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2010/05/20 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 内閣委員会 第5号
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2010/05/20 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 内閣委員会 第5号

#1
第174回国会 内閣委員会 第5号
平成二十二年五月二十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     姫井由美子君     谷  博之君
     石井みどり君     岩城 光英君
 四月十六日
    辞任         補欠選任
     谷  博之君     姫井由美子君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     金子 恵美君     輿石  東君
     行田 邦子君     尾立 源幸君
     姫井由美子君     徳永 久志君
 四月二十日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     行田 邦子君
     輿石  東君     金子 恵美君
     徳永 久志君     姫井由美子君
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     行田 邦子君     徳永 久志君
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     徳永 久志君     行田 邦子君
     姫井由美子君     下田 敦子君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     下田 敦子君     姫井由美子君
 四月二十六日
    辞任         補欠選任
     姫井由美子君     藤谷 光信君
     岡田  広君     小池 正勝君
     山本 香苗君     荒木 清寛君
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     平野 達男君     西岡 武夫君
     藤谷 光信君     富岡由紀夫君
     荒木 清寛君     山本 香苗君
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     富岡由紀夫君     姫井由美子君
     西岡 武夫君     平野 達男君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     金子 恵美君     那谷屋正義君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     那谷屋正義君     金子 恵美君
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     小川 勝也君     川崎  稔君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         河合 常則君
    理 事
                芝  博一君
                柳澤 光美君
                泉  信也君
                古川 俊治君
    委 員
                大塚 耕平君
                金子 恵美君
                川崎  稔君
                工藤堅太郎君
                行田 邦子君
                姫井由美子君
                平野 達男君
                松井 孝治君
                秋元  司君
                岩城 光英君
                山本 香苗君
                小池 正勝君
                中川 義雄君
                糸数 慶子君
       発議者      秋元  司君
   委員以外の議員
       発議者      林  芳正君
       発議者      世耕 弘成君
   国務大臣
       国務大臣     仙谷 由人君
   副大臣
       内閣府副大臣   大島  敦君
       総務副大臣    渡辺  周君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        泉  健太君
       総務大臣政務官  階   猛君
       防衛大臣政務官  楠田 大蔵君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    江利川 毅君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 秀行君
   政府参考人
       人事院事務総局
       人材局長     菊地 敦子君
       総務省人事・恩
       給局次長     渕上 俊則君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国家公務員法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○国家公務員法等の一部を改正する法律案(林芳
 正君外三名発議)
○幹部国家公務員法案(林芳正君外三名発議)
    ─────────────
#2
○委員長(河合常則君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る四月二十六日までに、石井みどり君及び岡田広君が委員を辞任され、その補欠として岩城光英君及び小池正勝君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(河合常則君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国家公務員法等の一部を改正する法律案(閣法第三二号)外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として人事院事務総局人材局長菊地敦子君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(河合常則君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(河合常則君) 国家公務員法等の一部を改正する法律案(閣法第三二号)、国家公務員法等の一部を改正する法律案(参第七号)及び幹部国家公務員法案、以上三案を一括して議題といたします。
 まず、国家公務員法等の一部を改正する法律案(閣法第三二号)について、政府から趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明を聴取いたします。仙谷国務大臣。
#6
○国務大臣(仙谷由人君) この度、政府から提出いたしました国家公務員法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 社会、経済の変化に対応し、複雑多様化する行政課題に迅速かつ果断に取り組み、省益を超えた国民本位の行政を実現するためには、内閣による人事管理機能の強化を図り、内閣主導で適材適所の人材を登用する必要があります。また、あわせて、公務員の天下りのあっせんの根絶に対応して、退職管理の一層の適正化を図ることが必要であります。
 このため、幹部職員人事の内閣一元管理に関する規定等を創設し、内閣官房の所掌事務及び内閣人事局の設置に関する規定の整備を行うとともに、官民人材交流センター及び再就職等監視委員会の廃止並びに再就職等規制違反行為の監視等を行う民間人材登用・再就職適正化センターの設置に関する規定の整備等を行うこととする本法律案を提出する次第であります。
 次に、本法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、内閣による人事管理機能の強化を図るため、幹部職員人事の一元管理に関する規定等を創設することとします。
 具体的には、幹部職への任用は、内閣官房長官が適格性審査を行った上で作成する幹部候補者名簿に記載されている者の中から行うものとし、内閣の重要政策を実現するため内閣全体の視点から適切な人材を登用する必要があるときは、内閣総理大臣又は内閣官房長官が任命権者に協議を求めることができることとするほか、これ以外の場合にあっても、任命権者が内閣総理大臣及び内閣官房長官との協議に基づき行うこととしております。幹部職員の公募については、任命権者との協議等を経て内閣総理大臣が実施することとします。
 また、幹部職員の弾力的な任用を可能とするため、各府省の事務次官級の官職、局長級の官職及び部長級の官職は同一の職制上の段階に属するものとみなすこととしております。
 第二に、内閣による幹部職員人事の一元管理を担う体制として、内閣官房に内閣人事局を設置することとします。
 内閣人事局は、行政機関の幹部職員の任免に関しその適切な実施の確保を図るために必要となる企画及び立案並びに調整に関する事務をつかさどることとし、あわせて、国家公務員制度改革推進本部の事務局を廃止し、その機能を統合することにより、公務員制度改革を総合的かつ集中的に推進するための体制を整備します。
 第三に、国家公務員の適正な退職管理を図るため、官民人材交流センター及び再就職等監視委員会を廃止し、官民人材交流の支援、再就職等規制等の適切な運用の確保などを行う民間人材登用・再就職適正化センターを設置することとします。同センターの下に独立性のある第三者機関である再就職等監視・適正化委員会を設置し、再就職等規制違反行為の監視等を行わせることとします。
 第四に、これらに関連し、自衛隊法等について所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、本法律案につきましては、衆議院において、施行期日が平成二十二年四月一日から公布の日に改められたほか、内閣法の一部改正規定について所要の修正がなされております。
 以上が本法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
 以上でございます。
#7
○委員長(河合常則君) 次に、国家公務員法等の一部を改正する法律案(参第七号)及び幹部国家公務員法案について発議者秋元司君から趣旨説明を聴取いたします。秋元司君。
#8
○秋元司君 自由民主党の秋元司でございます。
 ただいま議題となりました国家公務員法等の一部を改正する法律案及び幹部国家公務員法案の両案につきまして、自由民主党及び各派に属しない議員川田龍平君を代表し、提案理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。
 昨年、総選挙で民主党は、国民との約束であるマニフェスト選挙を展開し、その一丁目一番地に掲げる脱官僚、天下り、渡りの根絶、国家公務員人件費削減二割を主張し、政権交代を実現されました。
 しかし、現政権はその約束を破り、日本郵政株式会社社長に元大蔵省の事務次官であった齋藤氏を起用するなど、天下り、渡り人事を行い、さらに、さきの衆議院内閣委員会における審査過程で、千二百二十一名の退職勧奨、いわゆる肩たたきが行われ、裏下りの疑惑の存在も明らかになりました。当然、実態解明の質疑はなされておりましたが、仙谷大臣はごまかし答弁を繰り返すのみで、明確なる回答を得ることができぬまま、我が党の質疑者の発言を遮り、強行採決となりました。
 政権政党となってからの民主党は、数の力でねじ伏せる議会運営をされており、民主主義を冒涜するような強行採決を繰り返し、その結果、法律の不備が指摘されても行政が運用でごまかすといった事態がなされております。
 民主党には、参議院での法案審議に当たり、是非とも良識の府にふさわしい参議院最大会派としての責任を果たしていただくことを強く要望します。
 さて、私は、安倍内閣当時成立した国家公務員法等の一部を改正する法律の審査に携わらせていただきました。この法律は、天下り根絶を目的に各省庁の再就職あっせんを禁止し、再就職あっせんを官民人材交流センターに一元化するとともに、人事の基本も、明治時代から続いてきた年功序列から能力・実績主義に転換することを内容とする画期的なものでありました。
 また、福田内閣は、国家公務員制度改革の基本理念等を定める国家公務員制度改革基本法案を国会に提出し、与野党を超えた真摯な修正協議を経て成立したところであります。基本法には、内閣官房に置かれる内閣人事局の設置に必要な法制上の措置については、三年以内ではなく、基本法の施行後一年以内をめどとして講ずることとなっております。国家公務員制度改革の推進に当たり、まずもって国家公務員の人事管理を行う部署を置き、その部署には他の行政機関から必要な機能を移管することが重要であると基本法は明確にしているわけであります。
 そして、麻生内閣は、基本法に掲げる改革事項について、基本法が定める三年以内に法制上の措置を講ずるを一年短縮して二年以内にするなど、何をいつまでに実現するかという全体像を明らかにした画期的な工程表を決定しました。さらに、基本法の規定に基づいて内閣官房に内閣人事局を置くとともに、国家公務員の人事管理に関して担っている機能を内閣人事局に移管することを内容とした国家公務員法等の一部を改正する法律案を昨年三月、国会に提出しました。しかし、衆議院の解散により廃案となりました。
 今回の政府案の提出は、基本法を当時の与野党が共同で修正し成立させたという事実からすれば当然のことであり、政府案にも内閣人事局の設置に必要な法制上の措置は講じられていると言えるかもしれません。しかし、その内容は驚くべきことに、政権交代前の法案に規定されていたものよりははるかに後退した内閣人事局をつくろうとするものになっています。
 基本法で内閣人事局には総務省等から必要な機能を移管する旨を定めているにもかかわらず、政府案は、必要と思われる機能を一切移管しておりません。政治主導で政策を遂行するならば、それを実現できるチームをつくること、すなわち、人事がかぎであります。政府案により設置される内閣人事局では余りにも器が小さ過ぎ、これでは官僚依存からの脱却などできるわけがありません。
 政府案では幹部の人事制度についても定めていますが、これも、政治主導の確立や、年齢や官民を問わず、やる気と能力のある人が集まる霞が関の実現とは程遠い内容であります。すなわち、幹部職員について、彼らを対象とした新たな制度を設けることなく、一般職の範囲にとどめるという基本法の趣旨に反する内容となっているのです。また、給与体系にも手を付けようとしていません。
 政権に着いた途端、官僚依存が楽でいいと考えたのでしょうか。あるいは、公務員の労働組合の主張に配慮せざるを得なくなったのでしょうか。
 この度、我々は、本院に送付されてきた政府案に危惧を抱き、基本法の趣旨に沿った国家公務員制度改革はかくあるべしという考えを法案にまとめ、提出いたしました。
 以下、その概要を御説明いたします。
 まず第一に、基本法の趣旨に沿って、内閣人事局に総務省、人事院、財務省などから幹部人事の一元化のために必要な機能を移管します。例えば、総務省であれば定員管理機能、人事院であれば級別定数管理機能、財務省であれば給与に関する機能などであります。また、内閣人事局には、新設の機能として、総人件費管理の機能も持たせ、その管理を徹底させます。
 第二に、幹部職員を特別職とし、新たに幹部職員について適用すべき任用、分限等の基準を定める幹部国家公務員法を制定いたします。三十万人の国家公務員のうち、〇・二%に当たる約六百人の幹部職員については、能力・実績主義だけではなく、内閣との一体性の確保にも配慮した人事管理を行うこととし、政権のニーズにこたえた人事配置を可能にします。
 例えば、優秀な若手職員や民間の有能な人材を幹部に抜てき登用するためには、当然、幹部ポストにある人を幹部から外す人事が必要であります。このため、幹部国家公務員法では、内閣による行政の遂行を最大限に効果的に行う上で必要と判断するときに、幹部を、幹部より一ランク下である管理職の最上位、いわゆる課長級まで降格することができる制度を設けております。このほか、幹部国家公務員法では幹部職員の適格性審査、公募、給与などについて定めております。また、事務次官などのポストは廃止をし、幹部国家公務員法の施行から六か月以内に幹部ポスト全体を再整理することといたしております。
 第三に、課長以下の一般職の給与体系についても、抜本的な改革を早急に実行する必要があります。給与体系全体の改革を実行しない限り、総人件費改革はできません。このため、我々の法案では、今年中に給与制度の抜本的な見直しを行い、法制上の措置を講ずることを定めております。
 第四に、いわゆる裏下りを根絶するため、あっせん禁止違反に刑事罰を科すこととしております。また、官民人材交流センターが従来行ってきた再就職あっせんは、分限免職時を含め直ちに廃止し、センターは、給与体系の抜本見直しと併せて廃止することといたしております。
 以上が、両案の提案理由及びその内容の概要であります。
 我々の提案する法案は、基本法に定められた方向に沿って国家公務員制度改革を推進しようとするだけでなく、やる気と活力と能力のある公務員が真に国家国民のために働ける体制を実現することにより、正しい政治主導を確立しようとするものであり、そのための幹部制度、内閣人事局の仕組みなどを構築し、天下りの根絶、人件費改革も実現するための制度を定めるものであります。
 議員各位におかれましては、国家公務員制度改革に必要な法制上の措置を講ずるまであと一年しか残されていないことを念頭に置いた上で、政府案と我々の提出した法案のどちらが真に改革を実現しようとするものであるかを真摯に御検討いただき、何とぞ、我々の提出した法案に御賛同くださいますようお願い申し上げて、趣旨説明を終わります。
#9
○委員長(河合常則君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○金子恵美君 民主党・新緑風会・国民新・日本の金子恵美でございます。
 国家公務員法のこの改正案、いよいよこの参議院で審議がスタートしたという感がいたします。
 政府案について質問させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 私は、国会議員になる前に地方議員をしておりましたが、地方自治体におきましても、国におきましても、役所の皆さんも、もちろん市民あるいは国民の代表である我々議員も、すべての国民の皆様の幸福のためにという、このような信念を持ち、そしてより良い公共サービスをつくっていかなくてはいけないということを常に考えてまいりました。
 そしてまた、政策づくりにはしっかりとした目標を持たなくてはいけないということは言うまでもないことでございますが、その場しのぎだけで政策づくりが行われれば必ずどこかにしわ寄せが来る、無駄が発生してくる。ですから、当然、どのような社会を目指していくのかということを、まずしっかりと目標というものを掲げ、そして明確にしていくことが大変重要だというふうに思っております。
 そこでまず、法案に対する質問に入る前に、政府の目指す社会像についてお伺いさせていただきます。
 繰り返しになりますが、公務員制度改革に限らず、様々な施策を行う前提として、どのような社会をつくりたいのか、どのような日本をつくりたいのかという、そういう将来像、ビジョンを明確にすることは非常に重要なことでございます。今回の国家公務員法等の改正に関しましても、まず目指す社会像を示すということから始まり、その社会に住む人たちにどのような公共サービスを提供することが必要なのか、そのためにはどのような組織が必要とされ、そこで働く人たち、国家公務員がどのように配置されるべきであるのか、そしていかに国家公務員制度改革を進めていくべきであろうかというところがおのずと導き出されてくるんだというふうに思います。
 そこで、政府の目指す社会像、これについてお聞かせいただきたいと思います。そしてまた、その目指す社会づくりに必要な国家公務員制度改革の全体像についてもお伺いさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。
#11
○国務大臣(仙谷由人君) 大変大きな課題設定をいただいたわけでありますが、私どもはある歴史的な段階でのこの時代に立っているということを考えなければならないと。で、どういう時代なのかという、この時代認識が極めて重要だろうと思っております。
 昨年の秋に「坂の上の雲」のテレビドラマを見て、ある種の感動をほとんどの日本国民は覚えたのではないかと思いますが、少なくとも一九四〇年ごろからは決定的に坂を、その上り方を間違えて、いったん日本という国家が、あるいは社会も破局を迎えたわけでありますが、そこから再び軽武装、経済成長国家として坂を上り始めて、時代認識としてはどうでしょう、一九八〇年までは成功物語ということであったのかも分かりません。
 しかし、確実に、一九八五年、八七年、プラザ合意、ルーブル合意で画される。今から考えますと、そのころからは、低成長といいましょうか、あるいは定常化状態の中で、我が国がどのような統治構造、統治機構を持ち、あるいは国民、市民がその中で中央政府、地方政府をどのように自らがつくっていくのかと、そういう観点がやや醸成されずに、やはり明治以降の中央集権的な、官僚的な仕組みの中で、何とかなるだろうと、何とかそのうち良くなるだろうというふうなある種の現状維持路線で来たことが現在の私は停滞を招いていると。これは、経済の面だけではなくて、一人一人の精神のありようがそのようになっているのではないかと。
 せんだってもベトナムに伺ってまいりましたが、多分、明治三十年、四十年ぐらいの状況でもありましょう、あるいは昭和三十年前後の日本の経済の状況ということのようでありますが、そこでお会いした大学生といいましょうか、青年男女の諸君のひたむきさと目の輝きというものは、やはり今の日本には余り見られないような必死さが伝わってまいりました。
 そういうことから今の日本を振り返ってみますと、なぜこうなったんだろうか、何が必要なのかと、こういうことが、我々が問題提起をしながら、自分自身ができる限りそういうポジションで物事を考え、あるいは決め、そして実行していくということが必要なんだろうと思います。
 鳩山内閣は、御承知のように、官を開き、国を開き、未来を開くと、こういう大目標を立てております。その一方で、一方でというか、その系として新しい公共という問題提起もしております。従来、官がやるべきこと、あるいは官しかできないというふうに思われていたことも、実はそうではないんではないかと。市民がそれを共同で担うという仕組みと、そういう在り方ができるのではないかという問題提起でございます。
 制度的には、今日、総務省の渡辺副大臣もお見えになっているわけでありますが、そのことが実践できるような、市民が市民の判断で資源配分に関与できる、それは多分税額控除の寄附金税制を行う、そういう制度を持ち込むことによって、自らがそういう新しい公共を担う主体のところに税金を払う代わりに寄附をすると、そのことによって自らが払う税金がその分、一定限度でありますけれども、税額から控除されるという仕組みをつくってはどうか。あるいは、そういうことを担う団体を認定することを、官が上から目線で偉そうに、そういう団体はすべて犯罪人類似の団体であるかのごとき性悪説に基づいて認定をしてきた今までのやり方を変えようではないかと、こういう問題提起をしつつ、多分これは秋以降、成案となって出てくるでありましょう、そういう、官を一方から開くということも重要だと思います。
 そして、私は、私自身の母親が教師という地方公務員の仕事を長く続けたこともございまして、日本の公務を担っている公務員の方々はいい人が多い、能力のある人が多い、ひたむきにまじめな人が多い、ここは認めます。しかし、そのことによって自己閉塞的に、自己完結的に自らのやっていることの、何というか、社会的な意味、歴史的な意味を問わないまま、あるいは問うことは悪であると言わんばかりの考え方といいましょうか、身に付いた一定の考え方の下に一直線にまじめに突き進む。まじめであることが犯罪であるかのようになったのが、私は、戦前の、戦争に突っ込んでいった日本のこの官僚システムのある種の結果としての間違いだったというふうに考えております。
 そこで、私は、大臣に就任をさせていただいたときに、職員の皆さん方に、この日本の官僚システムが持っているというか、官僚の皆さん方が時としてそういう傾向に陥りやすい問題として、無謬性にとらわれ過ぎておるんではないかと。間違いを認めようとしないと。間違いはちゃんと認めて謝ろうではないかと。それから、やはり官尊民卑の偉い、偉くない話が随分まだ残っておるんではないかと。つまり、本省の課長さんであれば、民間会社の専務あるいは社長、会長と、会うのは民間の社長さんであるというふうな、そういう官尊民卑の風潮がまだまだ残っておるんではないかと。それから、やはり何といいましても縦割り、補助金、天下り、これを、省益を守ろうとする意識が強過ぎるんではないかと。さらには、内向き志向で、どうも自己保存的な本能が強過ぎるんではないかと。前例踏襲主義ももう行き着くところまで行き着いておって、言わば前例がどうだからということで考えるのはやめようじゃないかというふうな問題点を提起をしまして、フラットに、オープンにやろうではないかということを提起をしたと。
 そのことから、そういうコンセプトで公務員制度改革ができれば日本の世の中は随分変わるだろうと、こういうふうに考えているところでございます。
#12
○金子恵美君 ありがとうございました。たっぷりと仙谷大臣の思いも含め、そしてこれからの展望というものをお聞かせいただきまして、特に新しい公共を担っていくための改革ということでございます。
 その中で、もちろん改革のイメージというのはやはりどうしても複雑に感じてしまうものではないかなと、なかなかイメージをつくりにくいものではないかというふうに思います。ある意味、もちろん短期間でできるものでもないということでもございますし、また丁寧に進めていかなければ以前と同じような失敗を繰り返すのだろうなというふうにも思います。
 ただ、今回、この改革について、今後、国民にいかに開かれた形でその情報が提供できるのかという課題も私はあるというふうにも思いますし、また、ある意味、そのスケジュール、今後の新たな工程表というものも作っていかなくてはいけないというふうにも思っております。もちろん、国家公務員制度改革基本法に基づきながらの制度改革というものになっていくわけでございますけれども、この辺のところで新たなスケジュール、そしてまた、さらにはもっと国民の皆様に分かり得るような形での情報提供というものをどういうふうになさっていくのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#13
○国務大臣(仙谷由人君) ようやく日本が政権交代のある民主主義を手にすることができたと。そこで、公務員と政府、政治との関係というものが改めて整理されなければならないというふうに考えておりまして、政治応答性といいましょうか、替わった政権と公務員の方々、特に幹部公務員がどのような関係をつくり、保つかというのがこれから一つの大きな問題であろうかと私どもは思っております。もう一つは、一体全体、公務員の雇主、使用者はだれなのかと、絶えずこれはタックスペイヤー、国民であるというところに返っていくようなある種の行動あるいは考え方が必要だと思います。
 今回の法案はその第一歩でありますが、要するに、幹部職員については、新たに内閣人事局を設置して内閣によってこれを一元管理する、それから、新たに民間人材登用・再就職適正化センターを設置して、世の中に批判の大きい天下り問題、この監視機能を強化するということでございます。
 この第一弾の改革に引き続きましたら、今度は、改めて日本の政府というのはだれが、つまり国民の委託を受けてどのようなガバナンスを確立していくのかという問題でございますので、労働基本権の在り方を、公務における適切なマネジメントを強化する観点からこれを検討すると。その文脈の中で、独立行政法人や公益法人の改革を視野に入れて、さらに定年まで公務員の方々が勤務できる環境の整備を進めることが重要だというふうに考えております。
 当然、労働条件の民間準拠というのはよく言われるわけですが、ガバナンスについてもできる限り、ニュー・パブリック・マネジメントではございませんけれども、民間の当然と思われている手法、あるいはガバナンスの在り方について民間のいいものを取り入れるということも重要だというふうに考えております。この労働基本権の在り方については、今後検討を加速して、法案を次期通常国会までに提出したいというのが一つでございます。
 それから、この新たな制度をつくるに際しましては、公務における労務管理、人事管理のあるべき姿を根本から議論をしなければならない。つまり、だれが使用者、責任のある使用者体制といいましょうか、当事者能力を持った使用者というのを措定をして、これをつくり出さなければならないと。このプロセスの中で、基本法に定められた総務省、人事院等からの機能移管についても本格的な、あるいは抜本的な改革の中で検討を進めて、次の国会までに法案を提出をしたいと考えております。
 また、今回新たに設置する内閣人事局におきまして、管理職員の人事管理の在り方、新しい採用試験制度の導入、幹部候補育成課程の具体化についても検討を進めたいと思っております。
 こういう仕組みが整ってきますれば、今回新たに導入される幹部人事一元管理の仕組み等も相まって、各府省におけるガバナンスの在り方も大きく変化をするのではないかと思っているところでございます。
 さらに、新たな制度の下では、人事院勧告に代わって労使交渉で、つまり集団自治で公務員の給与等々、勤務条件が決定されることになるわけでありますが、これによりまして、人勧制度の下では行い得なかった給与体系の抜本的見直しが可能になるというふうに考えております。
 取りあえず、そこまで申し上げたいと存じます。
#14
○委員長(河合常則君) 速記をちょっと止めてください。
   〔速記中止〕
#15
○委員長(河合常則君) 速記を起こしてください。
#16
○金子恵美君 それでは、引き続き質問させていただきますが、法案の中身について質問させていただきたいと思います。もう仙谷大臣の方からお答えいただいた部分もありますが、内閣人事局について御質問させていただきたいと思います。
