くにさくロゴ
2010/03/17 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第13号
姉妹サイト
 
2010/03/17 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第13号

#1
第174回国会 予算委員会 第13号
平成二十二年三月十七日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十五日
    辞任         補欠選任
     広野ただし君     喜納 昌吉君
     小池  晃君     山下 芳生君
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     一川 保夫君     尾立 源幸君
     武内 則男君     芝  博一君
     徳永 久志君     蓮   舫君
     米長 晴信君     櫻井  充君
     草川 昭三君     山下 栄一君
     山下 芳生君     大門実紀史君
     山内 徳信君     近藤 正道君
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     水戸 将史君
     芝  博一君     平山  誠君
     蓮   舫君     轟木 利治君
     大門実紀史君     紙  智子君
     近藤 正道君     渕上 貞雄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         簗瀬  進君
    理 事
                大島九州男君
                辻  泰弘君
                平野 達男君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                川口 順子君
                西田 昌司君
                舛添 要一君
                弘友 和夫君
    委 員
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                喜納 昌吉君
                小林 正夫君
                今野  東君
                櫻井  充君
                自見庄三郎君
                下田 敦子君
                鈴木 陽悦君
                谷岡 郁子君
                轟木 利治君
                友近 聡朗君
                平山  誠君
                円 より子君
                水戸 将史君
                山根 隆治君
                吉川 沙織君
                荒井 広幸君
                泉  信也君
                加納 時男君
                木村  仁君
                小泉 昭男君
                佐藤 正久君
                世耕 弘成君
                西島 英利君
                橋本 聖子君
                牧野たかお君
                森 まさこ君
                山本 一太君
                若林 正俊君
                加藤 修一君
                澤  雄二君
                山下 栄一君
                紙  智子君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    菅  直人君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    原口 一博君
       外務大臣     岡田 克也君
       文部科学大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    川端 達夫君
       厚生労働大臣   長妻  昭君
       農林水産大臣   赤松 広隆君
       経済産業大臣   直嶋 正行君
       防衛大臣     北澤 俊美君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 平野 博文君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  福島みずほ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」))   仙谷 由人君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      枝野 幸男君
   副大臣
       外務副大臣    福山 哲郎君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       国土交通副大臣  馬淵 澄夫君
       防衛副大臣    榛葉賀津也君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  古本伸一郎君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
   政府参考人
       人事院事務総局
       職員福祉局長   桑田  始君
       国税庁次長    岡本 佳郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○委嘱審査に関する件
○平成二十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十二年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十二年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成二十二年度総予算三案の審査の委嘱についてお諮りいたします。
 本件につきましては、理事会において協議の結果、次のとおり決定いたしました。
 一、審査を委嘱する委員会及び各委員会の所管は、お手元に配付のとおりとする。
 一、審査を委嘱する期間は、常任委員会については三月十九日(本会議散会後)の一日間、特別委員会については三月二十三日午前の半日間とする。
 以上でございます。
 ただいま御報告いたしましたとおりとすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(簗瀬進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(簗瀬進君) 平成二十二年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、一般質疑を八十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本十九分、自由民主党・改革クラブ三十九分、公明党十二分、日本共産党五分、社会民主党・護憲連合五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#5
○委員長(簗瀬進君) 平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算、平成二十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。下田敦子君。
#6
○下田敦子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の下田敦子でございます。よろしくお願い申し上げます。
 本日は、各閣僚におかれまして、精神的にも大変激務の毎日をお過ごしのことと、感謝と敬意を申し上げたいと思います。
 質問に入ります前に、日米密約外交文書について要望申し上げたいと思います。
 世界広しといえども、六十年同じ政権が続いたのは我が国と北朝鮮しかないというふうに聞いております。この間、森元総理始め麻生前総理まで、同密約はないとのコメントでまいりました。幼いときに聞いた、よらしむべし、知らしむべからずという言葉がありますけれども、つくづくと我が国の国民性を、政治のレベルを感じた次第であります。このことで、政権が替わったことによるものと高く閣僚各位にも敬意を表したいと思います。
 さて、このことに次いで、非核三原則の外交文書の公開の在り方について、法制化を強く望みます。何回か海外に行って思うことですが、日本と違うところは、この公文書簡の扱い方あるいはやかたの在り方、大変違うものがあるということを感じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 さて、質問の一なんですが、国家戦略としてのソーシャルビジネスについてお尋ねをいたします。
 新成長戦略には、大変、大臣各位、皆様お出ましですばらしい組織だなと思いますが、医療・介護・健康関連産業の成長産業化、いわゆるこれを民間等の参入で持っていきましょうという趣旨のようで、様々夢を抱かせていただけますが、例えば、日本で作った工業製品、家電製品、車等々において外需の拡大を今まで主にやってきた、このことにおいて、内需拡大という意味からいえば、この視点は私は大変希望が持てることだと思います。
 ですが、最近、インドのムンバイ辺り、何回かこれ申し上げているんですが、医療検査のための技術、その他、日本に大変速やかにやってきます。ですから、戸惑うわけですね、現場では。ですけれども、そういう行為まで国際化しているということで、大変のんきにしていられないことの現状が目の前にあります。
 さて、そういうことから、経済産業省におけるソーシャルビジネスのとらえ方をせんだって少し学ばせていただきたいと思いまして、資料を請求いたしました。そうしましたところ、前政権の、多分いろいろその時代のころの資料の一部だったのかなと思うんですが、あたかも社会福祉概論のレポートを読んでいるような感じがいたしまして、大変私は、あらあらこれはどうやって持っていくのかなということを大変心配、危惧いたしました。
 それで、大変失礼な物言いでありますが、ソーシャルビジネスはやはり歴史が浅い分野でもあり、アメリカ型とイギリス型とでは随分展開の仕方が違います。特に、一様でありませんこの状態の中から、日本においては医療・介護・健康関連産業の成長産業化を、その二〇二〇年までの需要に見合った産業育成と雇用の場の創出をということをうたっておられますので、具体的にどういう戦略を展開されるのかお伺いしたいと思います。
 介護は、労働集約性が非常に高い、それから雇用誘発効果も高い、それから企業創出効果も高くて、医療よりも介護の方がそういう意味では経済波及効果が非常に高いということは昨今言われておりますことです。そのことについてどういうふうにお考えであるかをお尋ね申し上げたいと思います。
 まず、経済産業大臣にお伺いいたします。
#7
○国務大臣(直嶋正行君) お答えさせていただきます。
 今お話の中で二つあったと思うんですが、一つは医療、介護の成長産業化のお話と、それと関係するんですが、ソーシャルビジネスについての御指摘と、二つあったと思っています。
 まず成長産業化の話で申し上げますと、医療、介護あるいは健康関連産業分野というのは、非常に高い成長と雇用が見込まれる分野だというふうに思っております。ややもすると、我が国の場合は医療、介護等については社会保障というとらえ方がこれまででございましたが、改めてこれを産業としてとらえ直して、そして需要拡大につなげようという発想でございます。
 例えば、疾病の予防でありますとかリハビリ、慢性期、終末期医療等の分野において、利用者の多様なニーズに対応するために、厚生労働省と今連携をしながら制度改革を進めまして、例えば医療・介護機関とフィットネスクラブや家事代行業者といった民間事業者との連携強化による制度化、あるいは医療機器、医薬品産業の国際競争力を強化するための日本の物づくり力を最大限に活用した、例えばがん治療や再生医療等に関する最先端の医療機器の開発、革新的なバイオ医薬品につながる研究開発等の推進、それから三点目としまして、日本の医療サービスに、これは世界的にもトップクラスだと思っていますが、そこへ中国やロシア等の国外の知恵を取り込むことによって、先進医療の発展や医療機関の収入拡大に伴う国内医療サービスの質の向上などを通じて、この分野の産業育成と雇用創出を図っていきたいというふうに思っております。
 二〇二〇年までにこうした取組を行うことによって、新たな市場としまして約四十五兆円、新規雇用二百八十万人を実現をしたいというふうに思っております。
 それから、ソーシャルビジネスでございますが、これは私どもでは、健康・介護分野等に代表される地域が抱える様々な社会的課題を民間のビジネスの手法を活用して解決を図る、そういう意味での新しい公共という概念がございますが、これの実現や地域の活性化の重要な担い手になるというふうに認識をいたしております。今、各地で様々な取組を行っていただいていまして、例えば健康分野で申し上げますと、高齢者の介護予防の取組として、お年寄りがつかみやすいゴムボールを使った体操教室の開催といったようなことが行われております。
 私ども経済産業省としては、こうした取組を広く普及、定着させるために、各地の先進的な取組のノウハウの全国展開でありますとか、あるいはソーシャルビジネスを担う人材の育成、それから関係者が集まる場としての全国フォーラムの開催などに対して支援を行っていきたいというふうに思っていまして、二十二年度予算でもその部分を見積もらさせていただいているところでございます。
 今後とも、こうしたソーシャルビジネスの多様性や民間の自由な発想と創意工夫を生かして新たな産業創出に向けた地域の取組を支援してまいりたいというふうに思っております。
#8
○下田敦子君 大変ありがとうございました。
 ただいまのお話で、大変、いつも思っておりますことですが、ソーシャルビジネスというのは昨今始まった新しい言葉でありますが、要するに経営の母体が会社組織から、いわゆる法人の中でも社会福祉法人とか医療法人とかいろいろありますけれども、営利目的のために営まないという一つの哲学を持っていかなければいけないということだと思います。ですが、この創出ということからずっとこの計画を読ませていただきますと、やはりかなり新しいものをどんどんどんどん開発、研究していかなければならないという思いに駆られます。
 そこで、提言を申し上げたいことがあります。中国は今一人っ子政策がそろそろ終盤を迎えて、一夫婦で四人のお年寄りを見なければならない時代を迎えつつあります。このことにおいて、中国は、私が何回か勉強に行かせていただいたときはまだ栄養士という資格はありませんでした。現場でどういうふうな治療食なり、あるいは飲み込みの機能が弱くなりますから嚥下食というものが、最近どういう研究をされているか分かりませんけれども、昨今の日本ではこれを加工してパックにしてそれぞれの施設にあげるというか送るというか、そういう流通も始まっている昨今です。
 ですから、私は、大臣の先生方、皆様方おそろいも大変心強いんですが、環境、健康、あるいは観光の三分野で百兆円の市場創出ということは、これは市場調査、リサーチが、情報収集が非常に、私は地場に足を付けた調査、各地にこういうものの専門家、組織、新しく生まれてきているものがあると思いますので、国民参加の市場創出を私はお願いしたいと思います。そういうことで、やはり短時間にこれを生み出してどんどんいかないと、やはりこの願いとするところがなかなか困難ではないかなと思っております。
 参考までに、例えば公共事業、公共事業ということをこの場でもたくさん前与党の方がおっしゃられます。思いは分かります。ですが、例えば公共事業での一次波及、二次波及、三次波及、これの対するところの福祉医療の一次波及、二次波及、三次波及は何ら経済的に変わるものではありません。これは京都大学の副学長の西村周三先生が早いころに研究をされたデータであります。むしろ、医療、福祉の場はこれに対して経済波及効果が率としては大きいものがあり、また継続性があるということだけは御案内のとおりでありますので、この意味から、やはりかなりな、様々な分野から様々にサロン的に集まって次の研究を、アイデアを出し合っていただくということを私はお願い申し上げたいと思います。
 それから次に、消費税の検討についてお伺いいたします。
 記憶に間違いがなければ、細川政権のときに福祉目的税というのがたしか三%から七%というアイデアが出て、大変このことで混乱したのが記憶にございます。この度、いろいろ見ておりましたら、現在、日本郵政社長に就任されました斎藤次郎さんが元大蔵事務次官でいらしたときにこのアイデアを出したというのを漏れ承りました。
 さて、総理は消費税を四年間は上げないとおっしゃっておられましたが、これに対しての討論を始めると菅財務大臣が御発言であります。私は大変いいことだと思います。時間を掛けていろんなことの議論をしなければならないテーマだと思います。
 しかし、国民は非常に不安を抱いている人が少なくございません。政治家にとって消費税というのはトラウマでございます。非常に心配をされている方々にどう説明していけばいいか。これは、日本の消費税が五%という税率で非常に先進国の中でも一番低いものだというふうに言われておりますが、ただ、課税されるその対象の範囲は世界一だと私は思います。例えば、税率二五%のスウェーデン、一七・五%のイギリス、ヨーロッパ諸国に比べましても非常に課税の結果が国民に高い影響を残している。というのは、我が国の現状は、御案内のとおり、中小企業の商工者、建設業、それから農家、農家が私は一番大変だろうなと思います。売った代金から消費税を納税しなければならない。
 また、極めて性質として逆進性の強い税制だと思っております。低所得者の方々に生活即影響が現れてきて、社会保障の所得配分機能が損なわれないかなと、大変困った苦しい状況が考えられます。
 ですが、反面、非常に私はクエスチョンマークを抱いてずっといろんなものを見てまいりましたが、輸出品、例えば車、大会社において膨大な消費税が税務署から払い戻されています。いわゆる還付税、戻り税であります。ある、固有名詞は出しませんけれども、二〇〇五年の輸出税の還付税額は二千八百六十億円です。ちなみに、これは大変、かつての政府・与党への企業献金として毎年自動車業界が献金をしている事実が数字で残っております。
