くにさくロゴ
2010/03/19 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 内閣委員会 第3号
姉妹サイト
 
2010/03/19 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 内閣委員会 第3号

#1
第174回国会 内閣委員会 第3号
平成二十二年三月十九日(金曜日)
   午前十一時十九分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         河合 常則君
    理 事
                芝  博一君
                柳澤 光美君
                泉  信也君
                古川 俊治君
    委 員
                小川 勝也君
                大塚 耕平君
                金子 恵美君
                工藤堅太郎君
                行田 邦子君
                姫井由美子君
                平野 達男君
                松井 孝治君
                岩城 光英君
                岡田  広君
                山本 香苗君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    菅  直人君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 平野 博文君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    中井  洽君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  福島みずほ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    川端 達夫君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      枝野 幸男君
       国務大臣     仙谷 由人君
   副大臣
       総務副大臣    渡辺  周君
       厚生労働副大臣  長浜 博行君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  大串 博志君
        ─────
       会計検査院長   西村 正紀君
        ─────
   事務局側
       事務総長     小幡 幹雄君
       常任委員会専門
       員        小林 秀行君
   衆議院事務局側
       事務総長     鬼塚  誠君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事務局長     石川 隆昭君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事務局長     向大野新治君
   国立国会図書館側
       館長       長尾  真君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十二年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十二年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所
 管(人事院を除く)及び内閣府所管(内閣本府
 (沖縄関係経費、消費者委員会関係経費を除く
 )、国際平和協力本部、日本学術会議、民間人
 材登用・再就職適正化センター、宮内庁、警察
 庁))
    ─────────────
#2
○委員長(河合常則君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 去る十七日、予算委員会から、本日本会議散会後の一日間、平成二十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、人事院を除く内閣所管並びに内閣府所管のうち沖縄関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、国際平和協力本部、日本学術会議、民間人材登用・再就職適正化センター、宮内庁、警察庁について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 国会所管及び会計検査院所管の予算につきまして順次説明を聴取いたします。
 まず、衆議院関係予算の説明を求めます。鬼塚衆議院事務総長。
#3
○衆議院事務総長(鬼塚誠君) 平成二十二年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十二年度国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は、七百八十九億四千五百万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと九十三億五千五百万円余の増額となっております。
 その概要を御説明申し上げますと、まず、国会の権能行使に必要な経費として四百五十一億一千三百万円余、衆議院の運営に必要な経費として二百十二億八千万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の事務を処理するために必要な経費でございます。
 増加した主なものは、新議員会館に係る維持管理運営費等、議会開設百二十年記念事業経費でございます。
 次に、衆議院施設整備に必要な経費として十三億八百万円余、民間資金等を活用した衆議院施設整備に必要な経費として百十二億三千七百万円余を計上いたしております。
 これらの主なものは、新議員会館等の整備に係る不動産購入費、議事堂本館及び分館等の施設整備費でございます。
 次に、国会予備金に必要な経費でございまして、前年度同額の七百万円を計上いたしております。
 以上、平成二十二年度衆議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
#4
○委員長(河合常則君) 次に、参議院関係予算の説明を求めます。小幡参議院事務総長。
#5
○事務総長(小幡幹雄君) 平成二十二年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十二年度国会所管参議院関係の歳出予算額は、四百八十六億九千百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと六十五億四千百万円余の増額となっております。
 これは、主に、通常選挙の実施に伴い必要となる経費、新議員会館の完成、引渡し、供用開始に伴う新議員会館整備等事業経費の増額によるものであります。
 次に、その概要を御説明申し上げます。
 まず、国会の権能行使に必要な経費として二百四十七億一千百万円余、参議院の運営に必要な経費として百六十三億二千三百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費であります。
 次に、参議院施設整備に必要な経費として十五億七千八百万円余、民間資金等を活用した参議院施設整備に必要な経費として六十億七千二百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、本館その他庁舎の整備等に必要な経費及び新議員会館の整備に係る不動産購入費であります。
 次に、国会予備金に必要な経費でありまして、前年度同額の五百万円を計上いたしております。
 以上、平成二十二年度参議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
#6
○委員長(河合常則君) 次に、国立国会図書館関係予算の説明を求めます。長尾国立国会図書館長。
#7
○国立国会図書館長(長尾真君) 平成二十二年度国立国会図書館関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十二年度国立国会図書館関係の歳出予算要求額は、二百十一億三千万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと百六十億九千二百万円余の減額となっております。
 その大部分は、前年度第一次補正予算に計上されました所蔵資料のデジタルアーカイブ整備等に関する経費及び施設費の増額相当分が減少したことによるものでございます。
 次に、その概要を御説明申し上げます。
 第一は、運営に必要な経費でありまして、人件費等として九十四億九千二百万円余を計上しております。
 第二は、業務に必要な経費でありまして、国会サービス経費及び情報システム経費等として九十一億二千二百万円余を計上しております。
 その内容といたしましては、科学技術に関する調査の拡充に要する経費、業務・システム最適化関係経費及びデジタル・アーカイブシステムの運用経費に重点を置いて計上しております。
 第三は、科学技術関係資料の収集整備に必要な経費でありまして、十一億二百万円余を計上しております。
 第四は、施設整備に必要な経費でありまして、十四億一千二百万円余を計上しております。
 以上、平成二十二年度国立国会図書館関係の歳出予算について御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#8
○委員長(河合常則君) 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を求めます。石川裁判官弾劾裁判所事務局長。
#9
○裁判官弾劾裁判所参事(石川隆昭君) 平成二十二年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十二年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は一億一千二百三十八万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと五百五十六万円余の減額となっております。
 この要求額は、裁判官弾劾裁判所における裁判長の職務雑費、委員旅費及び事務局職員の給与に関する経費、その他の事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費及び庁費であります。
 以上、簡単でありますが、裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#10
○委員長(河合常則君) 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を求めます。向大野裁判官訴追委員会事務局長。
#11
○裁判官訴追委員会参事(向大野新治君) 平成二十二年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十二年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は一億二千七百二十二万円余でございまして、これを前年度予算額一億三千七十六万円余に比較いたしますと三百五十四万円余の減額となっております。
 この要求額は、裁判官訴追委員会における委員長の職務雑費及び事務局職員の給与に関する経費並びに訴追事案の審査に要する旅費その他の事務費でございます。
 以上、簡単ではございますが、裁判官訴追委員会関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#12
○委員長(河合常則君) 次に、会計検査院所管予算の説明を求めます。西村会計検査院長。
#13
○会計検査院長(西村正紀君) 平成二十二年度会計検査院所管の歳出予算について御説明申し上げます。
 会計検査院の平成二十二年度予定経費要求額は百七十八億一千九百万円余でありまして、これを前年度予算額百七十五億一千七百万円余に比較いたしますと三億百万円余の増額となっております。その主な理由は、定年退職者の増加による退職手当の増等のやむを得ない人件費の増加分が見込まれることによるものであります。
 ただいま申し上げました要求額は、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく会計検査院の運営及び会計検査業務に必要な経費等であります。
 次に、その概要を御説明申し上げます。
 まず、会計検査院の運営に必要な経費として百五十六億円余を計上いたしております。これは、会計検査に従事する職員等の人件費及び庁舎の維持管理等に必要な経費であります。
 次に、会計検査業務に必要な経費として二十一億三千二百万円余を計上いたしております。これは、国内外における実地検査等のための旅費及び検査活動を行うためのシステムの開発・運用等に必要な経費並びに検査活動に資する研究及び検査能力向上のための研修に必要な経費であります。
 次に、会計検査院施設整備に必要な経費として八千六百万円余を計上いたしております。
 以上、会計検査院の平成二十二年度予定経費要求額の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
#14
○委員長(河合常則君) 以上で予算の説明聴取は終わりました。
 説明者は御退席いただいて結構でございます。
 それでは、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#15
○古川俊治君 では、初めに自由民主党、古川俊治の方から質問を始めさせていただきます。
 初めに、中井大臣に伺いたいと思います。
 中井大臣、本国会の冒頭の御演説で死因究明制度について御言及されておりますけれども、日本の死因究明システム、これは大変脆弱でございまして、年間約十六万体ある異状死体のうち解剖されるのは一割程度でございまして、そのほかは外表検査を主とする検案におきまして非常に不明確な死因確定のままに放置されているという実態がございます。このような死因判断というのは、犯罪死の見落としにつながることもありますし、また日本の死因統計をゆがめているという指摘もございます。
 これから高齢化社会に向かい独り暮らしの御高齢者が増えるということで、こういった異状死体も増加すると考えられているんですが、政府としてどのような対処をお考えでしょうか。
#16
○国務大臣(中井洽君) お答えする前に、昨年、内閣委員会で委員が御質問のときに私の身内が不幸がございまして、御配慮を賜りましたことをこの機会にお礼を申し上げさせていただきます。
 私は民主党におりまして、今厚生労働副大臣をやっています細川君なんかと一緒に、余りにも検視の数が少な過ぎると。この中には委員御指摘の見落とし、犯罪の見逃しも含まれているんじゃないか、あるいは解剖をしないことによって病理学というものが遅れている面もあるんじゃないかとか、いろんなことを議論しまして、国会内で超党派の勉強会というものを衆議院の法務委員会において続けてきたところでございます。これに基づいて、死因究明の促進のための法案というものを当時提出もいたしてまいりました。
 今回図らずも警察担当になりまして、関係者の皆さんにお諮りをいたしまして、一生懸命現場はやっておるということはよく分かるけれども、やはりきちっと解剖をしていくということが一番犯罪見逃しを防ぐために大事なことだと、このように考えて死因究明の勉強会をスタートしていただき、早急に結論をちょうだいして、厚労省、文科省、法務省、これらの省庁と調整を図り、予算化を急ぐとともに、国会の方へ法案を提出をする。そのことによって近い将来解剖率を、今一〇%という御指摘がございましたが、五〇%まで上げていくことができるんじゃないかと、こんな思いで取り組んでいるところでございます。
#17
○古川俊治君 今会議をつくられたというお話でございましたけれども、長い間民主党の皆さんも超党派の御勉強をされているということですから、ある程度の具体的な政策としてお考えのことがあると思うんです。その点を御紹介ください。
#18
○国務大臣(中井洽君) 具体的には私どもの法案を見ていただければ分かりますし、仕組みも御説明申し上げてもと思いますが、いったん勉強会にお諮りをした以上、私はお任せをすべきだと。当然、この勉強会におきましては、民主党の過般提出をしました法案も十分御検討いただく、同時に、現場現場の検視官やそれらの皆さん方の御意見も聞く、こういう中で取組をしていただけるものと考えております。
 同時に、正直申し上げまして、私どもは十分学者の皆さんや役所とも議論をした上で法案を作ったわけでございますが、例えば歯型の鑑定なんていうのを全く考えもせずにおりまして、今回研究会を立ち上げるに際しまして、そういう専門家にもお入りをいただいたりしながらやっているところでございます。
#19
○古川俊治君 大臣はオートプシーイメージングについて御存じですか。大臣にお聞きしているんですけれども。
#20
○国務大臣(中井洽君) 大変、先生のような専門家じゃありませんので、一向、存じ上げません。
#21
○古川俊治君 勉強会に出られていれば、恐らく一番の課題になっておりますので御存じかと思ってお聞きしただけでございますけれども。法案をできるだけ早く、オートプシーイメージングの可否、採否等を含めて、あるいは解剖のスタッフをどうやって増やすか、そういう点について御議論をいただきたいというふうに思っております。
 大臣にちょっと伺いますけれども、この異状死の増加、それから死因をこれから究明していくわけですけれども、そこにおける医師法第二十一条の位置付けについて大臣はどう考えていらっしゃいますか。どなたか答弁される方がいらっしゃいましたらそれでも結構でございます。
#22
○国務大臣(中井洽君) 先生からは詳しく質問の中身をお聞きすることができなかったと聞いておりまして、御専門の御質問ですから、予想していろいろ作っていただいておりますが、なかなか適当なお答えを申し上げるような予想質問にはなっておりません。
 ただ、先ほど勉強会に出席をすれば分かるとおっしゃいましたが、私が勉強会に出るのは余り良くないことであろうと考えています。ただ、今回政治職で内閣にポストを増やしていただく法案が国会でお許しをいただきましたら、国家公安委員長付きで政務官を付けていただくことになっています。この政務官には勉強会に傍聴さそうと考えております。
#23
○古川俊治君 私、実は政治にかかわる前のことでございますけれども、二〇〇六年に民主党さんの方のやられている勉強会に講師として招かれたことがございます。そこで、この死因究明システムについてお話をしたんですけれども、そのころからやっていらして、そのとき大臣はもちろん大臣ではいらっしゃらなかったので、覚えているかというふうに思ったんですけれども。
 医師法二十一条についてですけれども、実を申し上げますと、ある民主党の一部の先生が出している、これは医療界の中では民主党案と呼ばれているんですね。この中では、医師法二十一条を削除するという案をお作りになっているようなんですけれども、これについて大臣、御存じないでしょうか。
#24
○国務大臣(中井洽君) 私は先生の講義を当時は聞いていなかったと思っております。また、民主党の法案そのものに、作成ということについて私は直接タッチをいたしておりません。ただ、あの法案を作るということについて、また民主党としてこの制度を立ち上げていくんだということについては少しお手伝いをしたと考えています。
#25
○古川俊治君 医師に対する刑事処分という、刑事の、司法の介入ですね、これが非常にある意味で過剰なために地方の勤務医が萎縮をしてしまいまして、これが医療崩壊と呼ばれる現象の一つの引き金になったという話、よくございます。これは福島県で起きた大野病院事件というのは御存じかもしれませんけれども。今後、警察庁として、この医療事故に対する刑事司法の在り方についてどのような御認識をお持ちでしょうか。
#26
○国務大臣(中井洽君) 昨年、この御指摘の法律で摘発をした事件というのは四件、そのうちお医者さんを検挙したのは二件だったと報告は聞いております。福島県の事件あるいは横浜の事件等々を含めて医療界に大変大きな衝撃が走りました。また、その後の裁判でもいろんな問題提起が行われたことを承知をいたしております。
 医療の現場における死亡事故、これらについてだれが判断し、どこがどういう決断を下していくかというのは、まだ日本では十分確立されていない面もあると。これらについて、私どもは現場の皆さん方の御意見も聞きながら慎重に対応をしていきたいと、こんな思いでございます。
#27
○古川俊治君 よく分からない御答弁をずっといただいておりますけれども、一つ、DNA鑑定について伺っておきます。
 足利幼女殺人事件、菅家利和さんの問題でございますけれども、当時のDNA鑑定は識別度が十六分の一と伺っております。現在は四兆七千万人ということでありまして、まずもってこのDNA鑑定が符合すればその本人ということが間違いないと言える状況にあるんですけれども、その当時、この足利幼女殺人事件を反省するに当たって、鑑定が正しかったとお考えなのか、それとも鑑定の精度が低かったために鑑定自体が間違っていたのか、鑑定は合っていたんだけれども、十六分の一の精度しかなかったので間違ってしまったのか、この辺についてどういう御認識をお持ちでしょうか。
#28
○国務大臣(中井洽君) 誠に残念な事件であったと私個人も思っております。しかし、この事件に関しましては、現在裁判が行われておりまして、ここで検証と判例が出されると承知をしています。これを見た上で私なりの考えを申し上げたいと思います。
 今先生から当時のDNAの確率の問題のお話がございましたが、私ども警察では、当時、一千分の一・二、こういう確率だということを承知をいたしております。ただ、当時、確率とかDNAとか現場で十分理解ができなかったんじゃないかなと、そこからくるこの問題、こういったものについて、十分検証して、そして今後に生かしていかなければならないと思っています。
#29
○古川俊治君 ちょっと十六分の一というふうに昨日伺ったと思ったんですけれども、そうではなかったようで。これは結構です。私も実は初期からこの勉強会に随分呼ばれまして、この事件で、私自身は精度の悪い鑑定自体が間違っていたんだろうというふうに思っておりますけれども、その点の検証はしっかりこれからやってください。それはお願いしたいと思います。
 それから、今後、確定した事件についてもし再鑑定の世論が高まった場合に、警察として事実上でも独自に鑑定をしてみるというようなことはお考えにならないのかどうか、その点だけお聞かせください。
#30
○国務大臣(中井洽君) 古川さんの御提案の趣旨はよく分かりますが、私ども取調べ当局を預かる者といたしましては、やはり再審の御要求に対して、あるいは試料の再度の捜査の御要求に対して、裁判所の御命令があれば、そしてDNAの鑑定する試料が残されているならばいつでもやらしていただくと、このように考えております。
#31
○古川俊治君 裁判所の判断にも限界がございますので、もちろん警察というのは国民の人権にも大きな責任を持っているわけですから、その辺のこと、今後どういう方向でいくか。試料、DNA、それを間違いなくその人の試料であればこれは当然当たると思いますけれども、試料の作成の段階で試料の混在が起こったりすることはよくありますし、取り違えという可能性もないわけじゃないんですね。その辺のことを十分お考えの上で今後対応していただきたいと思います。是非、どのぐらい取り違えが起こらないシステムになっているのか、これは医療事故でもよく起こるんですけれども、その点は御確認いただきたいというふうに思っております。年間十六万ぐらいはやっているそうですから、いつ取り違えてもおかしくない状況だと私は思います。
 次に、ちょっと福島大臣に伺いたいと思っております。
 健康食品についてなんですね。健康食品は大変国民の関心が高まっておりまして、既に二兆円を超える市場になっております。ただ、健康食品については表示の規制の適用というのがいまだに大変あいまいでございまして、違反となる事例がかなりあるというふうに言われております。
 ある厚生労働省の調査によりますと、ネット検索をした結果、六百分の五百四十七ということで、九一・二%ですか、ここに六百サンプル数のうち五百四十七となっておりますけれども、あとは都道府県の調査でも八割五分以上が違法だったという報道も触れたことがございます。
 そういう状況で、玉石混交で、広告されているような健康増進効果が当然なかったり、また、取り過ぎると健康に害があるというような健康食品もございまして、食品安全の観点からちょっと看過できない問題ではないかと考えるんですが、その現状の御認識と今後の対策について何かお考えがございますでしょうか。
#32
○国務大臣(福島みずほ君) 古川委員おっしゃるとおり、健康食品が、みんなやっぱり健康でありたいですから、非常にあふれていて、その中で実際調査をすると、その成分がないとか、いろんな問題があることは消費者庁としても極めて重大な問題だというふうに考えております。
 健康食品の表示に関しては、健康増進法により虚偽、誇大な広告等の表示が禁止されており、違反が疑われる表示に対しては、保健所や地方厚生局において事業者への改善指導が行われています。
 消費者庁では、インターネットにおける健康食品の表示の監視を行っておりまして、今月八日には、三百二十事業者の五百四十七のサイトに対して、ショッピングモール運営事業者を通じて表示の適正化を図るよう改善指導を行いました。これらの指導に従わない事業者に対しては、消費者庁として健康増進法に基づく勧告や命令を行います。
 このほか、景品表示法は、健康食品を含む食品、役務の効能、効果等の内容について、一般消費者に対し、実際のものより著しく優良であると示す表示等を不当表示として禁止しており、違反する事業者に対しては消費者庁長官が措置命令を行うことができます。
 健康食品の表示の取締りは、御存じ、これらの関係法令に基づき、国と地方公共団体の担当部局が連携して対応しています。国民生活センターのPIO―NETには年間百万件の相談が来ます。健康食品に対しても皆さん関心が強いですから、いろんな相談も多いのです。これがマルチ商法とつながっている場合もありますので、こういう問題については国民生活センター、消費者庁としても対応しておりますし、国民生活センターで健康食品に関する商品テストなどを行い、報告書も行っております。
 今後どうしていくかなんですが、現在消費者庁では、特保の問題などもあったことから、とりわけ健康食品の表示に関する検討会を開催をして、健康食品の表示制度の在り方について検討をしております。今年の夏、七月ごろをめどにこの論点をまとめて、消費者に分かりやすい表示ができる仕組みやいろんな点に関してこの健康食品の表示について取りまとめを行い、発表したいと考えております。
#33
○古川俊治君 中井大臣、これで質問を終わりますので、大臣は御退席ください。
#34
○国務大臣(中井洽君) さっき医師法の関係で四件と言いましたが、十四件のようでございます。失礼しました。
#35
○古川俊治君 分かりました。
 福島大臣、質問を続けますけれども、今検討会を開いて特保の表示について検討しているという御発言がございました。
 平成十七年の二月に条件付き特保、それから規格基準型特保、それが創設されまして、また疾病低減リスクの表示が可能になったというわけでございますけれども、この今の特保制度について、福島大臣、これで消費者の選好を、どういったものを選ぶかという意味の選好について考えるのに十分と考えていらっしゃるのか、食品の安全の方もございますから、これ以上規制を緩和することはできないというふうにお考えなのか、その両面があると思うんですが、どうお考えでしょうか。
#36
○国務大臣(福島みずほ君) 御存じ、去年、特保に関してはある企業の製品に関してどうなのかという点が問題になり、その会社が特保のそれを取り下げたということで、その問題も大きくなりました。
 特保をどう見ていくのか、今の状態でいいのかということは、私自身は、やはりその問題を食品SOS対応プロジェクトの中で議論する中でやはり問題があるというふうに考えております。
 消費者庁の下に食品SOS対応プロジェクトをつくって、当時特保について、その問題について対応したわけです。ですから、それで、特保も交えた健康食品の表示に関する検討会を消費者庁で立ち上げて、今皆さんに協議していただいて夏に取りまとめる予定です。
 特保という制度がこれでいいのか、例えば特保の認定に当たってこれでいいのかという問題も確かにあるんですが、その問題を通じて、むしろ特保の外にある健康食品についても、これはもう数も圧倒的に多くて、特保についてはいろんな実験やいろんな検証やいろんなことをやって特保を与えるかどうかとやっておりますので、今の状況で不十分な点もあるかもしれませんが、一応スクリーニングがあると。ところが、特保を取れなかった製品で健康食品として物すごく広く流布するということもありますので、特保の問題もさることながら、全く野放しという言い方はちょっとあれかもしれませんが、健康食品の問題に関して、表示の問題についてその検討会を始めて、今精力的に議論していただいています。ですから、夏ごろその論点はまとめますので、それを見て消費者庁としては対策を打ち出していきたいと考えています。
#37
○古川俊治君 そうすると、特保の外側もやっていらっしゃるということですね。
#38
○国務大臣(福島みずほ君) はい。
#39
○古川俊治君 これ実を言うと、地方で自分のところで取れた産物を使って、成長戦略にも書いてありますけれども、農商工連携で新しい産業をつくると。そういう意味で、この健康食品というのを利用したいという要望も多いんですね、実を言うと。そこでは、確かにランダム化比較試験を今特保の場合要求していますけど、その負担を負えないと。ただ、基礎実験でどこかの地方の大学がやってくれたんだとこれでも効果があるようだというような話を持ってきて、それで、その限度で広告をさせてくれないかという意見もありますので、これから予防医学が大事になってくるというところですね、是非その外側にあるものについてどこまで表示を許すのか、全く規制してしまうのか、日本全体の地域おこしということも含めてお考えをいただければというふうに思っておりますが、その御意見をちょっと一言お願いします。
#40
○国務大臣(福島みずほ君) おっしゃるとおり健康食品、それから皆さんも効く効かないはまた個人的にもあったり、正直合う合わないもありますし、また健康についての皆さんの関心もとても強い。私もいろいろなものを、余り飲まないですけれど、でも、ああいうのがいいわよとか言われることなどもありますし、健康食品、地方に行って、いろんなところで、ああこういうのもあるのかと思うこともあります。ただ、それと、やはり消費者の立場から表示をきちっとしてもらって、安全という面の両方必要だというふうに思っております。
 ですから、去年のあの特保に関する問題をきっかけに、特保それから特保以外のところの健康食品の問題も含めて、検討会を立ち上げて精力的にやっておりますので、今、夏までにその論点が上がって、それで消費者庁としてどうしていくのかということを打ち出したいと思っています。
 逆に言いますと、地域おこしのいろんな健康食品を応援する意味でも、健康食品が安心だ、消費者にとって安心だという表示ができれば、業界というと変ですが、そこの分野も逆にいいことだというふうに思っております。本当に信用できないという形の業界よりは、本当に消費者の皆さんにとって安心できるという状況を消費者庁としてはつくるべきだと思っておりますので、健康食品を応援する意味でもしっかり取り組んでまいります。
#41
○古川俊治君 是非それは前向きにお願いしたいと思っております。
 では次に、成長戦略についてお聞きをしたいと思います。
 先日、川端大臣から今の第三次科学技術基本計画について一定の成果が出ているというお話がございました。それについて、特許の申請件数が非常に日本一で多いという話等も、山中さんの例なんかもお挙げになりましたけれども、論文数の引用、論文は出ているんですけれども、海外の引用が少ないというような話もございまして、それは私もそのとおりだと思っているんですけれども、特許の数が多いということで、その御評価というのはそれでいいというふうにお考えでしょうか。
#42
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 科学技術政策には大きな予算が付いているわけですからその評価は大変大事であるという中で、先般来、論文の数と特許の数というのを今までの物差しにしてきている、これは必ずしもそういうものだけではないというよりも、もっと中身をしっかり見るべきではないかと。そういう意味では、論文に関しては被引用数というふうなもの、あるいは特許に関してもお触れでございましたが、やっぱり特許は出すのと使うのとありますから、やっぱり特許の実施件数というのも非常に重要な要素であるというふうに認識をしておりまして、先般申し上げましたように、次の基本計画の中ではその評価方法に関して議論を深めてまいっておるところでございます。
#43
○古川俊治君 まさに大事な点でございまして、今の大学発ベンチャー、ここにもちょっと、成長戦略にもいまだに産学連携と書いてありますけれども、多くの場合、腐ったような特許がたくさんたまっていて、その維持費だけで物すごいコストなんですね。
 これは、特許というのは固定資産と同じでコストを食います。それが収益を上げなかったら、どんどんどんどん企業の負担になってしまって、それで今までお金を投じてきた大学発ベンチャーというのは大体失敗してきたというのが過去の歴史なんですね。
 今後これを繰り返さないようにするためには、その評価というのは、今おっしゃいましたように、どのぐらい実施されているか、というかどのぐらい収益を上げているかで評価すべきというふうに考えておりますけれども、過去の日本の科学技術政策について諸外国と比較した場合にどうだったかという観点については、川端大臣はどのように御認識をお持ちでしょうか。また、その場合にどうしてそういう御認識をお持ちになったかも教えていただきたいと思っています。
#44
○国務大臣(川端達夫君) 論文の被引用数というものの上位一〇%論文シェアというのでいうと、日本はずっと、九六年から〇六年までということですから、十年間でいわゆるほぼ横ばいの状況が続いている。各国で差があるんですが、やはり新興国によっては非常に進んで急速に伸びているところもあると。やっぱり、論文を出したらそれがどんどん引用されるという状況の、論文においては世界がそうなんですが、特許においても、これはかねがね日本の企業が持っている特許というのはいつももう世界トップレベルであるけれども、実際使われているのは非常にお蔵入りしているという。むしろ、新しいビジネスとして、特許を使わないというものを権利をいっぱい集めて、その中でビジネスになるものが実はあるんではないかということをやるビジネスがあるというふうなことまで聞いております。
 そういう面では、日本の特徴でありますが、いわゆる研究をすることが目的化するような傾向が非常に強くて、出口を見据えてこういうこと、例えばがんを撲滅するという目標のためには何をクリアしなければいけないかというテーマ設定というのを世界中が目指しているときに、その観点が非常に弱いという認識を私は基本的に研究としては思っております。
#45
○古川俊治君 諸外国と比べた場合に、何か客観的な評価はございますか。そうすると、その国を準じてやればいいということになるんですけれども、その点いかがでしょうか。具体的に何かお考えでしょうか。
#46
○国務大臣(川端達夫君) 今、総合科学技術会議でいろんな議論をいただいていると思いますが、今私の知識の中で具体的なことはちょっと思い当たりません。
#47
○古川俊治君 科学技術関連予算というのは、まさに今後の日本の成長を支えるための投資であって、国民の経済的な価値における還元が十分になされるということが必要だと考えております。
 これ、競争的資金の分配ということになりますけれども、多くの場合、科学研究費を、競争的資金を取り合って、そこで優れた研究に投資をするということが大変に必要になってくるわけですけれども、この場合、選定がやっぱり命だと思うんですね。どのプロジェクトを選定していくか。公募において、実現性が高くて結果が大きな市場価値をつくっていくと、こういうプロジェクトを選んでいかない限りは、成長戦略に書いてあるようなものは絶対に達成できないんですけれども、この観点からどういうふうに選定方法について工夫をしているのか。特に課題とその委員の選定ですね、選考会議の、これについてどのようにお考えでしょうか。
#48
○国務大臣(川端達夫君) 競争的資金自体は、いわゆるまさに競争的要素を持って切磋琢磨してもらうということと、資金をしっかり応援するということの仕組みとして基本的にはしっかりと役割をこれからも果たさなければいけないんですが、その選定のときにどうしても、先ほど申し上げましたように、やはりテーマの大事さという位置付けから最終的なアウトプットまでの効果というものの評価というのは比較的弱かったという認識を基本的にはしております。
 そういう中で、一方で、やはり非常に基礎的な研究というのはなかなか成果というものが直接的に評価しにくいということがあります。前回の委員会でも委員の方から、そういう経済的な効果、投資の効果というものを物差しに入れるべきだという御指摘をいただきました。そのことはしっかり受け止めてこれからも、今具体的なことをここで申し上げることができないのは申し訳ないですけれども、しっかりとまたいろいろな御提言をいただく中で我々も検討してまいりたいと思っています。
