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2010/04/08 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 厚生労働委員会 第13号
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2010/04/08 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 厚生労働委員会 第13号

#1
第174回国会 厚生労働委員会 第13号
平成二十二年四月八日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月七日
    辞任         補欠選任
     山内 徳信君     近藤 正道君
 四月八日
    辞任         補欠選任
     下田 敦子君     主濱  了君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳田  稔君
    理 事
                小林 正夫君
                津田弥太郎君
                森 ゆうこ君
                衛藤 晟一君
                山本 博司君
    委 員
                足立 信也君
                家西  悟君
                梅村  聡君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                主濱  了君
                辻  泰弘君
                長浜 博行君
                森田  高君
                石井 準一君
                石井みどり君
                岸  宏一君
                伊達 忠一君
                中村 博彦君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                丸川 珠代君
                木庭健太郎君
                小池  晃君
                近藤 正道君
   国務大臣
       厚生労働大臣   長妻  昭君
   副大臣
       厚生労働副大臣  長浜 博行君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  西村智奈美君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
       農林水産大臣政
       務官       佐々木隆博君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       厚生労働省健康
       局長       上田 博三君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高井 康行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○予防接種法及び新型インフルエンザ予防接種に
 よる健康被害の救済等に関する特別措置法の一
 部を改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、山内徳信君が委員を辞任され、その補欠として近藤正道君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 予防接種法及び新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康局長上田博三君外一名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(柳田稔君) 予防接種法及び新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○家西悟君 おはようございます。民主党の家西悟でございます。
 冒頭、改めまして、連日にわたる長妻厚生大臣を始め、本日この場にはおられませんが細川副大臣、長浜副大臣、山井政務官、足立政務官、三役の御努力と御尽力にこの場を借りまして敬意と感謝を申し上げたいと思います。また、厚労省のお役人の皆様方も含め、これまたインフルエンザや肝炎対策など感染症対策に力を入れていただいておられますことに感謝を申し上げます。
 質問に入らせていただきたいと思います。
 インフルエンザ治療薬タミフルの成分が河川水から検出、人体への影響などの問題について質問させていただきたいと思います。水道水における生理活性物質、つまり医薬品、薬の成分が尿から排出され、河川の水に流れ、鳥や動物、人への影響がある問題について質問をさせていただきます。
 インフルエンザの大流行時、タミフル成分を大量に含む下水が生じた場合、処理水が流れ込む河川中の濃度が上がる。タミフルは大半が尿などで排出され、化学変化もしにくい。世界最大のタミフル消費国である日本でも河川の薬剤濃度を監視し、影響調査をすべきではないかと考えますが、どうでしょうか。
 最近、研究者からは、河川流域にインフルエンザを運ぶカモや渡り鳥がいて、その水を飲んだ鳥の体内でウイルスの耐性、ウイルスに変異し、最悪の場合、人に感染する可能性との指摘もあります。併せてお伺いします。この辺りの調査研究もされているのでしょうか。聞くところによると、十九年度から二十年度にかけて水道水源における生理活性物質の調査研究をされていると聞きます。この時点での調査もタミフルの成分は検出されているのでしょうか、お伺いいたします。
#7
○大臣政務官(足立信也君) 環境の問題、それから水道水の問題等ありました。
 その大前提となることをまず申し上げますが、タミフルは肝臓で速やかに加水分解されて活性体になると、そのうち四十八時間以内に大体七割から八割ぐらいが排せつされるということでございます。それが、今大半が排水というか尿中に排せつされると、そういう意味でおっしゃったんだと、現実はそういうことです。
 それが、じゃ今度、河川の問題ということになりますけれども、それは当然のことながら、環境省もそうですし国土交通省もそうです、そういうところと連携しながら検討をしていかなきゃいけない問題であると。
 そんな中で、じゃ水道はどうだという話、それから鳥等が、渡り鳥等がそれを飲むことによって耐性が生まれるということは、ある意味、仮説でありますので、その点はなかなか検証する必要があると思いますが、水道水のことについてまず申し上げます。
 今委員が御指摘のように、これは平成十六年度から水道水に及ぼす影響に関する調査というのをやっていまして、タミフルに関しては平成二十年度及び二十一年度に行っています。都市部の四つの浄水場で調査した結果、浄水から検出されたのはそのうちの一つ。一つなんですけれども、この濃度が極めて低い濃度でして、普通のタミフルの一日当たりの最小投与量って、こうありますね、それの二百万分の一と。二百万分の一ということで、これは健康に影響するかどうかというのが懸念されるレベルではないということをまず申し上げておきたいと思います。現実はそういうことでございます。
#8
○家西悟君 人体に影響はないということですけれども、これ研究者の方からもまた調査をされているということもお聞きしているわけですけれども、環境への影響、それから人体への感染影響などを是非調査をしていただきたいと思うわけです。なぜならば、先ほども申し上げたとおり、元々は鳥が持っているインフルエンザ、それに対して何らかの形でこういうふうに水に溶け込んでいるというか、水に入っているものが鳥や動物に摂取されるということになると、耐性ウイルスが発生するということの懸念、人体にとっては大した量ではないかもしれないけど、小動物や鳥類、そういったものに関しては意外に大きな量を占めているということも考えられるんではないでしょうか。
 ですから、調査などを是非とも進めていただきたいし、でなければ、最終的にはタミフルに対する耐性ウイルスを持ったインフルエンザが発生するという懸念があるということですので、そういう調査を是非とも今後もしていただきたく思っているところですけれども、いかがでしょうか。
#9
○大臣政務官(足立信也君) 先ほどの中でも多少触れましたけれども、厚生労働省としては、まず人体のところで水道水への影響、浄水ということに関して調査をこれ随時行っているということをまず申し上げました。
 環境のファクターですが、これはタミフルに限らず、あらゆる薬物、あるいはその抗菌剤と言われるものの懸念は、そしてその不安というものはこれは生じるわけでございます。環境、地球上にどれだけかという話もありますし、それが河川のうちにどれだけかという話もあって、これ直ちにすぐ調査しますということについては、莫大な量でありますし、これは他省庁とも関連することでもございますので、連携取りながら検討するべき課題だと、そのようにとらえております。
#10
○家西悟君 その辺、是非お願いを申し上げたいと思いますけれども。
 日本は世界で最大のタミフル消費国であるということ。正確ではありませんけれども、何か聞く話では、タミフルの世界で消費される四分の三近くが日本で使われるというような実態があるということ。要するに、冬になれば、季節性のインフルエンザ等々がはやる時期になれば、当然それだけ濃度が上がる。そして、渡り鳥の当然その季節であるわけですから、濃度も上がってくると。調べる時期によっても変わるのかもしれませんし、影響はそれなりに出てくるのではないかなという懸念を私自身は持っているわけですので、是非ともお願い申し上げておきたいと思います。
 それでは、次の質問へと移らせていただきたいと思います。
 今回の新型インフルエンザA、H1N1に対する対策、行動計画などがどうであったのか、お聞きしたいと思います。メキシコやアメリカ・カリフォルニアでの発生当初直後から、新型インフルエンザが上陸阻止へとか、機内検疫、医師走る、水際対策物々しくとか、連日にわたり新聞紙上の見出しが躍りました。昨年の四月下旬は、日本政府が豚インフルエンザを新型インフルエンザと宣言したころで、例えば私がいるさいたま市では、市立の幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校に通う十万人以上の子供に毎朝体温を測り、教育委員会に報告を求めるという記事もありました。さいたま市に限らず、全国各地で大騒ぎでした。また、最近行われた感染症学会シンポジウムでも手厳しい意見が出されております。専門家の意見もそうですが、ここ国会での議論も踏まえ、新興感染症対策を推し進めてほしいと考えています。
 なぜかと申しますと、それらを踏まえた今後の教訓や施策の見直しがあるのかどうか、第二波への対応策など、次の備えも必要です。政府や行政、自治体の行動計画もどうであったのか、それでよかったのか。今後、強毒性と言われるH5N1のインフルエンザ対策への対応などは、特に国民の理解を含めながら対策などに取り組んでほしいと強く望むからです。その点についていかがでしょうか、お尋ね申し上げます。
#11
○国務大臣(長妻昭君) 今回の新型インフルエンザ対策で本当に多くの医療関係者そして国民の皆さんの協力をいただいて、今のところは、例えば人口当たりの死亡率で見ますと日本は先進国でも最低レベルということでありまして、ただ、第二波ということが来ないとは限らないということで、怠りなくしなければいけないということです。
 今の御指摘の点でありますけれども、これは非常に考え方として難しいのは、今の、今日の時点では当初予想されていたほどの強毒性ではなかったということで、ある意味では、やり過ぎ批判、あるいはワクチンも余ったんではないかということが結果として今そういう御意見も出ているということは承知しておりまして、やはり二種類に分けなければならないと思っております。一つは、結果としてこうなったから結果としてやり過ぎだということで、もしそれが予想どおり、あるいは予想以上の強毒性だった場合、むしろ手薄だったという批判が来るという可能性もある案件と、あとはきちっと合理的にその施策が危機管理の観点からなされたのか、なされていなかったのかという二つに分けて考えていく必要があるというふうに思います。
 その中で、今も外部からの指摘を事細かに我々まとめておりまして、カテゴリーとしては広報の問題、あるいは水際対策の問題、公衆衛生対策の問題、サーベイランスの問題、医療の問題、ワクチンの問題などカテゴリーに分けましてそれぞれ精査をしていこうということで、三月三十一日にその総括を行う会議を設置をいたしまして、四月に二回、もう日時も決めた予定をしております。五月に三回、そして六月に全体の取りまとめを行って公表をして、今後の教訓として生かしていきたいというふうに思います。
 ただ、繰り返しになりますけれども、これは国家の危機管理の側面もありますので、結果として今日の時点では当初の予想よりも強毒性ではなかったわけでございますけれども、これが本当にやっぱり最悪の事態を考えて運用されるべきものであるという姿勢は崩さずに検証していきたいと思います。
#12
○家西悟君 是非しっかりやっていただきたいと思います。
 しかし、例えば現役の検疫専門官は国会の参考人質疑で、検疫よりも国内体制を整えた方がよいと断言をされております。また、成田空港の飛行機の検疫で、渡米していた高校生が新型インフルエンザに感染しているということが見付かり、国内侵入を未然に防いだ成功例として、当時の政府は、更に水際作戦を徹底してまいります。その検疫専門官は、検疫の労力を使うより国内対策を充実した方がよいとも発言をしています。私自身もそのように思います。発熱外来の医療体制や医療機関の整備、対応などがそれに当たると考えますが、いかがでしょうか。
#13
○国務大臣(長妻昭君) 今の御指摘も我々検討条項にしております水際対策の件で、検疫に効果はあったのか、やり過ぎではなかったのか、検疫を行っていたのは日本だけではなかったのか、あるいは今御指摘の点も、発熱外来に発熱患者が押し寄せパンクするなど、発熱外来の設置や運営に問題があったのではないか、こういう御指摘もいただいておりまして、それも詳細に事実を確認をして、先ほど申し上げました検討会の俎上にのせてこれを広く議論をして、冷静に一つ一つ検証していこうということを考えております。
#14
○家西悟君 海外で感染した高校生が帰国直後、その生徒の校長が発症国に行かせたことを含めて謝罪するような記者会見を当時見ました。マスコミから連日にわたって聞かれたのでしょうか、感染者が責められているように思えてなりません。あの記者会見は本当に私自身は驚きました。そのようなことがないよう、新型インフルエンザや感染症患者に、いつも言えることですが、人権には最大の配慮をして対応をお願いしたい。マスコミはいつも患者だけを追いかけないようにしていただきたいと思います。
 なぜこれを言うかというと、私自身薬害エイズの被害当事者でありますが、当時、八〇年代、HIV、エイズの問題が起こったとき、犯人捜しのごとく扱われ、そしていまだにその当時すり込まれたイメージというものを払拭するのには大変な努力を強いられている。そして、多くの患者さんたちはいまだに自分がそうであるということを言うことすらできない。こういうことがあっていいのかどうか。
 そして、扱いも、当時の報道を見ていますと、余りにも厳しい対応の仕方。そして、まるで犯罪者のごとく扱われ、そして機内から降ろされるところのシーンが放映される。頭から服か何かをかぶせられて出てくる。この人はあくまでも患者さんであります。にもかかわらず、そういうことが行われ、そして全国で発症が、感染しているということが分かり出したときには、どこそこでこういう人であるというようなことが報道をされていった。本当にああいうような扱いをしていいのかということを私自身は思えてなりません。そして、その高校の校長なんかは記者会見までしなきゃいけなかった。これはある種、魔女狩り的なやり方、非常に私は恐怖を覚えます。私自身も感染症の患者の一人であります。ああいうのを、ああいうようなシーンを見ると本当に背筋が凍る思いです、正直言って。
 そして、何より気を付けていただきたいのは、感染症をもって、それを国内に入れない、国内に入った入らないとか、そういう話をわあわあやる話ではなくて、そして行政官や、特に今三役おられますけれども、こういう人たちの発言というものも注意をしていただきたいし、医療関係者の方々にも注意をお願いを申し上げたいと思います。怖い病気であるというふうに発言をされるのは慎んでいただきたい。感染力が強い重篤性のある疾患とかいう言い方の方が正しいのではないか。怖い病気というふうに政務三役や医療関係者が言われると、一般国民はそれを聞いていて、えっ、そんなに怖いのというふうに反応するんじゃないでしょうか。是非ともそういうことをお考えをいただき、今後の対策というものを真剣にお考えいただけないかということを、この場をお借りして私自身申し上げたい。
 本当につらい思いをします。そして、あの高校生、一生その思いを背負って生きていくんです。あのときにこういう目に遭ったんだというふうに一生抱えて生きていかなきゃならない。心に大きな傷を負ったということ。そして、あの校長自身もそうです。教育としてやられたことの判断が間違えたのかとかいろんなことを、ジレンマに陥るわけです。そして、申し訳ありませんということを社会に向かって言わなきゃいけなかった。
 こういうやり方というのは、感染症を進める上で非常に危険を伴っているということを私自身は感じます。それが誤った方向へ進ませていく、施策を。過去にもそうです。ハンセンの方々、そしてHIVの、当時、エイズ予防法を作っていかれたこともありました。こういうことを是非とも教訓を生かしていただきたいと思うわけですけれども、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。
#15
○大臣政務官(足立信也君) 御指摘のとおりだと思いますし、私もあの記者会見、校長先生の、びっくりしました。ということは、日本全体あるいはメディアが中心かもしれませんが、感染症というものの認識が極めてまだ足りないということでございます。それに引き続いて、じゃ予防接種というものはどうなのかと。この認識もまた足りないと、そういうふうに感じています。
 ですから、昨年の十二月二十五日に厚生労働省の審議会の中に予防接種部会を立ち上げて、今回の一連の新型インフルエンザ対策についての検証と、それから本来あるべき予防接種、感染症への対策というのはどういうものが正しいのかということを両輪として同時並行の形で検討していって、そして、それからその部会を設置して検討することによって国民的議論を喚起したいという思いが強いわけでございます。そういう全体の認識がないと、正しい対処というものは道を誤る可能性が委員御懸念のようにあると思います。
 そして、昨年、方針転換が大きくあったのは私は六月とそれと十月だと思っておりますが、当時、去年、ゴールデンウイーク明けにこの委員会で新型インフルエンザの集中審議をやりました。今の対応はどうも誤っているんじゃないかという指摘を私もさせていただきました。それから、民主党の新型インフルエンザ対策本部、長妻大臣は多分事務局長だったと思いますが、どうも誤っているということで、六月十九日にかなりの運用指針の改定というのが生かされたんだと思います。そこで、全数把握、届出からサーベイランスに変えていくということ、それから地域の実情に応じた対応を重視するということ、それから一般の医療機関において診療するようにすると、特別な外来とかではなくてですね、そのことと検疫したときの隔離を中止するというような方針転換がありました。
 そして、政権が交代した後、わずか十日間ではありましたけれども、今までの方針を大分変更するような試みをいたしました。不十分ではあったとは思いますが、そのことを取り組んでおると。あとは、走りながらその状況に応じてきちんきちんと対応していくというのが正しいやり方だろうと思っておりますし、そのようにやってきました。
 国民的議論は是非とも必要だと思っておりますので、議員の発言、そして御協力をどうかよろしくお願いいたしたいと思います。
#16
○家西悟君 それでは、関連質問ということで最後になりますが、WHOが今回の新型インフルエンザのパンデミックのピークを過ぎたとの認識をお示しなんでしょうか。WHOは昨年の六月にパンデミックを意味する最高度6にある、警戒レベルを上げました。厚生労働省がお示しになっている最近のデータも含め、日本を含めた周辺地域は感染者の発生は減少傾向にあると思いますが、いかがでしょうか。お尋ね申し上げます。
#17
○大臣政務官(足立信也君) WHOと日本ということでございます。
 まず、WHOはフェーズ6というのはまだそのままでございます。そして、二月二十四日にポストピーク宣言というのをされました。これは、ピークは過ぎた時期だということであって、感染全体はまだフェーズ6。これはなぜかといいますと、西アフリカ等で感染が流行が始まったという認識がまだその時点でありまして、世界的に見ればまだ流行はあるということの認識です。
 じゃ、日本は翻ってどうかといいますと、流行と考えられるのは今定点報告で一・〇ということを超える場合に考えておりますが、四週連続一を割る事態になっております。じゃ、これで鎮静化するかと申しますと、過去第二波が訪れたアメリカ、イギリス等を今調べておりますけれども、その程度への低下はどうも一波と二波の間にあったようで、正確にはまだ数値としては出せませんけれども、これですべて終息という状況ではないと私は思っております。ピークは過ぎた、第一波のピークは過ぎたという認識でございます。
#18
○家西悟君 是非ともしっかりとした対応をお願いしたいと思います。
 法案に対する質疑に入ります。
 予防接種法のこれまでの流れを整理すると、同法は明治二十三年制定の種痘法に替えて昭和二十三年に制定されました。幾多の改正を経て平成六年の改正では、それまでの一般的な臨時の予防接種として行われたインフルエンザは公衆衛生審議会において社会全体の流行を抑止するデータは十分にないと判断され、予防接種法に基づく対象疾病から除外されました。平成十三年度の改正では、高齢者施設で集団感染が見られて、高齢者に対するインフルエンザを予防接種の対象疾病とするため、予防接種法に基づく対象疾病をその発生及び蔓延を防止することを目的とする一類疾病と、個人の発病又はその重症化を防止し、併せてこれによりその蔓延の防止に資することを目的とする二類疾病に区分するとともに、インフルエンザを二類疾病と位置付け、当分の間、インフルエンザに係る定期の予防接種の対象者は高齢者であって政令で定めるものとする改正が行われました。平成十八年には感染症法の改正と結核予防法の廃止に伴い、一類疾病に結核を追加をされました。
 そして今回、予防法の改正と特別措置法の改正は、昨年の四月のメキシコで発生した新型インフルエンザを感染症法に規定する新型インフルエンザ等感染症と位置付け、当面の緊急処置として、今回の新型インフルエンザA、H1N1及びこれとして同等の新たな病原性の高くない新型インフルエンザが発生した場合の予防接種対応を万全にすることが法改正の目的としていますが、そのとおりでございましょうか。お答えいただければと思います。
#19
○大臣政務官(足立信也君) お答えいたしますが、その前に、先ほどの答弁のところでちょっと不明確だったと思いますので訂正をさせていただきたい。
 二月二十四日のWHOのさっきの検討のことなんですが、ポストピーク宣言の検討はされたんですけれども、流行はまだ西アフリカ等で始まっているから流行はまだ続いているということで、宣言はしていないというふうに訂正させていただきたい。
 今の一類とそれから二類の、議員がおっしゃったことは全くそのとおりで、今回の位置付けがどうかということなんですが、やはりその中間的な位置付けであろうと。つまり、努力義務は課さないけれども、全くの任意というわけではなくて勧奨をするという、それは感染力あるいは病原性を考慮しながら、その中間的な意味合いのものがまさに今回の新型インフルエンザのような程度のものの発生を想定して位置付けているということで、委員の御指摘のとおりであると思います。
#20
○家西悟君 ありがとうございます。
 お答えがあったのは、当面の緊急処置として臨時に行う予防接種を設け、強毒性のH5、Hファイブと言うんでしょうか、H5N1でいいんでしょうか、インフルエンザなど、ウイルスの突然変異や新たな感染症の発症には社会的、経済的に与える影響、緊急性、あるいは突然の流行拡大などのおそれがあるので、現行の臨時接種、つまり予防接種については努力義務であり、勧奨あり、実費徴収不可として、今回のような新型インフルエンザA、H1N1やこれと同等な新たな病原性の高くないインフルエンザの対応には、新たな臨時接種として、努力義務なし、勧奨あり、実費徴収不可としたということで理解していいのでしょうか。公的関与の度合いについても併せて、改めて御説明を願いたいと思います。
 ここはちょっと分かりにくいので、国民の皆さんにとっても分かりやすい説明を是非ともお願いを申し上げたいと思います。
#21
○大臣政務官(足立信也君) 分かりやすく説明したいと思いますが、今委員がお述べになった中で、ちょっと実費徴収不可というふうに最後おっしゃいましたけど、これ実費徴収可です。(発言する者あり)はい。
 公的関与の度合いということなんですが、やっぱり公衆衛生上の必要性ですね、それと緊急性、それから病原性、感染力というものを考慮するわけでございますけれども、やはり現行の臨時接種や一類疾病への定期接種というものは、これは高い接種率が確保されないと目的を達成できないということがあるわけでございます。高い接種率を確保しなければならない場合に、行政としては、勧奨を行うとともに、その接種を受ける方々に対しても努力義務を課すということでございます。
 それに対して二類の方は、これは個人予防がやっぱり目的である、重症化の予防等があるわけで、実際のところ接種を受けるよう勧奨は行っていないということなんですね。
 それに対して、中間的な位置付けと先ほど申し上げましたけれども、これは勧奨する、接種をした方がいいと思われる接種対象者の方々に行政としてはお勧めするという意味でございまして、しかしながら今回のようにやはり重症化予防あるいは死亡率を低下させるという個人の予防の意味合いが強い部分については、それを接種を受ける方々に努力義務を課すというレベルまでは至らないんではないかと。
 ちょっとまだ分かりにくいかもしれませんけれども、今回七千七百万人分のワクチンを確保したわけですけれども、実際に今のところは二千万人程度の方しか接種をされていないということの中で、じゃ、これを努力義務を課してできるだけ多くの方々にというところまでの認識ではないという、例を挙げればそういうことかなと思います。
 しかし、重症化の予防のためには接種した方がいいと、接種していただきたいという勧奨はすべきであるという意味合いにとらえていただければと思います。
#22
○家西悟君 先ほどの実費徴収可能ということですよね。失礼いたしました。私の言い方がちょっと、言葉が抜け落ちました、失礼いたしました。
 このところ、今の点についてはしっかりと国民に分かりやすく説明をしていただいた方がよいと私は考えます。是非そのようにお願いを申し上げます。
 また、予防接種法の見直しには、インフルエンザだけではなくほかのもの皆が絡んできます。インフルエンザだけが突出してこれはどうかとも私は考えます。
 現在の一類疾病、二類疾病の区分の在り方、また予防接種における定期接種、臨時接種、今後しっかりと専門家を交え抜本的な見直しをしていただきたいと思います。また後ほど質問をしたいと思いますが、是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#23
○国務大臣(長妻昭君) 今、足立政務官からも説明がありましたけれども、従来は予防接種は三つの類型があったという説明でありました。定期接種の一類、二類、それと臨時接種。
 この三つしかなかったわけでございまして、今回の新型インフルエンザはある意味では臨時接種でありまして、ただ、従来の臨時接種のスキームだとこれはかなり強毒性を想定をしていまして、過去一回しか経験がないんですけれども、これは、国家権力と言ったら語弊がありますけれども、国家の危機としてかなり強制的にお願いをする。だから、臨時接種、現行のものは実費徴収は不可、これは全部無料ということになっております。ただ、そこまで強毒性じゃないものについて抜け落ちていましたので、今回それを当てはめるということになったわけでありますけれども。
 あと、いろいろ御議論があるのは、じゃ、今現在この定期接種に漏れているワクチンについても定期接種の中に、カテゴリーに入れてほしいという御要望も国会でもございますので、そういうものも含めて、先ほど申し上げた予防接種部会できちっと議論をしていくということであります。
#24
○家西悟君 次に、健康被害救済の給付水準の費用負担等についてお伺いをしたいと思います。
 今回の給付水準については、現行、臨時接種及び一類疾病の定期接種と二類疾病との定期接種の間の水準とすることですが、あいまいではないかという御意見があります。これは政令事項ですのでなおさら、どのように考えているのかしっかりとここで御説明をお願い申し上げたいと思います。
#25
○国務大臣(長妻昭君) 今のお尋ねは、この健康被害救済の給付額のお尋ねだと思います。これは今、法律をお願いしておりますけれども、政令事項だということでありますが、我々の一つの案を申し上げたいと思います。
 現行の、先ほども申し上げました臨時接種や一類疾病の定期接種におけるいろいろな障害年金などの年額もあるんですけれども、死亡時の給付という観点からいいますと、現行のものが四千二百八十万円ということであります。現行で、二類疾病の定期接種と今まさに行っております新型インフルエンザの特別措置法に基づくものというのは同じ水準でございますけれども、それについて、遺族年金、これは最長十年分でございますが、被害者が生計維持者の場合ですけれども、それが二千三百七十八万円ということになっております、十年分のトータルが。
 そうしますと、現行の臨時接種等では死亡一時金が四千二百八十万円、そして、二類疾病や今行われている新型インフルエンザの健康被害については十年分で二千三百七十八万円ということで、その間を政令で決めるということでございますが、今考えさせていただいている案といたしましては、新たな臨時接種、今法律で御議論いただいているものについては、死亡一時金の金額は、被害者が生計維持者の場合は三千三百三十万円を案として考えておりますし、被害者が生計維持者以外の場合は二千四百九十七万円を案として考えているということであります。
#26
○家西悟君 この点については、この表でいうとここなんですよね。何か、中取って間みたいな話になっているような、なぜこういうふうになったのかというのが指摘をされているように思えてならないんですよね。
 この基準を作られた意味というのがどうもあいまいではないかというような意見だろうと私は推測をしておるんですけど、ここはちょっと説明、どうですか、していただけますか。
#27
○副大臣(長浜博行君) 今大臣が細かく御説明をいただいた部分と、その前に、勧奨の問題を含めて、あるいは臨時接種と今回のインフルエンザの対策の違い等を足立政務官が御説明をされた部分と、まさにその理由がそこにあるような気がいたしているわけでありますが。
 新たな臨時接種では接種を受ける努力義務を国民に課さないものの、国民に対して行政が接種の勧奨を行うと。この場合の公的関与の度合いは、努力義務も勧奨もある現行の臨時接種、一類疾病の定期接種と、どちらもない二類疾病の定期接種のまさに意味合いの中においての中間となるということから、今、家西委員も御指摘されたような救済の額も、その意味において両者の中間にあるという形に御説明ができると思います。
#28
○家西悟君 今後の審議を踏まえて、是非ともお願い申し上げたいと思いますが。
 それから、費用負担のところで、都道府県と市町村が実施主体としてかなりの負担を強いることが多くの自治体で見受けられます。この辺りは、自治体の財政事情は大変厳しいということを考えて抜本的な議論が必要ではないかと考えます。今後、どう検討されるのでしょうか、お伺いをいたします。
#29
○副大臣(長浜博行君) まさに、地方の財政が大変厳しいということは、厚生労働案件は大分、地方自治体の方にその実務を負うところが多いものですから、地方六団体のトップの方、知事さんだったり、市長会のトップであったり、あるいは審議会の議長さんだったり、都道府県議会のトップの方とお話をすることが多々あります。財政的な支援をしっかりやってくれ、こういうこともよく理解をしているところであります。と同時に、財政金融委員長を務められた家西委員でありますから、今更私から御説明をすることもないと思いますが、国家財政も大変厳しい状況の中において、予算折衝においてもこの厚生労働関係は苦労するところであります。
 しかし、今回のワクチン接種事業と同様に国が支援をしていくということは当然であるというふうに認識をしておりますし、市町村が事業実施主体ということになっている、また、都道府県は、当該都道府県の市町村は、当該市町村の公衆衛生にかかわる責務を有するということも記載をさせていただいている部分でありますので、やはりお話合いの中で、現実に言えば費用負担の問題は考えていかなければならないのではないかなというふうに思います。
 付言をすれば、昨年の先ほど議論を提起いただきました新型インフルエンザですね、H1N1のワクチン接種事業については、地方負担分について特別地方交付税措置を行っているところでありまして、平成二十二年度に新たな臨時接種を行う場合においても、総務省を始めとして関係省庁と議論をしながら財政措置についても検討してまいりたいと思っております。
#30
○家西悟君 是非とも検討をお願い申し上げます。
 次に、ワクチンの安全性と輸入ワクチンの余ったことなどについて質問をいたします。
 これは先ほどの救済の給付の水準の質問で行えばよかったと思いますが、ワクチンの副作用はどのぐらいの数字になっているんでしょうか。国内、輸入ワクチン分を分けて、副作用、重篤者数などを教えていただきたい。
 また、救済申請はどの程度現在あるのでしょうか。教えていただけますか。
#31
○大臣政務官(足立信也君) これは、厚生労働省としてはかなり接種後の副反応ということについて広く集めるように直接、厚生労働省へ報告を求めておりまして、副反応報告数は、三月二十四日までですが、国産ワクチンについては二千四百八、それから輸入ワクチンについては三の報告を受けています。これらの副反応報告についてこれまで、二十三名から成る専門家の副反応検討会という合同会議がございまして、その都度評価をしているという状況でございます。
 そして今、健康被害救済制度における申請の件がございました。
 これは、新型インフルエンザの予防接種、これは三月末時点で申請は四十一です。先ほどの健康被害の救済の件なんですが、今新しい法律を御審議いただいていますが、これは、新型インフルエンザの特措法の救済がありましたけれども、まだ認定は一人もございませんけれども、これは遡及して、先ほどの申し上げた金額になるということは確認をさせていただきたいと思います。今のところは四十一です。
#32
○家西悟君 審査はスムーズにやっていただきたいのですが、審査の時間というのはどれぐらいを想定されているんでしょうか。
#33
○大臣政務官(足立信也君) これは、先ほど副反応が二千四百八集まって、それについてはその都度評価しているという、これは一回の会議でその間のものをやっているわけです。これは割と早いとは思うんですけれども、これ認定ということになると、カルテの提出を求めたり、かなり詳細に検討しなきゃいけないということで、それよりはやっぱり時間が掛かるというのはまず御認識いただきたいと思います。
 そういう資料を集めて、それを検討して、最後の認定の審査のところは一回ないし二回で終わるとは思いますが、それまでの時間がかなり掛かるということで、大変申し訳ありませんけれども、何か月でということを今明確にお答えする状況にはないということでございます。
#34
○家西悟君 救済制度は大変有り難いんですけどね、これ例えばPMDAの救済では本当に時間が掛かるんですよ。申請した患者が根負けするぐらい大変なんですよね。
 今回、国が救済する仕組みになっているわけですけれども、今後とも患者、国民の立場でしっかりと審査、救済をしていただきたいと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
#35
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘がございましたPMDAの体制の強化ということでありますけれども、これにも予算をその部分についても増強をしていこうというふうにも考えておりますけれども、今おっしゃられた趣旨を我々も十分受け止めて、省内にも極力、それは因果関係とかいろいろなことを審査をするという厳密化は必要でありますけれども、それが合理的になされた後は速やかにそういう判断を出すように指導をしていきたいと思います。
#36
○家西悟君 ありがとうございます。
 次に進みますが、輸入ワクチンの余り等を今後どのようにするのかお尋ねをしたいと思いますが、現状の対策について伺います。
#37
○副大臣(長浜博行君) 輸入ワクチンの契約の関係でございますけれども、グラクソ・スミスクラインとノバルティスと、この二社で契約を結んでおりますし、それから衆議院の段階でも随分議論されているところでありますが、グラクソ・スミスクライン社とは一応の結論を見たところでございます。契約量七千四百万回分のうちの三二%、二千三百六十八万回分を違約金なしで解約をするということで、三月二十六日に合意をし、これを公表しているところでございます。ノバルティスに関しましては現在も交渉を継続中ということでございます。
 国にどのぐらい輸入をされているのかということでありますが、九万九千回分の契約を結んでおりますが、既に輸入されているワクチンは、三月末現在で、二社合計で五千三百万回分を納入されているという状況でございます。
 余剰ワクチン対策としましては、先ほど足立政務官からも御説明を申し上げましたように、まだWHOでもピークを過ぎたという公式での見解を発表していないところでございますので、第二波に備えて備蓄をするということでございます。
 繰り返しますが、九千九百万回分の輸入ワクチンに対しての現在の納入量は五千三百万回分でございます。
 以上でございます。
#38
○家西悟君 ありがとうございます。
 輸入ワクチンのうち、ノバルティス社についてはなぜ交渉が進まないのか、お話しできる範囲で結構ですので、お話を聞かせていただければと思います。
 また、GSKの輸入ワクチンは特にアジュバントの有効期間が三年と長いというお話ですが、アジュバントは副作用があります。また、抗原と組み合わせて使用可能と説明していますが、本当にそれは大丈夫なんですかね。
#39
○副大臣(長浜博行君) 契約自体が、GSKとノバルティスはもちろん別の会社でありますので個別の契約になっております。先ほど大臣からも御説明を申し上げましたように、あの契約を結んだ状況の中は今とは全く環境が違っておりまして、世界各国が一本でも多くのワクチンを自国に輸入をしようとする体制の中で、この契約は大変、輸入をするというか、我が国にとっては厳しい契約条項が付されていたわけでございます。そういった状況の中においての法的な問題をどう履行し、そして契約にはこう書かれているけれども、その話合いの過程の中においてどういった配慮がなされるかということで、違う会社によって経営方針も違いますもので、内容が異なっているという状況でございます。
 今申し上げられるところはそういったところでございます。
#40
○大臣政務官(足立信也君) アジュバントのことがございました。
 国内での検査で、抗原部分の副反応を起こす確率、それからアジュバントの部分という、これどちらも評価ができるような検査はしております。
 アジュバント入りのものというのは、国内で既に定期接種しているものの中にもアジュバントは入っている。これは抗原量を減らすというためにやっているわけでして、アジュバントがあるから副反応が高く出るということは余り一概に言わない方がよろしいんではないかと私は思います。
 それと、抗原と組合せですね、今御指摘ありました。そのとおりで、GSK社については、これ、H5N1も含め、それから新たなものも含め、抗原の部分は取り替えて、アジュバントはそのまま使用できる、三年間という形のものにしてあります。
#41
○家西悟君 分かりました。
 では、私は、ワクチン行政は万能ではいけないと思っています。備えあれば憂いなしと言いますが、確かにワクチンの国内生産能力を高めておく必要はあると認識しますが、しかし安全性もさることながら、率直に言って、国のワクチンに対する情報収集能力や国民に向けた情報提供も不足しているのが現状ではないでしょうか。
 今後、ワクチンの効果についても国がしっかりと責任を持って調べたデータを公表していただきたい、企業任せではなくて国がしっかりと取組をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
#42
○大臣政務官(足立信也君) 委員のおっしゃる、ワクチンは万能ではないと、まさにそのとおりでございます。
 じゃ、ワクチンの有効性というのをどうやって評価するか。これは長い年月が必要なもので、本当にそれを発生を抑えることができたのかということが最終的な評価だと思います。ですから、完全に撲滅できたというのはいわゆる天然痘ですね、これがいい例だと思いますが、じゃ、結核に対してはどうなのかと。これ、二十年ぐらい費やして検討した結果、余り有効性がないという意見になったアメリカ等のこともありますし、これは有効性に関してはそのとおりです。
 ですから、今評価をするというのは、抗体がどれだけ上がるかと、どれだけ上がれば重症化率や死亡率を下げることにつながるんではないかと、そういう有効性の評価にしておるわけで、といっても、感染そのものの率がぐっと下がったり、あるいは感染しなくなるというようなエビデンスはないわけですから、医療体制の構築が委員御指摘のように物すごく大事なことだと、そのように思います。
#43
○家西悟君 予防接種法の抜本見直しについてお伺いをします。
 先ほど質問したように、予防接種法の見直しは、インフルエンザではなく、ほかのもの、皆が絡んできます。インフルエンザだけが突出するのではなく、現行の一類疾病、二類疾病の区分の在り方、また予防接種における定期接種、臨時接種、今後しっかりと専門家を交え抜本的な見直しを考えていただきたいと思います。
 この間、国会でもさんざん議論しています。いつごろやろうとしているのでしょうか。検討項目やスケジュールをお伺いさせていただければと思います。
#44
○大臣政務官(足立信也君) 今、予防接種部会で検討をし、そして国民的議論を喚起していただきたいと先ほど申し上げました。
 その主な内容は、今後議論が必要だというふうに部会の中で議論されている項目をちょっと頭だけ言います。予防接種法の対象となる疾病、ワクチンの在り方、予防接種事業の適正な実施をどうやって確保するかという点、予防接種に関する情報提供の在り方、今委員がおっしゃった、それから接種費用の負担の在り方、予防接種に関する評価、検討組織、ACIPのようなものを意識しつつ、そういう組織の在り方、それからワクチンの研究開発の促進と生産基盤の確保をどうするかというようなことが主な論点として挙げられておりまして、非常に各委員が積極的に参加していただいておりまして、早ければ来年、法案が提出できればというような考えでおりますが、まずは議論を十分にしていただくことが大事だと、そのようにとらえております。
#45
○家西悟君 スケジュールはどうなんですかということでお尋ねしていたんですけど。
#46
○大臣政務官(足立信也君) 早ければ来年という話をしましたけれども、これはもう今回の予防接種法の改正で第一段階が終わり、次の議論が今始まっているところで、四月二十二にも次の会議が開かれますし、これは定期的に、最低月一回はやっていきながら、早ければと言ったのは、さっき、そういうことで、スケジュール感で早ければ来年ということでございます。
#47
○家西悟君 私の質問は以上でございます。
 質問を終わります。ありがとうございました。
#48
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党・改革クラブの石井みどりでございます。
 日本の新型インフルエンザ、夏に豚インフルエンザということで沖縄で感染が起こって、そして国内で初めての死者も出ました。今、流行が下火になっている今こそ、この様々な課題が出たインフルエンザ対策を検討し、そしてあわせて、今回の新型インフルエンザ法案に対する御質問だけでなく、ワクチン行政全般についても本日は御質問をさせていただきます。
 今回の新型インフルエンザの予防接種でございますが、接種回数をめぐる議論の錯綜など様々な混乱が生じました。今後に備えて、状況に応じて素早く的確に意思決定ができるよう、体制の整備ということが重要になってくるのではないかと思います。そういった観点からワクチン行政全体を見ますと、厚生労働省内ですが、担当部局が様々に分かれており、縦割りの弊害が生じていると思います。ワクチン行政全般を一元的に扱い、司令塔となる部署が必要ではないでしょうか。いかがでしょうか。
#49
○国務大臣(長妻昭君) 確かに、このワクチン行政というものについては、関連性という意味では厚生労働省の中の複数の部局にまたがることでもございますが、もちろん厚生労働省という一つの省庁の中の話でございます。これは必要に応じて連絡を密にしたり、あるいはプロジェクトチームというのを必要があればつくっていくということは、ほかの行政項目についても省内に申し上げていることでありますので、そういう臨機応変的な対応をしていきたいというふうに考えております。
#50
○石井みどり君 プロジェクトチームとかそういうことの設置、あるいは臨機応変ということでありますが、今回も相当な混乱、そして医療機関への多大な負担を掛けた、そういうことがございますので、そしてワクチンというのはやはり予防医療、これからますます日本ではこの分野の研究開発、そして体制整備が必要ではないかと思っていますけれども、このワクチン行政において、今回の接種回数をめぐる混乱のように、一部の政治家、あるいは官僚や学者のみの意見で左右されることがあってはならないのではないかと思います。
 ワクチン行政を議論して検討する、そういう独立性の高い中立な組織を設立すべきであると思います。独立した諮問機関の早急な検討が必要だと思っています。これは、ただ形式だけを整えるのではなく、例えば大臣への勧告権限を持たせるなど、必要な権限を持たせていないと意味がないと思いますけれども、こういう組織をつくることに関しての御見解を伺いたいと思います。
#51
○国務大臣(長妻昭君) まず、最終的な意思決定は、これは政務三役、大臣にあるわけであります。これはある意味では国家の危機管理の部分にも重なる部分がありますので、まずはそういう意思決定が基本であると。その中で専門家の皆さんの御意見をお伺いをして判断をしていくということでありますけれども、今のお尋ねというのは、幅広くこのワクチン行政について議論する場所というお話でございまして、例えばアメリカにはACIPという、これは隣国も入れ、あるいは陪席者としては一般市民やジャーナリストなども陪席した、ある意味では国民的会議というのを設置をしているということも聞いておりますので、それも参考にして、我々としても新たなワクチン行政どうあるべしと、先ほど来御答弁申し上げておりますけれども、そういう検討を今省内の部会でしているという段階であります。
#52
○石井みどり君 省内の部会で御検討されるんであれば、今おっしゃったアメリカのACIPではなく、例えば国際比較でありますね、予防接種の検討組織ということで、これで、アメリカやカナダ、イギリス以外、ドイツ、フランス、EUはどうなっていますでしょうか。本日資料がなければ、お答えができなければ、後ほどで結構ですので、私の方に資料をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
#53
○国務大臣(長妻昭君) これ、我々の方できちっと調べて、今おっしゃられた国のワクチン行政、どこで検討しているのかという資料は、委員長、理事の皆さん、そして石井委員に提出を申し上げます。
#54
○石井みどり君 私は、日本型のACIPではなく、ACIPでは要は八条委員会と同じでありますね、審議会でありますので、そうではなく、先ほど申し上げた独立した諮問機関ということが重要であろうというふうに思っています。ですから、是非ドイツ、フランス、EU、こういうところの例を、資料をお願い申し上げます。三条委員会であれば庁と同格であります、エージェンシーと同格でありますので、独立した行政組織というふうに考えられますので、是非、省内で御検討であれば、そういう独立性を持ったそういう機関ということでの御検討を是非お願いしたいと思います。
   〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
 続いて、それでは、今回、先ほどの家西委員の御質問にもありましたけれども、輸入ワクチンの在庫のことで問題になっておりますが、これはそもそも国内でのワクチン製造の基盤が脆弱であったと、そして輸入に頼らざるを得なかったというところが問題であろうというふうに思っています。そのことが輸入ワクチンの大量在庫ということ、そして今回の契約の交渉というところにつながっているんだろうと思いますが。
 大臣は、五年以内に細胞培養法を開発して全国民分の新型インフルエンザワクチンを約半年で生産可能とするというふうにおっしゃっておられます。これ、実用化に向け、いつまでに何をやるかという具体的な工程をお示しをいただきたいと思います。そしてまた、細胞培養法の実用化に至るまでの間に新たな新型インフルエンザ、今回のA、H1N1ではなく新たなものが発生した場合は、こういう場合はワクチンの確保はいかがされるんでしょうか。
#55
○国務大臣(長妻昭君) 今のお尋ねでございますけれども、この大量在庫の問題は、当然、仮に国内の製造体制があったとしても、国内で過剰に作ってしまって結果的に弱毒性、感染が収まったということになれば、それは在庫はできてしまうということもあろうかと思います。
 今のお尋ねの二点目でございますけれども、まずは五年以内に半年で全国民分のワクチンが国内で製造できるようにすると。これは省を挙げて取り組まなければならないということで、今その計画を進めております。まずは、これについて国内の製造メーカーに対して、どの会社にそれをお願いするのか、お願いをする場合、その会社に補助金が入って国が製造体制をバックアップすると、こういうような形になりますので、今その選考を、基準等々を今検討をしている段階でございまして、どういう実施団体にするのかという委員会ですね、それを三月三十一日に第一回の評価委員会を開催をして、まずはそこで基準を決めて選考をして、その企業、団体に実施をしていただくと、こういうことになっております。
#56
○石井みどり君 三月三十一日に開催されたといいますのは、これは新型インフルエンザ対策総括会議のことでしょうか、それとも厚生科学審議会の予防接種部会のことでしょうか。