 ですから、そういうことを考えますと、片や、医療の方もそうですが、病院とかあるいは薬、注射器、これに含まれている消費税は時に物によっては二重に負担しなければならないものがあります。などなど考えますと、私は、食品関係、生活必需品、それから医療、また介護、福祉などにおいてタックスミックスの研究が私は非常にこれから重要な、むしろオープンにした議論が私は必要ではないかと思っております。いかがお考えでしょうか、お答えをお願いします。
#9
○国務大臣(菅直人君) 消費税に関してかなり深い御議論をいただいております。
 今、最後に言われました食品などをどのように扱うかということで、これは昨年の十二月に決定した税制大綱の中でもかなり具体的に述べているわけでありますけれども、せっかくですから、簡単ですがちょっと読み上げてみますと、消費税については、三党連立政権合意において、現行の消費税五%は据え置くこととし、今回の選挙において負託された政権担当期間中において、歳出の見直し等の努力を最大限行い、税率引上げは行わないという方針をまず示しているということを述べてあります。と同時に、逆進性対策としては軽減税率という考え方も考えられる、つまりは食品などについての軽減税率も考えられるということでありますが、他方で、非常に複雑な制度を生むこととなる可能性があることから、給付付き税額控除といった仕組みの中で逆進性対策を行うこともあり得ると。いずれにしても、消費税の在り方については、社会保障制度の抜本改革の検討と併せて、こういった使途の問題、逆進性対策の問題等を含めて検討するというのがまさに政権としての税制大綱での方針であります。
 一つ加えますと、この消費税あるいはかつての福祉目的税がいろいろ議論があった中で、こういうものを上げると景気、経済にマイナスになるんだという見方がやや定着をしているわけです。しかし、今、私は内閣府の方に、もう一度全部過去のそういうことについて検証してみろと。
 ある学者によれば、確かに消費税を引き上げたりすれば駆け込み需要が出て、そして消費税が上がった後はどんとその需要が減るわけですが、ある長さを取ってみると中立的ではないかという見方もあります。結局は、そうした負担をいただいたときにそのものを何に使うかということが最も重要であって、その使い方によっては、先ほど下田さんが言われたように、必ずしも、効果の薄いものと、あるいは介護などのように雇用にもつながり、そしてサービスの生産にも比較的短期間にプラスになるものとあるわけでありますので、そういった意味で、今、下田さんからお話のありました逆進性の問題等々含めて、景気、経済に対する影響についても冷静にしっかりと議論することが必要ではないかと思っております。
#10
○副大臣(峰崎直樹君) 今大臣が答えたとおりなんですが、ちょっと一点、是非誤解を解いていただきたいなと思っているところであります。それは、輸出業者が多額の還付を受ける制度というのがかなり利益を上げているというふうな形になっていたんです。
 これは実は、付加価値税は世界共通に、仕向地に向けて国境を越えたときにはそれを全部国境措置を、全部税を戻すことになっているんですね。そのいわゆる金額でございまして、これは決して、ある意味では輸出先の国において付加価値税が、行けばそこで掛かってまいります。それで、輸出企業が得をしているという理解は、是非そこのところは誤解を解いていただきたいと、そのことだけ付加させてください。
#11
○下田敦子君 ありがとうございました。
 ただいまのお話の内容はお手元にお届けしております資料三まで、消費税等様々な要点を書いておきました。
 さて次に、糖尿病その他の罹患率というのをそこに書いてありますのが資料四という資料で、お手元にお届けしてございます。
 御案内のとおり、大変な数で糖尿病の患者さんが増えている現状がございます。時間が余りないので、ちょっと手短にはしょって申し上げさせていただきます。
 とにかく今の日本人の三分の二が糖尿病、心臓病、あるいは高脂血症、あとは脳卒中。いずれにしてもLDLのコレステロールの多い状況の結果でありますが、また、これが二十年後には糖尿病患者さんが四億人を超えると言われております。
 そこで、もう一つすごい数字がありました。これに掛かる費用が二〇一〇年には世界経済で最低でも三千七百六十億米ドルです。大変な、いわゆる長妻大臣が心配される数字がここで出てくる可能性があると。
 生活習慣病の予防というのは、やはりこれは長い長い時間掛けての食生活の改善とか食育とか、要するに乳幼児からお年寄りまで管理栄養士、栄養士の指導的役割が非常に欠かせないものであります。
 次に、お手元の資料の次のページに書いてありますけれども、亭主を早死にさせる十か条というのがございます。資料の次のページにございます。これは、ページ数でいきますと資料の五でございます。アメリカのハーバード大学にいらっしゃいましたドクター・J・メイヤーという方が発表されて、私はこれを、栄養指導というのはおこがましいんですが、各地でお話をさせていただきました。
 そこで、閣僚各位に申し上げますが、決してこれは御令室様が御覧になるようなところにこのペーパーをぽんと置かないことでございます。悪用されるおそれがあります。一から十までございまして、最後に、レジャーにも旅にも行かせないと。最後の最後のとどめなんです。暇さえあれば始終文句を言っていじめるというのが大事でして、こういうことのストレスを加えるということもあります。
 そこで、時間がありませんので申し上げますが、五年間で、実は今、日本で一番頭を抱えている疾病の一つに糖尿病性の腎症というのがございます。大変これは現場の問題としては大きいんだと思いますけれども、何せ透析の患者さんというのは一週間に三回ぐらい、一回約三時間、これでもって血液の清浄化を図っております。ただただこれの費用が増えているというのがこの数字にございます。資料六のこのブルーの数表でございます。このとおりに、びっくりするような私も医療費の中での増え方であります。
 これを増やさないようにしていくためということの治療の一環は、時間がなくなりましたので詳しいことは今申し上げられませんが、要するに、日ごろからの栄養指導なり、そういう加算が中医協の方でも理解していただければよろしいのですが、なかなかそういう意味で、栄養士は医療職にも入っておりませんし、体制ができていない。アメリカであればカンファレンスの中にきちっと医師とともに栄養食指導という意味から入っております職員がないということでございます。そんなことで、是非御理解をいただきたいということです。
 このことと、それから、次いで、時間がありませんので続けて申し上げます。
 次に、助産師の現状と産科医療の連携について申し上げたいと思います。
 かつて私も産婆さんに取り上げていただいたということをよく母から聞きましたけれども、昭和二十三年、助産師による分娩介助が九〇%でございましたそうです。医師による分娩がわずか六・一。一九八〇年には助産師が四・五%、医師による出産が九五%と、全く逆転してしまっております現状があります。産科が大変だ大変だと、人手が足りない、確かにそれも考えていく必要がありますが、私は、GHQの戦後のあの医療改革といいましょうか、医療の現場も全部アメリカ的に変えられた現状が私はこの結果であろうと思います。
 ですから、アメリカではまた、日本の地域社会にあるこの助産師制度という歴史がありません。ただ、オランダにはミッドワイフという言葉で助産師がいらっしゃるわけで、私は大変興味を抱きました。それで、それぞれの国の当時の乳幼児の死亡率を調べてみましたが、日本もオランダもアメリカよりも低いのであります。ですから、必ずしも、進駐軍が、GHQが心配して衛生管理がどうとか消毒学がどうとか、そういう観点だけのものではないということを私は見出した思いであります。
 異常出産が心配される場合には、これはそれぞれの連携している産科医にお願いをしてスムースな連携が取れるように周産期医療ネットワーク、これが私は非常に考え方としては重要ではないかと思っております。チーム医療ということのある意味での考え方を、是非ございましたらお教え願いたい。また、助産師の歴史というものから考えて、お願いを申し上げたいと思います。
 一応そこまで、じゃ、お願い申し上げます。
#12
○国務大臣(長妻昭君) 貴重な御指摘をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、この糖尿病でございますけれども、これは本当にこれからも多くの患者さんが出ていくであろうということで、やはり予防に努めなければならないということでございます。
 今御指摘のように、糖尿病が重症化したときに糖尿病性腎症ということで、これ調べますと、今、人工透析を受けておられる方の中で四三・二%がこの糖尿病性腎症の方、半分近くということでございます。そういうことにならないための予防的な一つが、栄養士あるいは管理栄養士の方々の活躍が不可欠だということは私も同じ認識をしておりまして、これに関して、まだまだ不十分という御指摘もあるかもしれませんけれども、まず新たな診療報酬をつくりまして、来月から開始をいたします。これは栄養サポートチーム加算ということで、ある意味では管理栄養士、薬剤師、看護師、医師などから成るチームを編成して、栄養状態の改善の取組が行われた場合は新たにこういうところで報酬を付けさせていただくということで具体的な取組を始めさせていただくということと、あと、これまでも集団栄養食事指導料とか入院栄養食事指導料とか、診療報酬を積み重ねてきておりますので、今回、診療報酬を改定するだけではなくて、その後の検証も重要だということで、その後どういうふうに医療が変わったのか、きちっと検証をしていきたいというふうに考えております。
 そして、もう一点でございますけれども、助産所でございますが、これは、今おっしゃられたように、お医者様ではなくて、基本的に正常分娩の方が助産所で出産をされるということで、非常にこれは重要な定着をしている施設だということであります。
 今年の一月二十六日に都道府県に出させてもらった指針がございまして、これは周産期医療体制整備指針というものでございますけれども、この中で、診療所や助産所等の地域の施設との連携を確保してください、中核となる周産期母子医療センターについて、ということを徹底をさせていただこうということでこの指針を出させていただいたところでありまして、助産所が孤立というかばらばらにあるんではなくて、きちっと中核となる母子医療センターと連携を取っていくというようなことについての通知、徹底をさせていただいております。
 あとは、新しい診療報酬の体系でも、この連携という面、つまり正常分娩でと思ったら助産所で異常が出たときに、すぐにこれは急性期の病院等に連携できるような、そういう加算もプラスをさせていただいているということで、これで私はすべて完璧とは思っておりませんので、先ほど申し上げました診療報酬の検証をきちっとして、不足する部分は今後の検討課題にしていきたいと思います。
#13
○下田敦子君 併せてお尋ねしたかったんですが、一区切りということで、次の、また長妻大臣にお尋ねいたします。
 せんだっての答弁の中で、うつ病・自殺者対策ということをきちっと御丁寧にお答えくださっておりました。併せてまたそのことについて追加的なお尋ねを申し上げたいと思います。この度の診療報酬改定によって精神科医療のことのお話をお届け申し上げたいと思います。
 何せ、うつ病、自殺者が非常に増えております。せんだっての数字で御披露くださったとおりであります。これの第一線の治療というのは、いのちの電話とかいろいろありますけれども、やはり第一線におられる精神科の外来、この中で診療報酬が段階的に引き下げられてきております。当時から見ますと一五・八%、今回が三百五十点から三十分未満の場合には三百三十点に引き下げられています。
 こういうことで、引き下げられていくことをもっと詰めて考えていくと、三十分医療とかできないんですね。ですから、どうしても一時間やその辺は掛かると。いわゆる最も注目される自殺、うつ病、引きこもり、認知症、これらの領域が大変現在危機的な存在であるということで、せんだって大臣もお答えになっておられました、自殺者毎年三万人等々ございます。是非、このことでお答えをいただきたいと思います。
#14
○国務大臣(長妻昭君) うつ病に対する対策というのは、これはもう大変重要なものでありまして、これは自殺される方の原因の中にもうつ病の方というのは大変多いわけであります。
 その中で、今回下げたという診療報酬のお話がございましたけれども、これは下げたわけではございませんで、病院あるいは診療所でこれまで例えばうつ病の方に対する通院・在宅精神療法というのが、これ報酬が違っていたということです。
 例えば、病院の場合三十分未満の場合は三百三十点、診療所の場合は三十分未満の場合三百五十点ということで、何で診療所の方が高いのかということで、これは再診料についても統一をさせていただいたわけでありますけれども、この差はあるのは合理的でないということで、これを確かに病院も診療所も低い方、三百三十点に三十分未満は統一をさせていただいた。診療所から見ると、それは三十分未満は下がったというふうに見えるかもしれませんが、三十分以上の治療の場合については、これはこれまでよりもはるかに高い四百点ということで、そこはこれまでの病院、診療所を上回る点数を付けさせていただいたということであります。
 これはなぜかといいますと、やはりうつ病対策については、昨今、薬漬けというような問題も指摘をされておりまして、何種類もの薬を出して、それが逆にうつを治りにくくしてしまっているのではないのかという御指摘もいただいたところで、これから、例えば認知行動療法のような、簡単に言いますとコンサルタントの方がいろいろ対面でお話をしていただくというようなそういう治療は時間が掛かります、そういう治療に手厚くするというようなことで考え方を変えさせていただいたということであります。
#15
○委員長(簗瀬進君) 下田君、時間が来ております。
#16
○下田敦子君 はい。あと一分になりましたので。(発言する者あり)マイナス一分。ごめんなさい。
 それでは最後に、赤松大臣にお尋ねします。大臣にお尋ねいたします。(発言する者あり)
#17
○委員長(簗瀬進君) 質問時間来ておりますので、質問はもうできませんので。
#18
○下田敦子君 はい。それでは、大変恐縮でございます。いずれの機会にまた同僚委員にお邪魔いたします。
 大変ありがとうございました。
#19
○委員長(簗瀬進君) 以上で下田敦子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#20
○委員長(簗瀬進君) 次に、牧野たかお君の質疑を行います。牧野たかお君。
#21
○牧野たかお君 自民党・改革クラブの牧野たかおでございます。
 まずは今日は、社会保険庁から日本年金機構への移行についての質問から入らせていただきます。
 今年一月、社会保険庁は日本年金機構に組織替えいたしました。これは、国民の皆さんの年金記録の管理が余りにもずさんだった社会保険庁を刷新して、一からやり直すために自公政権で決定したことであります。長妻厚生労働大臣は、就任当初、この年金機構への移行に賛成ではなかったと思いますけれども、その理由はなぜでしょうか。
#22
○国務大臣(長妻昭君) いや、これ、私は賛成も反対も、何か申し上げたことはございませんで、最終的には歳入庁にするということは当然今も変わっておりませんけれども、その過程でいったん日本年金機構にするのか、あるいは社会保険庁のまま移行するのか、二つの選択肢があったわけでありますけれども、これはもう内定者が前政権の中でかなり多くの方が決まっていたということで、内定切りというのがあっていいのか等々、いろいろな要件、要素を勘案して、こういう選択をさせていただいたということであります。
#23
○牧野たかお君 国民がまじめに保険料を支払っていたにもかかわらず、膨大な数の記録が消失して年金がまともに給付されなかったということで、行政に対する国民の皆さんの怒りが爆発したわけでありますけれども、これは当たり前だと思います。長妻大臣は、野党当時、社会保険庁のいろんな問題について厳しく追及をされていらっしゃいましたけれども、この社会保険庁の犯罪的な行為が起きた原因は一体どこにあるとお考えでしょうか。
#24
○国務大臣(長妻昭君) まず、この記録問題等の一連の不祥事でありますけれども、一つには、これは私も本当につくづくそういう意識があるなと感じるのは、年金を払ってあげるんだと、国民の皆さんに。そういう意識があって、その記録を管理するのは、もらう側がきちっと管理してくださいと。そして、年金をもらう申請、これは裁定というんですけれども、年金受給年齢になったときに、年金を受給するためにする申請のときに、いろいろ文句があったら言ってくれば、社会保険庁としては調べないではないと。こういうような、一元的に国民の皆さんが自己責任で記録は管理するものだと、こういうお上意識といいますか、それが非常に大きかったということが一つあると思います。
 そして、もう一つ、三層構造ということも言われておりますけれども、中央からの指示がなかなか届かないということもあります。
 私もいろいろな方と話したときに、この労働組合の問題、労働組合も理不尽ないろいろな覚書を上の上層部に突き付けた。これも私は問題があったと思いますが、もう一つ非常に重要な視点は、労使交渉がきちっとなかったと。つまり、幹部の方が、もう労働組合から上がってきたものをそのまま判こを押すような、そういう体質もあったんではないかということで、きちっとしたやはり労使交渉というのがなく、安易にそういう覚書を交わしてきた。
 などなど、これ話せば切りがないわけでありますけれども、更に多くの原因というのがあると思います。
#25
○牧野たかお君 今、長妻大臣もお認めになりましたけれども、労働組合の問題があったということでございます。
 ちょっと過去の、今お話が出ました社会保険庁の労働組合、自治労国費評議会ですけれども、ここの労使の覚書を見ますと、(資料提示)パソコンの一人一日の操作時間は三時間以内とする、それとか、昼休みにおける窓口対応は地域の実情等を考慮し職場で対応できる最小限の体制で行うものであるというようなことになっております。
 そして、平成十六年度から二十一年度までの五年間で処分をされた社会保険庁の職員というのは、年金個人情報のぞき見、不正の事務処理、また無許可の労組専従、やみ専従ですよね、これを合わせますと、懲戒処分が千百八十五人、訓告が三百三人、厳重注意が四千百二十七人。これだけの本当にあきれた要するにこういう不祥事を起こしているわけですけれども、この人たちのほとんどは、八五%でありますでしょうけれども、みんなこの労働組合の組合員なんですよね。
 だから、私は思いますけれども、社会保険庁の本当に病気の巣というのは、ここの、社会保険庁時代は自治労国費評議会という労組でありましたけれども、私はそこの労組の体質、この労組が職場を支配していたからああいったとんでもないことが私は起きたと思いますけれども、どう思いますか。
