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2010/01/26 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第1号
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2010/01/26 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第1号

#1
第174回国会 予算委員会 第1号
平成二十二年一月二十六日(火曜日)
   午前八時五十二分開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         簗瀬  進君
    理 事         大島九州男君
    理 事         辻  泰弘君
    理 事         平野 達男君
    理 事         藤末 健三君
    理 事         牧山ひろえ君
    理 事         川口 順子君
    理 事         西田 昌司君
    理 事         舛添 要一君
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                尾立 源幸君
                喜納 昌吉君
                小林 正夫君
                今野  東君
                櫻井  充君
                自見庄三郎君
                芝  博一君
                下田 敦子君
                鈴木 陽悦君
                谷岡 郁子君
                友近 聡朗君
                円 より子君
                山根 隆治君
                吉川 沙織君
                蓮   舫君
                荒井 広幸君
                泉  信也君
                加納 時男君
                木村  仁君
                小泉 昭男君
                佐藤 正久君
                世耕 弘成君
                西島 英利君
                橋本 聖子君
                牧野たかお君
                森 まさこ君
                山本 一太君
                若林 正俊君
                加藤 修一君
                草川 昭三君
                澤  雄二君
                弘友 和夫君
                大門実紀史君
                近藤 正道君
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十五日
    辞任         補欠選任
     喜納 昌吉君     外山  斎君
     櫻井  充君     米長 晴信君
     西島 英利君     林  芳正君
 一月二十六日
    辞任         補欠選任
     加藤 修一君     山本 博司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         簗瀬  進君
    理 事
                大島九州男君
                辻  泰弘君
                平野 達男君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                川口 順子君
                西田 昌司君
                舛添 要一君
                弘友 和夫君
    委 員
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                尾立 源幸君
                小林 正夫君
                今野  東君
                自見庄三郎君
                芝  博一君
                下田 敦子君
                鈴木 陽悦君
                谷岡 郁子君
                外山  斎君
                友近 聡朗君
                円 より子君
                山根 隆治君
                吉川 沙織君
                米長 晴信君
                蓮   舫君
                荒井 広幸君
                泉  信也君
                加納 時男君
                木村  仁君
                小泉 昭男君
                佐藤 正久君
                世耕 弘成君
                橋本 聖子君
                林  芳正君
                牧野たかお君
                森 まさこ君
                山本 一太君
                若林 正俊君
                加藤 修一君
                草川 昭三君
                澤  雄二君
                山本 博司君
                大門実紀史君
                近藤 正道君
   国務大臣
       内閣総理大臣   鳩山由紀夫君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    菅  直人君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    原口 一博君
       法務大臣     千葉 景子君
       外務大臣     岡田 克也君
       文部科学大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    川端 達夫君
       厚生労働大臣   長妻  昭君
       農林水産大臣   赤松 広隆君
       経済産業大臣   直嶋 正行君
       国土交通大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  前原 誠司君
       環境大臣     小沢 鋭仁君
       防衛大臣     北澤 俊美君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 平野 博文君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        中井  洽君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        亀井 静香君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  福島みずほ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      仙谷 由人君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  松井 孝治君
   副大臣
       総務副大臣    渡辺  周君
       総務副大臣    内藤 正光君
       外務副大臣    福山 哲郎君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       厚生労働副大臣  長浜 博行君
       環境副大臣    田島 一成君
       防衛副大臣    榛葉賀津也君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        泉  健太君
       総務大臣政務官  小川 淳也君
       総務大臣政務官  階   猛君
       総務大臣政務官  長谷川憲正君
       外務大臣政務官  西村智奈美君
       財務大臣政務官  大串 博志君
       文部科学大臣政
       務官       高井 美穂君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       農林水産大臣政
       務官       佐々木隆博君
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局選挙部長    田口 尚文君
       法務省刑事局長  西川 克行君
       国税庁次長    岡本 佳郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十一年度一般会計補正予算(第2号)(
 内閣提出、衆議院送付)
○平成二十一年度特別会計補正予算(特第2号)
 (内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(簗瀬進君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に弘友和夫君を指名いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(簗瀬進君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、予算の執行状況に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(簗瀬進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(簗瀬進君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十一年度第二次補正予算二案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(簗瀬進君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#8
○委員長(簗瀬進君) 平成二十一年度第二次補正予算二案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日及び明日の質疑は総括質疑方式で行い、質疑割当て時間は三百三十五分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本百四十一分、自由民主党・改革クラブ百四十分、公明党三十四分、日本共産党十分、社会民主党・護憲連合十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#9
○委員長(簗瀬進君) 平成二十一年度一般会計補正予算(第2号)、平成二十一年度特別会計補正予算(特第2号)、以上二案を一括して議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。財務大臣菅直人君。
#10
○国務大臣(菅直人君) 平成二十一年度第二次補正予算の大要につきましては、既に本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、改めて御説明申し上げます。
 最初に、一般会計の補正について申し上げます。
 歳出面においては、明日の安心と成長のための緊急経済対策関連として、雇用について六千百四十億円、環境について七千七百六十八億円、景気について一兆五千七百四十二億円、生活の安心確保について七千八百四十九億円及び地方支援については三兆四千五百十五億円、合計七兆二千十三億円を計上しております。
 このほか、平成二十一年度第一次補正予算の執行の見直しによる執行停止額の減額二兆六千九百六十九億円を含む既定経費の減額等を行うこととしております。
 他方、歳入面においては、租税等について課税実績や企業収益の動向等を勘案して、九兆二千四百二十億円の減収等を見込んでおります。
 以上によってなお不足する歳入については、やむを得ざる措置として九兆三千四百二十億円の公債の追加発行を行うこととしております。今回の措置により、平成二十一年度の公債発行額は五十三兆四千五百五十億円となり、公債依存度は五二・一%となります。
 これらの結果、平成二十一年度一般会計第二次補正予算後の予算の総額は、一般会計第一次補正後予算に対し歳入歳出とも八百四十六億円増加し、百二兆五千五百八十二億円となります。
 特別会計予算については、国債整理基金特別会計、労働保険特別会計など十四特別会計について所要の補正を行うこととしております。
 以上、平成二十一年度第二次補正予算の大要について御説明いたしました。
 現下の厳しい経済情勢に対応し、景気回復を確実にするためには、本補正予算及び関連法案の一刻も早い成立が必要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
#11
○委員長(簗瀬進君) 以上で平成二十一年度第二次補正予算二案の趣旨説明は終了いたしました。
 若干時間を取らせていただきたいと思います。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#12
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
 どうぞお席にお戻りください。
 それでは、これより質疑に入ります。舛添要一君。
#13
○舛添要一君 皆さん、おはようございます。自由民主党の舛添要一でございます。
 今日は、鳩山総理と、この国の形、この国をどういうところにどういう形で持っていこうとするのか、政治的なリーダーシップの在り方、主として我が日本国憲法を中心に大所高所から御議論を申し上げたいと思っております。経済問題、政治と金の問題、その他様々な個別の問題は後ほど同僚議員がじっくりと取り上げる予定でございます。
 まず、すべて私の問題は、総理がこの日本丸の船長さんとして我が日本国をどういう方向にかじを切っていかれているのかと、そういう観点からの質問に限りたいと思っております。そして、後半では、この日曜日に名護の市長選挙が行われましたので、外交、防衛についても触れたいと思います。
 まず、どうしてもやはり政治と金の問題というのは国民の関心でもありますので、この点について幾つか申し上げたいと思いますが。
 まず、鳩山総理自身の、様々議論されてきました、お母様からの月に千五百万円という、そういうお話でございますけれども、これ、私はこういう観点からの問題提起をしてみたいと思いますのは、例えば、我々が所得税法違反をやるというようなことをした場合に、厳しく国税当局から追及されます。そして、きちんとそれは法と証拠に基づいて、間違っていればそれは税金を払わないといけない、そして場合によっては延滞税も払わないといけない、こういうことなんですが、きちんとそこのところは国税当局の調査が入り、月に例えば千五百万であるとか二千万であるとか、そういうことの何か証拠があってきちっとなさったのかというのは、国民の立場から見て、私はやっぱり法治国家というのは、総理であれ一般庶民であれ、ある法律に違反するということになれば、ひとしくこれは、まさに一視同仁というか、ひとしくこれは法律が適用されなければ、私は日本国憲法の下の、法の下の平等にならないと思います。
 そういう観点から申し上げているので、総理ならば許される、総理ならば上申書でこれでどうですかという形でなる。しかし、例えば中小企業の経営者が同じようなことがあったときに、この証拠を出しなさい、こう出しなさい、こう出しなさい。とてもじゃないけれども、その扱いが違うということがあれば、それは法治国家として甚だこれは国の根幹にかかわると思いますので、この点について総理が御説明いただければ有り難いと思います。
#14
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 舛添委員と二度目の議論ということになります。大所高所からのお話という中で、まず政治と金の話がございました。
 私の母からの贈与の問題に関して法に照らしてという話がございました。言うまでもありません。法律はすべての人にひとしくそれこそ課せられていかなければならないものであることは言うまでもありません。それが総理だから許されるということであってはならないと、そのように思っております。
 今回の件に関して、私自身、母からこのような大きな金を贈与いただいていたということを全く知らなかったということ自体が、国民の皆様方にそんなはずないだろうと様々言われていることも事実だと思います。
 ただ、現実問題として、真実は一つしかありません。現実に知らなかったという状況の中で、しかし調査、検察の捜査でそのことが判明をした以上、法にのっとって、私としては説明文も付したわけでございますが、昨年末、処分というものが決定されてそのような状況になったということでございまして、私としては法にのっとって贈与税を申告して納税をしたということでございます。
#15
○舛添要一君 総理、私がもう一つ申し上げたのは、一般国民の疑問として、千五百万円であったのか、二千万なのか、それとももっと少ない一千万だったのかと、こういうことについての証拠というのがきちっとした形で税務当局に御提出なさり、税務当局もそれであると。したがって、それに基づいて、それは当然のことですけれども、税額を決めないといけないので、そこが国民がよく理解していないところなので、もう一度その点は御説明いただけますか。
#16
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのことに関しては、いわゆる弁護士の調査でも分からなかったことでありますが、検察の捜査によって元の秘書との間のやり取りの中で額が判明をしたということであります。その額の判断の中に必ずしも金額に関して証拠の書類があったかどうかということに関しては、必ずしもそのようなやり取りはしてないんではないかと思いますが、現実問題として、その元秘書が千五百万円月々という話というものに検察が信憑性があると判断をして判断をしたものだと思います。
#17
○舛添要一君 憲法七十二条で、総理は行政のすべての指揮監督権がございます。私は、やはりそのときに、信憑性があると判断するならば、例えばこういう振り込みの手続をやりました、それは銀行から振り込みしてあったって裏で渡していれば分からないわけですから、そこの信憑性をしっかりとやっていただかないと法治国家としての基本が揺らぐということを申し上げておりますので、どうかその点。さらに、これは国民の前にもっと説明できれば、それは総理のためにもなるんです。これははっきりこういう書類がありますからと。
 秘書さんと検察の間のやり取りで検察が信憑性を感じられたということでは、じゃ、中小企業の経営者が税務当局とお話をして、ああ、それで信憑性感じられたと思われればそれでいいのかという反論がありますが、そこはどうでしょう。
#18
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 現実にどのようなお金のやり取りが行われていたかということになると、多分現金ではないかと思っております。でありますだけに、必ずしも、いわゆる確認するすべがあるかどうかということになりますが、私は、検察がある意味で公平公正に判断をしてその額というものの正確性を認識をしたのではないかと、そう思っておりますので、その正しさを信じているということであります。
#19
○舛添要一君 要するに、そこの問題は、何度も申し上げますけれども、総理とならば検察は話をして信じるけれども、我々庶民となら信じないのかという声が出てくるようでは政ができません。その点はまた後ほど同僚議員からも御質問があると思いますが、どうか行政全体の指揮監督権を持つ総理として、そこは政のトップであるという立場でしっかりと確認していただきたいと思いますけれども、もう一度御答弁願います。
#20
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほどから申し上げた答弁を繰り返すだけでありますが、今、舛添委員からお話がありましたので、ほかに何か確認するすべがあるのかどうかということも見てみたいとは思いますが、先ほど申し上げたように、検察の判断の正しさ、公平さというものを私としては信じるということでございます。
#21
○舛添要一君 次に、小沢幹事長のお金をめぐる問題ですが、これは、今検察当局で捜査が行われていますので、そこに真相の解明はまちたいと思いますが、ただ、先般の記者会見を聞きましても私は十分納得できないことがありますので、これは、委員長、是非、政治と金の集中審議をやっていただきたいとともに、小沢幹事長に参考人として、疑われたら自ら疑惑を晴らすということは我々の政治倫理で決まっているわけですから、そういうことを要求したいと思います。
#22
○委員長(簗瀬進君) 後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
#23
○舛添要一君 そこで、総理、非常に今我々政治家皆が反省しないといけないのは、政治に対する信頼感、政治家に対する信頼感、そして閉塞感が国民の間に漂っている、これじゃ良くないと思います。
 そういう意味で、やはり私は、政治と金の問題を根本的にどう解決するのか、一切の抜け道をなくして、企業、団体、労働組合も含めてですよ、それを禁止するということをしっかりやるべきだと思います。
 そしてもう一つ、しかし政治活動にはお金が掛かります。ですから、そのお金をどう調達するかということで政党助成金があるわけですが、まず私は、やっぱり憲法上に政党というものをきちんと規定した方がいいと思っています。政党法の基になる憲法の政党条項があった方がいい。
 そういう下で、今国民の皆様一人から二百五十円を年間ちょうだいして私たちが政治活動に充てています。しかし、どうでしょうか、総理。これ、皆さんが使われている政治活動費を全部出して、集計して、これぐらいあれば国民の税金の助成金のみでやっていけるよという大体数字が出て、それが一人二百五十円じゃなくて倍の五百円ならば、国民全体のお金で政治をやる、そういう方向に私は変える、そうすれば、一部の業界とか一部の労働組合、そっちの方だけ向いているんじゃなくて、国民全体のお金で政治をやっているんですよと、こういうことができますので、その考えについて総理の御所見をお願いいたします。
#24
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 御案内のとおり、日本には政党法というものがありません。その中で、様々な法律によって政党助成金なども出るようになったということでございます。その額が足りるかどうかという問題もあります。
 今お話がありましたように、企業・団体献金の禁止ということに関しては、これは民主党としても様々議論を進めているところでもございますし、いわゆる今お話あった抜け道をなくすという意味において、私どもとして精力的に議論を続けているところであります。この問題に関しては、是非、各党各会派で議論してまとめていただきたいと、そのように考えているところでございます。
 さらに、その先どうするかという議論、いろいろあると思います。すべて国に、政党助成金を増やしてそこで賄えるようにするべきだという議論もあろうかと思いますが、一方で、そのこと、すなわちすべて税金で政党が賄われるということだけでよいのかという議論も一方ではあると思います。
 したがって、この辺の議論は慎重に行わなければならないのではないかということも申し上げておきたいと思いますし、また国民の皆さんに、こういうときに政党助成金を増やすのかと、政治に対する信頼回復が先だろうという議論もあろうかと思いますので、そう容易ではないと思いますが、しかし検討するべきこと、大いに各党各会派で議論をしていただきたい、そのように思います。
#25
○舛添要一君 次に、憲法を中心に政治の在り方を御議論申し上げたいというふうに思いますが、先般、昨年十一月でしたか、総理と御議論申し上げたときにも申し上げましたけれども、民主主義って何かというのは、やっぱり手続だろうというふうに思います。そして、日本国憲法の下での法律を守りながら、当然、内閣総理大臣も我々もその手続に従ってやっていかないといけない。
 しかし、片一方では、政治のダイナミズムというのは、例えば昨年の選挙の後のような政権交代と、この大きな政治のダイナミズムで社会を変えていく、国を変えていく、これも必要であります。
 ただ、私がこの百日余りの政権運営を見ていますと、民主主義は手続であるということの必要性、重要性と政治改革のダイナミズムとの間の緊張感が感じられないんですね。もっと言いますと、政権交代をしたんですから何をやってもいい、政権交代をやったんだから我々は認められたんだ、片一方で検察の捜査をやっているときに、しかし政権交代やったでしょうと、この論理は私はやはりいただけないんじゃないかなというふうに思います。
 そこで、幾つかの点について憲法を中心に御議論を申し上げたいというふうに思います。
 そして、実は鳩山総理は、五年前だと思います、この「新憲法試案」という大変すばらしい御本を出されて、私も大変参考になりますし、改正の方向は八割方は鳩山総理と私は同じ方向なんで、特に政府・与党の皆さん方にしっかりこれをお読みいただいて、福島みずほさんにもしっかりお読みいただきたいというふうに思いますが、その中で、総理、やっぱり国民主権、これは基本でしょう。そして、基本的人権は絶対守らぬといかぬですね。
 それから、亀井党首も福島党首もおられますけれども、三党の合意の中で、「憲法の保障する諸権利の実現を第一とし、」と書いていますね。書いていますよね。国民主権、それは憲法の中でいろいろ変えた方がいいと思う点もありますけど、我々は、今、内閣総理大臣としては憲法の下にやっている。私は、基本的人権であるとか国民主権であるとか、こういうものは変えちゃいけないというふうに思っています。皆さん、そう思っています。
 今私が述べました三党連立政権合意、こういうことをきちんと守っていく、そして国民主権をしっかり守っていく、基本的人権は命に代えても守っていくぞと、こういうことについての御決意をお願いいたします。
#26
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 言うまでもなく、憲法の中に規定されております国民主権、基本的人権、また平和を守るという主張、そういったものは守らなきゃいかぬと、そのように思います。
 ただ、私が申し上げたい、そして、今何で政治主導かと申し上げているのは、国民主権だと言いながら現実は官僚任せの官僚主導になり過ぎていた政治ではなかったのか、そこに必ずしも国民の声というものが十分反映し得なくなっていたのではないか。そこに、私どもとしてより国民の皆さんの声というものを届けさせてもらうために政治主導というものが必要なんだということで、そのことを行って政権交代を果たしてきたわけでありまして、政治主導だから何やってもよいというような発想で傍若無人に振る舞うつもりは毛頭ありません。
#27
○舛添要一君 私も総理のその志は大変結構だと思います。というのは、それは自民党もなぜ選挙負けたかと、それは十分反省しないといけない。それはもう、今官僚という言葉をお使いになりましたけど、官僚や業界の方を向いて国民全体の方を向かなきゃ、総選挙できちんと判断を下されるのは当たり前ですから。
 ただ、今総理がおっしゃったことの中で気になるのは、国民の声を聴くとおっしゃいましたね。国民の声を聴く、その大事なことが憲法十六条に書かれている国民の請願権であります。そして、是非、今テレビ御覧の国民の皆さんも、それから委員の皆さんも、憲法、ポケットにも入っていれば、ないし茶の間にあれば見ていただきたいんですけど、十六条は請願権書いていますが、「何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。」ということが明言してあります。
 そこで、民主党の幹事長室にいろんな陳情を一本化しないといけない。請願ではありませんけれども、総理、まず請願は請願法を含めて決めています。しかし、陳情というのは国民の声を聴く重要な手段じゃありませんか。そして、憲法学説的に見ても陳情というのは請願を補完するものであります。そして、総理のこの試案も、請願権についてはこれは政権与党の幹事長室に一本化しろなんて何も書いていない。ところが、そういう感じになっている。そして、なぜそういう改革しようとしたかという意味は、民主党の皆さん出されたものを読んでいますから、よく分かりますよ。まさに政治主導なんです。政官業の癒着をやる、そういうことであっちゃいけない。
 だけど、いかがでしょうか。今私が提起した問題点について総理はどうお答えになりますか。(発言する者あり)
#28
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#29
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 請願権、いわゆる憲法十六条の請願権は当然だと思っておりまして、法律などを、自分の意見はこうだということを請願する権利、そしてそのことを主張することによって変な差別を受けたりすることがあってはならない、それは当然であります。
 そのことと、しかし一方で、陳情というものとはたぐいの違う話だとまず申し上げておかなければなりません。その陳情の処理の仕方というものを私たちは変えていきたいと、そのように基本的に思っています。
 今までややもすると、霞が関もうであるいは永田町もうでというのもあったと思いますが、そういったものが余りにも多過ぎると。そして、そのことによって政治がゆがめられた、あるいは利権政治というものが平然と行われてしまうようになった。これはいかぬということで、私たち基本的に、内閣あるいは政府よりも与党の中で様々な国民の皆さんの声というものをしっかり受け止める場所をつくろうではないかと。そしてそこに、そこがすべてではありませんが、その声を受け取って、その声を政府に対して届けるようなことを行えば、決して請願権というものを侵食するとかそういう話ではなくて、むしろ利権政治から離れたクリーンな政治というものを民主党あるいは連立与党がつくり出すことができる、そのように思っています。
#30
○舛添要一君 どうも納得できません。というのは、陳情の一本化というのは与党を通じていないと駄目だということになってしまいますね。そうすると、今おっしゃったことは、霞が関の中で……(発言する者あり)
#31
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
#32
○舛添要一君 大臣に対して陳情をしたい、そういうことをやらないということですか。ここ、閣僚おられますけれども。
 要するに、私のときは、それは菅さんも長妻さんもよくお分かりだと思いますが、私は、各党の皆さん方がいろいろ大臣にこういう陳情をしたい、こういう団体と来たいと、基本的に断ったことありません、共産党の皆さんを含めて。だけど、そういうことを、党のルールはいいんです。今のは党のルールをおっしゃったのか、鳩山内閣のルールをおっしゃったのか、言ってください。
#33
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私たちは、基本的に、内閣としてあるいは政府として、政策というものは基本的に一元的にこの内閣、政府で決めるというように考えています。すなわち、最終的な意思決定というものは政府において行うということであります。
 それに対して、与党は、国民の皆さんの声、与党だけではない、野党の皆さんも当然国民の皆さんの声を聴いていただく。その声をいろいろな意味でまさに代弁をして、それを政府に伝えるという役割を果たす。そして、その切磋琢磨の中で最終的な政府における政策というものが立案できていくということになるわけでありまして、決してそのことで国民の声が内閣に届かない、政府に届かないというたぐいのものではありません。野党の皆さんからもどうぞ大いにお声を聴かせていただきたいと思いますし、また必要に応じて、我々としても首長さん方のお声をいろんな意味で現実に聴かせていただいていることも事実であります。
#34
○舛添要一君 ちょっと明確な答えではなかったんですが、私が理解した限りでは、民主党のルールであって鳩山内閣のルールではないと、こう理解してよろしいですか。
#35
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 内閣と与党、連立与党の中で協議をして決めているルールであります。
#36
○舛添要一君 それはちょっと合点がいかないのは、与党でやるのはそれは結構です。私は余り賛成しませんですけど、各党がおやりになるのは。しかし、内閣、先ほど申し上げましたように請願権があって、陳情の権利も請願を補完するものであるならば、日本国憲法の下に置かれている内閣、鳩山内閣としては、それはきちんと守らないといけない。したがって、私がそこは、総理がそれは与党のルールですからとおっしゃるならいい。それならガソリン税の暫定税率どうなんですか。政府で方針決めているんですか、与党で決めているんですか。
 そういうことを含めてですけど、もう一度明確なお答えを求めます。
#37
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 御案内のとおり、税調、政府の中でつくらしていただいて、最終的に政府でその税の、暫定税率の話も決めさしていただきました。それは何も問題はありません。
 私ども、まさに利権型の政治というものを何としても排除をしたいという方向で今申し上げたようなルールを決めたわけでありますが、しかし、当然、陳情という形ではなくて、様々政策意見というものを聴取するというのは政府においても必要だと思っておりますから、時に応じてそういう国民の皆さんの様々な政策の意見を聴く場は、今までも設けておりますし、これからも設けております。
#38
○舛添要一君 それならば、今政府もちゃんと聴くとおっしゃったんですけど、十一月九日、馬淵国土交通副大臣が奈良県東京事務所の所長に対して、申し訳ないけど党のルールどおり、党のルールどおり、大臣らへの陳情は県連を通してもらえないかと、こう言ったということは、まさにこれは、自由な国民の声を聴くとおっしゃいましたね、反しませんかということです。
#39
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) いわゆる今申し上げたのは、こういう一つ一つの陳情のような話は、むしろ県連などにおいて聴いていただいてまとめてくださいというシステムを党としてつくっているところでございます。
 ただ、一般的な政策の意見というものを当然広く国民の皆さんから伺いたいと、当然そのことは政府としても思っているわけですから、その道は十分に開かれていると、そう御理解願いたいと思います。
#40
○舛添要一君 要するに、利権政治に陥っちゃいけない、自民党の悪い点の、今度、利権政治が民主党の利権政治に替わるだけじゃないですか。どうですか、そのことをどう担保するんですか。そうならないことをどう担保するんですか。
 私は、この馬淵国土交通副大臣は罷免に値すると思いますよ。憲法にきちんと決められた請願権をこんなに軽々しく、党のルールですからと言っていいんですか。いや、総理、総理、総理。
#41
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 馬淵議員のその発言は、決して憲法十六条の請願権というものに抵触する発言ではありません。
#42
○舛添要一君 私は、国民が非常に不満に思っているのは、いろんな意見を聴くとおっしゃった、やっぱり自由じゃないといけません。自由闊達、いろんなチャンネルがあって、いろんなところに自由に望みを、国民がいろんな要求を出す、これが民主主義ですから。そういう意味で、政府はこの陳情による情報収集というものを政治的偏向なく広範かつ平等に行うべきであって、それは十六条もそうですけれども、憲法十四条の法の下の平等にすらもとる危険性がございます。
 そういう点についての御認識をもう一度お願いいたします。
#43
○国務大臣(前原誠司君) 特に箇所付け含めてたくさんの要望を各地域からいただきます。道路、それから橋、空港、港湾、それを一つ一つ、首長さん、市長さん、町長さん、議会の方々を受けていたら、我々政務三役、それだけでもう仕事がパンクをしてしまいます。そういう意味では、民主党で、特に都道府県連でまとめていただいて、そしてその都道府県の御意見をまとめていただくというのは大変我々にとっては業務上有り難いことでございます。
 ですから、どうでしょうか。例えば自民党さんも、都道府県連で各地域の要望をまとめていただいて自民党さんも出していただくと、そういうふうなルールをお互い作っていって、それは公明党さん、共産党さんも結構ですよ。ですから、我々は幅広くいろんな政党の地域の御意見も聴いていきますので、自民党さんで各都道府県で要望をまとめていただくと。それは、我々は真剣に検討をさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
#44
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
#45
○舛添要一君 私は、総理と政の在り方、その基本について申し上げているんで、今の発言も含めて緊張感がないということを申し上げているんですよ。政治改革が必要だということは我々も反省してやらないといけない。しかし、だからといって、憲法にきちんと定められているようなことに抵触しないんだろうかと、ここまで言っていいんだろうかというような、そういう緊張感を政府に入る者は持ってしかるべきではないかということを申し上げているわけであります。
#46
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 盛んに舛添委員が憲法十六条の話をされますけれども、この憲法十六条の請願権にのっとって是非様々な手続取られたらいいと思います。それは我々全く否定しておりませんし、この請願法、国会法、地方自治法などで請願というものが定められているわけでありますから、法の手続にのっとってやっていただければ、それに従って私どもとしては処理をさせていただく。そのことと、地元の様々ないろんな要望、陳情事があるわけであります、それの処理の仕方というものを極力区別をしたいと、そのことによって利権政治を排除したいというのが我々の発想でございます。
#47
○舛添要一君 ですから、そういう総理の志は多といたしますけれども、緊張感がなくなると、要するに自民党の利権政治から民主党の利権政治に移るようなことがあってはいけません。したがってそういうことを申し上げているわけでありますから、そういう憲法について今後ともきちんと議論をしていきたいと思います。
 そこでもう一つ、今日は特別補佐人で内閣法制局長官はおられないと思いますけれども、この問題についても少し議論をしたいというふうに思います。
 それは違憲立法ということをどうするかということでありまして、私たちは、やはり法律を作るときにしても、憲法にしっかりとこの規定があることに従って憲法に違反しないような形でやらないといけない、これは当然、当たり前のことであります。
 そういう中で、憲法八十一条、これは最高裁が最終的に違憲立法審査権を持つということなんですが、規範統制も御承知のように二つございまして、一つは抽象的な規範統制、もう一つは具体的な規範統制、ちょっと専門的なことなんで説明させていただきますけど、例えば、ある基地問題や何かで裁判所で案件になったときに、憲法との絡みでどう判断するか、これを付随的とか具体的な規範統制といって、これは今、日本国では最高裁判所がやります。
