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2010/03/30 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 財政金融委員会 第8号
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2010/03/30 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 財政金融委員会 第8号

#1
第174回国会 財政金融委員会 第8号
平成二十二年三月三十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     牧野たかお君    北川イッセイ君
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     川崎  稔君     尾立 源幸君
     姫井由美子君     富岡由紀夫君
    北川イッセイ君     牧野たかお君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     徳永 久志君
     白浜 一良君     山本 香苗君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     田村耕太郎君     姫井由美子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         大石 正光君
    理 事
                大久保 勉君
                藤田 幸久君
                円 より子君
                愛知 治郎君
                林  芳正君
    委 員
                風間 直樹君
                川合 孝典君
                川上 義博君
                自見庄三郎君
                徳永 久志君
                富岡由紀夫君
                姫井由美子君
                前田 武志君
                水戸 将史君
                峰崎 直樹君
                尾辻 秀久君
                鴻池 祥肇君
                鶴保 庸介君
                中川 雅治君
                牧野たかお君
                若林 正俊君
                荒木 清寛君
                山本 香苗君
                大門実紀史君
   国務大臣
       財務大臣     菅  直人君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        亀井 静香君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚 耕平君
       外務副大臣    福山 哲郎君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   政府参考人
       金融庁検査局長  森本  学君
       財務省国際局長  中尾 武彦君
   参考人
       株式会社日本政
       策金融公庫代表
       取締役副総裁   渡辺 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○株式会社日本政策金融公庫法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(大石正光君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、川崎稔君、姫井由美子君及び白浜一良君が委員を辞任され、その補欠として徳永久志君、富岡由紀夫君及び山本香苗君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(大石正光君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁検査局長森本学君外一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(大石正光君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として株式会社日本政策金融公庫代表取締役副総裁渡辺博史君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(大石正光君) 株式会社日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。
 今日は、両大臣ほかお越しいただきまして、ありがとうございます。
 法案に入る前に、中小企業金融円滑化法案について、主に亀井大臣にお話を伺いたいと思います。
 お手元の資料で日本経済新聞をお配りしておりますが、三月十六日のこの委員会で大塚副大臣の方から十二月末までの円滑化法案の実績について報告があったわけですが、その後、この日経新聞によりますと、一月末までの返済猶予申請が約三万六千件、それから条件変更が約一万二千件と増えたとなっております。これは、要するに十二月に受付分が対応が増えたということで増えたということになっているわけですが、この数字が出ておりますその左側の方に、三井住友銀行の方のコメントとして、「中小企業の社数ベースでみると二割程度減っている」と。それから、右下の方に行きまして、住宅ローンに関しては、みずほ銀行の方で、「申し込みは増えているが、事前相談の件数は着実に減っている」というふうに報道されておりますが、この二つの銀行の方のコメントですね、この二点について大臣はどういうふうに認識されておられるか、お伺いしたいと思います。
#9
○国務大臣(亀井静香君) 今、法律施行後の状況を検査官、全国の金融機関について検査等を行っておる最中でありますので、現在どういう状況になっておるかを正確に今の時点で数字として捕捉しておるわけじゃございませんけれども、私、昨日も福岡に参りまして金融機関の方々ともお話をする機会を持ったわけでありますけれども、その前は広島、それから大阪等々とやっておりますけれども、皆さん方がおっしゃることは、従来のペースでの返済猶予の相談、それに比べて大体三倍から四倍、あの法律が施行された後増えたということを皆さん方言っておられました。
 非常に率直なことをおっしゃる方々も何人もいらっしゃいました。自分たちは日ごろからちゃんと御相談に乗って融資をやっておるというつもりで経営者としておったけれども、しかし、あの法律が施行されたことによって、そういう相談、申入れが三、四倍、もう五倍というところもありましたけれども、増えたということは、日ごろ自分たちのやはり融資についてのマターといいますか、それが不十分だったということを、そのことをもってある程度思い知らされたという非常に率直な感慨を述べておられる方がたくさんおられました。
 もう間違いなく、あの法律によって、法律の趣旨が、金融庁の職員も一生懸命PRをいたしました、徹底をし、また金融機関自体が金融機関の社会的責任をやはり痛感をされるところが多くなってきたと。まあ全然なかったわけじゃありませんが。そのことと、法律の趣旨をきっちりと理解をされる金融機関が多くなってこられたということの中で、私は、この法律というのが当時予想しておった返済猶予の相談をすると新規融資が受けれなくなるんではないかという、まあそうした私自身も危惧をしておったわけでありますが、そういう状況はおかげさまで今のところ相当薄らいでおるのが私は実態ではないか。
 それよりも、異口同音に貸し手の立場からおっしゃることは、新規の設備投資についての借入れのそうしたお申出がないと言うんですね。運転資金はあるけれども、新規の借入れのお申出が極端に落ちていると。だから、今おっしゃいますね、大臣、大事なことは、金繰りを楽にする、そういう政策も大事だけれども、やはり仕事が出ていく、そういうことを中小零細企業等におやりにならないと、金繰りを良く幾らされても、実態というのは大変な状況になっていますよということを異口同音に私がお会いしましたそういう経営者の方は言っておられるというのが私は現実だろうと思っております。
#10
○藤田幸久君 昨日、福岡とか広島とか、大臣がお会いになったのは信金、信組の方々が多いというふうに伺っておりますが、ちょっと私、たまたまいろんな県の経営者と最近会っておりまして、東京も含めてでございますが、多分信金、信組以外の金融機関が主かもしれませんが、これは、程度はどの程度か分かりませんが、実は私は借り渋りって話を聞きました。大臣、その借り渋りってお話聞いたかどうか分かりませんが、私も余り聞いていなかったんですが、かなり私、最近お会いした方々でございました。
 今ちょっと大臣がおっしゃったことなんですけれども、つまり、うっかり申し込むとランク付けを下げられるかもしれないんで申し込めないとか、借りたいというだけで疑われるので借り渋りになってしまった。それから、ちょっとこれは極端かもしれないけど、ちょっとしつこく聞いたら、余り無理して聞くとこの円滑化法案について血を見ますよと言われましたと、そうするとどうしてもひるんでしまうということを少なくとも私が十数名の経営者から聞いたんですね。
 ですから、今大臣がおっしゃったように、円滑化法案、大分定着をして実績が上がっている一方で、たまたま制度の不理解と貸し手の方の現場の方の対応の問題等々が混じって、一方で借り渋りというふうに、私が会った経営者の中には、外から見るとかなり実績も収支も良くなってきているけれどもキャッシュフローが困っているというような方も含めてこういう話伺ったんですが、この借り渋りというようなお話とか、こういう実態もあるというようなことについてお耳にされたことございますでしょうか。
#11
○国務大臣(亀井静香君) 委員御指摘のように、そのことは、法律を作る前からそういうことが起きやしないかということを危惧した大きな点でございました。
 そういうことが起きないように、金融機関の窓口といいますか、相談に乗るところがきっちりと対応するように、それをしない場合には、その状況を、金融庁としては業務改善命令その他の処置までとるという非常にある面ではきつい姿勢で臨んでおりますが、別にきつい姿勢だから態度が変わったというわけではございませんけれども、先ほども御説明申し上げましたように、今、当初思っておったような金融機関サイドからの対応は相当変わっている。むしろ、借り手の方に取り越し苦労的な観点から申出をちゅうちょされるという機会もあると思いますが、金融庁として、今後そういう御心配は要りませんと、金融機関も借り手の立場に立って、借り手を育てるという立場でこの対応をする姿勢になっておるからということを我々としても今後大いに啓蒙し、またPRをしていきたいと。
 委員御指摘のようなそういう状況があることは、私自身もよく聞いております。
#12
○藤田幸久君 その関係で、昨日、福岡ですか、大臣行かれまして、例えば中小の金融機関に関する検査については緩和をしてもいいんではないかというふうにおっしゃったということも伺っておりますが、そのことの確認と、それから、いわゆる目利き能力といいますか、つまり、財務だけではなくて、やはりいろんな経過の中で、その企業のいろいろな事業計画も含めた、そして現在の業績も含めた点ももう少し勘案すべきじゃないかというようなことも指導をされておられると思いますが、この検査の緩和と、今の目利き能力等についてどういうふうにお考えか、お聞きしたいと思いますが。