#26
○国務大臣(長妻昭君) 今お示しいただいた数字のすべてが労働組合に加入されている方なのかというのは確認はできておりませんけれども、先ほど申し上げましたように、労働組合というのは、これは基本的に企業等でもある組織で、当然これ憲法も含め保障されている組織、考え方でありますけれども、その組織自体が悪いということではなくて、やはりその組織とその使用者の姿勢と相まってこの社会保険庁のような、そういう先ほどの非常に、今覚書の案、案というか一例を出していただいておりますけれども、ちょっと常識的におかしいような覚書が結ばれてしまうと。
 そういうようなことは今後あってはならないということで、日本年金機構については、そういうおかしな覚書が結ばれるということのないように努めていきたいと思います。
#27
○牧野たかお君 労働組合だけの原因ではないとおっしゃいましたけれども、やみ専従だけで四十三人が懲戒処分で、訓告は三十一人、これはみんな労働組合の専従の皆さんでありますけれども。私は、やはり体質として、ここのいろんな話を聞きましたけど、官公労の中でも一番ここの社会保険庁の組合が言うならば公務員としてのモラルに欠けていたというふうに私は伺っておりますけれども、そのことは、これから日本年金機構に移ったときにどうなるかというのを次に伺っていきたいと思いますけれども。次のパネルに替えてください。
 日本年金機構に移ったわけでありますけれども、社会保険庁当時、先ほど示したように、四千四百三十人の方、職員が訓告、厳重注意を受けたんですが、その半分ぐらいに当たりますか、およそ二千六十人の方がそのまま日本年金機構に移っておりますけれども、これはどうしてそのまま採用されたんでしょうか。
#28
○国務大臣(長妻昭君) これにつきましては、日本年金機構では懲戒処分を受けた人は採用しないと、こういう方針を貫いて、結果的には、組織の改編等もあり、分限処分という、ある意味では戦後最大級の人数の方々が出てしまったということになったわけでございますけれども、今言われておられますのは、この訓告と厳重注意というのは懲戒処分ではございませんで、それよりも下の処分ということで、これについては私どもとしては差を付けないということで、方針として人事配置をいたしました。
#29
○牧野たかお君 じゃ、懲戒処分の、平成二十一年の四月当時、七百九十二人の職員の人たちがおりました。この七百九十二人、確かに日本年金機構に採用はしませんでしたけれども、そのうちの二百九十一人を厚生労働省に分限処分をしないで配置換え、新たに厚生労働省に採用したわけでありますけれども、なぜこういう結果になったんでしょうか。
#30
○国務大臣(長妻昭君) これにつきましては、今おっしゃられた、厚生労働省に懲戒処分で配置換えになったという方がおられますけれども、これについて基本的に、前政権でも社会保険庁で懲戒処分を受けた方が厚生労働省の配置換えになったという事例はございます。
 平成二十一年四月一日時点で懲戒処分を受けていた方が七百九十二人、その中で厚生労働省へ配置換えとなった方が二百九十一人、そして退職した方が五百一人。その五百一人のうち百人の方が厚生労働省の非常勤職員として採用をされたということで、これはもう既にマスコミにも発表しているところであります。
#31
○牧野たかお君 いや、私が聞いたのは、その事実関係は私もちゃんと聞いてありますので、ここに、パネルにちゃんと、採用したというか配置換え二百九十一人とちょっとこのパネルに書いてあるとおりで存じ上げておりますけれども、そうではなくて、なぜ懲戒処分を受けた人たちを厚生労働省に配置換えをした、要するに再雇用したのかということを私は今聞いています。
#32
○国務大臣(長妻昭君) これも何度も国会でも聞かれましたけれども、これ組織が改編するということで、分限処分、こういうような案件になるわけですね。その中で、厚生労働大臣には、これは判例でもございますけれども、分限処分の回避努力義務が課せられているということで、できる限りそういう方々について就職先を見付けていくと、こういうようなことが課せられているわけであります。その中で、日本年金機構には、大切な年金ですから、この懲戒処分を受けた方は日本年金機構には行っていただかないと、こういうことを我々としては遵守をした上で、その中で、分限処分の方をできるだけ回避しようという中でそういう配置換えを行ったということであります。
#33
○牧野たかお君 分限免職の場合は、私も専門家じゃございませんが、いろいろ説明を受けて聞いたところで判断するところによれば、要は組織変えで、要するに懲戒処分とかそういうこととは別に、もう組織が人を必要としていない、そこにいた人たちを、要するに公務員の職を解くことを分限免職と言うそうでありますので、懲戒処分の人たちを要するに特別に扱うと、そういう話じゃなくて、むしろ懲戒処分を受けた人たちはそれだけの要するにいろんな不祥事を起こした人たちでありますので、わざわざ私は厚生労働省で配置換えをする必要は全くないと思いますが、いかがですか。
#34
○国務大臣(長妻昭君) これについては、別に懲戒処分あるいは懲戒処分を受けていない方も、組織が変わるということで分限処分の対象になられる方もいらっしゃったわけでありまして、分限処分の回避義務というのは、懲戒処分だろうが、受けていない方だろうが、双方に努力義務が掛かるということで、そういう意味ではその努力義務を果たしていくと。これをきちっと果たさなければ、当然裁判等で、結局はそこで判断が下るということにもなりかねないわけでありますので、これは法的な一つの義務として、分限回避の努力の中で私としては行ったということであります。
#35
○牧野たかお君 この問題についてはあしたも集中審議で引き続きやるつもりでいたものですから、その中で言おうと思ったんですが、一つだけ先ほどおっしゃったことについて申し上げますと、私は自公政権のとき、自民党の日本年金機構職員採用問題のプロジェクトチームに森委員と一緒に入っていたんですが、それで私たちは、政権当時は、最終的に懲戒処分を受けた人たちは全員分限免職にするという結論に達して、厚労省もその意向に沿う姿勢を見せていました。ところが、政権が替わったら全員分限免職にする方針だったのが変わって、厚生労働省にまた配置換えということになったんですが、これはどう思いますか。
#36
○国務大臣(長妻昭君) ちょっと今のお話ですけれども、私が承知していますのは、厚生労働省への配置転換というのは分限免職回避の方策として前政権で閣議決定になっていると聞いておりますし、前政権で懲戒処分の有無にかかわらず厚生労働省の常勤職員へ転任予定者として内定を行ったということで、前政権のところで厚生労働省へ配置換えとなった職員千二百八十四人のうち、懲戒処分を受けていた職員は二百九十一人というふうに聞いております。
#37
○牧野たかお君 もう一度、私の方も確かめてみます。
 それで、次に行きますけれども、社会保険庁時代、さっきも申し上げたみたいに、自治労国費評議会に加入されている一般の職員の加入率は八五%でした。今度は、この自治労国費評議会が全国社会保険職員労働組合に名前を変えましたけれども、今、年金機構の中でのこの加入率というのは何%ぐらいなんですか。
#38
○国務大臣(長妻昭君) この日本年金機構では、その加入率については現時点では把握できておりません。二つの労働組合が存在するということでございますけれども、加入率については今把握はできていないということであります。
#39
○牧野たかお君 私も事前に聞いたんですが、以前は社会保険庁時代は把握していたのに、今度は年金機構になったら把握していないという、そういう話がありましたけれども。
 民間人の方を新しく採用して、全体の一〇%ぐらい採用していますんで、取りあえず全体の一〇%まず関係ない人たちがいらっしゃると思いますけれども、恐らく私が思うに、八五%の加入率というのは若干減ってもそう変わらないというふうに思います。そしてまた、先ほど申し上げたみたいに、過去の中で厳重注意、訓告を受けた方が二千人以上もいるというと、私は社会保険庁から日本年金機構に変わっても体質的には余り変わらないという気がするんですが。
 もしそうすると、なかなか年金記録の照合というのは私はそう簡単に進まないと思うんですが、大臣はその点についてどうお考えになっていらっしゃいますか。
#40
○国務大臣(長妻昭君) 日本年金機構、今年の一月発足をいたしまして、私も発足式に参りまして、そして若手職員中心にお客様とのお約束十か条ということもつくって、もう後がないと、ここでもう失敗をしたら我々としてはもう生き残れないという危機感を持って船出をしたということであります。
 ただ、国民の皆様から見ると、それは、日本年金機構になってすぐにサービスが劇的に変わったという受け止め方はされておられない方も多いと思いますので、我々としては、この前の土曜日も川越の年金事務所に私もお邪魔して、不十分な点も多々ありますので、いろいろな組織の中の改正あるいは改善も含めて取り組むということであります。
 ただ、発足の前に一定の準備をいたしまして、人事評価基準も大幅に変える、抜てき人事、降格人事もきちっとするというようなガバナンスを強化する体制を準備した上でスタートしておりますので、細かい改善は日々続けますけれども、大筋では、多少時間が掛かるかもしれませんが、いい方向に行けるんではないかというふうに考えております。
#41
○牧野たかお君 この問題はまたあしたさせていただきたいと思います。
 では次に、行政の官公労への便宜供与について質問したいと思います。
 まず、国の公務員労組の話から入りますけれども、財務省、厚労省、国交省、農水省の四省の本省だけです、この霞が関の本省だけで、合わせて千四百平米の庁舎のスペースが公務員労組へ無料で、ただで貸し出されています。
 菅財務大臣、この状況を御存じだったでしょうか。
#42
○国務大臣(菅直人君) 職員団体に対する庁舎事務室の使用については、当該庁舎の管理を行う各府省がその管理の権限の範囲内において、国の事務事業に支障のない範囲で最小限の事務室を使用させているものと認識をしております。国有財産法では各府省において庁舎等の行政財産の管理をすることとされており、各府省がそれぞれ判断しているものと理解しております。
 おっしゃるように、それぞれのところである程度の面積を無料で使用を認めているわけですけれども、民間の労働組合の場合も、組合によりますけれども、そういうこともありますので、これまでの扱いはそういった形でやっているということは承知をいたしております。
#43
○牧野たかお君 私は、基本的に、民間の労働組合と官公労とは全く立場が違うと思っておりますが、各府省の庁舎の一部というのは民間業者に貸し出されて、売店だとかほかの用途に使われておりますが、これはもちろん有料でありまして、四省の貸出しの民間業者の、幾らで貸しているかという部分を聞きましたら、一平方メートル当たり年間一万六千円から三万八千円で貸し出されております。千四百平米をこのちょうど中間の二万七千円掛けますと三千八百万円、年間になります。
 これ、無償というのはやっぱり特定団体への私は便宜供与だと思いますけれども、菅大臣はどうお考えでしょうか。
#44
○国務大臣(菅直人君) 現在、国の事務事業遂行のために国がその施設を提供する場合に、無償とすることができる事例が幾つかありまして、例えば日本銀行の代理店のための事務室、新聞記者室、司法官署における弁護士等の待合及び地方警察官の控室、また清掃、警備、運送等の役務を国以外の者に委託した場合において、それらの役務の提供に必要な施設等となっております。
 ここは私も、過去の例、現在の状況、それから今委員からもお話がありました民間は、先ほど有料で貸しているというのはコンビニなどが多いようですけれども、そういう完全に営利目的で入るというものと、今他の事例も申し上げましたが、そういうものと、それから労働組合のそういう組合事務所というものと、どのように考えるべきなのか、私なりには検討してみたいと思いますが、これまでの長い慣例の中ではこういう扱いがされていたということであります。
#45
○牧野たかお君 今、菅大臣がおっしゃったみたいに、実はこれ慣例、慣行なんですよね。
 先ほどからおっしゃっているのは多分国有財産法だと思いますけれども、国有財産法も取り寄せて見させていただいたんですが、要するに無償で貸すという正当性はどこにもうたっておりません。
 これは、聞いたところ、各省庁ごとに庁舎管理規則というのを設けて、一年ないし二年で労働組合とそこの各省の長だから大臣と一応契約を結んでいるということになっているんですが、実はこれ、大臣の確認が契約更新するときに要るんですけれども、私たちの先輩に聞いてもそういう確認は今までしてこなかったということで、要するに慣行でずっと来ちゃっているんですよ。
 それを正当化する実は法律があるのかというと、どう見ても国有財産法にはそういうふうに載っていないんですよね。だから多分、菅大臣も財務大臣になられたときに、じゃ、財務省が貸しているところの庁舎管理規則の契約を御覧になったか、多分なっていないと思いますけれども、そういうことをやってきているわけですよ。
 だから、本来これが正しいという話じゃなくて、要は昭和二十三年がこの国有財産法ができた年でありますけれども、何かそのままずっと来ているわけですよね。ですので、私はもう一度やっぱりこれは見直すべきだと思いますけれども、いかがですか。
#46
○国務大臣(菅直人君) 各府省において組合事務室を無償で使用させている理由として、従来から言われていることは、国の事務事業の遂行のために国が当該施設を提供するものに先ほど申し上げたように新聞記者室等があるわけですけれども、各府省の庁舎の管理権限に基づいてそういうところには無償で使用されているわけですが、国家公務員法に定める職員団体は、庁舎で勤務する職員がその勤務条件の維持改善を図ることを目的とした団体であり、ある意味では新聞記者室等に準じての取扱いをしてきたということが一つの理由と従来からなっております。
 また、職員団体は民間の労働組合と同等の位置付けにあり、民間においては企業がその施設の一部を労働組合に利用させている例が多いこと、労働組合への最小限の広さの事務室提供については不当労働行為から除かれている等を勘案して、庁舎の一部を無償で使用されているものと考えられます。
 ここは、私も余りこういった立場に、労働組合の活動とかというものの経験がないものですから、余り思い付きでは物が言いたくないんですけれども、民間でも大変激しい争議を過去にやったりいろんな例もあるし、ある意味では労働組合が、こういう言い方をすると若干誤解を招くかもしれませんが、会社にとってもいろんな意味で、対立もするけれども協力もするという意味でプラスになるところも多いと。労使がよく話し合うことによって、日本の長年の、一般的に特に民間ではそういうことが良くなってきたということも言われております。
 公務員の場合に、もちろんいろいろないわゆる勤務条件としての議論は大いにフェアにやっていただいていいわけですが、ある意味では、民間で成り立っているような、本来ならお互いが、いわゆる勤務条件等についてはしっかり主張すべきことはフェアに主張されるのはいいけれども、ある意味で協力しなきゃいけないところは協力していくというような姿勢があれば、私はそれぞれにとってプラスであろうと。(発言する者あり)
 それをどこまで、どこまで機械的にこうするああするというのをやるべきなのか。ここは問題提起としては受け止めたいと思いますけれども、余り、何といいましょうか、思い付き的、私にとってですが、思いだけで言うべきではないだろうと。(発言する者あり)
 いろいろやじが飛んでおりますけれども、私も何かやらなきゃいけないときはやりますけれども、しかし、そうではなくて、やはりそういう仕事をお互いしているわけですから、本来なら緊張関係を持って同時に協力をしていけばいいと。特に、この社会保険庁の問題は根が深いということがありますので、特に国民的には厳しい目があることもよく承知しておりますが、それがすべてであるということでもないと思いますので、十分考えて検討したいと思っております。
#47
○牧野たかお君 私は、民間の労組の話をしているんじゃなくて、官公労、要するに公務員の労組の話をしています。
 時間がだんだんなくなっていきますので、今度は地方の労働組合の話を今度は原口大臣に聞きますけれども、今、国の公務員労組の話でした。
 実は、またパネルを、資料を見ていただきたいんですが、さっき取り上げました社会保険職員労働組合も加盟しています全日本自治体労働者組合、いわゆる自治労でございますけれども、その自治労傘下の全国の都道府県の職員組合に各都道府県が、さっき私が申し上げた国の場合と同じように、庁舎の一部を無償で貸している県が何県あるかと調べました。回答があった。これは各自民党県連を通して各県庁の総務部にちゃんと調査をした結果でありますけれども、無償で要するに貸しているのが三十八道府県、ちゃんとお金を取っているのが三県、これは事務室とか会議室です。
 そのあとのことはまた後で言いますが、取りあえず事務室、会議室、これだけの県が各職員組合に無償で貸しているということは、私は、地方自治法の公の施設、公共施設の定義というので二百四十四条に書いてありますけれども、住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設というのが公の施設というふうに書いてあります。
 ということを考えますと、職員組合、自治労の組合に公共の施設を無償で貸すというのは、これはやっぱり地方自治法の趣旨からいってもおかしいんじゃないかと思いますけれども、原口大臣、いかがでしょう。
#48
○国務大臣(原口一博君) 牧野委員にお答えいたします。
 地方自治法の第二百三十八条の四で、行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度においてその使用を許可することができると。また、使用料についても、第二百二十五条で、普通地方公共団体は、第二百三十八条、先ほど読みましたけれども、四の第七項の規定による許可を受けてする行政財産の使用又は公の施設の利用につき使用料を徴収することができると書かれておりまして、その用途又は目的を妨げない限度でその使用を許可することができるものでございまして、また規定に基づいて使用料の減免ができると、こうなっております。
#49
○牧野たかお君 私もその条文持っていますけれども、これも条文からするとただで貸していいとは書いてないんですが。
 それで、今おっしゃった二百二十八条というのは、これ無償にする場合も条例で定めなきゃいけないんですけれども、実はほとんどの条例を作っている県が、私は、調べた限りにおいて三分の二ぐらいは条例作ってないと思いますけれども、その点はいかがですか。
#50
○国務大臣(原口一博君) 地方公共団体が地方自治法に基づき庁舎の一部を職員団体の事務所として使用させ、条例に基づきその使用料を減免することは直ちに不適切であるとは言えないと、これは条例に基づきですね。だから、条例に基づいてない事例があるかどうか私は承知しておりませんので、また必要であれば調査をしてみたいと思っています。
#51
○牧野たかお君 ですので、今のお答えのとおりで、私は、条例で定めようと、本来、公共施設、県民また国民のための公共施設でありますので、それを特定団体にただで貸すというのは私は公共の目的にも反していると思いますけれども、今おっしゃったように、最低限、まあ議論はあるにしても、条例を定めてないのは本当はおかしいんですが、そういう県が、調べたところ、全国から来たところによると三分の二ぐらい条例ではないと思います。
 その中で、今度はもっとひどいケースをちょっと申し上げますと、公共施設を自分たちの事務室、会議室で借りていても、三県の県職員組合はちゃんと使用料を払っています。今度は、この公共施設を借りて民間業者に、まあ事実上又貸しでありますけれども、委託をして、そこから手数料を取っている県の職員組合が全部で四県あります。具体的な名前を言いますと、岩手県、愛媛県、山口県、大分県、この四県は、要は公共施設をただで借りておいて、それを民間に、まあ委託という形ですけれども、それでお金を収入として得ているわけです。静岡県は、実はちゃんと百十七万円、そのスペース代払っているんですが、これは、私が平成十三年に県議会で指摘をしたら、それまで無償だったんですが、十四年から百十七万円を年間払うようになりました。
 ですので、私は明らかに四県の職員組合というのは不当な収入を得ていると思うんですが、その点、いかがですか。
#52
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。
 庁舎等の行政財産については、地方自治法において、その用途又は目的を妨げない限度でその使用を許可することができると書いてあるわけでございまして、職員団体は、地方公共団体の許可を受けて庁舎のスペースを使用する場合にはその許可条件に従うことが求められると、このように考えています。その上で、許可対象となる施設や使用料の水準などの許可条件については各地方公共団体で適切に判断されるべきものと、これが答弁でございます。
#53
○牧野たかお君 地方自治ですので、そこの地方自治体の裁量権がもちろんあると思いますけれども、こういうあしき慣行がまだ続いている、これも私たちが調べて分かったのが四県だけですので、実際はもっと私は多いんじゃないかと思いますけれども、これはちゃんと総務省として私は調べるべきだと思いますけれども、いかがですか。
#54
○国務大臣(原口一博君) 地方公共団体において庁舎等の行政財産を職員団体に使用させている実態、これは把握しておりません。恐らく今までの政権も御存じないんだと思います。
 それで、庁舎等の行政財産の使用許可の在り方については、やはり各地方公共団体においてそれぞれの実情を踏まえて判断されるべきものでございまして、現在のところ調査することは考えておりません。
#55
○牧野たかお君 新しい政権になって、開かれた要するに行政をやっていくというのが民主党政権の私は大きなうたい文句だったと思いますけれども、これは地方自治であっても総務省と各都道府県とは密接な関係がなければいけないと思います。そこで、もしそういったものが不適切だと思えば、総務省としてやはりこれは各公共団体に話をするべきじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
#56
○国務大臣(原口一博君) 牧野委員にお答えいたします。
 これは法律と先ほど申し上げたような条例で決まっておるものでございまして、もしそれに反するものがあるというふうに思料する事例があれば、しっかりと地方公共団体に対してそれをただすようにしていきたいと考えています。
#57
○牧野たかお君 私は、調べたことについてはちゃんと責任を持っているつもりでおりますので、具体的な県名を申し上げましたけれども、これはまたあした引き続きやりたいと思います。
 まず、その後、国税庁にちょっと聞きたいんですが、この際、こういう収益事業ですよね、この収益事業というのはこれは課税されるんですか。
#58
○政府参考人(岡本佳郎君) お答えいたします。
 個別にわたることは差し控えさせていただいて一般論でお答えいたしますが、法人税法上、都道府県の職員組合を含む職員団体等は公益法人等又は人格のない社団に該当いたします。これらの団体につきましては、法人税法施行令に特掲された三十四の収益事業から生ずる所得以外の所得については、法人税を課さないこととされております。
#59
○牧野たかお君 あわせて、国税庁に聞きたいと思いますけれども、今北海道では北教組の問題が出ております。北教組の裏献金と言われている千六百万円というのは、北海道教育委員会から北教組に渡ったというか預けられた五十五億円の主任手当の利子ではないかと言われておりますけれども、要は、労働組合の預金の利子というものは、これは課税されないんですか。国税庁。
#60
○政府参考人(岡本佳郎君) 改めて一般論で申し上げます。
 同じように公益法人等又は人格のない社団の課税関係ということですけれども、こうした公益法人等が他の者から金銭を預かる行為は収益事業のいずれにも該当いたしません。また、預かった金銭を預金に運用する行為も収益事業のいずれにも該当しないということから、法人税の課税関係は生じないということでございます。
#61
○牧野たかお君 要するに、労働組合の預金利子と金融商品の配当とかそういったものを含めて要は課税されないということでありますね。
 それでは、人事院に聞きたいと思いますけれども、そもそも公務員の労働組合には、民間の労働組合と違いまして、労働組合法の適用を受けずに、会計報告の義務はないというふうに聞いておりますけれども、国の公務員の労働組合なら人事院、地方の公務員の労働組合なら人事委員会等に職員団体として登録すれば、会計報告する義務がないというふうに聞いておりますけれども、これは本当にそうですか。
#62
○政府参考人(桑田始君) お答え申し上げます。
 国家公務員の職員団体制度につきましては、国家公務員法百八条の三に基づきまして、一定の要件を満たした職員団体を登録する制度が設けられております。登録の申請の際に添付する規約には、経費及び会計に関する規定を記載することが必要とされております。
 他方、職員団体の会計報告をどのように行うかということにつきましては各職員団体の判断にゆだねられておりまして、国が職員団体から会計報告を受ける仕組みにはなっておりません。
#63
○牧野たかお君 今、人事院ですので、国の方の話は言ってもらいましたけど、地方公務員の労働組合の場合も私は同じだと思っておりますけれども、原口大臣、どうなっていますでしょうか。会計報告がないかどうか、地方公務員の労働組合について。私は人事院が両方答えてくれると思ったら、国の部分しか答えてくれなかったですから、大臣に伺います。
#64
○国務大臣(原口一博君) 恐れ入ります。私も人事院が答えるものだと思いましたけれども、地方公共団体についても同じだと思料しています。
#65
○牧野たかお君 要するに、今お答えがあったように、公務員の労働組合の場合は、労働組合の中で不当な収入があったり不正があったりしても外部の人間には全く分からないようになっています。事実上、監督する官庁も、私も、各省庁にみんな聞きましたけれども、どこの官庁も所管ではございませんと言うものですから、所管する官庁が、要するに監督する官庁がありません。
 住民や国民に奉仕する立場の公務員の労働組合に、私は会計報告を、国の公務員の場合は人事院、地方の公務員の場合は教組も含めて私は人事委員会に義務付けるべきだと考えますけれども、菅副総理、いかがでしょう。
#66
○国務大臣(菅直人君) 国家公務員の職員団体制度については、労使関係制度をどのように構築していくかという観点から、公務員制度改革全体の中で議論が行われるものと承知しております。
 御指摘の会計報告の義務付けということでありますが、私も、率直に申し上げて今日のこの議論でそういった状況を初めて知った部分もありますので、私がこれに答えられる立場にあるかどうかも含めてこの場で余り踏み込んだことを言うことはやはり差し控えて、やはり公務員制度全体を今内閣として議論しておりますので、そういう中で検討してもらえるように私からも申し上げたいと、このように思っております。
#67
○牧野たかお君 また、このことについてはあしたやらせていただきたいと思います。
 そして、仙谷大臣、時間が少なくなってまいりましたけれども、一点お伺いしますけれども、これははっきり政府として打ち出したわけではないと思いますが、新聞報道等によると、仙谷大臣のコメントとして、国家公務員の労働組合にスト権、争議権を付与するお考えが時々出ていますけれども、どう考えていらっしゃるか、その点をお聞きします。
#68
○国務大臣(仙谷由人君) 先ほど来の議論もお伺いしておりましたが、基本的には、公務員の労使関係であろうとも、これはガバナンスの問題でありますから、今公務員の労使関係の中で最大の問題というかネックは、使用者側の存在がだれなのかどこなのかということが全く不透明のまま、戦後の公務員労働関係が推移してきたということであります。
 つまり、使用者が存在しないで労働条件の決定を人事院に任せてきたと、丸投げしてきた、この無責任体質がいろんな問題を生んでいるというふうに私は思っております。したがって、まずは使用者を、使用者たる役割を担当する部署を政府の中に決めなければならないということが第一番です。(発言する者あり)
 西田さんが、大臣だ、大臣だと言いますけれども、今までどの大臣がそんなことをやってきた経緯があるんですか。だれもやってきてないじゃないですか、自民党政治で。(発言する者あり)
#69
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
#70
○国務大臣(仙谷由人君) ということは、職種の問題も含めて、公務員といっても現業、非現業ございます。あるいは職種が各職種あります。このスト権の問題もそれを含めて付与するかどうか。そして、付与するとしても、労使関係の中での、この労働条件問題を含めて解決の在りかをどのように制度として仕組むか、そういう多々問題があるというふうに考えておりまして、今検討中であります。
#71
○牧野たかお君 時間がなくなりましたんで、続きはあしたまたやらせていただきます。
#72
○委員長(簗瀬進君) 以上で牧野たかお君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#73
○委員長(簗瀬進君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井君。
#74
○荒井広幸君 ただいまの公務員の問題ですけれども、実はその公務員の問題、私は政府に質問主意書でお尋ねをしております。政務三役の皆さんを含めて、労組との勉強会、あるいは政務三役の皆さんがどのような人、物、金の支援を受けているかということを質問主意書で聞いておりますので、官房長官、的確に出していただくようにお願いをしておきます。
 それから、最大はやっぱりチェックオフとユニオンショップの問題です。それで、会計検査が入らないんです、労働組合の会計っていうのは。内に公表するっていうだけなんです。対外的に公表するっていう仕組みになっていませんから、その政治資金の、今度の新しい、労組、団体、業界、企業の禁止をする前に、透明性を図るというのがこれは民主党の姿勢でなけりゃならないということを、質問通告しておりませんから、注文だけして、あしたの質問に期待をさせていただきます。
 まず、日本の科学未来館について文科大臣に聞きます。毛利衛館長のところですが、日本の科学未来館、これを参考にしている国、どんなところを参考にしたのか、学んだのか、この点を的確に、文科大臣、お願いします。
#75
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 日本の未来館をどこかが参考にしているかという御趣旨だというふうに承りました。
 日本の科学未来館は、独自の科学コミュニケーション手法を開発する等々、世界でユニークな科学館として活動を進め、世界的にも最先端の科学技術に関する情報を国内外に発信している館だというふうに思っております。
 この中で、世界の中で非常に特徴的なものと申しますのは、第一線の研究者が参画して現在進行中の科学技術に関する展示をするという手法を開発いたしました。要するに、今やっているのをそのまま、もうこういうことまでやってきてこういう状態になっているというのを現役の研究者が展示をするということにかかわるという手法の開発。
 それから、国際科学館の連携組織ということで、いろんなところと連携をしたコンテンツ、共同的にやろうということ等々を含めて国際的に高く評価をされておりまして、約五十か国からの海外の要人の視察を受け入れ、英国のチャールズ皇太子殿下もおいでになりました。
 ということで、来ていただくと同時に、十七か国の科学館職員に対して毛利館長が講演等を実施する等々、あるいは毛利館長は外国科学館の顧問に就任していただいてその知見を広く伝える等々で国際的な紹介がされておりまして、同様な展示を行うところが、未来館ができた後に、未来館を学びながらそういう手法を使った展示としては、アメリカのマリアン・コシュランド科学館、国立の果川科学館、韓国です、等々は、いわゆる研究者が科学技術に関する展示監修に加わっている例です。あるいは、未来館の展示物と類似展示物を設置しているという意味では中国の上海科学館等々がございまして、未来館が最先端の科学技術に関する取組を先進的に進めていて、世界各国、それに影響を与えていることは間違いございません。
 以上です。
#76
○荒井広幸君 行政刷新大臣、仕分作業でそういった優れたところについての議論はございましたが、そのときは担当じゃなかったと思いますけれども、いかがですか。
#77
○国務大臣(枝野幸男君) 今文科大臣がおっしゃられたようなことは、事業仕分の際にはそれぞれ所管している省庁からそれぞれの事業について書類で提出をしていただいている、そうした中にも記載されておりますし、それから、毛利館長御自身がおいでをいただきましたので、その運営の優れている部分、世界から評価されている部分については議論の中で出てきております。
#78
○荒井広幸君 当時担当でなくて申し訳ありませんが、もう一つはポストドクターがそこで説明をしているんですね。それがまた社会性を持った科学者を育てていくと、こういうことなんですが、これ、ホームページで公表されている仕分作業のいわゆる日本科学未来館の項目ですけれども、二、四、六、八、十、十二、十三あるんですが、一切そういった、私から言うと重要なベンチマークの議論というのはないんです。金目だけなんです。財団に天下りが行っているからそこからやるのはおかしいんじゃないかと、それだけですよ、これ。ですから、大臣が再三にわたって、いや、目的を達成しているからなんということをいろんなところで言っていますが、天下りと財源捻出なんですよ、この仕分事業というのは。だから、そこがやっぱり私は最大の問題だと、最大の問題だと。
 しかも、これ情報開示、何ですか、審議会より悪いですよ、この開示。工夫するおつもりはありませんか。
#79
○国務大臣(枝野幸男君) 事業仕分は税金の使い方、使われ方を国民目線で見直すということが目的でございますので、この独立行政法人科学技術振興機構を取り上げまして、そこで行われている科学未来館の事業が大変すばらしいものであると、すばらしいものであるということは大前提、その事業の目的は大前提で、ただ、その中に、実は独立行政法人科学技術振興機構が行っている科学未来館でありながら、そこの運営のかなりの部分を更に外部の財団であります科学技術広報財団に外注をしていると。こういうやり方は毛利館長御自身も良くない、変えてほしいと長年にわたっておっしゃってこられたということは事業仕分の場でもおっしゃっておられましたが。したがって、そういうやり方をしない方がより財政的な面でも効果的にできますし、また中身の充実という意味でも毛利館長御自身が人事やお金を直接握って更に工夫の余地があるというような議論になったわけでございます。
 そもそもが、目的が優れている場合であっても、その目的につながっていない部分のお金は削ろうということを主たる目的の一つにしているわけでありますので、ここがすばらしいことをやっているということについて最終的な評価者のコメントに載っていないというのは、逆に言えば一種当然、必然かなというふうに思っております。
 その上で、議事の公開の問題でございますけれども、これは今、鋭意速記を起こして議事要旨を公表するべく作業を進めておりまして、全体の審議時間が合計二百時間を超えておりまして若干作業に手間取っておりますが、遅くとも四月中には公表できるように準備を進めております。一方でこれは大変見づらくて時間が掛かるという御批判がありますけれども、当時の映像は今もホームページ上で全部公開をしておりますので、そういった意味では少ない予算でこの事業仕分はやらないとというふうに思っておりますので、お金を掛ければもっと早くできるのかもしれませんが、そういった意味で文字に起こしてというのが若干遅れておりますが、できるだけ急がせたいというふうに思っております。
#80
○荒井広幸君 では、官房長官と行政刷新大臣にお尋ねします。
 お手元に皆様にお配りしました公金検査請求、国民訴訟法案の骨子です。これは歴代総理にずっとやってまいりました。これについては、小泉総理に至っては、こうした国の無駄金、不正、これは国会が追及することだということでございました。私は全く違う。国民に参加させるべきだと。仕分事業をやるのであれば、国民に参加させる制度、それは民主党も公約に出したではないですか。いわゆる会計検査院の幅を広げることなんですよ。しかし、あの法案じゃ全然無理です。国民が参加できないからです。
 国民が参加できるこの提案でございますけれども、国民がおかしいと言うものに資料を付けて、これを会計検査院に検査を行ってくれと。内容を見てそうだとなったら、これは検査できるようにする。それで訴えられた相手がある措置をとった、しかしその措置がおかしいならそれについて訴訟ができると。こういう制度こそ私は民主党がやるべきだなと思いましたけれども、何ら言っていない。
 枝野大臣、どう思いますか、この考え方について。
#81
○国務大臣(枝野幸男君) 税金の使い方、できるだけ国民の皆さんに直接関与していただき、問題点があればそれに対して国民の皆さんが直接かかわれるという方向性については全く大賛成でございます。
 実は、そうした見地から、行政刷新会議におきましても、事業仕分を行うに当たって、ハトミミ、国民の声を通じまして国民の皆さんから直接税金の使い方についての問題点の指摘を今集めているところでございますし、まあハトミミそのものは総理主導でございますが、基本的には恒常的にこうした形で国民の皆さんから税金の使われ方の問題点について指摘をいただき、それを踏まえて行政刷新会議でチェックをしていくということは今後も続けていきたいというふうに思っております。