 国家公務員制度改革基本法の第十一条の第二号には、総務省、人事院その他の国の行政機関が国家公務員の人事行政に関して担っている機能について、内閣官房が新たに担う機能を実効的に発揮する観点から必要な範囲で、内閣官房に移管するものとするという趣旨の規定となっています。現在議題となっている政府提出の改正案では、内閣官房に置かれる内閣人事局に総務省、人事院などの行政機関からの機能移管はなされていないということでございますが、その理由を御説明いただきたいと思います。
 そしてまた、このほかの行政機関からの内閣人事局への機能移管はいつごろ行う予定であるかということをもう一度更に詳しくお知らせいただきたいというふうに思います。大体のスケジュール、先ほどおっしゃってはいただきましたが。
 それで、次の質問と併せてお伺いさせていただきますこと御了承いただきたいと思うんですが、法制上の措置を講ずるということでございますが、この言葉が基本法の第四条第一項の規定の中にあるわけでございますけれども、これにつきまして、必要な法案を国会に提出すれば政府は法制上の措置を講ずるという任務を遂行したことになるのか、あるいは必要な法案が成立して初めて法制上の措置を講じたことになるのか。法律のもちろん専門家でもございます仙谷大臣のお考え、あるいはこれについての御所見があればお伺いさせていただきたいと思います。
#17
○国務大臣(仙谷由人君) 率直に申し上げて、金子議員の御指摘になったような機能移管が、改革基本法で形式的に書かれている項目すべてについて機能移管がなされてないというのは、そのとおりでございます。
 国家公務員は御存じのとおり三十万人ぐらいいらっしゃって、幹部人事の対象になるのは、名簿の段階で八百人から千人と、具体的には六百人ぐらいと、こういうふうに言われております。九月の十六日ですか、政権を我々が担って内閣を組織して、そこから年内にといいましょうか昨年内に、あるいは一月いっぱいまでに法案を整備しようとすれば、この三十万人を対象とする、つまり勤務条件も含めた法制度ということを対応するのはやや無理があるなと、こういう判断をいたしまして、今回は幹部人事のみ、したがって機能移管もこれに関するところだけを機能移管をすると。
 そして、結局のところ、人事院の代償機能といいましょうか、代償措置といいましょうか、今は勤務条件部分、特にこの三十万人のほとんどを対象とする勤務条件部分が人事院の代償機能で行われて、いわゆる憲法上の労働基本権を制約した格好で行われておりますので、ここに手を付けない限り全般的、抜本的な改革にはならないという思いで、そこで、我々としては、この労働基本権の在り方を含む公務員制度の抜本的な改革の中で、使用者機関や人事院の在り方についての検討を行おうと。現時点ではそこまで行かないと。現時点では、人事院等から内閣人事局に形式的に機能を集約しても、使用者機関や人事院の在り方については改めて制度的に確立したものをつくらなければならないわけでありますから、そういう措置を講ずる必要が出てくるわけでありますから、その抜本改革のときにこれを機能移管も含めて行おうと、こういう趣旨で今回の法案になっているところでございます。
 もう少し結論的に言いますと、この総務省、人事院等からの機能移管につきましては抜本的な改革の中で検討して、来年の通常国会までに関連する法案を提出したいと。
 そこで、御指摘の基本法四条一項の規定の法制上の措置を講ずるという文言についてでございますけれども、我々は、基本法の施行後三年以内を目途としてこれを講じなければならないというふうにされていることとの関係で、具体的には、基本法の施行、これは平成二十年の六月でございますから、三年を経過する来年六月までを目途に改革に必要な法案を国会に提出する、そのことが法制上の措置を講ずると、政府に課せられた責務であるというふうに考えているところでございます。
#18
○金子恵美君 政府としては、今の法制上の措置ということでございますけれども、政府としては、まず提出をした時点で法制上の措置を講じたということになるわけでございます。
 ただ、成立させなくては何もその改革は実際には進まないわけですので、いずれにいたしましても、基本法によれば、もちろん今御説明いただいたように、とにかく三年以内ということでございますので、これを厳格に守るのであれば、今おっしゃっていただいたように、とにかく来年の通常国会には関係法案をすべて国会に提出しなければならないということになるわけでございます。その中に人事院などからの、今おっしゃっていただいた内閣人事局への機能移管、そしてまた労働基本権といった、そういう懸案も含まれているということでありましょう。
 そういうことで、ここで、労働基本権付与と、人事院からそして内閣人事局への機能移管ということをもう少しちょっと詳しく質問させていただきたいというふうに思うんですが、人事院から内閣人事局への機能移管については前政権においても大変厳しい調整が行われていたところでもございます。
 その際、人事院の前総裁は、大きく二点、一つは試験、研修等の企画、任用などの機能を内閣人事局へ移管した場合、恣意的処分などが行われないことを制度的に保障するという現行の枠組みが大きく損なわれるおそれがある、そしてもう一つは、給与制度の一部として職員にとって重要な勤務条件である級別定数管理を内閣人事局へ移管した場合、公務員の労働基本権制約の代償機能の大幅な低下を招くおそれがあるという趣旨の問題点を昨年の衆議院の予算委員会で主張しておられたということでございます。
 今触れてはいただきましたが、仙谷大臣にお伺いしたいところは、今後この国家公務員制度改革を進めていく中で、政府は人事院という組織が最終的にどのような形となることが理想であるというふうにお考えでいらっしゃるのか、お伺いさせていただきたいと思います。
 大臣からもお話がございましたように、労働基本権の付与と、それから人事院から内閣人事局への機能移管は密接な関係にあると。そして、同時に解決していかなくてはいけないものでもあるわけでございます。
 ただ、この中身を言うと、目途という形であっても、これにつきましては期限が切られている、基本法の中では。という状況になっているので、それを政府は、今後いかにしてこの懸案を解決していって法制上の措置の整備へと進めていく予定であるかということもお伺いしたいというふうに思います。
#19
○国務大臣(仙谷由人君) 私は、人事院という制度そのものは、日本の、特に戦後の成長過程にあっては大いに役に立ったと、あるいはその功績は大変なものであるというふうに思いますが、先ほども申し上げましたように、ある種、何というんですか、縦割りの構造の中である種のスペシャリストも存在するわけでありますが、その構成やあるいは専門性などなども含めて、どうも産業構造がここまで変わってくると、ここも変わらざるを得ないんではないか。
 人事院そのものは、省庁再編成のようなことを例えば仕掛けるといいましょうか、あるいは各省庁の定数を、選択と集中で、この省を減らしてこの省を増やすとか、あるいは新しい省をこういうのをつくるとかという、そのこと自身はできるお役所ではありませんので、そうなってくると、やっぱり包括的、全体的にそういう行政組織を、統治構造を変えることと連動してというか、あるいは一気通貫でやらなければならないことが多くなってきたときには、人事院の効用というのはそれなりのやっぱり限定的になると。
 そういうふうに考えますと、私は、人事院のこれからの機能は、多分、基本権問題が解決をすれば、まずは後ろの方からいうと、人事院の持つ不服申立てを審査する機能というのはこれは当然のことながらむしろ残してもらわなければならないと。それから、人事院が持っている研修機能を更に強化しつつ、これは人事院であろうがどこであろうが、どこかやらなければいけないわけでありますから、そういう意味では、人事院がここまで培ってきたノウハウと経験、そして蓄積されたその面についての力というのはこれからも生かしていただかなければならない。
 問題は、採用について、採用試験は、これは人事院に一括した採用試験を実施していただくということの方がいいとは思いますが、さあどこまでそれを具体的な職種との関係で人事院の効用をやっていただいたらいいのか、これはこれからの応用問題になってくるのではないだろうかなと思います。
 今人事院の持っている勤務条件についての調査とかなんとかの機能は、これは機能、例えばそこに携わる人共々、やっぱりどこかに、どこかというのは、勤務条件をどう調査し、労働組合と使用者側ができた場合でも、これを調整する機能というか、調査し調整する機能というのはどこかが持ってないと、民間の労働組合との違いは、マーケットでいわゆる協議、あるいは争議権を与えるとすれば争議権の行使ということについての歯止めが、マーケット的な裁定が公務の場合には働きませんので、それを持たせる。ありていに言えば、昔の公共企業体でいえば公共企業体等労働関係調整委員会でしたっけ、公労委、公労委と言っていたその機能を改めてつくって、その中には調査の機能あるいは調整に資する何らかの機能というものが必要になってくるだろうなと私は考えているところでございます。
#20
○金子恵美君 ありがとうございます。
 それでは、人事院の江利川総裁にお伺いしたいと思います。ありがとうございます。
 さらに、人事院、この、前総裁が主張された問題点については、今でもその見解に変更がないのかどうかについて確認をいたしたいと思います。お願いいたします。
#21
○政府特別補佐人(江利川毅君) 人事院は、国家公務員法に基づきまして、人事院勧告あるいは職員に関する人事行政の公正の確保、それをつかさどる事務を負っているわけでございます。人事院勧告は、先ほど仙谷大臣からお話がありましたが、公務員の労働基本権の制約の代償措置としてあるわけであります。
 谷前総裁がお話ししていたその勧告絡みの話とは級別定数のことであります。級別定数は給与条件を定める一つの前提条件のようなものでございまして、人事院勧告と一体的なものであります。これを切り離してやるのが適当かというふうに問われれば適当じゃないというふうに思います。
 ただ、この問題につきましては、国家公務員改革基本法第十二条で労働基本権の在り方について検討することになっておりますので、そういう検討のプロセスの中で一体として議論される話ではないかという認識でございます。
 それから、試験あるいは研修その他の人事行政の公正性の確保の関係でございます。
 これは法律上、現在人事院がそういう仕事を負っているわけでございますので、そういう人事院の立場からすれば、公正性の確保が担保されると、それを担保するのが人事院の役割でありますので、その役割をきちんと果たしたいということであります。
 この公正性の確保は、元々は憲法十五条の、すべての公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者であってはならないということになっているわけであります。公務員行政、公務員の行う行政はそういう意味で中立公正性が必要とされるわけでありまして、その公務員に係る人事行政もまた公正性を求められるということになるわけでございます。これは、どのような制度を考える場合でありましてもその公正性の確保というのは必要なことだというふうに考えております。
#22
○金子恵美君 前総裁が主張された問題点について、変わらない見解ということでよろしいですか。
#23
○政府特別補佐人(江利川毅君) 一つは、前総裁は勧告の話と級別定数を別々にするのはいかがかということを言ったわけでありまして、この点については全く認識は同じでありますし、先ほどの仙谷大臣のお答えもそういうお立場に立っているものというふうに認識をしております。
 それから、人事行政の公正性につきまして仙谷大臣から不服審査の話等々幾つか具体的な話がありましたが、これは私は大変大事な点だと思いますので、個々のこれからいろんな制度が検討されるわけでありますが、その制度の検討の中でどういう形にすればそれが確保できるのかと。それを担う任務が人事院であるならば、人事院としてきちんと役割を果たしたいということでございます。
#24
○金子恵美君 今の人事院江利川総裁のお話を聞いて、仙谷大臣の御所感をいただきたいと思います。
#25
○国務大臣(仙谷由人君) 私は、江利川総裁の認識と基本的には一致をしているのではないかと思います。
 今野党の方々が提案をいろいろされて対案も提案されているわけですが、私は、さっき申し上げた三十万人マイナス六百人、あるいはこれを三千人の管理職というふうに考えてもいいわけでありますが、三千人マイナスしても二十九万七千人でありますから、この二十九万七千人の方々の勤務条件にかかわる級別定数とかあるいは人事管理の問題までも現時点での内閣人事局に移管をすると。もし移管をした場合に代償措置との関係がどうなるんだと。つまり、基本権を与えないで、代償措置に関するところは、むしろ、何というんですか、労働組合を認め、そことの交渉、人事院に任せなければならないということになっているのに、その人事院からそれも奪ってしまったときに、奪って内閣人事局に入れたときに、一体全体代償措置論というのはどこへ吹っ飛んでいくのかと。
 つまり、基本権もない、代償措置もないという構造をつくってしまったときに、これは何か憲法上も、あるいは従来我々、我々というか自民党政府で長く続いてきた法解釈なり法運用というものを、一体全体肯定されているのか否定されているのか分からないと。私は、ここはやっぱり抜本改革の中でないと、総務省がお持ちの権限も、あるいは人事院にお願いをして代償措置として持っていただいている権限、あるいは公平性の観点から第三者機関がやることがいいだろうということでお持ちいただいている権限、これをしゃにむに一元化したところで、実際の運用としてはそんなことはできようはずもないという感覚があるんですね。
 そこはやはり、基本権問題を決着することと同時並行的に裏表で制度的にも担保していかなければいけないという意味では、私は江利川総裁と九九%一致しているんではないかと、こういうふうに考えております。
#26
○金子恵美君 ありがとうございました。
 いずれにいたしましても、是非、その揺らがぬ方向性、方針をお持ちになりながら、内閣人事局という組織をより良いものにしていっていただきたいというふうに申し上げさせていただきたいと思います。
 次の質問に移らせていただきますが、事務次官について御質問させていただきます。
 まずは、この事務次官の在り方についてということではございますが、確認でございますが、事務次官は法制度上どのように位置付けられていますでしょうか。お願いいたします。
#27
○副大臣(大島敦君) お答えさせていただきます。
 国家行政組織法第十八条の二項において、各省に置かれる事務次官は、大臣を助け、省務を整理し、各部局及び機関の事務を監督するものとされております。
 内閣府事務次官は、内閣府設置法第十五条第二項において、内閣官房長官及び特命担当大臣を助け、これは府務を整理し、大臣委員会及び庁を除く内閣府の各部局及び機関の事務を監督するものとされております。
 このように、事務次官は、法律上、府省の長である大臣を補佐し、府省の事務を整理し、事務の執行を監督する役割を担う位置付けとなっております。
#28
○金子恵美君 ありがとうございます。御説明いただきました。
 基本は国家行政組織法の十八条の二項をおっしゃっていただきましたけれども、基本的に申し上げますと、大臣を助けること、そして省務、府務、これを整理する、そしてまた各部局及び機関の事務を監督するということでございます。
 通告してはいないんですが、大島副大臣にお伺いさせていただきますが、副大臣から御覧になって、事務次官の皆様の仕事ぶりというものにつきましての印象はいかがでしょうか。
#29
○副大臣(大島敦君) 内閣府と内閣府以外の省の位置付けは大分違うと思います。
 各省においては、大臣を支える大臣官房という大きな部隊があって、そこのトップとして事務次官の方が仕事をされるということ。内閣府の場合ですと、仙谷大臣いらっしゃいますけれども、大臣官房がないものですから、直接大臣を支えるスタッフが一生懸命に支えていただいているということで、内閣府においては事務次官の方と大臣との関係はほかの省とは若干違うのかなという思いでございます。
#30
○金子恵美君 ありがとうございます。
 それでは、仙谷大臣にお伺いさせていただきますが、仙谷大臣は、文芸春秋平成二十二年二月号のインタビューにおいて、事務次官ポストについて御見解を述べていらっしゃいます。
 このインタビューのタイトルが「もう事務次官など要らない」とされていることについて、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#31
○国務大臣(仙谷由人君) その文章の中でも、内閣府の私の体験が色濃過ぎるのかも分かりませんが、ただ、私、この政務三役という存在が実質的に機能したときに、事務次官と政務三役というか、大臣をある種補佐する機能が、何というんでしょうか、機能的にある種のものを分担を副大臣とするという格好になるのか、あるいは事務次官がこの政務三役の政務官の下に付くような縦ラインになるのか、そういう整理は内閣府じゃなくても必要だろうというふうに考えております。内閣府の場合には九人の大臣にこの事務次官がお仕えするという格好ですから、ということは、だれにも仕えないということになるわけですね。
 だから、要するに、これはある意味で私は仕事しやすいなと思っているのは、直接審議官クラスの、今の公務員の職制でいえば審議官クラスの人と私、大島さん、あるいはほかの政務官がそれぞれテーマ別につながって、そこで、こちらから指示もするし、要請もするし、下から情報も上がってきて、議論をしながらそこでやっていきますから、間に事務次官もいなければ官房長もいない、局長もいない場合もかなりあると。それでも仕事はできていくということだと思うんですね。
 そうだとすると、他省庁で大変お世話の行き届いた省庁がいっぱいあって、これはまたお世話が行き届き過ぎて、一体全体何なんだろうかと思われるような、僕が見ていて、ところもありますので、この事務次官の機能というのは何をどこまで果たすのかということを政務三役との関係性においてもう一遍再定義というか再検討をしないと、すべてが縦系列の中で、局長さんから事務次官に上がっていって、それが事務次官が大臣に伝えるとか、政務官に伝え、そこからまた副大臣、大臣に上がっていくというふうな、もし縦のラインをつくったとすれば、これはもう本当にスピードとかいう点においてはとんでもない話になるのではないかと。
 例えば、その典型例がやっぱり形式的な稟議でありましょうけれども、形式的な稟議で判こが十九も二十もないと決めたことにならないというのが往々にしてある。そんな形式的な稟議だったらもう要らないんではないかと、それはかえって無責任体系をつくっておるんではないかと私は感じておりまして、二つか三つか四つぐらいの通過点でそれぞれが責任を持って決裁をしておけば、ほとんどの物事は、最終的には大臣の責任ということでありますから、それはうまくいくんではないかと。
 そう考えると、事務次官の仕事内容というのもある程度限定されてくるし、私は今まで、さっきの公務員の労働基本権問題との関連でも、労務人事の各省の責任者をだれにするのか、事務次官なのか官房長なのかということになろうと思いますけれども、そこのところが改めて労働基本権を認めた瞬間に出てくると。イギリスは事務次官が労働組合の相手になっていろいろ各省では交渉するということになっているようでありますから、そういう新たな問題も出てくるということで、事務次官問題というのはここから真剣に検討しなければいけない。特に、官僚経験のある我が党の議員の方々にもそういう点で知恵を出していただいて、改めて考えてみたいと思っております。
#32
○金子恵美君 ありがとうございます。
 次の次にお伺いしようと思いました、なぜ今回事務次官の廃止について検討という形になっているのかということも含めてお答えいただいたのかなというふうに思いますが、次にちょっとお伺いしたかったことがこのインタビューの中身についてなんですが、仙谷大臣は、「もし次官ポストを残すにしても、いまのような各省庁で行われているような次官レースではなく、霞ヶ関全体の中で公募する方法もある。次の財務事務次官は経産省の何々審議官、次の厚労事務次官は何々省の課長さんというふうに省庁間でクロスオーバーする人事が当たり前になると、霞ヶ関全体に緊張感が生まれる。そうすれば、官僚は必ず活性化し、V字回復も実現できるでしょう。」と述べていらっしゃるんです。もう今も既にそういう内容をおっしゃっていただいたわけですけれども、この大臣の御見解はまさに本法案の幹部職員人事の一元管理の仕組みそのものではないかなと思うところでございます。
 ですので、改めてお伺いしたいところは、このインタビューにおける大臣の御見解と本法案の幹部職員人事の一元管理との関連、関係について、一言で結構ですが、お伺いさせていただきたいと思います。
#33
○国務大臣(仙谷由人君) 私の知り得る範囲では、課長さんのところぐらいまではそういうクロスオーバーが相当程度行われていると。あるいは、内閣府見ておりましたら、大変皆さん優秀な方ばかりですから、私の内閣府に来て仕事をしていただいている方は、早い話が何でもできるんですね。一週間もたてば大体、若いときの御経験もおありになるんでしょうけれども、企画立案、それから、何というんですか、そういう官僚としてやるべきこと、何でもおできになる方々が相当数いらっしゃるものですから。
 あとは、だから制度としては、今度の幹部人事の内閣一元化を、この法案を成立させていただければ、その後は各省大臣と総理大臣、官房長官のまさにガバナンスで、例えば今私、こういう言い方したらまた波紋が大き過ぎるかも分かりませんが、EPAとFTAの問題を少々おまえも仕事せいと、こう言われていますけれども、これなんかは本気でやろうとしたときには、やっぱりいろいろ事務次官も含めてクロスオーバーの人事をやって、外務省も農林省の立場に立ってみるとか、農林省も外務省の立場に立ってみるとか、あるいは日本全体の立場に立ってみるという、その種の融合があって、その中でいろんな作業が行われながら最後に政治判断、政治決定があるという仕組みをつくらないと、どうもうまくいかないんではないかと。それは、だから次官の話だけではなくて、次官から課長に至るまで、そういう、何といいますか、旧来の既得権益的縦割り構造の中での議論が前提になるにしても、それを超えたもので政策がつくられてくるという、この関係ができないといけないんではないか、つくづく思います。
 そういう省あるいは局を超えたテーマがやはり非常に多くなっていると。そのことが、ありていに言えば、この内閣府が温泉旅館の継ぎはぎだらけみたいに次々各部局をつくったり省庁をつくってみたりしなければならなかったというところに、内閣府の大臣が、特命担当大臣が九人もおるなんという、こういう訳の分からぬことになってしまっているという、ここにつながっているんだと私は見ておりまして、そういう意味からも、このクロスオーバー人事というのは、人事の方からそういうものを是正していく一つの手だてだと思います。
#34
○金子恵美君 本当に御丁寧な御答弁をありがとうございます。
 今回の法案では、附則の第九条第一項に検討という形で盛り込まれているわけでございますが、ただ、基本法の基本方針の中には、この事務次官その他の幹部職員の位置付けについての検討は規定されておりませんので、そうすると、三年以内を目途といった目標が規定されているわけではないということです。
 実際に、今後どのような形でその検討がなされていって、それでいつごろまでに結論を得ようとしているのか、お聞かせいただければと思います。
#35
○副大臣(大島敦君) 今後、各府省のガバナンス及びマネジメントの在り方と併せて事務次官が果たすべき機能や役割について抜本的に検討していくことが必要であり、こうした課題にふさわしい体制で検討をしていきたいと考えております。
 また、本件は、内閣一元管理など、今回の法案に盛り込まれている幹部職員の任用に関する新たな制度の施行後の状況等を踏まえ、幅広く検討を行うことが必要な課題であると考えておりまして、そういった検討を行った上で結論を得ていきたいと考えております。
#36
○金子恵美君 時間が限られてまいりましたので次の質問に移らせていただきますが、済みません、一つ飛ばしまして、早期退職勧奨について質問させていただきたいと思います。
 まずは、昨年の衆議院選挙に臨むに当たって民主党が発表したマニフェストに、定年まで働ける環境をつくり、国家公務員の天下りのあっせんは全面的に禁止するということ、そして国家公務員の総人件費を二割削減するということを記載されていたわけでございます。現在、鳩山政権はマニフェストの着実な実現に向けて日々取り組まれているわけでございますが、この二つのマニフェストについてはいかがでしょうか。この定年まで働ける環境整備と総人件費二割削減のどちらも解決する策をいつごろまでに打ち出そうと考えているのか、検討状況をお伺いさせていただきたいと思います。
#37
○国務大臣(仙谷由人君) 先ほど私の母親の話しましたけれども、母親は六十二歳で亡くなりました。つまり、現役を退いてから三年で亡くなったんですね。ということは、余り年金の恩恵にも浴しなかったということでもありますけれども、何が言いたいかというと、六十定年でも六十五定年でもいいんですが、そこから先の人生を、当時の我々世代というか、五十数歳になってから、そこから先の人生を余り、人生設計というか、もう一遍何かをしようかということを考える必要がなかった。つまり、定年ということは、あとは余生ということだったんだろうと、私は物の考え方として、だったんだろうと思います。
 だけれども、これ人生八十とか八十五とかという前提で考えますと、やっぱり、例えば六十でもし定年になると、あと二十五年は生きていかなきゃいかぬわけですから何かをしなければいけない。だから、有為の方々は公務員時代に培った経験とか技能を、これを生かして例えばこういうNPOをやろうとか、こういうことをやろうという方々も最近増えていらっしゃるわけでございますけれども、そういう観点からいいますと、何年定年、あるいは早期退職勧奨、あるいは総務省の方からも、これは改めて希望退職募集というふうなことを考えなければいけないんじゃないかというような話もございまして、私は、各省庁において従来どういう方々に退職勧奨をやってきたのか、まだつまびらかに聞く機会を持っていませんけれども、退職勧奨を受けそうな方々、あるいは、本当は自主的に退職の意向がある方を早期退職勧奨ということで退職金プラスアルファをして処理をしてきたというケースもあるのではないかと見ておりますが。
 要するに、何というんですか、早期退職勧奨をもしやるとしても、そこで、いやいや、私はこの公務員というポジションで六十までは、あるいは、そのときの定年年齢が六十数歳であればそこまでは頑張らせてもらいますという方は、それは、賃金をどう設定するのかということとどういう仕事をしていただくのかというのは、これは各省庁あるいは省庁の中の部局の長の責任者のガバナンスで有効配置といいましょうか人員配置をしていただくということしかないなと、こういうふうに考えておるところであります。
#38
○金子恵美君 ありがとうございます。
 今早期退職勧奨を受け入れる人にというようなお言葉も少しありましたけれども、実際に衆議院の委員会質疑の方で提示された資料では、昨年の九月十六日、鳩山内閣発足後から三月十一日までの数字ではございますけれども、本府省の課長、企画官相当職以上の方で退職勧奨された方でそれを拒否した方はいなかった、すべての方が応じたということと、それから課長、企画官相当職未満は、退職勧奨を拒否というか応じなかった方というのはお二人いるということで、大変数は、千百三十八名のうちのお二人ではございますけれども、数は少ないわけでございますが、ただそれでもいらっしゃるわけですね。ですので、そうなったときに退職勧奨に応じなかった方の、職員の処遇というものもいろいろと考えていらっしゃるのではないかなと。
 もちろんそこにおいでいただくのみだというふうに思いますけれども、でも、今おっしゃっていただいたように、例えば今回、早期退職勧奨を当面継続というような方針が出た段階で、総務省の方からは退職管理の基本的な方針をまとめるということで、その原案というものがもう存在しているということで、その中には希望退職制度の導入が検討されているということであろうとか、あるいは一方では、定年まで勤務できる環境の整備に関する指針もその中には含まれているわけですので、大変様々な視点でこれから検討されなくてはいけない。その中には、高位の専門スタッフ職制度を今後どういうふうに考えていくかということも入っているようでございます。
 時間が余りなくなってしまったものですから、大変恐縮ではございますけれども、早期退職勧奨についてはもう少し、済みません、突っ込んで聞きたいところではございますけれども。
 せっかく渡辺副大臣おいででございますので、退職勧奨について質問してまいりましたけれども、一方では、もうそろそろ来年度の各省庁の新規採用の数というのを決めなくてはいけないという時期で、実際にもう募集が始まっているとも聞いております。二〇〇九年度と比べて新規採用は半減する予定というようなことで伺ってはおりますが、そしてまた原口大臣も基本的な方針は示されているということで、昨日の本会議の御答弁の中でも現在調整中ということはおっしゃっておられました。
 しかし一方で、本当にこれから、今後閣議決定に向けて進められていくという意気込みがおありだというふうに私は昨日の原口大臣のお言葉から感じ取ることはできましたが、詳細につきましての現在の進捗状況についてお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。
#39
○副大臣(渡辺周君) 御質問いただきました点についてでございます。
 これは、くどくど申し上げなくとももう基本方針というのはよくお分かりだと思いますが、早ければ今日中にも最終調整が済むのではないかという段階だと。また、いろいろ詰めている詳細につきましては今ここでつまびらかにはできませんが、私どものところにも職員の方が来られて、今こういうところで折衝しているという報告は逐次受けております。
 それで、御案内のとおり、新規採用数は今おっしゃったように、例えば二十一年に比べれば、というのは、二十二年度、今年度はまだ中途採用があるものですから、基準となるのは二十一年度、前年度採用の数字でありますけれども、例えば出先はもう原則二割以内に抑える、つまり八割カットということの方針のままで進めております。
 ただし、いろいろな日本を取り巻く情勢ですとか、あるいは今後の成長戦略で、例えば観光の分野でこれから成長戦略の柱にするという中において例えば事務量が増えるであろうと思われるようなセクション、それからやっぱり、今申し上げた安全とか安心とか治安ですとか、そういう部分においては、これは一定の割合を決めてばさりとなかなか機械的に削減できるという筋合いのものでもございませんので、ここは幾つかの省と今調整、議論をしているところでございます。そこは最終的には大臣同士のいろいろ意見交換かと思いますが、少なくともこの事務方の作業については、地方の出先機関の職員のもう八割減ということになればかなりの削減をできるのではないかというふうに思っております。
 いずれにしましても、今現状、ひょっとしたら今、今日この時点でも何らかの折衝をしている段階かと思いますが、御指摘のようにもう募集も始まります、また、いろいろな手続が始まりますので物理的にも時間が限られておりますので、そういうしかるべきもう最終段階に来ているということは申し上げたいと思っております。
#40
○金子恵美君 最終段階に来ているということでございますので、その中身につきましては私も注視をしていきたいというふうに思ってございます。ありがとうございました。
 時間が参ってしまいましたが、参議院での本法案につきましての審議は始まったばかりでございますが、この審議を通して鳩山政権がやろうとしている本当の改革というものをしっかりと国民の皆様に伝えていっていただきたい。その中で、やはり国の将来のために今この公務員制度改革をやらなくてはいけないということをお伝えしていかなくてはいけないというふうに思ってございます。
 そういう形での審議が進められることを願いまして、今日の私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
#41
○行田邦子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の行田邦子です。
 今日、私は幹部職の内閣一元管理について主にお伺いしたいと思っておりますけれども、その前に、まず、今日、防衛省から楠田政務官お越しいただいていますので、もう一つのこの今回の改正法の柱である再就職についてお聞きしたいと思っております。
 今回の国家公務員法の改正法に伴いまして、特別職国家公務員である防衛省の職員についても人事制度を一部変えることになっております。自衛隊法の改正がございます。その中で、管理職隊員については、一般職の国家公務員と同じように、再就職等について新しいセンターの所管となると、扱うということになると思うんですが、一方、若年定年自衛官そして任期制の自衛官については、これまでどおり再就職のあっせんは防衛大臣、実質、財団法人の自衛隊援護協会が職業紹介を行う、これまでどおりと同じということになっております。ここを、なぜこのまま若年定年とそれから任期制自衛官については変えなかったのか、それについて御説明をいただきたいと思っております。
 そしてまた、今度、再就職等の規制違反についてなんですけれども、これも、センターあるいはその下に置かれている委員会ではなくて、防衛省の中にある防衛人事審議会がつかさどるということになっていると思います。これまでどおりというふうになっております。これも再就職等監視・適正化委員会が行えばよいのではないかというふうに思うんですが、この点について御意見を伺いたいと思います。
 そしてまた、離職後の再就職について届出を、これは一般職の国家公務員については内閣総理大臣に出すことになっていますけれども、若年定年自衛官そして任期制自衛官についてはこれまでどおり防衛大臣に届出を出せばいいという、言ってみれば、若年定年等隊員についてはすべて再就職関連のことが防衛省の中で完結しているという制度になりますけれども、これについて、なぜこのようにしたのか、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。
#42
○大臣政務官(楠田大蔵君) お答えをさせていただきます。
 まず、そもそもでありますが、我々防衛省といたしまして最終的に決定をしたということではもちろんありませんで、仙谷大臣を始め関係閣僚の皆様との率直な議論の末、今回、防衛省職員について、事務官等については基本的に一般職の公務員と大きく異ならないということで一元管理の対象に含めると。一方、そのうち自衛官につきましては、高い軍事専門性を継続的に育成するための特殊な人事管理が必要という観点から、自衛官の幹部職につきましてもこの一元管理の対象に含めることは適切ではないという御判断をいただいて、政府提案としてこうした内容になっているわけであります。
 そうした前提の下で、先ほど御指摘がありました、まず自衛官の若年定年退職者、この援護というものが続いていくという点でありますが、この点も、先ほど申しました軍事的な専門性、また自衛隊の精強性を維持していくと、大変異なる環境で、国家のために国民のためにそうした様々な訓練を経て自衛官というのは能力を高めていくわけでありますが、そうした精強性を維持するために、一般にやはり二十歳代で退職をするという任期制隊員というのがまずこの自衛官の中の特殊的な取決めとしてございます。
 また、五十歳代半ばで退職する若年定年隊員という、そうした取決めがあります。これはひとえに、やはり年齢が高くして現場で働くことがなかなかこの自衛官というのは難しいと。そうした中でこの制度があるわけでありますが、そうした自衛官の若年定年退職者につきましては、やはり一般より早く退職をするという中で、将来への不安を解消していく、また在職中に安んじてこうした特別の職務に精励できるようにしていく、また士気を高めていく、優れた資質を有する人材を確保していくと。そうした様々な観点から、従来より雇用主の責務として防衛大臣自身が、防衛省が離職に際しての再就職の援助を実施してまいりましたし、今般の法改正後も引き続き実施していくことが必要であると、そうした判断をいただいたわけであります。
 また、再就職後の監視についてでありますが、こうした援助を受けた再就職という形でありますので、これを防衛省、防衛大臣が責任を持って援助を行っていくわけでありますが、その再就職をした者かどうかのまず見極め等、この専門的な部分で、援助にかかわる部局と密接に連携をしながら監視の実施に当たるという必要性があると我々は考えております。防衛省に置かれる審議会において監視する方がより監視の実効性が確保できるんではないか、そのように考えておるわけであります。
 その中で、この審議会は、そうした御指摘もあることから、違反行為に対する調査を行う権限の委任を防衛大臣から受けることで独自に調査をできるようにもいたしておりますし、また、その調査のための具体的な権限は、当然、罰則を伴う証人の喚問、書類提出要求の権限等、再就職等監視・適正化委員会による調査のための権限と同等のものといたしてもおります。
 また、審議会の委員は、そうした御指摘も踏まえて、隊員としての経歴のない者から任命をし、調査の中立性、公正性も担保をするということで我々としては努力をしているところであります。
 以上です。
#43
○行田邦子君 自衛隊の精強性を保つために、また職務の特殊性をかんがみてこの若年定年制、それから任期制の自衛官というのが必要だと。そして、その人たちというのは若くして自衛隊を退かなければいけないので、これまでどおり再就職の援護というものを防衛大臣が責任を持ってやるということとしたという御説明だったと思うんですけれども、それは理解をいたしました。
 ただ、過去に、具体的には申し上げませんけれども、防衛省からの不透明な発注業務があって、そこには若年定年自衛官のOBがいたといったこともございましたので、これはお手盛りの監視にならないように対応していただきたいと思っておりますけれども、その点はいかがでしょうか。
#44
○大臣政務官(楠田大蔵君) これも御指摘のとおり、今現在も、平成十七年から二十年に起きました官製談合の問題につきまして、前政権下での問題でありますが、政権が替わりまして、我々といたしましてはこうした過去の様々な問題というものをしっかりと今の時点で正すべきを正していくと、そうした中で、調査委員会の中で私も長として仕事をさせていただいております。
 その反面で、やはり先ほど申しました若年定年、また任期制の若くして辞める隊員を合わせますと、年間で五千名ほどやはり退職していく中で、いかにそうした若い隊員のその先の人生を考えていくかと。こうした観点も必要でありますので、先ほどの委員の御指摘も踏まえまして、問題に皆さんに思われる部分はしっかりと正していくという姿勢が大切だと考えております。
#45
○行田邦子君 よろしくお願いします。
 防衛省への質問は以上ですので、どうぞお帰りいただいて、御退室いただいて結構ですので、委員長、お願いします。
#46
○委員長(河合常則君) どうぞ御退席ください。
#47
○行田邦子君 それでは、質問を続けます。
 今日は、内閣人事局、幹部職の内閣一元管理について伺わせていただきます。
 まず最初に、先ほどの仙谷大臣の趣旨説明にもありましたけれども、省益を超えた国民本位の行政を実現するためには、内閣による人事管理機能の強化を図り、内閣主導で適材適所の人材を登用する必要がありますと、先ほどこのように趣旨説明でおっしゃられました。
 それでは聞きたいんですが、縦割り行政の弊害を打破するということと、それから幹部職員の内閣一元管理、この関連性なんですけれども、なぜ幹部職員の内閣一元管理を行うと縦割り行政の弊害打破につながるのか、そしてまた政治主導実現にどのような効果をもたらすのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#48
○国務大臣(仙谷由人君) こういう言い方をしたらちょっとまた物議を醸すかも分かりませんが、今町づくりとかなんとかでよく言われておりますのは、よそ者、若者、ばか者と言われておるんですね。多分、その省庁なら省庁の持ついいところ、特質と、それからその時点で持っている欠陥、問題点というのは、割とよそ者の方が分かるんだろうなという気が私はします。
 私の地元のことも、私よりも、徳島県に生まれていなくて、ほかで育った方々の方が徳島のいいところをよくお分かりいただける場合もあるし、それから徳島の人が持っている、何というんでしょうか、欠点というか弱点というか問題点を分かっていただけるところもあると。
 国自身のいろんな観点での成長性があるときは余りそういうことを考えなくていいんでしょうけれども、今やっぱり国民のだれしもが、少なくとももう中央に頼っているだけではすべては片付かない、あるいはそれぞれの省庁の縦割りの中へ潜り込んでいって何とかすれば何とかなるということでもどうもなさそうだというとき、そういう時代でありますから、これは、私は荒っぽく壁を壊すんだと、こう言っていますけれども、発想、つまり思考の問題、これは政策でいうと企画立案の問題になるんですが、その過程でも、あるいは法執行の過程でも、できる限り省益固執主義というか、そこに凝り固まって、それを維持することが自己目的化されるようなところを外していくとすれば、やっぱり他の見解、意見、見方というのを当然取り込んでいくべきだろうと思います。
 私は、役人の方々というか、キャリアの方々にもよく言うんですが、ほかの省庁のやっていることを堂々と表で批判したらどうかと。だけど、これ、絶対にやらないですね。つまり、他の省庁を批判すると、必ず倍ぐらいの力で自分の省庁が批判されることが返ってくるのか、それとも陰湿な戦いがどこかで始まるということが分かっているからなのか知りませんけれども、私は、正しい批判をちゃんとやっぱり相互にやる中で、改めてそこで新しい合意というか新しいコンセプト、あるいは法案の軸というのがつくられると。そうでないと、まああれはあそこの仕事だから、問題点あるけれども、やっぱり我々としては物言わない方がいいんだという、これはやっぱり本当は良くない。これを人事の面でやるとすれば、やっぱりクロスオーバーの人事ができる、そういうことから始めないと、どうもその省庁の壁を越えた政策や法執行というのができない。
 そしてまた、その省庁の壁を越えたところでの企画立案、それから執行が一元的に行われなければならないテーマが大変多くなってきているということが、我々に、この幹部職員の内閣一元化、そして、このことによって縦割り構造を崩しつつ、日本の国益あるいは国民のお一人お一人の利益を守っていくということに近づけるんではないかと、こういうふうに考えております。
#49
○行田邦子君 ありがとうございます。
 縦割り行政を打破する、これはまさに時代の要請かと思います。
 先ほど大臣がおっしゃられた、よそ者の方が内部にいる人間よりかその組織の問題が分かる、課題が分かるといった御発言もありました。ここでいう、人事制度でいう、今回でいうところのよそ者というのは、まさにそのお隣の府、省の幹部職が異動してやってくるといったことになるかと思うんですけれども、まずはこの縦割り行政を打破するためには、まずこの人事制度の幹部職の内閣一元管理から始めようということかと思います。
 そうしますと、今回の幹部職の内閣一元管理、この制度が始まりますと相当程度、いわゆる府省を越えた人事異動というものが、転任が行われると想定していらっしゃるんでしょうか。
#50
○国務大臣(仙谷由人君) これは、具体的には、その時点での内閣官房と、それと総理大臣の御意向に左右される部分が多いと思いますし、それからテーマ的に、そういうことが必要差し迫られるテーマがその時点で多いかどうかということとも関係があると思います。
 先ほどEPA、FTAの例を引きましたけれども、こういう問題とか、最近、私が成長戦略を考えろと言うんで、そうしますと、各省庁からシステム輸出とかパッケージ輸出とか、ワンパッケージでやらなければいけないというふうな話が出てきます。これなんかも考えてみたら、考えるとすぐ今の縦割り構造の中で四省か五省に全部またがるんですね。そうだとすると、そこが、まあ何というんですか、柔軟にそういうアドホックなチーム編成をしてやるということも考えられるわけですが、そのときでもやっぱり各省庁の個別利害を超えたところで考えなければいけませんから、多分、あらかじめそういうクロスオーバー人事がなされておれば、なおなおやりやすいといいましょうか、そういう観点での政策の企画立案なり執行の一元化ということができやすいというか、できる体制が整うと、こういうことになるんだろうと思います。
#51
○行田邦子君 この改正法が成立、施行されますと、幹部職の新しい人事制度がスタートいたします。とかく新しい制度が始まると、運用するまでその対象者というのは様々な不安をお持ちになるかと思います。そしてまた、この制度というのは、いかに運用するのかということが重要かと思います。
 そうした観点で、今日はちょっと細かい質問で恐縮ですが、この法施行後、どのように運用していくのかといったことに焦点を当てて幾つか質問させていただきます。
 まず、今回のこの幹部職員の内閣一元管理ですけれども、内閣総理大臣の委任によって官房長官が幹部職員の候補者の適格性審査をすると。そこで適格性があると判断した人を名簿に載せますと。その名簿の中から任命権者である、ほとんどの場合が大臣ですけれども、任命権者がポストに応じてその任用をしていくという仕組みかと思います。そして、事務をやるのが内閣人事局ということかと思いますけれども、まず適格性審査の方法についてなんですけれども、これは勤務実態を見ていない方が、本当にその適格性があるのかどうかという適正な判断が下せるのかといった批判的な声も聞こえてきます。この点についてどのようにお考えでしょうか。
#52
○副大臣(大島敦君) 質問にお答えをさせていただきます。
 行田先生御指摘のとおり、適格性審査の公正性、中立性がこの制度を担保する根幹と考えております。特に先生は民間で十八年間の長い御経験があるものですから、当事者の立場に立った御質問であると考えます。
 適格性審査は、幹部職に係る標準職務遂行能力の有無を判断するための審査であり、客観的かつ公正に行われることが必要と考えております。
 今後なんですけれども、適格性審査の基本的な進め方については、民間有識者等の意見も聞いて詳細な制度設計をしたいと考えております。具体的には、例えば各府省から提出される人事評価、職務履歴等に関する書類や面接の結果を基に、必要に応じて民間有識者等からの意見も伺いながら審査を行うことも想定をしております。
 多分行田先生もそうだと思うんですけれども、民間企業においては、人事評価あるいは目標管理シートなり、毎年上司が相談をして、個々の社員がどのように業績を上げ、かつ能力があるかという評価を行っているところだとは思うんですけれども、国家公務員の場合、伺ってみると、そういう制度ができたのが去年からでございまして、今年の秋口になってようやく第一回目のそのような人事評価が行われるということになっておりますけれども、ただ、現行ある各省庁が持っている人事評価についてもどういうふうな内容に基づいて提出をしていただけるかについても、先ほど申し述べました民間有識者等からも意見を伺って制度設計をしていくと、こういう工夫を行うことによって適正な審査を行うことは可能であると考えております。
 先生やっぱり御指摘のとおり、人の行うことですから、絶対的に中立であるか、あるいは絶対的に公正であるかというのはなかなか難しいとは思います。ただ、そのことを踏まえ、公正中立を目指していくということがこの適格性審査においては必要だと考えております。
#53
○行田邦子君 この適格性審査を行うに当たって、できるだけ客観的な人事評価あるいは職務履歴等、そういったデータを基に行っていただきたいと思っております。とりわけ、民間と違うところは、国家公務員というのは公正中立性というものが求められていますし、また人事についてもそれは同じだと思いますので、そこは御留意いただきたいと思います。
 また、先ほど御答弁にありましたけれども、人事評価、恐らくその人事評価データというのが重要な資料となると思うんですが、これが能力評価については今年四月に初めて一斉に行われたと。ということは、能力評価についてはまだ今年の四月の一回分しか蓄積されていないということをお聞きしています。業績評価については、昨年の秋と今年の四月と二回でしょうか。これがまだまだ十分な量の人事評価データとは言えないかもしれませんけれども、これは年月たつことによってどんどんどんどんきちんと蓄積をしていくことによって、より的確な適格性審査が行われるものと期待をしております。
 そこで、ちょっと関連しまして、後でお聞きしようと思っていたんですが、標準職務遂行能力についてお聞きをしたいと思います。
 今、人事評価のうち能力評価の基準となっている標準職務遂行能力というのが各官職ごとに定められています。今回、幹部職と言われる方の標準職務遂行能力というものを見させていただきました。事務次官級、局長級、部長級ごとに分かれているんですけれども、極めて、何というんでしょうか、人間力の評価みたいな、能力というよりかは人間性を評価するような文言になっていまして、かつ事務次官と局長と部長と、ちょっとずつ文言を変えているだけというようなものになっているのを見まして、正直ちょっと驚きました。
 今後、適格性審査を行うに当たって、標準職務遂行能力を有しているかどうかということの審査だと思うんですけれども、今後もこのような、いわゆる、何というんですか、抽象的というか人間力審査のような標準職務遂行能力のままであり続けるおつもりなのかどうか、それとももう少し内容的にもより具体性を持つなり、何か変えるおつもりがあるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
#54
○副大臣(大島敦君) 行田先生からの率直な疑問点について伺わさせていただいております。標準職務遂行能力をどのように理解するか。標準職務遂行能力も、歴史的にはここ二年か三年前にできた一つの評価基準でありまして、今後、制度の内容については、こうやって経験を積みながら練れてくるのかなと、個人的には考えております。
 標準職務遂行能力についてどのように理解するかということなんですけれども、これについては、現行の国家公務員法においては職制上の段階に応じ標準的な官職が政令で定められております。例えば、事務次官とか局長、部長等、標準的な官職の職務を遂行する上で発揮することが求められる能力として内閣総理大臣が標準職務遂行能力を定めております。先生読まれたとおり、現在の事務次官、局長、部長の標準職務遂行能力については、倫理、構想、判断、説明・調整、業務運営、組織統率といった共通する項目について記載されております。
 今回の法案において、事務次官級、局長級、部長級の官職は同一の職制上の段階に属するとみなすこととしており、これにより標準職務遂行能力を一つ定める必要があり、現行の部長の標準職務遂行能力を基礎とする方向で今検討していることとしておりまして、根幹となる標準職務の遂行能力であり、この能力に基づいて判断をしていくのかなと考えております。
 以上でございます。
#55
○行田邦子君 今検討中ということですが、また、今まで事務次官級、局長級、部長級と分かれていた標準職務遂行能力も、今後、部長級クラスのものに合わせて一本化するという御答弁、そういった検討をされているという御答弁だったかと思います。
 次の質問に移ります。
 それでは次に、名簿の中から今度は任命権者が任用をすることになると思いますけれども、そのポストに適した能力があるのかどうかという見極めをするために、どのような材料を内閣人事局から提出するんでしょうか。
 また、今対象となるポストが大体六百と、先ほどの大臣の御答弁で恐らく名簿は八百から千だろうということでしたけれども、この膨大な数の候補者名簿の中から任命権者が一つ一つを見て選ぶということは時間的にも不可能かと思います。そこで、内閣人事局の方である程度絞り込みを行った上で任命権者に提出というか提案をするという仕組みになるんでしょうか。
#56
○副大臣(大島敦君) お答えをさせていただきます。
 先ほど仙谷大臣からの御答弁がございました。幹部職員として現行は六百のポストがございます。今後、一つには、各府省からの大臣の推薦に基づいて適格性審査に臨まれる方、今いらっしゃる幹部職員の方、そして公募等に応じて応募された方がいらっしゃいます。そうしますと、適格性審査を経た後のその人数というのは八百かもしれませんし、千かもしれません。六百のポストに対して、適格性審査の名簿はそれよりも多い方の名簿になると思います。その中で、その名簿を、例えば千人ある名簿を六百五十とか七百に絞って提出するかということは考えておりません。これは、適格性審査に合格をされた方の名簿は一応一元的に管理することが今回の法の趣旨であり、一つの名簿としてこれは任命権者たる大臣の方がそれを見、そして総理大臣、官房長官がそれを見て、それぞれについての人材の配置を行うことになると考えております。
 そのときなんですけれども、適格性審査に合格し、幹部候補者名簿に記載されている者の中から個々の官職へ任用するに当たっては、任命しようとする官職についての適性を判断して行うこととしておりまして、その判断に当たっては、先ほど行田先生御指摘のありました、人事評価等に基づき個々の官職ごとに求められる専門的な知識、技術、経験等の有無を考慮して行われる必要があると考えております。これは、個々の官職というのはそれぞれの専門性が非常に必要だと思います。例えば、税務関係ですと税務関係に対する知識、年金ですと年金に対する知識等々が必要ですから、専門的な知識、技術、経験の有無を考慮して行われる必要があると。
 幹部候補者名簿は府省横断的に作成していることとしておりまして、それは一つの名簿としてこれを整えることにしておりまして、任命権者の求めがある場合にはその名簿を提示すると。各任命権者に見てもらって、その中から各府省における人材の配置を行うということになっておりまして、そこから先について、先ほど仙谷大臣も答弁申し上げましたとおり、どの範囲内までなのか。その六百人をすべて、あるいは各府省におけるすべての名簿を大臣が、多分、任命権者として決めるんですけれども、その手順については、総理及び官房長官と任命権者たる大臣との協議が行われると。その協議の幅についてどこまでかというのはその時々の政権の考え方によるのかなと。その時々のというのは、総理、官房長官がこういうような人材の配置をしたいということと、その範囲というのは時々の政権の意思によるのかなと考えております。
#57
○行田邦子君 あくまでも任用するのは任命権者であると。そこに内閣人事局のフィルターを掛けるということはあえてしないということと理解をいたしました。
 そして、任命権者が任用を行うときに、これは何か第三者委員会のようなものを設けたり、他者の意見を聞くような仕組みになっているのでしょうか。あるいは、政府全体としてのガイドライン、任命権者用のガイドラインといいますか、任用するに当たっての基準やガイドラインというようなものを設けるつもりがあるのかどうか、お聞かせいただけますか。
#58
○副大臣(大島敦君) 統一の任命権者用のガイドラインを作るかどうかということなんですけれども、統一ガイドラインのようなものを作成することについては、統一ガイドラインを作成しなければ人事の公正性が担保されないとは考えていなくて、新しい制度が適切に運用されるように配慮していきたいと考えております。
 行田先生の御趣旨は、多分理解は私もさせていただいておりまして、恐らく任命権者のガイドラインといっても、指針であるのかあるいはその一つの心得であるのか、人事をするに当たっての公平性とか恣意性とか好き嫌いとかは配慮して、公正あるいは中立に行ってほしいという趣旨の旨をガイドラインとして制定した方が、決めた方が制度運用上は無難であるかという御趣旨だと思うんです。
 今回の法案において、幹部職員人事の弾力化の仕組みのほか、幹部職員人事の一元管理の仕組みを規定し、内閣総理大臣、内閣官房長官及び任命権者が幹部職員の人事について責任を負う体制を確立するとともに、適正な人事が行われるように配慮しております。
 具体的には、内閣官房長官が行う適格性審査に合格し、幹部候補者名簿に記載されている者の中から個々の官職へ任用するに当たっては、任用しようとする官職についての適性を判断して行うこととされており、その判断に当たっては先ほど述べましたとおり人事評価等に基づき専門的な知識、技術、経験等の有無を考慮して行われる必要があり、これに反する恣意的な人事は許されないと考えております。
 また、幹部職員の任命については、総理大臣及び官房長官との協議が必要となっており、複数の視点によるチェックが働く仕組みとなっております。ですから、これは任命権者が、私はこうしたいという人事を決めたとしても、総理大臣、官房長官との協議が必要なものですから、そこでチェックが入ると。もちろん総理大臣、官房長官が、私はこうしたいという人事をしたいときにも必ずその任命権者との協議が入りますので、そこでクロスに見ていただくということで相互のチェックが働くと考えております。
 ですから、御指摘のようなガイドラインを作成しなければならないという御趣旨は非常によく理解はするところなんですけれども、現状においても人事の公正性が担保されないとは考えておりませんので、新たな制度が適切に運用されるように配慮していきたいと。特に、先生もそうなんですけれども、勤めた経験のあって、人から評価、私もそうなんですけれども、十九年間サラリーマンしてきて評価するよりも評価される側だったものですから、評価される側の気持ちをしっかり分かった方が任命権者に、そういう気持ちで公平性を担保するということがこの制度設計には本当に求められていると考えております。
#59
○行田邦子君 特にガイドラインは設けるおつもりは今のところないということで理解をいたしました。
 であればこそ、一層、それぞれの任命権者のモラルといいますか、部下のモチベーションを落とさないような、あるいは公務員の人事ですので、他者にある程度なぜこういう人事をしたのかという正当な理由が説明できるような人事であるべきだと思っております。そのために、先ほど副大臣がおっしゃられました、総理大臣及び官房長官との協議ということは必ず必要という仕組みになっているという理解をさせていただきました。
 そこで、この協議についてお伺いしたいと思うんですけれども、任命権者が任用するときには、あらかじめ総理大臣及び官房長官と協議をして、その協議に基づいて任用するものとなっております。これ、実際じゃどうなのかなというように考えてみたんですが、総理大臣も大変お忙しいです、官房長官も大変お忙しい方だと思います。そうすると、本当にこの協議というものがちゃんと実効性の持ったものとしてできるのかどうかと、形骸化しないかどうかということの懸念がございます。いかがでしょうか。
#60
○副大臣(大島敦君) なかなかの御指摘だと思っておりまして、この六百人の方の人事、任命というのは我が国の在り方そのものにかかわってくるとまずは思っております。やはり人事というのは、これから我が国の置かれている危機的な状況を克服するために最適なチーム編成をするのが適格性審査の名簿に合格された方の配置だと思っております。
 すべてその六百人の方について総理大臣及び内閣官房長官がしっかりと目を通すのか、あるいは官房長官、あるいは人事局長が目を通し、そして個々については、適材適所の配置を行うために、幹部職員の任免については、先ほど述べた、総理と官房長官と任命権者の協議が必要となってくると。これは先ほど述べたとおりでございまして、内閣人事局は、事務の効率化に配慮しつつ、適切に任免協議の実施を支援することにより任免協議を通じたチェックが形骸化しないようにしていきたいと考えておりまして、恐らく今後も、やはりどのようにこの六百人の方の人材の配置をするかが政権が持っている政策の実現ということに大きく関与するものですから、これについて形骸化しないように、また任命権者もそのことを十分に踏まえながら任命されることと考えております。
#61
○行田邦子君 私の懸念は御理解いただいたかと思いますが、これはもう運用する中で適宜対応というか、検討していくべきことだと思います。
 そして、今回は恐らく相当の数で府省をまたがって越えた人事異動が行われるものと、またそうならなければいけないというふうにも思います。そうしますと、官房長官あるいは内閣人事局の調整機能というものが非常に重要になってくるかと思います。
 私も民間の組織にずっとおりまして、よく人事でありがちなのは、大体もう幹部ぐらいになると、ある程度どの部署にいようとも優秀な人材というのはもう評判があって分かってくるものだと思います。そうすると、その優秀な人材の囲い込みが行われたり、それから取り合いが行われたり。そうしますと、声の大きい大臣、任命権者がいい人材をもう先取りできるというような人材取り合戦みたいなことが起こりはしないかということを懸念しております。だからこそ調整機能というのが重要なんだと思うんですけれども、内閣全体のいわゆる俯瞰的な視点で適材適所に人事が行われるように、どのような配慮をするおつもりでしょうか。
#62
○副大臣(大島敦君) 先生の御指摘もよく分かるところでございまして、民間企業におかれても、ある程度同じ会社の中ですから十年二十年のうちには大体個人の属性は分かり、どういう仕事が向いているかと、その方にこの仕事のポストを与えたらどのくらいのパフォーマンスがあるかというのはおおむね経営陣の方は分かっているものですから、なかなかその優秀な人材については、各部局においてこの人が欲しいと言われて、多分、各人事部は一番苦労することかなと思っております。ですから、なかなか、人事異動の季節になると、人事部の方を廊下トンビとか私たちは言っていたんですけれども、そういう調整が非常に多くなるかなとは思っています。
 その中で、今回の法案において、官邸主導で適材適所の人事配置を行うために、幹部職員の任免については内閣総理大臣及び官房長官と任命権者の協議が必要となっておりまして、やはりここは内閣総理大臣及び官房長官がしっかりと任命権者と協議することが必要だと思います。それが形骸化しないように、人事局としてはそれを効率的にサポートすることが必要だと思っています。これは今後の制度の運用になりますので、具体的にはこうだとはなかなか断定はできないとは思うんですけれども、そういうのが望ましいと考えております。このために、御指摘のようなことが生じないように、この任免協議を通じて内閣全体の視点から適材適所の人事が行われるようにしていきたいと考えております。
 ありがとうございます。
#63
○行田邦子君 内閣人事局においての調整のサポートということが非常に重要な仕事になってくるかと思います。
 次の質問に移ります。
 今回の幹部職の内閣一元管理によりまして、幹部職員は同一の職制上の段階とみなされることになります。一方、指揮命令系統というのは今までどおり変わらないものというふうに認識をしております。
 これは政令なんですけれども、国家公務員法の下に政令が定められていまして、標準的な官職を定める政令というものには、職制上の段階ということで、系統的に編制された国の行政機関全体の中で、組織における指揮監督の系統や序列等の階層秩序を表すものというふうにされています。職制上の段階というのは、この指揮監督の系統や序列等の階層秩序を表すものであると。
 そうしますと、今回は事務次官から部長級まですべて同一の職制上の段階とみなされます。ここの整理をどのように付けたのか、御説明いただけますでしょうか。
#64
○副大臣(大島敦君) お答えいたします。
 職制上の段階は、系統的に編制される国の行政組織における指揮監督の系統や序列等のこれは階層秩序を表すものであり、国家公務員法においては、この職制上の段階の上下の別を用いて昇任であるとか降任であるとか転任の定義を行っております。
 今回の法案において、複雑多様化する行政課題に迅速かつ的確に対応するため、幹部職員について適材適所の人事を柔軟に行われるよう、任用制度上、事務次官級、局長級、部長級の官職については同一の職制上の段階に属するものとみなしております。したがって、任用制度上、事務次官級、局長級、部長級の官職については、同一の職制上の段階に属するとみなすものであって、各ポスト間の組織法令等に基づく指揮監督関係に変更をもたらすものではないと考えております。
#65
○行田邦子君 あくまでも同一の職制上の段階とみなすということになっているということで理解いたしました。ですので、指揮命令系統というのは、これまでどおり、この幹部職の新しい人事制度ができても変わらないということかと思います。あくまでも同一の職制上の段階とみなすというのは、人事制度の問題ということであると理解しました。
 そして、もう一つ質問させていただきます。
 給与法を今回変えておりません。要するに、事務次官級、局長級、部長級とそれぞれ給与が決まっていますけれども、それは今までどおりということで理解しています。
 給与法の第四条というのを見てみました。そうしますと、ここには、「各職員の受ける俸給は、その職務の複雑、困難及び責任の度に基き、且つ、勤労の強度、勤務時間、勤労環境その他の勤務条件を考慮したものでなければならない。」というふうになっております。
 この給与法の第四条と、それから今回の人事制度との整合性というのはどのように付けたんでしょうか。
#66
○副大臣(大島敦君) 今回の法案においては、複雑多様化する行政課題に迅速かつ的確に対応するため、幹部職員について適材適所の人事を柔軟に行われるように、事務次官級、局長級、部長級の官職については同一の職制上の段階に属するとみなしております。
 職制上の段階は官職の職務と責任の相違をあまねく表すものではなく、現在でも、同一の職制上の段階にある官職相互間においても官職の職務と責任が異なる場合があり、その相違を反映して給与決定がなされる仕組みとなっております。聞いたところによりますと、同一の職制上の段階に属する本府省の課長の中でも、行政職の俸給表で八級、九級、十級の課長が存在しております。
 したがいまして、給与額に差がある事務次官級、局長級、部長級の官職を同一の職制上の段階とみなすことが特段合理性を欠くとは考えておりません。
#67
○行田邦子君 人事上は事務次官級、局長級、部長級が同一の職制上の段階とみなされると。けれども、それぞれの官職というポストは残るわけですから、それぞれのポストによって仕事は違う、当然難易度も異なると、それによって給与も異なるということで理解をいたしました。
 ただ、一つ気になりますのが退職手当なんですけれども、これは、ちょっと調べたところ、退職する前の最終の官職のいわゆる基本給といいますか俸給をベースに計算されるというふうに理解をしているんですけれども、そうなりますと、今回、例えば極端な話、事務次官だった方が部長になって退職されるということも可能性はあるわけです。そうしますと、その方は部長級の俸給ベースの退職手当をもらうことになるわけですよね。ちょっとこれは気の毒ではないかなという思いもあります。この点、いかがでしょうか。
#68
○副大臣(大島敦君) 私も同じ疑問を制度設計したときに思いまして、それは転任ということで、この六百人の人事を各つかさつかさに応じて配置を、配剤をしていくということになりますから、先生御指摘になったように、局長というポストに就いていらっしゃって非常にいいパフォーマンスを発揮していらっしゃると。さらに、時々の政権の優先課題、あるいは、よりいい方が現れた場合には、その局長から転任という形で審議官になるケースもあるかと思います。
 それは、事務次官まで務められた方がまたその下の官職に就く場合もあって、一番最後に就いた官職の月例給与に基づいて退職金が決まるというのは、それはサラリーマンの人生にとっては非常に気になるところでございまして、今回、例えば事務次官から局長へ異動し退職した場合であっても、現行国家公務員退職手当法上では、退職手当の基本額の計算方法の特例が設けられており、退職手当の大きな減額が回避されるため、退職手当の扱いが甚だしく不利にならないようになっております。
 ただ、今後、この点につきましても、やはり不利になるということは、これはサラリーマンの人生の老後の生活保障というのが退職手当でもあり、その退職手当の税制上の優遇措置ということもそのことを前提としているものですから、先生の御指摘もあり、現行でも甚だしく不利にならぬようになっておりますけれども、私としても精査はしていきたいなと考えております。
#69
○行田邦子君 必要に応じて、その特例というものを活用しながら、退職手当ということも、これはもうケース・バイ・ケースになるかと思いますが、配慮をしていただくべきではないかと思っております。
 今回、幹部職が同一の職制上の段階とみなされるということです。これまで事務次官、局長、部長と、ピラミッドの上から下まで上下関係であったものが同一の職制上となるということで、一体それはどういうことかと、理解ができないという声も実は聞かれます。
 ただ、考えてみますと、民間では、すべての民間企業ではないですけれども、実はこういった似たような人事制度というのはもう既に相当行われているのではないかなと思っています。国でいったら事務次官、局長、部長、民間でいったら例えば本部長と局長と部長、その本部長と局長と部長級クラスになると、これはもう一つの職制とみなしましょうと、これは一つの人事的にはプールの中に入れましょうと。ただ、その仕事は当然異なるわけですから、それによって給与も変わりますと。こういった、民間だと人事制度というのは考えてみると結構見受けられるわけなんですね。
 ですから、私は、今回の新しい幹部職の人事制度というのは、とにかく縦割り行政を打破する、そして時代の要請にこたえて、政治がきちんとその時代に求められた政策課題を解決していく、機動的に、そしてスピーディーに解決していくためには必要な制度であると、有効に機能するものというふうに理解をしております。
 とはいえ、やはり新しい、今まで行われてこなかった人事制度なわけであります。これは、例えば極端な話は、先ほども申し上げましたけれども、事務次官だった方が部長になったりとか起こり得るわけですよね。そうしますと、これは、その御本人だけではなく、約三十万人いる一般職の国家公務員のモチベーションにもかかわる問題だと思っております。
 私、いかに、人事が行われるときに、御本人にもきちんと説明が付くような人事を行うべきであると。説明をするかどうかは別としてですけれども、説明ができるような人事を行うべきであるということと、さらには、客観的に見てその人事が、その理由が納得できるようなものでなければいけないなというふうに思っております。そうしないと、何か本当に、政治主導、政治主導って言うけれども、実はその政治主導というのは何か政治の独善じゃないかというようなことにもなりかねないと思っておりますので、きちんとその御本人が納得できる、そしてその幹部職の下で働く一般の国家公務員の皆さんもその人事を見てやる気が出せるような、モチベーションがよりわくようなものでなければいけないというふうに思っております。その点いかがお考えでしょうか。
#70
○副大臣(大島敦君) 確かにそのとおりだと思いまして、先ほど行田先生おっしゃったとおり、経営側から見れば、今の企業においては年功序列というのが、特に幹部職員ですと多分昔とは大分異なってきて、部下の方が上司になるケースも多かったり、今は当たり前なんですけれども、女性の管理職の下で働くことも、今から三十年ぐらい前だと抵抗あったと思うんですけれども、今はそれほど抵抗なく女性の管理職の下でも働けるということもあります。
 ただ、働いているその当人としては非常に気になるのが御自身のその立場であり処遇であることも、それももっともだと思うんです。それはやっぱり同期と比べて、あるいは先輩、後輩と比べてというのは気になることも確かです。ただ、今後はつかさつかさに応じて意識を変えて仕事をしてほしいなという気持ちも持っております。
 それで、今回の法案においては、幹部職員人事の弾力化の仕組みのほか、幹部職員人事の一元管理の仕組みを規定して、先ほど申し上げましたとおり、総理、官房長官、任命権者が幹部職員の人事について責任を負う体制を確立して、適切適正に人事が行われるように配慮をしております。
 具体的には、先ほど申し述べましたとおりなんですけれども、人事評価に基づき、専門的な知識、技術、経験等を考慮しながら行われる、恣意的な人事は許されないということにしております。人事の公正性が確保されるように、御指摘のような、公正性が担保しなければいけないなと考えております。
 具体的な人事については、官職についての適性があると判断されることを前提としつつ、重要課題への対応の必要性、職員全体の士気の維持向上、さらには組織運営への影響などについても十分考慮の上行われるものであると考えておりまして、なかなか人事というのは、任命権者があり、それぞれ対象の方がいらっしゃるものですから、公正と公平というのが一番必要でありまして、その点において十分に考慮をするということと、専門性と能力をしっかり考慮するということ、そして、私個人としては、対象となる職員の方についても時代の変化があるということは認識していただければなとも考えております。
#71
○行田邦子君 ありがとうございます。
 先ほど仙谷大臣が金子委員の質問の答弁でおっしゃられていましたけれども、任命権者はほとんどの場合大臣ですけれども、国家公務員の雇主は国民であるということだと思いますので、この点をしっかりと踏まえた上で、この新しい幹部職の人事制度の運用を適切、的確に、有効に行っていただきたいと思っております。
 時間もそろそろ参りましたので、終了させていただきます。ありがとうございました。
#72
○委員長(河合常則君) 午後一時に再開することとしまして、休憩をいたします。
   午後零時二十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#73
○委員長(河合常則君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として川崎稔君が選任されました。
    ─────────────
#74
○委員長(河合常則君) 休憩前に引き続き、国家公務員法等の一部を改正する法律案(閣法第三二号)外二案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#75
○泉信也君 自由民主党の泉信也でございます。
 午前中の議論を聞かせていただく中で、大臣の高邁な御答弁、そして政務官の真情あふれると言うとちょっと問題があるかもしれませんけど、御答弁を聞かせていただきながら、この法案がいかに難しい法案であるかということが理解をできました。また、大臣の御説明の中で、慎重に審議をしろということでございましたので、慎重に審議をさせていただきたいと思います。
 まず、直接関係ないというふうに受け止められるかもしれませんが、普天間の話について、五月末ということを総理は少なくとも国民にお約束をされた。その中には、まさに少なくとも県外へという言葉があったと私は理解しております。
 仙谷大臣は、報道によりますと、ベトナムの御発言で、この段階で片が付かないからといって政治責任を取らないといけないというせせっこましい話ではないと思っておるという御発言が伝えられております。そしてまた、五月十四日のこれは閣議後の記者会見かと思いますが、時間が掛かるのもやむを得ないし、ある構想の下に努力する姿は国民に理解してもらえると、こういう御発言をなさっておられますが、大臣の真意はどういうところにあるんでしょうか。
#76
○国務大臣(仙谷由人君) 私は、例えばこの国家公務員法の改革といいましょうか、国家公務員制度の改革も、ある意味で百数十年ぶりに日本が直面し、根本から考え方も含めて変えなければいけない大問題だというふうに考えているところでございます。だから、政権交代が必要だったと、ある意味ではそういうふうな認識に立っておりますが。
 この普天間の問題というふうに提起されている問題も、実は平成の条約改正。つまり、明治維新政府が、その明治維新になる、多分私の記憶では十数年前に結ばれた日米和親条約から始まる大変な不平等条約を締結せざるを得なかったのが徳川幕府でありますが、徳川幕府がそういう開国に伴う条約を結んでしまったというか、そうせざるを得なかったと。それを明治維新政府は何としてでも条約改正をしたいということで、そのための文明開化という、ある種世間のやゆを受けたり、それから批判を受けたりしながらも、一生懸命、まあいい意味と悪い意味がありますが、西洋化して、要するに西洋社会のお仲間入りを果たそうとしたと。結局のところ、日露戦争を、私、ちょっと間違いかも分かりませんが、日露戦争を経る中でしか完璧な関税自主権を自らの手に取り戻すこともできなかったという歴史を我々持っているわけですね。
 いわゆるポツダム宣言を受諾して以降の日本とアメリカの関係、そしてその非常に限局されたというか、縮図のような沖縄の人々の苦渋に満ちた状況というのは、そうそう政権交代して半年やそこいらで解決するというふうに考える方がむしろ私に言わせれば性急過ぎる話であって、それぞれ現在までそうしたいと思いながらできなかった事情があって、一九七一年だったでしょうか、七二年だったでしょうか、沖縄返還というプロセスを経ながら基地はこういう状況で残っていると。
 その中でも、とりわけ普天間の基地というものが町中でというか、普天間の周辺に人家も多く建ったことがあるんでしょうけれども、現在は多くの人々が住む相当都市化されたところに建っておって、ラムズフェルド当時の国防長官も、いやいやこれは大変問題だと、こんなところにヘリコプターのこういう基地を置いてはいかぬという話で日米の合意ができて、更にそこから十四年ですか、たったと。国際大学にヘリコプター落ちたときには私もちょうど民主党の役職していましたから視察というか拝見に伺いましたけれども、そこからでも多分六年たっているという記憶がございます。
 そういう大変難しい問題でありますから、これは当然のことながら公約をし言明をしたこととの関係での政治責任がありますけれども、しかし、どなたが政権に着こうがこの問題を解決するというのはそうそう簡単な話ではない。言うはやすく行うは難しでありますから、だから私は鳩山総理に、ここはひとつ、いろんなことをおっしゃられる、あるいは批判をされるんでしょうけれども、ここは粘り腰で問題解決に向けて努力することの方が政治責任を果たすと、そういうことにつながると、そういう意味のことを言いたくて記者会見で、そこに今、泉議員が御指摘のとおりの表現でお話ししたと思います。
#77
○泉信也君 今、明治時代の不平等条約を直すための先人の努力というようなこともおっしゃいました。また、日露戦争後の小村寿太郎とウィッテの息詰まるようなやり取り、こういうことを考えますと、やはり政治の場あるいは行政の場でも相当慎重な取組をしなきゃならないと思うんです。
 私どもがどうこうして十三年間掛けてもう一息のところまで来たということはあえて申し上げません。ただ、今大臣がおっしゃいましたように、大変大きな課題を、選挙前あるいはその後つい先日まで、少なくとも県外というようなことを言い続けるという事柄が私は納得できないんです。そのことを今日取り上げるつもりはありません。
 しかし、今回の国家公務員法の改正に当たって幾多の課題を残しております。それは先ほど来の御説明のとおりであります。これを、申し上げますならば、来年の通常国会あるいは六月までに法案を出すんだと、先ほども御答弁がございましたけれども、本当かと。選挙時の約束事も必ずしも十二分に達成していない。そういう中で、国会の場で国民に向かって必ず来年の六月までには関連法案を出すからと言い切っていただいても、国民はどうかなと私は思います。私自身も全くそのとおりに思うんですね。それは、だれが言うとか言わないとかじゃなくて、政治に対する国民の信頼を物すごくおとしめてしまう。
 ですから、今回、これから審議を更に続けさせていただきますもろもろの事柄については、是非本当にこれをやっていくんだと、こういうお気持ちを持っていただきたいがために私はあえて普天間の問題を取り上げさせていただきました。
 今回の審議の過程の中でも、例えば来年の新採を半分にする、それから人件費の二割削減、これは公約の一つでありますけれども、更に言うならば地方自治体との業務の分担、こういう事柄は一つ一つは確かに独立しておりますけれども、公務員制度改革には決して独立事象ではないと。こういうものすべて関連をしておるにもかかわらず、今回の一元化の問題を中心とする改正法案というのは、私にとっては本当に、こんな法案を出して審議しろというのは、あえて申し上げるならば、全体像が分からない中では失礼ではないかというふうに思うんです。
 大臣は、御就任になってこの問題にお取り組みになって、法案提出を一年待とうか、このままじゃとても審議に堪えられないというようなお気持ちになられたことがあるのかどうか。私は、法案を出さなきゃ出さないで、また野党はいろんなことを申し上げると思います。しかし、こんな、あえて言いますならば、穴空きだらけの法案を出して審議をしろというのはいささか問題ではないか。したがって、大臣は今まで法案を出すまでにどんなお気持ちであられたか、ちょっと聞かせていただきたいと思います。
#78
○国務大臣(仙谷由人君) この我々が出した法案の範囲では、この法案が穴空きであるとは全く考えておりません。
 泉議員がおっしゃるように、全体的、包括的な法案を用意しようとすれば、昨年の秋の段階でも多分、残余一年あるいは一年半ぐらいの時間がなければできない、あるいはその期間でできるかどうかもそれは怪しい。それは、自民党政権下に、私の記憶では多分、公務員制度改革何とか本部をつくってみたり、何かいろいろしながら、結局のところ基本法を、これは与野党協議の上、修正成立をさせたんだけれども、幹部人事のところしか自民党政権下でも多分十年以上掛かっても触れなかったと。
 それは、特に自民党政権下においては、公務員の労働基本権を認めるかどうかで党内調整が全く付かないと。右や左のだんな様じゃないけど、どうも右往左往してこの決着が付かないことによって、これが公務員問題のある種の基本の部分のところにありますから、ほかを部分的に触ろうとしても、全部結局、何というんですかね、隔靴掻痒の改正にしかならないと私は見ておったんですね。
 だからこそ、ここで政権交代が起こって、基本権問題については、我が党はある種一定の方向性を持っておりますので、付与という方向性に従って、そこで公務員制度を改革するという。このことは、ほとんど専門的な議論も出尽くしておりますので、とりわけ昨年十二月に基本権問題検討委員会が報告書をお出しいただいて、これは一定方向というよりも、いろんな選択肢を書いてもらっていますから、それを我々政治判断をして、選択をしていけば個々の骨組みもできると。
 そうすると、泉議員おっしゃるように、確かに分権の問題はこれは大変ややこしゅうございます。私が見ておりましても、例の義務付け・枠付けの撤廃、出先機関をどうするのか、さらにそれに伴う財政をどう扱うのか、さらにひも付き補助金の一括交付金化、あるいはひも付きじゃない交付金もどのようにして査定をして渡すのかと。あるいは、税源でお渡しして、もう財政的な措置を中央がなるべく口も手も出さないようにしようというふうなところまでいくとすれば、これはもう国の形を根底から変えると。私に言わしめれば、それは憲法九十二条から九十五条を変えてしまうに等しい作業。あるいは、そういう制度改革ができた暁には、とりわけ憲法九十二条から九十五条までは変えないと、現実の法制度と憲法規定にそごが来すぐらいの改革になってくるんだろうと思うんですね。それを一年半でやるとか実現するとかというのはそれはちょっと言い過ぎだと思いますが、私は、この公務員制度を一つの制度として、法律制度の問題としてはあと一年いただければこれは抜本的改革案を出すことができる。
 ただ、問題は、さらにそこからガバナンスというか運用というか、それは人材の問題もこれあったり、我々がそういうガバナンス、マネジメントをするに足り得る訓練を経た、そういう習熟をした者であるのかどうなのかという次の大問題が待っていますから、これは私自身、それほど個人を、私自身を省みて自信のあるところでありませんけれども、それはこれから経験を積んでマネジメントができるようなそういう能力を身に付けなければいけないと、こういうふうに考えているところであります。
#79
○泉信也君 法律は穴空きではないというふうにおっしゃいましたので、いずれ穴が空いていることを申し上げさせていただきたいと思いますが。
 その前に、大臣、言葉じりを取らせていただくことじゃありませんけれども、おまえらが政権のときだってできなかったじゃないかと、こういう発言は、私は、政権替わるときに赤字財政も踏まえて覚悟の上で取られたわけだと思うんですね。ですから、まあ取り消していただくとかそんなことは言いませんけれども、私も素直に申し上げておるんです。おまえたちの政権でできなかったからおれにすぐやれと言ったってできないではないかとおっしゃる気持ちは、理解できないではありません。しかし、だからこそ、あえてここで出していただかずに、もうちょっと踏ん張っていただいて、理論的に論理的に考えられる大臣ですから、これ、今出していただいた法案が穴空きではないとおっしゃるほど自信を持っておられるとは私には思えないんです。
 そこで、先ほどの御質問の中にもありましたけれども、全体像が描かれてないんですね。基本法に三年なり一年なり四年なりにやれと言われた中で、新しい政権はどういう考え方なのか、どういう時限の中で物事を処理していくかというようなことを明快にしていただきたいんですけれども、言うならば、口頭でおっしゃっていただく手もありますし、これは委員長にお願いしなきゃならないことですが、資料を出していただく、それに基づいてまた次回お尋ねをさせていただくということも可能だと思っておりますが、いかがでしょうか。
#80
○国務大臣(仙谷由人君) どこまで全体像を語ればいいのかちょっと不明なのでありますが、あるいは泉議員がおっしゃっている全体像というのはどういうことを指していらっしゃるのか、ちょっと私にはもう一つぴんとこないところがあるのでありますが、基本は、私は日本という国に、国家を経営する、あるいは政府を経営する、運営すると、そういう経営的感覚が政治の世界にほとんどなくなっていたのではないかと、こういうふうに考えている部分が一つございます。つまり、ガバナンスがどこにも見当たらないというのが、この少なくとも三十年、少なくともポスト中曽根総理以降の内閣には私にとってはほとんどガバナンスと感じられるものはなかったなというのが私の一つの感慨でございます。
 これを、諸外国ではニュー・パブリック・マネジメントという言葉がありますが、つまり、新しいパブリックセクター、公的なセクター、中央政府、地方政府において、民との関係を整理しながら新しい経営体をつくっていくというのが中央政府、地方政府共に必要だと。そのモデルは、例えば都道府県の一部にもあれば諸外国にもあるというふうに考えております。
 それから、公務員制度改革という観点からいえば、にもかかわらず、マネジメントの一環として、ガバナンスの一環として、人事労務管理をだれがどのような責任体制の下に行うのかということがはっきりと決まっていない限り、これはマネジメントやガバナンスというものが出てこないだろうと、当然のことながら。そこに日本のガバナンスの欠如した一つの大きな原因があるのではないか。
 現に見ておりましても、各省庁の人事労務責任者だれなんだと聞いても、だれも答えられませんよね。中央政府の人事労務責任者だれなんだと聞いても、これ答えられませんよね。置いてないですものね。
 つまり、一つは、各省庁の持つ人員の中でも、幹部の人事は、出世の人事はみんな気にするものだからやっている。秘書課長がやっているのか人事課長がやっているのか知りませんよ。形式的には、官房長、事務次官がいて、さらにはOBがいて、OBの意向を踏まえて次の重要ポストの課長はだれだとか、重要ポストの局長はだれだとかという程度のことはやっているけれども、こんなものはガバナンスとかなんとか言えないと私は思っているんですね。
 それから、職員組合が存在するけれども、職員組合と面と向かって対峙して交渉する最終責任者はだれなんだと。官房長官なのか、事務次官なのか、大臣なのか、副大臣なのか、これを職掌分担として決めてある省庁見たことない。中央省庁全体はそんなものはありませんと、それは人事院にお任せしてありますと、この姿ですよね。これではガバナンスがないのも当たり前だと私は思っているんですね。
 したがって、これは、一つの基本は、職員組合を労働組合とし、労働基本権を与えることによって初めてそこと向き合う当事者が出てくる。ガバナンスの萌芽が出てくる。だから、ここには多分、労務人事担当、大臣なのか、副大臣が必要なんでしょう、そういう政治家が。そして、それのしかるべき部局がつくられるということがないと、これは人事、労務というのはないんじゃないかというのが私が考えていることであります。それは、取りも直さず公務員の労働基本権を付与することを前提にした制度設計を改めてやらなければならない。
 それから、先ほどもちらっと言いましたけれども、その場合には単なる力ずくでは解決が付かない問題が公務労働の場合にはあるだろうと。つまり、ストライキを構えて、その力を背景にして交渉を労働組合にされたところで、それは、国民の皆さん方が税金を払って、税金の中から人件費を払う国民の皆さん方に聞いてみなきゃ分かりませんよということにしかならない部分があるわけですから、だからこれは調整・調停機関がどうしても必要だということになりますから、そういうことも考えなければならないと。第三者にお任せする部分をつくらないと政府全体のガバナンスは出てこないだろうと、そういうふうには考えております。
 あとは、幹部人事を始めとする、いかに公務員の皆さん方を活性して、その各省庁の持っているミッションに忠実に情熱を燃やしてやっていただく体制を取れるか、あるいは、そのようなことをできる管理職あるいは幹部を人事として発令をできるのか、あるいはそのことを、そういう活性化した部署とそうじゃない部署を見極めて評価をすることのできるそういう制度と、使う方のやはり能力というのが問われてくるだろうなと。
 大体、全体的なイメージとしては私はそういうふうに見ておりますが、法体系の上で、何月何日にこれをやってこれをやってこれをやってということを要求されるんであれば、今の段階ではそこまではありません。
#81
○泉信也君 ありがとうございました。
 大臣のおっしゃるその労働基本権を与えるかどうか、それによってどう変わってくるかと、大きな問題だと思います。これは今までの仕組みと全然違うやり方ですから、しっかり議論をしていかなきゃならないと思います。
 また、ポスト中曽根以降の政府の運営、なかったんではないかというお話、確かに、冷戦構造も終わって高度成長も終わって、その惰性で国家公務員の在り方等がなかなか議論に踏み込めなかったことも認めなきゃならない。そういうことがあって、ようやく基本法を、三党合意ですか、与野党合意で作らせていただいてということになったんだと私思っております。気が付くのが遅いと言われりゃそうかもしれませんが、まあ遅きに失したとしてもきちんとやらなきゃならぬと思います。
 それで、今、私が先ほど全体像というふうに申し上げましたのは、まさに、そういう大臣のおっしゃったような事柄もそうですが、基本法に基づいてどういうふうにこの処理をするのかということでございます。
 衆議院の方で出されたものを私も入手をいたしましたけれども、これは、たくさん書いてございますけれども、本当にどうするんだということが必ずしも明快ではない、どういう考え方で処理しようとするのかが明快でない。それから、ここに今回の法案関連措置という欄がございますけれども、ここに書き込まれたものはほんのわずか数項目、三項目ぐらいですか、あとは空欄なんですよ。だから私は、大臣がさっきおっしゃったように穴空きではないというふうにおっしゃいますけれども、基本法に基づいてやっていくとすれば穴空きそのものじゃないかと、大きな穴が空いているということを申し上げておるわけです。
 今ここは議論をすることではないと思いますので、是非、委員長、どういう考え方で、基本法に基づく課題の処理をどういうスケジュールでやるかという資料を政府の方から出していただきますようにお願いをいたしたいと思います。
#82
○委員長(河合常則君) 後刻理事会で相談します。
#83
○泉信也君 ありがとうございました。
 ついでに、もうちょっと総括的なお話を伺いたいんですが、大臣なり政務官は、政治というか、政府の経営と企業の経営、意思決定においてどんなところが違うと、どういうところが違うというふうに認識してこの基本法に基づくこの改革法に取り組んでおられるのか、その認識を教えていただけますか。
#84
○国務大臣(仙谷由人君) 政府というのは、広い意味では一般政府という言い方ありますけれども、議会を含んで政府ということになろうかと、そういうふうに思います。
 つまり、会社は、ある意味でトップダウンというか、社長が決めれば、あとはそれを行き渡らせるといいましょうか、取締役会あるいは執行役員会というのがあるかも分かりませんが、基本的にはトップの方が決めればトップダウンでできると。ただ、あとは手法として、ボトムアップで知恵をどう集めていくか、あるいはマーケットフレンドリーに、マーケットに近い情報をどう経営に取り入れていくかと。
 まさにこれはノウハウのような話でありますが、政府の場合にはこれは厳然たる議会という存在があります。万機公論に決すべしじゃありませんけれども、話合いをして議論をすることが仕事であるというのは、私最近感じたんですが、これは議会以外にほとんどありませんね。つまり、小田原評定といって、議論をすることはなるべく短くして、なるべく早く決定してなるべく早く執行する、このスピード感がないと今の経営はもたないというのがよく民間のあれで言われるじゃないですか。ところが、議会だけは議論することが仕事であると。
 これは、いい悪いと言っていませんよ。むしろそれは人類の知恵としてそういう仕組みが、代表なければ課税なしという、まさにその仕組みが民主主義であると、そういう制度を取り入れたのが政府であるということだと思います。そこに基盤というか基本を置かなければならないと。幾ら政府が独り善がりに何かを決めようとしても、議会で承認を得られない限りそれは決まったことにならないわけでありますから、十二分に国会議員の皆さん方と議会の意向を横目でにらむかそんたくをしながら、そしてなおかつ、国民の皆さん方に、ああ、この政権はリーダーシップがある、ちゃんと先見性がある、方向性があるということを理解していただきながら、問題提起を法案という格好で提起をし、そのことに御賛同を得なければならないと、こういうことだと思いますので。
 その中で、この官僚機構をどのようにまさにガバナンスして駆使して、その力を全面的に発揮してもらう仕組みをつくるかと。それから、公平な法執行ができているということをだれがどのように担保するか。つまり大臣が担保するわけでありますが、それをどうやって行き届かせるのか。あるいは、そのことに対するクレームといいましょうか、外れた問題が必ず出てくるので、それをどのように事後的に是正をしていく、そういう装置を自らの内に、あるいは外側でもいいわけですが、裁判まで至らない、そこにそういう装置をどう用意していくか、こういうことではないかと、大体の絵としてはそういうふうに私は考えております。
#85
○泉信也君 今大臣がおっしゃいましたように、基本的にやっぱり民間会社と政府、国の在り方というのは違うところがあると私も思っております。そういう認識の中で国家公務員はどうあるべきかという議論を進めなきゃならないと。
 時々、これだけ財政赤字で苦しいんだから公務員の給料を下げろ、あるいは首を切れと非常にたやすくおっしゃる方がいらっしゃいますけれども、民間会社であれば、Aという会社がつぶれればBという会社がまた競争に勝ち残っていく、すばらしいサービスをする、こういうことが許されるわけでありますけれども、行政は国から始まって地方自治体まで代わる人がいないわけでありますから、ここはやはりきちんと仕分をして私は議論をしていかなきゃならない、こう思っております。そういう観点に立って、またこれから少し質疑を続けさせていただきたいと思っております。
 先ほど少し申し上げましたけれども、基本法の中で私が若干どういうふうにされるのかなという思いを持っておるところを幾つかちょっとお尋ねをして、今後私の参考にさせていただきたいと思いますが、基本法の五条の二項に管理職に関する新たな制度というのがありますが、これはどんなお考えですか。この部分の今のお考えなり議論の進捗状況等についてお話しをいただけますか。
#86
○国務大臣(仙谷由人君) 特に課長級の方々については、先ほど来申し上げているような、各省庁間、あるいは都道府県、あるいは市町村も含めて、それから民間も含めて、もう少し自由に行ったり来たりができるような仕組みをつくった方がいい、つくらなければならないというふうに考えております。
 それから、そういういろんな経験をしていただいて、それでその中から幹部人材というのが練り上げられていくというか、つくられていくということが日本の公務員の世界でも必要だと思います。
 それから、ここはもう一つ気を付けなければいけないのは、私は、T種、U種、V種という試験でそのことが採用時ほとんど固定化してしまうかのような現行制度は、もう少し変わった形というか、その職務に対する忠実度あるいは理解、応用度というふうなものをもう少し別の形で考えて、キャリア、ノンキャリと、こういうふうに言われるこの構造に風穴を空けるような制度と運用の仕組みが重要だろうなと。
 それからもう一つ、これ泉議員も海外へ行かれたらよく分かると思いますけれども、海外の公務員の世界とも、我々あるいは政治の世界もそうでありますが、見て決定的にこの十年間ぐらい違うなと思うのは、女性管理職というか女性幹部の存在、存否だと私は見ておりまして、このことは多分、会社の経営でいえばマーケットフレンドリーかどうかということと関係あるんだと思いますが、政治の世界でいえば、やっぱり国民、庶民、生活者目線に近いかどうかということとどうも関係があるような気がしてならないんです。
 それで、この女性幹部をいかにつくるかということが、これ無理やりでも何でも数をつくらせるみたいな何か仕組みが、いや、今多分私の記憶間違いでなければ二%ぐらいだというふうに聞いておりますが、ちょっと一けた違うんではないかというのが私の感覚で、これはそういうことを実現するための制度設計というかシステム設計が、何らかのものが必要だと、そのことをやっぱりここで、今度の制度設計上、これはある種の枝葉と言うと語弊がありますが、まさに太い枝だろうと思いますけれども、枝の部分としてつくっていかなければいけないのではないかと、そんなふうに考えております。
#87
○泉信也君 今大臣のお考え、三つ具体的におっしゃっていただきました。民間交流、女性の登用、そしてT、U、V種の、ほとんど固定しておると、ほとんどという言葉を入れられましたけれども、この問題を指摘されました。そういうことを踏まえて、そうすると、この管理職員の制度を議論をしたいと、こういうことですね。
 今、試験のことをおっしゃいましたが、六条の採用試験について、今どんな議論がなされておるのか。もう学生諸君は、来年は半分になるというのは大変なことですし、どんな議論をして、いつ新しい仕組みにのっとって試験がなされるのか、やはりある程度アナウンスをすべきではないかと。そういうことを知らんぷりしてと言っては言い過ぎですけれども、明らかにしないまま時間が経過をする、来年六月にならなきゃ分からないよということでは親切ではないのではないかと私は思っておるんです。
 この試験の在り方については、私は、T種、U種、V種というものが決して悪いものではないと思っております。しかし、今回、基本法で試験の種別が新しい分類になされておりますので、このことはまた追って議論をさせていただきますが、今お答えをいただきたいのは、この試験制度についてどんな取組をしていただき、いつごろ世間に向かってお話をしていただけるのか。お願いいたします。
#88
○副大臣(大島敦君) 先生のおっしゃっていることは、来年の採用試験の在り方かと思うんです。
 来年の採用試験の在り方については、現在、人事院で検討されているかなと承知をしているんですけれども、ということでございます。
#89
○泉信也君 政務官おっしゃいますように、来年の試験は恐らくもう仕組みを変えられない。基本的には現在までの制度の中で試験が行われるだろうというふうに思います。数がどうかという議論はまた別途あると思いますが。
 しかし、学生は、もう公務員を目指す人は待っておるわけでありますので、この方々にやはり早く、こういう仕組みでいくよと。総合職は、一般職は、あるいは大学院を出た人というのはどういう位置付けになるのかと。五つの試験の区分がありますけれども、それが将来どういうふうになっていくのか。企画部門に入るということがどんな意味があるのか。ある大学の先生は、公務員試験を受けたいけれどもどこを受けたらいいかと言ったら、やっぱり総合職だろうな、それが将来の活躍の場をきっと広くするだろうと、こういうことをおっしゃったというんですね。
 ですから、今、公務員制度で議論されておるのは、そんなことはないよということをおっしゃっておられますけれども、企画部門というのはやっぱり非常に重要な部門であることは間違いないし、専門職だと言われて、じゃ、専門職はどういうふうになるのか。この方々も努力をすればちゃんと評価されるよ、御説明ではよく分かりますけれども。
 今、お答えをいただけないとすれば、大臣、この試験制度については本当に早く出してあげてほしいんです。これが、今話題になっておる、どこまで詰まるか分かりませんけれども、全体の採用を半分にするというようなことがこれから三十年、仮に四十年続くとしますと、人事の姿が、まあどういいましょうか、円形でいくのか、上が三角形がちょっと乗るだけになるのか、そういうことも恐らく若い人たちは考えながら、それでも行こうと、国家のために頑張ろうという方々をお迎えをしたいと私は思っておりますけれども、学生たちが、あるいは高校卒の方、大学卒の方々が自分の将来に夢を託して存分に活動できるような場を与える条件を早くしていただきたいんです。
#90
○国務大臣(仙谷由人君) 率直に申し上げて、私どものところで採用試験の問題まで検討を現時点ではできておりません。といいますのは、元々の守備範囲はこれは人事院の守備範囲で、むしろ我々のところでこんなところに手を出すことがいいのか悪いのかという議論から始まるような問題ではないかという、そういう気もしないでもありません。
 ただ、私自身は、採用試験の問題も、ある同年配の者から、今のロースクール、さらには公共政策大学院、あるいはビジネススクールというのも文科系、まあ文科系といえばそういう三つがございます。そういうところで勉強された方をやっぱりある種のスペシャリスト兼将来の、何というんですか、ゼネラリストとして優遇というか、その範囲をつくって採るということをやっぱり考えた方がいいんじゃないかという御提案もいただいております。
 それからもう一つは専門職、今まででいえば技官あるいは医系技官とか、そういうまさに私なんかとは最も縁の遠い、泉議員の昔の世界でございましょうけれども、その技官、専門職というものが現時点で一体全体どういう存在なのか、極論すれば、どういう存在として必要なのかと。特に、若いときからこの種の方々を採用した方がいいのか、それとも全然別の観点から専門職としてこの世界からどこかでそういう方々を公務員にしていくというようなやり方の方がいいのか、そこのところは真剣に考え直すというか考える時期に来ておるんではないかと思うんですね。
 例えば、こういうことを言っちゃ失礼なんだけれども、やっぱり公務員の世界に、大学なり大学院出たときは専門家、飛び切りの専門家の方だったとしても、研究所とかなんとかそれなりの専門的な知識なり経験が生かされるところの職場であればいいんですが、管理が中心とするような、管理というのはマネジメントが、それの出先なんかへ行って三年たち五年たつと、その時点での先端的な技術水準のことから全く離れてしまうと。僕は、こういう言い方したらなんだけれども、医系技官の方って割とそういうところに取り囲まれてお気の毒な方が相当いらっしゃるんじゃないかと。現在の先端的な医療水準とはかなり懸け離れた、何年か前の常識で法執行をしようとするから、現場と絶えずギャップができてきてハレーションが起こってくるみたいな話がよく聞こえてくるんですよね。
 果たしてそれでいいのかと。それならば、現在の技術水準のところでそれに携わっている人をすぽっと来てもらうみたいな何か構造ができないだろうかと。お互いにとって、公務員の世界で年功と序列を重ねて、ある種、どこかの課長になって、どこかの部長になれるだろうと、その後は何とか審査会の常勤委員になって禄をはむみたいな、こんなのはお互いにとって良くないんじゃないかというのが私の最近の感覚で、専門職と大学院を出た方、それからT種、U種、V種の問題を、やっぱりこれはおっしゃるように処遇の問題だけじゃなくて、あるいは幹部試験の問題だけじゃなくて、採用の段階からどうなのかというのを考えろと言われれば、それは我々も考えなければいけない。
 これは人事院とも情報をよく交換して、早急に、来年度のこともございますので、考えたいと思っております。
#91
○泉信也君 今ここで更に踏み込んでこの議論をさせていただくつもりはございません。
 ただ、私の経験からいいますと、行政職の中での技術という立場は、ある者は研究所に行って研究を始める、しかし、うまくいきそうにないという方は本来の行政に戻ってもらう、あるいは逆の場合もありますし、ずっと研究でいくにしてもやはり現場を知らなければ研究を更に進められない、深化できないということを見極めてそれで人事を行うというようなことは、本当に人間が宝である組織にとっては、きめ細かなやっぱり人事評価をやって、あるいは先輩とか同僚とか後輩の皆さん方の意見も聞いてやっていくわけです。
 ですから、これから人事院が議論をしていくにおいてもリーダーシップを取っていただかなきゃならないお立場でありますので、相当声を聞いていただいて制度の在り方を詰めていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。いずれこういう議論をまた議論させていただかなきゃならぬと思います。
 そこで、実は概論的な話はこの程度にして、少し中に入っていきたいと思います。
 内閣による人事管理の一元化、今朝ほど来の質疑の中でもありました。次官、局長、部長を同一の職制上に位置付ける、それに伴う退職金の話とか年金の話もございました。これらは、当人にとっては、評価された結果とはいえ、それが本当にそうかという思いはみんな持っておると思うんです。人事は御承知のように、だれだっておれはもっと上に行けると思っておる方々ばかりですから、途中で肩をたたかなきゃならない立場の者にとっては大変苦しい仕事であるわけであります。
 こういう中で人事局を設置して総合的かつ集中的にこの公務員制度の改革をやると、こういうことでございますが、まず心配されるのは公平性、中立性、あるいは恣意的な人事にならないようにということがよく言われるわけでありまして、私はそういう観点からそれぞれの条項についてお尋ねをしていきたいと思います。
 まず、内閣法の十六条の四項でございますけれども、内閣総理大臣が内閣官房副長官又は関係のある副大臣その他の職を占める者の中から人事局長は指名すると、こう書いていただいておるわけですね。これは、関係のある副大臣というのはどういう副大臣なのか、人事にかかわる濃淡が一番濃い副大臣だというふうに理解をするんでしょうけれども、これはどういう立場の方を想定しておられるんでしょうか。
#92
○国務大臣(仙谷由人君) 必ずしも、泉議員の御質問がちょっと誤解をされておるのかも分かりませんが、まず、内閣官房副長官が今度の改正で一人増えます。例の主導法案が通れば内閣官房副長官が一人増えますので、その者になるのか、現在内閣官房副長官をしている者の中から指名するのか。あるいは、関係のある副大臣というのは公務員制度改革担当副大臣、今は大島さんがそういう役目でありますけれども、その者を人事局長に張り付けることになるのか。あるいは、その他の職を占める者の中から指名する者をもって充てるということですけれども、これは大臣であろうと副大臣であろうと、まあ大臣ということは並びからしてないと思いますが、政務官であろうが、あるいはそういう政治家じゃなくてもこの者に指名をすることができると、そういう解釈になっていると思います。
#93
○副大臣(大島敦君) 今回は、まずは官房副長官と副大臣、副大臣でも想定されるのは内閣府あるいは総務省かなとは思うんです。もう一つは、今、内閣総理大臣が関係ある副大臣その他の職を占める者の中から指名する者をもって充てるということと、あともう一つは、政治家ではない民間からの人事局長という指名もございます。
#94
○泉信也君 大島副大臣には申し訳ないことで、私、政務官というふうに途中で発言したかと思います。お許しください。
 今、御答弁をいただきましたけれども、どうも内閣法の問題に絡んでは直接御担当をしていただいていないという理解をしなきゃならないのかもしれません。
 それで、お立場を離れて、今おれだったらこういうふうにしたいということでも結構でございますが、民間人の可能性もあると、こういうことを否定をされなかったというふうに私は思うんです。
 ここが非常に問題でして、本当に人材が世にたくさんいらっしゃって、この方は余人をもって代え難いという方がいらっしゃらないとは私も思いませんけれども、政治任用になる可能性が非常に多い。その結果が、いつも言われるハリケーン・カトリーナのときのいわゆる危機管理庁の長官がまさに素人だった。その結果、大損害を招いたというふうに言われている。これはもうつとに有名な話でございまして、私はやはり政権の中にある方がきちんと対応していただくというのが前提ではないか。もちろん、任命をされたわけですから、それはその任命権者の責任は免れませんけれども、このその他の職を占める者というようなものをなぜわざわざ書き込んだか。お答えをしていただく立場にはないと思いますので、これは大変な問題だということを一つ。
 それからもう一点、これはお答えをいただければと思いますが、この局長は政権と去就を共にするのかどうか、そこはどういうふうにお考えなのか、もしお答えをいただけるんでしたらお願いいたします。
#95
○国務大臣(仙谷由人君) この議論、この間衆議院でも随分議論してきましたが、どちらかというと今、泉議員がおっしゃった、日本人というのは後者であることが望ましいかのような議論が大変多いですね。つまり、政治家が人事をやると、へんぱで政治的中立性を欠くむちゃくちゃをやるんじゃないかみたいな議論が甚だ多いですね。
 ということは、あるときのというか、歴史的な経験でいえば、内閣官房副長官を十数年務められた石原信雄さんのような人がここへ座って、公平に、それが公平だったかどうか私知りませんよ、だけれども、まあ公平に物を見て名簿を作って、それで、そこで例えば人事をする総理大臣、官房長官、それから各省大臣から御下問があったときに、非常に、もちろん無私であることは私は石原さんについても認めますし、能力がある方であることも認めますし、人を見抜く力、評価する力があったこともそうだったんだろうなと思いますけれども、そういう存在がいらっしゃって、その方が、そういう存在がここに座ればいいのになという見果てぬ夢を見ている人がいらっしゃるのかも分かりません。
 ただ、問題は、もう政権交代を前提として、政治に対する応答性を確保するための幹部人事の内閣一元化というふうに問題が立ってしまうと、これはそうはいいつつ、私は政権交代とともにというか、ある政党的政権の下での内閣が、首班が替わるかどうかは別にして、内閣が替わるかどうかは別にして、政権交代とともにこの内閣人事局長というのは当然のことながら替わらざるを得ないし替わる、そういう職だと私は考えております。
#96
○泉信也君 論理的には、ある内閣が指名した人事局長ですからそういうことになると思います。しかし、実際にその下に仕えておる国家公務員が、人事局長が政権とともに替わるということは、物の考え方が、ベーシックなところはそのときの内閣がいろいろ指示するのは理解しますけれども、人事の配置等について考え方が変わるということは、これはある一部を動かすことによって全体の組織を壊すことになりかねない。私は非常に、政権とともに局長が替わっていくということは大きな問題を残す可能性がある。理屈の上では大臣お答えのように替わることはあり得る、あってしかるべきだということも理解いたしますけれども、ここは本当に、政治任用によって物の考え方がどういうふうに動いていくか。
 特に、今朝ほどもありましたけれども、総理、官房長官、任命権者、大変御多忙の中で、後々お聞きします名簿を出していく。その名簿をだれが作るのか。人事局長が最終的に責任を持たなきゃならないわけですね。その人事局長が、先ほど申し上げましたハリケーン・カトリーナのような状況の人が仮に座ったら、日本の国家公務員組織は崩壊すると私は危惧しております。
 これは更に議論をすることではないと思いますが、なぜこんなふうに、その他の職を占める者というようなことまで書かなきゃならないのか。官房副長官、そういうことだけでもいいんじゃないか。あるいは、総理が指名する者、その中に官房副長官あるいは関係のある副大臣という言葉が非常に漠然としておりますが、もっと絞るべきだと思いますけれども、その中から総理が指名する者ということで十二分ではなかったかと。
 それは、さっき大臣がおっしゃったように、そうすれば内閣と一緒に去られることもある。お話しのように、石原さんみたいな方が本当に就いていただければ、これは内閣が替わっても留任ということはあると思います。しかし、このその他の職にある者というのはなぜ書いたかということは私は甚だ不満でございまして、この一言だってこの法案は問題だというふうに思っております。
 次に申し上げますが、これは、内閣人事局の陣容については、今はまだ小さく産んでということのようでございますけれども、このことについてお尋ねしていいかどうか、これまたお立場が違うかもしれませんが、各省との人事交流はあり得るとお考えですか。それとも、もうフィックスしていわゆる出身省庁には帰らないと、そういう人事構成をお考えですか。
#97
○国務大臣(仙谷由人君) そこまでは考えておりませんが、まずは主力は、現在私どもと一緒にこの公務員制度改革の企画立案をしておる公務員制度改革推進本部事務局が多分三分の二か四分の三ぐらいの、人数からいえばそういう主力になるんだろうなというふうには想像をしています。
 ただ、これは当然のことながら官房長官の人事、事実上そういうことになろうかと思いますので、そこに現在の内閣官房副長官補室の人々との関係がどうなるのか。つまり、官房の部局の一つということになりますから、その辺が問題になります。
 いずれにしても、現在はそれぞれ霞が関的に言うと本籍があって、そこから優秀な方々が、出向という言い方はおかしいですね、派遣もおかしいですかね、いずれにしても、我々のところへ来てチームを組んで働いていただいているということでございますので。
 本来はこれ、一つの仕事が、先ほど申し上げましたように、労働基本権を付与するという前提でそういう法案を作るという大仕事が一つはございます。
 それから、もっと政治的な意味での大仕事が、名簿を作成するための適格性審査を企画立案し、さらにこれは執行をしなければいけない、実施をしなければいけない、そして名簿を作らなければいけないと、こういう仕事でございますので、これこそ、言うと割と簡単な五文字か十文字で終わる話ですけれども、人事問題は、名簿を作る、その前の審査をする、審査をする前のある種の、何というんでしょうか、基準というかやり方まで立案するということになってくると、これは手間暇大変だろうなと私も想像します。あるいは知力が大変だろうなというふうに想像します。
 だから、おっしゃるように、あと人事局が発足してからまあ二年や三年はフィックスした体制でいかなければなかなかうまくいかぬだろうなという推測は付きますけれども、どうなさるかは、これはその時点で官房長官と総理大臣がお考えになって、各省の人事担当者なのか官房長なのか知りませんがその辺りと相談して、人を集める、あるいはもうもらったままにするとか、そういう話になるのかなと。ただ、その時点で官房の、よく公務員の方が言われるように固有の座布団が幾らあるのかということまで私ちょっと分かりませんので、この固有の座布団を幾ら持っているのかということともかかわるんではないかと、そういうふうに思います。
#98
○泉信也君 名簿を作るあるいは適格性審査をやるという、本当に今大臣おっしゃるように、考え方によっては霞が関全体の人事を動かすような権限が集中する場所だと思うんですね。ですから、こういう事柄について、やはりこの法案のバックグラウンドで表には出てきませんけれども、どういう考え方かということは整理して、こういう考え方でいきたいよということをやっぱりおっしゃっていただきたいと私は思っておるのです。
 ですから、全部プロパーの人間でやるということも、これはそれぞれの省のある意味では情報をうまくやり取りするというためにはある程度の、大臣おっしゃる座布団をお持ちの人も要るかもしれない。しかし、それはごくこういう限られたポストについてだけやるんだというような何か考え方が浮かんでこないと、これは人事局がどういうメンバーで構成されるかによって、霞が関の全体のやっぱり士気にかかわるようなことも、大変残念ですけど起きてくる可能性があるということを申し上げておきたいと思います。
 それで、次は三十四条の三項についてちょっとお尋ねをさせていただきます。
 この問題は、まさに次官、局長、部長を同一の職制とみなすという事柄にかかわる問題でありますけれども、権限と責任というのはこれは否定しようのない現実に私はあるんだと思うんですね。これをなぜ同一とみなすのか、みなさなければならないと立法過程でお考えになったのか、お聞かせください。
#99
○副大臣(大島敦君) お答えをいたします。
 今回の法案において、官邸主導で適材適所の人事を柔軟に行えるようにするため、事務次官及びこれに準ずる官職、局長及びこれに準ずる官職、部長及びこれに準ずる官職を同一の職制上の段階に属するとみなし、これらの官職の間の異動を転任とする幹部職員人事の弾力化の仕組みを導入したものでございます。
#100
○泉信也君 私、お尋ねしたのは、なぜこの三者を同一とみなすということをなさったのか。それが結局、我々がかつては次官、局長、部長クラスという三層の議論をさせていただいた、できるだけ恣意的な人選を排除する一つの手だてだったと思うんです。それが一層になることによって六百人が一つのどんぶりに入ってしまう。このことは、結果として恣意性を招くとは、そのことが直結するとは申しませんけれども、非常に可能性を大きくしておるということで、なぜ一つとみなすことになさったのかという御説明をいただきたいんです。
#101
○国務大臣(仙谷由人君) まずは、先ほどから問題になっていますように、硬直した幹部人事を、政治への応答性を十二分に発揮してもらえるように、ある種の柔軟な人事ができるように、そういう目的の下にこの一つの、今どんぶりとおっしゃいましたけれども、グループの中で同一職制とみなすということにしたわけでございます。
 それともう一つ、私の思いは、さっきからそういう観点でのクロスオーバーの人事というふうなことを申し上げましたけれども、もう一つは、やっぱりあんまり若い人を抜てきするとやっかみを受けてうまくいかないのかも分かりませんけれども、ただ、アメリカの今の財務長官のガイトナーというのはつい十年前まではここの大使館で何か参事官か何かやっていた、そういう若い兄ちゃんだったみたいなことを言う人がおるんだけれども、私はやっぱり世代で、若い方々もそろそろ、まあ年の差でいえば五年十年ぐらい飛び越した審議官や局長が現れるというぐらいのことがないと、この霞が関の活性化というのはないんじゃないかと。
 それから、先ほどから申し上げておりますように、やっぱり女性ですよ。女性が審議官、局長、次官にがんがんなるぐらいの新しい風がこの霞が関に吹き込まれないと変われませんよ。
 私は、それを押しとどめているのが、今の、何というかな、職階制というか、何かよく分かりませんけれども、年功序列でみんなおててつないで課長までは行って、あとはもう間引かれてどこにもいなくなると。その間引きがこれ天下りというやつですから、要するにあっせん付きの退職勧奨というやつですから、これを、縦、横、斜めからこの文化、この風土をやっぱり変えていくというのは大変なことだと私は思いますけれども、やっぱり変えていくためには、まずは幹部のところからクロスオーバーの人事、若手抜てき、女性をちゃんと専門職から幹部職に位置付けて、訓練を現場でしていただくということしか変わらないんじゃないかと。
 それで、そういうふうに、そういうところを突破口に変えたいというのが多分今の総理あるいは内閣官房の中でもそういう雰囲気というか思いが、それこそ思いがあるものですから、それを目的に、思いを目的に変えるとこういう制度になると、こういうことで御理解をいただきたいと思います。
#102
○泉信也君 いや、大臣、今のは全く理解できませんね。
#103
○国務大臣(仙谷由人君) そうですか。
#104
○泉信也君 ええ。
 女性を登用する、これは結構な話で、是非頑張っていかなきゃならぬ一つだと思います。最近は、女性の方の方がよく勉強されますので、入社試験なんかも女性の方が上だというふうに聞いております。そういう女性軍をしっかり公務員の場でもやって、活動していただかなきゃならない。
 あっせん付きの退職勧奨みたいな話はこれからまた議論をさせていただかなきゃならぬと思いますけれども、一層にするか三層にするか、このことは今大臣がお答えになったことと私は関係ないと思うんです。三層の中でも女性を選ぶことは十二分に可能ですし、それからまた勧奨するときもそれはそれなりの対応をしていけばいいわけでありまして、今大臣が挙げられた理屈は、一層でなければできないという話じゃないと私は思うんですね。ですから、なぜこれを、こういうみなす規定を入れて一つの段階にとどめることにされたかというのは私にはよく分からないんです。
 柔軟な人事をやるということが背景にあることは若干は理解できます。しかし、ガイトナーさんみたいに飛び上げて上に上げるということも、それは全く必要ないとは申しませんけれども、原則のルールを作るときに、三層は駄目なんだと、一層でなきゃ駄目なんだという理屈は私には分かりません。
#105
○国務大臣(仙谷由人君) 一層にしなければ女性を多くすることができないと、その論理は理屈としては正しいけれども、現時点でできなかったのは、多分にそこは、僕は年功序列と職位職階制みたいなものとそれと途中の間引きとこれは関係あると思いますよ。
 それで、各省庁の先輩OBが何らかの格好で陰に陽に人事に関係していると。いや、君、やっぱりあれだよみたいなことを次官に言う、どこか酒の席か何かで、次はだれですかねとか、そういうことがどうも行われていて、次官の顔色を見て職員が働く、これを変えなきゃいかぬのですよ。
 そのためには、やっぱりそれは、その時点での任命権者、大臣、政務三役が今回はこれでいきましょうと、三層であろうが何であろうがやりましょうと言えばそれはできないことはないかも分からぬけれども、一つのプールの中に、名簿の中におる人を局長にする方が、名簿が三つに分かれているのを、部長を局長にして一段も二段も飛び越えてやるよりははるかにこれはやりやすいんじゃないですか。目的にかなうようなことができやすいんじゃないんですか。能力さえあるということがこの適格性審査のところで保証されるとすれば、できやすいじゃないですか。
 ちなみに、泉議員に改めて申し上げますけれども、女性の職員、国家公務員の割合は一七・三%で、課長以上二・〇、それから指定職、審議官以上が一・一と、これが日本の実態ですから。私は、これは、それは幾ら言っても、男というのはやっぱり自分のポジションが奪われるというのは嫌だし、それから日本ではまだ女性の上司の下でなんか働けるかみたいなことを考えている連中がかなりおりますからね、先生。これを文化、風土の面で切り替えていくということは相当、何というのかしら、エネルギーが必要だし、そのために、それをやりやすい制度をつくっておくためにも、私はこの一層制は女性のためだけだとは言いませんよ、そういうある種の、何というのかな、党派的な政治性という意味じゃなくて、これからの時代に必要なことをより実現するための政治的な人事みたいな話ですね。