 しかし、例えば、私が法律を提案する、鳩山さんが議員として法律を提案する、ないしは内閣が出す、そういう法律が憲法にのっとっているのかどうなのか、これは専門的な言葉で言うと抽象的な規範統制と言う。今抽象的な規範統制がありません。これは付随的、具体的な規範統制しかない。私は、行く行くはやはり憲法については、違憲立法審査権については、内閣法制局も行政権の一端ですから、そこの点を強調すれば行政権が持つよりは司法権がしっかり持った方がいい、したがってフランスのコンセーユ・デタ、国務院とかコンセーユコンスティチューショネル、憲法院、その他、よその国もそういうものがあります。そういうところでしっかりやるような制度をつくった方がいい。
 それから、先ほど申し上げました総理の五年前の「新憲法試案」にも、きちんとこの抽象的な規制を持った憲法裁判所をつくろうということを言って、私はこの点大賛成なんです。そういうことをきちんとやった上で内閣法制局を特別補佐人から外すということであればいいんですけれども、政治に対する信頼ということを私が先ほどから申し上げているのは、じゃ、違憲の立法審査をだれがやるんですかと、こういうところはどう担保しているんですかと。すべて鳩山総理が、ああ、これは違憲かどうか決める、小沢幹事長が違憲かどうか決めるということでは法治国家ではありませんので、違憲立法審査ということの制度設備をきちんとしない前にこういう議論をなさるのはいかがなものかと思いますが、いかがでございますか。
#48
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私の憲法の本を読んでいただいて大変有り難いと思っておりますが、私も憲法裁判所というものの必要性をそこに書きました。ただ、今は私は、御案内のとおりこういった総理という立場でありますので、憲法改正にかかわる私の考え方をここで申し上げるつもりはありません。
 そして、本来、内閣法制局長官がこういうときに憲法に合うか合わないかということに対する答弁をせよということで今までやってきたわけでありますが、本来、内閣法制局長官というのは補佐役でありまして、その補佐に基づいて政治というものが判断することであるべきだと、そのように思っておりまして、したがって、こういった議論に関しても国会においてしっかりと議論されるべき筋ではないかと、そのように考えております。
#49
○舛添要一君 ただ、衆議院の予算委員会で、天皇陛下と中国の副主席が会見なさることに関して官房長官の答弁が十分でなかったというようなことで、こういうときに内閣法制局長官がいたらななんという声が聞こえたということを報道で読みましたけれども、今、じゃ、だれが抽象的な規範統制を担保するんですか。
#50
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 内閣法制局長官は、我々の考え方ではこの場で答弁をするべきではないと考えているわけでありますが、内閣法制局長官がいないわけではありません。存在はしているわけであります。したがって、内閣法制局長官を始めとして法制局の意見を聴いて、国会議員があるいは閣僚が責任を持って発言をすべき筋ではないか、そのように考えています。
#51
○舛添要一君 フィンランドなんかは、憲法院とか国務院とか、そういうものはないんですけれども、国会の中に憲法委員会というのがあります。その憲法委員会に所属する国会議員は、国会議員であり政治家なんですけど、そこで職務をやるときには、どちらかといったら法律家としてやるんです。
 ですから、内閣法制局も準司法的な色彩を持っておりますので、そういう面で是非ちょっと、この内閣法制局の在り方について議論をする。そして、もちろん総理が、今総理の立場でこの憲法改正云々言えないと、それは当然のことなんですが、しかし大きな方向としてそういうことを、それは党でもいいですよ、提示なさって、憲法裁判所をつくってそこで担保をするんでというようなことがなくて、ただやみくもに特別補佐人から外すというようなことをおっしゃると、どうなるんだろうか、この国の憲法はと、そういう疑義があるから申し上げているわけでありますので、もう一度御答弁願います。
#52
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今申し上げましたように、私は内閣法制局の意見というものはしっかりと聴く必要があると思います。そして、その中で憲法解釈などについて内閣がやはり責任を持って適切に対応して答弁をするべきだと思っておりまして、それぞれの関係する閣僚が責任を持って行動するべきだと、そのように思っております。
 この憲法裁判所の必要性のような話に関しては、これはまさに憲法改正を必要とする話でありますので、今私がこの立場で申し上げるべきではないかと、そのように思っておりますが、是非各党各会派で議論をされてよろしいのではないかと思います。
#53
○舛添要一君 今、違憲立法について話しましたけれども、もう一つ申し上げたいことは、国民投票法案が、これは法が成立して、憲法審査会というものをきちんと動かさないといけない。ただし、衆参両院とも動いていません。これはもう当然総理の御答弁は、それは国会でよく議論してくださいということになるんですが、民主党の党首、代表として、こういうものはやっぱりきちんと法律で、国権の最高機関は国会ですから、そこで決まった法律を担保することがやられないというのは、政治的理由でそれをやられないというのはおかしいと思いませんか。
#54
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 答弁まで御用意いただいて恐縮でございますが、私としてはその答弁を繰り返すしかありません。党の代表としてもこれは政党の一員で、今、国会でもし必要であれば各党各会派で議論をして早くおまとめをいただきたいと思っております。
#55
○舛添要一君 内閣総理大臣の職、オフィス・オブ・プライムミニスターと、これがいかに憲法上重いかということをずっとるる申し上げているんですけれども、七十二条、先ほど申し上げましたように、行政各部を指揮監督するのは内閣総理大臣です。その内閣総理大臣がやはり、どうぞ検察と闘ってくださいとか、石川議員が起訴されないことを望むと言うのは、やはりちょっとこれはそのオフィス、職をおとしめるものになると思いますので、もう一度そこは国民に向かって撤回するなり謝罪するなり、きちんとおっしゃっていただければと思います。(発言する者あり)
 ちょっと静かにさせてください、後ろを。
#56
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、小沢幹事長が自分は潔白であると……
#57
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#58
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 身の潔白を証明したいと、しかるべきところで証明をしたいという発言をされたと、その心よしと思って、了とする意味でどうぞ闘ってくださいと申し上げましたけれども、私が当然、行政の長として、検察と私自身が闘うという話ではありません。私はむしろ、検察は検察として公平公正に仕事をして判断をしてもらいたいと、そのように思っておりまして、今はまさにこの問題に関しては捜査中でありますから冷静に見守る立場だと、そのように考えております。
#59
○舛添要一君 私が二つ引用した総理のお言葉は、これはもう撤回なさったんですか、なさるんですか、そのまま維持するんですか。
#60
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今申し上げましたように、幹事長が断固闘うという心に対して、そのことを了とするという意味で申し上げたのでありまして、撤回をするというたぐいのものではありません。
 すなわち、あと一つは……
#61
○舛添要一君 起訴されないことを望む。
#62
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのことに関しては撤回を申し上げました。
#63
○舛添要一君 やっぱり私は、七十二条で規定された指揮監督権を持つ内閣総理大臣としてはふさわしくないんじゃないかと、その発言はということを申し上げます。
 そこで、次の憲法の問題、八十三条、財政国会中心主義でございます。これは、是非総理のお考えをお伺いしたいのは、私どもの内閣のときの二十一年度一次補正予算の執行停止を行われました。この八十三条との絡みで、私たちも別にクーデターを起こして政権を持っていたわけじゃなくて、正当に選挙された国民の代表から成るこの国会で決められた内閣ですから、その内閣の下で成立した予算を次の内閣が国会の議を経ないで執行停止するということは、憲法八十三条との絡みで総理はどういうふうにお考えでしょうか。
#64
○国務大臣(菅直人君) 執行停止のことですので少し私の方から申し上げますけれども、歳出予算は内閣に支出権限、つまり支出の上限の権限が与えられて、また債務負担権限も付与されておりますけれども、政府は計上された予算のすべてを使い切る義務まで負っているものではありません。
 政府としては、第一次補正予算の見直しを行うべき事業についての方針を閣議決定した上で、経済や国民生活に大きな影響を及ぼさないよう留意しつつ、つまりは不要不急のものについては執行停止をしたわけであります。
 最終的な国会手続は、まさにこの今御審議いただいている二次補正そのものの中にそうした執行停止したものについても減額等の処置を書いてありますので、まさにここでの議論で最終的に決めるという意味では、全くこの憲法の八十三条ですか、財政の法定といいましょうか、国会での議決が必要だということに反しているわけではなくて、それに沿って行っていると、そういう認識を持っております。
#65
○舛添要一君 その説明は法律上余り正確ではないんで、おっしゃることは、それはまさに役人が書いた答弁ですよ。
 八十三条というのは上限までが決めてあるんです。それ、減らすのはいいんだけれども、事情によって、今、菅大臣がおっしゃったとおりなんですが、しかし、この前のようなやり方をやるならば、前の臨時国会のときに減額の補正の予算を出すべきなんです。だから、それをやらなかったのはなぜかということを申し上げている。これは是非総理にお願いします。
#66
○委員長(簗瀬進君) まず、菅直人財務大臣。
#67
○国務大臣(菅直人君) 一言で言えば政治的な判断でありますけれども、御承知のように、八月に解散が行われたんです。そして、九月の十六日、それまでは特別国会を召集する権限は前の政権にありますから、それによって九月の十六日に初めて政権ができたわけであります。
 そこから始まって、まず第一次補正予算の見直し、さらには十月二十三日には雇用対策の緊急対策を出し、そして第二次補正を組んでやってきたことでありますので、私たちとしては、不要不急のものについてまず執行を停止した上で第二次補正予算をこのタイミングで出すことにしたわけでありまして、そのことは決して憲法にいつまでに出さなければおかしいということの判断にはならないと、まさに政治的な判断としてこの段階で出したということであります。
#68
○舛添要一君 その政治的な判断も、そうでは困るわけでありまして、国権の最高機関は国会ですから、国会できちんと決めないといけない。
 したがって、その前に、そう言うんだったら財政法の二十九条の二号にどう書いているか、おっしゃってください。(発言する者あり)
 財政法では減額予算も認められているんで、その上で、そういうことを分かって言っているんです。ですから、分かりますよ、時間が足りなかったとかいうことも。しかし、財政国会中心主義であるなら、だから政のトップとしては国会軽視をしてはいけませんということをさっきから申し上げているんで、だからどういう政治の在り方をやるんですかということを総理に問いているわけでありますから、少なくとも執行停止の基準ぐらいは国会で示さないといけないんじゃないかということなんです。そうじゃないと、内閣じゃありませんよ、国権の最高機関はこの国会ですよ。どうですか。
#69
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 国会を軽視する思いというものは毛頭ありません。
 私どもは、国会において、もう一つ、八十三条のほかに八十五条というのも御案内だと思っておりますが、「国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。」と。支出をするというときが非常に大きいわけですから、国の税金を支出をするときには国会の議決が必要だと、憲法の中に改めてそこを書いてあるわけです。
 ただ、その支出の中で一部を、必ずしも使う必要がないね、無駄だね、だから節約しようねという話がある場合に節約をすることは必ずしもその憲法に違反する話ではないと。執行停止をしたがって行わせていただいて、そのことをこの今のまさに議論いただいている第二次補正予算の中でお決めをいただきたいと、そのように考えています。
#70
○舛添要一君 増額も減額も認められるんですよ。しかしながら、それを決める場は国会でちゃんとやらないといけないということを申し上げていて、臨時国会のときにやるべきであったんで、それが時間がないというのは、執行停止の基準ぐらいは示さないと、政権交代で政権を取ったんだから国会軽視をして何やってもいいと、こういう政治であったら困るということを言っているんですよ。どうですか。
#71
○国務大臣(菅直人君) 九月の十六日に内閣ができて、その後臨時国会が開かれて、その中でまさにその議論を私はこの場を含めてやったというふうに認識しております。その中で、もちろん個々の、例えばあのメディア館のような箱物、あるいは五千億円するものを含めたどちらかというとその施設整備的なものをカットして、そしてその後二次補正、本予算でほかのものに充てていくということを取りましたけれども、まさに不要不急であり、コンクリートから人へという考えの下で第一次補正予算を見直すという議論は、私は臨時国会で十分にやられたものと、このように承知しております。
#72
○舛添要一君 私はそうは考えないんで、先ほど来申し上げていますように、政権交代も結構です。それで変えないといけないのはたくさんありますよ。菅さんと私にしても、鳩山総理と私にしても、共通に改革しようということを持っていますよ。それはいいんです。ただしかし、政治を改革しようということのそのことと、きちんと法律、憲法の下にある法律に基づいてやる、その緊張関係がないと、政権交代があれば、選挙で勝てば何やってもいいのかというようなことになりますから、そこを申し上げているわけです。
 そこで、時間がありませんので、次に外交、安全保障について御質問をさせていただきたいと思います。
 日曜日、名護の市長選挙の結果が出ました。総理の御所見をお願いします。
#73
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 名護の市長選挙の結果、稲嶺さんが勝利を収められました。そのことに関して祝意を申し上げたいと思います。それは、一つの名護の市民の民意であると、そのように思っています。
 ただ一方で、やはりしっかりとした、国が責任を持ってこういった安全保障の問題に関しては結論を出さなければならない。沖縄の県民の皆さんの今日までのことを考えたときに、それも当然のこととして念頭に置きながら、今、平野官房長官の下の検討委員会でゼロベースで議論していただいているというところでございまして、五月末までにしっかりとした結論を政府として用意をしたい、そのように思っています。
#74
○舛添要一君 ゼロベースとおっしゃいましたけれども、選挙のときには県外ということは明言なさった。そして今、稲嶺市長の当選に祝意を表するということになれば、辺野古はやめるということになるというふうに思いますが、昨日の平野官房長官のおっしゃることをお伺いしましても、今のゼロベースを聞いても、これは沖縄の人じゃなくても大混乱に陥りますよ。どうですか。どうするんですか、辺野古を。
#75
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まさに、今、どこがいいとかどこが駄目だという判断を国民の皆さんにお与えすると混乱に陥ってはいけない、そう思っておりまして慎重に検討を続けているということでございまして、私どもとして、五月末までに、大事なことは、政府として当然アメリカとの間でもすり合わせを行いながら結論を出すということを国民の皆さんにお約束をしているところであります。
#76
○舛添要一君 やっぱり国の根幹にかかわる問題、これは、私も名護の現場は何回も見に行っています。しかも、国会議員として行くといろんな雑音入るといけないので、一旅行者として全くだれにも知られない形で辺野古も見ております。
 そういうことも含めて見ておりましたけれども、しかし、どうでしょうか、二転、三転、四転、五転と変わったら、何が真意なんですか、そこ分からないですよ。
#77
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 二転三転しないように慎重に検討を進めているということでございます。
#78
○舛添要一君 いや、県外と言ったり、辺野古が生きているということも今、言外にちょっと含ましておっしゃいましたけれども、それが一番のこの混迷の源になっているんじゃありませんか。
#79
○国務大臣(岡田克也君) 今総理も言われましたように、政府の中で検討委員会をつくってゼロベースで議論しているところでありますので、現時点でどこがということは言うべきではないと。それこそ二転三転ということになりかねません。しっかりと議論をして結論を出したいというふうに考えております。
#80
○舛添要一君 これは、やはり同盟国であるアメリカ、そして名護の市民、沖縄県民にとっても大きく鳩山政権に対する信頼を失わせるものだというふうに思います。
 そこで、三党合意含めて、緊密で対等な日米同盟関係というのをよくおっしゃいますが、緊密は分かります。対等な同盟関係というのは、総理、どういう関係なんですか。総理、総理。
#81
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今までややもすると、アメリカの意思に引きずられてしまうような、そういう日米関係であったのではないかという思いの下から、政策、安全保障に関しても日本としてもしっかりとした提案を出して、それに基づいて緊密な連携の下で日米同盟というものを深めていきたいと、そのような意味で対等な日米関係ということを申し上げております。
#82
○舛添要一君 普通、我々、安全保障をやる者の立場からいうと、かつて大平内閣のときの総合的安全保障という、そういう概念じゃなくて、やはり同盟は軍事の側面、軍事的同盟ということで議論をしないといけない面があります。
 そういう意味で、軍事的に見て対等とはどういうことですか。
#83
○国務大臣(岡田克也君) 委員おっしゃるように、同盟というときに、いわゆる狭い意味では安全保障面ということになると思います。日米安保条約ということに関して申し上げれば、あるいは日米安全保障という観点で申し上げれば、基本的にアメリカは日本及び極東において平和を維持する責任があり、そして日本側はそれに対して基地を提供すると、そういう役割分担をしているということであります。
#84
○舛添要一君 対等ということを、これ総理にお伺いします。同じ質問です。
#85
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのような局面において、私どもとして、今までややもすると、アメリカに言われて例えばイラクに陸上自衛隊を派遣する、あるいは海上自衛隊をアフガンに派遣する、インド洋に派遣する、こういうどうもアメリカにやや依存し過ぎた安全保障ではなかったか。そうではなくて、私どもとすれば、むしろ日本として軍事的な意味、防衛の意味においても、日本としての提案というものもしっかり行っていきながらアメリカと徹底的に議論をして、そして結論を見出していくと、そういう意味での対等というものを意味することでございます。
#86
○舛添要一君 じゃ、別の角度から質問しますけど、我が日本国には集団的自衛権はありますか、ありませんか。
#87
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 集団的自衛権、まさに個別的であれ集団的であれ、この自衛権というものを所有するというのは憲法でも認められて、自然権として認められているものだと、そのように解釈します。
#88
○舛添要一君 私も全く同感であります。しかしながら、先ほど来議論になりました内閣法制局の見解は、集団的自衛権は保有しているけど、行使できないというものであります。
 総理はこの考えはどう思われますか。
#89
○国務大臣(岡田克也君) 従来の政府の考え方、舛添委員も与党としてその考え方の下でやっておられたと思いますけれども、日本国憲法は、集団的自衛権、それは自然権として自衛権を持っておりますけれども、しかしその行使は認めていないと、こういうことであります。
#90
○舛添要一君 総理に同じ質問をいたします。
#91
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 岡田外務大臣が申したとおりでございます。
 私ども、個別的であれ集団的であれ、その固有の自衛権としての権利として持っておりますが、憲法の中で武力行使を禁止するという思いの中で、集団的自衛権の行使というものに関しては禁ずるということになっております。
#92
○舛添要一君 要するに、禁ずるという立場を鳩山内閣においても堅持するということでよろしいですか。
#93
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのとおりであります。
#94
○舛添要一君 それでは、国連決議に基づく集団安全保障、これとの絡みにおいて、我が国の自衛権の行使及び集団的自衛権の行使、これはどういうふうになりますか。
#95
○国務大臣(岡田克也君) 国連憲章に基づく集団的安全保障というのは、国連決議に基づいて共同で行使するというものであります。
 自衛権との関係、私は、基本的に集団的安全保障というものとそして自衛権というものは切り離して考えております。集団的自衛権というものは切り離して考えております。
#96
○舛添要一君 集団的自衛権、総理はどういうふうに定義なさいますか。もっと言うと、ここは私の方から言いましょう。要するに、自らに対する攻撃ではないが、同盟国に対する攻撃に対して自らに対する攻撃と同等のものとみなして対応すると、この定義でよろしいですか。
#97
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 集団的自衛権ですね。
#98
○舛添要一君 そうです。
#99
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 集団的自衛権は、我が国に対する武力行為ではなくて、他国に加えられた武力攻撃を我が国が実力をもって阻止をするということを内容とするものであって、我々とすれば憲法で禁じられていると、そのように解釈しております。
#100
○舛添要一君 専門的になるこういう話をなぜやっているかというと、緊密で対等な日米同盟関係と書いているんで、そこも緊張感がないんですよ。
 対等なということになったときには、今まさにおっしゃった、日本が攻撃されたときはアメリカは助けに来ます、アメリカが攻撃されたときは我々は行きません、片務的になっている。ここからいろんな基地の問題や日米行政協定、様々な問題が出てきている。
 だから、そう簡単に対等という言葉を使ってもらっちゃ困るんで、もう一度聞きますけど、今の集団的自衛権の定義との絡みでこの問題、総理はどうお考えですか。
#101
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私どもは、今申し上げた日本国憲法というものを持っている、その日本国憲法の中で当然すべて行動しなければならない、そういう条件の下で、しかし、さっきから申し上げているように、より対等な日米関係を築いていきたい。それは、トータルの意味での対等ということで、先ほど定義は申し上げたところであって、日本としての意思をもっと表明できるような関係にしていきたいということであります。
#102
○舛添要一君 意思を表明するだけでは駄目なんで、どういう役割と負担を分担するのか、このことが明確じゃなければ同盟国としての資格がないじゃありませんですか、どうですか。
#103
○国務大臣(岡田克也君) 結局、対等ということの意味だと思います。
 対等というのは、私は必ずしも同じことをやらなければいけないということではないと思います。委員は先ほど、日本が攻撃されたときにアメリカは守るのに、アメリカが攻撃されたときに日本は守らない、だから対等でないと。しかし私は、対等というのはきちんとした役割分担をしていると。分かりやすく言えば、夫婦対等というときに、夫婦は同じ役割かというと、それは役割分担というものがあってもそれは夫婦対等ということになると思うんですね。
 ですから、この安保条約上でいえば、日本は基地を提供する責任があるわけです。その基地というのは、日本自身の安全を守るためだけではなくて、極東の、あるいはアジア太平洋地域の米軍が活動するためのその基本である基地を日本は提供しているわけですから、私は十分に対等だというふうに思っております。
#104
○舛添要一君 その答弁で私は完全に説得されたわけではありませんが、今極東云々ということをおっしゃいました。
 総理、東アジア共同体ということを常におっしゃる。その理想は大変結構でありますし、これは三党連立の合意にもなっております。東アジア共同体の安全保障、防衛、これはどうするんですか。
#105
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まず申し上げておきますのは、東アジア共同体というのはまだ構想レベルであります。構想レベルでありますが、すなわち、私は、日本国がアジアの一員として、もっとアジアの国々、特に東アジアの国々との協力関係、様々、文化、教育、環境、災害、その他様々ございますが、経済も当然でありますが、そういったもので深めていくべきだと思っております。
 そして、その存在、東アジアにおける共同体的な発想というものに対して安心感を与えているものが私は日米同盟だと、むしろそう思っておりまして、日米同盟というものが東アジアにおける役割というものを大変果たしていると、そのように考えております。
 東アジア自体における共同体の中で将来的に安全保障の議論というものもあるべきだとは思っておりますが、まずは災害とかあるいは感染予防とかそういう意味での安全保障、広い意味での人間の安全保障なども含めた形でまずは考えていくのが妥当ではないか、そのように思っています。
#106
○舛添要一君 今総理が日米同盟の重要性をるるお述べになりましたけれども、だからこそ今回の普天間の問題の決着が非常に重要になってくるわけでありますけれども、この三、四か月の総理の様々なおっしゃっていることを聞きますと、どうしても不安にならざるを得ません。
 是非五月、これはアメリカ、同盟国のアメリカ、そして名護の市民、沖縄県民、こういうみんなに本当に信頼が得ていけるような決定をしていただきたいと思いますが、そこをもう一度おっしゃってください。
#107
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今から予断を持って不安をあおるようなことは私は不要だと思っておりまして、五月までの間に、まさに日本の国民、特に沖縄の県民の皆さんにも理解をいただき、アメリカにもよし分かったと言ってもらえるような結論を出すという決意でございます。
#108
○舛添要一君 最後に、やはり何度も申し上げていますけれども、民主主義は手続でありまして、憲法に基づいたきちんとした手続で様々なことを行っていく、それが政治、日本の政治に対する国民の信頼感を増すことになります。
 だけれども、ややもすると政権交代が行われたんだから何をやってもいいというような、そういうおごりに見える面もあります。ですから、政治改革、改革はしないといけません、そのダイナミズムと民主主義の手続というのを緊張感を持ってきちんとやっていただかなければ困るわけです。
 ですから、今度、それは細川内閣、途中で入りましたけれども、長いこと自民党が政権取ってきた、それで政権交代ありました、そういう高揚感はいいんです。だけれども、今度また次に政権交代を行ったときに、政権を取った政党がまたその選挙勝ったんだからということであってはいけないので、私は、総理、少し落ち着いたらこういう問題について与野党できちんと合意をして、政権交代の後のルール作りみたいなものをやっておかないと、日本の民主主義の質が高まらないと思いますが、どうでしょうか。
#109
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 政権交代をしたら何をやってもいいというようなおごりを持っておりません。是非、そのことはもう今日までのこの連立政権の行動を見ていただいてもお分かりだと思います。
 ただ、余りにも今まで、五十年間たまっていたうみというものを取り除かなきゃならない、その作業から始めてきている、様々な無駄がいろんなところにあった、それをやっつけていく、無駄を排除していくためには相当の力が要る、それを政治主導で、国民の皆さんの監視の下で行ってきたということでございまして、常に国民の皆様方の……(発言する者あり)
#110
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#111
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 意思を大事にしながら政権運営に努めていきたいと思っておりますので、当然、言うまでもありませんが、民主的なルールにのっとって行動していくこと、当たり前のことだと、そう思っておりまして、それを常に心掛けながら行動してまいりたいと思います。
#112
○舛添要一君 あとの質問は同僚議員に譲りたいと思います。
 ありがとうございました。
#113
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。林芳正君。
#114
○林芳正君 自民党の林芳正でございます。
 舛添議員に続いて、主に経済、財政中心に御質問したいと思いますが、今、舛添さんの質疑を聞いておりましてちょっと気になったことがあるので、まず総理に、これは政権を取られる前だったと思いますが、沖縄の基地の問題について最低でも県外と、こういうふうにおっしゃっておられたと鮮明に記憶をしておりますが、先ほどの答弁とは全く異質なものというふうにお聞きをいたしました。
 最低県外という、おっしゃったことは取り消されますか。
#115
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 取り消すとか取り消さないとかいう話ではありません。私どもの様々な内心持っている思いというものはございます。
 ただ、言うまでもありませんが、この件に関して今冷静な判断が求められていると、アメリカにも理解をされ、そして沖縄県民にも理解される答えを用意していかなければならない、そう思っておりまして、したがって、今検討委員会で鋭意努力をしているところでありまして、五月末までにゼロベースで検討を進めながら最終的な結論を必ず出してまいります。
#116
○林芳正君 宇宙人というふうに菅副総理がおっしゃっておられましたけれども、ここは日本の国会でございますので分かりやすい日本語で御答弁いただきたいと思いますが、したがって、あのときは冷静でなかったので、今おっしゃっていることが今のお気持ちであると。
 御希望だけ申し上げておきますが、そうならば、選挙というのはだれを総理にするか選ぶ大変大事な行為でございますので、今おっしゃっておられることを、選挙のときにも同じことをおっしゃって政権交代をしていただきたかったと、そのことだけは申し上げておきたいと思います。
 それからもう一つ、日米会談ございました。先ほど総理は、日米の関係について対等だと、舛添議員とのいろんなやり取りがありましたけれども、徹底的に議論をするんだと、こうおっしゃいました。もうオバマ大統領とも何度かお会いになっておられるというふうに承知をしておりますし、日米首脳会談、東京でやられたときにはトラスト・ミーとおっしゃったというふうな報道も聞いておりますが、トラスト・ミーというのがその徹底的に議論をするということでございましょうか。
#117
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) お互いの信頼関係というものを高めることが非常に大事だと、お互いに信頼をしてほしいという意味で申し上げたことでございまして、それ以上でも以下でもございません。
#118
○林芳正君 質問に答えていただいておりませんが、徹底的に議論をするというのがトラスト・ミーというふうにおっしゃったことですかと聞きました。
#119
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 対等な日米関係を築いていきたい、そのために私としても様々な思い、そのときにもいろいろと申し上げたことがございますが、そういったことを大いに議論していこうではないかということは申し上げました。その意味と、その全体に対して私を信頼してもらいたいという意味で申し上げたことでございます。
#120
○林芳正君 オバマ大統領がそのお言葉を今総理がおっしゃった意味でお受け止めになったと、そういうふうに考えておられますか。
#121
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) オバマ大統領がどのようにそのことを理解されておられるか、私が今推測するわけではありません。
#122
○林芳正君 ということは、信頼関係がないというふうにお聞きをいたしました。
 まさにそういう、トラスト・ミーとおっしゃった翌日にオバマ大統領は赤坂のサントリーホールで演説をされました。当然、その演説を聞けば、鳩山総理のトラスト・ミーという発言は、合意どおりにやっていただけるんだろうという前提で、その手続をやるための作業部会が始まったと、こういう御発言であったと聞きました。
 その日だったと思いますけれども、先に日本を立たれて総理はシンガポールで、そう思いたいオバマ大統領の気持ちは分かるけれども、そうではないという趣旨の発言をされまして、私はこれは大変日米首脳の間の信頼関係に傷を付けたというふうに憂慮をしております。
 なぜ、五月まで延ばすということになるんであれば、トラスト・ミーと言う代わりに、まさに総理がおっしゃるように徹底的にあの場で議論をして、政権交代をして民意が示されたのであれば、時間をもらって徹底的に議論をしたいので、その時間を掛けて議論をしようじゃないかということを正々堂々とオバマ大統領に直接その場で語りかけるべきであったと、こういうふうに思いますが、いかがでございましょうか。
#123
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私はオバマ大統領との間で、いつまでに何をやりますなどというような議論を、当然そこまで申し上げるつもりもありませんでした。その意味で、信頼をしていただきたいと、この問題に対して最終的に私どもが、政府が責任を持って解決をするという意味で申し上げたわけでありまして、その時点における私どもの政府の対応として申し上げたわけでございます。
#124
○林芳正君 これ以上聞いて答弁をいただくと更に日米信頼関係が損なわれる、そういう感じがいたしますのでそこまでにいたしますが、やはり首脳間の信頼関係というのは、総理もおっしゃっているように大事なことでございます。そのためには、閣僚の皆さんと同席をされる場も必要だと思いますが、本当に二人っきりで腹を割って話をされる場面というのを是非つくっていただきたいと思います。
 この間の日米首脳会談では時間の制約もあったのかもしれません。総理が先にシンガポールへ立たれてしまいましたからそういう時間がなかったというふうに聞いておりますけれども、そのために実は長い時間飛行機に乗って物理的にお二人が会う意味があると、こういうふうに私は思っておりますので、是非、遅過ぎるというふうに思う気持ちもありますが、今からでもその再構築をしていただきたい。
 ワシントンに一月に行ってまいりましたときも、党首同士といいますか代表同士、トップ同士の信頼関係がないという前提で事務方の皆さんいろいろ御苦労をされていると、そういう印象を強く受けました。なかなかどこへ持っていっていいのか分からないフラストレーションというのも感じてまいりました。
 五月までと期限を切られましたので、五月に決めるのは最終的な合意による決着であるというふうに我々は当然理解をしております。こちらの都合のいい案を作ってアメリカに球を投げたらそれで五月の決着だというふうにならないように望んでおきたいと思います。
 経済財政運営について御質問をしたいと思います。
 まず、菅財務大臣にお聞きしたいと思いますが、成長戦略というのがたしか十二月三十日に決定、発表をされました。これは、予算をお決めになった、十二月の二十四か二十五だったと思いますけれども、その後になっております。通常、成長戦略というのは、先にいろいろ議論をされて、こういう戦略でやっていこうと、そして、国が言うからには予算や税でこの戦略をこうやって後押ししていくというものがないと絵にかいたもちになると思いますが、なぜ先に成長戦略をおつくりになって、その後それを裏打ちする予算をお作りにならなかったのか、お尋ねしたいと思います。
#125
○国務大臣(菅直人君) 御承知のように、解散が行われたのが八月で、内閣が成立をしたのが九月の十六日であります。私は、これは鳩山総理も御一緒だと思いますが、今の経済情勢の中では年内に来年度予算を編成することがこれは極めて重要だという認識の下で、その間の幾つかの課題を取り組んでまいりました。
 一番早いのは、十月の二十三日に緊急雇用対策を発表いたしました。実はこの中にも、後に盛り込んだ、つまり需要を拡大するような雇用を拡大していこう、つまりは介護とか林業とか、雇用が新しい需要、新しい生産につながるようなものに重点を置こうという考え方は既に入っております。その後、幾つかの経済対策の中にも、最終的に成長戦略の中に盛り込んだ考え方はすべて盛り込まれております。
 しかし、日程的には、確かに余裕があれば、例えば四月ごろの解散で五月ごろの政権交代であれば、成長戦略をきちっと出してから新しい予算案を出すというのが本来の姿であることはよく分かっております。しかし、率直に申し上げて、過去十年間出されたいろいろな成長戦略に対応する過去の政権のものの中で精査をいたしておりまして、ほとんどは達成をされていない中身でありまして、そういう意味では、なぜ過去のものが達成されなかったかという検証も含めてやっておりました。
 そういう意味で、最終的にお答えしますと、予算が決まったのが十二月の二十五日、最終的に新しい成長戦略を発表したのは確かにその後の十二月の三十日ではありますけれども、内容的にはその前からの議論をしておりましたので、かなりの程度、相当程度、大部分と言っても言い過ぎではありません、その考え方は新年度の予算にも大きく反映をした中身になっていると、このように申し上げておきます。
#126
○林芳正君 本来は先に成長戦略を出すべきであったという御認識があるというふうにお伺いして少し安心をいたしましたけれども、それならば、過去十年間の検証はゆっくりと今でもやっていただいて、その上でまずはやっぱり成長戦略をおつくりになるべきではなかったかと。
 少し菅大臣、山口県の後輩がやっているのでまろやかになっておられるかもしれませんが、私はこの間聞いたのは、今までの十年間やったのは全く効き目がなかったというような御発言があったようでございますが、達成がされないものがあったというふうに大分まろやかに今日はなっておられるようでございますが、ずっと効果を検証されて、なぜ達成をされなかったのかという結論に至ったのでしょうか。
#127
○国務大臣(菅直人君) いろいろな中身のものがありますが、例えばプライマリーバランスを二〇一〇年度初頭にバランスを取るとか、いろんな中身のものが出されておりました。結果として財政的にそうした目標が達成されたものは私が見る限りはありませんでした。
 私は、まさに今、林委員が言われたことを一番考えたんです。確かに中身が一概に悪いとは言えないんです、それまで出されたものも。あるいは、いろいろな環境の問題もありました。確かに私たちが出したものと共通のものが、もっと早い段階から出ているものがたくさんありました。それなのになぜ実現できなかったか。結論は、政治的なリーダーシップが欠けていたからです。つまりは、縦割り行政あるいは族議員、そういうものの中で、幾ら文章上こうすべきだ、例えば通信と情報は融合すべきだと言っても、橋本内閣のときには通産省と郵政省はばらばらのまま別のものにくっついてしまいました。あるいは、幼保一元化の議論も長年皆さんやっておられましたが、一向に進みません。
 つまりは、そういった意味で、政治的なリーダーシップがない限りはどんないい政策を文章でまとめても駄目だというのが、私が十本に余りする以前の政権から出された成長戦略が達成できなかった最大の原因だと認識しております。
#128
○林芳正君 通産省と郵政省を統合して情報通信省をつくるというのは、私の記憶では成長戦略ではなかったというふうに思います。これは行革の話でございますので。
 そこで、今回のおつくりになった緊急経済対策、これが第二次補正でございますけれども、効果の内訳というのを、これ菅大臣が担当しておられるんでしょうか、内閣府の経済財政運営担当がお作りになった文書です。(資料提示)これは菅大臣のところということでよろしいですね。内閣府の経済財政運営担当。
#129
○国務大臣(菅直人君) はい。
#130
○林芳正君 そこに、主な内訳ということでこの二番目にどういうものが経済対策としてGDPを押し上げるのかと書いてありますが、見ていただきますと、エコポイントの継続、環境対応車への買換え購入の補助、これも我々がやったやつ、エコ住宅は新しいとおっしゃいますが、福田内閣のときに二百年住宅ということでスタートしたものでございます。それから、高齢者医療制度の負担軽減措置の継続ということで、ほとんどは、この大きな効果のあるものはここに出していただいたわけですが、継続なんですね。
 ですから、結局、菅さんが、大臣がおっしゃっておられることは、ほかのことでできなかったと言われていることは確かにあるかもしれません。しかし、経済対策として、じゃ今までできなかったことがこの中で幾つあって、今度新しくやるものがこの経済的な効果の大半であるということはこの数字からは全く分からないんですが、どうお答えになりますか。
#131
○国務大臣(菅直人君) ちょっと私が聞き間違えたのか、あるいは林さんが言われていることが混乱しているのか、先ほど新成長戦略のことを聞かれたと思ったんです。ですから、それに対応する成長戦略の中でほとんどが達成されていないということを申し上げたんです。それは二次補正そのものです。
 ですから、新成長戦略とは先ほど言ったように内容的な一部ダブりはありますが、まさに第二次補正予算の中身について今そこにパネルを掲げられたものであります。そこでちゃんと掲げていただいておりますが、トータルすれば〇・七%のGDPの押し上げ効果があると。もちろんマイナスを引けば〇・三%です。内容的には、二次補正は、例えば一次補正の見直しの中から含めて約五千億円のいわゆる箱物等を削減をしてほかのものに振り向けました。さらには、三・五兆円の地方に対する支援、特にこれは五千億は増やした形で支援をいたしております。
 確かに、エコカー、エコポイントは継続をさしていただきました。加えて、エコ住宅というものに力を入れさしていただいて、これは新たな政策であります。また、雇用に関しては、御承知のように、いろいろと雇用の厳しい状況に対する対応を、本予算と切れ目なく対応できるようにという対応もさしていただきました。
 そういった意味では、私は、先ほどの成長戦略とちょっと混乱をしないで議論をいただきたいと思いますが、二次補正は二次補正として大きな経済効果を上げるものと、このように確信をいたしております。
#132
○林芳正君 新成長戦略が後出しではあったけれどもこの二次補正や本予算に大半は反映されておられる、こうおっしゃったんで、この二次補正で具体的にお聞きをしたわけでございます。
 新成長戦略そのものも、強みの発揮ということで環境・エネルギー、健康・医療・介護、フロンティアの開拓ということでアジア、観光・地域活性化、成長を支えるプラットフォームということで、世界で二番目でもいいということでありますが、科学・技術、そして雇用・人材と、いろんなものを書かれておりますが、私がこれを全部読んで、なるほどこれは新しいものが出てきたなと思えるものは、少なくとも今読み上げた大きな項目の中では一つもございません。去年の春につくりました未来開拓戦略というものが多少順番は変わっていますけれども同じようなものが出てきていると。
 今エコ住宅のお話はされましたけれども、看板は替わったということですが、エコ住宅以外に項目として、あれだけいろいろ検証されて、鳴り物入りで、ルールを変えてまで、予算より後まで一生懸命おつくりになった成長戦略の中で、これは今までなかったものだとおっしゃれるものは何ですか。
#133
○国務大臣(菅直人君) どうも話がやはり混乱しているようなんですけれども、先ほど未来云々というのはいわゆる成長戦略ですよね、自民党がつくられた。結局それは達成できたんですか。
 つまり、一番大きなことを申し上げますからよく聞いてくださいよ。私は、これまでなぜ自民党や自公政権の成長戦略が成功しなかったか。八〇年代は効率の悪い公共事業をどんどんやって、確かに田舎と都市の格差は是正されたかもしれないけれども、投資効果の非常に低いものをやった。本州四国の橋なんていうのは典型的です。国土交通大臣が言われているような、たくさんの造り過ぎの飛行場やいろんなものも典型的です。そういう公共事業に依存し過ぎた第一の道が失敗し、そして、小泉・竹中路線という、元々既にデフレ状況にある中で、企業をリストラをどんどんやって効率化すれば日本の社会の全体が効率化すると。それは完全雇用の状態ならそのとおりですが、リストラした人間が全部失業や低所得に甘んじるような中ではマクロ的には成長はしなかった。この第二の道の間違いです。
 そして、第三の道として私たちは、需要を拡大する、これは内需、外需含めてです、そういうものに焦点を当ててこの成長戦略をつくり、それの最大の、これまでの成長戦略が成功しなかったのは、まさに縦割りの行政と族議員によって財政配分が全く変わらなかった。今度の本予算でもお分かりのように、一八%も公共事業が削減されたことは、評価はいろいろありますけれども、自公政権では逆立ちしてもできなかった財政配分の変更だということだけは、私は国民の皆さんはよく認めていただいていると思います。
#134
○林芳正君 相当混乱をされておられるようなので、来年度の予算の審議はまたそのときにしっかりやりたいと思います。
 成長戦略は、先ほど、未来開拓戦略が二十一年の四月、これは我々がつくったもの。私がさっき申し上げたのは、今度の菅大臣がおつくりになった平成二十一年の十二月の新成長戦略、その項目をお読みしたんです。新しい項目はありますかとお聞きしました。今のお答えは、この話とか来年度の予算で組み替えたというお話でしたので、結局新しい項目は、これは十二月の三十日、後の新聞いろいろ見れば自明でありますがないと、こういうふうに私は受け取らざるを得ないわけであります。
 そこで、時間がないので次に行きますが、この対策の効果ですね。菅大臣、今もう先にお話をされましたけれども、この新成長戦略には、まず新成長戦略、十二月におつくりになった、まず、いいですか、名目三%、実質二%でずっと成長していって六百五十兆円のGDPになると書いております。このことはよろしいですね。これは、デフレ宣言を菅大臣されておられますけれども、デフレということは名目よりも実質の方が大きい。いつになったら名目三%、実質二%の軌道に入られるというふうに考えてこの目標をおつくりになりましたか。
#135
○国務大臣(菅直人君) まず、新しい項目がなかったと言われましたが、あえて言えば、例えば林業再生というのは、私は民主党の中で二年前から林業再生のために直接雇用で十万、間接雇用を含めて百万というものも盛り込ませていただきまして、そういった政策がこの間本格的に進んだと、私は前の政権をずっと見ておりましたが残念ながらそれはありませんでした。
 今話をされたことについてお答えをいたします。
 この新成長戦略の中で目標として、二〇二〇年までの平均的な成長率を目標として名目で三%、実質で二%と掲げさせていただきました。多少高めだという指摘はよく分かっております。しかし、私は他の先進国がほぼ同水準ないしは若干これを超えるような成長の目標を立てておりますので、やりようによっては十分可能だと考えております。ですから、あえてこの十年間の平均的な目標としてこういう目標を掲げた。もちろんお分かりのように、こうすればインフレ率一%という計算になりますので、デフレ脱却が前提となった目標値であります。
#136
○林芳正君 質問に全くお答えいただいていないんですが、当たり前なんですね、インフレ一%、三、二ですから。だから、いつごろからそういうふうになるとお見通しですかと聞いているんです。
#137
○国務大臣(菅直人君) 今年の五月、六月に中期財政フレームを、今私は担当でありませんが、仙谷さんが担当される戦略室を中心に提案をすることになっておりますが、私は、この目標値として掲げたものは、先ほど申し上げたように、ここに書かれたものは十年間の平均です。ですから、今年、来年、再来年ぐらいにはこういう数字に近づいていきたいと、こう考えております。
#138
○林芳正君 今年、来年、再来年というのは三年間ありますが、今年はまさに菅大臣御自身がデフレ宣言をされたんでございます。ですから、それがすぐに名目三、実質二に戻るとお考えですか。
#139
○国務大臣(菅直人君) デフレ状況をこの日本で生み出したのは既に十年ぐらい前からでありまして、その状況が必ずしもデフレ脱却という形に至らないで、昨年の十一月の段階で、二つの四半期のデータや将来見通しを含めて、これはデフレ状況にあるということをもう一度はっきり国民に伝えて、ある意味では日銀にもそういう認識の下で対応していただきたいという思いも込めてデフレ宣言をさせていただきました。
 まだデフレ脱却には至っておりませんが、日銀の努力も含めて、私はそう遠くない、先ほども申し上げたような二、三年の間にはデフレ脱却の道筋が見えてくるというふうに思うだに期待をしておりますが、正式な内容については、先ほど申し上げたように、今年の五月、六月に国家戦略室を中心に中期財政フレームがまとめられたときに発表できるものと、このように考えております。
#140
○林芳正君 私は極めて正確に聞いておるつもりでございますが、中期財政見通しをいつお作りになるのかと聞いていません。いつ三%、二%のインフレ一%基調に戻るかと。今年戻せって言っているんじゃないんです。いつ戻るかという見通しを聞いているんです。もう一回お願いします。
#141
○国務大臣(菅直人君) 個人的な意見を言えといえば幾らでも言えるんですが……
#142
○林芳正君 大臣として。
#143
○国務大臣(菅直人君) 個人的な意見を言えといえば幾らでも言えるんですが、見通しということでいえば、まだ根拠のある見通しを示せる状況に至っていないというのが正確な言い方だと思います。
#144
○林芳正君 それでは、先ほど今年、来年、再来年とおっしゃったのは取り消されますか。
#145
○国務大臣(菅直人君) まず、この新成長戦略の書きぶりをよく見ていただきたいんですが、見通しとは一言も書いてありません。目標と書いてあるんです。ですから、私が先ほど申し上げたものも、私としては目標として申し上げたつもりです。
#146
○林芳正君 目標と書いてあったので、目標は分かったので、閣僚としての見通しを聞いたんです。最初から見通しはいつですかと聞いていますよ。まじめに答えてください、閣僚なんだから。個人的な見解なんかここで聞くわけがないじゃないですか。そういうふうに申し上げておきます。
 そして、今見通しはないということを大臣が明確に御答弁をされました。見通しがないという今のメッセージは、私は、市場関係者やいろんな企業、本当に運営苦しんでいらっしゃる方にとっては、何とのうてんきな目標と見通しのなさだなというふうに思ったと思います。見通しがないと申し上げております。
 そして、さらに、デフレ宣言をされたのがいつでございましたか、十一月の中旬とおっしゃいました。その結果何が起こっているかというのが、これも内閣府の消費動向調査でございますが、この下の欄を見ていただきたいと思います。
 一年後の物価の見通し、消費者に聞いています。来年は物価が今よりどうなっていると思いますかという調査でございます。十月と十一月、デフレ宣言の前でもだんだんと物価は低下するだろうなという方が増えておりますが、デフレ宣言を受けたこの十二月には、何と一八、二〇といっていたのが急に三一になっております。物価はやっぱり上がるだろうと思う人はだんだん減ってきて、三九、三七ですが、これも急激に二九に下がりました。
 下に書いておりますように、低下する、これまでは二二・三が最高でございましたが、それがもうはるかに超えて三一・九%。上昇するは、今まで三五・九が一番最低でございましたが、そこをはるかに下回って二九・二と。デフレ宣言なかりせば、二〇が二二とか、上昇するの三七が三五ぐらいでなかったかと思いますが、やはり政府がデフレと言うんだから物価は下がるだろうという見通しになるのは当然であります。
 私は、これを聞いたときに、ああ、やっと菅大臣もデフレ対策というものを日銀ともよくお話しになってデフレ宣言とともにパッケージで当然お出しになるんだろうなと思いました。そして、いろんな市場関係者や企業経営者の方もそれを期待していたわけですが、その策なしにただデフレであるという宣言をした結果、こういう見通しになって、見通しは消費者の動向にこのように態度指数で表れておりますから、消費に悪影響を与えると。
 こういう運営をしていては、目標はあるけれども見通しはないという経済運営でどんどん経済はデフレスパイラルに入っていくんではありませんか。
#147
○国務大臣(菅直人君) まず、余り言いたくないことですけれども、見通しが見通しで合えばいいんですよ。例えば麻生内閣の税収見通しは九兆円も低下をしました。つまりは見通しが見通しとして合うならばいいんですよ。しかし、従来の政権の中でも見通しがほとんど合わなかった、あるいは成長戦略も達成できなかったという中で、私はあえて聞かれたから、目標はこの成長戦略でお示ししたけれども、現在の段階で確たるその数字を重ねてのものは五月、六月に出すもので明らかになるでしょうということを申し上げたんです。
 それから、今お示しになっているものは、確かに一般世帯といいましょうか世論調査的な意味の消費者の動向調査でありますけれども、今物価の下落率そのものはやや幅が狭まっているのが今の足下の状況であります。ですから、私は、確かにこういうデータがあることは、データというのは言わば消費者に聞いたときの、将来どうなると思いますかと聞いたときの数字が厳しいことはよく分かっていますが、私はこれほどまでは低下をしないというふうに見通しております。
#148
○林芳正君 ちょっとますます心配になってきたんですが、私はここまで、個人的な見解か閣僚としての答弁か分かりませんが、下がらないと見通しておられるというんであれば、そもそもデフレ宣言をせずにもう少し待っておられたらよかったんではないかと思います。
 私は実は、菅大臣は御認識がないかもしれませんが、経済財政担当大臣としては菅大臣の前任者なんです。まだ引継ぎが終わっておりませんで大変恐縮ですが、私のときも何か月かコアコアがマイナスで推移していた。しかし、前回は、御存じだと思いますけれども、前回のデフレ宣言は二年続いてデフレ宣言をしたんです。亀井当時の政調会長うなずいておられますけれども、今回は何か月ですか。
#149
○国務大臣(菅直人君) 先ほど申し上げたように、二四半期のことと同時に、将来を含めてもう二、三年はデフレ状態が続くだろうという日銀の見通しなどもありまして、そういうものを総合してそういう認識を示したんです。
 私は、これは林当時の大臣ですが、御存じのように、その後、日銀は二度にわたる一つの方針を政府の考えとほぼ沿って出されました。一つは、三か月後の金利を〇・一に抑えるという施策で、少なくとも、ドバイ・ショックによって八十四円まで高騰していた円が、その施策も含め、あるいは政府の発表した経済政策も含めて、九十円台に少なくともその後戻ることができました。さらには、日銀はその後、従来のデフレ容認という見方に対して自ら、そうではないんだと、プラスゼロから二%の間が望ましい、大体その中央値のインフレ一%ぐらいが望ましいということを明確にされました。
 もちろん、まだまだいろいろな施策があり得るわけですけれども、私は、この今審議をいただいている二次補正とそして本予算を執行する中で、日銀の金融政策とも連動して、デフレ状況を一刻も早く脱却したい。先ほどのことは一つの目標として申し上げましたが、何も手を打ってないのではなくて、そういう日銀の動きと、そしてこの二次補正と本予算の中でそういったものを実現する財政政策が含まれていると、このように考えております。
#150
○林芳正君 日本の経済、二番底、鳩山不況と言われておりますが、よく、目標、見通し、市場は敏感に反応いたしますので、注意をして運営をしていただきたいというふうに思います。
 そこで、日銀の政策と相まって財政政策もということでございましたが、今も大臣、気を付けていただきたいのは、日銀の見通しは二、三年はまだデフレ状況が続くんでということも勘案してデフレ宣言をしたとおっしゃいました。さっきは、今年、来年、再来年の目標というふうにおっしゃって、そこで既にもう一%のインフレというようなことをおっしゃっているんですね。もうそこが既に矛盾しているんです。ですから、余りその場その場で瞬間湯沸かし的に物事をおっしゃらないでいただきたいというふうに思うんですが。
 今補正の効果というお話がありましたので、このさっきのパネルに戻りまして、二十一年度の効果、これも大臣のところの経済財政運営担当から出た書類でございますが、緊急経済対策、今度の二次補正ではプラス〇・一%、そして一次補正の見直し、先ほど舛添議員からありましたように、本来ならば、今回まで執行して、ここでもしこの二次補正が通れば執行をやめるというのが私も筋だと思いますが、しかし、そのことによって既に凍結をしてしまった効果がここにマイナス〇・二ということで出ております。実額でいいますと、〇・四とマイナス〇・八で差引き、四捨五入の関係で大体五千億ぐらいは、二十一年度残り三か月でございますけれども、マイナス効果が出ている。
 実は、臨時国会のときにこの議論もさせていただきました。稲盛さんが行政刷新会議のときに、無駄に支えられた経済というのは、多少切っても、その次のときには良くなるから仕方がないんだというような趣旨のことをおっしゃって、それを総理に私がお聞きしましたら、総理もこういうふうにおっしゃっております。「一時的に確かに無駄であっても厳しい面が出てくるかもしれませんが、私たちはむしろそれを乗り越えて、乗り越えた後に筋肉質の日本の経済というものをつくり上げたい、」と。筋肉質でない私はちょっとどきっとしながらその答弁を聞いた記憶がございました。
 そしてさらに、藤井当時の財務大臣は、「不健全な社会体質の下でできた経済なんていうのはしようがないです、そんなものは。だって、そういうことでできた経済でしょう。天下りだとかそういうものの上に立った経済がそれをつぶすということがあって、そのために例えば〇・〇何%減ったって、そんなことは乗り切らなきゃ駄目だ。」と、まさにこのことを予見されるようにおっしゃっておられました。
 菅大臣も同じ見解ですか。
#151
○国務大臣(菅直人君) 基本的には同様の見解を持っております。
#152
○林芳正君 衆議院の予算委員会では多少違った議論だったように拝見をいたしましたが、しかし今おっしゃったように、この二十一年度のマイナス〇・一%というのは仕方がないという御見解でございました。
 そうしますと、二十一年度というのはあと四半期、この一―三を残す余りでございますから、この一月―三月と、十―十二の数字ももう少ししたら出てくると思いますけれども、十―十二と一―三と、一番、民需にバトンタッチをしていく中で、経営者の方が本当に必死に経営をされて設備投資をどうしようか、雇用をどうしようかと、一番大事な判断をされるこの二十一年度の最後の四半期が無駄なものだからマイナスでもいいんだよと、こういう見解で本当に民需の自律的回復につながっていくとお考えですか。
#153
○国務大臣(菅直人君) 私の前任者にお聞きするのも恐縮ですけれども、例えば一兆円借金をして支出をしたらどれだけ効果があるのかということを経済財政部門に聞きました。貯蓄に回らないとして、一兆円だと言いました。つまりは、一兆円出して一兆円しか効果がないようなやり方をこの間ずうっとやってきたというのが説明でありました。
 私は、先ほど第一の道ということを言いましたけれども、そういう財政配分がこの長期における長期の経済の低迷を招いたと、このように思っておりますから、それこそ余り必要性のない飛行場をたくさん造ったり、必要性の薄い港をたくさん造ったり、そういうものがなくなる、財政配分を大きくコンクリートから人に変えるときに、確かに一時的にはそれは一次補正、それは何とかメディア何とか館だって、一つ造るよりは百造った方が財政効果はその分だけ、借金は別とすればあるでしょう。しかし、そういうものは将来の経済の成長にはつながらないわけですから、私はそういう財政配分を変えるというメッセージの方が大きな意味での経済効果、景気に対する国民的な効果はあると、このように思っております。
#154
○林芳正君 乗数効果のことをおっしゃっているんだと思いますが、確かに公共事業の乗数は最低でも一・〇でございます。
 それでは、コンクリートから人へとおっしゃっている一番の象徴であります子ども手当、何の手当でもいいですが、家計に直接給付をする手当の乗数効果はどれぐらいだとお考えですか。
#155
○国務大臣(菅直人君) まず、そちらは本予算の方に計上されているわけですけれども、少なくとも私は、今申し上げたように、乗数効果一ということ自体が私は全くおかしいと思っていますよ。
 ですから、例えばソーラー、いわゆる省エネの中で例えばガラスを二重窓にするといったようなことであれば、ルールを変えることによって新しい需要が生まれ新しい生産が生まれるわけですから。必ずしも投資をしたからといってそれが生まれるわけではありません。
 そういった意味で、その問題については多分どなたかが答えていただけると思いますが、少なくとも一兆円出したら一兆円しか効果がないというのは、私は事実上ゼロだと、効果は。だって、将来使えるものを今使っているだけじゃないですか。ですから、将来使えるものを今使うのは単に時間的な差であって、本質的な経済効果は事実上ゼロだと思いますが、違いますか。
#156
○林芳正君 ちょっと菅大臣、少しヒートアップされておられるかもしれませんが、私の質問は、乗数効果を幾らと見ていらっしゃいますかという単純な質問です。本予算だからそのときにというのならそれでもいいんですが、既に本予算は閣議決定されましたね。政府としてはお決めになった政策ですから、そのことについて今答えられないという理由はないと思いますが、再度、菅大臣にお聞きします。手当の乗数効果は幾らと見ていらっしゃいますか。
#157
○国務大臣(長妻昭君) 今、子ども手当のお尋ねだということでございまして、これは内閣全体で試算をしたものでございますけれども、この子ども手当については、児童手当の廃止を考慮すると、名目民間最終消費支出を一兆円程度押し上げ、二十年度の実質GDP比で〇・二%程度押し上げると見込んでおりまして、この乗数効果につきましては、私どもとしてもまた精査をしていきたいというふうに考えております。
#158
○林芳正君 長妻大臣には後で時間があればちょっと別のことを聞こうと思っておりましたが、今消費の効果をおっしゃいましたので、使う財政額からその額を割っていただければ乗数効果は出ると思うんですよ。今計算してくださいよ。幾ら要求されていますか。それを乗数効果というんですよ。そんなこともお分かりにならないで指してもいないのに出てこないでください。
 経済財政担当大臣にお聞きします。
 乗数効果はどれぐらいですか。今消費の効果はありましたから、使ったお金も閣議決定されておられます。乗数効果は幾らですか。
#159
○国務大臣(仙谷由人君) 現時点で、子ども手当が出たときの、それのみの乗数効果というのは、今、計量というか計算しておりません。
 ただ、それが当然使われますから、一以上であることは間違いない。そして、なおかつ、いいですか、いいですか、なおかつ、なおかつ、もし保育の世界が、皆さん方がどうしてもできなかった幼保一体化ができる、あるいはこれが実現できた上で、さらには保育の時間が九時―五時ではなくて、あるいは幼稚園の時間が昼までではないという改革ができれば、圧倒的に、例えば一・三、あるいは一・五以上にもなると、私はそう考えております。(発言する者あり)
#160
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#161
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#162
○国務大臣(菅直人君) 子ども手当については、消費性向等についての検討した結果、おおむね七割程度、〇・七程度の消費性向が想定されております。
 ただし、最近発表しました定額給付金は、これに対応する数字が〇・三五であることも申し添えておきます。消費性向です。消費性向です。(発言する者あり)
#163
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
#164
○林芳正君 消費性向と乗数効果の違いを御説明ください。
#165
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#166
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#167
○国務大臣(菅直人君) 乗数効果についての詳細な計算はまだいたしておりません。
#168
○林芳正君 御質問を申し上げたのは、消費性向は先ほどお答えいただきました、消費性向と乗数効果の関係について御説明をいただきたいと質問しました。
#169
○国務大臣(菅直人君) よく分かっている人が質問されるんですからお答えは御存じなんでしょうけれども、私の理解でいえば、例えば一兆円ある事業にお金を使ったときに、それが一・三兆円の効果があれば乗数効果は一・三と、そういうことだと思います。
#170
○林芳正君 私も相当勉強したつもりですが、私が分かればいいというんじゃなくて、これ、テレビで全国民が見ていらっしゃいますので、大臣のお言葉はみんなが聞いているんです。
 ですから、その消費性向というのは、じゃ、一兆円のものを財政支出したら一・三兆円ぐらいの消費があるというのは一・三の消費性向だということですか。消費性向は、じゃ、どういう数字になられますか。先ほどの答弁を繰り返してください。
#171
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#172
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こして。
#173
○国務大臣(菅直人君) ですから、消費性向というのは、例えば一兆円の給付をしたときに、半分が貯蓄に回って半分が消費されたとすれば〇・五が消費性向になると、こう理解しています。
#174
○林芳正君 要するに、給付をする政策については、消費性向が半分ということは残りは貯蓄に回るということですから、限りなく乗数効果と同じ概念だというふうに私は理解いたしましたけれども、それなら、〇・七とおっしゃいましたから、一を切っているわけです。
 それで、私はお聞きは申し上げませんでしたが、給付金は〇・三五だったというふうに正直に御答弁をいただきましたので、〇・七という消費性向はかなり高めの見通し若しくは目標かもしれませんが、と思いますけれども、一より低いということはお認めになっているわけでありまして、一より低いものをどんと増やして一以上あるものを切れば、経済効果は同じ財源を使うんであればマイナスになると。これは中学校ぐらいの数学で分かると思いますが、いかがですか。
#175
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#176
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#177
○国務大臣(菅直人君) 給付については、まさに今、林委員が言われたように、一〇〇%使われたときに一〇〇%ですから、ですから一以上にはなりようがないわけで、従来、かつて乗数効果というのはもっと高いものもあったはずです、一以上のものも。ですから、確かに今、林さんが言われたことだけでいえば、林委員が言われたことだけでいえば、確かに給付については一を超えることはない、だから一よりは低いことは確かです。
 ただ、別の効果があることはもちろんお分かりの上で言っているのだと思います。例えば、中身によっては、子育て支援ということでいえば、今いろいろな子供を持った家庭が、特に一般的に経済的なところで困っている人が多いとか、またそれが跳ね返って少子化という長い目の、これは乗数効果とかそういう言葉は使いませんけれども、日本の活力を失っていることに対する一つの改革の道筋にもなっていると、そういう大きな効果があることも併せて申し上げておきます。(発言する者あり)
#178
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。御静粛にお願いします。
 ちょっと委員の発言も聞き取りづらくなりますので、御静粛にお願いを申し上げます。
#179
○林芳正君 まあ、これ以上続けると、市場が本当に暗くなるといけませんので、よく菅副総理と仙谷大臣と、まあほかの皆さんは同等でございましょうが、たまたま長妻さん今立たれたんで、よく整理をして、この政策の効果はこれぐらいだというのが、ばらばらばらばら役所の人が紙を持ってきて慌てて答えるというふうにならないようにしておいていただきたいと思います。
 そこで、この六月か五月に向けて中期財政フレームをお作りになるということでございましたが、私は、鳩山総理がこのマニフェストは四年間掛けて必ず守りますと、こうおっしゃっていただきましたので、今更半年も掛けて作らずに、このマニフェスト、そのままコピーしてきました。財源を生み出します、十六・八兆円。そして、その生み出したお金でこういう政策を全部やります、十六・八兆円。全部合っていますから、ちょうど四年間ありますよね、二十二、二十三、二十四、二十五、これそのまま中期財政見通しにされたらいかがですか。
#180
○国務大臣(仙谷由人君) それは、林先生、現実を見ない誠に教条主義的な話になるんじゃないでしょうか。
 つまり、リーマン・ショック以降、この原因が日本の麻生政権の金融経済政策に全く関係がないのかどうかは別にして、現実に四十六兆円と見込んだ税収が三十七兆円になったと。これ決算ベースですよ。麻生内閣の責任分野ですよ。私どもの、あえて言うと、いいですか、あえて言うと、このマニフェストは税収が約四十六兆円程度あるだろうという前提で作っているマニフェストなんですよ、財政的に言えば。そうじゃないと成り立ちません、全体として、フレームとして。当然じゃないですか。それを第二次補正の……(発言する者あり)だれだ、失礼なこと言っているのは。(発言する者あり)
#181
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。不規則発言を気にしないでください。(発言する者あり)御静粛に。
#182
○国務大臣(仙谷由人君) 第二次補正で九兆円の公債発行を余儀なくされたことを皆さん方ほとんど問題にしないけれども、これは麻生内閣の税収見込みの間違いでしょう。そこから二十二年度予算も出発せざるを得ないとすれば、その現実を踏まえた上でマニフェストをどう実現するのかということを考えなければ、それは現実的な施策と言えないじゃないですか。それだけの話ですよ。
#183
○林芳正君 仙谷大臣は、税収が四十六から九兆減ったんでこれはできなくなったとおっしゃっておられるようにお聞きしたんですが、よろしいですか、仙谷大臣、これは税収とは関係なく、これだけ無駄があるからこれは減らしますと、その分でやると書いてあるんで、新しく今度見通しを、この補正でやられた税収の見通しの上にこれをやればいいんじゃないですか。なぜできないんですか。
#184
○国務大臣(仙谷由人君) 要するに、我々は組替えの話しているわけですよね。それで、全体の財政の大きさが変わってこようとするときに、税収が不足しているときに、そんな簡単に組替えできないじゃないですか。そんなの当たり前じゃないですか。
#185
○林芳正君 よろしいですか。税収が落ちても歳出の方の規模が変わるわけじゃないんです。ですから、歳出の方の無駄を出されるところは税収に関係なくできるはずだと思いますけれども、いかがですか。
#186
○国務大臣(仙谷由人君) 組替え自身はこの方針でやっていくわけですが、当然税収の大きさというのは、つまり、どういうふうに財政の規模あるいはマーケットの反応を見ながらやるわけですから、つまり、ここは公債金収入をどのぐらいにするのかも見ながらやらなければそれは現実的な整合性のある予算とは言えないという観点から、我々は今度延期をするものは延期をしたと、こういうことです。
#187
○林芳正君 ちょっと我々とは考え方が違うんで、税収が減ったものは四十四兆の国債の中で手当てをされておられますから、これが削れなかったということは税収が減ったということとは別問題だと思いますね。
 そのことは仙谷大臣お分かりの上でおっしゃっているんだと思いますが、このマニフェストについては、先ほど冒頭に、現実的に見るとこれはちょっとできなくなったというようなニュアンスの御発言がありましたが、これは今でも十六・八兆円の無駄の仕組みを改めて新しい財源を生み出すことはやるということでよろしいですか。
#188
○国務大臣(仙谷由人君) 四年間掛けてきっちり見直します、見直します。
 それで、皆さん方ここも割と指摘されないところは、昨日も地方交付税交付金の不足分についての我々の穴埋めの法律、これは賛成されましたよね。
 つまり、税収不足というのは、問題は、国の一般会計の税収不足のみならず、あるいは一般会計、特別会計の収入の不足のみならず、地方財政をも直接直撃しているわけでしょう。これは、我々が組み替えようとするときに、地方負担分とか地方収入分をどうするのかというのが最大の課題になったわけですよ、今度は。そんなことは当たり前じゃないですか。
 そのことについても、これは前政権の責任はあるのかないのか、それはさておいても、そのことを配慮しながら、配慮しながら財源手当てもしなければなりませんから、こういうふうに一部延期をしていただくものもできたと、こういうことです。
#189
○林芳正君 そろそろ年も替わりましたし、百日も過ぎたんで、前政権が前政権がと言うのは見苦しいと思います。
 そこで、これはお守りになるということでございましたので、今年は、総理が自ら陳謝をされましたように七・一兆円はできなかったと。したがって、この七・一兆円も削れなかったということですが、これを見てちょっと分かりにくいのは、こういうことをやりますという、やる方の話は二十二年度七・一兆円、二十三年度十二・六兆円といって、最後の十三・二でトータル十六・八兆円になっているんですが、財源を生み出す方は二十二年度は幾らというのがないんですね。二十二、二十三、二十四、二十五全部で十六・八兆やると。
 この間の臨時国会で、人件費は全く手付かずじゃないですかと言ったら、藤井当時の財務大臣は二十五年までにはやりますと、こうおっしゃったんで、なるほど、じゃ二十二、二十三、二十四は何もしないで最後の年にだっと十六・八兆円出すということでもあり得るのかなと思いましたが、よくよく読むと国債を出すことなしにやると書いてありますから、論理的にはこの七・一兆円は二十二年度でやると、こういうふうに解釈するのが素直な解釈だというふうに思います。
 そして、今年は七・一兆円出なかった、三兆円ぐらいしか出なかったと主計局の資料には書いてありますから、したがってマニフェストも三兆円まで切り込んだと、こういうことでありますから、既にこの一年目のお約束は守れなかったということを鳩山総理自らおわびをなさったということでよろしいですか、総理。
#190
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、林委員からお話がありました。
 確かに、マニフェスト、初年度からすべてができたというわけではありません。暫定税率、これは基本的には廃止はいたしましたけれども税率はそのまま残すということになりました。したがいまして、私どもは、今、林委員からお話ありましたように、国債を発行してやるというのではなくて、予算というものを極力縮減をして、そしてその中で苦労しながら、特にいわゆる事業仕分などを一生懸命やりながら歳出を削減をして結果としてマニフェストの財源をつくり上げたい、そのように思っておりまして、初年度として、今申し上げたような大変ある意味での大きな変化というものはあったわけですが、その中で努力をした結果が三兆円余りのマニフェストの実現ということになりました。
#191
○林芳正君 総理、率直にお認めになっていただきましたので、十月二十九日、本会議で私の質問に対してこうお答えになっておられますが、「私どもは熟慮の上でマニフェストを作らせていただいた次第でありますし、旧政権では確かにできもしない政策だったかもしれませんが、新政権ではしっかりとできますので御安心をいただきたい。」とおっしゃっておられますが、その結果が七・一兆が三兆円ということになったのは今率直にお認めをいただいたところでございます。したがって、これが七兆が三兆になったというスタートラインで中期財政計画というのをお作りになるということでよろしゅうございますか、菅大臣。
#192
○国務大臣(仙谷由人君) そうなると思います。
#193
○林芳正君 大変素直に御答弁いただきまして、ありがとうございました。
 したがって、今後はこの国債をなるべく出さずにやっていくという方針の中で先ほどの成長戦略も加味した中期財政計画というものをやっていくわけでございますが、私が見ると七兆が既に三兆になってしまいました。したがって、その次の年の十二・六、さらに十三・二というのはとてつもなく遠い道のように見えるわけでございます。マニフェストに、先ほど仙谷大臣も現実的なお話というふうにおっしゃいましたけれども、本音をおっしゃっていただいたというふうに思います。余りこの表にこだわってこのとおりやりますと、ずっと先ほど私が読み上げた十月二十九日の答弁のようなことを続けていきますと、中期財政計画というのが先ほどの成長戦略のように肉付けのない定性的な文章になってしまうんではないかと、そのことを非常に危惧をいたします。
 なぜ危惧をするかといいますと、今までは日本の国債は理論的には国内で消化できると。国民の金融資産のネットが千兆円と言われておりますから、まあ国債残高、今発表がありました九百七十兆円ということでありましたけれども、まだその範囲内に入っていると。しかしもう、もう一回予算を組めば必ず千兆を突破するだろうと。国内だけではなくて、海外の投資家にもコンフィデンスをきちっと得ていくという努力なしには国債の消化が危ぶまれるという状況に来ているわけでございます。
 今から半年ぐらい掛けてお作りになるこの中期財政計画というのは、そういった人たちが今までよりもっとウの目タカの目で見ている、それにきちっとこたえるという意味では消費税の議論を避けて通ることはできないと、こういうふうに思いますが、仙谷大臣の御見解をお伺いします。
#194
○国務大臣(仙谷由人君) 財政的厳しさといいましょうか、日本の置かれた危うさというのはかねがね私も指摘をしてきましたし、財政フレームとか財政戦略とかというものが自民党時代に、まあ絵にかいたもちとは言いませんけれども、ほとんど役に立たなかったということもまた事実でございます。
 今日の新聞紙上を見ますと、約、政府の長期債務残高が、国債発行のみならずそれを含む長期債務残高が九百七十兆円、七十三兆円でしたか。これはもう大変な危機感を持って財政・経済運営をしなければならない。林先生始め自民党の先生方にもそのことを十二分に御認識、御理解をいただかなければならないと。我が党の議員もあるいは国民の皆様方にもこのことの持つ意味を、マーケットから警告信号が大きく発せられる前に我々が財政規律というものについて危機感を持って考えなければならない、そして財政運営に取り組んでいかなければならないということは、これはもうそのとおりだと私も思っております。
#195
○林芳正君 ニュアンスは伝わったような気がしますが、お言葉は慎重に選んでおられる感じでございました。
 今の段階ではそういうことかもしれませんが、私どもは、消費税を含めた抜本的な改革というのを中期プログラムで閣議決定をし、それを税法の附則できちっと国会でも通させていただいております。いつでも、民主党政権、国民新党と社民党の連立政権が消費税を一緒に議論しようという呼びかけがあれば、我々は応じる準備があるということを申し上げて、鳩山総理にその御見解を問いたいと思います。