 その上で、御指摘をいただきました、御提示をいただきました案につきましては、会計検査院が憲法上の独立した組織であるということから、そこに、その自立性との観点で、どういうふうな仕事をやっていただき、あるいはどういうふうな権限を持っていただくかということについては憲法上の検討も必要かというふうに思っておりますが、せっかくの御提案でございますので、それをしっかりと受け止めて、その趣旨を生かせるような方法を検討してまいりたいというふうに思っております。
#82
○荒井広幸君 官房長官、いかがでございますか。
#83
○国務大臣(平野博文君) 今、枝野大臣が申し上げた考え方だと思っておりますが、特に鳩山内閣におきましては、行政刷新会議を設置をし、やっぱり国民の目線でそういうものを見ていこうというのは、今先生が御指摘されている趣旨の方向性は私は合っていると、こういうふうに思っております。しかし、会計検査院という独立した機関、独自性の機関と、こういうことから憲法上の問題もあると、こういうことから慎重な対応をしなきゃなりませんが、今大臣が申し上げましたように、一つの考え方として一度検討するという、こういう御答弁ですので、私もそれに賛同いたします。
#84
○荒井広幸君 憲法では少数説でしたけれども、地方自治法にあるような意味での住民監査請求・訴訟制度、これが憲法上そごを来さない、私の提案についてそごを来さないという学説、これの方が多くなっています、今。日弁連はこういう方向で、大体私と同じ考えです。
 全く国民目線と言いながら国民を参加させないという体質が、私は残念ながら見て取れる。そして相変わらず検討する、何にも変わらないじゃないですか。小泉・竹中さん時代に経済財政諮問会議というのをやった。私は、仕分事業、ある一定の価値はあるかもしれませんけれども、どう見ても経済財政諮問会議の体育館版としか見えません。一時的に人に見せているだけ。国民を参加させる、その本気がない。
 枝野大臣、枝野大臣だけに、枝葉末節にとらわれず、国民が参加して、どの政権になろうが、国民が参加して天下りや無駄や不正をチェックしていくということに取り組んでいただきたい。改めて問います。
#85
○国務大臣(枝野幸男君) 経済財政諮問会議と一緒じゃないかという御指摘はございましたが、私どもはそこは大分本質的に違っているんじゃないかというふうに思っておりまして、今までどうしても予算の使われ方とか、あるいはいわゆる広い意味での行政改革の話というのが、非常に総論といいますかマクロでの議論が先行してしまっていて、実は個別の個々具体的な税金の使い方使われ方というところを本格的に取り上げて、しかも国民の前でオープンにということが行われてこなかった。これが、なかなか何度も行政改革とか財政の立て直しという声が上がりながら、前に進んでこなかった一つの大きな原因ではないかというふうに思っています。
 そうした意味で、個別の、個々の、一個一個は小さいかもしれないけれども、具体的な税金の使い方を国民の前でオープンに議論をするというのは、従来とは基本的な発想が違っているのではないかというふうに思っています。
 そうした上で、御指摘のとおり、政権がどうであろうと、システムとして国民の皆さんが税金の使い方使われ方に直接関与していくということについては大変重要な指摘だというふうに思っておりまして、いつも検討ばかりというふうに御指摘いただきますが、まだこの政権、動き出して半年でございまして、なおかつ、すぐにできることからまずやっていこうということで行政刷新会議を設置し、あるいは事業仕分を行ってまいりました。
 先ほど御指摘のとおり、学説もいろいろあるということを認識いたしておりますが、会計検査院を使うやり方がいいのかどうか、あるいはそもそも住民監査的なやり方が現行憲法下で許されるのかどうかというのは、若干これは憲法ともかかわるので時間を掛けた検討が要りますので、そこについては一定のお時間をいただきたいというふうに思っておりますが、目指している方向については全く荒井議員の御指摘は同感でございますので、その様々な制約の中で許される最大限の方法を模索したいというふうに思っております。
#86
○荒井広幸君 それは何を私は言いたいかと。国民が参加してこそ初めてチェックが成り立ち、抑止力が成り立ち、見付かるんですよ。そういう姿勢は、私は、政権交代したから良くなるんだという、常に菅大臣が言われるんですが、こういう一例を取っても何ら変わっていないなと私は思うんです。
 その変わらない理由ですが、長妻大臣、(資料提示)これ、従来の政権はこの年金通帳はやる方向になかったんです。それはそれの考えとしていいでしょう。しかし、マニフェストに入れて、この間も私の質問でやると言って今回は中途半端になっている。やる以前になっている。何のために年金通帳をやろうとしているのか。そして、やるのかやらないのかだけ言ってください。理由とやるのかやらないのかだけ言ってください。
#87
○国務大臣(長妻昭君) これについては、一期四年の中でやるということであります。
 まずは、第一弾としては、インターネットを使って確認をする。そして、その中で今までは見れなかった年金の見込額も御自身のものが見ることができるようにする。ただ、インターネットを自宅で使えないお年を召した方がおられるんで、今郵便局ともお話し申し上げておりますけれども、郵便局にパソコンを置いてインターネットに接続して、ただ、操作ができないお年を召した方については郵便局の方が補助員として付いて、そして、その記録をお出しをしてお渡しをすると。いつでも自分の記録を確認できると、こういうようなことをまず第一弾は始める。そして、その中で国民の皆様方に調査をして、じゃ年金通帳のどういう項目が必要なのか、それを御意見をお伺いをして、そして制度設計の中で、一期四年の中で年金通帳を実現すると、こういう手はずを考えております。
#88
○荒井広幸君 郵便局の例を出せば私が何でも納得すると思ったら、大臣、間違いですから。
 これは、大臣があれだけ激しくやっても、大臣の側に付いて、政権になったら何だろうなと思っている人が多いんです。だから、一生懸命やっていた舛添さんの人気が総理の人気では高いんでしょうかね。しかし、一生懸命やっていると思う、大臣も。そのときは、あれだけ不信を買い不安を与えたんですよ。だったら、お金を使うなら、お互いが、今日の午前の委員会でもあったじゃないですか、国民同士、役所と国民が共に確認できるということが重要なんですよ。そして、日本って通帳文化なんです。通帳をやっぱりベッドや布団のところでこう見て、ああっと、こうなるんですよ。間違いないと、そういうことなんです。
 そして、重要なところは、書き方ということを言っていますが、一・六倍を保障するときちんと約束することなんです。自分が掛けたものより一・六倍確実に戻ってくるという約束なんです。生活保障の五〇%を約束するという形はこれから非常に難しい。そういう中身も必要なので私は提案しているということです。どうぞ検討をしていただきたいと思います。
 続いて、美術品の国家補償についてお尋ねをさしていただきたいと思います。美術品の国家補償、これは文科大臣、やるんですかやらないんですか。やる方向でやるというのは聞いておりますが、いかがなんでしょう。
#89
○国務大臣(川端達夫君) 美術品といいますよりも、その前に、美術館の美術品をいろんなところで見られるという展示会は国民の文化生活にとっても極めて大事なことであるという中で、最近のテロの多発に伴う保険料率の上昇と美術品の資産価値の上昇に相まって非常に保険料が高くなっておると。二〇〇〇年で大体〇・一%後半が二〇〇八年は〇・二五%ということで二倍以上の保険料率の上昇と、新興国が美術品を非常に熱心に買うということで、ピカソの、この前申し上げましたが、「夢」という一九三二年の絵が、一九九七年、五十七億円が二〇〇六年で百六十五億円、保険料にしますと五百七十万円が今では四千万円を超えるということで、美術館をしようとしますと、保険料が大変高くなって、実際の美術展覧会が開催ができなくなるような事態に追い込まれる例が出てきてまいりました。
 そういう意味で、国民に質の高いそういう鑑賞機会の充実に資するために、美術品の国家補償制度の必要性は関係方面からも強く要請されておるところでございます。現在詰めの段階に補償制度として入っておりまして、対象とすべき美術館や展覧会の基準、補償の範囲、金額、内容、導入に伴う影響等を検討しておりまして、詳細な検討を今加えております。より効果的な制度の構築に向けた取組を関係者とも今調整中でございます。
 法案の提出時期については、これはやるのかやらないのかと。やるということを前提にして関係者と調整中で、関係者の結論が得られ次第提出させていただきたいと思っております。
#90
○荒井広幸君 菅大臣、幅広く勉強していきたいと公明党の弘友和夫議員の答弁に答えていますが、いよいよ詰めの段階に入ったということですが、共通の財務省としての認識、よろしいですね。
#91
○国務大臣(菅直人君) 今、川端文科大臣から詳しく説明がありましたが、私どもも美術品等の鑑賞機会を充実するということは、国民にとってあるいは子供たちにとっても大変重要だと思っております。
 この国家補償制度に関しては、今のお話にもありましたように、なかなか検討をすることがかなり多い。つまり、費用的な問題もありますし、どういう形で補償するのか。ある上限を決めて、それ以上の場合は全部補償するのか、あるいは保険料でそれを一部補助というかそういうことをするのか。そういったことも含めて文化庁の方で検討をいただいているということで、私たちはその検討を待って、もちろん負担の問題もありますから余りうかつには申し上げられませんが、やはり美術品の鑑賞機会を確保するという考えに立って対応していきたいと思っております。
#92
○荒井広幸君 やる。
#93
○国務大臣(菅直人君) ですから、あくまでこれは検討中に結論を申し上げるのはちょっと控えさせてもらいます。
#94
○荒井広幸君 一歩進んだ気はしますけれども、例えば予備費があるんです。予備費をいわゆる補償料全額に充てますと、過去の例でありません、保険料はすべて掛け捨てでした。予備費を保険料に充てれば国の信用が付いて借りやすくなるし、安く借りられる。見せ金ですよ、簡単に言ったら。どうして民主党にこういう発想がないんでしょうね。カット、カット、またカット。昔の自民党はもっとプラス思考があった。どうですか。こういうやり方を踏まえてやっていけば、緑のニューディールだけじゃないんです、あのときやったのは、文化、芸術のニューディールをやって、不況時代に食えない芸術家、教育家を食わせていったんですよ。それが現在のアメリカの力です。
 浮島とも子さんや弘友和夫議員、ずっとやってきた。私もこれを聞いていて、なるほどと思ってこう言っているんです。いつまで待つんですか、もうやる方向でしているのに。官房長官、政治主導で決めてくださいよ。財務省の役人が嫌だって言っているんですよ、金掛かるから。結局、何も変わらないじゃないですか、官房長官。
#95
○国務大臣(平野博文君) 先生の趣旨に沿って関係閣僚が今前向きに答弁しているところでございます。
#96
○荒井広幸君 国民が期待しています。私でないんです。みんなが安くいいもの見たいんです。どうぞ、楽しみにして待っております。
 続きまして、少子化社会対策基本法。少子化社会対策基本法というのを福島大臣、厚労大臣、御存じでしょうか。そして、どういう経緯だったか、福島大臣からお聞かせいただきたいと思います、お知りでしたら。
#97
○国務大臣(福島みずほ君) 少子化社会対策基本法については、一九九九年一月に超党派の議員による少子化社会対策議員連盟が設立され、十二月に議員立法として少子化社会対策基本法案が衆議院に提出をされております。その後、継続審議扱いとなり、衆議院の解散により審議未了、廃案となりました。二〇〇一年六月に再提出され、数回の国会で継続審議扱いとなった後、二〇〇三年七月に成立をしております。
#98
○国務大臣(長妻昭君) 今、福島大臣が申し上げたとおりでありますけれども、そもそもの一つの発端は、まさに荒井委員も入られた少子化社会対策の超党派の議員による少子化社会対策議員連盟というのが一九九九年の一月に設立をされ、荒井委員始め、自民、公明、保守新、民主、無所属の方々が一つの発端になったというふうに考えておりまして、そしてこの法律に基づいて、一月に決定させていただいた子育てビジョン、この大綱、これを法律の七条に基づいて大綱として決定をさせていただいて、数値目標も入れさせていただいたということであります。
#99
○荒井広幸君 まさにこれは超党派なんです。これは官房長官にもお聞き届けいただきたいです。何だか、小沢幹事長が恐ろしいんでしょうか。総理にもお話ししたんです。超党派でいいものを随分つくってきているんですよ。どうして与党だけというのにこだわられるんでしょう。本当に不思議だ。どこに透明性があるのかと。新たな、切るんじゃなくて進んでいくエネルギーが出るのかなと本当に思いますから、閣僚の皆さんも本当に考えてください。議員の皆さんも考えていただきたいんです。これは民主党の方も、もうすべての方々が入ってやったんですよ。
 今、子育て支援というところに力が行っていますけれども、直接給付に、あのころもいろいろ議論があって、今抜けているのは、今日の予算、国会での話もあるんですが、子育ちということをすごくあのとき議論したんです。しかし、子育てというのはもっと大切だろうと。子育てというのは親の周りじゃないか、社会の側じゃないか、子供本人をどう見ていくかというところにもっと目を向けようと。当たり前といえば当たり前なんです。
 そういうようなところを、私どもは超党派の議員連盟で、これは議員立法でした。今でこそ当たり前に皆さんが話ししているけれども、あのときは超党派で大変なやっぱり批判があったんです。産めよ増やせよから始まってありましたよ。そういうものを乗り越えて現在あるんですから、この場もそうなんですけれども、どうぞ、社会保障やこうした子育てみたいなものを含めて、教育はなぜ超党派の両院協議会で議論できないのかと思うんです。官房長官、何遍もこれ、私も聞いている話ですよ。
 年金だって、結局、与党は与党でやるというんでしょう。支持率が下がった今、どうですか、寂しいですよ。強かったときには良かったかもしれない。やっぱり対立を国民にもさせちゃ駄目だ。政党も議員も国民と一緒に解決軸を見付けていく。そのためには、生きているわけです、平成十七年、この間の答弁をいただきましたけれども、衆参の国会決議で、両院による合同会議、超党派の会議で決めていこうと。これが賢明な私は結論を得る解決の道だと思いますけれども、官房長官、どのように考えられますか。
#100
○国務大臣(平野博文君) 先生の指摘は指摘として、ケース・バイ・ケースで、そのものによって、そういうふうにした方がよりベターなものと、あるいはやっぱり与党・政府が責任を持って対処していくものとあろうと思いますので、ケース・バイ・ケースだと思います。
#101
○荒井広幸君 ケース・バイ・ケースですが、広く、問題が十年、十五年解決してこなかった今日を考えれば、政権交代の意味もそこにあったんでしょう。ならば、そこは度量を深くして、また野党も度量を深くして国民のために、選挙を交えた対立の公約から解決の手法を共同で見出していくということを私は強く期待します。
 それができないと、それはやっぱり民主党の体質ですよ、それは。これは多くの国民は、早晩、選挙できちんとした国民の審判が下ると思います。どうぞ両院で私は進めていただきたいと、このように考えております。
 時間がありませんから、次に進まさせていただきたいというふうに思っておりますが。
 菅大臣、二十一年度一次補正と民主党によるカット分、凍結の金額とパーセント、それから二十一年度における二次補正ですね、一次補正との同様の項目、政府が出しましたけれども、こういうものを、これは副大臣になりましょうか、簡単に説明できるなら説明していただければ幸いです。
#102
○副大臣(峰崎直樹君) これは問いが大臣向けになっていたものですから、急遽参りましたのでお答えしたいと思いますが、二十七年度の第一次補正予算においては、経済危機対策関係費として十四・七兆円が追加されました。この第一次補正予算については、基金事業や官庁施設整備費等、必ずしも事業の必要性、緊急性が高くないものを中心に執行を見直すこととし、ここで二・九兆円の執行停止措置をとったところでございます。
 執行停止額二・九兆円を単純に経済危機対策関係経費追加額十四・七兆円で割れば約二〇%、一九・九%ですけれども、そういう数字になるというふうに承知をしているわけでございます。
#103
○荒井広幸君 もう一つお尋ねしましたけれども。
 お手元の資料、委員の先生方は御覧いただきたいと思います。これは何遍も出てきている話ですけれども、執行停止が今のように約二〇%で約三兆です。
 それで、今度は鳩山内閣で復活したのはこういうことで、切ったものと復活したものというのは、手を替え品を替え名を変えぐらいの話なんです。これは復活しているんですよ、結局。だから、私何言いたいか。対立、対立、無駄をなくすといっても限界があったということなんです。むしろ、政権が違ったから強弱の度合いを付けるということの方が、これが正しいんですね。
 これを、皆様方にもう一つお手元にお渡ししているんですが、無駄で組替えができるというのを、お手元の資料がございます。無駄、これはもう難しい。実際は組替えなんですよ、菅大臣。そして、もっと言えば、重点配分というのが私は重要だと思う。そして、自然増収政策が必要なんですよ、財源の裏付けとしても。その成長戦略が民主がないから困ると私言っているわけです。
 そして、税制改正、増税の議論を今度は始める。これはいいことだから賛成しますが、これは大変な公約違反ですよ、やらないと言っていたんだから、議論さえも。しかし、議論をやるということは前進ですよ。これは評価します。しかし、それは言っていたこととやっていることは全く違うと。これもまた代表例。
 増税の前に、私は、ここでいう自然増収の成長戦略と新型国債というものを考えて、そして無駄などもなくした上でこの増税というのはあるべきだというのを、これは自民党時代から同じものをこれ使ってやっているんです。そういう観点に立ちまして幾つか話をさせていただきたいというふうに思っているんです。
 菅大臣、本当に昨日も今日も、本会議でも委員会でも出ましたけれども、無駄というのは出てきますか、無駄の工程表というので。実は組替えなんじゃないですか、自分たちのやりたいことに対して。どうなんですか。そういう説明の方が分かると思いますよ。
#104
○国務大臣(菅直人君) まず事業仕分を行政刷新会議の方でやっていただきまして、その中から従来の仕組みの中ではそのまま認められていたものがやはり仕分の対象となって、その中には無駄というふうに見られるものも相当程度入っておりましたから、それをカットするというか、そういうことをやったわけです。ですから、無駄というものがないというふうには思っておりません。
 それから次には、今度は制度の上で今の制度が効率的な制度なのか、もっと大きく制度を変えることで、それは無駄という言い方がいいかどうかは別として、より効率的な財政運営ができるという分野もあると思います。
 それを更に大きく言えば、国と地方の関係を変える中で、ある意味で国が個々の事業に補助金を出すという形で、これは直接の費用の問題もありますし、地方から人がどんどん中央に上がってくるとか過度の集権という問題もありますけれども、そういう国の形をもっと分権的な国の形に変えることが、これは自治体の大きな努力も必要ですが、全体としてより効率的な行政運営、政治運営につながるということも十分あり得るわけでありまして、そういった意味では無駄というのを、表現はいろいろですけれども、それをなくす努力は更に続けなければならないと、このように思っております。
#105
○荒井広幸君 菅大臣は野党時代の質問ですごいですねという聞かれた対談で、勢いでやるんですよということなんですが、私が言っていることを酌み取っているようで酌み取っていないんですね。結果的に、今度予算を組んだわけでしょう。これで無駄がない予算を組んだんでしょう。来年度無駄があったらおかしいじゃないですか。時間がなかったから手が届かなかったというならおかしな話だ。
 それと同時に、私はあえて解決するために無理のないように言っているんです。無駄、もう本当に無理をして言うことをやめた方がいいから言っているんです。考え方が違うから違うことをやるんだと、だからある受益者は我慢してくれと、こっちの受益者をつくるんだと。新たな利害関係をつくっているということじゃないんですか、大臣。
#106
○国務大臣(菅直人君) それはコンクリートから人へという表現の中でも、ある意味では財政、特に歳出の中身を変えるというのはまさに最初に行った、あるいは今回の御審議いただいている予算でも大きく行ったわけでありますから、それは荒井先生が言われるように、ある方面からある方面に移したという見方もそれは十分あり得ると思います。しかし同時に、これまで無駄の多かった部分からそうでない部分に移したという表現も同じようにあり得るわけで、それは確かにおっしゃるとおり、必ずしもどちらかということではないかもしれません。
#107
○荒井広幸君 やっぱり無理をしてずっと進んでいくと脱線しますから、国民が不幸になるから、国民の審判を後で仰ぐとしても、やっぱり選挙のために言ってきて言い過ぎたところは修正した方がいいということを官房長官にも私は御忠告申し上げたいと思っておるんです。
 最後になりますけれども、その新規国債です。新規国債で三つ、併せて提案をさせていただきたいと思います。
 榊原英資早大教授が公述人でお話ししました。四、五年は国債消化できるから出さないと言っているんだと、新規国債は。二つ目は、そうなったときに考えるんじゃないかという趣旨のことを言っているんですよ。
 財務省にお尋ねします。
 志ある方に利息は安くても買ってもらう環境や福祉の国債、こういったものをやっぱり作るべきだと。これについて改めて見解を聞きますのと同時に、小宮山東大総長が言っていますが、自立国債、先に金を借りておいて、家庭の電気料金が下がったその料金で国債の分を賄って返していくという、償還確実性をこれ訴えているんです。
 この二つについてどのような見解を持ちますか。
#108
○国務大臣(菅直人君) ちょっと順序が逆になりますけれども、小宮山元東大総長の唱えられている自立国債について、私も小宮山元総長のお宅にもお伺いしまして、いわゆる小宮山ハウスと言われる省エネの住宅をいろいろ見せていただきました。小宮山先生は、例えば各家庭に太陽発電やあるいはヒートポンプなど省エネ効果があるものを設置して、その省エネ効果から生まれる例えば電気を売っての余剰を各家庭から回収して国債を償還する、償還後は当該発電施設等を各家庭に譲渡するという仕組みだと、このように承知をいたしております。
 この考え方はなかなか魅力的であるわけですが、ある意味では、このやり方は国債という形を必ずしも取らなくても、どこかが貸付けといいましょうか、民間の資金を持っている人が例えば小宮山先生のところに、そういう装置を作るのに一千万掛かるとしたら、一千万をある意味では貸して、そして例えば東電から電気料が入ったものを貸したところに償還をしてもらうという形で、ある年度たったら現物はお返しするという、そういう仕組みは民間的にも考え得るのかなと思っております。
 それに加えて、今お話のありました環境国債、福祉国債といった提案でありますけれども、ここは魅力的ではあるんですけれども、国債というものの性格はもう重々御承知だと思いますけれども、国債の円滑な発行に当たっては、現在国債の保有割合が高い銀行等の金融機関と投資行動の異なる個人や海外投資家を含む国債保有者、いろんな人たちが存在いたします。御指摘のような目的を限った国債を発行することについては、一つは、その使途が特定されるということはある意味ではいい面もありますが、その使途がまさに特定されることで財政の硬直化を招くおそれがありますし、また目的ごとに商品性の異なる債券を発行した場合にまとまった発行規模が確保できないこと、あるいは事務コストがかさみかねないことや、流動性、つまりは取引のしやすさなどが確保できない等の問題があります。
 今でも赤字国債と建設国債、法律的な位置付けは変わっておりますが、国債という意味では全く同じように流通しているわけでありまして、そういうことを考えますと、大変魅力的な提案ではありますけれども、国債管理政策上やはり検討すべきところが多いかなと、こんなふうに思っております。
#109
○荒井広幸君 今までよりも一歩進んで議論ができてきたというふうに思います。
 目的化を一番、榊原元財務官は嫌がると言うんですね。しかし、財政法四条を読んでください。建設国債、これは公共事業と融資にこれは向けると。これ広い意味での目的国債なんですよ。だから、できないことない。二つ目は出資ですね。
 それから、先ほどの民間でやっているというのは、やっているんです、ESCOという事業なんです。しかし、鳩山総理、副総理菅さんのところで地球温暖化対策をすると言っているんですよ。そのために今海外からクレジット買っているんですよ、CO2の排出枠を。莫大な金使っているんですよ。
 ちまちまやっていたら足りないから、一挙にCO2対策の分も含めた環境目的国債を発行して、安い利息でそれを買っていただいて、それを向けて、簡単に言ったら節約できた電気料を節約できた分で返していく、こんな理にかなったものを日本がやらずしてどうして、COP今度16になりましょうか、京都議定書の国のリーダー国として世界のイニシアチブを取れるんですか。ダボスになんか行ったって恥ずかしくてしゃべれないですよ、そんなことでは。大臣、これ、非常に重要なところなんです。
 そこで、いつまで言っても、官僚が自民党と作ったときと同じような文章を読んでおられたから、同じになっちゃうから、次の提案をいたします。
 国債、いわゆる投信スタイルで売ればいいんです。投資信託というのはハイリターンとハイリスクのものがあってワンパックで売るんです。同じように、従来国債と新しい目的国債をワンパッケージで売る、こういうアイデアもあろうと思うんですが、これについての見解聞かせてください。
#110
○委員長(簗瀬進君) 時間が切れております。
#111
○副大臣(峰崎直樹君) お答えいたしたいと思いますが、今投資信託についてはもう仕組みは一々解説することはないと思いますが、これは結構手数料というのが投信というのは高いんですよね、これは一つ大きな要因ですが。しかし、リスク分散をするとか、今おっしゃったように、専門家に運用を任せるとか、そういうメリットは私はあると思います。
 議員の提案は、ずっとそれを考えたときに、いわゆる一般の国債と自立国債、いろんなものを目的国債に投資運用するということなんだと思いますが、果たしてそれによって自立国債の償還確実性の問題点が本当に解消されるだろうかなというのが一点目。
 さらにまた、目的国債の発行については、先ほど菅大臣がおっしゃったように、これ、やはり財政の硬直性とか事務コストとか投資家の需要といったこれまた検討すべき問題を含んでいるわけでありますから、やはりこれは慎重に考えていかなきゃいかぬかなというふうに考えているところでございます。
#112
○荒井広幸君 終わりますが、国債が暴騰したら終わりなんですよ。国民が負担するんですよ。そのことを最後に申し上げて、終わります。
#113
○委員長(簗瀬進君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#114
○委員長(簗瀬進君) 次に、山下栄一君の質疑を行います。山下君。
#115
○山下栄一君 公明党の山下でございます。
 限られた時間でございますので、簡潔に質問させていただきたいと思います。初めに事業仕分、ちょっと質問させていただきたいと思います。
 事業仕分という作業を今非常に力入れられてやっておられるんですけれども、事業仕分作業のちょっと法的な根拠を確認したいと思いますけど、どういう法的根拠でこの事業仕分をやっておられるのかということを担当大臣にまず確認したいと思います。
#116
○国務大臣(枝野幸男君) 事業仕分は、平成二十一年九月十八日に閣議決定された「行政刷新会議の設置について」という閣議決定に基づいて設置をされております。そして、事業仕分は、それぞれのワーキンググループで行っておりますが、これはその閣議決定に基づき設置をされた行政刷新会議で決定、了承されて設置をされております。
   〔委員長退席、理事平野達男君着席〕
#117
○山下栄一君 私は法的な根拠をお聞きしたんですけれども。
 行政刷新会議は閣議決定設置ですよね。したがって、行政刷新会議そのものは法律上、例えば国家行政組織法上の位置付けはないと。したがって、直接的には、ダイレクトとしては行政刷新会議は法令上の位置付けはないというふうに私は思うんですけれども、どうでしょうか。
#118
○国務大臣(枝野幸男君) 法律上の根拠はないというのが正確かなというふうに思います。
#119
○山下栄一君 ということは、行政刷新会議という会議体を今度の法律で、きちっと政治主導法で位置付けられようとしているとは思いますけど、今まで事業仕分やってこられたその仕分の会議体、行政刷新会議は法律上の位置付けはない、したがって、そこで決めること、意思決定は法律上は根拠はないと、こういうことになるんでしょうか。
#120
○国務大臣(枝野幸男君) 法律上の直接の根拠はございません。したがいまして、事業仕分の結論は法的な拘束力を持ったものではございません。事業仕分の結論を踏まえて、最終的には内閣として閣議において予算の編成を行うということでございます。
#121
○山下栄一君 ということは、枝野大臣、要するに非常に華やかに事業仕分作業されましたけど、そのワーキンググループは、ましてやそこで決まったことは別に決定事項でも何でもないと、単なる結論という言い方されていますけどね。
 したがって、今おっしゃったように行政刷新会議そのものも意思決定は法律上の位置付けはない、何ら拘束力はないと。したがって、閣議決定で予算を承認して初めてそれは法律上の根拠が出てくると、こういうことでしょうか。
#122
○国務大臣(枝野幸男君) 法律上ということだったらそういうことになると思いますが、世の中の効力は法律上の効力だけではなくて、社会的、政治的にも効力、拘束力を持つということはございます。国民の皆さんの目の前で事業仕分を行って、そこで出された一定の結論は非常に強い、下手な法律以上に強い政治的、社会的拘束力を持っていると私は認識をしています。
 これに対して、それと違う結論を出すに当たっては、それを覆すだけの説得力を持った十分な説明責任が必要であるということを事業仕分の段階から申し上げてきておりますが、実際にそういったプロセスを踏まえて予算編成がなされているというふうに思っております。
#123
○山下栄一君 法律上の効果じゃなくて別の効果があるというふうにおっしゃいました。私は今の政権は非常にコンプライアンスといいますか、法律そのものにのっとって仕事をするということが非常にあいまいな政権だなというふうに思っております。(発言する者あり)全部かどうかはあれですけどね。
 枝野大臣にお聞きしますけど、行政権は内閣に属する、その行政権を持っている内閣は法律を誠実に執行すると、これは憲法規定ではないでしょうか。
#124
○国務大臣(枝野幸男君) 内閣の一つの役割として、憲法上、法律を誠実に施行するということは記載されております。
#125
○山下栄一君 では、先ほどおっしゃったように、法律上の影響よりも別の影響が大きい、それはだけど非常に重たいんだというふうなことは、そういう言い方は憲法違反じゃないんですか。法律を誠実に執行するというテーマにならない解釈をして、今非常に大手を振って事業仕分をやっているということにならないでしょうか。
#126
○国務大臣(枝野幸男君) 法的な裏付けのないことが何らかの一定の最終結論であったり法的な強制力を持ったりすれば、それは憲法上の問題が生じてくるかというふうに思いますが、そこでの一定の結論を参考に踏まえて、それでしっかりとした法的手続に基づいて予算案を決定しているわけでございますから、何ら法の支配にも憲法にも反するものではございません。
#127
○山下栄一君 ここのところ大事なところなんでね。今、総理も非常に力入れられて事業仕分作業第二弾をやるというふうに言われて、始まっているのか始まっていないのかよく分かりませんけれども、テレビでは枝野担当大臣の横に国会議員の方が映っているメンバーございました。まだ新しい法律は出されておりません。あっ、出されました、政治主導は。審議もされておりません。そこには確かに法的位置付けがあるし、行政刷新会議の下における専門委員会には国会議員も入るんだと、ほかのメンバーは法律で総理大臣が任命するんだと、こういうふうに提出された法案には書いてございます。
 今第二弾としてやっているのかやっていないのかよく分からない。それは正式にやっておられる、作業に入っているんでしょうか。第二弾の作業です。
#128
○国務大臣(枝野幸男君) 政府、内閣として様々なところでの御議論を参考にさせていただくために御議論をいただくということについては、従来からも、法律に基づいて設置をされた機関で御議論をいただいてそれを参考にさせていただくケースも、それから、法律に基づかない、例えば閣議決定などに基づいて御議論の場がつくられて、そしてそこでの議論を踏まえてそれを参考にさしていただいて内閣としての意思決定をしていくプロセスと、従来からいろんなパターンがございまして、そうした意味では何の問題もないかというふうに思っております。
 その上で、第二弾に向けましては、現在はその準備作業として、対象とするべき事業の選定に関し、行政刷新会議事務局において担当府省の事務方からヒアリングを実施しているところでございます。
#129
○山下栄一君 だから、今第二弾準備をしているとおっしゃいましたけど、準備作業も本来の作業に入っていく作業だと思うんですね。私申し上げているのは、事業仕分作業という、今、枝野担当大臣の下でされている作業も法律上の根拠なしにやっていると、こういうことでしょうか。
#130
○国務大臣(枝野幸男君) 直接の法律上の根拠は、直接の根拠はございませんが、閣議決定に基づいて設置された行政刷新会議の決定に基づいて行っております。
#131
○山下栄一君 やっぱりちょっとそれはおかしいですね。閣議決定で設置された行政刷新会議は、法令上の位置付けも何にもない、行政機関とも言えない、そういう組織ということでしょう。国家行政組織法上の位置付けも何にもない会議でしょう。違いますか。
#132
○国務大臣(枝野幸男君) ここが直接に行政事務の分担管理を行って、そこが直接的に行政権の行使をするのであれば国家行政組織法上にしっかりと位置付けなければなりませんが、様々な立場からの様々な御意見を、行政機関である内閣が決定するに当たって御意見を聞かせていただく、そうした場を法律に基づいて設置をして、そこで聞く場合もありますし、法律によらずに閣議決定あるいは場合によっては大臣の決定等に基づいて各府省大臣が、いわゆる従来、私的諮問機関と言われていたケースでしょうか、そういったような形で議論をいただいて、そこでの議論の結果を踏まえて法律上の決定権を有する機関が決定を下すということは、従来からも現行憲法上六十年にわたって行われてきていることでございまして、これに憲法上あるいは法律上の問題があるとは全く考えておりません。
#133
○山下栄一君 枝野大臣、非常に無理して答弁されているなと。冒頭おっしゃったように、行政刷新会議は法令上の位置付けも何にもない組織であるということは認めておられるわけだから、先ほどの答弁も私、物すごいおかしいと思うんですけど。
 法律を誠実に執行せないかぬ行政機関が、法律上の位置付けがない作業であったとしても、閣議決定ということであれば、国会に連帯して責任を負うのが行政権ですから、そういう中で重大な影響力があるんだと、それを覆すには相当の対応が必要なんだというようなことは、私は法律を誠実に執行するという観点から矛盾する、そういう先ほど冒頭御発言されたというふうに私は解釈するんですけど、もう一度確認します。
#134
○国務大臣(枝野幸男君) 正確に申し上げますと、直接の法律上の根拠がないと申し上げておりますが、行政刷新会議、法令上の根拠はあると思っております。それは、法律に基づいて設置されている、行政の意思決定機関である閣議において決定されて設置されておりますから、法令上の根拠はあると。直接の法律上の根拠はないということでございます。
 その上で、どこが問題なのか余りよく、御指摘をいただいてもよく分からないんですけれども、法律を誠実に施行するというのが内閣の権限であると同時に、それとは別項立てで、一般行政事務を行うということで、内閣の権限は列挙されております。
 したがって、法律に基づいて、法律を守って、法律に書かれていることをしっかりと忠実に行うことと同時に一般行政事務を行う、その範疇の中に広い意味では憲法上位置付けられる行為であるというふうに思っております。
#135
○山下栄一君 法律の直接的な根拠はないけれども法令上あるというのがよく分からないんですが、その法令って何ですか、それは。
#136
○国務大臣(枝野幸男君) 法には、憲法、法律、政令、省令、条例、慣習法、その他もろもろ合わせて、法を全体として一般には法令と呼ぶかというふうに思っております。
 そのうち、法律に直接具体的な規定はございませんが、憲法に基づいて内閣が設置され、憲法あるいは内閣法に基づいて閣議というものの位置付け、権限がなされており、その閣議で決定をされておりますから、法令上の根拠は存在しているというふうに思っております。(発言する者あり)
#137
○山下栄一君 そのとおりだとおっしゃったことが非常に私は気になるんですけど。閣議でやれば何でもできるんだと、それは、私は国会で連帯して責任取れないと思っております。