#57
○国務大臣(長妻昭君) この三月三十一日に開催いたしましたのは評価委員会ということでありまして、今年の二月四日から今年の二月二十三日まで厚生労働省のホームページで今申し上げたワクチンの製造の事業実施団体を選定するための公募を行って、三月三十一日に第一回の評価委員会を開催をしたということであります。
#58
○石井みどり君 先ほど、国内のワクチンメーカーであっても在庫が出てくる、見通しが誤れば在庫が出てくるということでありましたけれども、そもそも国内のワクチンメーカーというのは非常に中小企業が多いわけで、経営基盤が弱いわけでありますね。これは国を挙げて、ワクチン産業を活性化していく必要があると思います。
 平成十九年にワクチン産業ビジョンを策定されておられますですね。このワクチン産業ビジョンにのっとって、提言にのっとって、この取組状況、あるいは今後これをどういうふうに実行していかれるのか、それをちょっとお聞かせいただきたいと思います。平成二十年の十二月に第五回のワクチン産業ビジョン推進委員会が開催されて以来開催されていないというふうに聞き及んでいます。今後どういうふうにされるのか、これをちょっとお聞かせいただきたい。そして、このワクチン産業ビジョンの推進委員会がもう平成二十年十二月以来開かれていないその理由と、そして今後この委員会をどういうふうに活用していかれるのか、それをお聞かせください。
#59
○国務大臣(長妻昭君) これは、ワクチン産業ビジョンというものが前政権でおつくりをいただいて、平成十九年の三月にでき上がったというふうに承知をしております。
 私どもも基本的にそのビジョンに沿ってワクチン行政を強化をしていきたいということで、その中にございますアクションプランというのがありますけれども、基礎研究から実用化、臨床開発への橋渡しを促進するとか、あるいは関係企業の提携によって臨床開発力の強化を図って国際競争力のあるワクチン生産基盤を確保するとか、あるいは危機管理的なワクチンの生産体制の確保のため国はどういう支援をしたらいいのかというようなことなどなど、ここのビジョンに書かれていることを実行をしていくべく、その発想の延長線上に、先ほど申し上げました、五年以内に半年でワクチンを全国民分を国内で製造できるというようなことを我々実施をしております。
 先ほど申し上げましたけれども、その実施の国内の企業、団体については五月をめどに選考決定をしていきたいというふうに考えております。
#60
○石井みどり君 今伺ったこのワクチン産業ビジョンに関しては、新型インフルエンザワクチンだけでなく、ワクチン全体、日本はワクチンギャップ二十年と言われて非常にワクチン行政が遅れていると、そして国内のワクチンメーカーも脆弱であるということでありますが、その全般を見通したそういうところの他のワクチンに関してもこのビジョンにのっとってどういうふうに今後取り組まれるのか、それを伺ったわけでありますので、もう一度お答えください。
#61
○国務大臣(長妻昭君) これはほかのワクチンの話でありますけれども、これも先ほども足立政務官の方からも御答弁、与党の質問で申し上げたと思いますが、今は定期接種についてはポリオやはしかなどなど定められておりますけれども、これについて更にこのワクチンも加えていくべきではないかという御指摘を多数いただいておりますので、そういう御指摘につきましては、予防接種部会という昨年十二月に設置をされた部会の中で鋭意検討をしていくという枠組みになっております。
#62
○石井みどり君 それでは、その検討部会の報告が出ないと厚生労働省としてはそういうお考えがいまだ持てないということでよろしいんですね。
#63
○国務大臣(長妻昭君) これは予防接種部会で専門家の委員の皆様方の御検討をいただくというのがまず先でございまして、それを受けて厚生労働省としてどう判断するかというような意思決定がなされると、こういう順番であります。
#64
○石井みどり君 昨年あれだけ大騒ぎして、新型インフルエンザ、国民の方々は本当に不安におののいて、特に乳幼児を抱えておられるお母さん方は小児科あるいは内科の予約を取るので大変だったりしたわけですね。それが、今まさに、さっきお答えがあった厚生科学審議会の感染症分科会の予防接種部会の報告をこれから待って全般をお考えになると。私は順序が逆でないか、そして遅いんではないかと思いますけれども。
 なぜそれを申し上げるかというと、まさにワクチン産業というのは、欧米のメーカー、製薬メーカー、大手メーカーは非常にワクチン事業にシフトしようとしているんですね。今大臣御承知のように、新薬市場というのが特許が相次ぎ失効して、従来の新薬市場というのは大手の製薬メーカー、アメリカ、ヨーロッパの製薬メーカーにとっては利益率が非常に下がっているというところで、今何が世界の製薬メーカーで起こっているかといいますと、様々な事業買収であるとか合併であるとか、そういうことが行われているわけですね。これはもう完全にワクチン事業を強化していく、そしてシフトしていくという、そういうことが行われているわけですが、それに対して我が国は非常にワクチンメーカーが細々とやってきたという状況であります。
 ワクチン産業、日本のワクチンメーカーを育てるためには、私は国家が戦略を持って、そしてこれを今後、成長産業としてとらえるんであれば、よりもっと積極的に国家がここにかかわるべきだというふうに思っています。いわゆる産官学臨、産業界、行政、学界、そして臨床医、これの連携、癒着とかそういうことをよく野党の方、前の野党の方はおっしゃっていましたけど、それは、癒着というようなことはあってはなりませんが、しかし正しい目標あるいは計画を持って、そして検証して総括をしていけば、これはまさに国民の命と健康にかかわる、そしてこれから先、予防医療というところはいわゆる医療費の適正化という、余りお金のことは言いたくありませんが、コストパフォーマンスからいっても非常に重要な分野だと思いますが、そういうやはり戦略的な指針が要るんではないかと思っているので先ほどから伺っているわけです。
 このワクチンの生産基盤確保と研究開発促進に向けて、今申し上げたような、それぞれの産官学臨の連携が図られるよう国がその旗振り役になるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#65
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたこのワクチンを一つの産業としてとらえてアジア諸国にも供給できるようというお話は、ある意味では同感であります。今、産官学の協議会なども設置をしているところでありまして、このアジア諸国の展開についても、アジアにおけるワクチン開発の中核として日本のワクチン産業を展開をしていくということは期待をされていると思います。
 ただ一方で、注意しなければいけないのは、製造技術のノウハウが不用意に流出しないように対応策を取るということも必要でございまして、そういう意味で、まずは国内のワクチンの製造体制、まず日本国民に供給する体制がおっしゃられたように脆弱でございますので、これを五年以内に見直して強化をしていくというところに傾注をしていきますが、同時に、この産官学の協議会においても、この問題についても議論を進めていきたいと思います。
#66
○石井みどり君 今申し上げた産官学臨であれば、産業としてとらえるんであれば、事、一厚生労働省だけの話ではないと思うんですね。そして、新政権においては国家戦略室みたいなそういう組織がつくられたわけでありますから、特に成長産業である、さっきアジアをマーケットにとおっしゃった、非常に日本の製薬メーカー、日本の医薬品に対するアジアの方々の信頼は非常に高いわけですね、むしろブランドになっていっている。聞くところによると、日本の薬欲しさで、もうそれこそ本当に市場価格では考えられないお金を出してでも分けてくれというようなことを中国なんかで働いている日本人の方は言われたりするわけですね。だから、そういう意味であれば、まさに厚生労働省だけでなく政府を挙げて、私は国家戦略として取り組むべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#67
○国務大臣(長妻昭君) 新成長戦略ということで、鳩山内閣としてライフイノベーションというカテゴリーの中にこの医療や介護、当然、医薬品、ワクチンも入ると思いますけれども、そういう考え方を持っているところであります。今後その詳細を六月までに詰めるということになっておりますので、今、厚生労働省の中でも具体的な検討を進めているところでありまして、その中でこのワクチンというのも一つの論点になるというふうに思います。
#68
○石井みどり君 先ほど大臣はポリオワクチンのことをおっしゃったんですが、もう大臣も既に御承知のように、本当に確率というところでは非常に低い確率であったとしても、頻度としてあったとしても、たとえ年間お一人の副反応で重篤な後遺症が起こったとしても、その人一人の人生にとっては大変なこれは事柄であります。数字やデータや確率で物を言ってはいけないことだと私は思っています。
 大臣も御存じのように、昨年の、神戸で九か月の男の子が、この子はわざわざ集団予防接種を受けなかったにもかかわらず、体調不良で受けなかったにもかかわらず、その後、二次感染ということで感染をしてしまって、そして左足に麻痺が残ってしまったという本当に不幸なケース、これ、年間一例あるいは二例と、そういうことがいまだに日本で起こっているわけですね。
 これに対して、まさに私は、これはワクチン行政の遅れから生じているというふうに思っています。なぜなら、大臣御承知のように、海外では不活化ワクチンの導入が進んでいるにもかかわらず、我が国ではいまだに生ワクチンが使用されている。生ワクチンあるいは不活化ワクチンの利点、欠点というのはありますが、しかし、今申し上げたように、こういう後遺症が残るわけでありますので、やはりこれは、接種後の麻痺あるいは二次感染を防ぐという意味では、不活化ワクチンを使えば防げたかもしれないわけですね。この導入が遅れている理由をお聞かせください。
#69
○国務大臣(長妻昭君) これについては、今おっしゃられたように、ポリオワクチンは大きく言うと二種類ございまして、この生ワクチンという、感染性のある弱毒化のポリオウイルスを経口的に投与するということでありますし、この不活化ワクチンは感染性を失われたウイルスを注射をしていくということでありますけれども、これについて、日本国もかつてこの不活化ポリオワクチンが承認の申請が提出された平成十三年にそういうことがございましたけれども、いろいろ医薬品の臨床試験の実施の基準上の問題がありまして平成十七年に承認申請の取下げが行われたと、こういう経緯があり、それも遅れの原因となっているのではないかと思います。
   〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
 私自身はこの不活化ポリオワクチンの迅速な導入が必要だというふうに思っておりますので、これも国会でもいろいろ御指摘をいただいておりますので、できれば本日かあした付けで、このワクチンの製造販売業者四社に対して、この不活化ポリオワクチンの製造を急がせるよう厚生労働省から政務三役いずれかの名前で通知を出そうというふうに考えております。
 もちろん、通知を出すだけではございませんで、それに対しても省内でどういう対応が取れるのか議論をしてまいりますが、このポリオワクチンについては四種混合ワクチンということも今検討しております。ポリオワクチンも含めた破傷風とか百日ぜきとか、それの入った四種類を一回で打てばそのワクチンの効果が出るというものも検討しておりますので、その中でどれだけ可能なのかということも併せて議論をしていきたいと思います。
#70
○石井みどり君 それでは、国の支援としては三役どなたかのお名前で通知を出すだけですか。もっと具体的に、どういう御支援をされるのか、お聞かせいただきたいと思います。
#71
○国務大臣(長妻昭君) これは先ほど申し上げましたように、四種混合ワクチンの中にその不活化ポリオワクチンも入れて四種類同時にということについて、今製造販売業者、ワクチンの会社が開発を行っておりますので、その開発についても我々は促進するようなサポートをしていきたいと思います。
#72
○石井みどり君 今、ワクチンメーカーが開発、そして治験中ですよね。そうすると、申請は来年になるわけですね。そうすると、まだ承認までまた時間が掛かるわけですね。年間一人か二人であっても、またもう一人か二人はこういう確率からいけば後遺症が残ったり、そういう目に遭わなきゃいけないわけですね。その間どうされるんですか。
#73
○国務大臣(長妻昭君) ですから、これはできる限りそのワクチン製造販売業者四社に対して開発を早めに進めていただきたいというようなことを促して、そしてその開発促進の国としてもサポートをしていくということであります。
#74
○石井みどり君 サポートとおっしゃるんですけれども、申請が来年であれば、また承認まで時間掛かるわけですよね。だから、そこのところを今伺っているんですね。できる限りとおっしゃっても、確実に時間は要するわけですから、その間、生ワクチンの投与を受けた子供たちは、またしてもこういう犠牲者が出てくる可能性があるわけですね。
 これ、できる限りの努力では防げないんですよ。どういうふうに対応されるんでしょうか。
#75
○国務大臣(長妻昭君) できる限りといったときに、これルールがあるわけでございますので、超法規的にこのワクチンだけをルールのない中で安全性の確認も不十分なまま市場に出していくということで仮に健康被害が起こったときに、これは責任の取りようがなくなるわけでございます。
 先ほど申し上げましたように、過去の経緯でも、いったん平成十三年に承認申請が提出されましたけれども、問題があるということでその四年後に承認申請取下げが行われたという経緯もございますが、その経緯とは別に、今定められたルールの中で、ただルールは遵守をした上で、できる限り早くその開発、そして実際にそれが使われるまでの期間を短くすべく我々としては努力をしていくということであります。
#76
○石井みどり君 海外のワクチンを輸入するというような措置は検討はされていないんでしょうか。
#77
○大臣政務官(足立信也君) 委員はもう御理解の上で質問されていると思いますが、どれを早めるか、今まさに治験の段階であって、承認申請がされたそこから先については、これ審査を早めるということは当然やるべきことだと思います。
 海外のものについては、これも本来、輸入する場合はやはり日本でも試験を行って承認という形を踏まなきゃいけない。時間的に考えると、今、治験をやっているその時間的なスケジュールの方が私は早いと思います。
 それから、特例承認という形をまた御指摘かと思いますけれども、これも決まりがあって、緊急に必要であるということと、それに代わるものが国内にないという条件の下で特例承認というのはされることでございますので、これもそぐわないということで、今大臣から答弁されておりますように、できるだけ治験を早く終えていただきたいし、承認申請を早くしていただきたい。承認のその審査については、厚生労働省としては迅速にやりたいと、そういう形を今申し上げているところでございます。
#78
○石井みどり君 厚生労働省としてやるべきことはすべてやっているというお答えだと思うんですが、しかしその間の、本当に承認されて現実に国産の不活化ワクチンが実際に投与されるまでの間に、ただ被害者が出ないことを祈るばかりという誠に情けない、希望を持つしかないかと思います。
 それでは、続いて、今回の法改正に関して少し伺いたいと思います。
 本来は総合的な視点からの予防接種法の在り方の見直しが求められていると思いますが、しかし今回の法案というのは、新型インフルエンザの予防接種に対応するためだけの改正ですね。この新型インフルエンザに対応する必要性というのは、これは理解はいたしますが、取りあえずパッチを当てて継ぎはぎをするような改正であるというふうに思います。かえって制度を分かりにくく複雑なものにしているんですが、先ほど家西委員からも抜本改正という御質問がありました。なぜ今回、抜本改正に至らなかったんでしょうか。
#79
○大臣政務官(足立信也君) 先ほどの議論でございましたように、私は、今ワクチンギャップという話がありましたけれども、これは国民的議論を喚起すべきであると、こう思っております。そして、議論すべき課題と先ほど六項目ほど挙げましたけれども、これをこの短期間でやってしまうと、かえって独走感が出て国民的議論にならないということもございます。
 そして、継ぎはぎと、先ほどパッチを当てるというふうにおっしゃいましたけれども、違いましたっけ。(発言する者あり)ああ、パッチワーク。これは、本来、こういう緊急事態あるいはパンデミックという事態になった場合は、法に基づいてやる仕組みが必要です。そして、去年の段階でお分かりのように、これは予防接種法を改正してやるという段階では間に合わないということで特措法でやらせていただいたわけです。
 この同じような事態が生じた場合に、また国会開会中であって特措法をまた作ってという形では対策本部としての対策がつくれないわけですね。ですから、その部分は、こういう病原性、感染力を持ったものについては予防接種法にきっちり定めておかないと、対策本部としても取るべき手段が限られるということでございますから、これは緊急的に私は法改正が必要だろうと、今回の事態はそう思っておりまして、抜本改正につきましては、まさに今議論がもう始まっているところでございますので、早ければ来年を目指したいと、そのように考えております。
#80
○石井みどり君 前回の特措法の検討条項の中に、新型インフルエンザ予防接種の実施状況、有効性及び安全性に関する調査研究の結果等を勘案し、予防接種の在り方等について検討を加え、所要の措置を講ずるというふうにされていました。
 今回の改正案は、ここでいう所要の措置なんでしょうか。そうであるならば、実施状況や有効性及び安全性に関する調査研究というものを既に行われたんでしょうか。
#81
○大臣政務官(足立信也君) この附則第六条を昨年入れさせていただいたのは、今まさに行われている抜本改正に向けてこれが必要であると、抜本改正が必要であるということをしっかり担保するために、これ、入れさせていただいたことで、まさにこれから、もう既に始まっておりますけれども、時間を掛けてじっくり検証して、調査も必要な調査はやると。これは時間が掛かる話でございます。
 今回の常会の法案提出には間に合うものでもないし、仮に間に合わせたとしてもそれは拙速であると、しっかりした議論を伴っておらないという判断で、今委員がおっしゃったこの内容につきましては、まさに抜本改正のための条項を設けているという判断をしていただきたいと思います。
#82
○石井みどり君 それでは、これが所要の措置ということですか、今回の法改正は。
#83
○国務大臣(長妻昭君) これ、先ほど言われた附則の第六条というのは、御存じのように、インフルエンザの特別措置法に入っているものでありまして、この法律が成立したのが昨年の十二月四日でございます。
 そこで、法案の今回の、例えば間に合わせるために一週間程度で抜本的な検討をして、責任あるインフルエンザも含めた予防接種全体の体系を議論するというのは非常に時間としては短過ぎるというふうに考え、先ほども足立政務官からも答弁のあったとおりでございます。
 その意味でいえば、抜本的な問題については今後、先ほど来申し上げております枠組みの中で議論をして、そして必要があれば法律をまたお願いを来年以降していくと、こういうスケジュール感でございますけれども、今回の法律につきましては、また新型インフルエンザ的なものが発生をしたときに国会の状況がどうなっているのか、もう休会中に入っているのかどうかを含めて、また特別措置法を作らなければならない、こういう事態は避ける必要があるということで今回お願いをしているところでございまして、それだけではございませんで、まだ国内の体制、ワクチン製造体制が脆弱な中で、さらに海外から輸入のワクチンを購入するときにはこれはまた損失補償の契約等がありまして、これも立法措置が必要になるというようなことがありますので、今回はその意味では新たな臨時接種の体系をお願いをしているということであります。
#84
○石井みどり君 ということは、まだ調査研究の結果が出ていない中での法改正ですよね。ですから、そうだとすると、やはり大変な不安が残るわけですね。
 今後、調査結果あるいは調査の研究結果を受けて抜本改正に向けた取組をするというふうに今受け止めましたけれども、この検討条項の中にも総合的に検討を加えというふうに、そしてその結果に基づいて所要の措置を講ずるということが明記されているわけですね。
 今さらさらさらっとスケジュール感ということをおっしゃったんですが、それでは予防接種、抜本改正に向けたどういうスケジュールで取り組まれるのかをもう一度明確にお答えください。
#85
○国務大臣(長妻昭君) これは先ほど来申し上げておりますけれども、予防接種部会で、これは昨年の十二月に設置をされまして、その中で議論をしていくということと、それともう一つは今回の新型インフルエンザの対応に限ってそれを総括していこうと、こういう研究会議体も立ち上がっておりまして、それは今回の検証あるいは調査結果を分析するということであります。
 その資料も参考にしながら、予防接種部会で新型インフルエンザのみならず新たな予防接種に加えるべきであると、こういう御要望のあるワクチン等もございますので、そこで鋭意議論をしていくということで、必要があり、議論の決着が付けば、来年以降に法案を提出をしていくというようなことで今検討しているところであります。
#86
○石井みどり君 それは来年の通常会に提出ということで、この秋の臨時国会ではないということですか。
#87
○国務大臣(長妻昭君) 基本的には、やはりきちっとした議論が必要だと思いますので、来年以降になるんではないかと思います。
#88
○石井みどり君 新たな新型のインフルエンザが起こらないことをこれまた祈るばかりだと思いますが。
 今回の改正では、先ほどから御答弁の中にある新たな臨時接種という類型が創設されるわけですけれども、これは、新たな臨時接種というのは今までの類型の中間に位置付けられていますですね。そして、公的関与の度合いとしては、勧奨は行うが努力義務は課さないというものだというふうに思いますが、これは国民から見て非常に分かりにくいと思います。勧奨を行う、努力義務も課すというのと、勧奨を行うが努力義務は課さない、この違いが私は一般国民から見たら非常に違いが分からない、分かりにくいと思う。
 なぜかというと、国民から見たら、国がお勧めすれば、これはやっぱり国民は、ああ受けなきゃいけない、しなければならない、するべきであるというようなどうしても判断をしがちだと思うんですね。ここが、なぜわざわざ複雑にして分かりにくくするのか、これがよく分からない、私はそう思いますが、いかがですか。
#89
○国務大臣(長妻昭君) まず、新型インフルエンザが来ないことを祈るというお話でございますけれども、私もそれは同じ思いでありますが、ただ、それが来たときにこの法案では対応できないということではありませんで、この法案で対応できるようにすると。また、新たな新型インフルエンザのような、定期接種の範疇に入らず、そして従来の臨時接種のような強毒性、国家の危機管理として大きく国の権限を発動していくというものにも当たらない、その類型が今までないということで、それを今回埋めさせていただく法案でございまして、これについて新たな新型インフルエンザの発生についても対応が可能であるという趣旨で提出をさせていただいております。
 そして、もう一つ今おっしゃっていただいた努力義務あるなし、勧奨あるなしということでありますけれども、まず勧奨といいますのは、これは自治体、実際に市町村長等が勧奨ということで一般的な周知を行う。副反応の可能性はもとより、予防接種の意義や必要性、なぜ接種をしなければならないのか、そしてそれを、勧奨ということをなぜ、まあ勧奨というのは簡単に言えばお勧めするということでありますけれども、なぜそういう判断に至ったのかを申し上げた上でお勧めをしていくということであります。
 そして、努力義務のあるなしといいますのは、これはある意味では国民の皆さんに努力義務を課すということでありまして、具体的には、努力義務があるとなりますと、これは市町村の対応といたしましては、帳簿管理を、例えば、いろいろなやり方はあると思いますけれども、例えばの例で申し上げますと、帳簿管理をいたしまして、接種に来た人はチェックをして、接種にまだ来てない人については、例えば電話をしたり、あるいは時と場合によれば訪問をしたり、そういう形でそういう方々ができる限り漏れなく接種ができるようにしていくというのが努力義務というような現実的な効果ではないかというふうに考えておりまして、その意味で努力義務ということと勧奨というのを分けて、あるなしということをその強弱を付けさせていただいているところであります。
#90
○石井みどり君 先ほど申し上げた、結局、パッチワークのように改正で、そして複雑になって分かりにくくなる。やはり、抜本改正を、できる限り調査研究の結果を踏まえて抜本改正に取り組むべきだというふうに、それを申し上げておきたいと思います。
 これはどうしても申し上げなきゃいけないのは、今回の予防接種に関しては、優先順位の問題、非常に全国から、私はもう連日電話は掛かる、メールは来るで、このことはちょっとどうしてもお伺いしておかなきゃいけないんですが、有識者による意見交換会あるいはパブリックコメントを踏まえて優先順位等が決められたわけですけれども、この新たな臨時接種においても同様の意見交換会を開かれるんでしょうか。そして、この優先順位の決め方についてあらかじめ何らかの考え方を持っておられるんでしょうか。そこのところをちょっとお聞かせください。
#91
○大臣政務官(足立信也君) それはパンデミックという事態に近い状況になったときに対策本部というのができると思いますが、そのときの感染者数の予測、それからワクチンの供給量の予測、そういったものが絡んでくるお話だと思います。
 昨年の件につきましては、供給が始まったのは全世界で見ても日本は早い方でございますけれども、やはり一度の生産量といいますか、一度に出荷できる数に限りがあるということで、それが二週間ごとに、当初は百万、次に百万から三百万というような形で出ていったわけですね。ですから、その方々は重症化、そして死亡率を低下させるという目的の中で非常に危険性の高い人たちにやはり優先接種者という形で接種していかなければ、供給量が十分にあれば希望される方全員に可能なんでしょうが、供給量が順次生産されていくという中で優先接種者というものを対象を絞る必要があったということでございます。
#92
○石井みどり君 そういうふうにきちんと考え方を持つということですね。明確化しておくということですね。
 今回の予防接種に関しては、医療従事者に関してはインフルエンザ患者の診療に直接従事する医療従事者のみが優先接種対象となったわけですね。しかし、診療に携わる医師以外にも関連職種として、やはり少なくともこの前の、昨年の十一月二十六日の衆議院厚生労働委員会においての決議の中でも出てまいっていますですね。歯科医師、薬剤師、医療事務職等、事務職員等はやはりインフルエンザ患者と接する可能性が高いわけですね。こういう医療従事者についても優先接種対象者とすべきではなかったかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#93
○国務大臣(長妻昭君) 当時、ワクチンの需要が逼迫するという予想の中で、結果的に、今の時点ではそれは多くの方に当時打っていただいてもいいのではないかと結果的には思いますが、それはどういうそのときにインフルエンザの感染が広がりがあるかどうかなかなか確定できず、更に需要が逼迫する可能性も大いにあった局面だと思います。そのときに、限られた中でどなたに打っていただくかというのは、これは十分いろいろな方の御意見も聞きながら、今おっしゃっていただいたように、インフルエンザ患者の診療に直接従事する医療従事者というふうにさせていただきました。
 その意味は、インフルエンザの患者の皆さんに対する治療をするその方々が寝込んでしまっては、その患者さんが治療ができなくなり、更に感染も広がる可能性も出てくるんではないか、そういう問題意識で、やはり具体的に診療に当たる、そういう医療従事者の皆様方に限定をしてお願いをしていこうと。限られたワクチン需要の中、ワクチン供給体制の中での非常にぎりぎりの判断で、そういう判断をさせていただいたということであります。
#94
○石井みどり君 何だか、卵が先か鶏が先かという話になってしまって、結局、ワクチンの供給体制が不十分で確保できなかったからこういう臨時接種者も限定をせざるを得なかったということに尽きるみたいでありますが、ただ、やはりインフルエンザも発症の、最初からインフルエンザと診断できないケースも結構ありまして、そうすると、本当に全国から、私の場合はもう全国の歯科医師から、この優先接種というところでの本当に御要望をいただいたわけですから、是非、この厚生労働委員会の決議を尊重していただいて、新たな臨時接種について是非この医療従事者を接種対象者との指定を厚生労働大臣にお願いをしたいと思います。
 そして、今回の改正で特例承認の対象となる海外メーカーとは損失補償契約は締結可能になるわけでありますが、この特措法の議論の中で、海外メーカーに限らず国内メーカーについても損失補償契約を可能にすべきだという声があったと思いますが、これは検討されたんでしょうか。
#95
○国務大臣(長妻昭君) これについては、我々といたしましては、こういう今おっしゃっていただいたような国内のワクチン製造体制が脆弱な中、緊急にこの輸入をするということで、特例承認ということで考えた場合については損失補償の対象といたしますけれども、国内のワクチンはこれは特例承認ではございませんので、それは損失補償の対象としないと、こういう考え方をしたわけであります。
#96
○石井みどり君 これに関して、やっぱり非常に、特例承認だから損失補償契約ということであれば、それでは、無過失補償制度の導入は検討されたんでしょうか。これは、国内のワクチンメーカーのみならず、やはり今後、無過失補償制度ということも当然視野に入れていくべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
#97
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど、家西議員にお答えした重要な論点の中の一つに入っております。
#98
○石井みどり君 是非、論点の一つであれば、今後は、このワクチンということを国民の方に啓発をして、そして予防医療という観点からこれを広く進めるのであれば、是非この無過失補償の制度の導入に関して十分御議論いただいて、取り組んでいただきたいと思います。
 そして、今回の改正に伴って、今回の新型インフルエンザワクチンは予算事業でされたわけですけれども、これは接種事業としては廃止されるわけですね。
 今、医療機関で相当数のワクチンの在庫が出ています。今回、先ほど、日本は死亡率が非常に低かったと、まあ成功というようなニュアンスのことをおっしゃったんですが、これは非常に医療機関の御努力、御協力が大きかったのではないかというふうに思います。それを考えれば、医療機関にこの在庫を押し付けるというのは、私はやはりいかがなものかと思います。
 国が買い取るべきではないかと思いますが、補正予算を組むという話もありますけれども、その中での対応を検討されているんでしょうか。国が買い取らないのであれば、この接種事業廃止後の在庫ワクチン、医療機関の、どういうふうにされるんですか。
#99
○大臣政務官(足立信也君) そもそも、これは需要を必ず提出していただいて、それに見合ったような形で供給をしている、出荷をしているということになっておりまして、これは各都道府県で調査をしましたけれども、在庫がほぼゼロという県もあれば、非常に多く在庫を抱えているという県もあります。それは取組によってかなり差異があるというような認識をまず一つ持っております。
 それから、医療機関にある在庫と、それからその中間、流通段階といいますか、卸の段階である在庫は意味合いが非常に違いまして、それは、医療機関にもう渡ってしまったものというのは、更にそこから移すということになると、品質管理の面で、これはもう使えないという条件の下で考えなければならない問題だろうと思います。
 それから、専門家の意見もそうですが、流行が一時収まった今こそワクチン接種の好時期であると。ワクチンの本来の持っている役割から考えると、今、これからやるべきであるということを考えると、私としては、医療機関はまだまだ持っておいていただきたいし、そこでワクチン接種を本来やるべきではなかろうかという考えもまたございます。品質管理の面と本来のワクチンの意味ということでございます。
 国が買い取るかどうかという判断につきましては、以上の二つの点からまだその段階では、検討の段階ではありますけれども、それを決断する段階としてはまだ早いのかなという気が私はしております。
#100
○石井みどり君 在庫と出荷量というところで地域によって非常に格差があったと。これは様々情報収集はされたと思うんですけれども、例えば茨城県辺りはいわゆるロジ、ロジスティックですね、ロジのところが非常にきちんとされていて、毎日、ワクチンがどこに、どの医療機関に幾つあって、卸ですよね、薬の、その卸に幾らあって、小売に幾らあっての、物すごくきちんと把握されたんですね。
 そういういわゆる在庫管理の観点ですね、これはいわゆる一般の企業、製造の現場辺りでは十分これは取られていることですけれども、こういう在庫管理の観点というのが限られたワクチンを有効に生かすというところでは非常に重要だったんではないかと思うんですけれども、そういう視点での、今後の、これからのワクチン対策にこういう視点を入れられているかどうか、それをお聞かせいただきたいと思います。経営管理あるいは在庫管理というところが非常に私は重要だと思うんですが、いかがでしょうか。
#101
○大臣政務官(足立信也君) まさに、供給できる見込みの数量というものが非常に大きなファクターになると思います。ですから、今回、都道府県によってそれだけの差異があると。
 これは、一律に需要量を厚生労働省に上げていただいて、そして出荷をするという、最初からその決まりでやっておりましたので、これだけ差異が生じたということの中に、一つの要因として、数が少ないからこれは抱えておかなければと、これは確保しておかなければという意味合いもかなり強かったのではないかと私は思っております。
 ですから、ひとえにこれは供給量、ひとえというのはおかしいかもしれませんが、供給量がどれだけあるかということが非常に大きなファクターだと思っておりますので、その供給量の見込みを勘案しながら、私は今回取った需要量をちゃんと出していただいて、それに出荷をするというこの取組は私は正しかったんだろうと思っておりますが、それが、委員がおっしゃるようにまちまちである、あるいはそこがしっかりできていないという反省はありますから、その点は、こういう取組でうまくいった事例というのを二、三用意しておりますので、それもこの前、通知で出ておりますので、その取組を、いい事例の取組を皆さんも取っていただけるようにこちらから促していきたいなと、そのように思います。
#102
○石井みどり君 もう時間がなくなりましたので、やはり今おっしゃったいい事例があったと、それを是非、情報管理あるいは在庫管理というところも含めて、きちんと取り組まれた、そういうところの情報を精査をして今後の体制に是非つなげていただきたいと思いますが。
 ただ、何度も申し上げますが、やはり今回は非常に医療機関が努力をしていただいた。小児科医会あるいは医師会が集団接種を住民の、十ミリリットルバイアルであれば三十八人分の子供が打てたとか、そういうことがあって、集団接種を日曜日とかにしてくださったりとか非常な協力があったわけですね。その割に医療機関への負担が大きかった。電話の相談なんかで本当に医療機関がパンクしたりしたという話はたくさん伺っていますので、そのためにも、私は医療機関への過度な負担は及ぼすべきではない、場合によっては余ったワクチンは国が買い上げるべきだろうということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
#103
○委員長(柳田稔君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   正午休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会
#104
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、下田敦子君が委員を辞任され、その補欠として主濱了君が選任されました。
    ─────────────
#105
○委員長(柳田稔君) 休憩前に引き続き、予防接種法及び新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#106
○南野知惠子君 自由民主党の南野知惠子でございます。
 午前中の同僚の質問に引き続きまして質問させていただきますが、もう既に家西先生の御質問もございましたので多少ダブるところがあるかも分かりませんが、そのときは御容赦いただきたいと思っております。
 予防接種法及び新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法の一部を改正する法律案についてお伺いいたします。
 今回の改正法は、昨年発生した新型インフルエンザや今後同様の事態が発生した場合に備え、現行法の不備に最小限の、さっきはパッチという話も出ましたが、継ぎ当てをする緊急的な対応にとどまっております。このため、抜本改正については引き続き予防接種部会で検討を行うこととされております。
 しかし、元々社会的、防衛的な発想でスタートした予防接種法を土台に、高齢者に限定した任意の二類疾病を加え、更に新たな臨時の分類を加えるといった、木に竹を接ぐ改正にかなりの無理が生じているのではないかというふうに思うところでございます。
 そこで、抜本改正に向けた今回の改正の意義及び位置付けにおいてお伺いいたします。また、法の目的、予防接種の類型を含め、予防接種法を抜本的に見直す必要があると考えますが、厚労大臣の御所見をいただきたいと思います。
#107
○国務大臣(長妻昭君) まず、今回の法律をお願いしているものについては、また新たな新型インフルエンザが起こったときに特別措置法を作らなければならないと、その都度そういう対応をしなければいけないということを避けようというのが一つの目的でございます。
 先ほど来御説明申し上げておりますけれども、簡単に言うと、今予防接種法の中では定期接種というカテゴリーと臨時接種という二つカテゴリーがございまして、定期接種は一類と二類、ある意味では病原性の強さというものなどにもかんがみて二つに分けていると。そして臨時接種、これ新型インフルエンザは臨時でありますけれども、臨時接種の枠組みは今の現行法では一つしかございませんで、これについては、例えば鳥インフルエンザなどの強毒性を想定をしたものでありまして、国や自治体が、ある意味では行政が前面に出て国民の皆さんにもう義務としてやっていただくということでありますので、お金も一切いただかないというものでありますが、そこまでいかなくて、臨時の接種でありますが、そこまで強毒性じゃないものについては今まで位置付けがございませんでしたので、この前は臨時の法律を作ったということで、その都度、臨時の法律を作っていては危機に対応できないということで、新たな臨時接種、弱い病原性の臨時接種を設けさせていただくというのが一つ大きな眼目でございます。
 そして、その次の段階にございますのは、この予防接種全体の大きな見直しということで、定期接種に今なっておりますもの以外のものについても定期接種の中に加えるべきか否か、あるいは国、地方自治体、国民の皆さんあるいは医療機関、役割分担どうあるべきか、あるいは意思決定の仕方、国民的な議論の中でワクチン行政を決めていく体制はどうあるべきか、あるいは国産ワクチンの製造脆弱だということでございますので、それを立て直すにはどうあるべきか、そういう抜本的なものが次に控えてくるというふうに考えております。
#108
○南野知惠子君 ありがとうございます。
 今大臣もお触れいただきましたが、予防接種の対象疾病の見直しについてお伺いいたします。
 この問題は次期抜本改革に向けて引き続き議論が必要とされております。しかし、この件につきましては、既に平成十七年の予防接種に関する検討会中間報告におきまして、有効性、安全性等についての知見が収集され、必要時に見解が示されております。それから五年を経た今日の、これからの有効性、安全性について知見を収集するというのでは、接種を待ち望んでいた国民の方々には納得が得られないのではないでしょうか。
 予防接種対象疾病の見直しがなぜ今回の改正で見送られたのか。どの点についてなお引き続き議論が必要なのか。特に、平成十七年の中間報告におきまして個別に対応が示されておりました水痘だとか流行性耳下腺炎、Hib、これは小児科の先生が大変力を入れておられますが、さらに肺炎球菌について、その後の知見の収集状況、定期接種化に向けた、今後具体的にクリアすべき事項をお示しいただきたいと思っております。
 さらに、肺炎球菌については、二十三価ワクチンのみならず、乳幼児に対する七価ワクチン等も検討の対象となることについて確認をいたしたいと思っております。よろしくお願いします。
#109
○国務大臣(長妻昭君) 今、各種ワクチンの、定期接種に含めたらどうだというお尋ねでございますけれども、今は御存じのように九種類が定期接種となっております。
 今お尋ねのHibワクチンあるいは肺炎球菌、あるいは、今、七価ワクチンと言われたんだと思いますけれども、そういうものを、どれを含め、どれが難しいのかというのは予防接種部会で議論をされているところでありまして、その議論のまだ途中ということでございますので、今回の法案の中にはそれが含めることができないということであります。
 例えば、Hibワクチンにつきましても、これは平成二十年の十二月に販売が開始されたわけでありますけれども、それについて実態把握をきちっとして、お子さんに対して広く使うこととした場合、どの程度の効果が上がったのか、安全であるのか、更に情報を収集する必要があるということ等々、ほかのワクチンについてもそういう現状把握も含めてまだ議論が必要であると、そういう判断をさせていただいたわけであります。
#110
○南野知惠子君 大臣も大変御苦労をなさりながらたどり着いていってくださっているわけですが、我が国には、御存じのように、オーファンドラッグなどの開発も遅れております。そういうようなことから考えるならば、どこに順位を置かれるのかということがございますが、私にしてみたら、本当に弱い乳幼児、母子、そういった方々に対してのかかわりも是非優先的に行っていただきたいと思っております。
 そして、次にまた子宮頸がんワクチンについてでございますが、子宮頸がんワクチンについては既に百か国以上が承認され、そのうち二十五か国で公費負担によるワクチン接種がなされています。しかし、我が国では昨年十月にようやく承認がなされ、十二月に販売が開始されたばかりであります。子宮頸がんの発症率は、最近では若い二十代、三十代、これは罹患率も死亡率も増加しております。さらに、年間では一万五千人が子宮頸がんと診断され、約三千五百人が死亡しているというのが現在でございます。そういう意味でも、ワクチン接種の必要性というのが高まってきております。
 我が国では既に、三十三又は三十五と言われておりますが、自治体で子宮頸がんワクチンへの公費助成を始めております。しかし、これだけでは自治体間の格差が広がる懸念がございますので、国の責務で公費助成を行う必要があります。
 この問題については、先日の委員会でも大臣のいいお言葉をいただいております。長妻大臣からは、公費助成について今後、予防接種部会で検討していく旨の御答弁をいただきました。一日も早い結論をいただけることを望んでいるわけですが。
 子宮頸がんワクチンは、蔓延予防等の効果の点で他の感染症と異なる面がございます。予防接種法の世界だけでは優先順位が下がる懸念がございます。その意味では、子宮頸がんワクチンについては、予防接種法だけでなく、少子化対策、母子保健対策、がん対策等より幅広い観点から公費助成について御検討をいただきたいと思いますが、大臣のお考えをお示しいただきたい。
#111
○国務大臣(長妻昭君) 今、私のかつての答弁を御披瀝いただきましたけれども、そのとおりでございまして、予防接種部会で、この子宮頸がんワクチンの公費助成、予防接種法に位置付けるか否かについても評価をして検討するということになっております。
 これについては、子宮頸がんの原因となるウイルスというのは十五種類ありますけれども、このワクチンはすべてに効くわけではございませんで、そのうちの二種類でございます。ただ、この二種類のウイルスは、欧米ではこの子宮頸がんの原因のほとんど、八割から九割でございますが、日本では五〇%から七〇%ということで、この二種類がすべての原因でもないので、欧米諸国に比べると多少、そこから見れば限定的というふうになるんではないかということもございますので、あるいは評価の問題も含め、総合的にこれは検討をしていくということで、昨年設置をされた予防接種部会で検討をしていくということであります。
#112
○南野知惠子君 今大臣がおっしゃられたように、ワクチン効果というものもちゃんと確認していかなければなりませんが、この子宮頸がんにつきましては、年齢的に十一歳、十二歳辺りが一番抗体ができやすいということも調査結果で出されております。
 さらに、若者の性活動の活性化が見られるということも既に御存じだろうと思います。余り言うとあれなんですが、性活動の、その中から性教育の面からもやはり大切な課題であります。年間二十四万件の人工妊娠中絶があるんです、現在。それに対する指導、教育ということがどのようになっているかということで、大臣とともに文科省、この前お越しいただきましてお話をお聞きしたんですが、やはりまだリプロダクティブヘルスの大切さというのが女性の中でも認知されていないように、十分認知されていないように思います。その大切さを我々は知識、普及しなければならない。母子保健対策と同時にがん対策として、共に文部省、厚生省、かかわっていっていただきたいということでございます。
 そういう意味では、この前も申し上げましたが、大臣には遺言として申し上げますが、養護教諭は看護師の資格を持っている者を採用していただきたい、これ私のお願いでございます。八月からは消えますので、よろしくお願いします。
 この件に関しましても、政策がどのようになっているのか、大臣がいかに女性の命を愛しておられるのかと、そういうことをバロメーターにしたいと思っておりますが、この課題は、男性も女性も共にでないといけない分野でございます。そういうことがありますので、国民を愛するバロメーターとして長妻大臣の御発言をいただきたいと思います。
#113
○大臣政務官(足立信也君) 申し訳ありません、一言だけ。
 委員おっしゃることは全く私はそのとおりだと思いますし、民主党としてはそれを推奨するというような政策を掲げているところでございますが、一つだけ大事な点は、やはりこの国の健診の受診率の低さです。ワクチンをやればもう大丈夫だということになっては本末転倒でございますので、このどちらもやらなきゃいけないということだけはまず発言させていただきたいと思います。
#114
○南野知惠子君 大臣もお一言ですか。
#115
○国務大臣(長妻昭君) 今の案件については、私どもとしてもしっかりと受け止めていきたいと思います。
#116
○南野知惠子君 足立政務官のおっしゃるとおり、健診率が大切であり、そのためにはどのように教育するか、広報活動するか。国民挙げて、我々の疾病というものを防いでいかなければならないと、そのように思っております。
 では、次の質問に移らせていただきます。
 来季、二〇一〇―二〇一一年シーズンのインフルエンザワクチンについてでございますが、今回の新型インフルエンザと季節性インフルエンザワクチンを混合した三価ワクチンが製造される予定と聞いておりますが、今回の予防接種法等改正案が成立した場合、この三価ワクチンは、三つの価ですけれども、のワクチンは予防接種法上どのように位置付けられることになるのでしょうか。すなわち、新たな臨時接種の対象となるのか、それとも今回の新型インフルエンザの定期接種化で対応されるのか、あるいは季節性のインフルエンザ予防接種と同様の二類の定期接種となさるのか、また、それに伴い費用負担はどのようになるかについて教えていただきたいと思います。
#117
○大臣政務官(足立信也君) さすがにというか、いいというか、鋭い御指摘だと思います。
 基本的には、WHOが来シーズンですね、来シーズンのインフルエンザの推奨株というのを公表いたしました。これは御案内のように、H1に相当するものは今回のAのH1N1、それから香港型が、H3として香港型、そしてB型と、この三種を推奨しておりますので、我々といたしましてもこれ、メーカーの方にこの三価のワクチンを製造していただきたいという依頼をいたしまして、メーカーの方もそういう方向性であるというふうにまずは聞いております。
 とした場合に、これは定期接種になるのか、それとも新たな臨時接種になるのか。これは基本的には、AのH1N1が入っているわけでございますから、基本的には私は新しい臨時接種、そして健康被害救済等についてもそれが基本であろうと思っております。しかしながら、六十五歳以上の方については定期の部分もある、若い方にとっては新たな臨時接種が主体であると、任意接種も入るというちょっと複雑な形になっておりますが、基本はやはり私は新たな臨時接種、今回のカテゴリーを念頭に考えるべきものだと私は思っておりまして、その具体的枠組みはこれから検討しなきゃいけないと、そのように思っております。
#118
○南野知惠子君 年代も適切にちゃんと導入しておられるということについては安心いたしますが、六十五歳以上が駄目よと言われると私もちょっと悲しくなりますので、その分野もしっかりと押さえていただきたいと、そのように思っております。
 今回の新たな臨時の接種には、二類疾病のうち当該疾病にかかった場合の疾病の程度を考慮して厚生労働大臣が定めるものの蔓延予防上緊急の必要があると認めたときに行うというふうにされております。この新たな臨時接種の要件である病状の程度とはどのようなものなんでしょうか。また、蔓延予防上緊急の必要があると認めるときの具体的基準は何なんでしょうか、教えていただきたい。
#119
○大臣政務官(足立信也君) 二通り考えなきゃいけないと思います。
 パンデミックになる状況が今回のように海外で発生して、そしてWHO等を始めとして感染力あるいは病原性の強さそのものに対する一定の評価というものがある場合、これは日本としては、接種をする場合に、病状の程度又は蔓延予防上の観点というものはそれを参考にすべきだろうと、そのように思います。じゃ、日本で始まった場合はどうするかということは、これはもう初期の段階についてはやはり感染力そして病原性の強さというものを正確に把握しなきゃいけないと、そのように思っておりますので、これはそのときの、今現在明確な基準があるかと問われれば、それは今はないわけでございますけれども、その状況に応じた判断、そして情報収集、そして情報公開、そういうものが大事になってくると、そのように考えております。
#120
○南野知惠子君 ありがとうございます。適切な御判断でよろしくお願いしたいと思っております。
 次は、感染予防。
 今回の臨時の予防接種は病原性がそれほど高くない新型インフルエンザを念頭に置いたものとされております。しかし、季節性のインフルエンザは、発症の防止と重症化予防の効果は期待できるわけでありますけれども、感染防止効果については保証されていないと、社会的流行の防止には十分なデータはありません。そのため、二類疾病の主目的は個人の発病又はその重症化を防止するとされており、これによって蔓延予防に資することを目的とし、任意接種としていると言われております。
 この点、今回の新型インフルエンザ予防接種も同様で、今回の新型予防接種ワクチンは、重症化、死亡の防止には一定の効果は期待されますけれども、感染予防、流行阻止の効果は保証されていないわけであります。このようなインフルエンザワクチンが蔓延防止上、緊急必要性があると認めるときになじむのかなと思うわけでございますが、そのような疑問点について御所見をいただきたいと思います。
#121
○大臣政務官(足立信也君) 感染力に対しては効果がないと今表現されましたが、正確に申し上げるとやっぱりエビデンスがないということであって、それは無症候発生のことも含めて全体で見ればインフルエンザで発病したという率は、症状が出たという率は下げられるんだろうと思います。
 それから、例えば死亡率のことを申しますと、今現在、新型インフルエンザで亡くなった方の報告は百九十八例でございます。そのうち、ワクチンを接種して二週間以上たって十分抗体が得られたと考えられる方々は四名でございますので、やはりワクチンのそういう意味では死亡率を低下させるということは国内でもある程度証明ができているんだと思います。
 そこで、予防のことなんですが、国民の多くの方が接種を受けることによって、死亡される方やあるいは重症になる方が減少して、社会的混乱を防止あるいは医療機関の負担も軽減されるといったような効果、これは当然期待されるものだと思いますので、そういった意味では、提供する医療が確保されるということについてはまた予防の効果もあるんだろうと、そのように考えておりますし、治療の面でも確保されるというようなことが、一言で予防というふうに申し上げるとそういうことが該当するんだろうと思います。
#122
○南野知惠子君 エビデンスがないとおっしゃられましたのは、いろいろな症例がまだ数が少ないし、それを統計上取って分類することができないという意味のエビデンスなんでしょうか。そのエビデンスをもうちょっと具体的に教えていただきたい、どういうエビデンスなのか。
#123
○大臣政務官(足立信也君) つまり、感染率を抑えるかということについては、感染率は、じゃどうとらえるか。これは接種をした方とされない方で分けられるのか、あるいは厳密に言えば、接種して感染した、同一人で接種しないで感染した率と、そういうふうに、正確なエビデンスというとそういうふうになってしまうと思うんですが、これが感染された方を、じゃ全員どうやって調べるか、発症していないのに、これはまた非常に難しい話でございますから、感染を防ぐというようなエビデンスはないというふうに申し上げたわけで、例えば天然痘のようにほとんど撲滅ということになれば感染を明らかに抑えたということは言えると思いますが、そういう意味合いで申し上げました。
#124
○南野知惠子君 ありがとうございました。
 一応いろいろな状況を判断し、統計取りながら、そこから本当にこれだという決め手がないというようなことに解釈させていただきます。
 次でございますが、公的関与の度合いの低い新たな臨時接種の方が従来の臨時接種や一類定期接種より国の負担率が高いと聞いたり、また地方自治体からは今後の鳥インフルエンザが発症した際の予防接種に係る費用負担の割合等について見直しをすべきとの意見があると聞いております。
 今回、抜本改正におきましては、地方自治体の意見も踏まえながら、現行の臨時接種も含め公費負担割合について見直すべきではないかというふうに思うわけですが、御所見をお聞きしたいと思います。
#125
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられましたように、現行の臨時接種については、国民の皆さんからはお金は徴収しない、無料ということでございますけれども、実際の費用負担としては国と都道府県で二分の一ずつ、これは都道府県が実施する場合でございますが、市町村実施の場合は国、都道府県及び市町村で三分の一ずつと、これが今の現行の、今回の法案でお願いしている新たな臨時接種ではなくて、強毒性に対応する現行の臨時接種の費用負担でございます。
 新たな臨時接種も費用負担が決められ、そして今まさに特別措置法で行われているワクチンの費用負担も決められているところでありまして、それについては、地方自治体からは地方の負担を低くしてほしいという御要請があるのも確かでございますけれども、これについてはやはり今まで決められた費用負担を続けていきたいと我々は考えておりますが、広く御意見をいただくという姿勢は続けていきたいと思います。
#126
○南野知惠子君 ありがとうございます。是非、国民に優しい方法をお取りいただきますようにお願いしたいと思っております。
 次は、二類疾病の問題なんでございますが、予防接種法は、時代の要請に合わせて制定当初の社会予防的に力点を置いたものから個人防衛の比重を置いたものへと軸足を移してきたと思っております。その意味で、二類疾病として努力義務のない任意の予防接種の類型を規定し、その健康被害補償を創設した平成十三年度の改正は、高齢者施設におけるインフルエンザ集団感染に対応した緊急的、限定的なものとなったというふうに思います。昭和六十年代以降のインフルエンザ予防接種に対する世論や平成六年改正の経緯、当時の社会状況を考えますと、十三年時点で二類疾病の定期接種を高齢者に限定したのはやむを得ない措置であったと考えます。しかし、それから更に十年近くが経過してHibワクチン等の定期接種を求める声など、予防接種をめぐる世論も大きく変わってきていると思います。
 今回の改正では、今回の新型インフルエンザ等については特例的に十三年改正法附則第三条の規定を適用しないこととしております。しかし、この際、インフルエンザの定期接種の対象を高齢者に限定する附則の見直しも検討すべきではなかったかと思いますが、御見解をいただきたいと思います。
#127
○大臣政務官(足立信也君) 今回の法改正と抜本的改正でちょっと分けて述べたいと思います。
 今委員が過去の経緯を御説明いただきましたけれども、その結果、今のこの定期二類については、これは納得できるものだというふうにおっしゃいました。それをそのまま引き継がせていただくと、今回の法改正については納得のいくものであるので、まずは見直す必要は現時点ではないであろうと。しかし、抜本改正の話になりますと、その後、委員がおっしゃっていただきましたように、いろいろな知見あるいは集まってきておりますので、これは科学的知見が得られたものについては有識者の意見も交えて対象の見直しという、これは年齢も含めてですね、対象の見直しということも十分これからの検討課題として部会の方で議論していただきたいと、そのように思っております。
#128
○南野知惠子君 はい、了解いたします。
 二類の定期疾病は、個人の発病又はその重症化の予防が主目的で、接種対象者の努力義務もなく、今回の改正でも市町村長や都道府県知事の奨励の対象とはされていないと、任意の接種でございます。それならば、二類疾病をインフルエンザに限定する必要は薄れてきているのではないかと。
 また、対象疾病の見直しにつきましては、予防接種部会でも引き続き検討が行われることとされておられます。しかし、現時点ではまだ結論が出なくても、今後、有効性、安全性が認められれば柔軟に対応できるよう、二類疾病を政令で追加できるような措置をとることもできるはずだと思いますが、健康局長、御見解をいただきます。
#129
○政府参考人(上田博三君) 季節性インフルエンザが該当しております二類疾病は、社会経済機能に与える影響は必ずしも高くなく、個人の重症化の予防を主な目的としており、当面、インフルエンザ以外には想定できないことから、政令で追加できるような法的仕組みとはなっていないところでございます。
 なお、我が国で通常流行していない疾病が予期せぬ状況で発生又は蔓延した場合とか、生物テロなどの人為的な感染事例の発生により緊急に対処をする必要が生じた場合などでは、法改正を行わずとも速やかに対応できるように一類疾病として政令で定めることができるようになっておりますので、その場合にはこの規定を適用していくことになりますけれども、御指摘の点については今後いろいろ検討していきたいというように考えております。
#130
○南野知惠子君 ありがとうございます。必要であれば法改正もということでございますので、これは大臣の御許可をいただいて法改正をしていただけるものと思っております。
 新たな臨時接種につきましては、今回の改正で給付水準が二類疾病の定期接種の一・四倍程度に引き上げられました。一方、二類疾病は個人の発病、重症化の防止が主目的であり、努力義務も課せられていないという点で、予防接種法によらない任意接種の場合と同じ医薬品副作用被害救済制度に基づく補償と同水準とされています。
 しかし、政府の説明にもございますように、二類疾病の定期接種は、個人の発病、重症化予防の積み重ねにより、併せて社会上の蔓延防止に資することを目的に予防接種法に基づき公的関与の下に行われるものであり、健康被害の場合にも公費の投入がなされております。であるならば、二類疾病の定期接種による健康被害に対する給付水準も、社会的蔓延防止への寄与、公的関与の程度という観点から、製薬企業の出資による医薬品副作用被害救済制度により手厚い給付水準を設定することは十分可能と考えられます。
 二類疾病の定期接種による健康被害給付水準の引上げについて、健康局長にもう一度お伺いします。
#131
○政府参考人(上田博三君) これまでも大臣等からも御説明をしておりますけれども、健康被害の給付水準は予防接種に対する公的関与の程度により設定することが適当だと考えているところでございます。
 二類疾病の定期接種につきましては、主に個人予防を目的としておりますことから接種を受ける努力義務を課しておらず、また接種を受けるよう勧奨を行っていないわけでございまして、こういう点からは公的関与の度合いは相対的に低いものと考えております。
 こういうことから、任意接種のワクチンや一般の医薬品を対象とする医薬品医療機器総合機構法の副作用被害救済制度と同様の額とすることが適当ではないかと考えているところでございます。
#132
○南野知惠子君 では、次に移らせていただきますが、今回の新型インフルエンザ予防接種におきましては、その実費徴収、一時負担金の在り方も大きな論点となっております。現在の定期接種も実費徴収規定がありますが、その実態は自治体によって様々でございます。
 そこで、まず現行制度の下でどのくらいの自治体がどの程度の実費徴収を行っているのか、疾病ごとに、健康局長、お示しいただけるとうれしいです。
#133
○政府参考人(上田博三君) 定期の予防接種に要しました実費につきましては、予防接種法第二十四条によりまして、予防接種を受けた方又はその保護者から徴収することができると規定をされております。ただし、経済的理由によりその実費を負担することができないと認める場合は実費徴収ができないとされているところでございます。
 予防接種の実施主体でございます市町村におきましては、それぞれの市町村における公費負担の考え方に基づいて費用徴収を様々に行っているところでございます。
 現在、定期接種の疾病ごとの市町村における実費徴収の実績そのものはすべて把握をしているわけではございませんが、ポリオ、はしかなどの一類疾病についてはほとんどすべての市町村、これ大体九七%というふうに御理解いただきたいんですが、において全額公費により負担されていると認識しております。そういうことで、これらの市町村では実費徴収は行っていないものと考えているところでございます。
#134
○南野知惠子君 では、次に移らせていただきます。
 今回の新型インフルエンザワクチン接種につきましては、実費徴収基準について国が一律の基準を定めましたけれども、新たな臨時接種においては自治体によって自己負担の格差が生じる懸念がある。これも先ほど申し上げていることでございますが、多くの国では今回の新型インフルエンザ予防接種を無料としており、日本のようにワクチン代を含む接種費用を自己負担とした国は先進諸国ではほとんどありません。また、諸外国では予防接種を保険給付の対象としている国もございますけれども、我が国では予防接種は保険給付の対象とされておりません。
 新たな臨時接種も国が奨励するものであり、実費徴収すべきではないと思います。また、国民に接種の努力義務を課している一類疾病の定期接種について実費徴収規定の見直しや、さらに将来的には予防接種を医療保険の給付対象とすることなども検討すべきと考えますが、これは大臣のお言葉をいただきたいと思います。
#135
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃっていただきましたように、このワクチンというのはある意味では予防医療という範疇でございまして、日本国では原則この予防医療というのは保険適用ではないと、こういう考え方でずっとやってきているところであります。これを仮に保険の中に入れますと、もちろんその保険料にも影響が出てくるということもありますし、もちろんこの自己負担というのも保険の範疇の中で発生をするということも出てまいりまして、いろいろこれは議論があるところだというふうに思います。
 この皆保険、そして今申し上げた保険の原則ということについて、これは慎重に議論する必要があるというふうに考えておりますので、当面というか、今はこの負担が上がらないように、特に低所得の方に対しては自己負担がないような形でこの新型インフルエンザワクチンも接種をできるように予算措置を国、地方でさせていただいているところでありますので、そういう取組をした中で国民の皆さんの負担を低く抑えていきたいというふうに考えております。
#136
○南野知惠子君 ありがとうございます。保険があるとみんな安心するという共通理念を持っておりますので、そういう意味でも是非御努力いただきたいと思います。
 特に、今回の改正法附則第六条二項で、緊急時におけるワクチンの確保等につきまして、この法律の日から五年以内に国、製造業者等の関係者の役割の在り方等について総合的に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとされておりますけれども、なぜ五年以内の検討規定となっているのでしょうか。緊急時におけるワクチンの確保、新型ワクチンのパンデミック対応という点から考えますと、五年以内として短いと考える方もおられるかも分かりませんが、遅きに失する懸念があるように思います。同じ法改正第六条の第一項と同様、期限を撤廃し、速やかに検討を開始し、必要な措置を講ずる必要があると考えますが、御見解をいただきたいと思います。
#137
○国務大臣(長妻昭君) これ、今おっしゃっていただいたように五年以内ということでありますので、五年の中でそれは早めにやるということを我々も心掛けたいというふうには考えております。
 五年という数字は、この法律でお願いをしております損失補償、まあ輸入ワクチン等の特例承認にかかわるものでありますけれども、その規定が五年の時限措置であるということも一つ平仄を合わせているところであります。そして、この五年というもう一つの期間の長さは、五年以内に日本国として国内産のワクチンを半年で全国民分を製造する、そういう体制を整備しようということも考えておりますので、いずれにしてもそれほど時間を掛ける話ではございませんので、五年以内の速やかにできる限り早く議論をして必要な措置を講じていくという思いであります。
#138
○南野知惠子君 どうぞそのようにお願いしたいと思っております。
 米国では、予防接種につきまして達成目標や国のワクチン計画について具体的に数値目標を挙げたナショナルワクチンプランを策定し、これにのっとって予防接種施策を進めております。一方、我が国の予防接種施策にはこうした国家的な戦略、基本的計画が存在しません。予防接種部会の今後の検討課題も言わば各論の積み上げであるように思われますが、これを議論するだけでは不十分だろう、そのように思います。
 我が国も、予防接種について各論を議論する前にまず国家戦略、基本計画を策定する必要があると考えますが、厚生労働大臣の御見解、いただきたいと思います。
#139
○国務大臣(長妻昭君) まず、日本はこの国家戦略、先進国に比べてワクチンの行政が遅れてしまったという反省に立って、まず先進国並みのスタートラインに立つ必要があると考えておりまして、先ほど申し上げましたように、国内のワクチンの製造体制をもう五年以内にきちっと立て直していく、先進国並みにまずは引き上げていって、慌てて海外のワクチンをかき集めてこないと日本国民の皆さん全員にそういう対応ができないというようなことは何としても避けていきたいというふうに考えております。その上で、先ほども申し上げた予防接種部会で今後のワクチン行政のトータルパッケージとしての対応を御議論をいただいているところでありますので、そこで全体の見直しを決めていきたいというふうに考えております。
 そして、会議体としては、先ほど来話が出ております、アメリカでありますようなACIPという広く国民的議論ができるような、このワクチンにはリスクもあるということも国民的議論の中で周知をしていくという機能もあると思いますので、そういう会議体の設置もできるのかできないのかというのも大きな論点になるというふうに思います。
#140
○南野知惠子君 今大臣お触れになられましたその中で、やはり自国でのワクチン産業というようなことも是非お力をいただきたい。さらに、自国でのそういうワクチンの製造ができる能力ということ、その中にはもう一つ、先ほども申しましたが、オーファンドラッグなどそこら辺も是非、困っている子供さんたち、またいろいろな難病を抱えている人たちおりますので、その点も併せて御配慮いただきたいと思うところでございます。
 次に、新型インフルエンザ対策についてお伺いいたしますが、今回のインフルエンザに関しましては、この三月三十一日に厚生労働省の第一回新型インフルエンザ対策総括会議ですかね、が開催されました。今後、この会議におきまして今回の新型インフルエンザ全般に係る総括、検証と今後の課題が明らかになっていくことと思いますが、厚生労働大臣として現時点で今回の新型インフルエンザ対策を振り返っての評価、反省点、課題がありましたらお教えいただきたいと思います。
#141
○国務大臣(長妻昭君) まずはこの新型インフルエンザ対策につきましては、普通の行政の延長線上ではありませんで、一種の国の危機管理の範疇に入る話だというふうに考えております。その意味で、危機管理の要諦の一つは、最悪の事態を想定をして、それに対応するような対策を練るというのも一つの考え方でありますので、そういう観点からもきちっとやはり検証する必要がある。やり過ぎだったとか、ワクチンを入れ過ぎたとか、それは結果的にはそういうことは言えるかもしれませんけれども、ただそこも、本当に最悪の事態を考えたとしてもそれが適正なのかどうかというのも冷静に判断する必要があるというふうに思います。
 その中で、三月三十一日に第一回目会議を、検証会議、総括会議をいたしまして、四月には二回、五月には三回、もう日にちも決まっております。六月に最終まとめを出すということで、午前中も家西委員から高校の学校の記者会見等の話もございまして、そういうことについては四月の十二日の月曜日、これはもう来週の月曜日に広報の総括もいたしますし、あるいは二十八日、四月の二十八日には水際対策、これがどうだったのか、あるいは公衆衛生の対応はどうだったのか、サーベイランスどうだったのか、この三つの論点について議論をいたします。そして、五月十二日は医療体制について議論をする。五月十九日はワクチンの、今おっしゃっていただいたような論点も含めた対応、これは優先接種についても議論があると思いますけれども、そういう中で最終的に総括をしていくということであります。
 大体、いろいろ国民の皆さんあるいは医療関係者から寄せられている論点というのは盛り込んで議論をしていくということであります。
#142
○南野知惠子君 大臣の御計画になっておられるこれが、本当に実りあるものでありますことを願っております。
 次にお伺いしたいのは新型インフルエンザについてのことでございますが、三月三十一日、現時点で鎮静化しているとして、第一波の事実上の終息宣言を大臣はされたと思います。同時に、再流行に備えて、まだワクチン接種をしていない人に接種の検討を呼びかけておられる。この間、新型インフルエンザワクチンについては、緊急確保により国産ワクチンで五千四百万回分、輸入ワクチンについて九千九百万回分の契約数量を確保された。しかし、現在、ワクチンについてはかなりの在庫があり余剰が見込まれる状態となっております。
 そこで、先日私は新聞を見たんですが、四月五日の朝日新聞に、昨年十二月に接種を受けようと近くの病院に電話したら一般の人はまだと断られ、一月に二度ほど電話したが、ワクチンがいつ入るか分からないと予約受付を断られた男性から、足りないと言われたワクチンが余っているのに希望者に接種できなかったことに疑問が残る、今回のことをきちんと検証してもらいたい、そういう投書が朝日新聞にございました。
 ごく当然の疑問だと思いますが、そこでこの疑問の声に、まず政務官、お答えいただけるとうれしいです。
#143
○大臣政務官(足立信也君) 検証のための会議と、それから部会の方で今後の抜本改正をしっかりやると。これは両輪だということを申し上げましたが、先ほどのアメリカのナショナルプランの件も、やはりこういう会議体を経てビジョンを作ったんだと思いますから、その段取りでやりたいとまずは申し上げたいと思っています。
 そこで、今の御質問についてですが、これはワクチンの本数、当初は二回を想定、二回接種を想定しておったわけです、国産もそれから海外も。そしてこれは、前政権時代に六千万人から七千万人分を確保するという、明確に発表されたわけでございまして、それを基にパブリックコメントもされたわけでございます。結果として、優先接種対象者五千四百万人分、そしてそれ以外の方の三割が接種されるんではなかろうかということで、七千七百万人分確保したわけでございます。
 当初は、先ほど来答弁しておりますように、やはり一回の出荷が百万であったり、その後、順次増えていきましたが、三百万であったり、順番に数が限られている中で順次生産されていくという、これについて全く優先を定めなかった場合には殺到するであろうということで、その際にどのように殺到された方に峻別をしていくのかという、これは医療機関にとっては非常に厳しい選択を迫ることになると、私はそのように思います。ですから、順次生産されていって、当初は、数に限りがあるということについてどのような対策があるかと、これは専門家等の検討会議の議を経てこのような優先接種にしていった。
 これは、最初から十分量があれば、しかも輸入ワクチンについては当初の予定よりも一か月近く輸入が遅れたということもあって、十二月の段階で十分量があれば先ほどの投書の男性の方のことはなかったかと思いますが、これは安全性を確保するために、特にカナダで副反応の件がございましたので、その分、その検証、そして国内での試験に時間が掛かったということでございます。
 一つだけ申し上げたいのは、七千七百万人分確保しましたが、今までのところ感染者は約二千七十万、そして接種された方というのは約二千万です。ところが、季節性のインフルエンザは四千万から五千万人の方が接種されている。この差は一体何なんだろうということが、私は国民的議論が必要だということを何度も申し上げておりますが、季節性のインフルエンザも、流行が始まる前に皆さん打っておられるとするならば、スペイン風邪、アジア風邪で第二波があった。アメリカ、イギリスも第二波があったということであるならば、本当は今の時期こそやるべきだということが共通理解されるべきだろうと私は思っておりますので、この部会をエンジンにして国民的議論を是非喚起したいと、そのように考えております。
#144
○南野知惠子君 薬の見積りをすることも、これ大変だと思いますが、今政務官が最後におっしゃったその数の変化、これやっぱりお金だと思いますよ。そういう意味では、大臣が大きな気持ちで、子ども手当もいっぱい出されるかも分かりませんが、その分を子宮頸がんだとか、新型インフルとか、いろいろな予防にお掛けいただくと、フリーになる公益負担をしていただくと、これはみんなが受けたい、みんな健全日本人になりたいと、そのように思うだろうというふうに思います。よろしくお願いしたいんです。
 今回の新型インフルエンザの推定患者数、ワクチン接種者数、また現時点でどの程度見込んでおられるのか、これは健康局長にお尋ねしたい。
 さらに、三月二十六日に、GSK社との間で三割を契約解除したと聞いておりますけれども、現時点での医療機関における在庫分の流通段階にとどまっている在庫分又は未出荷の在庫分がどれだけあるのか、国産ワクチン、輸入ワクチン、別にお示しいただけたらというふうに思っております。
 また、輸入ワクチンに関する契約変更の取組状況、ワクチンの有効期限、今後の対応方針について、医薬局長、よろしくお願いします。
#145
○政府参考人(上田博三君) 先ほど足立政務官からもお答えいたしましたけれども、新型インフルエンザに感染をされて医療機関を受診された推定患者数は平成二十一年七月から平成二十二年三月までで約二千七十万人と見込んでおります。
 また、ワクチンを接種された方につきましては、医療機関へのワクチン納入量や、医療機関からの接種実績報告を基に推計しますと、およそ二千万回となりますが、まあこれはほぼ二千万人と考えていただいたらいいんではないかと思っております。