#49
○古川俊治君 競争的資金は委員会をつくって選定することになるんですけれども、その場合の委員の選任についてお考えをお聞かせください。
#50
○国務大臣(川端達夫君) そういう選考方法は、これはほかのものもそうですが、可能な限り議論の透明化と、そしてその責任を明確にするという形で、第三者的にもそれを選んだことの責任を伴って評価される形を取っていくということを基本的にしていきたいというふうにしておるし、もっと拡充していきたいというふうに思っています。
 なお、加えまして、使い勝手が悪い、ルールがいろいろあるからという、もっと外形的な、基本的な問題の前の話としての、使い勝手を上げる、良くするためのいろんな資金の統一のルールを一本化するとか、あるいはよく似た研究テーマがいっぱいあると……
#51
○古川俊治君 そんなことは聞いておりません。
#52
○国務大臣(川端達夫君) 済みません。そういうこともやっております。
#53
○古川俊治君 答弁を短くお願いします。
 我々も、実を言うと、世界最先端プロジェクト、これは民主党政権になって結局実施が一部、その後の予算において出てきただけになってしまいましたけれども、あのときに、やはり過去の経緯を振り返って、やはりどういった人を選考委員に持っていくかというのが一番の課題になったんですね。これからやはり新しく日本が成長していく、今までのことが悪かったのであれば、そこで新たな目利きを持ってプロジェクトを選んでいかなければいけないわけですから、だれを委員に選定するか、非常に今問題だと思います。
 こういったことは現場の意見をしっかり聞いていただいて、そこであるべき姿、今までとは違った、これこそ政治主導だと思います。官僚に任せているんじゃなくて、それでは御用学者がまた出てきますから、是非民主党として責任を持ってその人に懸けられるという人を選んでいただきたいというふうに考えております。
 ライフイノベーションについてちょっと伺いたいと思いますけれども、成長戦略の中で、安全性が高く優れた日本発の革新的な医薬品云々かんぬんと始まりまして、医療・介護ロボット等の研究開発・実用化を促進すると。いろいろなことが書いてございまして、その前提として、ドラッグラグ、デバイスラグの解消は喫緊の課題であり、治験環境の整備、承認審査の迅速化を進めるというふうに成長戦略にあるんですね。
 このドラッグラグ、デバイスラグの解消が日本発の革新的な医薬品、医療・介護技術の研究開発促進の前提的な課題であるということはどうしてなんでしょうか。
#54
○国務大臣(仙谷由人君) 先生もよく御承知のように、このいわゆる治験あるいは臨床研究というふうに言われている、何というんですか、事柄を間に挟んで、新しい薬、あるいは新しい適応、あるいは新しい治療技術に使用する機器というふうなものが開発され、進展をしてくるわけですね。その審査の過程がどうも日本は時間が掛かるということが言われているわけでありますけれども、その原因は何なのかと。
 医薬品医療機器審査機構というのが現在独立行政法人で存在するわけでありますが、ここの問題もあるのではないかと思っておりますが、それ以上にやっぱり治験環境というものがなかなか日本人の中で、あるいはそれを行う医療機関の中で根付いてこないと。更にもっと掘り下げて言えば、この問題は、患者の権利といいましょうか、患者さんとの関係というものがどうも正しい関係になってこないということが、いろいろ今まで新聞紙上をにぎわすような事件があった分だけ、国民の方もそういうふうになかなか新しい実験的治療と言うと語弊ありますけれども、そういう治験に参加することが容易ではない、あるいは、それを実施する治療機関もメーカーとの関係があったりしてなかなかデータが集積されないというようなことが原因になっておるわけでありますが。
 今度、この成長戦略との関係では、大胆に、ある意味で特区的な装置を使って、この辺を専門性があり、かつまた精力的にそれが行われて、患者の権利もきちっと擁護されるような仕組みを考えて、先進的に実行できるそういう仕組みができないかなと、こういうふうに考えているところであります。
#55
○古川俊治君 答弁がちょっと長くて、かつ、私の質問に直截に答えていただきたいんですが、私がお聞きしたのは、ドラッグラグとデバイスラグの解消というのが日本の革新的な医薬品や医療技術の研究開発促進の前提的な課題であるというふうに書かれているのはなぜかというふうに伺っているんですね。
 繰り返しになりますからちょっとやめてください、もう時間がなくなりますので。
 前提的な課題というふうに、ドラッグラグ、デバイスラグというのは、外国と日本の上市される間の差ですから、そのことを言っているわけでありまして、現在、それが解消されたとしても、多くの場合、海外のメーカーが日本に早く市場開発ができるというだけで、別に日本発の革新的医薬品を促進することにはつながらないんですよ。まさにこの間、東京女子医大の先生、岡野先生がやられたあるベンチャー企業はフランスで治験を行いました。ですけれども、日本の市場に上場しているんですね。ですから、これは日本企業発の医薬品が生まれているんですね。
 ドラッグラグ、デバイスラグというのは、確かに解消すべき課題ではありますけれども、これは本質的な問題ではないです。そこを認識をいただきたい。一番本質的な問題は、日本から革新的な技術が出ていかないことなんですよ。それが一番の問題でございまして、それがなぜかという点を私は是非問題にすべきだというふうに考えているんですね。
 その中で、この成長戦略の中で、もう一方で科学技術の分野ですね。シーズ研究から産業化に至る円滑な資金・支援の供給や実証試験を容易にする規制の合理化についてやっていくんだというふうに書かれておりますけれども、健康分野における規制改革というのはどういうことをお考えなのか、具体的にお話をいただきたいと思います。
#56
○国務大臣(仙谷由人君) 健康分野でございますから、当然、医療、介護等々含まれてくると思います。私どもは、医療とか介護あるいは保育の分野というのは、産業論として設定してももっともっと大きく伸びていくし伸ばしていかなければならないと考えております。
 例えば、今、介護の分野で何か記録を取って報告をするという膨大な作業が介護士の方々に課せられているというんですね。例えば、ここにICTの技術を導入してできないものだろうか、生産性をどうやったら上げることができるんだろうかと、そういうことをもう開発されかかっている方もいらっしゃるようですから、そういうものを使って、例えば介護分野の生産性を上げ、あるいはここの生産量といいましょうか、経済学の用語で言えば生産量になるわけでありますが、その介護の分野で需要と供給がバランスすると、あるいはもっともっと需要が伸びていくような、そういう構造をつくっていくと、こういうことだろうと思っております。
#57
○古川俊治君 じゃ、端的にお聞きしますけれども、実は私、昨日、再生医療学会に講演に行っておりました。それで、山中先生たちと一緒に会議をやってきたんですけれども、その中で、やはり日本は再生医療について、これは非常に重要な問題でございまして、この成長戦略の中にも課題が挙がっておりますけれども、そこでこれからどうやって、基礎の分野はやっぱりできてきたと、ただ臨床が弱いというお話がございました。どうしても臨床の方に持っていかないとこれは実用化になりませんから、そこのところが問題なんですね。
 薬事分野なんですけれども、まさに基礎医学が臨床医学になっていく、そういう実証試験について規制の合理化ということはお考えなんでしょうか。それも、具体的にどういうふうな規制の合理化をお考えか、お知らせいただきたいと思います。
#58
○国務大臣(仙谷由人君) だから先ほど申し上げたように、特区、機関特区でも考えて、当然のことながら倫理審査、あるいは本人なり家族なりとの同意の問題等々をきちっとした上で、今先生がおっしゃった再生医療にしても、あるいは薬を使った難病治療にしても、あるいはがんのいろんな先進的な治療方法なり、そういうのを進めていただくと。特定療養費制度でできるのか、あるいは部分的に、ある機関は自由診療でやっていただくのかはともかくとして、そういう手法を織り交ぜて機関特区というものを考えてみたいというふうに考えております。
#59
○古川俊治君 混合診療を療養費制度を併用できる制度というのはもう既に我々の時代につくったんですね。それを併用していけばかなりできるんですけれども、問題なのは、医薬品機構が早期からちゃんと相談に加わっていただけるかという点なんですね。この点はお約束いただけますか。その点をちゃんとお聞きしたいと思います。
#60
○国務大臣(仙谷由人君) だから先ほどから申し上げているのは、医薬品医療機器審査機構が、先生も御指摘されているように、薬系の技官はいらっしゃるようですけれども、臨床系のこういう専門家が今までは大変少なかったと。早期から相談にあずかっていただけるのかということでありますが、当然そこは緊密な連携を、私が申し上げた特区的なことを希望する医療機関との関係では、当然緊密な連携を取ってやってもらわなければ困ると、こういうことであります。そういう体制をつくらなければならないと考えております。
#61
○古川俊治君 それはみんなが望んでいることなんで是非お願いをしたいんですが、反面、審査をする側である、PMDAと呼ばせていただきますが、審査機構が早期から研究促進に回ると安全性が担保できないという議論が必ず出てくるんですね。それについて政権としてどうやってリスクを負うつもりか、お話をいただきたいと思います。
#62
○国務大臣(仙谷由人君) だから先ほどから申し上げておるように、それを行う機関の倫理委員会なり、そういうところがきちっとしたものでなければならないと考えております。
#63
○古川俊治君 そうすると、施設内倫理委員会がやれば、それでいいということですね。
#64
○国務大臣(仙谷由人君) いや、それは地域的な倫理委員会を重ねなければならないということであればそうでしょうし、総合的な倫理審査委員会ですか、そういうものをつくる必要があると考えれば、そういうふうに持っていきたいと思っています。
#65
○古川俊治君 成長戦略、これは本当に実現しないと、この日本ってこれだけ借金大国になっていますので非常に厳しいと思うんですが。
 医療というのは、必ず不確実性がございます。その中で、ゼロリスクを多くの国民は今まで求めてきたからなかなか進まないところがございまして、ただ、本来は研究というのはやはりリスクのある、そこに、治らない疾患であれば当然新しい治療法をリスクがあっても患者さんに十分なインフォームドコンセントの下にやるんですよ。その場合に、ある程度のリクスベネフィットを考えないとこれはできないと思うんですね。
 制度においても、しっかりその辺はリスクあるいはベネフィットを考えないと制度として成り立たないと思うんですけれども、その点、そのリスクを取っていくというか、倫理審査、何でもいいですけれども、そこをしっかりやることによってそこが通れば、そこで合理的な判断ができれば、PMDAは審査側ですけれども、促進する側で相談を受け付けるというお考えでよろしいですね。
#66
○国務大臣(仙谷由人君) だから、先生がどこまで倫理審査の問題とか、患者の権利の問題とか、リスクの問題をどちらの方にお考えなのか分かりませんけれども、何でもかんでも進めるという話であってはならないことは間違いないわけですけれども、当然のことながら、ここは患者本位、あるいは人間の生命、健康、これを増進させる方向で、日本が日本の中でも持っている、あるいは外国にもあるいろんな要素技術を新たに健康治療に使うということをまずは前提に、そしてそのことが産業化できればなおいいと。今まで日本は、先生おっしゃるけれども、日本で持っている、日本の企業が持っている技術も、あるいは基礎医学から含めて、あるいはPETのような医療機器も含めて、規制が多いために日本で製品化されない、日本で審査に出されないというのもまだまだ相当数あるというふうに私聞いておりまして、この状況をなくさなければならないと、こういうふうに考えております。
#67
○古川俊治君 何回も申し上げますけれども、日本では承認できた方がいいです。それはそのとおりですけれども、日本で今もう全部、世界どこでも治験ができる状況ですから、共通市場ですから、そういうことでいうと、必ずしもデバイスラグ、ドラッグラグの問題、治験整備だけが研究促進に必要ではないという御認識は是非お持ちいただきたいと思います。
 菅大臣、せっかく来ていただきましたんで、最後、先日の、政策達成目標制度という点なんですけれども、これ読むと、成長戦略実行計画(工程表)を計画倒れに終わらせず確実に実現するため、政策達成目標明示制度に基づく各政策の達成状況の評価、検証を活用するというふうに書いてあるんですね。その一番最後ですよ。その一番最初に、政策は実現させることに意味があると書いてあるんですよ。これ読むと、どう読んでも、政策達成目標明示制度に基づく評価、検証が成長戦略実行計画を計画倒れに終わらせずに確実に実現するという目的のための手段になっているというふうに読めるんですけれども、そうではないんですか。
#68
○国務大臣(菅直人君) 実は、今日こういう質問もあるかということでちょっと関係者と打合せをしたんですが、元々、実はこの政策達成目標明示制度というのはイギリスの予算編成などでやられているというパブリック・サービス・アグリーメントというものを念頭に置いて、実は二十二年度は試験的にはできてもなかなかそこまでいかないと。二十三年度の予算要求のときに、こういうものを要求するにはこういうことの実現のためにこういう予算を要求するんだという、そういう政策達成目標というものを、ある大くくりかもしれませんが、出していこうということで議論をしていたところです。
 そういう意味で、これとその新成長戦略との関係、若干、その後私も担当が変わったこともありますけれども、ある意味ではこれから予算、二十三年度の予算の中でこういうことを実行していきたいというのが元々の昨年の段階での検討であったということは申し上げることができます。
#69
○委員長(河合常則君) 古川さん、時間ですので、もう一問だけ。
#70
○古川俊治君 じゃ、もう最後、コメントで終わります。もう時間ですので終わりますけれども。
 先日、大体三%の目標というのは書いてある。名目平均三%、これは目標だからということで実現できるかできないか今定かではないと。さらに、今のお話で、これをやれば実現できるかという問いに対しては、これはそういう意味で書いたんではないというお答えがございますし、実際、本当にこの成長戦略を実現するつもりがあるかどうか、その気概が感じられないんですよ、菅大臣の答弁で、ずっと。私は、やっぱりこれは、この成長戦略を少なくともこのぐらい成長頑張ってさせるというつもりがなかったらこの赤字、借金をどうやって返していくのかと、その財源もないじゃないですか。
 最後に、是非、達成させるためにどうやるのか、その点を六月までに明示していただくということをお約束いただきたいと思います。それで私の質問を終わります。
#71
○委員長(河合常則君) 菅大臣、答弁されますか。
#72
○古川俊治君 結構です。
#73
○委員長(河合常則君) 午後一時に再開することとして、休憩いたします。
   午後零時二十分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#74
○委員長(河合常則君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十二年度総予算の委嘱審査を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#75
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 今日は平野官房長官そして福島少子化担当大臣そして厚生省から副大臣にも来ていただきまして、大変ありがとうございました。
 質問に入る前に、昨日、今日とマスコミで流れております民主党の生方副幹事長さんの解任の問題、あしたから三日間休みでありますが、私も街頭でこれ演説をするのに少し参考にさせていただきたいと思うので、この点につきまして、党内にもいろいろ、それぞれ様々な御意見はあろうと思いますけれども、社民党党首としての福島大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
#76
○国務大臣(福島みずほ君) これは他党のことでありますので、コメントは差し控えさせていただきます。
#77
○岡田広君 分かりました。
 それでは、官房長官は、御意見がありましたら。
#78
○国務大臣(平野博文君) 福島大臣が他党と言われましたので、私は所属する政党の中の問題でございますが、生方議員は議員としての考え方は述べられたんだろうと思いますし、私は、党内でいろんな意見を交わすと、こういうことは非常に結構なことだと思っております。
 今、政府の立場でございますから、このことについてどうのこうのというコメントする立場でないですが、大いに議論をしたらいいことだと、こういうふうに思っていますし、風通しが悪いとか、そんなことは私は感じておりません。
#79
○岡田広君 ありがとうございました。私も、平野官房長官の今のお考えと全く同じであります。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 今年度の予算の一般会計歳出総額は九十二兆二千九百九十二億円。そして、国債の新規発行も四十四兆三千三十億円。特別会計からの収入が十兆六千二億円と、いずれも過去最大ということであります。今回の予算で埋蔵金もフル活用をされております。財政投融資特別会計の積立金、昨年三・四兆円ありましたが、これも活用されましたので、ほぼ積立金はゼロになったわけであります。こういう中で、子ども手当あるいは高校の実質無償化、今議題になっております農業の戸別所得補償などマニフェスト重要項目に大きく予算が盛り込まれたところであります。
 私、今日取り上げたいのは、この戸別所得補償制度の財源としてかどうか分かりませんけれども、土地改良事業の予算が大幅に削減をされたことは御承知のとおりです。農業農村整備事業は前年度比マイナス六三%ということで、数字を挙げますと二千百二十九億円という、こういう予算になったわけであります。一方では、自治体が農林水産業の各分野の公共事業を自由に選択して総合的、一体的な整備を行うことのできる農山漁村地域整備交付金、これは一千五百億円が創設をされたわけであります。しかし、これを百歩譲って相殺したとしても、なかなかこの交付金では減った財源は十分埋め合わせることはできないんだろうと、私はそう思うわけであります。