 じゃ、作業、具体的なこの事業仕分作業をされた仕分人の方の身分、手当、守秘義務等はどうなっていたんでしょうか。
#138
○国務大臣(枝野幸男君) 行政刷新会議は内閣府設置法に基づく行政組織ではありませんので、そこでの国会議員の評価者は、いわゆる官職に当たる者ではございません。したがって守秘義務等ございませんが、そこでの議論はまさに国民の皆さんにすべて公開をしている議論でございますので、守秘義務が掛からないことは、問題のない業務をお手伝いをいただいたというふうに認識しています。
#139
○山下栄一君 手当。
#140
○国務大臣(枝野幸男君) 国会議員については手当は出ておりません。
#141
○山下栄一君 国会議員じゃないよ、一般の人。
#142
○理事(平野達男君) もう一度よろしいですか。
#143
○山下栄一君 だから、手当、立場ということを聞いたんですよ。
#144
○国務大臣(枝野幸男君) 民間の方には、謝金として基準に基づいたお金をお支払をさせていただいております。
 基準がいろいろございますが、おおむね一万五千円前後と、通告ございませんので正確ではございませんが、おおむね一万五千円前後の謝金が支払われていると認識しております。
#145
○山下栄一君 だから、枝野大臣、要するに閣議決定で設置された意思決定も法的拘束力もよく分からないそういう行政刷新会議、その下に分科会、名前はワーキンググループかも分かりません、そのメンバーをどんな手続で選んだかということも説明できないと思うんですよ。
 手当は何の根拠ですか、それは庁費か何かで内閣府の方から払いましたと。それはどんなふうな形で、それは公務そのものをやられているような感じがするんですけど、公務員という立場ではないと。今度の場合は、確かに新しい法律の下ではそういう構えになっているけど、あの事業仕分作業された仕分人の位置付けは法令上の根拠は何にもないから、手当も身分も、守秘義務等もはっきりできないと、一般職の国家公務員法も適用できないと、こういうことじゃないでしょうか。
#146
○国務大臣(枝野幸男君) 従来からも、内閣あるいは総理、閣僚等が様々な見識をお持ちの有識者の皆さんに御意見を聞かせていただいて、そうした方に謝金を支払うということは従来から当然のように行われてきておりますし、また、そういった機会を得られなければ有識者の皆さんからお話を聞けないということでは、まさに国民から乖離した行政になってしまいます。これを少し組織立った形で行っているということにすぎないものでありまして、法的に何ら問題のあるものではございませんし、また、評価者の皆さんについては行政刷新会議での了承に基づいて行政刷新会議の議長たる内閣総理大臣に指名をしていただいております。
#147
○山下栄一君 ちょっと時間がなくなってきましたので、副総理にお聞きしたいと思います。
 私は、昨日質問通告するときに、副総理に、この事業仕分け、もうほかにもあるんですけど、副総理という立場で聞きたいんだと言ったら財務省の方が来られたんですけれども、この副総理の法的位置付けはどうなっているんでしょうかね。
#148
○国務大臣(菅直人君) この間、副総理というポストがつくられた内閣、そして、多くは特につくられておりませんがそういう内閣がありまして、副総理としての決まっている役割は、これは閣議の都度改めて確認はしておりますけれども、総理が外国などに出られたときにそれの代行をすると、そういうことは決まっていると理解しておりますが、それ以外の点では無任所の大臣という扱いだと私は認識しております。
#149
○山下栄一君 副総理という形で、確かに九月十六日ですか、去年おっしゃっていないと思うんですね。それは法令上の根拠がないからやと思うんですよ。副総理というのは俗称、俗称というのか正式の法律の言葉ではないと。ところが、官邸のホームページには、今おっしゃったように臨時代理、総理の、官房長官ではなくて一番目は菅大臣だと。副総理というお立場の、括弧して副総理と書いてあるんですけど、これもおかしなホームページだなと私は思います。
 副総理という立場での権限、そして役割、今無任所とおっしゃいましたけど、権限なんかはどうなっているんでしょうかね。
#150
○国務大臣(菅直人君) 従来から無任所大臣というのは存在しているわけですが、私の場合は当初から副総理に加えて経済財政担当大臣、あるいは現在はその後の藤井財務大臣の辞任で財務大臣を仰せ付かっておりますが、一応そういうものを別個と考えれば無任所ですから、特に決まった所掌というもの、例えばどこの役所の担当ということはないポジションだと、そのように理解しています。
#151
○山下栄一君 菅大臣、今、内閣法で無任所という大臣がほかにもいらっしゃると思うんですけれども、あると思うんですけど、副総理というのは無任所の大臣というような位置付けは法律上されていない、だから権限も何もないのではないかと、こう私は理解しているんですけど、どうでしょうか。
#152
○国務大臣(菅直人君) いや、言っている意味はそう差がないのではないかと思いますが、無任所というのはつまり、例えば厚生労働大臣であれば厚生労働省の設置法なり、そういうところの担当大臣ということを、いわゆる国務大臣としてまず任命された上でそういうものを重ねて、その担当が総理から命じられるわけですが、副総理というのはそういう意味での担当というのとはやや性格を異にする、つまり担当はないという意味で無任所だと、このように理解しています。
#153
○山下栄一君 内閣府特命担当大臣はいろいろいらっしゃる、枝野大臣も内閣府の特命担当大臣だと思うんですけど、無任所大臣というのはほかにどなたかいらっしゃるんでしょうか。
#154
○国務大臣(菅直人君) いや、ですから私の場合も、先ほど申し上げたように、担当大臣は当初から仰せ付かっています。つまりは、九月十六日のときにも経済財政担当大臣、また当時は国家戦略担当大臣、そういうものも仰せ付かりました。
 ただ、今お聞きになっている意味が私も正確に理解できているのかどうか分かりませんが、副総理という、何といいましょうか、任命はありましたけれども、それはいわゆる担当大臣としてのこういう所掌事務の責任者をやってくれという意味ではそういうものではない。ですから、無任所というのはそういうものを持たない国務大臣だと。
 私は、過去にももちろん副総理と呼ばれた方は自民党政権時代も何人もおられましたので、そういう皆さんも、兼任されている場合もあります。例えば、経済企画庁長官を兼任した形、兼任というんでしょうか、やりながら副総理という方もありましたが、副総理だけの方もありましたので、そういう方は特に、まさに無任所ということ以外に何かいい表現がないので私は無任所と申し上げているんですが。
#155
○山下栄一君 私は、副総理といえば何となく全体の、総理に準ずる形で全体をきちっと仕事するという位置付けというようなイメージになってしまうけれども、実はそうじゃないと。副総理という仕事なんかないから無任所という言い方されているんでしょうけれども、副総理という立場での大臣というのは具体的には法令上の位置付けはないと、こう私は解釈しているんですけど、御本人はどのように理解されているんでしょうか。
#156
○国務大臣(菅直人君) どうも私ともしかしたら山下議員とは憲法に関する若干の見方が差があるのかもしれませんが、ちょっと先ほどの議論に余り触れても恐縮ですが、何か憲法とか法律にないものは決定でないというような趣旨の議論が出ておりますが、例えば自由民主党の総務会なんというのは、与党時代にはそれを通さなければ閣議決定ができないというそういう位置付けがありまして、法律的な根拠は何もありませんけれども、政治的には極めて大きな要素がありました。また、事務次官会議というのも法律上全く根拠がありませんけれども、実際上は百二十三年間にわたって内閣を実質的にコントロールする会議でありました。
 そういう意味では、私は、先ほどいろいろやじが飛びましたけれども、内閣というのは、まさに国会が内閣総理大臣を選ぶ形によって、そしてその内閣総理大臣が大臣を選ぶ形によって、まさに国民主権を国会という場が受けて、そしてその国会が総理大臣を指名するという形で国民主権の下につくられる内閣であり、そして内閣総理大臣は、明治憲法とは違いますから、つまりは自ら国務大臣を任命するわけでありますから、そしてその中身も決めるわけですから、総理大臣があなたに副総理という形で、特に所掌事務が、まあ私の場合はありますけれども、ない形で副総理ということを依頼され、そして副総理には内閣全体をちゃんとフォローしてもらいたいということを私も仰せ付かっておりますので、そういう総理の意思がはっきりしていれば、私はそれが役割だと。
   〔理事平野達男君退席、委員長着席〕
 つまり、総理大臣というのは大臣を任命することもできますし、どういう仕事を任ずるかということもまさに担当大臣という形で任ずることができるわけですから、そういう意味では総理大臣が副総理という形で内閣全体をある意味では目配りをしてほしいと言われれば、それが私は最大の、それを法的というのかどうかは別として、私は、憲法上の構造から総理大臣が選ばれている以上は、そして総理大臣にはそうした閣僚を選ぶ権能が与えられている以上は、それがまさに憲法上の根拠のある決定だと、そういうふうに理解するべきだと思っております。
#157
○山下栄一君 私は、大臣もおっしゃいましたけれども、法律を誠実に執行するという言葉の重みがちょっと薄いのではないのかなということを非常に感じまして、そういう観点で質問させていただきました。
 時間がなくなってしまいましたけれども、三大臣来ていただいております。
 これは若者の雇用問題でございます。
 まず、長妻大臣にお聞きしたいんですけれども、ペーパー配ってあると思うんですけど、職業別求人数というのは非常に重要なデータなんですけど、二つ私は、これで日本の労働行政が相当住民、国民から見ると非常に大きな影響力のある数字だと思うんですが、この数字、求人がある分野の職業分類見ていただくと分かりますけど、非常に分かりにくいと。もうあえて時間がなくなってしまったんで言えませんけれども。これ職業分類がこんな分類でいいのかなと。十年以上前の分類らしいですけど。
 それから、求人も、これにパートタイムを含む常用と書いてありますけど、若者は特に、正規雇用という言葉ですね、正規雇用を求めているけれども、正規雇用という形でデータを取ったことがないと、これが現状だと思います。法律上の位置付けも、常用雇用と正規雇用という法律上の根拠となる言葉でもないというふうに私は思うんですけど、この常用という言葉、この書類です、職業分類の職業の分類はどうなっているんだということを自覚を持った労働行政が大事だと思いますので、御認識をお伺いしたいと思います。
#158
○国務大臣(長妻昭君) まず、この統計です、職業安定業務統計における常用という定義というのは、これは四か月以上の雇用期間が定められているもののうち季節労働を除くものを常用という、そしてもう一つは、雇用契約において雇用期間の定めがない雇用、これも常用というということで統計を取っているところであります。
 そして、もう一つにつきましては、職業別の今、求人票、求人数というのをお配りをいただきましたけれども、この職業分類というのは、ハローワークで使用する分類というのは、これは総務省が作っております日本標準職業分類、これを準拠して作らせていただいているんですが、これについては、ちょっと分類がかなり時代遅れというか時代に合っていないんではないかというような御指摘もあり、ちょうど来月四月一日からこの改定を行おうということで、例えば、今まで営業職業従事者というのが、営業職というのがないというようなことがありましたので、それを新たに中分類で作るなど、今のは一例でありますけれども、これを実態に合わせていく努力を続けてまいりたいと思います。
#159
○山下栄一君 大臣、済みません。若者は正規雇用が、このうち正規雇用は何人求人あるのかねと。これが数字が今ないと思うんですね。法律上の定義もない。こういう認識だと思うんですけど、どうでしょうか。
#160
○国務大臣(長妻昭君) 正規雇用というと、これは何を正規雇用と言うかということは、一つは、雇用期間の定めがない、つまり無期雇用、つまり期間が決められた雇用ではないということが一つのポイントになろうかと思いますけれども、定義上はそれだけの狭い定義ではありませんで、それプラス四か月以上の雇用契約が定められているもののうち季節労働を除くという、両方を常用というふうに考えて統計を取らせていただいているということであります。
#161
○山下栄一君 時間参りました。
 正規雇用のデータは厚労省職業安定局にございますか。正規雇用は一体何人なんでしょうねと、お願いします。で、終わります。
#162
○国務大臣(長妻昭君) 正規雇用という定義の話がいろいろな方によっても違いましょう。正規雇用そのものについての何か定義を決めたデータというのはないと思いますけれども、常用雇用というような形での統計はあるということであります。
#163
○山下栄一君 ありがとうございました。川端大臣、直嶋大臣、申し訳ありません。
 ありがとうございました。
#164
○委員長(簗瀬進君) 以上で山下栄一君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#165
○委員長(簗瀬進君) 次に、紙智子君の質疑を行います。紙智子君。
#166
○紙智子君 初めに、三月末が期限となっています東富士使用協定についてお聞きします。
 米軍普天間の訓練移転をめぐって、協議が中断した理由と再開に至った経過を防衛省にお聞きします。
#167
○副大臣(榛葉賀津也君) 済みません。中止に至った経緯ですか。
#168
○紙智子君 中断した理由と再開した経過。
#169
○副大臣(榛葉賀津也君) 中断した経過でございますが、様々な新聞報道によりまして、東富士演習場に普天間の代替施設が来るかのごとく報道がございました。今、この東富士の使用協定の議論の最中でございまして、それにつきまして、地元の首長さん並びに関係者から事実関係が問い合わせがございました。それにつきまして、我々の方から文書をもって回答をし、その回答に御納得をいただいて協議が再開したということでございます。
#170
○紙智子君 この問題で、御殿場市長に対して、地元選出の細野豪志議員と榛葉防衛副大臣が、東富士に今以上の負担はない、安心してほしいと電話で伝えたという報道がされていますけれども、御本人からその事実を確認したいと思います。
#171
○副大臣(榛葉賀津也君) お答えいたします。
 北澤大臣を支える防衛副大臣に任命をされまして六か月がたちました。この間、北は北海道から南は九州、沖縄まで、基地の関係する首長さん並びに議員、そして地元の関係者と様々な議論をしてまいりました。そしてその際、状況や特性等々、高所から、様々な見地から安全保障に関する議論をしてきたのも事実でございます。
 他方、この普天間の移転先というのは、委員御承知のとおり、平野官房長官の下で検討委員会を設置をし、八回にわたり議論をしてまいりました。常にゼロベースで議論を積み重ねてきて今日に至っているわけでございまして、私が、どのような場合であれ、個別具体的な移転先の可能性について述べることは、明言したことはございません。
#172
○紙智子君 報道されていることは事実なのかということなんです。
#173
○副大臣(榛葉賀津也君) 委員がどの報道を指しておっしゃっているのか分かりませんが、報道の問題について一々私が答える立場にないと思っております。
#174
○紙智子君 今以上の負担はない、安心してほしいと言ったかどうかということです。
#175
○副大臣(榛葉賀津也君) そのような発言をした覚えはございません。
#176
○紙智子君 協議再開に至ったのはこの電話があったからだというふうに市長が述べているわけですけれども、それは違うということですか。
#177
○副大臣(榛葉賀津也君) 地元の市長さんや関係者が御心配をされ、その前からもこの協定の話がございましたから、防衛省の方に首長さんたちがお越しをいただき、日ごろの防衛省、自衛隊、そして米軍富士キャンプもございますから、感謝の意を述べ、様々な意見交換をさせていただきました。
 最終的に御地元が御納得をいたしたのが、先日地元から提出された文書に対しまして、地元から提出された文書の趣旨は十分に理解しているところであり、今後、地元の意向を踏まえ誠実に対応してまいりたい、ついては、第九次東富士演習場使用協定終結協議の継続をお願いしたいということで、この文書をもって納得をしていただいたというふうに理解をしております。
 加えまして、その後、市長さんからも電話があり、お話をしたのも事実でございます。その際にも、我々も誠実にこの問題を、地元のことも勘案し誠実に対応してまいりたいというお答えをしたのは事実でございます。
#178
○紙智子君 誠実に対応した結果、結局裏切ることになったということはありませんか。
#179
○副大臣(榛葉賀津也君) 地元の御殿場市長さん、裾野市長さん、小山町長さん、極めて見識の高い、そして防衛省・自衛隊、そして日本の安全保障にも大変理解のある方でございます。他方、様々な御負担を掛けていることも事実でございまして、自分としても日ごろ真摯に話をし、議論をしてまいっている次第でございます。
 この問題につきましても、先ほど申し上げましたとおり、誠実に対応したいというような話をさせていただき、それに対して御理解をいただいたというふうに思っております。
#180
○紙智子君 外務大臣と防衛大臣に対して、地元に対してこのような問題でどのようにおっしゃるつもりでしょうか。納得させられるんでしょうか。
#181
○国務大臣(北澤俊美君) 何事も、基地問題で御負担を掛けておる市町村については、懇切丁寧に御説明を申し上げて、常に理解を得ながら継続してきているという歴史をひもときながら、ちゃんとした対応をしていきたいと、こういうふうに思っています。
#182
○紙智子君 外務大臣。
#183
○国務大臣(岡田克也君) 北澤大臣と同じであります。
#184
○紙智子君 そのような対応では地元は不安は払拭できないというふうに思います。はっきりと明言すべきだと思います。
 あわせて、地元が長年不信感を抱いている秘密協定についてお聞きします。
 私は、二〇〇五年の三月に予算委員会で、資料一にありますアメリカ統合参謀本部の公開された外交機密文書から、アメリカ軍が富士演習場の使用権を二百七十日持っているとする一九六二年の秘密協定問題を取り上げました。当時、その存在については否定されたわけですが、政権が替わった下で改めて外務大臣と防衛大臣にこうした秘密協定があるかないかについて伺います。
#185
○国務大臣(北澤俊美君) 紙委員はかねてからこの問題について国会で議論をされてきておりますが、この問題はコマンドヒストリーに、米軍内部の文書でありまして、在日米軍が年間二百七十日の演習を行う権利を保持する旨の合意文書が存在してきたと、そういう記述はあるわけでありますが、当該記述については、その後段で、日本政府は地元の政治状況が原因となり本合意案を締結するに至らなかったとの記述があるということで、かねがね政府側からも答弁をしているということであります。