#13
○国務大臣(亀井静香君) 極めて重要な点を御指摘になっておられると思いますけれども、ただ、担保がどうだとかそういう、また、当面の数字に表れている状況だけじゃなくて、借り手の事業に対する情熱、将来への取組、そういうようなこと全体を評価をして融資に対してやっていただきたいということは私ども強く言っておることでありまして、監督検査マニュアルを改定するときにも当たって、そのことを強くその中に入れておるわけであります。
 また、私は検査官を集めて指示をしておりますことは、検査に備えての詳細な資料を要求をするというようなこと、残念ながらそういう状況があるのが実態なので、この検査についてはそういう過大な負担を掛けないという、そういうことにすべきで、そういう意味でも検査マニュアルも変えておるわけでありますが、この度、さらに中小金融機関についてはそうした検査マニュアルを、またこれをきちっと変える予定にしております。
 それで、私は検査官に強く言っておるのは、書類だけに頼る、数字だけに頼る検査をやるなと。その数字の背後にあるものを見抜く力が君たちになければ本当の検査にならないんだぞということを私は強く言っておるわけでありますが、もう余計な負担、実質的な中身の検査に関係のない負担を掛けないように、私ども、検査官に対して強い教育、また指導等をやっております。
 うちの検査官は非常に優秀でありますから、簡単に言いますと、何でも私は竹中さんのせいにするわけじゃありませんが、当時の金融についての検査姿勢とは金融庁の検査姿勢、がらりと変わったんだということを君たちは認識をして検査をやれということを強くいつも指示をしておるわけであります。
#14
○藤田幸久君 大変力強いお言葉をいただきましたので、是非、更にそうした努力を金融庁全体で取り組んでいただきたいと思います。
 それで、新規に関して、やはり保証協会の関係のことで、これは、貸し手も借り手の方もまだ十分分かっていない部分があって、私も勉強しておるんですが、それで高橋政務官お越しいただいているので、このいわゆる条件変更対応保証制度とそれから景気対応緊急保証で実績としては余り上がっていないというふうにも聞いているんですけれども、なかなかプロパーの融資を借り換えることは難しいと聞いておりますが、実際の状況について御説明いただきたいと思います。
#15
○大臣政務官(高橋千秋君) 三月の中旬に大手三行だけ金融庁から発表されているんですけれども、中小につきましては四半期に一度ということで三月末のものが五月に発表されますので、そこまではまだ分かりませんが、大手三行の十二月の四日から今年の一月末までの実績でいいますと、八千九百二十一件ございました、この条件変更対応がですね。それで、そのうちで断ったというのが三十九件あります。率にすると〇・四%ということで、ほとんど断っていないわけなんですけれども、これ、民間金融機関による条件変更というのは積極的に行われているんではないかなというふうに思います。
 この条件変更対応保証というのは、円滑化法の施行によっても民間金融機関による条件変更が進まない場合に備えていわゆる旧債振替、これが、例外的に認めたというのが亀井大臣の地元の広島銀行で二件だけございます。ただ、現時点での実績は二件ですけれども、民間金融機関による対応が進んでいるのであれば問題ないのではないかというふうに思っております。
 一方で、御指摘のように、公的金融を利用している中小企業者のためどうするのかということですが、公的金融機関にも、積極的に条件変更に応じることが必要だということで、年末と年度末に直嶋大臣の方から積極的な対応を要請をいたしました。その結果、対前年同月比で七割増の実績を上げております。そのほかにもニューマネー、いわゆる条件変更だけじゃなくて、景気対応緊急保証や日本公庫によるセーフティーネット貸付けなど、そういうものを積極的に総動員をしてやっていきたいというふうに考えております。
#16
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 せっかく亀井大臣いらっしゃっておりますので、郵政改革案について、まずこの限度額を二千万円に引き上げるということについて、この二十四日のペーパーによりますと、国民の利便性等々、原口大臣とのお二人の談話で述べておられますが、ここに至った経緯、背景を説明いただきたいことと、昨日、福岡で、信用金庫などの状況を見て必要があれば引き下げると、この実施時にとおっしゃっておられますが、この理由と昨日おっしゃったことについて御答弁いただければ有り難い。済みません、通告外でございますが。
#17
○国務大臣(亀井静香君) 郵政改革については、閣議決定後、それを受けまして、まず国民の方々、また各界各層の皆様方の御意見を広く聞く必要があるということで、我々としては相当丁寧にやったつもりであります。さらに、三党の御意見、民主党の方々には政策会議ですね、あれで九回、また社民党、国民新党については数回、意見をいただくという会を丁寧にやってまいりました。そして、その上、原口大臣とこの四月に提出する法案の骨格についても最終的な協議をし、そしてそれを、その結果を総理に御報告申し上げ、オーケーを取った後も、全閣僚ではございませんけれども、関係の深い閣僚にその旨を申し上げ、かつ与党三党の幹事長にそれぞれその状況を報告し了承を得たという経緯で現在進んでおりますが、今日また官房長官から、六時から、非常に大事なこれは法案であり、日本郵政の事業が成功していくためにもう全閣僚の御意見を、今後どう事業展開をしていくべきかというようなことについてお話をいただけるという会も設定をされておりますので、大変有り難いことでありまして、私どもとしては、更にそういう御意見を聴取をして、言わばこれは世紀の改革だと、このように思っております。
 それと、今委員御指摘の、その中で限度額を決めたわけでございますけれども、これについて、先ほど申し上げましたように、相当丁寧に私どもとして御意見を聞き、御要望も聞いたんですが、もう残念ながら、まあ当然かもしれませんが、もう真反対の御意見というのも相当あるわけでございまして、限度額についてもですね。
 実際にこれを施行するときに、この法律成立時にそういう処置をとりますが、その後、預金がどうシフトしていくのか、そういう実態、経済の状況等をしっかりと判断をして、そうして実際の施行時において改めてこれを我々としてはもう一度判断をしたいと。
 総理からも、そのときは、じゃ、上げることも下げることも両方あるんですねというお話でございましたから、もちろんそうでございます、そのまま維持ということもあるかもしれませんけれども、もう一度そうした状況をその時点でしっかりと精査をして対応したいと、こういうことも申し上げたわけでありますが、私どもとしてはそういう考え方で現在進んでおるわけであります。
#18
○藤田幸久君 御丁寧な説明ありがとうございました。
 済みません、もっとお聞きしたいところですが、時間が迫ってまいりましたので、この法案について、絞って二問、菅大臣ほかにお尋ねしたいと思います。
 この日本政策金融公庫法の関係で、JBICに関して、先進国の大型海外プロジェクト受注に関してJBICによる資金支援を解禁する方向で調整に入ったと、この私の二問目の質問でございますが。それで、こういった政策を効果的に進めるためにはJBICの分離独立論というのが出ておりますが、私もどちらかというと賛成でございますが、この点について、まず財務大臣、お伺いしたいと思います。
#19
○国務大臣(菅直人君) 今御指摘のように、このJBICという国際協力銀行、過去の経緯を見ても、いろいろな経緯の中で国内的な案件を扱うところ、海外を扱うところが一緒になって今の基金ができております。
 そういう中で、特にJBICの役割はこれからの新成長戦略などにおいても大変大きいということで、この国際協力銀行を今のままの形でいいのか、場合によってはもう少し海外で活動しやすい形に分離も含めて必要なのか、これは国家戦略室の方でもそういう新成長戦略の検討とも関連して議論されておりますし、また財務省としても多くの皆さんの意見を聞きながら検討してまいりたいと、このように思っております。
#20
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 それから次に、資料の二枚目、御覧いただきたいと思いますが、この緊急支援のことについてお伺いしたいと思います。
 今お話ありましたように、このJBICというのは、海外事業支援緊急業務ということで日本企業の資金繰り、これリーマン・ショック以降支えたわけでございますが、それで大変そういう意味では特徴を出してきているわけですが。
 私、前から思っているんですが、この間、私、一月もハイチにも行きましたし、それからスマトラ等も行ったんですけれども、今、日本の援助団体が資金面でも人材面でも伸び切っているんです、どんどん難民も増える、災害も増える。一番重要な部分というのはスタート基金なんですね。普通は、災害が見えた後、被害者を見ながら国民が反応してお金を後から集める。ところが、緊急支援というのは、この間のハイチでもチリでもそうなんですが、遠くに、しかも緊急の機材を持って出ていかなければいけない。その部分を便法的に今補っているのがこのジャパン・プラットフォームという、ピースウィンズ・ジャパンとか入っているわけですが、これはある意味では、政府だけではなかなか難しかったので、便法的に経団連も絡ませて、経団連と政府とNGOで一緒につくっているんですが。
 最近見ておりますと、この最初のその初動調査費用、これが二枚目、そうなんですけれども、やっぱりこの部分は、よいしょと機材を持って危険地域に出ていかなければいけないので、私はこの部分を政府でもう少し手厚くすべきだと思ってきたわけですが、そうしてみますと、このJBICの言わば金融的な緊急措置という面と、それからオールジャパンで支援をするという意味からしますと、こうしたジャパン・プラットフォーム、今のところは外務省が中心なんですけれども、趣旨からしますとJBICの方でこの部分を支援をする。これは、海外の大型プロジェクトの支援なんかに比べますと多分けたが二つ、三つ下の額でできて、しかも非常に効果が多いという気がいたしますが、こういう可能性について御検討いただきたいと思いますが、新しい話でございますけれども、どういうふうにとらえていらっしゃるか、財務大臣の方からお聞きしたいと思います。
#21
○国務大臣(菅直人君) 藤田委員はこういう分野のまさに専門家中の専門家だというふうに私もよく承知しておりまして、そういったところの現場の意見としての大変重要な意見だとお聞きをしております。
 ただ、これまでの経緯を申し上げますと、今言われましたジャパン・プラットフォームなどを含めたこういう分野は外務省の無償資金協力の一環、つまりはODAという形でやっておりまして、このJBICはやはり準商業ベースのもの、我が国の国際協力の維持向上といったもの、あるいは収益性のない案件についてはJBICとしての拠出ということはこれまで一応対象外になっておりまして、こういうもののNGOについては他のODAの仕組みということになっております。
 そういった意味で、趣旨はよく理解できるんですけれども、この分野は、場合によってはODAの枠組みの中に、JICA等の中でもっと強力に対応できることを検討することの方がこれまでの仕組みの延長上ではより好ましいのかなと、このように思っております。
#22
○委員長(大石正光君) 藤田君、時間が終わっておりますので、短めにお願いします。
#23
○藤田幸久君 時間が参りましたので、これまでの仕組みじゃない形の検討の時期に援助体制そのものが世界的になってきたのではないかという問題提起を申し上げまして、御検討をお願いをして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#24