#146
○政府参考人(高井康行君) ワクチンの在庫状況でございます。
 国内産ワクチンの国在庫量、未出荷分でございますが、約千五百万回分、それから輸入ワクチンの国在庫量、未出荷分でございますけれども、約五千三百万回分でございます。医療機関での在庫のお話がございました二月十二日時点での調査で約二百万回あるということでございます。
 契約変更への取組でございますが、グラクソ・スミスクライン社とは契約見直し交渉を合意し、変更契約を行ったところでございますけれども、ノバルティス社につきましては、現在、精力的に交渉中であります。
 それから、ワクチンの有効期限でございますが、国内産ワクチンは製造から一年、〇・五ミリリットルシリンジ製剤を除きますけれども、一年と。輸入ワクチンにつきましては、グラクソ・スミスクライン社製で製造から一年半、ノバルティス社製は製造から半年となっておるところでございます。
 未使用のワクチンにつきましては、今後の新型インフルエンザの流行に備えて保管することといたしております。
#147
○南野知惠子君 ありがとうございます。もう時間もなくなりつつございますので、一番最後に用意しておりました質問を今ここでしたいと思っております。
 新型インフルエンザを感染症法等に位置付けた平成二十年の感染症法等改正案の附帯決議におきまして、新型インフルエンザの大流行時において、全国民を対象に迅速かつ適切にワクチン接種ができるよう、薬剤師及び保健師等を活用した投与の在り方についても検討することとの附帯決議を衆参両院の厚生労働委員会で付しております。これについての検討状況をお伺いしたいと思います。
#148
○大臣政務官(足立信也君) 薬剤師、保健師等を活用したというくだりのところを特に中心にお答えいたしますけれども、これはある意味、今、チーム医療の在り方検討会というものもやっておりまして、この前、中間的な取りまとめを発表しましたけれども、その中の検討項目の中に、やはりワクチン接種に限らず注射行為というものについてもどうなのかと、検討のテーマにはなっているということを申し上げて、それを接種する方だけにとどまらず、あるいは院外薬局の活用とか、そのことも含めて、本当に大流行が起きたときに医療機関だけでは私は足りないと思っておりますので、もしその事態があった場合はですね、その面で対策として、今回の検証も踏まえて、新型インフルエンザ、これは強毒性も弱毒もそうですが、対策というものをもう一度練り直すという段階に今入っているということでございます。
#149
○南野知惠子君 今お話しいただきました、チーム医療の大切さということをここでまた改めて知らされておりますが、ドクターだけが不足しているんじゃないと。これは、保健師、助産師、看護師、みんな不足しておりまして、特に助産師はなかなか認知されにくい。赤ちゃんだれに取り上げてもらったのと言ったら、いや、看護婦さんとかドクターとかという形で、助産師がなかなか抜けているところもございます。
 そういう意味では、母親への教育は助産師が主に受け止めているはずでございます。それから、妊娠前又は地域においては保健師、病院においては看護師と、もうそれぞれが大きな活動をしておりますので、このインフルエンザにしても、またその他の感染症にしても、是非そのマンパワーを活用していただきたい。活用していただくときに、ドクターが足りないからその手伝いをせよということは、これは違う課題でございまして、それぞれの専門性を発揮させて、計画的に行動させていただければうれしいと思います。そういう意味では大変期待いたしておりますので、チームワークのプログラムが進めばいいなと思っております。
 それと関連する今日の質問、いろいろと大臣を始め皆様方からいただきました。日本人が安心、安全で生活ができるその一番大きな側面を厚労委員会が担当させていただいているんじゃないかなと、そのように思います。また、厚労省が大きな役割を果たしてくださっているだろうと思っておりますので、是非今後の御活躍、御期待申し上げます。
 ありがとうございました。終わります。
#150
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。本日の予防接種法案につきまして、質問を申し上げたいと思います。
 法案に入る前に一つ、感染症の中でも、古来、人類にとって最も恐るべき狂犬病につきまして、まずお聞きを申し上げたいと思います。
 狂犬病は、効果的な治療方法もなく、発症するとほぼ一〇〇%死亡する感染症でございます。すべての哺乳類が感染をし、人が感染をした場合には興奮や麻痺などの神経症状を起こし、また呼吸器障害を起こして、大変悲惨な死に方だとも言われております。
 国内では狂犬病患者は一九五七年を最後に確認をされておりませんけれども、日本は今この狂犬病をめぐりまして大変危機的な状況にあると言われております。日本のように患者が発生していない国はまれでございまして、世界では毎年五万五千人が狂犬病で死亡しております。
 そこで、狂犬病とはどういう病気なのか、そして海外での狂犬病の現状につきまして改めてお伺いを申し上げたいと思います。
#151
○大臣政務官(足立信也君) まず、狂犬病とはどういう病気なのかということから入りたいと思いますが、原因は狂犬病ウイルスでございます。これ、意外と潜伏期が長くて、一か月から三か月。そして、初期症状というのはいわゆる余りはっきりしない症状、発熱とか食欲不振とかいうことを経て、その後、神経症状が出る時期がございます。非常に強い不安感であるとか、あるいは水を怖がるとか、あるいは風を怖がるとか、そういった症状が出た後に全身のけいれんとか、あるいは昏睡とか麻痺とかいう形になって、発症した場合はほとんど一〇〇%亡くなってしまうと、そういう疾患でございまして、今委員から一九五七年という話がございました。国内発生については昭和三十一年、動物では三十二年、これが最後でございますけれども、御案内のように、平成十八年にフィリピンで犬にかまれて、その後適切な治療を受けないまま帰国した方がお二人亡くなっております。
 ということで、海外の状況ですが、WHOの報告によりますと、年間約五万五千人が発病している、インドでは約一万九千人、中国では約二千百人など、アジアでは多数の患者さんが確認されております。狂犬病の発生がない国は、日本、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドということでございます。
 この問題は、当然、グローバル化の中で海外へ行かれる方も非常に多いわけでございます。警戒すべき感染症の一つであることは間違いないことでございますので、その侵入防止対策、国内での蔓延防止対策というものをしっかりしていかなければいけないという認識でございます。
#152
○山本博司君 どうもありがとうございます。
 今、足立政務官からお話がありましたように、二〇〇六年にフィリピンに滞在をしている間に犬にかまれてウイルス感染をした日本人二人が帰国後に狂犬病を発症して亡くなっているわけでございます。
 今日は外務省の政務官の方も来ていただいておりますけれども、本年の三月十二日に渡航者への安全対策の情報の発信をされておりますけれども、こうした海外へ渡航される方々、安全対策の情報発信の概要につきまして、どのような形で体制を取られているのか、このことを御報告いただきたいと思います。
#153
○大臣政務官(西村智奈美君) お答えいたします。
 先ほど足立政務官からも答弁ありましたとおり、狂犬病は一部の国を除いて全世界に分布している病気でございますので、外務省としては、厚生労働省とも連携して、海外に渡航する予定の邦人及び在留邦人に対して、世界における狂犬病の発生状況、ワクチン接種等予防方法や、海外で万一動物にかまれてしまった場合の対策等について情報提供を行っております。こういったことを通じて、海外に渡航、滞在する際の注意喚起を行っております。
 先ほど委員が御指摘くださった三月十二日の海外安全情報ですけれども、これは海外安全ホームページ、外務省のホームページからアクセスできますけれども、そこに掲載をしておりますし、また在外公館のホームページでも注意喚起を行い、かつ在留邦人向けメールマガジン、これ今六十九公館において行っておりますけれども、こういったことを通じて、常時、情報提供と注意喚起を行っているところでございます。
#154
○山本博司君 ありがとうございます。
 今それぞれお二人からのお話がございましたように、大変海外ではこうした狂犬病の発生というのは蔓延をしておるという状況でございます。お隣の中国でも、ペットブームを背景にしまして、毎年二千人から三千人の方々の死亡者が確認されておりまして、感染症の中では結核に次ぐ第二位の死因として大きな社会問題となっているわけでございます。
   〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
 なぜ日本が危機的状況なのかということでは、これは一度海外からこうした感染動物の侵入を許してしまいますと、なかなか流行を阻止できないという問題がございます。これだけ世界経済が一体化をしまして人の往来が激しい中で、いつこうした感染動物が侵入してもおかしくない環境が現状ございます。そういう認識で今日、農水省の方も来ておりますので、農水省の方にお伺いをしたいわけでございます。
 この感染動物の海外からの侵入阻止対策、狂犬病対策のこの対策の一つでございますけれども、犬に加えまして猫、アライグマ、スカンク、キツネ、これは狂犬病の検疫対象動物に追加をされておりますけれども、依然としてまだ一部の動物に限られていると。例えば、ネズミとかリスとかウサギは対象外であるわけでございます。また、外国人船舶の中で飼われている犬、これも検疫を通らないで国内に入り込む、こうした危険性も絶えず指摘をされているわけでございまして、今、農水省の皆様を含め大変こうした侵入阻止対策、全力で取り組まれていると思いますけれども、この検疫に関しまして、こうした指摘に関してどう対応されるのか、検疫状況と併せてお示しをいただきたいと思います。
#155
○大臣政務官(佐々木隆博君) 我が国の侵入阻止対策についてお答えをさせていただきます。
 狂犬病が発生している国から犬、猫を輸入する場合には、動物検疫所において、一つには、個体識別のためのマイクロチップが装置されているか、二つ目には、狂犬病予防注射が適切に接種されているか、三つ目には、農林水産大臣が認定した施設で十分な免疫があることを確定されているか、以上のことの要件をすべて満たした輸出国政府機関の衛生証明書等を確認して、輸入を認めているところでございます。
 また、船舶等により不法に我が国に持ち込まれた犬を発見した場合、緊急的な措置、いわゆる船から逃げ出すなどのことがあるわけでありますが、そうした場合には都道府県等による捕獲、抑留を実施をしているところでございます。
 なお、今委員から御指摘がございました犬、猫のほか、狂犬病を広げる可能性のあるアライグマ、キツネ、スカンクについては、狂犬病が発生している国から輸入する場合には動物検疫所に百八十日間係留しているところでございます。また、リス、ネズミなど狂犬病予防法の検疫措置の対象外の動物については、感染症法に基づいて、厚生労働省が輸入届出を義務付けているところでございます。
 以上でございます。
#156
○山本博司君 今お話ありましたような形での体制を取られているところでございますけれども、この狂犬病対策、今侵入の阻止対策と併せまして、発生を予防する対策も大変大事でございます。一九五〇年制定の狂犬病予防法では、飼い主に対しましては犬の市町村への登録と年一回の予防接種が義務付けられているわけでございます。しかし、日本獣医師会のまとめによりますと、平成二十年における国内の犬の飼育頭数が約千三百十万頭、これはペットフード協会の推計でございますけれども、それに対しまして登録率、予防接種も大変低いと言われている実態がございます。それで、まずこうした犬の登録と予防接種の現状に関しまして、お伺いを申し上げたいと思います。
 あわせまして、この発生予防対策、この四月から、四月、五月、六月、狂犬病の予防注射月間でもございます。やはり、こうした国民全体が危機感を共有をしていくこの啓発活動、大変大事でございますので、大臣にこうした見解も併せてお伺いしたいと思います。
#157
○国務大臣(長妻昭君) 危機管理の観点から大変重要な御指摘だというふうに思います。今おっしゃられたように、日本国内で犬がどれだけ飼育されているかというのは、なかなかこれ政府の統計では分からない部分もありますが、今おっしゃられた社団法人ペットフード協会の推計値では約一千三百十万頭ということになっておりまして、しかし犬を登録をするということについては約六百八十万頭、そして狂犬病の予防注射を打っていただいている頭数でいうと五百十万頭ということで、登録者を分母とすると七五%が接種率ということになりますが、登録していない犬もたくさんいるんじゃないかというようなことでございまして、やはり注射の接種率の向上というのが一つの課題になると思います。
 そこで、政府としては、やはりまず広報、啓蒙活動を強化する必要があるというふうに考えておりまして、具体的な対応としては、広報の強化ということでポスターではございますが、これは登録をきちっとしていただく、あるいは予防注射を打っていただくということで地方自治体や獣医師会、ペット関係団体、三万枚を、平成二十二年度ポスターをお配りをして、同時に啓蒙活動をきちっとしていこうというようなことを考えております。
 あるいは、ポスターのみならず、都道府県の予防担当者、狂犬病を担当する予防担当者に、研修会を実施をして狂犬病に関する最新の情報をそこで共有をしていくなどなど、取組をしてまいりたいと思います。
#158
○山本博司君 この辺の認識なんですけれども、なぜ今回こうした狂犬病の問題を取り上げたかといいますと、やはり今、犬の登録数、また犬の日本の飼育数、そして予防注射数、この実態がやはり、今大臣は平成二十年六百八十万頭で五百十万頭で七五%ということを言われましたけれども、現実一千三百十万頭いるという想定であれば、登録率は五二%、そして予防接種率は三九%という形で四割を切るわけでございます。
 現実的に、平成十四年には九百五十二万頭、犬が日本にいると言われておりましたから、一気に四百万頭ぐらい増えているという現状があるわけでございまして、登録数、また予防接種した犬の数はそんなに増えていないわけでございまして、やはりこうした予防接種を受けていない、また登録していないそういう犬がたくさんいるというのが実態であるわけでございます。
 世界保健機構、WHOの指針によりますと、感染動物の侵入後に国内の流行を抑えるためには世界七〇%以上のワクチン接種率を維持する必要があると、こういう宣言があるわけですけれども、今、日本はそういう意味でいうと三九%。七五%という数字の認識がまず違うのではないかということはあるわけでございまして、こういう、今民間の団体しかこの数を把握していないということですけれども、政府として日本全体の犬の数を集計をするとかということは検討はされることはあるんでしょうか。
#159
○国務大臣(長妻昭君) この狂犬病でございますけれども、まず、これは先ほど来、これワクチンの議論も出ておりますけれども、狂犬病については感染後のワクチン接種によって発症を防止をすることができるという最終的な予防策もあるわけでありますが、もちろんその前の対策というのも今おっしゃったように重要であります。
 これについては、罰則規定、犬の登録の申請を行わなかった方や、犬に狂犬病予防注射を受けさせなかった方というのはこれ罰則規定もあるわけでありますので、その前段の数字について非常に今あいまいであるということもございますので、この数字の把握方法等についてどういうことができるのか、早速、役所に指示をして実態把握に努めてまいりたいと思います。
#160
○山本博司君 是非とも、これ前進する形でお願いを申し上げたいと思います。
 国内での犬のかみつき事故、報告されただけでも毎年六千件前後あるわけでございまして、こうした予防接種率の低さ、万一の場合には社会的なパニックにもなるということもございますので、実態調査を含めた形でこの登録の促進、また予防接種の接種率のアップ、これを取組をしていただきたいと思います。
 これはやはり様々な工夫が市町村、地方自治体でされているわけでございますけれども、例えば板橋区の例で、二〇〇九年の十月に五万頭の犬がおりますけれども、犬の登録は一万七千百四十五頭、登録率は三四・三%でございます。予防接種は一万千六十頭で、接種率は二二・一%。大変厳しい実態ということで、板橋の方々、公明党の区議なんかも中心になりまして、どうすれば登録をすることができるかと、こういうことで行政の板橋区に働きかけをしながら、犬の登録促進のための犬の住民票と、こういったものを無料で発行をして、犬の名前とか生年月日とか写真とか予防接種の履歴とか、こういう形で工夫しながら犬の登録を推進していこう、予防接種率を上げようということで、年間五百件ぐらいの登録が増えるんではないかと、こういうことがスタートをしているわけでございまして、それ以外にも様々、地方自治体で工夫をされながらやっている現状がございます。
 そういう意味で、是非とも、今日初めてこういうことを取り上げさせていただきましたけれども、一度狂犬病が発生をしますとパニックになっていくということもございますので、そういう体制も含めて、今日は外務省、また農水省の方も来ていただいておりますので、しっかり対応をお願いしたいと思います。
 政務官の方はこの後、結構でございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
#161
○理事(森ゆうこ君) どうぞ御退席ください。
#162
○山本博司君 じゃ、大臣、一言、もしそのことに関して、各地方自治体でそういう工夫をされているということがあるということを、いかがでしょうか、感想も含めて。
#163
○国務大臣(長妻昭君) こういう狂犬病というものを媒介する可能性があるという犬等について、その全容というのがなかなか罰則規定もあるにもかかわらず把握をし切れていないということは、やはりこれいろいろな角度から研究をする必要があると思います。
 あるいは、自治体に、今御紹介いただきましたけれども、自治体でもいい取組をされておられる自治体については、全国的にもその情報を共有するべく、厚生労働省がほかの自治体にもそういう情報を共有する、そういうような努力もしていきたいというふうに思います。
#164
○山本博司君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願い申し上げます。
   〔理事森ゆうこ君退席、理事小林正夫君着席〕
 それでは、法案の質問に入りたいと思います。
 これまで新型インフルエンザA、H1N1ワクチン接種事業といいますのは法的な位置付けが不明確との理由で新たな臨時接種の類型を創設をする今回の改正案が出されておるわけでございますけれども、この改正案でも当面の緊急措置であって恒久的な対応とはなっておりません。やはり、今日論議がございますけれども、今後の予防接種行政をどのようにしていくのか、こうした大きなビジョンを示すべきと考えるわけでございます。
 そこで、具体的な改正案の内容、これまでの新型インフルエンザ対策、新たな予防接種行政の展望につきましてお聞きを申し上げたいと思います。
 まず、今回の法案につきまして、厚生労働省の説明の資料では、今回の新型インフルエンザ及び今後これと同等の新たな病原性の高くない新型インフルエンザが発生した場合の予防接種対応について規定をしているわけですけれども、このこれと同等という意味について伺いたいと思います。
 今回の新型インフルエンザは病原性が高くない疾病であったために鎮静化をしているわけですけれども、今後、どのような新型インフルエンザが発生するかどうかは予測が不可能でございます。そこで、この同等というのは病原性が高くないということだけで判断するのか、それとも一定程度の被害状況なども勘案した上で判断をするものなのか、この判断基準についてお答えをいただきたいと思います。
#165
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど南野議員に対しまして答弁した内容でございますが、まず国内発生とそれから海外からの二つを分けて考える必要があると思います。
 今回の新型インフルエンザにつきましても、メキシコに端を発してフェーズ4宣言が四月二十八日、それをもって大臣が新型インフルエンザを宣言し、対策本部をつくったわけです。ということは、海外の情報、そしてWHOでの感染力やあるいは病原性の強さというものに対してはある一定の情報があったということです。それを十分参考にする必要があるというのが一つ。
 今回は、国内で発生した場合は、まさに発生状況は今定点報告をやっておりますが、その中で新型と思われるものがどの程度増えてくるか等が分かってくるわけでございます。
 今回の新型インフルエンザ、H1N1は感染力は高いけれども病原性はそれほど強くない。これは重症化率あるいは死亡率がそれほど高くないということになったわけで、まさにこの程度と同じ程度のものということがまず、病原性そして感染力についてはそれが基準であろうとまずは思います。そして、そのインフルエンザによって入院する方や重症化する方が多発して医療機関などに大きな負荷が掛かることを予防するために緊急に必要があるという判断もまた今回の新たな臨時接種というものの判断の基準になるわけでございます。
 まずは正確な情報を集めて、その感染の状態、そして病原の強さを国内においてはしっかり把握するということが大事だと、そのように思います。
#166
○山本博司君 ありがとうございます。
 さらに、今回の改正案では、接種の努力義務や行政による勧奨などの法律上の公的な関与の程度を季節性インフルエンザの二類定期接種より引き上げると、このようにしているわけでございますけれども、現行の臨時接種と比較しますと、対象者に接種を受ける努力義務を課さないとしている点におきましては公的な関与は弱まっているわけでございます。
 そこでまず、この努力義務、そして勧奨、この意味している具体的な内容、定義に関しまして御説明をいただきたいと思います。
#167
○大臣政務官(足立信也君) 正確を期すためにちょっと読み上げさせていただきます。
 勧奨とは、ある一定の行為を良いこととして勧め、奨励することでございます。そして、努力義務というのは、個々人に課せられる接種を受けるよう努める義務ということです。
 まずは以上で。
#168
○山本博司君 今回、ワクチン接種につきましては、一方でこの努力義務を課して公的な関与を高めるべきではないかという意見もあるわけでございます。今回の措置ではこれまでよりも公的な関与の程度が弱くなるような類型をつくることになるわけでございまして、結果として予防接種を受ける人が減少をする可能性も指摘をされております。こうした点をどのように考えておられるのか、御見解をお聞きしたいと思います。
#169
○大臣政務官(足立信也君) 例えば、例といたしまして、オバマ大統領が新型インフルエンザが発生したときにストロングリーリコメンディドと、そういうふうに表現されました。これはまさに勧奨、強い勧奨だと思いますが、努力義務は課しておりませんし、全人口分をアメリカはワクチンを用意したわけではないと、そのように認識しております。
 そこで、例えば定期の一類、麻疹を例に取りますと、一期、これは一歳から二歳の間ですけれども、やはり九割以上は接種される。これは努力義務があるわけでございます。今の季節性のインフルエンザ、これは任意でございますけれども、一部定期二類ですから、六十五歳以上は定期二類ですけれども、これは勧奨していないわけです。これで大体の接種率が任意の方で三割。しかし、今回の新型インフルエンザは、先ほど数値を私、申し上げましたように、感染した人を除くと約一億人の中で二千万人と、二割と、これはやはり私は今回の新型インフルエンザの感染力、毒性を考えると、私は勧奨すべきというか、もう少し奨励すべきものだというふうにとらえております。
 なので、今回は新たな臨時接種として、努力義務は課さないけれども勧奨するというカテゴリーが、先ほど大臣の答弁からありましたように、必要だという判断でございます。
#170
○山本博司君 それから、この法改正の議論を行う中で、厚生科学審議会感染症分科会の予防接種部会が二月十九日に提言を発表されているわけですけれども、この提言の終わりには、立法措置については予防接種法の改正をもって、今回の改正をもって行うべきという意見が多数であったということでございますけれども、また一方、特別措置法の改正により対応をすべきという意見もあったと記されております。一部意見についてこうした言及があるわけでございますけれども、こうした経緯が提言に記されているというのは、やはりこうした予防接種の在り方とかワクチン行政の在り方に様々な議論があったんではないかと考えるわけでございます。
   〔理事小林正夫君退席、委員長着席〕
 こうした議論があったということを厚生労働省としてどのように認識をされており、今後の議論にどのように生かしていかれるのか、このことを確認をしたいと思います。
#171
○大臣政務官(足立信也君) 様々な議論がありました。そして、先ほど家西議員にお答えいたしましたけれども、その中で項目は先ほど六つほど挙げたと思いますが、これは重点的に議論すべき問題で、それぞれが非常に重い問題でございますので、短期間で拙速にやるべきではないということがまず一つでございます。
 それから、特別措置法という話が今ございましたが、これは先ほど来お答えしておりますように、同程度のものが発生した場合にまた特別措置法を作るのかと。国としてパンデミックに対して対策本部をつくりいろんな対策を講じなければならないのに、それが予防接種法に位置付けられていないと対処のしようが限られるわけですね。ということからも、今回と同程度のものが発生した場合にちゃんと法律に基づいて対策が取れるようにしておくことは私は大至急でやるべき問題だと、そのようにとらえております。
#172
○山本博司君 ありがとうございます。
 次に、健康被害救済の給付水準に関しましてお伺いをしたいと思います。
 今回の新たな臨時接種の健康被害救済の給付額につきましては、障害児養育年金、また障害年金の額、死亡時の給付額、いずれにつきましても一類疾病の定期接種と二類定期接種とのちょうど中間の額となっているわけでございます。公的関与の程度によって額を変えていると思いますけれども、このちょうど中間の額と決定した根拠、このことに関しましてどのようなものなのか、御説明をいただきたいと思います。
#173
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど長浜副大臣が丁寧に詳しくおっしゃられましたけれども、これはやはり努力義務を課すということと勧奨するということ、それによって国のといいますか、公的関与が、程度が違ってくるということの中で健康被害への救済というものが定められていくというスキームだと、そのとおり理解しておりますが、一つだけ申し上げますと、ちょうど大体の金額として、二類あるいはPMDAのものから定期一類は一・八倍程度になっている。その中間ということで一・四倍ほどの額になっているわけですが、ただ生計維持者でない方というのは七百十万だったと思いますが、今回は二千五百万という、これは三・五倍ぐらいということで、中間といえば中間ではございますけれども、かなり大幅に、これは若い方あるいは妊婦さん等がかなりリスクの高い方々だというふうに考えておりますので、やはりその部分は、生計維持者じゃない方というのはかなり大幅に健康被害の救済額を上げているということも御認識いただきたいと思います。
#174
○山本博司君 ありがとうございます。
 続いて、新型インフルエンザ対策に関連をしまして質問を申し上げたいと思います。
 これまでの新型インフルエンザ対策につきまして検証を行うために、三月三十一日に第一回目の新型インフルエンザ対策総括会議、先ほどからも何度も出ておりますけれども、行われたということでございます。この会議の概要、また今後の取りまとめのスケジュールにつきまして御説明をいただきたいと思います。
#175
○大臣政務官(足立信也君) 多少誤解のないように申し上げたいと思いますが、三月三十一日は第一回目でございまして、今回の対策の作成にかなり深くかかわられた方々を中心に事実関係の確認というのをまずやらせていただきました。そして、次回からは、先ほど大臣の答弁にありましたように、テーマを絞って、その分野の専門の方々を中心に議論をしていただくというふうになっております。例えば、広報、水際対策、公衆衛生対策、そして医療体制、ワクチンの接種というような重要テーマごとにそれぞれの専門の方を新たに集めて議論をしていただくというふうになっております。
 そして、もう一つ大事な点は、二十一年度の厚生労働省の科学研究費補助金において、今挙げられたテーマに関する内容の研究も既にずっとやっておりまして、その報告が三月、あるいは一部は四月に出ます。この研究成果も反映させようということでございまして、先ほど来、今回の法改正と次回の抜本改正の話がありますけれども、この報告も今回の改正には間に合わない報告でございますから、それを反映させてここでしっかりテーマごとに議論をしていただいて抜本改正に向かうと、そういう道筋を考えております。
#176
○山本博司君 是非とも、議論の推進をお願いを申し上げたいと思いますけれども、この総括会議の検証も含めまして議論が深まるわけでございますけれども、今回の経験、いつ起こるかも分からない次の発生のときにどう生かしていくかというのが大変重要になってくると考えます。
 大臣にお伺いしますけれども、今後どのように生かしていくおつもりなのか、御見解をお聞きしたいと思います。
#177
○国務大臣(長妻昭君) これは国の危機管理の観点からも怠りなくやる必要があるということで、大変大きい問題だと思います。
 どのように生かしていくかということでございますけれども、それぞれかなり個別にこの総括会議で議論をしてまいります。その結論が、六月ごろをめどに取りまとめがあるわけでございますけれども、その取りまとめをきちっと国民の皆さんにも公表をして、そして次に新型インフルエンザが起こったときには、それぞれ、やはり定型のマニュアルがすべて通用するとは思いません。その時々の強毒性の状況、世界での蔓延状況などいろいろなパターンが様々ありますけれども、基本的な対応方針というのは六月に決めて、その後、速やかに公表していくことで一定の国民的合意を得ていきたいというふうに考えております。
#178
○山本博司君 ありがとうございます。
 今回の新型インフルエンザのいわゆる第一波と呼ばれる最初の流行は現時点鎮静化をしているというふうに考えられるわけですけれども、これから先、来年の冬までの間には第二波の波が起こる可能性もございます。万全の対策を講じるべきでございますけれども、そこで、海外の事例なども研究して、この第二波の可能性につきましてどのように見ておられるのか、御説明をいただきたいと思います。
#179
○大臣政務官(足立信也君) まず、過去のケースからいきたいと思いますが、これは二十世紀初頭のスペイン風邪、このときには足掛け三年にわたって三波まであった。それから、アジア風邪、これは一九五七年でございますけれども、これも足掛け二年で二つの波があった。
 今回の新型インフルエンザにつきましては、アメリカ、イギリスで二波がありました。その間隔が十八週、つまり四か月半ということでございますので、十一月の末に我が国はピークを迎えましたけれども、四か月半ということを考えると、まだまだ可能性はあると思いますし、何よりも、ワクチンを接種された方のどれだけ抗体が持続するのかという調査を今やっておりますが、その効果がなくなる可能性があること、そして感染したと思われる方は先ほど局長が申しましたように二千万人ちょっとであることを考えると、かかっていない、罹患していない方々にとっては更に感染が広まる可能性は十分にあると、私はそのように思っております。
#180
○山本博司君 この第二波の可能性のことを考えますと、このワクチン接種、引き続き大変有効な対策であるわけでございます。現時点で在庫となっている分も含めまして有効に活用することが重要でございます。こうしたワクチン接種率を向上させるためには国民に対する情報提供が欠かせないと考えます。
 インフルエンザに対して比較的関心が低くなる季節をこれから迎えるわけでございますけれども、具体的な広報活動に関しましてお示しをいただきたいと思います。
#181
○大臣政務官(足立信也君) 恐らく、検証会議、三月三十一日にスタートしたものも、それなりにやはり国民の皆さんは注目されていると思います。
   〔委員長退席、理事小林正夫君着席〕
 その議論の中で、当然第二波の件やワクチン接種の話もやはり議論される、このこともやはり広報を通じて、しかもオープンにしていきたいと、そのように思っておりますし、やはり広報活動というものは過剰になってはいけないと思いますけれども、新聞あるいはパンフレット等を通じてワクチン接種の意義というものを、ここにいらっしゃる委員の方々はもっとワクチン接種をというふうに共通の理解があるように思いますが、国民の皆さんにとってはまだそこまでないのではなかろうかと、それが二千万人という数に表れているのではなかろうかと、私はそのようにとらえておりますので、その意義、有効性、そして副反応、きっちり海外の情報を、日本の情報を正確にお伝えする、広報していくということが何よりも大事だろうと思います。ホームページ等ももちろん十分活用させていただきたいと、そのように思っております。
#182
○山本博司君 是非とも、広報活動大事でございますので、お願いを申し上げたいと思います。
 これまでの議論でも課題となっておりましたこの新型インフルエンザワクチンの有効性や安全性は、十分に検証されるべきものでございます。特に、この輸入ワクチンにつきましては、アジュバントの有無とか製造方法などが国内産ワクチンと違うことから安全性への関心が高まってきたわけでございます。それを反映してか、輸入ワクチンに関しましてはほとんど使われていない状態でございます。在庫分についての契約解除をするなど、様々な課題を残しているわけでございます。
 こうした国民的に関心の高いワクチンの安全性の評価について、具体的にどのように行っているのか、また国民に対してどのような情報提供体制を取っているのか、この点に関しましてもお伺いを申し上げたいと思います。
#183
○大臣政務官(足立信也君) 安全性についてということですね。
 先ほど来、答弁した部分でもございますけれども、やはりこれはまずは有効性、その意義ですね、それと同程度に安全性についてもやはり、今情報収集もちろんしておりますし、それを公開しておりますし、その会議体の中でもしっかり議論されております。そういったことを今後ともやはりオープンにしていくというのが大事なんだろうと、そのように思っております。
 あとは、今、買戻しとかそういうことをおっしゃられたような……
#184
○山本博司君 それは後でお話しします。
#185
○大臣政務官(足立信也君) いいですか。はい、分かりました。
#186
○山本博司君 そのことはちょっと後でお話をしたいと思います。
 今後、パンデミックが発生をした場合に、今回のように海外から輸入ワクチンに依存するのではなくて、国内で必要な量のワクチンを生産できる体制の整備、これが重要でございます。前政権では、平成二十一年度第一次補正予算で新型インフルエンザワクチンの開発・生産体制の強化費用として千二百七十九億円を計上をいたしました。しかし、政権交代後、この費用は新型インフルエンザワクチンの購入費用に充当されましたので、その充当分を差し引いた分、約二百四十億円がこの新型インフルエンザワクチンの開発及び生産に必要な経費として確保されております。こうした生産体制の整備の際には、これまでの鶏卵での培養だけでなく、生産効率も高いとされる細胞培養法の確立も急務でございます。
 いずれにしても、この国産ワクチン開発の体制整備、大変重要な課題でございまして、早急に対応すべきと考えます。この点に関しましては、大臣に見解をお伺いをしたいと思います。
#187
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど質問の中で、ちょっと一部足りなかったかと思います。
 輸入ワクチンの副反応ということがありましたので、これは今まで副反応報告を受けているのは三例でございます。
 私、大事なことは、例えば卵アレルギーのある方は、国産にせよGSKにせよ、これは鶏卵培養で、鶏卵でございますので、やはりそこは使えないんであろうということで、ノバルティスの細胞培養、鶏卵を使わないというものは、私は、そのアレルギーの方々にとっては欠かせないものではなかろうかと、そのようにとらえております。
 実際の数は三例でございます。
#188
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘の点は、これは大変重要な点でございまして、今おっしゃっていただいた約二百四十億円と、そしてこれは第二次補正予算として措置した九百五十億円、合わせて千百九十億円が今基金にお金がございます。そのお金を使って国産のワクチンの開発等に必要な経費として使っていこうということであります。何よりも、五年以内に国内の生産体制の強化をしていくということで、その対象となる事業者を今選定をしているところであります。
 これは、一つは、今申し上げましたように、鶏卵培養法というのは全国民分のワクチンを作るとなりますと一年半から二年掛かってしまうということでありますので、細胞培養法にいたしますと、これ半年間で作ることができるということとなりますので、細胞培養法の開発体制を強化をするということであります。
 そして、細胞培養法のまだ生産体制が確立しない、この五年以内ということを言っておりますので、その間は国内企業の鶏卵培養法での生産能力等の強化を図っていくということも引き続き取り組んでいくと。
 三番目としては、第三世代ワクチンというものの開発も推進をしたいと思います。今、いろいろな製薬メーカーから非常に興味深いアイデアがどんどん出てきております。例えば、鼻から吸い込むワクチン等々、非常にいろいろな考え方のワクチンが出ておりますので、そういうものも開発体制が推進できるものについては推進をしていくと。
 こういう三つについて取り組んでまいりたいと思います。
#189
○山本博司君 是非とも、この国産ワクチン開発の様々な取組をお願いを申し上げたいと思います。
 続きまして、もう一問、ワクチンに関しまして質問したいと思います。
 今回の新型インフルエンザワクチン、国産と輸入を合わせますと一億三千万人分が余っているとも言われておりまして、こうした状況を考えますと、大量にワクチンを購入した医療機関とか医薬品の卸業者なども在庫が出る見通しでございます。多くの医療機関は、国の方針に協力してワクチンを購入したのだから、在庫ワクチンを買い取るなどして国の何らかの対策を講じてほしいと、こういう要望もあるわけでございます。先ほどもこれは質問がございましたけれども、どう対応されるのか、見解をお聞きしたいと思います。
#190
○大臣政務官(足立信也君) 先ほどの繰り返しになると大変恐縮なんですけれども、まずは今回の対策で、特にワクチンについては、国がその流通を管理いたしました。都道府県の調整によって、本当に必要とされる量のみが医療機関に納入されるという仕組みをつくっておりました。ですから、先ほど都道府県によって非常に大きな差があると申し上げましたけれども、きちっとやられているところはほとんど在庫はないような状況に今なっているというところもあるということをまず知っていただいて、とはいえ、やはり在庫は相当数ございます。それが卸のところなのか医療機関なのか。医療機関にいったん出されたものについてはやっぱり品質管理の面から、そこをまた動かすとなると品質管理の面からはやっぱり適当ではないということに、もうほとんど廃棄に近い状況になるんだと思います。
 今現在やっておることは、十ミリバイアルのところを一ミリあるいは〇・五に変えていくということとか、医療機関間の融通とかいうことはもう通知しておりまして、先々月来やられているところでございます。
 あとは、先ほどの答弁でも明確にはできませんでしたが、返却あるいは国の買取りというお話がございましたけれども、そこはしっかり考えていきたいなと、そのように思っております。
#191
○山本博司君 是非とも、前向きな検討をお願いをしたいと思います。
 最後に、質問通告をしておりませんけれども、午前中の家西委員の質問とかまた衆議院等での質問もある内容でございますので、御質問をしたいと思います。
 この輸入ワクチン、二社で九千九百万回分ということで、そのうち、今日の議論にもなっておりますけれども、ノバルティス社で二千五百万回分、有効期限が六か月ということで三月末に有効期限が過ぎた、これは二百三十三万回分、約三十億円破棄される見込みであると、こういうふうな形があったと思います。今後、四月末に二百三十八万回、五月末に八百三十万回、六月末に三百六十万回、有効期限が切れるということでございますけれども、これが正しいのかどうか。すべて破棄されると、どのぐらいのお金になるのか。
 二百数十億になるのではないかと言われておりますけれども、こうした背景の中で、ノバルティス社の解約交渉を進められているということでございますけれども、どう臨まれるのか。また、こうしたことに関しまして、無駄になるということで先見性がないのではないかというふうな批判もあるわけですけれども、大臣はどう認識をされるのか。このことを、質問通告しておりませんので、分かる範囲でお願いできればと思います。
   〔理事小林正夫君退席、委員長着席〕
#192
○国務大臣(長妻昭君) まず、当時の状況につきましては、世界各国、ワクチンが国内分が足りなくなったらこれは大変なことになるという危機管理上の思いで、ある意味では、言葉は適当かどうか分かりませんが、争奪戦の様相を呈した時期もございました。日本国も、前政権が道筋を付けて、仮の書面を結んでそれを確保していったということでありまして、この私の大臣のときに正式な契約を締結をしたと、こういうことであります。
 そのときの判断については私は適切であったというふうに考えているところでございますけれども、ただ、今この期に及んだときに、やはり余るという状況になったときに、これ国民の皆さんの税金ですので、できる限り交渉をしてそれを防いでいくということも一つの務めでございます。
 これは、GSK社とは交渉をいたしまして、三二%を解約して違約金はなしで済みまして、約二百五十七億円の経費が節約できたということとなりましたが、このノバルティス社については、まだこれは精力的に政務三役そして厚生労働省を挙げて交渉をしておりますけれども、非常に難航をしているという状況でございまして、まだ交渉が継続をしているという段階でございます。
 そして、今おっしゃられた納入等あるいは有効期限でありますけれども、これは既に結んでいる契約に基づいてそれが国内に入るというような段階でありまして、今おっしゃられた有効期限につきましては、三月末で有効期限が切れるのが、約ですけれども二百三十万回分、四月三十日に有効期限が切れるのが二百三十万回分、五月三十一日に有効期限が切れるのが八百三十万回分、六月三十日に有効期限が切れるのが三百六十万回分というふうになっております。
 ただ、じゃ、幾ら解約できるのかということにつきましては、先ほど来申し上げておりますように今交渉中ということで、我々は、世界でこのノバルティスが契約している国もあるわけでございますので、そういう情報も今必死に情報収集しながら交渉を続けているという段階であります。
#193
○山本博司君 以上で質問を終わります。
#194
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 今回の改正法施行によって予算事業は廃止されるわけですね。それ以降、新型インフルエンザワクチンが引き続き新臨時接種で実施されるのかどうか最初に確認をしたいんですが、今の新型インフルエンザウイルスの病原性などが大きく変化しないとした場合に、今実施している一価ワクチンの接種事業は改正法施行後も新臨時接種に移行するのかどうか。それから、秋以降に三価ワクチンが供給されるようになった場合にも、その中の新型インフルエンザワクチンは新臨時接種として行われるようになるのかどうか、確認をしたいと思います。よろしく。
#195
○国務大臣(長妻昭君) 今のお尋ねですが、前提には大きく病原性などが変化しないと仮定したということでございますので、この今御審議いただいている法案が施行した後は、今の新型インフルエンザについては新たな臨時接種の枠組みになります。そして、例えば三価ワクチンが供給されるようになった場合も、新たな臨時接種という枠組みで接種を行うことを想定をしております。
#196
○小池晃君 その三価ワクチンとなった場合のことについても聞きたいんですが、三価となれば、B型とA香港型が任意接種なんで、それがセットになってくると。そうすると、費用とか被害救済とかがどうなっていくのかということなんですけど、三価のうちの一価接種費用の三分の一しか減免されないということになると、これはセットにしたら普通は割引になるというのが物の道理だと思うんですが、セットにしたけれどもこれ割引にならないというのは、ちょっとこれはいかがなものなのかと、軽減制度の趣旨が生かされないということになるんではないかと。
 それから、副作用被害が発生した場合に、三分の一は予防接種法で三分の二はPMDAの制度というふうになると、これまた何のために予防接種法に位置付けたのかということになっちゃうわけで、やはり三価ワクチンになった場合の副作用被害、これは予防接種法でそろえて行うべきではないかと思うんです。それから、負担軽減制度も接種費用の全体に適用すべきでないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#197
○国務大臣(長妻昭君) 今の健康被害でありますけれども、これについては、これまでも説明しておりますように、新たな臨時接種、そして二類疾病の定期接種、そして現行の臨時接種や一類ということで、三つのカテゴリーを設けようということで金額を出させていただいておりますので、それに沿ってお願いをしたいということであります。
 そして、この新たな臨時接種についての接種費用でございますけれども、これにつきましては、低所得の方には接種費用を減免するということとして……
#198
○小池晃君 三価のこと、三価の。
#199
○国務大臣(長妻昭君) 三価につきましては、先ほどの枠組みで健康被害については対応させていただくということであります。
#200
○小池晃君 その枠組みということは、結局、三分の一予防接種法、三分の二はPMDAと、そういう分け方してやるということなんですか。
#201
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど南野議員に対して答弁いたしましたように、基本的には三価のワクチンになった場合も、これはH1N1が入っているわけですから新たな臨時接種の給付額を適用するというふうに考えております。
#202
○小池晃君 それから、新型インフルエンザの病原性が変化した場合に新臨時接種の指定から外れる可能性があって、そうすると接種費用の補助とか予防接種法による被害救済の対象とならなくなる可能性がある。同じワクチンなんだけれども、ある瞬間から副作用被害の救済額が下がるというのは、これは国民的には納得得難いんではないかというふうに思うんですが、やはり被害救済、費用軽減共に水準は下げないと、同じワクチンである限り、そういう対応を検討すべきじゃないかと思いますが、いかがですか。
#203
○国務大臣(長妻昭君) これは、新型のみの場合と同じような負担軽減措置が三価ワクチンについても講じられるような枠組みというのを今後検討はしていきたいと思います。
#204
○小池晃君 ちょっと今のは、先ほどの質問に対する答弁として言うはずの話だと思うんですが、それは負担軽減はきちっとやっていただきたいというふうに思うんですけれども、病原性変化した場合の対応なんですよ、私、聞いているのは。ウイルスが同じ場合で、普通の人から見ると同じワクチンなのに何で下がるんだというふうに思われるんじゃないかと思うんで、ここはやっぱり同じワクチンである限り私は引き続きやるべきでないかと思うんですが、どうですかと。
#205
○国務大臣(長妻昭君) 今のお話は、季節性インフルエンザと同じ水準のような病原性や容体になるということであるとすると、それは二類というようなことで、それと同様の措置になるというふうに思います。
#206
○小池晃君 そういったこともあるので、やはり病原性の変化による新臨時接種から外すということについては、やっぱりよくよくその病原性などもチェックをして、国民的な世論なんかもしっかり踏まえて私は対応していくということを是非やっていただきたいなというふうに思います。
 それから、この間議論になっている在庫問題なんですが、医療機関在庫がこれ二百万回投与分、十五億円から十六億円程度というふうに言われておりまして、先ほどからも議論あるんですけれども、厚労省が予約に基づいてワクチン注文するようにということで、在庫は置かないようにということでやってきたのに、何でこんなに、二百万回分も医療機関在庫が発生したんでしょうか。
#207
○国務大臣(長妻昭君) これについても総括の委員会で詳細なものは分析いたしますけれども、一つは、接種予約のキャンセルがかなりあったんではないかというような指摘もございました。これ、インフルエンザの患者さんが短期間に減少をいたしまして急速に需要が減ったということで、当初の見込みから、実際に来るはずの接種予定者が来ないということが相次いだということも一つの要因ではないかというふうに思います。
#208
○小池晃君 そのキャンセルとか予約の重複とかということもおっしゃっているんですけど、それだけではないと思うんですね。使い勝手の悪い十tのバイアルということをやったということもこれ影響しているし、それからキャンセルとか重複予約というのも、結局、感染のピーク時に必要量が供給されなかったから国民的にも不安になって殺到したという背景があって、これはある程度やっぱり国の責任というのもここにはあると思うんですよね。
 私は、厚生労働省の実施計画と手順を守った結果、二百万回分の医療機関在庫が生じたということがこの結果なわけですから、先ほど足立さんがこれはしっかり考えていきたいと、引取りについて、そういうふうにおっしゃったんだけれども、大臣、やっぱり、これはもちろん医療機関にしっかり使ってもらうということはやるべきだと思うんですよ。しかし、それでも残った分については、これはやっぱりきちっと引き取るんだということを、国の姿勢を明確にすべきだと思うんですが、大臣の答弁を求めます。
#209
○国務大臣(長妻昭君) まずは、先ほども足立政務官から答弁があったと思いますけれども、アメリカ、イギリス等では第二波というものも来ているところでありまして、これは全くもう第二波がないということは断言できないわけであります。そして、国産ワクチンは、御存じのように、有効期限が一年間ということでございますので、まだその判断をする時期ではないというようなことだと思います。
 そしてもう一つは、今も病院間の融通というのは、一定の要件でこれは融通をしていただいても結構ですということを申し上げているところでございますし、それと、流通業者が在庫で抱えているのと医療機関が在庫で持っているのと、本当に品質管理がきちっとなされているかどうかという確認が引き取る場合できにくいというようなこともありまして、今の段階では買取り、引取りというような対応はしていないということであります。
#210
○小池晃君 第二波というんだけど、国の在庫が先ほどの答弁でも六千八百万回分あるわけですよね。それから、流通在庫だけでも千四百十万回分。だから、いざというときの対応というのはこれで私は十分できるというふうに思います。
 秋からは、更に現在のワクチンと同程度か、より安価な三価ワクチンが出てくるということにもなって、結局こういう事態を放置しておいたら私は医療機関にしりぬぐいさせるということになってくる。先ほど言ったように、在庫が余っているということは医療機関側の責任だというふうに、これは責によらない部分というのはかなり大きいはずなんですよ。
 だから、私は、そのいろんな融通をする、あるいは今の時期大いに使うべきなんだという足立さんの主張もあった、それは分かります。それやったとしてもそれでも残る場合については、これは国がちゃんとやりますよという意思表示を、国としてきちっとメッセージを送るべきじゃないかと言っているんですが、どうですか。
#211
○国務大臣(長妻昭君) 先ほども申し上げましたけれども、国産のワクチンは有効期限が一年ということで、今医療機関にあるものは有効期限が切れていないということでございますので、それについては第二波に備えるというようなことも必要ではないかというふうに考えております。その意味で、今の段階ではそういう判断はしていないということであります。
#212
○小池晃君 だから、今の段階でしっかりやっぱりそういうメッセージを私は送っておくと。だから、そういうためにしっかりこの活用はしてくださいということと併せて、それでも最後に残った場合については、これはちゃんと国でやりますよということをやっぱり言うと。
 だって、そういうことをやりなさいというふうに指導して、実施計画を示して、それで医療機関にこの仕事を委託してやらせたわけだから、やっぱりそれはメッセージとして必要じゃないですかと聞いているんです。どうですか。
#213
○国務大臣(長妻昭君) これは、度重なるお尋ねでございますけれども、今申し上げましたように、有効期限が切れていないという段階でございますので、今の時点ではこれまでの判断で続けていきたいと思います。
#214
○小池晃君 きちんと検討していただきたい。GSKからのキャンセル分で二百五十何億円の支払を免れているという問題もあるわけですし、買取りに必要なのはその十分の一以下ですから、これは真剣に検討していただきたいというふうに思います。
 予防接種法による被害救済制度が設けられたわけですが、この意義について、どういうものですか、簡単にお答えください。
#215
○国務大臣(長妻昭君) これは、今ここで審議をお願いしている法律における新たな臨時接種の健康被害救済というお尋ねだと思いますけれども、そういう一般的なお尋ねであれば、これはワクチン、予防接種ということで生じる、薬でいえば副作用、ワクチンでいえば副反応による健康被害を迅速に救済するため、そして行政上の過失があるかないかにかかわりなく、専門家による検討の結果、医学的に妥当であれば救済をしていくと、そういう趣旨であります。
#216
○小池晃君 予防接種法の被害救済制度というのは、国家が関与して、その下で行われた予防接種の副作用被害について違法行為がなかったとして救済するという考え方に基づいてつくられているわけです。
 母子感染の可能性がなくて集団接種を受けてB型肝炎に感染した方たちについて、これは予防接種法に健康被害救済制度が設けられた趣旨から考えても救済されるのが当然じゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。
#217
○国務大臣(長妻昭君) 今のお尋ねはB型肝炎の件だと思いますけれども、これについて、先ほど申し上げました趣旨で申し上げると、医学的に妥当かどうかということで、予防接種法に規定されている健康被害救済についてはそういう条項を厳密に審査をすると、こういうプロセスが入りますので、この規定ではなかなかこのB型肝炎の問題は解決しにくいのではないかというふうに考えております。
#218
○小池晃君 何を言っているんですか。実際、この問題について札幌B型肝炎訴訟の判決でどうなっているかというと、国はいろんなこと、今言ったような予防接種以外の様々な感染経路の可能性があるんだという主張を前政権時代にやったんですよ。その結果、最高裁は、母子感染の可能性がないことを認定した上で、集団予防接種のほかには感染の原因となる可能性の高い具体的な事実の存在はうかがわれず、他の原因による感染の可能性は、一般的、抽象的なものにすぎないということで、国の主張は退けられたわけですよね。ところが、その後六年間、国は一切この問題についての調査検討をやってこなかったわけですよ。
 民主党の皆さんはどうだったかというと、例えば山井衆議院議員は、昨年四月の衆議院の厚生労働委員会で、この問題について、二百八十五名の方が全国で訴訟をされていると、母子感染でない、そして輸血を受けていない、予防接種の可能性が極めて大きいというふうに発言をして、あの肝炎の専門家の飯野四郎教授のコメント、要するに、B型肝炎の被害者約半分は使い回しの注射器を使った医療行為による感染と見られるというコメントを引きながら、五名の方は百四十万人の代表として裁判されていると。半数ぐらいは予防接種じゃないかと飯野教授も言っていると、トータルのB型肝炎の方々の感染に関して国がどういう責任を感じているのかと当時の舛添大臣を追及しているんですよ。
 ところが、今大臣が言った主張は、当時の政権と全く同じような主張をもう一回やるんですか。私は、この問題について今に至るまで調査もされていない、新政権になっても調査すらしようとしない。これではまじめにこの問題を解決する気があるのかと言われても仕方ないんじゃないですか。大臣、どうですか。
#219
○国務大臣(長妻昭君) この患者さんの数などについては、我々としてはこれは把握しなければならないというふうに考えておりまして、これは現状把握をしていく予定にしております。
 そして、今の案件ですけれども、私が申し上げましたのは、この予防接種法の中の規定を厳格に適用するとという前提で申し上げているわけでありまして、それ以外の、それは政治判断などなどを含めて我々は今政府の中でこのB型肝炎の問題については検討しているということでありまして、決して後ろ向きではありません。
#220
○小池晃君 後ろ向きでないという話あったんだけれども、私は、やはり札幌の裁判の最高裁判決で何と言っているかというのがこの問題を考える上で本当に大事だと思うんです。
 札幌の裁判の最高裁判決は、因果関係の証明は、一点の疑義も許されない自然科学的証明ではなく、蓋然性を証明することであって、その判定は、通常人が疑いを差し挟まない程度に真実性の確信を持ち得るものであればよいと。私、これは本当に世間の国民の一般的な常識に照らして私は妥当な判断だったと思うし、民主党の皆さんもこの線で主張されてきたと思うんですよ。
 この問題について、大臣はやっぱり後ろ向きでないというふうにおっしゃった、今。そのことは私は前向きに評価をしたいと思うし、そういう姿勢であるならば、福岡でも協議に入るべしという和解勧告が行われました。是非、被害者救済のための和解協議に入っていただきたい。そのことをはっきりこの場で、今日は原告団の皆さんも来られているけれども、お答えいただきたい。
#221
○国務大臣(長妻昭君) これについては、五月の期日というのがもう目前に迫っているわけでございますので、総理大臣を始め関係閣僚と鋭意協議をしているということでありまして、これ、厚生労働省内でも役所も連携をしていろいろなケースについて今鋭意協議、検討しているところでございますので、その協議が調って責任のある回答ができるときにきちっとお話を申し上げたいというふうに考えております。
#222
○小池晃君 私は、その協議、検討する上でもちゃんとテーブルに着くと。和解勧告はテーブルに着きなさいというんですから、やっぱりテーブルに着くべきだと、そこが出発点なんだというふうに思うんですよ。
 去年の四月に山井さんはこう言っているんです。救済してほしいと思ったらみんな裁判しなさい、そういうことですか、B型肝炎は一人一人訴訟してください、これはおかしいんじゃないですか、B型肝炎の和解のことも含めて前向きに検討していただきたいと当時の政権を厳しく批判しているんですよ。私は、ここでおっしゃっていることはもうそのとおりだというふうに思うし、この時点でも和解協議を強く求めていた。与党になったら、やっぱりそういう態度と全く違うと、すぐにテーブルに着くことすらここで言わない、私、二回目ですが。私、これは国民から見て一体どうなっているんだというふうに思われても仕方がないんじゃないですか。
#223
○国務大臣(長妻昭君) これ、私が先ほども申し上げましたけれども、もう来月に期日が来るわけで、それまでにはきちっと責任ある回答をするということでございまして、今鋭意、これはもう重大な問題である、政権全体で取り組む大きな課題であるということで、総理大臣トップ、そして関係閣僚が集まって議論をして、そして今関係部局、厚生労働省の中の部局でもいろいろなケースについて今詳細に他省庁とも打合せをしていると、こういう段階でございまして、来月の期日までには責任ある回答を申し上げるということであります。
#224
○小池晃君 だったら何で会わないんですか。原告の皆さんが昨日まで二日間、厚生労働省前で座込みをされた。昨日、私も行きまして、こういう皆さん帽子をかぶって、テントで座込みを二日間されてきたんですよ。それで、大臣、この問題にかかわる大臣と面会を求めてきた。ところが、結局、実現しないままなんですよ。
 協議をするんだ、検討するんだというのであれば、その和解協議に応じられない、でも検討するんだというんだったら、まずは会ってお話聞いたらどうなんですか。何でそれをやらなかったんですか。
#225
○国務大臣(長妻昭君) B型肝炎の患者の皆様とは政権交代後も総理大臣始め私もお会いを申し上げているところでありまして、ただ、今回の面談というのはこの和解についての面談であるということでもございますので、そこで政府としてきちっと責任ある発言をしなければならないと、こういう思いもございますので、これは我々、もう何年も先延ばしするという話ではございませんで、まずは、来月の期日が来るわけでございますので、その段階で責任ある回答を申し上げるということであります。
#226
○小池晃君 何年もとおっしゃるけれども、肝炎の患者さん、特に肝硬変になっていたり、あるいは肝がんを発症していたり、そういう人たちには時間がないんですよ。野党の時代に、こういう問題で一番熱心に国会でも会ってくださいと大臣に詰め寄っていたのが民主党の皆さんじゃないですか。
 私は、とにかくまず会って話を聞くということをやるべきじゃないですかと。だって、それはこの裁判のことだけじゃないですよ。肝炎の対策の問題、肝炎のこれからの患者救済の問題の政策考える上でもやっぱり会ってお話を聞くと。一般的に、以前会ったのと違うんですよ、和解勧告が出た後で、やっぱりその思いにまず耳を傾けて、その思いにどうこたえるかを検討するのが、私は政権として今やるべきことではないかというふうに思うんですけど、いかがですか。
#227
○国務大臣(長妻昭君) やはり、和解というテーマでお会いする限りは、そこで責任ある発言をしなければならないというふうに思います。
 その政府の中で生煮えのまま発言をして、それが後から違うということになってはもちろんならないわけでございますので、その意味では、政府を挙げて重大問題と考え、いろいろな案件の調査も再度して、そして省庁間でも連絡を取り、閣僚間でも協議をしていると、こういう段階でございますので、責任ある発言ができる来月の期日までにきちっとその意思表示をしていきたいということでございます。
#228
○小池晃君 私は、固まってから会うというんじゃないと思いますよ。いろいろ考えているんだったら、そういう段階でこそ、それは話を聞くんですよ、皆さんの声を。それが判断する一つの大きな、最大の大きな私は材料になるんじゃないですか、そう思いますよ。
 これから、二十日、二十一日も、原告団の皆さんは厚労省前で、本当に病を押して座込みをされるというふうに決めたそうであります。私は、もう目前なんだからというんじゃなくて、本当にそういう病気でありながら、困難抱えながらもあえて来て、とにかく話を聞いてほしいと言っている人たちに耳を傾けるのが新しい民主党の政権だったんじゃないんですか。
 話聞いてくださいよ。今度、二十日、二十一日に来られる。そのとき是非会っていただきたい。
#229
○国務大臣(長妻昭君) 我々は本当に命を大切にするという総理の言葉どおりきちっとした対応をしたいというふうに考えて、非常に大きなこれは政権にとって問題であるということで、総理をトップとした関係閣僚が集まった議論もしているところでございまして、その意味では、もう五月の半ばというところで期日が来るわけでございますので、責任ある御回答をできるということがまず我々は先決だというふうに考えておりますので、責任ある政府としての回答ができる段階で皆様方にお話を申し上げたいということでございます。
#230
○小池晃君 納得できませんけど、終わります。
#231
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。
 昨年十一月の当委員会で、新型インフルエンザ予防接種に係る副反応被害について補償水準が低いというそういう質問をしております。今回その補償額が引き上げられたこと、あるいは今日いろいろ論議もお聞かせをいただきました。私自身は、この改正案、基本的に妥当である、異議はないと、こういうふうに考えております。その上で、関連して何点か質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 新型インフルエンザにつきましては、いわゆる第一波の鎮静化を受けて、三月の末、第一回の新型インフルエンザ対策総括会議が開催をされました。今後、六月をめどに報告書をまとめると、そういう予定であるということを聞いておりますが。この問題については今日もいろいろ議論がございましたけれども、大臣が真夜中にテレビで会見するの等、一種のパニックが生じた問題だとか、あるいは水際対策と言われた検疫の問題とか、あるいは学校閉鎖やワクチンやタミフルの争奪とその後のワクチンの余剰問題、今ほども議論がありましたけれども、こういう問題、あるいは一回打ちなのか二回打ちにするのかなどの議論など多くの課題が明らかになったこともありまして、検証だとか総括は極めて私は重要、必要なことだというふうに思っております。
 しかし、今回の総括会議のメンバー十一名の中に政府の新型インフルエンザ対策本部の専門家諮問委員会の委員五名が丸々含まれている、これは私は問題ではないかというふうに思っています。例えば、専門家諮問委員会の委員長をお務めになっておられ今回の総括会議に加わる尾身茂氏は、三月の二十三日の日本記者クラブでの記者会見で、やり過ぎもあったけれども結果的に成功だったと、要旨そういうふうな発言をしております。私は、別にこの尾身さんの見識や結論の当否について問題にしたいということではありません。言いたいことは、自ら対策の策定にかかわった委員が、この対策の検証、総括することになるということになれば、当然私は先ほどの尾身さんのような発言になるというふうに思うんです。
 対策本部専門家諮問委員会は、前の政権で九回、現政権下で一回、合計十回、非公開で開催されておりますが、会議の記録も残していないという問題が最近明らかになっています。検証、総括のために当時の委員に意見を聴くということは、それは必要なことだというふうに思いますが、対策を打ったその委員自らが検証、総括をするというのは私は少しおかしいんではないかと、こういうふうに思っております。総括会議の人選を見直す、あるいは第三者による新たな総括の機関を設けてもいいんではないかと。大臣の所見をお伺いしたいと思います。
#232
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど山本議員にお答えしましたけれども、事実誤認されるとよくないと思いますので、どういう会議体を考えてやったかということを説明いたします。
 まずは、第一回の会議というのは、先ほど議事録が残っていないという大変けしからぬ話もございましたけれども、まずは事実関係を認定しようじゃないかと、どういうことをやったと、どういう考えに基づいてやったと。そのためには、先ほど委員が御指摘ありました諮問委員会のメンバーも当然そこに携わったわけですから、この方たちがまずはそこで確認してもらう必要がある。十一名中その諮問委員会のメンバーは五名が入っておりますけれども、座長、副座長は当然違う方になっている。
 そして、次回からは、先ほども申し上げましたように、それぞれの分野ごとの専門家、これ十名以上になります。そして、この方々は義務的に出席するということはないわけです。ですから、大半が前回のこのメンバー十一名の方以外の方で検証されるということになっていて、まずは第一回目は事実関係の確認のためにこの人たちが必要であった、次回からは、その主体はこのメンバーの方々、座長、副座長を除いて、それ以外の方が主体の会議に、検証になるということをまずお知りおきいただきたいと、そのように思います。
#233
○近藤正道君 いずれにいたしましても、策定をした人が検証するということ自身やっぱり非常に問題があるわけで、今ほど政務官は二回以降は実質的に違ってくると、こういう話がありましたけれども、国民の見る目は非常に厳しいものがありますんで、その辺の疑問にやっぱりちゃんと答えられるような体制でしっかりとした総括を行っていただきたいというふうに思っております。
 次に、改正案は附則におきまして、予防接種の在り方等について総合的に検討するということになっておりまして、この総合検討の中に、先ほど少し議論がありましたけど、日本版ACIPの創設、これは含まれるというふうに私は先ほど承ったんですが、こういう理解で、ACIPは含まれると、総合的検討の中に日本版ACIPの創設が含まれるというふうに理解してよろしいでしょうか。
#234
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど来、重点項目というのは何度もお答えさせていただきましたが、今の御質問の趣旨は、日本版のACIPをつくるというのかということに対してお答えを申し上げますと、そういう検討、そして評価する組織としては何がふさわしいのかということの検討はしっかり盛り込まれておりますけれども、じゃ、日本版ACIPをつくるのかと問われると、それは結論は、その結論ではまだないわけでございまして、そこの部分を含めて、その組織というものをどういう在り方がいいのかということを検討していくと。その結果がどちらになるかということについては、今の段階で私が申し上げる段階ではないと思います。
#235
○近藤正道君 そうすると、仮定の質問になるのかも分かりませんが、私は、日本版ACIPができるということについて評価する面と、もう一つ懸念する側面を、心配をやっぱり持っております。こういうことを何人かの人からも意見として聞いているわけでございます。
 いい点につきましては、午前中もいろいろ議論もありましたのでいいんですけれども、懸念する点につきましては、例えばアメリカでは、ACIPの下で事実上予防接種は強制、義務化されていくと、こういう問題点がありまして、予防接種の場合はあくまでも社会予防ではなくて個人の予防であると、こういう位置付けの下でされているわけでありますが、ACIP的なものがもし導入されると、社会予防的な見地だとか、あるいは義務化だとか、あるいは強制的な側面が非常に前面に出てくるんではないかと、そういうことを心配する向きが非常にあるんですが、これは、まだACIPというものができるかできないというのが分からぬうちにこういう質問をするのはちょっと行き過ぎだということは私自身もよく分かっているんですが、こういう懸念について、大臣、どのように、政務官でも結構でございますけれども、お考えをお持ちなのか所見をお伺いしたいと、こういうふうに思います。
#236
○大臣政務官(足立信也君) 委員御指摘の御懸念は私も十分承知しております。ですから、それはしっかりした議論が必要であるということの中で、その議論をお聞きになる国民の皆さん方がどのように考えるかということを判断の材料にしたいと私は考えております。
#237
○近藤正道君 分かりました。
 じゃ、次の質問に移りたいというふうに思っています。薬害のイレッサについて質問をさせていただきたいと思います。
 〇二年の七月の五日に世界で最初に日本で承認されました抗がん剤イレッサは、間質性の肺炎あるいは急性肺障害の副作用が生ずることが知られておりまして、〇九年の九月末で約七百九十九人の副作用による死亡が報告されております。イレッサは、来る七月から承認後八年の再審査を迎えることになっております。アメリカでは〇三年の五月にイレッサを承認したものの、二年後の〇五年六月以降は新規患者への投与が禁止されております。EUでも、〇九年に承認されたものの、遺伝子の変異がある特定の患者に使用が限定されております。日本でイレッサの承認条件として実施された第三相の臨床試験では、イレッサの延命効果が認められませんでした。
 このような状況を踏まえて、今年七月の再審査に当たってはイレッサの承認見直しを行うべきと考えますが、大臣の所見をお伺いしたいというふうに思います。
#238
○国務大臣(長妻昭君) これ御存じのように、イレッサにつきましては再審査期間というのが設けられておりまして、終了後三か月以内に製造販売業者から再審査の申請が行われるということでございます。今年の七月四日に再審査期間が終了しますので、三か月といいますと十月三日ということになりますので、十月三日までに再審査申請が行われて、それを独立行政法人のPMDAがきちっと審査するということでございます。
 今おっしゃられたような死亡例なども含めて、これはそれをきちっと評価をして、PMDAで、それを認めるか認めないかというのはきちっとした判断をしていきたいと思います。
#239
○近藤正道君 医薬品につきましては、医薬品副作用被害救済制度がありまして、〇四年に、薬害エイズ事件やあるいは薬害のヤコブ病事件の教訓から、生物由来製品による感染被害の救済制度が創設されたわけでございます。しかし、抗がん剤による副作用死被害や医薬品副作用による胎児死亡については、いまだに救済対象から除外されております。
 しかし、二年前にできました、三年前でしょうか、がん対策基本法が示したように、がん患者は近いうちに死を迎える存在ではないと、どうせがんで死ぬんだから抗がん剤による副作用死は仕方がないという時代ではもうなくなっているわけであります。また、〇九年四月の薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会第一次提言でも、がんその他の特殊疾病に使用される医薬品の同制度における取扱いなど、救済の対象範囲について検討する必要がある、こういう指摘がなされております。
 質問でありますけれども、抗がん剤副作用死にも適切な補償がなされるべきではないのかということでございます。医薬品副作用被害救済制度の対象に含めるなど、制度づくりを検討すべき、そういう時期に来ているのではないかと思いますが、大臣の所見をお伺いいたします。
#240
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘いただきましたように、被害救済制度の対象とならない医薬品というのが、これは平成、最新のものですけれども、平成十六年の厚生労働省告示で出されております。抗がん剤が百十品目、免疫抑制剤が九品目、抗ウイルス剤が三品目、抗不整脈剤が一品目ということでありますが。
 これについては、抗がん剤については、使用に当たって相当の頻度で重い副作用の発生が予想されるけれども、その抗がん剤以外代替する治療方法がないと、その上で患者さんにも、その副作用がかなりの、こういう確率で発生しますよと、それでもお使いになりますかということをもちろんきちっと確認した上でそれを使っていくと、こういう仕組みになっているところでありまして、これは非常に悩ましい、確かに難しい問題だと思いますけれども、こういうかなりの確率で副作用が出るものについても補償を掛けて、すべて掛けていくと、じゃ、その薬の価格、あるいは薬の使いやすさ、あるいは本当に使うことができるか否かという論点も浮上してくるというふうに考えておりますので、これは見直すべきは一つ一つ見直す。例えば、副作用の頻度が非常に低くなって、ほかに別の治療があるとか、いろいろなケースが考えられますが、適正かどうかをきちっと不断の見直しをするというのは当然でありますけれども、今のところはそれを直ちに外してこの被害救済制度に入れていくということには慎重な議論が必要になるというふうに考えております。
#241
○近藤正道君 大変難しい議論であるということは私も承知をしております。そうではありますけれども、しかし不断のとにかく見直しをやっていただきたい。知見はやっぱりどんどん変わるということもありますし、是非それはやっていただきたいと、これは要望申し上げておきたいと思っています。
 この国は、とにかくいろんな形での救済制度がその知見が変わる中でやっぱり変わってきたという経過もあるわけでありまして、是非そこはやっぱりお願いをしていきたいというふうに思っています。
 今日で三回連続でございますけれども、今日もまた五分前に質問を終わらせていただきたいというふうに思って、協力を申し上げます。
 ありがとうございました。
#242
○委員長(柳田稔君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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