#186
○紙智子君 今おっしゃった防衛大臣の答弁を聞きますと、要するに、なかったという今までの政府の対応だったんですけれども、あったことを認めることになるわけですよね。あったというふうにお認めですか。
#187
○国務大臣(北澤俊美君) これ、秘密のものであるとかなんとか、そういうことではなくて、米側の資料としてこういうものが存在しておると。しかし、内容について、紙委員が言われてきている文書のその後段に、日本の政治状況があって合意には至らなかったと、こういうことも記述されているというふうに承知しております。
#188
○紙智子君 今の発言、非常に重要だと思います。認めたと、秘密文書が外国の文書であったということを認めたということであって、極めて重要な発言だというふうに思います。
 それで、今お話しになった点ですけれども、資料の二、三、四を見てください。日米間の会談が頻繁に行われています。一九六五年五月十九日、第二十回富士特別作業部会。十一月十五日、防衛施設庁は北富士・東富士演習場に関して在日米軍のスタッフと会談。十二月二十八日、防衛施設局長はザ・チーフ・オブ・スタッフと会談とあります。さらに、一九六六年のコマンドヒストリーには、防衛施設庁長官は、一九六六年二月二十五日、北富士と東富士を同時解放に向けて作業するとの米側の提案を受け入れるとの内閣の決定を在日米軍司令部に伝えたとあるわけです。
 協定案が存在していたことを示したものだと思いますけれども、そういう会談や内閣の決定があったということではありませんか、防衛大臣。
#189
○国務大臣(北澤俊美君) この資料は、秘密であるとか、秘密文書であるとか秘密の協定がなされたとかというたぐいのものではなくて、単にこういう文書が存在したということはおっしゃるとおりでありまして、旧政権の中でいろいろな御答弁もあったようでありますが、これは別に秘密にして否定をするたぐいのものではないと承知をしておりますし、なおまた、この問題について紙議員が極めて関心を高めておられますので、防衛省としましても米軍に照会をいたしました。
 二十二年の三月十五日、地方協力局地方調整課長より在日米軍司令部第五部長に対して確認をいたしまして、米側が作成した協定案の一部であり、米軍の優先使用については合意に至らなかったものと判断をしておるというふうな返答をいただいております。
#190
○紙智子君 しかし、今紹介したように、六六年のコマンドヒストリーには受け入れた内閣の決定が伝えられたとあるわけです。これに対してはどうですか。
#191
○国務大臣(北澤俊美君) 受け入れたというのは、紙委員の解釈では何を受け入れたというふうにおっしゃっておられるんですか。
#192
○紙智子君 いったん留保したんだけれども、二つの提案をアメリカ側にしていて、そのうちの、一緒に二つを解放するか、それとも東富士だけ先にするかどうかということをめぐっての提案がされていて、保留になっていたけれども後で受け入れたということです。
#193
○国務大臣(北澤俊美君) この在日米軍コマンドヒストリーの一九六六年版ですね。これには、防衛施設庁長官は、一九六六年二月二十五日、北富士と東富士を同時解放に向けて作業をするとの米側の提案を受け入れるとの内閣の決定を在日米軍に伝えたと、こういうふうになっていますね。これは極めて古い話でありまして、この当時のことを私らも少し調べさせていただいたんですが、なかなかその資料が整わないというようなこともあります。
 ただ、現実の問題として、米側が二百七十日は米側の権利であるというようなことを議論としては提案しましたけれども、日本側の事情によってこれは合意に至らなかったということで、なお少し付け加えさせていただきますと、米側が、日本の地元の地主の皆さん方が百日ぐらいを、そこへ入ってくる日にちを規定してありまして、それを引くと二百七十日と、三百六十五日から引くと二百七十日くらいが空くということで、二百七十日を潜在的な権利として多分その当時言ったのではないかと思うんですが、実際にはもう日本の自衛隊が三百六十日ぐらい演習をしておりますし、米軍はわずか一部のところで百日ぐらい演習をしているという現実から見ても、この文書で二百七十日を日本が米側に確約をしたということは、この実態からしても推測は難しいのではないかというふうに思います。
#194
○紙智子君 十分調べないで憶測で物を言ってもらっては困るんですね。
 それで、資料の五を見てください。これはアメリカの上院外交委員会の議事録です。外務省にお聞きします。これどういう性格の議事録ですか。
#195
○委員長(簗瀬進君) 外務大臣岡田克也君。(発言する者あり)
 いや、登録ないから、まずは。まずは外務大臣岡田克也君、ちょっと説明してください。
#196
○国務大臣(岡田克也君) 副大臣から答弁させます。(発言する者あり)
#197
○副大臣(福山哲郎君) 答弁させていただきます。
 米国の上院外交委員会は、上院の常任委員会の一つであり、国務省、国際開発庁等の外交政策関連機関を監視する役割を担っています。また、同委員会では、外交分野での政治任命高官の承認や国際協定の是非の検討、米国外交政策に関する立法の検討を行っているところと承知しておりまして、そこで議論された議事録と承っております。
#198
○紙智子君 これはアメリカの世界戦略の見直しを議論するところで、東富士の現状が次のように報告されています。アンダーラインが引いてあるところですけれども、在日米軍は毎年二百七十日使用する権利を有すると。このように、一九六二年の秘密協定案、六五年のコマンドヒストリー、そして七〇年のアメリカ上院外交委員会の議事録と、時系列で読みますと、これ、二百七十日間の使用権は生きているということじゃありませんか、外務大臣。
#199
○国務大臣(岡田克也君) それは外務大臣に聞かれる御質問でしょうか。ちょっと私には理解しかねるんですが。
#200
○副大臣(榛葉賀津也君) 基地に関する問題でございますので私の方からお答えいたしますが、紙委員るる今申し上げたことは、いろんな議論があったのかもしれません。他方、特にその演習場、この場合は富士演習場でございますが、おけるこの米軍の使用条件については、この日米合同委員会合意、これで決めるかどうかがすべてでございまして、アメリカ側で何を言おうと、日本側で何を言おうと、日米の合同委員会できちっとコンセンサスを得るかということがすべてだと思っております。そして、この案件については正式な合意には至っていないということでございます。
#201
○紙智子君 日本にはないというんですけれども、米国の議会で日本のことが話をされているわけですよ。だから、調査すべきじゃありませんか、最低でも。
#202
○副大臣(榛葉賀津也君) 日米の合同委員会で合意に至らなかった、このことは、つまりは二百七十日に及ぶ優先使用が認められる旨の同意がなかったということでございまして、私たちが外交ルートを含め、米側にも確認をしているところでございます。
#203
○紙智子君 全く納得できません。
 これはやっぱり調査をして、その資料を提示すべきだと思いますけれども、もう一度お願いします。
#204
○国務大臣(北澤俊美君) 米国の議会で議論をされておると、こういうふうにおっしゃっていられますけれども、それは日本の国会だっていろんな議論はします。
 しかし、結果として両国で合意がないものは何の意味もないわけでありまして、しかも四十年前なので、我々も、紙委員がかねてからこの問題に関心を高めておりますので精力的に調査しましたが、四十年という歳月は極めて壁が厚くて資料が整わないわけでありまして、現実の問題として、アメリカが二百七十日の演習を自分の権利として使用しているかというと、そういうことはないわけでありまして、そこのところは現実を見ながら御理解をいただきたいと思います。
#205
○紙智子君 現実がどうであろうと、そういうものが残っているかどうかということが問題なんですよ。
 それで、これ、静岡新聞が二月十八日に一面でこの問題書きました。それぐらい地元にとっては非常に切実な問題だからですよ。現地にとっては東富士の演習場の使用協定というのは、演習場の全面返還を前提に成り立っている問題です。二百七十日の使用を認める秘密協定があれば、これ逆行することになると。そして、全く知らされていなかったことが米軍、米国の文書で明らかになったと。これがもし事実だったら、地元住民はずっとだまされ続けてきたことになるわけですよ。
 だから、政府は、米国に対してこの事実関係を調査して、地元住民はもちろん、国民に対しても説明をする責任があるんじゃないですか、両大臣にお伺いします。
#206
○国務大臣(北澤俊美君) 丁寧に御答弁を申し上げているつもりでありますが、いささかちょっと無理があるんではないかと思うんですね。そういう資料があったから密約があったということではなくて、日米で合意に至らなかったということで、現実のものになっていないわけですね。
 それをあたかも、地域の皆さん方が不安に思っているというふうにおっしゃられても、我々、私は政権交代してまだ半年でありますが、自民党政権といっても今日ここにおられる方はほとんどまだ自民党員でもなかった時代の話でありまして、この歴史を密約があったというふうにおっしゃられてもなかなか検証がし難いんでありますが、むしろ現在の状況を見て、そういう不安がもしあの当時にあったとしても、それは払拭されているというふうに御理解をいただきたいというふうに思います。
#207
○国務大臣(岡田克也君) 日米間に御指摘のような密約はないということは今回改めてアメリカ側に確認をしております。
#208
○委員長(簗瀬進君) 時間が切れています。
#209
○紙智子君 今、外務大臣が改めて確認をしますということですか。
#210
○委員長(簗瀬進君) 時間が切れています。
#211
○国務大臣(岡田克也君) 日米間に御指摘のような密約はない、そのことは今回改めてアメリカ側にも確認しております。
#212
○紙智子君 いずれにしても、現地の不安は引き続き残っているわけで、やはりこの問題については重要な問題ですので引き続き追及をしたいと思います。
 終わります。
#213
○委員長(簗瀬進君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#214
○委員長(簗瀬進君) 次に、渕上貞雄君の質疑を行います。渕上貞雄君。
#215
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。
 鹿児島県の桜島問題について、前回に引き続いて御質問を申し上げます。
 昨年、爆発的噴火が過去最高の五百四十八回を記録をしました。今年は既に二百二十回を超えるなど活発な活動を桜島は続けているわけでございまして、そこで、その被害の道路降灰除去並びに宅地降灰除去に必要な事業費の確保を図っていただきたいと思うのでありますが、国土交通省の関係予算は一体どうなっておるのか、お尋ねいたします。
#216
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えをさせていただきます。
 委員が御指摘のこの桜島の噴火対策ということで、活動火山対策特別措置法に基づきまして、一定基準を超える降灰量があった場合には、市町村が行う道路、宅地等の降灰除去事業に対して、これ国の補助対象としております。
 これは、平成二十一年降灰実績等をかんがみまして、今回も国庫補助の基準、年間二回以上の降灰がある場合、また年間を通じて千グラム・パー平米以上の降灰量がある場合ということの対象となっております。
 これにつきましては、現在、鹿児島市東桜島地区、西桜島地区、垂水市の三地域での補助対象の基準に達しておりまして、必要な予算の確保に努めたいと考えております。
#217
○渕上貞雄君 あわせまして、過去、補助事業で購入をした道路降灰除去車両のすべてが購入後十年以上たっているわけでございまして、多額の修繕費用が要しているわけでございます。このままでは多量の降灰時の除去作業に支障を来しかねないわけでございまして、道路降灰除去車両の買換え支援を是非図っていただきたいんですが、いかがでございましょうか。
 特に、今回の被害の大きい垂水市は老朽化で一台も車両が確保できない状況と聞いておりますし、既に国交省所有の車両の貸出しが行われてはおりますけれども、市への貸付けの車両の増車についても前向きにひとつ考えていただきたいと思うんでありますが、その点、いかがでございましょう。
#218
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。
 この降灰除去車両買換えに関しましては、これは補助の対象としておりまして、耐用年数など勘案をしながら補助対象として見ております。
 この車両に関しまして、鹿児島市で本年度、地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用いたしまして買換えを行ったと、このように聞いております。
 また、垂水市の御指摘ございましたが、国土交通省所有の車両、この貸出しの増車に関しましては現在九台保有をしておりまして、自治体の求めに応じて、また協定に基づきまして車両貸出し体制を取っております。鹿児島市、垂水市の要請に応じまして現在三台を貸出しをしておるところでございまして、更なる御要望があれば、可能な限り増車にも対応させていただきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
#219
○渕上貞雄君 原口総務大臣にお伺いをいたしますが、本日、特別交付税の交付が決定されたと聞いておりますけれども、降灰除去事業にはどの程度しんしゃくされておるのかお尋ねをいたします。
 また、高齢化が進む中、高齢者にとって毎日の降灰除去作業はもう大変な重労働でございまして、市民生活にも深刻な影響が実はできておるところでございます。
 今後、被害が拡大をした際にも住民サービスに支障がないように、関係自治体への財政支援を改めてお願いをしておきたいと思うんでありますが、いかがでございましょうか。
#220
○国務大臣(原口一博君) 渕上先生にお答えいたします。
 昨日、三月十六日ですが、交付決定した今年度の特交、特別交付税においては、国民の命を守るという観点から、災害等に係る財政需要を適切に反映することとしたところでございます。
 委員が御指摘のように、昨年来の桜島の噴火により、周辺の自治体においても降灰除去事業のために多くの財政負担が生じております。また、市民、県民の皆様にも大変大きな負担が来ておりまして、今年度の特交では、平成二十一年度に実施する国庫補助事業及び単独事業に要する一般財源の一定割合、これを算定したところでございます。
 今委員が御指摘の垂水市、ここは八・九%の伸びでございまして、活動火山対策として、鹿児島県分で約十五億円、鹿児島県内市町村分で六億五千万円ということにさせていただいたわけでございますが、今後とも、被災した自治体の実情や要望を十分にお聞きし、そして、委員からもお話をいただきまして、その財政運営に支障が生じることのないよう適切な算定に努めてまいる所存でございます。
#221
○渕上貞雄君 高速道路の料金については、六月をめどに無料化を実施するということで準備がされておると伺っております。それに併せて、利便増進事業を使った車種ごとの割引制を改めて、分かりやすい形で高速料金の在り方を国土交通省として検討されていると聞いております。ユーザーのニーズに合った分かりやすい制度、それからマスコミ等で上限料金制度と言われておりますが、他方でJR各社やバス事業者、フェリー事業者などからは慎重な対応を求める要請がなされておるわけでございます。
 そこでお尋ねをいたしますが、六月実施の報道もあれば六月に間に合わないという報道もあり、どういうタイムスケジュールをお考えなのか、お聞かせください。
#222
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。
 まず、整理として、この高速道路の料金につきまして、割引について少しだけ御説明させていただきたいと思います。
 高速道路料金は種々の割引ございますが、基本的には民営化された道路会社、この道路会社が民営化に際してコスト縮減によって行っている割引制度、恒久割引と呼んでおります。この割引制度と、もう一方で前政権によって政策としてつくられました利便増進事業の割引、この二種類ございます。この二種類の割引の中で大変複雑な割引制度となっていると。時間帯割引であったり、あるいは大口・多頻度割引、マイレージ割引といったものもございますれば、また一方でこの利便増進の中では、御案内のように休日上限千円といったこうした割引もございます。
 これらを抜本的に見直すということで現在見直しを行っておりまして、委員御指摘のこの実施時期でございますが、無料化の社会実験を六月としております。大臣も既に会見等で述べられておりますが、この抜本的な料金の見直しにつきましても、六月実施に向けて現在検討させていただいているところでございます。
 以上でございます。
#223
○渕上貞雄君 この新しい料金制度について、必要な財源の規模と手当てについてはどのように検討されておられるのか、お伺いします。
 JR各社やバス事業者、それからフェリー事業者などからは不安や懸念が多数寄せられておりますが、他の公共交通機関への影響等についてはどのように考慮されておられるのか。
 また、新しい割引料金それから割引制度については有権者や利用者の関心が最も高い問題でありまして、国交省としてはやはりパブリックコメントを出していくべきではないかと思うのでありますが、いかがでございましょうか。
#224
○副大臣(馬淵澄夫君) 財源についてと公共交通機関への影響とそしてパブリックコメントということで、三点についてのお尋ねがございました。
 この財源については、先ほど申し上げたように会社の恒久割引ということでございますので、これはコスト縮減によって会社独自でつくられたものでございます。また、一方で利便増進事業、これも既に前政権のときにつくられた財政措置がされておりますので、財源はこれらが充てられることになります。
 また、公共交通機関への影響でございますが、当然ながら、他の公共交通機関への影響というものを十分考慮しながら、現在その割引制度については検討させていただいておりますので、十分な配慮も踏まえながら進めさせていただきたいと思っております。
 さらに、このパブリックコメントでございますが、国民の幅広い意見を聴くということについては国土交通省としてもこの際しっかりと取り入れさせていただきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
#225
○渕上貞雄君 終わります。
#226
○委員長(簗瀬進君) 以上で渕上貞雄君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト