くにさくロゴ
2010/03/12 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第11号
姉妹サイト
 
2010/03/12 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第11号

#1
第174回国会 予算委員会 第11号
平成二十二年三月十二日(金曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十一日
    辞任         補欠選任
     小林 正夫君     加賀谷 健君
     吉川 沙織君     川合 孝典君
     秋元  司君     野村 哲郎君
     佐藤 信秋君     小泉 昭男君
     島尻安伊子君     牧野たかお君
     草川 昭三君     谷合 正明君
     渕上 貞雄君     近藤 正道君
 三月十二日
    辞任         補欠選任
     芝  博一君     大河原雅子君
     中谷 智司君     外山  斎君
     平山  誠君     姫井由美子君
     米長 晴信君     大久保 勉君
     近藤 正道君     渕上 貞雄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         簗瀬  進君
    理 事
                大島九州男君
                辻  泰弘君
                平野 達男君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                川口 順子君
                西田 昌司君
                舛添 要一君
                弘友 和夫君
    委 員
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                大河原雅子君
                大久保 勉君
                加賀谷 健君
                川合 孝典君
                川崎  稔君
                喜納 昌吉君
                今野  東君
                自見庄三郎君
                芝  博一君
                下田 敦子君
                谷岡 郁子君
                外山  斎君
                友近 聡朗君
                姫井由美子君
                円 より子君
                山根 隆治君
                荒井 広幸君
                泉  信也君
                加納 時男君
                木村  仁君
                小泉 昭男君
                佐藤 正久君
                世耕 弘成君
                西島 英利君
                野村 哲郎君
                牧野たかお君
                森 まさこ君
                山本 一太君
                若林 正俊君
                加藤 修一君
                澤  雄二君
                谷合 正明君
                大門実紀史君
                近藤 正道君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       内閣総理大臣   鳩山由紀夫君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    菅  直人君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    原口 一博君
       法務大臣     千葉 景子君
       文部科学大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    川端 達夫君
       厚生労働大臣   長妻  昭君
       農林水産大臣   赤松 広隆君
       経済産業大臣   直嶋 正行君
       国土交通大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  前原 誠司君
       環境大臣     小沢 鋭仁君
       防衛大臣     北澤 俊美君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        中井  洽君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        亀井 静香君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  福島みずほ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」))   仙谷 由人君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      枝野 幸男君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  松野 頼久君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚 耕平君
       総務副大臣    内藤 正光君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       文部科学副大臣  鈴木  寛君
       農林水産副大臣  郡司  彰君
       経済産業副大臣  松下 忠洋君
       国土交通副大臣  馬淵 澄夫君
       防衛副大臣    榛葉賀津也君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  小川 淳也君
       総務大臣政務官  階   猛君
       総務大臣政務官  長谷川憲正君
       財務大臣政務官  大串 博志君
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
       国土交通大臣政
       務官       三日月大造君
       環境大臣政務官  大谷 信盛君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
   政府参考人
       国税庁次長    岡本 佳郎君
       国土交通省航空
       局長       前田 隆平君
   参考人
       日本銀行総裁   白川 方明君
       株式会社日本政
       策投資銀行代表
       取締役社長    室伏  稔君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十二年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十二年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十二年度総予算三案審査のため、本日の委員会に株式会社日本政策投資銀行代表取締役社長室伏稔君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(簗瀬進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(簗瀬進君) 平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算、平成二十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、経済・財政に関する集中審議を行います。
 質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 これより質疑を行います。円より子君。
#5
○円より子君 おはようございます。民主党の円より子でございます。
 今日は経済・財政についての集中審議でございますが、まず最初に、総理に核の密約についてお伺いしたいと思います。
 今週の火曜日に外務省の有識者委員会が発表した報告書で、過去に核密約があることが分かりました。過去の自民党政権では、非核三原則と言いつつ他方で核の持込みを認めていたわけですが、歴代の自民党政権がことごとく否定してきましたこの核の密約の存在を政府が認めましたのは、私は政権交代の成果だと思っております。鳩山政権でなくてはできなかったことなんですよね。今でももし自民党政権が続いておりましたら、国民はだまされ続けてきたんだと思います。もちろん、一部には今後の日米関係をぎくしゃくさせるのではないかという、そういう声もございますけれども、鳩山政権は日米関係を更に深化させると主張されております。私は全く心配はないと思います。
 この核密約の公表の成果と影響を総理はどのように評価なさっておられるか、お伺いしたいと思います。
#6
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 円委員から核密約に関するお尋ねがございました。
 今まさに円委員からお話がありましたとおりであります。新政権なればこそできたことだと、そのように思います。
 国民の皆さんには、どうも核の持込みに関して旧政権の中で日米で密約があったんではないかと。密約という言葉で、どうも不信感、外交に対して不信感というものが相当強くあったと思っております。それではいかぬと、新政権になってやはり密約があったかどうかということは徹底的に調べなきゃならないということで、岡田外務大臣が中心となりましてこのことを徹底的に調査をいたしたわけでございます。
 結果として、今まで非公開でありました多くの文書が公開をされて、国民の皆さんにどこに真実があるかということが明らかになった。これは大きな成果だと思っておりますし、日米間の間で核の持込みに関してあえて認識にギャップをつくっていたと、埋める努力をしなかったということであったと思っております。そのことの是非もあろうかと思っておりますが、こういったことを明らかにする勇気というものを新政権において持ち合わせているということは、国民の皆様方に私どもしっかりと胸を張って言える話だと、そのように考えております。
 私ども、大事なことは、このことで日米関係においていろいろと障害があってはならない、そのように考えております。私は、そのことは大丈夫だと、そのように思っておりまして、むしろ明らかな日米関係、明確な外交の交渉を通じて日米間の信頼というものを更に深化をさせるということが大変望まれることだと、そのように考えております。
#7
○円より子君 知らしむべからず、よらしむべしという封建時代のそうした考え方はもう一切、鳩山政権、民主党政権ではなしにして、財政のことについてもしっかりと国民に知らせていくことが大事かと私は思っております。
 さて、菅財務大臣にお伺いしたいんですが、財政の状況についてです。
 まず、ちょっと、今財政の悪化で金融不安に直面しておりますギリシャなんですけれども、例えば対GDPではギリシャの場合は一〇八%なんですね。日本は、二〇一〇年度末には日本の借金、政府と地方合わせた公的債務残高ですが、これが九百七十三兆円になる見込みだそうでございまして、対GDP比ですと、〇九年度になりますが、一九二%で先進国の中で断トツでございます。ギリシャの二倍近くにもなるわけです。
 ギリシャの場合は、政府債務の七割以上が対外債務で、我が国はほとんど国内ですからこの辺大丈夫かと思うんですが、ただ、ユーロに参加しているため、ギリシャの場合は自国通貨が暴落するという事態は避けられますし、ドイツやフランスなどのEU各国からの支援も期待できます。
 日本の場合はそういった支援がございませんから、例えば、みずほ証券の上野さんなんですが、彼は、日本のことをドラえもんのいないのび太君とか、それも高齢化したのび太君だと言っております。
 例えば、我が国の財政状況、危機的状況にあると言われていますけれども、それは一般会計の歳出の半分が借金であることにもよります。ただ、これはもう御存じのように、自民党政権が残した巨大な負の遺産なわけですね。これを立て直すということはもう本当に大変なことですけれども、去年の八月三十日、私たち民主党に政権を交代させていただいたその国民の皆様の期待というのは、このままでは日本が沈没するんじゃないか、だからこそ民主党にやってもらいたいという、そういう期待だったと思うんです。
 それで、現在のように年間五十兆円近い国債を一体いつまで発行し続けられるのかという問題、大変厳しい問題がございますが、これはあと五、六年ではないかという、そういう計算ができるんです。
 例えば、直接国債を保有する主体の銀行等が持っているすべての金融資産のうち、株式や債券などを国債に切り替えることが可能な分は今二百五十兆あるんです。それからもう一つ、お金の出どころになっています個人の金融資産、千四百兆円と言われておりますけれども、ここから個人の負債四百兆円、それから既に発行済みの国債の七百兆円を差し引きますと、残りは三百兆ということで、これが国債を発行できる大まかな余力かなと計算できるんですね。
 いずれにしても、二百五十兆又は三百兆を、毎年五十兆円近い国債を発行するということになりますと、割れば、当然割り算なんですが、五年又は六年しか国内でこの国債を消化できないという形になるんですけど、もちろん、海外でそうしますと買ってもらうことにいずれなるわけで、現在のような長期金利が一%台という低い金利で日本の国債を海外で潤沢に発行できるとはなかなか思えません。
 そうすると、当然、今、米国の格付会社によると、日本の国債の格付の見通しはダブルAから引き下げられて、また国債の債務不履行の高さを示す指標も中国を上回ったと言われております。そうすると、将来の国債償還への信用が低下するわけです。国債金利の暴騰、そして価格の方は暴落が予想されます。この日本の基軸通貨、円、基軸通貨というか、日本の円の価値を支えていますのは日本銀行、中央銀行ですけれども、その資産の多くは国債ですから、その国債の価値が低下すれば日本の円が暴落する事態も予想されております。
 私、円より子という名前のまどかは円と書きます。私は強い円がいいと思っているんですけれども、ですから、円が急落するなんてことは想像したくないんですけれども。例えばそうなりますと、食料も石油も自国で供給できない我が国は、円の価値がもしなくなれば海外から食べるものやエネルギーも買えなくなる事態があります。
 例えば、今、小麦はアメリカやオーストラリアから一トン五万円ほどで輸入されております。それが、例えば十万円とか二十万円出しても買えないような事態になりますと、当然、パンですとか牛乳ですとかも十倍とかになってくる可能性もあるわけですね。そうしますと、当然、国民が持っているお金、貯金の価値が失われて、中小企業は注文がなくなりますし、非正規雇用の人、今、この人たちをどうちゃんとやっていくかと大変政府も腐心していらっしゃいますが、その人たちも解雇され、国民は仕事もお金も失うという大変重要な、危機的な状況が迫ってくるわけです。
 もちろん、私もこの十数年、何度も日本の外貨準備のことを質問してきました。このときに、例えば外貨を売って円を買う為替介入をすれば日本円を買い支えることができると言う方もおられますけれども、何度も何度も質問してきたのは、日本の外貨準備高というのはほとんどがアメリカの国債で、例えば金の割合なんというのはたった二・四%なんですね。そうしますと、リスク分散ができておりませんから、例えば日本円を買い支える手段が実は大変乏しいということが言えると思います。
 こういう今の日本の危機的な状況を、例えばまたこれは早稲田大学の野口悠紀雄先生ですが、現在の日本の状況は氷山に向かって直進するタイタニック号の船上でダンスを踊り狂う人々そのものだと言っています。昔、ゆでガエルの話なんかもありましたけれども。
 ちょっと今、私は危機的な状況の話をしましたけれども、こういった危機的な、まあ最悪のシナリオであればいいと思っているんですが、こういうこともしっかりと民主党政権は踏まえて、そうならないようにしていくということが国民に安心感を与えることだと思うんですね。
 ところが、もしこの今話したことを逆に申し上げますと、これは菅さんにお聞きしたいんですけれども、逆に毎年百兆円近い例えば歳出があって、そしてもし半分近くを国債発行で賄うという、そういう財政構造をするにしても、まだ逆に言えば五、六年の時間的猶予があるということなんです。
 来年度予算は、政権交代後の時間的制約がありました。これまでの、先ほど申しましたように、自民党政権がつくった大きな大きな負の遺産がありますから、これを急に変えることというのは大変難しいことですけれども、この五、六年の時間的猶予の間にしっかりと民主党政権ですべての特別会計を含めて財政全体と経済構造を改めて、民主党らしい、そして新しい日本の姿を示した国家予算を作るようにすれば、私はこうした最悪の状況は回避できるのではないかと思うんです。
 是非、国民の将来不安をなくすためにも、菅大臣から力強いこれからのお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
#8
○国務大臣(菅直人君) 円さんがより強くあろうとすることは大変理解できるんですが、円は場合によると余り強くなり過ぎて若干困るときもあって、相場のことはマーケットが決めることではありますけれども、円については、ちょっと最初に言われたんで、そんな感想を持っております。
 それから、いろんな側面を言われたので、基本的には危機意識というか問題意識は私も共通です。
 特に、二月の初めにG7に初めて出まして、ギリシャの状況についてヨーロッパの関係者が非常に活発な議論をされておりまして、確かにユーロ圏ではあるので、ユーロがギリシャのことだけで大きく下がってはおりませんが、ギリシャの国債は今金利が高騰して、国債の方が事実上借りられなくなっているという状況に近づくと。そういう形で、ギリシャの債権がいわゆるEUの中でも、場合によったらIMFの中でも大きな課題になっていることは御承知のとおりであります。
 そういう中で、いろんな側面を言われましたけれども、こういう危機状態をどのようにしていくかということで、まさに短期的なことだけではなくて、少なくとも中期、多少長期も含めたことを考えていかなきゃいけないと思っております。
 そこで、まずは枝野新大臣が誕生した行政刷新は、私の言葉をもう一度使わせていただければ、無駄なものはもう一切ない、逆立ちしても鼻血も出ないというところまで、国民の皆さんにそう思われるところまでしっかりやってもらいたいと、これが一つのやらなきゃいけないことだと思います。同時に、成長戦略の中で、やはりこの国がこの約二十年近く成長を止めている原因をしっかり把握した上で成長路線へと戻していかなければならない、この成長戦略の肉付けがこの六月に向けての一つの仕事だと思っております。
 それに加えて、税調の来年度に向けての動きもスタートいたしました。これは、所得税、消費税、法人税含めたすべての税制についても議論が必要だと思っております。さらに加えて、年金とかあるいは社会保障・税制番号、こういう議論の場が大体そろいましたので、これらの議論を進める中で、六月に向かって戦略担当大臣の下での中期財政フレーム、さらには財政運営戦略、こういう中でしっかりその方向性を出していきたいと思っております。
 一つだけ付け加えますと、この十年余りの中の財政の悪化の原因をマクロ的に見ていますと、やはり歳出増の部分、これは率直に言って、やはり社会保障の分野が歳出増の部分です。それから、歳入減、これは例えば消費税導入のいろんな段階で所得税をかなり軽減する、フラット化すると、そういうことによる税収の減少もかなり大きく響いておりまして、大きく言えば大体半々ぐらいが、この十年間のいわゆる財政状況の悪化の原因の半分は歳出増、半分は税収減にあると、こういう分析もありますので、先ほど申し上げた成長の方で歳入を増やすと同時に、税制の在り方も議論をしていかなければならないと、こんなふうに思っております。
 そういった意味で、今、円さんの方から五、六年がぎりぎりではないかという、あるいは一方では五、六年の時間があるんではないかと言われましたが、二十二年度の予算は今まさに御審議をいただいているわけですが、二十三年度の予算、その段階から出口に向かってまっしぐらということにはなかなかならないだろうと。しかし、その間に、少なくとも三年、五年の間にきちんとした道筋に持っていく青写真は、特にこの中期財政フレーム、財政運営戦略の中できちっと国民の皆さんに示す必要があると、このように思っております。
#9
○円より子君 ありがとうございます。もうおっしゃったとおり、この間私たちにできることは歳出の削減、それから歳入の増大、そして経済成長だと思います。
 その歳出削減について鳩山総理に伺いたいんですが、無駄な支出の削減をどうするか、事業仕分をより丁寧に例外なく進めなければならないと考えますが、また、民主党が主張してきたように、例えば自民党は十年間で五十九兆円を道路特定財源として使い切るとかおっしゃっていましたが、その特定財源を一般財源化して、公共事業の予算を優先すべきものとそうでないものとを峻別し、歳出を抑える努力をしなければならないとも思います。
 ただ、私が思うのは、鳩山さんがいつも新しい公共という言葉を打ち出しておられますけれども、政府支出に依存する福祉サービスなどを直接政府が賄うのではなくて、政府以外の主体が担う方式、つまり国民全体では金融資産が多いわけですから、これをうまく生かすべきではないかと思うんですね。それが新しい公共という、そこにうまく資金が流れるように、そして迅速に具体的なプランを考えてうまくやっていく、それが相当な支出の削減になるんじゃないかと私は思うんです。
 例えば、円が暴落する危険性について先ほど指摘したんですが、菅さんがしっかりと、いや、そういうふうにならないように頑張るとおっしゃってくださいましたが、人々のその間に最低限の生活を守るためのセーフティーネットを整備するのも私たち政治家の責務だと思っておりまして、代表質問のときにも言わせていただきましたけれども、経済的に最も苦しい母子家庭に対して例えばITを用いて在宅就労を行う、また派遣切りになった人たちが、シャッター通りの店舗にちゃんとパソコン等があって、そこに仕事が流れてくれば、その日の日銭は稼ぎながら自分なりに介護の職に就くなりなんなりの訓練もできていくとか、そういう形で、働きながら、生活保護を受けないでも体力のある人は頑張っていけるような、そういうセーフティーネットを張ることが私は大事かと思うんですが。
 そうした仕組みをNPOに担ってもらって、そこに新しい雇用や付加価値が生まれれば、コンクリートから人へという我が民主党の理念にも沿うと思いまして、新しい公共をNPOが担う、そこにお金が行くような形にする、そして政府が歳出をどんどん増やさなくてもそこで歳出削減もできるという、そういう考え方について総理はどうお考えでしょうか。
#10
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 円委員がお話しされましたように、私は、新しい公共、歳出削減そのものを目的とするということでは必ずしもないかもしれませんが、新しい公共という考え方が導入されることによって結果としてかなり大幅に歳出が削減される可能性が十分あると、そのように結論をまず申し上げておきます。
 例えば、これは新しい公共、今まで官の分野だと思われていたところに対して公に開く、民間の活力を様々活用させていただくと、教育とかあるいは医療、介護、福祉の分野、あるいは防犯、防災、こういったところにですね。
 例えば、この間もお話し申し上げましたけれども、教育の分野にボランティアの方々に入っていただいて先生の補助的な授業を行うと。先生に対して給料を差し上げる、人数が足りないから増やせという考え方もあろうかとは思いますが、そのことだと必ずしも、歳出というものが増える一方になってしまうと。それに対しては歯止めを掛けなきゃならないということで、いや、ボランティアでやろうじゃないかということが例えば三鷹などで起きている話でございまして、子供たちにボランティアの方々が授業で教えることによって子供たちも喜ぶ、その子供たちが喜ぶ姿を見てボランティアの先生方も喜ぶ、お互いに幸せを享受できるという新しい公共の在り方、幸せをみんなで支え合って分かち合うことができる、そういう世の中にしていくことで、しかも結果的に財政支出というものを削減させることができる。
 防犯に関しても同じような仕組みが十分あり得ますし、今お話がありましたような福祉とか医療、介護の分野も十分にそのことが行える話だと思っております。
 また、就労支援、在宅就労に対する例えばボランティアのNPOというものを組織をするということもその一つであろうかと思っておりまして、本来ならばそういうところに国の予算をどんと大きく付けるというやり方も今まではあったと思いますが、そういうやり方がなかなか財政的に厳しいということもありますし、むしろそれ以上に新しい公共によってお互いに支え合う中で幸せをみんなが享受できるという世の中にしていくと。
 いろんな効果があると思っておりまして、その一つとしての歳出の削減という効果は十分に望めるものだと思っておりまして、そういう意味で、私は先般、例えばまだまだそういうNPOに対する支援が足りないねと、だから税額控除というものを行うべきだというようなことで強い指示も出しましたし、またNPOの方々、公益認定がまだ極めて少ないものですから、これからもっとすそ野を広げていかなきゃいけない、もっと広げていこうじゃないかと、いろんな指示を申し上げたところでございまして、そのような新しい公共の在り方を新政権としては積極的に進めてまいりたいと考えております。
#11
○円より子君 ありがとうございます。新しい公共、本当にしっかりと民主党政権で進めていっていただきたいと思います。
 歳入の増大ということも大事なんですが、これは先ほど、菅財務大臣が税制の在り方をしっかりと見直して税収減をどうにかしていきたいというお話もございました。
 そこで、三番目の経済成長なんですが、歳出歳入だけを見直すだけではなく、菅財務大臣がおっしゃったように経済全体のパイを拡大することが重要だと思います。
 そこで、これも国家戦略として鳩山総理にお伺いしたいことなんですが、ちょっと私のいろんなアイデアがありますので、またお聞きいただければと思うんですが。
 まず、デフレ脱却には需給ギャップを埋める必要があると思います。このギャップを埋めるのにこれ以上政府に頼れないとすると、やはり民間経済を活性化して経済自体の需要を高めるしかない。中長期的に経済の潜在成長率を高める方策、これも菅さんは先ほど、考える、しっかりやっていくとおっしゃってくださいました。例えば、規制緩和によって新たなビジネスを生み出すとか行政手続を簡素にして経済全体の効率を高める、そういったことも大変、お金は掛からない上に効果が大きいと思いますが、私は女性の活用を是非していただきたいと思うんですね。
 企業でも女性を活用している企業は成長しております。是非、国民の半分の女性を活用して国全体の活力を大きくしていくと同時に、率先して例えば民主党政権が、民主党が例えばクオータ制という割当て制度ですけれども、導入をして、女性の閣僚なりそれから女性の、執行部にもっと増やすとか、そういったことも進めてクリーンなイメージを是非打ち出していただきたいし、女性の活用によって国全体が大きくなるんだよという、そういうことを言っていただきたいんですが。
 そのときに、女性がまだまだ賃金格差では男性と開いておりますし、また第一児の出産の後、七割の女性が仕事を辞めざるを得ないという状況がございます。もっと女の人たちが働きやすい、例えば北欧やオランダでやっているフレキシキュリティーという言葉があるんですが、フレキシビリティーとセキュリティーの合成語なんですね。こういう形で、一日三時間とか一週間のうち三日とか子育ての間働く女性が今とても増えておりまして、そうすると、世帯全体の収入は増えますし、女の人も男の人も育児休暇を取ったりしながら働きやすくなって個人消費が伸びているという、そういうデータも出ているんです。
 ですから、是非、女性が働きやすい、そうした政策も打ち出していただきたいなということを思っておりまして、こういう新しい成長分野に労働力が移動しやすいようにすることで労働生産性を是非高めるといった、こうした政策が私は民主党につくっていただきたいなと思っているんですね。
 それから、例えば成長戦略の一つとして観光を今民主党は力を入れておりますけれども、例えば京都は日本が世界に誇る遺産ですけれども、京都の町家、長屋の七〇%が今後五年で居住者がなくなって空き家になるという調査がございます。こうした歴史遺産を保存する法律や条例がないものですから、どんどん貴重な建物が取り壊されてしまうんですね。
 例えば、日本国中、私はすばらしい日本の伝統、昔ながらの町並み、そういうものが大好きなんですが、どこへ行っても駅前にはコンビニや消費者金融などの看板だけといったような残念な状況になっておりまして、もう少し世界から観光客が日本に来たいなと思えるような、そういう日本の国土づくりをやってもいいんじゃないか、景観をつくってもいいんじゃないかと思っているんです。
 民主党はせっかく高速道路を無料化するとして、物流の効率化を高める効果はあります。でも、何度でもその高速道路の無料化を使って行きたいなと思える、そういう町をつくることがすごく重要ではないか。また、せっかく成田に来ても地方へ行くのが大変外国人の方たちはアクセスが悪いとおっしゃるのを、例えば格安航空会社でスキーに、熟年の人は少しゆったりした飛行機で行くにしても、学生なんかはもっとサービスがなくてもいい、安い航空会社で行けるような、そういうものをやれば地方空港ももっと活性化するでしょうし、観光に力を入れることはもっともっとやっていいことではないかと思うんですね。
 もう一つは、例えば日本の知的な資産を海外に売り込むことがすごく大事だと思います。例えば、今後、世界の水資源が枯渇していきます。そういう中で、日本が持つ海水淡水化などの水処理技術、それから、水道管から漏れる水の漏水割合というのが、ニューヨークは二〇%、ロンドンで二六%なんですけれども、地震国の東京は、三・三%と高度な技術を有する水道システムがあるんですね。こういうものをしっかりとファイナンスも含めて国がバックアップして海外に売り込んでいく、こういうこともすごく大事で、女性の力を活用する、労働市場の改革、歴史的な文化遺産を生かして観光の振興を図る、日本の知的資産を生かす、こういったことで経済成長を図っていくことはいかがでしょうか。
#12
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 円委員からたくさんの示唆に富んだ御提言をいただきました。心から感謝を申し上げたいと思います。
 私どもも、新成長戦略というものをこれからしっかりとしたものに作り上げていきたいと思います。その一つに、言うまでもありませんが、この女性の労働力の更なる活用というものを図っていきたいと、そのように思っております。
 私は、自分でいつも言っておるんですが、これからは女性性の時代だと、そのように思っております。今まで必ずしも、例えば医療とか介護、福祉、あるいは教育、環境、観光、こういった分野で政治的な意味でも政策が必ずしも充実してこなかった、なぜならば女性の国会議員が少なかったからと、そういう思いも十分あります。
 むしろ、こういった分野を強化をしていくためにも女性の国会議員に更に大きく頑張っていただく、あるいは更に活躍をしていただく場をつくるということが大変重要だと、そのように思っておりますし、その中で、今お話がありましたように、いわゆるM字カーブという、出産を機会に多くの女性の方々、本来もっと働きたいと思っておられても出産を機会にお辞めになってしまうと。お辞めにならないような、先ほどフレキシキュリティーというお話がされました。私もまだ十分勉強不足なところがありますので、是非、円委員からお教えいただきたいと思っておりますが、こういった西欧、特に北欧の例に倣いまして労働力の柔軟化というような形で弾力的な労働の在り方というものを模索をして、女性の皆さんがもっともっと働きやすい環境整備をしていくことは、私は大変、先ほど需要の創造というお話されましたけれども、その意味においても効果があると、そのように思っておりますし、元々必要なことだと思っております。
 日本が先進国の中でこの分野が大変遅れてしまっているということは恥ずかしいことだと思っておりますので、早急にこの分野、女性の皆様方がもっともっと働きやすい環境をつくるために努力をしてまいりたいと思います。
 それから、文化のお話がございました。
 私は、文化の例えば予算も、景気が悪いとまず文化の予算がどんどん切られてしまうというような日本の実情があったと思います。全くそれは私は逆だと思っておりまして、日本の発信力、世界に向けて文化力というものを高めることは極めて重要だと思っております。
 それが伝統的な様々な地域の文化がどんどん廃れてしまっていくというのは大変ゆゆしき問題だと思っておりまして、ここにもっと力を国としても入れなければならないと思いますし、これは地域主権ということを大事にしていく民主党というか連立政権として考えれば、地域主権の中でいかに地域の伝統文化を生かし切るかということにもっと力を入れるような政策をつくることが大変重要だと思います。そのことによって、今までのようにどこへ行っても同じような小さな銀座が日本中にあるというような状況ではなくて、個性のある、地域によって全く違う文化が息づいていると、そういう日本に仕立て上げていくことが大事だと、そのようにも考えております。
 さらに、日本の知的財産というか技術力、科学の力というものをもっと売り込めというお話がございました。今までこのことも日本は下手ではなかったかと思います。特に、民間の企業が、自分たちの自主性で頑張りなさい、応援するからみたいなことで、余り必ずしも応援してこなかったという部分があろうかと思います。
 一つは、原子力がその一つだと思っておりまして、原子力を世界に売り込むことも重要だと思いますし、今、円委員からお話がありました水、水はこれからのCO2と同じぐらい、あるいはそれ以上基本的に重要なテーマだと思っておりまして、水資源というものをいかに地域において大事にするか。そのことを一番現実に大事にしてきたのは日本であったと思っておりまして、私は、下水道も含めてでありますが、水道というものの技術というものを世界に向けてもっと売り込む、政府と一体となって売り込んでいくということがこれからの環境の時代に大変重要だと認識しておりまして、成長戦略の中でこのような三つの視点を十分に生かし切ってまいりたいと思います。
#13
○円より子君 心強い御答弁、本当にありがとうございました。
 さて、次に、歳出削減、歳入増大、そして経済成長を何とかこなしたとしても、さきに述べましたように、数年後にもし国内で国債を消化し切ることが困難になりますと、高齢化によって国内の貯蓄率はますます今低下しております。そういったことを勘案すれば、いずれ国外での国債発行を本格化せざるを得なくなるかもしれません。その場合の、先ほど申しましたように、低い金利では国債は売れません。
 ここからは亀井大臣にお伺いしたいんですけれども、資本主義経済とは、もう私が言うまでもありませんけれども、人間の欲望を追求することを前提にしております。そのことに注意すべきだと思うんですね。つまり、人の不幸に乗じて日本中の富を根こそぎ自分のものにしようなんて考える肉食系の人々が現代の資本主義社会にはいるというふうに言われております。
 日本人は、今まで金融の世界では草食系だと言われてきておりまして、シマウマだと言われているんです。常にライオンの存在に注意しなければ金融の世界でもうどんどん食い物にされてしまう。幾ら日本人が本当にまじめに物づくりをし、額に汗して働いても、その富がごっそり取られてしまうという、そういうことがあり得るわけですよね。そうならないような注意をしっかりしなきゃいけないなと思いまして、例えば今、米欧の金融当局が新たな金融規制の検討を進めております。国際決済銀行のBISの下にありますバーゼル委員会からは、自己資本規制と流動性規制の案が出されておりますよね。アメリカではオバマ政権が、大統領の経済ブレーンであるボルカーさんがボルカー・ルールというのを作っておりまして、ヘッジファンドへの出資や過剰なレバレッジを抑制する案が出されております。
 もちろん、私は、マネーの暴走は防ぐべきだと思いますけれども、逆にその規制強化が金融機関にとっての経営の手足を縛る足かせになるようなもろ刃の剣だと思うんですね。そうしますと、こうしたルールができてくると、逆に国際会計基準の統一の中で金融機関が保有する株式を売るというようなことが出てまいります。それが景気への影響が出ないようにする、そういうことが必要だと思います。
 そこで、政府は細心の注意を払い、また日本の個人金融資産の千四百兆円が、資源を持たない日本にとっては極めて私は大切なこれは資産だと思うんですが、これを戦略的に生かすためにも、国際的な金融規制の枠組みづくりに国家として決意を持って取り組まなければいけないんだと思いますが、亀井大臣、いかがでいらっしゃいますか。
#14
○国務大臣(亀井静香君) 円議員の御指摘のように、我が国経済、世界経済の中で金融面を含めて孤立してやっていくわけにはいきません。私は、これはちょっとオーバーかもしれませんけれども、アメリカ中心、もっと言えばアメリカのエゴイズム的な、そうした活動によって世界の金融経済が相当攪乱をされたという残念な状況がございます。
 そういう意味では、私は、そうした国際的な基準等についてもグローバルな協調をしていく必要は当然あると思いますが、しかしアメリカが主導してやっていくことも、これはアメリカ経済を抜きにしては世界経済は考えられませんが、ある面で必要でありますけれども、今いろいろな規制等をアメリカも提唱しておりますけれども、オバマ大統領も提唱しておるわけですが、私は、国際会議に臨むに当たってうちの職員にも言っておりますのは、やはり我が国には我が国の事情があるわけであって、そうしたアメリカにとって都合がいいことが我が国の経済、金融にとってこれが望ましいとは必ずしも限らない。
 乱暴な言い方をしますと、世界的にアメリカ発の、金融規制を含めてそういうものを世界に及ぶ前に、アメリカ自身が頭の上のハエを追っ払ってくれと、そういう、むしろそれぐらいな私は日本からメッセージをアメリカに対して発していいんだと。その上で日本もきっちりと協調をしていくということを常に私は言っておるわけであります。
#15
○円より子君 金融の問題というのは、なかなか一般の方々は、専門家は別ですけれども、チェックなさってないんですけれども、本当に国民の経済の、生活のもう土台となるものですから、もう亀井先生にはしっかり頑張っていただきたいと思っておりますが。
 最後に、日本丸が沈没するんじゃないかと、さっき、野口さんなんかがタイタニック号の上でダンスしているんじゃないかとおっしゃって、警告を皆さん発していらっしゃいますけれども、決して、この民主党政権で頑張って、日本丸を沈没させるようなことはないと。改革の全体像と日本丸の針路について、(発言する者あり)今何かやじが飛びまして、もう沈没しかかっているよと。それは、もう自民党政権が沈没させてしまいそうになったからであって、私たちはそれをしっかりと沈没させないようにする責務があると思うんですね。そのためにも、日本丸の針路について、国民に分かりやすく沈没させない処方せんを書いていただきたいし、その決意を最後に総理にお述べいただきたいと思います。
#16
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 日本丸は決してタイタニックではありません。新しいエンジンを付けて再出発をしているところでございます。まだ波は高いと申し上げなければなりません。その波をいかにして静めていくか、そして本当の道筋を付けて目的地に到達させるか、それが新政権の大きな役割だと、そのように考えております。
 冒頭、菅大臣の方から、日本丸を沈没させませんよ、財政的にも頑張りますよというお話がございました。私の方からもまず申し上げたいのは、第二次補正予算とそれから今審議をしていただいております予算案、これをしっかりと議論していただいて成立をさせると。私どもがマニフェストで、ある意味での日本丸を沈没させない、新たな需要を生みながら、家計というものを大事にする、人の命を大事にしていきますよと、そういう予算を組ましていただいておりますから、まずは、近未来的にはこの予算をしっかりと審議をした上で上げていただくということで、国民の皆様方に日本丸の正しい方向性というものを確認をしていただけることだと、そのように思っております。
 その先に、私どもは、さらにいわゆる成長戦略というものをつくらしていただいているところでございます。ある意味で、これは少子高齢化、高齢化というと何かマイナスじゃないかというイメージがかつてあった、そうじゃないよ、これからはライフイノベーション、むしろ長寿というものは喜ばしいことなんだよと。その長寿社会、世界に先駆けて最高の長寿社会をどのようにして切り開いていくか、そこをプラス思考でつくり上げていこうじゃないかというのが新しい政権の考え方でございまして、そのためには、やはり日本が今日まで培ってきたイノベーション、技術の力、科学の力というものを駆使する必要がありますよ、お互いに駆使して頑張っていきましょうという思いを皆様方と共有したいと思っておりますし、もう一つは、環境も、これはあえて二五%と申し上げたのは、そのことによって産業界、負荷が高くて難しいじゃないか、そうじゃないよと、このような高いゴールを先に示すことによって、そのゴールに向けて科学技術の粋を集めて、世界に先駆けてこの大きな難関というものを日本丸が乗り越えていく意思を示すんだよ、その思いで私たちはこの問題もグリーンイノベーションという形で、イノベーションで頑張っていこうじゃないかという道筋を示してきているところでございます。
 私たちは、これをいかに具体化をするかということが大変大事だと思っております。その具体化の道筋は六月までに必ずおつくりをさせていただきますが、是非、国民の皆様方に希望というものをこの国に持っていただくことが大変重要だと思っています。希望の失われてきた一つのある意味で原因は、未来が見えないじゃないかというところにあったと思います。年金の問題、ばらばらにしてしまったのはどなたなんだと申し上げたいんですが、そういったばらばらにされてしまったこういう記録問題などをしっかりと、我々として社会保障も充実させていくと。
 だから、私たちの、お年を取られた後、大丈夫ですよというお気持ちを持っていただきながら、さらに若い皆さん方のお力で日本の魅力というものをたくましくつくり上げていく日本の姿を示してまいりますので、どうかその意味でも円委員にも更なる御協力をいただきたいと思います。
 ありがとうございます。
#17
○円より子君 ありがとうございました。終わります。
#18
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。大久保勉君。
#19
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。
 最初に、中小企業金融についてお尋ねしたいと思いますが、私の地元は福岡県です。九州におきましては、会社の数の九九%が中小企業、そして雇用の八〇%がこの中小企業によって担われております。ですから、しっかりと中小企業金融対策を行ってまいりたいと思います。
 最初の質問ですが、政府の中小企業対策の重要な柱として景気対応緊急保証制度があります。現在、中小企業の利用状況に関してお尋ねします。
#20
○大臣政務官(高橋千秋君) 大久保委員にお答えしたいと思います。
 大久保委員も、経済、金融のもうプロでありますから認識は一緒だと思いますが、中小企業、大変厳しい状況は今も変わっておりません。
 二月十五日に、先ほど御質問がありました景気対応緊急保証、これ年度末までに利用していただきたいということで創設をいたしたんですけれども、それまでの緊急保証と合わせまして昨日までの直近の件数として九十八万四千件、金額で十八兆三千億円の実績を上げております。このうちの九割が二十人以下の従業員を抱える小規模の業者でございまして、特に五人以下のところを数えると六四%になります。
 ほとんどのところが小規模業者に御利用いただいておりまして、これにつきましては、御存じのとおりに、利用する中小企業者の認定基準を見直すなどして使い勝手を高めるということと、もう一つは、この対象業種、七百九十三あったんですけれども、一部を除いてほとんどの業種に適用できるようにということで千百十八業者にさせていただきました。これによってかなり使い勝手が良くなっておると思いますし、大きく寄与しているのではないかというふうに思っております。
#21
○大久保勉君 十八兆円使われているということで、私の前に亀井大臣もいらっしゃいまして大きくうなずいていらっしゃいまして、しっかりと中小企業対策がなされていると認識しております。
 私も地元で銀行関係者に話を聞きましたら、この制度は非常に使い勝手がいいという話がありました。中小企業の社長さんに関しましても、大宗はいいということなんですが、一部金利が高いという話もありました。〇・八%の保証料を取っていて、さらに銀行の金利が高いと、こういった批判もありました。
 この点に関して、主要銀行の貸出金利の平均、そして貸出金利と市場金利の差、いわゆる信用スプレッド、この点に関して質問します。
#22
○副大臣(大塚耕平君) 大久保委員にお答え申し上げます。
 昨年の四月から九月までの間に貸し出されました貸出期間三年から五年の信用保証協会一〇〇%の保証付きの融資の主要銀行の平均金利は一・七二%、また同じ期間の五年の金利スワップレートの平均値とのスプレッドは平均で〇・八三%となっております。
#23
○大久保勉君 こちら注目しておりますのは、いわゆる信用スプレッドが〇・八三%ということなんです。信用保証協会が一〇〇%保証しておりますから、銀行は一切中小企業の信用リスクを取っていません。それなのに〇・八三%は高いんじゃないかと思っているんです。
 是非、この辺を認識してしっかりと対策を行ってもらいたいと思いますが、直嶋大臣、いかがでしょうか。
#24
○国務大臣(直嶋正行君) 結論からいいますと、大久保議員の御指摘のとおりだというふうに思っています。
 お話のように、信用保証協会が融資額の一〇〇%を保証するために金融機関のリスクはなくなるということで、このため、私としては金融機関はそれに応じた金利の引下げを行うべきであると考えておりまして、金利の引下げがもし十分になされていないとすると、国費で手当てをしている信用保証によって実態は金融機関の財務基盤強化を支えているのではないかという批判も招きかねないというふうに思っています。
 この点は、実は昨年の十二月の十日に亀井大臣の御指示で民間金融機関の皆さんを集めていただきました。それから、先日、三月二日にも同様の機会がございまして、その場で私の方から直接、金融機関の代表に対してもお願いをいたしました。それから、中小企業庁の方から金融庁に対して、貸出金利の引下げなどの中小企業への配慮の状況について検査・監督を通じて確認してほしいと、こういう要請を今させていただいておるところであります。
 民間金融機関にもしっかり対応していただいて、目に見える結果につなげていただくことを期待をしているというところでございます。
#25
○大久保勉君 やはり政権交代をしたという実感ですね。政治家主導できっちりやってください。
 もう少し細かい点を言いますが、次は、銀行と信用保証協会に何らかの癒着があって、信用保証協会の職員が金利を下げろとなかなか銀行に言えない、こういう実態もあるんです。例えば、全国五十二信用保証協会の役員が九百八十九人います。そのうち、銀行関係者が三百十二人です。約三割が銀行関係者です。ですから、役員が銀行関係なのでどうしても職員の方は余り銀行に強く言えないんじゃないかと、こういったこともあります。
 この点に関して、大臣の御認識又はどういう手当てができるか、お聞きします。
#26
○国務大臣(直嶋正行君) 信用保証協会の役員に民間金融機関の御出身の方、今、大久保議員がお話しのように約三割入っておられるわけですが、その意味は、金融の実務経験を生かしていただいて業務にしっかり貢献をしていただくという趣旨でございます。
 したがって、もし仮に今御指摘のような本来の趣旨と異なるということになると、これはあってはならないことだというふうに思っていまして、こうした観点を踏まえまして、今保証協会に対する検査を私どもも金融庁も行っておりますが、そこで二点確認をさせていただいています。一つは、金融機関出身者が役員に就任した後に、特定の金融機関の保証承諾や代位弁済の数値が異常な動きをしていないかどうか、それから、一部の金融機関の扱いが有利になっているような保証承諾がないか、これらを確認をさせていただいております。
 多額の国費を使っているわけでございますから、信用保証制度の本来の趣旨に沿って保証協会が役割を果たしていけるように更に指導を強化してまいりたいというふうに思っています。
#27
○大久保勉君 是非しっかりやってもらいたいと思います。
 最近、政権交代をしまして、資料を請求しても資料の出が非常に良くなりました。これもやはり本当に現場まできっちりやっていこうという意欲の表れだと思います。特に中小企業庁は極めて懇切丁寧な対応で、この結果、国民目線の政策が実行できると思います。
 例えば、こういうのがあります。(資料提示)これも一つの実態が分かりました。いわゆる信用保証協会の会長、理事長、どういうふうになっているかということで調べました。こちら、全国に五十二団体がありますが、そのうち五十団体がいわゆる関連の地方自治体、つまり県庁であったり、若しくは市役所からの天下りになっております。ですから、九六%が天下りであるということです。
 どのくらい天下っているかということで調べてみましたところ、大阪市が十四代続けて六十七年、兵庫県が十八代続けて六十一年、大阪府は県庁から十七代、六十一年と。十四代、十八代といいますか、どうも徳川政権の将軍職を思い出すくらいに長いなという感じなんですが、非常にいわゆる自民党の長期政権と同じくらい長い腐敗があったのかなという気もします。
 例えば、全国の協会がありますが、五十年以上続いている県を申し上げますと、千葉県が十四代、五十四年、神奈川県が十一代、五十一年、横浜市十二代、五十九年、岐阜県十四代、五十一年、そして滋賀県が八代、六十年。
 例えば滋賀県におきましては、平均七年半の就任期間です。給料の方が、これは中小企業庁よりいただきましたが、平均で九百六十五万円です。ですから、年収約一千万ですから、一回県庁から天下ると、退職金をもらって、天下って、七年半いたら七千五百万程度のいわゆる収入があると、こういう状況です。大阪に至っては、十七代で六十一年。大阪市、十四代、六十七年。兵庫県が十八代、六十一年。和歌山県十一代、五十六年。そして、佐賀県が十一代、五十三年という状況です。
 質問通告をしておりませんが、亀井大臣、感想はいかがですか。
#28
○国務大臣(亀井静香君) いや、私もちょっと知りませんでしたけれども、こういう在り方は私は正常じゃないと思います。やはり中小企業、零細企業に対しての融資がきっちりと行われるためには、私はもっとそれが開かれた形での人事が行われていくべきだと、このように思います。
#29
○大久保勉君 実は、金融庁と中小企業庁の監督指針がありまして、平成二十年六月、こちらの指針によりますと、都道府県関係者からの役員選任等は最小限にとどめるようにと、こういう指針がありますが、全く守られていないという状況です。
 こういった状況に関して、直嶋大臣、御感想をよろしくお願いします。
#30
○国務大臣(直嶋正行君) 今お話しのように、私どもの監督指針の内容は今お話がございました。それで、そもそもの部分で申し上げますと、これらの保証協会の人事の任命権は知事とかあるいは市長が持っています。例えば大阪ですけれども、六十七年続いているということですが、これは、だから多分戦中か戦前ですね、私の年よりかなり行っていますから。
 つまり、今のこの信用保証協会のシステムというのは、元々は各都道府県単位にあっちこっちにできたんですよね。それを戦後ある時期に、それぞれ地域によって格差があっちゃいかぬじゃないかということで全国的な組織にしたということでございます。したがって、元々の発生のころから基本的に任命権は知事さんや市長さんが持っているということでございます。
 そういう中で、私ども、さっきお話あったように指導させていただいているわけなんですが、実はちょっと弁護しますと、全員がじゃ素人みたいな人ばかりかというと必ずしもそうじゃなくて、やはりある程度、県とかあるいは市役所でそういうキャリアを積んだ方がいらっしゃることも事実なんです。ただしかし、おっしゃったように、こういう形でポストが固定化していく、あるいはそのことによって適材適所の人事が行われていないというようなことになると、これは問題だというふうに思っています。
 今申し上げたとおり、その人事権は知事、市長にあるわけですが、やはり能力本位、適材適所、そして公正な人事が行われるように、今の御指摘も踏まえて改めて注意を喚起したいと思っています。私ども、実はいろんな機会に、この点は問題点として、これまでも、例えば昨年の年末なんかもそういうお願いをしたんですが、更にその努力を続けていきたいというふうに思っています。
 それからもう一つは、せっかく御質問いただいたのでお願いしたいんですが、さっきお話しのように、これは都道府県なり市町村、まあ市長ですね、市の問題ですから、是非これは地方の議会とか、そういった場でもしっかり議論をしていただきたいと、このように申し上げておきたいと思います。
#31
○大久保勉君 この問題に関しましては、本日、枝野行政刷新担当大臣に来てもらいました。行政刷新会議では、信用保証連合会の仕分をするということが新聞等で報道されています。この連合会といいますのは、いわゆる中央単位のものです。先ほど言いましたものは、その傘下にあります都道府県のものです。ですから、仕分の対象を連合会のみならず、都道府県の信用保証協会も仕分の対象にしたらいかがでしょうか。この点に関して質問します。
#32
○国務大臣(枝野幸男君) まず前提として、信用保証協会連合会を仕分の対象とするということを決めてはおりません。今、三百ほどの公益法人の事業をヒアリングをして、その中から事業仕分の議論にのせる対象を選考すると、こういうプロセスに入っています。
 その三百ほどの中で、信用保証協会連合会を始めとする五十団体については、過去に、信用保証協会連合会の場合は会計検査院だったと思いますが、過去に会計検査院や国会等で固有名詞を挙げて指摘をされたものが五十団体ありましたので、ここについてだけ名称を、ヒアリングの対象としての名称を公開をしたということでございまして、まだ対象にするかどうかということは決めておりません。
 その上でなんですけれども、いわゆる天下りが納税者の観点から許されるものではないという問題意識は全く共有でございますが、もう一つは、今、任命権が知事、市長にあるというお話のとおり、基本的には地方の権限に属することでございまして、もう一方で、私どもは地域主権の社会をつくっていこうということで、私も地域主権戦略会議の一員でございます。国の方で強制力等を持って強くどこまで地方自治体の権限に対して関与すべきかということについては、そういった観点からも考えなければいけないというふうに思っております。
 そうした意味では、今の御指摘を受けて、直嶋大臣の方から注意喚起というお話もございましたし、私も総務大臣等に今日の御議論を御報告を申し上げて、注意喚起を総務省からもしていただけるかどうかとか、そういったことも検討させていただきたいと思っておりますし、また、何よりも、今日これはたしかテレビ中継されていると思いますが、これを御覧になっていただいてそうだと思っていただいた国民の皆さんがそれぞれの自治体に対しておかしいんじゃないのという声を上げていただいて、地域の自治の範囲内でこうした指定席を変えていくということをやっていただくのが一番の筋かなというふうに思っております。
 問題意識は全く共有をいたしております。
#33
○大久保勉君 ありがとうございます。
 是非とも、信用保証協会、本当に必要な機関ですから、いわゆる中小企業者のための保証協会である、是非実現してもらいたいと思います。
 枝野大臣におかれましては、質問が終わりましたので、委員長のお許しをいただきまして退席されて結構でございます。
#34
○委員長(簗瀬進君) どうぞ、退席、結構です。
#35
○大久保勉君 続きまして、日本航空経営問題に関して質問したいと思います。
 日本航空が事前調整型会社更生法を適用したということでございますが、この背景と当面の課題に関して前原大臣にお尋ねします。
#36
○国務大臣(前原誠司君) 今までもJALの問題に厳しく追及されてきた議員に心から敬意を表したいと思います。
 このJALの問題につきましては、日本航空と、そしてそのいわゆるメーンバンクである日本政策投資銀行が企業再生支援機構に支援の申請をされまして、企業再生支援委員会による議論を経て、支援をするのであれば事前調整型のいわゆる法的整理というものでやるということで合意がなされました。
 なぜこの事前調整型の法的整理、会社更生法の適用が行われたかといいますと、国民目線に立って公平性、客観性というものをしっかり担保しながら、しかし、国民の税金を使って再生をするということになれば抜本的に行えることが望ましいということで、企業再生支援機構でこのような方法が取られたと伺っております。
 なお、今、更生計画途上でございまして、この再生計画、更生計画というものを着実に実行していくということが日本航空の再生に不可欠なものだと認識をしております。
#37
○大久保勉君 手元の資料を御覧ください。こちらなんですが、日本航空の二〇〇九年三月の決算書の数字と二〇一〇年三月期の予想がございます。これは、国土交通省より三月二日に提出されたものです。ですから、国交省の資料です。
 こちらで驚くべきことは、純資産ですが、昨年の三月が、一番下です、一千九百六十八億円でした。ところが、会社更生法を適用した後の予想がマイナス八千六百七十六億円です。ですから、その差が約一兆円です。この一兆円といいますのは、わずか十か月足らずで、さらに、総資産、資産合計一兆七千五百七億円に対しまして一兆円ですから、約六〇%が減ったということです。ですから、通常でしたら全く考えることができませんし、海外の事例でしたら、こういった事例でしたら完全に粉飾決算だと言われております。
 ただ、こういったことが事実であるかどうかに関してはまだ分かりませんが、前原大臣の御見解をお尋ねしたいと思います。
#38
○国務大臣(前原誠司君) 平成二十一年三月期決算におきましては、これは継続企業の前提に立った貸借対照表を作成をしまして、今議員が御指摘をされました一千九百六十七億円の資産超過であります。これは金融機関におられた議員もお詳しいと思いますけれども、継続企業の場合、こういった算定をする場合は簿価で行いますけれども、会社更生法の適用を前提とした事業計画につきましては時価評価に変わるということでございまして、実態貸借対照表を作成したところ、八千六百七十六億円の債務超過になったということでございます。
#39
○大久保勉君 私もある程度は詳しいと思いますが、大臣の答弁は役人のペーパーをそのままお読みになっている答弁だと私は思います。
 いわゆる継続企業の条件といいますのは、やはり一年間存続可能であったり、さらには、資産が五割以下になった場合には強制減価というのがありますから、こういったことを一つ一つ見ていきましたら、どう見てもおかしいんじゃないかと思うんです。
 例えば、ある会計士、私ども民主党の中で日本の空を考えるPTというのをつくりまして、今週、公認会計士の方からヒアリングしましたら、一兆円の損失の内訳として、報道されている情報だけによりますと、機材評価損が五千億円、退職給付債務三千億円、そしてその他が二千億、これは先物等のデリバティブの損失です。こういった状況なんです。
 特に、機材評価五千億というのは、二〇〇九年三月の航空機の簿価が七千二百三十六億円、それが五千億減価するということは、もう考えることはできないんですよ。何かおかしいんじゃないかと思いますが、この点に関して大臣の御所見を。
#40
○国務大臣(前原誠司君) 役人が作った答弁という言い方をされますが、二十一年の三月期決算というと、これは自公政権のときですから、自公政権のときに継続企業ということでこのようないわゆる決算が行われたということであります。しかし、JALの問題というものを先送りはさせないということで政権交代が起きて、私が国土交通大臣になって、そして徹底的に資産査定をし、そしてこれは抜本的な改革が必要だということで今の状況に至っているということでございます。
 また議員におしかりを受けるかもしれませんが、今会社更生法の適用中でございまして、管財人がこの再生計画、更生計画というものを関与しているところであります。したがって、その中身については、今後管財人が例えば機材の価格とかそういうことにつきましても処分をしていったりするわけでありまして、その詳しい中身を申し上げるわけにはいかないということで、その点も御理解いただけると思うんですが、御理解をいただきたいと思います。
#41
○大久保勉君 ちょっと失言したかもしれませんが、継続企業に対して批判しましたが、継続している国土交通省の役人ということで、過去の問題を引き継いでいるということで非常に御苦労があると思いますが、是非、前原大臣のリーダーシップで過去を断ち切る、これが一番重要です。政権交代をしたから政官業癒着が断ち切ることができたんです。ですから、この機会しかありませんから、是非大臣に頑張ってもらいたいと思います。応援しております。
 続きまして、大塚金融担当副大臣に質問しますが、こういった点に関しまして、証券等監視委員会等で非常に気にされているんじゃないかと思いますが、この辺りに関しましては個別の事由ということかもしれませんが、一般論として一兆円も資産が減価すると、こういうことに関してどう思われるか、質問したいと思います。
#42
○副大臣(大塚耕平君) 大久保委員に御答弁をさせていただきますが、大久保委員には御専門でございますので御承知のことと思いますが、確かに、私どもが亀井大臣の下で所管をしております証券取引等監視委員会は犯則事件の調査等ができます。この犯則事件というのは、金融商品取引法の第百九十七条において事例が明記をしてありますが、そのうちの一つに、「有価証券報告書若しくはその訂正報告書であつて、重要な事項につき虚偽の記載のあるもの」というふうに記してございます。委員も御指摘のとおり、一般の個別事例について申し上げることは適切ではありませんが、以上のような法令の制度の下で適切に対処をしてまいりたいと思います。
#43
○大久保勉君 金融商品取引法の改正が近いうちに来ると思います。これは投資家をいかに守っていくかという観点なんです。
 その観点から、大塚副大臣、一点だけ質問したいんですが、平成二十一年三月期の有価証券報告書を見たんです。そこには、非常に技術的な話ですが、事業継続に関する特記というのがありません。これは新日本監査法人の監査報告書にもありません。ですから、こういった状況で突然と一兆円も資産が目減りするというのは、個人投資家若しくは一般の投資家にとりましては非常に不可解なんです。こういう状況が発生したということは、やはり証券市場を公正に若しくは信頼性を高めるという観点から非常に遺憾なことだと思いますが、この点に関して大塚副大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
#44
○副大臣(大塚耕平君) お答えを申し上げます。
 まず、一般論として投資家に疑義を生じるようなことはあってはならないというふうに思っております。その上で、これもまた委員お詳しいことと思いますが、企業の財務諸表等を明記をするための、作成をするための規則がございます。その規則の八条の二十七に今御指摘のゴーイングコンサーンの話がございますが、このゴーイングコンサーンをどのような場合に記すかということについての八条の二十七のガイドラインというものもございます。そのガイドラインには次のように明記をしてございます。「対応策を講じてもなお継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かといった観点から、総合的かつ実質的に判断を行う」と。
 したがって、昨年の三月期の決算において監査法人がこのガイドラインに従ってどのような判断をしたかということも関係をしていると思いますが、いずれにいたしましても、一般論として投資家の疑義が生じるようなことはあってはならないというふうに思っております。
#45
○大久保勉君 実は、平成十九年三月十五日及び二十日の財政金融委員会、そして平成二十一年六月二十三日の財政金融委員会でJALの問題を徹底的に議論しました。峰崎直樹財務副大臣がJALの決算はおかしいんじゃないかと。例えば、機材関連報奨費に対して不正が行われている、さらには機材リースを使った会計操作、巨額の退職金債務、非常にすばらしい質問だったと思います。
 こういった状況もありましたので、実は私、もう半年早く政権交代をしておきましたら、六百七十億円、税金をどぶに捨てることがなかったと思っています。六百七十億円といいますのは、日本政策投資銀行が危機対応融資ということで出した金額です。このお金は焦げ付いて返ってこないと思われます。
 こういったことに関して、まず峰崎副大臣の無念の思いを込めた感想を聞きたいと思います。
#46
○副大臣(峰崎直樹君) 大久保委員にお答えしたいと思いますが、ちょうど、今お話がありました、昨年六月でございましたけれども、一千億円のJALに対する当時の自公政権の方から融資がなされると、三大臣の合意ということでですね。この背景で、本当にデューデリジェンスといいますか、きちんとした決算の分析をしていたんだろうかということについて、私自身、自分の知見で追及をさせていただきました。
 やはり、その段階においても、今日の日経新聞その他に出ておりますが、いわゆるレガシーコスト、いわゆる企業年金の未積立金、これがもう既に三千億円以上の赤字が生じていたということもはっきりしていますし、いろんな意味でこれは実質的にはもう債務超過ではないかということを実はその際指摘をさせていただきました。
 と同時に、JALのこれまでの決算をずっと見てみますと、たまたまリーマン・ショック以降の経済的な危機によって生じている原因ではなくて、それ以前から構造的にこの企業には多くの問題があるんではないかということを指摘をさせていただきました。
 その意味で、今振り返ってみると、あの段階でやはり私はきちんとデューデリジェンスをしっかりして、その意味で、私も当初から、これやっぱりプレパッケージ型の企業再生というものを図っていくというのが非常に適しているのではないか。ただ、その段階においてまだ企業再生支援機構が存在していませんでしたので、どういうスキームが一番適しているのかということについては、その段階ではややまだ十分でなかったと思いますが。
 しかし、いずれにせよ、きちんとした、やはり国民の負担を生じさせないようにするべきだということについては、私は、当時の関係者の皆さん方はやはり国民の皆さんにしっかりとおわびをしなきゃいけないし、責任をきちんとやはり何らかの形で明らかにする必要があるのではないかと。これは行く行くはいろんな決着が付くと思いますが、是非そういう方向で対処していただきたいなというふうに思っております。
#47
○大久保勉君 すばらしい決意あふれる答弁だったと私は思います。
 当時の関係者ということで、本日、室伏政策投資銀行社長に来てもらっております。
 政策投資銀行は緊急対応融資ということで六百七十億を融資しておりますが、この金融危機対応認定に係る通知文の三条四項に該当するということでこの融資を出されていると思います。もしよろしかったら、どういうふうな規定になっているかということを読み上げてもらってよろしいでしょうか。第三条の四項です。
#48
○参考人(室伏稔君) それではお答えいたします。
 危機対応融資と損害担保に係る適用要件につきましては、財務省からの危機対応認定に係る通知文において定められております。その通知文によりますと、国際的な金融秩序の混乱等により業況及び資金繰りが悪化している中堅企業等であって、中長期的にその業況が回復し、かつその事業が発展することが見込まれるもの又はその資金繰りが改善し、かつ経営が安定することが見込まれるものが対象とされております。
 JALは大企業でありますが、通知文においては、今申し上げましたことに加え、大企業に対するものも具体的に規定されておりますので、当社につきましても要件に適合しているものと理解しております。
#49
○大久保勉君 私が質問しようとしたことを先に言ってもらいましたが、どうして日本航空が中小企業なんでしょう。中堅企業等であるということですが、この「等」に大企業が含まれていると、こういうふうな解釈で運用するのはおかしいと思うんですよね。
 さらに、一時的な業況又は資金繰りが悪化していると。一時的に悪化しているんですか。この五年間ずっとJALは赤字決算をしたり、様々な構造問題があったと思います。さらに、中期的にその業況が回復し、その事業が発展することが見込まれると。どうしてJALは会社更生法になったんですか、つまり、業績が回復したんでしょうか、この点に関して御質問します。
#50
○参考人(室伏稔君) お答えいたします。
 確かにJALは大企業ではございますが、先ほど申し上げました通知文におきましては、ただいま申し上げましたことに加えまして、大企業に対するものも具体的に規定されておりますので、当社につきましても要件に適合しているものと理解しております。
#51
○大久保勉君 分かったような……。
#52
○委員長(簗瀬進君) 質問を聞いてください。
 いいですか、答弁で。
#53
○参考人(室伏稔君) 当社は現在更生計画を策定中でございまして、これに予断を与える答弁は差し控える必要がございますので、可能な範囲でお答えさせていただきたいと思います。
 六月の融資時点において当社が世界的な不況による旅客需要の減少もあり厳しい経営状況にあったのは事実でございますが、当社は抜本的な経営改善計画を策定することとなっており、六月時点では自力再生を前提とした継続企業価値ベースで評価することが妥当であると考えておりました。さらに、六月二十二日の国土交通大臣等の関係大臣会談におきまして、国の強い指導監督の下に抜本的経営改善計画を策定かつ実行していくことが確認されました。こうした点も踏まえまして、当行としては適切な審査並びにプロセスを経て最終的に融資決定したものでございます。なお、この際には民間の主要取引行とも協調した融資となっている点も併せて御報告させていただきます。
 本件につきましては、株式会社としてのガバナンスに則し所要のプロセスを適切に経たものでございます点を申し添えさせていただきます。
#54
○大久保勉君 状況は分かりましたが、というか、分かっていないんですが、半年前に政権交代をしていましたらこういったばかな融資はしません。政権交代をしましたので、六百七十億の融資に関しまして八〇%国の税金を使って保証するという制度があります。是非、この保証制度、緊急対応保証、自ら放棄したらいかがでしょうか。この点に関しまして財務副大臣の峰崎先生に、是非、監督する役所としてどう思われるか、御答弁を願いまして、私の質問を終わりたいと思います。
#55
○副大臣(峰崎直樹君) 今のちょっと質問の趣旨といいますか、私も事前にちょっと聞いておりませんでしたので十分聞き取れなかったんですが、あれでしょうか、いわゆる損失処理をすること自身が問題だと、こういうことでしょうか。
 ただ、これは、行政の継続性といいますか、昨年の六月にある意味では危機対応融資という形で展開されたわけでありまして、それを今放棄するしないの問題になるとこれは一つまた大きな問題になりますので、改めて私たちとしてもそれは問題提起を受けたということで検討したいと思います。
 それと、先ほど私が申し上げた問題については、先ほど個人的な思いを含めてということでございましたので、やや私の思いを少し、組織の意見というよりはやや私の個人的な思いが強い答弁だったということを御了承いただきたいと思います。
#56
○大久保勉君 時間が参りましたので、これで終わります。
#57
○委員長(簗瀬進君) これにて大久保勉君の関連質疑は終了いたしました。
 以上で円より子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#58
○委員長(簗瀬進君) 次に、舛添要一君の質疑を行います。舛添要一君。
#59
○舛添要一君 おはようございます。自由民主党の舛添要一でございます。
 今日は、経済・財政について総理を中心に御質問を申し上げたいと思います。
 総理、その理由が二つございまして、一つは、鳩山内閣の支持率が下がってきている、そして国民の皆さんに失望感が広まってきている。私は、その一つはやはり政治とお金の問題がある、それから普天間の問題がある、しかし、もう一つ極めて重要なのは経済の低迷ということがあるだろうと思っていますので、是非これはいい政策をやっていただきたいと思いますので、その点御質問したいと思います。
 それから、もう一つ理由は、私がこの委員会で月曜日に委員の皆さん方を代表させていただいて報告申し上げましたけれども、実は参議院では二月の十八、十九日に、各会派の代表、委員長を主として地方の視察に行ってまいりました。福島県それから栃木県に行ってまいりましたけれども、福島ではハイテクプラザを見させていただくとともに、光工学、鏡であるとかそういう光ですね、光工学の、中小企業ですけれども非常に輸出の最先端をやっている企業を視察しました。それから、翌日の十九日には医療機器の会社も行きましたし、それから自動車工場も見てまいりました。そして、実際に、今総理が非常に御熱心におやりになっている環境、環境に優しい自動車というものを実際試乗もしてみました。それから、測量機器の、中小企業ですけれどもこれも世界的なメーカーを訪ねました。
 こういうメーカーの皆さん方に、我々委員会を代表して、視察をお受け入れくださったことを感謝申し上げたいと思います。
 そして、そのときに現場の工場の皆さん方から、こういうことで悩んでいるんだ、こういうことを何とかしてくれないかということを我々全員聞いてまいりまして、それは私は国会の重要な役割だろうと思っております。私たちが現場に行って生の声を聞いてくる。これは与野党を問わず、それを政府にぶつけて解決策を見出すと、それが私は国権の最高機関の国会の役割だと思っていますので、言わばそういう思いで、私たちのこの地方視察の成果、具体的には現場の本当に一生懸命頑張っておられる企業の皆さん方の声をお届けしたいと思いますので、そしてその中からいろんな、こういうことで困っているんだという御質問がありましたので、私、代表してそれを質問し、政策をただしていきたいというふうに思っております。
 まず、今のその視察の成果というようなことを簡単に申し上げますと、私はまず、福島県のハイテクプラザもそうなんですけれども、やっぱり日本というのは本当に頑張っているし、すごい企業が地方で世界的に頑張っている。だから、そういう意味で捨てたものじゃないし、力を発揮するということを、これは我々含めて政治全体の役割だろうというふうに思っています。
 その中で、これ個々の問題は後ほど一つ一つ聞きますけれども、やはり法人税が高くて、とてもじゃないけれども海外に行かざるを得ないなと。もちろん人件費もそうです。そういう問題が出てきたり、一生懸命頑張っても、ぱっと円高になると、当たり前のことですけど、もう大変な損が出てくる。それから、デフレで、一生懸命これは物を作ったって安くしか売れないと。こういうことでありましたので、これは一個一個今から御質問申し上げますけど。
 まず、総理に御質問する前に、是非総理もこういう現場を見られて、直接現場の声を聞かれて、そして政策に反映させていただきたいと思いますけれども、まずその点、お伺いしたいと思います。
#60
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 舛添委員が委員の派遣ということで特に福島県、栃木県の、特に中小企業で頑張っている、世界的に頑張っている企業を視察されたことは、大変私は意義あることだったと思いますし、是非、今日のこのような委員会を通じて政府に様々な視点から御提言をいただきたいと、心からそのことをお願いをしたいと思います。
 私も、週末しかないと理解をしておりますが、週末、機会を得て、特に中小企業の現場を視察をさせていただいておるところでもございます。大変勉強になります。同じ企業かどうか分かりませんが、私も栃木の歯科医療の機材を世界に向けて大変頑張っている企業のところを視察をいたしました。すばらしいなと思います。
 そういった企業の皆様方が世界と戦っていく中で、突然円高になる、非常に厳しさが募ると思います。大きく収益が減ってしまうという現実があるようでございます。あるいは、デフレで長期的に悩まされていると、そういう現実も私も伺っているところでございます。
 今お話ありましたように、中小企業の皆さん方には、減税が若干はあろうとは思っておりますが、法人税自体の問題もあろうかと思います。そういった、是非、生の声を今日聞かせていただいて議論をさせていただきたいと思っておりますし、私ども政府としてもこういった大きなテーマの解決に向けて大いに努力をしてまいりたいとまず申し上げておきます。
#61
○舛添要一君 ありがとうございました。
 そこで、まず一番最初に、そういう中小企業の皆さん方、特に輸出なさっている皆さん方からの声で法人税率が高過ぎるのではないかということがあります。
 皆さん方、資料の一枚目を御覧いただきたいと思います。テレビで御覧の方々はこのパネルを御覧ください。(資料提示)
 実は、これは世界百十五か国の税率の平均推移を見ました。御覧のように、九三年に三八%だったものが二五・五%にまで落ちています。これはですから世界の潮流でありますから、輸出企業というのは国際社会で競争しないといけませんですから、これが一つの前提条件になります。
 そこで、二枚目の資料もちょっと見てみたいと思います。
 実は、この法人税と消費税率を比べてみますと、単純にこれは今の税率を書き連ねただけでございますけれども、日本が四〇・七%、消費税は五・〇ですね。ドイツ二九・四と一九・〇と、そこに書いてあるとおりで、OECD平均で二六・三%に消費税が一七・六%。よくBRICsと言われるブラジルとかロシア、インド、中国、こういう新興の今まさに先進国に向かって走っている国々でございますけれども、例えば中国、これが二五・〇%。もう一遍左を見ると、お隣の中国とお隣の韓国が二五・〇と二四・二。まさにこれは国際的な標準の税率でございます。日本が突出して高い。EU平均でも二三・二対一九・八。
 そこで、こういう事実を御覧になって、今日国民の皆さんが、鳩山総理がどういうふうにこの日本の経済財政のかじ取りをなさるのか、非常に注目していると思われます。もちろん、財務大臣、金融大臣、今日は日銀総裁にもお忙しいところ来ていただいてありがとうございました。金融のかじ取りは後ほど御質問申し上げますけれども、やはり私たちの日々の生活、まさに命を守るために生活をしっかり守りたいと、そういうときに、総理はこれから日本の税制をどういう方向にお変えになっていくかと。もちろん、いろんな人の意見を聞かないといけません。しかし、総理自身の、これを御覧になって、やはり方向としてはこうだと、やはり法人税減税の方向に向かうべきだと私は思いますが、総理はいかがでしょうか。
#62
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 舛添委員から大所高所の税制に関する御議論がありました。
 今、この世界との比較の中で、ある意味では直間比率の議論でありますけれども、法人税が日本は高くて消費税が極めて低いというのは実態として事実であろうかと思います。税ですから、本当は両方とも低ければ一番いいとは思っておりますが、しかし、政府がやりくりするためにはそれなりの税収が必要だというのも事実でございます。その中で、考えてまいりますと、当然世界と比べて法人税がやはり高いというのは事実として認めるべきだと思います。
 官僚の作文では、社会保険料の事業主拠出を合わせてみれば必ずしも突出しているわけではないとの指摘もあるみたいな書き方もあるわけでありますが、しかし現実を見れば、これも一端の事実ではあるとは思っておりますが、しかしやはり法人税が高いというのはこれは認めるべきだと思います。
 中小企業に関しては、中小企業の減税というのがありますし、また連立政権としてこれを更に半額にする、そして中小企業にもっと頑張ってもらうという環境をつくりたいと、そのようには考えております。
 私ども税調の中で決めさせていただいたのは、今回は見送らせていただいたわけでありますが、まず租特などを抜本的に見直していく、そして課税ベースを広げていく中で法人税を基本的に国際的な標準という方向に向けて見直していこうではないかということは、方向性として私たちは議論をしてきたところでございますので、法人税に関してこれからそのようなことを行っていきたいと考えております。
 消費税に関して、確かにこれは旧政権……
#63
○舛添要一君 後ほど。
#64
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 消費税はよろしいですか。
#65
○舛添要一君 後ほどやります。
#66
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 分かりました。
#67
○舛添要一君 総理が正直に役人の答弁こうだっておっしゃってくださったんで、ありがとうございます。そういう役人の答弁があるだろうと思ったんで三枚目のグラフを用意しておりました。別に事前に総理と打合せしたわけじゃないんですけれども、正直におっしゃっていただきましたので。
 まさにそういうことを言うんですよ、実効税率だとこうだとか、社会保険料から見ると低いとか。ただ、課税負担のこれはまさに実績で見たときに、やっぱり高いんですよ。そのことをまず一つ申し上げておきたいと思います。やはりシンガポール、台湾、韓国、それはいろんな租税の優遇措置やったりいろんな社会保険料入れたって、周辺のシンガポール、台湾、韓国、これは負けますよ。ですから、三枚目の数字でございます。
 それで、総理、ちょっとじゃ御確認させていただきますけれども、やはりこれからの日本のかじ取りをなさる立場にいて、税制というものは法人税減税への方向に向かうと、そういう方向で議論をしたいということでよろしゅうございますね。
#68
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) ええ、先ほども申し上げましたように、先般の税調の結論の一つとして、法人税に関しては、いわゆる租特というものに対しては見直していかなきゃならぬということを前提としながら、課税ベースを広げた中で法人税の税率を国際的な流れにふさわしいものにしていくと、すなわち法人税は減税の方向に導いていくのが筋だと、そのように基本的に考えております。
#69
○舛添要一君 それで、次に、それとの絡みで消費税率の話に行きますけれども、菅大臣、先般消費税の議論をやろうということをおっしゃった。ただ、四年間はマニフェストでは一切手を付けないということなんですが。
 先ほどの法人税、消費税の比較を見たときに、法人減税、しかし消費税との組合せで見ると極めて日本は消費税は低うございます。こういうことを念頭に置かれて消費税の議論をなさりたいということをおっしゃったんでしょうか。
#70
○国務大臣(菅直人君) 私が申し上げたのは、税調の中で昨年の暮れに大綱をまとめましたけれども、改めて来年度以降の税制を議論する上では、所得税、そして今の法人税、そして消費税、すべての税項目について議論をしましょうと。特に今回専門家委員会というのをつくりましたので、その皆さんにもお願いをしているところです。
 今、四年間ということを言われましたけれども、実は三党の政権合意の中では、昨年の衆議院選挙でいただいたこの政権の任期の間は消費税は上げないという表現になっております。これからは議論だと思いますが、まさに消費税も含めた議論を本格的にやろうというのが私が申し上げた趣旨であり、それは総理にも事前に御了解をいただいております。
#71
○舛添要一君 総理、今、菅大臣がそういうふうにおっしゃいました。もちろん、先ほど総理おっしゃったように、税金はそれは安いにこしたことはない。しかし、社会保障の負担や何かがございます。法人税減税をすることによって、最終的には企業活動が活発になり、たくさんの外資の企業も日本に入ってくる。そういうことで、長期的に見たときに法人税の増収につながるということは経済が活発化すればありますけれども、しかし消費税の増税議論ということをやるときに、国民の立場に立ってみると、この苦しいときにまた税金上がるのかなと、当然そういうことが起こってきます。
 そこで、一つの考え方は、要するにその消費税、今から五を七に上げる、一〇に上げるとか、そういうプロセスはあると思いますが、上がった分は社会保障の目的税として使う。そうすると、これは自分たちが出しても、医療とか介護は自分に戻ってくるわけですから、そういう形で国民に御理解をいただくということをしっかりやれば、私は賢明なる国民はよく御理解していただけると。もちろん、経済情勢や何か様々な要因があると思います。
 福祉、社会保障目的税として増税分の消費税を上げると、こういう考え方に対して総理はどうお考えか。そういう方向でいいのかどうなのか。──いや、総理に聞いていますから、お願いします。
#72
○委員長(簗瀬進君) まず、菅直人財務大臣。
#73
○国務大臣(菅直人君) 私は、やはり二つの要素があると思っています。
 一つは、なぜこの十年、二十年、特に自公政権で消費税の議論がありながら結果としてこういう水準でとどまってきたかということを考えますと、やはりまだまだ無駄遣いが多いんじゃないかという国民の目の中で、消費税で増税するということに対する国民の、つまりは無駄遣いがあるのにそれをそのままにして消費税を上げるのかということがあったと。ですから、そこがやっぱり一つ大きな要素だということで、この政権ではそこは絶対に手を緩めないと……
#74
○舛添要一君 社会保障目的税についてだけ聞いているので、いいかげんにしてください。
#75
○国務大臣(菅直人君) 言っています、言っていますから。ちゃんと二つのうちの二つを言っていますから。(発言する者あり)
 そしてもう一つは、今言われた社会保障に関することで、これは今回年金の議論も始める場をつくりましたけれども、元々、最低保障年金の財源は税で担保するということを民主党としては従来から申し上げていますので、当然社会保障に関連しての議論、これは昨年の暮れの税調でもそういう議論をするということを申し上げております。
#76
○委員長(簗瀬進君) 時間が限られておりますので、答弁する方も簡潔にお願い申し上げます。
#77
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 国民の信頼がないと、やはり増税という議論はなかなかできない。したがって、国民の信頼というものを、政治に対する信頼を回復させるということがまず第一義的に重要であるということは、今、菅大臣の指摘したとおり。その思いの下で、国民の皆さんの信頼を回復した後に消費税の議論をしっかり行う、それは社会保障をやはり目的的にしたものにするということでございます。
#78
○舛添要一君 社会保障目的税としてしかるべきときに消費税の増税をお願いするという答弁でよろしいですね。
 それで、次の問題に時間が限られていますから行きたいと思います。
 我々の地方の視察でも、委員長以下我々聞いてきましたけれども、やっぱり円高を何とかしてくれないかと。つまり、本当、現場が一円のコストを削減するのにすごい努力をしている。やっと一円のコストを削減したと思ったら、今日円高三円進んだ、五円進んだ、もう帳消しです。だから、技術者含めて、大体こういう変動相場制というシステムは何なんだろうかという不満があると思います。それで、しかし昔のように固定相場制に戻るわけにいきませんから、現行のこのシステムの中で円高対策をどうするのか。
 まず、政府の最高責任者として、この円高の問題、総理はどういうふうにお考えになっていますか。その後で日銀総裁と議論したいと思います。
#79
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 為替に関して申し上げれば、これは、基本的には市場において適正に決められるべきものだという思い、そういうふうに考えております。ただ、必ずしも実態はそうなっていないと。為替というものが世界の、例えば円においても、ドルとかユーロというものの力関係というか強弱関係において相対的に決められてしまうということになっております。
 そして、御案内のとおり、今ソブリンリスクという話がありますが、ギリシャなどのような状況とか、あるいは、その前、ドバイ・ショックがありました。リーマン・ショックというものもありました。そのような要因があって、結果として、日本の経済あるいは産業の力が必ずしも十分ではない中で、それを反映しているとは思えないような円高というものが生まれてしまっていると、そのように思っておりまして、そのような円高に対してしっかりとした対策を打つ必要があろうかと思っておりますが、やはり固定相場制などというところに戻るというような話はできないと思っておりますが、何らか、世界における協調というものを政治の中でも行う必要性というものがあろうかとも思います。
#80
○舛添要一君 今の総理の御答弁にありましたように、じゃ、マーケットに任せているんだから何もできないかというんだったら、何のために政府があるか分からない、日銀があるか分からないんで、政策があるはずなんですよ。ですから、その政策はどういうふうにやるんですかということをちょっと日銀総裁に聞いてみたいと思いますけれども、白川総裁、円高対策、日銀としてはどういうふうにやりますか。
#81
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 最初に、今、政策というお話ございましたので、金融政策の目的、これは日銀法に規定されていますとおり、物価の安定を通じて国民経済の健全な発展に資するということでございます。この目的を達成するために、日本銀行は、為替レートも含めまして、経済、物価、金融情勢を幅広く点検して政策を運営をしております。
 為替レートとそれから金融政策の関係でございます。為替レートは、言うまでもなくこれは通貨の交換比率でございますから、内外の経済金融情勢がそこに投影してまいります。金融政策との関係でいきますと、金利はもちろん為替レートに影響を与える一つの要因ではございますけれども、しかし、過去の傾向を見てみましても、この要因だけで説明することはできない、いろんな要因で決まっております。
 いずれにせよ、日本銀行としては、現在、極めて緩和的な金融政策を続けるということを明確にしておりますので、これは為替レートにも相応の影響を与えているというふうに思っております。
#82
○舛添要一君 今、日本銀行法の第二条をおっしゃっていただいて、これは、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」。しかし、今見ると、デフレということの退治ができなくて、日本経済の健全な発展どころか日本経済の破壊を行っているというふうに極論すれば言わざるを得ないんです。
 そこで、菅大臣、全部日本銀行に任せていい話じゃなくて、金融政策の道具はもちろんどの道具を使ってもいいんです、結果が出れば。しかし、結果が出ないということは、今かじ取りをやっているのは鳩山総理であり菅大臣でありますから、日銀法第四条を、菅大臣、読んでみてください。──時間がないんで、通告してありますから、きちんと。総理、こういうところが、私はあの遅刻したのを注意したので、こういうところが緊張感足りないというんです。ちゃんと通告してありますよ。ですから、そのときぱっと出るようにしないと。政治主導じゃないじゃないですか。
#83
○国務大臣(菅直人君) 四条の趣旨は分かっていますけれども、少し、余りかりかりしないでお願いしたいと思います。
 第四条、「日本銀行は、その行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。」。
 以上です。
#84
○舛添要一君 まさに政府の経済政策の基本方針というのが前提なんです。それと整合的にならないといけないんで、独立性は、ツールというか道具というか、政策についてあるんですよ。だから、政府の経済政策の基本方針、デフレ、問題だと思われませんか、総理。
#85
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) おっしゃるとおり、デフレというのは問題だと思っておりまして、デフレ脱却に向けて政府、日銀一体となって努力をすることが求められているときだと、そのように思っております。
#86
○舛添要一君 日銀の独立性ということの話でこの日銀法を変えましたけど、私は、日銀と政府がばらばらの方向を向いているようではもう一遍日銀法を変えざるを得ないと、それぐらいに思っていますが、菅大臣、どうですか。
#87
○国務大臣(菅直人君) 日銀との関係はいろいろ議論があるところで、法律を変えてまだそう時期がたっていない中でそこまで言い切るのはちょっと早過ぎるかなと思っております。
 ただ、はっきり申し上げて、昨年の十二月の一日に政府が方針を決めた中で、日銀の方も三か月物のレートを〇・一にするとか、あるいはその後、プラス〇からプラス二のインフレ率を言われるとかということで、そういう意味ではこの間の方向性、目標は、私は政府と日銀は基本的に一致していると。今まさに舛添さんが言われたように、それを実現するために政府は政府としていろいろな対策、政策を打っておりますが、日銀はそれを実現するために、まさにその手段は日銀の独自の判断でいろいろやられるだろうと、それを期待をしているということであります。
#88
○舛添要一君 いろんなエコノミストがいますけれども、デフレというのは基本的に金融上の現象でありますから、金融政策をいかにしっかりするかということが必要であるし、もちろん財政政策、これは総理、一生懸命やっていただかないといけません。だけど、基本的には金融政策の話であります。
 そこで、私は実は金融政策について、その当時は速水日銀総裁でしたけれども、自分の国会のこの質疑をもう一遍取り出して読んでみましたけど、全く同じ失敗を日銀は私は繰り返している。二〇〇〇年の八月のゼロ金利解除、これをやって、これで大失敗をやる。それでニューヨークのテロがある。そして、また量的緩和をやる。二〇〇六年の三月にこの量的緩和政策の解除をなさいました。
 私は、これちょっと見ていただくと分かりますが、皆さん方の紙ありますけれども、二〇〇〇年のときに、当座預金残高、国民の皆さんに分かりやすく言うと、お金というのは体を流れている血液だと思ってください。貧血状態になったら倒れるんです。三兆とか四兆とかその辺ぐらいの供給をしなきゃ、もう完全に貧血で倒れる。だから一気に量的緩和しろということで、青天井ですよ、三十五兆ぐらいやった。それで良くなった。ところが三月に、何が理由なのか、量的緩和政策を解除しちゃった。がたっと落ちてきて、そしてリーマン・ショックがある。
 だから、当然、常識で考えれば、六年三月に量的緩和政策を解除すれば一年か一年半後にはこういう状況に陥るよというのは分かったはずなんですけど、何で性懲りもなく金融政策の失敗を繰り返すんでしょうか、日銀総裁。
#89
○参考人(白川方明君) ただいまの舛添委員の御質問、一つは日本銀行の政策運営について失敗ではないかという御批判、それからあと、デフレということはこれはマネタリーな現象ではないかという、二つについてまずお答えいたします。
 まず後者の方でございますけれども、マネタリーということを日本銀行の当座預金あるいはマネタリーベースというふうな形での御質問だと思います。ただ、これは日本銀行の量的緩和の経験からしますと、量的緩和、当座預金を拡大するという政策は、これは金融システムが不安定なときには安定を維持する、これは大変大きな効果がありました。この点については我々自負しております。ただ、単に量を増やすだけで景気を刺激する、したがって物価を上げるという面での効果は、これが限定的であったというのが私どもの評価でございます。量的緩和が終わった時点でのこれは各新聞の論説を見ても、ほぼそうした評価で一致しておりました。
 今回、アメリカが全く同じように、量的緩和ではございませんけれども、量を拡大いたしましたけれども、しかし、量が拡大する中で、今アメリカの消費者物価のコアの上昇率はこれは着実に低下をしております。上がっておりません。
 したがって、今回のアメリカの経験も、前回の日本の量的緩和の経験も、いわゆるマネタリーな要因でもって直ちに物価が変動するということではございません。その上で、私どもとしては、これは低金利をしっかり維持するということを通じて需要を刺激をしていくということについて努めております。
 それで、あと、量的緩和政策についての失敗ではないかということでございますけれども、これは、申し上げましたとおり、量の縮小それ自体は、もう既に金融システムが安定を取り戻したということで、これは影響があったというふうには思っておりません。今先生の方からはこれは失敗ではなかったかという御批判がございましたけれども、逆に、実は量的緩和の解除が遅れた結果、結果として経済、金融の変動を大きくしてしまった。つまりその後の景気の拡大、これは世界的にそうでございましたけれども、もたらしたその一つの要因でございます。そういう意味で、逆方向の批判もございます。
 ただ、私どもとしては、いずれにしましても、経済、物価の情勢について予断を持つことなくしっかり点検をして、日銀法に定められた目的をしっかり達成していきたいというふうに思っております。
#90
○舛添要一君 時間がありませんから細かく一々反論しませんけれども、私はそういう考えは間違っているというふうに思っております。
 それで、デフレ対策、これは菅大臣おっしゃったように、私は、菅大臣がデフレしっかりやるということをおっしゃり、今総理もそのことを追認なさった、これはきちんと評価していいと思いますが、じゃ、金融政策とデフレとの関係、そして円高との関係はどういうふうになっているのか。
 要するに、私の問題の原点は、栃木や福島で頑張っている中小企業の皆さんが、円高で話にならない、何とかなりませんか。道具ありますか、道具ありますね。じゃ、どういう道具で円高を阻止するんですか。マーケットに任せちゃ駄目です、道具いっぱい持っているんですから。菅大臣、そして日銀総裁、お答えください。
#91
○国務大臣(菅直人君) 当然ですが、円高とデフレは広い意味では関連していますが、やはり若干性格を異にしておりまして、円の問題はまさにマーケットが決まるわけです。私、財務大臣に就任早々、経済界の希望を少し申し上げましたら、いろいろそれが相場に反映したということで、よくやったと言う人と決して良くなかったと言う人と両方ありましたけれども、つまり基本的にはマーケットだと思います。
 しかし、安定的な形の状況が望ましいというのが国際的にも、G7でも昨年十月のコミュニケにも出ておりますし、もちろん余りにも急激なことで何かある場合は、これは過去にはあったことですが、それは為替介入ということももちろん手段は持っておりますが、そういうことについては、それは持っているということは承知しておりますけれども、基本的には、安定的な形で推移している限りは基本はマーケットに任せることだと、こう考えております。
#92
○舛添要一君 委員長、日銀総裁の前に、続けて質問させてください。
#93
○委員長(簗瀬進君) はい。
#94
○舛添要一君 後でまとめてお答えを。
 そこがはっきりしていないんで、ちょっとお許しいただいて、お金持ってきていますから、国民の皆さんに分かるように。
 たまたまこの携帯電話あります。これ、電子製品、何でもいいです。これをアメリカで買ったら百ドルだとします、アメリカで。日本で一万円、計算しやすいように一万円。百ドル一万円ですから、当たり前のことですけど、一ドル百円ですね、この場合は。
 何でデフレが円高になるかというのは、分かりやすいように細かい議論は、理論的なことはおいて言うと、デフレ、アメリカはデフレじゃない、ヨーロッパもそうじゃない。日本、デフレ。今皆さんが一万円で買っていたこの電子機器が例えば九千円に落ちるというのはデフレでしょう、八千円でもいいですよ、九千円に。千円札足りないかな、ある。九千円に落ちるわけですよ。しかし、向こうは百ドルのままだったら、一ドル九十円というレートになるじゃないですか。だから、デフレと戦わないと円高がそのまま行っちゃうんですよ。
 だから、デフレと戦いなさいということで、続けて質問しますけれども、月曜日、火曜日に金融政策決定会合があります。私の今言ったことを前提にして、日銀は、答えはまだ月、火にならないと言えないということであろうかと思いますけれども、更なるやっぱり金融追加策をやらないといけないと思いますが、いかがでしょうか。
#95
○参考人(白川方明君) 御質問が金融政策決定会合でございましたけれども、先生が既にあらかじめ言われていますとおり、私どもとしましては、これは日本銀行の政策委員会は定員九名、現在七名でございますけれども、この七名の委員の議論に基づきまして、これは日銀法の定めに従いまして議論いたします。そのときには、これは先ほど来御指摘のとおり、日本銀行法の目的に照らして、何が最適かということを考えて議論をしたいというふうに思っております。
 一点、先生の今の御質問ではございませんけれども、デフレと為替相場、これは大変重要なことなので、一つだけお答えさせていただきたいと思います。
 先生がおっしゃったとおり、インフレの場合には通貨安に、デフレの場合には通貨高になるという、これはいわゆる購買力平価の考えで、これはもちろん、私もその考え方は十分承知しております。ただ、この場合は、最終的に問題になります対外的な競争力は、これは一方で物価が下がり一方で為替が円高になるということですから、実質的な競争力、いわゆる実質為替レートはこれは変化がないわけでございます。
 長期の関係では、したがって、この購買力平価でもって競争力ということは必ずしも決まってこない。現実には、先生がおっしゃっているとおり、為替レートは大きく変動し、あるときには上昇し、あるときには下落をするということでございまして、現実に過去の経験を見ましても、短期的な物価動向とそれから為替レートの間には、実はそのような必ずしも明確な関係はないということでございます。
#96
○舛添要一君 それもちょっと私は疑問符を呈したいと思いますが、円高にどう対応するかということで我々視察先での議論をしてきたわけですが、それについて言うと、ベースマネーを拡大すれば効果あるんですよ。よその国と比べてください。そこで、ベースマネーを拡大するときに、伝統的な、つまりコンベンションなやり方じゃなくて、非伝統的な、アンコンベンションなやり方でもいい。
 そこで、CPの買取りやっていると思いますが、買い取っているCPの格付はどうなっていますか。コマーシャルペーパー。
#97
○参考人(白川方明君) 委員の御指摘でございますけれども、CPにつきましては、現在買入れは、これはもう完了いたしました。昨年二月からCP買いまして、そのときには、CPの買入れにつきましては、これはシングルAという格付で買入れを行っておりました。
#98
○舛添要一君 それをもう少しアンコンベンショナルということで、それだとコンベンショナルですよ、極端に言うと。格付がもうちょっと下がったものまで買わなければ、コマーシャルペーパー、ベースマネーの拡大にならない。
 それから、もう一つ聞きます。
 長期国債の買い切りオペ、今、月々幾らやっていますか。
#99
○参考人(白川方明君) 御質問は長期国債でございますけれども、長期国債は、現在、月でいいますと金額が少ないように聞こえますけれども、年間二十一・六兆円でございます。したがいまして、一兆八千億円買っております。
 この金額は、これは現在、主要国で国債を買い入れています中央銀行は、これは日本銀行だけでございます。買っていた時期においても、あるいは現在残高を見ても、日本銀行は非常に国債の買入れの多い中央銀行であることも是非御認識いただきたいと思います。
#100
○舛添要一君 いや、だから、二十一・六を十二で割ったら一兆八千億になるんで、同じじゃないですか、月を十二で掛けりゃいい数字だから。だから、一兆八千億円なんですよ。だけど、まだ余力ありませんか。五千億円ぐらい余分に買えませんか。
#101
○参考人(白川方明君) まず最初に数字を申し上げます。その上で考え方を申し上げたいというふうに思います。
 現在、銀行券の発行残高は、二月末で七十七・一兆円でございます。長期国債の保有残高は五十一・六兆円でございます。したがって、両者の差は二十五・五兆円ございます。なお、今長期国債を申し上げましたけれども、別途短期の国債も買い入れております。これは二十一・〇兆円買っております。これが数字でございます。
 それから、考え方でございます。日本銀行は、金融緩和効果を最大限発揮するために、各種の資金供給手段を活用しながら金融市場に対して先ほど申し上げましたように潤沢な資金供給を行っております。その際、国債買入れにつきましても、これは現在資金供給をするだけではなくて、将来にわたりまして円滑に資金供給ができるという能力を確保する必要がございます。
 静的な現時点でのバランスシートを考えますと余力があるというふうな印象をあるいは与えるかもしれません。しかし、国債の買入れをどんどん行ってまいりますと、これは最終的にはだれかが日本銀行の負債を持ってくれている、つまり銀行券を持ってくれているからこそ実は買入れができるわけでございます。もしそれを超えてどんどん買っていきますと、最終的には日本銀行自身が国債を売る等の形で調整をしないといけないというふうになってまいります。
 円滑にかつ潤沢に資金を供給するという意味で、現在のバランスシート、それから先々のバランスシートの姿を見ながらやっていくというのが、これは日本銀行に限らずどの中央銀行も行っている政策の枠組みでございます。
#102
○舛添要一君 目先にデフレのこんな大変なことがあるときに、大胆に政策をやらないと意味がないんです。ですから、コマーシャルペーパーもまだ余力があるし、三月にこれ担保の時期が切れますから、是非そこを考えて、何度も申しますけれども、マネタリーベースを広げるということが円高の阻止策にもなるわけですから、これは是非、政策決定会合は白川総裁だけが決めるわけではないですけれども、是非、金融政策決定会合の前に、政府はそこまでデフレ一生懸命やるというんなら、その政策手段というのをよくお考えいただきたいというふうに思います。
 そこで、あとちょっと私の持ち時間が十分しかありませんので、次に経済成長戦略について御質問をしたいと思います。
 十二月三十日の閣議決定の新成長戦略、ここにあって、私もよく読ませていただきました。非常にこの表面読むといいことが書いてあるように見えるんですが、総理、例えばいろんな数字が出てくるんですよ。環境だと二〇二〇年までに五十兆円を超える新規市場が拡大するとか百四十万人の雇用、ライフイノベーションで四十五兆、それから二百八十万人、観光で二千五百万人増加して十兆円、五十六万人。こういう細かい数字を積み上げて、積算根拠は何なんですか。
 総理、これをお読みになって、そういうことを御質問なさらないで、これは私に言わせると、役人の文章がうまいのが書いてまとめて付け焼き刃でやったような気がしてならないし、これだと経済成長戦略になっていないと思いますけれども、御自分でチェックなさいましたか。
#103
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 舛添委員にお答えいたします。
 これは、私はすべて読ませていただいたことは言うまでもありません。その議論にすべて参加したわけではありません。私が海外に出ていた時期に相当頑張ってやってもらったということも事実でございます。
 だれがどこまで手を入れたかというのは必ずしも十分に理解をしているわけではありませんが、決してこれは官僚の作文ではないと、私はそう思っておりまして、むしろ政治主導の中で大胆な目標というものを掲げたと、そして、それの実現に向けては六月に向けてより精緻な具体的な中身を持ったものにしていくということでございます。
#104
○舛添要一君 そうすると、数字のチェックまでおやりになっていないということを今おっしゃったと思いますが、六月までに工程表をつくって、例えば環境で五十兆円というのはどういう手段によって、自然エネルギー使ってそこまで行くんでしょうかというような話も含めて、それから、まだ日銀総裁がおられますから、二〇二〇年までに二千五百万人、できれば将来的には三千万人ぐらい観光客増やすというけれども、デフレが続いていたら来ないですよ、来れないですよ。
 だから、例えば法人税減税をやるということをおっしゃった。もう一つはインフレターゲット的なことをきちっとやるということが必要なんですけれども、そのインフレターゲットをやるというのはどうですか、日銀総裁。
#105
○参考人(白川方明君) インフレターゲットも様々な形で使われておりますけれども、インフレターゲティングを採用している国の中央銀行もそうでない国の中央銀行も、金融政策のやり方がもうほとんど実は似通ってきています。つまり、物価安定について、目標なりあるいは数値的な定義を明らかにする、それから将来の少し長い見通しを出す、その上で金融政策の基本的な考え方を説明するという点において、これは日本銀行もほかの国も同じような枠組みを採用しております。
 ただ、先生の御質問がもし物価の短期的な動きに焦点を合わせて金融政策をすべてそれに向けて運営するということでありますと、実は、今世界的にそうした運営に対する反省機運が高まってきております。今回の信用バブルの拡大の一つの実は源泉の中に、余りにも短期的な物価の動向に焦点を合わせ過ぎたという反省が、これは私が出ていますいろんな会議でもよく実は出されている議論でございます。
 そういう意味で、私どもとしては、別にインフレーションターゲティングに反対しているわけではございません。ただ、先生がおっしゃっているとおり、物価の安定、その下での経済成長の実現ということにこれは全力を尽くしていきたいと思っています。
#106
○舛添要一君 いや、十年以上、GDPデフレーターでいったらずっとマイナス、CPIでいってもそうですけれども。やっぱりこれだけのデフレが続くというのは尋常じゃないんで、思い切った政策を政府、日銀にやっていただきたいというふうに思うわけです。
 そこで、先ほどの新経済成長戦略、こちらに戻りますけれども、これは私は具体的な数字がないし、例えばライフイノベーション、それは私が担当していた社会保障の分野ですけれども、それは四十五兆円で二百八十万を生み出せればいいですけれども、具体的にどうするかで、財源がないということで呻吟しながら、保育所にしても老健施設にしてもいろいろやってきました。だから、私は、是非六月までに確実に工程表を出して、これがうそならうそだと、私はこれはうそだと思っています。こういうことできないと思うんです。できるならできるのを出していただきたいとともに、もう一つ、実を言うと、政権交代応援団、民主党、政権取って頑張ってくれという人たちの中でも、これは金子勝さんという方の論文ですけれども、こういうふうに書いているんですよ。そちらの仲間からも批判されている。
 ちょっと読ませてください、これは金子さんの論文ですけれども。
 この新成長戦略の内容はとても戦略と呼べる代物ではない。その具体策は関係府省が持ち寄った案をまとめただけであり、福田政権、麻生政権などが出した成長戦略の焼き直しとなっている。何よりこの新成長戦略が問題なのは、民主党がマニフェストやその基になったインデックス二〇〇九で掲げた重要な政策や理念がほとんど反映されていないことである。二〇〇九年八月の総選挙では、民主党はマニフェストやインデックス二〇〇九を掲げて戦い、有権者の負託を受けて政権交代が実現した。だとすれば、民主党政権は有権者からの負託を裏切り始めており、今や重大な岐路に立たされていることになる。
 これは鳩山総理の応援団が言っているんです。どうですか。
#107
○国務大臣(菅直人君) 根本的なことですから、ちょっと私が。これ、議長は総理ですが、議長代行で私がまとめました。
 この中で最大の問題は、いろいろありますが、これまでの、これは舛添さん自身も言っていますけれども、デフレ下におけるデフレ政策、デフレを助長するような小泉・竹中路線の第二の道の失敗、その前の第一の道の失敗を踏まえて、需要を増すことをベースにした第三の道という基本的な考え方がまず根本的に従来とは違っているということを是非、舛添さん、書いてありますからよく見てください。(発言する者あり)分かっているじゃなくて、そのことが一番のポイントなんです。
 そして、今申し上げたように、六月までにちゃんと工程表を出しますから、そういう考え方に立っての工程表を出しますから、従来とは全く違った形で需要から景気を回復させる道筋をちゃんと出しますので、それをよく御覧ください。
#108
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 金子勝先生は確かにいろいろと私どもに御指導いただいておられる方でありますから、その方から厳しい御指摘をいただいたとは思います。
 ただ、誤解されているのは、私ども、マニフェストはマニフェストで実現をするんです。そのマニフェストの実現に向けて、それは今予算でやりますが、それに加えて成長戦略を作らせていただいているわけでありまして、ある意味でマニフェストプラス成長戦略だと、そのような理解をしていただければ金子先生にも御理解いただける話だと思います。
#109
○舛添要一君 民主党政権と民主党応援団との議論はそちらでやっていただきたいと思いますが、私は、少なくとも是非六月までに根拠を出してほしいんですけれども、この新成長戦略で経済は成長しないというふうに思っています。
 そして、需要からやっても、例えばライフイノベーションと横文字使っているけれども、社会保障の分野なんですよ。セーフティーネットをしっかりやらなかったことが、小泉構造改革のもう一つやらないといけなかったことなんです。だから、セーフティーネットに穴が空いたこと、そして金融政策の補完が十分できなかったことが今日を生んでいるわけですから、そのことは分かります。しかし、セーフティーネット論だけだと、オリジナルマネーどこから持ってくるんですか。つまり経済、要するに内需だけでは駄目なんですよ。しっかりと輸出して持ってこないといけないから、輸出で頑張っている中小企業の皆さんの不満を、私はこうですからどうですかということを申し上げました。
 これはまた、時間がそろそろ参りますので、時を改めて更にこの問題を深めたいと思いますが、最後に総理、資料を、皆さん、最後の二枚目御覧ください。
 やはり是非これは頑張らないといけないのは、GDPランキングで二〇〇〇年と二〇〇八年比べて三位から二十三位に落ちている。GDPに占めるシェアも一四・三%から八・九%に落ちている。IMDの国際競争力順位も一位から二十二位に落ちている。パネルはありません、資料だけです。それから、証券取引所における外国会社の上場数の推移も落ちているということですから、やはり夢と希望を持った国にするために、競争力のある、経済を活性化しないといけないと思います。
 企業が元気になって国際市場で勝ち抜かなけりゃ日本はやっていけない、雇用も守れない、そういう視点が決定的に欠けていると思いますので、是非それはきちんと是正していただきたい。そうじゃなければ、これは政権を替えていただきたいと思いますが、いかがですか。
#110
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今までの政権の中でこのように大変厳しい状況になってしまったということは、ある意味で舛添先生自身が、御自身の政権の中でこのようになられたことに対して、むしろ、だからこそ新しい政権に対して期待をしてやってもらいたいという御意思だと思っております。
 そして、その意味で、私ども、輸出の中小企業に対して力を入れるというのは言うまでもありませんが、それだけではなくて、やはり日本という国がまだまだ世界に開かれていないんです。もっと日本という国を開いていかなきゃいかぬと、私はそう思っています。そして、もっと多くの世界の知というものを、あるいは人材というものを日本の中で活躍していただける、そういう状況というものも併せてつくると。一方では、アジアに我々としては進出して、技術力で、提供するその技術で彼らが成長することを日本の成長に結び付ける、様々なやり方があると思っておりまして、そのようなことで、ある意味でパイを大きく広げていく戦略を我々構築したいと思いますので、是非、舛添委員にもいろんな意味で御指導、御協力願いたいと存じます。
#111
○舛添要一君 ありがとうございました。終わります。
#112
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。野村哲郎君。
#113
○野村哲郎君 自由民主党の野村哲郎でございます。
 私は、時間がありませんので、農政問題について、それを中心に御質問をさせていただきたいと存じます。
 まず、私は、昨年の十一月十九日の農林水産委員会で赤松大臣に対しまして、二十二年度から実施されます戸別補償制度について質問をいたしました。ただ、まだその時期は全体像が分かっておりませんでしたので、ですから分かる範囲内での質問でありましたが、幾つか危惧している問題点を指摘させていただきました。残念ながら、私どもが危惧していたことがどうも現実になってまいったことは非常に残念だと思っております。
 私は、そのときに大臣に、大臣、これは慎重にやっていただかないと大変なことになっていくんじゃないですか、ロケット発射じゃなくて、一年か二年じっくりと検討してやりましょうよということまで御提案をさせていただきましたが、大臣は、いや、これはモデル事業だから実施いたしますという御答弁でした。ただ、私は、これはモデル事業じゃなくて、壮大なる実験事業だというふうに思います。しかも、普通であればモルモットやモンキーの動物実験やりますけれども、まさしく動物実験なしの生体実験、人体実験だというふうに思います。
 そのことが今現場でどういう混乱を招いているか。時間がありませんので、もう後で答弁をまとめてお願いしたいと思うんですが、私の方から二、三、実は例を申し上げます。
 一つは、政策決定が遅かったんです。大臣は、十二月の二十二日に大臣談話を発表されました。得意満々の顔で、しかも大変自信に満ちあふれたお言葉でありました。しかし、それは私は、地元で見た皆さん方が苦々しく実は見ていたんです。何でか。時既に遅かったんです。
 たばこ農家の例を申し上げます。たばこ農家は、もう今ちょうど移植の時期なんです。今移植中であります。十二月には移植の準備をしておかないと間に合わなかったんです。だけども、十二月二十二日に全体像を発表されましたけれども、もうそのときには水田農家との契約もできませんでした。ブロックローテーションが壊れちゃったんです。ですから、本当にこの政策決定の遅れがどれだけ現場に影響を与えたかということをよく分かっておいていただきたいと思います。
 それからもう一つは、今、大変現場が不安と不満を持っております。それは何か。制度を大幅に変更されました。そのことが現場まできちっと下りていないんです。下りていない。ですから、農家の皆さん方が不安になって役場やらJAや農業委員会にお尋ねになる。だけど、自信がないから現場の担当者は答えられないんです。そして、それが県に上がっていくんです。県の皆さん方も自信がないから、国に問い合わせをする。そして、その答えが返ってくる。この繰り返しなんですよ。大変待たされて農家はそのことの回答を得るということになっています。
 ですから、農水省のホームページを見てくださいよ、QアンドAを。二百に近いQアンドAが出ているじゃないですか。異常ですよ。ですから、皆さん方が大変現場で困っていることが即座に分からない。このことが二つ目です。
 私は、まだいろいろあると思いますけれども、時間の関係で申し上げませんけれども、こんなに現場が不安と不満を、そしてまた混乱を招いている、このことについてどうお考えですか。
#114
○国務大臣(赤松広隆君) 野村委員からの御質問にお答えを申し上げたいと思っております。
 私は、以前、委員から御質問のあったときに、案はできておりましたけれども、しかしまだ概算の決定もされていないと、にもかかわらず固定部分は幾らですよなんということを言うことは、これは軽率だ、予算も通っていないのに、まだ概算も決定していないのにということになりますので、できるだけ早く、とにかく決定をしていただいてお知らせをしたいんでもうしばらく待っていただきたいということを申し上げたのは事実でございます。
 そして、概算が決定をされまして、直ちに十二月二十八日に全国説明会をやり、そして箇所でいいますと五千八百か所、二十二万人、私自身も全国に出かけまして、そして各農政局、農政事務所の職員も使って、できるだけきめ細かく御説明をするように努力もしてまいりました。
 たまたま今、食料・農業・農村の基本計画の企画部会というのをやっておりまして、茂木全中の会長、それから松本農業会議所の専務さん、お二人とも出席をされておられまして、私は今この予算委員会あるので抜けてきたんですけれども、お二人からも、今度の戸別所得補償制度というのは本当に農業再生のためのすばらしい制度だと。いろんな意見を言うので是非それも本格実施に向けて取り入れていただいて、今年はモデル事業をまず成功させようという立場で本当に前向きな御発言もいただいて、私としても、この制度は間違いでなかった、こんなにも農業者の代表の皆さん方に喜んでいただける、お褒めをいただける、そういう制度に今なりつつあるんだということで、今後とも、得意満面なんということは私はありません、いつも謙虚な男でございますので、ちゃんと皆さん方の御意見は聞きますので、そういうことをしっかり受け止めながら、いいことはいいことできちっとやっていきたい。
 取りあえず、今年一年、モデル事業としてこれを成功させていただいて、二十三年度からの本格実施に向けて頑張りたいと思いますので、農業の御専門家である委員のまた御指導も是非よろしくお願い申し上げたいと、このように思います。
#115
○野村哲郎君 今回つくられた制度が大変すばらしいという評価をいただいておられるということでありますが、まさしく自画自賛です。
 私は、そのときも申し上げたんですけれども、政治主導、政治主導で役所で三役でいろいろ御検討いただいた、それには私は敬意を表する次第ですけど、民主党の中にも、今日の平野筆頭始め、農政の第一人者であります、私も尊敬しております。こういう方々の意見を十分に聞いてお進めになっていただけりゃよかったんですけれども、余りにも皆さん方が、役所主導じゃありませんが、見切り発車をされましたよ。ですから、そのことで現場がどれだけ混乱しているのか、まだ大臣の耳に届いていないんだなということを今つくづく感じました。現場の話を是非聞いてみてください。本当に現場の皆さん方、担当者の皆さん方、まだ集落まで下ろしていない県がたくさんあるんですよ。だから、農家は新聞でしか見ない、どうなるんだろうか、どうなるんだろうかと。だから、農家の皆さん方が今不満と不平が出ているんです。
 そこで、もう一つ、これはもう時間がありませんので、私は一番心配しているのが実は米価の見通しなんです。お米の値段がどうなっていくんだろうか。今現場では、産地づくり交付金を削られた、これに対する問題と、削られたというより激変緩和でされましたので、それはそれとしていいんですが、もう一つ大きな問題が米価の問題なんです。どうなっていくのかという質問をよく私は耳にします。
 これは、私は三つのやっぱり原因、要因、危惧していることがございます。これは私の危惧で終わればいいんですけれども、これがもし現実になったら大変だなというような思いがあります。
 一つは、まず皆さん方が今回の制度でおつくりになったいわゆる岩盤対策ですよ。一万五千円、十アール当たり。これが私は相当相場に影響していくんだろうという思いがしてなりません。
 それは何でかといいますと、私どもが与党時代にやったのがあります。それが稲作経営安定対策、いわゆる稲経というやつです。これを一年やったんですよ。モラルハザードが起きました。だから、もうそれ以降はやめたんです。ですから、そういった一万五千円というのを、買手側から必ず下げの圧力が掛かってくるということが予想されます。これは危惧していることですから。(発言する者あり)そうなっているんですよ、もう現実的には。
 それから二つ目ですけれども、これは私どもの与党時代の農水大臣、赤松大臣の前任者でありますけれども、石破大臣が生産調整の選択制の導入ということを発言されました。私どもも党内で大変な議論をいたしました。この石破大臣が大臣をお辞めになる日にこの選択制を発表されました。その中には四つの選択肢がございます。もう中身は言いません。そのうちの一つが、今回新しく導入される、皆さん方がおっしゃっておられる戸別所得補償制度。酷似しているんです、そっくりなんですよ。パクったのかどうか分かりませんが。要は、そっくりもそっくり。このシミュレーションでは、金額を言いますと大変になりますから言いませんが、一割以上米価が下がることにシミュレーション上なっているんです。ですから、これが二つ目です。
 それから、もう先ほどもちょっとありましたように、現実的に今、もうお米の相対価格が下がってき出したんです。もう御承知だと思います。一月ではもう四%落ちました。ですから、こういったことを考えていくと、本当に今年の米価はどうなっていくのかということが大変心配されているんです。
 それで、見る人によると、今年の出来秋には民間在庫が四十万トンになるのではないかということも言われているんです。そうしますと、米価は下がりますよ。だから、それでならなければ、私の危惧で終わればいいんだがということを申し上げているんです。
 ただ、もう一つ言わせてもらいますと、懸念しているのは、過剰米が出たときに、皆さん方は私ども与党のときにやりました集荷円滑化事業を廃止されました。これは過剰米対策だったんです。この出口対策を一切皆さん方は取っておられない。そうすると、この四十万トンが繰り越されていくことになると、来年の生産数量目標、いわゆる減反面積は拡大せざるを得ない。あるいは一方で、そのままほっておいて、米価が下がった分だけを財政で負担する。国民の理解が得られるのかどうか。
 この二点について、米価の問題と、仮に過剰米が発生したときにどうされるつもりか、この二点について答弁をお願いいたします。
#116
○国務大臣(赤松広隆君) お答え申し上げたいと思います。
 まず、基本的に考えていただきたいのは、今あるいは去年お米が余っている、これは当然でしょう。それは、減反政策やったってそれに従わない人たちが三〇%も四〇%もいて作り放題、言葉は悪いですが作ってきたと。ですから、常識的に、毎年五十万トンぐらいの過剰米が市場に出て、それが米価を引き下げてきたというのが実態でございます。
 そういう中で、じゃ、現に今だって下がっているだろうみたいな話がございましたけれども、これも先日他の委員にお答えをしたんですが、今年の一年、前年比ですね、一月比で比べて約四%下がっております。これは、今言ったように大体五十万トンぐらい市場に余分に出ているわけですから下がっております。
 ただ、問題は、だからこそ私どもは、今度は減反、生産数量目標と私どもは言っていますが、この戸別所得補償制度に参加していただくかいただかないかは強制ではありませんよ、中身をよく見て、入りたい方たちが是非これに参加をしてくださいということを言いながら、そして、米作りそのものにメリットを与えることによって、みんな計算するんですね、やっぱり生産者は。
 そして、その結果、現実の問題として、今まで一番そういう減反がうまくいっていなかった秋田県だとか福島県だとか千葉だとか、そういうところで今まで作り放題作っていた人たちが、全員とは言いませんけれども、かなりの数、大部分まさにこの戸別所得補償制度に自らの意思で参加をしているということで、具体的な例で申し上げますと、あの大潟村でさえ二十万俵、それによって現実に作るお米の量が減るんです。あんなわずかなちっちゃな村で二十万俵減るんです。そういうことが福島でも、それから千葉でも茨城でもどんどんこれから起こってきますから、そういう意味でいえば、私どもは米の需給は必ず締まるというふうに考えております。
 そういう意味で、御心配いろいろ分かりますけれども、ただ、生産者については、万が一そういうことがあっても、実際には定額部分でカバーし切れないところは今度は変動部分ということでこれはカバーできるわけですから、余りそういうことは想定はしたくありませんけれども、しかし、実際にはそういう生産者にとってのセーフティーネットはきちっと制度的にはつくってあるということでございます。
 それからもう一つは、豊作になったときに、じゃ、どうするんだと。かつては、自民党時代には集荷という制度があって、たしか六十キロで七千円でしたっけ、のあれがあったというふうに言われていますけれども、じゃ、その六十キロ当たり七千円で本当にそれでその人たちは納得できたのかと。
 それから、一番この制度としての問題点は、減反政策に従ってきちっとやってきた人ほど、数量は少しに抑えた、しかし米価は下がってしまった、一番被害を受けるのはこういう人たちなんです。そういう制度に従わないで作り放題やってきた人たちは、下がったってたくさん量作っていますから、そういう従わない人こそ得しちゃうと。だから、これが一番制度的な問題だというのが私どもの考え方でございます。
 ですから、それのまさに逆で、今度は戸別所得補償制度に入らない、おれは勝手に作るんだといったときに、万が一価格が落ちれば、その人たちは大損するわけですよね。ところが、戸別所得補償制度に入っている人たちは、ちゃんと定額部分、変動部分でその部分を見てもらえますから、正直者がまさに損をしないと、そういう制度が今度の制度だということでございます。
 あと、豊作時のことですが、過去二十年の例を見てみますと、作況指数が一〇八なんて行ったのは一回程度で、あとはほとんど一〇一だとかあるいは九九だとかそういうところでこの間推移をしておりますので、御心配の向きはないというのが結論でございます。
#117
○野村哲郎君 時間がありませんので端的な答弁をお願いしたいと思いますが。
 今、赤松大臣がおっしゃっておられるのは、確かに今年の需給は引き締まるかもしれません。それは、開けてみなけりゃ分かりませんよ。ただ、いつも大潟村、大潟村って秋田県のことばっかりおっしゃっておるんですけど、私のところでは逆に増えてきているんですよ。早期米も既にもう田植が始まりましたよ。ですから、逆に面積が増えてくる。
 先ほど言いました石破大臣のシミュレーションでも、十五万ヘクタール増えるというシミュレーションになっているんです。ですから、そういうことは、多分、赤松大臣にはシミュレーションは伝わってなかったのかもしれません。だから、あるところの現象を見てそうおっしゃっておられますけれども、そういうことを、役所自体での、これは石破大臣が個人でお作りになったんじゃない、多分役所がきちっとした数字を基にシミュレーションしたはずなんですよ。だから、そこは今年の出来秋、あるいはもう六月、七月になれば大体面積は把握できると思いますよ。そこは、だから仮定の話ではもう議論しません。
 ただ、もう一つ答弁をお忘れになったのが、過剰米が発生したときどうされるんですかと。来年の生産数量目標を下げるんですか、それとも財政負担で補うんですか、どちらですか。
#118
○国務大臣(赤松広隆君) 簡潔に答えます。
 先ほど申し上げたように、私は引継ぎの時点で、政権交代で自公政権から民主党、社民党、国民新党の三党連立に替わりました、しかし、行政の継続性ということからいえば、石破大臣からちゃんと、これぐらいの引継ぎの資料でその四つのシミュレーションも見させていただきました。しかし、それは決してパクったわけでも何でもなくて、基本が違うということだけ申し上げておきます。
 あと、過剰米については、万が一それが出たときは、私どもは、今度併せて、この制度とは別個に、例の備蓄米の関係がございます、緊急用の。これについては、旧来は、それを三年ぐらいたつと古いものからどんどん市場に供出をしていました。これも非常にそういうことについての影響を与えているというので、今年から回転備蓄あるいはこういった放出方式を変えて、今度はもうそのまま棚上げにしていくということで、少しでも米の流通、特に主食米のこうした需給に影響を与えるようなことはしないということで、できることをきちっとやっていこうというふうに思っております。
#119
○野村哲郎君 ということは、過剰米が出たら国で買い上げて備蓄をする、そういうふうな御答弁だと私は理解しましたから。──いや、ちょっともう、今おっしゃったのはそういう意味だったんじゃないかと思うんです。(発言する者あり)
#120
○委員長(簗瀬進君) 質問を続けてください。
#121
○野村哲郎君 最後に、あと一つあります。
 総理、民主党は、今までこのマニフェストの問題、いろいろ取り上げられました。総理は国民との契約だともおっしゃいました。
 ローカルマニフェストがあることを御存じですか。
#122
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい。地方選挙などにおいて、ローカルマニフェストというものを私どもは提唱しているところもございます。
#123
○野村哲郎君 実は、資料を配付させていただきましたけれども、これが「奄美群島の皆様に対する民主党の約束」ということなんです。これは赤松大臣も十分御認識だと思います。覚えておられると思います。昨年の選挙の八月の十五日、私ども鹿児島県の奄美大島へ遊説に来られました。民主党県連が記者会見で発表した「奄美群島の皆様に対する民主党の約束」について、大臣は会見に出席され、地方版マニフェストとして党も了承したと述べておられます。
 この中身を見ていただきたいと思うんですが、奄振予算は絶対に減らしませんと書いてあるんです。幾ら減ったか。まあ、国交大臣じゃございませんので御答弁はできないと思いますが、三割カットなんです、九十三億。(発言する者あり)でたらめなんですよ。怒っていますよ、奄美の皆さんが。
 そしてまた、二番目を見てくださいよ。離島のガソリン代は五十四円安くします。暫定税率も廃止をすると言いながら、できませんでしたよ。五十四円も下げますと。そして、三つ目が、赤松大臣、四つ目でありました、戸別所得補償制度で奄美農業を発展させますと。サトウキビ、ジャガイモ、タンカン、すべて小規模農家も全部対象にしますよと。これは本当に、ばらまきじゃないですけど、マニフェストのばらまきなんですよ。奄美の皆さん方はこれを見て信じたんですよ。ですから、比例では自民党よりも民主党の方が票を取ったんです。選挙の直前です。
 ですから、これは実現するんですか、しないんですか。はっきりここで、総理、お答えください。
#124
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今申し上げましたように、ローカルマニフェストというのは、首長選挙あるいは地方の県連などが選挙のときにその地域の皆様方に今までの公約以上の形でマニフェストとしてお示しをしたものでございます。
 したがいまして、これは国のマニフェストと同じように四年間の間にしっかりと実現をするというお約束をしたものであって、このことが実現をされないということであれば、四年後の例えば選挙のときに、冗談じゃないよ、全然できてないじゃないかという、その地域の皆様方のある意味での選挙における意思を示すときの一つの材料になることは間違いないと思います。それだけに、地域でこれだけ約束をした以上、それに向けて努力をすることは当然、地域の、例えばこの場合ですと県連とすれば当然のことだと思っておりまして、そのことが実現されるように努力をされるべきだと思います。
 この中で、戸別所得補償の話がございました。一年目は確かに米を中心として行う、モデル事業として行うわけでありますが、私の思いとしても、これは希望として実現してもらいたいと思っておりますが、地域の基幹作物などが当然含まれるように努力をしていかなければならないものだと思っております。
#125
○野村哲郎君 ほかの省庁にもかかわる話ですけれども、少なくてもこの四番目については、赤松大臣、絶対に実現してくださいよ。あなたは、党でこれは了承いただいた話ですということですから、もしこれが実現できなかったら、赤松大臣じゃなくてお粗末大臣と言われてしまうんですよということを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#126
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。世耕弘成君。
#127
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。
 私は、郵政民営化問題に絞って質問をしてまいりたいと思います。
 郵政民営化法を廃止して新しい法律を出すことを考えておられるようですが、この法案、具体的にいつ提出をされるんでしょうか。
#128
○国務大臣(亀井静香君) 今国会に提出をいたします。今準備中でありますけれども、来週以降、早い時期にこれは提出いたします。
#129
○世耕弘成君 いよいよ来週以降、早い時期に出されるということであります。今のところ、来週以降、早い時期というにもかかわらず、まだ明らかになっている内容は極めて限定的であります。(資料提示)
 今のところ、現行法では、政府が三分の一を出資する日本郵政という持ち株会社、そしてその下に郵便局、郵便事業、かんぽ、ゆうちょがぶら下がっていて、そして二〇一七年までに、かんぽ、ゆうちょを完全売却して完全民営化する。それに対して、今考えておられる鳩山政権の政府案は、政府が何らかの形で日本郵政と郵便事業と郵便局が一緒になった会社の株を持ち、そしてその下にゆうちょ銀行、かんぽ生命がぶら下がるという構造だと、ここまでは明らかになっているわけでありますけれども。
 肝心のところですね。政府がこの親会社の株の何%を持つのか。そして、この親会社はゆうちょ、かんぽの株の何%を持つのか。そして、今新聞でも随分報道されてみんな気にしていますが、ゆうちょ、今一千万までしか預けられない、かんぽも一千三百万しか預けられない。この上限を外す、あるいは上限をもっと上に持っていくという話、この肝心のところを、もう来週法案が出るということでありますから、そろそろどうなっているのか、教えていただきたいと思います。
#130
○国務大臣(亀井静香君) 法案を提出する時期に、当然の話でありますけど、明示いたします。限度額の問題は、これは政令事項でございます。
#131
○世耕弘成君 非常に重要なポイントがまだ決まっていないということであります。来週出すにもかかわらずですね。
 郵政民営化法案、今、我々が作った法案というのは、これ大変な議論を経て決まったんです。これはもう亀井先生よく御存じだと思いますけれども、経済財政諮問会議で議事録を全部公開して一年間議論しました。そして、それに並行して自民党の中でもまさに賛成、反対分かれて大議論が行われて、それが報道をされました。そして、国会に提出された後は特別委員会をつくって衆議院で一か月、参議院で一か月議論して、そしてそれで参議院で否決されたことによって今度は衆議院が解散をされまして、また熱い選挙を戦って、選挙戦でもこの郵政がテーマになって、そして決着をして決まったこの郵政民営化であります。
 これを見直すということであれば、私はまず三つ大きな条件があるというふうに思っております。
 まず一つ目は、二〇〇五年の郵政民営化を決めたときと同じぐらい、開かれて、そして十分時間を掛けた議論が行われるべきであるということ。
 そして、二つ目。やはり、明白かつ運用では全然対処できないぐらいの非常に深刻な問題がある、国民生活に深刻な影響を与えるような大きな問題がある、しかも法律を改正しない限りその問題は解決できないというような、そういう深刻な欠陥が明らかであるということ。
 そして、三つ目。当然、改革を行ったら国民に新たに負担が発生する可能性があります。この負担があるのかないのか。あるのであれば、どれぐらいの国民に負担が発生するのか。
 この三点をしっかり説明しない限り、私はあれだけの議論をしてやった郵政民営化を見直すということはあり得ないというふうに思っています。
 まず、一番目……(発言する者あり)自見先生、ちょっと静かにしてください。ちょっと静かにしてください。
#132
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
#133
○世耕弘成君 まず一つ目の、開かれた……(発言する者あり)済みません、自見先生の時間じゃないんです。自見先生、静かにしてください。
#134
○委員長(簗瀬進君) 時間が限られていますから、質問を続けてください。
 御静粛にお願いします。
#135
○世耕弘成君 いいですか。
 一つ目、まず開かれた十分な議論を行わなければいけない。これが今本当に行われているんでしょうか。来週決定されるというのに重要な事項はまだ何も教えていただけません。そして、民主党には残念ながら政策調査会というものがありませんので、党内の議論がどうなっているのか、マスコミ報道でも全く分からない。そして、三月五日には社民党と国民新党の政策責任者の方一人ずつと大塚副大臣が会談をされて、法案の内容を亀井さんに全部一任するということが決まったということです。
 これ、まさに密室で決まっているんじゃないですか。これで本当に開かれた議論と言えるんでしょうか、亀井大臣、いかがでしょうか。
#136
○国務大臣(亀井静香君) 前政権下において私は徹底的に郵政民営化に対して反対をいたしました。当時、自民党の九割近い議員は反対でありましたけれども、あっという間に、もう反対する者については大臣にしない、解散する場合には公認をしない、そうした厳しい圧力の中でみんな賛成に変わっていったというのは、世耕議員、御承知でしょう。これが現実でしょう、あなたは別かも知らぬけれども。そうした中で、いいですか、議論がされたでしょう。
#137
○世耕弘成君 今のが開かれているかどうかを聞いているんです。
#138
○国務大臣(亀井静香君) いいですか。私どもは、反対した者は選挙において公認もされない……(発言する者あり)いや、ちょっと待って。あなたが過去のことを言っているから言っているんですよ。黙って聞きなさい。
 いいですか。そうした中で、今の日本郵政会社は生まれたんです。現状はどうですか、議員、がたがたじゃありませんか。幾らあなたね……(発言する者あり)いや、ちゃんと質問に答えているじゃない。あなた、いかに議論したと言われましても、ころころころころひっくり返った方々が議論をして決めた結果、実施した結果、今の郵政どうなっているか、あなたは御存じでしょう。(発言する者あり)ちょっと待ってください。我々は、三党間においても議論をしてまいりました。これは政権を取る前、野党時代から議論を続けてきたことなんです。また、政権を得た後も私どもはそれぞれの党内において議論をし、そうした上で私どもとしては素案を発表をいたしましたが、現在も各方面からいろいろと議論をいただき、また意見をいただいておる最中であります。
 おっしゃるように、我々は公聴会も開き、いろんな形でやった結果、今この三月末あるいは四月の初めに法案を提出をするということで最終段階に来ておるわけであります。そういう意味においては、我々の真摯な作業は今も続いておるわけですが、今その……(発言する者あり)あなたの質問も長いから言っている。簡単に言っていいというんなら説明にならない。いいですか。それと……(発言する者あり)
#139
○委員長(簗瀬進君) 答弁していますから。
#140
○国務大臣(亀井静香君) あと、深刻な欠陥があるとおっしゃいますが、これは法案を提出をした後、議員からもいろいろと議論をいただきたいと、このように思いますし、国民負担はしないと、そういうことで今法案を作成しております。
#141
○世耕弘成君 前政権であたかも強権的な議論と言われますけど、党内で一年議論した上で多数決で決めた議論ですから、これはとんでもない。
 そしてまた、亀井大臣は、今郵政が……(発言する者あり)
#142
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
#143
○世耕弘成君 郵政事業が完全にずたずたになっているとおっしゃいました。本当でしょうか。これ見てください。国民はどう見ているか。
 これ、日本郵政グループの顧客満足度調査の結果であります。郵政民営化前後で郵便局等のサービスがどうなったか。良くなったと答えている人が四三%。非常に悪くなった、悪くなった、やや悪くなったという人を合計しても六・九%にしかすぎません。サービス別、郵便サービスについても、やや満足以上の人が七九・三%、銀行サービスについても、やや満足以上の人が六七・五%、保険サービスについては六〇・三%。大体の人が満足をしているわけなんです。
 これが亀井大臣がおっしゃるようなずたずた、ぼろぼろになっているような状況だとは私は思えません。いかがお考えでしょう。
#144
○国務大臣(亀井静香君) それはどなたが調査をされた結果か私は分かりませんけれども、各種の調査がなされております。私どもも必死になって実態調査をいたしましたけれども、その調査結果は私どもの実態を反映していないと、私はこのように確信をいたしております。
#145
○世耕弘成君 それでは、今の調査は、これはいいかげんな調査ではありませんよ。サンプル数四千三百八十件、日本郵政株式会社自身が行った調査です。これ、今大臣が、監督下にあるんですから、間違った調査であるんだったらこれは訂正をさせるべきだと思いますよ。これは信頼ある調査だと思います。私は、はっきり言って、法律を改正しなければいけないような深刻な事態ではないというふうに思っております。
 次に、これ見てください。郵便局の数……(発言する者あり)
#146
○委員長(簗瀬進君) 質問者がやっているんだから、まず集中してください、質疑に。
#147
○世耕弘成君 郵便局の数。これ、あたかも郵便局の数が民営化で減ったみたいなイメージを持っておられる国民の方も多いんですけれども、これが現実です。ほとんど減っていません。郵政民営化以降も減っておりません。郵政民営化以降、あえて減ったのは、全国レベルで今二万五千ほどある中で、八軒ほどしか減っておりません。これを、なぜそこまで深刻だ、法律を改正しなければいけないほどがたがたになっているというふうに考えておられるのか、御答弁いただきたいと思います。
#148
○国務大臣(亀井静香君) 現在、全国の特定郵便局等の方は二万五千ぐらいございますけれども、もうほとんど、全員と言ってもいい、現在の郵政事業に対して絶望しています。いいですか。ちっちゃな郵便局も部屋を仕切られているんですよ。仕切られて、相互に仕事の協力もできない。監視カメラが局長をねらっているんですよ。その局長のところにだれが訪れたかということを局が年二度においてビデオを見て精査をしているような、そうした状況が続く中で、もうこのまま特定局長として続けるわけにいかないという悲痛な声が上がっているのが現実じゃありませんか。そういう中で、郵便貯金は御承知のように百兆円減ったんですよ、現実の問題として。そういう事態が既に起きてしまっておる。
 しかも、いいですか、郵政の仕事をしている方々の半分は非正社員。極めて劣悪な労働条件の下で働いているという現実があります。
#149
○世耕弘成君 続きは午後やりたいと思います。
#150
○委員長(簗瀬進君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#151
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十二年度総予算三案を一括して議題とし、経済・財政に関する質疑を行います。世耕弘成君。
#152
○世耕弘成君 午前中に引き続き質問いたします。
 午前中は、国民的議論を経て決まった郵政民営化を見直すからには開かれた十分な議論が必要だということ、そして明白かつ法律を改正しないと対処できない深刻な欠陥が示されなきゃいけないということをお話をしました。そして三つ目、やはり国民負担に関してきちっと説明をされなきゃいけないと思っています。
 そもそも我々が郵政民営化をしようとしたのは、いろんな理由がありますけど、大きな柱の一つは、郵便の取扱量がどんどん減っていくばかりだ、そして国債と郵貯金利の金利差にだけ頼った経営ではもういずれ破綻する、そういう中で民営化をして民間の経営を取り入れて効率化をすることによって何とか成り立たしていこうというのが民営化の精神だったというふうに思います。
 私は、今民営化をやめて改革を後退をさせると、やがてこの郵政グループは巨額の赤字を計上して、結局何らかの国民負担、表面的にはなくても、税金の投入あるいは表面的に郵便料金の値上げ、そういった形での国民負担が発生するんじゃないかと思っています。
 特に、今回鳩山政権で考えておられる改正は、これはユニバーサルサービスの義務を負わせる、金融に関してまで義務を負わせる。さらに、亀井大臣は昨日の総務委員会でも、今日もおっしゃいましたけれども、社員をみんな正社員にする。私もそれは理想論としては本当にすばらしいことだと思いますが、昨日総務委員会でおっしゃったように、それには三千億ぐらいお金が掛かるかもしれない、そういうお金が掛かるという面が出てきているわけでございます。
 小泉内閣のとき、民営化を決めました。そのときには、我々は骨格経営試算という経営のシミュレーション、あるいは採算性に関する試算というものを示しまして、郵政民営化を行った場合の郵政事業の経営シミュレーションを提示をした、それをちゃんと国民に、国会にお見せをしました。また当時、野党民主党は、そういうデータがない限り審議に応じないという御姿勢でもありました。
 鳩山内閣で、鳩山政権で今回この民営化の見直しのまた改革を行うのであれば、当然経営シミュレーションの数字を出すべきだと思いますが、亀井大臣、そういうのは準備されていますか。ちゃんと出していただけますか。
#153
○国務大臣(亀井静香君) 出しません。
 小泉内閣において出したあのシミュレーション、一つでも思ったようになりましたか。もうめためたになっているでしょう。絵をかくことはだれだってかけるんです、私だって下手な絵かいていますけど。
 そういうことよりも、現在の郵政事業にどこが問題があるのか。議員もいろいろ指摘されましたけれども、私は、議員からも今後具体的に御指摘ください。そういうことの中から、人間のやることですから未来をすべて予測することなんかできませんけれども、あとう限りいい経営になっていく努力をする。
 先ほどおっしゃったように、非正社員、半分いるんです。今、日本の大企業は大体三分の一ぐらいですね、それが今半分いるんです。こういう人たちが今どういう状況であって、いいですか、非正社員であって、年賀状、年賀状を……
#154
○世耕弘成君 済みません、そこは分かりました。出さないということ、そこを聞いているんです。
#155
○国務大臣(亀井静香君) だったら、だったら質問しないでくださいよ、余り答弁するなと言うんなら。
#156
○世耕弘成君 出すか出さないかですから、最初の数秒のもう出しませんということではっきりしています。
 もう議論は非常に感情的ですね、先ほどの議論も含めて。是非、ここはちょっと冷静な我が同世代の大塚副大臣にお伺いしたい。
 経営形態の見直しの議論をしているときに、経営のシミュレーションの数字を出さないなんということがあるんでしょうか。大塚副大臣、当然出すべきだと思いますが、どうでしょうか。
#157
○副大臣(大塚耕平君) 世耕委員にお答えを申し上げますが、我々はもう政策会議を十数回開催して十分な議論を重ねておりますが、その中でも私も明言しております。経営については、これは日本郵政グループ御自身が責任を持つものであって、私たちが未来こうなるということを明確にコミットすることは難しいと申し上げております。ただ、参考になるような私なりの検討ができれば、それをお示ししたいと思っております。
 そして、今、世耕さんがおっしゃった骨格経営試算、私も五年前、特別委員会で議論に参加しました。これ、どういうふうに書いてあるか、世耕さん御存じだと思いますが、この試算は政策意図や経営判断とは一切無関係であり、郵政民営化準備室として決定したものではないと明記してあります。そして、この骨格経営試算は四民営化会社の将来を保証し拘束するものではないというふうに、これは政府の公式の資料じゃないというふうに提示をされたものであるということは十分御承知おきいただきたいと思います。
#158
○世耕弘成君 それでも、その骨格経営試算がしっかりと国会に提示をされて、それをベースで議論が進んだんです。
 大塚副大臣は、十月二十五日放送のサンデープロジェクトに出演をされました。郵政担当の副大臣として出演をされて、そのときに、相手は竹中平蔵さんですけれども、竹中平蔵さんが、法案を次期通常国会に出すときには必ず経営試算を出してくださいねと言ったら、それに対して大塚副大臣は、これは約束しますとおっしゃいました。
 約束を破られるんですか。しっかり出してください。──いや、駄目です。副大臣に、大塚副大臣に聞いている、大塚副大臣の問題です。
#159
○委員長(簗瀬進君) まず、亀井郵政改革担当大臣。
#160
○世耕弘成君 いやいやいや、違う。駄目、駄目、駄目だ。大塚副大臣に聞いている、大塚副大臣指名で聞いているんです。
#161
○委員長(簗瀬進君) 委員長の指名です。
#162
○世耕弘成君 大塚副大臣を指名です。
#163
○委員長(簗瀬進君) 委員長の指名です。──いいですか、それじゃ。
 じゃ、大臣から指名がありましたので、大塚耕平内閣府副大臣。はい、どうぞ。
#164
○副大臣(大塚耕平君) お答えを申し上げます。
 竹中元大臣とそういう議論はさせていただきました。したがって、先ほど申し上げましたように、政府としてコミットすることはできませんが、私として参考になるような検証ができれば、それはお示しをするつもりであります。
 ただし、実際の経営は四十万人の社員の皆さんがお支えになるものであり、仮に政府としてお示しをするというときに、皆さんがお出しになったような、郵政民営化準備室として決定したものではないというようなものを国会の審議に使うわけにはまいりません。
#165
○世耕弘成君 大塚副大臣、国会の審議に使うか使わないかは我々が決めるんです。私が筆頭理事を務めている総務委員会で判断して使わせていただきますから。
 それは、もう一回確認しますが、じゃ、大塚副大臣として必ず出すということですね。それはシミュレーションだから、私は経営を縛る必要は全くないと思っていますよ。あくまでもシミュレーションとして出すということをお約束いただけますね。
#166
○副大臣(大塚耕平君) 繰り返しになりますが、検討に資するようなものが出せるようであれば、出す努力はしたいと思っております。
#167
○世耕弘成君 松野官房副長官にお伺いしたいと思います。
 松野副長官も、二〇〇五年の郵政民営化の議論のときは郵政民営化特別委員会の衆議院の委員でいらして、あのときはこの骨格経営試算についていろんな質問をされましたですよね。当然それがないと駄目なんだという議論も相当されていたと思います。
 今回、当然政府として出すべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
#168
○内閣官房副長官(松野頼久君) お答え申し上げます。当時、五年前に、郵政民営化特別委員会を私も衆議院側の理事としてあの百十時間の審議に携わらせていただきました。
 当時、骨格経営試算というものを竹中大臣がお作りになりまして、果たしてこういうものを十年間政府がお出しになることが正しいのですかと、そしてこの数字どおりに本当に経営がいくんですかというような議論を随分させていただいた覚えがございます。
 そして、その検証として、当時私はネットワーク会社、いわゆる郵便局会社、これが三事業を分断にすることによって経営が立ち行かなくなり、それによってネットワークが維持できなくなるんではないかという危惧の下、特にここの部分に関して骨格経営試算との比較というものをさせていただきました。
 実際に、その後検証してみますと、経常の試算で二千七百七億と骨格経営試算では出されていたものが、実際、平成二十年度決算におきましては現に八百八十三億という、これだけのネットワークの部分の乖離がございました。ですから、当時私が申し上げたように、この骨格経営試算なる要は当て込みの数字を入れることによって出す試算は私は無駄ではないかということを当時から言い続けているところでございます。
#169
○世耕弘成君 原口大臣にお伺いします。
 原口大臣は、NCの担当大臣だったときに、二〇〇五年に郵政改革法という議員立法を出されています。そのときに当然経営シミュレーションをセットで付けて出されましたですよね。私は今回も当然郵政改革法を出すんだったらセットで出すべきだと思いますが、原口大臣、いかがお考えでしょうか。
#170
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。
 二〇〇五年においては、これから公社を郵政株式会社にどうするかというその試算を出しているわけでございまして、今回、もう民営化をした会社でございます。あのとき私たちは、今回の見直し案と同じように郵政事業における国民の権利をどのように保障するかと、これでもってやってきたわけです。翻って、じゃ、この間の皆さんがなさいました郵政改革見てみると、この間JPエクスプレスの検証、これはチームも立ち上がっていますが、事業計画あるいは将来に対しての計画が本当にあったのか、今それを探しているところなんです。
 世耕委員も御案内のとおり、事業の計画あるいは骨格の計画、これは民営化会社が作るべきものだと、こう考えております。
#171
○世耕弘成君 もう時間がありませんので締めくくりますけれども、結局、今日のところ分かったのは、開かれた十分な議論、これ全く行われていません。来週法案が出てくるのに、いまだに持ち株比率がどうなるのか、あるいは預け入れの限度額がどうなるのか、全く明らかになっていません。そして、明白かつ運用では対処できない深刻な国民生活への影響、それも明示されませんでした。郵便局は同じ数ありますよ。顧客満足度も非常に六割、七割という高い数字が出ています。なぜ今変えなきゃいけないんでしょうか。私はそのことを深刻に思っております。
 しかし、今日は、大塚副大臣が数字を出すということをおっしゃいました。私は総務委員会の筆頭理事ですから。(発言する者あり)いや、出していただかなきゃ駄目です。これを出していただいた上で、総務委員会でこの法案をしっかりと議論をさせていただきたい。
 そして、亀井大臣、何か個人的な恨みでやっておられるようなふうにしか見えない、私が幾ら数字を出してやっても情緒的な反論しかいただけない、そのことを指摘をさせていただいて、私の質疑を終わらせていただきます。
#172
○委員長(簗瀬進君) これにて世耕弘成君の関連質疑は終了いたしました。
 以上で舛添要一君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#173
○委員長(簗瀬進君) 次に、谷合正明君の質疑を行います。谷合正明君。
#174
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。
 質問通告の順番を多少変えまして論じていきたいと思っております。
 まず、経済を論じる場合に、私たち議員は、現場を回れば必ず言われますのは、経済の問題もこれは大事である、もう一方、政治家自身の姿勢もしっかりとすべきだということは、もう必ず指摘を受けるわけであります。
 私が今日一つ問題提起をしたいのは、これは衆議院の予算委員会でも指摘されましたが、いわゆる私たち国会議員の歳費の支給の在り方で、日割り支給に改めるべきじゃないかという議論があります。これは、昨年の衆議院選挙で、八月三十日、三十一日の二日間の在籍で一か月分の歳費が丸々支給されたということでたくさんのおしかりをいただきました。
 私は、この普通の庶民感覚に照らし合わせまして、これは当然日割り支給に改めていくべきであると考えておりますが、総理、賛成していただけますね。
#175
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 谷合委員にお答えさせていただきます。
 歳費の日割り支給の問題に関して、確かに今回の例えば衆議院の選挙、八月三十日に当選をした、わずか一日だけれども月の全額もらえるのはおかしいんじゃないかという御批判もある意味で当然出てきていると思います。かつてもこういう議論は大いにやってまいりました。
 これは今、私は総理という立場からなかなか確定的なことを申し上げるべきではないかと思っておりますが、施政方針演説でも、歳費の在り方に関しても大いに国会で御議論願いたいということも申し上げてきたとおりでございまして、谷合委員の、国民の皆さん方がやはりおかしいじゃないかという御批判、それに対しては真剣に議員が働くということが一つ一番大前提であるとは思っておりますが、やはり歳費の在り方というものは各党各会派でしっかりと議論をいただいて、できるだけ早く結論を出されるべき筋合いのものだということだけは申し上げておきたいと思います。
#176
○谷合正明君 この七月には参議院選挙があるわけであります。この問題は先送りするわけにはいかないわけですね。七月に当然今期で引退する方、また新人で当選される方が出ます。その場合に、一か月分の歳費がそれぞれに支給されるという事態が現に参議院の場合は発生するわけであります。
 私は、今総理のお言葉を聞きましたけれども、議論した結果何にも変えられないというんでは、国会の私は国民に対する御期待にこたえられない、その国会のやはり問題にもあると思いますので、私はこの問題についてまた総理のリーダーシップをしっかりと発揮していただきたい。
 とともに、もう一つ、二〇〇二年から二〇〇四年まで三年間にわたりまして、当時、国会議員の歳費を削減をいたしました。当時の自公保の提案によりまして、また歳費削減は全会一致で三年間継続をいたしました。今の社会情勢に照らし合わせて考えるならば、私はやはり歳費削減ということも真剣に議論して、私はそれをやってしかるべきだと考えておりますが、この点についても総理のお考えを述べていただきたいと思っております。
#177
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 谷合委員にお答えさせていただきます。
 まさにこの問題も議員の給料の話で、歳費の話でありますだけに、確かに現実、経済が厳しい、国家財政も大変厳しいという中で、まず自ら範を示せという国民の声は当然あってしかるべきだと思います。そのような声にこたえるというのも議員としての在り方の一つではないか、そのようには思います。
 ただ、これはやはり議員のまさに、給料のお話ということであればまさに議員の待遇の議論でありますだけに、各党各会派できちんと議論をする必要があると、これは基本的には議運で議論されるべき話だと思っております。
 私としてこのことに対して前向きにとらえさせてはいただきたいと思っておりますが、鳩山はいいよみたいな議論というものも出てくる可能性だってあると思っております。それだけに、まじめに議論をして、本気でこのことを国民の皆さんにしっかりと示していくということが求められていると思っております。
#178
○谷合正明君 是非、もう全会派の皆様に申し上げますけれども、これは本当に真剣にやっていくべき問題だと私は思っております。
 時間の都合上、雇用問題について移らさせていただきます。
 私は、自分自身の話をさせていただきますと、大学院を出てからいったん民間の企業に就職をいたしました。しかし、当時もやはり経済不況もありまして、その会社が約八か月目にして業績悪化で社員全員が、ほぼ全員がリストラされると。私自身もリストラを受けまして、ハローワークにも行きました。図書館にも行って求職活動もいたしました。その結果、縁がありまして、総理が先週言っていただきましたけれども、私は岡山のAMDAというところに就職するわけであります。
 私は、突然職を失う、このときに、本当にこれがどれだけ大変なことか、ましてや家族を養いながら突然職を失うということがどれだけ大変なことなのかということを痛感をいたしました。
 先日、東京都内で職業訓練の学校を見学させていただきまして、受講生の話を聞かせていただきました。その方は、三か月の職業訓練を受けている、家族も養っているので給付金十二万円をいただいている、しかし、実は今日が最終日です、明日から行き場が実はないんですと。
 これは、私聞きましたときに、十二万円の訓練給付費が止まり、就職先もなく、家族を養いながら就活、就職活動を今後しなければならない、そういう現実がある。この現実に対して総理の気持ち、見解を伺いたいと思います。
#179
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、谷合委員からお尋ねがございました、突然に職を失うつらさというものは物すごく、それは一人の人生を左右する話でありますだけに、つらいものがあるということは十分理解をされます。
 私も、年末年始、大変厳しい環境の中でお暮らしになっておられる方々を訪ねてまいりました。その方々の御意見も伺いました。そして、やはり政府としての施策というものが充実されなければならない、そのようにも感じております。
 その中で、やはり新しく仕事を求めていく方々のために職業訓練を行う、職業訓練を行っている間しっかりと生活を支えていけるような、そんな支援も私どもは用意をしているところでございまして、雇用問題に対しては最大の力を新政権としては入れていきたいと思っておりますし、谷合委員のその思いというものは大事にしながら政府の中でも生かしていきたいと考えます。
#180
○谷合正明君 雇用の安定なくして真の経済回復はないわけです。具体的に、訓練・生活支援給付のこの制度についてお伺いしたいと思います。
 先ほども申し上げましたけれども、もう実は訓練が終了してしまう、しかしながら就職先がなくて明日どこに行くか行き場がないという方が現にいらっしゃいます。おおむねこの職業訓練、助かるという声なんですけれども、しかしながら、実際やってみて、三か月が平均でありますので、もう少し、この三か月で訓練がここでぶちって切れて就職につながらないという事態、これは私は避けなけりゃならないと思うんですが、その意味で、一部のヨーロッパの国では一年間しっかり職業訓練のコースを充実させている国もあります。
 私は、受講生の立場に立って、例えば、三か月、六か月、延長できるような、その間しっかり就職に結び付けるような、そういう受講生のニーズに合わせた訓練期間に今後変えていくべきだと思いますけれども、厚生労働大臣、いかがですか。
#181
○国務大臣(長妻昭君) 今言われたこの基金訓練なんですが、私も就任してから介護の基金訓練の現場に行ってその受講生とお話ししました。やはり同じような御意見もございまして、私どもとしては、一回例えば三か月の基金訓練を受けても、その後よりレベルの高い訓練を受講する二回目の受講も今できるようにしておりまして、ただ、その接続の考え方というのが今までなかったんで、一回ということを基本的には前提にしていましたので、今後は、ちょっとレベルが高く、そこが接続できるようなコースの設定も積極的に進めていきたいと考えております。
#182
○谷合正明君 私が現場に行ったころは、やはり二回受講されているわけですね、三か月やって、その次の三か月やって、六か月終わった。しかしながら、なかなか現実に次の就職先がないという方、その方は本当、一生懸命に就活をされている様子はもう本当に私は分かりました。ですから、今現状では基礎コース、応用コース、そこまでだと思うんですけれども、それを更にもう少し私は柔軟に今後は対応すべきだと思います。
 その上で、やはり現場で私は聞いたのは、この訓練コースを修了したということが就職活動においてどれだけ企業側に知られているのかと。ほとんど知られていない。ですから、この訓練を受けたということが余りメリットになっていないという、そういった声がありますが、これから企業側に、この職業訓練をしてきた人たちというのはスキルを磨いてきたんだ、そういうような判断をしてもらえるような取組が私は必要だと思います。例えば、資格を取る、そういうところまで念頭に入れたコース、こういったことについて、どうでしょうか、私はそういうふうに改善していくべきだと思いますが。
#183
○委員長(簗瀬進君) 厚労大臣でよろしいですか。
#184
○谷合正明君 はい。
#185
○国務大臣(長妻昭君) 今三か月のコースのお話もございまして、最長でいうと一年のコースというのもございまして、今後そういう多少きちっと専門的なものを深めていくコースも充実していきたいと。
 そして、資格のお話でございますけれども、その後就職に結び付かないと意味がないということでありますが、基金訓練は民間に委託しておりまして、その民間の学校がいろいろ企業とネットワークを持っているところは、そういうところを活用して本当に一人でも多く就職をしていただくというのがまず大前提でございますけれども、例えば、介護の現場はいまだに人手不足ということもありまして、そういう資格も取れるような、もうちょっと時期の長いコースというのも今新設をしていこうということで取り組んでおりますので、我々としても、全体のニーズの調査というのもして適切なコース設定をしていきたいと思います。
#186
○谷合正明君 介護はそういう意味ではそういうコースができているんですけれども、ほかにも保育とか、そういう声があるわけですね。保育もやはり資格取得まで念頭に入れたコースをしてもらいたいといった声もありますから、私は今日現場の声伝えますので、様々なやはり資格を持たないとなかなか企業側も採用意欲もわかないといった事態もありますから、私はそういったところもしっかりと検証していただきたいと思っております。
 やはり訓練から次の雇用へと結び付けることが大事でありますが、私たちは、公明党の青年委員会は今年一月十五日に政策提案をいたしました。それは、働く場と職業訓練を一体的に提供する雇用付き研修体系、例えばフレキシブル支援センターというのもあるんですけれども、こうしたものを促進していくべきじゃないかということを申し上げました。このフレキシブル支援センターというのは、この事業の財源は何かというと、昨年の一次補正予算で基金をつくったわけですが、その際のふるさと雇用再生特別交付金なわけですね。
 これは二〇一一年度までの基金でございまして、現場では二〇一二年以降がどうなるのかということが一番の心配なわけでありますが、厚生労働大臣、二〇一二年以降どうされますか。
#187
○国務大臣(長妻昭君) 今この基金の事業についてのお話がございまして、ふるさと雇用再生特別基金というのが今おっしゃられた一定の年限で終了するわけでありますが、そもそもこの基金の目的というのは、永続的にずっとその基金で支えられるというものではなくて、これは今後の地域の発展に資すると見込まれて、基金による事業の終了後も雇用の継続が見込まれるというようなことで、ある意味では、この基金を起爆剤としてそこで事業が発生して、それが基金が切れた後も持続的にやっていただくという算段を基金が支給されている時期にお考えをいただきたいと、こういうようなことで支給をさせていただいているところでありますので、その基金の支援が、受けている間にいろいろノウハウを蓄積をしていただいて、その後事業展開が自律的に図られるということを期待をしているものであります。
#188
○谷合正明君 ちょっと大臣に確認しますけれども、このふるさと雇用再生特別交付金を使った雇用創出があるわけでありますが、この評価についてどう考えていらっしゃるんですか。
#189
○国務大臣(長妻昭君) これについては、本当に今雇用が大変な中、有効な事業を創出しているというふうに思います。
 これ、合算の数字なんですが、今言われた基金と緊急雇用創出事業の基金、合わせると、平成二十年一月から二十一年十二月末までで十六・五万人の雇用が創出されたということで、まあ一定の効果を上げているというふうに認識しております。
#190
○谷合正明君 まあ一定の効果があったと認識しているという答弁でございました。
 私は、この交付金を使ったフレキシブル支援センターの事業を視察するために高知県の北川村というところに行ってまいりました。高知県というのはいわゆる高齢化が日本全国平均よりも一段と進んでいるようなところでございまして、ここで今高齢者、障害者、また子供など、支援が必要な人はだれでも利用できる、またかつ雇用創出の受皿となる、そういう支援センターを高知県ではつくっているわけですね。高知県では七十六人の雇用が新たにこれで生まれました。北川村というところでは二人の雇用、二十代の若者もしっかり、これまで福祉とは関係なかった仕事をしていた若者が今この福祉の仕事をされております。私は、このフレキシブル支援センターというのは、この姿を見たときは、地域の共助を支える拠点になっているなということを率直に思いました。これは、総理の言葉を借りれば、新しい公共になり得るんだなと私は思いました。
 そこで私は、現場の声として、一時的な基金であって、これを起爆剤にして将来へつなげてほしいという厚生労働大臣の答弁ではあるんですが、しかし、二〇一一年末にここでぶちっと切れてしまうと、せっかく育てたものがここで一気に倒れてしまうわけですね。
 私は、その意味で総理に、こうした大事な事業については今後も地域の実情に合わせて使える財源を確保してほしい、これが私の思いでございます。総理、答弁していただけますか。
#191
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 地域の独自性を生かして様々今の基金が生かされている、その基金が切れてしまうと事業そのものがなくなってしまうという話を伺いました。
 今お話を伺いながら、それをどのような形で改めて生かしていくかということを考えていきたいと思っています。今ここで、だからこういう話があるよということには必ずしもならないと思っておりますが、新しい公共というやり方でもし継続をさせていただくということができるとすれば、そのやり方というものもあろうかと思います。
 すなわち、これは民のプロジェクトの中でどのようにしてうまく政府がそれを支えるかというやり方だと思っておりまして、地域において大変有り難く基金というものが使われている実例というものをよく点検させていただいて、その事業の基金というものが切れた後も本当に大事な地域の様々な活動というものが途絶えないようなやりくりというものを考えていくことは必要なことだと、そのように考えております。
#192
○谷合正明君 先週、総理から、私がNGOでやっていたということで、そういう立場の経験を是非生かしていただきたいという御発言もありましたので、私はその北川村の現場を見たときに、まさに行政でもない民間でもない新しい形の雇用が生まれているなと思いましたから、これを是非育てていただきたい。しかし、一気に基金がなくなってしまうと、これもう全部つぶれてしまうわけですね。ですから、私は、そこの点についてしっかりと総理にはやっていただきたいということを申し上げたいと思います。
 それで、もう一つお伺いしたい雇用の問題について、それは、今、大学生、高校生の就職難というのが社会的に大きな問題となっております。いわゆる昨年に比べたら相当に今悪化していると。その中で、実は、例えば大学生なんかはこの三月卒業するんだけれども、就職ができずに結果的にどうするかとなったときに、ある方は留年をすると。というのは、新卒でなければ要するに採用が有利でないので、わざわざ留年してまで就職活動をするという方がいるわけですね。
 総理はこうした事態を御存じでありますか、またどう思われますか。
#193
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのような考えを持っておられる方が存在しているという話は伺っております。ただ、私は、やはり留年をするという事態、すなわち就職がなかなか見付からないという現実をしっかりと解決をすることが大事だと思っておりまして、だから留年を勧めるみたいな話になってはならないと考えております。
 今のお尋ねに関しては、むしろ世論の中で、就職、すなわち新卒者がしっかりと就職ができるような環境を早急につくっていくこと、そしてそのことがなかなか難しい場合に体験雇用みたいな話もございますけれども、そういった様々な雇用の在り方というものを柔軟に考えていきたいと政府としては考えているところであります。
#194
○谷合正明君 仕事をつくっていくということは当然大事なんですけれども、私が申し上げているのは、採用の慣行なわけですね。新卒採用の機会が一生に一度しかないというような硬直的な慣行は私はやめるべきだと。それを民間に任せるんじゃなくて、要するに、政府がやっぱりそこに指導力を発揮していただきたいわけです。行き過ぎた慣行を是正するよう指導力を私は是非発揮すべきだと思いますが、いかがですか。
#195
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられましたような新卒一括採用という、ある意味では労働慣行というのが日本の国においていまだにある。それはかつては年功序列あるいは終身雇用ということとも連動していった部分もありますし、今はかつてほどは新卒一辺倒でないということも聞いておりますけれども、私としては、法律に基づいて指針というのが出ておりまして、これは学校等の卒業者についても、新卒じゃなくても新卒予定者の採用枠に応募できるような応募条件を設定してくださいということについて指針を出させていただいておりますので、更にそれを徹底をさせていくという取組をしていきたいというふうに思います。
 あとは、もろもろの新卒者をサポートする雇用の支援政策、これを充実するというのは、これは言うまでもなくやってまいります。
#196
○谷合正明君 要するに、指針と実態が余りにも懸け離れているから私はこの問題を提起しているわけですね。ですから、こういうような答弁では私は直らないと思いますよ。しっかりとやっていただきたいと思っております。
 次に、私は中小企業の、中小企業というか小規模企業の起業、仕事を起こしていくという、その問題について取り上げていきたいと思います。
 今、雇用の問題を取り上げましたが、これから、例えば介護とか農業とかそういった分野で、成長産業だと、雇用を増やしていくということを政権もおっしゃられます。私もそう思います。その際、小規模の介護事業者、これから例えば参入したい、そういう福祉、介護の分野に参入したいという業者がいらっしゃるわけですが、しかし、運転資金を中心に資金繰りが最大の課題なわけですね。
 福祉、介護関係の場合は、制度融資の場合、これ福祉医療機構でございまして、この福祉医療機構の場合、運転資金の制度融資が充実してないというか厳しいわけですね。ここを私は何か手だてないのか、これについてどうですか。どうしますか、この問題について。
#197
○国務大臣(長妻昭君) 今、小規模の介護の事業所のお話がございまして、やはり介護、今人手不足ですので、そういうところにどんどん頑張っていただきたいということで、今のお話とは別に、介護職員の処遇改善などにも一定の資金を提供しているということと、あとは、この福祉医療機構、独立行政法人が運転資金の融資に応じておりますけれども、今は土地建物等の不動産を担保で取らせていただいているということで、一つの御意見としては、将来入るであろう介護報酬を担保として融資をしてはどうだというような御意見もあるということでありますけれども、それについては、仮に資金繰りあるいは経営が逼迫した場合、ダブルパンチといいますか、将来入る介護報酬もあるいは借金の返済もということになって、これが利用者の方々に対して非常に御迷惑をお掛けするというような論点もありますけれども、今の融資の条件についても、様々な論点がある中で、独立行政法人、これは厚生労働省所管でありますので、福祉医療機構とともに検討していきたいと思います。
#198
○谷合正明君 それで、要するに、医療報酬は担保になるんですけれども、介護報酬はこれ担保にならないんですね。私、この問題について、例えば介護報酬、医療報酬というのはいわゆる売上げに当たりますけれども、保険請求により受け取るわけですが、これ二か月後なんですね、大体。要するに、小規模事業者は黒字であるにもかかわらず常に資金不足が常態化している、このことが新規参入のチャンスを失わせる結果となっているわけでありまして、私は、今厚生労働大臣から答弁ありましたけれども、この点について、例えば保証協会など、そちらの方でも返済確実な介護報酬を売掛債権として活用する保証制度を創設すべきだと思いますが、いかがでございますか。
#199
○国務大臣(直嶋正行君) 御指摘の点はもっともだという部分ございます。それで、実は二月十五日から実施しました、まず融資の面で見ますと、景気対応緊急保証制度なんですが、この対象に新たに介護業というのを追加をしておりまして、その面での支援を強化しています。
 それから、今お話しの資金繰り支援としての介護報酬でございますが、実は平成十九年に創設されました流動資産担保融資保証制度というのがございまして、こちらで既に扱いを実施をいたしておりまして、去年、今年で約百件を少し上回る実績を上げているところでございます。
 こういった制度も含めて、さらに中小企業の資金繰り対策について努力をしていきたいというふうに思っております。
#200
○谷合正明君 緊急保証制度はこれ来年三月三十一日までの期限ですから、私は、申し上げているのは、この介護報酬を売掛債権としてやっていくべきだと思っているわけであります。
#201
○国務大臣(直嶋正行君) したがいまして、今申し上げたように、介護報酬の債権を担保とした資金繰り対策として既に流動資産担保融資保証制度というのをスタートさせておりまして、去年と今年で約百件超の実績があるということでございます。
#202
○谷合正明君 これが、介護事業者、小規模事業者にとっては、やはりこれなかなか知られていないといった問題もあったりします。宣伝と浸透がポイントですから、しっかり分かりやすい広報ということも私は必要だと思います。
 中小企業の、とにかく、この介護という分野はこれからは巨大産業になっていくわけですね。こうした分野について、これからやはり小規模事業者がどんどん参入していければ地域経済の活性化にもつながりますし、また雇用の受皿にもなるわけですが、今までですと、例えば福祉医療機構とあとは信用保証協会、このいわゆる経済産業省と厚労省の縦割りになっていたりするわけですね。私はそこはやっぱり改めるべきだと思っております。
 最後に、一分しか残っておりませんが、ちょっと耐震化について、総理に改めてお伺いしたいと思います。
 総理は既に、予備費を使って公立小中学校の耐震化工事に充てたいという考えをもう表明されております。この問題については、学校の工事でありますから夏休みに工事をするという作業と、さらに地方議会のスケジュールを考えると、少なくとも四月の段階でこの予備費の付け替えというものを決定しておかなければならないわけですが、既に総理としてこの学校耐震化を今後予備費を使ってやっていくということを表明している限り、私はしっかりと、そうしたスケジュールを念頭に、どうしていくのかをきちんと言っていただきたいと思っておりますが、どうですか。
#203
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 谷合委員の気持ちも分かりますし、私どももそのことを申し上げているところでございます。
 学校の耐震化、これを進めていく、私どもとすれば当初予算ベースでいけばまあ何とかというふうに思っておりましたが、それでは必ずしも十分ではないという、特に公明党さんの強い御指導もございます。私どももそのように思っておりまして、学校の耐震化を急ぐ、それは夏休みを使うしかないんだと、学校から言えば当然そういうことでありましょうし、地方議会の思いもあると思います。
 そのようなことも勘案して、是非谷合委員にも御協力をいただいて、スピード感を持って予算案を上げていただいて、そしてその暁に予備費というものを積極的に使わせていただく方向を検討したいと思っておりますので、どうぞその意味での御協力を願えれば有り難いと存じます。
#204
○谷合正明君 協力という意味は私もよく分かりませんけれども、とにかく雇用、そして中小企業、ここはしっかりやっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
#205
○委員長(簗瀬進君) 以上で谷合正明君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#206
○委員長(簗瀬進君)  次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門君。
#207
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。
 経済問題の最大の焦点は雇用の回復でございます。また、正社員が当たり前の社会に戻して国民の所得を上げるというのが私は大変重要だと思っているところでございますが、この点でまず政府系の企業が率先して進めると。これは民間にも大きな影響を与えるわけでございます。この点で、亀井大臣が日本郵政で正社員化を進めるという大方針を出されたことは大評価をしているところでございます。
 そこで、パネル用意いたしました。(資料提示)今どうなっているかというと、日本郵政グループの全社員の約四十五万人のうちの半分が非正規雇用でございます。このうち、契約社員、期間雇用と書いていますが、契約社員がほとんどでございまして、さらに、うち三年以上の契約を繰り返している人が十二万一千七十人という状態でございます。実際は五年、十年以上契約更新を繰り返している人もざらでございまして、恐らく十年以上の人は一万人以上二万人の範囲でおられるのではないかというふうに思っております。
 亀井大臣にお願いをしたいんですけれども、まず正社員化するときに、長期にわたって契約更新を繰り返している方々、これは有期雇用の法令の趣旨からいって本来正社員にすべき人でございます。こういう方々を優先して早急に正社員化をお願いしたいと思いますが、いかがですか。
#208
○国務大臣(亀井静香君) 議員のおっしゃるとおりにいたします。
#209
○大門実紀史君 是非お願いしたいと思います。
 その正社員化を進めながら、早急に正していただきたいことがございます。
 実は、日本郵政の中で、前回ここで取り上げたNTTに負けないぐらい悪らつなことが、卑劣なことがやられております。これはすぐ是正してもらいたいんですけれども、この契約社員の方々に日本郵政はリスクの高い投資信託あるいは変額年金保険などを販売させております。しかも、販売ノルマを達成できなかったら解雇すると、こんなことをやっております。資料も御用意いたしましたけれども、資料にあるのはゆうちょ銀行の例ですけれども、契約社員の退職証明書というのを付けておきました。要するに、変額年金保険の販売ノルマ八千万円があなたは達成できなかったから解雇しましたという書類でございます。
 こういうことをやりますと、契約社員にとっては首が懸かっているわけでございますので、家族を路頭に迷わせないためにもこのリスクある金融商品をリスクあると分かっていてもがむしゃらに販売するということになりますし、精神的にも肉体的にも追い詰められるということになります。こんなものは大体労働契約として私はもう無効だと、こんな労働契約はあってはならないというふうに思うところでございます。
 しかも、ノルマが大変高い設定をしておりまして、達成できる人はわずかでございます。みんなを達成させるためにがむしゃらにやらせておいて、達成できなかったら人を入れ替えるという非常に、よく、だれがこんなことを考え付いたのかというふうなあくどいやり方を日本郵政でやってきたわけでございます。
 これは一方、買わされる方も大変怖い話でございまして、郵便局ですから高齢者の方々がたくさん預金者でいらっしゃるわけですけれども、貯金より有利だということを言われて、よく分からないですよね、お年寄りですし、そうなのということで預金を投資信託とか変額保険に切り替えさせられるということでございます。
 これは、実は金融庁の監督指針でも、リスクのある金融商品の販売についてノルマ主義を課してはならないということになっております。したがって、私、幾つかの銀行ではもうこれ是正させてきたことでございますが、こんなことがやられておりました。これ、先ほども議論ありましたけれども、私、やっぱり小泉・竹中路線、あの郵政民営化の中でもう郵便会社がおかしなことになっている、異常な事態になっていることの一つの表れだと思います。
 実はこれ、今年の一月終わりに私の方にこんなことをやっているという情報がありまして、日本郵政に対してやめろと、これは金融庁の方針にも反するからやめろということで言いましたら、見直しますということで今見直しの作業に入っておりますし、私が指摘して以来このノルマ未達成によって解雇はしないと、ストップをしてもらっておるところでございます。
 そこで、今日亀井大臣にお願いしたいのは、ところが、私が指摘する前に、このノルマ未達成を理由にこの一年ほどで既に四十六人の方が契約社員の更新を切られる、つまり首にされているわけでございます。金融庁が禁止していることをやってそれで首を切ったわけですから、これはもうこの解雇は撤回してもらいたいと。少なくとも、もう二度と日本郵政なんかで働きたくないという人もいるかも分かりませんが、希望される方はいったんこの契約を戻していただいて雇用を継続してもらいたいと。これはもう日本郵政の責任として、亀井大臣の責任としてもやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#210
○国務大臣(亀井静香君) 議員御指摘のようなそうした関係は、保険関係だけじゃなくて、郵政事業の中でも、例えば年賀状を非正規社員に対して二千五百枚割り当てて、これを達成できなければ契約を更新しないとか、そういうある意味では考えられないようなことがなされておる実態がございます。
 今、日本郵政の斎藤社長はこういう状況を深刻に受け止めておりまして、やはり人間を大事にする経営、これを斎藤社長はやりたいという、そうした情熱に燃えて今、これの見直しを徹底的にやるということで取り組んでおる最中でございますから、議員御指摘のようなケースについてもきっちりと誠意を持ってやると、このように思います。
#211
○大門実紀史君 是非、解雇撤回ということでお願いしたいというふうに思います。
 もう一つは、この派遣社員の方なんですけれども、郵政グループの中にはJPスタッフというグループの中の派遣会社がございます。そこから九百七十人がグループ内に派遣されておりまして、うち専門業務が七百八十人、約八割でございます。この専門業務についてはこの間大変問題になっておりまして、ここにはめ込みますと永久に派遣社員として使える、期間の定めがないと。もう何もかもここにはめ込んで、直接雇用義務が発生しませんので、ずっと派遣で使うということがやられてまいりました。
 これは我が党の志位委員長が二月八日の国会質問で追及いたしましたら、厚労相の方から、余りにもあいまいだ、ずさんだということで、単純な業務は駄目よという通達が出されました。この通達に基づいて、私は日本郵政を呼んで、専門業務に単純な業務の人が入っている、これは見直すべきだということをやったら、これも作業しますということにはなっております。これはもう是非、法令に抵触する部分ですので、急いで是正をしてもらいたいというふうに思います。
 それをお願いしておいた上で、最後に鳩山総理に御質問いたします。
 派遣法の改正が本格審議に入るという時期になりましたけれども、御存じのとおり様々意見が出ております。今御指摘しましたこの専門業務のところも全く大穴が空いているという事態でございますし、ほかの党からもいろんな意見が出ております。我が党もこの派遣法の改正について修正の提案を出しております、事前に総理にお届けしていると思うんですけれども。
 是非、もう決まったことだと、もう労政審でやったんだからいいんだとか、そうじゃなくて、これだけの不安の声や怒りの声が出ているわけですから、是非、ほかの党の意見、我が党の意見も含めて、もう一度きちっと広く意見を聞いて考えていただきたいと思いますが、いかがですか。
#212
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 派遣法の改正案に関してのお尋ねでございます。それを更に共産党さんの思いに従って修正したらどうかというお尋ね、従ったらどうだというお尋ねであろうかと思います。
 これは、今お尋ねがございましたけれども、公労使で取りあえず、取りあえずという言い方はないですが、相当の議論の中でようやく難しい中でまとまった部分でございます。ただ、御案内のとおり、まだ与党の中でも最後の調整を続けているところでございます。その調整を行い次第、来週にでもできれば派遣法の改正案の提出をしたいと、そのように考えているところでございます。
 私どもとすれば、ある意味で、まあガラス細工と言うのは言い過ぎかもしれませんが、非常に難しいところを公労使の協力の中ででき上がったものであるものですから、そこをなかなか変えるということは極めて難しいという判断ではございます。ただ、調整にまだ時間が掛かっておって、その議論をしているところでございまして、その中で共産党さんの御意見というものも承らせていただいているというところであることを御理解願いたいと存じます。
#213
○大門実紀史君 終わります。
#214
○委員長(簗瀬進君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#215
○委員長(簗瀬進君) 次に、近藤正道君の質疑を行います。近藤正道君。
#216
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。
 我が国の自殺者、過去十二年連続して三万人を超えております。自殺の大きな要因の一つにサラ金、多重債務問題がございます。これまでサラ金の三悪と言われております高金利、そして過剰な貸付け、厳しい取立て、これによりまして多くの多重債務者が自己破産あるいは自殺に追い込まれているわけでございます。
 この間、多重債務被害者、その命を守りたいということでたくさんの人たちが救済に立ち上がりまして、裁判を闘い、あるいは判決を積み上げ、世論に訴えて、ついに〇六年、改正貸金業法の成立となったわけでございます。これによりまして、サラ金業者への規制が抜本的に、段階的に強化をされました。そして、本年六月までに出資法上限金利を下げる、そして年収の三分の一を超える貸付けの原則禁止による総量規制を行うことで完全施行になるわけでございます。
 既にこの間、判決やあるいは法改正のアナウンス効果によりましてサラ金業者は金利の引下げ等を行っておりまして、そして着実に多重債務、自己破産は減る傾向にあります。ところが、改正法の完全施行目前となったこの段階で、零細業者の金融確保というそういう口実でもって、完全施行の延期だとかあるいは総量規制の凍結、こういう主張が声高に叫ばれているわけでございます。
 しかし、ここで規制の手を緩めては私はならない、こういうふうに思っております。多重債務、この被害は根絶されなければなりませんし、改正金融業法、これは法の予定どおり今年の六月までに完全施行されるべきでございます。
 そこで、亀井大臣にお尋ねをいたしますが、大臣は、弱肉強食、市場原理主義、あるいは行き過ぎた規制、これに対して大変厳しい見解を持っておられます。大臣から改めて、改正貸金業法、これを六月完全施行に向けて断固やると、この決意、是非お聞かせをいただきたい、こういうふうに思います。
#217
○国務大臣(亀井静香君) 議員御指摘のように、現在、小口の担保のない緊急な金が要る、そういう方々に対する融資、そういうニーズが存在することも事実でありますけれども、それをめぐって大変な悲劇が起きていることも事実であります。
 これを適正化するということで法律が改正され、六月から実施されるわけでありますが、現実にあるニーズ、これをどうするかという問題があるわけでありまして、この法律はそのとおり施行いたしますが、運用について問題はないかどうか、プロジェクトチームをつくって今検討をしておる最中でございます。三月いっぱいぐらいには一応その結論を出したいと、このように考えております。
 問題は、そうしたニーズをじゃ今後どうしていくかという問題があるわけでございます。政府系金融機関、あるいは一般の金融機関を含めて、こういうものに対する対応を真剣に考えていかなければならないと、このように思っておりますが、法律の施行自体についても、今そういう観点から検討を加えておるところであります。
#218
○近藤正道君 日本弁護士会の会長に宇都宮弁護士が今度就任されました。この方は、長年多重債務と闘って反貧困の先頭で頑張ってきた方でございまして、まさにこの多重債務の撲滅に執念を燃やした方、この方が今、日弁連のトップに座りました。
 是非これは、いろいろ問題はあるということは承知をしておりますけれども、小口の零細業者の金融が確保をされないと困るよということが常に業者の側の口実になってきた、この事実がありますので、是非ここはしっかりと、被害者をとにかくここで根絶をするという立場で、大臣の下で決着を図っていただきたいと強く要望を申し上げておきたいというふうに思っています。
 もう一つは、菅大臣にお聞かせをいただきたいと思いますが、この委員会で先日、財政再建、これが鳩山内閣にとって内政上の最大課題であると、こういうふうに菅大臣御答弁をされました。まさに前政権の負の遺産からの出発、こういう本当に厳しい状況の中で、なおかつ決然としてこの内閣をやっぱり是非引っ張っていっていただきたいと、こういうふうに思っております。
 この間のお話だと、最終的に債務残高の対GDP比率、この安定化を目指しながら、この一年から数年でしょうか、財政出動を維持して成長軌道に乗せていく、名目三%、この成長率を目指すという方向を示されたわけでございます。私もそうだろうと、こういうふうに思っております。
 そこで、そのためにも、当面、今日も午前中御議論がありましたけれども、デフレの克服、これが本当に大きな課題になるわけでございます。社民党は、デフレ対策として、税金の無駄遣い、これをしっかりやるということを大前提に雇用と社会保障をきちっと再建をする、そして日銀との一層の連携、一体化をやっぱり強めていく、そして今出されております新成長戦略、これをやっぱり推進していく、このことだろうというふうに思っているわけでございます。
 お尋ねをいたしますけれども、デフレ脱却の目標、これはいつになるのでしょうか。デフレ脱却に向けた政策の工程表、そして出口戦略はどう描かれておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#219
○国務大臣(菅直人君) もう御承知のように、このデフレの脱却というのは多分党派を超えての目標だと思っております。ただ、逆に言えば、この十年余り、デフレ状態から脱却できていないわけでありまして、それぞれの時期にいろいろな施策を取って、それでもまだそこまで行っていないという意味では大変難しい課題だと思っております。
 そういった中で、まず、目標ということを言われましたけれども、新成長戦略の中では、二〇二〇年までの平均を、いわゆる名目成長率三パー、実質二パー、つまりはプラス一パーのインフレ率ということで目標として定めております。
 ただ、見通しとしては、まだ一〇年度において若干のマイナス、インフレ率でいうとマイナスということが見通されておりまして、そこでまだ見通しと目標が少し差があるところであります。
 そういった意味では、この議論いただいている本予算とさきの二次補正とをまさに切れ目なく執行していくと、さらには中長期の成長戦略を肉付けすると、そういうことを通して政府としての最大限の努力をしたい。
 同時に、この問題は金融政策も大変重要ですので、今日も日銀総裁が他の議員のあれで来られていましたけれども、日銀においてもほぼ同様な目標値を持っておられますので、目標という言い方はされていません、ある意味でのプラス〇から二の辺りを目安ということを使われていますが、是非その目安を、基本的には共通の目標だと思いますので、その実現のために金融政策においても、手段は余り政府がこうしろ、ああしろと言うべきではないと思いますが、目標に向かって努力をいただきたいと、このように期待をお伝えしているところであります。
#220
○近藤正道君 時間が参りました。中小企業支援の話をする予定でございましたけれども、時間が参りましたので、更に中小企業の支援、頑張っていただきたいということだけ申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#221
○委員長(簗瀬進君) 以上で近藤正道君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて経済・財政に関する集中審議は終了いたしました。
 総理は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
#222
○委員長(簗瀬進君) これより、昨日に引き続き、一般質疑を行います。佐藤正久君。
#223
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。防衛政策について質問させていただきます。
 福島大臣、三月一日の予算委員会におきまして、自衛隊が合憲か違憲か、これについて社民党の見解を述べられております。覚えておられますか。
#224
○国務大臣(福島みずほ君) 三月一日に述べたとおりです。
#225
○佐藤正久君 自衛隊は合憲か違憲か、まだ社民党は結論を出していないと言われました。思い出されましたか。
#226
○国務大臣(福島みずほ君) そのとおりです。
#227
○佐藤正久君 自衛隊が合憲かどうか、政党としての基本的な考え方を持たなくて、本当に政党政治ができるんですか。今この瞬間も、自衛隊員は陸に海に空に、国内に国外に、防衛大臣の命令の下、体を張って国を守っているんですよ。与党の社民党が自衛隊が合憲、言わなくてどうするんですか。大問題だと私は思いますよ。
 平成十八年の社民党大会におきまして、自衛隊は違憲状態と言われました。それから四年たって、今、社民党はもう与党です。与党の社民党が合憲と言わなくてどうするんですか。自衛隊は合憲ですよね、違いますか。
#228
○国務大臣(福島みずほ君) 社民党宣言を私たちはつくりました。その社民党宣言をみんなで議論してつくったその結論をその後も変えておりません。当時、イラクに自衛隊が派遣をされている、そのような状況は問題であるというふうに考え、その状態は問題であるという議論を大いにいたしました。
 ですから、社民党としては、その社民党の宣言以上でも以下でもありません。それは社民党の見解です。
#229
○佐藤正久君 やっぱり鳩山丸は泥船だというふうに多くの国民が思いますよ。与党の一員であってもそういうことを今でも言われている。国民は不安になりますよ。ほかの国から見ても異常です。国を守れずしてどうして命を守れるんですかと、そういう議論になりますよ。
 福島大臣、社民党はまだ決めていないと言われました。でも、福島大臣は閣僚です。一閣僚として、国務大臣として、自衛隊は合憲か違憲か、どちらですか。
#230
○国務大臣(福島みずほ君) 社民党の見解は申し上げました。閣僚としての意見は控えさせていただきます。私は社民党党首ですから。
#231
○佐藤正久君 閣僚の意見を言わなくてどうして予算がこれは組めるんですか。もう一度お願いします。
#232
○国務大臣(福島みずほ君) 社民党の見解は、以上、言ったとおりです。(発言する者あり)
 社民党の見解は申し上げたとおりです。閣僚としての発言は控えさせていただきます。
#233
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#234
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
 暫時休憩します。
   午後二時十二分休憩
     ─────・─────
   午後二時十八分開会
#235
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十二年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 福島みずほ国務大臣。
#236
○国務大臣(福島みずほ君) 内閣の一員としては、内閣の方針に従います。
#237
○佐藤正久君 ということは、自衛隊を合憲と認めるということでいいですね。明確に御答弁をお願いします。
#238
○国務大臣(福島みずほ君) 社民党の方針は変わりません。そして、内閣の一員として、内閣の方針に従います。したがって、自衛隊は違憲ではないということです。
#239
○佐藤正久君 福島大臣は自衛隊を合憲として認めたということでいいですね。お願いします。
#240
○国務大臣(福島みずほ君) 内閣の一員として、内閣の方針に従います。
#241
○佐藤正久君 はっきり答えてくださいよ。違憲じゃない、違憲じゃない、だけど、合憲と言っていないじゃないですか。明確にお願いしますよ。
#242
○国務大臣(福島みずほ君) はっきり言っているじゃないですか。内閣の一員として内閣の方針に従います。
#243
○佐藤正久君 自衛隊は合憲ですか。福島大臣、もう一度お願いします。
#244
○国務大臣(福島みずほ君) 内閣の一員として内閣の方針に従います。繰り返し申し上げているとおりです。
#245
○佐藤正久君 副総理、自衛隊は合憲ですか。
#246
○国務大臣(菅直人君) 言うまでもありませんが、この予算には自衛隊の予算も入って、全員が閣議でサインをしておりますし、内閣としては自衛隊は合憲というふうにもちろん考えているというよりも、そういう形ですべてのことを進めております。
#247
○佐藤正久君 福島大臣、内閣の方針は自衛隊は合憲だということで、福島大臣も合憲と認めるということでいいですね。イエスかノーかでお願いします。
#248
○国務大臣(福島みずほ君) そうです。
#249
○佐藤正久君 初めからそう言えばいいんですよ。この防衛予算というのは内閣全体で決めた意思でしょう。自分もサインしたんでしょう。それで、今この瞬間もハイチの方にも海外で隊員は行っているんですよ。何でここまで時間掛かるんですか。おかしいと思いますよ。
 防衛大臣、今のやり取りを聞いて、国の守り、あるいは隊員あるいは家族のことを考えたら、怒りとか憤りがわいてきませんか、防衛大臣。
#250
○国務大臣(北澤俊美君) 国政の中核に位置する問題で、大臣を拝命しながら、感情的に怒りを爆発させるとか、そんなことは思いません。
#251
○佐藤正久君 よく分からなかったんですけれども、防衛大臣、防衛大臣は指揮官なんですよ。このあいまいなままで防衛予算を作ったと。信じられませんよ。今この瞬間も隊員は動いているんですよ。その与党が合憲かどうか閣僚がなかなか言えない。大問題だと思いますよ。私も、ゴラン高原、イラクに隊員とともに赴きました。政権与党を信じていましたよ。その政権の与党の閣僚が合憲か違憲かなかなか言わない、これは前代未聞だと思いますよ。まさに、これは政権運営の中枢の人だと思いますよ。
 防衛大臣、なぜ今までこの件について福島大臣と話し合わなかったんですか。
#252
○国務大臣(北澤俊美君) 内閣の構成は、これが単独である場合と連立がありますが、連立の政権を組むときには、それに参画する各党の党首が寄って政権合意を作り上げるわけでありますから、その後に私は鳩山総理から任命を受けたわけであります。
#253
○佐藤正久君 やはり、そこは防衛大臣として、国の安全を預かる所掌大臣ですから、そこは福島大臣と同じ閣僚の仲間として話し合うべきだと思いますよ。
 防衛大臣、社民党のマニフェストで国防とか自衛隊、どういうふうに書いてあるか御存じですか。
#254
○国務大臣(北澤俊美君) 社民党のマニフェストは、大変残念でありますけど、私は承知していません。
#255
○佐藤正久君 福島大臣、マニフェストに自衛隊、どういうふうに書かれていましたか。
#256
○国務大臣(福島みずほ君) 今、手元にマニフェストがありませんし、質問通告も受けておりませんので正確に言うことはなかなかできませんが、私は自衛隊に関しては一言申し上げたいんですが、社民党は、自衛隊オンブズマンをつくることを提案をしたり、それから、今まで長い間、国会の中の質問でも、いじめやセクシュアルハラスメントや様々な問題にも取り組み、また健康被害の問題にも取り組んできました。ですから、その点では、多くの隊員の皆さんたちと一緒にやってきたり、裁判を応援したり、やってきました。
 社民党は、自衛隊に関しては社民党宣言を作っておりますので、それに従って、例えば整理したり縮小したり、そうすることの提案をしています。
#257
○佐藤正久君 全然答えてないですよ。
 マニフェストに、自分が作ったマニフェストでしょう、何て書いてあるか、もう一度お願いします。
#258
○国務大臣(福島みずほ君) 自衛隊に対しては、整理や縮小をしていくというふうに書いてあると思います。
#259
○佐藤正久君 そうなんですよ。自衛隊を縮小すると書いてあるんです。それを防衛大臣は知らないということは私はおかしいと思いますよ、同じにやってて。
 それで、じゃ、防衛大臣、連立を組んだ三党合意に自衛隊、国防、どう書かれていますか。
#260
○国務大臣(北澤俊美君) その件については触れていないというふうに思います。
 ちなみに、自社さ政権のときも書いてないんです。
#261
○佐藤正久君 自社さ政権のときは、その後しっかりと話し合って合憲というふうになったんですよ。
 それで、書いてないんですよ。三党合意に書いてないんです、国防とか自衛隊が。本来は書くべきなんです、本来は。
 それで、書いてない。片や連立の社民党が自衛隊は違憲状態にあるという宣言をやっている。であれば、大臣に就任されてから、これはやっぱり話し合うということが大事だと思いますよ。国の安全、第一義的には政権与党が責任を持つ、だれもみんなそう思っている。それがあいまいなまま、これは私はどうかと思いますよ。
 それでは、福島大臣、社民党は日米安保に賛成ですか。
#262
○国務大臣(福島みずほ君) 長期的には、社民党は、日米安保条約を友好条約に変えることを考えております。
 そして、三党合意の中では、はっきり、日米安保体制をしっかり堅持し、対等の立場でやっていくというふうにしております。そして、鳩山内閣の下で、憲法に従って運用や様々なことがなされるというふうに確信をしております。
#263
○佐藤正久君 社民党は社民党宣言で、日本は非武装、そして在日米軍の基地の撤去と書いているんですよ、社民党宣言では。
 そして、じゃ、福島大臣、閣僚としてお伺いします。日米安保に賛成ですか。
#264
○国務大臣(福島みずほ君) 社民党宣言はもっときちっと長い文章ですが、省略をされましたけれども、社民党宣言としてはちゃんとあります。
 そして、三党合意の中で日米安保条約について、日米安保関係についてきちっと合意をしておりまして、それに基づいて私たちは作っております。ですから、閣僚としても、それはもちろん、それに従って賛成です。
#265
○佐藤正久君 マニフェストには日米同盟はどう書いてあるかと。沖縄の米軍の基地撤去となっている、マニフェストでは。普天間だけじゃないんですよ。
 防衛大臣、そういう連立政権なんですよ。だから、私は、やっぱり防衛大臣として日ごろから福島大臣と話をしていただきたいと、それは先ほどから言っているんですよ。
 これは私は責めているわけではなくて、これは非常に不安なんだ、国民が。マニフェストでそう言ってるわけですから、それはみんな見てるんですよ。だから、そういう面で話をしていただきたいということを最初から申し上げています。
 それで、日本の安全保障、やっぱりそれは、内閣の意思決定が物すごく大事です。
 じゃ、防衛大臣、日本有事、武力攻撃事態の対処には一連の手続がありますよね、御存じのとおり。その手続と閣議の関係を御説明願います。
#266
○国務大臣(北澤俊美君) 有事をどういうふうに認定するかということは、ある……
#267
○佐藤正久君 武力攻撃事態。
#268
○国務大臣(北澤俊美君) 事態のときにどうするかと、こういうことですか。
 これは、防衛省とすれば、まず防衛会議を開き、そして安全保障会議を開いて総理の指示を受けて対処すると、こういうことであります。
#269
○佐藤正久君 全然閣議との関係をまだ了解していないようですけれども。
 福島大臣、同じ質問です。武力攻撃事態の一連の手続がありますけれども、そのときに閣議とどういう関係があるか、お答え願います。
#270
○国務大臣(福島みずほ君) 武力攻撃事態法のときに随分勉強しましたが、申し訳ありません、私は今担当大臣でないために、不正確に答弁をすることは避けさせていただきます。
#271
○佐藤正久君 これは、総理が対処の基本方針の案を作って、それを今度は、恐らくこの場合は与党三党の基本政策閣僚委員会、その合意を経て、そして安保会議に諮問をして、それから閣議にかけて承認を得てから国会の方に上程して承認を受けると、その後に今度は対策本部の設置で閣議をやるんですよ。
 これほど社民党あるいは福島大臣が関係するところはいっぱいあるんですよ。だから、そういう部分について日ごろから話をしておかないと、危機管理というのは特に日本有事が一番基本ですから、そこをやっぱり日ごろから考えなきゃいけないと。これが本当に十分答えられないということは、みんな不安になっちゃうんです、基本中の基本ですから。
 だから、国防軽視内閣とかどうしようも内閣と言われたら本当困るんですよ、みんな。やっぱり非常に今安全保障に不安を感じている。普天間基地の問題もありますけれども、やっぱり基本中の基本は日本の防衛ですから、そういう面において閣議でどうなるか。
 福島大臣、社民党の関与があるんですよ。マニフェストに自衛隊のことを縮小、あるいは社民党宣言では違憲状態と言っているんであれば、私が防衛大臣なら本当、真摯に話し合いますよ。それで、それがもたもたしたら、大事な日本国民の命が失われる可能性があるんですよ。それが基本なんです。
 じゃ、福島大臣、朝鮮半島事態で周辺事態が認定され、自衛隊が出動するというときに、閣議でサインをされますか。
#272
○国務大臣(福島みずほ君) それは仮定の質問じゃないですか。どういう事態かってなければ、今の段階でどうするということは言えません。
 それは、御存じのとおり、法律の中でそれがどうなっているのか、現実をどう解釈するかということがありますので、この質問には答えられません。
#273
○佐藤正久君 私の質問は、周辺事態が認定された後の話を聞いているんですよ。周辺事態が認定された後、閣議で自衛隊の出動についてサインをしますかと。
#274
○国務大臣(福島みずほ君) 私は、抽象的な話で、これが武力攻撃だってなっているけれども、周辺事態の認定やいろんなものも非常に議論のあるところです。もしその手続に従ってきっちりやるということであれば、そのときに内閣の一員としてそれは考えます。
 しかし、抽象的な問題に関して今サインをするかどうか、未来の状況に関してそう言われても、それは答えることはできません。
#275
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#276
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
#277
○国務大臣(福島みずほ君) 基本計画の中に周辺事態をきちっと書き込んで、閣議の中で周辺事態の認定をいたします。ですから、事態が起きれば、それがどういうことかきちっと説明を聞き、閣議の中で十分議論をするというふうにいたします。そして、その方針には従います。
#278
○佐藤正久君 何でこんな時間が掛かるんですか。今、朝鮮半島の方で、防衛省だって今、朝鮮半島を気にしているじゃないですか。
 それで、周辺事態があるときに、周辺事態の認定はそれは内閣でやるんですよ。認定した後、自衛隊の行動が後方地域捜索活動とか後方地域支援のときにまたやるんですよ。それを私はサインしますかと言っている。そこが閣僚として言わなければ駄目なんですよ。
 じゃ、次の質問に行きます。
 福島大臣、非核三原則には賛成ですか。
#279
○国務大臣(福島みずほ君) はい。非核三原則には賛成です。
#280
○佐藤正久君 防衛大臣、亀井大臣は、有事の際にアメリカ軍の核の持込み等については柔軟に対応すべきだという考えを述べられておられますが、防衛大臣はどのようなお考えをお持ちですか。
#281
○国務大臣(北澤俊美君) 鳩山内閣とすれば、非核三原則は厳守するという立場であります。
#282
○佐藤正久君 それでは、武器輸出三原則について伺います。
 福島大臣、武器輸出三原則は、それは堅持しますか。
#283
○国務大臣(福島みずほ君) 私も、武器輸出三原則を堅持すべきだと思っております。
#284
○佐藤正久君 防衛大臣は、武器輸出三原則等の見直しとか運用について、もう少し柔軟に議論してもいいんじゃないかということを述べられています。ただ、福島大臣は、持たず、作らず、持ち込ませずの非核三原則、これは堅持すると。武器輸出三原則も堅持すべきとの意見です。
 じゃ、そもそも武器輸出三原則というのは何ですか、防衛大臣。
#285
○国務大臣(北澤俊美君) 鳩山内閣は、武器輸出三原則はきちんと守っていくという内閣としての姿勢をはっきりいたしております。
 しかし、佐藤委員もよく御存じだと思いますが、今日に至るまで累次、官房長官談話等で例外をつくってきたわけですよ。私は、そういうことは根本的に議論する時期に来ているんではないかというふうに今考えておるわけであります。
 そこで、武器輸出三原則については、これ、三つちゃんと私がこれを読んだ方がいいんですか。(発言する者あり)武器輸出三原則、共産圏諸国へ向けての輸出は認めない、国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合も同じ、国際紛争当事国又はそのおそれのある国向けの輸出はこれをしないと。
#286
○佐藤正久君 なぜ私が非核三原則とか武器三原則を今これ一例で聞いているかというと、今年は防衛計画の大綱を作る大事な年なんです。大臣も非常にそこは心を砕いているところだと思いますけれども、そういうときに、それぞれ連立与党ですから、やはり社民党の考え方といろいろ違うところがあるという部分については、何回も言いますけれども、やはり福島大臣と日ごろからいろいろ話をするということは、私は、国民に安心感を与えたり、あるいはいいものを作るという上でも大事だと思うんですよ。
 武器輸出三原則一つ取っても今の定義は若干古いような感じがしまして、ただ、テロリストがいっぱいいる国についてはどうなんだという部分は今の原則からは外れちゃっているんです。今の時代に合うように、これ作った当時はあのようなテロリスト、テロリズム、余り考えていませんでしたから、そういう面でいろんなことを議論しながらやっていただきたいと。本当にそういう意味で、やっぱり連立与党ですから、日ごろからこれは話しておかないと、いざというときに本当困ってしまったり、いい大綱が作れなくなってしまうと。そういう意味で、切に、やっぱり閣僚同士ですから、国民のために、命を守るためにいろいろ日ごろから話をしていただきたい。
 そこで、防衛計画大綱を作る上でやっぱりもう一つ確認しておきたいのがPKOです。あるいは自衛隊の海外での活動です。
 福島大臣、社民党としては、自衛隊のPKO派遣とかあるいは海外派遣について結論は出ていますか。
#287
○国務大臣(福島みずほ君) PKO法については認めております。ですから、PKOについても原則がありますので、その原則をしっかり厳守して出すべきだという立場です。
 そして、自衛隊の海外派遣については認めておりません。
#288
○佐藤正久君 ということは、PKO協力は認めている、だけれども、自衛隊の海外派遣は認めていないと。ということは、PKO協力法では文民だけを認めているという解釈でいいんですか。
#289
○国務大臣(福島みずほ君) PKO法に関しては、社民党は、これはもう法律ができておりますし、これをきちっと原則を厳守してこの法律にのっとってやることは認めてもちろんおります。
#290
○佐藤正久君 PKOで自衛隊を派遣するのは、社民党はもうそれは認めているということでいいですか。
#291
○国務大臣(福島みずほ君) PKOをするときはPKO部隊として行くことというふうに私は理解をしております。自衛隊のままではなくPKOとして行くというふうに思っておりますので、これは、PKO法にのっとって自衛隊が行くことについては、社民党は法律にのっとって、それと原則にのっとって行くことに関しては自衛隊についても認めております。
#292
○佐藤正久君 ということは、社民党宣言が変わったというふうに認識していいんですね。社民党宣言では、非軍事、文民、民生を基本とする積極的な国際貢献を目指すということになっていますから、じゃ、社民党宣言からは変わったということでいいですね。
#293
○国務大臣(福島みずほ君) 変わっておりません。社民党宣言も社民党の中でも、海外における貢献はこれはできるだけ非軍事的なことでやるべきだという大きな柱、大きな流れのところは、これは全く変わっておりません。
 ただ、PKO法は日本の国内の法律として存在をしますので、その法律にのっとって、その原則をきちっと遵守してやるということについては、社民党は賛成をしております。
#294
○佐藤正久君 じゃ、PKO以外の分野で確認します。
 今、アデン湾の方に海上自衛隊が海賊対処の方で動いております。これについては、社民党は反対ですか。
#295
○国務大臣(福島みずほ君) これについては、本来であればできれば海上保安庁がやればいいと思いますが、海上保安庁に聞きますと、海上保安庁では環境整備がなかなかまだできていないと。ですから、これは、今自衛隊の方が頑張っていただいているわけですが、海上保安庁が環境整備をして、できればやる方がよいというのが考え方です。社民党の考え方です。
#296
○佐藤正久君 よくその辺が、もう少しやっぱりあいまいなんですよ。PKOはいいけれども、PKO以外については、社民党のマニフェストだとそこの部分は明確にされていないんです、防衛大臣。
 これからいろんなことがあるかもしれません。民主党の方が出されたアフガニスタンにおけるテロ根絶法というものがあります。福島大臣、民主党が出されたテロ根絶法には賛成されましたか、反対されましたか。
#297
○国務大臣(福島みずほ君) 反対をしたのではないでしょうか。
#298
○佐藤正久君 防衛大臣、防衛大臣はアフガニスタンにおけるテロ根絶法、いわゆる民主党が出されたもの、これは参議院を通過、今していますけれども、これについて今後どういうふうに取り扱おうというふうに考えられていますか。
#299
○国務大臣(北澤俊美君) これは民主党が野党のときに出した法案でありまして、与党になって、今私が防衛大臣という立場でおります関係からすると、それはコメントすることは適切でないと思っています。
#300
○佐藤正久君 ここを、今防衛大臣も自分たちの党が出されたものをなかなかここで言うのは適切でないということは、やっぱり国民にとっては不安なんですよ。でも、アフガニスタンにとって、民主党の方々は今でもあのテロ根絶法、あれは通すべきだと思っている方もいるんですよ。今、民主党が政権与党の中核なんですよ。そういう面で、やっぱりいろんな面で話し合っていただかないと、今年は防衛計画の大綱を作る大事な年なんですよ。大臣はそこを本当分かっていると思いますけれども。
 そういう面で、今言った非核三原則、まさに今、核の密約の過去の問題から、それは今後、じゃ、どうするんだと。本当に亀井大臣なんかは、いわゆる変則的でやっても二・五原則のような発言もされています。それはそれで議論はすべきだと私は思いますよ。武器輸出三原則もやっぱり微妙に違う。自衛隊の海外派遣についても、PKOの場合、そうではない場合、いろいろ違う、あります。
 社民党のマニフェストの中身、これ見ると、やはり日米同盟、この強化には反対なんですよ、基本的には。米軍基地の撤去も、最終的には非武装を目指していると書いているんですから。自衛隊の海外派遣についても、PKO以外は反対という姿勢が読めます。自衛隊が合憲か違憲かもなかなかはっきりできない。防衛大臣と福島大臣がなかなか話をしてない。やっぱり国民は不安になりますよ。
 やはりこの鳩山政権のあいまいさ、あるいはいいかげんさが普天間基地を含んだ安全保障についての混迷とか……
#301
○委員長(簗瀬進君) 時間が来ております。
#302
○佐藤正久君 あるいは迷走、この一因になっていると思います。今後、しっかりとそういう部分をやっていただきたいということを指摘させていただいて、私の質問を終わります。
 それと、最後に、副総理に自衛隊についての内閣としての統一見解を求めます。(発言する者あり)
 以上で質問を終わります。
#303
○委員長(簗瀬進君) いや、質問求めておりませんから。
 以上で佐藤正久君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#304
○委員長(簗瀬進君) 次に、弘友和夫君の質疑を行います。弘友和夫君。
#305
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。
 まず冒頭に、私、先ほどからの審議を聞いておりまして、本当に唖然といたしました。閣僚が、自衛隊が違憲なのか合憲なのか、こういうことを明確に答えられないという……(発言する者あり)最初答えていないじゃないですか。明快に答えていないという、その内閣というのは本当に私は、また安全保障等大丈夫なのかという思いでいっぱいでございます。
 それで、今国会、最初から最後まで、もう度々論議をされております政治と金の問題でございますけれども、鳩山首相は、もう母親からの巨額の資金提供全く知らなかったとずっと言い続けておる。そしてまた、小沢幹事長は、陸山会の土地購入に絡んで現、元秘書が逮捕、起訴されても潔白と主張されておる。それに加えて、今度、北海道教組からの小林議員の不正資金提供事件。まさしく何とか三兄弟、森委員が言われましたけど、政治と金三兄弟だと、こう言われてもしようがない。これによって支持率がどんどんどんどん下がっても、小沢幹事長は、かつての民主党に比べればはるかに高いと、このように言われているわけですよ。全く自浄機能がないと言っても過言でない。
 その中の一つ、私は取り上げさせていただきたいのは、鳩山首相の資金管理団体、友愛政経懇話会。これは今資料として皆さんの新聞のコピーを出しておりますけれども、二〇〇五年から二〇〇八年まで、名前が記載された寄附者が二百五十四人、証明書交付数が百六十七、そのうち偽装とされた寄附者数は百十六名、七割が偽装なんです。それに税額の証明書が発行されていると。
 この事実関係と、じゃ、その発行された証明書はどうなったのか。新聞報道によると返還指導をしていると総務省が言っているということですけれども、これについて総務大臣、お答えいただきたい。
#306
○国務大臣(原口一博君) 弘友和夫委員にお答えいたします。
 友愛政経懇話会の平成十七年分から平成二十年分までの収支報告書及び寄附金控除に係る会計書類を確認いたしましたところ、昨年六月三十日の訂正前の収支報告書に明細が記載されていた寄附者の人数は、平成十七年分から平成二十年分までの合計で二百五十三人となっているところでございます。なお、寄附金控除のための書類の交付枚数は、平成十七年分から平成二十年分まで合計で百六十七枚となっております。当該寄附金控除のための書類で確認した寄附のうち、収支報告書の訂正により削除された寄附者の人数は、同じ平成十七年分から平成二十年分までの合計で百十六人となっているところでございます。
 以上、お答えいたします。
#307
○弘友和夫君 その百十六名分が偽装であったということで修正をしたわけですね。ですから、その百十六名分について発行されたその証明書を返還をさせると、多分、ということだと思うんですけれども、それ、どうなったのかということを聞いている。
#308
○国務大臣(原口一博君) 弘友委員にお答えいたします。
 この新聞には、「総務省から返還指導を受けていることが判明している。」と書いておりますが、友愛政経懇話会の収支報告書の訂正により削除された寄附にかかわる寄附金控除のための書類の返還については、法に定めがございません。総務省から指導したことはございません。
 なお、適切に指導ということではなくて、対応いただくようには伝えておるということであって、これは指導ではございません。
#309
○弘友和夫君 じゃ、架空の献金をされた方が万が一、一人でも不正に税金を還付してもらったと、これはもう大変な問題になるわけですから、もし、そういう罪というのはどういう罪になりますか、法務大臣。
#310
○国務大臣(千葉景子君) 仮定の事例について御答弁することは差し控えさせていただきますが、一般論で申し上げますと、刑事罰の対象となるいわゆる逋脱罪、これは納税義務者が偽りその他不正の行為によって税を免れた場合等に成立すると、こういうことになっておりますので、それに該当するかどうかということで判断をされるものだと思います。
#311
○弘友和夫君 じゃ、国税庁にお聞きしますけれども、あの百十六人ですね、七割、百六十七枚発行された中の百十六枚が間違いだ、虚偽だったということで修正をしたわけですね。だけど、その百十六人にはこの還付証明はもう既にこの五年間にわたって行っているわけですよ。
 これ、事実関係というか、それによって架空の人が還付を受けたら大変な今言った罪になるわけですけれども、調査をされましたか。
#312
○政府参考人(岡本佳郎君) お答えいたします。
 個別にわたる事柄については差し控えさせていただきます。
 一般論としてお答え申し上げますが、国税当局としては、あらゆる機会を通じて課税上有効な資料、情報に努め、これらの資料と納税者から提出された申告書等を総合検討し、課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなどして、適正公平な課税の実現に努めているところでございます。
#313
○弘友和夫君 一般的に言っても、今まで国会議員も地方議員も、不正な還付をしたということで国会議員も逮捕されて、実刑まで受けている例はいっぱいある。地方もいっぱいあるんですよ。
 だから、この政治団体、そういう何にも表に出ないでも国税庁は調査をして、そういうことを摘発しているわけですよ。これなんかは、百十六名が架空の偽装献金だったということで取り下げているわけですよ。既にもうそれは証明書が発行されている。その発行された証明書が使われたかどうかというのを調べるのが当たり前じゃないですか。
#314
○政府参考人(岡本佳郎君) あくまで一般論で改めてお答えいたしますけれども、先ほど申しましたように、問題がある場合には調査を行うなどして、適正公平な課税の実現に努めているところでございます。
#315
○弘友和夫君 問題があるないの話じゃないです。献金をしていませんでしたといって本人というか事務所が取り下げているわけでしょう、修正しているわけでしょう、その百十六人分については。そこに問題があるかないかの話じゃない。じゃ、取り下げた人が証明書を出してもらっているわけですから、その人が還付を受けたかどうか、これは一番基礎としてその調査をするのが当たり前じゃないですか。
#316
○政府参考人(岡本佳郎君) 繰り返しになりますけれども、一般論でお答えいたしますが、必要があれば税務調査を行うなどして、適正公平な課税の実現に努めているところでございます。
#317
○弘友和夫君 必要があればって、これで必要がないということになったら大変なことになりますよ。
 しかも、これは二〇〇五年から、平成十七年から始まっているわけですよ。毎年毎年もう申告をするわけですから、今修正をした人もその段階では修正されていないんですね。だから、二〇〇五年、二〇〇六年、二〇〇七年、確定申告というか税の還付申告を当然、まあ架空だからやっていないということもあり得るかもしれない。だけど、当然、取り下げた人に証明書が発行していたら、それを戻してもらうか、使ってないかどうか、それか実際にその申告をされているかというのは、必要性があればって、必要に決まってるじゃないんですか、これ。どうですか、もう一回。
#318
○政府参考人(岡本佳郎君) 一般論で申し上げますけれども、税務署では、寄附金控除のための書類は総務大臣又は選挙管理委員会がその内容を確認しているものでございますから、一義的にはその内容が適正なものとして取り扱っております。ただ、この寄附金控除のための書類に記載された内容が事実と異なるなど適正でない場合には、その寄附金について寄附金の控除は適用されません。
 いずれにしましても、国税当局としては、個々の事実関係に基づき、法令に照らして適正に取り扱っているところでございます。
#319
○弘友和夫君 総務大臣、今総務省にも責任があるみたいな話ですけれども、どうですか。発行したのは総務省、それは検査をする、その一々審査をする権限はないかもしれないけれども、だけど、今一義的には総務省だと、こう言われたらどうですか。
#320
○国務大臣(原口一博君) これは一般論で、もう弘友委員も御案内のとおり、総務省は形式的にそれを受け付けて、その中身について審査する権限もなければその真偽を云々することもできませんので、そのことは是非御理解をいただきたいと思います。
#321
○弘友和夫君 だから、こういうもう明らかな、事務所側が取り下げた百十六人について使われていたかどうかというのを調査もしないということになると、今確定申告の時期ですけれども、これほど明らかに、だからそれは使われていたかどうかですから、不正があったかどうかの話じゃないんですよ。それを使っているかどうかを調べるというのは当たり前の話じゃないですかということを言っているんですね。
 こればっかり余りやっていても、是非調査をやっていただきたい、全般的に。この資金管理団体だけではなくて、いろいろな、これだけ偽装があってほかにはなかったとかいうようなことではちょっと考えられないわけですから、全部いろいろ調べていただきたい。
 第二点目ですね。これは個人資産、要するに全く贈与なんか知らなかった、それから、小沢幹事長が親からもらった遺産が残っていた、また家族の名義にしたんだとか、要するにいろいろ、家にあったお金だとかですね。だけど、私は、毎年確定申告の時期に、総額二千万超える人、国会議員全部これに当たるんですけれども、財産債務明細書の提出が義務付けられる所得税法第二百三十二条、国税庁、これはどういう法律ですか。
#322
○政府参考人(岡本佳郎君) お答えいたします。
 所得税法二百三十二条の財産債務の明細書の件でございますが、確定申告書を提出しなければならない方で、その年分の総所得金額等の合計額が二千万円を超える方につきましては、その年、年末十二月三十一日現在において有する財産の種類、数量及び価額並びに債務の金額その他必要な事項を記載した財産及び債務の明細書を確定申告書に添付して提出しなければならないこととされております。
#323
○弘友和夫君 それは義務ですね、義務。どうですか。
#324
○政府参考人(岡本佳郎君) 罰則は付いておりませんけれども、所得税法に基づく義務でございます。
#325
○弘友和夫君 私も毎年、これは申し訳ないんで、毎年税理士さんが、大した私は財産ないんですけれども、十二月末の普通預金の残高教えてくださいと聞いてくるわけですよ。我々の報告は普通預金は要らないのに何で聞いてくるのかなと、こう思ったら、このことなんですね。
 家にある現金、それから普通預金にしても、とにかく財産の種類、数量及び価額並びに債務の金額その他必要な事項、もう全部、要するに手持ちの現金、たんす預金、親からの贈与、借金、みんなこれは明細書に出さないといけない。これは義務なんです、罰則規定はないけれども。そうしたら、それを出しておけば、当然今回いろいろなことを、ころころ変わっていますけれども、個人個人の財産、いろいろな財産の形態というのは掌握されているのが当たり前じゃないですか。
#326
○政府参考人(岡本佳郎君) 質問の御趣旨があれですけれども、今申しましたように、財産債務明細書の提出は、所得のより正確な把握を補足する意味で一定の要件を付して提出しなければならないこととされているわけでございます。
#327
○弘友和夫君 だから、今いろいろな、富裕層というか、そういう高額所得者の方、どういう財産形態になっているかというのを本当に調べているんです、一般的に言えば。それが政治家の場合は全く分かりませんと。優秀な税理士さんも付いているし、弁護士さんも付いているんでしょうし、税理士さんも付いている。当然、提出していると思うんです。菅大臣も提出していると思いますけれども、どうですか。
#328
○国務大臣(菅直人君) 今日こういう質問いただくということで改めて調べてみましたら、ちゃんと昨年も提出しているし、これまで提出をしているということです。
#329
○弘友和夫君 だから、当然それを出していると思うんです。だから、今問題になっている総理でも小沢幹事長でも出していると思うんです。そこに贈与されたものが載っていない、たんす預金が載っていないとか、いろいろおかしいなと思って、これは税務調査、普通だったら入るんじゃないですか。全く入ってないというのは、これは私は問題だと思います。
 これはこれ以上やりませんけれども、第三の今度小林千代美衆議院議員に対する疑惑。
 これ、札幌地検が三月一日、北海道教職員組合の幹部四人を政治資金規正法容疑で逮捕したと。この事実関係はどういう事件なのか、事実関係を、法務大臣、答えていただきたい。
#330
○国務大臣(千葉景子君) 御質問いただきました事案につきましては、本年三月一日、検察当局において、北海道教職員組合の役員及び候補者陣営の資金管理を統括していた者を政治資金規正法違反の事実で逮捕したものと承知をいたしております。
 その逮捕事実の概要を申し上げますと、北教組の役員三名についてでございますが、被疑者長田秀樹は北海道教職員組合中央執行委員長代理、被疑者小関顕太郎は同組合書記長、被疑者南部貴昭は同組合会計委員であるが、小林ちよみ合同選挙対策委員会が政党又は政治資金団体ではないのに、平成二十一年八月三十日施行の衆議院議員総選挙に際し、小林千代美候補の政治活動に関して、小関及び南部は同組合の中央執行委員長と共謀の上、平成二十年十二月から平成二十一年五月までの間、三回にわたり当該合同選挙対策委員会の資金管理を統括していた木村美智留に対し現金合計千二百万円を供与した。長田、小関及び南部は共謀の上、同年七月、木村に対し現金四百万円を供与したというものと承知をいたしております。
 また、被疑者木村美智留は小林ちよみ合同選挙対策委員会の資金管理を統括していた者であるが、同選挙対策委員会が政党又は政治資金団体ではないのに、平成二十一年八月三十日施行の衆議院議員総選挙に際し、小林千代美候補の政治活動に関して、平成二十年十二月から平成二十一年七月までの間、四回にわたり北海道教職員組合から現金合計千六百万円の供与を受けたという逮捕事実の概要と承知をいたしております。
#331
○弘友和夫君 その千六百万円の原資ですけれども、報道によりましたら、北教組が教務・学年主任など任命する制度に反対し、同教育委員会に返還しようと組合員から集めた主任手当の利息が充てられた可能性があると。
 そういう主任手当、元々国民の手当として、その教員の方の生活を支えるために支払われている給与の一部だと。これが何でプールされて、五十五億円ですか、どうしてそういうことになっているのか、文科大臣、お答えいただきたい。
#332
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 主任手当は、各学校において教育の調和の取れた学校運営が行われるためにということでの教務や生徒指導、進路指導などの校務について連絡調整及び指導、助言に当たる主任というのが置かれておりまして、この部分に関して、主任のうち特に職務が困難である者に対して、特殊勤務手当の一つとして日額二百円程度の教育業務連絡指導手当が支給されており、これがいわゆる主任手当でございます。
 当然ながら、これはまさに税をもって賄われていることでありますので、法令で定められた主任制度及び主任手当の支給の趣旨に、この主任手当を拠出するという行為自体は当然ながら主任制度及び主任手当の支給の趣旨に反するものでありまして、国民の教員に対する不信を招きかねないものであること等から、文部科学省としては主任手当の拠出が行えないように教育委員会に指導を行ってきておりまして、古くは昭和五十八年に主任制度及び手当の支給の趣旨の徹底についての通知を出し指導を行ってきているところでございまして、こういうことがあってはいけないという指導を行ってきております。
 なお、今回の部分はいろいろ報道されておりますが、具体の事実に関しての部分は詳細が把握できておりませんので、そのことについてはコメントを差し控えたいと思います。
#333
○弘友和夫君 今度は利息で払ったのかどうか、まだ詳細、今からの捜査とかあるでしょうけれども、だけれども、生活の一部として支払われた主任手当が五十五億円もたまっていると。それを、指導してきましたよ、現実たまっているわけですから、そんなことで許されるんですか。国民の税金ですよ。
 例えば、利息としてたまったものをそんな裏金というか、今回のような事件になったら、その税金そのものが犯罪に使われたということになるじゃないですか。いかがですか。
#334
○国務大臣(川端達夫君) 一時期、主任手当の拠出運動及びそれの北海道教育委員会に対しての返還運動というのが行われてきたことは事実でございまして、その都度そういうことは本来の趣旨に反するという指導を行ってまいりました。そういう中で、返還運動というふうな行為自体は、平成十九年六月以降はそういうことが行われておりません。
 なお、その分に関しての拠出金がどのようになっているかは詳細が把握できていないことは現実でございます。
#335
○弘友和夫君 私は、こういう問題は、単純に考えれば、要らないというものを、税金返してもらった方がいいんじゃないかと思うんですけれども、これはいろいろそんな返してもらうわけにいかないという。それだったら、きちっとその個々に渡るようなことじゃないとこれは問題になる。これは全国的にこういうことが行われたら大変な問題で、それは一回調査を是非していただきたい。
 それから、先日来もいろいろ論議になっておりましたけれども、教員の政治的行為について、鳩山総理は川端文科大臣に罰則を設けるように検討するように指示したということですけれども、きちっと指示されて、これは大きな問題ですよ、ですから、是非そういうことを実現していただきたい。
 どういう今段階になっていますか。
#336
○国務大臣(川端達夫君) この度の事件で、教育にかかわる団体が逮捕者を出したという事態は極めて遺憾なことであり、教育にかかわるという意味で、教育現場あるいは父兄、地域社会に、国民全体に与える影響は極めて深刻だというふうに思っておりますし、同時に、このことでいろいろ報道をされる、先ほど御指摘のこと以外のいろんな報道がされました。そのことを含めて事実関係を早急に調べるように北海道の教育委員会及び札幌市教育委員会に指示をし、今報告を待っているところでございますが、そういう中で、報道されているようなことがあれば、場合によっては法令違反の疑いがあるということで今調査を命じているところであります。
 そういう中で、いわゆる十八条の一項では、教育公務員は公務員並みの政治的中立を守るようにということがありますが、御指摘のように第二項において罰則を適用しないということでありまして、ちょっとこの経過は昭和、多分、一年間違えたらごめんなさい、今手元に資料がありませんが、二十八年だったと思いますが、国会でのいろんな議論の中で参議院における議院修正としてこの条項が加えられたと。それから以降、いろいろな問題のときに、こういうこの二項の問題が国会でも当然ながら議論になりながら今日に至っているという現状であります。
 先般来の予算委員会等の審議を踏まえて、総理から私に対して経過も含めて検討をするようにということでございました。そういう意味では、現に今法令違反を含めてどういう状態が起こっていたのか、いるのかということを調査し、現実をつかむということを今、先ほど申し上げたようにやっていると同時に、過去の議論の経過を含めてしっかりと検証して、どういう議論であるのか、あったのかということも、院の意思としての修正でございまして、そういうことも含めながら検討に着手したところでございます。
 これからも学校現場の政治的中立がしっかりと守られなければいけないというのが趣旨だと思いますので、これからも取り組んでまいりたいと思っております。
#337
○弘友和夫君 私は、労働組合、こういう職員団体等、余り規制、規制という方向というのはあるかもしれませんけれども、しかし、教員の中立性だとかいうのはきちっと本来だったらなっていないといけない。しかしながら、教員が政治活動をするのは当たり前だみたいなことを言われる幹部がおられるわけですから、私はこれはちょっとこういう問題が放置されていたら問題だというふうに思っております。
 じゃ、次に移りますけれども、事業仕分でございます。
 先日の、私、補正のときの締めくくり総括でも第一弾としてやらせていただきました。先日、仙谷大臣は、昨日、文化、芸術、スポーツについて、北野武監督のフランスの勲章を受けたことも含めて、いろいろすばらしいうんちくを傾けられておりましたけれども、しかし、じゃ実際、総理も、今日ですかね、昨日か、景気悪くなったら文化予算がどんどん減らされるというのはとんでもないというような答弁をされておりましたよ。実際にそう言っておりながら、どんどんどんどん削ったのはだれなのかということを言いたいんです。
 例えば一つ。民間スポーツ振興費等補助は仕分の対象となりましたよね。だから、当時は、仙谷大臣、枝野大臣、どちらか答えていただきたいんですけれども、どういう理由でどういう仕分になったのか。
#338
○国務大臣(枝野幸男君) 御質問、大変ありがとうございます。事業仕分について大変誤解をされている部分についてお話をする機会をいただけたと思っております。
 事業仕分は、事業の目的が妥当である、あるいはその事業目的に財政資金の投入の必要性があるかという視点も一つではありますが、主に昨年の事業仕分で対象になって議論になりましたのは、事業目的が妥当であっても当該事業が手段として有効であるか、効率的であるかというこの視点というものが中心になりました。
 民間スポーツ振興費等についても事業仕分の対象になりましたが、このスポーツ振興に関しましては、民間スポーツ振興費等補助と、それからいわゆるtoto、スポーツ振興くじ助成事業、そしてスポーツ振興基金助成事業という類似の制度がそれぞれ一種ばらばらのように見える形で行われておりまして、それらの相互の関係を整理をし、なおかつ国費が担うべき部分というものの役割、対象をしっかりと整理をして支出をするべきであるという考え方から、ワーキンググループとして予算要求の縮減という結論になりました。これを踏まえて役割分担を整理をして予算が編成されたものと認識をいたしております。
#339
○弘友和夫君 今、枝野大臣言われました、事業目的が妥当でも手段としてはどうかと。この仕分の、私が見ましたら、今言われたとおりですよ、すべて国のスポーツ予算を一本化し、totoで足らざるを補う形とすると。あれはtotoなんだと、足らざる部分を補う形だとか、それから、toto事業、基金事業との役割分担を見直し、補助金は縮減する。
 これ、このtotoのくじの導入されたときのいきさつ、御存じですか、どういう附帯決議が付いているか。
#340
○国務大臣(枝野幸男君) 法律そのものの所管は文部科学大臣でいらっしゃいますので、そちらがお答えいただくべきかというふうに思っておりますが、私どもの事業仕分の趣旨としては、totoが民間のお金をしっかりと生かしていただいた形でスポーツ振興をしていくと。もちろん、それだけでは我が国のスポーツ振興について不十分であるという、まあこれは共通の前提だというふうに思っておりますが、その上で、totoがしっかりと担うべき部分はこの部分であって、そしてtotoが担えない部分、あるいは、例えばtotoについては経済状況その他によってtotoによる収益は年度によって大きく違うようでございますので、そうした状況に対応して、どういったときにどういった範囲について国が直接国費を使うべきか、そういったことについて事業仕分で整理をして意見を申し上げたということでございます。
#341
○弘友和夫君 そのとき大臣はいらっしゃらなかったかもしれませんけれども、平成十年三月十七日、スポーツ振興投票の実施法の附帯決議、これちゃんと付いているんですよ。というのはなぜか。
 このtotoのくじができたときに、これで収益が上がったら国の予算はもうそれでどんどんどんどん減らされるじゃないかと、そういうことは駄目ですよと。totoはtotoなんだと。国の予算は国の予算として考え方、国がどうスポーツ振興、芸術振興にかかわるのかという、いわゆる年金でいえば基礎的部分ですよね、基礎年金部分、これは最低保障の部分、そしてそれにプラスしてtotoだと、こうなっているわけですよ。だから附帯決議が付いているんですよ。それを一本化してtotoでやりましょうtotoでやりましょう、足りない分を国が付けましょう、そんなばかな話はないですよ。
#342
○国務大臣(枝野幸男君) totoでやって足りなきゃ国が出せばいいというような趣旨の事業仕分の結論になっているというふうにはなっておりません。きちっと役割を整理をするべきであるということでございまして、それぞれがばらばらに助成をいたしますと、例えば同じところに二重三重で助成が同じような趣旨のものが行ったりするとか、あるいは逆に本来ここには助成しなきゃならない、全体の額から考えれば助成できる範囲であるのにもかかわらず、そうした二重の部分があるがために助成が行き届かないというようなこともあり得るということの中で、三つのお金の、特にtotoと国費との役割分担といいますか、そういったところについてちゃんと整理をしていただきたいというのが事業仕分の議論であり結論であるということでございます。
#343
○弘友和夫君 書いているじゃない、すべて国の予算を一本化し、totoで足らざるを補う形とすると。そういう意見が出たんじゃないんですか。川端大臣、どうですか。
#344
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたしますが、その前に先ほどちょっとあいまいなことを申し上げましたので。
 いわゆる教育公務員特例法の改正を昭和二十九年に行うというときに、いわゆる国家公務員並みの罰則を適用されるものとするというのが政府原案として出されまして、それに加えて議院修正が二項で加えられたということだけ、正確を期して再答弁をさせていただきます。
 事業仕分の趣旨は枝野大臣からおっしゃるとおりであります。そして、スポーツ振興投票にかかわる部分は、私もこの部分には随分かかわってまいりましたので、趣旨は先生おっしゃることでありまして、その分でしっかりと両方の役割を担いつつ、附帯決議でも「スポーツ振興のための予算措置について今後もその充実を図る」ということでございまして、仕分の部分はいろいろな効率を求めることや重複を避けることをやりなさいと。今御指摘されたのは、委員の意見として出たことは間違いないというふうに思いますが、最終的な仕分の評価としては、そういう三者の、toto助成事業、スポーツ振興基金事業、国費の役割分担の明確化をして、効率を図って縮減をしなさいという御指摘だったというふうに私たちは受け止めました。
 この御指摘の民間スポーツ振興費等補助は、日本オリンピック委員会、日本体育協会、日本武道館という三財団法人に対しての助成でありまして、私たちは、先ほど申し上げたその委員会の趣旨に基づいて、スポーツのトータルの予算としては、こういう効率化を図る中で総額としてはスポーツ予算は前年より増額をさせていただきました。
 そして、JOCに対する費用に関しては選手強化費以外の間接経費を節約していただく、それから体協に関してはボランティア対象の指導者養成経費以外を経費節減をしていただこう、そして武道館については要求額を減額せず結果としては前年比五百万円増ということの予算を措置させていただいて、御趣旨のように、スポーツ、そしてこの仕分の民間スポーツ振興費補助、総額では一億五千万の減額でありましたが、主要な部分とめり張りを付ける予算で、そして、総額としてはスポーツ費全体の予算は増額するという形でさせていただき、趣旨はしっかりと生かしながら取り組んでいるということを御報告申し上げ、引き続き取り組んでまいりたいと思います。
#345
○弘友和夫君 それはちょっとごまかしなんですね。
 例えば、武道館が仕分の対象になったと。それも仕分人の意見、日本武道館は自立していると。とんでもないですよ。一生懸命いろいろな、最初は大反対があったわけ。武道館でいろいろなコンサートとかなんとかさせるのはとんでもないという、いろんなところからもう街宣車も来てやめろと。だけれども、これをきちっと維持していかないと日本の武道のためにならないとか、今はもうオリンピックからですから。今修繕積立金も一生懸命ためて、そして補っていっているわけだ。それを簡単に自立しているなんて言われない。
 そして今、武道館の予算は五百万円増やしたと。だけれども、減らしたのばっかりで、指導者の養成というところだけ増やしているんです。それはなぜか。平成二十二年、武道が中学で必修化されるでしょう。本来だったら国がしないといけないところを武道館がやっている。その予算をちょっと増やして増えましたと。とんでもないことなんですよ。
 平成二十二年、武道の必修化に対してどう考えられておるか、大臣。
#346
○国務大臣(川端達夫君) 武道館が日本の武道を振興するための中心として、今御指摘のように大変な御苦労をいただく中で運営していただいていることは敬意と感謝を表しているところでございまして、そういう中で、今御指摘になりましたが、更に充実できるためにということで、前年がたしか三千七百万円の予算をいろんな工夫を含めて四千二百万円にさせていただいたところでございます。
 同時に、今お触れいただきましたのは武道振興のことだと思います。
 平成二十四年度から中学校での武道の必修化というのを踏まえまして、現在、武道場の整備、武道指導者の養成確保、武道用具の整備を課題としてとらえて、これはまた、その枠として平成二十二年度予算において、中学校の武道場を新築する際の補助としては、補助率二分の一で三十四億円、地域の武道指導者や武道館を活用した指導者のモデル校を指定して、事業に必要な経費として二億六千万円、武道用具の整備については、購入のための経費を地方交付税により措置するということで、義務教育下の中学校での必修化に向けては、またそれに取り組むこととして予算の手当てをしているところでありまして、両々相まって武道の振興のために資するようにこれからも取り組んでまいりたいと思います。
#347
○弘友和夫君 今、全国武道、それぞれの道がありますけれども、これは新公共、よく言われますよね。本当に先生方は地域で、今の教育がいろいろある中で本当のその部分を支えているのが私はその各武道の先生方だと思います。ボランティアですよ、これ、ほとんどが。だから、そういう、そこをまたきちっとしている武道館というのを私は当然仕分に掛けるなんてとんでもないというふうに思っておるわけでございます。
 次に、文化、芸術ですね。芸術創造・地域文化振興事業、これも仕分の対象になっていますけれども、どういう理由で、どうなったか。
#348
○国務大臣(枝野幸男君) 繰り返し申し上げますが、先ほど川端大臣からも御紹介をいただきましたが、公表されておりますワーキンググループ評価コメントの中のワーキンググループの評価結果というのはそこで議論をした結果の結論でございますが、それより上のところに書いてありますのは各評価者一人一人のコメントでございまして、こうした御意見を持っていらっしゃる方もいたのも間違いなかったわけでありまして、それを何か与党あるいは政府としての結論にしているのであれば、それがけしからぬというお話はありますが、まさにいろんな方々からいろんな角度で予算の使い方について見ていただいて、意見を言っていただいて、そうしたことも参考にしながら予算を作り上げていく、あるいは事業をしっかりとチェックをしていくということはむしろ当然のことでありまして、その評価者の中の一人が何かこう言ったからこういったことを取り上げるのはおかしいということでは、予算、無駄の削減なんてとてもできるはずがありません。多様な意見をしっかりと受け止めた上で、最終的な結論は、最終的には予算ですから、閣議で我々閣僚が責任を持ち、そして国会でお決めをいただきますが、議論のプロセスの中で一人だれかこう言ったからけしからぬという話は全く言論封鎖としか言いようがないと、大変問題だというふうに私は思っております。
 その上で、文化・芸術予算につきましても、基本的にはスポーツ振興の話と同じでございまして、目的において問題があるということよりも、むしろそのお金の使い方の部分のところで、文化の振興という数値では測れない事業の必要性は否定しない、ただ、文化、芸術にどのように税を投資するか明確な説明がなされておらず、効果、説明効果が不十分であるというようなことから、あるいは、地方に任せる事業と国が行う事業、そして独法を経由する事業、それぞれの効果といいますか効率といいますか、そういったところをしっかりと整理をすれば、同じ効果を上げるのであれば予算が縮減できる、あるいは同じ予算を使うならもっと効果が出せるということで、ワーキンググループとしては予算要求の縮減という結論になっております。
#349
○弘友和夫君 今、一人の意見を取り上げて言論封鎖と言いましたけれども、じゃこのほかに、たくさんの意見がありますよ、このほかにあったんですか。全部読んでもいいですよ、時間がないから読みませんけれども。(発言する者あり)
 この今言われた、文化の振興という数値では測れない事業の必要性は否定しないが、効果説明が不足でばらまきの批判を抑えられない。芸術、文化に国がどう税を投資するか明確な説明がなされない。芸術、文化に国がどう投資するか、明確な説明というのは国がやるんですよ、これは、どう投資するんだということは。何でその団体とかいろいろなところにそういうことを説明させないといけないんですか。
 寄附を集める仕組みづくりの努力が不足している。国が補助するというのは知恵不足。そもそも文化振興は国の責務なのか、民間中心で行うか、国の形の議論が必要云々云々とこうある。
 全部ここに書いているのはそういう意見ばっかりですよ。このほかに、じゃもっと建設的な意見があるんなら出してくださいよ、このほかに。ほとんど議論されたコメントがここに書いてあるんでしょう、もう。それは、結論は皆さんが出したかもしれない。だけど、ほとんどがこういう意見の中で縮減をされているということじゃないですか。
 そもそも文化振興が国の責務なのかという、大体そんなばかなことはない。そんな基本的なことを言う人を選んでいるんですか、じゃ。
#350
○国務大臣(枝野幸男君) 例えば、スポーツ予算の先ほどのところでは、翌年度、倍額投資もあり得るとか、例えばそういうコメントをコメントとして書いて載っている方もいらっしゃいます。そして、これは最終的な部分のところでそれぞれ書いていただいたものを機械的、自動的に載っけたものでございますが、まさに様々な意見、様々な議論を踏まえた中で、そして先ほど申し上げたようなワーキンググループとしての結論をお出しをいたしました。
 しかし、これは事業仕分の段階からもいろんな声がございまして、説明を申し上げておりますが、ここで決めたことは最終結論ではないと。まさにワーキンググループというある視点からの税金の使い方、事業の在り方についての一つの見解をお示しをした上で、それも踏まえながら予算が編成をされると。当然のことながら、政治の責任、つまり内閣の責任において、このワーキンググループの結論と違うこともあり得るということも当然でありますし、また、そこで出された意見が真っ当だということであれば、それを踏まえた形で予算編成がなされるということでございます。そのプロセスの中の意見を取り上げて、そういった意見が出ているからけしからぬという話はやはり私はおかしいのではないか。
 最終的に文化の予算がどういう形になったかは川端文部大臣の方から御説明いただくべきだというふうに思いますが、あくまでも現場に実際に流れている予算の部分というのではなくて、そうしたプロセスにおいて、例えばここには独立行政法人や公益法人などもかかわっております。そうしたところの一部には、いわゆる天下りの問題も抱えています。そうした問題のところは、たとえ芸術、文化目的であろうとスポーツ目的であろうと、どういった目的であろうと、そういったところに使われている部分についてはしっかりとメスを入れていく、これは当然のことだというふうに思っておりまして、そのことと当該事業の目的としているところを軽く見ているのか重く見ているのかという議論とは全く別次元の話だというふうに思っております。
#351
○弘友和夫君 軽く見ているから、国の責任かどうなのか、責務なのかどうなのかとかということを言う人もいるわけですよ。さっきのスポーツも、totoが今百億円、売れ出したから、百億円付けられるから今付けているのであって、これ悪くなったらどうしますか。
 余り時間がありません。
 じゃ次に、美術品の国家補償について、美術品。
 これは、我が党の浮島とも子議員がずっとかかわってやってまいりました。それから荒井先生も、おられませんけれども、これは質問されております。ずっと推進をしてきた。浮島さんが文科政務官のときに大分進んだんですよ。それで、もう提出寸前までなっていたんだけど、これはストップされているんですけれども、これこそ私は、G8で国家補償制度がないというのは日本とロシアだけなんですけれども、これこそ文化に対する考え方の大きな柱だと思いますけれども、どうですか。
#352
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 かねがね浮島先生が中心になって熱心に取り組んでいただいていることは私たちも承知しておりますし、それをしっかり引き継いでまいりたいと思います。
 美術館における美術品の展覧会活動というのは、日本国内だけではなく世界中のものがある場所で見られるという意味では、国民の文化、芸術を鑑賞する機会の提供や充実を図るという意味で極めて大事なものだと思っております。
 そういう中で、最近の傾向を見ますと、九・一一の国際テロも含めて、こういう美術工芸品の保険料の料率が、二〇〇〇年で〇・一%後半だったのが二〇〇八年で〇・二五%程度と二倍以上になりました。そして、新興国での美術品への関心の高まり等に伴って、そのもの自体の値段も上がりました。例えということで、ピカソの「夢」という一九三二年の絵は、一九九七年に五十七億円、当時の保険料率でいうと五百七十万円の保険だったんですが、二〇〇六年で百六十五億円、現在ですと約四千万の保険料が掛かると。そうすると、美術展でいいものを集めようと思っても多額の保険料が発生するということで、いろんな団体が美術展をするのにいろんな支障を来していると。これではせっかくの機会が国民に対しても良くないということで、保険を、美術品の国家補償制度の検討を進めております。
 停滞しているというわけではなくて、このように非常に高騰してしまった中で、どこまでを国が安心を担保しながら補償できる国としてのスキームをどうするかの具体的な政策に関して詳細な検討を今行っておりまして、今後これらの検討結果を踏まえて関係者とも十分調整しながら、より効果的な制度の構築等に向けてこれからも取り組んでまいりたいと思っております。
#353
○弘友和夫君 文科省は積極的に進めておられまして、今国会に提出しようという段階まで私は来ていたというふうに聞いています。それを、何か財務省の方でストップを掛けられたという。菅大臣、いかがですか、まさかそういうことはないと思いますけれども、いかがでしょうか。
#354
○国務大臣(菅直人君) 率直なところ、過去の経緯は必ずしも知りませんが、今文科大臣の方からお話がありましたように、文化庁において美術品等の鑑賞機会の充実のための方策として、御指摘の国家補償制度を含め幅広い観点から調査検討を進めておられるものと承知しております。
 文化、芸術の鑑賞機会を確保することは、これは一般の国民にとってもあるいは子供たちにとっても大変重要なことでありまして、財務省としても、その方策について文化庁における検討状況を聞きつつ幅広く勉強していきたいと思っております。
 もう十分御承知でしょうけれども、今文科大臣が言われたような値段の高騰ということもありますし、何かある割合を補償するのがいいのか、あるところを超えたらすべてを万一のときは見るのがいいのか、いろいろ考え方もあるようでありますので、そういうことも含めて文化庁の検討を見守っていきたいと思っております。
#355
○弘友和夫君 文化国家、文化立国と言われているわけですから、もう是非これは進めていただきたいと要望しておきます。
 次に、時間が余りないんですけれども、畳、これも日本の文化、非常に伝統文化でありまして、日本の気候風土には大変適していると。ところが、このごろ平成十年度に比べてこの畳が五〇%以上減少している。海外からのいろいろなあれあるでしょうけれども、文科省、これは日本の文化、和室を造りなさいとかいろいろ指導もされているようですけれども、これを是非推進していくべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
#356
○国務大臣(川端達夫君) 伝統的な空間の象徴であります和室等は、国際文化の理解や交流を深める上で極めて重要な場所を提供しておるし、その構成として畳が支えております。そのために、学校の施設の計画、設計上の留意事項を示しました学校施設整備指針において、和室の有効性について、例えば中学校施設整備指針においては、国際文化の理解、交流のため、和室など日本の伝統的な空間を計画することは有効であるというふうに記載をさせていただいております。
 そういう意味で、学校の設置者が、例えば公立学校施設の整備に際し和室を設けたり畳を利用したりする場合も、これは建物の国庫補助の際に畳もその対象としておりまして、学校施設の今申し上げた指針は法的強制力を持つものではありませんし、施設の計画は設置者の判断ではありますけれども、文部科学省としては、畳を利用した和室等が国際文化の理解、交流に有効であるということをはっきり言っているわけですので、その整備について必要に応じて引き続き支援をしてまいりたいと思っております。
#357
○弘友和夫君 それを生産するイグサの農家が、熊本が多いんですけれども、これ一時の、一九八九年、二十年ちょっと前の六分の一になっているんですよ。これは地元にとっても大変なんですけれども、そしてまた畳が、畳表の部分というのは農水省、これ完成品になったら経産省になるわけですね、表は農水省で。不思議でたまらないんですけれども。
 だから、農水大臣、そのイグサ農家を含めてと、経産大臣、これ、どう普及していくのか、よろしくお願いします。
#358
○国務大臣(赤松広隆君) お答え申し上げたいと思います。
 御指摘のように、特に中国製等との価格の大きな差がございます。そういう意味で、価格差はあっても差別化を図っていく中で、付加価値の高いイグサ、畳表ということでその振興を図ってまいりたいというふうに思っております。個別にそれぞれこうした事業者に対する支援制度もございますので、そういうのを使いながらやってまいりたいというふうに思っております。
#359
○国務大臣(直嶋正行君) 先ほどお話しのように、この十年くらいの間で畳の生産量激減していまして、平成十年が千六百六万畳、一畳二畳の畳、平成十九年が八百八万畳ですから、おっしゃったように半減しているということであります。
 私ども、畳は日本の伝統文化や生活の中で重要な役割を果たしているというふうに思っておりまして、今畳製造業界で様々な試みをされております。例えば品質の規格を作るとかあるいは展示会をするとかされているんですが、今そういうものに対して経産省としても御支援をさせていただいているというところでございます。
#360
○弘友和夫君 今の品質のそういう確保の分も含めて、是非畳文化というか推進をしていただきたい。また、地元にとっても中小企業の方がほとんどですから、そういう振興のためにも畳の振興というのを考えていただきたい、推進をしていただきたいと思います。
 あと二分になりまして、あと戸別所得補償制度とかいろいろお聞きしたい部分が相当あって、ちょっとこれだけじゃ、二分じゃ収まりませんので、その中で、せっかく環境大臣も来ていただいていますので、藻場のCO2固定効果ですね。藻場というのは、干潟とともに魚介類など様々な生物の隠れ家となる、海の揺りかごであると。これが三十年間で四割減少したと、こう言われているわけですよ。これは、CO2固定効果というのは、今はっきりこれは科学的に証明されているかどうかも含めて、是非これ進めていただきたいと思いますけれども、環境大臣とそれから農水も関係ございますけれども、お尋ねします。
#361
○国務大臣(小沢鋭仁君) お答えしたいと思います。
 委員が御指摘の藻場でございますけれども、国連環境計画等が昨年十月に海洋生態系のCO2、カーボンの重要性を指摘した報告書、ブルーカーボン、これを発出したことは私も承知をしているところであります。弘友委員御指摘のように、毎年七%ずつ失われておりまして、五十年前と比べて失われるスピードは七倍になっていると、こういう危機的な状況でもあります。そしてまた、CO2を吸収する能力といいますかその効果は、世界で生物が吸収するCO2のうち半分以上は海洋に生息する生物、プランクトン、藻、塩水性の湿原の植物と、こういうことでございますので、大変なある意味ではCO2の削減効果があるものということは十分分かるわけであります。
 問題は、それを測定をするというところがなかなか難しいわけでありまして、何といっても海洋にあるわけですから、木のように測って測定していくということがなかなかできないので、それが課題だということでございます。後ほど農水大臣の方が御答弁されると思いますが、水産庁の方でそういった企画、実験をしていただいていると承知をおりまして、それを注視してまいりたいと思っておりますし、さらに、なお、私は、藻からのバイオ燃料の可能性も極めて高いと、こう思っておりまして、今後注視しながら更にそういう研究のバックアップをしていきたいと、こう思っております。
#362
○国務大臣(赤松広隆君) お答え申し上げたいと思います。
 平成十九年から二十三年までの五年間でおおむね五千ヘクタールの藻場、干潟の造成を目的として、今、第二次漁港漁場整備長期計画というのを進めておるところでございます。
 今環境大臣からも申し上げましたように、全国各地で非常に藻場の生育ができない、あるいは枯れてしまう、あるいは一般的には磯焼けというような形で言われておりますけれども、ただ、いろんなことを今試みてやっていまして、実は新日鉄がこういう磯焼けに対する企業としての役割を果たそうということで、今、製鉄所で出たいわゆる燃えかす、スラッジをそこへ入れて、鉄分が藻場に足りないために磯焼けになっているという分析の下で、そういうスラッジを埋めてみたら、藻やワカメ、昆布がばばばばっと生えてきたということで、これも一つの方式だということで、もうけるとかもうけないとかそういうレベルの話じゃなくて、企業としての役割をそういうところでも果たしていこうということでそんな取組も今していただいておりまして、そういうことも参考にしながら、環境省を始め関係省庁とも連絡を取りながら、こうした藻場、干潟等の再生に向けて取組を強めていきたいと、このように思います。
#363
○弘友和夫君 いろいろ質問ありますが、最後に、農水大臣、今問題になっている大西洋・地中海産クロマグロ問題ですね。国民の皆さん、これでマグロが食べられなくなるんじゃないかという心配を大変いたしておりまして、大臣は残念ながら海外に行かれなかった、国会が認めなかったということで。しっかりとこの問題について是非決意のほどをお伺いして、終わりたいと思います。
#364
○国務大臣(赤松広隆君) ありがとうございます。
 大変重要な会議で、私どもは、資源管理というのは重要だと、日本はその役割を十分担わなければいけないということで、何でも捕っちゃおうという発想じゃなくて、むしろICCATの中で日本が提案をして四割の削減、資源管理をして、まだそれでもクロマグロが少なければ一年間捕らないことにしようじゃないかという提案も実は昨年して、それが通ったものですからそれでいいと思っていたら、急にモナコ提案が出て、今度はワシントン条約で、シーラカンスだとかいわゆるジュゴンだとかパンダと一緒の扱いにして、これはもう一切商業取引禁止にしちゃえと、附属書Tに載せてしまおうと、全く乱暴な話だと思いますが。私どもは、もちろん今ストックもありますし、ほかの地域からも捕っていますから、直ちにマグロがなくなるということはありませんが、万が一通ってもですね。
 ただ、問題は、アリの一穴で、これがもし通ると、クロマグロの次は今度は別のマグロ、ミナミマグロへいこう、メバチだあれだといってどんどんと広がってきますし、また海域も、インド洋だ、太平洋だ、あそこもやろうここもやろうなんということになるので絶対にこれは阻止したいということで、私の代わりに水産庁長官も派遣をいたしまして、全力投球でやるために頑張るということにいたしますので、また皆さんの御支援をよろしくお願いしたいと思います。
#365
○弘友和夫君 終わります。
#366
○委員長(簗瀬進君) 以上で弘友和夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#367
○委員長(簗瀬進君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門君。
#368
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 職業訓練行政について質問をいたします。
 先ほども職業訓練行政大事だという議論がございましたけれども、お手元に資料を配付しておりますが、まず、日本の職業訓練予算というのは、そもそも国際比較いたしますと世界でも大変貧弱でございます。これが民主党政権になって今度の予算でどうなったのか、まず教えていただけますか。
#369
○国務大臣(長妻昭君) まず、この公共職業訓練については、平成二十一年度、千三百二十五億円から一千百五十八億円ということで百六十七億円の減額となっておりますけれども、これについては、独法の雇用・能力開発機構の無駄を削減せよということを申し上げて人件費等業務費の削減をしたところでありまして、これは訓練定員には影響が基本的にはありませんで、二十一年度と同規模を維持していると。と同時に、基金訓練ということで、これについては平成二十一年度から二十二年度の予算額で約三千億円というのが新たに確保されているということであります。
#370
○大門実紀史君 いろいろ機構の問題は後で触れますが、全体としてこれだけ世界に比べて貧弱なわけですから、無駄なところは削って、しかし重要なところに増やすということをやられるべきじゃないかという点だけ指摘しておきます。
 資料をお配りいたしましたが、今日中心的に取り上げたいのは、この間、ちょっと全国でも地方自治体、知事さん、市長さんからかなり要望が出てきている問題でございます。
 地域職業訓練センター、資料二枚目にございますが、全国八十二か所ございます。資料三枚目にコンピュータ・カレッジ、これも全国の十一か所の施設を挙げておきました。
 まず、これらはどういう施設でどういう役割を果たしてきたのか、御説明をお願いします。
#371
○国務大臣(長妻昭君) まず、今御指摘いただきました地域職業訓練センター、コンピュータ・カレッジでございますけれども、ここにつきましては、雇用・能力開発機構から、特別会計雇用二事業の予算からお金が支出されているということで、この地域職業訓練センター、文字どおり地域の職業訓練を担うと。中小企業に雇用される労働者に職業訓練を行う事業主等に施設を提供して、二十年度は延べ百七十二万一千五百二人の方が利用されるということであります。
 コンピュータ・カレッジについては、これは文字どおり情報処理の技能者の養成施設ということで、これは今全国に十一施設ございますけれども、そういう役割を果たして、地域における情報処理技能者の育成、確保に寄与してきたというふうに考えております。
#372
○大門実紀史君 大変職業訓練の中で重要な施設なわけですけれども、これがこれからどうなろうとしているのか、説明をお願いします。
#373
○国務大臣(長妻昭君) 私も、職業訓練の重要性というのは、非常にこれは今までめり張りを付けてこの充実を図るべきという立場に立っておりますけれども、何でもかんでも国がやるということでいいのかという問題意識もあります。地方自治体独自にやっているものもございますので、この地域職業訓練センターとコンピュータ・カレッジについては地方にお任せをできるものはお任せをするというようなことで、これを国の管理下というか、国の関与を外して地方にお願いができればということで考えているところであります。
#374
○大門実紀史君 これはそういうふうな軟らかい話じゃなくて、二〇一〇年度末、あと一年後ですね、二〇一一年三月末で廃止をいたしますと、まず廃止というのを先に決めて、後は地方にお願いしたいというだけで、廃止を先に決めているわけですね、重要な施設とおっしゃりながらですね。
 もうちょっときちっと話してほしいんですけれども、なぜこれは廃止しなければいけないんですか。国と地方で何か長い話合いがあってもう移行するということが決まっているとかなんかなら分かりますけど、なぜ一方的に廃止だと、その辺の事情が全然分からないんですけれども、教えてもらえますか。
#375
○国務大臣(長妻昭君) 今もおっしゃっていただきましたけれども、一年間掛けて地方自治体が中の運営費はお支払いいただいている部分もありますので、そういうところの御理解もいただいて、建物をどうやって売買をする場合は条件をつくるかというのは今検討しておりますけれども、これについては地方に移行しやすい条件をできる限り考えるという姿勢で取り組んでおりまして、そういう意味では、地方自治体が持っている独自の職業訓練も含めた一体的な形で訓練を担っていただく。
 そして、国としては、私が考えておりますのは、全国の職業訓練の場で職業訓練の指導をしている方のスキルをアップする、非常に先端の、進んだそういう方々の講習をするような、そういう機能に総合大学を始め特化をしていきたいということで、決して職業訓練を軽んじているわけではなくて、私は、職業訓練というのは、もう一度きちっと位置付けを見直して、本当に最先端の、そして世界最高峰の技術が教えられるような、そういう仕組みをつくっていきたいと考えております。
#376
○大門実紀史君 これ、今まで予算は幾ら国が出しているんですか。実績を教えてください。
#377
○国務大臣(長妻昭君) 今、地域職業訓練センター、トータルでは約五・九億円、コンピュータ・カレッジは約八・八億円ということで、雇用・能力開発機構を通じてお金は特別会計の雇用二事業の会計から出させていただいております。
#378
○大門実紀史君 国の予算にすればわずかな金額でございますけど、これを打ち切られる地方にとっては、個々の訓練校にとっては何千万の負担で、これは大変な事態になっているわけです。
 この決定には、北海道、東北、九州始め全国の地方自治体から存続の要望と、もう怒りの声が上がっております。北海道でいえば、道知事、北見、釧路、苫小牧、滝川の四市長さんと四訓練協会が連名で、これは民主党さんだと思いますが、存続の要望を出されておりますし、青森県も、県知事、青森、八戸、五所川原の三市長も存続の要望を出されております。京都も六市町村から存続の要望が出ておりますし、厚労省に出ているものとして、資料四枚目に福岡県の要望を出しておきました。それと、岩手県でも、県知事と盛岡、北上、一関、二戸、奥州市の五市長が、これも民主党に存続の要望が出されております。
 物すごい怒りがわいているような事例でございますけれども、地方は全然納得されておりません。なぜ納得していないのか、説明してもらえますか。
#379
○国務大臣(長妻昭君) これについては、先ほども申し上げましたけれども、一年間を掛けて地方とお話合いをして、地方で受けていただけるものは地方一体的な職業訓練として受けていただくということで、今、譲渡する場合の条件というものについて速やかに提示をしようと考えておりますが、まだその条件を国は提示しておりません。例えば建物を幾らで譲渡するのかとか、そういうようなことで、余り高い金額であるとそれは受けられないというようなお話もございますので、私としては、速やかに譲渡条件を提示をして、そして一年間掛けて議論をしていくと。
 ただ、例えばコンピュータ・カレッジでございますが、平成二十一年度、定員が百人のところで十九人しか来ないというものもございまして、その有効性あるいは機能というのも、漫然と続けるんではなくて、やはりきちっと見直すべき施設もあるというのも実態だと思います。
#380
○大門実紀史君 長妻大臣は、今申し上げたたくさんの自治体から声が上がっていますけど、今の話だと全然、もうこれからの話でみんな何かいろいろ言っているようなことですが、そうではなくて、そもそもこの廃止に相当の意見が出ているということなんですが、直接お聞きになったんですか、そういう要望を、要望というか、おかしいという声を。
#381
○国務大臣(長妻昭君) これについては、北海道の関係者の方からも直接お話もお伺いをしております。
 いずれにいたしましても、まだ条件がはっきりしなければ何とも検討しようがないというようなこともいただいておりますので、まずは、私としては、譲渡をする場合の条件、まあ建物、土地は、地方自治体の土地にお借りして建っている建物の所有権は国にあるわけでございますので、その譲渡の条件を速やかに提示をして、本当に御負担がない条件を提示できればということで今考えているところであります。
#382
○大門実紀史君 じゃ、ちょっと、もう資料に基づいて、お分かりになってないようですから、資料五番目に付けておきましたけれども、平成二十一年三月五日、これはどういう通達ですか。
#383
○国務大臣(長妻昭君) これは、政権交代前でございますけれども、厚生労働省から事業の改善目標ということで、地域職業訓練センターとコンピュータ・カレッジと、こういう一定の事業の改善に取り組んでくださいというような文書であるというふうに承知しています。
#384
○大門実紀史君 ですから、このときにはそういう効率化図れと言われて、利用者を増やすために、利用目標を達成するためにみんな頑張って取り組んだんですよ。そうした目標を達成したところは残しますよという話だったからですね。ところが、政権が替わった途端に、民主党政権になった途端というか、長妻大臣になった途端にこれやめますと、一生懸命頑張ったところも含めてやめますとなったんですよ。これ、約束違反という話になっているんですよ。
 政権が替わろうが、国、政府があれだけ頑張らしておいて、頑張ったところも含めてもうおたくは廃止だと。約束が違うじゃないかという話になっているんですよ。何でそういうことは御承知ないんですか。
#385
○国務大臣(長妻昭君) そういう声をいただいていることは承知をしておりますけれども、私としては、やはり国がすべて職業訓練を抱えるという形ではなくて、めり張りを付けて、その重要性にかんがみて、そういう非常に高度な職業訓練をする先生を養成する機能ということに重点を置いていくという一環の中でこういう考え方を提示をさせていただいています。
 そして、繰り返しになりますけれども、すぐそれを消滅させるということではございませんで、これは地方自治体が今も中の運営の経費はお支払いをいただいているところでありますので、後はその建物についてどれだけの条件でそれを地方にお渡しするかということが一つ今まだ提示をしてないわけでありますので、これを速やかに提示をして、地方が御理解いただけるような、そういう形でこの譲渡を進めていきたいというふうに考えております。
#386
○大門実紀史君 私が申し上げているのは、譲渡の話の前の話で、こういうやり方をしていいのかと、国が。一生懸命頑張らしておいて、頑張った結果で、うちはもう残してくれるんだと思ったところが、急に廃止ですと。これ、民主党のマニフェストのどこに書いてあるんですか、地域センター廃止とかカレッジ廃止って。だれが判断したんですか、あれ。書いてないでしょう、こんなこと。長妻さん一人が判断したんですか、こんなことを。
#387
○国務大臣(長妻昭君) 今、マニフェストとのお尋ねでありますけれども、やはり具体的にこれを廃止する廃止しないということは書いてございませんけれども、やはりその事業の国の役割、地方の役割分担を見直していく、あるいは国がやるべき事業に特化をして進めていく、こういうような考え方というのは提示をさせていただいていると思います。
 そういう中で、繰り返しになりますけれども、職業訓練が、私は軽んじてこういうことを申し上げているわけではありませんで、地方の役割と国の役割と、本当に効果的な、多くの方がこの職業訓練を受ければ就職できる、そして定員ももうお断りするぐらいの定員の方が来られるような、そういう魅力的な形にしていくというようなことで交渉をさせていただいて、国としてほかにもたくさんの公共訓練というのはやっているわけでございまして、基金訓練というのも民間委託で始めさせていただいて、十五万人の定員というのを新たに設置をしておりますので、そういう職業訓練全体の見直しの中でこういう形をお願いを申し上げているというところであります。
#388
○大門実紀史君 これは、ちょっと申し上げておきますけれども、共産党とか自民党とか関係なく、超党派でも問題になっているんです。実は民主党の議員さんの中にも、地元から声を受けて、これはおかしいんじゃないかという声が出ているんですよ。(発言する者あり)ええ、おかしいんですよ。
 要するに、よう言われるけれども、国はもう建物に対しては譲渡した後は責任持たない、今後も建てないと。コンピュータ・カレッジについて言えば、今までコンピューターのリース料出していたのを出さないと。だから、撤退なんですよ。
 だから、なぜ撤退するのかということをさっきから聞いているんだけれども、今後は相談しますとかばっかりおっしゃっているんだけれども、長妻さん、一人で何でそんな頑張っているんですか。だれもこんなこと望んでないでしょう。勝手に国の訓練行政をそんな生半可な知識でしゃべらないでほしいんですよ。
 私、この問題ずっと労働組合からやってきたんだけれども、国がなぜ建物にそうしたら今まで長い間助成したり建ててきたか、その意味を言ってください。
#389
○国務大臣(長妻昭君) 国がこれまでなぜ関与していたかということでありますけれども、それは、全体の職業訓練の底上げというか、その下支えというか、そういう役割を果たすということでなされてきたと思います。
 ただ、今基金訓練ということを申し上げましたけれども、失業保険が切れた方あるいは入っておられない方に、これは、公設というよりは民間に委託して民間の専門学校の教室を使って民間の方々に教育をしていただくというのが、十五万人、定員をこれ新たに増やす。そして、平成二十三年度には、これもまた予算をお願いしなければなりませんけれども、かなり大きな予算を使って求職者支援ということを恒久的にやる。職業訓練を受けて生活費も支給するような、そういう制度をつくる中で講座の数も整備していくという、全体の職業訓練の増加の中で、地方にお願いできる部分は地方にお願いをしていこうということで、今条件を提示をして、この一年間掛けて地方と交渉をさせていただくと、こういうような全体の見直しの中でのお話だということであります。
#390
○大門実紀史君 大臣、全然実情御存じないんですけれども、資料八枚目と九枚目に、平野さんの地元でございますけれども、岩手の、私、この前行ってきたんですよ。具体的に見てきたんです。
 それで、おっしゃるような、ここに訓練センターあるんだけれども、こういうところが、もしも自治体がやらないということになってなくなったら、大臣言われるように民間でやってくれるところなんかないですよ。どういう地域だと思っているんですか。民間の専門学校なんかないですよ。
 九枚目にあるのは、まさにおっしゃった基金訓練でございます。フレッシャーズビジネススクールって、これは若い人たちが集まって非常に盛況でございます。この下に書いてありますけれども、タンコウと読むんですが、胆江地域職業訓練センターがなくなったら、この周りで民間にやってもらうといったって、ないですよ。どうするんですか、こういう場合、やらなかったら、自治体が。
#391
○国務大臣(長妻昭君) ですから、先ほども大幅定員割れの施設もあるということを申し上げましたけれども、本当に必要性が高く、あるいはこういう基金訓練の会場となっているようなものについて、我々としても譲渡の条件というのを提示をさせていただくということになっておりますので、それが地方自治体が御理解いただけるような、そして必要な施設が存続できるような、そういうような条件を提示をして地方自治体と交渉をしていくということでありまして、国としては、基金訓練そして総合大学校で本当に最先端の職業訓練員を養成する、そういうような形に力を入れていくということで、全体のそういうレベルアップというのは講師のスキルアップという観点から今後とも行っていきたいというふうに考えています。
#392
○大門実紀史君 ですから、大臣が今後高度な何かやりたいと言うなら、それはやってくださいよ。私が言っているのは、地域で重要な、今、人が集まってやっている、これをどうするのかと再三お聞きしているわけです。
 ある職業訓練法人の事務局長がおっしゃったのは、国がこうやって撤退するんだったら、ああそうなのか、訓練行政というのはそれほど重要じゃないんだと、地域の。じゃ、これはもう自治体だってそういうことならば程々にということになってしまう、それが一番不安なんだということもおっしゃっておりました。
 ちょっとこれお聞きしますけど、譲渡の条件、譲渡の条件とおっしゃいますけど、買えないところはどうするんですか。譲渡する先がなくても廃止しちゃうということを決めちゃっているでしょう。譲渡はしない、廃止して更地にすると言っているんですよ、買うところがなかったら。なくなっちゃうと言っているんですよ。なくなっちゃうんですか、譲渡先が見付からなかったら。
#393
○国務大臣(長妻昭君) この一年間掛けてこれを地方自治体と議論するということでありますけれども、その中で、本当になかなか定員割れも回復しない、あるいは基金の講座も更に充実をいたしますので、そういうものもあるということで、ニーズがそれほどなくなり、そして地方自治体も譲渡条件等を見てその必要性が低いと判断された場合、どなたも引受先がないということになりますと、それは一年後に本当に廃止になるということもあり得るわけであります。
#394
○大門実紀史君 そうすると、国はもう最終責任取らないということですか、今おっしゃったのは。この地域の自治体がやらなかったら国もやらないと。そうすると、訓練受けたい住民はどうするんですか、国民はどうするんですか。責任、最終的に持たないとおっしゃったんですか、今。
#395
○国務大臣(長妻昭君) 例えば、雇用・能力開発機構が助成をしているコンピュータ・カレッジで定員が百人にもかかわらず十九人しか集まらないというようなところがあって、そして地方自治体もニーズがそれほど、十九人といえども生徒さんはおられるんだけれども、優先順位としては低いと判断し、こちらも譲渡がしやすい条件を提示をしてもなかなかニーズの優先順位として判断をされる場合については、そこは基金訓練等々も含めた全体の見直しの中で廃止されるということもあり得るということを申し上げております。
#396
○大門実紀史君 いや、だから、最終責任持たないとおっしゃっているんですか、国は。今まで持ってきたんですよ、国は。何言っているんですか、それは。
 みんなクリアしていると思って言っているんですよ。元々廃止のこと、言ってないですから。
#397
○国務大臣(長妻昭君) ここに入校者定員割れ、あるいは当然クリアされておられるところ、いろいろ様々ありますけれども、私が申し上げておりますのは、国の役割あるいは地方自治体の役割といったときに、その雇用・能力開発機構という、これも天下り団体という非難を受けているところでございまして、そこがお金を支払って、しかも本当にニーズがあるのか、あるいはどうなのかというような施設について、それの全体の見直しの中で地方自治体とお話をした上で、地方自治体が御判断を一年後にされるということがあればそういうこともあり得るということで。
 ただ、これはもう一か月、二か月で直ちにやるということではなくて、一年間掛けて地方の実情もきちっとお伺いをして、それはそれで譲渡の条件も提示をさせていただいて丁寧にやっていくということは、私もそれをチェックをしながら進めていきたいと思います。
#398
○大門実紀史君 既にもう、うちの自治体では難しいと、この負担考えると施設を買い取るというのは、そういう声を出されるところもあるわけだから、一年後にそういうところが出たらどうするのかということをお聞きしているわけです。地域の人たち困っちゃうでしょう、再就職訓練とかやっているんだから、ここで。どこまで行くんだ、二時間、三時間掛けてどこかほかのところへ行けって言うんですか、そういう方々は。だから、最終責任を持つべきだということを申し上げているんですよ。
 直嶋経済産業大臣にお聞きしますけれども、私は、北上とか幾つか見たら、地域の人づくり、地域の中小企業の向上訓練、非常に重要な役割を果たしているんですね、こういうところは。こういうところをやっぱり、職業訓練というのは中小企業を育てる、人材育成でもあるわけです、簡単に廃止なんということを決めちゃいけないと思うんですけれども、中小企業育成の立場からいかがお考えですか。
#399
○国務大臣(直嶋正行君) 今、大門委員が御指摘のように、中小企業の人材確保ないしは育成というのは非常に重要なテーマだと思っています。
 こういう雇用情勢が非常に厳しい時期でも中小企業はなかなか人が集まらなくて困っておられるわけです。したがって、私どもとしてはその入口の、要するに就職のあっせんとか、あるいはインターンシップを導入して何とか就職をしていただくとか、そういう入口のところから、そして実践的な研修、これは今の議論とは別途経済産業省としても必要な研修を実施をさせていただいているという状況で、やはり今後とも中小企業の人材確保は積極的に取り組んでいきたいというふうに思っています。
 今の議論は、恐らく職業訓練とか人材育成の在り方について、これまでの効果等を含めて、あるいは国と地方の役割分担とか、そういったことも含めて厚生労働省で議論されているんじゃないかと、私はそういうふうに理解しています。
#400
○大門実紀史君 あと原口大臣にお聞きしますけれども、いろいろ調査すると、小さな市が多いんですね。そうすると、コンピュータ・カレッジ撤退すると、四千万、五千万のリース料負担とかで、これは耐えられないという話もされているんです。ちょっと、地方の管轄の大臣としていかがですか。
#401
○国務大臣(原口一博君) 大門議員にお答えいたします。
 先ほど長妻大臣が御答弁しましたけれども、地方は非常に厳しい財政状況でございますので、譲渡価格など、地方への譲渡に係る条件整備を詰めていくに当たっては、地方の声や今申し上げたような厳しい財政状況、そしてその訓練の必要性、こういったものに配慮して対応していただきたいと、こう考えているところでございます。
#402
○大門実紀史君 じゃ、終わりますけれども、まだ始まったばかりですから、長妻さんのところにも十分な声も届いていないし、理解もされていないと思いますので、引き続き取り上げていきたいと思いますけれども、これは大変な強い要望ですので再検討してほしいと、これを申し上げて、質問を終わります。
#403
○委員長(簗瀬進君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#404
○委員長(簗瀬進君) 次に、渕上貞雄君の質疑を行います。渕上貞雄君。
#405
○渕上貞雄君 社会民主党の渕上でございます。
 税収減の原因についてお伺いをいたします。
 今回の予算の編成に当たって、小泉構造改革の負の遺産の分をたっぷり受け継ぎながら、雇用や医療や福祉、地方の再生を図り、そうした中で命を大切にする予算ということで、それにふさわしい予算が私はでき上がってきているんじゃないかと言って評価をしているところでございますが。
 さて、税収が公債発行額を下回るのは、敗戦、焼け野原の一九四六年以降六十三年ぶりであり、過去最悪の状況とも言えます。しかし、そもそも今の税収の大幅減収は自公政権下における負の遺産と言ってもいい、私は過言ではないというふうに思っているところです。したがって、この税収の大幅減収の原因についてどのように認識されておられるのか、そしてまた再来年度の税収の見通しはどのように考えられておるのか、お教え願いたいと思います。
#406
○副大臣(峰崎直樹君) 渕上委員にお答えしたいと思いますが、私は、今、日本の税制の中で一番重要な原則で欠けているものは何かといいますと、十分性の原則という、つまり税収できちんと国の歳出を賄えなきゃいかぬと、これは古来いろんな財政学の先達が一番重要な原則として言っているわけでありますが、それがやはり率直に申し上げて今日到達しておりません。その象徴的な例が、今おっしゃいましたように、昭和二十一年、これ以来本当に税収よりも国債発行が上回ると、こういう異常な事態になっているというふうに思います。
 その原因なんですが、これはもう言うまでもなくリーマン・ショック、百年に一度と言われていますけれども、そのいわゆる世界的な経済不安というものが非常に日本に大きな影響を与えた。そのことが、実は法人税収が、昨年度というか、今、来年度で審議しておりますが、ちょうど私たちの今年度、つまり麻生内閣のときに十・五兆円の法人税の見通しを立てたんですが、これが半分以下に落ちる、さらに所得税の方も落ち込んできていると。
 そして、今おっしゃられた、いわゆる自公政権の負の遺産というふうにおっしゃいましたけれども、やはりデフレという問題が非常に大きいというふうに私自身思っていますし、さらに制度減税として減税、特に所得税あるいは法人税あるいは相続税の減税も含めて、そういったところをやはり非常に今日の税収減に大きな影響を与えているというふうに申し上げたいと思います。
 それと、再来年度の税収見通しなんですが、これは率直に申し上げて、現段階において、これから秋の税制改正も含めて我々としては、今のところまだ十分できておりませんが、これは現在、六月に、先ほど菅大臣がおっしゃいましたように、いわゆる中期財政フレームの問題も審議をします。そういうところに向けて、私どもは今、税制でいいますと専門家委員会、この専門家委員会で、この間の、八〇年代以降のやはり世界的な税制改正が非常に新自由主義的な方向に変わりました。所得税の世界でいいますと所得再配分機能が落ちていくと。そういった一連の改革についてきちんと総括をして、そして何が問題なのかということの整理をしていただいています。それらを踏まえて、この秋の税制改正には相当やはり大きな改革をしていかなきゃいけないんじゃないかなという、そのことの見通しの上で、これから経済見通しとともにきちんと進めていきたいと思っています。
#407
○渕上貞雄君 財政健全化に向けて、財政再建の戦略を早急に私はつくっていくべきではないかと思いますし、中長期の目標とそこに至る経過についてやはり丁寧に国民に説明していくことは最も大事なことではないかと思っています。
 そこで、政府は従来から国の財政と地方財政は車の両輪としてきましたが、地方財政を所管する総務省や地方の代表はこの委員に入っておりません。国の財政と地方の財政は密接不可分であり、中期財政フレームと財政運営戦略の策定に当たっては、やはり地方代表を入れたり地方の意見を聞いたりすることが最も肝要ではないかと思うんですが、その点いかがでございましょうか。
#408
○国務大臣(原口一博君) 渕上委員にお答えいたします。
 まさにおっしゃるとおりだと思います。公的支出の三分の二は地方の支出でございます。地方の声、今回、中期財政フレームを検討する会合の中には神野先生のお弟子さんであるとか、あるいは地域主権を担う担当が入っておりますけれども、更にしっかりとその地方の声を踏まえるべきだと、委員のおっしゃるとおりだと、そのように考えております。
#409
○渕上貞雄君 今度の税制改正で、扶養控除の年少部分、特定扶養控除の現行六十三万円から三十八万円、縮小されることになりました。しかし、特定扶養控除の縮小は高校無償化の対象とならないし、中卒で高校に行かない者や高校中退のいる世帯にとっては控除が縮小されるだけで、負担だけが増えるということになります。
 この点について、どの程度の負担が想定されているのか。私は、所得税だけでなく住民税にも波及をして、それが各種の公共料金にも跳ね返ってくるわけですから、こうした世帯も別途必要な対策を講じるべきだと考えますが、見解はいかがでございましょうか。
#410
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 高校の実質無償化を実施するに当たり、公立の今お触れいただきました定時制、通信制高等学校や特別支援学校の高等部などの授業料が低廉なために、そういう低廉な学校種においては、高校の実質無償化による便益より、二十三年末から影響が出ます特定扶養控除の減額による負担が大きくなることはあり得ることでございます。例えば、ほとんどの学校において授業料を不徴収としている公立の特別支援学校高等部には約五万人、授業料が低廉な公立の定時制高校には約十一万人の生徒がおり、負担増になる世帯があることは認識をしております。
 ただし、これらの世帯の中でも、既に非課税であったり、働きながら学ぶなどして特定扶養親族でない者もいると考えられ、正確な全体数は把握できておりませんが、これらの者に対しては、昨年の十二月に閣議決定された税制改正大綱において、現行よりも負担増となる家計については適切な対応を検討しますとされ、閣議決定をされております。
 教育費負担の実態等を踏まえつつ、特定扶養控除縮減により実際に家計に影響が生じる平成二十三年度末に向けて、例えば給付型を含む奨学金事業の充実も念頭に、文部科学省において取り得る対応について検討を進めてまいりたいと思っております。
#411
○渕上貞雄君 大企業との格差や深刻な経済状況の下、資金繰りに苦しむ中小企業に対しては、現行の軽減税率の対象所得の引上げや税率の引下げなどが拡充すべきであると考えます。
 この中小企業の減税については、民主党のマニフェストにおいて税率を一八%から一一%に下げる方向性が打ち出されており、多く期待をされたところでありますが、工程表には、中小企業支援等は財源を確保しつつ、順次実施と書いてあるものの、中小企業減税は、民主党のマニフェストは五つの約束の一つでありまして、雇用・経済のトップ項目でもあるわけですが、今回なぜ中小企業の法人税引下げを見送ったのか、今後の対応についてどのようにされるのか、お伺いいたします。
#412
○副大臣(峰崎直樹君) おっしゃるとおり、マニフェストにもそこに記載されたとおりなんですが、実は中小企業というものを我々も大変重視をしているわけでありますが、実は今度の税制改正の中で、税率を下げるときには課税ベースを広げようと、課税ベースを広げてそして税率下げていこうと、こういう考え方を持っておりました。その意味で、租税特別措置の中でこの中小企業関係の租特について、デフレが非常に深刻化しているので中小企業にマインド面でもいわゆる増税のイメージを与えたら非常にまずいだろうと。そういう意味で、租税特別措置については昨年の秋にはほとんど手を付けておりません。
 その関係で、これはある意味では景気が上昇に伴って、そういった点について十分課税ベースを広げることができれば、その財源等が生まれて中小企業の税率を下げることもできるんではないかと、こういうふうに考えているところでございます。
#413
○渕上貞雄君 今の深刻な雇用情勢を考えると、何とか失業者を出さないような政策を実施していかなくてはならないと思っています。
 労働法の規制強化だとか雇用創出だとかは当然のこととした上で、なお企業に対しても何らかのやはりインセンティブを与えていくことが必要だと考えるわけですが、単に法人税の税率の一般の高い低いを議論するだけではなくて、政策的にあるべき方向へ誘導する観点から、失業者や障害者を積極的に採用した企業、又は非正規雇用を正規に転換するとか、そうした場合は一人を採用したら幾らというようなことを考えるべきではないかと。正規雇用の率で税率を変えたりするとか、法人税の軽減、免除などの優遇措置をやはり講じていくべきではないかというふうに思っているわけですが、この点、いかがでございましょうか。
#414
○副大臣(峰崎直樹君) 大変重要な点を指摘されていると思いますが、障害者の場合には、もう既に雇用促進をした場合にはこの割合の高い企業に対する優遇税制というのが設けられております。さらに、もっとどのような優遇措置ができるか、この点については是非また所管省庁から税制改正の要望として上げていただければなと思います。
 それから、非正規雇用の場合については、実は予算上の措置としてこれはかなり提起をしておりまして、私たちは租税特別措置、政策税制をやる場合には、予算措置とそれから同じ対象に租特と両方絡むということについては、やはり予算措置をきちんと取っているところについては租税特別措置法は余り適用することはいかがかなと、こういうふうに思っておりますが。
 ただ、私、最近、研究開発税制などを議論したときにもそうなんですが、せっかく日本で研究開発税制で数千億円のいわゆる減税をやっているわけでありますが、その研究開発をしたことに伴って、企業が、じゃ、その成果を、雇用という面でいくと、国内に企業誘致をするというか、それができればいいんですけれども、海外に出向いていくということになると、どうも余りそのことはどうなのかなというふうに思っておりまして、我々、来年度の税制改正の場合には雇用問題というものも一つ重要な租特の条件として、やはり日本国内で一番深刻な問題ですから、これが展開できるようにしていきたいなというふうに思っておりますが、とにかく七割が今欠損法人なんで、とにかく企業の赤字から黒字になるように、そしてその黒字企業がますます強くなっていけるように是非頑張っていきたいなというふうに思っているところでございます。
#415
○渕上貞雄君 新幹線の全通や開通を目前にして、県を含む自治体が今深刻な問題を受けているところでございますが、並行在来線の維持問題については財政上大変深刻な状況に実はなっているところです。
 我が党としても、関係地方からの新幹線に対する対策委員会等々を設置をしながらこの問題に取り組んでいるところでございますが、いわゆる整備新幹線検討委員会が新たな基本方針を出したと聞いております。並行在来線に対してJRは経営分離後も在来線の維持に可能な限り地方支援を行うことが求められるとして、関係者が必要な対策を検討することとしているところです。また、貨物鉄道についても、在来線の分離を伴うJR貨物の影響を検証しつつ、同じく必要な対策を検討するというふうに伺っております。
 現在、政府内で整備新幹線問題調整会議において議論が進んでいると思いますが、その今の進捗状況について教えていただきたい。
#416
○大臣政務官(三日月大造君) お答え申し上げます。
 先生今お述べいただいたように、新政権になってから整備新幹線の問題を考えるべく整備新幹線問題検討会議、これは前原大臣以下政務三役で成り立っておりますし、その下に国交省の私と財務省と総務省の政務官が出まして整備新幹線問題調整会議というものを立ち上げて、基本方針と整備方針というものを定めました。
 それで、その方針の下に、早期に着工すべき区間、また費用対効果、着工の優先順位付けというものを検討しておりますし、何より大事なことは、この財政難の折に安定した財源がどう確保できるのかということについて、今順次検討そしてまた検証させていただいております。
 今御指摘のありました整備新幹線問題調整会議はこれまでに四回開催をいたしまして、北海道・東北新幹線の沿線自治体、北海道、青森県、岩手県、また、北陸新幹線の沿線自治体である長野県、新潟県、富山県、石川県、福井県、及び営業主体でありますJR東日本、またJR貨物からヒアリングをこれまで行ったところです。これから引き続き、九州の沿線自治体、またJR西日本、JR北海道等々からヒアリングを行って、今ちょうど論点整理をさせていただいているところであります。
#417
○渕上貞雄君 国、JR、自治体からの協力については当然のこととして、JRからの経営分離の基本スキームの見直し、それからJRによる支援策の強化、JR貨物の路線使用料問題の解決、それから貨物鉄道における所有方式、在来線区間を走る貨物列車の貨物調整金制度の拡充、国の支援制度などの検討を含めて、幅広いやはり視点で検討を進めていただきたいと思いますし、地方丸投げの形で良いのかと問題意識を示された、そのことに対して多く期待を持たれている大臣の積極的なひとつ見解をお伺いしたいと思います。
#418
○大臣政務官(三日月大造君) 大臣のお気持ちも酌みしながらお答え申し上げたいと思いますが、今先生がおっしゃったとおり、幅広い角度から検討したいと思います。
 整備新幹線、御案内のとおり並行在来線の経営分離についての沿線自治体の同意というものが基本条件としてありまして、それが確認された場合のみ着工が行われるというスキームになっております。したがって、その経営分離した後の並行在来線は地域の足として地域の力で維持していただくというのが基本的な姿になっておりますが、この間の環境の変化、社会的条件の変化等々もありまして、非常に厳しい経営を強いられているということも分かってまいりました。
 これまで国も、今先生も御紹介いただきました、JRから譲渡される資産に対する税制上の優遇措置でありますとか貨物調整金制度というものを設けながら、この並行在来線の経営支援をしてきたところではありますけれども、様々な状況の変化を加味しながら、今後幅広い角度から検証してまいりたいというふうに考えております。
#419
○渕上貞雄君 三万人を超える方々が貴重な命を落としております。悲しい状況が毎年続いているわけですが、命を大切にする鳩山政権として、三月を自殺防止月間として位置付けておられます。
 国土交通省も鉄道自殺の防止をどのような対策を講じているのか。とりわけ、ホームさく、ホームドアの設置は、バリアフリーだけでなく、自殺防止の面からやはり有効だと思う。もっと積極的に行うべきではないかというふうに思っているんですが、その点、いかがでございましょうか。
#420
○大臣政務官(三日月大造君) 私も鉄道員として、また元電車の運転士として、先生の今御指摘のありました鉄道、駅等における自殺の悲惨な現場を目の当たりにしてきたこともございます。今、三万人を超える方々が自ら命を絶たれる、一年間にですね、そういう状況の中で、三十分以上の遅延が発生する輸送障害というものが平成二十年度で四千百九十一件ありまして、うち自殺が原因だと言われるものは六百四十七件ございます。これは一五・四%ということで、ここ三年間でずっと増えてきております、割合としてもですね。
 したがいまして、国土交通省としては、従来から安全の面で、またバリアフリーの面で、ホームドアですとか可動式ホームさくの設置等の推進に努めてまいりました。一義的にはそうした施設は安全のため、バリアフリー化のためということでありまして、自殺防止という観点からは副次的なものになるかもしれませんが、その抑止にも大いに期待できるものだと考えますので、推進をしてまいりたいというふうに考えております。
#421
○渕上貞雄君 鹿児島県の桜島は、昨年爆発的噴火が過去最多の五百四十八回記録をして、今年は既に二百二十回を超えていると、活発な活動を続けておられますが、結果としてどか灰が降って農家に対する大変な被害、農作物に対する被害等々をもたらしておるわけでございますけれども、道路清掃などを考えますと、村の高齢化などを考えますと大変な重荷になっておるわけでございまして、作業そのものは大変重労働でありますけれども、政府として桜島噴火対策に全力を挙げるべきだと考えますが、大臣はリーダーシップを発揮していただきたいと思うんですが、その決意をお伺いをして、質問を終わります。
#422
○国務大臣(中井洽君) 承りました。御趣旨に沿って全力を挙げて頑張ります。
#423
○渕上貞雄君 あとちょっと質問通告しておりましたが、時間の関係で取りやめます。よろしく。
 終わります。
#424
○委員長(簗瀬進君) 以上で渕上貞雄君の質疑は終了いたしました。
 次回は来る十五日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト