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2010/04/05 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 決算委員会 第4号
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2010/04/05 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 決算委員会 第4号

#1
第174回国会 決算委員会 第4号
平成二十二年四月五日(月曜日)
   午後一時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     川合 孝典君     大久保 勉君
     外山  斎君     広田  一君
 四月二日
    辞任         補欠選任
     亀井亜紀子君     森田  高君
     富岡由紀夫君     行田 邦子君
     広田  一君     外山  斎君
     衛藤 晟一君     佐藤 正久君
     佐藤 信秋君     牧野たかお君
     山本 順三君     森 まさこ君
     山下 栄一君     風間  昶君
     仁比 聡平君     大門実紀史君
 四月五日
    辞任         補欠選任
     藤田 幸久君     大河原雅子君
     鰐淵 洋子君     山本 香苗君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         神本美恵子君
    理 事
                風間 直樹君
                谷  博之君
                松山 政司君
                丸山 和也君
                荒木 清寛君
    委 員
                相原久美子君
                大河原雅子君
                大久保 勉君
                金子 恵美君
                行田 邦子君
                外山  斎君
                那谷屋正義君
                平山  誠君
                松浦 大悟君
                水戸 将史君
                森田  高君
                有村 治子君
                礒崎 陽輔君
                荻原 健司君
                岸  宏一君
                佐藤 正久君
                牧野たかお君
                松村 龍二君
                森 まさこ君
                風間  昶君
                山本 香苗君
                大門実紀史君
                又市 征治君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    菅  直人君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    原口 一博君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 平野 博文君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  前原 誠司君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  福島みずほ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」))   仙谷 由人君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    川端 達夫君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        中井  洽君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      枝野 幸男君
       国務大臣     亀井 静香君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  松井 孝治君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚 耕平君
       総務副大臣    内藤 正光君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  階   猛君
       財務大臣政務官  古本伸一郎君
       国土交通大臣政
       務官       長安  豊君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    江利川 毅君
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        諸星 輝道君
   政府参考人
       内閣法制局長官  梶田信一郎君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   桑田  始君
       原子力安全委員
       会委員長     鈴木 篤之君
       宮内庁次長    風岡 典之君
       財務省主計局次
       長        中原  広君
       財務省理財局次
       長        向井 治紀君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   鵜飼  誠君
       会計検査院事務
       総局第二局長   小武山智安君
       会計検査院事務
       総局第四局長   金刺  保君
       会計検査院事務
       総局第五局長   真島 審一君
   参考人
       地方公共団体金
       融機構理事長   渡邉 雄司君
       沖縄振興開発金
       融公庫理事長   金井 照久君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十年度一般会計歳入歳出決算、平成二十
 年度特別会計歳入歳出決算、平成二十年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成二十年度政府
 関係機関決算書(第百七十三回国会内閣提出)
 (継続案件)
○平成二十年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百七十三回国会内閣提出)(継続案件)
○平成二十年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 第百七十三回国会内閣提出)(継続案件)
 (皇室費、内閣、内閣府本府、総務省、公営企
 業金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫の部)
    ─────────────
#2
○委員長(神本美恵子君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、川合孝典さん、山下栄一さん、衛藤晟一さん、佐藤信秋さん、山本順三さん、仁比聡平さん、亀井亜紀子さん、富岡由紀夫さん、藤田幸久さん及び鰐淵洋子さんが委員を辞任され、その補欠として大久保勉さん、風間昶さん、佐藤正久さん、牧野たかおさん、森まさこさん、大門実紀史さん、森田高さん、行田邦子さん、大河原雅子さん及び山本香苗さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(神本美恵子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(神本美恵子君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に荒木清寛さんを指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(神本美恵子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十年度決算外二件の審査のため、本日の委員会に地方公共団体金融機構理事長渡邉雄司さんを参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(神本美恵子君) 御異議ないと認めます。
    ─────────────
#7
○委員長(神本美恵子君) 平成二十年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、皇室費、内閣、内閣府本府、総務省、公営企業金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫の決算について審査を行います。
    ─────────────
#8
○委員長(神本美恵子君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(神本美恵子君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#10
○委員長(神本美恵子君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
#11
○委員長(神本美恵子君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。
 まず、社会資本整備総合交付金に関しまして原口大臣に質問したいと思います。
 社会資本整備総合交付金とは、これまでの補助金とどのように違うのか、また、どういうふうな意義があるのか、この点に関して質問したいと思います。特に、民主党マニフェストのひも付き補助金の廃止、一括交付金との関係がどういうふうになっているのか。さらには地域主権戦略会議での議論、そして四月二日、鳩山総理大臣の発言等を踏まえて原口大臣の御所見を伺いたいと思います。
#13
○国務大臣(原口一博君) 大久保委員におかれましては、地域主権改革にも大変なお力をいただいておりますことをまずお礼を申し上げ、御質問にお答えをしたいと思います。
 先日、総理からも再び、一丁目一番地の改革であるこの地域主権改革について、ひも付き補助金の廃止、一括交付金化に向けた強い御指示がございました。
 その中で、今回の社会資本整備総合交付金とは、平成二十二年度、国交省において、地方の自由度を高めた社会資本整備総合交付金二・二兆円が創設されたものでございまして、これは大きな方向としては地方の自由度を拡大するということで、一括交付金化に向けた第一歩でございます。
 この一括交付金化については、すべてのひも付き補助金を聖域なく見直して、今年夏に策定する地域主権戦略大綱の中に基本的考え方を盛り込んで、平成二十三年度から段階的に実施を目指します。義務付け、枠付けの撤廃、そして地方の出先機関の原則廃止、そして権限移譲、これを並行して進めてまいりたいと、このように考えております。
#14
○大久保勉君 是非頑張って原口大臣のリーダーシップを発揮されてください。
 続きまして、麻生内閣の昨年の第一次補正予算の執行、さらには予算の関係に関しまして本日は質問したいと思います。政権交代によりまして、昨年の一次補正予算及び執行がいかにずさんであったか、この例を挙げまして審議してまいりたいと思います。
 資料の方をお配りしておりまして、最初に資料の四、高度救命処置シミュレーターというのがありまして、こちらの予算に関して質問したいと思います。
 この高度救命処置シミュレーターを平成二十一年度補正予算で八百三台一気に導入した理由は何でしょうか。また、平成二十一年度本予算ではこういった予算はあったのでしょうか、質問します。
#15
○大臣政務官(階猛君) お答えいたします。
 まず八百三台を一気に導入した理由ということでございますけれども、救急業務の高度化を推進するため救急救命士が実施する救急救命処置等の手技、能力の維持向上が喫緊の課題となっているため、これらの訓練に対応可能な教育訓練用機材を必要とした、そのことによる八百三台の購入ということでございます。
 それから、平成二十一年度本予算でこのような高度救命処置シミュレーターの予算要求は行っていたかということでございますが、行ってはおりません。何となれば、平成二十一年度におきましては、消防庁全体の予算額は百三十二億円でございますけれども、消防補助金あるいは人件費を除いた自由に使えるお金というのは三十六億円でございまして、今回八百三台導入したとなれば、その大半を使わざるを得ないということで、本予算では予算要求は行っていなかったというものでございます。
#16
○大久保勉君 ということは、消防庁、自由に使える予算が三十六億円、そのうち今回は十五億円の予算ということですから大変な予算ですね。
 じゃ、これに関して詳しいことをお聞きしたいと思いますが、落札の日時、そして入札者が何人であるか、さらに落札者、落札率、さらには契約締結日等に関して質問します。
#17
○大臣政務官(階猛君) お答えいたします。
 入札日時は平成二十一年の八月十三日、入札参加者は二社、落札者は日本船舶薬品株式会社、落札率は九九・三三%、契約締結日は平成二十一年の九月七日でございます。
#18
○大久保勉君 是非、資料の一を御覧ください。いや、ここまで見ましたら、一般競争入札で普通の入札かなというふうになりますが、ここが非常に面白い構造になっています。一つだけ私が注目したのは、まず落札率九九・三三%、極めて正確な札入れをしているなということで調べてみました。
 それで、一般競争入札ということで二社が入札をしたということなんですが、いろいろ調べましたら、ここにからくりがあるんです。例えば、この入札を入れた会社といいますのは、あるメーカーの販売元です。で、製造者は一社ということなんです。ですから、一般競争入札に見せかけて実は随意契約だと、場合によっては官製談合じゃないかと、こういったことで、私は去年の九月からこの案件を調べてみましたら、出るわ出るわ、いろんな問題が出てきました。
 じゃ最初に、実はこのことに関しては原口大臣に御相談して速やかに改革をされたということがございまして、この点に関して原口大臣に質問しますが、一般入札として条件設定は適切であったのか、販売元が二社であっても製造元が一社で、本当の意味では競争ではないと、こういったことがございます。どう思われますか。
#19
○国務大臣(原口一博君) これも旧政権時代で行われたことでございますけれども、大久保委員が私に御指摘をいただいて、早速調査チームをつくりました。随意契約をやめるといいながら、実質一者入札、あるいはここの例にございますように、商社が二社であっても製造メーカーは一社と、それだと何のために一般競争入札にしたのか、それも疑われると。こういったことについて全省的に見直す、そのきっかけをいただいたのがまさに大久保委員でございました。私は今回の案件については、これもう処分もしておりますけれども、極めて不可解な案件だと、このように考えております。
#20
○大久保勉君 この契約の詳しいことをまず分析していきましょう。
 まず資料一で、契約金額といいますのが十二億五千六百万です。台数が八百三台ですから、これを割り算しましたら一台当たりが百五十六万四千五百円です。消費税が五%ですから、消費税を除きましたら一台当たり百四十九万円というものになります。これはどのくらいの数字かということで、ちなみに、資料二を御覧ください。
 これは、札幌市消防本部で同じシミュレーターの入札がありました。昨年の九月十日に公示されまして、開札が九月十七日になっています。そちらですが、これは二十一台ですが、そのときはレールダル製が百五万円、今回消防庁で入札した高研製というのが百二十九万円ということです。ですから、二十一台で百二十九万円で札入れをしているのに、八百三台、何と二割以上高い百四十九万で買っているということなんです。こういった実態が明らかになってきまして、これはおかしいなということで、そこで質問したいと思います。
 今回の契約、つまり八百三台の契約をするに当たりまして、ほかの団体に対してヒアリングをしたのか、また五年間どのくらいの価格で落札していたのか、こういった調査をされたんでしょうか。
#21
○大臣政務官(階猛君) 今回の予定価格の設定に当たっては、業者二社、主なメーカーがあるんでございますが、そのカタログにおける定価を参考価格としたほか、東京都、京都市及び大阪府の設置する救急救命士養成所における同種製品の契約実績の調査を踏まえまして、それらがおおむね百五十万円であったということで、その価格を参考にして設定しました。
#22
○大久保勉君 私も役所の方からそういう回答をいただきました。でも、実際こちらで調べましたら全く違っていまして、百万円ぐらいで落札したケースは多々あります。ですから、最も高いところをあえて三案件、四案件調べてきて百五十万円という数字を持ってきたというようにしか見えないような感じなんです。
 そこで、もう少し調べてきましたら、そもそも今回の八百三台の受注といいますのは、落札した高研社といいますのは、年間の販売実績の十年分という極めて大きいものなんです。ですから、そもそも八百三台、一気に入札をすべきかといった問題もありますし、さらには、これまでのこの機材の購入に関しまして様々な問題点があります。
 じゃ、まず一例から申し上げますと、平成二十一年五月十一日に開催された全国消防防災主管課長会議での説明資料、救急隊員の教育・訓練資材の配備で示された外観は適切であったのかということです。これは資料の三を御覧ください。こちらがそのときに配られた資料です。ですから、外観ということで、高度シミュレーターということで人形の絵がありますが、ちなみに資料四というのを御覧ください。こちらは株式会社高研のホームページになっています。高度救急処置シミュレーター・セーブマンの模型です。
 ですから、一業者のホームページの資料と実際に救急隊員の教育・訓練機材の配備用の人形が全く一緒でありまして、こういったものを使って検討するというのは、もう最初から受注先が決まっていたんじゃないの、こういった疑いがございます。
 この点に関して総務省はどう考えられますか。
#23
○国務大臣(原口一博君) これはおっしゃるように、落札率が九九・三%でもございますし、また、全国担当課長会議での配付資料に特定メーカーの製品の写真をそのまま使用したことは誤解を与えかねず、不適切であると。
 今後はこのようなことのないよう、今般策定した消防庁の契約手続等事務処理マニュアルにおきまして、仕様書等に特定製品等を類推させる表現は用いないように定めさせたところでございます。
#24
○大久保勉君 更に問題点があります。まず、資料三でどういった機材を購入するかというのを議論して、資料五、さらに高度救命処置シミュレーターの仕様書ということで、業者にどういうようなものを持ってこいというような仕様書です。この中に巧妙な仕掛けがあります。
 といいますのは、第二条、本体及び附属品、高度救命処置シミュレーター八百三台購入します、これはいいんです。第三条、形状等。形状は成人として身長百六十センチ以上百八十センチ以下、これは大人の身長と同じということで分かるんですが、質量、人形本体の質量は二十五キログラム以下であるということです。
 どうして二十五キログラムなんですか、質問します。
#25
○国務大臣(原口一博君) 仕様書の作成に当たっては、外部の専門家五人に対し、訓練資機材に必要とされる機能についてアンケートを実施し、そのアンケート調査において必須項目とする意見が多かったものの中から必要な訓練機能を設定しています。
 重量を二十五キロ以下としたというのは、搬送中であることを想定し、狭い場所などの条件が悪い救急現場を想定して訓練を行うため、重量が余り重くならないように設定したものでございますが、製造業者に対する事前ヒアリングにおいて示された納入想定製品の重量、これは、外国製のものが二十一キロ、高研製品二十キロを踏まえて設定したものだと言っておりますけれども、その項目も含め、特定業者を排除する意図を持って仕様書を策定したものではないというのが私に届いた答弁書であります。
 仕様書で定める要件のうち、必須の要件以外のものについてはより柔軟で競争を促進する内容とすることが必要だと、このように考えております。
#26
○大久保勉君 私の方で調べたところによりますと、こういった機材に関しては全世界で三社が競争力があります。今回落札をした高研社のやつは二十キロ台前半でありますが、もう一つライバル社、ノルウェーの会社なんですが、レールダル製の標準形は二十六キロであります。米国製は三十キロということです。ですから、今回のポイントは、八百台ということで極めて大量の機材を購入するということです。
 ですから、標準形の方が作りやすいんですが、それをあえて二十五キロ以下ということに設定して競争条件を厳しくする、若しくは排除した、さらには入札から落札までの時間が極めて短いということで、競争を排除したんじゃないかという観測がありますが、この点に関して、総務省、何か調べたことはございますか。
#27
○大臣政務官(階猛君) 御指摘の問題意識を踏まえまして、なぜ二十五キロ以下という条件が必要だったのかということをいろいろ調べました。
 やはり訓練をする際に、できれば軽い方がいいというニーズはあるわけでございますけれども、できれば軽い方がいいという中で、なぜ具体的に二十五キロという数字が出てきたのかということなんですが、これについては特定製品を排除する意図を持ったものではないというふうに消防庁の方は言っておりますけれども、御指摘のとおり、結果的に二十九キロと二十五キロという差でもってレールダル社に過大な努力を求めたとすれば、非常にこれは遺憾なことでございまして、今後は、そういう数値的な要件を定める必要がないものについては極力そういうものは入れないように、柔軟な仕様書の対応にしていきたいというふうに考えております。
#28
○大久保勉君 資料の六を御覧ください。こちらは、平成十八年二月二十四日に、公共調達の適正化に関する関係省庁連絡会議、「公共調達の適正化に向けた取り組みについて」という合意文書であります。その中に、公共工事以外の入札契約の改善ということで、一般競争入札の適切な実施というのが書いてあります。資料の六です。二の(一)一般競争入札の適切な実施。その中の下から二行目、「また、」の後です。「仕様書の作成においても競争を事実上制限するような内容とならないよう十分留意する。」というのが書いてあります。ところが、少なくとも平成十八年の時点でこういった覚書があったのに、平成二十一年の段階であえて二十五キロという数値設定をして競争を排除しているというのが見え見えなんですね。
 ですから、総務省自身は、元々公共調達に関してはチェックすべき総務省が、自らは極めて甘かったということじゃないかと思いますが、この点に関して総務省の認識、さらには総務省を含め各省がどのようになっているかということを質問したいと思います。
#29
○国務大臣(原口一博君) まさにこれは公共調達改革を新政権は行っておるわけでございまして、その中で与党の委員から大変大事な御指摘がありまして、私は、まさに横ぐしでもって随意契約をなくし、あるいは実質的一者入札をなくし、競争入札を、ある意味で政府を代表してやっている総務省でかかる事案があったことを強く危機感を持って受け止めています。
 その結果、二つのことを指示をいたしました。一つは、先ほどから申し上げた入札改革の徹底でございます。もう一つは、こういうものが、大久保委員、天下りとセットでできている、仮にあっせんのないものであっても、人質型天下り、創業型天下り、あるいは検査を見逃してもらう、先ほど人質型と申しましたけれども、補助金が付いた天下り、そういう持参金型天下り、この三つの体系について緊急調査を指示をいたしまして、そしてもうじきその結果が出るところでございます。
#30
○大久保勉君 続きまして、こちらの予定価格に関して質問したいと思います。
 今回の予定価格は八百三台で十二億六千四百七十二万五千円ということなんですが、この価格設定は適切であったか、どうしてこういった価格になったのか、この点に関して質問したいと思います。この場合に価格決定の参考となる見積書を要請したんでしょうか。
#31
○大臣政務官(階猛君) 見積書は特段徴求していないと思います。先ほど予定価格百五十万円の算出根拠についてはお話ししたんですが、それ以外のことはしておりません。
#32
○大久保勉君 それはどうしてなんでしょう。このことに関して、おかしいと思いませんか。
#33
○大臣政務官(階猛君) 確かにそのとおりでございまして、先ほどのような予定価格の決定の方法については、私どもとしましても、先ほど委員の方からは札幌の例が御紹介ありましたけれども、東京消防庁などでも低い価格での落札の実績がございます。
 そういったことを踏まえまして、今回、原口大臣のリーダーシップの下に特別調査チームも立ち上げましたし、また、常々これは設置されているものでございますが、契約監視会というものが総務省の大臣官房の下にあります。その契約監視会でも調査をしました。そして今回、契約監視会からは、八百三セットの大量の調達を行う際の予定価格設定のために数団体だけを調査するのは不十分な情報収集作業であったと指摘されております。
 そういったことを踏まえまして、今回、消防庁のマニュアルを作りまして、見積書を徴取するとともに他団体における納入実績額等を広く参考に設定していこうということで、これからはちゃんと改めていきたいというふうに考えているところでございます。
#34
○国務大臣(原口一博君) それに加えて、大久保委員が御指摘をくださった大変大事な視点でございますので、予算の効率的な執行のため、私の指示により、本年一月二十九日に副大臣、政務官を構成員とする予算執行監視チーム、これを立ち上げました。各省庁の長が契約など予算執行事務の管理のすべてを自ら行うことは現実的ではございません。しかし、それをもってしても、このような不透明で、大体八百台も納入していてどうしてこんな価格になっているのか、これは民間ではあり得ないことではないかと強い危機感を持って、そのチームを立ち上げるように指示をして、今動いているところでございます。
#35
○大久保勉君 是非、原口大臣のリーダーシップを期待したいと思うんです。
 ここは調べれば調べるほどおかしいんです。例えば、別の観点で質問しますと、札幌市消防本部のケースは二十一体です。大体十セットとか二十セットで納入されています。もっと少ないケースもございますが、八百三セットというのは極めて大きいんです。でしたら、そういった八百三セットも購入するんだったら、このオーダーというのは供給可能か、若しくは供給するのに本当に適切な価格で調達できるのか、こういった分析をすべきだと思うんですね。そのために必要条件としまして、例えばこのシミュレーターの製造元の日本における過去五年間の販売台数と市場シェア、高研、さらにはレールダルということで、ライバルの会社等も調べるべきだと思いますが、この辺りのデータは分かりますでしょうか。
#36
○大臣政務官(階猛君) 今回、実際に契約した製造元の日本における過去五年間の販売台数と市場シェアというものを調べさせていただきました。
 過去五年間で合計五百五十二台ということになっております。そして、そのシェアでございますが、過去五年間で六九%という数字になっております。
#37
○大久保勉君 五年間で五百五十二台ということは、少なくとも今回は半年間で八百三台を購入するということですよね。ですから、八年分ぐらいのオーダーですから、製造できるんですか。この点に関して階さんに質問します。よろしいでしょうか。
#38
○大臣政務官(階猛君) 済みません、先ほどの答弁で、シェアの数字ですが、六九と申し上げましたが、四九に訂正させてください。
 その上で、この半年の間に今までの、五年間累計の販売実績を大きく上回る八百三台、製造できるかどうかということでございますが、ここについては精緻な検証を行っていないんだと思います。
 これは、二社が主なこれまでの納入実績がある先でございますが、二社に対してヒアリングを行い、双方ともこれは対応可能だということを踏まえまして、この二社については生産能力、販売能力があるということを踏まえまして、発注の手続に入っているということでございます。
#39
○大久保勉君 これ消防庁からの資料ですから公式の資料ですが、これむちゃくちゃなんですよ。
 四月二十七日に補正予算閣議決定、五月十一日に全国消防防災主管課長会議が行われていまして、五月二十九日に補正予算が成立しています。六月二十四日に仕様書を公開するということなんです。この段階で八百三台作れということなんですが、実は六月の上旬に高研社はもう設備投資をしているんです。八月十三日、いわゆる衆議院選挙を前に札入れをしまして、開札をしています。九月七日、政権が発足する前には契約締結ということなんです。
 ですから、政権が交代する前に全部入札が終わって契約をして、もうキャンセルできないような状況にしていたと。さらには、この会社は設備投資までしていたんです。それも、その会社の規模から考えたら極めて大きい設備投資です。
 ですから、一つの仮説としましては、もう官製談合でおたくに落とすよ、だから設備投資をしてくれと、ほかのところは競争を排除しますよということを言ったんじゃないかという仮説もあります。
 実際に、あるところからの証言は、例えば五月十九日に関しましては、この段階では一社独占は絶対にさせないということを消防庁のK氏は言っています。六月二十五日、仕様書ができ上がった段階で一社独占仕様になっていたということで、ライバルの会社はびっくりしているという状況です。一社独占仕様といいますのは、細かいことは言いませんが、二十五キログラム以下にするとか、いろんな機能を付け加えているという状況です。さらに、六月三十日の段階では消防庁のK氏と何人かが会っていますが、今回の入札での残予算での救命士向けマネキンを購入することもあるので余り騒がない方がいいですというのを消防庁の担当が業者に言っています、これが六月三十日です。七月三十一日辺りに申込みがあったんですが、相手のところははねられています。ここで落札がありまして、八月十日の段階でもう一度、今度は同じK氏が、今後も救命士から高度マネキンの要望などがあるので、今後のこともよく考えてはという話をいただいたということなんです。
 ですから、このことが事実かどうか分かりませんが、こういった証言もあります。
 ですから、官製談合の典型じゃないですか。一つの要件としましては、極めて落札率が一〇〇に近い、九九・三三ですよね。この値段は通常の価格よりも極めて高い、三割から四割増し。台数も多いということで、業者としては非常に利益が上がりやすいんです。
 こういったことがるるありますから、私は非常におかしいんじゃないかと思って原口大臣と話をして、チェックをしているという状況です。この結果、政権交代によってこういった実態が分かってきたということなんですよ。ですから、その意味では原口大臣のリーダーシップは非常に高く評価しますが、ただ、どういう不正があったかということをもう少し調べてもらいたいと思うんです。
 これに関連しまして質問したいと思いますが、ここで問題だったのは、八百三台を作ろうとして、あっという間に公表から入札まで終わってしまったということです。ということは、このことは適切であったかということに関して原口大臣に質問をしたいと思います。
 つまり、仕様書の公表から入札までの期間は適切であったのか、特に、仕様書を満たすために調整を必要とする会社があった場合に、競争性の確保のために期間を延長するとか、場合によっては八百三台のうち三分の一ずつ、二年間とか三年間で分けるとか、こういったことも必要じゃないかと思いますが、どう思われますか。最終的には、政権交代前に消防庁の方は入札を終わらせようと考えたんじゃないのかと私は思いますが、その点に関して原口大臣の御見解を聞きたいと思います。
#40
○国務大臣(原口一博君) これ、入札公告から、仕様書の公表から入札までの公告期間については、本件調達についてはWTO政府調達協定等により必要とされている五十日間以上の公告期間を取っており、適切に入札手続が実施されたところというのが事務方から来た答弁書です。
 しかし、本件については、先ほどお話がございましたような、もしそれが、お話しされたことが事実だとすると、なぜ八百三台なのか、この本件予算だけではなくて、第一次補正予算を私たち政務三役で精査をいたしました。とにかくお金が付いたからそれを実行しなきゃいけないんだ、とにかく、特定のこれは支持との関係、各県にその落札のところ、あるいはこれは医療の分野だったと思いますけれども、ほとんどが特定政党の支持者のところへ入っていたり、そういうものが幾つも散見されたわけです。
 そこで私たちは、予算の執行を止められるものについては止めたというのが事実でございまして、今回なぜ、先ほど委員がお話しになった二十五キロという仕様をどのような根拠で入れたのかと、稟議書を出しなさいということを指示をしているところでございます。
#41
○大久保勉君 問題意識はもう全くそのとおりで、常識的に考えまして、五年間掛かって五百台しか納入していないのに半年間で八百三台導入しようと、それも仕様書を公表して一か月ぐらい以内に落札をすると。明らかに変です。その値段も、札幌市消防本部に対しまして三割から四割増しという高値で買っているという状況です。是非これもきっちり調べてもらいたいと思います。
 そこで、一般論に行きまして、消防庁の予算や調達に関して総務省会計課はどのようなチェックを行っているのか。また、体制は十分なのか。場合によっては、消防庁というのは総務省から独立王国をつくってなかなか手出しができなかった、その結果、こういった不正が発生したんじゃないか。さらには、消防庁と出入りの業者の癒着関係があったんじゃないか、政党を含めて。こういったことも疑義が出てきます。
 この点に関して質問をしたいと思います。
#42
○大臣政務官(階猛君) 委員御指摘のとおりでございまして、これまで総務省の消防庁以外の部署については大臣官房の会計課でちゃんと契約内容をチェックしておったんでございますが、消防庁については独立して契約手続をしていたと。言わばお手盛りの状況になりやすいということがあったわけでございます。
 そこで、私どもは今回、契約監視会で厳しくチェックしまして、これからは消防庁の調達についてもちゃんと総務省で見ていこうということで、しかも政務三役が中心になって見ていこうということで、先ほど大臣からもお話がありましたけれども、予算執行監視チームということで、予算が上がった後も契約に至るまで逐次我々がチェックして、おかしなものがあれば速やかに中止するなりあるいは取り消すなり、そういう手続を取りたいというふうに考えております。
#43
○大久保勉君 まとめの質問になりますが、例えば今回の取引で幾らの損失が国に出たのか、この点を分析します。
 例えば、札幌市消防本部が入札したのが、同じものでしたら百二十九万円です。ですから、今回よりも二十万安く調達しています。ライバル社でしたら百五万ですから、四十四万円安く調達できています。八百三台ですから、合計しますと、少なくとも高研社でしたら一億六千万円も高い調達をしたということです。さらに、レールダル製を購入した場合には三億五千万円高く購入しています。こういった実態が昨年の十月ぐらいには分かっていましたから、どうして契約を解除しなかったかという問題なんです。ここは非常に難しいんですが、契約を締結したのが九月なんです。ですから、政権交代した段階ではもう契約書が締結されていたと。契約を破棄をしようとしましたら、いわゆる違約金が発生するから、そういった問題もあります。
 そこで、政府の判断としては、それでも契約解除するのか、それともそのまま実行するのか、この辺りに関して原口大臣の御所見を伺いたいと思います。
#44
○国務大臣(原口一博君) 先生から御指摘をいただいて調査チームをつくり、そして不透明なところを一つ一つ明らかにしていくことができた、それがまず事実でございます。
 また、今回の事案を踏まえ、消防庁における契約手続の適正化を図るためにマニュアルを作成をいたしました。しかし、その上でも、今まで数々の判例があって、取引の安全やその契約の保全といったことについてのものがございました。今回、本来であれば、先ほどお話しになったレールダル社製品を入札に参加させていればもっと安く調達できたんではないかと。実際に一つのメーカーなのに商社が二つあって、それを競争入札とするというようなことについて、契約の相手方に仮に契約締結に当たり何ら落ち度がないということがあっても、私たちはこの契約の不備等が指摘されたことについては、今後、何らかの措置ができるというのが合理的な判断であるというふうに思います。
 しかし、そのときは、今委員がおっしゃったように、まさにもう契約がなされてしまっておりまして、今回契約を継続するものとしたところでございますが、更に新たな事実が出ますれば、またしかるべき措置をしてまいりたいと、このように考えております。
#45
○大久保勉君 九月七日に慌てて契約をしたことが幸いして、この契約は有効になっているということですね。もう二月政権交代が早かったらこういった実態はなかったと思うんですよ。
 この問題は、実は日本だけの問題ではありませんで、海外の大使館も注目しております。
 WTO政府調達協定との関連で問題になることはないのか、特に協定上、意見招請案件と考えているんじゃないかと。これは、ヨーロッパのある国の方からこういった意見もあると聞いておりますが、この辺りに関して現状はどのようになっておりますでしょうか。御認識を聞きたいと思います。
#46
○大臣政務官(階猛君) 御質問の趣旨は、WTO政府調達協定で定められた意見招請手続が必要であるにもかかわらず、それを経ていないのではないかと、こういう問題の御指摘だったかと思います。
 今回、まさにその意見招請の手続が行われていなかった、これは本当に遺憾なことでございます。この点につきまして、平成二十一年、昨年の十月八日にノルウェー大使館の公使参事官の方々が消防庁を訪問されていろんな御質問があったということで、これに対して私どもは、消防庁は真摯に対応したということでございます。今後はこのようなことが起こらないよう、消防庁としまして事務処理マニュアルをしっかり定めまして、適正な事務執行に努めるというふうな対応を取ることにしております。
#47
○大久保勉君 分かりました。
 今回は、問題を指摘して、原口大臣を始め、速やかにこの問題に対して対処されたと思います。更に一般化されまして、総務省のみならず全省庁に関しましてこういった問題を調べているということです。
 やはりよく考えるものですよね。一社しか入札しなかったら、これは競争入札じゃないと。あえて代理店を二社持ってきて、札入れは二つ、製品は一つと、見た目は一般競争入札になっていると。こういうことが頻繁に行われましたら全然見えないんですよね。ですから、やはり私ども決算委員会の方でいろんなことをチェックしましたら、場合によって、悪意がある人は更に新しいことを考えて更に巧妙な手段を使っていくということで、私どももそれなりにチェックしていく必要があると痛感しました。
 続きまして、資料の七、資料の八を見ながら、消防庁と関係があります消防団について質問したいと思います。
 消防団と関係が深い消防協会というのがございますが、まず原口大臣に質問したいと思いますが、消防協会とは法的にどのような団体であるのか、また政治的な行為ができるのかできないのか、さらには補助金が入っているのか、こういったことに関して質問したいと思います。
#48
○国務大臣(原口一博君) 各都道府県消防協会は、特別職の非常勤公務員である消防団員を中心に組織されているものでございます。このうち四十五団体は都道府県知事が認可した公益法人でございまして、二団体は任意団体でございます。
 なお、都道府県消防協会は政治的行為に関して特段の制限はない、消防団員の政治的な行為について特段の制限はございません。ただ、国又は地方公共団体から補助金等を受けた法人は一年間は政治活動に関する寄附をしてはならないこととされておりまして、また、国又は地方公共団体の公務員等はその地位を利用して選挙運動をすることができないとされているところでございます。
#49
○大久保勉君 そこで、補助金の定義なんですが、直接お金を、補助金を渡すというケースもありますが、例えば、この消防協会に対しまして何らかの便宜を役所が払う、例えば場所を提供する、電話代を提供する、職員がいろんな活動をすると、こういったケースはいわゆる補助金に当たりますか。
#50
○国務大臣(原口一博君) 国から都道府県消防協会に対しての補助金の投入はございません。ただ、多くの都道府県において、都道府県消防協会が行う消防団員の教育訓練事業あるいは功労者表彰事業等に対し補助金を交付していると聞いております。
 ですから、先ほどの国又は地方公共団体から補助金等を受けた法人は一年間政治活動に対する寄附をしてはならないといったところは、そこからくるものだというふうに思っております。
#51
○大久保勉君 ということは、基本的にこういった団体は政治活動はできないという認識ですね。
#52
○国務大臣(原口一博君) 政治活動に関する寄附をしてはならないということでございまして、都道府県消防協会に関する政治的行為に関して特段の制限はないというのが先ほどから申し上げているお答えでございます。
#53
○大久保勉君 資料の八を御覧ください。これをどう見るかなんですが、例えば石川県の消防協会の人事です。会長、副会長、理事が載っていますが、その中で市町村議会議員との兼職の方ということで丸を付けてもらっていますが、まずこちらに関しまして、所属の市議会と会派を教えてください。
#54
○大臣政務官(階猛君) 五人の地方議員の所属政党ということでございますが、調べましたところ、自由民主党の所属が三名、その他の二名については、ホームページなど公表資料で調べた限り、不明でございました。
#55
○大久保勉君 自由民主党が三名で、その他、これ保守系で自民党に近い会派であるということを私どもの事務所では確認したんですが、そういったことは、そこは確認してもらえますか。
#56
○大臣政務官(階猛君) 直ちに調査をさせていただきたいと思います。
#57
○大久保勉君 こちら、次のポイントとしましては、石川県に関しましては、会長が自民党の方です。消防団にも所属されていますから、いわゆる消防団という地位を使って政治的な行為がなされているかということです。例えば、この方の市議会選挙の場合に消防協会はどういう形で応援するのか、若しくは消防団という地位を使わないかと、こういった点の懸念があります。
 さらに、資料の七を見てください。例えば石川県に関しては、所属が、消防協会は金沢市で、県庁消防保安課内ということなんです。ですから、この辺りに関して、消防協会自身の政治的な問題、つまり会長が自民党会派である、さらに、直接補助金は入っていないかもしれませんが、いわゆる県庁の消防保安課というところで何らかの便宜供与がなされているんじゃないかと、こういった指摘がありますが、どう思われますか。
#58
○大臣政務官(階猛君) 今委員から御指摘があったように、都道府県消防協会の役員に地方議員が就任していることによって多々問題があり得るということは理解した上で、今後各都道府県消防協会について適切な対応を取ってまいりたいと思っておりますが、今のところ、失礼しますけれども、まだどういう実態にあるのかというものを正確に把握しておりませんので、先ほどの点も含め、引き続き調査をしてまいりたいと思います。
#59
○国務大臣(原口一博君) 各都道府県消防協会の役員がどうあるべきかについては、これは各都道府県消防協会の判断によるところでございますが、先ほど委員が触れられたように、国又は地方公共団体の公務員等はその地位を利用して選挙運動をすることはできないとされておりますことから、やはりそういったところについての留意が必要であると、このように考えております。
#60
○大久保勉君 ここは質問通告してないんですが、たまたまこの会長さんが、ある国政選挙のある特定の議員の後援会の会長とか、その後援会の会長というのは明らかに消防と関係あると、そういった地位を黙認されるようなことでしたら、これは政治的な行為と思われると解釈されますか。
#61
○国務大臣(原口一博君) これは前から、総務大臣としては個別の案件についてはお答えを控えております。その上で、一般論でございますが、消防、大変大事な組織でございます。公職選挙法や様々な法律にもとることのないような在り方が必要であるというふうに考えております。
#62
○大久保勉君 今度はお願いなんですが、実は、都道府県に関して、消防協会の所在地、若しくは政治的な関係の有無、若しくは役職者が政治家であるか、こういったことを調べてもらいましたが、実は多くの消防協会というのは市町村です。ですから、全国の市町村の消防協会に関して、すべて、どういう状況になっているのか、こういったことを大臣自ら調べるように指示をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#63
○国務大臣(原口一博君) 都道府県庁など公的機関の中に都道府県消防協会事務所が存在し、この事務所の使用とか行政財産の目的外使用ということについては、当該都道府県の判断の下で許可が行われているものと考えております。使用料免除についても、公益性等を勘案して都道府県が判断をしておるものでございます。
 ただ、委員が御指摘のように、不透明でいわゆる公益を特定の政治活動に地位をもって利用するということは、それはあってはならないことであるというふうに考えておりまして、実情を詳しく、問題意識に沿ってどのようにすればいいか、政務三役で検討をしたいというふうに考えております。
#64
○大久保勉君 ありがとうございます。
 それでは、最後の質問でありますが、三月十二日、参議院予算委員会で信用保証協会の天下り問題を議論しました。そのときに、枝野行政刷新担当大臣が、地域主権戦略会議の一員として考える、総務省からの注意喚起を検討してもらうという答弁がございました。これはどういうことかといいますと、全国五十二の信用保証協会がありますが、そのうち五十協会の理事長、会長は都道府県の副知事であったり若しくは教育長が天下っておりました。さらには、大阪市の場合が六十七年間、大阪府の場合が六十一年間、五十年以上天下っているところが約二十団体近くあったと思います。こういった実態に関して議論をしました。
 民主党の方はいわゆる中央官庁の天下り、わたりは禁止するということをうたっていますが、地方自治体の公務員の天下りに関してどのように考えるか、この点に関して原口大臣に質問したいと思います。
#65
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。
 三月十二日に枝野大臣が答弁をさせていただいておりますが、まさに国家公務員については、今回の改正案で内閣人事局が幹部職員人事の一元化を担うこととされるほか、今後、国家公務員制度改革基本法に基づき労働基本権の在り方や定年制度の在り方などに関する改革を総合的に進めていく予定でございます。
 一方、地方公務員法の改正については、委員の問題意識どおり、こうした国家公務員制度に係る改革の動向や地方の意見を十分踏まえた上で、地域の実情に応じた地方公共団体の取組を推進するため、必要な法整備を行っていきたいと思います。
 その前段に当たり、先ほどおっしゃったようなわたり、あるいは幾つか級数を作って様々な、同じ職であるにもかかわらず給与が違うというものについて、最初は大阪府と岡山市だけが報告をされておりましたが、本当にそうですかということで先日調査をし、結果を得たところでございまして、法整備の検討につなげてまいりたいと、このように考えております。
#66
○大久保勉君 是非大臣にリーダーシップを発揮してもらいたいと思います。非常に所轄範囲が広いと思いますが、この分野も極めて重要だと思います。このことを申し上げて、私の質問を終わります。
#67
○平山誠君 引き続き質問をさせていただきます。
 私は、昨年八月、繰上げ当選で参議院議員にならせていただきました民主党・新緑風会・国民新・日本の平山です。よろしくお願いします。三十年間ほどテレビの仕事をしておりまして、参院議員になる前から存じ上げている諸先輩、また大臣の皆様にお伺いすることで、政治用語等を知りませんので、御不快な点がありましたら御容赦ください。
 まず、私が二十年度会計報告に当たりまして、計算書十六万一千冊、証拠書類五千二百八十八万枚を対象に限られた人数、限られた時間を使いまして多くの不当事項や税金の無駄遣いの報告をいただきました会計検査院の御担当の皆様には、一国民として感謝するとともに、本日は参議院議員として敬意を持ってこの資料を使わせていただきます。
 それでは、内閣府担当ということですので、内閣総理大臣あてにありました意見についてお伺いをいたします。
 電子申請関係システムの利用状況に関して担当大臣にお伺いいたします。
 いわゆる小泉政権の目玉政策として電子システムが導入されましたが、非常に利用率が低調にもかかわらず、内閣総理大臣が長を務めるIT戦略本部の費用では、平成十七年度から二十年度まで政府機関六十五システムのうち四十九システム、合計で費用が千八十億、内閣では百十八億と、非常に高額を要しています。利用状況では、年間百件に満たないシステム、申請が一件に当たり三百五十七万もするという報告もされております。利用者のニーズや費用対効果、代替等、全く明確な指摘がないと十八年にも指摘させていただいているそうでございます。
 その点につきまして、前政権が残した負の遺産ではあると思いますが、大臣になられてどのような御指示を出されたか、お聞かせください。
#68
○国務大臣(川端達夫君) 私も一月にこの内閣府の特命担当でIT戦略本部の担当をさせていただくことになりました。
 先般、新内閣にとってのIT戦略本部の会合を開きまして、今までの組織体制を、やはり政治家主導でありますので、本部の下に今まではすぐに専門家の委員会があったんですが、その間に副大臣、政務官といういわゆる政治家が省庁横断的に大局的に判断できる仕組みをつくりまして、それでスタートをさせたんですが。
 今御指摘のようないわゆるe―Japan構想という中でいろんなことがやられてきました。そういう中で、私たちとしては、ITはいわゆる道具でありますので、これを使って、世の中が基本的に大きく変えることができる道具であるということで、国民の立場からの行政の在り方というものとしての政府のIT化、それから国民の側からのアクセスがしやすいといういわゆるワンストップサービスの実現という意味と同時に、自分の情報がいろいろありますから、それにいつでも国民は自分の情報にアクセスできるという世の中の仕組み、同時にいろんな仕組みをせっかくつくっていくのであれば、経済成長戦略の中で世界で使ってもらえるような仕組みとしてのビジネスチャンスにもしたいということでスタートをさせたわけでありますが。
 今までどうだったのかという検証が基本的には大変大事だということで、今までe―Japanを含めたときに日本の状況を申し上げますと、全部のいわゆる国民サイドからの申請・届出手続というのが約一万四千手続ぐらいあると。そして、年間で、それに基づいて申請されるのが五億五千万件ぐらいあるということで、これを、一万四千手続あるんですが、その中の七十一手続で、五億五千万手続のうちの四億二千万あるということで、ここに集中的に特化をして精査をして、会計検査院の御指摘もここに含まれているわけですが、今見直しを進めております。
 今おっしゃいましたように利用率が〇・〇五%のオンライン利用率とか、〇・〇九とかいうふうな惨たんたる実績のものもあります。これらを含めて八手続に関しては既にやめるということを決定をいたしました。
 加えて、本当に、見ていますと、手続をオンライン化することが目的であって、その手続をオンライン化すればこのように国民から見て非常に便利になるあるいは効率良くなるという視点がほとんど欠落しているのではないかと思えるような手続もいっぱいありました。そういうことを含めて総見直しを、こういう会計検査院の報告を踏まえて、趣旨に沿うような形でやってまいりたいと今思っております。
#69
○平山誠君 ありがとうございます。
 やめるのは非常に簡単でございますが、民間企業であれば多くの投資をした場合つぶれるということになりますので、国民の血税をより大切にしていただきたいと思います。
 次に、決算委員会の調査室よりいただきました資料に、内閣府科学担当大臣にただす必要があるということがありましたので、あえてお聞きします。
 二十年度科学技術関係予算は三兆八千百八億、二十一年度三兆三千六百二十八億、平成二十二年三兆五千七百二十三億と、極めて巨額な予算を配分されております。資源の乏しい日本において先進科学技術による国益誘導は政府の役目だと十分私も認識しておりますが、日本丸の科学投資マネジメントとして御担当大臣のお考えと御発想をお伺いしたいと思います。
#70
○国務大臣(川端達夫君) まず大前提として、科学技術が日本の国にとって極めて大きな意味を持つということはもう国民の多くの御理解をいただいているところだと思いますし、先般の内閣府の世論調査においても、科学技術を振興すべきという国民の圧倒的な関心と支持があるということはいいことだというふうに思っておりますが、事業仕分でも指摘がありましたような観点で申し上げますと、効率的、効果的で無駄がないのかということの目線でしっかり見直さなければいけない。同時に、重複していないか。無駄にも共通するんですが、重複していないのか。そして、そのテーマが国民にしっかり説明できているのかというふうなことが仕分を通じて非常に問題にされたことでもあるというふうに思います。
 今までは、先般通していただきました二十二年度予算までのやり方でいいますと、まずは総合科学技術会議が予算編成の基本的な配分方針というのを決めまして、重点化した予算等の資源配分方針、こういうことに重点化して科学技術予算は作るべしというのを総合科学技術会議が出しまして、それを受けて、各省庁がそれを読み込んで概算要求をする。その概算要求で出てきたものを総合科学技術会議が判定をする、S、A、Bという判定をするということで予算を編成するという仕組みでありましたが、これに加えて、やはりより効率的、重点的にやるためにはということで、これは予算編成上初めての試みでありますが、来年度の予算編成に向けては、概算要求前に各省庁の副大臣、政務官レベル、これは財務省も入って、総合科学技術会議が、例えば今年度ですと、ライフイノベーション、そしてグリーンイノベーションに特化をする、重点をするということが決まりましたので、それを受けて各省庁では、こういうことをやるべきだという議論を政治家ベースで横断的に全部で、財務省も入れて、粗ごなしをして、アクションプランを作って、それを受けて概算要求をすると。
 ここで既に、事前にトータルの方向付けと調整ができるということで、重複をせず連携を深めるという予算編成の仕組みに今回から改めようという試みをスタートをさせました。そういう意味で、概算要求の前に、重点課題に関しての各省庁間の横断的調整を行うという仕組みも含めて、より一層効果的、重点的にやろうということに切り替えることになりました。
 加えて、総合科学技術会議の機能をより高めるといいますか、どうしていくのかということで、政策の重点的な、戦略的な政策の課題の立て方と、予算の配分、原資の裏打ちの財源の問題と配分の方式というのを、どう国の、政治のリーダーシップでやれるかということを含めて、今までとやり方を変えた形での予算編成、そして科学技術の政策の実行に取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
#71
○平山誠君 ありがとうございました。
 大臣の英断を持った御発想と御判断を今後ともよろしくお願いします。
 続きまして、釈迦に説法ではございますが、子いわく、学べばすなわち固陋ならず、過ちはすなわち改むるにはばかることなかれ、このことで科学関係の質問を一つさせていただきますが、日本にとってエネルギー政策は大変重要課題だと私も認識しておりますが、高速増殖炉という、高速増殖という表現に皆さんが惑わされる「もんじゅ」という高速増殖炉がございます。
 お手元の御資料にあると思いますが、「もんじゅ」は、「常陽」、実験炉の後続としまして、一九六七年、設計が始まり、五千八百八十六億円という大きなお金を掛けて建設いたしました。一九九四年に原子炉が臨界に達し、一九九五年八月二十九日に発電を開始をいたしました。そして、一九九五年十二月八日、ナトリウムの漏えい事故を起こしました。そして、十四年間停止しております。
 本年、三十年以上古い設備、そのほか点検が足らないようなところで再開が予想されております。これまでにも二兆円規模の予算が投入され、停止中も十四年間、約年間二百億円、単純に計算しまして一日五千五百万という予算がこの「もんじゅ」につぎ込まれています。新政権になりまして、平成二十二年度の予算も二十一年度予算より二十九億円ほど多い二百三十三億円となっております。
 平成二十二年の予算編成に向け、事業仕分において独立行政法人日本原子力研究開発機構について論議なされ、「もんじゅ」の再開を指示されました一番の理由を行政刷新大臣、お伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
#72
○国務大臣(枝野幸男君) 事業仕分で「もんじゅ」を取り上げましたが、事業仕分でこれの再開を了とするとか、そういった議論をして結論を出したわけでは実はございません。
 もちろん、事業仕分でも、例えばそれぞれの政策の優先順位のある部分については議論をするということございます。あるいは、大変大きな政治的な課題についても当然議論をするということございますが、実は、基本的には事業仕分では、明らかに国民の目から見たときに生きたお金になっていない税金の使い方をしっかりと洗い出すということが中心でございまして、この「もんじゅ」については、いろんな御意見があるということは事業仕分の場でも出ております。
 ただ、大変大きな政治的なテーマでありますし、また、非常に単純に生きたお金かどうかということを国民目線だけで判断できるというものではない、非常に専門的、それから長期にわたった視点が必要であるということもございまして、事業仕分におきましては、経済産業省と文部科学省のエネルギー、そしてそれに関連する科学技術の発展についての責任と役割分担を整理をしてほしいと、その上で、責任体制をはっきりさせた上で別の視点からこれを継続することがいいのかどうかという判断をしてほしいと、こういうことの結論を出させていただきました。
 また、「もんじゅ」本体以外につきましては、見直しをしていただいて、削減できるところは削減していただきたいという結論を出させていただいて、これについては、もちろんこういった研究開発、継続がございますので、一気に全部なくすわけには、できませんが、これは削減を最終的にしていただいているところでございます。
 以上です。
#73
○平山誠君 ありがとうございます。
 私は大臣と反対に、金食い虫の無用な「もんじゅ」は直ちにやめて、逆にここに新聞にあるような、ビル・ゲイツさんが新しいシステムに投資するといったようなことを日本がいち早く先行してやり、世界をリードしていってほしいと、逆の立場の考えだということを言っておきます。
 そして、この図にありますように、次の実証炉、「もんじゅ」がたとえ動いたとしましても、次の実証炉で使うシステムはまるっきり二〇〇六年の段階から違うシステムを考えて構築してあります。実に、この「もんじゅ」が動かなくても次世代の高速増殖炉への道は断っていないというやり方で、そして「もんじゅ」さえもこの予算を使い、そして実証炉、実用炉と二段階の高速増殖炉を進めるに当たり、「もんじゅ」が最終的にどのくらいの予算を使うのか分からないと。
 このような状況の中で、「もんじゅ」が本年三月と言われていましたがまだ再開していませんので、再開ということで、再開に当たりまして原子力安全委員会の方から妥当という評価が出たということで、評価をお出しになりました原子力安全委員会の方からお話をお聞かせ願いたいと思いますが。
#74
○政府参考人(鈴木篤之君) 原子力安全委員会の鈴木でございます。ありがとうございます。
 お答えを申し上げます。
 「もんじゅ」につきましては、先生おっしゃいますように、この資料にもございます九五年にナトリウム漏えい事故というのがございまして、それ以後止まっておりますが、安全委員会といたしましては、当時専門家に集まっていただいて、このような事故が二度と起きないような再発防止策を十分に検討するよう点検項目を精査いたしました。それを規制行政庁を通じまして事業者に伝え、これまで事業者から規制行政庁にそれぞれ報告があるたびに安全委員会にも報告をいただき、安全委員会として段階的に確認してまいりました。
 今回、安全委員会はその試験運転を再開するかどうかを判断する機関ではございませんが、仮に試験運転を再開するとするならば、安全性は確保されているのかどうかということについて慎重に検討する必要があると、こう考えまして、昨年の九月からこれまた新たに安全性に係る専門家にお集まりいただきましてプロジェクトチームをつくり、その場でこれまでの事業者における取組及び規制行政庁である原子力安全・保安院の確認状況について審議してまいりました。
 その結果、その十四、五年前に起こした事故を契機に安全性総点検を事業者に求めてきたわけですが、その最終的な安全性総点検の結果について検討した結果、その点では安全性は確保できると。ただし、久しぶりに運転を開始するということにもしなれば、これはこれまで使っていない部品等を新たに使うこと、改めて使うことになることもあり、慎重に試験運転を再開するようにと。さらに、その際、ナトリウムにつきましては、やはり「もんじゅ」特有の技術でありますので、軽水炉の経験とは違ったものだということを十分認識した上で安全性に慎重に取り組んでほしいというような条件といいますか、付加的な留意事項を付け加えておきました。
 また現在、日本の原子力施設は耐震安全性の総点検をしている最中でございまして、「もんじゅ」につきましても新しい原子力安全委員会の耐震設計審査指針の下に耐震安全性が確保されているかどうかということにつきましても、これも専門家の先生方にお集まりいただきまして保安院の確認結果について安全委員会として更にその規制行政庁の確認結果が妥当かどうかを慎重に検討していただきました。これにつきましても、新しい審査指針に基づきますので、耐震設計上のその基準が大変厳しくなっておりますが、その厳しい基準を満たすかどうかにつきまして慎重に検討し、これについても新たな指針を満足しているという判断を専門家にいただき、安全委員会としてこれを決定いたしました。
 大きくその二つの点につきまして安全委員会として検討をし、運転再開の準備はその意味では整っていると、こう判断したわけでございます。
 ありがとうございました。
#75
○平山誠君 ありがとうございます。
 私は、東京大学や東京工業大学、原子炉開発に携わった学者の皆さんが、「もんじゅ」運転再開を反対する学者有志の一同という書類をいただきましたが、これを見ても、点検が不備で、何せ造ったのが一九八〇年代ということで、一九八〇年の車を見ましても、今二〇一〇年型の車が一リッター三十一キロも走るという最新の技術と八〇年型のモデルとどう競争しても、目に見えてシステムの違いや考え方の違い、そして金属でできているものはさびたり、折れたり、曲がったりすることもあると思いますので、その点を、機械とは壊れるということを頭に置きまして、壊れた場合にどうするかという危険回避も含め、今後とも安全委員会の皆様にはより厳しいチェックをよろしくお願いします。
 続きまして、もう一つ、「もんじゅ」の開発に関しまして、関連の施設に大きなお金が掛かっているということがあります。まず、お金の前に、次の資料の二枚目を見ていただけますでしょうか。
 高速増殖炉を稼働させるためには、プルトニウムという自然界にない燃料が必要です。プルトニウムは、ただいま日本で動いております世界中の八〇%が採用しています軽水炉型原子炉から排出するウラン238という言わば燃えないウラン、これを再処理しましてプルトニウムを取り出すという方法が必要とされます。そのために、六ケ所村という再処理工場が建設の必要とされました。しかしながら、「もんじゅ」の完成が遅れ、世の中が分からない言葉で、おいしい言葉ということでプルサーマル計画というような訳の分からない計画が生まれました。
 今日はそのことはさておきまして、ここにありますように、六ケ所村の施設で燃料を再処理しますと、御覧の右上にありますように、百五十メートルの煙突からはクリプトン、キセノン、ヨウ素、炭素、セシウム、ルテニウムといったような放射能がそのまま排出されるそうです。そのため、百五十メートルの煙突を造り、スピードが七十キロの排風機をもって大気に全量拡散させると。そして、海には廃液が、下の図にありますように、配管を使いまして三キロ先沖合の、四十四メートルの海中にトリチウム、テクネチウム、セシウム、アメリシウム、ヨウ素、プルトニウムといったような放射能を排出するそうです。
 無駄遣いの観点ではなく、この放射能を排出しますと、左の図のようにありますように、体の一か所にその放射能が特定のところに集まり、白血病を発生したり、あらゆる部位のがんが発生したりいたします。このことは、人間ですと〇・〇二ミリシーベルトで安全だと言っております。自然界では年間二・四ミリシーベルト浴びるそうですので、いわゆる一割にも満たないので大丈夫ということですが、これを魚介、海産物、また家畜、野菜、農産物にどのような影響を感じていらっしゃるかどうか、食品安全特命大臣にお伺いしたいと思います。
#76
○国務大臣(福島みずほ君) 食品の安全について六ケ所村や「もんじゅ」の観点から質問していただきまして、本当にありがとうございます。
 六ケ所村の再処理工場が本格的に稼働すれば、今、平山委員がおっしゃったようなものが、放出が想定される放射能がありまして、そのことについての食品の安全については本当に非常に危惧が持たれるところであります。ですから、今後、食品の安全についてどういう影響があるかということも、きちっと食品安全の観点、消費者担当大臣の観点からも大いに議論をしていきたいというふうに考えております。
 六ケ所村とそれから「もんじゅ」の件についてありましたけれども、原子力発電所の問題に関しても、例えば放射性廃棄物や様々な点も指摘をされております。また、食品の照射という点でいえば、放射線が照射された食品を食べることによる間接的な影響も想定をされるという問題があります。これは原子力発電所とは関係がありませんが、慎重な上にも慎重な態度を取るべきだと思っております。新たな核のごみを作らないよう早期に政策を転換することも必要だと思っております。
 いずれにいたしましても、食品安全を担当する大臣として、多くの国民の皆さんから不安や懸念が起きないよう万全の対策を立てていきたいと思います。
#77
○平山誠君 ありがとうございます。
 ちなみに、トリチウムという放射能は、世界最大の原発、柏崎刈羽原発の八万倍という量が空気中と水の中に溶け込むということで、机上の計算で、〇・〇二ミリシーベルトということで安全ということが机上の計算だけで保障されるのかと。フランス、イギリスでも海の汚染で背骨が曲がった魚が大量に捕れているということを聞いております。是非とも厳しいチェックを常によろしくお願いしたいと思います。
 そして、この六ケ所村の建設費に当たりまして、私がどうしても今日聞きたいということがございます。ちょっと時間もなくなってきましたので急がせていただきますが、原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律というのがございますが、科学担当大臣、御存じでしょうか。
#78
○国務大臣(川端達夫君) 承知しております。
#79
○平山誠君 内容は金銭に関してどのようなことかということを御承知でしょうか。
#80
○国務大臣(川端達夫君) 突然のお尋ねですので詳しく正確に申し上げることはできないかもしれませんが、核の平和利用に際しては、最終的に、核燃料を燃やしエネルギーを出すと同時に核の廃棄物が出ます。その分の最終の処理をすることまで含めてトータルで、再処理施設としての再利用もありますから、どうしても最終的に高濃度を含めた核の廃棄物が出ます。この廃棄物の処理まで含めてトータルでやらないと核の平和利用のサイクルは完結しない。しかし、今現状においては、技術的な問題以上に立地の問題で決まっておりません。
 そういう意味では、しかし最終的にはその処理に相当額のお金が要るということで、その分の費用を手当てをするためにできている制度だと承知をしております。
#81
○平山誠君 ありがとうございました。
 そのとおりなんでございますが、この法律、なかなか国会議員の方に聞きましてもだれも知らないという方が非常に多い。この法律で、建設から閉鎖まで約十九兆円のお金が掛かると言われております。その十九兆円のお金をどういうふうにやって集めるかといいますと、税金でもなく国民から直接いただくということがこの法律で二〇〇五年に決まりました。もちろんこの会場にいらっしゃる国会議員の皆様も御同意なさった内容です。
 その内容を経済産業省の方に請求いたしますと、このように真っ黒い計算書が出てまいります。この計算書の中によりますと、このお金をいつまで取るかということは、三百六十四年間お金を集めていいということになっております。ここに最終に三百六十四年と書いてあります。これは、沖縄電力を除く電力会社がお使いになると、一キロワットアワー、今でも二〇〇五年から三十銭から四十銭のお金を取られております。
 この三百六十四年後、二三六九年の人たちにこの日本の私たちの平和な負の遺産を渡すという法律が妥当なんでしょうか。仙谷大臣、ちょっとお聞きしたいと思います。
#82
○国務大臣(仙谷由人君) 原子力の話は、これは非常に専門的な分野と、人類がこの魔法のような技術をどのようにコントロールしていくのかという大変大きな課題であると思っております。
 私も先ほどから平山議員がおっしゃられた法律を制定するときには何らかの格好で関与をしておりまして、そういう長期間のツケ回しのようなことをするのが果たして妥当なのかという議論をしたわけでありますが、ただ、この問題は、短期的にも処理することができないと、こういう問題でありますから、今御指摘になったような、非常に、未来永劫というわけではないんでしょうけれども、我々の次世代、次々世代、さらにはもっとその先の方々にも御負担をお願いして、緩やかにこの問題を、核廃棄物の問題も処理をしていくと。そのうちにもっともっと適切な処理の仕方が考案されるといいましょうか、発明されるということもあるのかなということを考えながらこういう法律ができたわけで、ベストあるいはベターではないかも分からないけれども、現時点でやむを得ないと、こういう判断をしたと、そういう記憶をしております。
#83
○平山誠君 ありがとうございます。
 時間もなくなりましたのでこれで終わりにしますが、未来永劫というか、道路でしたら未来の人が使うチャンスもあるかもしれません。六ケ所村の再処理工場は四十年間で終了ということになっております。跡地を三百年守らなければ、管理しなければならないという人的な部分もあります。三百六十九年前というのは、江戸時代でいうと三代将軍の時代だといいます。三代将軍がつくったものを私たちが今現実をもってお金を払えるかというと、恐らく日本中の人が冗談じゃない、世界中の人が冗談じゃないということになると思います。
 この法律には附則に五年後に見直しということが書いております。ちょうど今年が五年目でございます。是非とも仙谷大臣、財政面におきましてもリーダーシップを取りまして、この法律を変えていただきますようによろしくお願い申し上げまして、これで終了いたします。
#84
○佐藤正久君 自由民主党の佐藤正久です。
 今日は、沖縄が抱える課題について官房長官と議論をしたいと思います。
 平成二十年度におきましても、沖縄の抱えている環境あるいは特性に基づきまして、内閣府といたしましても沖縄振興を行い、また内閣官房が主導して作りました防衛計画の大綱に基づいて在沖米軍の再編あるいは沖縄県民に対する負担の軽減というものに予算を執行いたしました。ところが、政権交代以降、普天間基地の移設の迷走によって、万が一それが、移設の要領とか移設先が二〇一四年という期限に間に合わない、あるいはいろんなことが起きてしまったら、せっかく平成二十年度に使った予算というものが無駄になりはしないかという危惧を私は今持っております。
 そういう意味におきまして、現在、普天間基地の移設問題について実務的に主導しておられます官房長官に、また、防衛計画の大綱を作る実務者の責任者であります官房長官にいろいろ質問をさせていただきます。
 本当に今、いろんな意味で一番仕事をしている、あるいは仕事をしないといけないのが多分官房長官だというふうに思います。本当に大変だなと。私は、安全保障という分野については与党も野党もあってはいけないというふうに思っています。そういう意味におきまして、予算委員会におきましても官房長官に、普天間移設、与野党協議をやりましょうというふうに呼びかけました。もう物の見事に振られましたけれども、そういう思いでおります。
 総理は、普天間移設に関しまして閣僚間の認識は統一していると、その総理の考えに基づいて閣僚が今動いているんだということを言われております。官房長官は女房役ということをよく言われます。総理の普天間移設に関する考えと官房長官のお考え、これは認識は一致しているということでよろしいでしょうか。
#85
○国務大臣(平野博文君) 総理の思いをきちっと体現すると、こういう立場で、官房長官としては当然総理の意思に沿って動かなきゃならないと、こういう立場であると認識をいたしております。
#86
○佐藤正久君 そうなんですよ。やっぱり官房長官は、取りまとめ役である以上はその意図を体して同じ認識でやっていると、そういう観点でこれからいろいろ質問をさせていただきます。
 それでなければ、それでなくても普天間が今迷走していると言われています。でも、ある有識者はまだ迷走もしていないと、まだ走ってもいないんだということを言う人もいます。本当にあと二か月間ないわけですから、本当に皆さんで一緒になって負担の軽減と抑止力の維持、これを何とかしないといけないと私も思っています。
 総理は覚悟を持って臨むんだと、この前の党首討論におきましては、命懸けで体当たりで行動すると、政府を信頼してほしいというふうに明言されました。官房長官も、総理と同様に覚悟を持って命懸けで臨むんだと、そういう認識でよろしいでしょうか。
#87
○国務大臣(平野博文君) 当然であると思います。
#88
○佐藤正久君 それでは、官房長官の覚悟とはどういうことでしょうか。
#89
○国務大臣(平野博文君) 総理が申し上げましたように、普天間飛行場の危険性の除去、並びに沖縄県民の負担を軽減する。当然その前提には、先生がおっしゃっております日本の安全保障の在り方を前提としての、その上においての普天間の課題について五月末までに結論を出すということに対して、出すべく最大限全力を挙げて尽くすと、これが私の覚悟でございます。
#90
○佐藤正久君 努力をするでは駄目なんですよ、命懸けということは。ここで、総理が五月末までに必ずやりますと、今、官房長官の発言は努力をしますと、やっぱり違いますよね。発言が違うと、やっぱり国民は不安になってしまうんです。総理は必ず命懸けでやるんだと、それで官房長官はここで五月末まで努力をします、これだとやっぱり違うと。
 ここでもうはっきりと官房長官から、五月末までに必ず現地の、地元の方の同意あるいは米軍の了解を取って方向性を決めるんだと約束してください。
#91
○国務大臣(平野博文君) 今そのために鋭意やっているわけであります。是非御理解いただきたいと思います。
#92
○佐藤正久君 はっきり約束できないんですか。五月末までにやりますと何で言えないんですか。総理は言っているんですよ。それで、官房長官は努力します、これでは、官房長官、女房役としては私はいかがかと思いますけれども、何でここで約束できないんですか、五月末までにやりますとどうして官房長官は言えないんですか。
#93
○国務大臣(平野博文君) 物事の進め方、表現の仕方はいろいろあろうと思いますが、少なくとも、総理は五月末までに結論を出すということですから、私も当然その総理の結論をしっかり出せるように頑張ると、こういうことでございます。
#94
○佐藤正久君 そのやっぱり覚悟というのは非常に政治家にとって大事だと思うんですね。国民新党の下地議員は、御存じのように、五月末までにこの結論が出なかったら議員を辞職するという覚悟があるんだということを言われました。総理も命懸けで覚悟を持ってやると何回も言われました。じゃ、その際は、結論が出ればいい、その結論が出なかった場合、そのときは総理を辞職するかあるいは解散するかという問いに対してはまだ明確に答えていません。でも、与党の下地議員はそのぐらいの議員辞職の覚悟を持ってやると言っているんです。
 万が一、五月末までに結論が出なかった場合、官房長官はいかがされますか。
#95
○国務大臣(平野博文君) 私の使命は、そういう進退のことではなくて、今置かれている問題を万全の体制で、全力でそのことを成し遂げる、それに全力を挙げる、これが私の決意でございます。
#96
○佐藤正久君 いや、それは当然ですよ。当然、補佐役というのは、総理の意図を体して全力でやると、当たり前です。でも、そのときにやはり政治家としての覚悟もあるわけで、下地議員は、そういう意味で、もう議員辞職ということを覚悟をみんなの前で言って、それで全力を尽くすと。全力を尽くすのはだれだって当たり前ですよ。総理が、親分の総理が五月末までにやると言ったら全力を尽くすのは当たり前ですよ。しかも、覚悟を持って命懸けで体当たりでやると、普通総理がここまで言うというのはないと思いますよ。総理が命懸け、体当たり、これは非常に重たい発言だと私は思います。だったら、やっぱり官房長官も、もっと前向きに、おれもそうだというぐらいの発言をしてほしいというふうに思います。
 本当にこの五月末までできなかったら大変なことだと私は思っています。やっぱりここまで先送りしてしまったこの責任というのは、やはり鳩山総理自身が、当初は年末と言っていたのをここまで五月末、沖縄の方が五月末と言ったわけじゃありませんから、鳩山総理が自分で五月末と言われたわけですから、これは内閣全体として真剣に取り組んでいただきたいというふうに思います。そういう思いを持ったという上で質問をさせていただきます。
 政府案、総理は何回か言われました。政府案、まだ中身は当然言えないでしょうけれども、政府案もうできましたか、官房長官。
#97
○国務大臣(平野博文君) 政府案というのは、三党連立であるわけですから、その連立政権としての案という意味合いと、総理自身がこういう考え方でという意味での関係閣僚の意思統一は私はできていると、こういうことで、それのことを前提に今調整を、それぞれの閣僚がそれぞれの役割を持って調整をしていると、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
#98
○佐藤正久君 総理は、党首討論におきまして、腹案という言葉をいきなり持ち出しました。今、前半で官房長官言われた三党での合意をしたもの、これが政府案なんですか。政府案と腹案の違い、これはどういうことですか。
#99
○国務大臣(平野博文君) 総理自身が腹案という確かに言葉を申しました。その案をもって、それを具現化すべく今調整をしている、その上で政府案に最終仕上げると、こういうことだと思いますけど。
#100
○佐藤正久君 ということは、まだ政府案はできていないと、腹案に基づいて今閣僚が動いている状況であって、まだ政府案はできていないということを今答弁されたという認識でいいですね。
#101
○国務大臣(平野博文君) 当然、これは三党連立政権でございますから、そこの調整を終えるということが政府案になるんだろうというふうに私は思います。
#102
○佐藤正久君 今初めて政府側の方からまだ政府案できていないという明確な答弁がありました。政府案はまだこれからだと。
 ただ、総理自身はこう言われているんですよ。三月二十六日に総理自身が政府案を三月末までに作る、政府案が一つでなかったら交渉にならないと。政府案という言葉を使って、三月末まで、政府案が一つにならなかったら交渉にならないと、当たり前じゃないですかというふうに言われている。ところが、三月三十日になりまして、政府案が一日、二日、数日ずれることは大きな問題ではない、三月末までに決める、これは法には書いてないと、こういうことを言われました。政府案は一日、二日、数日ずれても大きな問題ではないと言われました。
 今日は四月の五日です。三十日に総理が言われてからもう一週間ですよ。普通、数日というのは二ないし三日、いろんな辞書を調べても、長くても五日ですよ。おかしいと思いませんか。総理の言葉が軽過ぎるんですよ、政府案と言ったり、あるいは腹案と言ったり。しかも、政府案は一日、二日、数日、大きな問題ではない、法律に書いてない。当たり前ですよ。ちっちゃな子供だって、宿題が遅れたから、こんなの法律に書いてないって言いませんよ。でも、数日って言ったのであれば、そこは責任を持って、じゃ、まだできていないと言うべきでしょう。まだ待ってください、先送りしますと。まだ腹案の段階で政府案には至ってません。じゃ、総理の記者会見は何だったんですか。みんなの前で、二十六日に政府案と言い、三月までにやるんだ、三十日には数日の遅れは大したことないと。
 官房長官、おかしいと思いませんか、これ。総理の言葉は軽いと思いませんか。だったら、それを修正するのが官房長官の仕事ではないですか。
#103
○国務大臣(平野博文君) 総理自身は自分の思いを含めてそういう発言をされていると思います。決して一日、二日遅れたって問題ではない、こういうことによって、先送っているとか決まっていないとか、そういう短絡的にとらまえていただくのは私は適切ではない。内心の決意として総理自身が持っておられるそれを、きちっと手続を踏んでいない以上、そういう言葉の表現でおっしゃっている部分があると思います。
 当然、四月の、金曜日でございましたが、関係閣僚を集められて、こういう考え方だということで関係閣僚は意思統一をしている。そういうことですから、基本的には私は総理自身の大きな決断あるいは大きな思いはその中に含まれている、こういうことだと思います。
#104
○佐藤正久君 みんな迷うんですよ。やっぱり総理は、そういう思いを言うのであれば、数日という、大したことないと、使うべきではないですよ、であれば。みんな数日を待っている。
 言葉が、選挙のときに、普天間移設先、国外、最低でも県外と言われたとみんな知ってますよ。ところが、最近になって、三月三十日には今度は極力県外と。最低でも県外から極力県外という言葉をまた使う。またうそつき、裏切りと。沖縄の人は、何でこんな言葉が変わってしまうんだというふうにみんな感じますよ。だから、みんな信頼がなかなかできない、何でこういうことを言うのかと。仲井眞知事も言われて、聞いていたと思いますけれども、何で沖縄の人がこんなに怒るようなやり方、発言をするのか理解できないと。あれだけ国民との信頼関係が大事だと、私も予算委員会で総理に質問したときに明確に言われていました。であれば、それは説明の仕方もある。ゼロベース検討、いいんですけれども、前提事項があってゼロベース検討、その前提事項がまたいろんな面でずれてしまっている。
 予算委員会で私は官房長官に聞きました。地元の合意、何ですかと聞きました。もう一度聞きます。地元の合意というのは県知事の合意ですか、市町村長の首長の合意ですか、あるいは議会の合意ですか、あるいは住民まで含めた合意ですか。地元の合意、これはどういうふうに総理は認識されているというふうに官房長官はお思いですか。
#105
○国務大臣(平野博文君) 沖縄というふうに、今決めている状況で発表するわけにはまいりませんが、例示的に申し上げますと、地元の合意という意味合いは、一義的にはその住民の自治を預かる首長さんがあるだろうと思いますし、また二元政治でありましたら議会という立場でもあると思います。
 当然、大きな意味で県政の知事さんの御理解をいただかなきゃいけませんが、いずれにしましても、当該の自治体に対する説明をしっかりと果たした上で政府として決めていくと、こういうプロセスなんだろうというふうに思います。
#106
○佐藤正久君 そこが違うんですよ。
 党首討論、官房長官も聞かれていたと思います。総理は明確に住民の理解と言ったんですよ、地元。これは、今まで官房長官はずっと予防線を張ってきた部分をいきなり総理が上書きしてしまったんです。地元の合意、今言った県知事あるいは市町村長さんあるいは議会、住民。いきなり総理は住民の理解と、僕が直接地元の住民に説明するとまで言われたんですよ。総理の言葉ですよ。総理の認識と官房長官の認識が違ったらいけないじゃないですか。知事とか首長の合意も得る、住民の合意も得る、こういうことですよ、総理が三十一日に言われたことは。
 何でそこで官房長官はまた住民と言わないんですか。地元の合意、この前提事項なんですよ。はっきり言ってください。
#107
○国務大臣(平野博文君) 民主主義でありますから、住民の皆さんお一人お一人の理解を得るということは手続的にも大変なことだと思います。したがって、私は、間接的に住民の理解を得るべく手続を踏んでいくと、こういうことだと私は理解をいたします。
#108
○佐藤正久君 その辺があいまいなんですよ。はっきり言わない。だから、議会はどうするんだと。
 官房長官の思いとしては、やっぱり一義的には首長だと言われました。この前の予算委員会でも、全会一致の議会の反対決議は意味は重く受け止めるが、議会ではなく一義的には首長さんだと、明確に議事録でも残っています。それは官房長官、実務者だからそうなのかもしれない。だけれども、総理の発言というのはそうじゃなかったんです。官房長官の発言を上書きしてしまったんです。地元の理解、住民の理解を得るんだと、僕が行ってやると、ひざ詰めでやるということまで言われたんです。沖縄がどうか分かりませんけれども、みんなそれは期待が高まっていますよ、総理がちゃんと説明してくれるんだな。やっぱり総理の発言というのは非常に重たくて、信頼関係が大事だと言っているわけですから。
 それで、名護市長が当選したときにいろいろ言葉が、全部じゃなかったんでしょうけれども、官房長官の発言がややもすると誤って伝わったかもしれません。選挙の結果をしんしゃくする必要はないと、多分それは前後があって違う意味だと思うんですけれども。ただ、それでも、やっぱりみんなそこで一般論ということを言われましたけれども、万が一そういう地元の首長の合意もなくても特措法まで使ってやるつもりなのかというふうにみんな思っちゃうわけですよ、しんしゃくする必要はないと言われてしまったら。
 特措法を使う、地元の合意が得られなくても特措法を使う、これはありませんよね。これは前提事項で、それはないと明言できますか。
#109
○国務大臣(平野博文君) そういう極めて例外的なことを申し上げているつもりはございません。
 私はあのときに、佐藤先生にも予算委員会でしたかね、御質問あったときに言ったかもしれませんが、マスコミの報道の、報道の仕方によって極めて誤解を生む、私は、あくまでも検討委員会、いわゆる普天間の代替の施設はどこにしたら一番ベストなのか、どういうところがあるのかということを土俵に乗せる検討のときに、それぞれの地域の事情をしんしゃくしますと物事が土俵に上がらないじゃないですか、こういうことで、そういう場面ではそのことは横に置いて議論をいたしますよということを申し上げたわけでありまして、それから次のステージに行くときには、当然地元の皆さんの理解が得られるのかどうかということのまた検討をしていかなきゃいけませんが。まずベース案を作るときには、検討委員会というベース案を作るときにはそういう発言したことは事実でありますので、極めて私は住民を無視した、あるいは議会を無視したやり方をするという植付けをされてしまったものですから、大変残念に思っております。
#110
○佐藤正久君 質問に答えてください。今聞いたのは、特措法を使うということは、これは考えてはいないですよねと、イエスかノーかだけでいいんですよ。特措法を使うと、ないと言えばいいじゃないですか。
#111
○国務大臣(平野博文君) そういうことを頭の中に描いているわけではありません。
#112
○佐藤正久君 今言われたように、特措法を使わないと、しっかり住民の方にも説明をすると言われました。総理もそういうふうに言われました。じゃ、あと二か月です。地元の方々に大体いつぐらい、今月中とか来月とか、いつぐらいに地元の方々に政府案を説明される予定ですか。
#113
○国務大臣(平野博文君) これは先生にも是非御理解いただきとうございますが、物事を決めていく交渉相手がおられると、これを明言をしていくということは、先生も部隊で作戦を練るときに作戦の中身を明かすようなものじゃありませんか。そこは是非御理解をいただきたいと思います。
#114
○佐藤正久君 別に相手を言えと言っているわけじゃなくて、説明する時期ですよね、聞いたのは。中身は当然言えないに決まっています。大体、住民に説明をすると総理が言われました。僕が直接行ってやると言われました。あれ約束ですからね、もう国民に対しての。みんな見ていますから。
 じゃ、それは、地元に対する説明、あるいは総理はもう一個言われたんです、当然日本国民の理解も得なきゃいけないと。大したものだと思いましたよ。今回の問題というのはやっぱり安全保障の問題ですから、日本国民の安全にかかわる問題だから、当然地元の説明も大事だけど、日本国民にやっぱり説明しないといけないと。もう立派だなと思いましたよ。
 地元の方にも説明をする、当然国民の理解も得る、アメリカの方の理解も得る、総理は明言されました。でも、そのためには段取りがやっぱり必要ですよね、あと二か月ですから。地元の方に対する説明と国民に対する説明、そこはやっぱり相手が違いますから、だからその中身はまだ言えないでしょう。でも、時期的にはどういうような腹積もりでいるのか、これをお伺いしているんです。もしも時期が言えないんであれば、その大まかな段取りのスケジュール、これは当然あるというふうに認識していいですか。
#115
○国務大臣(平野博文君) スケジュール感は当然ございます。時期については答弁差し控えたいと思います。
#116
○佐藤正久君 明言、ありがとうございます。もうスケジュールはあるんだと、初めて政府側から、五月末までのいろいろの交渉の地元説明、あるいは国民への説明のスケジュールがもうあるということを明言していただきました。少し国民も安心されると思います。本当大丈夫かなと、またうそつかれるんではないかなというふうに思っている人も多いので、もう明言されたので安心しました。
 それでは、この前提事項を更に聞きますけれども、今までゼロベースで検討をしてきました、ところがここに来て大体腹案という形で少し集約されてきました、まだ政府案には至っていませんという話でした。それでは今、腹案という形の前提事項をお伺いします。
 嘉手納統合案というものがありました。普天間基地を嘉手納統合案にする、これはもう腹案には入っていないという認識でいいですよね。
#117
○国務大臣(平野博文君) 具体的なところについては、いろんな意味で予見を与える、いろんな意味で憶測を生むということで、先生のせっかくの質問でございますが、控えたいと思います。
#118
○佐藤正久君 おかしいですよ、それは。なぜかというと、北澤防衛大臣は既に嘉手納町の宮城町長に二十三日、嘉手納案はもうないと言っているんですよ。ここでまた官房長官がそれをひっくり返してしまったら、また嘉手納町民、沖縄県民、何だと、全然政府に対する信頼がなくなってしまう。
 もう嘉手納統合案はないという話で来ているのに、またこれは復活したんですか。だから、閣僚の発言というのはみんなばらばらだと困る。総理の認識はみんな一緒だと言っているのに、北澤防衛大臣は明確に言っているんですよ。それを官房長官は知らないんですか。
#119
○国務大臣(平野博文君) 防衛大臣がどこでどうおっしゃっているかは、防衛大臣の立場で申されているんでしょうが、私の今置かれている立場で、それはあるとかないとかいうことについては控えさせていただきたいということを申し上げています。
#120
○佐藤正久君 またこれ沖縄の明日の朝刊、みんな迷っちゃいますよ、官房長官、嘉手納統合案を明確に否定せずと。国民新党の案には報道ベースでは、分かりませんけれども、まだ残っているというふうに伝えられております、嘉手納統合案も。本当かどうか分かりません、私も、見たわけじゃありませんから。報道ベースではあるという中で、さらに北澤防衛大臣が否定したのに、ここで官房長官がそれを否定できないと、またみんな迷ってしまいますよ。
 腹案というものになったのに、まだゼロベースと同じなのか。腹案が固まっても、もう関係ないのはどんどん排除してもいいはずでしょう。だから、東富士の演習場も一部候補に挙がったと報道された。それを政府側が否定をしたから、演習場使用協定がまた動いたわけですよ。全部がゼロベースじゃもう時期的にないわけですから、そこははっきりと言っていただかないと。検討しているなら別ですよ。していなくて、防衛大臣、閣僚の一人が明確に言ったことを否定しない、どうかなと思いますよ。
 それでは、まだ言えないかもしれませんけれども、種子島、これは腹案には入っていない、そういう前提事項としては種子島、これは入っていないと否定していいですよね。
#121
○国務大臣(平野博文君) 個別のところについては私は、今せっかく先生がいろんなことを御検討いただいているんだろうと思っておりますが、お答えすることは差し控えたいと、こういうふうに思います。
#122
○佐藤正久君 私はしていませんよ。我々は現行案がいいと思ってここまで来たわけですから。
 それでは、官房長官、種子島も否定していないと、できないという状況だと、また腹案という状況においても。じゃ、現行案は腹案には入っていないということでいいですよね。
#123
○国務大臣(平野博文君) 先生もなかなかのあれで、どんどんせんち詰めのような感じで詰めておられるんだと思いますが、私はあくまでも、(発言する者あり)あくまでも私はその現行案ということから違う、(発言する者あり)よろしゅうございますか。
#124
○委員長(神本美恵子君) 静粛にお願いします。(発言する者あり)御静粛にお願いします。
#125
○国務大臣(平野博文君) よろしゅうございますか。
 あくまでも今までの前政権が現行案という格好でお進めになってこられた、こういうことは承知いたしておりますが、それを踏まえながら物事を決めるというんじゃなくて、ゼロベースで検討をしてきているということですから、個別の場所、所については、この今日時点の委員会で答弁をする、このことは私の立場で控えたいと思います。
#126
○佐藤正久君 現行案もそれは前提事項は否定しないと、今まで閣僚の言っていることと違ってきてしまうんですよ。防衛大臣も沖縄の方で、もう現行案本当考えなくていいよと言われていて、総理自身がですよ、総理自身が三十一日の党首討論において、私の腹案というのは現行案と少なくとも同等、それ以上の効果があると答弁しているんですよ。それで何で現行案が腹案の中に入っているかもしれない、こういうことを言うわけですか。腹案、現行案と違うって総理が言っているじゃないですか。そこまで隠すんですか、官房長官。
#127
○国務大臣(平野博文君) 隠すとか隠さないとかいうことではなくて、今この時期に物事を具体的に申し上げますといろんなところが影響を及ぼすということですから、私の立場ではここで答弁することは控えたいと、このように思っているわけであります。
 総理はもちろん、申し上げたことは、現行案より、よりいいものを探さなきゃならないということで、腹案としてはそういうことを考えているということは総理としては御発言されているのかも分かりませんが、私は今具体的に現行案がどうだと、排除しているのかということについては答弁を差し控えたい、こういうことであります。
#128
○佐藤正久君 だから国民は不安になってしまうんですよ。
 一番最初に私聞いたのは、総理と官房長官は認識が一緒ですかと聞いたでしょう。そうしたら、官房長官はそうだと言ったんですよ。総理はこう言っている、僕はそうは言えない。官房長官、女房役がサポートできなくてどうするんですか。総理は、現行案よりも僕の腹案というのは少なくとも同等かそれ以上なんだと言われているんですよ。なのに、まだ現行案も腹案の中に入っているかもしれない、入っていないかもしれない、言えない、これでは本当に国民が不安になってしまいますよ。もう二か月ないんですから。全部ゼロベースの中で隠ぺい体質の中にしてしまう、これではおかしいと思います。
 では、ちょっと今日パネルを準備してきましたので、(資料提示)多分言えないでしょうけれども、これからいろんな意味で一般論で議論をしていきたいと思います、書いてあるのはかなり一般論じゃないんですけれども。
 お渡しした資料、これを見ていただきたいと思うんですけれども、ここには、現行案と報道されている二段階案というものを比較しています。二段階案、これはまだ政府案とか腹案と違うかもしれません。これは当初、シュワブの陸上部に約六百メートルのヘリパッドを造って、ここに普天間のヘリ部隊を移動させて、その後、訓練とか固定翼機の一部を九州などに移動させて、最終的にはホワイトビーチ沖の、うるま市沖に人工島を造って、そこにできれば普天間のヘリだけではなく嘉手納基地とか航空自衛隊を集約するというふうに報道されています。
 地元の同意ということを考えると、現行案もあるいは今言われた、報道されている一案も両方とも厳しいという状況ですけれども、陸上案については名護の市長も反対、市議会も反対しています。ただ、現行案については市議会は反対決議していないんですよ。そこがちょっと違う。
 総理は、自分が考えている腹案というのは、抑止力の維持、危険性の除去、期間についても、現行案より、少なくとも同等、それ以上と言っているんですよ。
 じゃ、一般論で官房長官と議論いたしますけれども、普天間のヘリ部隊を沖縄以外の地域や島に移した場合の運用、訓練上の問題点、これはどのように考えますか。固有名詞は要りません。
#129
○国務大臣(平野博文君) 一般論としてで申し上げますと、運用に支障の来さない中であれば私は理解が得られると思いますが。
#130
○佐藤正久君 私の質問は、沖縄以外の島に移した場合の課題とかクリアすべき問題点は何ですかと聞いたんです。クリアするのは当たり前ですよ。
#131
○国務大臣(平野博文君) それは私は専門外ですから十分なことは申し上げませんが、申し上げられません。防衛大臣にお聞きいただきたいと思いますが。ただ、海兵隊の持っている機能を損なわない中での運用ができ得る範疇だと私は思います。
#132
○佐藤正久君 無責任な発言ですよ。官房長官が取りまとめしているんでしょう。それは防衛大臣に聞けという話ではなくて、しかも、官房長官が地元と説明するという窓口になっているという報道もあるんですよ。なのに、それを、説明はできないような、それは防衛大臣に聞いてくれ、こういうことを官房長官言われてしまったら、何のために取りまとめしているんですか。覚悟を持って臨む、命懸けで体当たりをすると言われたじゃないですか。それを人のせいにする、そういう発言は絶対やってはいけないと思いますよ。官房長官は取りまとめ役の、本当に今一番仕事をしないといけない責任者なんですから。それを、それは防衛大臣に聞いてください、そういうことをこの国会の場で言う、私は覚悟があるというふうには思えないと。
 やはり今言われたように、島に移した場合は、海兵隊の持つ一体性、地上部隊との一体性、あるいは兵たん部隊との一体性、それはあります。また、島に移した場合の一つの問題点としては部隊防護もあるんですよ。ある島に移す、そのときに敵の二十名弱の特殊部隊が上がってきたら、それを守るべき地上部隊がいなければ、あっという間に航空部隊せん滅ですよ。そういうことも考えないといけない。また、陸上案の場合は、六百メートルであればオスプレーの配備に、これも難しい、あるいは今使っている射撃訓練場もどこかに求めないといけない、いろんな課題があるということを一個一個考えて、総理は、抑止力の維持の観点からも腹案の方が現行案よりもいいということを国民に説明しないといけないんですよ。総理はそう言ったんですから。抑止力の維持も、また危険の除去も現行案よりいいんだと。
 しかも、期間も、二〇一四年と思っていたら、三十一日の党首討論、二〇一四年より早くやると言っているんですよ。びっくりしました。自分で一年前倒しですよ。二〇一四年より前倒しということは、二〇一三年末までにやると。すごいなあと思いましたよ。そういうすばらしい案があるんであれば、私は是非とも、いずれかの時点でしっかり説明する責任があるわけですから、現行案との比較で、じゃ危険の除去もやるんだ。
 自民党が今まで、自公政権でアメリカと合意したのは、二〇一四年までに普天間基地を返還する、そして危険の除去をするという合意でした。この前の予算委員会の発言でも、普天間基地は残るかもしれないと、有事のことを考えたら残ることもあり得るかもしれない、それでは全然、本当の完全返還と比べて本当にいいのかと。
 官房長官、危険性の除去においても、現行案よりも、同等若しくはそれ以上、これは総理が言われた言葉ですけれども、今、腹案、そういう方向で動いている、いいですね。
#133
○国務大臣(平野博文君) 先生、少し曲解されて物事を進められておりませんか。総理自身は、二〇一四年というロードマップに基づく流れの中で、一四年待たずにしても、何としてでも少しでも危険性の除去、負担を軽減できる方策を総理としては考えなきゃならないと、こういうことを申し上げている、私はそういうふうに理解をいたしておるところでございます。
 したがいまして、そういう中で、現行案よりもという、こういう表現ですが、現行案に劣らない、そういう危険性あるいは負担を軽減をする、こういうことで今五月末を目指して結論を出すと、こういうことでございます。
#134
○佐藤正久君 じゃ、普天間基地に関して聞きます。普天間基地は二〇一四年までに完全返還すると、これが現行案です。それよりもいいということでいいですね。確認します。
#135
○国務大臣(平野博文君) 元々のロードマップに書かれておりますのは、二〇一四年に返還を目標としてと、こういうことでございますから、そういうことの言葉での認識だと私は思っておりますが。
#136
○佐藤正久君 現行案でいくと、もう環境影響評価がほぼ終わって、今年からもう工事が始まるという段階だったんですよ。それは冷静に現行案と比べて、この新しい腹案、政府案なるものが、総理は明確に言ったわけですから、抑止力の維持の観点でも、危険性の除去の観点でも、時期という観点でも、同等、それ以上のものだと、効果があるんだと、それは総理の言葉ですから、それを五月末までにアメリカとも連立与党とも地元とも合意を取る、これは本当公約ですから、命懸けで体当たりでやる、総理の言葉、これがしっかりなされなければ、平成二十年度にもう一つの事業だけでも三十二億以上つぎ込んでいるんですよ、これがつぎ込んだ環境影響評価なりシュワブの工事がパアになる、これは決算上非常に問題だと私も思います。それよりもいい効果があるならいいですよ。是非その効果を見せるということを提示してほしいというふうに思います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございます。
#137
○牧野たかお君 自民党・改革クラブの牧野でございます。
 原口大臣、多分お忙しいでしょうから、冒頭質問をして、それでお帰りになって結構ですので。
 今日は、国有財産の管理等についても伺おうと思って、後半、思いましたけれども、まず、原口大臣には、この間予算委員会のときに私が質問したことでお答えがちょっと分からなくて、しかも時間がなかったものですからやり取りができなかったものですから、もう一度確認しますけれども、都道府県等の地方自治体が庁舎の一部を職員組合に無償で貸している問題について、私は都道府県の自治体のうち条例を作っているのは三分の一程度だというふうに申し上げたら、原口大臣は全部の四十七都道府県が作っているというふうにお答えになったんですが、私の言葉も足らなかったかもしれませんけれども、多分原口大臣がおっしゃっているのは使用料の減免条例のことをおっしゃったんじゃないかと思って、私は、特定の団体として職員組合、要するに自治労の労組に条例を作って貸すのを認めているところが三分の一ぐらいじゃないかというふうに申し上げたんですが、それはどうですか。
#138
○国務大臣(原口一博君) 牧野委員、ありがとうございます。
 委員の御指摘を受けて、私たちも調査をいたしました。総務省において調べたところ、地方公共団体が庁舎のスペースを職員団体の事務所として無償で貸与している事例があるかということでございましたけれども、すべての都道府県の条例に行政財産の使用料の減免に関する規定がございまして、条例の規定ぶりには多様なものがございますが、条例中に職員団体の使用等の表現を用いているかどうかについては、都道府県ごとに異なるものの、確かにございました。
 地方公共団体が地方自治法に基づき庁舎の一部を職員団体の事務所として使用させ、条例に基づきその使用料を減免することは直ちに不適切とは言えないものであると、こういう答弁をさせていただいたところでございます。
#139
○牧野たかお君 それはそのとおりで、私も、使用料の減免条例を作っているのは全部知っていたんですが、要するに、私は労働組合に対してその名前を明記して使用料の減免の条例を作っているかというつもりで聞いたんですが、それを、私が調べたのと大臣がお答えしたのと違っていたから、それで確認ができましたので、後いろいろやりたいですけれども、官房長官はお時間があるみたいですから、ここで結構でございます。
#140
○委員長(神本美恵子君) 原口大臣、御退席いただいて結構です。
#141
○牧野たかお君 続いて、決算報告に基づいてというか、関連をして質問をしたいと思いますけれども、この決算報告の百八十四ページに社会保険庁の職員の無許可専従、やみ専従の問題の検査結果を会計検査院は報告しています。今回の質疑の対象に厚労省は入ってないものですから、私は全般的なこととして内閣官房長官に伺いたいと思いますけれども、給与をもらいながら公務員としての仕事を放棄して労働組合の活動をしている、いわゆるやみ専従ですけれども、なぜこうしたことが起きるのか、その原因はどこにあるというふうにお考えですか。
#142
○国務大臣(平野博文君) 今先生御指摘のところについては、なぜそういうものが起こり得るのかということの御質問でございます。
 無許可専従につきましては、社会保険庁以外にも厚生労働省、農林水産省及び国土交通省の中の北海道開発局において明らかになったものでございます。各府省全体に広く常態化した事案ではない中での出来事だと、こういうことであります。
 なぜ起こったのかということでありますが、それぞれ事情があるかもしれませんが、概して言えば職員の勤務管理がしっかりと適切に対応できてない、その結果によるものだと思っておりますし、無許可専従の容認が事実上の慣行に、あるいは慣例、慣行になっていた、その結果として今先生御指摘の事象が起こったと、こういうふうに私は認識をいたします。
#143
○牧野たかお君 今長官の御答弁で真っ先に出てきた言葉が職員の勤務管理なんですけれども、私、職員の勤務管理の前に、こういう服務規定の違反をやるという、平気でやるという、それがいかに問題かという認識が、やっていた職員とそれをやらせていた労働組合になかったのが私は一番の原因だというふうに思いますけれども、その点いかがですか。
#144
○国務大臣(平野博文君) こういうことはあっちゃならぬことですが、職員の問題と労働組合のこれは問題だけではありません。これは、使用者の管理側にもこれは当然問題がある、そこの了解なくばこんなことはできない、こういうふうに思っていますから、これは本来二度とあっちゃいけない、こういうふうに私は思っております。
#145
○牧野たかお君 そのお答えは分かりますが、まず先に私が言ったことが一番の原因として挙がって、二番目にその勤務管理が来るならまだ分かりますけれども、ちょっと順番が逆じゃないかと思います。
 それで、今配らしていただいた資料ですけれども、これは人事院の資料を基に作らしていただいた資料ですけれども、二十年からですね、平成二十年、これは年度じゃなくて暦年でやるそうなものですから、平成二十年、二十一年、二十二年というふうになっているということでございますけれども、これだけの数が要はやみ専従で懲戒処分を受けていた、これは懲戒処分だけですので、厳重注意とか訓告とかは入っておりません。その数も入れたら何千人になりますが、これだけの数が平成二十年から出ているんですけれども、まずこれ人事院に伺いたいと思いますが、平成十九年以前の数というのは、これはどうなっているんですか。
#146
○政府参考人(桑田始君) お答え申し上げます。
 平成十九年以前でございますけれども、毎年の懲戒処分につきまして各府省から報告を受けて、私どもでは一般服務の違反でございますとか業務処理不適正といった事由別又は処分の種類別に集計を行っておりますが、無許可専従に係る懲戒処分だけを取り出した特別な集計は行っておりません。
 なお、念のため各府省に平成十三年、いわゆる省庁再編以降におきます無許可専従による懲戒処分の有無につきまして聞いてみましたところ、各府省からはそうした事由に基づく懲戒処分はなかったというふうに報告を受けてございます。
#147
○牧野たかお君 懲戒処分はないということでございますけれども、要するに平成二十年まで発覚しなかったというか、懲戒処分の対象になるように調査を各府省がしなかったから私は数が出てこないんであって、さっき長官でも御答弁の中に慣行という言葉がございましたけれども、要するに平成二十年以降であっても、二十年にあって、二十一年にあって、要するに各省庁がこうやって出ているのにかかわらず、また国土交通省の北海道開発局ではつい最近処分が出ましたけれども、要はほかの省庁で発覚して処分受けているのに、相変わらずほかの省庁ではやっていることがつい最近まであったわけでありますので、私は、処分者がなかったというのはやってなかったんじゃなくて、ずうっと、いつの時点から始まったか分かりませんが、ひょっとしたら戦後、昭和二十年代に様々な労働組合法だったり国家公務員法だったり、そういったものができたときからずうっとやっていたんじゃないかという推測をしていますけれども、官房長官はどういうふうに受け止められますか。
#148
○国務大臣(平野博文君) 推測で御答弁はできませんが、今先生御指摘のようなところはあるかもしれません。ただし、これはあくまでも推測の領域を出ません。
#149
○牧野たかお君 それでは、今度は会計検査院に伺いたいと思いますけれども、この報告書の中で社会保険庁のことが書いてありますけれども、平成十五年度から十七年度の三年間で給与又は負担すべきではなかった経費として、職員の給与、国家公務員共済組合の負担金、これは負担金というのは国庫の、国の負担金だと思いますけれども、共済の場合五〇%が国が負担しておりますが、そのことを挙げまして、三年間で一億六千五百万円余りが要は払うべきじゃなかったということで、給与をその処分を受けた人たちは返済をしていますけれども、共済の国の負担分についてはどこが返済をしているんでしょうか。
#150
○説明員(小武山智安君) お尋ねの共済組合の国の負担分につきましては、職員団体が国に返還したと伺っております。
#151
○牧野たかお君 これは、何となく分かりますけれども、なぜ職員の国庫負担金を公務員の労働組合が返済するんでしょうか。
#152
○説明員(小武山智安君) 国家公務員共済組合法では、職員が職員団体の業務に専ら従事する場合の共済組合負担金につきましては、職員が専従している期間中につきましては、職員団体が負担して毎月国家公務員共済組合に払い込まなければならないとされております。これは、要するに許可を受けて専ら専従する場合でございますけれども、今回の場合はその許可がなかったわけでございますが、これにつきまして国が負担するというのはおかしいんではないかというのが私どもの指摘でございます。
#153
○牧野たかお君 国が負担するのは確かに全くおかしいわけでございまして、ただ、本人の意思でやみ専従をしていたと私は思うんですが、意思がなければそういうことをしませんから。そこで、個人の負担を労働組合が負担するって何となく私はおかしい気がするんですけれども、その負担する根拠ってどこですか。法律の根拠とか何かの根拠があってそういうのを認めているかどうかということなんですが。これは人事院に聞いた方がいいのかな。
#154
○委員長(神本美恵子君) どなた、答弁。
#155
○牧野たかお君 じゃ、財務省。
#156
○政府参考人(中原広君) 国家公務員共済組合法の九十九条に費用負担の原則が規定されておりまして、専従職員の場合には、今お話にありましたように、国以外の者が、当該組合が負担する仕組みが認められておるわけでございます。
#157
○牧野たかお君 だから、それは専従って元々認められた許可をもらった人の話であって、要は服務規定違反であるわけでしょう。だから、その規定に多分私は、共済組合法の中にそういうやみ専従をした場合のというのは入っていないから、恐らくそんなものを想定していないはずですから、だから何で組合がそれを負担しなきゃいけないのと。要するに、個人の、違法、違法というか服務規定違反をやっているのに、そのペナルティーというのはその本人には掛からないのかと、そういう意味です。
#158
○政府参考人(中原広君) ただいま委員からもお話がございましたように、当該規定は専従職員を想定した規定でございまして、正規の専従職員でない場合については規定がないわけでございます。したがいまして、ちょっと今お尋ねの件については、具体的事情を私どもつまびらかに承知しておらないので何とも言えませんけれども、当事者間の了解でそうなったのではないかというふうに推察いたします。
#159
○牧野たかお君 その当事者間ってどういう当事者間ですか。
#160
○政府参考人(中原広君) 私ども直接的にその事案を承知しておりませんので、今申した推察以上の判断する材料を持ち合わせておりませんので、また関係する役所からもお話を聞いてみたいと考えております。
#161
○牧野たかお君 じゃ、いずれかの機会にそのことについてまた質問をしたいと思いますけれども。
 そういうふうに、はっきりしていないことを慣行でずっとやってきちゃっているんですよね。私はそういうところが問題だと。だから、慣行が直らないというか、幾らこういう何回も何回も平成二十年から発覚しても後を絶たないというのは、そういう部分をちゃんと根っこから何とかしようということが行政側にないから私はこういうこと続いていると思います。
 まだ続きますので、ちょっと待ってください。
 その関係で、私は同じように不思議に思ったことは、共済の国の負担分を労組が支払いさえすれば、やみ専従、すなわち服務規定違反をしていた期間も共済の加入期間になっているんですよ。これも何か、服務規定違反をして本来公務員の仕事をしていない期間まで加入期間としてカウントするのは、これはやっぱりおかしいじゃないかと思うんですが、これ参考人でも、峰崎副大臣が手を挙げているからどちらでも結構ですが、お答えを願いたいと思います。
#162
○副大臣(峰崎直樹君) 牧野委員に実はちょっと先ほど私こう当てたのは、私は元々純粋に労働組合育ちで、民間の労働組合にも入っていましたし、地方の公務員組合にもおりまして、過去のいろんな経過を実は先輩方々から聞いたことがあるんです。
 先ほど、なぜこんなことが起きるのかということの背景に、これは私が、ちょっとこれ聞いておいて、参考になればと思うんですが、昭和三十年ごろ、地方自治体の組合で現業職場、例えば交通局あるいは清掃の業務とか、そういうところの出身の組合の三役とか委員長が、団体交渉が必要になっているのにどうしたんだと言ったら、勤務していると。それはそうですよね、当然。そうすると、いや、当局側がどうしても団体交渉を早く急がなきゃいかぬから、やめて来てくれないかと。そうすると、当然のことながら、ある意味ではやめろという指示が下りてきて、それで交渉なんかをやり始めたらしいですね。どうもそのとき辺りから、私、先輩に聞いた話ですから、その辺りから実は労働組合の、当局側が、じゃ月何十時間は是非交渉のために必要とされる時間として休んでもらって結構ですとか、つまり仕事をですね、そういうところから始まったというふうに、私ちょっと自治体の組合にいたものですから、先輩の方々から聞いたことがございます。
 そういう意味で、なぜこういうふうに広がってくるのかということの原因は、先ほど官房長官はお聞きになったんですが、こういうふうに広範囲に広がっていく背景というのは、もう一つはやはり労働組合の基本権、この問題がある意味では労使の間でなかなかこれ十分、本来は労働基本権が回復されていればある意味では非常に正常なものになっていくんじゃないんだろうかと思うんですが、今申し上げたような経過もあって、これはなかなか組合の側だけじゃなくて、そういう問題も私はあったやに聞いておりますので、それは是非ひとつちょっと付け加えさせていただければと、こう思っておりますし、またもし疑問があれば私も大いにそういった点は、これ別に決して既得権を守れということを言っている、あるいは法律を守るなと言っているんじゃなくて、ある意味ではそういうことが起きてくる大きな背景というものにはそういうものも実は非常にあって、そこから、労働組合間の情報交換の中から広がっていくということが十分あり得るんだろうというふうに思っています。ちょっとこれは質問でもないことをおっしゃったんですが。
 それで、やみ専従の期間というのは共済年金の計算の基礎となる加入期間に、実はこれは民間の厚生年金も大体そうでございまして、いわゆるやみ専従の期間であっても組合員として引き続き加入し、保険料も負担することになるので、その期間も共済年金の計算の基礎となる加入期間、組合員期間としているもので、これは厚生年金でも実際に専従しているときの、仕事に就いていないときの問題なんかも同じように扱われているということで、ここは横並びに実は、やみ専であろうと、とにかく共済年金としては支払われればそれに対してお金を支払うと、こういう権利が生じるという点については同様になっているというふうに私どもは承知しております。
#163
○牧野たかお君 民間の厚生年金と、公務員である、国家公務員ですので国民に奉仕する立場の公務員と、先に民間がそうだから国がこうだというのは私はちょっとおかしいなと思います。
 それと、今はやみ専従の話をしましたけれども、やみ専従だけじゃなくて、要はほかの不祥事を起こして停職三か月とか五か月という人もいますよね。そういう場合、やみ専従は慣行で今までその期間の加入、要は、懲戒処分受けたときの間の負担金は労働組合が払っていますけれども、ほかの不祥事で、例えば停職三か月とか停職五か月になった人は要は仕事をしていないわけですね。その間も加入期間になっていて、しかも五〇%国の負担を払っているわけですよね。それも私は、要は停職を受けて仕事をしていないのに、それを加入期間と認めて、さらに国が五〇%を負担しているというのは、これはちょっとおかしいと思いますけれども、まずそれは、僕が言っているのは正しいですね。正しいというか、合っていますね。
#164
○政府参考人(中原広君) お答え申し上げます。
 ただいま懲戒処分を受けた者の取扱いについてお尋ねがございました。
 先生よく御案内のように、共済年金につきましては、先ほど副大臣から申しましたように、基本的に厚生年金と同様のものとなっておるところでございますが、民間の企業年金の状況などを考慮した若干の上乗せとして職域加算の部分が設けられております。
 当該職域加算につきましては、公務員制度の一環としての性格を有するものでございますので、禁錮以上の刑に処せられたり、懲戒免職、停職処分を受けた場合には、職域加算部分のうち事業主である国の負担部分については五年間その支給を制限するという現行制度になっております。
 このうち停職というふうなお話ありましたけれども、停職の場合は、停職期間の月数に相当する職域加算部分の二五%が停止されるという制度になっております。他方、厚生年金に該当する報酬比例については、先ほど副大臣からも重々申しましたように、横並びで、そういう扱いにはなっておりません。
#165
○牧野たかお君 給付制限のことも聞きましたけれども、具体的に言うと、じゃ、例えば共済年金に四十年加入していた方がいらっしゃって、その方の場合、標準的な月額にして幾ら共済年金が給付されるか。そして、今おっしゃった給付制限というのは、例えば懲戒処分の停職三か月だったらどのぐらい減額されるんですか。
#166
○政府参考人(中原広君) 御指摘いただきました加入期間が四十年で停職期間が三か月の場合についてでございますけれども、平均標準報酬額を仮に三十六万円と仮定いたしまして年金額を試算いたしますと、月額では、受給する年金額は厚生年金相当が十万五百七十五円、職域加算部分が二万百十五円の合計十二万六百九十円となります。
 このほかに基礎年金がございますが、当該受給者が三か月の停職期間を受けたというような場合を考えますと、加入期間が四十年、すなわち四百八十か月でございまして、これに対して停職期間が三か月ですから、職域加算額二万百十五円に四百八十分の三、すなわち〇・六二五%を乗じたものの二五%が減額されるということになりまして、金額で申しますと、月額は三十一円、五年間で総計千八百六十円の支給停止ということになります。
#167
○牧野たかお君 月額をなるべく少なく言ったなと思いますけれども、要するに基礎年金部分で自分がそうで奥さんが主婦でいらっしゃった場合は、合わせて十三万足しますんで大体二十五万幾らぐらいが月額で給付されるわけですけれども、それで三か月、要は懲戒処分で停職を食らったって、月二十五万七千円のうち三十一円しか引かれないわけですよね。
 それが、何にも私は、要は抑止効果とか、何というのでしょう、ペナルティーには実質的には全くなっていないと思うんですよね。二十五万七千円のうち三十一円毎月減らされると、それで、しかも五年間だけですよね。これはちょっと幾ら何でも私は制度としてすごく甘いなと思いますけれども、官房長官に、さっきからの一連の、加入期間はそのままカウントされるわ、要するに給付制限するわといっても、月三十一円ぐらいしか要は減額されないって、こういう制度は私はもう一度検討し直してはどうかと。
 とにかく、今の民主党政権は公務員制度改革一生懸命やるというふうに標榜されていて、今回の国家公務員法の内閣の人事局をつくるという法案を出されているわけですよね。だから、こういうところに手を付けないと私は何も公務員制度改革なんてできないというか、要するに中身は何にも改革にはならないと思いますけれども、その点いかがですか。
#168
○副大臣(峰崎直樹君) ちょっと先に。官房長官は後で全体としてのがあると思うんですが。
 牧野委員、先ほど、いわゆる年金制度の一階建て、二階建て、そして三階建てとあって、いわゆる一階建て、二階建てというところは、これは厚生年金もこの共済年金も考え方としては同じなんで、これはある意味では全体のいわゆる一つの大きな枠の中に入っているわけですから、これはそうです。残されている三階部分のところだけの上乗せ部分の、そこに実は減額が対象とされるということでございまして、ここは同じ公的年金で、厚生年金においても加入期間中に何らかの不祥事があったとしても、それによる支給額の減額はないわけでありますから、そういう点で三階建て部分だけに出てくるということでございます。
 そういう意味では、保険料の拠出実績に応じて給付を行うと。その老後生活を保障するという公的年金の性格は、一階建て、二階建てでやっぱり基本的には守っていけるようにして、三階建ての部分のウエートが低過ぎるんじゃないかということであったとしても、いわゆる基礎的な十三万幾らの基礎年金とその上の十二万の部分だけは、そこまではやはり公的年金のある意味では生活保障という点で、これは拠出もある程度そこはやっているわけですから、ここは権利として保障していくというところは守られているんじゃないんだろうか、また守られるべきではないんだろうかと。
 問題はそこの三階建ての部分だけだというふうに私は思っておりまして、その分が非常に低いか高いかというのは少し議論があるのかなというふうに思いますが、そこは基準にも従ってそこを減額していくと。その処分に応じて減額の度合いが違っているわけですから、そこはそういう理解で私は整理をしていったらいいんじゃないかなと思っております。
#169
○国務大臣(平野博文君) 先生の御質問聞いておりまして、なるほどという思いが致すところがございます。
 厚生年金がこうだから横並びで公務員共済はこれでいいと、こういう理屈には私は立ちにくいものだと思います。しかし、現行の流れの中で申し上げますと、今副大臣が申し上げたことだと思っておりますし、そういう原型をつくる今の慣例、慣行、こういうことがやっぱりその原型になっているわけでありますから、各府省においては厳しく服務規定をやっぱり確立をする、こういうことで、今先生御指摘のあるようなことのないようにしっかり対処してまいりたい、このように考えているところでございます。
#170
○牧野たかお君 しっかり対処というか、大体やってはいけないことでありますので、それは当たり前のことだと思いますが。
 私が具体的に申し上げてきたのは、要は不祥事を起こしたり、公務員として仕事をしていない停職期間の間を加入期間に認めるということをまず私は考え直した方がいいと。それともう一個は、今、峰崎副大臣おっしゃいましたけれども、一番上の企業年金に当たるところですけれども、そこの部分の、要は四十年だったら四百八十分の三という掛け算が大体間違っていますので、そこら辺をまた徹底的に私は、ゼロベースで見直すとよくおっしゃっていますから、ゼロベースで見直してもう一回つくり直してもらいたいなと思います。
 次の国有財産の管理について移りますが、報告書の六十一ページから六十五ページに、これは内閣府(発言する者あり)そうですか、じゃ、あとは副官房長官にお答えをしていただきたいなと思いますけれども。
 報告書の六十一ページから六十五ページに、内閣府に対して国有財産等を国有財産台帳等に適切に記録するよう是正改善の要求をしたという報告がありますが、この問題に関連して質問したいと思いますが、副官房長官、ひょっとして予算委員会のとき聞いていなかったらお答えしようがないかもしれませんが、要するに、あのときに予算委員会で指摘したんですが、財務省と厚労省と農水省と国交省の四省の本省だけで庁舎の一部、一部といっても霞が関の中で千四百平米を労働組合に無償で提供していると、貸与していると。
 民間業者の例えば自動販売機とか売店とか、そういうところの賃料を調べたところ、ちょうど真ん中ぐらいの、上が三万八千円で下が一万六千円か七千円だったと思いますが、ちょうど真ん中を幾つかの例を取ってみると、年間二万七千円で一平米当たり貸していると。千四百平米を、その民間業者に貸している二万七千円という数字を掛け合わせますと、年間、本省だけで三千八百万円ただで貸していることになるんですけれども。
 会計検査院にまず伺いたいんですが、会計検査院はよく無駄遣いとかいろんな、庁舎も含めて国有財産の使用についていろんな厳しい指摘をしていますけど、この三千八百万円、本来、民間業者平均として貸したなら三千八百万円入ってくるところをただで貸しているんですが、この実態について会計検査院はどう思いますか。
#171
○説明員(鵜飼誠君) お答えいたします。
 今先生御指摘の、千四百平米のスペースを労働組合に対して無償で提供しているという事実につきまして、まだ事実関係につきまして詳細に把握をしておりませんので、今後、十分な検査を行い、適切に対処してまいりたいと考えております。
#172
○牧野たかお君 じゃ、調査をして会計検査院が指摘する場合もあるということですね。
 これも会計検査院に聞いた方がいいのかもしれませんけれども、これどこに聞けばいいのかな。財務省の方がいいのかな、理財局が来ているから。
 要するに、国有財産法というのが、私も財務省の理財局からもらったり自分でいろいろ取り寄せてみたんですが、地方自治法には減免の、先ほど原口大臣がお答えしたみたいに、条例で使用料を減免できるというのが書いてあるんですが、条文として。ところが、国の場合、要するに国有財産法には使用料を減免するということができるとかいう規定が全くないと思うんですよ。ないにもかかわらず、要は公共施設ですので、国民の財産である公共施設、国有財産をただで貸すというその根拠というのがどこにもないと思うんですが、何でその根拠がないのにただで貸しているんですか。
#173
○副大臣(峰崎直樹君) これは、職員団体に対する庁舎事務室の使用については、当該庁舎の管理を行う各府省、その責任者がその管理権限の範囲内で、国の事務事業に支障のない範囲で最小限の事務室を使用させていると認識をしております。国有財産法では各府省において庁舎等の行政財産を管理することとされておって、各府省の判断を尊重すべきものと考えられると思います。
 私はやはり、これちょっと触れますと、まず、ある意味では労使関係といいますか、そういう意味で、仕事をする上に当たって最低限労使の間で、交渉事も当然あるでしょうし、そういったことを進めていく上で最低限そういう事務所のスペースをお貸しをするということは、これは新聞記者の皆さん方に、例えば財務省でいえば財研、財政研究会という結構広いところありますよね、ああいったところもお貸ししていますし、あるいは日銀の為替の管理とか、そういったところで民間の金融機関が為替取引をやるときも、それも実は貸したりして、そこの場合も事実上無償で、そこは各省各省において、その責任者がある意味ではその仕事をきちんと良好にやっていく限りにおいて認められている範囲で実はそれを認めていると、こういうふうに私は理解をしております。
#174
○牧野たかお君 私がまず言っていることの一つは、要するに今副大臣お答えしたのは庁舎管理規則に基づく話だと思うんですが、要するに、国ですから、法律がないのに国有財産法にもその使用料の減免ができるというふうに書いていないのにそれをやっていること自体が私はおかしいと思うんですよね。だから、まだ地方の自治体は一応地方自治法にそういう条文があるわけですよ。それに基づいて減免条例、本当は相手もちゃんと明記した減免条例を私は作るのが元々地方自治法に書いてある趣旨だと思いますが、せめてそういうことが書いてあると。だけれども、国の場合は全く書いていない。そういうのをどこにも根拠法がないのにやっていること自体がまずおかしい。もしやるんだったら、そういうものを法律として制定をしてやるならまだ分かるけれども、今現在ないというのはその根拠がないと。
 それと、仮にその公務員労組が労使交渉で必要だというならば、スペースがどうしても必要というなら貸せばいいけれども、別にそれをただにする必要は全く私はないと思いますけれども、それを何でやって、これからもしていかなきゃいけないのかと、それを私は聞いています。
#175
○副大臣(峰崎直樹君) この点は、私も実は民間の労働組合にもおりましたし公務員組合にも両方おりましたので、民間の組合の中でも、全くそれは労使の間で無償で提供する例というのもありますし、ちょっと……(発言する者あり)いやいやいや、僕は労使関係の問題で言っているわけですが、つまり国としても、やっぱり働いていらっしゃる職員組合ですから、職員組合との間で必要とされているそれを管理権の範囲で、庁舎管理の範囲で国有財産を管理している責任者としてそこを認めているということで、そうすると、新聞記者の皆さん方の場所提供をしている問題や日銀の代理店業務だとかそういったところも、やればそれはそこを全部法律で書き込みなさいと、条例と同じようにですね、そういうこともあるだろうと思いますが、ここはそこのところは私はこの範囲の中でやれる、裁量の範囲でやっていい範疇かなと。余りにもひどい状態になれば別でありますが、それが国の財政や国の事務運営においてそれほど支障を来していないと私は判断しておりますので、その範疇の範囲じゃないかなと思いますけれども。
#176
○牧野たかお君 時間がなくなってきましたけれども、今回の報告書の中で、これは内閣府に言っているんですが、指摘されていますけれども、国有財産を国有財産台帳に適切に要するに記載するように要求をしています。
 さっき申し上げたみたいに、私は、国有財産というのは、国の国有財産、地方の公共財産もそうですけれども、国民のものだと思うんですよね。もしどうしてもまだ貸すというならば、毎年毎年この国有財産台帳に適切に載せろというならば、そうしたところに何平米どこの庁舎を貸しているというのをやっぱり国民に知らしめなきゃいけないんじゃないかなと私は思います。国民の皆さんは、私はこの間は地方自治体の話をしましたけれども、県議会のときもそれを指摘をしたんですが、だれも知りません。そういうふうに公共財産をそういうところにただで貸しているなんていうことは、一々こういうふうに指摘しない限りはだれも知らないわけです。
 ですので、私は、これからもっとその無償提供について会計検査院しっかり調べて、さっきお答えになったからこれからちゃんと調べてもらいたいと思いますけれども、その公共財産、国有財産を本当に仕事以外で、要は公共の仕事以外でどういうところがどれだけ使っているかというのは私はちゃんと記載すべきだと思いますけれども、せっかく来ていただいたから、副官房長官どうぞ。
#177
○内閣官房副長官(松井孝治君) 委員の御指摘は、私は概してごもっともだと思います。
 今、峰崎副大臣からお話がありましたように、恐らく国の事務事業の執行を遂行するために何が必要なのかという判断で、国有財産法の規定上、これは昭和二十三年の法律ですから、どこまでこういう議論を明確に当時から議論をしていたか、そこはよく分かりませんけれども……(発言する者あり)
#178
○委員長(神本美恵子君) 峰崎財務副大臣は退席いただいて結構でございます。
#179
○内閣官房副長官(松井孝治君) 委員長、継続してよろしいでしょうか。
#180
○委員長(神本美恵子君) どうぞ、答弁を継続してください。
#181
○内閣官房副長官(松井孝治君) 要は、国有財産法でどこまで明確に規定するかということについて言うと、戦後の法律で、その運用でずっと長い間、そういう条例上の規定がなく、運用上で適切に管理してきたと思うんですが、おっしゃるように、それは基本的にどういう目的のために、例えば記者クラブのために無償提供している、あるいは自律的な労使関係をこれから樹立していくことが必要なわけで、そのために無償提供していくのならいくということで、それは管理者がきちんと情報を開示していかなければいけない、そのことは御指摘のとおりだと存じます。
#182
○牧野たかお君 じゃ、これで終わります。
#183
○森まさこ君 自由民主党の森まさこでございます。
 本日は、福島消費者大臣の方にお伺いをしたいと思っています。
 まず最初に、中国ギョーザ事件、容疑者が逮捕をされたという報道がされております。この中国ギョーザ事件は、二年以上前の二〇〇七年の十二月から二〇〇八年の一月にかけて日本国内の三家族十人が中毒症状を訴えたという、そういう事件でございます。
 私の地元福島県においても同じ商品が出回っておりまして大変な騒動になりましたが、コープあいづの機転が功を奏し、早期の回収で被害はゼロでありましたけれども、当時の被害者の方々の被害状況を改めて見ておりますと、通常の急性胃腸炎の症状である嘔吐、下痢にとどまらず、意識レベルの低下、もっとひどい方は意識不明、手足が冷えている方や、それから興奮して幻覚を見たり、大変な恐ろしい中毒症状が報告をされております。日本では禁止されているメタミドホスという農薬が食品の中に入っていたということで、当時五歳のお子さんも被害に遭われ、私の子供と同い年でありますので、本当に許せない事件でありました。全国民を震撼させた、特に食卓を預かる主婦や子を持つ母にとっては大変大きな不安を感じた事件でもあります。
 二年半たってからのようやくの逮捕ということでございますが、これに関して食品の安全を担当する消費者庁がどのように対応を今取っておられるのか、御報告をお願いいたします。
#184
○国務大臣(福島みずほ君) 御質問ありがとうございます。
 この中国産冷凍ギョーザの毒物混入事件については、私自身も、これは党首の立場あるいは食品安全担当の大臣として、中国の要人が来られたときには、この解明、進展をその都度その都度強く要望してきました。警察と外務省とも連携を取り、外務省もそして警察も中国側に対して何度も何度も度重なる強い要請を行ってきたところです。
 この度、いずれの事案でも日本での農薬登録のない殺虫剤が検出されて、原因食品は中国河北省天洋食品工場にて製造されたということで、中国側の公安を含む関係者が事件の真相究明を図ってきました。
 先月二十六日、中国側よりギョーザ事件の被疑者逮捕に関して通報があり、これについては外務省、警察、そして消費者庁に対しても警察、外務省を通じても連絡がありました。
 私の方で警察とそれから外務省の両方から直接報告を私自身も受けました。逮捕されたということだけれども、状況はどうで、どういう経過で、どうなっているのかということについて細かい直接の報告を外務省、警察庁から受けました。今後進展があれば、外務省、警察の方からも直接いろいろ報告をしていただくということになっております。消費者庁、食品安全としても、人を派遣するかどうか、いろんなことも考えましたが、日本の警察が直接中国側に行って捜査の状況などについて状況を聞き、情報収集もやっているということなので、その結果を連携を密に取りながら適切に対処していきたいというふうに思っております。
 輸入食品全般の安全、安心に係る取組としては、三月三十日に閣議決定をいたしました消費者基本計画の中で関連施策を明記をいたしました。輸入食品の検査・監視体制の強化、主要食料輸入国等の連絡体制の強化等ということです。改めて、同事件の記憶や反省を踏まえながら、消費者の安全、安心の確保に向けた取組に一層尽力してまいります。
#185
○森まさこ君 日本の被害者が出たわけでございますが、日本で被害が出たということが、中国で容疑者が逮捕されたその被疑、容疑の中に加わっているかどうかということについて御報告を受けていらっしゃいますか。(発言する者あり)もう一度申し上げます。中国で逮捕されたその容疑がありますね。これに日本の中毒について含まれているかどうかです。中国でも中毒が出ておりますし、毒を入れたこと自体が犯罪でございます。そうではなくて、こちらに障害を出したという、そのことが容疑に含まれているかどうかの確認をなさいましたか。
#186
○国務大臣(福島みずほ君) 警察と外務省から細かい資料ももらい、細かくこちらも質問をいたしました。
 被疑事実というものがありまして、法定刑も全部もちろん書いてありました。私としては当然、日本の被害者も含まれているというふうに理解をした前提で話を聞いておりましたので、そのことについて確認をするというよりも、私自身は日本の警察と外務省から消費者庁として被害の報告を受けているわけですから、私としては当然、日本でも被害が起きていると、それが例の国外犯の処罰規定の中でどうかというのは別にしても、捜査の中ではそのことも含まれているというふうに考えております。
 もちろん、国外犯の規定でどうかという議論はまた別個あるわけですが、被害は両方に起きているわけですから、その被害について捜査をしていただいていると思っております。
#187
○森まさこ君 思われているだけでは困るんでありまして。というのは、報道で疑問が呈されているのは、日本の被害について被疑事実に入っているかどうか、これが明らかになっていないということを、それが問題視されているわけです。是非、日本の消費者の安全を預かる消費者大臣として、日本の被害者の被害について被疑事実に入っているかどうか、これは一番真っ先に確認をしていただきたいと思います。確認なさいましたか。
#188
○国務大臣(福島みずほ君) これは中国公安部からの通報で、被疑者についての説明もあったわけですが、日本の被害者と消費者に対し中国政府が責任を持って被疑者を検挙したという事実を示すことができたということで、これは中国からの通報です。この度の被疑者検挙は日中両国警察の協力の成果であると、中国側としては日本側が希望すれば共同捜査を行う用意があるというふうに聞いておりますので、私自身は、もちろん両方の被害者に対しての中国側の、これは事実を示すことができたということと共同捜査を行う用意があるというところまで中国政府が言っているわけですし、今の段階では日本の警察はすぐさま中国に飛びましたので、日本の被害者と消費者に対してというのは、これは盛り込まれております。
 ですから、報道ではどうかとなっていると思いますが、少なくとも私が説明を受けたことでは当然入っているという前提だと思っております。
#189
○森まさこ君 と申しますのは、福島大臣も弁護士でございますのでお分かりかと思いますが、今、記事の御説明を後ろから役所の方に見せていただいて御説明をいただいたわけでございますが、その中では政治的に中国政府が日本での被害に対して責任を果たしたと報道していることしか書かれておりませんが、中国国内で刑事犯として逮捕された場合にその被疑事実が何であるか。例えばこのメタミドホスという毒物を食品に注入した、そのことについての罪なのか、それとも、この毒物を食品に入れればそれを食べた人が死ぬかもしれないと思って、その被害者が死ななかった場合は殺人未遂でございますが、殺人未遂、日本人の被害者に対する殺人未遂の罪まで入っているかどうかというのは大きな違いでございます。
 ですので、私はそれを確認をしていただきたいと思います。もしこれが今確認されていないのでしたらば今後確認をしていただきたいのですが、いかがでしょうか。
#190
○国務大臣(福島みずほ君) 警察、外務省から細かい説明がありましたが、それを逐一言うことがどうか分かりませんが、私が説明を受けたのは、身柄拘束の罪名は中国刑法の百十五条、放火や堤防の破壊、爆発、毒物投棄その他の危険な方法により人に重傷若しくは死亡をもたらし、又は公私の財産をして重大な損害を受けさせた者は、十年以上の有期懲役、無期懲役又は死刑に処するという、これで身柄拘束の罪名ですというふうに説明を受けております。
 ですから、これについては、量刑も極めて重いですし、危険な方法により人に重傷若しくは死亡をもたらしたということで罪名もありますし、法定刑もありますので、極めて重い犯罪として身柄拘束をされていると思います。
#191
○森まさこ君 私は、福島大臣、弁護士としてその確認の仕方があいまいであることを大変残念に思っています。その罪が書いてあっても、中国人の方にも被害が出ているんです。被疑事実をつくるときに、福島大臣も司法修習をなさったときに検察修習も行ったと思いますが、そのときに被害者をどの程度被疑事実の中に入っているか、ここで日本人の被害者を入れてのその百十五条の罪なのか、それとも中国人のみの百十五条の罪なのかというのは、やはり日本国政府として確認をしていただかないと困ります。特に、消費者大臣として是非その点を御確認をお願いしたいと思います。
#192
○国務大臣(福島みずほ君) いや、不思議ですね。私は、はっきりと先ほど読み上げたとおり、日本の警察官の共同捜査もされて、中国の公安の警察が日本の被害者と日本の消費者に対してこういう事実を示したというふうになっているわけですから、この警察庁からの報告、外務省からの報告は日本人の被害者に入っているのも当然含まれているというふうに理解をしております。罪名についてもそうですし、これが除外されているというふうには思っておりません。
 ですから、この説明の経過、説明の中身については、日本人が除外されているという中身は全く入っておりませんし、そのように説明をしてもらっておりますので、その確認をするまでもなく日本人の被害者も入っていると思っております。というか、確信をしておりますし、森委員の御心配は憂慮だと思います。
#193
○森まさこ君 初めからそういうふうにお答えいただければ時間を取らなくて済んだんですが。それでは、ここで、確信をしていると、被疑事実には日本人の被害者が十人すべて含まれているということを確信をしているということを確認をいたしまして、安心をいたしました。
 実は、このことを質問したのは、前回消費者特別委員会でも質問をいたしましたが、日本人の被害が出る消費者事件が国際的なものが起こってきていると。前回指摘をしたのは、二〇〇〇年にオーストリアのカプルンでケーブルカーの火災事故が起きました、このことについて指摘をさせていただきました。
 福島県の猪苗代町の中学生、スキー合宿に行った中学生たちを含む日本人十人が亡くなりました。この十年間の間に、十人以上の日本人が亡くなった、そういった国際的な消費者事故というのはたった二件しかありません。このことについて、オーストリアの事件でございまして、オーストリアの中で刑事裁判が行われましたけれども、全く不透明な手続のまま、全員が無罪に終わりました。民事の裁判においても、およそ人を死亡させたことに対する損害賠償の額とは思えないような、非常にばかにされたような扱いをしております。こういったことについて、やはり日本国政府、特に日本の消費者庁としては前向きに取り組んでいただきたいということで質問をいたしました。
 その関連で、やはり今回の中国ギョーザ事件においても、やはり国際的な、国をまたいだ消費者被害でございます。このことについて、消費者庁としてしっかり取り組んでいただきたいということで質問をしました。
 先ほど、外務省から説明を受けた、警察庁から説明を受けたということを伺いましたが、今後、消費者庁が中国へ行って、又は中国関係者から説明を聞く、又は国際的な機関でこのことを問題にしていく、そのようなお考えはございますか。
#194
○国務大臣(福島みずほ君) 改めて申し上げますが、この中国ギョーザの問題に関しては、日本人の被害者の皆さんたちも当然入っているということはもう当たり前のことです。これは中国側の発表もそうなっておりますし、これが除外されるわけはありません。そして、警察が中国捜査当局と連携を図って捜査を推進し、警察庁幹部を中国に派遣しておりまして、必要な情報交換を行う、で、何か新たな事態、進展があれば全部報告を消費者庁として受けることになっております。日中刑事共助条約等を活用した捜査協力を行っていくというふうに聞いております。
 ですから、今まさに捜査が進展をしているところですので、警察、外務省と連携を密に取りながら、今の時点では消費者庁からの派遣ということは控えております。必要があれば消費者庁として行動しようと思っておりますが、今は日中の刑事共助条約等を活用した捜査協力体制の中で真実が明らかになり、また裁判の過程でも様々なことが明らかになることを望んでおります。
#195
○森まさこ君 捜査が進展中なので待ちの態勢だということですが、これも大変残念なことです。
 消費者問題の中では、国際的にもこれは共通認識ですけれども、捜査が行われているときに消費者問題を扱う省庁の大臣が何もしないでいるということはおかしいということで、一緒に並行して動くということでもう今国際的には確認をされているところなんですが、例えばシンドラー事件、エレベーターの事故がありました。このことについても、捜査がされているということで原因の究明がずっと遅れておりました。消費者庁というのは、捜査でその犯人を有罪、無罪にするということとは全く関係なく、今後起きる消費者被害を防ぐための原因究明を並行して行うということなんです。捜査をしている間に待っていては、その原因究明が遅れてしまいます。ですので、私は是非これは並行して行っていただきたいと要望をします。
 それから、前回のオーストリアのカプルン事故でございますが、三月二十三日に私が質問をいたしましたけれども、日本国から外交的なアクションをしていただきたいというお願いを申し上げました。これについて、外務大臣とお話合いをしてくださるというような答弁をいただきましたけれども、その後、このオーストリアのカプルン事件の対応について、外務大臣とお話をしていただけましたでしょうか。
#196
○国務大臣(福島みずほ君) その前に一言。
 刑事事件が進行中の場合も、もちろん消費者担当大臣として、事故の原因究明も含めしっかり対応する必要があるということはもちろんそのとおりです。ですから、今回三月末に閣議決定をいたしました消費者基本計画の中では、事故の原因究明のために様々なことをすることを盛り込んでおります。エレベーターの事故も含め、網羅的な事故調を確立するべく検討するということも、それも盛り込ませていただきました。これは、刑事事件としてある犯罪に該当するかどうかという問題と、こういうことはなぜ起きて、何をすればそのことが防げたのかということはやっぱりレベルが違う問題ですから、刑事事件とは別に、なぜその事件が起きたのか、なぜその事故が起きたのかという究明は、消費者庁としても大変大事だというふうに思っております。ですから、そのこともあり、消費者基本計画には様々なことを盛り込まさせていただきました。
 ただ、中国産ギョーザの事件は、これは明らかなというか、今刑事事件として進行しているものですから、それは消費者庁が出かけていってという話ではなく、やはり日本の警察と中国の警察の共同捜査の中で事実が明らかになることだというふうには思っております。
 もちろん、この事件の背景にある格差や労働条件の問題などは、もちろんまた別に解明したりしなければならないことですが、今の段階は、身柄を拘束されていて、これは刑事事件としてあるものですから、事案によっては、これはやはり刑事事件の捜査の進展に消費者庁も協力し、また必要があれば消費者庁としてしっかり動いていきたいというふうに思っております。
 オーストリアにおけるカプルンでのケーブルカー事故についてですが、この点について外務省の領事局の方から事実関係等を聴取をいたしました。外務大臣とはまだ話をしておりません。というのは、外務省の担当課の方から事情、関係等を消費者庁として聴取をいたしました。
 これについては、日本人を含む遺族はオーストリアでは正当な評価及び補償が得られないと判断。米国人遺族等とともに米国ニューヨークにおいて氷河鉄道会社等の関連会社を相手取り集団訴訟を起こしたが、米国人以外の遺族は管轄権なしとして退けられたと。これを受けて、本年一月二十二日、外務大臣あて弁護士からファクスが来て、ニューヨーク連邦巡回裁判所あてアミカスブリーフへの署名依頼があったと。外務省は、政府の関与は困難であるとして、三月十五日、同弁護士あてに書面にて署名できない旨を回答。そして、三月十六日、日本人遺族にも大臣の署名は不可能であることを説明し、遺族側は了承済みであるということを私自身は、消費者庁としては聞いております。
 またもう一方で、ザルツブルグ地裁及びリンツ高裁は十六名の被告全員を無罪と確定。オーストリア政府は和解のための委員会を設置。平成十九年、遺族に対して支払を提示。遺族すべてがこれを受け入れたと公表されたが、平成二十年、日本人遺族はその受入れを撤回。オーストリア政府は、日本人遺族の申立てはオーストリア……
#197
○森まさこ君 外務大臣と話したかどうかしか聞いていません。時間がありませんので……
#198
○国務大臣(福島みずほ君) はい、政府との和解決定後申し立てられたものであるとして、現在も確認訴訟を係属中ということで、一方は……
#199
○委員長(神本美恵子君) まとめてください。
#200
○国務大臣(福島みずほ君) オーストリアにおいて訴訟係属中、もう一方は外務省のその判断がありますので、そのことを私としては尊重しております。
#201
○森まさこ君 大臣、お願いですが、私の質問は外務大臣とお話ししていただけましたかという質問ですので、したかしないかだけ簡潔にお願いします。質問時間が短いので、長くお話しになりたいことたくさんあるでしょうけれども、記者会見等でお話しをいただいて、こちら質問権の侵害ということになってしまいますので、是非、質問に端的にお答えをいただきたいと思います。
 中国ギョーザについても、捜査を優先させてそちらに協力をするという、そういうお答えを二回いただけるんであれば、そのことについて長く説明をいただけなくても結構です。捜査との、並行してするということは、例えば韓国の消費者院は捜査が行われていても中国まで行って原因究明の観点から政府間で話をしておりますので、私はそちらの方がいいと思っていますが、こちらには見解の違いがあるということですので、長々お答えにならなくても結構でございます。
 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 消費者庁所管の独立行政法人国民生活センターの人事についてでございますが、理事長が任期を一年半以上残して二月に突然辞任を表明をいたしました。このことは大変私は問題だと思っております。なぜならば、今の中国ギョーザの問題についてもそうでございますが、国民生活センターというのは消費者行政の中枢を担っている大事な機関でございます。ここの理事長、異例のトップ不在となってしまったことは大変深刻な事態だと考えております。二月に突然辞任を表明をしてから公募を実行したようでございますが、その公募でも決まらずにこの四月一日から理事長は不在となっております。
 まず最初に大臣にお伺いしたいのは、任期前に突然辞任をされた理由は何でしょうか。
#202
○国務大臣(福島みずほ君) 二十一年度末をもって理事長を辞任したいということで、理由は一身上の都合というふうに聞いております。消費者庁が発足し、年度が切り替わる中で自分としては区切りが付いたと判断したとの御説明を受けたところです。官房長官とも御相談し、本人の意思を尊重することにいたしました。
#203
○森まさこ君 一身上の都合ということでございますが、先日、消費者特別委員会でも指摘をさせていただきましたけれども、この消費者庁、国民生活センター、消費者委員会の三つの機関については様々な苦情が寄せられているところでございます。消費者行政は、緊急・迅速性が要求され、そして現在全国から様々な情報が集まっているところでございますが、政務三役ですべてを決めるという、こういった政治主導という体制の中で政務三役が不在である、福島大臣はほとんど大臣室におられないという苦情が来ております。
 ところが、福島大臣は毎日テレビでお見かけをいたします。普天間問題でございます。私は大変重要な問題でもあると思います。社民党党首としてのお仕事が大変なのであれば、消費者大臣のお仕事ができないのであれば辞めていただきたい、もっと消費者大臣としての仕事に集中をしてやっていただける方がなっていただかないと、今現在、本当に中国ギョーザのような大きな消費者被害が起きたときに取り返しのない事態になるのではないかということを申し上げておきます。
 それでは、この理事長がお辞めになった後の公募、これについては全国から大変たくさんの応募がございました。今までの公募の中で最大の人数、民間の三十三名の方が応募なさったようですが、その三十三名から一人も選ばれなかった理由は何でしょうか。
#204
○国務大臣(福島みずほ君) 政権が替わって、理事長や理事については公募をすることになっております。それも、透明性、公平性を確保するために選考委員の皆さんたちに選考をしていただいております。その意味で、選考委員会が書類選考を行い、六名の方について面接審査を行った結果、適任者なしとの報告を受けました。選考委員会からは選考の経過を含めて御報告を受け、担当大臣としてその結果を重く受け止めることといたしました。
 なお、消費者担当大臣として頑張っておりますし、消費者基本計画も皆さんの御討議の中で閣議決定をさせていただきました。食品の表示に対する一元化した法律も作るべく、この国会の中で御審議していただいて設置された消費者庁ですが、法律を八本以上というか、多くの法律を作るべく国会の中でも議論がありました。食品の表示の拡充や様々な点について、消費者基本計画でもきちっとあらゆることをいろんなことを盛り込み、皆さんたちの御協力で盛り込みました。その実現をしっかりやってまいります。
#205
○森まさこ君 先日の消費者特委でもほとんどの委員から、消費者庁の活躍が見えない、影が薄いという指摘をされたことを申し上げておきます。
 それでは、この決まらなかった理事長職については今後どのようにお決めになるんでしょうか。
#206
○委員長(神本美恵子君) 福島大臣、時間が参っておりますので、簡潔に御答弁お願いします。
#207
○国務大臣(福島みずほ君) 分かりました。
 公募による手続で適任者がいない場合は、再公募をするか、大臣から選考委員会に候補者を提示し、委員会の承認を得た候補者から大臣が選考する方式、選考委員会が候補者を大臣に提示し、その中から大臣が選考する推薦方式などの手続が可能となっております。選考委員会に三役で候補者を諮り、選考委員会の承認を得た方を選任することとしております。
#208
○森まさこ君 今回の公募が決まらなかった理由も不透明であり、選考手続の選考過程も不透明であったという消費者団体の指摘がなされております。是非、次の理事長の選考手続は透明に、そして迅速になさっていただくことを希望いたしまして、質問を終わります。
#209
○荒木清寛君 まず、川端国務大臣に、先ほども議論になりましたが、いわゆる政府の電子申請システムが余り利用が芳しくないということについて、私からもお尋ねいたします。
 実態は先ほどもありましたけれども、いわゆる費用対効果ということでいいますと、これまでの電子申請システムの整備、また運用について、投入した経費とそれに見合う利用実態、いわゆる費用対効果という面ではどういうふうに政府として分析しているのか、まずお尋ねいたします。
#210
○国務大臣(川端達夫君) 荒木委員にお答えいたします。
 電子システムの投入経費でありますけれども、これは御承知のように、各府省それぞれにやっております。そして、そのためだけに費用を投入した部分と、ほかのことを含めた部分の電算化みたいなもの等入れたものもありますので、そういう意味で過去にさかのぼっての投入経費を正確には承知をいたしておりませんが、平成二十一年九月のいわゆる会計検査院の意見書に基づいた数字で申し上げますと、十七府省等の四十九システムに係る平成十七年度から二十年度までの四年間の経費は合計で一千八十億円、四十九システム一千八十億円となっております。
 また、利用実態につきましては、平成二十年度のオンライン利用率は全システムの平均で三四・一%、利用率については一定の伸びを示しているんですが、例えばオンライン利用率が一%未満が全体で一三・三%の八システム、一%以上一〇%未満が七システム、一一・七%、合計でいいますと、一〇%以下でもう二五%、四分の一ぐらいがそれぐらいという低利用率のシステムがあることは事実であります。
 そういう意味で、いろいろ検証している中で申し上げますと、一万四千件の手続で五億五千万件実際手続をしておられるんですが、この中で、これほとんどシステム、オンライン化されているんですが、七十一手続で四億二千万件という、八割ぐらいは、一万四千手続のうちの七十一手続で八割ぐらいなんですけれども、実はほとんど全部オンライン化しているという非常に効率の悪いやり方になっているというのが現実でございます。
#211
○荒木清寛君 そこで、二十年度決算検査報告におきましては、検査院の意見表示として、利用が低調になっていて整備、運用等に係る経費に対してその効果が十分発現していない電子申請等関係システムについて、システムの停止、簡易なシステムへの移行など費用対効果を踏まえた措置をとるようという表示がされておりますが、これは、こういう指摘に対して具体的にいつまでにどういう措置をとるのか、大臣として見解をお尋ねします。
#212
○国務大臣(川端達夫君) 今申し上げましたように、まずこのいわゆるe―Japan構想で手続をオンライン化するというときに、オンライン化することがどうやら目的化してしまって、あらゆるシステムをオンライン化をした結果、先ほど申し上げましたように、非常にたくさんの、一万四千手続のうちで七十一手続で八割なのに、あとの部分に随分やってしまったということで、今見直しを掛けまして、八申請システムはもう余りにも利用実績がないので、まずもう既に停止をいたしました。
 そして、今全体をそういう観点で見直すと同時に、要するに、システムをオンライン化することが目的化されているということは、利用者の視点に立っていない、使い勝手も悪い、ニーズも少ないというふうなことを総ざらいをするためにも、IT戦略本部の中に、今まではIT戦略本部というのは総理以下各大臣がいた、すぐに各役所ごとの実務者みたいなところへ行っていたんですが、これに政務三役の企画のための会議をつくりまして、今省庁横断的に物差しを作って評価をし直して、やるところとやらないところ、重点化するところとやめるところというものの作業に入ったところでございます。
#213
○荒木清寛君 今大臣がおっしゃった、申請者にとってメリットが感じられないというのが低調な理由の一番大きいところではないかと思うんですね。それはやはり、せっかく電子申請にしましても、やはりまだ省庁の縦割りというのが残っていますので、それをしたからといって添付書類がもう大幅に軽減されるというメリットがなくて、同じ書類をただ電子的にやるだけであったらほとんど意味がないわけであります。
 そこで、今もやめるところと重点化するところがあるというお話で、この重点化するところについてやっぱり相当の工夫をしてもらいたいと思います。
 これは二十一年四月の総務省のICTビジョン懇談会中間取りまとめにおきましても、一番情報化の取組が遅れている部門として地方公共団体を含む政府部門が挙げられているわけですね。これは原口大臣も違う委員会でおっしゃっていましたけれども、やはりこれはうまくICT化をすれば、横ぐしを刺して縦割り行政が排除できるわけでありまして、そういう意味で、今後重点化するところについてどうこれを推進をして縦割りを、またいわゆる垣根を取っていくのか、その点についての担当大臣の決意をお尋ねします。
#214
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のとおりでありまして、例えば電子登記の案件が割に、今非常に件数が多くなったんですけれども、当初やり出したときはほとんど司法書士さんもお使いにならなかったというより使えない。実態と乖離しているということで、実際の現場でおやりになる方を巻き込んだ形で意見を聞き、創意工夫をしていただく中で実績が上がってきたという経過があります。そういう意味では、まさに利用者の立場に立たないとうまくいかない、これは教訓でもあります。
 そういうことと同時に、縦割りの弊害を今言われました。そういう意味で、国民側から見たときのいわゆるワンストップサービスでの電子化を、オンライン化をしようとすると、横ぐしを入れない限りワンストップはできませんので、そういう意味での仕組みをするためにも、今副大臣、政務官レベルが集まりまして、各省庁横断的なテーマを決めてそれを実現すると、国民生活のため実現するという横ぐしを最大限やるための仕組みをつくりまして、省庁の枠を超えて、是非ともに国民の本当の意味での役に立つIT化、ICT化の政府の実現に全力を挙げてまいりたいと思いますので、またいろんな具体的なことを含めて御示唆があれば御指導いただきたいと思っております。
#215
○荒木清寛君 委員長、川端大臣、私もう結構ですので。
#216
○委員長(神本美恵子君) 川端大臣、御退席いただいて結構です。
#217
○荒木清寛君 次に、耐震改修につきまして、国土交通省、政務官いらっしゃっていますね、お尋ねします。
 これは、まずこの耐震診断、耐震改修に対する補助制度がまだ行われていない市区町村に対する政府としての指導、対応についてお尋ねいたします。
 これは、平成十八年一月施行の改正耐震改修促進法に基づく基本方針におきましては、平成二十七年度までには耐震化率を九割まで上げると、住宅についてですね、特定建築物もそうでありますけれども、目標を掲げております。しかし、この目標を達成をするには、従来のペースの三倍で住宅の耐震改修を行っていかなければいけないのですが、実際はそのように進んでおりません。
 そこで、国及び地方公共団体が耐震診断、耐震改修に対して補助をしておりますけれども、これはまず地方でやるところに国も一緒にやりますということですから、地方でそういうメニューを作らなければ全く利用できないわけであります。この点見てみますと、戸建て住宅については、耐震診断については六八・二%の市区町村でやっています。ただし、耐震改修になりますと四七・六%。マンションに至りましては、耐震診断に補助をしている市区町村は二五・〇%、耐震改修に対する補助は一七・八%の市区町村にとどまっているわけであります。
 そこで、様々、地方には財政状況があるわけで、私も知る範囲では、財政の豊かな市区町村は大体やっていると思いますけれども、やりたくてもできない市区町村も多いわけでありまして、こういう耐震診断・改修に対して補助をしていない自治体に対して、政府としてどうアドバイスというか指導というか、あるいは場合によっては更なる財政的な支援が必要かと思いますけれども、この点について、国土交通省として、今の実態をどう認識をして、また今後どうこれを充実していく取組をするのか、お尋ねします。
#218
○大臣政務官(長安豊君) 今委員から御指摘ございましたように、これは平成十五年のデータでございますけれども、約四千七百万戸の住宅総数の中で新耐震基準を満たしている住宅というのは三千五百五十万戸、約七五%でございます。
 一方で、昨年の年末に鳩山内閣として目標を立てましたあの新成長戦略の中では、平成三十二年でございますから、二〇二〇年には耐震化率を九五%まで引き上げるという目標を定めさせていただいたところでございます。
 一方で、地方公共団体において、委員から御指摘のございました耐震に対する支援がなかなか伸びていっていないという現状があります。今御指摘ございましたように、耐震診断については七割の市区町村で、一方で耐震改修については約五割の市区町村でのみ補助を受けられるという仕組みになっているわけであります。これには大きな理由として、今委員御指摘のございましたように、財政的な問題と、もう一つはやはり今まで余り大きな地震を経験していない自治体の意識というこの二通りがあるのではないかなと私ども認識しておるわけであります。
 そういう中にあって、いかにこういった市区町村が積極的に補助制度を創設していただけるような取組をしていくかという御指摘かと思いますけれども、やはり地方公共団体の中でも積極的に取り組んでおるような団体がございます、そういったところの情報を提供する。さらには、市町村における耐震改修促進計画の策定へのこれ国の支援、また地方公共団体が行う専門家の育成に対する支援、また地方公共団体が耐震改修等の補助制度を有している場合に、これは税の特例措置を設けることによって地方公共団体の取組を支援してまいりたいと考えております。
 今後とも、耐震診断、耐震改修については、より積極的な取組がなされるよう、地方公共団体に対しまして積極的に働きかけをしてまいりたいと考えております。
#219
○荒木清寛君 地方公共団体に対する積極的な働きかけというのは、更に今よりも財政支援を厚くすると、こういうことが入っているわけですか。
#220
○大臣政務官(長安豊君) 具体的に申し上げますと、財政負担が大幅に増えるということではございません。しかしながら、今申し上げましたように、情報提供、さらには支援の枠組みを広げていくということが重要かと考えております。
 今回、社会資本整備総合交付金というものを新たに設けさせていただきました。そういった交付金を使う中で、市区町村が耐震改修に取り組みやすい環境を整備していくことが現在の我々の取組でございます。
#221
○荒木清寛君 新政権では、目標を前倒しをして平成二十五年までに九五%ということですから、今と同じメニューであったらそのようになるわけないですね。
 この耐震改修がなかなか、いろいろ自治体でも七割が診断については補助をし、半分は改修についても補助をするということで、いろいろ周知はしていますけれどもなかなか進まない理由は、やっぱり所有者としてはうちは大丈夫だろうという根拠のない安心感があるということと、もう一つは、実際、耐震補強の工事費の平均が百七十八万、静岡県の平成十五年度補強補助に係る工事費の概算調査によると平均百七十八万円だそうです。なかなか、高齢者も含めて、それだけの百万単位の費用は負担できないということも現実問題大きいと思うんです。
 そういう意味では、もっと低廉な価格での耐震改修を推進をするということが一つの私はかぎだと思って、そのことを今日聞きたいわけでありますけれども、この点については政府としてはどういう考えですか。あくまでも、がっしりと何百万も掛けて改修するのを応援をすると、こういう立場なんですか。
#222
○大臣政務官(長安豊君) 委員御指摘のように、この耐震改修を本格的にやろうとすると多額の費用が掛かってしまうというのは御存じのとおりであります。
 一方で、例えば夜間に就寝中に地震が起こったときの安全度を高めるために、例えば寝室だけを補強すれば十分耐震改修としての効果があるんじゃないか、それなら費用が大幅に低くて済むんじゃないかという、多分委員のお考えもあるのかなと思います。まさにそのとおりであります。しかしながら、家全体を見たときに、例えば寝室だけを補強したときに家のバランスが崩れて、実際に地震が起こったときにほかの部屋の安全度が下がってしまうということもあり得るわけです。
 そういう意味では、寝室を補強するとか一部を補強したことによって総合的に、全体で見て強度が高まる、安全度が高まると地方公共団体が判断した場合には、簡易な改修についても交付金の対象、補助の対象と、今までは補助ですけれども、今回から社会資本整備総合交付金という形になりましたので交付金ですけれども、この交付金で手当てできる仕組みとさせていただいております。
#223
○荒木清寛君 おっしゃるとおり確かに寝室だけの補強の場合には全体のバランスがどうかということはありますけれども、ただ、何もしないよりはいいことはもう間違いないわけで、少なくともそこで寝ていれば助かるわけですからね。
 それで、今のお話はそういう部分的な補強についても交付金の対象にするということは、国としてもそれを、地方公共団体の判断が前提ですけれども、推進をしていくという立場でよろしいわけですか。
 特に、例えば三重県では、平成二十一年度に三重県産の木材を使った耐震シェルターの開発を行いまして、これは今後普及させていこう、県としても自治体としても補助していこうということになるわけでありますけれども、これは非常に私も地域の特性に応じたユニークな試みであると思いますし、それで県産材が使われればそれにこしたことないわけでありますから、一層積極的に政府としてそういう各地域での取組を情報提供も含めて応援してもらいたいと思いますが、よろしいですか。
#224
○大臣政務官(長安豊君) ちょっと御質問にお答えする前に、先ほど私ちょっと早口でございましたので、委員お聞き取りいただけなかったかと思いますけれども、新成長戦略では、平成三十二年でございますので二〇二〇年に耐震化率を九五%に引き上げるという目標でございます。
 それと、耐震シェルター、これは有効な地震に対する対策になるかと私どもも考えております。先ほど来申し上げております社会資本整備総合交付金においてもこれは対象としておりますので、こういった耐震シェルターを応援してまいりたいと我々考えております。ましてや、今委員の御指摘のございました国産材の使用された耐震シェルター、これはやはり国産材を使用していくということはCO2の削減にもつながりますし、さらに今、日本のこれだけ林業が厳しい状況にある中で林業の再生ということにも役立つと考えております。
 我々も積極的に応援してまいりたいと考えております。
#225
○荒木清寛君 国土交通大臣政務官は結構です。
#226
○委員長(神本美恵子君) 長安政務官、御退席いただいて結構です。
#227
○荒木清寛君 次に、福島少子化対策担当特命大臣にお尋ねいたします。
 去る一月二十九日、政府は新たな子ども・子育てビジョンを発表しまして、私も大変注目をしております。ところで、前政権の下でもこれは平成十七年度から二十一年度にかけて実施された子ども・子育て応援プランというのがあったわけでありますけれども、この前のプランの達成状況はどうなのか、そして達成できない項目があったとすると何がネックになっていたのか、それを踏まえてこの新たなビジョンにどう対応するかということをまず大臣に尋ねます。
#228
○国務大臣(福島みずほ君) 子ども・子育て応援プランの達成状況なんですが、施策とすれば保育所での受入れ児童数、目標二百十五万人については目標を達成する見込みです。延長保育の実施箇所数、目標一万六千二百か所についてはその九割を達成、一万五千七十六か所となっています。それから、女性の育児休業取得率は、目標八〇%が、目標を平成二十年度に九〇・六%と達成をしました。
 しかし、目標との乖離が大きくて更なる取組が必要な施策は、例えば男性の育児休業取得率が、目標は一〇%だったんですが、直近では平成二十年度一・二三%にとどまるということ、休日保育の促進、目標二千二百か所が九百二十七か所にとどまっているということなど、やはり目標を達成できたところもあるのですが、目標を達成できていないところもあると思っています。また、女性の育児休業の取得率も九〇%を超えて九〇・六%なんですが、実は日本は一番初めに妊娠をして子供を産む場合に七割の女性が仕事を辞めるなど、一見、育児休業の取得率が高いので女性がいいと思う反面、辞めざるを得ない女性が多いことも、やはりもっともっと子育て環境を改善しなければならないというふうに考えています。これらが課題だと思っています。
 ですから、先ほど委員が言及していただきました子ども・子育てビジョンは、潜在的な保育ニーズにも対応した保育サービスの数値目標、休日保育、病児・病後児保育についても新たな目標を掲げる、男性の育児参加を進めるために企業の取組等を強化するなどを盛り込みました。
#229
○荒木清寛君 今お話がありましたこの前の子ども・子育て応援プランでの保育所の受入れ児童数を二百十五万にするということは達成できたわけです。ただし、状況がまた更に急変しておりまして、特にリーマン・ショック後のそうした経済情勢の中でまた待機児童が更に急増して、都市部の低年齢児を中心に昨年十月には四万六千五十八人になったと、このように承知をしております。
 ということで、今回の子ども・子育てビジョンでは毎年五万人以上の保育サービス整備を図るという計画を立てているわけですが、これは恐らくそうした経済情勢の変化、悪化等も含めてやると、このように計画を立てたんだと思うんですね。ところが、成立しました二十二年度予算では、従来の待機児童ゼロ作戦の延長上でのそういう予算しか計上されておりませんで、肝心の一月二十九日に立てられたビジョンの内容は反映をしておりません。これは恐らく子ども手当等のそういう現金給付を優先する余り現物給付が後回しになったんだろう、このように思っておりますけれども、もう予算は成立してしまったわけでありますけど、いろんな形で、もうこれは来年度あるいは平成二十二年度等の悠長なことを言っているんじゃなくて、今この時点においてそういう保育所整備のための新たなそういう追加的な財政支援をしなければ、せっかく一月二十九日に出したこのビジョンもこれは絵にかいたもちになってしまうんじゃないですか。
#230
○国務大臣(福島みずほ君) 平成二十二年度予算においても、初年度分の必要経費、これ四千百五十五億円認めていただきました。対前年度で三百七十七億円増やしました。また、学童クラブも四十七億円増やして、学童クラブ、保育所については前年度よりもやはり積み増したというふうに思っております。それから、平成二十一年度第二次補正予算において安心こども基金、これを二百億円積み増しをしました。先日、各都道府県に対してのこの二百億円の交付の額なども出させていただきました。これを都道府県、市町村が有効活用して待機児童を解消していただけるよう強く求めてまいります。
 この安心こども基金二百億円もそうなんですが、学校の空き教室、公営住宅、UR賃貸住宅、公民館等の地域の余裕スペースも活用してもらいたいと。駅前の賃貸ビルを分園にして使っていただければこれは大変有り難いわけで、この円滑な執行のために内閣府のほか厚労省、文科省、国交省、財務省といった関係府省が一致協力して取組体制をつくりました。
 地方自治体に対して連携して協力依頼を行う。国土交通省に例えば駄目だと言われても、いや、一緒にこういうことでできますよという形で押し込むという意味でも、内閣府に連絡窓口、コンタクトポイントを設けました。こういうのをやったのは初めてなんですが、そこで情報の集約と関係府省との連携を図っていく旨を周知をいたしました。ですから、自治体がこうしたいと思ったときに、内閣府と一緒に各省庁とも連携を取りながら、空き教室、UR住宅、空きビルとか、いろんなスペースも利用して待機児童を解消していきたいと思っております。市区町村がこれらを最大限に活用して工夫していただくことが重要であると考えております。
 その前の安心こども基金も、今自治体と話していると、来年三月に完成をしなくても国土交通省と話をして何割方できていたらその分ちゃんと払いますよと言うと、首長さんは安心して、じゃ保育園建てますとか、私立の保育園、じゃ援助しますとかいうのが出てきますので、きめ細かく工夫しながら自治体の応援を今最大限やっているところです。
 保育所運営費についての国庫負担についても、とにかく国も責任を持ってちゃんとやるということで待機児童解消をしっかりやっていきたいというふうに考えております。
#231
○荒木清寛君 そうしますと、子育てビジョンに掲げております毎年五万人以上の保育サービスの整備というのは今年できるわけですね。
 それともう一つ、今、保育所運営費に対する国の助成は維持をするということを断言をされましたが、お隣に座っている原口総務大臣はこの子ども手当に関して、子ども手当を全額国で持つんだったら保育所は地方だと、こういうこともおっしゃいましたけれども、そういうことではないと。この二つについて確認します。
#232
○国務大臣(福島みずほ君) 少子化担当大臣としては、国がやはり責任を持って基準やあるいは保育所のプロデュースをやるべきだというふうに思っております。これは子育て支援に掛かるのをどうしていくのか、子ども・子育て新システム検討会議においてもしっかり検討してまいります。
#233
○荒木清寛君 それと、本年度五万人の保育サービスの整備と、これは二十二年度はできるわけですね。
#234
○国務大臣(福島みずほ君) 安心こども基金二百億円とそれから知恵を絞ること、保育ママさんの拡充など力を尽くしてこれを実現してまいりたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
#235
○荒木清寛君 よろしくお願いしますと言われても、やるのは政府の方ですから、お願いします。
 それと、ちょっと具体的に、私は最近、介護施設等も回っているんですけれども、やっぱりそういうところは事業内保育所をちゃんとつくってくれればそういう経験のある女性に来てもらえると。ですけど、全部それは自分のところで持てと言われても無理だと。それは、大企業も含めて全部この事業内保育所への補助をすべきだとは、なかなか難しいかもしれませんけれども、例えばそういう人手不足の著しい介護施設であるとか、そういうところの事業内保育所というのはきちんとやはり運営費用を補助すべきじゃないですか。
#236
○国務大臣(福島みずほ君) おっしゃるとおりです。
 私も、昨日、山梨県の甲府市立病院に行きましたところ、病院の中に保育所があって、夜間保育もできるので看護師さんが夜勤ができるということで、やはり事業所内の保育所があることで、随分これは働く女性、男性にとってもいいと思います。新しくできる議員会館の中にも国会内保育所ができるというふうに計画がありますので、大きく本当に変わっていくようにと思っております。
 子ども・子育てビジョンにおいては、複数企業間での共同設置を含む事業所内保育等の多様な保育サービスの拡充を図ると明記をいたしました。
 なお、これまでも助成金や税制上の優遇措置により事業所内託児施設の設置の後押しをしてきました。助成金、これは、労働者のための託児施設を事業所内に設置、運営及び増築等を行う事業主又は事業主団体にその費用の二分の一を持つと。中小企業事業主の場合は、設置及び運営については三分の二を支給することにより事業主の取組を支援しています。また、税制上の優遇措置、法人税の割増し償却、企業の子育て支援の推進を図る観点から、一定の要件の下、事業所内託児施設を新設した場合、当該施設及びこれと同時に設置する一定の器具、備品については五年間二〇%の割増し償却ができるという税制上の優遇措置などもあります。
 今後、事業所内保育所を推進するためにもしっかり子育ての当事者の目線で推進をしてまいります。
#237
○荒木清寛君 現行制度で十分か、更によく検討していただきたいと思います。
 それで、関連しまして、このビジョンには、来年度に、二十三年度通常国会にこの次世代支援のための財源確保を含んだ所要の法案を提出をすると、来年度出すというふうに書いてあるわけですね。すばらしいビジョンだと思いますけれども、当然これは相当のお金が要るわけでありますけれども、来年度その財源の手当ても含めた法案を出すということですけれども、こういう財源は保険で賄っていくのか、何らかのそういう保険をつくって、あるいは税方式でいくのか、消費税になるのか、今どういうふうに大臣は考えていらっしゃるんですか。
#238
○国務大臣(福島みずほ君) 税については、消費税についてはこの連立政権の中で消費税は上げないというのを一応決めております。きちっとそれは決めております。税調の中で税制をどうしていくかという議論が活発に行われるというふうに聞いております。子供担当大臣としては、子ども手当もさることながら、やはりみんなが望んでいる保育サービスの充実についても予算が獲得できるよう頑張っていきたいと思っております。
 ちょっとこれは余談かもしれないんですが、お正月明けにフランスに行ってやっぱり感激したのは、子供について税金がしっかり使われているということです。フランスでは全国家族手当金庫があって、子育て支援に係る財源を一元的に管理をしております。この中で、例えば事業主負担が六五%であって、社会全体が子ども手当とそれから保育所サービスやいろんなものを応援していくという仕組みをやっております。
 今後、子ども・子育て新システム検討会議において検討をしてまいります。
#239
○荒木清寛君 来年度出すというんですからね。
 それと、次に、福島大臣に食品表示制度の問題点についてお尋ねいたします。
 先ほども言及がございましたけれども、消費者基本計画を閣議決定をしまして、その中には食品安全庁の新設の検討ということもあります。また、食品表示制度の在り方については、現行制度の運用改善を行いつつ問題点を把握するということで、何らかの改善をするという、そういう言及かと思います。
 そこで、私は、一つだけ、アレルギー表示の問題点についてお尋ねしたいと思います。
 私は、自分がアレルギーじゃないですから余り気付かなかったんですけど、そういうアレルギーの方は、なかなかスーパーに買物に行っても一々全部商品をひっくり返して見ないとそういうものが入っているかどうか分からない、このように言われていまして、なかなか大変なようですね。だから、もっと見えるように表に書くべきではないか、その方はそのようにおっしゃっていました。
 そのことも含めて、現行のこのアレルギー表示については、私も調べてみましたら、幾つか問題点はあろうかと思います。今言った、もっとよく見えるようにですね。まあそれは商品価値を、見栄えを余りあれしたくないという製造者側の思いかもしれませんが、しかしやはりもっとよく見えるようにすべきだと思いますし、あるいは今このアレルギー物質でも表示が義務付けられていないものもあるですとか等々の問題があるようでございます。
 どうこの表示について改善していくのか、この点について方針をお尋ねします。
#240
○国務大臣(福島みずほ君) アレルギーの子供たちも大変増えております。これについては、患者の重篤度、症例数の観点から、まず法令で表示を義務付けるものと自主的な表示を奨励するものに分けております。新たな知見や報告に基づき、適宜これは見直しを行っています。
 また、食物アレルギーはごく微量でも発症することがあるため、原材料にはアレルギー物質は含まれていなくても、同じ製造ラインでアレルギー物質を含む食品を製造している場合には紛れ込むということもゼロではありませんので、注意喚起表示を奨励しています。
 それから、今、荒木委員おっしゃったように、包装の表示面積が小さいものについては物理的な問題から表示が義務付けられていません。
 これらの問題点を踏まえ、アレルギー物質の表示については、消費者保護の観点から必要に応じて検討をこれからも行ってまいりたいと考えております。
#241
○荒木清寛君 福島大臣はもう結構です。
#242
○委員長(神本美恵子君) 福島大臣、御退席いただいて結構です。
#243
○荒木清寛君 最後に、総務大臣に地デジ移行について何点かお尋ねいたします。
 いよいよ来年の七月二十四日に完全デジタル化するわけでありまして、残すところ一年余となったわけでございます。そこで、災害の一時避難所となります学校や公民館、あるいは社会的弱者という意味では、病院、高齢者、障害者が入所する社会福祉施設については、早期かつ確実なデジタル化を進めていく必要があるかと思います。
 そこで、平成二十年七月に決定しました地上デジタル放送への移行完了のためのアクションプランにおきましては、完全デジタル化に先立ちまして、本年十二月末までに今の公共施設あるいは福祉施設については前倒しをして一歩先にこのデジタル化改修を完了すると、こういう目標を立てているわけであります。そういう意味で昨年度の第一次補正、これは前政権でやったわけでありますけれども、公共施設のテレビの買換えを補助するということで千五百億円を計上しておったわけでありますが、これは見直しによってその多くが停止をされてしまったということでありまして、本当に完全デジタル化は大丈夫かと。
 要するに、来年の七月までに全部やればいいと言いますけど、もう恐らくその時期になりますと一般の家庭の買換えが進んで大変なことになるわけですから、それに先立って公共施設をやろうということであったわけですね。それが、そういう国の支援はやめてしまったわけでありますけど、本当に来年の七月二十四日にきちんとできるのか、まずこの点をお尋ねします。
#244
○国務大臣(原口一博君) 国の施設は整備計画を策定して、今委員がおっしゃったように、デジタル化の改修を進めております。平成二十一年の九月末時点で六〇%の施設が対応済みでございます。ただ、国の施設による受信障害対策共聴施設の対応割合は、同二十一年九月末時点で三二%。地方公共団体の施策は、平成二十年七月、今おっしゃった各地方公共団体で計画を策定して取組を総務省から要請をしておりまして、平成二十一年三月末の時点では、八七%の都道府県及び四二%の市町村が計画策定済み又は策定中でございます。
 ところが、委員がおっしゃるように、デジタルテレビの整備状況というのは今まで把握していなかったんです。ですから、施設が改修されてもテレビがなければこれできませんから、私の方で早急に把握するように指示をしたところでございまして、また本年十二月末までにデジタル化改修が完了できるよう引き続き各省庁及び地方公共団体に働きかけてまいりますけれども、この二十二年三月末の状況を今後内閣官房において調査する予定でございまして、来年度の予算の中にもしっかりと反映をしていきたいと、こう考えておるところでございます。
#245
○荒木清寛君 次に、事業者への支援措置について、これは一つ要請も含めてお尋ねをしておきます。
 経済情勢が依然として厳しい中、大量のテレビのデジタル化をしなければいけない事業者にとってその費用負担は大変な状況になっております。二〇〇八年のアクションプラン策定時のパブリックコメントにおきましても、社団法人電子情報技術産業協会から、民間経営が多いホテル、旅館、病院、学校等も、テレビの設置台数の多さから大きな影響を及ぼすと思われるので、これらを公共施設に準ずるものとして位置付け、滞りなく改修工事が行われるよう指導いただきたい、こういう要請というかパブコメが来ているわけであります。もうあと一年という中で、私もこういう時期ですからホテルに泊まることもありますけれども、割と大きなところでもまだアナログという表示が出ているところは少なくないです。
 私は、それはいろいろ原則は原則としてあるんでしょうけれども、実態はなかなかそういうたくさんのテレビがあるホテル、旅館、あるいは病院、学校等に対しても何らかのこれは支援を今後検討していく必要があると考えますが、大臣の見解をお尋ねします。
#246
○国務大臣(原口一博君) これは、委員がおっしゃるように、ホテルや旅館等の多数のアナログテレビを保有する施設がデジタル放送に対応する、この手法としては次の三つがあるわけです。一つはデジタルテレビ又はチューナーの購入、あるいは、今度は大きな建物の中でデジ・アナ変換装置、この導入、あるいはケーブルテレビの加入などの選択肢がございます。
 今、簡易チューナー五千円を下回るところも出てきましたけれども、テレビやデジタルについては価格の低廉化が進展しておりまして、また今回エコポイント制度も延長させていただきましたが、デジタルテレビの購入を支援しています。販売価格が、例えば十六型のテレビの場合、一万九千九百八十円の場合、エコポイントが七千点付きますので、実負担は一万二千九百八十円となります。このほか、その規模は現在のテレビシステムの状況に応じて適切なホテルや旅館等で手法を選択できるようにデジサポで丁寧に応じてまいりたいと、そう考えているところでございます。
#247
○荒木清寛君 現時点ではそうかもしれませんが、いよいよ一年余りになったわけですから、今後、よくまた実際どのぐらい切り替わっているかということを見て、適切に対応してもらいたいと思います。
 そして、今エコポイントのことも言われましたけれども、これは四月から少し制度が変わって、省エネ性の高いものに限定されたわけですね。前のエコポイントというのは、いわゆる地デジ対応ということで五%上乗せをしておるという、こういう仕組みだったですね。ですから、延長されたのはいいんですけれども、この上乗せの五%だけは、それは省エネ製品がいいには決まっておるんですが、そうでもなくても、買い換える人はもうこれは地デジにするために買い換える人がほとんどですから、この地デジ対応部分の五%だけはやはり残した方がよかったと思いますし、今後何らかの形でそういう、もう少し広げるというお考えはありませんかね。
#248
○副大臣(内藤正光君) お答えをいたします。
 エコポイント制度は、改めて申し上げるまでもなく、各家庭で一番消費電力の高いテレビ、クーラー、冷蔵庫を対象に六つの観点から、すなわち環境、景気、そして地デジの普及、これらの観点からエコポイントを付与すると。そして、その際、環境技術の向上を促すという意味で、経産省の省エネ法に基づき、四つあるいは五つ星のものを対象にすると。そして、これは技術の進展に応じて順次見直すということで、実は今年度がその見直し時期に当たるわけでございます。
 事実、先生御指摘のように、仮にこの二月に販売されていた地デジテレビ、新しい基準を照らし合わせるとどうなるかというと、実は五四%しか対象にならない。つまり、四六%は三つ星に落ちてしまうということです。そこで、地デジ普及の観点から、この三つ星にも五%分を当てはめるべきではないかということなんですが、実は、一〇ポイント分のうちの何ポイントが環境配慮で何ポイントが地デジ普及かと厳密に分けることは難しいんです。そして、そもそも、このエコポイント制度の目指すその趣旨、あるいはまたテレビで三つ星まで面倒を見るんだったらば、冷蔵庫やあるいはクーラーも三つ星まで見てくれというふうに言われかねません。そういった観点から大変苦しいと思います。
 ただ、先生御指摘のように、在庫が売れ残ってしまっては元も子もないんですが、ただ、いろいろ、ここ私、ヤマダ電機の広告を見ているんですが、実は今回、新年度になるとエコポイントの対象外になるようなものについては、前年度限り、つまり三月三十一日限りということで、例えば三十二インチのテレビが四万九千八百円で売られるなど、在庫についてはかなりもうはけているものと思っておりますので、どうか御理解をいただきたいと思います。
#249
○荒木清寛君 終わります。
#250
○大門実紀史君 日本共産党、大門でございます。
 まず、亀井郵政担当大臣にお聞きいたします。
 ちょうど一年前、この決算委員会で、四月の六日ですからちょうど一年ぐらい前ですけれども、三井住友グループとゆうちょ銀行のカード事業における癒着、不正入札疑惑について取り上げました。当時の鳩山邦夫大臣は、大変な問題だと、調べてみたいとおっしゃいましたけど、その後、何もされないで辞職をされました。
 政権が替わって亀井大臣になりまして、私がもう再三にわたって追及してきた西川社長はとうとう首になるということで、西川時代に何が行われたのか調査が始まっているというふうに聞いております。きちんと検討してもらいたいということで、この問題もお願いしたいということで、どういう問題かというのは、これはもう一年前に配った資料と同じですけど、資料の一枚目に構図を書いております。
 要するに、日本郵政に西川社長が三井住友からたくさんの人間を連れてきて、その人間たちがゆうちょ銀行のカード事業を三井住友に委託させたと。これは数百億円のビジネスになります。手の込んだことに、委託先を決めるというところに三井住友の息の掛かった凸版印刷の人間まで入り込ませて、客観性をつくって、カード事業委託を三井住友にさせたということでございます。
 ちなみに、この凸版印刷というのは、三井住友からカードの発行、作成、印刷の仕事をやっているということでございます。こういう資料はすべて日本郵政にそろっております。
 亀井大臣にお願いしたいのは、このカード事業における癒着、この不正入札疑惑というのは、かんぽの宿とは若干その性格が違ってストレートに刑事告発に値する問題だというふうに思いますので、しっかり調べていただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。
#251
○国務大臣(亀井静香君) 委員御指摘の問題につきましては、現在総務省において、日本郵政ガバナンス問題調査委員会において調査を今やっておる最中でありますが、四月中にこれについての結果の報告がされると、このように聞いております。現時点において、まだ詳細を私は報告は受けておりません。
#252
○大門実紀史君 この間いろいろ亀井大臣にはきちっとやってもらっていますので、これもきちっとやってもらえるというふうに思います。また結果が出てきたときにどういう判断されるかということで、質問はしていきたいと思います。
 もう一つの問題ですけれども、これはちょっと消費者庁にも関係するので、福島大臣にもお聞きしたいと思います。資料の二枚目でございますが、第一生命の保険金不払隠しの問題でございます。
 第一生命が四月一日に東証一部に上場いたしました。日本最大の株主数、百五十万人ということで、棚ぼた益ということで大変話題になっております。もうお祭り騒ぎ状態でございますけれども、その陰で大変黒々としたことが続いてきたということで、先日財政金融委員会で、この第一生命については保険金不払、隠し続けている重大な疑惑があると、七万件以上、四十億円オーダーで不払の可能性があるということを指摘いたしまして、株式会社になるには金融庁の認可が必要でなったわけですから、上場を延期させるべきだと、こういうものを抱えたまま上場させるべきではないということを申し上げましたけど、四月一日になって上場したわけでございます。
 しかも、当時この不払問題の対応について総指揮を執っていた当時の渡辺光一郎さん、常務になってその後専務になりましたが、彼が今度はこの上場した株式会社の代表取締役ということで、今はもう渦中の、マスコミでも持ち上げられて、まるで時の人になっているわけでございます。
 この不払隠しについては、第一生命の職員の方から内部告発があって公益通報が再三にわたって金融庁にされてまいりましたけれども、金融庁は立入検査までしておきながら黙認といいますか容認してきたということで、政権が替わってこの間質問をして、大塚副大臣にはもうきちんと調べてみるということでおっしゃっていただいていますので、大いに期待をしているところでございます。消費者庁にも公益通報がされるということでございますので、若干福島大臣にも聞いていただいて、消費者庁としても対応してもらいたいなと思います。
 何が起きたかということで、資料の二番目に時系列の経過を書いてございます。若干簡単に説明しますと、二〇〇五年当時、明治安田始め生命保険の不払事件が大変社会問題になったときがございます。私の財政金融委員会でも参考人を呼んで、かなりの議論になったときでございます。
 二〇〇七年の二月一日に、金融庁がそういう大手生保に、報告しなさいと、ちゃんと支払漏れとか案内漏れなどについて調査しなさいというふうな命令を出しました。つまり、それまでは大手の生保は、請求来たものだけ払うと、こちらから払うべきものを払わないで請求来たものだけ払うというふうなことをやっていましたので、相当の支払漏れが、不払があったわけでございます。十月五日に各生保が金融庁に報告書を出すと。このときには第一生命も報告書を出しております。
 翌年の二〇〇八年七月に、大手十社が業務改善命令を受ける、十社が受けるということでございます。これは、支払漏れとか案内漏れにちゃんと対応しなさいということを要求されたわけでございます。
 翌年の二〇〇九年三月二十三日に第一回の公益通報が金融庁に対してされております。この中身は、要するに、その前の、ちゃんと調査して報告しなさいという二〇〇七年二月一日の命令に対して、そもそも意図的に支払漏れ、意図的に除外して数を少なく報告していると。正直に報告するとほかの生命保険よりも数が多くなってしまうということで、数をセーブしてということが一つ。もう一つは、業務改善命令を受けた後も更に支払漏れを放置しているという、大きく言ってこの二点で公益通報がございました。公益通報された職員の方は、本当に第一生命が契約者のためにきちんとやってほしいというその一念で、身の危険を冒して内部告発、通報されたわけでございます。
 ところが、二〇〇九年六月三十日に、第一生命が社員総代会にて、こういうことを隠して社員総代会で株式会社への転換を決議して、二〇〇九年九月、十月には金融庁が立入検査をやっております。さらに、十二月二十五日、公益通報がその二ということで出ました。これが、先日、朝日新聞で報道された別病院の請求案内を除外していたということが主な中身の公益通報でございます。
 今年に入って、にもかかわらず、金融庁は第一生命の組織変更、つまり株式会社にすることを認可いたしました。同じ日に、公益通報者に対して公益通報に関する調査は終わりましたという通知をしております。二〇一〇年二月初めに、金融庁より第一生命に昨年の検査の結果を通知しております。要するに、おとがめなしということになったわけでございます。さらに、二月二十二日には、金融庁が第一生命の有価証券届出書を、これは株式上場に必要なものですが、受理をいたします。同じ日に、東証が上場を承認すると。同じ日に、第二回公益通報、金融庁と、まあ消費者庁はちょっとずれるようですけれども、出されると。三月十日に公益通報、今度は証券取引等監視委員会に出されております。にもかかわらず、四月一日に第一生命は東証一部上場したわけでございます。
 以上が全体の流れですけれども、私の最大の疑問は、まず二〇〇八年七月一日の業務改善命令にさかのぼりますが、なぜ大手十社が横並びで業務改善命令を受けたのかということでございます。当時、外資系の一つとこの第一生命は特にひどいということになっていたわけですけれども、どういうわけか改善命令は横並び、つまり目立たない、全部一緒というふうになったわけでございます。もしこのときに第一生命だけが特別の厳しい改善命令を受けていたら、その後上場することは難しかっただろうというふうに思います。なぜ横並びだったのかということで、これは第一生命の、もう当時から言っておりましたから、上場への配慮とかあるいは何らかの圧力がなかったのかというのが最大の疑問でございます。
 さらに、金融庁は去年の九月、十月に立入検査をしておりますけれども、しかも公益通報、ここに資料が一切ございますが、すべてかなり信憑性の高い内部資料でございます。これを持っていながら、なぜおとがめなしと、何もなかったのかと。これも、契約者保護は置き去りのまま立入検査済ませてしまったわけですけれども、これも第一生命の上場に対する配慮とか圧力はなかったのかというのが最大の疑問でございます。
 福島大臣に、これから公益通報の中身、御覧になると思いますのでお願いしておきたいんですけれども、金融商品販売法というのがありまして、これは保険商品の説明義務、これに関する法律でございます。これは金融庁と消費者庁共管になっていますよね。あと、消費者安全法の中に、施行令第三条にありますけれども、要するに、財産取引にかかわるもののうち、正当な理由なき債務の履行拒否とか遅延、つまり払うべきものを払わなかったケース、これも消費者庁の所管でございます。
 今までは、消費者庁ができる前はどうなっていたかというと、金融庁の中で、監督上処分するとか、監督上の関係だけで生保とやっていたんですけれども、つまり、そのときに契約者にとってそれが不満があっても、金融庁の監督上の中での処分で終わったわけですね。今度は、契約者の側、消費者の側からおかしいと思えばおかしいと言えるのが消費者庁の仕組みでございますので、公益通報、これから出てくる、御覧になると思いますけれども、是非金融庁と連携取りながらこの問題位置付けてもらいたいと思いますが、いかがですか。
#253
○国務大臣(福島みずほ君) このペーパーでは、消費者庁に二月二十二日、公益通報したとあるんですが、今までの現在、一生懸命精査をしたんですが、まだ消費者庁には来ていないということなんです。今おっしゃったように共管の分野ですので、消費者の権利という立場からきちっとフォローしていきたいと思います。
#254
○大門実紀史君 要するに、消費者庁とか証券取引等監視委員会に出したというのは、金融庁に出しても何もやってくれなかったからでございます。ですから消費者庁と、あるいは上場するならば証券取引等監視委員会となっている、そういう流れでございますので、もう本人は本当に、こんな、大イベントですよね、生保が株式上場するというのは。もういろんな人の利害が絡んでいる、お金も絡んでいるときに、本当に正義感だけで公益通報されて、身の危険も感じながらやられておられることなので、きちっと対応していただきたいと思います。
 今日もう一つ、私この前、財政金融委員会では、朝日新聞も取り上げた別病院の問題を指摘いたしましたけれども、もう一つ公になっていない不払問題を明らかにしたいというふうに思います。
 資料の三枚目でございますけれども、二つのケースが更にこの保険金不払隠しになって、いまだ隠されたまま、いまだ支払われないままになっております。
 一つは、保険の、最近こういう医療保険というのはややこしいんですけれども、簡単に言いますと、入院している途中で保険金請求をしたケースでございます。これは当然、その請求書を見ると、入院の途中ですから、その後も入院していたんだろうなということは推測されるわけですね。ところが、それについては第一生命はこちらからは案内しないということで、請求案内を出しておりません。これは大変支払可能性の高いものでございます。対象件数は三万件に上りますが、これを除外しております。
 もう一つは、病院死亡のケースですね。病院で契約者が死亡したケースですけれども、当然この場合は病院で死亡する前に入院していたであろうということが容易に推測されますが、これも第一生命は本人には言わないと、請求が来たら払うということをやっております。これは七千五百件に上ります。
 この入院途中請求と病院死亡、合わせますと、三万七千五百件が支払漏れになっていると。金額的には、低く見積もっても二十億円以上の不払になっている。これはいまだに請求案内も出していない、金融庁にも報告しないということでございます。
 資料三には、これは第一生命の中の資料でございますが、今申し上げたことを証明する資料でございます。タイトルが「請求があれば支払可能性のある事案」となっていて、この十番、十一番のところに、これは支払可能性のある事案だけれども支払漏れ検証をペケ、やらない、キーワード検証、つまりコンピューターによる検証、探しもペケ、やらないというようなことを決めているわけでございます。いまだに払われておりません。
 実は、この二つのケースについては、住友生命、明治安田生命ではちゃんと請求案内をしております。意図的に外したわけで、これはさかのぼって二〇〇七年の金融庁に対する報告そのものから除外しておりますので、この百二十八条による報告命令違反、虚偽報告に明確に該当をいたします。少なくとも二十億円以上の不払を隠しているわけでございます。
 これはなぜ今まで立入検査もやって不問にされていたのか、先ほど申し上げたように大変疑問でございますけれども、大塚副大臣、この点も含めてきっちりと再検証させてほしいなと思いますが、いかがですか。
#255
○副大臣(大塚耕平君) 大門委員におかれては、せんだってより様々な御指摘をいただきまして、大変参考になっておりますことを御礼申し上げたいと思います。
 まず、最後の点に先立ちまして、今お手元に御用意いただいている過去の事案についてでございますが、大門さんがお手元にお持ちの資料も含めて金融庁内で確認をしたところ、検査によって徴求した資料も含めて大変大部な資料を持っておりました。
 その資料を精査した結果、一回目の通報については問題なしというふうに判断をしたということでございますが、せんだっての委員会でも申し上げましたとおり、公益通報にかかわる事案の政務三役への報告体制を含めてもう一度体制を立て直すように指示をし、そしてその内容についても私自身も精査をさせていただいている最中でございます。
 それに加えまして、今御指摘をいただいたような事案も含めまして、再度しっかりとチェックをして、金融庁として所要の対応を図りたいというふうに思っております。
#256
○大門実紀史君 前回、私、財政金融委員会で質問をする前後から、金融庁はきちっと再検証しますということになっているんですが、じゃ今何やっているかというと、電話で第一生命に問い合わせしているだけなんですよ。これだけの資料を電話でどうですかと言って分かるわけありませんので、きちっと対面で、面談で再調査するように、検証するように指示してもらいたいと思いますが、いかがですか。
#257
○副大臣(大塚耕平君) 昨年九月二日から十月二十三日までに行われました検査結果の再検証も含めて、今、大門委員から御指摘のあったような対応共々、私自身でしっかりやらせていただきたいと思います。
#258
○大門実紀史君 亀井大臣、この問題を初めて御質問いたしますけれども、何が背景にあったのかということは私もまだまだ調べなきゃいけないことがあると思いますが、大変大きな問題ですよね、生保が上場するに当たって。
 私は、金融庁だけの裁量といいますか、配慮だけではないというふうにも思っておるわけですけれども、いずれにしても契約者の立場からすると、幾ら世紀の大イベントかプロジェクトか知りませんが、契約者の側からすると、不払というのは要するに保険料として払っているものをもらえないわけですよね。そういうものを含めて保険料を払っているわけですよね。ところが、請求した分だけ払うというと、その不当利得が生命保険会社に残る話ですから、払う努力を最後の一件までやるのが当たり前の姿勢でございます。
 それにもかかわらず、そんなことがこうやってうやむやにされて上場して、まあ上場を今更どうこうというのはできないかも分かりませんけれども、やはりきちっと正すべきものは正すべきだというふうに私は思って、引き続きこの問題は、今日で二回目ですけれども、もう三回でも四回でもシリーズで取り上げていこうと思っているんですけれども、亀井大臣はいかがお考えでしょうか。
#259
○国務大臣(亀井静香君) 大塚副大臣が御答弁申し上げましたように、金融庁といたしましては、この問題についてはもうきっちりと徹底的に実態を掌握をした上で、しかるべき処置をとってまいる所存でございます。
#260
○大門実紀史君 まだ若干時間がございますけれども、立派な答弁をいただきましたので、これで終わりたいと思います。
#261
○又市征治君 社民党の又市です。
 言うまでもなく、二〇〇八年度の決算というのは前政権が執行されたものですけれども、本委員会での審査というのは今後の予算編成と執行に生かすためでありますから、審査に積極的な御協力をお願いしてまいりたいと思います。
 今日は、枝野大臣と原口大臣に、とりわけ今大きな問題になっています独法、公益法人等の規制の問題といいますか、見直し問題についてお尋ねをしてまいりたいと思います。
 今月の下旬から実施される予定の独立行政法人と公益法人の仕分について最初にお尋ねをいたしますが、独法改革の焦点の一つは天下り問題ということだろうと思います。これは公務員制度改革とも関連をいたしますけれども、それがじゃ実現するまで放置するのか、そんなわけにはいかないということであります。従来の政治システムの特徴の一つが政官業の癒着、その政と官の癒着を象徴するものがこれまでの政府が容認してきた高級官僚の天下り、こういうことであります。
 天下りを起点として種々の問題が生まれておるわけですが、この天下りの現状は、平成二十年十二月に発表された独法等の役員に就いている退職公務員等の状況の公表についてというものによりますと、独法役員六百四十人中、退職公務員百八十九人、全体の二九・五%、国からの出向者数は八十五人で同一三・三%、独法の退職者百六十五人で同二五・八%となっております。かなり多い天下りと、こういう状況です。また一方で、公益法人を見ますと、国費等交付先二千十八公益法人への所管府省OBの天下り数は、平成二十年四月一日現在で、一千百六十三法人、九千九百人、驚くべき数であります。
 また、総務省は、昨年十二月に、各府省等から再就職者が五代以上続いている独法・特殊法人等・公益法人の役職に関する府省庁によるあっせんの有無等の調査について、長たらしい名前ですが、こういう報告が出されておりますけれども、これによると、昨年の十一月時点であっせんが明確に確認された件数というのは百二十五件、そして昨年十二月時点で確認された件数は二百三十四件ですから、あっという間に百九件も増大をしている。公益法人数は三百二十四に上る。
 これらについて、まず枝野大臣、どのようにお受け止めなさっていますか。
#262
○国務大臣(枝野幸男君) 質問いただきましてありがとうございます。
 独立行政法人と公益法人では法人としての性格は異なるものの、今御指摘いただいたとおり、国家公務員の出身者が多数在籍しているということについてはやはり問題が大きいというふうに思っております。
 独立行政法人あるいは公益法人が政府から委託などを受けて仕事を行うと。いずれも外に出して行うということは、公務員が役所の中で行わない方が効率的だという建前で独立させて独立行政法人にしたり外部の民間団体である公益法人に委託をしているわけでありますが、そこに公務員のOBが行って仕事をしている、あるいは公務員のOBがいることがこの仕事をする上でやりやすいんだという話は一種の矛盾をはらんでいるのではないかというふうに考えております。
 また、しかも年齢とか経緯とかいろんなことあるかもしれませんが、特に公務員の皆さんで幹部の公務員の方などが役所を辞めるときにそれなりに高い退職金を受け取り、そしてこうした外郭団体の役員の退職金も非常に高いと。民間の感覚では若干考えられないような退職金の二度もらい、あるいはいわゆるわたりで三度、四度というようなケース、これもなかなか国民の理解は得られないだろうというふうに思っております。こうした状況を抜本的に見直していきたいというふうに思っております。
#263
○又市征治君 それじゃ次に、独法役員の公募制について伺っておきたいと思います。
 四月一日付けで発令された独法の役員公募の結果というのは、報道によりますと、二十九法人、五十ポスト、千百四十四人が応募をして、民間出身者が三十八ポスト、官僚OBが六ポストを占め、そのうち四ポストが再任とのことであります。
 官僚OBや官僚OBの現役役員が、公募することを認めておりますから、当然その中から選任される場合も出てまいります。一定の職務の場合、官僚OBが民間出身者よりも秀でているというのは当然あるでしょう。また、官僚OBの現役役員が新たな応募者よりも職務に精通しているということは当然のことだと思います。
 そこで、枝野大臣、独法役員の公募制は暫定的な措置とのことですけれども、この天下り廃止の手段としてどのように御評価なさっていますか。
#264
○国務大臣(枝野幸男君) まず、この暫定的な措置というのは、この後四月下旬から独立行政法人を中心とした事業仕分も行いまして、そもそもこの制度そのものを抜本的に大きく改革しようというふうに思っております。そういたしますと、従来のような天下りという構造をそもそも全面的に排除するようなことができるのではないか、あるいはそういったところに持っていきたいというふうに思っているところでございます。それまでの間の暫定的な措置ということで御理解をいただければというふうに思っております。
 また、その際も、外部の有識者による選考委員会の意見を聴くことを条件付けております。また、いわゆる行政経験などよりも独立行政法人の改革についての意欲といった点に着目をして役員を選任するような趣旨を徹底をしているところでございます。そして、さらに最終的には、任命権者が大臣の場合は大臣自身が、あるいは独法の理事長の場合はその独法の理事長と所管大臣とが協議の上、さらには、この公募の事務を私が担当しておりますので私とそして全体の調整をする官房長官とも関与させていただいて最終的な適任者を選任をしているところでございます。
 そうした中でも、若干は公務員のOBの方が公募の結果選ばれるということ、現時点でもございますが、逆に申し上げれば、こうした条件を付して公募をしても結局行政経験者が適任であるというような仕事をしているのはそもそも独立機関で行っていることに意味があるのかと、そういった視点も含めて実は独立行政法人の改革を進めていきたいというふうに思っています。
#265
○又市征治君 次に、独法の保有する資産について伺います。
 昨年の事業仕分の結果、独法の保有する資産の国庫返納も行われました。多額の資産保有について、一例を挙げれば、情報処理推進機構は三百五十億円の出資を政府から受けておりました。その一部については資金調達を図る情報処理関連会社に対する債務保証事業に充てるつもりだったようですけれども、実績はほとんどありませんでした。また、この機構は、出資金等で国債九十四億円分を保有をしていたとのことでもありました。事業に見合った適正な資産は持つということは当然あり得ることですけれども、今後もこのような資産については厳しく点検をしていく必要があるだろう、これはもう前回も私、これ指摘をいたしました。
 それは今月下旬から開始される仕分の課題の一つでもあると思いますけれども、大臣、どのような観点からこれを分析をし、評価をしていくお考えか、要点を御説明いただきたいと思います。
#266
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘いただきましたとおり、独法が保有する資産については大変問題があるという考えで、昨年の事業仕分でも結果的に六千六百億円余り国庫返納を決めさせていただいたところでございます。また、この国会に独法通則法の改正案を提出しておりまして、政府出資等に係る不要資産についての国庫納付についての規定をその中に織り込ませていただいているところでございます。
 幾つか問題点ございますが、一つには、基金のようなものを積んでその運用益でこれで何とかしようと、これが今の金利の状況等を考えたときに、とても、その前提が崩れているということがございます。それから、この独立行政法人というのが、独立採算で独立の会計をということをしたことのある面のプラスはあるのかもしれませんが、結局バランスシートをバランスさせないといけない、そうすると負債に対応した資産を持たせなきゃならないということで、結果的に遊休資産が独法の資産になってしまっていると、こういったこともございます。
 現在の日本の財政状況を考えたときには、これらいずれについても遊休、休ませておくという余裕はございませんので、国庫に返していただいて有効活用するなり売却するなりというふうに考えておりまして、事業仕分第二弾を含めて、徹底的に返していただける遊休資産については返していただくという姿勢で臨んでまいります。
#267
○又市征治君 それじゃ、もう一つ、公益法人等の調査研究事業についてお尋ねをしておきたいと思います。
 会計検査院の報告によりますと、平成十九年度に国が調査研究事業に関して公益法人と交わした契約というのは三千四百九十八件、一千二百六十億円ということのようであります。この中の八五%から九〇%が自らの府省所管公益法人に対するものだそうであります。
 この契約では、随契の割合が六六・二%、三分の二ですね、支払金額に占める割合は八七・四%、これは平成二十年の九月現在だそうですけれども、占めております。また、競争契約でも一者応札が半数以上という現状でありますし、そして契約のうち再委託契約も存在をしています。
 以上のような問題点に加えて、更に私は問題だと思うのは、成果物の公表、管理の問題があると思うんですね。検査院によりますと、検査対象となった契約のうち、成果が公表されているものの割合というのは三九・九%、やっと四割、インターネットで公表されているものは一四・三%にすぎない。これでは、調査研究事業の意義あるいは有効性はもとより、その成果の評価も十分にできないんではないのかと。
 そこで、枝野大臣、原則としてこれらの成果物の公表というものを義務付けるということが必要じゃないのか、こんなふうに私は思いますが、いかがでしょうか。
#268
○国務大臣(枝野幸男君) まさに御指摘のとおりでございまして、この委託による調査というのには大変いろんな問題をはらんでいるというふうに思っています。その一つ一つをあえて取り上げませんが、御指摘のとおり、その成果物が公表されていないということでは評価のしようもないということでございまして、従来は、調査研究の中に個人情報が含まれるとか、非公表を前提に民間企業等から収集した資料等が含まれるというような言い訳がなされているようでございますが、しかし、これらについては、その部分、どうしても出せない部分は消せばいいわけですし、逆に言えば、官の外である、民間団体である公益法人に調査をしてもらうわけですから、そこで調査をできるということは、そんなセンシティブ情報をそこになぜ出せるのかということになりますので、実はそんなに公表するとまずい情報が入っているとは、そうそう多いとは思えません。
 仮に入っていたとしてもそういったやり方ができますので、税金を使って調査をする以上は、その成果は国民全体の共有物ですから、原則として、今のような例外を別として、原則として全部公表すると、公表できないような委託調査はするなと、こういう線で行政刷新を進めてまいりたいと思っております。
#269
○又市征治君 成果物が公表されないというのは、逆の言い方をすれば、公表に値しない調査、あるいは天下りのために、金を流すために必要のない調査を委託しているのではないかなどなど、これは疑念も持たれるわけですから、厳しく対処をお願いしておきたいと思います。これは原口大臣のところにも、そういうことだろうと思うんですが、よろしくお願いしておきたいと思います。
 これからの問題ですけれども、政府は昨年十二月に独立行政法人と政府関連公益法人の見直しについて閣議決定をいたしました。そして、先月、今回の「「事業仕分け」の基本原則の確認」というものも公表をされております。
 昨年の事業仕分では成果も多々ありましたけれども、議論の内容あるいは在り方については、ちょっと予算削減ありきではなかったかな、こういう批判やら、あるいは仕分人の選考についても疑念が呈されたり、また仕分の結果そのものについても様々意見が出されていることも事実であります。
 今回の仕分メンバーについても、先日、十八の公益法人の役員を務めている方がいるではないかと、こういうことで報道されて、人選の公正さに疑問が呈されています。つまり、仕分をする人が仕分けられる側に十八も入っているという、これは問題だという指摘なわけですね。
 これらの様々な意見があるわけですが、今回の仕分にそのような批判的な意見、どのように反映をされて今生かされようとしているのか、枝野大臣、お答えいただきたいと思います。
#270
○国務大臣(枝野幸男君) 今御指摘いただいたうち、毎日新聞の報道だと思うんですが、仕分人ではなくて親会である行政刷新会議の民間委員の方が、これは経済界の重鎮の方にお願いを何人かしております。当然、いろんな公益活動をなさっているということになります。
 したがいまして、直接この御自身がかかわっておられる公益法人についての仕事には関与されないということで、そこはしっかりと壁をつくって、おかしなことにならないようにしたいと思っております。特に、経済界の方などの場合ですと、実は行政刷新会議は規制改革も担当しておりますので、これはもう規制改革どこかでかかわる方は全部駄目ということになったら、これ民間の経済人一人も入れなくなりますので、そういったことでしっかりとけじめを付けていただく、線を引いていただくということをしっかりとしていただくということで、別の面での有意義な知見を生かさせていただきたいというふうに思っております。
 その上でも、前回の仕分人、特に民間の方についての選定については、反省すべきとすれば、若干時間が非常に短い中で委員をお願いをし、またお願いをするに当たっても、実は国レベルでは初めてのことでしたので、どういうことをやるのかということを説明しながらお願いをしていくというプロセスでございましたので、若干なし崩し的に決まっていったみたいなところの印象を与えたかなというふうに思っております。
 それも反省いたしまして、今回の場合は、まず行政刷新会議で民間仕分人の方をお願いをする基準をしっかりとまずつくっていただこうと思っております。そして、その基準に基づいて慎重に民間の仕分人の方をお願いをして、それも刷新会議本体で固有名詞をできればきちっと確認をして仕分に入っていくと、こういうプロセスを踏んでいくことで民間の仕分人、評価者の皆さんについて御理解がいただけるようにしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#271
○又市征治君 それじゃ次に、原口大臣にお伺いしますが、先ほど言及をいたしました「「事業仕分け」の基本原則の確認」という文書では、これらの基本原則は、独法、政府系の公益法人及び地方自治体の事業仕分についても全く同様に該当するものである、こんなふうに述べられているわけですね。
 一般論としてこう言われたんだろうと思いますけれども、地方主権や地域主権を推進しようとする内閣が自治体に事業仕分やその検証方法までむしろこれは差し出がましいことを言うのはこれはいかがなものか。この点は、原口大臣、どのようになさるおつもりか、お伺いしたいと思います。
#272
○国務大臣(原口一博君) 委員がおっしゃるとおり、まさに一般論と申しますか、この文書は事業仕分について行政刷新会議としての認識を確認したものであり、それ以上のものではございません。地方公共団体に具体的実施方法を強制する意図をましてや持つものではないというふうに承知しています。
 また、事業仕分、私も行政刷新会議のメンバーでございますけれども、これはやはりあくまでその事務の有効性、効率性の観点からの事業を仕分けしていくわけです。ただ、政策というものは、むしろ理念やあるいは私たちでいうと連立与党の合意、そういったものから、今度は私たち国、地方の場では事務権限仕分、そういったものが必要となってくる。それは、生活を第一に、働く人たちのまさに労働を中心とした福祉型社会をつくるにはどのような事務権限が仕分けられるかと。ここは、効率性というよりもむしろ人間の尊厳あるいは地域の自立といったことが重点になってきますので、また違うステージだろうと、このように考えているところでございます。
#273
○又市征治君 自治体には議会もございますし、いろんな様々な委員会もあるわけで、こうした事業仕分をさあ自治体にもやれと言うのはこれは本来的にはちょっと筋が合わない、こんなふうに思うわけでありまして、是非自主性をしっかり尊重していくということであってほしいと思います。
 さて、こうやって見直しをやってまいりますと、事業の縮小であるとか廃止が当然出てくるわけでありまして、対象となる独法や政府関連公益法人は、その設立あるいは存続というのは国が行ってきたわけでありますから、その縮小や廃止に当たっては当然国に雇用不安を起こさせない、そういう責任があると思います。しかし、昨年の十二月のこの独法の抜本的な見直しについてでは、独法の抜本的見直しに当たって独法の雇用問題に配慮するとのみ書かれている。これでは全く私は不十分だろうと思うんです。
 また、公益法人の徹底的な見直しについては雇用問題に全く触れておりません。つまり、民間法人だからということなんでしょうけれども、この文書の中で、政府関係法人に実施させている事務事業の見直しの結果、法人として存続できず解散に至る政府関連法人が出てくることは想定し得る、こう述べられておるわけですから、当然雇用対策が必要になってくるわけであります。
 そういう点でいいますと、過去にも平成七年に特殊法人の整理合理化が閣議決定をされたわけですが、その際にも、これは雇用問題への対処という立場で、対策本部の創設であるとか雇用の確保と安定ということが閣議決定でも明確にされているということなどございます。
 そういう点では、少なくとも、独法政府関連公益法人の抜本的な見直しに伴って雇用問題に関しては、やはり以前のように総理を責任者とする対策本部を設置するなどによって、一人もやっぱり路頭に迷わせない、雇用不安を起こさせない、こういう対処が必要だろうと思うんですが、枝野大臣、まずこの点をお伺いしたいと思います。
#274
○国務大臣(枝野幸男君) 当然のことながら、こうした機関をもし廃止をする、あるいは大幅縮小するということになれば雇用問題が発生をすることになります。民間企業の場合でもリストラ等が行われる場合には、雇主として再就職等についていろいろと配慮をするというようなことがございます。したがいまして、当然のことながら、独立行政法人等の改革に当たっても、そこで働いている皆さんの雇用対策について万全を期すということの配慮を進めていかなければならないと思っております。
 今御提案のありました対策本部ということについては、まだ全体像としてどれぐらいのつまりリストラが必要になるのかということがまだ見えている状況ではございません。そうした状況も勘案しながら、政府の内部で相談をしてまいりたいというふうに思っております。
 なお、是非あらかじめ御理解をいただければというふうに思っておりますが、事業仕分、まず先ほどの原口大臣が御答弁いただいたところでございますが、私ども是非、事業仕分という言葉が注目をされた言葉なだけに、事業仕分という言葉を使う以上はある一定の基準を満たしてくださいという思いが先日、行政刷新会議で確認をさせていただいたことでございまして、事業仕分もどきの似たような違うことについては違う名称を付けていただかないと、せっかくの事業仕分の趣旨が生かされない、そういう意味でございまして、あれを強制するということではございません。
 ただ、その事業仕分の趣旨からすれば、とにかくこの仕事が要るのか要らないのか、あるいはこの機関が要るのか要らないのかということをかなり一刀両断にばさっとまず結論を出すというのが事業仕分の一種の、プラスもあればマイナスもあると思いますが、特徴でございます。
 そうした意味では、事業仕分ではかなり、じゃそこで働いている人をどうするのか、あるいはそこに持っていくまでのプロセスどうするのかというところまではやりません。ですから、事業仕分ではかなりラジカルにぽおんと出てくるかもしれませんが、それを踏まえて、じゃ実際に現にそこで働いている、あるいは組織がある、それを何年掛けてどういうふうに改革をすれば混乱もなく進めるのかということについては、仕分の結果を受けてそれ以降のところで対応していくということでございますので、是非そこは御理解いただければと思っております。
#275
○又市征治君 おさおさ雇用問題は怠りないように是非万々の体制を取っていただきたいと、こう思います。
 最後に原口大臣にお伺いしますが、三月三十一日に日本郵政ガバナンス問題調査専門委員会中間まとめというのが公表されました。郵政改革の中でユニバーサルサービスを法的にも日本郵政に課すことになるんだろうと思います。
 しかし、法的に担保されても、実際の業務において遂行されるように業務の監督も行われるといったことがないと絵にかいたもちになってしまいます。親会社の株二分の一超ではなく、三分の一超を国が所有する方向で検討されておりますけれども、持ち株比率という観点では、国の関与は我が党などが主張してきたことよりも弱くなっておりますけれども、だからこそ国の方針が日本郵政の業務に反映をされる、そのことがまた国によって、あるいはまた社内において監視されていくことが担保される必要があるんだろうと、こう思っているわけでありまして、このような視点から見て、中間取りまとめはどのように生かされていくのか、この点についてお伺いしておきたいと思います。
#276
○国務大臣(原口一博君) おっしゃるとおりだと思います。日本郵政のガバナンス検証委員会、本年一月、専門家を構成員として立ち上げました。その後、専門家による個別事案の検証を行うため、日本郵政ガバナンス問題調査専門委員会をつくりまして具体的な検証を行っております。そして、委員がおっしゃるように、三月三十一日に個別事案の関係者ヒアリング及び分析が一応終了したところでございますが、旧経営陣からの聴き取りはほとんどがかなっておりません。その中で、現段階で判明しているだけでも、日本郵政のガバナンスの脆弱性が多くの事案に見られると聞いております。
 例えば、バルクについても、そのメリット、デメリットというものをほとんど検証せずに、これは公社時代からですけれども、対象物件の鑑定評価について同評価額が低くなり同売却が容易になるような条件付けをしていたということが認められておりますし、JPEXの事案については、郵便事業会社首脳陣は、統合後のJPEXの事業収支が確定できず、そして多額の赤字が予想されたことから直ちに統合を行うことを反対したにもかかわらず、社長において反対を押し切り、日本郵政、郵便事業会社と日通間の統合基本合意文書を締結させています。このことによって、今判明しているだけで事業収支で九百億円に上る赤字を出しているわけです。こういったこと、まさにガバナンスの危機が日本郵政を襲っていたと言わざるを得ません。
 今回、最終取りまとめを四月中旬をめどとして行うわけでございますが、今後の日本郵政グループのガバナンスを検討する上でも大変重要な情報で、民であれば何でもいいというわけではなくて、これ、市場のチェックも受けない、株主が国だけだったわけですけれども、この最終取りまとめが提出され次第、我が省としてもその内容を精査し、郵政事業に対するやはり国民の権利を保障すると、これは国の、国民が積み上げてきた財産でございますので、その観点から今後の郵政改革、ガバナンスの在り方についてしっかりとここに生かしていきたいと、こう考えておるところでございます。
#277
○又市征治君 終わります。
#278
○委員長(神本美恵子君) 他に御発言もないようですから、皇室費、内閣、内閣府本府、総務省、公営企業金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫の決算についての審査はこの程度といたします。
 次回は来る十二日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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