#151
○石井準一君 財源のめどもなく赤字国債増発によって賄うことになれば、子ども手当どころか、その返済は今の子どもたちの将来の肩に掛かってくるんではないでしょうか。この法案の根本的な問題でありますやはり財源の確保ということに対し、もっと大きな責任を持つべきだと思うわけであります。
 子どもたちにツケを回す、先送りせず、どうやって出すのか、具体的にもう一度お答えをいただきたいと思います。
#152
○国務大臣(長妻昭君) まず、財源の話でございますけれども、これは手当だけを出すということではございませんで、控除から手当の流れということで、これは十五歳以下の方に適用される若年者扶養控除、これは段階的でございますけれども、廃止をさせていただくということで、控除から手当、これがセットで考えていくということであります。
 そしてもう一つ、平成二十三年度につきましては、先ほど来申し上げておりますように、不要不急の事業を見直していったり、あるいは事業の優先順位、低いものについてはそれを廃止をしていくなどなどの見直しと、消費税については鳩山政権一期の中では実際に上げるということはいたしませんけれども、それ以外の税制についても、これは徹底的に議論をして適切な結論を得ていくなどなど、財源について我々、二十三年度予算編成の中で検討をしていくということであります。
#153
○石井準一君 マニフェストは国民の約束であるから守っていく、鳩山総理大臣もそのように述べておりました。二十三年度以降の子ども手当支給額は満額支給する決意であると、満額支給に向けて努力をしていくというふうなことも述べておりますが、野田財務副大臣は、ある意味で本音、来年度の満額支給は難しいかもしれない、それを後で努力目標だというような言い方にも言い換えておるわけでありますけど、ならば、満額支給が危ういということがこの七月に行われる参議院選挙前に確認をできたならば、参議院選挙に向けてマニフェストの変更があるのかどうか、お伺いをしたいと思います。
#154
○国務大臣(長妻昭君) これ、先ほども申し上げましたけれども、今の話は私が思い付きで言っているわけではありませんで、政府の方針、そして四大臣合意ということで、平成二十三年度の予算編成過程の中でこれはきちっと議論していくということで、政府全体で取り組んでいくということであります。
#155
○石井準一君 こうした中で、所得制限がなされていないということも大きな問題ということで、指摘もありました。高所得者への支給に経済的な少子化対策の意味が本当にあるのか。また、次年度の二十三年度の制度改正に向け所得制限を残すつもりがあるのか、ないのか。その辺を明確にお答えをいただきたいと思います。
#156
○国務大臣(長妻昭君) まず、社会全体で子育て、子育ちを応援するという趣旨と、もう一つは、これも再三申し上げているところであるんですけれども、その手当だけ見るとこれはもちろん所得制限はない形でございますが、控除から手当へという流れ、セットで我々は考えているところでありまして、その意味で控除というのは高額所得者に有利になります。それを廃止をして手当という形になりますと、子ども手当の実額の手取りの金額は高額所得者ほど実額手取りは減っていくという形になって、この子ども手当が本当に届く必要がある方に十分に届いていくと、こういうような考え方で我々は所得制限を外させていただいたということであります。
#157
○石井準一君 私は、マニフェストの変更があるのかとお聞きをしました。それは、やはり二十三年度の制度設計の中でそうしたことが議論になり、やはり所得制限を付けるべきだと言われた場合にははっきりとマニフェストを変更するのか。また、今年度もマニフェストで二万六千円を支給すると言っておりましたが、一万三千円に変更になった。こうしたことを考えると、満額支給が困難な場合にはその額の変更があり得るのかどうか、大臣にお伺いをしたいと思います。
#158
○国務大臣(長妻昭君) これ、ちょっと御理解が違うんでありますけれども、我々、マニフェストにもきっちりと平成二十二年度は四月分から一万三千円ということの工程表も出させていただいて、半額というのはあらかじめこれはもう以前からマニフェストの時点で申し上げて選挙を戦わせていただいているものでありまして、別に急に半額になったわけではございません。
#159
○石井準一君 満額支給の二万六千円の件についてお伺いをしていきます。
 何が何でも満額支給を行うために、それでは他の社会保障施策の廃止を、縮小してもその財源を捻出していくというおつもりなんでしょうか。
#160
○国務大臣(長妻昭君) 当然、ほかの社会保障施策についても、先ほど申し上げましたように、廃止をした部分も今回政権交代してあります。非常に使用頻度あるいは利用者が少ない高齢者の例えば雇用の窓口の部分について、これは全面廃止をしたケースもございまして、つまり優先順位の低いものについてはこれは見直し、廃止ということはあり得ると考えております。そういう考え方の中で、平成二十三年度財源についても議論をしていくということであります。
#161
○石井準一君 これだけの巨費を投じた制度であります。仮に政権が替わった場合に、また廃止若しくは大きな改革があった場合に、困るのはやはり国民だと思うわけであります。まず、無駄を削減して財源を確保すると先ほど来言っておりますが、本当の意味で五・四兆円もの無駄がどこにあるのか、国民もそれは疑念を持っていると思うわけであります。
 だからこそ、これだけの大きな制度であるからこそ、やはり子ども手当の支援であるとかこうしたことは、やはり一年ぐらいきっちりと与野党で協議機関をつくって議論をしていくべきだと。衆議院の予算委員会でも再三野党の委員からそうした指摘を受けているわけでありますけど、その辺のお考えを改めてお伺いをしたいと思います。
#162
○国務大臣(長妻昭君) これは、ある意味ではマニフェストでも連立合意でも来月分からとお約束をしている案件でもございますので、我々としてはできる限りそれに沿っていくということで法案の審議をお願いをしているところであります。
 そして、政権交代をした場合はどうなんだというお話がございましたけれども、やはり社会保障制度というのは、政権交代するたびにそれがころころ変わるということは一番国民の皆さんにとっては良くないことだというのは私もよく理解しております。今回も、政権交代が起きましたけれども、前の政権がつくった例えば介護保険をやめちゃうということ、そんなことはもちろんしておりませんし、児童手当についても、それを、何も子どものものをやめるということもございませんし、何か今までの部分を大きくやめてしまうということがないわけでありまして、やはり一定の国民の皆さんの期待というのがありましょうから、そういうことがころころ変わるということは、マニフェスト選挙でありますので想定はされないというふうに考えておりますけれども、やはり大きな改革については、これはよく国民の皆さんに御説明をして御理解をいただいた上で始めていくというのが大前提だというふうに考えております。
#163
○石井準一君 こうした問題は、与野党で一年間やはりしっかりと議論をし、現金給付はここまで、現物給付はここまでやって、その財源をどういうふうにしていくかというやはり協議機関をつくってしっかり議論していくことの必要性を指摘をしたわけであります。
 明確なお答えがなかったわけでありますが、やはり子育て支援に対しての与野党協議、これは国民が一番望んでいることだと思うわけでありますけど、どのようにお考えですか、改めてお伺いをしたいと思います。
#164
○国務大臣(長妻昭君) これについては、与野党協議というか、もうオープンな場で、この国会という委員会の場で、衆議院から参議院、まさに今も与野党協議の非常に透明性の高いものが私は国会だというふうに考えておりまして、その中でいろんな御指摘をいただいて、我々も取り入れるべきところは取り入れて、先ほどの通知の話とか、あるいは施設への話とか、そういうものについては参考になる質疑をいろいろいただいているところであります。
#165
○石井準一君 なぜ六月支給にそんなにこだわっているのか。この通常国会の三月の年度末の日切れ法案がたくさんある大事な時期に、これだけ与野党協議の必要性をそれぞれが認識をしながら、この法案を上げようという、それを強行される、そのことを強くやはり抗議をしていきたいなと思うわけであります。
 本当の意味での子ども手当の目的は何なのか、子どもの健やかな育ちを支援するのが趣旨だろうと思うわけでありますが、一方、経済のてこ入れであるとか育ちの支援、これ、どちらに比重を置いているのか、やはりいろいろとその問題点を指摘することも、意見もありましたが、その辺について、再度お伺いをしたいと思います。
#166
○国務大臣(長妻昭君) やはり、この子ども手当を支給をして少子化の流れを変えたいということも一つあるわけであります。
 これはもう先進国の中でも、御存じのように、少子高齢社会、これだけかなり少子高齢社会が進んで、突入しているという一番最初の国でございますので、その流れを変えていく、そしてさらには子どもの生活の質、教育の質を上げていく、そして子どもの貧困率というのも日本は高い部類に入っておりますので、それも改善をしていくというようなことを申し上げているところであります。
 私が一番危機感を持っておりますのは、やはり産みたい方が子どもを産まないいろいろな理由の中に経済的理由というのも非常に大きなものとしてあるわけでありまして、国家百年の計に立ったときに、非常に日本が大丈夫なのかという危機感を持っているというのも背景にあるわけであります。
#167
○石井準一君 外国人への支給についてお伺いをしていきたいと思うわけでありますけど、外国人への支給要件確認厳格化について、具体的な内容をしっかりと提示をし、これだけ問題になっておるこの法案に大きくかかわる問題の、この場でしっかりとやっぱりお示しをしていただきたいなと思うわけであります。
 私の方で、自民党内の資料を提示をさせていただきました。これは何をやはり問題視しているのか。外国人に対して支給されるのはどのような要件を満たすのか。すなわち、父母等の日本国内に住所を所有するとはどのような場合が該当するのか。子どもの住所が日本国内か外国かでは違いはあるのか。実子か養子かの違いはどうなのか。類型をしっかりと区別をして説明をしてもらいたいとか。やはり、児童手当の支給を受けている外国人は何人いるのか、その支給総額は幾らなのか、直近の具体的な数字は提示をできないのか。これ、聞いていけばやはり切りがないんですよ。
 その中で、やはり外国に居住する外国籍の子どもに対する支給はこの趣旨に合致しているのかどうか、政府の見解を大臣からお伺いをしたいと思います。
#168
○委員長(柳田稔君) 時間ですので、お答えは簡潔にお願いいたします。
#169
○国務大臣(長妻昭君) 先ほど、るる多くの質問をいただきましたけれども、まず通知案ですね、厳格化については、今ポイントを持っておりますけれども、まだ確定ではありませんが、これは全部読み上げるとかなりのボリュームでありますので見出しだけ言いますと、支給要件の確認の徹底、いろいろな個別のものもございます。証明書の統一化、いろいろ個別のものもございます。不正等に情報交換・提供、外国人が出国した場合の対応などなど、入管、法務省とも協議をしているところであります。
 そして、子ども手当の今の御提示の資料でございますけれども、やはり国籍要件を掛けるというふうにお見受けをするところでございまして、それが一九八一年に政府が判断した国籍の撤廃に伴って、そのときは、聞いておりますのは、ほかの社会保障の法令にあった国籍条項も撤廃されたと聞いておりますので、そことの整合性についてどうなのか。日本人のお子さんが海外にいる場合、不利益変更になる、その場合はどう対応すればいいのかなどなどについては、これはかねてより申し上げておりますように、平成二十三年度の制度設計の中で検討していくと、子どもの居住要件を課すという方向で検討していくということでございます。
#170
○委員長(柳田稔君) 時間を過ぎておりますので、おまとめください。
#171
○石井準一君 やはり、制度の中身が詰まっていない法案であるということは明白であります。
 午前中も丸川委員や西島委員から指摘のあったように、やはりこの法案の四条の次に一項を加えるということで、これだけもう大きな問題になっておりました外国人の子どもに対する支給もクリアできるわけであります。第一項の規定にかかわらず、子ども手当は、子どもが日本国内に住所を有せず、かつ、日本国民でないときは、当該子どもについては、支給をしないと。なぜこれを衆議院の質疑の間に気が付いたときにこの修正をしなかったのか。
 公明党さんや民主党さんに聞きますと、やはり児童手当の拡充であるから、今年度は、新年度はこれは修正をして認めよう、しかし倍になる来年はやはりしっかりとこうした問題点をクリアしなければ認めることはできないと言っておるわけであります。
 また、過日、近藤委員の質問に対し、修正案に応じた阿部知子君の答弁にもこうしたことがしっかりと記されておるわけでありますけれども、大臣、もう一度その辺の認識をお伺いをしたいと思います。
#172
○委員長(柳田稔君) お答えは簡潔に願います。
#173
○国務大臣(長妻昭君) 国籍要件というのを今ここの紙で拝見いたしましたけれども、それについて、やはり先ほど申し上げましたように、平成二十三年度の本格実施の中でこれは検討課題として議論をさせていただくということでございます。
#174
○委員長(柳田稔君) 時間を過ぎておりますので、おまとめください。
#175
○石井準一君 民主党は、マニフェストにおいて、年金、医療保険、介護保険、障害者自立支援法など様々な制度改革を打ち出しておりますね。これらの改革はこれまでの制度を大きく変えるものであり、国民の生命に直結する制度の改革に当たっては、やはりしっかりと国民的議論と十分な準備、周知期間が必要であります。
 しかし、この子ども手当一つを取っても、その財源の確保はしっかりと見えてこない。また、高齢化の進展により社会保障予算は毎年一兆円ずつ増えていくという指摘、また大臣もそれをお認めになっておるわけであります。子ども手当の満額実施には五兆円以上、基礎年金国庫負担が二分の一引上げになる、これも財源が必要になるということであります。そして、消費税論議は四年間封印をされておるわけでありますけど、こうした新たな財源のめどが立たず、これらの施策をどのように実施をしていくのか改めてお伺いをしたいと思います。
#176
○委員長(柳田稔君) 簡潔にお願いします。
#177
○国務大臣(長妻昭君) まず、御負担をお願いを、消費税お願いをする前に、やはり支払った税金、保険料が全額中抜きされたり無駄に使われなくて社会保障のサービスにきちっと使われていると、こういうことが実感されるような、そういう形に持っていくということが大前提。
 そしてもう一つは、先ほど申し上げましたように、消費税については一期には上げるということはいたしませんが、控除から手当へという流れでありますので、それも含めた税制の議論の中で見直しが必要であれば見直していくと、そして刷新会議の事業仕分も四月末から始まりますので、それを受けて我々厚生労働省も省内の事業仕分的な手法を使って徹底的に浪費を見直して、浪費のみならず優先順位の低い事業についても廃止すべき事業は廃止をするということで御理解をいただいていく、こういう取組を続けていくということでございます。
#178
○委員長(柳田稔君) 時間を大分過ぎておりますので、そろそろおまとめください。
#179
○石井準一君 この子ども手当法案は現政権が続く限り維持される制度だと認識をいたします。ならば、この制度の財源としてやはり恒久的な財源の手当てがしっかりとなされるべきであると思うわけであります。消費税論議は棚上げしたまま、恒久的な財源はどのように手当てするのか、国民は大きな不安を持っておると思うわけであります。
 内閣におきましても、仙谷大臣は講演先でこのようなことを言っております。人口構成がこれだけ変わってくると、消費税を二〇%にしてもなかなか追い付かないと述べております。こうしたことを考えると、やはりこの制度が本当に国民のため、子育てのための制度だという自負があるならば、しっかりと消費税論議をしながら、恒久財源の手当てをしていくべきだと思うわけでありますけれども、もう一度お伺いをしたいと思います。
#180
○国務大臣(長妻昭君) 今、消費税議論を棚上げをしたと言われましたけれども、これ棚上げせずに、もうこの内閣で議論をしていくということにしておりまして、これから中期財政フレームという作業もございますので、議論するということであります。
 ただ、実際にそれを実行するということはこの一期の中ではいたしませんけれども、今本当に国民の皆さんが払っておられる保険料や税金がもう無駄なく社会保障に使われているんだという実感を多くの国民の皆さんはまだ持っておられないと、こういう現状でありますので、これは我々も本当に国民の皆さんにきちっと胸を張って、もうほとんど無駄がありませんと説明できるような形に持っていくまで不断の努力をしていくということで、これは今も努力をしているつもりでございますので、それがまず前提になる。そして、控除から手当への中で消費税以外の税制についてはこれはきちっと見直すべきものは見直していくということでございます。
#181
○委員長(柳田稔君) 時間を十分オーバーしていますので、最後の質問にしてください。
#182
○石井準一君 ならば、社会保障制度に対する国民の信頼をしっかりと維持していくために、早急にやはり社会保障改革の工程表とその財源確保策をしっかりと示すべきであると思いますが、どうでしょうか。
#183
○国務大臣(長妻昭君) まず、大きなものは中期財政フレームということの中で議論があるというふうに思いますし、具体的なものについては平成二十三年度の予算編成の中で決定をしていくということであります。
#184
○委員長(柳田稔君) 最後の質問にしてください。
#185
○石井準一君 再三指摘をしていますとおり、二十三年度以降、社会保障全体の財源手当てができるのか、子ども手当に加えて二十三年度からは基礎年金の国庫負担の二分の一の引上げもあるわけであります。国民は、この財源手当てがしっかりできるならば、これは制度として運用してもしっかりとやはり国民にその利益が還元されたというふうに思うわけでありますけど、やはり与野党超えて、こうしたしっかりと財源の確保のできない、あいまいないいかげんな制度を運用することに対しては、我々野党自由民主党としてはやはり了承することができないわけであります。
 改めてその辺の大臣の見解をお伺いをしたいと思います。
#186
○委員長(柳田稔君) 最後の質問でよろしゅうございますか。
#187
○石井準一君 それなら、大臣に聞きます。
 これだけ問題が指摘をされているのに、ここで委員長は質疑を終局させようというようなことを私の方に指導しておりますけど、これで本当に禍根を残さない法案として自信を持って運用できるということを明言をできるでしょうか。お答えをいただきたいと思います。
#188
○国務大臣(長妻昭君) この衆議院、参議院と委員会でも本当に傾聴に値する貴重な御意見を数々いただきました。
 その中で、我々は、二十二年度において運用面、先ほど申し上げました厳格化、確認の厳格化など、できる限りのことは実施をしていきたい。詳細な面でも、ここでいただいた御議論を反映できるものは反映をさせていきたいというふうに考えているところであります。
#189
○石井準一君 今大臣の方からそういうお答えがあったわけでありますけど、これはまだまだやはりこの厚労委員会の場で、また日程を新たに筆頭間で協議をして質疑時間を設けるべきだと思うわけであります。
 そのことに対して、大臣、いかがでしょうか。これはもう十分質疑、審議が尽くされたというふうに認識をされているんでしょうか、お伺いをいたします。
#190
○国務大臣(長妻昭君) 私としては、いろいろな論点が出て、私なりにお答えを申し上げたというふうに考えております。
 ただ、今言われた財源の問題というのは、これは本当に大事な話だと私も考えておりまして、だからこそ中期財政フレームを出し、そして平成二十三年度の中で議論をきちっとしていく。
 ただ、今言われた趣旨がもう直ちに消費税を上げるというような趣旨であるとすれば、そのことによって、これまで我々が取り組んできた浪費をかなり厳しく削減をするということについて、関連性、そこの意欲がそがれてしまうのではないか、あるいは国民の皆さんとの約束である一期の中では消費税を上げないということを申し上げ、その中で徹底的にそういう浪費について切り込んでいくということを申し上げているところでありますので、是非その点については、我々議論をきちっとしていくということでございますので、その点について御了解いただきたいと思います。
#191
○石井準一君 私どもは、この法案は極めて問題の多い法案だというふうに認識をしております。
 このまま見切り発進でスタートさしていいのか。国民はまだまだしっかり時間を掛けて審議をしてほしいという思いがあるんではないか、データをそろえてしっかりと国民的な議論をする必要があると。財源の裏付けがあいまいであるとか、根拠は何だとか。マニフェストに書いたから二万円を実行するんだ、これではやはり納得いかない部分が多いわけでありますけど、逆に、じゃ、委員長にお伺いをいたします。
 なお筆頭間で協議をしていただく中で、この問題、更に参議院の厚労委員会で質疑を行っていただきたく、私の方からは委員長にしっかりとその辺を含んでいただく中でお願いをしていきたいなと思うわけであります。
#192
○委員長(柳田稔君) 今日まで衆議院並みの質疑時間並びに参考人、総理の出席を求めて質疑をしてまいりました。大方の質疑はこの辺りでよろしいんではないかと私自身はそう思っておりますし、理事会におきましても、民主党さん、公明党さん、共産党さん、社民党さん、皆さんの方からも、そろそろよろしいんではないかという御意見を賜っておりますので、その意見も参考にして判断をしたいと思います。
 お諮りいたします。(発言する者あり)お諮りいたします。(発言する者あり)
 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。(発言する者あり)
 静粛に、静粛にお願いします。(発言する者あり)静粛に、静粛に、ちょっと聞いてください。聞いてから言ってください。
 質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
#193
○委員長(柳田稔君) 異議ありですね。はい、分かりました。着席してください。着席してください。(発言する者あり)
 御異議があるようですから、これより採決を行います。
 質疑を終局することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#194
○委員長(柳田稔君) 多数と認めます。よって、質疑は終局いたしました。(発言する者あり)
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。いいんですか、討論は。いいですか。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。(発言する者あり)
 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#195
○委員長(柳田稔君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#196
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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