 この土地改良事業につきましては、十二道県から予算復活要望の意見が出されていることは多分官房長官も御承知のとおりだろうと思います。土地改良事業というのは国営事業です。地域の皆さん方が何年も掛けて議論をして、意見を集約して国にお願いをして、そして実施をしている、スタートしている事業だろうと思うんですけれども、今年度の予算だけ見てみますと六三%減ということになると、国営事業の土地改良の事業のスピードが三分の一に減るということになるわけであります。
 私は、何を言いたいかというと、まさに地域主権を掲げる新政権だろうと思っています。そういう中では、せっかく地域の人たちが集まって議論をして決めた事業について、こういう予算措置がされるということでは、だから、今話しされた道県から、全国から復活要望が出ているんではないんだろうかと思うわけでありますけれども、そういう観点から考えると、私は、地域のきずなが切れていく、地域でみんなで議論して決めたことを、こういう予算、まあいろいろ考え方はあるんだろうと思いますけれども、やっぱり国民の必要とする、私は食料は国の安全保障だというふうに考えています。
 ですから、この食料を安定的に供給するためにもこの農業生産基盤を整備をするということは大変重要であり、治水等の多面的な機能を維持する観点からも絶対に必要な事業だろうと、私、そう思うわけでありますけれども、是非この予算復活、それぞれの全国の道県からも寄せられている、地方公共団体からもこれからも寄せられてくるんだろうと思いますが、これについてまずお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#80
○国務大臣(平野博文君) 今先生から言われました点につきまして、いろんな議論はございます。今まで予算が付いておりましたら、減らすことについては極めて抵抗感が強い、これはもう当然だと思いますし、だからといって、そこに既得権益がずっと発生するということは私は好ましくないと思いますし、先生御指摘の土地改良事業という理念という考え方については私も理解はいたすところでございます。
 しかしながら、今回、政権交代をし、改めて私どもは、国の形、これを地方主権の形に変えてまいりたい。いわゆるいろいろひも付きの仕組みじゃなくて、それぞれの地域が本当に考えてやれる権限と財源、すなわち、一言で言えば一括交付金制度を導入することによってその地域の必要性に応じてやっていくべきだと、こういう考え方の理念の下に対処をいたしておるところであります。しかしながら、先生御指摘されましたように、六割減という、こういうことでございまして、二千百二十九億円の予算計上と、こういうことになったことも事実でございます。
 そういう意味では、事業を一切切ってしまう、こういうことでこの予算計上しているわけではありません。継続をしていくという視点も当然必要な視点でございますから、そういう視点から各事業においてできるだけコストを縮減をしていただきたいと、こういう考え方でございます。
 もう一つは、よりこの事業効果が早期に見込まれる、こういう箇所については重点配分をいたしましょうと、こういうことでこの予算編成がされたと私は理解をいたしておりますし、そういうふうに御理解を賜りたいということでございます。
 加えて、先ほど先生から御指摘ございましたように、より限られている予算の中ではありますが、地域の知恵を出していただいて考えていただこうということで、農山村地域の総合的な整備を支援をするための農山村地域整備交付金というこういう考え方、すなわち、私が先ほど申し上げましたように、それぞれひもの付くものではなくて、その地域の実情に合わせて使える範囲のお金として一千五百億円を計上している、この交付金を創設をしたと、こういうことでございます。これは、地方自治体の、先生も首長をされておりましたから、その首長さんの裁量により、事業の緊急性、必要な箇所への予算配分が可能とした権限も地域に移してやろうと、こういうことでございますので、トータルとしては、大変財政厳しい中ではございますが、そういう重点配分をさせていただいたことに御理解を賜りたい、このように思います。
#81
○岡田広君 今、コスト縮減、事業効果、いろいろ御答弁いただきましたけれども、私がこの問題を質問した観点というのは、そういう観点ももちろんありますけれども、地域のきずながということをやっぱり地域主権ということであれば私はもうこれは大賛成です、地域の長としてやってきましたから。やっぱり地域の問題は地域で解決するというのが住民自治の基本、地域で解決できないことを長や議員に頼んで行政に頼む。やっぱり自助、共助、公助ということがあるように、自ら努力をして、そしてそれに対して国が支援するというのは当たり前のことでありますから、そういうことであるならば、この事業のことをしっかり、今の千五百億の話もありましたけど、やっぱり地域の皆さん方はなかなか、地域に入ってみると六三%というのは大変、前年度比、これはほかのことから考えてもなかなか理解が得られない。だから、そこを丁寧に説明を地域にしていく、そういう努力は必要じゃないかと思うんですけれども、どうでしょうか。
#82
○国務大臣(平野博文君) 当然、先生御指摘の、よりこういう大きく変えていくということについてはきちっと説明をしていって御理解をいただく、このことは必要だと私は思います。
#83
○岡田広君 ありがとうございました。
 やっぱり大きく変える、特にだれが考えても六三%、一割二割減ったわけではありませんから、ここをしっかり説明していかないと地域のきずながもう切れていく、国はどうなんだ、信用できない、国のやっていることは全く分からないという、そういう意見が地元にありますので、やっぱり住民自治ということに照らしてもそこはしっかりお願いをしたいと、そういうふうに思うわけです。
 なかなか財源が厳しい中でありますから、効率化図ること、コスト縮減、当たり前のことです。私、よく「かきくけこ」と言っていますけれども、考えて、基本に忠実に、工夫、計画、行動ということでは、やっぱり一番大事なのは工夫ですよ、「かきくけこ」の工夫。二十一世紀は創意工夫、アイデアの時代だから、当然それは大事。しかし、自助努力をそがせるような切り方というのはしっかり説明をしていく。
 だから、それは官房長官が永田町で考えている考えと地方の考え、私は違うんじゃないかなと。私たちは地元に入って、それはもちろん官房長官だって地元選挙区に帰るとそういう地元の人たちとひざを突き合わせて話はしているんだろうと思いますけれども、私は農村地域を回ってそういう声は聞かれないということだけを申し上げておきたいと思います。
 次に、財政健全化目標。私は、この予算一つ取りましても、もうここで議論をしていると時間大変掛かってしまいますから今土地改良の問題を一つ提起をさせていただいたわけですが、一番心配なのはやっぱり財政がどうなるのかと。これは国民が最大、将来に対する不安、これを抱えているんだろうと、そういうふうに思います。
 これ、財政健全化目標、菅副総理は年末の予算編成に合わせてこれを策定するということで話をしていた記憶があるわけでありますけれども、景気の見通しがなかなか不透明だという理由で少し先送りをしています。しかし、世界の同時不況という同じ条件下にある世界の各国では、予算も出す、そして財政の計画もしっかりと示して議論をしているということであります。
 今、国と地方を合わせた債務残高も大変多くなっているのはもう御承知のとおりであります。この中期財政フレームというのを鳩山総理が、複数年度を視野に入れた財政運営戦略を示して財政再建への道筋を示すと発言されて、これを出すのが六月というお話も伺っておりますけれども、六月というのはちょうど国会が終わる時期でありますから、なかなか国会では議論にはならないのかなという気もするわけですけれども、これ、もう少し早く出せないものかなという私は気がするわけであります。やっぱり予算と同時にこういう計画を出せば、国民の皆さんももう少し、ちょっと理解が違うんではないんだろうかと思うんです。
 国際通貨基金というのがありますけれども、昨年の十一月三日に、金融経済危機を踏まえて各国の財政状況を分析した最新の世界財政調査、これを公表しましたけれども、世界経済の復調を受けて、先進国全体での公的債務の対国内総生産、GDP比の見通しを前回発表時から、前回というのは七月、発表時から改善させたものの、日本は社会保障支出の増大が危機後も財政を圧迫すると指摘をしています。二〇一四年時点では二四五・六%になるということだそうですけれども、やっぱりこういう環境の中でありますから、早急にこの中期財政フレームを作成するということは大事なことだろうと思っています。
 この国際通貨基金が、日本の財政赤字が国内総生産に対して一〇・五%に達する見通しであると発表しています。子ども手当など国債増発によって、イギリスやアイルランドのように大規模な財政調整が必要になると指摘もしています。
 経済協力開発機構は、子ども手当を実行するよりもOECD加盟国中最低の母親の就労率を上げるために保育施設の充実などといった少子化対策を行うべきと指摘をしているわけでありますけれども、子ども手当の現金支給によりどのぐらいの経済効果があるのか。また、子ども手当が子供に使わずに親の遊興費等に使われたんでは意味がないという意見もありますし、あるいは消費刺激策にもなるという、意見はこれ様々でありますけれども、私は、将来不安ということを考えるとき、不安取り除かない限りはなかなか消費刺激にはならないんではないかと。定額給付金の方の話をしませんけれども、なかなか効果が上がらなかったという数字が出ています。ここでこれは申し上げません。子ども手当の支給対象にならない家庭もあるわけでありますから、当然親の飲食とか遊興費に使われたらどうなんだろうかと思うわけであります。
 水戸市でもこの子ども手当の金額は百億ということですから、地方公共団体の長は、この前、市長会でも、こういうお金を交付をするんであれば市町村にそれぞれ、ほかで保育園が幾つ造れるだろうか、待機児童解消、あるいは保育士の養成、処遇改善できるだろうか、いろんな意見があるわけでありますけれども、こういう点について、厚生労働大臣、ちょっと。
#84
○副大臣(長浜博行君) 内閣委員会で御答弁をさせていただく機会をいただきまして、ありがとうございます。
 子ども手当の経済効果に関しましては、予算委員会等々でも議論がなされていたところだというふうに思います。私どもが内閣府の調査の方でいただいている数字からいいますと、二十二年度のGDPを〇・二%程度押し上げるということが見込まれているということを、数字をいただいているところでございます。
#85
○岡田広君 この子ども手当というのは、少子化対策、そして経済支援策、景気対策、いろいろな意見が言われて出ていますけれども、官房長官は、この少子化対策は、特にお考えがありましたら、この子ども手当の効果につきまして何かお考えがありましたらお聞かせください。
#86
○国務大臣(平野博文君) 私はかねがね、今、日本の人口構造の変化を常に見詰めていかなければならないというふうに思っています。そういう中で、人口減少社会に入っている国というのはやっぱり将来的には滅びていくんだろうと、こういう考え方を基本に置きながら今の国の構造の在り方を見ていかなければならないと、こういうことであります。
 加えて、一方、先生御案内のとおり、少子高齢化という大きな長いトンネルに今日本は入りつつございます。そのトンネルを出たときに次の世代がどういう状態になっているかということは、今我々現役がしっかりと見詰めておかなければならないと、こういうことでございます。そういう意味で、私は、少子化対策、これはまさに国が責任を持ってその環境整備をしなきゃならないと、こういうことでございます。
 そういう意味で、鳩山内閣におきましては、やっぱり、コンクリートという表現しますとおしかりを受けるわけでありますが、いわゆるハードからソフト、いわゆる人にもっと投資をしていこうと。その投資の仕方の財源につきましては、やっぱり国民全体がその負担をしていくんだ、こういう考え方に立ったのが今回の子ども手当の考え方が私はベースだと、このように思っておるところであります。
 一方、先生が冒頭指摘されましたが、財政のフレームの問題でございます。これはまさに経済成長があって財政規律がある意味では保たれていくと、こういうことでありますが、まずその前にやっぱり我が国の無駄を徹底的にそぎ落としていかなければならないと、こういう考え方で今、行政刷新を含め、組織の問題と貴重な国民の税金の使い方についてもやり取りをやらせていただいている、こういうことでございます。
 加えて、そういう中で成長戦略、いわゆるデフレになっているこの状況をいかに克服するか。いわゆる経済対策、さらにはトータル的には、先生御指摘の国債の問題にも影響する財政フレームということは、先ほど先生から御指摘ありましたが、菅財務大臣の方で、あるいは国家戦略の仙谷大臣の下で財政フレームを六月までにつくると、こういうことでございます。
 したがって、長々と答弁をいたしましたけれども、今回の子ども手当というのは、ある意味では私は、消費にもつながるし、将来の投資にもなりますし、ある意味での経済的な効果もあると、こういうふうに考えているところでございます。
#87
○岡田広君 ありがとうございました。
 今御答弁いただきましたけれども、これ、衆議院の予算委員会が公聴会、地方公聴会やりましたけれども。幾つか、これはむしろ民主推薦、社民推薦の参考人の方の意見でありますけれども、ばらまきに結び付くような、私は交付という言葉を使っていますが、これはばらまきに結び付くような国家予算を支出すべきではない、ばらまきは絶対駄目だと思う、あるいは、出生率ということからするとそんなに急に増えるものではない、子ども手当の創設は非常に拙速、今後も歳入増が余り見込まれないときに子ども手当という恒久的付加給付は後世に禍根を残す、子ども手当は点取り虫的な政策云々という。あるいは、先ほどの戸別所得につきましても、結局、行き着くところは米価が暴落するんじゃないかという。これはどちらかというと民主推薦、社民推薦の参考人の方の意見でありますけれども、やっぱり一番みんな心配しているのは、財政が心配かということだろうと思うんですね。
 だから、今年の予算をそっくり来年にすると、国債発行高は五十一兆円になるという。今年、四十四兆強ですね。また来年、七兆円増える。しかも、この中には子ども手当の来年の、残りのうち二兆六千億は入っていないということになるわけです。そういう中で戸別所得も来年は一兆円やるということでありますから、これだって四千四百という数字がカウントできるわけですけれども、これ一つ一つ積み上げていくと大変な財源になるわけでありますけれども。
 果たして、私心配なのは、この前の委員会でも言いましたけれども、まさに収入を超えた支出は国の破綻のもとになるという、二宮尊徳さんの本に書かれてあるように、本当にそこ心配なんですけれども、どうでしょうか、簡潔に。
#88
○国務大臣(平野博文君) 先生の考え方も私は理解をいたします。したがって、最小限の財源で金のかからない仕組みをつくっていって、国民の幸せを願う施策をしていくことと、もう一つはやっぱり構造改革をしていかなければならない、このことも事実でございます。
 鳩山政権におきましては、そういう意味では、この社会改革をやっぱり抜本的に進めていくことが次の次世代の子供さんに幸せになる仕組みを今考えてお願いをいたしているところであります。
#89
○岡田広君 分かりました。
 それでは、厚生の副大臣来ていますので、この子ども手当法案について、これはもちろん参議院の本会議でも議論がありましたけれども、おとといでしたか。それは、対象を日本人に限定せず、日本に居住する外国人の子供にも支給されるものであり、子供の居住、住所に要件がないため母国などに住む外国人の子供も受け取ることができる仕組みになっていると、こういうことでありますけれども。
 三月十二日の衆議院厚生労働委員会で自民党の加藤議員が、海外に居住する児童が何人いるのかといってもなかなか数字を出してくれなかったが、今回、東京二十三区でサンプル調査を行ってもらったら四千人というデータが出てきたわけなので、厚生労働省で全市町村に問うて集計してほしいと長妻大臣に要望をしたということでありますが、二十三年度の制度設計の中でこういう実態把握というのも努めていきたいと考えているところですとの大臣の答弁があったそうであります。
 そこでお尋ねしたいんですが、これ、在日外国人の海外に居住する子供への支給については、二十三年度以降は支給対象となる子供に国内居住要件を課すことを検討したいと長妻大臣が参議院本会議でも答弁されておりますが、今年度は支給対象ということで理解してよろしいんでしょうか。
#90
○副大臣(長浜博行君) 今お尋ねの件に関しましては、今年度は支給をするという形になるわけでございます。
 この背景につきましては、先生も厚労省の政務三役をなされた方でございますので、一九八一年の難民の地位に関する条約、いわゆる難民条約の加入に当たり、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約の趣旨も踏まえ、他の国内法と同様、国籍要件を撤廃をしたところでございます。それ以来、国籍にかかわらず、親が日本に居住している場合には、その子について監護が行われ生計同一だというときには、その子が外国に居住していても支給対象となっているところでございます。
 いわゆる社会保障の分野においては、内外無差別の原則の中で行われておりますし、従来の児童手当なんかもこういう手法になっているところでございます。
#91
○岡田広君 分かりました。
 先ほど申し上げました、二十三年度につきましては支給対象となる子供に国内居住要件を課すことを検討したいということでありますけれども、これについてもう少し詳細に今分かりましたら御答弁をお願いしたいと思います。
#92
○副大臣(長浜博行君) 長妻大臣が委員会及び本会議等で答弁をしている、いわゆる先生の御質問は居住要件の部分に当たるというふうに思いますが、これも基本的に内外無差別の原則という状況の中において、海外にいる子弟に対しての居住要件を課すことになりますと、今度、日本にいらっしゃる方においても、海外にお子さんがいらっしゃる場合等々を含めて、二十三年度の検討の状況の中においては、居住要件に基づいて支給をしないということになりますと不利益案件になりますので、この問題についても、衆議院の段階で修正をされている条項にもかかわることだと思いますが、二十三年度の本格導入に当たっては、この問題についての検討課題ということになっているところでございます。
 ですから、先ほどの二十三年からは支給しないのかというお問いに関しては、二十三年の支給しない場合もあり得ることを含めて検討をするということで御理解をいただければというふうに思っております。
#93
○岡田広君 分かりました。
 これ、そうすると、例えば児童養護施設に入所する子供とか、親が外国にいる日本人の子供には今支給されないですよね。こういうことも踏まえて検討するという理解でいいんでしょうか。
#94
○副大臣(長浜博行君) 本年度の、二十二年度子ども手当法案に書いてある先生の御指摘のところの、こども基金を使って支給をする問題等々を含めて、これも検討課題になってくるというふうに思っております。
#95
○岡田広君 こういう制度設計については、法案を出す前にしっかりと検討をするべきではなかったんでしょうか。この点についてはどうなんでしょうか。
#96
○副大臣(長浜博行君) 今の点につきましても、児童手当の場合においては支給をされなかったという案件もあるものですから、今回の法案策定の中においては、先生が御質問をされたような形での施設への子供の給付を考えておりまして、そういう意味においては、今年度は対応いたしましたけれども、本格実施という二十三年度に向かってはその問題も含めて検討するということでございます。
#97
○岡田広君 これ、ちょっとやっていきますと、例えば世界にはいろんな国がありますよね。一夫多妻の国もある。中国では今平均年収約六万ぐらいだそうです。そうすると、中国の人が来て、本国に子供さんがいるときに、一人っ子、一人いる、あるいは養子縁組する、二人出すとこれだけだって、金額に単純に計算すると六十二万ぐらいになるわけですよね。こういうビジネスが横行してくる。戸籍は日本のように、世界の中でどういう規律になっているか私分かりませんけれども、必ずしも日本のような戸籍制度ばかりの国はあるわけではないんだろうと思うんです。市町村は本当に困ってしまいますよね。市町村、海外に行って一々これ確認するわけに、当然書類に要件は課すんでしょうけれども、一番困っているのは、やっぱり私、地方公共団体じゃないかと思うんです。この前の参考人として委員会に出席した三重県の松阪市の山中市長さんも、地方自治体で外国に本当に子供がいるかどうかを確認するのは難しいと発言をされています。
 法案を提出する前に地方公共団体の意見を聞いたり、やっぱり工程を作成する上で進めていくべきではなかったかなと思うんですけれども、どうなんでしょうか、これは。
#98
○副大臣(長浜博行君) 先生の御指摘の点に関しましては、地方六団体の長の皆様方からも十分意見をいただいているところでございます。意見だけではなく、あえて申し上げればおしかりも受けながら、全国厚生局長会議の中においても私自身も御説明をした部分であります。
 何度も申し上げて恐縮でございますが、本設計の中に含めて、地方団体の皆様と今後とも意見交流をしながらより良い制度をつくり上げていきたいというふうに思っております。
#99
○岡田広君 私は市長出身でありますので、地方自治体の長と会合を持つこと多くありますけれども、必ずしも今副大臣が話しているような考え方では、ちょっと私は違うんですよね。しっかりと地方公共団体の意見をくみ上げてこの制度がやっぱりいいものかどうかという検討を、いい制度に持っていくために是非検討をお願いしたいと思っています。
 児童手当の支給を受けている人というのは、今数字で千二百三十九万人で、子ども手当の支給対象者は五百万人増ですね、約。ですから、約千七百三十五万になるわけですけれども、ここで二兆二千五百五十四億円という予算が組まれています。この予算の中に在日外国人の海外居住の子供の予算も入っていると理解していいんでしょうか。
#100
○副大臣(長浜博行君) さようでございます。
#101
○岡田広君 ちょっと私理解がよく分からないんですけれども、本国に外国の人がいて海外に子供がいる、その子供のカウントというのはもうできているわけですか。
#102
○副大臣(長浜博行君) 先ほども申し上げましたように児童手当と同じ手法を使っておりますので、積算はされているということでございます。
#103
○岡田広君 児童手当の手法分かりましたけれども、この五百万人増の子ども手当の支給対象者についての外国の子のカウントってどうなっているんでしょう。
#104
○副大臣(長浜博行君) 先生がおっしゃられました新たなる対象になるところ、中学までに増えるところとか所得制限をなくしたとか、こういう部分におきましては、子供の所在について子供の居住する国における官公署等が発行した証明書等、あるいは監護の要件については仕送りを含めてしているかという実態調査、こういったところで確認を行っているところでございます
#105
○岡田広君 ちょっとよく分からない。
 もう完全に実数は把握しているというふうに理解してもいいんでしょうか。
#106
○副大臣(長浜博行君) 国籍別に区別はしておりませんけれども、数自体は把握をする形になっております。
#107
○岡田広君 これ、これ以上やっても進まないと思いますので。
 それでは、この子ども手当の財源でありますけれども、この児童手当、国、地方、事業主が負担しているわけですけれども、ここにかかわる負担を地方と事業主に継続して求めて、五千八十九億円というのが児童手当と同じく地方や事業主に負担してもらうことになったわけでありますけれども、これは当初の約束は全部国が見るということでありましたから、当然、私の茨城県では約六十億のお金が自由に使える、県民福祉に使える、あるいは私の水戸市でも約五億二千万が福祉に使えるということであったんですけれども、これについては、政府は二十三年度以降は当初の予定どおり全額国庫負担をすると言っておられますけれども、二十三年度以降は児童手当の振替の負担は地方でなくなるということで理解してよろしいんでしょうか。
#108
○副大臣(長浜博行君) 御質問にありましたように、本年度は四大臣合意に基づいて、地方にもあるいは事業主御負担も入れさせていただいているところでございますが、本格実施の際には国が負担をするという方向で努力をし続けているところでございます。
#109
○岡田広君 本格実施というのはいつからの話なんですか。
#110
○副大臣(長浜博行君) 御質問にあったとおり、二十三年度実施からということでございます。
#111
○岡田広君 分かりました。二十三年度から十二か月満額で本格実施ということで理解をしましたけれども、二十三年度分の予算につきましては、この児童手当の振替分は地方公共団体、事業主はなくなるということで確認をしたいと思いますが、どうでしょうか。
#112
○副大臣(長浜博行君) 繰り返して恐縮でございますが、国が負担できるように努力を続けているところでございます。
#113
○岡田広君 努力を続けているという御答弁でありましたから、是非努力を続けて、来年はもう地方に負担を強いないように、是非国の責任で私はやっていただきたいということを要望したいと思っております。
 どうぞ、副大臣、御退席、結構です。
 それでは、少子化対策、子ども・子育てビジョンでありますけれども、福島大臣にお尋ねしたいと思いますけれども、社会全体で子育てを支えるという、これ、基本的な考え方、私は理解をさせていただきます。私どもは自ら努力する人を国が応援をするという、これもまた基本の考え方だと私は思っているんです。
 だから、今の子ども手当一つ取っても、私の考えは公助が先に立っている、自助があって、共助があって、公助があるんだろうと、そういうふうに私は考えるのでありますけれども、この子ども・子育てビジョンの基本的な考え方あるいは五年後の具体的な数値目標、子育て支援サービス、給付の拡充に必要なコストの試算が盛り込まれています。
 これは、意欲的な数値目標を掲げたことは大変私も評価をしたいと思っていますけれども、これらの施策を着実に実施して数値目標を達成するためには、いつまでにどう進めていくかということ、あるいは施策の実施のためにどのぐらいの予算が掛かるかという、この財源はどこから確保するのかということを明確にすることも大変大事なんだろうと思っています。この予算の見込み等を盛り込んだ工程表を策定して、財源を明示することをお願いをしたいと思うんですが、この点についていかがでしょうか。
#114
○国務大臣(福島みずほ君) 子ども・子育てビジョンについて言及していただいてありがとうございます。
 少子化あるいは子育てがしにくい社会を変えていくということは、政治の本当に大きな課題だと思っています。子供を支援するという立場から、子育てを応援するという立場から、この子ども・子育てビジョンを作りました。その観点から、毎年度の予算編成において、ビジョンに盛り込まれた施策や数値目標の実現に向けて必要な財源の確保に努めていきたいと考えております。
 ですから、ビジョンを作るのと予算の来年度の編成がちょうど重なっていたわけですが、保育予算の獲得、学童クラブにつきましては、放課後クラブにつきましては、四十億円前政権よりもプラスして二百七十四億円にする、あるいは生活保護の母子加算の復活や児童扶養手当は父親にも支給するなど、予算案の中で非常に工夫をして獲得をしたというふうに思っております。
 今後、平成二十六年度において追加的に必要な社会的コストは約〇・七兆円と試算をしております。景気の回復をしっかりやって、子育て支援の現物給付について予算の獲得ができるよう頑張ってまいります。
#115
○岡田広君 ありがとうございます。
 これは、社会全体で子育てを支えるという基本的な考え方は理解をしますけれども、事業主あるいは個人に負担拠出をしてもらう、そういう社会全体における理解の促進、意識改革というのは、大事だと言われていますけれどもなかなか進んでいないんだろうと思います。是非、福島担当大臣の下で、こういう広報、PRをしっかりとしていただきたいと、これは要望しておきたいと思います。
 ここで、少子化対策というのは女性が就業と育児が両立できる体制づくりというのが大変重要だと思うんですけれども、やっぱり保育サービスの充実あるいは保育園の施設整備そして保育士の待遇向上というのも大事だと私は思っています。
 また水戸市の例を挙げて恐縮ですが、昨年より待機児童が多くなりました。ですから、当然、子ども手当よりもこういう方に予算を掛けるべきだという意見が結構あります。そういう中で、なかなか財政的にこれは難しい、だから保育ママ制度というのを茨城県で初めて水戸市が始めるので、ほかの大都市圏ではやっていますけれども、そういうことだろうと思うんです。やっぱり保育ママというのは、例えば、家庭で育てるということで、私はそれでいいのかというちょっと考え方を持っているんですけれども。
 保育園の重要性というのは、やっぱり集団で思いやりの心を育てるということがとても大事なんだろうと思います。だから、今の家庭は、前はサザエさん型、三世代同居、出産、育児すべて家庭で教えてくれる人たちがいるからストレスたまらない。でも、今はクレヨンしんちゃん型だと言っています。お父さんは朝早く出て夜遅く子供が寝てから帰ってくる。土日は寝ているとか遊びに行っている。お父さんは子供と触れ合いないんです。だから、お母さんがいつも子供の話し相手。お母さんだってストレスがたまってしまいますから、あるときから買物に行く。子供を置いて行く。そうすると、子供はテレビがベビーシッター代わり。テレビから変な言葉を覚えたり変な行動を起こす。あれが多分、クレヨンしんちゃんというドラマだと思うんです。あれ、悪いストレスがたまるということです。
 これは、ストレスの話をすると長くなるから、もう時間ですからしませんけれども、やっぱりいいストレスに変わるのは妹ができる、妹を面倒見てやろう、保護者的な性格というのが私は出てくるんだろうと思うんです。だから、一番福祉で大事なのは、よく愛と恕の心。愛は受け止める。これも解説、もう時間がありませんからしません。恕の心、思いやり、親切の心がやっぱり福祉にとって一番私は大事なんだろうと、そういうふうに思っています。これは答弁はいいですから。
 それで、子ども手当にたくさんの、まあ満額やれば五兆四千億とか五千億とかというお金になるわけです。財源をどこから、これから平野官房長官が中心になってこれをやっていくんだろうと思いますけれども、やっぱり乳幼児医療制度あるいはほかにも使い道がある。茨城でも、卒業アルバム、三人、ある学校でアルバムがもらえなかった。教材費、そういうのを親が払わないでもらえなかった子供もいるんです。学校の主任の先生が負担したという実例も新聞に出ていました。いろんなことがやっぱり現場はあると思います。学校給食の未納だって、子ども手当がじゃ交付されれば給食費未納減るんでしょうか。少しは減るかもしれない。恐らく全部滞納がなくなるということは私ないんじゃないかなと、そんな気がしますけれども、これはやってみなければ分かりません。
 それで、医療制度、子供の医療費の父兄負担の軽減、これは茨城県でもこの十月から小学三年生までやることになりましたけれども、御承知のように各都道府県、市町村によって全くばらつきがあります。小学生就学前あるいは小学三年、六年、中学卒業まで国が今、子供の父兄負担軽減、三割ですけれども、一割見るだけで小学校六年生まで六百、中学三年九百億という、これでできる、大変な大きいお金ですけれども。こういうことを考えたら、福島大臣は子ども手当に関しては一千万所得制限掛けるということを何か話をされた記憶が私あります。閣内に入ったらその言葉はなくなりましたけれども、やっぱり今はそういう考え方はないんでしょうか。
 もう時間ですから、簡潔に。だから私が言いたいのは、子ども手当にたくさんのお金を使うことよりも、むしろ義務教育でもっと使うべきところがあるんではないだろうかと思うわけでありますが、最後にその点を簡潔に、もう二分しかありませんので、よろしくお願いして終わりたいと思います。
#116
○国務大臣(福島みずほ君) おっしゃったとおり、総合的パッケージが子育てには本当に必要だと思っています。ですから、子ども手当もさることながら、現物支給、今、岡田委員がおっしゃったように、その医療費の控除も含めた様々なパッケージを子育て支援でやっていくべきだと思っています。
 それで、子ども・子育てビジョンの中では、休日、夜間も含め、小児救急患者の受入れができる体制を整備します、子供については、親の保険料の滞納状況にかかわらず、一定の窓口負担で医療にかかれるようにしますなど、少しですが一歩前進ということをビジョンに盛り込みました。ですから、子育てビジョンを出して総合的パッケージでやっていきたいと思います。
 冒頭、岡田委員が事業主の理解ということをおっしゃいましたが、私もお正月明けフランスに行きました。出生率が二・〇二、日本の一・三八よりやはりかなり高いわけです。保育ママさんが家族的保育所にみんな集まって社会性も持ちながらやっていると。やっぱり様々なメニューを持ちながら子育て支援をしていますし、何といっても家族手当金庫七兆円です。六〇%を事業主が負担をしている。
 ですから、私は将来、まあこれは私の個人的な野望というか願望ですが、大きな子供支援のための総合的パッケージの財源を、事業主の皆さん、社会のいろんな皆さんの本当に理解を得て、できれば子供たちを総合的に応援できると思っております。
#117
○岡田広君 終わります。ありがとうございました。
#118
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。枝野大臣、よろしくお願いいたします。
 まず最初に、憲法解釈について伺います。
 平成十六年、当時の民主党代表、現在の菅副総理は、衆議院本会議の代表質問で、イラク特措法に基づく自衛隊派遣について、私は、自衛隊のイラク派遣が、いろんな理屈を付けようとも、戦地に、自衛隊を戦争目的で海外に送らないとしてきた憲法の原則を大きく破るものであるということは疑いのないところでありますと主張されていました。また、平成十七年、当時の幹事長であった鳩山総理は、民主党は、現在のイラクにはイラク特措法に言う非戦闘地域はなく、自衛隊をすぐに撤退させるべきだと主張してまいりましたと言い切っておられました。
 当時、政策調査会長でいらっしゃった枝野大臣は、イラク特措法の通過に当たっての談話の中で、政府案における自衛隊派遣は憲法上疑義があると述べておられます。
 そこで枝野大臣にお伺いします。民主党の野党時代は、どう考えてもイラクへの自衛隊派遣は違憲という認識だったとしか思えません。この見方は間違っているのかどうか。もし間違っているとおっしゃるのであれば、その論拠を示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#119
○国務大臣(枝野幸男君) イラク特措法そのものが憲法違反であるというようなことは、当時、少なくとも党の見解として申し上げたことはなかったのではないかというふうに認識をいたしております。
 そして、イラク特措法の中身によると、非戦闘地域に送るから憲法には違反をしないという法律の構成になっておりましたが、本当に非戦闘地域が存在するのかどうかという事実認定、事実認識の問題として、そこに大変な疑義があるという問題意識を持って、このイラク特措法に対する、当時野党としての民主党は対応していたということでございますので、憲法に違反をするということを申し上げていたわけではないというふうに認識しています。
#120
○山本香苗君 では、合憲だったという認識だったんでしょうか。
#121
○国務大臣(枝野幸男君) 法律、イラク特措法という法律がそのまましっかりと守られている限りにおいては違憲であったとは考えておりません。そして、同法に基づく自衛隊のイラク派遣についても、具体的に申し上げると、同法にあります、現に戦闘行為が行われず、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる地域、いわゆる非戦闘地域に対する派遣であるならば憲法違反ではなかったということになるわけでございまして、したがいまして、その期間中に自衛隊が行っていた地域がいわゆる非戦闘地域に限定されていた限りにおいては違憲になるとは考えておりません。
#122
○山本香苗君 野党時代にいろいろと幹部の方がおっしゃった、また枝野大臣の答弁を含めて今申し上げたわけですけれども、イラク派遣については、では違憲ではなかったということですか。
#123
○国務大臣(枝野幸男君) イラク派遣という抽象的な話で違憲であるのか違憲でないのかという議論は、やはりないんだろうというふうに思います。法律に基づいて具体的にどういう形でどういう派遣をされるのかということによって、それが憲法に反するのかどうかということが決まってくると。少なくとも、イラク特措法という法律の枠組みは違憲であるとは考えていないと。
 そして、その法律の制定時においては、この法律に基づく派遣がいわゆる非戦闘地域に対する派遣ということの限定が本当にできるのかどうかということで、これを越えてしまえば法律にも違反するし、憲法にも違反するということになるわけでありますが、本当に法で定めた非戦闘地域を認定し、その範囲内で行動が行われるのかということについて疑義があってそれが議論になって、その点を野党当時の民主党が指摘をしていたということでございます。
 そして、結果的に、この派遣期間中いわゆる戦闘行為に巻き込まれることはなかったわけでありますので、その限りにおいては、イラク特措法の八条三項に規定する実施区域内においての活動であったというふうに結果的には言えるのではないか、その限りにおいては違憲になるとは考えていないと、こういうことでございます。
#124
○山本香苗君 よく分からないんですが、昨年の十一月の十九日の日に内閣委員会で平野官房長官に、イラクにおける自衛隊の活動は合憲かということを御質問しました。そのとき平野官房長官は、イラクにおける部分についても、現政権としては、イラク特措法自体が違憲であると、こういう考えには至っておりません。また、自衛隊が活動した地域がイラク特措法の定めるとおり非戦闘地域であったことが事実かどうか、ここのところの究明が私ども野党のときには十分分かっていなかったと、こういうことでございますと答弁されております。
 つまり、平野官房長官は、野党時代は違憲という認識だったと認めていらっしゃるんですけれども、いかがでしょうか。
#125
○国務大臣(枝野幸男君) 昨年の十一月十九日の内閣委員会における平野長官の御答弁だと思いますが、違憲であったということは申し上げていないというふうに思っています。
 つまり、少なくともその当時、本当に非戦闘地域に限定された活動であるのかどうか、事前にあるいはその活動の進行中、野党の立場であるいは国民の立場でしっかりと検証できないのではないか、あるいはしにくいのではないかと。そうした中で、もし非戦闘地域を越えた活動がなされれば、それは違法であり憲法違反になる可能性があるということでございましたので、野党時代にはそのことを問題にして、ここには果たしてこの法律でいいのかという疑義を私どもは主張しておりました。
 しかし、法律そのものが、非戦闘地域内での活動という限定で、そのとおり行われていればそれは憲法に違反するものではないというのは当時からの認識でございまして、そして、結果的に、あの現時点で、事後的に検証する限りにおいては、非戦闘地域を越えた活動はなされていなかったものと現時点で把握できる範囲では認識をしておりますので、違憲だというふうには考えていないと、こういうことになります。
#126
○山本香苗君 平野官房長官の答弁は、野党時代には分からなかった、分かっていなかったと、こういうことでございますということを言われているんですが、これは理由にならないんじゃないですか。
#127
○国務大臣(枝野幸男君) 野党時代は執行権を持っておりませんので、それから外交、安全保障にかかわることでございますから、例えば自衛隊の指揮権を持つ総理や防衛庁長官なら御存じであることを私どもは知り得ないという、野党当時はそういう立場でございました。
 そういう立場の時代においては、果たして非戦闘地域で本当に限定されているのか、され得るのかということについて十分な判断をできるだけの事実の情報を持っていなかったと。そうした状況においては、もしそこから越えていれば憲法違反になる可能性があるということを認識し、その可能性があることをもって、この法律については国会の中で様々な立場、様々な形で意見を申し上げておりました。
 しかし、そのことが違憲であるということを認識して、違憲であるからけしからぬということを申し上げていたこととは違う、違憲の運用がなされる可能性があるということを問題にして指摘をしていたということでございます。
#128
○山本香苗君 先ほどの平野官房長官の答弁、この後また続いているんですね。それが我々の理解では非戦闘地域だと、こういう認識の下におりますので、その活動が違憲だというふうには考えておりませんと。すなわち、タイムラグがあるわけですね。野党時代のことと、今現政権になってからの認識を言われているわけですけれども、昔は違憲だったと思っていたと。(発言する者あり)いや、だって、そういうふうにおっしゃっているんですよ。それで、違憲だというふうに思っていらっしゃったんだけれども、今になって合憲だというふうに思われた。
 平野官房長官の答弁というのは、野党時代は自衛隊のイラク派遣は違憲だという認識だったけれども、政権に就いたら合憲だというふうに憲法解釈が変わったということだと私は思っているんですが、違いますか。
#129
○国務大臣(枝野幸男君) 私も昨年の十一月十九日の官房長官の答弁の起こしたものを持っておりますが、非戦闘地域であったことが事実かどうか十分分かっていない、いなかったということを申し上げているわけです。非戦闘地域を越えて活動をしていたら、それはもちろん法律にも違反するし、憲法にも違反をするという、我々認識でございました。
 しかしながら、その当時は非戦闘地域であったことが事実かどうか十分分かっていない。つまり、そこに疑義がある。そして、疑義があるというやり方で進めることは問題ではないかということを指摘をしていたのであって、非戦闘地域を越えて活動をしていて憲法違反だからけしからぬということを申し上げたのではないということでございますので、そこのところは誤解なく受け止めていただければというふうに思っていますし、繰り返しになりますが、イラク特措法の枠組みそのものは憲法違反であると私ども申し上げてきておりません。
 法律がしっかりと適切に守られる限りにおいては憲法に違反するものではないけれども、非戦闘地域の認定、そして非戦闘地域を越えて活動することが起こらないか、違法な行為が行われる可能性の高い法律ではないかということで、もしそれを、法律を超えてしまったときには、違法であると同時に直ちに違憲につながるという内容を含んでいるがゆえに、そこは問題であるということを指摘をしてきたと、こういうことでございます。
#130
○山本香苗君 ということであるならば、野党時代、ただ単に野党が与党に変わったからと、野党時代は情報が少なかったからそういうふうに言っていただけで、与党に入ったら情報とか、いろいろそういうものが分かったからやった、気付いたから急に変わった、態度を変えたということですか。
#131
○国務大臣(枝野幸男君) 執行権を得させていただきましたので、内閣総理大臣あるいは防衛庁長官と自衛隊の外交安全保障にかかわる、一般には公開をできない情報まで接する立場に私ども就かせていただきました。その立場に立って、しかも、既に終了しているイラクでの活動を検証をする限りにおいては、幸いなことに私どもが危惧をしたようなことは起こってなかったようであるということを我々は今認識しているのであって、当然のことながらこれは安全保障にかかわることですから、私どもは行政の公開、透明性というのを今までとは比較にならないぐらい高めようというふうに思っていますが、しかし、まさに安全保障にかかわることをすべて公開することはできませんので、当然のことながら、執行権を持っている立場とそれ以外とでは情報に違いがある。
 ただ、私どもは、一貫してこれ憲法にもかかわりかねない安全保障の重要なポイントになるところですから、法に反するような運用がなされて、そして憲法に反するような結果にならないようにということを、野党当時厳しい目で主張していたということは決して現在の立場と矛盾するものではないと。今後、もし類似のような事態が起こって、類似のような行動を取らなければならないときには、私どもの従来の主張を踏まえて、より安心して、これならば憲法に反するような形での活動は起こらないであろうということをより多くの皆さんに安心していただけるような形で派遣をしていくということになるんだろうというふうに思っております。
#132
○山本香苗君 いろいろと御答弁をされたんですが、要するに、野党時代は根拠なく無責任に自衛隊の、この非戦闘地域がないということをおっしゃられていたわけであります。これははっきりとしたということが分かりました。
 それで、枝野大臣、二月十六日の日の記者会見で、政府としての憲法解釈というのが、一般論としての憲法解釈が恣意的に変わることがあってはまずい、特に憲法によって縛られている当事者である公権力の側の恣意的な解釈で憲法が変更されるということがあっては困るというふうに思っていますと、ただ、前内閣、前政権の下での解釈が正しいものであるのかどうかということについては、あり得ると思いますので、一般論としてそれを否定しませんと発言されております。
 じゃ、今回の本件につきまして、野党時代の民主党の憲法解釈は正しかったんだと、だから今も続けているんだという認識に立っておられるということでしょうか。
#133
○国務大臣(枝野幸男君) 繰り返しになりますが、イラク特措法が憲法に違反するものであるということは、野党時代から一貫してそんなことは申し上げておりません。憲法に違反するものではないと、法律そのものはですね。それから、野党時代も、憲法に違反した活動をしていると、運用が、そういったことも申し上げておりません。ただ、法律の範囲内で、憲法の範囲内で活動しているのかどうかということの十分な検証をしにくい構造になっているということを批判を申し上げてきました。
 そして、そのことは私ども、当時の野党が申し上げることは私は当然のことだと思っておりまして、憲法に反していない、つまり、非戦闘地域で活動しているんだということを主張し、そのことを証明する責任は執行権を持っている当時の政権の側にあったのであって、そのことを十分に納得できる形で説明していただけていない段階においては、それは法律の範囲を超えて運用がなされ、結果的に憲法に反する可能性があるということの危惧を持って国会等で論戦を行うということはむしろ当然のことであるというふうに思っておりまして、決して当時憲法に違反していたと言っていたのではない。違反している可能性があり得る事態を招きかねないから、違反しないと、運用上も違反しないんだということであれば、もっと明確に、もっとクリアーに説明をしてくださいということを繰り返し申し上げてきたということだと思っています。
#134
○委員長(河合常則君) 時間ですので、ひとつ。
#135
○山本香苗君 はい。今の大臣の御答弁には全く納得がいきませんが、時間が参りましたので、終わります。
#136
○糸数慶子君 無所属の糸数です。
 中井国家公安委員長に伺います。
 遺憾なことですが、在沖米軍人による交通事故が続発しています。昨年の十一月、読谷村内で発生したひき逃げ死亡事故、さらに今月に入って二件発生しています。これら三件の事犯は、運転していた軍人が現場から逃走するという悪質な事犯であります。そのため、捜査には少なからず影響が出ているのではないかというふうに懸念しておりますが、その点を踏まえて、捜査状況、捜査方針等についてお伺いしたいと思います。
 今月十一日、うるま市の沖縄県立中部病院で、構内で発生いたしました事故と、それから十六日、名護市辺野古で発生した追突事故についてでありますが、正確な日時、車両の台数、種類、所属部隊、運転者の特定、縁石及びガードレールの破損、追突された軽自動車に乗っていた男児の傷の程度、同車の破損状態及びその事故の原因と捜査状況について、現時点で判明している点、できましたら御説明していただきまして、この件が公務中か公務外かも併せてお答えいただきたいと思います。
#137
○国務大臣(中井洽君) 沖縄県立中部病院におけます三月十一日の事故は、午前零時三十四分ごろ、米軍車両二台が病院の敷地内を通行した際、県道へ出るところで一台の大型トレーラーが縁石及びガードパイプを破損させた事故であります。しかし、当該車両の運転手は事故を報告せずに車両を運転して立ち去ったものでございます。
 沖縄警察は、十一日に現場の実況見分を行うとともに米軍に対し捜査への協力を要請し、翌十二日には、米軍の協力を得て車両の見分及び海兵隊キャンプ瑞慶覧所属の米軍人である被疑者の取調べを行ったところでございます。被疑者は当該事故を起こしたことを認めております。
 この大型トレーラーは、積載物なしで運行がなされております。運転手は、米海兵隊キャンプ瑞慶覧所属上等兵、男性二十四歳でございます。破損の状況は、金額にして約五十二万円という状況だと聞かせていただいております。当人は、重機を取りに行く途中、道を間違って病院の敷地に入ってしまった、このように述べているようでございます。今後、道交法第七十二条第一項後段、すなわち事故報告義務違反容疑で、米軍の協力を得て被疑者立会いによる現場見分、被疑者の取調べ、同乗者等の取調べを実施する予定でございます。
 もう一件、三月十六日深夜、沖縄県名護市辺野古の国道において軍用車両が軽自動車に衝突し、軽自動車に同乗していた親子三人に軽傷を負わせる交通事故が起こりました。運転手は車両をそのまま運転していき、車両を止めて被疑者を救護するなどの必要な措置を講ぜず、また、警察署の警官に事故の報告をしていなかったものでございます。
 その後通報等がございまして、警察そして米軍共々に捜査をいたしまして同日十一時二十五分ぐらいに容疑者の車両を発見いたしたところでございます。犯人と目される兵は、米太平洋艦隊海軍工兵大隊第一分遣隊三等兵曹ウェンディ・エル・フォスター、二十五歳でございます。軍用車両は、USネイビー94、六九七二七でございます。
 なお、事故に遭われた三人の方は幸いにも軽傷と聞いておりますけれども、御当人、家族から、大変な騒ぎになってもう大変なストレスにさらされていると、できればそっとしてほしいと御要請がございますし、プライバシーのこともございますので、この点については申し上げるのを御遠慮したいと考えております。
 また、両方とも公務であったかどうかは今調べている最中でございますが、この辺野古の事故につきましては、当人が私服であり、しかも酒気帯びであったことは分かっております。したがって、公務とはなかなか考えにくいと思っているところでございます。また、初めの当て逃げ的な事故につきましては今、公務等を含めて調べている最中ですが、この状況でいけば公務と考えるのが普通かなと、このように私自身は思っております。
 以上です。
#138
○糸数慶子君 今お話ありましたように、事故が発生いたしましても米兵はこのようにして現場から立ち去るという状況でございます。米軍人軍属の引き起こす交通事故は、公務中であれ公務外であれ民間地域で事故を起こして、道路交通法が適用され事故を本人から申告しなければならない状況ですが、全くそういうことがないということは、やはり徹底した交通マナーをしっかりと教えるべきだというふうに思いますが、このような現場から逃走する悪質な交通事犯に関して、取締りやそして捜査協力等の視点から米軍側の捜査機関である憲兵隊等に何らかの申入れを行う予定はございますか。そして、合同での対策、会議等の開催など、取組についての御見解をお伺いいたします。
#139
○国務大臣(中井洽君) 米軍に対しましては、過去五年間で沖縄警察といたしまして六回にわたって申入れをいたしているところでございます。しかし、この申入れを受けてどういう対応を実際お取り組みをいただいているかということについて詳しく私は報告を受けているわけではございません。しかし、個別の基地に警察官が出向いて、日本の道交法、あるいは飲酒運転危険性の体験、また白バイ隊員による二輪車の安全運転の指導等を沖縄警察としては行っているところでございます。
 なお、調べさせましたところ、昨年、沖縄の米軍による交通事故は、百七十八件起こっております。
 大体米軍と米軍関係者の数は沖縄で四万人いると、先生御承知だと思いますが、言われております。全国の四万人の日本の市町村の交通事故というものをざっと当たらせましたが、大体年間二百四、五十件起こっておりまして、米軍の数ということでいえば飛び抜けて多いというわけではない。しかし、基地内で事故があるかどうか、基地内でトラブルがあったかどうかと、これについては調べておりませんので、これらの数も含めて飛び抜けて多いということであるならば、もっと徹底した対応をお願いしていかなければならないと、こういうふうにも思っています。
#140
○糸数慶子君 基地内でのこういう事故というのは表へ出てこないわけですが、いずれにしましても、事故を起こした米兵が現場から立ち去るという、そういう悪質な事故でありまして、沖縄県ではこれ以上のやはり米軍のこういう事件や事故、それを起こしてはいけないという県民の思いから、米軍の現在の普天間の基地の問題も併せまして、県内移設反対という理由はその辺りからもしっかりと申し上げたいというふうに思います。決して、普天間の県内移設は反対だということを是非とも内閣の中でも、こんなふうな事件や事故が頻発をし、まさに治外法権、植民地と同じような状態で日本が見られているような、そういうことに考えていきますと主権国家ではないというふうに思います。
 改めまして、事故が本当に発生してもきちんと取締りができるような状況で対応していただきたいということを強く要望いたしまして、福島大臣にお伺いをしたいと思います。
 沖縄待機児童対策スタディーグループについてでございますが、福島大臣におきましては、沖縄県の待機児童解消に向けて沖縄の実情を視察するなどして意欲的な改善策をお示しいただきまして、現場の保育関係者からも期待の声が寄せられています。
 沖縄待機児童対策スタディーグループが立ち上がって五月末までに新たな改善策を取りまとめるというふうになっておりますが、具体的にどのような改善策、どのような話合いがなされているのか、御説明をお願いいたします。
#141
○国務大臣(福島みずほ君) どうもありがとうございます。
 沖縄は出生率一番ですが、待機児童率日本一ということで沖縄に行きました。一緒に認可外の保育所、糸数委員も一緒に視察をしてくださいまして、本当にありがとうございました。
 この度、十億円の沖縄待機児童解消基金の使い道を、きちっと使えるものにしようということで、三月上旬、沖縄県議会で条例を作っていただきましたけれども、認可外を認可にするに当たって、今まで七百万円だった補助を三千万円に上げることを決め、認可外の保育所に対する支援も決めました。ですから、そのことによって一千二百人ほどの待機児童解消、沖縄は今一千八百八十八人が待機児童数ですので、大いにこれに貢献していきたいと考えております。
 今、糸数委員がおっしゃっていただいた沖縄待機児童対策スタディーグループなんですが、これは二月十七日に第一回目の会合を開催をいたしました。第一回会合においては、安心こども基金の拡充、これは第二次補正予算による拡充で二百億円あるわけですが、安心こども基金の拡充や認可外保育施設の認可化を促進するために沖縄県に設置した基金の見直しやいろんな点について今後取り組んでいこうというものです。
 昨日、沖縄県において第二回目のスタディーグループを開催し、認可外保育施設を含めた関係団体や自治体から、八団体からヒアリングを行いました。それで、五月ごろをめどに結果を取りまとめる予定であり、その成果を今後の予算要求や沖縄振興審議会の議論に反映させていきたいと考えております。
 沖縄待機児童解消基金の使い道を変えた、それから今やっていることは、沖縄スタディーグループを立ち上げ、沖縄振興、少子化担当、それと沖縄県、沖縄と内閣府で交互に会議を持ちながら、振興予算も含めてしっかり待機児童解消と保育支援、育児支援を沖縄の場所でやってまいります。
#142
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 他府県のモデルケースになるように是非とも今後とも取り組んでいただきますように、よろしくお願いいたします。
 最後に、枝野大臣にお伺いいたします。
 カジノの導入に対する政府方針とカジノ特区についてでありますが、私質問主意書にも出しまして、政府の御答弁もいただきました。今刑法に関する特区制度の対象外にすべきであるというふうに御答弁いただきましたけれども、カジノは特区制度の対象外とする見解に変わりはないかどうか、総合規制改革会議の中での答弁に関する枝野大臣の御答弁をお伺いいたします。
#143
○国務大臣(枝野幸男君) 刑法の例外だからということよりも、もっと本質的にこれ社会的規制でございますので、規制改革、規制緩和やあるいは特区を設けるとしても、基本的にはこれ経済的規制についてどう考えていくのかということが基本であるというふうに思っておりまして、仮に、社会的規制について特区を設けたり規制を緩和するという場合には、当該規制によって担保されている社会的利益の確保ということを十分以上に確保できる代替策がない限りは、そこの緩和をするということは、これは基本的には考えられないというふうに私は思っております。
 特に、カジノにつきましては、例えば暴力団や外国人犯罪組織等の関与の可能性、あるいは青少年の健全育成への悪影響等、大変重要な法益を守るという観点で設けられている規定でございますし、現にこれを無秩序に、部分的とはいえ開放すればそういった弊害が予想されるところでございますので、相当慎重な検討が必要であろうし、仮に認めるとしても、地域における皆さんの相当広範な支持がなければできないことであろうというふうに認識をしております。
#144
○委員長(河合常則君) 糸数慶子君、時間ですから。
#145
○糸数慶子君 時間がありませんので、最後に。
 賭博罪に当たるカジノの導入には私反対でありますし、今の大臣の御答弁を伺いまして、安心いたしました。今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 終わります。
#146
○姫井由美子君 民主党の姫井由美子です。
 今週は月曜から連日、委員会、本会議、そして週末を迎えました今日も朝から本会議、委員会と大変お疲れの中、最後になりました。あと少しですので、どうぞ皆さんよろしくお願いをいたします。
 そして、福島大臣におかれましては、当委員会での所信で、人の命と国民の生活を守り、だれもが尊厳を持って生き生きと暮らせる社会の実現を目指した取組を推進してまいりますとさわやかに述べられ、そして、当事者の目線で子供、若者、そして子育て支援をということを言われました。特にこの中での子供について、今日はお尋ねしたいと思っております。
 今月の一日から、ジュネーブの方で国連子どもの権利委員会の理事会が開かれております。そして、その中で、国連子どもの権利委員会に対する個人通報制度の選択議定書を作業部会に命じ、これに関して、日本側につきましてもこの決議案というものが提出される予定であるというふうに聞いております。
 この個人通報制度とは、特定の個人あるいは集団の権利が侵害されたとき、国内手続を尽くしても依然その救済が実現しなかった場合に、関連する国際人権委員会に申立てを行うことができる制度です。今日の世界では、国際的な人権条約の完全実施には不可欠なメカニズムであるとも言われております。
 現在、世界には九つの国際的な人権条約があり、国連子どもの権利条約を除くほかの八つの人権条約には個人通報制度が既に設けられております。女性や障害者、難民などほかのカテゴリーの人たちは個人通報という権利が認められていますが、その権利を子供たちにも認める制度をつくることは、国際社会が取り組まなければならない喫緊の課題だと私は思っております。そして、千葉法務大臣は、昨年九月十六日の就任会見で第二番目にこの問題を取り上げ、日本政府は国際的な個人通報制度に積極的に参加していくと発言され、国際的にはこの日本政府の姿勢を高く評価いたしました。
 さて、現在ジュネーブで開催されているこの国連人権理事会、ここで是非とも、日本政府の基本方針を世界に正しく理解してもらうことができ、国際社会での日本の評価を高めるためにも、是非ここで、政府がこの議決案の主要提案国あるいは共同提案国になれば、私はその評価を高めることは間違いないと思っております。もし国内的な理由でそれが不可能であるとしても、少なくともこの機会に、国際的な個人通報制度に積極的に参加していくことが日本政府の基本方針であるということを明らかにして、決議案の提出、採択を歓迎する、この程度のことは是非、国連人権理事会の理事国として発言することはできると思っております。
 少子化担当大臣として、ここは直接的な担当ではないかもしれませんけれども、福島大臣には、この子供の権利保護に関してどのようにお考えか、あるいは、ここでしっかりと日本政府の基本方針をアピールするということに関しての御見解をお聞かせください。
#147
○国務大臣(福島みずほ君) 女性差別撤廃条約、拷問禁止条約、国際人権規約B規約、人種差別撤廃条約や様々な条約は、個人通報制度を設けております。おっしゃったとおり、子どもの権利に関する条約は選択議定書の部分がありません。ですから、これは何としても盛り込もうというのが今大きな機運となっております。
 権利救済をできるようになることは、国際人権の観点から、子供の人権の保護の点からも極めて重要だと考えております。ですから、日本政府としても、子どもの権利に関する条約における選択議定書、個人通報制度を入れるということに関しては積極的、建設的にかかわっていくべきだと考えます。
#148
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 実は、現地で、現場でそのことを是非訴えていただくように是非後押しをしていただきたいと思うんです。
 しかし、現地に行かなくても、現に、今日はこの子どもの権利委員会に対して個人通報制度のこれを入れていこうという、そういったNGOであるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの方々とか、いろんな方々が実はこの国会も傍聴したり、見られております。是非、この国会内でやはりそれぞれがこれを是非言っていく、あるいはこの方針を高らかに明言するということでもかなり大きな力強い支援になると思いますので、是非もう一度福島大臣には、この制度は必要だ、そしてこの制度を是非、今、外務省あるいは法務省の管轄になるかもしれませんけれども、一緒になって連携して取り組んでいくようしっかりと支えるということをもう一度お願いしたいと思います。
#149
○国務大臣(福島みずほ君) 私は内閣府の共生政策の中の青少年の担当ですので、子供の権利を守る、子供の人権という観点から個人通報制度を子どもの権利に関する条約に入れることは大変重要で意義があるというふうに考えております。これは外務省、法務省とも話し合い、またあるいは是非このことにおいて日本政府が積極的、建設的にかかわるように、青少年担当の大臣としても心を砕いて頑張ってまいります。
#150
○姫井由美子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 そして、先ほども、大切にしないといけない人権の中に女性の人権、特にとりわけDVという、暴力を受けた女性の人権を守っていきたいということでは、福島大臣もこのDVに関するいろんな市民団体の大会にも今まで出られており、全国シェルターシンポジウム等にも積極的にかかわってこられた経緯はよく存じております。
 この度、子ども手当、今参議院の方でも審議が始まりました。この子ども手当のDV被害者等への支援についてお伺いしたいと思います。
 昨年、定額給付金の支給の際にこのDV被害者に確実に支給できるかどうかということが問題になりました。私もこのことにつきましては質問主意書で、所在を明らかにすることができない、しかし、子供を連れてシェルターに逃げているDV被害者に対してはどのようにすべきかということを質問させていただいたことがあります。
 このDV被害者がシェルターに避難する場合には、普通、DV加害者の配偶者に自分の居場所が分からないようにしています。そのため、DV被害者らの住民票は避難する前に住んでいた住所にそのまま置いているということがほとんどです。そして、定額給付金の場合は、基準日に住民登録をされている自治体が支給業務を行って、世帯主が代表して申請し、受け取ることになっていました。その申請書類が住民登録をされている住所に送付するため、シェルターの滞在中のDV被害者は定額給付金を受け取ることができないということが憂慮され、自治体では様々な対応をされてきたと思います。
 来年度から始まる子ども手当の支給に関しましても、子供を連れてシェルターに滞在しているDV被害者、特に、公的シェルターもありますけれども、民間シェルター等に避難されている被害者に対して確実に受け取れる工夫が必要だと思います。是非、男女共同参画担当大臣としてどのような対策が必要だとお考えでしょうか、お答えよろしくお願いいたします。
#151
○国務大臣(福島みずほ君) おっしゃるとおり、ドメスティック・バイオレンスに遭って逃げている、あるいは身を隠している女性が安心して子ども手当が受け取れるような制度や手続はまさしく必要なことです。具体的な手続、これは今厚生労働省において制度設計を進めているところですが、その母親の住民票を異動させなくても、現に居住する市町村に対し、婦人相談所などが発行するDV被害者に係る証明書を添付し、子ども手当の申請を行うことによって、子ども手当の支給を受けることができることになると承知をしております。婦人相談所などとなっておりますので、今、姫井さんがおっしゃるように、できれば制度設計としてはNGOなどが、シェルターが発行できる証明書でもいいとなるようにと思っております。
 シェルター滞在中のDV被害者が子ども手当を確実に受け取れるためには、このような制度、手続がきちっと周知されることが必要であり、また、シェルターにいなくてシェルター出た後の方ももちろん受け取ることが必要なわけで、内閣府においては、厚生労働省と一緒に地方公共団体に協力を求め、周知、広報にしっかりやってまいります。
 二十一年度版子育て応援特別手当の支給においては、内閣府は都道府県男女共同参画担当部局及び配偶者暴力相談支援センター取りまとめ部局あてに子育て応援特別手当の支給に係るDV被害者への対応及び周知について依頼をいたしました。また、そのときにもホームページなどにおいても周知、広報をいたしました。
 ですから、厚生労働省とも一緒に連携しながら、各自治体に対して、あるいはホームページなどでしっかり周知、広報を行ってまいります。
#152
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 定額給付金のときも、その基準日に申請が間に合わなかった、あるいはそれがなかなか周知徹底されなかったということがありますので、是非していただきたいと思いますし、婦人相談所等、そういった公的一時保護のところでも、実は私、県会議員のときに視察に行きましたけれども、お子さんを連れている、でもその子供に対するおやつとかおもちゃとか、そういった予算が全く実はないんですね。それで、そういったところの所長が自分のポケットマネーでお菓子を買う、おもちゃを与えるというようないろんな工夫をしていたという話を聞いたことがありますので、子連れで一時避難をしているDV被害者におきましては、特にこの子ども手当、これは有り難い、大切な、今心待ちにしている財源ではないかと思っておりますので、是非今回は周知徹底をし、少なくとも全員がもらえるようによろしくお願いしたいと思います。
 それでは、続きまして、私は父、祖父の代を続いて三代目で司法書士という職業に就いておりまして、実は昨年、司法書士登録二十五年になりました、ちょっと年が分かってしまいますけれども。その中で実は、日本の戸籍制度、これは非常にすばらしい、あるいはこの戸籍制度というものにのっとって実は国民の権利と財産は守られているということも、私たちは登記手続を通して非常に有り難く思っております。
 この度、転籍や婚姻等によって除かれた戸籍、除籍等の謄本、これも実は相続の手続には大変必要な証拠書類であります。平成二十年の平均寿命は男性は七十九・二九歳、女性は八十六・五歳と。また、死亡者の過半数、五二・六三%が八十歳を超える年齢で死亡しております。このような現状で、実は現行の除籍等の保存期間が八十年ということだったんですね。このような状態では実際に相続人を途中で切れてしまって確認できないということで、この度やっとパブリックコメント等で除籍等の保存時間を八十年から百五十年、百五十年生きる方はいらっしゃらないかと思いますけれども、百五十年に伸長する改正、法務省令案というものが出されまして、私を始め司法書士あるいは弁護士、行政書士等の、こういった法律に携わる士業の方々は大変高く評価をしております。
 ただ、この除籍、保存期間がかつては五十年でした。この五十年から現行の八十年に改正されたのが実はもう昭和三十八年という遠い昔でありまして、その後の平均寿命の伸長等にもかかわらず、これらのしかるべき改正の手当てがなされずに今日に至ったということは、やはりこれまでの行政の怠慢、あるいは政府がしっかりと細かいところまで見直しをしなかったことではあるかと私は思っております。是非こういった、細かいことかもしれませんけれども、こういった見逃されたすき間事案につきましても、是非行政のこういった手遅れが放置されることないように、現状に合わせるような諸制度を一つ一つつくっていただきたい、これも鳩山政権が掲げる大掃除の一環だと思っております。
 そして、本題に入りますけれども、実はこの戸籍には付票というものが付いております。それは生まれてからどんどんと住所が変わったその軌跡をずっと付票というものに書かれているわけですね。そして、戸籍には本籍だけで住所の記載がありませんので、戸籍と住民票をつなぐものとして戸籍の付票というものは大変役立つものです。本籍地の市区町村が住所履歴を表すものとして戸籍の付票を作成し、そして、転籍や婚姻等によって、ただ、ほかの市区町村に戸籍が異動しますと、それに伴って異動前の戸籍の付票は削除されます。この削除される、これは保存期間というものがたったの五年なんですね。そして、住民票、これも住所を移しますと、除票という古い住民票が前の住所地の市区町村に保存されておりますが、これも五年なんですね。
 片や、その戸籍、除籍等はやっと長い保存期間になったにもかかわらず、その関係する、今の現在の住所をつなぐ付票あるいは住民票の除籍等が五年というのは余りにも短いんではないでしょうか。
 海外に住所がある方の戸籍の付票は実は八十年というふうに伺っております。こういった整合性からも、是非、同じように八十年とはいかないまでも五十年ぐらいには長くしていただけないでしょうか。
 これは総務省にお聞きしたいと思います。
#153
○副大臣(渡辺周君) 姫井委員の御質問にお答えをします。
 平均年齢がこれだけ上がってまいりますと、今御指摘のように、いろんな制度が当初から上がってきて、昭和三十八年でしょうか、五十年から八十年に長くなったと、そして今度百五十年と。やっぱり長寿社会になって、様々な制度の見直しというものが行われるのは当然だろうと思います。
 一方で、この消除された戸籍の付票及び住民票の今御指摘ありました保存期間というのは五年間でございまして、住所の確認という目的に照らして、果たして、今非常にこの個人の情報、先ほどもDVの話もございましたけれども、どこまで行政機関が持っているということが適切なのだろうかと。本当に五年という期間が適正かどうかということにつきましては、少し検討もしてみたいなというふうに思います。いろいろ識者の方からも意見を聞いたり、地方自治体の現場の方からも意見を聞いて、是非少し検討をしてみたいなというふうにも思います。
 ただ、いろいろ難しい問題が、先ほど申し上げましたようにDVのような、まさに追跡されて、プライバシー、個人情報のやはり管理ということも含めまして、いろいろ検討はしてまいりたいと思います。
 また、どうぞいろいろ御指導いただきますようお願い申し上げます。
#154
○姫井由美子君 ありがとうございました。
 検討していただけるというお答えだけで大変心強く思っております。
 私たちは、この登記制度というものがやはりこの日本の特徴、すごいいい特徴であるというふうに思っております。そして、この登記制度では、本人確認というものが大変今重要になっておりまして、その本人確認の一つとして、やはりそういった戸籍あるいは住所、そういったものをしっかりとつないでいくということが大切になります。
 もちろん、一方では、個人情報保護法で、それを幾らまでそういったものを保存する価値があるのかという議論もあるかと思いますけれども、ただ、最後にちょっと提案しようかと思っておりますけれども、山林の相続等、本当に三代、四代、五代にもわたって相続できないと放置している場合には、やはりそういった、どこかでその証明書が切れてしまうということは、もう相続人を探せないということにもなってしまいますので、是非、これからの、あらゆるものをしっかりと秘密や情報は守りながらも、必要なときにはそれがちゃんと資料として確保されているような信頼できる政府あるいは行政にしていっていただきたいというふうに思います。
 それでは、続きまして、また司法書士の業務関連の質問になりますけれども、登記をするときには、皆さん登記手続したことがあるかと思いますけれども、登録免許税という収入印紙を張ることによりまして法務局はその登記を受け付けます。
 この登録免許税なんですけれども、実は、不動産が異動するということは、国民が不動産を取得したり移転したりする場合には、あるいは相続であったり贈与であったりいろんな原因がございます。そのたびに国民は相続税を払ったり贈与税を払ったり、あるいは不動産を取得すると取得税という税金を別々にはもう既に払っているわけですよね。
 しかし、なおかつ更に登記申請時に所有権移転や抵当権設定の登録免許税を負担をしている現状というものが、これが国民生活にかかわる問題として、やはり私は真剣に議論をされなければならないと考えております。
 昨年、私たちは、暫定税率の廃止、大きな議論になりました。今回は少し延期になりましたけれども、これはもう非常に古い税金であって既に目的を達成している、なのに残っているということを大いに騒いだわけですけれども、実はこの不動産の登録免許税は何と日清・日露戦争の戦費負担のために創設された税制なんですね。つまり、当時の目的は既に終了しているものをずっと見直しをされず残ってきているということが言えるわけです。
 この不動産取引が今動いていない中で、更に重い課税を国民に強いるということは不動産取引の活発な市場を妨げる原因であるとも思っておりますし、是非、この登録免許税を、廃止といいますか登記手数料制、つまり抹消登記であるとかいろんな住所の変更登記は不動産一つについて千円とか二千円とか、そういった一個幾らというような手数料制というものもございます。
 そういった登録免許税という、不動産の固定資産の価格に対して、今では取りあえず減税されて二パーから一パーというふうに下げられておりますけれども、そういった比率ではなく、それを定率の手数料制にすることによりまして、この不動産取引の活性化を図り、景気刺激策になるんではないかとも思っておりますので、是非この見直しとそして検討をお願いしたいということで、これが財務省ですね。よろしくお願いいたします。
#155
○大臣政務官(大串博志君) 姫井委員にお答え申し上げます。
 登録免許税を司法書士として活動をされた中から手数料化していくべきではないかという御指摘をいただきました。
 今御質問の中でも御指摘いただきましたように、登録免許税、これは登記等を行うことによって、そこにある一定の利益が生じている、あるいは登記等が行われるというところにおいてはその中に担税力がそこに生じている、あるということに着目して課税されるこれは税でございます。他方、手数料というのは、ある一定の行政サービスを受ける人に対してその行政サービス見合いの一定の実費を徴収するというようなものでございまして、手数料と税というのは、そういう意味で、いわゆる政府、行政においては性格が異なります。
 税を考える場合には、登録免許税は税でございますので、いろんな観点がございます。公平である、透明である、あるいは簡素であるというようないろんな原則があると同時に、一方で十分性の原則というのもございまして、今一般財源の非常に国は厳しいところでもございます。登録免許税で五千五百億円の税収、こういう税収を行政サービスを支えるという意味において今重要な一翼を支える税目であるというのも事実でございますので、こういう点も含めながら登録免許税の在り方については考えていかなければならず、今直ちに登録免許税を廃止するというふうな考え方は税制調査会の中でも出てきてはおらないところでございますが、今お話もありましたように、税を使ってどのように経済成長等に資していくかというのは非常に大切な視点でございます。
 今まで不動産取引の活性化という観点からは、この登免税に関しましても、例えば土地の売買に関する所有権の移転登記に関しては本則二%の税率を特例で一%に下げるとか、こういういろんな引下げ措置を行って、これによる効力の発揮を期待しているところでございます。
 先ほどお話のありましたように、菅大臣も各種の委員会で、財務省にある予算あるいは税制というツールを経済成長という観点からどのように使っていくのかという点も見ていかなきゃならないということもるる発言されておりまして、そういう点も含めていろいろ勉強してみたいというふうに思います。
#156
○姫井由美子君 ありがとうございました。
 先ほども、一体登記制度の維持運営に必要な国費は幾らか、それに見合うだけのやはり税収が必要だというふうに言われましたけれども、本当に幾らかというのをちゃんと計算したことがあるのかというのも非常に疑問でして、そういった、それを限度とする、税制を掛けるというのであれば、やはり手数料制の方が、頭割りですよね、分かりやすいんではないかと私は思います。
 そして、やはりこの新政権になりまして、よく前原大臣が予算のときに言うことがありますよね。今まで公共事業に対する予算を約一八・九%削減をした、しかしそれによって地方では、地方の活性化が妨げられるという声がありますけれども、でもその代わりに地方には地方交付税という地方のお金、自由に使えるお金を増やした、だからそれは箱物でもいいし、ソフトである医療、福祉でもいいし、つまり私たちは予算の使い方を変えたんだ、配分を変えたんだと。そしてもう一つは、今まではそういう行政とか大きなところに下ろしていたそういった予算の下ろし方を、子ども手当あるいは農業の戸別所得補償制度のように直接個人に下ろすというふうに抜本的に変えたんだと。
 つまり、税制に関しましても、この五千五百億という、ここだけにしっかりと一つの省庁が、これは離しては大変だということで確保するのではなくて、省庁の縦割りを外して、全般的にこれを外すことによって得られる、あるいは不動産市場が動くことによってやはり住宅も動く。それにより景気回復になり、法人税あるいはいろんな譲渡所得税、ほかの国税が入ってくるというようなそういった、そこだけでなくて、ひいてはそれを刺激することによって入ってくる可能性ある税収というものまでも含めても考えていただきたいと思うんですけれども、そこはどうでしょうか。
#157
○大臣政務官(大串博志君) 御質問いただきました。
 今、昨年私ども出しました税制調査会における答申をもってして、それに沿ってこれから民主党政権においてあるべし税制の在り方を考えていきたいというふうに思っています。
 その中においては、今お話のありましたように、これまでの税制にとらわれるのではなく、これから我々民主党政権においてつくっていきたいと思われる新しい社会像を支えられる新しい税制をつくっていきたいというふうに思っておりまして、例えば新しい公共といったものを支える税制等々、非常に新しい概念でやっていきたいというふうに思っておりますし、今お話のありましたように、税制というものを使いながらどうやって経済成長に資していくのかというような観点もこれから考えていかなければならないというふうに思います。
 一方で、大変御案内のように財政状況も厳しい中でございますから、先ほどお話のありました子ども手当やあるいは社会保障も含めたこれからの行政ニーズを支えていけるような十分性の原則を満たす税制でなければならないことも一方、真でございます。
 こういうことも含めながら、全体の民主党政権としてのあり得べき税制をこれからいろいろ議論してまいりたいというふうに思います。
#158
○姫井由美子君 前政権では昨年、所得税法の一部を改正する法律、この附則第百四条で、段階的に消費税を含む税制の抜本的改革を行うため、平成二十三年度までに必要な法制上の措置を講ずるものとしているとしておりますけれども、ここに、将来的に引き継いだ私たち、まあ引き継いだといいますか、新しく新政権の将来的には消費税の引上げ、法制化する議論等のときには是非この登録免許税の議論をしっかりと入れていただき、そして国民の負担を本当に公平公正感ある税制に直していただきたいと思っております。
 そして、改めて、司法書士制度推進議員連盟の決議におきましては、この贈与、相続、建物の売買等の登録免許税は是非とも平成十七年度の負担水準にまで戻していただきたい、そして、できれば会社法等に伴う会社の商業登記におきましても、これ小規模会社にとっては大変負担が大きいものもございますので、そういったものもすべて網羅してこの機会に見直していただきたいということを強く要望いたしまして、この登録免許税での質問は終わりたいと思います。
 続きまして、同じ税の問題ですけれども、これは実は国税ではなくて地方税になると思われます。
 今、減税が実は景気を刺激し、景気対策になるんではないかということを言いました。この登録免許税を実は手数料制に廃止をして変わるということに関しましても、これは景気を刺激するのではないかということで今議論をさせていただきました。
 もう一つは、不動産取得税というものです。実は今、大変地方の不動産関係は動いておりません。それがひいては地方の景気が非常に悪くしていると思われている原因でもあります。実はこの不動産取得税というものは、以来いろんなところで出てきた、戦後に出てきたものですけれども、昭和二十五年、戦後の同じように本当に日本が非常に大変なときからこの日本を復興した、つまり今回の私たちのこの日本に襲ってきております景気の低迷というものは既に十年を超え、私は非常に深刻な問題ではないかと思っております。
 ここで、やはり戦後の復興をしたときに、昭和二十五年二月二十五日の議員提出法案として不動産取得税を廃止をする、これをすることによって不動産が経済的に最もよく利用されるものとして景気対策、景気効果になるんではないかということで、これを勧告をしたシャウプ勧告に沿ったものであります。
 もちろんこれも地方に入るお金ではあるんですけれども、でも、こういったときには、例えば期限を切って、この四年間の経済成長戦略のときにはこれを免除するのでこの間にとにかく不動産を動かしてほしいという後押しをする、減税プラス私たちが工夫をし、その減税によって一つの投資行動に移るような後押しをする、消費の拡大の後押しをするような思い切った改革が必要ではないかと思っております。是非この不動産取得税について御見解をお伺いしたいと思います。
#159
○委員長(河合常則君) だれに聞かれますか。
#160
○姫井由美子君 これは総務省です。
#161
○副大臣(渡辺周君) 今都道府県税であります不動産の取得税についてのお尋ねがございました。
 先生は、先ほど拝聴しておりまして、日本の税の成り立ちについて大変御見識を持っていらっしゃって、大変興味深く聞かせていただきました。
 不動産取得税は二十年度決算額で四千四百五十三億円、約四千五百億円でございまして、都道府県の大体税収の中の二・六%ほどを占めております。ですから、全体から見るとわずかなんですが、しかし今この時勢で四千五百億円という大変な税収を占めている貴重な税源ではありますけれども、これまでも何回かにわたりまして住宅や土地の税率を四%から三%に引き下げる特例措置なども行っております。
 ただ、今不動産市場の非常に活性化していない状況の中で、どういうまた形で税を考えていくべきだろうかということについては、先生の御指摘というのも、なかなか難しい問題でありますけれども、一つの大胆なお考え方ではあろうと思います。
 今の税調の中でも、先ほど大串政務官も御発言されましたが、これからもう税調では既に、私もメンバーなんですが、専門家委員会、有識者の先生方に入っていただいて、戦後のずっと八〇年代からの、どちらかというと一九八〇年代からの様々な国内外の税制について今検討を始めているところでございます。その中で、まさに直間比率の問題、間接税をどうするかということで、併せて税の全体的な在り方の中でまたいろいろと検討されていくことだと思います。是非不動産市場の活性化の観点からまた様々な可能性を、もちろん景気の回復とともにですけれども、考えていくこともあろうかと思います。
 御指摘ありがとうございます。
#162
○姫井由美子君 是非よろしくお願いいたします。
 私は、税制というものは、公平性、公正性だけでなく、やっぱり国民に公平感、公正感を与えなければいけないと思っております。どうやってそれを与えていくか、そして実際にもそうであるかということを是非一緒に知恵を合わせて頑張りたいと思っております。
 それでは、総務省に引き続いてお伺いしたいと思うんですけれども、実は、コンビニエンスストアでの公共料金の今、収納についてですけれども、地方自治体は自動車税や国民年金などの公共料金の収納事務を、利便性を確保するためということ、あるいはそれだけ事務ができる体制にあるという地方自治法の附則に基づいて収納事務を委託されております。
 住民の納税が大変便利になるということで、それ自体は大変利用が多いということを聞いておりますけれども、毎日五十万、六十万と言われるコンビニの毎日の売上げと同額以上の公共料金が集まり、特に深夜とても危険な状態になっております。このような状態が放置されていることが今社会問題にもなっているわけですけれども、公共料金の収納に関しまして、これを総務省としてはどのような体制で行われているのか、それをしっかりと把握されているのか。また、犯罪被害あるいは従業員の過失など何らかの事故で収納した現金がなくなった場合、その責任の所在はどういうことになるのか、お伺いしたいと思います。
#163
○副大臣(渡辺周君) 今御指摘の公共料金のコンビニでの収納ですけれども、そもそもは地方自治法の第二百四十三条というところで私人による公金の取扱いは原則は禁止されております。しかし、ワンストップサービス、今コンビニエンスがあることによって、私も何回か利用しましたけれども、公共料金の支払、深夜まで、二十四時間、非常に便利でございまして、今までだったら銀行の窓口に行くのに自分の予定を変えなきゃいけなかった、コンビニだったら自分の都合で行けるということで、委託をできるということで施行令が定められたところでありますけれども、今の御指摘の点でいいますと、もし万が一のことがあった場合、地方公共団体が損失、損害を受けたときには、これは契約で何らかの特別な定めを、取決めをしていれば別ですけれども、そうでない場合を除けば、民法の規定でこれは損害賠償責任をコンビニ側に追及できるということに今の現状ではなっております。
#164
○姫井由美子君 もちろん、本当にコンビニ側に過失がある場合はいいんですけれども、実はそうではなくて、一生懸命守っていても限度があるという問題が今起きております。
 中井国家公安委員長、大変お待たせいたしました。今大変多くの社会問題になっておりますコンビニ強盗、これは実はコンビニは先ほど言いましたように大変公共料金が二十四時間いつでも収納できるということで、便利だけでなく、夜中の女性の独り歩きはそこに駆け込みなさい、あるいは子供たちもそこにいろんなことがあったら逃げ込みなさいというようなことで、町のセーフティステーションというシールが全部張られて、いろんなものを今請け負わされております。
 しかし一方で、深夜のコンビニ強盗が大変多発をしております。このコンビニ強盗につきましては平成十六年からこういった調査を始めたということですけれども、十六年からの調査であったとしても、だんだんと増えておるだけでなく、特に夜中の零時から朝方六時、六時を過ぎると急に減るんですね、一けた台に、非常に多くなっておりまして、特に昨年がまた急激に二割、三割という形で増えています。こういった全国の八百九十七件と言われているこのコンビニ強盗、凶器はほとんど包丁などというふうに刃物が多いと言われておりますけれども、是非コンビニでの公共料金の収納など多額の現金が置かれていていつも開いているから、しかし一方で夜中にそこにいるのはアルバイト生であったりということで、非常に防犯上はリスクが負担な状態でコンビニは開けているわけです。
 さらに一方、深夜に少年少女たちが駐車場で集まってたむろするといったような青少年健全育成にも悪影響を与えるということで、実は地方のコンビニは地方の教育委員会からいろんなことを言われております。
 そういった中で、一方では条例の要綱等で、そこの地域は二十四時間の深夜営業を全体としていけないよという軽井沢等の、条例等ではできないんですけれども、一般的には二十四時間営業ということになっておりますので、是非こういったコンビニに対してどのような防犯対策を取っているのか、お伺いしたいと思います。
#165
○国務大臣(中井洽君) 姫井議員御指摘のように、平成二十年、日本中の強盗件数が四千二百七十八件、コンビニが六百十一件、平成二十一年、四千五百十二件のうち八百九十七件、そして午前零時から午前六時の間に発生しましたのが平成二十年で四百六十五件、平成二十一年で六百九十七件、七〇%を超える割合がこの時間帯に行われているわけでございます。
 したがいまして、警察といたしましては、特に深夜時間帯における勤務態勢、どうしてもお一人でお勤めですからもう一人増やしていただくわけにいかないか、またレジ内に多額の現金を置かずに事務所に分散をしてほしい、そして従業員に対する防犯指導をお願いをしますと同時に、この時間帯、特にパトロールカーにコンビニを見回る、こういったことを集中的にお願いをいたしているところでございます。
 同時に、室内にはもうほぼ一〇〇%防犯カメラが設置されておりますが、しかし駐車場に対して防犯カメラを付けていただきたい、これをお願いをしますと同時に、そのフィルムを一週間残してほしい、二日、三日じゃなしに一週間残してほしい。これも大変金額的に御負担をお掛けすることでありますが、犯罪の多発にかんがみて警察として協会にお願いをいたしているところでございます。
 協会は協会で独自で自主防犯システム計画といいますかセーフティステーション活動等を御展開いただいて、大変御協力いただいております。ついせんだっても、私の手元で、振り込め詐欺、これを防止のために御協力いただいた団体、表彰させていただきましたが、その一つがこのコンビニエンスストアの協会でございます。
 こういったことを含めて、これからも十分連携を取って対応をしてまいります。
#166
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 実は、私の地元岡山でも私の知人のコンビニが振り込め詐欺をATMでしているところを助けて、地元の新聞にも載りました。このことに関してコンビニの加盟店のオーナーからファクスもいただきました。うちでは、夜中は二十歳と四十六歳の女性が二人きりだと、しかも日販は五十万だけれども公共料金が百万、合計百五十万ぐらい預かってしまって大変不安だ、昨年十二月に本部の方に半分半分でガードマンを雇おうという提案をしましたけれども、本部の方からはそれは必要ないということで断られたと。
 先ほど言いましたように、特に公共料金の収納代行について、これはやっぱり本部と地方自治体との契約であり、加盟店側はその契約内容を知らされずに、ある日突然、公共料金を収納しろというふうに来たというふうに言われております。是非その部分も、今、渡辺副大臣おりますので勘案していただきたいと思います。
 ありがとうございます。
#167
○国務大臣(中井洽君) お話を承りましたので、公共料金が集中的にコンビニ等で払われる日というのが何日かあるのか、それを調べて、その日の夜、朝、集中的に見回りをする、こういったことも含めて対応をしてまいります。
#168
○委員長(河合常則君) 姫井由美子君、時間ですから。
#169
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 将来的にはコンビニの中に派出所はどうかということで提案をしようと思いました。でも、それを提案しようと思いましたら、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」という漫画で既にコンビニの中に派出所というテーマがありましたので、是非これも併せて御検討よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#170
○委員長(河合常則君) 以上をもちまして、平成二十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、人事院を除く内閣所管並びに内閣府所管のうち沖縄関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、国際平和協力本部、日本学術会議、民間人材登用・再就職適正化センター、宮内庁、警察庁についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#171
○委員長(河合常則君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト