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2010/03/30 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 文教科学委員会 第7号
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2010/03/30 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 文教科学委員会 第7号

#1
第174回国会 文教科学委員会 第7号
平成二十二年三月三十日(火曜日)
   午前十時十三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     轟木 利治君     加藤 敏幸君
     平山  誠君     横峯 良郎君
     牧野たかお君    北川イッセイ君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     藤谷 光信君     松野 信夫君
     礒崎 陽輔君     山本 順三君
     中曽根弘文君     森 まさこ君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     西岡 武夫君     植松恵美子君
     松野 信夫君     大石 尚子君
    北川イッセイ君     西田 昌司君
     浮島とも子君     風間  昶君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         水落 敏栄君
    理 事
                水岡 俊一君
                蓮   舫君
                橋本 聖子君
                義家 弘介君
    委 員
                植松恵美子君
                大石 尚子君
                大島九州男君
                加藤 敏幸君
                神本美恵子君
                亀井 郁夫君
                鈴木  寛君
                谷岡 郁子君
                西岡 武夫君
                松野 信夫君
                横峯 良郎君
                吉村剛太郎君
               北川イッセイ君
                西田 昌司君
                森 まさこ君
                山本 順三君
                風間  昶君
                山下 栄一君
   衆議院議員
       修正案提出者   奥村 展三君
       修正案提出者   笠  浩史君
       修正案提出者   富田 茂之君
   国務大臣
       内閣総理大臣   鳩山由紀夫君
       文部科学大臣   川端 達夫君
   副大臣
       文部科学副大臣  中川 正春君
       文部科学副大臣  鈴木  寛君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       後藤  斎君
       文部科学大臣政
       務官       高井 美穂君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        渡井 敏雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学
 校等就学支援金の支給に関する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、牧野たかお君、平山誠君、轟木利治君、礒崎陽輔君、中曽根弘文君及び藤谷光信君が委員を辞任され、その補欠として北川イッセイ君、横峯良郎君、加藤敏幸君、山本順三君、森まさこ君及び松野信夫君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(水落敏栄君) 公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案を議題とし、内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○加藤敏幸君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の加藤敏幸でございます。
 本日は、公立高等学校に係る高校授業料の不徴収及び就学支援金の支給に関する法律案について質問をいたします。
 本法案に対しましては、三月十九日、本会議で趣旨説明を受け質疑を行いました。また、委員会での質疑等行っております。意見聴取、質疑を含めていろいろな課題あるいはそれに対する対応策等も明らかにされてきたということで、各都道府県それぞれの高等学校の準備作業等もあり、またいろいろな問い合わせ等も私ども受けておりまして、一日も早い法案の成立と法律の施行を望まれるという、そういう状況になってきたのではないかと思います。
 本日は、鳩山総理大臣にも御臨席をいただきまして、以下幾つか再確認も行いたい、そういうふうな論点もございますので、質問に対して簡潔に御答弁をお願いをいたしたいと思います。
 まず第一番目でございますけれども、この法律案につきましては衆議院におきまして、民主党・無所属クラブ、公明党及び日本共産党の三会派共同提案による修正案が可決され、本院に送付されてきております。その内容は、法律施行後三年に、必要がある場合には法律を見直しという内容でございました。また、衆議院の委員会における附帯決議として、それにかかわる項目についても記載をされており、必要な措置、これをとるべしと、こういうふうな内容になっております。
 そこで、修正案を出されたお立場、本日提案者も来ていただいておりますので、修正案の至った議論の経過なり、どういうふうな予断と申しましょうか懸念を持って三年後の見直しというふうなことを修正されたのか、言わば動機となった、あるいは御心配とされている事項について御説明をいただきたいし、また、必要な措置と言われておりますけれども、例えばどういうふうな措置を想定されるのか、やってみなければ分からないということが前提ではございますけれども、その辺りについて、まず衆議院の委員の方の御説明をいただきたいと。
 あわせて、文部科学省におきまして、それらの修正案についての対応ということで、見直しというふうなことを国会から突き付けられた中で、三年間、法律施行についてもいろいろな心構えといいましょうか、ある思いで対応していかなければならないと、このように思いますので、そういうふうな体制等含めて、文科大臣の方から御答弁をいただきたいと思います。
#5
○衆議院議員(笠浩史君) 本法案は、高等学校等における教育に係る経済的な負担の軽減を図り教育の機会均等に寄与することを目的としており、こうした方向性自体については積極的に推進をしていくことは言うまでもございません。
 しかしながら、衆議院の文部科学委員会での質疑や、あるいは参考人の皆様方からの意見を伺う中で、低所得者世帯への一層の支援、あるいは特別支援学校の生徒の世帯など、特定扶養控除の見直しに伴い現行よりも負担が増える、そういう世帯の方々への支援をどうしていくのか、あるいは公私間における経済的負担の格差の是正を一層進めていくべきではないか、そうした高等学校等の教育における経済的負担の軽減策について更に検討していくべきであるという意見が多く出されたところでございます。
 こうしたことも踏まえると同時に、この高等学校の無償化というのは新しい制度でございますから、こうした制度を運用していく中で更にこれをより良いものにしていかなければならない、これを不断のこのために努力をするということは、私どももこれは当然のことと考えております。
 そこで、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、この法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に応じて所要の見直しを行う旨の規定を附則に加えることといたしました。
 なお、衆議院の文科委員会においては、この見直しを行う場合には、高等学校等における教育の充実の状況、義務教育後における多様な教育の機会の確保等に係る施策の実施状況、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減の状況を勘案しつつ、教育の機会均等を図る観点から検討を加え、必要な措置を講ずるものとするということについて、政府及び関係者は特段の配慮をすべき旨の附帯決議を行ったところでございます。
#6
○国務大臣(川端達夫君) 加藤議員にお答えいたします。
 今お話ありましたように、衆議院においてこの法律が議院修正が行われまして、今言われたように、いろんな国会での議論踏まえまして、更に良くするためにしっかりやるようにということと同時に、特に低所得者に対する支援、あるいは公私間格差の問題等々もきめ細かく対応するように、実態を見極めるようにという御趣旨も踏まえて、新しい制度でありますのできめ細かく丁寧にやって、必要があれば三年後に見直そうという御修正をいただきました。
 私たちとしては、まさに御指摘のように、新しい制度でありますし、その趣旨が最大限生かされるように、そして円滑にスタートできるように、きめ細かくいろんな懸念が払拭できるように最大の手当てをいろんな各方面で取り組んでいくということの決意を新たにしたところでございまして、それを受けながらしっかりと検証を重ねて、修正にありますような事態の検証をまずはできるようにあらゆる方面で決意を持って取り組んでまいりたいと思っております。
#7
○加藤敏幸君 与党の立場で申し上げれば、この修正案に対する議論も今日確認すべき極めて重要な事項であったと、このように思っております。理由といたしましては、低所得者層の経済的な事情ということが非常に課題として大きいと、このように受け止めました。
 そこで、今回のこの政策については所得制限を設けていない、このことも議論になったわけであります。いろいろと議論はございましたけれども、先ほどの話の流れでいって所得制限を設けなかった理由、今日時点で大臣のお立場から簡潔にお答えをいただきたいと思います。
#8
○副大臣(鈴木寛君) お答えを申し上げます。
 現在、高等学校等への進学率は九八%に達しております。まさに国民的な教育機関でございますが、その教育の効果は広く社会に還元されるものでございますので、その教育費については社会全体で負担をしていくという、そういうことで今回の施策を進めていきたいと思っております。
 それから、この高校無償化につきましては、諸外国では多くの国でこの後期中等教育を無償化をしております。
 イギリスにおきましては一九一八年から、ドイツにおいては一九一九年、トルコは一九二六年から、今ではまさにこの高校無償化は世界的な常識となっておりますし、国際人権A規約におきましても中等教育における無償教育の漸進的な導入が規定されていることでございます。ここのところは日本は批准をこれまで留保をしてきたわけでございますが、今回の施策をそうした世界的な動向も踏まえて導入したところでございます。
 なお、就学支援金制度におきましては、授業料が無料にならない私立高校等に在学する低所得者世帯については、この就学支援金を要保護、準要保護に対してそれぞれ二倍あるいは一・五倍に増額をするということで手厚い支援を行っているところでございます。
 それから、世帯の所得変動を捕捉をして、そしてそれに基づき支給の可否を判定して実際に支給するまでの間の時間のずれというものがございます。例えば、高校一年生の一月に世帯の所得が変動をするような場合には、これは把握されますのは高三の六月になってしまいまして、そしてその後にこの所得に応じた給付が行われる、あるいはそれが止まると、こういうことになってしまいますので、まさに高校生活の極めて重要な三年間の中で、このケースでいえば一年半極めて不安定な状況に置かれると、こういうことにもなりますので、今回、先ほど申し上げた趣旨とそしてこういった実態双方にかんがみまして、すべての高校生に対して国公立については授業料の無償、私立学校については就学支援金を給付し、そして低所得者には更に拡充をしていると、こういう制度を導入させていただきたいというふうに考えているところでございます。
#9
○加藤敏幸君 いろいろときめ細かい対応にも腐心されていると、こういうふうなことであると思います。
 さて、今日は総理にも御出席をいただいておりますので、今議論となりました所得制限ということにつきまして、実は子ども手当の制度の方についても議論がございましたし、言わば所得の再配分策として所得税、住民税に対する再配分機能、あるいは、個々の政策において行政サービスを受けられる場合の、所得でサービスの受ける受けないを制限をしていくという形での対応策、それぞれ制度によって趣旨があって決められておるわけであります。
 そこで、今日是非お伺いをしたいのは、今日結論が出るとかそういうことではないと思いますけれども、これから、今後総理としていろいろな政策を進められる場合に、この所得制限に対する基本的なお考えといいましょうか、大きくどうとらえるのかと。
 私は、あらゆる場合に、何かあると所得制限、所得制限と、こうなるわけですけれども、例えば授業料不徴収と、不徴収だという制度でいけば、それは制度そのものの問題であって、こちら側の、受ける側の所得がどう関係するのかといったら、それは切り離されるべきではないかと、このような思いもあるわけでありまして、そのようなことを含めてお考えがあれば、思いなり、今日時点においてお聞かせをいただきたいということ。
 私は、二十五年前から、いわゆるサラリーマンの不公正税制の是正というところが運動のスタートラインにあったわけであります。例えば、市立の保育所に行く場合でも所得制限、市営住宅に入るにも所得制限、しかしサラリーマンと自営業者とでは所得の捕捉のされ方が違うということを含めてある種の不公平税制というふうな問題をとらえておったわけであります。
 そういうふうなことで、納税者番号制度だとかいろいろな大掛かりな変更が必要だということを理解しておりますけれども、この辺りの考えについて、是非、今発言されたことで方策が決まるということじゃないんですけれども、所得制限策に対する考え等ありましたらお聞かせいただきたいと思います。
#10
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 加藤委員にお答えをいたしたいと存じます。
 今、鈴木寛副大臣の方から所得制限をなぜ設けなかったかという理由に関しては申したと思います。私も、やはり、これは子ども手当も同じでありますが、社会全体で子供の育ち、あるいは高校に行きたい子供たちを社会全体で支えると、そういう観点から基本的には所得制限を設けないということにしたわけでございますが、やはりこういった社会保障制度とかあるいは税というものを考えていくときに、何らかの所得の再配分の機能というものを持つこと、高めることは私は大事だと思っております。
 そういう意味では、今回、子ども手当もそうでありますが、このような高校の実質無償化におきましても、いわゆる控除から手当という発想とか、あるいは今回も特定扶養控除というものを縮減するということにいたしておりまして、何らかのある意味での所得再配分の機能というものを持たせていただいたことは御理解いただけると思います。
 ただ、今一般論の中で所得の捕捉というものがなかなか不公平感があるというお話がございました。そこで、私どもとしても、所得の捕捉というものはこれからはもっと厳格に精緻にいたさなければならないという発想を持っておりまして、そのためにも番号制度の導入というものを行うべきではないかということでございます。
 今検討会で鋭意検討しているところでありますが、社会保障とかあるいは税を考えていく中で、所得再配分機能を高めていくという観点から考えてみても、やはり所得のまずは捕捉をより正確にしていくための番号制度の導入を私としても推進をさせるべきだと、そのような発想を持っているところでございます。
#11
○加藤敏幸君 今お示しいただいたように、政策全体を俯瞰する中で、基本的な所得配分政策なりその構造をやっぱり新しいものを提起していくというのが鳩山内閣の私は歴史的な使命ではないかと、このように思っておりますので、今後の大きな議論を期待したいと思います。
 この後、私立高校との、公立、私立とのイコールフッティングといいましょうか、いろいろな制度上の扱いの問題でありますとか、あるいは不徴収あるいは支援ということを行いますならば、税金で行いますならば、高等学校の教育の内容についてもやはりしっかりとした内容をつくっていかなければならない、このように思っております。
 二%の進学しない方、途中から抜けられる方、四%の方が高等学校を卒業しないという現実の中で、その人たちの思いも含めて支援を受けるサイドの方が精いっぱい勉強もしていただく必要もあるのではないかと。
 そういうようなことを含めていろいろと課題もございますけれども、大臣の方から、三年間含めて極めて真摯な姿勢でこの制度の運用に対応したいと、こういうふうな決意も示されましたので、そのことをもって私としては多としたいと、このようなことでございますので、私の質問は以上で終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#12
○義家弘介君 自由民主党の義家弘介です。
 この高校無償化法案に対してようやく総理出席の下で審議が行われると。その上で、冒頭にまず、この高校無償化法案の問題点、クリアされていない問題点、そして具体的に語られていない問題点についてまず指摘しておこうと思います。
 我々は、十の問題点を衆参の審議を併せて主張してまいりました。まず第一に、政策理念がない。第二に、恒久財源がない。第三に、所得制限がない。第四に、低所得者への支援がない。第五に、公私間格差の解消がない。第六に、地域間格差の解消がない。第七に、在外日本人への適用がない。第八に、朝鮮学校への対応方針がない。第九に、地方公共団体の準備期間がない。第十に、国民への周知期間がない。この十点について一つ一つ答弁を求めてまいりましたが、今現在もその答弁は非常に抽象的なものに終始している内容であります。
 我が党としましても、単なる反対ではなく、所得制限を設けて低所得者の支援や公私間格差是正のための財源を確保する、あるいは、無償化の対象とする外国人学校については相互主義が担保された国の学校とするなどの対案をもってこれまで議論に臨んでまいりました。しかしながら、これらの問題は、今日この日まで何一つ解決されていないという現状であります。
 マニフェストの最重要政策にもかかわらず重要広範議案とせずに、衆参通じての再三にわたる総理の出席要請にもかかわらず、今日まで総理は委員会に出席しようとしませんでした。審議の最終盤になってようやく今日出席することになりましたが、これはアリバイ的であると言わざるを得ない、我々はそういう思いを持っております。是非、今日は誠実な、しっかりとした総理の思いを述べていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 その上で、教育においてまず重要なものは、順序、順番、そして責任であろうと思っております。例えば、国費としておよそ四千億円年間高校無償化に対して掛けていくわけですけれども、割れている器に水を注ぐのではなく、まず器の整備をしっかりすることが大前提であろうというふうに思います。
 例えば、総理、是非答弁願いたいんですけれども、現在、高校中退者がおよそ六万五千人います。この高校中退者、どうして六万五千人もの高校中退者が出ていると総理は認識しているでしょうか。
#13
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 義家委員からお尋ねがありました高校の中退の方が六万五千人ということでございます。
 その件に関して、いろいろな理由があろうかと思っておりますが、学校生活、あるいは学業に対して対応できないと、うまく適応できないという方がほぼ四割おられます。また、途中で進路を変更したいと思われている方が三分の一程度あります。さらには、学業不振の方が七%ほどございます。いろいろと問題行動を起こしている方が五%、経済的理由は三・三%、様々な理由があろうかと思っておりますが、まずはこの高校生活に対してうまく自分自身を適応できないと、また学びということにおいても十分に適応できないという方が一番多いということでございます。
#14
○義家弘介君 ちなみに、高校の不登校者も五万人を超えています。トータルすると、高校中退したり不登校な状態に陥ってしまっている十万人もの高校、後期中等教育の対象となっている子供たちがいるわけです。まず、無償化云々の前にそういうことをしっかりとケアする、器をしっかりと後期中等教育としてつくり上げることがまず最初に先決であろうと私たちは再三指摘してきましたが、これについて、じゃ、高校はどう、後期中等教育、民主党政権が考える後期中等教育とはどういう器にしなければならないと総理はお考えでしょうか。理念をお示しください。
#15
○国務大臣(川端達夫君) 順序、順番というふうにおっしゃいました。私はいずれも大変大事な問題だというふうに思っております。そして、かねてから小学校、中学校、高等学校を含めてそれぞれの学力の問題、そして接続の問題、そして今言われたような高校においては、とりわけ高校においては中退者あるいは不登校という部分の問題が指摘をされてきました。そういう意味で、一つは、その学校の中身という意味では、新しい学習指導要領におきましても、中学校、高校の接続という部分ではきめ細かく、中学校時代の部分が学習をもう一度して適応できるようにということ、あるいは単位制の学校等々、いろいろきめ細かく方針を作り、そして充実をする、器を良くするということは施策をとらえてきたし、これからも新学習指導要領に基づいた幅広い施策を取り組んでいこうというふうに思っております。
 加えて、今総理が申し上げましたように、学校に適応がうまくマッチングできていないという、入口においての進路指導の充実、それによってそれぞれの個々に応じた学校に、あるいは進路を決めるということも実は大変大事な問題でありますので、このことに関してはこの無償化に伴って経済的な理由の条件が緩和できると同時に、専修学校の高等課程を含めて幅広い選択肢を提示することの道を開いたということで、相まって高校の充実を図っていこうというのが基本的な考えでございます。
#16
○義家弘介君 このような答弁、このような問答を何度も繰り返しましたが、いまだ高校に対しての理念が私自身は全く見えていません。その説明では分かりません。つまり、連結が大事だというならまず連結をしっかりとした上での無償化であったり、そういう順番というものがしっかりと担保されなければそれはまさに無責任化につながっていくものでありましょう。
 例えば、低所得者層について、これも順番の問題ですが、まずだれを一番最初に守るのかという問題なんです。例えば、経済的理由で中退せざるを得ない、この子たちも、実際、文部科学省の統計によれば二・四%、私立で五・五%いる。まず、その子たちに安心して学校に行ってもらうように、当然所得制限を掛けて、まずその子たちを安心させるというのが当然の考え方だと思います。
 そして、これはこの委員会でも指摘させていただきましたが、実はこの高校無償化、この流れの中で、都立高校が平成十五年度以降、学区を撤廃した十五年以降で公立の倍率が過去最高になりました。そして、本日の朝日新聞に我々が憂慮している事態が社会面でも報道されています。定時制不合格者二・七倍。東京都立の定時制高校で二十九日、二次募集の合格発表があり、出願者が増えた影響で昨年の二・七倍に当たる三百十三人の不合格者が出た。定時制の二次募集は全日制に不合格になって受験するケースが少なくないが、従来は私立に行っていた層が授業料の高さから断念し、定時制に流れたケースも見られる。つまり、公立の倍率が一気に増えてしまい、その結果として、私立に行けない、定時制しか進めないというような状況の子供たちが不合格となってしまっているわけです。
 じゃ、総理は、是非お考えを聞かせてほしいわけですけれども、この定時制さえ不合格になってしまった子供たち、どうすればいいんですか、総理。総理にお願いします。
#17
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まず、私どもの高校の実質無償化ということに関しては、公立高校の方々には不徴収という、実質完全に無償になるわけでありますが、それと同じ程度、私立高校の生徒には支給をされると、援助がされるということ、さらに、低所得者の方々には更に倍まで、二百五十万以下の方でありますが、倍まで支給されるという、低所得者に対する配慮はむしろ私立高校に行かれるお子さん方に対して厚いことを行っていきたいと、私どもはそう考えておりまして、私立から公立にこのことによって大きく流れていくということにはならないと、まずそのように思っております。
 それから、定時制に対する希望者が増えるとすべての方々がなかなか希望が満たされないということに関しては、将来的にやはりそういった希望にこたえられるような道筋というものを考えていくことが必要ではないかと思っておりますが、私立高校、そういった方々には、結果として、公立が難しいという状況の中で私立高校にお進みになられたとしても、それなりに学費というものに対する支援が今までよりははるかに多くなるわけでございますので、行く道というものは開かれていくと、私はそのように理解をいたしております。
#18
○義家弘介君 挫折を知らない方は分からないかもしれませんが、公立に落ちて私学にも進学できない経済的事情があって、そして何とか高校に行きたいと定時制を受験した子が、前年度比二・七倍の三百十三人もの不合格者が出ているわけです。我々が言っているのは、まずこの子たちに安心してしっかりと後期中等教育を受けられる基盤をつくるべきではないかということなんです。
 例えば、親が年収一億円、何千万円の子も所得制限を掛けずに一律無償化の対象にする一方で、本当に苦しんでいる子、本当に公助を必要としている子がこういう状況の中で行き場を失っている。公立を落ちて私立に行けず定時制にも受からなかったら、じゃ、この若者たちはどうすればいいんですか。どうやって夢を見ればいいんですか。行きたくても行きたくても、手を伸ばしても行けれないと。なぜ行けれないのか。無償化で倍率が一気に上がっちゃって、入りたい学校に入れないという状況になってしまっていることについては、川端文部科学大臣、是非答弁をお願いします。
#19
○国務大臣(川端達夫君) 私もこの報道は見ましたけれども、授業料の無償化の法律が、不徴収になった部分で倍率が上がり、定時制高校の部分の倍率が上がり、それによって行きたいのに行けなかったというふうな御主張でございます。そういう記事の論点もありますが、一方で、定員を増やすべきだという現場の先生の声があると。ここにも、この記事にも書いていますけれども、定員は削減が続いており、今年度の全学年、定時制ですが、の合計は十年前より約三千百人少ない一万九千人、東京都としては、少子化の影響も含めてでしょうが、いろんな学校の統廃合を含めたときに、定時制の定数がどんどん削減をされているという現実も一方であります。パイが減ってきている、それと不況であるということも当然であります。
 そういう意味で、いろんな要因、そしてこれは二次募集、いわゆる定員に満たなかった部分の募集に関しての応募者が多くて、その部分で不合格が出たということで、全体の定時制の枠とはまた違う数字でもあります。詳細は今ここの現場に持っておりませんが。
 いろんな要因の中で、こういう事態があったこと自体は決していいことではないということは、御指摘の部分もそうかもしれませんが、だからこそ、こういう無償化のことでいろいろ手当てすることによってその分も私学に、こういう人たちが私学に行くということに関して、受けようというときにも一定の負担は今までよりは少なくとも十二万円弱は安くなるわけですし、そういう意味で、いろんな意味で手当てをすることを講じようとしているものでありますので、これをやること、高校の無償化をやることによって、こういう事態を招き、学校に行きたい子がどんどん減るという悲惨な目に遭うというふうには思っておりません。
#20
○義家弘介君 同じことを定時制高校を落ちて今失意の中にいる子供たちに果たして言えるでしょうか。私はそんなことは到底言えません。
 だからこそ、まず器の整備をしっかりした上で政策を落とし込んでいく責任が当然教育行政には問われているわけですが、まさにこれは、例えば老朽化対策の予算を大幅に削ってしまったとか、あるいはばらまき、所得制限を付けないばらまきだとか、まさに選挙用の政策としか思えないわけです。本当に子供たちのことを考えて、まず器づくりをした上で、その先で進めていくというならいいですけれども、今日、もう三月三十日ですよ。それを四月の一日から始めようと。なぜ四月の一日からというふうに焦るのか。
 これはまさに、本来だったら一年間しっかりと議論をする、その上で、じゃ、様々な論点をクリアした上で進めていくというなら分かりますけれども、子ども手当も同根ですけれども、例えば施設に虐待によって預けられた子供、あるいは赤ちゃんポストなどに預けられて親さえ知らない子供、十八歳になったら進学しようと思ったってできないんですよ。まず、こういう子供たちが安心して夢を見れるような社会をつくる、国をつくるということがまず先決であって、公助なしに夢を見れないという環境にある子供たちを救うことがまず最初の順番だと我々は再三指摘しているわけですけれども、しかし、抽象的な問題ばかりが繰り返されていて本質について全く説明ないことが余りにも残念でなりません。
 続きまして、例えば、総理、質問ですが、日本人の留学生には支援せずに外国人学校を支援するという線引きをしている理由について、総理の口から是非御説明ください。
#21
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 世界でどのような状況になっているかということよりも、むしろ私たち日本というこの国に住み、そして暮らしている日本人、さらには外国の皆様方にもここで学びたいというお気持ちを持っておられればその方々にも配慮をするのがある意味で日本という国の生きざまとして私は正しいのではないか、そのように考えておりまして、その思いの下で、日本にいろんな理由で来られておられる外国からの子供たちに対しても同じように高校の実質無償化の道を与えてさしあげたいと、私たちはそのように思っております。
 ただ、だからといってすべてということではありませんで、当然、各種学校というところで学んでおられるお子さん方ということになりますし、その方々でも国際的な機関で認められると、あるいは公的に認められるというような学校で学んでおられる方々を中心として、なお、さらにその中にも含まれないような方々にも新たな形の機関を、機関というか仕組みをつくって判断をすることを私どもとしては考えているところでございまして、その基本として流れている思想は、日本列島で学んでおられる方々には、その方の国籍は問わず、むしろ広く学びたいという意欲を持たれた方々には無償化の道を提供してさしあげることが筋ではないかと思っているからでございます。
#22
○義家弘介君 というお話ですけれども、これも順番の問題なんです。まず守るのはだれなのかということです。まず優先すべきは日本国民。親の転勤等で仕方なく海外に転校している子供たちもいるわけですよね。教育基本法の中では、「すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず、」。つまり、まず順番としては外国にいる日本人の子供たちも安心して学べるような環境をつくる、その上で国として議論が醸成したならば、国民的議論が醸成したときに、じゃ外国人学校をこの無償化の対象にするかしないかという議論をすべき順番であろうと思っております。
 しかしながら、各種学校等の中で外国人学校を含めながら今世論が割れている。例えば、朝鮮高校なんかは夏以降、つまり選挙の後に判断すると。これは一体どういうことなのかと。まず、法律として通すのであれば、国民的世論が分かれている問題であるからこそ、この法案の中でしっかりとした線引きを行うべきことであろうと思っております。
 例えば、資料一で提示しましたけれども、当然他国との関係というのは相互主義によって成り立っていますが、よく民主党は外国は外国はという話を出してきますが、例えば資料一はOECD加盟国及び中国、ロシアに関する外国人学校、国際学校の授業料についてなわけですけれども、これ全部徴収しているわけですよ、全部徴収しているわけですね。まず第一にしなきゃいけないことは何なのか、この優先順位を間違えてしまったならば、これはとんでもないことになっていくわけです。例えば、日本人の子供が外国で学んでいるときに、その子たちがじゃ無償化されているかといえば、この資料にあるようにされていないわけですよね。だから、まずは一体だれのためのこれは法律なのかということを考えねばならないと思います。
 さらには、これは国民的世論が割れる問題の中のもう一つ提起しておきたいと思いますが、例えばこの我が国固有の領土である竹島の問題について、韓国との間で非常に認識の違いによって対立があるところですけれども、最近の動向として、二〇一〇年の九月、竹島の北西一キロに海洋科学基地を着工すると。予算として三百億ウォン、二〇一三年にもう完成予定。さらには、竹島のヘリポートの改修工事、これ二〇一〇年九月に完成予定と。これ、我が国固有の領土の中でヘリポートを新たに改修し、さらには海洋科学基地を着工すると。
 こういう状況を国民がしっかり理解した上で、しっかりとした議論が醸成された上で、じゃこの学校はどう、例えば朝鮮学校はどうするのか、あるいは韓国人学校はどうするのかという判断をしていくべきものなわけですけれども、こういうことを一切公開しないで、これは総理は知っていたはずですよ、こういう動きがあったということは、総理は知っていたはずなのにもかかわらずこれを明らかにせずに、そして子供たち、子供たちと言いながら非常に重要なことを国民に対してあいまいにしたまま法律を強行に通してばらまこうとしているわけです。
 まず守るべきは一体どんな人たちで、まず公助として守ってあげなきゃいけないのは何なのか、それを明らかにしないでこの無償化というのは、これ子ども手当も同じですけれども、進んでいかないと思うんですよ。総理、まず守るべきは何なんですか。
#23
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私どもは、外交上の問題いかんにかかわらず、やはりこの国で学ぼうとしている子供たちに対して、当然日本人が中心ではありますが、外国から様々な理由で来られて日本で学ぼうとしている子供たちにも道を開くという発想を持つこと、それは決して私は悪いことではなくてすばらしい発想だなと、そのように思っております。
 ただ一方で、義家委員からお話がありましたように、日本人で海外でお父さん、お母さんの例えば仕事の関係、あるいは自分の意志で高校で海外で学んでいる子供たちに対して支援の手が届かないということに対して、すべての国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならないという教育基本法の理念から見ればすべて国民であるはずなのに除外されているではないかというお気持ちは、私も分からないわけではありません。
 この件に関しては、我が国の法律の効力が及ばない学校教育法上の設置認可に基づかない海外での教育施設における学習活動についてもすべからく支援するものではなく、あくまで我が国の法律に基づいて設置された教育施設における学びを支援するものだということが一般的な答弁ということになっているところでございますが、やはりこの件に関しては、三年後の見直し規定というものも、今日、今、修正の中で議論されております。
 こういったことも、施行状況を見ながら、すなわち、海外で勉強している子供たちを捕捉するということは事実上、決して、すべてを捕捉するということは極めて難しいことだという判断の中でこのような発想が出ていることだと思っておりますが、更にこういった問題はしっかりと検証していくと運用の改善というものがあり得るのかどうかということも議論する必要があると、私はそのように認識をしているところでございます。
#24
○義家弘介君 今、我が国の法律の及ぶ範囲というお答えでしたけど、ということは、朝鮮学校、朝鮮高校については、国交もないということで、対象とならないというふうに理解してよろしいでしょうか。
#25
○国務大臣(川端達夫君) 今回の法律の対象は、高等学校及び高等学校の課程に類する課程を置くということで専修学校の高等課程、そして専修学校に法律上なれない、各種学校の中で専修学校に制度上なれないという意味での外国人学校を、適否は別にして、支給の対象の枠に入れるという仕組みになっております。
 そういう意味におきましては、各種学校として都道府県に届出、認可を受けているという部分で、我が国の法律の及ぶ範囲の教育施設であることは間違いないというふうに思っております。
#26
○義家弘介君 朝鮮学校について本当に我が国の法律が及ぶ学校であるというふうに本当にお答えしているのか、もう一回確認ですけど、川端大臣。
#27
○国務大臣(川端達夫君) 学校教育法上の各種学校であります。
#28
○義家弘介君 川端大臣、引き続き。
 ならば、授業内容等、あるいはその無償化のお金がどのように子供たちに落とし込まれているのかということを確認する方法があるということですね。
#29
○国務大臣(川端達夫君) 授業料がどのように流れるかというのは、というか授業料を支援を生徒に対してするということの仕組みでありますので、どのように流れるかというよりも、生徒に対しての授業料を支援する制度であります。
#30
○義家弘介君 もう一回質問をしますが、教育内容を確認する手段があるということですか。
#31
○国務大臣(川端達夫君) 今回の各種学校で専修学校になれない外国人学校を対象としたいと。そして、その基準は最終的に省令で定めますが、前回の委員会でも御答弁申し上げましたけれども、その中で、一つは、本国における確認の下にいわゆる高等学校の課程に類すると認められるもの、これは当然ながら外交ルートを通じての確認ということになります。そして、もう一つは、国際的な認証機関で相当と認められるもの、これは基本的にインターナショナルスクール等々が範囲に入るというふうに思っています。
 そして、それだけでありますと、現在の、これも答弁で申し上げましたけれども、大学の入学資格というものを文部省の省令で定めておりますときにも、今申し上げた二つに加えて、大学の入学資格においては、各大学を指定をいたしまして、各大学においてその個々人に対して大学入学資格があると認めるかどうかという審査をして、それに合格した者を受け入れるということで、その他の外国人学校からの受験生を審査する方法を設けております。
 これは、大学入学資格という、いわゆる高校卒業レベルを判断するのを大学にゆだねるという仕組みでもう一つの、一、二以外の道を設けているわけですが、今回、現実にそれで大学を受験し合格をしている一、二に該当しない外国人学校の卒業生がいることから、外国人学校、これは今回は高校の課程に類するという意味では卒業レベルを問うてはいませんので、在学レベルでありますので、何らかの評価基準を、文部科学省が決めるという前に、客観的に、制度的、専門的に議論をいただいて、中身をどう判断するのか、申し上げましたように、国交がない、国際の認証機関の認証を受けていないという人たちを何かの基準と方法で判断できるかどうかを検討の場を通じて御議論いただいて、それを踏まえて私たちとしては判断をしたいということを申し上げているところでございます。
#32
○義家弘介君 強硬にこの四月一日から法律を通そうとするのに、その部分に対しては完全に丸投げ、他力本願という非常にいいかげんさを感じますが、総理、この問題に対して、今まで朝鮮学校の、高校の問題に対して発言が二転三転ぶれていますけれども、現時点で総理はこの国交のない朝鮮学校の無償化支援についてどのように考えていらっしゃいますか。
#33
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 決して二転三転ぶれているというわけではありません。私が申し上げているのは、高校の、まさに日本における高校の課程に類する課程であると、そのことがどのようにして担保できるかということを考えた中での発言でございます。
 そして、最終的に、これは当然、文部科学大臣が今お話をされたところが結論ではありますが、検討の場を設けるということになったと。その検討の場でしっかりと検討するということでありまして、決して丸投げをするということではなくて、むしろこのようなことをすべて文科省の中で決定をするというよりも、むしろ第三者的な判断というものをしっかりと求めて、そこでより正しい判断というものがなされることが必要ではないかということで検討の場がつくられたと思っております。
#34
○義家弘介君 検討の場といっても、いつどこでだれがそれを検討するのかという具体的筋道がないままこの四月から始められていくと。やはり余りにも無責任であり、国民に対してオープンな中身にしないまま強引に選挙対策で法律を通そうとしているとしか私自身は感じることができません。
 更に言えば、先ほどから言っている器の整備という意味で、本当に現在の中等教育あるいは義務教育、後期中等教育はしっかりとした器が行われているか。予算委員会の席上等でも再三、民主党の有力支持母体である日教組の問題について指摘してきましたが、例えば参院の会長の輿石東氏が、教育に政治的中立はないというあの問題発言の中で、当委員会でもこの問題について北川先生等始めとして再三指摘してきたことでありますが。
 例えば、六年前を思い返すと、六年前の参院選のときは、山教組、山梨の教職員組合が組織的に選挙運動をしながら、大量の処分者やあるいは刑事処分を受けた者たちもいるわけですね。そして、これも予算委員会の席上で言いましたが、その処分された幹部が昨年から、去年の四月から例えば教頭になっていると。もう一人もそうです。これは、まともな先生たちから見たらどういうことかといえば、ああ、教組の言うことを聞いていればとんでもない処分を受けても我々は出世することができる、一方で、その言うことを聞かなければ大変なことになるよという暗黙の脅しなわけですね。
 当時の資料なんかをひもとけば、ひどいものですよ。組合員があと一人、五人分協力していただければ目標を達成できるだとか、あるいは、御自分が電話できる方々の名簿、住所録を持ってきてくださいと。この括弧の中も恐ろしいことが書いてある。年賀状、あるいは過去に担任した学級の名簿、同窓会名簿等を持ってこられた方もいますと、暗に持ってこいと指示してみたり、またカンパの具体的な額についても回している。
 その山梨で、資料の中の、これは幾つか資料が抜かれてしまったので、資料の三ですかね、ちょっと資料の三を見てください。
 この三月五日に山梨県中の小中学校に届いたものです。各学校長様といって、参議院議員の輿石東事務所から三月の五日に学校のファクスに届いているものです。このメッセージ紹介の依頼ですね。これも非常に問題ある文言があるわけです。日ごろよりの御支援、心より感謝申し上げます。何を支援しているんですか、これ。まさに山教組のドンが、日ごろよりの御支援、誠にありがとうございますと。これランダムに全部の学校に送っているわけですからね。さらに、よろしくお取り計らいをお願いいたしますといって、メッセージには民主党幹事長代行、民主党参議院議員会長、参議院議員という形で具体的な肩書まで入れて、よろしくお取り計らいをお願いいたしますと。
 これ、総理、どう思いますか。
#35
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) いろいろメッセージを国会議員が出す場合には、日ごろより御支援いただいておりますと、まあある意味で月並みな言葉かもしれませんが、常にこのようなメッセージの紹介のお願いの中に書いていることは普通の感謝の言葉ではないかと私は思っております。
 詳しくこのようなことに関して承知はしておりませんが、今の話は卒業とかあるいは入学に関してお祝いのメッセージを寄せたものではないかと思っております。国会議員とかあるいは地方議員の皆さん方が、それぞれのお立場でこういった地元の学校に対してメッセージを寄せるということは、これはあると思いますが、それをどのように扱うかというのは当然その校長の方々の判断によるわけでございまして、このようなメッセージ自体、私は特段問題があるとは考えておりません。
#36
○義家弘介君 我々は、これは大変問題あると思っていますよ。
 つまり、過去の経緯なんですよ。組織率九割を超える日教組、山教組の中で、組織的に選挙運動をやって、大量の処分者を出して、その処分者の幹部が去年から教頭、管理職に昇進して、そして、間もなくこの夏に選挙が行われる。そのときに、日ごろよりの御支援。また、北教組でもこれだけの問題が出ていて、これだけ世の中が、この教組と金、教組と民主党の問題で大きな批判を浴びている中で、まるで確信犯的にすべての学校に日ごろより御支援ありがとうと、よろしくお取り計らいをお願いしますと。これ、ある意味で完全な、教育に政治的中立はないというものの延長線上にあるとしか考えられないわけですよ。それを、一般論として学校にお祝いの電報を送るのは普通だと思いますと。
 これ、過去の事件の認識すべてを含めた上での延長線上に私はあえてこれを提示しているわけですけれども、川端文部科学大臣、どうお感じになりますか。
#37
○国務大臣(川端達夫君) 基本的なことは総理がおっしゃったとおりでありまして、先生は全国比例ですので日常活動の上で我々とはちょっと違う活動なのかもしれませんが、ここにいる議員の、選挙区持っている議員はそれぞれに、入学、卒業のときにおめでとうという気持ちのメッセージは私は送っております。
 そのときに、どういうふうにということの文書のことはいろいろ表現はあろうかというふうに思いますし、そのことにおいて校長先生がどう取り扱っていただけるかもこれも学校によって差がありますということでは、総理がおっしゃったとおりと私も認識をしております。
#38
○義家弘介君 一般論で話されても困るんですよ。過去、どういう事件があって、どういう人事か。
 つまり、言いたいのは、組合が人事介入を明らかにしているわけですよ。そして、そのトップにいる者が、この世論を分ける教組の問題の中で三月の五日に堂々と全学校の校長室に送る。これ、学校に届けたなら学校のことだけ書いてあればいいんですけれども、例えば、保護者の皆様にお祝い、保護者いないじゃないですか、職員室に、というファクスを堂々と送っているという大きな問題に対して……(発言する者あり)今、民主党の人やじ飛ばしていますけど、これがメッセージなんですよ。
 これがメッセージであって、これは単なる付けたあて先の概要説明ですからね。保護者いないんですよ、これ。これ校長室に送っているわけですから。こういうひずんだ日教組とのかかわりの中で、北教組の問題も明らかになっていない中で、ただばらまきだけ行われている。
 器の整備がまず先決である、そのことを重ねて申し上げて、時間ですので、私の質問は終わらせていただきます。
#39
○山下栄一君 限られた時間ですけれども、総理に何点か確認させていただきたいと思います。
 今度の法案は、子ども手当の法案は一年限りだと、今度は恒久制度化を前提とした法案ですのでいろいろこの検証をする必要があるということから、我が党は衆議院の方で、やっぱり見直し規定を置くべきだと、こういう強い考え方から主張させていただき、政権与党にも御理解いただきまして、修正案が議員立法で入れられたわけでございます。ここは非常に良かったなと思っております。
 その上で、まず、総理は所信表明で、高校の実質無償化を目指した法案だと、このようにおっしゃいました。ところが、今回の法案は、題名にも表れておりますように、公立高校は授業料を徴収しないと。私立高校等は授業料を徴収するわけですね。これ全然違うと。特に、授業料を徴収しないという言葉の重みは、私は、これは法律で決めるわけですから、各県の判断じゃなくて国として徴収しないと決めるということ、これ非常に大きな提案だと、そしてそれを制度化するということから、やはり様々な検証をする必要があるということでございます。
 総理は、私学、高校の場合は三割が私学でございます、私立学校は就学支援金ということなんですけど、実質無償化ということから考えると、高校はもう実は授業料を徴収しないという、そういう制度設計をやっぱり行うべきであるという基本的な考え方なのでしょうか。確認したいと思います。
#40
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山下委員にお答えをいたします。
 結論を先に申し上げれば、私は、公立高校に対しては実質無償化でございますけれども、私立高校全体に対してこれを最終的にただにするという発想を持ち合わせているわけではありません。そこはやはり私立高校と公立高校、おのずから差があってしかるべきだと思っております。
 この民主党のこれは選挙のときのマニフェストの記述にも、「公立高校を実質無償化し、私立高校生の学費負担を軽減する」というように書いてございます。それを分かりやすく高校授業料の実質無償化という言葉で今回、国民の皆様方にも御理解をいただこうと思っておるところでありますが、やはり私立高校には様々な特色があってしかるべきだと思っておりますので、私立高校にお進みのお子様方にも公立高校にお進みの方々と同じ額は最低限支援を就学支援金という形で行うことにいたしておりますし、さらに、低所得の方々には更なる支援を申し上げているところでございますが、だからといってすべてをただに、私立学校に対してただにするべきだという発想を持ち合わせているわけではありません。
#41
○山下栄一君 分かりました、よく。
 ただ、特色は別に公立もいろんな特色を持つべきであって、私学だけじゃないと思うんですね。これはどうするかということは非常に重要な考え方でございますので、やっぱり国民各層、知見、これはきちっと御判断、御意見を聴取しながら、私は、もう総理のお考えは分かりましたけど、私学はどうするんだと、実質無償化と言いながら、公立は徴収しない、私学は徴収するという前提でございますので、それは本当にそういう考え方でいいのかということ、これは非常に国民的な議論があるのではないかと。
 関連して、小中、小学校、中学校は今授業料は徴収しております。しかし、就学支援金はございません。だけど、義務教育という、これは憲法の保障したものを具体化するのが義務教育で、現在は小中九年間だと。その小学校の方々も私学に行っていらっしゃる方もいらっしゃると。この就学支援金はどうなんだということは、高校ということでやるんだったら小中も当然やるべきではないかということは議論があって当然だと思いますし、検討もすべきだと。
 御所見をお伺いしたいと思います。
#42
○国務大臣(川端達夫君) 総理の前に制度的なものだけ。
 御案内のとおり、小中学校は義務教育ということで、国において無償とするということですべての国民が受け入れる分を国は用意しなければならない中で、選択的に私学に行く人がいるという位置付けであります。高校の場合は義務教育ではありませんので、その部分の選択の中で、現実には三割が私学が担っていただいているという部分で、状況的にはそこの構造が違うということでこういう仕組みになっているというのは御理解をいただきたいと思っております。
#43
○山下栄一君 総理。
#44
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、川端大臣が答弁申し上げたとおりでありますが、御案内のとおり、就学援助制度のうち準要保護者についてはという話……
#45
○山下栄一君 違う、違う。質問違う。
#46
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、川端大臣がお答えをされたとおりだと理解をしてよろしいかと思います。
#47
○山下栄一君 これは、数が少なかったら就学支援金出さないのかとなってくるので、同じ私学に対する支援だったら小中の方がかえって私は大事なのではないかというふうに私は思いますので、余り理屈が通っていない先ほどの川端大臣の話だと思います。
 次に行きます。
 今回の場合は、国が高校の授業料について、特に公立については全額、全額というか、授業料を今までは県が徴収したけれども、国が御本人に受給権として交付するという考え方でございます。
 社会全体で支えるというのはよく分かります。社会全体で支えるから国がやらないかぬということはないわけでございまして、国と地方の役割分担で、もっと言えば国と自治体で役割分担しながら、また協力し合ってやっていく、これは教育基本法の義務教育のところもそうなんですね。義務教育も当然、義務教育だから国が全部じゃなくて、国と地方の役割分担。
 だから、国庫負担を二分の一か三分の一かという大議論になったわけで、これは国と地方はどのような協力の中身にするのかと。財政的にも、負担の割合はどうするんだということは非常に重要な議論なんです。それが余り議論されないままに、とにかく社会的に支援するからということで国が出しますという考え方はちょっと乱暴だなというふうに私は思うわけです。
 まして、高校教育は今まで、小学校と中学校と比べますと、割と自治体の御判断を中心にしてやってきたと思います。したがって、国のお金の出し方も、例外はありますけれども、交付税措置なんですね。そういう考え方でやってきて、基本的にはやっぱり地元の、県の考え方を大事にしてやってきたと。それが、今回は突如、国の方で授業料は徴収しないと言って、公立は、その額は国が面倒を見ますという制度設計になっていると。
 したがって、私は、社会全体で支えることはよく分かるけれども、国と地方でどのように分担するのかと。今までは基本的に自治体でしたねということをどうするかということは、きちっと様々な御意見ちょうだいしながらやはりやるべきだと。教育財政というのは教育行政の一つやと思うんですよ。だから、国と地方の役割分担というのは、これは教育行政論なんですね。単に負担軽減という問題にはとどまらないと。
 したがって、教育行政に大変な影響を与えるから、やはりそれは、まして恒久制度化ですから、私はこれからでも遅くないと思いますので、法案成立後、やはりきちっと中教審等に諮って、高校教育における、後期中等教育という言い方しても構いませんけど、高校教育においては国と地方はどのような役割分担で財政負担をすべきかということをきちっとやっぱり議論しないと、政治主導、政党主導だけでやっていくと私はそれはいろんな問題点が出てくる、だから見直しが必要だということを我が党は主張したわけでございます。
 国と地方の役割分担をきちっと議論ということが抜けていたのではないかということについて、総理の御所見をお伺いしたいと思います。
#48
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山下委員のおっしゃるとおりだと私も思っております。
 今回の法案自体は、もう高校に通学するという方々がもう圧倒的に多くなったという意味で国民的な教育機関だという高等学校の授業料でありますので、社会全体で負担をお願いをするという発想の中で、今回、国がということに結論としてなったわけでございます。
 しかしながら、やはり学校教育におきます経済的負担というものを軽減するやり方に対して、これが、国がすべて行うのか、あるいは地方自治体がどのぐらい負担するのかということは、やはり適切な役割分担というものがあろうかと思っております。したがいまして、御指摘のこういった義務教育の段階も含めて申し上げれば、教育に関する国と地方の役割の在り方に関して今後中教審などの御意見もいただいて検討すべき課題だと、私もそのように考えております。
#49
○山下栄一君 ありがとうございます。
 次の問題に移りますけれども、総理は平成十八年のときに教育基本法を全面改正したときに、この冒頭の本会議質問で、当時幹事長のときに、民主党の教育基本問題調査会長として質問されております。その中で教育を受ける権利という、学ぶ権利という言い方を総理はされまして、当時、これはすべて国民だけじゃなく何人もだと、国籍を問わずすべての学ぶ側の権利というのはやっぱりきちっと保障していくべきだと、教育の機会もちゃんと保障していくべきだということをおっしゃいました。私は、学習権思想というのはもう全面的に賛成でございます。教育を受ける権利という言い方よりも学ぶ権利、これは非常に重要な視点だというふうに思っておりまして、この御提案も全面的に賛成でございます。
 それで、先ほども国籍を問わずとおっしゃいました、国籍を問わずと。先ほども義家さんの質問もございましたけど、外国人学校、いろんな方々、方々というか、日本にお住まいでなかなか公立ではなじめないということもございまして、いじめに遭う、その他、そして外国人学校ができているわけですね。そこで子供たちが学んでいる。場合によったらそれは自国語で学んでいる、日本語じゃないと。ポルトガル語で、中国語で、朝鮮語で学んでいる。私は、重要なそれは学ぶことに対する考え方だと、それをサポートすることは大事だというふうに思います。
 そこで、朝鮮学校も含めてなんですけど、これは先ほども川端大臣おっしゃいましたように、無認可校じゃないんですね。朝鮮学校も含めて知事が認可しているわけです。学校教育法上きちっと位置付けられた学びの施設、教育施設だと。そこの子供は、設置者じゃありませんよ、学ぶ子供が、行っている学校によって学ぶ権利がなくなったりあったりしたり、また支援を、国が支援するときにあったりなかったりするいう考え方は、基本的に法の下の平等にも反するのではないかと。
 もっと端的に申します。国籍は問わないと先ほど総理おっしゃいました。国籍を問わないで子供たちの学ぶ権利を保障するんだと、十六歳からの。ということは、国交があるかないかということも問題にすべきでは私はないのではないかと。学ぶ側をサポートする、学習権は基本的人権だと、大変重いこれは権利だと、学ぶことによって人間は成長するんだと。国交があるかないかによってそんなことで差別したら、これは教育基本法第四条、教育上差別されない、人種、信条、性別その他、国籍も差別されないというのが総理のお考えやと思うんですね。
 じゃ、国籍は問わないけれども国交があるかないかは問うのかと。御意見をお伺いしたいと思います。
#50
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山下委員のお考えに、私も基本的に同調いたします。
 すなわち、教育基本法の第四条でも、人種による教育的な差別があってはならないと、そのとおりだと思います。その思いの下で、私どもが先般教育基本法の議論をいたしたときに、教育に関する学ぶ権利は何人に対しても与えられるべきだと、そのように思っているところでございまして、国交があるかないかといういかんにかかわらず、すなわち国籍にもよらずに、国籍によって差別をされるということがあってはならない、そのように考えているところでございます。
 ただ、御案内のとおり、いわゆる外国人学校に行っておられるお子さんに対して、先ほど川端大臣が申したように、公的に認められるもの、それから国際的な機関で認められるもの、その中に入らない各種学校に通っておられるお子さんたちに対して、新しい検討の場というものをつくってそこで検討しようということにしたわけでございますが、決して国籍がどうのこうのということで区別をしているという発想ではないことを、是非山下委員御理解願いたい。
#51
○山下栄一君 国交があるかないかということは関係ないと、子供の学習権はちゃんと保障するべきだと、考え方よく分かりました。この問題は、午後引き続き川端大臣にお伺いしたいと思います。
 総理には、最後ちょっと是非確認させていただきたいという、こういう場がなかなかございませんのでね、新しい公共でございます。
 私は、これは非常に重要な視点だというふうに思います、新しい公共。それは、一月の総理の演説でもおっしゃいましたけど、冒頭に教育とおっしゃっております。教育や福祉や様々なNPO法人等の役割は大きいと。特に、教育における、不登校の方々を補完、サポートしているNPO、ございます。貴いお仕事をされております。また、シュタイナー学校等の新しい教育の中身に対する、日本の学習指導要領はちょっと違うけれども、新しい実験的試みを、特区としてそういうことも応援しようというのもありますし、NPO法人がそういう試みをされている場合もございます。