○牧野たかお君 自民党の牧野たかおでございます。
 日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案の質問をさせていただきますが、亀井大臣がいるときに通告をして聞けばよかったんですが、それは後にいたしまして、まず、今回の法律の改正案についてですが、去年コペンハーゲンで開かれた気候変動枠組条約の会議、COP15の席上で鳩山総理が、今後三年間に気候変動対策に取り組む途上国に対して百五十億ドル規模の支援を実施すると発表したと、これが鳩山イニシアチブというふうに言われておりますが、この鳩山イニシアチブという名称はどういうことでお付けになったんでしょうか。今日、外務省から福山副大臣に来ていただいていますので、よろしくお願いします。
#25
○副大臣(福山哲郎君) 福山でございます。
 牧野たかお委員にお答えを申し上げます。
 御案内のように、昨年の九月、国連の気候変動首脳会合において鳩山総理が鳩山イニシアチブという表現を初めて用いられて、途上国支援について表明をされたということでございます。
 このときの途上国支援については、一つが新しい新規の官民の資金、それから二つ目が、これはコペンハーゲンでも大変な議論になりましたいわゆる資金による援助、資金支援による削減分に対するMRV、測定可能、報告可能、検証可能な形でのルール作り、そして三つ目は革新的な資金のメカニズム、そして四つ目が知的所有権の保護、こういったものを原則として鳩山イニシアチブとして世に問うていきたいと表明をされたということで、この後、政府部内でこの鳩山総理の演説を検討をした結果、今委員御指摘のCOP15の期間中に具体的な形として鳩山イニシアチブとして公表させていただいたということでございます。
#26
○牧野たかお君 事前に通告してあったものですからお詳しく説明をしていただきましたけれども、この百五十億ドルという支援、当時のレートなのか分かりませんけれども、一兆七千五百億円という数字が出ていますが、この百五十億ドルの支援の内訳というのはどういうものなんでしょうか。
#27
○副大臣(福山哲郎君) お答え申し上げます。
 これは、途上国の気候変動対策を支援をするために、二〇一二年末までのおおむね約三年間で官民合わせて百五十億ドルの規模の支援を実施するものであり、このうちの約八千五百億円、おおむね七十二億ドルについては、二国間の円借款や無償資金協力、技術協力、それから世界銀行の気候投資基金、CIF等のODAの金額でございます。残りの九千億円、おおむね七十八億ドルはJBIC、NEDO等によるOOF等の金額で、さらにそのうち四十億ドルが民間資金ということになっております。
#28
○牧野たかお君 何でこういう質問をしたかというと、私も質問をするために調べたから分かったんですけれども、今度のその百五十億ドルの支援というのは、そもそも二〇〇八年から五年にわたって一兆二千五百億円の支援を行うというふうに福田元総理のときに発表しましたクールアース・パートナーシップというのが残っておって、それが百億ドルで、要はその延長というかその組替えをしたにすぎないと言うと怒られるかもしれませんが、要は元々のものがあってこの支援の発表をされたんでしょうけれども、何となくそれを知ると、何か元々やっていたものを組み替えて名前を付けちゃうのもちょっとどうかなと思ったんですが、その点はいかがですか。
#29
○副大臣(福山哲郎君) 委員御指摘のとおり、クールアース・パートナーシップを再編をし、それを組替えと言うのか再編と言うのかは別にして、再編をして、新たに今回御審議をいただいているJBICの法改正等も含め、さらにはCIFへの拠出金やJBICの積極活用、それから民間資金の一層の活用によって約七千億円を加えて一兆七千五百億円規模の支援ということにいたしました。
 ただ一方で、クールアース・パートナーシップが五年間の間で未実施の部分もあったということ、それから、クールアース・パートナーシップは削減と経済成長に対する日本の考え方に基本的には合意をした途上国に対してこのクールアース・パートナーシップで支援をしていくという形でしたので、若干鳩山イニシアチブはもう少し幅広に、気候変動対策に取り組む途上国や脆弱、要は影響に対して脆弱な国に対して交渉によっては我々としては資金を援助していきたいということを強く表に出しました。
 その結果、御案内のように、コペンハーゲン合意は、もう百か国以上がコペンハーゲン合意に合意をしたり、途上国が削減行動を示している国も出てきておりまして、この鳩山イニシアチブについての途上国側からの期待や要求もより強まっているというふうに我々としては考えております。
#30
○牧野たかお君 言いがかりを付けているわけじゃないんですが、組み替えて新しいものを付け加えるというんだったら、私は、クールアース・パートナーシップという名前にニューか何かを付けて、個人名を付けるのはどうなのかなというふうに私は感じたわけでございます。まあそれはそれで意見で言っておきます。
 あとは基本的な質問をしますけれども、これ国際会議なんかで総理、閣僚の皆さんが勝手にというか独断で数字を言うことはないと思いますけれども、総理、これは総理というのは鳩山総理という意味じゃなくて総理の地位にある者という意味ですけれども、外国で支援なんかの金額を発表するときに、財務省と事前にまずは打合せをされているんでしょうか。
#31
○副大臣(福山哲郎君) もちろん、財務省のみならず各省庁との調整はさしていただいております。
#32
○牧野たかお君 今度のこともそうなんですが、アフガニスタン支援の金額五千億円を出されたときに私はびっくりしたんですが、たまたま私も自分の知り合いにアフガニスタン御出身のお医者さんが地元にいまして、アフガニスタン支援のNPOをつくっていたり、またその方にはJICAの関係者も来ていたんですが、その人たちもびっくりしていましたけど、これは、何というの、それぞれ個々の考えなのかもしれませんけれども、結局、そういう支援の金額を発表するということは、まずは予算が伴うのであると思うんですけれども、この予算が伴う額を国際会議なんかで発表した場合、まず法的な拘束力というのはあるんですか。
#33
○副大臣(峰崎直樹君) 今、外務副大臣の方から、一般的に当然財務省にあるということなんですが、一般的な話として、今御指摘のアフガニスタンの支援ではなくて一般論で申し上げますけれども、国際会議等で対外発表する支援内容というのは、これはもう支出を行うことになる担当府省において、支援の必要性、これまでの予算の執行状況などを踏まえて検討して、適切な執行を行うことができるよう判断している、その際に、必要に応じて担当府省の判断で財政当局に対しても事前に発表する支援内容の相談がある、これが一般的に我々としては承知しているところでございます。
 いずれにしても、各年度の予算措置については、各府省から所要の要求がなされ、その後の予算編成プロセスを経て政府としての予算案を決定し、最終的には国会において審議、議決をいただくという手続を最後は取るわけで、これはもちろん民主主義の原則でございますので、当然のことだろうというふうに思っています。
#34
○副大臣(福山哲郎君) 今、峰崎副大臣お答えをいただいたとおりですが、基本的には法的な拘束力はありません。国際的な、政治的なコミットメントだというふうに思っております。
 しかしながら、このプレッジの実施というのは、当然、国際会議等で国の首相並びに外務大臣が表明をするわけですから、国の信頼に非常に大きくかかわるというふうに思っておりまして、やはり実現をしなければいけないという思いで取り組んでおります。
 ちなみに、前政権下においても、島サミットにおいて、〇九年、三年間総額五百億円規模の支援とか、それから〇九年の東アジア・サミットにおいて最大二兆円規模の支援とか、また、これは大変有名ですが、〇八年のTICADWにおいては対アフリカのODAの倍増、それから〇五年のグレンイーグルズ・サミットにおいてはODA全体で百億ドルの積み増し等のプレッジを前政権においてもされておりまして、実は鳩山政権においてもこの国際的なコミットメントをやはり継続をして実現をしなければいけないのではないかということを我々としては考えておりますが、この厳しい財政状況の中、どうこのプレッジを実現をするかということについて非常に苦慮しながら、しかしながら国際的な約束だという思いで今取り組んでいるところであるということも御紹介させていただきます。
#35
○牧野たかお君 今までも確かにそういうことはあったというふうに私自身は感じております。
 何が言いたいかというと、今、福山副大臣おっしゃったんですが、いろいろなところへ行くと、国内というか、私の地元も含めてですけれども、これだけ厳しいときに何でそんな大盤振る舞いするんだという意見は一般の方からよく言われます。
 もちろん、海外支援、ODAを含めて海外への支援というのは大事なことだと思うんですが、私は、一つは国内合意というか、さっき例に出された、要は大体毎年のODAの予算六千億とか七千億の範囲内で済む話はいいと思いますけれども、それとは別のODAではない支援で、特にこれから三年にわたってとか五年にわたってとか十年にわたってといったときには、その総理大臣は多分もういないわけですよね。だから、後の総理大臣をある意味では縛ってしまう。
 さっき福山副大臣もおっしゃったみたいに、国際会議で言っちゃったものは、幾ら法的拘束力がなくても、とりわけ相手の国の名前を言っちゃった場合は、相手の国は絶対それはもらえるというか支援されるというふうに思うわけですよね。それを実現しなかったら日本として要は約束を破ったと、そういうふうに取られると思うんですが、菅大臣、これからいつかは、私が言うのも変ですが、総理になられる可能性が一番高いでしょうから、今私が申し上げたみたいに、国際的な会議でとにかく数字を挙げて支援をするという場合の扱いというのを見直すというと変ですが、慎重に考えるべきだと私は思うんですが、いかがですか。
#36
○国務大臣(菅直人君) 実は、この鳩山政権スタート直後に総理が国連で二五%という高い目標を掲げられまして、そういう中でいろいろな議論が始まりました。
 率直に申し上げて、私もいろいろな場面でいろいろな数字がやや報道等で出てくるものですから、先ほど福山副大臣の話にもありましたように、やはり関係閣僚が財政、当時私、財政は担当しておりませんでしたが、財政関係の人も含めてちゃんと議論しましょうということで、そういう中で、先ほど福山大臣の説明がありましたように、いわゆる税から出すべき範囲と融資等々準ビジネス的な形で出す範囲も含めてこういう数字だということで、この問題では、私も同席した場でそういうことならいいのかなということで了解したことがあります。
 一般的に言われれば、今、牧野議員言われるように財政が厳しい、あるいは国内情勢が厳しい中ではそういった国民の声もしっかり一方では踏まえておかなければならないと思っております。
 ただ同時に、最近新成長戦略などの議論をしておりますと、逆に外国に、これは場面によるんですが、支援することの方が、その支援の仕方によっては、それを使って日本の企業がそれこそ新幹線を造るとか町づくりに参加するという形で日本国内の企業やいろいろな経済活動にもプラスになるという側面もありますので、単に出してしまえばそれが全部使ってしまうということだけでもないと。一種の広い意味で、それはODAであっても広い意味では日本の成長にもつながる分野もあるということも含めて総合的に判断する必要があるだろうと、こう考えております。
#37
○牧野たかお君 日本が、私は、高度成長をして要は本当に豊かな海外の国々まで日本が面倒を見なきゃいけないというか支援しなきゃいけないという、そういう一つの流れがあったと思うんですが、今これだけ厳しいと、やっぱりそこは今、菅大臣おっしゃったみたいに海外支援も大事でありますし、その支援の中で要は日本の企業の成長、産業の成長というのもやっぱりその大きなポイントとして考えてもらいたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 それでは、法案に関係する国際協力銀行について質問をしたいと思うんですが、これも自民党政権時に実現したことですけれども、このJBIC、国際協力銀行を始め農林金融公庫なんかが統合されて今の日本政策金融公庫ができたわけでありますけれども、当時私、農水委員会だったものですから大変心配をして、統合になっちゃうと、そういう分野ごとの要は金融が何となくうまく、何となくというか、その専門的なところがどんどんどんどん薄まっていって、余り効果が逆になくなるんじゃないかという心配をしたんですけれども、統合してどんな成果があったんでしょうか。
#38
○副大臣(峰崎直樹君) 率直に申し上げまして、いわゆる野党時代に私たちも、二〇〇五年の総選挙が終わった後にこの政府系金融機関の統廃合問題というのが起きまして、本当に効果が上がるんだろうかという点について、私自身もその当時はやや懐疑的なところを持っておりました。現段階で一応設立、統合されて、管理部門に共通する業務の一元化、これは確かに進んできたというふうに申し上げていいと思うんですが、同一地域に複数存在する支店の統合と。例えば私、札幌に住んでおりますけれども、かつてあった農林漁業金融公庫あるいは国民金融公庫、中小企業金融公庫、これらは依然としてまだばらばらな状態で、これはなかなかまだ進んでないんじゃないかなと思っておりました。それは今、数字で言いますと、平成二十一年度末までに三十七地域で店舗統合を完了し、今後は残る二十三地域で店舗統合を推進するということですから、まだ道半ばかなというふうに思います。
 そういう外形的な形での統合については今申し上げたとおりで、いわゆる支店統合による効率化といったようなところはあるんでありますが、もう一つは、各公庫が持っていた今までのノウハウとか情報とか、ここが本当に十分なマッチングサービスとかシナジー効果というものが得られているかどうかという点なんですが、これもある程度、これは取組状況をずっと調べてみますと、各公庫のお客さんを事業の枠組みを超えて相互にマッチングするという、そういった顧客の新たな販路拡大とか新商品の開発あるいは新技術導入と、こういった支援活動はなされているようですし、平成二十年度ではその点については七十五件、平成二十一年度は、ちょうどまだ二月、まあ三月ですけれども、二月までは四百六十七件のマッチングができたと。こういうことで、これを多いと見るか少ないと見るか、この評価はちょっと私まだ十分できませんが、一定程度そういう形では緒に就き始めているのかなというふうに思います。
 つまり、国内的な農業、中小企業それから一般的な零細企業、こういったところの業態を統合することによって効果を上げていくという、当初ねらったものの効果をこれから更に検証しながら積極的に推進するしかないのかなと、こういうふうに思っております。
#39
○牧野たかお君 私も、実際のその政策金融公庫の中に行って見てきたわけじゃないものですから、イメージだけなんですけれども、いろんな情報を聞くときに、何か相変わらず結局部門ごとで、今、峰崎副大臣がおっしゃったみたいに、総務部門と管理部門、そこだけ一緒なんだけれどもやっている仕事は前と変わらないよというふうに言われていますけれども、そうすると、別に統合しなくてもよかったんじゃないかなという気がするし、もう一つお聞きしたいのは、それぞれが独立のときには皆総裁がいましたけれども、総裁、副総裁というふうに一つの上層部があったんですが、そういうそのポストというのは一つになったことによって減ったのか、名前を変えてそのまま残っているのか、そこら辺はいかがなんですか。
#40
○副大臣(峰崎直樹君) 率直に申し上げて、私もまだそこは十分検証しておりません。当然、私たちがあの当時議論していたときに、天下り先のポストがそれぞれやっぱり省庁ごとに縦割りになって、それがそういった政策金融の場所を設けているのではないだろうか。そういう意味で、それを統廃合して、そして同じようなことをやっているのであればきちんとそれは統合していったらいいじゃないかということで、各省庁ごとに、実は政府系金融機関もそうですが、例えばそれ以外にも、こういう機関を設けなくても融資を、お金を貸しているというのも結構各省庁であるんですね。そういったことはやはりもう少し統廃合した方がいいんじゃないんだろうかと、こういう議論をした経過がございますので、今申し上げたように、本当に今所期の目的を上げたかどうか、それから総裁は一人になったかもしれないけれども副総裁を多くしているんじゃないかとか、いろんな点検はこれからもきちっとしていかなきゃいけない点じゃないんだろうかというふうに私自身は考えています。
#41
○牧野たかお君 私は、政府系の金融機関というのは民間がやらないことをとにかく穴を埋めるというか、それと新たな要するに需要を掘り起こしていくとか、そういう公的な役目のために存在すると思っていますんで、そういう機能が失われないように、もっと言えば充実されるようにこれから考えていっていただきたいと思います。
 それで、このJBICを私も紙の上でしか今まで見たことがなくて、実際何やるか、現地でとかそういうところの融資の現場とか見たことないから分かりませんけれども、これまで、この法律の改正前、現時点でいえば日本企業への資金融資だと思っておりますが、どんな今まで具体的に、まあ細かいことはいいですが、実績とするとどんなことをやってきたというふうに質問します。
#42
○副大臣(峰崎直樹君) 私も、実際に一度だけフィリピンに行ってどんなことをやっているのかということを視察したことがございまして、それほど多く知っているわけではありませんが、そういう細かいことではなくてということなんで、現状を申し上げたいと思いますが。
 JBICは、一つは資源開発、取得の促進、それから日本の産業の国際競争力維持向上のために我が国企業の輸出入や海外投資活動を積極的に支援するというのが、これがまあ一般的な任務でございます。
 リーマン・ショック以降、もう一つ実は重要なことがあって、これは今、牧野委員おっしゃられたとおり、民間はもう非常に縮こまっちゃってなかなか融資ができないという危機対応融資、金融危機に対する対応でございますけれども、これは具体的に日本企業の先進国における事業等を支援する海外事業支援緊急業務と、こういうふうに名を打って、これをつくって、もう既に二兆円を超える支援実績があると、こういうことでございまして、いずれにせよ、このJBICが日本企業の積極的な海外事業展開を支援するということは、これはもう我が国経済にとって極めて大事になっているという、ますます大事になってきているのかなというふうに考えていますし、最近、戦略室の方でも、ある意味では日本の成長戦略の中にこういうものをしっかり取り込んでいこうと、こういう発想が出始めているというふうに認識しております。
#43
○牧野たかお君 今回の法改正というのは、読ませてもらって、あとはいろいろ説明を受けて、要するに今度は途上国政府の温暖化対策事業に民間とペアになってこのJBICが融資する、支援するということなんでしょうけれども、今の時点でそういう需要があるかどうかというのは分かってこういうふうにされたんですか、この改正を図ったんですか。
#44
○副大臣(峰崎直樹君) これはむしろ福山さんの方から専門家でありますので答えてもらったらいいのかもしれませんが、一般的に言ったら、もう膨大な潜在需要があるんだろうというふうに思いますね。
 そういう意味で、我々としては途上国の気候変動対策というのは、もうこれも、先進国はそれなりに過去いろいろ出し続けてきたというあれはありますけれども、現状において、日本なども含めてかなり努力をしてきていると私は思いますが、我が国ももちろんですけれども、ヨーロッパ、アメリカも含めてこういう途上国支援をしっかりやっていこうということで温暖化対策に努力をしているわけでありまして、そういう意味では太陽光だとか、あるいはエネルギー効率の高い発電所、石炭なんかでも非常にエネルギー効率の高い技術というのは日本の非常に先進的な技術だと言われていますので、そういったところの整備なんかをこれから取り上げていこうと。特に、アジアの経済発展を進めているところというのは、そういう需要というのがこれからますます私は強くなっていくんじゃないかなと。そのことが、実はそういう努力を応援すること自体が我が国の経済の活性化、これに非常に役立ったものになる、またそうしなきゃいけないんじゃないかというふうに考えているところでございます。
#45
○牧野たかお君 さっき、最初のころの質問で福山副大臣がおっしゃった、その百五十億ドルのうち四十億ドルは民間の資金だというふうにお答えがありましたけれども、この四十億ドルという、要は政府の方が決めても民間の方で四十億ドルを本当に出すかどうかというのは、これは当てがあって言っているんですか。
#46
○副大臣(福山哲郎君) 新たな気候変動の需要というのは、今、峰崎副大臣がおっしゃられたように、基本的には途上国になります。
 途上国というのは、いろんなカントリーリスクやガバナンスの問題、治安の状況があります。何もない状況のところに民間の資金に入ってほしいといっても、そこはやはり民間はなかなかリスクが取れない場合があります。そこで、JBICなりまたJICAのこれまでの実績等も含めて、ここには気候変動の対応に対してきちっと資金を入れていくべきではないかと判断することによって、逆にJBICが先にそのことを決めることによって民間が一種の安心感や、ここはじゃ一緒に協力もいけるんじゃないかということでの投資の呼び水という形での効果を期待しておりまして、先ほど峰崎副大臣もおっしゃられたように、各途上国からは、あらゆる気候変動に対応するための事業の要求というか需要が高まっていて、それはそれぞれの国によって事情は違いますし、それぞれの国によってどの技術が欲しいのかというのも異なってくるというふうに思います。それは場合分けによってなんですけれども、それによって恐らく民間の資金の付き方も私は徐々に上がってくるというふうに思いますし、十分に投資の呼び水になるというふうに思っております。
#47
○牧野たかお君 それで、この改正案の中に、気候変動対策に取り組む途上国を支援対象とするというふうにありますけれども、すごく難しいなと思うのは、気候変動対策に取り組むという、取り組むという言葉でいうとすごい幅広いと思うんですよね。どこかに基準を設けないと、せっかくつくったこの新しい制度が何か無駄になってしまうような気がするんですけれども、その取組の基準みたいなのは考えているんですか。
#48
○副大臣(福山哲郎君) これは、各途上国のそれこそ発展のまず具合ですね、発展の状況、それから、それぞれの地域のいわゆる人材のキャパビルですね、人材能力をどのように進めているか等によってそれぞれ段階があるというふうに思っておりますが、一般的に申し上げれば、世界全体で温室効果ガス削減に貢献をするという意思を国として持っていただくこと、これの一番象徴的な分かりやすいのはコペンハーゲン合意への賛同若しくは削減行動を明確にしていただくことだというふうに思いますし、一方で、具体的な自らの途上国における気候変動に対する対策をしっかりとプランとして持ち合わせていること、さらには、国際交渉上での日本への協力等々も総合的に勘案をして、我々としては鳩山イニシアチブの、何というか、支援について検討していきたいというふうに思っております。
#49
○牧野たかお君 環境委員会じゃないものですから、余り私も今度の向こうに出ている地球温暖化対策基本法案というのは質問しませんけれども、私が知っている範囲で言うと、コペンハーゲンの会議のときにも出された、各国の取組の目標数値って出ていますけれども、どこの国とは言いませんけれども、ちょっと幾ら何でもひどいんじゃないかという数値目標のところもあるわけですよね。
 だから、そういうところははっきりどこかに基準を設けて、取り組まない、取り組む姿勢が明らかに日本と違うというようなところに私はあえてこの制度を使って支援するというのはどうかなというふうな気がするんですが、その点、どういうところを念頭に、もうちょっと具体的に念頭に置いて支援をしようとしているのか、何となく見えてこないものですから、そこら辺を。
#50
○副大臣(福山哲郎君) どこの国を牧野先生が念頭に置いて言われているのかは、私は外交担当者としてなかなか想定して御答弁はしにくいんですけれども、二つのことを申し上げたいと思います。
 一つは、コペンハーゲン合意の評価はいろんな評価があるのも私も存じ上げておりますけれども、一方で、京都議定書から離脱をしていたアメリカ、それから、今まで削減の義務や削減の行動を表明することすら必要のなかったG77プラス・チャイナといういわゆる数多くの途上国、ここが、少なくとも今全世界で百か国以上は削減行動を起こしますよということ自身が、私は実は大きな変化だというふうに思っているんですね。
 つまり、コペンハーゲン合意前の状況と後の状況というのは、まさに気候変動のプレーヤーの数が非常に大きく増えたと。まさか牧野先生も、途上国は全く義務も掛からないし、アメリカも離脱したままで気候変動の問題がいいとは思っておられないと思いますから、そこは相対的に見れば私は前進があったというふうに思います。そして、その中で削減行動を表明していただいているところと表明をしていないところで比べれば、当然我々としては、鳩山イニシアチブの支援の対象にするには削減行動を表明していただいているところをより優先をしていきたいというのは、これは僕はある種、合理的な選択なのではないかなというふうに思っています。
 二つ目の問題としては、さはさりながら、そのことでどんどんどんどん百か国以上が増えていることによって、各途上国が少しこのままでいいのかという空気になっています。つまり、コペンハーゲン合意があることによって、自分たちもこの流れに乗った方がいいのか悪いのかと。反対していたところ、賛同していないところも動きが出てきていて、これは今年のメキシコまでそのことの動きがずっと継続的に進みますし、日本からだけではなくて、各先進国から途上国に対して早くコペンハーゲン合意にコミットしなさいということを動いていますので、そのことの国際情勢の変化や交渉上の状況を見ながら、やはり一方で我々の支援の対象という基準にしていきたいというふうに思っているところでございます。
#51
○牧野たかお君 この法案自体の話をちょっと思ったんですけれども、元々の、さっき申し上げた地球温暖化対策基本法というのが出されておりますよね。その一番最後の法律の附則を見たら、「すべての主要な国が、公平なかつ実効性が確保された地球温暖化の防止のための国際的な枠組みを構築するとともに、温室効果ガスの排出量に関する意欲的な目標について合意をしたと認められる日以後の政令で定める日から施行する。」と書いてあるものですから、要は、まだ国際的な要するに目標数値について合意をしていないわけですよね。その法案を今度出してくるんだけれども、これも、今回の日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案というのはこれに連動するので出されたと思うんですが、だから、まだ全然、何というんでしょうね、こっちの方が、本体の方が要はいつ施行するか分からないのに、これ日切れ法案扱いで来たんですが、そこまでする必要があったのかなと。要するに、急いでやらなくてもよかったんじゃないかなという気がしたんですけれども。
#52
○副大臣(福山哲郎君) 御案内のように、中期目標は二〇二〇年まででございまして、実は今の二〇一二年までの鳩山イニシアチブというのは、これは京都議定書の約束期間でございます。この間の短期に百五十億ドルの鳩山イニシアチブで、そこの状況で我々としては法改正をして支援をしていきたいということですので、中期の二〇二〇年と二〇一二年までとは違っていまして、これは二〇一二年までの鳩山イニシアチブなので、法律というよりかは京都議定書の枠組みの中で我々はやっていかなければいけないですし、もっと言えば、二〇五〇年の八〇%削減に向けて一つのプロセスとして動いていく分には、この途上国の支援、さらには気候変動への対処というのは私は一日も早い方がいいというふうに思っておりますので、やはり一方で、菅大臣が言われたように、日本の成長戦略に寄与するということも含めて今回法律の改正をお願いをしていると。私が言うのも変ですが、そういうことだというふうに思っております。
#53
○副大臣(峰崎直樹君) これは、法律を出している側の方から、今おっしゃられたこの地球温暖化対策基本法の中においても、我が国の削減目標に関する規定については、すべての主要な国が、公平かつ実効性が確保された国際的な枠組みを構築するとともに、意欲的な目標について合意したと認められる場合に施行する。この一方で、途上国支援を始めとする国際的協調のための施策については法律の公布日から施行すると、こういうふうになっておりますので、そういった点で、我々としては、この法律を今回、三月末までに成立させるということについては整合性は取れているというふうに考えております。
#54
○牧野たかお君 まあそこは政府側と私たちとはちょっと、私たちというか、私とはちょっと立場が違うので、思いは違うのかもしれません。
 この国際協力銀行の資金の一部は財政投融資が使われておりまして、大体年間一千億ぐらいというふうに聞いていますけれども、その財投の原資というのは郵貯でありますので、亀井大臣帰っちゃいました、通告をしていなかったものですから。菅大臣オンリーになりますけれども、さっきの亀井大臣が今日の六時から閣僚懇談会をやられるというお話をされましたけれども、私、ちょっとたまたま日曜日テレビ見ていまして、お二人と福島党首を入れて三人の議論が、ちょうどテレビで拝見しておりましたけれども、どっちが正しいとかどっちが言っていることが正確かどうかというのは、それは政府内の話ですのでいいんですが、思ったのは、一般の国民、私たちもそうなんですけれども、とにかく見ていて何か大丈夫かなという、簡単に言うと、閣内でそういう重要な法案又は重要な政策について、そこまでみんな言っていることが違ってくると何か信頼を失うと思うんですけれども。
 実際のところ、今回の郵政改革法の中でのやり取りというのは、真相はという聞き方がいいのか、一体何でこんなふうになっちゃったんでしょうかということをお聞きしたいんですが。
#55
○国務大臣(菅直人君) サンデープロジェクトの最終回ということで、私いろいろ予定があったんですが、田原さんの方から、おまえ一番出てきているんだから最後に出てこいと言われまして、出ていったわけです。多少の反省があるとすれば、まさに田原さん流なんですね。とにかく当事者をいろいろ、何というか、論争に巻き込むような形なんです。
 ですから、申し上げたことはもう、別にテレビで申し上げたことを繰り返す気はありませんけれども、つまりは、政策調整をするときにどの範囲で政策調整をするかということで、私のところは今金融を担当しておりませんので、特にそういう具体的な数字を挙げての調整の対象にはなっていなかったわけで、聞いた聞かないということ以上に、あの場では田原さんが、つまり聞いたと言ったら、じゃ了解したんだなという話になりますから、少なくとも了解、了解でないというところには、特に上限問題ですよ、には私、関係しておりませんでしたので、それをあの聞いた聞かないという話にされたのは田原流に少し乗せられたかなと。
 ただ、消費税に関しては、これはもう事前の段階からちゃんと把握をして、それは少し、少なくとも私のところにはそういう形では出てこないと。確かに、この談話の中にも消費税のことは一言も入っておりません。ですからそこは、これは別の委員会でしたけれども、舛添さんかどなたかがそれを言われたので、そこはちょっと私の認識とは違いますよということははっきり申し上げました。
 ですから、テレビの場面があるいはそういう心配を与えたかもしれませんが、そこは今日改めて議員の懇談会をやりますので、そういった中で総理の指導の下で何らかの意見の調整が図られるだろうと、こう思っています。
#56
○牧野たかお君 私たちが別にアドバイスする方じゃないですから、どちらかといえば、もっとけんかしたところを外に見せてくれた方が私たちはいいかもしれませんけれども。
 ただ、やっぱり政党を関係なく言えば、本当に国民の、昨日たまたまあるところの会合へ幾つか行って対話をする集会に出たんですけれども、やっぱりそれは大丈夫かなという、やっぱり一番心配するのは、国民の皆さんが心配するのは、今の政府大丈夫かなということを必ず言われるものですから、大丈夫かどうかは知らないというふうに答えるしかないものですから、私たちはそういうふうに答えていますけれども、これはやっぱり特に財政的な話とか金融的な話とかというのはいろいろなところに影響が大きいですから、そこら辺は是非慎重にまずは調整をして、その上でいろんなことを言っていただきたいというふうに申し上げて、私の質問を終わります。
#57
○荒木清寛君 私は、先ほども議論になりましたが、菅大臣のJBICの再分離を検討するという件についてお尋ねをいたします。
 先ほども伺っていまして、新成長戦略と絡めての話であると、このように理解をいたしましたので、そうしますと、この再分離をするかしないかということは新成長戦略という段階である程度政府として方針をまとめると、こういうことでしょうか。
#58
○国務大臣(菅直人君) 私も、ちょっと古い話になりますが、自社さ政権のときに政府系金融機関、たしか十七ぐらいあったのを整理統合しようということで、当時、大蔵大臣が武村、私の属したさきがけの党首でありまして、かなりいろいろ議論し、努力したんですけれども、必ずしも十分な統合ができませんでした。そういう意味では、小泉内閣で思い切った統合をされたことは、天下り先とかいろんなことの点でいえば、私はそれはそれとしての一つの進展だったと。つまり、役所ごとに自分の役所単位のそういう機関を持つことが本当に必要なのかということがありましたので、それはそれでよかったと思うんです。
 ただ、このJBICに関しては、更にその中でもいわゆる一部がJICAに機能が統合されて、そして一部がこの日本政策金融公庫に統合されてということでありますし、今御指摘もありましたように、海外ということと同時に政策金融というものも、これはほかの機関も含めて民営化という方向で行ったわけですけれども、国際的なリスクが取れるかどうかという点では必ずしもすべてが民営化で対応できるのかという、そういう一つの見直しといいましょうか考え方も私はあり得るということでありまして、まだ方向性を定めるところまでは行っておりませんが、現在、国家戦略室の方でもそういう議論が始まっておりますし、私たちの財務省の方でも、そういったいろんな新たな要請、新たな世界情勢、社会情勢あるいは日本の情勢の中で、このJBICをこのままの形でいいのか、あるいはもっと海外で活動しやすい形にするのがいいのか、積極的な議論をしていきたいと、こう思っております。
#59
○荒木清寛君 先ほども牧野議員もおっしゃいましたけれども、確かに日本政策金融公庫、余りにもいろいろなものを一つにしまして、これは実際私も、名古屋の話ですけど、実際、そういう総務のところだけは一緒ですけど、あとはそれぞれ別のフロアで前と同じように仕事をしていると、こういう話を聞いておりますし、特に我々が、我々がといいますか、うちの秘書なんかが行くところは昔の国民生活公庫か、になりますけど、それはそれで独自で前と同様にやっているような気がしますので、確かに余りにも多くのものを一つにまとめ過ぎたという感はなきにしもあらずですけど、ただ、民業圧迫をしないと、あるいは行政改革、官から民へという大きな流れの中でやった話でありますから、何とかこの新しい体制は成功させていかなければいけないと私は思っております。
 そこで、それと関連するんですが、仙谷国家戦略担当大臣は、新幹線輸出にも公的な政府系の融資をするんだということでJBICを活用することを表明されたといいますか、そういう見解をお述べになっております。
 それで、菅大臣は副総理でもありますし、またJBICを担当する所管の財務大臣でありますので、当然そういうことであれば菅大臣もそうした検討には加わっているんだと思いますけれども、このいわゆる新幹線輸出に融資をするということについてJBICを活用することについては政府の中でどういう今検討をされているのか、あるいは具体的にどうしていくおつもりなのか、お尋ねします。
#60
○政府参考人(中尾武彦君) お答えを申し上げます。
 昨年末に閣議決定されました新成長戦略のこれは基本方針でございます。この中で、高速鉄道について、我が国の強みを持っているインフラ整備を海外で展開していくということの中で明確に位置付けられております。
 それで、先進国向けをこういうことで投資金融としてJBICが、国際協力銀行がやっていくためには政令改正が必要でございます。先進国をできるだけ制限していこうということでございますけれども、この高速鉄道については政令改正の準備をしておりまして、パブリックコメントに現在出して、その反応を見て政令改正をできるだけ早くしていきたいと思っておりまして、全体として国家戦略の中に位置付けられておるという理解、それに対応して政令改正による対応を急いでいるということでございます。
#61
○荒木清寛君 大臣に改めて確認しますけれども、そうしますと、新幹線ビジネスを国家戦略として位置付けていくということはよろしいわけですね。
#62
○国務大臣(菅直人君) 今政府委員からもありましたように、元々、JBICは途上国が元々中心ではありましたが、先進国についても、資源の問題、さらには政令指定をした項目についてはやってもいいという仕組みになっていて、もう既に原子力は政令指定に入っております。ですから、現在でも原子力に関しては先進国でも融資ができる枠組みになっております。その枠組みに加えて、現在、高速鉄道を加えるための案を出し、パブリックコメントをやっておりますので、そういった反応を受けて、基本的には追加をしたいと、そう考えております。
#63
○荒木清寛君 この件については、最近は新聞報道もたまたま今日もありましたし、また今週発売のビジネス誌にも載っておりまして、私も読んだわけでありますけれども、やはりどうしても、高速鉄道を海外へ展開をするということについては、ドイツなりフランスなりの後塵を拝しているということは否めない感がいたします。
 特に、フランスなんかはまさにもう国ぐるみで大統領を先頭にそういうビジネスをやっているわけでありますけれども、我が国について言うと、鉄道各社といいますか、具体的にはどうもJR東日本とJR東海がその一番主体となり得るようですけど、その両社でもいろいろ思惑が違うようでありますし、あるいはいろいろこの技術が、車両メーカーや、信号機は、信号技術は信号技術ということでそれぞれのメーカーに分散しておって、なかなか国一体となって海外展開をしていくという面では難しいのではないかという、こういう論評が多いんですけれども、そういうJRも含めたいろんな関連の民間業者とどう連携を取って具体的にその戦略を進めていくんですか。
#64
○政府参考人(中尾武彦君) お答えを申し上げます。
 今回、政令改正をするに当たりましても、これはもちろん国土交通省あるいは経済産業省が大いにかかわっておる問題でございまして、それから仙谷大臣のところの国家戦略室含めて、国家戦略としてあるいは成長戦略の一環としてどう進めていくのかということを議論を十分させていただいております。そういう中で、JR東海であるとかJR東日本であるとか、そういうところの意見も聞きながら、あるいはメーカー側の意見も聞きながら進めているというところでございます。
#65
○国務大臣(菅直人君) 実は今週末、中国で日中の財務大臣会談があるわけですが、同時に温家宝総理、李克強副総理ともお会いすることになっておりまして、是非この高速鉄道、まあ上海から北京ということもいろいろ今動いておりますが、さらに加えて言えば、昨日も大使が、天津の北の方に非常に大きな環境都市をつくりたいというようなことも今進んでいると聞きました。
 トップセールスという言葉がありますが、これまで私も必ずしもそういうところには顔を出す余裕がなかったんですが、予算も上げていただきましたので、そういういろんな機会を通して、そういった日本が持っている高速鉄道の技術や、あるいは環境ということになれば、例えば中国であれば石炭火力が非常に使われておりますので、それをより省エネ、何といいましょうか、CO2排出が少ないものに変えることによって世界のCO2削減にも貢献できると思っておりまして、そういう形と、今言われたり、あるいは政府委員の方から話をしました国内の民間の技術。今回はまだ国内の皆さん、企業の皆さん一緒にお連れするというところまで余裕がありませんが、機会があればそういうことも、各省庁やっておりますけれども、中国やベトナムやインドなどでは大いにやるべきではないかと、こう考えております。
#66
○荒木清寛君 次に、中小企業の海外進出支援について、財務省と公庫にお尋ねいたします。
 私も、このJBICというのはもうほとんどなじみのないというと申し訳ないんですけれども機関でありまして、改めて今回勉強し直したわけでありますけれども、このJBICの業務の中に中小企業の海外進出、輸出や投資についての金融支援という業務も明確にあるわけで、ホームページのよく見えるところにもばんとありまして、改めて認識を改めたんですが、具体的に今このJBICの中小企業の海外進出支援業務というのはどの程度やっているのか、あるいは、今のレベルで十分であるという認識なのか、もっとやっていきたいという考えなのか、そのところを公庫から説明願います。
#67
○参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のように、私どもの業務の中でも中小企業に対する支援というのは非常に重要な要素を占めております。特に、これからアジア等への海外進出を考えた場合に、大企業のみならず中小企業のウエートというのは非常に重要でございますので、そういうものに対しての支援をやっていくということでこれまで努めてきております。
 例えばここ二、三年の例で申し上げますと、平成十九年度では十一件、平成二十年度では十件、平成二十一年度、まだ三月を締めておりませんけれども、取りあえず五件ということで融資を既に行っているところでございます。
 その過程におきましては、日本政策金融公庫の中の中小事業本部の方との連携を取りながら、御紹介をいただいたものについても融資をするということを進めているわけでございます。
 あと、今回のように非常に世界的な金融がタイトになっているときにどういう形で資金を流そうかというときには、個別の企業に対する貸付けだけではなくて、日本の銀行に対して貸付けをいたしまして、その日本の銀行がそれぞれ顧客で海外展開をしている企業に貸し付けるという仕組みを取っておりますが、その中で、これまではどちらかというと大企業の現地法人あるいは子会社というところが中心になっておりましたが、昨今の事情を勘案いたしまして、中小企業あるいは中堅企業により多く流れるような形での銀行貸付けをやるということも含めて対応しております。
 それから、日本政策金融公庫として各地に支店がございますので、そういうところを通じまして国際協力銀行でもそういう形での支援を行っているという形の、いろんな形での連絡もさせていただいておりますし、私どもの本部の方にも中小企業支援室というところを設けまして、いろんな形の融資の御相談に乗る、あるいはもう少し幅広く、海外投資をするときにどういう問題があるか、あるいはどういう条件にあるかという各国の事情の御紹介ということも併せてさせていただいている、そういう状況でございます。
#68
○荒木清寛君 頑張っていただいていると思いますが、それは、融資の件数でいうと十一件、十件、あるいはまだ年度途中ですけれども五件ということは、まあ細々と頑張られているという、そういう感が否めないわけです。
 今、副総裁おっしゃったように、これからアジアへの進出ということを考えていきますと、中小企業に本当にチャンスがあると思うんですね。これは昨年の二月十六日、これからは財務大臣にお聞きしますが、二月十六日の衆議院の予算委員会の公聴会で水野和夫さんという方が公述されていまして、これまでは輸出というと欧米中心だったんで、所得水準が三万ドル、四万ドルというところに対する輸出なのでやはり大企業が中心だったと。ところが、今後はアジアが発展をしていくわけですが、所得水準は世帯当たりで五千ドル以下というところから、これからだんだん伸びていくわけですから、そういう意味では中小企業も輸出企業に変わっていくそういう大きなチャンスがあるという、この方はずっとこのことをおっしゃっているんですけれども、まさにそのとおりだと私は思っています。
 それで、内需振興ももちろん大事ですけど、当然これは人口減少社会の中で外需もしっかり伸ばしていかなければいけないわけで、私は、中小企業の海外進出、特にアジアへの進出あるいは貿易をもっと政府は金融面で支援をしていく必要があると思いますが、こうした点を是非、新成長戦略なら戦略の中に取り入れて、中小企業の海外進出支援ということを大きな柱、政府の今後の柱としてやっていただきたいと考えますが、どうですか。
#69
○国務大臣(菅直人君) 今の荒木委員のお話を聞きながら、先日、多少私が以前から付き合いのあるインドのいろいろな活動をしている人が、デリーから今ムンバイにかけて非常に大きなインフラ整備、道路とかやっていると、そこの周辺が今からいろんな産業が集まってくるだろうと。そのときに、日本の中小企業について面白い言い方をしたんですね。産業のリサイクルができないだろうかという言い方をしたんですね、彼が、インド人ですが。つまりは、もう今、日本ではやや古い技術に属していて余り活用が少なくなったものが、今のインドにとってはまだまだそういう小さい企業から始まっていく方がより有効なものもたくさんあるはずだと。その本人は日本の学校を出たりしてかなり詳しいんですけれども。
 そういうことをやる場合に、単品で出ていくことができればそれは一番いいんですが、場合によっては、そういう大きなムンバイからデリーの間の地域開発というものを日本がある部分担うことによって、そしてそこにそういうものを導入していく。また、これは中国でもそういう似たような話を聞いたんですけれども、つまりは面的な開発に参加する中でそういった日本の中小企業も誘致していくとか、そういうことがあり得るんではないかということをそういう方に聞きました。
 今、荒木議員もいわゆる資金として、融資としててこ入れをしろということをおっしゃいましたが、まさにそういう融資としてのてこ入れと、まさに今、このJBICの能力や、あるいは場合によっては各省庁のそういう情報能力を含めてもっと総合的な形で参加をしていって、その中に中小企業も一緒になって出ていくということも考えられればいいなと、今お聞きしながらそういうことを思いましたし、新成長戦略の中にもそういう観点も含めて前向きに議論していきたいと思っております。
#70
○荒木清寛君 これもよく言われるんですけど、中国の若い女性の間では日本のファッション雑誌の翻訳したものがよく読まれていまして、日本のファッションに対するあこがれがすごく強いんですね。ところが、じゃ日本のアパレルメーカーが中国市場に食い込んでいるかというと、もうそれはほとんどなくて、むしろ韓国のそういうアパレルというんですか、がいろいろファッション事情を勉強して売り込んでいるということで、せっかくのそういう日本にあこがれているというチャンスを生かせていないわけですね。
 そういうこともありますが、菅大臣は副総理でもありますので、私は、そういう意味で各省連携してちゃんと情報提供も含めて中小企業の海外進出を支援をするべきだと思いますので、例えば中小企業海外進出庁を設けるなり、それが無理であればせめて担当大臣を置くなり、そのぐらいやって、特にアジアへの進出の支援をしていくべきだと考えますが、いかがですか。
#71
○国務大臣(菅直人君) 今ファッションの話をされましたけれども、この新成長戦略、まだ昨年の段階では基本方針ではありましたが、その中にも、やはりこれから「日本のコンテンツ、デザイン、ファッション、料理、伝統文化、メディア芸術等の「クリエイティブ産業」を対外発信し、日本のブランド力の向上や外交力の強化につなげるとともに、」ということも述べさせていただいております。
 まさにそういった意味では、日本は物づくりに強いと一般的には言われてきましたが、ファッションとか、昨日も大使に聞きましたら、あれがいいんだそうですね、化粧品が。大変日本の化粧品は人気があって、だからお客さんが向こうから日本に来たときには、電気製品を買うのとやっぱり化粧品を買うというのがかなり定番になっていると聞きましたので、そういった意味では、今おっしゃったようなことも大変可能性があるのかなと思ってお聞きしておりました。
 そういう中で、今、中小企業の海外進出を助けるための庁なり大臣なりを置くという一つのアドバイスをいただきました。そのとおりができるかどうかは別として、一番効果的なやり方がどういうことがあり得るのか、大いに内閣としても議論していきたいと思いますし、またこういう国会の場、あるいは政党間の協議の中で是非いろんなアドバイスをいただければ有り難いと。これはまさに党派を超えての日本として取り組まなきゃいけない問題だと考えておりますので、是非よろしくお願いします。
#72
○荒木清寛君 次に、もう時間がなくなりましたが、今回の公庫法の一部改正で地球温暖化防止等の新たな業務が加わるわけでありますが、JBICにおいてはこの新規業務の平成二十二年度における実施予定額はどのぐらいを見込んでいますか。
#73
○政府参考人(中尾武彦君) お答えを申し上げます。
 今回の二十二年度におきましては、事業量としては一千億円というものを国際協力銀行の融資として行う。それと同時に、これに民間の協調融資というのを民間銀行が普通付けてきます。それが六百億円と見込んでおりまして、合計千六百億円を予定しております。
#74
○荒木清寛君 次に、今回加わるのは地球温暖化の防止を目的とする各種プロジェクトに対する支援ということでありますけれども、あくまでもJBICは政策金融というか、いまだに政府系金融という言い方をするわけでありますけれども、日本政策金融公庫の一部門でありますので、この地球温暖化の防止を目的とする融資なりをするにしましても、我が国企業の成長に貢献できる融資という観点は是非持ってやらないといけないと考えますが、この点はどう対応していきますか。
#75
○政府参考人(中尾武彦君) お答えを申し上げます。
 我が国の企業の国際競争力の維持向上のための融資は、投資に関して融資を付けていくというのは今までもできたわけですけれども、今回の法律改正は途上国を行う支援でございますので、日本の企業に落ちる部分、日本の企業が入札できる部分もあるしそうでない部分もあるかもしれませんけれども、そういう事業を全体として支援することによって、我が国の企業が是非いろんな形で参加していけれるようなことを目指してまいりたいというふうに考えております。
#76
○荒木清寛君 終わります。
    ─────────────
#77
○委員長(大石正光君) この際、委員の異動について御報告申し上げます。
 本日、田村耕太郎君が委員を辞任され、その補欠として姫井由美子君が選任されました。
    ─────────────
#78
○大門実紀史君 大門でございます。
 もうこの法案については、今も荒木さんからしっかりした質疑がございましたので、私の方はもう一言だけ申し上げておきたいと思いますが、今回、国際協力銀行、JBICの業務に環境分野における支援を新たに加えるということで、大変いい法案だと思っておりましたんですけれども、温暖化対策の中に原発の利用も含まれているということが分かってまいりました。これは現在、途上国に対する原発の売り込み合戦が展開されているところでございます。そういう中で、この国内企業の受注支援、原発促進ということになりますので、そういう可能性を広げるという危惧がございますので、残念ながらこの法案には賛成できないということだけ一言申し上げておきます。
 今日は三月三十日でございまして、四月一日まであと二日というところでございますので、ちょっと差し迫った問題を質問させていただきます。
 資料をお配りいたしましたが、先日指摘しました第一生命の問題がいよいよ報道されました。朝日新聞の一面に報道されました。要するに、保険金不払をずっと隠していたという内部告発に基づいて、報道は、簡単に言いますと、病院で治療を受けて保険金を請求した契約者が過去に別の病院で治療を受けた事例、これは〇七年当時、金融庁から第一生命を含めて大手生保が不払の調査を命じられたときに報告をするわけですけれども、その報告、調査の中で除外されたということでございます。診断書の治療歴を点検すると、ほかの病院での手術、入院というのが、それについて保険金を払える可能性があるわけなんですけれども、それが二万件以上判明したにもかかわらず、部長が個別の請求案内はしないという判断をいたしました。この幹部たちは本社の会議で、請求案内、つまり契約者に請求してよと、してくださいという案内をほかの会社よりも突出して多くなってしまうと、件数が増えてしまうということで除外をしたということでございます。
 元々こういう話は大問題になったことがございますが、私も明治安田の問題でかなり取り上げましたけれども、診断書を基に支払える可能性が高い、可能性が高い案件が少なくとも二万件以上、記事では数十億円分となっていますけど、恐らく二十億から三十億だと思うんですけれども、これを該当する契約者に具体的に案内しなかったということでございます。
 これに関する内部告発資料は、ここに私、全部持っております。独自に入手したものを含めてすべて目を通しました。大変事実に裏付けられたリアルな資料でございます。
 大塚副大臣にまずお伺いしたいんですけれども、この朝日の記事が事実だとしたら、これは大変な問題だと思うんですけれども、いかがですか。
#79
○副大臣(大塚耕平君) 過日、この委員会で大門委員から御指摘を受けまして、早速調べさせていただきました。
 まず、こういう公益通報があったこと自体は、これは事実でございます。そして、一回目のこの公益通報に基づいて調査をした結果、問題が確認できなかったというところまでは確認をできました。
 したがって、御指摘のように、この新聞記事のような事実関係があれば、これは事実とすれば大変大きな問題だと思いますので、引き続きしっかり調査をすべき事案だと認識をしております。
#80
○大門実紀史君 大塚さんおっしゃってもらったとおり、金融庁に既にこれは公益通報として、朝日に報道されるまでもなく、情報として、資料として伝わっていたと。公益通報として受理されるというのは大変信憑性の高いものだけでございます。ですから、受理されたというから非常に信憑性の高いものだったにもかかわらず、朝日に報道されるまで表に出なかったということでございます。
 これは、内部告発は我が党にも寄せられまして、実は不払隠しは、この朝日で報道されたいわゆる別病院、ほかの病院の問題だけではございませんで、例えば、病院で死亡した場合の請求案内漏れ、これが七千五百件、入院途中請求というのがあるんですけど、これの案内漏れが三万件、いろいろほかにもあるということでございます。全部一々、今日は全体像だけにしておきますけど、請求案内漏れの合計件数は三十万件以上ございます。これを、払うべきものを支払漏れというふうに今までの実績からカウントすると、約七万件以上、四十億円を超える支払漏れの可能性があると。その一部を朝日が報道したということでございます。
 今申し上げた、ほかの病院死亡とか入院途中請求は後日一つ一つ取り上げていきたいと思いますが、今日はちょっと全体像の話に絞りたいと思いますけど。何があったのかということで時系列的に経過を説明いたしますと、資料の二枚目にございますが、これ第一生命の内部資料でございますけど、元々何があったのかというと、第一生命の不払隠しの大本には会社の方針として請求主義と、請求が来たもの以外払わないというようなものがあったということでございます。契約者本人が気が付いて請求して申請したものだけ、来たものだけ払うと。これは元々おかしい話でございまして、〇七年当時、この考え方が大問題になりました。つまり、給付に見合う保険料を取っているくせに請求来たものだけ払うということは、払われなかった分は保険会社の不当利得になるわけですね。これが大問題になったわけでございます。
 実は、内部資料とか見ますと、昔は第一生命もそうではなくて、払える可能性のあるものは契約者にきちっと連絡して払うということが行われてきたわけです。ところが、九八年のこの資料、回議書のときからもう請求案内は廃止をしますと、請求来たものだけ払いますというような方針を正式に会社として決めてしまったわけです。そのため、第一生命は多大な支払漏れを抱えるといいますか、放置することになったわけでございます。
 それで、資料三枚目に、この委員会でもこの問題がずっと問題になりましたので、時系列的に書いてございます。全部触れませんが、要するに二〇〇五年当時に明治安田の問題を始めとして不払事件が発覚して、この委員会でも何度も取り上げられたということです。二〇〇七年の二月に金融庁が各大手生保にちゃんと支払漏れとか案内漏れについては調査しろと、報告しろという命令を出しました。それに対して十月五日に大手生保、第一生命も含めて、報告書を金融庁に提出をいたしました。二〇〇八年七月一日になって金融庁が、大手十社、第一生命も含みますけれども、業務改善命令を出したということでございます。支払漏れ、案内漏れにきちんと対応するようにというふうな業務改善命令でございました。
 この公益通報が、二〇〇九年三月二十三日に金融庁に一回目の公益通報がされたわけですけれども、この内容というのは、要するにこういう業務改善命令を受けても改められていないと、第一生命がですね。むしろ、二〇〇七年十月五日の報告そのものが、先ほど言いましたような意図的に支払可能性の高いものを除外して報告していると、虚偽の報告であるというふうな内部告発でございます。ちなみに、虚偽の報告をするとこれは大変重い罰則が付いておりまして、懲役一年以上、三百万円以上の罰金でございますから、これはもう大変重い処分で、なるものをやったということでございます。
 業務改善命令を受けた後も放置されているので、公益通報された職員の方というのは本当に善意な方でございまして、やっぱり会社としてこのままでいいのかという、契約者の立場に立つ第一生命になってほしいというもうそれだけで、その一念だけで身の危険まで冒して公益通報されたわけでございます。
 ところが、二〇〇九年六月三十日に第一生命が社員総代会にて株式会社への転換を決議をいたします。二〇〇九年九月二日から十月二十三日、金融庁が第一生命に立入検査をいたします。十二月には公益通報その二、まさに今回朝日が報道した別病院問題を中心にした公益通報のその二がされます。二〇一〇年一月二十六日に、金融庁が第一生命の組織変更、つまり株式会社化を認可をいたします。同じ日に、金融庁から公益通報者に、公益通報による調査は終わりましたという通知をしております。二月初めに、金融庁より、昨年九月、十月の検査結果が第一生命に通知をされております。何の処分もございませんでした。つまり、内部告発資料がありながら全くおとがめなしと、この不払隠しを事実上容認したことになるわけでございます。
 二〇一〇年二月二十二日、金融庁が第一生命の有価証券届出書ですね、これは上場に必要なものですけれども、それを受理して、同じ日に東証が第一生命の上場を承認したわけでございます。同じ日に公益通報の二回目が金融庁と消費者庁にされております。そして、三月十日、第三回目の公益通報が証券取引等監視委員会にされております。そして、あした、あさって四月一日、第一生命はこのままいくと上場する予定ということが全体の流れでございます。
 私が指摘したいのは、これだけの内部資料ですね、もうだれが見てもかなり確実な資料でございます。これを持ちながら、金融庁はなぜ去年の九月、十月の立入検査で何のおとがめもなしということになったのか。先ほど大塚副大臣は、朝日の記事、つまりこの資料が事実であれば問題だというふうに副大臣はおっしゃいました。その事実かどうかを確認できたはずですし、したはずですけれども、金融庁は、立入検査でおとがめなしということは、大臣と違って、特に朝日が報道した別病院の件については問題なしという判断をしたのか、検査局長、いかがですか。
#81
○政府参考人(森本学君) 個別金融機関の検査内容について御説明いたしますことは、風評リスクの発生など不測の被害を与える可能性がありますので差し控えさせていただきますが、一般論といたしまして、金融機関の検査に当たりましては、対象金融機関に寄せられました外部情報、これにつきましては金融検査で検証の際に適切に活用しておるところでございます。
#82
○大門実紀史君 そうすると、今おっしゃったとおり、この内部告発の資料を確認した上で何の処分もなしということは、問題なしと判断したということになるわけでございます。結果がそうなわけですね。
 だから、私は何でこんな、これだけの資料を立入検査で何にも、しかも今おっしゃったとおり、局長言ったとおり、あなたでしょう、当時局長ね、確認をしたと、この内部資料としても確認をした上で問題なしということになったわけだから、副大臣がおっしゃっているのと違って、事実であっても問題なしという判断をしたということになるわけでございます。これは問われるよ、本当に、当時の検査は。
 これについて、朝日の報道についてすぐ、資料の次にございますけれども、第一生命がホームページで反論をしております。こんな反論も金融庁はのうのうと許しておくのかと、資料を持ってですね。これ、全部ほとんどうそですね。
 簡単に言いますと、上の方にチラシを全部配付しましたというのがありますが、契約者に冊子とかチラシを配付するのは請求案内に当たりません。請求案内というのは該当項目について個別に行うものでございますので、こんなものは請求案内したことになりません。
 二段落目にある支払情報統合システム、これは金融庁よく御存じだと思うんですけど、これでは別病院の点検ができません。支払情報統合システムというのはコンピューターシステムでございますけど、検索、突き合わせはできますけれども、病名とかではできますが、別の病院というのは、形態が違う別の病院についてはこのコンピューターシステムでは点検ができません。したがって、それによって個別に通知、電話、訪問したというのは、これはうそでございます、全くのうそですね。
 こんなことを書いておりますし、三つ目に、内部告発に基づいて外部の弁護士さんに事実関係を調べてもらったけれども、現時点で違法性は認められないとの所見をちょうだいしておりますと。これもいいかげんな話でございまして、外部の弁護士はお金をもらってやったのかどうか、やったんでしょうけれども。要するに、何も調査しておりません、独自調査。通報者に対してもっと資料がないか、資料がないかと言っているだけで、何も独自調査しておりません。したがって、泥棒した本人に、あなた泥棒しましたかと言って、していないと、ああそうですかと、こんな程度のことしかやっていないんです。こんなものが何が調査かと、それで何が違法性は認められないなのかと。
 取りあえず現時点でと書いてあるので、現時点ではというふうなアリバイをつくっているかも分かりませんが、こういう平然とうそをつく、すぐうそをつくようなところは第一生命の体質そのものを表していると。これは公のホームページで載っけているやつでございますし、特に二番目の支払情報統合システムが別病院は点検できないというのは、金融庁、十分御承知だと思うんですね。これはすぐ是正させるべきだと、虚偽の広告にもなりますので、だと思います。
 大塚さん、どうですか、こんな虚偽の広告。調べてもらえばいいんですけど、特にはっきりしているのは、情報統合システムではこれは点検できません。これは是正させてもらいたいんですけれども、こんな虚偽の広告はですね。
#83
○副大臣(大塚耕平君) まず、大門委員にはこの件、私どもが政務担当として十分に認識できていなかったこと、このように認識をさせていただけたことに御礼を申し上げますとともに、政務の立場で不明を恥じたいというふうに思います。
 おっしゃるように、第一回の公益通報についてはこれは受理をして、その結果、問題がなかったという報告が行われているわけでありますが、詳細にはこれは法律上の規制があって申し上げられませんが、第一回目の公益通報の中で指摘された問題が幾つかあったわけでありますが、そのすべてを受理したわけではなくて、そのうちの一部を受理し、その一部について調査をした結果、問題がなかったということであります。
 ただ、私も直前に、今日、大門委員がこういう資料をお出しになるということで、今日の午前中、担当者から報告を受けましたが、今御指摘のあった第一生命の出したこの広報資料の二段落目の内容と、私が内部的に今日の午前中に報告を受けた内容とは一度しっかり突合をして精査をする必要があるというふうに私自身も思っております。
 それと同時に、先般、この公益通報について全体的にどのぐらいの件数がなされていて、どのぐらいが受理をされているのかということも含めて改めて金融庁内で報告を受けました。この半年、ほかの案件で忙しかったとはいえ、もっと詳細に報告を受けるように体制を整備するよう指示をいたしたところでございます。
#84
○大門実紀史君 私はもう大塚さん信頼しておりますので、やっていただけると思います。
 資料の五枚目だけ説明しておきます。
 これはまさに、これは朝日の別病院なんですけれども、これはまさに除外したという第一生命の保険金部の資料でございます。細かい説明は時間ないのでやめますけど、要するに真ん中の欄に他院、ほかの院、他院とございます。全部ペケになっております。これは案内しないと、請求案内しないということです。真ん中の方に丸が付いた注二というのがございます。この部分だけ、全体は案内しないけれどもこの部分だけ請求案内するというふうな内部資料で、明らかにほかの別病院はほんのわずかを除いて除外したという資料でございますので、こんなものを、先ほど大塚さんは一部は受理して一部は調査と言いましたけれども、これはそれじゃ受理しなかった方になるわけでございますから、これを受理しないで何を受理するのかというふうに思います。
 もう時間が余りありませんので、この問題を何回かに分けて大きな問題ですのでやっていかなきゃいけないと思うんですけれども、とにかく、金融庁は二〇〇七年辺りまではかなり厳しい姿勢で第一生命にも臨んでおりました。二〇〇八年ぐらいから急に態度が変わってまいりました。非常に優しくなってきたわけですね。その中でこういう上場も行われてきているということで、私はこの背景、非常に調べる価値があると、何があったのかと、大変なやみの世界だと思いますけれども。
 いずれにせよ、あと二日で上場なんですけれども、私、本当に警告しておきたいんですけれども、こういういろんなやみがあって、不払がこのまま放置されて、ホームページまで虚偽を出すような会社、このまま上場させていいのかと。契約者にとっても、あるいはこれから投資家にとっても、こんな企業が四月一日から上場して株価が、今は何かこうなっていますけれども、がくんとどこかで下がったりして大損させるとか、そういうことも考えなきゃいけないと思いますけれども。これ、金融庁の認可で上場ということになったわけですから、金融庁が指示をして、こういうことがはっきりするまで上場を延期させるべきだと思いますが、大塚さん、いかがですか。
#85
○副大臣(大塚耕平君) もう四月一日と言えばあさってでございますので、この時点で今お申出の件をここで明確な答弁をすることは難しいとは思っております。
 また、この上場の認可そのものは保険業法九十六条に基づいて、組織の形態等、所定の審査事項に基づいて行っておりますので、この上場は仮に予定どおり上場になったとしても、その後のこの事案についての対応は、それは別途、保険業法の他の定めに基づいて的確に行いたいと思います。
#86
○大門実紀史君 終わります。
#87
○委員長(大石正光君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 株式会社日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#88
○委員長(大石正光君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 愛知君から発言を求められておりますので、これを許します。愛知治郎君。
#89
○愛知治郎君 私は、ただいま可決されました株式会社日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党・改革クラブ及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    株式会社日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 我が国の優れた技術・ノウハウ・製品が統合されるパッケージとしての輸出、又は、これらが活用される海外におけるインフラ等の事業については、先進国、途上国を問わず、国際協力銀行がこれを積極的に支援し、我が国経済の成長に更なる貢献をするよう国際協力銀行の機能を整備すること。
 一 地球環境保全に加え、国際協力銀行が果たしてきた資源・エネルギー確保や国際競争力確保等の機能を適切に果たすため、目的遂行のための信用の維持と業務の積極的展開が一貫した体制として可能となるよう、国際協力銀行の在り方について検討を加えること。
 一 今後の国際協力銀行の在り方の検討に当たっては、民業補完の観点に立って、国内金融業務及び国際協力銀行業務における統合の効果、統合された各業務の役割・機能等について十分な検証を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#90
○委員長(大石正光君) ただいま愛知君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#91
○委員長(大石正光君) 多数と認めます。よって、愛知君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、菅財務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。菅財務大臣。
#92
○国務大臣(菅直人君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
#93
○委員長(大石正光君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   正午散会
ソース: 国立国会図書館
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