 つまり、アファーマティブアクションじゃないけれども、こういう人に、同じ点だったらこっちを優先すると。つまり、同じぐらいの実力だったら、もう圧倒的に女性を優先して配置するみたいなこととか、それから障害者の問題もそうですよね。障害をお持ちの方の方を優先して幹部に就けるとか何かそういうこと、そういう意味での政治性を発揮するためにも一層制の方がどうもやりやすいようなと考えて、そういう議論の中からこういうふうにしたという御理解をいただければと思います。
#106
○泉信也君 やっぱり理解ができないんです。
 ですから、それはその適格性審査あるいは標準職務能力ですか、こういうものが計量化される部分があったりいろんなことがあればまたちょっと今の議論が少しかみ合うところがあると思いますけれども、恐らくそうはならないだろうと。
 それで、先輩がいろんなことを言う。会社も恐らく人事の話が酒の場の最大の話題かと思いますけれども、これは考え方によっては私は情報収集だと。現職が自分たちの目で見たものはきちっと持っていながら、先輩方はどう見ておられるかというのをお尋ねするということは決して無益じゃないと、私はそう思っております。ただ、そのとおりになるような人事をする人間が次官なり局長なりにおればこれは問題外でございますけれども、私は、そういう人たちは次官なり局長にはほとんど就いていないと、そう思っております。
 それで、年功序列の話をなさいますが、私の経験からしますと、入省してまず十年から十五年たちますと、おのずと彼我の力の差というのはお互いに認識してまいります。同時に課長に就くとおっしゃいますけれども、必ずしも課長は同時でもないし、よく言われますように、主たる課長の席に座る方とそうでない方がいらっしゃると。ただ、そうはいいながら、問題は、いわゆるT種で通った人間の、特に事務職の人はほとんど指定職になる、ところが技術職はなかなかなれないと、こういう問題はあります。ですから、そういうところは直していただかなきゃならない、先ほど大臣からもおっしゃられましたけど。
 ですから、大臣の御指摘のそういう部分はもちろんありますけれども、私はやっぱり三層制を取ると、大臣が危惧された、女性が登用できない、あるいはある種の抜てき人事ができないというふうにおっしゃいますけれども、六百の中の次官の数、局長の数、それから部長の数というのはあるわけで、それ以上のリストを持っておられるわけですね、人事局長は。ですから、その中から選んでいけば私は一層にする必要はないと思うんです。それは、まさに恣意性を排除する、そこまで客観的ににらんだ上で任命権者がこの男だという状況をつくる上においては、三層を五層にしろとは申し上げませんけれども、一層は人為的配置が表に出る可能性を非常に残しておるという意味では私は理解はできない。
 そこで、もう一つ、次の条項に移らせていただいて私の時間を終えたいと思いますが、ちょっと飛びますけれども、六十一条の五、幹部職員の公募というところがございます。ここは、公募をするということは、それは優秀な人材を来ていただくために必要なことだと理解をいたしておりますが、この書き方がどうも私にとっては理解できないところがあるということでお尋ねをしたいと思います。
 幹部職員の公募というのは、これは総理が行うということになっておりまして、政令で定めるところにより行うものとする、この政令もどういうものであるかをお聞きしたいんですが、今日はそこまで入れませんので。二番目、欠員が生じた場合、それから三番目に、同じように、欠員が生ずると相当の程度が見込まれる場合と。
 これは、リストには複数の名簿が準備されておるし、今また細かいことをお聞きしなきゃなりませんけれども、たくさんの方がいらっしゃる。あの方はそろそろ定年が来るとか、そういうのはある程度読み込めるわけですけれども、なぜこういう欠員が生ずる場合と相当程度見込まれる場合というふうに書いておられるのか、御説明いただけますか。
#107
○副大臣(大島敦君) 国家公務員法では、任用は官職に欠員が生じた場合に実施される欠員補充の方法とされております。公募による任用も当然欠員補充の方法の一環でありますが、一方、公募そのものは任用の前段階として行う募集行為であり、実際に欠員が生じた場合のみならず、欠員が生ずると相当程度見込まれる場合にも行うことができるようにしておく必要があると考えております。
 欠員が生ずると相当程度見込まれる場合とは、定年退職や任期満了による退職の場合等を想定しております。
#108
○泉信也君 これは、人事管理が非常に私に言わせるとずさんではないかと。そういう状況が想定されれば定期的にきちんとやっていく。公募を否定しているということじゃないということは最初に申し上げましたけれども、欠員が生ずるおそれがあるとか、こういう条件のときしか公募ができないのかと、私はそう理解をするわけです。そうじゃないはずなんですね。いつでもリストをきちっと整えるために公募をしていただく、それは満席であろうと何であろうとしていただいて、資格審査を通してリストの上に載っていただくかどうかを判断すべきことであって、そこはどういうお考えですか。
#109
○副大臣(大島敦君) 公募には、まあ公募というのかな、公募というのは、特定の官職を決めて、こういう官職について募集をするという場合と、あともう一つは特定の分野において募集をする場合と、二つに分けております。ですから、公募といった場合には、これはある程度、特定の仕事を決めて公募をする、もう一つは幅広くこの分野においてという公募の、公募という言い方は法律上は正しくないそうなので、公募的な募集の仕方も二通り考えております。
#110
○泉信也君 これは次回にお尋ねをもう少しさせていただきますが、私は、ちょっとこの文言だけを読みますと、私が先ほど申し上げましたようなやや欠員補充的な公募に近いように取れるんですよ、違うかもしれませんけれども。
 そこで、基本法には、基本法の六条四項の二には公募の職員の数について目標を定めるというようなことも書いてあるんですね。ですから、どういうところを公募にするのか。そういうことは既に議論はなされておるのか。先ほどちょっとお尋ねいたしませんでしたけれども、政令なんかのイメージがもう既にできておるのかどうか。いかがでしょうか。
#111
○副大臣(大島敦君) まだここのところで公募の人数をどのくらいの割合にするか、あるいはどのようにするかということについてはまだ決まっておりません。今議論しているところでございます。
#112
○泉信也君 恐らく、この公募の任用の手続等なんかはきちんと決めなけりゃ、先ほど来言っておりますように、選挙に協力した人を引っ張ってくるというようなことは起こるわけですね。この辺りは後で政令を作るからと、政令に一任をしていただくわけですけれども、政令の概要というか、赤色ですとか黄色ですとか、そういうことぐらいは実はこの場で御説明いただかないと、後で政令見たら全然思いと違ったというようなことにもなりかねないんです。
 もう一点だけお尋ねして、私の質問を終わります。外国人は公募の対象になっておりますか。
#113
○副大臣(大島敦君) 外国人の方は対象にならないということにしております。
 先生今御指摘になったこの公募の在り方について、例えば選挙に協力していただいたから募集して採用するということは、これはもう避けなければいけない。政治の恣意性というのは、適格性審査もそうですし、この公募の選考過程においても、これは制度の設計上はしっかりと担保して行わなければいけないと私は考えております。
#114
○泉信也君 外国人は対象にしていないといとも簡単におっしゃいましたけれども、ちょっとついでに申し上げますと、二十年の六月三日の参議院の内閣委員会で、政府側の答弁で、国の内外から多様な人材の登用に努めると、内外から、国の内外からと。そして、外国人については今後の検討ですというのをまた答えておられるんです。
 どういうことを検討した結果、採用しないということになったのか、その点は次回で結構です。
#115
○副大臣(大島敦君) 済みません、ちょっと突然の質問だったものですから、申し訳ありません。
 この点については、法制局等の見解も今ちょっと述べさせていただいておきますけれども、今の先生の御指摘についてはちょっと検討、引き取らせて、また御回答させてください。済みません。
#116
○泉信也君 終わります。
#117
○国務大臣(仙谷由人君) どなたがそういう答弁をされているのか分かりませんが、私も、先ほどから申し上げているように、時代的にはそろそろ国家公務員が、特に今研究職とか、国家公務員だけれども非常に専門度の高い部署に立つ方を、なかなか公務員職に位置付けて活躍してもらうことが日本の場合できないと。つまり、明治維新とはもう逆さまの話になっておるということで、いろいろ遅れてきたと。研究開発の分野も、あるいは、もう少し言えば、マネジメントの世界も大変そういう面でガラパゴス状況極まれりみたいなところがあって、国家公務員の世界にも、特に幹部人事の世界にもそれをやらなければいけないという、個人的にはもうそういう時期が来ているという感慨を持っています。
 ただ、これは相当いろんな制度的に研究をし直さなければ、技術的にもし直さなければならないし、政治的にも日本人の内向きの癖みたいなものが突破できるのかというのはなかなか容易ならざる話だなと思っておりますので、検討課題にさせていただきたいと存じます。
    ─────────────
#118
○委員長(河合常則君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 国家公務員法等の一部を改正する法律案(閣法第三二号)外二案の審査のため、本日の委員会に総務省人事・恩給局次長渕上俊則君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#119
○委員長(河合常則君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#120
○古川俊治君 続きまして、自由民主党古川俊治の方から質問を続けさせていただきます。
 階政務官がほかの委員会で遅れているようなので、それまでちょっと順番を変えて御質問をするところがあると思いますけれども、通告してありますので、よろしくお願いを申し上げます。
 私もこの法案、大変重要な法案で、様々な点についてこれから議論を進めていかなければいけないというふうに認識しておりますが、どうか仙谷大臣、端的に問題に真っ正面から答えていただくようお願い申し上げます。私もいつも感じるんですが、少し長い答弁をされるので、論点が余ってしまいますと、後日延々とまたこれをずっと御質問させていただくことになりますから、どうぞその点はしっかりとお答えをいただきたいというように考えております。
 最初に、仙谷大臣にお聞きしますけれども、公務員の制度について、日本は大変古いものになってしまった、時代遅れであったという先ほど御認識で、研究してみると外国やその他の地方都市にはいいモデルがあったというお話でございましたけれども、仙谷大臣が外国でいいと思われたのはどこでしょうか。
#121
○国務大臣(仙谷由人君) 私もそれほどつまびらかに存じ上げているわけではありません。
 ただ、やっぱり今の公務員制度型は、多分フランス型とイギリス型、ドイツ型と、ここはある種参考にすべきところは部分部分あるんだろうなと、こう見ております。それから、アメリカは先ほどから申し上げましたようにニュー・パブリック・マネジメントですから、ポリティカルアポインティー制度を含みながら、つまり回転ドア方式で、日本の文化とはなかなかなじみにくいと思いますけれども、適宜能力のある人を政治任用で張り付けていって、それで政府を運営していくというやり方だと思います。
#122
○古川俊治君 先ほど仙谷大臣のお名前を間違えたようで、もう一人長い方もいらっしゃったので、ちょっと混乱いたしまして申し訳ございません。
 今御案内いただきました、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツなどが挙げられたわけでございますけれども、こういった諸国と比べまして日本の国家公務員の人件費の総額あるいは人数についてどのような御認識をお持ちですか。
#123
○国務大臣(仙谷由人君) なかなかどのような比較をするのがいいのか分かりませんけれども、先生のところにも若干の資料は行っておると思いますが、中央政府機関における公務員の国際比較ということをやってみますと、我が国は人口千人当たりで四・六人、これは自衛官、国会、裁判所の職員も含みます。
 これに相当する主要各国の職員数、人口千人当たりの職員数を見ますと、イギリスが十一・六、フランスは三十四・四、アメリカが十・九、ドイツが五・六であります。だから、千人当たりの公務員の数でいえば、ドイツと日本が割と少なくて、日本は四・六、ドイツは五・六ということであります。
 それから、報酬でありますが、これはOECDの調査によって中央政府、地方政府、社会保障基金を含む一般政府総支出における雇用者報酬、公務員以外の者に係る雇用者報酬を含む雇用者報酬の額を人口一人当たりで見ますと、日本は二十四万五千円。
 それから、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツですが、これはアメリカを一ドル九十円で計算しましても、アメリカは四十一万五千円。イギリスを一ポンド百三十六円で計算しましても、ということは大変両方とも円が強いという前提で計算しましても、イギリスが三十一万二千円。一ユーロ百二十三円で計算しましても、フランスが四十八万五千円、ドイツが二十五万一千円ということでございますので、日本は国家公務員、今五兆一千七百九十五億円、平成二十二年度予算でそれだけ支出することになっておりますけれども、必ずしも、必ずしも他の先進国と比べて高いとは言えないと、こういうことになろうかと思います。
#124
○古川俊治君 おっしゃるとおりでありまして、今控えめに表現なさいましたけれども、人数からいえば、今先生が目指すべきと言われた諸外国と比べて著しく日本の公務員数は少ないですね、国家公務員数は。総報酬でいうと、ほかのちょっとリサーチも調べたんですけれども、二〇〇五年のデータですけれども、OECD諸国中最低です、国家公務員の総人件費はですね。
 そういった中で、最初の問題として、日本はなぜ今国家公務員の人件費あるいは人数を削減しなきゃいけないんですか、それで行政サービスが十二分に行くんでしょうか、お答えをお願い申し上げます。
#125
○国務大臣(仙谷由人君) 国家財政的な観点あるいは資源配分の観点からいくと、何といいますか、やはりここは公務員総人件費、絞りぎみにお考えをいただかなければならないと、私は思います。
 とりわけ、これをやっぱり、いい傾向か悪い傾向かは別にして、この少なくとも十年あるいは一九九七年をピークに十年間で雇用者所得という概念で考えても、国民の可処分所得という概念の平均値あるいは中央値、どちらを取っても約百万円落ちているんですね。だから、これを、公務員の給料もそれに共連れして落とさなければならないということでは絶対的にはありませんけれども、マクロ経済的に言うと、この百万円下方平準化したというのは、多分日本がアジア、とりわけ中国と東南アジアに大変近い地勢的な条件にあるがためにどうしても下の方に引っ張られるということなんだろうなと、私は経済論的には見ております。
 さて、そこで問題はここからで、先ほど泉議員がおっしゃっていただいたように、みんな一緒に安くしないのはけしからぬとか、低くしないのはけしからぬとかというこの議論が、これせんだってある本を読んでおりましたら、引下げデモクラシーと言うらしいですね。みんなが足を引っ張り合うというか、あいつは給料高いから引き下げろと、この議論、あるいはみんなが下方平準化するような議論が大変多い。その声に、デモクラシーですから、どうしても議会政治家がそこに話を合わせたくなってくるということで、必ずしも私もいい傾向だと思いません。
 公務員の皆さん方も、我々も誇りを持って仕事をするとすれば、それにふさわしい報酬、古川議員も自ら稼ごうと思ったら幾らでもお稼ぎになれる資格とポジションを持っていらっしゃるから、多分そうお思いになると思いますが、誇りを持って堂々と報酬を要求するとすれば、別に現在いただいている歳費であろうが何であろうが高いとは思わないと、これだけ一生懸命やっているんだということで胸を張ればいいと思うんですが、なかなか政治家がそうはいかない部分があって、どうしても引下げ傾向になってくる。これはつらい話でありますけれども、まあそこが我々も国民の皆さん方にも説得すべきは説得しなければいけないと、こういうふうには考えているところであります。
#126
○古川俊治君 私が申し上げたいのは、それだけの、報酬については民間レベルというお話でもいいと思いますけれども、それは同様ということで、人数について削減して、これほどの国際比較の差があるのに諸外国と同じような行政サービスが十分行き渡るのかどうか、その点についてはいかがですか。
#127
○国務大臣(仙谷由人君) 一つは、具体的に国民お一人お一人が接触する行政サービスの現場で行われるべき部分と企画立案のところを中心に行われるべき部分との差は、差というか国民の感じ方はあろうかと思いますが、総体的に言えば私も古川議員と同じような考え方を持っております。これ以上根こそぎこそぎ取ってはいでいくと、行政サービスといいましょうか、あるいは治安の問題で大変なことが起こってくる可能性があるなと、そういうふうに思っています。
#128
○古川俊治君 総人件費も抑制するということですから、これは当然これからかなり優秀な人というのはなかなか集めにくい、公務員として。それから、現場の士気もやはりなかなか給与が上がらないということで落ちてくる。
 そういう中で、どうやってやる気があって活気のある官僚組織をつくっていくのか、どういう具体的な方策をお考えですか。
#129
○国務大臣(仙谷由人君) ただ、私、若い方々、官僚の方々ともお話ししますけれども、やっぱり、そうはいいつつ、無益無駄な仕事をやらされているという感覚もありますよね。そこは多分政治との関係で、ありていに言えば、徹夜して毎日毎日国会の答弁書を書かなきゃいけないような仕事とか、質問取りに何十人もぞろぞろ行かなきゃいけないような仕事とか、こういうことをできるだけなくするというようなことから始めて、こういう部分を合理化して、本当に何か、何というんですか、国民のニーズを感じながら企画立案をしている、躍動するような仕事感というか充実感を持っていただくようなこの環境をつくるしかないんではないかと、私はそんなふうに今官僚の方々と接しながら思っています。
 そのために、先ほどから申し上げているような抜てき、若くしても局長にもなってがんがん働けるんだと、あるいは女性の方々が御家庭を運営しながら部長にも局長にもなって働けるんだということが、私は多少、多少ではない、相当この世界の牢固とした男中心の、何というかな、甲羅が固いこの霞が関の世界を、あるいはそこから出先の世界を変えていく一つの方法だと思っております。
#130
○古川俊治君 いろいろな方法はあると思いますけれども、一つ、抜てきということが行われると、かえってこれは情実人事に結び付いて、客観的な評価がしっかり行われるかどうか分からないという不安を持ち、士気が低下するという指摘がかなり多いんですね。これは各紙にも見られております。具体的にも新聞あるいは論調に書かれたことがございますから、その点について、ちょっとこれは今はやめておきますけれども、具体的にしっかりお考えいただきたい。
 仙谷大臣、お願いします、そのことについて。
#131
○国務大臣(仙谷由人君) どちらかといえば、新聞もマスコミの方々もそういうことを言われるのは、もう体制の方に入った自分たちがそのことによってたたき落とされる危険性を感じている人がおっしゃっているんだろうなと私は見ています。
 多くの会社員、サラリーマンであろうと霞が関の住人の方々であろうとも、若くして仕事をやっている方々は、決してそれを情実人事だとかなんとかという表現でそのことによる危険性を感じているということは私はないと思います。むしろ、そのことによる活性化の方に自分の人生というか活動を懸けたいという方の方が多いと思います。
#132
○古川俊治君 それは仙谷大臣のお考えであって、各紙の論調は違うということでいいと思いますけれども。
 一つ申し上げておきたいのは、仙谷大臣は大変医療にも御理解いただいて、大変勉強していただいているのはよく分かっておりますけれども、医療崩壊のときに、むちゃくちゃ仕事が忙しいのに、とにかく総医療費を抑制していくと、医師もなかなか育ってこないという状況の中で、ついに現場は壊れてしまったという事例があるんですね。みんなが楽な方に実は流れてしまったということでありまして、官僚の皆さんもなかなか優秀な人が入ってこれない、こんなばかなことをやっているんじゃ辞めていくというようになって同様の崩壊を起こさないかどうか。行政サービスに支障が来るということですけれども、それを大変私は危惧しておりますので、医療のことをよく御理解で、その反面として是非公務員改革をしっかりと進めていただきたいというように考えております。
 一点、そういう中で、民主党のマニフェストについてなんですけれども、無駄をなくすための政策の一つとして、国家公務員の総人件費は二割削減しますというふうにお約束されているわけで、大臣も先日の本会議では、平成二十五年までにこの二割を達成するというお約束をいたしました。
 この二割削減するという、二割という数字の根拠は何なんでしょうか。
#133
○大臣政務官(階猛君) 民主党のマニフェストにはその二割の根拠ということが明記されているかと思います。これは、平成二十一年度の予算額が五・三兆円、これが国家公務員の人件費でありました。それの二割ということで一・一兆円というものを削減するというふうに明記されております。
#134
○古川俊治君 私が申し上げているのは、なぜ一・一兆円、一・二兆円でもなくて〇・九兆円ではなくて一・一兆円なのかと。二割という数字の根拠です。なぜ二割なのかということです。
#135
○大臣政務官(階猛君) これは、私のところにはその根拠というところまでは伝わってはきておりませんけれども、当初一割という議論がマニフェストの以前はあったと思います。ところが、その後、マニフェストを見直していく中で二割というふうに数字が変わってきたというところまでは承知しております。
#136
○古川俊治君 これ通告してあるんですけど、後日必ず答えてください。もう今日はいいですけれども、国家公務員の総人件費の二割削減の根拠と書いてありますよ、ここに。なぜ二割じゃなきゃいけないのかということを私はお聞きしているんですよ。正確に答えてください。まあ聞き及んでないということなので、今日は分からなきゃ結構です。
 そうすると、民主党のマニフェスト、これは仙谷大臣もこの間の本会議でお話しされていましたけれども、人件費等について、地方分権推進に伴う地方移管、各種手当、退職金等の水準や定員の見直し、労使交渉を通じた給与改定など、様々な手法により人件費を削減して一・一兆円を削減するという記述があるんですね。これは本会議でも仙谷大臣も繰り返されています。しかし、本年度は千四百億円の削減で二・六%にとどまった。これ、平成二十五年までに本当にできるのかどうか。今回の法案においても給与を何で出してないのか、こういう疑問もありまして、国民はますます、またうそかと、こう思い出しているんですね。
 一・一兆円削減を具体的な工程としてどうお進めになりますか。
#137
○国務大臣(仙谷由人君) その前に、古川議員が、今年度は千四百億円が減ったと、こういう話でありますが、今年度じゃなくて昨年度ですね、昨年度。だけれども、これよく考えてみますと、自民党政権の下で減らしていただいたというか、予算的に減らしていただいたのか、決算的にどうなっているのか。決算的にいうと、半分は自民党政権の功績で、その千四百億円であろうが五千億円であろうがですよ、半分は我々の方の政権交代後の政権の行ったことなのかなという感じがいたします。
 それから、先ほどの二割というのはどういう根拠なのかと。これは、私どもマニフェスト作成にそれほどタッチしていませんでしたので、なぜ二割という問題が出てきたのか。
 ただ、これもいいか悪いか別にして、先ほど申し上げた引下げデモクラシーとか、所得の中央値が五百五十万から四百五十万に下がったというようなところで、おおむね目の子二割ぐらいが今の水準なのかなと。あるいは、例の三位一体改革のときに言われておりましたのは、地方分権推進を行えば、例の補助金とかなんとかを一括交付金化したりあるいは税財源で渡せば、おおむね二割ぐらいの無駄は出てくるんだと、重複経費が二割ぐらいだと。それで、あのときも、四兆円の補助金を削減して三兆円の税源を地方自治体に渡せば、ちょうどまあその四兆円の二割が八千億で、まあまあ目の子三兆円ぐらい渡しておきゃつじつま合うなと、これが三位一体改革だったと私の頭では理解していますので、どうもそういう観点も含めて二割ということが出てきたんだろうなと思います。
 そこで、どうやってこの二割、一・一兆円減らすのかということであります。
 従来からお話をしておりますように、地方分権推進に伴う移管や各種手当、退職金等の水準、あるいは労使交渉を通じた給与改定、あるいは公務員の中でも特別職である国会議員あるいは大臣の手当部分等々も含めて、これはいろんな観点から国民の、国民のというか公務職に就いている皆さん方にお願いをしながらやっていかなければならないと、こういうふうに思っているところでございます。
#138
○古川俊治君 この一・一兆円の削減にはやはり公務員の給与というものも考えなければいけないはずなんですけれども、当然のことでありますが、給与法改正案が出ていないのはなぜですか。
#139
○国務大臣(仙谷由人君) 私は現在の、今日も午前中からも申し上げているように、人勧体制の下で、給与法を勝手に出して、つまり代償措置たる人事院と無関係に給与法を出す、そんなことが現行法制度の下でできるというふうには思いません。だから出してないんです。
#140
○古川俊治君 だから、いつまでに出すんでしょうか。
#141
○国務大臣(仙谷由人君) 当然、先ほどから申し上げておりますように、労働基本権を付与する方向での抜本的改革案を出すときに同時並行的に出すつもりにしております。
#142
○古川俊治君 それはいつですか。いつまでですか。
#143
○国務大臣(仙谷由人君) 先ほどから来年の六月までに法制上の措置をとると、こういうふうに申し上げているところであります。
#144
○古川俊治君 地方への移管について何回も言及されていますけれども、しかしながら、国家公務員の給与が減ったとしても、その分結局地方公務員の人件費が増えるんであれば何も改革にならないんですね。
 この点について、四月二十一日の衆議院の内閣総務連合審査会において原口大臣は、同様の趣旨の質問、すなわち、地方移管に際して国から地方に財源措置をするのであれば、結局再建したことにはならないのでないか、私と同様の質問に対して、谷議員がこれは御質問されたんですけれども、真水でもって一・一兆円を目標とするという御質問であればそのとおりだと答弁されているんです。すなわち、これはどういうことかというと、地方には移管しないと言っているんですね、財源を。原口大臣は、国家予算としてしっかりこれを削減するというふうにおっしゃっておりますね、真水でもって。
 一方、仙谷大臣は、四月十四日の衆議院内閣委員会において、地方移管に関して、国から地方へ例えば人を渡すのであれば、その分の人件費を付けて、財源を付けて渡すのかという橘議員の御質問に対して、適正規模の人員の給与、人件費相当分を見るというのは当然の前提であると、移管の、そういうふうにお答えになっているんですね。
 要するに、重要な地方移管の財源という問題について、総務大臣と仙谷大臣が全く正反対のお答えをされているんですよ、委員会で。これはどちらが正しいのか、仙谷大臣、お願いを申し上げます。
#145
○大臣政務官(階猛君) 総務省の方からまずお答えいたしますけれども、地方移管といってもいろんなパターンがあるのかと思います。
 まず、出先機関で行っていた業務をそのまま地方に移して仕事をずうっと続けてもらうという場合があるんだろうと思います。その場合に、やはり国の仕事を移管するに当たって人件費を見なくてはいけないこともあろうかと思います。
 また、未来永劫その仕事を続けるというのではなくて、一時的に地方に移管して地方の業務に吸収されていく、発展的に解消というのか、あるいは今いる公務員の方が定年に達するまでに後始末を付けるというのか、いろんなパターンがあるのかと思いますけれども、そういう場合については、これはもう一時的なものだということで地方の方で引き取っていただくのかということもあるかと思いますので。
 いろんなパターンに応じて地方移管に伴う国の財政支出が必要かどうかというのは決まってくるかと思いますので、そのようなことを精査した上で、最終的に地方移管に伴う人件費の削減、すなわちそれが真水というものに当たるのかどうか、はたまた、真水という意味では削減できず、引き続き国が手当てしていくのかということが決まってくるかと思います。
#146
○古川俊治君 今のお答えですと、この間のは間違いということになりますね、一・一兆円削減するといえばそのとおりだとおっしゃっていますから、真水で。そうしたことは、要するに今のだと地方に押し付けるということがあるということじゃないですか。そうですね。
#147
○大臣政務官(階猛君) それはまだ移管の仕方というものも議論しておりませんけれども、いろんなパターンがあり得るだろうということは想定しております。
#148
○古川俊治君 そうすると、ずっとこれから地方でやってもらう人については、これからはすなわち地方公務員として地方から給与を出させるという場合があるということですね。
#149
○国務大臣(仙谷由人君) いや、地方へ移管するんだから地方公務員としてその自治体が給料を出すのは当たり前じゃないですか。
 問題は、事業そのものを移管するときに、本来その中に公務員の人件費が、つまり給与部分が含まれている場合と含まれていない場合が多分あるんだと思うんですよ、あるんだと思うんですよ。それをどのぐらい付けて地方にお渡しするのかというのは、それはこれからの話だということを階さんが言っているんじゃないかと思います。
 例えば、先般も埼玉県知事が地域主権戦略会議に出てこられて、国道の管理、多分その隣が埼玉県の県道事務所があって、隣に国道管理事務所があるんだけど、大体、何といいましょうかね、半分ぐらいでできると言いましたね、半分ぐらいで。つまり、人件費込みの事業費で考えても、考えるというか計算して比較しても半分ぐらいでできておると。そうだとすると、この国道の出先の事務所の仕事、ここからここまでの国道管理をしている仕事を県に移管をする場合に、さあどのぐらい人件費部分を見ましょうか、それから、こちらの国道事務所の定数はこれだけの人数でやっていますけれども何人定数を付けて渡しましょうか、具体的な人も何人採ってくれますかと、この話をするわけですから、当然のことながら、県に移管された人数については、国の方は人件費は人件費項目からはカットされますよね。そのときに、事業費に人件費該当分の何十%かを付けて財源としてお渡しすると、こういうことになるんじゃないでしょうか。
#150
○古川俊治君 埼玉県でいえば、各自治体それぞれが人員削減を行っているんですね、人件費削減を。上田知事も同じです。そうすると、お金が来るんであれば人は要りませんと、仕事とお金だけ下さいというのが地方の率直な感想なんですよ。だから別に、それで人が回ってきてその分を地方が見るということは、これは論理矛盾ですよね。上田知事の希望とは沿わない。
 それから、私が問題としているのは、一・一兆円削減するんであれば、少しでも地方が見ることになれば、その分少しでも財源移譲するんであれば、その分真水で削減できなくなるんですね。そうすると、この一・一兆円を真水で削減するということになれば、必ず地方から出してもらう。その分財源移管するんであれば、それはより多くの人数を地方移管しなきゃいけなくなってくるわけですよ、割合から見て。結局同じことなんですね、言っていることは。一・一兆円真水で削減するんですねということを申し上げているんですが、その点、仙谷大臣、いかがなんですか。仙谷大臣は地方移管をするというふうに言っているんですけれども。
#151
○国務大臣(仙谷由人君) 今の例で、埼玉県はうちは人は要りませんと、ああそうですかと、それじゃ我が方はその分は自然減で対応しますと、今まで埼玉県の何とか事務所に定員として張り付いていた人は、これは人員減でいいですねというのが多分総務省の立場になると思います。その分は当然のことながら国土交通省の出先機関の定員が減りますから、その分は当然のことながら人件費が減ると、こういう論理にそれはなるんじゃないですか。
 つまり、具体的な仙谷何某が埼玉県におったけれども、ただし、この人は埼玉県の定員がなくなった瞬間にどこかほかのところへ行かなければいけない。総枠の定員数としてはこれだけ出先減らせることができますと、こうなったら、これは国土交通省が自然減、つまり、新規採用を抑制しながら、どんどんどんどんお辞めになっていただく方はお辞めになっていただいて自然減でやる。
 つまり、都道府県の人員減なんて全部その手法じゃないですか、今。生首飛ばして首切ったりは絶対しませんよ。自然減で皆さんその人員を削減している、抑制しているということじゃないですか。
#152
○古川俊治君 そうすると、今の論理でいくと、それは自然減に任せていて、人員削減で仕事だけ回しているんですね。仕事だけ地方に移管して、人件費は持たないということで結局人が辞めていくということになるんですね。そういうことですね。
#153
○国務大臣(仙谷由人君) そんな単純な話してないじゃないですか。それも一つの方法だと。あなたがそういうふうに言われるから、それだったら全然人は減らないじゃないかと言うから、いや、人も減るでしょうと言っているだけの話じゃない。
#154
○古川俊治君 一・一兆円が真水か真水じゃないか、仙谷大臣は地方へ移管するときには財源も当然見るというお話でしたから、そうすると真水じゃないじゃないかということを申し上げているんです。その点がいかがなんでしょうか。
#155
○国務大臣(仙谷由人君) 総人件費項目で一・一兆円減らせる、減らすということを我々はマニフェストで掲げたということであります。
#156
○古川俊治君 そうすると、地方へ交付するお金というのは別であるというお考えですか。
#157
○国務大臣(仙谷由人君) 何というんですかね、私、日本の公会計がそこまで企業会計ほど峻別されて重複してないとか、あるいは項目的に重なり合いながら分かれて表示されているのかいないのかよく分かりませんけれども、そこまで検討したことはありませんけれども、私の感覚では、総人件費項目の中で一兆一千億減らすと。
 それから、あなたのおっしゃる事業費の問題は、一括交付金にして行うものと、あるいはどうしても義務的な経費、教育とか医療について、あるいは障害者や生活保護について一括補助金化できるのかどうなのか分かりません。そこのところは今まさにそのことが議論になっているわけで、それと人件費の問題も絡み合っている部分もあるんでしょう。絡まないで整理できる部分もあるんでしょう。
 だけど、総人件費項目の中で一兆一千億減らすと、これだけはマニフェストでお約束したことであるから、我々はあらゆる手段を使ってやると、こういうことであります。
#158
○古川俊治君 じゃ、会計をもう一度調べていただいて、移管する部分も含めて真水で一・一兆円が減らせるかどうか、そのことについてしっかり後日答弁をしていただきたいと思います。
 少なくとも、委員会、国会の中でお二人の国務大臣が全く正反対のことをお答えになっているということは、これはもうやっぱり政府の中で政策が詰まっていないということのあかしですから、これは責任を持って答えていただかないと困るんですよ。我々はそれを根拠に御質問させていただき、結局どうしたらいいかを考えているわけでございまして、大臣ですから、そこの責任というのは必ず取っていただきたいというふうに考えています。
 では、そのほかに、何度もこれも仙谷大臣お答えになっていますけど、各種手当の見直し及び退職金の水準の見直しというようなお答えがございますが、その具体的な内容というのはどういうことですか。
#159
○国務大臣(仙谷由人君) いろんな手当が今給与法の上で書かれておるようでございます。この中の各種の手当が、現時点で合理的なものがあるのかないのか、あるいは地域手当などなどで級別になっていますけれども、こういうものがいいのかどうなのかということを含めて私どもの方も再検討するし、こういうものの消長、つまり、置くか、あるいは増やすか、あるいは減らすことをお願いするか、これこそまさに労使の交渉を経なければできない項目であると私は考えておるところであります。
#160
○古川俊治君 退職金の水準についてはいかがですか。
#161
○国務大臣(仙谷由人君) 退職金についても同じでありましょう。
#162
○古川俊治君 民間と同じように、労使関係、自律的な労使交渉を通じて給与改定を、そういったことも今回の一・一兆円の削減の根拠の一つとして挙げられているわけですけれども、それでは、この労使交渉という問題について次にお伺いしますけれども、まず、労使交渉を通しては人件費というのは上がることも結構あるんですね。それを削減の根拠とするのはどういうお考えなんでしょうか。
#163
○国務大臣(仙谷由人君) 当然、上がることも下がることもあるというのが前提だと思います。
 ただ、今、都道府県、市町村も人事委員会制度の下で、本来は人事委員会の勧告があって勤務条件、民間では賃金と言われている項目に相当する部分を上げる、下げる、とりわけ働いている人に不利益に変更する場合は、これは当然のことながら人事委員会の勧告が必要であったり、あるいは働く勤労者の、あるいは公務員の同意が必要なのかも分かりません、法律論では。
 しかし、これを相当、地方財政の悪化等、地方財政の再建という観点から、給与の水準の切下げを首長さんが提案し、お願いして実現されているところは、ほとんど、非常に真摯な団体交渉を通じて、それを繰り返して、県民、市民の皆さん方に御理解いただいて、そして労働組合の方々にも御理解をいただいて譲歩していただいて同意していると、こういうケースが私の知る限りほとんどで、生首を飛ばすようにというか、勝手に例えば首長さんが、はい、明日からは二割カットとか一割カットとか、例えば議会で条例を通したとしても、そんなやり方でやっているところというのは私の知る限りではほとんどないと思います。まあレアケースとしてそういう横着な、専制君主的な首長がいるのかも分かりませんが、私の知る限りではほとんどありません。
#164
○古川俊治君 それは今、公務員の皆さんにお聞かせしたいですね。それは多分、私からすれば、こう言えばきっと同意するはずだという認識に基づいてお考えのようですけれども、これから労使交渉というのはまさに労使の話合いであって、仙谷大臣は、これは今使用者になられるんですかね、政府ですから。そのお立場からお考えになっていることであって、公務員の皆さんの今の真意というのは、私が知る限り、そういったお話が多いとは伺ってはおりません。
 それで、労働基本権の回復ということもマニフェストで述べられておりますけれども、これは基本法にもございますけれども、この点についてちょっと御認識を伺いたいんですが、仙谷大臣も法曹でいらっしゃいまして、この問題に関するリーディングケースであります最高裁の大法廷判決ですね、昭和四十八年四月の二十五日。全農林労働組合が警察官職務法の改正において争議行為を行ったという例、全農林警職法事件と大変有名な事件でございますけれども、その中で、一律禁止を合憲と認めたというような最高裁の判決の中で、判決理由のところで、公務員をも含めた国民全体の共同利益との均衡調和を図る、公務員の基本権についてですね、そういう基本的な立場であると、法の解釈からしてですね。
 そして、公務員の特殊性については様々な観点を挙げられています。特に憲法十五条がある。それから全体の奉仕者ということですね。それから職務の公共性。勤務条件が法定されていること。それから、これは重要な点だと思うんですけれども、市場からの抑制力という点ですね。民間企業であれば、これマニフェストでも民間企業と同様にと書いてありますけど、民間企業であればまさに企業がつぶれるんですね、自分たちが例えばストを行えばですね。そうすると、結局失職する、自分たちに返ってくるというふうによく分かっているんですよ。ところが、国では、まあ赤字国債幾らでも出すんでしょうから、結局のところ、まあお金もらった方が得だよと。市場からの抑制措置が働かないということに言及されています。
 最後に代替措置が、まあ人事院のことなんですけれども、人事院のことがあるということで、代替措置以外にも、職務の公共性、あるいは全体の奉仕者であるということ、市場からの抑制がないということ、それから勤務が法定されているということ、これは民主主義のルールによって話し合われるということですけれども、様々な観点を通して労働基本権というのは制約されてもいいと、制約されて致し方ないという考え方なんですけれども、これは最高裁の話なので、私の考えというよりはこれを引いているんですが、そういった制約があるという中でこの労働基本権の回復というと、おのずから限度があるのではないかと私も思います。その点について、仙谷大臣のお考えをお聞かせください。
#165
○国務大臣(仙谷由人君) 最近のギリシャの例を見ていますと、必ずしもぎりぎりのところまで行くとマーケットの裁定が働かないとは言えないかも分かりませんね。つまり、最近はソブリンCDSのマーケットというのがあって、これはまあそこにも大塚さんがいらっしゃるので、後からちょっと、どのぐらいになったら危険信号というか、例えば公務員労使であろうとも反応するのかということは、労働者側であろうとも多分そこに敏感にならざるを得ない時代になっているのかなという気はしますけれども、しかし、一般論としては、おっしゃられるように、市場の裁定機能が働かない、それは倒産というものがないからだということですよね。
 今のギリシャの例を改めて言いますと、私の知り得る限りは、どうも勤労者のうち三割が公務員、さらに公務員は五十七歳か何かから年金をもらえると、年金の水準は現役の八〇%以上というふうな、まあ言わばそれは日本の公務員とはもうほとんど隔絶したような、厚遇された公務員が勤労者のうちというか雇用者のうち三分の一もいると。こういう状況下で現在のような状況が生まれているということであります。
 私は、この全農林警職法事件、若いときからこれを読まされておるんでありますが、なかなかよくできた、何というんですか、判決だと思います。ただ、そこの追加補足意見とか出てきておる部分もやはり我々はかみしめながら、基本的には公務員といえども労働基本権はあると。
 ただ、その公務員の中にも、先生御承知のように、お医者さんが、もし公務員のポジションを持つドクターがいつでもストライキやってもいいということにはそれはならない。それは職種によって、もし争議権が認められるとしても、職種によって、おのずからその手順や回避義務や、あるいはその途中で調整とか調停とかを争議行為に及ぶ前に行わなければならないその必要度の大きい、つまり保安協定的なものの大きい職種とそうでない職種は当然のことながらあると思っています。それは個別具体的にやはり機能別、職種別に制度的なものを組み上げておかないと大変なことになると思います。
#166
○古川俊治君 国家戦略局長の、これを担当されている仙谷大臣からギリシャの話を聞くというのは大変背筋の寒くなる思いをするんですけれども、日本の財政がそうならないようにしっかりお考えいただきたいと思うんですね。そこまでいかないとなかなかもし公務員の皆さんに抑止力が掛からないとすれば、これからますます公務員の給与の引下げというのは難しくなるわけですから、いろいろと労使交渉を通して、それは御認識の上でこれから当たっていただきたいと思うんですけれども。
 労使交渉を復活させるという中において今おっしゃいましたような限界がある、そういった中で、給与を引き下げていくという具体的な方策の一つとして入れていますけど、果たして一・一兆円の削減がそれでできるんでしょうか。六月までに恐らくお出しになるということですから、六月までに公務員の労働基本権の回復の制度をつくるということですから、制度とともにそこが実現するというお考えということでよろしいですか、六月までに制度ができ上がるということで。
#167
○国務大臣(仙谷由人君) 来年六月までに制度的なものを我々は法制上の措置として国会に提出すると、これが一つですね。
 それから、公務員の総人件費二割削減は昨年の選挙で掲げて、そこから四年間で行うということを申し上げているんで、それも、そのように行うための制度的枠組みとしての公務員制度改革というのは、当然のことながら、それに間に合うように来年六月までに提起したいと、こういうことでございます。
 それから、もう一つ申し上げておかなければいけないのは、これ、日本の現時点での法制度の枠組みが実は、古川議員に、公務員の総人件費二割減ができますか、できるんですかと、こう聞かれますよね、あなた、聞く。だけど、私はそのことについて本当は責任を持ってお答えする立場にないんですよ、これは。公務員制度改革担当大臣というのは、改革案を作って国会にお願いをして、その法案を通すところまでが仕事で、その執行は実は、多分今の制度であれば、いいですか、金目の話は人事院、それから定員が、定数が総務省、それから級別定数プラス単価の話が人事院なんですね。ということになると、自信を持って、いや私が執行者ですからやりますと、こういうことを言える人は、内閣総理大臣でも今の制度上は言えないわけですよね。だって、勝手に人件費を単価的に切り落としたり級別定数を減らしたりできないわけですから。という制度に囲まれて我々はおるということだけはひとつ御理解をいただきたいと思います。
#168
○古川俊治君 ですから、法律を変えて制度を変えられるというふうに二十五年までにできるようにするんだと、制度を変えるのは恐らく総理大臣と与党でございますから、今の与党でもできるわけですから、それはお約束いただきたいというふうに思います。
 ちょっと時間がないんで一つだけこれ後日のことでお願いしておきたいんですけれども、標準業務遂行能力について私も伺いたかったんですが、全然時間がないので後日にしますけれども。実は現行の人事評価制度、昨年の秋から始まったやつで、能力評価とそれから業績評価によって行われていますが、業績評価の方は秋に行ったものが今年三月までで一回目の集約、収集が終わったというお話なんですね。
 そこについて、各省、それから各職制、各評価項目におけるS、A、B、C、Dの割合、これについて御報告いただきたいんですね。よろしく。
#169
○大臣政務官(階猛君) 今お尋ねは、人事評価、平成二十一年度から始まった人事評価の各省、各職制、各評価項目におけるS、A、B、C、Dの割合ということでした。
 能力評価については、今現在は最初の評価期間中ということで評価結果はないと。一方、業績評価については、委員御指摘のとおり、既に評価期間、一回目終了しておりますけれども、この集計については今まとめているところでございまして、秋をめどにこれを出したいと思っております。
#170
○古川俊治君 これがないと、具体的にこの標準遂行能力の、これ秋までだと、残念ながらこれ御質問が十分できないんですよね。この点は非常に重要なんですよ。どういう評価がなされていて、私が言いたいのは、各省でばらばらじゃないかということなんです。水準に違いがあったら、一括プールしてどれか引いてくるといったって各省の評価がばらばらだったら全然評価にならないんですよ。
 そういう問題意識を持っておりますので、これは集約して是非この国会の議論中に出していただきたい。皆さんにもかなり、民主党の皆さんでも参考になる話ですから。そのぐらいできるでしょう、もう数字が上がっているんだから。秋までに統合するなんという必要はないですよ。是非とも本法案を話し合っている最中に出してください。よろしくお願いします。
#171
○大臣政務官(階猛君) 今のお話ですと全体について必要ということですね。それは全体は三十万人という母数で出してくださいということですよね。それはちょっとなかなか、秋ぐらいにならないとまとまってこないかなと思います。
#172
○古川俊治君 部分的に出すことは可能だということですか。まず、どこまでに何人できるのか、三十万人にどのぐらい掛かるのか、私もちょっとにわかに分かりませんけれども。
 基本的にそれがないと、どういう審議をしていいかという国会に情報がないんで、これ非常に重要な問題です。是非ともお願いしたいと思います。後ほど理事会で。
#173
○委員長(河合常則君) ただいまの古川委員の御質問については、後刻理事会で協議させていただきます。よろしくお願いします。
 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#174
○委員長(河合常則君) 速記を起こしてください。
#175
○古川俊治君 是非最後にこれ仙谷大臣にお伝えしておきたかったんですけれども、先ほど医療従事者のお話がございまして、医官のお話がございました。医官が現場から離れて長くたっているというのはこれ事実なんですね。ですから、そうすると現場のことがよく分からなくてそごが出ているんじゃないか、そういう面も私はあると思います。
 私、現に今でもまだ手術現場に行って立っておりますけれども、そういった中で、医療水準を支えているというのは大変多い人です。この世の中でかなりの医者がこれにくみして頑張っているんですね。だれが本当にこの医療現場の責任を持って日々基幹病院や大学病院で頑張っているかという点についてはなかなか外からは分かりにくいと思います。その中で、本当に責任を持ったところでやっているという方々はそれなりの意見を持っているんですけれども、なかなかこういった政策の場とかに届ける手段を持っていません。
 今、私ちょっと感じているんですが、これはいろんなところでいろんな御意見を伺っていますけれども、民主党さんの医療政策ということは御理解いただいているところもあるんですが、ちょっと一部からの意見に左右されやすいという声がございます。是非ともこれ広くヒアリングをすることを心掛けていただきたいと。多くの医療従事者からいろんなところから情報を得て、一部の人たちの判断によらないでいただきたいという気がしております。
 それだけお伝えをして、質問を終わらせていただきます。
#176
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。
 五月十七日の日に、人事院が今春採用されました中央省庁の幹部候補であります新人キャリアを対象に行いましたアンケート調査が公表されました。このアンケートを行った目的並びに調査結果について端的に御説明ください。
#177
○政府参考人(菊地敦子君) 人事院では、今後の人材確保施策に反映させることを目的といたしまして、新規採用者に対して例年意識調査を行っているところでございます。
 本年は、四月上旬に実施いたしました国家公務員合同初任研修に参加いたしました新規採用者約六百八十人に対して志望動機、公務員に対する批判の公務志望への影響、いつまで働きたいか、職場環境についてどう思うかなどについて意識調査を行ったところでございます。
 その結果、例えば志望動機につきましては、仕事にやりがいがある、公共のために仕事ができる、スケールの大きい仕事ができるの三つが上位を占めているとか、あるいは約八割が公務に対する批判は志望への影響はないなどとしているなど、昨年とほぼ同様の傾向が見られたところでございます。
#178
○山本香苗君 今年度初めて行った調査があったはずですが。
#179
○政府参考人(菊地敦子君) 意識調査の設問は、継続的に調査しているものに加えまして、時々の社会情勢等に応じまして新人公務員が関心を持つと思われる事項などについても調査することとしておりまして、本年につきましては、新たに幹部人事の在り方やワーク・ライフ・バランスについて設問に追加しております。
#180
○山本香苗君 結局、公務員のこの今回の法案に関するところの調査も行っているわけなんです。その中では不安と期待が拮抗しているような状況がございまして、そういうことをお答えいただきたかったわけなんですけれども、この結果につきまして国家公務員担当の大臣としての率直な御意見を端的にお述べいただけますでしょうか。
#181
○国務大臣(仙谷由人君) 先ほど古川議員からお話がございまして、医療崩壊の危機に、これ以上公務員を具体的な条件でも締め付けると、医療現場が立ち至ったような、要するに逃散現象、立ち去り型サボタージュが起こるのではないかと、とりわけ有能、優秀な若い方々が公務現場からいなくなるのではないかと、こういうお話だったんだろうと思います。私もその危険性は全く感じないわけではありません。
 ただ、今回のこの人事院が行っていただいたアンケート調査の結果を拝見すると、いや日本人というのはやっぱり大したものだなと。これだけ、現時点では、特にこの衆議院の段階での、何というんですか、公務員制度改革論議の中では、従来公務員制度を守ってきた自民党さんを始めとする野党の方々が、共産党さんは別でありますが、以前の民主党の三倍か五倍ぐらいの勢いで公務員たたきを行うという状況が衆議院ではございました。どちらがよく公務員をたたけるかみたいな議論に終始する。僕は、さすがの私でもこれはいかがなものかというふうに思いながらずっとこの間答弁をし、公務員の方々には、誇りを持って、そして働いて、国民から感謝される公務員になろうねと、こう優しくやってきたのはそれもございます。
 私自身は、公務員をたたくことを自己目的化したことはないつもりでございますし、この間の持ってきた全体としての病気というか宿痾というか、これは治さないと国民からの公務員に対する信頼は取り戻せないという観点で種々の批判はしてきたつもりでございますが、この志望動機、今日の人事院の行っていただいたこのアンケートの結果の志望動機、それから現在の公務員批判の中で採用試験を受けてみようと、それで公務員になってみようと意思決定に影響があったかなかったかというふうな観点を含めて、大変好もしい、さすがだなというか、日本人は捨てたものじゃないなという感慨を持ったのは、この結果であります。
 もう一つ、山本議員が質問者だから申し上げるのではありませんけれども、さらに、調査対象者が六百八十六人のうち女性が百四十八人、二一・六%という数字になりますが、ここに、何というんですか、もう一歩進めば、公務職場に、今何か文科省と国交省ですか、保育所がおありになるというのは、やっぱりそういうことも含めてこれから制度整備をしていただいて、更に管理職、幹部職に女性の方々がなれるような仕組みをつくれば、まだまだ日本の公務員、何とかなるなと、公務員制度というか公務員体系が何とかなるなと、そういうふうに感じたところでございます。
#182
○山本香苗君 大臣、私、二十分しか時間がないので端的にお願いしたいんですけれども。とにかく新人であろうがなかろうが、公務員が国家のため国民のため志を持って働けるような環境をつくる、そのための制度改善でなくてはならないと思っているわけですけれども、私は、今日の委員会の質疑も、また衆議院の議事録も拝見しましたけれども、極めて疑問に思っている次第でございます。
 とにかく、本法案につきましては、議論し尽くされていないままに本院に送られてきているわけでありまして、とにかく将来に禍根を残すことがないように、当委員会におきましては、もう党派を超えましてしっかりと議論をし尽くさせていただきたいということを申し上げさせていただきまして、質問に入っていきますけれども。
 我が党におきましては、衆議院におきましても、この公務員制度改革の全体像と工程表というのを何度も繰り返し繰り返し要望してまいりました。先ほど泉先生からもございました。その要望を受けて、四月二十一日には国家公務員制度改革基本法に定められた措置の今後の検討方針というタイトルの紙、五月十一日には今後の公務員制度改革の進め方というタイトルのペーパーが提出をされました。事務方に確認いたしました。前者が工程表だと、そして後者が全体像だと。これはどこが作ったんでしょうか。
#183
○委員長(河合常則君) 答弁は簡潔にお願いします。
#184
○国務大臣(仙谷由人君) 当然、私の責任の下に事務局に作成方を指示したものでございますので、公務員制度改革推進本部が作ったものというふうにお考えをいただければよかろうかと思います。
#185
○山本香苗君 ということは、今、推進本部でお作りになったものということなんですが、推進本部で決定はされていませんよね。
#186
○国務大臣(仙谷由人君) 本部会合は開いておりません。この程度のものは公務員制度改革担当大臣に任されているという理解でございます。
#187
○山本香苗君 ちょっと待ってください。この程度のものと言うんですけれども、これは非常に大事なものですよ。前政権においてはきちんとこの推進本部で決定されているわけです。工程表にせよ、全体像にせよ、事務局で、先ほど古川委員の御質問の中にありましたけれども、制度のもういろんなところに、多岐にわたりますという話がございましたけれども、これは仙谷大臣のところだけで、政府三役でちゃっちゃっちゃっと事務局とやるようなたぐいのものですか。
#188
○国務大臣(仙谷由人君) ちゃっちゃっちゃではありません。私、責任を持って事務局と協議の上、あと一年ですから、一年の間に何をするかということを書く、これを記述するということが本部の会合を開かなければできないというようなものではないということであります。
#189
○山本香苗君 本部長は総理ですよね。総理も同じ御意向ですか。
#190
○国務大臣(仙谷由人君) 恐らくそうだと思います。
#191
○山本香苗君 恐らくじゃなくて、確認していただけませんか。
#192
○国務大臣(仙谷由人君) 必要とあらば確認いたしますが、私は必要ないと思います。
#193
○山本香苗君 きちんと確認を取っていただきたいと思います。
 その中で、改革本部で決定もされていないし、先ほどの泉先生のお話の中にもありましたとおり、中身は非常に不十分です。そして、全体像につきましてはたった一枚紙で、いろいろと各方面で議論されていることは一切書いてございません。
 そして、五月十一日に出されたペーパーの中に、その中に書いてある文言で今後の検討体制の整備という文言があるんですが、これはどういう意味なんでしょう。
#194
○国務大臣(仙谷由人君) 公務員制度改革推進本部事務局が内閣人事局が設置された段階ではそちらに吸収合併をされますから、そこで内閣人事局の中に吸収された事務局として、改めてこれからの労働基本権の付与を前提とする法制を決める体制を、例えばその事務局に何課を設けるか、三課、三つの課を設けて、ここにこの仕事をさせる、ここにこの仕事をさせるということを整備すると、こういう趣旨だと思います。
 それは、どのような場合であっても、法案ができる、そのことと、法案が成立する見込みがほぼ付いてきたとき、あるいは法案が整備されてからそういう体制をつくるというのは、私は普通の姿、いつもの姿だというふうに考えております。
#195
○山本香苗君 質問したことについてお答えいただきたいわけなんです。
 それで、第一弾で今回出されたということでございますので、私はここの部分で第二弾、第三弾と審議をされて検討されていく、そこのところについてどういう形を考えていらっしゃるのかなと、ここのところの文言に表れているのかなと思ってお伺いしたわけなんです。
 国家公務員制度改革基本法二十三条の規定のところの政令につきましては、衆議院でも議論ございましたけれども、現段階におきまして、この国家公務員制度改革のために講ぜられる施策にかかわる重要事項について審議するには顧問会議というものが設置されているわけですね。階政務官は御答弁されておりましたけれども、これについては、この会議というのは生きています、政令もそのまま残っていますという御答弁、衆議院でもされておりましたけれども、残っているんだったら、これ活用してやるということをやるべきなのではないでしょうか。今まで政権交代後ここは一切開かれていないんですけれども、なぜなんでしょうか。
#196
○国務大臣(仙谷由人君) 政権交代前の二十一年三月からも全然開かれていませんよ、この顧問会議。
 それで、まあ言わば、その段階でお役が、つまり顧問会議というふうな大所高所からの議論の段階が終わったということなんじゃないんでしょうか。
#197
○山本香苗君 終わったということは、ここの政令はなくすということですか。
#198
○国務大臣(仙谷由人君) いやいや、終わったというのは、前政権の昨年の三月からも終わってらっしゃるということで顧問会議を開いてなかったんじゃないんですか。六月に法案出されているけれども、その前後も全然開いていないように私は思います。
 我が政権の下においては、こういう偉い先生方、大所高所からの先生方の議論の段階は既に終わったと。で、この本部令の下に顧問会議と、それと労働基本権検討委員会ですか、この二つがあったわけですが、顧問会議は言わば我々の感覚からすると、政権を受け取る前からもう開店休業の状態におありになるなと。それじゃ、それはもうそのまま静かにしていただこうと、こういう話でございまして、それで、検討委員会の方は作業を熱心にされているから、十二月に報告書が出ると言うから、じゃ、その報告書は精力的に作業をしていただいて、それを参考にさせていただくと。それで報告書を受け取ったと、こういうことになるわけであります。
#199
○山本香苗君 いや、私が申し上げたいのは、顧問会議を使え使えと言っているわけではなく、鳩山内閣になって、そして推進本部の会議は一回だけですよね、一回だけですよね。ですから、この法案がどういう議論の中で出てきて、今後どういうふうになされるのかというのが全く表に見えてこないわけなんです。
 ですから、こういうことをしっかりと表にオープンにして議論をしていただきたいということで、そういう場を設けるんですかということを聞きたいわけなんです。
#200
○国務大臣(仙谷由人君) ちょっと山本議員のおっしゃりたいことがよく分かりませんが、例えば、国会審議そのものが世の中にオープンにする一番基本でかつ重要なことだと思いますが、さらに、それに加えて、我々がシンポジウムなりフォーラムなりを開いてこれを宣伝をするということがいいのかどうなのか、あるいはタウンミーティングも開いた方がいいのか、その辺は考えようでございます。
 例えば、今の段階で基本権問題を含む抜本改革案を披瀝をしてどこかで議論をせいと、こうおっしゃるのであれば、それは私は、今の段階は余りいろいろごちゃごちゃに混同をしない方がいいのではないかという気持ちもあります。それから、我々の力量からして、そんなにあれもこれもできるような、毎日毎日国会に来て、伺って、朝から夜まで拘束されているのに、そんなことができる余裕もないということもまた事実であります。
#201
○山本香苗君 そういうことを言っているわけじゃないんです。
 ですから、一番最初に官を開くということを言われたじゃないですか。政権開いてくださいよ。開いた議論をやってくださいということを申し上げているんです。
#202
○国務大臣(仙谷由人君) 大いに開いた議論をやっていると私は認識しております。
#203
○山本香苗君 全く納得がいく答弁ではございませんけれども、たったあと三分しかないので、最後にもう一つお伺いしたいわけなんですけれども、先ほどの泉先生の御質問の中で、ちょっと人事院からも人材局長来られていますので、併せてお伺いしたいんですが、先ほどの工程表が出てきていないのでよく分からないんですけれども、新たな採用試験制度のことについては基本法の第六条に規定がされているわけですね。
 それについて人事院がそのことについてやっていくということでありましたけれども、前政権のときの工程表においては平成二十四年度から新しい試験を実施するということになっているわけなんですね。それで、受験者等への周知の期間として二年程度確保することが必要であるということを踏まえて、平成二十一年度中に新たな採用試験の方向性を決定し、平成二十二年度の初頭に必要な情報を公表するという形になっているわけなんですが、これは鳩山内閣においても同じスケジュールでやるということでよろしいんでしょうか。
#204
○国務大臣(仙谷由人君) 事は採用試験の問題でございますので、先ほど泉議員からも御指摘いただきましたように、あらかじめのアナウンス効果みたいなことが受験をされようとする方にもあると思われます。
 そういうことと、実質上、昨年の総選挙があったことで、この改革基本法で定められた日程というか時間軸というのは一年間ほぼずれているというふうにお考えいただければいいと思うんですね。去年の通常国会に出された法案が、法案が出されたときにはもう既に一年間のロスがあったんですよね。だから、そういうことも踏まえて、我々も精力的に採用問題についても取り組んでいきたいと思っております。
#205
○山本香苗君 ですから、二十四年度からするんですか。今の大臣の御答弁からいくと、二十五年度から新しいのにするということですか。
#206
○国務大臣(仙谷由人君) いつできるかも含めて検討したいと思っています。
#207
○山本香苗君 これ大事なことなので、是非、次もう一回また質問しますけれども、きちんとお答えいただきたいと思います。
 終わります。
#208
○小池正勝君 それでは、質問をさせていただきます。
 先ほど古川議員の御質問にも大臣お答えになっておられましたけれども、制度をつくるまでが私の仕事なんだと、それから先の話は私の仕事ではないんだと、こういうお話をされていまして、大変残念な御答弁だなと思って聞かせていただいたんであります。
 そんな中で、人件費のお話も再三出ておりますけれども、この人件費のお話をもう一度確認させていただきたいと思うんであります。
 制度をつくるまでが私の仕事だと言われてしまうと話はなかなか進まないんでありますが、まず、その制度といいますか、二割削減と、先ほども御答弁がありましたが、四年間で二割削減するということをおっしゃっておられて、今、地方も国もそうでしょうが、財政が大変厳しいと、そういう中でこの人件費の問題というのはどこも頭悩ませていると、これはもうみんな同じであります。そんな中で、地方は血のにじむような努力をして、職員定数をへずってみたり、給与をカットしてみたりという様々な血のにじむような努力をする中で、何とか経費を捻出して必要な予算を出している、執行していると、こういう状況にあるわけです。
 そこで、国の方ももちろん様々な経費が必要なわけですから、この人件費きちっと削減していかなければならないんですが、制度をつくるまでが私の仕事と言われたら話は進みませんが、まずこの二割削減、二割というのは根拠は何なんでしょうか。
#209
○大臣政務官(階猛君) 先ほど古川委員のところで御質問同じものがございました。
 それで、古川委員の方から次回までにちゃんと答えられるようにということで、持ち帰り検討というふうになっております。ちょっと私の方で預からせていただきます。
#210
○小池正勝君 まさにこの部分というのは極めて大事な話でして、人件費の削減というのは、漠然としてはだれでも言える話ですけれども、どれだけどうやってというのが極めて大事な話になるわけでございまして、この部分、今の二割削減の根拠もそうですけれども、どうやってということも含めてきちっと御説明を願わなければならないと思うんであります。
 地方分権に伴って地方に移管する、だから人件費減りますわという、単純にそれだけのことであれば、国から地方に移るだけの話でありますから、これはもう全く人件費の削減にはつながっていかない話でございますので、そういうことも含めて具体的にお話しを願わなければならないと思っております。
#211
○大臣政務官(階猛君) これも先ほど古川委員のところで御指摘がありました。
 まだ、地方移管で人件費が減ると考えるのか、それとも、地方に移管しても国が地方交付税などで財源を手当てしていれば人件費は減ったと言えないんではないかと、こういう議論があるわけです。そこについて、二者択一のものなのかどうかという疑問もあるわけです。
 私が先ほど古川委員に申し上げたのは、地方移管といっても、人件費を削減したと考えていいものもあれば、そう考えてはいけないものもあるんではないかということで、今その辺りを整理しているというふうに考えております。
 その二割削減との関係で、地方移管であるとか給与の見直しとか、あるいは手当の見直しとかいろんなポイントがあるわけでございますが、私の、総務省の所管していますところに定員の見直し、それから給与法も所管しておりますので、その部分については、今いろいろ事務方と相談しながら、二割削減に向けてのシナリオといいますかシミュレーションをやっているところでございます。
 いずれにしましても、四年間の任期の期間にこれを実現するべく、なるべく早くその青写真といいますか、具体的なその進め方についてお示しするようこれから取り組んでまいります。
#212
○小池正勝君 先ほども大臣の御答弁の中で、級別定数は人事院だと、定員は総務省だと、様々だから、私は制度をつくるまでが仕事なんでというお話がございました。
 そういう御議論をされると、なら一元化すればいいんではないかと、こういう話になると思うんですね。で、政府案では一元化になっていない、対案の方では一元化と、こういう話になっている。これについてはどうお考えになりますか。
#213
○国務大臣(仙谷由人君) まあこれ、林議員も来られたので、その辺説明していただければいいと思うんですが、私は、これは一元化といったってまやかしの一元化だと言っているわけですよ。
 つまり、これでは、人件費に関する公務員三十三万人の中の最大見積もっても二十九万七千人は相手にできない一元化なんですよ。それを相手にするためには、代償措置たる人事院の勧告というものをどうこなしていくのかと。それに代わるものとしては労働基本権なわけですから、その問題を基本的に解決しない限り、この公務員の定数問題と、それとその単価といいましょうか、級別定数の各級別の単価を勝手に、人事院と関係なしに勝手に一元化されたその執行当局ができるんだったらいいですよ。やった瞬間に、少なくとも、先ほどから問題になっている全農林警職判決からすると、これは憲法違反の疑いが出てくると。
 あるいは、そんなことを内閣法制局が法制化する段階で通すのかどうなのかというのがですね、通すとすれば、現段階ではそうお書きなさいと、しかし、これ執行段階になると、あるいは人事院との関係で整理しない限り、これ執行できないですよということを言うはずですよ。言うはずですよ。だから、基本法だからそこまで書けているけれども、これを具体的に実行する、例えば給与法を書けた瞬間も、これも、じゃ人事院の現在の存在と機能との関係で、この給与法で書かれた、例えば給与水準を書いたとすると、どういう関係になりますかと必ず問題になるはずですよ。
 私は、そこが野党の対案についてはもう最大の疑問ですね。我々は、それは一元化すればいいとおっしゃるから、まさに一元化しないとこんなことはできないと思っているから、一元化するためには、その根本の、この問題の根本は労働基本権をどうするのかと。だから、要するに、一元化できないままそのことを実行できない。
 政治的にできるかも分かりません。つまり、人事院に今までどおり級別定数と単価というか賃金表の金額の部分をお預けして、政治的にこうだから、人事院、必ず四年間で総人件費二割削減になるようにおまえのところは勧告し続けろというプレッシャーを掛けまくってやって、人事院が聞くのかも分かりませんけれども、制度の前提としては、それは絶対にあり得てはならない独立性を人事院は持っているという制度の前提になっているんじゃないかと私は思っているものだから、そういうむちゃくちゃなことをできないんじゃないですかということを申し上げているんです。
#214
○小池正勝君 今のお話、どうですか。
#215
○委員以外の議員(林芳正君) 答弁の機会をいただきましてありがとうございます。
 仙谷大臣、是非頑張っていただきたいと思いますのは、この我々が与党時代に作ったものを今お出ししておりますが、あのときも、そういうぎりぎりの努力を与党として、また政府としていたしまして機能の一元化をいたしたわけでございますし、当然、内閣法制局もチェックの上で当時の法案はまとめております。
 また、内閣法制局が通らないとおっしゃいましたが、現内閣では、内閣法制局はやめて、たしか枝野大臣が法制担当大臣になられるということですので、枝野大臣がよろしいとおっしゃれば、それは鳩山内閣としてはいいんではないかと私は思いますが。
 いずれにしても、ちょっと仙谷大臣に御理解いただきたいのは、幹部人事の一元管理ということと、それから人事にかかわる機能の一元化と、この二つの役割を基本法で決めさせていただきました。
 三十万人中の数百人というのは幹部人事の一元管理ということに関してはその対象になりますが、一方で、人事にかかわる機能の一元化というものはこの三十万人、自衛隊を除いてありますけれども、それ全体にかかわるところでございますので、小池先生おっしゃるように、そこの機能を我々の案と同じように一元化してもらえれば今のところは解決できるというふうに我々は考えておるところでございます。
#216
○小池正勝君 今の林先生の御答弁、私も内閣委員会で副大臣をしておられたときにいろいろお話を賜りましたので。
 そこで、仙谷大臣のお考えは一元化は必要ないというお考えではないんでしょう。一元化すべきだと。ただ、今おっしゃったように、これからどうするかは議論しなければいけないというんで、一元化はすべきだと、こう考えておられるということでよろしいんですね。
#217
○国務大臣(仙谷由人君) 形式論的にも実態論的にも一元化をしない限り、日本国の経営とか政府の運営とかガバナンスが成立しないということを私はまず前提として申し上げているわけですね。
 形式論的に一元化をする法律を百遍作ってみても、先ほど数百人とおっしゃったけれども、そうじゃなくて、少なくとも二十九万七千人のこの勤務条件を一元化した部局で左右するような、つまり勤務条件をテーマとするような何か法執行が今の体制の下に、つまり労働基本権を付与するという前提の仕組みをつくらないでそんなことができるんですかということを私はお伺いしたいなということをずうっと言っているわけですよ。
 現に、そこは多分、人事院の機能、権限、消長等も含んで、人事院の機能が明らかに変わるわけですから。もし一元化して、そこが給与を始めとする勤務条件をつまり企画立案し、そしてそのことが制度化されれば、それを執行するという役目を一元化されたところは担うわけですから、これは、人事院の従来持っているその機能はなくならなければ、これは二度手間になるのか三度手間になるか、あるいは両方に権限があるというような仕掛けになれば権限の衝突が起こって、そこで混乱、混乱というか錯綜といいましょうか、何か妙なことが起こってくると。
 つまり、それが去年のあの谷人事院総裁が辞めるとか辞めないとか、その前に、これはけしからぬとか、越権だとか越権でないとかという話がそうだったじゃないですか。だから、そのことを整理しないと前へ進めないんじゃないんですかということを僕は言っているわけですよ。
#218
○委員長(河合常則君) 関連して、林芳正君。
#219
○委員以外の議員(林芳正君) 先ほどの補足にもなりますが、大臣のお話を聞いておりますと、勤務条件というものと、それから管理運営事項と、このことの間にどこに線を引くかという議論、これはずっと哲学的な論争も含めてやってまいったわけでございますが。これは勤務条件ですよということを広く取れば取るほど人事院の保障機能というのは増えるわけでございますが、一方、我々が与党時代に作らせていただきましたのは、勤務条件と、それから定数がどうしたとか級別定数どうしたとかいう管理運営事項というのはきちっと分けて、やはり管理運営事項というのは政府を責任持って運営する者が決められるものであって、勤務条件性がないところについてはきちっとやれると、この線を引かせていただいて、ただ、人事院はそこの所管をしておりますので、その線の引き方について御不満がややあったかもしれませんけれども、そのことも含めて、きちっと法制局を通過させて出させていただいたのが当時の案でございますし、今もそれに沿って出させていただいているというところを御理解いただきたいと思います。
#220
○小池正勝君 今日は一回目ですから、この話は極めて大事な話なんで、これからも引き続きやらせてもらいたいと思います。
 もう一つ、今日は政府案と対案と両方の方がいらっしゃるから、相違点のもう一つの点として、天下り禁止と早期勧奨退職の問題について、これも相違点でございますからお伺いしたいんでありますが、天下り禁止、これはもうほとんどの方がおっしゃる話ですし、天下りはやめるべきだと、これに恐らく異論のある人はいないんだろうと思うんですね。そのときに、なぜ天下りがなくならないのかというのは、早くして肩たたきがあって、若くして肩たたきがあるから辞めるんだと、こういうことによく言われるわけですね。
 そこで、この早期の退職勧奨というやつをやめるかやめないのかと、これは極めて大事な話になってくるわけですが、まず、この天下りと早期退職勧奨との関係、大臣はどうお考えになりますか。
#221
○国務大臣(仙谷由人君) 少なくとも我々が政権を取るまでは、つまりある種の制度化をされておったと。つまり、天下りあっせん、それが付いていない早期退職勧奨というのは全くなかったに等しいんではないか。つまり、早期退職勧奨をするときには必ず、どこそこを用意してございますと。そして、それが多くは公益法人、つまり財団法人、社団法人のたぐいがまず用意されていたということだったんではないかと私は見ております。
#222
○小池正勝君 それでは、対案提出者の林先生にお伺いしますが、対案の方ではこれは禁止という話になっているわけでありますけれども、どうでしょうか。
#223
○委員以外の議員(林芳正君) 我々の対案では、政府案に比べまして違うところは、分限、すなわち組織の改廃があった場合にはこのセンターのあっせん機能は残るというのが政府案でございますが、このことが、センターがないと、雇用者の、首を切ることを防ぐための雇用者としての努力義務というものに違反するのかということを議論した結果、必ずしもセンターがないからといってこの努力義務が排除されると、してなかったということにならないということでありますれば、そういう結論でありますので、センターはこの際廃止をしようということにしたわけでございます。
 なお、分限、組織の改廃、いわゆる四号分限といいますのは、過去をずっとさかのぼっても非常にまれな例でございまして、最近は社会保険庁の例がございましょうけれども、年に数人という規模でございます。ですから、その年に数人しか起こらないことに対して、それよりも多い定数を確保してこのセンターをやるということにいかほどの意味があるのかというのが我々の考え方でございます。
#224
○小池正勝君 今日のところは総論でございますから、私どもの方は、先ほど出た人件費の問題、一元管理の問題、天下りと早期の勧奨退職の問題、この三つが我々としては極めて基本的に問題点があると思っていますので、引き続き御質問をさせていただきたいと思っております。
 終わります。
#225
○糸数慶子君 無所属の糸数慶子です。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、本法案の目的は内閣の人事管理の強化と国家公務員の退職管理の適正化を図ることにあります。本日は、まず、国家公務員制度改革の背景について確認をし、その後、国家公務員の退職管理の適正化についてお伺いいたします。
 まず、国家公務員制度改革は現在取り組まれている行政改革のうち最も大きなテーマの一つであり、長期間継続して課題とされてきました。
 まず、基本的なことでありますが、国家公務員制度改革を行う理由、つまり、今なぜ国家公務員制度改革を行わなければならないのか、現状の何が問題なのかという点について確認をしたいと思います。
#226
○国務大臣(仙谷由人君) この間、国の形という司馬遼太郎さんのお言葉であったわけでありますが、憲法調査会含めて、やっぱり時代に対応できる統治構造といいましょうか、統治機構をつくらなければならないという問題意識は、それぞれ中身が少々違うかも分かりませんが、国会議員の方々はほとんどの方がお持ちなのではないかと思います。
 今朝も申し上げましたけれども、中央政府の統治の在り方を変えると。一番大きいのは、当然のことながら、中央集権的なこの決定の機構あるいは執行の機構を、補完性の原則に基づいて、そういう統治の中央、地方両政府の関係からいえば、できる限り地域主権的な統治の構造に変えなければならないと。
 ただ、中央集権的なこの霞が関の中央政府の構造を変えなければいけないとすれば、これはやはり公務員制度改革というものを伴うということが必須でございます。我々、ここまで、政治的なテーマとしては、やはり縦割りのこの構造が、えも言われない縦割りの構造が一種の資源配分上の無駄を生んできたり、あるいは国民目線で見ると、要するに、何というんですか、とんでもない話だという批判をしたい、しなければならないという事情であるんだろうと思っておりまして、そういう諸点を、いろいろな点を改革する第一歩が公務員制度改革であり、そして、なおかつ幹部人事を柔軟化といいましょうか、ある種の政権交代に伴う政権に応答する、つまりこたえ得る、そういう公務員システムと公務員の在り方をつくっていけるだろうと、そういう感覚で現在この公務員制度改革に私どもは臨んでいるわけでございます。
#227
○糸数慶子君 今御答弁いただいた現状の、その問題の一つとして天下りの問題があります。本法案は、この天下りの問題を解決するため国家公務員の退職管理の適正化を図るとしており、そのため民間人材登用・再就職適正化センター及び再就職等監視・適正化委員会が設置されるということであります。
 そこでまず、民間人材登用・再就職適正化センター及び再就職等監視・適正化委員会の役割と人員等の規模、そして再就職等監視・適正化委員会については、常勤、非常勤の監察官の人数も併せてお伺いをしたいと思います。
#228
○副大臣(大島敦君) お答えをさせていただきます。
 新たに設置する民間人材登用・再就職適正化センターは、主として再就職等規制の違反行為の監視など、再就職の適正化に関する業務を行う組織としております。
 具体的には、新たなセンターの下に中立公正の立場で職権を行使する第三者機関である再就職等監視・適正化委員会を置き、同委員会に再就職等規制の遵守に関する指導、助言の権限を付与する等、まず監視機能の強化を図るとともに、センターが再就職支援を行うのは、民間の整理解雇に当たる、国家公務員法第七十八条第四号に掲げる組織の改廃等による分限免職の場合に限定することとしております。
 また、これらの業務に必要な体制を整備するため、再就職等監視・適正化委員会につきましては、委員長、これは常勤一名でございます、委員、非常勤四名で組織し、委員会に、再就職等規制に関する調査等の事務を行う常勤一名、非常勤二十八名の再就職等監察官を置くこととしております。この常勤の再就職等監察官及び委員会の事務局を含め、センター全体で定員三十五名の常勤職員を置くこととしております。
#229
○糸数慶子君 民間人材登用・再就職適正化センターは、現在の官民人材交流センターと異なり、組織の改廃等により離職を余儀なくされている職員に限定して再就職のあっせんを行うことでありますが、これによって天下りあっせんの根絶を図るという点は評価できます。
 また一方で、天下りの問題を解決するためには、違反行為の監視を行う機関が非常に重要になってまいります。基本法により新設される再就職等監視・適正化委員会は、現行の再就職等監視委員会の監視機能を強化したものであるというふうに理解してよろしいでしょうか。具体的な監視機能の強化の面も併せてお示しをいただきたいと思います。
#230
○副大臣(大島敦君) お答えをさせていただきます。ありがとうございます。
 新設の再就職等監視・適正化委員会は、新しい機能として再就職等規制の遵守に関する任命権者への指導、助言がまず追加をされております。また、再就職等規制の適切な運用確保に必要な措置についての調査、審議が加わり、機能が強化をされております。
 また、先ほど述べました再就職等監察官、これは、これまでは非常勤が二十一名だったものを二十七名に強化をして、事務局体制も十五名から十七名に増員をいたしまして体制の強化を図る予定でございます。
 済みません、ごめんなさい、再就職等監察官は二十一から二十八名ですので、七名の増員になります。
#231
○糸数慶子君 現在の再就職等監視委員会は内閣府に設置されていますが、本法案により新設される再就職等監視・適正化委員会は民間人材登用・再就職適正化センターに設置するというふうになっております。
 今回、なぜ設置場所が変更されたのでしょうか。再就職等規制違反行為等の監視機能を強化するため、再就職等監視・適正化委員会が新設されたということは評価いたしますが、設置場所が変更されたことと監視機能の強化はどのような関係があるのか、お伺いいたします。
#232
○副大臣(大島敦君) お答えをさせていただきます。
 再就職等規制の実効性を確保するためには、専門性、客観性、公正性を備えた第三者機関において監視等を行わせることが適当であると考えております。一方、再就職等規制を適切に運用し公務員の再就職の適正化を図ることは政府としての重要課題であり、内閣の構成員である大臣が統括する組織において必要な機能を果たすことが必要であるとも考えております。
 このために、このような機能を果たすセンターの下にこれは独立性を担保した委員会を置き、中立公正の立場で規制の監視等に当たらせるとともに、センター本体と委員会が連携して再就職等規制等の適切な運用を確保し、職員の再就職の一層の適正化を図ることとしたものでございます。
#233
○糸数慶子君 次に、内閣総理大臣に対する勧告権についてでありますが、現行の再就職等監視委員会は、国家公務員法第百六条の二十一第三項の規定により内閣総理大臣に対する勧告権を持っています。
 しかし、改正後の国家公務員法第十八条の六第二項四号により、内閣総理大臣に対する勧告権は、再就職等監視・適正化委員会ではなく、民間人材登用・再就職適正化センターが持つことになります。これは委員会の設置場所の変更と関連していると考えられますが、監視機能を強化することを目的に新設された委員会が現存の委員会が持っている総理大臣に対する勧告権を持っていない理由は何でしょうか、そのことは監視機能の強化にとってマイナスになるとお考えになりませんでしょうか、御見解を大臣にお伺いいたします。
#234
○国務大臣(仙谷由人君) この話はなかなか、私どももどういう構成にすれば効果的にその機能を果たすことができるのかという観点から随分考えたのでございますが、今日、そこで、今回の法案に書かれておるものについて絵を作ってみましたので、今配付したものを御覧いただきながらちょっとお話を聞いていただきたいと思います。
 この種の監視委員会的なものは、やっぱり一つは独立して職権を行使できるかどうかということが一番大事であると私どもは思っています。それから、今回の場合には、これ公務員、一般職の国家公務員の前歴のある者はこの新委員会の委員については選任できない、就任できない。それから、委員長及び委員が国会同意人事にしてあるということで、中立公正な立場で監視機能を発揮することを法律上担保しておるわけでございます。
 この絵を御覧いただきますと、任命権者、各省の大臣に対して再就職等規制の遵守違反行為があった場合には、調査、勧告をして、この下の方に二本伸ばしておると思いますが、規制違反と疑われる場合があったら懲戒処分等の措置を直接この委員会が各省大臣に勧告すること、これは従来の機能もそうでありますが、そのまま残してあります。それから、規制遵守のため必要と認められる場合には、新たに指導、助言を直接任命権者に対してこの委員会ができるようなそういう規定ぶりにしてございます。
 それから、このセンター本体とは、諮問、建議というふうに書いてございますが、このとおり、諮問、建議ができることになっておりますし、先ほど大島副大臣の方からも申し上げたように、再就職等規制の遵守に関する指導、助言ができる、あるいは調査の審議ができる、調査権限を以前よりもはるかに強化したということでございまして、私は、独立性があることと権限を強化したことと、それから従来の機能である任命権者に対する勧告権限は従来どおり持っているということで、十二分の監視機能、あるいは違反行為に対する勧告ということが保障をされているというふうに考えているところであります。
#235
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 今、図で示していただきましたけれども、今日は第一回目でございますので、改めてまたこのことに関しても掘り下げてお伺いをさせていただきたいと思います。
 次に、天下りの問題についてでありますが、府省庁によるあっせんの事実は確認されていないものの、事実上の天下りあっせん慣行があるのではないかとの疑念を抱かせるような退職した公務員の再就職、いわゆる裏下りの問題についてお伺いいたします。
 国家公務員の退職管理の適正化を図るために、天下りの問題だけでなく、この裏下りの問題についても解決しなければいけないというふうに考えます。鳩山政権においては、この裏下りについてどのように考えていらっしゃるのでしょうか。天下りに該当しないため容認するという姿勢なのかどうか、お伺いいたします。
#236
○国務大臣(仙谷由人君) この裏下りの定義というのは大変難しい、定義の方から入ろうとすれば難しいと。
 私どもは、典型的な例である、もう指定席のように決まっているところに、だれがあっせんしたのか引き込んだのか分からないけれども、ちゃんとある省のある部局の人が座っていると。この種のものについては、やっぱり脱法的行為というか、我々が考える許してはならない天下りと、あるいはあっせん、実質上のあっせんをされた天下りと同視、みなすべきだろうというふうに考えております。
 これは一つ一つつぶしていかなければならないということで、きちっとした調査を行ってこの種のものをやめさせるように、先ほどの私が申し上げたこととの関係でいいますと、任命権者、各府省の大臣に、再就職等監視・適正化委員会が具体的な事例をちゃんと調査をして、そして懲戒処分等の措置を勧告したり、あるいは規制の遵守に関して指導、助言をするということを通じてこういう裏下り、俗に裏下りと言われている脱法的な行為をやめさせていくということが重要だし、それ以外にはちょっと手の施しようがないのではないかというふうに考えております。
#237
○糸数慶子君 今御答弁いただきましたが、この裏下りは事実上の天下りであり容認しないということでありますが、容認しないというのであれば、どのような方法でこの裏下りの問題を解決するのか、その裏下りの問題解決のために何らかの手だてがこの法案には盛り込まれているのでしょうか、お伺いいたします。
#238
○国務大臣(仙谷由人君) ここはまあ私に言わせれば、モグラたたきか、何ていうんですか、ああすればこうするみたいなことになりかねないんで、これはやはり私ども、今行政刷新会議の中に国民の声あるいは職員の声というコーナーをつくっておりまして、コンプライアンス違反といいましょうか、あるいはいかがわしい行為がある場合には是非通報をお願いしたいというか、連絡、報告をお願いしたいということにしてございますけれども、そういうものがこの監視委員会に寄せられて、監視委員会が自らの権限を行使して一つ一つつぶしていく。それ以外に私は、そしてそれを積み重ねていくという以外にどのような法制度上の措置をとろうとも、そういう積み重ね以外には私はないと思います。
 例えば非常に話を極大化して考えて、裏下りをした人を死刑というそういう制度は多分つくれませんけれども、極論すれば、そういう制度がつくられても、分からないうちはいいだろうということで、それからいろんな理屈を付けて行うと。そしてまた、死刑を法定刑として律するような、そんな大げさな話では多分この日本人の常識からすればないわけでありますから、それはおのずから過料、過ち料の過料とか、あるいは一体全体、刑事事件で問うような行為なのかということを考えれば、それは、だって、あっせんする方も自分のためにやっているわけではないと、あるいは目をつぶっているだけでそういうのが自然にできているんだみたいな、こういう世界の話をどのようにするのかと。
 私は、一つ一つ、情報提供があればそれを丁寧に調査をし、そして勧告をしていくということの繰り返し以外には、そして国民の皆さん方が、そういうことはやっぱり良くないよねと、これに対して公務員の皆さん方も、もうそんなことで非難を受けながら何年間かの飯を食うのを、そういうやり方をやめようよと、もっと、ペイは少ないかも分からぬけれども、気持ちのいい、生きがいを感じる生き方をしようじゃないかということをお考えをいただくということがまずは基本じゃないかと思います。
#239
○委員長(河合常則君) 時間来ましたが。
#240
○糸数慶子君 一言だけ。
 大臣の御決意に心から敬意を表しまして、終わりたいと思います。ありがとうございました。
#241
○委員長(河合常則君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、散会いたします。
   午後四時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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