 総理に確認したいのは、私はこの新しい公共という考え方で、財政基盤なんですね。税金を財政基盤にしないで、自ら国民が主体的に出す寄附によって財政基盤を、ここがなかなか日本はできてないんですけど、総理も共有していただいていると思います、そういうところで思い切った教育を行うと。サポートしているのは主体的に応援しようという国民だと、住民だと。そういうところで、教育、それは国の制度化された教育じゃないのかも分からない。財政基盤はきちんと強化する、ここが一番問題で、なかなかできない。だけれども、教育はやはりそういう権力とか政治とかに影響されない、純粋の教育的な意欲、子供たちを教えたい、学ばせたいという、そういう意志で学びの場所をセットするということは大事やと思うんです。
 ということは、こういう学習施設は公務員じゃないんですね、税金じゃないんですから。雇われている人たちも公務員じゃないと。だけど、非営利です。株式会社でも塾でもない。非営利で、なおかつ公務員型ではない。そういう、だけど国民、住民が支えていると、応援している。こういう新しい公共の観点からの、例えばNPOが学習機関をつくって、そして生徒を教育していこうということは、私は非常に今、日本で欠けている分野ではないかと。
 これほど公教育が、機能不全とまで言いませんけど、なかなか国民の支持が得られない状況になっていったら、非公務員型で、こういうNPO等の住民が主体的に支えている学習施設の役割は極めて重要で貴いと。こういう二十一世紀は教育の在り方を国もきちっとやはりよく分かった上で、例えば税控除も含めまして、そういう支援の仕方があっていいのではないかと。
 総理の御所見をお伺いしたいと思います。
#52
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山下委員から新しい公共、特に教育において非常に重要だというお話がございました。誠にそのとおりでございます。
 私は、三鷹の第四小学校を訪れたときにも、いわゆるボランティアの方々がエントリーをされて、そして教育に対して大変熱心にサポートしておられる、土曜日、日曜日にも課外活動にむしろ積極的に参加をしておられる姿を見て、こういう方々に対してうまく政府が支援できる道というものが大変重要だなと感じたところでございます。
 さらに、今お話がありましたように、NPOの皆さんの中で、不登校の方々に対して熱心に頑張っておられる方々もおられますし、今シュタイナーの教育の話もされました。私もシュタイナー教育など大変重要だと思っております。なかなかこういったシュタイナーの学校に対して国としての今日までの支援というか考え方が十分ではないなと歯がゆく思っておったところでもございます。そのような中で、新しい公共という発想で、私ども、こういった彼らのすばらしい、ある意味での高邁な思想に基づいた仕事に対して、政府がそれとなくうまく支援する道を考えるべきだと思っておりました。
 そういう考え方の下で、これからNPOの皆様方をできるだけ幅広く、例えば認定ももっと広くしていくことが重要だとも思っておりますし、寄附税制というものを充実させる、それは税額控除だと思っておりまして、政府に支出をする、税金を払うのであるならば、その一部をそのまま、ある大事な、自分としてはもっと価値があると思っているNPOに対して寄附をするんだというような発想が自由にできるような、そんな社会を築いていきたいと思っております。
 是非、山下委員にも御指導を、御協力を願いたいと思っておるところでございまして、新しい公共の在り方を今積極的に検討しているところでございます。
#53
○山下栄一君 終わります。
#54
○委員長(水落敏栄君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時三十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#55
○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、浮島とも子君が委員を辞任され、その補欠として風間昶君が選任されました。
    ─────────────
#56
○委員長(水落敏栄君) この際、後藤文部科学大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。後藤文部科学大臣政務官。
#57
○大臣政務官(後藤斎君) 文部科学政務官の後藤でございます。
 お手元に「北海道教育委員会及び札幌市教育委員会における調査の状況について」という資料を御配付をさせていただきました。
 今般の北海道教職員組合をめぐる事案について、文部科学省としては、これまでの報道や国会において指摘されたことに関し、北海道教育委員会や札幌市教育委員会に対し事実確認を行うよう累次の指導を行ってまいりました。この間、是非とも委員の皆さん方に御理解賜りたいのは、道委員会並びに札幌市教育委員会、札幌市議会での審議、並びに卒業式、現在は人事異動等もあり、現場での対応に、調査、事実確認に時間を要していることにまず御理解を賜りたいと思います。
 本日は、その事実確認にかかわる北海道教育委員会及び札幌市教育委員会における調査の状況について御説明申し上げたいと思います。
 現在、事実確認を指導している主な事項につきまして、お手元に配付してある一ポツの一から六についてでございます。資料を御覧になりながらお話をお聞き賜りたいと思います。
 二月十六日に北海道教育委員会及び札幌市教育委員会に対し、報道で指摘されたことに関し、公務員である教職員が政治的行為の制限に違反する等違法な行為を行っているかについて。三月二日に道教委に対し、馳議員提供ファクス記載事項に関し、違法な行為があったのか否かについて。三月九日に道教委に対し、馳議員が三月五日衆議院文部科学委員会に提出した資料に記載がある交渉時や国旗・国歌の実施に関し、職務専念義務に違反するワッペン、リボンの着用や、校長の職務命令に対する業務拒否、校務分掌の返上等、違法な行為や不適切な行為を取った教職員が実際にいたかどうかについて。三月十七日に道教委に対し、馳議員、三月十七日衆議院文部科学委員会提出資料に記載がある事項に関連し、公務員である教職員が、政治的行為の制限に違反する等違法な行為を行っていたか否かについて。三月十九日に道教委に対し、義家議員、三月十八日参議院予算委員会提出資料に記載がある事項に関連し、これまでの資料に加えて提供があった校長着任交渉について、実態はどうなっているのかについて。さらに、二月二十五日以降随時、道教委及び札幌市教育委員会に対し、北海道内におけるこの春の卒業式等での国旗・国歌の取扱いに関する指導状況について、という形で事実確認を現在行っているところでございます。
 一から今お話をしました六について、北海道教育委員会は、道議会での議論も踏まえ、特定管内の小中学校五十五校の教職員を対象に、市町村教育委員会による校長からの聞き取り等により、勤務時間中の組合活動等の事実確認等について調査を実施中でございます。これらの調査については、四月末を目途に取りまとめる予定であるということでありますが、必要に応じ追加調査を実施する場合も想定されているとしているところでございます。
 また、今週早々に札幌市立を除く全道の公立学校千九百四十三校の教職員を対象に、道教委及び市町村教育委員会による校長からの聞き取り等について、組合活動、教職員の政治活動及び学校運営等の実態について調査を開始をする予定とのことでございます。また、これらの調査については、調査事項が多岐にわたること、対象学校が大変多くあること、また、調査を進めていくうちに新たな調査が必要となる可能性もあることなどから調査には一定の時間を要するとのことでございます。できるだけ早く取りまとめたいという意向があるということでございます。調査の最初の提出締切りは五月中旬を目途にするという方向で検討中という報告を受けております。
 同様に、一番の部分でございますが、札幌市教育委員会は、新年度早々に、全市立学校の教職員を対象に調査票を送付すること等により、教職員の政治的活動に関する指摘事項及び勤務時間の組合活動に係る職務専念義務違反の有無について調査を開始する予定とのことでございます。また、これらの調査についてもできるだけ早く取りまとめたいという意向があるということを御報告させていただきます。
 同様に、六番目の北海道教育委員会で公立小中学校における今春の卒業式、入学式の国旗掲揚、国歌斉唱の実施状況について三月四日付けの通知による調査を実施中であります。また、札幌市教育委員会においても、国旗掲揚、国歌斉唱の実施状況について調査中であります。これらの調査についてもできるだけ早く取りまとめる予定との報告を受けております。
 これらに関し北海道教育委員会は、平成二十二年二月二十四日付け、三月十八日付け通知において、入学式、卒業式における国旗・国歌の適切な実施について各市町村教育委員会等に指導を行っているところであります。
 是非、皆さん方の御理解を賜りたいと思います。
    ─────────────
#58
○委員長(水落敏栄君) 休憩前に引き続き、公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#59
○橋本聖子君 自民党の橋本聖子でございます。
 午前中は総理の御出席を賜りまして質疑の時間をいただきました。本当にありがとうございます。また、今は、委員会の冒頭で後藤政務官から中間報告をいただくことができました。
 今、後藤政務官、もう退席をされておりますけれども、学校数、調べる学校数も多いということもあり、また、調査をしていく段階でまた更にきめ細かな調査をしなければいけないというようなことがあるかというふうに思いますけれども、これはやはり子供たちの学校の現場、質の問題、そして環境の整備、これにかかわる重要な問題でもありますので、是非、この五月の中旬ということをめどにしているということですけれども、しっかりとした調査をしていただきたいというふうに思います。
 また、私自身も北海道ですので、この北教組の問題についてあらゆる観点から御指摘をいただき、また声を聞いているところでありますけれども、実態としては、なかなかその調査に応じることができない、あるいはこれを本当に話していいのかどうかというような、怖がっているような先生方もいるというのは実態でありますので、その声なき声といいますか、そういうことも踏まえながら文科省として精力的にそういった実態調査というものをしていっていただきたいというふうに思いますので、ここでお願いをしておきたいというふうに思います。
 それでは、この法案、最後の審議といいますか、質問させていただくことになりますけれども、私自身はどうしてもこの昨今のいろいろな、教育の場だけではなくて社会全体を取り巻く教育の重要性といいますか、特にやはり、これは母親としてということではなく、すべての方が心を病むことだというふうに思いますけれども、毎日ニュースを見る中で、全国各地の、必ず、親が子に対しての虐待といいますか、まあ子供が親に対してというのももちろんあるわけですけれども、幼い我が子に対してよくもああいうような、まあネグレクトといいますか、物を与えなかったりですとか、虐待、いじめ行為というものができるものだなということを改めて感じる中で、こういった問題というのはやはり教育にかかわる問題であるというふうに思いますし、そういった子供を持つ親になってからどうするのかということとか、あるいはいじめがあって、そのいじめに対しての実態をどうやって解決していくのかというよりも、私はそれ以前の問題ではないかなというふうに思います。
 人がこの世に生まれて教育を受けていく、その最初の段階の教師というのはやはり親であると思うんですね。その親の教育を受けて子供が育って基本が成り立っていき、そしてその上に幼児教育、そして次のステップになっていくというふうに思うんですけれども、その人間のやはりつくり上げられていくまず最初の段階の幼児教育というものが本当にしっかりしていなければ、幾ら公教育等がすばらしいものであったとしても、私はもう遅いんだというふうに感じるところなんですけれども、まずはその視点からちょっと入らせていただきたいなというふうに思いますが。
 国立人口問題研究所の出生動向基本調査、これは二〇〇五年に行われたものを見てみますと、夫婦が理想とする子供の数というのは平均で二・四八人なんですが、予定しているのは二・一一になってしまうんですね。結局はやっぱり、子供をたくさん持ちたいけれども、あらゆる面で、環境あるいはお金の面、そういった経済的な面の不安がどうしてもあって、理想と現実とはちょっと違うなということが今の親には特に多いんだというふうに思います。
 その中で、平成二十年の合計特殊出生率というのは一・三七%になっているんですけれども、この理想の数に達しない理由というものをこういう方たちに聞きますと、六六%が子育てや教育にお金が掛かるということで答えが出ています。この子供の教育費に掛かるお金というのは、公立だけではなくて、私立に通わせるだとか、お金が掛かるということの中で、学力や礼節に関する教育の質ですとか、いじめ問題などをめぐる公教育への不信というものもいろいろ挙げられているんですね、親の悩みの問題の中で。
 その中で、幼稚園の場合は約六〇%が私立に通っているわけなんですけれども、大抵の親御さんは、私立幼稚園を選ぶ場合にはその指導の内容ですとか質ですよね、そして園の教育環境ですね、子供たちが本当に伸び伸びとそこで学ぶことができるかという、やはりどうしても子供ですから環境というものを親は重視をしたいというふうに思うと思うんですけれども、そういうものを事前によく調べて幼稚園を選ぶというのが大体の私立幼稚園に通わせる親御さんの考え方であるということなんですが、ただ、近くに公立幼稚園がなければ、小さい子供を通わせるのには、毎日のことですから、どうしても私立に行かさざるを得ないというような親御さんもいるかというふうに思います。
 でも、初等中等教育においては、公教育が心もとないから私学に通わせざるを得ないし、また、塾通いまでさせなければなかなか次のステップに行かせることができないという親御さんもいることは確かでありまして、こういった若い世代の夫婦というのはそのための出費が大きくなり過ぎることを心配している。それがまた少子化というものに対して歯止めが掛からない部分ではないのかなというふうに思います。
 まずお聞きしたいのは、大臣はこの少子化の要因というものについてどのようにお考えかということと、また子供に掛かる教育費がどのように関係をしているのかと。少子化ということと、そしてまたこの教育ということに関して、そしてまた経済的な部分に関してどのようなかかわりがあるかということをどのようにお考えか、まずお聞かせいただきたいと思います。
#60
○国務大臣(川端達夫君) 幼児教育の大切さは前回も委員御指摘のとおりでありまして、その部分では大変強い関心を持っていただいていることは有り難いことだと思っております。
 少子化、今言われましたように出生率が、思っている、望むものと現実にギャップがあると。それでも、結婚している人は二を超えるんですよね。いわゆる統計上でいいますと、どんどん出生率が下がっている多分一番大きな数字上の背景は、非婚率の上昇、結婚しないあるいは結婚できない人が増える。結婚している人自身のお子さんの数は、今言ったように望むらくは二・五人ぐらいというのが実際は二・一ぐらいになるということなんですが、結婚しない人はゼロですので、この部分がいわゆる形式上でいえば一番大きな要因だと私はかねがね思っています。
 そういうときに、しかし両方に共通して、結婚して本当はもっと持ちたいのに持たない、持てない、それから結婚はしたいのにできないというのの共通的に経済的な背景があることは間違いありません。それと同時に、やはり何といっても子育ての一番大きな担い手の部分が、家事の分担等々あるとはいえ、やはりお母さんに掛かるという部分での仕事との両立の環境というのが非常に大きい。そして、最近非常に増えているのは、やはり子育てに対する不安とそれから現実の悩み、そういう状況ではないのかなと。
 経済的には、文部省の調査で、大学まで卒業させるとすると平均的な教育費が、すべて国公立で約一千万円、すべて私立だと約二千三百万円ということが掛かると言われていると。そうすると、若いお父さん、お母さんが、子供を産んだら一千万以上掛かるのかと、一人前にするのにということで、今の生活から見たらとてもじゃないが大変だなというのは間違いなく背景としてあると思います。
 それで、二十一年二月、ちょうど一年前の内閣府の少子化対策に関する特別世論調査では、少子化対策で特に期待する政策ということでしますと、一番大きいのは、仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し促進という要望が五八・五、次が、子育てにおける経済的負担の軽減、これが五四・六%、子育てのための安心な環境整備、五一・九、地域における子育て支援、四六等々ですから、やはり仕事と家庭を両立できるようにしてほしいということと同時に、経済的負担を減らしてほしいと。
 それからもう一つは、ちょっと古いんですが、平成十八年六月の、先ほど引用されました人口問題研究所が、第十三回出生動向基本調査によりますと、予定子供数が先ほどお触れになりました理想子供数を下回る理由、どうしてですかということに対しては、やはり第一位は、子育てや教育にお金が掛かり過ぎるからが六五・九%、特に二十五から二十九歳は八三・五%が、やはり理想と現実の差はお金が掛かり過ぎるからだと。もう一つ、次が、高年齢で産むのは嫌だから、三八%、その次が、これ以上育児の心理的、肉体的負担に耐えられないからが二一・六%。そういう意味では、経済的側面と同時にやはり精神的な負担、それともう一つは仕事上の問題、これが三つが一番大きな要因だというふうに私自身は思っておりまして、それぞれに対していろんな角度から手当てをしていかなければいけないと思っております。
#61
○橋本聖子君 ありがとうございます。
 いろいろ詳しく調査をされた部分、またこの出生動向基本調査においても、今数字的なものも含めて大臣に提示をしていただいたんですけれども、やはり経済の問題が大きな要因を占めるんだなというふうに思います。そしてまた、先ほど、子育てをする上においての精神的な負担というものを考えると、なかなかもう一人、もう二人というふうには踏み込めない部分があるというようなことの理由も分かるんですが、やはりそういったものはすべてが不安だと思うんですね。それをどうやって、社会全体で子供を育てる教育をしていくということにつながっていくんだというふうに思います。
 だからこそ今回のこの高校無償化というものが必要であるというふうに政府は今進められているというふうに思うんですけれども、ただ、問題なのは、やはり幾ら子供を育てる、あるいは教育費に経済的な負担が掛かるということにおいての不安を取り除いてあげたとしても、一番問題なのはやはり質の問題だと思うんですね。どんなに状況が悪かったとしても、経済的な負担をしてあげたとしても、本当にすばらしい教育がされていなければ、ある意味でまた次の親の負担やあるいは不安というものは一生、一生といいますか、ずっと持っていくままであると思うんです。
 やはり教育は国家百年の計と言われるだけありまして、そういったすべての観点から大臣おっしゃるように支えていかなければいけない問題だというふうにとらえているわけですけれども、今大臣言っていただいた、すべてが国公立なら大学まで行かせると一千万ということで、それが私立だと中学校から見ると二倍以上にはね上がるということでありまして、この私立の中高一貫というのは六年間で約七百万、一千万ぐらい必要とも言われているわけですけれども、公立中学校に通っていても学習塾の負担というのもまたこれ重たいということですね。
 結局、公立学校でも学習塾に通わせなければ、やっぱり親は負担であるということだと思うんですけれども、これが大体年間三十万円以上掛かっているということでありまして、それでも首都圏では中高一貫校に進む小学生が三割ほどに上って、東京では六割にも達する小学校があるということであります。公立中学校で塾に通っているのは約七割で、小学生も中学受験を目指す場合には大半の子供が塾に通っているということでありまして、多くの親がこうした負担に耐えながらもそれでも子供の進学先に私立を選ぶというのは、それに見合う成果が期待ができるからではないかなというふうなこともよく言われております。
 東京大学合格者のうち約六割ほどは中高一貫校の出身者が占めておりますし、大都市圏を中心に普通の公立校から有名大学への合格者が少ないという傾向にもありまして、これは再三いろいろなところで出ていますけれども、所得が低い家庭の子供は進学の道を制約されて意欲も失うということになってしまうんではないかなというふうに思います。
 これを考えたときに、やはり一番やっていかなければいけないのは、こういった現実を踏まえて高校教育というものをやはり再構築、再生をしていくべきだなというふうに思います。少子化対策の重要な柱にもなることは確かでもありますので、この公教育の充実というもの、そしてまた改革というものが不可欠だというふうに思うんですが、やはり教育の内容を充実させて教育環境の改善を進めるということにおいて大臣はどのようにこれから計画を持たれているかということをお聞きしたいというふうに思います。
 やはり何といっても教育の質あるいは教師の質というものの両方の向上がなければいけないというふうに思いますし、こういったことを文科省としては目標をどのように持って、どのような手段で魅力ある公教育の向上というものに具体策を打ち出していくかということを聞かせていただきたいと思います。
#62
○国務大臣(川端達夫君) 親の世帯の所得に学力が、あるいは進学がかなり相関してきているというのはもう随分指摘をされているところであります。幼児教育も大切、それからいわゆる高校も大切、そういう中で、前回の御議論のときに申し上げましたけれども、世帯としての一番負担率が高いのは高等学校世代ということで今回こういう制度にしたわけでございますが、公教育の魅力をというか質を上げるということが当然ながら日本の教育水準の向上につながるわけでありまして、基本的に一番大事なことだというふうに思っています。
 そういう意味で、今回、鳩山内閣としても、いわゆる新経済成長戦略を立て、六月に向けて今中身を詰めているところでありますけれども、そのときの二〇二〇年までの目標の中の一つに、国際的な学習到達度調査で常に世界トップレベルの順位にいること、これが教育のある種の数字的目標を掲げました。そして、その中でそれを実現するための主な施策として、教育の分野に限りますと、教員の質の向上、民間人の活用を含めた地域での教育支援体制の強化、高等教育の充実あるいは幼保一体化等々を挙げております。
 そういう意味で、国際的な学習到達度調査で順位を、世界のトップレベルにいようというのが目標であります。そのために、教員課程の見直し含めて、教師の養成過程、採用過程、それから現場での実際の実務に就いていただいている過程を含めたあらゆる過程での研修や免許の在り方含めて、来年度から検討を加えて、総合的な教員の質の向上に資する免許制度の在り方について今議論をスタートさせたところであります。
 もう一つは、新学習指導要領がいよいよスタートをいたしますので、この部分をしっかり対応できるという部分では教科も増え、時間も増え、中身も奥深くなりましたので、そういうことの、今の免許制度の部分の質の向上と同時に、きめ細かい教育ができるということで四千二百人の教員の数の充実もこの予算で図ったところでありますけれども、これをベースにしながら、長らく変わっておりませんいわゆる四十人学級の学級編制の在り方に関しても新たに再検討することでこれも議論をスタートさせまして、教室の在り方に関しても議論をしていこう。
 それから、中身においては新学習指導要領、それからいろんなテスト含めて、いわゆる応用力というんですか、問題解決能力とかコミュニケーション能力がやはり弱いということに重点を置いた教育の中身。
 それからもう一つは、地域の力を、先ほども言いましたように、お母さん方がいろいろというときも含めて、非常に核家族化してもう久しいわけですので、いろんな知恵と経験、地域の力をお手伝いをいただいて地域全体で教育に取り組むという学校支援地域本部あるいは学校運営協議会、学校評価などの取組を促進すると。
 そういう意味で、先生の数、質それから、教室の在り方、教科の在り方、それから地域の連携等々総ぐるみで、もういろいろできることは全部やっていこうということで取り組みたいと思っております。
#63
○橋本聖子君 ありがとうございます。
 やはり教育の中身の質の向上、そして教師の質の問題、あるいは社会全体で、あるいは親御さんも含めてあらゆる地域の方たちとの連携も必要というようなお話、これも是非やっていただきたいというふうに思いますし、また、やはり大臣おっしゃるように、国際的なトップレベルの教育もそうですけれども、人をつくり上げていかなければ私はいけないんだというふうに思います。
 大臣から国際的なトップレベルというお話をいただいたので少し安心をするところがあるんですけれども、仙谷大臣のように、必ずしも一位であり続けることはないというような発言が前に、スパコンのときだったでしょうか、科学技術の面でそういう発言がありましたので、是非その部分においては、やはりトップを目指していくというそういった姿勢、意欲というものが本物の質を高めていくものだというふうに思いますので、是非、必ずトップになれるというよりも、トップになろうとするその意欲というものがその過程においての人間を育てていく、また更に力になっていく部分だというふうに思いますので、全体的なことも含めて国際レベルというものには是非お力を注いでいただきたいというふうに思っております。
 先ほど地域の問題というのもお話をいただきましたけれども、特に今一番お金が掛かると言われる高校教育に通わせている親御さんの話を聞きますと、高校無償化の予算というものを捻出するために、実は本当に必要なほかの予算というものが縮減されているのではないかというような心配もされております。
 例えば、学校の耐震化というものを早急に進めていかなければいけないときではあるんですけれども、この二〇一〇年の予算案では、学校耐震化の予算というのが大幅に縮減をされてしまいました。学校耐震化予算というのは千三十二億円、これは沖縄を除くということですけれども、約二千二百棟分だったわけですけれども、これが、五千棟の耐震化計画というのが同省に上がっていたんですが、結局はそのうち二千八百棟が先送りを余儀なくされているというような実態であります。
 また、小学校六年生と中学三年生に三年間行ってきた全国の学力テスト、これが全員参加ではなくて四〇%の抽出になったということ。この四〇%の抽出率では、市町村別の結果というのはもちろんですけれども、都道府県別の正確な比較ができなくなるんではないかという心配が指摘をされているところなんですが、この学力テストへの全員参加というものを希望する市町村には利用できるようにするというふうなことですけれども、この費用というのは市町村が負担をしなければなりませんので、利用したくても財政的に無理というようなところもあるかというふうに思います。
 また、平成二十年の三月二十八日に中学校学習指導要領の改訂を告示をいたしまして、新学習指導要領では、中学校の保健体育において武道ですとかあるいはダンスを必修化として、平成二十四年からこの完全実施を目指していくということになっているんですけれども、この特に武道につきましては、文部科学省によりますと、武道というのは武技、技ですね、そして武術などから発生した我が国固有の文化というふうにしっかりととらえていただいております。また、この武道を通して伝統的な考え方を理解して、相手を尊重し、練習や試合ができるようにするということもされておりまして、まさに自分自身を鍛え上げていくということと同時に相手を思いやるという精神、これがまさに、ここで学ぶことによって公共の精神というものが生まれ育っていくんではないかなというふうに考えたときに、すばらしい取組だなというふうに改めて思うわけですけれども、ただ、今こういった予算がなかなか厳しい状況に置かれているんではないかというのが、それぞれの自治体あるいは直接子供を育てる側にとっての不安な声として上がっているのが最近多く聞くようになりました。
 そのことでお伺いしたいのは、この学力テストの問題、あるいは耐震化も含めてですけれども、そして、今最後に私お話しさせていただいたこの武道の、学校が二十四年に完全に実施をされるということなんですけれども、こういったことについての、例えば武道場の整備ですとか、剣道であればあらゆる道具も必要になってくると思いますし、それにはまた、先ほど大臣がおっしゃったように地域の方たちの連携とそして指導者の質の問題というものが出てくるんではないかなというふうに思いますが、これらについての考え方と、そして予算の取組、そういったことの考え方をお聞かせいただきたいと思います。
#64
○副大臣(鈴木寛君) お答えを申し上げたいと思います。
 平成二十四年度から中学校で武道、ダンスが必修化をされますが、それに当たりましては、施設の整備、指導者の養成確保、用具等の整備が非常に重要でございまして、それを計画的に整備を進めていく必要があるというふうに考えております。
 平成二十一年度から所要の予算を計上してきたところでございますが、平成二十二年度予算におきましても引き続き、中学校の武道場を新築する際の補助として三十四億円、補助率は二分の一でございますが、計上をいたしております。それから、指導者でございますが、地域の武道の指導者を活用したモデル校を指定する事業、これに二億六千万円を計上しているところでございます。それから、用具につきましては、購入のための経費を地方交付税で措置をしているところでございます。
 平成二十四年度からの武道の必修化に向けまして、引き続き施設、用具、そして関係者の協力による指導者の確保に関しまして、都道府県、市区町村教育委員会に対してもきちっと周知を徹底し、その必修化に備えた対応が万全となるよう頑張ってまいりたいというふうに思っております。
#65
○国務大臣(川端達夫君) その前段の耐震化の部分は、これ何度もここで御答弁を申し上げているんですが、従来の政権のときも含めてほぼ一千億、十九年度一千四十二億、二十年度一千五十一億、二十一年度一千五十一億という水準でほぼ横ばいで、そのレベルでいいますと今年度もほとんど同じ額だと。老朽化の部分でいうと耐震化に特化した、耐震の部分でいうとむしろ前年度、二十一年度より二十二年度の方が増額したと。
 それで、今までは大体概算要求で、例えば二十年度ですと概算要求二千百四億円が、決定予算が一千五十一億円、約半分、二十一年度は一千八百一億円の概算要求で、結果の部分が一千五十一億円。今回の予算は、先日通していただいた予算は一千八十六億円の概算要求で一千三十二億円ということで、そんなに乖離なくしたんですが、この間に、八月に前政権で二千七百七十五億円概算要求をされたという数字があって、二千七百七十五億円なのに一千億にしたのかとよく言われるんですが、これは幸か不幸か、この概算要求が本チャンの予算に幾らになったかが分かりませんので何とも申し上げられませんが、当初予算でいうとほとんど同じ額を対処してきているということになっています。ほかは、あとは補正とかでいろいろ組まれたと。
 そして、現に、やはり耐震は大事だし、何とかしてほしいという地元の声、加えて夏休みに間に合うようにしてほしいという強い強い声があることは現実でありますので、総理も含めて、予備費の活用も視野に入れて、いろんな形で何とかならないかということを今鋭意検討していることだけ御理解をいただきたいというふうに思います。
 それと、武道に関しての単なる技とかでない部分の教育的な、これは、ということは、私も武道振興議員連盟に所属をしてこの実現にもいろいろ応援をした立場でありますけれども、日本人、まさに道という世界というのは日本人の文化の特徴的なものだというふうに思っていまして、世界中の人が字を書きますけれども、書道という文化を持っているのは多分日本ぐらいかなと。スポーツをやるのは世界中やりますけど、武道という、剣道も柔道もということの道という、お花をめでる人はたくさんいるけど華道、お茶を飲む人はいっぱいいるけれども、コーヒー飲む人もいるけど茶道というふうに、道という文化は日本固有のものだと誇るべきということでも、そういう面でも、武道に関しては大変大事だと。もちろんダンスもそうですけれども、そういう要素も入れてありますので、やる場所と教える人とそれから要る道具、用具をしっかりと支えてまいりたいと思っております。
#66
○橋本聖子君 ありがとうございます。
 今まさに、安心、安全の教育の場ということになりますと、前政権の問題いろいろあったかというふうに思いますけれども、この耐震化というものをしっかりとやっていく中での環境整備もやはり子供たちの心の安心、安全にもつながりますし、またそれにかかわるあらゆる問題についてやはり学校の場というのはその地域のまた一つのよりどころでもありますので、是非そこは連携を取って進めていただきたいというふうに思います。
 また、今大臣お話しいただきましたように、武道推進議員連盟ですか、大臣が入っておられる。今お話しされたように、日本の伝統文化、この武道、剣道ですとか柔道ですとか、この日本の古来の伝統文化というものが、例えばトップレベルでいいますと、なかなか日本も今はトップではないというような状況になってきてしまいました。
 それで、同時に、今この必修科目にするということで一番求められているものは、そういった精神を鍛え上げ、肉体を鍛え上げるということの中でしっかりとした一人の人間を育てていこうという、まさにやはり人間力なんだというふうに思いますが、ただ、これは、いろいろな道具ですとかあるいは環境を整備しただけではとても育っていかないのが現実だというふうに思います。
 人の心というものを教育をするということというのは、やはりそれ以上に教える側の人間の質が求められていくものだというふうに思いますが、私たちの仲間で、やはり柔道のオリンピアンなんですけれども、そういった方たちがこの問題についても大変歓迎をし、そして協力をしたいとみんなが言っていることなんですが、ただ、やはり物すごく不安がある部分ですね。
 それは、やはり指導者や武道術というものが準備不足のままに実施をされるということになりますと、例えばけがにつながる心配もあり、また、あるいはしっかりとした精神、あるいはなぜ武道なのかということをしっかりと教える先生や指導者がいなければ、子供たちにとっての武道というものは何なのかという、イメージダウンにもつながりかねないということがありまして、真のやはり日本古来の礼節あるいは精神を学ぶために非常に有効な手段であるけれども、教える側の質を高めていくことが重要であるということを指摘していまして、この点について、なかなか予算だけでは難しい部分がここに加わってくるんだというふうに思います。
 必修科目にするわけですから、相当なやはり力を入れなければいけない部分が出てくると思うんですが、そういった意味においてどのような考えをお持ちか、お聞かせください。
#67
○国務大臣(川端達夫君) おっしゃるように、場所というか、道場と道具だけでは全く動かないことは事実でありまして、一つ間違うと逆なイメージを与えることも御指摘のとおりだと思います。要するに指導者に懸かっていると。そして、現実に今教員で適切に教えられる人が非常に少ないことも現実、事実であります。
 そういう意味で、地域のそういう各種のそれぞれの団体の御協力を得て、教育委員会が中心となってそういう人たちの御協力の中で支えていこうということを今一生懸命準備をしていただいているんですけど、それと指導的な教員。そのときに、間違いなくしっかりとした指導者がいないと、逆に事故が起こったりしたら大変なことになるということで、これはそういうことが円滑にそして安全に動き出すようにということで、我々も情報交換をしながら今各地域で取り組んでいただいているところでありますし、指導者のトータルの養成はある意味での教員のバックアップの問題でもありますので、これからも引き続きしっかりと連携を取ってきめ細かく、せっかくの制度がうまく動き出すように取り組んでまいりたいと思っております。
#68
○橋本聖子君 ありがとうございます。
 武道の精神あるいは教育、すべてにおいてやはり肝心なのは中身の問題であるというふうに思います。公立校もそれぞれ魅力のある授業あるいは課外活動というものを編み出していくことによってまたすばらしい魅力あるものになるというふうに思いますし、また、公立校が教育環境というものとまた教育内容の両面で何といっても頼りがいのあるものになっていかなければいけないんだというふうに思います。
 公私間の格差というものをなくす中で、いずれにしても大事なことは、教育の質そしてまた教師の質の問題であると思います。高い質そしてレベルの方々に教えられた子供たちというのは、やはりそれだけの意欲を持ちあるいは学ぶことの喜びというものを感じ、そしてまさに大臣おっしゃるように、社会に自分たちは育てられているんだ、そしてここで育つことによってまた社会に対して自分自身の力を社会に返していかなければいけないという、まさに公共の精神という人間力が付いていくんだというふうに思います。
 いろいろな予算の問題もまだまだ不安な部分がありますし、あるいはこれから早急にやはり整備をしていかなければいけない部分というのもあるというふうに私たちは感じているところですけれども、やはり何といっても一番大切なこの質の問題というものに力を文科省として注いでいただかなければいけないというふうに思いますので、その点を是非、指摘とそしてまたお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 ありがとうございました。
#69
○義家弘介君 自由民主党の義家弘介です。
 午前中に引き続き、高校無償化及び北教組及び日教組と民主党のかかわりについて質問をさせていただきます。
 まず、この午後の会の冒頭に北教組問題に対する中間報告が行われましたが、一言で言えば現在調査中、何もしておりませんという、教育委員会に指示を丸投げいたしましたという非常に国民を愚弄するような報告であったと思いますが、どうして政治主導と言いながら、例えば政務三役の北海道への聞き取り調査等を川端大臣は指示しないのでしょうか、教えてください。
#70
○国務大臣(川端達夫君) それぞれ段階段階があるというふうに思います。基本的には都道府県及び政令市の教育委員会が学校現場に第一義的な責任を負う立場、指導する立場でございます。いろいろ御指摘の部分の実情をしっかり調べるようにという要請を今いたしておりまして、その結果を踏まえて、万々一調査が不十分であれば我々がしっかりと調査を改めて命ずる、あるいは見に行くこともあると思いますが、一番初めに、先ほど順番としてはこういう順番でやらせていただきたい、その報告を受けた段階で私たちとしてどういう行動をするべきかはその時点で考えたいと思っております。
#71
○義家弘介君 午前中の議論を踏まえて、大臣の口から順番という言葉がよもや出るとは思いませんでしたけれども、例えば高校を無償化するならばそのための土台の順番が先ではないか。この問題に関しても、民主党の所属議員の選挙問題、ここから端を発した、裏金問題から端を発したわけで、つまり国民に対して民主党という政党が自浄作用を発揮するためには何らかの手だて、具体的な手だてを党が主体となって行うべきだと考えますが。
 特にこの教育行政に関しては、北教組、これは日教組の中でも最も過激な最左派に属する団体ですけれども、正直申し上げて多くの教員が苦しんでいるわけですよ。質の高い教育云々と言いながら、実は文部科学省のやっていることは頑張っている教員を見殺しにしていると、具体的に動かず方針を示さず見殺しにしているということだと私なんかはすごく感じてなりません。多くの管理職、そして教員、これまで四回にわたって北海道に行って様々な聞き取り調査を我々は行ってきておりますが、先ほど人事異動等で今忙しい段階だと言いましたが、まさに今、例えば真っ当に頑張ろうとしている校長が大変な目に遭っているということをどうしてこれだけの資料を提示しても御理解いただけないのか、そしてそのことに対してどうお考えになっているのか、川端大臣、お答えください。
#72
○国務大臣(川端達夫君) 冒頭に後藤政務官から御報告をさせていただきましたけれども、やはり事実関係をしっかり把握するという意味で、御指摘をいろいろいただいたことは、我々としても情報提供していただいた部分を真摯に受け止めて、それに対して正確にしっかり現実を把握するというところからスタートするということを今やっているところでありますし、北海道及び札幌市の教育委員会も私たちの意を受けて本当に全力でしっかり取り組むということで動き出しているところでありますので、そういう部分でやっていることを先ほど来御報告しているとおりでございます。
#73
○義家弘介君 調査の項目は我々が指摘したことだけじゃないですか。つまり、民主党は、教育正常化として自分たちで実態を調査して、自分たちで把握して、自分たちで改善していくという意思は全くないということですか。
#74
○国務大臣(川端達夫君) 教育現場においてあるいは教員において、政治的な中立、あるいは法的な違法行為があってはいけないということが教育行政をつかさどる私の責務だと思っておりまして、そういう中でいろいろな懸念を御指摘をいただいた、その部分においても相当な問題指摘でありますので、全力を挙げてまずはその部分を事実関係を解明するということからスタートをさせていただいて、その状況を踏まえながらこれからも対応していきたいということでございます。
#75
○義家弘介君 私の問うているのは、なぜ自分たちで実態把握をしようとせずに、我々の指摘した項目だけを調査して済ませようとしているのかということの答弁であります。もう一度お答えください。
#76
○国務大臣(川端達夫君) いろんな指摘をいただき、情報提供をいただいたことは、そういう問題指摘というのを真摯に受け止めて我々対応しているところでありまして、そのことを踏まえて全体的に、こういう指摘、あるいはこういう資料、あるいはこういう報道があるけれども、政治的な中立ということの法令違反等々の事象がないかをしっかり調べなさいということでありますので、このことを契機にしたことは事実でありますが、しっかりとその現場における事態を調べるように指示しているところでございます。
#77
○義家弘介君 提供された情報について調べるというのではなく、しっかりとした責任として、自ら情報収集を行うという意思はないのですか。
#78
○国務大臣(川端達夫君) 提供された情報に基づいて、その事実も含め、政治的中立、法令違反が起こっているかどうかのことをしっかりと調べなさいということは、当然ながらその過程において情報収集をしなさいということを要請しているところでございます。
#79
○義家弘介君 社会全体で子供たちを育てるというスローガンも標榜しながら、自分たちは、そういう不正常な状態に子供たちあるいは頑張っている先生が置かれているということに対して、調査するつもりはないということですね。
#80
○国務大臣(川端達夫君) 何度も申し上げますけれども、一義的には北海道教育委員会及び札幌市教育委員会がまずはしっかり調査をしなさいとお願いをしたわけであります。その調査の結果を踏まえて、我々として、北海道教育委員会あるいは札幌市教育委員会と文部科学省のそれぞれの責任と権能がありますから、その部分でしっかりと北海道の教育が行われるようにということの対応をしてまいりたいということでありまして、我々が責任を放棄して、何もしないでおいているということではございません。
#81
○義家弘介君 いいですか、この問題は、民主党最大支持母体である日教組、その所属する先生たちの政治活動、そしてそこに裏金がかかわっている、そしてまだ議員辞職していないという、まさにこれは政治の問題、民主党自体にかかわっている問題なわけであります。それに対してしっかりと自浄作用をもって調べるということは、これは政権党の責任であると私自身は感じますけれども。
 指摘した事項を教育委員会に調査する、じゃ、その教育委員会と組合の状況について、川端大臣は把握しておりますか。
#82
○国務大臣(川端達夫君) 少なくとも、教育委員会が学校の一番の当事者でありますので、その責任において調べてくださいということをお願いをしている。その調査の結果が出てきた時点で、そのことが調査が十分されたのか不十分なのか、正確なのか不正確なのかということを通じては、そのことは判断をすることになると思いますが、何もない状況で軽々な判断は、今のことにどう認識しているかと言われても、個々に答えることではありません。
#83
○義家弘介君 どうしてすべて受け身なんですか。自分たちでその問題に対して足を運んで調査して、一日も早く子供たちを正常な環境に置いてあげなければならないという使命感は、大臣、持っていらっしゃらないんでしょうか。
#84
○国務大臣(川端達夫君) 使命感を持っているから持っていないからではなくて、仕組みとして、まずは当事者の部分の教育委員会が対応すると。そして、こういう指摘や報道がされているということが事実であれば極めてゆゆしき事態であるから、本当にそういうことがあるのかないのかを調べてくださいということから始めていることは、別に何の問題もないと思っております。
#85
○義家弘介君 指摘とか報道されていること、我々は現物を出してこういう状況にあると、動こうとしないものですから、こういう状況にあると現物を出して指摘しているわけですよ。それに対してなぜ具体的な対応ができないのか。
 例えば、一つの例を挙げますと、先日お会いした学校長のお話です。
 卒業式に教員の起立等は大体三〇%ぐらいだったと。七割は非協力的であったと。私は、真っ当な教育行政を、親からもしっかりやりなさいという、そういう強い要求があるから真っ当に式典をやりたいと思っていましたと。そのときに、組合側が校長交渉にやってきたと。そして、日の丸・君が代を掲揚するのは反対であると。もしもそれを強行するなら我々にも考えがあるという形でかなり攻めてきたと。そして、ならば職務命令を出すことも含めて考えたいと言ったときに、ならば、組合側ですよ、卒業生の担任の先生もその組合側に含まれていたわけですけれども、我々は退席すると、そのまま強行するのであれば、我々は退席すると校長先生に詰め寄ったわけです。生徒を取り残して教員に退席されたら、校長としてはこれは大変なことだと。
 そこで、どうしたのかというと、道の教育委員会に連絡をして、後押し、しっかりと後ろから背中を押して担保をしてほしいと言ったところ、道の教育委員会は、とにかく徹底的に話し合ってくださいの一点張り。結果として、子供のことを考えたら、この先生方の要求をのむしかないと。そして、事前の勉強会においても、組合側が提出した見解と、そして校長があるいは文部科学省が勧めている見解と両方を羅列して子供たちに勉強をやっていると。その校長先生は嘆いていらっしゃいましたよ、子供のことを考えたらこういう状況は絶対に良くないと。ならば、しっかりと道が担保してくれないと、我々としてはやりようがないんですと。これが道教委の実態ですという報告も校長先生からいただきました。
 こういう実態を再三指摘しているにもかかわらず調査中、調査中、これは余りにも無責任な文部科学大臣としての発言だとお感じになりませんか。
#86
○国務大臣(川端達夫君) 卒業式云々のお話がございました。先ほどの後藤政務官の報告でも一部触れたかもしれませんが、今年の二月二十四日付きに加えて三月十八日付けで、北海道教育委員会、我々といろいろ連携をした中で、学習指導要領に基づき適切に指導する、通知です、各学校に対する通知です。指導要領につき適切に指導を行うこと。国旗は、出席者の目に触れる場所に自然な形で掲揚すること。国歌は、教育課程に適切に位置付け、子供の発達段階に応じた指導を行い、式の中で実際に歌唱をされるよう指導すること。直接子供の指導に当たる教職員が国歌斉唱時に起立することは、社会通念上当然のことであること。まずは教職員の理解が得られるよう粘り強く指導することとし、こうした取組にもかかわらず、それでもなお改善が見られない場合は、学校の責任者として校長は職務命令を発することができること。学校における国旗・国歌の指導は管理運営事項であり、職員団体との交渉事項とはならないものであることについて、市町村、教育委員会、学校に指導するように通知を三月十八日付けで出しました。
 同時に、三月四日付けで、今回行う卒業式においての式典の形態、国旗掲揚の状況、国歌斉唱の状況について調査し、報告するようにということで、それぞれの教育委員会においても、今御指摘のようなことが起こらないように、そしてしっかりとこういうことですという方針も明示をして指導に当たっているところでございます。
 そういう意味で、それぞれの教育委員会もいろんな状況の中でできる限りの対応を今取りつつあることでありまして、そういう状況の部分で、まずはそれぞれの教育委員会にやっていただく中でこの結果も踏まえて報告をいただき、それを受けた形で対処するということでございますので、教育委員会にだけ任せて何もやる気がないという御批判ではないというふうに思っております。
#87
○義家弘介君 それができていないから、現場の校長先生あるいは真っ当な先生は苦しんでいるわけじゃないですか。それができていればこんな問題にならないわけですよ。
 私は、組合自体を悪いと言っているんじゃないんです。違法な活動、組合による法律違反の、特に教員という子供たちにルールを説く指導者の違法な活動、あるいはイデオロギー闘争に子供を巻き込んでいるような状況、それから正常な学校運営を阻止するかのような状況、これに対してはしっかりと責任を持って実態を明らかにした上で対応しなければならないと言っているわけですけれども、まあ自らの支持母体であるからなのか、非常に受け身で、非常に無責任な答弁が繰り返されております。
 例えば、これは予算委員会の席上でも指摘したものですけれども、例えばこの勤務時間中の組合のファクス、これ現物をお示ししたわけですけれども、これが何を暗示しているか。予算委員会の席上でもありますけれども、これやみ専従なんですよ、やみ専従。まさにやみ専従として存在しているわけですね。ここでは公な場ですから個人名は言いませんけれども、やみ専従としてまさに勤務時間中に組合活動を行っている実態があるわけですね。
 いろんな調査をすると、北海道なんかでは、どこが組合のやみ専従化しているかというと、事務室なんですよ。事務室は当然独立していますから、学校長の目も届かない。そして、ファクスの送信、受信、これに対してもなかなか分かりにくい。
 そういった中で、その後の三月四日に出た資料も提示いたしました。名指しで、「馳浩、義家らによる追及、」って出たあの中でも、あなたたちに送るファクスは今後は郵送か電話で行いますと言っているんです。こちら側に来るファクスは今までどおりで構いませんと言っているわけですよ。こういうやみ専従の実態までも含めて実物をもって明らかにしているわけですけれども、それを調査中と。じゃ、この報告の中で、やみ専従についてということは調査しているのかということです。是非、大臣、答弁お願いします。
#88
○国務大臣(川端達夫君) これは、御指摘のことが事実であれば、職務専念義務に違反することは間違いがございません。そういう意味で、このファクスの部分においてのことが実際かどうかということを、これも当然ながらこの資料を添付しての調査を要請している事項でございます。
 調査中、調査中ということで無責任だという御批判をいただいているわけですけれども、先ほど申し上げましたように、今の時点ではそれは調査中であることは間違いがございませんが、その部分では、何度も申し上げますけれども、まずは当事者と学校に関して、直接教育委員会がその趣旨を受けて調査をしていただいて報告をいただく。ただ、先日までは道議会あるいは市議会の開会中、卒業式が終わったところ、入学試験が終わったところ、入学式を控えている、新学期が始まるということで、学校現場も大変多忙な時期に重なっているという意味で少し時間が掛かっているけれども、いよいよ調査には着手をしていただいたということも報告を受けておりますので、調査中はいずれ調査が終わるわけですので、そのことにおいてはまた御報告をさせていただきたいと思います。
#89
○義家弘介君 ならば、もう根本的な質問をしたいと思いますが、北海道では、ならば、日の丸・君が代についてしっかりと行われているのかどうか、文部科学省としてどのような認識でいるのか、お答えください。
#90
○国務大臣(川端達夫君) これも、今までの部分で申し上げれば、北海道教育委員会に我々問い合わせたところで言えば、しっかりやるようにという指示を出して、そして平成十七年度卒業式以降、直近の平成二十一年度春の卒業式、入学式を含め、北海道の公立小中高校における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施率はいずれも一〇〇%という報告が来ておりました。
 しかし、いろんな報告では、国旗掲揚といっても何か見えないところに掛けてあるとか、歌を歌っているのは一部であるとか、そういうことも含めて、歌っているから、歌った人がいるから歌ったとか、隠れているけど国旗掲揚はしていたんだとかいうので一〇〇%ということでは意味がありませんので、そのことを含めて協議の結果、当事者である教育委員会において、全部詳細に今回の卒業式は調べて、どういう状況で掲揚したか、歌はどうだったのかを調べて報告するということの要請を先般していただいて、今その報告を受けているところでありますので、そういう認識をしているということでございます。
#91
○義家弘介君 それは全学校に派遣して式を見るということですか。
#92
○国務大臣(川端達夫君) 三月四日付けで、平成二十一年度卒業式等における、一、式典の形態、ステージ形式かフロア形式か、一つ、国旗掲揚の状況、国旗掲揚の場所を含む、一つ、国歌斉唱の状況、国歌斉唱時の教職員の起立状況を含む等について調査して、三月二十六日卒業式、四月十二日入学式の部分で、北海道ではおおむね四月六日から八日の間に小中学校の入学式が実施されるということで、期限を十二日までということで報告を求める。これは当然ながら北海道教育委員会の下にある学校すべてであります。
#93
○義家弘介君 学校長が報告するということですか、それとも、北海道教育委員会がこの問題は看過できないという形で足を運んでそれを確認するということなのか、その辺はっきりとお願いします。
#94
○国務大臣(川端達夫君) 基本的には学校からの報告でありますが、必要に応じて行くことも含め、市町村教育委員会あるいは道教委が必要に応じて足を運ぶこともありますが、基本的には学校の報告を受けるということと両方でございます。
#95
○義家弘介君 それができないから問題だと言っているわけです。
 これも予算委員会に提示した資料ですが、もしも学校長が日の丸に関して、君が代に関して強硬な立場を貫いたら対抗戦術として、一、町からの依頼業務拒否など本務外の雑務はすべて拒否すると。二つ目、超過勤務を拒否すると。三つ目、校長に対する抗議の意見表明を一定期間行う。米印、式終了後一週間、朝の打合せの中で分会代表が抗議の意見表明を行う。C研究指定校の返上、括弧、町独自も含む。新規の研究指定は受けないこととし、既に受けている研究指定は、業務の返上、形骸化、括弧、管理職対応等を行うと。つまり、学校長がもう既にがんじがらめになっているということを再三指摘しているのに、学校長がどうかと見ると。
 さらには、一〇〇%行っているが、しかし、の後の川端大臣の見解は状況を把握したお言葉だなと思うわけですけれども、北海道教職員組合自体が自分たちの通信、冊子の中でこう言っているわけですね。日の丸・君が代は共に九割以上の分会で強行されましたが、全道各地では、@日の丸を正面添付とさせなかったが七割、前年度六割、つまり向上したと。さらに、A事前説明をさせるなど、子供、保護者の内心の自由を保障される取組が行われたと。前年をやや上回り、全道統一の対抗戦術については約二割の分会で反対の意思を貫き、粘り強く闘いました。さらに、子供の司会をさせた、在校生による会場、ステージの装飾をした、全学年で呼びかけを行っているなどステージ方式を廃し、フロア方式を継続させるなどというようなことが入っているわけですね。
 つまり、九割以上の分会で強行されたということは、一割は全くやっていないということなわけですよ。これについて、川端文部科学大臣、どう思いますか。
#96
○国務大臣(川端達夫君) ですから、今まで報告を受けたのは一〇〇%ちゃんとやっていますという報告であったけれども、そういういろんな指摘も踏まえて、本当に形式上のことであってはいけないので、いろいろ御相談をする中で、先ほどのように、ステージ方式なのかフロア方式なのか、場所はどこに掲示したのか、歌は、先生はどうだったのかということも含めて、生徒がどうだったかを含めてしっかりと調査、報告をいただく。その結果が、先ほども申しましたが、すべての調査に共通しているんですけれども、その調査の報告をまた我々は教育委員会を通じてまた報告をいただくわけですが、それが正確な調査であるのか不適切であるのか等々、十分であるのか不十分であるのかは、その結果も含めてしっかりと判断をさせていただきたいというふうに思っておりまして、今いろいろ御指摘のある部分のことでありますが、現に、例えば地域の活動を拒否、校長が指示したのに地域とのいろんな仕事を拒否するとかいうことは、これは職務命令に違反する行為でありますから許されるものではありません。と同時に、現実にそういう行動が今のところ何か顕在化したことは聞いておりませんが、そういうことも併せてしっかりと調査、調査中と言ったらおしかりを受けますけれども、視野に入れて対応するようにお願いをしているところであります。
#97
○義家弘介君 ですから、今顕在化している具体的例を含めて今こうしてお話ししているわけです。実際に、今この場で何々学校の何々先生とか、何々学校の、どういう状態なのかと言ったら困るから、一つ一つ抽象的に説明しながら、しっかりと調査して対応してくださいという話をしているわけですね。
 学校長がどういう、北教組となれ合いになっている学校長もいます、確かに。しかし、一般の真っ当な校長がどうなっているか。これは文部科学省の調べの中でも項目を入れてくれましたが、校長着任交渉ですね、これも予算委員会で指摘したことであります。これは、見る限り唖然とする以外何物でもないですね。
 まず、校長先生が着任したら様々な確認を組合からされるわけですね。例えば、勤務条件にかかわることはすべて交渉事項と考えるがどうかとか、あるいは自主的、創造的な教育を発展するために努力するか。これは、北教組の方針を言えば、学習指導要領を逸脱した自主編成の教材についてだったり、あるいは問題となっている四六協定という協定を実質、破棄されたけれども実質は守っていくということの確認を、まず一番最初に校長がさせられると。
 初めて着任したとき、まず一番最初の大きな行事といえば入学式ですよ。その入学式を目前にして、例えば担任が、私は強行したら退席しますよなんて言われたら校長先生はもうどうしようもないわけですね。そこで、渋々この交渉に応じていく。すると、どんどんどんどんそのハードルが上がっていって、これは主任命課にかかわる分会の質問に対する校長の回答という、これ二〇〇九年度のものですけれども、主任の命課に当たっては、一方的なものにならないよう教職員個々の意見や希望を含め、校内事情を考慮する、そして、主任等の職務の遂行について校長が指示や監督はしてはいけないとか、様々な約束を取り決めると。
 更に言えば、例えば、初任者研修に関して、これも教員免許制度を抜本的に見直して、そしてしっかりとした教員養成のシステムをつくると言っている一方で、この初任者研修については、初任研は時間外の勤務にならないように通常の勤務時間内に位置付けとか、様々な約束を学校長自身がさせられる。
 さらには、指導主事、これは教育委員会と学校現場の円滑な運営をするための役職、指導主事ですけれども、その扱いについて、これも二〇〇九年度の校長交渉です。私たち北教組は指導主事学校訪問については反対であることから、今後も十分に話合いを進めていくべきと考える。したがって、現時点で教育委員会に計画を話すとき聞かれたら、話合いを継続中であると提出すべきであると。指導主事を学校の中に入れないと。
 さらには、長期休業中の校外研修に関する分会の質問に対する校長の回答。長期休業中は、校外研修について、研修の実質が備わっていれば場所を問うものではなく、学校でできる内容は認めないとして、学校に拘束したり自宅での研修を否定するものではないと考えるがどうか。
 さらには、研修計画や研修報告の提出目的は時間や内容など研修の実質が備わっていることを把握するものであるから、過度な負担となるものである必要はない、こういうものは必要がないと考えるがどうかと。これは、例えば長期休み中のものを全部自宅研修、まあ四六協定があったころはそうやってやってきたわけですけれども、だったら、こういうことが起きるわけですよ。家庭科の先生が、今日何しましたか、口頭で報告してください。報告の煩雑は必要じゃないと確認させられていますからね。私は今日カレーを作りました、私は今日ハンバーグを作りました、こういうことになってしまうわけですよね。それは本当に公務員としてあり得る姿なのかということなんです。
 さらには、人事に関しての介入についても、これ二〇〇九年の校長交渉ですよ、校長の具申は本人の意思を尊重した具申とすること、二番、本人に対して異動の希望は強制しないこと、三番、分会の意見を尊重すること、まさに組合の人事介入以外の何物でもないことが平然と書かれているわけですよね。問題が生じた場合、異動に関して、分会、校長間で協議して解決に当たると。これは分会の仕事ではないわけですよね。
 さらには、勤勉手当に対しての校長交渉も同様です。教育成果は、教職員が連携、共同して教育活動を行うことによって表れるものであるから、上位区分についてはA、B両方合わせて四〇%程度であり、すべてBとして差し支えないと考えるがどうかとかですよ、Bの職員と、前回Cであったが今回はBの職員とがいる場合は、後者の伸び率を考慮すべきと考えるがどうかとか、こういうことも一つ一つ校長に交渉して確認事項としてさせると。
 こういうがんじがらめの中で、校長先生、じゃ実態を上げてくださいと、我々事実を把握しますといって、正確なものが上がってくると大臣はお考えですか。
#98
○国務大臣(川端達夫君) 基本的に校長が、学校運営は校務をつかさどる校長の権限と責任で行われるというものであって、学校運営に関する権限を不当に制限する職員団体が、いわゆる交渉ということを通じて学校運営に対して権限を制限することがあることはあってはならないことだというふうに当然ながら思っております。
 そういう中で、報道も含めて、今御指摘のことがつぶさに報道をされ、指摘もされました。これを受けて、校長先生にこういうことはありませんかと一般論で聞くのではなくて、こういう指摘があるけれども、そのことに関してのことをどうかと、調査は、今まさに調査項目に入っております。それは、やはりこういうことを取り上げ、調査をするということで実態を明らかにするということは、先ほど言われたようなことが、御懸念、実態がこうだという御指摘が、そういうことが本当に横行していることがあるならば、そのことを校長先生が毅然とした対応で正常化していく大きな力になり得るものだということでありまして、御指摘の点が事実かどうかをしっかり調べることから着手することは、こういうことが万一にも起こってはいけないことへの大きな力になっていることは間違いないと思っております。
#99
○義家弘介君 私が申し上げたいのは、こういうがんじがらめの状況にある校長が、つぶさに自分たちの現状に対して調査の中で答えることができると思うのか、思わないのかということであります。大臣、答弁をお願いします。
#100
○国務大臣(川端達夫君) やってもらわなければ困ることでありますし、先ほど来何度も申し上げていますけれども、そういう意味で、先ほど国旗・国歌の例を取り上げましたけれども、今までの調査では一〇〇%ということでした。しかし、それは違うのではないかと、詳細にもっと調べないといけないということで今調査を、今度卒業式、入学式でお願いをしたというのと同じように、今回も詳細にこういうことがあるのかどうかということで調べることでありますので、その結果、しっかりと報告をしていただきたいというのが今の段階であります。
 報告を見て、またその部分は判断をすることもあるかもしれませんが、今のところそういう実態にある、そういう実態が万一にあるとしたら、校長先生もそれは良くないという部分のことであれば、実際に報告をしていただきたいと思っております。
#101
○義家弘介君 問題は方法なわけですよ。
 例えば、学校長、管理職の先生なんかが言うのは、しっかりとバックアップを保障するから事実に対して教えてくれという形じゃなければ、とてもじゃないけれども答えられないと、道の教育委員会ははしごを外すんですと、私はまじめにしっかりとやろうとしていても、徹底的に話し合ってくださいという間に卒業式が来てしまうんですと、だから結果としてできないんですというふうに言っているわけですね。つまり、どういう方法で、どういう担保の下で調査を行うかということが重要であって、とにかく聞きなさい、状況を挙げてもらいなさい、それを報告しなさいでは、これは何の前進にもならないわけですね。
 だからこそ、私は、しっかりと対応するために、例えば政務三役のだれかが北海道に行きまして、しっかりとその管理職も含めた様々な先生たちと対話の集会でも持って、具体的にどういうことで困っているのか、どういうことが大変なことになっていて生徒たちを巻き込んでいるかということを、これはしっかりと向き合う責任が私はあると再三再四言っているわけですけれども、それでもやっぱりないですか、川端大臣。
#102
○国務大臣(川端達夫君) そういう対応をしないと言っているわけではありません。
 順番と言ったらおしかりを受けるかもしれませんが、手順を踏んで対応する中でそれぞれの必要な行動を取ってまいりたいというふうに思っております。
#103
○義家弘介君 その必要な手順を踏んでいる間に子供たちは卒業をしていくわけですよね。必要な手順を踏んでいる間にイデオロギー教育に巻き込まれていくわけですよ。
 そして、より、今我々は覚悟を持ってこれ様々な資料を現物を基にして明らかにしましたけれども、確実に今後は地下に潜っていくでしょう。例えば、三月四日、私が予算委員会で指摘した翌日に出されたものでは、これからはファクスは使わずに電話とあるいは郵送での報告にします。どんどんどんどん地下に潜っていく。例えば、国会の議論の中で、以前はストライキを画策していた兵庫県の西宮教組の問題も出た。それ以後、どんどんどんどん情報が潜っていく。あるいは大分の教員採用・昇進不正事件、あれも社会的注目を浴びて様々な現物を出した。そうしたら、どんどんどんどん地下に潜っていってなかなか情報が出なくなる。
 だからこそ、今がとにかくやらなければならないことであって、特に民主党は選挙の応援を得ているわけですからね。組織的に応援を得て、そして教員のカンパなのかあるいは主任手当のプール金なのか、いろいろ報道されていますけれども、そういう裏金が民主党議員に渡り、そしていまだに、これだけの問題が明らかになったにもかかわらず、例えば北海道の議会では小林千代美衆議院議員の議員辞職を求める決議が行われているわけです。
 平成二十一年八月の衆議院議員選挙において、小林千代美衆議院議員の選挙対策委員長代行が、選挙運動員に金品を提供するとして選挙活動を行わせたとして公職選挙法違反の有罪判決を受け、さらに、その組織を挙げて小林議員を支援していた北海道教職員組合(北教組)が小林議員陣営に対して違法な資金提供をしたとして、政治資金規正法違反の罪で北教組の委員長代理や自治労北海道本部の役員が逮捕、起訴されたことは、政治に対する国民の信頼を著しく損なう事態に至った。加えて、小林議員が政治家としての道義的責任を認めながら、議員の職にとどまろうとしている言行不一致の姿勢は、国民の理解を得られるものではなく、到底許されるべきものではない。よって、小林千代美議員は、自らが襟を正し、進んで全容を説明する責任を果たすとともに、政治的、道義的責任の重大さを自覚し、直ちに衆議院議員の職を辞するべきである。以上、決議するという形で北海道議会でもこの決議が行われているわけですよね。
 しかし、一番かかわりのある民主党自身がこれらの対応に対してはあいまいな話を繰り返し続けています。
 これも指摘したことですが、前回の郵政選挙の、例えば札幌市教組の指令書、選挙に対して具体的にどう取り組むのか、組合員一人五人支持獲得、支持者カードは紹介カードではなく、個々に面接、電話、親書などで支持を確認したものを記入して九月の二日金曜日までに出せと、第二次は九月の八日木曜日、そして具体的に専従をそれぞれの選挙区に張り付けて、郵政選挙では横路孝弘議員そして鉢呂吉雄議員、これを専従を張り付けて組織ぐるみで選挙をするという、明らかに教育公務員特例法に抵触するような活動、これも明らかに前に出している。
 さらには、予算委員会の中でも、来る参院選への取組についての、こういう取組を今もしようとしているんですよという、今日配付した資料の六ですけれども、これを行っているんですよということを言っているにもかかわらず、民主党はそれに対して具体的対応をしようとしない。そして、教育内容についておかしなことが起こっているのに、調査は依頼しているけれども、今は報告を待っているという形で受け身の姿勢を貫いている。民主党の教育政策自体が恐ろしいと私は思いますよ。
 先ほども言ったとおり、中身、器に対しては全く議論せずに、とにかく子供たちが大事だ、社会全体で子供たちを育てると莫大な税を投入し、一方で、しっかりした器の整備に対しては受け身、及び腰、指摘されたことについては調査中を繰り返す、こういう姿勢で本当に国民の信頼、教育行政に対して得られると大臣はお考えですか。
#104
○国務大臣(川端達夫君) いろんな御指摘、御意見は御意見として承りますが、私たちもしっかりと教育の現場において教育がなされるように、そして子供たちが育っていくようにということでの、いろんな角度からできる限りのことをやっているつもりでございます。
#105
○義家弘介君 だから、それをしっかりとやってほしいから何度も何度も再三指摘しているわけです。
 ならば、さらに新しい資料。今度は、教頭の民主的任用を勝ち取る仕組みについて。これも二〇〇九年の人事に関する要求書として今年度出されたものですよ。
 教頭選考については、小中学校分会は校長から提案があった段階で校長交渉を行うと。さらには、信望については教職員等の信望を記入する。個人の校長が勝手に具申してはいけませんと。さらに、教頭にふさわしい人間としてチェック基準を設けているわけですね。恐ろしいですよ、これ。
 まず、新起用教頭任用におけるチェック基準。一番、未組織者及び脱退表明者はチェックしなさい。さらに、組織の統一闘争に脱落した者、ストライキ不参加者、また不参加の意思を明らかにした者をチェックしなさい。不参加闘争を行っている官製研修会に参加した者をチェックしなさい。反組織的行動を取った者。一、文科省、道教委の指定校に賛成の意思を表明した者は教頭推薦の中でチェックしなさいと、組合で。さらには、大学院大学に参加する意思を表明した者をチェックしなさい、日の丸・君が代に賛成の意思を表明した者をチェックしなさいと。日常の諸闘争への取組から反組織的行動を行っていると分会が判断した者、これもチェックであると。
 つまり、管理職任用においても組合ががんじがらめにチェック体制をしきながら、意見を収集しながら選んでいる。これじゃ、まともな教育運営ができないばかりか、北海道の子供たちに対して余りにも背信的行為だと私は思いますよ。
 こういう事実を再三指摘しているのに、どうして具体的な対応をしないのか、納得できる回答をお願いします。
#106
○国務大臣(川端達夫君) 今御指摘の資料を手元に持っておりませんが、先ほど来の校長着任交渉とも類するいわゆる交渉のことの資料かというふうに思います。
 先ほど申し上げましたように、校長は学校運営の責任者であり、その権限は校長にのみ属しているものでありますので、まして人事権等々でそういうことがあってはいけないということで、これも御指摘のようなことを含めて、あってはいけないことがあるのではないかということに関しては、しっかりとまずは現実を踏まえないといけないという意味で調査をしている。
 調査中であるということは経過の途中でありますので、調査をしていないということではありませんので、調査の結果をできるだけ早く出してほしいということの要請もいたしておりまして、その結果を踏まえて対応するということでありますので、放置をして、指摘に対して無視をし、放置をし、このままでいいという、疑念が持たれたままでいいということの姿勢を取っているわけではありませんことだけ申し上げたいと思います。
#107
○義家弘介君 疑念ではなく事実を提示して、まともな先生たちをしっかり守ってあげてください、子供たちを大人たちのイデオロギー闘争に巻き込むのはやめてくださいと。一生に一回しかない各入学式、卒業式、小学校、中学校の入学式、卒業式が、本当に彼らにとって真っ当な場所であるように、大人たちの対立に、そんなことを巻き込むことがないようにしてくださいと言っているわけですよ。
 これはだれの、これは予算委員会でも言いましたが、自民党とか民主党とかの問題ではないわけですよ。この国の公教育、子供たちに対して本当にこれでいいのかと。夏休み、先生方が自宅研修を装いながら、もしかしたら選挙活動しているかもしれない。具体的な先生の情報では、二人一組になって夜の七時とか八時とかに地図を渡されてポスティング作業まで行われている。そして、それを拒否することはできるのかと言ったら、できませんと。組合の強制カンパ等は教師生命保険なんですと。それだけ払っておけば校務分掌の役割の中でも冷遇されなくて済む。一方で、それに従わなかったら自分たちはひどい目に遭ってしまう、だからそれに合わした活動をせざるを得ないんですよと教員たちも嘆いているわけですよね。
 つまり、どうして頑張っている先生やあるいはまともにしようとしている校長先生に対して、具体的バックアップを文部科学省はすると言わずに調査を待っていると言い続けているのかという問題なんですよね。明言してください。はっきりと、ちゃんと対応する、毅然とした対応をする、それが事実でなかったら毅然とした対応をするということを明言してください。
#108
○国務大臣(川端達夫君) 何度も申し上げておりますように、このことが、例えばファクス云々の部分は職務専念義務に違反をすることでありますから、事実であれば違反をすることであり看過できる問題ではないと。しかし、事実であるかどうかをしっかりと把握しないといけない。
 例えば、今までいろんな人の、こういう人が言っておられるというのも、そういう人も真実を語っておられるんだと思いますが、文書としての部分でいいますと、例えば、先般一番初めに引用された文章の中でですね、いわゆる北海道教職員組合の資料で、道教委は北教組の要求に応じて国歌・国旗の実施にかかわる交渉を行い、日の丸・君が代の取扱いについて学校現場を混乱させない、処分を適用、強制しない、共通理解の下に実施するなど、本部・本庁間確認を遵守するよう道教委を厳しく追及し、これまでの取扱いを変えるものではないとの道教委回答を引き出したと記述されているわけですね。それで、これはけしからぬじゃないかとおっしゃったんです。
 道教委に問い合わせると、これまでの取扱いを変えるものではないというのは、学習指導要領に基づいてちゃんとやってくださいというこれまでの取扱いを変えるものではないという趣旨で言ったという話になるわけですよ。だから、本当はどっちか分からぬということを言ったら終わりなんですけれども、ということのように、一つの文章で、我々はこうしていると言われることがどこまでどうなのかは分からない中で軽々にはできないので、実際にどうなのかを詳細に調べてくださいというところからやらないといけないということだけは御理解をいただきたいと思っています。
 それともう一つ、法令に違反することに関しては毅然と対処をするということは何度も申し上げていることでございます。
#109
○義家弘介君 私にとってみればあきれた回答ですよ。
 子供たちが直接触れ合っているのはどっちですか。つまり、子供たちが巻き込まれているという事実を出しているわけですよ。教育委員会がこう言った、教組はこう言った、そんな見解の違いじゃなくて、現実的に今目の前で子供たちがこういうふうに巻き込まれているんですよということを指摘しているわけですよ。それが、教組は通信でこう言っていて教育委員会に問い合わせるとこう言っている、どちらが本当か分かんないから調査すると言っている。これは、子供たちに現実に接しているまず学校が子供たちや真っ当な先生を守ることが大前提なわけでしょう。それをお互いの見解云々と言っている。
 例えば、その見解の違いでいったら、もう挙げれば切りがないですよ。彼らは、道教委見解というものを物すごい多くの項目で、これはもう道教委見解として確認しましたということで校長交渉の材料に使っているわけでしょう。現実には、組合と道教委の交渉が行われているわけですから、校長もそれがどうなのかなんて検証のしようがないですよ。まして、さっきも話したように、道教委に問い合わしたらとにかく徹底的に話合いをしてくださいということで、職務命令出すことをノーと言っているわけですからね。これも多分、道教委に問い合わしたら、いや、ノーと言っているわけではありません、徹底的に話し合ってくださいと言っただけですというふうに恐らく言うわけでしょう。
 その結果としてだれが巻き込まれているかという話なんですよ、私が言っているのは。それは、教育委員会の立場や見解がどうとか教組の立場や見解がどうとかじゃなくて、現実に不正常な教育現場が北海道の中ででんと存在していて、今回の事件にもつながっていて、様々なそれに付与する問題も明らかにした上で、じゃ、文部科学省としてどうするかということを問うているわけですよ。こっちはこう言うけれどもこっちはこう言うから、だから調査の結果待ちです、余りにも無責任だと思いませんか。
#110
○国務大臣(川端達夫君) 文章表現がああだこうだということを言っているのではなくて、それぞれの文章で言うと、それぞれのお立場があるんだろうから自分に都合のいいように書かれる、微妙に書いてある部分もあるんですが、詳細に読んでみると、ということがありますということを事実として申し上げたのであって、だからこそ、この文章の引用でこうだというときに、本当に学校の現場はどうなっているのかを調べることが一つということでは、卒業式、入学式における国旗掲揚、国歌の斉唱の部分は個別具体に詳しく調べるということをお願いをしました。
 そして、これは、だからまさに学校現場の子供たちがどういう状況に卒業式、入学式に置かれているかをしっかり調べてもらうということで彼らが調査を開始したということでありますし、同時に、そのほかも個別具体に、校長交渉のことにもお触れいただきました、あるいはいろんな交渉のことをお触れいただきました。そういう部分でいうと、校長の職務権限を侵すようなことになりかねない事態がいっぱい指摘をされています。具体にそのことがどうなのかということを、一方でそう言われているけれども一方ではそうでないという部分があるということの事実をもって、まさにおっしゃるように学校現場の事実をもって判断をしないといけないという趣旨で申し上げたので、あっちとこっちと言い分違うからということに趣旨があるわけではありません。
#111
○義家弘介君 これはまさにいじめ調査と同じなわけですよ。しっかりとこれに対して毅然とした対応をするということをせずに、ただアンケートで調査を取ったところで、その当該の人間が正直に言えるわけがないわけですね。校長ががんじがらめになっている状況で……(発言する者あり)委員長、静かにさせてください。校長ががんじがらめになっている状況で、それでしっかりと報告をしなさい、これは余りにも無責任ではないですかと私は言っているわけです。これでは本当の真実というものは……(発言する者あり)ちょっと、委員長、静かにさせてください。
 今、法案審議というやじが出ていますけれども、何度も言うとおり順番なんです。器がしっかりしていなかったならば、どんなに水を注いでも、その水というのはおかしくなっていくわけですよ。
 例えば高等学校の全日制。高等学校、この十年間で三百十七校、少子化の影響でどんどんどんどん統廃合しているわけですよね。その中で、じゃ、公立を守ろう。これは本当に子供たちのことを思って出している政策なのか、公立学校の先生たちを守ろうとしている法律なのかというところにだって、当然疑念が出てくるわけですよ。
 だからこそしっかりと、この問題、これは看過できませんよ。これからまた数日後には入学式が行われるわけです。この入学式でまた巻き込まれるわけですよ。その状況を、法案審議しよう、法案審議しようなんて、法案の審議は当たり前ですけれども、この状況を放置するということがいかに背信的行為なのか、民主党や文部科学大臣はしっかりと理解していてくれなきゃ困りますよ。
 大臣、どうですか。
#112
○国務大臣(川端達夫君) 何度も申し上げていますように、学校現場においてのいろんな問題、法に違反するようなことが起こってはいけないということで、できる限り最大限の対応をしてまいっているつもりでございます。
#113
○義家弘介君 その対応が不十分だから、これから入学式が行われる真っ当な校長や先生や子供たちのためにしっかりとした対応をするという方針を出してくれと言っているわけですよ。それも調査を待ちますという形に終始するわけですか。
#114
○国務大臣(川端達夫君) 例えば式典における国歌・国旗をしっかり、国旗を掲揚して国歌を歌うという厳粛な雰囲気の中での式典はやるようにということは学習指導要領に基づいた大方針でありますし、それは各都道府県を通じて徹底するようにということでありますし、そのことがいろんな状況で阻害されることはあってはいけないことであるということで、そういうことのないようにというのは基本の考え方でありますので、そのことがしっかり実行できるようにということを、そして、そのことが実行できないことは、まして法令に違反することは許されざることであることは当然のことでございます。
#115
○義家弘介君 民主党自体の支持団体なわけですよ。まず自分たちの内部、それをしっかり自浄作用を発揮した上で、まずこういう不正常な状況においてどうするという方針を出すこと、それが、まず高校無償化とか社会全体で子育てするとかそういう理念を語る前に、具体的に何をすべきかということを示す責任が政権与党、民主党にはあるわけですよね。
 そして、裏金が渡っている、政治資金規正法で摘発も受けている、逮捕者も出していると。にもかかわらず、我々は今調査中、教育委員会に行って、自らの身内であるにもかかわらずですよ、組織的に全道挙げて選挙協力されているにもかかわらず、今のこの段においても、これだけ具体的に出しても具体的な対応については示さず、一方で民主党の議員はやじばっかり飛ばしている。これは自分たちにとって大事な大事な問題ですよ。とんでもない問題なわけですよ。それに対して、やっぱりこれっておかしいよね、我々の中でもこれはしっかりと調べようと。
 私は、さっきも言いましたが、組合活動自身を否定しているわけじゃないわけですよ。この違法な活動に対してどうするのか、あるいはイデオロギー闘争、公教育の現場にイデオロギー闘争を持ち込んでしまっている状態に対して国としてどうするのかという話をしているわけですよね。しかし、皆さんも含めて、本当は子供のことなんて考えてないんじゃないですか。入学式に巻き込まれるって言って、事実を明らかにして、今もこうなっていて校長が悩んでいますと言っているのに、教育委員会を通して調べて、その結果報告を待ちますと。これはおかしいと本当に思いませんか、大臣。
#116
○国務大臣(川端達夫君) ですから、しかし調べないと話が進まないことも事実でありますし、その部分で先ほど来申し上げておりますように、今の時点で取り得る最大の行動を取って対処しているつもりでございます。
#117
○義家弘介君 どうして調べに行かないんですか。どうして自分たちで自分たちの身内、というか支持してくれている団体に対して、おかしなことがあるわけですから、まず自分たちで足を運んで調査するのが当たり前じゃないんですか、違いますか。
#118
○国務大臣(川端達夫君) 各小学校、中学校に対して調査をする部分のたちまちの当事者は都道府県、市町村の教育委員会でございます、市町村の教育委員会、小学校、中学校においては。それを束ねているのが都道府県の教育委員会であります。まずは当事者の部分で市町村に対しての調査をしていただくのが一番初めにやるべきことだと思って、今調査を要請をしているところであります。
 調査を都道府県にはこれは要請をしているということで、連携を取りながらでありますので、そういう形でやることは、実態を我々が把握するのに、直接出向くという形でないけれども、事実上においてはその方が直接的であり効果的であるというふうに思っております。
#119
○義家弘介君 とにかく我々としましても、これからもこの北海道の教組の問題、入学式にも私行こうと思っておりますけれども、どこの区域のどこの学校とは言いませんが、行きますけれども、まず具体的な情報を一つ一つ挙げた上で、必ずそれに対しては対応してくれると、大臣、お約束してくれますか。
#120
○国務大臣(川端達夫君) 入学式、卒業式が学習指導要領に基づいてしっかりやられるようにということは、道教育委員会を通じて指導を既にしているところでありますし、それに従ってやられるようにということで、それに著しく状況が違う、あるいはそういうときに校長に対するいわゆる職務命令違反等々のことが、法令違反の実態があることに関してあれば厳しく対処をしてまいりたいと思っております。
#121
○義家弘介君 それがこの何年間もにわたって、いや何十年もにわたってできていないから、今この事実がある中で文部科学省がしっかり対応しなければならないと私は言っているわけですよ。それが一つ一つできていたならば、今この現在こういう状況にはなっていないわけですよね。だからこそ、それをしっかりとやってくれというふうに言っているわけですけれども、しかしそれに対して全く具体的な対応がないと。
 結局、今こうして言っても仕方がないならば、一つ一つの事実を今度は国民に向けて一つ一つ明らかにしていこうと思っております。
 我々は、この個人の、学校とか地域とかも含めて、極力墨で消して、これに対してはしっかり対応してくださいと比較的誠実にお願いしてきたつもりですよ。それは、何度も繰り返しますが、党のため云々ではなくて、子供たちが今こういう状況にあるんですよということを訴え続けてきたわけです。
 ですから、これからもしもしっかりと動かないで、あくまでも対応を待つというのであれば、我々自身がどこに今度は改めて訴えなければならないのかということ、これを考えなきゃいけませんが、しかし、それをやるとまた目の前の生徒が、あるいは真っ当な教師が被害に遭ってしまうという袋小路の中にいるわけです。だから、切に切に大臣に含めてお願いをしているわけですよ。この状況を何とかしてくださいというふうにお願いをしているわけですけれども、それに対して具体的答弁がないということが本当に残念でなりません。
 その上で、じゃ高校についてお伺いします。具体的に、具体的にお答えください。
 川端大臣にとって高校というのは何をする場所でしょうか。
#122
○国務大臣(川端達夫君) 義務教育を終えた若者がそれ以上のいろんな学力、知識を習得すると同時に、社会的な常識、公共性も含めてあらゆる学びを得て、そして更にその上の大学に行く、あるいは社会に進むという、その義務教育を終えた過程においての学びの大変大事な場であると思っております。
#123
○義家弘介君 私は、高校というところは選択、そして責任というものを学ぶ場所である、これは高校の教員として教壇に立ちながら生徒たちに訴えてきたものであります。自分で選ぶということはどういうことなのか、そしてその選んだ結果として、だれに感謝しなきゃいけないのか、何を全うしなければならないのか、責任とは何なのか、そういうものを常に生徒たちに伝えてきたつもりです。
 しかし、一方で、この高校無償化、すべての意志ある子供たちに高校に行けるようにという理念で、マニフェストで最重要政策として、もうあさってから始まるわけですけれども、中身の議論、理念の議論がしっかり行われていないまま、中には国民的議論の中でしっかりと高校とは何なのかということを醸成しないまま恒久法として流れていこうとしていると。この辺について、大臣、危機感は感じないでしょうか。
#124
○国務大臣(川端達夫君) 当然ながら、私たちは、この国が、何度も申し上げますが、いわゆる高等学校の世代は社会全体で支えるという国でありたいと思ってこの法律を作りました。
 同時に、いろんな御議論の過程でもありましたように、高校においての学びは極めて大事なものであり、そしていろんな、これは小学校から全部でありますが、高校においてもいろんな課題も抱えていることは事実でありますので、そのことはこの無償化と相まって、よりいい高校の学びの場が提供できるようにいろんな施策を講じることは当然のこととして、一番大事なことと位置付けてこれからも取り組んでまいりたいと思っております。
#125
○義家弘介君 午前中も指摘させていただきましたが、現在も高校中退者が六万五千人以上、そして不登校も入れたら十万人以上がこの高校という場所をドロップアウトしてしまっている、あるいは行けない状態になってしまっていると。先ほどから順番という話をしているわけですけれども、まずは、この高校というのはどういう場所で、どういう責任を持って、入った生徒たちをどう育てていくのかというしっかりとした中身の確立、それがあって初めて無償化だったり社会全体でだったりすると思うわけですけれども、じゃ川端大臣は、無償化にしたら中退者、不登校者は減るとお考えなんですか。
#126
○国務大臣(川端達夫君) 午前中の議論にもかかわるわけですけれども、中退者六万数千人という中で、学校生活・学業不適応、要するにその学校に合わない、これが二万五千八百九十六人、三九・一%、学業不振、勉強に付いていけないというのが四千八百八十人、七・三%、それから進路変更、これは事実上、進路変更ということは高校をやめたということになりますが、三二%等々、いわゆる高校に来たけれどもその学校に付いていけない、合わないということでやめる子が非常に多いことは事実であります。
 これは、その学校の中身と同時に、やはり進路においての選択の多様性という部分と進路指導の部分がよりその子に合った状況をつくるということが一番大事ではないかということで、進路指導における、個別の指導を含めて、いろんな形の工夫を凝らしてやっているところでありますけれども、同時に、やはり今度の無償化においては、専修学校の高等課程も対象に入れました。そういう意味では、その学校に行くことの選択の一つに専修学校の高等課程、それから公私共に約十一万八千円の学費を補助するという意味での私学に対しての、今までよりは負担が軽減するという部分での私学の選択も含めて、幅広い選択でできるだけ本人の進路、能力に応じた学びの場が提供できるということの一つに無償化も資することは間違いないと思っております。
#127
○義家弘介君 進路の多様化、それを説くのは簡単ですけれども、一方、社会の進路に対しての認識というのは一体どうなっているのかというふうに考えたら、なぜ普通科がこれほどみんなが切望して、そして、だれもがかれもが目的や夢がなくても取りあえず大学に行かなければなかなかいい会社に就職できないというような、子供たちあるいは家庭の考え方を生み出してしまっているこの構造自体をしっかりと議論した上で、高校とはどういうもので、そして高等専門学校とはどういう位置付けの中で、あるいは工業高校、農業高校、商業高校、これをどうしていくのかということをトータルでしっかりと議論した上でならば、この部分について、我々は、対案の中でも出したとおり、しっかりと所得制限はすべきであると思っています。
 とにかく、公助がなければなかなかチャンスを与えてもらえない子供たちがたくさんいるわけですよね。それに対してどう保障していくのか。こういう教育界全体、社会構造、出口も含めたトータルな議論の下で法律、政策が落とし込まれていかなかったならば、これは拙速な判断をしたら、午前中の議論の中で、定時制、これがすごい倍率で、昨年の二・七倍になって、落ちてしまった者たちがたくさん出ているというお話もしましたけれども、例えば公立学校の倍率の中で入れなくて、そして私学に行く経済的余裕もなくて、定時制で何とか高校ぐらい卒業しておかなきゃといってもなかなかそれに引っ掛からなかった、合格できなかった。その場合、じゃ、一体この子たちはどこに行けばいいのかという話になるわけですね。
 例えば、特定扶養控除の廃止によって、通常の授業料よりも低い定時制などの高校に通っている生徒の世帯は、これ負担増になるわけですね。経済的理由で公立落ちても私学も選べずに定時制に行った、本来、本当に公が守って支援して、そして底上げをしていかなければならないそういう生徒たちに対して、やはり余りにも無責任ではないのかなと、私自身感じてなりません。
 この特定扶養控除の廃止、これはまさに公約違反であると。まず、選挙前には、十六歳以上二十三歳未満の特定扶養控除は廃止せずに現状のままとするという、マニフェストの説明会でこれ明言しているわけですね。しかし、菅財務大臣も歳入歳出を含めて検討するという旨を言っていますけれども、この政策に年間四千億円掛かる、この財源は一体どうするおつもりですか、大臣。
#128
○国務大臣(川端達夫君) これはもう予算委員会でもそのお問いで大臣からも総理からもお答えしたと思いますが、来年度予算においてはいろんな予算の工夫等々を含めて財源は確保したところでありますし、二十三年度以降においても、これは制度的な部分で担保されるべき制度でありますので、税金のより良い効率的な使い方を含めて適切に対処されるものと思っております。
#129
○義家弘介君 この特定扶養控除については、菅財務大臣は、特定扶養控除の廃止は高校授業料無償化の財源には加えられていないということを答弁していますが、一方で川端文部科学大臣は、実行するときのマネーフローは別として、財源ということにもなると記者会見で述べていますが、本当はどうなんですか。
#130
○国務大臣(川端達夫君) 引用いただきましたが、実行するときのマネーフローは別にして、財源ということにもなるというか、理屈の整合性はありますので、改めてもう一度そのことを含めて税調としての議論をしていただきたいとお願いをしたというふうに申し上げました。要するに、特定扶養控除の上乗せ分は、当時の議論として、高校生以上の子供を持つ世帯の負担が一番高いということに配慮をして、この部分に関して減税をする、控除をするということで導入されたものであります。
 そういう部分で、私が申し上げたのは、理屈の整合性はありますというふうに申し上げたのは、それはその高校の世帯に負担が掛かるということで行われたこの税制の特定扶養控除の部分と、高校の無償化でこの世帯に手当てをするということは、政策的に共通する整合性があるので、税調ではそのことを御議論いただきたいということであって、財源にということになるというかという、まくら言葉に財源であると申し上げたわけではありません。
 したがって、菅大臣がおっしゃったことと別に矛盾をしているとは思いませんし、申し上げたような性格でいうと、それは税制、先ほど来、特定扶養控除削減に伴う一般に想定されている高校の支援金あるいは無償化の便益よりも低廉な支援、定時制とか通信制とかあるいは学校に行っていない人の世帯で、便益よりもこのことによる増税の方が上回ることが起こることは現実にあり得ると認識をしております、このままいけば。
 したがいまして、閣議決定された税制改正大綱においても、二十三年末に発生することでありますので、あと一年半以上の期間がありますので、こういう世帯に対して検討を加えることということを改めて明記をし、それまでの間にこういう事態を回避できるように対策を取るということを前提にこれからも検討してまいりたいと思っております。
#131
○義家弘介君 この恒久財源を一体どうするのか、この担保がないと、これが拙速な議論の下で、年間四千億円以上出ていくという状態の中でこれ繰り返していかなきゃいけないわけですね。だから、それを行うための担保としてこれをしっかりと保障しますという議論もまた具体的に時間を掛けてした上で、それを明らかにして合意した上で進んでいくものだと思うわけですけれども、それをしっかりとやらずに、何とか四月の一日から通すと。
 これも午前中に指摘してきたし、今までの質問でも再三指摘したことですが、例えば、特別な事由、第三条第一項ですね、授業料を徴収することのできる特別な事由というものが書いてあるわけですけれども、それの基準に対しては地方自治体に丸投げなわけですよ。
 例えば、参考人で来ていただいた大阪府なんかはもう先を見越して、公立高校を留年者等も含めてすべて無償化していくという方針についてしっかりと条例を通しているわけですが、一方で、いまだその議論さえ間に合っていない自治体も多くあるわけですよね。そして、六月議会で条例を通す以外方法がないという状態もあるわけです。
 じゃ、四月、五月分は一体どうなるのか。それほどひずみが出ているわけです。法律として強引に通すならば、この特別な事由の中身についてガイドラインぐらいは文部科学省がしっかりと示すべきではないかと思うわけですけれども、川端大臣、いかがでしょうか。
#132
○国務大臣(川端達夫君) 特別な事由がある場合に徴収してもいいということの部分で、今まで答弁で申し上げてきたのは、設置者である地方公共団体の判断で、追加費用を掛けて特別な学校をつくって、これらに在学する生徒に対して特に充実した教育を提供する場合、あるいは高校を既に卒業した者が再入学する場合など、公立学校等の教育に要する経費に係る負担の公平の観点から、他の一般の生徒に比して多くの教育サービスを受けることになる者に対して一律に不徴収とすることが必ずしも適当でないと認められる場合があるというふうに考えております。
 答弁としての例示的には今の二つでございます。
 そして、特別な理由の具体的な判断は、地方公共団体においてそれぞれ個別の事情で御判断をいただくという方が、むしろ地方公共団体の裁量に任せるという方が自然ではないのか。その自治体の置かれている状況等々で、特別な事由でこの人はもらおうという判断をそれぞれにでき得る裁量は残して、国がすべて具体的な場合を網羅的に示すことを避けたということの方が適切であろうという判断をいたしました。
 そういう意味で、条例に関して申し上げますと、事前にそういうことに通ればさせていただきたいということは何回かの説明会で申し上げました。その部分で、現在いろいろ対応していただいているところと検討中というところがございます。その部分では、最終的には地方の判断に任せたいと思っております。
#133
○義家弘介君 つまり、そういう状況で進めていくと、地域間の学校で差が出てくる、地域間の対応で差が出てくることは明らかになるわけですね。財源がしっかりあって、問題意識を持って早くから条例を準備し、通した自治体と、財源難で非常に線引きの議論がなかなか進まない状態の中で行っていく。
 例えば、ある都道府県では留年しても県で出しますよと、ある都道府県では留年したらあなた出しなさいよというような差異が出てくるわけですから、基本的に法律で定めて授業料無償化法案を通すのであれば、この特別の事由について一定の見解をやはり文部科学省の方で出すということ、これは、どこの都道府県でも公立高校に行っている場合はこういう対応をしますよと、あるいは私立高校にはこういう対応をしますよという形の議論ができるような土台をまず保障することが私は第一番にやるべきことではないかなと思いますけれども、いまだにそれに対してもそれぞれの議会の裁量に任せると。その裁量の結果、都道府県、財政難かそうじゃないかによって差が出てしまったら、一体どう対応なさるつもりかという問題なんです。
 更に言えば、各種学校等というところの枠組みに入れた外国人学校ですね、この線引きも法律の中では行わず、具体的な国民的議論も行わないまま省令で決めると。
 午前中の委員会でも出しましたけれども、例えばOECD加盟国及び中国、ロシアにおける外国人学校、国際学校の授業料については、ほとんどの学校というかほぼすべての国で徴収しているわけですね。外国人学校は授業料を徴収している。これ、OECDの一般的なものなわけですよ。しかし、日本ではそれは無償化すると。本来、相互主義という形で進めていくべきだと思いますけれども、この、無償化の対象にするばかりか、どの学校がその対象になるのかの線引きもこれから省令で定めますという形、これは余りにもやはり無責任ではないかと私は考えますが、大臣いかがでしょうか。
#134
○国務大臣(川端達夫君) 二つお答えいたします。
 一つの、この資料、いただきました、ですが、今回の就学支援金制度においても、各種学校の中の外国人学校で対象と指定されたものは授業料は徴収をいたしますので、支援はいたしますが授業料自体は徴収されますので、基本的に言ったらこれは丸印に、同じ位置付けだというふうに思いますし、この国の中でもいろんな支援をされている国もあるというふうに承知をいたしております。
 加えまして、何度も申し上げますが、専修学校の高等課程と、各種学校の中で専修学校になれない制度である外国人学校を例外的に対象とすると。その対象は、高等学校の課程に類する課程とみなせるものということで、今朝の議論の中でも、一つは本国における保障が得られるもの、あるいは国際的な評価機関で得られるもの、それからもう一つは、それ以外のものでそういう課程に類するとみなせる基準と評価方法を検討の場を通じて決めていただくということを省令で定めて、その枠に当てはまるものを認めるという、いわゆる制度的な客観性を担保するための省令でありますので、極めて技術的な問題でありますので省令にさせていただいた。こういう省令で決めるやり方、法律に書かずに、やり方は、学校の教育法の中でも、設置基準含めて、いろんな部分で例のあることでございます。
#135
○義家弘介君 例えば朝鮮学校に関していえば、多くの学校で一条校になれるような条件が整っていてもあえて自らならなかったという歴史的経過もあるわけです。
 そして、客観的、普遍的な判断基準云々という話ですけれども、大臣も国会答弁で、政府も見解として言っているように、現行法の下ではその基準に合致しているかどうか判断する方法及び権限がないわけですよね。その学校に対して無償化の対象にするか、客観的基準があるかないかというような答弁に終始している中でこの法案が成立し、あとは省令にゆだねられ、第三者機関の判断にゆだねられて、国会で議論がした上で決まらないと。やはりそれは余りにも無責任な議論ではないかと我々は強く強く思っております。
 再三、様々な問題点についてるる羅列しながら、私だけで何時間やったんでしょうか。今日は北教組問題も含めてやりましたけれども、ほとんどのこの委員会での質疑は高校無償化に対しての質問をしてきました。しかし、やはりそれに対して具体的基準や理念というものが最後の最後まで見えなかったということは、我々としては非常に残念に思っております。そして、もしやるならばしっかりと国民を巻き込んだ議論を醸成した上でやっていく責任があろうという考えを改めて表明した上で、五月にまた北教組の調査報告が出るという形ですけれども、北教組の調査結果についての報告、これを行う審議を今後も継続していくということを委員長に求めます。
#136
○委員長(水落敏栄君) 後刻理事会で協議いたします。
#137
○義家弘介君 守るべきものは何なのか、育てるべきは何なのか、しっかりとこの辺についてもう一度本質的な議論が必要であると思って、それを表明して、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#138
○委員長(水落敏栄君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、松野信夫君が委員を辞任され、その補欠として大石尚子君が選任されました。
    ─────────────
#139
○委員長(水落敏栄君) 引き続き、質疑を行います。
#140
○山下栄一君 午前中一時間半、午後二時間たちました。お疲れでございますけれども、引き続きちょっとお付き合いをと。
 ちょっと私、最初に修正提案者に冒頭質問させていただきますので、その間、大臣、副大臣、ちょっとゆっくりしていただけたらと思います。
 私は、衆議院の方でこの修正案が提案され、そして、政権与党、民主党も賛成されて議員立法として修正されたということを高く評価したいと思います。立法府の見識を示すことができたというふうに理解しております。
 子ども手当法案と違いまして、子ども手当法案は一年限りなんですけれども、こちらの方は恒久制度化を目指すものでございます。恒久財源の確保がきちっとできているかどうかという、そういう不安も当然あるわけですけれども、恒久制度化だけにやはり様々な検証が必要であると、そういうことから、見直し規定、これはもう最低限必要ではないかと、こういうことが背景にあったのではないかと思いますけれども、やはり恒久制度化への懸念、不安、そして、何もなしでこの閣法で通していいのかということが修正案の提案の理由なのではないかと推察するわけですけれども、この辺確認したいと思います。
#141
○衆議院議員(富田茂之君) 修正案提出に至った経緯について御質問をいただきましたので、御答弁させていただきます。
 本法案は、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を図り、もって教育の機会均等に寄与することを目的としておりまして、こうした方向性自体については積極的に推進する必要があると私どもも考えております。
 しかし、衆議院の文部科学委員会での質疑や参考人の意見におきまして、低所得者世帯への一層の支援、特別支援学校の生徒の世帯など特定扶養控除の見直しに伴い現行よりも負担増となる世帯への支援、公私間における経済的負担の格差の是正など、高等学校等の教育における経済的負担の軽減策について検討すべきであるとの指摘がされました。また、新たな制度を運用していく中で、これをより良いものとするための不断の努力をすることはもう当然のことと考えております。
 そこで、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、この法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に応じて所要の見直しを行う旨の規定を附則に加えることとしたものであります。
 なお、衆議院の文部科学委員会におきましては、この見直しを行う場合には、高等学校等における教育の充実の状況、義務教育後における多様な教育の機会の確保等に係る施策の実施状況、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減の状況を勘案しつつ、教育の機会均等を図る観点から検討を加え、必要な措置を講ずるものとすることについて、政府及び関係者は特段の配慮をすべき旨の附帯決議を行ったところであります。
 この附帯決議の案文調整に際しましては、山下委員より貴重な御示唆をいただいたことを付言させていただきます。
#142
○山下栄一君 今提案者の方から、特定扶養控除の上乗せ部分を廃止することに伴う具体的な負担増、実質負担が増えるという、このことは非常に重要だと思います。大臣も、これは既に、具体化して、所得税を、地方税ですね、の時期に間に合うようにちゃんとやりたいということをおっしゃっておりましたけど、これはそういう上乗せだけじゃないのじゃないのかなと、場合によったらですね。
 県によっては、県のこの負担軽減の取組というのは、東京、大阪、大都市、地方、それぞれ地方自治体の財政力もあるでしょうから、場合によったらこれを契機に更に手厚く、授業料以外の観点から教育費にかかわる、これ教育費負担の軽減ですからね、目的は。更に配慮するような自治体も出てくるかも分からないし、余り手を打たない、国がやってくれるんだったらというようなことで、県によって差が出てくるかも分からないなと。
 そうすると、今まで様々な授業料負担を中心とする軽減をもらっていたその生徒自身も、その観点から、今までの自治体による支援と比べて負担が増えるかも分からないというふうなことも出てくるのではないかと。分かりません、これは。検証しないと分かりませんので。
 これはきちっとやっぱりフォローをしないと、負担軽減が目的なのに結局増えてしまうというふうなことは、これ後期高齢者医療制度でも問題になりましたけど、善かれと思ってやったことが結局負担になってしまうようなことも非常にあるかも分からないなと。しかし、これは調べてみないと分からないと。
 今、各自治体に対してもいろいろ文科省の方からもお聞きだとは思いますけど、これ実際やってみないと分からぬ部分もあると思いますし、この四月以降からの各自治体の教育費に対する、またこの文教関連予算に対する議会の対応とかによっても、地方議会ですね、変わってくるかも分からないねと。これ、恒久制度化に伴って結局どうなったのかということはちょっとウオッチしないと心配だなと、そういう懸念を持っているんですけど、提案者はそういう御懸念はございましたでしょうか。
#143
○衆議院議員(富田茂之君) 私も山下委員と全く同じ懸念を持ちまして、衆議院の文部科学委員会で大臣始め関係の皆様に御質問をさせていただきました。
 私は千葉県出身なんですが、千葉の予算額自体を見ますと、私立高校の授業料減免事業が前年度三億だったのが八千二百万に減っていました。これで穴が空くんじゃないかなと思っていましたら、就学支援制度を利用してちゃんとプラスアルファできるように制度設計は千葉ではされていました。
 これ、きちんとやっぱり各自治体、今回それぞれの地方自治体で予算案の審議をされていますので、そういったところを文部科学省の方できちんと検証していただいて、見直し規定も作りましたので、そういったものを踏まえて、穴の空くことのないように、是非、我々修正案提案者からもウオッチをして、しっかり見守っていきたいというふうに思っています。
#144
○山下栄一君 ありがとうございます。
 元々は何といいますか御本人、バックには保護者がいらっしゃると。負担を軽減ということが趣旨だったので、供給側、サービスの供給側の学校設置者に対する支援じゃありませんので、生徒とか家庭に向けての結果的には効果のあるはずの制度だったので、余りそういう純粋教育とか、何といいますか教育行政とか、そういうことに、どれだけ影響あるのかなということが余り検討されないままに提出されたんではないかということを私繰り返し申し上げてきたんですけど。
 例えば、国と地方の役割分担は教育行政そのものの問題ですねと。みんなで負担することは分かっているけれども、国と地方がどういう負担でやるべきかということも義務教育と並んで考えておくべき、これはもうまさに教育行政そのものの問題点だと。また、入試が激しくなるのではないかというふうなことの懸念とか、激化するということは結局、不本意入学が増えるということになって、善かれと思ったことが、意欲がなくなる人が増えてしまうような、入試に失敗して、そんなことになるかも分かりませんねと。これはもうやってみないと分からない面がございます。
 そういう教育行政、教育論、子供自身の教育意欲に対する影響、もうそんなことを考えましたら、これやっぱり、今日午前中も総理大臣にそういう提案させていただいたら、確かに中教審で検討する必要がありますとおっしゃっていましたけど、提案者は、こういう教育費負担軽減という観点だけではなくて、このことをやることによって様々な教育行政、また教育そのもの、そして何よりも十六歳、十七歳、十八歳の若者の学ぶ意欲に対する問題とか、こういう話は幅広いいろんな関心のある方たちの意見を聞く必要があるというふうに私は思うんです。それは別にもう実施後でも私はいいと思うんですね。と思うんですけど。やっぱりこういう幅広いいろんな知見、御意見、多様な御意見、これやっぱりやることによって、恒久制度化ですからね、誤りのない持続可能なそういうことを、必要があるのではないかと。
 私は、中教審だけとは言いませんけど、少なくとも見識のある方が集まっておられる中教審への正式の大臣からの諮問が必要ではないのかなということを提案者はお考えにならなかったのか、その辺の確認を。
#145
○衆議院議員(富田茂之君) 中教審は、文部科学大臣の諮問に応じて、高等学校等を含む初等中等教育の振興に関する重要事項等について調査審議を行う機関であるというふうに認識をしております。高等学校等の授業料の無償化政策の導入に当たりましては、これが高等学校等の振興に関する重要事項とも考えられることから、山下委員御指摘のとおり、中教審において議論が積み重ねられる方が望ましかったのではないかと私も個人的に考えておりまして、衆議院の文部科学委員会で大臣にその旨御質問もさせていただきました。
 衆議院の文部科学委員会の参考人質疑で、中教審のメンバーでもある放送大学の小川教授が次のように言われていました。私は小川先生のお話聞いて二点ほど大事だなと思いましたが、これまでも、中学校と高校、高校と大学の接続の在り方、また高校から社会、就職への移行など、それらの課題を高等教育の質を高めていく方策とともに更に検討を進めていくことがますます必要になってくる、これを第一点述べられている。
 二点目として、今回の授業料無償化というものは従来の私学助成の基本であった機関補助重視の方法と明らかに異なると。従来の私学助成の方法と今回の個人に対する授業料負担低減の措置という間の整合性をどう考えるのか、これからの私学助成をどういうふうな方向に進めていこうとするのか、今回の私学への就学支援金の支援方法というものはそうした問題も新たに検討を要するというふうに御指摘をされていまして、この指摘は川端大臣も大事な指摘だというふうに御答弁をいただきました。
 本制度導入後におきましても、運用状況やその効果を検証することは今後の高等教育等の在り方を考える上でも重要なことであります。その検証の結果を踏まえ、どのような施策を実施すべきかを決定する際に幅広い意見を聞くことが必要であり、その過程において中教審も大きな役割を果たすべきことは当然であるというふうに考えております。川端大臣からも、私の質問に対して同趣旨の御答弁をいただいております。
 また、本日午前中の審議を見させていただきましたが、鳩山総理も午前中、山下委員の質問に対して、国と地方の役割分担について今後中教審の御意見もいただいて検討すべきというふうに答弁をされておりまして、修正案提案者としましても、もうそのとおりであるというふうに理解をしております。
#146
○山下栄一君 ありがとうございます。
 修正案は三年経過後となっているんですけれども、場合によったら、その三年経過に至るまでも、やっぱり問題点が具体化したり、国民の不安が広がったり、何よりも負担自身が、負担軽減の目的に反して負担増になるようなことが出てきた場合は、やっぱり国としても県への支援とか連携取りながらやっていく必要が出てくるのではないかというふうなことを感じるんですけれども。
 これは法律の規定を必要になった場合は見直すということの修正案ですけれども、そういう形の、三年経過後と書いてあるけれども、それは当然実は問題出てきたらやらざるを得ない面もあるかも分かりませんけれども、そういうことに対する提案者の、三年経過後となったことを一々言いませんけれども、それまでにおいても場合によったら、議員立法でなくても構いませんけれども、修正をして、規定の修正ですね、もちろん規則、政令でいい場合もあるかも分かりませんけれども、そんなことも考えるべきではないかというふうなことを感じるんですけれども、いかがでしょうか。
#147
○衆議院議員(富田茂之君) 本修正では、この法律施行後三年を経過した場合におきまして、この法律の施行の状況を勘案し、この法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に応じて所要の見直しを行う旨の規定を附則に加えることとしたのは先ほど述べたとおりであります。
 これは、三年程度運用してみた上で、本法に基づく高校授業料無償化の施策が本法の目的である教育における経済的負担の軽減に沿うものとなっているか検証しようという趣旨でありまして、当然のこととして、施行後三年を経過する前でありましてもこの法律の規定について問題点が明らかとなった場合にはその都度必要な見直しが行われるべきものと考えております。
 先ほど委員御指摘の、特定扶養控除の縮減によって特別支援学校の生徒さんを抱える親御さんの負担、また高校に行っていないお子さんたちは負担増になりますので、その点については、税制が動き出す二十三年度末に向けて文部科学省の方でもしっかり見直しをしていただけるというふうに衆議院の方でも御答弁いただいておりますので、我々衆議院、また参議院の先生方におきましても、文科省としっかり連携をして、その辺りしっかりウオッチしていく必要があるというふうに修正案提案者としても考えております。
#148
○山下栄一君 提案者への質問は以上でございます。お忙しい中、ありがとうございました。
 私は、この前から義家委員の御質問を聞きながら、共有する部分も多々ございました。こういう恒久制度化をすることについて、余りにも拙速ではないかと。四月一日施行ということにすると追い立てられて、何かこう落ち着いた教育議論といいますか、何かしにくくなるという面があるなということを感じておるわけでございます。やっぱりずっと以前から政権与党の民主党は御準備されて、満を持してこの三党連立の中で提案されたとは思うんですけれども、ちょっと拙速の面もあるなということを強く感じておりまして、先ほどの議論を聞きながらそんなことを感じました。
 こういう観点から、今から質問させていただきたいというふうに思います。
 まず、留年の話なんですね。留年ということは、今三月で、三月は進学の時期ですね、四月と。この方々は、四月一日以降留年になって継続して学校に在籍するという場合は、真にやむを得ない理由があれば就学支援金の対象になったり授業料を徴収しないという対象に、三年を超えた場合も、特に公立の場合はあり得ると。これは緊急事態ですねと。四月一日に早速これは、もう今日三十日で、あさってからこの方々が在籍できるのかできぬのかというふうなことにこの就学支援金が影響を与える可能性があると。早いこと判断してあげないとこれは間に合わないのではないかというふうに思うんですね。
 これは政省令にもかかわるんでしょうけれども、間に合わぬのと違うかなと。早いことある程度掌握した上で、就学支援金の対象になりますよと、また公立の場合でも、徴収しないということで県の方に交付金を渡すか渡さないかというのの対象になりますようなことになっていくのではないかと。これは政省令にも影響を与えるんだけれども、政省令はまだできていませんよね、これね。
 だから、これは緊急事態なのではないかということをちょっと考え始めまして、これはやっぱりきちっと対応して早めにちょっと言ってあげないと、退学してしまうかも分かりませんから、留年しないで。応援してくれるんだったらおりましょうかみたいな人もいらっしゃるかも分かりませんので、この辺の手は早速打たれた方がいいのではないかと思いますけれども、いかがでしょう。
#149
○委員長(水落敏栄君) どなたが答弁されますか。
#150
○副大臣(鈴木寛君) お答えを申し上げます。
 第二条の第二号というのがございまして、休学していた場合は、それはきちっとその分を、何というんでしょうか、繰り越してといいますか、留年者であってもこれは対象となりますというのが今の法律の読み方でございます。
#151
○山下栄一君 だから、その真にやむを得ないの中身にもよると思いますけれどもね。だから、この辺もまだちゃんと、真にやむを得ないかどうかというこの基準は、これは自治体が決めるんでしょうけれども、それぞれ県によってばらばらでも困るから、ある一定のガイドライン的なことも示さないと、ガイドラインでいいのかなとも思いますけれども、交付金にかかわることですからね。だから、いずれにしてもちょっとこれ早急に手を打たないと駄目なのではないかと。休学もあります、ほかのことも含めましてですね。
#152
○副大臣(鈴木寛君) もちろん速やかに明らかにしてまいりたいと思いますけれども、休学でない私立高校の留年生というのはこれは対象になりません。それから、公立については、病気あるいは休学あるいは留年、その他都道府県知事がやむを得ないと判断して、そして留年をしている人については、これは交付金の対象になります。それ以外はなりませんということでございますが、交付金の対象は国が決めますけれども、実際にその公立高校生をどうするかということは都道府県の最終的には判断と、こういう制度設計でございます。
#153
○山下栄一君 留年にもいろんな留年があると、その中でやむを得ないなという理由は県の側で決めるんだと思うんですね。だから、これは交付金の対象になるかどうか、こういう場合には留年でも交付金を出しますよということは国主導で何か決める必要があるのではないかと、省令か何か。それはどうなっているんですかね。
#154
○国務大臣(川端達夫君) この人をどうするかということは基本的にそれぞれの事情で決めてくださいというのが一つです。
 それで、公立高校の場合の授業料、今まで生徒さんからもらっていた部分に関しての計算式のことにかかわるわけですけれども、これで、基本的には、授業料減免額が元々あってそれ以外を授業料としてもらっていたと、授業料減免額を一一・五〇%と設定をいたしました。したがいまして、残りでいうと八八・五〇%なんですが、それに再入学をした人がいると、三年間もう済んでいるという人に関しての分を、そういうデータがある県とない県がありますので、ある県のデータを平均してみますと〇・〇〇四%。三年過ぎてもう一度高校に来た人という、一回卒業してからですね。それから、休学などやむを得ない事情により留年した者、休学は別途の計算になりますから、休学期間は含まないという。そうでなくて要するに留年をしている、いろんな諸般の事情でという人の在学割合は、留年者数の調査結果に基づいてその算定基準を〇・〇三%にしました。ということでいいますと、両方足して〇・〇三四%なんです。
 したがいまして、先ほど授業料減免相当額の割合を一一・五〇、それから再入学した人を〇・〇〇四%、やむを得ず休学以外で卒業年数を超過した者の在学者を〇・〇三%で、三つを割合を合計して約一一・五%ということで、残りの八八・五%を調整率とするよう検討しております。
 ということでいうと、事実上、二十二年度の数字でありますので、二十二年度については再入学者の割合及び標準年限を超過している在学者の割合による調整率の影響は極めて軽微であることから、標準修業年限を超過している在学者等について交付金の算定における金額上の影響がない形になっております。実際は全部含まれた形で算定されるということになりますので、そういう人がおられる、おられないによって算定率に差が出ないというのが今の実数でいうデータであります。将来これが非常に多くなったりしたらということは分かりませんが、今のところ、そういう意味で八八・五%を調整率とすることにいたしましたので、事実上はそういう計算をしていただくようにということを各都道府県には御通知をしているところであります。これは詳しくはそういう形で周知をさせていただきたいと思っております。
 実態としては、二十二年度においては、そういう部分で三年を超過した人と途中で、休学以外のもので年限を超えた人、留年者に関しての算式は今申し上げたとおりのことでございます。
#155
○山下栄一君 四月一日現在で御本人も納得して留年すると、いろんな事情があるとは思うんですけれども、その方の扱いは国と県でやり取りしたらいいと思うんですけれども、私が申し上げているのは、この今三月三十日の時点で交付金なりこの対象になるんだったら退学しないで留年しますという、そういう生徒さんがおるんじゃないのかなと。早いことこれ判断してあげないと、一日の時点で在籍カウントされるのでね、それだけちょっと心配になっておりまして。したがいまして、細かいことを言うようですけど、この辺は今日、明日の話なんで、ちゃんとこれ言ってあげた方がいいんじゃないのかなと。済みません。
#156
○国務大臣(川端達夫君) 個々にとっては大変重要な個々人にかかわる問題でありまして、これはまたそれぞれの都道府県に関してこういう制度をより詳しく説明する中で、生徒さんに対しても個別にきめ細かく対応するようにということはお願いをしたいと思います。御指摘を受けて、させていただきます。
#157
○山下栄一君 冒頭申し上げまして、答えていただいたのかも分かりませんけれども、再度確認いたしますが、留年でもやむを得ない留年の場合は今回の対象にするということの、繰り返しますけど、その基準は省令なんでしょうか、別の形式なんでしょうか。やむを得ないかどうかの基準ですわ。
#158
○国務大臣(川端達夫君) これは都道府県の判断でありますので、文部科学省の省令とかにはかかわらない話でございます。
#159
○山下栄一君 じゃ、各自治体の条例に基づいてその基準は決めて、要請があればそれは、自治体の方でやむを得ないという判断があれば国としては対象にすると、そういう考え方ですね。
#160
○国務大臣(川端達夫君) そういうことです。
#161
○山下栄一君 分かりました。
 それと、これもちょっと議論あったと思いますけど、日本のこの十六歳、中学卒業しました、海外で勉強しますと。海外で勉強する場所は、日本でいう高校もありますでしょうし、それ以外の場合もあるか分かりませんけど、入学して、卒業ですと。もちろん日本の方なんですけど。丸々三年間海外で勉強します、入学から卒業まで全部海外ですと、そういう子供はこれは対象になるんですかね。
#162
○国務大臣(川端達夫君) その間、日本の高校に在籍されていなければ、多分、中学校で親御さんの御都合等で外国へ行っておられて、戻ってきてまた新たに高校へ行こうという方は対象でございます。
#163
○山下栄一君 分かりました。ということは、丸ごと三年間、入学から卒業まで海外にいらっしゃる場合は、で、日本の高校に籍がないと、中学卒業して海外へ行ったと、そういう方々は対象にならないと、こういうことですね。はい、分かりました。
 それから、全然話変わります。通信制高校、通信制なんですけどね。定時制も通信制も、意欲のある、学ぶ意欲にあふれている人たちが仕事しながら定時制、通信制に行くと思うんですよ。こういう方々は非常に重要な、重要というか、そういう意味じゃ通信制というのは非常に大事な学びの場だなと。こういうところが余り焦点当てられてないのではないかと、今までですね。約五万人ぐらいいらっしゃると。
 物すごい努力しないと通信制というのは卒業しにくいと思うんですね。だけれども、仕事をしながら、いろんな事情で仕事はせにゃいかぬと。私は特に通信制のことを問題にしたいんですけど。確かに授業料も安いですよね、四千八百円、平均、国で示したのはそういうことだと思いますけど。この通信制ということは学ぶ意欲からすると非常に有り難い。客観情勢非常に厳しいけれども、しかし勉強したいという人にとっては極めて有り難い学びの場だと、同じ高校でもですね。であるならば、光をもうちょっと当てる必要があるのではないかというふうに思っていましてね。
 これは本格的に今までどんなふうに取り組まれてきたのかちょっと不透明で、各県に任せられてきた面も強くあると思うんですけど、一応、文科省としても通信制の実態を、年齢も相当幅があるかも分かりませんし、大学の通信制は物すごい幅があると思いますけど、高校の通信制というのも非常に、十六歳、十七歳、十八歳、意欲ということにかけては非常に大事な方々ですので、これも自治体と国と両方相まって、場合によれば様々なサポートをしてあげるということが必要になってくるのではないかという問題意識を持っておりまして、余り細かく実態調査せいとは言いませんけれども、そこそこ光を当てて、配慮しながら文科省の取組も、各県の状況を見ながら、場合によってはサポートすることもあり得るということを是非お考えいただけたらなと思うんですけど、いかがでしょうか。
#164
○国務大臣(川端達夫君) 大変大事な御指摘でありまして、高校の要するに年代で多様な学びと機会を提供しようということで、単位制の導入とかいうことも含めて、通信制もその中では非常に大きな位置付けになるというふうに思います。
 そういう意味では、御指摘のとおりで、ちょっと今手元に詳細なデータがありませんし、どういう調査をしているか今の時点で私もちょっと分かりませんけれども、一度本当に現実にどういう状態になっているのか、そしてもっと、言われるようにやっぱり非常に意欲があって、これなかなか本当に通信制だけで卒業するって容易なことでないんですよね。そういう部分では、そういう非常に意欲に満ちた方の対象であるというのは私もそう思いますので、一度よく実態をまた調査して、いろんな手が打てることがあるのかどうか、検討させていただきたいと思います。
#165
○山下栄一君 ちょっと急な質問で申し訳ありませんでした。
 話は変わりますけれども、この法案の元々の提出の背景となった人権規約A規約ですね、A規約の方の十三条のところなんですけれども、これちょっと確認させていただきたいと思います。
 特に2項ですね、2項の(b)ですね、「種々の形態の中等教育(技術的及び職業的中等教育を含む。)は、すべての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、一般的に利用可能であり、かつ、すべての者に対して機会が与えられるものとすること。」と、こう書いてございます。
 無償教育の漸進的導入ということを批准できる環境をつくりたいということもありまして今回の提出になっていると思うんですけど、その前提となるこの「種々の形態の中等教育(技術的及び職業的中等教育を含む。)」と、これをどう考えるかということが二条、今回の法律の二条、一号、二号、三号、四号、五号と、こういうことになっていったと思うんですけれども、確認させていただきたいのは、高校の課程に類する課程ということは出てまいりますが、何となく後期中等教育という言い方すると何か高校みたいなイメージがあって、私は別にそういう考え方にこだわる必要はないのではないか。前から言っているんですけど、これは。
 だから、技術的、職業的中等教育を含むというのをどう理解するかですけれども、まず確認させていただきたいのは、今回の閣法は高校学習指導要領を前提としないんでしょうけど、それにちょっと近づけようと。高校の課程ってそういうことじゃないかなと思うんですね。高校の課程ということは、学習指導要領、教育課程、それを意識して、それに類するという考え方かなと思うので、この中等教育の前提となっているのは、やっぱり高校を非常に意識して、高校学習指導要領が非常にこの前提に近いような形で中等教育の学校種、学校種というか学校内容を考えておられるのですかということを確認させてください。
#166
○国務大臣(川端達夫君) 前回もこの部分で、正直申し上げて、高等学校を中心に据えた制度設計をしたことは、背景にあることは、流れとしてそうだというふうに思います。その高等学校に類するということにまで概念を広げていく中で、それが高校の学習指導要領をベースにしているかと言われると、必ずしもそうではなくて、専修学校の高等課程なんかは、いわゆる中学校を卒業して学ぶというもので、学校教育法に位置付けられている学校と。
 だから、学校にこだわっている制度であることは、教育法上の学校にこだわっているという背景で、その中心に高等学校を非常に強く意識しているということは先生御指摘のとおりだというふうに思っておりまして、先般来の、いろんな学びがあり職業の学びもあるということは、いわゆる専修学校の高等課程、そして例外的な各種学校の外国人学校に属さない部分でいえば、工業高専等々の高専なんかは位置付けているわけですけれども、あまねく先生が言われる職業教育というものの概念からいうと、ちょっとそれは、高校に非常に中心的に考えていることは事実だというふうに思っております。
#167
○山下栄一君 高等専門学校が入っていますので、高等専門学校っていわゆる高等教育ですからね。初めから高校学習指導要領関係ないと思う。年齢は十六、十七、十八歳なんでしょうけど。ただ、高等教育機関まで入っていると。だから、非常に幅広いのかなとは思うんですけど、それが何かえらい狭めようとしている部分もあってちょっとすっきりしないなということがありましてね。
 だから、私はできるだけこれは、条約の趣旨というのは、別に訳語としては後期中等教育になるのかも分かりませんけど、余り高校ということじゃなくて、しつこいようですけど、義務教育終了後の学びの支援と。それは多様であっていいというふうなとらえ方の方が、私はこれからの日本の教育を考えた場合に、この十六、十七、十八歳が本当に高校教育の在り方が、今非常に課題が多いだけに、できるだけ幅広く国はサポートする姿勢を示した方が私は多様化に進んでいくのではないかという気持ちがありまして繰り返しこの質問をしております。
 で、二条五号に移ります。
 二条五号は、「専修学校及び各種学校」と書いてあります。ところが、各種学校というのは外国人学校ですよと。それなら、余り各種学校と書かぬ方がいいんじゃないのかなと。だから、五号は専修学校、六号に外国人学校と、こういうふうに書いたら分かりやすかったのにと。初めから各種学校は外国人学校だけという制度設計やったと思うんですね。何でこんな分かりにくい条文にしてしまったのかなと。これは野党時代のときからそうやったと思うんですけどね。
 だから、ちょっと示し方が、私の言うような言い方の方がより正確ではないのかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#168
○国務大臣(川端達夫君) 専修学校と各種学校というのは、学校教育法上の位置付けでいうと同じ並びの中の、各種学校の中の外国人学校ということで、都道府県の今認可という意味では各種学校という分類にされているわけですから、事実上は、先生御指摘のように、各種学校は基本的には対象としないが例外的に外国人学校は対象に、検討に加えるということでありますが、条文上は、高等学校と専修学校と各種学校というのが同じ位置付けになるということでこういう体系になったというふうに理解をしております。
 分かりやすさからいうと、先生言われた方が分かりやすいことには間違いないと思います。
#169
○山下栄一君 それで、専修学校なんですけど、今までのずっと衆議院以来の議論を聞いていますと、専修学校の中でも高等課程だけですよと、一般課程、専門課程は入りませんという御答弁やったと思うんですね。だと思うんですね。
 これは、なぜそうなるのかということなんですけど、法律に書いてございませんが、専修学校しか書いていないのに実質は高等課程だけだと。それは高校の課程に類する課程から来ていると思うんですよ。じゃ、高校の課程に類するという、高校の課程にちょっとよう似ていますよという基準が専修学校の場合は高等課程ということだと。高等課程というのは一年制もあれば二年制もあれば三年制もあると。一年限りの高等課程もあると。それは高校と違うんやないかと、全然。高校の課程に類する課程ということで専修学校高等課程と言っているけど、何で一年制も入れるのかいなということになってしまうんですよ。
 これは別に高校学習指導要領関係ありませんと。全く外形基準ですよね。時間数とかクラス、そういうことだけですよと。学校教育法百二十四条に書いてあること、前提として百二十五条に書いてあること、それしか何もないと。教育の中身は問いませんと。外から見た形だけで判断、それも一年制まで入っている。
 だから、高校の課程に類する課程という、類するか類さないかの基準でいうと、なぜこの専修学校高等課程は一年制も二年制も三年制も入るのに、何が共通なのかなと。高校の課程に近いという具体例は一体何なんですかということを確認させてください。
#170
○国務大臣(川端達夫君) この法律の先ほど来の御議論で真ん中にどかんと高等学校があるということは御理解いただいておりますが、その高等学校というものが、いわゆる高等学校の目的というので、第五十条ですが、「高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする。」ということで、高等学校の目的というのがこういうふうに法定されていると。
 専修学校の高等課程の入学要件は義務教育を、まさに中学校を卒業した者という部分で、この高等学校の目的の一番基礎になる「中学校における教育の基礎の上に」という部分が完全にかぶる定義であるから高等学校に類するという法定をしたというふうに理解しております。
#171
○山下栄一君 よく分かりました。
 要するに中学校卒業ということが大事だと。各種学校はそんなのありませんねと、そこですよね。ということは、中卒ということだけが高校の課程に類する課程の中身になるわけですよ、そういうことですよね。だから、別に専修学校の高等課程が何を教えていようが、一年間でも対象になるわけやから。それは別に高校と余り関係ないですねと。要するに中学卒業を受け入れるという学びの施設ですねと。それをもって高校の課程に類する課程と言っていると。それ以外にこの類するか類さないかの基準はないと。これは省令で決めるわけですか。
#172
○国務大臣(川端達夫君) 省令で決めます。
#173
○山下栄一君 そうすると、今度は各種学校が、えらい何でこんなきめ細かくがたがた言うのかなと、こうなってくるんですね。何で一々教育内容までチェックするんですかと。高校に類する課程の一つの基準が中学卒業ということであるならば、別にそれだけで貫いたらいいと。
 だから、要するにこの二条五号はセットで書いたわけですよ、「専修学校及び各種学校」と。その基準でいけばいいのと違うのかなと。まして各種学校は知事が認可していると、無認可校でも何でもないと。文科省が定めている学校教育法に基づく各種学校設置基準、これ大臣が、大臣じゃないわ、文部省令で決めているわけですから、それをクリアしているのが外国人学校です、朝鮮学校も含めてね。そしたら、それだけでええんやないのかなと。ダブルスタンダードでいくということですか。
#174
○国務大臣(川端達夫君) 外国人学校の認可はまさに都道府県がしているということでありますが、この部分に関しては中卒の義務がないんですね。朝鮮学校の小学校相当分、中学校相当分の教育部もある学校もあるんですけれども、これは小学校や中学校ではないということになっているので、先ほど申し上げましたような、ただし先生おっしゃったように、これは中卒が基準かと言われたら、それも一つの基準だけれども、それだとそれには当てはまらないということになるので、そういうことを担保すると同時に、もう一つは、現実にその学校を卒業した者が、別の仕組みでありますが、大学の入学試験の資格を得るという制度で大学を受けている者もいるということから見ると、中学校は、確実に中学校を卒業している者と認定できないけれども、一方で大学進学するという評価の対象になっているということから、客観的な評価基準を設けて判断すべきだということになったということでございます。
#175
○山下栄一君 それはちょっと分かりにくいですね。やっぱり、各種学校というふうに書きましたと、で、省令で外国人学校ですよと、ちょっと分かりやすく言うとね。なおかつ中卒が前提ですよと、中学卒業認定試験でもいいですよと。これは、要するに専修学校の高等課程の規定百二十五条に書いてあるわけですから、結局、一生懸命いろいろ書いてあるけれども、中学卒業という観点が重要なのが高等課程、専修学校の。だから、各種学校でも中学卒業ということが前提であるということを省令で書いたらそれで終わりじゃないのかなと私は思うんですね。で、外国人学校だと。
 いかがでしょうか。
#176
○国務大臣(川端達夫君) 外国人学校の中には、だから中学校卒業と日本の国として認定できないものがあるということなんです。例えば、ある種の外国人学校は六三三制と全く違う課程でやっているところもあれば、もちろん小学校、中学校の日本の教育機関としての学習指導要領に基づいた基準で全くない教育をしている学校もありますので、中卒という概念を入れるとしたら、今度は中卒というものに類する課程ということに結果として判定をせざるを得ないということになりますので、こういう措置にしたということでございます。
#177
○山下栄一君 中卒に類する課程というのはみんな百二十五条に書いてあるんですよ。それをそのまま適用したら私はいいとは思うんですけどね。
 元々民主党の野党のときの案は、外国人学校の中でも、いろいろこの対象にするのとしないのがありますよみたいなことが前提になった提案だったんですかね。そうやないと思うんですよ。元々民主党案は、外国人学校全部じゃありませんよと、何か基準を設けて分けますよみたいな、そういうことが前提ではなかったと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#178
○副大臣(鈴木寛君) もう御理解いただいていると思いますけれども、要するに学校教育法の解釈、運用、適用の問題でございまして、もとよりこれを外すとか外さないとかと、そういう制度設計ではないということでございます。
#179
○山下栄一君 そうですね。だから、学校教育法、各種学校設置基準、知事で認可している、無認可校でも何でもないと、それは同じ扱いにすべきではないかと。同じ外国人学校で差別、差を設けるということは、別の意味で今度は大事な原理といいますか、法の下の平等とか、何よりも今回の法律の第一条の教育の機会均等、教育の機会均等という非常に重たい四文字だと思いますけれども、そういうことに今度はまた反するようになってしまわないかというふうなことを思いますけれども、いかがでしょうか。
#180
○副大臣(鈴木寛君) これは何度も大臣からも御答弁申し上げておりますけれども、外交上の配慮とか、あるいは外国人学校を入れるとか入れないとかということではございません。
 それで、確かに学校教育法百二十五条では、要するに、中学校卒業又は同等以上の学力があると認められるということなんですけれども、結局また、同等以上の学力があるかどうかを、高等学校の場合はそれ中卒検定を取ってくると、こういうことになるわけですけれども、外国人学校のいわゆる中学校段階から高等学校段階に上がる学生は基本的に別に中卒検定を受けるわけではございませんので、そうすると、そこについてやはり先ほど御答弁申し上げた手当てをしないといけないと、こういう解釈でございます。
#181
○山下栄一君 この問題幾つか論点あるんですけれども、要するに、私、これ昭和五十年、一九七五年から専修学校がスタートしたと、その前からこの専修学校と外国人学校というのはずっと論点やったと思うんですね。
 この確かに百二十四条の専修学校には、外国人学校を除くと書いていますわね。なぜ除いたんでしょうねということを再確認させてください。
#182
○国務大臣(川端達夫君) 専修学校の議論がまさにあったときに、専修学校と外国人学校と二つにしようという議論があったと伺っておりました。
 したがって、専修学校は、除く外国人学校として法整備をし、外国人学校は別建てで外国人学校という法整備をしようというところから始まって、結果的に外国人学校を法整備しようというものが途中で止まってしまって、手当てされないままに至ったというふうに聞いております。
#183
○山下栄一君 確認させていただきました。
 私は、去年、おととしぐらいからでしたでしょうか、前政権のときからこの外国人学校が、日系の方々が外国人労働者として非常に日本で活躍されていると、その子供たちが、だけれども学習権というか教育を受ける権利が、公立の学校に行ってもなかなか、いじめに遭ったり言葉が分からなかったりしてのことから、やむを得ずブラジル人学校とかペルー人の学校とかをつくり始めたということもございまして、そしてまた、オールドカマーの方々のそういう民族教育の観点からも含めましてそういう外国人学校があると。だけれども、その学校は日本の公立の学校がなかなかできないことをやってくれているということから、私学助成とかの範囲も検討しながら外国人学校支援のそういう法律を、今も自治体で集住都市ももう二十七ぐらいありますかね。そこはもう外国人労働者の方々の配慮しないで市長さんも町長さんも行政できないぐらい大きな課題になっている。だけれども、なかなか文化の違いでうまくいかない、学校もそうだということから、そういう議員連盟といいますかつくりまして、河村元官房長官を会長にしてやりまして、民主党さんにもお誘いしたんですけど、うまくいかなかったんですけれどもね。こういう取組をずっとやっております。
 そんなことございまして、この問題は非常に、世界の中の品格ある日本、尊敬される日本、友愛の精神ということから、これをどのようにやはり乗り越えていくかということ、大事だと。どちらかというと、外国人学校は規制するということが何か何となく中心になってきて、学ぶ権利を応援してあげましょうみたいなことがどうしても弱くなるということがあったのではないかと。自治体では一生懸命応援されているところもあるわけでございます。そういう意味で関心を持っておりますもので、更にちょっと幾つか確認させていただきたいというふうに思います。
 今ちょっと触れましたけど、自治体でこの外国人学校を財政支援している、自治体レベルでですけどね、これはもう細かいこと聞きませんけれども、あります。同時に、朝鮮学校に対しても財政支援をしている自治体もございます。これは法律違反かと。法律違反でも何でもないから、設置基準クリアしているから知事が認可して、そして知事が認可しているから県により市町村によって財政支援やっているわけで、それこそ子供たちの学ぶ権利を保障するためであったわけでございます。これ国でも何か支援できないのかというようなことを探るまた必要性を感じまして議員連盟を立ち上げた経過もあるわけです。これちょっと後からまとめて聞きますので。自治体でそういう外国人学校を支援しているところが厳然とあると。私は関西ですが、関西だけじゃございません。これは全国あちこちございます。
 したがいまして、先ほど大臣ちょっとおっしゃった、外国人学校を支援するとしたらどんな支援の仕方があるかと。規制するのと違いますよ。学校教育法上きちっと位置付けられた認可学校であるわけでございますので、自治体だけで応援するということが今あるけれども、国で私は支援があってもいいと思うんですよ。検討する必要があると思いますけど。
 大臣おっしゃったように、専修学校は制度化されたけど、外国人学校の方はほったらかしで今日に至っているということであるならば、一九六六年以来の、きちっとした土俵にのせたのに、一つは制度化され一つはほったらかしになっているということは、これはちょっと良くないのではないかと思いますので、これをきちっと真正面からとらえて、そして場合によっては中教審に諮問するとかいうようなことを直視して、斜めからじゃなくて真っすぐ見て、この外国人学校支援を、ましてアジアの共同体という構想も現政権はおありなわけですから、別にアジアだけじゃありませんけどね、欧米の方もインターナショナルスクールもありますから、御検討いただければと。外国人学校の支援の在り方を真正面からとらえて、そして宿題としてずっと残っていることをちゃんとやっぱり本格的に議論して、国民的な御意見もちょうだいしながら答えを出すということが大事なのではないかと。
 何かこれ、法律通ってから、朝鮮学校だけに絞った何か教育内容をチェックするみたいな、そういうよこしまな、教育内容をチェックすることは本来おかしいわけですからね。そういうことをきちっと中教審に諮問するということをやられたらどうかなと。二十年間の宿題をいよいよこの機会に、様々な報道もされているわけですから、大新聞が全部書いてあるわけですから、意見は違っていますけどね。いかがでしょうか。
#184
○国務大臣(川端達夫君) 朝鮮学校に限らず、いろんな、これは元々の日本にまさに永住している人の問題が基本にあるわけですが、最近のいろんな形で日本に働きに来られる方の子弟の問題含めて、いろんな意味での外国人の子弟の教育問題というのは大きな社会問題であることは間違いないと思いますし、そのことに熱心に取り組んできていただき、いろいろ御提言、活動していただいていることは敬意を表したいというふうに思います。
 自治体がそれぞれ支援をしているというのは、基本的に、先生おっしゃいましたように自治体が認可をしているということに基づいて、それに対して応援をするということでありまして、国は直接的にその認可をしている立場にないという意味では、元々この私学を含めて、いわゆる地方財政措置やあるいは地方への財政支援という形ではやっておりますけれども、直接的な支援はやっておりません。これは位置付けでそういう形になっている。
 そういう中で、モデル事業として、虹の架け橋という事業等々で、いろんな地方自治体が熱心にやっていただいている部分をモデル化してというときの事業をいろいろやっているんですが、基本的には義務教育段階において外国の人の子弟を受け入れるという、日本の学校に受け入れて、言葉が、例えばポルトガル語だとかいろんな言葉、スペイン語が話せる先生とかを置くとかいう、義務教育の受皿の部分に最大限うまくいくようにというのが主になっておりますことは正直申し上げてそうでありまして、それぞれ、とはいえ、なかなか言葉もよく分からないしということで自らいろんな学校をされるときに、資格も取れずに無認可のままとかいうのもいっぱいありますし、各種学校になってもなかなか専修学校までは基準が満たせないというふうな状況があります。
 今回の高校無償化の部分は、学校にということではなくて個人に着目した教育権、先生おっしゃるように教育権の保障ということの制度でありますので、国から地方を通じて、これも地方を通じてでありますが、支給するということでありますので、そういう形では国がかかわっているんですけれども、いずれにしても、先ほどおっしゃいました中学卒業後のあらゆる就学体制に対してどうかかわっていったらいいのか。それから、基本的にそういういろんな学びの部分に外国の人もいるということに学校の制度含めてどうあるべきかは、非常に大きなテーマであると同時に、国際的な関係の中で日本がこれからどういう立ち位置持つのかにもかかわる大変大事な問題だと思っておりますので、中教審も含めていろんな場で議論をしていくことを検討していきたいというふうに思っております。
#185
○山下栄一君 大臣、専修学校の方の高等課程は、今まで、この前参考人の方おっしゃっていましたですけど、国からの支援はなかったんですね。もちろん知事認可だと。専修学校も知事認可だと。各種学校、外国人学校も知事認可だと。だけど、専修学校の方は余り基準もがたがた、がたがたというか、言わないで、一年しかないのに何で高校に類するか私は非常に極めて疑問ですけれども、そこまで含めて、あっさりと、国が応援するんだと。それと比べると、非常に扱いが余りにも政治的になっていると。だから、そこで学んでいる子供たちは、おっしゃるように設置者側を応援するんじゃありませんからね。そういう意味でこの話は大事な話だというように私は思うんですよ。
 だから、扱いが、同じ二条五号に書いてあるのに何でこんなに、一方はあっさりと外形基準だけで決めていると、外国人学校の方はえらい、大学入試の学力あるかどうかまで、そんなの別に関係ないでしょうと。大学入試のために高校に類するか関係ないわけです。あくまでもそれは高校教育の話だからね。そんな基準まで持ち出して、ましてインターナショナルスクールにおいては無認可校でも支援の対象にしているわけですからね、大学入試基準の方は。そんなおかしなことになってるのと比べると、もう余りにも扱い方が政治的だと私は思います。
 そういう意味で、御検討していただくのも結構ですけど、私は、大臣おっしゃいましたように、長年の懸案事項になっておるし、同時に日本の見識が問われる、国際社会において、外国人学校の扱いについて、国民のもういろんな多様な意見があると思いますけど、この直視した議論を、どこか第三者機関ちょこちょことつくってやるんじゃなくて、堂々と大臣諮問で、中教審で議論、本格的に諮問すべきだと。
 先ほどちょっと含めてという言葉濁されましたので、ストレートに、これはそうすべき時期に来ていると、二十年間放置してきた問題が今問われていると。再度お伺いいたします。
#186
○国務大臣(川端達夫君) 御趣旨の部分は大変重く受け止めておりますし、一方で先生御指摘のように多様な意見があるという部分では、今回の部分でも、この委員会の審議通じてもいろんな意見があることも事実であります。
 そういう部分で、まさにこういう形で国際社会の中の日本がどういう姿勢を持つのかという極めて大きな問題にかかわることでありますので、先ほど中教審も含めてと申し上げましたが、申し訳ございませんが、大変重く受け止めて、議論をしっかりやってまいりたいと思っております。
#187
○山下栄一君 関連してですけれども、あえて民族教育権という言葉を使いますけれども、日本は単一民族国家ではないと。多民族国家というのはごく自然にあちこちにございますけど、日本も単一民族じゃないと。そういう意味で、民族教育という言葉をあえて使いますが、国境は人工的に線引いて、時代によって変わります。だけど、人種、民族というのは先天的なものでございます。国は、だけどあっち行ったりこっち行ったり、捨てられてしまう、国民の不本意な面でもよその国に行ってしまう場合もあると。したがって、民族のアイデンティティーを、精神の独立といいますか、そういうことを確認するための自分たちの文化、食べ物、着る物、衣食住含めて、音楽その他も含めてですね、それはもう非常に大事な人間としての人権にかかわることやと思います。言葉もそうやと思います。日本語でいくのか、ポルトガル語でしゃべるのかと。そのために、異国の地で生活されている外国籍の方々が自国の民族の教育を他国の中において学ぶということを私は大事にしなくちゃならないと。これは鳩山首相も共有される問題であろうというふうに思います。
 民族教育ということの確認が余り日本のこの文教委員会ではされてこなかったのではないかというふうなことを感じておりまして、日本人も一緒やと思います。日本は植民地化になった経験ございませんけど、だけどよその国に支配された人は大変なことでございますので、民族のアイデンティティーを確立するための人権は国際人権規約で認められていると思うんですね。
 我が国において、在日の方もそうやと思います。もちろん帰化される方もいらっしゃいます。帰化されないで、しかし、食べ物、いろんなお料理もございます、民族料理。そういう伝統文化、そして言葉、大事にしながら後継者にちゃんと伝えていきたいと、異国の地でも自分たちのそういうことを伝えていきたいという、これ貴い私は人間としての精神の独立にかかわる大事なことだというふうに思うんですけど。
 これ学校教育法上きちっと私位置付けられていると思うんですけど、確認したいと思います。
#188
○国務大臣(川端達夫君) 各種学校として認可されているものも含めまして、外国人学校においては、自由にその教育内容は、各種学校として届けている、認可を受けているものも含めて、自由に教育内容を定めることができますし、それぞれの国の文化を教える、あるいは言葉を教えるということはもちろん可能でありますし、このような形で外国人の子供が自己の文化を享有して、言語を使用するために必要な教育を受けることは、もちろんできるというか保障されております。
 御指摘の国際人権条約のこれはB規約二十七条、日本は昭和五十四年に批准で九月二十一日発効しておりますが、二〇一〇年三月現在、今時点で百六十五か国締約しておるんですが、国際人権B規約第二十七条、「種族的、宗教的又は言語的少数民族が存在する国において、当該少数民族に属する者は、その集団の他の構成員とともに自己の文化を享有し、自己の宗教を信仰しかつ実践し又は自己の言語を使用する権利を否定されない。」というふうに書いてあります。
 ただ、この規約は、その国における少数民族という位置付けをどう定義してどう解釈するかは幅があるというふうに思いますが、基本的にはこれも批准をし、同時に各種学校等含めての教育の自由というものは保障されているということでございます。
#189
○山下栄一君 ありがとうございます。
 次の話題に移りたいと思いますけれども、というか、もう一遍再確認ですけど、異国の地で民族、日本の場合ですけどね、日本の国内で民族が違う方々が、国籍も違う場合もありますけど、方々が自分たちの民族を大事にしながら後継者に対して民族教育をちゃんと施すということ、このことは学校教育法上きちっと位置付けられていると、それはまあ各種学校設置基準ということになるのかも分かりませんけど、学校教育法上きちっと位置付けられているということの確認を大臣からしていただけたらと思います。
#190
○国務大臣(川端達夫君) そういうことを規定はしていないんですが、否定をしていないと。してはいけないという条項はないということで、当然ながら認められているというふうに解釈をしております。
#191
○山下栄一君 ちょっと微妙におっしゃったんですけど。
 今、外国人学校は民族教育を日系の学校も含めましてされておるわけでございます。ポルトガル語で、例えばブラジルの人はブラジルの歴史文化、それを非常に大事にしながら後継者を育てられておるということでございます。
 したがって、外形基準ですけど知事の認可があれば各種学校、各種学校基準というのは文部省省令ですからね、学校教育法における文部省令をクリアして、知事が認可して外国人学校があって、無認可は別として、認可されている学校はそれを実際やっておられるわけですから、それは学校教育法上、各種学校という位置付けの中で認可も受けて、そして教育されているということは学校教育法上位置付けられるという以外に答えはないと思うんですけど。何かちょっと先ほどの答弁は分かりにくい答弁でしたので。
#192
○国務大臣(川端達夫君) そういう御趣旨でいえばそのとおりでありまして、各種学校として認可を受け位置付けられ、その中で、その学校の教育の中身に関しては自由が保障されているという意味では、その中で民族教育ということはそういう制度上保障されているということで結構だと思います。
 そして、これは衆議院の文教委員会が御視察へ行かれた報告を含めた議論が衆議院ではありましたが、そのときに東京の朝鮮学校において、ほぼ半数がいわゆる北系の方、半数が韓国系の方、ごく一部が日本人という構図の中で、韓国系の父兄に伺ったら、言葉を含めた民族教育を受けさせようと思ったらここしかないから来させていますという、やはり御指摘のような母国の言葉や文化を学ばせたいということがそれを実践しているという役割も果たしていることは事実でございます。
#193
○山下栄一君 ありがとうございました。
 冒頭も確認して、私が今から申し上げることは繰り返し申し上げてきたんですけど、二条の一号、二号、三号、四号、五号をざっと見ると、高校を中心として学びの支援をやるという考え方ですということを大臣おっしゃいました。私は、元々条約のA規約の十三条の(b)は、その中等教育というのは別に、日本社会でいうと高校ということになるという解釈もあるかも分かりませんけど、そこに限定する必要がないのではないかと思っているんですね。
 元々、これも前も言ったのでしつこいなとおっしゃるかも分かりませんけど、九七%も惰性で高学歴化を求めて進学して目的意識もなく行くこと自身がおかしいのではないかということなんです。だから不本意入学が、中退者がほとんど不本意入学だというのはそういうことやと思うんですよ。だけど、親が言う、周りが言うから、行っておかぬと格好付かぬでと言われるからとにかく籍を置くという。だから、高校一年生の一学期を乗り越えられないと。夏休み前で挫折して、それで無職となり、意識を持って就職したらいいんですけれども、無職でいて悪さするみたいな子供が出てきてしまうと。
 だから、目的意識を持っていくにはどうしたらいいんだと。この法律は御本人、生徒本人への支援のはずなんですけれども、何となく保護者への支援みたいなことに事実上なってしまうと。だから、自分が決断して、義務教育終わったと、次の進路だと。次の進路は人生の進路を考えて選択しないで、進学、上の学校に行かぬと損しますよみたいな、自分の決断じゃなくて、よそのいろんな、御両親も含めて、それで行ってしまうことを助長しないかと。授業料を徴収しないというわけですからね、公立は。
 これはもう教育的には一番、総理とか大臣は意志ある若者の支援のためだとおっしゃっているんですけれども、現実は惰性で高学歴化、高学歴化が高学力化になったらいいんですけれども、学力を身に付けないままに高学歴化するもんやから、惰性で行くもんやから、なかなかこの十六歳、十七歳、十八歳の多感な年齢が自立しないと。その自立しないということを結果的に助長しないかと。助長せぬように手を打たないかぬという、私はそういう懸念を強く持つんですけれどもね。助長せぬようにせないかぬという手を打たないかぬと。それはやっぱり真剣に議論して考えて、社会全体の問題やと思うんですよ。
 とにかく、高校が九七%が当たり前だという、だけど、あんな難しい学習指導要領を九年間、中学二年、三年の中身も余りマスターしないままに卒業したら、それはもう苦痛以外の何物でもないというふうに考えましたときに、この検証は大事だと思いますし、結果的に本人の学ぶ意欲をどれだけ増進させたのかということが結び付かないと、費用対効果はこれは無駄遣いになってしまうと。親は一時的に喜んだかもしれぬけれども、それは本人にとって不幸であったということに絶対させないという強い覚悟でこの財政支援をやらないと心配だなと。
 この懸念を払拭することをやっぱり真剣に考えていただいておりましたら、お伺いしたいと思います。
#194
○国務大臣(川端達夫君) この効果が御懸念のような部分というので、いい方に行って自覚のある子供が増えるのか、何かイージーに流れる子供が増えるのかというのは、正直申し上げて、それは懸念としてはあり得る、議論としてはあり得ると思います。
 そういう意味で、やはり基本的には高校の学びが個々人にとって居心地のいい適切な場所であるというためには、中学校における学びも含めて、高校の学びも含めて、いわゆる中高接続の基礎学力が、もう一度反復学習して付いてこられるようにとかいうふうに学習指導要領でも強化して、その接続がうまくいくようにという努力や、無償化に伴うことの効果も併せて、多様な学び、高校だけではなくて、先ほど来の専修学校も道があるよと。あるいは、私学も学費が三分の二にはなるよ、授業料がというふうなことでの機会の提供も含めて、いろんな角度から、高校がその学びの役割を果たすようにという努力を本当に一生懸命やっていく所存でございますと同時に、先ほど来の冒頭の御議論のように、修正で見直し規定も入りました。これは常にその部分をしっかり日々、しっかりとした検証をしなさいという御指導だというふうに受け止めております。
 そして、トータルとして本当に奥深く申せば、最近、大学の入学式だけではなくて、会社の入社式あるいは会社の職場に親が来るということが笑い話でないような現象を耳にしたことがあります。先生かねてから御指摘の、義務教育卒業したら自立して自分が学ぶんだというふうな、その自覚と自立心を持つ子供を育てていくということにまさに社会全体でも取り組まなければいけない切迫した事態にもあるというふうに思っておりますので、いろんなまた御指導をいただく中でしっかりと、そういうことが杞憂に終わるように、効果が出るように努力してやってまいりたいと思っております。
#195
○山下栄一君 ちょっと早めに終わるつもりですけど、もうちょっと我慢していただきたいと思いますけど。
   〔委員長退席、理事橋本聖子君着席〕
 この専修学校そのものがやっぱり高校学習指導要領を前提としていないと。そして、職業若しくは実際生活に必要な能力を育成する、又は教養の向上を図ることを目的としてこの専修学校というのができたと。
 割と専修学校というのは、そこそこ目的意識を持って、特に高等課程へ行く場合は高校に行かないわけですから、非常に目的意識を持って行かれると。今は県レベルの認可になっているんですけど、私はこの専修学校というのは、玉石混交いろんなのおありかも分かりませんけど、この使命がだんだん高まってきたのではないかと思っておりまして、余り意識しないで普通科で高校行くよりは、そこが一番、何となく進学みたいな、そういうことをやらせないためにも、この人権規約、社会権規約の十三条(b)にあるように、この技術的、職業的中等教育という、ここにちょっと注目した別のカリキュラムといいますか、前にも言っているんですけど、高校学習指導要領じゃない、技能学校的、職能学校的グループというか、そういう教育課程というのを考えて、そこは専修学校の教育内容でずっとこの何十年とやってこられているので、非常にモデルが私はあると思うんですよ。
 それを真正面から位置付けて、場合によっては一条校、まさに念願の一条校に、それほどキャリア教育、職業教育が、学力偏重のこの日本の学校教育体系の中で、やっぱりマナーとか、おっしゃっているコミュニケーション能力も含めて、そういう職業に直結、社会に接続するのに直結するような教育を施す、そういうカリキュラムで、英語、数学、物理とは言いませんけど、そうじゃないまた別の、元気が出て社会も認知されるようなグループがあるというのをつくれば、九七%も行かないと思うんですよ、もう高校に。そちらの方に選択しますと。職業に結び付いて社会も評価してくれる、企業も評価してくれるということに流れを変えて、日本の社会の意識転換していったら、私は非常に、一番課題になっているこの高校教育の在り方が抜本的にいい方向で行くんじゃないのかなと。
   〔理事橋本聖子君退席、委員長着席〕
 これをそろそろ、専修学校の様々な実績も築き上げられていますので、参考にしながらきちっと位置付けて、川端大臣のときに、鈴木副大臣のときに、また高井政務官のときにこれをちょっとちゃんとやっていただけたら、これは革命的にちょっと若者が元気になるのと違うかなと思いますけど、いかがでしょう。
#196
○国務大臣(川端達夫君) 専修学校が最近、おっしゃるように、この技能、技術を身に付けたいという非常に目的意識がはっきりしている子供がたくさん行っています。先ほど話題になりました工業高専も非常にそういう部分が顕著です。
 最近、また工業高校も含めて、そういう専門的な技能、技術を身に付けるという学校種が就職状況がいい、そして受入れ企業の評価が高いという現象が既に出てきておりまして、先生言われました何となく進学といいますか、大学においてもそういう状況で、何かいわゆる職業教育というんですかね、自分は社会の中でこういうことがしたいとかこういうことで能力を発揮したいとかいうことをやはり相当子供のときからしっかり教育的に身に付けないといけないということと同時に、こういう学校の果たしている役割が改めて注目をされてきている状況にあることは間違いないと私も思います。
 同時に、念願の一条校問題もあります。これだけ努力しているのになかなか一条校になれないと。これはまさに先生御指摘のように、教育課程が厳然とあるというところに一つの状況がある、あと条件もあるんですけど。そういう部分で、今の御指摘は大変本質的な大きな話だというふうに思います。
 先般来のここの議論でも、ドイツのマイスターの問題も御指摘がありました。そして、日本でも既に企業の中での学校もあります。そういう部分では、いろんな形でそれぞれが必要に応じて、必要が先行した中で今の体系が実はちょっと追い付いていないのかなという感じをいたしておりますので、これは非常に大きな問題でありますけれども、しっかりと、今就職が大変だからといって、大変若者が人生のスタートに今厳しい状況に置かれているのを、また未来に展開するにも大きな糸口であることは間違いないと思っていますので、大変大きな課題ですが、私も精いっぱい取り組んでまいりたいというふうに思います。
#197
○山下栄一君 ありがとうございます。
 次、別の話なんですけど、小学校、中学の義務教育の無償化の話なんですけど、これはもう冒頭で取り上げましたけど、小学校、中学の義務教育の財政支援もそろそろ見直す時期に来ているのではないかと。高校の無償化を契機に、この九年間の義務教育の無償の、前も言いましたけど、相変わらず授業料だけにしますかと。教科書、それから学校給食、ちょっと膨らましますかという無償の中身の範囲を広げる話もありますし、それから、就学援助法という厳然と法律があると。就学支援法じゃなくて就学援助法という法律があると、小中には。これもだから就学困難な子供たちを応援しようということからきた就学援助法なんですね。ここはだけど税源移譲して地方に任せてしまっているということ、それは政権交代して高校に光を当てようということになっているのに、前政権では地方に義務教育のをやってしまったというこの整合性が、セットで今回やっていただいたら有り難かったんですけど、これも大きなテーマだなと。
 それと、小学校、中学でも私学へ行っておられる方がいらっしゃると、この低年齢化でですね。そこは午前中も言いましたけど就学支援金ありませんねと。少なかったら就学支援金渡しませんのかと、高校は三割もおるから渡しますのかと、こうなってくるから。自分で勝手に選んだからそんなこと支援できるかみたいなことで今までやってきましたけど、そういうことではもう乗り越えられない。そうだったら高校も一緒の理屈になってしまうわけですから。高校は多いから就学支援金ということじゃちょっと分かりにくいですねと。
 そういう意味で、義務教育の無償化というのは、少なくても私学に行っておられる小学、中学生どうしますかということはきちっと議論をして、そしてこの高校の無償化を契機として、小中学校義務教育段階の無償化の在り方をきちっと議論して、国民の御意見ちょうだいしながら、ああ、それはもうやっぱり財政支援、国と地方は協力してやるべきですねという、それを相変わらず授業料だけでやっている、対象になっているというのはどうかなも含めまして、これもちょっと、いっぱい言いますけど、川端大臣、この真ん中に据えて取り組んでいただけたらと思います。
#198
○国務大臣(川端達夫君) 義務教における私学の位置付けは、理屈上は朝申し上げたようなことがあるわけでありますけれども、現実に教育の多様化の中でいろんな役割を果たしていただいているのは、高校は厳然と定数の分の三割をもうしっかり役割果たしていただいているのでありますが、義務教育の段階においても、単にそれは好きで行っているんやろうというわけではない大きな役割を果たしていただいていることは事実だと思います。
 そういう中で、というのと、義務教育の地方財政の在り方については、これも前回先生との御議論ありましたけれども、いわゆる義務教の国庫負担金の二分の一、三分の一という大議論がありまして、税源移譲を含めてということでありますが、それに加えて、子ども手当の話では給食費をどうするんだというふうなことを含めて、やはり現実にそれ以外のいろんな授業料、授業料というか学習に要する費用がいろいろあって、この厳しい経済状況の中で、所得の低い人は大変な苦労をしながら給食費の問題、修学旅行費の問題等々を抱えているという現実があって、加えて地方財政が非常に逼迫しているという中で、国と地方の在り方はこれでいいのかというのが、改めてまた問題が、例の構造改革によってこういうことでやろうといった後の経過として問題が出ていることは事実でございます。
 そういう部分で、高校の無償化法案に伴って、こういう個々人に着目しているとはいえ、個々に公私共に手当てをするというときに、改めて義務教の公私の問題、国と地方の問題をどうするのかは大きな問題提起であることは事実だというふうに思います。そういう部分では、今日は何か宿題ばかりいっぱいいただいておるようでありますが、いずれも本当に本質にかかわる大事な問題でありますので、これもしっかりと我々としては議論をして進めて、方向性をつくっていきたいというふうに思っております。
#199
○山下栄一君 最後に、教育の政治的中立ということ、教員の政治的中立もありますでしょうし、教育行政の政治性を排除するといいますかね、余り党利党略党派に偏った教育は駄目ですねと。教育行政は、やっぱりそういう政治的な、時の政権の意向によって教育内容が変わったらいかぬということが、教育行政の政治的中立の面があるというふうに、これが非常に重要な原理原則だと思うんですね。
 という観点から考えましたら、ちょっと申し訳ない言い方ですけれども、今回の法案は、もちろん負担軽減という大義名分はあるんですけれども、もちろんいろいろ試行錯誤し議論されて、野党時代に、それで政権交代したから出されたということはよく分かりますけれども、ずっと義家さんも問題提起されてきておるわけですけど、やっぱり政党主導、政治主導がちょっと強い状況の中で出された面があるのではないかというふうに私は思っております。
 そういう意味で、やっぱりきちっと中教審という幅広い見識を経た上で、恒久制度化ですからね、ちょっと三年間やってみましょうかということじゃないので、そういうことで、繰り返して、だから見直し規定、大臣も評価いただきましたけど、これは立法府の見識を示したなと私は思っておるわけですけど、実際に政権を掌握されると、教育行政の様々な課題も今ひしひしと肩にお感じになりながら指揮を執っておられるとは思うんですけど、誤りなき、子供たちが本当に元気が出るようなそういう教育行政を念願いたしまして、ちょっと早めでございますけど、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#200
○委員長(水落敏栄君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、北川イッセイ君及び西岡武夫君が委員を辞任され、その補欠として西田昌司君及び植松恵美子君が選任されました。
    ─────────────
#201
○委員長(水落敏栄君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#202
○橋本聖子君 私は、自由民主党・改革クラブを代表して、本法案に対して反対の立場から討論いたします。
 まず、高校授業料無償化が本当に子供のためになるように我々が議論を尽くしたとは言えません。本法案については、戦後の学制改革以来の六十年ぶりの大改革であるにもかかわらず、政策理念が明確でない、恒久的な政策なのに恒久財源がない、低所得者への支援になっていない、公私間格差の解消がない、地域間格差の解消がない、地方公共団体の準備期間がないなどの様々な問題点が指摘されており、国会での議論を通じてきちんとした制度設計に改められることが期待をされておりました。
 しかし、これらの問題は、今日に至っても何一つ解決されておりません。中でも、制度の根幹である政策理念が明確ではありませんし、目的や効果についても十分な説明がされたとは言えません。
 元々我が党は、高校授業料無償化よりも幼児教育の無償化を提案してまいりました。幼児期の子供たちは最も弱い立場にあり、最も教育的効果が高いことから、この教育環境を整えることこそ今我が国にとって重要な政策だと考えているからであります。ただし、本法案に対しても、単なる反対ではなく、例えば所得制限を設けて低所得者支援や公私間格差是正のための財源を確保するなどの対案をもって審議に臨んでまいりました。
 議論を通じて双方の考え方の違いを明確にし、国民の意見を問うこともできたはずですが、残念ながら、政府側は従来の答弁を繰り返すのみで、議論を深めようとする積極的な姿勢が示されないまま本日の採決を迎えました。
 高校授業料無償化は、民主党マニフェストの重要政策の一つであります。しかし、それならば、明確な理念を示し、国民各界各層の意見を十分に聞き、教育現場に与える影響をしっかりと下調べし、一つ一つの課題を丁寧に解決した上で実行に移すべきではなかったでしょうか。政治主導の名の下に、毎年四千億円にも上る恒久財源を必要とする制度を国民に十分な説明もないまま導入し、その結果はっきりとした教育効果が上げられないのであれば、無駄なばらまきと言わざるを得ません。
 本法案については、恒久的な制度とするには問題があり、数々の課題が残されております。拙速な実施は現場を混乱させ、むしろ子供たちに不利益をもたらすことになると懸念しております。本案には課題点を列記した附帯決議もあり、三年後の見直し条項もあります。制度開始後直ちに検証を行い、今国会中にも改めるべきことは改め、真に子供たちのためになる制度とするための議論を継続するよう委員各位にお願いをして、反対討論といたします。
#203
○谷岡郁子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の谷岡郁子です。
 私は、通称高校無償化法案に対し、賛成の立場から討論いたします。
 本法案が目指すものは、高校レベルの教育が親や生徒本人の投資や特権であるというこれまでの考え方を変え、未来を建設するための国の投資という考え方に転換し、これに向けて第一歩を踏み出すことです。
 コンクリートから人へを掲げる鳩山政権にとって、人間の可能性に投資をすることが幸せな国をつくるための必要条件です。より実力を付けた人がより大きな国際競争力を身に付け、繁栄する長寿社会を支えるものと信じるからです。高度化、複雑化が著しく、目まぐるしく変転する二十一世紀のグローバル社会においては、手に一つの技術を付けるだけでは職業人生を全うするのは困難です。
 また、市民社会の成熟や諸科学の進歩、環境問題の深刻化などに伴って、国民は、生活者としても主権者としても生涯学び続ける基盤と姿勢を必要としています。世界中の国々がこぞって高校レベルの教育や高等教育への投資を増やし続けるゆえんです。教育に、つまり人に投資をしない国は、二十一世紀のグローバル社会では繁栄できないのです。遅ればせながら日本としてこの道への扉を開けるということにこの法案の意義があります。
 本法案の審議で取り上げられた所得制限が必要との議論は、相変わらず高校レベルの教育さえもが特権あるいは恩典であるかのような錯覚に基づいております。国の繁栄への必要条件という考えに立てば、それが正当な投資であることは自明の理なのです。単にグローバル経済への競争力という観点からこのことを主張するのではありません。これは、幸せな人と社会をつくるために必要なことです。十五歳から十八歳の間に自己を学び、善きこと、美しきことへの感性を磨き、社会性やコミュニケーション能力を身に付けることによって人は幸せな人生を歩むことができます。このような人々が多様な個性や文化性を発揮して相乗効果を生み出し、支え合う社会が幸せな社会なのです。
 この夢を実現するためには、高等教育の無償化に向けての長い道程があります。また、委員会審議でも取り上げられたとおり、後期中等教育の大綱化を促進する必要もあります。受験科目に集中しがちな視野をスポーツや芸術、文化、職業観の育成に広げ、二十一世紀の主権者教育へと広げる必要があります。
 私たちは、立ち止まって教育を総点検し、日本の若者たちの自己肯定意識の低さやチャレンジ回避の傾向がどこからくるのかを見つめ、その由来に応じた対策を立てねばなりません。しかし、このためには、まず、本法案をこの国会で成立させ、日本の生徒や親にのしかかる経済的負担を大胆に軽減することが不可欠です。
 日本の教育の新たな時代の扉を力を合わせて開けることを同僚議員たちに呼びかけ、私の賛成討論といたします。
#204
○山下栄一君 私は、公明党を代表して、公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案について、賛成の立場から討論を行います。
 本法律案は、高等学校等において学ぶ生徒の授業料負担の軽減を図ろうとするものであり、その基本的な考え方に異論はありません。
 しかし、高等学校においては、現行の教育行政の仕組みでは、学習指導要領など国が大枠を定め、管理運営については地方公共団体が責任を持つという役割分担がなされております。本法律案の提出に当たって、高等学校に係る教育行政の在り方に与える影響をどこまで検証したのか、つまびらかではありません。
 公立高校の授業料が不徴収とされることにより、将来について深く考えることなく何となく進学する者が増えるとともに、高校以外の進路を模索している生徒にとっても、生徒本人の意志にかかわらず、周囲が取りあえずの高校進学を勧める向きが強まるおそれもあります。その結果、学習意欲が伴わないまま進学する者や、公立校の入試の激化による不本意入学が増加することも危惧されます。
 また、公立高校と私立高校との間で支援の仕組みが異なることに多くの関係者が疑問を抱き、地域間においても公平性の確保の観点から少なからぬ課題が生じることが、制度開始を目前にして改めて認識されるようになってまいりました。
 こうした疑念や課題について真摯に検証作業を行うとともに、顕在化してきた課題については速やかに具体策を講じることこそ、本制度をより良いものへと変えていくただ一つの道であると私は考えております。
 そこで、私どもといたしましては、この制度の欠陥を放置せず、法律上の義務として、本法施行後に見直しを行い必要な措置を講じられるよう本法律案を修正し、このことが制度上担保されることをもって本法律案に賛成することといたしました。
 今後見直しを行うべき多くの課題がこれまでの国会論議において指摘されてまいりました。その一つが、授業料以外の経済的負担をどのように軽減していくかという問題です。入学金等の学校納付金についても支援すること、給付型奨学金を創設することなど、異口同音に各党各会派が提案してきた施策の実現に向けて、政府において建設的な議論がなされ、今後の見通しが速やかに示されることを強く希望する次第であります。
 また、本制度導入と引き換えに実施される特定扶養控除の見直しに伴い、特別支援学校高等部に通う生徒など結果的に現状よりも負担増となる場合への対応も、その具体策が示されておりません。教育費の負担軽減をうたうのであれば、制度の利点のみを強調するのではなく、今回の特定扶養控除の見直しと併せた全体像を示すとともに、教育費負担の在り方をどのように変えるのか明らかにすべきであります。来年度に向けて速やかに検討が開始され、中学校を卒業する生徒と保護者が安心して進路を選べるよう、迅速な対応を望むものであります。
 義務教育終了後の若者の学びに対する支援の在り方も、この見直しの際に真剣に議論すべき課題であります。高等学校での学びを充実させることはもとより、高校にこだわらない多様な学びを支援していくことは、多様な価値観を認めていくこれからの社会にとって極めて重要な視点であり、若者の真の自立支援に資するよう、本制度にもこうした考え方を踏まえた運用が期待されるところであります。
 本法律案の定める支援措置の不備を改善するためには、本制度が単なる教育条件の整備にとどまらず、高等学校を始めとした義務教育終了後の学びの在り方に大きな影響を及ぼすものであるという認識を常に持ち、教育的見地からの再検討が不可欠であることを改めて注意喚起したいと思います。
 最後に、この四月以降、順次本制度の影響が明らかになってくることから、この問題を中央教育審議会に諮問し、教育的見地からの幅広い視点と知見を取り入れ、制度の改善を図ることも極めて重要です。
 我が党の強い主張により、政権政党の御賛同も得て法案を修正し、附則に規定の見直し条項を入れることで立法府の見識を示せたことを高く評価し、賛成討論といたします。
#205
○委員長(水落敏栄君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#206
○委員長(水落敏栄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#207
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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