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2010/03/11 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第10号
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2010/03/11 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第10号

#1
第174回国会 予算委員会 第10号
平成二十二年三月十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十日
    辞任         補欠選任
     小泉 昭男君     佐藤 信秋君
     橋本 聖子君     秋元  司君
     牧野たかお君     島尻安伊子君
     西田 実仁君     草川 昭三君
     井上 哲士君     大門実紀史君
     近藤 正道君     渕上 貞雄君
 三月十一日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     中谷 智司君
     櫻井  充君     米長 晴信君
     鈴木 陽悦君     平山  誠君
     藤田 幸久君     円 より子君
     松浦 大悟君     川崎  稔君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         簗瀬  進君
    理 事
                大島九州男君
                辻  泰弘君
                平野 達男君
                牧山ひろえ君
                川口 順子君
                西田 昌司君
                舛添 要一君
                弘友 和夫君
    委 員
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                川崎  稔君
                喜納 昌吉君
                小林 正夫君
                今野  東君
                櫻井  充君
                自見庄三郎君
                芝  博一君
                下田 敦子君
                谷岡 郁子君
                友近 聡朗君
                中谷 智司君
                平山  誠君
                円 より子君
                山根 隆治君
                吉川 沙織君
                米長 晴信君
                秋元  司君
                荒井 広幸君
                泉  信也君
                加納 時男君
                木村  仁君
                佐藤 信秋君
                佐藤 正久君
                島尻安伊子君
                世耕 弘成君
                西島 英利君
                森 まさこ君
                山本 一太君
                若林 正俊君
                加藤 修一君
                草川 昭三君
                澤  雄二君
                大門実紀史君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    菅  直人君
       外務大臣     岡田 克也君
       文部科学大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    川端 達夫君
       厚生労働大臣   長妻  昭君
       経済産業大臣   直嶋 正行君
       国土交通大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  前原 誠司君
       環境大臣     小沢 鋭仁君
       防衛大臣     北澤 俊美君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 平野 博文君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        亀井 静香君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  福島みずほ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」))   仙谷 由人君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      枝野 幸男君
   副大臣
       内閣府副大臣   古川 元久君
       外務副大臣    福山 哲郎君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       文部科学副大臣  鈴木  寛君
       防衛副大臣    榛葉賀津也君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        津村 啓介君
       財務大臣政務官  大串 博志君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十二年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十二年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成二十二年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告をいたします。
 本日及び明日午後は、一般質疑を百六十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本三十分、自由民主党・改革クラブ八十五分、公明党二十五分、日本共産党十分、社会民主党・護憲連合十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#3
○委員長(簗瀬進君) 平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算、平成二十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。梅村聡君。
#4
○梅村聡君 おはようございます。民主党の梅村聡です。連日、閣僚の皆様方におかれましては、長時間の御審議、御苦労さまでございます。
 本日は、まず、二〇〇九年、昨年の年末に、十二月三十日に閣議決定をされました新成長戦略の中身について質問をしていきたいと思います。
 この新成長戦略の中では六つの戦略分野が示されております。その中でも、特に五番目に示されている科学技術立国戦略、ここが私、非常に重要なテーマではないかなと考えております。この中身としては、世界をリードするグリーンイノベーションとライフイノベーション、それから、独自の分野で世界トップに立つ大学・研究機関の数を増やす。そしてさらには、科学技術は未来への先行投資として極めて重要であることから、二〇二〇年までに官民合わせた研究開発投資をGDP比で四%以上を目指す。さらには、他国の追従を許さない先端的研究開発とイノベーションを強力かつ効率的に推進していくために科学技術政策推進体制を抜本的に見直すと、こういった文言が並んでおるわけであります。
 しかし、一方で、過去十年ほどの日本政府としての科学技術予算の取組、これを眺めてみますと、政府負担の研究開発費を各国で比較した場合、二〇〇〇年を一〇〇とした場合、二〇〇五年はアメリカが一四〇、そして中国が二二三、韓国が一九〇、イギリス一五一、フランス一五〇と、各先進国は軒並みこの研究開発費というものを大幅に増加をさせてきている。これは国家戦略として増加させてきているかと思いますが、一方で日本はどうなのかといいますと、二〇〇〇年を一〇〇とした場合の二〇〇五年は九七と、むしろ逆に微減という方向性になっております。
 こういうことに関しまして、もちろん昨今、税収の落ち込み等を含めた財源問題というのは大きな課題でありますけれども、政府としてどういった科学技術予算、戦略を考えておられるのか、そして二〇二〇年に向けての見通しを菅財務大臣にお伺いをしたいと思います。
#5
○国務大臣(菅直人君) 私も実は財務大臣になる直前までは科学技術担当大臣も兼任していて、今は川端文科大臣が担当されておりますが、この分野については大変、今、梅村さんからも話がありましたように、極めて重要な分野だというふうに認識をしております。そういった意味で、まさに未来への先行投資という位置付けで取り組んでいかなければならないと思っております。
 今もう既に言っていただきましたけれども、新成長戦略基本方針の中でも、余りこれは個別の課題では財政的な数字を挙げていない中で、唯一、個別課題の中ではこの科学技術の分野にはGDP比で二〇二〇年度までに四%以上という数字を挙げさせていただいたのも、そういう意識の中でそういう意味を持たせて挙げたところであります。
 そして、いろんな見方がありますけれども、過去の数字を改めて洗ってみますと、官民合わせた研究開発費のGDP比というその概念、いわゆる四%に引き上げようというその概念でいえば、今、日本が三・八%、アメリカが二・七七%、EUが一・八五%、中国が一・四四%。つまり、民間の力が大きいことによって官民合わせた研究開発費のGDP比は他国に比べて必ずしもそう劣っているとは、必ずしもそうはなっていないわけであります。
 ただし、全体としてどう伸びているかということになりますと、この梅村議員が示された数字が、ちょっと私たちも探してみたんですが、必ずしもどの数字に当たるのか、正確にはどれとどれということにちょっと思い当たらなかったんですが、少なくとも日本の二〇〇〇年と二〇〇五年の政府が負担する研究開発費が、補正予算の結果を見ると二〇〇〇年が三・八兆、二〇〇五年が三・六兆と、確かにそういう意味ではこの二つを比較すると減少しておりまして、そういう点については、今後こういう傾向がそのまま続いていいとは思っておりませんが、今年の数字も、いろいろな分析の仕方がありますけれども、一部科研費だけで見ると下がったという見方もありますが、科学技術関係費全体からいうと昨年よりも少し伸びたというふうに見ておりまして、この分野、大変重要な問題として今後の財政出動についても重点の一つだと考えております。
#6
○梅村聡君 私もすべてを政府が負担をする必要はないと思っております。やはり官民合わせての投資でありますから。ですから、税制面も含めましてこういうところには中長期的な課題として取り組んでいただきたいと思っております。
 それでは、科学技術関連に関しまして、一つ事業仕分のこともお伺いをしたいと思います。
 一昨日から行政刷新会議の方で事業仕分第二弾として公益法人を対象とした各省庁からのヒアリングがスタートいたしました。私も地元で、昨年秋の第一弾のこの事業仕分について、感想として良かったと思う方はどれぐらいおられますかということでいろんな集会等でお聞きしますと、七割から八割の方の手が挙がると。もちろん中身に関しては、これはもういろいろ個別の内容というのは案件があるわけですけれども、私はこの支持率がこの事業仕分について高い理由の一つはやはり情報公開だと、これまで国民の皆さんが見れなかった部分が情報公開されてきたと、私はそこの点が一番評価されているのではないかなと考えております。
 今日、私が問題意識を持っておりますのは、これから独立行政法人につきましても事業仕分が始まります。この中でも特に研究開発法人、ここの扱いが私は課題になってくるのかなと思っております。もちろん天下りの根絶であるとか、あるいは予算の中抜き、ピンはね、こういったことは徹底的に取り組まなければならないということは、もうこれは当たり前のことでありますけれども、しかし一方で、この研究開発法人はいろいろな科学技術の中での役割を果たしております。例えば大学での基礎研究の内容と企業の正規品開発、こういったものの橋渡しという役割もございますし、それからさらには、各複数研究分野にまたがる研究分野のヘッドクオーターの役割と、こういうことも研究開発法人は担っているわけであります。
 ですから、そもそも論としまして、そもそも現状の独法という形にふさわしいのかどうか、まずそういう議論というのは当然これから必要でありますけれども、一方では、この研究開発法人で今研究活動をされている先生方、いろんなお声を聞いていきますと、ただでさえ今使い勝手の悪い研究開発予算だ、単年度で切られたりとか様々なこういった使い勝手の悪い予算がある、それを更に事業仕分で事業ごとに見直されていく、これでは自分たちがこれまで行ってきた研究開発、今ストップしてしまうんではないかと、そういった疑問の声ということがあるのも事実であります。
 ですから、この研究開発法人の事業仕分につきましては、いわゆる天下り、中抜きの部分と、それから研究開発本体の部分、ここを十分に切り分けた議論が必要ではないかと思っておるわけでありますが、この点に関しまして古川副大臣の方から御答弁をお願いいたします。
#7
○副大臣(古川元久君) お答えいたします。
 委員から今御指摘がございましたように、そもそも事業仕分というのは、予算の歳出の見直しを主な目的として実施するというものではなくて、予算面にとどまらず、事業の必要性や有効性、効率性等、だれが実施主体として適当かと、そういう幅広い視点から事業を見直していこうというところでございます。
 ですから、委員御指摘の研究開発という業務の特性や重要性に関しては、これは、もう先ほど菅副総理からもお話があったように、政府としても十分に認識しておりまして、そうした面では現場の実情を十分に把握した上で事業仕分を行ってまいりたいというふうに考えております。
 現実に昨年行いました事業仕分においても、予算を切ったりとか事業をやめたりしたらいいというだけじゃなくて、よく報告書なども是非見ていただくと、中を精査していただくと、こういう形に変えた方がいいんじゃないかと前向きないろいろな提言も仕分人の方々からいただいて、そういうようなものも含めて業務の在り方を見直すべきという、そういう前向きな提案もたくさんいただいております。
 どうしても外向きには、事業をやめたりとか廃止すべきだとか、そういう削った部分ばっかりが目立っておるんですが、そうじゃなくて、もう少しやり方を変えた方がよりこの目的の趣旨に合うんじゃないかと、そういうことも提案をされておりますので、是非そうした事業仕分の、前向きに行政がかかわっているもの、あるいは予算がかかわっているものについて変えていくという点についても注目をしていただきたいと思いますし、そういう部分もきちんと、研究者の皆さん方が不安も持たないような形で私どもは説明をしていく努力もしていきたいと思っております。
 なお、補足ながら、この研究開発法人の在り方につきましては、これは両院の附帯決議等も踏まえまして、今政府の中で関係の三役、私もその一人として入っておりますけれども、研究開発を担う法人の機能強化検討チームというものを設けまして検討をしているところでございます。本来のこの研究開発、これの目的、これが十分に生かされるためにはどういう在り方がいいのかと、法人の在り方も含めて前向きな今検討、見直しも行っているところでございますので、今後とも委員からも様々なアドバイスというものをいただければ幸いだというふうに存じております。
#8
○梅村聡君 ありがとうございます。
 研究開発分野については、これは国家戦略として必要な予算をむしろ増強していくと、そういうことも事業仕分の中で議論ができればよいのかなと、私はそのような感想も持っているわけでございます。
 それでは、少し今度は長妻大臣にお伺いしたいと思いますが、昨年の中ごろから新型インフルエンザの課題がございました。この中で、一番当初の心配は新型インフルエンザのワクチン、この絶対量が確保ができなかったと。これはできなかったというよりも、それによって様々な優先順位を付けたりとかいろんな工夫をしていただきましたけれども。
 まず、これから先、そもそも国民全体量、全員分のワクチンを賄えるだけの予算並びに生産能力も含めて確保ができているのかどうか、お伺いしたいと思います。
#9
○国務大臣(長妻昭君) まず、今の新型インフルエンザワクチンに関しましては、輸入ワクチンについて特例承認もいただきましたので、御希望される方全員にワクチンを打てると、こういうような体制になっております。
#10
○梅村聡君 そうしますと、昨年、初めて新型インフルエンザ接種のときは、これは一気にすべての量が確保できなかったわけでありますから当然優先順位を付けなければならないわけですが、そうしますと、これからも厚生労働省として優先接種対象者それから優先順位というのは、これは政府として決定をされるという方針なのかどうかも併せて確認をしたいと思います。
#11
○国務大臣(長妻昭君) 今のお尋ねは、また別の例えば鳥インフルエンザなどのインフルエンザが出てきたときにどうするという今後のお話だと思いますけれども、これについて、やはり一定の要件については国が考え方を示すということは、これは当然だと思いますけれども、その後、できる限り柔軟に運用していくということも考えておりまして、やはりそれはそのインフルエンザの強毒性、どれだけの強い影響力が健康に及ぼすものなのかも含めたもの、あるいは我々はワクチンを国内で細胞培養の方法を取り入れて半年間で全国民分を作る、こういう体制を何としてもつくり上げたいと考えておりまして、そういうワクチンの供給量、それとの兼ね合いでいろいろ国の関与の度合いというのは異なってくると思いますけれども、今、今回の新型インフルエンザワクチンの供給等についての検証を行っておりまして、そういう意味で国が一定の考え方を示すということはもちろんありますけれども、その国の関与の度合いというのはいろんな状況によって変わってくる。そして、今回のいろいろな御指摘も踏まえた形でできる限り柔軟に運用していくというのは基本的な考え方であります。
#12
○梅村聡君 ありがとうございます。
 今回、今回というか昨年から国として優先順位を決めたと、これは私は間違ったやり方ではないと思っております。むしろ絶対数が足りない中では必要な措置であったと、私はそのように認識をしております。
 しかしながら、今回、各医療機関ではこのワクチンをめぐって非常に混乱が生じました。具体的にはこれどういうことかといいますと、国が優先順位を決定して、これを確実に守りなさいというやり方でありましたから、各医療機関からすれば、ワクチンを購入した、確保した、それを打とうと思っても、実際には、あなたは対象じゃないからちょっと待ってください、あなたは対象だから打ちますと、これを各医療機関で、全部の医療機関が行ったわけなんですね。それをやりますと、医療機関側も最初どれぐらいの対象者がやってくるかというのはこれ予想が付きませんから、多く買ったところはこれは余ってしまう、少ないところは当然足りないと。もう医療機関によって凸凹が非常に起こったわけなんですね。
 先ほど優先順位に関しては柔軟に対応していただけるとお聞きしましたけれども、私はまさに柔軟ということがキーワードになってくると思っていまして、国として必ずこの順位を守りなさい、一〇〇%遵守しなさいと、そう言うのであれば、これは例えば保健所とか体育館を使った集団接種をやらなければ確実に優先順位を守らせるということはやっぱりできないと思うんですね。各医療機関で守ってくださいといっても、それは打ちたいのに打てない、余ってしまうと、そういうことが起きてしまう。
 一方で、仮にもしこれまでどおり医療機関にワクチンを購入していただいて、そして優先順位を付けるというのであれば、これはある程度の各市町村とか医療機関で遊びの部分が必要だと。遊びの部分というのは、柔軟に優先順位をそれぞれの判断で変えることができると。そういうふうな仕組みを入れないと、今回の混乱のもとは何かというと、順位は確実に守りなさい、現場でもそれぞれ一つ一つの医療機関がその順番を確実に厳守しなさいと、この二つを同時に行ったことが今回の医療現場での様々な混乱が生じたんだと思っております。
 ですから、今申し上げたような、確実に守らせるんであれば集団接種をしなければいけないし、そして、もし医療機関がやるということであれば、ある程度地域や診療科目やその医療機関の地域のある場所によって順位はある程度独自の裁量権を持たさなければいけない、どちらかを取らなければいけないと考えていますが、そういった改善を行っていただけるのでしょうか。
#13
○大臣政務官(足立信也君) 少し整理したいと思います。
 これはWHOの勧告もあり、多くの国で優先接種者というのは決めました。これはもうほとんどの国がそうしています、ワクチン量の問題もありますからね。もう一つの問題は、じゃ優先順位はどうなのかということで、順位までしっかり決めている国というのはそう多くはないと思いますね。
 我々が方針として臨んできたのは、その優先接種者の群のスタートラインだけ決めているわけですね。それを、その後の方が追い越しては駄目ですよ、でも前倒しはそこまではいいですよということを、しかしこれが十分に理解されていなかったんだろうと思います。だから実際上は、スタート地点はこういうふうに順番になっているけど、実際は混在してやられているわけです。ですから、そういう意味ではそのことをもう少し明確にする必要があったなと、そのように思います。
 ちょっと御質問が幅広かったのでどの部分を答えようかという、集団接種のこともお答えした方がよろしいですか。(発言する者あり)分かりました。
 なぜ余ったかと。この大きな要因は、これはもう全世界それから製薬会社そのものが二回接種を原則にしていたのが一回になったということですね。それから二番目の大きな要因は、接種率がこちらが想定したよりも低かったということです。これは、我々としては七千七百万人は接種するであろうと思って準備したわけです。それが二回が一回になった。それから、今の現在の統計で申しますと、接種者数は多くても二千万なんですね。それから、既感染者は約二千万だと思いますから、まだ四千万程度。ということは、八千万人以上の方は感染もしていないし接種もしていないという状況にあって、これは接種率がやっぱり極めて低いなという状況なんですね。
 そのことが、実は予防医療をしっかり取り組もうということの中で、この予防接種というものに対しては、国民の皆さんの御理解とそれからその積極性ということについては若干まだやっぱり想定よりもかなり低い部分があるのかなと、そのように思います。
 それから集団接種のことですが、今回の対応も、途中で方針変えて保健センターや保健所で集団的に市町村や医師会が中心になって行うことを、それもやってくださいという意味で通知を申し上げて、実際上やられているところがあります。しかし、これ全部を今行ったらどうかということに対しては、具体的な例を申しますと、予防接種そのものに対して、どうしても嫌であると、やる必要はないと思われる方がいらっしゃる。その方々のお子さんを、じゃ、そこでこの子だけはしませんということが果たしてやれるのかどうか。
 それから、以前は集団接種でやっておりましたが、なぜ今は医療機関になったかというと、やっぱり一番大きなのはアナフィラキシーを中心とする副作用だと思うんです。そこでもし何かあった場合にすぐに対応できるのかということの問題があって、やはり私はすべてを集団接種というのはかなり困難な状況だと思いますし、今はそういう形になっていない。実施主体は市町村で、それに医療機関が協力するという形になっておりますが、今回のような事態、あるいはそういう理解の下に保健所や保健センターを活用して、ある程度健常な方を集団的にやるという形は残しておく必要性があると私は思っています。
#14
○梅村聡君 もちろん初めての対応ですから、二回打ちなのか一回打ちなのか、あるいはその接種率が上がらなかったと。そこは、一回目いろんな試行錯誤があったこと、これはやむを得ないことだと思っております。私が申し上げたいのは、そもそも危機管理に対する思想の問題なんですよね。集団接種、これは全員にやることができないということであればこれは医療機関が担うことになるわけですけれども、中央で危機を一元管理するということがそもそも可能なのかどうかということを私は今日申し上げたいと思っているんです。
 つまり、さっきも少し申し上げましたけれども、地域がやはり差があります、地方なのか都市部なのか。あるいはワクチンにしても、全員に、全部の医療機関に一律に供給、納入されるんであればいいですけれども、当然時期的には濃淡というものがあると。それから、来られる患者さんの層が違うと。いろんな差があるわけなんですよね。この差に関して、じゃ今回優先順位を決めました、追い越すことはできないと、それはそうだと思います。でも、追い越す人すらいない医療機関だってあるわけですよね。
 だから、そういう意味で、そもそもの今日申し上げたい観点は、こういった危機に対して中央一元管理ということがなじむのかと。ある程度のお勧めメニューというのは用意すればいいと思います。しかし、そのお勧めメニューの中で、各医療機関なり地域なり市町村がそこは柔軟に対応できるようなのりしろの部分というのをつくる必要があるんではないかと。私は危機管理に関してそういう認識を持っておりますので、その点をお答えいただければと思います。
#15
○大臣政務官(足立信也君) おっしゃるとおりだと思います。
 これはどういうことかと申しますと、今回の新型インフルエンザと類似のものあるいは強毒性のものが発生した場合に、インフルエンザ対策本部、内閣としてあるいは厚生労働省としてその本部が、じゃワクチンはどれだけ準備できるのか、株は入手できるのか、患者数はどれだけ発生しているのか等々を勘案して対策を決めるというのが必要だと思うんですね。
 そこで、ワクチン量が患者数あるいは推定患者数に対して十分量確保できるとなれば、これは市町村が実施主体になることは間違いない。今回の法改正でもそういうことを盛り込ませていただきたいと思っていますが、そうなった場合は市町村主体。そこで、地域性がありますから、それから発生の頻度もまるで違いますから、そうやっていただく。ただ、十分量を確保できない、緊急で輸入しなければいけないという事態になる可能性もあるわけです。
 対策本部として、そのどちらも選択し得る状況にしておくことが国の危機管理としては重要なことだと私は思います。
#16
○梅村聡君 予防接種法改正についてはまた厚生労働委員会で取り上げたいと思います。
 いずれにしても、厚労省含めて皆様方も中央危機管理のプロですけれども、現場もそれぞれ現場のプロがおられますから、ここはどう力を合わせていくのかが大切ではないかなと考えております。
 それでは次に、診療報酬改定について質問をしたいと思っております。
 今回はネットで〇・一九%増ということができたわけでありますが、この中で、いわゆる地域医療貢献加算、これは、地域医療で開業医の先生が夜間、休日、時間外、こういったものを対応いただけた方に加算される診療報酬加算でありますけれども、この加算のそもそものねらいと算定要件をお教えください。
#17
○大臣政務官(足立信也君) ねらいということからまずお答えいたします。
 私は、今地域の医療の状態、特に医師不足の地域の状況を見ていると、昔から、私が子供のときなんかは、いつでも対応してくれる、電話でも結構なんですが、いつでも対応してくれる地域のお医者さんがいた。その方々と、今はそうではない、ある標榜時間が過ぎたらもうあと一切連絡が付かない、どこにいるのかもはっきり分からないというような方々もいらっしゃる。これは診療報酬の面で私は区別が必要だろうと、そういうふうに思っておりましたし、中医協の中の議論でもやはりそれは違いがあるだろうという、違いの評価を取り入れようということの議論になったと思っております。
 そして、その主な要件は、緊急時の連絡先について患者さんにお知らせしている、それから緊急時の患者さんからの問い合わせに対して対応ができる状況にあること、これは必ずしも個人ではなくて二、三の医療機関でということも入りますけれども、そして対応ができている。具体的には、要件の中で書かれていること以外に私は検証がこれ必要だと思います。みんながみんなこの加算を取ろうとして、対応できていないのにできているようなことになってはやっぱりいけないわけで、検証は必要だと思います。
 少なくとも、今患者数、患者さんが非常に多いと言われている例えば午後十一時あるいは十二時までの準夜帯、ここら辺りの対応は少なくとも必要であろうと、そのように私は考えております。
#18
○梅村聡君 そうすると、イメージとしては二十四時間ということではないということでよろしいでしょうか。
#19
○大臣政務官(足立信也君) 通知で原則としてと書かれているという意味だと今思いますが、これは、対処の仕方としてはQアンドAの形でしっかり分かっていただくことが重要だろうと私は思っております。ですから、原則二十四時間というものをどうとらえるかでありますけれども、私自身は、やはり少なくとも標榜時間外でも対応できるという表現、答えにとどめておいて、やはり集中する時間帯というのは当然あるわけですから、そこの要件が大事になってくるんではなかろうかと思っております。
 実際これは、検証という話ししましたけれども、じゃ電話対応あるいは訪れてきた場合に、いずれ準夜加算とかあるいは深夜帯の加算ということがレセプトで出てまいります。本当にやられているかということが後でだんだん分かってくると思います。そういうことも踏まえながら、一言で言うと二十四時間三百六十五日全部ということではないと私は思っています。
#20
○梅村聡君 それでは、例えば一つの例ですけれども、一つの町とか市とかで、百とか二百でもいいんですけれども、医療機関がそれぞれ輪番制を決める、そして二十四時間三百六十五日必ずどなたかが対応できるようにする、あるいは休日夜間診療所にどなたかが必ず詰めていただく。そして、そのことをきっちり市民の方に広報すれば、足立政務官が今おっしゃったような体制というのは組めると思いますが、こういった体制の組み方でこの診療加算というものを取れるようにできるのかどうか、教えていただきたいと思います。
#21
○大臣政務官(足立信也君) 先ほどの地域貢献加算のことと、今輪番制のことがございました。私はどちらも大事だと思っております。
 そういう形で、地域連携夜間・休日診療料ということで点数もちゃんと付いておりますし、在宅当番医制はこれはもう既に六百四十三地区で行われております。こういうことも診療報酬の中で反映される部分だと思います。
 大事なことは、その病院に連絡している例えば何千人とかすべての方に対応するんではなくて、二、三のグループで対応しようとする場合等は、その方の情報を前もって伝えてあるとか、その患者さんにこの間はここに行くようにしてくださいねという情報も伝えてあると、そういうことがこの貢献加算においては大事なんだろうと思います。
#22
○梅村聡君 ただ、この評価を見てみますと、これ緊急時の対応体制や連絡先等を院内掲示、連絡先を記載した文書の交付、診察券への記載等ということが書かれておりますから、現実的には数千人の方に連絡先が知らされて、そして電話の転送等で二十四時間三百六十五日これやっぱり掛かってくるわけですよね。それで、例えば三千人、四千人の方にお教えして、過去にかかられた方もこれは全部その情報を知っておられるわけですから、そうしますと、一年に一回お一人の方が問い合わせても、一日十人ぐらいの方からは二十四時間三百六十五日これやっぱり掛かってくる、連絡が来るわけですよね。それを、あなたはかかりつけじゃないから駄目ですとか、あなたは一年前の方だから駄目ですとか、そういうことはやはり電話とか対応とかでは区別できないと思うわけですね。
 だから、現実的にこの対応策を取ると、実際問題としては二十四時間三百六十五日になるのではないかと思いますが、そういうことに実際なるんですけれども、その点に関してはいかがでしょうか。
#23
○大臣政務官(足立信也君) 実際問題と今おっしゃいましたけれども、それは例えば加算をした場合にレセプト上で査定されるかどうかということにかかわってくると思うんですね。全員に対応できているかどうかということは、恐らくそれは査定のしようがない、評価のしようがないことだと思うんです。後々で分かってくるということは、そういう連絡先やあるいは対応ができているということが、例えば先ほど申しましたように、準夜帯加算が実際上のレセプト上表れているというようなことでこの方はきちっとやられているんだろうなという評価になってきて、全員が全員それに対応していなければ認められないというようなものではない。
 そして、実際上、今全員から掛かってくる可能性があるのではないですかということをおっしゃいましたけれども、掛かってくる可能性としては私はそれは否定できないと、そう思います。しかし、その方々に全部対応しないと加算は一切駄目なのかというと、それはQアンドAでこれから示していきますけれども、運用上はそうではないと私は思っています。
#24
○梅村聡君 しかし、標榜していると、連絡が来たら必ず対応しないと私はいけないと思います。そうやってしまうとですね。
 少し私と政務官の一つの認識の違いが一点浮き彫りになったと思います。私は、もちろん昔の先生方は二十四時間三百六十五日対応しておられた、今はそうじゃないと。それも一つあるのかもしれませんが、今回のこの評価ということは何かというと、これは病院勤務医の負担につながる取組だということで取り組んでおられるわけなんですよね。
 そういうことから考えると、私、自分が勤めていた病院で実はすごく助かった例がありました。これは、病院のすぐ目の前の医師会館で一次救急をすべて開業医の先生が輪番を組んでいただいてやっていただいたと。そうすると我々二次救急だけに集中することができましたから、これ非常に有用な取組でした。大阪府の箕面市という町でありますけれども。
 そういうことから考えると、夜間に結果として二十四時間になるかもしれませんが対応されることよりも、むしろ輪番制であったり夜間休日診療所をきちっと機能させるということの方が私は重要度が高いと思っています。もちろんこれまでも評価をされていたとおっしゃられますが、現実的には、そこに参加をしていただけない先生方、もっと言えば医師会の活動も含めて、そこに来ていただけない先生方が増えてきていると、ここに私は問題点があると思っています。つまり、ここのこういった地域としての輪番制とか休日夜間診療所含めて、そういった公益活動にもう一度多くの医療機関の先生方が参加していただく、もっと言えば、医療コミュニティーというか、そういうものを今再構築することが私は一番最重要だと思っています。
 そういう意味から考えると、私は、この加算は、もちろん算定はこれから基準を決められるということですけれども、どうもお話を聞いていると、ただ個々の方が疲れるだけではないかと。それだったら、そのコミュニティーをもう一度再生させることにこの三点を使えば、私は非常に有用な取組ではないかと思っております。
 このことについては、私の最後の感想ですので、政務官からも見解を聞いて、私からの質問を終わりたいと思います。
#25
○大臣政務官(足立信也君) 小児科の医師不足ということが顕著になったときに、各地域で開業をされている小児科の方々が二次救急、三次救急をやられている病院の外来を使って初期救急を担当していたと、こういうことがありましたし、その評価もしております。これを今回は、小児科だけに限らず、あらゆる科で開業医さんがその病院の外来を利用して初期救急に対応するということを評価を新設をいたしました。そのことも大事だと、これもネットワークづくりの一つだと思います。先生のおっしゃるとおりだと思います。
#26
○梅村聡君 もう終わりますが、これ電話対応、すべて転送されて二十四時間対応する、やっぱり物すごく大変なことです。厚生労働省でも各部署に掛かってきた電話が全部役人の方に二十四時間三百六十五日転送されたらこれはもう大変なことになるわけで、そこは地域コミュニティーを、医療コミュニティーを壊さないような、そういったしっかりした取組をお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#27
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。友近聡朗君。
#28
○友近聡朗君 民主党・新緑風会・国民新・日本の友近聡朗でございます。
 今日は、先般バンクーバー・オリンピックも終わりましたけれども、スポーツの話題を中心に御質問をさせていただきたいと思います。最近の国会質問はラフプレーが続いておりますが、今日はフェアプレーで御質問をさせていただきたいと思います。
 あさっての十三日にはパラリンピックが開会いたします。私の祖父の話で恐縮でございますが、ちょうど幻のオリンピックと言われたロンドン・オリンピックのころ、水泳の選手でオリンピックに出られるか出られないかぐらいの選手だったと聞いております。残念ながら戦争で中止になりまして、オリンピックは開催されませんでしたけれども、その後、東京オリンピックが開催されて、テレビで祖父は観戦しながら、開会式とは対照的に閉会式の、テレビで見ていたという話を聞いたんですが、整然とした開会式とは逆で、閉会式には国旗が一斉にばっと入ってきて、そしてその後選手がばっと流れてスタジアムに入り込んできた、ああ、世界は一つなんだなというふうに改めて実感したという話を聞かせていただいたことがあります。フィギュアスケートで銅メダルを取った高橋選手も、五輪は人間のパワーが集結する舞台で、これだけ世界が一つになれるものはないというふうなコメントをされております。
 皆さんも、先般一喜一憂されて、歓喜を上げられたことだと思いますが、私も、八十歳、九十歳のおばあちゃんが涙しているのがとても印象的でありました。やはりスポーツにはドラマがあって、涙が出てくる、胸が熱くなる、アイデンティティー、地域、そして家族、日本、大きな可能性を秘めていて、私は大きな役割を果たすと思っております。私はスポーツは、極論を言えば、人を、そして生活を豊かにしてくれるものだというふうに思っております。
 そこで、仙谷大臣、そして川端大臣にお伺いしたいと思うんですが、六月をめどに政府の方で国民幸福度調査というのを実施されるというふうにお伺いしております。新たな指標、価値観も提案するというふうにお伺いしております。何をどう測っていくのか、これは現在調整中だと思いますけれども、是非その中にスポーツに関する指標も含めていただきたい。
 現在の検討状況について御説明をお願いいたします。
#29
○国務大臣(仙谷由人君) 鳩山新政権におきましては、生活に安心と真の豊かさを国民に取り戻すために、数値としての経済成長率や量的拡大だけを追い求めるのではなくして、生活者が本質的に求めていらっしゃる幸福度の向上、それを支える経済社会の向上を実現したいということで、そういうことを目標にしております。
 そして、国民の幸福度を表す新たな指標は、GDP統計に含まれない、人と人とのつながりや子育て環境などの要素、そしてスポーツ、芸術、文化というふうなものについての国民の感性といいましょうか、あるいはそういうもの全体を通じての国民の、主観的ではありますけれども、満足度といった広範な価値や価値観が反映をされる、そういう指標を作り、あるいは調査をしなければならないというふうに考えております。
 先般、スポーツもそうでありますが、ビートたけしというか、北野武さんがフランスで芸術文化勲章、何か最高の、コマンドールというらしいんでありますが、フランスで文化勲章を受章をされて、何かいろんなモニュメントといいますか、彼のモニュメントや絵や、それから、もちろん今度賞を受けられた映画のことも話題になっていましたが、そこで記者会見をされておって、記者会見というか記者さんに感想を聞かれて、彼一流の皮肉もあるんでしょうけれども、何というんですか、これを浅草の花やしきに飾っても日本ではそれほど評価されないというふうなことをおっしゃっているのを耳にしまして、ところがフランスでは大変それが、ある種クール・ジャパンなのか、日本人のある種の物のとらえ方に対する大きな評価になっているというふうに私は感じまして、やっぱりフランスというのはなかなかスポーツ、文化というふうなものを重視をされているんだなという感じをしました。
 現に、サルコジ大統領がサルコジ委員会というのを今つくられて、これは正式には経済パフォーマンス及び社会進歩の指標に関する委員会というんだそうでありますが、この委員会は、スティグリッツあるいはアルマティア・センですか、ノーベル経済学賞、世界中のノーベル経済学者なども集めて、あるいは社会学の専門家を集めて、GDP統計に表れない成長といいましょうか、あるいはこういうものを評価しなければならない、あるいはクオリティー・オブ・ライフというものも評価の指標に入ってこなければならない、あるいは持続可能な発展と環境ということも重要なんだと、こういうことが行われているようでありますので、そういう満足度調査といいましょうか幸福度調査というふうなものが、単なる物を生産することを中心にしたGDPと、それとは別に、やっぱりこういうものがこれから先進国、成熟社会で生きていく上で大変重要だなということなんだろうと思います。
 日本もそういう、要するに数値が上がればいいとかそういう時代が終わったと。数値も下がらないようにする、あるいは上がる方が望ましいわけでありますが、それだけではないと。要するに、居場所と出番のこの話だというふうに思います。
 私、この間、いろいろサービス化社会とかサービス産業というふうに言ってきたわけでありますが、はっと気が付いたのは、ついに例えばサッカーもプロフェッショナル、職業の一つになったと。ある種のこのサポーターの、今のJリーグのサポーターの皆さん方拝見していても、やっぱりサッカーを中心としたこのことに喜びを見出す方々というのは随分多いんだなと。
 昔、戦前はプロ野球も、あれ職業野球と言われた時代はほとんど、何というんですか、下位に置かれていたというか端っこに置かれていたようなスポーツ、スポーツというか仕事だったようでありますが、戦後、特に現時点でもプロ野球というのは立派な仕事、プロフェッショナルでありますし、それをめぐってこれだけ国民の多くが喜びを見出したり、あるいはこのことの話題で相当時間が費やされて、そのことによって人間関係が良くなるというような効果がある。
 現に、ちょっと一世代下がったところでは、もう今やプロ野球に並ぶほどのサッカーというものがなっていると。つまり、ヨーロッパで一度、バルセロナでサッカーを見たことあるんですが、このやっぱりサッカーに対する国民というか、それぞれの国民や民族の位置付け方というのはやっぱりすごいなと。
 これからは、やっぱりそういう時代が始まっているんだなと改めて思いますので、友近さんにはもう一生懸命そのことに邁進していただきたいと思います。
#30
○国務大臣(川端達夫君) 本当にスポーツを中心にいろんな観点から活動していただいている議員に心から敬意を表したいと思います。
 今お触れいただきましたけれども、スポーツは、競技スポーツに限らず身近なスポーツ含めて、少し汗を流すだけでもさわやかになるし、充実感があるし、そして仲間との連帯感も強まるしということで、非常に大きな効果、影響を与えておりまして、楽しさや喜びも含めて、体だけではなくて精神的なこと含めて大変重要な役割を果たしている、人格形成、社会秩序に対して役割を果たしていると私たちは認識をしております。
 加えて、今おっしゃいましたように、オリンピックなんかはその象徴的なビッグイベントとして、この前のフィギュアスケートの女子フリーの決勝のテレビの視聴率が四六・二%と驚異的な視聴率、そして、やはり国民的な関心があるかという内閣府の調査では、スポーツの国際大会への関心は、非常に関心がある四一・六、やや関心がある四五・一、合計八六・七というふうに非常に大きな国民的な関心事でもあります。
 そして、これはただ体を、自分がやるだけではなくて、これは観戦するということも含めての効果を持っているということであります。御指摘のように、新経済成長戦略の中で幸福度を評価しようという中で、私たちはそういう意味で、先生御指摘のように、スポーツは大変大きな効果を持つ、これは新たな指標をこれから作られるということでありますので、私たちの立場としては、これに積極的にそういう立場で参加をしてまいりたいというふうに思っております。
#31
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 先般、北京のメダリストの朝原選手とか為末選手とお話しする機会がありましたが、この幸福度ということに関して非常に高い関心を持っておられました。ですので、新しい指標を、新しい価値観を是非、仙谷大臣中心に提案していただきたいというふうに思います。
 仙谷大臣とは、徳島と愛媛で四国ダービーにサッカーの方ではなりますけれども、こちらの方は負けないように頑張ってまいりたいというふうに思います。
 私も先般、愛媛マラソン、東京マラソンを見習って市民マラソンに、一月の末に四十二・一九五キロ、初めて走りました。幸福度は感じられませんでしたけれども、満足感は感じられましたので、是非とも仙谷大臣を中心にこれ進めていただきたいなと思います。
 大臣、退席していただいて結構です。ありがとうございます。
 それでは次に、パラリンピックの話に少し触れさせていただきたいと思います。
 資料の一を御覧いただきたいんですが、五種目が開催されますアルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロン、アイススレッジホッケー、車いすカーリングもあります。ただ、二年前、北京オリンピックのときに、ナショナルトレーニングセンター、二年前にオープンしました、東京都の北区だと思いますが。パラリンピックの種目の方がこの施設を使えなかったというようなことが実際起こっていたというふうにお伺いしておりますが、この施設の利用について、JOCの副会長は可能な範囲で使用を認めているという報道もありましたけれども、現在どのような施設利用の段階になっているのか、文科省さんから御説明をお願いしたいと思います。
#32
○副大臣(鈴木寛君) お答えを申し上げます。
 まず、ナショナルトレーニングセンターでパラリンピックの選手が、北京パラリンピック競技大会の代表選手、水泳でございますが、競泳のプールを利用していただいております。
 文部科学省といたしましては、基本的に、競泳プール以外の施設についてもパラリンピックの選手が利用していただくことは構わないといいますか、可能であるというふうに認識をいたしておりまして、ただ、当然のことでございますが、いろいろな利用希望が重複する場合にはこれは調整をしていただくとか、一部、例えばオリンピック仕様のコートの、例えばバスケットとか、コートの材質とパラリンピックの車いすバスケットの材質が違いますので、この共用が可能かとか、そういう問題、課題というのはありますけれども、これはそれぞれの競技団体間で調整をいただければと思っておりますけれども、基本的には国の施設でありますので、是非パラリンピックの皆さんにも御活用をと思っております。
 それから、加えまして、今ナショナルトレーニングセンターの宿泊施設を増築をいたしておりまして、そこでパラリンピックの選手も利用可能なバリアフリー対応の宿泊室も新たに設置をする予定でございまして、ナショナルトレーニングセンターがより一層有効に利用されるように配慮をしてまいりたいというふうに思っております。
#33
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 ここにもやはり厚労省と文科省の省庁の縦割りの弊害が出てきていると思いますので、可能な範囲で使用を促進していただいて、次期のロンドン・オリンピック、二〇一二年まで余り時間ありませんので、一刻も早く実現していただきたいと思います。
 次に、メダルの報奨金のことについて少し触れさせていただきたいと思います。
 オリンピックの場合は、金メダルが三百万円、銀メダル二百万円、銅メダルが百万円、JOCの方から報奨金が出るというふうにお伺いしております。租税特別措置などでもこれは話題に上った話でありますが、パラリンピックについて一部報道で報奨金がないのではないかというような報道もされておりますけれども、実態を、山井政務官、お伺いさせていただきたいと思います。
#34
○大臣政務官(山井和則君) 友近委員にお答えを申し上げます。
 パラリンピックのメダリストの報奨金は、財団法人日本障害者スポーツ協会において、北京パラリンピックのメダリストから対象として平成二十一年に制度を創始したところでありまして、金メダルは百万円、銀メダルは七十万円、銅メダルは五十万円が支給されることとなっております。
 御存じのように、オリンピックは、金が三百万円、銀メダルが二百万円、銅メダルが百万円ということになっておりますが、この違いについてなんですが、この報奨金は、日本オリンピック委員会から支給されているオリンピックメダリストへの報奨金と同様に、パラリンピックにおいても、団体の独自財源、これは寄附金などでありますが、により賄っておりますので、この金額の違いというのは財源状況を勘案して設定したものと聞いております。
 政府としても、平野官房長官の答弁にもありますように、最大限応援をしていきたいということでありますが、この報奨金の額については企業などの寄附が原資となっておりますので、その意味では国民からの応援もこれからますます重要になってくるかと思います。
#35
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 フランスの法律の中では、障害者を対象としたスポーツを一般の利益というふうに位置付けて、スポーツ振興における一般的な原理というふうに収録されているというふうに聞いております。
 ただ、山井政務官、今おっしゃいましたように、団体の規模が違います。障害者スポーツ協会の規模が約十億円で、JOCのは約九十億円だとお伺いしておりますので、台所事情が違いますので一足飛びに同額にするというのは難しいと思いますけれども、ただ、この話が出たときに、パラリンピックの方からは、自分たちのメダルの報奨金よりも環境を整備する方に使ってほしいというような切実な声が出ていたというようなことも聞いておりますので、その点の観点からも取組をお願いできればなというふうに思っております。
   〔委員長退席、理事平野達男君着席〕
 それでは、平成二十二年度のスポーツ予算全体について少しお伺いしたいと思います。
 二百二十七億円ということで今年度のスポーツ予算が確保されておりますが、事業仕分で実はスポーツ予算が削られているというふうに思われている方が多いのではないかと思うんですが、私はめり張りを付けた予算内容になっているというふうに思いますが、その大枠について御説明をお願いいたします。
#36
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 事業仕分でスポーツ予算を縮減すべきということがあって、今回の政権はスポーツ予算を大幅に圧縮、縮減をしたのではないかというイメージが何となく蔓延をしておりますが、御指摘いただきましたように、全体のスポーツ予算は過去最高の二百二十七億円ということでやらせていただきましたが、行政刷新会議の事業仕分では、一部の事業について、スポーツ振興基金あるいはスポーツ振興くじ、これはtotoですね、の助成との関係を見直して、類似事業を整理すべきであるとの観点から、そういう対象事業について予算要求の縮減という評価を受けました。
 これを受けまして、あるいは文科省自体もいろんなホームページ等々で御意見を賜りましたのを踏まえて、そういう御指摘に伴う重複事業の圧縮、縮減、あるいは一部事業をtoto助成へ回すということを含めて、事業仕分の対象事業六十二億円については予算要求額から十五億円の縮減をして、この対象事業としては十五億円マイナスの四十七億円といたしましたが、その一方で、スポーツ振興を求める国民の幅広い御要望、それからアスリートあるいはスポーツ団体の御意見等々も踏まえまして、今御指摘いただきましたようにスポーツ予算は全体でめり張りを付けようということで、総額二百二十七億円、対前年度比二億円増を計上させていただきました。
 その中でも、先般オリンピックがございましたけれども、競技力向上関連予算ということで、やはりオリンピック等々の国際的競技を強くするという観点から、これは約二割増しの百六十三億円を計上しまして、とりわけ、競技スポーツを応援するというときに、そのスポーツの技術的なサポートだけではなくて、医学的見地あるいは栄養学的見地、使用する道具、器具等の工夫、開発、あるいは戦略的な問題等々にトータルでサポートできるというチーム「ニッポン」マルチ・サポート事業ということを平成二十一年度の六倍強の十八億八千万円というふうにいたしまして、まさにめり張りを付けた予算にさせていただきました。
 厳しい財政状況の中でありますけれども、今後ともに、先ほどからお触れいただきましたように、国民に夢と感動を与える、そして社会と経済に大きな効果をもたらして、加えて国際的な連帯感を醸成するスポーツの一層の振興のために必要な予算の確保に努めてまいりたいと思っております。
#37
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 スポーツ予算は過去最大になっているということではありますけれども、皆さんのお手元にあります資料の二を見ていただきたいんですが、一般会計九十二兆円、九十二万円の給与に例えますと、文科省の予算が約五万円です、そしてスポーツ関連予算約二百円、二百二十七円ということになっております。まさにスポーツ飲料一本分ぐらいの金額しかない。人口一億二千万人、一人当たりスポーツに対する予算というのは、すごく乱暴な議論かもしれませんけれども、約二百円しか払っていないというような考え方もできるかと思いますが、これを私いつもいろんな方に報告すると、えっ、それだけしか使っていないのかというような御意見をよくいただきます。
 文部科学大臣としてこのスポーツ予算、これを少ないと思われるか多いと思われるか、また増やそうと思われるか、御所見をお願いします。
#38
○国務大臣(川端達夫君) スポーツの大切さ、そして国際的なスポーツ予算の規模という部分でいいますと、いろんなデータがありまして、どこまでをスポーツ予算と見るかということでいうと、対GDP比で申し上げますと、そんなに並外れて非常に低いというわけではありませんが、平均にぎりぎりかなという感想を持っております。総額の問題と、それから使い方の問題があると思います。より効果的、効率的に使うということも配慮しながら、そういう役割を果たすために最大限またこれからも取り組んでまいりたいと思っております。
#39
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 大臣のおっしゃいますように、スポーツ予算というのは、国のところでいえば、大きく分けて国庫の部分が二百億ぐらい、totoの部分が百億ぐらい、そしてスポーツ振興基金のところは五億ぐらいあると思います。言ってみれば大きな財布が二つあるわけでありますけれども、一方でtotoの財源というのは、今年度、国際大会の積立てで十億ぐらい、そして複数年事業の助成財源で三十六億、そして繰越しで十億、約五十億円ぐらいがいわゆる普及の予算として確保されているということで、一方では国の方ではもうかつかつで、一方ではだぶついているというような状況が続いております。
   〔理事平野達男君退席、委員長着席〕
 この予算の使い方というのも是非整理していただきたいというふうに思いますが、その中で、totoの予算の使い方というのが今年度から一つ改善された点があるというふうにお伺いしておりますけれども、その御紹介をお願いできればというふうに思います。
#40
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 totoに関しましても、今までのいわゆる債務を払うということを含めて、そして売るくじの中身の工夫も含めてやっと配分ができるような状況になってきたという中であります。
 そういうことを踏まえまして、地域スポーツの施設整備に関しては、従来は屋外照明施設等の小規模な整備事業に限られておりまして、助成額も一件当たり二千万円を限度としておりました。しかし、地域スポーツの振興ということを含めて幅広いニーズがございますので、平成二十二年、今年度から新たに大規模改修も対象にすると。同時に、助成額も一件当たり一億円に引き上げるということになりまして、これはまだ応募していただいての審査でございますけれども、上限が二千万が一億円に、それから小規模な整備事業じゃなくて大規模改修もオーケーというふうに拡充をさせていただきました。
 さらに、施設整備以外も地域からいろんな要望がきめ細かくございました。例えば、人工芝生化の新設というのは、助成率四分の三を五分の四に、助成上限を二千二百五十万円を四千八百万円に、それから天然・人工芝生化の改設は、助成率これも四分の三でありますが、助成上限を二千二百五十万円を三千万円に、それから天然芝の維持管理費、これ新設いたしまして二百万円というふうに、芝グラウンドの維持管理に対する助成を新たにつくることと拡充をする。それから、地域のスポーツ大会等、スポーツ活動に対する助成の上限、都道府県、指定都市に関しては今まで四百六十六万六千円だったものを六百六十六万六千円、市町村に関しては三百万を四百三十三万三千円という増額ということも併せて行います。
 今後とも、totoで集められた浄財を、国民の皆様から幅広く御要望いただいていることに対して、貴重な財源の振興くじを使ってスポーツ振興には努めてまいりたいと思います。
#41
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 今、国体というのも、私はこれ自身を見直していかなければいけないというふうに思っていますが、もう二巡目に入っています。その意味では、施設等も大変古くなって修繕が必要な部分も出てきていると思いますので、助成の在り方についても絶えず見直しを行っていただきたいというふうに思います。
 それでは次に、日本体育協会の人事について少しお伺いしたいんですが、民間スポーツ振興費補助というのが文科省さんからされておりますが、JOCに二十六億円、そして日本体育協会に五億円、そして日本体育協会の会長さんが森元総理ということで、本日の新聞報道にも、森会長が来年の三月をめどに退任をされるということではありますが、今までのまだ任期は残っておりますが、スポーツの振興のための尽力されたことを敬意を私も表したいと思います。
 ただ、補助金を受けている関係団体の在り方も見直す必要があるというふうに思いますが、政治色を排して真に競技者のためになるような適任者が選ばれることが重要ではないかというふうに思っています。国から補助金を受けているスポーツ関係団体の会長人事、特に政治家でありますけれども、どうあるべきか、政府の見解の御説明をお願いします。
#42
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 公益法人における会長の選任は、一般論で申し上げますと、法人の人事というのはその当該法人の責任において自律的に実施されるべきものであり、そうされているというふうに思います。お尋ねの日本体育協会の会長、森元総理も大変幅広く御活躍をいただいて、大きな功績をしていただいていることは事実だというふうに思います。
 過去、戦後で見ますと国会議員経験者が五名。ざっと見ますと、津島元大蔵大臣、それから石井光次郎衆議院議長、河野謙三参議院議長、福永健司衆議院議長、そして森喜朗前総理という方がやっておられます。ほかには、知事さんあるいは市長さんを経験された方が二名、経済界出身者が二名、報道機関出身者が一名で、十名戦後いる中で五名が政治家、衆参の議員であったということは事実でありまして、半分政界出身者という実態であったことは事実でございます。
 しかし、これは同協会が寄附行為の規定に基づいて、先ほど申し上げましたように自律的に判断した結果でございますので、文部科学省がこの財団を所管するとはいえ、人事の中身についてはまさに当協会が自律的に責任を持ってお決めになられることであって、その見解はちょっと差し控えさせていただきたいと思います。
#43
○友近聡朗君 ありがとうございます。是非、フェアプレー、ノーサイドで人事の方も進めていただきたいというふうに思います。
 それでは、スポーツ立国戦略についてお伺いしたいと思います。
 昨日、このスポーツ立国戦略がキックオフされたというふうに思いますが、スポーツの意義を再定義していかなければいけないと私も鈴木副大臣と認識を共有しておりますが、今後、スポーツ立国戦略をどのようにまとめていかれるのか、またスポーツ基本法の提出時期、あるいはスポーツ庁、スポーツ省の設置も含めた今後の見通しについて御説明をお願いします。
#44
○副大臣(鈴木寛君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘のように、昨日からスポーツ立国戦略の策定に向けた作業を開始しております。昨日は陸上の朝原さん、ラグビーの、かつサッカー協会の理事でもいらっしゃいます平尾さん、そして野球の古田さんに来ていただいて、第一回目のヒアリングをいたしました。
 ヒアリングでも、スポーツの価値、まさにコアバリューというものをもう一回どう考えるのかという御議論でありますとか、これまでやや縦割りでありました、競技ごとでありましたものを各競技間の横のつながりというものをもっと重視をしていくべきではないか。あるいは、引退後の受皿、これは雇用の受皿、あるいはそうしたセカンドキャリアに向けた教育支援体制というものが必要ではないかと。また、そういうことをリードしていくためにもスポーツ庁の設置をやはりこの際すべきであるといったような、幅広くかつまた有意義な御意見をたくさんちょうだいをしたところでございます。
 ヒアリングはこれからも続けてまいりたいと思いますし、今文部科学省も現場に赴いていろいろな方々からの御意見を伺っているところでございますけれども、これまで委員御案内のように国が主導する時代というのがあって、そしてその後、企業あるいは学校といったものが担う時代がありましたが、経済環境の変化等々で、そうした行政も企業も、そして地域も、そしてスポーツ団体もまさに社会総ぐるみでスポーツを支えていくということが大事なステージに入ってきているというふうに思います。
 それから、やはりトップスポーツなのか地域スポーツなのかと、こういう二項対立で議論がされていたわけでありますが、そうではなくて、まさに地域スポーツとトップスポーツとが好循環をどうつくっていくのかということも大変大事だというふうに思っておりますし、スポーツ団体のガバナンスをもう一度見直していくということも大事だと思っております。
 その中で、総合型地域スポーツクラブというものの整備がこれまで行われてまいりました。数的に申し上げますと二千九百ぐらいまでできましたけれども、これからやっぱりその中身をもっと充実をしてまいらなければいけないと。つまりは、クラブマネジャーが置かれているのが六割でございます。それから、皆様方、相当いろいろとボランティアベースでスポーツ指導等々に当たっていただいて、これは大変有り難いことなわけでありますが、有給で、要するに多少なりとも対価をもらってスポーツ指導が行われているのは五〇%でありますので、やはりここをもっと充実をさせていかなければいけない。つまりは、会費であるとか財源の問題と人員、人材というものをどういうふうに充実をさせていくかということだと思います。
 その観点から、トップスポーツのセカンドキャリア、そのトップアスリートがセカンドキャリアはそうした総合型地域スポーツあるいはスポーツクラブのそういうネットワークに入っていただいて、そして地域スポーツを盛り上げていただくと。そういう方々がリーダーで入っていただきますと、人員の面でも、あるいはそうした会員の面でも非常に充実をしていくきっかけになると思います。
 先ほど新しい公共の議論がございましたが、もちろん、国の予算を確保していく、totoの予算を確保していくということに加えまして、子ども手当も創設をされるということになれば、まさに青少年のスポーツ育成を担う社会的意義の高い活動に対して、これこそまさに新しい公共でございますので、そうした民間、市民からの資金、寄附というものがスムーズにいくような、そうしたことも考えてまいりたいというふうに思っているところでございます。
#45
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 コアバリューの話、競技機関の横のつながり、セカンドキャリアのお話、私も緑の芝生のピッチから国会の赤じゅうたんにピッチが、セカンドキャリア変わりましたけれども、私は、学校体育そして企業スポーツに頼ってきた限界というのがもうとっくに見え始めているというふうに思っています。
 これ、川端大臣、ちょっと通告していないんですけれども、今、総合型スポーツクラブという言葉が出ました。総合型スポーツチームというふうには言わないと思うんですが、このクラブとチームの違いというのをどのように御認識されているか、御感想でも結構ですのでお願いします。
#46
○国務大臣(川端達夫君) かなり難しいお問いで、とんちんかんな答えになったらお許しください。
 スポーツ全体で申し上げますと、日本は非常に企業と学校スポーツが、いわゆる競技スポーツを含めて、非常に大きな役割を担ってきた、むしろ担い過ぎてきたのではないかと。そういう意味で、例えば企業がいろんな経済状況で、景気の状況で収益が悪化する、あるいは場合によっては企業が存続できなくなるということ等々で、そのスポーツ自体に非常に大きな影響を与えるというのは、何かこの前ジャンプ競技を見ておりましたときに、年代が非常に、大ベテランと超若手みたいなことで真ん中の人がいないのが、やはりいろんなそういう経済の影響が大きく影響したのかなというふうなことがありました。
 そういう意味で幅広く、先ほども鈴木さんがおっしゃいましたけど、幅広く国民がスポーツを共有するというのは、やはり地域に根差したものが基本にあって、そこの上に競技スポーツの選手の頂点がいると。だから、老いも若きも地域ではそのスポーツを楽しむ中で、両輪として一方あるんではないか。そういう部分で、クラブとチームというのはそういうものなのかなと。
 日本で、私のつたない認識でありますが、初めてクラブという形が全日本レベル、世界レベルに通用するような競技として大学、企業以外から出てきたのは、スイミングスクール、それから今は体操競技というのがはしりの方ではなかったかと。そこへ、大胆な構想で地域クラブというものに根差し、まさにフランチャイズドしたものに根差してやろうということを幅広くやられたのがJリーグの試みであり、今の努力だというふうに思います。
 そういう意味では、新しい形のスポーツの在り方、国際的に通用する、進展する形というのを、もちろん企業も大学も学校も含めての大きな、担っていただいていると同時に、そちらのクラブの在り方というのを提起をされ実践されてきたのがJリーグなのかなと私は認識しておりまして、そういう部分で、両方の良さを生かしながら大きなスポーツ進展していくのが非常に大事だというのが私の基本認識でありまして、クラブとチームとの違いを述べよという答えではないかもしれませんが、お許しください。
#47
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 答えはないと思うんですが、私、スポーツジャーナリストの二宮さん、よくお話しするんですが、チームというのは目的を達成すると解散してしまう。WBCもそうですし、オリンピックなんかもそうです。でも、クラブというのは家族ですのでずっと継続していくというふうに、時々解散する家族もありますけれども、基本的には解散しません。ずっとレガシー、遺産が引き継がれて、それで三十年、五十年と引き継がれていくのがクラブだというふうに思います。そして、クラブというのはいわゆるデパートで、いろんな種目があって、スポーツ活動、文化活動、そして身の丈に合ったレベルで、そこに行けば地域の憩いの場となってわくわくできて人に出会えるというのが私はクラブではないかなというふうに思っています。
 その意味で、JリーグというのはJリーグクラブという言い方をしている。当初、十クラブしかありませんでしたけれども、今それが今年三十七クラブまで増えました。皆さんの地域にも多分Jリーグのクラブが存在していると思いますので、地元に帰ったときはこのお話をしていただけると喜ばれるというふうに思います。
 それでは、二〇一八年、二〇二二年、実は日本がワールドカップを招致しているということを皆さん余り御存じないかと思うんですが、私も今日、襟元にバッジを付けてまいりましたが、このワールドカップの招致について、十二月にも閣議了解をしていただいていると思いますが、その後、政府の取組について御説明をお願いしたいと思います。
#48
○副大臣(鈴木寛君) お答えを申し上げます。
 今、クラブとチームのお話もございましたけれども、御承知のように二〇〇二年に日韓共催でワールドカップをしたところであります。今委員御指摘のように、二〇一八年、二〇二二年のワールドカップの招致につきまして、昨年十二月に閣議了解を行いまして、関係省庁の副大臣、政務官会議を設けて政府全体で支援をしているところでございます。私がその取りまとめをさせていただいているところでございます。
 二〇〇二年のときは、全国にサッカーの国際的な試合ができるそうした施設ができて、そしてそれがまさに遺産として我々の宝物として残ったわけであります。二〇一八年、二〇二二年に向けましては、じゃ何を造り何を後世に残していくのかということでございますけれども、まさに、たまたま二〇一九年にはラグビーのワールドカップの招致がこれは決定をいたしております。まさに、この二〇一〇年から二〇二〇年の十年間で、今まではハードが残ったけれども、これからはまさにクラブとあるいは人というものをつくり、そしてそれを後世に残していくと、そういうムーブメントにしていきたいというふうに考えているところでございまして、まさに総合型地域スポーツクラブの質と数というものを充実をさせていきたいと。そのことを通じて、まさに草の根からサポートされる招致活動ということは非常に大事だと。
 私は、昨年の十月に東京オリンピック、パラリンピックの最終決定のコペンハーゲンにも行ってまいりましたけれども、あのときの東京、四都市の中で非常にプランとしては出来が良かったけれども、その四都市の中で何が一番相対的に欠けていたかといいますと、やはりグラスルーツからの盛り上がりと、こういうことだったということでありまして、そこの盛り上がりというのは非常に大事にしていきたいわけでありますが、と同時に、やはり国のリーダーシップとそして地域の盛り上がりと、これをまさに好循環をつくっていくということを大事にしたいと思っておりまして、前回の大会の招致のときとは異なり、今回のワールドカップ招致委員会には川端大臣が特別顧問に、そして私自身も招致委員会の副委員長に就任をさせていただきまして、招致段階から文部科学省といたしましてもまさに国と地域とそしてサポーターと一緒になって取り組んでいきたいと、このように思っているところでございます。
 御承知のように、二〇一八年も二〇二二年も大変厳しい招致合戦にもう既に突入をいたしております。しかし、このタイミングを逃しますと二〇五〇年までになかなかもうチャンスが来づらいということでもございますので、何とか招致に向けて、先ほどの草の根からの機運、国民全体で、日本全体で招致をすると、そういった盛り上がりを大切にしながら、各界の皆さんと連携し、まさにオールジャパンで国内外における招致活動に全力で取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございますので、委員を始めといたしまして国会の皆様方にも是非とも御指導、御協力を賜りたいと、このように考えているところでございます。
#49
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 皆様のお手元にあります資料の三を見ていただきたいと思うんですが、これがワールドカップの招致スケジュールでありますが、その中ほどに小さな米マークで「決定方法の詳細(投票方法等)は未定」というふうに書いてあります。ここが大変重要なポイントでございまして、オリンピックのときは、皆さん先般記憶に新しいとおり、過半数に足りなかったらどんどん削られていく方法でしたけれども、まだ投票方法が決まっていません。オリンピックの理事は百八人で、FIFAの理事は二十四人です。これが候補地が多くなればなるほど票が分散しますので、日本に大いに可能性があるということも併せて御紹介させていただけたらというふうに思います。
 それでは、資料の四を見ていただきたいんですが、中長距離フェリー航路の一覧でありますが、この資料も若干スポーツに実は関連がありまして、瀬戸内海のところに航路が集中しているのが見て取れると思います。実はこの瀬戸内海を練習場所にして、日本のボート競技の第一人者、愛媛県の武田大作選手というのは毎日フェリーと競争をしながら練習をしているんです。これは笑い話じゃなくて本当の話なんでございますが。
 そして、次の資料五を見ていただきたいんですが、フェリー航路の輸送量の対前年度比の推移でありますが、全国規模でもずっと下がり続けている。二十一年の九月にぴょこっと出ていますが、それはシルバーウイークのために少し上がっているということですが。その下が四国の統計になります。二十年の九月ごろに深夜トラック割引が始まって、二十一年の三月ごろ高速千円、そして二十一年の八月にはマイナス五〇%まで落ち込みました。
 高速道路の休日千円の上限というのは観光面などで一定の効果は、前原大臣、あったんだと思います。例えば愛媛と中国地方を結ぶフェリー航路などでは、平成二十年の六十八万人から二十一年には四十四万人まで減少して、航路の廃止とか減便というのが相次いでおります。まして、架橋と競合するフェリーの航路では、旅客が二、三割減りまして、車両で二割から五割も減っている。高速バスやJRに与える影響も大きいというふうに聞いております。
 私はこの大きな要因に日本の交通体系のグランドデザインがなかったということが一因があるのではないかなというふうに思っておりますけれども、そのグランドデザインについて今後どのように位置付けていこうと考えているのか、お伺いさせていただきたいと思います。
#50
○国務大臣(前原誠司君) 少し長いレンジで見れば、高速道路が整備されてきた、あるいは、先ほど委員が御指摘のように、フェリーの航路というのは瀬戸内海がかなり集中をしておりますけれども、本四架橋三本できたということで、フェリーを取り巻く経営環境は極めて厳しくなってきていると。それにプラスして、一昨年秋のリーマン・ショック以降の景気の低迷と、そして前政権でありましたけれども、休日、土日、ETC千円、あるいは夜間の割引などによってかなり厳しい状況になってきているというのは事実でございます。
 ただ、これから環境の問題とか、あるいは車の運転ができない高齢者の比率が増えていくということを考えれば、今委員の御指摘のようなこの内航フェリー含めた公共交通機関の維持というのは極めて大事な観点だと思っております。
 現在、平成二十三年度の通常国会提出に向けて交通基本法の議論を辻元副大臣中心にやっていただいておりまして、今まで八回この議論をさせていただきまして、いろんなヒアリングを含めてやらせていただきました。
 現在、こういった交通機関への予算が、この御議論いただいている予算では百九十三億円でございますけれども、交通基本法、移動権というものを確保するということを前提に、やはりこういった予算も含めて見直していかなくてはいけないし、フェリーというのはこれからも大事な輸送機関であるという認識で施策を進めていきたいと、このように考えております。
#51
○友近聡朗君 では、海からちょっと川に上りまして、ダムの検証の話についてお伺いしたいと思います。
#52
○委員長(簗瀬進君) 友近君、時間が来ておりますので、まとめてください。
#53
○友近聡朗君 では、まとめますけれども、山鳥坂ダムの検証もしておりますが、生活再建に向けた支援、そして地域振興の早期の実現を是非お願いしたいと思います。(発言する者あり)
#54
○委員長(簗瀬進君) いや、答弁しないでください。今、いいですね。──答弁、はい。
#55
○国務大臣(前原誠司君) 委員の御地元の山鳥坂ダムも検証対象に入っておりまして、今年の夏ごろに中間取りまとめを治水の有識者会議でまとめていただくことになっております。これを前提としてどのような治水をしていくのかということを議論していきたいと思いますけれども、委員も特別委員になられて御努力をされております。地域の方々には大変御迷惑掛けておりますので、生活再建も含めてしっかりとした対応策を考えていきたいと、このように考えております。
#56
○委員長(簗瀬進君) 以上で梅村聡君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#57
○委員長(簗瀬進君) 次に、島尻安伊子君の質疑を行います。島尻安伊子君。
#58
○島尻安伊子君 島尻安伊子でございます。
 冒頭、是非一度この場で質問してみたいなというふうな思いがありまして、菅大臣、御答弁をお願いしたいんですけれども。たしか、民主党、一番最初にできたとき、二〇一〇年までの時限政党ということでおつくりになったんではないかというふうに思うんですが、覚えていらっしゃいますか。
#59
○国務大臣(菅直人君) 島尻さんにはかつて民主党の同志として活躍をされ、私も市議選などでも応援に伺ったので、よく民主党のことは御存じだと思います。
 一九九六年に旧民主党を立ち上げたときに、当時、現総理の鳩山さんと私が二人の代表制ということでスタートしたわけですが、そのとき、鳩山当時の二人代表の代表の方から十年の時限政党という、そういう考え方が出されたことは記憶しております。
 ただ、党として正式に決めたということではなくて、代表のお一人がそういう考え方を持っておられたという意味ではそのことを覚えております。
#60
○島尻安伊子君 何度か変わられてということをおっしゃるかなと思ったんですけど、もう今年が二〇一〇年でございまして、そのときの立党の精神からすればいわゆる賞味期限は今年なのかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#61
○国務大臣(菅直人君) 今申し上げたように、旧民主党ができたのは一九九六年。つまりは、当時、覚えておられるかどうか分かりませんが、自社さ政権になって、その中で初めての小選挙区選挙が行われる前にいろいろな形の再編の動きが加速をしたわけですけれども、当時は自民党と新進党がもう既にできておりまして、第三極として旧民主党が誕生したわけです。そして、一九九八年には、新進党が解散をされた中で改めてそれぞれのグループが参加をして現在の民主党になりました。ですから、法律的には旧民主党は、ある意味では今の民主党にいろんなグループと一緒に元々の党を解散して参加をした形になっております。二〇〇三年には自由党と合併をしました。これは吸収の形での合併であります。
 賞味期限が切れた切れないというのは、政治的に言われるのは御自由でありますけれども、やはり進化をし、拡大をし、強化をされ、そして旧民主党時代からいた私や多分鳩山総理の立場からいえば、その九六年の結党からいえば、十三年の経過の中で政権というものを獲得できたと。九八年の今の民主党からいえば、十一年目にして政権担当ができたと。これからだと思っております。賞味期限ではなくて、これからが本当の勝負だと思っています。
#62
○島尻安伊子君 るる御説明いただきましたけれども、といいますのも、ちょっと新聞記事がありまして、当時でき上がったときの御自分が書いた新聞記事を出されて、毎日新聞だったんですけれども、この記者は明らかに民主党に対するエールだったというふうに思うんですけれども、ちょっと、午後になりますが、私ももちろん普天間の関連の質問をさせていただきますけれども、そういった意味でいろいろと各方面のエールというのはあると思うんですね。それがやっぱり信頼関係ということだというふうに思いますので、そういう信頼関係ということもテーマにしつつ、今日は質問させていただきたいというふうに思います。
 それでは、質問に移っていきたいというふうに思います。前原大臣にお聞きをしたいというふうに思います。沖縄振興計画について質問させていただきます。
 まず、この沖縄振興計画ですが、現行は二〇一一年で期限が切れるということはもう御案内のとおりなんですけれども、大臣の御発言で、基本方針は十年、二十年耐え得るものでなければならないが、それを基にした今後の計画はもう少し短く、そして五年にすべきという、五年という具体的な御発言があったようでございますけれども、この沖縄振興計画の延長と、それからこの期間について大臣の御所見をお伺いしたいというふうに思います。
#63
○国務大臣(前原誠司君) 今委員がおっしゃったように、沖縄振興計画は現行の計画は二〇一一年で切れます。先般も沖縄に土日使って訪問させていただきまして、様々なこの計画の中身のレビューを含めて視察をさせていただきました。今年が主にやっぱりレビューの年になって、そして沖縄県とも御相談をしながら、もし今の計画の更に次の計画を作るとすれば来年がその立案の年になるんではないかと、このように思っております。
 まだどのようなものにするかということを正式に決めたわけではございませんが、私の、沖縄担当大臣としての思いとしては、沖縄の持続的な経済成長というものをしっかりと考えていくのには、やはり十年、二十年、三十年という大きな目標の中でどういう施策をやっていくのかと、今までの反省も含めてですね、大きな方向性を決めていくと同時に、やはりお金を使ってやっていく以上は十年ではちょっと長過ぎるなと、検証していくためにはやはり五年ぐらいのタームで、しっかりとその振興計画の中身とそれに予算を付けた場合の検証がしっかりできるとすればやはり五年ぐらいかなと、こういう思いを持ってお話をしたことでございます。
 いずれにしましても、沖縄県と相談をしながら、まず今年はしっかりと今の振興計画の、あと二年でありますけれども、レビューをしていきたいと、このように考えております。
#64
○島尻安伊子君 沖縄担当大臣として、今の御答弁の中で、沖縄のために何ができるかということを真剣に考えていただいているんだとは思うんですけれども、うがった見方をしますと、この五年という、その検証という言葉が必ずしも前向きに聞こえないこともあるわけでございまして、その辺のところをいま一度しっかりと御答弁いただければというふうに思うんですが。
#65
○国務大臣(前原誠司君) いい御提案だと思います。
 私は前向きなつもりで、むしろ短くして、そしてしっかりと検証する中で時宜を得た振興計画、またその中身を作っていくべきだという意味で、十年は長過ぎて五年の方がいいんではないかという御提案をしたわけでありますが、今委員が御指摘のような御心配があるとすれば、それは逆の意味で申し上げているわけであって、そういう意味で前向きな意味としてとらえていろんな御意見をいただければ有り難いと、このように考えております。
#66
○島尻安伊子君 次の立案、来年、立案の時期だというふうなことを今御発言いただいたわけですけれども、新たな振興計画の中で大臣はもう既に、沖縄の文化、芸能、自然を生かした観光産業を強固な地場産業にというような御発言がございまして、これまでのものプラスアルファ、こういうところに沖縄らしさを見出していらっしゃるのかなというふうにも思います。
 一方、これまで沖縄というところへは高率補助による社会資本整備というものがございました。その必要性について改めてどう御認識されているかということをお聞きしたいんですけれども、また同時に、まだ残された必要な社会資本整備というのは何だというふうに思われますでしょうか。
#67
○国務大臣(前原誠司君) 先般、沖縄に伺ったときに私が見させていただいたのは、まず、うるま市のIT津梁パーク、あとは特別自由貿易地域、そして沖縄アクターズスクール、それから国立劇場おきなわ、ここに土曜日には行かせていただきました。
 ITについては、かなりうまくいっているという御説明もありましたし、うまくいっていると私も思います。ただ、一万六千人余りの雇用者の中でコールセンター、コールセンターが悪いとは申し上げません、これがしっかりとした雇用が生まれているというのも事実でございますのでこれを否定するつもりはありませんけれども、一万六千のIT関連と言われる中で一万人以上がコールセンターで従事されている方々で、お話を伺いますと極めて給料は低いと、こういうことでございました。
 そういう意味では、もちろんITもこれからしっかりと伸ばしていかなくてはいけませんけれども、沖縄の文化、伝統、自然を生かした観光、特にインバウンドをこれから増やしていき、また私は、沖縄も含めて滞在日数をプラスワンということを考えていくと、やはり沖縄の伝統文化というものを広く知らしめるような取組というものをしていかないといけないと、このように思っております。
 特に、私は関心持ちましたのは組踊、あれをやはり現代風にアレンジをされる努力をされている方々もおられますし、また立派な国立劇場ができたわけですので、あれをやはり目いっぱい活用していくという中で、沖縄訪問の目的に沖縄の伝統文化に触れるということをうまく地元の方々と連携をしながらやっていくということが大事なんだろうと。やはり、訪問していただくにはコンテンツ、中身がないといけませんので、そういったものの取組を併せてやっていくということが必要だと思います。
 高率補助についてのお話がございましたけれども、これには私、プラスマイナス両面あるなと思っております。つまりは、高率補助になりますと地元負担が少ないということになれば、地元の腹が痛みにくいということもありますので、本当に必要かどうかではなくて、これだけ補助してもらうんだったらとにかくやってもらおうかというような面もなきにしもあらずというふうに思っております。
 ただ、沖縄の今まで置かれてきた特別な歴史的な背景、そして日本の米軍基地の七五%の施設・区域が置かれていて、沖縄本島は二〇%も基地によって占められているということを考えれば、やはり何らかの他の地域と違う日本政府としての施策があってもしかるべきだと思っております。
 必要なハード整備ということでおっしゃりましたけれども、それは個々の必要なハード整備があると思いますけれども、一番力を入れていきたいと思っているのは、那覇空港の二本目の滑走路、これは是非造っていきたいと、このように考えております。
#68
○島尻安伊子君 ずばりお聞きしますけれども、普天間代替施設の移転が今問題になっているわけでありますけれども、私としてはあれはもう返ってくるんだというふうに確信をするんですが、その後の、返還後の跡地利用、これは大臣の頭の中に入っておられますか。
#69
○国務大臣(前原誠司君) 普天間飛行場の返還、また代替地の検討については、今、平野官房長官のところで取り組まれているところであります。
 私も先般沖縄に伺って申し上げたのは、やはり最低でも、普天間飛行場というのは前のラムズフェルド・アメリカ国防長官いわく、世界一危険な飛行場ということが言われておりますし、私は自社さ政権のときに、私、さきがけで御主人とも連携をしながら普天間の飛行場の返還というものを一生懸命に取り組んできた経緯もあります。何とか危険除去をしたいということがまず第一の目的でございまして、それを一つ大きなポイントとして考えていきたいと考えております。そして、どのような結論になるかによって、その後、仮に跡地利用という問題が起きたときには、沖縄担当大臣として地元の方々との御相談の中でしっかりと取り組んでいきたいと、このように考えております。
#70
○島尻安伊子君 今、仮にというふうにおっしゃいましたけれども、仮にというその言葉が出てくる真意がよく分からないんですが、もう一度お聞かせいただけませんでしょうか。
#71
○国務大臣(前原誠司君) まずは普天間飛行場の危険除去というものを行うことが大変大事だということを申し上げているわけであります。
 現在、普天間飛行場の代替施設については平野官房長官のところで三党でしっかりと案をまとめておられるところでございますので、それを受けて我々としては対応させていただきたいと考えております。
#72
○島尻安伊子君 危険除去というふうにおっしゃいますが、危険除去というのは、じゃ一体どういう状況を示されているんでしょうか。
#73
○国務大臣(前原誠司君) 普天間飛行場というのは海兵隊の基地でありますし、ヘリが常駐をしている。今、イラク、アフガニスタンに行っていて減ってはおりますけれども、しかし常駐をしていて、あの上空で旋回をしていると。
 沖縄の国際大学の、墜落事故というのがありまして、私もあの直後に沖縄に行って、危機一髪というか、落ちたところが幸いこの大学の校舎の本当に横の、それと塀の間に落ちていたので不幸中の幸いで被害はそれほど大きなものではなかった、特に人的被害がなかったのは不幸中の幸いでございました。
 そういう意味では、やはりいつヘリが旋回中に落ちるかどうか分からないということで、しかも宜野湾市の三分の一、ど真ん中、逆に言えばあの基地の周りに市街地ができていったということでございますけれども、あの周りには学校もございますし、そういう意味ではやはりヘリの離発着というものが危険と隣り合わせだと、これを除去しなきゃいけないというのが私の真意でございます。
#74
○島尻安伊子君 よく分かるんですけど、ということは危険除去イコール普天間の基地がなくなるという意味だと思うんですね。ということは、仮にという言葉はないと思うんですが、撤回していただけませんでしょうか。
#75
○国務大臣(前原誠司君) 今、平野官房長官の下で与党三党で普天間飛行場の代替地についての議論がなされておりますので、その結論を待ってということでありまして、今予断を持って私から申し上げることではないと思っております。
#76
○島尻安伊子君 ですから、仮にという言葉を撤回していただきたいというふうに思うんですが。今、平野官房長官の下でというふうな、何度もそのお話があったんですけれども、官房長官、普天間の危険除去ということで、危険除去イコールなくなるというような認識でいいわけですよね。
#77
○国務大臣(平野博文君) 究極の姿としてはそのとおりだと私は思います。そのために、そのために今最大限の努力をすべく検討委員会で代替基地を、場所を今検討をいたしているところであります。それは、すべてあしたからゼロになると、こういうことが一番好ましいわけですが、その目的のためにやろうと、こういうことで検討しているところでございます。
#78
○島尻安伊子君 おかしいですね。沖縄県民に約束をなさったのは現政権じゃないですか。それを究極の姿になったならそうだというふうに言うということは、そうじゃない場合もあるわけですね。
#79
○国務大臣(平野博文君) 今私の立場で申し上げますことは、先ほど前原大臣が言われましたが、沖縄県民の皆さんの危険性の除去と負担の軽減を何としても実現をしなきゃならないと。過去の経過も当然あるわけですから、そのことを前提に今しかるべき場所、代替の施設等がないかということを今検討していると、こういうことであります。
#80
○島尻安伊子君 普天間はちょっと午後に集中しようかなと思ったんですが、もうやはり今この場できちんとしなければいけないというふうに思うんですが、前原大臣、さっきのやっぱり仮にという言葉、撤回していただきたいと思います。
#81
○国務大臣(前原誠司君) 今から十三年、十四年前だったと思いますが、私がさきがけの沖縄問題の担当者として、自民党が中山太郎先生、そして自社さでワシントンに行ったときのことを今でもよく覚えておりますけれども、社民党は井上一成先生という大阪出身の方でございました。(発言する者あり)ちょっとうるさいです。
#82
○委員長(簗瀬進君) 答弁続けてください。
#83
○国務大臣(前原誠司君) それでですね……(発言する者あり)
#84
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
#85
○国務大臣(前原誠司君) それで、私、今でも覚えていますのは、ペンタゴンのある会議室で三党で、そのときは国防次官補代理だったキャンベル、今は国務次官補でありますけれども、カート・キャンベル氏と話をしたときに、初めて普天間飛行場の返還について与党で言及したのは私と井上一成さんなんです。そのときに自民党の方々はどういうことをおっしゃったかというと、これは与党の共通のテーマではないと、与党ですり合わせたことじゃないということをおっしゃいました。
 私、何が申し上げたいのかというと、私自身が普天間飛行場の返還に後ろ向きということはありません。私は自分自身が井上一成先生と含めて、沖縄から、とにかく一番大事なことは普天間飛行場の返還、危険性の除去を何とかしてほしいということを言われて、ずっとこの問題については取り組み、SACOについても私はコミットメントをしてまいりました。
 そして、繰り返しになりますけれども、先ほど、平野官房長官の下で今様々な観点から連立与党との話合いの中で普天間飛行場の代替地に対する検討を行っておられるわけでありまして、五月末までに結論を得るということでその話合いが進められているところでございます。
 そういう意味では、普天間飛行場の危険の除去というものをとにかくやるんだという思いで三党でしっかりと議論をされていると思いますので、その結果を受けて、そして、その後のことについては沖縄担当大臣として取り組むことがあればしっかりとやっていきたいと、そのことを申し上げているわけであります。
#86
○島尻安伊子君 いろんな過去のことを今御説明いただいたわけでございますけれども、結局、その思いとか目指すものとか、それはいいんですよ。それはもう志高く持っていただくことはいいんですけれども、でも、現政権として政権を担当している皆さんでありますから、この辺のことはきちんと責任がある立場だということをやはり御認識いただかないといけないというふうに思うんです。やっぱり、大臣としての発言というのが大変に重いんだということを認識していただかないといけないと思います。
 ですから、だからこそ、大臣の今おっしゃった仮に返ってきたとしたらという、たらればの話ではなくて、大臣としてのやっぱり重いお立場におられるんですから、その辺はきちんとしていただけませんでしょうか。
#87
○国務大臣(前原誠司君) 大臣としての立場ですから、今様々な検討が加えられているということで、まずは普天間飛行場の危険性の除去が何よりも大事だということで申し上げているわけであります。
#88
○島尻安伊子君 じゃ、もう一度お聞きしたいんですけれども、じゃ、仮にというさっきの言葉、お言葉なんですけれども、もう撤回するお気持ちはないということですか。
#89
○国務大臣(前原誠司君) 繰り返しの答弁になって恐縮でありますが、とにかく普天間飛行場の危険性の除去というものが何よりも大切だということで今まで取り組んできたわけです。そして、その危険性の除去を、取り除くために与党三党で知恵を絞って、今、平野官房長官の下で検討されているわけでありますので、それを受けて、どういう結論になるかということを受けて我々としては対処していくということであります。(発言する者あり)
#90
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#91
○島尻安伊子君 私も百三十八万県民が後ろにいるというふうに思っております。
 県民の総意として、やはり、もう御案内のとおりなんですけれども、もう日に日にこの危険性の除去、普天間の基地が戻ってくるという期待は高まっているというのはもう御存じのとおりだと思うんですけれども。
 そのときに、午後にきちんとお話ししたいと思うんですけれども、そもそも、そもそも政権交代をするときに民主党さんがおっしゃったこと、そのことというのはお忘れになってはいないと思うんですね。なので、もうとにかく、繰り返しになって申し訳ありませんけれども、この仮にということが出てくること自体、私には信じられない。いかがでしょうか。
#92
○国務大臣(前原誠司君) 今いろんな案が政府・与党の中で考えられているわけであります。
 委員も御承知のとおり、沖縄県民の負担の軽減、特に普天間飛行場というのは世界で一番危ない基地だと言われている中で、その危険の除去というものをしっかりやっていくと。
 他方で、なぜ、じゃ沖縄に基地を今置かせてもらっているのかといえば、日米安保条約に基づいて日本の安全保障というものをしっかり担保していかなくてはいけないということでありまして、そのトータルの議論の中でどういう結論が出るかということの中で、今私は大事なことは普天間飛行場の危険性の除去だということを申し上げているわけであります。
#93
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#94
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後二時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時一分休憩
     ─────・─────
   午後二時開会
#95
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十二年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。島尻安伊子君。
#96
○島尻安伊子君 引き続き質問をさせていただきたいと思います。
 ちょっと、午前中に引き続きなものですから、やはり納得がいかない前原大臣のお言葉だったんですけれども、もう一度聞かせていただきたいんですが、仮にという言葉、仮に普天間飛行場が閉鎖されたらあるいはなくなったらということ、この仮にということ、改めてこれを撤回するお気持ちはおありですか。
#97
○国務大臣(前原誠司君) 私が申し上げた趣旨は、普天間飛行場が返還されたときには、その際には嘉手納以南の跡地利用に取り組む必要があると、そういうことを述べたものでございます。
#98
○島尻安伊子君 といいますのは、地元もそうなんですけど、前原大臣そして平野官房長官、もう普天間はそのままあっても仕方ないんじゃないかというふうに思っていませんか。
#99
○国務大臣(平野博文君) 決してそういう気持ちではなく、普天間に端を発したこの一連の事件、事故から、安全性、危険性を除去する、負担を軽減する、このことに端を発しているわけですから、しっかりとこの問題は取り組んでいきたいと思っています。
#100
○国務大臣(前原誠司君) 今、平野官房長官が御答弁されたように、平野官房長官のところで与党三党で普天間飛行場の危険の除去のために御尽力されているところであります。その中で、その結論で普天間飛行場が返還されるということになった暁には、しっかりと跡地利用についても沖縄担当大臣として努力をさせていただきたいと、このように考えております。
#101
○島尻安伊子君 今も暁にはとかということをまたおっしゃるわけですよね。ですから、これが、その方針というのがここで明らかに分かるんじゃないかというふうに思うんですよ。だから、先ほどから言っているように、大臣の発言というのはとっても重みがあるものなんですよ、いかがですか。
#102
○国務大臣(前原誠司君) 重みがあるからこう申し上げているわけであります。
 いずれにいたしましても、平野官房長官の下で与党三党で今普天間飛行場の危険除去のために一生懸命作業をされておりますので、それをしっかり支えていきたいと、このように考えております。
#103
○島尻安伊子君 いや、ですから、というんであれば、先ほどの仮にというお言葉あるいは暁にというような、イフ、何というんでしょうか、そういうことは本当にばかにされたような感じもするんですけど、いかがですか。
#104
○国務大臣(前原誠司君) 先ほど経緯を申し上げたように、私はこの問題については人一倍思い入れを持ってやってきたと思っております。そういう意味では、ばかにするつもりなんて全くございません。普天間が返還されたときには、その際には嘉手納以南の跡地利用に取り組む必要がある旨を述べたものでございます。
#105
○島尻安伊子君 沖縄大臣、担当大臣ですよね、本当にこれいいんですか。いかがですか。本当に撤回されないということですね、ということは。
#106
○国務大臣(前原誠司君) 私が申し上げた趣旨は、普天間が返還されたときには、その際には嘉手納以南の跡地利用に取り組む必要がある旨を述べたものでございます。
#107
○島尻安伊子君 ですから、撤回する意思はないとはっきり答えていただけませんでしょうか。
#108
○国務大臣(前原誠司君) 何度も同じ答えになって恐縮でございますが、普天間が返還されたときには、その際には嘉手納以南の跡地利用に取り組む必要がある旨を述べたものでございます。
#109
○島尻安伊子君 じゃ、そのときにはというふうにおっしゃいますけど、これまでの流れの中で、いわゆる2プラス2の合意があって、ロードマップがあって、そしてグアム協定、いろいろ順番を経て来ているわけであって、そもそも普天間の危険除去というのは大前提なんですよ。なくなる、危険除去というのは大前提、これはもうあるべき姿なんですよね。
 なのに、どうして仮にという言葉が出てきて、それ、間違った、あるいは口を滑らせた、いろいろな表現はあるかもしれませんけれども、なぜじゃ撤回なさらないんでしょうか。
#110
○国務大臣(前原誠司君) 繰り返しになって恐縮でありますが、普天間が返還されたときには、その際には跡地利用を取り組む必要があると、こういうことを述べたものでございます。
#111
○島尻安伊子君 では、お聞きしたいんですけれども、普天間が移設されますね、普天間の基地というものが移設されたときに、普天間基地というもの、今物理的にあるもの、これはそのまま宜野湾市に残るということはあり得ることでしょうか。
#112
○国務大臣(前原誠司君) 現在、平野官房長官の下で普天間の危険除去に向けて与党三党で誠心誠意努力されているところでございますので、私はそのことについての発言は控えたいと思います。
#113
○島尻安伊子君 官房長官、いかがですか。
#114
○国務大臣(平野博文君) 日米のロードマップにのっとってやっているわけでありまして、私の今の三党での立場で申し上げますと、まずは危険性の除去、沖縄県民の皆さんの負担を軽減するために、普天間の基地の代替施設が、あるいは場所がどこにあるのか、このことを検討しているわけであります。
#115
○島尻安伊子君 ちょっと変えてお聞きしたいんですけれども、よく皆さんは沖縄の県民の気持ち等とおっしゃいますよね。今日のお昼のニュースにも出ましたけれども、県議会の面々が今日上がってこられて、県議会で意見書が採択されたということで、県外、国外を求めるということで、それはもう御案内のとおりだと思います。陳情ということで面会をさせてほしいということを申入れをしているというふうに思うんですけれども、今朝、北澤防衛大臣、朝伺いましたけれども、何か私といたしましては、日々沖縄の皆さんの声を大事にするとか気持ちを大事にするとかおっしゃっている割にはあの状況、ちょっとおかしいというふうに思いました。
 何かといいますと、もう大臣、心の中でお分かりになっているというふうに思いますけれども、委員会室の前でエレベーターから大臣が出てくるところを待ち伏せをして、立ったままでその意見書をお渡しする。それに対して二言三言大臣からいろんなお答えといいますか、ぼそぼそと言われた。これが本当に大臣の陳情に対する態度といいますか、そういうものなんでしょうか。
#116
○国務大臣(北澤俊美君) どの程度承知の上でお話しになっているのか分かりませんが、防衛省と県議会の皆さんとの間で時間調整をしっかりやって、私はできれば大臣室でお会いしたいと、こう言ったら、沖縄の皆さんがその時間帯は駄目だと、エレベーターの前ででもいい、そういうことでお話を承ったわけでありまして、もう少し正確に物事を判断した上で質問してほしい。
#117
○島尻安伊子君 いや、それは大臣の姿勢の問題じゃないですか。それでいいと思ったんですか。それでいいと思ったんですか。
#118
○国務大臣(北澤俊美君) 昨日から急なお話で、間へ立つ議員さんもおる中できちんとそういう話をしたわけで、島尻委員が沖縄の議員の皆さん方とお話をして、何か不都合があってお怒りになるのなら分かりますけれども、何か不都合があったんでしょうか。
#119
○島尻安伊子君 そういう言い方というのは本当に腹が立ちます。
 それで不都合があるのかではなくて、じゃ、大臣はそれでよかったわけですね。
 じゃ、官房長官、この陳情、官房長官はお受けになりますか。
#120
○国務大臣(平野博文君) 昨日から沖縄の県議会の方々が申入れをしに官邸に来られると、こういうことを聞きました。それで、私は、今朝の会見でも、できればお会いをしたいと、こういうことを申し上げて、今時間を調整をしている。ずっとこの委員会に出席しているものですから、委員会を抜けて会うわけにはまいらないものですから、そういう調整を今させていただいている。できればお会いしたいと、こういう気持ちでございます。
#121
○島尻安伊子君 いや、朝早くても夜遅くてもお時間をいただければというふうに思うわけであります。
 聞いたら、官房長官はお会いにならない、対応者は内閣官房副長官の瀧野さんだと。何で、いわゆる政治的な、そしてトップの官房長官が会っていただけないんですか。今まで沖縄の声を大事にするというのをずっと言ってきたわけですよね。それと、言っていることとやっていることが違うじゃないですか。
#122
○国務大臣(平野博文君) 昼からでないと駄目だということを先方から言われたものですから、それで私は、五時近くまで委員会におりますから、それ以降だったら結構ですと、こういうことを申し上げたわけでございます。
#123
○島尻安伊子君 いや、ですから、言っていることとやっていることが違うというふうに言うわけですよ。(発言する者あり)
#124
○委員長(簗瀬進君) 御静粛になさってください。
#125
○島尻安伊子君 それまで沖縄の声を大事にするというふうに言うのであれば、御自分の今の忙しいということ、これは私は言い訳にならないというふうに思うんですよ。時間を取って、いつ、何日の何時だったら大丈夫だから来ていただけませんかと、なぜこういうことが言えないんですか。
#126
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#127
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#128
○国務大臣(平野博文君) 先生、何か誤解をされているんじゃないでしょうか。
 私は、沖縄の皆さんの気持ち、お声、お聞きしますと、こういうことは言っております。ただ、私もずっとじっと空いているわけではありませんので、時間調整は秘書官を通じてやらせていただいているところでありますし、私が重なっているところについては副長官が対応するというのは、これ組織として仕方がないことだと私は思っております。
#129
○島尻安伊子君 であれば、じゃ、この先もう喫緊に官房長官、あるいは、この沖縄県議会から出ているのが、内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣そして沖縄及び北方対策担当大臣、内閣官房長官あてというふうになっていて、この五人の大臣、時間を取って、このときだったら会えるからということで喫緊に調整をしていただいて、きちんと沖縄の声を聞く、そして大臣のお考えといいますか、そういうことをきちんと話ができる場をつくっていただけませんか。
#130
○国務大臣(平野博文君) 先生おっしゃるように、やらないとは何も言っていないんですよ。お聞きをいたしますと、こういうことは申し上げているんですよ。聞かせてくださいまで言っているんですから。
#131
○島尻安伊子君 ということは、お約束いただけるということですね。
#132
○国務大臣(平野博文君) 約束をして時間を調整していると申し上げているではありませんか。
#133
○島尻安伊子君 本当に、沖縄の声を大事にするとおっしゃっていますけれども、本当にこれでいいと思っていますか。
#134
○国務大臣(前原誠司君) 委員は私では役不足だと思われるかもしれませんが、私は、五時半から今日は県議会の皆さん方と時間をお取りをしてお会いすることになっておりますし、仮にほかの大臣が時間が取れないということであれば、私が責任を持って他の大臣にはお伝えをしたいと、このように思います。
#135
○島尻安伊子君 お約束をいただけるということ、それから前原大臣にはお会いをいただけるということでございますので、本当に沖縄の声を大事にするというのであれば、大臣の皆様方のその姿勢というものをまず見せていただかなければいけないというふうに思う次第であります。
 次に移りたいというふうに思います。
 時間も押しておりますのでもうとんとんと行きたいんですけれども、本当に、午前中もそうだったんですけれども、もう本当に言っていることとやっていることがこれだけ違う内閣も珍しいなというふうに思うわけであります。口先ばかり政権だなというふうに思うわけでありますけれども。
 普天間の基地移設問題に関して、沖縄基地問題検討委員会などで提案に基づいて審議がなされているようでございます。沖縄県では、民主党、鳩山政権が県民に約束したとおり、移設先は県外という機運が高まる一方でございます。ただ、官房長官はただひたすらゼロベースということを繰り返しておられますけれども、この県民との少なくとも県外という約束、守ろうということで政府は御努力をなさっておられるんでしょうか。本当にやる気があるんであれば、総理始め官僚の皆様の地元に持っていくぐらいの気概を見せていただきたいというふうに思うんですが、官房長官、そして外務大臣、防衛大臣、いかがでしょうか。
#136
○国務大臣(平野博文君) 議員にお答えをいたします。
 何回も言っておりますが、私は、先ほども申し上げましたように、沖縄の県民の皆さんの負担を軽減する、普天間の代替基地を探す、この探し方にはいろんな方法があるだろうと。検討委員会という立場でございますから、いろんな予見を与えますとまた憶測を生むといけませんから、私はずっと一貫してゼロベースであらゆる角度から検討していると、こういうことでございます。全力で今やっております。決して、やる気がないとか、そういうふうに映っているとしたら誤解でございます。
#137
○国務大臣(岡田克也君) 官房長官と同じであります。
#138
○国務大臣(北澤俊美君) 現在、官房長官の下で協議をしておるわけでありまして、その結論を待って我々も最大の努力をすると、こういうことであります。
#139
○島尻安伊子君 北澤大臣にお聞きしたいんですけれども、地元の長野での会合で発言なさっていますよね。この問題について、自民党は政争の具にするのではなくて、五月末の決着に向けて一緒に考える国士的思いがあってもいいというふうに述べられておりますが、私としてはもうこれは開いた口がふさがらないということでございます。
 大臣は、前政権で現行案又はグアム協定を議論している際に、外交防衛委員会だったので覚えていらっしゃるというふうに思いますけれども、その際、政争の具にしたのは民主党だったんじゃないですか、いかがですか。
#140
○国務大臣(北澤俊美君) 少なくても私は、橋本総理が合意をしたときは既に国会におりまして、沖縄へも何回か訪問して、当時の大田知事とも会見をしたりして協議をしている中で、小渕さんだとか橋本さんは、特に小渕元総理は沖縄に学生時代から行っていて、そういう中で予算委員会でも議論をした思いがありまして、そういう思いはあの当時から一緒でありまして、この問題について与野党で政争の具にするんではなくて、日本の安全保障、そして沖縄の皆さん方のお気持ちを大切にするという議論をした経験があるから申し上げたわけであります。
#141
○島尻安伊子君 政争の具にするのではなくて一緒に協議をしようというふうにおっしゃる前に、いわゆる私としては落とし前を付けてほしいというふうに思うんですよ。現政権が昨年の選挙のときに、沖縄県民に向かって県外だ、国外だと言ったこと、これはもう覚えていらっしゃいますよね。いかがですか。
#142
○国務大臣(北澤俊美君) 私もそんなに品のいい方ではありませんが、少なくても国会のこの場で落とし前などという言葉は余り適切ではないというふうに思いますが、いかがなものでしょうか。
 それから、政争の具にするとかしないとかということは、民主党が政争の具にしようとしているわけではなくて、沖縄の皆さん方の気持ちがさきの衆議院選挙で大きく期待感が膨らむ中で変わってきたと。現に、自由民主党の県議会議員さんたちも全員一致で沖縄への代替案は反対したじゃないですか。そういう変化というものを酌み取って、国全体としてこの問題を議論するべきであると、そういう思いで申し上げております。
#143
○島尻安伊子君 いや、ですから、県外、国外、持っていっていただいて、つまりは普天間がなくなるという認識でいいわけですよね。いかがですか。
#144
○国務大臣(北澤俊美君) 元々普天間の基地を返還してなくすというところからスタートしておるわけでありまして、そういう意味からすれば、島尻委員は辺野古の現行案でいいとおっしゃっているのかどうかということをおっしゃっていただくと議論がかみ合ってくるんではないかというふうに思いますが。
#145
○島尻安伊子君 言いたいんですけれども……(発言する者あり)
 じゃ、ちょっとお聞きしたいんですけれども、防衛大臣、グアム協定のときの、大臣、当時どのような態度を示されたんですか。
#146
○国務大臣(北澤俊美君) 私は、一連の動きの中で、沖縄から基地がなくなっていくということには基本的に賛成であります。
#147
○島尻安伊子君 いや、グアム協定の審議のときにどういう態度を示されたかということを聞いているんです。
#148
○国務大臣(北澤俊美君) それは、沖縄の皆さん方の反対の気持ち、あるいはまた、これを苦渋の選択をして賛成した市長さんもある、受入れを認めたという、様々な複雑な状況の中で、民主党とすれば、そのときは、グアム協定のときは反対をしております。
#149
○島尻安伊子君 いや、北澤防衛大臣、当時の個人の、民主党といいますか、じゃ個人のお考えとしてはいかがだったんでしょうか。
#150
○国務大臣(北澤俊美君) 今、私は防衛大臣という大役を仰せ付かっておりまして、その当時私は、先ほども申し上げましたように沖縄の成り立ちを十分承知しておりまして、学生時代にも、あれはパスポートと言っていいのかどうか分かりませんが、そういうものを携行して沖縄にも渡航していた若いときの気持ちが、今でも持っておりますから、沖縄の危険の除去であるとか負担の排除、そういうようなことについては基本的には是非そうあるべきだと思っておりました。
#151
○島尻安伊子君 そのグアム協定の審議のとき、私も本会議の代表質問をさせていただいて、その中で名護市の、特に元市長の受け入れた苦渋の選択というものをお話をさせていただいたわけです。もう息の詰まる思いといいますか、もう苦渋の選択だったというふうに思いますが、それでも日米同盟若しくは日本の安全保障、アジア全体の安全保障を担っていくという気概を沖縄県民は誇りとして持っていると、グアム協定の締結に賛成してほしいというふうに私は訴えをしたつもりでございます。
 今、それでは防衛大臣の立場に立たれていかがでしょうか。
#152
○国務大臣(北澤俊美君) でありますから、普天間の基地が返還されるということを願って、そこにプラス、さきのあの衆議院選挙の結果も踏まえて、沖縄の皆さん方の高揚した基地反対の気持ちも考慮しながら、今官房長官の下で検討をしていただいておると、こういうことであります。
#153
○島尻安伊子君 官房長官、では、検討していただいているというふうに防衛大臣がおっしゃっておりますけれども、昨日、沖縄県知事との面会、会見、なされたというふうに思いますけれども、そのときの昨日の状況を御説明いただけますでしょうか。
#154
○国務大臣(平野博文君) 沖縄県知事と懇談、会談をさせていただきました。
 私は、普天間の飛行場の移設の現在の検討状況について、今具体的にどこにどうだということを申し上げる状況にないという今の状況について知事に御報告を申し上げたところでございます。加えて、三月末ぐらいまでには政府のベースとなる考え方を取りまとめをしてまいりたいということは知事に申し上げたところでございます。
#155
○島尻安伊子君 知事からもあったと思いますけれども、今審議委員会の中できっとお話しされていると思いますけれども、シュワブの陸上案について、これはもうあり得ないということを知事の方からははっきりとお話があったかというふうに思いますけれども、これはまた官房長官が言うゼロベースの中で、まだ検討に値するものだということで残っているんだろうというふうには思うんですけれども。
 官房長官、この陸上案、これまでの経緯を見た中で、陸上案というのがもっと危険性をはらむものである、つまりは普天間から移設されたときに、危険の除去ということで移設するわけでありますけれども、この陸上案だとまた同じようにその住民の頭の上をいろんな飛行機が行き来する、それから騒音もあると、こういうことだというふうに思うんですけれども、率直に、官房長官、この陸上案についてどのような見解を持っていらっしゃるでしょうか。
#156
○国務大臣(平野博文君) お答えをいたします。
 今私がここであれやこれやと申し上げますといろんな憶測と予見を呼びますので、今いろんな角度で多面的に検討していると、こういうことで答弁させていただきたいと思います。
#157
○島尻安伊子君 まあそのようなお答えだろうとは思いましたけれども、本当に、いわゆるもう迷走している、そして、知事からもあったと思いますけれども、もう大変に不安といいますか、混沌とした中で知事も考えあぐねているというようなことが現状だろうというふうに思っております。本当に三月若しくは五月末まで政府としての決定がなされるということでよろしいんでしょうか。
#158
○国務大臣(平野博文君) お答えをいたします。
 これは、再三総理が御答弁されている中で、五月末までに日本政府としてきちっと決めますと、こういう総理の強い意思がございますし、それまでに何とか検討委員会並びに政府案としてきちっとまとめるようにと、こういう強い指示の下に全力で今やっているところでございます。
#159
○島尻安伊子君 先ほどの質問にも戻るわけでございますけれども、この移設先を沖縄県外にすることが難しいのはなぜだというふうに思われますか。県外に移設することをもう今いろいろやっているわけでありますけれども、本当に混沌とした中に入ってきているこの理由は、第一の理由は何だというふうに思われますか。
#160
○国務大臣(平野博文君) いろんな観点があるから一概にこれだということは言えないと思いますが、こういう関係の基地・施設というのは、そこにお住まいの住民の皆さんのやっぱりややもすると負担になるということから、なかなか困難なプロセスだと私は思います。しかしながら、これは我が国の安全保障の問題含めて、しっかりと理解をいただきながらこの物事を進めていかなければならないというのは、政府としての考え方でございます。
#161
○島尻安伊子君 この県民の一番の負担というのは何だというふうに御認識ですか。
#162
○国務大臣(平野博文君) お答え申し上げます。
 やっぱり常時、飛行機並びにヘリコプターにおける騒音、さらには精神的にいつ事故が起こるか、こういうことに対する不安、こういうことが大きな精神的な負担を強いる一つの大きな要因ではないかと私は考えます。
#163
○島尻安伊子君 ここでちょっと地位協定に触れさせていただきたいというふうに思うんですけれども、私はむしろこの難しさに輪を掛けているのが、地位協定の改定が必要なんではないかと、地位協定の改定です、というふうに思っております。
 これまでの沖縄での米兵による事件、事故を見たときに、日本の中の自治体の長と言われる方々、首長さんたちが自分のところで受け入れますというふうに言えないのは、私は一つこの地位協定というものがあるからなんだというふうに思うんですけれども、どの首長さんたちも我が村の、市民の命と財産を守らなければいけないという立場でありますから、過去の事件、事故を見たときに、きちんとした解決策だとか対処方法だとか、そういうのが確立されていないという以上は、やはり手を挙げる私はわけはないというふうに思っております。
 ですから、まず、私はこの地位協定の改定というのが必要なんではないかなというふうに思うわけでございますが、これに関しては外務大臣にお聞きするわけでありますけれども、この地位協定の改定について、今後の見解といたしますか、外務大臣としての見解、お聞かせいただけますでしょうか。
#164
○国務大臣(岡田克也君) 地位協定の問題につきましては、私のこの国会における外交演説の中で、まず普天間飛行場の移設の問題について五月末までに政府として具体的な移設先を決定するというふうに述べた上で、その上で日米地位協定や在日米軍駐留経費負担の問題についても取り組んでまいりますというふうに述べたところであります。
#165
○島尻安伊子君 最後の質問になりますけれども、地位協定の改定、ですから、今回の普天間の移設問題、現政権がやられているところ、順番がもう最初から違っているんだろうというふうに思うんです。なので、この地位協定の改定も含めて、きちんと順を経て筋を通してやらないと何も前に進まないのではないかというふうに思うわけでございます。
 ちょっと時間が来てしまったので、じゃ最後に御答弁いただいて、私の質問を終わりたいと思います。
#166
○国務大臣(岡田克也君) 地位協定につきましては、従来の政権においては、運用の改善ということは言われましたが、見直しということは必ずしも言っておられなかったのではないかと思います。
 そして、今委員の御指摘ですけれども、まず地位協定の改定をというそういう趣旨かと思いますが、結局それは普天間のこの危険な状況を除去するということが遅れるということを意味すると思います。地位協定の改定そのものが簡単なことではないということは、もう委員も十分に分かっておられることだと思います。それを今から提起をして順次やっていく、その間普天間はこのまま放置されるということでいいはずがありません。
 そういう意味で、私は、まず普天間の問題をしっかりと五月末までに解決をする、その上で地位協定の問題に取り組んでいきたいと先ほど申し上げたところでございます。
#167
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。秋元司君。
#168
○秋元司君 自由民主党の秋元司でございます。島尻安伊子議員の関連質問をさせていただきたいと思います。
 まず、久方ぶりに予算委員会の質問に立たせていただきます。大変、関係同僚の委員の、また理事の皆様に感謝申し上げます。
 政権交代が起きて、確かに政権交代そのものはこれは民意でありますから、我々はしっかりこれを受け止めさせていただきながら、我が党としてもいろんなことを反省しながら、真っすぐに国民のための政治、目指していかなくちゃならない、そういった思いでありますけれども、残念ながら、この交代が起きた中で、余りにも現政権がこれまでの前政権に対する批判、誹謗中傷、そしてまた違いというものを見せ付けよう、そういった色彩が強いだけに、言ってみれば政治パフォーマンスを余り繰り広げるために、非常に今世の中私は混乱が来ているんじゃないか、そのことを申し上げながら、今日は質問に立たさせていただきたいと思います。
 まず冒頭申し上げたいのが、昨年暮れに、いろんな政府としての陳情のスタンス、そのことが議論されましたけれども、いわゆる民主主義の一環として、いろんな業界団体も含めて、そしてまた各自治体も含めて、当然、行政、中央官庁に対してそれぞれ陳情を持っていくというのは私はこれは決して否定されるべきものじゃないと思うんですけれども、この意見に対してちょっと、それぞれ私は大臣から見解をいただきたいと思うんですが、まず官房長官から、次に防衛大臣、厚生労働大臣、そして国交大臣と御意見賜ればと思います。
#169
○国務大臣(平野博文君) 委員にお答えをいたします。
 陳情ということは、私ども政権を担当する前から、陳情政治という、こういうことはやめましょうと、もっと地域がしっかりと自己の責任、権限においてやれる政治体制にしましょうというのが一つの大きな柱でございました。そういう考え方の下に現在に至っておるわけでありますが、政府としては、陳情を規制をしている、こういう考え方ではございません。広く国民の皆さんのお声を聞くというのが政府の立場であります。ただ、党として、党のルールとしてどういうふうにするかというのは、政府とまた違う立場だと私は思います。
#170
○委員長(簗瀬進君) 秋元君、委員長ちょっと聞き取れなかったので、お一人お一人御指名ください。
#171
○秋元司君 じゃ次に、国交大臣、お願いできますか。
#172
○国務大臣(前原誠司君) 全国各地の首長さん、あるいは議員の方々、議長さんがそれぞればらばらで来られますと、政務三役としてはなかなか仕事に集中できない面があるのは委員も御承知いただけると思います。そういう意味で、民主党が窓口になって陳情の一元化をしていただいたということは大変有り難いことだと思っておりますが、何も民主党だけではなくて、自民党さん、公明党さん、共産党さんでもまとめていただいて、そしてその上で持っていただくということについては可能な限りお受けをさせていただきたいと、このように考えております。
#173
○秋元司君 最後に、厚労大臣、お願いできますか。
#174
○国務大臣(長妻昭君) いわゆる陳情を交通整理をするというような一つの考え方だと思います。
 そして、私は、陳情を逆にできる方々ではない方、つまり政治とは非常に遠い方々で、霞が関にも来ることもできない、しかし組織化されていない、そして全国に同じ課題を抱えておられる組織化されていない方々の意見も心静かに聞くという姿勢も重要だというふうに感じておりまして、それは、それぞれの役所で必要な施策を、声なき声と言ったら語弊があるかもしれませんけれども、そういう声も聞く努力をしなければいけないと考えております。
#175
○秋元司君 今、それぞれの大臣からお話伺いました。
 私は、基本的には、少なくても各行政府というのはそれぞれ国民の思いというものをしっかり受け止める、陳情も一つの声だということで、時間があるならばやはり極力聞くことに努力を私は一義的には行うべきだと思っています。それを党が一括、それはまあ一つの党としての考え方なのかもしれませんが、そのやり方が非常に今多くの皆さんから恐怖政治だと言われるぐらいにまで声掛かっているんです。
 といいますのは、何を申し上げたいかというと、今、それぞれ大臣は行政に対して物を言うことは否定をしないと言いましたけれども、しかし業界団体が仮に自分たちの業界の所管である担当課長に持っていこうとしても、それは話が、受けるわけにいかない、こんなことまで言われている、そういった状況があるんです、現実に。どこの団体とは申しませんが、そういった声が上がる中で、うちの課に来る前にまず民主党さんに行ってください、こういった指導がありますから、そんなことも聞こえてくるんですけれども、こういった話聞いたことありますか、国交大臣。
#176
○国務大臣(前原誠司君) 私は聞いたことはございませんし、例えば、名前は差し控えますけれども、自民党の議員さんが首長さんをお連れになって地元の陳情を伺ったこともございますし、公明党さんが業界団体の方を連れてこられてお会いしたこともございますし、共産党さんがいろいろ活動団体の方と来られてお会いをしたこともあります。
 したがって、私は、できる限り、ばらばらととにかく議長さん、首長さんが来られるのは勘弁願いたいと。そういう中で、いろいろ、民主党のみならず党で集約をしていただくあるいは議員の方にまとめていただくという限りにおいては、できるだけ私は時間の許せる限りお話は承りたいと、このように考えております。
#177
○秋元司君 是非、今のお話はしっかり役所に徹底させていただきたいと思いますし、それは国交大臣だけじゃなく、今日はお越しいただいているすべての大臣に私はお願いをさせていただきたいと思います。
 これ、やっぱり一人一人の国民の声を、声なき声も聞くということも大事でありましょうし、本当に陳情として声が上がってくるということは、もう切実なる、差し迫ったという、そういった思いの中で、行動しなければどうしようもならないという、そういった思いの中でこの陳情ということを上げてくる、そういった地方自治体も、又はいろんな業界団体も含めて声を上げてくるわけでありますから、そのことを改めてお願い申し上げながら、今こういう声があるんですよ。
 いよいよ総会シーズンが今近づいております。いわゆるこれは業界団体も含めてでありましょうけれども、今年七月参議院選挙が行われるのは御案内のとおりでありますが、それに向けていわゆる次の選挙態勢、どのような形で業界団体がこの選挙に挑んでもらうのか、そういったことの中に、この総会シーズンにしっかり民主党を応援するという決議文を持ってこい、そうでなければ一切党としては陳情聞かない、こういったことを言われた団体もあります、名前は避けますが。どうなんですか、こういったこと。
 今日は政党の代表者いないかもしれませんけれども、せっかくでございますから、官房長官、この声を聞いてどのように思われますか。
#178
○国務大臣(平野博文君) そういうことを聞いた覚えはございません。
#179
○秋元司君 今、そうやって、今聞いたことがないということでございましたから、もし仮にそういったことが言われた団体の方がいたとすれば、今この風景はテレビこそは映っておりませんけれどもインターネットで中継されていると思うので、思う存分自分たちの思いで行動していただきたいな、そのことを言わせていただきたいと思います。
 このことばかりに終始しますと肝心な中身になりませんから、次のテーマに移らせていただきたいと思います。
 先ほど島尻委員が沖縄の思いということで、普天間基地移設の問題について、本当に切実なる沖縄県民の声、そういった思いで質問がなされたところであります。私は余りこのことは専門じゃないわけでございますけれども、ただ、やはり私も過去には防衛政務官を担当させていただいて、そしてまたある意味日本の安全保障、外交というものをどのように考えるのか、そういった観点から質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど、冒頭申し上げましたように、本当に政権交代が起きてから、これ実は内外ともなんですけれども、日本の外交への不安の声が聞こえてきます。それはアメリカだけじゃない、ほかの国からもそうなんです。
 なぜかというと、両国間で合意したことが一瞬のうちに変わってしまう。そしてまた、それぞれ内閣の責任の立場である官房長官、場合によっては総理大臣、そして外務大臣、場合によっては外交問題で安全保障、またこの安全保障問題であれば防衛大臣、それぞればらばらじゃないのかという、そういった声があるわけでありまして、そういったさなかにこの普天間基地移設。
 また、特にこの問題が議論される中で、小沢幹事長率いる民主党の皆さんの多くは中国に、はたから、こっちから見ればこれは修学旅行じゃないかと思われるような行動をなされて、そしてまた、それがイコール我が天皇陛下の政治利用ということもやゆされるような状況になっている。本当に今不安であります。
 そういった中で、まず単純な質問をさせていただきたいと思いますけれども、この普天間基地移設については日米のロードマップ、これに代替施設建設云々もすべて示されているわけでありますが、一応このロードマップには二〇一四年までに移設先の完成目標とうたわれているんですけれども、これ、官房長官、しっかり守っていくおつもりあるんですか。
#180
○国務大臣(平野博文君) 当然、これは日本だけの問題ではありません。日米と十分協議をしてこのロードマップを遂行していくと、こういうのがこの覚書だと私は思っております。
#181
○秋元司君 いやいや、質問のお答えになっていないんですよ。二〇一四年までに完全にこの代替施設の建設を完了するという目標を両国間で掲げたわけなんですが、当然アメリカ側は、今どの方に聞いても、一応ロードマップには二〇一四年と書かれているからそのつもりだよと言っているんですけれども、日本政府として、官房長官、どういった御意見をお持ちなんですか。
#182
○国務大臣(平野博文君) お答えをいたします。
 二〇一四年までの完成が目標とされるというのが正式な言葉でございます。
#183
○秋元司君 いや、だから、質問に答えてくださいよ。これを目標に政府としては今考えているんですかということなんです。
#184
○国務大臣(平野博文君) 当然だと思います。
#185
○秋元司君 ということからただしますと、あと残り四年でありますよ。先ほど島尻委員の冒頭の議論は聞いていなかったわけでありますけれども、少なくともこの普天間基地移設、これだけの規模の基地が移設されて、そして具体的に場所が決まって、政府が決めるんでしょう、それから本当に建設が始まる場合、いわゆる環境アセスとかも含めて議論すれば、今現在は普天間であっても、ここまで二年半掛かり、恐らく三年近くはこの環境アセスというものも掛かるだろうと言われているんですけれども、二〇一四年、達成可能なんですか。
#186
○国務大臣(平野博文君) 可能であるかどうかというよりも、その目標に向かって頑張ると、こういうことだと思います。
#187
○秋元司君 頑張るんですか。簡単ですね、言葉だけは。
 そして、先ほどの議論にもありました、とにかく五月末までに結論を出すということをおっしゃっていますが、私どうしても分からないのは、この五月末って、何を根拠に五月末ということを言われていらっしゃるんですか。
#188
○国務大臣(平野博文君) これは何回も総理が御答弁されておりますが、昨年の八月の三十日に政権交代が行われた、そういう中にあって、政権が替わったわけですから、改めて国民の皆さんに、国民生活第一の政治をすると、こういうことで鳩山連立政権が誕生したわけであります。したがって、政権が替わるということはいろいろ見直していくということは当然だと、こういうことだと私は思います。
 しかしながら、日米間の合意、日米の信頼関係含めて、しかし政権替わったのでその部分について改めて検証したいと、こういう総理の下にあったわけであります。しかしながら、いつまでもそのことをするわけにはまいらない、こういうことから、総理としては一つの区切りとして五月末と、こういうことの決断をされたと、こういうことだと思います。
#189
○秋元司君 ということは、別に何か思いがあるわけじゃなくて、単純に総理の思いとして、感覚として五月末まで、そういったことを勝手に決められた、そういった解釈でよろしいんですか。
#190
○国務大臣(平野博文君) 加えて、今、普天間の周辺にお住まいの県民の皆さんの危険性を除去しなきゃならない、負担をより早く軽減しなきゃならないということで、できるだけ早くという判断も加えて約六か月ぐらいと、こういうことから五月の末と、こういう判断だと私は思っております。
#191
○秋元司君 その五月末までに向けて今いろんな会議もなされ、いろいろと調整をされているんでありましょうけれども、今現在、私が知るところによる代替案、それぞれ、三党合意ということでありましょうから、それぞれの各連立与党からの、政党からいろんな案が出されているようでありますけれども、私が知る限りにおいては、この案というのは既に我々はもう議論してきて、前政権においても議論してきて、その中で最終的な策としてこの辺野古というのが一つの結論として導き出されたと私は記憶しているんですけれども、少なくても今出ている案の中で、新しい、ああ、これは今までなかった案だなというのは出ていらっしゃるんですか。官房長官。
#192
○国務大臣(平野博文君) いろんな御意見、案がございますから、過去にどのレベルで検討してきたかということは承知しておりませんから、一概に今答えるわけにはまいりません。
#193
○秋元司君 防衛大臣にお尋ねしますけれども、当然これまで防衛省としても、長い年月を抱え、基地問題でありますから、いろんなことを議論してまいったと思います。特に代替案については、この代替地については沖縄県内でもいろんな議論がなされて今日まであったと思いますけれども、今少なくても出ている案の中で私はそんなに新しい案というのはないと思うんですが、少なくても、沖縄、昨日、県知事が来る中で、シュワブの案については難しいという判断が出されたと聞いていますけれども、この政権が替わった雰囲気によって、また新しい、今まで議論された代替地が急によくなった、そんなことが言えるんでしょうかね。防衛大臣。
#194
○国務大臣(北澤俊美君) 今、官房長官の下で検討委員会で絞り込んでおるわけでありますから、どういうものがその対象に、どういう案がなるのかということは、新聞その他は大分報じておりますけれども、私がここで自分の考えを申し上げる対象物としては今のところないと、こういうことです。
#195
○秋元司君 いや、私が言っているのは、防衛大臣の考えじゃなくて、これまでの連続した議論の中で、当然、日本の政府は政府としていろんな議論を積み重ねてきた結果が今、今日あるのではないのかなということを言っているわけですよ。それをまた、私の今不安というのは、ただ時計を逆戻りにして、もう一度これまで案あったやつをまた検討し直して、そしてただ時間だけ要して、一つの結論が五月に出されるんでしょうけれども、結局どこも駄目だったよ、そういったことになりかねないんじゃないかなという思いの中で、防衛大臣として、これまで、今現在、各連立与党が出されている案というのは当然今まで議論されてきたことがあると思うんですけれども、それに対する私は見解というものをお伺いしたんです。
#196
○国務大臣(北澤俊美君) 前政権でいろいろ地元、それから米側と協議してきた経過については、かなりの精力を注いで検証いたしました。米側の意見も十分に聞きました。それは、じゃ全く話にならぬのかということとかそういうことではなくて、もう政務官をおやりになったから十分御存じだと思いますが、例えばこのA案は、この項目についてはマルだけど、この項目についてはバッテンだ、あるいは中庸で三角だというようなことがあって、検討された中にはすべてがバツで対象にならぬというものは議論にならなかったので、生き残った中にそういう部分部分で評価もできる、あるいはこれは難しいだろうというようなものがあったと。その辺については十分精査をいたしました。そして、それを現在の検討委員会でいろいろ協議する資料としてはお渡しをしてあります。
#197
○秋元司君 先ほど島尻委員が私いい指摘をしていただいたと思っているんですよ。というのは、この普天間基地移設の問題について、なぜ県外移設というのが不可能ということが言われるのかということを言われました。それについて官房長官は、そこに住んでいる地域の住民の皆さん云々という話がありましたけれども、防衛大臣として、この普天間基地移設の問題が県外移設が困難だということが大きく言われているわけでありますけれども、その理由についてお答えいただけますか。
#198
○国務大臣(北澤俊美君) 一つには、米軍基地を進んで受け入れるという都道府県は現在のところ見当たりません。しかし、もう一つの側面からいうと、この我が国と米国との間で結んでいる日米安全保障条約に基づく抑止力、これを現在の安全保障環境の中できちんと機能させるということになると、沖縄及びその周辺が極めて戦略的に重要であるということはもう既に御案内のことだと思いますし、私もそのように考えております。
 したがって、その中であえて県外、国外というものを模索すると極めて道が狭いのではないかという考え方は持っておったわけでありまして、しかし、それも含めてゼロベースで現在検討していただいていると、こういうことであります。
#199
○秋元司君 いや、今、防衛大臣、やっと本音のことを言っていただいたなと私一瞬喜んだんですけれども、最後がいけませんね。またゼロベースです。こんなの議論繰り返してもしようがない。今少なくとも米軍基地、在留基地があるというのは何なのか。そのゆえんというのは、まさに日本の安全保障を考えた上での抑止力というものを、そこに起点を置いて米軍基地が我が国にあるという、それはもう防衛大臣から見れば当たり前のことじゃないですか。
 そして、私は、もう一つ防衛大臣としてこれは明確にしていただきたいんですよ。というのは、結局抑止力というものを考えた場合においては、ヘリコプター部隊とそしてこの歩兵部隊と砲兵部隊、これを切り離すということは本来あり得ないというのがアメリカの主張でありますけれども、この辺、いかが御感想をお持ちですか。
#200
○国務大臣(北澤俊美君) もう委員も御案内のとおり、海兵隊の一番の優れた能力は即応性、機敏性、そういうものにあるわけでありまして、その中から今度の日米合意は八千人の中枢の指揮系統をグアムに移転すると。残された兵力の中でこれを日米安保に基づいた機能を発揮していただくと、こういうことでありますから、確かにきちんとコンパクトに収まっていればそれが一番いい。したがって、そういうことを前提にして沖縄の辺野古の海上案を前政権はおつくりになったんだと。
 しかし、今日、先ほども申し上げましたけれども、沖縄の自民党の県会議員の皆さんも含めて全会一致で反対をされたわけでありますから、そういう意味では非常に困難な道を歩まなければならぬと、そういうふうに思っております。
#201
○秋元司君 だから、それが私から言っている、まさに政権交代、政治パフォーマンスを繰り広げて混乱が生じているということだと私は思っているんですよ。せっかく沖縄県民の皆さんが日本の国家のためということで決断をいただいた。それを、あなたたちはその意思を踏みにじったことに近いんじゃないのかという我々の怒りでありますよ。ですからこそ、もう少し私は冷静な目で日本の安全保障というものを考えた場合において、少なくても防衛大臣はもっと見識のある発言をしてほしいなと、私はそのことをあえて申し上げさせていただきたいと思います。
 併せて言うならば、先ほどの海兵隊、ヘリコプター部隊とそして歩兵部隊と砲兵、こういったものをミックスするということを考えてもし県外移設を考えるならば、もっともっと広大な土地が必要になるわけでありますから、私は現実的に不可能なことであろう。日本の抑止力というものを考えた場合においては、本来やはり沖縄の皆さんに御理解いただきながら、やはり国としてお願いをしなきゃならないんじゃないのかな、そのことを指摘をさせていただきたいと思います。
 次に、ちょっと密約について外務大臣にお尋ねしたいんですけれども、昨日、おととい、非常に新聞紙上をにぎわせました。密約があったというある意味認定がなされたと。大分、外務大臣と、いわゆる何といいますか、報道官の間の温度差があったようにも報道で見ましたけれども、そんなことはさておきまして、この密約の存在について、率直に外務大臣としての感想をお願いしたいと思います。
#202
○国務大臣(岡田克也君) 四つの密約がありますが、全体くくってお話ししたいと思いますが、一つは、やはりこういう密約を、今の安保条約を五十年前に結んだ岸内閣、そして沖縄返還のときの佐藤内閣、その時代に身を置きますと、相当苦渋の決断をされたなというふうに思います。
 例えば、今の安保条約を五十年前に結ぶ際に、岸総理は事前協議制度というものを導入したわけであります。それまでの一方的な旧安保条約から見ると、安保条約そのものも双務的にかなり努力をされましたが、同時に事前協議制度というものを設けられた。私はそれは大きな決断だったというふうに思っております。
 ただ、当時の時代状況、日米の力の違いとか、朝鮮半島、戦争が終わったのが五三年で、それから七年しかたっておりません。そういう状況の中で全面的な事前協議制度というのは勝ち得ることができず、朝鮮有事の際にはその部分については穴を空ける形にせざるを得なかった。それを密約という形でつくった。そのことを批判することは簡単ですけれども、私は、当時の指導者として苦渋の決断をされたというふうにある意味評価をしているところでございます。
 ただ、そういう四つの密約、いずれもしかし今日まで引きずったのはやはり私は怠慢だったと言われても仕方がない。非常に難しい問題、それぞれあります。今回密約を明らかにした後も、今後についてもいろいろ御質問、自民党からもいただくんですが、厳しいところもあります。
 しかし、少なくとも九一年、九四年にアメリカの政策が変わって、冷戦が終わって政策が変わり、戦術核に関しては艦船やあるいは航空機に載せるということはしないというふうになされたときに、私はきちんとすべきではなかったかというふうに思います。その後も漫然と二十年間、時の総理や外務大臣がアメリカの解釈と日本の解釈が違うことを知りながら、言わば虚構、つまりアメリカが言ってこないから入ってないんだと、アメリカの解釈が違うことを分かっていながらそう言い続けたと。その間、入った可能性も排除できないわけですね、核が、一時寄港という形で。それはやはり私は政治の在り方として非常にまずかったというふうに思っております。二十年前にもう少しきちんとできればもっとよかったというふうに考えているところでございます。
#203
○秋元司君 非常に今、外務大臣、正しい見識を示していただいたと思っているんです。まさにこの過去のリーダーたちの判断は苦渋の選択だった、しかしそれは評価をしたい、非常に私はある意味安心しました。
 しかし、現代社会に生きている我々としては、それを受けて、じゃ、この調査結果を含めてこれを今後どのように生かしていくのかと、ここから先が私は大事だと思っているんですけれども、大臣、今後、この評価結果を受けてどのように見解をお持ちですか。
#204
○国務大臣(岡田克也君) まず、今回の調査で分かりましたことは、資料が一部なくなっているということですね。これはやはり非常に問題だというふうに思います。これは外務省に限ったことでは必ずしもありませんが、重要な資料が欠落している、そういうことのないようにしなければいけない。
 それからもう一つは、三十年たてば外交文書については原則公開という制度を持っておりますけれども、現実にはなかなか公開してこなかった。もう少しきちんと、本当に国益にかかわるものは公開できませんが、そういうものがあることは否定しませんけれども、多くのものはもっと公開できたはずで、そういうことについて、今申し上げた二つのこと、資料の保存の問題と公開の問題について、私を責任者とする組織を一昨日、省内につくりまして、余り時間を置かずに新しい制度をしっかりとつくっていきたいと、そういうふうに考えているところでございます。
#205
○秋元司君 そういった処理の問題は、是非それはそれでしっかりしていただきたいと思いますけれども、問題は、こういったことを踏まえて日本の外交・安全保障問題、特に安全保障、抑止力というものをどういうふうに考えていくかということが、今後、現代社会に生きている我々としての政治家の課題であろうと思っているんです。(発言する者あり)まさに、やじが飛んでおりますが、核の問題でありますけどね。
 今回、総理はどういったコメントをなされたか。何かというと、今現在の核問題について、いわゆるアメリカの核所有に基づいて、現在、日本の抑止力というのは、まさにアメリカの核の所有の傘の下にあるということは当然だと思うといった言葉を申しながら、非核三原則は一切、今後議論もしないというような発言なされました。
 私は、これだと何のためにこの密約というものをあえて外務省はこれだけ時間を掛けて見付けたのか、本当に理解できないんですね。大臣、いかがですか。
#206
○国務大臣(岡田克也君) まず、先ほどちょっと私の答弁の中で、核が入った可能性は排除し得ないと、これは九一年までのことを私申し上げましたので、訂正しておきたいと思います。
 それから、我々は非核三原則は変えない、鳩山内閣として変えないということを申し上げております。先ほど言いましたように、一時寄港に対する日米の解釈が異なる。端的に言えば、一時寄港というのは持込みに当たるという日本の考え方と、一時寄港は持込みに当たらないというアメリカの考え方、それは厳然として存在するということを今回のこの密約の問題の調査の結果として我々は明らかにしたわけであります。そういう意味で密約はなくなったと。
 その上で、私たちは非核三原則を守るというふうに言っております。アメリカの核について否定も肯定もしないという政策は、これも変わらないということであります。日米の解釈が違うという状態が、何といいますか、あるということになります。このことに関して、幸いにして九一年、九四年の先ほどの政策変更というものがあり、戦術核に関しては、今、日本に来ることはない、そのことによって実際上の問題はないというふうに考えているところでございます。
 昨日、じゃ、戦略核はどうなのか、こういうお話がありました。戦略核を積んだ潜水艦などは、これは外形的に確認することはできますので、そういうことは排除できるし、そもそも、戦略潜水艦などは日本の近海には普通はいないということも申し添えておきたいと思います。
#207
○秋元司君 今のコメント受けて、防衛大臣、せっかくでございますから、見解をもしいただければ有り難いと思いますが。
#208
○国務大臣(北澤俊美君) 今外務大臣の言ったことと同じでございます。
#209
○秋元司君 いや、私が言ったのは、防衛大臣としてどういうふうに思うかと。外務大臣はあくまで外交上の問題としてアメリカとのやり取りのことを今御言及いただいたんで、防衛大臣に是非私お伺いしたかったのは、まさに日本の抑止力というものを考えるのにおいて、どのようにこの非核三原則をお考えかということを聞いているんです。
#210
○国務大臣(北澤俊美君) 鳩山内閣とすれば、非核三原則はきちんと厳守していくという基本的な考え方を持っております。したがって、先ほどの議論にもありましたが、あっちでもこっちでもいろんな閣僚が何か言ってばらばらだと言われて、今度はちょっと違う答えを希望しようと思っても、なかなかそれは難しい。
#211
○秋元司君 防衛大臣、今のことは私はあえて怒らせていただきたいと思いますよ。そんなあいまいな、何かちょっとばかにしたような答弁をやめていただきたいな。
 私は、あくまで防衛大臣として抑止力というものに対してどのような見解をお持ちですかと。少なくとも総理大臣自らが、アメリカの核、これは一つの抑止力だということを認めている発言をしているわけですよ、総理大臣が。しかし、非核三原則は堅持する。これじゃ、抑止力、今後、少なくとも中国の核所有、そして北朝鮮のミサイル実験又は核武装ということが議論される中で、本当に日本の抑止力というのはこのままで堅持できるのかということの中に、非核三原則、少なくとも作らず、持たず、これは分かるけれども、持ち込ませないということについて、本来はもっともっと議論していく必要性があるんじゃないのかということを私は問題提起をしているだけの話ですよ。
#212
○国務大臣(岡田克也君) アメリカ側ともいろいろ協議はしているところでありますが、基本的に九一年、九四年、これをもって戦術核というのは撤去されたということでありますが、もちろん、戦略核による拡大抑止というのはそれ以降も日本に対して保障されている、その状況は変わらないということであります。
#213
○国務大臣(北澤俊美君) 非核三原則は守ると、こう言っておるわけでありまして、もし秋元委員の方から、自民党とすれば非核二原則だとか二・五原則だとかいうような問いかけがあれば、それはそれでまた議論になりますが……(発言する者あり)
#214
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#215
○国務大臣(北澤俊美君) あくまでも、今、岡田外務大臣が言われているように、戦略的な核が日本に入ってくるということはないという前提で議論していますから、私は外務大臣と同じ答弁だということを申し上げたんであります。
#216
○秋元司君 やはり私は、防衛大臣としては本当に日本の抑止力というものをどのように考えるか、まずそのことを一義的に思ってもらって議論していただきたいな、それを軸にどう考えるかということをむしろ閣内で声を出していただきたいな、そのことを、時間の関係もございますから、あえて指摘をさせていただいて、テーマを移りたいと思います。
 次に、私は余り厚生労働分野というのはそんなに専門分野じゃないんですけれども、しかし、余りにも最近、医療の崩壊ということがあちこちで言われて、私ども地元ではいろんな声をいただきます。これは我が党も反省していかなくちゃならない部分はあると思っているんです。いわゆる小泉改革以降いろんなことを、医療費の削減ということをやってまいりました。その反省の中で、せっかく政権交代したんですから、私はこのことをある意味、民主党政権に期待をしている部分もあるんですよ。
 そういった観点から、ちょっと長妻大臣に今日はお伺いしたいんですけれども、地域医療の崩壊ということの中で、イコールこれは中小私的病院というのもどんどん今崩壊の危機にあるということが指摘をされています。今回、診療報酬を少しベースアップしたということは一部報道でありますけれども、しかし、こんなことじゃ全然まだ地域医療は救えないんだという声がありますが、少なくとも地域医療の崩壊と中小病院の活用ということについてどういった見解をお持ちですか。
#217
○国務大臣(長妻昭君) まず、医療を立て直す基本はやはり診療報酬だというふうに考えておりまして、これはよく診療報酬はお医者さんの給料だというふうに誤解される方がいらっしゃるんですが、これは当然報酬ということで、病院であれば病院に渡り、その病院の設備の購入や建て増し、あるいは新しい検査機器を購入すると、こういう経費に当たるというものであります。
 そして、今、中小病院のお話がございまして、中核病院というふうに位置付けると、中小病院というのは大体ベッド数でいうと二百ベッド未満ぐらいの病院をそういう総称として言うのかなと思いますけれども、中核病院は救急の医療についてかなりこれは大幅に診療報酬を上げさせていただいて、そういう意味では中核病院の機能の拡充というのに努めさせていただいています。
 中小病院につきましても、これは再診料が今まで診療所とかなり格差があったというものをこれを統一をしたということで、結果的に再診料が引き上げられた。あるいは入院医療における早期加算も引き上げさせていただいた。あるいは中小病院が在宅医療をしていただく場合には、これについての要件緩和も含めて診療報酬を割増しをさせていただいたというようなことをしております。当然、中小病院と中核病院別々に診療報酬を付けるわけではございませんで、それぞれ科に着目した、例えば小児科、産科とか、そういう重点配分もしておりますので、一概に中核病院だけを何か優遇したというつもりはございません。
 そして、本体部分でいえば一・五五%ということで、財源的には新たに五千七百億円を配分できるような、そういう薬価の引下げとの見合いでお金を出させていただきましたので、そういうある程度の規模のお金の中できちっと配分をして立て直しをしていきたいと考えております。
#218
○秋元司君 それはその方向性でやっていただきたいと思うんですけれども、今日ちょっとお伺いしたいのは、特に今私が申し上げた中小病院からいろんな話が出る中に、やはりこの人件費の問題ということで、一日当たりの患者一人当たりの入院基本料、これが実は、患者七人に対して一人の看護師さんで置くという形と、そしてまた、しかしこれは、表面的にはそうなっているけれども実質は一・四人の患者に対して一人の看護師を置くという形になっているんだという、こういった数字が実は言われて、現場では何のこっちゃと言われていることもあるんですけど、この持ち方の体系について、足立さんでも結構ですけれども、教えてもらえますか。
#219
○大臣政務官(足立信也君) 今、診療報酬体系の基本料の持ち方のことだったと思います。
 これは、平成十二年に、それまで医学管理料あるいは看護料あるいは入院環境料等々いろんなものがあったんですね。それを十二年に入院基本料という形でまとめまして、この主な要素は、先ほど委員が御指摘の患者さん対看護師さんですが、この看護師さんという中に看護補助者も入っております。それから平均入院期間と、この二つが大きな要素ですね。
 平成十二年に変わったそのほかの部分はどうなったかというと、それに感染対策をしているとか安全対策をしているとか、そういう評価で積み上がっていくという体系にしております。
#220
○秋元司君 それで、今申し上げた、仮に今患者さん七人に対して看護師さんが一人の形でいくところは何か一万五千円、これが請求できるという金額になっているんですが、もっとぐっとさかのぼる。すると、患者十五人に対して一人の看護師さんが付く例が九千五百四十円が請求できると。しかし、これは今度は、四対一の割合になっちゃうと今度は請求がまたぐっと半分以下になってしまうという、こういった形になっているやに聞くんですけれども、これはなぜこうなっちゃったんですかね。
#221
○大臣政務官(足立信也君) ちょっと今、質問の内容をちょっと聞き逃しておりましたので、大変申し訳ございません、もう一度お願いします。
#222
○秋元司君 繰り返してあれですけれども、要するに、この今の、もっとざっくり言いますと、この診療報酬体系、看護師体系というんでしょうけど、この仕組み、何を基準に患者七人に対して一人の看護師さんとか、又は患者十五人に対する一人の看護師という、この体系の比率の根源は何ですか。なぜこのような形にしたのか。
#223
○大臣政務官(足立信也君) 先ほどの答弁の内容にほとんど集約されていると思うんですが、もう一度違う部分のお答えをしてみたいと思います。
 その前に、先ほど基本料のところで、ちょっと私、言葉が使い方まずかったと思いますが、補助者で満たしている場合はそれを加算するようになっています。基本料ではない、看護補助者の場合はですね。
 今の話ですが、私の立場と申しますか、元外科医として言わせていただければ、患者さんにとってやはり一番大事な環境は、患者さんの一番身近にいる方がどれだけのケアをしていただいているか、見ていただいているかという観点が患者さんにとっては一番大事なんだろうと思います。その看護に携わる方々が、看護師さん一人に対して何人の患者さんを担当するような形になっているかということは、患者さんの満足度にとっては極めて大きな指標だろうと私は思っております。ですから、七対一とか十対一とか、看護師さんの手厚さによって評価を変えているということは一つの大きな指標であろう。それと、平均在院日数というものは、やっぱり急性期には集中的に医療もそれから看護も必要でありますから、その部分については基本料という形で尺度を持っているということは私は妥当であろうと思います。
#224
○秋元司君 もう一つあえて言うならば、実際、表向きには、病院の看板には、例えば患者七人に対して一人の看護師が付きますよということを表示をされているやに聞きますけれども、実際、請求を上げるときには、実は患者一・四人対一という、そういった数値で診療報酬請求をしなくちゃいけないということにもなっているやに思うんですが、このことについて簡単に説明いただけますか、この理由について。
#225
○大臣政務官(足立信也君) 大変申し訳ないんですが、そこまで通告という形でいただいていないので、今この場で正確にその数値との対応がどうなっているかというのをちょっと答弁はなかなかできないという状況でございます。
#226
○秋元司君 事務方の方には大体こういうことを質問するよということを投げかけておいたんですけれども、まあしようがないでしょう、政務官の耳に届かなかったので。
 要は、何を言いたいかというと、一瞬、この診療報酬体系になったときに、患者七人に対して一人の看護師さんということだから、例えば百床ベッドですると十五人程度で看護師さんの数はいいということを普通は思うんですけれどもね。しかし、実際、請求を上げるときは、一・四人の患者に対して一人ということで、実質看護師さんが七十二人必要だということになって、今、看護師さん不足が非常に叫ばれる中で、このような看護師さんをたくさん病院として雇用することができない、そういった声がいろんな中小経営病院から言われていて、これが実は中小病院の今の経営を圧迫しているんだということが言われているんですけれども、その辺に対する御認識、長妻大臣、どのように思いますか。
#227
○国務大臣(長妻昭君) 基本的な考え方として、これは入院基本料も含めて一点が十円ですけれども、これを全体の規模でいうと三十六兆円分を中医協で事細かに決めております。看護師さんの比率でも、患者さん七に対して看護師さん一から、患者さん十に一、十三対一、十五対一、十八対一、二十対一が決められ、それぞれ看護師さんの手厚さも、一般病棟、結核病床、精神病棟、専門病棟、障害者施設など、カテゴリー別にこの施設で看護師さんが手厚い場合は幾らお支払いするということで、これはある意味では政策的な誘導という趣旨もありまして、本当に看護師さんが必要なレベルの病床は看護師さんが手薄だとそれだけサービスが低下するということで、かなり複雑なマトリックス的な図を作って周知をするということです。
 そして、今、秋元委員の質問の御趣旨は、ちょっと私も正確に把握をしておりませんけれども、もしこういう七対一だという前提でレセプトを書いて支払をしたけれども、実態はちょっと七対一じゃないけれどもそれを請求をされるということは、これはあってはならないことでありますので、やはりこれだけの報酬をお支払いする際には、当然、そういう実態を満たした形でないとそれに見合う報酬はお支払いできないということで、このレセプトの審査体制というのも我々今取っているところでありまして、そのそごがあるというお話であれば、そのそごを是正する努力は我々しなければいけないと考えております。
#228
○秋元司君 いやいや、私が申し上げたのは、七対一と一・四対一、この一・四対一といいますか、何というかな、請求を上げるときというのはこれは月単位で各病院は上げるわけでありますよね。実際に七対一ということで病院はうたっているわけでありますが、しかし請求を上げるときは月単位でありますから、そうすると、一・四対一で請求を上げなくちゃいけないという今実態があるということを私は申し上げたんです。大臣、いかがですか。
#229
○国務大臣(長妻昭君) 一・四対一というのが、看護師さんが一で患者さんが一・四ということであるとすると、ちょっとそれがどの診療報酬体系に当たるかというのは今すぐに我々もお答えする用意をしていないわけでありますけれども。
 今申し上げておりますのは、それはかなり手厚い形ですね、患者さん一・四人に看護師さん一人というのは。そういう診療報酬がどういう形になるかということは必要があれば調べさせますけれども、基本的には七対一から二十対一というようなものが一つの考え方だというふうに考えておりまして、月単位の請求でも実態と合った請求がなされていなければ、これはレセプトの審査でも、そこは、すべて一〇〇%完全に審査ができているかどうかというのは、これもかねてより御指摘を受けているところでありますけれども、間違いのない審査に努めていくということで、実態と診療報酬と乖離があるとすれば、我々もそれは研究していきたいと考えております。
#230
○秋元司君 多分、足立政務官、勉強したんでしょう。答弁してください。
#231
○大臣政務官(足立信也君) 委員のおっしゃっている意味がまだはっきり分からないんですが、恐らく、恐らくですよ、平成十八年に看護職員の配置の表記の仕方を変えたんですね。それまでは、患者さん百人に対して看護師さん五十人だったら二対一という表記なんですが、それ以降は実質稼働として、今の時点で、看護師さん一人に対して、十対一というのは患者さん十人で看護師さん一人いるということの表記に変えたんですね。今七対一で診療報酬のレセプトを出すときは、それは昔の表記に直すと一・四対一に相当するんだという意味で書かれていて、今は七対一という評価でそれを請求していますから、一・四対一で請求するというのはちょっと古い表記の仕方だと、そういう意味で今おっしゃっているのかなと思いますが。
#232
○秋元司君 表記の仕方はそういうことがあるかもしれませんけれども、実際に請求を月単位で出すということはやっぱり一・四対一で出しているということなんですよね、これは。これはなかなかほかの委員の皆さんも、私もこれを勉強するのに時間が相当掛かりましたよ、理解するまで。ですから、あとまたやらせていただきますけれども。
 いずれにしましても、何が問題かというと、この本質というのは、看護師さんが月に七十二時間の労働制ということを今決まっているんですね。これは看護師さんの皆さんも大変でありましょうから夜勤も含めて月七十二時間ということを決まったんでしょうけれども、実は医師とか看護助手にはこの七十二時間労働制ってないんですよね。なぜ看護師さんだけそうなっているのか、その根拠を教えてもらえますか。
#233
○国務大臣(長妻昭君) これは今おっしゃられたように、入院基本料は、先ほど申し上げた七対一とか、看護師さんの手厚い配分に応じたものプラス看護職員の月平均の夜勤時間が七十二時間以下についても要件としているのは事実であります。
 これはなぜそうしているかというと、これは非常に過重勤務というのが看護師さんの中では問題となっておりまして、労働条件の観点からもやはり診療報酬を請求するからには七十二時間以下というのを一つの要件にしていただくという、これも政策誘導の診療報酬の体系付けでありまして、それで今おっしゃられたのは、じゃお医者さんなどにはそういう基準がないではないかということで、確かにお医者さんの場合は、本当にこれは月何百時間、本当に超人的な月二百時間とかですね、これは本当に大変な労働をされておられる。そして、宿直においても、宿直というものにもかかわらずそれがいろいろ労働的に体系付けられてないとか、いろいろな問題がございますけれども、まずは看護職員の皆さんについてはそういう対応をしております。
 お医者さんについては、これもう本当に何とか、過重勤務をしなければいけないんでございますけれども、これについては我々、診療報酬を勤務医に重点的に配分する、あるいは医師の偏重を見直す、あるいは研修制度も新しくなってかなり地方の医療の崩壊に拍車を掛けたという指摘もありますので、それも見直していく等々で勤務医の皆さんには対応していきたいと考えております。
#234
○秋元司君 いいんですよ、余計な説明は。看護師には月七十二時間労働制があるのに、なぜ医師と看護助手にはないのか。理由だけですよ、大臣。
#235
○大臣政務官(足立信也君) なぜないのかということでございますが、恐らく自民党の前政権の時代もこれを、労働基準法をそのまま当てはめると多くの病院がそれを満たさないので仕事を継続できない、国民に対して大変な負担を強いてしまう、受けられる医療が受けられなくなるという事態もあったからこそ、医師不足をそこで認めて、医師を増やそうという形に、恐らく看護師さんも増やしていこうという形になったんだろうと思います。
 その中で、医師に対しては、労働基準法というものと、そしてそれを厳密に守らせるためには、まず人を増やしていかなければならないということは間違いのない事実でございます。医師に対してそういう規定がないのも事実でございます。
#236
○秋元司君 堂々巡りになるでしょうからこれでやめますけれども、結局、私は先ほど、一日当たりの患者の一人当たりの入院基本料、これはすべてこの看護師さんの月七十二時間労働制というここに固定があるために、すべて先ほど申し上げたひずみを生んできてしまっていると、私はそのように思っているわけですよ。
 だから、私はもう少しこの部分を、七十二時間というものを、それは病院側の現場の話もあるんでしょうけれども、医師と看護師さんは一体なんだから、看護師さんだけ限定するというのはいかがなものなのかな。それだけ看護師さんの御苦労も私もこれは理解できますよ、現場大変なのは。しかし、それはある意味で医者も看護師の人もみんな大変なんだ。そのことを是非改めて厚生労働省内で議論していただきたいなということをあえて指摘を申し上げます。
 そしてまた、医師不足ということも議論されておりますが、年一回の国家資格ということがあるんですけど、国家試験ですけれども、六年制にするということも一つの議論かもしれませんが、私はいま一度、この国家試験を年二回してみるというのも一つの案だと思うんですけれども、大臣、どのような見解お持ちですか。
#237
○国務大臣(長妻昭君) 先ほどの労働の件は、私ももう長くは申し上げませんけれども、やはりその理想は、理想はですね、お医者さんも含めて本当に短い適正な時間でというのが理想でありますけれども、理想と現実のはざまの中で暫定的な措置であるということも御理解いただきたいと思います。
 そして、今医師の国家試験を年に二回というお話もございましたけれども、これについて、我々は医師不足というのが一つの大きな問題で、OECD平均で人口千人当たり臨床医二・一人、一・五倍しなければOECD平均にならない。こういうようなことで、医学部の増員をいたしまして、来年度は今まで史上最高の人員となるという確保をさせていただいておりますので、まずは医師の試験の頻度を高めても、それを六年間勉強して受けていただく母数自体が増えなければなかなか医師不足が解消できないと考えておりますので、絶対的なボリュームプラス偏在、この二つについて今政策を総動員して実行しているところでありまして、今の段階で医師の国家試験の回数を増やすということは考えておりません。
#238
○秋元司君 今後検討していただきたいと思います。
 次に、今、医師不足も関係して、必要なところに医者が行かない、救命救急もそうですし、周産期医療もそうですし、本当に大変であります。その中で今伸びている分野というのは、実は美容外科なんですね。これがもうどんどん数が増えているんですけれども、ほとんど若い先生方はここに取られるという、そういったことも言われております。数が増えていくということは、需要があるんでしょうから、これはいいんでしょうけれども、実はここに非常に安全性が私は問われていると思うんです。
 私、地元にも、池袋でありますから、そういった場所には非常に美容整形外科あるんですけれども、ここで実は死亡事故も発生しております。もう事件になったからあえて名前申し上げますが、品川美容外科というところが、ここ最近、数十年間の中で三件の事故を起こし、またつい最近、昨年の十二月末にはいわゆる脂肪吸引に対して事故が起きているわけでありますが、もういろんな専門の方の話を聞きますと、当然自由診療の分野でありましょうけれども、この分野というのは非常に競争も激しくなって、本来、普通脂肪吸引ということを治療を受ければ大体五十万円のコストが掛かるわけでありますけれども、しかしこの病院の場合は何か七万円程度でやっているという話もあり、そのゆえんというのは、実は治療した後のケアがほとんどなされていないということが多くの方から指摘をされ、被害者の方からも指摘をされております。
 そういった中で、この美容外科に対する安全性というのを厚労省としてどのように考えていますか。
#239
○国務大臣(長妻昭君) この美容整形というのは自由診療だと思いますけれども、自由診療にしても、もちろん医師免許がなければならないし、これは当然ですが医療法という法律の適用を受けるということであります。
 この医療法の、御存じだと思いますが、第六条の二項にはいわゆるインフォームド・コンセントという努力義務が課せられておりまして、つまり、リスクもきちっとやっぱり説明をしなければいけないと。こういう療法についてはこれだけのリスクがありますということで説明を尽くして合意をしていただくと、こういうことが大前提になるというふうに思います。
 それで、そのような努力の義務や安全管理のための体制の整備や医療安全管理の指針の整備等の義務がありますので、適切に履行されているか否かについては、都道府県等が立入検査で確認をするということも必要性に応じてしているというところでありますが、やはり、こういう記事、報道あるいは実態がありますので、我々としてもその部分について再度怠りなきよう取り組んでいきたいと考えております。
#240
○秋元司君 まさに安全性については厚労省はしっかりやっていただきたいと思うんですけれども。
 もう一つ、これだけの数の病院が、この品川さんに限ってはすごい数なんですよね。本来、こういった治療院、診療所というのができるには、開業医が一つの病院を持つと、もし複数持つ場合は、広域医療法人ということ又は医療法人を持たなくちゃならないことになっているんですけれども、どうやら、この報道ベースである雑誌の掲載によると、オーナー職を持って多店舗経営をしているらしいんですけれども、実際は医療法人を取っていない、広域医療法人を取っていないという指摘があるんですが、この事実は御存じでいらっしゃいますか。
#241
○国務大臣(長妻昭君) この事実を確認をしているわけではありませんけれども、報道で診療所の開設者が実質的な運営責任者でないんではないかと、こういうようなことがあるということは聞いておりますけれども、これは、仮に医療機関の開設者が実質的な運営の責任者でないということになると、これは問題になります。そういうような疑いがあれば、都道府県に対して十分な確認を行うということを私ども国が指示をしていくということになろうかと思いますので、そういう情報や事実確認をする案件があれば、我々も怠りなくやっていきたいと思います。
#242
○秋元司君 しかし、残念ながら、これも報道ベースでありますけれども、二十年間放置されてきたということが言われているわけでありますから、これは厚労省しっかりやっていただきたいと思いますし、実はこの分野、非常に利用客が増えているというのは、ここに大手カード会社との加盟店契約があるということが多く指摘されております。
 こういった、まさに違法行為が行われ、又は違法行為もどきが行われて、そして死亡者も発生してしまったようなところに対して大手カード会社が引き続き加盟店契約を続けるというのはいかがなものなのでしょうかね、経産大臣。
#243
○国務大臣(直嶋正行君) 先ほど来、厚生労働大臣からお答えがありますように、例えば品川美容外科でしたっけ、のケースも、これは今警察の捜査も入っているというふうに聞いているんですが、いずれにしても、医療行政の観点からまず明らかに、その行為とか管理体制について明らかにしていただくというのがまず第一だと思うんです。
 その上でということで申し上げますと、もしそこに問題があるということになれば、クレジットカード会社は、公序良俗の観点から加盟店契約の扱いについてきちっと判断をしなければいけないというふうに思っています。
 現在のところはまだ医療行政の段階でございますので、私ども、この状況を今注意深く見守っていると、こういう状況でございます。
#244
○秋元司君 是非、こういった美容整形なんといったところは、これはあくまで医療ですから、エステとは違うということを国民の皆さんもやっぱりしっかり自覚してもらって、まさにさっき言った説明責任、そういったものをしっかり行った上でこういった分野、大いに業界としては発展していただければなと、そう思っております。
 次に、もう時間がないんで、質問なんですけれども、私は、景気対策、これはもう足下の景気対策と成長戦略を持っていかなくちゃならないということはもう再三指摘させていただいておりますが、やっぱり地域経済というものをどのように考えるかということを私は行っていかなくちゃいけないと思っているんです。
 残念ながら、中小企業を取り巻く環境というのは本当厳しいです。このままでいくと、中小企業は大手に吸収されてしまう。市場原理主義というのは確かに否定される分野もありましたけれども、実はこれが進んだ原因というのは、何といいますか、全部国内に大手が集中しちゃったという、地域経済まで大手が入ってしまったということがあって、それはイコール規制緩和というのが否めない点があったんじゃないかなと私は思っているんです。
 国際競争力を付けるための規制緩和は大いにやるべきです。しかし、地域経済まで規制緩和を持ってくると、とてもとても死んでしまう。そういったことだから、最後に、ちょっと申し訳ない、見解、経産大臣にお伺いしながら、終わりたいと思います。
#245
○国務大臣(直嶋正行君) 民間の活力を最大限引き出していくためには、私はやはり企業の活動は可能な限り自由なものにしていくというのが必要だというふうに思っています。
 ただ、御指摘のように、地域の活性化とか地域の経済という視点はやはり必要だと思っていまして、そういう意味でいいますと、私どももそういう目で細心の注意をしながら経済の状況を見守っていきたいというふうに思っています。
 なお、中小企業については、既に資金繰り始め様々なそれを補う政策を実行しておりますが、状況をしっかり見ながら必要な政策を的確に打っていきたいというふうに思っています。
#246
○秋元司君 終わります。
#247
○委員長(簗瀬進君) 以上で島尻安伊子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#248
○委員長(簗瀬進君) 次に、佐藤信秋君の質疑を行います。佐藤信秋君。
#249
○佐藤信秋君 自由民主党・改革クラブの佐藤信秋でございます。
 今日は、亀井大臣お忙しいようでありまして、最初、冒頭に亀井大臣に御質問を申し上げますが。
 今、秋元議員も言っていました、地方を回ると大変な状況だなと。やっぱり東京と大分違うんですね、ここは。特に中小企業、あるいは農林水産業や建設産業はみんなそうですが、これは大変な厳しい状況になっている。
 そうすると、つなぎ融資、これは、中小企業は本当に助かったとは言っているんですが、これから先を見通すと危ないですよね、これ。見通しが悪くなると、つなぎ融資にも応じてくれない。物すごく金融機関の態度が渋くなっていますよね。
 それで、もう一つは今度の予算。これは実需を、内需を増やさにゃいかぬのですね、今の時期は。需給ギャップが三十五兆円ある、まあ四十兆円ぐらいになっているのかもしれませんが、あると言われています。だれが埋めるのか。埋め手がいないんですね。今度の予算で埋まるか。これはおいおいいろいろ議論していきたいと思うんですが、埋まらない、逆だ、こういう予算じゃないかなと。
 ですから、私は地方を回っていますと、これはどうしたって早期に、早く予算の追加、あえて申し上げれば早期の補正予算を組む必要があるだろうと。そうでないと、これ、地方はとんでもないことになりますよ。ですから、よく実情の分かっている知事や市町村長は、実は自分たちで内需を起こそうというのでかなり無理して、地方財政計画とは別に、違って、いろんな手当て、事業を起こそう、継続しようと努力しているんですね。ですから、結果としては地方財政計画で公共事業費は一五%減と、こういうふうに言っていますが、実態は大分違ってくると思います。
 ただ、それにしたって追いかけ切れません。そうすると、景気対策をどうするんだ、雇用対策をどうするんだ、つなぎ融資といいますか資金繰りの問題と、この二つ、亀井大臣に、特に大急ぎで大きな補正せにゃいかぬということについて、端的にはそういう返事は大臣、しづらいでしょうけれども、でもこれ大事なことなんで、多分与野党問わず、地方で実態をよく御覧になっておられる先生方はみんなそう思っていると思うんです。亀井大臣、御答弁。
#250
○国務大臣(亀井静香君) 議員は国交省在職時代から、人のための道路、人のためのコンクリート、国民のための国交省の行政について全力を挙げてやっておられたというように私は承知をいたしております。今は議員という立場で、国民生活について、日本中を駆けずり回って実態を押さえられて、どうするかと。残念ながら野党になってしまったので、なかなかあなたのそうした思いがダイレクトにやっていけないというもどかしさ、お感じであろうと思います。心から同情を申し上げておるわけでありますが。
 私は、議員御指摘のように、昨年の例の中小企業金融円滑法、このときから申し上げておりました。当面の金繰りを楽にするからといって問題は解決をしない、もうかるような形で仕事がやはりどんどん出ていく状況をつくらなければ解決にならないということを、私は本会議でも委員会でも申し上げてきました。私は、今いわゆるモラトリアム法案を実施をいたしましたけれども、金繰りだけではどうにもならない。今深刻なのは、倒産はそれによってちょっと減っているという評価もありますが、自主廃業、もう先に望みが持てないというところが非常に今激増しておるわけでありまして、事態は極めて深刻であります。
 議員御指摘のように、どうしてこの内需を出していくか。外需に今すぐ頼ることができない状況においては、もう子供が考えても分かるのに。そのための予算編成について菅大臣も大変御苦労をされて、そうして今御審議いただいておるわけでありますが。
 私は、福祉経済という、従来自公が残念ながら余り力を入れなかった分野、個人を大事にする、家庭を大事にする、その所得をです。こういう面では私は極めて優れておると思いますが、しかし私は、福祉経済というのは、そうした経済に対するてこ入れという面からいうと言わば漢方薬的などうも感じが強いわけでありまして、当面のこのデフレスパイラルともいうべき状態から脱却するためには、議員御承知の、アメリカはあんな財政状況で七十兆の緊急出動をやり、七〇%は公共事業ですね。中国もそうです、六十兆のこれも公共事業です。そういうことをやっているときに、日本がどういう福祉経済に力を入れると同時に内需を出していくかという、もう今我々としては避けて通れない課題だと思います。
 そういう意味で、菅大臣が財務省をひっぱたいていろいろ苦労しておられますけれども、私はこの予算を早期に成立をして速やかに執行していくと同時に、じゃ、今後どういう対策を取っていくかということについてやはり財源をしっかりしていくと。財源なき政策は絵にかいたもちであります。それをしっかりした上で、私は大胆な、本当に大胆なことをやらなければ脱出をできない、このように考えております。
#251
○佐藤信秋君 ちょっと歯切れが最後、大規模な補正予算が必要でしょうと、こういうふうに申し上げておりまして、速やかに予算を執行するにしても、次の手を今のうちからやっていかないと、とてもじゃないが経済はもたない、こう思いますが。亀井大臣、お忙しいようでございますので、今の分を伺ったら、もうちょっと歯切れよく、大規模補正をやるんだと、こう一言言ってくださるのが有り難いところですが。
#252
○国務大臣(亀井静香君) 本予算を議員、一日も早く上げていただく、その後、今申し上げましたように、この執行だけで大丈夫なのかどうかということを与野党を問わずやはり議論をして、後は聡明な菅大臣が御判断をされて、打つべき手を私は菅大臣打たれると思いますよ、私はそのように確信をいたしております。今補正だなんて言いましたら、これは大変な話になりますので申し上げません。よろしいですか。
#253
○佐藤信秋君 明確に言っていただきたかったんですが。
 じゃ、引き続き、仙谷大臣にもこんな状況を考えていただきながら御質問をしますので、後で。
 亀井大臣、どうぞ。元々、亀井大臣、お忙しいところを無理やり来ていただいたので、今日はこれで結構です。
 財務省に御質問したいと思うんですが、菅大臣、要所要所で伺いますので、副大臣、政務官から御説明いただければ結構だと思います。
 資料の一に我が国の税収の推移というのを財務省資料から載せさせていただきました。平成十年に比べて法人税、ここでは五兆落ちていますが、国税、地方税全体では十五兆落ちているんですね。十五兆の中で法人税五兆、実は地方税の方も、地方の法人二税の方も随分落ちていますから、法人関係で入り繰りはいろいろありますが、十五兆も落ちたと、国、地方合わせて。この主な原因といいますか要因というのは何だろうという点について、財務省の見解をお伺いしたいと思います。
#254
○副大臣(峰崎直樹君) お答えをしたいと思いますが、今お話しになった、税がどうして減ってきているのかという意味でいうと、私は一つはやはりこの間の減税政策というものも非常に大きかったというふうに思います。さらに私は、やはりデフレというのは名目の金額を減らしていく作用を持っていますから、当然のことながら、御存じのように所得税も、所得はたしかちょうど十年前に比べて百万円ぐらい減っているんじゃないでしょうかね。一人当たり平均すると労働者の賃金が百万円減っていると。これも実は非常に大きな要因だろうというふうに思います。
 そして、この法人税の問題に関しても、やはり私は、この間課税ベースが非常に狭まってきているという要因、さらに税率を少し四〇%ぐらいから下げてきておりますので、そのことも加わり、さらに昨今の特にデフレ経済という下における不況の影響というものも非常に深刻であるということが総合的に出てきているんではないだろうかというふうに考えております。
#255
○佐藤信秋君 法人もそうだけれども所得の方も減っていると、こういう話で。
 ちょうど、済みません、前原大臣に来ていただいているので。
 実は、質問じゃないんですけれども、積算とか工事出したりするときに、発注するときに設計上の労務単価というのがあるんですね。これで実は十年間で平均でですけれども、二万二千円が一万六千円ちょっとになっている。これ、どういうことかというと、年収でいうと五百万が三百七十万ぐらいになっていると、こういうことなんですね。これはデフレスパイラルそのもの。それで、公共工事がどんどんどんどんダンピングでしわがどんどん寄っていくんですね。三百万ちょっとで一家四人養えるか、こういう議論なんです。これはやっぱり深刻な問題なんですね。それで税収も上がらない、こうなる。
 おまけの果てに、建設業は後で言おうと思ったんですが、地方の建設産業は、大臣は御覧になっていると思いますけれども、四十七都道府県で全部です、本店所在地全部平均したら三十三が赤字なんですよ、平均がですよ。中小企業はマイナス一・三%。これは地方の建設産業。こんな状態で法人税が払えるわけがない。そこがちょっと言いたかったんですが、議論は後の方にします。私ばかりしゃべっていると時間がなくなりますので。
 そこで、税外収入、来年、二十二年度税外収入十兆円使うというんですが、財投特会四・八兆円、外為二・九兆円、これ資料二に財務省の資料を付けています。これで空っけつになるんですね、これも。何も、底なしになっちゃう。貯金でもないんです、これは。貯金でもなくて、本当は使っちゃいけない金なんですが、使わざるを得ない、国債発行するよりいいということで使おうと、こういうことなんだと思いますが。
 まず、財投特会、これ、本当にもう空々になりましたというのをちょっと説明してください。
#256
○大臣政務官(大串博志君) お答え申し上げます。
 この資料二もいただきましたが、二十二年度予算においては、税外収入、ぎりぎりの努力を行うということで過去最大十兆六千億円ということでございます。財投特会に関しましては四・八兆円でございますけれども、ストック分の三・四兆円の積立金、これは全額を、これは三・四兆円を活用しながら、さらにフロー分、剰余金として入ってくる部分に関する一・四兆円、これも一般会計へ繰り入れると、こういうことで、今おっしゃったように、財投特会にある積立金はこれ基本的には使っていくという形にしております。
#257
○佐藤信秋君 実は、これは本当は禁じ手ですよね、財投のストックゼロにするというのは、積立金の。禁じ手でしょう、法律的にもそうですわね。ちょっとそこを。
#258
○大臣政務官(大串博志君) お答え申し上げます。
 事実関係を問われましたので事実関係をお答えしましたが、いわゆる特別会計等々の積立金あるいは埋蔵金と言われるものに関して、私たち、今回の二十二年度予算に関してはできるだけの努力をしていくということで、税外収入として取り込んでまいりました。
 この中にも、一回限りで使い切ってしまうストックの部分もあれば、いろんな金利差等々から毎年一定程度生まれてくるものもございます。さらには、今回いろんな基金等の返納ということで、これまでたまっていた部分を一般会計に返してもらうということを行ったものもございますが、更にまだまだこの点において見直しを行っていける部分もあると思いますし、この基金の見直しを行うことによってフローの歳出を見直せるという面もあろうかと思います。
 こういうことも含めて、基本的に恒常的な歳入を得られるように行っていくというふうに考えてやっていきたいと思っています。
#259
○佐藤信秋君 歳入見直しというよりは、これはもう財投特会法で千分の五十超えた分は基金に入れてもいいと。だけど、千分の五十どころか、要するに五%どころか〇%になっちゃうわけでしょう、来年。そこから先は、財投そのものの運営がちゃんとしていけるかどうかという問題は当然あるわけだけれど、それでなくても、ここからはもうびた一文出てこない。それで、おまけの果てに、これ自体は本当は積立金があるわけじゃないから、貯金があるわけじゃないから、財投債発行するか、やりくり算段しながら、実際問題としてはですよ、だから隠れ国債と前も民主党から御批判たしかいただいたんですよね。同じことじゃないですかね。そこのところ、どうですか。
#260
○大臣政務官(大串博志君) ありがとうございます。
 財投特会に関しましては、先ほど私がお話しした中でも特に金利差から剰余金が生まれてきているという性質にあるものでございますので、毎年毎年一定の剰余金があるという性質のものでございます。千分の五十というレベルを定め、これをどういうふうに評価するか、これは時の評価によっていろいろあろうと思いますが、私たちは基本的に財投特会に財務の健全性が疑われないようにやっていきたいと、この考えは一つ置いております。
 それと、積立金を一般会計に取り入れるがゆえに財投債の増発になるかどうかと。これは、財投特会、財投という箱の中にはいろんなお金の出入りがあります。貸出金の増、あるいは回収金の増減、あるいは財投債の償還、あるいは預託金の払出し、いろんな出入り出入りがあった上でのそのうちの一つの項目でございますので、必ずしも一般会計に積立金を繰り入れるからといって財投債が増発されるという一対一の関係にあるわけではございません。
#261
○佐藤信秋君 基本的には玉突きで財投債出さざるを得ないと、こういうことだと思うんだけど、まあそこはあれです。ただ、ゼロになる、これは大事な事態でしてね、ゼロになる。
 それから、外為特会、二・九兆出すと、こう言っているんだけど、こっちの方がもっと危ないですわね。これ今評価損が何兆出ているか、外為のね。これ、貸借対照表に出ているんですよ。それを言ってくださればいいんですが、ただこれ、じゃ、ぶれたらどうしてくれるんだと、こういう議論が、ここまで出していいんですかという話なんですが、どうですか、政務官。
#262
○大臣政務官(大串博志君) 委員がお示しいただきました先ほどの資料でも、外為特会からも二・九兆円の剰余金の活用ということを二十二年度予算で行っているということを申し上げていただいております。
 これは事実でございまして、外為特会、今お話のありましたように、現在の為替レベル、当時の、そのときの為替レベルによって含み損が生じるという、まあ益にもなりますし損にもなりますけれども、現在の為替レベルであれば約二十兆円オーダーの含み損があるというような状況にございます。
 ただ、これは評価損でございまして、実現損ではございません。実現損が実現するときというのは、例えば会社を清算するときのように、外為特会を清算するときにはこれは実現するわけでございますけれども、そうではないので、評価損として認識すべきだというものでございます。
 ただ、おっしゃったように外為特会の健全性というものがございます。ここは為替の並行取引を行うところでございますので、この健全性に配意しながら、さはさりながらいろんな金利差等との関係で生まれてくる剰余金もございますので、これを国民のために使っていくということに関しては適切なレベルで予算の中に盛り込んで考えてまいりたいというふうに思っております。
#263
○佐藤信秋君 ということで、財務大臣、今お聞きのとおりなんですよね。この二つは税外収入とはいいながら、もう来年度以降期待しちゃいけませんというか、むしろ戻さないかぬ事態が生じかねない、こういう問題なんですよね。財務大臣、聞いていていかがでしょう。
#264
○国務大臣(菅直人君) そのこと自身は私も予算編成のときにかなり意識しておりまして、本当にぎりぎりの努力をしたということであります。
 あえて言えば、これはこの後の議論になるかもしれませんが、先ほど亀井大臣もおられましたけれども、ぎりぎりのやはりこの経済状況の中では、規模としては前の政権に比べて小さな予算を組むという発想ではなくて、ぎりぎり国債の方の信認も維持しながら、しかしトータルとしては、規模としては、景気に対してはやはり刺激的なスタンスは継続しなきゃいけないという中で、この税外収入に対してもそうしたぎりぎりの努力をしたということは是非御理解いただきたいと思います。
#265
○佐藤信秋君 したがって、基本的には国債発行四十四兆円と言っているけど、五十三兆円ぐらい出しているんだと、こう理解しないと駄目だと思うんですよね、もうこれ以上使えないんですから。そして、地域財政計画立てる上でもそこのところはきちっと押さえないと何やっているか訳分からない、こういうことになるんですね。仙谷大臣、いかがでしょう。
#266
○国務大臣(仙谷由人君) おっしゃるとおりだと思います。
 さっきから佐藤さんのお話で、地方が疲弊しているから公共事業どかんといこうというふうなニュアンスも感じられますんで、そこはもう是非御辛抱をいただきたいと改めて思います。
#267
○佐藤信秋君 そういうことを言っているんじゃなくて、これが、いやまあ、そういうことですけどね。
 しかしながら、実は子ども手当に公立学校の無償化とか、実質、随分しわがほかに寄っているんですね、しわが寄っている。そこの批判自体は、子ども手当や無償化に対する批判自体は同僚議員がいろいろやっていただいていますが、私はしわの方をやりたいと。そして、しわの方もできるだけ、せっかく要求してやらなきゃいけないけど、こんなにあるんだけど、財務大臣がうんと言ってくれさえすればできるのにと、こういうトーンでお願いしたいと思うんですけどね。
 そこで、デフレも脱却せにゃいけません、さっきのあの税収の話もありました。どうやったら脱却できるんだろうというのがあったんですね。これはまあ短期的な課題ですが、長い目で見たときに本当にどうすりゃいいんだろうという議論だと思います。
 これは財務大臣と仙谷大臣から、それぞれいい方策があるかどうか、是非教えていただきたいと思います。
#268
○国務大臣(菅直人君) 私も、デフレの宣言というのか、した前後を含めて今日までいろいろ、まあよくやったというよりは、どちらかというと、宣言をしてちゃんと対応ができているのかという批判的な御意見もいただいています。
 もう議員御承知のように、デフレの状況というのは日本では別に昨年始まったことではなくて十年余り続いていて、たしか一時期、小泉政権のころ若干良くなりましたが、それでも脱却までは行っておりません。
 そこで、当然ながら、幾つかの事柄を併せてやらなければならないと思っております。言うまでもないことですけれども、需給ギャップをどのようにして一方で埋めるかということで、この間、一次補正を一部凍結したことでいろいろ御批判いただいていますけれども、二次補正を含めて二十一年度の予算も決してそう小さくしたわけではなくて、できるだけ雇用と需要を生み出すようなところを重点を置いて二次補正も組みましたし、二十二年度の現在審議いただいているこの予算も、どちらかといえば需要を生み出す、雇用を生み出すというところに重点を置いて提案をさしていただいております。
 また、昨年暮れに発表した新成長戦略も、従来の、これを言うとちょっと佐藤先生とは意見がもしかしたら違うかもしれませんが、公共事業依存で確かに効果があった時代もありましたが、同世代ですから、東京―大阪の新幹線なんて非常に効果があったわけですが、その後八〇年代に入ってからは、本州―四国の橋なんていうのは造るだけの効果はあったけれども、造ったものが大きなものを生み出したかというと率直に言って効果がなかった。そして、小泉政権下はデフレ状況でそれをより、何といいましょうか、促進するような構造改革という名のデフレ促進策をやってしまいましたから、もっと悪い状況になったと。
 そういった意味で、この新成長戦略では第三の道、雇用、需要を生み出すところに重点的に、財政配分も含めて、その中でデフレを脱却して、二〇二〇年度までの平均で名目成長率三パー、実質二パー、インフレ率結果として一パーというものを目指していこうと思っております。
 と同時に、言うまでもありませんが、日本銀行との一体的な方向性を持っていかなければならない。日本銀行も昨年の十二月一日に一つの方向を出し、またその後、プラスゼロからプラス二という目安という言い方でインフレの、ターゲットという表現にはなっておりませんが目安を示していただいております。
 それを実現できるかどうか、まだ見通しとしては実現できるというところまで政府見通しは行っておりませんが、いろいろな努力をすることによって、私としては、政府と日銀が共通の目標を持つことでできれば今年中にはプラスに、インフレ率といいましょうか、それが転化するようになることを目指していろんな手だてを打っていきたいと考えております。
#269
○国務大臣(仙谷由人君) このデフレ論ですが、私自身は、この十年間の言わば金融財政政策自身はデフレ政策ではなくて、むしろリフレと言う人もおればディスデフレと言う方もいらっしゃるように、やっぱり伝統的な観点からいうと、私に言わせれば相当のインフレ政策を取ってきたと。ところが、デフレ的な状況が全然収まらないという十年間であったと見ております。
 これは、やっぱり日本の置かれた地政学的な環境から、どうも需給ギャップの話も一国的なところで考えても決着が付かないんではないかと。つまり、こここそ、ボーダレスになってアジア的に需給バランスがどうなっているのかというふうに見ると、物の世界では圧倒的にやっぱりこれは供給過剰というふうに言うべきではないかというふうに私自身は思っています。
 ところが、日本で、先ほど菅大臣もおっしゃったみたいですが、需給バランスが反対に、今度は供給が不足していて潜在的な需要が相当あるというのは、やっぱり医療、介護、保育、あるいは農業あるいは林業というふうな第一次産業のところと第三次産業のところは、やっぱりむしろ供給が適切な、つまり欲しいもの、つまり潜在的な需要が満たされるような供給がないんだろうなというふうに見ておりまして、やっぱりここは、一つはアジア規模での、つまり国内でそれぞれが割と小さい争いを、小さい争いと言ったらしかられますけれども、相当立て込んだ過当競争をするんではなくて、ここはまとまってアジア市場に出かけていくというふうな、これはマクロ政策ではなくてミクロの政策を政府が後押しするというふうな元気の出るような政策を展開しなければ、ちょっとこのデフレ状況、収まらないんではないかというふうにも思います。
 それからもう一つは、第三次産業のところが活性化してくるように、ここは家計部門をまずは安定的に刺激をすることから始めて、あるいはもう一つは、規制を改革をして、つまり例えば保育が産業として成立し得るようなというふうなことも考えてやっていくしかこのデフレ状況は収まらないと、あるいはバランスが取れてこないというふうに見ております。
#270
○佐藤信秋君 抽象的な御議論なので、これ具体的にやっていかなきゃいかぬのだと思うんですね、大急ぎで。
 子ども手当でいえば、生まれた子が年間三十一万の借金をしょって未来に向かって育っていくと、こういう構造ですよね、全部借金ですから。そこを、家庭の雇用、父親、母親、両親の雇用とどうやってバランス取っていくかというのが余りにもバランスの欠け過ぎた予算だなと、つくづく私はそう思っています。
 そこのところだけ議論をするつもりでもないので、いかにそれでしわが寄っているのかという点について、各それぞれの政策の中でですね、資料三というのを用意しました。平成十年度の決算に比べてというので、それぞれ大きな項目別ですけどね。
 そこで、今日はちょっと大臣にはお忙しいようで来ていただいてないんです。政務官の方で、実は要求する立場として、政務官、それぞれの各省は要求する立場なんですよね。それで、財務省と総務省、予算上の問題でいえば、そこのそれぞれにしっかりとこういう政策を打たないと大変なことになるぞということをきちっと、どしっと言わにゃいかぬですね。
 今日はそういう要求する立場で、まず厚労省の予算、随分しわが寄っていると思いますが、どこがしわが寄っていて大変なんですか、ちょっと言ってください。
#271
○大臣政務官(山井和則君) 佐藤委員にお答えを申し上げます。
 来年度予算で子ども手当、六月実施を今目指しております。それで、佐藤委員おっしゃるように、この子ども手当によってほかの予算にしわが寄ったのではないかということですが、私たちは今回の子ども手当というのは歴史的な大きな転換期だと思っております。なぜならば、欧米諸国に比べてやはり日本というのは、医療、年金、そして介護というものはかなり先進国レベルに肩を並べておりますが、この子育て支援に掛ける割合というのは非常に低かったわけですね。
 そういう意味では、やはり今までの人生後半の社会保障、老後に向けた社会保障に重点を置いていた社会保障を、二本柱で、やはり人生前半の社会保障と二本柱でやっていくべき歴史的な転換期が来たんだと思っております。そういう意味では、確かに来年度予算では多くの子ども手当の予算を割いておりますが、これは残念ながら今まで後回しになってきた部分を固定しているわけでありまして、これによってほかがしわ寄せを受けてきたとは思っておりませんし、逆の言い方をすれば、今まで、残念ながら子育て支援というのはしわ寄せを日本の政治の中で受けてきたのではないかというふうに思っております。
 その意味では、来年度予算においては、年金、医療、介護等の社会保障の関連費については必要な予算は自然増を含め所要額の全額を盛り込んでいるところでありますので、しわ寄せが行っているというふうには認識はいたしておりません。
#272
○佐藤信秋君 心にもないことを言っちゃ駄目なんだよね、しわ寄っているに決まっているんだから。
 大体、保健衛生対策費、総額では二%減っているでしょう。こんな二%削ってちゃんとやれるの、やれるんですか、ちょっと答えてください。保健衛生対策費、二%減なんですよ。そんなのでやっていけますかと。
#273
○大臣政務官(山井和則君) 佐藤委員にお答えを申し上げます。
 例えば、医療の診療報酬におきましては十年ぶりのプラス改定。もちろんネットの〇・一九%ですから十分だとはまだまだ思っておりませんが、それでも十年ぶりにネットプラスできた。これは多くの地域医療にとっても雇用の場を創出するというふうに思っておりますし、道路とともに医療、病院というのは非常に重要なインフラだというふうに思っております。
 また、年金についても、今まででしたら過去二年しかさかのぼれなかった納付を過去十年さかのぼって納付できるようにして、これによって約四十万人の無年金の方が救われる可能性もあるというふうに、医療、年金、保育、介護、めり張りを付けてやっていっておりますので、ほかのところに、改めてになりますが、しわ寄せが行っているというふうには思っておりません。
#274
○佐藤信秋君 二十三年度に向けて足りないものは足りないと言っておかなきゃ駄目だと思うんですよ、正直にね。
 それで、じゃ、一つだけ聞きます。
 特別養護老人ホーム、待っている人たくさんいますよね。これ全国で、菅大臣、四十二万人待っているんですよ。だけれども、こんなもの二年も三年も掛かっていたら亡くなってしまうでしょう、お亡くなりになられる方が出てくるでしょう、たくさん。どうするのかと、こういう問題について、例えば。お答えください。
#275
○大臣政務官(山井和則君) 私も介護の問題に取り組んでおりますので、この待機の高齢者の多さというのは問題だというふうに思っております。
 今、入所申込者は全国で四十二万人でありまして、その中で一番切実な入所が急がれる在宅の要介護四、五の方は六・七万人おられます。これに対しまして、過去三年間、平成十八年から二十年度で約八・一万ベッドの特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホームなどが整備されておりましたが、我が政権におきましては、平成二十一年度から二十三年度の三年間、同じ三年間におきまして、約倍の十六万ベッドを増やすという方針で、そのような財源の裏打ちもいたしております。
 これについては、地方自治体がなかなか財政的にもついてこれないというようなこともありますが、この待機児童のゼロ作戦、そして特養の待機者を減らしていく、このこともしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
#276
○佐藤信秋君 今の、特養の手当てしていると言ったけれども、予算的にはどうなっているんですか。
#277
○大臣政務官(山井和則君) お答えを申します。
 これは、平成二十一年度の第一次補正予算で三千億、これ交付金を積んでおりますし、これについては、三十人以下の小規模特養やグループホーム、そういうことについて今後三年間の交付金を積んでおるところであります。
#278
○佐藤信秋君 その交付金というのは予算的にはどこに計上されてあるんですか。三年間の交付金というのはどこに計上されてあるんですか、十六万床分。
#279
○大臣政務官(山井和則君) 都道府県の基金として積んでおります。
#280
○佐藤信秋君 都道府県の基金としてどういう形で積んでいるのかというところまで詰めていくと、ちゃんとして積まれているかどうかというのはあるんだが、交付税で見ることになっていますわね、一〇〇%。交付税で見た分がどれだけ後で戻ってくるかというか、面倒見られているかというのは実は分からない。だから、公共団体はまともにはできないなとみんなそう思っておる。今日は総務大臣お呼びしていませんが。したがって、十六万床計画ですと、ちょっと冗談よしてくれ、積み上げてみなきゃ分からぬわと、こういうことになるんですね。
 二十一年度、十六万床のうちどれだけできる予定ですか。
#281
○大臣政務官(山井和則君) それについてはまだ把握はしておりません。
 ただし、このことについては、御存じのように私たちは、介護職員の賃金引上げということで、今八〇%の介護事業者の賃金を平均約月一万五千円上げるという交付金もやっておりまして、やはりこれは、老人ホームが増えない一つの理由は介護職員が集まらないということもありまして、この介護職員の賃上げに非常に力を入れておりますし、同時に、これはなぜ特別養護老人ホームや施設が必要かというと、在宅福祉がまだまだ立ち遅れているということでありまして、この辺りについては、二十四時間体制、三百六十五日体制で在宅福祉を充実させていく、こういう在宅と施設整備とセットでやっていかないと、どんどんどんどん施設だけ増やすということでも駄目ですので、やはり望めば、施設に行きたい方は施設に行ける、在宅で最後まで暮らしたい方は在宅で暮らせると、そういう介護を進めていきたいと思っております。
#282
○佐藤信秋君 二十一年度どのぐらい進んでいるかは分かりませんと、もっともな話なんですよ。人任せになっているわけですよ。政策になってない。だから、補正できちっとした国費を積むから地方費も出してね、これだけ進めようねと、こういうやり方でやっていかないと進んでいかないですね。みんな交付税で面倒見てくれると、だれも丸々見てくれるなんて思ってないんだから、地方の経営者といいますか公共団体の知事や市町村長はね。だから、どうしたってそういう国費が必要だ、補正が必要だと、こういうふうな展開にしてもらわなきゃ駄目なんですね。これは政策をちゃんと遂行していく上でですよ。
 時間がなくなってきたんで、文科省の話。公立無償化で三千九百億円増額しましたと。だけど、経年変化見ていただくと、文科省も随分と文科予算って削られていますわね。それで、今度の科振費で二%減、今までさんざん一生懸命やってきたけれども。
 文科の鈴木副大臣、来ておるのかな。大変厳しいですよと、いろいろやらなきゃ駄目なんです、やりたいことがやれませんという答えをひとつ是非下さい。
#283
○副大臣(鈴木寛君) お答え申し上げます。
 もちろんやりたいことはいっぱいございますけれども、委員御指摘のように、今年は文教関係予算は、対前年度比八・一%増の三千百九十一億円増になっております。しかしながら、高校実質無償化分が三千九百三十三億円でございますので、既存の予算分は約七百四十億円の減額となっております。
 加えまして、今回いろんなことを新規でやっております。例えば教職員定数の大幅改善でこれ九十三億円増。大学奨学金も、事業費規模で申し上げますと一兆円超えという拡充。それから、国立、私立大学の授業料減免を一挙に八万五千人授業料減免をする、これで三十四億円の増。それから、医学教育を通じて医師等の人材確保対策、あるいは大学病院の機能強化ということで十四億円増ということをやっておりますので、既存の分はそれ以上の減額となっているわけでありますが、じゃ、そこはどこから出てきたかというお尋ねだと思いますが、大きく言うと二つございます。
 まず、委託事業とかいろんな事業が細切れで、県が文科省からメニューが来るんでややお付き合いをしていたという部分がありますので、それを大ぐくり化あるいは統合化することで、モデル事業あるいは委託調査費というものを真に必要なものというふうに見直した、これが百億円弱ぐらい、八十四億円弱ぐらいでございます。
 残りは、基本的に人勧の影響とそれから教職員手当、それから、それにある意味で連動した大学の人件費等の調整と。つまり、公立の小学校、中学校の教員、あるいは大学の教員、教職員の一人頭の単価を抑えて、その分を高校生の授業料減免、あるいは大学生の奨学金の拡充あるいは授業料の減免、それから大学病院に通ってこられる患者さんのために振り向けた、こういうことで今年の予算を組ませていただいたと、こういうことでございます。
 もちろん、公立の小学校、中学校の教員の給与も一定程度確保しなきゃいけないということはあるわけでありますが、教員よりも高校生、あるいは教員の数を増やすことで一人当たりの教員が面倒を見る子供の数を減らすことで教育の質を充実させていきたいと、そのことが教員の多忙感の減少にもつながるということで、思い切って四千二百人の増ということをやらせていただいたと、こういうことでございます。
#284
○佐藤信秋君 実は、随所に厳しいなという部分があって、アジアが大事ですよ、東アジア大事ですよと、こう言うんなら留学生の問題なんかもきちっとやっていかなきゃいけない。今大体十三万人ぐらいですかね、留学生が。それに対して予算というとなかなか厳しいと。これ、減額になっていると思うんですけど、ちょっとそこら辺の数字を教えてください。
#285
○副大臣(鈴木寛君) 留学生につきましては、大きく申し上げますと、国費の留学生と私費の留学生がございます。国費の留学生につきましては対前年度比マイナス三・八億円の仕上がりで二百十六億円。私費につきましてはプラス〇・五億円の仕上がり七十九億円ということでございまして、足しますと二万四千七百七十五人が二万四千六百二十四人ということで、〇・六%減少と、こういうことになっております。
#286
○佐藤信秋君 イギリスが四十万人ぐらい留学生を受け入れていますよね。留学生受入れを増やそうと、こう言いながら、やっぱり留学生に対する支援と、それから寄宿舎の問題もあるんですね。せっかく大学へ受け入れようと思っても寄宿舎がないというか、高いアパートとても入れない、こういう問題があって、そういうところに対する手当てというのもやってやらなきゃいけない。この辺はどんなふうに考えていますか。
#287
○副大臣(鈴木寛君) おっしゃるとおり、寄宿舎につきましては、留学生向けの寄宿舎でございますけれども、留学生が安心して勉学に励んでいただくためには、低廉で良質な宿舎を確保してあげなきゃいけないというのはおっしゃるとおりでございます。特に、自力でなかなか宿舎を見付けるというのは大変でございますので、特に来日してから一年以内の留学生については、やっぱりきめ細かく対応してあげなけりゃいけないというふうに思っております。
 その対応といたしましては、大学の宿舎自体を整備するということと、それから民間の宿舎を大学があっせんして確保していく、それから、大学ではありませんけれども、公的宿舎の空きを効率的に活用するといったようなことをやっていきたいと、このように思っております。
 それで、今留学生会館という意味では一万八千四百六十七ぐらい受入れがあるわけでありますけれども、公益法人が六千九百五十四、大学が設置する学生寮が六千八で、三万一千四百二十九ぐらいはキャパとしてございます。
 具体的には、日本学生支援機構の国際交流会館、それから独立行政法人日本学生支援機構が民間宿舎を借り上げるときの支援、それから留学生宿舎を大学が共同して利用できる教育関係共同利用拠点、それから留学生住宅総合補償というもので応援をしながら民間アパートを入居すると。それから、大学への優遇措置や手続の簡素化によるURの賃貸住宅、公営住宅の入居促進、これ非常に重要だと思っておりますが、こうしたことを取り組むことで、留学生十三万三千人のうち三万一千、先ほど申し上げましたけれども、二三・七%が公的な宿舎に入居していると、こういうことでございまして、更に委員の御指摘も踏まえて充実させていきたいというふうに思っております。
#288
○佐藤信秋君 一分前に終わらないかぬので、ちょっと急ぎます。
 資料の四に日本の雨の変化かいてあります。これ、随分と雨の量そのものは少なくなったけれどもぶれが大きくなったと、こういうことなんですよね。安心、安全のためには、雨の問題でいえば治水も利水もちゃんとやらなきゃいけない、ますますと、こういうことであります。資料の四ね。
 資料の五、公共投資水準の国際比較。これ、でっかいでっかいと言われていて、随分と、昔、財務省やいろいろ、大き過ぎるじゃないかと、こう言われましたけれども、見てください。もう先進国はみんな伸ばしているんだけれども、公共投資、日本だけこうやって削っているから大変なことになってという状態だということを指摘しておきます。
 乗数効果、公共投資と所得税なんかを比べると、これ資料の六です。これについて御説明ください、内閣府の資料ですから。
#289
○大臣政務官(津村啓介君) 佐藤委員の御質問にお答えいたします。
 御説明くださいということでしたけれども、ポイントとなる点かなと想像するところを推測しながら、ポイントとしてお答えしたいと思います。
 当委員会でも、この間、この短期の計量モデルをベースに、公共投資の乗数が減税あるいは家計への給付の乗数と比べて非常に大きいというふうに一見見えることを根拠に、公共投資の方が家計への給付に比べて日本経済ないし社会にとってプラスであるという議論がなされることがあるようにお見受けいたします。しかし、こうした議論は二重の意味で誤った議論でありまして、公共投資の経済効果については、このマクロ経済モデルにおける公共投資の乗数効果が、こうやって名目の方は一・二と一年目なっていますけれども、これが一より大きいと、そして個人所得税だと〇・二五だと、四倍以上じゃないかというふうに表面的に見えること、こういった議論にこの経済効果の議論を矮小化すべきではないというふうに思います。
 何となれば、公共投資の場合は、これは定義によりまして、その中身が何であろうと公共投資として支出されたものは一〇〇%、これはそれがたとえどんなに全く無駄なものであっても、中長期的に全く生産性の向上に寄与しないものであっても、それはその年のGDPには一〇〇%計算されるという、そういう定義になっております。しかし、これはGDP統計の言わばくせというか特性でありまして、これをもって日本経済にそれだけ意味があるということを意味するものではありません。
 片や、更に申し上げますと、家計への給付が日本経済、日本社会に与える効果について、こうした個人所得税の乗数効果なりあるいは子ども手当等の様々な試算をなさる方もいらっしゃいますが、その乗数効果が公共投資よりも小さいという面からとらえるのは極めて不十分な議論だというふうに思います。
 少子化対策を進めることによって生産年齢人口が中長期的に増加をすること、それによって経済社会が活性化をされて中長期的にこの国の富が増加していくという効果が期待されると、このことは非常に重要なポイントだと思います。個人の視点で見れば、家計への給付が日本の経済社会に与える効果というのは、単にその年の民間消費支出、ひいてはGDPへの数字的な効果で測られるべきではなくて、例えばその支出の中身が何であるのか、そしてその残余の貯蓄がその後どういう形で支出をされているのか、そういったことに目を向けなければなりませんし、そういった個人の生活あるいは日本社会にどれだけの意味を持つかをもって測られるべきだと、そういうふうに考えております。
#290
○佐藤信秋君 今のような説明で平均で一・七四と〇・七一の違いが説明できるわけがないということだと思います。中身がない、こういう話です。
 資料九に飛びます。公共事業関係国費、実はこれ全体を、今の予算上既に地域に分けているんですよね。離島と奄美がひどく落ちている。これは財務省と各省が一緒になって、結果こういうふうにしましたと、こういうことなので、財務省と国交のそれぞれから、どうしてこうなったか、離島の振興というのはどうしてくれるんだという問題に対してお答えください。
#291
○国務大臣(前原誠司君) 元次官にお答えをいたします。
 一番初めにお話をされた議論というのは、私極めて大事だと思っておりましたのは、この国が果たして財政面で持続可能なのかという問題意識を非常に強く私は持っております。バブルのときでさえ一番多かった税収は六十兆円余り、しかも二年間しか続かなくて、あの二度と来ないであろうという好景気のときでさえ財政赤字を生んでいたということからすると、日本の財政そのものの欠陥が私は大きな問題になってきていると。(発言する者あり)離島、はい、分かりました。まあその前提で離島の話を。
 なぜその話をしたかといいますと、これは佐藤委員が一番御存じだと思いますが、離島は昭和五十年から平成十七年まで、三十年間でこの離島対策費というのは三兆八千三百九十九億円のお金が使われております。これは多くが公共事業でありますけれども、人口が六十六万六千人から四十三万四千人、つまり三五%減っていると、こういうことであります。つまりは、三兆八千億円余りのお金を使っても人口減少の歯止めが掛からないという状況があるわけですね。
 地方に行くと、これはどこでも同じなんですけれども、働く場所というのは役所か農協かあるいは建設業しかないというような状況で、別に私は公共事業がすべて悪いと申し上げているつもりはありませんけれども、新たな産業というものを地域につくってこなかったというところが大変大きな問題なんだろうと思います。
 したがって、この離島対策についても、お金が減っているということは、全体の予算が減っていますのである面仕方ない部分はありますけれども、その中身の精査というものをどうしていくのかということ、そして、働く場所がなかったらみんな流出するわけですよ、人口が。その中身を、やはり私は額で議論するんではなくて、中身をどうして若い人たちが働けるような場所をつくるような施策を講じていくのかということをしっかりこういった場でも議論をさせていただきたいと思っております。
#292
○副大臣(峰崎直樹君) お答えいたしたいと思うんですが。
 いや、佐藤委員とは、たしか次官のときにもよくお話をしたときには大変いろんな多面的で愉快な方だなと思っていたんですが、今日のお話を聞いていると、すべてがこの公共事業に収れんしていくような感じの話が多くて、ちょっとやはり私たちとは考え方が違うのかなと思ったりしますが。
 今、前原大臣がお答えになったことで私は尽きているように思うんですが、ただ私、ちょっともう既に公共事業のGDPに占める比率そのものがフランスよりもやや下がるところまで来ていると。そうしたときに、地方の声として私が聞いている限りでは、やはりこれ以上進むことがどうなのかなというときに、実はメンテナンスの部分ですね、特に過去造った様々な公共物がございますが、これは新しく造り直すよりもメンテナンスをした方がその後のいわゆる投資効率が非常によろしいという効果があるように聞いております。さらに、日本の都市あるいは地域の町づくりなどはどんどんやはりもっともっと改革されてしかるべきだと。そういう意味では、新しい、このいわゆる従来型の公共事業というものもそういう形へと、ある意味では需要をしっかりと見付けていくということが私は必要になってきているんだろうと思います。
 だから、そういう意味で大きな転換をすると同時に、コンクリートから人へという我々のスローガンがありますが、そうしたときに、これまでは地域の公共事業というのが結果的には実は雇用を支えていたといった面も率直に言ってあると思います。その意味で、この雇用をどういう場でどういう産業で支えていったらいいのかと。時には、それを産業構造の転換をするときには、やはり失業対策といいますか雇用政策、積極的雇用政策を私は取っていくべきだろうというふうに思っています。
 先ほどお話しになった離島の関係について言えば、確かに金額的に今年は減っていることは間違いありませんが、ここは少し幅広に、地方交付税の非常に大きく増えている問題だとか、そういう総合的なやはり財源の中で物事を考えていただきたいなというふうに思っております。
#293
○佐藤信秋君 とても納得がいきませんが。
 ついでに要望ですが、財務大臣、離島なんかのガソリン税ぐらいはまけてあげたらどうでしょう、今度の税制改正で。
#294
○国務大臣(菅直人君) 民主党としての議論の中ではそういう議論もありまして、ヨーロッパでは消費税を島は安くしたり減免したりしているということもありまして、是非検討課題に入れていきたいと思っています。
#295
○佐藤信秋君 これは是非やっていただきたいと思います。資料の十に離島が守っている日本の排他的経済水域の図を載っけました。是非お願いしたいと思います。
 時間がなくなりましたので、前原大臣に対する御質問はまた国土交通委員会か何かでじっくりとやらせていただくことにしまして。
 仙谷大臣、早期勧奨退職といいますが、本当にできますかね。ここが非常に難しいところですよね、定員考えたら。その辺、ちょっと一言お願いします。
#296
○国務大臣(仙谷由人君) 公務員、ちょっと時間も余りないようですので簡単に申し上げますが、天下りのあっせんを根絶した上で要するに退職勧奨をできるかと、こういう質問だと思います。
 つまり、退職勧奨をするためには天下りをあっせんし、そこにお土産というかネギカモというか、要するに予算を付けてあっせんをしない限りできないと、こういう慣行というか認識というか意識が広範に霞が関と永田町に存在すると。そんなことが、それを根絶することができるのかという根源的な質問だと思いますが、私は、やっぱり公務員の世界も、これは天下りにひもを付けてというか、予算を付けて天下りをさせていくということは絶対にやめなければいけないと思うんです。
 よく見ておりましたら、各省、各局、各課でやっぱり業務の繁忙というのは随分あるなというのが、私、与党になって改めて分かりました。そういう観点からいきますと、独法も含めて、やはりこれは横異動ができるようなシステムを考えなければいけない。そして、でき得るならば、民間との関係でも横異動が相当自由闊達にできるようなシステムを開発する。
 それから、今度の公務員制度改革についての改正案で、幹部人事のところだけ、これはある種の縦の異動というか、実質的に降ろされたとか外されたとかいうふうに感じられる方もいらっしゃるような人事をできるような、要するに幹部人事の一元化というのを行いますけれども、そのことによって、人事を何というんですか、活性化していくと。活性化することによって、後輩といいましょうか、年の若い方々のやる気を生み出していくと。そのためにも横異動も大いにさせて、そのラインの局長さんとか部長さんの席を空けてもらうときは空けてもらう、次官の席も空けてもらうときは空けてもらうということをしなければいけませんので、何とかその工夫を官房長官、それから行政刷新部局共々、ない知恵をひねって、絞ってやってみたいと思います。
#297
○佐藤信秋君 大体八千人から九千人採用して三千人から四千人勧奨退職している。うまく計算が本当に回らないんじゃないですかということを最後に伺って、お答えください。最後に伺って、私の質問を終わります。
#298
○国務大臣(仙谷由人君) 私は、民間の職場がどこまでいわゆる官僚の方々を、ひもが付いてない、利権が付いてない、それから交付金というか随意契約が付いてないとかいう中で採っていただくわけですから、これは能力本位に採っていただかなければなりません。それで、なおかつ私どもがあっせんをしないということでありますから、あるいはお役所があっせんをしないというシステムでありますから、これは人事院も含めて研修の仕組みとか、あるいは公務員の皆さん方の意識の変更というか、転換ということも大いに必要だろうと。
 しかし、それをやらない限り、日本はすべての世界でこの問題が、つまり職種変更とか、あるいは極端に言えば第二次産業中心の社会から第三次産業中心の社会に変わるときのこの悶絶の苦しみを乗り越えられないと。これは映画でいえばまさに「フラガール」の世界だと、こういうことだと思います。
#299
○佐藤信秋君 終わります。
#300
○委員長(簗瀬進君) 以上で佐藤信秋君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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