#196
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まずは、このような議論は政府また与党の中でしっかりと議論をしてまいることが必要だと思っています。この社会保障ということの未来を考えていくときに議論をするべきことだと思っておりますが、野党の皆様方にも様々な御見解があるのは承知をしておりますが、与党の、政府の責任において議論をすることが肝要だと思います。
#197
○林芳正君 是非、責任という言葉をかみしめてやっていただきたいということを申し上げまして、同僚に譲りたいと思います。
 ありがとうございました。
#198
○委員長(簗瀬進君) 速記は止めておいて。
   〔速記中止〕
#199
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
 関連質疑を許します。西田昌司君。
#200
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。
 それでは、関連質疑をさせていただきます。
 私は、鳩山総理の友愛政経懇話会虚偽記載問題、まずこのことについてお尋ねいたしますが、これはいろいろな報道がありました。元々、たしか昨年の六月に新聞報道で虚偽記載が発覚いたしまして、六月三十日、総理は記者会見と訂正の届出を出されました。しかし、その後、どうも検察が捜査があるからといって一切説明されてこなかったんですが、改めて、この事件は一体何が問題となってどういうことが起訴されたのか、総理の口から御説明ください。
#201
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) この件に関して、改めて西田議員に、また国民の皆さんに申し上げたいと思っております。
 元会計の実務担当者でございましたが、彼が友愛政経懇話会の平成十六年から二十年分の収支報告書に対しまして、実際には寄附を受けていない寄附者の氏名を記載をして、それを寄附額を水増しをしたと。いわゆる虚偽記載ということになるわけでありますが、さらにパーティーの収入も水増しがあったというようなことなどがございまして、こういうことに対していわゆる収支報告書の不記載あるいは虚偽記入というものが問われたことになりました。
 その件に関して、昨年の六月に私の知り得る段階で記者会見もいたした次第でありますが、昨年の十二月の暮れでありましたけれども、検察の処分というものが出たということでございまして、その後、記者会見をして、国民の皆さんに改めておわびを申し上げ、私なりの思いを申し上げてきたところでございます。
#202
○西田昌司君 今の話は全く説明になってないんですね。つまり、具体的内容を私はお聞きしているんです。
 それじゃ、刑事局長の方にお尋ねします。
 起訴された内容はどういう容疑で、もう少し具体的な金額の数字も含めて国民に説明していただきたいと思いますので、答弁を求めます。
#203
○政府参考人(西川克行君) お答え申し上げます。
 まず、公判請求に対する公訴事実の概要、これは収支報告書の作成事務統括者勝場被告人についてのものでございますが、友愛政経懇話会の平成十六年分から二十年分の収支報告書の寄附内訳欄に、実際に寄附を受けていない寄附者の氏名、寄附金額、これが二百七十名、約三千万円を記載した上、その他の寄附の額を水増しして、個人寄附の合計が実際は約一億百万円であるのに約三億八百万円である旨、さらに、特定パーティー収入の内訳欄に、特定パーティー収入の合計が実際は約九千五百万円であるのに約二億四千八百万円である旨虚偽記入をしたということでございまして、以上の分は収支報告書虚偽記入、差額の総額が約三億五千九百万円ということになります。
 この事実と、北海道友愛政経懇話会の会計責任者と共謀の上、平成十七年分から二十年分の同会の収支報告書に、鳩山総理の母親、姉から各百五十万円の寄附を受けたのにこれを記載せず、平成十八年分から二十年分の同収支報告書の特定パーティー収入の内訳欄に、特定パーティー収入の合計が実際は約一千九百万円であるのに約四千九百万円である旨虚偽記入をしたということで、収支報告書の不記載、虚偽記入で、差額の総額はこの分は四千二百万円ということでございます。
 なお、略式命令請求に係る公訴事実、これは会計責任者の芳賀被告人についてのものでございますが、重過失により、同会の平成十六年分から二十年分の収支報告書の寄附の内訳欄に、個人寄附の合計が実際は約一億百万円であるのに約三億八百万円である旨、また特定パーティー収入の内訳欄に、特定パーティー収入の合計が実際は約九千五百万円であるのに約二億四千八百万円である旨、各虚偽記入をした、これが重過失による収支報告書虚偽記入と。
 公訴事実については以上でございます。
#204
○西田昌司君 今政府参考人からお話しいただきましたが、鳩山総理、これに間違いありませんか。
#205
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのとおりだと思います。
#206
○西田昌司君 いや、そのとおりだと思いますというか、これはあなたの政治団体なんですよ。もう一度ちょっと言い直してください。この今言われたことは事実ですか。
#207
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 基本的にそのとおりだと理解します。
#208
○西田昌司君 それで、今聞きましたら、物すごく巨額の水増しなり虚偽記載があったということなんです。当然、これは総理御自身の団体であります。そして、総理の直接の公設の秘書でもあったわけでありますから、総理に責任はあると思いますが、いかがでしょうか。
#209
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 当然、私のために働いてくれておりましたから、その男が犯したというわけでありますので、当然責任なしとしません。十分にそのことは感じております。
#210
○西田昌司君 責任はあるとおっしゃいましたが、どのように責任を取られるんですか。
#211
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) その責任の取り方、様々あると思います。まずは、国民の皆様方に正直に申し上げると。そして、そのことで、今課せられている我が身のことを考えたときに、国民の皆様方から様々、政権交代の御期待をいただいたということも事実としてあるわけであります。
 大事なことは、一つは、このようなことが決して起こらないようにする体質にしていかなければなりません。我が身を改めていくことは言うまでもありません。徹底的にその事務所を含めて我が身を改めていくということ、それとともに、使命感を持って国政に当たって、また政治とお金の問題に関しましても、これは国会での御議論によるわけでありますが、このようなこと、国民の皆さんの信頼を失われるようなことがないように努めることが責務だと、そのように思います。
#212
○西田昌司君 まず、今総理、一番最初におっしゃったのは、正直に話すということがまず第一、そして、あと自分の課された使命を果たしていくんだと、こういうことをおっしゃいました。正直に話しておられますか。
 あなたが、私、今一番最初に聞いたのは、どういうことでこれは起訴されたのですかという話を聞きました。その内容を聞いてもあなたはまともに答えずに、答えてくれたのは検察の方ですよ。あなた自身が説明責任を果たしているとは言えないんじゃないですか。
#213
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 公訴事実に対して、私もそのことが事実だということは申し上げました。その前に、必ずしも言葉が十分ではなかったとすれば改めたいと思います。
#214
○西田昌司君 それで、もし総理に本当に事実を正直に話すお気があるんなら、まず私が一番聞きたいのは、これは虚偽記載ですから、虚偽記載のことについて訂正した内容の、今検察が言ったことが事実だと総理も認めるんなら、直ちにその訂正の申告をすべきだと思いますが、なされていますか。
#215
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) お答えいたしますが、これは御案内だと思いますが、昨年の六月の調査の時点によって判明をいたしたものについては、既に収支報告書並びに資産等報告書の訂正を行ったところでございまして、これは、当時、十七年から二十年にかけての五万円以上の個人献金というのがその趣旨であったわけでありますが、そこに対して修正をいたしました。
 ただ、その後、御案内のとおり、これは十二月の暮れに検察の捜査によって判明をいたしました、例えば友愛政経懇話会の平成十六年分の個人寄附の公表分、それから五万円以下の少額寄附、パーティーの収入、さらには北海道友愛政経懇話会の寄附の不記載、さらにはそこのパーティー収入について、捜査で解明された事実に基づいて公判における司法の認定を待ちまして、そしてその後に訂正を行う予定でございます。
#216
○西田昌司君 総理のお話ですと、要するに公判が出るまで出さないということですか。
#217
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 公判で最終的な司法の認定というものが出たときに、そこで修正をいたしたいと思っております。
#218
○西田昌司君 あなたの前言とは食い違いますね。前言は、検察の言われたことについて事実ですかと聞いたら、そうですとおっしゃいました。これはどう説明するんですか。
#219
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 公訴に関してはそれは事実だと、そのように申し上げました。そして、実際に今、公判がこれから行われて結論が出れば、その結論に従って最終的な修正をいたしたいと、そのように考えています。
#220
○西田昌司君 この問題は総理がかかわっておられるんですか。
 もう一度やりましょう。虚偽記載は総理がかかわっておられるんですか、かかわってこられたんですか。
#221
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 虚偽記載に関しては、私は全く存じ上げなかったことでございます。
#222
○西田昌司君 そして、そのことについて今刑事的責任を問われているのはあなたですか、あなたの秘書ですか、どちらですか。(発言する者あり)
#223
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#224
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私の秘書が問われていると、そのように思っております。
#225
○西田昌司君 事実認定で総理が争うところが、余地があるんですか。
#226
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私が争うことはないと思っております。
#227
○西田昌司君 だったら、修正の申告をして、その内容を我々は国民と一緒に見たいんですね。どういう内容かが分からないんですよ。
 あなた自身から書面で、その正式な用紙で訂正するのが筋じゃないですか。なぜできないんですか。
#228
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 司法の認定を待って、そしてすべての結果が出たときに、間違いがあってはいけないと思っておりますので、最終的に結果が出たときにしっかりと修正をしたいと思っております。何も隠すつもりはありません。
#229
○西田昌司君 そこが説明が納得できないんですよ。つまり、検察が言ったことが事実だし、自分も訴追されていない。あなたの責任は刑事的に問われていないという形なんです。そして、問われている起訴事実もあなたが認めているんです。じゃ、それに基づいて訂正申告すればいいのに、なぜしないんですか。もう一度聞きます。
#230
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、この私が雇っておりました二人の秘書、特に、一人は辞めましたけれども、その二人の公判が待って、正式に司法の判断が出たときに、私も、私自身しっかりと修正をしていきたいと、そのように思っております。
#231
○西田昌司君 なぜ私がこのことを言うかといいますと、要するに、総理が今御自分で自ら関与していないと、こういうことをおっしゃっています。しかし、その訂正内容いかんによりましては総理自身の責任を問われる可能性が非常に高いんです。
 それはなぜか。要するに、今三億以上の虚偽記載がありました。そのお金の出どころは一体どこから来たのかと。お金の出どころがあなたであったということになると、政治資金規正法上の自分自身の団体になる場合でも一千万円を超える献金をした場合には当然量的規制オーバーになるんです。そうなったときには、これは公民権停止になるんですよ。そのことを恐れてあなたは事実を言わないんじゃないんですか。なぜ言わないんですか。(発言する者あり)
#232
○委員長(簗瀬進君) 与野党双方、共に不規則発言は慎まれてください。
#233
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) すべての資料、書類というものがまだ検察の方にあります。したがって、私の手には一切入っておりません。すべての公判が終わって手に入ったときにしっかりとその修正を、間違いがあってはいけませんから、間違いがなきようにしたいと、そのように思っているわけでありまして、何も逃げも隠れもするつもりもありません。
 そして、量的制限オーバーの話でありますが、それに関しては、私は、当然秘書が、元秘書がその法律にのっとって貸付けを行っている、そのように理解しておりましたし、そのように行って、修正も行う必要があろうかと思っています。
#234
○西田昌司君 前言と違いますよね。公判が終わってからやるというのと違うんですが。
 もう一度聞きますが、公判がなくて、じゃ検察の資料があればすぐ直すということですね。
#235
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 秘書に対する公判が終わって、公判を待って、その正確な資料というものがすべて整ったときに行いたいと思っているわけであります。
#236
○西田昌司君 あなた、ころころ変わっているじゃないですか。
 政府参考人に聞きますが、今総理は検察に預かっていると言われております。それが事実かどうか。そして、総理がこれを閲覧して修正申告するために見たいと言えば、そのことが閲覧できるのかどうか、そのことをお聞きします。
#237
○委員長(簗瀬進君) 政府参考人、どなたですか。
#238
○西田昌司君 刑事局長でいいですよ。答えられる者が答えてください。
#239
○政府参考人(西川克行君) お答え申し上げます。
 まず、個別事件の証拠関係についてどうこうということについてはお答え申し上げられませんので、一般論でお答え申し上げるしかないわけでございますが、捜査機関が押収した証拠品の還付については、一般論で申し上げれば、刑事訴訟法で、必要がなくなればこれを還付しなければならないと、また、それ以前であっても権利者等から請求があれば仮に還付することができるというふうに規定がなされております。
 したがって、今、現在一部公判係属中ということになりますが、その具体的内容を申し上げられませんけれども、検察当局において押収物の取扱いを含めて法令に基づいて適切に対処すると、こういうことでございます。
#240
○西田昌司君 今お話あったとおり、総理の方から還付請求、そして見せてくださいということを言えば見せるということを一般論でおっしゃっているんです。
 このことを聞かれて総理はどうされますか。
#241
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私としては、この元秘書の公判が終わるまでやはりしっかりと見極める必要があると思っておりますから、その後に、当然事実を見極めて、そして書類というものの返還がされた瞬間に、直後に極力努力をして修正を行いたいと、そのように何度も申し上げているところでございます。
#242
○西田昌司君 あなたは先ほど、あなたの責任はどうかといえば、正直に国民に話すことだということを一番初めに言ったじゃないですか。そして、今、あなたは事実関係で争っているんですかという質問にも、争っていないということを認めたじゃないですか。そして、検察に言えば見せてもらえるということも分かったじゃないですか。
 なぜあなたは、一番最初に言った国民に対して事実を話すというその責務を果たせないんですか。
#243
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) やはり、すべて正確を期したいと思いますから、その書類がすべて戻ってくるという、あるいはすべての書類を確認をする必要がありますから、私としてはやはり公判、司法の判断を最終的に待ってから行いたいと。別に、くどいようですけれども、時間が掛かっても正確に、正しく修正を行わなければならないと、それだけの思いでおります。
#244
○西田昌司君 検察に閲覧を請求したりして直ちにやる気がないということですね。
#245
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 正確を期したいということでございます。
#246
○西田昌司君 正確を期したいというのは意味が分からないんです、私。どうして、検察と争っていない事実関係をどうして正確を期すと。見せると言っているんだから。
 もう一度聞きますよ。あなたがその隠す理由がどこにあるんですか。
#247
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 公判が終わってすべてが確認をされた中で行いたいと、正確に期したいということでございまして、それまで恐縮でありますがお待ちを願いたい。
#248
○西田昌司君 今、総理、本音を申されましたよね。時間稼ぎなんです。なぜか。それは、六月の時点で、昨年の選挙前の六月の時点で実はこの状態は明らかになっていたんですよ。あなたはそのときに、今から考えれば、その今の明らかになった事実と違う虚偽の訂正の申告をしたということになっているんですよ。それは分かりますね。
 あなたが出した訂正申告自体が虚偽であったということをじゃ認めますね。
#249
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのとき……(発言する者あり)
#250
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#251
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのときに得られた情報に基づいて自分としては正確に修正をいたしたわけでございます。ただ、その後に、御案内のように更にもっと大きな水増しがあったということが判明をしたわけでありますから、このようなことが繰り返されないように正確を期したいということでございまして、御理解を願いたい。
#252
○西田昌司君 事実関係として、あなたは虚偽の申告を、あの時点の情報だと言っているけれども、今の時点から言うと間違った申告をしたということですねと聞いているんです。それだけ答えてください。
#253
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まさにそのような思いがあったわけではありませんが、必ずしも今から見れば正確ではなかったわけでありますが、その当時、私の知り得た情報の中で正確に修正を申し上げたと、そのように思っております。
#254
○西田昌司君 そして、あなたは事実関係を伏せたまま衆議院選挙になって、国民がそのことを知らないまま政権が簒奪されたと、私はそう思うんですよ。まさに虚偽によってこの政権が替わってしまった。そして今、次の問題は参議院選挙なんです。参議院選挙がもうあと六か月後に控えております。一体、あなたはいつまでこの事実を隠すつもりなんですか。
#255
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 十分に、そのときの情報が不十分であったというのは後で知り得た話でございます。そのときに、何も隠すつもりがあったわけではありません。その情報に基づいて、しかし一人一人の候補者はそのような私のことに、事実ではなかったから簒奪されたなどというような話ではなくて、国民の政治を変えろという大きな期待というものが政権交代を果たしたことは間違いありません。そのことだけは是非、国民の皆さんにも当然御理解いただいていることだと思っております。
#256
○西田昌司君 この事実が衆議院選挙までに、つまり、今あなたの秘書が起訴された、そして検察に、あなたが述べた三億を超える虚偽記載、これがもし衆議院選挙までにきっちりと国民に知られていたら、衆議院選挙の結果に影響を与えたと思いませんか。
#257
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのような仮定の話に関してはお答えをするすべを持ちません。申し訳ありません。
#258
○西田昌司君 あなたは今総理なんですよ。そして、今総理であって、次、参議院選挙がある。そして、今まだ、いまだにあなたは訂正申告すらしていないんですよ。同じことになってしまうじゃないですか。まさにそのことをもくろんでいるとしか思えないんですよ。異論があるなら答えてくださいよ。
#259
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのような思いは全くありません。したがって、公判が終了後にしっかりと修正をいたします。
#260
○西田昌司君 じゃ、この問題は、国民の皆さんがテレビで見ていただいたら、どちらが真実を述べているのか分かっていただけると思います。
 それで、総理はそもそも、母親から資金提供があったということがあったんですが、これ、そもそもお母様から一体幾らの資金提供があったんですか。
#261
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 平成十四年の七月から平成二十年、二十一年か、の六月まで月千五百万円、母からの贈与があったということが判明をしております。そのトータル、今計算していただければと思います。
#262
○西田昌司君 いや、計算して知らせるのはあなたの責務ですよ。幾らもらったんですか。
#263
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#264
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#265
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 毎年一億八千万、それの七年分ということになります。
#266
○西田昌司君 ちょっとこれ大事なことなんで、総理からちゃんと答えてほしいんですよ。私はこの問題について質問するとちゃんと事前に通告しているんですから。一体どういうことですか。
#267
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 十二億六千万円でございます。
#268
○西田昌司君 それは、いつからというのは十四年からとおっしゃいましたけれども、この贈与があるということを知られたのはいつなんですか。総理は前から知っておられたんじゃないんですか。
#269
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 全く知らなかったということでございます。そのことは国民の皆さん方からいろいろと、今も失笑を買っておるわけでありますし、申し訳ないと思っておりますが、事実は一つしかありません。それを正直に申し上げます。全く存じ上げませんでした。
#270
○西田昌司君 全く存じ得なかったんだが、この事実を知ったのはいつかと聞いているんです。
#271
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) いろいろと報道でされたことはありますが、最終的に正確にその額も含めて理解をしたのは十二月の二十六日だったかと思います。二十三日でございます。
#272
○西田昌司君 びっくりする、唖然とする答弁ばかりであれなんですが、お母さんから、これはお母さんに直接もらったということを、そもそも、総理は私の質問に対しまして、さきの臨時国会に対しましても、親族から、特にお母さんから資金提供があったんじゃないかと言ったときに、そういうことはないと、そういう答弁をされましたよね。
 それは、それじゃ、あの答弁は取り消して謝罪してもらわなければなりませんね。
#273
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、その当時は全く存じ上げておりませんでしたから、ないと信じていると、そういうふうに申し上げたと思います。
#274
○西田昌司君 残余の質問は午後からに回したいと思います。
#275
○委員長(簗瀬進君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#276
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十一年度第二次補正予算二案を一括して議題とし、質疑を行います。西田昌司君。
#277
○西田昌司君 それでは、午前から引き続きの質問ですが、お母様から資金提供を受けていたというこの事実を、もう一度確認しますが、総理は十二月二十六日まで知らなかったと、こういうことをおっしゃいましたが、そうですか。
#278
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 正確に申し上げますと、昨年の十二月二十四日でございます。検察が全容解明をして、処分を決して、調査チームの弁護士からも二回目の調査報告を受けた後でございます。それまでに新聞報道などがあることは理解をしておりましたが、正確にその事実というものを知ったのはそのときでございます。
#279
○西田昌司君 その事実を受けて、総理はお母様に確認されましたか。
#280
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 母にはそのことは確認はしておりませんが、一度電話で、こういうことになったことを申し訳なかったということだけは入れました。
#281
○西田昌司君 ちょっと今意味が分からないんですが、何が申し訳なかったんですか。
#282
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 母からこんなに多額の贈与をもらっていたということが、私には全く知らなかったこととはいえ、それがどうも事実だということに判明したものですから、そこで、母も余り体が今状態は良くありませんが、母に電話を入れて、そのことに対して知らなかったということをわびたのでございます。
#283
○西田昌司君 ちょっと私は分からないんですが、総理は前々からこういうことを知らなかったと、そして贈与かどうかも分からないとおっしゃっていたんですよね。
 今、贈与を受けていたことを知り、申し訳なかったというふうに聞こえたんですが、贈与を受けていることをつまり総理は認めておられるんですか。
#284
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) この十二月二十四日の日に検察からそのような事実というものが全容が解明をされて話されたものですから、そのことで、すなわちそれまでは私は知りませんでしたけれども、その事実を知った後、去年の暮れであったと思いますが、一度電話を入れました。
#285
○西田昌司君 じゃ、お母様はどのように答えられましたですか。
#286
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのことについては一切話さないで結構ですというふうに言われました。
#287
○西田昌司君 いや、物すごく大事なところなんです。つまり、総理は前々から母からの資金提供を認めておられなかったし、今回検察の調査によって出てきたと。しかし、それは贈与かどうかということは、つまり贈与というのは、総理、相手があげると言って私が受けると言わなければ贈与契約は発生しないんですよ。御存じですか。
#288
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は一切母からそのような資金提供があったことは知らなかったわけでありますから、そのことで検察が贈与だと判断をしたものですから、贈与だということで申しただけでございます。
#289
○西田昌司君 政府参考人、法務でこれ答えられる方に答えていただきたいんですが、民法の五百四十九条、贈与についてどのように規定がありますか。
#290
○委員長(簗瀬進君) どなたですか、政府参考人。西田さん、どなたですか、あて先は。
#291
○西田昌司君 法務省、若しくは国税庁でも結構ですよ。
#292
○政府参考人(岡本佳郎君) 民法五百四十九条についてお答えいたします。
 相続税法における贈与はこの民法五百四十九条によっているわけなんですけれども、「贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。」と規定されております。
#293
○西田昌司君 今私が言ったとおりなんです。相手が意思を表示し、そしてお金が渡り、本人が了解して初めて贈与が発生するんですよ。
 総理は、ですから、あげるということともらうということを親子間で承認されたということですね。
#294
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そういうことではありません。私が全く知らなかった、しかし母からの資金の提供があったということでございまして、したがって贈与を受けたものとして贈与税の申告をして納税をしたということでございます。
#295
○西田昌司君 今言いましたように、総理の答弁では、私が知らないと言っているんです。だから、それは課税要件発生していないんですよ。国税庁、答えてください。
#296
○政府参考人(岡本佳郎君) あくまで一般論として申し上げますけれども、贈与税は、御承知のように、個人が他の個人から贈与により取得した財産に対して課される租税でございます。この贈与があったかどうかについては、当事者の意思やその財産の管理運用の状況等を総合的に勘案して判断することにいたしております。
 いずれにしても、国税当局としては、個々の事実関係に基づき、法令に照らして適正に取り扱うこととなります。
#297
○西田昌司君 要するに、総理はあくまで知らないとおっしゃるんなら、そのもらわれたお金をもう一度お母様に返されましたらそれで贈与は発生しません。返されたらいいんじゃないですか。
#298
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 御案内のように、私が全く存じ上げておらなかったことで、しかし結果としてこれは贈与だとみなすべきだという判断になり、したがって私としてはそのことに従い法にのっとって申告をして納税をしたということでございまして、今お尋ねがありましたが、そのような行為をするよりもしっかりと贈与だとみなして申告をし納税をした方が適正ではないかと、そのように考えたのでございます。
#299
○西田昌司君 総理は大事なことをごまかしておられます。つまり、これをお母さんにもし返されましたら、お母さんの相続財産として総理が相続されるときにそのまま引き継がれまして相続税が掛かります。その税額は、今総理がお払いになった税額と同じなんですよ。つまり、総理は、税金を払ったから、多額の税金を払ったから許してほしいというような答弁なんですよ。ところが、これは、税金を今払わなくても、返してお母さんの相続財産に入れて申告されたら同じように税金が掛かるんです。その事実をまず総理は御存じですね。
#300
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今そのように西田委員から御指摘をいただきましたが、私はそのように返すということよりも、母からの資金というものを贈与とみなしてすぐに申告納税した方が適当ではないかという判断がなされて、そのようにいたした次第でございます。
#301
○西田昌司君 返されないんなら、それは総理の意思ですからいいんです。要するに、私は、総理が知らないと言うんなら贈与が発生しないと。発生しないところで税金を納める意味がないんです。
 総理は、本来、知らないんでしたらお返しになって、しかしそれが贈与に認定されるかどうかは国税庁の判断なんです、国税の。そこで国税が調査をして、課税されるかどうかを判断すべきなんですよ。国税局との、その調査を、それを避けるために、あなたはわざわざ払わなくてもいい贈与税を払うことによって国税の調査を、それを私は避けたんだと、こういうふうに思うわけですよ。
 そして、じゃ、あなたのお金は今現在、もらったお金はどうなっているんですか、もらったお金はどうなっているんですか。返せるだけ残っていないんですか。そのことを教えてください。
#302
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは、平成十四年から毎月資金提供があったわけでありますから、その都度それなりに適正に使われていたと理解をしておりますから、今私は結果として贈与とみなしたわけでありますから、私の資産として使われているということでございます。私……
#303
○西田昌司君 ないんですか、ないんですね。
#304
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい、そうです。
#305
○西田昌司君 そういうことですね。
#306
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) おっしゃるとおりです。
#307
○西田昌司君 じゃ、十二億円もらわれたんですが、何に使われたか知りませんが、とにかく今手元にない、だから返せないと、こういうことですね。
#308
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、やはりこのようなことが発覚をして、すなわち母からの贈与があった、母からの資金提供があったという事実が検察で明らかになったわけでありますから、それであれば国民の皆様方にどのような形でこのことを処理するのが一番御理解をいただけるかという判断の中で、これはやはり贈与とみなして申告をして納税した方がよろしいという判断で行動をしたところでございます。
#309
○西田昌司君 とにかく総理のお話は納得できませんが、それじゃ、私がもう一つ聞きたいのは、一体贈与税額はお幾ら納められて、具体的にどのような申告なさったんですか。
#310
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほどお話を申し上げました母からの資金提供、そのうちの二十一年分を除いた十一億七千万円につきまして、昨年の十二月二十五日に申告をし納税をいたしました。その納税額は五億七千五百万円でございます。
#311
○西田昌司君 そのお金はどなたがお払いになったんですか。
#312
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 当然、私が払ったわけでございます。
#313
○西田昌司君 そのお金までお母様から出していただいたということはありませんか。
#314
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#315
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#316
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私自身のお金で私が払いました。
#317
○西田昌司君 なぜ聞いたかといいますと、要するに、普通、贈与税というのは贈与をもらったお金で払うんですよ。そうでないと贈与にならないんですね、増えないんですよ。
 ところが、総理は、十二億円もらったけど全部使っちゃったとおっしゃいましたね。そのプラス五億七千万納税するんですから、どこから出てきたでしょうねというのは当然の質問なんです。
 それで、まずもう一つお聞きしたいのは、そもそも総理はこのお金のこと、存在を知らなかったし、自らが毎年五千万なり六千万なり、六幸商会から指示を与えて秘書さんがそれも管理されていたということをおっしゃいましたね。事実ですね。
#318
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい、それは事実です。
#319
○西田昌司君 そうしますと、お母様のお金が約十二億、そして総理自身のお金が六年間でいいますと三億ほどになるわけですね。合わせて十五億のお金が、その秘書さんがこの六年間ずっと総理の知らないところで管理されていたというか使われていたということですね。
#320
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 基本的にはそういうことになります。
#321
○西田昌司君 すごい話なんですが、そうしますと、その中身の資金使途によっては総理自身の政治活動に使われたやつもあっただろうし、プライベートもあっただろう。しかし、その秘書が勝手に横領した可能性もあるんじゃないんですか。
#322
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は自分の元秘書をそのようなことをやる人物だとは思っておりませんから、今でもそのようなことはないと信じています。
#323
○西田昌司君 しかし、あなたが信じていた秘書に裏切られたのではないんですか。
#324
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 裏切ったとかいうことではないと思いますが、彼自身が資金の問題で相当苦しんで、結果としてあのようなことになったと、そのように思っております。決して私は彼がそのような、横領するような人物だとは思っていません。
#325
○西田昌司君 いや、秘書お二人の方に対しても責任追及するつもりはないんですね。
#326
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) もう既に、十二月の二十四日にいわゆる検察の処分が出ております。彼らはそのことを大変深く反省をしていると思っておりまして、私自身としてはそれ以上のことをするつもりはありません。
#327
○西田昌司君 検察の処分以外するつもりはないとおっしゃいましたね。ということは、今その秘書はあなたの事務所で勤務されているということですか。
#328
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) その六月の時点で元会計実務担当者は解雇しておりますから、現在どのような立場になっているか分かりませんが、そのような、私の事務所にいるということはありません。
#329
○西田昌司君 いや、もう一度確認しますが、お二人の方が処分になっているんです。勝場さんと芳賀さんですね。お二人のその後のことについて、もうちょっとちゃんとはっきりおっしゃってください。
#330
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 勝場君に関しては、したがって、今申し上げたとおりであります。現在……
#331
○西田昌司君 解雇したままだそうですね。
#332
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 解雇したままでございます。
 もう一人の芳賀君に関しては、略式起訴という形になり、罰金刑でございました。そのことについて、彼自身も大変反省をしているところでございます。ただ、彼も大変有能な人材であるということでありますので、私は、公設秘書ではなく私設秘書として事務所で働いてもらっています。
#333
○西田昌司君 いや、これはすごい話ですよ。
 私は、あなたの、総理自身のそもそも責任を初めから問うているんですが、あなたは、総理自身の責任の取り方について、国民に事実をお話しすると言いながら、まだまだ事実をお話しになっていない。私は、あなたが辞めるべきだと思うんですよ、そもそも。総理を辞めるべきだと思っています。
 しかし、それ以前に、事実、この検察に起訴された秘書が略式起訴だからといってそのまま私設秘書で当たっている。これはあなた自身が反省しているということを思っていないということを証明していますね。
#334
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そういうことではありません。当然、それぞれに強い反省の気持ちは持っています。そして、その上でどういう仕事をお互いにするべきかという判断の中で私の私設の秘書を行っているということでございまして、彼自身も、また私自身も、この件に関しては大変強く反省をしているところであります。
#335
○西田昌司君 そうじゃなくて、あなた自身が秘書に、やましいと申しますか、秘書に対して借りがあると、そういう気持ちがあるから断罪できないんじゃないんですか。
#336
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 借りがあるというのはどういう意味だか分かりませんが……(発言する者あり)
#337
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
#338
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 秘書として働いてくれていたと、私のために頑張ってくれていたということは事実でございます。借りがあるとかないかという話ではありません。
#339
○西田昌司君 では、もう一つ質問しますが、これは昨年の十二月二十五日の東京新聞朝刊に出ていました。鳩山家の資産管理会社六幸商会が管理する母親の口座から〇三年から〇八年の六年間に約三十六億円が現金支出され、その三分の一の資金が首相に渡っていた、虚偽記載の原資にはこの資金の一部や首相の個人資産が充てられていたというと。これは事実ですね。
 そして、そのときに、総理だけじゃなくて、あなたの御兄弟、あと二人、同様の金額が渡されていたと報道されていますが、事実ですか。
#340
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は私自身のことに関しては責任を持ちたいと思っておりますが、幾ら何でもやはり別の個人であります。私はあとの二人に関しては存じておりません。
#341
○西田昌司君 この報道があったことは御存じですね。
#342
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 報道は報道として知っておりますが、事実であるかどうかも確かめておりません。
#343
○西田昌司君 非常に大きな問題なんですね。現に鳩山総理の弟君の邦夫議員は同様の贈与申告をされたと聞いておりますが、お姉さんはどうされたんでしょう、確認もされていないのは私は総理大臣として不見識だと思いますが。
#344
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 姉に対してはそのような事実、贈与があったかどうかということも、これは新聞でそうではないかという話がありますが、私には、確かめてもおりませんし、確かめるつもりもありません。したがって、姉に対してこれ以上のことを申し上げてもお答えをするすべはありません。
#345
○西田昌司君 姉っておっしゃったんですね。姉っておっしゃった。
 じゃ、まあお姉さんは民間人ですからこの辺でおいておきましょう。
 私は、総理に一番聞きたいのは、要は自分のお母様からもらわれた資金については、これはゼネコンからもらったとか、そういうようなのではないんだ、だからやましいことはないんだと、私腹を肥やしたわけではないと、そういう趣旨の発言をされましたが、間違いありませんね。
#346
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) いわゆるゼネコンのようなところから、何か仕事をやってやると、その見返りにもらうというような意味での私腹を肥やすようなお金ではないと、そのように思っております。
#347
○西田昌司君 しかし、現にお母様から、あなたが知らないところかもしれないけれども十二億円もらって、それを使い切り、今、今回の事実が分からなければ納税しなかったんですよね。
#348
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 仮定のお話には答えようがありませんが、この事実というものを知ったわけでありますから、私にとって何が一番望ましい対応かということを考えた末、申告納税を申し上げたということでございます。
#349
○西田昌司君 納税義務を、事実を知らなかったからといって納税義務が免れるものなんでしょうか。
#350
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 知らないときに払いようもないと、私にはそのように思います。
#351
○西田昌司君 だから、私が申しておりますのは、総理が知らないんでしたら納税義務発生してないんですから、それは逆に税務署の調査にゆだねればいいじゃないかということなんですよ。そうじゃなしに、私が申したいのは、むしろ脱税、結局、申告漏れ、はっきり言いまして脱税ですよ、そのことによってあなた自身、結果的に私腹を肥やすことになったというふうには思いませんか。
#352
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 全く知らなかったことでありましたが、しかし検察の調査によって事実が判明をしたということでありますから、その事実に基づいて自分として最も望ましい形で申告納税をしたということでありまして、したがって、全く存じ上げなかったことでありますから、脱税などという意識は全く持ってはおりません。
#353
○西田昌司君 国税庁にお聞きしますが、先ほど答弁がありましたように、要するに贈与の発生、贈与契約が発生して初めて贈与の納税の義務が生じるんです。今回のケースは、総理が本人は知らないということを何度もおっしゃっています。そこで、申告だけされたんですが、これが事実関係合っているかどうかということに対して税務調査をすべきだと思いますが、見解を伺います。
#354
○政府参考人(岡本佳郎君) お答えいたします。
 個別にわたる事柄についてはお答えを差し控えさせていただきます。
 一般論として申し上げますと、国税当局としては、課税上有効な資料情報の収集に努め、提出された申告書等の審査も行い、課税上問題があると認められる場合には、税務調査を行うなどして適正公平な課税の実現に努めているところでございます。
#355
○西田昌司君 じゃ、もう一度、国税庁、お聞きします。
 あなたの部下の税務署長が、知らないということで贈与税の申告を数億円も怠っていて後に出したと、こういう事実が発覚しましたら、辞職を勧告するんじゃないですか。
#356
○政府参考人(岡本佳郎君) あくまで一般論でお答えさせていただきますけれども、いずれにいたしましても、国税当局といたしましては、個々の事実関係に基づき、法令等に照らして、適正に取り扱うことといたしたいと思います。
#357
○西田昌司君 じゃ、総理にお伺いします。
 税務署長が総理と同じ事案でそのまま税務署長でいることを適当と思いますか。
#358
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 仮定の話にお答えをすることはできませんが、この私の申告納税に関しては、今国税において税務調査中でございまして、納税が認められるかどうかと、あるいは加算税などがどうなるかというのは、現時点では承知をしているわけではありません。
#359
○西田昌司君 もう一度聞きますが、税務調査は今受けているんですか。
#360
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 国税において税務調査中であるというふうに理解をしています。
#361
○西田昌司君 それでは、次に質問します。
 私が一番疑問に思っているのは、総理の、鳩山家の方々自ら非常に恵まれた環境でと、そういうことをおっしゃっております。政界でも有数の資産家であるわけです。しかし、私はなぜその資産が、総理がお持ちなのかが分からないんです。どういう経過で総理の資産があるんでしょう。
 といいますのは、相続は、あなたの相続される被相続人はお父様とお母様でありますが、お母様はまだ御存命であります。お父様が死なれたときにはそれだけの財産が引き継がれなかったはずなんです。亡くなったときはたしか平成五年でありますが、それ以前からあなたは財産をお持ちです。どういう経過で財産をお持ちになっているんでしょう。
#362
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) プライベートな話だとは思っておりますが、私はタイヤメーカーの祖父がおりました。その祖父から株の生前贈与を受けております。その株を保有しておりまして、それが私の主たる資産でございます。
#363
○西田昌司君 そういうことは報道で存じているんです。問題は、いつごろその贈与を受けられたかということを聞いたんです。
#364
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 相当私の若いころであることは間違いありません。中学か高校か、その辺のころは覚えておりませんが、大変若いころではなかったかと、そのように思っています。
#365
○西田昌司君 なぜ私がこの質問をするかといいますと、総理、じゃ、中学、高校ということは昭和でいうと何年ぐらいになるんですか。
#366
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 恐縮ですけれども、祖父が生前であることは間違いありませんから、その生前であるという時期、しかるべき時期だとは思っておりますが、今正確に申し上げるデータは持ち合わせておりません。
#367
○西田昌司君 私の質問の意図は、昭和の、つまり、つい平成になるまでは贈与税というのは最高税率七五%だったんですよ。分かりますか。七五%の最高税率が掛かってくると、ほとんど贈与しても贈与される正味の財産というのはなくなってしまうんですよ。つまり、懲罰的税率が掛けられていたんです。であるにもかかわらず、なぜ総理の今資産があるのかというのが分からないんですよ。だから聞いているわけですよ。それがどういう形で説明できるんでしょう。(発言する者あり)
#368
○委員長(簗瀬進君) ちょっと速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#369
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#370
○西田昌司君 なぜ申し上げているのかといいますと、先ほど総理から、知らなかったうちにお母様から毎年二億近いお金が贈与があったと。その前にもあったんじゃないかと私は聞いているんですよ。
 もう一度聞きます。あったんじゃないですか。
#371
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのようなものはないと理解しています。
#372
○西田昌司君 そうおっしゃるんですが、総理は生前贈与で株をもらったんだとおっしゃるけれども、今言いましたように、普通は株をもらってもその時価で課税されますから、七五%は税金で取られるんです。
 そうしたときに、どうして総理の財産ができるのかと、当然そういう贈与がほかにあったんじゃないかと考えるのは、私がおかしいでしょうか。
#373
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) どこまでお答えをするべきかとは思いますが、私は、全くプライベートな話です、しかも当然成人の前の話であります。祖父がそれなりに資産家でありましたから、当時の子供、孫に対して生前贈与を行いました。そのことに関して全く後ろめたいものはありませんし、贈与の部分に関しては当然贈与税を払っているということは事実でございます。
#374
○西田昌司君 私も……(発言する者あり)ちょっと黙らしてください。駄目です、ああいう……。
#375
○委員長(簗瀬進君) 不規則発言は慎むようにしていただきたいと思います。
#376
○西田昌司君 私は、余りこういう質問をしたくないんです、本当はね。しかし、あえて聞きますよ、総理がそうおっしゃるんなら。
 総理は、今の御自宅、田園調布の御自宅ですね、これを買われたのが、当時、五十四年にお母様がこの土地を買われまして、そしてその後、昭和六十年にお母様から総理に、これ、親子間で売買されています。親子間売買というのは、これはいろんな意味で特殊なケースなんですね、これは。
 そして、私が気になるのは、その当時の時価でも、いわゆる昭和六十年の時価でいいますと、公示価格から出ますと、大体これは五億円を超えるような金額のお金になるはずなんです。これは当然総理が払われたわけですね。つまり財産の、それだけの財産があったのかということを聞きたいんですよ。というのは、総理は今まで、失礼ながら、給与をもらってお働きになった経験がほとんどない。ということは、すべての財産は生前贈与で賄われているということをおっしゃっているわけなんですよ。非常にそこが私は分からないんです。
#377
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) いろいろお調べになってくださっているようでありますが、母が私の自宅の土地を買いまして、五年後にほぼ、若干大きな額でありますが、私が母にその支払をしたということでございまして、何も親子だからということではないと、私はそう強く信じております。
#378
○西田昌司君 それでは、そのときに家を建てられましたが、これは昭和五十五年に新築になっていますが、登記されたのが平成三年なんですよ。これは十年以上たっているんですけれども、登記法上直ちにしなきゃならないんですが、なぜこれだけ遅れているんでしょう。
#379
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#380
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#381
○西田昌司君 私がこの質問をしていますのは、余りにも巨額な常識離れのお金が親子間で行き交いをされていると、この事実を総理ももうお認めになっているんですよ。たまたま申告されて税金は払われましたけれども、それ以前からあったんじゃないかというのは国民が思うのは当たり前なんですよ。
 そして、今、総理の自宅に関しましては、今総理が違法性はないとおっしゃるんなら、それはそれでいいんです。それを確認しているんですよ。そして、じゃ、なぜあなたは登記がそれだけ十年以上遅れているのかと、これは納得できないんです。教えてください。
#382
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 恐縮ですが、そのことは承知しておりません。
#383
○西田昌司君 是非、事実関係を調べてまた報告していただきたい。総理は個人ではなくて、鳩山由紀夫さん個人なら私は質問しません。鳩山総理だから質問しているんですよ。
#384
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 調べてみます。
#385
○西田昌司君 それでは、先ほどのそのお母様からの贈与の話でまだ訂正をしていないということだったんですが、総理にお聞きしますが、総理が、それじゃ、資金限度額を超えた提供を友愛政経懇話会にはされていないという認識ですね。
#386
○委員長(簗瀬進君) 質問の趣旨がちょっと伝わっていないようなので、もう一度質問してください。
#387
○西田昌司君 先ほど言いましたように、虚偽記載が三億以上ありましたと。その処理がまだ明らかになっていないんです。なっていないんですが、総理に改めて聞きますが、あなたからの、直接ですね、友愛政経懇話会に対する寄附は一千万の限度額を超えていないということですね。
#388
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは、西田委員も御理解いただきたいんですが、この虚偽記載の問題も含めて、また母からの贈与も含めてでありますが、私は全く存じ上げないことであった。すなわち、水増しがなされていたとか、あるいは穴埋めがあったとかいうことも承知をしておりません。したがって、政治団体に寄附をするなどという意思もあったわけではありません。
 したがって、結果として貸付けとして処理をするべきだということが適当だと判断をしたわけでありまして、したがって、量的制限オーバーだということではないと、そのように考えています。
#389
○西田昌司君 じゃ、その三億幾らも含めまして、貸付金額は一体幾らになるんでしょう。
#390
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) その正確な額に関して、いわゆる公判が終わりました段階でしっかりと精査をして、そして必要な措置をしたいと、そのように考えています。
#391
○西田昌司君 貸付けは返済をしなければ寄附になってしまうということを御存じですか。
#392
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 返還ですか。
#393
○委員長(簗瀬進君) 西田昌司君、ちょっともう一回。
#394
○西田昌司君 貸付けは返済をしなければ寄附金になってしまうんですよ、御存じですか。
#395
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 返済をしなければ結果としてそうなるのではないかと思います。
#396
○西田昌司君 そうしますと、返さない金額が、鳩山総理がなぜ貸付金、そして虚偽記載になったかというと、要は収入がなかったからなんですよね。それをあなた御自身とお母様から賄っていた。
 今度からは、お母様からもうもらわないということをおっしゃっています。実際、パーティー券も寄附金も少ない。どうやって返すんですか。返せないじゃないですか。
#397
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) この判断が終わり、公判が終わって、すべてが終わった段階で、今、返済計画というものも作り上げていきたいと、そのように思っています。
 確かに、西田委員がおっしゃるように、現在のところ、どのようにして返済計画を作るかというところあろうかと思いますが、それはしっかりと作らなきゃいけない話だと、そのように思っています。
#398
○西田昌司君 返済能力のない人がどうやって返済計画できるんですか。
#399
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは、これから返済計画を考えますので、どうぞ御心配なくと思っております。
#400
○西田昌司君 今日ここに書きましたように、総理の問題は、贈与だと言っているけれども、そもそも事実関係を、国民にまだ説明責任すら果たしていないんですよ。そして、その中で出てくるのは、どう考えても、総理のお金が、秘書が十五億円も勝手にやっていたと、それはもう常識では考えられない、しかもその秘書を処罰することもしていない。これを国民が納得できるかと、できませんよ。
 やっぱりもう少し、総理は鳩山由紀夫個人じゃないんです、総理大臣なんです。そのことを考えて、もう一度改めて、後日、今日できなくてもいいですよ、また国会の場で当然やるべきですけれども、説明責任を果たすということをここでお約束ください。
#401
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、六月の段階は中途でありましたが、十二月の段階でかなり詳細に、私の知り得る範囲ではありますけれども、説明責任は果たしたと、そのように思っています。
 ただ、皆様方に今、今日このような形でも御質問をいろいろいただいております。私としても、書類というものがすべて公判が終わって戻ってきた段階において、これは支出に関して疑われているという部分ではないわけでありますが、これは弁護士とも相談をいたしますが、どのような形でその支出のことに関して国民の皆さんにお知らせするかということは考えていきたいと思っておりまして、したがって、公判が終わるまでまだしばらくお待ちいただきたい、そのように思います。
#402
○西田昌司君 時間がないので、次に行きます。
 次は小沢幹事長の問題なんです。
 この問題は、元々、私が昨年の参議院のこの委員会で取り上げたことから刑事事件になってきたんです。その中で、二転三転しているんですが、まず最初にお聞きしたいのは、小沢幹事長の秘書、そしてその秘書経験者、現職の衆議院議員が三名も逮捕されているんですが、そのことについて総理自身が、頑張ってくださいという、検察の捜査に対して誤解を招く発言がありました。
 まず、この問題について釈明ください。
#403
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、民主党の党大会の直前に小沢幹事長に会いました。そこで、自身としてもこれは全く分からない、自分としては身の潔白を証明をしたい、示したいという強い意欲を示しました。その心というものを私は了としたということでございます。
 ただ、そのことで、いわゆる私は、検察とということであったと小沢幹事長はあるかもしれませんが、今日まで政権交代を果たしてやってきたと、これからも大きな政治改革やりたいという思いで闘っていきたいということを申された、そのことをよしといたしたところでございまして、私は、釈明ということではありません、検察は検察として公平公正な立場で努力をされるべきものだと思っておりますので、今は検察としてはしっかりやってもらわなければ困ると思っておりますが、冷静に判断をしたいと、そのように思っています。
#404
○西田昌司君 検察の違法な捜査があるとお思いなんですか。
#405
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのようなことは一切思ってもおりません。
#406
○西田昌司君 当然そうだと思います。
 それで、このことに関して、現職の総務省の小川政務官、階政務官、そして財務省の大串政務官、農林水産省の佐々木政務官が異を唱えるような活動をしたやに聞いております。
 どういうことであったのか、それぞれ御本人から答弁いただきたいと思います。
#407
○大臣政務官(大串博志君) お問い合わせをいただきました。今お問い合わせいただきましたように、異を唱えるやのごときの活動をしているやに聞きましたということでお問い合わせいただきました。
 この件に関しまして、私は、石川議員の逮捕を受けて、同期で一度集まろうという話があって、それでその場に参りました。そして、その場が始まる数分前に行って、会の冒頭あいさつが始まる段階ではその場を離れ、後の会の経緯をつまびらかに知る立場ではございません。
 以上が事実関係でございまして、私に関するこれがすべてでございます。
#408
○大臣政務官(小川淳也君) 総務省の小川でございます。
 事実関係を申し上げますが、ある意味、私ども、逆風下で初当選させていただいた十三名、非常にお互いにお互いをよく知る立場にございます。そういう意味で、お互いに心配をし合って、同期同僚からの呼びかけに応じて、公務の合間を縫い、冒頭五分、出席をいたしました。しかしながら、この件が何か同期が一固まりになってある種政治的な動きをしようというふうに報じられているとすれば、そこに集った仲間の思いは様々でございまして、ある種誤解があるのではないかと思います。
 いずれにしても、こういう形で議論になったことに関しては、御迷惑をお掛けした国民の皆様におわびをしたいと思っておりますし、政府にいる人間としてそういう誤解を与えかねないような言動、行動については自粛すべきだと思っております。
#409
○大臣政務官(階猛君) お答えいたします。
 私は、この問題は政府の一員としてではなく一国会議員として考えるべき問題だと考えております。なぜならば、国会議員は憲法五十条で不逮捕特権が認められております。その趣旨は、不逮捕特権の趣旨は、議員の活動の自由を保障するとともに、ハウスとしての議院、こちらは衆議院とか参議院という場合の議院のことです、議院の審議権の確保も趣旨にしております。ということは、国会議員の一人一人が石川さんの逮捕の問題について考えるのはむしろ国会議員としての当然の責務だろうというふうに考えたわけでございます。
 もちろん、政府の一員としての面もあるわけですから、その両面のバランスということも考えなくてはなりません。
 しかし、私はそのときは国会議員の一人として参加しております。(発言する者あり)
#410
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
#411
○大臣政務官(佐々木隆博君) 農林水産大臣政務官の佐々木でございます。
 同じ同僚の仲間として、ああいう事態になっているということを心配をして、できるだけいろんな情報が集めたい、勉強させていただきたいと、そんな思いで参加をさせていただきました。
 以上です。
#412
○西田昌司君 四人ともちょっと微妙に違いますね。特に階政務官につきましてはもうほとんど反省がなかったようなんですが、これ、政府としていかがなんでしょう、官房長官。
#413
○国務大臣(平野博文君) お答えをいたします。
 同期の議員としていろんな思いで集うことについては、これは自由でありますし、そういうことについては私は何も言うことはありません。
 ただ、先生のような方が疑念を抱くようなことになることは好ましくないと、こういうことでございますので、私は、政府の一員としては誤解の招かないような行動をしていただきたいと、こういうふうに思っているところでございます。
#414
○西田昌司君 大体、一番問題なのは、検察が逮捕したと言っていますが、検察は検察の権限で逮捕できないんですよ。裁判所にこれは逮捕の許諾請求をしなければならないんですね。
 この辺の辺りのことを刑事局長、説明してください。
#415
○政府参考人(西川克行君) お答え申し上げます。
 お尋ねの通常逮捕の場合ということでございますが、当然のことながら、逮捕状につきましては、刑事訴訟法第百九十九条によりまして、裁判官の判断を経て発付されるということでございます。
#416
○西田昌司君 御存じのように、身柄を拘束する逮捕というのは裁判所の許可が要るということなんです。そのことを踏まえて民主党の政務官の方々も行動していただきたいなと、これは要望させていただきたい。
 それで、小沢さんの問題に入りますが、小沢さんの問題は、元々私が申し上げたときにはこういうことだったんです。要するに、陸山会が小沢さんからお金を借りて不動産を取得しています。小沢さんは第三者から借りているという資産報告がされていると。どなたから借りたんでしょうねというところから始まったんです。ところが、これは、新聞社の取材等々から、そうじゃない、実は小沢さんのこの陸山会に入っている定期預金を担保に借りたんだと。じゃ、その定期預金はどこから来たのかというのでこの虚偽記載の疑いが出てきたんですが、小沢さんがこの前会見されておっしゃったのは、いや、こうじゃなくて、要は元々自分のお金で、自分がお金持っていたんだよ、家族も含め、自分のお金で買ったんですと、こういう答弁なんですね。
 随分食い違いされているんですけれども、総理は、この間の小沢さんの答弁、どのようにお感じでしょう。
#417
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 小沢幹事長は小沢幹事長として御自分の思い、真実を述べておられると、そのように思っておりますが、私が総理の立場からそのことに対してコメントをするという立場ではないと思っておりますので、これ以上申し上げません。
#418
○西田昌司君 総理、あなたは民主党の代表ではないんですか。幹事長を指名したのはあなたではなかったですか。
#419
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのとおりであります。
#420
○西田昌司君 そして、この問題が発覚しましたときに、さきの臨時国会でも総理に私は質問しました。つまり、既に陸山会の収支報告は破綻をしておる、あなたが任命した幹事長のこの収支報告が破綻しておると、どうするんですかと尋ねたら、民主党の中で捜査はしないのかといえば、そのことについて検討しますということをお話しになりましたね。どうなったんですか、それは。
#421
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) いろいろ検討いたしましたが、やはり捜査権を持っていない政党による調査では限界があると、そのように解明は非常に難しいということが判断となりました。
 その後、現実に検察による捜査が行われているということでありまして、報道されている内容の真偽というものは確かめようもありませんが、やはり政党とかあるいは民間の調査では解明できないところがあると思っておりまして、検察の捜査に任せる、ゆだねるべきではないかと、そのように考えております。
#422
○西田昌司君 つまり、民主党としては、小沢さんの問題について党内で一切究明する気はないということを言明されたんですね。これは大事な問題ですよ。
#423
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 究明するというよりも、現実に調査は困難であると、したがって検察によるより正確な捜査を冷静に待とうではないかと、そのような判断になったわけであります。
#424
○西田昌司君 いや、本当に私はちょっとがっかりしましたよ。僕は、もう少し民主党といえども良心があると思っていました。皆さん方には良心がないんですか。これだけ国民が言っている、この問題について自ら、本当にもう一度聞きますが、自ら調べる気はないんですか。
#425
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは今検察が捜査中でありますから、そしてそこに、ある意味で資料というものも小沢事務所も提供しているわけであります。我々が調査をするよりも、はるかに圧倒的に検察の調査の方がより判断材料として正しかろうと、そのように思っておりますので、それを待とうと思っております。
#426
○西田昌司君 いや、刑事事件は検察が調べればいいんです。我々国会の仕事じゃないです。ただ、私が先ほどから総理に聞いたり、そして小沢さんにも是非この中で来ていただきたいと要望しているのは、法律じゃないんですよ、法律以前のモラルの問題を問うているんですよ。そのモラルの問題を政党の代表であるあなたは、総理は、鳩山代表は問わないんですか。本当にがっくりします。
 もう一度答えてください。モラル問題は、あなた方民主党は問わないということですね。
#427
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、一人一人は当然モラルを持ち合わせながら、国会で、あるいは人間として活動しなきゃならぬと、そのように肝に銘じているところであります。
 ただ、この問題に関してやはり正確に把握をする必要があるわけですから、その正確な把握はやはり、検察にすべての情報が今集められているとすれば、検察の捜査を冷静に私どもとしても見守るのがまずは筋じゃないか、そのように考えております。
#428
○西田昌司君 僕は本当に、今本当に落胆しています。
 総理に、皆さん方に渡した資料、資料を是非見てください。資料を見てください、総理。(資料手交)
#429
○委員長(簗瀬進君) ちょっと、理事、理事を通してやってください、理事を通して。総理、それはいったん返していただいて。筆頭から出してもらわないと。
#430
○西田昌司君 失礼しました。
#431
○委員長(簗瀬進君) 直接やり取りは困る。
#432
○西田昌司君 総理にお願いしたかったんですよ。是非、ここに書いてある文章、政治をめぐる一番の問題はのところ、読んでいただきたいんです。お願いします。
#433
○委員長(簗瀬進君) 質問者に申し上げますが、あなたが、あなたが提供した文章のことでありますから、総理に読ませるのは失礼だと思いますよ。どうぞ、西田昌司君。
#434
○西田昌司君 失礼しました。じゃ、私から読み上げます。
 政治資金をめぐる一番の問題は、資金が巨額である反面、その流れが著しく不透明であることから、政治家が政治資金で私腹を肥やしたり、公正であるべき政策決定が金でゆがめられているのではないかと疑念を持たれていることである。
 そして、政治資金制度の改革と同時に、政治資金規正法違反者に対する罰則を強化し、政治腐敗防止制度を確立すべきである。具体的には、違反者を公民権停止処分にし、違反の言い逃れを封じるために連座制も強化する。
 これは、他の刑罰とのバランスからいえば重過ぎることになるが、政治家が自らの重い責任を果たすために自分自身を厳しく律する自律自浄の措置として実施すべきだと思う。政治資金の全面公開と同様に、政治家自身が責任と倫理を明確にする制度として確立すればよい。
 この文章をどういうふうにお思いでしょう。
#435
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは「日本改造計画」の著者、小沢一郎現在の幹事長の言葉だと思っております。それだけに、このような言葉を述べる小沢幹事長でありますから、そのような思いを大変強く持って政治に臨んでいると、そのように私も理解をしております。
#436
○西田昌司君 これだけのことを言っておられた小沢さんがやってきた、今のやっている態度は、私は全く国民を裏切っていると思いますよ。総理はそう思いませんか。
#437
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は今、事実関係がまだ解明されていない中でコメントすることは正しくないと、そのように思っています。
#438
○西田昌司君 いずれにいたしましても、私は、さっきから申しているのは、刑事的な問題じゃなくてモラルを申し上げております。そして、一番大変重要なモラルは、小沢さん自身がおっしゃいました、自分自身のお金があったんだと、それで買ったんだと小沢さんは釈明されたんです。
 じゃ、なぜ、問題は、それだけのお金があったんなら、なぜ小沢さんは自分自身でその土地を買わなかったのか、なぜ陸山会を通して土地を買ったのか。実は、核心はそこなんですよ。つまり、小沢一郎政治家個人で土地を持っているのと、政治団体、政治資金管理団体陸山会が所有しているのとでは課税上の相違がある、これが一番大きな問題なんです。それをここに書いております。
 要するに、小沢さんがもし個人でその土地を買った場合でしたら、そもそも小沢さんのその四億円はどこから出てきたのかということがまず課税上の疑問点で出てくるんです。総理がおっしゃるように、相続でもらったのか、それとも贈与なのか、それとも自分で働いた所得なのか、だれかからもらったものなのか、そういう問題が出てくる。まず入口で課税されるんです。
 そして二番目に、個人の場合には、保有しているときには法人も個人も同じように固定資産税が掛かるでしょう、この団体でも。
 一番問題は三番目なんです。相続なんです。個人で持っている場合には当然個人の相続税の対象になります。ところが、政治資金管理団体でこの土地を保有しているということになれば、それは小沢さんの、小沢さんじゃなくても我々でも同じことですよ、要するに個人の相続財産に含められないということなんです。つまり、小沢さんは相続税逃れのためにしたんじゃないかという疑いが非常に強いんです。そして、それを十億も持っているということなんですよ。
 私が今言ったことについて、課税上、漏れがあったらいけませんから、国税庁から聞きます。
#439
○政府参考人(岡本佳郎君) 一般論として申し上げさせていただきます。
 資金管理団体が所有する資産であれば、資金管理団体の代表者が替わっても相続税又は贈与税について課税関係は生じないということでございます。
#440
○西田昌司君 鳩山総理はこういったことを、法律を御存じでしたでしょうか。
#441
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい、存じ上げておりました。
#442
○西田昌司君 しかし、鳩山総理は、御自分の事務所、政治家になってから取得されましたけれども、友愛懇話会で買っておられませんね、個人で買っておられます。なぜですか。
#443
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 自分としてそのような措置が適当だと、そのように考えたからであります。
#444
○西田昌司君 つまり、鳩山総理は、理屈は知っていたけれども、しなかったということですね。
#445
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 理屈を知っていたからどうのこうのというよりも、そのように行ったということでございます。
#446
○西田昌司君 全閣僚の方にお聞きします。
 こういう課税関係、つまり政治資金管理団体が土地を保有していれば相続税が掛からないという仕組みを知っていたか。そして、知っていたとして、自分がもしそれだけの財産、残余のお金が政治資金管理団体にあれば土地の不動産取得をするつもりがあるかどうか、これをお聞きします。
#447
○委員長(簗瀬進君) 全閣僚というふうな御指名ですけれども、時間が限られておりますので。
#448
○西田昌司君 全閣僚にお聞きしたいというのは、要するに、これはそうされても違法じゃないんです。どうぞやっていただいたらいい、違法じゃないんですから。しかし、モラルとしてどうかということを問うているんです。だから、あなた方内閣のモラルの意識を問うているんです。答えてください。
#449
○国務大臣(仙谷由人君) 不動産といわず金銭といわず、後援団体といいましょうか、政治資金管理団体の財産は、その方が亡くなったときに、そしてその支持する候補者といいましょうか、主宰する政治家が替わったら無税で引き継がれることは、そういう法制度になっております。だから、私どもは、二世の世襲、こういうものは甚だ競争条件が違うということを申し上げているわけです。
#450
○西田昌司君 あなたは質問に答えていないんです。私が聞いているのは、それは当然、だから私自身もこの法制度を変えるべきだということを再三国会でも言っております。そして、問題は、そういう不備があるのは事実であります。しかし、わざわざ土地を買っている政治家は小沢一郎さんしかいないということを分かっているんですか。総務省、答えてください。
#451
○政府参考人(田口尚文君) お答え申し上げます。
 平成二十年分の総務大臣届けの資金管理団体の収支報告書によりますと、平成二十年十二月三十一日現在で不動産を保有いたしておりますのは陸山会のみでございます。
#452
○西田昌司君 この事実を踏まえて、だからあなた方は不動産、持てるのは違法じゃないんですけれども、持ちますかと聞いているんですよ。答えてください。みんなに答えてください。
#453
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。
 相続については仙谷大臣が申し上げたとおりでございまして、持つ気はありません。
#454
○国務大臣(仙谷由人君) 経済的には、建物も土地も、さらには自動車も、経済的には、例えば個人、私が持ったものを後援団体に貸して、そこからリース料といいましょうか家賃を取るのと、あるいは後援団体が自らどこかからお金を借りるか、その収入で例えば自動車を買うのと全く経済的には中立だと思います。
#455
○委員長(簗瀬進君) もういいでしょう。
#456
○西田昌司君 私が質問しているんだから答えさす、そのことを委員長にお願いしているんですよ。なぜ委員長、止めるんですか。
#457
○委員長(簗瀬進君) 同じ趣旨の質問を全大臣にしたいということですか。
#458
○西田昌司君 そうです。お願いします。(発言する者あり)
#459
○委員長(簗瀬進君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#460
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#461
○西田昌司君 では、先ほど言いましたように、この法律を知っていたら不動産を取得しましたか、そのことにつきましてそれぞれ聞きたい。まず総理から聞きます。どうぞ。
#462
○国務大臣(原口一博君) 西田委員は御存じでお尋ねだと思いますけれども、平成十九年七月における政治資金規正法の改正により、そもそも、「資金管理団体は、土地若しくは建物の所有権又は建物の所有を目的とする地上権若しくは土地の賃借権を取得し、又は保有してはならない。」とされているところでございまして、持つか持たないかじゃなくて持てないんです。
#463
○西田昌司君 法律上の問題じゃなくてモラルを問うていると言っているでしょう。
 じゃ、いいですよ。それじゃ聞きますが、問い方を変えましょう。小沢さんが今土地を持っておられる問題は適当であると……(発言する者あり)
#464
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#465
○西田昌司君 何らモラル上も問題ないとお考えですか。総理から順番に聞きます。総理。
#466
○委員長(簗瀬進君) ちょっと、やじが飛んでいますと質問者の発言も答弁者の発言も全く聞こえなくなりますのでお慎みください。
 では、質問者、もう一回今の、聞こえるように質問してください。
#467
○西田昌司君 じゃ、言いますよ。鳩山総理、菅大臣、そして亀井大臣、福島大臣、そこまで取りあえず聞きましょう。モラル上の問題、ありやなしや。モラルとしてありやなしや。(発言する者あり)
#468
○委員長(簗瀬進君) 質問の趣旨をもう一度整理してやってください。
#469
○西田昌司君 何度も言っていますように、今は買えないのは分かっているんですよ。しかし、あなたなら買いますかと、このことですよ。(発言する者あり)
#470
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#471
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 法的に持てないようになっているものですから、当然それは買うとすればモラルの問題も出てくると思います。モラル上の問題も当然出ると思います。
#472
○委員長(簗瀬進君) その次は。御指名だれだったですか。
#473
○西田昌司君 菅さん。
#474
○国務大臣(菅直人君) 持つ気はありません。
#475
○委員長(簗瀬進君) 次、どなたですか。(発言する者あり)
 御静粛に、御静粛に。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#476
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#477
○国務大臣(亀井静香君) できないことをやるのかやらないのかなんていう、そんな質問に答える必要は私はないと言っている、それだけの話です。
#478
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#479
○国務大臣(福島みずほ君) 法律上できないことはできませんし、持つ気も全くありません。
#480
○西田昌司君 要するに、今私が聞きましたのは、本当は皆さん方に聞きたいんですが、要するにモラルなんですよ。
 一番大事なのは、政治家がこういう法の抜け道を放置して、そして、この穴を目掛けてわざわざ、自分でお金を持っているんならそのお金で個人で買えばいいんですよ。それを陸山会に入れて、非課税措置を受けるためにやったとしか言えない。これは絶対私は許せないと思っています。
 法律に幾ら書いてあろうが書いてなかろうが、政治家としてやっていいことと悪いことがあるんですよ。そして、もし政治家にその一番大切なモラルがなくなってしまったら、この国は終わりなんですよ。今、鳩山内閣がやっていることはすべて法律論で片付けようとしている。しかし、一番大事なのは、あなたも小沢幹事長も、そして、やじを飛ばしているあなた方もみんな含めてモラルをどこに持っているかということだと、そのことを私は申し上げて、残余の質問は同僚に渡したいと思います。
#481
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。森まさこ君。
#482
○森まさこ君 自由民主党の森まさこでございます。
 早速ですけれども、全大臣にお聞きをしたいと思います。御自分の政治資金収支報告書を毎年提出前に御覧になっていらっしゃいますか。お答えください。
#483
○委員長(簗瀬進君) 全大臣、端的にお答えください。
#484
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今までは見ておりませんでしたが、これからは必ずしっかりと見ることにいたします。
#485
○国務大臣(菅直人君) やはり全大臣というのは、やはり個人の名前を言っていただかないと、私は菅という名前で、全という名前じゃありませんので、お答えかねます。
#486
○森まさこ君 菅直人大臣、御自分の政治資金収支報告書を御覧になったことがございますか。
#487
○国務大臣(菅直人君) はい、あります。
#488
○委員長(簗瀬進君) それぞれ各大臣御指名ください。
#489
○森まさこ君 はい。
 亀井大臣、お願いします。
#490
○国務大臣(亀井静香君) 私は、優秀で誠実な秘書によって処理をさせておりますから、全面的に信頼をしております。
#491
○森まさこ君 亀井大臣、見ていないということでよろしいですか。
#492
○国務大臣(亀井静香君) 全面的に信頼しておりますから、私も忙しいですから、見ておりません。
#493
○森まさこ君 それでは、大臣の名前をすべて今御指名をいたします。
 原口大臣、千葉大臣、岡田大臣、川端大臣、長妻大臣、赤松大臣……
#494
○委員長(簗瀬進君) 一人ずつ御指名ください。質問者。
#495
○森まさこ君 直嶋大臣、前原大臣、小沢大臣、北澤大臣、平野官房長官、中井大臣、福島大臣……
#496
○委員長(簗瀬進君) 質問者。
#497
○森まさこ君 仙谷大臣、御自分の政治資金収支報告書を御覧になっているかどうかお答えください。(発言する者あり)
#498
○委員長(簗瀬進君) 質問する方は、やじよりもまず委員長の発言に耳を傾けてください、先に。
 テレビで国民の皆さんも全部見ていらっしゃいますので、どの大臣に対してどういう趣旨の質問をするのかということをきちんとやっぱり言って質問をするのが国民のためにも大いに意味のあることだと思います。どうぞ。
#499
○森まさこ君 私の質問をお聞きになっていただければ趣旨は十分分かると思いますけれども。
 次に、福島大臣に同趣旨の質問をします。政治資金収支報告書を、御自分のものを御覧になったことはございますか。
#500
○国務大臣(福島みずほ君) はい、見ております。
#501
○森まさこ君 岡田大臣にも同じことを質問します。
#502
○委員長(簗瀬進君) 質問の趣旨をちゃんと言ってください。
#503
○森まさこ君 それでは、お分かりにならないようですので、岡田大臣、御自分の政治資金収支報告書を御覧になったことがございますか。
#504
○国務大臣(岡田克也君) 毎回必ず見ております。
#505
○森まさこ君 前原大臣、御自分の……
#506
○委員長(簗瀬進君) ちゃんと指名を聞き終わってから発言してください。
#507
○森まさこ君 失礼いたしました。はい。
 前原大臣、御自分の政治資金収支報告書を提出前に御覧になっていますか。
#508
○国務大臣(前原誠司君) 信頼する秘書に任せております。
#509
○森まさこ君 見ていないということですね。
 すべての大臣にお聞きしたいんですけれども、時間もございますので、こちら、今お聞きになりましたとおり……(発言する者あり)
#510
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。本当に聞こえなくなりますから。
#511
○森まさこ君 御覧になっていない大臣が総理を含めて三名、それ以外の大臣がお聞きになったうち御覧になっているということでございました。
 総理、御自分が十年以上も御自分の政治資金収支報告書を見たことがないというふうに御答弁なさっていましたけれども、今の各大臣の答弁をお聞きになっていかがですか。見ていないことが異常だとお思いになりますか。それとも、あっ、やはりこの内閣のほかの大臣も見ていない大臣がいるんだから、自分は通常だとお思いになりますか。
#512
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 必ずしも収支報告を見ていない大臣が私のほかにもおったわけでありますが、そのことに対して私自身は反省をしております。したがって、これからはしっかりと見るように努めたいと。それがやはり政治家としての務めだと、そのように考えています。
#513
○森まさこ君 それでは、今見ていないとお答えになった大臣に対して、これからは見るように御指導なさいますか。
#514
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今の私の答弁を聞いてもらっていると思いますから、そのように思っておりますが、それが徹底できるように努力したいと思います。
#515
○森まさこ君 TBSニュースによりますと、今年の一月二十四日のニュースですけれども、一月二十三日から二十四日にかけて行った緊急世論調査で、鳩山内閣の支持率は五割を割り込んで四六・四%となり、逆に不支持率が五割を超えました。民主党政権を支持しないという方が支持するという方を上回ったという結果でございますが、政権交代から四か月、我々が目にしてきたものは、ぶれ続ける外交防衛政策を始め、稚拙過ぎる政権運営と権力の二重構造、マニフェスト違反の連発など、そして度重なる今回の政治と金のスキャンダルです。政権交代の結果がこれかと国民は失望をしております。経済成長への成長戦略はあいまいで、国民は更なる景気悪化への不安、国家の安全への不安、そして将来への不安を感じています。
 しかし、こんな政党に我々は負けたんです。我々は、国民の皆様からいただいた厳しい審判を今真正面から受け止めて、もがき苦しみながら党の再生に取り組んでおります。政治と金の問題にも真正面から取り組んで、そして国民の皆様の声を聴いて政策を作っていかなければいけないと我々若手議員も、そして落選した者も取り組んでいます。
 ですから、総理、総理にお伺いします。総理も民主党も政治と金の問題については隠したり先送りしたりするようなことをしないで、真摯に取り組んでいただきたいんです。政治と金の問題に真摯に取り組むという先ほどの答弁、しかし、その後のお答えを聞いていると、どうしても真摯に取り組んでいらっしゃるとは思えません。もう一度、総理の政治と金の問題に関する、その解決に関する御決意をお聞かせください。
#516
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 森議員、今お話がありましたように、私どもに対して、政権交代をした、頑張れと、しかしまだまだ政治と金の問題でしっかりやれと、そのような思いも国民の多くの皆さんが持っておられる、それも事実だと思います。その思いをしっかりと受け止めなければならない。私自身のことも含めて、政治とお金に関してできるだけ国民の皆さんにしっかりとした説明ができるように努力をしたいと思いますし、私自身その努力をしているつもりでありますが、これからもその努力は続けていきたいと、そのように思います。
#517
○森まさこ君 総理、そうであるならば、昨年、会期末に私が総理に対して出した政治と金に関する質問主意書、これを覚えていらっしゃいますね。その内容を、どんなものだったか、概略で結構です、お答えください。
#518
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 確かに森委員から十四の質問主意書をいただいたわけでございまして、その件に関して答弁は、そのとき、閣議決定は要する、当然、政府見解でありますから、この政府見解に関しては、政治家個人にかかわるものについては答弁を差し控えるということを答弁申し上げたと、そのように思っております。
 その後、私も昨年の暮れに記者会見などをいたしまして、森委員からの幾つかの質問に関してはお答えをいたしていると、そのようにも考えておりますし、今お答えを申し上げるとすれば、やはり政府の見解ということになりますのでそのことを繰り返すしかない、そのように思っています。
#519
○森まさこ君 総理、今おっしゃったとおり、十四の質問主意書を出しました。その内容は、いつからお母様からの資金提供があったのか、又はそれは現金、振り込み、どういった形態だったのか、そしてその資金提供の使途は何だったのか、それから寄附金控除の証明書を使ったことがあるかなど、昨年の会期末に私が出した質問は、今回の衆議院の予算委員会とそして本日とで聞かれている内容とほとんど同じでございますが、当時答弁をしていただけませんでした。
 さらに、今総理自身がおっしゃったように記者会見がありましたが、今概略を摘示した質問に対しては具体的なお答えをいただいておりません。またさらに、このお母様からの資金提供のほかにも、株の売却益の脱税疑惑、これについても質問をさせていただきましたが、お答えはありませんでした。記者会見でもお答えがありませんでした。ですから私は、総理のこういった問題に対する真摯な説明責任を果たす御意思があるかどうかということを改めて伺ったわけなんです。
 またこれから具体的に一つ一つ、先ほどの答弁で不十分だと思うことを聞いていきますが、その前に、総理は御自分のホームページで政治資金についていろいろと説明をなさっております。クリーンな政治資金、報告をするということを御自分のホームページに書いておられますね。
#520
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのようなことを書いた記憶がございます。
#521
○森まさこ君 今はそのホームページの記載はどのようになっておりますか。
#522
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今どのようになっているかは存じておりませんが、当然、私が書いたものに関しては昔をたどれば存在しているのではないかと、そのように思います。
#523
○森まさこ君 疑惑が生じてから政治資金に関する記載がすべて消されているものですから、総理がその政治資金に対して解明する御姿勢があるのであれば、御自分のホームページでどのような記載があって、それが消されたのか残っているのかぐらいは分かっていていただきたいなと思うところでございます。
 それでは、先ほどの質問で、現金、振り込み、どの形態なのかという質問に対して、現金ではないかと思っておりますというお答えですけれども、これはどのような根拠からお答えになりましたか。
#524
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは、そのように検察の判断の中で、検察の調べの中で判明をしたということだと理解をしておりまして、必ずしもいわゆる証拠が残っている話ではないということで、現金の授受ではなかったかと、そのように考えたのではないかと理解をしています。
#525
○森まさこ君 そうしますと、検察から、現金でお母様から資金提供があったということを聞いたということですか。
#526
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは、勝場元秘書の弁護人から私の弁護人が聞いた話だということでございまして、いつどのようにということは私の知るところではございません。
#527
○森まさこ君 伝聞の伝聞ではっきりいたしませんので、お母様の鳩山安子さん、お姉様の井上和子さんの参考人招致を申請いたします。
#528
○委員長(簗瀬進君) 後刻理事会で協議させていただきます。
#529
○森まさこ君 先ほど、検察に証拠書類をすべて提出したとおっしゃっておりましたが、今おっしゃったように、弁護士の方が付いておられる。私も弁護士ですが、通常、任意提出で検察が来たら、コピーを取ってから出させます。弁護士さんが付いていたら当然複写をしていると思われますが、複写をしておられますね。
#530
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは確かめてもおりませんが、コピーはしていないものだというふうに私なりに判断をしています。
#531
○森まさこ君 確かめていないのに、どうしてコピーをしていないと思っているんですか。
#532
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) すべての書類が検察の方に渡っていてこちらでは確かめようがない、そのような話を聞いているものですから、コピーなどがあればそのような判断にはならないと思います。
#533
○森まさこ君 しかし、新聞報道によりますと、総理のところの弁護士さんが、匿名寄附の部分については、見たけれどもすべて怪しくないとまでは言えないというようなお話をしたという記事がございます。そうしますと、弁護士さんの手元にあるとしか考えられないんですけれども、これは本当に複写がないというふうに総理は今お言いになれますか。
 もう一度お聞きします。複写はあるんですか、ないんですか。
#534
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 複写はないものだと、そのように理解をしています。
#535
○森まさこ君 それでは、複写を今から検察に行ってしてきて、こちらの委員会に提出をしてくださいますか。
#536
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは先ほども申し上げましたけれども、今検察の処分というものはあったと、しかしこれから公判があると、どのような判断になるかというものがまだ分からない段階であります。
 したがいまして、すべての書類というものに対して、私は公判が終わった段階で返還を求めたいと、返還をされるものだと、そのように思っておりますから、そのときに国民の皆様方にも、これは弁護士と相談させていただきますが、どこまでが必要か、どこまでがプライベートか、いろいろあろうかと思いますが、判断をして提示を申し上げたいと思います。
#537
○森まさこ君 それでは、資料の提出要求をいたします。検察に提出したと言われるその資料のリストと、それから検察に提出した資料の複写を、複写をした資料の提出を求めます。
#538
○委員長(簗瀬進君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
#539
○森まさこ君 政治資金の使い道についてお伺いしますけれども、十二億六千万円、それから総理個人がまた六幸商会から三億二千万余り、合計すると十五億八千万円あるんですけれども、現在このうち幾ら残っておられますか。
#540
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 現在、存じ上げていません。
#541
○森まさこ君 これは調べればすぐ分かると思うんですけれども、調べてないんですか。
#542
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 多分、調べて分かるかどうか分かりませんが、現在私の手元にありませんから分かりません。
#543
○森まさこ君 今現在自分の手元にないとおっしゃいましたけれども、この資金が幾ら残っているか聞いているんです、書類じゃないんですよ。金庫を開ければ分かるんじゃないですか。六幸商会に行けば分かるんじゃないですか。銀行に行けば分かるんじゃないですか。今からそれを調べて報告をしてくださいますか。
#544
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 多分、六幸商会とかそういうところではないと思っております。したがって、どのようなことになっているか私には判断がしかねるところでございます。
#545
○森まさこ君 総理、これは国民が非常に関心持っているんです。十五億ものお母様からの子ども手当と総理の六幸商会のものが一体何に使われたのか。それが違法なことに使われてないのか、政治の裏金で配られてないのか、そういうことがないかどうかを総理は説明をしていただきたい。
 それは、説明をするお気持ちがあるとおっしゃったから聞いているんです。それをどうして調べられないんですか。
#546
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 検察の調べによると、私の収入に関して、いわゆる収支報告の収入に関して様々な問題があったと。しかし、支出に関して問題があったというふうには承知はしておりません。したがいまして、本来そこで国民の皆様方にも、収支の支出の部分に関しては検察も疑いを持っていないということでありますならば、ある意味でそれを公開をする必要はないかと思っております。
 ただし、やはり国民の皆様方に対して、このような状況になっているということも事実でありますので、私としてできる限り正確を期したいと。そこで、公判が終わった段階ですべての書類というものを、また手元に戻った段階で、そして弁護士と相談をいたしますが、全くプライベートな部分、議員活動に使っている部分、様々あります、それをどのように仕分をして皆様方にお示しするかということは考えていきたいというふうに申し上げているところでございます。
#547
○森まさこ君 総理、私はその仕分を聞いたんじゃないんです。今幾ら残っているかと、それだけ聞いたんです。
 総理、友愛政経懇話会の会計責任者、今はどなたですか。
#548
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 長田君という人物が今収支報告の責任者として活動しております。
#549
○森まさこ君 長田さんは芳賀さんから引継ぎを受けているんですか。
#550
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) その引継ぎを受けているかどうかということに関しては承知してはおりません。
#551
○森まさこ君 総理は、今後このようなことは二度とないと、会計責任者の選任と監督については責任を持ってやっていくとおっしゃっていたと思います。
 今度新たに選任された長田さんの選任に当たって、きちんと引継ぎして、そして今の現在の金庫の状況、口座の中のお金の状況、それをきちんと把握させるようにして、そしてそれを逐一報告を受けているんではないんですか。
#552
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 芳賀君ではありませんで、実際に会計を行っていたのが勝場という者でございました。彼は既にもう解雇をされており、私ども事務所としても接触をするべきではないということにいたしたわけでございます。したがって、現実の問題として、引継ぎという形ではありませんが、しかし、長田君に関しては私も二十数年来存じ上げている人物で、信頼の置ける人物だと、そのように思っておりまして、選任の意味で問題はないと、そのように認識しています。
#553
○森まさこ君 株の問題についてお伺いしますけれども、総理は多額の資産保有の理由について、生前贈与のためなどとお答えになっていますが、その生前贈与についてはすべて贈与税はお支払いになっておりますか。
#554
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 当然、法にのっとって処理をしております。
#555
○森まさこ君 株の売却益を申告していなかった問題がございましたね。
#556
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい。電子化に伴って必ずしも処理をしていなかったものがございました。したがって、そのことが分かった段階で私なりにしっかりと申告をしたと、そのように思っております。
#557
○森まさこ君 その中に贈与されたたんす株のようなものがあったと答えていらっしゃいますね。間違いないですか。
#558
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい。もうかなり、相当昔だと思いますが、数十年前に所有した株をそのまま、たんす株という言い方が正しいかどうか分かりませんが、そのような形で保有していたものがあったと、そのように思っています。
#559
○森まさこ君 そうしますと、今、贈与税はすべてお支払いになっていたと、今回のお母様からの資金提供以外のものはお支払いになっていたとおっしゃいましたけれども、その贈与された、たんす株を贈与されたときには贈与税お支払いになったんですか。
#560
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのたんす株は贈与ではありません。私が買ったものであります。
#561
○森まさこ君 我が党の小里衆議院議員の昨年の予算委員会、それから先週の予算委員会の質問に対して、二十代から持っていたたんす株のようなものとおっしゃっていますが、これまた答弁が微妙にお変わりになって、先週は二十代からのものもありましたというふうにおっしゃっているんですが、この二十代からのものは二十代に総理が御自分で買ったものということですか。
#562
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そうでございます。私自身の購入したものです。
#563
○森まさこ君 この株の問題が明らかになってから、総理は資産等報告書を修正なさっていますね。
#564
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのように思います。
#565
○森まさこ君 修正されたものを私も拝見をいたしましたけれども、二十代からというと相当前の部分に、修正されたならばそれが載るはずですが、載っておりません。
 総理、修正された資産等報告書は正しいものですか。
#566
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 正しく修正したと、そのように私は理解しております。
#567
○森まさこ君 それでは、二十代のころの資産等報告書をどうして修正しないんですか。そこで持っていたものだったらば、そこに株券が載っていないといけない、そこが増えなければいけないんですが、載っていない。昔のものが載っていないわけです。この二、三年の部分しか修正されておりませんね。
#568
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 正確には理解しておりませんが、平成十五、六年以前のものに関しては修正ができないということでございまして、それ以後のものに関して修正を申し上げたということでございます。
#569
○森まさこ君 それでは、その売却した株について、何の株だったのか、その一覧表の資料の提出を小里議員からも求めておりますが、それに対して提出をしておられませんが、なぜ提出をしないんですか。
#570
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) あなたにだけ御覧に入れてもよろしいのでありますけれども、別にプライベートなものでありますのでお見せする必要もないものだと、そのように理解しております。
#571
○森まさこ君 私に見せていただけると、そうおっしゃったんですか、今。
#572
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 御覧に入れても結構であります。
#573
○森まさこ君 それでは、後で見せていただきたいと思います。
 それでは、次に小沢幹事長の問題に質問を移らせていただきますけれども、昨日、小沢幹事長は、この政治と金の問題で代表者としての責任があるという旨の言及をなさいました。代表者としての責任というものはどのような形で取るべきと総理はお考えになりますか。
#574
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 小沢幹事長が代表者としての責任というものがあると申されているとすれば、それは小沢幹事長御自身がお決めになる話だと理解します。
#575
○森まさこ君 小沢幹事長は、三日前に被告発人として検察庁の事情聴取を受けたわけです。そして、昨日は代表者としての責任も認めたわけですが、この状況になっても総理は小沢幹事長を解任するお考えはないということでよろしいんでしょうか。
#576
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい、そのように思っています。
#577
○森まさこ君 小沢幹事長の不動産、今パネルに写っておりますが、(資料提示)これだけたくさんの不動産、これでもまだ一部でございますが、あるわけでございますが、このうちの世田谷の不動産というのが、一番下に書いてあるものが本件の問題になっているものでございます。これについては証拠偽造の疑惑も浮上しているんです。小沢氏は平成十九年二月二十日の記者会見で、本件不動産に関して証拠書類を記者会見で配付をしました。そのうちの一つが本日配付しました資料八です。
 今年の一月二十一日の読売新聞の記事によれば、この証拠が記者会見の前日に偽造された偽物であるという疑いがあるというのです。記者会見では、小沢幹事長本人がこの確認書を記者たちに見せたんです。確認書の内容はどういうものかと申しますと、個人である小澤一郎さんが陸山会代表である小沢一郎に対して、この不動産は陸山会の所有であることを確認する旨が書かれてあります。
 総理、資料八のこの確認書の日付はいつになっていますか。
#578
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 御覧になればお分かりだと思いますが、ここには平成十七年一月七日と書かれております。
#579
○森まさこ君 ありがとうございます。
 実際には、この確認書は平成十七年ではなく記者会見の前日、平成十九年二月十九日に作成されたと報道されているんです。検察が陸山会事務所へ捜索に入って押収したパソコンに実際の作成日が残っていたと報道されているんです。これは総理、もし事実であれば、事実であれば偽造です。大変なことです。小沢幹事長本人が記者会見でこの確認書を、これが証拠だとして、そして記者たちに見せたんですよ。そして、小沢幹事長は、自分くらいこういうことをすべて公開して透明にしている政治家はないと豪語していたんです。
 総理、こういう記事が出た以上、総理は小沢幹事長にこの確認書は真正なものなんですかという、そういう御確認をしましたか。
#580
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私はそのような確認はしておりませんし、することもありません。
#581
○森まさこ君 このような報道が出ても小沢幹事長の潔白を信じるんですか。
#582
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) どのような報道が出ているかと、その報道の信憑性というものもあると思っております。
 したがって、私としては、まさに検察が今そのことをしっかりと調査をしているわけでありますから、それを冷静に見守りたいと、そのように考えております。
#583
○森まさこ君 それでは、総理はこの確認書は偽造されていないと信じるということですか。
#584
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まだ事実が分からない話でありますから、私はそのようなことに対してコメントする立場ではないと理解します。
#585
○森まさこ君 これ、小沢さん本人の署名があるものですからね。自筆で自分のお名前を書いているものですから、これがもし偽造だったら大変なことなんでお伺いしているんです。
 ですから、参考人としてもう参考人申請しておりますから、やはり小沢さん本人からお話を伺いたいと思いますが、実は、この確認書にはもう一つ問題点があるんです。この確認書が偽造だとしたら大変なことなのは申すまでもありませんが、もし偽造でなかったとしても、これはまた大変なことなんです。なぜでしょう。
 先ほど総理に読んでいただいたとおり、この確認書の日付は平成十七年なんです。ところが、小沢幹事長は記者会見でもおっしゃいました。この不動産は平成十六年に購入したんだと、売買したんだと、そういうふうにおっしゃったんです。もし、この確認書が真正なもので、偽造されていなくて、小沢さんが平成十七年の日付に自分で自分の名前を書いたんであれば、小沢さんは平成十七年にこの不動産を売買したということ、売買したことにしているということを知っていたということになるんです。
 そう思いませんか、総理。
#586
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 想像でお答えするわけにはいきませんので、個別のことに関してはコメントをいたすことはいたしません。
#587
○森まさこ君 想像じゃないんですよ。これ紙に平成十七年って印刷されているんですよ。そしてそこに小沢さんの署名があるんです。もし偽造だったら偽造でまた、これは小沢さん本人が知らない書類じゃないんです。小沢一郎さん本人が記者会見でその手に持って記者さんたちに、これが証拠だと、自分の署名があると見せた書類なんです。
 このように小沢さんの不動産問題は、先ほどのにありましたように、たくさんの不動産、資料六を御覧ください。六にありますように、先ほどの写真にあった不動産ここに並べましたけれども、高価なマンション、赤坂周辺そして世田谷、ここに分かっている金額を足しただけでも十億円を超えます。それ以外の分かっていないものも推測すると三十億円を超えるという資産なんです。その原資が何であったか、大変な問題になっているんです。それをどうして、平成十六年に買ったものを十七年に偽造する必要があるんでしょうか。
 元々記者会見では……
#588
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#589
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
 質問者、答弁者が基本的にはここにいらっしゃらない質問でございますんで、節度を心得て質問をしてください。
#590
○森まさこ君 それでは、小沢一郎議員の参考人招致、それから石川知裕議員の元私設秘書金沢敬さんの参考人招致を求めます。
#591
○委員長(簗瀬進君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
#592
○森まさこ君 このように、スキャンダルがないないと言ってある民主党政権、財源があるあると言ってない民主党政権、このような、ないない詐欺、あるある詐欺に今後断固として闘っていくことを申し上げまして、質問を終わります。(発言する者あり)
#593
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#594
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
 与党理事から不穏当な発言があったという指摘がございましたが、この件については後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
 それでは、関連質疑を許します。荒井広幸君。
#595
○荒井広幸君 自民党・改革クラブの荒井広幸です。
 ずっとこの国会の議論を聞かせていただきました。
 総理にお尋ねをいたします。
 本人がいないから分からないということであるならば、党首として任命責任がある幹事長に対して直接具体的にお話を聞いたことはあるんでしょうか。
#596
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 詳しく話を聞いたことはありません。
#597
○荒井広幸君 きちんと聞いていただくかこの場に出てきていただくかという方法しか国民の皆さんに説明する責任は果たせないと思いますが、いかがですか。
#598
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 国会のことはどうぞ国会でお決めいただいて結構でございます。
 私は、小沢幹事長はしかるべきところで説明をし、そして記者会見もしているというふうにも思っております。
 なお、必要があれば、どうぞ国会でお決めいただきたいと思います。
#599
○荒井広幸君 多数を持っている与党がそういう機会をつくるかどうか。
 さて、その点で総理にお尋ねします。
 平成十九年一月二十九日、衆議院本会議、安倍総理に対するこの質問です。
 先日、佐田行政改革担当大臣が政治資金の不正経理問題で辞任したのを始め、松岡農水相らについても政治資金をめぐる疑惑が指摘されております。それにもかかわらず、いまだに事実関係が解明されず、安倍総理は、閣僚の任命責任者、自民党総裁として説明責任を果たしていません。それどころか、実態の解明を指示することもなく、現政治資金規正制度の不備という建前に逃げ込み、批判をかわそうとしております。制度改正は説明責任を果たした上で行うべきであります。それができない場合には、政治責任を取っていただくしかありません。
 これはだれの発言だと思われますか。
#600
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私の発言ではないかと思いますが、私もまさにそのように思っています。したがって、小沢幹事長には、当然今までもそれなりに説明をしかるべきところでされたと思っておりますが、やはり国民の皆さん、また記者会見というやり方もあろうかと思っておりますが、必要なところで更に必要ならば説明をされるということが望ましいと思います。
#601
○荒井広幸君 実は、これは小沢一郎先生の意見であります。小沢現幹事長の代表質問です。ということは、くしくも小沢代表も総理も同じお考えですよ。なぜ逃げられますか。今までの自民党ならば、少なくとも逮捕者を出したら、その国会議員は辞めるか、あるいは党内で議論があって結論を付けろと、こうやっている。そう思うならば、なぜ説明責任、任命責任者としてこの場で、小沢さん、説明することが政権交代をした民主党に対する、国民に対する期待の裏返しじゃないかと、説明するべきだと、こう言うのが、総理、本当の姿じゃないですか。いかがですか。これを国民は求めているんじゃないですか。
#602
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 失礼しました。私ではなくて、今の小沢幹事長の発言であるということであれば、まさに本人もそのように思っているのではないかと。すべて、まさに本人がそう申しているわけでありますから、私としても、また党の幹事長としてもしかるべき説明というものを、まだ十分ではないということであれば、これは小沢幹事長の当然強い意思で果たされるべきだと、そのように感じております。
#603
○荒井広幸君 では、総理、御確認します。
 国会の意思ですが、民主党の代表です。代表して、国会と、そして与党は一体だと言っているんですから、この証人、参考人、いろいろなことがあります、政治倫理審査会。少なくとも、小沢幹事長に出てきてもらうということを代表として、総裁としてそのように忠告されますね、党に対して。
#604
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 御案内のとおり、先ほど申し上げたように、国会のことは国会でお決めをいただきたいと、そのように思っておりまして、私は党の代表であるということは間違いありませんが、当然、党で相談をされて、党の中で、国対、国会でお決めをいただきたい、そのように思っているところでございます。
#605
○荒井広幸君 全く、議論が、物が言えない民主党に本当にできるんでしょうか。
 さて、総理、同じ観点でお話をします。
 この政権交代マニフェスト、国民目線ということをうたっています。(資料提示)総理、総理の秘書が起訴され、小沢幹事長の秘書が逮捕されている。国民目線で答えてください。これは国民目線で異常なことですか、そうでないことですか。
#606
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは基本的にはあるべきではないと、本来起こるべきものではないことが起きているということは間違いありません。
#607
○荒井広幸君 それ以上追及しませんが、異常なことだということでしょう。であるならば、この異常なことであるということに照らして、小沢幹事長自ら国会の場で更に説明責任を果たされるようにするのが、これが総理のお務めではありませんか。いかがですか。再度お尋ねいたします。
#608
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほどから申し上げておりますように、国会でお決めをいただきたいと思っておりますが、今検察が捜査を進めているという状況の中でありますから、ある意味で冷静にすることが大事ではないかと、そのようにも思っておりまして、したがって、その下でどうぞ国会の中で御判断を願いたいと存じます。
#609
○荒井広幸君 解明する気がないということで、国民は更に異常じゃないかと思っているんじゃないでしょうか。
 千葉法務大臣にお尋ねいたします。
 今捜査中であるということですが、先ほど来からもお話が出ています。検察が逮捕に行くまでのプロセスをお話しいただけますか。
#610
○国務大臣(千葉景子君) お答えをいたします。
 基本的に、検察は逮捕状を裁判所に、裁判官に請求をし、そして裁判官が逮捕状を認めて、そして逮捕をするという手続になります。
#611
○荒井広幸君 皆さんのお手元にも資料を配りました。ここにあるものがそうです。
 それは、今おっしゃったのは逮捕状の発付なんですが、発付をするときに判断をします。地検から出てきたものですね、今回は。
 一般論で法務大臣にお尋ねします。
 裁判所、裁判官は何をどういうふうに判断いたしますか。裁判所、裁判官。
#612
○国務大臣(千葉景子君) 一般論で申し上げます。
 これは、刑事訴訟法に規定がございます。
 まず、逮捕の場合、裁判官は被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当の理由があると認めるときは逮捕状を発するものと、こういうことになっております。
 以上です。
#613
○荒井広幸君 すごく重要なことじゃありませんか、国民の皆さんも、皆さんも。
 疑いがあるということを、東京地方裁判所がそれを認めて逮捕に行っているんです。よろしいですか。
 それから、法務大臣、今の要件だけではないんですね。留置しますから。この場合でいうと、留置がされてくるんですね。そして、今度、次の段階で、今二回目の勾留延期と、こういうことになっていますが、勾留する一回目、一回目十日間追加されたんです。この場合どういう判断をするか。そこも併せて、今の一点だけじゃありません、嫌疑だけではありません、御説明ください。
#614
○国務大臣(千葉景子君) お答えをいたします。これも規定にのっとったお答えをさせていただくことになります。
 勾留の場合は、裁判官が被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当の理由があると認める場合で、被疑者に住居不定、罪証隠滅又は逃亡のおそれがあるときに勾留状を発付できると、規定がそうされております。
#615
○荒井広幸君 そのように嫌疑があって、さらに逃亡、証拠隠滅、そしてきちんとした住所があるか、すべてのことでやっているんです。
 そこで私は、今度の民主党の体質が大変不安になったのはこの点なんです。お手元の資料にも出しました。上から四つ目なんですね。嫌疑とか逮捕に対して強い批判でした、先ほどからもずっとありましたけど。裁判所は少なくともそのたびに三回判断しているんです。逮捕のとき、初めて今度は十日間勾留するとき、そして昨日の延長です。こういうものをもってすれば、自ら責任を持って話をするというのが小沢幹事長が言っておられる趣旨なんではないでしょうか。
 鳩山総理、いかがですか、改めて聞きます。
#616
○委員長(簗瀬進君) 質問の趣旨がちょっとはっきりとしないので、もう一回質問してください。
#617
○荒井広幸君 このような嫌疑が掛けられているということでもありますから、やはり出てきていただいて説明をするようにというのが党としての決めにならなきゃならないし、同時に総理としてそういうことを諭すべきではないかということを改めてお尋ねしているわけです。
#618
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは石川議員に関しての話でありますが、今お尋ねなのは小沢幹事長であります。小沢幹事長に対してこういうふうにのっとって行われたということではありません。したがって、私どもは冷静に検察の判断というものを、捜査というものを見極めることが大事ではないかと、そのように改めて申し上げているのでございます。
#619
○荒井広幸君 重大なことです。その石川さんの逮捕に関して御意見を聞きたいと言っているんではありませんか。そして、その流れについて小沢幹事長自ら記者会見をしたのではありませんか。すべて密接に関係しております。
 私は、ここでもう一つお話をさせていただきます。小沢幹事長は自民党時代、議院運営委員長でした、昭和五十八年十二月二十六日から昭和六十年十二月二十八日まで。昭和六十年六月二十五日に衆参で決議をした内容があります。この衆参の決議はずっとした自民党の不祥事件を受けてです。政治倫理綱領です。これが土台となって様々な政治、この金の問題が制度として組み立てられてきているんです。
 小沢幹事長が当時、議院運営委員長として自らまとめ上げた、全党派で決めたこの政治倫理綱領には、「われわれは、」、政治家です、「政治倫理に反する事実があるとの疑惑をもたれた場合にはみずから真摯な態度をもつて疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならない。」と、小沢議院運営委員長が取りまとめとして取りまとめている。この重さを、まず鳩山総理、そして副総理、どのように思われますか。この重さをどう思われますか。
#620
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 小沢当時の議運委員長がまとめられた政治倫理綱領、大変それは綱領として重い意味があると、そう理解をしております。
#621
○国務大臣(菅直人君) いろんな時代のことがありますので、その時点、先ほど六十年と言われましたか、それはそれとして大きな意味があると思っています。
#622
○荒井広幸君 これが綱領でずっと大きな意味持つどころじゃないです。国会で衆参で決めていることです。
 そういう観点でいくと、また国民目線で、じゃ、私、聞かせてください、話が進みませんから。国民目線ということを民主党は何遍もおっしゃっている。国民目線で、不動産を先ほどのように十二持っていた、一時。そして、先ほど来から不動産を持っている政治資金団体はないと、とてもそんなことばからしくて答える気にもならないとも皆さんの側からありました。ならば、国民目線で、政治活動にマンション、事務所、そして宿舎、寮ですか、これだけ、約十億円程度と言われていますね。これだけ持つことは国民目線で異常でしょうか、異常じゃないでしょうか。総理、これだけの不動産を持つということ、いかがですか。
#623
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) なかなか普通の議員では無理なことであるし、行わないことではあると思います。すなわち、小沢幹事長は、例えば中国からの研修生とかそういう方をたくさん招き入れたり、あるいは秘書君たちの住まいというものを提供していると、そのようにも伺っておりますが、そういうことが倫理的にいいかどうかと、許されているかどうかということは別として、法的に認められていたことは事実だと思っておりますのでそのような行動をされたと思いますが、なかなか他の議員では難しいことだと、そのように思っておりまして、国民の目線から見てどうかといえば、それこそ、なかなかほかの議員では無理なことをされているなという思いで国民の皆さんは見ておられると思います。
#624
○荒井広幸君 民主党の代表をやられてきた菅さん、岡田さん、そして前原さんに、これだけの不動産を持ってきたということ、これは国民目線でいう民主党からして異常な事態ですか、異常じゃない事態ですか、お尋ねいたします。
#625
○国務大臣(菅直人君) 鳩山総理と同じような認識です。
#626
○委員長(簗瀬進君) 全員ですか。
#627
○荒井広幸君 岡田さん。
#628
○委員長(簗瀬進君) 岡田さん用に質問をしてください。
#629
○荒井広幸君 ちゃんと四名、質問しました。(発言する者あり)
#630
○委員長(簗瀬進君) 荒井広幸君、質問してください。
#631
○荒井広幸君 テレビの前の皆さんに言っておきますけれども、この時間で、私の発言で短くなるんです。ですから、二度、三度言わせないでください。
 菅さん、お答えになりました。岡田さん、前原さん、お尋ねします。異常ですか、異常じゃありませんか。
#632
○国務大臣(岡田克也君) 鳩山総理、菅副総理と同じです。
#633
○国務大臣(前原誠司君) 政治資金で不動産を買うべきではないと思います。
#634
○荒井広幸君 前原さんの分かりやすいです。
 ですから、二月に小沢さんが説明して、九月に国会で禁止の法律を作ったんですよ。九月にその法律を作ったんですよ。持てないようにしたから。ところが、先ほどは持てないようにしたから持っているわけじゃないだろう。ところが、岡田さんは反対したという。さあ、こういう状態を果たして国民目線の民主党と本当に言えるんだろうか。
 このお手元の資料を閣僚の皆さんも見てください。この民主党、私から言わせれば、総理は闘ってくださいと一番先に言った。これは、検察というのは行政ですから、行政への挑戦ではないか。そして、官僚の答弁を禁止する。都合の悪いことは言わせないようにする情報操作でもないか。これは、官僚が人気が悪いものだから、政治主導といって官僚を排除して、そして自分たちが思いどおりにできるんじゃないか、こういう立法に対する挑戦。そして今、国民の皆さんも是非聞いてください、国会のルールを変えようとしています。それを、自民党時代もなかった、多数決でそのルールを変えるとまで国対委員長言っている。こういうことでは立法への挑戦ではないか。
 そして、先ほどの裁判所が発付している逮捕状。こういった経緯もきちんと踏まえないで、やみくもにただ検察だけがやっている。日本はやはり検察の暴走を食い止めるために裁判所というのをちゃんと入れて抑止しているんです。こういうものを我々は尊重していく。司法に対する挑戦でもあるんですよ、民主党の皆さん。そして、関係者によるとといって、言論、どこから出たんだ、そんなものは本当かと。言論、取材の自由、これを圧殺するマスコミへの統制ではないですか。本当に今、民主主義が危ないと私は思っているんです。本当に民主主義が危ない。
 そこで、その民主主義が危ない中でこういう点が出てきたことを私は申させていただきたいと思います。原口大臣、原口大臣が寄附を五百万いただいていたと修正をされました。これはどこからの寄附だったのでしょうか、そしてどういう内容だったのでしょう。
#635
○国務大臣(原口一博君) NTT関連の労働組合からの、アピール21、そこからの五百万でございました。
#636
○荒井広幸君 労働組合からの寄附をいただいたと。これは国会でも取り上げられました。
 では、川端文科大臣にお尋ねします。
 川端大臣の事務所か何かも返答しているということでございますけれども、いわゆる事務所費の問題です。あれだけ騒ぎました、去年、おととし。事務所費。川端文科大臣のところで何かの事務所費の一つのことがあるんですか、起こりましたか。
#637
○委員長(簗瀬進君) もう少し質問の趣旨を正確に。
#638
○荒井広幸君 名ばかりの事務所で経費を六千六百七十万円、これを計上していたと。これについて事実関係をお示しいただけますか。
#639
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 報道で、私の応援していただいている達友会という政治団体が、二十二年に合計すると事務所費として六千六百万円ほど計上していたと、一年にすると三百万円ほどでありますが、という二十二年間にわたっての合計が六千数百万円であるということが報じられました。そして、この事務所は、その活動は、衆議院議員川端達夫の活動を全面的に応援するという趣旨で設置され、その事務所は、その代表者又は政治資金の会計責任者の事務所を連絡拠点として登録してありました。ただ、そこの事務所は連絡拠点でありますので、実質上、空間を占有し、いろんなものを使うということではありませんでしたので、家賃、水道光熱費等発生しておりません。ただ、活動に際して、事務所費として計上するべき項目の費用は発生しておりますので、法に基づいて適切に毎年正確に報告をしております。
 以上です。
#640
○荒井広幸君 その事務所を、タツザンカイという事務所はどこに置かれましたか。また、その方はどういう立場の方ですか。
#641
○国務大臣(川端達夫君) 達友会と申します。
 政治団体達友会の主たる事務所は、連絡用務の拠点として会の代表者又は会計責任者の自宅としておりますので、その方々の自宅を登録させていただきました。なお、その手続については、政治資金規正法に基づいて適切に届出をしておるところでございます。
 政治団体の主たる事務所については、政治資金規正法上特段の定義規定は設けられているものではなくて、各政治団体の活動の態様を考慮してそれぞれ団体において判断すべきものと考えております。
#642
○荒井広幸君 その自宅に労働組合の幹部の方がいたのではないかと、自宅は労働組合の幹部の方ではなかったかと。いかがでしょう。
#643
○委員長(簗瀬進君) 指名してから出てください。
#644
○国務大臣(川端達夫君) 済みません。
 先ほど申し上げましたように、この達友会の会は私を応援している仲間がつくってくれているということで、その中に会の代表者として労働組合の幹部の方もおられるということで、先ほど申し上げましたような理由で事務所を届け出る際にその代表者の自宅を登録したことはございます。
#645
○荒井広幸君 政治の問題を語るときに、従来の、今までの政権と違う構造になってきた。今のように、労働組合からの献金、そして労働組合の幹部の方の自宅を事務所にする、こういう形を、今度は国民の皆さんとともに、新しい政権交代になった時代には、ああ、こういうこともあるんだと私たちは注目をして見守ってまいりたいと思います。
 では、結びになります。
 総理、私は、総理がユートピア研究会をつくり、そしてクリーンな政治、お金の掛からない政治をやろうといって離党をしたことに対して私は敬意を払っております、今でも。しかし、結局お金が掛かったということでよろしいんですね。
#646
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私自身の政治資金のことに関して申し上げれば、確かにあのユートピア政治研究会、何で掛かり過ぎるんだという思いの下で、できる限りスリムな政治あるいは政治家にしていくために政治改革やろうではないか、その思いで行動してきたことは事実でございます。そして、その結果、小選挙区比例代表制という一つの制度を生んだことも事実であり、その結果として、必ずしも資産家でなくとも政治家になれる道がかなり広げられてきたのではないか、そのようには思っております。
 しかしながら、自分自身に関してはまだまだこれは掛かり過ぎているという実態が明らかになりました。そのことを重く受け止めて、大きな改善努力をしてまいりたいと思います。
#647
○荒井広幸君 そういう姿勢は結構なんですが、しかし十三億円というようなお金を、知らないけれども昨日の答弁でも政治に使ったと言っているんです。お金を使ってしまった現実。それによって、あのときの、さきがけをつくったりユートピア研究会をつくったときのあのときの私は哲学を残念ながら捨ててしまって、その代わり、お金を使って今の政権交代と総理の座にいらっしゃるというふうに思えば、私は寂しい気がいたします。
 同じように、小沢さんについても、政治資金、金の問題だというので小選挙区を導入して、そしてそちらに目を向けながら、政治改革だ政治改革だと言いながら、どうやらいろいろなものが出てくると、そのときに法の目をくぐるようなお金の問題を起こしている。財産まで持っている。そして、自分が持っていたその土地、建物で法律までその後変えた。まさに網の目をくぐった小沢幹事長と言う以外ないではないですか。そうすると、民主党の歩んできた、今までは、自民が悪い、ダーティーだと言いながら、それで国民の目をごまかしながら、自分たちも実は違う形で染まっていたのではないかと私は寂しく思います。国民に信を問い直したらどうですか。総辞職か総選挙で国民に信を問うべきじゃありませんか。総理。
#648
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 現在、国民の皆様方のお暮らし、特に経済がまだまだ厳しい、雇用環境も大変厳しい、こういう中で、私どもとしては一刻も早く補正予算あるいは来年度の予算案を成立させると。そして、国民の皆様方に期待感に燃えていただけるような、そんな明日をつくっていくために、今私は、荒井委員が申されたような解散・総選挙を行うという意思は持っておらないことを申し上げておきます。
#649
○荒井広幸君 言っていることとやっていること、予算も政策もマニフェストもそして体質も、言っていること、やっていること、本当に違うということを申し上げて、私の質問を終わります。
#650
○委員長(簗瀬進君) これにて荒井広幸君の関連質疑は終了いたしました。
 以上で舛添要一君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#651
○委員長(簗瀬進君) 次に、辻泰弘君の質疑を行います。辻泰弘君。
#652
○辻泰弘君 民主党・新緑風会・国民新・日本の辻泰弘でございます。
 鳩山総理以下、閣僚の皆様方におかれましては、連日予算審議、誠に御苦労さまでございます。
 また、昨年の九月十六日以降、新たな政権発足の中で力いっぱい御奮闘されてまいりましたことに、まずは心から敬意を表する次第でございます。
 実は、私は昨年一年間は参議院の厚生労働委員長を拝命しておりましたものですから、質問の機会がなかったということで、いささか刀がさびているような、そういうような状況かと思うわけでございますけれども、気合を入れて張り切って御質問を申し上げたいと思っております。
 今日は第二次補正予算ということでございますけれども、国政にかかわる諸課題について御質問を申し上げたいと思っておりますけれども、もとより、私どもは鳩山政権を支え、共に政策を推進していく、生活第一の政治をつくる、そのような思いでございますけれども、そのような思いを込めて国民のニーズに沿った政策の推進と、そういった思いも込めて、私自身の個人的な意見も含めて御質問も申し上げたいと、このように思っているところでございますので、何とぞよろしくお願い申し上げる次第でございます。
 さて、先ほど来、政治と金の問題の質問が多かったわけでございますけれども、幹事長の問題におきましても、総理がおっしゃっておられますように、今は捜査の行方を冷静に見守る段階だと、このような総理の御発言をずっといただいているわけですが、私どももそのように思っているということをまず申し上げておきたいと、このように思う次第でございます。
 さて、私は実は兵庫県選出の参議院議員でございますけれども、過般、一月十七日が阪神大震災の十五周年、周年という言い方はあれですけれども、十五年に当たる日でございまして、十五年の式典が執り行われまして、皇太子殿下御夫妻、また江田参議院議長、横路衆議院議長、そして鳩山総理にも中井防災大臣にも御臨席をいただきまして、慰霊の式典を執り行わせていただいたところでございます。
 私自身、おじが倒壊で亡くなっておるんでございますけれども、総理以下、中井大臣始めとする皆さん方に慰霊にお出ましいただきましたことを地元の議員の立場で御礼を申し上げておきたいと思っております。
 そこで、まず一つお伺いしたいと思うんですけれども、一月十七日に総理は神戸にお見えいただきまして、その後、神戸の医療産業都市なども御覧いただいたように聞いておるんでございますけれども、その後にこういうコメントをされておるのを私は新聞で拝見をさせていただきました。今日一日がまさに命を大事にする一日だ、もっとずっといたいなと。これ、報道でございますので、どういうコンテクストであるか分かりませんけれども、そのようなお言葉で、私は率直に言って非常に感慨深い思いで受け止めさせていただいた次第でございます。
 そこで、総理にまず、震災の日に神戸にお出ましいただきましてこのような言葉を、発言をされているわけでございますけれども、その思いを御披瀝いただければと存じます。
#653
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 辻委員にお答えを申し上げたいと思いますが、大変辻委員も今日まで厚生労働の分野を中心として命を大切にいろんな施策をつくり上げてこられたと、敬意を申し上げたいと思っております。
 そのような中で、私は一月十七日、阪神・淡路の大震災十五年のその日にお伺いをして、まず多くの命が奪われてしまった大震災、その大きな悲劇、奪われた命に対してお悔やみを申し上げたわけでございますが、それとともに、ボランティアの方々などを含めて復興に大変な努力をしてこられたその足跡、すばらしいなと感じたわけでございまして、奪われた命は元に戻らないけれども、しかしそれを大切にしながら新しい命をつくり出していこうではないかと。命の重要さということを、それこそ医療を中心として新たな発展を遂げようとしている神戸の姿を見て大変感慨深い思いをいたしたわけでございまして、これこそ新しい政治に必要なもの、いつの間にか失われてしまった、コンクリートから人へという言葉が今一番適当だとは思っておりますが、そういったコンクリートから人へ、人の命を大切にする政治の原点を神戸で再発見させていただいた、その思いの中でずっといたいなという思いを持ったということでございます。
#654
○辻泰弘君 総理は、人を大切にする、人を守る、人命を守る、命を守る、こういったことをよくおっしゃっていただいているわけでございますけれども、そのことに触れる総理のお人柄をにじませた言葉だと拝見した次第でございます。今もそのように感じた次第でございます。
 そこで、震災の関連で少しお伺いをしておきたいと思うわけでございますけれども、中井防災大臣にも当日御臨席をいただきましてありがとうございました。それで、当日の、安全の日の宣言というのがございまして、その中に「震災の風化が心配だ」と、こういった指摘がございました。また、後ほどまた質問もさせていただきたいと思いますけれども、十二月三十日に閣議決定されました新成長戦略におきましても地震のことが出ておるわけでございます。ちょっと読みますと、「二〇三六年までに七〇%の確率で首都直下地震が起こると言われており、阪神・淡路大震災の被害を考えれば、尊い人命が住宅等の全壊・半壊による危機にさらされているのが現状である。」と、このようなことが十二月三十日に閣議決定の中の新成長戦略にも出ているわけでございます。また、内閣府防災情報のページというのを拝見いたしますと、東海地震、東南海地震、首都直下地震などなど、全国的な地震の言葉が躍っているような状況も現実にあるわけでございまして、やはりいざというときの備えを平素から怠ってはならないということを改めて感じる次第でございますけれども。
 つきましては、中井防災大臣から、日本における防災、今後の取組につきまして、御所見と今後の対応をお伺いしたいと存じます。
#655
○国務大臣(中井洽君) 十二日に鳩山内閣、鳩山総理大臣から防災担当を命ぜられました。またよろしくお願いを申し上げます。
 十七日、お話ありましたように、神戸十五年の慰霊祭、お邪魔をいたしました。大変厳粛でしめやかな式典でありまして、改めて犠牲者の皆さん方に心からお悔やみを申し上げた次第でございます。同時に、神戸が立派に復興されている、つつあると、これも実感をさせていただきまして、大変うれしく思ったところでございます。
 知事さんや市長さん、地方自治体の方々から、被害に遭われた方々、そして特にけがをなさった方々のその後の気持ち、整理、こういったことで中央でももう少し配慮して国ぐるみで取り組んでいただけないかと、こういう陳情もいただきました。これらを十分他の省庁と協力してやっていきたいと考えています。
 同時に、辻先生御指摘の阪神・淡路の大震災のあのすさまじい経験が少し風化をしているんじゃないかと心配をいたしております。いつどんな震災が起こるか分かりません。特に、首都直下型の大震災が起これば想像される以上の被害も出る。また、過般、東海沖地震の訓練というものを官邸で行われて見ましたが、東海あるいは東南海、これらの地震が一遍に起こる可能性もあるんではないかと、こういったことを含めてもう少し想定を広げた訓練というのが必要ではないかと、こんなことも思っております。
 また、第一回の中央防災会議におきまして、頻発をしております地方での災害、これらについてどう備えるかといったことも、これから専門委員会を開会して決めていきたいと思っております。
 いずれにいたしましても、災害が起こったときの減災といいますか、地震を防げるわけではありません。しかし、起こったときに本当に被害を少なくすると。このために個人住宅の耐震、病院あるいは避難所の学校等の耐震、こういったものを急いでいただく等を含めて全力で取り組んでまいりますので、また共々、国民の被害減少のために知恵を出していきたいと思いますので、御協力、また御経験を生かしての御提言をお願いいたします。
#656
○辻泰弘君 強力な対策を今後とも平素からお取りいただけますようにお願い申し上げたいと思います。
 それで、実は一月十三日にはハイチで地震がございまして、非常に大きな被害が生じているということでございます。十何万人の方が既に亡くなられているというお話もございますし、もっと増えるんじゃないかと、そんなことさえ言われているようなところでございまして、私ども民主党といたしましても、藤田幸久国際局長、また首藤信彦衆議院議員を現地に派遣をさせていただきまして、現地の調査、視察、それをおとといまでしていただいて帰ってきていただいているわけでございます。
 その節には、鳩山総理の大地震に対するお見舞いのメッセージも党代表という意味合いも込めてお届けをさせていただいたというふうに伺っておりますし、我が国のその時点における支援の現状というものもお伝えをさせていただき、また、わずかではございますけれども、民主党の国会議員、各一万円ずつ出しまして、トータルとして五百万円ほどをお見舞いの義援金としてお渡しをさせていただいたと、こういったことがあったわけでございます。このことにつきましては、明日、加藤敏幸議員の方から、現地の写真なども含めて、朝、御質問をさせていただくことになっておりますので、そのときに譲りたいと思いますけれども。
 同時に、政府としてもかねてより対応をされているところでございます。国際医療の緊急援助隊の派遣もあり、また昨日は大きな対策をお決めになったというふうにお伺いしているところでございますけれども、岡田外務大臣の方から、これまでの取組、支援の御対応について御説明を賜れればと思います。よろしくお願いします。
#657
○国務大臣(岡田克也君) 今委員お話しのように、ハイチにおける地震は極めて深刻な状況でございます。
 そういう中で、我が国としてはこれまで国際緊急援助隊による医療活動等の支援を行ってまいりました。それに加えて、官房長官からもお話をいただいたところでありますが、昨日、モントリオールでこのハイチに関して閣僚級会合が開かれております。クリントン・アメリカ国務長官ほか各国の要人が集まっておりますが、我が国からは武正副大臣に出席をしていただいております。
 武正副大臣からは、ハイチ支援に関して、我が国として総額七千万ドルの支援を行う用意があるということを発表させていただきました。あわせ、国連PKOである国連ハイチ安定化ミッションへの自衛隊施設部隊の派遣を行う意思がある旨、国連に対して通報したところでございます。これは、この国連ハイチ安定化ミッション、既にPKO部隊が展開されておりますが、それに増員する形で軍事要員として二千名、警察要員として千五百名、合計三千五百名の増員を行うべしという安保理の決議が全会一致で採択されました。その国連の要請に基づいて我が国として派遣を行う意思があるということを明らかにしたものでございます。
 今後とも、国際社会と協力しつつ、震災国である我が国の経験、知見を生かしてハイチの復興、復旧に向けて積極的に取り組んでいきたいと思っております。
#658
○辻泰弘君 今の新たな追加的な人員の支援というのはいつごろからどれぐらいの期間というふうな想定があるんでしょうか。
#659
○国務大臣(岡田克也君) なるべく早くと思っておりますが、実は国連安保理のその求めに応じて各国が手を挙げておりまして、その中で日本に対してどのぐらいの要員を求めるかということが決定されます。決定され次第、迅速に現地に派遣をしたいと、こういうふうに考えております。
#660
○辻泰弘君 総理にまとめてお伺いしたいと思いますけれども、今、国内の対応について中井防災大臣からお話しいただきました。また、国際緊急援助について外務大臣から御説明をいただいたところですけれども、それらを踏まえつつ、今後の国内における震災対策のことと今後の災害時における国際緊急援助のことについての総理のお考え、決意のほどをお示しいただきたいと存じます。
#661
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、それぞれお話がありました。一言付け加えさせていただくと、できれば迅速にPKOの自衛隊を派遣させていただきますが、行った場合には六か月辺りを見当に努力を求めていきたいと思っております。
 それから、内外、まさに日本は、これはうれしい話じゃありませんが、地震大国、災害大国であります。したがいまして、そのノウハウというものもかなり蓄積をしております。防災という話が先ほどございました。いかにして未然に防ぐかというところも大事だと思っておりますが、ソフト面とハード面、両方あると思っておりまして、そのソフト面とハード面をうまく連携させていきながら、迅速な対応、いつどこででも起きる可能性があるというぐらいの思いの下で防災対策は練らなけりゃいけない、そのように思っています。
 それから、国際的なことに関して、藤田議員、首藤議員には行ってもらいました。そして、大変いい資料というか、経験をしてもらったと思っております。そして、そのことを政府においても参考にしてまいりたいと思っておりますが。まさに緊急的にすぐにやらなけりゃいけないもの、それから時間が掛かっても、その後、復興に対してどのようにやるか、さらに開発に対してどのような協力をするか、いろんな方向で日本としても最大限の協力を行ってまいりたいと思っておりまして、早く手を打つという意味においては私は友愛ボートという構想を温めておりまして、これは自衛隊の船に、これはアメリカでは行っているわけでありますが、そこにNGOの方々も含めて、あるいは世界各国の方々を含めて災害が起きたときにすぐに派遣をして救助活動ができれば、あるいは医療活動ができるような、そんな仕組みも考えてまいりたい、そのように思っております。
#662
○辻泰弘君 まさに命を守る、命を大切にするということをいつも折に触れて御披瀝いただく鳩山総理でございます。内閣におきましても、国内においても、また海外の問題につきましても、そういった対応をしっかりと強化して取り組んでいただきますように改めて申し上げておきたいと思います。
 そこで、政策運営の基本理念という大きな、大仰な言い方になるかもしれませんが、そのことについて二つお伺いしておきたいと思います。
 まず一つは、総理に対してお伺いしたいと思うわけですけれども、昨年の八月十八日は衆議院選挙の公示の日でございまして、総理は大阪で第一声を行われたように聞いておるわけでございますけれども、そのときにも、冷たい政治ではなく温かい政治をつくり出すため民主党に政権交代のお力をと、こういってお訴えになったというふうに伺っております。
 そして同時に、もう七年ほど前になりますけれども、小泉改革華やかなりしころに、本会議において、冷たい構造改革から、国民のための、責任ある、温かな構造改革への転換が必要であると、このようなお考えをお示しになっておられます。
 そして、過般、一月二十日には、参議院本会議におきまして、私は非常にうれしく思いましたけれども、幸福追求社会への転換という、幸福追求社会というこういった、私は今まで総理のお言葉にはこの単語はなかったんじゃないかと思うんですが、あったら失礼しますけれども、いずれにいたしましても非常に我が意を得た思いがしております。私自身、政治とは人間の幸せの追求であると、このように申しているものでございまして、我が意を得た思いでございますが、これらに示される総理の政治理念といいますか、この温かい改革、幸福追求社会、この辺の理念について総理の御所見を伺いたいと思います。
#663
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今までの日本の政治、経済がどうだったかという反省の中から出てきた言葉でございますが、今まではどうしても人間が歯車のように使われてきたと、経済優先の中で経済のための人間が動かされてきたと、それはいけないと。やっぱり人の命というものを大切にする、雇用問題とか医療、介護、教育なども含めてそういったものを中心に大事にする社会にしていこうではないかと。まず、経済も大事だけれども、人間あっての経済だと、人間のための経済というものを興していくべきではないかと。
 別の言い方で言えば、利益ばかり追求してきたと。それに対して、そうだ、コンクリートから人だと、利益ばかりを追い求める世の中ではないと、これからは幸せというものを追い求める社会にしようではないかと。一人一人がしっかりと居場所と出番というものを見出していけることができる社会を、チャレンジの方々にも、ああよかったなと、生まれてよかったな、幸せだなと、そう思っていただけるような、そういう社会というものを何としても大きな改革の中でつくり上げていきたいと、そのように思っておりまして、そういう大きな今改革、考え方の発想の転換というものが求められているときだ、そのように考えておりまして、そのようなときに今政権交代が必然的に起きた、ならば我々の使命はそのためだな、そのように考えているところであります。
#664
○辻泰弘君 今度は、副総理であられる財務大臣の菅大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、菅大臣が民主党の代表であられたころに最小不幸社会ということをおっしゃいました。また、六年ほど前、六年半前になりましょうか、国会でも、私は、比較的若いころから、政治の目的というのは、国民の不幸、人々の不幸を最小化することが政治の目的だと考えてきましたと、このようにおっしゃっておられます。
 そこで、このような最小不幸社会、このようなお考え、理念を、今は財務大臣のお立場にあられるわけですけれども、そのような立場でどのように進めていこうとされるのか、お伺いしたいと思います。
#665
○国務大臣(菅直人君) 実は、学生時代に「すばらしい新世界」というハックスレイの本を読みましたが、ユートピア社会なんですけれども、これが幸福だということを押し付けるユートピア社会であって、やっぱりこれではまずいと思いまして、そのときから時々言っていますのが、最小不幸の社会をつくる、つまり政治というのは強制権力ですから、それを使ってあなたの幸福はこれだと決め付けるのではなくて、逆に、不幸になる要素、例えば親が交通事故で亡くなったとか、あるいは貧しくて学校に行けないとか、そういう人たちに対して不幸になるようなところをいかに少なくしていくのが政治の本来の役割ではないかということで、かなり長く使っております。
 その考えとストレートに財務大臣の仕事がどうつながるか、まだ私にも確かではありませんが、少なくとも、今の日本が、一方では鳩山総理が言われたように夢のある社会であって、一方では不幸を最小化する、それが合わさったときにすばらしい国になるんではないかと、こんなふうに思っております。
#666
○辻泰弘君 私は、やはり政治というのは、政策理念、基本的な、哲学というと少し大げさかもしれませんが、やはりそういったものが基本に、バックボーンにあってしかるべきだと思っております。
 そういった意味で、鳩山総理が幸福追求社会をおっしゃり、菅副総理が最小不幸社会という言葉でおっしゃる、そういったことをお持ちいただいている内閣というのは私は大変うれしいと思うんですけれども。
 最小不幸社会については、ちょっと調べますと、当時の論説が出ておりまして、最小不幸社会はさして話題にならずに終わったが、このままではもったいないと、こういうのが出ておりまして、今年話題になって流行語大賞を是非取れるように、幸福追求、また最小不幸ということでまた共々頑張らせていただきたいと、このように思う次第でございます。
 さてそこで、外交、防衛の、安全保障の方で御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、岡田外務大臣にお伺いをさせていただきたいと存じますけれども、これまで大臣御就任の後いろいろなことがございました。昨年十二月の時点では、日米同盟にかかわる話以外は外交は非常にうまくいっていると、こういった御発言もあったわけでございます。また、いろんな経緯の中で、クリントン長官が駐米大使と会われたり、それを踏まえて日米外相会談も一月十三日に行われたと、こういったことがあったわけでございますけれども、今日時点に至って、岡田外務大臣として日米関係の現状についてどのように御判断をされているか、お伺いしたいと思います。
#667
○国務大臣(岡田克也君) まず、今の御質問の中で、藤崎駐米大使が国務省を訪ねたということは事実でありますが、それと外相会談は直接関係はございませんので、その点はちょっと修正をさせていただきたいと思います。
 さて、日米首脳会談、ハワイにおいて行われましたけれども、全体で約八十分、うち三十分が日米両国間関係、五十分がよりグローバルな問題ということでございました。
 両国関係については、普天間の問題につきましては、もう既に両国政府の立場というのは明確でありますので、お互いそれを確認し合ったということであります。そして、その上で、これから安保改定五十周年ということで、より日米同盟を深めていくための議論をスタートさせたということでございます。今年一年しっかりと議論をして、これからの三十年、五十年先に向けて、日米同盟が持続可能でより深いものになるように議論を行ってまいりたいというふうに思っております。
 残りの五十分は、よりグローバルな問題、議論した順番で言いますと、まずアフガニスタンの支援を両国がいかに協力して行っていくかということ、それに加えて、イランの核の問題、北朝鮮の核、ミサイル、拉致の問題、あるいはミャンマーの民主化の問題、そして地球温暖化問題や核の軍縮・不拡散の問題などについて両国がどのように協力して世界をリードしていくかと、こういう問題を積極的かつ建設的に行ったところでございます。
 普天間の問題、五月までに政府としてまとめると、移設先を決めるということになっておりますが、それの問題以外は、日米関係非常にいい、良好な関係で、建設的な議論が行われている、そういうふうに思っております。
#668
○辻泰弘君 総理にお伺いしたいと思いますけれども、総理は今日午前中も、これまでの日本の外交というのはアメリカに依存し過ぎていたという部分があったというふうな御指摘も今日もあったと思いますけれども、かつては駐留なき安保というお考えも出されたやにお伺いしておりますけれども、過般の安保五十周年のときの談話におきましては、日米安保があったからと、そういった表現があり、防衛省でのお言葉の中では、日米同盟に感謝すべきと、こういったこともおっしゃっているわけでございます。
 そういったことを踏まえて、日米関係、日米同盟、日米安保、これらについての基本的な御認識、お伺いしたいと思います。
#669
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 日米関係というのは日本にとって最も重要な二国間関係で、あらゆる分野において協力関係を深めてまいりたい、そういう関係でございます。
 価値観を同じくする者の間で同盟というものが行われる、日米同盟というものが行われているわけでありますが、それは日米安保条約、日米安保がその基礎になるということも、これも間違いありません。
 私は、やはり今、アジア太平洋の中で必ずしもすべてが安定しているという状況ではない、不安定要素がまだ残っているという状況の中でありますだけに、日米安保体制を軸とする日米同盟というものの役割は極めて大きなものがあると思っております。その中で、日本としても、アメリカに頼っていればいいという発想だけではなくて、日本の思いというものも主張もしっかりと提言できて、そして大きな議論をしていきながら、様々、二国間あるいはグローバルなイシューに関してもお互いにその関係を深めていくことが今大変望まれていると思っておりますし、その一年にしたいと、そのように思っております。
#670
○辻泰弘君 普天間の問題が大きな課題になっているわけでございますけれども、岡田外務大臣は、首相や外務大臣がやりますと言ったことをできないなら人間社会では信用されなくなるということで、五月に決めるんだということを御発言されているようでございますけれども、この五月決着に向けての外務大臣としての御対応、決意のほどを御披瀝いただきたいと思います。
#671
○国務大臣(岡田克也君) この問題は、現在、平野官房長官を中心に三党から人が出て検討委員会で検討しているところでございます。そういう検討委員会の検討結果も踏まえ、これは総理が国会で何度も強調されているところでありますが、五月までに政府としての結論を得ると、こういうことでございます。これは、私もそして総理も何度も明言していることでありまして、必ずやり遂げなければならないことであると、そういうふうに思っております。
#672
○辻泰弘君 北澤防衛大臣にもお聞きしておきたいと思いますけれども、今の普天間の問題ですけれども、一月に入ってから、時間を掛けるなら現行案が難しくなるんじゃないかという、そういうふうな御発言もあったようですけれども、今日時点での現状認識と五月の合意に向けての決意、お考えをお伺いしたいと思います。
#673
○国務大臣(北澤俊美君) お答え申し上げます。
 昨日までの衆議院の予算委員会で総理が御発言をなさいました決意は内閣としての統一した決意でありまして、防衛省の方も十人ほどになります対策チームを編成しまして、現在行われている官房長官ヘッドの三党の検討委員会のお手伝いをし、さらには、絞り込まれた新しい案を日米の間でどういうふうに合意を持っていくかというようなことも含めて対策チームを立ち上げたところでございます。
#674
○辻泰弘君 官房長官がちょっと記者会見で席を外されておりますので、恐縮ですけど総理にちょっとお伺いしたいと思うんですけれども、お話ございましたように、沖縄基地問題検討委員会ということで検討されているわけですけれども、最終的な結論というのはこの委員会でお出しになるということになるんでしょうか、その後どこかで協議をして最終的に決めるんでしょうか。その辺はどうでしょうか。
#675
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 沖縄の基地問題検討委員会、今お話がありましたように、平野官房長官の下で、与党三党精力的に検討しております。そこでアメリカとの間のすり合わせというものも必要に応じて行って政府としての決定をつくり上げていきたいと思っておりますが、当然のことながら、最終的には、その上の基本問題の閣僚委員会というものがございます。その閣僚委員会で決して、そして閣議で決めていきたいと、そのように考えております。
#676
○辻泰弘君 それで、まあいろいろこれまで、この問題についての取組については少しまとまってないじゃないかという御指摘が現実にございました、恐縮でございますけれども。そのことについて総理は、やはりしっかり打合せをして一人だけが発言をするようにすべきだというふうなこともおっしゃっていたところもありますけれども、それらを含めて、今日までのこの問題についての御対応についての、いろいろと取組の経緯がございましたけれども、それらにおけるある面反省点があれば、また今後のそのことに向けての決意のほどを、恐縮ですが、お示しいただければと思います。
#677
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それぞれかかわっている大臣たちが自分の思い、結論が出るまでの間、様々な思いがあることはそれは自由だと思っておりますが、ややその思いが先んじて外に出るとなると影響がいろいろと生じてしまったという過去があったと思います。
 その反省の下で、これからは一つにまとめて一か所で議論をすると。決して、その中身というものが影響を与えるだけに外に出るようなことをしないような形で進めていくことが肝要ではないか、そのように反省の中で感じているところでございます。
#678
○辻泰弘君 総理は、この問題、針の穴にロープを通すほど難しいと、こういうふうにおっしゃっておられました。本当に難しい問題だと思いますけれども、どうぞ鳩山総理のリーダーシップの下に五月の合意に向けて頑張っていただきますように期待を申し上げる次第でございます。
 それで、外交問題でもう一つ別の角度ですけれども、核持込み密約というものが一つのテーマとなってその検証が行われているわけでございますけれども、この検証の状況につきまして岡田外務大臣から状況をお示しいただきたいと思います。
#679
○国務大臣(岡田克也君) いわゆる密約の問題、私がここで密約と言うのは安保改定時の二つ、そして沖縄返還時の二つ、合計四つを意味しておりますが、こういう問題につきまして、今まで国会等で問題になりますと、そういうものは存在しないと歴代の総理あるいは外務大臣が述べてきたところであります。しかし、アメリカの情報公開などによってかなりの部分は明らかになっている。やっぱりそういう状況を放置しておくのは望ましくない、外交というのは国民の理解と信頼に支えられていると、そういう考え方から、昨年の九月十六日に大臣命令により調査をスタートしたところでございます。
 省内の調査は既に終わっております。しかし、その調査結果をもう客観的に解釈していくと、独り善がりにならない、そういう観点から第三者による有識者委員会を立ち上げまして、そして十一月二十四日からその有識者委員会での調査をスタートさせたところでございます。
 非常に意欲的に関係者のヒアリング等も含めて議論をしていただいておりまして、その結果、当初一月中と言っていたんですが、それはややそれより遅れることになりますが、しかしそう遅くならない、そういう段階で調査結果をまとめて公表したいと、そういうふうに考えているところでございます。
#680
○辻泰弘君 一つの国民的な大きな注目点といいますか、関心事でもあろうかと思うんですけれども、そう遠くないというのは、二月中とかと言われていますけれども、そのころには公表できるような状況でしょうか。
#681
○国務大臣(岡田克也君) これは外務省自身が行うものではなくて、有識者の先生方がかなり厳しい状況の中で今作業をしていただいています。厳しい状況というのは、二月に入りますと受験のシーズンで採点等かなりマンパワーを割かれると。そして、この検証作業は実は資料の持ち帰りを認めておりませんので、外務省の一室で読み込んでいただくと、こういうことで時間的にもかなり制約があるということでございます。
 したがって、いつまでにということを余り簡単に言わない方がいいというふうに思っておりますが、委員が今言われたその前後ぐらいで、いつまでとはっきり言わない方が私いいと思いますが、その前後ぐらいで結果が出ることを期待しているところでございます。
#682
○辻泰弘君 やはり外交は国民の信頼なくしては成り立たないと、このように思います。そういった意味で、いろいろと状況はありましょうけれども、外交文書というものは何十年かたったら公表するとか、そういったことが基本であるべきだと思うんですけれども、鳩山総理、恐縮ですが、この点についての、外交文書の公開の在り方についてお考えをお聞かせいただければと思います。
#683
○委員長(簗瀬進君) まず、外務大臣岡田克也君。
#684
○国務大臣(岡田克也君) これは、基本的なルールとしては三十年で公開するということになっておりますが、残念ながら現実は、日本の場合には、例えばアメリカなどと比べますとかなりその範囲が狭いということは言えるかと思います。
 したがいまして、今のこの密約の検証作業と併せてこういった情報公開のルールについても見直しを行っているところでありまして、三十年という期間を変えないにしても、公開できるものとできないものの判断をだれが行うか、どういう形で行うかということなどについてきちんとした考え方をまとめて、そしてそういう体制に移行していきたいというふうに考えているところでございます。
#685
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、岡田外務大臣が申したとおりでありまして、一般には三十年ということであります。また、外交の問題でありますから相手があるということもありますし、そしてそのこともあり、今、岡田外務大臣のところで有識者会議で取りまとめているところでございます。
#686
○辻泰弘君 まさに外交問題、いろいろと大変な状況にあるわけでございますけれども、どうぞ鳩山総理のリーダーシップの下に内閣一丸となって答えを出していただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 そこで、テーマを経済、財政の方に変えさせていただきます。
 今度の補正でも九兆の国債発行追加があるということで、大変、公債依存度も今年度補正後は五二%、来年度は四八%ということでございます。非常に高い依存度になってしまったと。
 財政法ではそもそも、国の歳出は公債又は借入金以外の歳入をもってその財源としなければならないということを基本にしておりますので、そのただし書で建設国債があり、特例法で赤字国債があるわけですけれども。
 いずれにしましても、そういった意味から非常に厳しい財政状況といいますか、まあ財政状況は悪化しているということになるわけですけれども、それに向けて政府の方の御対応としては中期財政フレームを作るんだと、こういったことをおっしゃっているわけでございますけれども、財政フレームの中にどういうものを盛り込んでいかれるのか、その性格について、これは仙谷大臣の御所管かとお伺いしておりますが、お願いします。
#687
○国務大臣(仙谷由人君) 私のところで中期財政フレームを作ろうというプロジェクトといいましょうか、チームを発足をさせまして、有識者のお話も十分に伺いながら、今日的な状況を前提として、平成二十三年度から三年ぐらいの期間にするのか、あるいは五年ぐらいの期間にするのか、そのこと自身も検討の対象でありますが、そういう期間の歳入見込み及び各分野の歳出の骨格と歳出削減策を含む、そういうものを想定をいたしております。
 具体的な内容に関しましては、今般設置した有識者によりまして、中期的な財政運営に関する検討会での議論を踏まえて検討していくということになっております。
 菅副総理が担当をしておりました国家戦略室の仕事の中にも、この間ずっと財政に関する市場、マーケットの市場ですが、市場の信認確保に関する検討会、そういうところでの論点整理とか、あるいは昨年の十二月十五日の閣議決定でも予算編成の基本方針というものを決定をしておりまして、その中でも構造的な財政赤字の削減につなげようと、あるいは中長期的には公的債務残高の対GDP比を安定的に縮減させていくことを念頭に置いて、この財政運営戦略といいましょうか、中期財政フレームを作るに際しての財政規律の在り方を考えていくと、こういうことが今までも積み上がっておりますので、いずれにしても、本格的に財政の規律をどう考えるのか、その規律を維持するものとしての財政フレームを作ると。
 今の議論では、やはりこれはトップダウンで作っていく、それから透明性の高いものにすると、この二つがやっぱり非常に今各国の例を見ても重要だろうなと。そういうコンセプトの下に、先ほども申し上げましたような期間の財政の規律の枠組みというものを作りたいというふうに考えております。
#688
○辻泰弘君 菅財務大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、財政の健全化の指標ということですね。かつてはプライマリーバランスを考えていた、そして来年度の予算の基本方針という十二月十五日決定の中では、今、仙谷大臣からもお話がございましたように、中長期的には公的債務残高の対GDP比を安定的に縮減させていくと、こういった決定になっているわけなんですけれども、今後の財政健全化の目標、指標として対GDP比の国債債務残高と、それをとらえていくと、こういうことにお考えでしょうか。
#689
○国務大臣(菅直人君) 今、仙谷さんからお話がありましたように、国家戦略室を引き継ぐ中でやはり最大の大きな仕事がこの中期財政フレームを作り上げると。もちろんこれは成長戦略の肉付けとも並行すると思いますが、この仕事を仙谷大臣の下でお願いをすることになりました。
 この財政の一つの指標が、確かにこれまでプライマリーバランスが一つの指標になってきたし、また今でもそれは客観的な一つの参考指標であることは間違いありませんが、なかなかこれだけ赤字が大きくなると非常に、単に財政という枠の中だけで財政規律というのではなくて、成長戦略といったようなものを併せた財政規律ということですので、今、仙谷大臣が言われたように、GDPに対する公債といったような考え方も十分検討に値するのではないかと、このように思っております。
#690
○辻泰弘君 仙谷大臣に重ねてお伺いしたいと思うんですけれども、今まで内閣府から、平成十四年からでしたか、「改革と展望」というのが出されていました。この二年間ぐらいは「進路と戦略」ということで、経済財政計画ということで提示されていたわけですけれども、今回のものは財政に限るのか経済もかかわるのかと。昨日の専門の委員の方からも国民経済計算に基づくものが大事だという意見が出たやに聞いておるんですけれども、経済にもかかわるんでしょうか、いかがでしょうか。
#691
○国務大臣(仙谷由人君) これは、従来の成長戦略、あるいは展望とか国民経済計算とかいろんなものが、見通しが語られたわけでありますが、どうもこの十年ぐらい取ってみますと、ほとんどの場合それが裏切られていると、羊頭狗肉のような話になってしまっていると。
 特に一昨年の十月期以降は甚だひどい状況になっているわけでありますが、財政そのものも当然のことながら経済を前提にしております。あるいはその成長率といいましょうか、成長そのものを前提にしておるわけでありますから、当然のことながら経済、それから成長戦略の下における成長率、その中での税制を含め、あるいは財政支出をどう考えるのかということを含め、なおかつ相当大きい要素はマーケットの金利水準ということになろうかと思いますので、そういうことを見渡しながら、我々が財政のフレームをどういうふうに考えて定性的にあるいは定量的にもどういうことを想定するのかというのを、この四百七十一兆円ですか、ここまで名目が減ったことを前提にしながら新しい成長戦略共々考えていかなければならないと、こういうふうに思っております。
#692
○辻泰弘君 今、マーケットの金利水準というお話ございましたけれども、ある面、国債の消化がどのようになるかということも裏表のことだと思うんですけれども。
 菅財務大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、補正後で国債発行総額は新規と借換えと財投全部入れて百五十八兆、二十二年度当初では百六十二兆になるわけでございます。二十一年度当初は百三十二兆ですから、そういう意味では当初ベースでいくと三十兆たくさん市中消化しなければ駄目だと。かつては百六十兆出したことあるけれども、そのころは郵貯が引き受けた分があったということで、そういう意味では百六十兆を市中消化するというのは初めてのようでございますけれども、それは消化に不安はないとお考えでしょうか。
#693
○国務大臣(菅直人君) 本当に大きな国債発行総額になってきていることの中で、国債発行に当たっては、国債市場の主要な参加者との対話、つまりは市場との対話を日ごろから十分に対話をしていくということを通じて、市場のニーズ、動向をきめ細かく把握し、市場への影響を極力抑制する観点から国債の種類ごとの発行額などを定めております。
 今後も国債の大量発行が続くことが見込まれる中、国債の円滑な発行に当たっては、まず財政健全化に向けた取組が重要であることは言うまでもありません。こうした考え方の下、中長期的な財政健全化については、先ほど申し上げた、本年度の半ばに中期財政フレームを含む財政運営戦略を国家戦略室を中心に策定をしていただき、それを財務省としてもお手伝いをする立場だと思っております。
 なお、二十二年度において新規財源債、借換債、財投債を合わせた国債発行額総額は、今御指摘のように百六十二・四兆、対二十一年度比で三十・一兆の増となるわけですが、入札による市中への発行額、いわゆるカレンダーベースの市中発行額は過去最大の百四十四・三兆となります。各年限別の発行額については、市場への影響を極力抑制する観点から、基本的には二十一年度二次補正後の一回当たりの利付債の発行規模を維持することにより対応していく、こういったことでスムーズな消化が可能になるのではないかと考えております。
#694
○辻泰弘君 まだ二十二年度の予算がこれからというときに二十三年度のことを言うのは恐縮なんですけれども、しかし財政のことを考えますとやはり大事なことなんですけど、すなわち、年金の国庫負担も二兆五千億、新たな財源を見付けなければならない、また我々の主張としての子ども手当についても二兆数千億掛かる、そして元々の一兆円ぐらいの自然増もあると。
 こうなりますとかなりの大きなことを用意しなきゃならぬわけですけど、それに向けての二十三年度における概算要求をどういうふうに考えていくのかと。その手法を、今までマイナスシーリングを掛けてというようなやり方があったわけですが、そういった手法でいくのか、また事業仕分をそことどういうふうにかかわらせていくのかということがあると思うんですけれども、それについての方針がありましたら、菅大臣からお伺いしたいと思います。
#695
○国務大臣(菅直人君) 先日、一月十二日でしたか、閣議後に二時間余りの時間を掛けて閣僚懇談会を開きまして、その中で私や仙谷大臣の方から、いわゆる特別会計等の各省庁における自分の管轄のものをこれから徹底的に見直す作業をスタートさせてほしいということも申し上げました。
 また、昨年の予算編成のいろいろな反省などを含めて、確かにおっしゃるようにシーリングという考え方が一つの考え方であるということは改めて感じてはおりますけれども、それを超えて根本にさかのぼった改革が必要だろうと。つまりは、単年度ベースのシーリングということだけではもうこういうことに対応が十分にできなくなりつつあると、このようにも思っております。
 そういった意味で、仙谷大臣のところとしっかり連携をいたしまして、どういった手法で二十三年度の概算要求を行うかということも改めて検討をしてまいりたい、このように考えております。
#696
○辻泰弘君 税制の関連でちょっとお伺いしておきたいと思います。
 私は、豊かな福祉社会というのは公正な国民負担の上に成り立つと、このようにかねがね思っているわけでございます。スウェーデンの場合、負担に対する不公平感、不信感が少ないと言われますけれども、やはりそれは納番制があり、また税と社会保険料が同じ徴収である、日本でいう歳入庁的なそういう形になっていると、こういったことが大きいというふうに言われているわけですけれども、今般、税制改正の中でも、社会保障・税共通の番号制度というのを掲げられて意を強くしております。
 そして菅大臣は、納税者番号制度は歴代内閣が実現できなかった問題だ、これに取り組むことにこそ政権交代の意義があると、このように決意をおっしゃっているようでございますし、うれしいことですけれども、同時にやはり歳入庁までやらなければ、やはり根本的なことにはならないと思っております。
 そういった意味で、納番制はもとよりですが、歳入庁にも取り組むことにこそ政権交代の意義があると、このような思いで是非取り組んでいただきたいと思うんですが、菅大臣の所見をお伺いしたいと思います。
#697
○国務大臣(菅直人君) 昨年の税調の大綱の中でもこの納税者番号の問題、つまり社会保障と税の共通番号の問題を取り組むとされ、また国家戦略室の方でもそういう方針が出ております。現在、総理とも御相談をしながら、税調という枠組みを超えて、社会保障にも資するような形の番号の可能性もありますので、この問題が取り組む体制づくりを進めているところで、近く何らかの形の検討の会が生まれるものと思っております。
 もう委員御承知のように、ドイツでは納税番号の、税だけの番号の導入を決め、アメリカは古くからいわゆる社会保障番号を税にも使っており、他の多くの国では税と社会保障以外の分野も共通の番号を使っております。かなりのところまで私は話は煮詰まっていて、結局はそれらの制度のいずれを採用することが、メリット、デメリット、時間的な問題、財政的な問題を含めてあるかということになると思いますので、ある段階からは国民の皆さんの与野党を超えての議論の場にそういった案を出していけるようにしていきたいと、できるだけ早い物事の進展を進めたいと思っております。
 歳入庁の創設について、これは民主党のマニフェストにも盛り込まれたものであり、私も導入を基本的にはすべきだと思っております。ただ、率直に申し上げて、社会保険庁が今変わったばかりでありますし、いろいろな課題が進行しておりますので、若干その様子も見ていく必要があるのではないかと、こう思っております。
#698
○辻泰弘君 社会保障・税共通の番号制度が先で、その後に歳入庁ということかもしれませんけれども。
 そこで、長妻厚生労働大臣にちょっとお伺いしたいというふうに思うんですけれども、これも私かねがね本当に不思議に思っていることは、労働保険料は、雇用保険で失業保険ですけれども、源泉徴収がされているにもかかわらず、公的記録が管理されていないんですね。そのことは根本的な問題で、過般の失業のときも、その人が本当にどれだけ、天引きされているにもかかわらず、失業保険料を納めてきたかというのは実は公的記録がない世界があるわけですね。これは労災のと同時に取っているということで、前年度の報酬総額に率を掛けて納めるということで、個人から取っているけれども、そこがちゃんと記録がないという世界があるわけですね。
 そのことは私は根本的な問題だと思いますので、いわゆる社会保障・税共通番号制度のときにはそのことも必ず対象にしていただきたいと思うんですけれども、長妻大臣、いかがでしょうか。
#699
○国務大臣(長妻昭君) 辻委員におかれましては、かつて厚生労働委員長として厚生労働行政に大変御貢献をいただきましてありがとうございます。
 今のお話でありますけれども、菅大臣も申し上げましたように、この納税者番号というのはそれだけではありませんで、社会保障の、特に給付の情報についても今後検討していくということでありますけれども、その一方で、もちろんそのプライバシーというのはきちっと守られる仕組みが担保されなければならないということで、特に今おっしゃられた雇用保険の情報というのも、これも検討の一つの俎上に上げてやるべきである。
 そして、歳入庁構想のお話もございましたけれども、歳入庁でも、年金保険料と税金だけではなくて、例えば雇用保険料とか労災保険料とか、そういうものについての徴収というのも今後検討課題になるということで、これはリンクする話であるというふうに考えております。
#700
○辻泰弘君 長妻大臣はまさに消えた年金で非常に力を発揮されたんですけれども、私は、本当は労働保険の部分、実は一般のサラリーマンから見れば天引きされていて、所得税、住民税、健康保険、年金、そして失業保険とあるわけですけれども、全部天引きされて記録が残っていると思うんだけれども、失業保険だけ個人的な天引きがあるにもかかわらず残っていないんですね。これは本当に問題だと思います。
 ですから、同じように、年金の通帳があるような形へ持っていくように、失業をしたときにすぐ分かるような、あるいは今どういう状況であるかどうか分かるような状況をつくるべきだと思いますので、是非番号制度のときに労働保険も対象にしていただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 それから、税収のことをちょっとお聞きしておきたいと思います。
 今年度も九兆円の減収がありました。法人税五兆、所得税二兆五千億ぐらいだったと思いますけれども、いずれにいたしましても、税収が伸びないということは非常に大変なことで、来年度の税収も三十八兆ぐらいでしたか、これは実は二十五年前の税収水準になってしまっているということで、やはり税収が増えるようなことを考えなければ、やはりあらゆる政策運営の桎梏になっているのが財政ですから、そういった意味で何とか財政を良くする、そのためには税収が伸びる状況をつくるということだと思うんです。
 そして、かつて経済企画庁のころには、名目GDP成長率とリンクしているのが税収だという指摘もあるんですし、最近に至っても、財務省が出しているかつての財政の中期展望や今の歳出歳入の後年度影響試算なども名目成長率に弾性値を掛けるという形で出している。すなわち、名目成長率が伸びないと税収は伸びないと、こういったことをこれまで政府や経企庁、内閣府はおっしゃってきたと思うんですけれども、それをどうやっていくかということですね。
 来年度の経済見通しでもGDPデフレーターはマイナスの一%になっているわけですね。それから、十数年間マイナスのデフレーターで来ている、すなわち総合的な物価上昇がマイナスで十数年来ていると。しかし、片や成長戦略では三%の名目成長と二%の実質成長ということでデフレーターをプラス一%にすると、こういうふうな方針を出しておられるわけです。
 だから、そういう意味で、それは大事なことだと思うんですけれども、どうやって名目成長を伸ばしていくかと、デフレを克服していくかということですけれども、その点についての菅経済財政担当大臣プラス、と同時に財務大臣としての御答弁をいただきたいと思います。
#701
○国務大臣(菅直人君) 率直に申し上げて、一番頭が痛い問題が、今、辻委員が言われたことであります。
 もう既に委員の方からお話がありましたように、特に今年は法人税が当初予算額の十・五兆からほぼ半分、五・四兆減って五・二兆しか残らなかったということでありますし、また所得税も十五・六兆が二・八兆減って十二・八兆にしかならなかったということでありまして、これをいかにして元の水準に戻すことができるかということで、一つは、言うまでもありませんが、やはり成長路線にいかにして日本の経済を戻していくのか。特に法人税は、もう言うまでもありませんけれども、景気の状況によって非常に大きく変動しますので、やはりそのことが最も重要であろうと思っております。
 その上で更に申し上げるとすれば、この間いろいろと、法人税や所得税はある意味では軽減、この十年、十五年で見ると軽減されている中で、やはり最終的には税構造も含めて考える時期が大きく来るであろうと思っております。
 ただ、これもいつも申し上げることですが、やはり徹底的に、無駄な歳出あるいは時代に合わない、経済状況に合わない歳出の中身を徹底的に変えた中で、もうこれ以上の無駄がないというところまで来たときに初めて本格的な次の税制の在り方への踏み出しができるのではないかと、このように考えております。
#702
○辻泰弘君 私は、物価上昇率というのは一%から二%ぐらいが健康な体温だと思うんですけれども、なかなかそういう状態にならないと。ですから、成長も大事なんですけれども、やはり名目成長が結果としてプラスであると、実質もそうですけれども、その状態をつくるということが非常に大事だと思うわけです。
 そこで、十二月三十日に決定の新成長戦略の中でも、デフレは、経済、ひいては国民生活に大きなマイナスの影響を及ぼす、デフレの克服を目指し、日銀と一体となってプラスの物価上昇率実現に向けて取り組むと、このようにおっしゃっていて、私は我が意を得た思いでございます。
 そしてまた、日銀も、この点については、十二月十八日に、ゼロ%以下のマイナスの値は許容していないと。かつての物価安定の理解というのがあって、今もありますけれども、そしてまた、委員の大勢は一%程度を中心と考えていると、消費者物価についてですね。すなわち、大事なことは、ゼロ%以下のマイナスの値は許容していないということを日銀自らおっしゃっているということで、その点は共通の認識があるというふうに思います。
 そういった意味で、金融政策に当たっては極めて緩和的な金融環境を維持していく考えだと日銀はおっしゃっているわけですけれども、個人的には、日銀の直接引受けはもちろん論外ですけれども、市場からの吸収という意味での国債の引受けを日銀券の発行残高の中に収めているという、内規でやっていることになるわけですが、その部分の見直しも含めて、金融政策というものがより積極的な、インフレターゲットではありませんけれども、何らかのやはりプラスの物価上昇を目指した政策対応が政府、日銀一体となった政策の中でもたらされるべきだと、このように思っております。
 つきましては、日銀の政策委員会に財務大臣も経済財政担当大臣も出席して意見を述べることができるということになっているわけですから、是非、菅大臣自ら行かれて、やっぱり日銀と連携を取ってプラスの物価上昇を実現する、そのことに向けてお力添えをいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#703
○国務大臣(菅直人君) 御承知のように、十二月のたしか一日だったと思いますが、政府が経済対策を決めた同じ日の午後に日銀も臨時の政策決定会議を開いていただいて、三か月物の長期金利を〇・一にしていくという、大きく一歩を踏み出していただきました。
 また、その後、今議員からもありました、従来は何となく日銀がデフレを容認しているのではないかという見方に対して、日銀が自ら、プラスゼロから二%、好ましい水準はプラス一、つまりはインフレ一の状況が望ましいということを明確に発言をされました。
 昨日、今日と政策決定会議が行われておりますが、今委員からもお話ありましたように、日銀としては、日本経済がデフレから脱却していく方向で金融政策運営に当たっては極めて緩和的な金融環境を維持していく考えであるということを改めて宣言といいましょうか、そういう形のことを申されているわけであります。
 まだまだもっとという気持ちが率直なところ私にもありますけれども、政府と日銀の間でいろいろなコミュニケーションを取りながら、少なくとも方向性は一致をしておりますので、それが結果につながるように、つまりはデフレが脱却されてプラスに物価上昇率が上がるように協力してやってまいりたいと思っております。
#704
○辻泰弘君 是非そのお取組をお願いしておきたいと思います。
 次に、新成長戦略にもかかわりますけれども、環境のことで小沢大臣にお伺いしておきたいと思います。
 時間の関係で二つ一緒にお聞きしますけれども、昨年の十二月に行われたデンマークのコペンハーゲンにおけるいわゆるCOP15締約国会議ですけれども、そこにおける成果、また、小沢大臣は、最終的に逆転満塁ホーマーかどうか分かりませんが逆転三塁打ぐらいにはなったと、このようにおっしゃっていたんですけど、この成果と、それから、最近、二五%削減に向けての、その目標に向けての具体策を出されるようにも聞いているんですけれども、そのことについての方針をお伺いしたいと思います。
#705
○国務大臣(小沢鋭仁君) お答えします。
 COPでの評価と、こういうことでありますけれども、成果ということでありますけれども、二つ大きな目的を持ってまいりました。
 一つは、いわゆるCO2削減のための、本当にそれを実現するためには最大の排出国であるアメリカと中国、この二つの国で全体のもう四割でございますし、今までの京都議定書にはアメリカは入っていない、それから中国は削減義務を負っていないと、こういう話でありますので、何としてでもこの最大排出国のアメリカと中国が入る枠組みを目指したいと、こういうことが一点と。
 それから、いわゆるアダプテーション、本当に島嶼国等、大変困っている国への途上国支援、これを決めると、この二つの目的を持ってまいりまして、すべてパーフェクトではありませんでしたけれども、御案内のとおりコペンハーゲン・アコードというのを、これは鳩山総理も率先して努力をしていただいた中で決めることができました。
 テークノートと、こういう話になりましたけれども、これは一部の国が、あくまでも内容ではなくて、いわゆる何といいますか、政治的な理由もあって反対したと、こういうことでありまして、大筋合意と、こういうことの中で、アメリカと中国も入った枠組みが、法的ないわゆる条件が整備はできておりませんけれども一歩前進したと、こういうふうに思っております。この一月三十一日までに条約事務局の方にそれぞれの国の目標数値を出すことになっておりまして、そこにもアメリカはもちろん中国も多分出してきてもらえると、こう今期待をしているところでございます。
 それから、二五%目標達成のためのいわゆる具体策でございますけれども、これまでいわゆる税、それから補正予算、それから来年度予算と、こういう話の中で相当環境に重点を置いた政策を政府全体でつくらせていただきました。
 さらにはまた、国民運動ということでいわゆるチャレンジ25と、こういう国民運動もスタートして、国民の皆さんと一緒に頑張っていこうと、こういう運動もスタートをいたしました。
 さらには、いわゆる温暖化対策税、それから排出量取引制度、あるいは再生エネルギー買取り制度等を入れました総合的な政策パッケージになります基本法をこの国会、三月上旬までに提出させていただいて、そしてこの国会の中で大いに議論をさせていただく中でしっかりとした制度づくりをしてまいりたいと、こう思っているところでございます。
#706
○辻泰弘君 今の、お伺いしましたけれども、二五%の削減をどの分野でどういうことをやって達成するのかというのは必ずしもちょっと明確でなくて、そこがやはり国民的な不安にもつながっているところがあると思うんです。
 それで、経済産業大臣にちょっとお伺いしたいと思うんですけれども、経済産業大臣は、環境と経済の両立、産業の国際競争力の確保の観点等を踏まえて検討していきたいということをおっしゃっているんですけれども、この辺についての御所見をお伺いしたいと思います。
#707
○国務大臣(直嶋正行君) 全体的な方向については今、小沢大臣の方からお答えがありました。
 特に我々は、この気候変動の問題については、環境と経済の両立、つまり持続的な成長、こういうことを言っているわけでして、当然経済との関係を、経済成長を抑えて環境対策をするということではなくて、両方をウイン・ウインの関係に持っていく必要があるというふうに思っています。
 そこで、やはり大事なことは、環境対策というのはイコールエネルギー対策でもあるということですね。エネルギーをどういう使い方をしてどれだけ供給するかによって環境の影響出てくるし、経済との関係も決まってくるということですから、環境とエネルギーはコインの表と裏の関係だというとらえ方をして対応していきたいということと、それからもう一点は、おっしゃったように、経済との関係を考えますと、当然、国際競争力であるとか、あるいは国民生活にどういう影響を及ぼすかという視点も含めて検討しなきゃいけないというふうに思っていまして、これから環境大臣からお答えあったように具体的な議論に入っていくと思いますが、そういう中でしっかり整合性を取って議論をまとめていきたいというふうに思っています。
#708
○辻泰弘君 二五%の政府方針は、民主党の方針でもあり内閣の方針であり、私も賛意を表し、その基本方針の下に国際的な合意ができればと心から期待をしているわけですけれども、しかし、やはり同時に踏まえておくべきことがあると思うわけでございます。いつも総理も四つのことをおっしゃって、その上でやっていくんだということをおっしゃっているわけですけれども。
 私、実は、これは私見になりますけれども、私なりに客観的、公正であり、また公正な常識的な考えだと思うことをちょっと私考えてみたので、ちょっと読ませてもらいますけれども、やはり一つは、日本のCO2排出量は四%で、中国、アメリカはそれぞれ二〇%である、日本だけでは幾ら頑張っても、逆立ちしても限界がある、やはり主要国の確実な参加が不可欠であるということが一つ。
 二つ目は、言わば地球益の確保という理想主義は大切ですけれども、一皮むけば露骨な経済戦争の側面を持っていることも否めない事実でございます。事後に合意から抜け出す国もあり得るわけでございまして、正直者がばかを見るようなものであってはならないと、こういうことも思います。
 それから三つ目は、日本の発展、繁栄はやはり産業の継続発展とともにあると。目標を決定してしまえば日本は、日本人はまじめだから何とか実現に向けて走るだろうと、そういった楽観的な見込みで対処すると将来に禍根を残す懸念があると思うわけであります。日本の産業が不平等な形で他国に比して過大な負担を負わされるようなことはやはり回避すべきではないかとも思います。
 それから、別の角度ですけれども、四番目。障害者自立支援法のとき、私たちのことを私たちの意見を聞かずに決めないでと、こういうことがありました。それと同じ精神で、やはり当事者、すなわち、これは結局、現実に国民、産業がかかわってくることですから、そこの部分をやはりしっかり意見を聞いて進めていかなければならない、理解と納得を得て進めていかなければならない、このように思うこと。
 五番目は、国内法は改正できますけれども、例えば、医療保険でも二割負担を法定で変えずに一割にしたということも現実にあったわけですけれども、国内法は変えられますけれども、国際公約は一度決めたら変えられない、絶対守り切らなければならないという性格があるわけでございます。そういったことを考えますときに、やはり国際公約化には主要国の確実な参加と国際的な公平性が不可欠だと、このように思います。
 そういった意味で、総理にお伺いしたいんですけれども、いつも総理もおっしゃっていますけれども、すべての主要国の参加が一つであり、公平な枠組みが一つであり、実効性ある枠組みが一つであり、そして意欲的な目標の合意、これを、四つをいつもおっしゃっているんですけれども、それらの四つがやはり国際公約化の前提でなければならないと、このように思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。
#709
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、辻委員がお話しされたとおりであります。
 私も大胆な二五%の目標を出しましたけれども、そのことを申し上げるたびに、すべての主要国の公平かつ実効性ある国際的枠組みの構築と意欲的な目標、その合意がなけりゃいかぬということを申しております。したがって、これは国際的なものに仕立て上げていきたいと思いますが、まずはコペンハーゲン合意に基づいて一月の三十一日までに数字を申さなければなりません。その数字を示す条件として今申し上げたことを前提といたします。その前提の下で、我々としては最大限の努力をやはり地球のために、世界の人々のために努力をするべきだ、そのように思っております。
#710
○辻泰弘君 日本は昭和四十年代に公害にも直面して、そういった中で経済成長を遂げ、今日、技術革新、非常に進む中で、環境も非常に議論も高まっているわけですけれども、まだまだ食えない途上国といいますか新興国もたくさんある中で、なかなか合意が調わないところがあるかもしれません。しかし、リーダーシップを日本が発揮すべきことはやはり間違いないことだと思います。
 その辺り、なかなか厳しい国際合意ということだと思いますけれども、これもまた鳩山総理のリーダーシップをもって合意に向けて御奮闘をいただきますように、また、先ほど申し上げましたように、国民的な合意、理解、いろいろな意見を聴く場、こういったことを持っていただいて、具体的なプランもお示しいただく中で決めていただきますように、さっき申し上げたように、国内法は変えられるけれども国際公約はそう簡単に変えられることではございませんので、是非その点については十分御留意をいただいて御対応をいただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 時間が一つの区切りでございますので、委員長、よろしければ今日のところはこちらで終わらせていただきまして、あしたに引き継がせていただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。
#711
○委員長(簗瀬進君) はい。
#712
○辻泰弘君 では、これにて本日の質疑は終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#713
○委員長(簗瀬進君) 残余の質疑は明日に譲ることといたします。
 明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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